第162回国会 国土交通委員会 第9号
平成十七年四月七日(木曜日)
   午前十時一分開会
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   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任
     小泉 昭男君     岩城 光英君
     蓮   舫君     岩本  司君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡省君
    理 事
                田村 公平君
                脇  雅史君
                大江 康弘君
                佐藤 雄平君
                山本 香苗君
    委 員
                岩井 國臣君
                岩城 光英君
                太田 豊秋君
                岡田  広君
               北川イッセイ君
                小池 正勝君
                末松 信介君
                鈴木 政二君
                伊達 忠一君
                藤野 公孝君
                池口 修次君
                輿石  東君
                前田 武志君
                山下八洲夫君
                魚住裕一郎君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   北側 一雄君
   副大臣
       国土交通副大臣  岩井 國臣君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       伊達 忠一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       中小企業庁長官  望月 晴文君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省鉄道
       局長       梅田 春実君
       国土交通省自動
       車交通局長    金澤  悟君
       国土交通省港湾
       局長       鬼頭 平三君
       国土交通省政策
       統括官      春田  謙君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法
 律案(内閣提出)
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○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、蓮舫君及び小泉昭男君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君及び岩城光英君が選任されました。
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○委員長(田名部匡省君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に中小企業庁長官望月晴文君、国土交通省道路局長谷口博昭君、国土交通省鉄道局長梅田春実君、国土交通省自動車交通局長金澤悟君、国土交通省港湾局長鬼頭平三君及び国土交通省政策統括官春田謙君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田名部匡省君) 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤野公孝君 おはようございます。自由民主党の藤野公孝でございます。
 三十分ちょうだいいたしました時間、フルに使って頑張りたいと思いますが、逆に言えば、時間が十分ない場合に、私の質問で余り時間を取っても今度は答弁していただけなくなるかもしれません。私も気を付けますが、簡潔明瞭にお答えいただきますように、よろしく、三問ぐらいで終わったといったらちょっと困りますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案について御質問いたしますが、個別の条文といいますか中身にちょっと入っていく前に、この物流、特に国際物流でございますが、を取り巻く状況についての御認識等について、まずもってお伺いを申し上げたいわけでございます。そうはいっても、この法律の第一条の「目的」の中にも、最近における物資の流通をめぐる経済的、社会的事情の変化、あるいは我が国の産業の国際競争力の強化ということはもう真っ先にここには書いてあるわけでございますから、そういう意味ではこの法律の中身にも当然かかわっているということは言えるわけでございますが。
 昨日の夕刊にも、アジアの経済成長六・五%、中国なんかもっとたくさんだと、八・五%とかというような修正もしていますが、今後も当分の間アジアの経済成長はどんどん続いていくと。こういう経済環境の中で、日本の経済の再生といいましょうか、発展というものを目指していかなきゃいけないわけでございます。
 今どのくらい日本の企業が海外で、主にアジアですけれども、生産をしているか、海外の現地生産をしているかというようなデータも見せていただきますと、本当に、二〇〇三年度の統計で、最近少し変わっているかもしれませんけれども、その生産額でも百四十七兆円、百五十兆円弱といったような数字、相当大きなこれ額でございます。それは、海外で現地生産をしているという現状にありますし、全体の比率から、日本の生産の総額の全体から見ても二〇%弱、一八%とかいうような数字もございます。こういう数字を見るにつけましても、日本の経済が本当にアジアの中でもうグローバル化、ボーダーレス化して、産業立地、生産立地に関しましてはもう国境はない、こういうような状況でございます。
 そういう経済の国際化の中にありまして、僕は余り悲観することはないと思うんですけれども、相対的に、日本の国際産業立地競争力は相対的に私は低下してきていると言わざるを得ないと思うわけです。これを何とかしなきゃいけないということで、物流の占める、我が国の国際競争力における物流の占める役割というのはどんどん大きくなっている。工場自体の生産力の問題もあります、技術革新等、イノベーションもございますけれども、トータルとして生産を支える物流面で日本の国際競争力が落ちていきますとこれはどんどん海外に出ていく、その現象も、産業空洞化というようなことで、これは政府を挙げて今取り組んでおる。この産業空洞化に対してどう対応するかということが大きな日本の経済再生の柱になっておる、こういうことはもう言うまでもないことでございます。
 この物流産業というのが全体で今二十兆円ぐらいの規模があるそうでございますが、もう一つの、二十兆円というとすぐに出てくるのが、観光産業というのが二十兆円でございます。大体同じような数字でございますが。この観光産業も国際競争力がなくて、出ていく方は千七百万人、入ってくる方は六百万人のようなすごいギャップがあって国際競争力がない代表みたいなのが観光でございますけれども、観光はただいい面は、神社仏閣ニューヨークやパリに持っていくわけにはいかないので、そういう意味の観光資源の空洞化というものはないわけでございますけれども、この工場とか生産の方に至りましてはこれどんどん海外に行ってしまう、そこが観光とちょっと違うところだと、こう思うわけですが。
 この産業空洞化対応あるいは国際競争力の強化という面で、物流の総元締であられ、大変強い危機感と、何とかしなければという政策担当の総責任者であられます大臣にお伺いいたしますけれども、今、まあ非常に雑駁な言い方で恐縮でございますけれども、イメージを持ってもらおうと思って今申し上げましたけれども、こんな状況の中で、日本の国際競争力の強化、この喫緊の課題に対して物流面からどういうふうにこれから立て直していこうと、あるいは強化していこうと。もう既に今年の二月に省内でも大臣の肝いりで、今後の物流政策、何か国際物流の課題に対応する推進本部もおつくりになったような話も聞いておりますが、その辺も併せお伺いしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、世界の経済を見まして、世界の経済をリードしておりますのは、これはまさしく東アジアの経済でございます。急成長をしておるわけでございますが、特に中国を中心とする東アジア、これまでは生産拠点というイメージが強かったわけでございますが、単に生産拠点であるだけではなくて、非常に重要な消費市場として、というところも今焦点として世界から見られているわけでございます。
 私は、今委員の方もおっしゃいましたが、悲観的に見るのではなくて、日本という国がこの急成長する東アジアのすぐ隣国にある国であるということを、この立地を、私は本当にアメリカ、ヨーロッパにはないこういう強みを発揮していかねばならないと思っているところでございます。
 実際、我が国の国内の企業も御承知のとおりもうかねてから中国等東アジアに進出をいたしまして、そして今や日本の企業は中国を中心とする東アジアにも工場等を立地する、そういう中で、この東アジアとそれから日本とが経済的にはもう国内と一緒のような、一体化していると、一体的な経済圏、物流圏に私はなっているのではないかと。
 確かに、距離的に言いましても極めて近いわけでございまして、東京―福岡よりも、東京―福岡は千百キロ以上あるわけでございますけれども、博多―釜山は二百キロ強しかないんですね。博多―上海は九百キロしかありません。というふうに、距離的にも非常に短い。
 そういう中で、私は、今、日本のこれからの経済を考えたときに、もちろんいいものをつくっていく、国際競争力のある、付加価値の付いたいいものをつくっていくということももちろん大切なんですが、それとともに、いいものをつくって、これはやはり運ばないといけないわけですから、いいものをつくるまでにもう、原材料があり、そしてそれが組み立てられ、つくられ、製造され、組み立てられ、そして更に消費市場に運ばれる、この物流が、このいいものをつくるということと、それからスムーズにそして効率的に物を流していくというこの物流、この二つは本当にこれからの日本の経済を考えたときにやっぱり両輪であるというふうに思うわけでございまして、そういう意味で、委員がおっしゃっているように、この物流の方が、やはり競争力が、特に東アジアの国々に、都市と比べますと競争力が低下をしているのではないかというふうに言われてきたわけでございます。
 そういう意味で、この経済活動を支えております物流のネットワークを、より円滑かつ効率的なネットワークの構築をしていくことが私は非常に重要な、また急がれる課題であるというふうに考えておるところでございます。
 そういう趣旨もございまして、今年の始めに国土交通省の中に国際物流施策推進本部というものを設置をいたしたところでございまして、この間、中間取りまとめをしていただきましたが、この五月、六月にも最終的に取りまとめをいたしまして、来年度の予算、また来年度の税制改正等にしっかり反映をさせていただきたい、重点要求をさせていただきたいと思っておるところでございます。
 中身につきましてはまたこれから御議論があるところでございますけれども、もちろん国際拠点港湾、それから国際空港、こうした整備をしっかりと急ぐ必要があるわけでございますし、また国際、国内の輸送モードにおいて非常に低廉かつ円滑な交通ネットワーク、これは道路も含めまして、鉄道も含めましてそうした交通ネットワークを形成していく必要がありますし、また、ロジスティックスという言葉が使われるわけでございますが、このロジスティックスハブ機能、今やもう荷主の側も、物流業者の方々に何を期待しているかといいますと、単に物を運ぶ、また物を保管するというだけではなくて、従来この荷主企業の方でやっていた様々な在庫管理だとか加工だとか、そういうこともその効率化のためにやっていただこうというふうなことも期待されているわけでございまして、そうした総合的な物流拠点施設、まあ今回、この法案にかかわる問題でございますけれども、そうした機能を強化していくロジスティックスハブ拠点の整備を急がれる、そういうことが非常に重要だと認識をしているところでございまして、そうした整備をしっかりとやることが私は国の責任だというふうに考えておるところでございます。そして、国際競争力の維持強化に努めてまいりたい、またスピード感を持って整備を進めていきたいというふうに考えております。
○藤野公孝君 大変力強い御答弁、ありがとうございます。
 今、大臣も、今は物流というのは物をただ配るというようなのじゃなくて、生産から末端消費に至るまでのトータルを荷主サイド等も要求しているというか高度化を要求している、正にそれが今回の法律とこうぴったり合ってくる思想だと思います。言葉も、従来はディストリビューションなんていうような言葉、フィジカルディストリビューションを物的流通で物流になったというような話も聞いたことがありますが、今はディストリビューションじゃなくてもうロジスティックとこういう感じでございますので、その辺、本当に時代がそうなっているなという気がします。
 今ちょっともう既に触れられましたが、物流、特に国際物流の拠点であります国際港湾あるいは国際空港についてちょっと、改めてもう一回、簡単で結構ですが、基本的な整備方針を述べていただきたいんですが。
 実は去年の夏に、いわゆるスーパー中枢港湾の指定合戦と言っちゃ悪いですけれども、みんな手を挙げていろいろやったそのときに、私ももうバッジ着けていました、いろいろ勉強したりかかわっておったわけですが、名古屋が、名古屋港がそれに入るかどうかで地元知事始め大変なときがあったわけですが、そのときに聞いた話でございますけれども、もしあのとき東京というか関東と関西だけで真ん中が抜けるというようなことになった場合に、トヨタが場合によっては、そういうことになった場合には、生産の拠点、正にロジスティックの拠点を中国に移すことも考えておったというような話を私はちょっと聞いたことがあるぐらい、この物流の世界というのは我が国のそういう基幹産業にまで大きな影響を与える重大な問題であるということを、抽象論ではなくて実態の、個別の問題で私実感させられて、改めてこのスーパー中枢港湾等についての問題を、認識を持った次第でございますけれども。
 大臣もさきの参議院の予算委員会である先生の質問の中に、金がない、予算がないと言うけれども関空の二期工事なんかに予算付けているじゃないかと、そんな金があるんだったら何で福祉予算に回さないんだという御質問に対しまして……(発言する者あり)まあそうだ、まあそういう御意見があるわけですから。中で、敢然と、要するに関空の二期工事というのは、もう関西の経済の国際競争力、ひいては日本の国際競争力にとって極めて重要な意味を持つ予算であると、きっぱりとお答えになったことに対しまして、生活与党という、標榜されている政策の、大臣のあれの中で、全体の政策体系の中でなかなか本当に勇気を持った御発言だと思って感銘を受けたわけでございますけれども、そういうような意味もありまして、改めましてこの国際物流拠点の国際港湾・空港、これの機能強化ということに対します基本的な方針について御意見を伺います。
○国務大臣(北側一雄君) 私はあの予算委員会のときはこういう問題意識を持って発言させていただいたわけですね。これから日本の社会というのは本当に、本当にこれから高齢社会を迎えます。人口減少社会がやってまいります。その話だけ聞いていますと、経済がどんどん縮小していくのではないかと。しかし、経済がそういう中でどんどん縮小していってしまって本当にこれからの日本のこの高齢社会、成熟社会というものを担っていけるんでしょうかと。そこはやはり一定の経済の確実な発展というものがないと、これからの高齢社会の、例えば社会保障の問題でも持続ある社会保障制度というものは確立ができないんじゃないでしょうかと、こういうお話をさせていただいたわけでございます。
 そういう観点の流れの中で、私はやはり、今申し上げましたように、産業の空洞化を阻止をしていくためにも、やっぱりこの物流がきちんと機能していかないと、今おっしゃったとおりでございまして、もうメーカーの側も日本ではもうできないと。中国へ行ってしまうと。その方がより効率的なことがなってしまうわけでございまして、日本の中の産業の空洞化というものを阻止をしていくためにも、私は物流部門が、それが障害にならないようにしていかないといけない。現に今障害になりつつあると、そういう問題意識を持っているわけでございます。
 それで、港湾の方でございますけれども、今、日本の国際から入ってくるもの、また出ていくもの、量で言いますと、九九・六%がこれは港から出入りをしているわけでございまして、この港湾、特に国際港湾の機能を強化していく、効率化していくということは本当に急がれることであると思っております。
 ということで、昨年、スーパー中枢港湾ということで、三港指定をさせていただいたところでございます。これは港湾コストを、是非近い時期に港湾コスト三割を削減をしていく、さらにリードタイムを一日、今はもう三日程度掛かっているわけでございますが、これを一日程度に短縮をしていくということを目標に、是非このスーパー中枢港湾については重点的な整備をしてまいりたいと思っておりますし、その中で一つ、是非私はそうしてもらわないといけないと思っておりますのは、例えば大阪でいいますと大阪港とそれから神戸港があるわけですね。しかし、これは大阪港と神戸港で肩を張っていてもしようがないわけでございまして、これはもう本当に役割分担で、一体的に総合的にやっぱり運営をしていただく必要があるわけでございます。これはほかの港でもそうでございます。
 また、これから東アジアという観点を考えますと、私は是非ここはしっかりやってもらわないといけないなと思っていますのは、北九州なんです。福岡なんですよ。この福岡と北九州もこれ本当に是非機能を強化して、もう地理的には絶好の場所に港が、すばらしい港があるわけでございますので、この二つの港につきましては是非総合的に一体的に機能強化をして、まさしく東アジアの玄関になっていただきたいと思っておりますし、さらに、日本海も、幾つかの重要港湾についても、対東アジアということを考えますと非常に重要な位置付けがあるというふうに思っておるところでございまして、そうした港の機能の高度化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
 また、航空の方なんですけれども、これ航空の方は量的には少ないんですが、価格でいいますと何と三割を超えております。今、航空貨物の方は毎年毎年どんどん増えているんですね。そういう中で、やはりこの大都市圏の拠点空港、国際空港についての整備は、これもしっかりと進めていく必要があります。成田、そして中部空港は開港いたしました。関空も二〇〇七年に二本目の滑走路が供用されます。関空の場合は四千メートル二本、二十四時間空港、そういう意味では日本で唯一の、両方四千メートルあって二十四時間空港というのは関空だけでございまして、私はやはりそういう意味では関空というのは大事な空港だと思っておりますし、また、この委員会でも度々御質問ございます羽田の国際化の問題、再拡張も二〇〇九年を目標に今頑張っているところでございます。
 こうした国際拠点港湾・空港の機能強化、また物流拠点としての整備をしっかりと進めていくことが、我が国の経済の国際競争力を向上させていく非常に重要な私はかぎを握っているというふうに考えているところでございます。
○藤野公孝君 あと十分ぐらいしかなくなって、法案の中身に入らせていただきます。
 今大臣の方からも、空港ももちろんですが、港湾の方についていろいろもう既にお答えというか、整備の基本についてはお答えいただきましたけれども、この法律案の中に盛り込まれております港湾流通拠点地区の制度があって、そこにいろんな物流、高度物流施設を造る場合には工事の許可をもう取らなくても計画の段階でオーケーになっていればいいよとか、あとほかのこともあるんでしょうが、いろいろあるわけですが。
 実は、もう時間がないんで余りたくさんは言えないんですけれども、二十五年前の一九八〇年に、世界の港湾のランキングでは神戸は四位でございました。横浜は十二位でございました。世界に冠たる国際港湾でございました。今、二〇〇三年、この四位だった神戸が、さっき大臣もちょっといろいろ神戸のことも言われましたが、もう三十位以下のような状況ですよね。それから、十二位だった横浜はもう今二十八位だとか、香港やシンガポール、上海等々、しかも単に順位だけじゃなくて大きく中身で水空けられていると、こんな状況でございます。
 そのことの原因等について、いろいろあるわけですからこれがすべての決め手というわけにいきませんけれども、この港湾流通拠点地区等の制度が今後のスーパー中枢港湾等の今の国際競争力の強化にどんな効果を具体的にもたらすかという、是非それを期待してお聞きするわけですけれども、港湾局長の方からどうぞ、中身について、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(鬼頭平三君) お答えを申し上げます。
 ただいまの大臣の御答弁の中にもございましたように、スーパー中枢港湾につきましては、昨年の七月に三港を指定をさせていただきましたが、その指定に当たりましての条件といいますか、そういう基準を設けておりますが、その中におきまして、対象となるコンテナターミナルの機能を強化をするとか、あるいはそこで活動していただくターミナルオペレーターの経営環境の整備をするというようなことを目的として、コンテナターミナルに近接をして荷主の物流効率化を支援するロジスティックス拠点の整備が可能であるといった点についても要件の一つとさせていただきました。逆に言いまして、指定をされた港についてはそういうポテンシャルを持っている港であるというふうに言い換えることができると思います。
 今委員からお尋ねの港湾流通拠点地区でございますが、今正に申し上げましたようなスーパー中枢港湾の機能の向上等のために、リードタイムの短縮でありますとか在庫コスト、物流コストの削減等を促進する役割を担うことを念頭に置いたものでございまして、今後、この港湾流通拠点地区制度を活用しながら、コンテナターミナルと港湾流通拠点地区との一体的な整備運用に取り組みまして、スーパー中枢港湾、先ほど御指摘ありましたようになかなか日本の港湾の国際競争力が低下しているということもございますが、そういった競争力の強化に努めるとともに、物流の一層の効率化に努めてまいりたい、かよう考えておるところでございます。
○藤野公孝君 ありがとうございます。
 頑張っていただきたいと思いますし、また今後もいろんな政策を積み重ねていただきたいと思うわけですが、今、先生方のお手元にちょっと資料を配付させていただいて、私、こういうのをこの委員会で配付するのは初めてでございますが。(資料提示)先ほど大臣からもコメントがございましたように、今の物流は、本当に単純に保管したり配送したり加工したりするんじゃなくて、それを一体的になって、輸配送、それから保管、流通加工等を一体的に総合的にやっていくという形に変わっている、正にそのとおりで、その一つの例としてここにある、皆さんの前にある紙にかいてありますのは、あるスーパーなんですけれども、これが中国等からいろいろ商品を持ってきて日本全国に配っている。特にこれは中部を中心の絵をかいてございますけれども、そこの右の方に一階、二階、三階と、これ一つの、今度の高度化の、建物の中に、こういうふうに一階、二階、三階で保管、流通加工、配送等が一体的に行えるような施設を四日市東インターの近くに造ろうというようなイメージで、正に中国で生産されたものを四日市港に揚げて、そこからこういうセンターを通してまた消費地、右の方にかいてありますいろんな店舗にもという、こういうことが今後いろいろ行われていけば、こういう物流革新によりましていろいろ日本の経済力、国際競争力も強化されるということになるわけですが、こういうことをやろうとする物流業者に対しまして、今度の法律は、具体的にどういう支援措置というか、国としてのそういう措置があるのかということについて、もう余り時間がないので、要領よくお願いします。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 お配りをいただきました正に事例というのは、大手スーパーのいわゆる物流のニーズにつきまして、輸送、保管、流通加工、こういったものを総合的に引き受けまして、これを効率良くいろいろな店舗、百三十七店舗ですか、こういったところへ配送するということを一括して担うということで、こういう取組をすることによりまして物流の効率化が進む、あるいはそれに伴いましてCO2の排出等環境面でも非常に大きな効果が期待できるということでございますので、そういった意味の支援措置を正にこの法律で講じることとさせていただいております。
 具体的内容は、幾つかに分けまして、まず社会資本として高速道路でございますとか港湾でございますとか、そういったようなものと連携いたしまして拠点施設の整備ということが必要になります。この点につきましては、税制の特例がまずございます。
 それからもう一つは、そういう拠点施設を整備する場合に、いわゆる開発許可、こういった手続が必要になりますが、そういったものについての配慮措置というようなことを講じることとさせていただいております。
 それから、こういう事業を行う場合には、実は倉庫の事業でありますとかトラックの事業でありますとかいろいろ許認可の関係の手続が必要でございますけれども、こういったものにつきましても一括して行われるということにかんがみまして、手続は一括で取得できるという形で支援をさせていただくということにしております。
 それから、資金面でございますが、特にやはり中小企業の皆さんが取り組む場合、いろいろと資金の面でも制約があるということがございますので、信用保証協会の債務保証制度の特別枠の創設でございますとか、中小企業投資育成株式会社によりますところの増資の引受措置の創設でございますとか、あるいは食品流通関係の事業につきましても、食品流通構造改善促進機構、こういったところの保証制度を創設するといったような支援措置を講じさせていただくこととしておるところでございます。
 このほか、こういう事業を展開する場合には人材の育成ということも非常に重要でございまして、こういったことにつきましても国が努力をするというような規定を設けさせていただいているところでございます。
○藤野公孝君 最後の質問にもうなってしまって恐縮です。
 今日、中小企業庁の方から長官、どうもありがとうございますが、今お手元に示しましたような物流というのは、言わば最先端の、もう時代の先端行く3PLですけれども、日本の全体の物流業界を見ますとまあ九〇%以上が中小企業でありますし、トラックに至っては九九%ぐらいですね。そういう底辺といっては失礼ですが、支えているところは中小企業、零細企業であります。
 これまで中小企業の流通業務効率化促進法というのが、もう長いことこれで共同化したりいろいろして効率化していこうということでやってこられたわけですが、今回のこの法律、新しい法律に全部今までの流通促進法を吸収してしまうというか、いうようなことをなさっておる。ただ、それだけだと形式の、きっとその辺、新しいニーズに合わせて新しいまた支援措置等も考えられると思うんですが、その辺につきましてお伺いいたします。
○政府参考人(望月晴文君) お答えいたします。
 今回の流通業務総合効率化法は、国際競争力の強化とか、あるいは今いろいろお話ございましたが、環境負荷の低減を図るものでございますけれども、中小物流事業者にとってもこうした観点を踏まえた物流効率化を図るということは非常に重要なことでございますし、そのための支援措置を盛り込んだということでございます。
 具体的に、今お話にございましたように、平成四年から中小企業流通業務効率化促進法というのがございまして、この中で行ってまいりましたことは中小企業組合に限定をしておりました支援対象でございました。しかしながら、今般は、中小企業者単独あるいは企業間の連携グループ、つまり組合をつくらなくても任意グループまで拡大をさせていただきまして、時代の要請に、今の時代の趨勢に合うようにさせていただいたということがまずもって一番大きなことであろうかと思います。
 それから、今回特に国土交通省と連携をすることによりまして、この中小企業の物流対策についても、例えば倉庫業法の特例であるとか、都市計画法、工場立地法等の配慮などの新しい支援措置を、この法律の対象に入っておりますので、加えられたということでございます。
 これまで中小運送業者だとかあるいは卸売業者だとか部品供給業者などの組合に幅広く利用させていただきましたけれども、この新しい視点も付け加えて、多様な中小企業者の利用が可能になるのではないかということを考えているところでございます。
○藤野公孝君 自動車局長、局長には質問通告していましたけれども、時間が来ましたのでまたにいたします。
 ありがとうございました。
○池口修次君 民主党・新緑風会の池口でございます。
 藤野先生の方から今までの経験に基づいて高度な質問をしましたので、私の方はちょっと現場の方からの質問ということにさせてもらいたいというふうに思います。
 質問は大きく法案の中身についての質問と、今回の法案の目的にもなっております運輸部門の温暖化対策について、私の私見等もお聞きいただきながら、今この運輸部門の温暖化対策についてのお考えをお聞きしたいというふうに思っております。
 まず一点目ですが、今回の法律の目的というかねらい、今も藤野先生からありましたが、流通業界の効率化については平成四年に中小企業流通業務効率化法というのがあって、今までやってきましたと。今回それも包含した形で今審議されている法律を作るということになっているわけですが、なぜ、中小企業についていえば今まで法律があって支援もしてきたと、それを拡大をするということかなというふうに思いますが、この理由なり、何をねらいとしているのかというところを再度説明していただきたいと、このように思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 今の御質問にございました中小企業流通業務効率化促進法の関係は、先ほど中小企業庁長官の方から御答弁がございましたけれども、従来この法律の対象としておりましたのが、支援の対象としておりましたのが、いわゆる中小企業者が中小企業組合というものをつくりまして物流の効率化を図ると、こういう場合に支援をする内容でございました。
 ただ、先ほど来お話が出ておりますけれども、地球環境問題あるいは我が国の経済の国際競争力の強化と、こういった点で物流の効率化というのが非常に緊要の課題であると、こういう中で、従来の中小企業の協同組合、いわゆる中小企業組合の形態によるものに限定した支援ということではやはり非常に制約が多いのではないかと。むしろ先ほどもお話がありましたが、複数の事業者が連携をして取り組む場合の支援でございますとか、あるいは中小企業者が単独で取り組むようなケースでございますとか、こういったようなものにつきましても、これも含めまして併せて一般的な企業活動としてこういうものに取り組むことにつきまして、税制の支援措置も含めて全体的に支援措置をいろいろと講じていくことにしようと、こういうことで従来の中小企業流通業務効率化法につきましては廃止という形でこの新しい法律にいろいろな支援措置も引き継ぎ、かつその中で拡充を図るというような形でこの法律を、支援措置、束ねる形でまとめさせていただいているものでございます。
○池口修次君 そうしますと、支援の中身は若干拡大したところがあるかと思いますが、対象だけ絞りますと、今までは中小企業者が協同組合なんかをつくったところは対象だったんだけれども、それ以外は対象でなかったと。そこを改善をして幅を広げたという理解になるかと思いますが、分かりやすく言うと、ただこれは相当お金の掛かる話ですから、じゃ中小企業者が単独でやるといっても、なかなか、まあやる意欲があるところはあるんでしょうが、なかなかそうは簡単にはいかないということになると、分かりやすく言えば先ほど藤野先生が話がありましたように、大手スーパーだとか、大手のところを対象に含めたという理解が一番分かりやすいんですが、そこはそういうことなんでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) 今回の法律におきましては、物流のいわゆる総合的な展開を拠点の施設を通じて行うと、こういう事業の取組につきまして、幅広く、税制の関係でございますとか土地の利用規制の関係でございますとか、あるいは資金の確保の関係でございますとか、あるいは行政手続の関係でございますとか、そういったものを総合的に実は各省、関係の省庁、経済産業省さん、あるいは農林水産省さん、こういったところと私ども国土交通省の方で連携して、いろんな支援措置を効果が発揮できるように束ねていこうではないかと、こういうことで新しくこの法律案をまとめさせていただいたところでございまして、その中で今おっしゃられましたように中小企業の面で見ますと、今までの支援の枠組みよりは対象をいろんな形で広げていると。もちろん、単独で取り組むことが容易であるかどうかというのは確かにいろいろ難しい点もあろうかと思いますが、支援の少なくとも措置としてはその辺を拡大をしていると。
 それから、支援の内容につきましても、例えば債務保証の内容を倍額するとか、そういうような実は特例のところの充実も併せて図っているところでございます。
○池口修次君 私も日本のやっぱり物流コストを下げるということは必要だというふうに思っていますので、決して大手まで広げちゃいかぬと言うつもりは全くないんです。
 ただ、そもそもこの業務の効率化というのは企業が日々やる話だと思いますし、今回の説明資料でも、これをやると、この制度を利用すると非常にいいことがありますよと、コストも下がりますというようなことがありまして、そういうものであればある意味企業が率先してやる話ではないかなと。
 そういう中で今回の法律を作って促進をすると。確かに温暖化対策というのはあるんですが、これはまたちょっと別途後で議論をさせてもらいますが、温暖化対策に利するという以外に、本来、企業が効率を上げる、これをやれば企業にとってもメリットがあるというふうに説明されているものに対して国が促進のためのいろいろな手段を講じるということのその意味合いをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) この法律におきまして支援措置を設けるというところの考え方でございますけれども、おっしゃられるとおり、物流の事業につきまして効率化の取組をするということは、正に民間の事業者の方がいわゆる物流のニーズ、荷主の企業の皆さんであるとか、あるいは最終的に商品を消費される方々のニーズをとらまえまして創意工夫の下で取り組んでいくと、こういう性格のものであることは御指摘のとおりでございますが、ただ、そういう総合的な事業の展開をするときに拠点の施設を整備するということになりますと、ある程度まとまった資金が必要になると。しかも、こういった施設につきましては、回収するに当たりまして相当長期の期間、いわゆるそれを回収するための期間が必要になると、こういうふうなことがございます。
 そういった意味で、民間の取組として、いろいろ意欲のある事業者の方もおられるわけですが、なかなか今現在求められている物流の効率化というのが日本の経済の面でもあるいは環境の面でも非常に重要であるという中で、そういう状態の下でなかなか民間だけの工夫だけで積極的な展開が可能であるかどうかという点につきましては、やはりここを後ろから少し支援をしていくような措置というものを設けていく必要があるんじゃないかと、こういうところでございまして、その中でも、例えば税制の支援措置なんかにつきましては、従前、実は倉庫に関しまして税制の支援措置がございました。
 ただ、こういったものも今の物流の効率化というような観点を踏まえまして総合的な事業の展開をすると、こういうような要件に重点化を図りながら、むしろそういったものが促進されるように税制も組み替えていこうではないかというようなことで、そういう組替えを行った上でこの支援措置の中に加えさせていただいていると、こういうことでございます。
○池口修次君 私も、民間のものなんだから民間に任せておけばいいというつもりで言っているつもりはありません。やっぱり国としても支援をしなきゃいけないという面が多々あるだろうと。例えば、いろいろ許認可のための手続が煩雑なんで、それを簡素化するというのは、これは国がやらないとできない話ですから、当然やるべき話だろうと。
 あとは、今回の例でもありますように、高速道路の近くだとか港の近くに規制で建てられないというものがあれば、それを建てられるようにしなきゃいけない、これはやらなきゃいけないというふうに思っていますが、私が最大の疑問であるのは、税制特例までやらなきゃいけないのかというところなんですが、まずこの税制特例というのはどのぐらいの特例を制度として適用しようとしているのか、まずちょっとこの点をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) 税制特例につきましては、別途税制の特例の法律が既に国会の方で御審議をいただいて、この法律の内容が既にそういうものに盛り込まれているというようなところでございますけれども、まず、所得税、法人税関係では、割増し償却制度ということで、この流通業務の総合化、効率化の法律に基づきまして認定を受けた施設に対しましては五年間一〇%という割増し償却を認めると、こういう内容でございます。
 それから、固定資産税、都市計画税につきましては、課税標準の特例ということでございまして、五年間、いわゆる倉庫的な部分に関しては二分の一というような特例が働くと、こういう内容となってございます。
○池口修次君 短いとか少ないという声もありますが、これは私も、どういうところに、主体となるのが中小なのか大手になるかによっては私はちょっと短いというふうに思うときもありますし、例えば大手が効率化して、ここに書いてありますように、コストも下がるんだというふうに言っている。だから、大手にとっては非常にいいことだらけの話に対して、さらに今、税金も非常に足りないと。いろんなところから税金を集めようという努力をしているという中において、すべてがこれをやらなくてもいいということでは私も言うつもりはないんですが、ここはやっぱり企業の規模だとか母体によって、本当に全部のところをそういう恩典を本当にしなきゃいけないのかなという気持ちを持っているんですが、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 倉庫用建物につきまして固定資産税等の特例が現在もあるわけでございますけれども、この特例につきましては、例えば流通業務地区など一定の地区に立地をするということだとか、あるいは施設の規模、あるいは附属設備がどういうものであるかというようなことの要件、これを満たせば実は税制の特例が適用されることになっているのが現在の制度でございます。
 今回のこの法律の認定を受けました拠点施設に対する税制の面で見ますと、従来のいわゆる倉庫用の建物の税制特例の適用要件を見直しをいたしまして、施設のハード面の要件に加えまして、施設の利用形態が輸送とか保管とか荷さばき、あるいは流通加工、こういったようなものを総合的に実施をする、こういう用途に供されるというものに要件を少し絞り込みをいたしまして、併せて立地に関しまして、先ほど先生御指摘になられましたように、高速道路のインターチェンジでございますとか、あるいは港湾、空港、こういった社会資本を活用した効率的な輸送が行われる区域に限定をして、そういう意味では物流効率化という政策目的に合わせた重点化を行って実は支援措置を組替えをしていると、こういうことでございまして、私ども、できるだけ効果のある形で支援する必要があるだろうと、こういうふうに考えております。
○池口修次君 じゃ、ちょっと質問を変えますが、説明のときにいただいた資料ですと、物流改革の推進によって物流コストが二割程度削減をしますというふうに書かれておるんですが、これはこんな感じでイメージをしてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) 今、物流コストの二割削減ということでございますが、実は今、物流の業界も非常にいろいろな制約あるいは環境対策への投資が必要だというところで、非常に厳しい状況の中でいろんなやりくりがなされているわけでございます。
 それで、こういう取組につきまして、特に拠点施設を集約をしていくということについては確かに資金的にも大変なところでございますけれども、私ども具体的にいろんな事例見ますと、そういう取組の中で、いろいろ環境厳しい中で取り組んだときに、実は物流事業者においても、特に走行、トラックの走行とかそういうような点が今まで錯綜しているものが整理されると。あるいは、拠点の施設でまとめてやることによりまして、今までばらばらの施設で消費をしていたエネルギー関係が一か所で集約して使えると。こういうようなことがございまして、物流コスト的には、いろんな例ございますけれども、二割ぐらいは平均的に大体確保できると。先進的な事例等を見させていただくとそういう結果が出ておりまして、今回、この法律で支援をさせていただく対象の施設についてもほぼその程度のものは、いろんな環境ございますけれども、低減が図れるのではないかと、こういうふうに考えております。
○池口修次君 私の一つの関心は、こういう改革をすることでコストが二〇%下がりますということは非常にいいことだというふうに思うんですが、じゃ、その下がった二割のコストの削減というのがどういう人たちに還元をされるというのかというところが一つの関心事項でありまして、確かに物流業者さんも荷主からかなりコストダウンを、今時代ですから、要求をされると。さらに排ガス規制、これはもう当然やらなきゃいけないことなんではありますが、またトラックを買い換えなきゃいけないということなりがあって、業者の皆さんも非常に大変だというのは分かるんですが、もう一方の側面で、そこに働いている人たちも、どちらかというとこの輸送部門というのはほとんど人件費の占める比率が高い業種ですから、そのコスト削減の影響というのはもろにそこで働いている人たちに今影響が来ているというのが実態であるというふうに私は思っているんですが、流通関係なり輸送関係の働いている人の労働環境について、まずどういう御認識なのかというのをちょっと。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、実は最近の物流事業を取り巻く環境は、取扱いの貨物量が伸び悩みをしている中で非常に競争が激化をしているということで運賃が低下する、それから環境規制に対応したいろいろな投資も増えている、それから昨今、燃料代が非常に高騰しているというようなことがございます。
 そういう中で、実は、テレビの報道等でもなされているところでございますが、非常に物流事業者の方も売上げ全体が少し落ち込む中で苦しい経営を迫られているということで、結果、運転手の方に相当無理な運行をお願いするというような事例で、ある意味ではいわゆる労働条件の方へしわ寄せが行っているのではないかと、こういうような御指摘もあるところでございます。
 私ども、もちろんこういう問題が、安全の問題であるとかあるいは環境の問題であるとか、何よりも運転手の方のある意味では生活に直結することでもございますので、非常に重要な問題であるというふうに考えております。
○池口修次君 今お答えがありましたように、やっぱり最近のコストを下げるという影響が、そこで働いている人のある意味長時間労働に結び付いていますし、長時間労働は、ひいては、擁護するつもりはないんですけれども、いろいろ事故の遠因にも私はなっているというふうに思いますし、多分輸送業者さんはまだ、賃金改定の交渉はまだ多分交渉すらできないというようなところもあるぐらいの、賃金についてもほとんど上がらないし、逆に言えば下がっているという実態であるというふうに思っております。
 なかなか輸送部門というのは効率化というのは、今まではやっぱり人件費の占める部分が多かったんで、なかなかそこまで賄う原資がなかったという部分も一方ではあると思うんですが、こういう形である意味、輸送部門、物流、流通部門についても、単に物を運ぶんじゃなくて、総合的な事業に変えていくという中で付加価値も付いてくるという方向を目指しているわけですから、その付いた付加価値というのを、じゃ単にまたその荷主が二〇%コスト下がったんだから二〇%下げろというようなことが決してないように、これは民間の話ですから、どうやるかというのは非常に難しいわけですが、ただ、いろいろ国が支援してこういうシステムをつくるわけですから、その働く人にも効率化の配分があるように是非考えていただきたいんですが、大臣として何か、今すぐにやれというのはちょっと難しいと思いますが、お考えをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 我が国の物流業の雇用者の、働いている方々の数というのは約百四十四万人でございます。非常に大きな雇用の受皿になっております。一方、先ほど来お話が出ておりますように、中小企業が大変多いという特質を持っております。そういう意味で今委員のおっしゃった御指摘はしっかり、中小企業者が多い、非常に日本の大きな雇用の受皿になっているというところを踏まえた上で、やはり改革というものは進めていかねばならないというふうに思っているところでございます。
 ただ、その意味でも、従来は輸送と保管であったわけでございますが、そうではなくて、総合的に様々な在庫管理だとか、それから加工だとか組立てだとか、そうした従来荷主側がやっていた業務を、アウトソーシングがなされてそういう物流業者の方でやっていく方が効率的なんだというふうな流れの中でそういう仕事ができるわけでございまして、新たな事業展開がこれから期待できるわけでございます。そういう意味で、物流業全体のパイといいますか、それが大きくなってきて、それが単に荷主側の利益だけではなくて、ちゃんと物流業者の側の利益にもなってこないといけない、それがひいてはそこにお勤めの方々のプラスにもなってくるというふうに考えているところでございます。
○池口修次君 この点は是非これからもいろいろ、監視というのはちょっと厳し過ぎるかもしれませんが、どういう推移になっていくかというのを見守っていただいて、やっぱりちょっとここは是正した方がいいんじゃないかというところがあれば適切な措置をお願いをしたいというふうに思います。
 それと、もう一点ちょっとお聞きしたいんですが、今回の法律は、ここの資料にも、説明資料にも書いてありますように、従来はばらばらに倉庫があったり加工場があったりいろいろ分散をしていたところを一か所に集合することによってある意味効率化のメリットを追求するということになりますと、一つは、先ほどもお話がありましたように、相当なお金が掛かる。これについては支援をするということなんですが、そうはいっても、すべての今まであったところが、ある意味この効率化によってそこの倉庫は要らなくなるとか、そこの加工場は要らなくなるということにも、事象としては出てくるんじゃないかというふうに思います。
 そうしたときに、今までの倉庫なり加工場、自社のところであれば人が移動して大きくなったところで働くということもあるんでしょうが、必ずしも倉庫業というのはそうでもなくて、かなり、倉庫を建てたところを借りてそこに物を置くとかいう種類の業種ではないかというふうに思うんですが、集合をされて、この流れの中で使われなくなったところというのは、これはある意味、分かりやすく言えばしようがないという整理になってしまうのか、そこのところをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘のように、物流の拠点の施設というものを集約をして新しく機能として総合的なサービスを行えるようなものを造ると。そうすると、今まで使っていた施設がある意味では使われなくなる、必要なくなるというようなことで、そういうふうなものをどういうふうにその活用が図れるのか、こういうような問題かと思いますが、実は私どももいろいろとこういう施設の、その展開をしたときに生じる問題に関してどういうふうに対応しているか。
 実は民間は、それぞれ創意工夫というようなものも働かせてこういう問題にも対応しているということなんですが、特に保管的な機能を持つような倉庫の例で見ますと、例えばお米であるとか、あるいは飼料であるとか、いわゆる保管型の貨物に特化をしたような営業活動を、そういう流通型の、今まで、物がほかへ集約されるということになりますと、むしろ保管型の機能というようなことで活用ができないかとか、あるいは地理的な条件で、特に一般の市街地に近いところでございますと、トランクルームサービス、各家庭の品物をお預かりをするというようなサービスが展開できないかと。あるいは、商業施設に近いようなところでは、実は倉庫業の使っていた建物をいわゆる販売関係の施設に活用するというようなことだとか、あるいは飲食関係のところに活用するというような事例も見られるところでございます。
 ただ、こういった工夫というものをやはりいろいろしていく上では、そう簡単なことでもないところがあろうかと思っておりまして、いわゆる業界の団体なんかでも、具体的な取組の事例なんかを紹介しながら、そういうものを活用していただくというようなことも必要ではないかというふうに考えております。
○池口修次君 そうしますと、新たな大型の物流拠点を造るところに、契約が終わったんだからもう後は使いませんよと、後は、例えば倉庫を一つ二つ持っていて、そこに貸していたところは契約終わったんだからもうあなたのところ使いませんよという、簡単にその契約打切りということにならないような指導というのはされるんですか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 実は、物流のいろいろな取組というのは、この法律の取組以外にも実はいろいろな形で荷主さんのニーズにこたえながらいろいろな実は展開をしているということでございまして、そういう中で、実はいろいろ施設の主な利用をされていた荷主さんが替わるとか、そういうような問題が起こるということは、これは民間活動で創意工夫を働かしていく分野であるだけに、ある程度一つのその市場原理というか、そういうものの中で対応していくということにならざるを得ない点があろうかと思っておりまして、私ども、今回この法律で支援措置を設けさせていただくというのも、こういう物流の効率化の取組ということが促進されるというようなことを支援していきたいということでございまして、その措置を通じていろんな取組が活性化された形で広く行われるというようなことを促していきたいというふうには思っておるんですが、逆にそういうことで不利益が、こういう支援措置を講じるようなことでかえって不利益が生じるのではないか、あるいは行政として直接のかかわり的なことも考えた方がいいのではないかということもあろうかと思いますが、これはちょっとなかなか、市場の競争の中でいろんな創意工夫が働いているという世界でございますので、直接行政がこれにかかわっていくということはなかなか難しい問題ではないかというふうに考えております。
○池口修次君 民間のことなんで直接は難しいんじゃないかということかもしれませんけれども、そうすると、民間の効率化に何で国が税金まで使ってやるんだというふうにもちょっと言いたくなるんですよね。
 だから、確かに国が何かやるというのは難しいかもしれませんけれども、こういう形で物流拠点を造るところがあるわけですから、やっぱりそういうところがそれなりに、じゃ今まで使ったところを、借りていたところであればその契約を打ち切ってそこに集めるという事象はこれはあるわけですから、その契約の打切りのところに何らかのものを私はできるんじゃないかなというふうに思うんですが、ちょっと民間のことだから市場原理でと言われると、何かほかの方でもいろいろ聞いたような話が想像されてしまうんで、ちょっとそれは日本社会というのはもう少し温かいところじゃないかなというふうに思いますので、これ以上つつきませんけれども、やっぱりそういう実態も起きるんじゃないかというふうに私は大変心配しておりますので、ちょっと頭の中には入れておいていただきたいなというふうに思います。
 次に、温暖化対策のところに移りますが、この法律自体が温暖化対策というのが大きなセールスポイントになっているんだろうというふうに思います。これ温暖化対策に寄与しますと、二割程度削減できますということなんですが、この二割削減というのがどういう根拠で出されているのかというのをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 物流の拠点を集約をいたしまして、拠点の施設を中心といたしまして輸配送効率的に行うと、こういうような形態につきましてどの程度CO2の削減が図れるのかと、こういうことで、ちょっと私どもいろんな事例を調べさせていただいたところでございます。
 実は私ども、平成十四年度から物流の効率化あるいは環境負荷が小さくなると、こういう取組に対しまして実証実験の予算制度を講じているところでございますが、この中で取り組んだ事例で、今申し上げましたような拠点施設中心の輸配送の効率化というような事例を基にCO2の削減量というのを算定いたしました例では、三五%程度削減をされている例がございました。
 そのほか、実は物流拠点中心にある程度拠点の集約をいたしますと、全体の輸送距離というものがいわゆる錯綜していたものが整理をされるというようなことで短くなると、こういうような事例もございまして、これも具体的なある倉庫業の拠点を集約した例を基にして調べましたところ、二〇%というような事例も見られているところでございまして、私ども、今回のこの法律で取り組みますところの流通業務の総合効率化事業ということに使われる施設、施設ごとの単位で見た場合に堅めに見て二割程度のCO2の削減量というものが見込まれるというふうに考えてよろしいのではないかというようなことで、二割程度の削減というようなことを私ども期待をしているということでお示しさせていただいているものでございます。
○池口修次君 すべての日本の流通のシステムがこれに変われば、まあ場合によっては三五%という例もあるようですから、三五%というふうに言えるのかもしれませんが、多分すべてがこう変わるわけじゃなくて、業者さんのアンケートでも、やっぱり小分けにした方がいいというところもあるようですから、本当にこの二〇%の削減になるというのでいいのかなというのは、若干ちょっと私は気持ちとしては実は持っております。
 その上で、温暖化対策というのは私は、今の日本にとっては必須課題ですからやらなきゃいけない問題だというふうに思っていまして、いろいろな手法をこれから講じていくんだろう、運輸部門でも講じていくんだろうというふうに思っております。
 そういう中で、これ以降は私なりの意見を申し上げてちょっと御見解をお聞きをしたいんですが、私は、高速道路を積極的に活用することでCO2の削減は私は相当できるんだろうというふうに思っております。例えば、業務用トラックにしても、今はなかなか運賃の問題もありまして高速道路じゃなくて下の道を走るという問題も起きております。その下の道と上の道と、高速道路と考えますと、下の道は当然信号がありますから信号のところでは止まらなきゃいかぬ、そこでまたアクセルを吹かして走るというのと高速道路を一定速度で走るというのは、これはCO2の発生には雲泥の違いが実はあります。
 それ以外にも、一般道を走ることによって事故の割合というのも増えると思いますし、いろいろな、私は高速道路を積極的に活用することによってCO2の発生以外にもいろいろな効果があるというふうに思っておりますが、やっぱり高速道路をより積極的に使うという施策について、これは道路局なんですかね、ちょっと御見解がありましたらお聞きしたいと思います。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、高速道路を使いやすくし利用促進を図ることは、一般道路の渋滞対策、また、今御指摘いただきましたが、事故の問題なり沿道環境対策等の政策的要請にこたえるということであります。また、CO2排出量の削減につながると考えております。
 日本における規格の高い高速道路等の利用率は、平成十五年度の走行台キロベースでいきますと一三%ということになっておりまして、諸外国は利用率は二〇から三〇%ということになっているということでございます。したがって、高速道路の利用促進を図るためには、今御指摘の既存道路における多様で弾力的な料金設定のほか、不連続区間、ミッシングリンクの解消及びインターチェンジへの最適配置等アクセス強化などを進める必要があるかと考えております。
 高速自動車国道の料金につきましては、日本道路公団の民営化に向けたコスト削減等の成果を幅広く利用者を始め国民に還元するものとし、ETCを活用した割引制度により平均一割以上の引下げを逐次実施をさせていただいているところでございます。割引の内容につきましては、高速道路を有効に活用し一般道路の渋滞対策等を図る観点から、一律の割引ではなく、特定の時間帯に料金を半減するなどの弾力的なものとさせていただいております。
 また、不連続区間の解消によるネットワークの強化、ETCを活用したコンパクトで安価な、いわゆるスマートインターチェンジと呼ばさせていただいておりますが、そうしたインターチェンジの増設及びアクセス強化に今後とも努めてまいりたいと考えているところでございます。
○池口修次君 今のお答えの中でも、日本の場合は一三%、諸外国の約半分という話がありましたように、私は、高速道路を、特にトラックは高速道路を走るということはこれはもう明らかにCO2が減るというのはこれは調査してもらえば分かる話ですので、今言った施策だけで本当に二〇から三〇になるのかなというところはもう一つ何かが抜けているんじゃないかと。まあ、あえてここでは言いませんが、山下さんがやじ飛ばすんじゃないかと思っているんですが、やっぱりもう一つ抜けているんじゃないかという感じはしますが。
 是非高速道路を使う、積極的に使うという方向で考えていただきたいということと、もう一つは、やっぱり首都圏の渋滞対策を考えますと、私は、特に大都市近郊の環状道路を早期に整備をするということが、必要ない車が、特にもう首都高であると環状線を通らないとほかの高速道路に抜けられないという事態はこれは解消、本当に無駄なところを走るわけですから非常に無駄なCO2を発生しているということですし、首都高の渋滞の原因にもなっているということから考えますと、いろいろ、道路整備についてはいろいろな方が、御意見を言う方がいますが、私は、少なくとも大都市の環状道路というのは早急に整備する、これは環境対策という意味でもある意味私は最優先でやるべきことではないかなと、これ東京だけに限らず名古屋なり大阪も含めてですが、というふうに考えているんですが、この環状道路の整備ということについて今どういう目標でやろうとしているのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、渋滞は経済活動の損失につながるとともに、走行速度の低下により自動車交通に由来するCO2排出量を増大させる要因になっておると考えております。例えば、自動車が渋滞により二十キロメートルで走行する場合に比べ、六十キロメートルで走行できるとするならば、CO2排出量は約四割削減されると推定をされているところでございます。
 首都圏におきましては、首都高速都心環状線の交通のうち約六割が都心部に用のない通過交通となっておりまして、これが都心部における慢性的な渋滞の大きな要因の一つと考えておるところでございます。平成十一年度におきます東京二十三区内の平日の自動車の走行速度は約十八キロメートルということになっております。
 環状道路は、通過交通を受け持つことで渋滞の解消を図るとともに、CO2の排出量削減にも大きく寄与するものと我々も考えておるところでございます。国土交通省では、三大都市圏の環状道路の整備を重点的に進めさせていただいておるところでございますが、平成十六年度末で全体の四二%という程度にとどまっております。首都圏では、圏央道、東京外郭環状道路、中央環状の三つの環状道路があるわけでございますが、平成十六年度末で二四%程度というような低い水準にとどまっておるところでございます。
 今後とも、最重点ということで、こうした大都市圏の環状道路の早期整備に努めてまいりたいと思っております。そうしたことによりましてCO2排出量が削減されるよう努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○池口修次君 四二%とか二四%では全く意味がないですよね、つながらないわけですから。これ大体いつぐらいに、それこそすべての放射状の高速道路をつなげる機能を持つような道路になるというのは、例えばこの首都圏でいうといつぐらいになるんですか。
○政府参考人(谷口博昭君) お答えいたします。
 圏央道、一番外側の環状道路でございますが、いわゆる西側区間といったようなところで重点的に整備をさせていただいているところでございまして、目標よりも若干いろんな事情で遅れがちでございますが、今のところ、平成二十年代の半ばぐらいには西側区間、重点的にやらさせていただいているところにつきましては供用できるというようなことで、一生懸命頑張らさせていただいているところでございます。
○池口修次君 冒頭言いましたように、やっぱり温暖化対策というのは大変重要なことだという認識はもうすべての人の共通認識になっているんですが、一方で、高速道路が必要かどうかという議論は、これについては必ずしも共通認識になっていない。やっぱりこれは、温暖化対策ということのためにはやっぱりこれが必要なんだというところをいろいろなところで私は、私も言っていきたいと思いますし、やっぱり役所としてもそういう面でも効能というのを、効果というのを是非PRなり説明をお願いをしたいというふうに思います。
 それともう一つ、自動車部門で燃費の良い車を普及させるということも運輸部門の温暖化対策の大きな視点でうたわれていると思いますが、現時点で、この燃費性能の優れた自動車の普及ということについての現時点の支援策と、この支援を更に拡大するつもりはないのかどうかということで、まず局長の方から、自動車局長ですかね、お願いします。
○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。
 現在、燃費性能の優れた自動車の開発普及を促進するために様々な支援措置を講じているところでございます。私ども、現在十七年度の予算で例示で申し上げますと、低公害車の普及促進のために二十五億円の予算をもって、CNG、ハイブリッド等のバス、トラックの導入に支援を講じております。また、税制の面でも、これは平成十三年度に創設いただきましたグリーン税制、自動車税にかかわるものでございますが、これにつきましても、電気自動車あるいはメタノール自動車等の環境に優れた自動車につきまして、自動車税あるいは自動車取得税の減免をやっております。こうした税制と、それからいわゆる法人税、所得税等によりますエネルギー関係の設備の取得特例等を併せ、今申し上げたような環境に優しい自動車が早期に普及していく支援を行っております。
○池口修次君 私も今までいろいろなところで支援措置をしてやっているというのは理解はしているんですが、これはいろいろ毎年の予算の時期になりますと、ちょっと増え過ぎ、増え過ぎたというか、減税額が大き過ぎるんで、ちょっとこれじゃいかぬのでちょっと基準をもう少し厳しくしようとか、これは必ずしも国土交通省がやっているということじゃなくて、主には財務省だとか総務省の方で、財源不足なんで基準を上げなきゃいけないというような話になっているのかなというふうに思いますし、特に自動車税の軽減については、はっきり税制中立みたいな考え方があるようなんですが、やっぱり自動車の燃費はかなりメーカーも努力をしておりますので、やっぱりそれが本当にその軽減につながるように、ユーザーの皆さんが本当にそういう車を買いやすいような制度というのは、余りそんな税制中立とか言わないで、もっと積極的に私はやってほしいなというふうに思っているんですが、この点、大臣、ちょっと、少し。
○国務大臣(北側一雄君) 我が国のCO2の排出の中で、全体の中で二割を占めておりますのが運輸部門でございます。その運輸部門が二割を占めているんですが、その中で約九割が自動車の分野からCO2が排出をされております。したがって、これからの地球温暖化対策ということ、これを積極的に推進をしていくためにも、自動車部門、特に自動車部門での排出抑制をどうしていくのかということが非常に大事なテーマである、これはもう国土交通省だけではなくて政府全体としてそういう認識を持って取組をしていかねばならないと思うわけでございます。
 先ほど高速道路の件がございました。私も全く同感でございます。高速道路につきまして、環状道路の整備は、私は、日本全体でも道路の整備をしてもらいたいという様々な要請たくさんあるわけでございますけれども、その中でもやはりこの環状道路の整備というのは非常にやっぱりそれは優先順位が高いと。それは環境面においても、そしてまた今回の大きなテーマである物流の効率化というテーマにおいても、私はこの環状道路の整備というのは大変急がれるというふうに考えております。
 そして、自動車そのものの、燃費性能の優れた自動車の普及にしっかり取り組んでいかねばならないと思っているわけでございます。政府といたしましては、平成十三年の七月に低公害車開発普及に向けましてアクションプランを定めさせていただきました。そのときに目標を定めたんですけれども、低公害車については、二〇一〇年度までのできるだけ早い時期に一千万台以上の普及を目指すというふうな目標を定めさせていただいたところでございます。現時点でどれぐらいになっているかといいますと、ちょっと古いデータでございますが、昨年の九月末の段階で約八百三十万台に到達をしているところでございまして、この一千万台の目標に向けましてかなりいい線で進んでいるのかなというふうに考えているところでございます。
 今おっしゃったように、今後とも、税制面また予算面、本当に燃費性能の優れた低公害車の普及そして促進に、しっかりと財務省に対しまして、また総務省に対しまして、私からも強く求めてまいりたいというふうに思っております。
○池口修次君 ありがとうございます。是非、努力をお願いを申し上げたいというふうに思います。
 最後に、これも温暖化対策の一環だと思いますが、モーダルシフトについてお聞きをしたいというふうに思います。
 モーダルシフト化率の現状について、今どうなっているのかというのをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 実は、幹線の輸送の部分をトラック輸送から鉄道でありますとか海運にモーダルシフトをするというのは、鉄道の場合ですとトラックに比べて八分の一、それから海運につきましては四分の一というようなCO2の排出の削減効果が見込めるということで、私ども、このモーダルシフトの促進ということで取り組んできたところでございます。平成十四年度から、特にモーダルシフト等のCO2の削減効果の大きい取組、これを実証実験ということで補助もしてきたところでございます。
 今、実はモーダルシフト化率とお尋ねの数字は、いわゆるモーダルシフト化率というのを現在は輸送距離が五百キロメートル以上の雑貨輸送ということで、これを平成二十二年、二〇一〇年までに五〇%を超える水準になることを目指してということで取り組んでいるところでございます。ただ、数字の方は若干、率が高まるというよりも停滞、少し低下ぎみの傾向がございまして、現在四〇%をちょっと割り込んでいる状態でございます。
 実は、この原因といたしましては、先ほど申しましたように、五百キロメートル以上の雑貨輸送の関係で、最近、全体の貨物の量というのは落ち込んでいる、低下傾向が見られるところではある中で、実はトラック輸送というのがこの分野で非常に貨物量を増やしてございます。実は、鉄道貨物につきましても内航海運につきましても、最近いろいろと減少傾向の中で、モーダルシフトの若干のその成果もあったのかどうかというところありますが、少し増えている状況ではあるんでございますが、割合的には、先ほど申しましたように四〇%を割り込んだ水準になっているということでございます。
○池口修次君 今説明にもありましたように、ここ数年減っているんですよね。これは、私はある意味やっぱり時代の流れの中で減っているんだろうというふうに思います。やっぱりトラック輸送というのは非常に機動性がいいわけで、今みたいなやっぱり時間を大事にした商売をしようとしますと、一番やっぱり機動性のいいものにどうしても行ってしまうということでありますし、さらに、これはある意味ちょっと過当競争になり過ぎているんでという面はあるんですが、トラック輸送業者もやっぱり仕事がだんだん少なくなっている中で努力をしているということだと思います。
 シフト化率を五〇%というのを一つの目安に、目標に置いているようですが、私は相当厳しい目標だというふうに認識をしております。先ほど言いましたように、荷主はフレキシビリティーをやっぱり求める傾向がますます強くなってきますから、じゃ鉄道なり船で運ぶということになると、時間も、一つは時間も掛かりますし、積卸しの時間、それと運ぶ時間、それと、特に鉄道なんかでいうと好きなときに走れるわけでは多分ないと思いますので、なかなかこのモーダルシフト化率を上げるというのは、前々からやればいいんじゃないかという声はあるんですが、非常に難しい課題だというふうに思っていますが、これをこれからどうやって進めていこうというふうに考えているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおり、非常に、モーダルシフトに取り組む場合に、鉄道でありますとか内航海運あるいはフェリーというようなものを利用するという形態につきましては、トラックの機動性に比べますと非常に便が、ダイヤが決まっているというようなことで制約がありましたり、あるいは物を運ぶときにそれぞれのターミナルから実際に戸口までの間はトラックで輸送しないといけないというようなことがあります。
 また、そのほかに、実は鉄道とか船で輸送する場合に、片側で運ぶ荷主さんなり需要というものは仮に開拓をできたといたしましても、実はその片側の、今度は帰りの便につきまして確実に貨物が乗ってもらえるのかどうか、こういうようなところが併せて問題となるわけでございます。そのほか、そもそも鉄道なんかにつきましても、相当輸送力の関係では限界的なものがあるのではないかというようなこともあるわけでございます。
 それで、私ども、こういうモーダルシフトを高めていく、そういう取組をしていく場合には、シフトが進まないネックというのをやはり明らかにしていかないと物が進まないのではないかというように考えておりまして、特に今年度からグリーン物流パートナーシップ会議ということで、いわゆる物流事業者の方だけではなくて荷主さんも一緒に入った中で輸送の、特にモーダルシフトを含めて、中心に、どういう形でいくとCO2の削減が期待できるのかというようなことのちょっと知恵を絞りながら、特に、先ほども申しましたように、送る貨物はあるんだけれども、ちょうど帰りにうまい具合の貨物はないかというようなことを荷主さんも関係の物流事業者の方も少し情報を持ち寄ったり、やり方を少し変えるとそういうことができるとかいうようなことも含めて実は取り組んでいくということが重要ではないかなというように考えておるところでございまして、実はモーダルシフト化率そのものについてもいろんな、なかなか鉄道とか海運に元々適さない貨物まで含めてそれを無理やりシフトをしようとしているのではないかというような御批判もありますので、この辺につきましても、どういうふうに取り組めば政策的に目指すものというものをうまく反映した形になるのか、この辺につきましても検討してまいりたいというふうに考えております。
○池口修次君 私は、例えば鉄道であれば新しい路線を敷いて貨物専門でやればできると思いますが、これはもう膨大なお金が掛かるわけで、多分それは幾ら温暖化対策といえどもちょっとできない話かなというふうに思いますし、そうしますと、おのずと企業のボランタリーな中で企業に努力を求めるということになりますが、今御説明にもありましたように、余り無理に、無理にというか強引にやるといっても、企業もいろいろ努力をしている中でというところでいえば、という余りな無理なものはというところも頭に入れながら、モーダルシフトも私は高くできればできた方がいいと思いますが、そう簡単ではないという思いを持っておりますので、十分な、慎重というとやるなということになりますので、慎重じゃなくて十分意思疎通をよくして進めていただきたいということをお願いをしまして、終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 本法案につきましては、今、藤野委員、また池口委員の方からいろいろ御質問、多岐にわたる御質問がございましたけれども、そうした中で今回、物流の効率化を図る、その結果として環境負荷も低減させる、そういった、言ってみたら一石二鳥をねらうような、そうした効果を期待しているような法案でありますので、法案自体には大いに賛同、期待するところでございますが、実際にその法律が成立した後にうまく、いろいろ今課題もおっしゃっていらっしゃいましたけれども、実際うまく運用していただける、使っていただけるものになるのかという点で心配なところもございますので、そういった観点から御質問させていただきたいと思っております。
 今回、この物流業務を総合的、効果的に行うために新しい流通業務総合効率化事業というものを入れることになっておりますけれども、これまでもこの物流というものに対しては効率化を図らなくちゃいけない。共同化だとか、最近は3PLといったものをやらなくちゃいけないんだという必要性が説かれていたように思いますけれども、現実として実態としてはなかなか進んでいないところがあると思います。
 そこで、議論のまず前提としてお伺いしたいと思うんですが、国土交通省としては、この進まない理由、そこをどのように認識していらっしゃるのか、また今回のこの法案につきまして、こうした要因、原因につきましてどこまで対応できるものになっているとお考えになっていらっしゃるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(春田謙君) お答えを申し上げます。
 今御指摘の、物流事業者がいわゆる総合的ないろんなサービスをまとめて提供する3PL事業と、こういうものに進出するに当たっての、どういう問題点を皆さん持っておられるのかということで、私どもの国土交通省の方で調査あるいはヒアリングを行っております。その結果によりますと、問題点としては、荷主に対しまして、物流の改善ということで、当然今までのシステムを変えていくことになりますので、いろいろ提案をしていくというのがこの取組の出発になるわけでございますけれども、そういう提案を行うところのいわゆるノウハウというか、そういうことができるような人材というものが不足しているということが挙げられております。
 それからもう一つは、荷主さんあるいは配達先、そういったところの関係者の間で、当然輸送の効率化ということで在庫管理、あるいは配送も非常に必要なときに迅速に行うと、こういうことになりますと、情報システムの開発あるいは標準化というようなことの取組も必要になりますけれども、この辺は非常に資金が掛かるという問題、それから、先ほど来ちょっと議論になっておりますけれども、輸配送とか保管、流通確保の拠点になりますところに物流施設の整備、これに資金が相当掛かると、こういう指摘もなされているところでございます。ただ、一方で、こういう総合的な3PL事業というものに対しまして意欲を持っておられるのは、実は過半数の事業者の方が意欲を持っておられると、こういう実態でございます。
 ということで、この辺も踏まえまして国土交通省といたしましては、昨年度からこの法律の措置に先行する形で、いわゆる3PL事業を進める上で必要になるところの人材の育成事業と、こういったようなものを業界の皆様とも相談いたしまして始めさせていただいたところでございます。
 それに加えまして、この法律で、先ほど来御議論いただいておりますけれども、税制の特例であるとか、あるいは資金の融資の関係であるとか、あるいは開発許可についての配慮をするということでありますとか、あるいはいろんな事業関係の一括取得というような支援措置を設けまして、こういった取組が具体的に促進されるということを図ってまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 実際、すぐにぱっとできるようなものではないけれども、しっかりこの意欲を持っていらっしゃる企業また事業者の方々が、幅広く、できる限り実態に即した形で支援をしていただけるようにお願いしたいと思っております。
 法案に、中身についてお伺いしたいと思うんですが、この三条のところには国が基本的な方針を定める、まあ二項にいろいろ事項が書いてあるわけなんですけれども、具体的にはどういったことをこれから国として基本方針として定めていこうとお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 基本方針でございますけれども、流通業務効率化事業というものに取り組まれる事業者の方に対しましてガイドラインとなると、こういう性格のものでございます。
 この法律では、三条の二項の各号に基本方針に定める事項ということで規定をしてございます。その主な内容について申し上げますと、例えば第二号に流通業務総合効率化事業の内容に関する事項ということを書くことになってございますが、その具体的な記述の仕方といたしましては、例えば物流拠点の集約化、あるいは在庫の適正な管理、それから車両の大型化、あるいは積載効率の向上、あるいは先ほども御議論ありましたモーダルシフト、こういった取組を基本方針として書き込むというようなことがあろうかというふうに思っております。
 それから、三号の流通業務総合効率化事業の実施方法に関する事項というところでございますが、この点につきましては、輸送、保管、荷さばき、流通加工、これを全体として効率的に行うこと、それから複数の事業者により行う事業につきましてはその事業者間で連携して事業を行うと、こういったことを基本方針に記載するということを予定しているところでございます。
○山本香苗君 その基本方針に基づいて今度は事業者の方々が計画を作っていただく形になるわけですけれども、これは次の四条に書いてあって、同じように二項のところに事項、こういうのを書いてくださいねっていうのがあるわけですが、ちょっと分かりにくい部分もありますので、具体的にどういったことを書き込めばいいのかということをお教え願いたいのと、またこの認定を受けた場合に変更をせざるを得なくなるような場合も想定されるわけで、その変更をした場合にはまたもう一度認定を受けなくちゃいけない形になっております。どういったところまでこの認定をもう一回、変更した場合に、認定を受けなくちゃいけないのか。どこまでのところのレベルまで要求されるのかという具体的なところの御答弁をお願いします。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 総合効率化の計画というものを事業者の方に作っていただくわけですが、そのときに記載していただく事項につきましては法律の第四条第二項の各号に規定をしているところでございます。
 具体的な記載事項について例示的に申しますと、第二号で流通業務効率化事業の内容ということがございますが、例えば輸送、保管といった流通業務の総合的実施をすると、そういう事業の具体的内容、あるいは共同配送あるいはモーダルシフトといった輸送の効率化に取り組む、そういう効率化の中身、それから事業において一体的に実施をする物流関係事業名、例えば倉庫業とトラック運送事業を実施されるということでありましたらその事業名、それから事業許認可の一括取得をする際にいろいろ施設の構造の面であるとかそういうようなたぐいのものにつきましても出していただいたり、あるいは運行管理体制とかそういうような資料が必要になるわけでございますが、そういった事項、こういったものが主な内容になります。
 それから、三号の特定流通業務施設の概要についてという点につきましては、例えば施設が高速道路のインターチェンジの近くである、あるいは港湾等の近くであると、そういった社会資本との位置関係、こういったものをお示ししていただく、あるいは全体の規模であるとか構造、こういったものをお出しをいただくと。
 それから、第五号の必要な資金の額及びその調達方法についてというところでございますが、先ほども中小企業の支援の策を講じているということを申し上げたところでございますが、例えばそういう場合には中小企業金融公庫からの借入予定額、こういった事項を記載していただくということを予定しております。
 ある意味では基本的な部分を記載していただくわけでございますが、その記載された事項について変更がなされるという場合に変更の申請をしていただくということになるわけでございますが、例えば総合効率化計画を実施する主体が変わる、事業者の名前が変わるというようなこと、あるいはその計画の中で事業の主要な内容というものが変更になるというような場合には変更の認定を受けていただくと、こういうことになるわけでございます。
○山本香苗君 今回の法案では、主務大臣が三つ、国土交通大臣、経済産業大臣、そして農水大臣という形になっていまして、先ほども御答弁の中で連携をという話がございましたけれども、実際、この各主務大臣の方から認定していただく形になるわけですが、実際、この認定計画、作られた計画というものをどこに出したらいいのか。
 この法案、国土交通委員会の方で審議をさしていただくわけですけれども、経済産業省さんの方からも御丁寧にいろんな御説明をいただいたわけなんですが、そのときに、じゃ、どういう形で申請窓口はなるんでしょうかと。中身については、国交省、経産省、いろいろ混ざり合う場合があるわけですけれども、お互い近しいところに窓口つくるんですかねという話じゃなくて、やっぱりちゃんと、事業者さんの方に効率化効率化と言われるんであれば、国の方もきちっと、ぱっとワンストップできちっと対応できるような、申請だとか相談だとか、そういうものも来ると思うんです。国交省さんのところは国交省さんの方へ聞いてくださいとか、そういう形にならないようにきちっと整備をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 実は、この法律におきまして支援措置をいろいろ講じるということを書かさしていただいておるんですが、これは正に関係の省庁が連携をして支援措置をそれぞれ持ち寄るという経過をたどっております。その関係で、国土交通省、経済産業省、農林水産省、この三省が所管をするということになっておりますけれども、御指摘のとおり、手続の関係でそれが煩雑になるということでは、こういう全体、効率的に事業を進めていただくという手続としても問題になりますので、私ども、利用者の申請手続が煩雑とならないように、例えば事案に応じて申請の窓口は一か所にするということで、あとはその一か所の窓口で必要なところにその書類を回付するというか、それぞれのところに回すというような形で、併せて、関係省庁におきますところの処理が迅速に行われませんとせっかくの制度が生かされないということになりますので、その辺の具体的手続がスムーズにいけるように窓口の一本化含めて検討したいというふうに思っております。
○山本香苗君 是非、この点をしっかりやっていただきたいと思います。
 また、この計画というもの、先ほど池口先生の方からちょっとお話ありましたけれども、実際、この計画が認定された後、事後チェック体制はどうなっているのかということをお伺いしたいと思うわけなんですが、二十一条には、主務大臣がこの事業者に対して事業の実施状況について報告を求めることができるというふうになっておりますけれども、どういう形でその報告というものを求めるような場合が生じるのか、事後フォローアップ体制についてお伺いします。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 この法律の中で、この流通業務総合効率化事業の実施状況につきましては、法律の二十一条で「報告を求めることができる。」とされているところでございます。この点につきましては、私どもも、この事業の取組というのは新しいある意味では取組に対する支援ということになりますので、定期的に事業の実施状況についてはフォローアップをさせていただくということを考えております。
 あわせまして、実は、この事業を進めていく上で、特に事業者の方から必要な助言あるいは協力を求められるということも起こってまいろうかというふうに思っております。こういったものに積極的に応じていくということも必要だと考えております。
 それから、優良な案件、非常に効果の上がるような取組をしているというようなことにつきましては、事業者の方のサイドからの国民に対する周知というようなこともあろうかと思いますが、むしろ私どもも積極的にそういうようなものの普及広報というようなものに努めさせていただいて、流通業務全体の総合化、効率化というものが推進されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○山本香苗君 さきのお二人の中でもございましたけれども、今回、この効率化事業というものを実施する際には様々な支援があるということをおっしゃっていらっしゃったわけでございますけれども、実際、いろいろ支援策というのはあるわけですが、具体的にどういう支援策がありますかというふうに聞かれた場合に、数値を入れて、本当にやりたい、やってみようと思う気持ちにさせるような御答弁を、この議事録渡したらそのままこれで全部分かりますよというようなものを、しっかり元気よく御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 支援措置の内容でございます。物流拠点施設の整備のまず関係の支援措置でございます。
 一つは税制の関係でございます。
 本法の認定を受けて整備する施設につきましては、固定資産税、都市計画税の課税標準が五年間二分の一となる特例措置を設けております。それから法人税につきましては、五年間一〇%の割増し償却措置を講じるということにしてございます。それから、物流拠点施設が市街化調整区域に整備される場合において、当該施設の整備が円滑に行われるように、開発許可に当たって配慮規定を設けております。それから行政手続についてでございますが、流通業務効率化事業の実施に必要となる倉庫業、貨物自動車運送事業等の許可、登録を一括で取得できることとしております。
 また、資金面の支援措置についてでございますが、信用保証協会による中小企業者に対する債務保証制度の特別枠の創設ということで、これは、通常の枠に加えまして別枠で二億円追加した形での債務保証、あるいは保険料の引下げでございます。それから、中小企業投資育成株式会社による中小企業者が行う増資等の引受措置の創設でございます。これにつきましても、投資対象企業の要件を緩和いたしまして、資本金が三億円以上の中小企業者も対象になります。
 それから三番目に、食品流通構造改善促進機構による食品生産業者等に対する特別の債務保証制度の創設をいたします。それから四番目に、中小企業金融公庫、国民金融公庫や日本政策投資銀行の低利融資の対象となります。こういった支援措置を設けることにしております。
 このほか、私ども人材の育成の関係の国としての取組ということで努めてまいると、こういった各般の措置を講じてまいることになるわけでございます。
○山本香苗君 今までもいろんな支援、先ほど中小企業流通業務効率化促進法、これ平成四年から実際支援策もあったわけですけれども、たった十七件しかなかったということもあって、先ほど、対象が確かに狭かったというのもあるんですけれども、いろんなアンケートを見てみますと、こんなのがあったということを知らなかったという事業者の方もいらっしゃったというのが出ておりました。しっかり広報の方は関係者を通じてやっていただきたいと思うわけでございますが。
 最後に大臣に御答弁をお願いしたいわけでございますけれども、ちゃんと通告しておりますので、よろしくお願いいたします。
 先日、大阪の市内の方におきまして、「今後の国土交通行政と関西経済」というテーマで御講演をされたというふうにお伺いしております。そのときに、関西の財界の方々とも、特にこの物流ということはもう大臣非常に力を入れていらっしゃいまして、そのときにも積極的に意見交換をなされたというふうに仄聞しております。
 今回、私も現場の方々のいろんなお話を聞きますと、国交省の方々、省庁の方々とお話をするのも有益なことなんですけれども、現場の方の声というのは非常に貴重な御意見をいただけるんだなということを実感しておりますけれども、大臣も実際関西に行かれて、そこでお話を伺われて、これからの物流をどうするかというところで何かヒントを得られたんではないかと思いますが、今後の物流行政、特に今、国際物流という観点で大臣のお考えをお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 四月二日の日に、これ関経連が主催をいたしまして、特に、元々関経連の方で物流の改革につきまして非常に関心を持っておりました。元々、昨年来、関経連の方では研究会等を立ち上げてずっと勉強をされてきたみたいです。問題意識を持ってやってこられました。今、国土交通省で、先ほど申し上げましたように、この物流の問題につきまして国際物流施策推進本部というものを立ち上げさせていただいて議論させていただいておるんですが、その中でも、関経連からこちらの方に出向いていただいてヒアリングもさせていただいているところなんです。
 そういう問題意識を元々関経連はお持ちであるという中で、国交省の方でも相当何か議論をされているようだから、是非特に物流ということを中心テーマにしていろんなお話を聞かせてもらいたい、また議論をさせてもらいたいという御要望がございましたので、先般、関西の方で関西経済界の方々、本当にたくさん集まっていただいたんですけれども、とそういう会を持って議論をさせていただいたところでございます。
 関西は、委員もよく御承知のとおり、首都圏や中部圏に比べましてここのところずっと元気がなかったんですね。経済、本当に厳しい状況がずっと続いておりました。そういう中で、ようやく関西の方も少しずつ元気が出てまいりました。是非、関経連の方としても、関西の元気はまず物の流れからというふうなことをおっしゃっておられまして、私どもも全く同感でございます。
 関西というのは、位置的に考えて、東アジアが今経済がどんどん成長している。我が国国内の企業も国際水平分業ということで、中国を中心として東アジアに生産拠点、様々な拠点を設け、そして物を作って、完成品を日本にまた輸出をする、さらには中国を市場として物を売る、こうしたことを数多くの日本の企業が今やっているわけでございます。これはまだまだ増えていくだろうというふうに思います。
 そういう中で、位置的には関西というのは極めて東アジアに元々近いですし、地理的にも近いですし、元々歴史的にも関西というのはアジアとの関係が非常に深い地域がこの関西でございまして、そういう意味で、そういう利点というものを是非生かしていただいて、この東アジアとの連携強化をしていく必要がある。
 そのためには、やはりこの物流の基盤整備というものが、物流を効率化していくための基盤整備というのが非常に大事だと。おかげさまで、関西空港につきましても、昨年、二〇〇七年、二本目の滑走路の供用開始も決めていただきましたし、またスーパー中枢港湾にも昨年指定を阪神港しているわけでございます。先方の方からは、道路整備もしっかりやってもらいたいというような様々な御要請も受けているところでございますが、そこで本当に貴重な御議論もさせていただき、御意見もちょうだいし、是非、この五月、六月に取りまとめる物流政策に反映をさせていきたいと思っているところでございます。
○山本香苗君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 この法案は、提案理由の第一に我が国産業の国際競争力の強化を掲げて、流通業務総合効率化事業に対する支援を進めようというものですけれども、まず政府にお伺いをしたいんですが、この事業の認定対象になる事業者の数、これをどの程度見込んでいらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 総合効率化計画で認定をするのはどの程度の事業者の方の数になるかということでございますが、私ども、倉庫事業を今現実になさっておられる方を対象にいたしまして、こういう法律ができた場合に、いろんな支援措置も活用しながら取り組まれる具体的な要望はどの程度あるかということを調査をいたしましたら、三十数件具体的に希望される案件がございました。それから、実は私ども、昨年度、平成十六年度の新増設の倉庫の登録件数、全体で五百二十九件ございましたが、立地の条件であるとか取扱貨物の実態、いわゆる流通型の貨物、雑貨、そういったようなもの中心で扱っているのはどれぐらいかというようなことを中心に、本法に基づくところの物流拠点になり得るものがどれぐらいあるかということをある程度推計をいたしましたらば、百件から百五十件ぐらい見込まれるのではないかというふうに算定されたところでございます。そういった意味では、年間百件から百五十件程度の認定の可能性が見込めるのではないかというふうに考えております。
○仁比聡平君 全国で百件から百五十件ということですから、実際上はこれ大企業に限られるということになるのではないかと思うんですね。現に3PL事業に進出をしている企業のほとんどは、今日も同僚議員からの質疑にありましたけれども、ほとんどは大企業かその関連会社だという状況にあっています。
 一方で、中小の運送会社の皆さんがその生き残りのために3PL事業への進出、これは模索をしておられるわけですが、伺いますと、大前提となるのは荷主の方がおられなきゃこれはどうにもならないわけで、この荷主からの荷の取り合いの競争が極めて熾烈ですし、一方で、在庫管理の情報システムを構築するというためには多大な投資が必要でリスクが大きい。ですから、中小にとっては参入に大きな困難があるというふうに言われています。
 これ、「日本の物流事業」という業界誌なんですけれども、これの二〇〇四年度版の表題を見ますと、淘汰と再編時代の勝ち組はだれだというふうになっているわけです。主な物流業の事業者数と従業員数、中小企業の割合を見てみますと、トラックの運送事業に関して約五万八千社、百十七万人ですけれども、その中で中小企業の割合は九九・九%。倉庫業で見ますと約五千社、十万人のうち中小企業は九〇・八%というふうになっています。
 私は、この中小企業の皆さんが日本の、我が国の物流業の言わば主役、主人公と言っておかしくないと思うんです。この物流産業の健全な発展と雇用の安定始めとして日本経済の健全な発展を考えるに当たって、この中小企業の皆さんの経営の安定を図るということは国政を進める上で本当に大きな課題だと思います。
 その観点から、中小企業が九九・九%を占めているトラック運送業に関する対策についてお尋ねをしたいと思うんですが、全日本トラック協会が昨年十二月九日に開催した経営危機突破総決起大会というのがありますが、この決議の中ではこういうふうに言っています。昨今のトラック運送業界を取り巻く経営環境は、運賃低迷に加え、環境、安全規制の強化によるコスト上昇、さらには軽油価格の急騰など三重苦にあえいでおり、その事業経営は危機的な状況にある、こういうふうに言うんですね。
 全国で五万三千人の関連産業を組織をしている全日本建設交運一般労働組合、略称建交労といいますけれども、この建交労中央労使協議会が実施をした二〇〇五年トラック運輸取引動向アンケート調査、あるいは東京のトラック運送事業協同組合連合会が三月に発表した調査でも、両方に共通をしているのは、例えば、いまだ運賃の低落傾向が続いており、荷主からの不公正な取引の強要なども多く、中小トラック運送事業者を取り巻く環境は非常に厳しく先行きも暗いと、これがトラック協会連合会の調査ですけれども、一方で、運賃交渉では荷主が主導権を持っているものが六五%で圧倒的に多い。回答された二割の事業者の方々が説明もなしに一方的な運賃カットを受けたとか、あるいは三分の一に及ぶ事業者が関係ない商品やサービスの押し付け、協力金や賛助金などの強要を受けたというふうに回答をしておられるわけです。
 そこで、独占禁止法に基づく特定荷主が物品の運送又は委託する場合の特定の不公正な取引方法の指定、いわゆる特殊指定、それとトラック運送業への下請法の適用というのが昨年四月から実施をされましたけれども、その効果はいまだ緒に就いたばかりというのがこの調査に表れているのではないかと思います。
 所管官庁との連携が当然必要だと思うんですが、国土交通省として荷主や元請運送事業者に対して、この独禁法の特殊指定と下請法の適用、この周知徹底についてどのようにしておられるのか、そして文書をこれまで出していたのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。
 昨年四月に改正下請法が施行され、また独禁法の特殊指定が行われましたが、私ども、国土交通大臣の名前で、公正取引委員会委員長と連名でございましたけれども、一昨年の十二月、所管四十五団体に対しましてその所属事業者への周知徹底を文書によって指導をいたしております。これを受けましてトラック協会の方でも、独禁法の特殊指定の方も含め、参加会員に対しまして、全国十ブロックございますが、そのブロック単位の説明会を実施いたしました。また、下請法あるいは特殊指定に関する冊子、こうした冊子でございますが、この冊子を六万部作成いたしまして、参加会員に配付して周知を図ったところでございます。また、このほかにも、各都道府県のトラック協会も独自の説明会を実施をいたしたところであります。
 特殊指定の方に関しましては、物流団体連合会におきまして今おっしゃった特殊指定の仕組みを分かりやすく説明したパンフレットを三万枚強作成いたしまして、物流関係団体を通じまして配付をするとともに、荷主に対しても配付をいたしまして、新聞広告等と併せ周知徹底を図ったところでございます。
○仁比聡平君 大臣にお聞きをしたいんですが、今回の法案でも、荷主企業の国際競争力を支える流通業務の総合効率化のための物流コストの削減ということが強調をされているわけですが、その荷主が大企業の優越的な地位を利用して運賃を一方的に引き下げる、こういう不公正取引を強要しているというのがこの物流業界の最大の問題ではないかと私思うんです。
 日本経団連が〇三年十月に安全運送に関する荷主としての行動指針というものを出していらっしゃいます。この中には、運送事業者に対して法令違反となるような要求はしないというような余りにも当然のことが、あえて指摘をしなきゃいけない状況が恐らく産業界にあるということなんだと思いますけれども、こういう指定があって、そういう指針が出たこと自体は、大型トラックによる重大な交通事故が相次ぐ、国民の厳しい批判が吹き上がるといったことを背景にして、政府などから強い働き掛けもあって実現をしたものだと思うわけです。
 ところが、先ほど御紹介いただいた特殊指定の前提として公正取引委員会が昨年二月公聴会を開きました。このときには団体の代表や学識経験者八人が公述をしているんですけれども、ただ一人、日本経団連だけが反対をしているんですね。自分たちの意に沿わないこんな法律には従いたくないということなら不公正取引の根絶などできるはずがないわけで、昨年の特殊指定や下請法の適用を踏まえた新しい行動指針を出すことなども含めて、荷主企業として、あるいは元請運送事業者として責任を徹底する、そういう立場で大臣からこの産業界、荷主への申入れというのを行っていただくことはできないでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) 先ほど来私答弁さしていただきましたけれども、物流業というのは、トラック運送事業を始めといたしまして中小事業者の方々が大変多い業界でございます。また、多くの我が国の雇用を支えていただいている業界でございます。そういう意味で、中小企業、中小事業者への配慮というものは欠かせない分野の事業であるというふうに思っているところでございます。
 また一方で、今回の法案に象徴されますように、荷主側は、従来荷主側でやっていたものについてアウトソーシングをして、物流部門の方で担っていただこうというふうなニーズが大変強くなってきているわけですね、物流を効率化していくために。この間、私、横浜の方のある倉庫を見さしていただいたんです。そこはワインが一杯置いてあったんですけれども、そこでは荷主の側のワインの在庫管理をその倉庫業でされているんです。あるデパート、どこどこのデパートのあるワインがどれだけ減ってしまったかというのはもうパソコンですぐ分かる。そして、ラベル張りから品質の検査までその物流業者がなされているというのを見てまいりました。こういうのはまだまだ少ない事例でございます。
 そういう意味で、今回の法案というのは、従来物流部門で物流業者の方々がやってなかった仕事を荷主の方々からアウトソーシングを受けてやっていこうということで事業が拡大をしていくような場面でございまして、是非そういう意味では、同じパイの中で本当に競争が激しい、厳しい競争の中で競っているだけではなくて、このパイを一杯広げていくようなことをねらっているのが今回の法案であるということも是非御理解をお願いしたいわけでございます。
 その上で、今おっしゃったお話につきましては、独占禁止法及び下請法に基づく審査、勧告等の措置というのは、これは公取が担当しているわけでございますけれども、その独禁法だとか下請法の適切な運用というのは、これは物流事業の適切適正な、かつ合理的な発展また運用のためには非常に大切であるというふうに認識をしております。したがって、物流関係団体に属している事業者はもちろんのこと、全日本トラック協会を始めとする各関係団体が連携をしまして、荷主団体や荷主一般への周知が行えるようにしっかりと指導と支援をしてまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 大臣がおっしゃられるような3PL事業というのは、中小企業にとってそこに参入するというのは極めてハードルが高いんだということをもう一回申し上げておきます。
 それで、独禁法あるいは下請法のこの規制をしっかり実効あらしめるために、今、現行適正化実施機関がトラック運送事業者に対して行っている調査指導事項というのがあります。これの項目の中に、親事業者と下請業者との間で文書による発注書が適切に取り交わされているのかどうか、このことをチェック項目の中に入れて適正化をチェックをしていくということが求められているかと思うんですけれども、そのことについて政府は今どんな検討をされていますでしょうか。
○政府参考人(金澤悟君) お答え申し上げます。
 下請法に基づいて規制の対象とされております親事業者、そして下請事業者との間で注文書の交付義務が委員おっしゃるように課されておるところでございますが、このチェックは、基本的にはこの法律を所管するところの公正取引委員会並びに中小企業庁が行っているものでございます。
 今先生の御指摘の貨物自動車運送事業法によって指定されております地方貨物運送事業適正化実施機関でございますが、この適正化機関の使命は専ら貨物自動車運送事業法の遵守に関する指導が責務でございまして、したがって、この適正化実施機関が下請法に基づく義務の、まあ周知までは先ほどお答え申しましたように、これはしてまいりますけれども、それが実際に親事業者が下請事業者との間でどういう関係に立っているか、あるいはその具体的な義務をどう履行しているかというチェックをこの適正化実施機関がいたしますということは、その責務の範囲を私どもとしては超えているというふうに考えておりまして、実務的にも極めて難しいものというふうに考えております。
○仁比聡平君 契約の発注書の交付がこれ下請法の義務でありながら、これ全ト協のアンケートによれば認知率は四六・五%しかないんです。これをしっかり認知をさせること。それから、違法行為の摘発のためには十分な資料が必要なわけで、これはしっかり資料を確保をさせること。そういうためには、このチェック項目の中にこれを入れて周知徹底をしっかりして、そして現実にその交付をさせるということが私は必要だと思います。
 時間が参りましたので、終わりますけれども、強くその検討を求めて終わりたいと思います。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 大気汚染の悪化問題について質問をいたします。
 本法案は二酸化炭素の排出量と物流コスト引下げを目的としたものでありまして、国土交通省はそれぞれ二割程度の削減が可能としていますが、物流拠点施設への集約化を進めますと、地域的には大気環境は悪化するんではないかと思うんですが、どのような認識でございましょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 この法律が目的としておりますところの輸送、保管、荷さばき、あるいは流通加工と、こういった物流業務の総合化を図るということによりまして、物流の効率化の効果があることに加えまして、CO2の排出量の削減効果、またNOxあるいはPMといった大気環境の改善にも資するということが期待されるところでございます。このため、本法ではこういう取組をする、このような取組をする事業者に対しまして支援措置を講ずることにしているわけでございます。
 この法律に基づきまして物流施設を新たに整備する場合につきましても、当該施設を整備するに当たりましては、いわゆる用途規制との関係の整合が取れているということが前提になるわけでございます。例えば、用途規制上良好な住環境を守るべき住居専用地域あるいは住居地域におきましては流通業務施設を建設できないということとされているところでございます。
 また、本法におきましては、基本方針の流通業務総合効率化事業の実施に当たって配慮すべき重要事項という記載事項があるわけでございますが、その記載事項を受けまして、私ども、環境関係では、流通業務総合効率化事業は大気汚染、騒音、振動等の周辺環境への影響にも十分配慮されたものでなければならないという旨の記載を行うことを予定しているところでございます。
   〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕
 また、この法律の対象となる計画の認定に当たりましては、道路交通を管理する立場からの公安委員会との間で連絡を取り合い、交通渋滞の防止等に適切に対処することとしております。
○渕上貞雄君 直接的な規制についてお伺いしますけれども、今回の新法では地球温暖化や大気汚染の防止に役立つと今も御説明ございました。私は、地球温暖化や大気汚染を防止するには物流業者や荷主に対して直接的な規制を課することが必要ではないかと思うんですが、いかがでございましょう。
○政府参考人(春田謙君) お答えいたします。
 物流活動につきましては、荷主や消費者のニーズに対応していわゆる物流サービスというものが提供されるというものでございます。その効率化を図ることにつきましては、具体的なニーズに対応いたしまして、民間事業者の創意工夫を生かして展開されるべきものと考えております。
 この法律は、このような考え方を基本としながら、民間の創意工夫を生かした物流効率化への取組というのが我が国経済の国際競争力の強化に役立つということだけではなく、地球環境対策にも貢献するということであることから、その促進を図るための支援措置を定めるということでございます。
 なお、環境対策という観点からは、規制的手法の導入を用いるべきとの議論もあろうかと思いますが、その場合でも、物流事業が民間の自由な経済活動の一環として行われているものと、これにかんがみまして、その創意工夫あるいは活力が損なわれることのないよう慎重に検討をされるべきものと考えております。
○渕上貞雄君 次に、税制問題について、税制の特例について御質問申し上げます。
 今回の新法に関連をしまして、従来、倉庫業を対象としていた税制を新法の認定を受けた施設に対するものに組み替えると聞いております。そうなりますと、新法による施設の認定を甘くすることになるのではないか、ばらまき税制となる可能性があると思うんでありますが、その点いかがでございましょうか。
   〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 倉庫用建物に対しまして、現在、固定資産税の特例につきましては、流通業務地区など一定の地区に立地をすること、あるいは規模や附属設備が物流効率化に資するというような一定の要件を満たす、こういうハードの要件さえ満たしますと税制の特例が適用されるということになっておるわけでございます。
 今回の税制改正におきましては、従来の倉庫用建物等に対する租税特例の適用要件、これを見直しをいたしまして、施設のハード面の要件に加えまして、施設の利用形態が輸送、保管、流通加工等の物流業務の総合的実施の用に供されるものであるというソフト面についても要件化を行うとともに、その立地に関しまして、社会資本を活用した効率的な輸送が行われる区域に限定をするという形で、物流の効率化と総合的な展開と、こういう政策目的に合わせた重点化を行っており、ばらまきという御批判は当たらないものと考えております。
○渕上貞雄君 次に、雇用創出の対応についてお伺いをいたします。
 物流拠点施設における荷さばきや流通加工等によって地域雇用が創出になるとのことですけれども、既に、先ほども質問があっておったようでございますが、3PLが実施されているアメリカでは、アウトソーシング化に伴って雇用創出が問題となっていると聞いております。新法ではこの点の対応が不十分だと思うのでありますが、どのようにお考えになっておるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(北側一雄君) 雇用にどういう影響を与えるかということは、よく見ていく必要があると思っております。
 ただ、企業、荷主の側が物流部門をアウトソーシングするとした場合に、これ荷主側としては、これまで使っていた経営資源を他の営業活動等に集中的に振り向けられるだとか、それからアウトソーシングした後の物流施設そのものを生産ラインに転化していくだとか、さらにはこれまでの荷主会社側の物流部門を、それ自体を子会社化して物流子会社にしてしまうというふうな事例も見られているところでございまして、必ずしも物流の効率化が進むことが一概に荷主企業の雇用を失わせるとは言えないというふうに考えているところではございますが、ただ、そうした委員の御指摘ございますので、その辺の雇用への影響についてはよく見ていく必要があると思っているところでございます。
○渕上貞雄君 雇用問題というのは必ず起きてくる問題だと考えておりますし、既にアメリカではこのことが問題になっているという先例もあるわけでございますから、国土交通省として雇用問題についてはひとつ十分配慮いただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 最後の質問になりますけれども、開発許可の問題についてお伺いをいたします。
 かつて物流事業に関して、開発許可の運用について問題となったことがあります。これは既に御承知のことだと思います。それ以来、厳格に審査をしてきたと思いますが、今回の新法による開発許可の配慮規定はかつてのような開発許可の運用問題を再び発生させることになるのではないかと危惧しているところでございますが、その点はいかがでございましょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 本法案におきましては、都市計画法等による処分に関する配慮規定というものを設けさせていただいております。これは、本法に基づく計画の認定がなされれば無条件に配慮がなされるというものではございません。具体的には、都市計画法の開発許可につきましては、総合効率化計画の認定をしようとする際にあらかじめ都道府県知事の意見を聴くということで、良好な市街地整備の観点から判断を行った上で配慮がなされるということになるわけでございます。こういうことから、御懸念のような事態は生じないものと考えております。
 なお、本法案におきます配慮の対象とされておりますところの特定流通業務施設というものにつきましては、流通業務総合効率化事業の中核となる施設であるということで、輸送、保管、荷さばき、流通加工を一体的に行うこと、また施設の利用主体につきましてはしっかりと確認をするということで、その上で計画を認定するということにしております。したがいまして、使用の実態が不明確となるということのないような制度になっておるわけでございます。施設の適正な利用が立地後も担保されるということになるものと考えております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案に対する反対討論を行います。
 本法案によって中小企業流通業務効率化促進法が廃止されます。これは、中小企業者が行う流通業務の効率化のための措置を促進することにより、中小企業の振興を図ることを目的として、物流関係の中小企業全体を視野に入れる政策理念に基づいてきたものですが、これがいわゆる3PL事業に対応可能なごく一部の企業のみを支援対象とした制度に改変されてしまうからです。
 これは、一九九九年の中小企業基本法の改悪に見られたように、すべての中小企業を視野に入れた政策からの大きな後退です。また、本法案による支援対象となる事業者は、中小企業だけでなく大企業にまで拡大されることになります。現に、3PL事業に進出している企業のほとんどは大企業かその関連会社であることを見れば、本法案による支援を受ける対象のほとんどが大企業となる可能性が大きいわけです。中小の運送会社などもその生き残りのために事業への進出を模索をしていますが、前提となる荷主の取り合いに熾烈な競争があり、情報システム構築のための投資などリスクも大きく、参入には大きな困難があると言われています。
 トラック運送事業者など中小の物流事業者に対して今緊急に求められている対策は、質問の中でも指摘をしたように、物流コスト削減で最大の恩恵を受けている大企業荷主による不公正な取引の強要を速やかに改善し、中小企業の経営の安定と運輸労働者の過酷な労働条件改善のための対策を進めることです。
 なお、政府は本法案による効果として地球温暖化ガスの削減対策を掲げています。ですが、本法案の施策によって物流部門全体の中でどれだけのCO2削減が達成できるのかという目標は示すことができません。流通業務総合効率化事業を実施すれば、その事業者について約二〇%の削減が見込めるというだけです。政府はCO2の最大の排出元である産業界に対して実効ある削減対策を求めようとせず、本法案に到底賛成できるものではありません。真に実効ある地球温暖化対策こそ求められていることを指摘をして、討論を終わります。
○委員長(田名部匡省君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(田名部匡省君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十分散会