第162回国会 国土交通委員会 第8号
平成十七年四月五日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月五日
    辞任         補欠選任
     岩城 光英君     小泉 昭男君
     岩本  司君     蓮   舫君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡省君
    理 事
                田村 公平君
                脇  雅史君
                大江 康弘君
                佐藤 雄平君
                山本 香苗君
    委 員
                岩井 國臣君
                岩城 光英君
                岡田  広君
               北川イッセイ君
                小池 正勝君
                小泉 昭男君
                末松 信介君
                鈴木 政二君
                伊達 忠一君
                藤野 公孝君
                池口 修次君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                前田 武志君
                山下八洲夫君
                蓮   舫君
                魚住裕一郎君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   北側 一雄君
   副大臣
       国土交通副大臣  岩井 國臣君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       伊達 忠一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       厚生労働省政策
       統括官      太田 俊明君
       国土交通大臣官
       房総合観光政策
       審議官      鷲頭  誠君
       国土交通省総合
       政策局長     丸山  博君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省鉄道
       局長       梅田 春実君
       国土交通省自動
       車交通局長    金澤  悟君
       国土交通省航空
       局長       岩崎 貞二君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (最近の国土交通省の所管に属する諸問題に関
 する件)
○航空法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法
 律案(内閣提出)
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○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に国土交通省総合政策局長丸山博君、国土交通省道路局長谷口博昭君、国土交通省鉄道局長梅田春実君、国土交通省自動車交通局長金澤悟君及び国土交通省航空局長岩崎貞二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田名部匡省君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、最近の国土交通省の所管に属する諸問題に関する件を議題といたします。
 本件につきまして政府から報告を聴取いたします。北側国土交通大臣。
○国務大臣(北側一雄君) まず、航空機の運航における安全確保について御報告を申し上げます。
 航空輸送の安全確保は航空行政の根幹であると認識しており、日本航空グループにおいて安全上重大な事態につながりかねないトラブルが短期間のうちに連続して起こったことは、多くの人命を預かる公共輸送機関として大変憂慮すべきことと考えております。
 具体的には、日本航空インターナショナルのボーイング747貨物機の部品誤使用、日本航空ジャパンの新千歳空港の管制指示違反が発生し、それぞれ厳重注意をしたところ、先月十一日に韓国仁川国際空港で管制指示の誤認、同十六日に客室乗務員のドア操作の不具合が発生いたしました。このため、三月十七日、日本航空インターナショナルに対し航空法の規定に基づく事業改善命令を発出するとともに、日本航空ジャパン及び持ち株会社である日本航空に対しましてもそれぞれ警告書を出したところでございます。
 しかしながら、事業改善命令発出後も日本航空グループにおいては、福島空港のボーイング767のテール・スキッドの接地、ボーイング747部品の脱落、徳島空港のエアバスA300主翼翼端部の損傷、帯広空港の誘導路誤進入等といったトラブルが続出しており、誠に遺憾に思っております。
 これら一連のトラブルの経過及び推定される原因については日本航空から逐次報告を受けておりますが、今回発生した一連のトラブルにはヒューマンエラーに起因するものが多く含まれており、このようなヒューマンエラーが発生した要因の分析や、安全管理体制に緩みがなかったかどうか等も含め、根本的なところに問題がなかったかどうか掘り下げた分析を行い、抜本的な対策について厳しく求めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、事業改善命令等に従い、安全管理体制の立て直しが的確かつ速やかに行われるよう強く求めているところでございます。
 なお、事業改善命令に対する改善措置については、日本航空インターナショナルにおいて検討中であり、近日中に会社より具体的な報告があるものと理解をしております。
 次に、鉄道運行における事故防止について御報告いたします。
 土佐くろしお鉄道における列車脱線事故につきましては、三月二日、土佐くろしお鉄道宿毛線宿毛駅において、特急列車が同駅に到着の際、減速せずに停止位置を行き過ぎて車止めを乗り越え、駅舎の壁に衝突したものであり、運転士一名が死亡し、乗員九名と車掌一名の計十名が負傷いたしました。
 事故原因につきましては、航空・鉄道事故調査委員会が三月三日に調査官を現地に派遣し、調査を開始しており、現在調査中でございます。
 国土交通省といたしましては、三月三日、事故の再発防止対策を図るため、駅の終端防護設備や終端駅における運転取扱い等についての緊急点検、三月二十九日には、高速度で走行する線区の終端駅での安全確保を図るため、終端防護のための自動列車停止装置の機能向上等について、整備計画の策定、実施を全国の鉄道事業者に対し指示したところでございます。
 なお、この事故により宿毛線は現在バスで代行輸送を実施しておりますが、一日も早い運転再開に向け指導してまいりたいと考えております。
 東武鉄道における踏切事故につきましては、三月十五日、東武鉄道伊勢崎線竹ノ塚駅構内の手動で操作する第一種踏切において、踏切遮断機が上昇し、踏切内に立ち入った通行者と列車が衝突したものであり、二名が死亡、二名が負傷いたしました。
 国土交通省といたしましては、事故発生後直ちに関東運輸局の担当官二名を現地に派遣し、事故の原因究明に当たらせております。
 また、事故の再発防止を図るため、三月十六日に、踏切保安係による踏切遮断機の確実な操作について徹底を図るよう、手動で操作する踏切を管理する全国の鉄道事業者に対し指示いたしました。
 なお、開かずの踏切で第一種手動踏切につきましては、地元自治体等とも協議しながら今後適切な対応をするよう事業者に対し指示をしたところでございます。
 東海道新幹線の速度超過につきましては、三月十九日、ひかり三七七号において速度計が誤作動し、実際の速度との間に相違があることが判明いたしたものです。他列車においても同様の事例が確認されたことから、国土交通省は直ちに原因究明と再発防止について指示をいたしました。
 原因は調査中ですが、車両側のATCに組み込んだ速度補正機能プログラムのミスが考えられ、現在、この速度補正機能を停止して運行しております。
 なお、速度補正機能の使用を停止しても、安全上、運行上、支障はございません。
 そもそも、公共交通機関に携わる者は、トップから現場まで輸送の安全確保を第一に、それぞれの職務の厳正な遂行に努める必要のあることは言うまでもございません。また、事故というものは、その多くが小さなミス等が積み重なって大きな事故につながるということも経験的に言われているところでございます。そのため、国土交通省では、定期的な輸送事業者への立入り等による安全指導とともに、事故発生時における原因究明や再発防止指導の徹底等に努めてきたところでございます。
 しかしながら、ただいま御報告いたしましたように、最近、鉄道・航空分野において人的要因と考えられる事故等が多発しておりますことから、公共交通機関の安全性を確保し、国民の信頼の回復を図るため、三月二十四日に、これらの分野に対し緊急の安全総点検を指示をいたしました。点検は安全確保に関する現場から社内の体制までを確認するものであり、現在、各輸送事業者等において四月じゅうを目途に点検が行われているところでありますが、私どもでは、その結果を受けて、一層の安全性の向上を目指し、適切な指導等を行ってまいりたいと考えております。
 最後に、自動車製造にかかわるリコール制度とその運用について御報告いたします。
 自動車リコール制度は、一定の範囲の自動車について、不具合の原因が設計又は製造の過程にあると認める場合に、自動車メーカーが事前に国に届け出た上で、市場の自動車を無償で回収する制度でございます。これにより車両欠陥による事故の未然防止が図られます。国では、リコールの内容を記者発表により広く国民に周知するとともに、自動車検査制度を活用することにより、不具合車両の回収、修理を促進しています。
 次に、三菱ふそうのリコールの不正事案についてでございますが、三菱自動車は長期間にわたり会社ぐるみでリコールにかかわる不正を行っていたことが平成十二年に発覚し、大きな社会問題となりました。この結果、三菱自動車は再発防止を約束をいたしました。
 しかしながら、平成十五年に三菱自動車から分社した三菱ふそうにおいては、リコールに係る不正行為を継続していたことから二件の死亡事故が発生するに至りました。その後、昨年三月に三菱ふそうのリコールに係る不正行為が発覚したことから、国土交通省は昨年五月六日に、三菱ふそう元幹部及び当時の三菱自動車工業を刑事告発するとともに、国土交通大臣から警告書を発出いたしました。
 警告書に対する報告書は本年一月に提出されましたが、国土交通省としては、三菱ふそうに対し定期的な報告を求めるとともに、厳格な監査を実施し、引き続き注視するとともに、必要に応じて指導することとしております。
 国土交通省では、平成十二年の三菱自動車によるリコールに係る不正行為を受け、平成十四年に道路運送車両法を改正し、平成十五年一月からリコール命令制度の創設やリコール隠し又は虚偽報告を行った者に対する懲役刑の導入、罰金の引上げ等、罰則の大幅な強化を行いました。
 また、平成十六年に発覚いたしました三菱ふそうのリコールに係る不正行為、これは、さきに述べた法律改正の前に行われた行為でございますが、この事態を受け、次のような再発防止対策を実施をしております。
 まず、情報収集体制の強化ですが、具体的には警察、JAF、道路公団といった関係機関からの情報収集、自動車メーカーから不具合情報の定期報告の義務付け等を行うものです。警察からの情報提供については昨年九月から実施されているものでございますが、今年の一月まで百五十二件の報告がございました。
 次に、監視体制の強化ですが、これは疑義あるメーカーに対する集中監査の実施、ディーラー監査の強化を柱としております。
 また、技術的検証体制の強化については、専門家による実証的、統一的な検討、判断を行うため、昨年十一月から独立行政法人交通安全環境研究所にリコール調査員室を発足しております。リコール調査員は既に二件の交通事故車両の立会いを行うほか、六百八十五件の不具合について技術的精査を行いました。
 さらに、リコールに係る不正行為を行った者に対して新型車の型式認証要件を強化するため、自動車型式指定規則を改正したところでございます。
 国土交通省では、これらの再発防止対策を確実に実施し、リコールの適正な実施を図り、自動車交通の安全確保に万全を期していく所存でございます。
 以上でございます。
○委員長(田名部匡省君) 以上で報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 本日は、理事会の合意により、まず大会派順に各会派一人一巡の質疑を行います。その後、あらかじめ質疑者を定めず、正午をめどに自由に質疑を行うことといたしております。
 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○末松信介君 自民党の末松信介でございます。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)頑張れ、いや、ありがとうございます。恐縮です。
 航空法の一部改正の質疑の前に、北側大臣から日本航空等が起こしたトラブル、一連の事故についての報告があるということで、脇理事から質問をするようにという話をちょうだいしました。
 主に今日は、日本航空の滑走路無許可侵入とか、あるいは機体後部を滑走路に接触させるしりもち着陸など、一連のトラブルについて、こういった問題を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 一連のこの日航のトラブルで一番気をもんでおられるのが国土交通省、とりわけ北側大臣、また岩崎航空局長を始め航空局の皆さん方であろうと思います。御精励に敬意を表したいと思います。
 折しも、今年は群馬県のあの御巣鷹山で五百二十人の命が奪われて、失われてちょうど二十年目に当たります。あのときのことをよく覚えておるんですけれども、四人だけ助かったんですね、全員女性だったと記憶しておるんですけれども。少女が自衛隊員に抱き抱えられてヘリコプターにつり上げられる、あのときの様子というのを今も鮮明に実は記憶をいたしているわけなんですけれども。
 あの事故というのは、実は一九七八年六月、大阪空港で、実はしりもちの着陸の事故を起こして、それの実際の整備ミス、修理ミスに原因があったということが後年、事実として伝わっているわけでございます。したがいまして、発生すれば重大な事故につながるのがこの航空機の性格でありますんで、慎重にも慎重を期していかなきゃならないわけなんですけれども。
 三月の十七日に国土交通大臣が日本航空Jですね、ジャパンの方に事業改善命令を出されたと。他の二社について、これは警告書を発せられたわけなんですけれども、その事業改善命令を出した後にも八つのトラブルを起こしておられるというわけなんです。
 私、思いますんですけれども、これは残念なことなんですけれども、謝罪とかあるいは反省という言葉、非常に軽く使われ過ぎているんじゃないかと、もっと重く受け止めるべきではないかなということを思うわけなんですけれども。ミスやトラブルというのは、社会に正しく正確に公表していくというのが一番大切なことだと思うんですけれども、ましてやこういった航空の輸送業務というのは非常に公共性の高いことでありますから、これは日航に限らずあらゆる航空会社に当てはまることだと思うんですけれども。
 そこでお尋ねをしてまいりたいんですけれども、最初に千歳空港で起きたトラブルですけれども、日本航空の運航本部では、トラブルは軽微で国土交通省への報告は必要ないと判断したと。その次に、このため新千歳空港の管制は、これ自衛隊がやっておられます、ほかにも美保とかああいったところも随分やっておられるんですけれども、自衛隊の担当者のみに謝罪をして、国交省へは一切報告をしなかったということ。航空法第七十六条には、こうしたトラブルは事故につながるおそれのある運航上のトラブル、重大なインシデントに該当する可能性があり、航空会社は国交省へ報告が義務付けられているんですけれども、国交省も、管制官の判断で事件、事故は避けられたので重大なインシデントとは言えない、航空法による単純な管制指示違反だとしているわけなんですけれども。
 そこでお尋ねしたいんですけれども、まず日本航空の内部は、上層部に対して一体どういう報告体制になっているのかということ、どのような説明を受けておられるのかということをお尋ねしたいということが一つ。二つ目は、航空法に基づき国交省へ報告すべき対象のトラブルというのは一体どのようなものであるのか、明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) まず、新千歳空港の事案でございますけれども、日本航空の体制でございます。
 一月二十二日に事案が発生をいたしました。御案内のとおり、全日空機が、着陸機がいるにもかかわらず、管制も許可も受けず離陸を開始したという事案でございます。社内ではその全日空機、着陸機がいるにもかかわらずという部分の情報が運航本部内に上がった段階で欠落をしておりまして、管制許可を受けず離陸開始した事案だと、こういうことで運航本部内で報告があったと聞いております。したがいまして、そのときに離陸機と着陸機に一定の距離があったことから、安全上大きな問題ではないということで私どもに報告がなかったと、このように聞いております。
 事故、それから重大インシデント、それからいろんな安全上のイレギュラーな事案、トラブル、こうしたことについては幅広く報告してくれと、このように私ども日ごろから指導をしております。事故と重大な、重大インシデントと申しておりますけれども、こういうものについては航空法に基づいて報告義務がございます。その他いろんな事案については、日ごろの行政指導で幅広く報告してくれと、このように申しておりますが、JALから報告がなかったのは極めて遺憾に思っております。
 なぜ重大インシデントでなかったのかということでございますが、重大な事故につながりかねない事態を重大インシデントとしておりまして、その内容というのを具体的には省令なり通達である程度の概念付けをしておるところでございます。この事故につながりかねない重大なというところの解釈が少々グレーだったものですから、私どもにも報告がなかったと、このようなもので、私どもも少々グレーなところがあったものですから、重大インシデントには当たらないと、このように判断をさしていただいたところですけれども。
 いずれにしろ、繰り返しになりますけれども、こうしたトラブルについては日ごろから幅広くちゃんと報告してくれと、こう言っているにもかかわらず報告がなかったことについて極めて遺憾に思っておりまして、日本航空に対してきっちり鋭意指導をしていきたいと、このように思っておるところでございます。
○末松信介君 航空法第七十六条、これは一、二に、一つは航空事故、これはアクシデントですね、その次に重大インシデントが第七十六条の二に入っています。施行規則も百六十五条、百六十六条に含まれているんですけれども、さっき、今局長言われたように、上記以外のものということで、その報告すべきどうかというのには、その他の運航の安全に影響を及ぼす可能性のある事態ということになっていますんで、この定義というのは非常にあいまいというんでしょう。具体例もここには書いておられますけれども、これ、場合によったら航空会社の解釈によっていかようにもできるしということになってきますんで、後ほどフリートーキングあるようですからお話聞きたいと思いますけれども、この辺り、きちっと国民にも分かるようなそういう体制というか解釈というものを定めていっていただきたいなと。何もはしの上げ下ろしまで報告せいというようなことは向こうに言っておるわけじゃないんですけれども、きちっとやっていただきたいと思います。
 それと、日本航空へ国交省のOBは今行かれておられますかどうか、お聞きしたいんです。
○政府参考人(岩崎貞二君) 行っております。
○末松信介君 どういうポジションでおられますか。何人ぐらいが行かれていますか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 役員クラスで申しますと、三月末まで日本航空ジャパンの副社長、これは事務系でございます。それから、技術系の人間で、この日本航空の持ち株会社、それから日本航空インター、日本航空ジャパンの専務ということで技術系の人間が役員クラスで行っており、OBで行っております。
○末松信介君 ということは、かなり重要なポジションにおられると。
 私は、天下りということについてはいろいろ言われますけれども、極めて大切なことだと思うんです。特に、やっぱり国土交通省の意向をきちっと民間会社に行って伝えてやるという、特に安全、こういったコードについては、私はやっぱり、それはやっぱり国交省の意向を酌むということでね。そういう面では、その思いを持って向こうへ、民間に行かれているわけですから、私はどうかなという、それはやっぱり大事なことだと思うんですよ。これは私の考え方ですから、まあそれぞれの先生方とはまた違うかもしれませんけれどもね。
 私も、だからいろんな、県からでもやっぱりそれぞれのいろんな組合へ行かれますけれども、それはやっぱり行政の意向をきちっと伝えていくという、そういう使命を帯びていると思うんですよ。ですから、私はしっかりと責任持って、自分はかつて国交省のOBやっていたんだということを誇りを持って業務に当たっていただきたいということ、それぐらい、やっぱり友人関係ですから、また部下のはずですから、やって、先輩か、やっていただきたいと思うんです。
 時間も随分迫ってきましたんで、次にちょっとお聞きをしたいのは、この一連の日航のミス、トラブルなんですけれども、これは一部の報道によりますとというか、大体我々もいろんなところで耳にするんですけれども、このトラブルが発生する原因というのは、旧日本航空と旧日本エアシステムの出身者によって賃金、人事体系、マニュアル、機材、もう全部違うと、社内に未融和の存在がトラブルに、背景にあるということがいろいろ経済新聞に出ているわけなんですよ。
 乗員、クルーに関しましても、現在のところ、まだ旧社ごとの、混成が成されていないという、旧社ごとでやられていますので混乗されていないということがありますし、ハンドリング会社もそれぞれ別々にあるわけですよ。
 こういったことを考えますと、三月十六日にドアモードの切替えミスなんかが発生しているんですけれども、一概にその原因、要因を特定することは難しいと思うんですけれども、どうしてこうした問題が起きてくるのかということ、その因子は一体どこにあるのかということ、これは偶然が積み重なったものかどうかということ、偶然積み重なったものだったらいいんですけれども、これはどうか、その辺のところを航空局長かあるいは大臣からちょっと御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、これだけトラブルが続くというのは何か例のないことでございます。
 我々は、個々のトラブルに対する対応策、再発防止策を求めるとともに、体制上の問題がなかったか、安全意識について管理体制に緩みがなかったか、こうしたことも含めてきっちり事業改善命令に対して回答を出してくださいと、このように日本航空に求めているところでございます。
○末松信介君 ドアモードを、これ飛行機乗られた先生方はみんな分かると思うんですけども、これ安全脱出装置ですけれども、これセットしてくださいって言われますけれども、あれは普通、こっちセットしたら反対側の、相手側の向こうのスチュワーデスの方も確認をせなきゃいかぬわけですよ。だからお互いが確認し合うことになっていたと。六人が六人とも忘れるということはまずないんですよね。あれ結局、緊急に例えば海上へ着水したりとか、どっか荒れ地に着陸した場合に、あれなかったら結局スライドされませんから、もう地上に逆さまに落ちちゃうと、真っ逆さまに落ちてしまうという、そういうことになりますんで、まず九九%考えられないと言っておるんですよ。考えられないことが起きたっていうことですから。
 で、唯一、どうしてこういうことが起きたんだろうということを言われたら、まあ慣れというのは怖いもんで、やったと思い込んでしまうっていうことがあるって言うんですよ。それともう一つは、非常に今、これから昼から話をします航空法の改正ですけれども、非常に飛行機、上空も混雑していますんで、定時性に気を取られてしまうということが大いにこうした問題を引き起こしてしまう原因かもしれぬなということを言われていますです。
 そういうことでありますけれども、時間がちょうど二十七分になります、十時二十七分になったんで、この辺で私の質問を終わりたいと思います。とにかく、安全運航に指導力を発揮していただきたいと思います。
 以上です。
○佐藤雄平君 おはようございます。
 今日は、飛行機の運航、それから自動車のリコール、さらにまた鉄道事故ということの質問でありますけれども、大臣、毎日何か憂うつな日にちを送っているのかなと、一難去ってまた一難と。
 三つのその議論の前に、これ四月二日の新聞でETCのバーの接触事故と、これも大変なやっぱり問題になっております。
 日経新聞の一項をちょっと読ましていただきます。公団は、割引差益の不正利用などが相次いだ別納割引制度から新割引制度に移行するため、三月三十日夜、約七十万枚の別納ETCカードを使用停止にした。しかし、末端のユーザーまで周知されていなかったため大変な接触事故が、二千件以上に及ぶことが起きてしまったと。それで私は、一つの質問は、どういうふうな周知徹底した指導をしたのかということでございます。
 さらにもう一つは、これも日経新聞の四月の二日、開閉バーに接するトラブルが一日午前から続出し、同日午後に、午前九時現在で三百件というふうなもう大変な数がトラブルを起こした。にもかかわらず、公団はその後もラジオや立て看板などで諸注意を呼び掛けるなどの対策を取らず、対応が遅れたということでございます。
 今回の一連の国交省の中で、私は航空局と自動車局と鉄道局、三局の監督の問題で済むかなと思ったら、道路局まで及んでしまって誠に残念でありますけれども、このETCについての御所見、状況をひとつ局長からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。
 委員御指摘の件につきましては、今回多数のトラブルが発生したということで、冒頭、誠におわび申し上げます。また、誠に遺憾でございます。
 委員御指摘の件につきましては、三月三十一日をもって廃止されました別納割引用のETC別納カードについて四月一日より利用停止としたということでございますが、当該カードを使用して料金所を走行した車両がETCレーンでバーに接触するというトラブルが、今お話ございましたように、一日の夕刻で三百件ということでございますが、二十四時、一日集計で二千件を超えるというような件数を発生したということでございます。
 どういう対応したということでございますが、当該カードが利用停止になることにつきましては、昨年の九月から廃止直前にかけて計十回にわたり道路公団の方から別納契約者あてに書面又は電話、さらには説明会を開催するなどしてその周知に努めてきたと聞いておりますが、今御指摘のとおり、個々のETC利用者の立場に立った対応という面では不手際があったというようなことではないかと考えております。
 その後、このトラブルが発生したということで、組合員やドライバーまでの周知ということで、今お話のございましたハイウエーラジオとか広域情報板等の活用等、また道路交通情報センターの協力を得て道路交通情報にて放送させていただく、またSA、PA内の掲示板での緊急告知等、またゲートでの案内というようなことで対応させていただいた結果、現在ではトラブルの件数は減少してきておりますが、まだ残っておるという状況でございます。
 我々としましても、今回の事態を受けて、安全の確保と更なる周知徹底ということで万全の対策を講じるよう日本道路公団を厳しく指導していきたいと考えております。
○佐藤雄平君 ETCの一生懸命、道路特定財源を使いながら普及をしているわけですから、このETCそのものがやっぱり極めて安全であるというふうなことを、もう徹底してこれは指導するようにひとつお願いしたいと思います。
 次に、本論に移らしていただきます。
 日本航空の問題についても、そしてまた三菱ふそうの事件についても、私、技術的な面は相当私はクリアしているんじゃないかなと。先ほども末松議員からもありましたけれども、日本航空の新千歳空港での管制官との行き違いはしようがない。これはまあ百歩譲っても、一か月遅れるという社内の問題、そしてまた三菱ふそうについても、注意をされてもまた同じことを繰り返している。私は、やっぱり社内の一つの安全に対するモラルの大きな欠如があるんじゃないかな。これはなかなかやっぱり大臣も、もう指導していくについて非常にこれ難しい、人間的な部分というのも出てきますから。
 そういうふうなことの中で、私は、やっぱりこれから航空行政、自動車行政、道路行政も鉄道行政も含めて、そのようなモラルの向上というのをどういうふうに徹底していくか、まず大臣にお伺いすると同時に、もう一つ、これは国交省の報告の中に様々な事案の項目に不具合という言葉を使っているんですね。不具合というのは、辞書を調べてみると都合が悪いという話、そんなの当たり前の話。ですから、いろんな事故も何か総じて不具合というようなことで提示されているみたいなんです。何か業界用語か行政の用語か分かりませんけれども、この辺に私はやっぱり一つの何か言葉自体に極めて甘さがあるのかなと、そんな感じもするんです。
 そういうふうなことも含めて、ひとつ大臣の答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) まず、JALの方でございますが、今JALグループに対しまして、なぜこのような事案が次々と起こってしまったのかということについて、その原因、要因、背景というものをしっかり分析して報告してもらいたいということを言っております。
 一つ一つの事案を見ますと、不注意、誤認、失念した等々、そうしたことが原因ですなんということで報告されてもそれは駄目だというふうに私から申しておりまして、やっぱりこうした一連のことが起こるにはそれなりのやっぱり背景、要因というのがあるはずだと。もっと言いますと、氷山の一角だと。やはり、こうしたことが次々と表に出てくるその背景、また見えないところにはやはりそれなりの理由というものが私はあるはずだと、それをきちんと分析をして持ってきてもらいたいと。安全確保が最優先だというのは当たり前の話でございまして、それはJALグループの方々もこうした事案が起こってからもおっしゃっているんですね。だから、それを言葉だけじゃなくて、なぜ安全確保が最優先という当然の航空事業者としての責務が果たせなかったのかということについて、しっかり分析をしてもらいたい。その報告を今、私待っているところでございます。
 その報告の中で、やはり私が心配しておりますのは、効率化だとかそういうことを優先して、安全確保の方に足らないところがあったのではないか、また先ほどから指摘されているように、JALとJASの統合によりましてマニュアル等が必ずしも徹底をされていないだとか、現場が混乱しているだとか、そういうことがないのか、そうしたこともよく見させていただきたいというふうに思っておるところでございます。
 こうした事案が引き続き起こって、先ほどのお話ではございませんが、末松先生のお話じゃございませんが、そうしたことを放置しておきますとこれは本当に大事故につながりかねないわけでございまして、本当にそういうことがないように、しっかりとJALグループに対しては指導をさせていただきたいと思っているところでございますし、是非委員の先生方におかれましても今後とも御指導をお願いをしたいと思っているところでございます。
 また、三菱ふそうに関しましては、これはもう本当にもう弁解の余地がないといいますか、前やったことを全く反省しておらないわけですね。そして、同じようなことをまたやっていると。隠ぺい体質を改善されていないということでございまして、もう徹底してうみを出していただくように今指導を強くしているところでございます。
 三菱ふそうについてもまだ最終的な報告についてはこれからでございまして、その報告についてしっかりと、二度とこうしたことが起こらないような社内の体制になっているのか、その辺もしっかりと見させていただきたいと思っているところでございます。
○佐藤雄平君 大臣、本当、しっかり指導をしていただきたいと思います。しかも、ビジット・ジャパンで一千万人、外国からお客さんを呼ぶと。日本の運輸体系の中でこのようなことが頻繁に起こっていると、それが原因でやっぱり日本に行くのをやめようなんという人も出てこないとも限りませんので、安全性第一主義、もうしっかり再び指導していただくことをお願い申し上げます。
 さらに、今度は局長に、この間、決算委員会で質疑をさせてもらったとき、ちょうどあの日、JALに抜き打ちの査察に行ってきたという報告を受けましたけれども、これ、もう一つ詳しい報告を受けておりません。特に私、今度の一連のアクシデント、トラブル、ミス、事故の中、十二件の中でこれ四件がパイロットのやっぱりミスなんですね。だから、このパイロットに対する指導というのは非常にこれ難しいことなのかなと思いながらも、この辺もやっぱり、そのパイロットが飛行時間がどれぐらいの人がこのようなトラブルを起こしたのか、足りなかったのか、またおごりがあったのかとか、この辺も改めて私はよく調査をする必要があるんではないかなと思いますけれども、局長の査察に行ったときのその感じと、どのようなまた指導をしてきたか、特にまた、そのパイロットに対してはどのような話をしたか、これについて御報告願いたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先ほど言葉に対する、不具合という言葉に対する少し答弁をさせていただきますと、事故なり重大インシデントについては航空法に定義がございますんで、それ以外の事象をどう言うかということで、今まで従来から不具合とか、不具合事項とか不安全事象とか、こういうことは言っておったわけでございます。決して他意があるわけではございません。
 ただ、先生から、さきの決算委員会等々でもこのことについて御指摘をいただいておりますので、私ども何かいい言葉がないかと今模索しておりまして、取りあえずではございますが、安全上のトラブルあるいはトラブルというようなことで言い方をこれから考えていこうかなと思っているところでございます。更にいい言葉があれば検討していきたいと、このように思っているところでございます。
 査察の件でございますけれども、私の方は日本航空の羽田のディスパッチルーム、それから客室乗員部、それからオペレーションセンター等を査察させていただきました。私が行ったときはマニュアルどおり今きっちりやっておられたわけでございますけれども、こうしたものを本当に日常からいつも我々が行かなくてもちゃんとやっているかどうか、こういうことをきっちり体制を組んでもらいたいと、このように思っているところでございます。
 そのほかに、技術部長、それから担当の航空機安全課長等々も同じ日に日本航空に査察に入っております。専門の立場から彼らはいろいろ査察したところでございますけれども、彼らからは、例えばマニュアルはやっているけれども、その意義、なぜこういうことをやらなきゃいけないか、これがどうして重要なのかと、こういうところまできっちり教育しているかどうかというのはいささか疑問だというようなことの報告も受けております。今後、JALの指導に当たりまして、こういう査察の成果というのも十分に生かしていきたいと、このように思っております。
 それから、パイロットでございますけれども、これはやはり安全の最終の責任者ですから、彼らがきっちりしてくれないと非常に困るわけでございますので、私どもも特にパイロットに対しての安全意識の徹底、その教育訓練をこれからどうJALは改善していくのか、特に重要な事項の一つとしてきっちり見ていきたいと、このように思っておるところでございます。
○佐藤雄平君 しっかりお願いします。
 時間ですから、これで質問を終わらせていただきます。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 若干質問をさしていただきますが、安全問題、今不具合というのか、トラブルということでございますから、何かこうざっと資料を一気に読みますと、何か同時多発トラブルみたいな、何かうんざりするような気持ちになります。
 ただ、一つ一つの事案等を見ていきますと、何かその各企業の体質というものがにじみ出るような、そういう結果になっているんではないのかなというふうに思いますし、また、先ほどの佐藤理事のお話のように、ETCの辺まで含めちゃうと、この交通行政自体の全体の緩みもやはり看過できないんではないかなというふうに考えております。
 それで、先ほど大臣の御報告の中で、ヒューマンエラーという言葉もございましたけれども、じゃ何でそのヒューマンエラーが出てきたのか、いろんなことを、例えばJALでいえば、言われておりますJASとの合併でまだその辺がすっきりしていない。ただ、給与体系もすっきりするような形でなっているのかどうかということも分かりませんし、また、いろんな派閥争いみたいなこともうわさとして伝わってまいります。また、労働組合も多数ある、そこにJASの方も合併した、別に労働組合自体悪いわけではありませんけれども、そこに意思の疎通に欠けるところが生じなかったのかというようなことが思い浮かぶわけでありますが、国土交通省としては、その辺の風通しの良さを図っていくために、なかなか難しい指導かと思いますけれども、どういうふうに指導監督していくべきだというふうにお考えなのか、お示しをいただければと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先ほど答弁させていただきましたように、やはり一連のトラブルが続いているのは例のないことであると思っております。その他に、我々、単にその個々のトラブルの分析だけではなくて、体制上の問題も含めてきっちり答えを出してくださいと申し上げているところでございます。
 具体的には、一つはやはり経営トップが本当に安全のことをどれだけ把握し、どれだけ意識を持って自ら改革していくかということが一つの課題であると思っております。それから二つ目は、経営のトップと現場との間で、先生おっしゃるとおり、風通し良くいろんな課題を対話をしていって、より安全、よりきっちりした安全体制を組んでいただくこと、これが二つ目の課題であると思っております。それから三番目に、やはり現場の方々が本当に安全の重要性を認識して、緊張感を持って仕事に当たってもらうということが重要だろうと思います。
 こうしたものをJALから報告を受けたいと思っておりますけれども、その内容についてはきっちり見ていくとともに、それが本当に回答どおり今後も実施されていくかどうか、我々も指導していきたいと、そのように思っておるところでございます。
○魚住裕一郎君 相当しっかりやってもらわないと、命にかかわる、みんな、だからあの二十年前の御巣鷹山を覚えているわけであって、フラッグシップであろうと何であろうと、そんな危ないところに国民乗りませんよ、これは。だから、利用者から、国民から突き放されたら、こんな事業自体も大変厳しい情勢に追い込まれかねないだろうと。マイレージを増やしたから事業が良くなるなんていうのは全然、あんな全面広告やったって駄目なんであって、その辺をしっかり踏まえて、この事業の存続自体が危機になっているというような思いでこのJAL本体も取り組まないと、これはもうマーケットから退場していただくしか、本当に国民の命を懸けた問題ですから、取り組んでいかなきゃいけないなというふうに是非お願いをしたいと思います。
 それから、踏切事故でございますけれども、かなり各社まだ残っているようでございますけれども、東武鉄道もこれあり、また京成あるいは名鉄もあるようでございます。平成二十二年に成田新高速鉄道事業というのがスタートするようでございますけれども、あの成田の飛行場からこの上野ですか、三十分でつなぐよと。で、郊外の方は時速百六十キロで走行すると。それから、京成上野から千葉に入る辺りまでは時速百三十キロで走行するというようなことが計画になっているわけでありますが、この第一種手動踏切一覧という中で、京成の高砂一号、二号というのが手動式になっているわけですね。で、開かずになっている。その目の前を、この手動の前を百三十キロで走っていくという、こういうようなことが計画されているわけでありますけれども。
 これは、やはり開かずの踏切対策自体、本当に地域住民の利便を考えた場合、しっかり対応していかなきゃいけないけど、この、何というんですか、成田に対するアクセスの良さを確保するための新事業でこの足下が手動式でやっている、しかも開かずでやっているということ自体、ちょっとどういうふうにお考えなのかと。その辺ちょっとお聞かせいただきたいんですけれども。
○政府参考人(梅田春実君) 先生御指摘のいわゆる成田空港アクセスの件でございます。
 御指摘のとおり、現在北総鉄道は印旛日本医大まで通っておりますが、それから約十キロ延ばしまして成田空港まで新線を造ることにしております。この区間は百六十キロ運転ができるように設計をしておりますが、計画では、空港とこれは日暮里駅の間でございますけれども、三十四分から五分ぐらいで結ぼうというものでございます。
 御指摘の踏切でございますが、京成の高砂駅にございます二か所のいわゆる第一種手動の踏切でございます。この点につきましては、かねてより地元の方と連続立体交差事業はできないかということで協議をしているところでございます。ここには、高砂駅のところにちょうど車両基地もある関係もございまして、なかなか事業費の件あるいは技術的な問題いろいろございまして、協議をずっと都それから地元の区とも続けているというのが現状でございます。
 御指摘のその開かずの踏切の手動の部分でございますが、現在もこの部分につきましては、二か所のうち一か所歩道橋を設置しているところでございます。この二か所の踏切を統合してもう少し渡りやすいような横断歩道橋を造ったらどうかということで、地元で現在話合いが進められているというふうに聞いております。
 私どもといたしましては、抜本的には立体交差化をするという方向にすべきであるというふうに思っておりますので、事業者に対してはそういう方向で指導してまいりますが、そうはいいましても、通例でいいますと、やはり十年ぐらい、あるいは事業費にいたしましても億ないしは場合によっては三けたのオーダーの事業費が掛かってまいります。そういうことでございますので、やはり暫定的にはそういう歩道橋を、もう少し使いでのいいような歩道橋を設置するというふうなことで対応していく必要があるのではないかと思っておりまして、事業者に対しまして区あるいは都に対して更に積極的に協議をしていくように指導しているところでございます。
○魚住裕一郎君 まあ今の答弁だけでも、要するにこの成田新高速鉄道がスタートするときには間に合わないということになりますよね、その立体、抜本的な改革というのは。例えば、京浜急行でも九七年の十一月ごろには全自動化なっているようですし、小田急も九八年三月ですか、そのころには全自動化なっているようでありますけれども、それさえも考えないんですか。
○政府参考人(梅田春実君) 現在あります歩道橋、私も現実に渡ったことございますが、割と急で狭いものでございます。歩行者だけでなく、自転車も通れるような歩道橋にしなきゃいけないというふうに思います。
 したがいまして、言わばそういう面での代替的な措置ができましたら、この手動というのはいかにもヒューマンエラーを招きやすい踏切でございますので、そこは自動化して、きっちりと人と車を分けて制御するようにしていきたいというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 是非、使い勝手のいい歩道橋をお願いしたいと思います。
 交通安全のために歩道橋を一杯造っているんでしょうけれども、まあそれ自体がバリアになっているわけですよね。だから、車いすの人なんて絶対、当然やらないわけですし、本当に使い勝手のいい歩道橋でお願いをしたいと思いますし、また地域の交通事情を考えて、長期になったとしても立体交差等を御検討を、推進をしていただきたいと思います。
 それから、リコール問題でありますが、昔、だまされる検察という本がありましたけれども、何かこのリコールの事案をずっと見ていると、何かだまされる国交省といいますか、そんなふうにも見えてしまうんですね。またか、またか、またかというような、ちょっと表現は悪いですけれども、そんな、国民はみんなそう思っているわけであります。
 また、トラブルの、不具合のあのときも、えっというような、プロペラシャフトが外れたみたいな、うそだろうみたいな、もう完全に安全神話が崩壊しているなとしか言いようがないわけでありますが、この大臣の御報告の中で、情報収集体制の強化というお話がございましたけれども、しかしあれ、翻ってみたら、もうドイツでは大昔から、例えば高速、アウトバーンの事故が起きたら、ヘリコプターでお医者さんと一緒に自動車工学に詳しい人もすぐ連れていって、あるいはメーカーの人まで連れていって、そしてどこに、どういう、例えば車の構造を変えていけば乗っている人が飛び出さずに済むかとか、そういうことまで研究されてきたわけですね。これはもう十年ぐらい前の本で読んだことがありますけれども、やっぱり安全というのが商品の価値を大きく高めるという、そんな観点でしっかりした体制を取らないと、それは警察やJAFなどから通報を入れたらもらいますよという体制ではなくして、しっかりもう一緒に現場に行くぐらいの勢いでやっぱりやっていくべきではないだろうかなと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。
 ただいま魚住委員の御開陳になりましたとおり、欧州ではかなり、事故発生現場にメーカー自らの技術者が参りまして、事故原因の調査を行って、それを新しい設計に反映させるということも実施しておるというふうに私どもも聞いております。
 私どもの実は国におきましても、メーカー、あるいは交通事故総合分析センターというものがつくばにございまして、ここは、警察から情報が入りましたらばスクランブルといって直ちにできれば現場に急行し、あるいは現場が駄目な場合でも、警察に行って現場を教えてもらって、後に現場に行ってその事故に車両起因の問題があったかどうかのチェックをさせていただいておるところでございます。
 十分ではないではないかという御指摘もございますが、私どもとしてはこのつくばの体制をできる限り拡大していきたいと考えておりますが、一方、メーカーサイドにおきましても、そうした今委員御指摘のような、できるだけ現場に行って交通事故の原因を究明するという体制をつくるように、私ども、メーカーサイドにもより指導を強めてまいりたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 私は、まず航空機の日常的な点検整備の問題について質問をいたします。
 高度技術の結晶である航空機で日常的な点検整備が安全運航に不可欠だということは、これは言うまでもないはずです。
 ところが、今回の日本航空に対する事業改善命令の理由に挙げられましたボーイング747貨物機の問題、これを見ますと、昨年十二月の整備点検で強度が不足している部品であることが分かったと。それで、JALがボーイング社に問い合わせをしたんだけれども、そのままの状態では使用しないようにという文書による注意を受けたと。にもかかわらず、日本航空は今年の一月末まで運航をし続けたという問題になっています。
 そして、新聞報道によりますと、この日本航空の言い分というのは、荷物の積み方に注意をすれば問題はないというふうに言っていたというんですから、私、現場では到底信じ難いことが起こっているというふうに思います。
 政府はこの件についてどんな措置をとられたのか、まずお尋ねをします。
○政府参考人(岩崎貞二君) 事案の発生経緯は、先生の今御指摘のとおりでございます。日本航空が荷物の積み方に注意すればいいというような認識でいたということは極めて問題だろうと、このように思っております。私ども、この報告を受け、今年の二月の八日に厳重注意を行ったところでございます。
 その後も、管制指示違反でありますとか、あるいは客室乗務員による非常脱出ドアのドア操作手順の問題等々発生をいたしましたので、三月十七日付けで同社に対して改めて、この貨物機の部品の誤使用等々も含めて、全体の原因分析あるいは安全組織体制の見直し等々をきっちりやってくれという事業改善命令を発出したところでございます。現在、その回答を待っている状況でございます。
○仁比聡平君 今、誤使用というふうに言われましたけれども、元はそうだったかもしれませんけれども、私は、日航が製造元の文書注意を受けながら、つまり強度が不足しているということを知りながらあえてゴーサインを出しているというところに重大問題があると思うんですね。
 なぜそうなるのかという点について、三月三十日付けの東京新聞は、その対象の機体が海外で運航中だったからだと、予備機がない貨物機で部品交換をすれば何便も欠航になるから先送りをしたのではないかというふうに指摘をされています。つまり、単に危機意識の欠如だとか、あるいは過失だとかいうのではなくて、安全運航よりも利益追求を優先する、その利益第一主義がここに現れているんじゃないでしょうか。
 先ほど、大臣、背景として行き過ぎた効率化があるのではないかという見解を示されましたけれども、私、航空の現場で働いていらっしゃる六十一の労働組合、二万人で構成をしておられる航空安全推進連絡会議という皆さんの今回の事業改善命令等に関する見解というものを拝見をいたしました。これを見ますと、地上作業を受け持つ日本航空の子会社では、業務中の災害、事故が続発をして起こっている。何と二〇〇四年度だけでも実に二百件に達していると。二日に一度は整備現場でトラブルが起きているというお話なんですね。
 それで、実情を伺いますと、人件費コストの削減と規制緩和の中で、日本航空の整備の社員というのはこの十年間一人も採用されていません。熟練労働者をどんどん削減し、低賃金の不安定雇用、つまり子会社や外部委託、派遣労働者、これらにどんどん置き換えていっていると。結局、技術が継承されずに整備ミスを生みやすい構造になっているわけです。
 そこに、機体をどれだけ稼働率を高めるかというその稼働率の優先や、あるいは定時運航を最優先するということで整備現場が時間に追われて、確実な点検や修復が阻害をされているということになっているわけですね。それが今二日に一度のトラブルが起こるという、そういう実態を生み出し、今回のような重大事態を生み出しているんじゃないでしょうか。
 にもかかわらず、日航は、十分な機体の停留時間だとか、あるいは要員の充実、そういった抜本的な対策を取らないまま、注意や処分のみを繰り返して、挙げ句の果てに、今整備の現場に監視カメラやあるいはガードマンを導入して労働者を監視するという態度になっているといいます。
 私は、航空機の運航の安全というのは、会社と労働者、そして労働者間の信頼関係にこそ支えられていると思うんですね。人は石垣、人は城という言葉がありますけれども、整備士を始め労働者との信頼関係、そして整備環境をしっかり整えることこそ必要なのに監視だけを強めると、そういう利益第一主義のゆがみに重大事故につながっている要因の一つがあるのではないかと私思っています。
 そこで、大臣に、整備現場の実態、これがどういうふうになっているのか、どういうふうに認識しておられるのか、お伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 最初に、災害、事故のことについて先生数字を挙げておっしゃいましたので、私どもの方からもお話しさせていただきます。
 日本航空によりますと、二〇〇四年度、日本航空の整備の子会社七社ございますけれども、ここで発生した労働災害、就業中に発生し、四日間以上の休業を伴うもので労働基準局に認定された災害は一件でございました。他に、労働災害に認定されないもので病院に行ったものは二十三件でございました。
 今先生御指摘の二百件という数字については日本航空でも承知をしていないと、このようなことでございました。
○国務大臣(北側一雄君) 安全を確保するということは利用者に対する最大のサービスなんですよね。飛行機に乗って様々なサービスを私どもは受けるわけでございますが、それがサービスではなくて、一番のサービスというのはともかく安全で走行していただくと、安全で飛ばしていただくということが最大の利用者に対するサービスであるということ、それがまさしく、それを一生懸命やることがその会社の企業価値を高めることになるわけでございまして、そこのところはしっかりとJALグループに対しまして私は指導してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 先ほど、ちょっと話が変わりますが、カメラのお話ちょっとされておられました。これはまた全然別の意味でございまして、ガードマンとか監視カメラの配置を行っておるというのは、その現場の労働者の方々を監視するという意味じゃなくて、これはあくまでセキュリティー、不審者の侵入等を防止をする等々のそういう意味合いでやっていることでありますので、その点は是非御理解をお願いしたいと思っているところでございます。
 いずれにしましても、現場の方々と、先ほども航空局長が答弁しておりましたが、現場の方々とトップの方々がしっかりと風通しを良くする、一体となって今回の様々な事案に対して、こうしたことが起こらないようにどうすればいいのかということをトップと現場が一緒になって是非取組をお願いをしたいと思っているところでございます。また、トップの方々は現場のことを、現場の意見をよく聞くようなやっぱり姿勢というものが私は大切であると思っております。
○仁比聡平君 その整備現場の労災事故だけが紹介されましたが、これは航空労組連絡会という皆さんが出しておられるパンフレットですけれども、JALジャパンあるいはJALインターナショナル、ANAも含めてですが、ずらりと報告がされていますよ。これが二百件のすべてではないと思いますけれども、それが日航によってつかまれていないというお話ですから、それ自体が重大問題だと私思いますよね。
 そして、大臣、カメラの件、お話がありましたけれども、日航はもしかしたらそういうふうに言っているのかもしれませんが、そのカメラあるいはガードマンというのが整備現場の労働者の間での信頼関係に、会社と労働者との間の信頼関係をどれだけ傷付けているのかということに是非思いをはせていただきたいと思うんです。
 もう一点、ダブルチェックの問題、整備の確実性の担保としてのダブルチェックについてお尋ねしたいと思いますけれども、航空局、アメリカ連邦航空局が定めている二重確認作業項目、これの中では、整備作業者とは別人による検査、確認方法が取られていると思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 整備をすれば、その整備をした後、基準に適合するかどうかというのは検査するよう求めております。
 アメリカでは、そうした重要な整備をした場合に別の人が検査するようにということで措置していると承知しております。
○仁比聡平君 一方、我が国では、九七年の航空法改正と施行規則の変更で、作業実施組織から独立した検査組織という項目が削除をされましたね。どうですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、削除をいたしましたけれども、アメリカでも、別の人格の方が、検査で別の人格の者が検査しろと、こう規定をしておりまして、別の組織でなければいけないと、このようなことで規定しているわけではございません。
○仁比聡平君 別の人格による点検というのが本当に大事だと思うんですよね。ところが、それの流れとは逆の方向に政府が規制緩和を行っていくと。そういうやり方が整備の後退に拍車を掛けているのではないかと私は思います。規制緩和によって安全性の重要項目を削ってしまうと。日航も正されなければなりませんけれども、国土交通省もそれを後押しをするようなことをやってきた、これが問題なんじゃないでしょうか。会社は、整備部門を始めとして、一見利用者から見えないと会社が思い込んでいる現場にコスト削減の矛盾を集中をさせているわけです。だからこそ安全運航に直接影響を及ぼす分野にかかわるところでは国が規制を強めなければならないのではないでしょうか。
 大臣もお読みかと思いますけれども、平成十年五月に航空審議会の答申というのが出されておりまして、少し前ですけれども、この中でこう言っています。需給規制は廃止するとされたが、これに対して、社会的規制である安全規制については、いったん航空事故が発生した場合の被害の甚大さから、事故を未然に防止することは社会的要請であるため、今後ともかなめである。つまり、安全規制は今後ともかなめなんだと。
 安全が最優先だと先ほど大臣もおっしゃいました。であるなら、この整備の現場で現行の専門検査員による検査を拡大をするとともに、同一人による確認をなくすために航空法の施行規則を改正をすべきじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(北側一雄君) 確かに、平成八年の法律改正によりまして、独立した検査組織を置かなくてもよいということにはしてございます。しかし、ダブルチェックの必要性について要らないというふうに言っているわけではございません。
 やはり今回の一連の事案についてもヒューマンエラーが大変多いわけでございますが、やはりダブルチェックというのは必要であるというふうに思います。そのダブルチェックを独立した検査組織でやらなきゃいけないというのではなくて、ダブルチェックそのものはしっかりやりなさいよと、そういうことは今も私ども指導をしているところでございまして、このダブルチェック、重要な作業項目につきましてダブルチェックが適切に実施されるべきものという前提の下で引き続き検査等においては指導してまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 私は、そのダブルチェックが作業者とは別人格によって行われるということが極めて大事だと思いますので、よく整備の現場を見ていただいて、検討をお願いしたいと思います。
 こうした中で、航空局長が今年の一月の十九日、航空クラブの新春卓話会というところで講演をされましたよね。私、この中で局長がこんなふうに言っておられると伺いました。めちゃくちゃな競争でみんなひ弱になっていると、中古機を飛ばして、余り整備をしないようで、度々欠航をしていると。このとおりかどうか分かりませんが、こういう趣旨の御発言をこの航空業界の現状に対してされたというふうに書かれているわけです。
 局長自らがそこまで言わざるを得ない、そういう実態が今航空業界にあるのじゃないのか。それなのにどうしてその整備の現場をしっかり正していくというお約束をいただけないのかということ、残念に思います。今回も査察に入ったからそれでおしまいということでは会社は変わりませんから、根本的な問題にメスを入れる必要があると思います。
 行き過ぎた規制緩和ではなくて、航空法第一条に言う公共輸送機関としての安全の確保、経済性や利益優先であってはならないという立場に立ち返ることこそ求められるということを指摘をいたしまして、午前中の質疑を終わりたいと思います。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 大臣、このような問題で委員会を開催をしなけりゃならないということは、大変私自身残念なことに思っております。これからも、今日多くの同僚議員から安全問題について議論がございました。どうか、安全は運輸の第一の原則でございますから、しっかり守っていただくようにお願い申し上げたいと思います。
 多くの同僚議員から、今、日航の体質問題について議論がございました。やはり、私は今、さっき大臣も現場と指導部の一体感というのは非常に大事だと、やはり人間対人間の関係がうまくいっていないときにはやっぱり安全が損なわれるということを物語っていることだと私は思います。したがって、今度のこの日航に対して査察を行い、いろんな指導を行われておるようでございますが、安全に対してやはり抜本的な指導をやらなきゃならないと、このように思っているところでございますが、まずは決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) この航空輸送というのは、いったん事故が起こってしまいましたら、これはもう取り返しの付かない大変な被害が生じてしまうわけでございまして、もう何よりもこの安全の確保ということを最優先にしていただかないといけないということでございます。
 この一連のJALグループの事案につきまして、これを受けまして、二度とこうしたことが起こらないように、また、なぜこのようになっているのか、よく社としてトップ自らがもう現場に入っていただいて、なぜこのようなことが引き続いて起こったのか、その要因、背景をよく分析して、こうしたことがないようにしてもらいたいということを今強く指導しているところでございますし、そうした報告についても近々JALグループからちょうだいできるというふうに思っているところでございます。
 また、JALの方々にも、今日を始めといたしまして国会でも様々御議論をちょうだいしております今回の様々な一連の事案に対しまして、これはもう国民の本当に声でございます。特にJAL、航空輸送に関しましては、利用者の側はその選択肢が余りないわけなんですね、ないわけなんです。そういう意味でも、私は今回の一連の事案を受けまして、しっかりとJALに対しまして指導し、また監督をしてまいりたいというふうに思っております。
○渕上貞雄君 今までの議論で、利益第一主義、安全無視、効率優先、ここを改めない限り、私は良くならないと、このように考えますから、今の大臣の決意でしっかり御指導いただきたいと思います。
 私は、さきの大臣の所信表明のときに、客室乗務員の派遣制度の導入問題についてお尋ねをいたしました。局長の方から、受入先がそのようにやっているんで、しっかり安全問題についてはやるんで心配ないよと、こういうようにお答えがあったというふうに思います。安全問題を受入先、教育、そういう局の姿勢というのが、やっぱり今の問題に私は表れてきているのではないかと、このように思います。
 そこのところをやはりきちっと、安全問題に対してというよりも、この安全問題が起こっていく人為的なミスがどこにあるかといえば、お互い人と人とのつながり、関係、日常のふだんの仕事の中でやはりでき上がってくる問題であろうと、このように私は思います。したがって、こういう命、安全にかかわる問題について、例えば今、チーム医療というのが大変盛んになっておりますけれども、そういう問題が大変重要なことではないかというふうに思います。
 したがって、一つのクルーの中にいろんな働き方の違う、雇用の違うような方々が、安全問題一つでと、こういうことに言われても、そう簡単に私はいく問題ではないと思うんですが、でき得れば、仕事の任務の重要性から考えて、航空法できちっと位置付けて、実は派遣労働者適用から除外をすべきではないかと思いますが、見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 今、渕上先生おっしゃっているように、例えば客室乗務員であれば客室乗務員の中の連携とか呼吸だとか、一体感だとか、そういうことが非常に安全を確保していくために重要であることはもうおっしゃっているとおりだというふうに思っております。
 したがって、仮に派遣社員であろうとも、その方が入ることによって何かチームワークが乱れてしまうだとか、呼吸が乱れてしまうだとか、そういうことはもう断じてあってはならないわけでございまして、その辺のところをしっかり、国土交通省といたしましては、派遣制度導入後においても、そうしたチームワーク等も含めまして、安全が十分に確保されているかどうか監視をさせていただきたいと思っているところでございます。
○渕上貞雄君 現場の実態からすると、いろんなマニュアルがございまして、それぞれの会社、会社でいろいろ違う、そして飛行機によっても違う。そういうことになってくると、なかなかそこのところの意思疎通というのができにくい状況にあるというのが今のどうも現場からお話を聞きますとあるようでございますから、でき得れば再考願って、派遣労働ではない方向で御努力いただきたいとお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、鉄道踏切事故の問題について、大変痛ましい事故が起きましたけれども、この開かずの踏切の問題でございますが、やはり解消に向けて取組を積極的に進めなければならないと考えております。
 置かれました踏切の各条件につきましては、それぞれ私は違いがあると思います。一つ一つ検証することによってより良い方法で解消していくことが最も必要なことではないかと思っております。そのためには何が必要かといえば、やっぱり予算でございまして、その予算をひとつしっかり取っていただいた上で、大変厳しい予算環境にあることは分かりますけれども、事安全問題にかかわる踏切の問題、という問題についてどうか積極的な御指導、措置をお願いを申し上げたいと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(梅田春実君) 先生御指摘の開かずの踏切を始めとした踏切の安全対策の問題でございます。
 現在、ピーク一時間に四十分以上閉まっておりますいわゆる開かずの踏切、これは全国で約五百か所ございます。この踏切のおかげで言わば交通渋滞あるいは地域の分断というような支障を生じているということでございます。そういうことでございますので、先ほども御答弁いたしましたけれども、抜本的な対策としては立体交差化を推進していく必要があろうかと思います。十九年度までの三年間にこの開かずの踏切のうち四十か所を立体交差化するということで進めているところでございます。
 一方、この立体交差化には長い時間と多額の予算が掛かります。したがいまして、当面の対策といたしましては、高度な踏切遮断機、賢い踏切と言っているんですが、賢い踏切遮断機を導入いたしまして、踏切時間をできるだけ短縮するとか、あるいは踏切内の歩道の整備をいたしまして、その円滑化を図る、あるいは横断歩道橋を造る、こういうようなことで、開かずの踏切につきましていわゆる速効対策ということでスピードアップに努めたいと思っております。百六十か所におきまして速効対策を実施いたします。十九年度までに、先ほどと合わせまして、二百か所の改良をする予定でございます。
 開かずの踏切以外の踏切につきましても、先ほど言いましたような遮断機のほか、視認性の高い遮断機ですね、あるいはオーバーハング型の警報装置、様々な措置で踏切内の安全が保てるようにしたいと思っておりますし、いまだ踏切の設置されていないところが約、全体の三千六百の踏切のうち六百ぐらいございます。その未設置の踏切につきましては、今後できるだけ設置するように指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(北側一雄君) 限られた予算の中で、やはりこうした安全の確保のための予算というのはやはり重点配分をしていかないといけないというふうに思っております。地方自治体の皆様、地方自治体の方々、そして事業者の方々ともよく連携を取って、しっかり重点配分ができるように努めてまいりたいと思っております。
○渕上貞雄君 ひとつ大変なことだと思いますが、まちづくりとの関係もございますし、やはり踏切問題について、どうかこれから先も積極的な御努力をお願いを申し上げておきたいと思います。
 最後の質問になりますけれども、やはり事故は二度と再び起こしてはならない、しかし安全に終わりはないわけで、ということは事故は必ずあると。しかし、それをどのように未然に防いでいくかということは、日常の点検と確認、そして誤りがあれば直ちに直すということが最も大事なことではないかと思うんであります。
 そこで、航空・鉄道事故調査委員会の独自性といいましょうか、それをより高めていく方策というものをやはり今後考えていかなくてはならないのではないかと。もう一つは、やはり警察庁との覚書の改定について行うべきではないかと、このように思っているところでございます。
 それは、なぜそのように言うかというと、やはり事故が起きた場合、その原因を一番知りたいのは一体だれかといえば、被害者であり遺族の方々であります。これは従来の事故から考えてみて、大体多くの方々が、一体どのようにして起きたのかという、その事故原因というものを一番先にやはり知りたいというのが、やはり被害者と遺族の方々でございます。そのときに、今のような状況であれば、いかにして、この事故はだれの責任か、刑事事件になるようなことを先にやはり追及していく。したがって、証拠物件は先に押さえられたその後、事故調が問題を、安全問題、原因、どこにあったのかという調査が行われる。もちろん、初期の段階でいろんな調査が行われておることもありますけれども、それよりも、やはりいかにして事故原因がどこら辺にあるかというところをしっかりやはり考えなければならない。そのためには事故調の独立性というものが非常に重要なことであり、警視庁との覚書を改定をすることによって、そこら辺は改善ができるのではないかというふうに思いますし、警察はやはり人命救助を先にやはり行うべきではないか、このように思いますし、同時にあわせて、現場の保存というのは大事なことでございますが、そういうことを警察としてやり、事故調としては先に事故原因を明確にしていくべきだというふうに思っているんですが、事故調の改革についてお尋ねをいたします。
○国務大臣(北側一雄君) 渕上委員のこの点に関する御所見は、かねてからお伺いをしているところでございます。
 おっしゃっているとおり、この事故調査委員会というものは、独立性を十分確保するということが大変大切なことであると考えております。この設置をする法律におきましても、独立して職権を行うと規定いたしまして、独立性を明記をさせていただいているところでございまして、なおかつ国会の同意人事というふうな形にもなっているところでございます。そういう意味では、いわゆる国家行政組織法上の八条機関として、委員会の独立性、公正性については十分確保されているのではないかというふうに思っているところでございます。
 また、警察庁との覚書につきましては、これはそれぞれ目的を異にしているわけでございますけれども、また現場では競合することがあるわけでございますが、いずれもそれぞれの目的を達成するための重要な作業でございまして、一方が他方に優先するという関係にはないと思っているところでございます。
 この覚書は、事故調査と犯罪調査が競合する場合であってもそれぞれその使命が達成できるように支障がないよう、事故調査委員会と捜査機関との間で十分な協力と調整を行うために締結をしたものでございます。これまでのところ、捜査機関の捜査によって事故原因の究明に支障を来しているということは、この調査委員会の方から報告を受けていないということでございます。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(田名部匡省君) これより自由質疑に入ります。
 質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を待って御発言いただきたいと存じます。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。藤野委員。
○藤野公孝君 委員長、ありがとうございます。自由民主党の藤野公孝です。本当にありがとうございます。
 ただいまいろいろ御質疑を聞いておりまして、今一つどうしても大臣にお伺いしたいということで立たせていただきました。よろしくお願いいたしますが、JALのことでございます。日本航空の関係でございますが、私、二十年前のあの御巣鷹山の事故のときに役人でございまして、大臣秘書官というのをやっていて、私の仕えた大臣が福岡から帰られて出迎えたわけですが、その帰りの便が、大阪へ行く便が墜落したものですから、もう人ごとではない思いでございます。それで、その後二十年事故が、大きな人身事故がないからJALもまあしっかりやっているなと思っていたやさきにこういうふうなことで、本当にそういう意味じゃ残念というか、本当に遺憾な、そこはもう全く同じ気持ちで御質問するわけですが。
 少し、今までの先生方の御質問、切り込み方というのが、要するに利益追求あるいは効率性追求に偏り過ぎて安全がないがしろと、こういうトレードオフのような、そういう切り込み、御質問でございましたが、私はこれ、日本航空、世界の航空会社の中で見たときに甚だ情けないと思っているのは、国際競争力の面では本当にどんどん抜かれているんです。それで、アジアのシンガポール航空とか、あえて具体的な名前言わない方がいいと思いますが、どんどんいいエアラインも、伸びているエアラインもありますし、アメリカのメガキャリアと言われるものも、いろんな組合問題等も乗り越えて、今本当に競争力を付けて、日本はかなり引き離されている。それなのに、なぜ日本航空は生き延びているかというと、日本のお客さんがおるから、それが運べるからといったような内輪の事情で生き延びておるんで、国際マーケットからいえば、本当にあの会社いろいろ問題がある、競争力からいえば非常に劣位にある僕は会社だと思って、その意味では、これは何とかしなきゃいけない、もっと頑張ってもらわなくちゃいけないと、そんな気持ちもあるわけでございます。
 アメリカでコンチネンタルエアというのがあります。これはもう、私もアメリカにいるときにもう乗る気がしないといったような会社で、会社が駄目になると、機材トラブルは起こるわ、飛行機は遅くなるわ、荷物は出てこないわ、もういろんなことが全部起こってくるんです。決して安全だ、サービスだって分けられるような状態じゃない。そのコンチネンタル航空が、今やアメリカで一番いい会社になっちゃった。経営が、トップが替わったんです。安全もサービスも皆良くなった、定時性も一番です。
 そういうような観点から、私も日本航空がコンチネンタルみたいになってもらいたいという思いがあるから言うんですが、大臣、安全か効率性かとかという、もちろん今のこの時点で安全をないがしろにしていいなんということを言うつもりは毛頭ないんですけれども、そういう意味でお聞きするわけじゃないんですけれども、今のコンチネンタルの話もそうですけれども、あるいは国際競争力というのを私はもっともっと付けてもらわなきゃいけない。そういう中で、やはりこの安全確保という問題と、競争力のもっと大幅な僕は向上をしてもらいたいと思っているんですけれども、その辺の、トレードオフではなくてこれを、狭き道でしかもうJALは生き残る道、私はないと思っているんですけど、その狭き道を、両立ということを私は考えて経営者はやってもらわなきゃいかぬと思うんですけれども、その点に関しまして航空行政の総元締である大臣の、ちょっと違う観点からで、通告もなくて恐縮なんでございますけれども、お考えをお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) もう専門家の委員が御指摘のように、我が国の航空業界が非常に激しい国際競争の中にさらされていることはもう全くそのとおりでございまして、そういう意味で、そうした環境の中で、この国際競争力にさらされている中で、更にこれは工夫をしていただいて頑張っていただかないといけないと思うわけでございますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように、安全を確保していくというのは利用者に与えるサービスの中でも最大の価値のあるサービスでございまして、例えばJALに乗ったらそれはもう安心なんだと、心配ないんだというふうに思っていただくことが最大のサービスでございます。
 そのように是非、私は、今回の一連の事案を反省をしていただいて、また振り返っていただいて、社内をきちんと点検をしていただいて、是非そのようになっていただきたいというふうに思っているところでございます。
○委員長(田名部匡省君) それじゃ、前田委員。
○前田武志君 我が方もたくさんおるようでございますが。
 今のずっと討論を聞きながら、確かにJAL、昔はJALに乗れば安心だし、サービスはいいし、晴れの感じがあったんですが、随分本当に情けない状況になったと思います。
 航空業界を取り巻く環境が変わったということもあります。しかし、とどのつまりは、大臣がおっしゃるように、日本は航空輸送が安全であると、日本の航空会社に乗れば安全だということが世界の利用者に評価されるようになれば、私は日本の国の評価そのものも大分違ってくると思うんですね。あらゆる意味で、この航空の輸送の安全というのは私はまず確保されねばならない。
 しかし、議論を聞いておりますと、まずはJALの第一義の責任なんでしょうが、ここまでいろんなものが起きてくる。これはJALだけではないと思うんですね、この厳しい競争にさらされて。やはり、とどのつまりは国の責任、この航空輸送、日本の航空輸送に関する限り、日本の政府の責任というのは五年前、十年前とはもう全く違うんだろうと思うんですね。そういう意味において、議論を聞いておりまして、何かちょっと隔靴掻痒という感じがしておりました。
 というような観点から、航空局長にまずちょっと、実態を知りたいわけですが、これは、管制官を始め日夜もう大変な努力をしていただいているその現場の方々自身も、こんなに努力しているのになぜだというような感じを持っておられると思うんですね。航空行政の、航空局における航空行政、安全行政、安全管理に携わっている組織、人員、現場とそれから本省組織、概要をちょっとまず教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども航空局では、先生も今御指摘のように、管制官というのを、現場組織も抱えております。
 航空局の人員、全体七千人ぐらいでございますけれども、実際にそうした現業に就いている人員が五千人ぐらいで、これは日々管制をやったり、あるいはレーダーの保守管理をやったり、そうした現場での第一線での安全の業務を担っております。それから、技術部という組織がございまして、こちらの方はエアラインの安全の行政の監督に当たっている部門でございます。百五十人ぐらいの組織でございますけれども、それが日々検査をしたり監督に当たったりと、こんなことをやっておるところでございます。
 JALのこういう一連のトラブルを受けまして、私どもの管制の現場でもこうしたことがないかどうかということも我々もきっちり考えなきゃいけないと、このように思っておりまして、大臣の指示で今エアラインと……(「短く短く」「簡潔に」と呼ぶ者あり)鉄道業者に、点検しておりますけれども、管制の現場も含めて総点検をやっておるところでございます。
○前田武志君 そこで大臣にお尋ねをしたいわけなんですが、それを航空局の本局で管理監督、統括しているんだろうと思うんですね。これだけの現場も含めてやっておられて、なおかつこんなことになっている。本来、航空行政の中でこの安全確保のための監督、安全管理、監督といったものについては、どうも今の組織的に既に限界を超えてしまっているのではないかという感じがするんですね。まあ多少、こんな例を引いていいのか、先ほどJALにも航空局の大幹部が副社長で行っているというお話ですが、それはそれでかつては良かったのかも分からぬけれども、今のこのような時代においては、言ってみれば会計検査官が何か公団の総裁に天下るみたいな話じゃないですか。
 そういうような航空行政全体を、飛行場を造ることから業界の指導から安全管理から、全部一つで航空局でやっているということで、本当に世界から見て日本の航空行政は非常に信頼に足る安全な、安全第一の行政をやっているというふうに評価されているのかどうか。その辺のところも含めて、大臣、これはもっと前向きに積極的に考えると、日本の航空行政は安全という意味から、世界のもう範を垂れるぐらいのそういう航空行政に持っていくべき時期が来ているんだろうと思うんです。
 現実には、現場で何千人という、これだけのすばらしい人たちが日夜努力をされている。ちょっとその本省部局のことは御紹介がありませんでしたが、そこに、航空安全について責任を持つ国土交通省そのものの在り方が、私は既に相当の欠陥が出てきていると思うんですね。まあ独立した委員会をつくれとまでは言いませんが、国土交通省内にもう少ししっかりとした安全確保についての、せめて国土交通省内で独立的なそういう部局があってしかるべきじゃないか。いや、組織論を言っているんじゃないんですよ、実態論の方から言って。その辺のところを含めて大臣のお考え方、要するにJALが悪いだとかそんなことで済む話じゃないよと、こういうことを申し上げたいわけでございます。
○国務大臣(北側一雄君) 非常に根本的なお話をちょうだいしました。
 今日は、一番向こうに鉄道局長、そして航空局長、そして自動車交通局長がいらっしゃるわけでございますけれども、確かにこの交通、一方で、交通の基盤を整備しなければならないという仕事を一方で担っておって、そして一方で安全の確保というものを図っていかにゃいけないという、この二つの両面を進めていかないといけないわけでございます。
 そういう意味で、航空局に限らず国土交通省というのはそもそも安全の確保というのが最大の役割なんだから、その基盤整備はもちろん大事だけども、安全の確保という観点から組織的によく見ていけれるような、そういう体制を考えるべきじゃないのかと、そういうお話だというふうに理解をしました。それにつきましては、非常に大切なお話をちょうだいしましたので、よく勉強をさしていただきたいと思います。
 ただ、まずこのJALの案件につきましては、実際これANAの方では全然、全く起こっていないわけでございまして、JALでなぜこうした事案が起こっているのかということは、これは一方でやはりよく分析をして、それはJALの中にやはり問題があるわけでございますので、そこはしっかりと指摘をしないといけないし、監督をしていかなきゃならないと思っております。
○委員長(田名部匡省君) 岡田委員。
○岡田広君 岡田広です。
 時間が限られておりますので、幾つかまとめて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今の取り上げられました日本航空の一連の事故につきましては、事故改善命令を出してもトラブルが発生をしているという、そういう現状を考えますと、正に、国交省の指導が弱いのか、国交省の存在意義が問われるという、そういうことにもなってきますんで、正に、やっぱり私は、もうすべて基本が大事だと思います。今、全日空では事故を起こしていない、日本航空の方がというお話ありましたが、体質改善をすると、体質に問題があるんだからよく原因を調査をされる、そしてしっかりとした指導をしていただきたいということを要望したいと思います。やっぱり勉強の世界でも何でもそうだと思いますが、予習があって復習があるわけですから、この基本をしっかりと大切にということで、このことにつきまして大臣から考え方をお伺いをさせていただきたいと思います。
 私は、行政の仕事は住民の、国民の不を取り除くというのが仕事だと思っています。不安を安心に変えていく、不満を満足に変えていく、不便を便利に変えるという、これが正に行政の役割であると思っていますので、そういうことも含めまして、是非これは、もう答弁何回もされていますが、大臣の決意をお願いをしたいと思っています。
○国務大臣(北側一雄君) 国土交通省というのは、国民の皆様が日常の生活において、また日常の経済活動において安全、安心を確保していくということが最大の役割、使命であるというふうに思っております。そういう意味で、こうした一連の事案、事故に対してしっかりと厳しく再発防止に向けて厳しく指導していくというのは大きな国土交通省の仕事であり責任であるというふうに痛感をしております。
○岡田広君 正に、経済社会の中では利益は大事でありますけれども、安全、安心が最優先であることは言うまでもないことであります。安全という漢字見てみますと、家の中に女性がいる、全は屋根の下に王様がいる、そういうことを考えますと、安全は家庭だと。やっぱり現場は家庭だという愛着を持って仕事に当たるという、これがやっぱり基本だろうと私は考えていますので、よろしく指導をお願いをしたいと思います。
 そして次に、一括して質問します。
 百里の民間共用化事業についてでありますが、これは十二年度から一億円の整備予算が計上されまして、国の事業として着手をされました。昨年は五億円、そして十七年度予算の中では約二十億円ということで予算化されまして、本格的な工事が始まったところであります。今年の国の全体の空港整備予算は約五千億ということで、大変厳しい中で大臣の御尽力に敬意と感謝を表したいと思っておりますが、今まで百里に国が計上をしました予算は現在まで約五十二億円です。これの全体の事業費は約二百五十億ということで試算をされているわけでありますけれども、このままいきますと、目標のアセスの工程表に基づいた約四年後、工事期間四年という、想定されているわけでありますけれども、茨城県では二十一年度開港ということで目標を設定して準備が進められているわけであります。今、数字計算だけしますと、二百五十億から五十二億引くと約まだ二百億、この予算が残っているわけであります。
 そういう中で、茨城県では準備していますけれども、空港利用者の大半は自動車利用になると考えられますので、空港の広域的利用の促進を図るためにも、道路の整備、東関東自動車道水戸線、あるいは、これ北関東横断道路にドッキングします。そして常磐高速とか北関、東北、関越と結ばれるわけでありますけれども、そういう中で、周辺の県道整備ももちろん進めているわけであります。
 空港利用化の促進委員会というのがありまして、先月二十九日にも、この空港の利用促進プログラムの検討の中で、駐車場は無料にしようということで、約千三百台程度の無料駐車場を整備をしようということで、これが提案されました。こういうことで、準備がどんどん進んでいる。北関東、茨城、栃木、群馬、それらの……(「ほかの委員のことも考えて端的な質問してください」と呼ぶ者あり)あっ、済みません。
 北関東、栃木、群馬、正に初めての空のネットワークでありますから、是非この推進方、特に十八年度予算が大変重要だと思いますので、この予算方をこの八月の概算要求の中に大幅な増額の予算を盛り込んでいただきたいというのが一つと、それから、これは……(発言する者あり)ちょっと待ってくださいよ、これ大事なんですから。
 これは、国では十五年の十二月に、環境アセスメントの手続やこの進捗状況、あるいは予算の状況に左右されることから現時点では開港時期については言及できないという、十五年十二月ですけれども、環境アセス終わりまして本格的に工事に着手、始まったところでありますけれども、これの国の開港年度の考え方が、方針がありましたら、これも併せて御答弁お願いしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 百里の基地の共用化でございますけれども、こうした一般空港の予算大変厳しゅうございますが、整備に着手したものについてはできるだけ速やかに完成するよう努力してまいりたいと思っております。
 予算の確保を含めて今後頑張っていきたいと思いますが、まだ今後の毎年度毎年度の予算の額がどのぐらいになるかというのは毎年度の交渉でございますので、国として確たる供用時期の見通しを持っているわけではございません。
○岡田広君 大変厳しい予算であると思いますが、正に北関東の空港空白地帯を解消するという意味でも是非お願いをしたいと思います。
 鉄道の質問は時間がほかありますので、また次回に譲りたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(田名部匡省君) 答弁いいですね。
○岡田広君 はい、いいです。
○委員長(田名部匡省君) それでは、北澤委員。
○北澤俊美君 この日航の事故は、私は極めて深刻だと思うんですよ。続かなければいいとは思うけれども、今のまんまだと続くんだろうというふうに思いますよ。どうも大臣などもそういう認識をどうもお持ちのような答弁をされておりますがね。基本的にはこの統合が失敗したんだろうというふうに思いますよ、統合が。
 それで、一連の事故の後、兼子会長が一応引責辞任と、こういうことで決まったというふうに新聞報道ありますね。これは、どうもいろいろ聞いてみると、内部の、内部の紛争の結果、責任を兼子さんに押し付けた。だから、兼子さんは、私は権力に恋々としているわけじゃないというような未練たっぷりの発言をして辞めていっているんですよ。要するに、国民の命を守る事業が内部紛争の中で事故処理が行われるというような体質そのものがこの事故につながっていると私は思う。
 それで、持ち株会社も含めて三社が今あるわけでしょう。そうすると、あそこのビルへ行くと、これは私が直接体験した話じゃないが、聞くと、一人で二枚も三枚もの名刺を持っていると、こう言うんだね、一人で。統合されたという形で一緒になっているけれども、私はここの責任者、ここの責任者、それで、しかも権力闘争があると、こう言うんですね。そうすると、上の方で権力闘争をしていると、現場の人たちは上があんなことをしていたんじゃ自分の身は自分で守らなきゃいかぬと、こういうわけで労働組合が八つも九つも十もあるわけでしょう。これはもう国民の命を守る組織になっていないんじゃないですか。私は、そこのところへ国土交通省が切り込んでいかなかったら、責任果たせないと思いますよ。その認識がどうもさっきから答弁聞いていると、ない。
 大臣は、日本航空の体質について、ちょっと先ほど最後に前田さんの質問に答えてそういう答弁をされていた。そこのところをはっきり聞かせていただきたいということと、それから局長ね、先輩が一杯いるんでしょう、さっきの話聞いたら。
 これがまた体質的には、昔から国土交通省の役人が天下れば大体三年や五年は指名もらってきてくれるからとか、そういう体質がずっとあったんだ。航空業界にどういうものがあるか私は知りませんよ。知らぬけども、やはりそこの責任者であった人が天下っていってそこで役員やっていると、大きな事故はどうかも知らぬが瑣末なことについては何とか逃れるのではないかという、あうんの空気というのがあると思う。今、一体、天下っていった、天下ったのか再就職したのか知らぬが、その人たちは一体何をしているんですか。あなたのところに事前にこんな状況だからこういう指示をしろというようなことを言ってきたんですか。あなたの方から聞いた。完全にそれは民間の話だからということでやっているんですか。
 それでもう一つ、今のこの一連の事故の中で、国土交通省の航空局として告発すべき事案はないんですか。そこまで踏み込んでやる、そのぐらいにしなかったらこの事故の連鎖は止まんないですよ。私は止まらないと思う。そういう意味で、日本航空に対する考え方を国土交通省としてきちんと整理すべきだと思うし、厳しくすべきだと思う。だから、その覚悟を大臣に聞いて、それから後段のことは局長、お答えください。
○国務大臣(北側一雄君) 兼子さんが代表権のない会長ですか、になられたということで、責任取ったと、なんていうのは全く思っておりません、そのようには。そんなことで済むとは全く思っておらないわけでございまして、だからこそ、その後航空局長自ら査察に行かしていただいているところでございます。
 今委員の御指摘のあった様々なこと、しっかり念頭に置いて、JALからこれから報告が上がってまいりますので、その報告もよく見さしていただきたいと思いますし、今後のJALの行動、発言についてもよく見さしていただきたいと思っているところでございます。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先ほど答弁さしていただきましたように、三月までJALジャパンの副社長で事務系の人間が行っておりました。それから、これは現在も続いておりますけれども、技術系の人間がJALの持ち株会社、JALインター、JALジャパンの専務として行っております。千歳の事案あるいは貨物の部品の誤使用の事案、これら、この、先ほど申しましたように運航本部あるいは整備本部内で事案の処理が行っておりまして、私どものOBも含めた経営陣まで情報が上がっていなかったということでございます。
 先生御指摘のとおり、いろんなトラブルの事案というのは、トラブルというのは経営陣まで速やかにちゃんと伝わって、それが情報公開されて、我々にもちゃんと報告があるということが非常に重要だと思っておりますので、そうしたことをきっちり指導していきたいと、このように思っております。
 それから、いろんなトラブルございますけれども、まずは事業改善命令を出して、それに対する答えをもらって、それをきっちり我々が指導をしていく、このように思っております。告発までは現在考えておりません。
○委員長(田名部匡省君) 山下委員。
○山下八洲夫君 第一部上場で大変立派だというJALですら、こんな多くの危険をはらんでいるわけでございますし、そのことを考えますと、本当に就職したい人もなかなかできないような立派な会社なんですね。これがこういう状況だと。
 だけど、私はこの問題ではなくて、先ほど大臣から報告ございました、一番弱い鉄道であります第三セクターの土佐くろしお鉄道についてお尋ねしたいというふうに思っています。
 それは何かといいますと、昨日の日経新聞に地元、廃線の不安、くろしお鉄道事故一か月と、このような記事が大きく出ました。私、一般質問の冒頭で鉄道局長に、とにかく処分処分ではなくて一日も早い復旧へ向かって努力していただきたいと。それに対しまして鉄道局長も、そういう方向で努力をいたしますということだったんです。
 正直申し上げまして、私は、この第三セクターの鉄道といいますのは、このくろしお鉄道だけでなくて、最近ではまた、何ですか、ここに書いてあったんですけれども、北海道の銀河ですか、それが来年は廃線になるんじゃないか、あるいは石川県の能登線が三月末で廃止、廃線と。こんなようなことが出てきましてね、私も一番心配しますのは、こういう第三セクターの鉄道といいますのは、どちらかといいますと、一番交通弱者でございます高校生を中心とした、あるいはまたお年寄り、そういう皆さんが利用されているんですね。
 今回都市鉄道等利用増進の法律案が提案されるんですけれども、これは都市鉄道をもっともっと便利にしていこうということなんですが、地方鉄道は、もうこういう鉄道は大変ある意味では命懸けで運営をしていると。それがまたどんどん廃線の方向へ流れていくんではないかと、こういう心配をするもんですから、是非、今日の大臣の報告がございましたが、報告とは別に、土佐くろしお鉄道をどうやったらよみがえらすことができるか、その辺の決意だけを今日は聞いておきたいというふうに思います。
○国務大臣(北側一雄君) 地域の地元の方々の非常に大切な足になっておる鉄道でございます。また、学校がしばらくしましたら始まります。今この宿毛駅、終点の宿毛駅自体は駅舎が大変損壊をしているところが大きいのですぐには使えない状況でございますけれども、先ほど鉄道局長からの報告によりますと、何とかその一つ前の駅からでもこの鉄道が運転が再開できるようにできるだけ早くさしていただきたいと今努力をしているところでございますし、またこの宿毛駅からの運転再開についても当然早急にできるように一生懸命努力をさしていただきたいと思っているところでございます。
○北川イッセイ君 済みません、委員長、ちょっと一点だけ質問させてください。
○委員長(田名部匡省君) 北川委員。
○北川イッセイ君 ちょっと梅田局長にお伺いしたいんですけれども、開かずの踏切が今五百か所あると、こういうことなんですが、それで、第一種踏切がこのプリントによりますと三万五百幾つあると。で、その中で手動の踏切が五十九か所ということなんですね。で、今回この踏切事故起こしたものについてはこれ手動の踏切なんですね。開かずの踏切五百か所があって、手動の踏切五十九か所なんですが、この五十九か所のうち開かずの踏切は何か所あるか分かりますか。
○政府参考人(梅田春実君) 今御指摘の手動踏切五十九か所でございますが、そのうち、現在実は一か所手動がなくなりまして、現時点でいいますと五十八か所になっております、手動ですね。これは第一種踏切で手動になっておりますが、その五十八か所のうち、手動踏切五十八か所のうち開かずの踏切は五か所でございます。
○北川イッセイ君 五か所。
○政府参考人(梅田春実君) はい。
 具体的に言いますと、名鉄の一か所、それから先ほど出ました京成の二か所、それから東武の二か所でございます。
 ちょっと先ほど渕上先生の答弁で私三千六百と言いまして、間違えました、三万六千で、一つ単位を間違えました。四種は四百じゃなくて四千でございます。訂正さしていただきます。
○北川イッセイ君 鉄道会社の方でこの開かずの、いやこの手動踏切ですね、手で動かす踏切、これはどういうところに、これ、どうして自動にしないんですか。
○政府参考人(梅田春実君) ほとんどの踏切は、例えばJR貨物、それからあとはメーカーの引込線、そういうようなものでございます。これは、一日に一本とか二本とかしか通らないような線路でございます。したがいまして、具体的にどうしているかと言いますと、まず、電車が行きまして、止まりまして、そこから係員が降りまして踏切を下げまして、閉めまして、それで、通ったらまた降りましてまた開けると、そういうふうなことをやっておりまして、交通量が非常に少ない、そういう特殊な条件が手動になっている原因でございます。
○委員長(田名部匡省君) 北川委員、指名受けてからやってください。議事録取れませんから。
○北川イッセイ君 はい、済みません、委員長。
○委員長(田名部匡省君) 北川委員。
○北川イッセイ君 この手動の踏切なんですが、どうもやっぱり人間のこの判断というのが入ってくるわけですね。非常に交通量の多いところで手動の踏切にしてあるというところが五か所あるということなんですが、その場合に、できるだけスムーズに交通を通さないかぬという判断が入ってきます。そういうことを鉄道会社もある程度期待をしながらこういう、人を配置しているんじゃないかというような面もちょっと感じるわけですね。
 本音は、あれですね、できるだけスムーズに通してほしいと、建前は規定どおりやらないかぬと、そういう本音と建前の使い分けみたいなものがあるんじゃないかなというような思いがするんですけれども、そこらのところも鉄道局の方でしっかりと指導をしていただかないといけないんじゃないかなというような思いがするわけです。
 以上です。
○政府参考人(梅田春実君) 御指摘のように、マニュアルどおりやれば事故は起こるはずないんですが、そうはいいましても、踏切の中に人が取り残されたり、あるいはもっと渡りたいという人がいて何とか渡したいというようなことで、若干マニュアルに外れてやる部分があったのではないかと推測しておりますが、私どもといたしましては、先ほど言いましたように、開かずの踏切で手動の部分というのはできるだけ代替的な措置をとりながら自動化していきたいというふうに考えております。
 ただ、交通量が余りない部分については、むしろ手動でやった方が十分安全が保てるというようなところもございますので、そこは一律に考える必要はないんではないかというふうに考えております。
○委員長(田名部匡省君) 予定の時刻が参りましたので、本日の調査はこの程度にとどめます。
 午後一時から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩本司君が委員を辞任され、その補欠として蓮舫君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 航空法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生労働省政策統括官太田俊明君、国土交通大臣官房総合観光政策審議官鷲頭誠君及び国土交通省航空局長岩崎貞二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 航空法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○末松信介君 ありがとうございます。午前に引き続きまして質問をさせていただきます。
 午前中に天下りのことでお話し申し上げたんですけれども、私は、天下りのメリット、デメリット、これは両方あろうかと思うんですけれども、やはり理想の天下りっておられるんですよね、航空業界にも。若狭得治さんなんかやっぱりそうなんですよ。きちっとやはり民間会社の立場に立って安全の航空行政にもその役割大いに果たしたということで。ですから私は、今行かれているかつての技術部長さん、そういう面でしっかりと、とにかくこういったトラブルを起こして穏当にしてほしいと言わんばかりの間接、直接表現あったらこれ辞めてもらうしかないということなんで、強い決意でお願い申し上げたいと思います。
 それと、一点聞きたかったことなんですけれども、やはりペナルティーの問題なんですよね。こういう重大なアクシデントあるいはそれに準ずるこういった報告しなきゃならぬ事故を起こした場合に、このペナルティーの在り方どうなのかということなんですよ。これについて、これ厳しく課せますと今度は報告しなくなるという、失態を隠すということが逆に出てくる問題あろうかと思うんですよ。事故を抑止する効果的なペナルティーというのを局長どうお考えか、ちょっとお答えいただきたい。
○政府参考人(岩崎貞二君) ペナルティーは、事業改善命令のほかに、更に厳しいものとして事業停止というのがございます。航空法あるいは航空法に基づく処分に違反したときは事業停止をすることができると、このように航空法で決まっております。
 なかなか利用者利便を損なうということもあって発動が難しい面もありますけれども、私ども取りあえず、繰り返しになりますが、事業改善命令を発したところでございますので、これもうJALに対しては五年ぶりぐらいの改善命令でございます。その後の対策、その対応をきっちりしてもらうということが重要であろうと思っております。
○末松信介君 いつもいい声されておるんですけど、風邪引かれてて聞きにくいんで、それがかえって答弁ではいいのかもしれませんけれども。
 日航のこの組織についていろいろ話がありますけれども、統合ということは、実際対等合併ですよね。でも、現実はもうこの社員の方々、やっぱり吸収合併という、そういう認識を持っておられるんですよ。やっぱりそこに大きな問題があると。組合も、全日空二つですよ、日本航空は十あるということですよね。ですから、やはり社員それぞれの人生観も違うし、社への愛着の在り方も違うし、もちろん職種に対する自分の考え方も違うということで、いろんな考え方が何通りもあるということですから、やっぱり風通しが北側大臣おっしゃったように悪いと思っております。だから、その点を十分認識いただいて、それはもうよく御存じだと思うんですけれども、今後策を講じていただきたいということを希望申し上げたいと思います。
 それでは、本論のこの航空法の一部を改正する法律案でございますけれども、今回の改正で、航空機の上下の飛行間隔について、高度二万九千フィートより高い空域では従来の二千フィートから千フィート、つまり三百五メートル縮めて一定の空域で飛行可能な航空機数を二倍にして空域の効率的使用を図るとされております。
 実は、こうしたことは非常に効率的にいいんですけれども、常に我々やっぱり頭に浮かぶのが事故のことなんですよ。これは一九七一年、今からもう三十四年前ですけれども、岩手県の雫石上空で全日空機と自衛隊機が衝突して百六十二名の犠牲者を出したという、これは日本で始まって以来の空中衝突事故でございました。
 あれから随分技術も進んだわけなんですけれども、昭和五十年に航空法の改正がありまして、自衛隊機などの非巡航航空機の空域規制やパイロットの見張り義務、トランスポンダー、これは航空機識別電波発信装置ですね、ILS、計器着陸装置、この受信装置などの機器搭載が義務付けられたということありますし、それと、一九九一年、平成三年には、日本全国をカバーするARSR、航空路監視レーダー、航路レーダーですね、そして二〇〇一年には、これは、非常にパイロットがこれは非常にいいものだということで信頼を寄せていますTCASですね、航空機衝突防止システムがJA八〇〇〇番台のすべての航空機へ搭載が義務付けられたわけなんですけれども、それでも二〇〇二年にはドイツでのDHL航空機とバシキール航空機との空中衝突事故があったということなんですけれども。
 これ、千フィートにした場合、こういう事故の危険性が高まるということは全くないのかどうか。まあこれは法律改正ですから、直言、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私どもも、もう事故は絶対ないように措置したいと思っております。この千フィート間隔にするというものについても、十分に飛行機の計器等々の技術進歩がどのようであったかというのをきっちりチェックした上で今回提案をさせていただいているところでございます。
 また、この方式、ヨーロッパ等では一部既に始まっておりますので、そうしたものの事例なんかも十分勉強させていただきながら、安全性について十分チェックした上で今回こういうことを提案させていただく次第でございます。
○末松信介君 現場でお話を聞いたら、五百フィートぐらいでも十分安全は維持できるであろうという話もありますし、諸外国ではもう千フィートにされていますので、むしろこの技術革新にようやく法律が付いてきたという表現をされる方もおられるわけなんですけれども。このRVSMですか、リデュースト・バーティカル・セパレーション・ミニマムというややこしい言葉ですけれども、とにかく安全で運航していただきたいということと容量のこれ拡大を図っていただきたいと思うんですけれども。
 と同時に、乗員の方にとりましては、今、大体機材の能力がありますから、エアバスだったらこれ三万九千フィートとかDC9だったら三万七千フィートということで、上へ上がりたくても上がれないから、千フィートだけ進んだ場合、これ、例えば雲をよけたり揺れをできるだけ緩和しようということで千フィート上げるだけでいいということで、快適性には非常にいいというお話もいただいておりますので、是非ともそういった点も配慮をいただきたいなということを、このように希望したいと思います。
 その次、この雫石の衝突事故の後、昭和五十年にこの航空法の抜本的改正が行われたわけなんですけれども、自衛隊機などの非巡航航空機の空域規制など、特に自衛隊機に主眼を置いた法改正がなされたわけなんですけれども、要するに自衛隊機のスクランブルですよね、これ。昨年一年間で延べ百四十一回数えているわけなんですけれども、自衛隊機のスクランブルの場合は、これ至極当然に考えますと、目的地まで最短ルートを飛行するのが当然のことなんですけれども、航空管制上として非常に不確定で予測し難い要素が含まれてくるんじゃないかということが思われるんですけれども、実際そのような場合、自衛隊機との飛行ルートはどうなっているのか。現在、民間機と自衛隊機との安全確保の方策というのはどのように取られているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 自衛隊機と民間航空機で安全確保を図るために、私ども国土交通省と防衛庁で協定を結んでおります。
 自衛隊機がスクランブル発進する場合は私どもの管制機関に連絡をいただく、それから許可を受けてもらうと、こういうシステムになっております。許可を受けた後、飛行中でございますけれども、これはスクランブルの場合、基本的に有視界飛行で飛行いたしますので、有視界ですとパイロットの、自衛隊のパイロットの方は民間航空をよくウオッチをしてよける義務があります。それに併せて、自衛隊の方でもレーダーを持っておられまして、それでその自衛隊機の動きを追跡、監視されております。こうしたもので安全の確保を図っているところでございます。
○末松信介君 これは本当に、我々十分そういうようなこと分かりませんのでね。ただ、訓練空域に行くには、コリドーですか、回廊というのがあって、例えば三沢に行くんだったらこの近くのトンネルがあるということは聞いたことあったんですけど、スクランブルの場合はどのような形でやっているのかなということを、これは国民みんなちょっとそこら理解しておりませんのでね。しかし、安全であるということ、自衛隊機が責任を持ってきちっとした対応を取っておられるということで、その辺のことを十分今後も安全な処理をお願い申し上げたいと思います。
 質問がたくさんございますので、進んでまいりたいと思うんですけれども、次はATMの、航空交通マネジメントについてお伺いをしたいと思います。
 今回の改正で、航空交通容量の拡大、飛行距離の短縮、運航効率の向上の効果があるとされているわけですけれども、現代のこのスピード社会の中で、国内における航空輸送における目的地への間の所要時間は従来より全く短縮されていないんですよね。例えば、大阪―東京は昔一時間だったんですけども、今タイムテーブル見たら一時間五分なんですよ。これはどうしてかなということをみんな思ってしまうんですよね。鉄道はどんどん、新幹線なんか速くなっていると、「のぞみ」なんかはやっぱりもう相当スピードアップされたわけなんですけれども。
 で、今回のこの法改正によりまして航空機の飛行ルートの設定が柔軟になってくるはずなんですけれども、飛行時間の短縮等、国民の利便につながるのかどうかということ、つながって当たり前なんですけれども、これをお聞きしたいのと、それとCO2の排出量低減などに、環境上大きなメリットについてまずお尋ねをしたいということです。
 それと、できれば、今回の法改正によって早期にこの飛行ルートの見直しができるんじゃないかと思うんですよ、これによって。このことをお尋ねしたい。
 最後に、航空会社に機材の更新とか改修を促すような制度というものを、これを考えてはどうかなっていうことを思うんですけれども、いろいろとレクチャーをお受けしたんですけれども、飛行機の耐用年数はこれだけだということは決まっていないようでございまして、その都度その都度部品を取り替え、非常にメンテの費用が掛かってきてとうとう買い換えると、今はリースバックする会社が多いようですけれども、なっておるんですけれども、その点についてちょっとお伺いします。
○政府参考人(岩崎貞二君) できるだけ早い時間で飛行機が発着するのは、目的地に到着したら非常に有意義なことだと思っておりまして、我々も努力をしたいと思っておりますが、昔と違いまして飛行機の数が多くなってまいりましたので、どうしても混雑しております。したがって、例えば先生今御指摘の東京―大阪の間もなかなか時間が短縮ができないという現状にございます。
 今回の航空交通管理というのは、空域をより有効に、かつ安全に利用しようということで、直接飛行時間の短縮を目的としているものではございませんけれども、この航空交通管理の中で、今先生がおっしゃいました空域を有効に使うというような話もございますので、自衛隊との間で相互に空域を有効に活用するなどによって飛行時間の短縮を図ることも可能だと思っております。また、これ以外にも、最新のいろんな管制技術なんかを勉強いたしまして飛行時間の短縮には努めてまいりたいと、このように考えております。
 それから、これは飛行時間が、経路が短くなりますと、先生が御指摘のとおりCO2の削減にもなりますので、そういう意味でも有効な施策だと、このように我々は評価しておるところでございます。
 それから、飛行機の更新でございますけれども、古いからといって一概に危ないものではございませんけれども、利便も含めまして、より飛行機が更新されることは望ましいと思っております。我々もそういうことを政策的に助ける手段がないかどうか、今勉強をし始めているところでございます。
○末松信介君 飛行機、新しいのを購入して三十年以上使うというのはざらやという話で、日本の場合は比較的まだ新しい飛行機を使っておられるということなんですけれども、その辺り、まあよく金属疲労という言葉が使われたりいろいろしますんで、これはある程度一つの基準に従って安全なものであれば使用を認めていくということなんですけれども、今局長がおっしゃったように、こういった航空会社と十分な機材の更新とかメンテについてよく研究していただきたいと。昔、YS11でも、結果的には、TDAと全日空使っていましたけど、部品がなくなっちゃって相互に部品の交換をしながら修理をしていったというようなのがありますんで、そういう点では、とにかく先ほど話があったように安全のまず確保という点において一番大事なことですんで。皆さん乗られて、これいつごろ買うた飛行機かなってことを思っていると思うんですよ、車だったらすぐ分かるんですけれども。そういう点で、是非その点、研究を重ねていっていただきたいと思います。
 次に、RNAV、広域航法のことでございます。エリアナビゲーションですね。この導入によりまして、従来の航空路のように航空保安無線施設相互を結んだいわゆる折れ線構造なようなことが少なくなりまして、無線施設内の覆域内に任意の地点をほぼ直線で進むことが一応できるようになったと思うんですけれども。ここで一番問題になってくるのは、これはもうくにゃくにゃ行ったのを真っすぐ行けますからね。既にRNAVは、福岡―東京なんか既にもうこのシステムは使っておるわけなんですけれども。私は、やっぱり一番問題は、例えば羽田に見た場合、行く場合にしても、日本のいろんな航路を見た場合、一番の大きな障害っていうのは横田の問題ですよね。これ、もう日本列島に横たわっておると。対象空域は、これ東京、栃木、群馬、埼玉、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡、一都八県にまたがる、地上から最大高度二万三千フィートに及ぶと。六千九百メートルに及ぶわけなんですけれども。
 これは、米軍の今トランスフォーメーションの問題もあるんですけれども、この横田空域の取扱いにつきまして協議がどう進んでおるのか。ちょうど三日前、夜遅くテレビを見ておりましたら、石原都知事が記者の質問に対していろいろ答えておられたんですけれども、突っ込んだお話はなかったというように記憶をしております。
 政府として、今後、この横田空域の日本国籍民間機について、この利用につきましてどのようにお考えか、現時点での御判断、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、横田の空域が我々に返ってきますと、非常に我々管制もやりやすくなりますし、それから多くの飛行機を円滑に処理することができます。それから、飛行時間の方も少々ではありますが短縮できるという効果も期待しているところでございます。このため、私ども是非横田空域の返還を実現したいと思っております。
 これまで何回か部分的には返ってきておりますけれども、更に返還を強く望んでいるところでございまして、今関係省庁とも協力しながら返還に向けて努力しているところでございます。
○末松信介君 返還について努力していただきたいんですけれども、都知事は、これ十二月のこれホームページですね、こう答弁されていますね。今後も我が国の航空政策を日本自身の手で推し進めるためにも、引き続き横田空域の返還について広域な働き掛けを行うとともに、その実現を強く国に要求したってしようがないので、場合によってはけ飛ばすぐらいして実現したいと思っておりますという、非常に大胆というか、力強い御発言をされておられます。
 何とかこの横田の空域については、是非国交省で管理できるような時代を迎えたいということを御要望したいと思います。
 これ、羽田から伊丹、関空へ行くときはちょうど横を削るような形で三千五十メートルで飛んでいけるってことですけれども、羽田から中国、九州地域へ行くには東京湾上空で随分高度を稼いでから行かなきゃいかぬということで、非常にもう無理を生じているようなことなんで、是非これは強く要望したいと思います。
 それでは、時間がどうも迫ってまいりましたんで、次に羽田と成田の問題についてお尋ねをします。
 ビジット・ジャパンで、FTA交渉の進展に伴いまして、我が国と諸外国を結ぶ人的、物的交流はますます盛んになっておりますけれども、首都圏において成田の二本目の滑走路の完全化がいまだ達成されていません。この見通しについて伺いたいんですけれども、北側大臣が、成田空港会社に対しまして、平成十六年度内に今後の方針を示すようにという宿題を出されたと思うんですけれども、どのような回答を得られたか、お話をしていただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、成田空港会社の方では地権者の皆様と最後の詰めの交渉をされていると聞いております。三月末まで交渉して私のところへ報告をということで指示をしておったわけでございますが、まだその最終的な交渉がいましばらく続いておりまして、近々成田空港会社社長の方から私の方に御報告があると思いますが、その報告を受けまして、この暫定滑走路の問題につきましてどうするのか判断をしたいというふうに考えているところでございます。
○末松信介君 三月末の宿題はまだちょっと遅れたというようにお話しでございますんですけれども。
 この首都圏、羽田、成田あるわけなんですけれども、羽田のこの四本目の滑走路、これは二〇〇九年までに供用したいということなんですけれども、成田が動かなかったらやっぱり羽田動かすしかないと思うんですよね。で、私は、もう羽田の国際化というのはある面では成田の国際化を急がす、成田の国際化はある面では羽田の国際化をこれは拡大するということで、双方がいい面でやっぱり競争していくということが大事だと思うんですよ。この理念が大事だと思うんですよね。もちろん、成田の歴史を考えたら、成田空港というものが機能が少しでも後退するということは私は好ましいことではないということ、そのように思っているんですけれども。
 まず、その羽田空港なんですけれども、四本目、二〇〇九年ということを予定されていますけれども、北京オリンピック二〇〇八年にありますんですけれども、これ、工期を少しでも短縮する考え方ないですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 私ども、できるだけ羽田を早く完成さしたいと思っております。実は大臣からも、もう早く何とかならぬかと、このような指示を受けているところでありますが、ただ、現実の問題、大変厳しいのも事実でございます。一つは、今の滑走路を運用しながらその周辺で工事をしなきゃいかぬということで、工事時間が非常に制限されます。それから、水深がここ十八メートルとやっぱり比較的深いものですから、やっぱり一定の時間が掛かるというのが事実、現実でございます。
 ちなみに、中部空港でございますけれども、これは水深が六メートルぐらいでございました。それから、これは近くに別に空港があったわけじゃございませんので、なかったわけですから二十四時間工事ができたわけでございますけれども、それでも着工から供用開始まで四年六か月が掛かっております。今回の羽田はこれを三年九か月で仕上げようという計画でございますので、何とか頑張ってやっていきたいと思いますけれども、二〇〇九年に間に合わすのが精一杯かなと、このようなことでございます。
○末松信介君 まあ、あっさりそう言われてしまえば返す言葉もないんですけれども、急いでいただければなという希望を持ちたいと思っています。
 それでは、これは予算委員会でもずっと議論をされていたし、私の自民党の部会でも議論されておるんですけれども、羽田の国際化の問題なんですよね。
 羽田がこれできたら十二万回。局長を始め航空局の皆さんももう絶対三万回と。しかも、千九百七十四キロですか、石垣を一つのこの距離に置いたところのアジア圏内でないと駄目ということをおっしゃっておられると。この三万回というふうにこだわる根拠、何ですかね。
○政府参考人(岩崎貞二君) 羽田と成田で、両方でその国際線と国内線の需要をきっちり受け止めていかなきゃいけないと、このように思っております。特に、やはり羽田は国内線の基幹空港でございますので、国内線の需要にもきっちり対応しなきゃいかぬと、このように思っております。
 国内線の需要、今もトレンドとしてやっぱり伸びておりまして、私どもの方の需要予測でまいりますと、二〇一七年には約、発着回数三十七万回になると、このように予測をしております。そうすると、余り国際線にこの発着回数を割り当てますと国内線の需要が賄えないと、このような状況がございます。
 そのようなことで、羽田の国際化については、現在、開港当初おおむね三万回、それから先生の御指摘のペリメーターという距離制限でございますけれども、これも二千キロを目安にと、このように申しておりまして、少し開港後の状況を見ながら考えていきたいと思いますが、繰り返しになりますけれども、国内線の需要にきっちり対応しつつ、成田、羽田で国際の需要にも対応していくと、このようなことを基本線として頑張って整備をしていきたいと、このように思っております。
○末松信介君 需要というのはえてして間違いやすいものでございます。三万回からスタートするというのは航空局にとっては一番安全なところからのスタートというんでしょうか、需要読み間違いというのは出てくると思うんですよ。やっぱり整備新幹線の問題、いろいろとありますので、僕は国内線がどこまでどうかということはまだ分かりませんけれども、ただ、本来、じゃ今理想的に言えばということを言われれば、私は五万回か六万回の国際線というのは認めてもいいんじゃないかということと、何も二国間交渉に手間取るということ問題なければ、私はやっぱり二千キロというのを超えてアジアのある程度の拠点の空港には行けるということを、そこまでやっぱり検討を視野に入れていくべきじゃないかと思うんですよ。
 特に、国際線については急いだ方がいいというのは、これは成田、羽田、羽田の国際化については、これもう、成田だってもうぱんぱん状態で、今でもこれは三十社以上ですか、三十数社の航空会社、外国キャリアが乗り入れ希望されていますので、もっと現実的な対応をお考えになったらどうかということなんですけれども、非常に慎重過ぎて、どの委員もみんなもう質問する気なくなってきておるという話なんですわ。
 ですから、いささか柔軟な対応を是非お願いしたいと思うんですけれども、これ以上の御答弁はちょっと時間がないので結構でございますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それと、今度は関西の三空港の問題についてでありますけれども、伊丹のこの格下げ問題、二種のAへ格下げしていってはどうかというお話がもたらされたわけなんですけれども、大体、機能的に基本施設整備というものが、お金が、従来国がやっていたのが、こういう二種のAになった場合には国が三分の二、地元が三分の一ということで、大阪府と兵庫県が折半するか何かしていくわけなんですけれども、実際、これ、格下げ問題については三年間ぐらい掛けてお考えになるだろうとは思うんですけれども、このことについて、この三空港の中での大阪国際空港というのはどういう形で位置付けを今思っておられるのかということを一つお聞きをしたいのと、もう一つは、危機管理都市構想議連というのがありまして、ある私と同じ党の参議院議員が部屋へ来られて、おまえも入れと言われたんですよ。一応入会はしておきましたです。で、民主党のある代議士が、新幹線で一緒になったんですよね。おまえ入れと言われたんですけれども、そのときにはあっさり入ると言わなかったんです。なぜかといったら、民主党の先生は、大阪空港を廃止してそこに副首都をつくるんだと。何かあったときの、一大事があったときのバックアップ機能として絶対必要だから、副首都をあそこへつくるんだと言われた。自民党の先生は、入ってほしいと。ただ、副首都は大阪空港に、これは跡地には限らないという話なわけなんですよね。
 この点につきましてどういうお考えをお持ちかどうか、できましたら大臣のちょっと御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 末松委員もよく御承知のとおり、関西の国内航空需要、また国際航空需要を考えましても、関西空港だけで賄うことはできません。やはり、伊丹空港というのは関西圏の国内空港の拠点としてやはりこれからも機能をしていただかないといけないと思っております。関空だけでは賄えません。神戸だけでは賄えません。そういう意味で、伊丹空港はこれからも必要だと私は考えております。
 ただし、伊丹空港の場合は、これまでの経緯からも分かりますとおり、環境にやはり調和した空港にこれからしていく必要があるわけでございまして、そういう意味で昨年末あのような見直しをさしていただいたところでございます。
 これからも関西空港、そして伊丹空港、関西空港は国際空港としての拠点、伊丹空港は国内空港としての拠点、神戸はこれは地方空港でございます。この三空港の役割を明確にしながら、関西圏における航空需要を満たしていきたいというふうに考えております。
○末松信介君 どうもありがとうございます。
 伊丹空港の場合は本当に環境対策費に大きなお金を投じてまいりましたし、活性化協議会等があって、片方では廃止宣言はまだ生きているという、本当に矛盾した行動を取っておられるということで、我々も釈然としない向きがあります。ただ、あそこをなくして全部神戸と伊丹に振り分けるっていうのは、管制技術的な問題もひっくるめて僕は現実的ではないと思っていますんで、大臣のお答えを支持、是非したいと、一緒に関西圏のこと考えてまいりたいと思っています。
 時間ありませんね、終わります。
○大江康弘君 民主党・新緑風会の大江でございます。今日はよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 今朝ほど来からの質疑、またただいまの末松先生の質疑、いろいろ聞かせていただいておりますと、やはり問題認識というのが同じであるような気がいたします。それだけにかなり重なる部分があると思いますけれども、私は大変大事なことであるというふうに自分なりに認識をしておりますので、再検証するという、こういうことも兼ねましてお聞かせをいただきたいと思いますが。
 大臣、私は今回の日航、実は朝、日航のいろんなことが出たら、そうだそうだと、批判的なところに私が同意を言っていたら、隣の山本議員が、大江さん、日航に何か恨みでもあるのかと。ないこともないと、ないこともないけれども、私はやはり、飛行機にそんなに乗りませんが、やっぱり全日空の対応というのはそつがないですね、スマートです。(発言する者あり)それだけに、いや、本当なんです、これ。
 やはりそこらがずっと民間で、ずっとたたき上げで来た、まあ純粋民間ではありませんけれども、それとJASとJALが合併をして危機感を持った中で、ANAがやはり原点に立ち返ってやらなければいけないという、恐らく、これは私の想像でありますが、トップを含めて前線、現場で頑張る客室乗務員の皆さんとかグランドサービスの皆さんも含めて、オールANAがやっぱり一つ心になってやってきた結果じゃないかな、そういうふうに私は全日空を評価をしておる一人であります。
 それだけに、今回のあの会長が代表権を失っただけで責任をもうこれで取ったんだということは、極めて私は、今日までトップに君臨をされてきた、あるいは世界のJALと言われてきた中で中心におられたこのトップリーダーの責任の取り方は、もう甚だ不満であります。何でここまでこの時点において固執をするんだろうか、なぜこんなにその職責に恋々とするんだろうかという、もう正にこの武士道を思ったときに、もう本当にJALの原因はここだなというふうに思います。
 私は、いろんな時代の流れでこの規制緩和だとか民営化が進んでおりますけれども、やっぱり規制緩和とか民営化を進めていって、それをしっかりと受け入れられるところはやっぱり成熟した社会でなければいけない、しっかりした成熟した企業でなければいけない、会社でなければいけない。そうでなければ、私は受入れ、それを進めていっても必ず失敗する。
 そしてもう一つは、やはり公共性の高い、そういう企業や会社、これはやはり規制緩和とか民営化なんていうのはなじまないんですね。私はやはりそういうことをずっと思ってくる中で、ちょっと重なりますけれども、このいわゆる三月の十七日に事業改善命令を国交省は出されました。先ほどもありましたけど、それから八件起こった。
 なぜこんなことが次から次に起こるのかということを、局長でいいですからもう一度聞かせてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、トラブルが続いております。こうしたトラブルが短い期間で続出するというのは我々も例のないことだと思っております。午前中も答弁させていただきましたけれども、やはり会社の安全に関する取組、経営のトップから現場の意識まで含めて問題があるのではないかと、このように思っておるところでございます。
 そういう意味で、先生先ほど御指摘なられましたように、会社一丸となって安全に取り組む体制というのをきっちりしてもらうよう、今改善命令を出して日本航空からの回答を待っているところでございます。
○大江康弘君 そこで、もう一つ確認をしたいんですが、この事業改善命令というのは、先ほどその上のペナルティーもあるということを聞きましたけれども、いわゆるこの段階というのはどんなもんがあるんか、そしてこの事業改善命令というのは、いわゆる下からいけば何番目なのか、上からいけば何番目なのか。そして、再度確認ですけれども、これの一番重いのはどういうものなのか、もうちょっと教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 上から申しますと、二番目に該当いたします。一番厳しいのは事業の停止ないし許可の取消しでございます。これは航空法あるいは航空法に基づく処分に違反したときにこういう事業の停止又は許可の取消しを行います。これが一番重い処分でございます。
 事業改善命令はその次に重い処分でございまして、さらに、今までは一般的には行政指導ベースで警告書を出すとか改善勧告を出すと、このようなことをしておりましたけれども、そういう意味でこの事業改善命令というのは航空法の中では二番目に重いペナルティーでございます。
○大江康弘君 そうしたら、一番重いペナルティーというのは、該当するのはどういうことが該当するのか、もう一度ちょっと詳しく教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 例えばこの事業改善命令の例で申しますと、事業改善命令を出したのにそれに従わなかった、事業改善命令に対してきっちり措置しなかったと、このような場合には事業の停止及び許可の取消しの要件に該当はいたします。
○大江康弘君 それは、要するに事業改善命令というものを下されて、それに、局長の言葉をかりれば、それをしっかりと遵守しなかったということがそれにつながっていくということもあるということですね。
 そうしたら、この事業改善命令を外して、いきなりその停止命令に行くということはどういうことがあるのか、ちょっと教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 法律上は、この法律又はこの法律に基づく処分あるいは許可の条件等に違反したときには事業の停止及び許可の取消しということができることにはなっておりますが、私どもこうした安全に関する問題につきましては、繰り返しになりますけれども、行政指導をする、それから、なかなかそれでもうまくいかないというときには事業改善命令を出すというのを順次手順として踏んでいるところでございます。
○大江康弘君 いやいや、僕の言い方が間違ってたら、もう一度言います。要するに、今回事業改善命令が出ましたよね。で、私が一番、ペナルティーの段階で幾つかと言ったら、上から二つ目だと局長は言われた。それで、一番重いのが停止命令だと言われた。そうしたら、この事業改善命令がいわゆる遵守され、しっかりと遵守されなかった場合に停止命令につながると言われた。私が今聞いたのは、いきなり停止命令に行くというのはどういう場合をいうのかということを聞いたわけなんです。
 しかし、今のお答えでしたら、これはいきなり停止命令というものはなくて、とにかくまずこの二番目の事業改善命令の手順を踏んでなかったら停止命令まで行かないということなんですか、ちょっとそこを教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) この航空法に直接違反し得る事案があった場合には事業停止命令になります。
 例えば、こういうことは余り考えられませんけども、免許を持ってないパイロットに乗務させていたとか、法律上ちゃんとパイロットは免許を持ってやれと言っているのに対して、そういう免許なしのパイロットを乗っけていたとか、そういう極めて法律の直接違反というのはいきなり事業の停止、許可の取消しといったことにつながることは可能でございます。
 今回の一連のトラブルは、それぞれの事案、重大な事案ではありますけれども、必ずしも法律違反とは言い切れないところがございますので、まず事業改善命令を出して、その後の対応を待ちながらきっちり指導していきたいと、このように思っておるところでございます。
○大江康弘君 だからね、局長、そこが僕に言わしたらおかしい。国交省がそういう重大な事案でないというような前提に立つから、だから私は何でこういう重い罰則があるのかというのをなぜ聞いたかというと、私は、日航側が、ずっとその後の対応を見ておったら、これは悪いことをしたなんてこれ思っていないと思うんですね。思っていないですよ、これ。改善命令なんか出て、これ八件もこんなばかなことをずっと続けて、しかもトップはしっかりと責任が取れない。
 それだけに、私は、日航側の対応やこの感じを見ておったら、その起こしたことよりも、むしろ国土交通省へ言わなかった、自分たちの監督官庁である国交省に言うのが遅れた、あるいはしっかり報告しなかった、そのことに何かJAL自体が申し訳ないみたいな気持ちが先に立って、その原因のところの部分に対しては反省していないんじゃないかと。だから私は、責任の取り方にしたってしっかり責任を取っていないんじゃないか。だからトップがいつまでもああいう形で、代表権があるかないかは関係ないですよ、こんなもの。辞めなきゃいかぬ話だ、これ。
 それでも、やっぱり国交省というのは監督官庁として限界があるんであれば、私は一番重いのが何かということを聞いたんですけれども、今のお答えでしたら、いきなり停止処分か、そういうものはできないということであったんですけれども、日航、これ勘違いしていると思いませんか、責任の取り方。この今回の事案に対しての把握の仕方、国土交通省と同じように勘違いしていると思いませんか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 当初の千歳の事案、それから貨物機に旅客機の部品を付けていた事案、これは事案そのものが問題であったとともに、報告が遅れたというのが問題でございました。当初、私どもも、事案に対する処置と併せて、報告に対しての遅れについてもちゃんと原因究明をしてくださいと申し上げたところでございます。
 その後続いております事案につきましては、報告という意味では直ちに報告が上がってきております。しかし、一連のトラブルが続いておるということは重大な我々も事項だと思っております。
 そういう意味で、私ども、報告の遅れだけではなくて事案そのものの重大性についても、こうしたことが一連起こっていることを含めて、きっちり対応をしてくれというふうに、これは大臣からも、あるいは私からも日本航空の幹部に厳しく伝えているところでございます。
○大江康弘君 これ、まあ局長ね、今まで先輩の先生方ともここでありましたが、これ例えばバス会社だとかタクシー会社だとか、こんなことをしたらこれすぐ営業停止ですよ、これ。これ本当に僕は、そういう意味では、何か法律論をかざして局長言われるのは結構ですけれども、それはまあ先ほどからの大臣のお言葉の中で私は大臣は高い見識を持たれているなと思ったし、私は、局長ね、怒るばっかりじゃないんですよ、後で褒めようと思っていた。
 それは何かというと、あなた、局長、物すごい見識のあることを言われているんです。日航のトラブルが発覚後も、これアラマチというんですか、これ、社長、ニイマチ……(「シンマチです」と呼ぶ者あり)新町さんですか。私のところへあいさつ来てくれぬので名前も知らぬのですけれども。安全体制は万全だったと主張しているが、岩村次官が、万全であればあのようなことは起こらない、万全とはそういうことでない。これはもう正に本当にこの監督官庁としてのこれごくごく当たり前ですけれども、この当たり前のあれが、コメントが非常に何か立派なことを言っているなというふうにも間違えるぐらい何かおかしなねじれた状況になってきておる。
 私は、この日航の体質を見ておったら、もうさきのあのNHKと一緒、もう本当に何かもうNHKと同じような体質の会社だなということをもう本当に感じるんです。NHKはいろいろあって責任の取り方をしっかりしました。JALはまだ取られていない。
 だから、私は、大臣、これね、もう本当に構造的な問題があるんではないかな、こんなふうに実は思うんですけれども、大臣、そこのところは監督官庁の一番の責任者である大臣がやはり会社のことを云々と言うことはどうかというふうな気もいたしますけれども、しかし、やはり事ここに至って、やはりこれだけの重い、経過の重いことを起こしてきた経過の中で、一応、大臣のJALというこの会社の行動の体質、行動体質というものをどう感じられておられるのか、ちょっとコメントがあれば聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今日も午前中から委員の先生方から非常に貴重な御意見ちょうだいいたしました。しっかりそれを念頭に置いて今後JALとの対応に当たっていきたいと思っておりますが、今日午前中にも申し上げましたが、私はこの一連のトラブル、事案を通じまして、これは表に表れているものだけでございます。私は、やっぱりこれは氷山の一角だという認識をしていかないといけないと思っているんです。
 そこに原因をたどりますと、それはそれぞれのミス、誤認、失念等々、それは理由を挙げましたらあるんですが、さらに、そこに今委員がおっしゃった、また今日午前中委員の先生方がおっしゃった背景、要因、今委員の表現かりれば構造的なものがあるのではないのかと、JALグループの中に。そこを私はしっかり分析をしてもらいたいと、要因を分析してもらいたいということをJALのトップの方々に強く今言っておるところでございます。
 確かに、航空会社、これはJALだけではございません、ANAも含めまして、今航空会社というのは燃料価格が高騰しているだとか、また一昨年のSARSだとか等々等々、国際的な要因もあって非常に厳しい経営環境下にあったということは間違いないと思います。そういう中で、厳しい経営環境下、また厳しい国際競争にさらされる中で効率性というものを優先をしてしまって、一番大事な安全性の確保ということを、私は置き去りにしたとは思いませんけれども、それを最優先事項であるということについて、私は今回の事案を通してもう一遍、組織挙げて、トップから現場の方々含めまして、安全性確保が第一であるということをもう一度徹底を肝からしてもらわないといけないというふうに思っておるところでございます。
 JALグループの方からは、近々、私の方に報告があると思っております。その報告、再発防止に向けて今後の対応について報告がございます。今日、委員の方々からちょうだいした御意見につきましては、それをしっかり念頭に置いて、その報告への対処、本当にそういう方向でいいのかどうか、これはしっかり監督、監視をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○大江康弘君 ありがとうございます。
 そこで、私は、局長ね、やはり日本というのは、私はよく言うんですけれども、やはり海洋国家で、まず海から始まったわけですね。だから、やはり港湾、船というものが結局、最初に運輸が始まった。そして二番目に、鉄道が始まった。そして三番目に、やっとこれ車というものが入ってきて車社会。だから、道路も後れているというのはやっぱりこういうことに起因するんじゃないかというふうに私は個人的に思うんです、欧米に後れているというのは。そして四番目に、やっとこの飛行機というものが公共の乗り物として入ってきた。だから、それだけに、やはり順番からいけば一番これやはり公共性がまだまだ求められる運輸の部門なんですね、これ、航空運輸というのは。
 私は、そういうことを、規制緩和だ、民営化だというこの流れの中で、まあ若干ここ三、四年はテロということがありましたから、そちらの方に目が行ったということを百歩、二百歩譲ってそういう理由があったとしても、いずれにしても、やっぱりそういう規制緩和というものが、財界からの要請もあったり、そうして急いでやってきたことがいろんなところにしわ寄せが来た。そのしわ寄せが、今朝ほど共産党の仁比先生からもありましたけれども、結局、安全面、サービスは大臣も言われました、そんなサービスなんか、あればいいけれども、そうじゃなくて、もうそれ以上に安全面という正にそのことが犠牲になってきた、そこにしわ寄せが来たというこの結果ではないかと思うんですけれども、やっぱりその前提として、JAL自体が公共性というものに対する認知がもう大変、だんだんだんだんそれを忘れ去ってきていたんじゃないかなと、そういうふうに思うんですけれども。
 今後、JALに対して、私はやっぱり、JALに限らずANAもそうですけれども、航空機関に携わるそういう会社に対しての、やはり横並び一線の私は公共性という時代ではもうなくなったと思うんです。やっぱりそれ以上に高いものが航空会社には持たされておる、求められておると思うんですけれども、ここら辺りの認知というものをどういうふうにこれから教えていくつもりですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 航空の事故は、一たび発生いたしますと一挙に多くの人命が損なわれる事態にもなりかねないことが予想されます。そういう意味で、本当に安全というのは我々も、エアラインも含めて、肝に銘じてきっちりやっていかなければならない事項だと、このように思っております。
 JALに対して今後とも本当に厳しくきっちり見てまいりたいと、このように思っておるところでございます。
○大江康弘君 もう一つ、ちょっと具体的なことで検証したいんですけれども、一月二十二日の新千歳空港ですけれども。
 日本に空港は百近くあると思うんですが、これが、管制官が自衛隊であったり、民間であったりという、これのちょっと簡単な、簡単なというか、振り分け、分類、ちょっと教えてもらえます。
○政府参考人(岩崎貞二君) 空港の管制でございますけれども、いわゆる一種空港、二種空港、三種空港を含み、我々国土交通省なり地方公共団体が設置、管理する空港、これについては国土交通省が必要なところでは管制官を配して管制を行っております。
 それから、共用の飛行場がございます。千歳でありますとか、三沢でありますとか、小松でありますとか、全国で七つ空港がございますけれども、これは防衛庁に管制を委任をしております。
 そのほかに防衛庁の基地でありますとか米軍の基地、具体的には横田、岩国、嘉手納でございますけれども、こういうのはそれぞれ防衛庁ないし米軍が空港あるいは基地周辺の管制をやっているという状況でございます。
 上空の方はすべて私ども国土交通省の航空局の管制官が管制をしております。
○大江康弘君 そうしたら、先ほどもありましたけれども、七十六条の二というのはどういうことなのか、ちょっと教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 航空法の七十六条の二でございますけれども、事故が発生するおそれがあると認められる事態が生じたときには国土交通大臣にその旨を報告しなければいけないと、このように記載してございます。
 それで、どのような場合を事故が発生するおそれが認められる事態かというのを省令あるいは通達等で範囲を決めているところでございます。
○大江康弘君 この一月の二十二日の事案というのは七十六条の二項のこの違反には当たらないんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 事態の一つの中に、他の航空機が使用中の滑走路からの離陸というのも決まっておりますけれども、これが事故のおそれがある事態かどうかということについて必ずしもはっきりしていなかった、グレーゾーンに当たるものでございますから、重大インシデントとしての報告違反として問うのは無理かなと、このように判断しているところでございます。
 ただ、繰り返しになりますけれども、重大インシデント以外についても日ごろから我々こうしたトラブルについては幅広く報告するよう求めているところでございまして、そういう意味で、今回の事案について報告がなかったのは極めて遺憾だと思っているところでございます。
○大江康弘君 そうしたら、国交省にはこのことの報告というのはいつ来たんですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 二月の二十三日でございます。
○大江康弘君 ちょっとうなずいてください、二月の二十三日ですね。ということは、一月の二十二日に起こってから一か月たってからということですね。だから、これは局長が言われるように、七十六条の二に違反していないということの前提に立てば、このこともさもありなんなんですよ。だけれども、そうしたら、どこから報告が来たですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 外部から情報を入手いたしました。
○大江康弘君 ちょっと済みません。
○政府参考人(岩崎貞二君) 外部から情報を入手いたしまして、日本航空に問い合わせたところ、この事案があったというのが判明いたしました。
○大江康弘君 外部。外部から情報を入手した。外部というのはどこかというのは、この委員会の席では言えない。
○政府参考人(岩崎貞二君) 控えさせていただきたいと思います。
○大江康弘君 ということは、防衛庁からは国交省に連絡がなかったんですね。
○政府参考人(岩崎貞二君) 防衛庁からも連絡はございませんでした。したがいまして、防衛庁の方にも、こうした事案があった場合に、こうした事案があったかどうかというのを問い合わせをするとともに、防衛庁の方にも、こうした事案があった場合には速やかに報告いただくよう、改めてお願いをしたところでございます。
○大江康弘君 それじゃ、JALからは。
○政府参考人(岩崎貞二君) JALからは、こうした情報があるけれどもどうかということを二月の二十三日に確認いたしましたら、こうした千歳での管制指示違反というトラブルがあったということについて報告がございました。
○大江康弘君 局長、それだけの経過を踏みながら、これ全然当たり前だと、この一連の流れはおかしくないと、当然だと、こんなふうに思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 繰り返しになりますけれども、一月も報告がなかったのは極めておかしいことだと思っております。
○大江康弘君 結局それは、そうしたら、あの空港が自衛隊の管制官がやっておられて、そういう中でどういう思いがあったのか。報告もなかった、どこもなかった。結局、一か月後に。国権の最高機関であるこの立法府の、それも所管するこの委員会でも、外部というのはどこからも言えないという。正にこれ、北朝鮮にいてるんかなと思うような、こんな情報統制の中におって、極めて不満であります。不信感を持ちます。そういう国土交通省の体質が今回のJALの一連のことにつながったんと違いますか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 繰り返しになりますけれども、我々もこの事案に対しては大変、関係者から情報がなかったのは不満に思っております。
 そういう意味で、JALのみならず、繰り返しになりますけれども、防衛庁の方にも、こうした事態が発生した場合は直ちに御報告くださいということで、改めて文書でもって防衛庁の方にもお話をさせていただいたところでございます。
○大江康弘君 これ、僕は余り長くするつもりなかったんです。まだこれ、質問六つあるうちの一つ目なんですね。だけれども、聞いていたらだんだん腹立ってきて。
 やっぱりこれ、年齢、年代別の相違もあると思いますけれども、やっぱり僕らの育った時代というのは、飛行機というのは本当に安全だという、そこからの思いでスタートしたんですね。それで落ちたり事故したら、これはいわゆるアンラッキー、不運だと。そこから先はなかったんです。
 だけれども、今聞いておったら、こんな形で事故が起こって、それでヒューマンエラーと。ヒューマンエラーという何かこの言葉も何か軽い。何かボタン押し間違いとか、何かスイッチの押し間違いをした失敗かなというぐらいの、これ言葉のマジックじゃないですかね。これ人為的ミスですぞ、言葉は。だから、そういうようなことで、本当にこれもし重大な事故が起こって亡くなったら、これ不運やったな、ああ、あと一機遅らせていたらよかったななんて、そんなことで納得するような話じゃないんですよ、これ。今の一連のずっと経過は。
 これ、先ほどもありましたけれども、北澤先生かな、これ必ず大きい事故につながりますよ、これ、本当に。だから、私は、そういうことも含めて、何でこんなことすら報告がされない。これ管制官の一元化というのはやっぱり無理なんですか、これ。
○政府参考人(岩崎貞二君) やはり自衛隊の基地等々では自衛隊の飛行機が多く飛びますので、それは、そういう自衛隊の飛行の行動パターンなんかを熟知している防衛庁に任せるのが適当だと思っております。
 ただ、繰り返しになりますけれども、国土交通省と防衛庁の連携、意見交換、情報交換、これは重要だろうと思っておりますので、こうしたことはきっちり続けていきたいと思っております。
○大江康弘君 大臣、ちょっと最後に、この件でちょっと聞かしてください。
 これ、こういうことがそれじゃ無理であるんだったら、せめて、事故が起こった、事故につながりそうだと、やっぱりそういう一つの情報の一元化、必ずやっぱり国土交通省にリアルタイムで入ってくるんだというやっぱりこのシステムを本当にこれつくらぬと本当にあかんですよ、これ。
 これ大臣、本当にどう思われます、今のちょっとやり取り聞いておって。
○国務大臣(北側一雄君) この新千歳の事案については、その報告という問題については二つ問題があったと思っております。
 一つは、一か月以上国土交通省への報告が遅れたわけでございますけれども、これはJALグループの中で、JALのトップの人たち、経営陣の方にも報告が行っていなかったわけなんです。現場でのこうした重大な事案についてトップの方々にもこうした報告がなされていなかったということ自体、私はJALグループの中の風通しの悪さといいますか、安全確保に対する姿勢の甘さといいますか、そういうものがあるなというふうに思いました。これが一つ。
 もう一つは、先ほど来委員がおっしゃっております重大インシデントの場合には報告義務があるというふうに、これ法律上はなっておるわけですね。先ほどから航空局長が答弁しておりますように、重大インシデントでなくてもこのような事案については報告しろとこれまで言ってきましたという対応だったわけですね。それについてはちょっともう少し明確にする必要があると。やっぱりこのような千歳の事案については、これは当然報告するのが当たり前です。だから、制度的にもこの在り方につきましては、これは見直しをしなければならない、もっと明確にする必要があると。こうした事案が起こったときには直ちに国土交通省当局の方に報告が行くような整備をする必要があると考えております。
○大江康弘君 大臣、ありがとうございます。
 私は、大臣がこの三月の十一日の記者会見で言われた、もう本当にこれはすばらしい見識だと思いました。日航の組織に問題がある、もっと風通しの良い組織にしないといけない、こういうことをしっかりと指摘をされて、安全確保に向けての一層の取組を私からも厳しく指導をしたと。
 私は、大臣の一連の答弁を聞いておると、本当にその言葉がもう正にしっかりと受け止められるというぐらいの、誠意ある、見識ある言葉であります。局長、どうかひとつ、やっぱりトップがこういう姿勢でやっぱりやっていただけるんですからやりやすいですよ、皆さん方は。だから、やっぱりもう少し本当に、もう少しどころじゃない、本当にしっかりとこれから指導していただきたいと思います。
 もう、ちょっと時間がなくなってきましたので、ちょっと本法の部分で二点ほど聞かせていただきたいと思いますけれども。ちょっと私も気分を変えます。次は優しく聞きますので、頭を。
 いわゆる今回、過密する空の上をやはり調整するという、それも、やっぱり航空需要に今現在、一杯だからこういうことになってきたのか、将来予測を考えてこういう方法を取られたのかということは、私はそこまでちょっと定かでありませんが、そこもしあれば聞かせていただきたいんですけれども。
 いわゆる今回のこういう措置をとられた、これが例えばそれじゃ、国内はこれでいいと思うんですけれども、やっぱり我が国は韓国、台湾あるいは中国、そしてロシア、こう隣接していますよね。ある意味やっぱりこういう隣接しているこの空域という、隣接しそうな空域ということに関してはやはりそういう国々との整合性を取っていなければいけない、単に日本の空の中だけだからということで、私はそういう話ではないと思うんですけれども。
 いわゆる空域を再編成するに当たって、それらの国とのこの整合性というものはどういうふうになっておるのか、ちょっと聞かせてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 空域は現在でも既に込み始めてきているところでございます。今後、航空需要が伸びてまいりますと、また羽田の四本目の滑走路等々が整備されますとますます混雑がひどくなると思っております。そういう意味で、今回、混雑緩和のためのいろんな施策を提案させていただいたところでございます。
 それから、先生のおっしゃった近隣諸国との連携でございますが、重要なことだろうと思っております。韓国との間では、我が国と同時にこのRVSMを実施しましょうということで合意をしているところでございます。また、台湾でございますけれども、これは国内では既にこのRVSMというのを実施しておりますけれども、国際線につきまして我が国の導入と合わせて両国間で一緒にやっていこうということで合意をしているところでございます。
 残る中国とロシアでございますけれども、これは、働き掛けはしておりますけれども、まだそこまでの合意には至っておりません。中国とロシアは、管制のやり方も、私どもフィートでやっておりますけれども、メートルでやっているというふうないろんな違いがございますので、まだまだ少し話し合っていかなきゃいけないと思っておりますけれども、これを近隣諸国と一緒になってやっていくことは重要だろうと思っておりますので、引き続き努力をしてまいりたいと、このように思っております。
○大江康弘君 中国とロシアがまだ、いまだにそこに至っていないということですけれども、いわゆる支障はないということですね。
○政府参考人(岩崎貞二君) 日本から中国、ロシアに引き継ぐときにちゃんと調整をして安全を確保しながらやっていきたいと思っております。
○大江康弘君 そうしたら、次に航空英語力の証明制度の導入ですけれども、これは仁川ですか、韓国でもそういう間違いがあったということでありまして、古くはインドの飛行機が事故を起こしたということから、これはいかぬということでいろいろと進められてきたと思うんですけれども。
 パイロットは英語をしっかり話さないかぬというのは分かるんですね。だけれども、同時にこれ、管制官もこれはやっぱり同じぐらいのやはり英語の理解能力がなければこれいかぬのじゃないかなと思うんですけれども、ここら辺りは、パイロット、今回はパイロットということに限定をされておられますけれども、そういう管制官も含めてどういうふうになっておるのか、どういうふうにそれじゃ今後していこうとされておるのか、ちょっとお聞かせください。
○政府参考人(岩崎貞二君) パイロットだけではなくて、管制官の方にも英語能力が必要だろうと思っております。このため、パイロットにこの今回の英語能力の証明制度を導入することと併せまして、管制官の方にも語学能力の試験制度について設けて、能力をきっちり実施をしていくということをやっていきたいと思っております。ただ、これは、管制官、国家公務員でございますので、法律にする必要はございませんので、私ども国土交通省の方で同様のシステムをきっちり整備して管制官の能力実施をやっていきたいと、このように思っているところでございます。
○大江康弘君 そうしたら、国家公務員だからということなんですけれども、それじゃいわゆる国土交通省のあれになるわけですかな、管制官は。もうちょっとそこのところを、僕はやっぱり大事な部分だと思うんで、もう一回、どういうそれじゃ手順でなっていくのかということ。法律は要らないということは分かるんですけれども、それじゃどういうような今スケジュールでこれから進めていこうとされるのか、もしお考えがあれば教えてください。
○政府参考人(岩崎貞二君) パイロットの英語の能力実施は、二〇〇八年、平成二十年の三月からやっていく予定にしておりますが、それと同時期に、併せまして管制官の方もやっていくよう準備を進めていきたいと思っております。同時期にやっていきたいと、同時期に、パイロットにこの資格制度を導入するのと併せまして管制官も同時期にやっていきたいと、このように思っているところでございます。
○大江康弘君 羽田の拡張、先ほどもちょっと話がありましたけれども、これが四本目ができると。そうなれば、今、我々も羽田から帰るときに、何で急上昇で上空に上がっていくのかといえば、やっぱりあの横田の空域というものが横たわっておるという、あそこに団塊的に大きな形状で横たわっておるということであるわけなんですけれども、先ほども末松先生ですかね、ちょっと御質問あって、ああ、同じ認識をされておるなということで思ったんですけれども。
 もう一度聞きますけれども、横田のこの空域の見直しというものに関して、国交省の意見、ちょっともう一度お聞かせください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 確かに、横田の空域があるために、先生御指摘のとおり、羽田から西日本、中国あるいは四国地方、九州に、中国・四国地方に行くのに大きく旋回をして、東京湾で旋回して横田の空域を飛び越えていっていると、こういう現状でございます。また、ルートも非常に狭いために容量も制限されておるところでございます。
 そういう意味で、横田の空域が返還されますと、私どもの管制の処理も非常に楽になりますし、非常に東京湾で長い大きな旋回をしなくても済みますから、この横田の空域の返還は是非実現したいと、このように思っております。
 このため、国土交通省としても、横田の空域の返還について働き掛けをしてきておりますけれども、少しずつ部分返還はなされているところでございますけれども、まだ全面的な返還には至っていないという実情でございますが、関係省庁等と連携しながら、是非これを実現するよう頑張っていきたいと、このように思っておるところでございます。
○大江康弘君 これはもう、航空局長の答弁はそこまでが限界だと思うんです。あとは政治マターで、政治判断でどう決断をしていくか、どう結論を出していくかという大変この重い問題につながっていくと思うわけでありまして、それは日米関係も含めていろんな問題が絡み合ってのことであると思うんですけれども、いずれにしても、この羽田の四本目が今着工して、そして無事に完成するという、やっぱりこの期間が決まっておるわけですから、やっぱり大臣、これはもう政治決断でどうしていくかということしかもうないと思うんですけれども。
 大臣お一人にこのことをすべておっかぶせてというような気持ちはありません。しかし、今言うこの空港の、いわゆる航空の全体の問題として、どうしてもやっぱりあそこの壁というものは大きな一つのネックになってきておるというふうに思うんですけれども、大臣はそのことをどういうふうに認識をされて、どういうふうな形で今後持っていこうとされておるのか、少し意見があれば聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 私も大江委員と一緒の関西でございますので、いつも羽田から関西に向かっていくときに、本当に高い高度まで上がってから行くと。横田空域を避けているわけでございます。
 この空域の返還問題につきましては、外務省、また防衛庁ともしっかり連携を取らせていただきまして、この横田空域の返還が早く実現できるようにしっかり取組をさせていただきたいと思っております。
○大江康弘君 ありがとうございます。期待をしておきたいと思います。
 最後に、ちょっとこの航空法から少し外れますけれども、飛行機のことに関係がありますから、ちょっと関連で最後に聞かせていただきたいと思いますが、鷲頭統括審議官、これ二〇一〇年までに、今の状態でしたら一千万人のいわゆるインバウンド、この訪日客を実現すると思われますか。
○政府参考人(鷲頭誠君) 二〇一〇年、一千万人というのは大変高い目標であると私ども考えておりますが、それに向けてあらゆる手だてを打って精一杯努力していきたいと思っております。
○大江康弘君 そのあらゆる努力は分かるんですけれども、まだ、時間がないってえらい気を遣っていただいて短い答弁にしていただいたと思うんですけれども、もう少し具体的に、やっぱりどうしていきたいというのをちょっと一分ぐらいで言ってください。
○政府参考人(鷲頭誠君) 失礼いたしました。それでは、もうちょっと説明させていただきます。
 昨年、実はビジット・ジャパン・キャンペーン、おととしから始めまして、五百万人ちょっとであった訪日外客が昨年は六百十四万人ということで、それなりの効果が出ております。それで、今年は世界的イベントであります愛知万博、あるいは中部国際空港の開港、それから期間中でございますが、韓国、台湾につきましてビザ免除、観光ビザを免除したというようなこともございますんで、今年は七百万人という、我々にとっては高い目標を実現したいということで努力をしていきたいと思っております。
 それから、二〇一〇年に向けてのいろいろな今後の予想というかやり方としましては、二〇〇七年に関西国際空港の第二滑走路が供用をされます。それから、二〇〇九年には羽田空港の再拡張によります国際線の乗り入れがあるというようなこともございまして、こういうキャパシティーが増えるということを精一杯活用して外客誘致をしていきたいと思いますし、さらに、訪日観光ビザの規制緩和といったようなことをも視野に入れながら一千万人に向けて努力していきたいと思っております。
○大江康弘君 ありがとうございます。
 ただ、私はやっぱりこの問題は、日本はこれだけ近代化したといったって、まだ半分鎖国状態なんですね。二十四時間空港といったって、本当にフル二十四時間稼働しておるような空港がこれないわけなんですよ。(「中部」と呼ぶ者あり)中部という声がありましたけれども、中部、私はうらやましいです。先ほど関西で、私はやっぱり関西、これ関西の御出身も、大臣ももちろんそうですけれども、やっぱり三つも造るという、ここに私は戦略がないという、やっぱりそういう私は関西の欠陥をいつも感じておる一人であります。まあ、今日は余計なこと言いませんが。
 そこで、やはり私は入口の部分で非常に日本は垣根をつくっておると。しかし、それを今回、大臣の英断だとか、あるいは立法府の高い見識で、いわゆる私どもが長年ずっと言い続けてきた台湾のノービザを、いわゆる一千五百万人の誘致を目標にしておる愛知万博の期間だけ認めようと。
 しかし、大臣がこの間関空のある会議で言われたことが新聞に載っておりました。万博後も免除。北側大臣が、いわゆる台湾からの観光客に対して、万博終了後もビザなしで入国できるようにしたいとの考えを示したという。これはもう本当に、鷲頭審議官、やっぱり今言われ、現場でいろいろ大変だと思いますけれども、やっぱりこういう部分が一つの政治問題として我々が乗り越えなければ、これ一千万人なんて無理なんですね。台湾がいかに日本に、この訪日に対して貢献をしているかということは、これは評価してもらえますね。
○政府参考人(鷲頭誠君) 先ほど申し上げました六百万人来ておられますが、昨年ですね、そのうち百万人は台湾からのお客様でございまして、韓国に次ぐ大変大きなマーケットであるというふうに認識しております。
○大江康弘君 そうなんです。もう正にその数字というのがやはりこれすべてでありまして、やっぱり台湾から、しかも台湾の皆さんというのはそんなに犯罪率もないんですね、少ない。これは私が言っているんじゃない、警視庁が言っているわけですから。
 ですからやはり、そういうことも含めて大臣に、最後にこのビザの延長、大臣一人だけの話ではありません、これ外務省もどうしていくのかということもありますけれども、この場で、やはりこれは日本の国益のために、国土交通省が掲げておる大きなインバウンド一千万人達成という、この大きな目標のためにやっぱり更に続けていっていただけるようにお願いをしたいと思うんですけれども、最後にそのことのひとつ御決意を聞かせていただいて終わりにさせていただきたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 二〇〇四年、六百十四万人の外国人の方が日本に来ていただきましたが、そのうちの六割は四つの国なんですね、四つの国。一番が韓国です、二番台湾、そして中国、香港なんですね。やっぱり、近隣の方々がやっぱり日本に来ていただけるわけで、最大の市場なわけでございます。
 そういう意味で、韓国と台湾につきましては愛知万博の期間中、今ノービザという扱いをさせていただいておりますが、これは是非とも、この六か月間、この事業を成功させていただいて、是非、恒久措置に是非させていただきたいというふうに思っております。これはもう法務省や外務省とも当然連携を取らないといけないことでございますが、そういう方向で是非検討させていただきたいと思っておりますし、また二〇一〇年一千万人を達成するためには、私はそれはやはり何ていったって中国でございます。もう中国の方々にやっぱり日本に来ていただくようにしやすくするということは、私はこの一千万人達成できるかどうか、決定的な要因になっていると思います。
 この中国についてはいろんな御意見がございます。いろんな御意見がございますが、しかし中国というのは、今本当に沿海部を含めまして非常に発展している、経済力も付いてきている。また、治安の問題をおっしゃるんですけれども、私は、団体旅行で、観光で来られている方々が我が国に来られて治安を害するようなことを頻繁に起こしているとは思いません。それはまた別途、別の話でございまして、私はきちんと、それは治安は治安、それはきちんとやらないといけないと思いますけれども、やはり門戸は開いていく必要があると思っておりまして、この中国との関係でも、今、政府部内また中国政府との間で最後の調整をしているところでございますが、もうすぐ御報告できるかと思いますが、中国全土でビザが発給できるように、是非私は早急にさせていただきたいと思っておりますし、それがなければ、私は、二〇一〇年一千万人というのは、これはなかなか容易じゃないというふうに思っているところでございます。
○大江康弘君 終わります。
 ありがとうございました。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 今日は航空法の法律案でございますが、先行の質疑者に続いて、ちょっと質問の順番を変えたいと思っております。
 先ほど来から国際競争という言い方が何回か出てきました。これは何も飛行機会社の国際競争だけではないと思っておりまして、飛行場の国際競争というものは大事なんだろうなというふうに思っております。
 中部国際空港がオープンをいたしまして、日本には大きな飛行場、関空そして成田というふうになるわけでありますが、その間でも大きな競争になっていくであろうし、また仁川、あるいは台湾、あるいは中国沿岸部等を考えていくと、日本の飛行場は大変な競争にさらされている、そういうものを踏まえた上で、伊丹であるとかあるいは羽田とのどのような関係を保っていくのが一番正しいのか、そういう視点をしっかり踏まえていかなきゃいけないなというふうに考えております。
 よく空港行政はダッチロールみたいなことをよく言われますが、過去のいきさつを見ると確かにそういう側面があるとは思いますけれども、やはり今、この観光立国等を含めて各飛行場が成り立っていくようなこの行政の在り方というのが大事になっていくんではないかなと考えておるところでございまして、そういう観点からしますと、私、いつも千葉を中心にぐるぐる回っておりますけれども、上を飛行機が飛んでいくわけですね。先ほどぎゅうっと急で上がっていくとかいうような話もありましたけれども、まあ千葉は上をずっと飛んでいくんだなということを思いながら千葉の県内を回っているという、そんな思いがあります。
 そして、そういう中、去年の暮れだったと思いますが、先ほどもお話ありました成田飛行場の本来計画の二千五百メーターのですね、しっかりやりなさいという大臣の指示があったと。北側に延ばしたらどうかと、駄じゃれ言っているのかなと最初思ったんでありますけれども、しかし、それはいい案だななんてですね。ただ、年度末にまでしっかりやれというような、そんなような指示だったと思うわけであります。
 先ほども進捗状況どうかというお話ございましたけれども、やはり平行滑走路もしっかりでき上がって、本来計画したこの機能を発揮させていくことがまず一番肝要かと思いますが、その辺は状況はどうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、成田空港、まだ平行滑走路は二千百八十メートルでございます。平成十四年に供用いたしましたが、ジャンボ機が離着陸できないという制約がございます。大臣の指示も受けまして、できるだけ早期に二千五百化を実現することが必要不可欠だと我々も考えております。
 まだ用地問題が解決しておりません。地権者の方々から、誠意を持って精力的に交渉するよう成田会社の方に話をしているところでございます。その進捗状況につきまして、この年度末までに、三月三十一日までに報告するよう指示をしておりますので、近日中には空港会社から報告があると思っております。今、年度末を越えておりますけれども、地権者の方々と成田会社の間でぎりぎりの交渉を行っているという状況でございます。
○魚住裕一郎君 交渉事ですから、別に日切れ法案みたいな扱いではないとは思いますが、しかし、もうこういうふうな競争が激しい中ですから、しっかり進めていただきたいなと思います。
 ただ、そうやってうまく、うまくといいますか、二千五百メーターができ上がっても、しかし、他のアジアの飛行場というのは滑走路にしても三千メーター級がもう何本もあるような状況の中で、本当に中部も関空も含めて日本の飛行場勝っていけるのかといいますか、どうやってこの競争力を確保していくのかということが大事になると思いますが、その辺はどういうふうにお考えですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、国際競争力が向上していくには国際拠点空港の整備は非常に必要だろうと、このように思っております。まだまだ私どもの日本の国際拠点空港、不十分だと思っておりまして、今申し上げました成田、首都圏については成田の暫定を二千五百に早くすること、それから羽田の四本目の滑走路を供用して一部国際線も分担してもらうこと、それから中部空港はおかげさまで開港いたしましたけれども、関西圏につきましては二本目の滑走路をちゃんと整備していくこと、このようなことが重要だろうと思っております。
 大都市拠点空港、羽田も含めてその整備に空整特会の方でも重点的に投資をして一日も早く完成をさせたいと思っているところでございます。
○魚住裕一郎君 この法案のことについてお聞きしたいと思いますが、今度、垂直間隔を二千フィートを千フィートにするということでございますけれども、今年の一月からアメリカが導入したと伺っておりますし、またヨーロッパなどでは既に三年前から導入しているというふうに伺っているわけでありますが、これは何で遅れるのかなといいますかね、ということと、それから精度が上がって信頼性も高まったというふうに思いますが、機械ですから、それが厳しい状況になった場合どないするわけですかね、この千フィートの中で余計事故が起こるんではないかというふうに危惧されますが、その辺ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 日本の空域も込んでおりますけれども、ヨーロッパの空域はもっと込んでおる状況でございます。したがいまして、ヨーロッパの方では早くからこの取組をしておられまして、それからヨーロッパ各国が管制をしているという実態もございましたけれども、上空についてはユーロということでまとめて管制するというふうな枠組みをつくりまして取り組んでおられたと、このように聞いております。
 日本も、ヨーロッパと比べてまだ込んではおりませんけれども、先ほど申しましたように、もうそろそろ込み始めてきておりますし、これからますます航空需要というのは増えていくものだろうと、このように思っております。そういう意味で、このRVSM等新しい方式の導入を急ぎたいと、このように思っているところでございます。
 それから、機上装置が故障した場合どうするかと、こういうことでございますけれども、その場合には直ちに連絡を管制官が受けまして、管制官の方から今千フィートのやつを二千フィートに上げる、間隔を広げると、こういう措置をとって安全を図りたいと、このように思っております。
○魚住裕一郎君 マネジメントでございますけれども、今回は福岡管制部に一元的に管理をしていくというようなことでございますが、この福岡管制部にその機能をなぜそうまとめるのかということと、それから自衛隊の訓練空域も含めてマネジメントすることになるわけでありますと、飛行機会社のほか気象庁にしても、あるいは自衛隊との連携協力というのが重要になってくると思いますが、具体的にどういう体制でお考えなのか。先ほど新千歳の話が、全然自衛隊からも入ってないんでしょう、ああいう重要なことも連絡をいただけないような状況の中でどうやってその体制をつくっていくのか、お聞かせください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 上空の管制は航空路管制と申しまして、具体的に上空を飛んでいる飛行機に対して、高度はどれぐらいで行けとか間隔をどれぐらいで空けるというのを、航空路管制ということで、先生御指摘の北からは札幌、それから東京、福岡、那覇、四つの管制部で所掌をしております。
 今度の航空交通のマネジメントも、やはりこの航空路管制と十分連絡を取りながらやっていく必要がございますので、航空路管制を行っている航空管制部のどこかに所掌させたいということで考えております。
 そのうち一番大きいのは東京の管制部でございます。これは南東北から中国・四国地方まで管轄をしております。こちらの大きい管制部にこうしたマネジメントも所掌させますと、やはり危機管理上問題ではないかということで、東京以外のところで適地はないかということで考えたわけでございます。福岡の管制部は二番目の管制部でございますし、それからたまたま適地もあったと、そんなことを勘案いたしまして、福岡にこの機能を担わせるのがよかろうと判断したところでございます。
 それから、防衛庁、気象庁との連携でございますけれども、具体的には防衛庁あるいは気象庁から担当官をこの福岡の管制部の交通マネジメントをやっているセクションに派遣をいただこうと思っております。その人を通じまして、きっちり連携をしながら防衛庁の空域の使用状況でありますとか、あるいは気象の現在の情報でありますとか、機動的、即時的にきっちり連携が取れるよう体制を整えて、いい交通管理というのをやっていきたいと、このように思っておるところでございます。
○魚住裕一郎君 まあ、要するに一元的に管理するということになりますと、要するに全部の情報が集まってくるということでございますけれども、情報を共有するというふうになるんでしょうけれども、情報が外部に漏れるといいますかね、そういうことも十分注意をしていかなきゃいけないというふうに思うわけであります。
 飛行機の問題ですから、危機管理というのが非常に大事になってくるわけでございますが、テロ行為まで含めてこの情報管理体制の整備というものにどのようにお考えなのか。それから今、東京の管制部は広い範囲だというふうにお話がありましたけれども、万が一の場合はどこでバックアップをするのかということを含めてお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 今度の航空交通管理については、航空会社とも情報を共有しながらマネジメントというのをやっていきたいと思っております。その意味で、航空会社という民間会社から情報が漏れるというのは防がなきゃいけませんので、今回の法案においても、航空会社に対して守秘義務を課す、それから実際の運用においても、この航空交通の状況を提供する端末というのは航空会社の一部の運航を管理する部署だけしか設置できないと、こういうものにしてセキュリティーというのを万全を期したいと、このように思っておるところでございます。
 それから、東京管制部でございますけれども、このバックアップ体制につきましては、伊丹の空港近くに危機管理センターというのを設置しております。そこでバックアップ体制を措置しているところでございます。
○魚住裕一郎君 今回、飛行機の設計あるいは設計後の検査の一部を民間に任せるというような体制を取るわけでございますが、午前中の質疑ずっとやらせてもらいますと、何か例えば三菱のリコール隠しとか、直前に質疑はやったわけでありますし、また最近の事例だと三井物産の排ガス検査のデータ偽造とかいろんなことが出てきているわけでありまして、本当に大丈夫なのかなというそんな、午前中にもだまされる国交省なんてちょっとひどい言い方いたしましたけれども、そういう観点からして本当大丈夫なんやろかという、その辺、ちょっと納得できる御説明をお願いをできますか。
○国務大臣(北側一雄君) 今回の改正で民間活用、検査において民間活用をさしていただく案でございますが、あくまでこれは安全上の影響が少ない部位の設計の検査だとか、既に確立されております定型的な試験結果の確認といった、限定された範囲について民間の能力を活用していこうというものでございます。安全上重要な部分につきましては、これまでどおり直接国が検査を実施していく体制は変えておりません。
 また、民間活用に当たりましても、その民間の事業場が十分に能力のあるところであることはしっかりと認定をさしていただきたいと思っているところでございますし、またこの事業場が万が一不正を行うだとか法令に違反するだとか、そういう場合には厳しく処分ができるような制度にしておるところでございます。
○魚住裕一郎君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 午前中の質疑にもありましたように、航空事業の安全性に対する国民的な不安が大きく広がって、今信頼性が揺らいでいます。その中で、今度の法案では設計段階からメーカーに検査の一部を任せるという中身が提案をされているわけですが、国内での大型の航空機の生産というのは、YS11以来四十年ぶりで、事実上初めてに等しい状態です。ですから、現在の段階でも試作機すらないという状況にあるにもかかわらず、どうして検査の一部を任せるという無責任なことができるのか、私は理解できないでいます。
 四十年ぶりということになれば、データの蓄積や安全性のための実験など積み重ねて初めてそのメーカーに技術力があるのかどうかが分かるのであって、今の段階でどうして国が認定した事業場だから大丈夫だということが言えるんでしょうか。その点、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(岩崎貞二君) 日本のメーカーでございますけれども、ヘリコプターでありますとか小型飛行機でありますとか、これは生産をしておるところでございます。また、ボーイング、エアバス、あるいはそうしたものにつきましてもその一部の部品を日本で生産をしていると、こういう状況にございます。
 私ども、今回設計検査の一部を製造事業者に任せようと、製造者に任せるというシステムを導入したいと思っておりますけれども、そうした日本のメーカーの実績も踏まえつつ、それから今大臣が申しましたように、それを認定するに当たってはきっちり制度的に監視していくシステムをつくって、その上で任せていく、一部を任せるというシステムにしたいと、このように思っておるところでございます。
○仁比聡平君 一部かどうかということが問題じゃないと思うんですね。それに、機体開発がずっと続けられてきたアメリカなどとは状況が違うというふうに私は思います。今の段階で何も分からないのに、これから開発に挑戦するというメーカーに検査をゆだねるというのはこれは余りにも無責任な姿勢だということを指摘をしておきます。
 私は規制緩和が何をもたらしてきたのか、現場で何が起こっているのか、これしっかり検証する必要があると思う立場から、午前中とはまた別の角度で少し紹介をしたいと思うんですけれども、例えば日航のパイロットの皆さんの長時間乗務問題をめぐる空の安全裁判というのがあります。これは政府も御存じかと思いますけれども、会社は三たび敗訴をしてきましたが、この三月に最高裁への上告を取り下げたというふうに報じられました。これは会社が労働協約を一方的に破棄して、就業規則の改悪を強行して交代要員なしでアメリカ西海岸まで飛行させると、そういう世界に例のない長時間乗務への延長、これが無効とされた事案なんですね。これは元々航空局の通達によって乗務時間の制限が延長されたということによって起こった事件です。こうやって安全運航より利益を優先するということが現場に起こってきた。
 客室乗務員の皆さんをめぐっても、衆議院で我が党穀田議員が明らかにしましたけれども、ハーレクィンエアのように航空会社から派遣会社に業態を変えて労働者の条件を一方的に切り下げると、これは保安要員としての客室乗務員の任務を阻害をすることになります。今回の業務改善命令の理由となっていますドアモードの操作失念の問題で、午前中に紹介もしました航空安全推進連絡会議の皆さんは、その原因の一つとして、経験の少ない新人が多数を占める編成が導入をされたと、それが専任客室乗務員の失念をカバーできなかったという理由としてこの点を挙げられているわけです。従来は多数の経験者の中に少数の新人が混じるという編成が取られてきて、それが技術、経験の蓄積、承継にもつながっていたわけですが、会社がこれをあえて変えた理由というのは、これは主に労務対策にあるというふうに指摘されているんですね。
 日航ではこれまで利益優先のために安全性をと訴える労働者を敵視をし、そこに攻撃を掛けるやり方が行われてきました。最も露骨なのは、日本航空ジャパン、旧JASの客室乗務員の皆さんでつくるキャビンクルーユニオンという労働組合があるんですが、この組合員に対して管理職が業務上の利益を図ることを示して、組合からの脱退を強要するという事態が今起こっています。労働者の皆さんからは、あの山崎豊子さんの書いた「沈まぬ太陽」のその再来だと言っているわけです。今日も何人かの委員の皆さんから日航に労組が幾つもあるという指摘がありましたけれども、これはこれまで日航が行ってきたそういう分裂労務政策の結果であって、今それが旧JASにも持ち込まれようとしていると。こういうやり方をやるから現場労働者が自由に物が言えなくなり、そして労働者の間の信頼関係、互いの信頼関係が傷付けられている。会社がですよ、チームワークを自分で壊しておいて、何が安全運航と言えるのか、ここが問われていると思うんですよ。
 そこで、厚生労働省に今日来ていただいていますけれども、会社側が特定の労働組合からの脱退を強要するというのは、これは明らかに労働組合法違反だと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 私ども厚生労働省といたしまして、個別具体的な事件についてコメントすべき立場にはございませんけれども、あくまでも一般論としまして、一般的に使用者が労働組合の組合員に対しまして労働組合からの脱退を促すことは労働組合法の第七条で禁止している不当労働行為に該当するものと考えられます。
○仁比聡平君 私は労働組合の皆さんの声明の中にこういったくだりがあるのを読んで胸が詰まる思いがしました。
 安全運航を支える航空労働者は、どのような状況に置かれても規程を守り、安全を第一に行動しなければなりませんと。どのような状況に置かれても、そうおっしゃらなければならない航空の労働現場の皆さんの思いを、これは政府が受け止めなければ私はならないと思います。
 ここに御巣鷹山の一二三号墜落事故の後に刷新をされた経営陣から出された社内通達がございます。ここには安全運航の原点には従来の慣習にとらわれない労使関係の安定化が必要である、労働者が団結権と団体行動権を有することを確認し、尊重し、不介入の原則を守る、会社は組合の自主性を尊重し、その意見を可能な限り経営に反映すると、そういうことをうたっているわけですね。
 事故をもたらした組合敵視の分裂労務政策、これに対する深い反省がここにうかがわれると思うんですが、ところが日航の経営陣は今この反省を踏みにじって今日の事態をもたらしてきたんじゃないでしょうか。日本航空が本当に現在の危機的な状況を打開をしようとする決意があるのなら、現場労働者の敵視ではなくて、風通し良く現場の意見を聞いて、正すべきは正す姿勢に立つということが一番大事だと思いますけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) いずれにいたしましても、先ほど来申し上げておりますとおり、トップの方々が現場の方々と一体となって今回の一連の事態をしっかり受け止めていただいて、安全確保最優先に取組をしていただきたい、そのための在り方をしっかり検討してもらいたいし、私は今JALグループの方からその報告を待っているところでございます。今日午前中からの委員の皆様の御指摘等もしっかり踏まえまして対処してまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 大臣のその現場と一体となってというお言葉が現実のものになるには、私は国土交通省の姿勢も根本から変えていただかなければならないと思っています。
 二〇〇三年に国土交通省は航空事業経営基盤強化総合対策プログラムというものを出しています。この中で、アジア企業などとのコスト競争に勝つために、会社が進める人件費削減の計画に対して可能なものには前倒しを行い、一層のコスト構造改革を進めよと、こういうふうに実質ハッパを掛けていらっしゃるわけですね。
 大臣、先ほどの他の委員の質問に対する答弁の中にもありましたが、国際競争力と言うけれども、安全こそ、そして企業の社会的責任こそ国際標準なんじゃないかと、私、そういうふうに受け止めました。そのようなお考えに立って、このような利益追求第一のコスト削減を後押しをするのではなくて、安全、これを最優先にする航空法の趣旨にのっとった指導監督を行うべきだと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 私は、今回の一連の事案を受けまして感じているところは、そのJALグループの社内に、先ほどから申し上げておりますように様々な構造的な課題、問題があるのではないかと思っているんです。それは、一番大切な安全確保という最優先すべき事項についても問題があったり、またそれだけではなくて、私はそれだけではなくて、今、航空会社というのは非常に国際競争、熾烈な国際競争の中に置かれております。また、大変厳しい環境にあります。これはANAもそうです。
 そういう中にあって、本当に社内が一体となって、これは安全確保はもちろんですよ、安全確保だけではなくて、この熾烈な国際競争の中に置かれて厳しい環境下にある中で生き残っていくためにも、社が一体とならないと、ばらばらの状態で勝ち抜けるわけないわけでございまして、私はそういう意味で、両方の意味、恐らく私は、JALグループというのは、今の状況というのは一番大切な安全確保の問題だけではなくて、今後の社の在り方、またこういう環境下の中で社が一丸となって取り組んでいかないといけないという状況でありながら、そうした状態にあることについて心配をしているわけなんです。
 御理解いただけるでしょうか。決して安全確保と、そしてこの厳しい環境下の中で航空会社が、日本の航空会社はやっぱり頑張ってもらわないといけないわけですから、それとは決して矛盾する話じゃありません。これは、やはり社が一丸となってやっていただかないといけないことだというふうに私は思っております。
○仁比聡平君 私も、現場の航空労働者の皆さんは今の環境の中で、本当に安全を守りながら利用者の皆さんの思いにこたえることのできる、そういう航空会社になっていきたいという思いで頑張ってこられているんだと思うんですね。
 ただ、利益第一のコスト、異常なこのコスト競争、削減競争というものが今日の深刻な事態をもたらしてきたのではないかということを今日指摘をさせていただきました。
 国際競争力の強化だということで規制緩和を進め、安全をないがしろにしてきたというこの姿勢を見直さなければ、本当に重大な事故になるのではないかと私も懸念をしています。
 公共輸送機関としての特別な役割を自覚をして、日本航空が命と安全を最優先に経営を転換をするよう強く要望したいと思いますし、また国土交通省もしっかり役割を果たしていただきたいということを強く要請をして、質問を終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。改正航空法のメリットについてお伺いをいたします。
 改正航空法は、利用者にどのようなメリットがあるのか、またお考えでございましょうか。航空の安全確保という一番重要な視点を超えたメリットがあるならば、それをお示しいただきたい。
○政府参考人(岩崎貞二君) 本法案、空域規制の関係で申し上げますと、こうした空域をより合理的に使うことによって、一層の安全確保が図られるとまず思っております。そのほかにも、空域を合理的に使いますので、より効率的な運航ができる、そのために多くの航空機の運航も可能になると、このように思っております。
 また、環境面でも、燃料効率の良い高度で飛行する機会が倍増しますので、そういう意味でも、燃費の削減にも可能となると、このように思っているところでございます。
   〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕
 こうした安全あるいは空域の利用拡大、環境等々含めまして、総合的な効果を発揮でき、これは利用者の利便にもつながっていくものだと、このように考えているところでございます。
○渕上貞雄君 次に、垂直管制間隔による管制官の負担の問題についてお伺いいたします。
 垂直管制間隔を半分に短縮しても危険はないということですが、今まで以上に航空機が航行することによる管制官に一層の負担が掛かることになるのではないかと思うんですが、その点、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 管制官が処理する機数はこれを導入いたしますと増えますが、そういう意味で、管制官の負担が増えることになる可能性はございますけれども、私ども、併せて対策を講じなきゃいけないと思っております。
 具体的には、航空機が選択できる高度帯や経路が増えてまいりますので、その分の軽減が図られると思っております。それからまた、今管制官が見ておりますレーダー、これについても新しく更新をしていきたいと思っております。より見やすい、明るいレーダーにしていく。
 あるいは、管制官が一番負担に思っておりますのは、高度変更をしたり、あるいは方向の変更をしたときに安全上大丈夫かということを検証しなきゃいけませんけれども、そういうものもコンピューターシステムなんかを導入して管制官を支援する機能というのを備えた新しい管制卓というのも導入も図っていきたいと思っております。
 管制官の負担の軽減にも努力してまいりたいと、このように思っておるところでございます。
○渕上貞雄君 管制官の配置の問題についてお伺いいたします。
 そもそも、管制官の配置はどのような基準でなされているのでしょうか。適正な配置で行われているのか、また、それは管制官に過度な負担を強いるようなことになるものではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 管制官の配置でございますけれども、どういう管制業務をしているかということ、あるいは、その空港なりその空域での交通量がどの程度あるかといったこと、またその空域のふくそう度、こうしたものをいろいろ勘案しながら管制官を配置しているところでございます。
 なかなか交通量が増えておりますので、管制官のワークロードも増してきておりますけれども、先ほど申しましたいろんな管制支援機能の導入等々を図りながら、また管制官の配置も適時見直しながら、過度の負担の生じないようにやっていきたいと、このように思っているところでございます。
○渕上貞雄君 横田空域の返還問題についてお伺いをいたしますが、空域の容量拡大のためには米軍が管制を行っている横田空域などの返還を求めていくことがむしろ重要だと考えますが、今取組の進捗状況はいかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先ほど来答弁させていただきましたとおり、横田空域の返還は非常に重要な問題だと、このように思っております。
 私どもも米軍とお話をいたしまして、全面返還をしてくれと何度も要請しておりますが、米軍はこれまで一貫して、米軍の運用上の立場から全面返還は極めて困難だと、こういう回答でございます。ただし、一部の返還につきましては、直近の平成四年のものも含めて七回行われております。
 今後とも、関係省庁と連携しながら、返還に向けて努力してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○渕上貞雄君 嘉手納のラプコンの訓練についてお伺いをいたしますが、嘉手納ラプコンについては返還に向けて訓練が開始されたと聞いていますが、現在の進捗状況はどうなっておりますでしょうか。
   〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕
○政府参考人(岩崎貞二君) 御指摘のとおり、昨年の十二月に、米軍と訓練等の具体的な移管計画について合意をいたしました。
 我々、嘉手納ラプコンの返還を受けるためには、嘉手納の航空機の管制のやり方というのを訓練をしなければいけませんので、これは現に今やっておる米軍から訓練を受けているところでございます。
 ラプコン内で業務概要の座学、あるいはシミュレーター、さらに実務訓練、実機訓練ということをやっているところでございまして、順調に実施されております。
 今後、順次五名ずつの管制官訓練を行いまして、総勢四十名、これを嘉手納のラプコンの対応の管制官として仕上げたいと思っております。そのために、少々時間が掛かります。おおむね三年後の移管を目指すことで今頑張っておるところでございます。
○渕上貞雄君 管制についてお伺いをいたしますが、管制官がいない空港には離着陸する航空機に情報入手を義務付けるとのことでございますが、今まで何もしてこなかったということ自体安全対策上問題ではないかと思いますし、少なくとも旅客定期便が運航しているところについては管制を行うようにすべきであり、たとえ国が管理をしていない空港であっても、安全対策の指導監督を徹底すべきではないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 国が管理していない、県の管理している空港でも、交通量の多い空港については管制官を配置して、安全の確保に努めているところでございます。交通量の少ないところは管制官の配置まではしておりませんけれども、運航情報官というのを配置をいたしまして、十分な情報提供に努めているところでございます。
 ただし、小型機に対する対応は必ずしも今まで十分ではなかったところがございますので、今回、こうした空港についても、他の航空機の情報入手を航空機側に義務付けることによって安全確保を期していきたいと、このように考えているところでございます。
○渕上貞雄君 先ほども同僚議員の方からお話ございました、御質問ございましたが、語学のチェックの問題についてお伺いをいたします。
 法律はパイロットに対して語学チェックをするようにしていますが、必ずしもパイロットだけでいいとは思いませんが、相互の意思疎通にとっては、国内外を問わず管制官の語学をも一定程度の水準を維持する必要があると思います。これもやはり事故の経験からして考えなければならないことだと思うんですが、我が国としてICAOなどへの働き掛けを積極的に行っていただきたいと思うんでありますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) ICAOの方でもやはり管制官にも英語能力を求めております。パイロットと同様に管制官について英語能力を実地試験をしていくというシステムを導入するよう世界の各国に勧告をしているという状況でございます。
 私ども、これを受けまして、パイロットと同様に管制官についても語学の能力実証を行うこととしております。先生のおっしゃるとおり、こうしたものを国際的な標準でやられることが重要だと思っておりますので、具体的な運用に当たっても更に世界各国の例なんかを参考にしていきたいと、このように思っているところでございます。
○渕上貞雄君 民間の委託について、これもお話がございましたけれども、例えば三菱ふそう事件などを見ますと、航空機の安全上極めて重要な航空機設計検査を民間にゆだねてしまって本当に大丈夫なのかどうかという心配をするわけでございますし、この問題について多く事故を発生をしていることなどを考えてみますと、結局民間にそのことを委託するということ自体がやはり問題、先ほど大臣の方からも答弁はございましたが、やはりこれは、安全上の問題について民間に委託するということを決めるといった場合の大臣の責任というのは大変私は重いと思うんでありますが、その点、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 今日も朝から御議論いただいておりますように、安全性の確保というのは航空行政の中でも最重要の課題であると思っております。
 今御指摘のことにつきましては、あくまで安全上重要な部分については従来どおり国が直接検査を実施をしてまいりますし、民間活用に当たりましても、その民間の能力はきちんと審査をいたしまして、十分に能力ある事業場にのみ認定をすることになると思いますし、また認定事業場が法令に違反する等のことがありましたら、厳しく行政処分や罰則の対象としていくという対応を取ってまいりたいと思っているところでございます。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩城光英君が委員を辞任され、その補欠として小泉昭男君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、航空法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 第一に、本法案は、安全規制について、航空機メーカーなど国が認定した事業場が設計した航空機については設計検査の一部を省略できるとし、政府がこの数年来進めてきた型式証明等を受けた航空機の製造後の検査、定期検査、改造検査の民間能力の活用を航空機の設計、開発時の検査にまで拡大をするものです。
 法案は、その検査の適正を確保するため、認定事業場に対して業務改善命令、罰則規定を新たに設け、安全確保のため不正等を未然に防止するとしますが、国の検査を開発企業にゆだねること、それ自体に問題があります。なぜなら、今日、航空機の安全が重大な社会問題になっており、航空機の安全に直結する設計、開発について国の検査を省略する仕組みは、安全を確保する上で重大な問題があるからです。特に、今回の改正は、YS11以来四十年ぶりの国産民間航空機の開発、生産を前提としたものですが、それだけに国が責任を持って設計検査を行い、安全に万全を期すことが求められています。
 第二に、航空事業の安全性は、規制緩和によって新規参入の航空会社が生まれ、大手のJALとANAも含めこれまで以上に労働者を犠牲にしたコスト削減などの激しい価格競争の下で脅かされており、国の責任を放棄することは許されないからです。
 九九年六月の運航整備業務の管理の受委託の許可制度の創設の航空法改正のとき、我が党は、規制緩和により航空事業を市場原理に任せ、一層の過当競争を生み出し、労働者の労働条件や整備コストのしわ寄せなど安全性を低下させること、航空会社が自ら運航整備の責任を負わず、他社への丸ごと委託することを認めるなどコスト削減競争に拍車を掛け、航空の安全に重大な影響をもたらすことから法改正に反対しました。その後の推移はその懸念が現実したものにほかなりません。
 なお、本法案は、今日の混雑空港の緩和のため、福岡管制部に全国の空域を一元的に管理し、柔軟に飛行経路を設定する仕組みを導入し、また自衛隊訓練空域の空き時間を活用するとしています。
 しかし、今日の混雑空域を解決し、安全運航を確保するためには、日本の民間航空路を狭め制限している米軍、自衛隊の軍用空域を削減し、民間航空路優先の空域に再編することが求められています。とりわけ、羽田拡張で交通量が一・四倍に増大をすれば、羽田、成田の南関東セクターでは自衛隊の専用空域の一時的活用だけでは解消できず、横田空域の返還など抜本的な対策が急務であることを指摘をし、反対討論を終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 航空法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(田名部匡省君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。北側国土交通大臣。
○国務大臣(北側一雄君) ただいま議題となりました流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 我が国の経済活動を支える物流につきましては、在庫管理の徹底等による物流コストの低減を通じた国際競争力の強化や、多様化する消費者の需要に即したサービスが求められるとともに、地球温暖化防止のための京都議定書の発効を受けて環境に配慮した物流体系を構築することの重要性が高まっているなど、社会的、経済的事情の変化に適切に対応することが求められております。
 こうした状況を踏まえ、輸送、保管、荷さばき、流通加工等の物流業務を総合的、効率的に行う事業及びこの事業の中核となる物流施設の整備の促進を図るための所要の支援措置及び事業の計画の認定に係る手続を定めることを内容とする法律案をこのたび提案することとした次第であります。
 この法律案による支援措置の内容は、倉庫業の登録や貨物自動車運送事業の許可等の行政手続の一括化、中小企業信用保険や食品流通構造改善促進機構による債務保証等の支援、物流施設の建設に係る開発許可についての配慮等であります。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(田名部匡省君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時九分散会