第162回国会 財政金融委員会 第15号
平成十七年六月十六日(木曜日)
   午前九時一分開会
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   委員の異動
 六月十日
    辞任         補欠選任
     松岡  徹君     峰崎 直樹君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     富岡由紀夫君     江田 五月君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     江田 五月君     富岡由紀夫君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     広野ただし君     松岡  徹君
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     島田智哉子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         浅尾慶一郎君
    理 事
                愛知 治郎君
                中島 啓雄君
                山下 英利君
                平野 達男君
                若林 秀樹君
    委 員
                片山虎之助君
                金田 勝年君
                田村耕太郎君
                段本 幸男君
                野上浩太郎君
                舛添 要一君
                溝手 顕正君
                若林 正俊君
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                島田智哉子君
                富岡由紀夫君
                広田  一君
                松岡  徹君
                峰崎 直樹君
                西田 実仁君
                山口那津男君
                大門実紀史君
                糸数 慶子君
   衆議院議員
       修正案提出者   江崎洋一郎君
       修正案提出者   早川 忠孝君
       修正案提出者   吉野 正芳君
       修正案提出者   原口 一博君
       修正案提出者   谷口 隆義君
   国務大臣
       財務大臣     谷垣 禎一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
   副大臣
       内閣府副大臣   七条  明君
       法務副大臣    滝   実君
       財務副大臣    上田  勇君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤澤  進君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局長       増井喜一郎君
       文部科学大臣官
       房審議官     山中 伸一君
       中小企業庁次長  西村 雅夫君
   参考人
       株式会社東京証
       券取引所代表取
       締役社長     鶴島 琢夫君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○証券取引法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
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○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、松岡徹君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が選任されました。
 また、昨十五日、広野ただし君が委員を辞任され、その補欠として松岡徹君が選任されました。
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○委員長(浅尾慶一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 証券取引法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長増井喜一郎君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(浅尾慶一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 証券取引法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として株式会社東京証券取引所代表取締役社長鶴島琢夫君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(浅尾慶一郎君) 証券取引法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村耕太郎君 ありがとうございます。
 冒頭、遅参申し上げまして、本当にお待たせして失礼しました。済みませんでした。
 今日は、質問というよりも、更に証券市場に信頼性と透明性を取り戻していただくために幾つか提言を申し上げたいと思います。
 大臣も先生方も御案内のとおり、いい数字が幾ら出ても、個別の企業でも全体の経済でもそうですけれども、なかなか株価が浮揚しない。やはり、一つは、その信頼性と透明性に東京証券取引所を始め日本の証券市場はあると思うんですね。郵政の民営化をしようとされて、貯蓄から投資へという動きもあるようですが、やっぱり証券市場の信頼回復がまず行われないと資金の効率的な移動というのも起きないと思いますので、何より先もこれを僕はやるべきだと思いますので、そういう意気込みで提言させていただきます。
 まず、修正の部分なんですけれども、修正案提出者の江崎先生にお話をお伺いしたいんですね。
 やはり法律は実効性のあるものを作るべきだと思います。私も、大変有用な、有意義な修正だと思うわけです。その便益がどのぐらいあるかということをまず聞きまして、その後、更なる提言を積み重ねていきたいんですが。
 これ大変失礼な、何というんでしょう、アサンプションといいますか、仮定になってしまうかもしれないんですけれども、こういうふうな刑罰に近いような法律を作るときは、法律を破るインセンティブを持つ者に対して、そのインセンティブを変える又は抑えるような実効性のある法律作りが、規定作りが必要だと思うわけです。
 この課徴金というものなんですが、仮に我々が虚偽記載の継続開示をしようとするインセンティブを持つ者だとしまして、修正案を提出された先生から考えて、この課徴金、修正案、どれぐらい怖いものだと思いますか、どれぐらいやっちゃいけないという気になるものだと思いますか。その辺り、お伺いしたいと思います。
○衆議院議員(江崎洋一郎君) お答え申し上げます。
 やはり、このディスクロージャーの、継続開示義務違反、これは証券市場に対するある種投資家を欺くという意味では挑戦的な行為であるわけでございます。継続開示義務違反につきましては、謙抑的にしか運用できない従来の刑事罰に加えて、新たに行政上の措置による違反行為の抑止のための手段として課徴金制度をあえて設けるということでございますし、この結果として、やはり単に課徴金の罰ということで三百万円又は時価総額の〇・〇〇三%という水準の課徴金を受けるというだけではなくて、結果として、企業における社会的な評価が下がる、また株価への影響というものも十分考えられるわけでございます。そういった意味において、違反行為が抑止されて、規制の実効性が担保されるというふうに確信しておる次第でございます。
○田村耕太郎君 ありがとうございました。
 今、私も地元に帰って、例えば家計の財布を握られる主婦の方々、そういう方々にお伺いする場合、そういう、財産をどのように運用されていますかと、証券取引なんか考えられますかと言ったら、やっぱり西武や小田急や、ああいうカネボウの事例があったんでしょう、ダイエーも含めて、やっぱりちょっとギャンブルみたいな気がすると言われる方多いんですね。保守的な地盤だからかもしれません。
 一方、じゃ、どういうふうに運用されていますかと聞きますと、インドとか中国とかトルコとか、インド・オープンとかチャイナ・オープンとか買われているんですね。えっ、東京証券取引所よりインドやトルコや中国の株買うことの方が安全なんですかと聞きましたら、そんな気がするとおっしゃるんですね。非常に何か残念な気持ちを持ってしまったんですね。やっぱり、厳しく、虚偽記載を継続して行う者、最初から行う者に対して刑罰を設けるべきだと思うんです。
 これからの提言といいますのは、証券取引法の刑事罰のやっぱり強化、これが必要だと思う、そういう思いからさせていただきます。
 僕は、まず実効性のある規定を作るときに、例えば、どういうようなインセンティブ、モチベーションでこういう隠ぺい工作が行われているかを見ますと、やっぱり日本の上場している大企業の権力構造というのをしっかり見るべきだと。もう見ていらっしゃると思いますけれども、更に見るべきだと思うんですね。
 例えば、今のその規定というのは、じゃ、まず最初に時効の話からいきたいと思います。
 証券取引法の刑事罰の時効というのは大体七年ですね、今。しかし、七年というのは僕は短過ぎると思うんです。七年だと今の政権によってもみ消せるわけですね。例えば、今の上場企業、一般的な話をしてみますと、大体社長で五年、会長で七年、その後、最高顧問とかなんとかいいまして七年、二十年ぐらい君臨するわけです。二十年あれば七年というのは簡単にもみ消せるわけです。トップの指示でこういうことをやると思いますのでね。
 刑法上の最長の時効までの期間というのは二十五年です。私は七年から二十五年に時効までの期間というのを証取法の刑罰は延ばすべきだと思います。そうすると、私はこれかなりぴたっと止まると思うんですね。ああいうエリートだと自分が思っている方々というのは実刑判決が一番怖いわけです。しかし、七年だったら、時効が七年だったらもみ消せるわけです。時効が二十五年だったらかなり怖がると思います。二十五年はもみ消せません。
 なぜかといいますと、二十年あれば、やっぱり一つはそんなことをしている会社は破綻するかもしれません。もう一つは政権交代が起きるかも分かりません。破綻か政権交代以外、やはり虚偽記載、隠ぺい工作を続けることはできないと思うんですね。逆に言うと、破綻かやはり政権交代、二十年、二十五年あれば必ず起きると思うんです。この場合、かなりインパクト、効き目があると思うんですけれども。
 大臣、これ、証券取引法の刑罰の時効までの期間、七年から二十五年まで、これ考えていただけませんか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。
 委員から証券市場の信頼性を確保していくために透明性そして公正性がとても重要であると御指摘をいただきました。私も全く同じ思いでございます。そのためにも、それを確保していくためのその実効性について十分留意をしていかなければいけないというふうに思っております。
 今委員からは、経営者の在任期間ということを踏まえて、時効までの期限の長期化について御提言をいただいたところでございますけれども、現行の証券取引法上は、虚偽記載のある有価証券報告書の提出にかかわる罰則は五年以下の懲役若しくは五百万以下の罰金又は併科とされ、この罰則の水準に対応する時効の期限は五年とされているところでございます。
 法務省の所管でありますが、現行の刑事訴訟法において時効の期限は罰則の水準に応じて定められており、証券取引法違反にかかわる罰則の時効についてのみその期間を長期化することにつきましては、現行の刑事訴訟法の体系上、慎重に検討すべき問題であると考えているところでございます。
○田村耕太郎君 僕はいろんなところで上場企業の経営者の方に会いまして、この実効性を一応チェックしてきたんですけど、かなりあるという声が大きかったです。自信がある経営者ばっかりだったと思うんですけれども、是非御一考をお願いしたいと思います。
 もう一つ、私、監査法人の五年間における定期的な交代制というのを訴えたいと思います。
 といいますのは、やはり今監査人の交代をやっていますけど、監査法人と監査をやってもらっている上場会社というのはやっぱり内輪の関係になりやすいわけです。日本の企業、日本人というのはほかの国の人に比べてやっぱりいい人が多いですから、どうしても内輪に甘くなってしまうわけですね。ところが、五年で交代する、五年で監査法人も交代するということになりますと、三、四、五年目から気合が入ってくると思うんですよ、ライバル会社が入ってくるんだと。入っていくライバル会社、ライバル監査法人からしたら、前の監査法人の穴を見付けてやろうというインセンティブ働くわけですから、かなり厳しめに見ると思うんです。
 内輪ではなくて、ライバルの会社に五年交代で監査させる。それは今やっている会社にとってもこれから入ってくる監査法人にとってもかなり真実の追求のインセンティブも高くなりますし、その結果として上場会社の透明性、真実性も高くなってくると思うんです。監査人だけではなくて、監査法人の五年間の交代制、これも是非やっていただきたいと思います。証券取引法に書いていただきたいと思うんですけど、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(伊藤達也君) 監査法人の交代制の導入について御指摘をいただいたところでございます。
 監査に対する信頼性というものを向上させていくために改正公認会計士法を成立をさせていただいて、昨年の四月から施行がされているわけでありますけれども、監査法人の社員を含め監査業務を執行する公認会計士について交代制を導入し、継続監査期間が七年を超える場合に公認会計士の交代が義務付けられているわけであります。
 これに対しまして、監査法人自身の交代制は導入されておりませんが、監査法人の交代制を導入した場合には大規模な組織的監査体制を一から構築しなければならないなど、かえって監査水準を低下させかねない等の指摘もあることから、その有効性についてはなお慎重に検討していく必要があると考えております。
○田村耕太郎君 最初の提言と二番目の提言併せれば僕はその有効性は担保できると思うんです。といいますのは、刑事罰を重くするわけですね、最初の提言で。刑事罰を重くすれば監査もしっかりやらなきゃいけなくなるわけです。
 監査業界が、会計士業界がこれ猛反発すると思うんですけど、会計士業界、今、日本の監査報酬というのはアメリカから比べたら丸が一つ少ないわけですね。一けた違うわけです。しかし、そういう証券取引法の開示に関する刑事罰を重くすることによって上場会社も監査法人に払うお金がしっかり多くなると思うんです。また、投資家から見ても、利益処分、その後から監査費用を引いてもらっても自分たちのメリットになるわけですから、それも納得のいく利益処分の方法になると思うんです。つまり、監査法人も一件当たりの報酬のアップが期待できるわけです。目の前では五年交代ですから収益チャンスが減るように見えますけど、一件当たりのやっぱり監査報酬というのはアップする可能性が高いわけです。ですから、併せてこれは検討いただきたいと思います。
 三つ目なんですけど、我々政治家といいますのは選挙に関しまして公職選挙法というのがありまして、今連座制の適用が大きくなっています。我々が知らないところで、もう極言してしまえば、何かあっても我々の責任が、地位が問われるというような厳しいものになっています。
 一方、東京証券取引所は自主規制機能を持ったまま上場しようという強い意図を、金融庁さんの意図にある意味逆らってやられようとしています。もうここまで来たら、僕はある意味連座制の適用というのが必要だと思うんです。連座制といいますのは、上場会社、そして監査法人、証券取引所、もし虚偽記載が明るみに出て投資家に何らかの損失を被った場合、上場企業、監査法人、証券取引所は連座して責任を負う、連座制ですね、ある意味証券取引所に瑕疵担保責任を負わせるわけです。変なものを売ったら自分たちも責任を取らなきゃいけないよと、こういう連座制、我々はもう厳しい連座制の中で選挙を勝ち抜いて出てきているわけですから、やっぱりある意味政治と同じぐらい証券取引所の信頼、信用や透明性というのは大事なわけです。やはり証券取引法の中で連座制、上場会社、監査法人、証券取引所、何かあった場合は連座制を適用して責任を問いますよ、こういう仕組みが必要だと思うんですけど、大臣、いかがですか。
○国務大臣(伊藤達也君) 連座制について、今その導入をすべきではないかと御質問いただいたわけでありますけれども、ディスクロージャーに対する信頼性は、開示企業に加えて監査人、そして証券取引所等、関係者の不断の取組によって確保されるものでありますので、これらの関係者において継続的に努力をしていただくことが大変重要なことだというふうに思っております。
 これらの関係者のうち、まず開示企業につきましては、重要な事項につき虚偽記載のある開示書類を提出した場合、証取法上刑事罰が科されていることになっております。また、監査人につきましては、虚偽等のある財務書類を故意又は過失により虚偽等のないものとして証明した場合には、公認会計士法に基づく懲戒処分や証取法上の虚偽記載罪の共同正犯又は幇助犯としての罰則が適用されることになっております。さらに、証券取引所につきましても、上場有価証券の発行者が法令や証券取引所規則に違反したにもかかわらず権能を行使しないなどの状況が認められた場合には行政処分を行うことができることとなっております。
 このように、開示企業、監査人及び証券取引所においてはそれぞれの役割等に照らした合理的な判断の下に各々の責任の在り方が定められているところでありますので、連座制の導入といったことについては十分慎重な検討が必要であると認識をいたしているところです。
○委員長(浅尾慶一郎君) 田村耕太郎君、時間が参っていますんで、簡潔にお願いします。
○田村耕太郎君 本当に今日は遅れて済みませんでした。信用等、透明性の回復のため、もう証券取引所はああいう姿勢ですから、やっぱり証券取引法の方でしっかり対応していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。
 今日はいろいろの方々に来ていただいておりますので、今入替えが、動いているようです。
 鶴島社長にも本当にありがとうございました。実は質問通告が昨日で、そして今日ということは、本来本当に私失礼なことだと思いますが、是非これは委員長に後で理事会等で諮っていただきたいんですが、例えば証券取引法というような法律を審議する場合は、これは、東京証券取引所というのは正にその法律に基づいて実際に運営されているわけでありますから、これはやはり我々よく日本銀行をお呼びするのと同じような扱いをしていただければなというふうに思っておりますので、是非、そういった場合、今日は鶴島社長にもおいでいただいておりますけれども、また今日はお仕事がある中で来ていただいたということなんで本当に感謝しておりますが、是非そういう扱いをしていただければなと。もちろん、大阪証券取引所とか私の住んでいる札幌証券取引所などという証券取引所はたくさんあるわけでありますが、日本を代表する証券取引所としての東京証券取引所の方々に是非そのことのお願いもしていただきたいなと思いますので、まずその点、お願いしたいと思います。
○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまの峰崎直樹君の御提案につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
○峰崎直樹君 それでは、私、修正案提案者の今日は原口さんにおいでいただいております。本当にこの今度の証券取引法をよくここまで修正をかち取っていただいたなと思っているわけでありますが、まず原口さんに、恐らくお忙しいでしょうから、最初に質問させていただくわけでありますが。
 この修正案は、本当に、二年間という附則について検討規定を盛り込んでいるわけであります。また、そういう意味でいうと、この課徴金というものがある意味では本当に妥当なのかなという意味で、課徴金という言葉を思い出すとすぐ独占禁止法との関係を思い出すんですけども、そういった点について原口修正案提案者の方でこれをどのように我々として受け止めたらいいのかといった点についてまず最初にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(原口一博君) おはようございます。
 峰崎委員におかれましては、日本の会社法制あるいは証券法制、その先頭に立っていただいて、公正、透明性を確保する、その旗手であられますことをまず冒頭お礼を申し上げたいと思います。
 本議院修正は、やはり今ルールにおける競争が世界の競争の本質だと思っています。証券市場の信頼確保のために、継続開示義務違反、これは正にこういう違反行為を抑制するために当面の措置として定めたものでございまして、より抜本的な改正については今後検討されるべきであると。これは与野党の協議の中でもそういうことが出ました。
 また、先ほどお触れになりました独禁法改正案では、同時に、施行後二年後、課徴金に係る制度の在り方について検討を加えることとされており、証取法上の課徴金制度についてもこれに合わせた検討が必要であると思われますので、こういう二年をめどとした検討規定を盛り込んでおるわけでございます。
 元々、証券市場がない時代の会社法制と現在のように証券市場と一体の本格的な公開会社の時代、一体私たちの法制はどうあるべきかということが議論の本質になるんだというふうに思います。健全な証券市場を担う株式会社のガバナンスと健全な証券市場によって支えられる経営者の判断、このことが何よりも大事であって、私どもは独禁法の改正案においても、今までの課徴金制度というものを、不当利得の簒奪といったところに力が置かれているために、マーケットアビューズ、市場そのものを破壊してしまうような不透明な行為、あるいは違法な行為、これをしてもやり得になってしまう、こんなことでは我が国の経済発展の基礎は築けないんではないか、根本的な改正が必要なんではないか、こういう観点から提案をした次第でございます。
 独禁法と、それから課徴金制度と、私たちは、独禁法の中では民主党は行政制裁金という新たなコンセプトを出して、今までの不当利得の簒奪といったところに力が入っていたものを根本から変えていこうということを提案させていただいておるということを申し添えて、答弁にしたいと思います。
○峰崎直樹君 今法務委員会の方に会社法が、正に歴史的な改正が行われているわけですけれども、原口委員の方で、これはやはり我々とした場合、会社法といって、今いろんな会社が類型化されていると思うんですが、特に我々、今証券市場を正に使わなきゃいけないと、こういうふうにおっしゃっていましたけれども、そういう意味では公開株式会社というものをやはりきちんと取り上げて、むしろ公開株式会社法というようなものを、これは証券取引法、あるいは上場の基準だとか、全部に絡んでくるんですけれども、そういったことを作った方がやはりいいんではないかと、こういう意見があるんですが、この点について原口修正案提案者の意見をお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(原口一博君) お答えさせていただきます。
 今お話が、委員ありましたとおり、会社法、証券取引法、それから取引所規則は全体としていわゆる会社法制を構成するものでございますが、今国会では、それぞれ多くの、敵対的買収、それに対する防衛措置も含めて多くの議論がなされたところでございます。特に、公開株式会社に関する法制については、公開株式会社法として、今委員お話がございましたように、再構成することも検討すべきだというふうに考えています。
 と申しますのも、会社法についていえば、企業連結法制、これは政府の方も一定の理解を示されていますが、その企業連結法制そのものが欠如しているという致命的な欠陥がございます。このことも詰めなければいけない。また、証券取引法と証券取引所規則については、公開買い付け、TOB制度の親子上場、親子の間で上場していれば利益相反の関係もある、親会社の株主が子会社の株主に対してどれほどその責任を問えるかという問題もこの国会で議論をされたところでございます。また、先ほど御議論のございました東証の自主規制の機能の在り方など、議論すべき問題が数多くあります。
 どこからどこまでが会社法で、どこからどこまでが証券取引法なのか、あるいは取引所の規則でそれをカバーすべきか、その整理がまず必要で、今委員お話がありましたように、公開株式会社法として再度編成することがルールの透明性、市場の信頼性確保のために重要であるというふうに考えております。
○峰崎直樹君 今のお答えで大体私の言いたいことを全部言っていただいたような気がいたしております。本当にありがとうございました。
 そこで、今日は証券取引法の一部改正する法律案の中身に入っていきたいわけでありますが、今お話ありましたこの発端といいますか、改正の大きな原因になったのは、昨年のたしか十月か十一月のコクドと西武の関係で上場の問題から端を発したように思うわけであります。今回の改正によって、正に子会社が上場していて、そして親会社が非上場である、これはコクドと西武の関係になったわけでありますけれども、そうすると、この関係、親子上場の問題は後でまた問題点申し上げたいと思うんですが、今回の改正によって、これ金融庁にお尋ねしますが、そうすると、子会社が上場されていて親会社が非上場の会社、これ調査室で一覧表を作ってくださっているんですが、この会社はもう原則として必ず、親会社で非上場の会社はこれは公開の対象になる、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。
 今回の改正案は、上場会社のガバナンスの状況等を把握するために、その親会社に当該親会社自身の情報開示を義務付けるものであり、開示を求める親会社は当該上場会社を支配している会社としているところであります。この制度は罰則を担保として親会社に開示義務を課すものであることから、親会社に該当するか否かを判定するための基準は客観的に確定できるものであることが必要であるというふうに考えております。
 このため、具体的な親会社の範囲は、株式所有を通じて直接、間接に上場会社の議決権の過半数を所有している会社としており、既に有価証券報告書等を提出して開示している会社を除いて、これに該当するすべての会社に当該会社自身の情報開示を義務付けることといたしているところでございます。
○峰崎直樹君 具体的にお尋ねします。
 この中に記載されておる中で、上場会社、日本テレビ放送網、日本テレビです。これも去年問題になったんです。その親会社は株式会社読売新聞グループ本社。新聞でいいますと、株式会社テレビ朝日、朝日新聞社、それからテレビ東京株式会社、これも非上場の会社で日本経済新聞社、この三つの会社のうち、朝日新聞はもう開示されているかもしれませんが、読売新聞というのは開示されていませんよね。これは、今後、このいわゆる改正によって、産経新聞ももちろん関係してくるんだろうと思いますが、この日本テレビ放送網が上場会社だとすれば、その親会社、これは、親会社である株式会社読売新聞グループ本社は、これは株式のいわゆるオープンな、公開をされるのかどうか、この点、まずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 今回の改正案でございますけれども、上場会社のガバナンスの状況などを把握するためにその親会社に当該親会社自身の情報開示を義務付けるものでございます。開示を求める親会社は当該上場会社を支配している会社ということになるわけでございます。
 具体的な親会社の範囲といたしまして、株式所有を通じて直接、間接に上場会社の議決権の過半数を所有している会社であって、既に有価証券報告書等を提出している、提出して開示している会社を除くと、そういう定義になっております。
 したがいまして、今具体的な社名が出ておりましたが、そういった条件に当てはまるか、すなわち、議決権の過半数を所有している会社、直接、間接にその上場会社の議決権の過半数を所有している会社であるかどうか、そういったことで判断が分かれるということになると思います。
○峰崎直樹君 そうすると、ここに調査室が作ってくださった、この日本テレビ放送網と読売新聞本社は、後ろの上場会社との関係で関係会社と書いてある、関係会社と。それからテレビ東京も、それからテレビ朝日も、親会社である朝日新聞、日本経済新聞社の関係は関係会社なんといっているんですが、そうすると、これは、親会社でなければこれはもう非公開なままでいいんだと、こういうことなんですか。具体的にちょっと、もうこれ、前にもちょっと金融庁にはいろいろなお尋ねしているから分かっているはずです。どうですか。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 先ほど私が申し上げました定義からいって親会社でなければ開示をしないということで、今回の開示を義務付けない、義務付ける対象になっていないということでございます。
○峰崎直樹君 これは、現状はあれですか、そうすると、親会社というのは過半数を所有していないということなんでしょうか。
○政府参考人(増井喜一郎君) 過半数を保有をしていないということになれば、これ、直接、間接にという意味でございますが、親会社ではないということでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、親会社でなければ公開する必要がないと、こういうことなんですか。
○政府参考人(増井喜一郎君) おっしゃるとおりでございます。
○峰崎直樹君 そうすると、このいわゆる金融庁が、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」、これも調査室の抜粋で載っているんですけれども、ここに親会社とはどういう規定なのかということがるるずっと述べられているわけでありますが、そうしますと、株式の保有というものの条件は、百分の四十以上あれば、百分の四十以上持っていて、しかも次の掲げる要件に該当する会社は親会社ですよと、こういう規定になっているわけでありますが、そうすると、株式保有だけが基準になっていないと。実際上、人的な支配とか、そういうものも含めてここにいろいろ記載されているわけでありますが、あるいはさらに、そこの中に、「その他他の会社等の意思決定機関を支配していることが推測される事実が存在すること。」と、ここまで実は広がっていっているわけですよ。
 そうすると、今あった日本テレビと読売新聞とか、あるいはテレビ東京と日本経済新聞社とか、そういう関係については、これは、今の段階でこれは親会社ではないと、こういうふうに金融庁としては見ているわけですか。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 今先生の御指摘のとおり、いわゆる財務諸表規則上の親会社の定義と、今回私ども法律案で御審議をお願いをしております親会社というのは、先ほど申し上げましたように、過半数の、直接、間接に過半数の株式を保有しているというのを親会社としておりますので、そこの定義が違うということでございます。
○峰崎直樹君 ちょっと今、何かさっき聞き取れなかったんですが、要するに、ここで規定している親会社、この資料はこれ東京証券取引所で作った資料から作った資料のようなんですが、そうすると、具体的な会社名でお聞きしますが、読売新聞とか朝日新聞とか日本経済新聞というのは、これは関係会社というふうにここで書いてあるんです。
 これは、鶴島社長、ちょっと事前にこの点については聞いておりませんでしたけれども、この関係会社というのは、東京証券取引所に上場しているときの上場会社との関係でいえば、これはまずどういうことなんでしょうかね、関係会社というのは。親会社とは違うんでしょうか。どう違うんでしょう。もし、ちょっと事前に言ってなかったんで、鶴島社長、お答えいただければと思いますが。
○参考人(鶴島琢夫君) お答えをいたします。
 関係会社というものと親会社、私どもも、五〇%超保有しているもの、これを親会社というふうに認識をしております。
 ただ、おっしゃられますように、連結財務諸表等の作成の際には、四〇%超であっても、その子会社との関係を見て、そこに、連結財務諸表に必要なものを記載をしていく、こういう建前、仕組みになっているというふうに理解をしております。
○峰崎直樹君 この点ちょっと、これ以上またあれなんですが、内閣府令などでこういう事例はあるというふうにちょっと、今、私、資料を持ってきたと思って、ちょっとその資料をなくしているんで、それでもってどういう内閣府令だったか分かりませんが。
 例えば、読売新聞とか日本経済新聞とかというのは、あの新聞に関する特別のいわゆる株式発行の特例がございますね。要するに、関係以外のところには出さなくていい、正にこれ戦争中の法令がずっと続いているんだというふうに言われているんですが。そのいわゆる株が、日本経済新聞社のあの内部の内紛の中で分かってきたことは、持ち株会というのがあると。従業員に持ち株をずっと持たせている。そうすると、この持ち株会というものは、いわゆる株主の数えるときの単位では、持ち株会全体が一になって、それで、例えば二千人なら二千人の従業員全員持っているのにもかかわらず、五百人以上だったでしょうかね、あのときの基準に見たら、五百人以下の株主であれば非公開のままでいいんだというような規定が内閣府令にあったような気がするんです。ちょっとこれ今、私もちょっと資料をどこに持っているか分からないんですが。
 この規定、例えば親子会社、五〇%を超える所有を持っていたとしても、仮にですよ、その子会社の株を持っていたとしても、その持ち株のいわゆる数、それが五百以下であれば公開をしなくてもよろしいと、こういう実は内閣府令があるやに聞いているんですが、その府令は今でもこれは生きているんでしょうか。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のそういった規定というのは今でもございます。したがいまして、そういった場合には、証券取引法上のいわゆるディスクロージャー、公開、開示、開示の義務ということには、そういったものについてはないと。五百以上になればあるということだと思いますが、そういうことだと思います。
○峰崎直樹君 そうすると、ちょっとこれは、今日十分なちょっと指摘ができないんで、更にまた引き続きやりたいと思うんですが、昨年、私、読売新聞の問題について、日本テレビ株の名義の、いわゆる渡辺社長ですか、会長ですか、実は名義株を持っていたということで、これも実はディスクロージャーで大問題となりましたですね。そうすると、株式会社の支配、被支配の関係が、例えばこれは親会社ではないと。まあ仮に親会社だったとしても、今の規定でいくと、五百名以下の株主だというふうに規定してしまえば、これは実際上そこのディスクローズをしなくても結構だと。ということになると、この読売新聞というのは、これもホールディングですわ。その下にいろんなまた読売新聞の会社、日本テレビの会社もある。そして、さらに地方局も押さえている。これだけ膨大なコンツェルンになっている企業の最終的な持ち株会社の資本の実態というのは、我々普通の投資家から見ても全然これは実態は分からないということなんです。こういうままで、これ、いいんでしょうかね。どうでしょうか。
 これは──待ってください、増井さんの答弁するような、事務方で答弁するようなことじゃないんじゃないですか。要するに、法令上はそうなっているけれども、こういう実は日本の社会に対して大変大きな影響力を持っているこういうグループ会社のいわゆるこの持ち株会社が、その実態について何の情報開示をしなくてもいいような状況になっていることに対して、政治家であるむしろ金融担当大臣、どのように判断されますか。後ろを見て言うんじゃなくて、大臣答えなさいよ。大臣、どういうふうに考えるかって聞いているんですよ、政治家として。法的な問題とかなんとかじゃないんですよ、私が聞いているのは。
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(伊藤達也君) 一番重要なことはその親会社に当たるかどうかということでありますので、その親会社の範囲につきまして、その定義につきまして先ほど来答弁をさせていただいているところでございます。
 その範囲の具体的な基準については今後政令の中で検討させていただくわけでありますけれども、親会社になるということであればこの情報開示の義務付けが行われるということでございます。
○峰崎直樹君 そういうことを、私が言っているのは、そういう法的なことを聞いているんじゃないんですよ。そういう大変重大な、ある意味ではこの日本の社会の中で、これは関係会社というふうに今のところなっているんだと思うんですけれども、しかし、実際上はだれが見てもそれは、この読売新聞ホールディングスが日本テレビやそういうところを支配しているということは、これはもう周知の事実になっているわけですよ。ただ、法的にはいろいろあるかもしれない。しかし、そこのところをよりオープンにしていかないと、これ介入しろと言っているんじゃないんです、オープンにしようと。情報開示をしてもらわないと、実は本当に今のマスコミの方々の動きというのは我々なかなか分からないわけですよ。これは何も読売新聞だけ的を絞って言っているんじゃないですよ。日本経済新聞だってああいうスキャンダルを起こしたわけですよ。あるいは、新聞社というのは絶えずそういう問題起きるんですよ。
 なぜかと。過少資本で、小さな資本で、要するに外に資本を出さないでおいて、そして傘下にどんどん支配していこうという構造を持っているからですよ。だから、そういうところにメスを入れなきゃいけないんじゃないんですかということを言っているのに、いや、それは法律上、親会社になったらそのことをやりますと言うけれども、親会社にならなくても、実際上、事実上の親会社のような形で振る舞っているじゃないですか。そこを何とかメスを入れませんかということを聞いているわけですよ。もうそれ以上聞いてもあれ、やめますが。
 そこで、ちょっと、原口委員、もう質問はありませんので、もし差し支えなければ聞いておいていただいて結構なんですが、時間が忙しいでしょうから、もしあれでしたら結構でございます。委員長、取り計らってください。
○委員長(浅尾慶一郎君) どうぞ。
○峰崎直樹君 それでは、先にまた進めていきますが、そこで、今問題になっているのは子会社の上場なんです。先ほど原口修正案提案者も親子上場の問題を指摘されました。私も親子上場問題というのは大問題だと思っています。
 そこで、東京証券取引所の方にお聞きしますが、東証における子会社上場に関する規則、考え方というのがございますね。これはどんなものになっているのか。また、もし分かれば、親子ともに上場している企業はどのぐらいあるのか。これ、東京証券取引所の一部、二部で結構でございますので。
○参考人(鶴島琢夫君) お答えをいたします。
 今御指摘のように、親子関係というのは、相当やっぱり上場会社として新たな株主が発生するわけですので、その独立性というものについて可能な限り配慮をしなければならないというふうに基本的に思っております。そして、上場審査の際に、私どもはこの点を確認をする基準といたしまして三つの点を基準として持っております。
 第一点は、新規上場申請者、つまり申請をしてくる子会社ですね、この子会社の不利益になる取引行為を親会社が強制をしているようなことがないかどうかという点であります。これは、親会社の意図によりまして子会社の自由な事業活動を阻害するような行為が強制されるということになりますと子会社株主の利益を損なうということになるという考え方に基づくものであります。
 二つ目の基準といたしましては、新規上場申請者と親会社が通常の取引条件、例えば、通常一般に行われている市場の実勢価格と著しく異なるような条件で営業上の取引その他の取引を行っていないということ、こういうことを求めております。子会社と親会社との取引条件の決定方法に恣意性が働いた場合には株主の利益が損なわれる可能性がありますし、また、子会社の意思に反して取引が強制されている場合には独立性が確保されているとは言えないという点に配慮をしたものであります。
 三点目は、新規上場申請者が事実上親会社の一事業部門としてなっているような状況にないということ。これは、親会社の一事業部門となっている場合には、親会社等の裁量によって、本来子会社株主に還元されるべき利益が不当に侵害されるといったような可能性が高く、独立した投資物件として投資者に提供するには好ましいものではないという考え方に基づくわけであります。
 しからば、こういうことをどういうことで私どもは調査をしているかと、確認をしているかということを二、三、具体的に例を挙げて御説明をしてみたいと思います。
 一つは、例えば、過去数年間の親会社との取引の利益率が他の会社との取引の利益率に比べて著しい差異がないかどうかというようなことを確認することによってこうした関係の参考にしております。あるいは、社内規則等において親会社の承認事項とされているようなものがないかどうか、親会社の承認がなければ動けないというようなことがないかどうか、こういったことも確認をしております。それから、親会社からの圧力によって申請会社の不利益となるような意思決定が行われていないかどうか、こういったことを取締役会議事録を確認するなどして確認をするということもやっております。それから、例えば親会社から不必要な資産を借りていないかどうかというようなことも確認をしたりしております。
 こうしたことを通じて、極力、子会社の独立性というものに対して上場の際に審査をしているということであります。
 それから、二つ目のお尋ねでございますが、親会社、子会社ともに上場している例というのは、現在、私ども、二千三百三十社、全上場会社ですね、東京証券取引所の全上場会社、二千三百三十社ほどございますが、このうち、昨日現在ですが、二百六十一組、組というのは、一つの親会社が二つの子会社ないし三つの子会社を上場しているという例がございますんで、三つの子会社を上場していれば三組と、こういう計算でございます。これで、昨日現在二百六十一、その組合せがあるというのが現状でございます。
○峰崎直樹君 そこで、親会社が非上場である場合に、今、金融担当大臣や金融庁からいろいろお話があったと思うんです。正にそれは金融庁が制度の上でどうするかということなんですが、私は、親会社、株式の所有関係だけで五〇%、あるいは四〇%と五〇%の間でその他の関係を入れて親会社にするかどうか決めているんですが、東京証券取引所は、上場するときの基準において、こういう親会社が非上場であるようないわゆる子会社上場、このときに、親会社に対しては、たとえ法律や規則は、金融庁の作った考え方はどうであれ、もっと厳しい上場基準を設けて、この点は、子会社を上場させる以上は親会社についての情報はすべてディスクローズですよ、どんなことがあってもこれは優先してもらいますよと、こういう考え方は取らないですか。どうですか。
○参考人(鶴島琢夫君) 今おっしゃられるように、親会社の情報というのは、子会社を上場し、子会社の株主がその会社を評価をするというときには、できるだけ親会社の情報があることが望ましいということはおっしゃられるとおりであります。ただ、どこで親会社の定義をするかということ、どこかで線引きをしなければいけないという問題もございますので、その辺を先ほど来御議論になっているところだと思いますが、親会社の定義の問題としてある程度線を引かざるを得ないのではないかなと、こう思っております。
 それから、先ほど御議論の中にあったと思いますけれども、関係会社という位置付けになりますと、有価証券報告書の中で関係会社についての記述をする、これは取引の実態等について有価証券報告書の中に記載をしなければならないということが出てまいりますので、この関係会社になるかならないかということもまた情報を把握する上で大きな差になっているというふうに考えております。
○峰崎直樹君 そうすると、関係会社というのは、どの程度じゃその非上場の親会社の情報を、どのぐらいの範囲のその中身について、それはあれなんですか、情報公開するんですか。
○参考人(鶴島琢夫君) お答えをいたします。
 基本的には有価証券報告書の中で記載される範囲の情報でございます。
○峰崎直樹君 そうすると、有価証券報告書、私も昔有価証券報告書総覧というのをよく読んだことありますが、それと同じものが全部、その関係会社というふうになったら、例えば日本テレビ網株式会社の有価証券報告書の末尾なら末尾に親会社である読売グループ本社のそのいわゆる有価証券報告書に記載をしなければいけない様々なデータが載ってくるということですね、株主構成とか。それはそういうふうに理解していいんですか。
○参考人(鶴島琢夫君) 私も今どこまでの情報が載っているか、ちょっと頭の中整理ができておりませんが、有価証券報告書上記載すべき取引の数字等については、関係会社になるとそこに記載が行われるというふうに承知をしております。
○峰崎直樹君 中身、是非その範囲を教えていただきたいと思うんですが、分からないんですよ、調べようとしても。
 だから、その意味で、是非そういった点の情報をディスクローズする。そして、上場基準のところにそのハードルを少しずつやっぱり私は高くして、そのいわゆる証券市場に参加している人たちが、日本テレビ株式会社の株は上場しているわけですから、その関係会社、まあ事実上私は親会社だと思うけれども、その親会社の株式の実態というものをよく知らなければ私は問題が起こると思うんです。
 先ほどの子会社上場についての基準、私もこの間ちょっとメモをいただきました。本当に、いわゆる上場する場合の基準というのは三点ございました。新規上場の場合の不利益にならないような取引の規制だとか、いろんなこと書かれています。これは、上場時及びその正に上場した後の、正にゴーイングコンサーンといいますか、その同じ状態においてもこれは必ず守られているということはだれが保証するんですか。
 それは、要するに上場をするときには上場基準でまずは見ましたよと。そうすると、その後もこういう親子の間に利益相反があるんですよ。要するに、利益相反が必ず起きる問題、これは私は親子で上場している場合に必ず起きる問題だと思っているんですが、その利益相反が起きたときに、それをチェックして、これは駄目だというふうに、だれがこれはその監視役になっているんでしょうか。それは東京証券取引所なんでしょうか、それとも監査なんでしょうか、公認会計士なんでしょうか。そこら辺の、どこら辺でこのことは担保されるんでしょうか。
○参考人(鶴島琢夫君) おっしゃられるように、上場審査時には今言ったようなことで私どもも可能な限りチェックをいたします。ただ、上場後に私どもが直接そこに、そういったことがその後も守られているかどうかということについて具体的に個別に審査をしているということは、おっしゃられるとおり、ありません。
 したがって、そうしたことについては、今御懸念の点については、継続開示資料の中で読み取れるものを読み取っていく、あるいはガバナンスの体制の中で上場会社自らがそうしたことにきちんとした歯止めを掛けていく、あるいはそれを公認会計士がチェックをしていくと、こういうことを通じて行われるのが望ましいんではないかというふうに考えます。
○峰崎直樹君 今も望ましいとか、いろいろおっしゃっているんですが、実際上、このいわゆる親子上場して、そしていわゆる子会社が親会社によって不利な取引をさせられるかもしれないとか、いろんな問題が起きてくるわけですよ。
 そうすると、だれが一番被害を受けるかとなると、例えばそれは子会社の株主かもしれないんですよ。それは圧倒的に少数株主かもしれません。そうすると、この株主にとってみると、そういう親子上場に伴う不利益というものが実は生じてしまう。その意味では、本当はこれはやはり私は親子上場というのは望ましくないんじゃないかなというふうに思うわけです。しかし、それをあえて東京証券取引所は、積極的に、この子会社上場のメモを見ると、非常にこれは親子会社、子会社にとってメリットが大きいんだと、しかも投資家にとってのメリットも大きいんだと、こうおっしゃっているんですが、今私が指摘したような利益相反の問題点についてのきちんとした規制というのはほとんど私は機能していないんじゃないかなというふうに思えてならないんですよ。
 それは、よく言われるように、連結決算を見たときに、景気が悪くなると、連結決算全体よりも、単体は、親会社単体は景気がいいけれども、割といいけれども、連結で見るともっとその方が悪くなっちゃう。つまり、子会社の方にどうも押し付けているんじゃないのか、こういうことをよく指摘されるわけですよね。
 ですから、そういうことを含めて、これは、子会社上場というのは私は望ましくないというふうに思うんですが、この点、上場を審査をされているときに、子会社上場は望ましくないというふうに思っていらっしゃるのか、いや、子会社の上場は大いにやってもらいたいと、こう思っていらっしゃるのか、どちらを鶴島社長は考えていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(鶴島琢夫君) お答えをいたします。
 子会社上場につきましては、今先生御指摘のように、いろいろな見方、御意見があることを私も承知をしております。ただ、子会社上場というもののメリットというものも大変大きいんだろうというふうに思っております。
 それは、多くの場合、子会社が、成長分野にある企業がそれ以上伸びようとする、それを資本市場から資金調達をして成長を果たしていく、それは日本経済全体にとってもプラスの面が多かろうというふうに思います。そして、資本市場を通じた資金配分が行われるということについては、効率的な市場メカニズムを通じる資金配分が行われるというメカニズムも決して不適切なことではないだろうと。
 したがって、子会社上場そのものを否定する考え方は私ども持っておりませんが、先ほど申しましたように、新しい子会社の株主が誕生するわけですから、今先生御指摘のように、そこに不利益を被ることのないような、こうした親子間の歯止めというものについては可能な限りチェックをしていく、あるいはそうした対応を図っていくということは望ましいことであるし、やっていくべきだろうと、こう思っております。
○峰崎直樹君 私は、東京証券取引所の社長さんがそういうふうに思っていらっしゃるから恐らくどんどん増えていくと。外国、特にアメリカ、イギリスなんかはほとんどない、親子上場というのは。
 どうしてアメリカやイギリスでないと思われますか。これは金融庁ですか。──それじゃ政務官でもいい。
○大臣政務官(西銘順志郎君) 先生御指摘のとおり、米英において親子上場の規制がないことは十分承知をいたしておりますが、その理由をまだ把握することができておりません。現時点でその理由がはっきり分からないというのが現状でございます。
○峰崎直樹君 質問して、理由は分からないって。
 これは私は日本の株式市場のやっぱり欠点が二つあると。一つは持ち合いと、この親子上場だと、かねてから指摘されているわけですよ。向こうは連結決算、連結納税。ですから、そういう意味でほぼ単体として実は扱われていて、そして子会社をもし上場する場合は完全に、一〇〇%これはスピンオフしちゃいますよ。そして、それを完全に取り込むんであれば完全に自分の持ち株会社、一〇〇%持ち株会社にしちゃうと。そういうふうに実は企業と企業の間の結合の状態というのはでき上がっているわけです。これ、企業結合法制が足りないと我々よく言っている問題なんですけれども。
 そこで、実は、よく振り返ってみると、私は、去年のコクドと西武の関係と日本の株式市場全体が全く似ているんじゃないかと思うんですよ。何かといいますと、持ち合いですよ、依然として。
 これ、正確なデータを一度、もし、持ち合いの、これは金融庁がいいんでしょうか、東京証券取引所がいいんでしょうか、出していただきたいんですが。今その持ち合いの比率、法人比率、すなわち上場会社の中で法人が占めている所有の比率というのは大体五割ぐらいだと、こういうふうに言われています。ちょっと下がったんですが、その中で金融法人だけは、つまり銀行はさすがに自分の持ち株をどんどん放出してきた。この間、それは政策的にやるべきだとやってきた。ところが、事業法人の方はほとんどこれ減っていません、持ち合いの株式というのは。
 そうすると、安定株主ができているわけですよ、この間でですね。そうすると、安定株主があって、そして売買する株は非常に浮動株というのは少ない。そういう構造の中で、そしてその子会社にだけ上場させていくと。これ、日本のいわゆる株式構造が去年のあの問題になった西武の株式支配構造と変わらないんじゃないかと思うんですよ。
 つまり、持ち合い株というのは基本的にはこれ本当に資本と言えるかどうかというのは分からないですよね、お互いに持ち合いっこしているわけですから。しかも、もしそれを資本だとしたとしても、それは非常に効率がいいかどうかということもこれまた問題があるわけですよ。
 そういう意味で、私は、やはりこの持ち合いの解消というのは、やはり解消させ、そして、本当に貯蓄から投資へという流れからすれば、こういうことはもっともっとやっぱり規制していかなきゃいけないのがこの日本の株式市場の在り方として、もうそういう方向に変えなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、どうもその方向と逆行した方向に私は行っているような気がしてならないわけです。
 この点はどのように考えておられるのか。金融担当大臣、もし考え方があれば教えていただきたいと思うんですが。現実にやはりこの問題で大きな問題が起きる前にやっぱりこの問題は是非改革をしていかなきゃいけないポイントだと思っていますので私の意見として申し上げたいんですが、その点もし、金融担当大臣、御意見があればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 今委員から、日本の問題点として、持ち合いの問題でありますとか親子上場の問題があるという御指摘がございました。この二つの問題について様々な議論があることは承知をいたしております。
 今企業の経営において、やはりガバナンスというものを向上させて企業価値というものを高めていく、株主利益を始めとしたステークホルダー全体の利益について十分配意しながら経営をしていかなければいけないと、こう指摘もなされているわけでありまして、その関係の中で持ち合いについても様々な議論があるということであることは承知をいたしております。
 また、先ほど来親子上場の問題について御指摘ありました。この問題点については、利益相反の問題でありますとかあるいは流動性について問題がある、したがって、こうした問題について十分認識をしながら対応していかなければいけないんではないかと、このような御指摘だというふうに思います。
 先ほど来東証からもこうした点については上場審査に当たって審査をしているというお話がございました。そして、その上場審査をクリアをして上場しているわけでありますので、その後の維持については、これはしっかり経営者がガバナンスというものを発揮をして、そして投資家保護の観点からもきちっとした経営がなされていくことは重要でありますし、また監査人がそうした点についても監査をしていく、関係者それぞれが努力をしながら市場の信頼性を確保していくための努力というものをしっかりやっていかなければいけないんではないかというふうに思っているところでございます。
 また、流動性の問題につきましても、これも証券取引所の規則において株式の分布状況に関する上場基準というものを設けて、上場審査時に流動性の確保に配慮することと承知をいたしておりますので、こうした対応が投資家保護に資することになるよう、また投資家保護上問題がないよう、私どもとしても対応をしていきたいというふうに思っております。
○峰崎直樹君 まだたくさんの質問を用意したんですけれども、もう時間があと十分少々になってまいりましたので少し焦点を絞りたいと思うんですが、その前に、さっき政務官、米英に、アメリカやイギリスにおいてなぜ親子上場がほとんどないのかということについて、後日でいいですから、そのある意味では資料、説明をきちんとこの委員会に出していただきたいと思うんですよね。せっかく質問したのに、いや、分かりませんではちょっとまずいわけでありまして、その点は是非お願いしたいと思います。委員長、よろしくお願いします。
○委員長(浅尾慶一郎君) ただいまの峰崎直樹君の御提案につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○峰崎直樹君 さっきの親子会社の問題について、実はこの財務省の規則の中に、さっきちょっと私見落としていたんですけれども、さっき言った五〇%基準、それから四〇%から五〇%の間の所有しているところ、その他のところに、自己の計算において所有している議決権と自己と出資、人事、資金、技術、取引等において密接な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者、これは実は他の会社に対する事実上の親会社になるということの該当もこれ三項目めにあるんですね。
 そうすると、私は、株主の株の所有だけではなくて、実質所有基準みたいなものはこの中でカバーし得るんではないかなというふうに思っておりますので、この点は是非、そのことについて先ほど、非上場になっている親会社の情報公開に是非該当させるように、つまり子会社を上場させている会社の親会社の情報については必ずこれはやはり情報公開させると、そういう方向をきちんとさせていただきたいなというふうに思います。意見でございます。
 そこで、今日はまだたくさんいろいろ用意をしたんでありますが、今日は財務大臣にもちょっとお見えをいただいたと同時に経済産業省にも来ていただいているんですが、会社法第八百二十一条の問題、すなわち擬似外国会社の問題なんですが、まず法務省に、これは私も先日法務委員会に出張って、これについては修正をする必要があるんじゃないかという意見を申し上げています。
 法務省、今、現時点で法務省としてこの第八百二十一条に対する見解、擬似外国会社に対する規定はどのように問題を整理をされようとしているのか、その確認をお願い申し上げたい。
○副大臣(滝実君) 委員御指摘の新会社法の八百二十一条、擬似外国会社につきまして法務委員会でいろいろ議論をいただいてまいりました。
 私どもとしては、基本的に、新会社法の八百二十一条につきましては、現行の商法における規定と基本的なスタンスに立っていると、こういうことをその際にも申し上げてきたわけでございますし、そして先般の法務委員会におきましても、具体的にこういう会社についてはどうだと、こういうような角度から懸念を示されるパターンについての御質問にお答えをいたしまして、そしてそのいずれもが現行の商法の規定によって活動が許されている、そういうようなことが新会社においても同じだと、こういうような御答弁を申し上げてまいりましたので、私どもとしては、少なくても法務省の立場として懸念がないような格好で意思を明確に表示させていただいたと、こういうようなことで御理解を賜りたいと思っているところでございます。
○峰崎直樹君 あの条文、だれが読んでも擬似外国会社に当たる会社の、もしそれに当たるとおぼしきところが継続して仕事をすることはできないと書いてあるわけですね。
 それに当たるのではないかと懸念するところから随分いろいろ出てきているんですが、これは単に外国の企業だけじゃなくて、日本の銀行の方々あるいは企業の方々がケイマンにSPCをつくって、そしていわゆるアセットバックCPを約、私の聞いたところでは、昨日それを聞いたんですが、七兆円近く発行しておられる。この事実は、これ御存じなんでしょうか。知っているかどうかです。
○副大臣(滝実君) 基本的にどの程度の規模のものかというのは法務省として必ずしも掌握いたしておりませんけれども、そういう問題があるということは、これは法制審の段階でも議論をいたしております。
○峰崎直樹君 法制審の記事も読みました。そして、このケイマンSPCについては、いや、これは継続して取引をしていない問題だからいいんだというふうに言っているんですが、そうじゃないんです。継続的にやっている取引はあるわけです。
 そこで、ちょっと今日はもう時間がありませんから、後でまた大久保議員がきちんとこれは質問すると思いますが、それで、先日、スノー財務長官からG8の席で、財務大臣、この問題について何か指摘を受けたんですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) G8そのものではありませんが、それに先立ちまして、先週の金曜日、スノー財務長官と日米財務大臣会合を持った折に、アメリカ側から、この改正法案八百二十一条については関心、懸念があるという趣旨の御発言がございました。
 私からは、この法案は法務省所管の法案として既に国会へ提出されて、衆議院は通って、今参議院で議論をされているところであるので、担当の法務省、直接の担当は法務省でございますし、それから関心が外国証券会社の日本支店ということであれば金融庁のマターであるから、直接お話しされてはどうかと、そのときはその程度の会談にとどまっております。
○峰崎直樹君 つまり、アメリカの財務長官が日本の財務大臣つかまえて、この問題について大変懸念しているとおっしゃったんだろうと思うんですね。そうですね。それぐらい実は国際的な問題になっているんです。
 そして、これは、今日、中小企業庁に来ていただいていますが、このいわゆるケイマンSPCを使って七兆円のアセットバックCPを発行している。この中に、当然これは中小企業の貸出し債権を、実はこれをアセットバックCPにして、そしてそれを正に資産運用しているわけですね。ということは、これがなくなったら、つまりこういうやり方はできませんよということになったら、中小企業金融にまで、つまり七兆円の規模にも達しているようなところにまで非常に大きな影響があると。
 今日、実は財務の政務官に、この間ちょっと段本さんにもお聞きしましたけれども、どうなんでしょう、これ、ここまで大きくなっている問題は、やはりこういう疑念がないような形に、つまり解釈でもってこれをあやふやにするんじゃなくて、そういう疑念の起こらないようにしなければ、これ中小企業の金融にまで貸し渋りやそういう問題まで起きてくるんじゃないかという問題で、大問題だと思うんですよね。
 中小企業庁の皆さん、どう思われますか。どう判断されていますか。今日、中小企業庁次長来ていただきましたから、簡潔にやってください。
○国務大臣(谷垣禎一君) 済みません、ちょっと先ほどの発言、ちょっと補完させていただきます。
 日米財務大臣会合の折にアメリカ側から発言があったと申し上げましたが、これはスノー長官そのものではございません。アメリカ側のソーベルさんという次官補代理からそういう御発言があった。細かいことですが、後で間違うといけませんので。
○政府参考人(西村雅夫君) お答え申し上げます。
 先ほどの七兆円のうち、どの程度中小企業向け貸出しに充当されているものがあるか、ちょっと私どもも承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、中小企業庁といたしましては、今後とも中小企業の資金繰りに不測の事態が生じることのないよう、中小企業をめぐる金融情勢につきまして注視してまいりたいと考えております。
○峰崎直樹君 こんなんなら質問しなきゃよかったなと思いますね。
 要するに、影響があるわけですよ。そうすると、これは外国の証券会社がペーパーカンパニーつくって日本で営業していることに対する規制だと思って、まあ外国のやっていることだから、あの三角合併と同じように少しちょっとこう、まあこの際、やや国粋主義的になられている方がおって、これもやっちゃえ、やっちゃえと言って、ちょっと見たら、実は捕らえてみれば我が子なりで、我が国の中小企業金融のかなりの部分を占めているその仕組みがこのことによって崩れてしまうんですよね。
 ですから、是非これは、やはり私どもは、今日、滝副大臣来ておられますけれども、やはりきちんとした修正を加えて解釈に問題がないようにするべきだということを私は意見として申し上げたいと思います。
 さてそこで、もう時間がありませんので最後の質問になります。本当はライブドア問題から始まった問題について、是非いろいろと、ToSTNeTの問題その他申し上げたかったんですけれども、鶴島社長、これ最後になりますのでお願いしたいんですが、例の下方修正権付株式、ちょっと正確に言わないと怒られちゃいますので、MSCBですか、これを使って実はライブドアの社長さんは貸し株をして、そしてやられたわけです。余り詳しく、もう時間がありませんから、そのMSCBがいかなるものでどうのこうのと言いませんが、そのことによって、貸し株を貸したことによって、一般株主ですよね、ライブドアの、この方々は被害を受けていないんでしょうか。
 私は、MSCBなるものが、発行しちゃいけないとは言えないと思うんですね。でたらめになってもうどこも貸してくれないようなところが発行することがあるかもしれない。しかし、そうではない普通の企業がこういうものを、貸し株までその会社の、発行会社の役員がそれを付けて出すということは一般株主に対する背信行為じゃないかと思うんですよ、これ。
 そういうものに対する取締りというものは、これは、鶴島社長、東証ではもうそろそろ、いろんなことがありました、株式の分割が一万分の一にしたような事例があった、あるいはToSTNeTを使って相対なのに、いや、市場取引だというような格好を取った、こういうものを今規制を加えていますけれども、このいわゆるMSCBを使った、しかもそれは貸し株を発行会社の役員がやるということは、これは禁止をすべきじゃないかと思うんですが、その点について最後に伺って私の質問を終わりたいと思います。
○参考人(鶴島琢夫君) 今先生御指摘のように、最近いろいろな形の証券の発行あるいは株式分割等々ございました。私どもの基本的な姿勢としては、発行会社の具体的、個別的な資本政策なり経営方針に直接証券取引所が介入をするということは必ずしも好ましいことではない、ただし、その結果、市場に混乱を招いたりあるいは不信感を招くようなこういうものについては市場サイドからメッセージを発し自粛をしてもらう、あるいは自粛要請ということで、今先生御指摘のように、大幅な分割あるいはこれと相前後するようなMSCBの発行、こういったものは証券市場にとっても混乱をもたらし、不測の損害をもたらす危険性が大変高いものですから、私どもとしても自粛要請をしたところであります。
 私ども、市場の立場といたしますと、先ほども申し上げましたように、まず市場の混乱あるいは不信感を招くようなものについては自粛要請ということでメッセージを発しましたが、その後、これらについては、この要請によって、かなり私どもも相談を受けておりますが、その後、こうしたことの発生が止まっているというふうに理解をしておりますので、次の第二弾といったようなことを今考えているわけではありませんが、こうした要請が必ずしも有効でないというときには、次の段階として規定上の措置を講ずるといったようなことも考えていかなければならないと、こう考えている次第であります。
○峰崎直樹君 終わります。
○大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉です。
 今回の証券取引法の一部改正、法律案の骨子は、一番がTOB規制の適用範囲の見直し、二番としましては上場会社の親会社に対する情報開示の義務付け、三番としましては外国会社等の英文による企業情報の開示の三点にあります。
 ライブドアによるニッポン放送株式の時間外取引での大量取得や西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載に端を発した問題の解決のための法律改正ということが趣旨でございますから、私の意見は、遅きに失した嫌いがございますが、賛成でございます。
 金融庁は近年資本市場のインフラづくりに大変努力されており、この点は高く評価しております。この点、伊藤大臣のリーダーシップ、本当に評価しております。特に、正確で十分なディスクロージャーを求める改革は商品としての株式の品質を上げるために極めて重要なことであると私は考えております。
 そこで、まずディスクロージャー制度の信頼性の確保に関して質問します。
 西武鉄道の有価証券虚偽記載後に金融庁は有価証券報告書提出会社に自主的な点検を要請しました。要請した会社は何社で、そのうち何社がこれまでの有価証券に虚偽の記載があり、訂正報告書を提出したか、教えてください。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘の、昨年の十一月十七日に私ども自主点検を要請をしたわけでございますが、全開示企業四千五百三十八社に対しまして有価証券報告書の株主の状況等についての記載内容に係る自主点検を要請をいたしました。その結果、本年になりまして、一月二十一日までにそのすべてから回答が出されまして、うち五百八十九社から訂正報告書の提出がございました。
○大久保勉君 私はこの数字を聞いて本当にびっくりしました。四千五百三十八社中五百八十九社、何と一三%が虚偽記載をしていたということでしょう。この結果に関しまして伊藤大臣の感想を是非お聞かせください。伊藤大臣はこれまでピザの宅配会社を経営されていたということもございまして、もし、商品のうち一三%が欠陥商品であるというピザ屋さんがありました、こういった会社が存続できるのか、若しくは国民は、消費者はどう思うか、この点、国民の目線で是非御回答をお願いします。
○国務大臣(伊藤達也君) お答えをいたします。
 まず冒頭に、私どもの取組について言及をしていただきまして、そのことは私ども励みとして受け止めて、今後も証券市場の信頼性の確保のために一生懸命取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 そして、今のお尋ねの点でありますけれども、全開示企業の一割を超える企業において訂正が行われたということは極めて遺憾でありまして、このことを重く受け止める必要があると考えております。
 金融庁といたしましては、証券市場の信頼性を確保し、その活性化を図るためにはディスクロージャーの信頼性を確保していくことが極めて重要であると考えておりますので、昨年の十一月十六日及び十二月二十四日に公表いたしましたディスクロージャー制度の信頼性を確保していくための対応に盛り込まれた方策を強力に進めているところでございます。
 この中で、検査体制の強化、ディスクロージャー・ホットラインを開設、そして有価証券報告書等の記載ルールの明確化を図るための関係府令の改正、さらには有価証券報告書の記載要領等にかかわるセミナーを全国で開催をする、そして金融審議会及び企業会計審議会において企業の内部統制の整備のための方策や監査基準の整備について検討を行うと、その対応を発表いたしておりますので、この対応策を強力に進めていきたいというふうに思っております。
○大久保勉君 確認したいのは、大臣の認識としては極めて遺憾であると、こういう状況に関して、そういうことでよろしいですね。──まあ、よろしいということで。
 じゃ、そのピザ会社が上場したいと言いました、過去三年間にこういう一三%も欠陥商品を持っていました、例えば産地の偽造とか原材料の偽造、内容表示の偽造、こういったピザ屋さんが、常識的な判断としまして、上場したいと言った場合に、幾ら利益を上げていても上場をさせますか。社会的な問題として質問します。
○国務大臣(伊藤達也君) ピザ屋の話をするのがいいのかどうかという問題はあろうかと思いますけれども、やはり品質の管理ということはもうこれは大変重要なことでありますし、その品質の管理というものを怠ればこれはお客様からの支持を得ることができない、企業としての存続ということについて大変やはり大きな、重大な事態を招いてしまうことになってしまいますので、品質の向上に向けてのこれは努力をしていかなければいけないということは、これは言うまでもないことだというふうに思っております。
○大久保勉君 ここに関して、質問としましては、上場させるべきですか、そうじゃないですかという質問です。的確にお願いします、イエスかノーか。
○国務大臣(伊藤達也君) その品質の問題についてのやっぱり中身が問題だろうというふうに思います。
 恐らく委員は、私に御質問いただいて、そして東証の上場の問題について併せてこの後御質問があろうかというふうに推察するところもあるわけでありますけれども、この東証が上場するか否かということにつきましては、これはまず東証自身が御判断をされる問題でありますので、これに関連することについて私どもとしての直接のコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
 しかし、品質の向上に向けての努力は、これはもう大変重要なことだというふうに思っております。
○大久保勉君 大臣に先を越されましたからなかなか追及しづらいんですけど、つまり問題点は、一三%も虚偽表示を行っている商品を扱っている、東証が上場しようとしていると、ここに関して余り問題視されていないという状況なんです。つまり、虚偽表示をした会社が悪いんじゃないかと。それは悪いです。ところが、一三%もあるということを放置した人はだれでしょうか、またその会社はどこでしょうか、この問題を是非とも究明する必要があります。これを究明せずに東証が上場するということでしたら、大変な問題であると私は考えています。
 じゃ、東証に関しまして、こういった商品を扱っていましたと、じゃ商品管理部門というのはどこなんでしょうか、またそのためにはどういうふうな変革が必要でしょうか。大臣の御所見をお伺いします。
○国務大臣(伊藤達也君) 商品の管理ということでありますけれども、これは先ほども答弁をさせていただきましたが、まず第一義的にはやはり開示企業たる企業が正確な財務諸表を作成をし、そして公表していくことが重要でありますし、また監査人は厳正中立な立場から監査をしていくということが大切でありますし、また今委員からも御指摘がございましたように、取引所が品質をしっかり管理をしていく、それぞれの取引所が持つその自主規制、規則に基づいてしっかり審査をし、そしてその後についての品質管理についても十分留意をしながら市場開設者としての使命を果たしていくということが大変重要であります。したがって、私ども金融行政も含めて、こうした関係者が不断の努力を行うことによってこの品質というものの管理をし、そして市場に対する信頼性というものを確保していくための努力をしていかなければいけないというふうに思っております。
 そして、上場についての審査は、これは内閣総理大臣が認可をするということになっておりますので、この審査についての責任は金融庁に課せられているというふうに思います。
○大久保勉君 じゃ、審査の責任、上場の責任を持つ金融庁としましては、一年前まで一三%も欠陥商品を売っていました、一年後にその会社が上場したいと手を挙げました、それは許すべきでしょうか。大臣の見解をお尋ねします。
○国務大臣(伊藤達也君) 今のちょっと仮定のことに直接お答えするということは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
 東証のことについてのお尋ねでありましたら、これは東証自身が上場されるかどうかと、これをまず御判断されることでありますので、その中で申請がなされるということでありましたら、その申請に従って、私どもとして審査基準がございますので、その審査基準に照らして審査をしていくということになろうかというふうに思いますけれども、今直接的なコメントについては差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○大久保勉君 ちょっと歯切れが悪いのは、もう一つ別の責任があると思うんですね。といいますのは、この東証を管轄する監督官庁はどこであるのか、さらに有価証券報告書はだれが責任を持つか、どの法律によって有価証券報告書を提出するようになりますか。こちら、金融庁の方に御質問いたします。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 まず、東京証券取引所でございますが、取引所関係は金融庁が監督をしております。それから、有価証券報告書の届出でございますが、これは証券取引法で規定がございます。
○大久保勉君 ということは、いわゆる欠陥商品の責任の一翼が金融庁にもある、その金融庁が東証の上場に関して最終責任がある、ちょっと、ですから厳しいことが言えないと。こういうふうなロジックが成り立つと思いますけれども、この点に関して金融庁はどう釈明しますか。大臣、お願いします。
○国務大臣(伊藤達也君) 釈明ということの御質問に対して適切にお答えになるかどうか分かりませんけれども、私どもとしては法令に従って適切な対応をしていくことが極めて重要だというふうに思っております。
 一連、不適切な情報開示にかかわる事例が起きてしまったことについてはもう大変遺憾なことだというふうに思っておりますし、それに合わせて、先ほど来お話をさせていただいているように、私どもとしての対応策を発表させていただき、これを今強力に推進をさせていただいているところでございます。また、取引所の上場につきましては、これは私どもが上場申請について上場審査基準に照らして審査をすることになっているわけでありますので、上場申請がなされましたら、この基準に従って適切に審査を行っていきたいというふうに思っております。
○大久保勉君 一斉点検後に更に虚偽報告が分かった場合には、それはより重い罪があると思われますでしょうか。金融庁に御質問します。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、私ども、昨年、自主点検を御要請をいたしまして、それに対して回答があったわけでございます。これは法律的な義務ということではございませんが、一応各社そういった形で回答があったわけでございます。それにもかかわらず、いろんな形で事実と違ったことが表示がなされているということについては私ども大変遺憾だというふうに思っております。
○大久保勉君 じゃ、今後ですけれども、つまり、商品の品質を上げるためにより適正な財務諸表の作成及び提出が求められます。
 じゃ、昨日の朝日新聞によりますと、「決算適正 経営者が証明」と、こういった記事がございまして、いわゆる会社の社長、責任者が決算書の内容は適正であるということを表明する、さらには、本当に経営者自身が適正な財務諸表を作るための社内的な制度、内部統制体制を含めてこういったことに関して管理監督する、その上で正しいということを表明する、こういった制度を作ったらどうかと。これはアメリカの場合も同じような制度がございまして、是非、金融庁といたしましては証取法を今後改正してこういった制度を導入する、このことに関しまして方針若しくは考え方を是非教えてください。
○国務大臣(伊藤達也君) 御指摘の決算の適正性あるいは決算に係る内部統制の整備に関しましては、平成十六年度三月期決算から有価証券報告書の記載内容の適正性に関する会社代表者による確認が任意の制度として導入されております。その中で、財務報告に係る内部統制が有効に機能していたか否かの確認が求められているところであります。
 また、この点に関しましては、現在、企業会計審議会内部統制部会において、財務報告に係る内部統制の有効性に関する経営者の評価の基準及び公認会計士等による検査の基準の策定作業を行っていただいておりまして、本年夏までに基準の骨格を取りまとめていただくべく、精力的に御議論、御検討をいただいているところでございます。
 金融庁といたしましては、昨年十二月のディスクロージャー制度の信頼性確保に向けた対応についてや、あるいは本年三月に金融改革プログラムの工程表を作成、公表させていただきましたが、この工程表に沿って、企業会計審議会内部統制部会が取りまとめる基準の実務上の有効性を踏まえ、企業の財務報告に係る内部統制の評価及び検証の義務化について今後真剣に検討を行っていきたいと考えております。
○大久保勉君 是非、その方向でお願いします。
 では、続きまして、次のテーマに参ります。
 この件に関しまして、峰崎委員の方が質問した件で、このフォローアップということで、先週G8の財務大臣会議がございまして、その中でスノー大臣の方から、日本の商法改正で取扱いが変わった擬似外国会社について米国側は懸念しており、何らかの対応ができないかと、これはスノー米財務長官じゃなくて次官というのを聞きました。
 それに対して大臣は、今回の会社法の提出者といいますのは、内閣提出ですから、内閣の極めて重要なメンバーであり、私は将来的には総理大臣も目指される方と思いますから、リーダーシップの在り方としまして、これだけの大きな問題になっておることに関しまして是非谷垣大臣のリーダーシップを見せてもらいたく思っておりまして、どういうことができるのか、若しくはどういうふうにした方がいいのか、是非表明をお願いします。恐らくこの発言に関しましては世界じゅうのメディアが注目していると思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど申しましたように、ソーベルさんという次官補代理から関心というか懸念が表明されたわけでございますが、リーダーシップを発揮せよということでございますけれども、やはりこれは既に国会の中でずっと議論が進んでおります。まず、滝さんもおられますが、法務省がお考えになることではないかというふうに私は思っております。ポイントは、やはりどれだけ法的にクリアに、明確になるかということではないかと思います。
○大久保勉君 私も賛成します。
 つまり、法律が不透明でありましたら実務家は商売ができません。また、日本の市場は不透明ということでリスクが高い市場になります。現在は市場間競争ということで、ニューヨーク市場、東京市場、香港・シンガポール市場と競争しております。言わば、法律といいますのは市場のインフラです。その市場のインフラを解釈だけでもって変えていこうというのは極めて前近代的な発想であると思います。私どもは反省をしていないと思うんです。
 ひとつお配りした資料を参考にしてください。
 例えば、平成九年五月に確認書というのがあります。これは資料3ですね。例えば、行政の方が安全だ、大丈夫だと、法律とは別に念書を出す、若しくは口頭で確認すると。こういった事柄に対しまして裏切られた経験があるということで、経済界若しくは金融界は本当に解釈で大丈夫かということで危惧しています。
 具体的に申し上げますと、平成九年、大蔵省が三十四の金融機関に日債銀救済のための出資を要請しました、いわゆる奉加帳方式でございます。これは、この確認書が正しいのか正しくないのかは分かりませんけれども、こういった指導がありました。これに対しまして、平成十年、金融再生法三十六条により特別公的管理、日債銀は一時国有化され、株価はゼロになりました。つまり、行政が大丈夫だと言いましても、本当に大丈夫かといいますのは、法律にのっとり、民事裁判でしたら裁判所が決めるという状況です。ですから、不透明な行政でしたら国際的にまた国内的にも信頼されないという状況です。
 これに関して、例えば下の方に、別の生命保険会社の取締役会議の議事録です。日債銀の再建の見通しがあること、大蔵省が今後も同行をサポートしていくこと、並びに今後新たな保有株式比率に基づく追加的負担を要請しないことを同省が了承していること、確認済み、こういうことがございまして、平成十年には日債銀は破綻し、株価がゼロになると。
 ですから、行政の信頼性という場合には、やはり法律で、極めてクリーンな、だれが読んでも分かるような形に法律を作り、それにのっとって運営すべきじゃないかと思います。
 この点に関しまして、じゃ、まずは谷垣大臣、やはり透明なルールを作っていくことが重要だということで何かコメントございますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど申しましたように、やはり己の職分を越えて余りいろんなことを言うのは私は差し控えたいと思っております。もちろん内閣の一員として閣議決定をしてこの法案を出した責任はございますけれども、まず第一義的に法務省できちっと問題点を整理していただくべきことだと考えております。
○大久保勉君 続きまして、G8の財務相会議の場でアメリカ以外の国から同様な懸念、注文が付いたかどうか確認いたします。
○国務大臣(谷垣禎一君) G8で米国以外の財務大臣からこのような御指摘は特にございませんでした。
○大久保勉君 続きまして、じゃ、これまでに四月、五月、この問題が出てきましたのがゴールデンウイーク前後ですから、それ以降に書簡によりこの会社法八百二十一条に関して懸念があるというような指摘、若しくはそれに対する改善策を望む、こういった趣旨の書簡が諸外国より来たでしょうか。まず、谷垣大臣にお尋ねします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 在日の外国商工団体などがこの規定について提言を取りまとめていることは聞いておりますけれども、これまでのところ、財務省あてに直接こういう提言、要望が提出された事実はないと思います。
○大久保勉君 伊藤大臣、金融庁にはこういったことに関して照会及びレターが来ましたでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 私どもといたしましては、今御指摘の点について、その法的リスクに関する懸念があるなどとして欧米より官民含めて強い関心が寄せられていること、このことは承知をいたしております。
○大久保勉君 具体的な書簡は来ていませんでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 書簡の有無につきましては、これは外交上の問題でありますので、私どもから書簡を受け取ったかどうかということについての言及は差し控えさせていただきたいと思いますが、欧米からこの問題について極めて強い関心があるということについては承知をいたしております。
○大久保勉君 済みません。同様の質問を法務副大臣にお尋ねします。
○副大臣(滝実君) 法務省に対しましては、EUの代表部から六月六日付けの書面をいただいております。
 その他の関係は、在日大使館あるいはその他を通じて意見交換という格好での話合いはいたしておりますけれども、正式な書面というのはEU代表部だけでございます。
○大久保勉君 滝法務副大臣は消防庁出身、消防庁長官ということでもあったということで、是非、消防のプロ、火消しのプロということでこの問題の火消しをお願いしたいと思います。リーダーシップを是非お願いします。
 今回の問題は非常にグレーだということで、非常に不透明感がございます。
 じゃ、まず金融庁に関しまして、法務委員会で私が質問しましたら擬似外国会社として外国証券会社の三十社余りがいわゆる擬似外国会社であるといったコメントをいただいております。このことに関してはそのような認識でよろしいでしょうか。これは金融庁の方から回答をいただきたいと思います。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 金融庁におきましては、外国証券会社は商法も含めまして日本の法律に従うものでありまして、擬似外国会社の規定に違反しないという認識の下に外国証券業者に関する法律に基づいて登録等行ってきておりまして、この認識は現在も変わっておりません。
 ただ、金融庁が行いました答弁でございますけれども、今の先生の御指摘の三十社余りというようなところでございますが、これにつきましては、いずれもその外国証券会社四十社のうち三十社余りが自社が擬似外国会社とみなされる法的リスクについて懸念を有しているということを承知しているということを述べたところでございます。
○大久保勉君 問題の整理のために新会社法の八百二十一条を一項と二項読んでもらってよろしいでしょうか。じゃ、これは法務省、お願いします。
○副大臣(滝実君) 擬似外国会社の規定は新会社法の八百二十一条でございまして、まず一項でございますけれども、「日本に本店を置き、又は日本において事業を行うことを主たる目的とする外国会社は、日本において取引を継続してすることができない。」、二項は「前項の規定に違反して取引をした者は、相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。」と、こういうものでございます。
○大久保勉君 金融庁の方で外国証券の一部がもしかしたら擬似外国会社に当たるということをおっしゃられました。じゃ、その場合の二項の規定で存在は有効である、取引も有効であると。しかし、いわゆるペナルティーが掛かります、過料が掛かりますということだと思います。
 じゃ、資本金が一千億円の証券会社の従業員が証券取引をしました。で、民事裁判になりまして、裁判でもし擬似外国会社でペナルティーが掛かった場合に幾らの過料を払う必要がありますか。これ通告してなかったかもしれませんけれども、分かる方、教えてください。
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記を起こして。
○大久保勉君 私が調べた限りでは、事業登録税と同じで、これが〇・七%程度ということで、もし一千億でしたら七億円掛かるんじゃないかと、こう思います。この場合に、ある取引をやった場合に、個人が七億円の訴訟リスクを抱えて仕事をしないといけないと、こういうような法律なんです。このリスクというのは極めて高く、日本市場に進出することに対して外国資本は懸念していると思いますし、また投資したところに対するリスクというのを改めて認識しているということじゃないかと思っております。
 ですから、法務省がどう解釈しようが、民事訴訟で一〇〇%安全であるということが必要じゃないかと主張するんです。ですから、法案修正以外はないと。このことに関して、滝副大臣、どのように思われるか。それでもやはり解釈で問題ないということでしょうか。
○副大臣(滝実君) この問題につきましては、法務委員会におきましても、具体的にどういうケースが擬似外国会社として取引が規定されることになるのかということについてのお尋ねにつきまして、個別に例を挙げて御質問に対しまして私どもはお答えをいたしております。
 そういうことからお分かりいただきますように、基本的にはこの国会における審議でもって具体的に確認をされる。それによって、それがそのまま司法でもってどういう判断をされるかというのは、日本の場合には司法は独立でございますから、それ以上のことは申しませんけれども、少なくとも国会においてきちんと意思として確認をされているということは、当然司法判断においても尊重されるはずだというふうに私どもは考えているわけです。
○大久保勉君 端的に申し上げたら、一〇〇%は保証できないということでよろしいでしょうか。つまり、司法が、三権分立で司法が判断するから、法務省がどう解釈したとしても一〇〇%安全じゃないと。もう一度確認します。
○副大臣(滝実君) すべての日本の法律の立て方はそうだと思うんです。法律で厳密に書いてあったって、具体的にどういうふうな、問題について事実関係を把握して裁判所が判断すれば、具体的に書いてあったって、それのやっぱりある程度の幅は当然いろんな問題であるわけでございますから、ただ、具体的にこの場でもっていろんなことが確認されれば、当然それは司法判断に影響すると。こういうことは、これはやっぱり三権分立の建前でございますので、私はそういう意味で申し上げております。
○大久保勉君 是非、副大臣の発言が裁判に影響することを期待しますけれども、ただ、七億円の訴訟リスクを毎回毎回持って事業をしないといけない、このことでよろしいんでしょうか。やはり、滝副大臣がある取引をしますと、もしかしたら、法律がグレーであるから七億円のリスクを抱えて取引をする、これで真っ当な商売ができますか。是非もう一度、私は是非法案修正が必要だと思っております。是非御意見を聞かせてください。
○副大臣(滝実君) 確かに、今委員が御指摘のとおり、過料という、過料というか過ち料というものが規定されていることは規定されているわけでございますけれども、当然その前提として、条文の解釈、具体的な事実関係の当てはめの問題でございますから、私はそれがそのまま形式的にすべて七億のリスクを持って会社を運営しなければならないというような悲観的なことを考えていく必要は必ずしもないんじゃないかというふうに思います。私は、少なくとも会社が事業を展開する以上は、そういうことが排除されるような仕組みは当然会社としてお取りになるというふうに私は考えております。
○大久保勉君 これ、この議論に関しては、国会だけではなくて、ビジネス界若しくはいろんなところで議論されております。
 非常に良識ある意見としまして、一つ、ホームページにあった意見を読みます。
 今回の商法改正も大作業で、人間業なんだから、法務省も自民党も衆議院も見落としがあってもしようがないのではなかろうか。そこを修正するのが本来の参議院の役割である。参議院、まあ、これは自民党も民主党も公明党も同じと思いますけれども、参議院幹部も手前みそにも政策に通ずる参議院と常日ごろ言っておられるが、本当にそう思うなら、これこそ参議院の存在意義を見せ付けるいい機会だと思う。今までのように役所や党や衆議院に気を遣って無難に通過させるだけでいいのであろうか。我々の真価が問われる。
 これは、私の真価も問われますし、皆さんの真価も問われると思います。つまり、これだけ大きな問題になる。このことに対して是非とも火消しが必要です。それは副大臣のリーダーシップだと思います。見識です。これは政治家でしか判断できない問題だと思っております。
 続きまして、現実的な解決としまして、じゃ、もし外国会社の三十社が擬似外国会社と思われるリスクがあるとしましたら、そこを救済するために何らかの政省令の改正若しくは行政上の修正が必要だと思います。このことに関して金融庁はどのようなお考えでしょうか、伊藤大臣。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 先ほど私御答弁申し上げましたように、現在の外国証券会社は商法を含めて日本の法律に従っておるということで、現在、擬似外国会社の規定に違反しないという認識の下で登録も行っているということ、そういった認識で私どもはおります。したがいまして、金融庁が今の外国証券会社が擬似外国会社といったことを申し上げた、そういった事実はないということでございます。
 今先生の御指摘の、ほかに政省令等についての救済措置というような御指摘でございますが、先ほどから法務省副大臣からも御答弁をいただいておりますけれども、会社法のこの八百二十一条の解釈も踏まえまして、擬似外国会社に当たる外国証券会社はないというふうに考えておりますので、そういう意味での政省令等の対応ということは私ども現状で必要はないと思っておりますが、いずれにいたしましても、法務省等とも、この規定の趣旨を周知するなど、関係省庁と連携を図りながら、外国証券会社の懸念が払拭されるように適切に対応していきたいというふうに思っております。
○大久保勉君 さっきの答弁に関しては異議があります。
 といいますのは、五月十九日、法務委員会で私が、この件に関して金融庁に確認します、今回、擬似外国会社とみなされる金融機関は何社ほどあるのでしょうか。鈴木政府参考人の回答は、証券会社でございますが、これにつきましては、現在、支店形態で日本に進出してきているものが四十社ありますけれども、そのうち現段階において外国における営業実態がほとんどないなど、日本において事業を営むことを主たる目的とする外国会社、これは、主たる目的とする外国会社は八百二十一条の一項の定義です、主たる目的とする外国会社であると考えられる会社は三十社余りであるというふうに認識しております。
 この認識に対して、変わったんでしょうか。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 今先生の御指摘の五月十九日の私どもの答弁でございますけれども、これは、外国証券会社に対するヒアリングの結果を踏まえまして、各社が擬似外国会社に係る規定について有する懸念の一例を申し上げたものでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど来御論議がありますように、法務省から、この法規定につきましては、一般論として、現に活動している会社がこのような規定に当たるということは考えにくいなどの御答弁をいただいておりますし、そういった観点から、私ども先ほど何回も申し上げておりますように、金融庁としてこの擬似外国会社の規定に違反しないという認識の下で登録を行ったということでございますので、私どもとしてはそういう点で問題はないというふうに思っております。
○大久保勉君 一番重要なことは、こういった外国証券会社が民事裁判を受けた場合にどう判断されるかであります。そこに対して一〇〇%安全じゃない限りは東京で営業ができづらくなります。こういったことに関して質問したいと思います。これはむしろ伊藤大臣に質問すべき問題だと思います。
 金融庁は金融立国を目指しています。市場間競争で勝ち抜き、日本の金融市場を、世界に冠たる金融市場をつくっていくということですから、これだけの品質の市場で世界一の金融市場を目指すことはできますか。もし目指したいということでしたら、どのような改革が必要ですか。大臣、お願いします。
○国務大臣(伊藤達也君) 金融改革プログラムで私どもが目指しておりますのは、金融立国というよりも、金融サービス立国、その利用者の方々が満足度が高くて、そして国際的にも高い評価が得られるような金融システムを民の力によって実現をしていきたいと、そのことを目指した改革プログラムを策定し、公表させていただいたところでございます。
 先ほど委員が御指摘がございました五月十九日の答弁も、これも外国証券会社に対して委員が御指摘されている問題について懸念があるかどうかということをヒアリングをさせていただいて、そのことに対する答えとして三十社ということでお答えをさせていただいておりますので、六月九日に答弁をさせていただいたように、その懸念だということであります。私どもが断定をしてこの三十社が問題があるということで答弁をさせていただいたことではございません。
 それから、この問題に対しては、重ねて滝副大臣から法務省としての見解というものが述べられているわけでありますので、こうした法案の趣旨というものが十分徹底をされて、そして懸念というものが払拭されるように、私どもも法務省と連携を取りながら適切に対応していきたいというふうに思います。
○大久保勉君 ここはもう平行線になりますから、別の議論に移ります。
 今の議論といいますのは外国の企業にとって大問題であるということでした。今度は、それ以上に国内企業にとって重要であると、この指摘は峰崎委員の方からございましたので、これを補足する形で質問します。
 実は、先週、今週と、日本の大手金融機関、弁護士事務所、格付機関と打合せをしました。私自身が証券家をやっておりましたので、どういうふうな構造になっているかというのは承知しているつもりであります。ある有識者からこういう質問をしてくれないかと、これは金融界にとって極めて重要な話であるということで、読み上げます。
 第八百二十一条の擬似外国会社の規定であるが、例えばケイマンSPC等外国会社を資産保有会社とする資産流動化の仕組みもグローバルスタンダードとして我が国の資産流動化等で多数用いられており、その残高はABCP、先ほどのアセットバックCPのスキームだけで二十兆円も上っている。この二十兆円という数字は、資料2の日本銀行が作りましたABCPのプログラムの表です。これを合計したのが約二十兆です。
 実際に、これはあくまでも枠ですから、その中で実際に貸出しがなされておりますのが三月末残高で七兆円ございます。極めて大きい数字です。この七兆円といいますのはどのくらいの数字かといいましたら、これは銀行全体の貸出しが二百兆弱です。ですから、三・五%から四%という極めて大きな数字です。
 続きまして、このABCPプログラムはいわゆるマルチセラー型で、反復継続して資産がSPCに売り渡されるので、第一項の法案の文言上、これら外国SPCがこの擬似外国会社の規定に抵触することになると考えられ、この資金調達の方法に支障が出る可能性があると。
 このマルチセラー型というのが重要です。実際に法制審議会でSPCの議論はなされておりますが、いわゆる一回限りの取引が主です。これは証券化市場で約二十兆といいますのが一回限りです。ところが、マルチセラーといいますのは、同じケイマンのSPCを使いまして、何度でも取引が行われます。
 具体的には、三月末にある企業が売り掛け債権があるということで、銀行の方と話をして、SPCに売り掛け債権を売ると。そのときの値段といいますのは、実際にその資産を担保にしてこのSPCが東京市場でCPを発行する金利によってでき上がっています。四月になったらまた同じような取引をする。ほとんど毎日こういった取引を行っております。例えば、明日幾らの取引をするか分かりません。そのときの市場若しくは需給によります。
 このSPCといいますのは言わば会社そのものなんです。ところが、その会社には従業員もおりません。銀行はどうしてこういった取引をするか。これはこのSPCに対してバックアップラインというのを出しておりまして、そのBISアセット、いわゆる自己資本規制上の資産がゼロ%でカウントできますから、非常に競争力のある融資をすることができます。いわゆる中小企業にとりましては極めて低い金利で調達できる、そういうニーズに合いますから、中小企業政策の上も極めて重要なプログラムです。
 こういった商品を是非とも伸ばしていくべきだというのが政府の意見です。これは中小企業庁も推進されておりますし、経済産業省もしかりです。金融庁も恐らくは応援されていると思います。こういったものが使われることができなくなるおそれがあります。これを解釈で、いや、これは反復継続しているのに、いや、継続じゃないということで、解釈でこの場、お茶を濁して法案通過をしましたら、どういうことが発生するのか、是非分かってもらいたいです。
 私は格付機関とも話をしました。弁護士とも話をしました。やはりこれは東京市場の信頼性の問題であるし、日本の金融機関が、日本の金融がどういう方向に向かっているのか、これは市場型間接金融というのも大きな方向性です。こういった新しい芽を摘んでしまうおそれがあります。ですから、何度も何度も警告します。是非この点に関して伊藤大臣の御所見若しくは決意をお願いします。伊藤大臣も内閣の一部ですから、是非リーダーシップを図ってもらいたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) アセットバックコマーシャルペーパーのもう実務に精通されている委員の御指摘でございますし、私自身もこうしたものが中小企業を含めた国内企業の資金調達の際に極めて重要な役割を果たしているということは認識をいたしております。
 そして、先ほど来、滝法務副大臣がこの会社法の今回御指摘の条文について、その趣旨というものを重ねて明らかにしているわけでございますので、そうしたことによって現在活動している外国金融機関等はこれまでと同様に活動を行うことができるというふうに思っておりますから、そうした懸念というものを払拭をしていくということが重要でありますので、私どもとしても法務省と連携をして適切な対応を取っていきたいというふうに思います。
○大久保勉君 単純な疑問ですけれども、どうして修正できないんですか。つまり、分かりやすくしましたら市場は発展します。金融サービス立国として一歩をスタートできます。先ほどおっしゃいました利用者にとって使いやすい金融市場をつくることが重要なんでしょう。使い勝手が悪いんです、これは。このことに対して、伊藤大臣、もう一度、これは法務省に任していいんでしょうか。つまり、自分たちの目標が、ある省庁によって、それももしかしたら修正したくないと、こういった思いでもって金融サービス立国ができないおそれがあります。そこに対してどういう理解か。
○国務大臣(伊藤達也君) 私も閣僚として、内閣の一員としてすべての法案を提出するに当たって責任を共有をしているわけでありますけれども、しかし、それぞれの所管の中でそれぞれの省がその使命に従って仕事をしているわけでありますし、この法案についても繰り返し繰り返し委員の御疑問も含めて法務省から、また当委員会においても滝副大臣から御答弁がされているわけでありますので、私どもとしてはABCPの発行が今回の会社法案八百二十一条が設けられることによって阻害されることがないというふうに思っておりますし、またそうした懸念を払拭をしていくということが大切なことでありますので、法務省と連携をして適切な対応を取っていきたいというふうに思います。
○大久保勉君 これはある大銀行と話をした経緯です。コンプラ重視ということで法律違反は絶対にできない、また法律に抵触するような取引も遠慮したい、これが適正な金融機関として務めであると。八百二十一条を見た場合に、本当に文面を読んだ限りにおいては、ケイマンSPCを使った証券化が法令違反のおそれがある、一〇〇%問題ないんだったらそれは取引ができる、ところがグレーだったらこれは銀行としてできないと。私はその認識は極めて健全ですし、こういったモラルのある銀行員、経営者を目指していると思います。また、そういうことを推し進められたこれまでの金融庁の実績があると私は評価しております。
 ですから、何度も伊藤大臣に決断を促して、金融庁としてもゆゆしき問題であると。アメリカ財務省もゆゆしき問題と表明しました。EUもそうです。金融庁、この問題に関してゆゆしき問題という認識はありませんか。大臣、お願いします。伊藤大臣。
○国務大臣(伊藤達也君) 繰り返しの答弁で恐縮でございますけれども、この問題について、一義的には法務省において対応されるべきものと考えております。行政が司法の解釈を拘束することは不可能であると解せられますが、御指摘の会社法案第八百二十一条の解釈の明確化を図るなど、できる限り法案の趣旨が明確になるよう法務省としても努められておりますし、また、当委員会も含めて国会の場で繰り返し繰り返し法務当局からこの趣旨について説明がなされているところであります。
 私どもといたしましては、法務省とも連携を図りながら、様々な関係者の皆様方の懸念が払拭されるように適切に対処をしていきたいというふうに思います。
○大久保勉君 法務省にお尋ねします。
 是非、民事訴訟で一〇〇%安全じゃないかもしれませんが、黒いものをグレーに、グレーをより白くするために是非お力を下さい。
 アセットバックCPに関しまして、御説明したように継続的に行っておりますが、これに関しては擬似外国会社でないという解釈でよろしいんでしょうか。
○副大臣(滝実君) その前提として少しばかり申し上げたいと思うんです。
 先ほども申し上げておりますように、このアセットバックCPにつきましては実は法制審でもそれなりの意見交換をいたしたわけでございます。その結果、やっぱりこれはいいんじゃないかと、こういうような結論も中にはあったということをまず申し上げておきたいと思います。そして、既に私どもが先ほどこの問題についてはるる申し上げておりますように、従来の擬似会社と今回の八百二十一条は基本的なスタンスは変わっていないという前提なんです。
 なぜ改めてこういうことをしたかというと、擬似外国会社は基本的には法制的にはウエルカムじゃない。要するに、会社は、やっぱり外国でつくるか、外国法にのっとってつくるか、あるいは日本の会社法にのっとってつくってもらいたい。したがって、そのどちらでもないようなものはこれはあんまりウエルカムじゃないというのが第一点です。
 それからもう一つは、そういうウエルカムじゃない会社であっても、その取引行為についてはこれは無視するわけにいきませんから、会社、法人格を持ったその会社と、それから代表者と、両方に弁済の責任をかぶせますよというのが今回のこの八百二十一条の二項の問題なんですね。
 したがって、そういうようなことを前提として、私どもは、現行で取引しているものはこれはこの法律によって否定されるものではないと、こういうことを申し上げておりますし、そしてこの法案八百二十一条につきましても、パブリックにかけたときに、この問題については従来の取引を否定するようなことでない方法を取ったということでございますし、このアセットバックの問題につきましても、今申しましたように、私どもはこれはこの法律によって否定されないというふうに結論を持っているわけでございます。ただ、具体的な、とんでもない様式のこういうようなものがあれば別でございますけれども、今取引として行われているようなものはこれは触れるものではないと、こういうふうに考えております。
○大久保勉君 副大臣に質問します。
 先ほどのコメントは会社法のどこに書いてありますか。
○副大臣(滝実君) どのコメントでございましょうか。
○大久保勉君 ですから、会社法八百二十一条を読みましても、趣旨の、目的とか設定の目的とか、何も書いてありませんけど、少なくとも、会社法しか、分からない人間に関して、どこを見たら先ほど副大臣が言われたことが書いてあるか、お尋ねします。
○副大臣(滝実君) まず、先ほどのパブリックコメントというのは、これはもう公表しているわけでございますし、そこに今度の八百二十一条がどういう格好、どういう経緯で出てきたかということは明らかにしていると思います。そして、今のこのコマーシャルペーパーにつきましては、基本的に、私、そのときの議論は、コマーシャルペーパー、これは二つ要するに触れない問題があると、こういうふうに私どもは理解しているわけです。
 その一つは、このコマーシャルペーパーはなるほどそこでもって発行することは発行するんですけれども、このコマーシャルペーパーを発行するに当たっては、当然、後の付随したいろんな処理についての当然商行為があるはずだと、こういうようなことで、必ずしも日本に限定するわけではないだろうと、こういうことでございます。
 それからもう一つは……
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 速記を起こしてください。
○副大臣(滝実君) 今、御指示で条文に即してと、こういうことでございますから、基本的に、申しましたように、現在のこの八百二十一条は現行の商法の四百八十二条の条文と基本的な考え方が一緒であると。したがって、今いろいろケイマン会社について取引されていることも現行の四百八十二条で合法でございますから、当然この条文が変わった八百二十一条になっても、それについてはこの法律によって否定されることはないというのが私どもの基本的な考え方でございます。
○大久保勉君 私、二つの条文読みましたけど、同じには全く見えないんです。
 じゃ、是非、四百八十二条を読んでください、及び八百二十一条。皆さんが分かると思います、この条文を見まして。
○副大臣(滝実君) それじゃ、現行の商法の四百八十二条を申し上げます。「日本ニ本店ヲ設ケ又ハ日本ニ於テ営業ヲ為スヲ以テ主タル目的トスル会社ハ外国ニ於テ設立スルモノト雖モ日本ニ於テ設立スル会社ト同一ノ規定ニ従フコトヲ要ス」と、こういうものでございます。
○大久保勉君 八百二十一条は日本において取引を継続することはできません。同じじゃないですね。ですから、もう解釈でいろいろしても無理があるんです。さらには、民事訴訟に関して一〇〇%ギャランティーができないと。こういうような体制でいいんでしょうか。
 先ほど、最後に締めますけど、私は、私どもの同僚の議員が、参議院はやはりこういった問題があったら修正する、それが私どもの存在意義じゃないかと、私はそう思いますし、これは自民党も民主党も公明党も共産党も、すべての会派が一緒だと思います。是非、参議院として存在意義を高めましょう。これが参議院です。
 私はこのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
○副大臣(滝実君) 現行商法の四百八十二条を今申し上げましたけれども、これの要するに判例、そして学説、それが要するに今申しました八百二十一条と同じだというふうに申し上げているわけです。これは判例でございますけれども、当然現行法でございますから、現行法の判例でそういうふうなものが出ていると、そういうふうに解釈されていると、こういうことでございます。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 この証券取引法は、衆議院で継続開示義務違反に対する課徴金制度を設ける修正がなされて、一体のものとして今審議に当たっているわけでございます。衆議院ではこの修正部分についての実質的な質疑が行われておりませんので、何点か御質問をさせていただきたいと思います。
 その前提といたしまして、金融庁としてもこの継続開示義務違反に課徴金を設けるべく制度の在り方について検討すると、昨年末にその旨発表したところでありますが、結果的にこの制度が盛り込まれないで当初提出をされました。その理由は何かということをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 理由は何かというお尋ねでございました。
 ディスクロージャー制度の適正性を確保していくためには違法行為に対する適切な抑止が必要であり、海外の主要国におきましても、発行開示義務違反に対する課徴金が存在しているにもかかわらず、継続開示義務違反に対する課徴金が存在していないといった例はございません。こうしたことから、金融庁といたしましては、昨年の秋から継続開示書類の虚偽記載に対する課徴金制度の導入に向け法制面の詰めの作業を行ってきたところでございます。
 しかしながら、現行証取法上、課徴金は経済的利得相当額を賦課するものとされており、その対象を継続開示義務違反に広げるためには、経済的利得の内容やその算定方法、課徴金と刑事規定との関係などについて十分な検討を行うことが必要と考えたところでございます。こうしたことから、継続開示義務違反に対する課徴金制度の導入についてはなお慎重に検討すべきと判断をいたしまして、今回の証取法改正案に盛り込むには至らなかったということでございます。
○山口那津男君 衆議院の質疑におきまして、この点に対して法制局の山本政府参考人もこのように答弁をいたしております。
 現行の課徴金制度というのは、カルテルやインサイダー取引、そういった経済的利得を目的とする法令違反につきまして、違反行為によって得られる経済的利得相当額を基準とする金銭的負担を課すということによって、違反行為をやり得になることを防ぐとともに、違反行為の防止という行政目的を達成するというものでございますと。このようなものである限り、現行の課徴金制度は、その目的のために必要なものということで、憲法三十一条が規定する適正手続の要請にも合致し、また、その趣旨、目的、手段などを前提といたしますと、憲法三十九条後段が規定する二重処罰の禁止との関係も問題にならないというふうに理解しておりますと、こう言っているわけであります。
 さて、そこで、修正案提出者にお伺いいたします。
 このたび継続開示義務違反によって課徴金を命ずる前提として経済的利得というものがあるのかないのか、この点についてどうお考えでしょうか。
○衆議院議員(早川忠孝君) お答えを申し上げます。
 御承知のとおり、現行の証券取引法に規定しております発行開示義務違反に対する課徴金の考え方につきましては、違反行為に伴う経済的利得相当額を徴収するというものであります。これに対して、本修正案において導入することとしております継続開示義務違反に係る課徴金の考え方は、課徴金額の水準の設定に当たって経済的利得をその水準設定の際の考慮要素の一つとして勘案しながら、しかし基本的に違反行為の抑止のために必要かつ合理的と思われる額とするものであります。したがいまして、本修正案においては、経済的利得の額そのものを課徴金の額とするというような考え方は取っておりません。
 以上であります。
○山口那津男君 そういたしますと、現行法、従来の現行法に対する考え方とは異なった作り方をしたということで、必ずしも経済的利得を剥奪するという考え方ではないということだろうと思います。しかし、また一方で、経済的利得は考慮要素の一つというお話もありました。
 そこで、その利得というものをどのようにお考えになっているのか、どのように考慮をされたのか、この点について御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(吉野正芳君) いわゆる〇・〇〇三%というのは、有価証券報告書等の継続開示書類に虚偽記載を行いますと財務状況の見掛け上の改善を通じて資金調達コストが低下することが一般的に想定されるところであります。それで、会社の格付上昇による社債の利回り低下幅に係るデータ等を用いて、こうした資金調達コスト低下の株式時価総額に対する比率を試算したものでございます。
○山口那津男君 結果的に三百万円ないしは十万分の三という水準というものが出てきているわけでありますが、これが果たして課徴金として抑止力を持ち得るのかどうか、妥当な水準なのかどうか、念のためお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(谷口隆義君) 今御答弁をしていただいたわけでありますけれども、まず初めに原則三百万円というのがあって、それを超える部分につきまして〇・〇〇三%、株式時価総額の〇・〇〇三%ということになったわけであります。
 これが抑止力があるかどうかということでございますが、この三百万円につきましても根拠がございまして、株式上場企業の平均的な時価総額が一千三百二十三億円というふうになっております。この継続開示資料を提出しておる会社の中には上場していない会社もございます。ですから、一応一千億程度の会社ということを前提にいたしまして、先ほどの〇・〇〇三%を乗じた金額、これが原則三百万円ということになったわけであります。
 それで、山口委員の抑止力があるのかどうかということにつきましては、この法案は二年後に一応見直しをすることになっております。その状況の中でまたこの課徴金体系の全般を見直すということもございますので、まずその状況を見ながら二年後見直してまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
○山口那津男君 継続開示義務違反で課徴金を課する場合も、課徴金命令にとどまらず刑事告発に至るという場合もあろうかと思いますが、その刑事告発をする場合というのはどういう理由によるんでしょうか。
○衆議院議員(江崎洋一郎君) この継続開示義務違反に対しては、従前から悪質、重大なものについては刑事罰が発動されるというわけでございます。今後もそのような違反行為については刑事罰が科せられるということになると思われます。今回、この刑事罰に加えて、行政上の措置として金銭的な負担を課する課徴金制度を導入したわけでありますが、更に広範に継続開示義務違反を抑止して規制の実効性が確保されることと期待しているわけでございます。
 今御質問の、課徴金命令のほか、刑事告発をする場合はどのような理由かということでございますが、これは個々の事例において課徴金を課すか刑事告発を行うかということが決められるわけでございまして、このような観点を踏まえて適切な運用が行われることを期待するものでございます。
○山口那津男君 今御答弁の前段にありましたように、一般的には、課徴金にとどまる場合のみならず刑事告発に至るというのは、やはり悪質、重大性というものが考慮されていることは間違いないんだろうと思います。その上で、今回、刑事罰との調整規定というのを置いているわけですね。いわゆる全額調整ということで、罰金を課徴金から差し引くということになろうかと思います。
 それで、発行開示義務違反というのは従前から法定されているわけでありますが、ここでは課徴金と刑事罰の調整規定を置いておりません。このたび修正をするに当たって、その点は整合性をどのように考えられたんでしょうか。
○衆議院議員(吉野正芳君) 発行開示の場合は経済的利得相当額を徴収するという形でございまして、刑事罰との調整規定はございません。しかし、継続開示義務違反におきましては、考え方が違反行為の抑止を目的としたものでございまして、違反行為を抑止するという意味では刑事罰と同等の効果がございます。そういう意味で、継続開示義務違反に関しましては刑事罰との調整規定が必要であるというふうに政策的に考えた次第でございます。
○山口那津男君 また、これは金融庁に伺いますけれども、証券取引法の百八十五条の七の二項で没収、追徴、これと課徴金との調整規定というのがあるわけですね。この考え方はどういう理由になっているんでしょうか。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 この四月に施行されました課徴金制度でございますが、これはインサイダー取引等の証券取引法違反行為の抑止を図り、証券取引法規制の実効性を確保するという行政目的の達成のために証券取引法上の一定の違反者、これは不公正取引及び発行開示違反でございますが、に対しまして、その定める手続に従って金銭的負担を課する行政上の措置というふうに考えております。そして、その負担の水準につきましては、違反行為によって行為者が得られる経済的利得相当額というふうに考えているわけでございます。
 そこで、先生今御指摘の調整規定との関係でございますが、この課徴金制度において、不公正取引につきましては、その付加刑として没収、追徴が命じられている場合には、違反行為による経済的利得を含めた財産が没収、追徴の対象となっているということになるものでございますから、この違反行為の抑止のため、更に行政上の課徴金まで課する必要はない、こういった政策上の判断によって調整を行うこととしたものでございます。
○山口那津男君 今るる御答弁をいただきましたけれども、幾つか問題点が出てきたと思います。
 二年後見直しということを視野に置いているわけでありますが、是非御議論いただきたいと思っておりますのは、一つは独占禁止法、このたび改正が行われまして、課徴金の額が引き上げられました。これは言わばカルテル、談合等での不当利得の平均値が八%のところを一〇%に引き上げたわけでありまして、それを超える部分はいわゆる不当利得の剥奪というだけでは説明し切れないと、こういうことにはなっているんですが、しかしまた、経済的利得と全く関係ないかといいますと、あくまで平均値の八%ということを一つの基準にしたわけであります。
 片や、談合に違反した、入札談合に違反した場合に、多くの都道府県の入札制度の中で損害賠償の予定ということが規定されておりまして、これは大部分が一〇%であります。損害賠償の予定を一〇%と規定している。幾つかの自治体ではこれを二〇%と規定しているところもあるわけです。ですから、独禁法の一〇%の課徴金の水準というものは、それら社会的な実態にかなり近いことを考慮して作られているということであります。
 このたびの修正部分についての先ほどの利得の説明、あるいは三百万円、十万分の三の説明はありましたけれども、しかし、すべての上場企業が資金調達を借入れによってやる、有償の借入れによってやるとは限らないと思いますし、その水準というものは経済的利得の実態とは少し乖離があるのではないかと思われるわけであります。そうしますと、その経済的利得を超えて課徴金を課すという点につきましては、法制局は、今まで経済的利得の剥奪、それとの結び付きが強いからこそ、その目的のために必要なものということで憲法三十一条の趣旨に反しないだろうと、こう言ってきたわけですね。
 そうしますと、この修正部分を運用する立場に立って金融庁がこれを実際に発動した場合に、憲法訴訟を挑まれたときに、果たして本当に訴訟維持ができるんだろうかという点も懸念があるわけであります。
 それから、独禁法におきまして課徴金との調整規定というのを、刑罰との調整規定を置きまして、これが二分の一の調整になっているんですね。で、なぜ二分の一かという説明について、公取の委員長は次のように答弁をしております。全額でない理由は、全額にしてしまえば、刑事告発というのは、違反事件の中でも悪質、重大であり、繰り返してやっている、けしからぬということで告発をするわけで、その結果、有罪になって罰金が掛かる。その罰金を丸々課徴金から引いてしまったのでは、その企業の負うトータルの経済的不利益は同じなのでございまして、重大、悪質であろうがそうでなかろうが、課徴金止まりであろうが、経済的不利益は同じということでは、刑罰と課徴金というものを二つ置いている制度の下で、それは不合理であるということで全額にしなかったと、こういう説明であります。
 この批判は全額調整のこのたびの修正部分にも私は当てはまるのではないかと、こう思われますので、この点も検討が必要だろうと思っております。
 いずれにいたしましても、今後の二年間、二年後の見直しに向けていろいろと検討する御決意、これを金融庁長官にお伺いして、私の質問を終わります。
○国務大臣(伊藤達也君) 継続開示義務違反にかかわる課徴金制度を導入するに当たっての重要な論点について、委員から高い見識から御指摘があったというふうに思っております。
 今回、衆議院において議院修正が行われ、そして政府としましてはおおむね二年を目途として課徴金に係る制度の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとされているところでございます。
 私どもといたしましては、この趣旨を踏まえまして、そして当委員会の議論というものも十分に受け止めながら、実効性ある課徴金制度の在り方について引き続き幅広く検討していきたいというふうに思っております。
    ─────────────
○委員長(浅尾慶一郎君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として島田智哉子君が選任されました。
    ─────────────
○大門実紀史君 大門でございます。
 今回の法案は賛成でございますので、証取法に関係して、ライブドアのときも問題になりましたけれども、株の大量保有報告書の問題について絞ってお聞きをしたいと思います。
 これはもういろんな議論がありました。提出時期が余り遅いので、大株主の動向がつかめない、一般株主が様子が分からないというようなこととか、市場の透明性に欠けるという批判が続いてきたところですし、参議院の三月の予算委員会の参考人質疑でも、ほとんど参考人の方がこぞってこの大量報告書の今の制度の問題点を指摘されております。
 要するに、今の開示の制度は、一般投資家にとってだれが大株主なのかというような情報がいろんなときに動いてしまってよく分からない、場合によっては上場廃止という問題も絡む、そういう点でタイムリーな開示がないと一般投資家の皆さんが困るんだという指摘が参考人質疑でもこぞって表明されたところでありますけれども、この大量保有報告書制度の見直しについて、金融庁、今どうお考えか、教えてもらいたいと思います。
○国務大臣(伊藤達也君) 大量保有報告制度、いわゆる五%ルールにおいては、証券会社、銀行、信託会社、保険会社、投資信託委託業者、投資顧問業者等が他の会社の株券等を保有する場合であって、それが当該他の会社の事業活動を支配することを目的とするものでない場合には報告の特例が適用され、報告頻度の軽減等が認められているところでございます。これは、これらの保有者が日常の営業活動等において反復継続的に株券等の売買を行っており、取引の都度詳細な情報開示を求めた場合には事務負担が過大となると考えられることから、特例報告制度の対象といたしているところでございます。
 大量保有報告制度の在り方につきましては、金融審議会における投資サービス法及びそれに関連した開示制度の在り方に係る検討の中で議論が行われていくものと考えておりますが、特例報告制度の対象範囲の在り方につきましては、証券取引の透明性、公正性の要請と開示に伴う過大な事務負担の回避の要請とのバランスを考慮して判断していく必要があると考えております。
○大門実紀史君 いや、大臣は見直しの必要性を一言で言えば必要あるということでお考えでしょうかとお聞きしているんですけれども。
○国務大臣(伊藤達也君) 今お話をさせていただきましたように、この問題につきましては金融審議会で御議論をいただいているところでございます。この議論に当たりましては、証券取引のやはり透明性、公正性というものを確保していく、その要請の問題と、それと開示に伴う過大な事務負担というものを回避をしていく、その要請のバランスをどう取っていくかということが大きなやはりポイントではないかというふうに思います。
 こうした点から専門家の皆様方から今御議論をいただいておりますので、こうした議論を踏まえて私どもとしての検討作業を進めていきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 是非急いでもらいたいと思うんですけれども、今回の改正に出てくるべきだったと私は思っているところでありますけれども。現行でももっと厳しく対応すべきではないかと、現行の制度のままでもですね、思うわけですけれども。
 この制度は、提出が遅れているのは、頻繁に発生しています。本来はこの証券取引法違反になるわけですけれども、よほど悪質な場合以外は立件されないということですね。この義務違反というのは三年以下の懲役又は三百万以下の罰金というふうに厳しい罰則も付いているわけなんですが、ほとんど立件されていないと。
 過去に処罰した例があるのかどうか、教えてもらえますか。
○国務大臣(伊藤達也君) 証券取引等監視委員会が発足した平成四年七月から今日まで証取法上の虚偽大量保有報告書の提出及び大量保有報告書の不提出にかかわる犯則事件はそれぞれ一件ずつ、計二件あり、いずれも平成十二年十二月に告発を行ったと承知をいたしております。
 事案の内容は、株式会社東天紅の株価を騰貴させるため、公開買い付けをする旨の虚偽発表をするとともに、虚偽の大量保有報告書を提出をしたと。株式会社東天紅の株券の大量保有者になったにもかかわらず、期限までに大量保有報告書を提出しなかったというものでございます。
○大門実紀史君 私の方で調べたところによると、告発は七十三件あったようですけれども、今おっしゃったとおり二件だけとなっています。なぜこんなに少ないんでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 今委員から御指摘がございましたように、証券取引等監視委員会につきましては七十二件の告発を行ってきており、そうした活動の中で、大量保有報告書の不提出等についても悪質な事案があれば厳正に対処しているものと承知をいたしております。
 今後とも、監視委員会が市場の公正、そして投資家の保護のため、悪質な法令違反行為に対して厳正に対処していくことを期待をいたしております。
○大門実紀史君 フィデリティ投信が、二〇〇一年の初めに、これは二百四十五件もの保有状況を一遍に出すと。あのときでさえ何の処分もなかったというので、どうなっているのかというのが話題になったことありますけれども、今、この前のライブドアも含めていろいろ状況が随分変わっております。
 この前、経済産業省が報告出しましたけれども、経済産業省の企業価値研究会がMアンドAの変化について報告書を出しましたけれども、要するにもう十年前とはかなり環境が変わっておりまして、この大量報告制度ができた当時と今の制度ができた当時とかなり状況が変わっていると。
 簡単に言いますと、バブルの時期というのは株の、何といいますかね、買占めですね、買占めが多かったんですけれども、その後、企業再編の時代が続いて、友好的なMアンドAが続いて、この二〇〇〇年ごろからいわゆる今話題になっています敵対的買収が増えてきたというようなのを経済産業省も分析しているところであります。
 そういう中で、機関投資家の特例ということですけれども、一口に機関投資家と言っても、今申し上げたように一くくりにできない部分が出てきていると。買収ファンドの問題等々が話題になっておりますけれども、そういう点では、これは村上ファンドの問題が話題になったときに、三月ですけれども、日本証券業協会の会長さんが支配を目的とする買収ファンドなどは先ほど申された特例の対象とすべきじゃないと。あるいは参議院の予算委員会、参考人質疑でも参考人の方が、例えば買収ファンドあるいはプライベート・エクイティー・ファンドなどは当然一般の投資家と同じ規制を掛けるべきだというふうな発言がこの間続いているところです。
 申し上げたいのは、機関投資家の特例という一くくりにしているだけでいいのかと。通常、普通の機関投資家とこういう買収を目的としたファンドというのはやっぱり線引きをすべきではないかという意見が、私だけではなくて、いろいろ今出ているところでございます。
 さかのぼれば、八九年の証券取引審議会不公正取引特別部会報告に、今後の大量報告制度の在り方について、既にそのときにもう提言がされています。要するに、特例の対象となる機関投資家の範囲については、その実態を勘案しつつ、必要な限定を行うことが適切だというのはもう八九年の段階で述べられているわけです。そして、今そういう時代になってきたという点では、この買収投資ファンドについて線引きをする、機関投資家、こういうことも検討していく必要が私はあると思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(伊藤達也君) 御指摘のファンドは、ファンドであること自体をもって特例報告の対象となるものではありませんが、例えば、ファンドを運営する会社が投資顧問業者等に該当している場合には、事業活動の支配を目的としている場合を除いて特例報告制度の対象となります。特例報告制度は、日常の営業活動等において反復継続的に株券等の売買を行うという業務に着目したものであり、ファンドであることをもって直ちに特例の対象から除外することには困難な面があると考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、大量保有報告制度の在り方につきましては、金融審議会における投資サービス法及びそれに関連した開示制度の在り方に係る検討の中で議論が行われておりますので、この議論を踏まえて私どもとしても検討を進めていきたいというふうに思います。
○大門実紀史君 とにかくこの問題は早く検討してほしいと思うんですが、ちょっと気になるのは、大臣、先ほどから、審議会で審議会で、あるいは専門家と言われますけれども、私、大臣は、それとは別に私としてはこう思うと、この間のいろんなこと踏まえて、私としてはこういうふうに、大臣として見直しするなら見直しをやるべきだというふうな答弁をきちっとされるべきだと。審議会は審議会としていいですけれどもね。是非その点でそういう決意をきちっと伺いたいと思います、この大量保有報告制度の見直しについて。
○国務大臣(伊藤達也君) 先ほど委員から御指摘がございますように、市場をめぐる環境の変化というものは大変激しいものがあります。そうした中で、市場に対する信頼性を確保していくためにも適切なディスクロージャー制度というものをしっかり確立をしていく、公正な取引が行われるような環境というものをしっかり整備をしていかなければいけません。そうした私自身も問題意識を強く持っておりますし、金融審議会においても同じような問題意識の中で今精力的に御議論をいただいているわけでありますから、そうした議論を踏まえて、そして私どもとしても検討を進めながら、適切な環境整備、対応というものを行っていきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 是非、大臣のイニシアチブで早い検討と結果を出すということをお願いしたいと思います。
 ちょっと時間が早いですけれども、終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 今回の証取法の改正の中で、特に私は最初に差止め命令の積極的な活用についてお伺いしたいと思います。
 今回の改正で、継続開示義務違反に対して課徴金制度が導入されることになり、刑事告発まで至らないような不正行為について行政がより機動的に対処できるようになるというふうに思われます。
 そこで、課徴金制度が導入された意義と、その実効性をどのように確保していくのか、伊藤金融担当大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(伊藤達也君) 立法府の御判断で修正された規定の内容につきましては政府からコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、金融庁といたしましては、ディスクロージャー制度の信頼性を確保していくことは重要な課題であると認識をしており、継続開示義務違反に対する課徴金制度が導入された場合には、国会における御議論を踏まえた的確な運用を行い、ディスクロージャー制度の信頼性の確保に全力を挙げてまいりたいというふうに思います。
 こうした観点からも、今後とも証券取引等監視委員会と連携をして、有価証券報告書等にかかわる情報収集、分析能力の向上に努めるとともに、人員面での体制整備も目指してまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 まず、課徴金という新たな制度が創設されますが、これですべて解決するかというと、疑問が残ります。新たな制度だけでなく、既存の制度をもっと積極的に活用していくことが必要であるというふうに考えますが、証取法の百九十二条に、投資家保護のためなどに緊急に必要な場合、行政が申し立てることによって、裁判所が不正行為の禁止又はその停止を命じることができる差止め命令の規定があります。
 行政が機動的に実行できるせっかくの制度でありながら、この差止め命令の制度はこれまで使われたことがないと聞きますが、本当でしょうか。また、使われてこなかったことについて、金融担当大臣はどう考えていらっしゃるのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(増井喜一郎君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、この証券取引法百九十二条に基づく差止め命令でございますが、これまで発動されたことはございません。この制度は、緊急の必要があり、かつ公益及び投資家保護のために必要かつ適当であると認めるときに、証券取引法等に違反する行為を行い、又は行おうとする者に対してその行為の禁止又は停止を命ずるものということ、そういう制度でございますが、これにつきましては、例えば証券会社等の業者に対する規制の違反というものがあった場合に、その場合には登録取消しといった監督上の処分による方がより迅速な対応が可能であるということ、さらに不公正取引、これは例えばインサイダー取引だとか相場操縦だとかということでございますが、そういった場合、それはその対象が今申し上げた証券会社等の業者には限られないわけでございますが、そういった業者に限られない規制につきましては、現に違反が行われている時点で違反を覚知をしまして裁判所に申立てをするというのは実際上困難であるといったことがあったことから、これまで発動されていないというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、金融庁としましては、緊要性があり、公益及び投資家保護の観点から必要かつ適当と認められる場合には、この証券取引法百九十二条に基づく差止め命令も適時適切に活用してまいりたいというふうに思っております。
○糸数慶子君 積極的に利用されていない理由として、例えばその申立てをする者が実際にその市場監視を行っている者ではないことから機動的な対応が取りづらいこと、またどのような場合に申立てを行うかといったその基準が不明確であることなどがあると思われます。
 こうしたことから、その申立ての権限を証券取引等監視委員会に委任するとか、あるいはその申立てを行う場合の基準を明確にするなどの施策を講じていく必要があると思いますが、伊藤大臣に御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(伊藤達也君) 差止め命令につきましては、今局長から答弁をさしていただいたように、過去においては発動例はございませんが、金融庁といたしましては、証券会社等に対する監督処分や刑事罰、課徴金等、証取法上認められている他の法的手段と併せて、差止め命令制度も投資家保護を達成するために必要な場合には適宜活用してまいりたいと考えております。
 なお、今後、差止め命令について、その適切な活用を困難にしている事情が具体的に判明した場合には、必要に応じて制度上の問題点について検討をしてまいりたいと思います。
○糸数慶子君 一昨年の金融審議会の第一期の部会において、この差止め命令については、アメリカにおけるその制度を参考にして、行政の判断だけでこの不公正取引の差止め、是正を命じることができる制度を創出してはという議論があったと承知しております。結局はこの議論は煮詰まらないままに今日まで来ているというふうに思われますが、投資家保護を図って、行政の機動性を更に高めるためにも、こうした制度の導入も必要ではないかと提案をいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、青山学院高等部の入試問題についてお伺いしたいと思います。
 今年は戦後六十年という節目の年になっておりまして、沖縄では唯一住民を巻き込んだ凄惨な地上戦が展開されたところであります。二十万人余の尊い命が奪われた沖縄戦ですが、この沖縄戦の実相を語り継いで不戦の誓いと平和の尊さを世界に発信する慰霊の日が間もなくやってまいります。六月二十三日の慰霊の日には小泉総理も参列されるというふうに聞いております。沖縄県民にとってこの慰霊の日というのはやはり慰霊とともに平和を発信する月間とも言えるわけですが、こういうふうな時期に青山学院高等部での英語の入試問題の内容が報道されて、沖縄県内では大変大きな問題になっております。
 これは元ひめゆり学徒の沖縄戦に対する証言を英文の設問形式にしたテストになっておりますが、この設問の内容は、正直に言うと彼女の話は退屈で私は飽きた、彼女が話せば話すほど洞窟で受けた印象が薄れたと、こういうふうな英文を記述し、それをテストとして出題をしているわけです。
 この入試問題で、ひめゆり平和祈念資料館の館長でいらっしゃいます本村つる館長は、出題者はこの戦争の悲惨さを分かっていないというふうに嘆いていらっしゃいます。
 ひめゆり平和祈念資料館は、よわい八十に届くようなそういう多くの語り部たちが、先生や級友たちの戦争のときの亡くなる状況、それを心を痛めて話しています。それはやはり戦争の実相を体験者として正しく伝えて、戦争を風化させてはいけないというその思いと、そして平和を守り、やはり現実に目の前に繰り広げられていくその戦争が実際には文字や言葉や映像では到底言い表すことのできないという、そういう戦争の実態を何としても子供たちに伝えていきたいという思いから、語り部として話をしています。
 その語りがうまいとかうまくないとかという問題ではないと思います。貴重なこの証言を退屈というその表現でテストに出したということは、本当に悲しいことであり、余りにも戦争の体験をおろそかにしているというふうに考えますが、この入試問題に対する文部科学省の認識をお伺いいたします。
○政府参考人(山中伸一君) 青山学院高等部の入試試験問題の件でございますけれども、私もニュースで聞きましたときに言葉で言い表し難い悲しい思いをしたのを思い起こしたところでございます。
 青山学院の高等部でございますけれども、高校としても、元ひめゆり学徒の方々はもとより沖縄県民の方々のお気持ちあるいはお心を傷付けたこと、これを心からおわび申し上げますということで謝罪を行ったというふうに聞いているところでございます。
 中山文部科学大臣も、本件に関しまして、歴史を学び、その現場に立ったときに、その当時がどういう状況であったのかということを想像できるような、そういう力を子供たちに身に付けてもらいたいということを述べているところでございます。
 文部科学省といたしましても、今回はこれは高校の入試の問題、出題ということでの問題でございますけれども、学校教育におきまして先人がどのような思いで、あるいはどのような努力の中で現在の日本を築き上げてきたのかということ、それに思いがいくような教育というものが実施されるように努めてまいりたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 この問題を担当した四人の教師のうちの一人が高等学校の修学旅行で実際に沖縄に来て、実際にその戦場を追体験した方のお一人だというふうに聞いております。こういう表現に対して、学校側では本当に問題だと指摘する人もいたと言われておりますが、全体的な文章の中では削るまでには至らなかったということで、同学院の高等部の部長はおっしゃっていらっしゃいます。つまり、これから考えていきますと、入試問題は学校の総意として決定されることになったわけで、生徒を指導する立場にある教師自体が元ひめゆり学徒の証言そのものをそのような感覚でしか受け止めていなかったかと思うと、本当に残念でなりません。
 元ひめゆり学徒の方々は、本当に今でさえこういうふうな状況は思い出したくない、身を切るほどのつらい体験をしている方々ですが、やはり彼女たちの思いの中には、二度と再び戦争を起こしてはならない、未来を担っていく子供たちに私たちと同じ体験をさせたくないというその思いで語り継いでいるわけです。
 ですから、悲惨な戦争体験に基づく平和教育の一環として語り継いでいるわけですから、その受けた人の感想は百人百様であると思います。しかし、そういう中にあっても、やはり教職の身にある者が元ひめゆり学徒のその思いを退屈だと言って切り捨て、そしてそれを入試問題に取り上げるということ自体が問題ではないでしょうか。やはり教育の根本というのは他者への思いやりではないでしょうか。それに今回のこの入試は欠けているのではないかと思います。語り部の皆さんのその心中を察する心さえあれば、このような問題は出題されなかったはずです。
 このことが今大きな問題になりまして、沖縄、地元では新聞でも報道されましたが、それを受けて、去る十三日に同校の部長や職員が元ひめゆり学徒やあるいは県や関係者にお会いして、私たちは沖縄のことを頭でしか分からず、心では分かっていなかったというふうに謝罪されたというふうに聞いております。この問題をきっかけにいたしまして、今後とも平和教育の充実に力を入れていくと反省されたと聞いておりますけれども。
 私は、やはり戦場の体験のない若い人たちがこれからこういう平和について学ぶ手だてを、教育現場だけではなくて、私たち大人たちがどう手助けていくのか、そして、ともに学ぶ環境をどう築いていくか、そのことを教えた大変大きな問題だと思っておりますが、今後とも、文部科学省におきましては、こういう沖縄戦を風化させることがないように、そしてやはり二度と戦争を起こさないという、そういう観点に立って平和教育を実効性のあるものとしてやっていただくことを強く要望いたしまして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(浅尾慶一郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 証券取引法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浅尾慶一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三分散会