第162回国会 国土交通委員会 第21号
平成十七年六月九日(木曜日)
   午前十時一分開会
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田名部匡省君
    理 事
                田村 公平君
                脇  雅史君
                大江 康弘君
                佐藤 雄平君
                山本 香苗君
    委 員
                岩井 國臣君
                岩城 光英君
                太田 豊秋君
                岡田  広君
               北川イッセイ君
                小池 正勝君
                末松 信介君
                伊達 忠一君
                池口 修次君
                岩本  司君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                前田 武志君
                山下八洲夫君
                魚住裕一郎君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   北側 一雄君
   副大臣
       国土交通副大臣  蓮実  進君
       国土交通副大臣  岩井 國臣君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       伊達 忠一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       国土交通省総合
       政策局長     丸山  博君
       国土交通省住宅
       局長       山本繁太郎君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     石野 秀世君
   参考人
       住宅金融公庫総
       裁        望月 薫雄君
       独立行政法人都
       市再生機構理事
       長        伴   襄君
       独立行政法人都
       市再生機構理事  田中 正章君
       独立行政法人都
       市再生機構理事  河崎 広二君
       独立行政法人都
       市再生機構理事  田中 久幸君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備
 のための公営住宅法等の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅
 等の整備等に関する特別措置法案(内閣提出、
 衆議院送付)
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○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に国土交通省総合政策局長丸山博君及び国土交通省住宅局長山本繁太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田名部匡省君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に住宅金融公庫総裁望月薫雄君、独立行政法人都市再生機構理事長伴襄君、独立行政法人都市再生機構理事田中正章君、独立行政法人都市再生機構理事河崎広二君及び独立行政法人都市再生機構理事田中久幸君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○北川イッセイ君 自由民主党の北川イッセイでございます。
 ただいま提案されております住宅関連の二法案について質問をさせていただきたいと、こういうふうに思います。
 戦後、日本の住宅政策というのは、非常な住宅の不足という状況の中で、公営住宅を中心にできるだけ安い家賃で大量に供給していかなければならないというようなことが主流であったと、そういうように思います。その後、経済的にある程度安定していったというような中で、日常生活をもっと充実させなければいけない、あるいはまた、災害、地震などの災害がありまして安全対策というようなことにも配慮しなければいけない、そういうような願望が出てきたわけです。大量供給から高品質へという政策転換が求められるという、この大きな流れというものができてきたことは明確であろうと、こういうふうに思います。
 そして、我々考えなければいけないことは、もう一つの大きな流れとして、その住宅政策を進めてきた国や地方公共団体は無論のこと、住宅金融公庫あるいは独立行政法人都市再生機構、あるいはまた各地方の住宅供給公社など公的な住宅関連団体が大変な財政難に陥っており、財政再建が喫緊の課題であるということも大きな流れとして言えるというふうに思うわけです。
 今回の住宅関連法の大幅な改正案というのは、このような難しい二つの流れ、この課題を一挙に解決しようということで提案されたものというように理解をいたしております。それだけに、非常に難しいことですから、相当しっかりとした長期展望に立った方向性を持っていなければクリアすることができないというように考えます。
 まず、質問の冒頭に当たりまして、その方向性と決意について住宅局長にお考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のように、住宅が量的に充足いたしまして、国民の住宅に対するニーズが多様化する、高度化するという中で、これまで住宅政策を支えてまいりました公営住宅、公庫融資、公団住宅といった、公的資金によって住宅ないしは住宅資金を新規に直接供給をしていくと、これを主眼とした政策手段だけでは、住宅ストックの質を向上させ、それを最大限に生かして使うという課題に十分に対応し切れなくなっているという認識でございます。
 このために、今後は、まず民間にできることは民間にという考え方に立った特殊法人等の改革の推進、それから民間活力の活用、それから民間住宅市場の環境整備を重点的に進める市場重視の政策といったこと、それからさらには、住宅ストックの質を高めていく施策、あるいはそれを有効に使っていくというストックを重視した政策、そういう方向へと本格的に政策の軸を転換していくということが大事であると考えておりまして、あわせて、その際、住宅困窮者の居住対策を地域のニーズに応じて実施することが大事だと考えているところでございます。
 そういう考え方に立ちまして、現在、国土交通省におきましては、社会資本整備審議会で新たな住宅政策に対応した制度的枠組みはいかにあるべきかということで審議をいただいております。その中で、国民の皆様それから事業者、行政がともに共有すべき住宅政策の基本理念、それから、従来五年ごとに公的資金による住宅の建設事業量を定めてまいりました住宅建設五か年計画に代わる長期的展望に立った住宅政策を総合的に進めるためにどういう制度的枠組みが必要かということを御審議いただいておりまして、こういったことを踏まえて検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○北川イッセイ君 今お答えいただきましたが、民間でできることは民間で、民間の活力を生かしていこうと、市場原理というものを重視していこうと、こういうようなことで民間の力というようなことが随分出てきたわけです。官から民へというのは、これは小泉内閣の一つのステータスでもあるわけです。北側国土交通大臣も、事あるごとに民間でできることは民間でと、民間の活力をというようなことを言っておられるわけであります。
 この民営化の問題について、私、最近非常に残念というか、考え方をしっかりと持っていなければいけないというように思うことが実はあるんです。
 それは、過日のJR西日本福知山線の痛ましい脱線事故がありました。多数の亡くなられた皆さん方には心から御冥福をお祈りしなければいけない、また、今治療に当たっておられる皆さん方には一日も早い社会復帰を我々心から祈っておるわけでございますけれども、しかし、ともすればその議論の中で、民営化によって営利中心になり、安全が軽視され、あの痛ましい事故につながったという論法に非常になりがちだと、こういうように思うわけです。私の気のせいか、勘ぐりかも分かりませんけれども、あの事故以来、大臣の口からも最近、その官から民へ、民営化という話が余り聞かなくなってしまったというような思いがしてならないわけです。
 今回のJR西日本のこの事故というのは、公営であるとか民営であるとかいうことではなく、要するに、安全対策が十分でなかったために起こった事故だというように思うわけです。また、民営化と規制緩和とは別の次元でとらえなければならないというように思っています。民営化によって規制が取り払われるということではなく、人命にかかわる安全ということに関しては、指導監督、罰則も含めてむしろ厳しくなるということだと私は思っておるわけでございまして、このことは、大臣も航空機の頻発するトラブルに関していつもコメントしてこられたことだというように思うわけですけれども、大変念を押すようで悪いんですが、この際、大臣の民営化、民活、それから規制緩和ということについての考え方を聞かせていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、北川委員のおっしゃったこと、私は全く同じ考えを持っております。
 経済的な様々な規制につきましては、これは経済の活性化のためにも、また様々な利便性の向上のためにも、私はこれはやはり改革をしていく必要があると思っております。ただし、安全面での、安全確保のための規制だとか、また環境保全のための規制だとか、そうした社会的規制については、これは経済的規制が緩和されようとも、しっかり堅持をしていかねばならない、またある意味では強化もしていかないといけない、不断の見直しが必要であると思っております。
 そういう意味で、国のこれ役割ともかかわってくる問題だと思うわけでございますが、こうした安全面での様々な規制がございます。また、基準がございます。こうしたものについては、私は、国のやはり今後とも役割として、しっかりそれを不断の見直しをして安全の確保が、国民の皆様の生活の安全の確保がきちんとなされるようにしていくのは国の大きな責任である、これは今後とも変わらないものであると思っております。
 国土交通省といたしましても、今回の福知山線での大惨事、それだけではございません。様々、公共交通機関において事故、トラブル等が発生をしております。私ども行政の在り方といたしましても、こうした安全規制について抜かりがないのかどうか、これはきちんと検証する必要があるというふうに思っておりまして、今、様々省内に指示を出しているところでございます。
 規制の在り方、また行政として事業者への立入検査の在り方、また様々な安全のための技術基準の見直し、さらには、ヒューマンエラーによる事故が、またトラブルが多いわけでございまして、こうしたヒューマンファクターの問題についてもしっかりと議論をし、ヒューマンエラーがあっても事故につながらないような、そうした対策をしっかり取っていく必要があるということで、省内にも検討会を立ち上げたところでございます。
 いずれにしましても、国民の皆様の生活の安全を確保していく、そのためにしっかり役割を果たしていかにゃならないというふうに考えております。
○北川イッセイ君 民営化の問題と規制緩和とは、これ別個の時点で考えなければいけないと、こういうようなことで、大臣と考えが一緒で非常に安心したというようなことでございます。
 それでは、具体的に公的賃貸住宅に関する特別措置法についての質問をさせていただきたいと思います。
 大臣は、この民間活力の活用ということと併せて、事あるごとに、地域の創意工夫を生かしていく、それから地域主導で個性あふれるまちづくりということを言われています。今回のこの法案を見ましても、その精神が非常に入れられておると、こういうことでありまして、私もその重要性についてはもう全く同感でございます。
 従来のがんじがらめの補助金による政策推進から、地方にとってもっと使い勝手のいい交付金の制度に変えていこうという今回の改正には、私は大賛成です。しかし、それが地方の自主性と創意工夫を生かすものでなければいけない、こういうように思うわけです。私は、地方にはそれだけの能力が十分あるというように思っています。
 例えば、構造改革特区制度を見ましても、実に五百を超える制度が認められて動き出している。その地方の熱意というものに対しては高く評価しなければならないというふうに思います。しかし、国が承認するというその特区制度は中国の経済特区の二番せんじみたいで、本来は地方が思うように施策を実行して、その結果責任を取っていくということが地方分権の本来の姿ではないのかなというように思うわけです。
 その意味において、今回の改正を高く評価しておりますが、少しばかり気になることがあるんです。それは、第四条一項、二項ですね。ここで、国土交通大臣が基本方針を定めるということになっております。
 今回の法改正は、実はこの条文を見ましたら、先ほど来地方分権の話をしましたけれども、それは建前であって、本来、補助金の削減ということが目的で、規制だけはこの大臣の基本方針というところでちゃんと残しておくというようなことではないのかなというように思うのですが、その点はいかがでしょうか、住宅局長。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今回、この制度をお願いするに際しまして、いろいろな御議論をいただいたんですけれども、端的な問題意識の例を一つ御紹介いたしますと、この交付金で地域住宅計画に盛り込まれた具体的な仕事を応援するというのが今回の仕組みですが、その交付金の財源は、従来の公営住宅等建設費補助金でございます。
 公営住宅等建設費補助金を使って、例えば、既存の公営住宅団地を建て替えていこうというふうに市長さんが考えられた場合に、実は、非常に町の真ん中にある大規模な住宅施設ですので、それを建て替えるということになりますと、従来、そこに住んでおられた方々が、ああもしてほしい、こうもしてほしいはもちろんあるんですが、その団地の周辺の市街地の市民の方々も、町の再生のためにこういうふうなことをしてほしい、ああしてほしいというのが出てくるわけでございます。そういうときに、今先生の御質問の中では、がちがちの補助金の制度ですと、市長さんがああもしたい、こうもしたいと考えたときに、なかなかそれを機動的に応援するということにならないわけでございまして、今回の制度改革を契機に、市長さんがこうしたい、ああしたいと考えられた具体の行動が計画に盛り込まれれば、それを丸ごと交付金という形で応援できるようにしたいと考えたことが一番大きいわけでございます。
 そういう制度にしたいということで起案しているわけでございますけれども、その際に、国土交通大臣が定める基本方針というのはどういう意図に出ているのかという御質問でございます。
 これは、端的に申し上げますと、こういう政策手段を使って地域の住宅政策に首長さんが取り組まれる場合の手掛かりといいますか、課題を解決する基本的な方向について、国は、国土交通大臣はこういうふうに考えていますという方向性を、取組の方向性を用意して、それに従って計画を自主的、主導的に用意してもらおうというものでございます。
 したがいまして、基本方針として策定したいと考えておりますものの例を御紹介いたしますと、例えば、今の団地の建て替えのように、現にある公的賃貸住宅のストックをできるだけ有効活用するためにどういうことをしたらいいかという課題でありますとか、あるいは、その際、福祉政策とかまちづくり施策との連携をきちんと図っていただきたいということでありますとか、あるいは公的賃貸住宅等の整備を行うもの、事業者同士の連携をきちんと図ってほしいといったような国の方針を指し示した上で、あとはこれに基づいて公共団体が地域の実情に応じて自主性と創意工夫を生かして計画を作成できるようにしたいということを企図したものでございますので、御理解いただきたいと思います。
○北川イッセイ君 はい、分かりました。
 是非とも地方公共団体の足かせにならないように、地方分権というものを実質的にしっかり前向きに進めていくと、こういう法改正にしていただきたい、そういうふうに思う次第でございます。
 この今回の改正で、今おっしゃったように、地方のいろんな実情、状態に合った、そういうふうな開発がしていけるというようなことだと思うんですが、私は、やはり地方は地方の政策をしっかりと誘導していくことができる、そういう政策誘導が可能かどうか、どこまで可能なんだということが非常に大事な観点だと、こういうように思うんです。
 そこで、具体的にお伺いをしたいんですが、ある市が、自分のところの市は日本一の出生率の高い、今少子化が問題になっています、出生率の高い町をつくりたい、そのために、例えば新婚さんを最優遇できるようなそういう住宅を造りたい、あるいは子供三人以上おられる家族、そういう家族を優先的に入れる、そういう住宅政策を進めたいというような考え方、あるいはまた、地域、その地域で観光とかそういうようなことに非常に力を入れたいということで、観光や療養を目的とした短期のあるいは中期の公的な住宅を造ろうというように考えた場合、あるいはまた、文化の振興に力を入れたい、こういうことで、図書館やあるいは音楽会館とか、あるいは文化ホールですとか、そういうものをしっかりと併設していく、そういう住宅を造りたい、自治体の自主的な政策誘導というような形でそういうものを進めていこうとした場合にどこまでできるのかということについて、できるだけ具体的にお答えいただきたい。
○政府参考人(山本繁太郎君) 先ほど、この枠組みとして地域住宅計画に盛り込まれた仕事については丸ごと交付金で応援すると申し上げましたけれども、その地域住宅計画に盛り込まれる仕事の中身を二つに分けまして、基幹事業と提案事業というふうに概念を二つに分けておりますが、これは元々公営住宅等建設費補助金を組み替えて交付金とするものでございますので、従来、公営住宅等建設費補助金で補助事業で応援していたような事業、これが基幹事業になります。今まで補助事業の対象とならなかった事業、あるいは市長さんの創意工夫で特別こういうことをやりたいという事業は提案事業になります。
 さて、今先生が御指摘になりましたもろもろの仕事がこの基幹事業と提案事業にどういうふうに組み込まれるかということでございますが、まず住宅ですね、住宅で、例えば新婚世帯とか子供をたくさん抱えている世帯向けの住宅というような仕事につきましては、これが公営住宅の制度に、あるいは特定優良賃貸住宅の制度、従来補助金で応援しておりました、これに該当すれば基幹事業に位置付けることができます。したがって、ど真ん中で交付金対象になるわけですけれども、今例に挙げられた仕事のうち、例えば図書館とか文化会館などの利便施設ですね、そういったものは従来の補助事業の対象ではありませんので、提案事業という概念の範囲内で交付金の対象になるということになります。ですから、割合的に一定割合の範囲内ではありますけれども、そういう形で公的賃貸住宅と一体となって地域の住宅政策をやろうと公共団体が計画に位置付けていただければ、提案事業として応援することができます。
 そういう二つのカテゴリーを駆使していただいて、積極的に地域の総合的な住宅政策を進めていただけるように期待して制度を企図しているものでございます。
○北川イッセイ君 今までよりも地方の創意工夫、夢というものが実現していく、そういう制度であるということでいいわけですね。これは、地方が自分のところの創意工夫でやっていくわけですから、当然それの結果責任というのはちゃんと取るんだと、こういうことでいいというように思うわけです。
 そこで、先ほど局長の方からもお話出ておりました特定優良賃貸住宅制度についてちょっとお尋ねをしたいと思うんですが、この今回の公的賃貸住宅に関する特別措置法の案、主としてこの特定優良賃貸住宅、これを視野に入れた法律というか施策というか、そういうことだと思うんです。この特優賃、この制度が武器になって、それで政策が進められていくと、こういうようなことではないのかなというふうに思うんですが、この特優賃制度で民間住宅を一括借り上げするわけですね、それが最近特に空き家が増えて大変困っているというようなことを聞くんですが、実態はどうなっていますか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 特定優良賃貸住宅は、市場において不足しております中堅所得者向けの比較的規模の大きい賃貸住宅の供給を促進することを目的といたしまして、平成五年に創設された制度でございます。
 私どもが行いました実態調査によりますと、平成十五年度末現在で、ストックは全国で約十五万四千戸、このうち一括借り上げ方式によって供給されている住宅が約四万戸でございます。この一括借り上げ方式によって供給されております四万戸の住宅のうち一年以上にわたって空き家となっているものが二千六百戸、全体の六・五%となっております。なお、特優賃全体では九千五百戸、約六・二%が一年以上の空き家となっているという実態でございます。
○北川イッセイ君 各地方で行われているこの特優賃の制度、空き家になった場合に、その家主、オーナーに対してはその家賃を住宅供給公社なりあるいは自治体が補てんしているというケースが非常に多いわけですね。いわゆる空家賃を払っているわけです。
 私はこれが非常に、住宅を求めている一般の人に家賃の補助をするというのは分かるんですが、オーナーに対してその家賃を補助する、空家賃を払う、それがどうも納得いかぬわけですけれども、この言う空家賃ですね、それの総額というのは分かるんですか、どれぐらい払っておられるか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 特定優良賃貸住宅制度における一括借り上げ方式は、公共団体、地方住宅供給公社、それから民間の管理法人といったような管理主体が家主から一括して借り上げて管理する方式でございます。
 一括借り上げに係る借り上げ料について、所有者と管理主体と当事者間の契約で定まっておりまして、そもそも借り上げの家賃がどのレベルにあるかということ自体、掌握し切れておりません。したがって、今御質問にありました、御質問で空家賃ということでしたけれども、一括借り上げ後に住宅の中で空き家になった部分について管理主体が家賃に対して支払っている金額のことだと思いますけれども、国として全体像を掌握しておりません。
 ですけれども、例えば個別の、例えば御指摘のように住宅供給公社が一括借り上げしているような例で供給公社の経営に非常に圧迫要因になっているようなケースがございますので、一つだけ事例として大阪府住宅供給公社による特定優良賃貸住宅の一括借り上げの場合の数字を整理してみました。
 大阪府住宅供給公社は、十五年末現在で、一括借り上げで三千七百七十戸の住宅を管理しておりますけれども、このうち空き家が三百六十二戸ということで、九・六%ございます。この空き家を中心に、更に入居者負担額の減免による減収というのもございますので、そういうことを併せますと、最近の実績では、この大阪府住宅供給公社で特優賃について単年度で約二十億円の赤字を負担しているというのが実態でございます。
○北川イッセイ君 この十六年の五月の新聞なんですが、これを見ますと、各住宅供給公社、地方の住宅供給公社がこの制度によって、空家賃の負担によって非常に困っておると、経営の一つの大きな悪い要素になっておると、こういうような記事が随分載っているわけです。
 私は、税金を、一般の方が、国民が住宅を取得するとか借りるとか、そのために補助するということは十分分かるんですけれども、結果的にオーナーだけがそれの補てんを受けると、それも二十年、三十年という契約になっているようですね、地方では。それだけ、そんな長い期間ずっと補てんされるという、そういうことが常識的にいいのかどうか、私は非常にこれ疑問に思うんです。これは国の方では家賃の補てんしていないから関係ないというふうにおっしゃるかもしれませんけれども、この特優賃制度というのはあくまでも国の制度ですから、やはりそれが円滑に運用されておるのかどうかということをちゃんと点検する、そして必要があればそれを是正していく、そういう責任は十分あると思うんです。
 私は、この制度が今回の法改正の一つの非常に中核である、一つの原動力である、この制度を、特優賃制度を使ってこの法の趣旨を生かしていくんだということですから、これは是非とも、この特優賃の制度をもっと厳密に、大阪だけと言わずに各地域全部お調べになって、そして必要があるならばその仕組みを見直し、そういうようなことも考えていかれる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 先ほど答弁でお答えしました数字も、この新聞記事に出ております平成十五年の実態調査のことを指していると思います。おっしゃるとおり、特優賃を的確に活用して公的賃貸住宅の中で果たすべき役割をきちんと果たしてもらうためには、家賃の問題も含めまして、経営実態、的確に掌握することは大事なことでございますので、これからきちんとそういう方向で努めてまいりたいと思います。
○北川イッセイ君 今回のこの制度を、私は、当初お金を出すときには余りいろいろ注文を付けませんよと、町で創意工夫を生かして町のためにやってくださいということなんですね。しかし、私はこの事後評価というのが非常に大事だと思うんです。これは国民に対して、そういう予算、資金がちゃんと使われて効果がちゃんと出ているのかどうかということをちゃんと調べて、そして国民にその情報を公開していくということが非常に大事だと思うんです。
 この条文をずっと見てみましても、私はこの事後評価ということが条文に全く載っていないということが非常に寂しいですね。やはり、これは非常に大事な要素やのに、どうしてこれ事後評価というものをちゃんと載せないのかというように思っておるんですけれども、その点はいかがですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 地域住宅交付金におきましては、従来の補助金は個別事業ごとに事前に計画をきちんと審査をいたしましてお金を交付するということでございましたけれども、あくまでも地域住宅計画全体を見せていただいて、計画期間の終了後にその計画、地域住宅計画に定めました客観的な指標で定められた目標ですね、が実現できたかどうかを地方公共団体が自ら評価をしまして公表していただきたいという考え方で運用していきたいと思っております。
 このように、交付金に基づく事業に係る評価を適切に行うと、そのことによりまして交付金が有効かつ効率的に使われたかどうかということが国民に対して明らかになるわけでございますので、事業の透明性、客観性を確保して、適切な実施を図る上で非常に大事なポイントだと認識しております。
 そういう考え方から、今回の法律に基づいて国土交通大臣が基本方針を定めていただきます、先ほどの御質問にありましたけれども、その中に事後評価はやっぱりきちんとやってほしいということを明確に位置付けたいと考えているところでございます。
○北川イッセイ君 それは大臣、ひとつよろしくお願いします。
 次に、公営住宅法の改正案のうち、管理業務民間委託というようなことについて質問をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の改正の主眼というのは、都道府県の公営住宅、それから市営住宅、あるいは地方住宅供給公社の住宅、そういうものが近接して混在しておると。それぞれ個別に管理されているんですけれども、非常に非効率だと。だから、これを一括して管理できるようにしようではないかという非常に合理的な案であって、私は非常に大賛成なんです。しかも、今回の改正案については、入居者の選定などの業務についても一括して行えるようにしようと、こういうことでありますから、非常にいい案だというように思っています。
 私は、さらにここでもう一歩進めて、民間に業務を委託するというようなことも視野に入れるべきではないのかなというように思うんですが、住宅局長、いかがですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今般の法律改正でお願いしておりますのは、公営住宅の管理について、法律上の権限を伴う管理事項を一定の場合に管理者同士あるいは供給公社で代行できるようにしようというものでございますけれども、権限行使を伴わない、今御指摘がありましたようないわゆる事実行為は当然民間事業者への委託が法律上現在でも可能でございまして、実際の公営住宅の管理に当たりましても、業務の効率化を図るという観点から、清掃でありますとか修繕、エレベーターの保守点検といったような事柄について幅広く民間事業者が活用されておりますけれども、今後とも地域の実情に応じてそういう民間活用の取組を推進していきたいと考えております。
○北川イッセイ君 この民間委託ということなんですが、これについて単なる単純作業を委託するというのは、これはもう今までからずっとやっていることなんですね。こんなん常識で考えて、役所の公務員の方が自分で掃除したり自分でエレベーター点検したりするわけないんです。これは民間に委託せざるを得ない。
 私が言う民間委託というのは、もっと包括的な業務を委託する必要があるんじゃないかということなんです。そのことによって、人件費始め経費、それをどれだけ節減できたのか、あるいは環境の保全や安全確保のためにどれだけの効果を上げることができたのか、明確に計り知るということができる、そういうシステムをつくり上げなければいけないと、こういう意味のことを私は今回の民間委託ということでお願いしているわけですけれども、単純作業だけを委託するということでは、私が今言うたようなその効果が現れて、その民間委託のためにそういうように効果が出たということにならないと、こういうふうに思うんです。
 そういう意味で、その民間委託というのを、今指定管理者制度というのがありますけれども、この指定管理者制度というのは、そこに指定して、管理を委託して、そして効果を上げていく、住民の満足度を上げていくということではないのかなと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 実は一番その点が今回の法律の立案に当たりましても論議のポイントであったわけでございまして、指定管理者制度は、地方自治法上、公の施設の管理について、従来の民間業者への管理委託という制度ではなくて、それを更に拡充して、広く民間事業者が公の施設の管理を行い得るようにした自治法上の制度でございますけれども、この自治法上の指定管理者がどこまでの仕事を具体の施設の管理において行うことができるかどうかというのは、その施設の性格に応じて決まってくるというふうに考えております。
 この場合、やはり公的賃貸住宅の中でも特に公営住宅につきましては、ぎりぎりの、住宅困窮者に対するセーフティーネットとして法律上の定めを置いて運用しておりますので、入居者の決定とか、あるいはその収入超過者になったときの明渡しの請求とか、そういったぎりぎりの法律に基づく管理事務については、これは指定管理者に何もかも任せるという一環で任せることは難しいということで、今回、管理者同士の権限代行によってこれを一元化するとか、供給公社を使うとかいうことで法律をお願いしているわけでございまして、そこは論議をした上でこういう制度をお願いしたということを御理解いただきたいと思うんです。
○北川イッセイ君 この問題については本当はもっと深く論議をしたいと思うんですが、時間ありませんから、まあお願いしておきたいことは、例えば今、入居者の決定という話がありました。これも、何もかも全部行政の権限の中に入っていくのか、これは例えば申込書を受付するとか、あるいは収入制限なんかちゃんと決まっているわけですから、その決められたとおりにやっていけばこれは民間でもできるんじゃないかというような、委託を受けた民間ね、でもできるんじゃないかとか、あるいは明渡し請求なんかにしましても、請求する、どこまでなら民間に委託できるとかいうような、そのぎりぎりの線をやっぱりきっちり考えていかなければ、本当に小さい政府とか小さい行政とかいうようなものを目指すことができない、こういうような思いがしてならないわけです。これは非常に重要な観点だと思いますので、ひとつ国土交通省におかれましても、民間活力の活用ということについて真剣にひとつ考えていただきたい。また機会があれば論議させていただきたいな、こういうように思っておる次第でございます。よろしくお願いします。
 次に、住宅金融公庫法、それから独立行政法人都市再生機構法の一部改正についての質問をさせていただきたいというふうに思います。
 それぞれ大変厳しい経営状況にありますから、繰上償還の規定につきましては、この金利の高い財投の借入金を民間金融機関などの安い資金に切替えできるようにしたい、そういうことだと思うんです。当然のことだと思います。また、新規ニュータウンの整備をいったん中止するということについても、時代の状況から見てやむを得ないのかなというようにも思います。
 で、住宅金融公庫につきましては、また次の提案でその質疑をする機会があるということですから、今回は都市再生機構を中心にお尋ねしたいというふうに思います。
 今回、造成中止ということが言われておるわけですけれども、この造成中止の対象となる土地というのはどれくらいあるんですか。面積と投資金額について教えてください。
○参考人(田中久幸君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、ニュータウン事業につきましては厳しく見直しをしておりまして、これまでに十地区の中止を決定をいたしました。その中止地区におきます機構の保有地につきましては現在処分を進めているところでございます。
 平成十六年度末時点で機構が保有しております土地の面積は、宅地に換算しまして、区画道路等を除いた宅地の面積に換算しまして約三百三十ヘクタールでございます。それから、投資金額についてお尋ねでございますが、投資金額につきましては、私どもの原価情報でございまして、今後中止地区における土地を機構が処分していく上で業務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがありますので、公表は差し控えさせていただきたいと思います。
 なお、ニュータウン事業全体につきまして、機構の移行時に時価評価をしていただきました。そのときの、時価評価の前の資産額が五兆九千三百億円でございましたが、時価評価によりまして三兆二百億円というふうに評価をされました。機構といたしましては、この時価評価の結果を厳粛に受け止めておりまして、今後の事業リスクの拡大を防止するという観点から、期限を定めまして更なる事業の抜本的な見直しを行っていきたいというふうに考えております。
 見直しに当たりましては、慎重な需要予測に基づきまして、土地の供給や処分に必要な範囲に限定をいたしまして投資をするというふうに考えておりますので、中止や縮小の対象となる土地が今後も増えることと考えられます。具体的にどのくらいの土地が対象になってくるかは現在検討中でありますので、数字はまだ出ておりません。
 以上でございます。
○北川イッセイ君 中止になる土地について、この原価については差し障りがあって言えないということなんですが、こんなの調べたらすぐ分かるんですね。と思いますよ、こんなの。まあいいです。
 これは私は、結局、原価、幾らの土地の原価があって、そこへ金利が幾ら、どのぐらい乗っかって、で、何ぼで売らにゃいかぬのやと。で、果たしてその金額で売れるのかということの判断をしたいということでお願いしたんですけれども、いろいろ話を聞いておりますと、総括的に五兆九千三百億円のその簿価のものが三兆二千億ですかに……
○参考人(田中久幸君) 二百。
○北川イッセイ君 えっ、三兆二千二百億。
○参考人(田中久幸君) 三兆二百億。
○北川イッセイ君 三兆二百億になっていると、こういうことですから、それに類推をしますと、かなりその値段が下がっておると、こういうようなことで、思うような、当初計画したような値段ではとても売れないと、こういうことであろうということで想像が付くわけでございます。まあそれはそれでおいておきます。
 この独立行政法人の都市再生機構の歴史を見てみますと、都市整備公団から都市基盤整備公団へいきまして、それから十六年七月に現在の独立行政法人都市再生機構へと変遷したと。で、それぞれの時代の要求にこたえるためのそういう施策というのがなぜ変遷したのかという理由はそれぞれあると思いますが、しかし、その都度、困窮するこの財政再建に対する期待というものはその都度あったと思うんです。しかし、なかなか良くならない。良くならないからまた次の組織を考えていくというような形じゃないかなというような思いもするわけですけれども。
 そこでお伺いしたいんですが、その独立行政法人都市再生機構として、今までにどのような経営改善をしてこられたのか、ちょっと教えてください。
○参考人(田中正章君) 先生から今御質問いただきましたが、機構といたしましては、公団時代からでございますけれども、既に分譲住宅といったものからも撤退をいたしておりますし、平成十三年でございますか、特殊法人整理合理化計画、これを踏まえまして新規のニュータウン事業にはもう着手しないと、こういうことで業務の大幅な見直しも公団時代から含めて行ってきたところでございます。
 昨年七月でございますけれども、私ども、独立行政法人都市再生機構に移行したわけでございますけれども、策定いたしましたその第一期の中期計画、この中においても、これまでのこうした継続的な事業というのは徹底的に見直すんだということで、この期間内に事業費については二五%の削減を行う、あるいは人件費等を含んだ一般管理費についても、ちょうど整理合理化計画策定時点から千人の職員数を減らすと、そして四千人の体制にするというようなことにいたしまして、一五%の一般管理費の削減目標と、こういったものも掲げておるところでございます。
 さらに、今回、こういったことで見直しをさせていただいているわけでございますけれども、ニュータウン業務につきましては、従来は、大体まあ大きな事業でございますから二十年程度整備に要すると、完了に要するということを想定し、予定しておったところでございますけれども、今後は、地方公共団体など関係者の御理解を得ながら十年で工事を完了いたしまして、造成した大区画での処分、そういったものも含めまして機構所有地の用地の販売などに最大限の努力を行い、その大半の販売処分を進めていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
 こうした販売努力を通じまして、例えばキャッシュフローの改善でございますとか、あるいはバランスシートの改善、こういったことを図る一方、組織のリストラ、こういったことについても事業全般を通じた経営改善の取組を実施いたしまして、これはあれでございますが、特別手当の支給についてもこれは引下げを行ったところでございますけれども、こういったことも含めまして、先ほど一五%と言った一般管理費の削減目標を、更に今回二〇%削減というところまで高めまして実施をしていきたいというふうに考えております。
 それから、現在の中期計画、それに続く次の中期計画においても、先ほど申し上げました、組織体制につきましては四千人と申し上げたわけでございますけれども、その四千人を更に次の中期計画で二割程度削減していく、こういったような組織のリストラ策、こういったものも進めていこうとしているところでございます。
 このような機構としての最大限の自助努力、こういったものに努力をしてまいりたいと思いますが、今後、繰上償還といったような措置、こういった措置を講じていただけることになりますれば、これをできる限り早期に実施して財政基盤の強化を進め、経営の安定化、こういったものを図っていきたいと考えておるところでございます。
○北川イッセイ君 いろいろ大変な努力をしておられるというふうに思いますが、私は普通の努力では駄目だというふうに思います。やはり発想転換をして、今までにないそういうダイナミックな、行政改革というか、そういうことを進めていかなければいけないというふうに思うんですけれども、何といいましても最も負担の大きいのは私は金利負担じゃないかなと思うんですね。財投から六%、七%というような高金利で借入れをして、それが非常に長期にずっと返済あるいは金利負担が掛かってくる。これでは、もう普通の会社はどこでもこの高金利では無理だろうと、こういうふうに思えてならないんですね。
 今回の住宅金融公庫それから都市再生機構の経営再建を目的としたそれぞれの改正案で、金利の高い財政融資資金を繰上償還して金利負担を軽減できるようにする、こういうことで今回のこの改正があるというふうに思うんですが、これはもう当然のことでやっていかなければいけないと、こういうふうに思うんです。
 ただ、繰上償還には財源が要ります。問題はこの財源だろうというふうに思います。住宅金融公庫については、既存の住宅ローンの債権、これの証券化によって実施するということになります。したがって、ローン債権をより有利な条件で証券化すればいいということなんですね。当然、金融市場の状況を見ながら実施していかれるというふうに思います。また、都市再生機構については、その保有する土地を売ってそれで返済していくということなんですが、先ほど申し上げたとおり、今の時代、思うように思う値段でなかなか売れないということが現実であろうと、こういうふうに思います。
 いずれも、できることならば、都市再生機構については土地を売って返済する、繰上償還するわけですけれども、土地売れるまでの間、売れるまでの間、低利の民間からの借入金、そういうようなものに借換えをしたい、こういうことだと思うんですが、これはもう当然一般の企業経営者ならだれでも考えることであろうと、こういうふうに思います。この際、金利の高い財投からの借入金を民間からの低利の借入金にできたら一挙に切り替えてしまう、それぐらいの思いでやらなければいけないというふうに思うんですが、都市再生機構については、切り替えた上で徐々に土地を売っていってそれを返済していくというような、そういうようなことはいかがなんですか、住宅局長さん、ひとつ。
○政府参考人(山本繁太郎君) 繰上償還を財政当局にも御理解をいただいて今回法律措置をしていただくということを考えた一番の理由は、懸案のニュータウンの業務をできるだけ早期に処理して、本来の都市再生の仕事、賃貸住宅経営に資源を集中していくということでございますので、御指摘のとおり、非常に難しい時間の掛かる土地の処分につきまして、できるだけ民間金融機関の御協力を得て、資金を調達して繰上償還を図っていくということは大事なことだと考えております。
○北川イッセイ君 そこで、お伺いしたいんですが、都市再生機構について、住宅金融公庫についてはまた次の機会で議論するあれがあるみたいですから、都市再生機構について、繰上償還しようとしている、今計画されている借入金の残高、それからそれの平均金利ですね、今支払っておられる。それから、年間の金利負担について。それから、それを全額一挙に借換えをした場合にどの程度の利息負担が節減できるのか、つながっていくのかいうこと。それから、繰上償還した場合に、ちょっと気になることなんですけれども、当初の約定で、財投に対して損害金というか補償金というか、そういうものを支払わなければならない、負担しなければならないという約定になっていると思うんですが、これはどのようになるのか、払うとしたらどれぐらい払わにゃいかぬのか。それから、これで法改正で切替えを進めていくというんですが、具体的にどのように進めていかれるのかというようなこと、考えておられることをひとつ御披露いただきたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) まず、今回繰上償還の対象となります財政投資資金の残高でございますけれども、三兆三千億と見込んでおりまして、その平均金利は六・四%でございます。これを単純に計算しますと、年間の金利負担二千億ということになります。
 それから、今回の繰上償還の措置におきましては、財投の得べかりし利益に相当する補償金を免除していただくということを予定しておりますけれども、その補償金免除額は、金融情勢にも左右されるわけでございますけれども、四年程度で繰上償還を実施したとした場合に、七千億前後と見込んでおります。
 それから、三・三兆円を民間借入金で一挙に繰上償還した場合に、年間金利負担どの程度軽減されるかということを民間借入金利との関係で単純計算いたしますと、繰上償還前は先ほど言いましたように三兆三千億掛ける六・四で二千億でございますが、繰上償還後は三・三兆円掛ける〇・八%の金利ということでございますので、二千億と、〇・八%ですと二百六十億ですね、二千億と二百六十億の差額ということになります。
○北川イッセイ君 この切替えを今何かシミュレーションを考えておられるんですか。いつごろどういうように、いつまでにやるとかどのようにやっていくとか。
○政府参考人(山本繁太郎君) これは基本的に、御指摘にもありましたけれども、民間からの借入金によって繰上償還、それを財源に繰上償還するということになりますので、関係機関と今協議をしているところでございます。協力が得られる範囲でできるだけ早く償還していくという姿勢でございます。
○北川イッセイ君 先ほど説明のあった財投の方で得べかりし補償金ですか、という話がありましたですね。約七千億という話があったんですか、四年間で。これはあれですか、これ繰上償還した場合に、先ほどそれは免除ということなんですね。この法改正なしで、法改正なしで仮に繰上償還したら、それだけのものを支払わにゃいかぬと、こういう意味ですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のとおりでございます。
○北川イッセイ君 この繰上償還の件につきましては、財務省、当然、財投のことですから理財局というような相手もあることですし、これはもう一括で考えにゃいかぬ問題だというふうに思うんですが、この住宅金融公庫も含めて都市再生機構のこの経営再建の問題というのは、政府全体の問題として、また内閣の重要案件として取り組んでいかなければいけない、そういう問題だろうと、国土交通省だけの問題ではないというように思うわけです。是非とも北側大臣には最大限の努力をひとつ払っていただいて、そしてこの都市再生機構がうまく立ち直っていく、そして国民の住宅の用に供していけるというようなことで再建できるようにひとつお願いをしたいと、こういうように思います。
 以上で終わります。
○輿石東君 民主党の輿石ですが、与えられた時間の中で質問をさせていただきたいと思いますが。
 私、本案の質問に入る前にちょっと、新聞で質問するということは余り性分に合わないわけですが、月曜日の朝日新聞のトップ記事に、今日議論をさせていただく中身のヒントを与えられているような気がしますので、ちょっとそれを使わせていただきたいと思います。
 この、もうごらんになった、月曜日、六日ですから、まあ遠くで見られても。こう書いてあるわけですね。「「高齢化」ニュータウン」、今住宅再生機構の話も出ました、ニュータウンで「住み替え促進」、一戸建て「買い戻し再分譲」と。これが東急の田園都市線でこういう試みをやったと。で、育児世代用にリフォームというか、改装したらどうかと。この辺の問題は、正に今日これから議論をしなければならない大きな日本の住宅政策の、よく量から質への転換という美しい言葉を使っていますけれども、そこに焦点を当てた一つの課題が提起されているというふうに思います。で、この記事の最後の結びに、国土交通省の住宅課のコメントも出ています。こういうふうに結んでいるわけですね。「全国各地でニュータウンの高齢化という問題を抱えており、東急電鉄の取り組みは中古住宅の流通促進という面でも注目したい」と、こう書かれております。
 もう一つ、これは私の山梨の地方新聞ですが、これも同じ日に偶然、月曜日の六日に、バリアフリー一体化で整備、駅中心に道路、デパート、病院、来年の通常国会ですね、国会に新法提出、住民提案制も導入と。これ中身は、もう一九九四年ですか、今から十一年前ぐらいに作られたハートビル法という身障者やお年寄り、高齢者向けの特別の住宅を促進していこうというこのハートビル法と交通バリア法、この二つを併せて来年の通常国会には新法を用意していますよという、こういう中身で出ているんで、この二つを併せて、ああ来年そういう新法がまた出てくるのか、今議論していることは何だろう、こういうふうに思って、正に日本の住宅政策の転換期というのを如実にこの二枚のペーパーは表しているというふうに思いますけれども、これに向けての、まあ住宅局で提案をするというんですから住宅局長に聞いた方がいいのかね。一言コメントしてください。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今住宅政策改革を進めるというときに新しい住宅政策の体系いかにあるべきかと、こういうふうに言うときに、今までとどこが違うんだということをよく聞かれるんです。そういうとき、正に今具体的な例で御指摘になった一つ一つの住宅という意味では、新しいものを、質のいいものを供給するということの重点から、今ある住宅を、その価値を維持改善してその価値を大事に使い切ると、そのためにどういう政策を打ったらいいのかということが正面に来るというふうに考えているわけでございます。そういう非常に大事な事例を示していただいたと思います。
 そういう意味では、これからの政策の正面に、まず維持改善のためのリフォーム、それからそれをきちんと価値を使い切るという意味での中古住宅流通といったようなことが必要になりますし、さらに、住み替えを促進するという意味ではいろいろな税制、それから借家制度ですね、定期借家の制度といったような制度のインフラを高めていくということが非常に大事だと思います。
 そういう観点から検討を進めていくということになりますけれども、もう一つの課題は、同じ住宅も一つ一つの質だけに着目するんではなくて、町全体の中で住宅がどういう意味を持っているのかと、町並みとか景観とか居住環境とか、そういう地域社会全体の中で住宅がどういう意味を持つのかという観点からの政策上の課題認識だと受け止めました。
 こういう課題につきましては、これまでも密集市街地の整備改善とか町並みの環境整備のための公共施設の整備と一体に住宅を整備するといったような課題に取り組んできているわけでございますけれども、今後は、今回お願いしております地域住宅交付金、それから既に運用しておりますまちづくり交付金といったような財源制度を活用しながら、まちづくりと一体となった住宅整備を進めていくということが非常に大きな仕事になると思います。
 なお、もう一つ、今回の十七年度予算で新たに創設していただきました街なか居住ファンドですね、こういうふうな形で、今ある町の建築物をより有効に活用していく、有効に活用していくことで活力が低下して沈滞してきている中心市街地に定住人口を呼び込んでいくといったような仕事にも積極的に取り組んでいく必要があると考えているところでございます。
○輿石東君 今の局長のお話を聞いていますと、今までの我が国の住宅政策というのは、単に住宅を建設をすると、そこに重点が置かれたと。今、働き方とか住み方自体も多様化しているわけですから、まちづくりと住まいづくり、これをセットで考えていかない限り、今の時代の対応をし切れないということかもしれません。
 そこで、今回の住宅関連二法という法案の中身について、衆議院では既にいろんなことが議論されておりますが、この公営住宅法等の一部改正の中身は、五つの法律が絡まって、それを一つの法案として出してくることはけしからぬと、こういうような議論が衆議院でもあったわけですから、そこを、私もその辺を、本当にけしからぬのかな、それとも今度のこの方法でいいのかなというようなことを、ちょっと中身を検討させていただく意味で、公営住宅法の一部改正、五つの法案を、既にある法律を改正していくということですから、その中に今お話がありました住宅金融公庫の問題や都市再生機構法とか地方住宅供給公社法というようなものが含まれていると思うんですけれども、これは、この中身について、簡単でいいですから、五つの法律、どこをどういうふうにしようとしているんだと、そしてこれを一つにまとめたんだと、その経過について話してください。
○政府参考人(山本繁太郎君) まず、今回この公営住宅法等一部改正でお願いしております法律改正事項は、いずれも冒頭先生から御指摘していただいた、大きな住宅政策改革を検討する中で、これまでの住宅政策の柱でございました公営住宅、住宅金融公庫、都市再生機構の仕事の仕方について改善する必要があると、そのうち法律改正が必要であるということでお願いすることとなった改正事項でございまして、これを、そういう意味では統一的な住宅政策改革を考える中で、公的資金による住宅宅地の供給体制を改善していくと、整備していくということで、趣旨、目的を一つにしているという意味でまとめて今回御審議をお願いしているところでございます。
 その具体的な中身についてまず御説明いたします。一つずつ御説明さしていただこうと思います。
 まず、公営住宅法の一部改正でございますけれども、いろいろ住宅需要が多様になっていくと。そういうところで既存の公営住宅を生かして、これを効率的に管理していく必要があると。このために公営住宅の管理の特例を法律上措置していただこうというものでございます。
 それから二番目に、住宅金融公庫法の一部改正でございますが、市場機能を活用した住宅金融システムを整備するという内閣の方針に基づいて、住宅金融公庫を廃止いたしまして自立的経営を行う独立行政法人を設立するに際しまして、これを円滑に移行していくために公庫の財政投融資の繰上償還等の措置を講じようとするものでございます。
 それから、独立行政法人都市再生機構法の一部改正でございますが、これは都市再生機構が行う土地造成等の経過措置業務にかかわる資産の早期処分を促進いたしまして、より自立的な業務経営を確保するために財投繰上償還、資金調達の多様化を措置するものでございます。
 それから、地方住宅供給公社法の一部改正は、地域の住宅又は宅地の需給状況に応じて地方公共団体が地域の住宅政策上の課題に機動的に対応するために、地域における住宅ストックの充実等によって設立目的が達成されたと判断された場合には公社を解散することができるように措置するものでございます。
 それから最後に、公営住宅法の一部を改正する法律の一部改正でございますが、これは平成八年の法律で、住宅の需給状況に柔軟に対応した既存の公営住宅ストックの管理等を図るために、三位一体改革の一環といたしまして、この法律上の効力を有します改正前の公営住宅法の規定に基づく家賃収入補助を今年度限りとする、そういう法律上の措置を講じていただくものでございます。
 以上でございます。
○輿石東君 今丁寧に説明していただいたわけですけれども、私の言いたいのは、そういう中身で五つの法律にかかわっているけれども、もっと簡単に突き止めると、公営住宅法の一部改正というのは、ある市に県営住宅と市営住宅が一緒にあったらどちらも一緒に管理できますよと、管理の代行ということがこの法律の一番のネックだろうと。二つ目の住宅金融公庫と都市再生機構、前は日本住宅公団と、こう呼んでいた公団とこの金庫の問題は、もう経営が行き詰まっちゃったから、簡単に言えば、早く繰上償還して、これは後始末法案、こういうふうに言えると思うんです。そして、四つ目の地方住宅供給公社もその例に漏れないと。これもピンチになったので、自力では今の法律では解散できないから、解散できる法律に変えたいと。
 これは、今までの政策の後始末法案を三つにまとめると、こういうことが言えると思うので、別に五つ入っているからけしからぬという話じゃなくて、まあ、まとめてもその限りではいいのかなというふうに思うわけであります。だから、ここにもう今までの住宅政策の行き詰まりということが最大の焦点にこの法案はなっているというふうに私はとらえたいのであります。
 そこで、大臣にお尋ねをいたしますけれども、今回のこの措置は、戦後歩んできた、住宅金融公庫、公営住宅制度、そして日本住宅公団、今の都市再生機構と、この三本柱で住宅をどんどん造っていくという、そういう政策で歩んできたと。もうこれは時代の目標からいっても、住み方、働き方からいっても限界がある。新しい政策に切り替えなければと。それを量から質への転換と言う人もいるわけですが、そんな試みだろうと思いますから、今回のこの法改正に至った経緯も含めて、これからどうするという決意等を大臣からお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(北側一雄君) 私の答弁すべきことを、すべて今、輿石委員がおっしゃっていただいたのかなというふうに思っているところでございます。
 戦後、日本は人口がどんどんどんどん増えてまいりました。また、都市化が東京、大阪等、大都市に人口が急速に集中をいたしまして、昔は田んぼであったところがどんどん宅地化されていくと。そこに住宅が建つ、また建たないといけないと、建てないといけないというふうな要請が強くあったわけでございます。
 そういう中で、従来の都市公団はニュータウン事業をやって、多くの都市に来られた住民の方々を受け入れるという開発をしなければなりませんでしたし、またできるだけ長期固定で低金利のローン、住宅ローンを提供してできるだけ住宅を取得しやすいようにしようという政策の下で住宅金融公庫があったわけでございます。また、そういう意味では、住宅金融公庫も、また今の機構も大きな役割を果たしてきたのだというふうに思っているところでございます。また、公営住宅については、さらにその公営住宅を大量供給することによって本当に一般の庶民の方々が住めるような住宅を提供してきたわけでございまして、これまた大きな役割を果たしてきたと。
 ただ、これからいよいよ人口が、再来年でしょうか、人口減少時代に入ってまいります。日本にとりましては、有史上、恐らくこういう人口が継続的に減少していく時代というのは初めての経験でございます。人口減少時代に入ってくる。さらには、本格的な高齢社会というのはこれからまさしくやってくるという意味で、そういう意味で、住宅政策という面を取りましても大きな今転換点にあるということは今、輿石委員がおっしゃったとおりであるというふうに思っております。
 今まで公団や今の機構、そして金融公庫、また公営住宅、この三本柱で果たしてきた役割というのは非常に大きいものがありますが、ある意味その役割は、今そういう時代の変化の中で新たな役割を果たしていかないといけないというふうに考えておるところでございます。
 今申し上げたとおりでございますが、そういう意味で、これまでは住宅を大量供給する、量的に充足させていくというところに大きな必要性があったわけでございますが、これからは市場機能をできるだけ重視して、そして今あるストックを有効活用するということを基本とした政策への転換を図っていかねばならないと思います。
 ただし、ただし、やはり住宅というのは、衣食住と言われますように、我々人間にとりまして本当に生活の基本になるものでございますので、やはり住宅のセーフティーネットというものは張り巡らしていく必要があるということはこれまでと全く変わっておらないと思います。住宅困窮者の居住対策を地域のニーズに応じて実施することもまた重要であると考えておるところでございます。
 中古住宅の流通市場、また住宅リフォーム市場、先ほど輿石委員がおっしゃった東急電鉄の例なんかも非常に今後の先取りをした例かなと私も思っているところでございますし、また高齢社会ということを考えますとバリアフリー化もしっかりと促進をしていく必要がありますし、また防災という観点から、耐震化、これにつきましてはまた改めて先生方にお願いをしたいと思う課題があるわけでございますが、こうした耐震化もしっかりと進めていきたいと思っているところでございます。
 こうした住宅政策の大きな転換期にあるという認識の下で、住宅法制の在り方につきましても、住宅に係る基本的な法制についても今検討しておるところでございまして、是非来年の通常国会にはそうした法制、今のような大きな転換にある住宅政策についてのあるべき、今後のあるべき姿を示せるような、そうした基本法制について取りまとめができて御提案できればいいなというふうに今思っているところでございます。
○輿石東君 今、大臣からも、先ほど北川議員が質問をされた中身でも市場重視とかストック重視というような言葉も出てきました。ただし、国の任務として住宅に対するセーフティーネットというものを忘れてはいけないという補足もありました。
 そこで、私は、少しこれまでの、よく戦後六十年という、今年はそういう言葉を使って、昭和二十五年に住宅金融公庫ができて、そして二十六年に公営住宅法、そして三十年に東京へ、大都会へ人口が流出、集中してくると、この対策として鳩山内閣の中で、勤労者向けの大量な集合住宅、これがニュータウンというような、そういう形になってきた。そうすると、そこは三十年、一九五五年。
 ある雑誌で住宅局長が、五五年体制が、日本の住宅政策が整ったんだと。五五年体制というからどこか政治の社会で聞いたことかなといったら、そういう話じゃなくて。簡単に言うと、戦後の焼け野原から、もう住宅がなくて困るというところから出発したこの住宅政策、だから、六十年間一緒に歩んできたと思えば。
 そして、住宅局長は、前半の三十年はもう建設する、住宅を造る造るということでこの三本柱でフル回転してきたと。で、後半の三十年は、大臣が今言われる住宅のセーフティーネットという、そういう視野に入らなければいけないと言ってきたんだけれども、なかなかそれがうまくいきませんでしたという意味のことを雑誌の座談会等でも言われていますが、そのどの辺が一番ネックだったのか。そして、全然この三十年間何もしてこなかったということじゃないでしょうから、ここではこういう試みをしてまいりましたというようなことがあったら言っていただきたいと、こう思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) いろいろ勝手なことを申し上げて申し訳ないんですが、戦後六十年のうちで、一世帯一住宅という、住宅不足が解消されたのが昭和四十八年の住宅調査でございます。全国の都道府県で住宅の数と世帯の数を比べて住宅の数が世帯数を上回ったというのが四十八年でございました。
 そういう意味で、五十年代以降、住宅の量の確保ではなくて質を向上させるということに政策目標を置いて取り組んできたということでございますが、今振り返って、この三十年を振り返りますと、最初の二十年間、昭和五十年代、それから六十年ですね。これは基本的には、三本柱の公的資金住宅の床面積の規模を拡大するということで質の向上を図ってきたと思います。
 具体的には、昭和四十一年から住宅建設計画法で五か年計画をやっているわけですけれども、第一期五か年計画、第二期五か年計画は量が足りない時代ですね、昭和四十年代。第三期の五か年計画が五十一年からでございますので、いよいよ質の充実ということなんですが、この第三期の五か年計画で初めて居住水準の目標というのを定めまして、世帯人員規模別に最低居住水準、それから平均的な居住水準というのを掲げて政策を追求してきたんですが、その柱はこの三本柱で供給される住宅の床面積の拡大ということを一生懸命やってきたと思うんですが、先ほど大臣から御説明申し上げました、今後の住宅政策の方向ということでいろいろ手掛かりになるような努力を少しずつですけれども取り組み始めたのがこの直近の十年だと思います。
 直近の十年、例えば住宅の品質確保の促進に関する法律とか、これは市場の制度インフラですけれども、そういうことを取り組んだり、あるいは平成八年に公営住宅の供給方式を自由化する、借り上げ方式とか買上げ方式をやると、そういったようなことで市場を前提にした力を住宅政策に貢献させるという方向の努力をしてきたと思います。
 まだまだ緒に就いたばかりなんで、それを本格的な方向に持っていくためにどうしたらいいかということで検討を深めているということでございます。
○輿石東君 今、一つの、四十一年に住宅建設計画法ができて、そして第三期の居住水準というものを目標に掲げたと、その辺から質の問題も考えてきたというお話ですが、とりわけ、今の住宅局長の発言だと、ここの直近十年では相当そのことについて考えたとこう言いますから、じゃ、直近の十年ぐらいの歴史の中で一つ御質問をさしていただきたいのが一点。
 それから、その前に、昭和二十六年にこの公営住宅法が成立をした経緯、国会での経緯を住宅局長は御存じですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 誠にお恥ずかしいんですけれども、昨晩、委員から質問の通告をいただきまして、住宅局の若者と古文書をひもときまして初めてそのことが分かりました。誠に、私は、実は先ほどから偉そうに答弁さしていただいて、朝起きて夜寝るまで四六時中住宅政策のことを考えていますんで私が一番のプロだという自負はあったんですけれども、誠に思い上がりであったと、ゆうべ、答弁を用意しながら反省したような次第です。
 実は、昭和二十六年に公営住宅法ができたと、その前提として、戦後の大変な住宅難があった、終戦直後は四百二十万戸の住宅不足があったと、したがって、戦後の内閣の正面の課題に応急住宅、応急仮設住宅を今年は何十万戸できるかというのが非常に大きな課題だったということは理解しておりました。その延長線上に先輩たちが努力をして昭和二十六年に公営住宅法を作っていただきましたということは知っていたんで偉そうに座談会でもしゃべってはいたんですが、それがどういうふうに国会で御審議をいただいてできたかというのはゆうべ初めて知りました。
 これは実は、住宅局はもちろん終戦直後から、応急仮設はもちろんやりますし、それから一般庶民のための賃貸住宅を国庫の補助によってやるというのを二十二年、二十三年、二十四年と一生懸命やっていたわけです。これは二分の一補助で公共団体に出して、予算補助です、それで庶民住宅を供給していたんですが、併せて厚生省も、これは生活を保護するという観点から応急住宅をどんどん供給するし、特に引揚者ですね、引揚者用の仮設住宅も国庫の補助でいろいろやっておりまして、厚生省もこの世界には一生懸命やりたいということで法律を立案しておられたということでございます。結局、役所の中で一種のさや当てといいますか、縄張争いがあって閣法で法律が用意できなかったということのようでございます。
 具体的には、昭和二十六年の五月に衆議院の建設委員会で議員立法で公営住宅法が可決されて本会議でも通ったと。そのときに、厚生委員会では厚生住宅法案というのが御審議の最中でして、調整した上で一本化するという約束だったのに建設委員会は先駆けてやってしまったということで、厚生委員会の方々は誠に御立腹であるというようなことが書いてある古文書もございました。その結果、責任者がお話合いをされて、参議院で修正をいたしまして、改めて衆議院に戻して議決して公営住宅法ができたと。
 話し合われて調整した結果、どういうことが起きたかといいますと、公営住宅法で、第一種公営住宅、これは二分の一補助でやる通常の公営住宅ですが、より低額の、第一種公営住宅に入られない方々、低所得の方、それから災害を受けた罹災者のための公営住宅、これは第二種公営住宅ということで国が三分の二の補助金を出してより低廉な家賃の公営住宅をやる制度ですが、その第二種公営住宅については厚生省と共管で協議をしながら進めていくというのが第一点でございます。
 それから第二点は、引揚者用の応急仮設住宅は公営住宅の対象から外すと、厚生省が専管でこれをやっていくというふうになった上で、公営住宅法が二十六年五月に可決されて六月には公布されて、直ちに仕事に掛かっていったということのようでございます。
 ゆうべ初めて勉強いたしました。本当にありがとうございました。
○輿石東君 住宅局長もよく調べていただいて、間に合わしていただいてありがとうございました。
 もうちょっと私が調べさしていただいた資料によると、議員立法で出したその方は元総理の田中角栄さんだったと。あの人は建設族のドンと、こう言われてその後きたわけですが、その辺から力量を発揮されたんだろうと、こう思っていますが。
 そして、今局長からお話がありましたように、今日は傍聴者の方も大勢おられるわけですけれども、今、参議院改革も行われていますが、参議院なんて要らないじゃないかと。とんでもない話で、今の事例から見ても、厚生省と建設省と、がちゃんとやった間に、それではいけないだろう、で、強引に、当時衆議院の厚生委員会というのは、今もあるわけですけど、委員長はその厚生委員会を開かなかった、どこかへ逃げちゃったんだかどうか知らないけど。開かないんですから、建設委員会はどんどん進んだと。それで法案が一方だけ出てきたと。それはおかしいのではないかという当時の参議院の皆さんが院の良識において、第二種というそういう住宅も入っていく。
 福祉政策、困った人の住宅をどうするか、その理念がこれからの新しい住宅政策の理念として生かされていかなきゃいけないし、今日これから議論されるでありましょう住宅の問題も、公営住宅に入れた人、そして高齢者向けの優良賃貸住宅が先ほど議論の中で空き室が大阪でももう九・だか六・何%と空いている。これはどういう現象なのか。入りたい人が入れない、そういうところへセーフティーネットを張るというのが国の責任であり、国土交通省の、大臣の責任でもあるという意味で私は申し上げているわけであります。
 もう一つ、ここ直近の十年ぐらいには相当汗をかいて国土交通省住宅局もいろんなことを考えてきたと、こう住宅局長さっき言われましたので、ちょうど十一年前になろうかと思いますが、平成六年に住宅マスタープランというのを出していると思いますが、この住宅マスタープランの全国の策定率どのように、進捗状況、これについてお話しいただけますか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 住宅政策を全国画一的に、一律にこれを運用するんではなくて、地方が主体的に地域住宅政策を運用してほしいという観点から、昭和五十年代からいろいろな取組をしてきたわけでございますけれども、一番最初は、昭和五十八年に、今回法律でお願いしている計画と同じなんですが、地域住宅計画を公共団体が立てていただいて、地域の住宅資源とか住宅文化を生かした住宅政策を運用すると、その場合に、公営住宅の補助を積極的にそっちの方向に運用していきますよということでやってきたのが、HOPE計画と片仮名で呼んでおりましたけれども、この計画がまずはしりでございます。
 それから、高齢者の問題が非常に課題になってきたということで、地域高齢者住宅計画というのを昭和六十一年から取り組んでまいりました。
 そういったようなもの、取組を、経験を踏まえて、公共団体が住宅マスタープランというような形で取り組んでほしいということを打ち出したのが御指摘いただきました平成六年でございます。平成六年から今日までいろんな公共団体が努力してくれておりまして、今、平成十六年度末までで千五百の地方公共団体で計画が策定されております。さっきのような経緯を引きずっておりますんで、千五百公共団体のマスタープランの中で、地域の住宅文化ということを念頭に住宅供給を考えていこうというHOPE計画の関係が五百ございます。それから、地域の高齢者福祉住宅を大事にしようということで、高齢者住宅計画を明確に位置付けていただいているのが六百の公共団体といったような実態になっております。
○輿石東君 そうすると、全国で千五百団体ということになれば、半分行ってないですよね。四〇%だよね。だから、私が申し上げたいのは、これから新たな住宅政策とか何とかプランというのが出てきても、十年、十一年たってもこの住宅マスタープランというのは、その前の五十八年の、今お話がありましたように、五十八年といえば二十二年前、地域住宅計画、高齢者地域住宅計画と、高齢者にも目を向けた政策をこの住宅マスタープランへ結び付けていったと。そうすると、もう地域住宅計画という、地域の創意工夫という理念を入れて、そういう方向でやってくださいと言ってからでも二十年の歴史があるわけですね。でも、これがうまくいってないと。全国の地方公共団体の四二、三%にしか策定率は出ていないと。計画計画ってどしどし出しても、それが実際にやれるような体制になっていないという現実を国土交通省住宅局もきちんととらえていってほしいというのが一点であります。
 先ほども、五十一年に第三期の住宅計画、五か年計画のスタートに当たって、居住水準、量より質だ、床面積というものも考えていかなければならないと。これからは、床面積でなくて、高齢者や子育てに合うようなリフォーム、バリアフリーという理念を入れていくということでしょう。だとすれば、私は今この法案が、社会資本整備審議会というものでいろんな議論を闘わして、それを受けて今度の要綱も出てきたわけでしょう、十二月六日に。ところが、不思議なことに、その要綱が出てきたときに、中間まとめというのがあるわけですね。だから、審議会の審議を受けて中間まとめが出されて、そして要綱が出ると言うけれども、十二月六日にまとめと要綱が一緒に出ている。勘ぐりようによれば作者は同じだと。私の作者は同じだという意味が分かってもらえるかどうか。その辺いかがですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) この住宅政策改革につきましては、現在の五か年計画を策定しましたのが平成十三年でございます。十三、十四、十五、十六、十七と、今年度が最後であるわけですけれども、この八期の五か年計画を作るときに、国土交通省では、住宅建設計画法によって建設計画という形で住宅政策を運用するやり方はもうやめると。で、十七年を超えたその次の計画は新しい政策体系の下でやるんだということを意思決定してこの五か年計画に入りまして、平成十五年ですね、ちょうど十三年から十七年の中間年度に当たりますけれども、これ、社会資本整備審議会から新しい住宅政策の在り方という建議をいただきまして、それに基づいて昨年の秋から本格的に審議会で御議論をいただいてきたものでございます。
 したがって、十二月六日に本格的に御議論をいただいた中間取りまとめをいただき、その結果を今回法律改正でお願いしておりますけれども、それを、中間取りまとめをいただいたことと、そういう流れで住宅政策改革を整理をしてきて国土交通省の行政要綱として改革要綱をまとめた日にちは確かに同じで、作業も同じ部隊が作業したんで同じ日になってしまったんですが、そういう流れの中で方向性を打ち出してきたということでございます。
○輿石東君 もう一点だけ過去にさかのぼってお尋ねをします。
 量から質、居住水準というものを出したころ、あれは出さざるを得なかった、外圧、よその国からの圧力もあったと聞いているわけですね。というのは、その端的の一つの象徴として前川レポートというのがありました。そこには、よそから見た日本の住宅をウサギ小屋の働き中毒とか働きバチ、ウサギ小屋に入っていて夢中で働いたと。これは、高度経済成長、そういう形でどんどんやってきた。そして、ニュータウン構想や何かで、働いた人たちが今、そういう大量の集合住宅に入っていた方々が高齢化する。そして、こんなところは人間の住むところじゃない、もう少し便のいい町中へ、駅の近くへ住みたい、子供も育った、広いうちの中で独りぼっちだ、そういう大きな人間の流れ、人口の流れ。そしてまた、働き盛りの子育てというのが最大の課題。特殊出生率一・二九、最低を維持している。この子育てに合うような環境も欲しい、私たちは郊外へ行って、子供を安心して育てられるような環境が欲しい。そうすると、そこに、今までそういう集合住宅にいた方たちが駅の前、駅中心の方へ移動して、子育ての方々が郊外へ行く、こういうようなまちづくり、政策というものが必要だと思うわけですが、このウサギ小屋の働きバチといった、これはまあ、何かECのデンマンというイギリスの対外総局長というのが、の発言がそこであったと、こう言われていますけれども、正にそういう時代を踏んで、これから新たな住宅政策をつくるということですね。
 だから、私が、作者は同じじゃないのかと、同じ日に同時に出てくるという不思議な現象、これを申し上げているのは、ただ国土交通省の住宅局や社会資本整備審議会というその部隊だけでなくて、広く国民に問いながら新しい政策づくりというものをやってほしいという思いがあるわけですが、その点についてお伺いいたします。
○政府参考人(山本繁太郎君) この事柄の性格上、例えば審議会で御議論いただいたから新しい政策体系が国民のものとしてきちんと確立できるかといいますと、とてもそういうことにはならないわけでございまして、いろいろな御議論のたたき台として審議会の結論をいただきますけれども、いただきました上でいろいろな国民的な議論をいただいて、さらに国会でも御審議いただいて新しい方向性が定まっていくという流れでございますので、その過程におきましては、あらゆる手段を通じていろいろな方々の御見解を集めて集約してくると、そういう努力をいとわないように心掛けて仕事をしてまいりたいと思います。
○輿石東君 少しは法案の中身にも触れて質問させていただきたいと思います、時間も少なくなりましたので。
 私は、当初、この二法の中身をあえて住宅局長にお尋ねをし、少し表現は悪いわけですが、今までの日本の住宅政策の後始末法案だと、こういう言い方をさせていただいた。それは、公庫も機構も、それから地方住宅供給公社ですか、この三つとも財政的にもうやっていけない、だから機構はもう本業であるニュータウン事業、分譲住宅から撤退をすると、そして住宅金融公庫の方は住宅ローンの直接融資、お金を貸すという本体をやめるということでしょう。やめるのにやめられないと、このままでは。だから、後始末しなきゃいけない。そこで、財投から借りたお金の、お金を無償で、ただで繰上償還をするという、それは例外的に認めますよという法案じゃないですか、ここの本当の中核は。
 だとすれば、この財投会計に入るべく金利分が入らなくなるわけですから、その財投のお金というのは我々が郵便貯金として預けたり年金の積立金、それ勝手に、政府の私的な金じゃないわけなんです。それを、金利は要りませんよ、繰上償還だと、こう、これはまあこれしか方法がないとしても、経営者は、あと午後からうちの同僚議員が質問するでしょうけれども、経営に当たる人たちは一層の経営改善とか自己努力というのをしてもらわないと国民は許せないという心境になろうかと思います。
 それで、例外的な措置として、財投、補償金なしの繰上償還と認めようとする、ただ認めるんじゃありません、四つの条件があると、こういうふうに法案には書いてありますね。前提条件がある。この四つの前提条件というのは何だか教えてください。
○政府参考人(山本繁太郎君) 繰上償還についての基本的な考え方についての御質問でございます。
 財投を、今先生が御質問いただいた基本的な問題点は、財投を預かる財務省の基本的な考え方でもございます。したがいまして、今回、法律措置をお願いするに当たりまして、政府内調整を図る段階で相当稠密にやり取りをしたところでございますけれども、その過程で財投を預かる財務省の基本的な考え方というのが、私どもも受け止めておりますので、その部分をちょっと紹介させていただきたいと思います。
 補償金の概念が財投改革以降確立をいたしまして、補償金の支払を前提としない繰上償還は財投運用上想定されていないわけでございますけれども、財投改革前において国鉄、それから国有林野事業に係る債務について繰上償還を立法措置によって認めたということを事実として踏まえた上で、補償金の支払を前提としない繰上償還は例外的な措置として四つの条件が認められた上で、透明性のある形で法律に基づいて国民的な議論を経た上で行われるということが必要だという基本的な考え方の上で四つの条件がございます。
 まず第一に、繰上償還の対象となる業務からの撤退を含む抜本的な事業の見直しが行われること、それから第二が、存続する事業との勘定分離を行い撤退事業の経理を明確にすること、三番目としまして、事業見直しに伴い業務運営効率化などの自己努力を担保するための経営改善計画が策定されること、四番目としまして、これらを実施することによりまして財政融資資金に対する債務の償還確実性を高めることができるなど、最終的な国民負担を軽減するために財政融資資金の得べかりし利益、これは補償金分の利益でございますが、の放棄が必要かつやむを得ないと認められることという四つの条件でございます。
○輿石東君 さっきの北川議員の質問にもそこが出てきたと思いますが、本来なら財投へ返さなければならない金利分、これが七千億とかと言っていますね。それだけは財投へ返すというより国民に損をさせているということですから、分かりやすく言えば。その責任をきちっと持っていただきたいと。それを経理の明確化とか改善計画を立ててきちっと責任を持ってやりなさいという指導でしょう。それは当然なことなんで、この点についてはやっぱり財務省の方へもきちっと質問の機会があればなというふうに思っております。
 なお、この計画で、この前提条件を満たすことによってこの繰上償還を認めるということですが、住宅金融公庫については七年程度で十兆円前後という目標を持っている、それから都市再生機構は四年間で三兆円程度の繰上償還を実施する予定と、こう聞いているわけですけれども、これだけの多額の繰上償還を実施するのに、原資となるお金を確実に調達する、用意するわけですから。で、その方法として、先ほどの質問のやり取りの中にもありました、住宅金融公庫は既に持っている住宅ローンの債権を証券化していくんだと。これニュータウン、この機構の方はある土地を早くなるべく高く売りさばきたいと。その収入、それだけでは足りぬわけですから、民間からお金を金融機関から借りなければならないと。
 そこで問題になるのは、今割と経済状況もある面では安定して金利も低位に安定している、低い金利で続いている。だから、こんな四年だ、七年だということを待たないで、金利でもどんどん上がったらこんな構想は破綻するでしょう、ある面で。チャンスは早くやるという考えはないのかどうか、その点について、この辺は局長だけでなくて、局長と大臣にもお願いしたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) どういうふうなスピードで繰上償還をやるかと、あるいはできるかということでございますが、御指摘のとおり、基本的に財源をどういう形で調達できるかということに懸かっているわけでございまして、今の、必ず資金を調達してそれを財源に繰上償還しなきゃいかぬわけですので、確実に、都市再生機構の場合は民間金融機関としっかり合意した上で資金を調達して償還していくということになります。
 したがいまして、民間金融機関からの資金調達に最大限を努力して繰上償還をスピードアップしたいという姿勢でございます。確実に調達して、きちんと早期に繰上償還しなきゃいかぬと考えております。
○国務大臣(北側一雄君) もうおっしゃっているとおりだと思います。
 今のような金利が低金利の間に、金融情勢が安定している間にできるだけ早く繰上償還をしていく、そのために財源をきちんと確保することが大前提でありますので、財源をしっかり確保して、できるだけ早い時期に繰上償還をできるようにして、努めるというのはおっしゃっているとおりだというふうに考えております。
○輿石東君 局長にもう一回念押しみたいに質問をするわけですが、この住宅再生機構の基盤整備をしていくという見通しですね、これがちょっと資料によると、中長期的な経営改善見通しとして第三期中期計画中にというんだから、これでいうと平成三十年ということになるわけですかね、を目途にニュータウンの用地をすべて処分すると、それで繰越欠損金の解消を図ると。だから三十年、平成三十年ぐらいを目標にしているという理解でいいわけですか、今の計画は。
○政府参考人(山本繁太郎君) ニュータウンの用地を処分するタイミングというよりは欠損金、昨年七月に都市再生機構が発足しました時点での累積欠損金七千三百億円を今回の様々な財務的な措置あるいは経営改善のための合理化のための計画を実施して、最終的にどの時点で解消できるかということを見通したときに、第三期の中期計画期間中を目途に解消したいという目標を立てているということでございます。
○輿石東君 それでは、この公庫と機構の繰上償還についてはこの程度にして、法案の中身で、住宅建設五か年計画、四十一年に始まった計画も第八期住宅建設五か年計画の最終年、十七年、今年ですね、これでこの計画は終了をすると、終わりにするというのも先ほどのやり取りの中で明らかになりました。
 そこでお尋ねをしますけれども、この四十年間やった、住宅建設計画法でやられた四十年の歩みの中で、ここ、そんなに遠い、今度は遠い話でなくて、十三年、十四年、十五年度までの住宅建設の進捗状況についてお知らせいただけますか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 住宅建設五か年計画の一番の柱が公的資金による賃貸住宅の建設目標でございますけれども、五か年間で七十六万戸の新たな住宅を供給すると。建て替えとか増改築を合わせますと九十五万戸の住宅を供給するという計画を立てていたわけでございますけれども、初年度に新規建て替え、増改築を合わせまして十三万一千戸、それから二年度、平成十四年度に今の三つの類型、カテゴリーを合わせまして二十四万七千戸、それから十五年度に三十七万一千戸というものを供給しております。
 それから、今の申し上げましたのは累積でですね。したがって、平成十五年度末の累積が当初の計画に対してどういう割合になっているかという進捗率で申し上げますと、三九・〇%でございます。三九・〇%となっております。
○輿石東君 その最初のうちの第八期に至る前半のこの計画は、五期ぐらいまでは九割方進捗率も達成されたと。ここで、ここへ来たらもう、財政的ないろんな要因はあるでしょうけれども、半分にも行かないと。こういう計画を、もうここで終わりだからこれはまあこれ以上言う必要はないけれども、そういう半分にも満たない、五〇%にも満たない計画をそもそも立てていくということ、立てなければならなかったといういきさつ、これから脱皮をしていかなきゃならないというふうに思いますが、そこで、今度の要綱では、住宅建設の戸数に代わる新たな目標として耐震化とか防犯とか安全、リフォームというような要素を入れていくという、何か十項目、十二項目ぐらいあるというようなことも言われているわけですけれども、新たな住宅政策の枠組みについての検討状況はどのようになっているのか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 新しい、住宅建設計画法に代わる新しい基本法制を審議会で論議していただいておりまして、取りあえずの取りまとめの、たたき台の取りまとめの最終段階に入ってきているわけでございますけれども、住宅についての基本的な理念、先ほど来御審議いただいています住宅一つ一つの質の問題と、それから地域的な観点から見た場合の環境、住環境とか町並みとか、そういった住宅価値の問題、そういったものをどういうふうに追求するかという理念的なことと、長期的な住宅政策の目標を掲げて、それを客観的な指標で表して、五か年ごとにその進捗状況を客観的に掌握しながら政策を研ぎ澄ませていくという政策評価の枠組みですね。そういったものの在り方、それぞれ、例えば住宅の質であれば耐震性能とかバリアフリー性能とかそういうものがどうあったらいいのかとか、あるいは耐久性能がどうあったらいいのかとか、そういったような客観的な指標を使って政策の効果を測っていく枠組みといったようなことにわたって今御審議いただいておりまして、この夏までに一応のたたき台を用意して皆さんの御論議に付したいと考えているような段階でございます。
○輿石東君 持ち時間があと十分になりましたので、いろんな質問もしたかったわけですが、大変時間が過ぎましたので、はしょって、一つだけ、どうしてもお尋ねをし確認をしておかなきゃならない問題として、私が長い時間を掛けて昭和二十六年の公営住宅法の法案成立の経緯をあえてしつこくやったのには、参議院の舞台で公営住宅の一種、二種と、二種の住宅の理念を持ち込んでいったという歴史的な経緯、そういう責任というものも強く感じまして、公営住宅法で入られている方々の立場に立つと、倍率、私は山梨ですから、公営住宅の倍率は全国最低で、一・八ぐらいの倍率だそうです。ところが、東京じゃ相変わらず三十倍近いものを持っていると。この日本列島、集中と過疎というふうに二極化している。
 全然住宅事情が違うとすれば、いまだに入りたくても入れない、なるべく安い家賃でしっかりした公営住宅に入りたいと、これはだれもの願いだし、そこに手を差し伸べるのが国の政治の責任だとすれば、これからは財政的にピンチですから、住宅をどんどん建設していくということは不可能だ、だから建て替え、住み替え、リフォームと、こういう方法が取られるんでしょうから、そういうことを踏まえて、ひとつ諸外国で行われている家賃補助制度、これを考えていったらいいのではないかなと、こう思いますけれども、諸外国にある家賃補助制度で入れる人、入れない人の不公平感もやっていくと。どういう人にどういう物差しでやるかということは大変難しいでしょうけれども、その点についての考え方についてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、委員のおっしゃっていますとおり、公営住宅の応募倍率が大都市を中心に非常に高くなっているということ、現実にはなかなか希望者があっても入居できない状況になっていて不公平感があるということは、非常に大きな課題であるというふうに認識をしております。
 公営住宅の供給に当たりましては、もう委員よく御承知のとおりでございますが、直接供給する方法だけではなくて、民間住宅の買取り、また借り上げという手法を平成八年度より導入をいたしまして、供給方式の多様化に取り組んでいるところでございます。特に、借り上げ方式の場合は、これは事実上家賃補助を間接的にしていることになるわけでございますが、こうした借り上げ方式等による公営住宅の提供というものをより充実をしていく必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 問題は、これはもうかねてからの御議論であると思います民間住宅に入居する低額所得者に対して直接家賃補助制度が導入できないかという問題でございますが、一つは、先ほどの借り上げ方式ですと、間接的な家賃補助とともに、住宅の質を確保するという、そういう政策誘導もできるわけでございますが、直接の家賃補助制度だとこの質の向上とはつながってこないという問題点が一つあるのと、あと財政負担が大きくなりはしないのかという、そういう問題点もあるところでございます。
 いずれにしましても、今日、私も昭和二十六年の制定経過につきましては初めて今日勉強をさせていただいたところでございまして、住宅のセーフティーネットということについてはしっかり確保できるように今後とも努力をしてまいりたいと思っております。
○輿石東君 最後になろうかと思いますが、そういう大臣の姿勢で是非行政担当をお願いしたいというふうに思います。
 今大臣からも、建設を前提としない借り上げ公営住宅制度というのもあるのでと、それも加味しながらと、そういうことでしょう。
 それからもう一つは、財政的にこの家賃制度を簡単に入れられない、財政が厳しい、国も地方も、これはもう当然だと思いますが、住宅の、民間は質がという、本当に大丈夫かなというようなお話もありましたけれども、この辺は民間も相当努力をしているので心配要らないだろうと、こう思っております。
 もう一つだけ、昨年の四月から、これは全然次元が違うかと思うけれども、被災者生活再建支援法というものができて、この住宅の家賃についてもそういう方々にはそういう制度がされてきたと。そういうものも総合して加味していって、一つのセーフティーネットの選択肢であるということを頭に入れておいて検討課題にしてほしいというふうに思います。
 最後に、こういう問題、もろもろの問題が出てくるものを統合的に整理をしていくのに住宅基本法というのを既に考えている部署もあるようですけれども、これを国民的な議論まで広げて、そういう構想を持ち出す気持ちがあるかどうか、そのことについて質問させていただいて、終わりたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) 今、審議会で検討していただいております。これはこの後、非常に大事なテーマでございますので、国民の皆様、また国会での御議論もしっかりちょうだいする必要があると思っておりまして、そういう国民の多様な御意見をしっかりちょうだいしながら、是非住宅基本法制を取りまとめをさせていただきたいと思っております。
○輿石東君 終わります。
○委員長(田名部匡省君) 午後一時から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
○委員長(田名部匡省君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩本司君 民主党・新緑風会の岩本司でございます。
 国民の皆様方に分かりやすい質問をさせていただきますので、分かりやすい御答弁、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、本日は参考人の皆様、御出席、誠にありがとうございます。住宅金融公庫総裁に関しましては、我が党の衆議院の同僚議員から資料の提出を求めさせていただいたと思うんですね、公用車の運行表、理事長、副理事長さんに対しての。この運行表の資料を速やかに御提出いただきましたこと、この場をおかりしてお礼申し上げます。
 それでは、午前中の先輩議員の質問に引き続きまして、また私自身、本会議で質問させていただいたんですが、時間が短くて、また再質問等もできなかったものですから、この本委員会で確認を取らせていただきたいというふうに思います。
 まずは、住宅金融公庫の財投会計への繰上償還についてお伺いいたします。
 私の本会議の質問における大臣の御答弁でございますが、繰上償還を行わない場合に平成十七年以降の補給金等所要額は最大で三兆円程度が見込まれるが、繰上償還を実施すれば補給金等所要量は一兆円台半ば程度に圧縮するとお答えいただいております。つまり、繰上償還により最大で一・五兆円が節約できると。財投会計が一兆円失うので、差引き最大で五千億円のメリットということであろうと思いますけれども、大臣の御答弁で「平成二十三年度までに補給金に依存する財務構造からの転換を図ってまいりたいと考えております。」と、「図ってまいりたいと考えております。」と御答弁いただいているんですけれども、希望的観測をお述べになるのではなくて、はっきりと二十三年度を超えて公庫に補給金等を支給しませんと、出資金などを補給金以外の名目で、公庫のこれまでのローンの損失処理ですね、これに国費を投入することがないとはっきりお答えいただきたいと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(北側一雄君) そのとおりでございまして、平成二十四年度以降に既往債権に係る損失を処理するために補給金や出資金等を新独立行政法人に措置することは考えておりません。
○岩本司君 ありがとうございます。
 これは国民の皆様が本当にもう関心を持っていることでございますので。住宅金融公庫総裁にも、大臣、国からはお金を出しませんと、しかし住宅金融公庫もそのお金を受け取りませんと、いただきませんと、はっきりお答えいただきたいと思います。
○参考人(望月薫雄君) 委員御案内のとおり、現在、住宅金融公庫で既往の債権として管理いたしていますのは五十五兆円になりますけれども、その関係で発生するであろう国費所要額というものは、これまでもいただいてまいりましたが、今大臣から御答弁のとおり、私どもは二十三年度末までにはそういった構造体質から切り替わるという不退転の決意で臨んでまいります。
○岩本司君 ありがとうございます。
 もう受け取らないと、国からはですね、はっきりお答えいただきました。ありがとうございます。議事録に載せさせていただきたいと思います。
 次に、総裁にまた御決意を併せてお伺いしたいんですけれども、住宅金融公庫の業務の効率化、スリム化、また徹底したコスト削減、これが求められておるわけでございますけれども、総裁の決意をよろしくお願いいたします。
○参考人(望月薫雄君) 御承知のとおり、私ども住宅金融公庫の段階から、今国会でまた御審議いただいています、いただきます支援機構に移行した後も含めて、業務の効率化というものについては極めて重いテーマとして徹底してまいりたいという決意を新たにいたしておるところでございます。
 そのことについては、支援機構に移行してからでなくて、今日公庫の段階からしっかりとやっていこうということで取り組んでいるところでございまして、十八年度末までにはまず第一弾として、私どもの常勤職員数を特殊法人に係る人員削減目標の二倍のペースでございます四%以上をカットする、あるいは一般管理費についても六%以上を削減すると、さらに職員給与につきましても十七年度、八年度通じまして六%引下げを行う、さらにまた平均の定期昇給率、これにつきましても国家公務員の二分の一程度にいたしたいと、こういうふうに抑制することといたしております。
 さらに、法律をお認めいただきまして新しい独立行政法人に移行いたしました暁においては、第一期の中期目標期間、二十三年度でございますけれども、これまでの間には、常勤職員数について一〇%以上の削減、一般管理費について一五%以上の削減、こういったことを行うなどいたしまして、経費の節減、更に言えば組織の効率化、こういったものに向けて最大限の取組をさせていただいてまいりたいと思います。
 あわせて、こういった中で、今ちょっと申しましたけれども、私ども既往債権の管理というものもしっかりとやっていかなきゃならぬという重い課題を持っております。四百十万件、五十五兆円という債権管理をいたすわけでございますが、これにつきましても的確に実施するということが第一にございます。
 さらにまた、支援機構の新しい業務になります証券化支援業務。民間金融機関が長期固定ローンを行うのを、新しい、今でいえば公庫、支援機構がお支えをしていく証券化支援業務でございますけれども、私どもこれをフラット35と称して今人口に膾炙すべく最大限の大車輪の取組をさせていただいていますけれども、この普及を全国にくまなく定着していただくと。こういったこと等にわたりまして万全を期してまいらなきゃなりません。そのためには、現段階から役職員の意識行動改革、こういったことも含めて徹底的に進めたいと、こんなふうに考えております。
 その上に立ちまして、既往債権の管理以外の勘定部門につきましては、第一期の中期目標期間と想定されます二十三年度までに単年度赤字を黒字に転換すると、同時にまた、第二期の中期目標期間と想定されます二十八年度までには累積の赤字を、損失を解消したい、こういう考えで取り組んでまいる所存でございます。
○岩本司君 ありがとうございます。
 私ども民主党は、特殊法人、独立行政法人、公益法人に関する、何といいますか、国民の皆様が求めております改革推進本部、特殊法人等改革推進本部を立ち上げまして、特殊法人すべて今から一緒に改革していきましょうとやっておりますので、是非とも、今後、衆参民主党の各議員が資料請求ですとか、あと天下りもそうでございますけれども、特殊法人に対しましていろいろお願いすることがございますけれども、どうぞ御協力をよろしくお願い申し上げます。
 総裁におかれましてはお引き取りいただいて結構でございます。ありがとうございます。
 今、新聞でも、橋の談合問題、これも国土交通省が仕事を渡して天下った方々と仕事を分け合っているというようなそういう問題等もあるわけでございますけれども、この談合問題だけではなくて、国民の皆さんが本当に特殊法人に関して、天下りに関してもういい加減にしてくださいと、毎年自殺者は三万人を超えて、リストラやったり、本当に会社倒産して人に迷惑掛けると、自分の命で許してくれということで自殺をされたり、そういう方々が多い中、やっぱり天下りというのはもうほどほどにしてもらえないでしょうかと、こういう御意見が多いわけでございます。
 天下りに入る前に、本法律案で全国の団地にお住まいの方々も、今回の法律の改正で自分たちが住んでいる団地を追い出されるんじゃないかと、どうなるんだろうかと不安で一杯なわけでございます。
 団地にお住まいの皆様方の声、いろんな声ありますけれども、今まで長く家賃三万円ですとか五万円で住んでいたのに、いきなり急に途中、隣の土地にもっと立派なマンション建てられて、公団で家賃が十五万とか二十一万とか、今までの家賃の四倍、五倍払わされて、収入がじゃ四倍、五倍になったかというとなってないわけでありますよ、本当に。何か、もういい加減にしてくださいと、そういう声が多いわけでありますけれども。じゃ、何でこういうふうになったのかと、もっと税金の無駄遣いを先にやってもらいたいと、その声を反映しまして、まず独立行政法人の今回の法案でも、後から触れますけれども、都市再生機構のこの天下り問題についてまず質問をさせていただきたいというふうに存じます。
 まず、これは天下り、これ私が今手に持っている資料が都市再生機構の役員の方々ですね、黄色いマーカー付けていますけれども、ほとんどが役員の方々が天下りなんですね。理事長にお伺いしますが、年収大体お幾らぐらいいただいているのか。また、理事長さんに関しましては、建設省、旧建設省ですね、住宅・都市整備公団に入られて、それから都市基盤整備公団と、総裁もお務めになられておりますけれども、この退職金というのは総額幾らぐらいになるんでしょうか。よろしくお願いします。
○参考人(伴襄君) 我々、独立行政法人であっても特殊法人であっても、政府の方で、総裁、理事長はこのランクの法人なら幾らとか、理事なら幾らというのは全部決まっておりますし、それから退職手当の方も最近はどんどん切り下げてきておりまして非常に少なくなっています。ちょっと今、具体的に私のことというふうな御質問なのか全体なのかちょっと分かりませんが、そういう基準で決められた、もうオープンになっている、そういう額で年収は決められておりますし、それから退職手当の考え方も決められているということでございます。
○岩本司君 その基準というのもいつの間にか決められているわけであって、その基準が正しいかどうかというのもだれがそれを決めるのかという問題にもなってくるんですが、金額にして、例えば退職金で一千万円なのか、大体二千万円ぐらいなのか、三千万なのか、よろしくお願いします。
○参考人(田中正章君) 数字の問題なので私の方からお答えさせていただきたいと思いますが、役員の退職手当、特に総裁の、私ども理事長の退職手当ということでございますけれども、これは言わば閣議了解、閣議決定で累次この基準、先ほど理事長が答弁しました基準というものは切り下げられてきております。
 ですから、昔の数字がずっと下げられてきているということは今ここでくどくど御説明申し上げませんが、今で申し上げますと、在職一年当たりに計算すると〇・九八か月分ということになりますので、一年分で申し上げますと百八十三万円ぐらいと、一年分換算でというふうに御答弁させていただきたいと思います。
○岩本司君 退職金が百八十万円ということですか。
○参考人(田中正章君) 一年分の(発言する者あり)退職金の一年分の数でございますから、それに在職年数を掛けた数字が退職金になると、こういうふうに御理解いただければと思います。
○岩本司君 もう週刊誌等でも取り上げられておりますし、またそういう御答弁されますと国民の皆さんも不安なんですよね。お役人の方だけが退職金もらって、渡り鳥と言われて渡って、数年で一億だとか一億五千万とかいろいろいただいて、自分たちは、団地に住んでいる方々は新しい立派なものを近くに建てられて、給料がそんな二倍にも三倍にもならないのに、五万円の家賃をお支払いされている方であれば例えば十五万円に、三倍ぐらいに家賃だけ上がったり、もう出ていけと言わんばかりのそういう施策が打たれているわけでございますんで、また公団の団地、今少子化も進んでおりますけれども、若者の代弁をしますと、まあ初任給で十何万円とか、十七、八万円、二十万円の方もみえますけれども、それで結婚して、親と初めはもう生活できないだろうから同居しなさいと、もうお嫁、姑、気遣ったり、そういう問題も深刻化しているんですよね。
 国がやはりそういう若者にもやっぱり手を差し伸べるといいますか、給料が十八万円で十八万円の公団に住めるわけもないわけで、そういうマンションは民間が一杯建てているわけですから、それを例えば民業を圧迫しちゃいけないと、いいもので安いとほかの民間が困るから高い立派なものを造るとか、それは全然筋違いでありまして、ちょっと話が流れましたけれども、そういう状況の中、これはやっぱり押さえておきたいというか、お伺いしておきたい点でございますんで、その退職金が幾らなのか。百八十万円とかないわけですから、一般的に退職されるとなると何十年も勤められるわけですから、五十五歳ぐらいでいいですよ、もう数字のことで、ですから理事さんもいらっしゃっているわけですから、理事長さんだけじゃなくて。お願いします。
○参考人(田中正章君) お答え申し上げます。
 平均的な勤務期間というのはなかなかその人によって違うものでございますんで一律に言えませんが、例えば五年間勤めたと仮定しますと、百八十万円掛ける五ということで、百八十掛ける五ですから九百万円余りというふうに御理解いただければと思います。
○岩本司君 五年勤めて退職するという、これはもう何か天下りの何か数字をおっしゃっているのかもしれませんけれども、普通例えば、まあいいですよ、理事さんも建設省ですね、元。じゃ、建設省のときにお勤めされていて、その機構に天下られたと。そのときにいただいた退職金はお幾らですか。
○参考人(田中正章君) 正確な数字はちょっと記憶しておりませんけれども、私、たしか三十数年間勤めさせていただいた退職金であったと思いますが、五千万円余りだったと記憶しております。
○岩本司君 何か、百八十万円とか先に言われるもんですから、ああ、百八十万円だったのかなと思ったら、五千万円じゃないですか。
 それで、じゃ、今度理事長にお伺いしますが、理事長も五千万円ぐらい、若しくは、事務次官経験者ですから、六千万円か七千万円か分かりませんけれども。ちなみに、事務次官クラスの方は退職金はお幾らぐらいですか。
○参考人(伴襄君) 私の場合だと、多分七千万円台だったと思います。
○岩本司君 その七千万円を、それはもう一生懸命働いたと、それはどなたが決めたルールか分かりません、規定に従って受け取ったと。
 それで、住宅・都市整備公団の副総裁をされておりますね。それから、今度は都市基盤整備公団の総裁。これ、都市基盤整備公団に行かれるときに、住宅・都市整備公団からは幾らの退職金をいただいたんですか。
○参考人(伴襄君) 最初に住宅・都市整備公団、それから都市基盤整備公団、それから今度、都市再生機構ということになっておりますが、そういう組織が変遷したときには退職金は受け取らない、出せないということになっておりますので、受け取っておりません。
○岩本司君 ということは、理事長さんは、退職金は旧建設省からいただいた七千万円だけで、住宅・都市整備公団からはいただいていないと、今のところは退職金は一回だけということでよろしゅうございますね。
 今度は、お伺いしたいのは、もう党を挙げて全部、特殊法人今からチェックしていくということでございますので、御協力いただきたいんですが。
 理事長室、あるところでは理事長室にゴルフのパターのマットなんか敷かれていて、そこでゴルフのパターの練習しているというような、こういううわさもあったわけでございますけれども、公にやっぱりそういうことないんですよと、そういうところも国民の皆様にやっぱり見せていくというか、情報公開をやっぱり進めていく必要があると思うんです、情報公開をどんどん。そんなもうとんでもないと、一生懸命こうやって働いているんだと。しかし、人のうわさというのはやっぱりどんどんどんどん尾ひれ付いていきますから、どれが真実か、どれが間違いかというのをやっぱり示していかなきゃいけないと思うんですが、そこで、情報公開はどのように進めていらっしゃいますか。
○参考人(田中正章君) 情報公開の御指摘がございましたけど、私ども、公団時代からでございますけれども、独法になってももちろんでございますけれども、言わば役員の状況、そういったものについては、毎年二通りの形で情報開示をしております。
 一つは、当然のことながら、決算に基づく行政コスト計算書、こういったものの中に私ども役員の関係が出てまいります。これは決算と併せて出すものでございます。行政コストの基準に基づいたものです。
 もう一つは、今年は、これは毎年出すものでございますが、十月一日現在に、総務省の御指導で、退職公務員等の就職状況の調査状況というのがございます。これを毎年、調査状況としてやって、我々もホームページ上それを公表しているところでございます。
○岩本司君 ありがとうございます。
 それでは、理事長にお伺いしたいんですけれども、都市再生機構には子会社がたくさんあるんですね、子会社が。国民の皆さんは、都市再生機構がどういうことをやっているかということも分からない方が多いんです。子会社が何社ぐらいあって、その子会社は何のためにどういうことをやっているのと、知りたいという方も大勢いらっしゃいます、情報公開余り進んでいませんので。
 理事長に、下を向かずに、自分の子会社、覚えていらっしゃるだけで結構ですから、どういう会社があるのか、ちょっとお答えいただいていいですか、私の目を見て。自分の子会社ですから。
○参考人(伴襄君) 子会社……
○岩本司君 二分ぐらいでお願いします。
○参考人(伴襄君) いやいや。
○岩本司君 それぐらいで終わりますよ、数は。
○参考人(伴襄君) 数ですね。まず、数でございますが、元々五十八社……
○岩本司君 上を向いて。
○参考人(伴襄君) あった時代がございましたけれども、今、減らしてまいりまして、現在三十一社になっております。非常に数が多うございまして、それも指摘を受けましたので、半減するという目的で、半減させたわけでございまして、それをそれぞれ統合いたしましたので、新しい名前の会社が設立されております。
 役割はおおむね、本来なら都市機構がやるべきことの補完業務とか代行業務をやらせていただいておりまして、それがメーンでございますが、そのほかに賃貸住宅の個別の管理だとか、あるいは、特にニュータウンなどの初期のなかなかセンター施設が張り付かないときに、そういうセンター施設の土地の提供とか建物を提供する会社とか、そういった分類でもってつくっておりまして、それを現在整理してその数にしたということでございます。
○岩本司君 いや、理事長、上を向いてください。
 私が申し上げているのは、自分の関連子会社の社名を挙げてくださいと申し上げているんです。もう下向かないで。
○参考人(伴襄君) いろいろるる申し上げましたのは、最近そうやって統合いたしまして新しく社名をしましたので、すぐに名前が出てこないことを言うつもりで申し上げたんですが……
○岩本司君 覚えているのは。
○参考人(伴襄君) 一番代表的なのは、賃貸住宅の管理をやっている会社でございまして、これはJS、日本総合住生活と言っております。
 それから、いろんな代行的な業務でございますね、それをやる会社が関東と、それから近畿と中部と九州にそれぞれございます。ちょっと名前が、今いろいろな名前で付けておりますが、いずれにしても、上にURを付けまして、この都市再生機構の英語名がURでございますので、その頭文字を取ってUR何々という、例えばURコムシスとかURサポートとかという形で会社名を付けて統合いたしまして数を減らしてつくったものがございます。
○岩本司君 理事長、下向かないでください。
 私が何でこれにこだわるかといいますと、民間では通用しないですよ、合併したから社名が分かりませんって。三十一社の中で覚えていらっしゃる会社だけでいいですから。自分が、合併したばっかりだから分からないとか、そんなの言い訳で、覚えている会社だけでいいですから、社名を言ってください。下を向かずに。──いや、それは駄目ですよ、そんな。自分の会社ですから。
○参考人(伴襄君) 数がたくさんありますので、全部言うわけにいかないんですが、さっき申し上げたように、上にURを付けまして、URサポートとか、あとは……
○岩本司君 URサポート。はい、一社。
○参考人(伴襄君) URコムシス、それからURリンケージですかね、それから新都市サービス。これは施設関係の会社でございますが、それぞれつくばとかあるいは港北ニュータウンとかという、そういうところには別のそういう、それぞれの団地の会社がございます。それは地名を冠してやっております。フルネームはちょっとすぐには、正確には思い出せません。
○岩本司君 三十一社の中の、理事長がその社名、売上げを言ってくれと言っているわけじゃないですから、社名が分かっているのは四社ですよ、これ。これ、民間企業の社長さん聞いたら怒りますよ。
 社名を決めるのにも試行錯誤しながら、じゃ、こういう社名にしようと、民間の皆さんに喜んでもらうためにとか、そうやってやっぱり役員一生懸命やって決めるんですけれども、四社しか、管理できるのは四社しかないんじゃないですか、理事長が、三十一社の中の。社名、しかも社名も分からないんですから、ほか。普通、管理ができる、それはもう管理者として四社しかこれ社名が言えないなんて、これ──何、下向いているんですか。もう今覚えなくていいですから。これはちょっと問題じゃないですか。
 だから、普通の会社の社長さんが、自分の子会社の社名を言ってくださいと、三十一社ある会社の四社しか社名を言えない社長なんか僕は民間にいないと思いますよ。お隣の役員さん、これ笑い事じゃないですよ、これ。ここまで膨れ上がったこの組織、大きくなり過ぎたということを私は申し上げているんですよ。理事長が管理できるのは四社ぐらいなんですよ、あなたの経営者としての能力が生かされるのは。本当に企業の経営者が聞いたら怒ると思うんですけれども、七千万しかもらっていませんですとか。これは渡り鳥と言われて、またほかにもいろんな形で渡られたり、これ退職金だけじゃなくて、いろいろ資料をこっちで集めても、大体一千何百万、でもほかに経費がいろいろ掛かっていて、ほかの委員会でも党を挙げてこれ詰めてまいりますけれども、この三十一社に、一応四十五社から三十一社にしたということでございますね。よろしいですか、確認させていただいて。
○参考人(田中正章君) 数字の問題なんで確認させていただきますが、理事長から御答弁申し上げましたのは、平成十三年の整理合理化計画策定時には五十八社ございましたものを、現在三十一社まで自立化ないしは整理統合してきたという意味です。五十八を、平成十三年でございますが、それは、それを三十一にしてきたと、こういうことでございます。その過程で名前が頻繁に変わったという事実もこれございます。
○岩本司君 私が四十五社と言ったのは平成十六年の資料で、そのときには四十五社だったんですよ。名前が頻繁に変わったから会社の名前が分かりませんとかいう経営者、どこにいるんですか。そんなに頻繁に変えなきゃいけないんですか。これは、その子会社、例えば三十一社でもいいですよ。五十八社のときの資料じゃなくて、その中間の四十五社のときで申し上げますと、この四十五社、これ私の資料ですけれどもね、これファミリー企業。もう理事長、もう下向かなくていいですから、本音で議論しましょうよ。これ四十五社、この黄色いマーカーを付けているのが全部天下りの方なんですね。これ全部、ほとんど黄色なんですよ。
 これだけの会社を、子会社をつくらなければいけなかった理由ですね、理由。理事長が四社しか分からない、社名が。これだけつくらなきゃいけなかった理由は、やはり局長を辞められたときにその同期の方が辞めていくとか、天下り先の確保でこういう分社化というか、いろいろな会社があるだけ役員を受け入れられるわけですから、そういう結果こういうふうになって、最終的には国民の皆様にしわ寄せが来ているということと私は考えますけれども、いかがですか。
○参考人(伴襄君) 元々、多数あるという御批判もありましたので、それが五十八社時代でございます、それをなるべく減らそうということで、今まで努力して半減させてきたわけでございます。
 それぞれ全国的に管理をしております。例えば、ニュータウンの管理とかいろんな再開発地域の管理とかというのは全国的にやっておりまして、それを一つの会社で全国一本でやるのは非常に効率が悪いということもありますし、それから管理の面で行き届かないということもありますので、その地域ごとにつくるというようなことで増えている要素もあります。
 それから、いろいろ機構の本来やる仕事をサポート、代行したり、あるいは補完する仕事ですね、それにつきましてはそれぞれ地域支社がありますので、その地域支社に大きく分けて、そこで会社をつくるという必要がありますので、やはり名前をフルネームで申し上げなくて申し訳ありませんが、そういうそれぞれの必要性に応じて今絞ってきておりまして、それが、その結果が三十一社になったんだというふうに是非とも御理解いただきたいと思います。
○岩本司君 いや、私が申し上げたいのは、その子会社のほとんどが役員のもう八割、九割がすべて今度は機構からの天下りなんですよね。ちょっと理事長、ちょっとこっち向いていただいてよろしいですかね。国土交通省から天下り、また機構から子会社に天下るみたいな、これを基本的に私は変えていかなきゃいけないと、変える必要があると、もうこれ必要があるというふうに思うんです。
 結果的に、繰り返しになりますけれども、家賃を五万円で住んでいた方々が結果的に二十一万とかいきなり家賃を上げられたり、新しいの造られて。また、家賃収入ですけれども、家賃収入をほかの方にそのお金を充てたり。公団の家賃の収入に関しては、私はやっぱりその公団の団地に使うべきだというふうに思うんですね、例えば耐震化ですとか。今までお住まいの国民の皆さんは、そんなもう四LDKとか三LDKとか立派なタイル張りのところに住みたいとかみんな思ってないんですよ、二十万のところに住みたいとか。
 ですから、国としてやはり、これ大臣も聞いていただきたいんですけれども、耐震構造をしっかりするとか、国の保証で。あと、住民の皆さんもいろいろ協力し合って、例えばエレベーターがない五階に住んでいる方々は、じゃ団地の中で皆さんで話し合って、じゃお年寄りの方は一階に住んでもらいましょうと、あとは若者が階段上がってとか、そういう工夫もされる中、一生懸命やっぱり生きているわけですよ。
 それで、給料何千万円ももらって、退職金が五千万だの七千万だの夢のような話を簡単にされて、しかも、何というんですか、天下りも、ちょっと会社名も分からないとか、これは本当もう言語道断だと思いますけれども、この天下り問題、これ委員会がまだ設置されておりませんので、各委員会で我が党はそれぞれ法案の質問とこの天下りを同時にやらせていただくようになって進めておりますけれども、やっぱり皆様の御意見もお伺いしないといけないと思うんですね、皆さんの御意見も。何でこのような事態になっているのか、ちょっと御答弁いただいてよろしいですか。
○参考人(伴襄君) 一つ、お話の中でいろいろ、五万円の団地が何倍になったというお話ございましたけれども、多分建て替えのケースをおっしゃっているんだと思いますが、これはやはり建て替えをする必要性があって、もちろん住んでいられる方々に御説明申し上げてやっておるわけでございまして、その建て替えで元に戻られる方にはやっぱりそれなりの家賃に対する減額措置ですね、特に高齢者の方には五割ぐらい減額するというようなこともやっておりまして、さらにどうしても元に戻れない方にはほかの公営住宅あるいは機構のほかの賃貸住宅ですね、それをあっせんするといったようなこともやっておりまして、もちろん居住者の方に御納得いただかないと建て替えできませんから、だからそういうことをやっている中での話だと思います。
 したがって、建て替えますと戸別の面積も大きくなりますので、当然家賃が上がる。それから、新しく更新されて機能的にもアップしますので、その点は上がるということでございますが、その上がった場合に、従来の居住者に対しては今のような、五万を二十万円にするといったようなことはやっておりません。
 それから、家賃収入につきましても、これは極力計画的修繕、あるいは臨機応変の応急修繕、それについてそれぞれ充てて、それに充てることを原則としておりますので、したがって、いろいろコスト削減努力なんかしまして、全体的にはなるべく経費の節減の努力はしておりますけれども、極力十分な、計画的な、あるいは応急的な修繕に対して対応するということをやっているつもりでございます。
 それから、今の天下りの話でございますけれども、我々の関連子会社、何度も申し上げていますように、もちろん民間的な経営思想でやるという意味で民間の方々に入っていただいて、そういう経営的な思想を中で入って役員としてあるいは職員として活躍していただくということも大事だと思っていますが、子会社、関連会社の仕事の性質が、本来機構がやるべきことを代行してやる、代わってやる、あるいは補完的にやるといったような事柄がございまして、どうしても中身がかなり高度、専門的なんですね。
 したがって、機構に在職しているときのいろんなノウハウとか経験を生かすのが一番有効な場面が多いわけでございまして、これが本当に民間企業と競合して、民間でもやれるようなことをやる場合にはあるいはそういうことになるかもしれませんが、機構の代わりに、あるいは機構の補完的にやるということになりますと、どうしてもそういうOBあるいは在職者の経験とか知識を生かすのが一番有効な場合がございますので、どうしても、子会社の性格上、性質上、そういう天下りといいますか、OBを、あるいは職員を受け入れるケースあるいは率が高くなってくる、そういうやむを得ない事情があるんじゃないかなというふうに思っております。
○岩本司君 午前中の自民党さんの質問の中では、もう民間に委託しても、理事さんはいらっしゃいましたですね、先ほど理事長はいらっしゃいませんでしたけれども、委託すべきじゃないかというような御意見も出ていましたけれども、確かに理事長おっしゃるように、今までの経験がある方が子会社にいた方がうまくいく場合も確かにあるかも分かりません。全国の団地にお住まいの皆さんも子会社のサービスに満足されている方もいらっしゃるんですよ。
 私が申し上げているのは、子会社に天下る数が余りにも役員が多過ぎると、一人二人じゃないわけですから。例えば、日本総合住生活、これ何人ですか。二、四、六、八、十人。天下っていない方々が、取締役さんが三人とかですね。余りにも天下りがひど過ぎるんではないかということを言っているんです。
 そのしわ寄せが住民にも、住民の皆さんにも来ていると。だから、納得いかないんですよ。もちろん建て替えですよ。古くて建て替えて、家賃が十五万とか二十万とかになるんですけれども、収入は変わらないのに、家賃が、建て替えと言われたって追い出されるようなものですから、それなのに役員クラスがそんな給料もらって、天下って、経験がある方が一人ぐらいだったらいいですけれども、まだ多過ぎるんではないかと申し上げているんですが、いかがですか。
○参考人(田中正章君) 今、私どもの関係会社の役員のことについて御指摘いただいておりまして、実は多いという御指摘ございますが、これについても平成十三年という特殊法人整理合理化計画策定時、そのころから努力をしてまいりまして、役員数というものも減らす努力をしてきております。
 その結果として、現在、いろんな形で機構、公団から役員として関係会社の方へ行って実績を生かしている者がおよそ百三十五名おるところでございますが、これについても、その前、平成十三年には二百名を超える人間がいたものを順次そういう形で縮減を図ってきている、その結果であるというふうにお答えさせていただきたいと思います。
○岩本司君 削減していると。これは、私が持っている資料は平成十六年ですけれども、子会社四十五社、ほとんどがもう、役員には黄色いマーカー付けているんですけれども、ほとんどもう真っ黄色なんですけれども、これが計画で、五年後、十年後、機構からの天下りが大体何割ぐらいになるというふうにもう想定されているんですか、そんな努力しているとおっしゃるのであれば。
○参考人(田中正章君) 今、努力の最中ということでございます。
 こういう中で、やはり私ども、実はこういう関係会社にいろんな意味で出資もしている面もございます。そういう面もあると、言わば機構ないし公団との関係を、人的関係もすべてこれなしにするのがいいのかどうか。これは、逆に言うと、今後の関係会社に私どもの機構の代行支援的な仕事をしていただく上での業務運営とか、そんなものを考えながら実施をしていかなければいけないという問題になると思います。
 ですから、そういう意味でいうと、目標というものを必ずしも持っているわけではないということではございますが、その方向に向けて、過去、これまで努力をしてきているということを答弁させていただいたわけです。
○岩本司君 出資するお金があったら、住民の皆さんが住んで古くなったそういう団地をペンキをちゃんと塗り替えていただいたり、耐震構造をちゃんとぴしっとしていただくとか、お客さんなわけですから大切に扱ってくださいよ。出資しているからって、元々は、でも、スタート時点ではこれもう国民の税金じゃないですか、これ、元々は。簡単にそんな出資しているとか言いますけれども。勝手に出資しないでくださいよ、人の税金を。
 努力しているというのは分かりますけれども、具体的に大体何割ぐらいカットしようとか半減しようとか、そういう計画があるんですか、その議論の中で出ていますか、具体的に。
○参考人(田中正章君) これまでの経過の中では、数値というものを目標にして議論しているというよりかは、その会社会社、先ほど理事長の方から御答弁申し上げましたが、賃貸住宅の管理をする会社あるいは地区センター、そういったものでいろんな権利者の方との調整をする会社、それぞれの性格によって我々の職員がどの程度、どのぐらい業務に関与していたらいいのかというのは、これは会社によって、その会社の性格によってと言った方がいいかもしれません、業務によってと言った方がいいかもしれませんが、そういうものによって判断していくべきものだと。ただ、その過程の中で減らせるものはできるだけ減らしていこうということで努力をしてきていると、こういう意味でございます。
○岩本司君 減らせると思います。なぜならば、自分たちが天下りしているのに、その機構に就職した人に天下りするななんて言えないでしょう、もう。どうですか。
○参考人(伴襄君) 天下り、天下りというお話がありますけれども、何度も申し上げているように、子会社あるいは関連会社の性格を民間ではやらない、やれないことをやる会社として子会社をつくっているわけですね。それは、その機構の代わりに、あるいは機構の業務を補完するためにつくっている会社なので、これはどうしたってそういう機構の仕事に精通している人あるいはプロ、そういう人が関連付けてその仕事をやらないとなかなかスムースにいかない場合が多いわけです。したがって、やっぱりその組織の性格、そういうことを変えたことによって今おっしゃる天下りというか、機構の方から職員として派遣するあるいは辞めていくという人の率はそう、会社の性格からいって無理だと思います。
 完全に民間の、民間でもやれるようなことを、仕事をするときにはそれは全部切ることもできると思いますけれども、やっぱり機構との関連で行われているのが子会社、さっき出資のことを言われましたけれども、そういうことを必要なために機構から出資している、これは国費が入っているわけじゃありません、財投でお金借りて、その借りたお金で出資しているわけでございますが、そういうことをしているのも、あるいはそれは法律上でちゃんと認められておりまして、やっぱり機構と関連してやる仕事の子会社の必要性は法律でもうたわれておりまして、したがってそれは機構との関連で仕事をやっているわけなんで、どうしたって今おっしゃる天下りの率というのはゼロにするわけにはいかないと思っております。
○岩本司君 私も先ほどゼロにしてくださいということを言っていないんですよ。申し上げましたように、子会社、日本総合住生活さんですとか、例えば、現場で一生懸命団地の管理をされて、夏は汗かきながら一生懸命頑張っている若者も一杯いるわけですよ。喜ばれているところもありますと先ほど申し上げているじゃないですか。私は、天下りが多過ぎると言っているわけですよ。そんな、もう八割、九割上から、じゃそういう、そういう子会社に就職された方がこんなに役員が天下っていたら出世できないんですよ、また。
 何割ぐらいがじゃその役員とかなれるんですか。ほとんど上から天下っているのに、機構から。
○参考人(田中正章君) 先生が私どもの資料を見ておっしゃっているんだと思いますけれども……
○岩本司君 おたくが出した資料です。
○参考人(田中正章君) 数字を、私ども三十一社ベースで役員数、これは今年の三月三十一日現在でございますが、役員は三十一社で三百四十八人おります。三百四十八人のうち、これは機構の、あるいは公団の出身者は百三十五名でございます。三八・八%でございます。ですから、先生がごらんになったのは、会社がある中で、何ページ目か、多いところをごらんになっているのか、とにかく数字として私どもは申し上げられるのはそういう数字です。
 ただ、先生のおっしゃっているのは少し、三十一社ベースのものは今度の決算で、つまりこの六月期の決算で公表されるものですから、ちょっと今先生がごらんになっているものとは数字が違うと思います。そういう意味では、ある意味では少しまた減っているということもあるかもしれません。
○岩本司君 いや、別に私多いところだけ言っているわけじゃないですよ。そんな、これもう全部、ちゃんとおたくさんが出した資料ですからね。上からいきますと、何年前ですかね、平成十六年ですから、平成十六年の資料ですから、これ。どんどんどんどん進化しているのか、いろいろ分社化してまた天下り先ができているのかどうか分かりませんけれども、その資料ですから。別に多いところだけ言っているわけじゃないですよ。これ一ページ目、これ二ページ目の方がもっとひどいでしょう。こっち見て言えばよかったですか、じゃ。ほとんどですから、これ天下り。
 私が、このページでいきますと、十四社のうち、これ見てくださいよ、白いところ、何けたですか、これ。何人ぐらいですか、これ。それだけの会社の中で十五人とか、これ百人ぐらいいらっしゃるんじゃないですかね、この十五人ぐらいが天下りじゃない役員ですから、そういうことを言っていただきたくないんですけれども。
 もう一回戻りますけれども、こういう状況でやっていますとかいう、分かりますけれども、じゃ今からこういう子会社に就職した若者が、上が詰まっていたらもう夢も希望もないわけですよ。そうするためにはどういう改革をした方がいいと思っていますか。
○参考人(伴襄君) 会社の中でプロパーと申し上げて、その会社に最初から入る方というのがもちろんいらっしゃるわけですね。
   〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕
 会社の歴史によって、プロパーの方が十分に育っていない。例えば、年齢もいっていない、経験も積んでいないということだって結構あるわけです。したがって、過渡的には、やはりそういう管理職というのか役員になる人は、まず人材がいないということもあるわけでして、ただ、そのプロパーの方がどんどん育ってきて、今先生がおっしゃるように将来ちゃんと上向きの道ができているということも非常に大事だと思いますので、したがって、会社が育つに従ってそういう率も、要するにプロパーの方の登用率も高くなるということだと思いますので、傾向としては、あるいは方向としては、そういう、今先生のおっしゃる天下り率を下げて、そしてプロパーの方も登用していくという方向には進めていきたいと思っていますし、それは恐らく、会社の中の人材の育て方、育ち方にも大いによるんだろうと思っておりますが、努力はそっちの方向でやっていきたいというふうに思っています。
○岩本司君 人材がいないとか、本当失礼ですよね。そういう役所の、何かその人間関係とかそういうところがある人たちが能力、才能があって、現場で就職した地方のそういう人たちには能力が、才能がないと言うんですか。この国を瓦れきの中からここまで豊かな国に築き上げてきた会社の社長さんたちは、もう現場主義の方ばっかりですよ。役所からそうやって下りてどうのこうのという、そういう人なんかはいないですよ、ほとんどもう、何か。
 じゃ、この中で、数字までは言いませんけれども、役員さん、田中役員さんに来ていただいていますので、ちょっとお伺いしますけれども、関連会社の中で株式会社新宿アイランドというのがありますですね。これ、別に通告しておりませんけれども、どういう会社で、どういうことをやっているのか、ちょっと御説明いただけますか。
○参考人(田中正章君) お答え申し上げます。
 新宿アイランドという会社は、新宿アイランドビルというビル、これは新宿駅の西口にございます再開発地区でございますが、そこに、言わば都の水道局の跡地でございますとか零細な地権者もおりました。そういう方々と我々、当時の公団でございますが、公団が入りまして、再開発をしようと、大変密集していた地域でございますから、再開発をしていこうと。新宿の地区の中でも非常に北に寄った地区でございますから、ちょうどまあ密集というか混雑している地域でございます。そういうところを私どもは再開発をいたしました。
 再開発をして、そこに権利床を持って、土地を持っていた方々、そういう人たちが再開発ビルの中に権利床として中に入っていただいたわけでございます。そういう、中に入っていただいた方々の言わば権利床は小さいですから、そういう零細な土地の、それを共有床としてほかの人にお貸しするようなこと、つまりリースをして、それで生活を立てている方々もおられます。
 そういうでき上がった、つくる事業までは私ども公団がやりましたが、そこの会社をそれじゃ運営していくということになると、我々がずっとそこにいられればいいんですけれども、そういうことができるわけではない。そうすると、言わば地権者の方々と我々機構とが一緒になって会社をつくりました。その会社のやることは、したがって、言わばテナントリースをしたり、零細な方々との形で、いろいろな賃料をリースする方から幾らにするかとか、そういうものの調整をする会社としてございます。もちろん、新宿アイランドのビル全体の管理もしているところでございます。
 なお、ちなみに言うと、この会社の社長は民間人でございます。
○岩本司君 分かっています。
 この再開発されていますけれども、たまたま私の知人がここのビルに入りたいと申し出まして、そうしたら、家賃が高過ぎて入れなかったんです。空いているんですよ、一杯。そうしたら、機構から借りずに、どこから借りたか分かります。水道局から借りているんですよ。水道局から借りて、今入っているんですね。でも、まだ空いているところ一杯あるんですよ。あそこ入りたくても、貸さなかったのにと。そこは埋まったそうです、その方が入りたかったフロアが。どこが入ったか知っています。水道局が入っているんですよ。そういうことなんですよね。ぐるぐる回しているというか、民間の入りたい人に貸さないで、じゃ水道局から借りて入って、家賃水道局に払って、あそこもう入りたいんだけれどもなと言ったら、機構は水道局に貸していると、後から。ずっと空けておったら問題が起きると思ったのか何か知りませんけれどもね。
 こういうずさんな運営をしているということを機構の社員さんに成り代わって御報告しておきますけれども。とんでもない話ですから。社長は民間ですからと胸張って、冗談じゃないですよ、そんな。そういう格好だけの話じゃないんですよ。中身なんですよ。新しく都市開発するとかそんなこと言ったって、そういう今までやったことがきちっとできていないのに、今からそういうことってできるんですか、そういうの。
 あと、もうこの関連会社でもホテルを経営されていたり、これもう民業圧迫も甚だしいですよね。いろんなこと、もう余計なこと私しなくていいと思うんですよ、もう。いろんな事業されていますけれども。
 それで、あと今度は、これはファミリー企業と一般的に言われていますけれども、財団もあるんですよね。財団法人とかこういうのを、民間が、一杯お金が余って、お役に立ててもらおうという、そういう趣旨もあるでしょうけれども、これ、この財団が今現在幾つあって、どういう活動をされているのか、ちょっと簡潔にお答えいただきたいと思います。
○参考人(田中正章君) お答え申し上げます。
 私どもの財団は現在九ございまして、この中には、言ってみれば賃貸住宅の管理業務の代行を行っているところとか、あるいは電波障害の対策を行っているところとか、あるいは地下駐車場の管理を行っているところとか、そういったものがあるわけでございます。
 以上です。
○岩本司君 その財団の中で住宅管理協会というのがありますけれども、この住宅管理協会というのはどういうことをされているんですか、この財団法人で。
   〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕
○参考人(田中正章君) 財団法人の住宅管理協会は、公団の時代からでございますが、機構住宅の管理の代行とか地域の居住環境の維持改善とかコミュニティー形成等のための支援活動等を行う機構関連の公益法人でございます。
○岩本司君 もちろん、この理事長さんも当然旧建設省から、天下りという言葉を使わないのであれば、行かれているというか出勤されているといいますか、そちらに行かれている方なんですけれども、この財団法人住宅管理協会の監事に会計検査院から行かれている方がいらっしゃいまして、会計検査院の事務局次長さん、実務畑のナンバーツーの方が、会計検査院というと本当公平な立場で、公平な立場な方が公平な立場で行かれているんでしょうけれども、この住宅管理協会というところに行かれているんですけれども、この会計検査院の方も今日来ていただいていますけれども、会計検査院を辞められたときの退職金、ちょっとお答えいただいていいですか。
○説明員(石野秀世君) お答えします。
 今お尋ねの退職金額につきましては、当該本人の個人情報ということでございますし、退職者のプライバシー保護という面もありますので、公表は差し控えたいというふうに思います。
○岩本司君 プライバシー保護と言いましても……(発言する者あり)はい。じゃ、委員長お願いします、お取り計らいを。
○委員長(田名部匡省君) 今までもずっと答えていますから、各いろんなところが。おたくだけがというわけにはいきませんから、はっきり答えてください。
○説明員(石野秀世君) 退職金につきましては、御案内のとおり、国家公務員退職手当法の規定等に基づきまして所定の率あるいは金額等の計算の過程も決められております。したがいまして、そこで我々としましては適正に計算をし支給をしておるということでございますが、今お尋ねは個別具体的なものについての退職金額ということでございますので、これは個人情報であるということで申し上げられないということを申し上げたところでございます。
○岩本司君 じゃ別に、住宅管理協会へ行かれているというこの事実はあるわけですけれども、じゃ一般的に退職金は、法律で定められています大体一般的な退職金はおよそ幾らぐらいですか。
○説明員(石野秀世君) 恐れ入ります、今私の手元といいますか、メモリーの範囲にございませんので、ちょっと後ほどまたお答えさせていただきたいと思います。
○岩本司君 今から、やっぱりすべてこれはこういうふうに行かれている方が悪いと私ども言っているわけじゃないんですよ。そういう方にも御家族ありますしね。それは家族を守るために一生懸命働くのは、お父さん働くのは当たり前ですから。そういうことじゃなくて、根本的にこのシステムを変えないと、もうこのまま続けていたらこの国は破綻してしまうと、そういうことを申し上げているわけであって、別にこういう方が悪いと言っているわけじゃないですよ。
 私、今までの質問の中で名前を一人でも挙げましたか。私、名前、理事長さんですとかね、名前出していないですよ。まあ田中理事さんということは、田中さんが今日二人いらっしゃっていますけれども、下の名前どうしようかなと思ったんですが、途中で止めて、まあ二人で、上の名前だけで逆に申し訳なかったですけれども。
 別にその個人情報がどうのこうのじゃなくて、一般的に、今持っていないといったって、何年もお勤めになっているから先輩方が大体退職金幾らぐらいもらっているんだろうぐらい分かるじゃないですか。だから、一般的にと言っていますから。それはもう数字で残るからどうのこうのじゃなくて、一般的に、国民の皆様が知りたいわけですから、よろしくお願いします。
○説明員(石野秀世君) 勤続年数とか、それから辞めたときの職階によって様々変わってこようかと思いますが、まあ三十年以上、そしてあるいは指定職ということで辞めれば数千万円の単位にはなるのではないかなというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(田名部匡省君) 石野事務総局次長。
○説明員(石野秀世君) 恐れ入ります、五千万から六千万ということにはなろうかと思います。
○岩本司君 まあ三十年以上と、中には四十年、まあ三十五年の方も、いろいろいらっしゃるでしょうけれども、大体そのぐらいの退職金はいただいているということですね。でも、会計検査院の方だけ外して言わないわけにいかないんですね、これは。
 それで、会計検査院の事務総局次長さん、だからOBの方ですから、正に今、今日来ていただいているあなた様のポジションなんですけれども、が住宅管理協会へ天下りをされていると。そこで、都市基盤整備公団で三年いらっしゃって、それから今度は住宅管理協会に行かれているんですけれども、こういうケースの場合、理事さんにお伺いしたいんですけれども、都市基盤整備公団で三年お勤めになった場合の退職金。先ほど理事長は、退職金をいただいていないと、名前が変わったからとおっしゃいましたけれども、この会計検査院の場合はどうですか。
○参考人(田中正章君) 当時の公団を退職したわけでございますから、規定どおりに退職金は公団としてお支払いはしております。
○岩本司君 ということは、退職金をここでもう二回もらっているということですからね、会計検査院のOBの方が。理事長さんは正義感があってか、まあ一回。まあ一回といっても七千万円ですからね、これ。そういうことなんですけれども。
 なぜその会計検査院、じゃちょっと、会計検査院の方にちょっとお伺いしますけれども、いろいろ公表されていると思います。一般的にこういう、まあ知らない、全然知らないのか、その先輩方がこういうふうなことがあったのか。それは知らないわけないと思いますけれどもね。公表していますから、いろんな省庁に行かれているって。
 全然全く知らないのか、こういうケースはあるのか、ちょっとお答えいただいていいですか。
○説明員(石野秀世君) こういうケースというお話でございますので、ちょっとどういう御質問の趣旨か正確なところ分かりかねるのですが、我々、再就職をしたということについては、本院から再就職したということについては状況は十分把握しておりますけれども、その後、どういう形で行ったのかと、さらにその次のところへどういう形で就職をしたあるいはしないということについては、必ずしも状況は承知しておらないところでございます。
○岩本司君 こういう問題、問題といいますか、会計検査院の現在の事務総局次長さん、OBがこういうふうにされている、別に問題ないというふうにお考えでしょうか、会計検査院として。
○説明員(石野秀世君) 検査院の職員の再就職ということでございますけれども、これにつきましては、長年培ってまいりました検査というものに対する知識とか経験を十分生かし得るようにというふうに考えているところでございまして、再就職した先におきまして、やはりそこの、再就職先の会計経理の適正化等に寄与するということはやはり重要なことだろうというふうに考えております。
 ただ、従来からそういった検査対象機関へ再就職するという場合でありましても十分配慮しまして、国民の信頼を損なうことのないよう配慮してきて処置しているところでございます。
○岩本司君 私は、この経緯で国民の信頼を損なうと思います、私はですね。損なわないようにと言いますけれども、こういう事例が、もう経緯あるわけですから。まだ民主党としても、国民の皆様の目線に立ってこの問題、衆参合わせて各委員会等で調査を進めてまいりますけれども。
 少し時間早いようでございますけれども、最後に大臣にお答えいただきたいと思います。
 この天下りですね、機構から子会社にもう役員がほとんどが天下って、またその、今の議論を聞いて、ずっと聞いていただいている、お分かりだと思いますけれども、団地に住んでいる皆様方が今大変困っていると。今まで家賃が三万円若しくは五万円だったのが、建て替えで十五万円や二十万円の家賃になって、それは幾らか安くしたとはいえ、現実的には出ていかなければいけないような状況に追い込まれている中、一部の人間がこんな天下りして高額な、税金で給料をいただいて、国民の皆さんが納得すると大臣はお考えですか。
○国務大臣(北側一雄君) まず、都市再生機構の話でございますが、これにつきましてはかねてから議論をしておるところでございます。
 独立行政法人でございますので、これ関連会社があるとしても、当然、民間でできることは、これは民間でやってもらえばいいことでございますので、やはり関連会社という限りは、この独立行政法人としての都市再生機構の業務を補完するようなもの、またなかなか民間ではできないようなもの、そういうものを関連会社という形でやることについては、これはあるんだろうと思います。しかし、そもそもそういう事業であるならば民間でできるじゃないかというものは、これはもう民間でやってもらえばいいわけでございますので、わざわざ独立行政法人が関連会社をつくってやっていただく必要はないわけでございます。
 このことにつきましては、これは平成七年でございますけれども、公団が出資する団地の維持管理の関連会社については、公団との業務分担を整理の上、公団を補完する業務に重点化し、民間と競合する大規模修繕工事から段階的に撤退すると、また、その他の関連会社のうち経営が安定し出資目的を達成したものは、地方公共団体等の同意を得て公団保有の株式を売却し自立を図るというふうにしておるわけでございます。
 今、かつて五十幾つですか、五十八あったものが、三十一に今してきたという。恐らくこの指針に従ってやってきたんだろうと思うんですが、更によく見ていただいて、これから独法になり、さらに財務状況について本当に独立行政法人としてやっていただかないといけないわけでございますので、そういう意味では、さらに不必要な関連会社はこれはもう段階的になくすようにしてもらわないといけないなというふうに思っておりますし、そういう方向でやっていただけるだろうというふうに思っております。
 それから、天下り、再就職の問題です。
 これはもう委員もよく御承知かと思いますが、この天下り、再就職の問題というのは、これは今公務員制度改革でまさしく議論をしている最中ですし、これまでも様々な取組もしてまいりました。で、これはある部分だけを取り上げて、これはなかなか解決が付かない問題であるということも、恐らく委員はよく承知の上で今日質問されていらっしゃるんだろうと思うんですね。現職の公務員の間のありようをどうしていくのか、そういうこともしっかり議論しないとこの再就職、天下り問題というのは解決できないと思いますね。そこをしっかり是非我々国会で、また内閣で議論しないといけないというふうに思っておりますし、まさしく公務員制度改革の中でそういうことが論議をされているというふうに思います。
 再就職、天下りについては、もちろんこれはこれまで幾つかの指針があるわけでございますけれども、ルールがあるわけでございますが、そのルールにきっちりと乗っていただくこと、そして国民から見て透明性があるということがやっぱり非常に大事だと思います。分かると、よく見えているということが非常に大事なことであると思います。そういうルールにきちんと乗っかっていただくことと、そして国民から見て透明性があることということが非常に大事だと思いますし、また、先ほど申し上げましたように、そうしたいわゆるファミリー企業と言われるようなもので本来関連会社にする必要がないようなものについては、そもそもこれはもう民営会社に、純粋の民間会社にやってもらえばいいことでございますので、そういうのはできるだけ少なくしていくようにしてもらわないといけないというふうに思っております。
 天下り、再就職の問題については大きなテーマであることは私もよく認識しておりますし、私自身もこれまで取り組んでまいりましたし、公務員制度改革の中で是非論議をさしていただきたいと思っております。
○岩本司君 済みません、こんなに長い答弁されると思っていなかったもんですから、最後にちょっと一言、ちょっと許可いただきたいんですけども。
 最後に、来年の四月にまた家賃改定があるんですけど、団地のですね。これはもう家賃の値上げはもうとんでもないと、こういう時期にですね。これ逆に値下げをしていただきたいんですけども、その方向で何とか御検討いただきたいんですけども、最後に一言これいただいて、私の質問を終わります。お答えを大臣にお願いします。意気込みをいただいて、大臣、大臣に。
○国務大臣(北側一雄君) 何の家賃の話。どこの家賃。
○岩本司君 今までの経緯の中で、公団……
○国務大臣(北側一雄君) 機構のですか、機構住宅のですか。
○岩本司君 機構の、全体の。
○国務大臣(北側一雄君) 機構住宅のこれ家賃というのは、我々国土交通省でこれ決めているわけじゃございません。
 ただ、機構に、従来の公団にお住まいの方々の居住の安定を図るというのはこれは、大事なこれは機構の役割でございまして、それを大前提の下で当然家賃も検討されるものだというふうに理解をしております。
○岩本司君 終わります。済みませんでした。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。
 本日は蓮実副大臣に初めて質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。また、山本局長、今日午前中同様、誠実な御答弁をよろしくお願いしたいと思います。
 質問は多岐にわたりますので早速入らせていただきますが、まず公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案につきまして、一昨日趣旨説明をお伺いいたしましたけれども、その中で、住宅政策上の課題に柔軟かつ機動的に対応する住宅及び宅地の供給体制づくりが喫緊の課題だという認識を示していらっしゃいました。ここにおけます住宅政策上の課題とは具体的に何を指していらっしゃるのか。
 また併せまして、今日の午前中の輿石委員のお話の中にこの法律案には五つの法律の改正が含まれているというお話がありまして、なぜこの五つの改正案が一つにまとめられた形で提出されたのか。この理由につきましては、先ほどは住宅政策の行き詰まり、後始末に対応するものだというくくりになるんじゃないかと、まあ易しく言い換えれば住宅政策上の課題とおっしゃっていらっしゃるのかと思いますけれども、こういうふうな形の認識で正しいのか、御答弁お願いしたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) この法律案において緊急に措置すべき住宅政策上の課題でございますけれども、具体的に、第一は、少子高齢化の急速な進展、地域における住宅に対する多様な需要に的確に対応すると、この目的のために既存の公営住宅ストックを活用した効率的な管理を進めるという課題でございます。二つ目は、市場重視型の金融システムを整備するために金融公庫を廃止して独立行政法人を設立するのに際しまして自立的な業務運営を確保すると、このために円滑な移行を図ると。それから三つ目が、都市再生機構でございますが、機構が行う宅地造成等の経過措置業務に係る資産の早期処分を促進し、より自立的な業務運営を確保すると。例を三つ挙げますと、そういった課題をまとめて解決するという認識でございます。
 この法案におきまして、これらの課題に対応するために、従来の政策の柱でございます公的資金による住宅、宅地の供給の体制の在り方を見直すとともに、必要な予算に関連する事項を総合的に措置するものでございます。
 具体的には、午前中も御説明しましたけれども、公営住宅の管理の特例、住宅金融公庫、機構に係る政府の貸付金の償還期限の変更、住宅供給公社の解散事由の追加等行うものでございます。
○山本香苗君 今お話しいただきましたけれども、そういった住宅政策上の課題がある、それに対応するためにこの五つの法改正が中に入った一つのパッケージがあると。これで住宅及び宅地の供給体制づくりが喫緊の課題だとおっしゃっていらっしゃって、それに対応したものかなと思いましたら、供給体制を新たにつくるというよりも、既存の供給体制をまず整備しようというような観点で収まっている感じがするんです。
 というか、目的地まで行くまでの間のまあ一歩ぐらい進んだところを今回の法改正で考えていらっしゃるのかなと思うわけなんですが、じゃこの最終目的に達成するところをどういうふうに、具体的なスケジュール併せて、方向性併せて、これは副大臣にお伺いしてもよろしいでしょうか。どういうふうな形で考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思いますが。
○副大臣(蓮実進君) 今回の法案を含めて住宅政策改革に今後どのように取り組んでいくかという問いだと思いますが、現在、住宅の数は五千四百万戸あるんですね。それで、全世帯が四千七百万戸あるわけですから、大きく上回っております。住宅に対する国民のニーズは、多様なより質の高いものを求めるようになってきておるわけであります。
 住宅政策は、これまで住宅や住宅資金を公的主体が直接に供給することを基本としておりましたけれども、今後は市場機能を重視し、既存の住宅ストックを有効活用することを基本に転換する必要があると考えております。また、弱者切捨てにならないように、住宅に困窮する方々の居住対策を地域の実情に応じて実行することが重要と考えております。
 このために、公的賃貸住宅をより有効に活用することによりまして弱者の居住の安定を図り、また公庫融資についても、証券化によりまして新たな住宅金融システムへ移行するため、今国会に三本の関係法案を提出し、御審議をお願いしておるところであります。
 さらに、住宅建設計画法につきましては、五年ごとに住宅の建設戸数の目標を定める計画を作成することにしておりますけれども、今後も抜本的に見直す必要があると考えております。このため、現在、社会資本整備審議会において、新たな住宅政策に対応した制度的枠組みはいかにあるべきかにつきまして御審議をいただいているところであります。
 この審議を踏まえまして、住宅政策の基本理念や目標、施策の方向性などを示す基本法制の在り方につきまして、国民各層からの御意見をお聞きしながら検討を行い、住宅政策改革を更に進めていきたいと思っております。
○山本香苗君 国交省の方でいろいろと御検討をいただいているこの動きに合わせまして、我が党内におきましても、住宅・街づくりプロジェクトチームというものを立ち上げておりまして、今精力的に勉強をさせていただいております。また、この件につきましてはいろいろと申し上げたいところもあるんですけれども、機会を改めさせていただきまして、改めて深めさせていただきたいと思っております。
 具体的に、公営住宅法の一部改正案の方に移っていきたいわけなんですけれども、実際、地方公共団体又は地方住宅供給公社が公営住宅の管理代行ができるようになるわけでございますけれども、これは何回も事前に御丁寧なレクチャーをいただきましてお話を聞いているんですけれども、絵を見さしていただきまして、県営住宅と市営住宅、これを一緒に市がやるようになったらいいんじゃないかとか、そういう絵を見さしていただくんですが、見さしていただけばいただくほど分からなくなると。具体的なイメージがわかないわけなんです。
 話を聞いていくと、どちらかというと、自治体がやるというよりも供給公社の方が現実としてはやるような例が多くなってくるのかなと。今でも一部委託しているようなところがありますので、そういったもののイメージでいいのか。法改正をしてまで入れるわけですから、これを今後どういう形で推し進めていくのか、見通しにつきまして、イメージできるような御答弁お願いいたします。
○政府参考人(山本繁太郎君) セーフティーネットとして公的賃貸住宅を生かして使うというときに、一番中核に公営住宅があるわけですね。公営住宅をニーズに応じて的確に供給していくというのは大事な課題なんですが、今ある公営住宅のストックをきちんと使って本当に困っている人に居住サービスを提供するというのが非常に大きな課題だと思うんですが、その際、そこに現実に住んでいる方、お客様に非常に近いところにいる主体がきめ細かくいろんな事情を考慮して、本当に困っている人から的確にサービスを提供していくというような管理の仕方が一番望ましいと思っています。
 そういう課題を設定して考えた場合に、すべての公営住宅ストックを一番よく使うということを考えますと、例えば、同じ地域に県営住宅と市営住宅が賦存しています。そういうときに、県営住宅は県庁の担当がさあいらっしゃいと言う、市営住宅は市役所の担当でさあいらっしゃいと言うと。別々の基準で別々のことを言っているということじゃお客様にとっては非常に不都合ですので、できることならば双方話し合った上で一元化しまして、お客様も並んでいただいて、事情をきちんと考慮した上でサービスを提供できれば、これが一番いいなと考えたわけでございます。
 そのために必要な法的措置は何かということでこの一部改正法に掲げておるわけですけれども、この制度を活用した具体的なイメージとしましては、例えば、今言いましたように、市町村がその同じ区域内にある県営住宅を一体に管理しますと、きめ細かな入居者の募集、それから入居者の決定といったようなことが可能になりますし、また市町村は福祉政策が主体でございます。ですから、福祉政策を講じながら身体障害者を公営住宅に入っていただく、その公営住宅は県営住宅もあるというような形になってくるわけでございまして、そういった居住支援策を講じれば居住の安定、安心確保が図られるというようなイメージが一つ。
 それから、供給公社につきましては、供給公社の住宅と公営住宅を一体的に管理して一元的にサービスを提供してやっていけば、入居希望者の事情に応じて住宅を提供できる、融通できるといったようなことがありますので、そういったことを企図して今回の制度の改正をお願いしているということであります。
○山本香苗君 何かよく分かったような分かんないような感じもするわけなんですけれども、実際、これは県と市がやるとかそういう形になったときに、うまくできるような形で間をきちんと調整していただきたいと思うんですね。
 もう一つ、午前中の議論の中にもありましたけれども、地方自治法におけます指定管理者制度、これと今回、公営住宅の業務の一部を地方住宅供給公社などに委託するケースなどがありますけれども、この制度との兼ね合いですね、どういう形になるのかも分かりやすくお願いいたします。
○政府参考人(山本繁太郎君) これもちょっと説明がこんぐらがって誠に申し訳ないんですけれども、地方自治法で指定管理者の制度を設けました趣旨は、公の施設、公物を、通常であれば、その管理権限は公共団体に帰属するんで民間の方は管理ができませんとなっているものを、公の施設の性格に応じて条例を作れば、で、管理者を指定することによって管理をすべて任せることができる制度というものが地方自治法上導入されたわけで、それはそれとして非常に画期的なことであるという考えなんですが、それでは、その指定管理者制度を使って公営住宅の管理を全く一元的にその管理権限を代行させることができるかということを考えたときに、これは難しいという結論に至っているわけでございます。
 なぜ難しいかというと、公営住宅は公営住宅法に基づいて、低額所得者の居住安定を図るという観点から、お客様の入居資格なんかも権限に基づいて審査して決定をいたします。そういった部分については、法律に基づいて、法律上の権限を行使できる主体でなければ代行させることができないということなんで、今回改めて公営住宅法の改正をしまして、管理代行ができる、ほかの公営住宅管理主体とか住宅供給公社に限って法律上の権限を代行できるという制度を導入していただくようにお願いしたわけでございます。
 公営住宅にもし指定管理者制度を適用して、実際そういうことを試みておられる公共団体もあるんですが、供給公社にやってもらおうということであれば、あくまでも法律に基づく権限行使を伴わない事実行為の範囲でのみ管理させることができると。で、法律に基づく権限は今回の法律改正によって初めて代行させることができるというふうに考えて、法律案をお願いしているわけでございます。
○山本香苗君 実態として、先ほど民間がやることが好ましくない、望ましくない、でも実態としてあるというのは、ここのとらえ方はどういうふうに考えていらっしゃるのか。ちょっと今、もう一度お願いしたいんですけれども。
○政府参考人(山本繁太郎君) ポイントは、当該管理の行為が法律上の権限の行使を伴わない事実上の行為、維持管理とか清掃とか、そういったことであれば委託することはできると、それは指定管理者制度によってやってもらうこともできると。しかし、法律に基づく、公営住宅法上の権限に基づく行為、入居者を決定する、家賃を決めるというような行為は、これは難しいということでございます。
○山本香苗君 それで、管理対象には、今回の管理代行する中の管理対象におきましては、先ほどからずっとお話しになっておりますけれども、機構住宅といったものの公的賃貸住宅は含まれていないと。なぜならばということで、局長も、また大臣も、主体が種別を超えて一体的に行うのは難しいといった御答弁をされていらっしゃいます。
 今回、一つこの公営住宅法の改正の大きな目的としては管理の効率化を図るところに主眼があるんだと思うんですけれども、そういう観点からすれば、利用者の利便性という視点も含めて考えれば、公営住宅と機構住宅、そうした公的賃貸住宅との連携、また統合運用というものがどんどん求められてくるんじゃないかと思います。
 もう一つの法案におきましては、地域住宅協議会というものが求められることになっていて、もっと密にやりなさいねというところも入っているわけでございますけれども、今後、この公的賃貸住宅、また公営住宅との間の連携強化、実際今のところどうですかという話をしましたら、やっておりますと、頑張っておりますというようなお話が事前にお伺いしたところ返ってきたわけなんですけれども、もう一度、こうした連携強化、連携体制の強化というものを利用者の利便性、また管理の効率化という観点から見直していただきまして充実させていただきたいと思うんですが、局長の御答弁をいただいた後に、それを受けて機構の方からも御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) 主体が種別を超えて一体的に管理をするというのは難しいというふうに答弁をした趣旨でございますけれども、公的賃貸住宅の施策対象、まあ役割の分担でございます、これが、公営住宅と都市再生機構の賃貸住宅、供給公社の賃貸住宅と、それぞれ役割を分担しておりますので、違う役割を担うもの同士で権限を代行してまで一体化するというのは現実には非常に難しいということを申し上げたわけです。
 しかし、広義のセーフティーネットとして公的賃貸住宅が役割を果たすわけでございますから、お客様のニーズに応じて的確に連携を持ってサービスができるというのは非常に大事なことでございます。
 このために、御指摘いただいた地域住宅協議会もきちんと運用しなければいけませんし、あるいは情報提供のレベル、募集情報とかお客様が相談をする、そういった情報提供のレベルで各賃貸住宅の管理主体がきちんと緊密に連絡を取り合ってお客様に不便を掛けないようにやっていくというのは非常に大事なことなんで、そういった努力が前に進むようにこれからも指導していきたいと思っておるんです。
○参考人(河崎広二君) 公的賃貸住宅も、公営公社あるいは私どもの機構住宅と様々でございまして、国民の皆さんがそれぞれの立場でよりよい住宅の選択を行うということができるようにいろいろ努力しなきゃならない、相互に連携を図っていくということは非常に重要であるという認識をしているところでございます。
 今局長から募集情報の一元化の話が出ましたが、そうしたことから、少なくとも募集情報の一元化を図ろうということで、国土交通省の御指導の下に、平成十一年度に、私どもと公共団体あるいは公社から成る連絡協議会を設置をいたしまして、平成十三年度に、インターネットで公的賃貸住宅を横断的に検索できるシステム、公共賃貸住宅インフォメーションという名前になっておりますが、これを整備したところでございます。これによりまして、異なる事業主体による募集情報が一元化されまして、国民の皆さんが多様な公的賃貸住宅の選択肢の中から、可能な限り居住ニーズに合致した住宅を選択できるようになったというふうに考えております。
 また、私ども独自の立場といたしましては、公営住宅は地方公共団体で管理されているわけでございますが、私どもの賃貸住宅があります地方公共団体に対しまして私どもの募集パンフレットの設置を常に依頼をしておりまして、御了解をいただいた地方公共団体におきましては設置をさせていただいているというふうな連携も図っております。
 それから、広い意味での連携では、例えば私どもが建て替え事業をやる際に、一部建て替えた住宅を公営で借り上げていただくとか、あるいは建て替えた余剰地に公営住宅を併設するとか、そういった連携も進めているところでございまして、今後とも公共団体との連携を深めて、このような取組を積極的に行っていきたいと、このように考えているところでございます。
○山本香苗君 公営住宅につきましてもう一点お伺いしたいんですけれども、平成十五年九月に、公営住宅管理に関する研究会では公営住宅の管理を取り巻く課題が様々挙げられておりまして、今回の管理の効率化というものよりも、それも載っているんですけれども、公営住宅においては公平性をどう確保するかという、それが本当に大きい課題であるということが指摘されているわけです。
 この点につきましては今後どのように改革していくのか、公営住宅における公平性の確保という観点からの検討状況、国交省における検討状況についてお伺いいたします。
○政府参考人(山本繁太郎君) 公営住宅の絶対量がなかなか足りないということもありまして、公営住宅に入りたいという希望を持ちながらもなかなか入れないという方が民間の借家に住んでおられるわけでございますけれども、そういう方々が持っておられるいろんなお気持ちを考えますと、本当に住宅に困っている方々に対して公営住宅のサービスをきちんと提供していくということが一番大事だということでございまして、今、住宅政策改革で社会資本整備審議会で審議を進めていただいておりますけれども、その中で、特にプロジェクトチームをつくっていただいて、公営住宅を中心に公的賃貸住宅の在り方について、広義のセーフティーネットの管理運用ですけれども、どうやったらいいのかというのを小委員会を設けていただいて御議論いただいております。
 これは、審議会全体の結論と一緒に秋口には最終報告がまとまるということになりますけれども、この小委員会での御議論の中で、公営住宅の入居者資格につきましてもいろいろな方向の御議論があります。少子高齢化とかの進展とか、あるいは国民所得水準の変化なんかを考えて、公平、的確に公営住宅を提供できるようにするために、例えば入居収入基準をもっと下げるべきではないかという議論と、もっと公共団体によっては上げて、広く公営住宅に入っていただくようにすべきじゃないかという、いろんな方向の議論が今交錯しているわけです。
 そういう中で、公営住宅の入居者資格については、もちろんこれまでも、経済社会の情勢変化に対応して常に点検をしていろいろ不断の見直しを行ってきておるわけでございますけれども、今度の政策の抜本改革の一環として公営住宅をきちんとし、これからも仕事をしていただこうということになりますと、どうしてもこの部分の結論を得て前に進んでいく必要がありますんで、社会資本整備審議会にはいろんな方面の意見をいただきながら、必ず方向性を定めていただいて前に進んでいきたいと思っております。
○山本香苗君 都市再生機構法改正案につきまして何点かお伺いしたいわけなんですけれども、今回の法改正でニュータウン用地の早期処理という命題が課されることになるわけですが、これによりまして機構住宅の家賃が値上げされるのではないかとか、修繕や環境改善の質が落ちるんじゃないかということが関係者の間で非常に危惧されていると。このような危惧に対しまして、衆議院におきます審議において、北側大臣は、「入居者の皆様の家賃の値上げにつながったり、また、維持修繕が適切に進まないというような影響は生じないというふうに考えておるところでございます。」と、はっきり答弁されておりました。
 今日は大臣がいらっしゃらないから、言葉を疑うわけではございませんけれども、この値上げにつながらないと、維持修繕が適切に進まない、これを裏付けるような、信じるに足るような根拠を御説明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 国土交通大臣の答弁されました明確な方針について下僚がいろいろそんたくするつもりはありませんけれども、その背景となりまして、なぜ的確にこの問題を取り扱える仕組みになっているかという部分を御説明いたしますけれども、今回の繰上償還の措置を講ずるに当たりまして、これまで勘定区分は機構全体で一つでございました。一つの勘定であったんですけれども、早期に整理をしなきゃいかぬニュータウン事業については特別勘定を設けまして、賃貸住宅、都市再生事業といった一般勘定と法律上区分をいたしまして、両者の関係、経理を明確にするということが今回法律改正の一番の眼目でございます。
 この場合に、一般勘定の方に利益が生じた場合に利益の額を上限として特別勘定に繰り入れることができるとしておりますけれども、この場合の繰り入れ方ですが、そもそも「繰り入れることができる。」と法律で書いてある趣旨は、特別勘定の運営上必要が生じた場合に、機構の一般業務に支障のない範囲内で一部を繰り入れることができるということとしたものでございますけれども、その繰り入れ方ですが、国土交通大臣が、まず一般業務に、賃貸住宅の経営とか都市再生の仕事に支障がない範囲内だということでその金額を承認しなきゃいかぬということがまずあります。それで、国土交通大臣が承認するわけですから、その支障のない範囲であるとして承認するわけで、その場合にも、承認に当たって独立行政法人評価委員会の意見を聞くことを法律上義務付けております。
 そういう二重の構えですので、特定の年度に、一般業務に支障のない範囲内の一定額について、今の独立行政法人評価委員会という第三者機関の審査を経た上で特別勘定に繰り入れる措置を講じることで、賃貸住宅の家賃を値上げすることになったり、必要な維持修繕を行えなくなったりといったような影響は生じないという趣旨で御発言になったと、こう考えております。
○山本香苗君 そこで、局長が今御答弁された中に出てきた言葉をもうちょっと詳しくお伺いしたいわけなんですけれども、先ほど特定勘定の運用上必要が生じた場合に、機構の一般業務に支障のない範囲で利益の一部を繰り入れて機構の財務管理に充てると、役立てるということをおっしゃっていらっしゃったと思うんですけれども、ここに、今御答弁された中の運用上必要が生じた場合というのは具体的にはどういう場合を指すのか、また一般業務に支障のない範囲というばくっとした言葉なんですけれども、これはどういう範囲なのか、明確にしていただきたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) 特定勘定の運営上必要が生じた場合ということでございますが、これはニュータウン用地を早期処理するというための特別勘定でございますので、この仕事を促進するために支援することが必要と考えられる場合と考えております。
 それから、一般業務に支障のない範囲ということでございますけれども、賃貸住宅事業、この賃貸住宅施設の維持修繕を適切に実施するといったような一般業務の確実で円滑な遂行に支障とならない範囲であるというふうに考えております。
 ちょっと行ったり来たりしますけれども、一番のポイントは、今回、ニュータウンの仕事を特別勘定を設けて早期に処分すると、いろいろ経営合理化のための努力もしながら早期に処分する一番の問題は、できる限り早く自立的な経営ができるような形に持っていって、機構の本来の仕事である賃貸住宅の経営、管理、それから都市再生の仕事にあらゆる力を集中しようと、集中することができるようにしようということでございますので、その本来の仕事に支障があるようなことがその過程で起きちゃいかぬということに尽きるわけでございます。
○山本香苗君 ニュータウンのこの用地を早く処理しなくちゃいけない、しなくちゃいけないということにせかされて、そういった本来の業務が支障を来すようなことがないような形に是非していただきたいと思うわけなんですけれども。
 もう一つお伺いしたいのは、今回、特別勘定をつくって別会計にして、公表して透明性も確保しますよという話なんですが、過去はどんぶり勘定で一つになっていたわけです。その各セグメントの過去の勘定は一体どうだったのか。また、住宅管理業務費に占めます修繕費というものはどういうふうな形で推移をしてきたのか。過去を見てこれからどうなるかということも考えられるところもあると思うんですけれども、今回新たな仕組みに移る前にきちっとこういったところも示して信頼をかち得ていくべきだと思いますので、お示しいただけますか。機構の方から、じゃ、お願いいたします。
○参考人(河崎広二君) これまでの決算でございますが、公団時代のものでございます。それで、今セグメントのお話がございましたが、公団時代におきましては、都市基盤整備勘定を四つの勘定に分けて損益計算書ベースでセグメント情報を提供しておりました。
 その中には、賃貸住宅勘定が、平成九年以降賃貸住宅勘定のみの勘定が明確になるようになってきておりまして、賃貸住宅勘定について申し上げますと、平成十二年度以降に黒字になって、四年間黒字を計上いたしております。その場合に、他の部門、確かに経営の厳しい部門があったわけでございますが、当時の公団時代の決算は公企業会計ベースといいまして、これから機構になりますと企業会計原則を厳密に適用するということになるわけでございますが、公企業会計ということでかなり特殊な会計の処理が行われておりました。
 それで、実は準備金という、過去の蓄えのようなものが準備金としてありまして、例えば分譲住宅で赤字を出した場合とか、あるいは宅地で赤字を出した場合にその準備金を取り崩すという形で経理をやってきておりましたので、今までの過程においては、賃貸住宅部門が他の部門の赤字を補てんをしているというふうな状況にはなかったわけでございます。
 それで、もう一つは、修繕費の管理業務費に占める推移でございますが、先ほど言いましたように、賃貸住宅については平成九年度から区分経理をいたしておりまして今日に至っておるわけでございますが、その修繕費につきましては、特に計画修繕という外壁の修繕とか、あるいは配水管の取替えとか、そういったものがかなり年々ばらつきがあります。ある時期にはかなり集中的にやらなきゃいけないというときがありますし、そうでないときがあるということがありまして、そういうばらつきがあるということと、最近は、平成十年以降、かなり経営改善努力という観点から、非常に細々とした努力の積み重ねでございますけれども、コスト縮減の努力をしてきておりまして、そういう要素がありまして、ばらばら、ある程度ばらばらのところはあるんですが、おおむね千二百億から千四百億円、修繕費でございますが、千四百億円程度で推移をいたしておりまして、管理業務費に対する割合はおおむね五〇%前後というふうになっているということでございます。
○山本香苗君 今、ちょっと数字をさっと言っていただいたんですが、後でペーパーでいただければと思います。
 現在、公団では建て替えの際、高層化を進めて、それによって生じる余剰地というものが出てきているわけですけれども、これの扱いにつきましては、平成十五年六月十二日の当委員会におきまして、附帯決議において、「機構の保有する建替余剰地の処分に当たっては、公的資産として活用し、公園・福祉施設・公営住宅等公的な利用を図るよう努めること。」とあります。また、大臣も、衆議院の質疑におきまして、まちづくりにこういったところを生かしていくことは非常に重要だというふうな答弁をされておりますけれども、この余剰地の使い方、確認でございますが、基本的に公的資産として活用するんだと。また、その活用に当たっては、まちづくりに関することでございますから、住民の皆さん方、またその周辺の皆様方の御意見もよく聞いて、地方公共団体ときちんと協議するという方針でよろしいでしょうか、確認です。
○政府参考人(山本繁太郎君) 御指摘のとおりの方針で臨んでまいります。
 都市再生機構の賃貸住宅の建て替えに際して生じる余剰地でございますが、これは私どもとしては、基本的には都市の再生に生かしていくということが重要なことだと考えております。したがいまして、活用方法としましては、周辺の市街地のいろいろな都市再生上の課題にこたえる形で、例えば公営住宅の整備の用地、あるいは社会福祉施設の用地、あるいは公園等の用地、そういった公的な利用が図られるように配慮するなど、地域の状況に応じた取組が必要だと考えております。
 具体的には、地域の実情を一番把握しております地元の公共団体とよく協議しながら、地域の活性化、居住の確保を図るための団地の立地を有効に生かした総合的な取組がなされることが必要であると考えております。
○山本香苗君 本当に今日は、山本局長が誠実な御答弁をしていただいて大変感銘を受けているわけなんですけれども、じゃ、ちょっと一個……(発言する者あり)いえいえ、通告していないんですが、局長に一つお願いしたいなということがございまして、公団の建て替えの話が先ほどございました。岩本委員の話の中でございましたけれども、建て替えの特別措置には旧制度と新制度というのがあるというふうにお伺いしました。
 新制度では建て替えの後には大方の方が戻ってこれたけれども、旧制度の下に行われた建て替えの後は諸条件が新制度と比べて格段に厳しくて戻ってこれなかったと。だから、住民の方からここを何とか、過去にもこの新制度を遡及してもらえないかという要望があったと。それに対して、機構の方では建て替えに際して、旧制度でも、戻ったら家賃はこうなりますと、減額措置はこうですと、あるいはほかの団地に移られるならこうですと、戻り入居後の減額措置についていろんな条件を提示させていただいた上で合意をして戻りの契約をさせていただいたと。だから、補償措置としてはこれで完結しているんだというふうに、こういったやり取りが過去にあったわけですね。
 これはちょうど二年前ぐらいのやり取りになるわけでございますけれども、今になって減額措置というものがだんだんなくなってきて、民間住宅と同じような水準の家賃を払わざるを得なくなってきた方々がいて、今の段階で、戻り入居できたけれども住み続けられなくなっている方が出てきているとお伺いしました。住み続けられない方、そういった方々の多くは高齢者の方だというふうにお伺いしているんですが、実際、突然住み慣れたコミュニティーから切り離された孤独感とか新たなコミュニティーになじめない寂しさとか、そうした先行きの不安などを考えると、何とかしてあげられないかなと。難しいのは本当重々、公団の方々も重々、いろんな手を尽くしてくださったとは思うんですけれども、何とかできないかなというふうな思いを持っております。
 機構だけで対応するというのはもう、私も役人でしたので、過去に何かを遡及させるって非常に難しいことでありますけれども、建て替えして、その後、建て替え前にはいろんな条件を提示していただいて、いろんな配慮を最大限やっていただいたと思うんですけれども、建て替え後もそういった形の減額措置がなくなってきて、また住み続けられなくなってくる方が現実に生じているわけなので、どうにかここを、先ほど連携、運用のところで統合を図っていったらどうかという話もしましたが、うまいこと何か知恵を出していただいて、配慮していただくようなことができないかと。御答弁いただけるんだったら一言でもいただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今回の法律改正の趣旨が、地域住宅協議会なんかを通じて公的賃貸住宅でそれぞれの役割をフルに発揮していただけるように、そのための枠組みを法律改正で用意していただこうというところにあるわけでございまして、機構の賃貸住宅に居住しておられる方がずっと住み続けておられて、あるいはその建て替えを契機に居住条件が変わってなかなか居住の継続が困難になったというような場合に、公営住宅も含めて公的賃貸住宅の中できちんと役割を分担してその居住ニーズにこたえていくという取組が非常に大事だと思いますので、そういうことも含めまして、今日、河崎理事も来ておりますけれども、機構においてもどういう取組が可能か検討していただくように相談してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 よろしくお願いいたしたいと思います。
 あと残りが十分少々になってまいりましたので、通告しているもの全部には行きませんが、地方住宅供給公社の一部改正につきまして、今回、解散規定が整備されることとなっているわけなんですけれども、そうしたネガティブな、うまくいっているところとうまくいっていないこの地方住宅供給公社とあるわけで、うまくいっていない例がこういった千葉県だとかそういうところだと思うわけなんですが、もうちょっと前向きな形で今日はひとつ御提案をさせていただきたいと思うんです。
 この地方住宅供給公社って、創設時に比較しますと住宅事情が大きく変わってきて、改善してきて、民間の供給力も向上する中で存在意義というのが非常に薄れてきているところもあるのかなと思います。
 今回は一つに、先ほどの法改正の中で、管理代行を担うという役割もできる形になるわけですけれども、もう一つ、先ほど我が党内でも勉強会していますと言いましたけれども、その中で、ある専門家の方からお話をお伺いした中で、既存のストックの有効活用という中でこの地方住宅供給公社を役立てたらどうかという話がありました。
 というのは、地方住宅供給公社が仲介役をしてはどうかということなんですけれども、今多くの高齢者の方が広い住宅を持っていらっしゃると。一方で、子育て世帯が狭い住宅での生活を余儀なくされていると。世代間でこういう住宅のミスマッチがあると。こうしたミスマッチを解消するために、高齢者の世帯の方々、その若い子育て世帯の方々が相対で、当事者同士が会って、はい、こうしましょうというのはなかなか難しいと。やっぱり中に、間にだれかが入らなくちゃいけないと。でも、民間が入るんでは何となく難しいところがあるので公的なところにやってもらいたいと。じゃ、公的なところってどこか、地方住宅供給公社はどうかという御意見だったんですけれども、私は聞いて傾聴に値するものではないかなと思ったんですが、どうでしょう。
○政府参考人(山本繁太郎君) 非常に大事な御指摘だと思います。
 地方住宅供給公社は、大都市地域でいえば公団、今の都市再生機構が国に代わって仕事をしてきた仕事を地域社会のレベルで、例えば宅地開発をやって分譲住宅を供給すると、いい住宅を大量に供給していくという仕事を担ってきたわけですけれども、そういう社会状況が変わってきて、結局、今までの仕事のやり方を変えて、今本当に必要な業務に集中していくということで業務の見直しを是非取り組んでくださいということをやり取りをしているわけですけれども、その見直しをする中で、地方都市の中心市街地の活性化というような都市再生機構が大都市で取り組んでいるような仕事も柱の一つになると思いますし、あわせて、既存ストックを有効活用するために、今御指摘になったような住宅のミスマッチを解消する受皿になるというような仕事は非常に公社の仕事として大事だと思います。
 首長さんで、そういう仕事をやっぱり一生懸命やらなきゃいかぬと。少子高齢化ということは、お年寄りの世代の課題と子供をはぐくむ世代の課題に、二つにこたえるという意味で非常に大事な仕事だというふうに考えておられる首長さんもたくさんおられますので、是非そういう重点を置くべき仕事を見付けて取り組んでいただければと思います。
○山本香苗君 そうしたこともできるんだよということで国交省の方からも地方の方にしっかり周知をしていただきたいと思うわけなんですが、もう一つの法案の方、地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案につきまして、午前中の北川委員の御質問の中に、この事後評価が大事だよというお話がございました。
 国が定める基本方針の中にこの事後評価というものをちゃんと位置付けるんだということでございましたけれども、この事後評価というのは、お話に伺ったところ、地方自治体が自ら設定した目標等を基に効果を客観的に評価するとお伺いしました。事後評価で客観的な評価というのは具体的にどういうものかちょっとよく分からないんですけれども、評価の仕方によっては当然のことながらその結果が異なってくると思うんです。
 そこで、お伺いしたいのは、この評価をどういうふうに、評価の方法はどうなるのか、また、その評価結果につきましてはどういうところに反映されるようなことになるのか、そこをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) 地域住宅計画を公共団体が策定していただいて、それに対して丸ごと交付金を国から交付して応援をしていくという仕組みなんですけれども、地域住宅計画で具体の仕事、アクションを書きますけれども、それをやるとどういう効果があるのか、何を目標にこの仕事をしていくのかということを併せて計画に書いてほしいということをあらかじめ国からお願いいたします。
 例えば具体的には、住宅のバリアフリー化を進めると、あるいは市内の木造住宅の耐震化を進めるといったようなときに、今何%である耐震化率を何%にしますよというような客観的な指標を掲げて、このために地域住宅計画をやりますから交付金を投入してくださいと、こういうやり取りになるわけです。そうしますと、その客観性というのは、指標が、だれが見てもはっきり分かる客観的な指標という意味でございます。それを掲げて、五年間なら五年間地域住宅計画を実施してみて、結果として指標がどうなっているだろうかと、七五%だったのが八十何%になっているだろうかとか、そういうことをチェックして、やったことの有効性を確認しながら次の計画がより効率的なものになるようにしていくと。そういうプラン・ドゥー・シーのサイクルがきちんと回っていくような形でこの仕事は進めてくださいと。一々、かつての補助金みたいに、具体的な行動を起こすときに、ああだこうだということは国は一切申しませんと。この枠組み全体をウオッチさせてもらいますと、そういう考え方でございます。
○山本香苗君 それで、もう一つちょっと心配な点があるんですが、今回、基幹事業と提案事業、二つ分かれて四対一という比率になるというふうにお伺いしているんですけれども、基幹事業を十分組めない自治体が出てくるんじゃないかと。そういった場合に、地域住宅政策交付金はどういうふうに運用していくのかという御意見もあったわけなんですけれども、この点につきましてはいかがでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) これは、やはり都道府県と市町村、それぞれ地域住宅計画を立てていただけるわけですけれども、基幹事業をなかなか持たないというような市町村も、町村なんかであり得ると思うんですね。しかし、自分の行政区域内の耐震化の事業を提案事業でやりたいというような気持ちを持っておられる町村もありますんで、そういう町村に対してきちんとこの交付金で応援するにはどうしたらいいかというようなことを、今、各公共団体とも具体の課題意識をヒアリングしながらやり取りをしているんですが。
 今、都道府県なんかと相談していますのは、やはり都道府県が広域補完の考え方で、都道府県の地域住宅計画の中で、自分の公営住宅ないし特優賃なんかの改善事業を真ん中に据えまして、提案事業は、自分のところももちろんやりますけれども、町村には提案事業の世界で一緒に地域住宅計画入ったらどうですかというようなやり方も可能ですので、是非、この法律を通していただいた暁には、そういうふうなやり方もありますよというのを公共団体にもきちんと周知して、地域の住宅政策上の課題に縦横に取り組んでいただけるようにしていきたいと思っております。
○山本香苗君 それで、最後の三分で、今お話にありました特優賃の話をお伺いしたいと思います。
 午前中に北川委員の中で、実態調査は全国はしてないよという話がありましたけれども、その方向で努めてまいりたいということは、きちんとやっていただけるか、ちゃんとやっていただけるということでよろしいですね。
 で、そうしたことをやっていただくのもそうなんですけれども、本当に地元でいろいろ話を聞く中で、特優賃というものの制度というものが、今回特例という形でいろんなことを考えて入れていただいて、これも確かに活用できるものだと思うんですが、国交省の方にまとめていただきまして、この特優賃という制度が今までどれぐらい変わってきたのかというところを見させていただきました。今回を含めて八回目なんですね、主な制度改正だけで。もう何かぼろぼろに変わってきちゃっているのかなというところもあるわけなんですけれども。
 この特優賃という制度は、言ってみたら、先ほどから少子高齢化という話が出てまいりますけれども、若い中堅所得世帯向けにもっと積極的に活用できるようなものじゃないかと思うわけなんです。しかしながら、民間では本来であれば古くなれば家賃下がるけれども、特優賃は逆に高くなると。で、毎年毎年上がっていくし、もう制度自体が魅力的じゃないものになってきてしまっているのかなと。
 もう小手先では、見直しではなくて、制度自体の抜本的な見直し、これから住宅政策の大きな抜本的な見直しもされるということでございますけれども、その中で、この特優賃という制度自体についてもひとつ大きな課題として見直しの対象にして考えていっていただきたいと思いますが、局長に最後お伺いして、終わります。
○政府参考人(山本繁太郎君) 特優賃の制度の一番基本的な課題は、今御指摘いただいたとおりでございます。中堅所得者を対象に、基本的にはマーケットの力で質のいい住宅を供給していただこうという制度で、しかも右肩上がりの時代に制度をつくったために、家賃補助を少しずつ漸減させていくと、最後はマーケットの家賃にすり付くという、これが本来の制度だったんで、その後、経済社会事情が変わって、家賃もどんどん下がっていくと、市場家賃がですね、という中で、空き家が発生して管理運営上のいろんな問題が出てきているわけでございまして、御指摘のとおり、公的賃貸住宅全体の在り方を今回見直しておりますので、その中で高優賃の在り方、位置付けについてもきちんと整理をして進んでいきたいと思っております。
○山本香苗君 以上です。ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 政府は、今年から来年にかけて、これまで公営住宅、公団住宅、そして公庫融資という三本柱で進められてきた住宅政策の大転換を図るとされています。そこで、今日は、その大きな柱である公団住宅の賃貸住宅についてお伺いをしたいと思っています。
 まず大臣にお伺いをしたいのですが、この公団住宅が国民に良質な住宅を提供するのにこれまで大変重要な役割を果たしてきたということの意義についてどういうふうにお考えかということなんですね。
 独立行政法人都市再生機構法案が〇三年に審議をされ、決議をされたときに、附帯決議が上げられて付けられていますが、衆議院の附帯決議の中で一項、「住宅が国民生活を支える基本的な基盤であり、ゆとりある住宅に安心して住むことが生活の真の豊かさを確保する上で重要である」という認識を述べ、そして三項で、「既存の賃貸住宅団地について、居住者の居住の安定を図ることを政策目標として明確に定め、居住者との信頼関係を尊重し、十分な意思の疎通と連携の下に住宅や利便施設等の適切な維持管理を行い、快適な生活環境の確保に努めること。」と、こういうふうに述べています。大臣もこの決議と同じ御認識なのかという点が第一点です。
 あわせまして、この独立行政法人化をされていく経過の中では、公団を民営化するというふうな考え方も出ておりました。今朝から小泉内閣の民間でできることは民間でというこの方針が強調をされる委員もあったわけですが、今後、都市再生機構が、つまり都市再生機構によってこの公団住宅を維持するというこの方針は堅持をされるのかどうか、併せてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君) まず最初の御質問、決議、全く私も同じ考え方を持っております。
 後半の御質問でございますが、民営化することは全く考えておりません。
 都市機構、昔の公団でございますが、七十七万戸、今ストックがあるわけでございます。昭和三十年以降に大都市地域の良質なファミリー賃貸住宅を供給しようということでこれまで供給をしてまいりまして、七十七万戸というふうになったわけでございます。これは、四大都市圏における全賃貸住宅ストックの七%、また公的賃貸住宅の中では四〇%を占めるというふうに、住宅政策上は極めて大きな役割を担っておるのがこの機構住宅であるというふうに考えております。
 そういう意味では、これは長年の間、四十年を掛けて形成をしてきた国民共有の貴重な財産でございまして、一方で、大都市圏を中心にまだまだ良質な賃貸住宅が不足をしている現状をかんがみれば、都市の居住環境整備とか、それから先ほど来御議論になっています少子化対策だとか高齢社会対策等の住宅政策に有効活用をすべきであるというふうに考えておりまして、今後とも機構が建て替え、またリニューアル等、良質な賃貸住宅としての適切な維持管理を行うこと、そして引き続き、先ほどの決議にもございました、居住者の方々の居住の安定、居住環境の向上を図っていく必要があるというふうに考えております。
○仁比聡平君 大臣の今のお言葉というのは大変重要だと思います。
 といいますのは、機構が公団住宅を公共住宅として団地の暮らしとコミュニティーを守り育てる立場に立って運営をしていらっしゃるのか、衆議院の附帯決議で求められているように、居住者が安心して住み続けることができるように十分配慮がされているのかどうかが大変大きな問題になっているからなんです。
 私も、入居者の方々から、家賃が高くなって本当に苦しいこと、あるいは修繕がなかなか進まないことなど、たくさんの要望を伺ってまいりました。一方で、今日も、三・三兆円だとか、利子だけで年に二千億円だとか、こんな大変な借金をこれから返していくと、これが住宅管理の圧迫要因にならないのかと、なっていくのじゃないかという強い不安があるわけです。
 そこで、機構に、まず賃貸住宅部門の収支について端的にお答えいただきたいと思いますが、平成十二年以降、機構の計算でも、この賃貸住宅部門は、これは黒字ですね。お答えください。
○参考人(河崎広二君) ただいま先生申されましたように、賃貸住宅部門として経理を区分するようになりましたのは平成九年度以降でございます。九年度から十一年度までは若干の赤字を計上するという状況でございましたが、その後、先ほどもちょっと触れましたけれども、経営改善努力、コストの削減だとかあるいは家賃収入の確保といったようなことで努力をいたしまして、平成十二年以降、十五年度までは黒字を計上しているということでございます。
○仁比聡平君 平成十五年度、〇三年度は四百七十一億円の黒字になっています。その区分管理後の平成九年以降、十一年までの間は、阪神・淡路の震災によってその崩壊をした財産についての特別の償却が行われていたという時期に当たるわけです。
 それでは次に、その中で家賃収入がどれだけ伸びているかについてお伺いをします。
 区分経理が始まりました後の平成九年、九七年からの数字で結構ですが、平成九年が幾らで〇三年、平成十五年は幾らか、お答えください。
○参考人(河崎広二君) 家賃収入でございますが、平成九年度におきましては約四千六百七億円でございました。以降、賃貸住宅の新規供給で……
○仁比聡平君 数字だけで結構です。
○参考人(河崎広二君) 管理戸数が増加をする……
○仁比聡平君 数字だけで結構です。
○参考人(河崎広二君) というふうな要因で毎年増加をいたしまして……
○仁比聡平君 質問時間ありませんから。
○参考人(河崎広二君) 平成十五年度においては、約五千三百九十九億円という数字になっております。
○仁比聡平君 尋ねたことだけお答えをいただきたいと思います。
 その数字を計算をしますと、この間に一・二倍になったことになるんですよ。九四年から〇三年までの十年間を見ますと、四千百四十五億円から五千三百九十九億円で一・三倍と。これは機構の資料に基づくものです。
 この機構、公団住宅の家賃について、平成十二年、〇〇年に近傍同種家賃が導入されたことは皆さん御存じのとおりですけれども、これに関連しまして、〇三年の国会で、当時の総裁がこんな趣旨の御答弁されています。家賃の値上げ分は居住者の生活環境の改善、向上のために使うのは当然のことであると。この考え方に変わりはないのかということを確認をさせてください。
 この点にかかわっては、先ほど御紹介をした衆議院の附帯決議では、賃貸住宅、既存の賃貸住宅について、「住宅や利便施設等の適切な維持管理を行い、快適な生活環境の確保に努めること。」という決議も付されているわけです。認識をお伺いします。
○参考人(河崎広二君) 機構賃貸住宅の修繕の実施に当たりましては、都市再生機構法審議時の総裁の答弁にあったとおり、安全、安心な居住環境を確保し、居住者の生活環境の改善、向上を図るため、適時適切にその管理を実施をするというふうに考えているところでございます。
 その中で、実はこれは機構法の参議院での附帯決議にもあるわけでございますが、私ども、居住者の方々の日ごろお気付きの点を十分把握した上でこうした管理を実施していく必要があるというふうに考えておりまして、住宅の修繕等の賃貸住宅管理業務に関しましても、定期的に居住者団体から意見をお聞きしております。また、特定のテーマに絞って居住者団体との間で連携研究会というやつを設置して意見交換をするといったような形で、意見をよく聞いた上で適切な管理に努めているところでございます。
○仁比聡平君 今お尋ねしなかったんですがおっしゃった、自治会あるいは自治協の皆さんとの協議、これは私、本当に大事なものだと思っていますので、後ほど時間があればお尋ねしたいと思いますけれども。
 私がお尋ねをしたのは、家賃の値上げ分について、これを居住者の生活環境の改善や向上のために使うのは当然のことだという趣旨の御答弁をされている、総裁が。これは今でも変わらないんですねという御確認です。
○参考人(河崎広二君) 家賃改定の財源の関係でございますが、平成十二年度に現在の市場家賃制度になる時点で、家賃改定の増収につきましては修繕費にできるだけ充てるというふうな考え方で来ておりまして、そのときに、新規修繕項目七項目というものを決めまして……
○仁比聡平君 どうしていろいろおっしゃるんですか。イエスかノーかで答えられるじゃないですか。
○参考人(河崎広二君) ということで、イエス、イエスといいますか、その七項目の約束につきましても予定どおり実現するように現在も努力をしておりまして、その考え方は引き続き継承していく必要があると考えているところでございます。
○仁比聡平君 そのときのお約束について、引き続き継承するという理解でいいですね。はい。もううなずかれていらっしゃいますから、結構です。そのとおりになるように強く求めたいわけです。
 ですが、現実には、これは衆議院でも、あるいは今日、同僚委員の中からも指摘がありましたけれども、例えば外壁の補修について十八年という基準年数があるのに、これを超えても何年たっても行われないと。あるいは部屋のサッシがいまだに鋼鉄製のものがある。こういう事態が現実にあるわけです。
 それで、住宅局にお伺いをしたいんですが、この修繕が、これからニュータウン事業などが、宅地造成等経過業務勘定、これ分けて借金を返済していくという中で、圧迫を受けないというこれお約束をいただきたいわけですね。
 先ほどこの区分管理と勘定を分けるという件について山本理事から御質問があって、御答弁をされていますけれども、その中で、「都市再生業務の運営に支障のない範囲内」というこの法案の用語があります。この都市再生業務の中には、賃貸住宅事業とともに市街地整備事業が含まれています。この市街地整備事業は、これ自体が、例えば再開発事業だとかあるいは区画整理事業だとかかかわっていて、区画整理法の関連の質疑でも申し上げたことがありますが、なかなか見通しが立たない部分も、見通しが立たないところもあるのではないかと思います。ですから、この事業が赤字を生んでいくという可能性は否定はできないと、今の時点で。ならば、その市街地整備事業との関連でも、賃貸住宅事業の運営に支障がない範囲内でちゃんと運営をされるのか。この法案はどう理解したらいいのか、お答えください。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今御指摘ありました、一般勘定に利益が生じた場合において、その利益の額を上限として特別勘定に繰り入れることができるとしておりますけれども、その繰り入れる額は、国土交通大臣が一般業務に支障のない範囲として承認する金額でなければならないと。
 この一般業務は、おっしゃるとおり、都市再生機構の本来の仕事であります都市再生業務と賃貸住宅の管理業務でございます。賃貸住宅の管理業務、的確な維持修繕とか居住環境の維持のために必要な仕事に支障があっちゃいかぬという意味でございます。
○仁比聡平君 つまり市街地整備事業、それから賃貸住宅事業、それぞれの業務、つまり賃貸住宅事業に支障がないようにという趣旨と理解していいということですね。うなずいていらっしゃいますから、そのようです。
 機構は、そのような仕組みの下で是非とも必要な改修について十分予算を確保をして、実際の入居者の皆さんとの関係でいえば皆さんは大家さんで、大家さんに修繕する義務があるというのはこれ当然の法律上の義務なわけですから、この責任をしっかり果たしていかれることを強く求めて、この具体的な問題については別の機会に議論をさせていただきたいと思います。
 次に、この管理にかかわってもう一点数字を伺います。これは機構賃貸住宅の入居状況についてなんですが、この点について度々私の方で数字を出してくださいということを求めて、昨日夜遅くになってようやく資料が出されました。管理戸数が平成十七年、今年の三月末の時点で七十六万六千九百五十二戸あります。このうち、機構が空き家としているのは何戸で何%なのか、そしてそれ以外に現実に入居をしていらっしゃらない戸数、これが一体何戸あるのか、お答えください。
○参考人(河崎広二君) いわゆる募集あっせん中ということで、空き家、広い意味での空き家の戸数でございます。その中には、やや長い期間たってもまだ入居者がいないというやつが一部あるわけでございますが、大部分は入退居の過程で生じる空き家の戸数でございますが、それは約二万四千七百戸で、管理戸数に占める割合は三・二%でございます。
 それから、私ども、昭和三十年から非常に長期にわたって七十七万戸の住宅、今の管理戸数は七十七万戸ということでございますが、そういうことで建て替え事業とかあるいはまとまったリニューアルの事業というものをやる、あるいは高優賃も一部実施をするというようなことで、そういった事業をやる際に一定期間入居者の募集を停止している住宅がございます。これが約三万七千戸でございまして、これの割合は、管理戸数に占める割合は四・八%ということでございます。
○仁比聡平君 大臣もあるいは傍聴されている皆さんも初めて聞かれる数字だと思いますから正確に申し上げますと、今機構がおっしゃった募集あっせん中という戸数が二万四千六百五十八戸、で、このうちリフォームも済んで市場に供給されている空き家というのが四千九百七十九戸なんですね。これが〇・六%で、この法案審議の前提として委員会の先生方もごらんになってきた数字、つまり空き家率〇・六%と、この数字というのはこの四千九百七十九戸の話なんですよ。で、これ以外に一万九千六百七十九戸、この募集すると言いながら、だけれども補修などがなされてないという部屋があって、そのほかにさらに、今お話のあったように、建て替え事業等との関連で募集停止中の戸数が三万七千二十七戸あると。これ、現実に空いている数というのは、公団、機構が空き家ですと言っている〇・六%以外に七・四%あるんですね。これをどういうふうに見るのか。私、本当に大事な問題だと思うんですよ。
 それで、三十年代の建て替えの問題で補充停止されているとおっしゃるんですが、建て替え事業が始まったのは昭和六十二年、八七年のことというふうにお伺いをしました。これは、実際に地元への説明、入居者への説明を始める、建て替え着手団地決定とおっしゃるそうですけれども、これがなされていないものも多く含まれていて、つまり近い将来建て替え事業に着手する予定だということであれば、これは募集停止が掛けられるわけですね。
 その結果どんなふうになっているかといいますと、私、地元、北九州ですが、ある団地では平成十年から補充停止が掛けられて、つまり七年、七年目になります。結果、空き家率、空き家が三割を超えて本当にもう寂しくなっているんですよ。で、住環境も悪くなりますし、自治会長さんは、昨年一年の間に本当に寂しいことですけれども七回も葬儀に参列をしなければならなかったというふうにおっしゃっていました。高齢化が進んでいますけれども、この団地も今なお実際の着手決定というのはないんですね。
 多摩の自治会の皆さんが調べられた昨年九月の数字がありますけれども、二十八団地で平均で六・二五%が空いている。一番多い団地では二六・八%空いている。これが一体どういうことなのかと。現実に住んでいらっしゃる方々からは、戻り入居の数を減らして建て替え団地を小さくするとか、あるいは統合してしまうとか、そういうやり方なんじゃないのかと、居住者を追い出すのが建て替え事業なんでしょうかと、こういう強い疑問とそれから不安が指摘をされているわけです。
 一方で、同じ三十年代団地でも募集停止が掛けられていない団地があります。私の北九州の団地では、ここは空いたら本当に高い倍率ですぐ埋まってしまうんですよ。
 そこで、大臣にお伺いをしたいんですが、今聞かれた数字はもちろん初めて聞かれたかと思うんですけれども、こういう事態を、こういう実態をどんなふうにお感じになられるか。
 これ、今年からの住宅政策の大転換の大きな柱は既存ストックの活用だと、今日も繰り返しお話がありました。私は、このストックの活用というのは、必要な方々に安心して入居できる住まい、住み続けられる住まいであってこそストックなんであって、とりわけ不安定雇用が激増して若者たちも就職難だと。その中で少子化の問題あるいは子育て支援が本当に大事になっているという、こういう状況の中で余りにももったいないことじゃないでしょうか。社会的損失ですし、そして入居をされれば収益も上がります。若い世代の皆さんが入ってこられれば、団地の世代間のバランスも取れたコミュニティーもちゃんと育っていくわけですね。
 こういうストックの活用について、大臣の思いを聞かしていただきたいと思います。いや、大臣にお伺いします。
○国務大臣(北側一雄君) 後でいたします。
○参考人(河崎広二君) ちょっと事実関係だけ。
 空き家の実態について、私ども、今まで三か月以上空き家というのが非常に問題の空き家であるということで、そういうものを公表しておったわけでございます。
 実は、空き家といいますか、空いている状態の住宅というのは三つの種類がありまして、一つは、今御指摘にありました建て替えとかリニューアルのために、例えば建て替えのために、そこにずうっと住んでおられたいという方もおられるし、ある一定期間住めばほかのところに移りたいという方もいらっしゃるものですから、できるだけそういう移りたい方のために補充停止期間というものを置いて、ある程度空き家が空いた段階で戻り入居者の人をある程度確定した上で……
○仁比聡平君 七年も八年も空けているじゃないですか。
○参考人(河崎広二君) 建て替えに着手をするという形で、まあ七年というのはちょっと長い方でございますが、全体がそういうことではないということでございます。それから、そういうことで、できるだけそれは効率的に、余り長い期間ということでないように我々も努力しなきゃならないということはそのとおりだろうというふうに私ども考えております。
 それから、三か月以上空き家以外のいわゆる総空き家というやつですけれども、これは、入居者の方が退去して、それから新しい人がそこの住宅に入ってくるまでの間に、例えば空き家修繕というのをやる、それからその入居の手続をやるという形で、入退居の過程でどうしても必然的に起こる空き家でございます。それが、先ほど言った、三か月以上空き家にプラスして二万数千戸と言った数字でございます。
 したがって、我々はなぜその三か月以上を問題にしているかといいますと、三か月以上空き家が増えるということは、我々は、市場において非常に厳しい評価を受けているというふうに認識をしておりますので、それについて国民の皆様にも説明をして、我々として経営努力をしなきゃならないというふうなことで……
○仁比聡平君 昨日まで数字も明らかにしなかったでしょう。
○参考人(河崎広二君) 御説明をさせていただいているわけでございます。
○国務大臣(北側一雄君) これは、民間でも空き家率を極力小さくするというのはこれは当然の話だと思います。ですから、合理的な理由がある場合は別といたしまして、先ほども申し上げましたように、この機構の住宅というのは国民共有の財産、貴重な財産でございますので、それを有効に、できるだけ有効に活用するというのは当然のことであると思っております。
○仁比聡平君 そういう空き家が起こる一つの理由として、高い家賃の問題があるんですよ。時間がありませんから、紹介して大臣の思いをお聞かせいただきたいと思うんですけれども。
 例えば、新しいファミリー向け団地として建て替えをされた十五万円から十八万円ぐらいする三LDKで、そういう団地に子育て世帯がいったん入居をしてきても、家賃が高くて住み続けられないために一年から二年で出ていってしまうというような実態があります。
 あるいは、七十四歳のお年寄りで、三十年間その団地に住み続けてこられて、戻り入居の際には息子さんが一緒に家計を支えていただいていて特別措置が受けられなかったそうです。だけれども、息子さんが結婚をされて、本当に幸せなことなんですが、だけれども家計の負担ができなくなったために、その家賃が払えなくて狭い二DKに住み替えた。それでも十二万円掛かる。この十二万円の減額措置はとられないんですね。それが払い切れないでやむなく引っ越しをせざるを得なくなった。
 先ほど同僚委員の質疑の中で新制度の遡及ができないのかというお話ありましたけれども、これ先ほど局長は、公営住宅を含めて考えるんだという趣旨の答弁をされました。ですが、実際にお年寄りは、特別措置の適用を受けているお年寄りも、ここには十年間しか住めないと、自分の命がそれまでに終わればいいが、こんなことを日常の会話の中で語り合っていらっしゃるというわけですから、ストックは足りたというふうに言いながら、こんなことを政府として放置をできるのかと、私は率直に思うわけです。大臣の御認識を是非聞かせてください。
○国務大臣(北側一雄君) この家賃の問題につきましては、建て替え時等々これまでも様々な制度をつくってきたことも御承知かというふうに思っております。
 いずれにしましても、居住の、現在入っていらっしゃる、特に高齢者の場合なんか本当にそうだと思います、居住の安定に極力資するようにしなければならない。ただ、一方でまた多くの方々の入居ニーズがある。そうすると、そこでやっぱり公平性というものもきちんと確保しないといけないという側面もあります。それをしっかりバランスを取りながら居住の安定に資していくということが大切だというふうに考えております。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 今朝、朝からずっと同僚議員の意見を聞いておりまして、国が考えている新たなる五年の計画がどのようなものかと、概略どういう形で我が国の住宅政策が今後進んでいくのか、見えてくるかなというふうに思って期待をしておりましたけれども、なかなか見えてこない。
   〔委員長退席、理事佐藤雄平君着席〕
 それは、例えば一つには、市場機能を導入をしたい、住宅のセーフティー機能強化をしたい、ストックの重視と活用をしていきたい、地域ニーズにこたえていろいろこれから住宅政策を考えていきたい、こういうふうな私は方針は大変いいと思うけれども、なぜすとんと、これから先の我が国の住宅が安心して安全で長く住むことができるかどうか、どういう住宅政策を考えておるのか、かなり期待をして聞いておりました。しかし、なぜそういうふうになってくるのかといえば、やはり今度の法案を提案しているやつに、先ほど同僚議員からも質問がございましたように、五本の法律を一括して二つにまとめたような形で提案しているところに、我が国の住宅政策がどのように今後していこうかというところが見えてこない私は最大の原因じゃないかと思う。
 ですから、そこら辺りのところはもう少し、やっぱり提案をする側がきちっと親切に、これから先、国民の皆さん、衣食住、大変大事なこと、そのうちの一つ、住宅というものは我が国はこうしたいというようなことをしっかりやはり訴えていくべきがこの委員会、この法案審議ではなかったかというふうに私自身思っているんですよ。まあ、今日で審議が終わるわけじゃございませんから、次のところでも私は質問させていただきたいと思うんでありますが、結果的には、先ほど輿石議員が言ったように、後始末のことかなというのが今私の思っている実感でございまして、これから先どうかひとつ、国民の期待にこたえてどのような住宅政策をやっていこうか、夢のある話をひとつお願いを申し上げておきます。
 そうは言ったものの、具体的に私は各法案別の質問をしてまいりたいと思っているところですが、まず公営住宅関係の法案について。一つは事業主体について、この法律案について公営住宅の管理主体を拡大することを目的にしておりますが、これは県営住宅を市に押し付けるのではないかという批判がありますね、これは。御存じのことだと思います。今現在、公営住宅の事業主体になりたいという要望が出ているところはありますか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 完全に方針が固まったと、公共団体については聞いておりませんけれども、この制度が導入された暁にはそういうことを試みてみたいと考えておられる市町村はあると聞いております。
○渕上貞雄君 余り期待されてないんじゃないですか。どういう認識ですか。
 私は、やはり片一方で皆さん方は、例えば地域のニーズは地域のニーズにこたえてと、こういう言い方するじゃないですかね。ですからやはり、そこのところはもう少しやはりきちっとした法案整備をお願いをしておきたいと思う。
 それから次に、家賃等の除外の問題についてお伺いをいたしますが、管理主体の拡大といいながら、管理権限からは家賃の決定や家賃、敷金の請求、徴収、減免に関することが除外をされておりますね。なぜこれらの権限が除外されているのでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 公営住宅の家賃の決定でございますけれども、公営住宅法の中で、低額所得者である入居者の生活の安定に影響を及ぼすということで、政策の一番根幹に当たる部分でございます。したがって、これに関連しましては、国からの補助金、それから入居者からの家賃収入、そういうものをベースにして、補助金と家賃収入をベースにして公営住宅を建設し、修繕し、管理していくという枠組みになっております。
 そういう公営住宅法上の管理の中の一番中心の部分でございますので、これは本来管理者が継続的に意思決定をしていただく必要があると。その上で、実際にでき上がっている公営住宅を一元的に管理するために必要な法律上の権限を他の公営住宅管理主体ですね、地方公共団体とか、今回は供給公社もですが、代行できるようにしようと企図するものでございます。
○渕上貞雄君 次に、指導監督交付金についてお伺いいたしますが、本法律案は、都道府県知事が事業主体に対して行う指導監督に要する費用の交付金を廃止するとのことでございますけれども、これにより都道府県の指導監督事務に支障があるのかないのか、お聞きいたします。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今回の公営住宅法改正におきまして、同法第四十九条の都道府県知事に対する指導監督費の交付規定を削除することとしております。同条の規定は、公営住宅の整備、管理等に関する同法第四十八条の規定に基づく指導監督事務に対して交付金を交付することとしているものでございます。この都道府県の指導監督事務でございますけれども、都道府県知事が広域的な行政主体として都道府県の本来の役割を担うために、自治事務として市町村の仕事を指導監督するというものでございます。
 今般、三位一体改革の論議の中で、国と地方公共団体の役割を明確にして、地方にできることは地方にゆだねるという論議が進められる中で、政府といたしまして指導監督交付金を廃止するということにいたしましたけれども、地方の財源をベースにしまして、指導監督事務そのものにつきましては都道府県知事が必要に応じて適切に行っていくものと考えております。
○渕上貞雄君 仕事はさせるがお金はやらないと、こういうことですか。自治事務の権限移譲はするけれども財政は付けてやらないと、したがって地方は地方でやりなさいと、こういうことを言っているわけでございますか。そういうふうに理解しておけばいいんですか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 三位一体改革の中で、この指導監督交付金、八億五千二百万円でございますけれども、廃止いたしまして、全体の税源移譲の範囲の中で地方財政上の措置はなされるという理解をしております。
○渕上貞雄君 それはまた別の機会にやります。
 次に、地方住宅供給公社関係についてお伺いをいたしますが、住宅不足の著しい地域の基準についてお伺いをいたします。地方公社は、住宅の不足の著しい地域において住宅を必要とする勤労者に居住環境の良好な住宅を供給するための業務を行うとされております。
 そこで、お伺いをいたしますが、住宅不足の著しい地域の基準はどのようなものでございましょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 地方住宅供給公社は昭和四十年にできました法律でございます。当時は、まだ全国にわたって住宅ストックが世帯数に比べて圧倒的に足りないという時代にできた制度でございます。三本柱に加えて、地方公共団体の責任の下に地域的なニーズにこたえてきちんとやっていただこうということでできた制度でございまして、この際に法律で定めたこの要件、住宅不足が著しい地域と、全国にわたって住宅が不足しているわけでございますけれども、著しい地域ということの解釈については、それぞれの公共団体が地域における人口とか世帯数とか住宅ストックの状況等を勘案して、これは公社を設立して集中的に取り組まなきゃいかぬほど著しい課題があるというふうに判断された地域だということで理解しております。
 具体的にですけれども、例えば、地方都市によりまして、郊外部に都市集中で急激な人口の増加があると、団地を開発して分譲住宅を供給しなきゃいかぬというような地域の課題。それから、ある程度の集積のある都市の既成市街地で不足する良質な賃貸住宅、ある程度の規模のある世帯が住める賃貸住宅を供給すると。こういった住宅を必要とする一般の勤労者の需要にこたえていくと。そういう課題を設定して供給公社は設立されてきたと考えておりまして、結論になりますけれども、住宅不足の著しい地域ということについて国が、公社が行うべき地域かどうかということについて基準を示したことはございません。
○渕上貞雄君 特段、国が具体的にこれこれの条件があるので設立してやりなさいというようなことは言っていないと。では、住宅不足の著しい地域の基準というのは特段、そこの自治体が必要と思えばそういうもんだと、そういうふうに理解をすればいいんですか。
 ですから、やはり私は、もちろん産業の発展と同時に、人口の移動と併せて、住宅問題というのは大変重要な問題ですから、例えば一時期太平洋ベルト地帯にずっと人口が集中していく、するとその地域は足りない、じゃ足りないから、したがってそこでちゃんとやっていきなさいと。だから、一概に国としてそういう基準を定めて、これこれの基準だからこういう住宅を造っていきなさいというようなことはやらないと。それは地域の主体性に任していくと。
 次に、地方公社の解散の問題についてお伺いをいたしますが、地方公社の解散は、破産、違法行為があった場合の大臣認可の取消しの場合のみしか認めなかったですね。これはなぜでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 制定当時は、先ほども御説明しましたように、全国にわたってしっかりした住宅が著しく不足しているという状況の中でのこの制度の発足でございます。したがいまして、これらの住宅難の問題が解決して、公社はもう要らなくなるというようなことを立法当時想定していなかった、想定できなかったために、解散規定は設けなかったというふうに理解しているんですけれども。
 もう一つ、技術的な問題としては、勤労者に分譲住宅を供給する手段として積立分譲住宅と、積立分譲という制度をこの供給公社法の中で導入しておりまして、頭金を毎月毎月勤労者が公社に積み立てまして、頭金がそろったところで住宅金融公庫からの融資なんかを使いながら分譲住宅を購入するという制度が供給公社の仕事の柱の一つになっているわけでして、お金を預けて頭金にして住宅を手に入れるというこの制度の仕組みからして、場合によっては公社が設立団体とか公社の都合で解散するというようなことになるとお客様との信頼関係の関係でちょっと問題があるという議論もあったやに、いろいろ資料を見てみますとありますけれども、基本的には、先ほど言いましたように、もう圧倒的に住宅が足りないという状況の中での地域的な供給主体の制度の創設でございますんで、やめるということは考えていなかったということに尽きるのかなと思います。
○渕上貞雄君 御存じのことだと思いますが、今三団体が解散をしたいということを言っているようでございますが、既に解散を決定しておるようでございます、三団体が。その解散理由はいかがでございましょう。解散理由いかがじゃいかぬですね、解散理由は何でしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 現時点で地方住宅供給公社の解散の方針を明らかにしておりますのは青森県、岩手県、福島県の三団体でございますけれども、それぞれ事情はあるかと思いますが、いずれの地域も、住宅需要に対応して分譲住宅を中心に仕事をしてまいりました地方住宅供給公社でございます。
 社会経済状況の変化に対応して、民間との競合、民間に供給力があるというような問題とか、そういったようなことを勘案しながら仕事の見直しを行った結果、供給公社の政策的役割は終了したと設立団体である県が御判断されたと、それで解散する方針を明らかにされたというふうに受け止めておりますけれども。
   〔理事佐藤雄平君退席、委員長着席〕
○渕上貞雄君 国土交通省はその三団体に対してどのような指導をされたのか、また三団体が解散を決定するに当たって国土交通省としてどういう認識を持ち、どのような指導をされたのか。同時に、その三団体に近い状況の団体あるのかどうかをお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(山本繁太郎君) 実は、地方住宅供給公社の運営が非常に困難になってきているということを踏まえて、各設立団体に対して、仕事の見直しとか経営の健全化のための努力をしてほしいというやり取りはこれまでやってまいりました。ですけれども、それは設立団体として責任を果たしてほしいということを改めて確認的にやり取りをしてきたということでございまして、解散についての方針を明らかにされたのは、設立団体として自主的にそういう方針を決定されたということでございます。
 それに対して、国がどういうふうに受け止めるかということでございますが、今般、法律改正で解散手続を設けていただこうということをお願いしておりますけれども、議会の議決を経て解散をすると、その際、国土交通大臣の認可を前提とするという制度としておりまして、実際に供給公社を解散するということになりますと、債権者と権利関係を調整すると。それから、持っている土地とか建物の処分、そういった資産の整理。それから、借入金債務の処理。賃貸事業の承継、これ、住んでいる人がおられますんで、賃貸事業についてはだれがそれを引き受けていくのか。それから、解散に伴って生じます公社職員の雇用の問題といったような問題があるわけでございまして、そういったことがきちんと整理をされるということが解散の前提になりますので、仮に解散をするということで申請がありました場合には、国土交通大臣が認可を行う場合に、そういったことがきちんと整理されているということを確認できるように公共団体と協議してやっていく考えでございます。
 それから、先ほどの三県以外に近い状態の団体があるかということでございますけれども、今年の四月時点でも設立団体とやり取りをして考え方聞いておりますけれども、期限を定めて、先ほどの三県は平成二十年度に向けて解散するということを言っているわけですが、そういう形で期限をはっきり示して解散を表明しているのは三団体のみでございますけれども、聞きましたところでは、解散すべきかどうかということについて検討しているというふうに答えてきた団体はございます。
 ただ、これらの団体の設立した公社では、それぞれ仕事の状況、資産の状況、地域の住宅政策上の課題も異なっておりますんで、設立団体がそういったことを踏まえてきちんと検討していただけるというふうに考えております。
○渕上貞雄君 今、解散に当たってのことについては分かりましたが、この三団体の負債については残るんですか、残らないんでしょうかね。
○政府参考人(山本繁太郎君) これ、解散を決定している三団体はいずれも債務超過ではありません。健全な経営状態にあります。解散する場合にもし債務超過でしたら、その超過部分をだれが負担するかということをきちんと整理しませんと解散できませんので、そういう課題が出てまいります。そういう団体についてはですね。しかし、三県の、三団体の供給公社はいずれも債務超過ではございませんので、解散を予定している二十年度に向けて、資産、負債の整理をしていかれるものと考えております。
 資産、負債の整理に当たりましては、どういうふうに承継するかということも含めて、関係者がいろいろ十分に調整するといったような手続も必要ですんで、これから二十年までの間、設立団体と公社でいろいろな検討をされていくと考えております。
○渕上貞雄君 解散をするというのは、一定の役割が終えたというふうな認識なんでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 先ほどの三つの県の場合は典型でございますけれども、地域の住宅政策上の課題についての公社の役割は終了したという判断の下にそういう意思決定されたと考えております。
○渕上貞雄君 ならば、平成十五年度の、これは国土交通省の資料でございますけれども、応募率を見てみますと、青森が三・六倍、岩手が四・四倍、福島が四・八倍となっておりますが、他県の応募率と比較しても必ずしも低いという倍率ではありませんね。
 これだけの応募があるにもかかわらず、役割が終えたと言えるんでしょうかね。その点はいかがでございますか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 今委員の御指摘されました応募倍率は、公営住宅の応募倍率でございましょうか。
○渕上貞雄君 はい。
○政府参考人(山本繁太郎君) それは、公営住宅についてのニーズが地域的にまだあるということは事実でございますので、これは公営住宅の管理主体であります公共団体において、そのニーズに的確にこたえるためにどうしたらいいかという努力は必要だと思います。
 供給公社が担っております分譲住宅、それから供給公社が担っております中堅勤労者向けの賃貸住宅について、もはや民間の供給能力とか、いろいろなことを勘案すれば、政策的役割は終えたというふうに三県が判断されたというふうに思っております。
○渕上貞雄君 それは後ほど議論することにいたしまして、解散規定を追加をしておられますね。今回、新たに解散できる規定を追加をしておられますが、この追加する理由は、どういう理由で追加をしようとしているんでしょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) やはりこの公社法の制定当時のいろいろな住宅事情が大きく変わってきたと。今回、住宅政策の改革を論議しておりますその背景と同じものでございますが、大きく変わってきたと。
 したがって、現に住宅供給公社を廃止したいと考えておられる設立団体が出てきたということでございまして、そういうことが、しかも住宅事情の実態に照らして合理的であるというふうに考えられますので、こうした状況を踏まえまして、今回の法案におきましては、公社運営の自由度、設立団体において整理、廃止までできるようにするという、そのために設立団体である地方公共団体の意向によって公社を解散できるように措置することをお願いしているものでございます。
○渕上貞雄君 私は、やっぱり国民の住宅に対する期待というものは大変大きいし、これから先、先ほども大臣も言われたように、高齢化社会になっていく、バリアフリーの社会に住宅を造り替えていかなければならない、量から質の時代に変わっていく。そういうときに、やはりこういう政策としてどういう住宅を提供していくかというのは公的な役割じゃないかと私は思うんですよ。その責任放棄ではないかというふうに思うもんですから、ここのところは国土交通省、しっかりやっぱり管理していくこと、大事なことではないかと思っております。意見だけ述べさせてもらいます。
 それから、地方公社の余裕金についてお伺いをいたしますが、本法律は、地方公社の余裕金の運用方法についてその拡大を認めるものですが、ここでいう余裕金とはどのようなものを指すのでございましょうか。
○政府参考人(山本繁太郎君) 業務上の余裕金につきまして、条文上は明確な定義はございませんけれども、一定期間以上公社に滞留する資金について余裕金として運用することが可能な仕組みと法律上されております。
 余裕金につきましては、公社の性格上、確実な運用先において安定した運用が求められるところから、従来、国債などの取得、それから郵便貯金等に運用先を限っていたところでございますけれども、今回の法改正により、余裕金の運用方法の自由度を拡大しまして、信用金庫とか農林中央金庫等による運用も可能とするということで、公社の経営の強化に資することになると考えております。
○渕上貞雄君 その場合、運輸大臣の許可が要りますか、要りませんか。
○政府参考人(山本繁太郎君) あの、何、何大臣。(「国土交通大臣」と呼ぶ者あり)
○渕上貞雄君 国土交通。人間が古いもんですから、大変失礼をいたしました。
 恥ずかしいことをやりましたんで、これで質問を終わります。
○政府参考人(山本繁太郎君) 大臣の認可、許可、必要ございませんので。
○渕上貞雄君 失礼いたしました。終わります。
○委員長(田名部匡省君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
○委員長(田名部匡省君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的資金による住宅及び宅地の供給体制の整備のための公営住宅法等の一部を改正する法律案及び地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法案の審査のため、来る十四日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認めます。
 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田名部匡省君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時一分散会