第159回国会 総務委員会 第19号
平成十六年六月十四日(月曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 六月十日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     山内 俊夫君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     野沢 太三君     段本 幸男君
     山内 俊夫君     清水嘉与子君
     吉村剛太郎君     吉田 博美君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         景山俊太郎君
    理 事
                柏村 武昭君
                岸  宏一君
                山崎  力君
                小川 敏夫君
                広中和歌子君
    委 員
                狩野  安君
                片山虎之助君
                久世 公堯君
                清水嘉与子君
                椎名 一保君
                世耕 弘成君
                段本 幸男君
                吉田 博美君
                高橋 千秋君
                松岡滿壽男君
                鶴岡  洋君
                日笠 勝之君
                八田ひろ子君
                宮本 岳志君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       総務副大臣    山口 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤澤  進君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局公務員部長   須田 和博君
       厚生労働大臣官
       房審議官     新島 良夫君
       厚生労働大臣官
       房審議官     北井久美子君
       厚生労働大臣官
       房審議官     渡辺 芳樹君
       厚生労働大臣官
       房統計情報部長  坂田  稔君
       厚生労働省政策
       統括官      水田 邦雄君
       社会保険庁運営
       部長       薄井 康紀君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(景山俊太郎君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、愛知治郎君が委員を辞任され、その補欠として山内俊夫君が選任されました。
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○委員長(景山俊太郎君) 次に、理事の補欠選任を行います。
 去る十日の本委員会におきまして、欠員中の一名の理事につきましては、後日、委員長が指名することとなっておりましたので、本日、理事に小川敏夫君を指名いたします。
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○委員長(景山俊太郎君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務省自治行政局公務員部長須田和博君、厚生労働大臣官房審議官新島良夫君、厚生労働大臣官房審議官北井久美子君、厚生労働大臣官房審議官渡辺芳樹君、厚生労働大臣官房統計情報部長坂田稔君、厚生労働省政策統括官水田邦雄君及び社会保険庁運営部長薄井康紀君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(景山俊太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(景山俊太郎君) 次に、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は去る十日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋千秋君 おはようございます。民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。
 今通常国会の総務委員会での質疑も多分今日が最後だと思います。何度か質問をさせていただいて、立たせていただきまして、ほとんどの法案に質問に立たせていただきましたが、いよいよ最後かと思うと名残惜しいものもございますが、是非、一時間いただきましたので、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そして、この通常国会を象徴的に表すようなこの総務委員会での法案の質疑が最後になったということで、年金関係の法案が正に最後の質疑になるのかなというふうに思いますが、私自身も国会議員になってちょうど四年になりました。四年で二期目の参議院というのも変なものでございますけれども、四年になりましたが、この四年の間にいわゆる牛歩というのは今回初めてさせていただきましたけれども、我々とすれば、自民党の方々から見るといろいろ御批判もありましょうが、我々とすれば、せめてあれぐらいの思いであの法案については廃案にしなきゃいけないという強い思いがあった中でやったことでありますけれども、それにかかわるこの地共済法、同じような中身をたくさん含んでおります。
 その意味で、私は年金関連法、いろんな法案の、強行採決という形で行われたこと、本当に残念に私は思います。後で補充質問をされるということになりまして、西川きよしさんも質問されるということになったようでありますけれども、ただ、それにしても今回のあの強行採決という形が国民にとってどういうふうに受け取られたのか。連日のように、今朝もワイドショーで見ておりましたら、あの強行採決の現場、お隣の会場でございますけれども、そこでやられたあの強行採決を見ていると、とても百年の計、つまり、我々の老後を支える年金のことをあのように決まってしまったということは、国民にとってみると本当に不信感が募ってしまったんではないかなという意味で大変残念に思います。
 総務大臣、その経緯もずっと見ておられましたですし、今回の年金の騒動の発端と言ったら怒られますが、その中の渦中にもあられた総務大臣として、先日の強行採決まで、そして、今それからしばらくたちますけれども、あの採決の経緯を見てどのように御感想を持っておられるか、まず大臣にそのことをお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 感想。厚生労働委員会の審議の話でありますので、高橋先生、総務大臣として発言する立場にはないんですが、あえて言わせていただけば、今回のこの一連の話の中で、年金という問題に関しての関心が余りなかった方々も、年金の問題についてはこれはいろいろ問題があるという認識が深まったという点は、僕はこれはよかったと思います、正直な話。全然、年金というと、保険は関心があっても年金に関心がない方が多い、方も、この年金に関する問題点についていろいろ多くの意見、問題点等々の話が出たことはよかったことだと思っております。
 ただ、今も言われましたように、審議なり採決のところにあっては混乱があったという点に関しては残念だったと存じます。
○高橋千秋君 確かに関心は深まったんでしょうが、関心は深まりましたが、信頼はなくなったんではないかなというふうに私は大変心配をしております。
 今、ずっと参議院選挙に備えていろいろ演説会等、私もごあいさつ行かせていただくと、年金の未納、未加入の問題は大変皆さんもそれまで関心を持っておられました。最近、年金の未納、未加入の話をしても、もうええ加減にしてほしいという声も確かにあります。その中で、年金法の中身を私が説明をいたしますと、そういうふうになっていたのかというような声が非常に強くて、それはいかぬなというような声が非常に強い、出てまいります。
 結局、私は、政府自身が今回の、我々の責任もあるんでしょうけれども、年金の関連法、そして今回のこの地共済の法案もそうですけれども、地共済については公務員の方々が対象でございますからある程度認識はあるんだと思うんですけれども、この年金の中身について、やはり政府もほとんど広報してこなかった。政府側に言うと、ちゃんとしてきましたと言われるのかも分かりませんが、国民に分かっていただく努力をしてこなかった責任が大変あるんだろうと思うんですね。
 その意味で、さっき大臣が言われたように、関心が、このようなことで関心が高まるというのは私は一種のアクシデントだと思うんですけれども、このようなことで関心が高まったということは、私は大変不幸なことじゃないかなというふうに思うんですね。その意味で、政府は更に今後もっとちゃんと中身を分かっていただく努力をしなければいけない、これは政府の責任だろうと。
 この地共済については、国民年金や厚生年金とはやはり一種違うものがありますから、同じようにはいきませんけれども、やはりこれについても、国民というか、地方公務員の方々にきっちりと今回の中身を分かっていただく努力をしていただかなければいけないと思いますが、これは質問通告をしているわけではありませんが、大臣、そのことをいかがお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 厚生年金、また公務員共済、地方共済等々、いずれもこれいわゆる企業主側がまとめて一括して払っている部分もありますので、毎月毎月自分できちんと納めておられるというのと少し違うような感じがしますので、何となく意識が余りないというのがほとんどだと思っておりますが、いずれにいたしましても、公務員共済につきましてもこれ年金ということの枠においては同じものでありますので、その内容、また使われ方等々、いろんな意味で、地方公務員としても、この種の問題に大いに関心を持たせるためにいろいろきちんと広報を含めて対応しておくべきだ、また、あなたが払っているときにこれだけどうこうなっているんですよということをきちんと説明してやって、おお、おれの年金はとかいう話をきちんと対応してもらう、また自分で、今、年金は幾ら、どうなっているのかと、自分で知ろうと思えば簡単に知れるようにする等々、いろんなことをしておくということは大事なことだと思いますので、御趣旨を踏まえて対応していくべきものだと思っております。
○高橋千秋君 それともう一つ、本題ではございませんけれども、質問通告させていただいている議員年金のことについて、これもいろいろ御意見も分かれておりますし、批判もあります。
 私の世代では、私が働き始めたときから年金は、私は元農協職員でございますので農林年金というのに入っておりまして、つい最近、この農林年金も元々は厚生年金から分離したものですが、また厚生年金と一体化になったという、そういう年金ですが、天引きされているころに、私、若いというせいもあったんでしょうけれども、年金がもらえるというようなことを考えていたわけでもなかなかなかったんだろうと思うんですね。
 その意味で、そういう年金とは意味合いが違いますけれども、この議員年金についてどうお考えか、まずお聞きしたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、議員には退職金がありません。それが昭和二十二年のときに国会法で退職金に代わるものとしていろいろの議論がなされ、最終的には昭和三十三年、議員立法でこの議員年金という制度が始まって、後はすべからくこの種の改正等々はすべて議員立法でなされてきておりまして、総務省としてはいわゆる年金にかかわります所管を、事務を所管しているだけであって、立法、企画等々につきましてはこれはすべて議員でなされてきたという経緯だと思っております。
 これはいろいろ御意見のあるところでありますので、今、国会で、立法府で御議論いただくことになっておるんですが、おかげさまで六月の十一日の日に議長の下に国会議員の互助年金に関する調査設置というのが決まっておりまして、六月の十一日に決定をいたしております。そして、明日、第一回の、あさってかな、六月十五日か十六日に第一回が開かれると伺っておりますので、諮問期間約、おおむね六か月ということも決められておりますので、今スタートをしたところではありますので、いろいろ議長の下で御議論いただくというように思っております。
○高橋千秋君 これ、事務方でも結構なんですが、私もこの市町村会議員それから県会議員さんの年金についてもその委員会で質疑をやったことがあるんですが、こちらの方の論議というのは別途行われる予定はあるんでしょうか。分かりますか。
○政府参考人(須田和博君) 地方議会議員の方々の議員年金の関係でございますけれども、なかなか状況、全体に厳しいということもございますので、現在、それぞれの共済会におきまして、今後の在り方等、将来の財政再計算も含めてですけれども、在り方等につきましての勉強を始めているところでございます。
○高橋千秋君 この市町村会議員の年金についても審議をやったときにいろいろ声が出まして、地元で話を聞いていても声が出るのは、やっぱり不公平感の問題だと思うんですね。国会議員年金についても、大臣が言われるように、これは退職金がないので退職金の代わりだと。我々も月々十一万も天引きされているということを国民の方はなかなか分からないし、一方で国庫補助が普通の年金よりも随分高いという部分のことを知ってまた国民の方が怒るとか、いろんな誤解の部分もありますし、十分分かっていただいていない部分だろうと。例えば、この地方議員の方の年金の場合、市会議員やって県会議員やって国会議員やるとそれぞれにもらえるだとか、いろいろなそういう部分の不公平感を一方的に感じておられる部分もありますけれども、そういう部分から国民がいろいろ文句を言っているんだろう。
 今回のこの地共済のことについてもかなりの誤解の部分もあるんだろうと思うんですね。そういう部分はやっぱり国、政府として、誤解されているんであればやっぱりちゃんと国民に知っていただくということをしていただかなければいけないだろうというふうに思います。
 それで、本題に入りたいと思うんですけれども、この保険料率ですね、これが今回の厚生年金の部分でも随分問題になりました。これから十四年間上がり続けるんだということで、それは大変だという話なんですけれども、現状、この厚生年金の一三・五八という数字になっておりますけれども、この地共済の水準、ちょっと低いというふうに聞いているんですが、それの水準がどうなっているのか、それで、なぜ厚生年金とそれだけ違うのかという部分をまずお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) お答え申し上げます。
 初めに、現在の地共済年金の保険料率でございますが、この点は御指摘のように若干低めの一三・〇三%となってございます。
 次に、保険料率の算定方法あるいは要素につきましてですが、元々、公的年金の保険料率の算定方式を大別しますと、積立方式に相当します平準保険料方式と賦課方式に相当いたします段階保険料方式がございますが、この点、厚生年金におかれましては、戦前の制度発足当初は平準保険料方式が採用されておりましたけれども、戦後、比較的早い昭和二十九年の再計算から段階保険料方式を採用されたと承知しております。
 他方、地共済年金でございますけれども、地共済年金につきましては平成六年の再計算までこの平準保険料方式を採用しておりました。したがいまして、具体的の算定に当たりましては、平準保険料方式でもどうしても厳しい状況等のときに一定の率で割り落とすということもございますが、ずっと平準保険料方式で参りまして、平成十一年の再計算から段階保険料方式に移行したところでございます。
 こういう事情がございますので、基本的に厚生年金の方におかれましては比較的早い段階で積立方式から賦課方式に移行していたのに対しまして、地共済年金は比較的最近まで積立方式に準じていたところでございまして、どうしても理屈、理屈といいますか、理論上、相対的に高い保険料を設定していたところでございます。
 なお、もう一つお尋ねの保険料率を算定する要素でございますけれども、基本的に経済前提につきましては厚生年金と同じでございますが、それ以外の要素、例えば年金受給者数とか組合員数の見込みなど、こういった要素につきましては厚生年金とおのずと異なっているものと考えております。
○高橋千秋君 週刊誌なんかでもこのことが書かれた記事を読んだことがあるんですけれども、公務員の年金は一杯もらっていて掛金も安いんじゃないかというような批判があった週刊誌も見たことがありますけれども、そうすると、これは高い保険料を公務員、地方公務員の方は払ってきたという認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) そのとおりでございます。過去におきましてです。
○高橋千秋君 それともう一つは、積立比率ですね。積み立ててこられた部分が厚生年金や国家公務員共済に比べてこれも地共済については随分高いというふうに聞いておるんですけれども、その実態とその理由を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 積立比率についてのお尋ねでございますが、実態でございますが、厚生年金が積立比率五・五、国共済年金が七・二、地共済年金が一二・〇となっているところでございます。
 このように、地共済年金が積立比率が高い、大きいと、大きい積立てを持っているということでございますけれども、この点、先ほども申し上げましたが、地共済年金につきましては、平成十一年の再計算から初めて段階保険料率に移行したという経緯がございますので、どうしても共済年金の方が厚生年金よりも高い保険料率を設定していたという経緯がありますので、そうした高い保険料率を設定していた時期が長かったことにより、結果的に積立金が多くなったというふうに考えております。
○高橋千秋君 ということは、現役で保険料を払っておられる方にとってみれば負担が大きいわけですね。これから更にまた大変になっていくんだと思うんですけれども、現役の負担のことよりも財政面のことを考えてきた成果だというふうに考えておられます。
○政府参考人(須田和博君) 地共済年金が基本的に平準保険料方式を比較的長く採用してきておりますのは、基本的には地共済が世代間の負担の公平ということをどちらかというと重視いたしまして負担は極力平準化することが望ましいと、こういう考え方から平準保険料方式を長く取ってきたわけでございます。その結果、この期間の間は保険料収入を、比較的高い保険料収入を確保することができるため積立比率も高い水準を確保することができるということになりますので、結果としましては最近の保険料水準の抑制にもつながっておりますし、そういった意味におきまして、現在の保険料水準が相対的に低いこと、あるいは積立比率が高いことは、過去の組合員の負担のたまものと言うことができるかと思っております。
○高橋千秋君 厚生年金の改正案のときの厚生労働委員会のいろんな質問、それからほかでの、新聞等の記事を見ましても、今回の厚生年金の方の改正案は、十四年間は掛金上げて給付を下げていって、それで十四年後に固定をさせるというような話で、それで百年もつんだというようなことで論議が行われてきた中で、やっている最中に、どうもそうじゃないんじゃないかというような話が出てきて信頼感がなくなってしまったところがあると思うんですけれども、この地共済の改正法では、厚生年金とは違って、五年ごとの財政再計算を行う、それから保険料水準固定方式は導入しないというふうに聞いているんですけれども、なぜ地共済についてはそういうことをされていくのか、その理由をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(須田和博君) お尋ねの点でございますけれども、今般の年金制度改革におきまして、厚生年金における給付と負担につきましては、先生御指摘のように、まず保険料水準を固定した上で、その収入の範囲内で給付水準を自動調整する仕組み、いわゆる保険料水準固定方式を採用しているものと承知しております。これに対しまして地共済年金でございますけれども、これは従来から給付水準を厚生年金とそろえてまいりました。したがいまして、今回におきましても給付水準につきましてはこれまでと同様に厚生年金に合わせる形で調整をすることといたしております。
 しかしながら、負担の方の保険料水準になりますと、地共済の財政状況とか成熟度につきましてはおのずと厚生年金と違いがございます。そういう中で、給付水準を厚生年金にそろえた以上どうしても保険料水準の方を固定することは難しいということでございまして、そういうふうな方式を取っている以上、やはり地共済年金につきましては、これまでどおり、将来の収支見通しなどに基づきまして五年ごとの財政再計算を行い、保険料率を決定することとしているところでございます。
 しかしながら、この保険料率でございますけれども、現在も厚生年金と大きく異なるものではございませんし、また、今後とも給付水準を厚生年金と同様の調整を行うものでございますので、結果としては厚生年金と大きく乖離するような保険料水準にはならないものと考えております。
○高橋千秋君 厚生年金と同様の調整を行うということでございますけれども、厚生年金の方は結果的に固定方式して、それから十四年間ずっと上げ続けるということをもう既に決めているわけですけれども、そうすると、五年ごとに見直していく方とそういう厚生年金のようなやり方と差異が出てくるんじゃないかなと思うんですね。見直すって言われておりますけれども、その辺はどういうふうなお考えなんでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、給付水準も基本的にそろえている上でどうしても保険料率というのは固定できないと申し上げましたけれども、実際問題としましては、保険料率、現在でも厚生年金と大きく異なるものではございませんし、給付水準自体はそろえているものですから、そういった差異というのはそれほど大きなものは出てこないだろうと思っているところでございます。
○高橋千秋君 地共済についてはそれぞれ当事者が参加して決めてきたという経緯があるんですけれども、厚生年金とかその辺とは全然違う、当然相手が決まっていますからやりやすいんだろうと思うんですけれども、そういうことで、当事者が、いろいろな団体が入ったり代表者が入ってやっておるというふうに聞いておるんですけれども、これについては今後もそういうシステムを維持されていくおつもりでしょうか。
 私は非常に、当事者が入ってやっていくということでありますから、それ自身はいいことじゃないかなというふうに思うんですけれども、今後、我々は一元化を提唱しておりますけれども、ここについてどういうふうにお考えですか。
○政府参考人(須田和博君) 御指摘のとおりでございますが、地方公務員共済制度におきましては、組合の民主的な運営に資するためという観点から、地方職員共済組合などに運営審議会、市町村職員共済組合及び都市職員共済組合に組合会を置くこととしておりまして、掛金、いわゆる保険料に関する事項とか積立金に関する事項などについて規定される定款の変更に関しましては、この運営審議会や組合会の議を経なければならないとされているところでございます。そういう形を通じまして組合員の意向が反映されるような仕組みとなっているところでございますが、こうした仕組みにつきましては今後とも維持していくものと思っております。
○高橋千秋君 なかなか先々の予測というのは難しいわけで、百年の計といいながら、今から百年前を考えますと日露戦争の年でございまして、今から百年先読むというのはなかなか難しいことだろうなと。来月のことも分かんないのに百年のこと分かんないと言われればそれまでなんですが、やっぱりいろいろな部分で十分な想定をしていかなきゃいけないんですけれども、その想定の中で、今回の厚生年金、年金関連法の前提となった出生率の部分ですね。これ、今日、厚生労働省来ていただいていると思うんですが、出生率一・二九になったというのはもう皆さんが知るところで、大々的に木曜日の新聞に出ておりますけれども。
 これ、私の地元の三重県の場合は一・三五でまだ多少高いんですが、東京なんかは〇・九九、もう一を割ってしまったと。二・一以上ないと日本の人口は維持できないというふうに聞いておりますけれども、当然このままいくと大幅に人口が減っていく。聞くところによると、あと二、三年後から減り始めるということで、年間六十万人ずつぐらい減っていくというふうに聞いております。
 その意味で大変大きな問題だと思うんですが、まずここの、この出生率が一・二九というような数字が出てきたのは六月十日、つまり、この参議院の方の厚生労働委員会でもあの強行採決が終わって、本会議の採決も終わった後にこの数字が出てきて、それまでやっていた審議の前提自体が大きく崩れてしまう、そういう結果になってしまっているんですけれども、私は、あえてその全部採決が終わるまで厚生労働省は隠していたんでしょうかということをまずお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答えいたします。
 私どもの統計情報部で毎年六月に人口動態統計月報の年計を概況として発表させていただいております。近年見ましても、四、五年見ましても、六月十一日、六月二十九日、六月二十日、六月七日、五日、今回六月十日ということでございまして、作業、出生率だけではなく、離婚、死亡、その他の原因分析も含めてその年々の作業の結果がこの発表日につながってきているというふうに理解しておるところでございます。
○高橋千秋君 それをお役所仕事って言うんだと思うんですが、こういう年金の、大変国民ほとんどの方にかかわってくるような審議をする前提となる数字を、そんな例年と一緒な日だからといって胸張って言えるような私は厚生労働省は立場ではないと、笑っている場合じゃないです、そういうことだと思いますよ。
 これは前から分かっている話じゃないですか。厚生労働省あえて隠したと言われてもこれは致し方ないというふうに思うんですが、いかがですか。もう一度答えてください。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 先ほど御説明申し上げましたように、定期的な仕事として予断を持って操作することなく発表日を設定させていただいておるというものでございます。
 なお、先ほど来、年金改革の前提が成り立たなくなるのではないかという御指摘でございますが、結論的に申しますと、そのような指摘は当たらないのではないかというふうに思っております。
○高橋千秋君 何でですか。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 今回の公表されました、若干時間をいただきますが、今回公表されました数値は、平成十五年に限っての合計特殊出生率が一・二九となったというものでございます。確かに、将来推計人口の中位推計における平成十五年の値一・三二を下回る結果となっており、我が国の経済社会全般にとってこうした急速な少子化の流れというのは大変大きく、かつ深刻な影響を与えかねないというものとして重く受け止めるべきものであります。まして、社会保障制度は国民の自律と連帯を基盤とするわけでございますから、注意深く見守らなければいけませんが、若干説明が長くなりますけれども、年金制度の設計は長期的な財政の均衡が必要なものでございます。時として一時的な要因の影響も受ける毎年の実績値によるのではなく、長期の趨勢ということで、五年ごとの国勢調査に基づいて、二〇五〇年以降、出生率について一・三九という見通しを立てて設計をさせていただいておるところでございます。
 今回の実績は確かに推計値を下回っておるわけでございますが、そのことゆえに、次の国勢調査、五年ごとの財政検証というものを見ることなく構造的な変化に至ったというふうに言い切ることはできないというふうに理解をしております。
 第二に、今回の年金改革自身が、人口推計がこれまでたどってきた経緯やその制約、ぶれ、こういったものも踏まえまして、支える力と平均余命の変化、こういうものに対応した給付の自動調整システムというものを導入しておるわけでございます。そうした中で給付と負担の長期的なバランスを取ろう、こういうのが今回の年金改革でございます。
 もとより、今回の出生率の大きな変化の原因の分析、あるいは今後、中期にわたる次世代育成支援対策の充実、昨今では大きな成長の数字を示しておりますが経済運営の適切さ、こういうものが大きなポイントになっていくものと考えておるところでございます。
○高橋千秋君 長々としゃべっていただきましたけれども、隠していましたということを言えばいいんですよ。(発言する者あり)一緒のことじゃないですか。今、自民党席からもお話ありましたけれども、隠していたんじゃなくて発表を遅らせたと、これは隠していたという、私は日本語的な解釈だと思うんですが。
 私は、これだけじゃなくて、あの厚生労働委員会での審議状況を見ていても、途中で何か坂口大臣がこうでしたという全然分からない情報が出てきたということがあってもめたということが何度もありました。その途中にも厚生省、厚生労働省は何度も贈賄事件やいろんな不祥事の、もう不祥事のデパートですよ。そんなときに、こういう年金の重要な審議をしている、大変重要な数字となる部分を、毎年と同じようなことをやっていました、今までと同じようなルーチンワークでやってきましたから、これで全然隠していたんじゃないんですよと胸を張れるような状況なのか。私はよく反省をしていただきたいというふうに思います。そういうことをやっているから国民がこの年金制度に全然信用をしていない、ますます国民年金の徴収率が悪くなっているというのはそこだろうというふうに思います。
 もう一つ、この出生率については、これは厚生労働省だけの責任ではありませんが、これだけ減ってきているという対策をきっちりとやってこなかった政府にも責任があるんだろうと。ほかのイギリスやフランスやイタリア、スウェーデンもそうです、先進国諸国というのは確かに長い流れの中では出生率というのは減り続けてきましたけれども、ここ数年というか十年ぐらいのサイクルを見ると上がっているんですね。日本だけがどんどんどんどん下がり続けているんです。これ、子供いなくなったら日本何にもできなくなりますよ。
 私の地元の三重県でも、出生率は一・三五で平均より高いですけれども、もう田舎へ行ったらほとんど子供がいない。私の住んでいるところでも、小学生、私が通っていたころというのは何十人もいて一緒に学校へ通っていたのが、今もう数人でしか行けないんですよ。そのようなことが日本全国で起きているんですね。そのことに対する対策が日本は全然できていない。これはもう、我々野党の者だけじゃなくて、自民党の先生もそれぞれの演説会の中でもこの出生率の話は必ず出てくる話だろうと思うんですね。
 そういう対策も全然、厚生労働省としても、いや、我々はやってきましたと多分胸張って言うんでしょうけれども、結果として全然できていないということは我々全体が、政治に携わる者がやっぱり反省をして、早急に対策をしていかなければいけないと思うんですけれども、大臣、このお話聞いていて、感想どうでしょうか。ちょっと大臣に、感想をまず先に聞かせてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 先進国一律、皆、少子高齢化の問題については大いに悩んでおられて、それぞれいろいろ金さえ出しゃ何とかなるんじゃないかと思って、それもうまくいかなかった。いろんな試みが各地でなされておりますんで、これは高橋先生、答えがあるならやっておるんですよ、多分。答えがまだ余り分からぬからみんな右往左往、皆、あれやろう、これやろうといろいろやってみるということなんだと思うんですね。
 子供を産んだらやっぱり金が掛かるからという話になって、何となく子供を産んだらいいこと余りないからという話はするけれども、子供を産んだらええことも、こんないいこともあるんだという話は余り出ることはありませんから。子供を産んだ楽しみの方の話は全然しないで、子供を産んだら大変だという話ばかり聞かせりゃだんだんだんだん遅くなってくる。おまけにといって、これはもう複合的に生み出す話で、これは厚生労働省でやれるようなレベルの話じゃないですよ。僕はそう思うんですね、そんな頭良くないですから。だから、これはみんなで、みんなで考えないと、とても厚生労働省だけ責めてもどうにもならぬ話だと私は基本的にそう思う。
 で、どこでやるかというのは、これはもう全然別の話で、このままいくと日本は人口が多過ぎて大変だと言っていたのは、ついこの間の話ですから。それが、今度は少なくて大変だというのは、どっちが正しいんですかということにもなりかねぬ。いろんな意味で私どもは、少なくとも私、学生のころは日本が人口が多いからこの国は大変なんだといって教わってきたんですから、その人口が減るんだから、きっとうまくいくだろうというのに、単純計算すりゃそうなるんですが、なかなかさようなわけにはいかない。
 そうすると、それを補うための労働力はどうするんですかという話になると、これは外国人労働ですか、それとも女性の更に働いてもらいますか、高齢者もっと働いてもらいますか、ロボット化ですか。いろんなことはこれは考えにゃいかぬところなんで、これはちょっと厚生省だけに期待されても無理なんであって、これこそ全体として、いろいろこの問題だけで審議をするに値するぐらい大きな問題だと思いますので、ひとつ分かったような、こういった有識者という話も結構でしょうが、もっと何か別のところにあるんじゃないかなという感じが私の率直な感想でもあります。
○高橋千秋君 総務大臣の言われるのは、そういうことだというふうに思います。今、総務大臣にもっと産んでくれと言われてもそう簡単にいくわけじゃありませんのでそれは難しい話ですが、やっぱりこれは国全体のこととしてやっぱり考えていただかなきゃいけないし、私は、今、厚生労働省に怒ったのは、こういう数字をやっぱりきっちり出した上で年金を、やっぱり制度というのを作っていかなければいけない。今回、これだけ問題になっているのに出さなかったというところが意図的なものを感じますから、当然それはやっぱり、私だけが感じているんじゃなくて、これは国民全体が今回のこの発表を見て感じているはずなんですね。その意味で、私は厚生労働省の責任というのはあるんだろうと。それを、通ってからこんな数字出してくるというのはやっぱり非常識ですよね。それは、私は与党、野党関係なしにこれはやっぱり思っている部分だろうというふうに思うんですね。
 こういうことで、結局、前提がもう大幅に崩れてきて、ますますこの一・二九という数字が今後上がるのかというと、私はなかなか難しいだろうと。どうも厚生労働省の予測でいうと上がるという数字になっているんですが、実際のところ、私のところも子供三人おりますが、二人目、三人目が双子だったから三人になっちゃったという、そういうところなんですが、実際のところ、これ、さっき、子供産んだらこんなに楽しいんだよということがなくて苦しいんだよということばっかりということですが、実際のところ、教育費も高いし、大変お金が要るという苦しさというのは、もう我々の世代、子供、小さな子供がいる世代にとってみれば共通の問題なんですね。だから、ここを何とかやっぱりするためには政府全体で考えていただきたい。
 それと、それも前提ですけれども、そうなってきて、前提が崩れて、今後、厚生年金、国民年金、そして地共済についても何度も見直しをしなければいけないのかも分かりませんが、だんだんだんだん財政厳しくなってくるのはもう分かっている話です。さらに、出生率が減っていけば更に大幅な見直しもしなければいけないかも分からない。
 だけれども、その中の、現役世代に負担を掛けないということを考えていくと、いろんな手がありますよね。現役世代だけではなくて、現役世代に負担を強くしようと思ったら保険料率を高くする、それから給付をもらっている方は給付率を下げていく、あと今基金の部分を早めに取り崩すとか、いろいろな方法がありますけれども、一つの方法として、支給開始年齢を上げるという、そういう方法も考えられます。
 これは、ただ、六十五歳まで上げられて、また更に例えば七十まで上げたとしたら、これは七十までどうするんだという話も出てきますけれども、支給開始年齢の引上げということは考えておられるんでしょうか。私はこれはすべきではないと思うんですけれども、いかがでしょう。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 今お尋ねの支給開始年齢は、御承知のように、二〇二五年に向けて六十五歳に今段階的に上がり始めているところでございます。
 先ほど来お尋ねの中にありましたマクロ経済スライドの話、出生率の変化の話、こういったものにつきましても、今般の年金改革におきましては、二〇二三年度を前にした段階で給付水準の動向を見通した上で、今後どういうような手段で給付の水準を維持していくのか検証をすることになっており、それに基づいて必要な、特別な法律的な措置が必要であればそれを実施するということになっております。その時点で支給開始年齢の問題が出てくるのかという一部の報道もございますけれども、私どもは、現在、六十五歳まで順次上がっていく中において、二〇二三年、二五年、その段階における政策手段の範囲を今の時点で特定する必要はないというふうに考えておるところでございます。
 ちなみに、その時点でどういうような出生率の状況になっているかということも今後の状況を更に見極めなければいけないところでございますし、その間、いわゆる少子化対策というものにおきましても、昨年成立させていただきました次世代育成支援対策推進法あるいは少子化社会対策基本法、こういうものに基づきまして、例えば前者の法律に基づいては、この国会におきましても、来年度以降、十か年の行動計画を作り、その支援を図っていくということになっておるわけでございますので、今後の対応、そして今後の出生率の動向というものを十分見て、また経済の動向も見て、その上で議論を慎重にすべきものというふうに考えておりまして、現時点で二〇二五年以降における支給開始年齢の引上げということは考えておりません。
○高橋千秋君 今回、厚生年金の方の、厚生労働委員会の話では、百年安心という話でやっているはずなのに、今の話聞くととても百年も安心できないですよね。何か聞けば聞くほど国民はどんどんどんどん不安になっていくと思うんです。
 余り時間がありませんのでそこばかりやっていられませんけれども、前回の九九年のときに、地共済も、それからほかの年金も、再計算のときに、当時かなり不況だということもあったと思うんですけれども、引上げを、保険料率の引上げを凍結しているんですね。これ自身は今の段階でそれが正しかったのかどうか、どうだというのはなかなか分かりづらいところかも分かりませんけれども、大変厳しい中で上げなかったということは、一般受けはしたんでしょうが、これはやっぱり問題の先送りになっていると思うんですね、積立て、それだけ引き上げなかったわけですから。
 その意味で、これ、もし保険料率上げていたら、ある、今までと同じように見直して、そのときに合わせて上げていたらどれだけの保険収入になっていたのかというのは試算をされておられますでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 平成十一年財政再計算におきましては、もう保険料率の引上げの凍結を前提として再計算を行っておりますために、具体的な引上げ幅を設定してございません。したがいまして、保険料率を引き上げていた場合の保険料収入ということでは算出が困難でございますが、仮に平成十一年の保険料率の引上げ幅を平成六年の財政再計算のときの引上げ幅と同様なものとして考えてみますと、平成十一年から平成十四年までの保険料収入の実績値に基づいた推計としましては、四年間の累計で約一兆三千百三十八億円程度になるものと思われます。
○高橋千秋君 ということは、それだけ足りないわけですよね、実際の計算よりもですね。ということは、それを今後、その足りない部分を反映された計算を今後はやっていかれるというお考えでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 私ども、先ほど申し上げましたように、現在の保険料を段階保険料方式というカウントで考えておりますから、すぐそのまま足りないというふうには必ずしも考えておりませんけれども、そういう中で、今般の財政再計算におきましては、そういうふうな額も含めまして、全体として今後おおむね百年にわたりまして財政の均衡が保つことができるよう保険料率を設定することとしておりますので、ここで保険料凍結分の影響も含め、給付と負担の適切なバランスが確保されるものと考えております。
○高橋千秋君 ただ、それだけ取らなかったということを考えると、後世代に負担を残した、問題を、問題をというか、後世代への負担を重くしたということには変わりないというふうに思うんですが、そういうふうにしない財源措置をやっぱり考えるべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 保険料率の引上げ。保険料率の凍結というのは、これは基本的には各世代間で差があるというのに余り影響を与えないようにするというところが本来の趣旨なんだと、私はそう理解しているんですが、そういった中で、少なくとも今回の制度の改正に当たって負担と幾らもらう給付のバランスというのをある程度考えないかぬというところが、今回の年金の改正に当たりましては、ある程度負担というものの最高を、またいわゆる受ける給付についてもこの程度と、いろんな試算の仕方があるんでしょうけれども、一応そういった負担の、給付のバランスを考えたというところが今回の改正において一番の肝心なところだったかなという感じがしておりますんで、これいろいろ今言われましたように、出生率の差やら平均寿命が更に延びる等々いろんな差が出てくるんだとは思いますけれども、こういったことで基本的には転嫁をするに当たってはこの程度というところを決めたというところが一番肝心なところかなと思っております。
○高橋千秋君 厚生労働委員会でも最後の強行採決の直前に、総理に対して民主党の山本委員の方からマクロ経済スライドの意味について質問したときに、総理自身は答えられなかった。専門家に任せますという話で、ちょっとそこも問題になりました。
 このことを総務大臣にあえては聞きません。聞きません。時間が──あっ、聞きましょうか。せっかく勉強されたようですから、一言お伺いしましょう。
○国務大臣(麻生太郎君) これは言葉が大体、単語の付け方がおかしいんですよね。マクロ経済スライドなんて何のことだか、これだけ聞いて分かる人は私はおられぬと思うんで、その点はある程度同情するんですが。
 従来ですと、インフレの時代ですから平均賃金が伸びておりますんで、それに合わせて物価も上がりますんで、それに合わせてというんで、インフレ時代に作ったのと違って、今は払う人の方がどんどんどんどん被保険者の方は数が減っておりますし、それが少子化、傍ら平均寿命はどんどん延びておりますんでそっちが高齢化、その両方から来る分を引いて、その賃金から引いてある程度計算しないとえらいことになるという話を多分、役人的官庁文学でいくとマクロ経済スライドと、そういう単語になったんだと思っておりますけれども。
 ただ、この言葉だけ聞いて分かる人はなかなかおられぬのじゃないかなと思いましたので、多分急に言われたから分かられなかったのではないかと弁護申し上げて、答弁に代えさせていただきます。
○高橋千秋君 年金のことですから、私は総理はもう少し勉強すべきだろうと。総務大臣は、あれからしばらくたちますし、私も質問通告しておりましたのでちゃんと勉強していただいているであろうというふうに思っておりますが。
 ただ、これはさっき言われたように、国民にとってみればマクロ経済スライドであろうが何スライドであろうが関係ないんですよ。幾らもらえるのか、自分が定年になってその後、年金をもらえるようになったときに幾ら自分はもらえるんだろうかというのが、これ大変重要というか、そこに限ってくるんですね。
 今回の厚生労働委員会でも、半分、五〇・何%というそういう数字が独り歩きをしていましたけれども、実際のところは、あの強行採決が終わった後でも、その前だったですかね、いや実際は、それはモデル家庭ではそういうことだと、だけれども実際にはいろんな人がいて、確かにいろんな人がいますからそれは難しいんだろうと思うんですけれども、実際のところはそうじゃないんじゃないかという話がたくさん出てまいりました。
 これ、その部分で、所得の代わりになるという部分で、定年した後、所得の代わりとして、働いた普通の所得の代わりとしてもらえるという年金だという考えでおりますから、そこをやっぱりはっきりすべきだろうというふうに思うんですが、今回の政府案見るとその辺はっきりしていないんですね。ここはどうなっているんでしょうか、その辺明確にしていただけますでしょうか。
○政府参考人(渡辺芳樹君) 厚生年金の関係でのお話ということで受け止めさせていただきますが、今御指摘の中にもありましたように、新しい給付水準の自動調整の仕組みが導入され、社会全体の年金を支える力に応じて給付水準を調整する。具体的には、新規裁定の年金について、一人当たりの平均賃金上昇率から被保険者数の減少率、平均余命の延びを勘案した一定率を合計した、まあ平均して〇・九%と見ておりますが、年金額の改定を行う。こういうようなことで、給付水準が年々変化していくという仕組みを取っておるわけでございます。
 ただ、賃金の上昇が小さく、スライド調整をした場合、今の自動調整をした場合に名目額が下がってしまうということにならないように名目額を下限とした措置であり、また、賃金が大変不幸にも下落した場合にはスライド調整は行わないと、こういうようなことで、一方的に〇・九%、あらゆるケースで引いて給付水準を落とすという仕組みにはなっておりません。
 それからもう一点、この給付水準の議論は、御指摘のように、新規裁定年金について、五〇・二というのはいわゆる専業主婦モデル世帯について、こういう一定の条件が付いての話であるという御指摘でございます。
 また、その後、裁定後、毎年毎年の年金額の保障につきましては、その実質価値を維持する物価スライドというものを基本といたしまして、特例期間の間はそれに加えて今の自動調整の仕組みによる調整率で減ずることになり、支える側の人たちとのバランスを図るということなんでございますが、この一定期間のマクロ経済スライドと言われる自動調整の期間を除き、ベースとなります既裁定年金が物価スライドで実質額を維持していくという仕組みにつきましては、前回の平成十二年の改正によりまして、諸外国において多く用いられている既裁定の方々に対しては物価スライドにより年金額を調整していくという仕組み、それによっているわけでございます。
 したがいまして、その時点その時点、年々追っていきまして、その時点での若い方々の平均給与というものとの乖離というものは現行制度において、あるいは改正前の制度におきましても基本的に出てくる、その中で特定の期間、自動調整の仕組みが働く期間がある。少々テクニカルな話でございますが、そういうことでございますので、様々な機会に名目額の維持ということを中心に御説明をしてまいったところでございます。
○高橋千秋君 長々と説明してもらいましたけれども、幾ら欲しいんだというのは、はっきり言って今の話で国民が分かるわけないんですよね。もう少し分かりやすく、今回のこの年金のそもそもの問題というのは分かりにくいというのが一番の問題だったんです。もっとやっぱり分かりやすく、国民の方に分かってもらえるような努力をしないと、今のように延々しゃべられたって一般の人が分かるわけがないんですよ。これが今回のそもそもの発端だったと思うんです。だから、もっと分かりやすい制度に私は変えていただきたいというふうに思います。
 それで、もう時間がございませんので最後の質問になりますけれども、今回のこの地共済の法案の中で、国家公務員の共済組合の方と地方公務員の方と財政の一元化を図っていこうというようなことになってくるんだろうと思うんですけれども、これ自身、我々の考えでは、これも例えば厚生年金、国民年金、それから地共済、国共済、それから私学共済とかいろいろあります。それをやっぱり一つのものにしていくべきではないか。今すぐには大変難しい話だろうと思うんですけれども、そういうふうに提案をしておりますけれども。
 取りあえず、両公務員共済の財政単位の一元化ということについて、将来的な安定を図るという意味ではこれは大変重要なことだと思うんですけれども、これについてどのようにお考えか、御返答をお願いしたいと思います。
○政府参考人(須田和博君) 今回の地共済年金と国共済年金の財政単位の一元化でございますけれども、これは基本的には同じ公務に従事する人を対象としていることが前提でございますが、そういう中で、具体的には、組織、制度としてはそれぞれ独立したままで両制度の保険料率を一本化するとともに、両制度間でお互いに助け合うことを旨として財政調整を行うこととすると、こういうふうな仕組みを想定しております。
 今後、公務員共済年金制度におきましても制度の成熟化が見込まれるところでございますけれども、今回の一元化によりまして保険集団としてはより大きな規模となるところでございますので、御指摘のとおり、これまで以上に制度の安定的運営が行われるものと考えております。
○高橋千秋君 もう終わりですので。是非その辺、やっぱりこの年金というものは将来見渡した安定ということが大変重要になってくるわけで、そこが不信があるから今回、がたがた国民からも我々からも文句を言っているわけで、そういうことを、長期的な部分をやっぱり信頼できるような制度に是非作っていっていただきたい、その努力を我々もしていかなければいけないということを申し上げて、私の時間が来ましたので、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。
 公務員の、地方公務員の共済年金、いわゆる年金改革法の関連法案ということで質問をさせていただきます。
   〔委員長退席、理事山崎力君着席〕
 まず、公務員に対する、特に国民のいわゆる不公平感というものが最近いろいろと報道されておるわけでありまして、その一つがこの公務員の、地方公務員の、この場では地方公務員の共済年金になりますが、共済年金の優遇というのがいろいろと取りざたされておるわけでありまして、その中でも特に職域相当部分の、これがいわゆる厚生年金に比べて相当優遇されているのじゃないかと、こういう声があるわけでありますが、まず、この職域相当部分の根拠の正当性というものを改めてちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この職域年金部分につきましては全体の八・七%ぐらいというように聞いておりますけれども、これは日笠先生御存じのように、地方公務員というものにつきましては、当然のこととして、職務期間中はもちろんのこと、退職後もいわゆる守秘義務は課せられておりますし、政治的行為の制限やら何やらも付いておるし、いろんな意味で身分上の制約が課されているというところからこれらの制度が設置されたんだという具合に理解をいたしておりますので、そういったことを考えますと、この公務員制度の一環としてきちんとしてこの職域年金部分というのはそれなりの理由があるし、歴史的背景等々見ましても維持されるべきものではないかと、私自身は基本的にそう思っております。
○日笠勝之君 これは、昭和六十年十二月の参議院の地方行政委員会の附帯決議には、職域相当部分の根拠、水準が必ずしも明確ではないので、この点につき、人事院等の意見も踏まえて見直しに関して検討することと、昭和六十年の参議院の附帯決議にあるわけですね。
 そういうことから見れば、厚生年金にない部分、これが職域相当部分と、こういうことだと思うんですね。そういう意味では、民間準拠ということが公務員の給与等々のあるべき姿だろうと、企業年金相当にする、値するんだと、こう言いますけれども、企業年金も解散するところもたくさんありますし、当時四割ぐらいがこれを導入しておったということを考えますと、これ、附帯決議どおり、根拠、それから水準、これも今後やはり、見直しはやはりふだんからしておかなければならないと、こう思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 御指摘のように、この職域相当部分でございますけれども、元々、沿革的には、共済年金制度というのが厚生年金制度とは非常に異なる取扱いがたくさんあったと、そういったものにつきまして、やっぱり官民のバランスということもございまして、昭和六十年の年金制度改正におきまして給付面について基本的に厚生年金と同じ給付設計とすることとされたわけでございますけれども。
 ただ、この職域年金相当部分につきましては、ただいま大臣のお答えにもございましたように、公務員としての身分の特殊性、公正かつ能率的な運営を確保するために、このような身分にある程度考慮して、身分上の制約様々ありますから、そうしたものを考慮して、一定のこのような形の職域年金部分を設けることは適切であるということでこの時点で御判断いただいたと思いますし、また、その水準につきましても、全体としての八・七%という水準でございますので、これは直接民間での企業年金と、水準を基にして算定しているわけではございませんけれども、まだまだ民間におきましてはたくさんの企業年金は存在しているというようなことを考慮すれば、こうした形での職域年金相当部分についての存在というのは認められるものではないだろうかと考えております。
○日笠勝之君 公務員も民間外部委託だとかアウトソーシングとかいうことで皆さんのお仕事を外部の方に委託をしたり、しようという、これが大きな方向性になっているわけですね。先日も、「日経グローカル」という雑誌を通じて、地方では一生懸命外部委託、ごみであり、給食であれ、病院の清掃等々であれ、今までは公務員の人がやっていたことを外部委託をすると。こういうことを考えれば、すべてがすべて職域相当部分がどうしてもなきゃならないということにはならないんじゃないかなと、こう思います。
 参議院の附帯決議もあるわけでございまして、やはり民間準拠ということであり、いわゆる民間のサラリーマンと同じ程度の年金制度と、こういうことを考えますと、是非これは今後とも検討しなきゃならない一つの分野だろうと、こう思いますので、このことは要望しておきたいと思います。
 と同時に、厚生年金と比べていろんな共済年金の場合、優遇されていると言うのがいいのか過去の経緯が違うから致し方ないと言うのか分かりませんが、例えば厚生年金と地方公務員共済年金の保険料の算出の方法も、厚生年金の場合はもう通勤手当から扶養手当全部ひっくるめた基準でこれを算出するわけでありますが、地方公務員共済の場合は基本給のみであるとか、また、遺族厚生年金、障害厚生年金の受給資格要件もこれ地方公務員共済とは違いますし、また、遺族年金の受給資格、転給と言うんですか、厚生年金であれば受取人が死亡した場合はもう打切りであるが、地方公務員共済の場合は、恩給の名残のせいなのか、父母とか祖父母とか孫とか、こういう方にも受給権が移せるとか、いろいろ差異があるわけですね。こういうものを今後ともやはり調整をしつつ、本来の共済年金のあるべき姿に今後とも検討はしていかなきゃならないと、このように思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) ただいま幾つか厚生年金と地共済年金の違いについて御指摘いただきましたけれども、例えば保険料の算出でございますが、確かに厚生年金におきましては、その保険料算定に当たりましては、給料及び手当から成る月の報酬額を基に算定しております。これに対しまして、地共済年金制度におきましては、まず、保険料としましては手当を含まない給料を基に算定するんですが、ここに実は手当相当分ということで二五%、給料の二五%相当分を上乗せすることによって厚生年金の標準報酬額とバランスが取れるような仕組みを取っているものでございます。
 では、なぜ厚生年金と地共済年金でこのような違いを設けているかといいますと、地共済年金、基本的には地方公務員の方を対象にしておりますが、地方公務員の場合の手当等は国に準ずるということが基本でございますけれども、それでも地域によりまして、基本的には条例で定めることとなっておりますので、各自治体によっていろいろな違いがございます。
 したがいまして、それを算定するところにそうしたこの違いをどのように考えたらいいかということを考えたときに、全体として各自治体の平均では給料の二五%相当が手当になっていると。では、その手当率を掛けることによって厚生年金と基本的にバランスの取れるようにと、このような形で設定しておるわけでございます。
   〔理事山崎力君退席、委員長着席〕
 したがいまして、幾つか違いがございますけれども、基本的にはそれはそういった意味での、地共済の場合ですと、地方公務員というものが元々各地域におきまして、自治体におきましていろいろ決められていること、こういったものを基にしてやってきているということからくる違いが主になっておりますので、それをもって地共済を優遇しているとか、そういうことには必ずしもならないんじゃないかと思っておるところでございます。
○日笠勝之君 今、算出方法だけ言いましたけれども、ほかの点も多々あります。
 私が何が言いたいかというと、あくまでも民間準拠という精神を貫いていくからには、退職共済もやはり民間とのいわゆる水準を見ながら、また算出方法も変えながらいかないと、もうこれでいいんですよ、いったん決めたことはもう未来永劫これでいきますというわけにいかないんじゃないかと。だって、改革にも何にもならないじゃないですか。構造改革と言っておるけれども、これはもう別ですよ、こういう既得権は別なんですよということになっちゃいますので、これから、これ後ほど申し上げますが、給料の問題、公務員のですよ、手当の問題、これもだんだんだんだんやはり民間の方向へ、準拠の方向へ行こうと、こういうことの中で、この退職共済も是非ふだんからの見直しをしながらやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 さて、いろんな組合がございますよね。地方公務員共済組合連合会の下には公立学校共済とか警察共済とか、そのほか全部で七つございます。今度はそれを、二つを一つにして、六つにしようと、こういうことでございますが、この共済、各共済組合の事務局を、何でこんなばらばらなのかなと。当然よって生まれた経緯が違いますのでそうだと思いますけれども、しかしセクションが多けりゃ多いほど、間接費用であるとか、もちろん職員ですね、それからコンピューター等々のシステムの経費とか、これは当然その分増えるわけであります。社会保険庁の方は七千万人の方々の保険料をきちっと掌握し、三千万人の方々の給付もきちっとやっておるわけですね、一括で。そうしますと、国家公務員、地方公務員の皆さんの組合がもうばらばらでありますが、これは何とか事務局は早く一元できるところは一元し、特にITのシステムは統合して、できる限り間接経費というものを節減していく、こういうことが大切だと思いますが、こういう事務局の、特にITシステムの統合などのお考えはあるんでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) お尋ねの事務局の統合あるいはITシステムの統合でございますけれども、御指摘のように、現在、地方公務員共済組合は七十八の組合に分かれて事務処理を行っているところでございまして、ただ、このうち六十四につきましてはいわゆる市町村を対象とした共済組合でございまして、この六十四の関係につきましては、今回の改正におきまして長期給付事業を一元的に処理するというような内容のものを盛り込んでいるところでございます。
 ただ、そのほかの共済組合につきましてはおおむね全国規模でかなり大きな組織となっておりますので、一元化するのが必ずしも、現時点でかなり効率的に事務処理を行い得るような組織とある程度なっているのではないだろうかと考えております。
 また、地方公務員共済組合でございますけれども、先生御指摘のように、経緯がありまして、元々小さな自治体からたくさん作ってきたのを徐々に統合してきております。そういった意味では全体的な一元化の方向で進めてきているわけでございますけれども、やはり基本的な背景を考えたときにその辺のところをどう考えるかということで、やはり経緯、沿革あるいは本来の性格等についても十分な配慮がなされるべきものではないだろうかと考えております。
 また、もう一つのITの方のシステム、まあシステムの統合の方の関係でございますけれども、御指摘のように、各共済組合でそれぞれシステムを設けているわけでございますが、ただ、そうしたシステムでございますけれども、それらをすべてどこか一か所にまとめることが必ずしもコスト的に、コストの削減につながるかどうかということになりますと、例えば、多くの指定都市職員の共済組合では具体的な共済のシステムは市の電算システムの中で行っております。したがいまして、それを外しましてどこか別のところへまとめるということが結果的にコストの削減につながるかどうかということにつきましては、ちょっとまだ分からないところもございますし、また、基本的にはそういう形で出発してきているものをどこか外部に委託しているところもございますけれども、そういうところは市でやるよりもどちらかというと安く外部でできるというふうな計算の下にやっているところでございますので、これらをやはりシステムの一元化ということになりますと、やはりもう少しその辺のところも詰めてみなければいけないというふうに考えておりますところでございます。
 したがいまして、地共済全体でデータを一括管理するということが必ずしも今の時点でコスト削減につながるとは言えないのではないだろうかと考えておるところでございます。
 ただ、私どもといたしましても、先生御指摘のように、情報通信技術の活用によりまして、全体の事務の簡素化、効率化を進めるとか、あるいは経費の節減に努める、こういったことにつきましては、総務省としましてもこれまでも共済組合に対しまして周知徹底を行ってきたところでございますので、今後ともこの点、周知徹底に努めてまいる所存でございます。
○日笠勝之君 せっかく地方電子政府ということで、このことによりまして間接経費、要員等々も削減される、こういう大前提の下で地方行革の一環として行われておるわけでありますので、今回、あれでしょう、市町村職員共済組合と都市職員共済組合は一緒になって、これは統合するんでしょう、コンピューターも。でしょう。だったら、ほかの方もできないことはないんです、やる気になれば。
 そういうことで、私が何が言いたいかというと、いったん決めたものはもうなかなか変えませんよというんじゃなくて、絶えずふだんからもう、日進月歩ですから、この情報技術は、もう検討して検討して、いつも検討して、これでいこうと思ったらぱっとやるような、そういう体制がないと、もういったん決めたものはなかなかそうはいきませんよと、これじゃ構造改革にもなりませんし、地方行革にもならない、こういう意味で申し上げておるわけで、ちょっと辛口のことを申し上げておるのは、絶えず改革、絶えず時代に対応していくと、こういう方向の意識だけはしっかり持っておいていただければと、こう思います。
 それから次は、地方議員共済の件でございますが、これこそ正に統合一元化にならないんでしょうかね。市町村が合併しますと、町村議会議員共済からこれは市会議員共済会の方へ入っちゃうでしょう。ということは、せめて市会議員共済会と町村議会議員共済会、これぐらいは一元化しても何らおかしくはないと思いますね、合併したら町村議員さんが市会議員さんになることだってあるわけでありますから。
 そういうことも踏まえまして、このたび市町村共済、先ほど申し上げました市町村職員共済組合と都市職員共済組合が連合会を作って一緒になるということでありますから、この議員の場合の共済会も、一遍に全部三つとは言いませんが、二つ、市会議員と町村議会はまずこれは一緒になるんではないか。その後、都道府県の議員共済会と一緒になる、こういうことだって考えられますが、これはどうなんでしょうか。三つ一緒の事務局であり、また、ITの統合ということだってできるんじゃないでしょうか。
○副大臣(山口俊一君) 先生も御承知のとおりで、それぞれ歴史的経緯とかあるいは財政状況にも差がございますが、ただ、今のお話のように、市町村合併が進んでおりますし、それぞれの財政状況は非常に厳しくなってきております。
 ちなみに、実は私が県会議員のころは、いわゆる県会議員OB、いわゆる共済をもらう方が四、五人しかいなかった。ところが、今、OBの県会議員さんが一杯おいでるわけですね。これは市町村議会も同じでございまして、そうした大変厳しい状況下にありますので、共済会の統合についてもこれは大変大事な検討課題であろうと思っております。
 また、実は地方議会の議員共済会におきましても、次の平成十八年度の、十八年の財政再計算に向けて、負担と給付の在り方はもちろんでありますが、いわゆる統合についても御議論なさるというふうに聞いております。
○日笠勝之君 続きまして、地方公務員共済組合が所有しておりますいろんな施設がございますね。年金の福祉施設については、これは七割方が単年度、累積合わせて赤字ということで、すべてもう売却を、民間にこれを移譲するということを前提としてこれから合理化が進むと思いますが、この地方公務員共済組合の所有しております二百幾つ、二百十九ですか、あるようでございますが、病院等々、また施設ですね、これについては赤字とかいうようなことはあるんでしょうか。また、今後どういうふうにこの施設については運用される方針でしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 共済組合の施設でございますが、先生御指摘のように、かなりの数がございまして、それぞれ基本的には独立採算ということで運営しているところでございます。中には黒字がきちっと出せていないようなところもございますので、そういうところにつきましては、運営自体の見直し等を含めまして、従来から指導してきているところでございます。
○日笠勝之君 いわゆる年金の福祉施設と違って、地方公務員共済組合が持っておる施設等々は一切、俗に言う組合員の皆さんの保険料を充当して赤字を、バランスを、赤字を、投入してバランスを取っているとか、そういうことは全くなくて、全く俗に言う組合員の皆さんの保険料を一銭たりとも投入していませんと、こういうことなんでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 基本的には、勘定といいますか、会計が全く別個になっておりますので、ただ施設を造るときに一時的に大きな金が必要になることがございます。そういうときにお金を借りるということはございますけれども、これはきちっと返すということ、仕組みを取っておりますので、基本的には保険、組合員の方の保険料を使って、年金の保険料を使って運営するというようなことは一切いたしておりません。
○日笠勝之君 続きまして、公務員給与に絡みまして何点かお伺いしたいと思います。
 この委員会でもう度々、私、退職時の特別昇給のことであるとかわたりの是正であるとか特殊勤務手当の問題、通勤手当の問題、いろいろ取り上げてまいりました。総務省におかれましても、これらの問題について、しっかりと通知を出して、地方公務員の給与改定に関する取扱いということで是正を各地域に呼び掛けていただいていることは敬意を表するところでありますが、ところが、これまた新聞情報でございますが、せっかく退職時の特別昇給を廃止しようと、こういうことで全国に俗に言うお触れを出したわけでございますが、ある東京の区は、じゃ名誉昇給はやめましたけれども特別昇給は残しますと、全廃じゃなくて、八十八人の辞める方のうちの三十人は特別昇給でやはり退職時に一号上げますと、こういう何か抜け道みたいなことをやっておるという報道が出ておりました。
 いわゆる、せっかく出した通知が何か抜け道を探して温存されておると、こういうふうなことがあるようでございますが、これはやっぱり出したからにはきちっとフォローしなきゃいけないと、こう思いますが、退職時の特別昇給の問題であるとかわたりの問題、特殊勤務手当の問題などなど、今後どのようにフォローしていきますか。
○副大臣(山口俊一君) 今先生御指摘のとおり、なかなか、まあ抜け道とは言いませんが、いろんなことを考える自治体もおありになるようでございまして、実は、これも参考でございますが、一昨年、徳島でも特別昇給、御案内のとおり、あれ一五%ということになっていますが、どっと広げたことがございまして、問題になって突如、当時の知事さんが記者会見をして全部やめると、これまためちゃくちゃな話があったんですが。そういったいろんな事例があることも確かでございますので、先生の御指摘も踏まえて、ともかく積極的に、更にそうしたことを推進をしてまいりたい。
 ただ、先般成立をいたしました地方公務員法の改正における人事行政運営の公表義務の趣旨、これございます。そういったことなどを踏まえて、更にこれ積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○日笠勝之君 是非、一段の御努力をお願いをしておきたいと思います。
 さて、技能労務職員ですね、技能労務職員、これはいろいろ言われておりますですね。バスの運転手さんで年収一千二百万だ、一千三百万、これについての是正は何か通知はされたんでしょうか。
○副大臣(山口俊一君) いわゆる技能労務職員の皆さん方の給与水準ということでありますが、これはもう先生御存じのとおり、労働組合と当局の間で交渉によって具体的な額を定めるというふうになっておりますが、私どもとしても、この給与の水準というものが正に住民の皆さん方の納得、支持が得られるように、適正な給与水準になるようにというふうなことで実は要請をしておるわけでありますけれども、更にしっかりとこれも要請をさせていきたい。
 しかしながら、今申し上げたようなやはり行政当局としてもいろんな問題点も抱えておられるわけでありますので、やはりそこら辺は、その地域地域における給与水準といいますか、民間の方の給与水準といいますか、そんなのも根拠にしながらいろいろと要請をしていきたいと思っております。
○日笠勝之君 去る六月九日に、公明党ムダゼロ対策推進委員会、不肖私、委員長でございますが、内閣総理大臣に行政効率化への取組に関する申入れ、第一次ということでいたしました。
 これはこの委員会でもずうっと申し上げていることでございまして、例えばIP電話の導入であるとか光熱水料の削減に資するであろうESCO事業の導入であるとか入札改善、公用車の削減、出張旅費の効率化、アウトソーシングなどなど、盛りだくさんに小泉総理大臣あてにこの申入れを行いました。
 これが、政府に作られました行政効率化関係省庁連絡会議におきましてこのことをきちっと伝えますという官房長官のお話でございました。当然、これは地方でも、また独立行政法人でも特殊法人でも同じようにこれを推進してもらいたいと、このように申し上げておきましたので、今後、地方行革も更なる御努力をお願い申し上げたいと、こう思うわけでございます。
 さて、私事でございますが、私、衆参両院に籍を置きまして十八年十か月でございますが、今期をもって政界を勇退することといたします。この間、皆様方の御厚情また御教導に対しまして心から厚く御礼申し上げる次第でございます。
 今後は、愛党精神を貫いて、生涯貫いて、我が国の発展とまた国民の幸せを祈りつつ、長い間皆様方にお世話になりましたことに感謝、深謝申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。
 今回の地方公務員共済法の審議の土台になります年金法の改悪は、保険料の連続引上げと、給付水準は低額年金の方も含めて一律に引き下げるというものであり、到底認められないような中身であります。今日は、民主党の同僚議員の質問に対して大臣が、混乱はあったが関心が深まったのは良かったというふうにおっしゃったんですけれども、私はとんでもないと思うんですね。
 内容も、老後の生活不安を高める改悪なんですけれども、それに加えて、麻生総務大臣を始めとして国会議員の未納問題、これが本当に大きな問題になって、私どももいち早くこういった問題は公表すべきだというふうに実行しましたけれども、自民党に至っては今もそういうのを公表していない。審議の中でも、中央公聴会も開かずに、その上百年安心という今回の改正の基礎的データ、隠したりごまかしたりして、参議院へ来てからそれが追及されて、答弁が不能になりますと、我が党や社民党や会派に属さない議員の質問権剥奪して採決を強行する。内容も悪いけれどもやり方も最悪、これが国民の不信と怒りを買っていると思うわけです。
 年金制度というのは、やっぱり国民の信頼というのが一番大事にされなければいけない問題で、賛成反対はともかくとして、真摯に議論をし、国民の信頼を得ることが大事なんです。ところが、この法案を提出した政府と与党によってこれほどの信頼崩壊となった状況に対して、混乱はあったけれども関心が深まったのは良かった、こういう認識は、余りにも無責任のそしりを免れないんじゃないかと私は思うわけで、そういう態度というのは私は改めていただきたいということを申し上げたいと思います。
 それで、この改悪された年金法に地方公務員共済を横並びすることで影響が非常に大きいのですので、その問題から順次質問したいと思います。
 まず、厚生労働省に来ていただいておりますので、今回の地方公務員共済法案の前提のかかわってきます出生率の問題、先ほどもお話がありましたけれども、十日に一・二九という大変深刻な数字が出されました。これも国民年金、厚生年金の本法が通されてから出されたことに疑問を感じておりますけれども、まず伺いたいのは、こうした今回の法案ですね、この法案の試算の前提となっている出生率というのは何%ということになっているのか、改めてお示しください。
○政府参考人(坂田稔君) 平成十五年の合計特殊出生率が一・二九でございます。
○八田ひろ子君 それで、今度の法案の基礎になった二〇五〇年でどうなっているんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 平成十四年一月の日本の将来人口推計におきまして、中位推計では二〇五〇年時点で一・三九というふうに予測をしてございます。
○八田ひろ子君 一・三九というのを、二〇五〇年で、これを基礎にしてこの改悪法案が出されたわけなんですけれども、実際には昨年一・二九と下がっているわけで、正に計算の土台、前提が崩れているんではないかというふうに思います。
 地方共済の場合、今までも過去高い保険料を皆さん払い続けてきたわけですけれども、保険料率が今回のやり方では最終的に二〇%程度にもなる、こういう説明もされておりますけれども、この地共済の場合、もし二〇五〇年に一・三九という出生率が回復しない、今一・二九ですから、本当に困ることですけれども更に下がるとかいうことも考えられるんですけれども、そうなった場合、共済の給付にどういう影響が出るということが考えられるんでしょうか。総務省に伺います。
○政府参考人(須田和博君) 地共済の給付水準につきましては、基本的には厚生年金の給付水準と同様の調整を行うこととしております。そういうふうな意味で、給付水準自体につきましては、地共済独自に算出するものではございませんので、こうした状況の変化というものを踏まえた厚生年金の方における給付水準、厚生年金の方の給付水準に沿った形で行うこととなります。
 また、共済年金におけます保険料の方につきましては、これは五年ごとの財政再計算におきまして、その時点におきます財政状況等を踏まえまして保険料を算定することが基本となっております。
○八田ひろ子君 厚生年金の給付が下がれば当然共済も給付が下がってくるんだというお答えだと思います。ですから、問題になっておりますこの出生率のことが大変大きな問題になるというふうに私は思います。
 私自身も、報道を見まして、発表の前に報道がありましたよね。大変びっくりしまして、早速、今までこの出生率の報道あるいは発表ですね、報道機関に発表をして、何月何日に解禁、こういう日時をずっとここ十年ぐらい調べてもらいまして、それを見て驚いたんですね。昨年は、さっきも言われたように、発表は六月六日、一昨年は発表六月八日ですね。ずっと見てきますと、確かに六月初旬とかそういうときに発表されたときが多い、十日過ぎということもないわけではないんです。ところが、マスコミに説明する日、これを見ますと、平成五年は五月二十八日、平成七年は五月三十一日。五月に実は発表しているわけですね、事前説明をきちんとしている。そうして、発表はいつも六月だから六月にしましょうみたいなのがこの数字から表れるわけです。
 そうしますと、今回でも五月には当然分かっているわけです。それなのに、どうして新聞が報道してから発表されたのか。これ、非常に疑問だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂田稔君) 人口動態統計につきましては、例年六月に概況として公表しております。過去十年の公表日を振り返ってみますと、七月が一回ございますが、その他は公表としては六月上旬、中旬、下旬、それぞれございます。
 これにつきましては、人口動態統計が、出生、死亡、婚姻、離婚、そういった様々な事象につきまして、その状況を集計し、分析して公表するということになっておりますので、したがって、それぞれの事象ごとの関連等につきましても十分に分析をした上で発表している、そういう関係でそれぞれの発表日になったものと承知をしております。
 以上でございます。
○八田ひろ子君 私が質問しているのは、どうしてこの国会審議が終わってからの発表になったのかと。現実には五月にきちんと説明しているじゃないですか。実際に報道で見ましても、国会が終わってから正式発表する予定だった、こういう報道もありますし、今まで、報道されてから発表、慌てて、報道されちゃってああ困ったといって発表するなんという、そんなことないでしょう。私、あなたの方からいただいた資料、同じ資料を見ているんですけれども、五月にちゃんとこれ出ているじゃないですか。何で今回、審議している最中だったらその土台なんだからきちんと公表すべきじゃないですか。何で公表できなかったんですか、審議中に。
○政府参考人(坂田稔君) 先ほども申し上げましたように、この人口動態統計につきましては、それぞれの事象がどのように関連するか、あるいはその事象につきまして、なぜそうなっているか、そういった分析を併せて行った上で例年発表しております。今年につきましては、そういった作業との関係で六月十日になったということでございます。
○八田ひろ子君 全く答弁になっていませんね。
 五月中に今までだってきちんと報道機関に言っているのに、今回に限ってできませんでしたなんということはなくて、正に国会審議から隠そうというこそくなやり方が見え見えなんですよ。私は、これ一つ取っても重大な問題だというふうに思います。
 ここは厚生労働委員会じゃないものですから共済の問題で質問していきますけれども、今回の改正案で、育児・介護休業手当金について雇用保険の上限に共済も変更する、こういうふうにされています。その雇用保険の賃金日額の上限がどうなっているのかというので私は調べまして、皆さんのお手元に資料が行っていると思います。
 一枚目の青い、青っぽい印刷の分ですけれども、一九九八年の八月一日以降の三十歳から四十四歳までをこれ表にしてありますが、一万六千五百十円ですね。これが、五年後の二〇〇三年の八月一日以後、一万四千五百十円となっています。実に一二・一一%も低下しているんですね。これ、二枚目を見ていただきますと、これは賃金日額上限と毎勤統計を比較をしてみました。これ見ていただきますと、九八年から二〇〇三年への推移の合計は、現金給与総額ではマイナス六・七%に減っているんですね、六・七%。ここに書いてありませんが、特別に支払われる給与を除いた決まって支給される給与で比較しますと、マイナスは二・九%しかないんです。
 このように給与の下がる割合よりも賃金日額上限が二倍近くも下がるというのが私はどうしても理解し難いんですけれども、どのような理由で賃金日額の上限というのが一二・一一%も低下してきたのか、お示しください。
○政府参考人(新島良夫君) 雇用保険の基本手当あるいは育児休業給付の給付額の算定基礎となります賃金日額の上限額でございますが、これ、賃金水準に見合ったものということで、毎勤の、毎月勤労統計の平均定期給与額の変動に応じて毎年度改定を行っていると、こういう仕組みでございます。
 しかしながら、昨年の五月に雇用保険の制度改正がございまして、この制度改正前におきましては、基本手当の給付水準と労働市場におけます再就職時の賃金の手取り額、これを比較しますと、基本手当の給付水準の方が高くなっている、いわゆる逆転現象が生じたということでこういった部分の見直しが行われたということでございまして、このために、逆転現象を解消する、これによって早期再就職の促進を図るという観点から高賃金層を中心に賃金日額の上限額の引下げを行ったということでございまして、原則は毎勤統計に従うということでございますが、こういった制度改正が平成十五年に行われたということで、そういうことで賃金日額の上限額の低下率が大きいということになっております。
○八田ひろ子君 本当にひどい話で、私どもそのときにも厚生労働委員会で、こんなむちゃくちゃな、生活保障にもならないような改悪だということでお示ししましたけれども、それに合わせようという。こういうようにどんどんと基本になる数字が下がっていく、そちらの方に今度、共済を合わせようというんですから、本当に不安が一杯だというふうに思うんですね。
 今回の改正案では育児・介護休業手当金の上限額が、雇用保険の賃金日額上限が今のように採用されますので、これまで共済では、給付日額の上限というのは一万七千八百二十円だったんですね。ところが、突然七千九百十四円に、四四%極端に下がるんです。たとえ激変緩和措置を取ったといっても、賃金日額上限が先ほどの表に示されておりますように下がっていますから、本当にひどいということしか言いようがないんです。
 そこで伺うんですけれども、こういうやり方をして、これまでの実績から見ますとどの程度の人がこの上限に掛かってくるのか、これをお示しください。
○政府参考人(須田和博君) お尋ねの、この上限によりましてどれくらいの人が育児休業手当金とかあるいは介護休業手当金の受取額が減るかというお尋ねでございますけれども、この二つの手当金につきましては同一の者が同一年度内に複数取得することが可能でございますので、受給件数は把握してございますけれども、人数、受給者数という形では把握してございません。
 ちなみに、受給件数でございますけれども、平成十四年度におきまして育児休業手当金を受給しましたのは四十一万五千百八件、介護休業手当金を受給しましたのは七千七百三十二件でございます。
○八田ひろ子君 介護休業、育児休業というのは家庭責任を果たすということで非常に大事な制度だと思うんですね。それを今度改正するわけですけれども、よく分からないと。
 じゃ、この共済の財政にどの程度節減効果が表れるのか、そちらの方ではどうでしょう。
○政府参考人(須田和博君) 具体的な受給件数のうち新たな上限額を超えることとなる件数がどれだけあるということになりますと、私どもとしましては、どうしても各共済、現在報告いただいているものの中にはそういう形になっておりませんものですから、お尋ねのような額を出そうとしますと、各共済組合等の協力の下でもう一回全部精査し直したものにする必要がございますので、現時点ではこうしたものを把握することはできておりません。
○八田ひろ子君 麻生大臣、制度改革が提案されているわけですよね。横並びにするということで、少なくとも大変な事態になるというのは今の数字だけでも明らかだと思うんですけれども、どれくらいの対象者にどの程度の影響が出るか分からないと。私、そういう提案はさっきの大臣の発言とは別の意味で無責任だと思うんですけれども、大臣、どうでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 従来、非常勤の職員のものをある程度、これは常勤職員の実態と──もう一回質問していただけます、もう一回質問していただけます。
○八田ひろ子君 済みませんね、ちょっと聞いとってくださいませ。
 制度改正を提案している、それなのにどれくらいの対象者の方にどの程度の影響が出るか分からないと今おっしゃいましたが、事務方が、そういう提案は、育児・介護休業というのはやっぱり家庭的責任を果たすということで非常に大事だと思うんですね。そういうときの保障なのに、下がることは分かるけれども分からないという、そういう提案は無責任ではないか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御質問の趣旨は、育児休業手当と介護休業手当の改正が、率が下がることに対しての、どれだけのものが下がるかよう分からぬところに提案するのはいかがかというような御趣旨なんだと……
○八田ひろ子君 下がるのは分かるんですけれども。
○国務大臣(麻生太郎君) 御趣旨なんだと思うんですが……
○八田ひろ子君 下がるのは分かるんです。
○国務大臣(麻生太郎君) 質問の趣旨だと思うんですがと言っているんだから。質問の趣旨だと思うんですが、元々これは雇用保険上の制度に準じたものでしょう。これはそれに合わせることにしているんですから、官民のバランスというものを考えてそれに合わせるということに決まっているわけですから、共済上限の雇用というものに合わせたというんだと思いますので、私は、そういった意味では、こういった手当金がどれくらいになるかというのを捕捉しろと言われると、これはいろんな意味で捕捉する手当て、手間も大変だとは思いますけれども、私どもは基本的に、何となく下がるのがいかぬということで受けられる方の気持ちが分からぬじゃありませんけれども、私は、これ休業中の方々に、これは、この手当金というのは保険料から支給していると理解していますので、その保険料の中から無制限に支給されている、されるべきものとも思えませんので、ある程度上限は下がってきた、雇用保険に合わせたということで、元々はこれは雇用保険上の制度に準じたもので作られたと理解をしているんですけれども。
○八田ひろ子君 下がることも問題なんですけれども、突然雇用保険の水準に合わせるといって下げる、じゃ影響はって聞いたら、影響は知らぬという、そういうのが無責任と言うんです。どうも大臣もよく、質問を二回申し上げても分からないようですので次に行きますけれども、やっぱり一人一人の公務員の生活のことに思いを致さないで計算上だけでやっていくというのは私はとんでもないと思うんですね。
 じゃ、次に、地方自治体の臨時、非常勤の問題なんですけれども、非常勤の方、育児・介護休業というのが取れないというふうに言われているんですけれども、厚労省に来ていただいておりますが、民間では短時間労働者で日々雇用や期間の定めを、ある雇用される者でも、指針を定めて指導されていると思いますけれども、これはいかがでしょうか。介護、育児の休業です。
○政府参考人(北井久美子君) 民間の労働者を対象といたします関係法律は育児・介護休業法でございますが、その育児・介護休業法におきましては、まず労働契約の期間の定めなく雇用されている労働者はパートタイム労働者なども含めましてこの法律の対象となります。
 それから、契約の形式上、期間を定めて雇用されている方々でありましても、その契約が期間の定めのない労働契約と実質的に異ならない状況になっている場合には育児休業や介護休業の対象となるということで、これにつきましては厚生労働大臣の定める指針におきまして明らかにしているところでございます。
○八田ひろ子君 そうですよね。今大臣も民間準拠というふうに言われて、いろいろそろえるんだというふうに言われていますので、総務省、短時間であっても期間の定めがあっても、期間を定めていない労働者と実質的な状態だったら育児・介護休業、民間と同じように取れるように、地方自治体に雇用されている臨時・非常勤職員もそろえるべきではないか、そういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 育児休業、介護休暇でございますけれども、基本的には職員の継続的な勤務を促進するという趣旨かと存じておりますけれども、そのため、基本的に長期継続雇用の常勤職員を念頭に置いておりますので、非常勤職員につきましてはその対象としていないところでございます。
 こうした育児休業、介護休暇制度の今後でございますけれども、民間育児休業、介護休業法が今国会に上程されているところでございますので、今後の関係機関における検討を受けまして、総務省としましてその将来的な在り方について勉強してまいりたいと思います。
○八田ひろ子君 私、現在でも民間と同じようにすべきだと思いますが、今後、検討、勉強していただくということですので、当然の方向、ILO百五十六号条約をきちんと批准しているわけですから、そういう意味でお願いしたいと思うんですね。事実上、常勤と同様の場合には、事業主としての公の当然の社会的責任だと思います。
 そこで、ちょっと伺いたいんですけれども、先日提案をされました任期付短時間勤務職員のことです。この任期付短時間勤務職員は、これまでの非常勤職員が補助的業務を担ってきたことと対比して、本格的業務を担う職員とされています。ですから、給与も報酬ではなくて給料と手当が支給されますし、地方公務員法の守秘義務など常勤者と同様の義務が課せられます。そうしますと、同じ地方自治体に勤務し、本格的業務を分担し、地公法上も同様の義務を担っていますので、共済の制度でも同様の扱いをすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(須田和博君) 任期付短時間勤務職員の地共済の扱いのお尋ねでございますけれども、地共済制度は基本的に任期の定めのない常勤職員を中心とした公務員制度の一環として、厳しい服務規律を課されている地方公務員がその長い任用期間を通じて高い士気を維持して公務に専心精励できるように設計されているところでございます。
 また、組合員の継続的な掛金の払込みを基礎としまして、この年金だけでなく医療、福祉の三つの事業を総合的に行う保険制度であるという性格上、安定した制度運営を行っていくために、加入要件としまして一定の恒常的な雇用関係の存在を前提とするのが適当と考えているものでございます。
 したがいまして、原則としましては常勤職員を適用対象としておりまして、常勤職員でない任期付の短時間勤務職員につきましては地共済法の適用対象となるものとは考えておりません。
○八田ひろ子君 そういう考えが時代後れというんですか、全く、あなたたちが任期付短時間勤務職員という考え方を公務員の職場に持ってきたじゃないですか。私たちはこれはきちんとした公務の職場だから常勤でやれというふうに言っているんですけれども、いや、これも公務だといって全く同じ条件で持ってきたので、当然共済の相当になると。やっぱり均等待遇という発想から制度を考えるべきで、改めていただきたいんですよね。
 じゃ、伺いますけれども、常勤以外で共済組合に入っている方ってないんですか。あると思いますけれども、何人でどういうことをやっているんですか。
○政府参考人(須田和博君) 非常勤の職員の方で常勤の方と同じような勤務形態になる、いわゆる常勤的非常勤職員についてのお尋ねと理解いたしますが、このいわゆる常勤的非常勤職員、定義としましては、常時勤務に服することを要する職員について定められている勤務時間以上勤務した日が十八日以上ある月が引き続いて十二月を超えるに至った職員という形で取っておりますが、この数は平成十五年四月一日現在におきまして四千六百四十八人となっているところでございます。
 こうした常勤的非常勤職員の方の部門別の内訳でございますけれども、一般行政部門で千七百八十九人、教育部門で千三百二人、また、病院部門で八百七十三人というのが大きな数字でございます。
○八田ひろ子君 先ほど厚労省に説明をしていただきましたように、今、常勤的非常勤の話をしました。それから、期間の定めのある、あるいは短時間であったとしても、これは同じような仕事をしていると認めれば民間ではきちんと対応するんですね。だから、片っ方では常勤ではない非常勤だけれども常勤的非常勤だという、そういうくくりがあるんですから、当然私は考え直していただかないといけないと思うんです。
 今言われた、一日八時間以上の勤務を十八日以上した月が引き続き十二月を超えた月の条件に至らなくても、共済組合に今加入できない方でも、週二十時間以上の勤務の場合など、雇用保険に入るのが筋だと思うんですね。民間では全部そうです。そうしますと、育児、介護の休業給付も受けることができるんですよね。
 ところが、実態を私、見ましたら、雇用保険の加入状態というのは現場でばらばらなんです。臨時・非常勤職員についても働く方の当然の待遇をきちんとしなければいけないんですけれども、地方自治体で臨時、非常勤で働く方は多種多様なんです。それぞれがその持ち場で公務に携わってみえますので、実際にどんな人もみんな同じように共済に掛けろとか、あるいは雇用保険とか厚生年金とか、そういうことを私は言っていませんけれども、きちんと、常勤に準ずるような人たちにはそういう制度があるんですから、やるべきだと。ところが、何度もここで問題になっておりますように、地方公務員の場合はきちんとした調査がないんですね。
 今日、時間がないので、もう最後に大臣に言いますけれども、私、ここに名古屋の調査を持ってきました。これ、非常勤職員に関する調査についてという、総務局発表のもので、この調査によりますと、平成十三年、二〇〇一年ですね、非常勤職員は二百二十八種、二百二十八の職種があって、四万一千百二十人、こういうふうに書いてあります。ごめんなさい、資料出していないんですけれども。この数字には上下水道局と交通局は入っていないんです。平成十三年、二〇〇一年、名古屋市というところの職員定数は一般会計で一万八千八百二十九人、特別会計で二千百五十一人ですので、合計が二万九百八十人。正職員が二万九百八十人で、そして非常勤職員は四万一千百二十人、二百二十八の職種がある。本当にたくさんの種類の、たくさんの非常勤職員の方があると。これ、調べたのは名古屋市だけではないというふうに聞いております。
 しかし、これほど詳細に調べるということは全体には難しいかもしれませんけれども、その気になれば、少なくとも、さっき説明があったように週二十時間以上はどうかとか、いわゆる常勤的な職員ですね、そういうのをきちんとチェックすることできるんですね。だから、私は、こういう実態を速やかに調査をして、この公務の場でもしっかりさせる。育児・介護休業だけじゃなくて、家庭的責任を果たせるように、将来の展望の持てる、そういった公務の職場に希望を持って働くことができる、そういうためにも、私はきちんと調べてきちんと処遇をすべきだというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 臨時職員、非常勤職員の勤務実態につきましては国会でかねがね議論があっておりましたし、過日、松岡滿壽男先生だと記憶いたしますけれども、そのときの答弁は、たしか合併三法案のときの審議だったと思いますが、答弁に、事務方としては、勤務の実態が様々であり自治体の負担も大きいことから、なかなかその実態を掌握することは困難というように答弁をしておると思いますが、松岡先生、いろいろ御意見も出ておりましたので、私としては、これは地方に対してかなり負担が掛からないというようにする手口もあるのではないかということで、実際問題、これ調査する必要は、これは過大な負担にならないのであれば、データとしては、かなりいろいろ勤務状態がいろんな形で多様化してきているということを考えたときには、この種のデータが取られるように、ようなことを考え、取ることを考えるようにしたらどうかといって事務方に検討させることにいたしております。
○委員長(景山俊太郎君) 時間が来ていますけれども。
○八田ひろ子君 はい。じゃ、しっかりと調べていただきたいというふうに思います。
 正規職員と臨時・非常勤職員との均等待遇を実現して、自立できる賃金でこそ、少子化社会そのものも克服できますし、社会保障や年金を支えることにもなるわけで、公務が率先してその責任を果たすことが大事だと思います。
 今回の法改正の中身は厚生年金、国民年金横並びの改悪なんですけれども、年金への不安を更に増幅させ、先細りさせる、それを共済に横並びさせるという、本当に許せないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。
 本日の議題であります地方公務員共済組合法改正案は、言うまでもなく年金法の改正案に伴って提案されたものであります。しかるに、その親法案たる年金法案は、提案の時点でも、保険料が十四年間上げ続け、給付は五九%を五〇%に下げるという、とても賛成できる内容ではありませんでしたが、それも審議の途中から、五〇%すら守られない、こういう新事実が出てきたり、並みいる大臣の未納問題など様々な欠陥や問題点が明らかになってまいりました。にもかかわらず、去る六月三日の厚生労働委員会で、総理質疑の半ばに、我が党の福島党首あるいは共産党の政策委員長、そして十八年間の卒業試験だとおっしゃっている西川さんの質問まで奪って強行採決をされるという事態が起こりました。これで年金への国民の信頼を回復するなんという話はとてもじゃできる代物じゃない、正に参議院の自殺行為だと言わざるを得ない、極めて遺憾ということを申し上げておかにゃならぬと思います。
 今回の年金法案の欠陥というのは、正に今後、施行されてくる段階で国民の暮らしに具体的に響いてくる、ますますその問題点が明らかになっていくんだろうと思いますが、その子法案というか孫法案である地共済法改正案も最初からこのような欠陥を内包しているというわけでありますから、私たちとしては反対であるということをまず申し上げながら、質問を行いたいと思います。
 厚生年金や国民年金と異なる地方公務員共済制度などの特徴というのは、保険料率などの具体的な決定については当事者である労使双方が対等の立場で特定されるものであるということですね。今回の地共済改正案ではそうした独自性はどこに担保をされているのか。そして、地共済の保険料はどうなるのか。今、十月に再計算をされるわけですが、その前ですけれども、最終年度、つまり二〇一七年度ぐらいの姿は是非示してもらいたいと、こう思いますが、いかがですか。
○政府参考人(須田和博君) お答え申し上げます。
 最初に、この地共済年金の保険料決定方式の特徴としまして関係者の参加というふうな御指摘ございますが、この点につきましては御指摘のとおりでございまして、現在、この地方公務員共済組合の民主的な運営に資するため、それぞれの組合におきまして、あるものは運営審議会という形で、また比較的小さな共済組合におきましては組合会を置くこととしておりまして、保険料に関する事項や積立金に関する事項などについて、関連する定款の変更につきましてはこれら運営審議会や組合会の議を経なければならないこととなっているのは委員御指摘のとおりでございます。こうした仕組みにつきましては今回の改正におきましては何ら変更ございませんで、そのまま維持されるものと考えております。
 また、具体的な保険料率でございますが、この点につきましては、先ほども御説明しましたように、地共済におきましては、厚生年金との関係で給付水準をまず厚生年金に合わせた上で、それを前提といたしまして、五年に一度の財政再計算におきまして保険料率を決定することとしておりますが、この保険料率の具体的な決定は、いわゆる保険者でございます地共済連合会におきまして、今回は一元化もございますので、一元化を行う国共済と調整しつつ、本年十月までに行われる財政再計算の中で具体的に算定することとしております。
 したがいまして、恐縮でございますが、現在の段階で確定的な数字は申し上げることはできないわけでございますが、ただ、幾つか前提を置きまして、暫定的な試算ということで申し上げさせていただきたいと思いますが、今後、厚生年金と同様に毎年〇・三五四%ずつ引き上げていくこととした場合でございますけれども、最終保険料率が二〇%程度と見込まれると考えております。
○又市征治君 厚生年金が一八・三〇、二〇一七年で、そうですね。そのぐらいの時点では、幾つかの前提があるけれども、地共済あるいは国共済と一元化されるけれども、二〇%ぐらいだ。逆に高くなるわけですね。その主な理由が、むしろどう考えても市町村合併などで共済組合員数が減っていく、こういう問題極めて大きいですね、これ。こういう、合併というのはそういう要因もあるわけですけれども、いずれにしても高くなるということですね。地共済の保険料を引き上げることは使用者側としての自治体の負担も当然増えるということになるわけでありまして、自治体の財政を更に圧迫をする、こういう面もあります。
 山口副大臣にお伺いをしますけれども、衆議院での我が党の質問について少しこの点は触れられたようですけれども、引き続き、こうした自治体の財政措置については何らかの財政措置を国としては行っていく、こういう考えで間違いないですね。お答えいただきたい。
○副大臣(山口俊一君) もう御案内のとおり、これまでもしっかりと地財計画の中で見てきたわけですけれども、今後ともそうしたことを引き続きしっかりやっていきたいということでございます。
○又市征治君 次に、社会保険庁にちょっとお伺いをしますが、地共済としては全国民的な義務としてルールに従って国へ基礎年金分を支払っているわけですけれども、これは現実の地共済出身者への給付額よりも多く出ていますね。地共済から基礎年金への拠出金というのは平成十四年度決算で見ますと一兆百億円余り。では、実際に地共済出身の受給者が受け取っている額は一体幾らぐらいになるのか。この点について数値出ますか。
○政府参考人(薄井康紀君) 御質問についてお答え申し上げます。
 老齢基礎年金の受給権者の中で、地方公務員共済組合の組合員期間がこれ一月でもあられる方の数が平成十四年度末現在六十九万人ということでございます。これらの方に係ります老齢基礎年金の年金額の総額は五千三百五十二億円ということでございます。今申し上げましたように、こういう方の中には地方公務員共済以外の期間もお含みの方もおられますけれども、その期間も含めてそれらの方に出る基礎年金の額が五千三百五十二億円ということでございます。
 ただ、一言補足させていただきますと、先ほどおっしゃいました基礎年金拠出金、地方公務員共済、平成十年度一兆百八億円でございますけれども、一方で、旧法の地方公務員共済の年金の中で基礎年金相当部分に相当する交付金という格好で四千二百四十九億円が一方で地方公務員共済の方に出ているということも御理解をいただきたいと思います。
○又市征治君 いろんなことがありますが、いずれにしてもちょっとびっくりですね。一兆百億拠出金出しておって、受給者の方は五千三百五十二億、正に倍、法定の事務とはいえ、また年齢構成など、あるいは今おっしゃったようなことも違いあるかもしらぬけれども、地共済出身者自身の基礎年金給付必要額に対して拠出金は倍だと、こういう差額が生じているわけですね。
 実は、ここに国民年金の側の問題がやっぱり影響しているわけでしょう、これ。つまり、加入者の約四割が保険料を納めていないという空洞化の問題がここにも影響しているということだろうと思うんですね。
 そこで、総務省に伺いますが、国民年金の空洞化という問題が地共済の拠出金にどのように影響しているというふうにお考えになっているのか。もう一つ、また仮に、地共済において地共済自身の年金受給者への給付に必要な分だけを受け持つ、こういうことでよいんだとすれば今の保険料は下がるというふうに私は思うんですが、その点についてはどういうことですか。その点についてお聞かせいただきます。
○政府参考人(須田和博君) 国民年金の保険料未納によりまして地共済の負担する基礎年金拠出金が増加している、あるいは影響を受けているという御指摘でございますけれども、この点につきまして正確なところは非常に難しいところでございますけれども、平成十四年度の国民年金の保険料の納付状況を基にしまして粗く試算してみますと、地共済の基礎年金拠出金が約一千億程度増額しているものと考えております。
 また、もう一つのお尋ねでございますが、地共済年金だけに限った場合、保険料率はどうなるかという点でございますけれども、この点、基礎年金につきましては、全体を政府、社会保険庁さんの方で運営されておられるものですから、個々の受給者が受給する基礎年金額のうちの地共済に係る部分の額だけを取り出すと、こういったことはなかなか難しく、したがいましてお尋ねの保険料率ということもちょっと算出することは難しい状況にございます。
○又市征治君 さっき、多分、社会保険庁としては、私は初めてこの数字を聞いたわけですけれども、総務省、これ知っておられたんですか、この数字は。まあ、もうその答え要りませんが、総務省も、やっぱり公式に数字が出ているわけですから、是非精査をしてもらって、この公務員共済が優遇されているみたいな、そういうふうに言われるわけだけれども、逆の面もこういう側面であるということがあるわけで、やはりいろんなデータが国民に示される必要があると思うんですよ。
 ですから、そういう意味では、いや計算していませんではなくて、少しそういうことも計算もし、一面では公務員がいいと言われる面があるかもしらぬけれども、一方ではこういう格好で、実に逆の面でむしろ持ち出しになっている、こういう問題などもあるということを含めて、やっぱりはっきり情報公開をされるように求めておきたいと思うんです。
 次に、大臣にお伺いをしたいと思うんですが、この地共済などの被用者年金に対する国民年金の未納や未加入のマイナスの影響をこれ以上及ぼさないようにするためにも、この基礎年金部分の財源について税の役割をやっぱり高めて、すべての国民が平等に加入する基礎的な制度に変えていくことがやっぱり必要じゃないのかと、私どもはそう思っています。
 当面は国庫負担二分の一の実現をやっぱり早急に図るということが求められるんだろうと思いますね。今度成立した法律は残念ながらもっと先送りになっていますが、元々は今年中に二分の一にするということでしたよね。
 我が党としては、その財源として、一つはやはり不要不急な一般会計や特別会計、これは私も決算委員会で随分とこの特別会計、二年間にわたってずっとやってまいりましたが、随分といろんな囲い込んだものやら赤字垂れ流しのものもある。こういうものをやっぱり抜本的に見直して精査をするということから捻出するというのが一つ。
 二つ目には、やはり所得税や法人税の、やはり景気動向に伴って法人税ずっとまけてきた、これはもう事実ですから、こういうのはやっぱり景気動向に合わせて回復をする、あるいは所得税などは累進制をやっぱり復活させていくということなどというのは私たちとしては主張しています。
 こうした基礎年金部分の改革、財源を安定させることは、間接的にこの地共済などの負担軽減にも寄与をするんだろうと思うんですが、いずれにしても大きな財源問題ということでありますので、総務大臣の意見をちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この基礎年金の税方式については、もう又市先生、これはもう賛否両論、これは実にもういろいろあるのはもうよう御存じのとおりなんだと思いますが、少なくとも、今言われましたように、公務員部長の方から御説明申し上げましたように、一千億円の部分が基礎年金の部分だけでも税方式にすることによれば間違いなくそこの分だけは減るではないかという御指摘なんだと思いますが。
 ただ、問題点は、その点の問題が生じなくなるという点もあるかもしれませんけれども、同時にこれは、税方式ではこれは拠出した額に応じた給付とはなりませんから、基礎年金ですから、そういった意味では、いわゆる自律とか自助とか、そういったものを基本といたしておりますこの日本の社会の在り方等々を考えた場合、整合性が取れないんでなかなか難しいのではないかということと、これは今後とも増え続けるであろうということが予想される中にあって、ある程度その税源というものがきちんと確保されるというのは難しいんじゃないかなというような反対意見等々ももう御存じのように一杯ありましたものですから、今回のこの改正に当たっては、いわゆるまだ現実的な選択肢には至っていないという結論になったんだというように理解をいたしておりますので、いずれにしても、三党合意受けましていろいろやられることになるんだと思いますけれども、この基礎年金の税方式につきましても、これは検討の対象にはなり得るものだとは思います。
○又市征治君 いずれにしましても、確かに、大臣おっしゃったように、いろんな意見があります。ただ、消費税に頼るということについては私どもも反対であります。是非、そういう意味では、年金に依存している低所得者の皆さんにまた逆進性で余計に負担を与える、打撃を与えるということについては、これはもうはっきり申し上げておきたいと、こう思っております。
 続いて、税の比重を今高めるべきだというふうに私は申し上げてきたんですが、現行の雇用主負担というのは社会的責任として存在を当然のこととしてすべきでありますから、これは社会保険庁に伺ってまいりますが、むしろ企業が年金保険料の負担を逃れるために正規労働者をパートや契約社員、派遣労働に切り替えている、間接的に潜在的に無年金者を増やしてきたこと、このことはもう大変責められなきゃならぬと思うんですね。
 これは雇用主としての自治体も同じことです。さっきも出ていましたが、自治体が非常勤、臨時、パートなどというものを増やし、かつ厚生年金加入、その事業者負担の納付をサボっているという、こういう現実がやっぱりまだまだあるわけです。
 これは平成六年度の会計検査院でも指摘をされて、社会保険庁は平成八年の一月にこれ、通達を出しましたね。その後八年たっておるんですが、どういうふうに改善されてきたのか、この点についてお伺いをいたします。
○政府参考人(薄井康紀君) 厚生年金、これは健康保険も同様でございますけれども、事業所レベルでの未適用、あるいは被保険者レベルでの未適用と、こういったものを防いでいくと、そのことによりまして社会保障の実を上げていくということは重要であるということは御指摘のとおりでございます。
 私どもといたしましては、会計検査院の指摘等も受けまして、これは地方公共団体におきます非常勤職員、あるいはそのほかのいろんな業態の中で適用漏れが多いと思われる部分、こういったところに特にターゲットを当てまして、社会保険事務所におきまして適切な適用を進めていくということで指導をいたしてまいっているところでございます。
 地方公務員だけを取り上げましたちょっと数値というのは出てこないわけでございますけれども、私どもの方で「業態別規模別適用状況調」というものをやっておるわけでございますが、この中で、公務ということで国なり地方公共団体に雇用されております方の数を把握しております。それによりますと、平成十四年の十月一日時点で厚生年金の適用を受けている公務の分野の方というのは約四十二万二千人ということでございます。先ほどの通知の前の平成七年十月時点の数字を申し上げますと約二十六万六千人という数字でございますので、十六万人ほど増えているということでございまして、ある程度こういうふうな対策の効が実を上げているんじゃないかと思っているところでございますが、今後とも努力してまいりたいと考えております。
○又市征治君 是非、引き続き努力をしてほしいと思います。
 パートなどの厚生年金について、我が党は、雇用主が雇用しているすべての労働者の総賃金を基礎にして、これを基礎額として納める制度に改正すべきだということをこれは主張をしておるわけですが、特に、公務員の地位も多様化をしているわけでありまして、地共済についても、雇用主としての自治体は民間事業所に率先垂範する意味で年金等の適用範囲を拡大すべきではないか、当面、少なくとも均等待遇にすべきだというふうに思います。国共済の審議会でもこの方向性が出されていると思うんですね。
 現行法では一年以上の常勤的の人に限るというのが出されているわけですけれども、今、社会保険庁も言われましたが、自治労の調べでいいますと、三年以上の非常勤であるとか臨時というのは三十五万人もいると言っている。今、社会保険庁の話は、これは多分、一年未満の者を含めますから四十二万とかという数字だと思いますけれども、こういう実態になっている。
 こういう自治体職場における非常勤、臨時、パートなどの地共済であるとかあるいは厚生年金の加入、このことについて、実態は総務省としてはどのように調べられて、あるいは適用拡大をどのようにすべきだという指示をなさっているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(須田和博君) 非常勤、臨時、パートでございますけれども、の関係と地共済の適用範囲につきましてのお尋ねと理解しておりますけれども、先ほどの御説明と繰り返しになりまして恐縮でございますが、この地共済法は、基本的には、任用、勤務形態が多様化等をしておりますし、また、そういう形での制度改正、私ども取り組んでいるわけでございますけれども、基本的には長期継続的な任用を前提として公務員制度が全般ができておりますので、こうした公務員制度を前提としまして地共済年金の給付設計なども組んでいるところでございます。
 また、地共済法、これ年金だけでなく、医療や福祉事業も一体的に行っているところでございまして、こうしたことを考えたところ、現在のところ、この適用範囲につきまして、現在の常勤的な非常勤、これは普通の常勤の人が働いているのと同じような勤務を十八日、月、以上行いまして、それを一年以上やるというものでございますけれども、そこのところ以上に拡大するということは現時点ではなかなか難しいものがあるんではないだろうかと思っているところでございます。
○又市征治君 いずれにしましても、この空洞化問題、自治体の場でも起こっているようじゃ駄目なんですよ、これは。
 そういう意味で、地共済、共済年金に入るかどうかという問題、あるいは厚生年金という問題ありますよ。いずれにしても、どこかに入っているという状況を作らなきゃいかぬわけであって、そういう意味でそれは、待遇もそういう意味では非常に不安定になっている、これじゃいかぬということなんでありまして、これはまた別の場面でこの問題を取り上げてまいりたいと思いますが、いずれにしても、この年金問題についても更にそのことを取組を強く求めて、今日は終わりたいと思います。
○委員長(景山俊太郎君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
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○委員長(景山俊太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山内俊夫君、野沢太三君及び吉村剛太郎君が委員を辞任され、その補欠として清水嘉与子君、段本幸男君及び吉田博美君が選任されました。
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○委員長(景山俊太郎君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 この法案に反対する第一の理由は、掛金の連続引上げと給付額の自動的引下げを内容とする一連の年金制度改悪法案の一つだからであります。
 法案は、給付額を自動的に引き下げるマクロ経済スライドの導入や、本来ならば今年度に実施しなければならない基礎年金の国庫負担二分の一への引上げの先送りなど、主要な改正内容は国民年金法等の一部を改正する法律案に準じたものになっています。掛金も厚生年金の保険料の引上げに準じて引き上げられていきます。年金法案は、保険料は上限固定、給付は五〇%確保などという当初の政府の説明が全くまやかしであることが参議院の審議の中で明確となりました。国民年金の保険料は実際には上限なしに引き上げられ、給付水準は現役世代の収入の四割台、三割台に引き下げられるのであります。このような掛金の連続引上げ、年金額の大幅な引下げは、地方公務員の共済年金においても到底認めることはできません。
 第二の反対理由は、障害共済年金や遺族共済年金の最低保障額等の引下げが年金受給者の中でも弱者と言われる人たちの生活に深刻な影響を及ぼすからであります。これらの年金受給者の多くは、障害者あるいはその遺族など、年金受給者の中でも弱者と言われる人たちであります。たとえ物価スライドの措置であっても、そうした人の年金額の引下げは容認できるものではありません。
 第三に、今国会での成立見送りを求める国民多数の声を無視して強行採決された年金制度の改悪は、そのまま実施せずに見直すべきだからであります。
 今国会の法案審議の中で閣僚の年金未納が次々と発覚し、このような無責任な政府に国民の老後の命綱ともいうべき公的年金制度を任せていいのかという怒りが渦巻いています。
 麻生大臣の未納が発覚したとき、大臣自身は、三十年三か月は保険料を払っている、未納だったのはわずか三年十か月だと胸を張りました。しかし、国会議員である麻生氏が国保ではなく厚生年金の保険料を払い続けていたという事実は驚くべきことです。麻生氏が国民から選ばれた国会議員としての務めをわきに置いたまま会社勤めに精を出していたはずはないのであります。常時勤務する必要のない形で役員ないし従業員の待遇を受け、企業によって雇用者負担部分の支出を受けていたということです。企業が毎日出社しているわけでもない麻生氏の年金保険料の事業者負担分を支出してきたならば、それはまさしく企業献金であり、届出がなければやみ献金にほかなりません。また逆に、何の見返りもなくそのような支出を企業が行っているというのであれば、それは商法上の特別背任に相当する行為か、さもなければオーナー一族へのやみ配当でしかありません。
 今、多くの国民が過労死寸前の長時間過密労働に苦しめられ、あるいはリストラの恐怖におびえ、また、せっかく学校を卒業しても職を得ることができずに悶々として暮らしているのです。毎日出社することもなく会社員としての地位だけ保障されるなどということは、そうした国民から見て、到底納得などできるものではありません。
 法案成立後の世論調査でも、依然として七割から八割の国民が今回の法改正に問題ありと答えています。我が党はこの国民の声にこたえ、参議院選挙後には国会に年金改悪の廃止法案を提出するつもりであります。
 国民の声に照らせば凍結、廃止が当然のそのような改悪を地方公務員の共済年金にまで持ち込むことは断じて容認できません。与党があくまで強行するなら、必ずや来る参議院選挙で国民の厳しい審判が下るであろうことを私はここに強く指摘して、反対討論といたします。
○委員長(景山俊太郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(景山俊太郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(景山俊太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十九分散会