第159回国会 厚生労働委員会 第9号
平成十六年四月八日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任
     羽田雄一郎君     浅尾慶一郎君
     千葉 国男君     風間  昶君
     西山登紀子君     小池  晃君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     金田 勝年君     小林  温君
     浅尾慶一郎君     平田 健二君
     風間  昶君     山本 香苗君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         国井 正幸君
    理 事
                武見 敬三君
                藤井 基之君
                辻  泰弘君
                森 ゆうこ君
                遠山 清彦君
    委 員
                有村 治子君
                小林  温君
                佐々木知子君
                斎藤 十朗君
                伊達 忠一君
                中原  爽君
                南野知惠子君
                朝日 俊弘君
                大脇 雅子君
                平田 健二君
                柳田  稔君
                山本 孝史君
                山本 香苗君
                井上 美代君
                小池  晃君
                福島 瑞穂君
                西川きよし君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  衛藤 晟一君
   国務大臣
       厚生労働大臣   坂口  力君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        川邊  新君
   政府参考人
       厚生労働省健康
       局長       田中 慶司君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       伍藤 忠春君
       厚生労働省保険
       局長       辻  哲夫君
       社会保険庁運営
       部長       薄井 康紀君
       環境省環境管理
       局水環境部長   吉田 徳久君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○クリーニング業法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
○公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律
 の一部を改正する法律案(衆議院提出)
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○委員長(国井正幸君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る六日、羽田雄一郎君、西山登紀子君及び千葉国男君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君、小池晃君及び風間昶君が選任されました。
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○委員長(国井正幸君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 クリーニング業法の一部を改正する法律案及び公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長田中慶司君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(国井正幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(国井正幸君) 次に、クリーニング業法の一部を改正する法律案及び公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 両案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 おはようございます。自由民主党の藤井基之でございます。
 本日は、議案でございます二法案につきまして質問をさせていただきたいと存じます。
 最初に、クリーニング業法の一部改正案に対して質問をさせていただきたいと存じます。
 御案内のとおり、我が国に、西洋のドライクリーニング方式というこのクリーニング業、これが生まれましたのは明治の末のころでございまして、ほぼ百年近い歴史を有しているわけでございますが、当時は、こういうクリーニングというのは一般国民からは離れた、一部の特権者のためだけの業務であったということなんですが、第二次大戦の後、二十年代になりましてこのドライクリーニング方式が普遍化してまいりまして、それに伴いまして、必要な法制としてこのクリーニング業法というものが制定された。これ、昭和二十七年だったと思いますが。
 今日におきましてはこのクリーニングサービスというもの非常に多様化しておりまして、国民の日常生活にとってなくてはならないものとなっております。国民の保健衛生の向上のためにも、またこれら身近なクリーニング業界の健全な発展というものを私も強く期待をしております。
 しかし、御案内のとおり、近年、ほかのサービス業界でありますとか流通業界と同様に、このクリーニング業界におきましても大手のチェーン店の進出でありますとか異業種の方からの進出など、いわゆる業界内外での競争が非常に厳しくなっております。そしてその一方におきまして、既存のクリーニング業の経営者といいましょうか、営業者の方々の高齢化問題あるいは後継者問題等も起こっているわけでございます。
 そこでまず、今回の改正案の提案者衛藤委員長に対しまして、今日におきますクリーニング業及びこのクリーニング業法に対する問題意識と今改正の目的について御説明をいただきたいと存じます。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 先生御指摘のとおり、最近はやっぱり形状記憶シャツ等の普及やドライクリーニング溶剤に対する環境規制の強化等の事情もありまして、クリーニング業をめぐる経営状況は、環境は厳しいものがあるという具合に認識をいたしております。
 一方、クリーニング業の現況といたしましては、クリーニング業に関する苦情が大変高い水準で推移をいたしております。クリーニング所を設けないで行う新しい形態のクリーニング業に係る取次業も出ておりまして、そういう状況にありますために、利用者の利益の擁護及び衛生水準を確保することが課題という具合になっております。
 また、ドライクリーニング溶剤の環境規制の強化、それから既存の営業者の高齢化等によりまして、クリーニング工場を一定の資本力のある事業者に集約する必要がありますけれども、業態転換した場合には生活衛生同業組合の組合員資格を失ってしまうために、業態転換が進まない一因ともなっております。
 そこで、本改正によりまして、営業者に利用者の利益を擁護するために必要な措置を講じさせる、クリーニング所を設けないで行うクリーニング業に、クリーニングにかかわる取次ぎを営む者についても届出義務を課し、一定の衛生措置を講じさせる、クリーニング業から取次業への業態転換を促進するために、業態転換した後も生活衛生同業組合に加入できることとする等の措置を講じることとしたものであります。
○藤井基之君 ありがとうございました。
 今、衛藤委員長からお話がありましたように、いわゆるこのクリーニング業に対して、利用者からの不満といいましょうか、苦情が多いということが一つ大きな問題として取り上げられておるわけでございます。国民生活センターに対するクリーニング業にかかわる苦情というものが毎年一万件以上という多くにわたっているということなんですが、これらの内容につきましては、衆議院のときの政府委員からの説明等もありますように、品質の問題、いわゆる汚れの落ちが悪いとか色落ちしてしまったとか、あるいは契約解約時のトラブルの問題であるとか、あるいは接客の対応が悪いとか、幾つかの点が指摘されているわけですが、これらについて、厚生労働省、監督官庁としてどういった指導をされることによってこの問題に対応されようとしているのか。そこについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 先生今お話しのとおり、国民生活センターの統計でございますけれども、クリーニングに関する苦情件数、毎年一万件前後と、これはほとんど同じレベルで推移している状況でございまして、その内容も、品質の問題、つまり洗濯物の品質がどうも予想したよりも、期待したほど汚れが落ちないとか、さらには色落ちしているというようなこと。さらには契約解約時のトラブルとか、さらに接客対応が十分でないというような内容になっております。
 よくその内容を分析してみますと、いずれも、サービス内容、その説明、さらには苦情処理の対応、こういうことがどうも十分ではないのではないかというふうに考えておりまして、業界としてサービス向上に一層取り組むとともに、国もその取組を支援していかなくちゃいけないというふうに考えているところでございます。
○藤井基之君 今回の改正案で、第三条の二を新設されているわけでございますね。
 そしてそこで、営業者は洗濯物の受取及び引渡ししようとするときは、あらかじめ利用者に対して洗濯物の処理方法等について説明をしなきゃいかぬと、また、洗濯物の受取、引渡しする際には、厚生労働省令の定めるところによって、利用者に対して苦情の申出先を明示しなきゃならないと、こういう法案としての規定を構えているわけでございます。厚生労働省は、この省令の中で一体どんなことを決められようと考えられているんでしょうか。
 といいますのは、この改正法案に従って、その処理方法等を説明するとか、あるいは、先ほど説明がありましたように利用者の苦情というものに的確にこたえるとするならば、幾つかの点についてクリーニングに対する非常に細かな技術的な知識が要求されることになろうと思うんですね。そうした場合、いわゆるこのクリーニング業として専門的な資格として認定されているクリーニング師、この方々を積極的に活用することも、これも一つの方策と思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(田中慶司君) お答え申し上げます。
 厚生省令で定めます苦情の申出先の明示方法につきましては、洗濯物の受取、それから引渡時に、苦情の申出先を明示した受取証、これを発行する、あるいは苦情の申出先を店頭に掲示させるというようなことが考えられるところでございまして、利用者や営業者の意見を踏まえた上で、利用者の利便が損なわれることがないような方法を今後検討してまいりたいというふうに思っております。
 また、近年の繊維素材の多様化とか、あるいはクリーニング技術の高度化に伴いまして、苦情処理に当たっては高度な専門的な知識に基づく対応というのが必要となっているところでございまして、これらへの対応に当たりましては、御指摘のようにクリーニング師の活用というのが望ましいと考えているところでございます。
 国としましては、都道府県指導センターが行いますクリーニング師の研修の受講を励行すること、それから、受講テキストの定期的な見直しを行うこと等を行いまして、クリーニング師が最新の技量を身に付けられるように取り組んでいるところでございます。
 さらに、営業者が最新の知識や技術を獲得するために、クリーニング業界及び繊維業界で構成します日本繊維製品・クリーニング協議会の技術向上のセミナー、あるいは同協会が運用しておりますクリーニング事故防止検索システム等の事業に対しましても厚生省としましては支援を行っているところでございます。
○藤井基之君 クリーニングの工場を持たないでクリーニングの取次ぎのみを行う業態が非常に増えているんだという先ほど説明ございました。全体のクリーニング営業者の七割以上が実はこの取次ぎのみを行う業態になっているということでございます。
 この取次ぎのみを行う業態が増えている一つの理由として、やはりクリーニングの経営者の方々が、クリーニング技術の進歩による設備投資の負担等を考えて、自身はクリーニング所を持たないで取次業に移行する、こういった方々が非常に増えているんだというふうに伺っているところでございます。そういった動向に対応して、クリーニング業界としても、いわゆる機器の共同利用でありますとか省力化等、そういった観点から、いわゆるマシーンリングシステムというんですか、そういった仕組みの導入ということもかなり積極的に図っておりまして、そういった協業化のメリットを期待しているようでございます。
 これについては、利用者の苦情に適切にこたえるという、そういった観点からも、このような実績ある業者間が共同化してそういった事業を非常に積極的に起こすということというのはこれ適切な行為だと考えますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(田中慶司君) 御指摘のマシーンリング方式につきましては、機械を有するクリーニング工場と取次業者が提携するなどによりまして、機械を実質的に共有することによる経営の効率化を図ろうとするものでございますけれども、こうした方式が普及して業者間の共同化が図られるとなれば、苦情処理のノウハウの蓄積等も進み、利用者の苦情に適切にこたえることにも資するというふうに考えております。
 そのため、クリーニング工場から取次業への業態転換に対します阻害要因となっていました組合員資格の喪失につきまして、今般の改正においては、法施行後新たに取次業に業態転換を図ろうとする場合には組合員資格を維持できることとすることのほか、本年二月二十七日にクリーニング業の振興指針というのを改正しましたけれども、これにおきましてマシーンリング方式による事業の共同化の必要性にも言及しまして、当該指針に基づきまして、各都道府県の組合が定めます振興計画にマシーンリング方式等を利用しました事業を位置付けることを促進すること等によりまして共同化が進むように取り組んでまいりたいと考えております。
○藤井基之君 また、最近、店舗もクリーニング所も持たない、店舗を持たない、いわゆる車両のみで洗濯物を受け取り、また引渡しをするという、そういった企業活動といいましょうか業態が増えているということで、今回の改正で、そういった業の形態につきましてもクリーニング営業者として届出の対象にするように予定されているわけですね。このような業態の中には、クリーニング所と提携していないところも多々あるようでございまして、トラブルも少なくない、利用者の不信を招いているところもあるやに伺っているわけでございますが、これらの業態につきまして、厚生労働省は実態をどのように把握していらっしゃいますか。
○政府参考人(田中慶司君) 近年、固定したクリーニング所を持たずに、車のみで取次業を営む事業者が現れているというふうに承知しているところでございます。これらの事業者につきましては、洗濯物が紛失したなどの苦情が寄せられていると承知しておりますけれども、クリーニング所の開設届も出さないということでございますので、都道府県としても営業者の実態を把握することができず、これらの苦情の適切な処理に問題が生じるおそれがあるというふうに考えているところでございます。
 また、これらの業務用の車両には、店舗形式の取次店には講じられております衛生措置の担保がございません。衛生面からも必ずしも十分な対応ができていないおそれがあるのではないかというふうに考えているところでございます。
○藤井基之君 今、厚生労働省の実態の把握、それに基づいて今回の法改正によりまして、車両による取次業に対しても衛生措置の担保、これを義務付けるような法改正の内容になっているわけでございます。非常に時宜を得ていると私は考えます。
 これに関係して、新しい業態といいましょうか、消費者にとりましては新しいと思われる形の一つにいわゆるコインランドリーというのがあると思うんですね。これはコンビニとかスーパーなどの横にも置いてあるようなところもあるし、あるいは、それこそこの後質疑させてもらいます浴場の横にも置いてあるとか、幾つかな形で設置が、特に大都市において増えているというふうに言われております。
 このコインランドリーというものにつきましては、これは今審議をしておりますクリーニング業法では適用されないんだと、こういうふうに伺っているわけでございます。ただ、厚生労働省、旧厚生省でございますけれども、昭和五十八年に、コインオペレーションクリーニング営業施設、コインランドリー、これに対する衛生措置等の指導要綱という文書をお作りになられて、都道府県知事等に通達をなさったわけでございますね。その中では、これらの施設は公衆が洗濯するために利用する施設であるので、その衛生確保が強く望まれているんだと、こういう認識を持たれてこの要綱を作られて、そして地方自治体に対しましては、これらの営業施設の衛生確保を求めるとともに、管内における当該営業施設の把握に一層努めるとともに、必要に応じて条例又は要綱の制定等の措置を求める、そういった趣旨の通知を出されたわけでございます。
 それから約二十年がたっているわけでございますが、このコインランドリーの衛生管理につきましてはその後改善されたのかどうか、現状につきましてどのように認識をされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 先生御指摘のとおり、昭和五十八年にコインオペレーションクリーニング営業施設の衛生措置等指導要領、こういうものを各都道府県等に通知しまして、必要に応じて条例又は要綱等を制定することによりまして、コインランドリー営業者に対しまして以下の四つのことに関して指導を行うようにお願いしております。
 一つは、有機溶剤を用いますドライクリーニング機の設置は望ましくない、それから二つ目として、衛生管理責任者を選任しまして常駐又は氏名や連絡先を掲示させる、それから三番目としまして、清掃、換気など衛生措置に努める、四番目としまして、機械の使用方法並びにおむつ、靴、動物の敷物等の洗濯の禁止など利用者への利用方法の周知を図ること、こういうようなことを指導していただくようにお願いをしているところでございます。
 現在、十九の都道府県で要綱を定めております。そして、大方の都道府県等では国が示した通知に基づきまして指導をしているというふうに承知をしているところでございます。
 コインオペレーションクリーニングの営業施設の衛生管理の状況につきましては、二年ごとに全国調査を行っておりまして、平成十三年度の衛生実態調査では、大体八割ぐらいの施設においては衛生管理責任者の常駐、それから連絡先の掲示、必要な設備の設置、さらに必要事項の掲示等、適正に実施されているというふうに把握しているところでございます。
 今後とも、コインオペレーションクリーニングの営業実態の把握に努めまして、都道府県を通じました衛生指導を行ってまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 コインランドリーというのは、先ほど私も申し上げましたけれども、個人的な利用を目的とするものであって、この業法の対象にならないということでございますね。ただ、聞くところによりますと、例えば、先ほどありましたように、いわゆる車両を使った取次ぎを行っている業者の方々というのが、実はじゃどこで洗濯しているんだというと、一部はこのコインランドリーを利用してやっている業者もあるんだと、そういった事例も伺っているわけでございます。
 ですから、このコインランドリーにつきましても、今二十年前の通知、その後の状況について今局長から御答弁いただいたわけでございますけれども、私は必要に応じてこのコインランドリーというものについてもやはり何らかの規制を検討する必要があろうと考えますので、引き続いて今後ともその実態を、状況を把握されて、必要に応じた対応を取っていただきたいと存じます。
 さて、今回の改正の中で、非常に小さなところというと怒られるんですけれども、附則の条項に非常に組合の方々が関心をお持ちの内容があったわけでございますね。先ほど来もう既に御説明がありましたように、今までですと、一般クリーニング所から取次店に移行するとなると組合員資格が喪失してしまうと。それに伴って、例えば火災保険であるとか生命保険とかという、そういった問題まで出てくるような状況になっている。そういったことがあるために、本来はもうクリーニング所をやめて取次店でやっていきたいんだと、こう思われている組合員の方が、実はそういった保険の問題等もあって、組合員資格の問題もあるために一般クリーニングがやめられないんだと、こういった声も多く伺いました。
 今回のクリーニング業法の一部改正法案の附則によりまして、生活衛生関係営業の適正化及び振興に関する法律の附則を改正すると、そしてクリーニング工場を営む一般クリーニング所から取次店に移行する事業者についてもクリーニング業を営む者として組合員資格を維持できることと、こういうような改正内容になっている。私は、やはり組合員の方々の声を聞かれた、やはり実態に私は沿ったこれは改正だと思うんです。
 ただ、この改正、私聞くところによりますと、年度の切替えのときにこういう業態変更したいんだという声が実は多かったというふうに伺っておるんですね。残念ながら、この法案が提案いただいたのは年度前であったわけでございますけれども、四月になりまして年度が変わってしまったわけですね。
 この今回の改正の趣旨、そういったことで年度変わりましたけれども、少なくとも速やかに関係者の方々に周知されてこの対応を取っていただきたいと思うんですが、厚生省の方としてどのように対応されるおつもりなんでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) 毎年、年度末にクリーニング業の改廃業を考える営業者が多いというのは当然だと思いますけれども、組合員資格が維持できるということであれば、完全には廃業せずに、取次店としてしばらく従前の顧客を相手に更に営業を続けようと考えている方も多いと聞いております。
 本改正に関します動きにつきましては、国会におきます御審議の状況を含めまして既に業界紙等を通じましてクリーニング業界に伝えられているところでございますけれども、改廃業を考えておられます営業者の方々等に対しましては今回の制度改正の内容を的確に伝える必要があるというふうに考えておりまして、法改正が認められた場合には、その周知に努めまして、支障のないようにしてまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 是非敏速な対応をお願いしたいと存じます。
 続いて、公衆浴場の確保のための特別措置法の改正法案についてお伺いしたいと存じますが、我が国の一般公衆浴場、いわゆる銭湯、これは我が国独特の、独自のものでございまして、独自の発展を遂げてきているわけでございまして、今日においては、自宅に自家ぶろをもう大部分の方というか、普通にはおふろをお持ちになっているわけでございまして、またアパートにおいても部屋ごとにおふろがあったり、あるいはシャワーの設備があるのがある意味で当たり前の時代になってまいりました。
 このため、二十年前には約一万五千軒があったと言われている銭湯が、今日ではその半分の七千五百軒程度になっているということです。しかし、厚生労働省の調査によれば、自家ぶろを持たない世帯がなお国民全体で見ると五%程度あるんだということですね。一般公衆浴場の確保というのは、これは重要な国民の保健衛生の施策であろうと思います。
 近年、温泉ブームとか銭湯ブームと言われて、いわゆるスーパー銭湯と言われる施設が、こちらの方は増えているというふうに言われておる。しかし、これらの施設というのはどちらかというと娯楽とかレクリエーションを目的としたものでございまして、価格的にも国民が日常的入浴ニーズにこたえるものとしてはいささか高うございまして、性格を異にすると思うんですね。一方、この公衆浴場、一般公衆浴場の場合、これは入浴料の上限が設けられているなど、合理的な価格での入浴機会を提供するという社会的な使命、役割を担っているわけでございます。
 提案者にお伺いしたいんですが、今回、法の目的として特に住民の福祉の向上ということをお挙げになられているわけです。この国民の福祉という観点から、一般公衆浴場に対してどのような役割を期待しているのか、お尋ねしたいと存じます。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 公衆浴場は、いわゆる銭湯は、自家ぶろのない人への入浴機会の確保に加えまして、今までも住民の健康の増進、それから交流の促進、その他、地域住民の福祉にかかわる事業を実施してきたところでもあります。
 昨年五月に健康増進法が施行されまして、基本方針において、国及び地方公共団体は、公衆浴場等と連携を図り、健康増進の取組を推進する必要があるというようにされており、今後、地域住民の福祉に関し公衆浴場の果たすべき役割が大きくなっていくものと考えられます。
 今後、公衆浴場におきまして、この法律の趣旨を生かし、様々な健康増進活動や地域住民の交流の促進が行われるものと期待をいたしているところであります。
○藤井基之君 ありがとうございました。
 改正法案では第四条を新設されまして、その第一項で、国及び地方公共団体は、住民の健康の増進とか住民相互の交流の促進等の住民の福祉の向上のための公衆浴場の活用について適切な配慮をするよう努めなければならぬと、こういうふうに書かれているわけでございまして、これまでも、今お話ありましたように、国、地方自治体は公衆浴場の経営者とともに、いわゆる子供の体験入浴事業でありますとか、あるいは親子とか地域の触れ合い入浴の事業であるとか、あるいはデイセントー事業等、いわゆる公衆浴場を活用しての各種様々な事業を実施してこられたというふうに伺っております。また、介護保険制度においても、最近は軽度要介護者の重症化予防というものをどうするかというような話も起こっておるわけでございます。
 私は、今回、今後のこの重要な政策テーマとして、国民の介護予防といいましょうか、介護が必要のない、そういった生活を保障するような、そのための施策をどのように展開するかというのは非常に大きな政策テーマになろうと思っております。その際には、公衆浴場の活用などというものはやはり考えるべきテーマになろうかと思っておるわけです。
 厚生省にお伺いしたいんですが、これからこのような、特に国民の福祉の向上といった観点から見た際のこれらの一般公衆浴場の活用、そして活用した施策の充実強化というものについて、この法の制定を待って具体的にどのように展開をされるおつもりなのか、お伺いしたいと存じます。
○政府参考人(田中慶司君) 従来から、公衆浴場といいますものは、自家ぶろのない方に対する入浴機会の確保のほかに、介護支援センターとの連携によります要介護者への入浴機会の確保とか、あるいは広い脱衣所等を利用しました高齢者向け文化・娯楽活動などの生きがい支援事業の実施とか、さらには未就学児等に対する体験入浴の実施によります地域住民の交流の促進等々、地域住民の福祉に係る事業を実施してきたところでございます。
 今後は、制度改正の趣旨を踏まえまして、高血圧、糖尿病等生活習慣病患者に対します体に負担の掛からない入浴方法を指導するとか、あるいは広い公衆浴場を利用しました水中運動の実施によります生活習慣病の予防活動の実施、さらには脱衣所を、これを活用しまして高齢者向けに寄席ですね、落語を開設する等の文化・娯楽活動の実施といった地域住民の交流の促進とか、あるいは健康増進活動が行われていくものと考えているところでございます。
 国としましては、平成十六年度予算におきまして健康入浴推進事業、これを創設いたしまして、入浴に関します様々な情報を普及するための健康入浴相談マニュアル、これを作成しまして、そして同時に、各地方公共団体に対しまして公衆浴場に保健師を派遣することを指導する等によりましてこれらの事業を推進してまいりたいと考えております。
○藤井基之君 今回議題となっておりますこのクリーニング業の話、そして公衆浴場の話、これはどちらも国民の日常生活に非常に密着しております非常に重要なテーマだと思うんですね。是非、監督官庁である厚生労働省は積極的な行政対応というものをしていただきたいと考えております。
 また、これらの施設に対します保健衛生上の管理の指導、育成といいましょうか、これはまた非常に大きな問題だと思います。そして、これに対して実際に担当している部局はどこかというと、実際に町にある保健所がこれを御担当になっているわけでございますね。現在、厚生労働省は、保健所の業務とか役割等につきまして、これは保健所長の職務の在り方も含めまして、幅広い御検討がなされているふうに伺っておるわけでございますが、地域住民の保健衛生に密着に関係する分野として、保健所の機能の強化というものをないがしろにできないものだと考えております。
 最後になりますが、厚生労働大臣に、この保健所の機能の強化の問題、そしてこのクリーニング業、公衆衛生業の法律内容に対する監督官庁としての今後の対応ぶりについて、御決意のほどを一言いただきたいと存じます。
○国務大臣(坂口力君) 今お話がございましたように、このクリーニングにいたしましても公衆浴場にいたしましても、様々な新しい問題もございまして、保健所の業務として大変大事な業務だというふうに思っております。各地域の保健所業務、幅広いわけでございますが、その中の重要な課題である。最近は、浴場におきましてはレジオネラの問題等もございますし、そうしたものも解決をしていただかなければならない。
 しかし、私、思いますのに、保健所も、あれをしてはいけない、これはしてはいけないと、まあ監督ですからそれは厳しくやらなきゃいけませんけれども、それだけではなくて、やはり、小さなクリーニング店でありますとかあるいは浴場というものがやはりこれから生活をしていけるようにするために、どういうふうに、どんなことが大事かというようなことについてもやはり御相談に乗ってあげるというぐらいの、ゆとりの持ったやはり保健所でなけりゃならないと私は思っている次第でございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。よろしくお願いします。
 終わります。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
 本日は、クリーニング業法並びに公衆浴場の法律の改正案について御質問するわけでございますが、今回、この二法案の改正案を勉強させていただきまして、両業界に携わっていらっしゃる皆さん方の実情といいますか、あるいは御苦労の一端に触れた思いがするわけでございます。こういった立法措置を通じて、皆様方がますます御活躍いただくように、また両業界の御発展というものを祈念する見地から御質問を申し上げたいと思うわけでございます。
 さて、まず、衛藤委員長には大変御尽力をいただいたわけでございますけれども、まず冒頭、今次二法の改正に至る経緯、具体的にはいつから始まったこの動きだったのか、また何が原動力となったのかと、こういった問題について御説明を賜れればと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) クリーニング業法につきましては、過去十年間、国民生活センターに寄せられる苦情が年間ほぼ一万件という高い水準で推移をいたしておりまして、消費者に対する説明や苦情処理の重要性が業界の中でも強く認識されてきたところであります。また、平成十四年ごろから、組合に対し、車のみの取次業に関する苦情等が消費者から数多く寄せられるようになりました。平成十五年ごろからは、全国連合会が法改正の要望を行い、クリーニング業を取り巻く問題に関心の深い与野党の議員の間で勉強会を開き、具体的な法改正の検討がなされてきたところであります。
 なお、平成八年には、全国クリーニング業生活衛生業組合連合会が二十一世紀の長期ビジョンを定めた中で、クリーニング工場と取次店、共同化、協業化の推進を取り上げ、クリーニング工場から取次店への業態転換を進める必要性が認識されてきましたけれども、業態転換をする場合には生活衛生同業組合の組合員資格を失うことが業態転換が進まない一因となっているという意見が全国連合会から寄せられてきました。そういう状況で、クリーニング業の業法についての改正に至った経緯でございます。
 公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律の改正につきましては、平成五年に東京都の浴場組合が各年代の消費者モニターとの懇談会を行いまして、健康型を含めた福祉入浴や世代交流の場としての活用が懇談会の意見としてまとめられたことが最初の契機でありました。
 その後、各地におきまして、公衆浴場を活用した高齢者向けの生きがい事業、福祉入浴事業等が行われるようになりまして、平成十五年に施行された健康増進法を受けて、厚生労働省健康局長通知でも、健康増進活動の中で一般公衆浴場との連携の必要性が指摘されてきました。
 このような動きを受けまして、全国公衆浴場業衛生同業組合では、入浴機会の確保以外に、福祉の向上を法律の目的に加えるとともに、公衆浴場を利用した健康福祉活動を推進することを要望する動きが強まり、この問題に関心の深い与野党の議員の間で勉強会を開き、具体的な法改正の検討がなされてきました。
 以上の議論の成果を受けて、衆議院厚生労働委員会の委員長提案として二法案がまとまった次第でございます。
○辻泰弘君 そこで、クリーニング業法の方から御質問申し上げたいと思うんでございますけれども、これは衆議院の方では三月二十四日に両法案を念頭に置いての質疑というのがなされておりまして、その節には坂口大臣も御発言をされているわけでございます。その日は、坂口大臣の御自身の経験で、中華料理をこぼしてしまって、三回クリーニングに出したけれども取れなかったけれども、お地元でやったらきれいになったと、こんなような御発言もあったわけでございますが、今日お召しの背広はその背広でございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) いや、今日の背広は違うわけでございますが、実は、中華料理食べておりますときに油をこぼしまして、それがどういうわけか、何度出しましてもきれいになりませんで、紋が付いたままで、東京で三回場所を変えまして出しましたけれども、全然取れませんでした。しばらく、もうその服はもうこれは駄目だというのでほってあったんですけれども、もったいないなと思いながらほっていたわけでございますが、地元に帰りましたら、お隣の方が、このごろいいクリーニング屋さんができて、何か植物繊維か、いや、植物の何か酵素か何かを使うんだとかいう、おっしゃいまして、私のところも取れないのがきれいに取れたと、坂口さんね、一遍出してみなさいといってお勧めを受けたものですから、まあ駄目で元々と思って出したわけでございます。そうしましたら、きれいに取れまして、で、この前、衆議院のこの議論がありますときにその服をたまたま着ていたものでございますから、そのお話を申し上げたわけでございまして。
 やっぱり、そういう新しいことを使っていけばクリーニング屋さんもまた生きる道はあるんだなというふうに私実は思ったわけでありまして、最近のように、だんだんと大型化をしていって、小さな家内工業等でおやりになっているところがだんだんつぶれていくという状況でございますけれども、そういう新しい方法を取り入れれば、何か環境的にも非常に優しくて、悪くないんだそうでございまして、そうしたことを考えますと、新しいそういう開発ができて、新しい方法を取り入れるということになれば、地方でもまたやっていけるのではないかというふうに思った次第でございます。何でも東京はいいかと思ったら、地方でもいいこともあると、こういうふうに思ったものですから、発言させていただいた次第でございます。
○辻泰弘君 坂口大臣のことですから、本日もその背広をお召しかと思いましたけれども、若干残念に思うわけでございますが。
 さてそれで、中身の議論を聞かせていただきたいと思います。
 先ほど藤井議員に対する質疑もあったわけでございますけれども、今、具体的に無店舗営業というものがかなり横行しているということですけれども、とりわけ自動車のみを用いた無店舗営業の実態、これがどのような問題が発生しているかと、このことについて状況を厚生労働省としてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) お答え申し上げます。
 近年、固定したクリーニング所を持たずに、車のみで取次業を営む事業者が現れているというふうに承知しております。
 全国クリーニング生活衛生同業組合連合会が各都道府県生活衛生同業組合及びその地方支部を通じて調べてみましたところ、平成十六年三月現在で、二十五都道府県において、自動車のみを用いました無店舗営業に関しまして、洗濯物が紛失したなどの苦情が報告されているというふうに聞いているところでございますけれども、何しろクリーニング所の開設届も出ていないということでございますので、都道府県としても営業者の実態を把握できず、これらの苦情の適切な処理にも問題が生じているというふうに考えているところでございます。
 また、これらの業務用の車両には、店舗形式の取次店に講じられております衛生措置の担保がありませんので、衛生面からも必ずしも十分な対応ができていないおそれがあるのではないかと考えているところでございます。
○辻泰弘君 それで、それに対する対応ということになるわけでございますけれども、今度の改正案の中で第三条の改正があるわけでございます。
 そこで、提案者にお伺いしたいんですけれども、第三条で言っているところの、「軽車両を除く。」と、このようになっているわけですが、その軽車両は何を指しているのかということと、それを除外する理由は何かと、この点について御見解をお示しいただきたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 具体的には、軽車両とは自転車や馬車、人力車等がこれに該当するものというように考えております。軽車両のみを用いた無店舗型取次業につきましては、軽車両のみということはその実態がないということでございますので、業務用の車両から除外したものであります。
○辻泰弘君 それから、その第三条の二項に言っておりますところの、「処理方法等について説明するよう努めなければならない。」と、こういう規定があるわけでございますけれども、この処理方法等について説明する内容はどのようなものであるべきだと考えていらっしゃるか、提案者に御質問を申し上げたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 先ほどからお話がございましたように、国民生活センターに寄せられるクリーニング業に関する相談件数、苦情は毎年一万件という高い水準で推移をいたしております。これらの苦情の多くは、洗濯物の受取及び引渡しの際にサービスの内容に関する説明不足、実際に苦情があった場合の処理等の対応の悪さなどがその背景にあるものと考えられております。
 こうした背景を踏まえまして、法第三条の二第一項における処理方法についての説明と、この具体的な内容といたしましては、クリーニングの方法による効果の違い、例えば染みが十分落ちない可能性があるとかないとか、あるいはクリーニングの方法によりまして発生し得る問題点、色落ちする可能性もありますよというようなものを明確にするということを想定をいたしております。
○辻泰弘君 その第三条の二項の二の方のことでございますけれども、先ほど質疑もあったわけですけれども、「苦情の申出先を明示しなければならない。」と、このような規定になっていて、厚生労働省令でそれを規定すると、こういうことで、先ほど受取証だとか掲示板だとかに苦情の連絡先を掲示すべしと、こういうような御答弁があったわけですけれども、そのようにしろということはどのように周知させるのかと、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) クリーニングに関するトラブルが生じた際に、その苦情の申出先が取次所か洗濯を行いますクリーニング工場であるのかというようなことに関しまして不明確であるということが多いものですので、利用者の利便を著しく害しているというふうに考えております。
 今般の法改正によりまして、営業者に対して苦情の申出先の明示が義務付けられました場合には、厚生労働省令によりまして、洗濯物の受取、引渡し時に苦情の申出先を明示した受取証を発行させること、あるいは苦情の申出先を店頭に掲示させるなど、利用者や営業者の意見を踏まえた上で、利用者の利便が損なわれることがないような方法というのを今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 それをどう周知させるかということなんですけれども。
○政府参考人(田中慶司君) 法律改正でありますので当然官報には掲載されますし、それから各都道府県知事に対しましてその内容を周知するための通知の発出、さらには厚生労働省のホームページへの掲載、それから業界団体それから業界紙を通じての各営業者に対します周知徹底、いろんなことが考えられると思いますけれども、あらゆる手段を活用しましてその徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 いつも官報に載せますしと出るわけですけれども、官報などを見るのはほんの限られた人間でございますし、あとおっしゃったのも、ある程度業界にかかわっていらっしゃる方かもしれません。いずれにしても、大事なことでございますから周知徹底に努めていただくようにと、こういうことで申し上げておきたいと思うわけでございます。
 次に、五条の二の規定についてでございますけれども、これは新設された規定ということになるわけですけれども、ここで、クリーニング所を開設しないで洗濯物の受取及び引渡しをすることを営業しようとする者はあらかじめ都道府県知事に届け出なければならないと、このようになっているわけですが、このクリーニング所を開設しないで洗濯物の受取及び引渡しをすることを営業しようとする者と、この部分にはどのような形態のものが考えられるんでしょうか。
○衆議院議員(衛藤晟一君) その第五条第二項の新規規定は、クリーニング所を開設しないで洗濯物の受取及び引渡しをすることを営業とする者に対する届出義務と、あるということでございますが、自動車又はバイクのみを用いて無店舗型の取次業を行う者、いわゆる無店舗型の取次業を行う者という具合に想定いたしております。
○辻泰弘君 次に、その附則のことについてお聞きしたいと思うんですけれども、附則の第二条に経過措置があるわけでございます。これは、現在自動車等で営業している人に対しては三か月間猶予を与えて、その間に都道府県知事に届け出なさいと、こういうことだったと思うんですけれども、これをどのように周知させるかと、この点について御見解をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 繰り返しになって恐縮なんですけれども、やはり官報への掲載とか、あるいは都道府県知事に対する周知徹底のための通知の発出、厚生労働省のホームページの掲載、あるいは業界団体、業界紙を通じましての各営業者に対する周知徹底というようなこと、その他考えられる手段、あらゆる手段を使いまして周知徹底していきたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 何か、余りやる気がないと言っちゃ悪いですけれども、いささかちょっと熱心さが感じられないと言っては恐縮ですけれども、そんな気がするわけでございますが、大事なポイントでございますから、マスコミ等を通じての広報とか会見とかもあるかと思いますが、そんなことも含めてしっかりと取り組んでいただくように申し上げておきたいと思うわけでございます。
 さて、次にお聞きしておきたいのは、先ほどもちょっと御議論ございましたけれども、クリーニング師の方々に対する研修あるいは業務従事者に対する講習と、こういった規定が法律の中にあるわけですけれども、それがどのように行われているか、現在有効に機能していると判断されているかどうか、これを厚生労働省に聞きたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) クリーニング業法に規定されておりますクリーニング師の研修あるいは業務従事者に対する講習につきましては、各都道府県の生活衛生営業指導センターが実施しております。
 クリーニング師の研修に当たりましては、三年を超えない期間ごとに研修を行うように、そして、クリーニング師以外の業務従事者にありましては、従事者の五分の一の者を選び三年を超えない期間ごとに講習を受けるというようなルールになっております。
 各指導センターでは、国が定めました一定の基準に従いまして、関係法令の概要、洗濯物の受取時の消費者に対する説明あるいは苦情の対応方法、様々な繊維製品に対します最新の洗濯技術の情報等に関します研修、講習を実施しているところでございます。
 また、現在、本来受講すべき対象者が必ずしも全員受講していないという実態もあるということから、各生活衛生営業指導センターあるいは保健所等から受講の励行を積極的に勧めるとともに、受講者の意欲を喚起するために、定期的にテキストの見直しあるいは講義内容に工夫を凝らす等、今後とも研修内容が有効に行われるように努めてまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 この研修、講習については、同一の会でやっていらっしゃるというふうにもお聞きしますし、必ずしも強制力もないわけでございますけれども、それを、強制力を持たせろとか別々にやれというふうなことを主張するつもりはございませんけれども、やはり有効に機能させるべきだといいますか、やはり実態として効果あらしめるということが大事だと思いますので、そういった方向性で取り組んでいただくように申し上げておきたいと思う次第であります。
 それから、次にクリーニング業法のことでございますけれども、クリーニング業法の七条の二から七条の十九というのがございますけれども、これは、実は昭和六十年に改正されたにもかかわらず今日まで全く機能してこなかったと、こういう条文というふうにお聞きしているわけですが、この昭和六十年の改正というのはそもそもどういう意味があったのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 指定試験研究機関の指定に関する規定の部分でございますけれども、昭和六十年のクリーニング業法の改正というのは、そこで行われたわけでございますけれども、これは内閣提出法でございます地方公共団体の事務に係ります国の関与等の整理、合理化等に関する法律により行われたものでございます。
 この改正は、昭和五十八年三月に第二次臨時行政調査会が、行政事務の簡素化等の見地から、民間団体におきまして処理を行っても制度の意義、目的を損なうおそれのない事務につきましては極力民間団体への移譲を行うものとしまして、その具体的措置として、クリーニング師、理容師及び美容師等の資格に関する試験事務を民間団体等に移譲すると最終答申を出したことを契機とするものであり、この答申の趣旨を踏まえまして、昭和六十年度において講ずべき措置として、クリーニング師、理容師、美容師の試験事務の民間団体等への移譲に関する法律案を国会に提出したものでございます。
 本改正後、理容師及び美容師につきましては、業界団体の出資によりまして財団法人が設立されまして指定検査機関として指定されましたけれども、クリーニング師につきましてはこのような動きがなく、現在に至るまでクリーニング法第七条の二に基づきます指定は行われていないところでございます。
○辻泰弘君 この場の議論でも必ずしもございませんけれども、こういったかなりの条項を割く改正が行われていながら何もなかったというのはどういう意味があったのかなというふうに疑問に思ったような次第でございまして、また、これまたそれぞれにそういった角度から取り組ませていただきたいと思います。
 さて、次にお伺いいたしますけれども、二月の二十七日に厚生労働大臣、坂口力大臣の名前で、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律第五十六条の二第一項の規定に基づきということで、クリーニング業の振興指針というものが、全部改正するということで四月一日から適用すると、こういった振興指針が出されているわけでございます。
 それで、私は、率直に言いましてちょっと意外に思いましたのは、結果として四月に掛かってしまったわけではございますけれども、この今時改正が当然予想されていたわけでございまして、そういった中にもかかわらず、二月の二十七日の段階で、これは聞くところによりますと五年に一回の指針の改正だと、このように聞いておるわけでございまして、そういったものが、大きな法改正を目前に控えながら振興指針が全部を改正されたということは私は少し意外に思うわけでございます。
 その点につきましてちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 生活衛生関係営業の振興指針につきましては、営業の振興を計画的に行うことを目的とした制度でございまして、近時におきましては、各業種ごとに五年先の目標年次を定めているところでございます。
 今般の改正に当たりましては、改正前のクリーニング業の振興指針の目標年次が平成十五年度末までとなっておりましたことと、それから、振興指針は各都道府県の組合が策定します振興計画の基準となるものでございますので、平成十六年三月末までのなるべく早い時期に改正を行う必要があったことから、平成十五年の秋から厚生科学審議会生活衛生適正化分科会におきまして策定作業を行いまして、先般、二月二十七日付けで告示の改正を行ったというものでございます。
○国務大臣(坂口力君) 局長が今答弁しましたとおりではあるんですが、これは確かに、御指摘を受けると、委員の御指摘は一理のある話だと私も思っております。
 この新しい指針の内容が今回の改正と反するようなところは全くない、この中のとおりだということでございますので、私もそれはそれで良かったというふうに思っておりますけれども、しかし、法改正があるということも分かっているのであれば、やはりそのことに対する配慮というのは、やはりこれからはすべきだというふうに私も思っております。
 それから、先ほどの周知徹底の話でございますが、それは官報を見る人は皆無に等しいと思いますし、また、ホームページといったって、厚生労働省のホームページ、私でも見ないんですから、それはなかなか見る人はほとんどいないと私も率直に言ってそう思います。全部の人がこの組合に入ってくれていれば組合の方で周知徹底していただけるというふうに思いますが、いわゆるアウトサイダーの皆さんもかなり最近は多いんだろうというふうに思っておりますので、そこのところを皆さんに全部うまく周知徹底できるようにしなきゃいけない。そこはちょっと検討させていただいて、周知徹底ができるようにしたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 大臣には前者のことについても後者のことについても御理解をいただいた御発言だったと思うわけでございますけれども、やはり近くに法律改正が予定されているならば、行政としてやはりその点については当然配慮といいますか、対応に一考あってしかるべきだと、このように思うわけでございます。
 その点については御指摘申し上げておきたいと思いますし、周知の部分につきましても、おっしゃったとおり、お役所仕事で、何かやったらいいよということでございましたけれども、それで到底周知徹底はできないと思うわけでございまして、今日的な社会状況の下でどうやってそういった方にも通知ができるかということで、しっかりと御検討いただいて、御対処いただくように申し上げておきたいと思います。
 それで、これもまた附則のことに係るわけでございますけれども、附則においては、業態転換の場合にも組合員としての資格を継続するということができると、こういった規定があって、それは生活衛生法の改正の方にかかわっていることかと思うわけでございますけれども、ここでお聞きしておきたいと思うんですけれども、クリーニングにおける生活衛生同業組合への加入の資格要件、それから加入のメリット、それから今日の加入の状況、そのことについて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 現在、クリーニングにおきます生活衛生同業組合の組合員たる資格要件というのは、生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律第二条及び第十五条の規定によりまして、当該都道府県内におきましてクリーニング業法に規定するクリーニング業を営む者とされております。この場合のクリーニング業とは、溶剤又は洗剤を使用して、衣類その他の繊維製品又は皮革製品を原型のまま洗濯することを営業とすることとされているところでございます。実際に洗濯を行います一般のクリーニング所のみが組合員資格を有しまして、取次業というのは該当しませんけれども、今回、法律改正が行われました場合は、改正法の施行日以降に一般クリーニング所から取次所へ業態転換した者につきましては、転換後もその組合員資格を維持することができることとなります。
 それから、組合への、先生、済みません、メリットは御質問はございましたですか。
○辻泰弘君 はい。
○政府参考人(田中慶司君) 組合加入のメリットといたしましては、国民生活金融公庫からの生活衛生貸付けによります低利融資を受けることができること、それから組合が契約しています生命共済制度等を利用することができるとともに、組合が行っております国民年金基金に加入することができることのほかに、消費者とのクリーニングに関する紛争が生じた場合に、クリーニング事故賠償基準や、組合が契約します団体賠償保険に基づきましてスムーズに問題を解決することができるようになること、さらに、組合が開催します研修会等に参加することによりまして技術の改善向上を図ることができるようになること、また、組合の行います共同事業に参加することによりまして経営の効率化を図ることができるようになることなどの点が挙げられます。
 次に、組合への加入状況でございますけれども、近年、組合員数は減少傾向にありまして、平成十二年度から十四年度の三か年の合計で約二千六百人ほど減少しておりまして、現在、平成十四年度末現在での組合員数は一万七千七百八十四人であると承知しております。
 組合員数の営業者数に占めます割合につきましては、営業者数についての統計がございませんので厳密には承知しておりませんけれども、クリーニング工場数に占めます組合員数の割合は平成十四年度末現在で約四割となっておりまして、一人の営業者が複数の工場を有していることなどを勘案しますと、営業者数の半数程度は組合に加入しているというふうに推測しているところでございます。
○辻泰弘君 今の御説明にかかわることでございますけれども、今回の法改正によって取次業への業種転換の際にも組合員資格継続されると、こういうことになるわけですが、その流れでいきますと、国民生活金融公庫の融資というのがあるわけですけれども、その融資条件というものは維持、継続されるというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(田中慶司君) 現時点では、取次業は生活衛生同業組合の組合員資格を取得できませんので、また国民生活金融公庫の生活衛生資金、生活衛生貸与の対象にはなっていないということでございます。
 クリーニング工場が取次業に業態転換した場合の取扱いにつきましては、それ以前の借入金の返済計画によって返済することが可能である場合というのは、個々の営業者の実情に応じて融資条件の維持、継続も可能でありまして、個別案件ごとに判断されることになるというふうに思っております。
 厚生労働省としましては、今回法律が改正されまして、クリーニング工場から取次業に業態転換しても組合員資格が維持できることとなった場合には、取次業が新たに国民衛生金融公庫の生活衛生資金の対象となりますように、制度の改善につきまして検討してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 組合員資格を継続できるというふうな法律の趣旨でございますから、そういう意味では、そういったことも連動させるというのは一貫性があると思うわけでございまして、そういった意味の取組を御要請申し上げておきたいと思うわけでございます。
 それでもう一点、今度は環境のことについて聞いておきたいと思うんですけれども、先ほどもちょっと付言された部分があったかと思いますけれども、いわゆるドライクリーニング溶剤に対する規制というものが現状どうなっているかということについて、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田徳久君) お答えをいたします。
 我が国では、一九八〇年代の後半に、金属洗浄あるいは繊維の洗浄などに用いられておりましたトリクロロエチレンやあるいはテトラクロロエチレン、通称、有機塩素系化合物というふうに通称しておりますが、こうした溶剤によります地下水汚染が全国的な問題になりました。このため、国では平成元年に水質汚濁防止法を改正いたしまして、ドライクリーニング業を含みます特定施設からの排水が地下に浸透することを禁止をしたわけでございます。有機塩素系の溶剤を含む排水の地下浸透を禁止したわけでございます。
 また、時期を同じくいたしまして、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づきまして、今申し上げましたようなトリクロロエチレンあるいはテトラクロロエチレンなどが第二種特定化学物質として指定されました。それに基づきまして、使用過程における環境汚染防止措置に関する技術指針も定められてまいっております。
 こうした行政措置によりましてドライクリーニング業における有機塩素系溶剤の使用と管理が非常に徹底をされました。また、地下水汚染性の少ない他の溶剤への転換も進んでまいりました。その結果として、地下水汚染は着実に改善が図られております。
 ちなみに、数字をもって御説明をいたしますと、クリーニング業でも多く使用されておりますテトラクロロエチレンによる地下水汚染は、平成元年には、私ども環境省が地方自治体を通じて調査をいたしました井戸の一・二%が環境基準を超える状態にございましたけれども、平成十四年の状況でございますと、超過率は〇・二%まで改善が見られております。
 また、同じくその一連の問題でございますけれども、土壌汚染につきましても、土壌汚染対策法に基づきまして、ドライクリーニング溶剤を使用している施設を廃止する等の場合に当たりましては、土壌汚染の状況を調査をし、また必要に応じて汚染の改善を図ると、対策を講ずるという義務が義務付けられておりまして、こうした措置を通じてドライクリーニング業による土壌汚染対策も進められていると、こういう状況にございます。
○辻泰弘君 クリーニング業法についての質問はここで区切りたいと思うんですが、ここの区切りとして、大臣に、今後のクリーニング業界に期待するものは何かと、一言お願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) クリーニング業といいますと、先ほども申しましたように、四人未満の小さな企業の皆さん方が八七%を占めているということでございまして、この皆さん方は、先ほどから出ておりますように、いろいろの規制がありましたり、周辺との間の環境問題でのトラブルがありましたり、またお客さんの側との間のトラブルがありましたり、いろいろのことがあって御苦労しながらおやりいただいているんだろうというふうに思います。
 そういうことでございますので、なかなかこの後を継ぐ人もいなくって、だんだんと高齢化をしてきているというような状況が現在あるわけでございますが、私たちの周辺考えましたときに、それならばクリーニング店はそんなに要らないかといえば、これはこれから先増えることはあっても減ることはないというふうに思っております。
 しかし、それが大きい企業だけで全部それができることであるかといえば、なかなかそうもいかないことでございますので、やはり小さなこうしたお店をどういうふうにして今後維持していくかということについて、規制を行うだけではなくて、もう少しこの人たちをどう育てていくかということについてもやはり考えていかなければいけないというのが私の現在の実感でございます。何とかこの人たちをどうすれば支援をすることができるのか、そうしたことも今後併せて考えていきたいと思っております。
○辻泰弘君 公衆浴場の方の法律の改正について御質問に移らせていただきたいと思うわけでございます。
 まず提案者に御質問させていただきたいんですけれども、まず、第一条の目的規定に追加があるわけでございますけれども、この追加部分、すなわち「住民の健康の増進等に関し重要な役割を担つているにもかかわらず」と、こういう部分でございますけれども、このことと健康増進法第七条との規定のかかわりについて御説明をいただきたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 昨年五月に健康増進法が施行をされました。第七条に基づく基本方針におきまして、国及び地方公共団体は、公衆浴場等と連携を取り、健康増進の取組を推進する必要があるというようにされております。
 そのために、本改正の第一条で、公衆浴場が「住民の健康の増進等に関し重要な役割を担っている」ということを明確にすることによりまして、国及び地方公共団体が、公衆浴場の特性を生かして、健康増進等、地域住民の福祉の向上を図ることができるよう公衆浴場法の位置付けを明確にしようとするものであります。
○辻泰弘君 次に、第四条のことについてでございますけれども、第四条は新たに新設されているわけですけれども、ここで言うところの国及び地方公共団体による「適切な配慮」、この適切な配慮は何を意味するか、このことを御説明いただきたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 今後は、公衆浴場におきまして、高血圧や糖尿病等生活習慣病患者に対しまして、身体に負担の掛からない入浴方法の指導を行う、あるいは広い公衆浴場を利用して水中運動の実施によりまして生活習慣病の予防活動を実施するとか、あるいは広い脱衣場等を利用しまして高齢者向けに落語や寄席を開設する等の文化・娯楽活動の実施といったような形の地域住民の交流促進や健康増進活動が行われるものという具合に考えております。
 その際に、国及び地方公共団体が入浴方法の指導マニュアルの作成や公衆浴場に保健師を派遣する等の支援を行うといった配慮を意味をいたしております。
○辻泰弘君 今回、公衆浴場の関係法制をちょっと勉強させていただきまして、ある意味ではびっくりしたのは物価統制令がこの入浴料金に今も掛かっているということで、日本においては唯一その対象になっているというふうにお聞きするわけですけれども、この物価統制令によって料金が今規制されているというこの経緯、このことについて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 御説明申し上げます。
 物価統制令につきましては、昭和二十一年に戦後の物価騰貴を抑える目的で制定されたものでございまして、公衆浴場につきましては、入浴が公衆衛生の維持向上のために欠くことができないものである等にかんがみまして、制定当時からその適用対象として指定されていたところでございます。
 その後、昭和四十八年の第一次オイルショックを契機としまして、同年十二月に、物価統制令による最終的な価格統制手段を発動するまでの間の価格調整手段を定めました国民生活安定緊急措置法、国民生活安定緊急措置法、これが制定される一方、物価統制令の発動要件は厳格化することとなりました。この際、公衆浴場の入浴料金を物価統制令の対象として存続させるべきかどうかが議論となりましたけれども、人手や燃料が不足していた当時の状況におきまして、物価統制令の対象外とすれば値上がりは不可避であり、またその負担がとりわけ自家ぶろを持たない低所得者層に大きいことが予想されたことなどから、同法附則第四条におきまして、この法律の施行の際、現に物価統制令の規定に基づき統制額の指定されている価格等に関します統制額の指定につきましては、当分の間、従前の例によることとされたものでございます。
 その後、平成十年の地方分権推進計画を踏まえました法改正の際にも議論がなされましたけれども、その際には、まず、自家ぶろを持たない方々に対しまして低廉な料金で公衆浴場を利用できる機会を確保していくことは重要であるということ、次に、国民生活安定緊急措置法は緊急時のための法律でありまして、平時において発動することはなじみにくいことなどから、引き続き物価統制令の対象として存続させることが適当とされ、現在に至っているものでございます。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
 物価統制令の解除の要請につきましては、平成十五年六月に東京都生活文化局から、自家ぶろの普及等による利用者の激減等により、物価の安定確保という指定理由が意味を持たなくなっているとして、物価統制令の指定品目からの除外について提案がなされまして、中長期的な検討につきまして要望されたところでございますが、これ以外の要請については特段承知しておりません。
 いずれにしましても、全国で五%程度の世帯ではいまだ自家ぶろを有していない状況にあります。このような世帯にとっては、公衆浴場は健康で文化的な生活を営む上で欠くことができないものであり、とりわけ公衆浴場の施設数が減少し続けている現状において、低廉な料金でこうした施設を利用できる機会を確保していくためには、その上限価格を規制する方法が最も効果的であること等にかんがみれば、当面、公衆浴場に対する物価統制の継続は必要ではないかと考えているところでございます。
○辻泰弘君 先ほども話が出ておりました入浴施設におけるレジオネラ症の防止対策についてお聞きしておきたいと思います。
 平成十四年に幾つか、宮崎等で事故があって、それに対する対応ということがあったわけですけれども、どのような対応を講じてこられたのか、そして今後どうされるのか、端的に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) レジオネラ症発生防止対策につきましては、平成十二年に浴場や旅館に対しますパンフレットを配布しまして、平成十三年には循環式浴槽におきますレジオネラ症防止マニュアルの公表等を行ったところでございます。しかしながら、平成十四年七月の宮崎県日向市の大型公衆浴場を感染源とします大規模なレジオネラ症の集団発生など感染事故が絶えないことから、まず、全国緊急一斉点検の実施、二番目としまして、保健所職員等を対象とします全国レジオネラ対策会議の開催、三番目、レジオネラ症の発生防止対策を浴場業や旅館業の条例等に盛り込むための指針の策定、四番目としまして、浴場や旅館以外の施設につきましても横断的に対応を可能とするために、レジオネラ症を予防するために必要な技術上の指針の策定等の対策を行っているところでございます。
 今後とも、レジオネラ症に対します研究や知見の収集に努めまして、定期的に全国レジオネラ対策会議を開催するなどしまして各自治体への支援に努めるとともに、施設改善に必要な資金に対する国民生活金融公庫での貸付け等によりまして各営業者を支援してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 今の御説明にもあったわけですけれども、平成十五年、昨年の七月二十五日にレジオネラの発生防止のための指針というのを出しておられるわけですけれども、この指針を踏まえて今日までどういうことをされてきたかということ、それから今後どうされるか、この点について絞って簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(田中慶司君) 今申し上げた中に含まれていると思いますけれども、保健所等職員に対します研修、あるいは旅館業あるいは浴場業に対します御指導、それから、それから……
○辻泰弘君 平成十六年一月に全国厚生労働関係部局長会議が行われて、そこで周知徹底を要請されたとか、二月に全国健康関係主管課長会議において周知徹底を要請されたとか、また、今年の六月に会議を持たれてまた周知徹底を図ると、こういうことを私聞いておるものですから、そのことの御答弁をいただくというふうに思っていたんですけれども、ちょっと残念に思いますけれども、まあしっかりと取り組んでいただきたいと、このように申し上げておきたいと思うわけでございます。
 時間も限られてまいりました。それで一つ、この間、この質問に取り掛かっているときに新聞記事を見まして、この点について聞いておきたいと思ったんでございます。
 実はそれは、今ペットブームというか、そういう状況があるわけですけれども、このペットも温泉に入れるというのが現状にあるようでございまして、人間の料金よりも高くて、小型犬で二千六百円ぐらいするようなそういう温泉ができているようでございますが、このペット専用の温泉についての現行法上の位置付けと規制の有無について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 最近、ペット用の温泉が利用されておりますけれども、これはペット専用に設けました施設を利用しているものと聞いておりまして、一般の公衆を入浴させるための公衆浴場について規定します公衆浴場法の規制を受けるものではありません。
 厚生労働省としましては、人間とペットが一緒に使用する場合のように公衆衛生上の必要が生じなければ、ペット専用の温泉利用を規制する必要はないというふうに考えているところでございます。
○辻泰弘君 これで質問区切らせていただきたいと思うんですが、最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、これまた今後の公衆浴場業界に対しての御期待されること何かと、このことについて御見解をお示しいただきたいと思います。
 以上をもって終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) おふろの方も、全体では、全国平均では、おうちにおふろのない御家庭が五%、東京では一〇%ということをお聞きしたんですが、まだ必要な御家庭がたくさんございますし、そして、これからだんだんと高齢化してまいりまして生活習慣病の人たちというのも増えてくるわけであります。
   〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕
 おふろということが非常に健康的にも大変いいということでございますので、そうした取組もこれから必要でございますし、しかし、おふろに入ります入り方というものも、やはりどこかで少し指導をしないといけないんではないかというふうに思っています。余り熱いおふろに入るというのも、これも良くないこともございますし、人によりましては何度も何度も入る人がございますし、そうしたことございますので、少しその辺のところを、おふろ屋さんがそういう知識を持っていただいて、そして、何か時々人を集めてそういうお話をしていただくのか、他の人がいいのかよく分かりませんけれども、利用される皆さん方に対してプラスになるようにどうするかということも少しその中に取り入れていけば、この公衆浴場の意義というものは更に広がってくるんではないかというふうに思っている次第でございます。
 私の学生時代、私もよく利用させていただきましたけれども、公衆浴場のおふろというのは熱くてどうもなかなか入れなかった記憶がございますが、そんなに熱いのがいいのかどうかというようなこともあろうかというふうに思っております。
○辻泰弘君 以上で終わります。
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。
 今回のこの改正案については、私ども日本共産党は賛成でございます。しかしながら、今回の法改正だけでは解決にならない問題が、深刻な現状が、この浴場にしてもクリーニングにしてもあるなというふうに思っているところなんですが、法案作るに当たりましていろいろ調査もされたんじゃないかというふうに思いますけれども、その辺はどのように認識をされているか、提案者にお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) 公衆浴場、いわゆる銭湯でございますけれども、個人住宅におきまして自家ぶろの普及に伴いまして利用者が減少しておるということは存じております。そしてまた、そういう中から転廃業が進んでおります。約二十年前には一万五千軒あった銭湯は、平成四年には一万、それから平成十四年には二十年前の半分の七千五百施設に減少をいたしております。そしてまた、生活衛生関係営業経営実態調査によれば、公衆衛生の将来について、六六・四%の経営者が、利用者が減っているので悲観的と見ておりまして、大変厳しい状況にあるものという具合に認識をいたしております。
○井上美代君 今、深刻な事態が出されましたけれども、私もこの質問をするに当たりましていろいろ聞き取りをしたり調査をしたりいたしました。そういう中で、やはりこの銭湯というのが今地域住民にとってはなくてはならないものになっていると。実際には、自分のうちにおふろがあるという人たち、結構多いんですけれども、おふろのない人たちがいらっしゃるんですね。この方たちにとっては、やはり銭湯というのは非常に重要な施設であるということを感じました。そして、やはり毎年その銭湯が減っているということ、これは非常にやはり深刻であるというふうに思います。
 今、提案者の方から御答弁がありましたけれども、厚生労働省の厚生行政業務報告を私も読ませていただきましたけれども、非常にやっぱりこの施設が減ってきているということなんですね。
 それで、私は厚生労働省にお聞きしたいのですが、おふろのない住民に不可欠な銭湯がなぜこのように減っているとお考えになっているのだろうかということについて、御答弁をお願いします。
○政府参考人(田中慶司君) お答え申し上げます。
 いわゆる銭湯の減少でございますけれども、まずは、自家ぶろのある個人住宅の割合が、昭和四十三年には六六%ございましたけれども、これが平成十年には九五%ということになりまして、利用者が減少したということが一つの大きな理由ではないかと思います。また、六十歳代の経営者が四二%と高齢化が進んでいるとともに、五十歳以上の経営者の四割しか後継者がいないというような状況もございます。さらに、スーパー銭湯と言われます、料金は高いけれども設備が大規模な入浴施設、こういうのがたくさんできまして、これとの競争が激化していると。こんなようなことが理由になりまして転廃業が進んだのではないかというふうに考えているところでございます。
○井上美代君 やはり深刻な事態にあるということを今御答弁くださいましたけれども、私は、厚生労働省の生活衛生関係営業実態調査報告という、これをまたかなり細かく見せていただきまして、銭湯というのがやはり三〇%のところが赤字になっているということを知りました。
 その上で私はお尋ねをしたいわけなんですけれども、消費税の免税点が三千万円から一千万円に引き下げられました。この銭湯の経営にとって本当に深刻な問題であるというふうに思うわけなんです。それで、やはり厚生労働省の調査が言って、ここで詳しく言われているんですけれども、従業員が二人以上のところでやはり銭湯が赤字というのがあるんですね。その赤字のところを見ますと、例えば一千三百万円の売上げで赤字が百七十万円、このような銭湯の経営者からも五%の消費税をいただくというふうになると、これは本当に銭湯の経営というのがだれが見ても成り立たないのではないかというふうに考えるわけなんです。
 このような厳しい営業の状態にある銭湯からも、消費税免税は一千万円ということで、厚生省はこれを私はやめるべきだというふうに思うんですけれども、もしやめられないとしても、銭湯の経営が安定するための財政的なやはり援助なり抜本的な何か対策を打たなければいけないんじゃないだろうかというふうに感じております。これについて参考人の御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(田中慶司君) 消費税は、御承知のとおり、商品、サービスに課税されるものでございまして、公衆浴場業のサービスもその対象になっているところでございます。
 今回、事業者免税点制度の適用上限引下げは、益税批判等の消費税の不透明感等を解消するために、やはり中小企業一般の税制改正としまして、平成十五年の税法審議を経て改正がなされたものと承知しております。なお、消費税の負担を料金に転嫁できずに公衆浴場が負担することがないように、平成十五年九月の通知によりまして、都道府県の公衆浴場料金への反映について検討するように依頼したところでございます。
 あわせて、こうした料金の転嫁によりまして利用者の公衆浴場離れが進むことがないように、今回の法改正を踏まえました入浴方法の指導マニュアルを作成し、健康増進のための機能を強化するなどの取組を進めまして、業界団体ともよく相談しながら、公衆浴場を消費者にとってより魅力的な施設にするように知恵を絞ってまいりたいと思っております。
○井上美代君 私は、続きまして、六日の日に政府が無年金障害者の判決に対して東京の高裁に控訴をされましたけれども、これに強く抗議をしたいというふうに思います。憲法十四条違反、それから立法不作為というこの判決は、もう当然だったのではないでしょうか。この問題解決についても、福祉的措置では問題が後に残るのではないかというふうに私ども思っております。そして、超党派議連でも求めておりましたように、やはり年金対応で全面的な解決のために努力をしていただきたいと思っております。
 続いて、三月の三十一日には原爆症認定却下の取消しに対する東京地裁の判決が出ました。この判決は、放射線起因性判断には統計的知見だけではなく被曝や生活状況などを総合的に考慮する必要性を強調しております。そして、放射線の人体への影響が解明されているとは言えない現状では、被曝による免疫能力の低下がC型肝炎を発症させ、そして促進させたと推測することは否定できないと、このように言っております。
 原告、東さんは、十六歳のときに長崎で被爆をされておりまして、現在七十五歳の高齢となり、病状も大変悪化をしており、これ以上裁判には耐えられる状態にはないわけなんです。それでも、本人はどうしても、何しろ十四日前に大臣にどうしてもお目に掛かりたいと、こういうふうに希望をしておられます。私は、大臣がもう是非本人と会ってくださることをまず強くお願いをしたいと思います。控訴をされれば生きているうちに解決を見ることはできないように思われるんです。どうか控訴をせずに確定していただきたい、それが人道的な見地からも当然ではないだろうかと思っております。
 まず、大臣の答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この方は、ヒガシさんとお読みするんでしょうか、アズマさんと、ヒガシさんでしょうか。
 この方は、もう既に肺がんによりまして、そして原爆症の認定をお受けになっている方でございます。さらに、この方がC型肝炎、C型肝炎ですね、C型肝炎を併発されているということで、C型肝炎もこの原爆症としての認定に当たるかどうかということが今中心になっているというふうに思います。
 C型肝炎にこの方がいつごろ罹患をされたものなのか、そして原爆の被爆によってその免疫の低下するのが、それが長い経過の中でもそれが継続をするものなのかどうか、これはまさしく医学的所見によって私はもう九九%これは判断をすべき問題であるというふうに思っております。一番不明確なのは、この方がいつ一体C型肝炎に罹患をされたのかということが不明確でございまして、そうしたことを十分に勘案をしながら考えなければいけないというふうに思っております。
 したがいまして、今専門家の皆さん方にいろいろと御意見を今お聞きをしている最中でございまして、間もなく結論を得たいというふうに思っております。
 お会いをしろというお話でございますが、お会いをしてお話を聞いてそれで判断をするということではなくて、この問題はもう純粋な医学的なその状況によってこれは判断をすることでございますので、お会いをさせていただいて、私がその状況等をお聞かせをいただいてどうこうするということではないというふうに思っている次第でございます。
○井上美代君 私は、やはり直接お目に掛かってほしいと思うんです。
 いろいろよく大臣はお分かりになっている方ですけれども、会ってみればまた違ったものが感じられるというふうに思いますし、私は、やはり次、控訴がされたりしたら、これは本当に命がなくなったりしたときのことを思いますと、これは大変ですので、私は是非お会いしていただきたいということを切に大臣にお願いいたしまして、次の質問に移りたいというふうに思います。
 次の質問ですけれども、私は、今マスメディアでもいろいろと問題になっております選択エージェンシーの問題なんです。
 これにつきましては、新聞等ではいろいろ国民健康保険中央会からの問題としてかなり明らかになってきているように思いますけれども、保険庁からも、私が厚生労働省からいただきました資料では、このエージェンシーが受注しているのは国民健康保険の中央会だけではないということですね。保険庁からも、分かりやすい国民年金のQアンドAといった副読本の作成を平成十一年から三年間にわたって受注をしております。
 そこでお聞きしますけれども、社会保険庁の職員というのは選択エージェンシーから監修料などの報酬を受け取っているのだろうかということなんです。受け取ったことがあるのかどうかということ、ここのところを答弁願いたいというふうに思います。
○政府参考人(薄井康紀君) 今お話しございましたように、社会保険庁におきまして、平成十年度から十五年度までの間に、株式会社選択エージェンシーとの間におきましてどのような契約を締結しておるかというのをまず調査をいたしました。
 平成十一年度、十二年度、十三年度と、こういう、失礼しました、平成十年度、十一年度、十二年度ですね、平成十年度から平成十二年度までの各年度におきまして、同社の発行いたしました図書、「わかりやすい国民年金Q&A」というふうな図書を購入をいたしております。それから、平成十三年度及び平成十四年度におきましてリーフレット等の作成に係る契約を締結をしているということが確認ができたところでございます。
 これらの契約に関しまして、社会保険庁の職員が監修料あるいは原稿料と、こういったものを受け取っているかどうかということを調査をしているところでございますが、平成十年度から十二年度までにかけまして購入いたしました図書につきましては、年数が経過していることもございまして、引き続き調査中でございます。
 それから、平成十三年度及び平成十四年度におきますリーフレット等の作成について申し上げますが、この業者を選ぶ際に、複数社での企画競争、企画コンペというものを実施して契約をいたしておりまして、これらの契約に関しまして原稿料と、こういったものを受け取っていることはないということを確認をいたしているところでございます。
○委員長(国井正幸君) 時間が来ておりますので、手短に発言を願います。
○井上美代君 はい、一言で終わります。
 これ、やはりこれを受け取っているということが出ましたけれども、やはりこれは国民健康保険中央会のケースと同じであるというふうに思うんです。厚生労働省のお手盛りということになるわけなんです。国民の批判はやはり免れないというふうに思います。この問題については、引き続き究明していきたいと私は思っております。
 これで質問を終わります。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。
 まず初めに、公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律案についてお聞きをいたします。
 第四条に、新設で「活用についての配慮」という条文が入っております。具体的にはどういう中身を考えていらっしゃるのでしょうか、改めてお聞きをいたします。
○政府参考人(田中慶司君) 十六年度予算におきまして健康入浴推進事業というのを創設しまして、入浴に関する様々な情報を普及するための健康入浴相談マニュアルを作成するとともに、各地方公共団体に対しまして公衆浴場に保健師を派遣することを指導する等によりまして、これらの事業を支援していきたいというふうに考えているところでございます。
○福島瑞穂君 公衆浴場に関しては、本日の委員会でも出ましたが、数がどんどん減っていて後継者が少なくなる中、是非この「配慮」という条文を生かした施策をこれからもよろしくお願いいたします。
 次に、私も原爆症認定却下処分取消し訴訟の件についてお聞きをいたします。
 長崎の被爆者、東数男さんが、数に男と書きますが、処分の取消しを求めた、認定を認めなかったものの処分の取消しを求めた裁判で、三月三十一日に東京地裁で原告勝訴の判決がありました。
 これまでの原爆症認定実務に対して激しい司法判断が下されたということを厳粛に受け止めるべきだというふうに思います。
 判決文の最後に、「原告の肝機能障害については、原爆症認定の要件を具備するものであることが認められるから、本件処分は取り消されるべきである。」というふうにあります。
 ところで、私自身も行政訴訟、行政裁判をやってきたことはありますが、実は勝訴率が全般的に非常に低いと、こういうことで、はっきりと激しい判断が出て取消しが、原告勝訴の判決が出たわけですから、是非これを重く受け止めたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 重くは受け止めております。
 それで、先ほども井上議員にお答えを申し上げましたとおり、この方は肺がんでもございまして、そして既に原爆症の認定がされておりますし、月額十四万円の医療特別手当が支給されているという方でございます。この方は、肺がんで認定は受けているけれども、C型肝炎でもこれはやはり受けることができるのではないかというお訴えだというふうに思います。
 先ほど申しましたように、C型肝炎とこの原爆被爆というものとの関係におきましては、確かに現在はっきりそれが、結論が出ていないことも事実でございます。結論が出ていないから、この判決におきましてはそれを救ってはどうだという御意見だろうというふうに思いますけれども、しかし、ここは、この東さんという方がいつ一体このC型肝炎に罹患をされたのか、今までに輸血等、そうした治療をお受けになったことがあるのかどうかといったような明確なこともよく分かっていないようでございまして、そうしたことも十分に勘案をしてこれは結論を出す以外にない。C型肝炎と被爆というものについて、それぞれの知見、いろいろの研究をしておみえになる、もろにそれにぴったりした研究をしておみえになる人はなかなかないようでございますけれども、しかし、いろいろの研究をなさっている皆さん方の御意見を今聞いているところでございまして、早急に結論を出したいと、こういうふうに思っております。
○福島瑞穂君 しかし、判決要旨は、原告が爆心地から至近の地点において多大な原爆放射線に被曝したことが慢性肝炎を発症又は進行させるに至った原因となっているものと認めるのが相当であると、総合的に勘案してそうであるということをはっきり裁判所は認定をしております。
 なぜこういう質問をさせていただくかといいますと、御本人がやはり高齢であること、そして、裁判所において実ははっきり責任を認めることが、実は、なかなか行政事件、さっきも申し上げましたが、勝訴率が低い中で、ここまではっきり総合的に判断すればということで認定をしております。是非、大臣、これは本人が高齢だということなどを是非踏まえて十分検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 専門家の御意見をお聞きをしながら十分に判断をしたいというふうに思っておりますが、現在お聞きをしているところによれば、因果関係を認めることはなかなか難しいという御意見の方が多いわけでございますけれども、今、鋭意また専門家の御意見を追加をしてお聞きをしているところでございます。
○福島瑞穂君 いや、一審で十分議論され、判決が出ているわけです。この点については、例えば控訴をされれば、御本人が高齢であるということもあり、判決が出ても救済が遅れるということもあるわけですから、是非これは被爆国日本がきちっと考えて向き合うべきテーマだと思いますので、是非控訴をされないよう強くお願いを申し上げます。
 無年金の点についても、是非今後きちっと議論をし、控訴になりましたけれども、判決以前に問題解決がなされるよう立法府としても努力していきたいと考えます。
 児童虐待防止法が成立を国会でしましたけれども、里親制度についてお聞きをいたします。
 里親制度の問題で、特別里親制度の実施をし、厚生労働省は努力をしていらっしゃいますが、現在どうなっておりますでしょうか。また、里親自身に対するケアも必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) 里親についてのお尋ねでございますが、虐待を受けた子供などを家庭的な環境で養育をするということは大変重要なことだと考えておりますので、いろいろ従来から里親制度の普及に努めておるところでございますが、趨勢としては、昭和三十年代以降、里親の数は減少傾向にあるということでございました。
 平成十四年度からこういった里親に対する少し、親族里親でありますとか、あるいは虐待を専門に行う専門里親でありますとか、そういった制度を充実をする、あるいは里親が一時休息をするときに子供を預かるようなレスパイトケアといいますか、そういったことを導入して、今、里親の普及に努めておるところでございまして、十二年度を底にして少し反転、里親が今増えておるところでございます。
 こういった施策を今後とも充実をして、里親の普及に努めてまいりたいというふうに思っております。
○福島瑞穂君 是非、里親制度の充実をお願いいたします。
 また、NGOの中で、DV防止法のシェルター作りではありませんが、子供シェルターを作ろうという動きなどが今出てきています。子供たちが駆け込めるシェルター作りなどを是非厚生労働省は視野に置いて応援していただきたいと思いますが、どういうお考えでしょうか。
○委員長(国井正幸君) 時間が迫っていますから、簡潔に答えてください。
○政府参考人(伍藤忠春君) 子供シェルターというのは、これは東京都内でこういった動きがあるということは承知をしております。昨日成立をいたしました児童虐待防止法でもこういう民間団体との連携といったことがうたわれておりますので、こういった観点に、子供にとって何が必要かということを考えながら、こういった団体ともいろいろ連携をし、支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○福島瑞穂君 無年金の障害者の問題に関して、是非当事者と大臣、副大臣会っていただきたいと思いましたが、日程の都合でできませんでした。先ほどの原爆症認定取消し裁判につきましては、是非ハンセン氏病のときのように御本人、原告たちと会って、是非本当の事実を行政として向き合ってほしいということを強く私からの要望を申し上げ、私の質問を終わります。
 よろしくお願いします。
○西川きよし君 よろしくお願いいたします。
 私の方からは、公衆浴場関係につきましてお伺いをいたします。
 今から十三、四年前になると思うんですけれども、当時、川崎市で銭湯を利用いたしましてデイサービスセンターにするという試みが大変全国的に注目を集めました。そういう記憶がございます。当時はまだ厚生省でございまして、ただいまは厚生労働省でございますが、当時、積極的に厚生省もバックアップをしていこうと、そんな盛り上がりがございました。
 その後、介護保険も始まりました。いろいろな地域での取組が行われたわけですけれども、これまでの銭湯を活用した福祉事業の経緯と現状につきまして、まず厚生労働省からお伺いいたします。
○政府参考人(田中慶司君) 委員御質問のいわゆる銭湯を利用しましたデイセントー事業の推進、これは非常に重要なことと考えておりまして、平成六年三月には、老人等の健康増進、疾病予防等を図るため、福祉入浴援助事業を行う公衆浴場の設備に関する基準、これを策定しまして、その基準を活用しました入浴援助事業の積極支援につきまして各都道府県に通知を行いました。
 また、デイセントー事業の普及を図るため、平成十年には福祉入浴事業を行っていると認められる公衆浴場につきまして固定資産税に係ります税制措置を講じたところでございます。さらに、国民生活金融公庫におきましては福祉増進関連事業のための低利融資を行っているところでございます。
 なお、議員御指摘の川崎市におきますいわゆるデイセントー事業は、要援護高齢者に対します介護予防の観点から、地域の住民グループが行政と連携しつつ、銭湯の場を活用しまして、健康チェック、IADL訓練、転倒予防ケア、給食サービス等を行っているものでございまして、平成十五年度には国庫補助を行ったところでございます。
 このような諸施策の効果もありまして、デイセントー事業は平成十五年度におきまして四十七市町村、二百三十二施設で実施されているところでございまして、今後とも当該事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今回の改正では国と地方公共団体に努力規定が盛り込まれているわけですけれども、その背景はどういったものであるか、また、その規定を盛り込むことで国や地方に具体的にはどういったことを期待されるか、これは提案者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(衛藤晟一君) ちょっと話がそれるかもしれませんけれども、最近、実はいろんな本が出ていまして、体を温めれば病気は良くなるとか、あるいは免疫学の最近の中では、体を温めると血流が良くなって免疫が非常に良くなっていくと、あるいは笑いは免疫力をアップするとか、そういう中で、私はやっぱり、公衆浴場について大変大きな使命があるというふうに、役割があるというふうに思っております。
 そういう中で、公衆浴場は、自家ぶろのない人々への入浴機会の確保ということに加えまして、これまでも、住民の健康の増進、交流の促進、その他住民福祉に係る事業を実施してきているところでもございます。
 昨年五月に健康増進法が施行されまして、その第七条、基本的方針におきまして、国及び地方公共団体は公衆浴場等と連携を図り健康増進の取組を推進する必要があるという具合にされております。このため、この改正の第一条によりまして、公衆浴場が住民の健康の増進等に関し重要な役割を担っているということを明確にするとともに、第四条で、国及び地方公共団体に対する努力規定を設けまして、国及び地方公共団体が公衆浴場の特性を生かして健康増進等地域住民の福祉の向上を図ることができるようにしようとするものであります。
 今後、国及び地方公共団体には、公衆浴場において地域住民の交流の促進や健康増進活動が行われるに当たりまして、技術面の指導や様々な側面的な援助がなされるということを期待をいたしております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
 今御答弁をいただきまして、国はこの施策をどういうふうにお考えでしょうか、一言いただきたいと思います。
○政府参考人(田中慶司君) 公衆浴場を取り巻く環境の変化を踏まえつつ、公衆浴場を通じた地域住民の交流の促進、それから健康増進活動の動きを支援するために、先ほどもちょっと触れましたけれども、十六年度予算で健康推進事業費というのを計上しておりまして、入浴方法の指導マニュアルの作成などを行おうとしているところでございます。
 今回の法律改正で、公衆浴場につきまして健康増進の場としての位置付けが明確された場合におきまして、地方公共団体に対しましてその趣旨を啓発していくとともに、公衆浴場に専門家を派遣、保健師等を派遣する等の支援を行うといった適切な配慮が図られるように指導に努めてまいりたいと考えております。
○西川きよし君 日本人の生活習慣の中で入浴というのは本当に欠かせないものでございますが、また、その移動が難しい寝たきりの高齢者、この方々にとっても大変、入浴がままならない方がたくさん現在でもいらっしゃいます。
 私どもも、子供のころはよく、あれは四時からぐらいでしたかね、おやじとよく一番ぶろに入りに行くのが楽しみでございました、お休みの日なんかは。現在は、大きなおふろ、健康ランドとか、そういうところがたくさんできまして地域の中の銭湯というのが大変お困りだと。いろんなアイデアを出してやっていらっしゃるということもお伺いもいたしておりますし、例えば富山県なんかは在宅介護の予防センター等が介護の予防教室を提供していらっしゃるという、こういうことは本当に大変大切なことだと思います。
 年を取りますと、本当に入浴もままならない。そして、入浴に際しまして介助が必要なお年寄りは現在七十万人とも八十万人とも言われておるわけですから、当然、介護をする家族の負担も大変なものがありますし、また一方では、例えば訪問入浴サービスなどは事故の危険性が高いわけですし、あるいは運営面でも大変なことがたくさんございますし、重度の要介護者が多いということから継続的な利用が少ないという、サービス提供者側からも非常に難しい分野があると思うわけですけれども。
 そういった意味では、このような銭湯の活用が、今も申し上げましたが、お元気なお年寄りあるいは軽い要介護度のお年寄りの入浴の機会の確保につながることが大変有意義であるというふうに思います。富山県のようなこういったことを広めていきたいなというふうにも思います。そしてまた、重度のお年寄りにとってはやはり訪問による入浴サービスは欠かせないサービスでありますし、その振興にもお取組をいただきたいというふうに僕自身思います。
 時間が残り少なくなりましたので、最後に坂口大臣に、高齢者の入浴の機会ですね、こういった高齢者の入浴の機会の確保といいますか、そういった観点から大臣からも一言いただけたら有り難いと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 今お話ございましたように、軽い、まだ介護等そんなに必要でない皆さん方と、それから必要な皆さん方との違いはあるんだろうというふうに思いますが、介護の必要でない、またそういう状況になっていない皆さん方におきましては、できるだけこのデイセントー等を利用をしていただくということは大変いいことだというふうに思います。
 ただ、その入り方について、ドイツのクア療法を専門にやっている皆さん、専門のお医者さんが日本に参りまして、日本の人のふろの入り方を見ているとこれは必ずしも感心しない、かえって疲労を増幅させているというふうに言った人がおりまして、おふろに入り方というのもなかなかやはりいろいろ考えなければいけないんだろう、その人の持っております体質や体の状況等によっても違うんだろうというふうに思いますし、そうしたことも十分指導しながらこれをやっていく必要があるのではないかというふうに思っている次第でございます。
 訪問入浴サービスにつきましても、これは御家庭でなかなかおふろに入れない皆さん方に対するサービスとしては大変大事なサービスでございますので、今後もこれが継続的に行われていくように努力をしなければいけないと決意しているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(国井正幸君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
○委員長(国井正幸君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、浅尾慶一郎君、風間昶君及び金田勝年君が委員を辞任され、その補欠として平田健二君、山本香苗君及び小林温君がそれぞれ選任されました。
    ─────────────
○委員長(国井正幸君) これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより両案の採決に入ります。
 まず、クリーニング業法の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(国井正幸君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(国井正幸君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(国井正幸君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十八分散会