第159回国会 内閣委員会 第20号
平成十六年六月十五日(火曜日)
   午前十時八分開会
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   委員の異動
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     阿南 一成君     森下 博之君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     吉田 博美君     山崎 正昭君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         和田ひろ子君
    理 事
                西銘順志郎君
                森田 次夫君
                神本美恵子君
                吉川 春子君
    委 員
                岡田  広君
                関口 昌一君
                竹山  裕君
                中島 眞人君
                森元 恒雄君
                岡崎トミ子君
                川橋 幸子君
                松井 孝治君
                魚住裕一郎君
                白浜 一良君
                小林美恵子君
                黒岩 宇洋君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    小野 清子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       長        吉村 博人君
       警察庁刑事局長  栗本 英雄君
       警察庁交通局長  人見 信男君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (警察行政に関する件)
○新靖国神社法の制定反対に関する請願(第一二
 九三号外一〇件)
○青少年健全育成基本法の制定に関する請願(第
 一六四四号外一〇件)
○国民のための民主的な公務員制度改革に関する
 請願(第一九四九号外一九件)
○ILO勧告に沿った民主的公務員制度の確立に
 関する請願(第三四三九号外三四件)
○戦時性的強制被害者問題解決促進法案の早期成
 立による慰安婦問題の解決に関する請願(第四
 三五四号外三九件)
○戦時性的強制被害者問題解決促進法案の成立に
 関する請願(第四三九四号外二〇件)
○継続調査要求に関する件
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○委員長(和田ひろ子君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一日、阿南一成さんが委員を辞任され、その補欠として森下博之さんが選任されました。
 また、昨十四日、吉田博美さんが委員を辞任され、その補欠として山崎正昭さんが選任されました。
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○委員長(和田ひろ子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁長官官房吉村官房長外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田ひろ子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(和田ひろ子君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のうち、警察行政に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 今日は、今国会でのこの内閣委員会の質疑も最後の日となりましたけれども、その最後に当たって内閣所管事項たくさん、本当に多岐にわたる問題があるわけですけれども、その中で、警察問題について最後にしなければならないということを私はある意味では非常に残念なことであるなというふうに思っております。
 また、この内閣委員会、警察問題については是非とも警察庁長官をこの場においでいただいて、特に国民の治安、生活の安全にかかわる重要な仕事の頂点にいらっしゃる長官に様々なことをお聞きしたいことがありまして、要望をしてきたんですけれども、理事会で調わないということで、ただ、衆議院、先日行われた衆議院の内閣委員会では長官も御出席なさっておりますので、是非とも警察庁長官に問いただしてみたいというふうなことを冒頭申し上げたいと思います。
 そこで、今日は、この内閣委員会として九州管区警察局に視察に参りまして、これは重要な証拠書類が廃棄されたという問題で行ったわけですけれども、それに伴って全国の調査をなさった、その結果の報告を受け取らせていただきました。その廃棄・亡失事案について中心的にまずお聞きをしたいと思います。
 この委員会で資料を請求しました会計文書の管理状況の調査ということで、十九ページにわたる書類をいただいたんですけれども、これを見まして、一言ただもうあきれるばかりといいますか、なぜこういうことになっているのかということをまず冒頭申し上げたいと思います。
 三月二十四日に、当分の間保存継続すべきということで指示連絡をされた九八年度の会計文書、これを含む警察内部の規則で定めた五年間の保存期限切れ前に文書の廃棄などが判明したのは、この報告によりますと、警察庁を始め関東、中部、九州の各管区警察局、全国四十七都道府県のうち三十八の都道府県警察であります。何と全国部局の四分の三に当たる四十五部局、計三百十二の課や署というふうになっております。このうち、警察庁が文書保管を指示した三月二十四日以降では、警察庁、神奈川県警、福岡県警など十部局、十七の課や署に及んでいる。
 そこで、この中で、この指示連絡を出した当の警察庁会計課自身が九八年度の旅行命令簿を廃棄しているというふうになっております。期限切れになるから、期限切れになっても保管継続するようにという指示を出した、その警察庁自身の内部でこのようなことが起きているのはなぜなのか、本当に理解に苦しむわけですけれども、その点についていかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 三月二十四日に警察庁から十年度分の会計文書の当分の間保管ということを全国に指示をしたわけでありますが、その指示以前に会計文書を廃棄をしておりました部局が、今委員がおっしゃいましたように四十五部局、これは六十部局中の四十五部局でありますし、三百十二所属、これは所属は全体で、全国でおよそ三千二百ほどありますが、そのうちの三百十二所属で廃棄をされていたということで、誠に遺憾に感ずる次第でありまして、調査をいたしまして、私どもも唖然としたというのが実際のところでございます。
 そのうち、会計課、警察庁の会計課の旅行命令簿、十年度の旅行命令簿が今年の三月の中旬ごろにこれがない、不存在だということを確認をいたしました。その後、所在を探しておったわけでありますけれども、発見に現在までのところ至っていないという状況であります。
 平成十二年の八月に会計課の平成十年度旅行命令簿は存在していたことが確認をされておりまして、そういたしますと、平成十二年十二月に、年末に今の警察庁の庁舎移転がございましたので、その庁舎移転時に紛失をした可能性が高いと見ておりますが、更に事実関係どこまで詰め切れるものか、現在も調査をしているという状況でございます。
○神本美恵子君 庁舎移転のごたごたで亡失したのではないかというような御説明でありましたけれども、いただいた報告書の中には、亡失・廃棄事案、ほかの不要文書廃棄作業中に誤って廃棄とか、保存期間を誤認したことによる廃棄というようなこともその理由、考えられる理由として書いてありました。
 そもそも、こういう会計文書というのは、常識的に考えて、そのファイルの背中に保存期間はいつまでとか、そういうことは明記されているのではないかと思うんですね。今回、改めてそういう保存、再発防止のための具体策というふうに書かれているところを私も読ませていただいたんですが、こういうのはもう当たり前の常識的なことであって、今更何だというような感想を持ちました。
 これまで、このような保存の在り方というようなことは特に指示などはなさっていないんでしょうか。それから、何かそういう保存の規則のようなものはないんでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 私自身の経験で話をさせていただきますと、三十年余り勤務をしておりますが、実際のところ、警察署に参りますと、証拠品でありますとか捜査関係の書類でありますとかあるいは行政文書、それから会計に参りますと拾得届、物品、証拠品等々いろんなものが署内にごちゃごちゃとありまして、実態としましては、なかなか本来厳正であるべき文書なり物品等々の管理が必ずしも十分に行われていなかったという反省はあります。具体的には定かには思い出せませんけれども、中には証拠品を紛失をしてしまって、最終的には事件に立件できなかったというケースがゼロではなかったと思います。
 そういうこともありまして、今回、会計文書の問題についていろいろと御指摘もいただいておるわけでありますけれども、せんだって、六月七日の警察本部長会議で特に今回は会計文書について指示連絡を強調いたしまして、まず同日、通達も出して、委員御承知のとおり、捜査費関係文書の厳格な管理を含めて、保管の問題あるいは廃棄の細かい手続の問題、それからきちんと点検をする、それから文書管理の重要性についてよく教育、教養をするというようなことを、言わばイロハのイみたいなものでありますけれども、それから始めようということで官房長通達なり課長通達を出して、まず会計文書をかっちりやっていこうということをまず出したわけでありまして、これ以降、これから捜査関係文書でありますとかその他の物品類について、管理の厳正ということで第二弾、第三弾で手を打っていきたいというふうに実は考えております。
○神本美恵子君 三十年の官房長の警察の経験でというお話がありました。私も今のお話はイメージすることができます。ただ、戦後、警察機構ができて、そういう御経験がありながら今までそのことに取り組んでこられなかったということがまず私は本当に驚きを禁じ得ないんですけれども、普通、常識的に言いまして、文書の保存や廃棄については各それぞれの担当者が一存で行うはずはないと思うんですね。これは公文書ですから、公文書の扱いについては、特に廃棄をするなどというときにはだれかの決裁を取る必要があるのではないかと。これまでそういう規定も、保存の規定や廃棄の規定もなかったんでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 具体的な廃棄につきまして、実際問題としてはこれまで、保存期間が満了したということで、文書管理者たる所属長の命を受けて文書管理の担当者、普通は補佐クラスになろうかと思いますが、この指示で各担当者が行っていたというのが実態であります。
 警察庁におきましても、現時点におきましては、警察庁における文書の管理に関する訓令というのを十三年の四月施行で決めておるわけでありますけれども、この中では、子細には、保存年限の問題でありますとか、管理責任者を定める規定でありますとか等々、整理するあるいは保存する機密文書の扱い等々が定められておりますが、廃棄のときの細かな規定は実はこの訓令上は明示をされていないような状況でございます。
 そこで、先ほども申し上げましたが、六月の七日の官房長通達を出しまして、この中で、一つは廃棄に当たっては所属長が決裁をすると、決裁文書として残すということと、廃棄時に、廃棄をするときに所属長が指定する者が立ち会って行うというようなこと、主にはこの二つでございますけれども、そういう面で、廃棄する場合にも、言わばチェックが今までは結果としてなされていなかったという御批判もあり得ますので、そのようなことのないように、これからはこのルールに従ってやっていくと。
 それから、各府県のケースでは、文書廃棄を一斉に実施をいたします際に、例えば今年の二月とかぐらいにやりますと、昨年の、暦年保存と年度保存とありますので、暦年保存、十二月末日保存のものを二月に廃棄する分にはいいわけでありますが、二月に廃棄月間を、一斉廃棄実施日を設けますと、十二月の本来廃棄をして差し支えない文書と併せて、三月末日をもって、そこまで当然保管をしてなければならないものを、あと一か月だからということで安易に考えて一緒にやってしまうという可能性もあり、実際に実例もありました。
 そこで、そういう文書廃棄を一斉に実施する場合には、四月一日以降で文書整理のための適当な期間が経過した後に廃棄をするというようなことで、これも幼稚園や小学生に教えるようなことかもしれませんけれども、基本をしっかり踏まえてルール作りをしようということで指示をしたところでございます。
○神本美恵子君 私は、以前、小学校の教員をしておりまして、一応、地方公務員です。公務員が国税や県民税、税金で、義務教育というのは税金で賄われておりますので、もうそれこそ学校の備品というものもたくさんいろいろなものがございます。子供たちの授業に使う掛け図とか地球儀とか生体模型とか、様々なものが教材室にありまして、年度末、年度初めには、それぞれの担当、教科ごとに分かれている担当が、もう本当に春休みとか土曜日の午後とか、そういうときを使って備品検査を行います。
 地球儀の壊れたのや、生体模型の壊れた、掛け図が破れたという、そういうものを、これはもう使えないので廃棄をしたい。しかし、備品というのは保存期間がありまして、実際には使えなくてもその備品は廃棄の期限が来るまでは取っておかなきゃいけないんですね。ですから、そして廃棄の期限が来てもまだ使えるものについてはそのまま使うというようなことで、廃棄をする場合には、特に税金で買われたものについてはそれぞれの担当が調べて、これはもう使えなくなった、廃棄すべきだということについては管理職、事務職と管理職に、ちゃんとその備品の名簿がありますから、これは使えない、これはもう廃棄期限が来たというようなことを全部チェックをして、そしてそれを年度末に管理職に言って、廃棄の決裁を受けて処分をするというような、本当に小学校という現場で毎日毎日忙しい中でも、備品とか、特に税金にかかわるものについては本当に神経を使ってやっている。
 これは学校ばかりではなくて、公務員と言われる人たちが働く職場ではどこでも当たり前に行われていることではないかというふうに、私はそれが常識だというふうに思って勤めてきたんですけれども、先ほど官房長は、幼稚園や小学生に言うようなことを今やっているというふうにおっしゃいましたけれども、ちょっと余りにもこれは信じられない話ではないかというふうに思います。
 そこで、警察庁では会計課のほかに人事課、国際課、国際捜査管理官、薬物銃器対策課の五部署分の会計書類が廃棄されております。この文書類の中には、私以前にもちょっと御紹介しましたが、「警視庁裏ガネ担当」という本をお書きになった大内顕さんの本の中で、裏金作りに使われると言われている旅行命令簿、私、今回のこの一覧表、十九ページの一覧表を見まして数えてみたんですが、旅行命令簿、旅費交付簿という、そういう旅費にかかわるものが、数えて幾つでしたかね、本当に余りにも多くて非常に目に付いたんですけれども、この旅行命令簿が含まれておりまして、また、一か月分の捜査費証拠書類というのも警察庁関係では出ております。これでは警察庁までも組織ぐるみで証拠隠滅をしたのではないかというふうに言われても仕方がないんじゃないか、市民は、一般常識から考えてこういったものが保管されていないということは、どう説明をなさいますか。
○政府参考人(吉村博人君) 確かに、今おっしゃいましたように、人事課と会計課、それから旧国際第一課、旧国際第二課、旧薬物対策課でそれぞれ旅行命令簿あるいは物品供用簿、捜査費の証拠書類、給与の現金出納簿がそれぞれ亡失、廃棄になっておるわけであります。
 旅行命令簿は、実は、これは言い訳がましくなりますが、旅費関係文書でありますけれども、旅行命令簿がこれはたとえなくなっても、旅費の請求書が残っておりますと、用務名は難しいんですけれども、出張の事実確認は可能でありまして、その場合はその内容が、結論として旅行命令簿がなくなっても旅費請求書があれば内容補完ができるということがございます。
 会計課の場合は、警察庁の会計課の場合は旅費請求書は残っておりますので、例えば空出張ではないかというようなときに、関係者の出勤簿でありますとかそれから旅費請求書とを突合をすれば、これは本当にあったかなかったかということは分かるわけでありますので、決して補完できるからなくしていいというわけには、もちろんそういうふうに申し上げるつもりはございませんけれども、旅費請求書が、旅行命令簿が実はなくなっても、実は何も、全然何もできなくなるということではございませんので、私どもの内部監査も含めてきちんとした対応を極力ほかの文書で補完してできるように、それは努めてまいりたいというふうに思っております。
○神本美恵子君 そのことについてはまた後ほどちょっとお聞きしたいので、証拠隠滅をしたんじゃないかというふうに言われたことについては、ほかのもので補完できるという御答弁というふうに受け止めればいいんですかね。
○政府参考人(吉村博人君) これは、警察庁のそれぞれの部局におきまして、今申しましたように五つの課でありますが、なくなっておりまして、現時点におきましては監察でそれぞれの亡失・廃棄事案についてどのような事実関係であったのかというのを今至急調査をしておりますので、その中で当然明らかになってくることであろうかと思いますが、現時点でこの五つの課について意図的に隠ぺいをした、意図的に廃棄をしたという状況は今の時点では認められておりませんが、最終的には調査を尽くした上でしかるべく処分をすることになろうと思います。
○神本美恵子君 その処分のことなんですけれども、九州管区警察局に伺ったときに、この廃棄した件で三人の方が警察庁長官処分の戒告で、七人が管区警察局長処分として訓戒、注意というふうにお聞きしておりますが、この処分の根拠なり、こういう処分にしたその理由というのはどういうものでしょうか。これ、通告をしてなかったかもしれませんけれども、分かれば教えていただきたいと思います。
○政府参考人(吉村博人君) 九州管区の事案につきましては、以前も御報告申し上げておりますが、広域調整一課の調査官と広域調整二課の調査官がそれぞれ戒告、それから当時の九州管区の会計課長が戒告と、三人が戒告でありまして、それから実際に広域調整一課の庶務の係長で文書をシュレッダーに掛けた人間でありますけれども、彼については管区局長の訓戒処分。それからその他の、その他といいますか、広域調整一課長、二課長、それから当時会計課の補佐をやっておりました人間が、失礼しました、会計課長の下におりました人間、会計課の課長補佐は訓戒。それから広域調整一課長、二課長が管区局長の注意。それから総務監察部長が管区局長注意。人事異動で後ほど行きましたけれども、臨時の総務・警務部長会議でこのことを聞きながらもう一度確認をしなかったという二人の現会計課長と会計課の指導官について総務監察部長の注意という処分を、それぞれ事実上のものでありますが、しております。
 これは、警察庁におきましても懲戒審査委員会を開き決めたものでございまして、四月の十六日付けでございますが、国家公務員法等を念頭に置きながら、以上申し上げたような処分を下したということであります。
○神本美恵子君 国家公務員法を念頭に置いた審査会でこういう処分が出されたということですけれども、私は、以前いただいた警察庁長官官房会計課というところが出しております捜査費経理の手引き、これを読んでみますと、この捜査費に関しては、この中で、取扱責任者は、警察庁にあっては警察庁長官、警視庁及び都道府県警においてはそれぞれ警視総監及び本部長というふうに捜査費の取扱責任者が明記されております。経理についても責任を負うと。
 それから、その中の取扱責任者のAのカ、キのところに証拠書類を整備して保管すること、これは取扱責任者の責任として書かれております。また、取扱者を総括し、必要な監督をすることとなっておりますので、この会計に関する書類がこういうふうに期限満了前に廃棄されてしまったということは、責任者として証拠書類を整備して保管することができていないということですから、私は、長官がこの責任を負うべきだというふうに思うんですけれども、長官には何のおとがめもなく、長官名でその実際にやった人だけが処分されているということについて、どうも納得しかねるんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) これは、あくまでそれぞれ行為者を懲戒処分なり、あるいはそれに準じた処分を行うということにつきましては、正にそれぞれの行為責任を問う場合、あるいは監督責任を問う場合がありますが、個人的にこの点が不適切であったということを明示をしてそれぞれの責任を問うということについては、もう委員御承知のとおりであろうかと思いますが、九州管区の場合も、まずは九州管区の局長がなぜという疑問はあるいはあり得るところでございますけれども、この当該ケースにありましては、九州管区局長は、三月の二十四日の十年度分の会計文書の延長指示というのを彼自身が、九州管区の局長自身がそれを承知をしていなかったということが実はありまして、そうであれば、その承知をしていない人間について下の人間がいろいろ結果として文書が廃棄になったということの結果責任を、結果責任のみをそこへ問うというのは、これは適当ではないという判断に立ち至ったわけでありまして、もちろんそれは、総括的に全体の警察のトップは警察庁の長官ということになるわけでありますが、長官の責任についても、期待可能性等を考えた場合に、この事案があった、ストレートに長官の責任だということにはならないのではないかというふうに考えております。
○神本美恵子君 その指示を承知していなかったというようなことをおっしゃいましたのでそっちにいきたいんですが、これが本当に、先ほど私、学校の例を出しましたが、そういう壊れた地球儀をいつ廃棄するかと、それが廃棄以前に、期限以前になくなったとかいうそういった問題ではなくて、正にこの警察組織ぐるみの裏金作りが行われていたのではないかということの監査をするために必要な証拠書類として、期限が切れる、切れては後もう調査ができないので、監査ができないので保管するようにという継続指示なんですよね。それがなくなったということは、私は、これは長官なり各都道府県においては警察本部長の重大な責任だというふうに思います。
 そこで、しかし、九州管区の局長も承知をしていなかった、このことを、ということで、私は全国調査についてちょっと細々したことになるかもしれませんがお伺いしたいのは、保管継続は三月二十四日に指示連絡がされて、そしてその保管継続がきちんとなされているかというその調査はいつ、何月何日に出されたんでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 三月二十四日に、電話で、当分の間保管を継続していただきたいということを流したわけでありますけれども、九州管区のケースについては、三月三十一日の日に情報公開開示請求がありまして、それを、警察庁にありましたので九州管区に連絡をし、必要なものとしてちゃんと取っておくようにということを昼前にたしか流したわけでありますけれども、その時点で既に当事者から、実は今日の九時半でしたか九時でしたかにシュレッダーに掛けたということの申立てがあって、そこで当方としてもすぐ認知をするところとなったわけであります。
 そこで、そのようなことが現にあったわけでありますので、たしか三月三十一日の後の四月の一日、四月の一日に、三月二十四日に指示連絡した内容であります平成十六年三月三十一日に保存期間が満了する十年度の会計文書の保管を継続をしていただきたい旨を更に重ねて指示をしたところであります。加えて、四月三十日には、これも御承知と思いますが、これは紙の形で文書管理の重要性について改めて認識をして、その保管、管理に遺漏なきを期されたい旨の官房長名の通達を出しました。これは、当日定例の全国の総務・警務部長会議が開催もされましたことから、その文書も出し、併せて会議でも係る事案の再発防止について指示をしたわけでございます。
 二十四日の指示以降、そのような動きになりましたので、改めて、二十四日というより全体として平成十年度分の会計文書が今現在どのような状態に全国的になっているのかということについて調査をしようということで、それは別途始めたということでございます。
○神本美恵子君 その四月一日、それから四月二十日ごろですかに、五月末日までにという、そういう締切りを決めて調査を掛けられた。これは文書はありますか。
○政府参考人(吉村博人君) これは調査物でございますから文書はございません。
 四月の一日、それから四月の二十日、それから幾つかぱらぱらと各県あるいは管区辺りから、実はうちでもなくなっているという話が出てまいりましたので、それでは具体的に何がどこでなくなっているのか、それから国費、県費の別でどのような文書がなくなっているのか、年度は十年度に限らず、これは過去を全部さかのぼってやろうということにしておりましたから、年度区分、亡失等をした年月日、原因等について、それはもう個別の電話連絡で五月三十一日に向けて集約をしたという経緯であります。
○神本美恵子君 ここでもまたちょっと常識的に考えて信じられない話なんですね。それこそ全国三千幾つですかね、部署あるわけでしょう。どういう、その最初の保管継続の電話は口頭連絡で、それからこの調査も電話による口頭連絡指示ということなんですけれども、何で、今はメールもある時代でありますし、ファクスもありますし、その漏れがないように、間違いがないようにするために紙に書いてそれを指示徹底するような方法を取られないのか。どう考えても、例えば何か秘密にしなければいけないようなことがある場合は、そういうものが文書で残ると紙でどこに漏れるか分からないのでそこを気を付ける、そういう方法を取らないということは考えられますが、こういう会計文書についてなぜ口頭連絡であってペーパーにされないのか。
 その点については、一番最初は、三月二十四日は、とにかく文書にすると決裁が遅れるからとにかく早く保存を指示したかったという御説明で、それだけは分かるんですが、こういった細々した調査をなぜ文書でなされなかったのか、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 三月二十四日、なぜ電話でやったのかということについては、今おっしゃったとおりでありますけれども、引き続いてのことになりますが、先ほど申しましたように、全国で警察の所属数というのは三千二百ほどあります。まず警察庁から管区警察局、あるいは管区警察経由で都道府県警察、都道府県警察の本部が今度は本部内の各課あるいはその県の警察署というふうにずっと枝分かれをして指示をし、調査結果がまとまって上に上がってまいります。
 したがいまして、実際に電話は言いっ放し、受けっ放しということではありませんで、実際に指示電話受けというのを必ず文字の形で取りますので、三月二十四日の指示が電話でやったことについていかがかという議論は実はございましたけれども、それについてはいろいろと申し上げておりますが、あのときの三月二十四日の指示の私どもの反省点としては、例えばある県に行って、ある県に電話をやって、その電話の受けた人が今度はその県内の各警察署なり県警本部の各課に連絡をする、それがフィードバックされたその結果をこちらはもう一回確認をすれば良かったんですけれども、それが十分に確認ができていなかったということは、これは反省点と思いますけれども、実際問題として、それでは三千数百の所属でどれぐらいの文書がなくなっているのか、いつごろどういう文書が、原因はということになりますと、それはもうむしろ、次々に入ってくるわけでありますから、集約をまず県警本部でやってもらって、今度はその県警本部と私どもとの間で電話で連絡をする方がそれはスムーズで早いということでありました。その結果がせんだってお配りをいたしました総括表にまとめ上がったわけでありますので、仕事の仕方としてメールがいいか文書がいいか電話がいいかという議論はあるかもしれませんけれども、廃棄文書、亡失文書の調査については私どものやり方としては、電話連絡で相手の声を聞きながら自分で文字に落として作っていったというのが実態でございます。
○神本美恵子君 私も組織で仕事をしたことが学校以外にございますので、そういう全国調査を掛けるときにどうしたらいいかという経験も持っているんですが、調査を掛けるときはペーパーで流して、その報告が上がってこないときに電話を掛けて催促をするなり、その上がってきたペーパーで理由が分からないとか不明な点については電話で点検をし、催促をするというようなことで、まあ常識的にはそれが一番確実で、その連絡が末端まで行き届いたかどうかということの確認にもなると思うんですね。
 なぜそういう方法を取らないで電話の方がいいと。でも、その電話は、今お聞きしますと、管区に連絡をして、そこから県に行って、各署に行く、まるで伝言ゲームではないですか、これでは。その指示が本当に末端の署まで行ったかどうかということは警察庁としては確認ができないわけですよね、これでは。報告もペーパーで上がってくるわけではなくて、電話で上がってくるわけですかね、これは。このこれ、まとめられたこんな細かいことを、ペーパーではなくて電話でこの報告も上がってきたんでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 恐らくファクスを入れさせて、それで電話連絡して、そのファクスを、お互いに文書を見ながら必要な補正なり足らざる点の指摘なりをしたのであろうと思います。
 ただ、委員がおっしゃる三月二十四日のケースが、指示が徹底をされずに、十部局、十七所属で廃棄に至ったというのは、これはもう誠に遺憾であると思うんでありますが、三月二十四日以前に会計文書を廃棄した部局、どのような内容なのかということについては、せんだっても申し上げましたように、四十五部局、三百十二所属ということで、これは五月の三十一日現在ということであります。
 それ以降、ぼろぼろぼろぼろまた出てきているということがあれば、それは今御指摘の御批判は甘んじて受けるところでございますが、今の時点では、五月三十一日で締めて今に至るまで、実は三百十二所属がもっと増えるというような状況はありませんので、一応これは全国の三千二百の所属の中で、今現在での会計文書の亡失状況はこうであるということは言えようかと思います。次々にぼろぼろと出てきているのであれば、それは指示方法がおかしかった、まとめるやり方がおかしかったという議論はあるのかもしれませんが、それはないんだということを御理解をいただきたいと思います。
○神本美恵子君 じゃ、この三十八都道府県というのは、残りの九県は報告があって、そこには亡失案件は、亡失・廃棄事案はゼロだというふうに受け止めていいんですね。
○政府参考人(吉村博人君) 九県が、三十八都道府県、ないところは九県ということでありますから、この九県については当庁からそれぞれの県に連絡をして、五月三十一日でまとめて外に出すということで間違いないなという念押しは何度もしております。
○神本美恵子君 じゃ、この電話連絡の調査の責任者はどなたになるんでしょうか。最初の指示連絡、保存継続の指示者、何というんですかね、その責任者はどなたになるのかをちょっとお聞きしたいんですが、この官房長通達はちゃんと警察庁長官官房長名で、こういう適正な保管、管理についてということが出ておりますが、一番最初の指示はどなたの名前の指示なのか。急いだから電話連絡をしたんであれば、その後、事後決裁でそのことがペーパーとして残っていないのか、また調査を掛けたのはどなたが責任者としてその調査を掛けてその結果が上がってきたのかということ、何か全然見えないもんで、教えていただきたいんですが。
○政府参考人(吉村博人君) 三月二十四日の指示でございますが、これは衆議院の内閣委員会等で、衆議院の内閣委員会で三月十九日に、十年度の会計文書については残すように措置をすべきではないかということがお尋ねがありまして、大臣が御答弁をされまして、十分検討したいという御答弁をされたわけでありますが、その公安委員長の指示を受けて、予算執行検討委員会で検討をいたしまして、まずは急ぐので、三月二十四日、口頭でやろうということで、全国警察に対しまして会計課長名で指示連絡をすることとしたところであります。なお、この結果については、翌日二十五日が木曜日でありましたので、国家公安委員会が開かれ、この場でこのような指示をしたところでありますという状況も併せて報告をしたところであります。
 その後、十部局、十七所属、あるいは二十四日以前のものとして四十五部局、三百十二所属の問題については、これは実務的に会計課で全部取りまとめておりますので、取りまとめの責任者はだれかということになると、まずは事務の責任者としては会計課長になろうかと思います。
○神本美恵子君 この間、もう一つ不可解といいますか、九州管区に行ったときも、そのシュレッダーに掛けた方が、この会計文書がそういう今、今の時期重要なものであるとか、全国的に裏金作りがあっていたんではないかというような疑いが掛かっているので、それは大事な書類で保管しなければいけないということを理解していなかった、認識していなかったというふうな御説明があったんですね。ということは、三月二十四日の電話による保管継続の指示の中に、なぜ保管しなければいけないのかと、保存期限を過ぎてもそれを保存、保管しなきゃいけないということの趣旨説明がなされていないのではないかと思うんですね。その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) これは委員御承知かと思いまして読み上げなかったんでありますが、三月二十四日の口頭連絡内容はこちらから電話をしておりますのでメモとしては残っておりまして、このように電話で連絡をしております。
 すなわち、一連の会計経理をめぐる問題については国会の内閣委員会等で議論があったところであるが、諸般の情勢を踏まえ、平成十六年三月三十一日に保存期限が満了する平成十年度分の会計文書については、当分の間保管を継続していただきたいと。第一として、保管を継続する会計文書、平成十年度分の各種計算書及びその証拠書類。第二として、県費分の取扱いについても国費と同様の扱いとしていただきたいと。これを読み上げたわけであります。
○神本美恵子君 私は事前にこの官房長通達とその保管継続の三月二十四日の分と、それから調査を掛けたときの何かメモでもいいからありませんかということを再三警察庁の方にこの質問に当たってお願いをしましたが、メモも出てきませんでした。この官房長通達も、金曜日にお願いをしたのに出てきたのは昨日の夕方であります。たったこの紙一枚がなぜそんなに出てこないのか。メモがあれば、事前に言っていただければ私は貴重な少ない質問時間であえて、御存じかと思いますがとおっしゃいましたが、知りませんよ、そんなことは。本当に、文書にしてなぜあるのであれば出さないんですか。これはもう本当に苦言として申し上げたいと思います。
 時間が余り残されておりませんので次に行きたいと思いますが、ですからそういうことで、本当にメモに基づいてそういう指示連絡が行われたのかなということをまた疑いたくなるんですよ。そのほかにいろんなことが、各県にまた別の指示が行われたんではないかというような、疑いたくなります、そういうメモをいただかなければですね。
 次に、この亡失・廃棄文書の一覧を見ると、北海道警での会計文書の亡失、廃棄は二十一所属というふうに二番目に多い多い数になっております。衆議院での官房長の答弁では、その道警についてはそのうち十六所属でほかの不要文書廃棄中に誤って廃棄され、さらにそのうちの十四所属で会計年度で管理する会計書類と歴年で管理するその他の文書との混同による保存期間満了前の誤廃棄、誤った廃棄が行われたと。それが生じやすい、先ほどもおっしゃいましたが二月に文書の一斉廃棄が行われており、その際に併せて廃棄されたもので、これが誤廃棄の原因となっているものというふうに御答弁をされております。
 先ほどそのこともお聞きしましたが、官房長は会計年度管理と暦年管理で間違いやすいというふうにされておりますけれども、警察庁としてその報告が信じられますか。これは官房長に聞いたら、信じているからそういうふうに出されているんでしょうけれども。国家公安委員長、国家公安委員長、こういう理由が書かれているんですけれども、暦年と会計年度を間違えたんだというような理由が言われておりますけれども、それで二月に一斉廃棄時に廃棄されてしまったんだという御説明なんですけれども、普通の一般国民としては、ええっ、そんなことがこんな重要文書であるのかなと。いかがでしょうか。
○国務大臣(小野清子君) 先ほどから議論を一つ一つ聞かせていただきまして、正に私がその後行われました警察の例えば本部長会議等々で緊張感が足らな過ぎると私なりに大変厳しく示唆をいたしましたけれども、年度を間違えているという辺りは、私はどうしたら、いわゆる再発防止ということを考えていかなければなりませんし、そうした意味では年度が十、九八年でしたか、これは九八年あるいは九年という年度がどこに明記をされていたかによって結局間違いが生じてしまったのか。その明記の在り方等々、具体的な問題はどうなっていたのか等、私なりにもいろいろと意見を申し上げさせていただきましたけれども、正に間違えてしまったと言われましたときに、私も唖然といたしましたけれども、ではどうするかということを次の段階で考えていかなければ、再度このような間違いを起こしてもらっても困るわけでございますので、失いました信頼感をどうやって取り戻していくかということがこれからに課せられた今後の問題ではなかろうかと、そういう気持ちでおります。
○神本美恵子君 今後の対策は今後の対策で大事なんですが、こういう理由が信じられるかということをお聞きしたんですけれども、その点はいかがですか。
○国務大臣(小野清子君) いや、これに関しましては、信じられるかというと、信じられないんですけれども、実際にはやってしまったということ以外は、本当に恥ずかしいことですけれども、言いようがないというのが私の気持ちでございます。
○神本美恵子君 公安委員長御自分のお言葉で本当に信じられないと。これは国家公安委員会でも話題になっておりまして、四月十五日の分を、の会議録見たんですけれども、この中でも委員のお一人が、「非常に遺憾な事案である。説明では隠ぺいのための意図的な廃棄ではないとのことであるが、一般人はそのような説明を信用しないと思う。」というふうにはっきり御発言なさっております。恐らく国家公安委員長もそういう一般常識的な御感想を言っていただいたと思うんですけれども、私もこの報告を信じられません。
 そこで、道警の、北海道警の不正経理疑惑に関して元道警幹部の原田氏による実名告白の記者会見が今年の二月十一日に行われております。元弟子屈署次長の斎藤氏が住民監査請求をして記者会見を行ったのが三月一日です。二月十一日と三月一日。これは、この時期に大量の文書廃棄が行われている。これを組織的な証拠隠滅ではないかというふうに、私はそこで頭の中でめぐるんですけれども、これはうがった見方というふうに言い切れるでしょうか。特に、弟子屈署の斎藤次長の請求の対象は、二〇〇〇年の四月から二〇〇一年三月の二〇〇〇年度に関するものです。北海道警と警視庁では、まだ保存期間満了まで二年を残す二〇〇〇年度の会計文書が多数亡失、廃棄されております。これは暦年とか年度の勘違いというふうには言えないんではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 申し訳ございませんけれども、三百十二所属ありますので、私どもの頭の中ですべての三十八都道府県警の個別の事案について入っているわけではありませんから、まず、それぞれの都道府県警で事実関係を一つ一つ解明をしてもらって、責任の所在をどう問うべきなのかという観点から事実関係を解明をした上で、また報告が上がってまいりますので、そこで論じられるべき問題かと思いますが、北海道警について手元に、私の手元にあります十九ページ物では、いろいろと各課、各所属にまたがっておりますが、なくなった文書名もこれはある意味では様々ばらばらであります。したがって、確かに今年の二月から三月の北海道警での、北海道での動きがあったわけでありますけれども、それとこの亡失・廃棄事案、北海道警における事案を因果関係をもって結び付けられるのかどうかということについては、ちょっともう少しこれは事実関係を見てみないと分からないのではないかというふうに思います。
○神本美恵子君 三月一日の読売新聞の記事なんですけれども、これによりますと、北海道警では、二〇〇一年一月に裏金廃止を指示する部外秘の手引きが出されたというふうに報じられております。北海道警の現職幹部の話として、この新聞記事ですけれども、「少なくとも「手引」の出た二〇〇〇年度までは組織的に裏金を捻出していた」との証言も紹介されております。
 九九年度と二〇〇〇年度についても多量の会計文書が廃棄されたというふうに報告されておりますが、この現職幹部の話が示している裏金作りを隠ぺいするために会計文書が廃棄されていたのではないかという疑いは、私はこの十九ページにわたる報告、一覧を見て非常にこの疑いが深まったんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 繰り返しで恐縮でございますが、道警で、いろいろなケースがございまして、これは今正に調査をしておりますので、北海道警においてですね、何がなくなったのか、どのような状況でなくなったのかということの個別の事実の突き合わせをしてみませんと、今、先ほど申し上げましたように、因果関係があるのかないのかということについて判断するにはまだできない状態ではないかと思います。
○神本美恵子君 是非とも本当に詳細な、一つ一つの重要な文書が、公文書が廃棄あるいは亡失されたその理由について、一点の疑いもないように是非とも調査をしていただきたいと思います。
 そこで、しかし、もうシュレッダーに掛けられてしまったものはどうしようもない。私も九州管区で見ましたが、あれを一々全部つなぎ合わせるなんというのはもう不可能な話でありますので、こういう重要な証拠となる書類が廃棄されてしまったことについて、あるいは亡失というのがまたちょっと訳が分からないんですけれども、引っ越しのときに紛れてしまってどこへ行ったか分からないと、これも亡失と書かれていて、本当はその書類を持ち帰ったりしていることもあるのではないかと。
 これはまた学校の話で恐縮ですけれども、例えば学校でも本当に重要な学籍簿というのがあるんですが、それはもう学校に、たった、一人の子供がそこに在籍していたという重要な一枚しかないものなんですね。コピーでは駄目なんです。これは昔は二十五年間保存というふうになっておりました、今は保存期間短くなりましたが。それを学年末に、年度末には家に持ち帰って成績簿を付けるのに参考にしたりというようなことで持ち出したりして途中でなくしたりというようなことがあって、もうそれは本当に懲戒処分に当たるような非常に重大な取扱いをしていたんですが。
 この亡失というのが、廃棄、廃棄はよく分かるんですけれども、一つ一つ、どこで、いつ、どのようにしてなくなったのかということを是非とも調べる必要があるんではないかと思います。
 そこで、最後になりますが、亡失や廃棄によって証拠書類がなくなってしまったことが今後の監査や、あるいは予算執行検討委員会で今調査をなさっている、そういったものにどのような影響があるでしょうか。先ほど、旅費は、旅費の場合はほかのもので補完できるというふうなお話もございましたが、捜査費の証拠書類なんかがなくなったらどのような影響がございますか。
○政府参考人(吉村博人君) 旅費については先ほど申し上げたとおりでありますが、捜査費につきましては、現金出納簿を亡失等、廃棄等をしておりましても、代替文書として証拠書類があれば個別の証拠書類から交付金額が分かりますので、現金出納簿が補完できるということであります。
 しかしながら、支払事実の証明を可能にする書類共々、旅費についても捜査費についても亡失をしている部局があります。これらの部局にありましては、支払事実の解明、証明が、支払事実の証明が困難でありまして、結果として監査等に支障を来すことになります。
 どれぐらいの部局になっているかと申しますと、旅行命令簿と旅費請求書の両方を三月二十四日の指示以前に亡失、廃棄した所属につきましては、十三部局四十二所属であります。それから、三月二十四日の指示以降に亡失、廃棄した所属については、これは兵庫県の相生署の一部局一所属であります。
 次に、捜査費の証拠書類と捜査費の現金出納簿の両方を三月二十四日の指示以前に亡失、廃棄をいたしました所属は十一部局二十一所属であります。三月二十四日の指示以降に同様に亡失、廃棄した所属については、これは九州管区警察局でありますけれども、調整一課と調整二課の一部局二所属であります。
○神本美恵子君 いや、お聞きしたのは、それで、そのことが今後の、裏金作りが行われていたのではないかということに対する監査や調査にどのような影響が出るかということをお聞きしたんですが。
 例えば、六月七日に全国市民オンブズマン会議も情報公開請求をしておりますよね。情報公開請求されたのに、その対象の書類がもう既に廃棄されてありませんというような影響が出てくると思うんですけれども、住民の請求にこたえられない事態が起きるのではないかと思いますが、そういう監査や調査に影響が具体的に出るんではないですか。
○政府参考人(吉村博人君) これは、今御答弁申し上げましたとおり、両方、旅費について旅行命令簿と旅費請求書、それから捜査費について現金出納簿と証拠書類、両方、廃棄、亡失をしておりますと監査等に支障を来すというのはもうお尋ねのとおりであります。
 六月七日に全国一斉で情報公開開示請求がされておりますが、これはあくまで各都道府県警察に対してのものでございますので、条例に基づいて各県警、都道府県警察が判断をするかと思いますが、一般論として申し上げれば、当該対象文書がないと、亡失、誤廃棄等でないということであれば、請求文書は不存在として処分を決定することにならざるを得ないと思います。これはあくまで一般論でございます。
○神本美恵子君 何らかの影響が考えられるということであれば、この証拠となる書類がなくなったということで証拠隠滅罪になるのではないかというふうに私は思います。
 その場合、九州管区では、直接廃棄した人は全くそういう意図がなかったというふうな御説明ですので、過失になるんですか、業務上過失になるんでしょうか、あるいは文書管理規則違反というふうなことでしょうけれども、保存指示を出した警察庁としては、これは保存すべきだというふうに認識をして保存指示を出した。ところが、その指示が行き届かなかったのか何か分かりませんけれども、それで当該文書がなくなったということであれば、そこに意図があるかないかはちょっと私は分かりませんけれども、重要な証拠書類を、認識した上での結果であるということを考えれば、私はこれは単なる過失では済まされない、警察庁の、先ほど課長名で出したとおっしゃいましたが、一番トップである警察庁長官の重大な罪になるのではないかというふうに思っております。
 もう時間がありませんので、これについて御答弁はいただきませんけれども、この間ずっと私もこの警察問題について様々なことをお聞きしてまいりました。もう本当に、何か聞けば聞くほど、一生懸命御答弁いただくんですけれども、それがどうしても納得がいかない部分が大変多いです。
 これからもこのことはまた引き続き御質問させていただきたいと思いますけれども、最後にちょっと御紹介したいと思います。これ「わが罪はつねにわが前にあり」という、かなり以前に出された元警視監の松橋忠光さんという方の本の中にある言葉なんですが、「「すべてが嘘の泥まみれ、だれもがそのことを知り、個人的な会話では公然とそれを口に出し、あざ笑い、泣きごとをこぼしながら、公式の発言となると、偽善的にも「型通りのこと」を繰り返し、同じように偽善的に、退屈をこらえて他人の発言を読んだり聞いたりしている」。」、これはソルジェニーツィンの「クレムリンへの手紙」の一節の紹介なんですが、これはソ連批判どころか、日本の警察社会にそのまま当てはまるような気がしたという、かなり以前の著作なんですけれども、私は、この間の質疑を聞きながら、やらせていただきながら、この言葉が今ちょっと胸にしみております。是非とも、こういうことがないように、本当に警察が現場で汗を流して働いている警察官の誇り持てる組織になりますように心からお願いをしまして、今日の質問を終わらせていただきます。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。
 私は、今日、警察問題で大きく二つのことで質問をいたします。
 まず一つ目は、警察の職務質問や、またパトカーの追跡が引き金になって人命が奪われているという事故の問題でございます。
 先日、私は、交通事故の被害者の方々のお話をお聞きする機会がございました。その一人の方は、当時十九歳の息子さんを警察の職務質問を引き金に亡くされた方でございました。これは二〇〇一年十一月、群馬の高崎の事故でございます。覆面パトカーに乗り私服の警察官に、その身分をその警察官が示さないまま、おい、お兄ちゃんと言って呼び止めたと。だれだか分からないから少年は逃げ、道路に出たところで車にはねられ即死ということなんですね。この少年が覆面パトカーで追跡されなければならない重大犯罪の容疑者でもなかったことは明白だと思います。こうした中、掛け替えのない息子さんの命が奪われた御家族の思いはどんなに無念なことかというと、私は本当に胸が痛むような思いがします。そこでもっと未然に防げたことがあると思うんですね。
 そこで、お聞きしたいんですけれども、いわゆる警察の職務質問について、その基本について少し御説明いただけるでしょうか。
○政府参考人(栗本英雄君) ただいまの、いわゆる職務質問に関しますお尋ねだと思います。
 これは、私ども、警察官職務執行法第二条に基づきまして、具体的に何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしている疑いのある者、又は何らかの犯罪が行われたこと、若しくは行われようとしていることについて知っていると思われる者、こういう方について警察官が停止をさせてその事案の解明をすると、そういうために警職法二条に基づいて与えられた重要な手段であるというふうに認識しております。
○小林美恵子君 私は、お聞きしているのは、そういう質問する際に、警察官として、警察官であるという身分を提示するべきだというふうに思っているんですけれども、その点はいかがなんですか。
○政府参考人(栗本英雄君) あくまでも一般論という形で申し上げさせていただきたいと存じますが、今お尋ねのいわゆる職務質問の際、警察官は自らを警察官である旨相手方に告げて行っているのが通例でございます。ただ、その具体的な方法やその告げる時期、それにつきましては、具体的にその職務質問が行われます場所とか相手とか時間など、そういうような状況によって異なる場合も当然あるわけでございまして、そのような意味におきましては、ケース・バイ・ケースの状況を踏まえて、警察官である旨を相手方に告げた上で質問を行うと、これが普通でございます。
○小林美恵子君 つまり、基本は警察官であるということを示すということでございますよね。警察手帳規則にもそのことをしっかりと明記されているというふうに思います。私は、この事件はそのことがなされなかったということが一つは大きな問題だということを指摘をしておきたいというふうに思うんです。
 さらに、この覆面パトカー、赤色灯もつけないで追跡をしたというんですね。赤色灯というのはどういう場合につけるのですか。なぜこのときにはつけなかったのでしょうかね。
○政府参考人(人見信男君) 緊急走行する場合には原則として赤色灯をつけ、点灯をし、それからサイレンを鳴らすと、こうなっております。
○小林美恵子君 私が今このことをお聞きしたのは、今回のこの事件の場合も、赤色灯をつけていれば少年が警察の車だということを分かって止まったというふうに考えるんですね。そういう声が結構出ています。つまり、このことを考えますと、職務質問をする際の場合も、それから追跡する場合も、これは警察の初動の対応が人命を奪う重大なことにつながるということを私は警察庁は責任を重く受け止めるべきだということをここで指摘をしておきたいというふうに思います。
 次に、パトカーの追跡による問題ですけれども、この間、このことによる事故が少なからず起こっています。この今月の十一日にも東大阪で起こり、人命がなくなりました。犯人の追跡は警察の重要な仕事であるということは私も十分分かっているつもりであります。しかし、そのことによって犠牲者が生まれるということは避けなければならないというふうに思うわけですけれども、まずこの点、警察庁はどうお考えでしょうか。
○政府参考人(人見信男君) 私ども、パトカー等の追跡によりまして交通事故が発生することを防止するため、最大限努力しておるつもりでございます。そういう意味で、大変、そういう追跡によって第三者が巻き込まれるということは防ぐべく最大限努力しておりまして、そういうことが起きた場合は大変残念だというふうに思っております。
○小林美恵子君 残念だけでは済まされない、人の命がなくなるわけですから、これ本当に重大だと思うんですね。
 では、少し具体的にお聞きしたいと思います。
 二〇〇一年十二月、長野県で起こった事故ですけれども、不審者の運転する車を追跡したパトカーが時速百二十キロのスピードを出して六か所の信号を無視して四キロにわたり追跡し、結局、不審者の車が何の関係もない第三者の車に衝突、炎上し、若者二人が亡くなりました。御家族のお気持ちを考えると本当に胸が痛みます。これは昨年の秋ですけれども、テレビでも放映されていました。
 ここで質問をしますが、これは警察庁のパト、ここで質問したいんですけれども、私は、私の手元に警察庁の違反車両追跡時の受傷事故防止チェックリストというのがございます。ここには、乗務員の措置として追跡の打切りと組織対応、幹部の措置として追跡時の的確な指揮とあるんですね。
 ここをどう書かれているか、説明していただけますでしょうか。
○政府参考人(人見信男君) お答えいたします。
 乗務員の措置として、追跡の打切りと組織的対応と、こう書いてございます。これは、逃走車両が信号を無視したり一時不停止を繰り返すなど、通過車両と衝突が予想され、あるいは追跡距離が長くなったとき、こういった場合には追跡を打ち切ると、打ち切りまして、その車の特徴等の無線手配を的確に行いまして、組織的な検挙にのせるということを考えておるところでございます。幹部の措置についても同様でございまして、追跡を実施する場合に、追跡を打ち切る場合、打ち切るべき場合、こういったものを具体的に示して厳守させているところでございます。
○小林美恵子君 今のお話でいきますと、追跡距離、追跡距離が長くなったときには追跡を打ち切るというふうにおっしゃったと思うんですね。さっき申し上げた事件からいきますと、追跡の距離が長くなるというのは、これはちょっと一般論でいきますけれども、長くなるというのは大体何キロの場合をいうんですか。
○政府参考人(人見信男君) これはあくまで、先ほど申し上げましたが、一般論でございまして、その具体具体の場合において、この距離というのは場面で判断してまいるべきものと思っております。
 また、今ここで何キロとか何百メートルとか申し上げますと、これはまた警察業務に差し支えありますので、その答弁は差し控えさせていただきます。
○小林美恵子君 では、先ほどの長野の事故でいきますと、百二十キロのスピードで六か所の信号無視をして四キロ追跡とあるんですね。これは今お話がありました警察庁のチェックリストからいっても当てはまらないのではないかというふうに私は思うんですけれども、この点はいかがですか。
○政府参考人(人見信男君) その個別の事案、具体的に私承知しておりませんので的確に答えることが必ずしもできるかどうか分かりませんが、一般的に申し上げますとそれは個別の事案に応じて距離が決まってくるものでありまして、直ちに百二十キロで六か所の四キロだから長い短いというのは言い切れないものがあろうと思います。
○小林美恵子君 一九八三年の名古屋高裁で富山の事件のことがありました。これは、制限時速四十キロの市街地を時速百キロかそれに近い速度で、かつ至近車間距離で約四キロにわたって追跡したのは異常であって、パトカーの過失は明らかだという判決が下されています。
 つまり、こういう猛スピードを上げて、信号も無視をして四キロ近くも追跡をするというのは無謀であるということを私はこれは立証しているんだというふうに思うんですけれども、それについても御答弁はいいです。このことは強く申し上げたいと思います。こういう無謀な追跡がなければ私は尊い命を犠牲にすることはなかったというふうに思うんですね。ですから、警察庁はこの責任を本当は重く受け止めるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 では、このチェックリストですけれども、どういう理由で作成されたものですか。
○政府参考人(人見信男君) 警察官の受傷事故を防止し、さらには一般の方々の交通事故、それに巻き込まれも含めましてですね、そういった事故を防止するためでございます。
○小林美恵子君 これは、警察官の受傷防止だけではなく、一般の国民の皆さんの安全も期するためのものだということですね。
○政府参考人(人見信男君) 直接には違反車両追跡時の受傷事故防止と、こう書いてございますけれども、当然そういうことも含んでのチェックリストでございます。
○小林美恵子君 私は、ここで小野大臣にお伺いしたいというふうに思います。
 今申し上げたようなパトカーの追跡によって、尊い第三者が命を奪われるという事故が今でも起こっているわけですね。例えば、アメリカでは二〇〇二年、パトカー追跡によって生後間もない赤ちゃんが腕をなくすという事故がありました。そのことによって追跡を規制する案がアメリカでは出されています。私は、こうしたことを日本でもしっかり受け止めて、今のパトカー追跡については地域住民の皆さん、国民の皆さんの命と安全を考え、改善すべきだというふうに考えるんですけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小野清子君) 警察官はそれぞれの任務を帯びて、パトカーはパトカーの任務を帯びて、地域住民の皆様方の騒音あるいは危険に関する御要望もございますし、任務遂行をしているわけでございますけれども、正に独任官として厳しい難しい判断を強いられるものと承知をさせていただいているところでございます。
 それぞれ直面する場面が、先ほどから局長も申し上げておりますけれども、どのような事案が背景に潜むのか、追い詰めてみなければ、問い詰めてみなければ分からない点もございますし、単なる交通違反として追跡がされないとしたならば、パトカーは追跡をやめるということになれば交通の秩序も保てないということにもこれ相なりますし、その辺は一律に交通違反は追跡を行わないこととするなどということをここで申し上げることは当然控えなきゃならないかと思います。
 昨今の、私も事案を少々拝見させていただきますと、パトカーが追跡をやめた後で激突して亡くなっている例というのが幾つかございます。そのような場合にやはり当事者も、若気の至りというのでしょうか、命を亡くした場合には本当にお気の毒であり、また尊い命をもったいないことをしたと思うんですけれども、やはり無免許であったり、そしてまたパトカーが追跡をやめたにもかかわらずそのまま激突に到達してしまうという、痛ましい事件というものがもうとにかく今後あってはならないことであるという認識は私も先生と同じ気持ちでおりますので、その辺をやはり、楽しくもあり、かつ凶器にもなるというこの認識をやっぱり若者たちも認識しなければなりませんし、それによって事故や他人に迷惑が掛かるということがあってもならないわけでございますので、その辺あたりを今後、ある場面においては教育的な配慮も踏まえながら私ども心していかなければならないものであると、そのような認識を持っているところでございます。
○小林美恵子君 私は、犠牲になった方のことを大臣はそういうふうにおっしゃる前に、私がお聞きしましたのは、こういうパトカーの追跡をやめるべきだということは申し上げているわけじゃないんです。要するに、地域住民の皆さんの安全を考えて改善すべきではないかということを申し上げているわけなんですね。この点でもう一度大臣の考えをお聞きします。
○国務大臣(小野清子君) 改善すべきではないかということでございますけれども、ですから、スピードを付けて大きな音を出して走るという危険性を、どうやってそれを任務としてパトカーが指導しながら止めて、やめていただくかということが、パトカーに課せられた私は任務、責務であるという認識を持っているわけでございます。
 その辺あたりが、残念ながら事故になりましたり、あるいは犯人の抵抗に遭って殉職をするという警察官の立場も片やあるわけでございますので、追跡中の受傷事故を想定し、そうした対応を取っていかなければならない両面があるということの中でどうやってこの問題を解決していくかということは、正に車両を追跡する場合にあっては、現場において、交通の状況において、警察官が臨機応変に判断をして責務を果たすべきものであるということから、現在、各都道府県警察でそれに当たっております受傷事故防止のためのチェックリストに基づきまして、いわゆる追跡する警察官あるいは追跡される側、そして通過車両等の安全を考慮しながら、正に的確に対応するように督励していかなければならないと、そのような認識を持っているところでございます。
○小林美恵子君 私は、国民の皆さんの安全を守るべき警察のその追跡が引き金で起こっている人命の事件というのは、やっぱり根絶できるように大臣としても改善をすることに英断すべきだということを再度申し上げておきたいというふうに思います。
 それで、次の質問に移ります。次は警察の会計文書の破棄と亡失事件についてです。
 警察庁は、今年三月末で文書保存期限の満了を迎える平成十年度会計文書の保存継続を求める指示を三月二十四日に出されました。出される前にも廃棄があり、出されて以降も廃棄がありというのは極めて重大な問題だというふうに思います。その調査も、一千二百六十警察署を含め三千を超える部署で、五月末では四十五部局、三百十二か所が判明されています。その文書は、捜査費現金出納簿、その証拠書類、旅行命令簿などなどこの間裏金作りで指摘されていた勘定科目であります。
 ここで大臣にお伺いします。全国でこれだけ大量に廃棄をしていたということについて、大臣はどう認識されておられますか。
○国務大臣(小野清子君) これまでの全国警察の十部局、十七所属におきまして、三月二十四日に警察庁が会計文書の存続、存続の継続の指示あるいは連絡をしておりました後に、当該会計文書が亡失し廃棄され、また警察庁が指示連絡をする以前に四十五部局の三百十二所属において既に会計文書が亡失し廃棄されたということが判明をいたしましたことは、誠に遺憾に堪えないところでございます。
 過去の件については今御質問はなかったわけでございますけれども、私といたしましては、今回の件が、指示あるいはそれ以前、あるいは指示以後にもそのような件が起きましたということにおきまして、前にも申し上げておりますように、大変残念ながら様々な警察事案が起こっております中で、それを他山の石としてそれぞれが緊張感を持って仕事をしてもらいたいと、そういう気持ちの中でこういう事態が起こりましたことを改めて遺憾であると申し上げておきたいと思います。
○小林美恵子君 では、警察庁にお聞きします。
 三月二十四日指示以前に廃棄されたということは、いわゆる日常茶飯事に廃棄されたということなのでしょうか。そういうことが起こっていたということでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 今回調査をいたしましたのは、平成十年度から平成十五年度分の六か年度分についての会計文書がきちんと保存をされているかどうかということを調査をし、その結果が先ほどお話がありましたように三百十二所属について会計文書廃棄が見られたということであります。
 したがって、今度は、さっきも申し上げましたが、個別のそれぞれの所属でどのような原因、理由で、いつごろどう何が廃棄をされ、あるいは亡失で今はなくなっているのかということについて、個別のその調査を十分に行う中で、原因関係は、あるいは責任の所在は明らかになってこよう、明らかになってこようかと思いますが、いずれにせよ、もう今の時点ではこの所属における、三百十二の所属における文書がないということでございますので、この事実は重く受け止める必要があろうかと思います。
 したがって、今後我々のやるべきこととしては、今後の同様なことがあってはこれはもうどう考えてもまずいわけでありますので、六月の七日付けの通達なりあるいは同日の本庁会議の指示なり、大臣からも強く指示をしていただいたところでございますけれども、これから新しいその種の事案が絶対に発生しないようにしていくという面においても厳しく対処をしていかなければならないと思っております。
○小林美恵子君 私は日常茶飯事に廃棄されていたのですかというふうにお聞きしたんですけれども、どうですか。
○政府参考人(吉村博人君) それは、ですから日常茶飯事の言葉がどういう意味かということにもなろうかと思いますが、先ほど申し上げましたように、古い警察署の狭い庁舎内においてはいささか物品、書類類が雑然と保存といいますか置かれているのが実態であります。したがって、日常茶飯事的にやられていたかどうかということについては、これは個別、ケースケースを、原因関係を、事実関係を究明をしていきませんとしょせん分からないことでありますが、まずもって将来的にはそこを意識を改め、かつハード面での整備もやって、そういうことがないようにしていこうということを申し上げておるわけでございます。
○小林美恵子君 是非、事実を究明していただきたいと思います。
 では、角度を変えて質問します。
 先ほどからも答弁で出されていることですけれども、三月二十四日のいわゆる保存継続指示というのは、どなたが、どういう形で、どなたに対して出されたものでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) これは先ほども申し上げましたが、三月の十九日の衆議院の内閣委員会でいろいろ御議論がなされました。十年度の会計文書については、全国的に三月三十一日、五年の保存期限が満了することになるけれども、諸般の状況にかんがみて残すべしであるという議論がなされたわけであります。
 したがって、これを受けて、大臣もその場で御答弁されておりますが、検討をするということで、後ほど私どもの方に十分検討するようにという御指示がありましたので、予算検討委員会を開きまして、その上で年度末、まあ近づいているということもあるし、三月二十四日の時点で早く各それぞれの所属に行き渡るように、これが残念ながら一部行き渡らなかった部分もあるわけでありますけれども、指示をしようということで電話連絡をしたと。その結果を、三月二十五日の国家公安委員会でも、このように措置をいたしましたということを御報告をしているという経緯でございます。
○小林美恵子君 様々なところに徹底されるわけですから、やっぱり複数で指示を出されていると思うんですけれども、その際、これは口頭だというふうにお聞きしているんですけれども、複数の方が指示を出すということは、やっぱり何かマニュアルがなければできないんじゃないかというふうに私は考えるんですけれども、この際のマニュアルはあったのですか、なかったのですか。
○政府参考人(吉村博人君) 十六年の三月二十四日に行いました十年度の会計文書の継続保存に関する指示につきましては、警察庁の会計課の監査室の四名の職員が分担をいたしまして行っております。
 その際にメモを作っておりまして、読み上げが必要であれば読み上げますが、一連の会計経理をめぐる問題については、国会の内閣委員会等で議論があったところであるが、諸般の情勢を踏まえ、平成十六年三月三十一日に保存期限が満了する平成十年度分の会計文書については、当分の間、保管を継続していただきたい。第一として、保管を継続する会計文書、平成十年度の各種計算書及びその証拠書類、第二として、県費分の取扱いについても国費と同様の扱いとしていただきたい。これを用意をしまして、四名の職員が分担をし、まず警察庁の内部部局の庶務担当所属、それから各附属機関、各管区警察局、北海道警察及び警視庁の会計課の職員に対しまして、会計課長名ということで電話連絡の方法により伝達を行ったものであります。
○小林美恵子君 三月二十四日以降の分については文書で徹底されて、それで三月の二十四日はそういうメモによる四人の方による口頭の徹底というのは、私はなかなかそのことについては本当にしっかり徹底する気があったのかどうかという疑問も感じざるを得ないという面があります。
 そこで次の質問に移りますけれども、二〇〇〇年四月から情報公開制度が始まりました。その情報公開との関連で少しお聞きしたいんですけれども、この四年間の保存期限以内に、警察の文書で破棄した実態というのはあるのでしょうか、どうでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 先ほど申し上げましたように、この三月、四月、五月にかけて全国の各所属において、三千を超える所属がありますけれども、平成十年度から十五年度分、つまり六か年度分についての会計文書が亡失、廃棄、要するに今ないというのがどれぐらいあるのかということを調査をしたわけでございまして、それ以上の事実関係は分かりません。
○小林美恵子君 情報公開制度が導入する前の四年間の廃棄事件というのは、件数はあるのですか、どうですか。つかんでおられるのですか。
○政府参考人(吉村博人君) ですから、ただいま私どもで掌握をしておりますのは、三百十二所属の所属で文書がなくなっていると、あるいは三月二十四日以降は十七所属になるわけでありますけれども、これ以上のものは把握をしておりません。
○小林美恵子君 情報公開制度導入する前のときのことは把握をされていないということですね。
 私は、この会計文書の廃棄の理由として、廃棄文書の混同や文書整理の亡失、保存期間の誤認などというふうに挙げられておりますけれども、それはやっぱり厳格な警察庁がこんな理由で文書破棄、亡失などって到底考えられないというふうに思うんです。ますますこの問題では疑惑がわいてくるという感じがするんですけれども、そこでお聞きしたいと思います。廃棄する理由というのはほかにあったんではないでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) その前に、十年度から十五年度分の六か年度と申しましたのは、警察庁の会計、警察庁の文書管理規則上は会計文書は五年保存ということになっておりますので、少なくとも警察庁においては平成九年度分以前のものというのは、これはもう保存年限が徒過を、過ぎておるわけであります。恐らく、各県警ともそのような状況でありましょうから、ある意味では九年度、八年度、七年度とさかのぼって調査することに格別の意味がないということで御理解いただきたいと思いますが。
 それで、三百十二所属あるいは十七所属ということで判明をしておりますので、それぞれの所属においてどのような具体的な事実関係であったのかということについて、責任の所在を明確にする必要もありますし、それから再発防止策をそこから又は教訓点を、反省点を導き出すということも必要でございますから、現在、調査をやっているということで御理解をいただきたいと思います。
○小林美恵子君 こうして文書を廃棄をして、今全国の市民オンブズマンの方々が情報公開法に基づいて開示請求を行っておられますが、文書を廃棄して開示請求にどう対応するお考えでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 結論的には、本来保存すべき文書が亡失あるいは廃棄された場合には、当該文書について開示請求がなされても、不存在による不開示決定をせざるを得ないということに一般論としてはなろうかと思います。
 ただ、先ほども申し上げましたけれども、文書を特定して開示請求がなされた場合に、その文書がなくてもほかの言わば代替文書がある場合がございます。そういう場合には具体的にその文書を特定することが、代替文書、当該代替文書を具体的に特定することができるように、情報公開開示請求者に情報提供を行うなどして、開示請求者の利便を考慮した措置は講じてまいる必要があろうかと思います。
○小林美恵子君 この情報公開制度が導入されたときの警察庁の訓令・通達公表基準というのがあります。ここに「警察庁の施策を示す通達に当たらない通達についても、国民の関心の高い事項を内容とするもの等については、本基準の目的に照らし、可能な限り幅広く公表するよう努める。」というふうに、自らがお示しになっているものがございます。
 代替物で示すというふうにおっしゃいましたけれども、そういう重要な文書を廃棄をして、それでは私は国民の皆さんの知る権利を警察庁としては保障しない、そういうことにつながっていくんだということを指摘を申し上げたいというふうに思います。
 同時に、参議院の決算委員会、本会議でも、それぞれ全会一致で内閣に対する警告決議が、警察の裏金作り問題でも採択をされました。そういう点では、今国会ほどこの警察問題が重大な問題として審議をされてきたということは言うまでもないことだというふうに思います。この点をしっかり受け止めていただいて、この間の不正をきっぱり正していただきたいということを再度強調を申し上げて、私の質問を終わります。
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。
 それでは、警察にお聞きしますけれども、今年の三月三十一日に九州管区警察局で、本来保存しなければいけない期間の書類をシュレッダーで掛けまして廃棄してしまったという、この件に関しまして、四月十六日に十人のこの実行行為者及び監督責任者の処分が下されております。
 今回、この三月二十四日の保存期間延長の指示後に廃棄してしまった例が十部局十七所属ありますけれども、同じような九州管区では四月十六日に処分が下されております。当然この十七所属についても何らかの処分が下されていると思いますけれども、どのような処分が下されたのかお答えください。
○政府参考人(吉村博人君) 三月二十四日の指示後に廃棄をしたケースは、お尋ねのとおり十部局十七所属でありまして、そのうち九州管区警察局の広域調整一課と広域調整二課にかかわるものについては、既に御承知のとおり懲戒処分等を問うておるわけであります。結論として、それ以外のものについては現在調査中でありまして、なるべく早く、極力早く処分を出したいと思っておりますが、今現在では、まだその余の事案については処分に至っておりません。
○黒岩宇洋君 官房長、それ大分おかしいじゃありませんか。九州に至っては、三月三十一日に問題が発覚して、その十六日後に既に処分十人分出ているわけですね。そのいきさつも書類でもらっています。非常に細かないきさつまで私どもはこれ報告受けていますよ。
 それで、これは二十日の日に十六、これまだ二十日の日が十六所属ですけれども、ここで廃棄があったと言ってからもう今二十六日間たっていますよ。しかもこれ、三月三十一日に何で九州で発覚したかといえば、三十一日に情報公開請求が出たと、その時点でシュレッダーに掛けた係長が、あっ、捨ててしまったと速やかにこの時点で気付いているわけですよね。
 先ほど申し上げた十七部署の事案についても三月三十一日であります。すなわち、訓令によって保存期間ですよと言われているうちに、間に捨てた例が八か所あるわけですよ、八所属。同じ事案ですよ。ともすれば三月三十一日に問題が発覚しているかもしれない。それから今二か月半たっている。それにもかかわらず、九州だけ速やかに処分が下されて、ほかの十七もある所属に対して一切処分が下されていない。
 これについて、今の官房長の答弁ではお答えになっていないと思います。いかがですか。
○政府参考人(吉村博人君) 十部局十七所属につきましてはもう既に御承知かと思いますが、九州管区警察局につきましては、旅費の関係あるいは捜査費の関係、あるいはそのボリュームからしても相当量あったわけでもあり、かつ警察庁の地方機関の立場でもありました。そこで、事実関係もある意味では明らかになっておったわけでありますので、三月三十一日の事実関係を中心として四月の十六日には処分をしたということであります。
 それ以外の所属につきましては、これは実は都道府県警の所属が相当多くなっておりますので、いつまでも先に処分がなるということではありません。極力早くやらせるようにしたいと思いますが、都道府県警と、関係する都道府県警と警察庁の監察部門とで今連絡を取りながら、一日も早く事実関係を解明し、処分をいたしたいと思っております。
○黒岩宇洋君 ですから、官房長、それはお答えになっていないんですよ。
 訓令で保存期間だと言われた同じ書類を誤って廃棄した九州が半月で十人もの人間がきっちりと処分されていて、ほぼ同じような事案で二か月半。これね、例えば荏原警察署でいったら、四月三日にある女性職員がシュレッダーに掛けたと、そこまで出ているわけですよ。実行行為者も分かっているし、しかもその原因も分かっている。にもかかわらず、同じような事案の十七所属について一切処分が行われていない、これは一体どういう理由なんですか。
○政府参考人(吉村博人君) 恐らく警視庁におきましては三月二十四日以降の廃棄が十部局十七所属、この中に警視庁の荏原警察署がお尋ねのように一所属として入っておるわけでありますが、全体の調査をいたしましたところ、三月二十四日以前に、一番多い数の六十五にわたる所属で警視庁で三月二十四日以前に廃棄をされていたということが分かっております。
 したがって、恐らく警視庁の当局としては、この荏原の事件だけを単一でやるのではなくて、それ以外の事件も全部含めて処分を考えているがゆえに遅れているのだと、遅れているといいますか、今現在処分がなされていないのだと思いますが、それぞれ事案は違いますし、大間警察署辺りはそれこそ五月の一日に破棄をしたというようなことでもありますから、これはまずは都道府県警の監察の結果、こういう事実関係でした、責任はこうでしたということで、こういう処置をいたしたいという事前の打合せが私どもの方にありますから、相談に乗りながらやっていくということでありますから、決して怠っているわけでもありませんし、可及的速やかに事実関係を解明し、処分をしてまいりたいと思っております。
○黒岩宇洋君 ふだん様々な取調べというのは、警察、可及的速やかに行っていますよね。そうじゃありませんか。それが全く同じような事例で、九州では半月でこれだけ詳細な情報、私たちにも流れるし、処分も下されて、それ以外のところは二か月半たっても何にもしていない、そうでしょう。そうなると、やっぱりうがって見たくなるわけですよ。
 九州管区警察局は福岡県警を管轄に置いていますよね。当時、福岡県警、裏金作りで大変騒動になっていたと。必ずやその捜査証拠書類等の書類については注目を浴びるわけですよ。そこについて、いざ廃棄した者に対してだけは速やかに、正に速やかに処分して、そのほかの事案については、ともすればこういう国会で取り上げられなかったらそのままうやむやになってしまうという。
 このような体制では、私、これ、小野大臣にお聞きしたいんですけれども、今後のやはり周知徹底、改善が図られないんじゃないかという、これはもう時間がないので指摘にとどめておきますが、今、今日この討論をお聞きになった皆さんは、やっぱり官房長のその答弁では、何で九州とそのほかの十七所属についてこれだけの差が開いているのかについては私は理解が到底できなかったと、そう思っております。
 では、先に進んで、ちょっと観点を変えてお聞きしますけれども、この文書の廃棄が九州管区警察局ではシュレッダーで行われました。この廃棄についてシュレッダー、すなわち裁断以外の方法というのは何かございますか。これも端的にお答えください。
○政府参考人(吉村博人君) 警察庁における文書の管理に関する訓令では、廃棄については四十五条で定めておりまして、行政文書の内容又は媒体に応じた方法により廃棄するものと規定をされております。この規定にのっとって、少なくとも警察庁ないし管区警察局等の場合は行われているところであります。
○黒岩宇洋君 答弁いただけなかったので私の方でお答えしますけれども、溶解という方法ございますよね、溶解。これは、業者に頼んで、酸性の溶解液で液状化して、不純物を取り除いて再生紙を作成するという、こういう文書の廃棄方法を取っているところがあるんですよ。これ、中部警察管区ですね、管区警察局ですね。このやり方ですと、トラック二台分のような大量なものを組織的にきっちりと吟味して、そして担当の警察官が付いて、その委託業者とともに行って廃棄するという、これ、私、いい意味で組織的で徹底したやり方なんですよ。
 それに比して九州管区、これ私ども内閣委員会で行ってきましたけれども、ちっちゃなシュレッダーで、担当係長たった一人のその判断で六十センチの書類を急いで裁断しているわけでしょう。私、こういうようなやり方こそ今回のような誤った廃棄を生み出している、私はその諸原因だと思っているんですよ。だったら、みんな中部管区警察局のように溶解といったような、こういう徹底した廃棄の仕方をすればいいと思うんですが、官房長、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) これはそれぞれ警察庁の、警察庁における文書の管理に関する訓令では今のような定めでありますが、確かに九州管区の場合は廃棄の方法において適切でなかったということで、これから改善策を講ずるべく通達も出したところであります。
 廃棄方法につきましては、それは文書の分量でありますとか、裁断の設備でありますとか、焼却場所があるかないかとか、いろいろ個別のいろんなファクターが絡めてかかわってこようかと思いますので、一律にすべて溶解の方法でやるべしと定めることにはいささか無理があるのではないかと思います。
○黒岩宇洋君 私はすべて溶解だと言っているんじゃないんです。とにかく、今日も議論になりましたけれども、廃棄というものに対するマニュアルがないと。これ、警察庁の訓令では廃棄と書いてあるだけなんですよね。だから、官房長の言うとおり、その廃棄の具体的方法というのは何でもいいといえば何でもいいんですよ。だから、そのような状況があるからこそ、今回のような保存期間中に一係長のミスでシュレッダーに掛けるという、こういうことを根底的に直すには、やはり私きっちりとした組織的なマニュアルを作っていただきたい。このことは指摘にとどめておきます。
 それでは、ちょっと先を急ぎますけれども、先ほども情報公開法に基づく開示請求というお話ございましたけれども、三月三十一日に警察庁あてに開示請求がなされました。それについての対応ですけれども、私驚いたことに、三月三十一日に開示請求を受けて、これは情報公開法のいろんな期限の特例を使いながら、まず五月三十一日までには相当部分について開示決定を行った、これはいいんですよ。それ以外の残りの大変なる行政文書については平成十七年の三月三十一日、すなわち一年後ですよ、一年後に開示するというんじゃないんですよ、違うんですよ、一年後に、一年以上、一年たった以上、それ以降にですよ、それ以降に開示するかしないかを決めるという。これは私、幾ら何でも、幾ら何でも期間として、これ相当な期間と言っていますけれども、長過ぎるし、何でこんなに開示するかしないかを決めることに対して一年間も掛かるのか、これをお答えください。
○政府参考人(吉村博人君) 来年の三月三十一日まで開示決定期限を延長した問題のお尋ねでございますが、情報公開法の第十一条におきましては、著しく大量な行政文書の開示請求があった場合についての開示決定等の期限の特例が定められております。これは御承知のとおりだと思います。著しく大量かどうかにつきましては、一件の開示請求に係る行政文書の物理的な量とその審査等に要する業務量だけによるわけではなくて、行政機関の、私どもの事務体制、あるいはほかの開示請求事案の処理に要する事務量、その他事務の繁忙、勤務日等の状況も考慮した上で判断されるべきものと考えております。
 今回の開示請求に係る行政文書につきましては、文書量が一万枚を超えております。また、関係部局との調整が必要なため、開示不開示の審査に相当な時間を要するものと認められるわけであります。加えて、現在、実は今年の十二月二十八日を開示決定期限とする文書量約十一万五千枚を超える大量請求事案の処理を警察庁では行っているところでございまして、当該請求と同時期に開示請求事案が集中をいたしまして、そのすべてを期限内に開示決定をすると事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがあるために、開示決定期限を来年の三月三十一日までに延長したものでございます。
○黒岩宇洋君 官房長、情報公開法の十一条も私よく知っております。
 これ、なぜここまで私申し上げたかというと、これだけ警察の信頼が損なわれている中で、私は、もう前向きにどんどん情報を出していきたいという、そういうような姿勢を国民にアピールするべきだと思っているんですよ。それが何万枚あるとかそういうことではなくて、これ開示するかしないかの決定ですから、もうとにかくどんどん開示していくんだという、そういう姿勢を出していただきたいことが一点と。もう一つ、今のような官房長の、とにかく煩雑な書類だというようなことがまかり通るようであったら、今回出された、今の保存の書類をきっちりと保存して、し場所を分けてとか、こういうようなことを言っていますけれども、結局、最終的にはまた煩雑でミスが起きましたというような、こんなことにつながるおそれがあるんですよ。
 だから、そのことも含めて、私は、開示請求についてはもう本当にもっともっと速い速度で情報を出していくんだという、そういう姿勢を私は警察として出していただきたい。これも指摘にとどめておきます。
 では最後、小野大臣おられるのでお聞きしたいんですが、今のやり取りもお聞きになったと思います。先ほど私、荏原警察署の例も出したんですけれども、荏原警察署では、要は保存期間を延ばしてくださいという、この徹底が警視庁の会計課、会計課から三月二十四日に電話がありました。そして三月三十一日に電話もありました。そして四月二日に荏原署の担当者を集めて、各部署の所属の警察署の担当者を集めて会議も開きました、四月二日に。にもかかわらず、四月三日に廃棄されているんですよ。
 こういうことも踏まえながら、今回、六月七日の通達で、保存しなければいけない書類について、じゃ保存を徹底してくださいねという通達を出しましたが、本当にこんなことが徹底できるかどうか、何としても徹底するんだという大臣の決意を最後、お聞かせください。
○国務大臣(小野清子君) 具体的な事案に関しましては、今先生のお話を初めて聞くわけでございまして、その内容に関しまして私がそれだけによって返答するということは大変難しゅうございますけれども、とにかく今回の事案を、皆様方の、そして国民の御要請に少しでもかなうように、開示に関しましても、守秘義務部分もございますし、いろいろと手間の掛かることもあろうかと思います。ですから、そういうところは、大事にしなければならないところは大事にしながらも、できるだけオープンにしていきたいというのが平成十二年の警察改革の中に冒頭に書かれていることでございますので、そういった点を心にしながら今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
○黒岩宇洋君 終わります。
○委員長(和田ひろ子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
○委員長(和田ひろ子君) これより請願の審査を行います。
 第一二九三号新靖国神社法の制定反対に関する請願外百三十七件を議題といたします。
 本委員会に付託されております請願は、お手元に配付の付託請願一覧のとおりでございます。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることになりました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田ひろ子君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ─────────────
○委員長(和田ひろ子君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田ひろ子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田ひろ子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十八分散会