第162回国会 行政監視委員会 第3号
平成十七年三月二十八日(月曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     吉川 春子君     紙  智子君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     紙  智子君     吉川 春子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         山口那津男君
    理 事
                荒井 広幸君
                鶴保 庸介君
                岩本  司君
                浜田 昌良君
                松 あきら君
    委 員
                加納 時男君
                狩野  安君
                北岡 秀二君
                山東 昭子君
                田中 直紀君
                橋本 聖子君
                藤野 公孝君
                水落 敏栄君
                吉田 博美君
                岡崎トミ子君
                鈴木  寛君
                千葉 景子君
            ツルネン マルテイ君
                津田弥太郎君
                蓮   舫君
                和田ひろ子君
                渡辺 秀央君
                浮島とも子君
                吉川 春子君
                近藤 正道君
   国務大臣
       文部科学大臣   中山 成彬君
   副大臣
       総務副大臣    今井  宏君
       外務副大臣    谷川 秀善君
       文部科学副大臣  塩谷  立君
       経済産業副大臣  保坂 三蔵君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        白石 勝美君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        柴田 高博君
       総務省行政管理
       局長       藤井 昭夫君
       消防庁次長    東尾  正君
       法務省入国管理
       局長       三浦 正晴君
       外務大臣官房長  塩尻孝二郎君
       外務大臣官房審
       議官       西宮 伸一君
       外務省経済協力
       局長       佐藤 重和君
       外務省領事局長  鹿取 克章君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部技術参事官   大島  寛君
       文部科学省高等
       教育局長     石川  明君
       厚生労働省職業
       安定局長     青木  功君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   上村 隆史君
       農林水産省生産
       局長       白須 敏朗君
       農林水産省農村
       振興局長     川村秀三郎君
       国土交通大臣官
       房審議官     和泉 洋人君
       国土交通省河川
       局砂防部長    近藤 浩一君
   参考人
       国際協力銀行理
       事        丹呉 圭一君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (政策評価の現状等に関する件)
 (行政評価・監視活動実績の概要に関する件)
 (政府開発援助に対する検査状況に関する件)
 (京都府及び兵庫県における実情調査に関する
 件)
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○委員長(山口那津男君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官柴田高博君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山口那津男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に国際協力銀行理事丹呉圭一君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山口那津男君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、政策評価の現状等に関する件、行政評価・監視活動実績の概要に関する件、政府開発援助に対する検査状況に関する件並びに京都府及び兵庫県における実情調査に関する件について質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○水落敏栄君 自由民主党の水落敏栄でございます。
 初めに、三月二十日に福岡市の北西約二十キロの玄界灘を震源とする震度六弱の強い地震が発生をいたしまして、不幸にもお一人が亡くなりました。また、八百人に近い方々がけがをされて、多くの家屋が損壊をいたしました。死亡された方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興を祈念いたしたいと存じます。
 さて、前回の委員会で聴取いたしましたODAの会計検査報告では、六か所の事業について効果が発現していないと指摘しております。我が国の財政状況が悪い中で貴重な税金から支出するわけでありますから、効率的、効果的に使うとともに、被援助国から感謝されなければなりません。
 さきのスマトラ沖地震による津波では、我が国のODAで建設した防波堤、防波壁によりまして、モルディブでは死者が出なかった、こうしたことから国民は我が国に対して非常に感謝しているところであります。また、カンボジア、ラオス、バングラデシュでは、ODAによって建設された橋や道路を紙幣の、自分の国の紙幣のデザインにしたり、多くの国では施設の目立つところに我が国のODAで建設されたことを示す感謝プレートが掲げられております。ODAはおおむね良好な使い方をされていると考えております。
 しかし、対中ODAについては種々問題が指摘されておりますので、私は、本日は対中ODAについてお尋ねをしたいと思っております。
 中国に対するODAの供与は、日中平和友好条約が締結された翌年、一九七九年からでありますが、二〇〇三年までの二十四年間で三兆三千三百億円もの供与をいたしております。そして、中国はこの資金を基にインフラ整備を中心に経済発展の基盤をつくった、こうした判断でありますけれども、我が国のODAにより中国の軍事費増大にも貢献したんではないかな、こんな疑念を持っております。
 対中ODAが多くなったのは、一九九〇年ごろから始まりまして、千五百億円となって、さらに、二〇〇〇年がピークでありますけれども、二千二百七十三億円を供与しております。
 一方、調べてみましたら、中国の軍事費は一九八〇年代後半から十七年連続で二けたの伸び率であります。一九九三年五千四百億円、一九九七年一兆二千二百億円、二〇〇〇年には一兆五千二百億円、二〇〇四年には二兆六千六百億円となっております。
 ODAの実施に当たりましては、平成四年、宮澤内閣のときにODA大綱を閣議決定しておりまして、環境と開発の両立、軍事的用途及び国際紛争助長への使用回避、軍事費支出、大量破壊兵器・ミサイルの開発・製造等の動向、民主化の促進、基本的人権及び自由の保障状況等に十分注意を払う、こうしたことが定められておりまして、平成十五年に改定された新ODA大綱でもこの基本原則が踏襲されております。
 そこでお尋ねいたしますけれども、中国は、ODA大綱、軍事支出等の動向に十分注意を払うとの原則に抵触するのではないかなと、私はそういうふうに思っておりまして、中国が本来自己資金で建設すべき施設をODA資金で建設をして、それによって浮いた資金を軍事費に回しているのではないだろうか。また、民生用として建設された高速道路や空港は有事の際には軍事転用できる施設でありますので、間接的に中国の軍備を手助けしている、こうしたことになるのではないでしょうか、御所見をお伺いしたいと思います。現在、対中ODA、多岐にわたっていますけれども、また、どんな事業に使われているのか、簡潔にお答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えを申し上げます。
 対中ODAについてのお尋ねでございますが、正に今お話がございましたように、私ども、当然、ODAの供与でございますから、我が国のODA大綱というものにのっとって供与を行っていく、そういうことでずっとこれまでやってきているわけでございます。
 ODA自体は、当然ながら相手国の経済社会開発を支援するということでございますので、ODA大綱におきましては、軍事的用途や国際紛争を助長するものへの使用は回避をするということが明記をされているわけでございます。したがいまして、対中ODAにつきましても、当然ながら、軍事的用途及び国際紛争を助長をするような案件というものに対してODAを供与するということは行ってきておりません。
 我が国のその対中ODAにつきましては、現在行っている供与につきましては、二〇〇一年に対中経済協力の基本方針、国別の方針ということを定めておりまして、現在の我が国のODAの、対中国に対するODAというものについては、基本的に中国が抱えております内陸部の貧困問題、あるいは環境の問題、さらには相互理解促進のための人材育成といった互恵的な分野を中心に供与をしているところでございます。
 我が国としては、このODAで協力をいたしますこうした案件については、これは中国に限らずいずれの国についても同様でございますが、例えば軍事転用をされないというようなことについてはしっかり確認をして、案件の管理をしっかりと行った上で供与を行っているわけでございます。
 それから、御指摘がございました軍事費との関係でございますが、我が国はそのODA大綱にかんがみまして相手国の軍事支出や武器輸出の動向といったものに十分注意を払っておりまして、中国側に対してもいろいろな機会を通じましてこうした我が国のODA大綱の考え方というものをきちっと説明をし、また、我が国国内に中国の軍事費の増加等について懸念があるということについても中国側に対して累次伝えているところでございます。
 我が国としては、もうあらゆる機会をとらえて、我が国はこういったODA大綱に基づいて支援をしている、そうしたODA大綱についての理解と認識を深めるようにということ、そして軍事費の問題を含めて中国側とは十分に協議、意見交換を行っていくという考えでございます。
○水落敏栄君 軍事費に使われないと思っておりましたけれども、説明を聞きまして安心をしております。
 中国は、一九六四年、早々ともう核実験も行っておりますし、ミサイルも持っていますから、中国がこうした軍事力を政治力として使う、厳しくチェックする必要があると思っております。
 さて、町村外務大臣は、昨年十一月二十六日の参議院本会議において、中国向けのODA供与を減少させていく、近い将来中国が卒業生になっていくことが適当である、こう述べておられます。小泉総理も、ラオスのビエンチャンで、中国は順調に経済発展を遂げている、早くODAからの卒業生になることを期待していると、こういうふうに同行記者団におっしゃっておられます。そういたしましたら、中国の温家宝首相は、日本が中止するなら日中関係を更にこじらせる、こう牽制しておりますし、あろうことか、日本のODA供与は請求を放棄した戦後賠償の代替の意味があるとこれまた我が国を強く牽制しているわけであります。
 そこでお尋ねしますけれども、ODA供与は戦後賠償の代替だという温家宝首相に対し、我が国はどのように反論といいますか対処したのか、お聞かせください。
○政府参考人(西宮伸一君) お答え申し上げます。
 確かに去年の十一月、一部の報道におきまして、ASEANプラス3の国際会議の際の日中首脳会談に関しまして、御指摘のような内容が報じられたことを我々も承知しております。ただ、その会談において温家宝総理の方から対中ODAが戦後賠償の代替であるといったような発言というのは実際なされておりません。さきの大戦に係ります日中間の請求権の問題は一九七二年の日中共同声明発出後存在しておりませんし、中国側もそのように認識しておる次第でございまして、対中ODAの供与とさきの大戦に係る請求権の問題とは何ら関係ないというのが我が国の一貫した立場でございます。
 実際、昨年の十一月のASEANプラス3の際の日中首脳会談におきましては、温家宝総理からは、概略、これまでの日本からの円借款がこれまでの中国の経済建設に大きく貢献してきたということ、現在では償還額の方が供与額を上回っているということ、引き続き中国としてもメリットのあるものであるが、全体として中国の経済成長によって円借款はかつてほどには必要とされてなくなってきているのも事実であるということ、そして今後については、これまでの経緯を踏まえて適切に対処、対応していく必要があるといったようなことが述べられておりまして、小泉総理の方からも、対中円借款につきましては大局的に判断していくべきであるということを述べられました。このやり取りの中で、温家宝総理の方から、日中関係の大局の重要性を強調するに当たり、中国がかつて戦争賠償を要求しなかった旨の発言があったことは事実でございます。しかし、申し上げましたように、この発言が対中ODAが戦争賠償の代わりであるから供与を続けるべきであるといったような意味でなされたものではございません。
○水落敏栄君 御承知のように、一九七二年、昭和四十七年九月の日中共同声明第五項に、中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言すると、こううたわれておりますから、こんなことを言うのは本当は筋違いでありまして、言ってないということであれば安心でありますけれども、是非毅然とした外交を行っていただきたい、このように思います。
 次に、排他的経済水域の日中中間線を越えて日本側にも広がっている可能性が確認されております東シナ海の春暁ガス油田、中国語で言うのもちょっと何かと思いますけれども、開発が本格的に再開されたという報道がございました。タグボートが大量の油管を曳航している写真も載っておりました。これらの油管の形状から、春暁ガス油田群の一つである天外天ガス油田から北約七十キロにある、ヘイコというんでしょうか、ヒラコというんでしょうか、私は中国語の読み方分かりませんが、取りあえずヘイコとしておきましょう、平湖ガス油田を結ぶ油輸送管ではないかと見られております。この報道に、事実であるかどうか、間違いありませんかどうか、あるかないか、端的にお答えください。
○政府参考人(西宮伸一君) 天外天ガス田などの開発について、平湖油ガス田のパイプラインを利用する計画があるということは関連企業のプレス発表などを通じて承知しておるところでございます。
 この数週間、天外天のガス田……
○水落敏栄君 事実であるかどうかだけで結構です。
○政府参考人(西宮伸一君) そういった関連する可能性がある船舶が活動しているのを確認しておりまして、いろいろな情報から判断しまして、天外天―平湖を結ぶ海底パイプラインの施設に関連する作業に、行っている可能性が高いというふうに判断をしております。
○水落敏栄君 事実であるということであります。
 そして、この平湖でありますけれども、一九九四年に完成して、現在、上海に石油やガスを送っております。しかし、調べてみましたら、この平湖油田開発には六億ドルの建設費、開発費を要しておりますけれども、そのうち我が国は、旧日本輸出入銀行から一億二千万ドルを融資しております。これも事実であるかどうか、お尋ねします。端的にお答えください。
○政府参考人(西宮伸一君) 事実でございます。
○水落敏栄君 実は、この平湖ガス油田の建設時には、日中中間線付近にガス油田が存在する可能性がある、こうしたことで中国が調査をしているんであります。したがって、そうしたことが分かっていながら何で一億二千万ドルも融資したのか、正にひさしを貸して母屋取られるでありまして、現在、中国が中間線付近で掘削している油田は日本側にもつながっているわけでありまして、日本の資源が中国に盗掘されているのであります。当然こうしたことは当時予測できたはずで、当時の政府関係者に強い反省をしてもらいたい、大変遺憾なことであります。
 このことについて、実は大臣に所感を伺っておきたかったんですが、御担当の方、どうぞお願いします。
○政府参考人(西宮伸一君) 実は、当時、本件融資につきまして外務省には協議がございませんで、当時の旧輸出入銀行が当時いかなる判断に基づいて本件融資を実施したのかはつまびらかではございません。
 いずれにしましても、春暁ガス油田、ガス田開発などその後の新しい状況を踏まえまして、東シナ海における中国の資源開発につきまして、日中間の協議も含めまして、今後の中国側の対応を見極めつつ、我が国の主権的権利などが侵害されないように適切に対応してまいりたいと思います。
○水落敏栄君 本当に考えれば考えるほど遺憾なことでありまして、当時そのことを防いでおれば、今そうした盗掘の問題は出てこなかったと思っています。
 そして、中国は、我が国が主張する中間線を認めずに、春暁ガス油田、中国名で言うのも本当に何とも、かと思いますけれども、どんどん開発をしているんであります。このことについて我が国政府はきちんと中国側に話をしたのかどうか、外交上申し入れたのか、盗掘されていることを申し入れたのか、そのことをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(西宮伸一君) 中国は、東シナ海の日中中間線付近において行っております春暁ガス田を含めまして資源開発につきまして、その設定された鉱区及び地下構造が日中中間線の日本側の水域にはみ出しているおそれがあるというふうに認識しておりまして、政府といたしましても、中国側に対し、累次にわたり排他的経済水域及び大陸棚に係る我が国の主権的権利その他の権利が侵害されるおそれがあるとの懸念を強く伝達し、本件に係る情報の提供を求める一方、春暁構造などにおいて一方的な開発を行わないように中国側に求めておるところでございます。
○水落敏栄君 現在、我が国の中間線付近で資源を調査を行っておりますけれども、今後我が国はどのような対応を取ろうとしておるのか、お聞きしたいと思います。
○副大臣(保坂三蔵君) これは経済産業省の方から御答弁申し上げます。
 委員御案内のとおり、東シナ海の資源につきましては、オイルあるいはまた天然ガス等の資源が豊富であるということはもう既に六八年のエカフェの調査報告から分かっているわけです。ただ、問題は、分かっておりましたけれども、EEZの重なり合う大陸棚の中での部分についての境界線が現実に画定しておりませんでした。そこで、七〇年代に国内からも試掘の申請などあったんですが、依然として現在も凍結中であるところの苦しさはございました。
 今回、春暁が実際に、天外天、断橋、春暁と順次開発されてきたわけですけれども、我々の方といたしましては、既にこれが中間線に構造上つながっているという、そういう見方をしておりまして、中国側に累次にわたりまして情報の提供を求めました。それから、探掘、さらには開発、これにつきましても直ちに中止をするように申入れをしてきたところでございますが、一向に聞かない。
 そこで、我が方といたしましても、昨年の七月からノルウェーの探査船を用船をいたしまして調査をいたしました。その調査の結果を二月の十八日に中間報告として出しまして、中国側にその情報を提供いたしました。それは、明らかに構造上資源が日本側の中間線以内に入り込んでいるという概念性についての指摘でございます。それについても反応がございませんので、我が方といたしましては、これは三月の末までに多分終わると思うんでございますが、更に徹底して中間線ぎりぎり、ここまで探査をいたしまして、向こうが反論できないような今理論的な状況を行っております。
 昨年の十一月ですか、日中の外相会談で、早く日中間の話合いをしようということの一応合意を得ておりまして、実は今日も日中のアジア局長会議が、外務省ですが、開かれておりまして、ここでもほかの問題に併せてこの問題を強く私どもから指摘して行っております。
 以上のような状況でございます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
 正に我が国の主権が侵害されているんではないかなと。日中友好親善は結構でありますけれども、それよりも大切なことは我が国の主権であるわけでありまして、是非ともそうした交渉を積極的に、また毅然とした態度で進めていただきたい、このように思います。
 次に、平成十六年十一月に第一回参議院政府開発援助調査で、有償案件として実施された北京首都空港整備事業についての感謝プレート、これが一般国民が立ち寄ることのないVIPルームに向かうエスカレーターの頭上に掲示されていた。これでは中国の一般国民は我が国から二百三十億円もの資金援助でできたことは知る由もないわけであります。
 こういうふうに調査団から報告されておりますけれども、この空港のことは一例だと思いますが、この空港の表示はその後どう改善されたのか、また他のODA案件についても顔の見える援助でなければならないわけでありまして、どのように表示等がなされているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えを申し上げます。
 本件プレートの問題につきまして参議院の調査団の方から御指摘がございましたこと、おっしゃられたとおりでございます。
 この経緯について申し上げさせていただきますと、この空港の完成後間もなくは、一年間にわたりましてその国内線の出発ロビーの正面に広報パネルが設置をされていたわけでございますが、この設置場所で設置を継続をすることが困難になったということで、新しいパネルを作成をいたしまして、ただいまお話ございましたVIPルームに向かうエスカレーターの頭上に掲示をされることになったわけでございます。こうした経緯がございまして、この北京空港の感謝プレートというのは現在もそのVIPルームのその付近に引き続き掲示をされているということでございます。
 御指摘のとおり、こうした大きな事業、この場合は北京空港の事業でございますが、中国の一般国民に対して、これが日本の協力が行われているものであるということを知ってもらうということは、これはもう当然非常に重要なことでございまして、私どもとしては、御指摘のその感謝を記したプレート以外にもいろいろな形で、私どもの例えばいろいろな広報パンフレットであるとかいろいろな手段を通じて、この事業に対して円借款による支援が行われたものであるということをできるだけ多くの中国国民に知ってもらうように広報的な努力を行っているところでございます。当然ながら、こうした努力というのはこの空港案件以外にも、ほかの案件についてももちろん同様でございまして、できるだけの広報努力を行っているところでございます。
 また、こうした御指摘を踏まえて、最近の例でございますが、最近実施された案件ということで、この案件自体は大分古いんですが、完成したのが最近ということで、例えばウルムチの空港の拡張計画というものがございまして、そうした計画が終了した時点では、これは正にそうしたプレートの掲示を国内線の出発ロビーに掲示をするというようなことを行っております。
○水落敏栄君 冒頭申し上げましたように、ラオスとかカンボジアでは、感謝の意を込めて自国の紙幣にまでそうしたことを表示していると。そうしたことで顔の見える援助をしているということで我々は思っているわけですけれども、是非、この中国の空港に二百三十億円もの投資をしたわけでありますから、是非一般国民が見えるようなところにそうした表示をしていただきたい、こう思っておりまして、改善方を是非ともお願い申し上げたいと思います。
 先ほど説明申し上げましたように、中国に対しましては、無償資金協力、技術協力、有償資金協力で今まで三兆三千三百億円ものお金を供与しています。そのうち返済義務のある有償資金協力は二〇〇三年度までで三兆五百億円にもなっていますけれども、この有償資金の返済については十年据置きの三十年返済ということをお聞きしておりますけれども、一体これ、このお金、どのぐらい今まで返してくれたのか、端的にお答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) この対中円借款に対するこれまでの供与とそれから返済でございますが、ただいま先生の方から二〇〇三年度末までの数字について御指摘がございました。
 今ちょうど二〇〇四年度末になっておりますが、まだきっちりした数字でございませんが、一応その二〇〇四年度末でこうなるであろうという数字が、これまでのその供与のコミット総額が約三兆一千三百三十一億円でございまして、そのうち実際に貸付けが実行をされた額というものが約二兆二千億円ございます。そして、そのうち既に償還をされたものということ、これは今年度の末の見込みの数字でございますが、償還額が約一兆四百八十六億円となっております。
○水落敏栄君 中国は世界第七位の経済大国にもなっているわけであります。先進七か国財務相・中央銀行総裁会議、いわゆるG7のメンバーにもなっているわけでありまして、経済力はもう豊かでありますから、そうした、日本も経済は困っているわけですから、どんどん返していただくということもよろしいんじゃないかと思います。
 一方で、我が国のODA供与について、その浮いた金を中国は、ラオスへの三千万ドルの援助をしているのを始めとして、アジア、アフリカの開発途上国に援助を行っています。そうした裕福な経済状況にあるわけであります。ましてや、日本国内の問題であります首相の靖国神社参拝に対して文句を言う、重慶でのサッカーにおけるブーイング、北京での日本公使の車の破壊等々、非友好的であるわけでありまして、これだけのODAを受け取れば、普通、供与してくれた国に対してもう少し謙虚に物を言ったりお礼言ったりするのが道理でありますけれども、それがなされてないわけであります。もはや中国は援助を必要としないのでありまして、我が国としても巨額の赤字財政を抱えて、もはや財政的余裕はないと思います。
 そこで、政府は、北京オリンピックを予定される二〇〇八年度に有償資金協力を終了する、こういうふうに表明しておりますけれども、また一方、町村大臣は、三月十五日に李肇星外務大臣と電話で話をして、我が国の方針が了承されたと説明しております。しかし、中国外務省の劉建超副報道局長、十七日の記者会見で、合意したとはまだ聞いていない、こんな発言もしております。一体どちらが正しいのか、外務大臣の説明を聞きたいんですけれども、お願いします。
○政府参考人(佐藤重和君) 中国に対する円借款につきましては、ただいまお話もございましたように、中国側の経済発展あるいはその資金調達能力が大幅に上がってきているということでございますので、これはもういつまでも今のような形で供与を続けるということにはならないというふうに私どもも判断をしているわけでございます。そうした考え方に基づきまして中国側とこれまで協議を行ってきておりまして、中国側からも、これはお互いにこれを適切に処理して有終の美を迎えることができるようにすべきであるという考え方が表明をされているわけでございます。
 現在、日中当局間では、二〇〇八年の北京オリンピック前までに円借款の新規供与を終了するという方向で協議を行っているという状況でございます。先ほどお話がございました町村大臣と先方の李肇星外交部長の電話会談におきましても、こうした方向で引き続き協議をしていくということで、これは明確に一致をしているわけでございます。
 そういう意味で、このオリンピック前までに新規供与を終了するという方向で協議を行っていくということにつきましては、日中両国間で共通の理解があるわけでございまして、先ほどの中国側の発言というのは、この本件が現在も日中間でそういう意味では協議が行われているということで、引き続き協議をしていくということを重点的に彼らがそこのところを強調した発言だというふうにとらえております。
○水落敏栄君 そして、中国に対して来年度からの有償資金協力、どんなふうに縮小していくのか、さらにその無償資金協力や技術協力については今後どうするのか教えていただければと思います。
○政府参考人(佐藤重和君) 先ほど申し上げましたとおり、中国の経済発展が進む中で、円借款等のいわゆる大規模な資金協力といったものについては必要性が以前より相対的に低下をしてきているということでございますので、そういうことで、先ほど申し上げました円借款については北京オリンピック前までに新規供与を終了するという方向で中国側と協議を行っているということでございます。こうした協議に基づきまして、平成十七年度以降の円借款につきましては、中国側の要請を踏まえつつ、その所要の調査を行った上でどういう内容のものをどれぐらい供与していくかということを決定をしていく考えでございます。
 また、お話がございましたその円借款以外のODAによる協力でございますが、例えば技術協力であるとか草の根・人間の安全保障無償資金協力あるいは文化無償等、両国間の交流を促進する協力につきましては、貧困問題の解決や環境保全等、その互恵的な分野に役立つ案件あるいは中国の国民の対日理解に資する案件といったものを中心に、こういったものについては日中関係全体の中でこうした協力を積極的に活用をしていくということが適当かというふうに考えております。
○水落敏栄君 対中ODAに関する質問、最後でございますけれども、外務省はODAは我が国の有力な外交手段の一つであると、こう説明しております。しかし、どうも中国についてはそれが言えないのではないかな。対中ODAを行ってきたこの二十四年間に、日中関係は好転するどころかむしろ悪化しているのが現状だと思っています。政府は有効な外交手段として対中ODAはどのように機能してきたのかということの評価をここでちょっとお聞かせください。
○政府参考人(佐藤重和君) 我が国の対中ODA、供与開始をいたしましてから約四半世紀になるわけでございますが、この対中ODAというのは、中国沿海部のインフラのボトルネック解消であるとか、あるいは環境の問題、あるいはマクロ経済の安定、あるいは保健や人材育成等、そういう意味では中国経済の安定的な発展というものに貢献をして、中国の改革・開放政策を維持、促進させる上で役割を果たしてきたというふうに考えております。また、全体としての日中の経済関係というものの発展を支えるとともに、日中関係全体の主要な柱の一つとしてこの関係の下支えをしてきたというふうに評価をしております。
 こうした評価につきましては、中国側からも同様の評価が公式に示されているところでございます。
○水落敏栄君 以上で対中ODAのことについては質問を終わります。
 次の質問、内容を変えさせていただきます。
 私は、去る二月の十七日、阪神・淡路大震災から復興十年目に当たる兵庫県への委員派遣に視察メンバーとして参加をさせていただきました。震災時及び復興の状況について同県及び神戸市から説明を伺いましたけれども、現地視察をいたしました被害の大きい長田地区を始めとして、着実な復興の成果がうかがわれました。
 委員長、外務省の皆さん、もう結構だと思いますので。
○委員長(山口那津男君) はい。じゃ、退席されて結構でございます。
○水落敏栄君 質問を続けます。
 さきの新潟県中越地震に際しましては、震災の経験を生かすべく、特に地震発生の直後から震災被害について専門知識を持った職員を派遣していただくなど、震災の教訓を活用して伝えていこうとする真摯な姿勢、取組に、新潟県出身者として深く感謝の念を抱いた次第であります。また、同県では新たに共済制度を立ち上げるなど、自助、公助、共助の精神をもって不測の災害に備えようと日夜工夫と努力を重ねておられまして、被災に負けず立ち向かっていく姿に感動の思いを新たにしたところであります。
 つきましては、これからは新潟県中越地震のその後の対応についてお聞きをいたします。
 私は、昨年の十一月十五日に開催された本委員会におきまして、被災者生活再建支援法の弾力的な運用について、あるいは激甚災害指定の早期指定等々について政府の考えをお聞きしました。おかげさまで、今国会の冒頭、新潟県中越地震に対する三千億円を含む災害対策費一兆三千億円を計上する補正予算四兆七千億円が全会一致をもって成立して感謝いたしております。
 しかしながら、当該地域は日本でも有数の豪雪地帯でありまして、特に本年は十九年ぶりの大雪であります。一例ですが、一月二十六日に小千谷市の旅館で、雪の重みによる屋根の倒壊によりまして風呂に入っていた二人が死亡いたしました。まず、雪害による死者、負傷者、家屋の倒壊等、被害状況についてお尋ねします。
○政府参考人(柴田高博君) 今年の冬は、青森県の東北北部だとか、あるいはその新潟県の中越地震の被災地でございますが、地震の被害を受けてまたその次に大きな雪の被害を受けるということで、山間部等で大雪になってございます。政府といたしましても、連携して情報の収集だとか警戒に当たってございます。
 被害の状況でございますが、新潟県におきましては、昨年十二月から現在までの間でございますが、雪下ろし等に伴いまして死者が二十五名、負傷者百四十六名、住家の全壊が五十棟、住家の半壊一棟の被害が発生いたしております。
○水落敏栄君 大変な被害状況であります。
 私も去る三月十四日に党の災害特別委員会で現地を視察いたしましたが、山古志村では今でも四メーター近い雪が積もっております。また、雪の重みによる倒壊家屋も実際見てまいりました。
 そこでお尋ねしますが、先ほど報告いただいたように、雪の重みによる家屋の減失、倒壊、新潟県下でもお話しのとおりでございまして、これはすべてさきの地震に関連するものだと思っております。すなわち、地震により半壊した家屋が、避難勧告等によって住むことができない、空き家の除雪ができなかったために生じた倒壊がほとんどであると思っています。
 したがいまして、地震のときは半壊と判断された家屋がこうした雪の重みで倒壊したいわゆる二次倒壊は、全壊とみなして現行法で支援するべきだと思いますけれども、どのような取扱いをされておられるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(柴田高博君) 被災者生活再建支援法の定めます自然災害というのは、原則として同一の自然災害によるものを単位といたしてございます。地震と雪ということであれば、原則的には分けるということでございます。
 ただし、新潟県の中越地震につきましては、地震による被害がいまだ継続している地域でございます。避難指示・勧告が出されておられる山古志村等の地域ございます。積雪により住宅が全壊した場合は、雪解け後の被害認定をもって地震による全壊として当然取り扱うということになっております。
 また、避難指示・勧告が出されていない地域につきましても、新潟県からの報告でございますと、現在のところ豪雪により全壊した世帯というのは、地震のときに全壊した世帯と、地震のときには半壊であったけれどもその後やむを得ず取り壊すというようなことの世帯になっているようでございまして、支援法適用上、これらの世帯はすべて、現在被害を受けております世帯はすべて支援法上の全壊として取り扱うということにやらさせていただきます。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
 是非、因果関係はもう地震ということでありますから、現行法を弾力的に運用するということで、お話のようにお願いを申し上げたいと思います。
 副大臣、ありがとうございました。
 次の質問でありますけれども、地震によりまして全壊、半壊した方々は、住んだ家を離れて子供の家や親戚に身を寄せたり、仮設住宅で余儀なく生活をされております。こうした方々は、雪解けと同時に住宅再建を行いたい、こう願っておりますけれども、資金がたくさんあるわけではございません。一方、被災者生活再建支援法に基づく現在の制度では、個人の私有財産形成に税金は支出すべきでない、こうした考えで、自宅の修復には適用されていないわけであります。
 被災者の生活再建をより効果的にする観点から、生活再建支援金を被災者の住宅建設や修復等にも使用できるようにしてもらいたい。福岡県西方沖の地震もございました。こうした地震がいつ発生するかもしれません。今後のことも考えて、この生活再建支援法の運用の内容の見直しを検討すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(柴田高博君) 中越地震の後、住宅をなくされた世帯に対しましては、仮設住宅を直ちに御用意さしていただくということ、そしてまた、全壊ではございませんが、半壊された世帯でございましても、応急修理することによって元の住宅に帰れる家庭、世帯につきましては、災害救助法に基づきます応急修理制度、これは六十万円が限度でございますが、今回の地震につきましては初めて本格的に適用さしていただきました。
 今、委員御指摘のように、これからいよいよ雪解けがなりまして住宅の再建が本格化する時期が近づいてこようかと思ってございますが、この支援法につきましては、私が言うまでもございませんが、前の通常国会におきまして、支給限度額が百万円から三百万円に引き上げられる、それから全壊だけじゃなくて大規模半壊世帯も対象にいたしております。また、住宅の解体撤去費等につきましての居住安定支援制度、二百万円が最大でございます、等の制度の拡充を行ったところでございまして、私有財産でございます個人財産への支援について様々な議論がある中で、可能な限り公助としての支援の充実を図ってきたところでございます。
 住宅本体を対象経費に入れるということについては、私有財産の下では、個人の財産が自由かつ排他的に処分し得る代わりに、個人の財産は個人の責任の下に維持することが原則であるという御意見、あるいは、このため、典型的な個人財産である住宅の場合、災害への備えとしては、自らまず耐震化を行っていくということ、また、損失が発生した場合に備えて保険等へ加入することにより対処することが基本であるという議論もございます。当該地域でございますと、地震保険とそれからJAの、農協の建物更生保険が、推測でございますが、約四割ぐらいの方がお入りになっているのではないかという具合に考えてございます。
 支援法につきましての今の御指摘につきましては、法の施行時に附帯決議を付けられておるわけでございまして、四年を目途として総合的な検討を加えるということになってございますので、今回の災害事例を含めまして、改正法の施行状況等を勘案して総合的な検討を加えてまいりたいという具合に考えております。
○水落敏栄君 統括官、いろいろとお話がございましたけれども、要は現行法ではできないと、こういうことでございまして、残念なことであります。現行法の見直しを是非お願いしたい、こういうことと、生活再建を考える現地の方々に国として温かい手を差し伸べてやる、生活再建で喜ばれるような支援策が必要だと思っておりまして、是非、ひとつまた引き続き御検討をお願いしたいと思います。
 次に、地震の発生から五か月が過ぎました。自分の家を離れて仮設住宅で生活している方々、今でも二千八百七十二世帯、九千四百八十四人であります。そして、入居者の多くが高齢者であります。年金による生活者も多くございます。雪解けとともに自宅に帰って壊れた住宅の建て直しや新築を考えても、先ほど申し上げたように先立つものがないわけであります。したがいまして、行くところ、住むところがありませんから、仮設住宅住まいということになります。
 ところが、御承知のように、仮設住宅の入居期限、二年間であります。そうした方々の、高齢者、年金生活者の援護施策はどうするかという問題が発生してまいります。ある市では、私の出身であります十日町市でありますけれども、市営住宅を建設して入居していただこう、こういった市もありますけれども、市営住宅などは土地の安い郊外に建てて建設費を安く上げたい、こう思っても、入居する側からすれば、高齢者でありますから、スーパーに行く、病院に行く、あるいは年金を受け取りに町に出る、こういったことでは、郊外の住宅では高齢者だけに難があるわけであります。
 そこで、中心市街地活性化法の対象とされるような町の中心部で、商店や会社や駐車場がなくて、いわゆるシャッター通りと称されているように、商店が移転して空き家になっている、そうした地区が多くあります。これらの地区の建物を、シャッター通りと言われるようなそうした地区の建物を市等で買い上げて住宅に改造して、高齢者や仮設住宅から出られても家がない被災者の方々に入居していただこうという考えがあります。こうした被災者支援のために買い上げる、又は建設、改造する市等の建物に対して政府の支援はできないのかどうか、そこのところをお伺いします。
○政府参考人(和泉洋人君) お答え申し上げます。
 災害により住宅を失った所得が低い方々のための公営住宅の整備に当たりましては、今先生が御指摘のあった高齢者の方の生活の利便とか、あるいは従来の地域のコミュニティーへの配慮等含めて、正に地域の実情に応じて整備する必要があると考えております。
 この公営住宅の整備につきましては、公共団体自らが土地を買って建設するという方針に加えまして、民間の住宅を買い取る、あるいは借り上げると、こういった方針につきましても多様な供給手法とその助成措置が準備されてございます。
 今後、事業主体でございます地元公共団体からの具体的な提案、計画を踏まえまして、様々な手法を駆使して、なるべく地域のためになるような建設支援に取り組んでまいりたいと、こう考えてございます。
○水落敏栄君 ありがとうございます。
 町の活性化を図るためにも、また高齢者の利便を考えて、是非ともそうした施策を推進するように国の手を差し伸べてやるべきだと、こう思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、新潟中越地震、阪神・淡路大震災と異なりまして中山間地に被害が多かったわけであります。つまり、田畑も地割れが多く発生しました。そして、被害状況を正確に把握することができずに降雪となり、大雪に見舞われたわけであります。雪解けは五月半ば、例年より半月以上も遅れて、田植えもぎりぎりの状況にあります。また、棚田は、雪雪崩や地震でできた、あるいは亀裂で雪解けの水が入ってがけ崩れが発生して棚田は埋まってしまいます。そうしたことも起こります。そして、ダムの亀裂に代表されるように、農業用水のダムやため池、そして水路などが破壊されて田の水が確保できない、こんな状況でありまして、例えば、全国一のブランド米であります魚沼コシヒカリの作付けができない。十日町市では九十ヘクタール、小千谷市では七百ヘクタールほどの田んぼに作付けができない状況であります。
 政府は減反農家のための生産調整の助成金を出しておりますけれども、今回のように稲を作付けできない農家への支援はどのようにお考えですか、お聞きします。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員のお話でございます。
 お話しのとおり、実はこれまで、転作、稲を作付けしないというふうな転作に対します助成金につきましては、実は平成十五年度までは全国一律の要件、単価によりまして転作奨励金を交付しておったわけでございますが、平成十六年度からは市町村単位の協議会によりましてそれぞれ自主的に要件、単価を決定をいたしまして交付ができると、そういうふうな制度、仕組みに改まったわけでございます。これは産地づくり交付金制度というふうに言っているわけでございます。
 この場合、産地づくり交付金を交付いたしますためには、地域におきまして、具体的にはそれぞれの市町村単位の協議会におきまして御相談をされまして合意をされますと、しかもその内容が、ただいま委員からもお話しのとおり、米の生産調整の推進に資すると、こういうことでございますれば交付ができるということになるわけでございます。
 したがいまして、今委員からお話しございましたとおり被災水田でございまして、例えば十七年度に米の作付けができないということでございますれば、これは当然生産調整に該当するわけでございますので、交付金を交付することが十分に可能であるというふうに考えているわけでございます。
 したがいまして、ただいま申し上げましたように市町村単位の協議会ございますので、そこのところでよく御検討をいただきまして、協議をされまして合意をいただきましてその交付金を交付をしていただくというふうなことに、十分可能だというふうに考えておりますので、ひとつよろしく御活用いただきたいというふうに考えておる次第でございます。
○水落敏栄君 できるということでよろしいわけですね。──はい。
 中越地震によりまして生じた亀裂などの原因によって、雪が消失した後に発生する農地の融雪災害、あるいは地震の影響により地盤が緩んでいるところに大雪の影響で起こる災害がございます。この種の災害については地震が原因で発生したことは明白で、こうした複合的な要因で生じた災害については極力地震災害として認定していただく、あるいは豪雨災害や中越地震災害と同様に激甚災害として取り扱っていただく、より手厚い助成が行われるよう御検討いただきたいと思います。また、融雪災害の認定に関しましても、より多くの雪害が救済の対象となるよう、その災害認定の採択基準について緩和していただきたいと、このように考えます。この御所見をまずお伺いいたします。
 そして、融雪災害に該当する消雪日があった場合には、速やかに災害状況を報告するよう指示されております。今年は十九年ぶりの豪雪となっておりまして、中山間地域では積雪により災害状況が確認できない、現在ではそうした状況にございます。災害の確定報告を中山間地域の消雪まで延長していただきたいと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(川村秀三郎君) 農地の被害の関係でお尋ねがございました。
 中越地震で農地約千五百ヘクタール、被害総額百五十六億円ということになっております。原則的には、もちろん融雪などで新たな災害が発生した場合は十七年の災害復旧事業として取り扱うことになるわけでございますが、ただ、地震災害で査定を受けました農地の被害が雪解け後に拡大した場合には、具体の被災状況に応じて復旧計画の変更により取り扱うこともできるということになっております。
 いずれにしても、いろいろお尋ねがございましたが、融雪後の状況を見極めつつ、この災害復旧が早期に円滑に実施されるということが肝要でございますので、県、市町村とよく連携を図って対応をしてまいりたいと思っております。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
 次に、災害査定時に路面直下の陥没が発見できなかった、その後、除雪車等の重量車両の通行や気温の上昇によるアスファルト舗装面の陥没、地盤の沈下などという、明らかに地震に起因していると思われる道路の陥没につきましては、現在、国庫災害復旧事業の対象となっておりません。しかし、復旧には相当な費用が必要となりますので、是非、国庫災害復旧事業の対象として取り扱っていただきたく考えますけれども、御所見をお聞きします。
○政府参考人(近藤浩一君) 中越地震に関します災害査定につきましては、地方整備局あるいは他の都府県の地方公共団体の職員等が最大限の応援を行いますとともに、査定の迅速化のために簡易的な積算を行うことのできる範囲を拡大するなど、査定作業の大幅な簡素化を図ることによりまして、地震の発生後三か月間の短期間で、平成十七年一月二十八日に終了いたしたわけであります。
 今お尋ねの件につきまして、公共土木施設にかかわります災害の認定は現地確認時が原則でありまして、融雪時により新たに災害が発生した場合におきましては平成十七年の災害復旧事業として取り扱うことになり、新たに災害査定を行って災害復旧事業費を決定することになります。ただし、新潟県に限らず他の豪雪地帯におきましても同様でございますけれども、平成十六年災害として採択した箇所におきまして融雪後に被害が拡大し、こういった拡大した場合につきましては、具体の被災状況に応じて平成十六年度の災害のいわゆる増破、いわゆる設計変更等により取り扱うことはできます。
 いずれにいたしましても、今後、融雪後の状況を見極めまして適切に対処してまいりたいと思っております。
○水落敏栄君 申し上げておりますように、今年は十九年ぶりの大雪であります。私のふるさと十日町市では現在三メーターの積雪がございますし、申し上げた山古志村も三メーター以上の積雪で、したがって自分の家まで出掛けられない、こうした方々も多いわけであります。
 一方で、春はもうそこまで来ております。ここで融雪時に地震の被害が拡大されることが懸念をされるわけであります。被災者の方たちが復興に向けて希望に満ちた春を迎えることができるように、新たに発生するおそれのある二次災害に対してはどのように対処して、どのように支援していかれるのか、お考えをお伺いします。
○政府参考人(柴田高博君) 融雪時期におきます雪解け水によります河川の増水あるいは土砂災害、こういうものに注意が必要でございます。とりわけ新潟県中越地震の被災地では、地震に伴い地盤被害を受けておりますので、特段に注意をいたしているところでございます。
 これまで、政府におきましては、二月の二日、十四日、二十四日、三月四日の計四回、関係省庁連絡会議を開催いたしました。気象状況や被害状況、地方公共団体や各省庁の対応状況についてまずは情報共有を図ってございます。さらに、青森県、新潟県に関係省庁から成ります調査団を派遣して、雪害状況の調査を実施いたしました。こういうことで、関係省庁連携して警戒に当たっております。
 また、三月七日には、中央防災会議会長でございます内閣総理大臣から、関係行政機関の長及び都道府県知事に対しまして、融雪時期の対応を含めて、豪雪災害に対する防災体制の強化についての通知がなされております。
 この通知も踏まえまして、引き続き関係省庁や関係機関と緊密な連携の下に、一つには雪崩、河川はんらん、土砂災害のおそれのある危険箇所の巡視、点検の徹底、二つ目は気象等に関する情報の収集、伝達、三つ目は警戒避難体制の強化、これらに万全を尽くしてまいりたいと考えております。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
 申し上げたように、中越地震によります被災者の方々、仮設住宅で生活している方々は二千八百七十二世帯がございます。二千八百七十二世帯、人数にして九千四百八十四人であります。また、申し上げたように、雪解けと同時に二次災害が起こる危険もございます。一方、福岡市西方沖で起きた地震、あの玄界島では二百六棟が損壊しておりますし、全島の方々が避難をしている状況であります。
 こうした地震によります災害、それから、あるいは雪害に対する災害、こうした災害の支援については国としてより温かい手を差し伸べていただきますように心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○ツルネンマルテイ君 民主党のツルネンマルテイでございます。
 質問に入る前には、私は、この行政監視委員会に対する私の意見について簡単に一言申し上げたいと思います。
 私は、議員になってこれで四年目になっていますが、最初から私は好んでこの委員会の委員になっています。私の考えでは、この委員会こそ最も参議院らしい委員会であると思っています。なぜならば、いろんなほかの委員会で私たちはいろんな法案に対して審議をしたり質問しています。この委員会では、既にある法律の実施とか政策の評価について私たち議員の立場で厳しく追及することあるいは評価することができますから、今日も、民主党の方から、質問どうですかといったら、私は、はい、やらせていただきますと好んで引き受けました。私は、今日も一時間の間の質問をそういう気持ちで用意しました。
 今日の私の質問は、留学生政策とODA政策について質問させていただきます。
 留学生の受入れ推進施策に関する政策評価についてまず質問をさせていただきます。
 戦後の日本には社会向上のためにいろいろな目標が立てられたと思います。その中の一つは、西洋に追い付く、西洋を追い越せという目標であった。主に経済的な目標だったと思います。御存じのように、物質的な豊かさがある意味では達成されたと思います。しかし、ツケも回ってきたことが私たちはよく分かっています。心の豊かさが失われて、あるいは自然環境が破壊された、のようなツケが回ってきたと思います。
 今日は、私は、もう一つの二十年ほど前に立てられた目標について質問させていただきます。
 それは、十万人の留学生を海外から日本に受け入れるという目標のことですね。一九八三年に一万人しかなかった留学生の人数を二十年で見事十倍の十万人に増やすことに成功しました。確かに人数から見れば評価できる結果であります。しかし、政府も既に認めているように、留学生の質が低下しているということです。それは、人数を増やそうとする一辺倒の政策のツケでもあります。この偏った政策の効果についてこれから質問をいろんな角度からさせていただきます。
 二十年ほど前のその目標、立てたときの目標には次のような言葉があります。二十一世紀初頭に留学生受入れの規模を先進諸国並み、つまり十万人にすることです。まさしく西洋に追い付くという目標であったと私は考えています。
 そして、その評価についてですが、まず幾つかの質問を、簡単にその背景について説明をお願いしたいと思います。例えば現在は、恐らくデータは十五年度のことですけれども、この十万人に掛かる予算額について、あるいは国費留学生一人当たりに一年間幾らくらいお金が掛かるかということ、あるいはその十万人の留学生の出身国別構成、主な、一番主なところだけで何%か、例えば中国は何%か、韓国は何%くらいの程度のことだけで、簡単にこの三つのことについて答弁お願いします。
○政府参考人(石川明君) ただいま留学生施策の予算額についてのお尋ねがございました。お答えをさせていただきたいと存じます。
 今回、総務省の方からちょうだいいたしました政策評価書の中でも、留学生受入れに関する予算額、示されているところでございますけれども、留学生受入れの十万人計画、ただいま委員からお話がございました。これが策定されました昭和五十八年度では、関係経費約七十七億円でございました。これが平成十五年度におきましては約五百三十二億円ということになっておりまして、約七倍に増加をしております。このうち、国費留学生の受入れ関係の予算につきましては約二百三十五億円という状況でございます。
 また、ただいまお尋ねがございましたが、国費留学生の平成十六年度の一人当たりの奨学金及び授業料あるいは入学料の支援額でございますけれども、これは大学院レベルの学生につきましては年額で約三百万円となっております。このうち、奨学金による支援額につきましては年額二百十万円、こういう状況でございます。
 それから、受入れ国の状況でございますけれども、平成十六年五月の我が国におきます留学生の受入れ総数は十一万七千三百二人ということになってございますが、このうち国費留学生は九千八百四人ということでございます。この内訳でございますが、国費留学生の出身国別内訳につきましては、中国から千八百十人、これは全体の一八・五%を占めております。それから韓国から千二十一人、同じく一〇・四%、タイから六百二十二人、六・三%、インドネシアから六百人、六・一%、そしてベトナムから五百三十人、五・四%となっておりまして、これら上位の五か国で国費留学生の約半分、約五割を占めている、こういう状況になってございます。
○ツルネンマルテイ君 この中で、既に答弁にもありましたように、その留学生の大半は中国あるいは韓国などから来ているということです。そして、その十万以上ですけれども、その留学生は日本での生活をどのように思っているか、その満足度についてのアンケートもあるかと思いますから、それもちょっと簡単にお願いしたいと思います、満足度について。
○政府参考人(石川明君) 留学生の満足度についてのお尋ねでございます。
 このたびの総務省によって実施されました行政評価でアンケート調査が行われておりますが、このアンケート調査によりますと、学習環境についての満足度につきましては、満足及びやや満足としている方の割合が、授業の内容につきましては六〇・五%、それから教員の指導性では六五・九%、あるいは学校の設備等勉強の環境では七三・八%というような数字が出ておりまして、おおむね良い印象を持っていただいているのではないかと、このように考えているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 私もそのアンケートを読んでいてそんな感じですね。おおむね留学生が日本でいることには、まあ不満があるでしょうけれども満足している人は多くあるということです。もちろん問題もたくさんあります。
 さらに、その同じところで、アンケートでは、留学生の指導に当たっている教職員のアンケートでは、その質に対してのデータもあるかと思います。それもちょっと簡単にお願いしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 今手元ににわかに、質の数字のことについては用意できておりませんでしたけれども。──ただいま手元で判明いたしました。
 留学生について指導教職員が感じているその質についてのアンケート調査でございますけれども、かなり悪くなってきていると感じておられる教職員が一一・八%ぐらいいらっしゃるということでございます。また、少し悪くなっているというふうに感じておられる方が二六・一%ということで、両方合わせますと三七%あるいは三八%ぐらいの数字ではないかと思われます。
○ツルネンマルテイ君 ここから私は本当の問題の方に入りたいと思います。
 つまり、もう指導に当たっている先生たちも、やはりその質が本当少しずつ、もう三七%の方は悪くなっているということです。その質の低下の原因を、私たちはもちろんいろんなことを考えているんですけれども、さっき一番最初に、私はまず、数ばっかり、人数ばっかりを目標にしていたということが一つあるでしょう。しかし、それだけではないと思います。やはり彼らの日本での生活の中ではいろんな問題があって、そこでやはり満足して、学生の方では、留学生の方では満足と思っていても、社会から見ればやはり多くの問題があります。
 そこで、二番目の、これは全部一番目の質問の関係でしたけれども、二番目の質問では、この留学生の住居、住まいのこと、宿舎の整備の在り方と今後の方向について、例えば彼らはどういうところで今生活しているか、公的な宿舎もあれば民間宿舎もアパートとか下宿もありますから、もし、分かる範囲ではどのくらいの割合でこのようないろんなタイプの住まいにですか、ちょっとお願いしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) 留学生の住居状況についてのお尋ねでございます。
 我が国で学んでおります留学生数、先ほども申し上げましたけれども、平成十六年の五月現在で約十一万七千人でございます。このうちの約二万八千人、割合にいたしまして二三・六%でございますけれども、これらの方々が大学でありますとかあるいは公益法人等が設置するいわゆる公的な宿舎に入居をしていただいているということでございまして、残りの約八万九千人、七六・四%の方々が民間の宿舎、アパート等に入居しているというのが現状でございます。
○ツルネンマルテイ君 この手元にある、皆さんの手元にもあると思いますけれども、参考人の方には、民間のところで生活している人たちは、やはりそこに入ろうとするときはこの保証人の問題は非常に大きな問題でありますから、これについて何か、その保証人の確保するための政策が考えているでしょうか。
○政府参考人(石川明君) 確かに、留学生の方々にとっての宿舎状況、大変厳しいわけでございまして、保証人の問題等も大変大きな問題でございます。この保証人を確保するということがなかなか難しいという現状が確かにございます。
 そんなことから、例えば私どもの方の関係しておる財団法人に日本国際教育支援協会というのがございますが、ここでは保証人の負担を軽減するという観点から、あるいはその保証人を引き受けやすい環境を整備するということで、例えば火災等による損害補償に加えまして、家賃の未払なども補償の対象にいたします留学生の住宅総合補償といったようなものを実施をいたしております。これにつきましては、最近、加入者もかなり増えてきておりまして、こういった総合補償を設けるということで保証人を引き受けやすくするというような施策を講じてきているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 次の質問は通告してないんですけれども、分かっている範囲で結構ですけれども、最近、私は、ある新聞では、その住まいについての、池袋、たしか、だと思いますけれども、六畳のアパートには四人の留学生が同じ部屋に生活しているという情報もマスコミでも伝えられている。これは、留学生だけではなくて、在日外国人たちのときも、一般にも言えると思いますけれども、恐らくまじめに勉強している人にはある程度その大学の方でも世話するでしょうけれども、実際にはこの自分たちの住まいを探すときは大学に任されているんですか。それとも、何かの政策で、彼らの世話をする組織は、まあボランティアの活動があると思いますけれども、見付けないときはどこに助けを求めに行くか。そういうことについて、通告していないんですけれども、もし分かったら。
○政府参考人(石川明君) もちろん、留学生が御自分の住居を探すに際しましては、もちろん御自分で努力していただくことも必要でございますけれども、何分日本国内で不案内な留学生の方々のことでございます。基本的にはその大学、各大学におきまして留学生の様々な相談の窓口あるいは相談員というようなものが置いておるのが通常でございまして、そういった相談窓口あるいはその相談員の方々が、もちろんその勉強のことも含めてでございますけれども、住居のあっせん、紹介、そういったことの相談にも積極的に乗っていると、このように承知しておるところでございます。
○ツルネンマルテイ君 文部科学省の方から大学にいろんなアドバイスというか指導も行っていますけれども、今言われたような住まいを探すことについても大学にはもっと積極的にかかわるようにとか、そういうことも指導していますか。
○政府参考人(石川明君) ただいまお答え申し上げましたように、日本の事情に不案内な留学生に対してはできるだけの相談あるいはアドバイスをするということがこれは大変大切なことだと思っておりまして、大学における相談体制の充実、それから相談を、実際に相談するということにつきましてはできるだけ親身になって相談に応じ、できるだけの支援をするというようなことを様々な会議等を通じて大学の方には私どもも日ごろから要請しているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 この住まいの問題は本当に深刻な問題であることと私たちは認識していますけれども、もう一つのところはいわゆるセーフティーネットの充実です。つまり、病気になったときの医療サービスというのは、やはり日本人並みの保険の制度、健康保険とかということはなかなかそこまでいかないということで、それに対する今までの現状、あるいは今後それを、具体的にはその支援策をどういうふうに考えているか、そういう問題点の反省も含めて、これからの支援策についてちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) ただいま医療サービス等のセーフティーネットについてのお尋ねがございました。
 留学生に対する医療サービスでございますけれども、一年以上日本に滞在する留学生の方につきましては国民健康保険に加入をしていただくという義務がございます。これによりまして、留学生、これは国費であると私費であるとを問いませんけれども、留学生の方々が疾病あるいは負傷した場合、治療費のうち三〇%の負担で治療が受けられるということになってございます。また、独立行政法人日本学生支援機構におきましては、国民健康保険に加入していない方々も含めまして、留学生がお支払いになった医療費の約八割を、これを補助するという医療費補助制度というのも実施しているところでございます。
 私どもとしましては、今後とも、医療費の補助を始めとしまして、留学生が安心して勉学に専念できるような支援の充実について努力してまいりたいと、このように考えております。
○ツルネンマルテイ君 私の母国はフィンランドですけれども、決して私はフィンランドは理想的なことばっかりと思っていませんけれども、こういう医療制度について、例えば在日外国人、留学生も含めて、フィンランドに入った時点から健康保険に入ることができるんですね。そして、あるいは病気になったときは、まずもうそのとき手続をすればすぐそれを生かすことできますね。だから、日本でも、今も言われたように、健康保険は一年以上の場合は利きますけれども、その前にはやはりこういういろんなほかのサービスに頼るしかないということですから、だから私たちは、やっぱり十万人の留学生が日本にとっても非常に大切な役割を果たしていますから、この医療の制度を更にこれからもっとやっぱり考えなければならないと思っています。これもやはり新聞でも読んでいるときには、女性は出産の場合でも本当に困っているということがもうたくさんあります。だから、このセーフティーネットの充実についても是非もっと真剣に、積極的に取り組むべきだと思っています。
 さらに、彼らは肉体的に病気になるだけではなくて、やはり精神的な悩みも大いにあると思います。そして、行政の方からは大学に対する指導の中では、もちろんそういうことについても幾つかあると思いますけれども、この留学生の心のケア、あるいは個人指導とかカウンセリング、カウンセリングですね、こういうことはもし求めたら、これはどういうふうなサービスがというか、ケアが与えられているでしょうか。この心のケアについて説明をお願いします。
○政府参考人(石川明君) 留学生の心のケアについてのお尋ねでございます。
 留学生の心のケア、大変大切な問題だと私どもも考えているところでございます。各大学等におきましては、文化、習慣、風土等、母国とは大変状況の異なる日本で学習、研究等に励んでいる留学生というものは、就学上あるいは経済上はもとより、精神上の問題について大変大きな悩みをたくさん持っているんではないかと思われます。そして、先ほどもちょっと御紹介をいたしましたけれども、各大学では様々な相談体制を充実をさしているところでございまして、こういった留学生がいつでもそういった精神的な問題を中心として悩みを相談できますように留学生の相談窓口を設けたりあるいは相談員等を配置するなどして、留学生が気軽に相談できる体制を整備しているところでございます。
 例えば、例を一つ二つ申し上げますと、留学生が大変多く来ております東京大学では留学生の相談窓口というのを設置をいたしまして、相談員、これは非常勤でございますけれども、四人配置をしております。そしてまた、留学生センターの教員が交代で応対をしているという状況でございます。また、大阪大学におきましても留学生の相談室を設置しまして、相談員として留学生の担当教員が配置をされているということで、こういった心の問題を含めて積極的に相談に応じております。
 それからまた、独立行政法人の日本学生支援機構が留学生のための宿舎を整備いたしておりますけれども、この宿舎、国際交流会館と通常呼んでおりますが、こういった留学生宿舎におきましても、留学生の生活上あるいは学業上の相談に応じられますように、カウンセラーですとか相談員を配置しているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 今言われました各大学の相談窓口、カウンセリングのための、そこは私は分かりませんから聞きますけれども、その職員、大学の職員のみですか、それとも、そこでボランティアというか、NPOもそれにかかわっているんでしょうか。これも通告していないんですけれども、知っている範囲で結構です。
○政府参考人(石川明君) 実際の相談体制についてのお尋ねでございます。私ども、きちっとした統計なり調査をいたしておりませんので確かなことは申し上げられませんけれども、基本的には、大学に置いてある相談窓口、相談組織におきましては大学の職員を中心としてその相談に当たっておるというふうに承知をいたしております。
 ただ、委員お話しのように、そこにあるいはボランティアの方々なども積極的に参加しているケース等も見受けられるのではないかなと思っております。またちょっと状況は把握しておきたいと思います。
○ツルネンマルテイ君 ここでも一つの母国の例をちょっと報告したいと思います。
 私がこれも新聞で読んでいる範囲ですけれども、外国からフィンランドに入った、大学などに入った留学生には、大体ボランティアの一対一のフィンランド人を、まあ何というか、ボランティアカウンセリングとして、希望すればそれを用意するんですね。そして、そのための団体があって、つまり希望する人は、すべての人は一対一の、日本だったら日本人の友達を見付ける。その人はもういろんな形で付き合うことできますし、悩みを聞く相手にもなります。だから、こういうのも日本でも、もちろんこれは国の指導というよりもボランティア活動としては広がったらいいなと私は思っています。
 次に質問したいのは、いわゆる国費留学生たちの、九千人余りですね、のその在り方に、今後の方向については、やはりいろんな資料を読みますと、その選考方法をやっぱり見直す必要があるとか、この政策のことには書いてありますけれども、日本にいる間あるいは留学後のフォローアップの施策についても政策があるかと思います。
 今後の改善策について、ちょっと報告をお願いしたいと思います。
○政府参考人(石川明君) ただいま国費外国人留学生制度における選考方法あるいはその改善策、そして終了後のフォローアップについてのお尋ねがございました。
 まず、国費留学生の選考関係でございますけれども、これにつきましては三通りがございます。在外公館を通じて募集を行います大使館の推薦というやり方一つ。それから、大学間交流協定等に基づきまして、外国の大学の学生を受け入れる我が国の大学が推薦をするというような大学推薦という形がもう一つございます。そして、三番目のカテゴリーとしまして、私費留学生として大学等に在籍をする方々を対象として国費留学生に採用するという国内採用、こういう三つの募集、選考方法があるわけでございます。
 これらにつきまして、私どもも随時改善、見直しを行っておりますけれども、特に大使館推薦の国費研究留学生の募集、選考方法につきましては、既に昨年の五月から、外務省と連携も図りながら、有識者の協力を得ながら改善策の検討を行ってまいりまして、昨年の十二月に意見の取りまとめを行っているところでございます。
 具体的に申し上げますと、在外公館の選考におきましては、応募者の大学での成績あるいはその語学能力についてきちっとした基準、明確な基準を設けることによって選考を適正に行う、それから選考への受入れ大学の関与の仕方でございますけれども、これもきちっと連絡を取り合いながらやると、こういったような改善策を行うというようなことにしているところでございます。
 それから、終了後の、国費留学生の方の終了後のフォローアップのことでございますけれども、こういった我が国で勉強していただいた留学生の方々につきましては、我が国とそれからそういった方々の母国との懸け橋になるとともに、母国において各分野で活躍をするということで、我が国の留学希望者への大変大きな誘因にもなるということで、こういった方々のフォローアップ、大変大切なことであるというふうに私どもも認識をしております。
 こういった観点から、例えば日本学生支援機構におきましては、幾つかのそういったフォローアップ事業を実施しておるところでございまして、一つには、帰国留学生に対しまして、一定の期間でございますけれども、専門の学術誌あるいは研究企業等の専門の資料をお送りしております。それから、帰国外国人の留学生の短期研究制度ということで、一定期間たってから私どもが日本へもう一回お招きをして研究をブラッシュアップしていただくと、こんなような制度、あるいは帰国外国人の留学生の方々の研究指導のために日本の方から指導教官を、もう一回指導教員を派遣をすると、こういった事業をしておりますし、それから帰国外国人留学生に関する基礎情報等のデータベースの構築の事業などを実施しております。
 これら、今後とも帰国留学生に対するフォローアップ事業、より活発に行われますように、関係機関ですとかあるいは各大学等の積極的な取組を促してまいりたいと、このように考えております。
○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。
 今までのこの答弁と私の質問の中では、今までの背景について幾らか問題を指摘することできました。
 これからは、それに、今までを受けて中山文部科学大臣の方に質問させていただきます。
 質の向上への重点を、そっちに重点を移すことが必要ということはもう明らかになっているんですけれども、幾らか今は具体的な策も入りましたけれども、反省も含めて、まず一つは、これもはっきりこういう形で通告していませんけれども、なぜ質がこんなに低下したかということと、本当にこれからそれを、大臣の立場から考えると、これに対することを答弁をお願いします。
○国務大臣(中山成彬君) 留学生受入れ十万人計画を立てまして、当分の間はなかなか増えませんで心配していたんですけれども、最近になりましてそれを十万人を超えてしまったということで、すばらしいことだなと、こう思っておりましたが、やはり数が増えれば質も下がっていく、これは傾向としてしようがないのかなと、こう思うわけでございますけれども、今回の政策評価書によりまして、留学生の質の低下というのが指摘されているわけでございまして、このことにつきましてはいろんな要因があるんだろうと、こう思いますけれども、一つには、やはり日本の受入れ側の大学とか、そういったところの評価の問題もあるのかもしれないと。優秀な人が本当に日本に来てくれているんだろうかというようなこともあるわけでございますから、そういうことも含めて、増加した留学生、そしてその人たち一体みんなどこに行っているのかと、そういうことも含めて、私どもとしてはできるだけ優秀な留学生が日本に来るようにという方向でいろいろ検討すべきこと多いんじゃないかなと、このように考えております。
○ツルネンマルテイ君 余りその方向性はちょっとはっきり、私の日本語の理解のためかもしれませんけれども、とにかくこれからやっぱりそれをもっと積極的に、具体的な政策を考えなければならないと思っています。
 それについて、さらに私の幾つかの質問は、それに関連していますから、その中からもう少し見えてきたらいいなと思っています。もちろん、一つは、私たちはすぐ分かっていることは、日本語の教育は問題になる。つまり、日本語ができなかったらやっぱりいろんな問題がそこからだけでも起こります。そして、その日本語教育の機関で学ぶ留学生がもちろんたくさんいます。在日外国人たちも、日本に入ってきた人たちもそうです。しかし、彼らの中でも学費あるいは生計を立てるためのお金がなかなか足りないんですね。その支援策もどうしても必要です。
 私が理解している限りは、私費留学生は、日本語学校で勉強しているときは、このデータではおよそ四万人くらいは入っているんですね、四万足らずですけれども。もちろん、これは私費ですから一個人の負担がメーンですけれども、彼らにも奨学金がもう留学生として来ている以上は入っているんでしょうか。月額は五万幾らかとも書いてありますけれども、こういう私の推定は当たるんでしょうか。まず、これを政府参考人の方から、この彼らの学費と生計についての、分かっている範囲でお願いします。
○政府参考人(石川明君) ただいま先生の方から、日本語教育機関等で学ぶ学生さんの生活状況、あるいはそれを含めた私費留学生についてでしょうか、そういった方々に対する支援についてのお尋ねがあったものと思います。
 最初に、日本語教育機関に在籍する留学生の数でございますけれども、平成十六年の七月現在で約三万五千人、日本語教育機関で学んでいる方がいらっしゃいます。
 生活状況につきましては、私どもの関係法人であります財団法人日本語教育振興協会というのがございますが、そちらの方で平成十五年度に調査をしたことがございます。それによりますと、一か月の収入の平均額が大体十二万四千円ぐらい、そして支出の平均額が大体十二万一千円ぐらいということで、数字だけ見てもなかなか厳しい生活ぶりかなと、こんなふうに思えるところでございます。
 それから、先生の方から、そういった方々に対する奨学金といいましょうか、学習奨励費の支給についてのお尋ねございました。
 私費留学生全般につきましては、学習奨励費ということで、大学院レベルで七万円、その他の方々について五万円という月額を支給しております、もちろん全部の方に行き渡るような数字ではございませんけれども。そして、この学習奨励費につきましては、日本語教育機関で勉強されている方々も対象として含まれているところでございます。特に、平成十七年度につきましては、従来、日本語教育機関で学ばれている方については三百人を対象として実施をしておりましたけれども、やはりそういった方々がそれから高等教育に進んで勉強されるということを考えまして、十七年度につきましては倍増の六百人に対して、まだまだ十分とは言えませんけれども、六百人に対して支給をするということにしておるところでございます。
○ツルネンマルテイ君 それについても更にもっと聞きたいんですけれども、たくさんまだほかにも用意している質問ありますから、そのくらいにしておきます。
 ちなみに、三十七年前には、私は日本に初めて来たときは、やはり自分も最初の二年間日本語学校で勉強して、これは渋谷にある長沼学校だったんですけれども、もちろん私は宣教師として来ましたから教会の方から全部生計のを含めて学費ももらいましたけれども。そのとき既に、これは三十七年前ですけれども、私と同じクラスで勉強している留学生も、そのときは少なかったんですけれども、ほかの外国人もやっぱりいろんなところで収入を得るために大分苦労しましたし、そうしてやっぱり違法就労もどうしてもそこで出てきますから、そういう話ばっかりをいつも聞きましたから、どこでいいアルバイトがあるかどうかとか、みんなで話し合ったり、すべて、だからその問題は、本当に日本に来て日本語を勉強しているときは、経済的には苦しくなるとやっぱりいろんな問題がそこから出てきます。私の次の質問もそれと関連していますから。
 ちょうど去年は、外国人の留学生だけではなくて、偽学生、日本語学校に対する偽学生たちのことはたくさん新聞に、私もここでは去年の六月の新聞がありますけれども、余りにもこれは増えたのでいろんな、警察もそこに調べ始めたということでありますけれども。これもやはり、一つの理由というのは、自分たちは、どうしても日本に来る目的は元々勉強するだけではなくて働きに来るんですけれども、一つの窓口には学校が入りますから、そうすると、そこに入れば後で自由にできるとか、いろんなそういう問題がありますけれども。
 ここでは、大臣に、是非コメントだけでも、意見だけでも結構ですけれども、今のこの日本語学校に対する問題点あるいは偽学生対策を今文部科学省の方ではどう考えていますか。恐らく去年より幾らか収まったんじゃないかなと思いますけれども、これに対してもし意見があったらお願いします、大臣の方から。
○国務大臣(中山成彬君) やはり文部科学省といたしましては、真に修学、学ぶことを目的とした留学生を受け入れるということ、これはもう当然のことでございますし、また、留学生による犯罪を未然に防止する観点から、適正な留学生の選抜の実施あるいは在籍管理ですね、大学にちゃんといるかどうかというこの管理の徹底を図るということ、そして退学とかあるいは除籍となった留学生について毎月報告するように通知を発出しているところでございます。
 また、本年の一月にもこのような通知を発出いたしまして、経済的基盤の確認を含む一層厳格な入学者選抜あるいはきめ細かい在籍管理を行うとともに、新たに地方入国管理局にも毎月退学者等の報告をするように求めたところでございまして、留学生に対する犯罪の防止というのはこれは文部科学省だけではできませんで、警察庁、法務省等関係省庁と連携しながら政府全体として取り組むべき課題であると、このように考えておりますけれども、文部科学省といたしましても、このような留学生に関しましては、関係機関とも連携を取りながら、適切な留学生の受入れということについて大学等をしっかり指導してまいりたいと、このように考えております。
○ツルネンマルテイ君 今、その留学生あるいは在日外国人たちの犯罪が非常に増えているとマスコミがよく伝えているんですね。私たちはマスコミだけの情報を信じれば確かにそういうふうに見えるんですね。私もいろんなところでそれを調べたことがあります。
 本当は今日は警察庁の方からも参考人を呼ぼうと思いましたけれども、余り時間がないんだから、私も警察庁の方から簡単な資料を手に入れています。
 この中で、結論から見れば、在日外国人あるいは留学生の犯罪が率としては日本人の犯罪より増えていないということは警察庁のデータでも分かっていますね。確かに増えています。しかし、日本人の方が、例えばここには私は日本人と外国人の十万人当たりの犯罪発生件数のデータがあります、警察庁の方からですね。この中では、平成十一年から十五年までの五年間の比較ですね。これによると、日本人の犯罪が一・一九%増えています。しかし、人口がもっと少ないんですね。人口が増えているのは、日本人の場合は一・〇一ですね。だから、犯罪の方が増えています。外国人の場合では、犯罪が増えているのは一・一〇%。しかし、その数が増えているのはそれより多いということですね、一・二三。だから、率としては増えていないんですね、日本人より少ない。留学生の場合は、確かに残念ながら少し増えています。しかし、これも留学生がこの五年間でほぼ二倍増えていますが、犯罪は二・六倍に増えています。
 だから、これは確かに増えていますけれども、マスコミで伝えているほどではないということですね。だから、比較すれば、日本人の犯罪の方が率としては増えているということは、非常に私たちは、やっぱりこういうのもマスコミがはっきり伝えてほしいと私は思っています。
 こういうデータについて、私は、マスコミはやっぱり、特に東京の中ではもうこの問題をあおっているという面もあると思いますけれども、もし大臣の方からこれに対してコメントか意見があればお願いします。
○国務大臣(中山成彬君) 正に委員が御指摘のようなことだと思いまして、留学生が増えているわけでございまして、もちろん犯罪も増えているわけでございますが、マスコミが報道しますと何か物すごく増えているようですが、必ずしもそうではないんだと、これはもう留学生の名誉のためにも申し上げたいと、こう思うわけでございますが、ただ、やはり我が国全体として犯罪が増えているという中に、やはり留学生の犯す犯罪も増えていると、社会全体としてそういう傾向にあるということは憂慮すべき私は課題であると、このように考えているわけでございまして、日本全体の社会の安全という面からやはり考えていかなければならないと思いますけれども、やはりマスコミに余り振り回されない方がいいのかなということだけ考えております。
○ツルネンマルテイ君 まさしく私もそのとおりと思います。
 この留学生について、あと一つだけ、まだほかにたくさんありますから、先へ急ぎます。
 留学生のこの不法就労についての問題ですけれども、彼らにとっても、資料に、これもマスコミの資料ですけれども、資格外活動と許されているバイトもあります。どんなアルバイトが許され、許可が必要です、認められているか、そしてどのようなアルバイトが認められていないか、これについて簡単に、簡潔にお願いします。
○政府参考人(石川明君) 留学生の就労、特にアルバイトについてのお尋ねでございます。
 留学生の就労につきましては、事前に法務大臣の資格外活動許可、こういったものを得ればアルバイトに従事することが可能でございまして、この場合、通常ですと、大学又はこれに準ずる機関の留学生につきましては一週間で二十八時間以内という範囲内でアルバイトをすることが認められております。ただし、このアルバイト先といたしまして、風俗営業ですとかあるいは風俗関連営業が営まれているような営業所は除くということになっております。
 これが現状でございます。
○ツルネンマルテイ君 もちろん、ここで私たちは、是非知りたい。しかし、恐らくデータがないんだからこれを質問しませんけれども、この留学生の不法就労がどのくらいになっているか。もちろん、それは隠れて仕事をしていますからはっきりしたデータがないんですけれども、これもやっぱり生活に苦しいという面もありますから、だから、はっきり自分たち、そして一つは分からないのは、彼ら自身が、どういうものが認められているか、ある程度恐らく大学からの情報が入っていますけれども、それも分からない人もいて、やってもいいじゃないか、この人もやっていますからということはあります。しかし、これもちょっとそのくらいにしておきます。
 ここで、私は外務省の方に質問をさせていただきます。
 私は今日は本当に外務大臣に答弁お願いしたかったんですけれども、外務大臣が今日はどうしても無理ということで、それなら私は、副大臣は、副大臣の一つの役割は大臣を補佐することでもありますから、だから私は、そういうときは、外務大臣ができないときは是非副大臣に答弁していただきます。
 私は、ここで一番最初には、この留学生の制度と、ほとんど知られていない一つの制度が、外国人が日本に入ってくる制度はいわゆるワーキングホリデーというのがあるんですね。それで、日本人がかなりワーキングホリデーにいろんな国に行きますね。恐らく二万人くらい行っていますけれども、日本に来るワーキングホリデーの外国人が案外少ないんですね。
 これはちょっと、このデータについては、まず政府参考人の方から、どういうシステム、制度になっているかというのは、ワーキングホリデー。そして、現状は今どのくらいになっていますか、日本に具体的には何人くらい来ているかということ、その規模の拡大についても予定があるかどうかということ、この規模の拡大の予定があるかどうか、これをちょっと副大臣の方に聞きたいんですけれども、まずこの現状についての、簡単にお願いします。
○政府参考人(鹿取克章君) ワーキングホリデーの制度でございますけれども、これは二国間の協定などに基づき、それぞれの国が相手国政府の青少年に対して自国の文化や一般的な生活様式を理解する機会を与える、そのために、自国において一定期間、これは通常一年以内でございますけれども、一定期間休暇を過ごすこと、そして、そのために旅費あるいは滞在費を補うための就労を相互に認め合う、こういう制度でございます。
 日本は一九八〇年にオーストラリアと合意してこのワーキング制度を導入いたしまして、現在では、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、計七か国とこの制度を持っております。
 現在の実績でございますけれども、平成十六年中には、この制度を利用しまして我が国からは約二万人が外国を訪問しました。また、外国からは約五千人の方が来日されました。
○ツルネンマルテイ君 私から見ればこんなすばらしい制度があります。日本から外国へは二万人、そして日本には、来るのはわずか五千人くらいというのは、これを増やす方法が、あるいは考えがないのでしょうか。
 主に韓国を除いてこれは西洋から入ってくる、そして留学生はほとんどアジアからです。そうすると、そのバランスのことも考えていったら、これは、例えば二万人くらいまでもう増やせば留学生と同じ役割を果たすのではないかと思います。最初からすぐ勉強勉強というんじゃなくて、本当にもう働き、そしてホリデーというシステムですから、これをこれから、今後拡大するという予定はないんでしょうか。副大臣の方からお願いします。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま政府参考人からお答えをいたしましたとおり、現在七か国とワーキングホリデーを実施をいたしておるわけでございます。そして、数字につきましては今委員が御指摘のとおりでございます。
 これはお互いに条件を整えなきゃいけませんので、現在のところ数か国と打合せをいたしております。できるだけ広めたいというのは基本的な考え方でございまして、具体的に、それじゃいつごろどうするのかということはただいまお答えはできませんが、広める方向で今各国と打合せをしているというのが現状でございます。
○ツルネンマルテイ君 追加質問ですけれども、参考人でも結構ですけれども、五千人だけですから、そして反対には二万人ですから、希望者がいないんですか。それとも、何が問題ですか、五千人しかないということ。それは大体分かりますか。
○政府参考人(鹿取克章君) これは国によって若干違いますけれども、やはりまだ希望者をより募らなくてはいけないという面もございます。いわゆる希望者が、まだ情報を知らないためか、特にヨーロッパの方からはまだ比較的少ないという面もございます。
○ツルネンマルテイ君 留学生についての質問をこれで終わりにしたいと思います。
 ODAの方には三つの質問ありますけれども、時間あと十二分しかありませんけれども、簡潔に答弁もお願いしたいと思います。これはもちろん外務省の方に質問させていただきます。
 御存じのように、ODAは、私たちには、大きく分ければ三つの方法で行われています。これは無償資金協力、そして円借款と技術協力、それぞれの担当は外務省とか国際協力銀行とかJICAになっています。私も二回ほど、私たち民主党の仲間と一緒にはこのODA、特にNPOを訪ねてODAの調査というか、にベトナムとかラオスとかカンボジアに行ったことがあります。
 そのときは、一つよく現場で問題になっているのは、援助のプロジェクトの決定過程は不満が多いですね。新しいプロジェクトとかはどこで決まるかということについて、参考人で、あるいは谷川副大臣の方から答弁をお願いします。
○政府参考人(佐藤重和君) 我が国のODAの援助の決定過程でございますが、基本的には、仕組みとしてはODA大綱とか中期政策とか国別の方針という非常に大きな政策的な枠組みがございまして、それをベースに基本的には各国から要請というものが具体的に出てくる。そして、その要請についてそれを検討をして、どういうものを実施をしていくかということを決めていくわけでございます。
 実際に、要請と申し上げましても、実際にはその要請を受ける前から我々いろいろその相手国側と相談をしながら、いわゆる政策協議というものを行いながらその要請案件について採否を決定をしていくということでございます。
 今、援助プロジェクトの決定過程において現場の方で御不満があるという御指摘ございましたが、私どものいろいろなこういうプロジェクトの決定過程において、確かに過去は東京がいろいろすべて決めるという面が強かったということは事実でございますが、最近は、特に現地の役割、現場の役割ということを強調するようにしてきております。
 この点、先ほどもちょっと申し上げましたODA大綱であるとか、あるいはこの二月に発表いたしましたODAの中期政策という中でも、援助を効果的、効率的に実施をしていく上で現場の役割というものが重要である、これをより重視をしていかなくてはいけないということになっておりまして、近年は、特に現地において、現地の大使館を中心として、あるいはJICAとかJBICとかいろいろな実施機関が一緒になりましてタスクフォースというものをつくって、できるだけ現場がこういうものをやったらいい、ああいうものをやったらいいということを提言をして、それを東京ができるだけ尊重して援助の内容を決定していくと、こういう方向に、我々全体としてはその方向を進めているところでございます。
○ツルネンマルテイ君 いずれにしても、現場からの声をある程度聞くとしていても、最終的な決定はやはり東京の方でそれぞれの分野でなるということ。
 もしそこで、完全に今まで行われていない新しいプロジェクト、現場の方でこれは必要ですという提案があったら、そういうのは、仮にこの東京の方で考えていなかったということは、これは通る可能性がどのくらいあるんですか、もちろん、ケース・バイ・ケースでしょうけれども。
○政府参考人(佐藤重和君) お答え申し上げます。
 正に、おっしゃられたようにケース・バイ・ケースということでございますので一概に申し上げられませんが、実際に、先ほど申し上げましたように、現場でいろいろな関係者が一緒になって意見を出し、かつ相手国政府も是非そういうものをやりたいという案件であった場合には、我々東京の側でも、これはできるだけそれを尊重する方向で検討するということでございまして、今おっしゃったような新しいものということですと、なかなか、例えば我々の仕組みにうまく乗らないとか、あるいはそのままの形では採用できないというものもあるかもしれませんが、できるだけ現場のその意向、相手国政府の意向というものが尊重されるように、我々としてもできるだけそれが採用されるような方向で考えていくということでございます。
○委員長(山口那津男君) ツルネン君、文部科学省、法務省、御質問はございますか。
○ツルネンマルテイ君 大丈夫です。
○委員長(山口那津男君) 御退席いただいてよろしいですか。
○ツルネンマルテイ君 はい。
○委員長(山口那津男君) どうぞ、大臣、局長、御退席いただいて結構でございます。
 では、ツルネン君、質問をお続けください。
○ツルネンマルテイ君 では、私の方からは一つの新しいプロジェクトを提案したいと思いますから、それはここですぐ決めるということではありませんけれども。
 私は、今、日本では、一つ、ODAのプロジェクトの中には絶対足りないという一つの方向があります。それは水の汚染に対することであります。つまり飲料水が汚染されて、それが原因で世界で毎年、私の手元にはいろんな機関の推定がありますけれども、例えばOECDの計算では、年間五百万人の人が汚染された飲料水が原因で死亡する。五百万人ですね。そして、日本には、おかげさまでこういうふうに飲料水は、今はイラクでも自衛隊が同じようなことをやっていますけれども、それを飲めるような状態にきれいにすることをできたら、この五百万人の人たちを助けるために私たちはもっと積極的にODAを生かすべきと思っています。その必要性が私たちもよく言われました、民主党の方でも視察に行ったときですね。これは、アフリカでもインドでもいろんな国では同じ問題であります。
 こういう水の汚染対策に対してODAのことを、プロジェクトを全然まだ考えていないんでしょうか。副大臣の方から。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま先生がおっしゃいましたこの水のODAでございますが、我が国といたしましては、この飲料水やら衛生分野における援助ということは、実際、現実的には実施をいたしております。
 そういたしまして、上水道や下水道、そして井戸の建設に関する協力につきましては、二〇〇三年度において十七か国、四十七人の専門家を派遣をいたしまして、四十五か国から約六百人の研修生も受け入れて技術移転を図っております。また、円借款、無償資金協力を通じまして約九百十三億円の協力を実施をいたしておるところでございます。
 国際的な比較から申し上げますと、一九九九年から二〇〇一年における世界の飲料水と衛生施設に関する年平均援助額約三十億ドルのうち、我が国は三分の一に相当する約十億ドルを担う世界最大の援助国と、こういうことになっておりまして、これからもなお一層進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
○ツルネンマルテイ君 そういう情報を私は余り調べる時間がなかったんだから、これは割合にうれしいことです。しかし、これはもちろんまだまだ足りませんから、私たちはこの分野でもっともっと積極的に取り組むべきと思います。
 もう私にはあと二分しか時間がありませんから、最後には一つだけ、このODAのプロジェクトにはNGOがもっと積極的に生かすべきと私たち民主党の方でも考えています。さっきも触れましたように、二〇〇三年に私たちはベトナムとカンボジアにも行きました。そこで、私たちの報告、これは外務省の方にも私たちは出しましたけれども、例えば日本は今ODAの予算のわずか三%くらいをNGOを通じて使っています。ほかの国では、これは例えばアメリカはもう四割ぐらいをNGOを通じてやっています。このNGOをもっと生かすべきではないかと思います。最後に、これに副大臣のコメントをお願いいたします。
○副大臣(谷川秀善君) 委員はこの前、民主党議員団の団長としてODAの状況を、ベトナム、カンボジア等へ御視察に行かれて調査報告書をまとめておられます。これをお伺いいたしまして、我々も非常に参考にしたいというふうに考えておるところでございますが、このいわゆるNGOを通じてのODA、世界各国から比較をいたしますと、委員御指摘のとおり、まだまだ大分低いようでございますが、それでも、日本のNGO無償資金協力につきましては前年度比約六%。全体についても、政府のODA予算の前年度比が大体、ODAはだんだん下がってきておりまして、現在、先生御存じのように。それで三・七五%減になっておりますが、このNGOにつきましては〇・七%の増をいたしておりまして、これで現在七十四億四千万円が七十四億九千万円と、ちょっとしか伸びておりませんが、伸ばしていきたい。
 ただ、そのNGOにつきましては、委員も御指摘のとおり、いろんなNGOがございまして、ある程度NGOをどういうふうに使うかということもしっかり調査をする必要もございますので、しっかりとしたNGOにつきましては一緒になってやっていきたいというふうに思っておるところでございますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
○ツルネンマルテイ君 終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 質問に入ります前に、先日の福岡西方沖地震で亡くなられた方に衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、まだ不自由な生活を強いられています避難されています方々に心よりお見舞い申し上げたいと思います。
 さて、私は、先日の行政監視委員会の委員派遣で兵庫県災害対策センターを視察させていただき、阪神大震災の災害対策についてお話をお伺いいたしました。本日はその関連の質問からお聞きしたいと思います。
 阪神大震災で亡くなられた六千四百三十三名の八割が建物崩壊による圧死で亡くなられているそうであります。このことから、建物の耐震性の確保が地震対策の基本ですが、現時点で耐震性が不十分な建物は我が国住宅の約四分の一、一千百五十万世帯、非住宅の部門では約三分の一、百二十万棟にも上るとのことであります。一方、東海、東南海・南海などの大地震はいつ起きてもおかしくないという状況の中で、先ほど申しましたように、本来地震の空白地帯でありました福岡西方沖地震というところでもマグニチュード七レベルのものが起きたというわけであります。もはや日本全国で耐震化を加速しなければならない状況だと思います。
 そこで、最初に国土交通省にお聞きしたいと思いますが、全国の住宅の耐震診断・改修・補強を、例えば耐震十か年計画等、期限を切って加速的に行うことが必要と考えますが、この点につきましてお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(和泉洋人君) お答え申し上げます。
 今、先生御指摘のように、我が国の住宅総数四千七百万戸のうちの約二五%、千百五十万戸が耐震性が不十分と推計しております。結論的に言えば、今委員御指摘のように、一定の期限を切って具体の目標を定めて耐震の加速化をすることが重要と考えております。
 そこで、耐震化の目標設定については、現在、中央防災会議において、東海地震等による被害に係る具体的な減災目標が検討されておりまして、国土交通省におきまして、例えば東海地震による死者数を今後十年間で半減させることを目標に、住宅の耐震化率を現在の七五%から九割に向上させるようなことを検討しているところでございます。
 平成十七年度予算におきましては、そういったことを進める意味で、従来の補助事業を統合化しまして、耐震診断・改修を通じ公共団体にとって使い勝手のいいものとするとともに、耐震改修に関する公共団体の主体的な取組を支援するために地域住宅交付金を創設することとしております。また、住宅ローン減税等につきまして、築後年数要件、従来戸建て住宅ですと二十五年というのがございましたが、そういったものを撤廃する代わりに耐震基準への適合を義務付けると、こういった様々な手段を講じようとしております。
 さらに、国土交通省におきましては、先月二十五日でございますが、学識経験者、公共団体などから成る住宅・建築物の地震防災推進会議を発足させたところでございます。その会議におきまして、具体の目標の設定や目標達成のための施策の方向などにつきまして五月から六月ごろをめどに取りまとめていただくと、こういったことで検討をお願いしてございます。
 今後、これらを踏まえまして、国土交通省としまして、先生御指摘のような観点から、税制、補助制度、その他促進方策を強力に展開し、地域住民や公共団体等の関係者と一丸となって取り組んでまいりたいと、こう考えているところでございます。
○浜田昌良君 ありがとうございます。是非住宅耐震化九割に向けて、速やかな政策の糾合をお願いしたいと思います。
 阪神大震災や新潟中越地震でもそうでしたが、避難場所として学校が使われる場合がほとんどであります。しかし、この学校の耐震性について懸念がなされております。耐震性が十分なものが半分しかないという状況でございます。
 そこで、文部科学省の塩谷副大臣に御質問したいと思いますが、学校施設の耐震化について、本年度補正予算もありました、また来年度の予算も付いていると思いますけれども、どのように進めていかれるのか。また、例えば先ほどの住宅同様、耐震化五か年計画など、期限を切って加速的に行うことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(塩谷立君) お答え申し上げます。
 ただいま浜田委員おっしゃったように、学校施設は大変いざとなったときに避難場所となっておりますし、この耐震の対策については早急に進めなければならない、特に最近は地震が頻発されておりますので、そういった点から、私どもも努力をしていきたいと思っておるところでございます。
 学校施設については、文字どおり生徒児童の学習、生活の場であるとともに、地域の防災の拠点としてその安全性の確保は極めて重要だと思っております。しかしながら、今お話ありましたように、耐震化率が四九・一%と、半分にも満たないところでありますので、いまだ十分でないということで、今後しっかりとこの推進を図っていかなければならないと考えているところでございます。国の財政が大変厳しい中でございますが、そういう中で平成十六年度補正予算と十七年度予算を合わせて耐震関連経費として一千四百五十三億円、これは十六年度の補正予算として二百八十億円、そして十七年度予算として一千百七十三億円、これは対前年度比十八億円増ということになっておるわけでございますが、耐震補強等については優先的に採択するように配慮するなど耐震化の推進に努めているところでございます。
 同時に、先日、今月の十八日でございますが、文部科学省としては有識者会議を持ちましてその報告を受けたところでございますが、早急にすべての学校施設について耐震化を確保するべきであるという報告を受けました。特に倒壊等危険の高い建物について向こう五年間で優先的に耐震化を図るべきであるということでございまして、この報告を踏まえて、各地方公共団体が参考とするような整備方針も示すなど、公立学校施設の耐震化の推進に向けて最大限の努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
 以上でございます。
○浜田昌良君 今御答弁いただきましたように、倒壊の危険性が高いものにつきましては今後五年間で重点的に取り組んでいただきたいと思います。
 震災時の避難所にはお年寄りや障害者の方々も含まれていることが予想されています。しかし、公立学校のバリアフリー化は、スロープの設置率が五一%、エレベーターの設置率は八・六%と、ほかの公共施設よりも格段と後れています。その理由の一つとして、現在の公立学校バリアフリー化予算が使いにくいという状況を耳にいたしました。補助対象が最低一千万円以上と限定されており、ちょっとしたスロープや簡易エレベーターの設置が補助対象にならないとのことです。
 そこで、再度塩谷副大臣にお聞きしますが、学校バリアフリー化改修予算を地元市町村で柔軟に執行できるようにするためには、運用により補助のすそ切り額を下げることや、さらには将来的には現在の補助金から交付金化にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(塩谷立君) 学校施設についてのバリアフリーについてもこれは重要な、これから耐震について必要だと思っておりますが、特に生徒児童あるいは障害のある方に対する震災時の対策として考えなければならないと思っております。エレベーターとか障害者トイレ等、特に施設の震災時に対しては、いわゆる震災の、震災対策に対して新増改築等、そういったときにはできるだけこういった点についても配慮をしているところであります。
 しかしながら、まだまだこれから推進をしていかなきゃならぬと思っておりますし、今お話しのいわゆる補助工事費の引下げ、対象工事費の引下げについては一千万以上ということになっておりますが、これは仮にその限度額の話を撤廃したときに、どこまでいわゆる補助を付けるのかという話になりますと、どちらかというと軽微な施設に対しては排除されやすいというようなその予算的な状況がありまして、ここら辺はなかなか難しいところでございますので、それぞれの実情に応じて弾力的に整備を行うことの方がむしろ合理的であろうという観点から現在の対象経費の下限額も一千万円以上ということがなされているところでございますが、いずれにしても、国の財政支援に関しては、地方の裁量の拡大を図って事務の簡素化も図るとともに、このたび有識者会議でも提言されているところでありますが、今後、本年秋までに義務教育の在り方について幅広く検討することとして、中央教育審議会の中でもこの耐震化についての問題も含めて義務教育の在り方をしっかりと明確にする中で検討してまいりたいと思っております。よろしくお願いします。
○浜田昌良君 是非、地方の裁量の拡大につながるような制度の改善について、御検討を引き続きお願いしたいと思います。
 一方、不幸にも大地震に被災された方の生活を支援する法律といたしましては被災者生活再建支援法がありまして、ただし、この法律につきましては、先ほど同僚議員から質問もありましたように、私有財産たる住宅の建て替え費用が対象になっていないという問題点があります。しかし、既に鳥取県、京都府、新潟などでは住宅再建の一部を補助する制度も設けられております。さらに、全国知事会では、平成十五年に支給限度額二百万円の住宅再建支援制度の創設について申し合わせていると聞きました。
 そこで、総務省の今井副大臣にお聞きいたしますが、都道府県が行っている住宅再建支援制度について地方債措置及びこの償還に関する交付税措置等が要望されていますが、その対応状況はいかがでしょうか。
 済みません、文部省もう終わりましたので、以上で結構でございます。
○委員長(山口那津男君) 御退席いただいて結構でございます。
○副大臣(今井宏君) まず、住宅や環境、浜田先生大変御熱心に取り組んでいただいていることに関しまして敬意を表するわけであります。
 ただいまの御質問は、今回の件に関する地方債措置と交付税措置についての御質問かと思うわけでございますが、まず拠出金の全額に地方債を充当すると、このようにさせていただいております。そして、地方債の元利償還金でございますが、その八〇%につきまして後年度の地方交付税の基準財政需要額に算入すると、このようにさせていただいているところでございます。
○浜田昌良君 既にもう総務省の方で居住関係経費としてこの都道府県の要望に対応していただいていることですが、今後更に拡充をお願いしたいと思います。
 一方、今回視察させていただきました兵庫県におきましては、災害時の住宅建て替えを対象とした共済制度を創設する動きがありました。これは、希望する住宅所有者に対して年間四千八百円から六千円の掛金を徴収し、大地震など自然災害時に最高六百万円の住宅建て替え資金を給付するものであります。兵庫県は実施主体として、赤字となった場合の損失補てんや事務運営費、広報費を負担するというものであります。本年中に条例化し、今後他府県にも共済の輪を広げていきたいということを聞きました。私は、この自然災害の住宅の再建については、自助、公助だけでなく、このようなともに助ける共助の組合せが重要と考えております。
 そこで、再度総務省今井副大臣にお聞きいたしますが、今後、兵庫県などが行おうとしているこの住宅建て替え支援の共済制度について、交付税措置等、総務省としても何らかの支援ができないでしょうか。その点についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(今井宏君) ただいま御質問ございました助け合いといいますか、共助の必要性の御質問かと思うわけでありますけれども、今回の御視察いただきました兵庫県の住宅再建共済制度、今年度、十七年度から創設されると、このように私どももお伺いしているところでございます。
 この共済制度でございますが、基金、いわゆる財団法人が運営主体となりまして、被害を受けられました加入者の住宅再建に必要な資金の給付を加入者の御負担、いわゆる負担金で賄う仕組みでございまして、兵庫県は県民に知らせる広報の制度や、あるいはシステムの維持管理費等、そのコストについて財団法人に委託料を支払うと、支出すると、このように伺っているところでございまして、このような兵庫県の取組を始めとする住宅再建支援にかかわる地方公共団体の独自の制度につきまして、それぞれの団体においてその財政力等々によりまして取り組まれていくのが基本であると、このように実は考えているところでございます。御理解を賜りたいと思います。
○浜田昌良君 各自治体がそれぞれの体力に応じて取り組む制度でございますが、是非これからこういう共済の輪が広がっていくように、引き続き総務省におかれましても支援について前向きな御検討をお願いしたいと思います。
 次に、今回訪問させていただきました兵庫県の人と防災未来センターで防災語り継ぎネットワークという方から災害直後のお話をお聞きいたしました。意外だったのは、災害直後の倒壊家屋の中からどのように救出されたのかという点であります。自力で脱出した人が七割となっておりますが、隣近所の人により救出された人が二割で、自衛隊や消防によって救出された人の一割よりも多いという点であります。このことは、日ごろの地域のコミュニティーの形成がいかに重要かということを意味しております。
 先ほども言いましたが、自助、公助だけではなくて、やはりともに助ける共助が重要だと思っております。しかし、最近このコミュニティーの防災が不安になっているデータがあります。いわゆる町の消防団員が、昭和三十年の二百万人から現在では半分以下の九十二万人へと激減しているとのことです。
 そこで、再度今井副大臣にお聞きいたしますが、町の消防団など、コミュニティー防災を強化することが重要と考えますが、総務省のお取組はいかがでしょうか。
○副大臣(今井宏君) 浜田委員御指摘のように、向こう三軒両隣の意識がちょっと薄くなってきておりますし、向こう三軒両隣の人でなければ、その家にどんなハンディを持った方がいらっしゃるのか、お子さんやお年寄りがどの部屋に住んでいるのかは隣の人しか分からないわけであります。そういう意味では御指摘のこのコミュニティー意識、コミュニティー防災意識、これを高めることが極めて重要なことだと、このように考えておるわけでございます。
 人命救助はもちろん、初期消火に努めていただくことが全体の減災というんでしょうかね、被害を減らす大きな要因だろうと、このようにも思っているわけでございますので、消防団あるいは自主防災組織、これらの防災、地域の防災力の向上が大変重要な意味を持っていると私どもも考えているところでございます。
 御指摘ございましたように、消防団が半分以下に減って今九十二万人ぐらいになってしまっていると。そのとおりでございまして、年齢もどちらかというと高齢化になっているというのが実態でございますので、その役割あるいは活動を実施する機能別の団員、あるいは機能別の分団の導入、あるいは組織、制度の多様化による地域住民があらゆる形でそこに参加しやすいような環境整備ということも大切なことだと考えておるところでございます。
 また、いわゆる郵便局あるいは地方公務員等々が参加しやすく、あるいはこのごろ大変多くなってきておりますけれども、女性の消防団への、入団していただくように、これまた仕組みづくりなり環境整備、これも大切なことではないかと思っておるわけであります。
 いずれにいたしましても、消防団の施設や装備に対する国庫補助金の交付など、いわゆる支援措置ということも推進していっているところでございます。今後とも努力をともにしていきたいと、かように考えておりますので、御指導いただきたいと思います。
○浜田昌良君 是非、女性の消防団も含めまして、地域のその防災力向上に向けていろんな御支援をお願いしたいと思います。
 この消防の関係に関連いたしまして、自衛消防隊について質問したいと思います。
 これは東京都、横浜市、千葉市、福岡市の一都三政令市において、大型ビルや百貨店、ショッピングセンターなどに対し、火災予防条例等で自衛消防隊員の資格を認定し、配置を義務付ける制度が行われているものであります。しかしながら、そのそれぞれの地域によって認定方法や配置義務が異なることから、これらの都市にまたがって店舗を持つ事業者に不都合が生じていると、そういうことを、そういう苦情を聞きました。
 そこで、総務省にお聞きいたします。
 自衛消防制度をより円滑に実施するため、国としてこれらの一都三政令市に呼び掛け、相互に資格を承認するなどの調整を行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(東尾正君) 自衛消防隊に関連いたします火災予防条例の規定でございますが、ただいま先生御指摘のとおりでございます。
 この問題につきましては、古くからやっている団体、最近行われた団体等様々でございまして、いずれも自治体独自の観点からやっておるものでございまして、国が直接これを指導しているものではありません。
 しかしながら、ただいま御指摘のとおり、例えば東京、横浜、千葉の間ではこの従業員が異動する、あるいは店舗を共同で経営しているという例も多々ございますので、私どもといたしましては、今回の御指摘を機に関係都市と相談いたしまして、この資格の在り方について再度見直しを一度働き掛けをしてまいりたいと、このように考えております。
○浜田昌良君 ありがとうございました。
 本件につきましては、いろいろこの関連で働いている方々からこの資格の認定が違って困っているという話を聞きましたので、是非前向きな御検討をお願いしたい、総務省を中心にお願いしたいと思っております。
 以上で総務省関係の質問おしまいでございますので、副大臣、どうもありがとうございました。
 続きまして、行政委員会の委員派遣で視察いたしました京都府にある私のしごと館についての質問に移りたいと思います。
 この施設は昨年の三月にオープンしたものでありますが、その建設費五百八十一億円と年間経費十五億円がともに労働保険特別会計の雇用保険三事業から支出されているというものであります。
 この私のしごと館の事業内容ですが、仕事に触れて体験するということを特色とし、美容師、栄養士、機械工作など四十種類以上の職業体験ができるものとなっています。このため、プロの職業人の配置など運営費がかさむ体制となっているのが難点でもあります。しかも、その特色である職業体験自体もせいぜい数時間で、若者にとって実際の職業選択に役立つにはほど遠いんではないかというのが率直な私の感想でありました。今の若者に必要な職業体験というのは、カルチャーセンターで受けるような講習のような軽いものではなくて、むしろ実際の工場やお店で一週間以上働いてみることではないでしょうか。例えば、文部科学省も来年度から一週間の職場体験を中学二年生にさせるキャリア・スタート・ウイークというものを導入するようであります。
 そこで、今後の私のしごと館の事業の方向性について厚生労働省にお聞きしたいと思います。
 今後の私のしごと館の運営については、例えば、今既に始めておられますインターンシップとか、学生が実際に企業に行くという、またトライアル雇用、若者が一定の期間試しに働いてみると、そういうものの連携など、若者の実際の雇用に直結する事業へと見直していくべきと考えますが、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(上村隆史君) 今お話のありました私のしごと館でございますが、若年者につきまして早いうちから仕事あるいは働くということに親しんでもらう機会を提供しまして、それをきっかけに仕事あるいは働くということに目を向け関心を持ってもらうと、そういったために設置したものでございまして、併せて職業情報の提供や相談なども実施しているものでございます。
 設置に至る経緯と概要は今先生からお話があったとおりでございますが、ここでは、先生からお話のありました展示や職業体験、そういった職業意識啓発事業のほかに、キャリアコンサルタント、相談員でございますが、これを配置しまして、利用者の職業能力の分析や適性の把握などを含む職業に関する相談の実施、面接の受け方、ビジネスマナー等に関する就職に役立つセミナーの実施、さらに職業に関する多様な情報の提供など就業支援として有効であると思われるような事業も実施しているところでございます。
 来年度は既存の事業を当然いろいろ見直しを行いますが、その上で、インターネットを活用した求人情報の提供や、館内での体験を館外での事業所での就業体験につなげるような新しいメニューなどについても検討を行っているところでございまして、仕事に結び付くような事業内容に充実を図っていきたいというふうに思っております。
 さらに、先生の御指摘の趣旨も踏まえまして、我が国の将来を支えるべき若者が意欲と自信を持って仕事、そして働くということに取り組むこととなりますように引き続き努めていきたいというふうに思っております。
○浜田昌良君 せっかくの建設費五百八十億円、運営費十五億円ですので、しっかりとした成果を出していただくようにお願いしたいと思います。
 このしごと館は年間十五億円も掛かっているということですが、同じ雇用保険三事業でも少ない予算で大きな効果を出している事業もあります。若者へのジョブカウンセリングを行うジョブカフェという事業であります。今、若年雇用のミスマッチが問題となっておりまして、全体の失業率は五%を切っておりますけれども、若年層ではまだ七・九%と高止まっております。若者一人一人のやりたいことを一時間以上も掛けてカウンセリングで引き出して就職につなげるという地道な作業が今求められていると思っております。
 私の地元の横浜でも昨年四月末にジョブカフェが開設されまして、今までに九名のジョブカウンセラーが三千名以上の若者にカウンセリングを行い、二月末までに四百六十五名の若者の就職をつなげております。十六年度の事業費はたった六千万、しごと館の二十五分の一の規模であります。地元の若者からは、予算があれば土日などの休日の開設やテレビ電話を使った神奈川県下でのサテライトカウンセリングなどの拡充の要望も出ております。
 そこで、再度厚生労働省にお聞きいたしますが、雇用保険三事業につきましては、若年雇用が厳しいという現状を踏まえて、目標設定を明確にして、直接的に若年雇用につながる事業等への重点化を今後進めていくことが重要と思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(青木功君) 雇用保険三事業の運営方法についてのお尋ねでございます。
 雇用保険三事業、ただいまお話がございましたように、目的性を持って成果検証を行いながら運営していくことが大事だというふうに思っております。ただいまのジョブカフェ事業を含む事業は、若者自立・挑戦プランということで各自治体の御協力を得てやっているわけでございますけれども、これも大きな目標は、若者の失業率の上昇傾向を反転させるということを一致いたしまして、自治体と国とで援助をしております。私どもの方でも、ジョブカフェにハローワークをお隣に併設をいたしまして、そしてコンサルティング、併せて職業紹介といった効率的な運営に心掛けているところでございます。
 また、若年者のトライアル事業というものもやっております。これも、三十五歳未満の方までをトライアルでやるわけですが、制度を始めて以来、約八万六千人の方がこの事業に参加、修了いたしまして、約八割の若者が常用雇用に移行しております。いずれも、委員お尋ねのとおり、一人一人細かく御相談をしなければならない事業である、おっしゃるとおりでございまして、一個一個の予算は少ないものでございますが、大切な事業として頑張ってまいりたいと思います。
 また、事業運営につきましては、雇用保険三事業、多岐にわたりますが、現在、平成十六年度から目標管理ということを始めました。現在、約八十の事業について目標を定めておりまして、ただいまのしごと館も目標を定めております。そして、今後、もうじき十六年度の結果が出るわけでありますが、目標、それから結果検証、見直し、そして新しい目標の設定という分かりやすいサイクルをつくって、被保険者、事業主のためにこの事業運営をやってまいりたいというふうに存じます。
○浜田昌良君 雇用保険三事業にはうまくいっているもの、うまくいっていないものあると思いますので、是非その目標設定、チェックをしっかりお願いしたいと、このことを最後にお願いいたしまして、私の質問を終えさせていただきます。
 ありがとうございました。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
 留学生問題についてお伺いいたします。
 日本で留学生を受け入れるということは、結果として知日家、親日家を増やし、我が国の将来にとっても利益をもたらすものだと思います。政府の留学生受入れ目標であった十万人を突破しました。九八年ごろから私費留学生が激増をしております。国費留学生は全面的な経済的な支援があるわけですけれども、問題はその私費留学生の勉学条件が十分に整備されていないことです。
 学ぶ以前の問題として、住居の問題があります。自治体の協力を受けるなどして大学が宿舎を確保したり、あるいは公的な条件を整えて住宅問題をまず十分に環境を整える必要があると思いますが、大臣はこの問題についていかがお考えでしょうか。留学生問題全体でも結構です。
○国務大臣(中山成彬君) 日本でもそうなんですけど、地方から出てきて、大学、まず最初に宿舎探しと。私の妹もそういうことをこの前やったばかりでございますが、まして外国から来て住むところがまず決まらぬことにはどうしようもないと思うわけでございまして、そういう意味じゃ宿舎の確保ということは非常に大事なことだと私も認識しております。
 現在、留学生総数というのは十一万七千人だそうですけれども、うち二万八千人が大学とかあるいは公益法人等が設置する公的な宿舎に入居していると。残りの八万九千人は民間宿舎あるいはアパート等に入居しているということが事実でございまして、文部科学省といたしましては、我が国において留学生が充実した留学生活を送るための基盤となる良質で低廉な宿舎を確保する、これはもう極めて重要な課題であると、このように認識しているわけでございます。
 このため、例えば国立大学において留学生宿舎の整備を図る。ほか、日本学生支援機構におきまして、留学生宿舎の設置あるいは大学等の留学生宿舎の建設に対する援助、さらに、民間宿舎、アパート等の確保のための指定宿舎制度の施策を進めているところでございまして、今後とも留学生が我が国において安心して充実した留学生活が送れるように宿舎の確保については努めてまいりたいと、このように考えております。
○吉川春子君 法務省、お見えでしょうか。
 留学目的、留学を目的とした不法滞在者が増加傾向にあります。不法滞在者は何人いて、不法滞在となる要因は何でしょうか、留学に係ってですね。
○政府参考人(三浦正晴君) お答え申し上げます。
 勉学を目的として我が国に来られる外国人の方の在留資格につきましては、留学と就学という二種類がございますので、二種類に分けまして数字を御紹介したいと思います。
 本年一月一日現在、在留期限が経過しまして不法残留している者の数でございますが、大学や専門学校への留学生は八千百七十三人でございます。また、日本語学校などの就学生が八千五百六人という数字になっております。この人数が不法残留ということでございます。
 この留学生や就学生として入国した方たちが不法残留したというその原因についてでございますけれども、入国管理局におきまして退去強制手続の中で本人等から事情を聴取しておりまして、その結果から見ますと、一つは当初から勉学の目的ではなく就労を目的として来日していたというケースでございますとか、入国当初は勉学の意思がありましても、十分な資金を持たない、あるいはブローカー等から多額の借金をして来日したということから、来日後学費や生活費が支払えなくなり、あるいは働かざるを得なくなるということで、そのまま不法滞在となるという事案があると承知しております。
○吉川春子君 それで、法務省は入管規制を強化すると聞きますが、具体的にはどういうことをおやりになるんでしょうか。
○政府参考人(三浦正晴君) お答え申し上げます。
 留就学生の入国の基準というものは、これは法務省令で定めてあるものでございます。ただ、今、先ほど御説明いたしましたように、十分な勉学の資金等の用意がなくこちらに、日本に来るというケースもございますので、事前の審査の際にその辺りの資力と申しますか、そういったいろんな部分を慎重に審査をするということをしているところでございます。
○吉川春子君 例えば、預金通帳バランスが三百万ぐらいないと駄目だとか、そういうものを示させるというようなこともおやりになるんですか。
○政府参考人(三浦正晴君) お答え申し上げます。
 個々の事案によっていろいろでございますけれども、やはり資力があるということを証明していただくために、場合によっては通帳等の写しを提出していただくということもございます。
○吉川春子君 留学するのに必要な預金があるかどうか、三年分の残高証明をしろなどということを言われて通帳を示させる、それじゃないと入学できないよということになりますと、これは三百万というと、私にとっても大金なんですけれども、特に中国とかアジアの人たちにとって物すごい金額ですよね。で、お金持ちしか日本の留学ができないということになってしまうんじゃないでしょうか。やっぱりこれでは日本の大学を目指すアジアの若者の留学の道を閉ざすことになってしまいます。
 で、中国の留学生が、このためかどうか、激減しているんですね。平成十五年は四千五百人、平成十六年は二千五十人。このままではせっかくあの達成した十万人もそれを切ってしまう。そうすると大きな損失になるのではないか。むしろ逆に経済的な困難を支援することに日本の留学生政策があるべきではないかというふうに思うわけです。
 それで、文科大臣にお伺いしたいと思いますけれども、日本の物価水準というのは世界一、東京ですね、世界一高いとか、大阪も世界で四番目だとか、そういう中に来て、家賃も四、五万ということは、それぞれの留学生の母国の数か月分の賃金に匹敵するような額になるわけですね。こういう事情を考慮してやっぱり留学生受入れ体制も考えなくてはならないと思うんです。
 先ほど非常に大臣から積極的な御答弁いただきましたけれども、やっぱり保証人問題というのも一つあるんですね。外国人を、まあすべての人じゃないと思うんですけれども、やっぱりアパートなどに入れることをちょっとちゅうちょするというような傾向もあるんですけれども、やっぱりその保証人を公的に面倒見るとか、何とかそういう制度で民間のアパートにも留学生が十分住まえるように、そしてまた経済的な困難から不法滞在者になるという道が閉ざされるような方法を是非考えていただきたいと思いますが、文科大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 我が国の住宅事情が一般的に大変厳しい中で、特に留学生にとっては、この民間宿舎あるいはアパート等への入居というのは、大変、高い家賃とか、あるいは敷金とか権利金の慣行等もありまして、経済的出費が大きいだけではなくて、今御指摘ありましたように、入居時等の必要とされます保証人を探すことが困難である、あるいはまた留学生に部屋を貸したがらないとか、そういう意味ではひときわ厳しい状況にあると、このように考えておりまして、先ほども答弁申し上げましたけれども、この留学生宿舎の設置とか、あるいは日本学生支援機構による各施策のほか、公営住宅の入居条件の緩和等によります留学生の入居促進、あるいは留学生支援企業協力推進協会によります留学生への企業社員寮の提供事業の実施とか、関係機関と連携して留学生のためのできるだけ安い宿舎の確保に努めているところでございます。
 また、保証人のことも言われましたけれども、これも、日本国際教育支援協会などありますけれども、ここにおきまして保証人の負担を軽減する、そして保証人を引き受けやすい環境を整備するということのために、火災等によります損害賠償に加えて、家賃の未払などを補償対象とする留学生住宅総合補償を実施しているところでございまして、今後とも留学生が我が国で充実した留学生活ができるようにということについてはいろんな意味でこれは支援していかなきゃならないと、このように思っているところでございます。
○吉川春子君 今、大臣が公営住宅の入居基準の緩和というふうにおっしゃっていただきましたけれども、公営住宅でも保証人を取らないと入れないというような制度もありますので、是非そういうことも含めて、国としても地方自治体に対する援助、指導といいますか、その点もよろしくお願いしたいと思います。
 もう一つ大臣にお伺いしたいのは、奨学金の問題です。
 十万人の私費留学生のうち、何らかの支援を受けられる者は一万二千人にすぎないわけです。横浜国大の大塚英作留学生センターの所長がアンケート調査、意見交換から、留学生が困難に感じている問題の多い順に挙げておられます。奨学金がもらえない、四七%、授業料免除が受けられない、三二%、大学の寮に入れない、三一%、アルバイトで学習時間が十分に取れない、三二%などとなっております。実は私のところにもメールで留学生の方から御要求が来ているんですけれども、それとも今のアンケート調査は一致します。
 それで、私費留学生として学んでいる人を今後国費留学生として採用していただくとか、あるいは学費免除の枠の大幅な拡大とか、奨学金制度の拡充が求められているわけです。国費留学が一割という現状を大幅に改善する必要があると思いますが、ODA予算の活用など含めて国としてこの奨学金の制度、これを抜本的に充実させていただきたいと思います。この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) この奨学金の支給につきまして、今御指摘ありましたように、国費の留学生一万二千人、これに奨学金は支給しておりますし、また日本に来るとき、あるいは帰るときに掛かります往復航空券の発給等も行っておりますし、また授業料等の負担をやるとかやっているわけでございます。また、私費の留学生に対しましても、いわゆる学習奨励費の支給、これは大学院生が七万円、学部学生が五万円、合わせまして一万一千人になるそうでございますが、このほか、授業料の減免を行った学校法人に対しまして授業料の三割を上限とした補助を行っているとか、いろいろやっておると、こう思っておるわけですが、実際問題として、全体から見れば確かに少ないなと、このように私も思うわけでございまして、このことにつきまして、ODAの活用ということを今御提案があったわけでございますが、私も個人的にはいいんじゃないかと思いますけれども、これは文部科学省だけではなかなか決められない話でございますが、私はこれは前向きに検討してもいいんじゃないかなと、こんなことも思っていますけれども、これはもういろいろ関係する省庁もあるわけでございますから、その辺は併せて協議してまいりたいと、こういうふうに考えます。
○吉川春子君 時間の関係でこれが最後の質問になると思うんですけれども、奨学金制度の透明化を求める声があります。つまり、何であの人が受けられて自分が受けられないんだろうかとか、あの人はもう二度も受けているのに自分はまだゼロだとか、そういう声も寄せられております。やっぱり奨学金や授業料の免除の制度については選考基準を明確に公表してすべての留学生に応募するチャンスを与える、そういうことを是非お願いしたいと思いますが、最後にいかがでしょうか。
○国務大臣(中山成彬君) 御指摘のように、今回の政策評価のアンケート調査によりますと、学習奨励費を受ける人の選考が不透明で不公平感があると感じている留学生が一九・六%もあるということでございます。
 これにつきましては、対象となる留学生について、これは各大学が成績とか経済状況等の要件を基準にして決めるということになっているわけでございますが、そういったアンケート調査等を見ますと、やはり文部科学省としてはもう一回各大学に対しまして、例えば選考基準をより客観的なものにする、そしてこれを学生に対して公表するということなどいたしまして、やはり公正公平な選考をやっているんだということが留学生に分かるように、そういったことをやはり指導していかなきゃいけないなと、このように考えておるところでございます。
○吉川春子君 委員長、終わります。
○近藤正道君 社民党の近藤正道です。
 私は、ODA、インドネシア・スマトラ島のコトパンジャン・ダムについてお尋ねをしたいというふうに思っています。
 一九九六年、日本からのODA約三百十二億円の円借款でインドネシアのスマトラ島にコトパンジャン・ダム、これは水力発電所でありますが、これが建設されました。そのため、約五千世帯、二万三千人の人たちが強制移住ということになりまして、家や農地が水没をしたわけでございます。当時のスハルト政権は現地に軍隊を駐留させて住民の抵抗を抑えてかなり無理な同意を、住民同意を取り付けたと、こういうふうにも報じられております。しかも、代替地がかなり問題になるところでありますし、アセスメントの手続もかなり問題があったと。環境破壊だとかあるいは生活破壊で大変な問題となった事案でございます。
 このダムの問題につきましては、ODAの在り方について様々な問題点をはらんでいるということで、この国会でも議論になりました。今千葉県の知事をやっておられます堂本さんが平成三年に初めてこの問題を取り上げまして、この委員会でも何度か議論になっております。
 現地からも直接被害を訴える人たちが日本に来られたこともありましたし、政府も調査や対応を講じたわけでございますけれども、現地の人たちは納得せず、ダムによって強制移住させられた二万三千人のうち実に三分の一に当たる八千人の人たちがこの円借款をした日本と日本国際協力銀行、JBICなどを相手取って東京地方裁判所に裁判を起こすと、こういう今事態になっておりまして、間もなく証人調べも始まると、こういうことであります。ODA事業で初めての裁判でありまして、大変問題になっているわけでありますが、私はそもそも日本に借款の決定手続、先ほども議論がありましたけれども、この透明な手続だとかあるいは運用の手続だとか成果を検証する各手続を定めたODA基本法、こういうものがあればこうした紛争は抑止できたんではないか、こういうふうに思っております。
 このコトパンジャン・ダムも教訓となりまして、その後ODAの実施に当たって様々な人権や環境配慮のルールが整備改善をされてきておりまして、ODA大綱も古いものから新しいものに変わったと。しかし、より徹底した配慮をするためにはやっぱりODA基本法というものが必要なんだなと、こういうふうに思いながら、以下、質問をさせていただきたいと思っています。
 最初は、先ほど来話をいたしましたけれども、一九九六年にダムが完成して貯水が始まったわけでありますが、それによって被害が出てまいりました。そして、その後、国際協力銀行、JBICは現地のコンサルタントに被害の実態を調査させて報告書を作らせております。これがそのダムの援助効果促進調査報告、SAPS、これは二〇〇二年五月にできたわけでありますが、この附属書ナンバースリー、これがその後二〇〇四年、去年の十月に翻訳されて、「NGOによって実施された村アセスメントの結果」と、こういうタイトルで本になって出ております。私もこれをざっと見まして、これは被害の一部を書いたものであるとは思いますけれども、かなり深刻な被害が出ているな、こういうふうに思って読まさせていただきました。
 JBICが自分で費用を出して現地のコンサルタントに作らせたものでありますので、私は、このダムによる水没の被害をかなり正直に、赤裸々に書いたものと、記したものだというふうに受け止めておりますが、外務省はこの被害実態、これをどういうふうに受け止めておられるのか、これは真実なのか、いい加減なものなのか、どういうふうに見ておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○副大臣(谷川秀善君) ただいま御紹介のありました文書につきましては、二〇〇二年二月から二〇〇三年三月まで、JBIC、いわゆる国際協力銀行の委託により実施された調査に関する報告書ではなかろうかというふうに思います。しかしながら、この御紹介のありました二〇〇二年五月の文書につきましては、不適切な形で外部に流出をしたものでございます。
 現在、このコタパンジャン水力発電所及び関連送電建設事業をめぐりましては、先生御指摘のとおり、東京地方裁判所において訴訟が係属をいたしております。したがいまして、政府といたしましては、この御紹介の文書の内容につきまして、裁判が係属いたしましたので、コメントをすることは差し控えたいというふうに考えております。
○近藤正道君 じゃ、次にお尋ねをいたしますけれども、このダム建設、供用開始、こういうことでインドネシア政府が動いたわけでありますが、当時、今から見るとかなりずさんでありますけれども、一応プロジェクトに伴う人の強制移住に関するそれなりのガイドラインがあったというふうに思っておりますし、またこれは日本のODAでは初の試みだというふうに聞いておりますが、日本の政府とインドネシア政府との間に借款実行に際しての三つの条件が取り交わされていた。簡単に言いますと、一つは、水没地のスマトラゾウを全部適切な保護地に移動させること、二つ目が、この水没によって代替地に移住するわけでありますけれども、その生活水準を低下させないこと、三つ目は、個別の同意、移転の同意、補償の同意、これをきちっと取ると、こういうものを日本とインドネシア政府との間で結んだ。
 これは初めてのことでありまして、それだけ問題があったということでありますが、この三条件はしっかりと守られた、守られた上で借款は実施されたというふうに外務省としては見ておられるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(谷川秀善君) 委員御指摘のとおり、ODAと申しますのは主権国家たる相手国との間で相互信頼に基づいて実施をされる協力事業でございます。同時に、住民移転等の円滑な実施を確保するためには、必要な措置を具体的にいかに講じるかは、むしろインドネシア政府の内政上の問題でございます。
 日本政府といたしましては、円借款供与の検討及び実施の過程でインドネシア政府と十分協議を重ねながら、その中であくまで同国政府が措置を講じるべきものというふうに考えておりまして、我々といたしましてはインドネシア政府が十分措置をしたというふうに理解をいたしておるところでございます。
○近藤正道君 あっ、そういうことですか。
 それなら、これは通告がしていないんですけれどもお聞きをしたいというふうに思いますが、ダムが完成をして貯水が始まって間もなく、いったん日本政府はインドネシア政府に要請をして、この貯水を、水をためる作業をいったん中止をさせております。このことは、つまり、当時、この三条件が満たされていないということを日本政府が知ったから、これはやっぱりおかしいということで、私は貯水を、水をためることを中止させたんではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤重和君) このダムの建設につきまして、いろいろ私どもとして当時のOECFの環境ガイドラインというものにのっとり、かつまた具体的な実施に際しては、今先生お話ありました、いわゆる三条件というものに従って実施をするようにということでインドネシア側と話し合ってきたわけでございます。そして、その三条件につきましては、先ほど副大臣から答弁を申し上げましたとおり、基本的にインドネシア側はそれにのっとった対応をしてきているというふうに考えております。
 ただ、個々の、その個別のいろんなプロセスの時点におきましては、もちろん私どもとして、ここはこうした方がいい、ここはちゃんとやっているかということを随時インドネシア側に確認をするというプロセスがございますので、例えば今の貯水時の問題であるとか、あるいは現在もなお一部に例えば改善を要する問題があるというようなことについては、インドネシア側がこれは彼らの自主的な判断でこのアクションプランと、行動計画というものを作っておりますが、それについて私どももそれをきちっとウオッチをして、確認をしながらそのプロセスが進んでいるというのが物事の動きということでございます。
○近藤正道君 もう一度お尋ねをいたしますけれども、一九九七年の四月から約半年ほど、日本政府の要請に基づいてダムの貯水が一時停止をさせられた事実がありますが、これは日本の政府が三条件を満たしていないと、こういうふうに判断をしたんでインドネシア政府に要請をしたんではないでしょうか。お答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) 先ほど申し上げましたように、移転住民の問題につきましては、基本的にこの三条件に従って物事は進んでいるというふうに考えておりますが、住民の生活の一部になお先ほど申し上げました改善を要すべき部分というものが残っているという部分、これは随時そういった問題については我々も取り上げてインドネシア側に指摘をして、こういう点はどうなっていますか、きちっとなっていますかというようなことはそうした折々に触れインドネシア側に話をしてきているということでございます。
○近藤正道君 二〇〇三年の十月に環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン、こういうものが整備をされました。これに基づいて、異議申立ての制度、現地の人たちがODAに対して直接異議申立てをする、そういう制度ができました。もちろん、以前にはそういうのはなかったわけでございますが、この、こういうODAを実施するに当たって異議申立て制度をつくった、そういうねらいはどういうことなのか、そして、どのようにこれは利用されてきたのかということと、時間がありませんので併せてお尋ねをいたしますが、せっかくこういう申立て手続、異議申立ての制度をつくったということであれば、むしろこのコトパンジャン・ダム、本当に大きな問題になっているわけでありますが、私どもせっかく大量の膨大な税金を投入するわけでありますので、現地の人たちにやっぱり理解、納得をしてもらうお金の使い方をしていただきたい。
 そういう意味では、せっかくこういう制度をつくったわけですから、むしろこの際、この制度を活用してコトパンジャン・ダムの水没住民との話合いを私はやってもいいんではないか、こういうふうに思う。そういう形で、やっぱりみんなで納得できるような形でODAが運用される、そういうことを目指すべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。まとめてお尋ねをいたします。
○参考人(丹呉圭一君) ただいま御質問ございました異議の申立て制度でございますが、これは私ども国際協力銀行が環境社会配慮確認のためのガイドラインに基づく異議申立ての手続要領ということで定めております。投融資担当部署から独立した環境ガイドライン担当審査役を設けております。
 この国際協力銀行の投融資案件につきましては、被害を受けた、あるいは将来被害を受ける可能性が高い現地住民から国際協力銀行の新環境ガイドライン不遵守に関しましてその異議を受け付ける制度でございます。
 この目的でございますが、遵守、不遵守に関する事実を調査して結果を総裁に報告するということ、それから迅速な解決のために当事者の合意に基づいて当事者間の対話を促進するというものでございます。
 この利用の実態でございますが、平成十五年十月の異議申立て制度の施行からこれまでのところ、異議申立ての受領実績はございません。
○近藤正道君 最後に、委員長に、今ほど来の質疑の中で、コトパンジャン・ダムの三条件という話をいたしましたけれども、この三条件にかかわる資料を是非、委員会の方に出していただくように是非お願いをしたいというふうに思っています。
○委員長(山口那津男君) ただいまの近藤君の資料要求につきましては、後刻理事会において協議いたします。
 質問、よろしいですか。
○近藤正道君 はい。終わります。
○委員長(山口那津男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時一分散会