第156回国会 経済産業委員会 第20号
平成十五年六月三日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任   
     近藤  剛君     上杉 光弘君
     藤原 正司君     大塚 耕平君
 五月三十日
    辞任         補欠選任   
     上杉 光弘君     近藤  剛君
     大塚 耕平君     藤原 正司君
 六月二日
    辞任         補欠選任   
     藤原 正司君     谷  博之君
 六月三日
    辞任         補欠選任   
     谷  博之君     藤原 正司君
     鶴岡  洋君     森本 晃司君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                魚住 汎英君
                加納 時男君
                松田 岩夫君
                木俣 佳丈君
                平田 健二君
    委 員
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                保坂 三蔵君
                直嶋 正行君
                中島 章夫君
                藤原 正司君
                簗瀬  進君
                松 あきら君
                森本 晃司君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       文部科学副大臣  渡海紀三朗君
       経済産業副大臣  西川太一郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  岸  宏一君
       財務大臣政務官  森山  裕君
       経済産業大臣政
       務官       桜田 義孝君
       経済産業大臣政
       務官       西川 公也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      永松 荘一君
       原子力安全委員
       会事務局長    小中 元秀君
       文部科学大臣官
       房審議官     丸山 剛司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       資源エネルギー
       庁長官      岡本  巖君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      迎  陽一君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院長     佐々木宜彦君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等
 の法律案(内閣提出、衆議院送付)



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○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官永松荘一君、原子力安全委員会事務局長小中元秀君、文部科学大臣官房審議官丸山剛司君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、資源エネルギー庁長官岡本巖君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長迎陽一君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院長佐々木宜彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田浦直君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案の審査のため、来る六月五日の午前十時からの委員会に参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田浦直君) 電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○加納時男君 おはようございます。自由民主党の加納時男でございます。
 先般、電気事業法等の一部改正に関する提案理由説明を平沼大臣からお伺いしました。その中に、三年後の見直し規定があることによる見直しもあったけれども、もう一つ、エネルギー政策基本法の制定を踏まえて今回見直しを行ったと、こういうふうに御説明があったと思うんですが、どのように踏まえられたのでしょうか。お伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 加納先生にお答えをさせていただきます。
 昨年策定されましたエネルギー政策基本法におきまして、エネルギー政策遂行上の基本方針が定められているところでございます。今回の制度改革に当たりましては、この基本方針に基づきまして、さらに過去の制度改革の成果も踏まえつつ、供給システムの更なる改革による安定供給の確保と環境への適合を図りまして、これらの下で電力供給に関する需要家選択肢の拡大を図る、このことを理念としているところでございます。
 具体的に簡単に申し上げますと、安定供給についてでありますが、まず、川上から川下まで一貫体制にて電気、ガスの供給を行う責任ある供給体制としての一般電気事業者、一般ガス事業者制度を維持をすると、こういうことにいたしました。
 二つ目には、電気についてもガスにつきましても、一気に全面自由化を行うことではなくて、引き続き部分自由化の枠組みを維持することによりまして、規制需要家への安定供給、これを確保する。
 また三つ目は、このほか、一般電気事業者及び一般ガス事業者は引き続き供給計画の提出等を求めることとし、事業者の設備形成について政府が承認をし、必要な場合には勧告等を行うことができるようにしております。
 また、環境適合につきましては、まず、CO2の排出をしない原子力、水力等の電源の推進が必要なところ、これらの電源は初期投資が非常に大きくて、また投資回収期間が長い、こういったことがございますので、特に小売自由化の進展下におきましては投資環境の整備が重要となるわけであります。このため、全国的な電力流通の円滑化、卸電力取引市場の整備などに加えまして、需要が著しく落ち込んだときに原子力発電等を優先的に給電させる優先給電指令制度の整備など、これらの電源の強みである長期にわたる安定的な運転が行えますよう、環境整備を行うことにしているわけでございます。
 また、天然ガス供給のための導管網の整備あるいは託送供給に関するルールを整備をいたしまして、化石燃料の中でもCO2の排出量が少ない天然ガス供給体制の一層の整備を図る、こういったことをこの改正の中ではお願いをし、政府といたしましては、今後とも、エネルギー政策の全般にわたり、エネルギー政策基本法を踏まえまして、安定供給と環境適合、この要請にこたえていかなければならないと、このように思っているところでございます。
○加納時男君 安定供給と環境適合という大原則の上に、需要家、消費者の選択肢を拡大する、競争原理を発展させるという大臣のお考えは全く基本法の精神に一致するものであり、納得のいくものだと思っています。
 少し具体的なことを、じゃ政府参考人の方に伺いたいと思うんですが、今の大臣のお話を伺って私は誠にごもっともだと思うんですが、そこではてなと思うことがあります。それは、じゃ、そのようなことでこれまでの電気事業なりガス事業なりの審議会が諮問をしてきたんだろうかということであります。
 例えば、諮問事項を見ますと、これ電力の、電気事業審議会とか、今は電気事業分科会と言っていますが、例えば平成九年の審議会の諮問事項は、国際的に遜色のないコスト水準を目指し、我が国電力のコストを中長期的に低減する基盤の確立を図るためどうあるべきかという、コスト、コストというので終わっています。次に、割と新しい平成十三年の電気事業分科会での諮問事項を読んでみますと、電力の安定供給を効率的に達成し得る公正かつ実効性のあるシステムの構築に向けてどうあるべきかということでありまして、安定供給という言葉は入っていましたけれども、少なくも、安定供給と環境との適合を前提として、その上で市場原理を発揮させるという、今、大臣がおっしゃったような、正に基本法の精神とは若干ニュアンスが違うんじゃないかなという気もしないではないわけであります。
 時代の推移だから仕方がないということもあるんでしょうが、そういうこともあってか、最近の状況を見ていますと、競争原理は非常に強調され、自由化、自由化ということで進んできたけれども、その光もあるけれども影の面も出てきたと思います。
 例えば、供給責任意識が欠けて、新しく市場に札を入れて札を落として契約をして、さあ供給計画に入れたという段階で、この委員会でも取り上げました、土壇場でキャンセル、いわゆるドタキャンをやるような新規の参入者がIPPで出てきたことであるとか、あるいは、値段は確かに安いんですけれども、使っている燃料というのはほとんど全部石炭だという新規参入者ばかりであって、そういうところから電気を買っておられる官庁もあるというところでございます。これが決して悪いというんじゃなくて、そういう仕組みを作ったことに問題があったのかないのかということでありますが、そういうような様々なひずみも出てきている。
 環境を全然考えなかった、それからまた供給の安定性、セキュリティーということを十分に認識しないまま自由化だけが進んできたことに対する反省があって、今回、今、大臣がおっしゃったような三つの観点を取り入れたのでしょうか。エネ庁長官に伺えたらと思います。
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。
 今回の制度改革は、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、単に自由化によるコストの引下げを目的とするものではございませんで、安定供給と環境への適合及びこれらの下での需要家の選択肢の拡大を図るということを本旨としているところでございます。
 先生御指摘の、いわゆる新規参入者の方々の市場での参入というのは逐次進んでまいってはおりますけれども、今、そのシェアは〇・八九%程度に、自由化市場で〇・八九%程度にとどまっているところでございます。
 それから、新規参入者の方々、確かに化石燃料系の電源を主として使いながら参入してくるという実態にあるわけでございますが、今、電力会社が実際の需要を相当上回る発電設備を保有しておりまして、そういう中で、先生御案内のように、発電設備の建設には相当の時間が掛かるということもございますので、当面、新規参入者がそういった電源を更に大きく拡大していくということは想定し難いと考えております。
 むしろ、今回の制度改革の中でにらんでおります取引市場、卸電力取引市場というものを使いながら、新規参入者の方々も原子力を含むいろんな電源を調達しながら参入していくという方向が考えられるんではないだろうかというふうに私どもは見ているところでございます。
 それから、環境との関係では、これまた先生御案内のとおり、私ども、取引市場を通じて原子力のようなそういういわゆる環境に適合した電気というものがより広く利用されていくということが期待できますというふうに思っておりますが、それに加えまして環境調和型の大規模電源の推進が図られますように、優先給電の指令制度でありますとか、あるいは送電容量の配分に当たってもそういう電気には優先配慮がなされるように工夫してまいりたいと考えております。さらに、昨年国会で制定されましたRPS法に基づきまして新エネルギー電気のようなものの利用拡大も図っていくことを期待しているところでございます。
○加納時男君 分かりました。ありがとうございました。
 次に、省令についてちょっと伺いたいと思います。
 今回の改正案を見ますと、省令によるという表現が非常に目に付くように私には思えました。そこで、法律事項と省令事項をどのように区分しておられるのか、伺いたいと思っています。
 私は省令を一概に否定はしておりません。技術の進歩であるとかあるいは社会情勢の変化、あるいは事柄の特性から見て余りにも細かいことに属するものを一つ一つ法律でやっていくことは世の中の進歩あるいは変化に機動的に即応できないので、私は省令はあってちっともおかしくないと思っています。問題は、程度の問題だと思います。もう一つ、質の問題であって、国民の権利義務を実体的に決定するような重要な事項は省令によるというのはまずいんじゃないかと、これは法律として国会で議論して決定すべきではないだろうかというような気がしますけれども、この辺はどのように考えておられますか、伺いたいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 法律による命令への委任の範囲の問題でございますけれども、国民の権利義務にかかわります事項については基本的にはすべて法律で規定するというのが建前であるわけでございますけれども、非常に複雑な、先生御指摘もございましたような複雑な事項、あるいは専門的な事項等もあるわけでございます。
 そうした技術的、専門的な事項、手続的な事項、あるいはただいま御指摘のありましたような状況に応じて迅速に改正をしていく必要があるといったような事項、こうした事項については合理的な範囲内で命令に委任をするというのが全体の法体系となっておるわけでございまして、そうした中で、今回の法律案につきましても適宜適切な事項については省令に委任、政令ですとか省令に委任をするというふうなことで立案をしたものでございます。
○加納時男君 それは結構だと思うんですが、非常に重要な事項でもやはり省令に委任するという傾向がとかくありがちだということは一言申し上げておきたいと思っています。
 余り細かいことは言いたくないんですけれども、例えば今回の電気事業法改正案の二十四条の三の第一項、これは一般電気事業者の託送供給のところなんですが、わずか五行ぐらいの短い文章の中に省令によるというのが三か所出てくるわけですね。今回の全体の法律では、大して長い法律じゃないんですけれども、改正案さっと見たところ、省令によるというのは二十か所以上あるのでちょっと多いんじゃないかなという、印象で物を言っちゃいけないんですが、そういう印象も受けます。
 実は行革本部の議論に参画したことありますが、そのときに、やはり省令事項が少し多いんじゃないかと、やはり重要事項は法律でやるべきだという議論もありましたので、それも参考に、今後でいいんですけれども、今後は是非留意しながら運用していただきたいと思っている。私の意見は、あくまでも国民の権利義務を実体的に決めるような事項は省令では困ると、これは法律でやってほしいということは申し上げておきたいと思っております。
 次の質問に移りたいと思います。
 市場自由化の問題でございます。
 先ほど岡本資源エネルギー庁長官が、市場自由化というのはいろいろ進んできているけれども、トータルで見て、今、浸透率といいますか参加率は〇・八九%だというお答えがあって、非常に遅々たるものだということがあります。これについて、市場自由化の成果をどう評価するかということを質問したいと思っております。
 私の問題意識を先に申し上げますと、この自由化の成果というのは、トータルとして何%入ったかということじゃなくて、実際に極めて重要な部門でどの程度の参加があるのか、それから、そもそも目的として参加率がターゲットであるのか、そうじゃないのか。私はそうじゃなくて、これは重要部門への参加率というのが一つと、それからもう一つは料金が下がったかどうか、これが問題だと思うんです。たくさん参加したけれども料金が下がらなかった場合には市場自由化の成果なしと、行政の失敗だと思いますが、もし参加率が全体としては少なくても拠点部分では多くて、それに引っ張られて全体の価格が下がっているならば、非規制部分だけじゃなくて規制部分にも市場自由化の成果が均てんされたものとして、私はこの行政は成功だったというふうに見たいと思っています。
 一、二、質問の前に数字を挙げてみたいと思うんですが、ちょっと調べてきたところで見ますと、例えば今やっているのは、電力でいうと二千キロワット以上、ガスでいうと年間百万立米以上のいわゆる大口に限定して、これから今度は中口といいますか、いよいよやや小口のところまで入っていこうというのが今の方向でありますが、今日現在のというか、ごく最近の現在でいいますと、例えば一番激戦と言われております特別高圧、二万ボルト以上ですが、の電圧で送っている業務用、商業用であります。この部門でどのくらい新規参入者があったのかと調べてみますと、全国で大体六%強といいますから、かなりの数字です。特に、業務用のメッカといいますか、ビルとか官庁とかそういうところが集中しておるのが東京でありますから、東京電力管内を取ってみますと、何と今年の五月で、昨日調べたんですが、一五%になっていると。これはもう驚くほどの数字でありまして、これは大変な私は効果があったんじゃないかと思っているわけです。
 そもそも電力の場合は大口産業用というのがあって、これは自家発の比率が三分の一ある、完全に自由市場の自家発が三分の一ある。ガスでいうとLPG、これは自由市場でありまして、これが二千六百万件もあるわけであります。ガスの消費者の需要家の半分はLPG、半分が都市ガス、こういうことなんで、LPGは規制産業じゃありません、自由市場であります。だから、電気、ガスは規制産業だらけだという外国の指摘は大間違いだと思っています。こういう自家発が三分の一あって、しかも特高の業務用の拠点地域では一五%も新規参入があるというのは明らかに自由化が進んでいると。
 それから、料金がどのくらい下がっているのかというんですが、私の大ざっぱな計算でございますと、最近の十五年間ぐらいの値下げ率、電気でいいますと約三七%ぐらい下がっておりまして、これは非常に大きいと思っております。
 こういうこともあって内外価格差もかなり急速に縮小しつつあるということでありますから、市場自由化をそういうふうに見ると成果はあるとも言えると思うんですが、この市場自由化の成果について行政の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) 正に先生御指摘のとおりかと思います。
 大口の自由化ということが二〇〇〇年から実際に進み、さらには、それにさかのぼって卸電力市場においてIPPという形での競争が入ってくる、そういったこともあって、各電気事業者の方々においてそれぞれの立場で効率化に向けて真剣な取組が進められてきている、その結果が、自由化部門はもとより、規制需要家の部門を含めまして、電気料金の引下げという形で広く国民に均てんする利益というものが現に発生してまいっているかと思います。
 私ども、料金ということで見ました場合に、電灯と電力を合わせました電気料金の単価で見ますと、制度改革前の平成四年度とそれから直近の十四年度を、これを単純に比較してみますと約一五%下がっておりまして、制度改革の効果というのはこういう形で広く現に具体化されているというふうに認識をしております。
 ガスにつきましても、小売の部分自由化等を通じまして効率化の努力が進んでおりまして、この結果、平成七年度の制度改革以降、大手の事業者を中心に約八%から一二%程度の値下げが行われておりまして、全需要家の八割がそのメリットを享受するというような形で成果が現れてきつつあるというふうに認識をいたしております。
○加納時男君 分かりました。それでは、今までの市場の自由化は成果があったというふうに私も認識しますし、政府の方もそういう認識であるということで理解をしたいと思います。
 先ほど大臣のお話の中にこういうことがありました。一挙に全面自由化ということは考えていない、市場自由化についても段階を追ってやっていくんだということをおっしゃったのを先ほど印象深く伺いました。
 私の質問は、全面自由化ということについて大臣がどのようにお考えかを是非伺いたいと思っているわけでございます。
 といいますのは、小口とか家庭まで含めました電気やガスの全面自由化、これは果たして国民的な利益なのかどうかということが、私ども、消費者団体の方からもヒアリングをやったときに疑問が提示されておりました。大口、中口まではいいけれども、小口まではちょっと待ってもらいたいというのが消費者の方からもお話ありました。例えば、ガスのメーターが頻繁に取り替わるというのも非常に煩わしいし困ったことであるということで、本当に消費者にとっての例えば利益とすれば、自分で供給者と交渉をする、そういう交渉能力がなきゃいけないし、情報についても詳しく知らなきゃいけないし、それほどまでにするまでの意味があるんだろうか。
 一方で、全面自由化をやって失敗した外国の例が幾らもあるわけでありまして、それから自由化から逆戻りして再び規制に入るという事例もアメリカで随所に出ているわけでありますが、そういった中において、ただ全面自由化を求める声が一部にあることも事実であります。
 新規参入者のお話なんかを聞いておりまして、果たして小口まで全部やれと言っているのかどうかも、伺ってみると疑問もあるところがございました。全面自由化に至った場合に、例えば最終供給保障、だれからも電気やガスを買えない人に対してだれが最終的に生活に不可欠なものを供給するのかとか、それから離島とか僻地といったところにやはりある程度安定した品質の電気やガスを届けるいわゆるユニバーサルサービスというのを無視していいのか、必要ならばどういう仕組みでこれを保障するのかとか、様々な公益的課題があるじゃないか、あるいは市場自由化をやっていって供給体制も非常に弱体化していった場合に国際エネルギー戦略の主体が失われるんじゃないかと、いろんな疑問が委員会でも議論がされてきたわけですが、こういったことを踏まえて、大臣は全面自由化についてはどのようなお考えか、伺いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 生活必需財としての電気、ガスの重要性にかんがみまして、家庭用需要の自由化については、それまでの規模の大きい需要までの段階的な自由化への状況などの制度改革のまず成果を十分に検証して、私どもは慎重に検討しなければならないと、こういうふうに基本的に思っております。
 御指摘がございましたように、供給の信頼性をまずいかに確保すべきかという問題がありますし、またエネルギーセキュリティーや環境保全等の課題を、いかにこの二つを両立させていくか、こういう側面もございますし、これも御指摘がございましたけれども、最終保障、それやユニバーサルサービスをどのようにして確保するか、これも大きな課題だと思っておりますし、また需要家の保安意識を踏まえた保安責任の在り方、これもどうあるべきか、こういった具体的な制度上の課題についてやっぱり十分に慎重に検討をしていかなければならない、そういう基本的な私どもは今スタンスであります。
○加納時男君 大臣が十分慎重に検討しなければならないというのは全く賛成でございます。そのように是非慎重に扱っていただきたいと思います。
 そこで、やや専門的な質問になりますが、仮に将来、全面自由化を行うとすると、それは省令事項か法律事項か、どちらでしょうか。これは政府に伺いたいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 今回提案申し上げております電気事業法、改正電気事業法の体系は、部分自由化を前提としたものであります。したがいまして、規制需要の部分をすべて撤廃して全面自由化を行うというふうな場合には、現行法にございます供給区域ですとか供給義務、あるいは料金認可といったような条項が空文化をするというふうなことになるわけでございます。それから、ユニバーサルサービス等についての別途の手当て等行う場合には、これは多分その法改正が要るというふうなことになろうかと思っております。
 したがいまして、全面自由化を行う場合には法律改正を行うというふうなことが必要であるというふうに考えております。
○加納時男君 私もそう思います。これは、世の中には量的変化と質的変化という言葉があると思うんですが、二千キロワットから五百キロワットとかあるいは百万立米から五十万立米というのは、言わば段階的に、さっき大臣の言葉で言うと部分的な自由化という枠組みの中でのステップ・バイ・ステップであるというふうに考えると、これは量的な変化だと思います。これが全面自由化になるということは、要するにゼロということになるわけですから、数字がゼロになるということは質的な変化になるというふうに考えますと、これは法律事項になるだろうと。今、迎部長の答弁されたのは私は正確だと思っております。そういうことで、是非これは、今日の確認としては法律事項になるというふうに私は理解したいと思います。
 次に、先ほど、これも大臣の冒頭の御発言にあったんですが、川上から川下まで一貫した体制で電気とかガスを送る責任ある供給主体というのが大事だと、そういう意味で、一般電気事業者制度、一般ガス事業者制度を存続する、これが安定供給のあかしであるというふうに大臣ははっきりおっしゃって、私もそれはおっしゃるとおりだと思っています。
 質問は、そうすると、この提案理由にあり、また大臣が言われた、今言われた、一貫した体制で責任ある供給体制を守る、存続するということは、いわゆる発送、配電とかガスの製造、販売、これを分離するアンバンドリングというものは否定したんだと、アンバンドリングを否定したものと読めるんですが、そういうことでいいんでしょうか。これ改正法案には、今の一般電気事業者・ガス事業者というもの、一般的なものを残すということで担保したと、そういうことなんでしょうか。そこを確認したいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) 瞬時瞬時に需給の均衡を図る必要があるという電気の特性を踏まえますと、短期、長期を問わず電気の安定供給を図るためには、発電設備と送電設備の一体的な整備、運用というのが求められております。
 特に、エネルギーセキュリティーの確保及び環境負荷の軽減の観点から優れた特性を有する原子力発電や水力発電等は初期投資が大きく、投資回収期間が長いという特徴を有しております。こうした長期固定電源を引き続き推進するためにも、電源の開発とそこで発電する電気を送電する大容量の送電設備の形成等との一体的な実施が必要不可欠でございます。この点については、ガスの設備形成についても本質的に同様でございます。
 こうした観点から、今御提案申し上げている法案におきましては、川上から川下まで一貫体制による供給を行う責任ある供給主体としての一般電気事業者及び一般ガス事業者の位置付けを現行法から変えることなく維持することによりまして、アンバンドリングという考え方は私ども取ってないところでございます。
○加納時男君 おっしゃることは理解しました。
 私の理解は、このアンバンドリングを否定しているというのは、否定した、今回明らかに否定していると思うんですが、またそうおっしゃっていますが、否定したのは、取りあえずアンバンドリングはやめておこうということじゃなくて、電気とかガスの今おっしゃった特質があって、それからまた、それに加えて我が国の固有の事情、資源に乏しく、よその国と電気もガスも連系がされていない、需要の変動が急峻であるとか国土が狭いといった特徴から一貫した責任ある供給体制が不可欠だ、それが川上から川下まで一貫した体制が不可欠だということでアンバンドリングを本質的に否定しているというふうに私は理解します。これはこれ以上やると何かこれ、哲学論争みたいになりますので、ここで止めておきたいと思うんですが。
 やや技術的なことを伺いたいと思います。
 一部の方の意見なんですが、例えば、行為規制がきちんと機能している限り、発送一貫体制の維持が大切ということを述べている方がおられます。
 これは一体どう解釈したらいいのか。これは、行為規制が不十分だとアンバンドリングにすべきだということか。要するにイエス、ノーで言うと、行為規制がありますと、その行為規制が機能していますかと、イエスである、機能していると言ったならば一貫体制は維持しましょう、行為規制が機能していますか、ノーですと、機能していませんと言うと、じゃアンバンドリングにしましょうというふうにも聞こえるわけですね、読めるわけです。
 非常に重要なところなんで、これ是非、どう考えるのか、その行為規制が不十分だとアンバンドリングすべきだということなんですかということの確認をしたいと思います。もし行為規制が不十分だとすると、だれがそれを不十分だと判断してどのように対応するのか、それを伺いたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) ネットワーク部門の公平性の維持のために、私どもはあえて組織的にネットワーク部門を分離するということをしなくとも、行為規制が有効に機能する、そういう方向で今御提案申し上げているところでございます。
 この行為規制の中身につきましては、省令なりあるいはガイドラインという形でその具体的な中身というのを特定をしてはっきりお示しをするということをしようと考えておりますが、行為規制が、そういう形でお示しをしたにもかかわらず有効にそれが機能していないというような場合に、それはアンバンドリングにすぐ向かうというようなことではありませんで、行為規制をしっかり遵守していただくという方向に向けて、この法律の中で、最終的には業務改善命令というようなこともありますので、私どもは、この本ネットワーク部門の公平性というものを担保するということについては、今御提案申し上げております行為規制ということをベースにしてそれは十分に達成できるというふうに考えておりますので、そういう姿勢で法律の運用に当たってまいりたいと考えております。
○加納時男君 行為規制は、今の御発言にもあったように、法律事項じゃなくて省令とかガイドラインでなされるものだと理解しています。そういうものでもってアンバンドリングを左右するものではないと。行為規制がきちんと機能するように、行為規制をむしろ改善をしていってアンバンドリングにはならないようにするというふうに私は今の発言を理解したいと思います。もし違っていたら後ほど否定してくださって結構ですが、私はそのように今のは受け止めました。
 そこで、もう少し細かい話になりますが、今回の改正案では一貫体制が義務付けられているようなわけでありますが、例えば今後、発送電を分離するような形での分社化とか会社分割、持ち株会社というものはこの改正案では不可能だというふうに理解していいですか。これ、かなり大事なところなので、確認したいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 御指摘のとおり、本改正案では発送一貫体制の維持を前提としておりますので、発送電を分離するような形での分社化ですとか持ち株会社化というふうなものは想定されておりません。
○加納時男君 分かりました。
 これまた、今度は少し財産権の問題に入るんですが、憲法上の財産権の問題があります。構造分離策を仮に立法するとした場合に、これは立法上可能なのかどうかということであります、全く仮定の質問ですけれども。仮に構造分離が必要だということに行政が決意をしたといった場合、立法措置で強制できるものかどうか、これ非常に疑問なんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(迎陽一君) 今回、構造分離を強制するというふうな措置を講じておりませんので、精緻な検討をしたわけではございませんけれども、構造分離を強制するというふうなこととなりますと財産権に対する強い制限である、制限を課するというふうなことになろうかと思います。そうしたことでありますると、それに見合うだけの高度の公益上の要請が存在をするかというふうな点については十分慎重な検討が必要になろうかと思います。
 今回審議をお願いしております改正法案についてはそうした構造分離の措置を講じておりませんので、今御指摘のような憲法上の問題が生ずるというふうなことはないというふうに考えております。
○加納時男君 ありがとうございました。
 衆議院の参考人質疑、実はいろいろ勉強させてもらいました。参考人ですからいろんな御意見がございます。その中にちょっと気になることがありました。それは、ISOやRTOがふさわしいのであって、垂直一貫経営維持と行為規制の強化には無理があるという御意見を述べられた方がおられます。私は、いろんな御意見があっていいので、何が正しいとか正しくないとかということは一切言いません。私の質問は非常に単純でありまして、今のこういった御意見と今回の政府案は考え方が同じなんですか違うんですかということだけを伺いたいと思います。
 念のため、ISOと言っているのは、私の理解ではインディペンデント・システム・オペレーター、いわゆる独立系統運用者と日本語で言うんでしょうか、アメリカで失敗したものであります。それから、RTOというのはリージョナル・トランスミッション・オーガナイゼーションの略で、日本語で言うと何と言うんでしょうか、地域送電機関と言いましょうか、そういうもので、アメリカでやろうやろうと言って、抵抗が非常に強いものです。
 よその国でうまくいかないものを日本に押し付けようという外国資本がいることは事実であり、それにまた賛同している一部の日本人がいるのは事実ですが、今言った参考人を私、非難しているわけじゃないんですが、こういった参考人の御意見と今回の政府案の考えは同じか違うか、これだけを伺いたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) ISOとかRTOという場合にはいわゆる発送電部門の運用を電気事業者から独立した中立機関にゆだねるということになるわけでございますが、私どもはその点は取りませんで、設備形成及び運用を含めまして電気事業者にネットワーク部門の運用を含めた一元的な対応をやっていただく。ただし、それをやるに当たって一連の情報についての、アクセス情報を他部門に流すとか、それから収支の面で内部補助的な運用をするというような、そういう弊害を除去するために御提案申し上げております一連の行為規制を取るということ。それから、ネットワーク部門の利用については、中立的な機関でルールメーキングはしっかりやっていただくということで考えておりますが、運用までそちらでやっていただくISOなりあるいはRTOという考え方は取っていないところでございます。
○加納時男君 非常にいろいろ細かく伺って恐縮でございました。
 ここまでいろいろ伺ってきたことを一言で言いますと、これ大臣に伺いたいんですけれども、新聞には、新聞記事には、アンバンドリングを実は経済産業省は考えているようだと、それに従っていろんな検討を始めていると。中にはかなり具体的な記事もありまして、去年の十一月十三日付けの東京新聞は、経済産業省が東電に五分割を打診と、大きな見出しが出ております。今年に入って、三月七日に毎日新聞で、一面だったと思いますが、原発事業の分離検討、棒を引っ張って経済産業省と、こう書いてある。知らない人は経済産業省はアンバンドリングをやろうとしているんだというふうに読めるわけであります。
 アンバンドリングについては、今までのお話をずっと伺ってきて、大臣から長官、それから部長を含めまして、一貫して今回の法改正はアンバンドリングを意図していないということをはっきり伺ったし、またアンバンドリングに対してかなり否定的な意見を明確に伺ったつもりであります。
 私が伺いたいのは、アンバンドリングをしろという意見が世の中にあったっておかしくないし、言論は自由ですからいろんな意見があって、一つの省内でもいろんな意見があっていいんですけれども、私の質問は、大臣、こういうことなんです。これは、新聞に載ったのは、経済産業省がアンバンドリングをやろうということを検討していらっしゃる、あるいは打診していらっしゃるのは事実ですかどうか。省として事実かどうか。そういう個人がいるとかいないとかというのは別として、省としてはどうでしょうか。そして、大臣の考えは、アンバンドリングというのはどうお考えでしょうか。これを伺って、この項は終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今御指摘ありました、一部に経済産業省がアンバンドリングを打診をしたと、こういう記事があるわけですけれども、こういう報道されているようなアンバンドリングを打診したという事実は一切ないわけでありまして、当省といたしましても、直ちにこれらの記事が事実無根である旨周知するとともに、折に触れ関係者等にこのような事実は一切ないと、こういうことを明確にお伝えをしていると、こういうことでございます。
 考え方でございますけれども、これは長官からの答弁にもありました、瞬時瞬時に需給の均衡を図る必要があるという電気の特性を踏まえますと、短期、長期を問わず電気の安定供給を図るためには、発電設備と送電設備の一体的な整備、運用が求められるわけであります。特に、このことは原子力等の大規模電源においては必要不可欠なことだと思っております。
 私といたしましては、こうしたことにかんがみまして、送配電部門の公平性、透明性の確保は情報遮断の行為規制によることとしまして、発電、送電、配電及び小売を一貫して行う一般電気事業者の制度を維持することが適当と判断をいたしました。今回、一般電気事業者制度を維持した本法案を提出をいたしましたのもこのような判断に基づいていると、こういうことでございます。
○加納時男君 大臣のお考え、大変よく分かりました。共鳴いたします。ありがとうございました。
 少し電気が続きましたので、今度はガスに移ってみたいと思います。
 今回、ガス事業法で、私が拝見しまして一番印象に残ったのは、ガス導管事業者というコンセプトを導入し、これによって一方ではインセンティブを与え、他方では義務を課した、供給接続義務ですが、これを課すということで非常に新しい行政だと思っています。これを導入した理由ですね、これをまず伺いたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) 我が国では天然ガスのほとんどを海外からの輸入LNGという形で賄ってきておりますこととの関係で、国内で需要密度の高い地域ごとにLNG基地が建設され、その周辺に分散的に導管網が整備される、そういう形で進んでまいったところですが、このために、関東などの一部の地域を除きまして、需要地間を結ぶ幹線導管や需要密度が低い地域の導管網というのは、いまだ十分に整備されていない実態にございます。こうした中で、安定供給を確保しつつ、ガスの需要家が実質的に選択肢を拡大することができるようなガス市場を形成していくためには、広域的なガス取引の活性化を図ることが不可欠だというふうに考えるに至りました。
 具体的には、一般ガス事業者が整備する導管に限りませず、原則としてガスの供給用に用いられるすべての導管について、その整備を円滑に行っていただく環境整備を進めるということ、二番目に、その利用に関する共通ルールを整備する、このことが、この二点が重要であるというふうに考えまして、こうした点を踏まえまして、今回の改正案では、一つは、これまで大手四事業者のみに課されておりました託送義務をすべての一般ガス事業者に拡大をするということを御提案させていただいております。それに加えまして、ガス供給用の一定の要件に該当する導管を有する事業者をガス導管事業者と法律上位置付けまして、このガス導管事業者に対しては、一般ガス事業者と同様の託送供給義務を課すとともに、他方で導管の設置を円滑にするための一種の公益特権というものを与えて導管網整備を促進する、そういう趣旨で今回、導管事業者という制度を御提案申し上げているところでございます。
○加納時男君 導管事業者を導入した理由というのは、今御説明がありました。確かに、広域的なガス取引というものが不十分でありますし、数字で見ますと、日本のガス導管というのは諸外国に比べると数百分の一程度の延長しかなくて、普及率でいうと、施設率といいますか、五%しかないわけでありますから、非常に後れているなと思います。そういう意味では、今回のガス導管事業者という位置付けも意味があるんだろうと思っています。
 次に伺いたいんですが、ガス導管が普及が日本は非常に後れているんですが、今、天然ガスは国産がほとんどなくて輸入が圧倒的に多いとかいうことがありましたけれども、ガス導管の普及が後れている理由というのは、整理するとどういうことになるでしょうか。
○政府参考人(迎陽一君) ただいま長官が申し上げましたように、需要地と需要地を結びますような長距離の幹線パイプラインというのは、関東周辺などの一部の地域を除けば、まだ途上にあるというふうに理解をしておるわけです。
 この理由でございますけれども、国内の天然ガス資源が我が国は非常に少ない、供給の大宗が海外からのLNGの輸入によって賄うというふうなことになっておるわけです。したがいまして、比較的大規模の需要地ごとにその近傍にLNG基地が建設をされまして、そこまで船で運んできてしまうというふうな形がその供給形態になっていると。LNG基地から段階的にパイプラインの普及というのは周辺に延びていくというふうな形に我が国の場合なっているというふうなことであろうと思います。それから、導管網を敷設する際のコストが高いというふうなこともその一つの要因かというふうに考えております。
○加納時男君 大体分かりました。
 海外のLNGを輸入して、そのLNGの基地から導管で周辺に徐々にガスの供給を行っていくということが一つと、国産ガスが少ないと、その前提の話ですが。
 そういうお話ですが、ならばもう少し考えてみると、例えばガスの原単位が非常に小さいということも実は、小さいためにガス導管を敷設してもペイしないんだということもあるんじゃないかと。どっちが鶏でどっちが卵か分かりませんが、ガスの原単位を私もちょっと調べてみたんですが、家庭用で言うとアメリカのわずか五分の一ですね、非常に小さいと。電気もガスも消費量は日本人はアメリカよりか少ないんですが、特にガスの消費量は原単位が非常に小さいと。その背景として、灯油とか電気との競合があるということもあるだろうと思いますが、そういった面で、これもガス導管のこれから普及を図っていくというときには、ガス原単位の上昇がないとやはりペイしないんじゃないかということが政策的にもあるんじゃないかなとも思います。
 それからもう一つ、LPGというのを非常に私も興味あるんですが、これが今、二千六百万件消費者を抱えていまして、都市ガスと全く同じ量ありますよね。こういったことがやはり外国に比べると日本のガス体エネルギーとしては特徴的なことであって、このLPGがこれだけ普及したということが、またガス導管を一方では必要としなかったのかなとも思います。今日は研究会じゃないんでこの程度にしたいと思いますけれども、こういったこともこれからも更に勉強していきたいと思っています。
 そこで質問なんですけれども、ガス導管事業者を、概念を導入してインセンティブと義務付けをしていく、接続供給義務を課していくと、これはとてもいいと思うんですが、具体的に道路利用だとか土地利用、土地使用などについての公益事業特権はうまく与えられることになったんでしょうか、ならないんでしょうか。いろいろ議論があったと聞きますが、状況を教えてください。
○政府参考人(迎陽一君) ガス導管事業用の導管の敷設につきましては、導管網の効率的な整備を促すという観点から、土地の利用、土地の収用ですとか使用、あるいは立入り等についての公益特権が付与されることとなっております。また、道路における導管の占用につきましては、占用許可の運用面における配慮を行うというふうなことになっておりまして、この点につきましては、その具体的運用について、導管の円滑な設置のために必要な配慮がなされるよう、国土交通省との間で十分な調整をしていくということとしております。
 こうした措置を講ずることで、導管網の効率的な整備を進めていきたいというふうに考えております。
○加納時男君 大体現状は分かりました。
 実は申し上げたいことは、土地利用とか立入りだとか解決したようでありますが、道路における導管の敷設というのは非常に大事な点であります。この件、私は非常に関心を持っておりまして、今、迎部長言われたように、効率的な導管の整備ができるように、関係省庁と十分に協議を進めて円滑化を図ってほしいということをこの場で申し上げておきたいと思います。
 また、話は次、変わりますけれども、パンケーキのことについて伺いたいと思います。
 パンケーキというのは、送電をしている区域が異なる電力会社をまたいで電力を送る場合に振替料金を払うというのがパンケーキという言葉で言っておりますが、今回の法改正の提案理由の中に、振替供給料金、いわゆるパンケーキを廃止する、それに際して三つの点を留意しなきゃならないということで述べておられます。
 三つの点というのは、第一に送電線建設等に関するコストを公平かつ確実に回収すること、二つ目はそのための送電費用の負担に関する適切な、言わば地域間での精算をやるということ、三つ目は電力供給システム全体としての効率性を害するような遠隔地への電源立地を抑制するという、かなり思い切ったことが書いてあるわけであります。
 私の質問は、この三点はどのように担保されるんでしょうかと、これを伺いたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) いわゆる振替料金の廃止に伴います先生御指摘の三点のそれぞれについて、私ども今考えております対応の方向を御説明申し上げます。
 まず最初のコストの公平かつ確実な回収という点につきましては、これまで振替供給料金を通じて回収しておりましたコスト相当分を、送り先の需要家が存在します地域の電力会社の系統利用コストに加算して一括して徴収するというルールに改めるという方向で考えております。
 それから、二番目の費用負担の適切な精算という点でございますが、新しいルールの下で徴収した収入のうち、振替供給収入に相当する額を、今まで振替料金という形で得ておりました電力会社に支払います電力会社間の精算のルールというものを作っていくということで、公平、確実なコスト回収を図りたいと考えております。
 三番目の遠隔地電源の抑制という点でございますが、この点につきましては二つの方向で考えておりまして、一つは需要地近接地への電源立地を促進するという観点から、今ございます託送制度における近接性評価の制度を継続するというのが一つでございます。それからもう一つ、遠隔地立地を抑制するという観点から、新規電源立地によりまして送電設備の増強が必要となりますような場合に、当該設備の増強コストの相当部分を原因者である電源の設置者に求めるということを基本に制度を設計していくということを考えておりまして、以上のような三つの方向で御指摘の三点については対応してまいりたいと考えているところでございます。
○加納時男君 これは非常に抽象的に書かれていたので、どういうものかなかなかイメージがわきませんでしたけれども、今の御説明で非常にイメージ分かりました。よく分かりました。ありがとうございました。
 次の質問ですけれども、同じく提案理由書の中にこういうことがあります。パンケーキ廃止後の状況により、必要とあれば、遅滞なく廃止の見直しを含めた振替供給制度の見直しを図る。ざっくりと言えば、要するに取りあえずやってみると。いろいろ問題があったり反対意見が強かったけれども、新規参入者の要望もあるのでパンケーキはいったん廃止してみようと、しかしうまくいかなかったらすぐに元に戻ると、こういう大変勇気のあることが書いてあるわけです。これは自民党の議論の中でも非常に大きなテーマになったことであります。
 提案理由に書いてあるのはこれで結構なんですが、私の質問は、これは見直しを図るというのは、だれがどのように判断して、どのような手続で見直しをするんでしょうか。見直しの具体的なやり方についてイメージがちょっとわかないものですから、説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 具体的には、振替料金廃止後の状況につきまして、具体的な電源立地の状況、あるいはその会計書類ですとか、そういったものを国がチェックをして、私どもとして、提案理由説明にございます三点の留意事項を確保することができているかどうかということをきちっと判断をしていきたいと思っております。
 これが、こういった事項が確保することが困難であるというふうなことが考えられる場合には、これは例えば審議会を活用するとか、こういったことで、その関係の事業者の方あるいは有識者等の御意見を伺いながら制度の見直しということを行うというふうにいたしたいというふうに考えております。
○加納時男君 ありがとうございました。
 じゃ、残り時間がちょっと迫ってまいりましたので、あとの五分程度は大臣にお伺いしたいと思います。
 ちょっと大きなテーマになりますけれども、今、市場の自由化、今日の法案審議でも段階的に進めていくということで我々今議論しているわけでありますが、この市場の自由化が進んでまいります。また、今回の法改正の後、更に進むということになりますと、一方で、原子力への投資リスクというものも高まってくるのではないだろうかということが識者から指摘されております。
 例えば投資をする。例えば、三千億円とか四千億円という非常にロットの大きな投資でありますが、投資はしたけれども、果たしてそこで出てきた電気は売れるだろうか。新規参入の方が石炭火力か何かで安い電気を作ってきまして、それで、そっちへお客さんが取られて原子力の投資が無効投資になる可能性もあると、これは投資をためらうことが当然これ出てくると思います。
 こういった国策として、原子力が要らなければ別ですけれども、国策として原子力が必要だとしますと、一方で、それに対する投資、これは国が投資していれば別なんでしょうけれども、民間企業が投資をするというのが主体で今行われておりますから、民間企業がその投資のリスクを果たして十分に負担し得るだろうか、あるいは投資リスクで投資をためらうんじゃないだろうかということが懸念されるわけであります。この国策としての必要性と、それから企業としての投資リスク、この二つをいかにして調整していくのかという、そのメカニズムをどのように作るのかというのは大きな大きなテーマではないかと思います。
 さすれば、提案理由書の中に、別途、バックエンド事業全般にわたるコスト構造、原子力発電全体の収益性等を分析、評価する場を立ち上げ、その結果を踏まえ、官民の役割分担の在り方、既存の制度との整合性等を整理の上、平成十六年末までに、経済性措置等具体的な制度、措置の在り方について検討を行い、必要な措置を講ずることとしておりますというふうに先般、大臣はおっしゃいました。
 そこで、私の質問は、これはおっしゃったことでありますからやっていただくということなんですが、どのような事項をどのような場で検討するのか。もう一つ伺いたいのは、その平成十六年末までに必要な措置が講じられないといった場合、今回の今我々が議論している改正法の施行はストップということの理解でよろしいのかどうか。この二点を伺いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変大切な御指摘をいただいたと、このように思っております。
 長期安定的な運転により経済性を発揮する原子力発電に対する投資というのは、言うまでもなく回収に長期間を要するため、小売自由化の進展に伴いまして事業者が慎重になる、そういうことは懸念されることは事実だと思っております。こうした中においても、引き続き原子力発電の推進が図られるよう、今般の制度改革案においても種々の措置を講ずることにいたしております。
 御指摘のあったバックエンド事業につきましては、これまで様々な対策を講じてきました。例えば一例を挙げさせていただきますと、バックエンドの中でも重要な課題である高レベル放射性廃棄物の処分については、法制度や実施体制を整備し、また必要な資金の積立てや適切な処分のための研究開発を実施をしてきております。しかしながら、残された課題もございまして、事業の見通し等が不確定なため、具体化できないものもあるわけであります。
 したがいまして、原子力発電の投資環境の整備の観点から、バックエンド事業に関し更にいかなる措置が必要となるか、バックエンド事業全般にわたるコスト構造や原子力発電全体の収益性等を分析、評価して、官民の役割分担等を整理の上、御指摘の平成十六年末までに検討を行って必要な措置を講ずると、こういうことにいたしているわけでございます。
 原子力発電というのは、二十一世紀というのは環境をいかに守っていくかと、こういうことが人類の重要な課題でございまして、発電過程においてCO2を一切排出しない原子力発電というのは、そういう意味では非常に、安全性を担保するということが前提ですけれども、非常に重要な意味を持っていると思っておりまして、この推進というのは国の基本的な政策の大きな柱でございます。
 こういったものの検討の場については、具体的にはこれから検討をしてまいるつもりでございますが、私どもとしては、透明性を持って議論ができる、そういう場を作ると、こういうことを考えていきたいと、このように思っております。
 それから、十六年末までに必要な措置が講じられない場合と、こういう御指摘がございました。
 既に提案理由の中でも申し上げておりますけれども、別途、バックエンド事業全般にわたるコスト構造、原子力発電全体の収益性等を分析、評価する場を立ち上げまして、その結果を踏まえ、今申し上げましたように、官民の役割分担の在り方、既存制度との整合性等を整理の上、平成十六年末までに経済的措置等具体的な制度、措置の在り方について検討を行いまして必要な措置を講ずることとしておりまして、現段階におきましては、その実現に向けて今全力を挙げて取り組んでいく、こういうことで全力を挙げてやっていきたいと、このように思っております。
○加納時男君 ありがとうございました。
 これで私の質問を終わります。
○木俣佳丈君 おはようございます。民主党・新緑風会、木俣佳丈でございます。
 まず冒頭、今も同僚議員からお話ありましたけれども、この自由化に先立って、これ四月、ちょっと通告をしておりませんけれども、四月の二日の経済産業委員会、衆議院でございますけれども、大臣から同僚の川端委員へのお答えの中で、安定供給に対してだれが責任を持っているかというのに対して、これは最終的には自分にあるんだと大臣がお答えいただいております。私、多分、国会の中で大臣が、担当大臣がこれだけ明確なお答えをされたのは歴史上初めてではないかなというふうに思っておりまして、そういう意味でも大変重いわけでありますし、その責任の所在を明らかに御自分にされたというのは、私は非常に尊敬に値するものだと思っておる次第でございます。
 再度、この夏の東京管内、東京電力管内の停電の危機も含めて、供給責任について大臣から御所見を短くお述べいただきたいと。──いや、長くても結構でございますけれども。
○国務大臣(平沼赳夫君) 電力の供給そのものについては一義的には事業者が私は責任を持っていると、これはそうだと思いますけれども、私はエネルギー政策に責任を持つ担当大臣として、その責任をやっぱりきちっと明確にしなきゃいかぬと。ですから、私はその責任を全うするべく引き続き全力で努力していかなきゃいかぬと、こう思っております。
 そういう意味では、今、東京電力の一連の不正によりまして大変危機的な状況になっておりますので、私は責任を持ってこれに処してまいりたいと思っておりますし、既に報道にも出ておりますけれども、六日の日には私は現地に出向かさせていただいて、そしてまず地域の立地の皆様方にこれまで御迷惑をお掛けをしたことをおわびをしながら、今まで取り組んできた安全性についても説明をさせていただいて、そして責任者としての責務の一端を果たしていかなければいけないと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 再度確認いたしますけれども、最終的なその責任、安定供給の責任というのは大臣にあるということだと思いますので、確認をさせていただきたいと思っております。
 それでは、衆議院の方でも大分審議が進み、参議院の方で、今同僚議員からお話ありましたけれども、私、観点変えまして、この法案、一体化が審議される中で、電源開発の株式会社の民営化ということを冒頭、御質問をさせていただきたいと思っております。
 昭和二十七年に設立されて以来、水力が五十八、火力が八基、六十六か所で国策の会社として電源確保ということでやってこられた会社であります。海外展開、またODAも含めて海外への協力ということもかなりされており、大変優れた会社だと思います。そしてまた、自由化という枠組みの中で、この会社の完全民営化された後、特に果たす役割というのは大変私は大きくなるんではないかと期待をしておる者の一人でございます。
 そういう観点から、まず冒頭、今回の法律に基づきまして、一時的にファンド、指定会社を作って電源開発の財務体質強化のために一時的にファンドを作って、ファンドを設けられるわけでありますけれども、株式市況がこういった非常に不透明な中、どのようにその売却が進むのかなという不安がございますが、この辺りの見通しを冒頭、教えていただければと思います。
○政府参考人(迎陽一君) 株式の売却でございますけれども、提案を申し上げてございますように、指定会社による増資というのを行いまして、来年以降、できる限り早期に売却をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。もちろん、御指摘ございましたように株式市場の状況等を踏まえながら判断をしていくこととなろうかと思いますが、できる限り早くということで売却を進めたいと思っております。
○木俣佳丈君 いずれにしても、市況を見ながらということでありますけれども、この民営化というのは悲願でございますので、今できるだけ早くというのを、本当にできるだけ早くしていただければと思っておる次第でございます。
 その際に、このファンドが、借入金においても、民間から、そしてまた政策投資銀行から五百億ずつというような組合せになっており、出資金が六百三十億というふうになっておりますけれども、いずれにしても電源開発の大株主が一時的にこのファンドになるというようなことになります。つまりは、大株主でございますので、人事や企画といったことにかなり口を出したり、つまりは政府が口を出したりするんではないかというおそれもあるわけでございますけれども、この独立性を阻害することはないということを是非決意をいただきたいと思いますが。
○大臣政務官(西川公也君) 今御指摘がありましたように、ファンドとして指定会社ができますけれども、民間に対する利子の支払、これができるような配当の確保、これだけは守ってもらわなきゃならないと、こういう考え方ですが、今お答えしましたように、できる限り早く目的が実行できたら解散をすると、こういうことでありますので、それは御理解をいただきたいと、こう思います。
 そこで、経営とか人事については逐一関与するなと、こういうことだと思いますので、私どももそれは適当でないと、そう考えておりますので、御了承いただきたいと思います。
○木俣佳丈君 さらに、電源開発の民営化で質問させていただきますけれども、政府の現物出資又は日本政策投資銀行からの出資金だけで株価下落のリスクを補完するというのではなかなか民間がこのリスクを取り切れないという、今言ったことの、お金を出して口を出すなというようなことでありますけれども、今こういう時期でもあるということで、お金を出し、口を出すなというようなことを再度言いたいわけでありますけれども、なかなか民間がこのリスクを取り切れない、つまりは五百億の借入金が集まるかどうかというのが問題ではないかということを思っておるんですが、もう少し、もちろん民営化のスピードは遅らせないということでありますけれども、政府が責任を持ってこのリスクを負担すると、つまりもう少し借入額を、先方からいえば借入額を増やすというような方策はないかと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(迎陽一君) 電源開発の財務体質の強化は特殊法人の民営化を円滑に実施するために不可欠であるということから、政府としても積極的に支援を行うこととしておるわけでございます。電源開発の株価の下落リスクを考慮しても、指定会社が所要の資金調達規模を確保できるように出資を行うことによるリスク補完を行うということにしておりますほかに、民間金融機関からの融資と同額程度の政策投資銀行からの融資を行って万全を期すということにしておるわけでございます。
 これらによって実効ある財務体質強化策は講じ得るというふうに思っておるわけでございますけれども、民間金融機関からの融資を円滑に確保するという点におきましては、やはり指定会社が取得をいたします電源開発の株式が株式市場において高く評価をされる、それによって売却、早期に高く売却をされるという見通しが立つということが一番大事なことであるというふうに思っております。したがいまして、電源開発株式会社が優れた民営化後の会社のコーポレートストーリーといいますか、どういった会社としてやっていけるのかという点を投資家に分かりやすく提示をしていくというふうなことが一番重要なんではないかと私どもは考えておるところでございます。
 政府といたしましても、こうした財務体質の具体化に向けた検討には積極的に参画をし、財務体質強化がきちっと実現されるように配慮してまいりたいと考えております。
○木俣佳丈君 今お答えのあった中では、十分に私の答えになっておりません。
 もちろん、コーポレートストーリーをどのように考えていくかというのはもちろんそれは当然のことでありますけれども、始めのこの滑り出しを順調にというのが今の意図、質問の意図するところでありまして、特に四大銀行、りそなのこの破綻、破綻懸念ということでしょうか、いうことも含めると、メガバンク含めてこれを先行きどうなるか。もっと言うと、電発さん自体は私もさっきから申しますように非常に優れた会社だと思いますけれども、銀行の方が、これは大臣にもお答えいただきたいんですが、銀行の方が要は判断、当事者能力を非常になくしているという中で、本当にこれだけのお金がしっかり集まるかどうかというところでございます。
 ですから、これは是非、集まらない可能性もなきにしもあらずでありますので、その場合には是非、ある意味でその始めの滑り出しのところはスムーズに進むように大臣からも強い決意をいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 私からまず、ちょっと補足的に御説明をさせていただきます。
 先生御心配いただいておりますように、電発が必要なファンドが集まるかということについては、大臣からも去年の年末の予算編成の段階でしっかりそこのところを取り組んでくれという御指示をいただきまして、私どもも、財務省とも、それから財務省を通じまして政策投資銀行ともいろいろ相談をして、それで先ほど迎部長から御説明申し上げましたように、まず旧産投、それから石特会計を含めまして、出資で相当のものを出すということが一つ。
 それに加えまして、政策投資銀行から五百億をめど、念頭に置きながら、その程度の融資というものを用意をしていただき、さらに電発も、その時点でコアになります民間の金融機関にも大分足しげく通って相談をして、こういう形でやっていくという状況ができれば民間の方は大丈夫でしょうかという、そういうお願い、相談というのも相当にやらせていただいて今の枠組みというのを用意したところでございまして、先生から大変温かい御心配をいただいておりますという点は私ども大変評価をさせていただくところなんですが、今準備しておりますところで、民間の方を含めまして私どもはいけるという心証を持っておりますので、万々一そういうことが難しくなったときには、またお知恵をかりながら方策を考えるということもあるかと思いますが、まず私ども、こういうことでやれるというふうに思っておりますので、是非その点を先生におかれましても温かくお見守りいただけたらというふうに考えるところでございます。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、岡本資源エネルギー庁長官から御答弁したとおりでございますけれども、私どもとしては、やはり政策投資銀行、そういったものをしっかり裏付けて、そして財務当局ともしっかりお話をしておりますので、本当に御心配をしていただいて大変有り難いことでございまして、私どもとしても全力で立ち上がるように努力をしなきゃいかぬ、そのための努力は傾けていきたいと、このように思っております。
○木俣佳丈君 ありがとうございました。
 特に、今回はこれで、根拠法とか、政府株式保有のない完全な民営化を目指していくということになります。特に、一昨年のエンロンショックなんというつまらないことがありましたけれども、あれでもうたしか二兆円規模のあれですね、債権が出て、大変な市場の混乱になったということを聞いておりますけれども、同様に、エネルギーというのはこれはやはり投機的なものに使われてはいけないと、会社が、ということはこれは言うまでもないことでありますが、やはり今まで昭和二十七年から日本の電源というのを守ってきた電源開発、例えば四、五年先に独り立ちをということであればこれは分かるわけでありますが、何度も繰り返しますように、滑り出しのときに欧州又は米国のそういった資本に非常にターゲットにさらされることがないようにしなければならないと思います。
 これで、この電発の質問は終わります。
 続きまして、電気事業法の方に入りたいと思っております。
 まず、問いの始めとして大臣に伺いたいのは、先ほど来も同僚議員からお話、質問がありました、これまでの電力制度改革の規制改革、自由化というより規制改革のこの成果をどのように評価されているのかということで、さっきお答えありましたので短くお答えいただければ結構でございますが、あわせて、これも予算委員会の中でたしか平沼大臣にも私伺ったことかなと思いますけれども、自由化というのは基本的には国民の皆さんに、より、国民の皆さんを含めて社会的な公正、いわゆる生産者にとっても消費者にとってもハッピネスが極大化するようなというのが本旨ではございます。特に、消費者に対してはコストダウンということが最も重要なことだと私は思っておりますけれども、例えばイギリスへ行っても、自由化の担当の局長が、大体今度の自由化で何%電灯料金が下がると思いますと、はっきりこう言われるわけなんですね。その辺りというのはなかなか大したものだなと私は感服したわけでありますけれども。
 例えば、今の評価と併せて今回の二段階の自由化ということで、何%ぐらいコストがダウンしたら成功だったかなと、後で振り返りまして、ということを、もし感想でお持ちであればお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) これまでの電気事業の制度改革で小売の部分が自由化されたことによりまして、一定の私どもは効率化の効果が現れてきたと、こういうふうに思っています。
 先ほど来の御答弁にもありましたけれども、平成四年度と十四年度、単純に比較しても、電力料金の単価というのは約一五%低下をしております。また、自由化された大口需要家の電力小売事業には、本年五月末現在、十一社の新規参入が見られておりまして、料金水準も低下傾向にあることから、一定の成果は確かに見られていると、こういうふうに思ってきております。
 ただ、国際的に見ますとまだ高コスト構造と、こういうことで道半ばでございまして、今回この制度改革ではこうした成果を精査をしつつ、さらに、この制度改正後の三年後の見直し条項及び昨年制定されたエネルギー政策の基本法を踏まえまして、供給システムの改革による安定供給の確保、そして環境への適合、そしてこれらの下での電力供給に関する需要家の選択肢の拡大を図る、こういったことを目的としておりまして、こういうことを一連やることによって、今まで一五%ですけれども、どのぐらいかと、こういうことでございますが、私どもは、やはりおっしゃったように生産者も消費者もハッピーになると、こういうことがそのとおりだと思いますので、でき得る限り両方がハッピーになるようなそういう、この改革によってフェーバーがもたらせるように努力をしていくべきだと。
 ですから、何%ということは今はちょっと申し上げられませんけれども、でき得る限りの努力を傾注していきたいと、このように思っております。
○木俣佳丈君 なかなか何%というのは言えないでしょうし、一番電力会社が嫌がる答えになりますが、ただ、そうはいっても、やはり大体このぐらい下がるのかなというのは見込みでこれは私は出すべきではないかなというふうに思っております。
 というのは、私も親類が多く電力で働かせていただいておるということも含めて、本当に苦労されているのをはた目で見ております。
 ただ、その反面で結局どういうことがあるかというと、例えば原子力などは本当に嫌われ者のこれ施設としてあるわけでありまして、私、そういうのを見ておりまして、又はテレビで電力料金は高いんだ高いんだと、こういうことしか言われない。質で考えてもこれだけの質はないということでありまして、そうすると、あとはコストで、じゃどのぐらい下がるんだよ。確かに十年間で三〇%ぐらい平均でこれ下がっておるわけでありまして、しかし、それではもっとたたけばもっと下がるんじゃないかというのが消費者の考え方であります。
 私、電灯についてはなかなかこれは下がらないというのが私、一つ思っておることでありまして、ただ、もうちょっと大口のところはまだ下がる可能性もある。これが私の思いでありまして、できれば、大体このぐらいは下がるということを伝えるという方が、むしろそういった妙な批判をかわす一つになるんではないかと思いますので、また是非、次の機会に御検討いただければと思っております。
 それで、規制改革が今度も進むわけでありますが、肝心かなめのところが先送りになっております。これは、やはり電力全体の四割近くを占めている原子力発電の後ろの終わり、バックエンドのところであります。
 これを平成十六年、来年の末までに二年間置いて結論ということになっておりますけれども、どうして今回の改革と同じタイミングで検討を行って必要な措置が講じられないのか。考えると、初めて東海村に火が入ったのが私が生まれた年でございまして、三十八年間、そういったことがもちろん話し合われていたとは思いますけれども、棚上げになってしまっていた。そういった政治責任というのは極めて私は重いと思いますので、そのことも併せてお答えいただきますでしょうか。
○副大臣(西川太一郎君) ただいま御指摘のバックエンド問題は大変重要な課題でございまして、これまでは低レベル放射性廃棄物の処分については、青森県において着実に事業を実施いたしてまいりました。また、高レベル放射性廃棄物の処分については、先ほど、さきの御質問をいただきまして大臣からも御答弁を申し上げましたが、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づきまして、制度や実施体制を整備し、必要な資金の積立てや適切な処分のための研究開発を実施し、原子力発電施設の解体、廃棄、こういうものに必要な費用の引当金制度を整備する等々の具体的な措置をバックエンド対策として現在まで講じてまいりました。
 他方、今後のバックエンド事業につきましては、これまでの対策を講じてきたもの以外に、事業の見通しが不確定である等の理由により、措置の具体化ができていないものが存在しております。そこで、新しい市場制度の下でいわゆる小売自由化範囲が広がることによりまして、従来の取組に加えて、原子力発電の投資環境の整備の観点から、バックエンド事業に関し更にいかなる措置が必要になるかにつきまして検討を行うことになったものでございます。
 まずは制度改革の審議を先行していただきましたが、バックエンド事業につきましては、事業全般にわたるコスト構造等の分析評価、そして官民の役割分担等の整理、こういうものを平成十六年末までに検討を行い、必要な措置を講ずるということにしておりますが、ただいま先生の御指摘もございますとおり、私どもといたしましては、十六年末を待たずに早期に結論が得られるように努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○木俣佳丈君 今、十六年末を待たずに早期にというお答えがございまして、大変そういう意味では前向きでございますけれども、私が申し上げているのは、去年末の答申のときに同時に出ないということが私はおかしいではないかということでございます。
 もっというと、平成十二年のときの第一次規制改革のときに、そのときからやはりこの原子力の問題というものをやっぱりしっかりバックエンドの問題も含めて出さなかったのが、なぜそれが出すことができなかったとお思いですか。なぜできなかったんですか。
○国務大臣(平沼赳夫君) バックエンド事業につきましては、一部科学的知見の蓄積を待たなければ具体的な制度、措置の在り方の検討が困難なものが存在をしております。
 他方、これらの検討結果を待って電気事業制度改革の結論を先延ばしにする場合、需要家選択肢の拡大など、メリットの確保も先延ばしにされることにつながると。その際には、優先給電指令ですとか、広域流通の円滑化ですとか、卸電力取引市場の整備による原子力発電の発電電力量の吸収余地の拡大など、今般の制度改正で予定している原子力発電の安定的な稼働の確保に対する措置の実施も先送りされる、そういう可能性がある。
 そんな判断の中で、御指摘のように、本当に同時にやるということが私は望ましかったと思っておりますけれども、今申し上げたような一つの背景の中で、十六年度じゅうと、こういうことになりましたけれども、今、西川副大臣から答弁がありましたように、十六年度末を待たずにでき得る限り早く、御指摘の点踏まえて、しっかりやっていかなけりゃいけないと、このように思っております。
○木俣佳丈君 何度も繰り返しになりますけれども、とにかく原子力発電を造るときに、後ろの方を考えないということは、これは絶対にあり得ない話だと私は思います。
 それを三十八年間、私がオギャーと生まれてからここまで、全然話していなかったわけではないんですが、決めてこなかったこの政治の責任というのを大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) それは確かに、御指摘の点も私は十分理解ができるわけであります。
 よく例えでは、トイレなきマンションというようなそういう御指摘もあるわけでありまして、やはり完全にスタートから完結まで、これを一貫して取り組むということは基本的に必要なことだと思っています。
 ただ、原子力に関しましてはいろいろな御承知のような背景があります。そういう中で、ぎりぎりの努力をしてまいったわけでありますけれども、諸般の事由の中で、これが御指摘の今現状になっているということは私どもも大いに責任を感じなければならないと思っています。
 そういう意味で、今回も、でき得る限り早くこれを確立をして、国民の皆様方の御納得もいただく、そういう努力をしなければならないと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 これは、原子力は絶対に安全であるから、又は、現段階では絶対に必要でありますが、将来的にも絶対に必要であるからということで私は申し上げておるわけではございません。
 特に、二〇一〇年という一つのターゲットの年次、二〇一〇年という京都議定書の枠組みがございます。東京電力十七基がすべて止まりますと一年間に、一九九〇年比で全国平均九%、CO2が増加するという、つまりは、ほとんど大きなところは原子力発電にこのCO2削減、頼っておるわけでございまして、基数が、つまり増設の基数があっちこっちいたしますけれども、そこに頼らざるを得ないというのは大臣も御認識されておることだと思うからであります。
 それで、引き続き、その二〇一〇年という数字を出させていただきましたように、この京都議定書、正に憲法九十八条の条約遵守のその義務が我が国はあるわけでありまして、これを達成するというようなことも含めて、今後、何基その必要だということをお考えでしょうか。
○副大臣(西川太一郎君) 時間の関係もございますでしょうから、先生、十分理由は御存じでいらっしゃると、私は日ごろのお付き合いで承知をしておりますので。
 今後、九基から十二基程度でございます。
○木俣佳丈君 ちょっと、今聞こえなかったんですよ。
○副大臣(西川太一郎君) 今後、東北電力の女川が昨年稼働いたしました。総合エネルギー調査会の長期エネルギーの見通しでございますとか、その他、地球、先ほど御指摘の環境大綱、こういうものから推して九基から十二基というふうに私どもは考えております。
○木俣佳丈君 報道によってかなり変わるものですから、さらにまた九から十二ということになりました。頑とやはりしてこれを推進していただきたいと思います。
 先ほど大臣の方から基本計画という言葉が出まして、私も、六月末又は七月の、六月末までということだったと思いますけれども、基本計画策定、昨年のエネルギー基本法から基づいて、広くエネルギーを国民の見える場所に出して議論をするべきだということでこの基本法を策定したわけでありますが、この基本計画を是非国会で取り上げて審議をしたいと。つまりは、その最後の、報告事項にはなっておりますが、その以前にやはり国会の中でもんだ中で、一回はもんだ中でやはり策定をしていただきたいと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 基本計画を策定をし、これは重要な国のエネルギーの基本になることでございますから、当然、国会の場でいろいろ議論していただくということは当然必要なことだと、このように思っております。
○木俣佳丈君 続きまして、料金の話になりますけれども、自由化のこの部分が拡大する中で、引き続き総括原価方式を前提とした料金、規制料金が残るわけでありますけれども、これはあってはならないことでありますけれども、この自由化部門でたたき売りをしながら規制部門で補てんをするということが絶対にないようにしなければならないと思うんですが、お答えいただけますか。
○政府参考人(迎陽一君) 御指摘のとおり、自由化部門におきます価格競争の結果、仮に損失を生じたというふうな場合に、これが規制部門へ悪影響を与えるということは絶対にあってはならないことであるというふうに考えております。
 こうした事態を防止するために、前回の制度改正におきまして部門別の収支の計算規則というのを制定いたしまして、毎年度、自由化部門と規制部門の収支の確認というのをやっておるわけでございます。また、その確認の結果、自由化部門で赤字が生じたというふうな場合には、これを公表するということにしておるわけでございます。また、その自由化部門で損失が生じてこれを補てんするための規制部門の料金の引上げの申請等が行われた場合にありましても、私ども、その認可基準の能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものには当たらないというふうなことで認可申請についての料金の引上げは認めないという方針でございます。実際にも、平成十二年以降、小売自由化の下でこうした値上げの申請もなかったわけでございまして、むしろ規制部門の料金の値下げも行われてきておるところでございます。
 今後とも、こうした自由化範囲が拡大する際にも、今申し上げましたような措置を引き続ききちんと講じていくということで規制部門への悪影響というふうなことは防止できる、していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
○木俣佳丈君 次の質問でございますが、先ほど同僚議員からもお話ありましたが、パンケーキの廃止の問題であります。大変重要な私問題だと思いますので、繰り返しの部分もございますが、質問したいと思います。
 これ、パンケーキの廃止、これを遅滞なく見直すという法文上の文言になっておりますけれども、これをどのように評価、検証して、その必要性をいつ判断するのかということ、そしてまた、もう一つの問いは、問題があればそのパンケーキを復活させて原状に戻すということなのか、それとも、更に進めて、正にばらんばらんにアンバンドリングをして、送電部分は全国を一つというか、二つになるんでしょうか、こういう統合を果たすということを考えているのかという二つの問いでございますが。
○政府参考人(岡本巖君) パンケーキの廃止に当たりまして、先ほども御指摘ございましたように、負担の公平性ということとコスト回収の確実性、それから三番目に遠隔地電源立地を抑制する、この三つが大きな課題かと考えております。
 それぞれの課題につきまして、第一の負担の公平という点につきましては、送り先の需要家の方々を含めまして、送り先の需要家の存在する地域、その需要家の方々に薄く広く負担をさせていただくということで考えておりますが、同時に、振替料金廃止に伴う広域流通の活発化によるメリットというのがそういった需要家の方々にも当然期待できますので、私どもはそういうことを通じて実質的な負担増というのは極力ないものになっていくというふうに考えておりますが。それから、コストの回収という点については、これは電力会社間の精算を通じてやっていただけるというふうに考えております。それから、立地抑制、遠隔地の電源立地抑制については、追加的に必要となります送電容量の増強に要する費用というものを原因者に相当の部分を負担していただくというようなことでルールを作っていくということを考えているわけでございますが。
 見直しに当たりまして、以上の三つの角度から、それが実際に廃止に伴ってどういうふうに推移しただろうかと、そのことを、電源の状況、それから実際の料金がどういうふうになっていくだろうか、それから遠隔地の立地というものがどう進んでいくかというようなことを、私ども、各社から法律施行後にいただきますいろんな会計に関する資料、そういったものの分析を通じてまず一義的には私どもとして判断をさせていただきますが、それにとどまりませず、審議会等いろんな方面の方々の御意見を十分に伺いながら、三つの点がどういうふうに、実際施行して実態がどういうふうに変化したかということを十分に見極めていきたいと考えております。
 それから、ちょっと済みません、一点、先生から御指摘いただきましたアンバンドリング云々という点につきましては、これはこのパンケーキ廃止とは全く関係ありませんので、パンケーキの廃止の見直しを通じてそういったことを議論するという点は考えておりませんで、これはあくまでも私どもは広域性ということによって対応していくべきものというふうに考えているところでございます。
○木俣佳丈君 次の問いへ行きます。
 前回の平成十二年の改正のときには、制度改正後、三年を経過した場合において検討を行い、必要な措置を講ずるとなっておりました。これ、三年を経過した場合においてというものと、今回は平成十九年四月を目途に全面自由化について論議を開始するということで、これは正しく平成十九年四月から検討を開始するということでよいかどうか、これを確認をしたいと思います。
 というのは、前回、三年を経過せず検討を開始したわけでありますが、この違いを含めてお答えいただけますか。
○政府参考人(岡本巖君) 全面自由化につきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、私ども十分慎重に検討すべきものというふうに考えておりますが、そういう上で、検討を、そういったことについての検討を開始する時期として平成十九年を予定いたしているところでございます。
○木俣佳丈君 気になるところで、あと、自由化が拡大していくと山間部、諸島部での電力料金が、これは市場価格ということでいうと当然上がるというのが普通でありますけれども、これは非常に問題ではないかと思うんですが、今後この点をどう考えていらっしゃるのか、お答えいただけますか。
○大臣政務官(西川公也君) 今御指摘がありましたように、自由化された部門で値下げが望ましいということになりますと、規制部門で値上げしないと間に合わないのかと、こういう話が当然出てくると思いますけれども、それらも含めて段階的に自由化範囲を拡大すると、こういうやり方をやらせてもらいたいという考え方であります。
 今回の改正の中では四割は残っておるわけでありますので、これで対応は当面はできますけれども、今後大きな課題になってくると思いますので、全面自由化に当たりましては、供給信頼度の確保ができるのかどうか、それからエネルギーのセキュリティーあるいは環境保全の問題が両立できるのかどうか、さらにはユニバーサルサービスの確保ができるのかどうかとかで、こういうことを総合的に検討して進めていきたいと、こう考えています。
 その中で特に大切なことは、いかなる状況でもユニバーサルサービスが十分確保できるよと、こういうことを念頭に制度設計を進めてまいりたいと考えています。
○木俣佳丈君 今言われたところも重要だと思いますけれども、私の質問は、むしろ山間部、諸島部に至っては、自由化の範囲の中の話であります、も含めてなんですが、今、規制部門を挙げてそこに補てんをするという発想の中でのお答えだったかなというふうに理解しますが、私は、通電が非常にしにくいようなところが上がる可能性があるんではないかということを言いたかったんですが。
○大臣政務官(西川公也君) そのようにしないためにはどうするかというと、自由化の範囲内の料金を下げるのが過度にならないようにこれを見守っていかなければならない、両方のバランスの中で進めていくと、こういう考え方であります。
○木俣佳丈君 続いて、核燃サイクルについて、あと十五分ぐらい質問をしたいと思っております。
 先ほど来、我が国はどうしても原子力そしてまた核燃料サイクルということを、これを国是としてやってまいりました。いろいろ、今回改めて専門家の、古い専門家の方にもいろいろ歴史を伺いながら改めて勉強したわけでありますけれども、勉強する中で分かったことが、そもそも軽水炉という発想、第一に軽水炉という発想がなかったということでございます。
 元々、原子力というのは、高速炉、そしてまた増殖していくことに一つの大きな意義があるというのが導入の本旨だったということを伺って、私は愕然といたしました。つまり、今「もんじゅ」を含めて高速炉の問題が、これは日本のみならず世界各国で話題になっておりますけれども、そもそも軽水炉ではないということは本当なんでしょうかねというか、そうなんでしょうか。どなたか。
○政府参考人(永松荘一君) ただいま先生のお話の件でございますけれども、日本におきまして、やはり資源に乏しいという、そういう状況がございます。また、供給安定性に優れているか否か、あるいは環境資源にその負荷が少ないかどうかといったような観点から日本としての炉型の選択をこれまで進めてきたわけでございます。
 基本的には原子力発電を基幹電源として位置付けまして、かつ使用済燃料を再処理して回収されるプルトニウムを有効利用するという、そういう核燃料サイクルの確立に見合った原子炉の選択ということであったわけでございます。
 軽水炉は、もちろんウランの燃料を使用して、それを効率よく燃やすという技術でございますが、まだ現時点では増殖炉、これは非常にウランの利用効率が高うございまして、計算値では軽水炉の百倍以上の利用効率を有するという極めて優れた炉でございますけれども、残念ながらまだ研究開発段階でございますので、軽水炉を導入しつつ、将来の核燃料サイクルの確立に向けて高速増殖炉の研究開発を進めていくというのが私どもの基本的な政策になっておるわけでございます。
○木俣佳丈君 今お答えがありましたように、そもそも最終的な結論としては高速増殖炉ということが結論だったということで、過渡的なところで軽水炉、そしてまた今進めようとされているMOXを燃やしながらというような、イレギュラーなサイクルということを、イレギュラーというか、本格的にいくまでのその途中であったということを伺いました。
 特に、これが導入され始めた、プルトニウムサイクルということを考え始めた二十五年前の議事録を改めて見ました。これは平岩参考人から発言がされております。今まで国しかこのサイクル、再処理ですね、ことを考えなかったものを、もっと民営化しなさい、してくださいということを書いてあるのが昭和五十三年五月三十一日の科学技術振興対策特別委員会での発言でありました。
 当時は、やはり一つは民活ということと、一つはウランの世界的枯渇ということが言われていたということを伺いまして、現状と比べますと、大分余剰が発生している現在と比べると大分違うのかなということを学んだわけでございますが。
 そうすると、今後この核燃サイクルというものを国としてはどのように考えていくのか、現状を進めていくのかというところを、これは大臣からお答えいただければ大変有り難いんですが。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどのちょっと御答弁にもありましたけれども、やはり天然のエネルギー資源が乏しい我が国にとりましては、やはり原子力発電というものを推進をしていかなければならない。そのために今、私も今、木俣先生のお話を聞いて、そもそもは高速増殖炉、しかし軽水炉というのは今主流になっている。それは今の答弁にもありましたように、やはりいろいろ解決すべき技術的な問題がある、そのために過渡的な存在として、そしてさらに有効利用という面から、そういう形でしっかりしたものを作っていかなきゃいけない。
 そういう中で、核燃料サイクルというのは私どもの原子力政策の基本でございまして、そして、繰り返しになりますが、天然エネルギー資源のない日本にとって、やはりエネルギーを効率よく使って、長期で、そして大量で安定的に供給できるシステム、これを確立することは、これはやはり国策上必要なことでございまして、そういう意味で、今いろいろな障害があることは事実ですけれども、この核燃料サイクルの確立に向けて私どもは更なる努力をして、そして国民の皆様方の合意をいただく、そして何よりも安全性確保と、こういった形で強力に推進をしていかなければならない、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 「もんじゅ」の裁判が今続いております。最高裁の判決がどのように出るかということでございますが、我々はやはり忘れてはならないのは、「もんじゅ」自体というよりも手続上の問題、プロセスを高裁では要はノーと言ったわけでありまして、そのものではないということであります。
 ただ、技術的には、じゃ商用炉にまで発展できるのか、実証炉まで行っていないと、商用炉までに発展できるのかどうか。これも非常に微妙なところもあるかもしれない。フランスでもスーパーフェニックス、イギリスでもこれをあきらめたという中で、ナトリウムのところをガスに替えて熱を取っていくという新しい方式に替えている、替えようとしているという中で、やはり核燃料は、私は中国とかへ行きまして、本年、昨年でしょうか、自前の原子力が立ち上がって秦山が動き出しておりますけれども、これ絶対に世界のエネルギー需要を考えたときに、ここから少なくとも、ドイツというのはいい線いっていまして三十何年はやるんだということで、その後に廃止するなんということでありますが、三十数年はやはりこれ要るんだろうというのが私の思いでありまして、そうすると、そのままではやはりできないんではないかという、こういう専門家の意見もあるわけですが、これはどんなふうにお考えでしょうか、大臣は。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、ドイツの例を出されまして、ドイツは三十数年後と、こういう形で法律もできているようでありますけれども、しかしドイツの中でも、また更にそれを先延ばししようというような議論も出てきていることは承知しておりますし、また特に、クリントン政権の中では非常に原子力に対しては消極的でありましたアメリカは、ブッシュ政権になりましたら、例えばITER計画にも参画をしてくる、さらに建設を停止していた原子炉の新設の計画もこれも前に出すと、そういうようなことの動きが出てきていることは事実でありまして、いずれもそれぞれの国はそういった、今、木俣先生が御指摘のような一つの背景の中でそういう動きが私は出てきたと思っております。
 そういう中で、この「もんじゅ」の裁判が、判決が出たわけでありまして、これは御指摘のように、私どもとしては、これは一月三十一日に上訴をしまして、そしてその理由書を三月二十七日に裁判所に提出をしたわけでありまして、これ非常に、御指摘のように、私どもは、「もんじゅ」の事故防止対策では安全確保ができないかどうかについて具体的な認定を行わないまま、多重に施された安全確保のための機能がすべて働かないという非現実的な仮定の下で危険性が否定できないため違法とすると、こういうような判決でございましたから、私どもとしてはこれから、最高裁の、これからずっと裁判をやってくるんですけれども、最高裁判例にも反するんじゃないかと、こういう指摘をしております。
 そういう中で、いろいろな方式があるという、そういう御指摘ですけれども、我々としてはこの「もんじゅ」というものに、やはりいろいろナトリウム、そういう問題で、問題が提起されていますけれども、しかしこれはナトリウム漏れの事故でございますから、そこをちゃんと安全に担保しながらここまで構築をしてきたものですから、さらにここをしっかりと検証しながら発展をさせていく。そしてさらに、いろいろな新しいそういう技術というものも当然検討の選択肢の中に入れていって、やはりこのエネルギー政策というものをしっかりとやっていくと、こういうことが私どもは必要だと、こういう基本姿勢でやらなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 核燃サイクルの全体像を、原子力委員会が六月中にこの全体像をまとめ直すと、まとめ直すというかまとめるということが聞こえております。是非、その辺りも含めてまとめていただきたいと思いますし、それから、ちょっと燃料の再処理の方へ行きまして、核燃サイクルの中の、実は先進各国でMOXで動かしている原子力発電所がたしか三十数基あると思います。
 これは実際は、現在の進行中の日本の原子力発電所の中でも化学反応的には起きていることでございます。その危険性云々ということをよく言われるわけでありますが、この再処理、燃料のその再処理のところを実は純粋民間でやっているのは我が国だけだと思います。これ、イギリス、フランスにおいてはコジェマ、BNFLですかがあるわけでありますが、国の資本、株を買っておるわけでありまして、完全な民間のような形では日本だけである。ここにも私は、日本の国としてのやはりこの原子力政策に対する思いの不足というものがあるんではないかと思うんですが、これはどなたに聞いたら……。
○政府参考人(岡本巖君) 使用済燃料の再処理ということについては、先ほど先生が引用されました、平岩参考人の発言を引用されましたが、再処理の計画が出てきたときに、正に電力業界自身がこれは民間の事業としてやりたいということで強く要望をされ、そういう方向で今日まで至っているわけでございます。
 ただ、再処理についてはこれは炉規制法に基づきます厳格な国の許可なり審査なりということを一方で伴いながら進めてきておりまして、再処理についてはこれは使用済燃料の処理ということでございますので、原子力委員会の原子力基本計画においてもそれの処理費用というものは民間が、電気事業者が中心になって民間で負担するということを原則に今日まで至ってきているというところでございまして、私どもは、国の立場から必要な指導なり監督というものはこれは厳格にやっていこうと思いますが、事業そのものは少なくとも今日までのところ、原子力委員会の長計における位置付け、さらにはその背後としての民間が自分たちの事業としてしっかりやるという決意の下に進んできているという経緯にもかんがみまして、今言ったような体制で日本の場合には進めてまいっているところでございます。
○木俣佳丈君 当時は、先ほどから言う状況、ウランの価格や民活ということ、そういうことがあったかと私は思います。現在は大分違うということと、そもそもやはりプルトニウムの不拡散とか軍用転換しないとかいう国是からしても、私はこの判断は平岩さんが言っていらっしゃいますから、そのようだと思いますけれども、大分やはりその辺りから僕は間違ったんではないかなと思っておる一人でございます。
 最後の質問というか、お願いでございますけれども、やはりこの発電所立地の話と核燃サイクルの話がごちゃ混ぜになって原子力反対という声が高まっております。さらには、やはりこの原子力立地のことについて焦点を当てましても、国と地方のこの役割ということ、又は連携ということ、そしてまた国と企業、事業者との連携ということはありますけれども、現在どうもいびつになっておると私が思うのは、地方の方々と事業者との対話というのが直接にされながら、いやそれは悪いということではなくて、それどんどんやればいいんですが、最終責任のところで国がやはりきちっといるというところが出ていないという気がしてなりませんし、そういう絵しか、事業者と地方自治体という在り方しか出ていないと私は思います。
 やはり供給責任や炉規制法等を国策としてやっているというところを、大臣、是非六日の日に行かれながらしっかり現地にお伝えいただければなと、そういうことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(田浦直君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十八分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、鶴岡洋君が委員を辞任され、その補欠として森本晃司君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 午前に引き続き、電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○中島章夫君 民主党・新緑風会の中島章夫でございます。
 今日は、本院で初登板でございます。よろしくお願いをいたします。
 この電気・ガス事業法の改正、今回の質問に当たりましてずっと跡をたどってみましたが、なかなか初めてのものが多くて、正直言いまして数字の読み方、言葉の理解の仕方、なかなか難しゅうございました。途中でいろいろ読み方を教えていただきながら御質問を申し上げますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 さて、この電気事業法及びガス事業法、いずれも一九五一年、昭和二十年代の半ばにスタートした、多くの我々の生活を守るというんでしょうか、そういう法律と同じでございまして、さらに、それに社会が成熟をいたしまして、約二十年後の、十五年後でしょうか、昭和四十九年に改正があり、今回の一九九五年及び九九年というんでしょうか、二〇〇〇年からのこの改正というふうにつながってきた。社会の急激な変化によって、特に規制緩和という、そういう要請から今回の改正が出てきたのはよく読み取れるわけでございます。
 ただ、今朝ほどからの同僚議員の御質問の中にも再三出てまいりましたように、この九五年とそれから九九年ですか、二〇〇〇年でしょうか、この二回の改正、これはそれぞれどう総括をして今回につながっているのかということが私にも最初の引っ掛かりでございます。
 特に、生活者、消費者本位の経済社会システムの構築と、こういう言い方であるわけでありますけれども、そういう側面からこういうことを今回はねらっているんだということを国民の前に明確にできるような、そういう総括があるんでございましょうか。特に、この最近の、三年前の改正についてどういう総括が行われたかについて、まず大臣から伺わせていただければありがたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 中島先生にお答えをさせていただきます。
 我が国の電気事業におきましては、これまでの制度改革による小売の部分自由化等を通じまして、事業者の経営効率化努力によりまして一定の効率化の効果が見られてきているわけであります。
 例えば、自由化された大口需要家向けの料金が低下傾向にあることに加えまして、電灯、電力を合わせた電気料金の単価も、制度改革前の平成四年度と直近の平成十四年度、これを単純に比較をしますと約一五%低下をしております。
 このように、制度改革のいわゆる結果は一定の効果が上がっていると、このように言えると思います。かつ、それは自由化分野、規制分野を問わず、広く需要家、生活者、こういうお言葉お使われになりましたけれども、消費者、生活者に還元されてきていると、このように考えております。
 一方、ガスの事業の制度改革につきましても、これも小売の部分自由化等を通じまして、事業者の経営効率化が進んできております。この結果、平成七年度制度改革以降、近年原料価格が上昇しているわけでございますけれども、それにもかかわらず大手の事業者を中心に約八%から一二%程度の値下げが可能になりまして、消費者、生活者である全需要家の八割がそのメリットを享受するなど一定の成果が現れている、このように私どもは認識しておりまして、当省といたしましては、こうしたこれまでの制度改革の評価を更に精査をいたしつつ、更なる供給システムの改革によりまして安定供給の確保と環境への適合を図るとともに、その下で電力、ガスの供給に関する需要家の方々の選択肢の拡大を図ってまいりまして、電気事業、そしてガス事業の更なる効率化を促していきたい、そして、生活者、消費者に対してそのメリットを享受していただきたい、このように思っているところでございます。
○中島章夫君 実は、今の平成四年から今日まで約一五%の料金の低下があったというのは、実は私自身、今さっき正確には学んだところでございます。また、同僚議員がおっしゃいましたように、東電管内では三十数%というお話もございます。
 実は、こういうことが、私が知らないのが国民の標準になるかどうかは大変心もとないのでございますけれども、どういう形で国民に知らせるようになっているのでございましょうか。後々の質問とも関係がございますので、専門の方にちょっと伺いたいと思うんですが。
○政府参考人(岡本巖君) 電気料金あるいはガス料金の値下げに当たりましては、それぞれの事業者が新聞発表、あるいはそれから約款という形も大口の需要家の場合にありますので、そういうものの改定ということを通じて需要家の方々あるいは消費者の方々にも、こういうことでいついつから幾らの幅の料金値下げを行いますと。それから、特に家庭の場合であれば、標準的な御家庭の場合に月に何円ぐらい料金が値下がりになりますということで、分かりやすくそれぞれの事業者の立場で料金の改定に当たりましては周知を図るという努力が行われてきているところでございます。
 なお、そういった面で十分に行き渡らないというようなところがありまするといたしますれば、なお改善、工夫をすべきものと考えますが、今申しましたようないろんな媒体を通じまして、ユーザー、消費者の方々に料金の改定ということについてはその都度周知を図ってまいってきているところでございます。
○中島章夫君 恐らく家庭の主婦等はもっと敏感に、しかし正確なものではないでしょうが、敏感に感じ取っているんでありましょうが、どうも疎いところがありまして、その辺がどういう効果が出ているのかなというのはなかなかつかみにくいというのが実際ではなかろうかと思いまして、私は後ほどちょっと教育のこととのかかわりで御質問をしたいと思っておりますが、それはまた後の方に回したいと思います。
 それで、先ほど大臣も、三年後の見直しというのは前回の約束であったわけでございますが、こういう改革という刻みからしますと、あるいは自由化という刻みで申しますと、三年という刻みは、ある意味でそれより長いというのはいかにも間が抜け過ぎる面もあるかもしれません。
 しかし、この電力とかガスとかという、もう国民生活に直結もし、そしてこれからの我が国が成り立っていくところの基盤というものについては、守るべきものと、それから変えていくべきものというものを明確にしながらこういう改革には当たらないといけないというふうに思うのでありますけれども、特に消費者に対してそういう説得をし、またその反応を正確に探りつつ進むという、そういう慎重さというんでしょうか、そういう手続がどうもないままに、三年というのでえらく追われているようなそういう気がするのでありますが、この点についてはいかがでしょうか。
 ついでに、総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会でいろいろ検討をいただいているようでありますが、この委員構成についてお教えをいただければと思います。
○政府参考人(岡本巖君) 電気、ガス、それぞれの制度改革に当たりましては、事業者の方々はもちろんでございますが、広範なユーザーの方々、それから今、先生御指摘の消費者の方々にも、例えば電気であれば電気事業分科会の委員にお加わりいただいて、一連の制度の改革に当たり消費者の立場でどういうふうに映りますでしょうか、消費者のお立場から御疑問な点あるいは心配な点というのがありませんでしょうかということで、その都度その都度御意見をいただいているところでございます。
 そのことに加えまして、制度改革の節目節目で案を取りまとめをしまして、委員会にお加わりいただいている消費者の方々だけではありませんで、広く国民の皆様に、よくパブリックコメントというふうに申しておりますが、ある原案ができましたところで、これについてお気付きの方々は是非意見をお寄せくださいという形で広く意見を募集をして、そういう形を通じても広く国民あるいは消費者の方々から御意見をいただきながら、今御提案申し上げております制度改革というのは審議会を中心に練り上げてきたものでございます。
○中島章夫君 ありがとうございました。その点は、特に今後の改定においても大事にしていただきたい、こう思っておるんでございます。
 次に、自由化というんでしょうか、規制緩和の最終目的というのは結局国民的利益の向上なわけですが、そういう面では、もう衆議院以来、今朝ほどの議論の中でも再三言われたことでありますが、安定供給の確保、環境保全という公益的課題というのが極めて大切なわけであります。その面が実は後回しにされた懸念、つまりエネルギー政策基本法に言いますエネルギー基本計画というのと後先になって出てきているという問題点を再々指摘されているんだと思いますが、これは大臣、例えば衆議院の審議等では、東電の昨年の事故の問題とか、イラク戦争の勃発であるとかという、こういう不測の事故が起こったというようなこともお話しになっていたように思うんでありますが、この辺は、元々は基本計画を、間もなく基本計画というものをお示しするというお話も聞いているんですが、先に出して、それからこのような改正ということに踏み込むのが本来の順序であったとお考えでしょうか。その辺をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 午前中の質疑の中でも答弁をさせていただきましたけれども、今おっしゃるように基本計画、そういうものを先にしっかりと確定して、その中からの展開、このことも私はある意味では御指摘のとおり必要なことだと思っておりますけれども、今回はやはりいろいろエネルギーの安定供給ですとか、あるいは環境保全、そして事業者や需要家、そういった方々にとってやはり先に手当てをしておく必要がある、こういうような判断で確かに御指摘のように後先になったわけでございますけれども、私は、本来であれば御指摘のように基本法が先、こういうことが正しいと思いますが、しかしやっぱりそれを待つよりも早くやるべきこともやっておかなきゃいけない、こういう観点で法改正をお願いしている、こういうことでございまして、午前中の御質疑にもありましたように、基本計画というものはなるべく早くきちっと出させていただいて、そして整合性を持って対応させていただきたい、こういうふうに思っております。
○中島章夫君 今、大臣のお話にございましたように、本来はということであります。実は、そのことを私が申しますのは、この一九九五年以来のこういう改正にインボルブされてきた人たち、関係の深い人たちには非常に分かりやすいことであったのかもしれませんけれども、そうでない人たちには、例えばエネルギー基本計画なるものが分かりやすい姿で見えておりますれば、先ほど来言っております消費者、国民というものがこの問題により深い関心を持つきっかけになったはずであろう、こういう気がいたしますので、あえてそのことを申し上げているわけでございます。
 さて、この今回の御提案の中での公共的インフラと送電部門も位置付けられているわけでありますけれども、ここには、アンバンドリングの話が出ておりましたけれども、競争原理というのは働かないように思うんでございます、日本の特殊性からいいまして。これについては再度になるかもしれませんが、この送電部門についての競争原理というのはどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岡本巖君) 送配電の部門というのは、先生も御案内のように、非常に長大な供給のための送電それから変電、配電というネットワークを必要とするわけでございますが、こういったものを幾つも用意するというのは非常に国民経済的に見た場合にはロスも大きいということになってきて、大変な時間と投資を掛けてでき上がったネットワークというのが一種の自然独占的な側面を持ったそういうインフラとも言うべきものかと思います。
 これを実際、電気の供給をする方々がどんどん増えていく場合に、実際に電気を需要家に届けるためにはどうしてもこのネットワークを使わざるを得ないというところがありますので、一方でこの公共的なインフラ、ネットワークの部門というものを、しっかりと需要が伸びる、あるいは新しい電源ができるということであれば計画的に用意をしていただく。そのために、私どもは発電と送配電の部門というものを構造的に切り離すということはしない方がいいというふうに考えたところでございますが、他方で、新規に電気の供給の事業に入ってくる方々、あるいは電力会社の間で今度は供給区域をまたいで供給が行われるという方向に向かうわけですが、その場合に、このネットワークの部門を公平でかつ透明な形でみんなが利用できるようにするということがどうしても必要になってこようかと考えます。
 そのために、会社の組織を構造的に分けるというアンバンドリングという方法は、これは弊害も多いもんですから取らないということにいたしましたんですが、他方で、公平で透明な形で利用できるために、例えば電力会社に、ここのお客さん向けに電気を送ってくださいということで頼んだ場合に、その電力会社の送配電部門からその電力会社の営業部隊にその情報が恣意的に流されて、あそこの供給者が新規のお客を取りに来ているから対抗しろなんということで使われたんでは公平な競争になりませんので、そういう情報を流すということは法律によって禁止をするとか、そういった一連の行為規制というものを新たな規律として導入するということにこのネットワークの部分についてさせていただく、そういうことで、今、改正案というのは御提案をさせていただいているところでございます。
○中島章夫君 ありがとうございました。
 さて、そこで電力の場合ですが、これも何回か出てまいっておりますが、部分自由化が始まって以来、新規参入の大半がやっぱり安上がりというんでしょうか、石炭火力などの環境負荷の高い化石燃料電源で参入しているという事実はあるわけでございます。数字的にも、一九九五年の一年前の九四年で見ますと、一次エネルギー供給のデータで見ますと、一六・三%であった石炭が、二〇〇一年には一九%に達しているというような数字になっているわけであります。
 京都議定書ももうやかましく言われているわけでありますが、CO2の排出などという温暖化対策との整合性というのを、この自由化との間でどのように考えておられるのか。先ほどは、価格を一定に保つということで、むやみに下げるということを抑えるということでというふうにお聞きしたように伺いますが、もう一度伺わせていただけませんか。
○政府参考人(迎陽一君) お答えを申し上げます。
 自由化を進めると石炭等の環境負荷の高いエネルギーの比率が高まるのではないかという御質問と理解をいたしましたが、この点につきましては、新規参入者の現在自由化市場でのシェアというのは〇・八九%と、大変低い数字にとどまっておるわけでございます。
 それで、今後これが拡大していくことが予想はされるわけでございますけれども、電力会社が実際に今現在、需要を上回る発電設備を保有している、それから新規の発電所の建設には時間、資金等も掛かるというふうなことから、急激にこのシェアが上がっていくというふうなことは想定し難いのではないかと思っております。さらに、今般の制度改革では、卸電力取引市場の整備を行うというふうなことにしておりますけれども、したがいまして、あえて新しい化石燃料系の発電所建設をするのではなく、むしろ既存の発電所を利用した参入というふうな形態も出てくるのではないかと期待しておるところでございます。
 また、今般の制度改革では、優先給電指令でございますとか、こういった制度を整備することによりまして、原子力ですとか水力といった大規模な、長期安定的な電源というのの稼働の環境を整えていくというふうなことも措置をいたしておりますので、これによって、CO2を排出をいたしません原子力、水力というふうなものの運転というのも、新たな建設ですとかの投資環境の整備というのも行われるというふうなことで考えております。
○中島章夫君 今お話がありました今日までの問題から、さらにこれが二年後、それから平成十九年というふうに、その平成十九年から完全自由化を検討するという、そういう計画になっているようでございますけれども、その際に、安全供給とかセキュリティーとか、あるいは温暖化防止とか、再三申しますけれども、国民一般がとても注目をしている、あるいは気に掛けているこういう問題について、経済産業省というのはどういう責任を果たしていこうというおつもりがあるのか、大臣からお聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 政府といたしましては、昨年制定をされましたエネルギー政策基本法に掲げられました安定供給の確保、それから環境への適合、そして、これらを十分考慮した上での市場原理の活用、この三つの基本方針がエネルギー政策の柱となるものと認識をしておりまして、これらの基本方針にのっとってエネルギー政策を策定して、実施をすることが政府の重要な責務であると、このように考えております。
 このため、経済産業省といたしましては、関係省庁と連携をしつつ、一つは、需要面において省エネルギー対策の推進によってエネルギー需要の伸びを抑制をする、二つ目は、供給面においては石油備蓄あるいは自主開発の推進等により、一次エネルギー供給の約五割を占める石油供給の安定の供給を図る、そして三つ目は、安全確保を大前提として原子力を推進するとともに、天然ガスでございますとか新エネルギーなどの二酸化炭素の排出量の少ないエネルギー源を中心として、多様なエネルギー源の開発、導入を推進しているところでございます。
 このように、経済産業省といたしましては、引き続きエネルギーの政策基本法に基づきまして、関係省庁としっかりと連携をしながら、国民の皆様方の御理解と御協力を得ながら、総合的なエネルギー政策を策定、実施する、その責務を果たしていかなければならないと、このように思います。
○中島章夫君 実は、私が長い期間仕事をしてまいりました教育の分野でも、今、義務教育費国庫負担制度というのが地方分権改革推進会議と、あるいは経済財政諮問会議といったような政府の機関の提案によって、大きな方向転換が図られようとしております。
 これは余計な話になりますが、私自身、地方分権というのはもう最大の教育にとっても課題だと思っておりますから、その点では結構なんでありますが、極めて大事に守ってきたものがございます。例えば、今朝ほど来も話題になっておりました離島や山間部といったようなところ、これは義務教育費国庫負担制度というものあるがゆえにでもありますし、またその上にへき地教育振興法といったものが昭和の年代の後半に議員立法されてまいりました。そういうことが今日の我が国の水準を引き上げてきたというものをつぶさに見ておりますだけに、そういうほかの国ではまねのできない大事なものを失っちゃいけないという思いが非常に強いわけであります。
 さて、この電気、ガスといったようなものも、性格的にはどこに住んでおろうと生活に欠かせないものでございますので、そういうものについての供給義務あるいはユニバーサルサービスというのは、これ極めて大事なものでございます。これが最終的にだれが責任を負うのかということについて明確なお考えを教えていただきたいんですが、ここでだったんでしょうか、価格をむやみに競争して下げないことによって、そういうところへのサービスが各事業者によってできるように担保すると、こういうお話であったのか、その辺も含めてお教えいただければ有り難いんですが。
○政府参考人(岡本巖君) 小売の自由化範囲を拡大するに当たりましては、今、私どもは段階的に拡大していくというステップ・バイ・ステップのアプローチで進めるのが適当であるというふうに考えております。
 取りあえず今、十七年四月以降、五十キロワット以上の高圧の需要家に自由化範囲を拡大するということで予定をいたしておりますが、今、先生御指摘の家庭を含む小規模の需要家への自由化範囲を拡大するに当たりましては、すなわち全面自由化ということでございますが、今、先生御指摘の本当に離島あるいは山間へき地を含めて、そういう方々への電気の供給というのを引き続きどうやって安定的にやっていくかという、ユニバーサルサービスということでの御指摘がございましたが、そのことをどうやって確保するかというのは非常に真剣に議論すべきポイントだと思っております。
 それから、供給義務との関係で、供給義務という狭い意味の供給義務がなくなった場合にも、最終供給責任というものを、自由化を進める中においても、私どもは一方で一般電気事業者の方々には負担していただいているところですが、その最終供給責任の在り方ということももう一つ大きな論点になってまいろうかと思います。
 そのほかに、技術的には計量のためのメーターの設置というのがどうなるかとか、そういったところも詰めるべき点としては残っておりまして、今言ったように、非常に議論を尽くすべき大事な点が残っておりますだけに、審議会の取りまとめに当たりましても、十九年度からその辺を含めて検討をするということで、今朝の、午前中の審議でも大臣から御答弁申し上げましたように、私どもも十分慎重に検討をしていくべき課題だというふうに認識をいたしているところでございます。
○中島章夫君 さて、そこで、これは先ほど大臣も触れられたのでありますが、クリーンな新エネルギーであります。特に新エネルギーを二〇一〇年目標でどの辺りまでその割合を増やしていくかという、そういう目標というんでしょうか、これは私がたまたまいただいているもので見れば、実は、これは何というんですか、再生可能エネルギーというのを、現在が五%弱のものを七%程度に持っていくという、こういう目標が書かれておりますけれども、これは、この中でも太陽光とか太陽熱とか、あるいは風力とかバイオとか、そういったいわゆる新エネルギーという割合はまだ小さいわけですけれども、小さいからといって、これがエネルギー問題全体に国民を啓蒙していく際に決して小さくない効果を私は持っていると、こういうふうに思うものですから、これからはその部分についてちょっとお伺いをしたいと思うんですが。
 今の一次エネルギー供給の見通しにつきまして、その現状と二〇一〇年の目標、構成比、今ちょっと申しましたのはそれで正しいのかどうか、お教えいただきたいと思います。これはどこがおやりなんでしょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 今、風力でありますとか太陽光等のいわゆる新エネルギーというのは、一次エネルギー全体ということで見ました場合に、足下では約一%にとどまっております。新エネルギー、非常に環境に優しいという大事なエネルギーでございますが、一方で、新エネルギーのタイプによりましてはコストが高いというような問題もございまして、そういった部分については、今、技術開発を鋭意進めているところでございます。
 そういった努力を前提に、二〇一〇年度におきましては、この新エネルギーを、足下一%のものを三%以上に持っていくというのが、私ども一昨年、総合資源エネルギー調査会で長期のエネルギー需給見通しということで策定作業をやりました際の今現在の目標は、二〇一〇年三%を目標に、各分野における取組を精力的に今進めているところでございます。
○中島章夫君 これは、正確に確認をしたわけではないんですが、聞いた話でありますが、例えばフィンランドなどでは、個人が自分の庭先に風車を設置して電力を販売することができる。日本でいえば、個人が一階建ての家を改築して二階にして、それを人に貸してアパート経営をするような、そういう気楽さがあるようであります。そういう意味で、個人が風力発電に参入しているわけですが、もちろんコストが掛かるわけで、そういうことに関して、風力発電には五千万円程度までファイナンスが担保なしで、簡単な審査のみで受け取られると、こういうふうに聞いておりますけれども、この場合も、電力会社への電力販売価格が決められていて、規制で守られた安定収入が、返済可能性をちゃんと見通せるようになっていると、こういうことで金融先も安心してファイナンスできると、こういうことのようであります。つまり、最も簡単なプロジェクトファイナンスのようなことをやっているわけですが。
 今言われたコスト高ということもあってということになりますと、逆のインセンティブを掛けていくというようなこともこれからの政策の中には必要になってくる場合があろうと思うんですね。例えば、日本の金融機関で、アパート経営を始めるからということになればお金を貸してくれるでしょうけれども、風力発電を始めるからと平沼大臣が銀行へ行かれても恐らく一〇〇%無理だろうと、こういう気がするんですが、そういう例えば新しいインセンティブを、逆に高くてもそれをチョイスすればうまみがあるというふうに変えていくような積極性というのは取れないものでありましょうか、お伺いをしたいんですが。
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変重要な御指摘の一つだと思っております。
 風力発電でございますとか太陽光発電等の新エネルギーにつきましては、地球温暖化問題の対応や、それからエネルギー供給源の多様化、こういったことを図る観点から、その導入促進が極めて重要であること、これは言うまでもないことだと思っております。現在も、我が国政府といたしましては最大限の取組を行っております。
 支援制度につきましては、例えば風力や太陽光発電などの新エネルギーの導入を行う事業者や地方公共団体あるいは特定の非営利活動法人、NPO法人に対しましては、導入経費の三分の一から二分の一以内を補助するほか、いずれも政府系金融機関でございますけれども、日本政策投資銀行ですとか中小企業金融公庫あるいは国民生活金融公庫等の低利融資制度を設けるなど、様々な支援を講じております。また、住宅用の太陽光発電システムを設置する個人に対しまして、一キロワット当たり九万円の助成を行っているところでございまして、昨年度は四万件を超える交付申請をいたしまして、これは相当実績が出てきまして、これによって太陽光発電は日本が世界をリードするというような状況になっていることも事実でございます。
 さらに、昨年の通常国会で御審議をいただいて立法化されました電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法、RPS法でございますけれども、これに基づきまして、電力分野における新エネルギーの更なる導入拡大に努めてまいる所存でございます。
 当省といたしましても、今後とも、新エネルギー源ごとの特性や課題に応じまして導入に対する支援策の拡充を図るなど、その導入に向けて全力で取り組んでいきたいと、このように思っております。
○中島章夫君 この面は是非積極的にお進めをいただきたいと思います。
 さて次は、非営利組織、特に大学について問題にしたいと思うんでありますが、今朝ほど来、恐らくお隣の二十二委員室で、文教科学委員会で独立行政法人化をめぐる参考人意見の聴取などが行われているはずでございますが、ちょうど大学も、この法律が通しますと、来年の四月をもって独立行政法人化が行われていくわけであります。国からはもちろん独立をいたしまして、地域の人々も運営に参加をする、そしてその地域地域で魅力のある大学に、個性を持った育ち方をしていくということが求められていくわけでありますが、ここに国からの経費はもちろん出ていくわけですけれども、特色を更に発揮をしていこうと思いますと、どうしても独自の財源が必要になってくるわけであります。
 実は、大学には油を売っている先生も少なくないというのはちょっとあれでありますが、テキサス大学なんかでは大学が油田を保有していまして、本当に油を売っていると聞いております。油のありません日本なんかでは想像も付きませんが、空から見ましたら、テキサスの油田地帯を見ますれば、なるほどなと思うことでありますけれども。
 独立行政法人化を見据えて学外にNPOを作って、これは富山でしょうか、富山大学でしょうかね、薬局運営に乗り出した国立大学の薬学部があるそうであります。学部長によりましたら、薬学部の学生の実務教育と薬剤師の再教育なんかもここで考えるということのようで、大変意味があると、こう思うんですが。
 さて、薬学部が薬売るんなら、工学部には電気工学科や電子工学科、原子力工学科なんかがあるわけであります。工学部で電気を売ってもいいのではないかと、こういう気がするのでありますが、学生のころから発電あるいは売電を経験する、実践性を備えるというのは意義深いように思うんです。原子力発電所でも学校内に造ってみるということだってあり得るんではないかという気がいたしております。
 この点に関して、まず文部科学省の方から、こういうケースについて何か資料をお持ちでしたら教えていただけませんか。
○政府参考人(丸山剛司君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、国立大学で原子炉を保有しておりますのは京都大学と東京大学の二校でございます。それから、このほかに私立大学で三校原子炉を保有してございます。
 国立大学で所有しております原子炉は、いわゆる発電用の原子炉ではございませんで、研究用の原子炉として、原子炉から得られる中性子を利用したいろいろな実験をするということで、理学、工学から医学という幅広い分野にわたりまして全国の関連分野の研究者の共同利用に供しますとともに、全国の原子力工学系の大学院学生の教育に利用されてございます。
 先生御指摘のように、大学が法人化いたしますと、今のようなお考え、非常にあり得ると思いますけれども、少なくとも、現在保有している原子炉を前提に考えますと、この研究用原子炉と申しますのは熱出力が極めて低くて、しかも発電に必要な蒸気を発生するシステムを保有していないということで、現実問題としては、技術的な観点から、発電をするということは難しいというふうに理解してございます。
○中島章夫君 今の状況は御説明のとおりのようでありますが、必ずしも研究用ということではなくて、広い恵まれたキャンパスを持った大学もあるわけですし、先日、ある北海道のキャンパスが四つも五つも分かれている大学の人に話を聞いておりましたら、十月の中旬から四月の終わりごろまでの夜九時ごろまでの暖房費というのはばかにならないんだという話もしておりました。
 地域性によりましてはこういうことが、来年四月から、実際に魅力を持たせるべくそれぞれの大学が考える上では非常に大事なものでありますし、それから、今朝ほど来話されております、我々の、この中に風車を造って風力発電ということだってあり得る話だろうと思うんですが、そういうことが出てまいりましたときに、そういうものに積極的に連携をしていく、あるいは支援の手を差し伸べていくという、そういうお考えがおありかどうか、大臣にお伺いしたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 大学が一定の発電設備を持って事業を行うということは、今御提案をしております法律の中にあります特定規模電気事業ということで、私どもに届出を出していただければ大学でもそういう事業を行うことは可能でございます。
 それからまた、今回御提案申している中で、自前の電線を持って、それで小売供給をするということも、これまた大臣の許可を受けて行うということが可能になるように制度の改革を今御提案申し上げているところでございまして、御指摘のような風力でありますとか自然エネルギー系の発電で電気を起こしてそれを供給するという場合には、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、私ども、そういった風力、それから太陽光、それぞれ事業者の方々に対して、まずは補助事業ということで、純粋に民間事業の場合には三分の一の補助率での支援というのが基本でございますが、補助金という形でやっていくことも可能ですし、それから、それを電力会社に買ってもらうという場合には、RPS法ということで、各電力会社に一定量、例えば今年あるいは十年後にはこれだけは風力なり太陽光なり、いわゆる自然系、自然エネルギーと言われているもので起こした電気を使うようにということで義務を課して買ってもらうという、そういう枠組みも用意をいたしておりますので、こういったものを活用しながら、大学においてそういった電気の事業を行われるという場合にはお手伝いをすることは十分可能だと考えております。
○中島章夫君 九五年来の今回に至ります改正を見ておりますと、規制緩和ということ、そのステップを踏んで次々とやっていくということに大変追いまくられておるような、そういう気がいたします。その関連でしょうが、改定、改革の対象範囲が、経済産業省の従来お付き合いが深かった業界、人々の間がやはり一番多いように思いまして、今例えて例に申しましたような大学であるとか他省庁のそういう部分とも組織的に連携をしていくということにも目を向けていただく必要がこれからは出てくるんじゃないかということを特に申し上げたいと思うんですが。
 もう一つ、更に迂遠なことを申しますと、今は大学ですからもう少し現実味があるんですが、初等中等教育につきましてもエネルギー問題というのは極めて大事な教育内容でございます。もうこれはあっという間に、それこそあっという間に社会に出てきまして、本当の消費者、生活者になっていく人々であります。こういう子供たちに対して、現在、初等中等教育では、エネルギー問題についてどのような順序立てで教えているかについて、概略、御報告願えますか。
○政府参考人(矢野重典君) まず、私の方から文部科学省の立場で御説明申し上げたいと思います。
 御指摘のように、資源やエネルギー問題につきまして国民の理解を深めることは大変大事なことであるわけでございます。このため、学校教育におきましては、従来から、小中高等学校を通じて、児童生徒の発達段階に応じ、社会科、理科、家庭科などの教科等を通じましてエネルギーに関する教育が行われているところでございます。
 昨年四月から実施されております新しい学習指導要領におきましても、エネルギーに関する教育の重要性にかんがみまして、各教科等の内容の一層の充実を図っているところでございます。
 そこで、具体的に各学校段階における取組の状況を簡単に御説明申し上げますと、まず、例えば小学校でございますが、小学校の社会科では、飲料水、電気、ガスの確保につきまして、飲料水、電気、ガスの確保は人々の生活にとって必要であることについて学習する中で、必要な電気がいつでも使えるようにその確保のための対策や事業が進められているといったようなこと。
 また、中学校を例に取って申し上げますと、中学校の社会科の公民的分野でございますが、そこでは、より良い社会を築いていくために解決すべき課題の一つとして資源エネルギー問題について考えさせることとしておりまして、具体的には、新しい新エネルギーも含めましたエネルギーの有効な開発、利用について学習させるとか、あるいは省資源、省エネルギー、またリサイクルの必要性などにつきましても学習することといたしているところでございます。また、持続可能な開発を推進することの重要性について理解をさせながら、地球環境の保全と新エネルギーの開発、利用を進めていくことについて考えさせることとしております。
 さらに、高等学校では、理科を例に取って申し上げますと、人間生活にかかわりの深い資源やエネルギーの開発と利用について学習をすることといたしておりまして、蓄積型の化石燃料と原子力、また非蓄積型の水力、太陽エネルギーなど、多様なエネルギー資源が発電や熱源として利用されているといったようなこと、さらに、これらのエネルギーの特性や有限性などについて理解させるといったようなことなどを学習させることといたしているところでございまして、文部科学省といたしましては、エネルギーに関する教育の重要性にかんがみまして、今後ともそうした教育の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○中島章夫君 今お聞き及びのとおりでございますが、私はここで小学校教育のことについて余り触れるつもりはないのでありますが、我が国の中等教育、中学校から高校、受験教育にさいなまれておりまして、実践的に社会で動いておりますことについて理論を学び、それを地域あるいは社会、場合によっては国際社会に出て体験をしてみて、また教室へ戻って議論をするというダイナミズムがございません。
 実は、日本のエリートと言われる人たちを、世界の高校生が英語で議論をします場合、私はたまたま小さな国際交流団体の理事長を預かっているものですから、送り出しますと、役に立たないんです、英語は何とかなるんですが。実は、そういう問題についてアタックした経験がないんですね。これは教育界の最大の課題だと私は思っておるんですが。
 その中でも、実は南米で第一回の地球環境会議が催されました、一九九二年でありましたでしょうか。あの前後に環境問題が非常に大きく取り上げられました。このときに実は文部省で小学校と中学校に環境問題についての指導資料ができておりますが、これには当時の環境庁の女性の専門家が加わっておりまして、非常にでき栄えがいいと私は見ております。
 今回このエネルギー問題というのは、それに似たというかそれ以上に、我が国にとってはこれからのエネルギー問題、今御検討中で、これから御提示をいただくというエネルギー基本計画ということも含めて国民各層に知ってもらうという上では、この学校教育にどのようにこれを連携してそのことを考えてもらうかというのは、極めて大きなテーマではないかと思います。
 実は、私はあらかじめ申しておきますが、今までのように国が学習指導要領を定めて、小学校教育は別にしまして、ほぼ十年に一回ごと改訂をやりますが、その都度各省から注文が入ります。大蔵省からは、当時ですが、今では財務省から税制問題、それから当時の厚生省からは薬の問題、それから農水省からは林業の問題というふうに様々入ってまいりまして、とても収拾が付きません。そんなことをやりたいと思いません。そういう基本的な基準というのは国が保つべきでありますし、大事でありますけれども、中等教育というのは一つの基準で縛れるような問題、内容ではなくなってきております。高校は既に九七%です。
 そうしますと、先ほど申しましたような大事なものについては、経済産業省とあるいはエネルギー庁と、そしてその文部科学省とが協力をしてある資料を開発をして、学校現場にできるだけ手が届くように用意をしていくというような作業、戦後の我々が民主主義ということをそういう中で学んでまいりましたけれども、そういう対応が必要になってくると、こういうふうに思うのであります。
 そういう意味で、今まで経済産業省が連携というところまでなかなか組織的にいかなかったところへ目を開いていくと、こういうことについて大臣からお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 小中高校の生徒たちがエネルギーを取り巻く諸情勢に関する正確な知識、そして科学的な知見を深めまして、我が国が直面するエネルギー問題全般について自ら考えていく力を身に付けることができるように、学校での授業や体験学習などを支援をすることは非常に重要なことだと思っておりまして、私どもも文部科学省と連携をしながら、御協力をいただきながら、具体的に幾つかのことは既にやらせていただいております。
 一つは、エネルギー教育に関する指導事例集の作成、配付などによりまして、現場の先生方がエネルギー教育に取り組みやすい環境を構築するとともに、児童生徒向けには、副読本あるいは教材キットなどの提供や体験学習会の実施などを行わせていただいております。
 更に一歩踏み込みまして、エネルギー教育実践校を指定をさせていただいて、エネルギー教育に先進的に取り組もうとする学校を財政的に支援をさせていただいております。これは平成十四年度では五十三校を指定させていただきましたし、本年度、十五年度は六十校程度追加をする、こういう形にしております。
 そういう形で、先生御指摘のように、学校教育の中で児童がこのエネルギーに対して関心を持ち自ら考えていく、そういう力を付けていくということは、長期的に見て大変大切なことだと思っておりますので、私どもは教育関係者の御協力を得ながら、エネルギー教育、それの支援に努力をしていきたいと、こういうふうに思っております。
○中島章夫君 お答えがございました。
 今の件は、私は個人的に申しますと、文部省が直接に何かの学校を指定するというのは古いと、こう思っているものでありまして、それは実験的に幾つかのモデルを示していくというのはいいんでありますが、今の改革特区のように文部科学省がいつも手綱を引いていて、全国に何校かそういうモデル校を文部省が直轄でやっていくという時代じゃない。今の流れであります都道府県にどれだけそういう能力を付けさせていくのかということとも併せて大事な問題だと私は心得ております。
 今お話をさせていただきましたように、エネルギー基本計画というものがこれから出されてまいります。そういうものを基本にしながら、これから、そういう今までなかった層へ広報というんでしょうか、そういうものを積極的にやっていくということを更に御努力を願うことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○森本晃司君 公明党の森本でございます。
 大臣、景気対策について、さらにまた中小企業問題に一生懸命、今、御尽力をいただいておりますこと、まず最初に感謝申し上げる次第でございます。ありがとうございます。
 今日は、電気・ガス事業法の改正と、それからもう一つ大事なこと、電源開発が民営化される、Jパワーとして。そして、新たな力をこれから出していくということでございます。
 私は、まず最初に電源開発の完全民営化という問題についてお尋ねをさせていただきます。この完全民営化されたことによりまして、電気事業の活性化、さらに我が国の経済発展のために大いに活用されることというのは、私は非常に望ましい政策だと思っております。しかし、その機能を十分発揮するために、今日まで極めて過少資本で電源開発というのは運営されてきたわけでございますが、こういったハンディをどう克服していくのか、そして経営基盤を強化してスタートさせるべきではないだろうかと、このように思っております。そうでないと、この民営化が失敗に終わってしまいまして、そして国民の大事な今日までは財産でございました、そういったものが有効に活用できなくなってしまうのではないかと、このように懸念をしているところでございますし、一方また、この電源開発の民営化という問題については、市場関係者、民間市場関係者が非常に強い関心を持っておられるところでございまして、どういうふうに進んでいくのかということについて注目をしている、注視をしているところだと私は思っております。
 そこで、今日は大臣に民間市場に対するいろんな民営化についてのメッセージをいろいろとお伺いしたいと同時に、完全に成功させるんだと、民営化を、そういう意味のお示しをいただきたく、何点か質問をさせていただく次第でございます。
 電源開発について、平成九年六月に、五年程度の条件整備期間を置いた後、民営化する旨が閣議決定されまして、十三年の十二月に特殊法人等整理合理化計画において、平成十五年の通常国会をめどに関連法案を国会に提出し完全民営化する、こういう旨が閣議決定されまして、今日の委員会に及んでいるところでございます。
 平成九年以降、この民営化に向かって電源開発自身が大変ないろいろ努力を、経営努力をやってきたかと思いますし、同時にまた政府の方もいろいろとそれに対する対応措置を作ってこられたのではないかと私は思っております。
 電源開発の今日までの取組と政府の対応措置について御答弁いただきます。
○国務大臣(平沼赳夫君) 森本先生にお答えをさせていただきます。
 御指摘のように、平成九年の民営化方針の閣議決定以降、電源開発におきましては、卸電気事業の競争力強化のために、コストダウン、資産の圧縮等、種々の経営効率化策を実施してきております。
 具体的に申し上げますと、一つは、電源開発株式会社のグループの人員の八千人体制から約六千人への削減がございます。それから、管理費の削減等による管理可能コストの年間四百億円以上の削減に取り組んできております。
 二つ目は、電力需要の伸びの鈍化を踏まえた開発中プロジェクトの見直しでございますとか、本店社屋の売却等による資産の圧縮などを進めてきているところでございます。
 一方、政府におきましては、電源開発の完全民営化の円滑な実現と、民営化後の同社の事業活動環境の整備、その観点から各般の措置を実施し、あるいは実施を予定しているところでございます。
 これも具体的に申し上げますと、一つは、平成十年度より同社の財投借入債務の繰上償還を認める措置を実施してまいりました。
 二つ目は、他の電力会社等に比して劣後している電源開発の自己資本を増強するために、政府及び日本政策投資銀行からの出資と、同行及び民間金融機関からの借入れから成るファンドを組成をいたしまして、同ファンドによる増資の引受けを行うこととすることにいたしております。
 三番目には、今回の電気事業制度改革におきまして、卸電力取引市場の創設等の新たな仕組みを導入することとしておりますけれども、これによりまして電源開発の発電設備等の最大限の活用でございますとか、新たな電源の開発等におけるリスクの軽減が図られまして、同社の事業活動環境が向上されると考えておりまして、自身のそういう努力と、そして政府サイドからのいろいろな今申し上げたような対策、これを両々相まって、しっかりとした形で電源開発というものが新たなステージに向かうと、こういうことで私ども努力をしていきたいと思っております。
○森本晃司君 今、大臣からお答えいただきまして、電源開発も大変努力をしてきた、八千人から六千人、二千人の人員を削減を行ってきたということですから、それからコストについても四百億以上の削減というお答えをちょうだいいたしました。そういたしますと、一割の削減をしたと。これは私は、この間の電源開発の努力というのは大いに認めていかなければならない。また、政府も一生懸命それをいろんな形で積極的に措置を取ってこられたという今の御答弁を聞きまして、その点については評価をしているところでございますし、なお、更にこれがうまく運用されるように実施をしていっていただきたいと、このように思うところでございます。
 ところで、そういった、今度民営化されますと、それを経営する役員の体制は一体どうなのかということに、やはりその問題を考えていかなければならない。役員体制も民間企業にふさわしい体制に私はしていかなければならないと思っております。五月九日の衆議院の経済産業委員会で、現在の出身別役員数について大臣から直接答弁をされておられますが、平成八年からの役員数の推移についてと、そして今後の予定について、大臣の方からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 電源開発の役員数につきましては、平成八年度においては、取締役が二十名、監査役四名の計二十四名体制でございました。その後、順次削減が行われてきました結果、現時点では取締役が十五名、監査役三名の計十八名となっております。また、本年六月下旬には、現在の取締役のうち二名が辞任することが予定をされております。
   〔委員長退席、理事松田岩夫君着席〕
 同社の民営化後におきましては、今回御提案をしております電源開発促進法の廃止によりまして、政府として認可を行うといった関与もなくなりますので、役員の選任等は民営化後の株主により株主総会において会社独自に行われること、こういうことに相なると思っております。
○森本晃司君 衆議院のときに大臣が、今もお答えいただきましたけれども、政府として認可を行う等の関与もなく会社独自の判断で行われるべきものになるという一点、今日もそのことについてお答えいただきました。二点目では、国民の皆さんのゆめゆめ批判を招くような人事であってはならないということを衆議院でお答えいただいております。それから三番目に、一般論として、天下りというような今まで押し付けてきたようなことは厳にあってはならないと、こう答弁されておられました。
 私どもでちょっと調べました役員数でございますけれども、平成八年度で電源開発出身者が十八名、官僚出身者が五名、平成十四年では電源開発出身者十二名で官僚出身者が五名、平成十五年では電源開発出身者十名で官僚出身者五名と。これは非常に、役員数削減に今日まで努力してこられたというのは非常によく分かるわけでございますけれども、今申し上げました数字のとおりでありますと、電源開発出身者は十八名から十名になっているんです。これはもう八名役員を自ら削減をされている。ところが、官僚出身者はずっと五名のまま来ているわけですね。そして、電源開発の社員は二千名削減なんです。
 いよいよこれから民営化ですね。また電源開発出身者が切られて役人はそのままなのか、そんな形じゃ民営化しても意味がないじゃないかという思いと、さらにまた、私は、いよいよ民営化でJパワーの皆さん張り切っておると思うんですけれども、もしそういうふうな形が今後も残るとするならば、私はそのパワーあるいは踏ん張ろうという力が、社員の皆さんの力が私は削減をされるんじゃないかなと思っておりまして、今、大臣がお答えいただきました、会社独自の判断でというお話がございました。
 電源開発が人事面で、組織面で、資本面で自立を早期達成するためにも、私はこういった点について極めて大事な点ではないかと思いますので、この人事についてどう、今日まで大変かかわってこられた経済産業省について、大臣はどうお考えなのか。それから、財務省も今日までいろいろと御尽力をいただいてまいりました。今後についてどのようにお考えになっているのか、この点についてお伺いいたします。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、完全民営化後の同社の取締役等の人選に関しては、あらかじめ述べるべきものではないと考えております。仮に公務員出身の有為な人材が取締役等に就任するような状況が生ずる場合であっても、ゆめゆめ、いわゆる天下りについての国民の批判を真摯に受け止めまして、ゆめゆめその疑いが持たれるようなことがあってはならないと、このように思っております。
 確かに御指摘の数字のとおりでございまして、いわゆる公務員出身者が五名ということがずっと残っていると、こういうことは御指摘のとおりであります。これは、それぞれの今の移行期の過程において、やはり知見、識見、それから経験、そういったところで必要な人材だと、こういう形で私は数字上そうなっていると思いますけれども、今後、完全民営化の場合には独自の判断でそういう役員構成が行われるわけでございまして、私どもは、先ほどちょっと触れましたように、やはり国民のそういう注視の下でございますから、そこのところはやっぱりしっかりとやっていくと。そして、我々が本当にここだけはしっかりしておかなきゃいけないのは、いわゆる押し付けるようなそういうことは厳に慎んでいかなきゃいかぬ、このように思っているところでございます。
○大臣政務官(森山裕君) 森本委員にお答えをいたします。
 電源開発の役員につきましては、会社の事業内容等に照らして、個人の経験、能力等に基づき選任、配置されるものであり、加えて、民営化後においては役員の選任等について政府として認可等を行う関与もなくなりますので、会社独自の判断で行われるものであろうと考えます。
 したがいまして、政府として、あらかじめ役員選任の方針等について述べる性格のものではないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、国家公務員の再就職につきましては、国民の信頼と行政の中立性を損なうことのないように、国家公務員法の枠内で適正に対処していくべきものであると考えております。
 以上でございます。
○森本晃司君 ありがとうございました。
 民営化ですから、しっかりとそれが実を結ぶようにしていきたいし、会社独自、社長の判断で人事等々も、殊に大事な役員人事も進めていかなければならないと、私も同様の思いをしております。
 次に、電源開発の自己資本率、これは今まで利益蓄積よりも低廉な卸電力、この供給というのを目的にしてまいりましたので、他の九電力から比べますと非常に電力会社から低い状況、自己資本率の低い状況である。平成十三年度で自己資本率、九電力会社の平均は一七・八でありますけれども、電源開発は六・二という非常に低い状況にあります。
 この財務体質の増強を政府の責任において確実にして、そして各地域の電力会社の中における電気事業者の一員として有効に機能させるために、九電力会社に近いまでのレベルまでやはり経営基盤の強化を図った上で民営化をスタートさせるべきだと考えておりますが、財務省の取り組み方をお伺いいたします。
○大臣政務官(森山裕君) 電源開発の財務体質の強化は、財務省としても、政府の重要な施策である特殊法人の民営化を円滑に実施するために不可欠であると考えており、積極的に支援をしていくこととしております。
 具体的には、財務体質の強化とその後の株式公開をともに円滑に進めるために、指定会社、いわゆるファンドを通じた増資を行うこととし、その中で、電源開発の株式の価格下落リスクを考慮に入れてもファンドが所要の資金調達規模を確保できるように、政府及び日本政策投資銀行からの出資によるリスク補完を行うほか、民間金融機関からの融資と同額程度の日本政策投資銀行からの融資を行い、万全を期することとしております。
 これらの対応により、財務省としても、民間金融機関からの資金調達の確保を含め、実効性ある財務体質強化策を講じてまいりたいと考えているところでございます。
○森本晃司君 財務体質強化措置としてファンドという今のお答え、出資金と借入金から成るファンドだということでございますけれども、これと企業再生ファンドとどのように違うのか。本法におけるファンドの目的と特徴、さらに電源開発へのこういった場合、関与は一体どうなっていくのか。その点について財務省からお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(森山裕君) 先生御指摘の企業再生ファンドとは、経営困難な企業に対し、その過剰な債務を削減をすることなどによって再建を進めること等を目的として、私的整理や法的整理による経済合理的な再建計画の策定を前提とし、ファンドがその株主となって経営に深く関与する等により、企業再建の実現を図るといった特徴を有するものではないかと考えております。
 一方、電源開発の民営化に当たり組成されるファンドは、経営困難企業の再生ではなく、あくまでも特殊法人である電源開発の民営化、さらには、その後の株式公開を円滑に進めるために、同社の財務体質強化、すなわち増資の実施を目的とするものであります。このファンドは、できる限り早期に取得した株式を売却した後、解散をすることとしており、株主として長期にわたり存在し続けることを想定しているものではありません。
 以上のような本ファンドの性格にかんがみ、指定会社は、実効性ある財務体質強化が確実に実行されるために不可欠な事項、例えば民間金融機関等からの融資の金利支払に必要な電源開発からの配当の確保等については関心を持って見守る必要があると考えますが、電源開発の経営全般にわたり逐一関与することは適当でないというふうに考えております。
○森本晃司君 ありがとうございました。
 森山政務官、財務省の関係の皆さん、これで関する質問を終わりますので、どうぞ、結構でございます。ありがとうございました。
 次に、電力についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 平沼大臣、景気対策、先ほど御礼を申し上げました。同時に、もう一つ大きな御心労を今お持ちいただいているのは、電力がこの夏、殊にこの関東圏、これが一体どうなるんだろうかと。国民の一人一人も、この関東圏に住む者、あるいはこれは、もし不足となれば、単に停電するとかそんな問題だけじゃなしに、日本の経済全体に与える影響というのは私は計り知れないものがあるんではないかと思っておりまして、大臣も非常に御心労をいただいております。
 今朝の新聞を見ますと、大臣、新潟県の柏崎へ六日に訪問し、それから東電のトラブル隠しについて国の不手際を陳謝し、点検中の原発の安全確保に万全を期すと説明する、これはもう大変御苦労でございます。現地へ行って、大臣自ら足を運んでくださることを今日まで多くの方々が待っておりまして、大臣が東電のトラブル隠しに代わって陳謝いただくという大変な役割をやっていただくわけでございますが、併せて同時に、今度は福島の方についても今後予定があるように、いや、大臣が御希望されているようにという記事も掲載されているわけでございますが、この大臣の柏崎、そして福島の訪問について、大臣の取組の決意とかあるいは今思ってくださっていること、あるいは予定等々、分かり得る限り御説明いただければと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 大変、東京電力の一連の不正によりまして、今、東京電力にある十七基の原子力発電所のうち十六基が停止しているという異常な状況であります。過去のデータからいって夏場の最大ピーク時は六千四百五十万キロワット、こういったデータがございまして、今、事業者も一生懸命努力をしてあらゆる手段を講じてやっておりますけれども、柏崎刈羽の動き出した六号機を入れまして六千百万キロワット、これが確保されているにすぎません。そういう中で私どもとしては、一つ一つ安全を確認をして、そして立地地域の皆様方の御理解をいただく、そういう努力をずっと続けてまいりました。
 そういう中で、今御指摘のように、この六日の日に、私、新潟県にお伺いをさせていただきまして、そして、まず柏崎・刈羽地域の住民の皆様方に対する説明会、これに出席をさせていただきます。さらには柏崎市議会、そして刈羽村議会においても、私どもとして、私も出まして、そして今御指摘がございましたように、大変そういう点で御迷惑をお掛けした、そのことについてエネルギーの責任者としてまずおわびをさせていただき、そして、これまで安全確認について努力をしてきたことについても御報告をさせていただくと。こういう形で、六日の日は新潟県知事にもお会いしますし、柏崎の市長にもお会いしますし、さらには刈羽村の村長にもお会いする。そして、今申し上げたように、全体協議会、それから議会の全員協議会、そういったところ、それから住民説明会においても私の考えをお伝えさせていただくと、こういうふうに思っております。
 また、福島の方でございますけれども、福島の方も、いわゆる関連の双葉郡の八つの地方自治体の皆様方も全体の協議会を開いていただいて、前向きの、そういう御報告もなすっていただいています。そういうことを踏まえて、私どもも、拙速は許されませんけれども時間に限りがございます、そういう中で、時期が参りましたら私も福島にも行かせていただいて、そして福島の立地の皆様方にもおわびをすると同時に御説明をさせていただいて御理解をしていただく、こういう努力を私はさせていただきたい、そういうふうに思っているところでございまして、御指摘のように、この電力の断絶が起こると、単なる停電だけではなくて、さなきだに今厳しい経済状況の中で非常に大きな打撃が与えられると、こういうことですから、私どもは万全を尽くしてこの電力の断絶だけはどうしても起こしてはならないと、こういうことで最大限努力をしてまいりたいと、このように思っております。
○森本晃司君 大臣の力強い決意と、そしてまた御苦労を思いますと、どうぞ、六日、そしてさらにまた福島へ御尽力をお願いいたします。
   〔理事松田岩夫君退席、委員長着席〕
 大臣のこの訪問、陳謝に行かれるという記事のすぐ横に、夏の首都圏電力不足、七百五十万キロワットに縮小とは書いていますが、七百五十万キロワット足りないという記事でございますから、何とか、今お答えいただいたように、この夏乗り越えられるようによろしくお願いを申し上げます。
 あわせて、今回のこの東京電力の出来事というのは、保有する十七基の原子力発電所が一斉に停止するといった事態が生じたわけでございますが、そういうことを今回改めて我々が知らしめさせられたということでございます。このような事態においていかに関東圏への電力の安定供給の確保をするのかというときに、特に重要なものが他の電力会社からの電気の融通だというふうに思っておりますが、これが送電線の制約によってできないというふうにも聞いております。
 原子力発電を推進していく以上、それに合わせて万一のときに対応できるよう電力各社の供給区域をつなぐ連系線等の送電設備の整備を進めていくべきであると思いますが、これに対する対応はいかがでございましょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 今、先生御指摘のように、供給区域をつなぎます連系線等については、他の送電線と同様、一般電気事業者のみならず、これから多数の新規参入者も利用するということになろうかと思いますので、私ども、非常に高い、大事なものだと考えております。
 今夏の、夏の東電の需給問題を踏まえまして、電力の安定供給の確保という観点からも、全国大での電力流通を容易にし、電源を広域で活用できるネットワークを形成していくということの重要性を改めて認識をいたしたところでございます。
 今、御提案申し上げております新しい電気事業制度の下では、まず周波数変換装置、それから会社間の連系線の整備につきまして、中立機関が送電設備形成にかかわります基本的なルールを作って、そのルールに基づいて電気事業者により連系線等が整備されていくということになっているところでございます。これらの設備について適切な投資が行われますよう、系統利用料金の設定等に当たっては、確実に資金回収ができるよう配慮することといたしております。
 政府といたしましては、新たな電気事業制度におけるこうした仕組みが適切に運用されていくよう、中立機関や電気事業者を適切に指導監督してまいる所存でございます。
 足下の東京電力に関連をしましては、今、清水、東清水に三十万キロワットの周波数変換所というのができ上がっているんですけれども、それを系統につなぎます送電線の部分が地元との調整が難航しているということで、まだめどが立っていないという、そういう足下の問題もございますが、そういった問題への対応を今、関係の事業所を中心にやっておりますが、私どもも逐次相談に乗りながら進めているところでございますが、それと併せまして、さらに、状況をにらんで、連系線なりあるいは周波数変換所を含めた広域流通のための一連の施設の整備ということについて、私どもも鋭意努力をしてまいりたいと考えております。
○森本晃司君 平成十三年六月の総合エネルギー調査会新エネルギー部会報告書において、今後の新エネルギーの目標の達成に向けて必要となる追加的費用試算が示されております。系統連系費用として今後十年間で二千二百三十億から五千四百八十億が必要と、こういう試算が出ているわけでございますが、この費用をどう負担していくのかということが今後の新エネルギーの動向に大きく関連する問題ではないかと思っておるところでございます。この課題への対応と、新エネルギー導入目標達成への大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 風力発電、あるいは太陽光発電等の新エネルギーにつきましては、言うまでもなく地球温暖化問題への対応やエネルギー供給源の多様化を図る観点から、その導入促進を図ることが極めて重要だと、こういうふうに考えております。政府といたしましては、新エネルギー導入目標を二〇一〇年度に原油換算で千九百十万キロリットル、一次エネルギー供給の三%程度と、こういうふうに設定をいたしまして、この目標の実現に向けて最大限の今努力を行っているところでございます。
 他方、新エネルギーというのは、現時点では従来型の電源に比べまして発電コストが高いという経済性の問題でございますとか、自然条件によって出力が左右されやすいという安定性の問題も抱えております。
 特に、風力発電におきましては、風況に応じて出力が不規則に推移すること、それから風況状況の良い建設の適地が送電系統の整備されていない遠隔地にある、そういう場合も少なくないことから、その導入に当たりましては、系統に接続するための送電線の整備、あるいは既存系統の増強、出力安定化対策等を講ずる必要があるわけでございまして、今、森本先生から御指摘のとおり、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会におきましては、一定の仮定の下でございますけれども、今後二〇一〇年までの十年間に、御指摘いただきましたようにこの風力発電容量を三百万キロワットへと増加させる場合に必要とされる系統連系対策費用の規模を二千二百三十から五千四百八十億円と試算しているわけでありまして、こうした系統連系対策の内容及び費用規模並びにその実施、負担の在り方につきましては、今後三年間をめどといたしまして、この総合資源エネルギー調査会の小委員会報告が取りまとめられるように今鋭意お願いをしておるところでございまして、本年度から本格的な検討が開始される予定であります。
 いずれにいたしましても、二〇一〇年度の新エネルギー導入目標をできる限り早期に達成をいたすために、御指摘の系統連系の問題を含めまして、新エネルギー源ごとの特性ですとか課題に応じて導入支援策の拡充を図るなど、その導入に向けて私どもとしては全力で取り組んでいかなきゃいけないと、このように思っております。
○森本晃司君 次に、ガス事業関係についてお尋ねをさせていただきます。
 今回の提案の法律案でも改正法の施行後三年後の検討規定が入れられておりますが、今回の制度改革について国民に分かりやすく自由化のメリットを示していくことが今後の再検討の過程において必要だと考えております。
 さらに、改正法の施行後三年後の検討において、将来の小売自由化範囲の拡大について、ユニバーサルサービス、先ほど中島先生の御質問に対して岡本長官もお答えになっておりましたけれども、ユニバーサルサービスや最終保障、これをきちんと確保すべきではないかと思っております。
 ガスというのは電気同様に一般の国民の生活に欠かすことのできない物資でありますから、家庭用の自由化については、供給の安定性や、需要家の不公平が発生しないように慎重に検討を行う必要があるのではないかと考えておりますが、その見解をお尋ね申し上げます。
○大臣政務官(桜田義孝君) お答えさせていただきます。
 ガス事業規制の自由化を進めるに当たりましては、需要家が実質的に供給者の選択を行うことが可能となる環境の整備や供給信頼度の確保、最終供給保障やユニバーサルサービスの確保の在り方、さらには適切な保安体制の整備を進めることが極めて重要だと考えておるところでございます。今後の自由化の進め方に関しましては、段階的にこれらの整備を図りつつ進めていくことが大切だと考えております。
 また、家庭用を含む小規模需要については、先生御指摘のとおり、ガスが国民生活にとって必需な財であることや安全面での配慮が極めて重要であることを踏まえ、今後段階的に自由化範囲を拡大していく過程でその成果と問題点を検証、評価しながら検討を進めていく必要があると考えているところであります。
○森本晃司君 ありがとうございました。
 その中でも、今の御答弁の中でございましたけれども、安全という面でございます。ガスは人の、時によってガス漏れによって命が失われるということもございますから、何よりも保安の確保に一番注意をしなければならない。自由化の進め方と保安の確保の問題について御答弁願います。
○政府参考人(佐々木宜彦君) ガス事業規制の制度改革の検討に当たりまして、保安の確保が大前提でございます。
 制度改革に関連して、総合資源エネルギー調査会都市熱エネルギー部会におきましても御審議いただきました。例えば自由化範囲の拡大について、需要家の保安管理体制等の観点も含め御審議いただいたところでございます。例えば、ガス事業者による緊急時の対応等が引き続き重要であると考えております。また、ガス導管事業者に対する保安規制についても整合性の取れたものである必要があると考えております。
 また、本年二月、この部会で取りまとめた報告書におきましても指摘されておりますが、小規模な需要家の中にはガスに関する知識が必ずしも十分でなく、危険防止のための措置を自ら十分に取ることができない者が存在しておることから、安全器具の普及、あるいは需要家の自己保安責任の意識の醸成、確立等の状況を見ながら適切な保安確保の在り方についても十分に慎重に検討を行う必要があると考えております。
○森本晃司君 ありがとうございました。
 質問を終わります。大臣、大変御苦労さまでございます、どうも。終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。
 今回の電気事業法、ガス事業法の改正案というのは、九五年、九九年の改正を踏まえて提出をされました。私は、九九年のこの電事法、ガス事業法の改定の際にこの委員会でも反対討論に立たせていただいたんですが、その反対理由の第一は、大口部門の小売自由化によって電気料金の引下げを図るとの政府の自由化政策に根拠がない、ガス事業の場合もそうだということが一点と、それから小売部門に参入してくるこの事業者というのは、既に発電部門に参入しておりますIPPとほぼ同じ事業者になるんじゃないかということから、発電所の圧倒的多数が石炭、石油、それから残渣油というようなところで相対的に環境負荷の多い燃料が使われるという点では国民に環境汚染のデメリットが降り掛かるおそれがあるということで、本来の、公益事業本来の役割を一層ゆがめていくことになるということもありまして、兼業規制の廃止も含めて反対をしたところでございます。
 今回の改正に当たって、それではこの間どうなったのかということが必要、分析が必要です。
 そこで、まず最初にお伺いいたしますけれども、この新規参入者、PPSの参入状況は何社で、シェアはどのくらいで、その電源は主に何なのでしょうか、教えてください。
○政府参考人(岡本巖君) 現在、自由化されました市場への新規参入の状況につきましては、事業者の数では十社、それから販売シェアは〇・八九%、それから電源は大半が火力でございまして、そのほか水力もございます。そういう状況でございます。
○西山登紀子君 この母体は商社がほぼ半分というんですかね、なっているわけですよね。
 それで、午前中の質疑のときに電気料金が下がったというお話がありました。私は、その参入のシェアは〇・八五%ということもあって、もう少し慎重に経過を見る必要があるなと思っておりますのと、例えば九三年に自由化をしたニュージーランドなどでは家庭用の電気料金は二割アップしたというようなことにもなっているので、もう少し経過を見る必要があるのと、それから分析的に見る必要があるというふうに思っておりますので、今度は電気料金がどうなったのかということで質問をしたいと思うんですけれども。
 大規模工場、あるいはデパート、オフィスビル、この自由化になった部分の大口需要家のところではどれぐらいの電気料金の値下げがこの間、数字が分かるようになってからの推移で結構ですけれども、なったのかと、そして一般の家庭用の電気料金というのはそれではどれぐらいの値下げになっているのかといったことを、電気料金の問題を教えてください。
○政府参考人(岡本巖君) 平成十二年の十月とそれから昨年四月との比較を行いますと、大口の産業用でこの間マイナス五・五%、それから大口の業務用でマイナス一九・二%、それから電灯部門でございますが、ここにおきましても二度の料金引下げが行われておりまして、同じ期間の比較で見ますとマイナス五・一%ということで、それぞれの需要家群ごとに料金の値下げが行われているところでございます。
○西山登紀子君 私もいろいろ資料をいただきまして、もう少し分かりやすく見てみたいということで、いろいろ数字をいじって、はじいてみたんですけれども、結局、自由化が進んでいって家庭用の電気がどれぐらい減ったのかということ、それから一番大きな大工場は、元々産業用ということで非常に値段が安かったわけですけれども、そこの部門はじゃどれぐらい下がったのか、それから新しく自由化になった部分で、もう少し、大工場じゃないけれども、自由化の影響を受けているところがどれぐらい値段が下がっているのかというようなことを少し考えてみたんですけれども。
 この電気料金の推移を少し私の方でグラフで見てみますと、やっぱり家庭用の電気は、一キロワット時の電気料金の単価なんですけれども、平成十年、一九九八年ですね、この時点で見ると二十二円四十銭のが、平成十四年、二〇〇二年には単価が二十円六、七銭ということで約二円ほど下がっています。それで、一番大きな特高という産業用のところはどうかというと、九円七十銭が九円ちょっとということですから、約七十銭ほどぴゅっと下がっているんですね。さらに、新しく参入になってじゃどうかというところの業務用の電力のところを見ますと、十五円四十五銭のところが十一円四十二銭ということで、約四円ほど下がっております。
 つまり、単価で見ますと、家庭用電気が二円ほど下がる、それからうんと大口のところが、一番安かったボトムのところは七十銭ほど下がっています。それから、もう少しそこの上のところが約四円ほど下がっているということで、確かに電気料金の値下げのメリットというものはあるんですけれども、必ずしも一様ではないと。で、家庭用電気料金が依然としてうんと高値にあるということは、これはもう変わらないという関係にあると思います。
 そこで、こういう電気の料金の値下げというものが、じゃ自由化によってなぜ起こるのかということなんですけれども、やはり自由化で競争になるということで設備投資をうんと減らしてきているということが大変心配されるわけなんですね。料金が下がったからそれで万々歳かと、ただそれはもろ手を挙げて喜べるかというと、そうではないと。今申し上げましたように、安くなったところでも、家庭用電気料金の問題、それからうんと大口の問題、それから新しい部分のメリットを受けているところという形で、かなりやっぱり分析的に見ていく必要もあるだろうと思います。
 次にお伺いしますけれども、設備投資をどれぐらい減らしているのかということなんですね。そこが大変心配です。
 自由化で競争になって設備投資がどんどんどんどん減っていけば、当然のことながら、将来に対する安定供給や一般家庭に対するサービスの低下が起こっているじゃないかというふうに思いますので、新規参入者に部分的に開放している流通設備の九五年、九九年、それから〇一年の投資額は幾らになっているのか、教えてください。
○政府参考人(岡本巖君) 流通設備についての御説明の前に料金の引下げということについて、業務用について大幅な引下げが先生御指摘のようにこの間あったわけでございますが、一つその背景として、IT、OA機器とかそういうものがかなりオフィスなんかに入ってきたということとか、営業時間がかなり延びたということで業務用のところの、ロードカーブと言っておりますが、負荷の状態が変わってきているという事情を一つ私ども見ておく必要があるんではないかと考えております。
 それから、流通設備への投資額でございますが、平成七年、十一年、十三年、それぞれの投資額で申しまして、平成七年、七年度でございますが、一兆六千百七十六億円、それから十三年度が一兆五百九十六億円、それから十三年度は六千二十四億円となっております。
○西山登紀子君 今お聞きになりましたように、かなり大幅にこの流通設備というものが減ってきているんですね。すべてが新規参入者に開放している設備ではないわけですけれども、しかし特徴的に見ますと、やはりうんと、例えば送電の部分などではもう半分ぐらいに減っているということですから、これは少し気を付けて見なきゃいけないなというふうに思うわけですね。
 なぜこういうふうに設備を減らしてきたか。もちろん、それは競争に勝つためです。そういう形で設備投資が減ると、じゃどんなことが起こっているか、現場でいろいろお聞きしたことを少し御紹介したいと思うんですけれども。
 当然、人員削減、先ほど来お話もありましたリストラが起こっている。それから、お客さんに対するサービスの低下が起こっております。例えば東京電力の場合、昨年の七月に百二十六か所の支社、営業所が四十七か所の電力所、工務所を統合いたしまして、営業や工務や配電の機能を一本化、一体化して四十五拠点の支社体制というふうにしております。ですから、カスタムセンターにお客様の苦情が寄せられても、電話に出た人がもう出向の手配をしてくれないとか、転送、お待ちくださいというのが四回ぐらい繰り返されるだとか、待たされた挙げ句支社に転送されて、またその結果折り返しになったというふうなこのクレームが非常に起きていると。顧客サービスの低下が起きているということをよく聞きます。
 さらに重要なことは、このリストラで技術者がいなくなってきているという大変な問題が起こっているんですね。これ、関西電力の方からお聞きしたものなんですけれども、これは大変いろんな現場の声ですから注目する必要があるだろうなというふうに思うんですけれども、これは従業員の方の、役職も含めた方のお声です。これ、設備投資額の減少が四千五百億から将来一千五百億になると、修繕費も減少すると、保全も事後保全に変更がなった、これでお客さんの安心、安全が守られるのかというようなお声もあります。
 また、熟練社員をめちゃくちゃ減らしておいて、パートを減らせ、アウトソーシングは麻薬だというような、重役が漏らしていると、こぼしているというふうなお話だとか、本当に技術を持った人が減ってきている、どうして技術の継承をするんだろう、将来が非常に心配だと、こういうお声もあるんですね。
 さらに私は深刻だなと思いましたのは、これ以上減ったら大事故や震災が起こったときにライフラインが守れるのか心配だと、こういうようなお声もあるんですね。大変なリストラが電力のそれぞれの会社、関電でもそうですけれども、起こっておりまして、こういうふうな状況になっていると。ただコストが下がったらいいと、競争が激しくなったらいいかというと、それはそうではないだろうと思います。
 今回の改正で、自由化が電力需要量の三割から今度六割にしていこう、将来は全面自由化に踏み込んでいこうという方向で今度の改正が行われていると思いますけれども、大臣にお伺いしますけれども、今の時点でこのような危険信号だという、悲鳴に近い声が現場の労働者から寄せられているんですけれども、この法案の方向はこういう傾向が一層拡大する危険性があるんではないでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) いろいろ現場の声等もお出しいただいて、いろいろ御指摘がございました。
 確かに、設備投資額は減少しているということは、先ほど長官から御答弁した数字のとおりでございます。ただ、これは一つは、背景として基幹系統及び広域連系系統の系統整備というものが一巡をして、今後は効率的な運用に努める体制が一応整ったという、一方においては、広域間のそこのところはまだこれからやらなきゃいけませんけれども、電力会社内のそういったものが一応整ったという背景でございますとか、また新技術の導入でありますとか、設計の合理化等によりまして、効率的なそういう体制ができたということも背景にはあると私どもは承知をしております。
 今回の電力の制度改革によりまして、各電力会社は各種の経営効率化努力に積極的に取り組んでいるところでございまして、設備投資の合理化など、そういう今申し上げたような観点から行われていると、このように思っております。
 他方、今回の制度改正後におきましても、川上から川下まで一貫して電力供給を行います責任ある供給者として、一般電気事業者制度を存続することにいたしております。一般電気事業者には引き続き電気事業法によりまして、安定供給を果たす義務が課せられているところでございまして、効率化の中でも電気の安定供給には必要な修繕工事等は当然実施されていくべきものであるし、そうでなければならないと、こういうふうに思っております。
 私どもは、確かにそういう現場の声も大切にはしなきゃいかぬと思っておりますけれども、電力の安定供給に支障が生じるようなことには、私どもは当面ならないと、こういうふうに思っているところでございます。
○西山登紀子君 通信の自由化でNTTがもう、今通信網がもうずたずたになっているような事態があるわけですけれども、こういうことがこの電気の分野で、電力の分野であってはならないと思います。
 私たちは、発送電一貫体制というのは、安定供給確保のための非常に有機的な連携とか、需要家への最終供給保障がありますので、責任ある供給主体としてどうしてもこれは必要だという立場でもございます。この自由化がどんどんということになって、新規参入してくるところがただいいとこ取りをするということが進みますと、クリームスキミングというんでしょうか、どこでもだれでもこの共通の条件で電力の供給を受けられるという、いわゆるユニバーサルサービスの、これが本当にきちっと保障されるのかなという疑問が起こります。新規参入の人たちにはこの供給義務というのは課せられていないわけですね。そこの点も非常に私は心配を危惧するところでございます。
 電気事業をめぐるビジョン、将来ビジョンの審議をする上でやっぱり必要なのは、国民にとってユニバーサルサービスをきちっと保障されること、そしてこれからやっぱり環境に負荷の少ない自然エネルギーなどの電力供給体制をきちっと拡大をしていくという方向で議論をするべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のユニバーサルサービスの確保というのは、小売自由化範囲拡大に当たって配慮すべき重要な検討事項だと、このように私ども認識しております。このために、一気に完全自由化をするのではなくて、段階的に自由化をすることによりまして、今回はユニバーサルサービスの確保に支障が生じない範囲内で小売自由化範囲を拡大することが適当であると、このように考えています。
 こういった基本的な考え方に基づきまして、今般の制度改革では、平成十七年四月以降、需要規模五十キロワット以上の高圧需要家に自由化範囲の拡大を行うことといたしたところでございます。家庭を含む小規模の需要家への自由化範囲の拡大、すなわち全面自由化の是非については、検討する際にはユニバーサルサービスの確保についても十分に検討をする必要があると、このように考えております。
 また、御指摘の自然エネルギー、すなわち新エネルギーについては、その積極的な導入が必要と考えておりまして、長期エネルギー需給見通しの実現に向けて、本年四月に施行されましたRPS法を始めとする各種エネルギー政策を展開してきているところでございまして、今回の電力制度改革においても、新エネルギーを含めた分散型電源による電力供給を現行以上に容易化することにしたいと思っておりまして、この新規参入者が良いところ取りをすると、そういうようなところじゃなくて、やっぱり整合性を持って、そしてユニバーサルサービスが確立され、さらに新エネルギーというものの導入も阻害されないようなそういった対策を私どもは取っていく、こういう基本方針でおります。
○西山登紀子君 新規参入が先ほど〇・八五%というふうなことでしたけれども、既に非常な競争で、こういうサービスの低下だとか技術者がいなくなるというふうな懸念が既に生じていると、それを拡大する方向になっていくんじゃないかということを私申し上げました。ですから、この今起こっている状態なのにどんどん、割合を四割から六割にどんどんやっていくと、将来全面自由化については十九年四月をめどに検討していこうということなんですけれども、そこがやはり非常に危ないというか、やっぱり今きちっと踏みとどまってきちっと議論すべきじゃないかなというふうに思っているんですね。
 それで、次にこの改正法案の中身に入る前に、この趣旨説明、法案のこの趣旨説明の中に原子力の問題がかなり、六行ほど、非常に字数を取りまして入っているので、私は実はびっくりいたしました。これに対応する法文の改正というのは今回は入っていないということなんですね。じゃ、何で入れたのということなんですけれども、大臣の趣旨説明の中で、こんなふうに述べられております。
 原子力については、原子力発電等が強みを発揮し得る長期安定運転確保のための環境整備を図るとともに、特にバックエンド事業については、適切な制度、措置の検討、整備を行っていく必要がありますと。この点につきましては、別途、バックエンド事業全般にわたるコスト構造、原子力発電全体の収益性等を分析、評価する場を立ち上げ、その結果を踏まえ、官民の役割分担の在り方、既存の制度との整合性等を整理の上、平成十六年末までに、経済的措置等具体的な制度、措置の在り方について検討を行い、必要な措置を講ずることとしておりますと。
 非常に込み入った中身でございます。しかも、その後に、最後に、以上のような措置を講じつつ、今回、自由化範囲の拡大を進めることによって、効率化を促すというふうにつながっていっているところが私は問題じゃないかなと思うんですけれども、こういう条件付で自由化を進めるということにしたのは一体なぜなのでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。
 原子力発電等に関する投資は、言うまでもなく回収に長時間を要するため、小売自由化の進展に伴い、事業者が慎重になることが懸念をされているところであります。そうした中においても、引き続き原子力発電の推進を図ることができるように、一つは、原子力発電等の大規模発電事業と送電事業の一体的な実施を確保するために発送電一貫体制を維持するほか、二つ目には、全国的な電力流通の円滑化や卸電力取引市場の整備を通じまして、原子力発電による発電電力量の吸収余地の拡大を図る、三つ目は、また特に原子力発電等に固有の対策といたしまして、その強みを発揮し得る長期安定運転確保のための環境整備を図ることとし、特にバックエンド事業については、適切な制度、措置の検討、整備を行っていく、こういうふうにいたしているところでございます。
 これらについては、法律に直接関係する規定のあるもの、またそうでないものも含まれるわけでございますけれども、原子力発電の推進は、制度改革の主たる目的である安定供給の確保や環境への適合の観点から極めて重要な課題である、このように思っておりまして、中でも、御指摘のバックエンド事業の検討については、政府の総合資源エネルギー調査会電気事業分科会の制度改革に関する報告書におきましても、特に御提言をいただいたところでございます。
 そういったところの背景の中で本法案を国会で御審議いただくに先立ちまして、提案理由におきまして、六行、こういう御指摘をいただきましたけれども、バックエンド事業など原子力発電に関する政府の考えをお示しをする、そういうことにいたしたわけでございます。
○西山登紀子君 これは、非常にこの法案改正の趣旨説明、そして背景の説明にはとどまらない非常に具体的で、しかも非常に重い内容が趣旨説明としてここに盛り込まれておりまして、私大変奇異な感じを受けたんですね。
 いろいろ調べておりますと、やはり今度こういう自由化法案を出すに当たっては、いろいろな利害関係の意見の調整等もあり、何か与党の方で、やっぱりこの提案理由説明の中にこのことをきちっと入れておかないと提出にこぎ着けられないというような事情もあったやにも聞いておりますけれども、国民にとってそれではどうかということになりますと、これは非常に重要な問題が私は含まれているというふうに思います。
 つまり、この六行をここに書かなければ、この法案が提出されなかったということなんですね。この法案の提出のこの六行は前提条件になっているということなんです。しかし、よく考えてみますと、この六行をここに書いたということは、この自由化法案の、実は法案全体の前提が崩れるということになっている。その点を、いろいろ考えておりますと、やっぱりそこに突き当たってしまうんですよ。
 それはなぜかといいますと、昨年の一月に電気事業連合会の会長の南さんという方が核燃料廃棄物処理には約三十兆円掛かるという試算を発表されてびっくりしたわけですけれども、この三十兆円という額についてはいろいろ議論があっておりますが、電力の自由化を前にして、公益的課題のうち、自然エネルギーと原子力発電は市場経済に乗り切れない部分があると言って、国民的な負担を求めたわけです。原発は安いという立場を捨てて、原発の建設とバックエンド費用は国の負担で面倒見てほしい。つまり、市場経済にはなじまない部分、電力なんですよということをあえておっしゃったわけでございます。
 そして、いろんな電気事業分科会なんかの報告なんかを見ておりますと、やはり電事連というのは、原子力の推進とそれからバックエンドの面倒を見るということと併せて小売全面自由化を受け入れるということを表明されているわけでございます。
 ですから、こういう形で六行をきちっと入れて、電事連の立場もきちっと保証しましょうねという形でこの法案が出ているわけですけれども、大臣にお伺いしたいんですけれども、原発というのは一番安い電源だというふうに宣伝もしてきたけれども、そして今自由競争の中に実際入っているわけですけれども、しかし使用済燃料の処理だとかそれから廃炉のいろいろな処理等々と、三十兆円という額については今余りおっしゃっていないようですけれども、非常に高いコストが掛かるということになりますと、原発というのは市場にはなじまない、原発の発電コストは非常に高いんだということになりますと、これは競争にはなじまない電力だということになってしまいます。そのことを認めると。そのことを認めて、この六行を入れるということは、政府がそのことを認めたということになってしまって、自由化の法案を審議しているんだけれども、その四割を占める原子力という電力が実は市場競争にはなじまない電力なんだということを一方で趣旨説明のところで既に政府が認めてしまって、非常におかしな提案になっております。
 もう一つ併せて、大臣、お伺いしたいのは、バックエンド、バックエンドのいよいよ事業全般にわたっての検討が必要になってきたということなんですけれども、これはもう四十年来ですか、トイレなきマンションだということで私たちは最初から言ってきたことなんですけれども、どんどんどんどん進んできちゃった。
 このバックエンドというのは本当にまだブラックボックスです。どういう処理方法をしてどれだけのお金が掛かるかなんということは本当に明らかになっておりません。その中で、しかし原発のバックエンドは国の責任で行いますよという約束をこの六行は与えたということになります。
 丸投げという言葉をよく今使われておりますけれども、私はこれは丸受けだと。政府が丸受けしますということをこの法案の趣旨説明の中にぼんと入れちゃったと。これは非常に重要な責任を大臣お感じいただかなければいけないと思うんですけれどもね。その点どうでしょうか。この六行というのは単なる法案の趣旨説明の六行ではないと。それほど重い六行だというふうに思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(平沼赳夫君) まず最初にお断りしておきますのは、決して電事連の要望を丸のみをしたと、こういうことではございません。先ほどの御答弁で申し上げましたように、やはり原子力発電の推進というのは、制度改革の主たる目的でございます安定供給の確保あるいは環境への適合の視点から極めて重要な課題でありまして、中でもバックエンドの事業の検討については、これは政府の総合資源エネルギー調査会電気事業分科会の制度改革に対する報告書の中でも特に御提言をいただいている。そういった背景の中で本法案をこの国会で御審議をいただくに先立ちまして、そういう趣旨を踏まえまして、提案理由においてバックエンド事業などの原子力発電に対する政府の考えを示させていただいたと、こういうふうに御理解をいただきたいと、こういうことをひとつお願いを申し上げたいと思います。
 バックエンド事業につきましては、これまで高レベル放射性廃棄物の処分に関する法制度の整備を始めといたしまして、様々な対策は講じてまいりました。これらに加えまして、更なる投資環境の整備の観点から、このバックエンド事業全般にわたるコスト構造でございますとか、原子力発電全体の収益性等を分析評価をしまして、官民の役割分担等を整理の上、平成十六年末までにこの経済的措置等具体的な制度、措置の在り方について検討を行って、必要な措置を講ずることにいたしております。
 このように、原子力発電全体の収益性等につきましては、今後しっかりと精査をしていくことといたしておりまして、また具体的な制度、措置の在り方の検討に当たっては、この官民の役割分担の在り方も含めまして、予断を持つことなく、徹底した情報開示の下で透明性の高い議論を行ってまいりたいと、このように思っております。
 また、以上につきましては、平成十三年十一月から平成十五年二月まで審議が重ねられてきた総合資源エネルギー調査会電気事業分科会で得られた結論でもございますので、そういう趣旨でやらせていただきたいと思いまして、決して電事連のことを丸のみをしたのではないと、このことだけはひとつ御了解をいただきたいと思います。
○西山登紀子君 私はバックエンド対策について、何も国が責任を持たなくていいと言っているわけじゃないんです。しっかりと、それは大きな問題ですから、きちっと関与もし、国会でも議論をきちっとしなきゃいけないと思うんですけれども、そういうことをしないで、この六行の中に全部ぶち込んで、全部そのことも受け入れますよということを大前提にして、この法案の、自由化法案を先に進めるということが、もっとここで踏みとどまらなきゃいけないんじゃないのと言っているわけですね。
 エネルギー基本法という議員立法の法案が去年の六月六日でここの委員会で審議をいたしまして、議員の方がそこに並んでやり取りをいたしまして、急にこんな法律が出てきてどうなんだろうというようなことで、私もいろいろ審議をしておりまして、議事録を今見ているんですけれども、そのときには、原発をきちっとこれからも面倒見てくださいねというようなことが、原子力という言葉は出ていないけれども、そういうものなんだということで、私もいろいろ議論をいたしました。
 そのときに三十兆円の問題も出しているんですけれども、御答弁に立った斉藤議員が、今この三十兆円という数字を出されたけれども、これは科学的、技術的なきちんとした根拠による計算によればバックエンドの費用もそう大きなものではない、このように認識しているというふうな御答弁があったんですけれども、これは方法も含めてまだやはり霧の中じゃないかと思います。まだまだブラックボックスの中じゃないかと思います。
 これは、それこそ使用済核燃料の問題もそうです。プルサーマルの破綻の問題もそうです。「もんじゅ」の裁判も国が負けたというようなこともあります。青森で高レベル放射能の廃棄物最終処理場の問題もあって、ここずっとこの問題議論してまいりましたけれども、だれもこうしますということは言えませんね。そういうブラックボックスに入ったものをこの六行の大前提として国が受けて、今度の自由化を進めるために条件にするということは、私は順番が間違っていると。
 電力の今三四・五%、これを四二%に引き上げ、原発の電力を引き上げるという方向を政府は持っているわけですけれども、今や原発というのは、安くて安全でクリーンだというPRをされて、どんどん政府は推進をしてきたけれども、今や、そうなれば電事連そのものも認めているように、これはコストは安くありません、市場にはなじみませんとなりますと、これは高くて、そして危険で、そして安定供給ができなくて、放射能汚染という環境の汚染もある、もう手に負えないものになっているんじゃないかということで、ですから、きちっと議論をしないと大変なことになる。そのことを六行で前提で置いて、だからこっちで自由化を進めてもいいだろうというような、私は、言葉は悪いですけれども、何か迷走したような法案の提出の仕方というのはやっぱり責任のない出し方ではないかなというふうに思います。
 順序が逆だと、自由化法案を出すということであれば、このバックエンドも含めて原子力の電力というものは一体どうなるのか、コストはどうなるのかというふうなこともきちっと議論をまずここでやるべきじゃないかと思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 原子力の点についての提案理由で申し上げております点は、確かにバックエンドの問題という非常に難しい問題が残っていて、かなりの部分は実は、先生、今ブラックボックスということですけれども、再処理を始め高レベルの放射性廃棄物の処理、処分といい、かなり見えているところもあって、そういうところはこれまで手当てをしてまいっているんですけれども、一方で再処理施設の先々解体処理をしなきゃいけないとか、あるいは再処理工場の運転に伴って、従来予定していなかったような廃棄物が出てくるというようなことがあるということが考えられますので、そういったことについて電気事業者の側で、自由化が進む中でいわゆる総括原価でのコスト回収範囲が狭まってまいりますので、将来のあり得る変動要因あるいはリスクということについて非常に神経質、コンシャスになってまいっておりますものですから、そういったところは十分議論を、科学的な知見の集積を待って議論を尽くそうということを私どもその分科会の取りまとめでも申し上げているだけでございまして、先生の先ほど来の御議論にありますように、一定の措置を政府の側で電気事業者との関係でのむということを前提にして、バックエンドの問題について私どもこれから議論をしていくというようなことではございませんで、文字どおり、先ほど来大臣が御答弁申し上げておりますように、透明な形で議論をして、その前提としてコスト構造がどうなっている、それについての追加的なコストがあり得るとすればどういうことにどれぐらい掛かってくるのか、その費用というのはだれが本来負担するのが筋なのかというようなことを透明な形で議論していくということをここに明示をするというのが提案理由の趣旨でございまして、先ほど来の、ある意味の結論を私どもブラックボックスで見えないままに先取りするという、コミットするというようなことはいたしておりませんので、その点については是非とも正確な御理解をお願い申し上げたいと存じます。
○西山登紀子君 私は大臣にお答えをしていただきたかったと思うんですけれども、このブラックボックスというふうに言ったのは、私はもうここ経済産業委員をして今年で六年目になりますけれども、ジェー・シー・オーの事故もあった、東電の事故もあった、それから「もんじゅ」の裁判、私も「もんじゅ」の調査も行きましたけれども、もうプルサーマル計画そのもの、システムそのものがもう破綻をしている、MOX燃料の問題もあったと。本当にもう不祥事続きですよね。そこをどんなにびほう策をやっても、やっぱりこれはもう原発というのは非常に、まだ未確立な、科学的にも未確立なものなんですよね。だから手に負えなくなるということなので、ここでやっぱりしっかりと踏みとどまって、バックエンドも含めてですけれども、国会にきちっと原子力についてはこのようにいたします、コストはこうなるんですけれどもどうですかというふうなことで、議論を先しないと、それをほうっちゃっておいて自由化をどんどんやらせてくれという、そういう法案の提出の仕方が大体私は無責任な提案の仕方じゃないかなと、国民の皆さんに納得がいかないんじゃないかなというふうに申し上げておきたいと思います。
 最後に、大臣の御答弁をいただきまして、途中で質問する時間がなくなりましたけれども、また次の機会にやらせていただくことにいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほど来御答弁をさせていただきましたけれども、私どもとしては、原子力というのはもちろん安全性を担保しなきゃいけませんし、国民の皆様方に納得をしていただくことが大切だと思います。
 そういう意味でも、いわゆる提案の理由の中に六行を割かせていただきましたのは、電事連の要請を受けたとかそういうことじゃなくて、やはりバックエンド体制を含めて、こういうこともやっぱり必要だと。そういう中で、説明責任という形で、これを何もかにもむやみに進めていくと、そんなことで入れさせていただいているわけじゃございませんし、先ほどの御答弁で言わせていただきましたように、やはりこれからバックエンドに対するコストだとか、そういうこともオープンにして、説明責任をして開示をして、そして議論をしていただくと、こういうことでございますので、私どもとしては御懸念のないように最大限努力をさせていただきたいと、このように思っています。
○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。
 今回の電気事業法、ガス事業法の改正、段階的に自由化の範囲をどんどん拡大していくということですから、私は原則的にいい方向で賛成であります。
 しかし、その中で、民にできることは民にという小泉総理の大方針もあります。私どももそうだと思っております。そういう中で、まず、ガスの方をひとつお考えを聞かせていただきたいと思っておりますが、公営ガス事業というのが随分あるんですね、全国で五十八社あると。小さいところもあるんですが、しかし、しっかりとやっておられるところもあるということであります。そしてまた、電力につきましても、公営、県営の電力、企業局等でやっているわけですが、これが三十三あるということなんですね。私は、早くこれは民営化すべきだというふうに思うんですね。
 今度、今まで特殊株式会社であった電源開発株式会社も民営化をすると、こういうことでありますから、私は早く、民ができることは民にということをやってもらいたいと、こう思っておりますが、まず地方の方の関係ということで総務省に伺いたいと思います。そして、大臣にもお願いします。
○大臣政務官(岸宏一君) 御説のとおり、公営ガス事業は五十八事業者があるわけでございます。
 近年、ガスの高カロリー化への対応を契機として、かなり民間への事業譲渡が進んでおると、こういうことでございます。また、平成十四年の閣議決定において、規制改革の推進に関する第二次答申、これにおきましても、公営ガス事業の更なる民間への事業譲渡などの方針が示されたと、こういうことでございまして、今後とも民営化を視野に入れた事業運営が求められておりますし、進められていくだろうと、こういうふうに思っております。
 ただ、先生今おっしゃいましたように、このガス事業、公営も基本的には皆さん黒字の経営をなさっておる、こういう実情もあり、総務省としましては、公営ガス事業を民営化するか否かにつきましては、各地方公共団体が地域の実情や地域住民の意向などを十分に踏まえて、言わば主体的に判断すべきものというふうに考えております。
○国務大臣(平沼赳夫君) 公営ガス事業者の事業運営の在り方につきまして、議員御指摘のとおり、官民役割分担の再構築でございますとか、あるいは経済活性化の観点から、今後は民営化も視野に入れて検討が求められる、このように私は認識をしております。
 こうした中、先ほどの御答弁にもありましたけれども、近年、公営ガス事業者が行革の観点などを契機といたしまして、事業譲渡などの民営化を進める例が非常に多く見られるようになってきておりまして、自由化が開始された平成七年以降現在まで、既に十四の公営事業者が事業譲渡を行っております。これらは、いずれも事業主体である地方自治体自らが地域の実情や地域住民の意向などを適宜適切に把握をして、主体的に判断した結果であると、こういうふうに考えております。
 国が、そういう大きな方向ありますけれども、強制的に民営化を促すということはやっぱり国としての立場に私はないと、そういうふうに思っておりまして、いずれにしても当省としては、事業主体というものが民営であるか公営であるかにかかわらず、事業者自らが経営自主性を発揮しつつ、安定的かつ効率的なガス供給を行うように適切な制度運用、これを我々としては努めていかなければならないと、このように思っているところでございます。
○広野ただし君 私は、国なり地方がもう非常に潤沢だということならば、それでいいと思います。しかし、今は国も地方もお金がなくて、もう大赤字なわけですね。しかも、収益が出ていますから、地方の少しは財源になります。しかし、そうではないんですね。もう資産も全部売却をして、早く埋めなきゃいけないんですね。ですから、そういういいところこそ早く民間に譲渡ないし、あるいは上場の手続を取るべきだと。そして、ちゃんと株を売って、少しでも国にあるいは地方に入るようにやらなきゃいけないんだと、このように思うんですね。
 しかし、それに加えるに、元々、日本は資本主義国なのに、自由主義国なのに、社会主義国みたいに官が余りにもコントロールしているんです。もう大体四割、五割近いんですね。こんな自由主義国はないわけで、早くそれは電気事業もガス事業も、今日はガス事業のことを主に事前に言いましたものですからあれですが、電気事業の経営というものももうちゃんとやれるわけで、早くそれを民営化をする。地方のことは地方にという、そういう甘ったるい話ではなくて、ちゃんと交付税を出しているんですから、これはやはりきちっと指導をしてでも民営化をすべきだと、このように要望をさせていただきたいと思います。
 それと、電気事業の方ですが、電源開発民営化ということであります。ここのところの上場あるいは民営化のプロセスについて伺いたいと思うんです。
 今は非常に電源開発は過少資本であるということであります。そして、増資をします。そういうことで、増資プラス資本投入ということで一三%まで増強される、これは同僚委員が指摘されたとおりであります。しかし、電力会社は大体平均しますと一七、八%の自己資本比率になっているんですね。一三%で果たしてちゃんとした経営ができるのかと。特に、この電力会社は設備産業なわけですね。ですから、有利子負債というのは非常に多くて、例えば東京電力さんですと、もう十兆円近い有利子負債がある。金利だけでも大変なわけですね。電源開発の場合は二兆円弱ということでありますけれども、これはやはりしっかりとした資本充実策を取る。今の一三%にまで上げるというだけでは駄目なんだと私は思います。
 ですから、その資本充実策とこの上場のプロセス、いつまでにやるのかという点について大臣に伺いたいと思います。
○副大臣(西川太一郎君) 広野先生御指摘のとおり、有利子負債を軽減をし自己資本の充実を図るという、財務体質の改善というのが電発にとっては大変重要であります。
 御案内のとおり、電発は九電力の中位ぐらいに位置をする設備も持ち、能力を持っておるわけであります。そこで、これを生かしていくという意味で、具体的に申しますと、平成十五年度中に指定会社に電源開発の増資を引受けを行っていただくことを予定しております。その後、指定会社は取得した株式をできる限り早くこれを売却する、これは十六年度からできる限り始めたいと、こういうふうに思っておりますが、その結果、売却益が発生した場合に、一回に限り一定の金額の範囲内で電発に再投資できると、こういう方式を取ってまいります。こうした増資によりまして自己資本が充実をすると、よってもって財務体質の改善を図って、これら増資による資金の活用というものを行いつつ更なる繰上償還、こういうことで先ほど先生御指摘の有利子債務を減らしていく、こういうプロセスを繰り返して健全化、体力強化をしていきたいというふうに考えております。
○広野ただし君 十六年度中の、何というんですか、どこかで上場プロセスを取ると、そしてそれの収益が出れば更に資本充実に充てると、こういうことですか。そこのところをきちっとおっしゃっていただきたいと思います。
○副大臣(西川太一郎君) ですから、有利子負債を減らす、指定会社に増資を引き受けてもらう、そして先生御指摘のとおり、十六年中に一回売却をする、そしてもう一度再投資ができる、先生のおっしゃるプロセスでやってまいります。
○広野ただし君 私は何でこういうことを言っているかといいますと、電力会社はある意味で過少資本ですと外資から見ますと非常においしいんですね、おいしいという言葉は悪いですけれども、前、エンロンがありましたとおり、もう少ない株式投資でもってそれで大きな設備が買えるわけでありますから、これは外資だけじゃなくて、国内においても電力会社の例えば子会社になるということが、傘下に入るということがあり得るわけですね。
 ですから、ここはきちっとした自立できる民間会社に最初から持っていきませんと、何かふらふらのままに立ち上げますと結局おかしくなって、りそなじゃありませんけれども、また公的資金を入れるか、あるいはどこかの企業の傘下になると、こんなことになってしまうわけですね。ですから、やはりそこはきちんとした上場プロセス、民間会社として自立できる手段をちゃんと講じていただきたい。それは十六年度中なのかどうなのか、大臣、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 電源開発が民営化後、競争環境の中で自立的な経営を行っていくためには、御指摘のように、その基盤となる財務体質の強化が非常に重要でございまして、政府におきましては指定会社を通じた抜本的な自己資本増強等の措置を講ずることにいたしております。また、電源開発におきましても、卸電気事業等の競争力を強化するため、コストダウン等の取組を鋭意進めているところであります。
 同社の資本構成の面での自立性の確保に関しましては、九電力会社が保有している同社の株式について売却措置を講ずる旨、閣議決定されているところでございまして、同措置の実現に向けてこれらの会社と協議をしていくこととしております。また、残りの電源開発の株式というのは、一時的には指定会社が取得することに相なりますが、これらの株式は国有財産に準ずる性格を有することから、指定会社が株式を売却する際には、特定の者に偏ることなく幅広く株式取得の機会が与えられるように対応してまいりたいと、このように思っております。
 さらに、先ほど申し上げました指定会社を通じた自己資本増強措置というのは、過少資本状態の解消を通じ、特定の者による買収のリスクを軽減する効果も有するものと考えておりまして、御指摘のようにエンロンの例もお出しになられましたけれども、そういったことのないように、今申し上げたようなそういう手当てをさせていただく、こういうことでございます。
○広野ただし君 やはりJRの何社かがしっかりと自立して、またそれの株式売却によって国にも入る、そしてまたNTTもそうです。ですから、JTでもそうだと思いますが、やはり電力関係、公益事業をその中でもう一つしっかりとしたものを増やすんだと、そのことが国にもちゃんと入ってくるんだと、この厳しい中で、そういうことできちっとした立ち上げをやっていただきたいし、先ほどから官が人的な支配をするんではないかと、いろんなお話ありました。もう一方でそのことも、もちろんそんなことがあってはならないと思いますし、資金の面においても株主構成権をもってどこかが支配をするということのないように、きちっとした、人的な面でも資金的な面においても自立した民間会社が、十電力の中で中位ぐらいの大きなものができるわけですから、それを是非きちっとやっていただきたいと、このように要望をいたしておきます。
 それと、先ほどもありましたが、夏の東電管内での電力危機、これに絡んで、そしてまたこの連系の問題ですね、各社、電力会社の連系の問題が非常に今度の自由化においても大きな側面があると思います。
 その中で、特に西の方の六十ヘルツと東の方の五十ヘルツ、このところの連系ですね、ここのところが本当に狭い関所になっていて九十万キロワットだと、これがもっと多ければどんどん西の方から危機管理のときに持ってこれるということなわけですけれども、こういう問題は五十と六十のサイクル変換のところだけではなくて、じゃ九州と本州の間はどうなっているんだと、四国と本州の間はどうなっているんだと、北海道と本州の間はどうなっているんだろうかということがやはりあるわけで、確かに一応つながれております。しかし、そこもどんと一つ事故が起こって切れますと、もう完全にそれぞれが一つの単独のところだけでやらなきゃいけないという問題があるわけで、やはり私は、そこは何といいますかフェールセーフなものにして、二重のものになっていないと、今のような東電管内のようなことがほかの地区で起こらないとも限らないということでありますから、この連系のことを、まあもちろん料金の問題のこともありますけれども、まず危機管理上の観点からそこはどういう観点でこれからやられようとしておるのか、お答えいただきたいと思います。
 私どもは大臣か、政治家の討論を伺いたいと思いますので、細かいことは必要ありません、是非きちんとした答弁を求めたいと思います。
○副大臣(西川太一郎君) どうも失礼いたしました。
 先生御指摘の供給区域をつなぐ連系線等につきましては、他の送電線と同様、一般電気事業者のみならず、多数の新規参入者も利用するものでございまして、公共性が高いものと認識をいたしております。加えて、電力の安定供給の確保の観点からも全国大での電力流通を容易とし、電源を広域で活用できるようなネットワークを形成していくことは大変重要と認識いたしております。
 新たな電気事業制度の下では、まず周波数変換装置、会社間の連系線の整備については中立機関が送電線形成に係る基本的なルールを作り、そのルールに基づき電気事業者により連系線等が整備されていくことになります。また、これらの設備について適切な投資が行われるよう系統利用料金の設定等に当たっては確実に資金回収ができるよう配慮することといたしております。
 国といたしましては、新たな電気事業制度におけるこうした仕組みが適切に運用されていくよう、中立機関や電気事業者を適切に指導監督してまいる所存でございます。
○広野ただし君 私は、今までも電力会社相互の乗り入れというのが、ある意味では相手のショバまで行って、言葉は悪いですが、そこでやろうということではなくてということなものですから、連系については余り積極的にどの社もやらなかったんではないかと思うんです。また実際、果たしてこれからも連系についてそんなインセンティブが働くかどうか、私はなかなか、設備がそんなに稼働するかどうか分からないわけですね。
 そうしますと、こういう正に危機管理、前にも一回大臣の積極的な答弁をいただきましたが、危機管理上、日本が全体として危機管理に対応できるようなその連系をこの自由化の問題と別にきちんとやっていかなきゃいけないんじゃないかと、こう思っておりまして、最後に大臣の見解を伺いまして、終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回の東京電力の一連の不正によりまして、関東圏の電力の需給というのが夏場大変な状況が想定されるわけです。これに向けて、今、絶対起こさないというそういう万全の措置を取っているところでございますが、ただ全国的に見ますと中部電力には余力がある、しかし周波数変換によって九十万キロワットしか融通できない。これが、もしそこが自由に融通できれば危機が回避が容易にできると、こういうことは私は御指摘のとおりだと思います。
 そういう意味で、今回の電気事業制度改革において、広域的な電力供給が円滑化されるような仕組み、例えば振替供給料金制度の廃止でございますとか、中立機関による連系線強化に関する判断基準等の整備、こういったことを導入をすることに加えまして、私は、例えばヨーロッパなんかのどの国も融通し合うような体制ができていて、どんどんやっているわけですから、やっぱりそういう危機管理の中で、連系線の整備に対する支援策あるいは国の関与の在り方、こういったことも今後やっぱり積極的に検討を加えていかなければならない、このように思っております。
○広野ただし君 どうもありがとうございました。
○委員長(田浦直君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十三分散会