第162回国会 総務委員会 第14号
平成十七年五月十二日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     長谷川憲正君     坂本由紀子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         木村  仁君
    理 事
                世耕 弘成君
                森元 恒雄君
                山崎  力君
                伊藤 基隆君
                山根 隆治君
    委 員
                荒井 広幸君
                景山俊太郎君
                坂本由紀子君
                椎名 一保君
                二之湯 智君
                山内 俊夫君
                吉村剛太郎君
                今泉  昭君
                櫻井  充君
                高橋 千秋君
                津田弥太郎君
                内藤 正光君
                藤本 祐司君
                水岡 俊一君
                弘友 和夫君
                山本  保君
                吉川 春子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       総務副大臣    山本 公一君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  山本  保君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      中村 吉夫君
       警察庁生活安全
       局長       伊藤 哲朗君
       総務省総合通信
       基盤局長     有冨寛一郎君
       消防庁次長    東尾  正君
       経済産業大臣官
       房審議官     岩田 悟志君
       経済産業省商務
       情報政策局消費
       経済部長     半田  力君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
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○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官中村吉夫君、警察庁生活安全局長伊藤哲朗君、総務省総合通信基盤局長有冨寛一郎君、消防庁次長東尾正君、経済産業大臣官房審議官岩田悟志君及び経済産業省商務情報政策局消費経済部長半田力君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(木村仁君) 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 この特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、これはいわゆる迷惑メール対策法でございますが、この法律は正に参議院の当総務委員会の委員長提案という形で、今から三年前、議員立法で立法された法律でございます。その法律の起草に携わった一人として、当時、携帯電話のインターネット利用で世界最先端を走る国として世界の標準になるような法律を作ろうと、そういう意気込みでこの法律の中身を詰めていったことをよく覚えているわけでございます。特に、プログラムを用いて作成した架空電子メールあての送信を禁止をするとか、あるいは電気通信事業者に対して情報提供とかあるいは技術開発の努力を義務付けたとか、そういった意味で非常に世界に誇り得る内容になっているんではないかと思いますが、その後、この我々の法律を世界はどのように受け止めてきたのか、総務省の方からお伺いをしたいと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、世耕先生からお話がありましたように、これは間違いなく平成十四年七月、世界に先駆けて迷惑メールの法律を施行したのはもう今おっしゃるとおりでありまして、その後、いわゆるCAN―SPAM法と言われておりますコントローリング・ザ・アサルト・オブ・ノンソリシティッド・ポルノグラフィー・アンド・マーケティング・アクトというのが二〇〇三年に、通称CAN―SPAM法というのが、これはアメリカが日本の法律をまねて作ったというのはもうこれはアメリカ側も認めておるとおりでありまして、平成十六年の一月からアメリカもこれを施行いたしております。
 内容はもう御存じのとおりなんですが、広告宣伝メールであるということをあらかじめ表示しなきゃならぬということを義務付けておりまして、例のオプトイン、オプトアウトで言えばオプトアウト方式ということで、拒否をすればという前提になっております。もう一点は、いわゆる自動的に作成をいたします架空のいわゆるアドレス、メールアドレスというものの送信を禁止ということがその主な内容になっておりますんですが、私ども、先行して作りました電子メール法の内容がかなり盛り込まれているんで、日本としては珍しい法律であると。私どもの知っている範囲ではかなり、日本の、この種の新しい技術のところに日本の方が先行して作った法律をこの分野ではかなり進んでいるというアメリカが後追いして作ったという例は余り他に例がないと存じますんで、こういった法律、例は珍しいと思っておりますが、米国と日本の違いは、米国の場合は日本の法律に加えていわゆる直接刑事罰というものをこれに科したというところが日本の法律とかなり違っておったというところでありまして、少なくとも日本の施行されて今おります法律に比べては厳しい内容になっている。
 私ども、今回改正をいたそうと思っておりますのは、同じく、この特定電子メール法という新しい法律につきましても、直接の、いわゆる直罰規定というものを盛り込みたいというように考えておるという次第であります。
○世耕弘成君 この法律成立した直後に私もアメリカの上院議員から問い合わせをいただきまして、当時この法律を英訳をして送ったことがあります。正に、その上院議員が中心となってアメリカで議員立法をされたわけでございまして、私も、このゴールデンウイーク中、大臣と同じくワシントンへ行っておりまして、その上院議員本人はちょっと休会中でお会いできなかったんですが、立法スタッフに会いましたところ、やはり日本のこの迷惑メール対策法が非常に参考になったし、構成、枠組みともまねをさせてもらったと、非常に感謝をしていただいたわけでございまして、大臣おっしゃっていただいたとおり、日本が先に法律を作ってアメリカがまねをするというのは、これはこの分野だけでなくとも非常に珍しいケースであったのではないかな、そのことを、これがこの委員会の委員長提案でできた法律であるということを我々は誇りにしていきたいなというふうに思っているわけでございます。
 さて、最近、こういった電子メール対策、当然欧米でも法律で取り組むようになってきているわけですけれども、法律以外に、幾ら法律でやってもなかなか、私も、例えば未承諾広告というようなのを規定したり送信情報を明らかにしなきゃいけないというようなことをいろいろルールをしても、なかなかこのメールの世界、法律を必ずしも守る人はいない、あるいは法律の網の目をかいくぐってやられる、あるいは一つ一つの行為は非常に小さな単なる電子メールの送信という行為ですから、それを一つ一つ全部捜査の網に掛けて追い掛けていくということも難しいという中で、いろいろ最近は技術的に対応する、例えばフィルタリングのソフトというようなものも出ておりますし、あるいはそういった電子メールをいったんブロックするようなサービスというのも今出ているわけでございますが、そういう技術的な取組について総務省としては今後どのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたとおり、いわゆる法律だけでとても対応できるものではありません。私どももそう考えております。
 いわゆる対策として、今いろいろ解決するために、技術的な進歩というのは確かにこれは大きいところでありまして、やっぱり送信者、だれが送ったかという送信者の認証技術というものは、これは今フィルタリングと言われましたけれども、そういった技術というものは、迷惑メールの受信を回避するためのいわゆるフィルタリング等々のこれ技術的対策がこれはまず一番大きな問題だと思っておりますし、加えて最近は、これは海外からのものがかなり増えてきておると思っておりますんで、そういった意味では国際的な連携というのも極めて大事。そして、やっぱり電気通信事業者自体の取組というものもないと、何となくたらたら取ればいいやという話でやられるとこれはなかなか難しいところだと思いますんで、そういった協力もいただかにゃいかぬところだと思っておりますんで、今回のこの対応策につきましても、この種の技術とかいうものに対する支援、又は業者に対するいろんな意味の支援ということも必要だと思っておりますんで、今開いております研究会、迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会というのを開催して、この夏ごろまでには総合的にこの迷惑メールの対策を取りまとめるということで今進めておりますけれども、電子通信事業者、それから関係省庁等々との連携というものを密にしてこれ多面的にやっていかぬと、法律だけで縛れるものではないという御指摘はそのとおりだと私どもも認識をいたしております。
○世耕弘成君 そもそも今回改正をするということになっているわけですが、前の法律が一体どの程度効果があったのか。その効果が恐らく切れてきた、あるいはもう少し追加的な施策を取った方がいいから今回の改正ということになっているわけですけれども、この法律の効果についてちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○副大臣(山本公一君) 先生先ほどからおっしゃりますとおり、平成十四年に先生を中心に世界に先駆けてこの法律を作っていただいて、そして今回改正ということになったわけでございますけれども、しかしながら現在の特定電子メール法も相当の効果を上げてきております。迷惑メールの送信が法律で規制されるべき行為であるということが明確になったこと、そしてまた違反した送信者に対する総務省からの警告メールの送信や行政処分が実施をされたこと、そして違法行為を明確にしたことによりまして携帯電話事業者等による利用停止等の自主規制が促進されたこと、そして消費生活センターへのパンフレットの配布等、法令の周知に努めたところでもございます。
 しかし、この効果の一番の顕著な例としましては、平成十三年四月から六月まででメールに関する苦情等が約二十九万件あったのが、平成十四年七月から九月には約五万八千件と減少いたしております。この数字を見ても相当の効果があったものと認識をいたしております。
 しかしながら、さっき大臣もおっしゃいましたように、だんだんメールのやり方も悪質化、巧妙化をしてまいりまして、時とともに対応をしなければいけないことが生じてまいってきております。したがいまして、今回の改正ということに相なったと私どもは思っております。
○水岡俊一君 民主党・新緑風会の水岡俊一でございます。
 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に関する質問に立たせていただくわけでありますが、緊急災害時に大変大切である災害医療ネットワーク等が迷惑メール等の攻撃によりダウンをしていたとすると非常に重大な問題となるわけであります。そういった意味も含め、また総務委員会でございますので、若干の時間をお許しをいただいて、JR福知山線事故に関してまず最初に質問をさせていただきたいと思います。
 去る四月二十五日に起きましたJR福知山線列車事故におきましては、百七名の命が犠牲になり、四百六十名の方が負傷されたわけであります。まずもって、御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げ、負傷された方々の一日も早い回復をお祈り申し上げるところでございます。
 事故当日、私は午後四時過ぎに現場へ駆け付けましたが、余りの悲惨な状況に声が出ず、ただ茫然と立ちすくんでしまいました。あの原形をとどめないまでに破壊された車両の中から多くの方々が救助をされたということを聞くにつけ、消防の救急隊を始め警察、自衛隊、そして現場近くの多くの住民や仕事を止めて救出に当たっていただいた民間の方々の御協力に心から感謝を申し上げる次第であります。
 その救助の様子を聞かせていただきますと、事故直後から、尼崎市消防局を中心に近隣の消防局による救急隊の迅速な対応により、多くの方々が救助をされたということであります。尼崎市を含む阪神地域の消防局において結ばれていた阪神間消防応援協定により、極めて迅速、無駄のない連携が行われたと聞いておるところでございますが、どのような内容の協定の下に各消防局が救助に当たったのか、消防庁にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(東尾正君) ただいま御指摘の阪神間消防応援協定でございますけれども、今回の発動は、発災直後の九時四十六分、西宮市、芦屋市などの消防本部に対し直ちに消防応援要請を求めました。
 この協定書は、尼崎市、西宮市など阪神間の七市一町村の地域において、災害が発生し又は発生するおそれがある場合に相互に協力するために締結しているものでございまして、こちらの、今回は第一条の特別応援を発動したと、このように聞いております。
○水岡俊一君 阪神地域におけるそういった協定によって無駄のない連携を行っていただいたと、こういうことでありますが、この阪神地域を越えた広い範囲において多くの緊急消防援助隊が駆け付けたということも聞いております。その出動の経過、そして現地ではどのような指揮体制の下に活動をいただいたのか、その点についてお伺いをします。
○政府参考人(東尾正君) 直ちに阪神間応援協定に基づいて出動いたしましたが、その後、要救助者が多数存在する大事故であるということがすぐ分かりましたので、次に、兵庫県内の消防本部に対し、これは兵庫県内の、ただいま申し上げました七市一町村以外の地域の消防本部、とりわけ神戸市、姫路市などの大消防本部も入っているわけでございますが、これに、九時五十分、要請をしております。しかしながら、その後の実情が明らかになるにつれ、これは大惨事であるということが分かりましたので、十時四十分、消防庁では県知事からの応援要請に基づきまして、大阪府、京都府、岡山県に対しまして県外からの緊急消防援助隊の出動要請を行いました。
 これらの消防部隊は混成、いわゆる混成部隊となったわけでございますけれども、どのように指揮をしたかという御質問でございますけれども、こちらにつきましては、尼崎市とこの当地エリアを所管します指揮支援隊である大阪市消防局との連携によりまして総合的な指揮体制を構築したと、こういうことでございます。
○水岡俊一君 私も現地でいろいろなことについて調査をいたしましたが、そういった中で、事故が起こった尼崎市、非常に大変な事故であるということから、当の尼崎消防局は指揮命令をつかさどるという状態にはないということで、すぐさまこの阪神消防応援協定によって近隣の市による応援指揮体制が取られたと、こういうふうに聞いておるところなんですね。
 これは紛れもなく阪神・淡路大震災、そういったものの経験が生きた成果だと私は思いますけれども、こういった広域的な範囲で協力体制を取っていくと、そして指揮命令系統も緊急の場合の体制がきちっと取れているというような状況は全国的に言えばどのような状況になっているのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(東尾正君) この相互応援協定でございますけれども、消防組織法の第二十一条に基づきまして、市町村は常に消防に関し必要に応じ相互に応援するよう努力義務を課しているところでございますが、ただいま先生御指摘のとおり、これは阪神・淡路大震災など大災害を契機として、最近ではこの相互応援協定は大変活発に締結されているところでございます。
 締結状況でございますけれども、平成十六年四月一日現在で調べたところによりますと、同一都道府県内、つまり、ただいま、今日御指摘の阪神協定のような感じの協定が二千四百三十六、また県を越えて、都道府県域をまたがって市町村間で行っている協定が六百三十八となっておりまして、現在合計で三千七十四でございます。
 これらの協定は、すべての都道府県において何らかの協定を持っている市町村があるということでございますが、消防庁といたしましては、今回の教訓を基に、更にこの協定の、これらまだ協定を結んでいない市町村等について、更にその協定の締結について促進していきたいと考えております。
○水岡俊一君 いかなる場合もそういった協力体制というのは、だれが言わなくても取っていただくことはもう、これはもう当然のことでありますが、今回のように指揮命令系統がきちっと直後に立ち上げられたというところは非常に大きな成果ではなかったかというふうに思いますので、そういった部分、全国においての拡充を是非ともお願いをしたいと思うところであります。
 一方、負傷者の搬送先というのを調べてみますと、実に多くの病院が挙がっております。四十六か所の病院に搬送されたと私は聞いておりますが、その搬送先ということにつきましては、兵庫県の防災局、そして兵庫県災害医療センター等を中心とした県レベルの連絡調整機能が大変生きたというふうに私は感じました。
 広域災害・救急医療情報システムというものがネットワーク上に組まれていて、そしてそれが通常モードから緊急的に緊急搬送モードに切り替えられて即座に搬送可能な病院先が判明するといったネットワーク情報があるというふうに私は聞いておるところでありますが、そういった自治体レベルにも及んでいる連絡調整機能、こういったものについてその実態はどのようなものであるか、その点についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(東尾正君) 今回の負傷者の搬送の問題でございますけれども、通常の場合ですと、事故発生の覚知後、直ちに単独の消防局が対応するということでございまして、今回も最初は尼崎消防局が近隣の医療機関の収容可能人数を調べまして搬送したところでございます。しかし、当初の想定をはるかに上回る負傷者がいるのではないかという状況になりましたので、ただいま御指摘のように、兵庫県が構築しております医療機関と消防を結ぶ広域災害・救急医療情報システム、これは県の方にコンピューター、ホストコンピューターがございまして、これが県庁、医療機関、災害拠点病院、さらに搬送機関、消防機関などを瞬時にインターネットなども使いながら結ぶシステムでございますけれども、その緊急モードに切り替わりまして、これを活用し、ただいまお話のございました多数の病院に適切にこれを配分するといいますか、いうような受入れ可能な医療機関の選定が行われたということでございます。
 また、これに加えまして、現場で医療従事者がトリアージ、つまり重傷者、軽傷者の区分をする行為でございますが、これらを的確に実施しましたので、システムの運用と併せましてどの病院にどのような患者を出せばいいかということがすぐ判定できたということで、総合的に見て迅速かつ円滑な救急活動が行われたと、このように考えております。
○水岡俊一君 阪神・淡路大震災を経験した私にとっても、負傷者が一度に一つの病院に集中をするといった悲惨な状態は本当に避けなければいけない、可能な限り避けなければいけないというふうに私は感じてきました。そういった意味では、この広域災害・救急医療情報システムというようなネットワークが今後も全国レベルで拡充をしていくことを強く望むところであります。各関係省庁のお力を是非ともお願いをしたいと、こう思っております。
 ところで、大規模の事故や災害、さらにはテロということがこれから考えられるわけですが、そういったものに対応するため、都道府県レベルでの危機対応システムというのが必要になってくると私は感じていました。総務大臣としては、こういった広域的な災害時相互応援協定のようなシステムの必要性をどのようにお感じになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、水岡先生の御質問があっておりますが、その前の今一連の東尾次長に対しての質問の中で出ましたが、これは組織として、いわゆる官の部分で大いに対応が阪神・淡路大震災に学んでいろいろやったことは事実だと思いますが、これは民間の学んだ方が大きかったんじゃないかと。
 例えば、日本スピンドルという会社はあの現場のすぐ近くにあった民間の会社ですけれども、この会社は直ちに工場の運転をストップ。いわゆる搬出等々の手は全部この会社からかしてもらった。栄運輸という小さな中小の運送業者ですけれども、これは平ボディーの車、トラックを二台直ちに貸してくれて、いわゆる救急車の絶対量が不足していますので、その平ボディーに乗っけて軽傷者はそれで運んだ。
 また、あそこら辺には大成中学校という中学校があると思いますが、ここは校庭を開放。いわゆるヘリコプターによる搬出等々に校庭をヘリコプターに開放して、そしてかつ、敷地内にいわゆる負傷者をそこに寝かしておく等々の、あれは全部校庭は開放しております。かつ、授業をやっておったわけですから。普通、これまた校長とか、まあ教員をやっておられたんでお分かりと思いますけれども、気の利かない校長だったら、規則で認めねえとか、また教育委員会がどうたらとか、きっと言ったと思うんですね。
 ところが、やっぱり阪神・淡路に学んだんだと私はそういう具合に好意的に解釈しているんですが、直ちにそれを開放して、いわゆる搬出にこれは物すごく効果が大きかったと私ども思っておりますんで、民間もかなり多く学んだ、直ちにそういう対応ができるようになったということは事実だと思いますので、こういったところは広く知らしめるのは、むしろこういったところも官に限らず大切なところではないかと、私どもはそう思っております。
 今御指摘のありましたいわゆる全国規模の広域防災体制というのを整備されたところですから、三つ基本的には分かれているんだと思いますが、いわゆる全国都道府県で一律にやるというものと、それから東北地区とか近畿地区とかいうようにブロックで分けた部分と、三つがいわゆる隣県で、兵庫と大阪とか、ブロックは違っていてもいわゆる隣県で結んだという部分がありますので、そういった意味では大きく分けて三つあるんだと思いますが、都道府県ではほとんどこれはでき上がっていると思っておりますけれども、加えて、これ、より細かなものにやっていくためには市町村レベルでやる必要があるのではないかという感じがいたしておりますので、私どもとしては、市町村レベルにおけます協定がなされますように今推進をしようといたしているところであります。
 こういって、協定さえ結べばというと、なかなかこれは机の上だけの話になりますので、いろんな形での実質やってみた訓練というようなものもこれは当然必要なんだと思っていますので、そういった意味での推進整備というものを更に図っていく必要があると考えております。
○水岡俊一君 大臣からお答えをいただいた中に民間のお話がありました。
 実は、日本スピンドルという会社にも私は知人がいまして、そしてそこの代表者、社長の方は阪神・淡路大震災のときに瓦れきの中から周りの人たちに助け出されたと、そういう経験がある。そのことが今回に、事故の対応に会社を挙げての救援をいただいたということで、本当に近くの市場の方々、本当にたくさんの方々が対応いただいたということで、改めて感謝を申し上げたいと私も思うところであります。
 そこで最後に、実際に事故現場に参りまして私自身感じたことは、非常にたくさんの消防救急隊、そして警察のレスキュー、それから自衛隊の方々、そして民間の周りの住人の方々、多くの方々が集結をして救助に当たっていただいておりましたが、今回の事故というのは非常に特異的な事故でありました。実際にガソリンが漏れているにおいを感じましたので、火花が飛び散るような救助作業ができないということで非常に長い時間が掛かった、その車両に入るには少ない人数しか行けなかった、こういったような特異的な事故の状況の中で一体だれが全体を指揮をするのかということが非常に難しい局面だったなというふうに私は感じました。
 この点について県とも若干お話をさせていただきましたが、実際にこれらの、消防、警察、自衛隊、病院、自治体、そういったことの連携を取るということが非常に大切だというふうにお感じになったということでありました。しかし、これをどのセクションのリーダーシップによって統括をしたり、あるいは協議をする、協議の場所を設定する、そういったことというのは非常に難しいけれども、これから非常に求められるところだというふうに私は考えています。
 先日、旅客機が墜落をしたときには政府レベルでどのような体制を取るのかということがニュースで流れておりましたが、政府が出動していただくまでの間であるとか、あるいは一つの県あるいは隣の県とまたがった範囲で起こった災害について、都道府県が当面リーダーシップを取るということが私は必要ではないかというふうに思うんですが、その辺り、総務大臣としてはどのようにお考えになっているのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御質問のありましたように、大規模災害が起きましたときには、警察、消防、もちろん物によりましては自衛隊等々、いろいろ病院の先ほどお話がありましたように、救出、救援をする機関が各団体というか、各機関から一堂に会しますときにだれが指揮命令系統を出すのかという判断というのは、これはいかなるときでもかなり難しい問題であろうとは思っておりますけれども、やっぱり調整機能というものは基本的には都道府県というものがされるということになるんだと思うんです。
 今、ガソリンがという話も、あれは確かにチェーンソーを持ち出したわけですから、あの現場では。しかし、そこにいた消防団員が、ガソリンのにおいがすると、これ、まいているのはこれガソリンだと、車だと。これに火が着いたらえらいことになるというのをぱっと止める判断は確かに消防庁の職員がした。事実だと思いますが、そういった意味で、あれがもし引火していたら多分二次災害ということになっていたんだと想像されますので。
 そういった意味では、基本的には、県知事がすべてその種の危機管理に対する判断がすべてできるとは思いませんけれども、命令系統としてはそういう形になろうと思いますので、その傍らに消防研究所の人がそばにいたりなんかして、判断が仰がれるときに対してサポート、補助、いわゆるいろんな意味での助言をしたという形になっておりますので、私としてはそういった形だと思っておりますし、今回の場合は特に列車事故でしたから場所が極端に集中しておりましたので、各機関はほとんど皆テントをずっと隣り合わせにやっておりましたので、その意味では連絡はかなり密にできたろうと思っておりますけれども。
 いずれにいたしましても、この種のあれは調整しながらやっていくというのはある程度避け難いところだと思いますので、最終判断はそこを預かっております県とかいうことになるんだと思いますけれども、そこに至る助言をする、そしてそれで判断をというところをサポートするというのを、これはやっぱりふだんからある程度、この問題に関しては消防とか、この問題に関してはこれは自衛隊とか警察とか、いろんな形でそれぞれの部分で判断をされる方を、助言をする方をそこに付けて、若しくは出すというのが大変大事なシステムとして考えておかねばならぬところだと思っております。
○水岡俊一君 今回の悲しい事故でありますけれども、そういったことをまた一つ糧として、今後起きるかもしれない災害あるいは大規模な事故に各県が対応できるように、また総務省の方としてもお力をいただきたいと、こういうふうに思います。
 それでは、本題である特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に関する質問に移りたいと思います。
 総務省は、二〇一〇年を目標に進めているユビキタス社会、いわゆる、つまりはどこでも、いつでも、だれでもが何にでも組み込まれているコンピューターを使える社会と、こういうふうに言うべきかもしれません。このユビキタス社会の根幹を危うくすると言ってもよいのが迷惑メールの横行だというふうに思っています。迷惑メールに対する対策は、ユビキタス社会の実現のためにも重要な課題となって今立ちはだかっているところだと私は感じています。
 最近の傾向として、経済産業省の調査によると、携帯電話に着信するものが二〇〇一年と二〇〇四年を比較すると三分の一程度に減っている、逆にパソコンに着信するものは三倍程度に増加をしている。また、経済産業省の苦情相談室調べによると、迷惑メールの苦情相談の内容は、二〇〇二年四月から十月は大量受信が最も多かった。二〇〇四年になりますと、不当請求、不当請求等が最も多くなっていることから分かるように、被害の中身が変化をしてきています。そしてまた、迷惑メールの送信方法が巧妙化、そして悪質化しているのが現状だというふうに思います。
 ICT、そしてユビキタス社会の実現にとって迷惑メールは大きな障害になるのではないかと考えていますが、総務大臣の見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、水岡先生御指摘のとおり、これは便利なものというのは常にその裏、影の部分というのはどうしても付いて回るところではあろうと思いますが、このユビキタスとかICTの社会の中においてやっぱりこの迷惑メール等々はこれは間違いなく影の部分として、少々迷惑を通り越して被害が出るということになってきますと、これはほっておける話ではないということだと思っておりますので。
 昨年十二月に総務省においてユビキタスネット社会の実現に向けた政策懇談会というのをスタートさせておりますけれども、その報告書におきましても、迷惑メールというものの対策は特に優先すべきものであるという政策課題として挙げている、位置付けられているということだと思っておりまして、今回のこの法改正によりましていわゆる業者、通信事業者の自主的な対応の促進とか、先ほど世耕先生の御質問にもありました、いわゆる技術的なもの、フィルタリングを始め技術的なもの、そういったものを始めて、かつ、これ利用する人自身の意識もある程度しっかりしておいていただかないかぬところなんで、利用者の自己啓発、そういったようなものを含めて、これは国際的なものも含めまして、これはいろいろ広い意味でやっていかないかぬところだと思っておりますので。
 私どもも、このユビキタス社会というものが、これは確実に参ります高齢化する社会の中において、このユビキタスというものの技術によって、いわゆる要介護者若しくは高齢者が健常者と同様な生活を営める一つの道具、器具、ツールとしてこれ非常に大事なものだと思っておりますので、結果的にそれが迷惑メールによってこれが阻害されるというのは、これ断固避けたいところだと思っておりますので、御指摘のとおり、この点につきましては今後とも真剣に取り組まねばならぬ課題だと思っております。
○水岡俊一君 迷惑メールというものの定義、非常に難しいわけでありますが、かなり悪質な犯罪が増えている状況の中で、ウイルスであるとかあるいは更にほかのものも含めてこの対策を考えていかなきゃいけないと私は感じています。
 近ごろ、悪質なものとして、第三者のコンピューターに不正に侵入したり、ウイルスに感染させたりすることによってこのコンピューターを迷惑メールの発信のために利用するといった、いわゆるゾンビPCというものの送信が増えてまいりました。これがかなりの数、海外の複数の国のサーバーから送られてきています。auでは、携帯電話あてにほとんど見られなかった外国のIPアドレスからメールが激増している、これはゾンビPCによる仕業だというふうに今理解をされています。また、ニフティでも、韓国、中国、ブラジルを含む複数の国からの着信が増えておって、その九九%は発信元が不明だということであります。中身はアダルト動画や出会い系のサイトの宣伝と思われるわけでございます。
 今回の法改正でこの悪質なゾンビPCの迷惑メールには対応できるのかどうか、その点について総務省にお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 先生御指摘のいわゆるゾンビPCでございますが、その具体的な形態についてはいろいろな種類があるということでございまして、一概にこういうことだというふうに判断することは困難な点もございますけれども、例えば迷惑メールの送信者が不正に第三者のPC等を利用して電子メールを中継すると、こういった場合には電子メールの送信者を偽って送信するというような形になるものでありまして、そういった偽ってやるということに対しましては、今回、改正案におきまして、そういう電子メールアドレス等の送信者情報を偽って送信する行為は禁止をする、これに対しまして違反した者に対しましては懲役を含む重い刑罰を科すということにしております。
 したがって、いわゆるゾンビPCを中継をして送信者情報を偽って広告宣伝メールを送信する手法について、これはこの法に違反する行為として対象になるということと考えておりますけれども、ただ、今先生御指摘のように、海外でというのが随分ございますので、多少それは今後、国内法制だけじゃなくて国際的な連携も事業者間あるいは政府間でも今後進めていかなきゃならない課題だというふうには思っております。
○水岡俊一君 この法律によって罰則規定を強める、そのことによってその犯罪、迷惑メールを減らしていくということに期待をするわけですが、お答えをいただいたとおり、海外が増えてきているということで、発信元を追及すると、それを非常に高度なテクニックでもって追及をしていくといったことが求められるわけだというふうに私は思っています。
 この後でも聞いてまいりたいと思うんですが、例えば昨年九月に韓国の釜山で開かれたOECDの第二回スパムワークショップでは、スパムの更なる脅威はフィッシング、フィッシングはウイルスに続く電子メールへの脅威などとして、フィッシングへの懸念が表明をされています。それから、フィッシングは年間五〇%から一〇〇%の勢いでどんどんと増えているという今実態があります。送信者認証技術、その役割、その有効性が議論をされて、周知啓発、教育の必要性が主張されたというふうに私は聞いたところでありますが、OECDの会議ではどのくらい突っ込んだ議論がなされ、今後の対応策が提示をされたのか、その点について総務省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(有冨寛一郎君) OECDにおきましては、昨年以降、スパム対策として、政府による法令の制定、施行、それから電気通信事業者による自主規制、それから技術的な解決策、利用者に対する啓発、それから国際協調といった多面的な対応が不可欠であるという考えの下に、加盟国間でこれまで議論が交わされてきております。
 先生御指摘の昨年九月の第二回のスパムに関するワークショップにおきましては、これらのスパム対策のうち、特に技術的な解決策に焦点を当てて議論が行われました。例えば送信者認証技術、今先生言われましたけれども、どこから送ってきたのかということを技術的に追及をするという技術でございまして、先ほどの迷惑メールもそうであります。海外から、どこから来たんだろうかということについて、これは一国では無理でございますので、そういった技術開発についての有効性あるいは動向について議論を、情報を共有するという観点で相当突っ込んだ議論があったというふうに聞いております。
 具体的には、今先生御指摘のとおり、フィッシングの急激な増加状況について情報の共有がなされまして、スパムの更なる脅威はフィッシングである、あるいはフィッシングはウイルスに続く電子メールへの脅威であるといった懸念が多数の国から表明をされたというふうに承知をしております。
 要は、これに対しまして一番有効なのは送信者認証技術ではないかということで一致をしたというふうに聞いておりまして、私どもとしても、こういったことの議論を受けて今、送信者認証技術の有効性あるいは導入促進策、これについていろいろの国内のISPとも議論を進めてきておりまして、昨年十月から開催しております迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会、あるいはフィッシング対策推進協議会ということで、このOECDの議論を踏まえて更なる検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。
○水岡俊一君 更に踏み込んだフィッシングについて若干ちょっとお話し、質問したいと思うんですが、昨年、JCBが五月から六月に九件、ビザ・インターナショナルが十一月以降約二百件、このほかヤフーで主なフィッシングメールが確認をされています。十一月にもヤフーでもフィッシング被害が発生していると、こういうことであります。
 この本法案においては、こういったフィッシングについて対応はできるのでしょうか。総務省が今年の一月にフィッシング対策推進連絡会を立ち上げたと、こういうふうに聞いておりますが、どこまで議論が進んでいるのか、また今後の具体的な対策のスケジュール等があると思うんですが、その点について総務省の見解をお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 先生御指摘のフィッシングでございますが、これは、金融機関等からのメールを装ってクレジットカード番号等の個人情報を不正入手をして、それを悪用して詐欺を行うというような行為だろうというふうに思いますけれども、このことに対しまして、現在の特定電子メール法、これはあくまでも広告宣伝の手段として送信される電子メールということになっておりますので、このフィッシングのために送信される電子メール、これを取り締まるというようなことについては対象外であるというふうに考えております。
 しかしながら、今先生御指摘のように、このフィッシング対策というものについては、その媒介するのは電気通信事業者ということもございますので、本年一月からインターネットサービスプロバイダー等とともにフィッシング対策推進連絡会というものを開催をして、言わばこの世界のプロの方々に集まっていただいて、具体的な状況はどういうものであるかというような事例、こういったものを紹介をしてもらったりしながら今議論を進めておりますけれども、ポイントとしては、プロバイダーがメールの送信者を認証する技術をどういう技術をいつまでにどういう形で導入する、そのためにどういうような方策があるかというようなこと、あるいはフィッシングサイトを削除するというような基準をどうやって作ったらいいのかというようなこと、あるいはこういうものに対してユーザーへの周知啓発をどういうふうに行うのかということについて相当深い検討を今進めてもらっておりまして、この夏ごろを目途に一定の成果を取りまとめていただきたいということで、今進めているところでございます。
 いずれにしましても、こういったフィッシング被害について、単なるこの法案の範囲内にとどまらず、いろんな形での対応が必要だというふうに思っております。
○水岡俊一君 この法案では難しいということで、それは分かりました。しかし、大きな被害が起こる前に、あるいは被害が広がる前にしっかりとした対策を早急に実施をしていく必要が本当に求められていると思いますが、そういった意味では、経済産業省としてはどのような取組をなさっているのか、この際、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(岩田悟志君) フィッシング対策に関する取組についてのお尋ねでございますけれども、委員御指摘のとおり、フィッシング対策につきましては、具体的な被害が拡大する前に、一般消費者に対する十分な注意喚起、これを進めることが重要であるというふうに考えてございます。
 経済産業省では、昨年十二月でございますけれども、フィッシングの攻撃対象となり得る事業者の方、あるいはその関係団体といった方々をメンバーといたしまして、さらに総務省も含めて関係府省庁、オブザーバーとして参加をいただきまして、連絡会議を設置をいたしまして、議論を進め、この二月、提言をいただいてございます。
 この提言に基づきまして、四月でございますけれども、民間団体、業界、これを中心としたフィッシング対策協議会というものが既に設立されました。五月からフィッシングに関する情報の迅速な収集、提供、あるいは消費者に対する的確な注意喚起、こういったことを早急に開始する予定ということでございまして、当省といたしましても、関係府省庁と連携を取りながらフィッシング対策を推進していきたいと、かように考えてございます。
○水岡俊一君 それでは、引き続いて経済産業省にお聞きをしたいと思います。
 経済産業省の昨年の第二回調査で明らかになった迷惑メール対策の実施状況とその効果、これについてこの際、具体的にお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(半田力君) 経済産業省といたしましては、先生御案内の迷惑メールの実態を把握いたしますために、約二千人の消費者を対象といたしましてアンケート調査を実施いたしまして、消費者における迷惑メールの受信状況とか自衛策の実施のこれらの状況につきまして把握しているところでございます。
 平成十三年十一月と平成十六年十一月、この第二回調査の結果を比較いたしますと、携帯電話におきましては、迷惑メールをほとんど受信していない、これは全く受信してないとか一週間に五回以下しか受信してないというような利用者の方々の割合が五二%から八五%に増加しております。また、迷惑メールの受信数も、週平均十四通から五通に減少しております。一方、パソコンにおきましては、迷惑メールをほとんど受信していない利用者の割合は六八%から六六%と、ほぼ同じような推移をいたしておりますが、大量受信者の迷惑メール受信数ということにつきましては増加したというようなことから、迷惑メールの実際に受けている数、絶対数といたしましては、平均、週十三通から三十四通に増加しているというところとなっております。
 また、平成十六年十一月の調査結果によりますと、携帯電話におきましては、利用者の六〇%が長く複雑なメールアドレスを使用する、またフィルタリング機能を利用するなどの自衛策を講じておりまして、そのうちの八五%が自衛策の実施によりまして迷惑メール受信数が減少したと回答しているところでございます。
 一方、パソコンにおきましては、利用者の四四%が自衛策を講じておりまして、そのうちの六四%が自衛策の実施によりまして迷惑メール受信数が減少したと回答しております。
○水岡俊一君 今のお答えの中でも示されていると思いますが、携帯電話に比べてPCでは迷惑メール対策の効果がなかなか進まないといった状況にあるように思います。
 よくあるパターンですが、総務省、そして経済産業省が迷惑メールの対応の在り方に関する研究会、あるいは通信販売の新たな課題に関する研究会など、それぞれの研究会を立ち上げて現状の検討と対策をしているということでありますが、経済産業省の研究会の報告を見ると、総務省、警察庁と協力してなどの文言が随所にこう見られるわけであります。
 迷惑メールの対策は、総務省、経済産業省、警察庁など関係省庁が一体となってトータルに対応すべき時期にもう既に来ていると私は感じるところでありますが、総務大臣の見解をお聞きをしたいと思います。また、経済産業省はどのように考えているか、お聞きをしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 総務省の取組でございますが、私どもの基本的な考え方でございますけれども、違法送信者の取締り等の迷惑メール対策を行うということにつきましては、各省庁がそれぞれの所管の責任を負っておりますので、まずはそこでしっかりやるということが基本になるんではないかというふうに思います。ただ、そうはいいましても、当然一省庁だけ閉じた形でこういった対策ができるというものではありません。したがって、他省庁との関係部分における密接な協力関係を取っていくということは当然に必要不可欠というふうに考えております。
 今先生いろいろ御指摘がございましたけれども、その協力関係という観点でいいますと、総務省におきましては、特定電子メール法の制定をいただいたときからその同様に、まあ切り口は違いますけれども、特定商取引という観点での迷惑メール対策について、その法を所管されております経済産業省と、これは迷惑メール対策を一層効果的に行うということでは一致協力をして関係者にその周知啓発を図る必要がある、あるいは情報交換等の連携策を積極的に推進する必要があるという観点で、パンフレット等を共同で作ったり等して進めてきております。
 それから、今先生御指摘のように、総務省でも、あるいは経済産業省でも研究会というものを開催をしてきておりますけれども、かなり実施上の関係においては共通して情報を共有するということは当然必要な部分多々ございますので、相互にこれをオブザーバー等に参加しながら意見交換を行ってきているということでございます。
 そういった観点と、もう一つ最近では、この二月からでございますけれども、いわゆるインターネットサービスプロバイダー等による自主的な迷惑メール対策を講じやすくするというようなことを目的といたしまして、総務省と経済産業省が連携をして迷惑メールの違法性というものを確認をすると、安心してISPが対策を講じられるというような体制を強化しようということで、迷惑メール追放支援プロジェクトというようなものを作って対応をしてきているところでございます。
 それから、警察との関係も今後当然に重要になってまいるわけでありますが、今回の改正案につきましても具体的な刑事手続を遂行していただくという観点で、その法律を所管する、手続を所管する法務省、それから取締りの具体的な実施に当たる警察庁と、具体的にどういう場合にどういうような立件ができるかというふうなことの意思疎通を図りながら直接刑事罰の導入ということについての内容を取りまとめたというものでもございます。
 また、今後、警察が取締りを行うということができるようになるというわけでありますけれども、それを具体的にどう適切に執行するかということについて、これは多分警察の方、本庁の方から地方の、県の方の組織に報じて連携が、指導が行くと思いますけれども、その具体的な下部における連携というものも必要不可欠であろうというようなことで、トータル的に正に他省の、方策はいろんな方策があると思いますけれども、連携を取ってしっかりやっていくという形では取り組んでいきたいというふうに思っております。
○政府参考人(半田力君) 経済産業省におきましては、総務省にもオブザーバー参加いただきながら、通信販売の新たな課題に関する研究会を開催いたしまして、今後講ずべき迷惑メール対策につきまして、今年の一月に御提言いただいたところでございます。
 この提言を踏まえまして、既に二月から迷惑メールの追放支援プロジェクトを開始しております。このプロジェクトの中では、総務省と共同いたしまして、まず違法な迷惑メールの送信を止めるという対策を、また迷惑メールで紹介されましたウエブサイトで不当な請求が行われるということに着目いたしまして、特定商取法の違反ということを踏まえた対応といたしまして、警察庁と連携いたしまして刑事罰の適用を、また金融庁と連携いたしまして、サイトに掲載されました不正な預金口座の凍結を図るといった対策を進めているところでございます。
 今後とも、関係省庁や事業者団体等と十分連携いたしまして、迷惑メールの対策の実効がトータルとして上がるよう、先生御指摘のように、努力してまいりたいと思っておる所存でございます。
○水岡俊一君 それぞれの省庁での取組は、こういった私たちのこれまでの経験にない新たな犯罪、新たな問題に対応するためには是非とも協力をいただいて取り組んでいただきたいと、こういうふうに思うところであります。
 今法案で守るべしは国民の生活であるし、また電気通信事業者等でもあるわけでありますが、私は、先ほども申し上げたとおり、公的な機関が持っている、例えば医療情報ネットワークであるとか、あるいは消防の緊急のネットワークであるとか、そういった重要なサーバー、ネットワークもその対象となると私は考えています。なぜならば、対象は無作為で出てきたメールアドレスですので、そのメールアドレスあるいはIPアドレスを、膨大な数を対象として送り付けてくるそういったメールが多くのサーバーをダウンさせるといったことも懸念をされるわけであります。また、そういったメールウイルスを防ぐために作られたソフトがまたサーバーをダウンさせるといったこともつい最近起こって、世界的な大きな問題になったところであります。
 そういった意味では、単にこの法律の及ぶところ、及ばざるところという判断基準ではなくて、日本全体、あるいはこのユビキタス社会を実現しようとする中での新たな対策を政府一丸となって進めていくべきだと強く要望したいところであります。
 海外のサーバーから迷惑メールが送信をされたり、あるいは違法なウエブサイトが海外に置かれているなどグローバル化が進んでいる中で、効果的な対策をするのは、国内だけじゃなくて諸外国との密接な連携強化の上に立ってやるべしだというふうなことは、もう私が申し上げるまでもないことでありますが、総務大臣として今後の方向性としてどのような考えを持っておられるのか、是非この際、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、水岡先生御指摘のありましたとおり、この海外に設置をされたサーバーというものを利用していわゆる迷惑メールを送信するというような形、簡単には犯罪がグローバル化してきたという、迷惑通り越して犯罪として利用するようになってきていますので、先ほどのフィッシングの話始めまして、そういった意味では、これはこのところ急速に増えてきているという感じがいたしますので、これまでもITUとかOECDとか、いろいろなところとこの種の問題についての危険性を、いわゆる連携が必要なんだということで国際的にもこれは積極的にこれまでやってきたところでもあるんですが、具体的な取組としては、中国、韓国などアジア太平洋十一機関、機関というのは国という意味ではなくて総務省とか経産省とかいう機関として、いわゆる先ほどの御指摘のありましたスパムとよく言われる迷惑メールが詰まった缶詰みたいなもんですが、そういったスパム対策の協力に関する多国間の覚書、条約じゃなくて覚書なのは機関だからなんですが、覚書というものを締結する予定でありまして、今月か来月かそこらまでにはこれ締結が終わると思っておりますけれども、そういった形で、いわゆる技術的な対応策に関する情報交換とか、また、お互いさま、現実こんなもんよという形での相互訪問、いろいろ向こうの国におきます現実、こっちのサーバー使って向こうに迷惑を掛けている例もありますんで、そういった意味でこのスパムの減少に関しましては、これはきちんとした連携を持たないと一国で対応できるには限度を超えておるということになりつつあると、私どももそう思っております。
 したがいまして、この影の部分というものがきちんと対応されないと、今御指摘のありましたとおり、ユビキタス社会というもののいわゆる光の部分が完成していく形になりませんので、私どもとしては、諸外国との連帯強化、連携強化はもちろんのこと、積極的にこの対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○水岡俊一君 かつて日本は、IT革命といいますか、ITをどの程度、日本の社会の中に引き入れてきたかということにおいては世界に随分後れを取った時代がありました。インターネットの普及率を見ても非常に諸外国に比べて低いのではないかと、こういうような指摘がされる中で日本は多くの取組が行われて、今やインターネット普及率もかなりの率になってきた。そういうふうに日本も進歩してきたんだろうというふうに思います。
 しかし、最近いろんな情報を読んでみますと、日本の、その総務省が目標とする二〇一〇年ユビキタス社会に向けてどんなことが進んでいるかということについては、例えばブロードバンドが進んでいる、高速回線が多くなった、その普及率が高くなったというようなことが一つの指標となって進んでいるということを示しているかのように情報として出ていますが、私は、この法案にかかわるような迷惑メールであるとか、あるいはウイルスであるとか、ゾンビPCであるとか、オープンリレーサーバーであるとか、そういったものにこれからどのように対応をしていくかということが私は最大のポイントだというふうに思うわけであります。
 そういった意味では、この法案の趣旨を踏まえて、総務省、経済産業省、さらには政府挙げての積極的な取組、また積極的に予算を確保して有効な取組をしていただくよう強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。
○弘友和夫君 公明党の弘友でございます。
 それでは、質問をさせていただきますけれども、まず私は、今年の四月一日から個人情報保護法というのが施行されたわけでございますけれども、個人情報保護法で言う個人情報というのは特定の個人を識別することができるというものが個人ですわね。じゃ、果たして電子メールアドレスというのが個人情報保護法に言う個人情報に当たるのかどうかという。
 例えば、手紙の場合は今まで住所と氏名というのを併せて書かないと着かないんですけれども、この電子メールアドレスというのはそれだけで特定の個人に到達するという点で異なる、特定の個人を識別することができるものと考えられるわけでございますが、そのメールアドレスの種類によって個人情報保護法に言う個人情報に当たるものがある、また当たらないのもあるんじゃないかなという何か難しい部分がありますけれども、果たしてこのメールアドレスというのは個人情報保護法に言う個人情報に当たるのかどうかということをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。
 個人情報保護法における個人情報とは、その情報に含まれる記述等により特定の個人を識別できるものというふうに定義されております。また、他の情報と容易に照合できまして、それにより特定の個人を識別できる場合も含まれます。
 したがいまして、御質問のありました電子メールアドレスにつきましては、一つは、電子メールアドレス自体に氏名、所属等を用いているような場合は個人情報に該当いたしますし、二つ目といたしまして、電子メールアドレスに対応する利用者の氏名等の情報を保有しているというような場合には個人情報に該当するというふうになっております。これらの二つ以外の場合は個人情報には該当しないというふうに整理をしておるところでございます。
○弘友和夫君 はっきりと氏名等が識別できるものが個人情報に該当すると。しかしながら、今こういう問題が起こっているわけですよね。迷惑メールの巧妙化、悪質化の一つとして、自動的にウエブ上から電子メールアドレスを収集して迷惑メールを送信する行為という自動アドレス収集行為、いわゆるハーベスティングというのが指摘されているわけですけれども、これについてはアメリカ、米国、韓国、オーストラリア等もこれは禁止しているわけです。
 これお聞きしましたら、迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会というのは、何かこういうことを余り、これ別に、何というかな、個人情報保護法に言う個人情報ではないのでそういうのに当たらない、適用にならないんじゃないかなというような考えになっているんじゃないかと思うんですけれども、私は、現実にこれを、コンピューターソフトを使って大量に収集する行為そのもの、そしてまたそういうリストを購入する行為とか、そういうものが果たして正常な営業活動の中で行われているのかどうかという疑問があるわけでございますけれども、私は、アメリカ、韓国、オーストラリアと同じように、このハーベスティングについては禁止する方向に、個人情報保護法の趣旨からいってもそういう方向でいくべきじゃないかなというふうに思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今先生御指摘の、いわゆるハーベスティング、インターネット上からメールアドレスを収集するという行為の問題でございますけれども、今先生御指摘のように、私どもといたしましても、これをどういうふうにこの法律の改正に当たって対応していくべきかということについて研究会を開催をしていろいろと議論をしていただいたということでございます。
 そのポイントでございますが、大きく言うと二つございまして、一つは、迷惑メール法という枠組みからいいますと、実在するアドレスでございます、そのアドレスをハーベスティングという形で集めて送るというような行為でございますが、いわゆる架空アドレスあての送信のような数十万通ものメールを一遍に送るということによって電気通信事業者のシステムがダウンをするというような観点からいうと、そこまでのことはないんではないかというのがまず一つございました。
 それからもう一つは、ハーベスティングをするアドレスは、あくまでもこれは公開されているアドレスであるというようなことで、だれでもがこれは閲覧できるというような観点のものであるということなので、こういった公開されている情報の検索等を行って送信をするということについて果たしてどこまで規制をすべきであろうかと。例えば、正当なマーケティング活動というものについての制約にもなるんではないかというようなことで、研究会ではこのハーベスティングによる送信を特に禁止するということは適当ではないのではないかというような結論となっておりました。
 したがって、こういった結論を踏まえまして、今回、このハーベスティングそのものについてこの法律において禁止をするというようなことはしておりません。しかしながら、このハーベスティングに対しましても、この送信する行為についてほかの迷惑メールと同じように表示義務というもの等の規制は掛かります、もしそれを送ろうとする場合には。そういったものに違反した場合についてはこれは取締りの対象になるというようなことでございます。これが今の迷惑メール法の法の枠内でございます。
 今先生の御指摘の、そうはいっても、個人情報が一杯こう集まって悪用されるじゃないかというような御指摘ございます。これは、個人情報保護法という枠組みで私どもとしては規律を受けるというものではないかというふうに整理をしております。したがって、もしもその個人情報保護法の規律を受けるような行為、違反の行為がありますと、これは主務大臣による勧告、命令というような手続を踏むことになりますので、私どもとして、総務省の中で所管をする事業者がそういったことに該当するという場合については適正に対処できるものというふうに考えております。
○弘友和夫君 この問題についてはまた今後やっていきたいと思いますが。
 次に、この迷惑メールが青少年へ与える悪影響、大変なこれは問題になっておるというふうに私は思うわけですけれども。迷惑メールの内容については、携帯電話、パソコンともに出会い系サイトやアダルト画像、グッズの宣伝や誘いというのが圧倒的に多いわけでございまして、これが日本データ通信協会の調べによると、大体九割についてはこの出会い系サイト、アダルト画像等なんですけれども、そういう中で出会い系サイトにかかわる事件として、昨年は千五百八十二件でありますけれども、その被害者千二百八十九人のうち十八歳未満の児童というのが千八十五人、八四・二%、その大半が十八歳未満の児童でありますけれども。
 この出会い系サイトがこの児童買春など児童に対する犯罪の温床になっているということはこのデータでも明らかでありますけれども、十五年の九月から出会い系サイト規制法が施行されまして、この広告宣伝に際し、又は利用者に対しては、十八歳未満の児童が利用してはならないということを伝えなければならないと。表題部に十八の禁止する十八禁というのを表示するように義務付けられているわけですけれども、実際、じゃこれが果たして守られているのかどうか。このこと自体を知らない人も大変いるわけですし、また、実際そういう広告宣伝メールの中で十八禁という表題部に表示したのは何か少ないんではないかなと。事実、法施行後、是正命令は一件も出されていない、警察庁。で、この法第七条等の措置義務違反に、違反していると認められる事業者四十七サイトに対して警告を行っているわけですけれども、総務省や経産省、これは警告メールは、総務省は年間四、五千件、経産省も三千件等あると。それに比べて、四十七サイトに対する警告というのは非常に少ないように感じられますけれども、この実情について警察庁の方はどのように掌握していますか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(伊藤哲朗君) 今御指摘のように、いわゆる出会い系サイトの広告宣伝を電子メールで行う場合には、表題部に十八禁と表示することが義務付けられておりまして、これを遵守している業者もございますけれども、一方、このような表示を行っていない事業者も確かに見受けられるところでございます。
 警察では、平成十五年十二月一日の出会い系、いわゆる出会い系サイト規制法施行後、出会い系サイトにおきまして、児童の利用禁止を明示していなかったり、利用者が児童でないことの確認を怠りました事業者に対しまして警告を行っているところでありますが、昨年末までに、今お話がありましたように、四十七事業者に警告をしたところであります。
 この警告につきましては、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律に係る警告とは性格を異にいたしますので、単純には数の比較というものはすることは難しいと思いますけれども、警察におきましては、こうした警察による警告に加えまして、全国少年補導員協会の協力を得まして、法で定められている措置義務を履行していない出会い系サイトの発見、是正措置に努めておりまして、全国少年補導員協会では約三百件の是正要請を行ってきたところであります。警察としましては、警察の措置に加え、こうしたボランティアの方々とも協力しながら、今後、出会い系サイトの一層の適正化に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○弘友和夫君 十五年の九月からこの法が施行されて、要するに是正命令は一件も出していないと、警告が四十七サイトと。確かに、その総務省のやっている部分、経産省のその警告、同じ警告でも警告の内容は違うと思うんですよ。だけれども、法ができて一件もその是正命令を出していないという、じゃ、どれぐらいのこの違反の例があるのかと、何件ぐらいあるのかと。実際、被害に遭っている十八歳未満の児童というのが、もうその一年間千八十五人いるわけですよね。だから、そういう被害に遭っているのと、是正命令は一件も出ていないということの比較において、どれぐらい、じゃその数があるのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(伊藤哲朗君) 具体的なその違反の数というものは、発見次第、我々はいろんな警告等を行っておりますけれども、すべてを把握することは困難かと思いますが、是正命令が出ていないということに関しましては、先ほど申しましたように、いわゆる警告を四十七件行ってきたところでございますけれども、そのうち三件が警告に基づいてそのサイトを閉鎖した、残りの四十四件はその警告に従ってすべて措置義務を履行してきたということによりまして、一応是正命令を出すまでもなく改善されたということで是正命令は出しておりませんけれども、一応その四十七件の警告に対しては、すべて事業者の方では閉鎖若しくは履行という形で改善がなされてきたというふうに、きたところでございます。
○弘友和夫君 警告したものは全部是正されているというんであれば、どんどん警告を、四十七サイトだけじゃなくて、もう違反しているのを全部出していけばいいんじゃないかなというふうに考えます。
 次に移りますけれども、もう一つの、この出会い系と、もう一つはアダルトサイトの方ですけれども、これは風営法で映像送信型性風俗特殊営業というのは届出制だとか、また十八歳未満の者へのビラ等の頒布等、いろいろ広告宣伝を禁止されている部分があるんですけれども、この法律の条文には電子メールという文言が一つも入っていないと。今無差別に電子メールによる広告宣伝することが行われているわけですけれども、この風営法、アダルトサイトの、この風営法で電子メールというのが全く入っていないのはどういう、文言が入っていないのはどういうわけなのかと。
 それから、保護者の立場に立ってみましたら、こういうのがどんどん入ってくると非常に、何というか、不当請求、架空請求、また保護者が知らないうちにこういうのが入ってきて、児童買春などの、児童に対する犯罪の温床になっていると。また、うっかりこれを開けてみると、メールアドレスが転売されて更に大量のメールが送り付けてこられると、こういうようなことも、実態もあるわけですけれども、前半部分で、その電子メールという文言は風営法の中に入っていないのはどういうことなのか。
 それからまた、これは警察庁、総務省、経産省とがしっかり緊密な連携を取るべきだというふうに考えますけれども、これは、この対応するのは、先ほどから論議がありましたけれども、窓口を一本化して連携体制を取る必要があるというふうに考えますけれども、この窓口一本化につきましては大臣、是非この連携体制を取るというような形で今後持っていっていただきたいと思いますけれども、お答えをいただきたいというふうに考えます。
○政府参考人(伊藤哲朗君) いわゆるアダルトサイトの無差別な電子メールによる広告宣伝について明文の禁止規定がないけれども、この点はどうかという御質問でございますけれども、いわゆるアダルトサイトの営業については、その多くが風営法上の映像送信型性風俗特殊営業に該当いたしまして、当該営業を営む者に対しましては十八歳未満の者を客とすることを禁止しておりますほか、法の目的に照らして必要な広告宣伝の規制を行っているところであります。
 その広告宣伝の規制についてでございますけれども、広告制限区域等における広告物の表示あるいは十八歳未満の者へのビラ等の頒布等、具体的形態を列挙して禁止しているところでございますが、風俗環境を害するおそれのある広告宣伝の形態はこれ以外にも様々なものが考えられますので、それらすべてを具体的に列挙することは困難でありますので、包括的規定といたしまして正常な風俗環境を害するおそれのある方法での広告宣伝を禁止しているというところでございます。
 お尋ねの無差別な電子メールによる広告宣伝につきましては、この正常な風俗環境を害するおそれのある方法での広告宣伝に該当するというふうに考えられておりまして、風営法の解釈運用基準におきましてもそのことについて明記しまして、警察庁のホームページ等におきましても公にしておりますところでございます。
 ですから、いろんな形態が考えられますので、すべてを明文化するのではなく、包括条項によってこれを禁止し、解釈運用基準によってこれを明らかにしているというところでございます。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、弘友先生から御指摘のありましたとおりに、これはもう関係省庁が連絡を取り合ってやっていかなきゃとても対策の効果が上がらぬことははっきりしておると、私どももそう思っております。
 ちなみに、今の、先ほど御質問のあったフィッシングに対する政府全体の取組といたしましては、これは内閣官房のIT担当室、いわゆるIT安心会議から、これは十五省庁の課長クラスが参加して二月の二十五日に第一回、ずっとそれ以後やっておりますが、総務省といたしましては、これはフィッシング対策推進連絡会をつくって、内閣府、警察庁、経産省等々、これまで三、四回やっておると思いますが、同じく警察庁でも、総合セキュリティ対策会議というのを開催されて、フィッシング一一〇番の設置等々をやっておりますし、経済産業としても、産業省は、これはフィッシング・メール対策連絡会議というのをこの四月一日からフィッシング対策協議会に移行しておられると思いますが、いずれも各省庁、これ三省庁、四省庁集まって連絡を取り合ってやるという形で、いろんな形で共同でパンフレットを製作する等、いろんなことをさせていただいておりますけれども。
 いずれにしても、こういった形で、今回の改正案を作るに当たりましては、これは刑事手続という部分を所管する法務省、それと実際に犯罪の取締りをされます警察庁というところと連絡を取りながら、これは迷惑メールの通信行為という、送信行為というものに対して直接の刑事罰の導入する内容を取りまとめたというのがこの経緯でありまして、今後ともこの施行というものに当たりましては、今御指摘のありましたように、法改正が施行されました後、総務省と警察庁等と十分に連絡を取ってやっていくことにしないとこれは効果が上がらぬということになろうと思いますので、具体的な協力体制を今後とも確立をしてまいりたいと考えております。
○弘友和夫君 最後に、先ほど出ておりましたけれども、迷惑メール対策の国際的連携の必要性という、いわゆる海外から発信される迷惑メール、スパムの対応ですけれども、先ほどいろいろ、我が国も、韓国、オーストラリア、アジア太平洋など十か国及び地域の政府機関とこのスパム対策執行協力の覚書等を交わしていくというような御答弁もございましたけれども、これにアメリカは入ってないんですよね。要するに、スパムの約四二%はアメリカから発信されている、米国から発信されているということでございますので、アメリカと締結をしないと実効が余り上がらないんじゃないかなというふうに思いますけれども、最後に、この国際的連携の必要性についてお伺いして、終わりたいというふうに思っております。
○大臣政務官(山本保君) おっしゃるとおりでございますが、まずこのアジア地域、太平洋地域におきまして、オーストラリア、韓国がまず先導的にこの二国間協定を結んだ。これによりまして二十か国・機関の間で近日中にこの覚書が結ばれると、こういう形になっております。
 先生御指摘のとおり、アメリカがこの迷惑メール等の発信の一番多い状況にございますので、今後、このアメリカを含めた国際連携について推進していくということで考えているところでございます。
○吉川春子君 日本共産党の吉川です。
 特定電子メールの送信の適正化法改正案についてお伺いいたします。
 まず、大臣の認識を伺いたいと思います。
 私自身の例で恐縮ですけれども、携帯に何か月にもわたり、連日何件もの料金請求を求めるメールが入り、しかもほっておいたら強制執行もにおわせて、それでもほうっておきましたら、最後はおまえなんか早く死ねと、こういう捨てぜりふを最後にメールは来なくなった、こういう経験を最近いたしました。
 パソコンや携帯電話を使った架空請求の東京都消費生活総合センターへの相談が、三、四年の二か月で千五百件に達していると東京新聞が報じております。大手ネットの接続業者の社長のパソコンには一日二千通のメールが届いて、九割以上は正体不明の相手から一方的に送り付けられる迷惑メールだと。この迷惑メールのチェックに忙殺されて重要メールを見落とすなど、業務にも支障が出かねないとされております。
 迷惑メールは、架空請求など犯罪と結び付くもので、早急に対策が講じられなければなりません。先ほど来お話がありますように、議員立法でこれが、対策が講じられる法律が施行されたわけですけれども、こうした迷惑メールの実態は減少しているのでしょうか。申告件数などについてどういうように現状を把握しておられるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この申告件数というものの数字からいきますと、十五年の春ぐらいからこれは急激に増えてきておるんですが、ピークは平成十四年の七月で五万四千三百ということになっております。この後、いわゆる携帯電話事業者の利用停止措置の実施等々が行われて、九月以降、十六年、昨年の四月ぐらいまで減少傾向にあっておりますが、昨年の六月ぐらいから再びこれは増加傾向にあって、先ほどお話がありましたように、いわゆるPC、パーソナルコンピューターからの迷惑メールというものが急激に増加しておりますので、大体最近では、迷惑メールの申告というのは月に三万件程度が最近の傾向だと思って、甚だ遺憾な傾向だと思っております。
 特に、先ほど何回かいろんな方から御指摘ありましたように、手口が巧妙化、悪質化しておるということでありますので、これの対策というものはきちんと取っていく必要があろうと、私どもはさように認識をいたしております。
○吉川春子君 衆議院の委員会でも議論になっていたわけですけれども、法施行が平成十四年で、迷惑メール相談センターに寄せられた申告件数が、今もお話がありましたけれども、五万四千三百四十、平成十五年の七月がピーク、その後減少傾向にあったんだけれども、また十七年三月には増えてきたと。
 私が非常に不思議に思いますのは、法の施行後三年間で総務大臣による措置命令がわずか三件しかない。指定取消しも一件も行わなかった。これがどう説明を聞いても分からないんです。なぜこんなに件数が少ないのか、そこはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは措置命令を出しますためには、いわゆるこれ、まず申告によるというところになっておりますので、いわゆる広告宣伝メールを受信したいわゆる者から、特定電子メール法に違反する広告宣伝というものを受けた人たちからそれを申告されるという条件が一つ。それから、いわゆる当該のメールに載っております送信者の情報、また、いわゆる宣伝されております、先ほど弘友先生のありました出会い系サイト等々に掲載されている情報などなどというものをきちんと調査した上で、その上で送信者はだれかということを特定せにゃいかぬということになっております。
 この送信者を特定するというところがなかなか難しいところでして、最近の迷惑メールの送信方法というのは極めてこれは巧妙化しておりますんで、送信者を特定するということが、これ技術がかなり進歩しましたけれども、送信者を特定することが難しいところからこの措置命令が少なくなったと、三件しかなかったということになっております。
 そこで、今回のこの改正ということになっていった大きな背景なんですけれども、いわゆる直接刑事罰というものの対象と今回なりますんで、いわゆる捜査機関が令状を取得して、通信事業者等々のところに対して通信記録とか、また契約者情報を入手するということは、これは警察介入ということになりますんで、そういったことができることになろうと思いますんで、そういった意味では、私どもとしてはその種の減少を促すことにもなりましょうし、また措置命令が、若しくは介入しやすくなるということになるんだというように私ども理解をいたしておりますんで、これまで三件しかできなかった大きな理由は、何といっても送信者をなかなか特定できないと、ぽんぽんぽんぽん変えられますんで、そこのところがなかなか難しかったという大きな背景だと認識をいたしております。
○吉川春子君 今度の法改正では懲役刑なども、直罰規定ですか、設置されて、令状を取ってその相手を突き止めることができるということで、効果があるという答弁だったと思います。
 それで、新たな手口への対応についてお伺いしたいんですけれども、ショートメッセージサービス、SMSというんでしょうか、これを巧みに利用して、個々の電話番号ごとに対応したURLを記載したメッセージを送り、そのURLをクリックすると送信者に電話番号を把握されてしまう、その結果、電話番号あてに受信者が意図しない有料サイトの料金が請求されると。こういうことで、特定電子メール法の定義の二条にはSMSは含まれておりません。これではショートメッセージサービスを利用した迷惑メールを防止できないのではないかと思いますが、この対策はいかがお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この法律ができましたいわゆる平成十四年当時におきましては、このショートメッセージサービスというものによります被害等々は社会問題化していなかったというのが一番大きな背景だったろうとその当時の事情を推察をいたしております。ただ、このショートメッセージサービスというものを利用いたしましたいわゆる未承諾、承諾されていない広告宣伝メールにつきまして、これは受信者にとりましてはこれは迷惑であるということには変わりありませんので、そういった意味では、最近その種の被害が増加をしておるということはもう確かなことでありますんで、今回の法改正に合わせまして、これは総務省令を改正して規制の対象として含める予定にいたしております。
 いろんな形で今後とも、このショートメッセージサービスにつきましてはいろいろ更に技術的な進歩をもっとしてくるんだということも考えておりますんで、私どもとしては総務省令で対応いたしますけれども、更にいろんなことが技術的に、こっちも進化いたしますけれども、向こうもいろいろ悪質なことをやってくると思いますので、まあある程度イタチごっこみたいなところになることは避け難いところではあろうとは思っていますけれども、今回の迷惑メールについても含める、総務省令で規制の対象ということで私どもとしては含めさせていただきたいということで考えております。
○吉川春子君 もう一つお伺いしたいんですけれども、第三世代携帯電話のテレビ電話に一度だけ着信音を鳴らすと、そしてワン切りを行って、それの利用者であることを確認した上で迷惑メールを送り付けられると、こういう被害も大変増加しているわけです。迷惑メールでアダルトサイトを送り、不正請求につなげるという仕組みですね。これもマスコミで報道されていますが、こうした迷惑メールも本法の定義の中には含まれるんでしょうか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今先生御指摘の第三世代の携帯電話にテレビ電話を掛けて、一度だけ着信をさせて返信をして番号を知ると、その番号あてに送るというような方式でございますが、これは今現在の総務省令、今大臣が御答弁させていただきましたけれども、SMTPといいまして、特別なプロトコルを用いた電子メールになっております。したがって、現在の総務省令では、今先生御指摘のような方式について、使ったものについては規制の対象になっておりません。
 しかしながら、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、方式によって規制をするかしないかということについて区別するような時代ではどうもなくなっておるということなので、今回は総務省令を改正をいたしまして、このSMS、ショートメッセージ方式も用いたものもこの規制の対象にするということになりますので、今申し上げましたような方式も、やり方も規制の対象になるというふうにしたいと考えております。
○吉川春子君 役務の提供の拒否の問題について伺いたいと思うんですけれども、第十条に、「電気通信事業者は、」「当該架空電子メールアドレスに係る電子メールの送信をした者に対し、その送信をした電子メールにつき、電気通信役務の提供を拒むことができる。」と、こういう規定がありますが、そうした例が実際にあったんでしょうか。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今御指摘の第十条に基づく役務提供の拒否ということについての事例については、具体的な電気通信事業者がそれに基づいて役務を提供するという事例については承知をしておりません。これは、一つにはこの要件が非常に厳しい。一時に多数の架空電子メールアドレスあての送信がなされた場合であって、かつ、その電気通信設備に著しい障害を生じるおそれがあって、さらにその電気通信役務の提供に著しい支障を生じるということで、言わばシステムがダウンしなければ提供できないというような非常に厳しい規制に今なっております。
 したがって、そうはいっても問題あるではないかというようなことで、例えば今の法律の枠の中でいいますと表示義務違反というのがあると、そういったことについては約款に基づいてこれは拒否できるというような形で今対応してきているのが実態でございます。
○吉川春子君 時間がなくなりましたので、最後にもう一点、総務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、電気通信事業者の役務提供の拒否はなし、総務大臣の措置命令は三件だけ。防止対策の効果が上がってないと。それでこの法改正が行われたんだという説明があったんですけれども、電気通信事業者が技術的には一番詳しいわけですよね。政府よりも数段詳しいわけで、私はやっぱりそういうその責任において迷惑メール防止対策を行わせる必要もあるのではないかというふうに考えます。
 だから、民間の手で自律的に利用者を守る、そういう仕組みをつくらせるような行政対策を、行政指導を強めていただきたい。要するに、事業者への迷惑メール防止対策についてもっと積極的に行うように、そういう点、政府も指導していただきたいと思いますが、その点について最後お伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは携帯電話の事業者、またISPというのはインターネットサービスプロバイダーの間の、いわゆる電気通信事業者におきまして、これは一日におけますメール通信のいわゆる制限とか、迷惑メール送信回数の利用停止とか、新しい技術を、先ほど出ましたフィルタリング等々のサービスの提供のほか、結構様々な自主的な対策というのは既に講じられてはおります。
 総務省といたしましても、これは電気通信事業者の今御指摘がありました自主的な対策というのを促進するために、モニターをいたします機械を日本データ通信協会に設置をして、そこで受信した迷惑メールというものを、いわゆる特定電子メール法に違反したということを確認した上で、そのサービスプロバイダーに対して通知をしておりまして、いわゆる契約に基づき利用停止などの処置というものを民間でも容易に行うことができるようにするために、迷惑メール通信支援プロジェクトというものの運用を開始しております、もう既に開始したところなんですが。
 今御指摘のありましたように、この電気通信事業者が一社でいわゆるやれる迷惑メール対策にはこれは限界がありますので、そういった意味では連絡会や研究会等々を開催をして、業者間の情報、いわゆる迷惑メールの情報を共有するなどの連携というものを図っていく必要があるだろうと思っておりますので、今後ともその強化の方向で考えてまいりたいと思っております。
○又市征治君 迷惑メールの被害が携帯電話からパソコンに移ってきて、先ほど来から出されていますように、一時期減少はしたものの一年くらい前からまた拡大傾向にあるということで、これを踏まえてこの法律案が出されている。この法律が当総務委員会の発議で作られてきた経緯も踏まえながら、今回の改正は当然賛成をいたしますが、そういう立場で政府及び関係機関としての対策について若干お伺いをしてまいりたいと思います。
 まず初めに、昨年十二月に、総務省は迷惑メールへの対応の在り方研究委員会に寄せられたパブリックコメント、個人六十二件、法人・団体十三件をまとめておられます。この中で、この法律による指定法人、すなわち迷惑メール問題の委託機関で総務省の外郭団体である日本データ通信協会、その受託事業である迷惑メール相談センターについて、名指しで改善を求める意見が少なくとも三件載っているわけですね。
 その一つは、これらの相談・情報提供窓口に関する広報を一層強め、さらに多くの相談や情報提供を受けることによって、総務省、経済産業省両省が事業者への指導を積極的に進めることとあります。これは消費者機構日本から出されているわけですが。二つ目は個人からの意見で、少し手厳しい指摘ですけれども、迷惑メール相談窓口が機能しているかどうか疑問だ、特に海外からの送信の場合に強く感じるとあって、また、各種調査結果等、活動内容をこれまで以上に公開すべきだというふうに求めてきているわけですね。三つ目は、これとほぼ同様の意見ですけれども、全国消費者団体連合会からも寄せられている。こんなふうに見ました。
 先ほど来からございますように、迷惑メールが毎月三万数千件の相談が寄せられているようですけれども、関係者からこのように批判が出されているわけですが、今度の法律の改正に伴って一体この点はどのように改善がされるようになったのか、あるいはしていこうとしているのか、その点をまずお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今先生御指摘の、迷惑メール相談センターについての活動でございますけれども、これは特定電子メール法に基づく指定法人であります財団法人日本データ通信協会の中に設けられたものでございまして、このセンターには、この迷惑メールについて毎月五百件程度の電話の相談、それから三万件程度の苦情申告メールというものが寄せられております。
 今御指摘のとおり、昨年十二月に迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会中間取りまとめ案ということに対する、の意見文書に対する意見といたしまして、今先生御指摘のような意見が三点寄せられております。詳細は、ちょっと時間を取って恐縮でございますけれども、相談・情報提供窓口に関する広報というものを一層強めて、相談等に基づいて総務省等が事業者への指導をきちんと積極的に進めるべきではないか。それから、センターが機能しているかどうか分からない、特に海外についての、海外からの送信の場合には強く感じると。活動内容をこれまで以上に公開すべきではないか。三つ目が、センターの認知度を更に上げるとともに、必要な広報・相談体制を確保すべきではないのかというようなことでございました。
 順次お答えをいたしますけれども、この広報活動についてでございますけれども、総務省といたしましては、特定電子メールの制定以降、パンフレット等の配布、あるいはホームページへの掲載等を通じまして、相談提供窓口、どこに相談をし、情報を提供したらいいかというようなことが分からないということなので、そこをここでいいですよというようなことをきちんと周知しなきゃならないということでございまして、こういう御指摘がありましたので、これは一層きちんとどこに行けばいいのかということを周知徹底をしたいというふうに考えております。
 それから、事業者への指導でございますけれども、この相談等に基づく事業者への指導、これは、そのセンターが収集をいたしました情報に基づきまして、例えばある事業者が先行して対策を講じます。非常に効果があるというときに、それで止まっておったんじゃ意味がないわけでありますので、他の事業者にもこういったいい規制策がありますよということについて、その採用を促すというような観点で、このセンターの情報を活用しながら自主規制を強化をするというような取組をしてきておりますし、またしていきたいというふうに思っております。
 特に、例で言いますと、平成十五年の六月、七月にKDDIやドコモが開始をいたしました利用停止措置というのがございますが、これについてボーダフォンにもこれは採用してはどうかというようなことを実際に提案をした、こういうものもございます。
 それから、センター機能の強化でございますけれども、今回は、この法律改正によりまして直罰規定が入ります。したがって、センターが警察への告発機能ということを担う形になります。そうしますと、利用者からの情報提供が一層有効に活用できるというふうに考えておりますので、こういった観点でいいますと、警察との連携というものをしっかり取れるような体制を強化をしていただきたいというふうに思っております。
 それから、海外からの関係でございますが、海外からの送信につきましても、これは、多少これは難しゅうございますけれども、一層この調査研究動向、こういったものについての力を入れるようにというような形で活用していきたいというふうに思います。
 それから、活動内容の公開の関係でございますが、これは現在でもホームページにおいていろいろやっておりますけれども、こういった御指摘もあったということなので、より積極的な情報公開に努めるよう指導をしていきたいというふうに思います。
 それから、周知啓発についても同じでございます。
○又市征治君 そこで、次に大臣にお伺いをしたいんですが、今回の改正案では、現在の指定団体を、登録機関と改正をして迷惑メール対策窓口を増やすと、こううたっているわけですね。つまり、形式的には公益法人改革と併せて指定団体制の弊害や独占状態というものをなくしていこうと、こういうことだろうと思います。
 ところが、お聞きしますと、登録機関が、じゃ増えるのかというと、どうもそういう見込みがないというお話なんで、そうすると、実態が変わりそうにない。したがって、法改正をするんなら、実際に窓口を多様化して消費者の身近なものにするように、プロバイダーや消費者団体、あるいは今回、パブリックコメントで寄せてきたような、こういう団体などに登録機関としてお願いをする努力をすることも一つの方法ではないか。この点については大臣、どういうふうにお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたように、今般の法改正によりまして、機関としては、日本データ通信協会以外にも複数の登録機関が現れる可能性は確かにあります。私どももそう思っております。
 御指摘のとおり、今この利便性を高めることということが、いわゆる窓口を一杯増やすことによって利便性を高めることが必要だという又市先生の御意見もある傍ら、もう反対側には、とにかく専門職の機関がノウハウを蓄積して、いわゆる一元的な対応をする方が有効だという御意見もあることも確かなんですよ。これは、どっちがいいか、ちょっと正直申し上げてよく分からぬところなんですが、私ども、いずれにいたしましても総務省としては、この法改正の内容につきまして指定法人制度からいわゆる登録機関制度への変更ということになりましたので、私どもとしては、少なくともパンフレット、またホームページ等々をつくりまして、積極的にこの点につきましては周知はしていかねばならぬところだと思っております。
○又市征治君 是非、申し上げた趣旨で広げていただいた方が効果があるんではないかと、こう思いますので、取り扱いいただきたい。
 とりわけ、ちょっと今出たこの協会の問題ですね。やはり、とかくその意味では、総務省から迷惑メール対策の委託料が年間約一億円払われているわけですね。それだけに、どうもこの点が既得権益化されているんじゃないかと、こういう疑惑を持たれる。こういうことがあってはならぬわけでありまして、特に調べてみましたら、この協会の役員は歴代会長が郵政ないし総務省の事務次官なんですね。以下、十八ポスト中五名が郵政、総務及び経済産業省の幹部出身者の指定席になっている。典型的な天下り団体の例に漏れないと、こういうことになっているわけで、元々この協会、役割は大事なことを果たしているわけですが、国家試験である電気通信技術者等の資格試験を独占をしてきた、こういう典型的な外郭団体なわけですけれども、どうも私は、ここへ来て予算上おかしな変化が見られるなという気がしてならないんです。これはしっかりとただしていただきたいと、こう思うんですが。
 具体例申し上げますと、二〇〇四年度は事業費収入七億円余りのうち、国からの受託調査が一五%、同じく国からの電子メール事業収入が一五%でした。事業計画では、急速に財務状況悪化している、こう記されているわけで、かなり危機感が表明されているわけです。ところが、今年度の、二〇〇五年度の予算では一転して、国等からの受託事業収入を二倍の二億円余りに増やして見積もっておられるわけですが、その中でも、一般事業収入という項目も、何でか分かりませんが、五十万円ぐらいだったやつが一挙に一億五千万円に増えている。しかし、一般事業は支出も大きくて、二〇〇五年度は収支の差がマイナス二億七千万円という大幅な赤字計上になっている、こういう実は状況があるわけです。
 どうもこれはおかしいというふうに見ざるを得ないわけで、もう少しこの予算の問題を申し上げると、他方で、今回の法改正にかかわる電子メール事業も、ここに記載されておりますが、事業計画書では核にすると銘を打っているわけですが、収入は総務省からの一億七百二十五万円で、二〇〇四年度より若干微増、こういうことですが、支出の方はなぜか逆に九千三百十九万円から八千四百六十四万円に減らしている。去年から見れば一千万円近く減らしている。迷惑メール部門で二七%もの利益を上げるという、こういう構造に去年と比べるとなっているということなんですね。
 こう見てまいりますと、本当に、じゃ一体全体この協会は大事な仕事やらにゃいかぬのだが、迷惑メール事業について強化することに一体全体つながっているのかどうか、こういう気がしてならないんで、この点どのように掌握されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(有冨寛一郎君) 今御指摘のデータ通信協会の事業内容でございますが、これは、データ通信協会として新しい環境の変化に対応するという観点で種々の取組をしてきているというようなことでございます。
 そういう意味でいうと、会費あるいは受講料あるいは審査料等々でいろいろな収支を図っているというふうに承知をしておりますが、この迷惑メール関連業務、そのことについてはこれまでも、これは指定法人という枠組みの中で特定電子メールの受信者に対する指導、助言、あるいは受信者からの申出に関する事実関係の調査、それと、電子メール、特定電子メールに関する情報の収集、提供というものを実施しておりますし、また協会では、専用のモニター機で受信をした迷惑メールを分析をして、送信元、プロバイダーに通知をするということによって、その迷惑メール送信回線の利用停止等を促すというようなことを総務省とも協力してやるというようなことを取り組んできております。
 今度の法改正によって、この辺につきましてはまた直罰規定が入るということで、警察との連携も一つの機能として果たすことになるというようなことでございます。
 ただ、これらの、現時点での迷惑メールの関連業務のことにつきまして、これは既存の情報収集業務等で蓄積をいたしましたノウハウ等を最大限活用できるという観点でいいますと、この法改正後においても追加的な負担というものは特に生じることなく実質できるんじゃないかというふうに期待をしております。ただ、今後、迷惑メール対策の強化というものが当然にして強く求められるということになりますと、同協会のこの件に関する財務基盤をどうしていくのかというのも当然考えなきゃならないというふうに思います。
 したがって、総務省といたしましては、そういう観点に対しまして適切な支援措置、いろんな支援措置が考えられるわけでありますが、そういったことについて連携を取って検討していきたいというふうに考えております。
○又市征治君 指定団体から登録団体に変わるということになったわけで、今あなたがおっしゃったように、ここの財政基盤をどうするかという問題はこれは別の問題ですよ。それは総務省が考える話じゃないじゃないですか。
 そうでなくても、今申し上げたように、総務省と経済産業省の天下り団体として国民からは厳しく見られる、こういうところなわけですから、そういう点で、迷惑メール対策で火事場泥棒だと言われるようなことがあっちゃならぬわけで、その点はきちっとやっぱり対処をいただく、そのように努力をしていただかなきゃならぬと思います。
 そういう意味で、実際に役立つように、相談機能の強化であるとか、他団体への窓口複数化をするとともに、協会の業務をやっぱりもっときちっと公開をして、そしてそういう国民から疑惑を持たれないように、非常に大事な仕事をやっていくところですから、その点を強く申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(木村仁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
○委員長(木村仁君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、長谷川憲正君が委員を辞任され、その補欠として坂本由紀子君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(木村仁君) これより討論に入ります。──別に意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(木村仁君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十七分散会