第164回国会 総務委員会 第11号
平成十八年三月三十日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     二之湯 智君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         世耕 弘成君
    理 事
                景山俊太郎君
                森元 恒雄君
                山本 順三君
                高嶋 良充君
                内藤 正光君
    委 員
                小野 清子君
                尾辻 秀久君
                柏村 武昭君
                木村  仁君
                椎名 一保君
                二之湯 智君
                山崎  力君
                吉村剛太郎君
                伊藤 基隆君
                高橋 千秋君
                那谷屋正義君
                平田 健二君
                藤本 祐司君
                蓮   舫君
                魚住裕一郎君
                澤  雄二君
                吉川 春子君
                又市 征治君
                長谷川憲正君
   国務大臣
       総務大臣     竹中 平蔵君
   副大臣
       総務副大臣    菅  義偉君
       外務副大臣    塩崎 恭久君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       総務省情報通信
       政策局長     竹田 義行君
       総務省政策統括
       官        清水 英雄君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  石原 邦夫君
       日本放送協会会
       長        橋本 元一君
       日本放送協会理
       事        原田 豊彦君
       日本放送協会理
       事        小林 良介君
       日本放送協会理
       事        中川 潤一君
       日本放送協会理
       事        小野 直路君
       日本放送協会理
       事        衣奈 丈二君
       日本放送協会理
       事        西山 博一君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認
 を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(世耕弘成君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として二之湯智君が選任されました。
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○委員長(世耕弘成君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に総務省情報通信政策局長竹田義行君及び総務省政策統括官清水英雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(世耕弘成君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(世耕弘成君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査並びに行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として、今期国会中、必要に応じて随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(世耕弘成君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(世耕弘成君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 日本放送協会の平成十八年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定に基づきまして、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入、事業支出がともに六千二百十七億円となっております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出がともに七百五十七億円となっております。また、建設費が六百九十八億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、組織及び業務の見直しや放送のデジタル化の推進等が盛り込まれております。
 資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。
 これに対する総務大臣の意見につきましては、十八年度収支予算の受信料収入が前年度比五百三十八億円の減と大幅に減少したことを遺憾としつつ、協会が放送サービスの充実等に予算を重点配分し、経費削減により事業収支の均衡を維持しており、やむを得ない内容と認めるとしております。
 その上で、収支予算等の実施に当たり、経営委員会は、協会内のガバナンスの強化に向け指導的役割を果たすこと、協会の経営・業務等に関する情報公開を一層積極的に進めること、協会は、受信料回復の具体的目標を設定の上、責任を持って当該目標を達成することなど、特に配意すべき八点を付記しているものであります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(世耕弘成君) 次に、日本放送協会から説明を聴取します。橋本日本放送協会会長。
○参考人(橋本元一君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成十八年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。
 平成十八年度の事業運営に当たりましては、改革・新生に向けた三か年計画の初年度として、公共放送の原点に立ち返り、改革を断行し、視聴者の信頼を取り戻して受信料収入の回復を図ってまいります。
 あわせて、組織及び業務の抜本的な見直しなどにより経費を削減し、財政の安定を図り、デジタル時代にふさわしい公共放送としての役割を果たしていく所存でございます。
 事業運営の基本となる放送サービスにおきましては、公共放送として、自主自律を貫くとともに、迅速で的確なニュースや質の高い番組など、NHKだからできる放送に全力を注ぐとともに、放送のデジタル化を進め、視聴者の皆様にとって利便性の高い、新しい放送サービスの開発に努めてまいります。
 同時に、受信料の公平負担に向けた取組として、未払の方などへの対策を強化するとともに、より公平で合理的な受信料体系へ改めてまいります。
 あわせて、受信料をお支払いいただいている方々への新たな視聴者サービスも実施してまいります。
 また、経営委員会の機能強化や執行部の改革など、信頼される公共放送を構築するため、経営の改革を進めるとともに、不正の根絶に向けて、コンプライアンスの徹底に努めてまいります。
 次に、建設計画におきましては、平成二十三年の地上デジタルテレビジョン放送への完全移行に向け、放送設備の整備などを計画的に実施いたします。
 以上の事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千二百十七億九千万円、国内放送費などの支出六千二百十七億九千万円を計上し、収入の範囲内で支出を賄う予算としております。
 また、資本収支につきましては、支出において建設費など総額七百五十七億六千万円を計上し、収入には、それに必要な財源として、減価償却資金など総額七百五十七億六千万円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。
 以上、平成十八年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べましたが、今後の事業運営に当たりましては、NHKの改革に向けたこれらの施策を一つ一つ誠実かつ着実に実行し、デジタル時代にふさわしい公共放送としての役割を果たしていく所存でございます。
 委員各位の変わらざる御理解と御支援をお願いし、あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(世耕弘成君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○景山俊太郎君 自由民主党の景山俊太郎であります。わずかな時間でありますけれども、質問をさせていただきたいと存じます。
 今会長がおっしゃいましたように、NHKは財政の安定を図ってデジタル化時代にふさわしい公共放送としての役割を果たしていかなくてはならないと存じております。そういった中で、まず、受信料の公平負担について質問をしたいと思います。
 平成十八年度予算は、受信料の不払等の影響によりまして二年連続の減収と、また厳しい財政内容になっております。今会長がお話しになったとおりです。一月末に受信料の不払、未納、滞納が三百八十九万件にも上っております。また、未契約も九百七十二万件あると聞いております。
 そこで、最近どういう御努力をなされたのか、また、今後どういう動向か、そういった点をまずお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(小林良介君) ただいま委員御指摘のように、そのような状況を招きまして、それに関しては何としてもそれを速やかに回復したいという努力をしてまいりました。
 その中で、御承知のように、昨年度、九月には新生プランを発表いたしました。年が明けまして一月には三か年の経営計画を発表しながら、信頼回復に最善の努力を尽くすんだということを視聴者の皆さんにもアピールして、改革に向けて努力しているというのが現状でございます。
○景山俊太郎君 国民・視聴者が、三割もの人が受信料を負担していないんです。これは大変私は憂慮すべきことであろうと思っております。公共放送としては本当に考えていかなきゃいけないと思います。これは一連の不祥事を、関しまして、NHKに対する非常に国民からの不満とか怒り、将来性、そういうことを考えて、受信料を不払することによってNHKに反省を促すと、こういった方々もいるかも分かりません。又は、まじめにやっぱりこういった事態の中でもきちっと受信料を払って頑張っていただこうという多くの人もおられます。ところが、罰則がありませんものですから、これ幸いにとただ乗りをして、払わなけりゃ払わなくてもいいやと、こういう人たちもいるわけであります。
 この受信料というものは、あまねく公平に払っていかなきゃいけない、負担をしていかなきゃいけないと思います。
 そこで、NHKの方も随分苦労されたと思いますけれども、聞きますと、四月から民事手続によりまして支払督促の申立てを行うということを聞いております。こういった点で、三百八十九万人の受信料の不払又は未納、滞納の方全員に支払督促状を送るということになりますと、手数料が五百円、また郵送料等で千七百円掛かるそうであります。これ大変なもう、掛けますと大きなお金になりますが、NHKとしてはこのことにつきましてどういう予算組みをなされているのか、実際、費用対効果で本当に効果があるのか、また、もっと地道にいろんな面で努力すべきことはないのか、その点をまずお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(小林良介君) 今委員御指摘のように、当然、支払督促あるいは民事等を行えば経費の掛かることでございますけれども、その実施経費につきましては、現段階では実施規模をあらかじめ決めているわけではございませんで、その関係で、実施経費につきましては既に十八年度予算に計上してございます収納対策にかかわる予算の中で賄っていこうという考えでございます。
 また、効果につきましては、支払を督促することで不払の方からの収納を促進するという直接的な効果のほかに、視聴者の皆様の間で受信料のお支払につきまして幅広く御理解いただく、そのことにつながるという効果が大きいというふうに考えております。
 また、これはたくさんちょうだいしている声でございますけれども、お払いいただいている方々から、払っていない人をそのままにしておくのは不公平であるという声をたくさんいただいております。そういう声にもおこたえすることになるというふうに考えております。
 こうした取組を進めまして、受信料収入の回復に効果を上げていきたいというふうに考えております。
○景山俊太郎君 それから、支払督促というのは受信契約を締結している人にしかできないんです。ところが、九百七十二万人の未契約の方もいらっしゃるんですけれども、こういった方々が受信料を負担をしていただくためにはどうするかということが大きな問題になろうと思います。
 NHKは未契約者に対しまして民事訴訟に向けた準備を進めているということも聞いたことがございますけれども、本当であるかどうか、又はそういうことをやれば具体的にどうするのか、時期はいつやるのか、この点について伺いたいと同時に、受信料の公平な負担の確保の方策として、受信料不払者に対して何らかのペナルティーを科す、罰則を科すというような考えもあると聞いております。諸外国を見ますと、そういう国もたくさんあるようであります。一番よく言われますのは、英国のBBCは収監までするというようなことを聞いておりますけれども、日本のNHKとして、受信料不払に対しまして罰則まで入れてやるのか、もうちょっといろいろな努力をするか、そういった点を再度聞かせていただきたいと思います。
○参考人(橋本元一君) まず、未契約者に対します民事訴訟につきましては、やはり公平負担ということでいろいろ現在でも契約を結んでいただく努力を続けているところでございます。
 我々、実際に、いったん契約している方々が引っ越し、転居等でいったん解約状態になった方々も含めてこの九百万という非常に大きな数になっておりますけれども、そういう中でやはり、そういう状態が落ち着いたところでいったん伺って、また契約を改めて結び直していただくという努力を加えているわけでありますが、やはりこの民事訴訟という、非常に公平感、払ってくださっている方に対する公平感をしっかりと認識していただく、そういう方法についても具体的に検討している状況であります。時期につきましては現段階では確定しておりませんけれども、そういうことをとっていきたいと思っております。
 それから、罰則の導入ということでございますけれども、やはり御指摘のように、不払の増加というものは、この受信料制度に対する不信感というものをやはり生んでいるということで、やはりこの受信料制度をきっちり守るということを、手だてを法的にしっかりと考えるべきということは十分理解しております。こういう中で、この民事手続による支払督促というふうな手だてを今回導入したわけでございます。四月以降、準備が整い次第実施していく考えでございます。
 確かに海外では、罰則規定により収監するというふうなこととか、あるいは受信者を確認する方法としまして、電器店から受信機を購入した場合の通報義務だとか、あるいは住民基本台帳との連動とか、そういうふうな公的な制度等もあるわけでございますけれども、現段階で我々は、大変苦労はするものの、現行制度の中でできるだけ手段を尽くすべきということで努力しているわけであります。
 いろいろ罰則につきましては、公共放送の在り方あるいは国民全体の意識というものにかかわる問題でございますので、現在導入をスタートしようとしていますこの民事手続の実施状況等も、状況を見ながらこういうものについては議論していただきたいというふうに考えております。
○景山俊太郎君 受信料に対します不公平感が増幅いたしますと大変な国民的な問題になると思います。公共放送の根幹にかかわる問題でありまして、我々国民は、昔でいうと向こう三軒両隣、お互い支え合って共通の財産を守っていき、そしてそれをお互い活用しようというのが日本人の良き心じゃないかと思います。そういった点をまたNHKとしても大いに努力をしていただきたいと存じております。
 それから、今年から三か年計画を行われるということを先ほど会長おっしゃいましたけれども、その中で、いろんな問題があろうと思いますけれども、千二百人、一〇%の、千二百人の職員を減らすと、そして効率化を徹底して行うと、こういうことを打ち出されております。
 ただ、その内容を見ますと、一律に、どの部門も一律に一〇%減らすということが言われておりますが、果たしてそういう機械的なことでいいんだろうかと。職員のうち三人に一人は今NHKの場合、技術屋さんだそうでありますが、世界各国見まして、技術屋さんがそんなに多い局というのはNHKだけじゃないかということも聞いております。
 特に取材とか制作現場では要員が足らなくて欠員さえ生じておると。そういたしますと、NHKの商品というのは、本当に立派な放送、文化、放送をやる、これ商品そのものであります。だから、要員を減員させて質の低下を図ることになると、またこれはNHKに対する不信も出てまいりますので、やはりそういったところのめり張りを付けた私は人員の配置をすべきじゃないかと思いますけれども、どうでございましょうか。
○参考人(小野直路君) お答え申し上げます。
 今御指摘のように、厳しい財政状況を踏まえまして千二百人の要員削減ということを計画しております。ただ、あらゆる部門で業務や組織の見直しを行いましてその千二百人というものを生み出そうとしておりますけれども、削減につきましては、一律に削減するということは考えておりませんで、管理間接部門等の削減、見直しを重点的に行いまして、めり張りを付けた削減を行っていきたいというふうに考えております。
 申し上げるまでもなく、放送サービスの質を確保するということは私どもにとりまして最重点の課題でございますので、放送制作機能の強化ということについては引き続き重点を置いて取り組んでいきたいというふうに考えております。
○景山俊太郎君 よろしくお願いします。
 次に、後ほど議員の皆さん方はこの放送の問題に随分触れると思いますが、国際放送の拡充についてであります。
 小泉総理が二月十日の閣議後に、竹中大臣に対しまして国際発信力の強化を指示されたということを聞いております。確かに今、国際放送というのは、これだけ日本人が外国に出ましたり旅行したり住んだりしておる中で、非常に必要だと私らも認識をしておりますけれども、今年のNHKの予算を見ますと、国際放送費は前年度に比べまして四億円減額となっております。
 だから、NHKとして、お金がない中でありますけれども、国際放送に対してどのように取り組んでおられるかということと、それから、NHKの国際放送というのは放送法第三十三条の規定によりまして総務大臣の命令による、まあ命令放送というちょっと聞き慣れない言葉でありますけれども、命令放送とNHK独自がやっておられる放送が一体になって国際放送というのが行われております。この命令放送の費用につきまして、これは国の交付金が充当されております。昨年に比べますと、この交付金も千七百万円ですけれども減額されていると。総理が言われることとはちょっとこれは内容がちぐはぐになっているなと思いますが、この辺りはどうでありましょうか。
 そして、NHKに国際放送を本当に実施されるならば、これは民間放送でもいいんじゃないかと思いますけれども、もし国際放送をさせるならば、もうちょっと命令放送を拡充して、きちっと予算でも付けると。そして、もし新たに制度を設けるならば再検討をしてみたらどうかと、こういうことを考えております。
 そして、今、国際放送というのは、命令放送というのはラジオに限っているんですね、テレビはないんです。だから、そういう点で今このテレビというものを命令放送に組み込んではどうかとか、そういうことをいろいろ考えられますけれども、その点につきまして御所見を伺いたいと存じます。
○参考人(原田豊彦君) まず、NHKの取組についてお答えいたします。
 十八年度の国際放送費、四億円余り予算が減っておりますけれども、この中身はラジオの放送所の保守工事を延期する、あるいは業務の徹底した見直しを進めた結果でございまして、放送内容の低下につながるものではございません。
 NHKは一月に新経営計画公表いたしましたけれども、この中で国際放送、テレビ国際放送の一〇〇%の英語化というものを平成二十年度に達成するということを視聴者の皆様にお約束をしております。十八年度につきましては、この英語化率、現在五六・四%でございますけれども、これを六六・二%に向上させるということにしております。
 それから、十八年度国際放送の英語の独自の新番組といたしまして、例えばビジネス経済情報を強化したデーリーのニュース番組であるとか、あるいは各界の専門家が独自の視点で世界の事象を分かりやすく伝える解説番組であるとか、様々な先端的な分野で世界に挑戦する日本人を追ったドキュメンタリー番組であるとか、いずれにしても、海外の皆さんから日本の理解が進むような独自の英語番組、国際放送の独自の番組を増やしてまいりたいというふうに考えております。
○委員長(世耕弘成君) 景山俊太郎君──じゃ、答弁やってください。総務省清水政策統括官。
○政府参考人(清水英雄君) 先生御指摘の命令放送の件でございますけれども、総務省としても国際放送の果たす役割の重要性を認識して、従来国際放送のための交付金、政府交付金の確保に長年努力してきたところでございます。
 先ほど御指摘ありましたように、十七年度予算に比べて十八年度予算の方で約一千七百億程度の減になっておりますが、これはNHKにおきまして、昨今の不祥事を受けまして、その中で業務運営にわたってあらゆる部門でコスト削減の努力をしていくと、あるいは業務の見直しを行って経費の削減を図ってきているところでございます。
 で、同様に、ある意味では同様に、国際命令放送をしていただくときにも、そこのその番組制作に係る部分でも、やはり品質を低下させることなくそのコスト削減をしていただく。これ、例えばテープの再利用だとか消耗品の節約だとか、あるいは情報取材の基のソース源の工夫だとか、いろんなところをやっていただいて実は一千七百三十六万円程度の減になっているところでございます。
 それから、確かにここの部分は、実はラジオの短波の放送部分でございますが、テレビの部分につきまして実は現在の時点では交付金は行われておりません。
 これは、映像国際放送が開始されました平成七年、法定をしていただきましたときに、厳しい財政下の下でのラジオとテレビの役割分担の問題、それから、テレビにおける視聴者数ですとか、映像国際放送について命令を行った場合の効果が十分に予測できないというようなところから見送られ、命令放送として実施することは見送られておりまして、今後の受信状況ですとかNHKの経営状況等、様々な事情を勘案しながらその是非を検討すべきだと当時されたというふうに記憶してございます。
○景山俊太郎君 去年、私、いろんな国民の意見を聞くために、フィードバックしてNHKとして国民の本当のあるべき意見は何なのかということを放送したらどうかということを提案しましたが、昨年の秋から「永井多恵子のあなたとNHK」という番組が放送されるようになりました。この点は一定程度評価をいたしますけれども、今後も、本当に国民のあるべき意見というものをしっかりと受け止めていただきたいと思います。
 最後に、竹中大臣に、大臣は通信と放送の在り方に関する懇談会というのを開いて、いろいろNHKの在り方等について議論をされておりますが、大臣の、今日までいろいろお考えになっておりますNHK改革について最後にお聞かせを願いたいと思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 景山委員からいろいろ御示唆をいただきましたですけれども、今御指摘ありましたように、懇談会で放送通信の議論をしておりますけれども、その中で、NHKの問題というのは言うまでもなく大変重要な位置付けを占めております。具体的な議論はまだ議論の途上でございますけれども、大きな方向について申し上げますと、まずやはり、NHKが有しているその公共的な使命というのは極めて重要であるという基本認識を持っております。したがって、民放とNHKの二元体制をしっかり維持して、その中でお互いが更に切磋琢磨してほしい、そういう思いで改革の議論を進めております。
 議論すべき点はたくさんあると思いますが、やはり何といいましても、先ほど指摘がありました不払が三割に達するということに象徴されるような、やはりNHK全体のガバナンスの問題、これをしっかりと強化していただくにはどうしたらよいかというのが極めて重要な問題であると思っております。
 また、これも御指摘いただきましたけれども、国際的な情報発信が日本全体として問われる中で、とりわけ、やはりNHKが何らかの非常に重要な役割を果たさなければいけないというふうに私自身も考えております。
 そのために、じゃどうするのか。そのやり方についても、これも御指摘ありましたが、いろんな工夫があるんだと思います。そういった問題を、技術の進展も踏まえまして、いろんな可能性に今直面しているということを前提に、予断なく幅広い議論を是非進めていきたいというふうに考えております。
○景山俊太郎君 ありがとうございました。
○柏村武昭君 続いての質問は、自由民主党の柏村武昭でございます。よろしくお願いします。
 先日、NHKの衆議院における質疑では激励調が多かったと新聞では報じられておりまして、受信料不払の嵐はようやく収まり、支払再開に転じつつあるという明るい見通しの記事が出ておりました。
 本当にそうであれば大変良いことであると私は思いますが、今日は、公共放送としてのNHKの一応援団として、さらに、視聴者を代表いたしまして、あるいは少々耳障りな質問もあるかと思いますが、ひとつ愛のむちというふうに受け止めていただきまして、よろしくお願いしたいと思います。
 先日、日本じゅうを騒がせましたあのチーフプロデューサー事件に判決が下されました。懲役五年の求刑でございます。受信料で財源を賄うNHKの信頼を著しく損なった影響は看過できないということでありますが、しかし、NHKはその後も、報酬金額の水増しとか、放送記者の放火事件、こういった事件が続出しておりまして今日に至っております。受信料の不払も日に日に増加し、前年度に比べまして五百三十八億円という減収になりました。
 経営計画を拝見したんですが、これをずうっと見ますと、現行の受信料の額をキープしながら、平成十九年度、二十年度におよそ百億円ずつの回復を目標とあります。これぐらい回復していかなきゃNHKも大変だということなんで算出なさったんでしょうが、これは何を根拠に出されたんでしょうか。これからNHKは二度と不祥事は起こさないんだと、金輪際起こさない、そういう前提なんでしょうか。コンプライアンスという、あるいはモラル、こういったものを徹底して、もう完全無欠のNHKになると、そういう前提なら達成可能な数字ということも言えるんでありますが、この辺は是非とも根拠を聞いてみたいと思います。
 さらに、これも再生プランに大いに関係するわけでありますが、前会長さんや理事さんの退職金の問題、これはまだペンディングになっているんでしょうか、どうなんでしょう。
 もしペンディングになっているとすれば、私はこれも大変大きなハードルではないかと思うわけでございます。もし、これが今後、国民の共感に反するような結論を出すと、また国民から大ブーイングが起こるんではないかと大変心配しております。契約者の不信感はむしろ増えるんではないかと。あえてお尋ねをするわけでございます。
 確かに前会長さんも大変立派なお仕事をされていたとは思いますが、国民の感情を考えたとき、退職金としての世間の相場ということも考慮しなくてはいけません。報道によりますと、その額は一億数千万円とされておりますが、独立行政法人の総裁や理事長職の退職金のおよそ三倍に当たります。私は、何もゼロにしろと言っているんではないんですね。ただ、回復目標に大きく影響するような問題ですから、この問題はNHK批判が再燃する要素を十分に含んでおりますので、これは慎重にしなくてはいけないと私は思っております。経営委員会に任せっ放しではなくて、NHKの皆さんも一体となって自発的に考える問題ではないかと思います。
 経営委員会の石原経営委員長は、自ら月報酬額の二割返上、そして経営委員の皆さんの退職慰労金制度を廃止されたと伺いました。私は、この大英断に対しては大変敬意を表しております。
 そこで、橋本会長の率直なお考え、方針を聞かしてもらいたいと思います。どうぞ。
○参考人(橋本元一君) まず第一点の、十九年度、二十年度の百億増収という、この方針、基本計画でございます。
 これは、実際には我々、百億を二つの要素で分解して、五十億、五十億というふうに考えています。
 一つは、契約を結んでない方につきましては契約を結んでいただく。これは地上総数契約というものと衛星契約というものがございますが、それぞれ、これまでの過去十五年、平成十五年までの水準に実は戻っておりまして、ここのところで五十億を確保できるというふうに考えております。
 それからもう一つは、不祥事による不払の、拒否、保留というふうなところが対象になりますが、これについてももう既にそういう視聴者の方々は確定できますので、説得、理解促進活動を進めるということで、ここのところが五十億を回復できるという見込み。この二つを合わせて、五十億、五十億合わせて百億という根拠で目標設定しております。
 当然ながら、明るい兆しが見え始めたといいましても、私は、経営全体を眺めた中ではまだまだ厳しい状況には変わりないというふうに思っておりますから、この信頼回復活動あるいは財政安定に向けたこの活動というものは、より一層深めないといけないというふうに考えております。
 その中で、この役職員コンプライアンスを守るということは大変重要なことだと思いまして、やはりNHK内の業務の進め方自体の点検、これ、経理的にもCOSOフレームワークという専門用語になりますが、こういうふうな手法を先駆的に導入したり、あるいは監査体制についても外部監査の強化とかそういうものも組み替える。それから、いわゆる人材育成といいますか、こういう精神面での日常の研修計画、こういうものも強化してまいりたいと思っております。ここは私の役目として、いかに信頼回復と財政安定に向けるかということが私の最大の責務だと思って全力投球してまいりたいと思っております。
 それから、前会長の退職金の件でございますけれども、これまで支払ってございません。やはりこれは、昨年一月辞任して以来、大変厳しい財政状況があり、また視聴者の方々の御批判がございました。委員御指摘のように、やはり我々、そこについてはNHKとしての姿をしっかりとお見せするというふうなことで、全く、そこにはやはり手続的には経営委員会に判断を仰ぐということはありますけれども、我々としてはそこにも提案しないというふうな形で至っております。その状況は、やはり視聴者の方々の信頼回復あるいは財政安定というふうなことがまず第一でございます。それを大事に考えてまいりたいと思っております。
○柏村武昭君 続いて、受信料の問題は、この後この問題については各委員からも一杯質問があると思いますが。まず、この法律を紹介しておきます。NHKの受信料については、放送法三十二条に、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」、同条一項となっておりまして、つまり、私の受取方に、ちょっと紹介しますと、実際に視聴しているかどうかにかかわらず、受信設備を設置した場合にはNHKと受信契約を締結しなければならないということですね。契約をしなければ罰する、あるいは受信料を必ず払わなくてはならないとは書いてないんですね。契約を嫌だねと言われたらどうしようもないことですね、これ罰則規定がありませんから。昭和二十五年に制定されたこの放送法でございます。五十六年前の法律ですね。
 当時と今とでは受信機をめぐる環境は激変しております。街頭テレビの時代、私はよく知っておりますが、力道山とシャープ兄弟のあの時代から、今や一家に一台から一人に一台の時代になっておりますが、でんと床の間にテレビが飾ってあったのが懐かしく思いますが、今はそういう環境ではないんですね。
 今、腕時計でも携帯電話でもテレビが見られる時代でございます。もちろんパソコンやカーテレビなど、放送法で言うところの受信設備があちこちにはんらんしているのが現状でございます。昨日のニュースや新聞などで、ワンセグという新しい言葉が出てまいりまして、盛んに宣伝しておりました。分かりやすく言えば、デジタル地上波の受信装置が付いたテレビ付電話でございます、携帯電話ですね。お隣の韓国ではもう既に随分とこれが発達しておりまして、二〇一〇年までに何とこのテレビ付携帯電話の需要を六百万人と見込んでいるそうであります。恐らく日本でも新製品が続々とこれから出てくるんでしょう。もうサービスは四月一日に開始されると聞きましたが、どうでしょう、受信契約に、契約している人にNHKに何を期待するかと聞きましたら、これが、七二%の方が、アンケート調査で、災害報道と緊急報道と答えていらっしゃるんですね。つまり、受信者のニーズは今後、テレビ付き携帯電話で十分満たされるということになるんじゃないかと。
 こういう急速なテレビ付き携帯電話の普及や移動型の受信設備など、NHKは具体的にどのように対応していくのか、これを聞きたいと思います。ワンセグの受信料、これ取るんですか取らないんですか。それと、カーテレビはどうなんでしょう、今は取っていませんけども。なぜ取らないんでしょうか。この辺りの対応について、会長さん、どうぞ。
○参考人(小林良介君) 今委員御指摘のとおり、いわゆるモバイル系と申しますか、ワンセグ受信機、カーナビ等にテレビが、受信設備が付いているという状態が今非常に急速に進行しているということは全く御指摘のとおりでございます。また、災害あるいは緊急報道等にこれも有効であるということも正に御指摘のとおりだと思いまして、これにつきましては、ワンセグではデータ放送のサービス等を進めようとしておりますけれども、このワンセグ受信機あるいはカーナビ等に付いていますテレビ受信機、これも当然ながら、これも御指摘いただきました放送法第三十二条に該当する受信設備であるということでございまして、したがって、現在、世帯として御契約をいただきます、していれば新たに契約する必要はございません。ございませんが、御契約されていない場合にそうしたワンセグ等を所有された場合につきましては、受信料契約をお願いするということになります。
 ただ、現実に、携帯だけでテレビを例えば見ている方について把握、確認してお金をいただくということにつきましては、率直に申し上げて容易ではないという認識を持ってございます。なかなか、どうすればいいかという手はございませんけれども、それにつきましては現在、例えば若い世代にワンセグ、カーナビ等が進展していることを踏まえますと、インターネット契約を今NHKやってございますけれども、それは特に若い世代が今割とそのことには入っていただけるという実態がございます。そういったインターネット契約の手続を推進する、あるいはこれからクレジットカードによる支払等もしておりますけれども、そういったものを推進することによりまして、様々工夫する中で契約の締結あるいはお払いについてお願いをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○柏村武昭君 今の答えを聞いてても、ちょっと何か不明朗というか分かりにくいですね。ただ、やっぱり放送法というものが今の時代に対応していないことは私は確かではないかと、非常に時代にもう乗っかってないような気がいたしますが。
 受信料、私も調べてみたんですが、月額基本料千三百九十五円です。これに衛星付加受信料を加えた二千三百四十円が平均的な金額ということなんですが、これは前から私は言っているんですが、例えば年金暮らしのお年寄りなんかは、介護保険料とNHKの受信料が非常な負担になっているということを聞きますね。それは現金が要るわけですから。BBCなんか七十五歳以上は無料だということを言っておりますが、そういうふうな温かさみたいなものがNHKはこれからも要るんじゃないかと私は思っておりますけれども、まあそれはそれとして。
 受信料を集めたり受信契約を行う人、これは大きく二つに分けられると聞きました。一つはNHK職員であって営業局の人、もう一つはやはり業務委託で仕事を請け負う地域スタッフ、この二通りということを聞きましたが、NHKの職員の方が直接来たというのは私も今まで聞いたことがありません。
 最近、この地域スタッフの方々と視聴者をめぐる様々なトラブルが指摘されておりまして、これはちょっと聞きたいんですが、この地域スタッフの方々に対して、どのようなレクチャーといいますか教育といいますか、研修をされているんでしょうか。この前私は家族で、久しぶりに家族サービスでディズニーへ行きました。そこへ行くとアルバイトの学生さんに至るまで、何を聞いてもにこにこ笑って非常に気持ちがいいわけですね。これはよっぽどすごい教育をしているんだなとつくづく私は感心したわけでありますが、NHKの地域スタッフの皆さん、やはりどうなんでしょう、余りさわやかとは言えないんじゃないでしょうかね。もちろん一生懸命仕事をしていらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。しかし、契約をしてもらうのに、いつも訪ねていっても留守である、共働きである。したがって、あのうちは夜行かなきゃいけない。じっと夜まで待っていて八時ごろ行く。非常識だと言われる。それはもう大変な仕事だと思うんですね。また、うちにはテレビがありません、そう言われる。仕方なく辺りをぐるぐる見回してアンテナはないか探ってみたりする。
 これは、本当に何か、そういう仕事をやっているとつくづく嫌になるんじゃないかと思いますが、それは地域スタッフの方々にしても余りやりたくない仕事でありますが、こういう駆け引きとかやり取りを見ておりますと、払わないのはあなたのところだけですよと捨てぜりふを言って去っていく皆さんの気持ちもよく分かるわけでございます。
 NHKの生命線とも言える受信料の徴収作業を外部委託にしているというのは、果たしてどういうことなんでしょうか。嫌な仕事は外部に委託して正規職員がその上にあぐらをかいて座っているという、そういうふうに言われても仕方がないんじゃないかと。最前線の現場には、やはりNHKの本当の気持ち、心が分かった職員が直接携わるということが大事なことではないんじゃないでしょうか。
 私の提案ですが、例えば、どこの会社でもやっているんですが、新入職員に対してでも、例えば数か月間受信料徴収の研修を行わせるとか、最前線の現場で受信料の契約をしてもらって、そこから何千円かもらって、初めてこの金が番組づくりや自分たちの給料になるんだということが分かれば、もっとやっぱり違った自覚が生まれてくるんじゃないかと私は思うんですが、ここは根本的に考えてもらいたい問題だと思いますが、会長さん、いかがでしょう。
○参考人(橋本元一君) 地域スタッフが受信料収納にかかわる業務の中でお客さんに失礼がないようにということには、これまでもいろいろマナー研修等もやっておりますけれども、力を入れてこれまで以上にやってまいりたいと思います。
 それから、実は私も新入局員のころには、数か月受信料収納にかかわっているという研修を受けております。最近、職員の数を減らす中で、なかなか長期間の研修というのが難しくなっておりますが、こういう点につきましても、昨年来、信頼回復活動の中で、節目節目で職員を、新入社員は当然、あるいは中堅社員も、十年目の職員、こういう職員について、戸別に訪問をし、NHKについての業務についての理解を求めるとともにこの受信料収納の活動もやってきておりますが、これから一層これについては強化してまいりたいというふうに考えております。
○柏村武昭君 最後の質問になりますが、今度はNHKの紅白歌合戦でございますが、昨年の司会はみのもんたさんでした。別に嫌いじゃないんです、私は。なぜ、なぜみのさんかということは、これは国民の皆さんで大分同じような考えの方は多いと思います。NHKはそこまで人材がいないのか。昔は、高橋圭三さん、宮田輝さん、私が尊敬する方が一杯いらっしゃいまして、いい司会をしていらっしゃいました。皆さんに御紹介しますが、NHKには何人アナウンサーがいるか知っていますか。五百人以上いらっしゃるんですよ。五百人以上いて、一人もいないですか、紅白の司会をする人が。私はちょっとおかしいと思いますね。
 やっぱり、田舎で、いずれ私は紅白の司会をしたいなと思って一生懸命頑張っているアナウンサーも一杯いるんじゃないですか。いないとおっしゃるんなら、あなた方の怠慢じゃないですか、それは。もっともっとあなた方は自信を持って人材育成を、全力を傾けるべきじゃないんですか。私はそう思います。
 ですから、別にみのさんがいけないというわけじゃないんです。民間放送どこをひねっても出てくる人がNHKに出てくることはないでしょう。そういう意味では、この考え方が現在のNHKの一番いけないことじゃないかと思うんですね。
○委員長(世耕弘成君) そろそろ時間が参りましたので。
○柏村武昭君 はい。
 まあ、おしまいですから、今日の感想を総務大臣、竹中総務大臣にお伺いしたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変良い御指摘をいろいろいただいたと思っております。
 私も、NHK予算等に対して八項目の意見を付させていただいておりますけれども、八項目それぞれに違いますが、そのトップに実はガバナンスというのがございます。その意味で、今御指摘の点すべてガバナンスに関連する部分だと思っております。そのガバナンスの強化に向けてNHKの経営陣にはしっかり頑張っていただきたいし、また更に政府としてどういう枠組みが必要かということを予断なくしっかりと考えてまいりたいと思います。
○森元恒雄君 自民党の森元恒雄でございます。
 まず初めに、公共放送と民放の二元体制で日本の放送は成り立っているわけですけれども、NHKについてはその在り方が国会でも予算の承認という機会を通じていろいろ議論を今までもされてきておりますが、民放については余り議論がなかったかと思うんですね。
 基本的に、まず、二元体制の中で民放の位置付け、役割というものはどういうものかということについて大臣の御認識をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) NHKの公共性がよく議論されますが、放送全体が公共性を持っております。民放も、したがいましてそういう放送の公共性を担っている。
 先ほども申し上げましたように、NHKと民放、二元体制で切磋琢磨することが好ましいのではないかというふうに申し上げましたが、NHKに関しましては、全国に対してやはり、とりわけその緊要性、公共性の高い情報発信をしていただく。それに対して、民放に関しましては、視聴者の嗜好を敏感に反映していただくという面もあれば、また地域に密着型の情報提供をしていただくというような機能もあるのかと思います。
 ただ、いずれにしましても、民放におかれてもこれは非常に重要な放送文化を担っているわけですから、そういう自覚をしっかりと持っていただいて、その広い意味での公共性をしっかりと果たしていただきたいというふうに思っております。
○森元恒雄君 今の視聴者のニーズとか地域のニーズということであれば、公共放送でも私は十分に果たせると思うんですね。あえて公共放送と別に民放を認めるという積極的なもうちょっと意味というのはないのかなという感じがするんですが、いかがでございましょう。
   〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕
○国務大臣(竹中平蔵君) やはりその点は、放送事業者の自律性といいますか、そういう一種のその中に多様性を持ち込んでいただくという面もあるでしょうし、自律性、その自律性というのが私は基本にあるのではないかというふうに考えております。厳密にはなかなか難しい議論を含んでいると思いますが、そこはやはり民放の役割として私自身は期待をしているところでございます。
○森元恒雄君 いろいろ議論が幅広くあり得ると思いますが、私はかねがね一つ思いますのは、民放の場合にはどうしてもコマーシャルで経営が成り立っていますから、視聴率を取らないとコマーシャルが付かない、収入が上がらない。どうしても経営姿勢としては視聴率第一ということになりがちじゃないかと。そうすると、番組の質よりも何が視聴者に受けるかということが優先されてしまっているんじゃないかと。
 これは、放送倫理・番組向上機構の放送と青少年に関する委員会のレポートでございますけれども、その中でも中学生の方々が、特にバラエティー番組について、その内容が下品である、ネタが幼稚である、レベルが低い、似たり寄ったりの番組が多くマンネリ化していると、こういう批判といいますか注文を出しておられるんです。
 今大臣もおっしゃられたように、民放といえども公共放送としての性格を持っているわけですが、そういうときに、特に番組の質の向上についてもう少し何か工夫がないものかなと思うんですけれども、総務省としての御見解があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたように、やはり放送事業者におかれては自律を基本として、その公共性と社会的責任を持って番組の適正を図るということをやはりまず期待するというのが基本であろうかと思います。この点、放送法の第三条によりまして放送番組の編集の自由というのが保障されております。その一方で、この同法の第三条の二、いわゆる番組準則でありますとか、第三条の三、番組基準によりまして、放送番組の編集に当たって一定の規律が任されているということになっております。
   〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕
 また、同じ法律の中でありますけれども、内部組織として放送番組の適正を図るために外部の有識者等による放送番組審議機関を置くこととされているとともに、第三者機関である、今委員も御紹介してくださいました放送倫理・番組向上機構をNHK及び民放連が共同で設置して、その苦情対応等々に、その在り方について審理を行っているというふうに承知をしております。私どもしては、やはりこのせっかくの機能があるわけですから、これをしっかりとやっぱり活用していただくというのが当面極めて重要であろうかと思います。
 我々としては、もちろん放送局の再免許の際には、放送事業者に対しまして関係法令に基づいて放送番組の編集基準の適合性についても審査を行うわけでございますので、我々としては、今ある、申し上げた仕組みをしっかりと活用していただきたい。そして、先ほど委員が言われたような一般の方々の批判ですね、恐らくこれ多くの方々がうなずく批判だと思うんですね、そういう点について努力をやはりしていただきたいと思っております。
○森元恒雄君 そういう中で、NHKが公共放送として果たしている役割は私は極めて大きい。今回の不祥事をきっかけにNHKを民営化したらどうかというような意見も一部にありますけれども、私は、もしそういうことになれば、日本の放送界全体にとって水準、内容、レベルを引き下げてしまうゆゆしき事態になるんじゃないか、しっかりと公共放送としての役割を果たしていただきたいというふうに期待をするものでございますが、それだけにしっかりとした財政基盤がないと十分な役目も果たせない。
 今は不祥事をきっかけに不払が広がったことが当面問題になっていますが、それ以前から、先ほど来議論がありますように、恒常的に三割ぐらいの方々が未納だと、不払だというふうに承知していますが、この方々は不払であることについて何か合理的な理由があってのことなのか、そうでないのか、もし分かれば教えていただければと思います。
○参考人(小林良介君) 不払あるいは未契約な方、合わせまして三割でございますけれども、その方々の理由につきましてはもちろん様々な御意見を承っております。
 未契約につきましては全体で約二割でございますけれども、その方々につきましては元々意思を持って未契約ということだけじゃなくて、多くは移動状態にあると。それをNHKは常に、毎年捕捉しながら、年間三百万件程度の新規契約あるいはその同数の解約、同じような解約を常に行ったり来たりしていると、出入りしている状態でやっておりますけれども、そういった中でやっておりますけれども、一連の不祥事が起きまして以降、そのことに対するクレームとしての支払わないという意思を持った払われない方という方については御承知のような件数が既にございますけれども、様々の理由を持ってお払いいただいてないという方で、必ずしも明確な特定がすべてきちっとできているものではございません。いろんな多様な理由を持ってお支払が、あるいは未契約の状態になっているということでございます。
○森元恒雄君 このNHKの受信料の性格というものは私は極めて難しいと思うんですね。普通のサービスに対する対価であれば、受けたサービスの量に応じて、あるいはその内容に、質に応じて、それに見合った料金を払うというのが基本ですけれども、NHKのこの受信料は、受信料という名目ではありますが、実質的にはかなり税金に近い性格じゃないかなと。しかし、その体系が、先ほども話がありますように受信機単位あるいは世帯単位、事業所単位と、こういう形になっておるわけですけれども、それが実態に合っていないんじゃないかと。
 一つの例で言えば、一世帯で何人家族がいて何台テレビがあっても契約は一つですよね。逆に、一世帯で三か所、家族が分かれて住んでいてそこに一台ずつテレビがあれば、例えば三か所あれば三契約しないといけない。こういうことであるとか、先ほどのカーナビとか携帯電話でも受信できるというような時代になったときに、本格的なテレビは受信機だけどそれ以外はノーカウントと、こういうことを考えますと、やっぱり根本的なところをこの際考えるべき時期に来ておるんではないかというふうに思うんですが、これに対してNHKあるいは大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(小林良介君) 今御指摘の件は世帯単位の契約についての見直しをしたらどうかということかと思いますけども、かつては本当に一家に一台で、それはもう当然世帯に一つだという単位で契約をお願いしてきておりますけども、現実に、今日におきましても、海外の公共放送機関見ましても基本的には世帯単位の契約というふうになってございますけども、委員御指摘のように、今日の様々な受信機の状況が変革してきているということを踏まえますと、こうした状況に対応しまして、実効性があって、かつどなたにも御納得いただけるような契約の在り方といったものにつきましては、これを考えていくことは今後の課題であるというふうに認識してございます。
 より公平で合理的な受信料体系の在り方については今現在検討を進めておるところでございまして、今委員も御指摘しました、家族で三つに分かれていると三台の契約ということにつきましては、正にこれは家族割引という新しいものを導入しようということで今やってございますけども、そういったことをしながら在り方について検討を進めていこうということで、なかなか受信機を持つ人をどう的確に把握していくかという難しい条件ございますが、そうした課題も克服しながら更に研究を進めてまいりたいというふうに考えております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員言われましたように、その受信料の徴収単位をどうするかというのは、やっぱりかなり幅広く考えなければいけない問題であるというふうに思っております。
 今、NHKが定めまして総務大臣が認可しました日本放送協会の放送受信規約において、世帯及び事業所等にあってその単位が書かれているわけでありますけれども、まあ基本的には国民の生活単位というのはやっぱり世帯ではなかっただろうか。そして、社会的活動の単位に、まあ企業の場合だったら事業所等の部屋ごとの設置場所ということで、そこはやはり一つの、合理的な一つの単位と今まで見てきたわけで、それなりの合理性はやっぱりあったんだと思います。ただ、御指摘のように、これだけ生活環境が変わって、技術革新で、まあ車の中、個人の携帯になってきますと、ここはやっぱり幅広くいろいろ考えていくという姿勢は持ち合わせなければいけないと思っております。
 同時に、もう一つは、今の枠組みの中でもできる受信料体系の見直しというのは、これはあるんだと思うんです。いろんな割引を考えてもよいのではないかと、学生、単身赴任者等々考えてもよいのではないか。そういうところについてはNHKにおかれてもいろいろ御工夫をしていかれるというふうに認識をしております。
 私の通信・放送の懇談会の中でもこの受信料制度の在り方というのは一つの主要な検討課題でございますので、しっかりと議論をしてまいりたいと思います。
○森元恒雄君 終わります。
○椎名一保君 御指名をいただきました自由民主党の椎名一保でございます。質問をさせていただきます。
 私は、公共放送NHK、正に日本の世界に秀でた、もう文化と言ってもいい財産だと思っております。そういう観点から期待を込めて、またお願いを込めて質問をさせていただく次第でございます。
 放送ガイドラインが近々公表されると新聞報道で聞いております。その中で、特に政治との距離を置くということを強く御主張されるということが報道されております。まあ、政治と一線を画すと、こうした文書を、新ルールを公表することになった背景、これまでのNHKの姿勢に変更があったという事情があるのかどうか、仮に自主自律の方針に変更がないのであれば、なぜこうした当たり前の基本ルールを今あえて挙げる必要があるのか、まずこのことをお尋ねしたいと思います。会長。
○参考人(橋本元一君) 明日、この新しい新放送ガイドラインというものを発表させていただきます。現在、いろいろ個人情報保護法とか、そういう新しい法律ができております。そういうものに合わせて作り直しをした内容になっております。
 この中でうたっている基本的な考え方は、やはり当然ながら我々、番組編集の自由を確保するいわゆる編集権の確立というふうなこと、それから何びとからも干渉されないという自主自律の堅持ということが、当然ながら底流に流れた基本的な立場でございます。こういう姿勢は全くNHKとしてはもう変わってございません。もう日夜全役職員がこの規範を守って業務を行うということが、大変重要な生命線だろうというふうに考えております。したがって、生命線であるがために、この新放送ガイドラインという中では、言うまでもなくこれが生命線である、基本だということをまず表記しているということでございます。
○椎名一保君 なぜ初めにこういう御質問を申し上げたかと申し上げますと、先般の我が党の安倍現官房長官と中川農林水産大臣に対する朝日新聞の虚偽の報道、まだ記憶に新しいところでございます。いろいろ朝日新聞の方でもこのことに対しては謝罪等があったようでございますけれども、なかなか国民は政治家の圧力というイメージ、これをNHKが受けたんだということをまだいまだにお持ちの方々も多いんじゃないかと思います。そういうことがまた、この放送ガイドラインで改めて政治と一線を画すなんてことをおっしゃられますと、またそういうイメージをとにかくきちっと払拭していただかなければならないのに、またそれを助長してしまうようなことにならないかどうか、このことを大変危惧しておるんですけれども、そのことについて会長の御意見をお伺いしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) やはりこの新ガイドラインというものについての基本的な考え方、あるいは委員から御指摘ありましたこういうものに対する姿勢、NHKの姿勢というものは全く変わりございません。新ガイドラインを今回改定しましたのは、あくまでも新しい個人情報保護とかそういう現在の動きに合わせた改定でありまして、全く朝日新聞問題とかこういうものに左右されるものではございません。あくまでもNHKは何びとからも左右されないという基本的な不偏不党の精神で構えております。日夜、それが生命線だというふうに考えております。
○椎名一保君 我が党の有力な大変責任を持たれる方お二人がまあ被害者、被害を受けたわけでございますんで、そのことに対してやはり毅然とした対応をしていっていただきたいとお願いを申し上げる次第でございます。
 NHKは、続きまして、公共放送として国会審議の中継に関してどのような使命感を持ち、公共放送の責務をどのように考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 非常に多様な視聴者の方々から受信料をいただいてこの公共放送というものを運営しているわけであります。
 やはり、公共放送としての役目といいますのは、国民・視聴者の生活に密着し、その生活を守る、当然ながら災害報道等、災害時とか緊急時、そういうときのライフラインとしての役割は当然でございますが、日常的にも日々、国民・視聴者の生活を安心して安全にごらんいただける情報、番組、こういう頼りになる番組を、お役に立つ番組を提供するということが公共放送の使命だというふうに考えております。
○椎名一保君 今国会は、まず、予算委員会でメール問題という事件が起こりまして、衆議院の予算委員会におきまして、国民に来年度の大切な予算審議をきちっとお見せすることができなかったと、私はそういうふうに思っております。ですから、私ども参議院は与野党を挙げて、参議院の目的でございます衆議院の補完、抑止、均衡、正にその補完をしなければならないという思いを持って、予算委員会に一生懸命与野党を挙げて取り組んでまいりました。
 NHKは、衆議院は予算、参議院は決算を一生懸命やるんだという思いから、まず決算委員会を放映していただきまして、予算委員会におきましては、基本質疑二度、集中審議四度、まあ、通常ないその放映をしていただいたわけでございまして、正に二院制の、参議院の果たす役割を国民にきちっと知らしめることができたという思いを、今回この国会では強く持ったところでございます。
 そのことにつきましては、NHKの人に対しまして大変評価をさせていただくわけでございますけれども、今後とも、国会審議、その二院制の意義とか、臨機応変、今回のようなことを進めていって、積極的にお考えいただきたいと思うわけでございますけれども、このことにつきまして、会長のお考えをお伺いしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 当然、この国会中継につきましては、国民の生活に深くかかわる関心事ということがございます。予算にあれ、あるいは重要法案等、こういう御議論を視聴者・国民に伝えるということは、公共放送の重要な役割の一つだというふうに考えております。
 したがって、こういう国民生活に深くかかわるこの国会中継ということは、やはり我々行っていくわけでありますけれども、基本的にやはり公平性確保ということも考えながら、そういう観点から一定のその判断をしながら、今後とも視聴者・国民に対して国会審議の模様を知っていただくという役割は果たしてまいりたいというふうに思っております。
○椎名一保君 今後とも、積極的によろしくお願いを申し上げる次第でございます。
 竹中総務大臣、お伺いいたします。
 先ほど、我が党の景山委員からも御質問が出ましたけれども、竹中懇談会と申しますか、放送通信の在り方に関する懇談会、目的と検討内容はお伺いいたしました。その検討結果をいつまでに何に反映させるのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、懇談会でいろいろ議論をしていただいております。その上で、放送通信、幅広い観点から一つの方向性について議論いただきたいと思うんですが、まだどういう、どの程度の密度のといいますか、大まかなのかより少し踏み込んだのか、ものが出てくるか分かりませんので、今の段階では何とも申し上げかねるんでございますけれども、基本的には、やはり五月ごろに何らかの姿を取りまとめて、そして経済財政諮問会議でも是非報告をさせていただいて、そして骨太の方針に可能な範囲で反映をさせたいと思っております。
 この問題は非常に大きな問題ですから、この一回の懇談会で、その何かすべてが決められるといいますか、方向性が示されるというふうに私は全く思っておりません。非常に、やはり時間を掛けて、更にはこう深度を深めて制度設計に至ればもっとまた別の仕組みも要るでしょうから、ただ、そういう重要な放送通信の問題を考えるキックオフに是非したいという思いはございます。
 そういう観点から、是非五月ごろに懇談会の成果について諮問会議でも報告をして、可能な範囲で、与党ともよく御相談しながら、骨太に盛り込めるものは盛り込んでまいりたいと思っております。
○椎名一保君 大臣のお話をお伺いしまして、少し安心をいたしました。慎重にひとつお取り組みをいただきたいと思います。
 冒頭申し上げましたように、何しろ日本のもう文化の一つだと思っておりますんで、それから、やはり公共放送といえども経営委員会があって自主自律ということでございますんで、政府が経営内容を決めてこういうふうにしろというような、そういうイメージはあってはならないものだと思っておりますんで、その点ひとつよろしくお願い申し上げます。
 最後に一点、これは風力発電と電波障害の関係についてお伺いしたいと思います。
 エコエネルギーの推進というその国策もあって、今私の地元の銚子市も、千葉県の銚子市も含めて日本じゅうに風力発電が造られておりますけれども、何か理論的には電波障害が起こる可能性が大分あると当初お伺いしましたけれども、現況どうなっておるのか、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(西山博一君) 先生がおっしゃいますように、環境保護、エコ発電として風力発電施設というのは全国的に増加しています。
 それで、風力発電施設とその電波障害の関係なんですが、風力発電のその施設というのは、何といいますか、羽根といいますか風車、これは大きなものもありまして、これが遮へい障害ですとか、反射障害というのは十分考えられます。で、いろんな、何といいますか、設置場所、それからその周辺の電波状況によっても違うんですが、一般的なビル障害に比べますと、障害は少ないというふうに認識しています。で、現にこのことで大きな問題があるということは今聞いていません。
○椎名一保君 エコエネルギーの推進も大切なことでございますし、また電波障害が起きては困ります。予想されていたようなことは起きてないということでございますね。
○参考人(西山博一君) はい。
○椎名一保君 分かりました。
 ありがとうございました。
○山本順三君 自由民主党、山本順三でございます。
 今日は、特にNHKの番組改変問題についてお伺いをしようと思っておりますけれども、その前に、景山委員の方からもお話がございましたNHKの国際放送について一言お伺いをさせていただきたいと思います。
 私、先般、アフリカ南部五か国参りました。やはり我々渡航者は、NHKの番組をもって日本の時々の情報を吸収していく、そういうふうなことが多々あるわけでございますが、チャンネルを幾ら回しましても、残念ながらなかなか日本語の放送が出てこない。BBC、あるいはまたCNN、こういうのは随時流れておるわけでありますけれども、あるいはまた中国の放送等々はよくよくチャンネルひねりましたらたくさん出てまいりました。はてさて、日本の対外発信能力といいましょうか、情報を対外に発信していく能力がどうなっているんだろうかというような、そんな心配すらせざるを得ないような状況でありました。
 今ほどの話の中で、国際放送に対しての予算が残念ながら削減されておるという、そういうことも聞いておる。そのことについての総務省あるいはNHK側の答弁もございました。私は視点を変えまして、外務省に、今日は私の郷土の大先輩でございます塩崎副大臣来られておりますので、外務省の見解を実はお尋ねしたいと、このように思うわけでございますけれども。
 要は、これから日本の国が諸外国に対してその情報発信能力を高めていくということは、必ずや必要なことだろうというふうに思っておりますし、日本の地位を高めていくという意味におきましても、非常に有効な手段であります。そして、その一つがNHKの国際放送だろうと、こういうふうに思っておるところでございますが、ただ、その財源につきましては、いわゆる受信料で賄うのがいいのか、あるいはまた広告を取る、さらには国費を投入する、そういうふうな手法がいいのか、これはしっかりとこれからそれぞれの分野で議論していただきたいと、このように思っておるところでございますが。
 私どもは、先ほど申し上げました、日本の国家戦略として外務省がどういうふうなこれから情報を諸外国に発信していくべきなのか、そしてその能力をどのように高めていくべきなのか、それについて今後より積極的な国費の投入ということを外務省側がしっかりと考えてもらいたい、行動してもらいたい、こういうふうに思うわけでございますけれども、どのような取組をされるおつもりなのか。予算獲得に向けまして、これ、大いなる働き掛けをしていただきたいと思うんですけれども、そのことも含めて御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(塩崎恭久君) 山本順三先生にお呼びをいただきまして、誠にありがとうございます。
 今の外務省の姿勢というのは、NHKの国際化についてか、それとも外務省の情報発信の問題についてか、どちらを言ったらよろしいんでしょうか。
○山本順三君 両方お願いしたいですね。
○副大臣(塩崎恭久君) 分かりました。
 外務省の情報発信につきましては、山本先生おっしゃいましたように、これは極めて重要な問題であって、私も外務副大臣に就任してからかなりの回数海外へ行っておりますけれども、情報発信力不足というものを非常に感じているところでございます。もちろん外務省もホームページを始め、マスメディアを通じたりパンフレットを通じたり、あるいはインターネットを通じて様々な発信、あるいは番組を買うなり、いろんなことでやっておるわけでありますが、これについてはもう更に力を入れていきたいと、このように思っております。
 NHKの国際化につきましては、総務省でこれから中身を詰めていくということで、財源を含めて議論されるということでございますが、私どもとしては、やはり在外の日本人に対してだけではなくて、やはり世界の人々に対してしっかりと日本からの情報を発信してもらいたいなというふうに考えているところでございます。
 外務省の海外交流審議会というのが三月に報告書をまとめておりますが、先般、私、カタールに行ったときに、アルジャジーラという放送局がありますが、そこに行ってなかなか参考になるなと思いました。一足飛びにCNNやBBCのように世界に発信する能力をNHKに持てといっても、それは急には無理かも分かりません。したがって、いろいろなステップを踏みながら発信力を高めていくということが大事だと思いますが、アルジャジーラから学ぶべきことは、彼らは元々アラブの情報をアラビア語で伝えている極めて有益なテレビ局でありますが、今度アルジャジーラ・インターナショナルというのがスタートをいたします。英語での発信であります。これを、あと一、二か月で多分始まると思いますが、これを私は一つの参考になるなと。これは実は国がお金を出すけれども口は出さないというやり方でやっておりまして、アラブの情報を提供するという意味においては、日本がアジアの情報を提供して、そして日本が何を考えているかということも情報発信するために大いに参考になるなというふうに思いました。
 それから、イラクの実はクルド地区というのは、クルド人、世界に散らばっているわけでありますけれども、衛星放送でクルド人向けの放送局というのを持っていまして、実はタラバーニという大統領の奥様がテレビ局を一つ持っています。そのことも私は参考になると思っておりますので、外務省としても前向きにやりたいと思います。
○山本順三君 大変丁寧な答弁、ありがとうございました。今後とも是非よろしくお願いしたいと思います。
 さて、先ほど椎名委員の方からNHKの番組改変問題について若干触れられました。これは、平成十三年の一月三十日にNHKの教育番組で、「問われる戦時性暴力」、いわゆる旧日本軍の従軍慰安婦問題に絡みまして民間人が昭和天皇及び日本国を性犯罪で裁こうという模擬裁判、こういうことでございまして、大変物議を醸し出したわけであります。そして、その四年たった後に、これは政治の介入があったんではないか、政治家の介入があったんではないかと、こういうことで朝日新聞に載りまして、その後の経緯についてはもう御案内のとおりでございますから、ここで細かく申し上げません。
 それに関連した裁判も今起こっておることでございますけれども、実は、先般、三月二十二日、東京高裁における、NHKの永田浩三氏、当時のチーフプロデューサーというふうに伺っておりますけれども、この方の証言で、昨年一月十二日に朝日新聞の報道が出たその直後に、一月十四日でございますけれども、NHKの幹部の皆さん方が集まって対応を協議したと、そして、松尾元放送総局長と野島元総合企画室担当局長の間で、安倍晋三議員に呼び付けられたのではなく、こちらから出向いたことにしようとの口裏合わせがあったことを話合いに参加した上司から聞いたという、こういう記事が載っておりました。これはNHKにとっては大変ゆゆしき問題だろうというふうに思います。
 そこで、まずは事実確認をさせてください。一月十四日、NHKの幹部協議があったのかどうか。そのときは、もしあったとするならば、どういうメンバーが集まっていらっしゃったのか。永田氏の言うとおり、松尾氏、あるいは野島氏も出席していたのかどうか。加えて、話合いの内容がどうであったのか。永田氏はその場にいた上司から聞いたと、そういうふうに言っていらっしゃいますが、この上司って一体だれなんでしょうか。その辺りのことをお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(原田豊彦君) お答えいたします。
 今委員からお話がありました協議と申しますのは去年一月十四日の話合いのことだと思いますけれども、この話合いは、去年一月十二日に朝日新聞の記事が掲載されました。それから、十三日にはNHKの職員が記者会見をしたことを受けまして、朝日新聞の記事のどの部分が間違っているのか、その後の対応、記者会見で説明すべきかどうかを協議するために行われたものでございまして、松尾元放送総局長あるいは伊東元番組制作局長らが出席をしておりました。この場に、裁判の証言で安倍氏のところに出向いたことにしようと提案したとされる野島元担当局長はそもそもこの話合いには出席はしておりません。
 当日、この話合いに出席いたしました関係者から事情を聞きましたけれども、御指摘のようなすり合わせの話はなかったということでございます。
○山本順三君 となると、本当にこれ、おかしげな話になるわけなんですけれども。
 そこで、もう一点お伺いしたいんですけれども、NHK側の公式的な考え方としては、要は、安倍晋三議員に呼び出されたのではなくて、事業計画の事前説明のために出向いたというふうにおっしゃっています。一方では、先ほどの永田氏の控訴審での証言があります。これは、永田氏というのは、現在、衛星局の担当部長というふうにお伺いしておりますが、担当部長ということは正にNHKの幹部のお一人だというふうに私どもは解釈をします。その方が、NHKの公式見解があるにもかかわらず、会社に、正に会社の名誉にかかわると思うんですけれども、口裏合わせをということをこれまた伝聞に基づいて、伝聞に基づいて裁判の席上で証言すると、これは実は大変にゆゆしき問題でありますし、正に、先ほどNHKのガバナンスということを議論が出ておりましたけれども、そのNHKのガバナンス、問われるんだろうと、こういうふうな問題だと思います。
 そこで、このことについて会長としてどういうふうにお考えなのか、そしてまた、NHKの信頼を守り抜くためにどのようなけじめを付けるおつもりなのか、そのことについての御所見をお伺いしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) この職員の証言が伝聞に基づくということで、大変、根拠がないことについて証言したということに対して大変私、遺憾に思っております。そういう中で、やはりNHKの姿勢というものはこの裁判を通じて、公の、明らかになる裁判の中ではっきりと示してまいりたいと思っております。
 また、この職員についての人事上の扱いについては適切に対処したいというふうに考えております。
○山本順三君 その適切とはどういうことなのかということについてお伺いしたいわけでございますが、なかなか答えにくいところだろうと思いますので、実は、朝日新聞の方は、私ども調べましたら、そのNHKに政治介入ということを書いた記者、現場から外されたというふうなことも聞いておりますし、あるいはまた、その関連資料の流出の責任を取って編集局長とそれから社会部長とがその職の任を解かれたということも聞いています。そういったことと比較しますと、そのNHKの対応というものが非常に後手に回っているんではないだろうか、甘いのではないだろうか、こんなことをつくづくと私どもは感じておるところでございます。
 そして、ちょっと視点変えますけれども、実はこの問題がスタートしたときでありますけれども、そもそもの発端になったのは長井さんという、これはデスクでしょうかね、この方が信頼できる上司から、これまた伝聞に基づいて政治的な介入があったというふうなところからこの話が始まったわけであります。
 そこで、その永田氏にしてもそうです、あるいは長井氏にしてもそうなんですけれども、NHKとして、そういったいろんな話が出ておりますけれども、その内部調査というものがどのように進んでいるのか、その辺りの実態を是非お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(原田豊彦君) まず、NHKといたしましては、この問題、今裁判が進行している途中でございますけれども、これまであえて編集過程の詳細にまで踏み込んで事実関係を整理いたしまして、そのことを視聴者の皆さんにも説明責任として公表をして、私どもの基本的な考え方、示してきたところでございます。
 それから、当時、先ほど申し上げましたような状況の中で、NHKの中でも一部の職員の間で、事実関係は一体どうなったんだろうというふうなことで、関係者の一部から話を聞くというふうな動きがございました。ただ、そのことは全体の、関係者全員の話を聞いて総合的に事実関係を特定したものではございませんので、一部の関係者の思い込みであるとか、あるいは事実誤認などが多く含まれておりまして、不完全な内容であるというふうに考えております。そうしたことが背景になってこの証言の食い違いになっているというふうに思っておりまして、その辺り、私ども、どういうことでこういうことになったのか調査もしておるところでございます。
○山本順三君 最後に要望だけしておきたいんですけれども、何で私こういう質問をするかというと、やはりNHK、公共放送を本当に一手に抱えて頑張っていらっしゃる、それは是非ともその姿を国民に見ていただいて、早くに信頼回復をしてもらいたい。その一つとして、いろんなこういう、これに関連した記事が出てくるんですけれども、その記事一つ一つがNHKの信頼回復とは逆行してしまう、そのことを大変に心配いたしております。
 したがって、そういった意味におきましては、是非とも毅然とした態度で、そしてこれからのこの問題をNHKしっかり内部調査をして、そして早くに解決できる、そして国民に説明責任を果たす、そういったことを是非ともやってもらいたい。NHKの自浄能力に大いに期待しながら質問を終わりたいと思います。
○二之湯智君 自由民主党の二之湯智です。
 今日、私でもう六番目の質問でございますので、前の方々と若干重複する質問があるかと思いますけれども、お許しをいただきたいと思います。
 まず初めに、先ほどからいろいろと各委員から出ております受信料の件でございます。
 平成十六年の決算では収入が六千四百十億円であったものが十七年度では五千九百六十億円と、一連の不祥事で四百五十億円もの大幅な受信料の落ち込みとなったのであります。平成十八年度から二十年度までに、三か年の経営計画では毎年百億円の増収を見込んでおられるわけでございます。受信料の不払件数が平成十七年四月から九月までは増加したが、十月以降は支払拒否あるいは保留に歯止めが掛かったと、そういうことがその理由、根拠とされておるところでございます。これが本当に達成可能なのかどうかということ、そういうことを明確にお示しをいただきたいと思います。
 もしこれが順調に進んだといたしましても、平成二十年度でも、平成十六年度の決算から見れば二百七十億円もの減少であります。最近、NHKの論議の中で広告を導入することも論議になっているようでございますけれども、私は、公平公正な立場に立ち、そしていかなる権力や団体にも左右されない編集権を確立し、国民に必要な情報や各種様々な番組を提供するため国民各界各層から広く薄く受信料を徴収するという、こういう形でNHKが運営されるべきだと思います。
 したがいまして、先ほどから言われていますように、いわゆる未契約者も含めた、いわゆるこの人々に対する対策も含めて、いわゆる受信料収入の回復にもっと私は精力を注ぐべきだと思いますけれども、その決意のほどをお聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 委員御指摘のとおり、我々、公共放送を守る立場から、いかにして受信料のこの現在の状況を信頼回復によって財政基盤安定に持っていくかということが大変根幹だと思っております。私の役目はもうそこに尽きるんじゃなかろうかというふうに思っております。
 その中で、細かい具体的な説明は担当役員の方からさせますが、我々しっかりとこの十九年度、二十年度、百億ずつ回復するという目標を立てました。確かに手を抜いたらできない目標だと思います。力を入れてこれをやっていきますし、また成し遂げるという決意で私はこの執行部を率いてまいりたいというふうに考えております。
 中身については担当役員からさせます。
○参考人(小林良介君) ただいま会長からの決意を申し上げたとおりでございますけれども、三か年の経営計画の中に、あるいは平成十八年度の予算書の中にも三か年の目標を書いてございますけれども、その中では、十九年度、二十年度、各二か年につきましてはそれぞれ百億円の増収を計画しておるところでございます。これはもちろん、決してたやすく達成できるものではないというふうに思っております。
 ただ、昨年来からの、まあ八月ごろからですね、支払再開の流れが、八月から今年の一月末まで合算しましても、この六か月間で十九万六千件再開がいただいていると。この二月、三月、営業で言えば第六期と申しますけれども、二月、三月の傾向を見ましても順調に推移しておりまして、八万件の支払を再開がもう達成できるというふうに考えてます。
 こうした流れを見つつ、あるいはこれまで取り組んでまいりましたNHKの改革、これはもちろん役職員が全力で今後やらなきゃならないと考えておりますけれども、そうしたことによりまして視聴者の信頼を回復していくということで何とか達成できる収入目標であると、また達成しなきゃならないというふうに考えているところでございます。
○二之湯智君 できるだけ受信料増収のために頑張っていただきますよう、お願いいたします。
 続きまして、NHKの収納費についてお伺いしたいと思います。
 NHK予算の事業収支を見ておりますと、平成十七年度においては事業支出のうち一二・七%もの近い費用がいわゆる受信料を収納するために支出されておるわけであります。公共料金であります電気、ガス、水道などの公共料金、これもNHKも、受信料も同じだと思いますけれども、普通は銀行の振り込みというんですか引き落としが非常に比率が高いんではないかと、このように思いますけれども、NHKの場合は受信料を集めるためにその一二・七%もの近い金をこれに費やしているというのはちょっと納得がいかないわけでございます。
 NHKには数多くの地域スタッフという方がいらっしゃって、その方が契約件数の増加あるいは受信料の徴収に努めておられるようでございますけれども、せんだっても私の京都の事務所にNHKのそういうスタッフが来られまして、まあ集金に来られたわけでございますけれども、銀行振り込みをお願いしますということは言われなかったようでございます。まあこれはちょっと怠慢じゃないかと、このように思うわけですね。それが一件でも増えればスタッフの回る件数も少なくなってくるわけでございますし、地域スタッフも数も減ってくるのではないかと、そういうことが収納費の削減につながってくるんではないかと、このように思いますけれども、この収納費の削減ということについてどういう取組を今後されていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(小林良介君) 受信料の支払につきましては、まず冒頭、今委員から御指摘ありました訪問集金のあった現場で銀行振り込みを推奨しなかったというもし事実がございましたら、もう大変これは、我々としては常にその指導をしているところでございまして、今後も更にその指導を徹底してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 現在、銀行あるいは郵便局で自動振替していただいている比率でございますけれども、七四・五%でございます。これは十七年度末の見込み値でございますけれども、その他、いわゆる訪問を伴わないで直接振り込んでいただける、いわゆる継続振り込みと申しておりますけれども、それが七・五%ございます。したがいまして、先ほどの七四・五に七・五足しますと、八二%程度がまあ言わば自動的に振り込んでいただける形になっていると。残りの一八%がいわゆる地域スタッフによる訪問集金を行っているものでございます。
 これにつきましては、引き続き訪問集金からそうした間接的な振り込みいただけるような努力をしていただくということが何よりということで、これから、この春からクレジットカードによる継続払いということも開始いたします。そうしたことによりましてそういったことを推奨していきたい、そのことが結果的にいわゆるコストを下げていくということにつながると思っています。
 地域スタッフは全国で五千七百人おります。おりますけれども、まあそれにつきましても、そういった口座勧奨等を更に積極化することによって集金コストを減らしていきたいというふうに思います。
 ただ、一点申し上げますと、口座率が非常に、結構高いと思っておりますけれども、そういった方も、転居しますと、多くは改めて地域スタッフによって転居先等につきましてはお訪ねしていかなきゃならないという、どうしても人手が掛かるということで、そういうことで、年間、全国で新しい契約取次ぎ、引っ越し等も含めましてですけれども、三百万件ぐらいを新たな取次ぎをしている。一方では引っ越し等に伴う解約もございますんで、それも同じような数があると。常にその追っ掛けっこをしているという状態でございまして、それに掛かるコストというのはどうしても必要になってくると。
 これは、諸外国で見ますと、例えば、電器店から受信機を買われますと電器店が放送局に通報義務を持っている国でありますとか、あるいは住民基本台帳からそれを引用させていただいている国がありますとか、そういった制度を整えている国もございます。そういった公的な制度といったケースも我々としては研究しながら、どうしていけばいいのかというより合理的な方法については検討してまいりたいと。ただ、今現在は自ら、すべて自らの手で行わざるを得ない状況であるということでございます。
○二之湯智君 戦後、日本の放送はNHKと民放というその二元体制で発展をしてまいりました。そして、まあNHKの在り方については、報道とかそういう番組に特化すべきだとか、こういう話があります。しかし、私は、NHKでも芸能とかスポーツの番組は、やっぱり関心の高い番組は放送すべきだと、このように思いますけれども、最近思っていることを若干申し添えて最後の質問としたいと思うわけでございます。
 特に、芸能番組についてでございますけれども、まあ少し反省すべきところもあるんではないかと。年末、この恒例の紅白歌合戦でございます。かつては国民的行事とまで言われたこの番組も、最近はちょっと色あせて、最近視聴率が大変下がってきているんではないかと、このように思うわけでございます。
 先ほど我が党の柏村議員も御質問ございましたけれども、私も最近の紅白歌合戦の歌手とかあるいは司会者の選考基準が非常に不透明だと、そういう思いを持つわけでございます。まあ若干世間に迎合したり、あるいは民間放送を非常に意識した、そういうような感じがしないわけでもありません。そして、歌手にしても、歌を歌うというよりも派手な衣装や派手なパフォーマンスが全面に出ている気がしてなりません。しかも、紅組、白組の歌手のつなぎのところで応援団と称する多くの芸能人が出場して、そして大騒ぎをしております。あの場面は良識ある視聴者から見て非常にひんしゅくを買っているんじゃないかと、このように思うわけでございます。
 そこで、お尋ねをしたいわけでございますけども、あの応援団と称する芸能人たちは、あれはボランティア、友情出演なのですか、それともNHKが事前に出演交渉をしてギャラを支払っているのですか。さらに、あの豪華な歌合戦を制作するためにどれぐらいの費用が掛かっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
 さらに、なぜNHKがこんな番組を放送するのかと疑問に思ったことがございました。それは、年明けの長時間にわたる紅白歌合戦の舞台裏番組でした。詳細は忘れましたが、たしかあの番組は、歌手が舞台演出のためにいかに豪華な衣装を製作するのに苦労したかの内容でした。
 公共放送の使命から全く私は逸脱した番組だったと思いますが、あの番組のねらいは何だったのか、その点をお聞かせをいただき、私の最後の質問とさせていただきます。
○参考人(原田豊彦君) お答えいたします。
 まず、委員がお話しのように、NHKの役割、放送法にも記されておりますように、公共の福祉のために、つまり視聴者の皆さん、社会のためにということだと思っておりますけれども、あまねく日本全国に豊かでかつ良い番組を提供するということが私どものNHKの使命、役割でございます。
 そのために、視聴者の多様なニーズにこたえるということで、報道、教養、教育それからドラマあるいは芸能、スポーツと、多様な分野の番組、バランスよく編成してまいるということをやっているわけでございますけれども、どの分野におきましても、質が高い、それから視聴者の役に立つ、そして多くの皆さんに支持をされるというものを目指して日ごろ努力をしているところでございます。
 今、紅白歌合戦についてお話がございました。紅白という番組は、言うまでもなく一年の終わりを歌で締めくくろうという番組でございます。昨年の紅白は、戦後六十年という節目の年でもございましたので、今回は初めてのことでございましたけれども、紅白で聴きたい歌を視聴者の皆さんから投票もいただいて、そういう視聴者が歌を選ぶという初めての試みにも挑戦をいたしました。それから、戦後六十年、長い歴史を持つ、そういう歌を紹介するということで、人選につきましてもそれにふさわしい方をお願いをするということで、四人の方、その中にはうちの山根アナウンサーも入っておりましたけれども、そういう形で放送をしております。番組予算はおよそ三億円余りでございます。
 それから、最後御指摘ございました衣装の場面、これは関連番組といたしまして紅白放送までの七十二時間をドキュメントとして放送いたしましたけれども、その衣装の場面、新潟県出身の歌手の方が、衣装を作ることで中越地震の被害者の皆さんを応援したいと、そういうお気持ちを描こうとしたものでございます。
 そういうことで御理解いただければ有り難いと思いますが、今御指摘様々いただきましたけれども、視聴者の皆さんからも本当に多くの意見、要望をいただいておりますんで、更にいい番組目指して頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○委員長(世耕弘成君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時四十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(世耕弘成君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤正光です。
 私は、民主党のトップバッターということで、幅広く、NHKに関する問題、予算関連、いろいろ聞かさしていただきたいと思います。
 実を申し上げますと、民主党・新緑風会としてはまだこのNHK予算に対する対応を決めてはおりません。私以下三名の議員の質疑がこれから続くわけでございますが、そういった質疑を通じて最終判断を決めさしていただきたいと思います。どうかよろしくお願いを申し上げます。
 さて、まずは昨年度のNHK予算についてお尋ねをしたいと思います。
 昨年三月三十一日にこの総務委員会で審議を行ったわけでございますが、その時点では、NHK側は実は不払による影響額がおよそ四十億円ぐらいだろうというふうに言っていました。ところが、ある、ちょっと小耳に挟むところによると、はっきり言うと、予算を通過させるために過小にそういう数字を報告していたんではないかというような指摘がなされております。
 その確認をさしていただきたいんですが、まず事実関係だけを申し上げますと、昨年の予算案審議の際は四十億程度だと言っていた。ところが、九月、新生プランを出す際にはそれが大きく膨らんで五百億になっている。ここまでは事実でございます。
 ところが、その指摘によれば、実は早い段階から、もっと早い段階から、これだけ影響が膨らむであろうことは知っていたんじゃないかということなんです。事実、予算審議が終わったその四月の役員会では、影響額が三百億円にも上るだろうという趣旨の書かれた資料が役員会の中で配られていた。ということは、もう三月の時点でその辺りのことはある程度予測していたんじゃないかという指摘があるわけでございます。その事実関係について、はっきり、納得のいく説明をNHK会長からお願いをしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) お答え申し上げます。
 十七年度の受信料収入が大変大幅に減少いたしましたことにつきましては、NHKを支える視聴者の方々に対して大変申し訳ないと思っております。
 しかし、NHKとして、昨年の予算審議に当たりまして、不祥事による不払というものを、これを過小に報告したということはございません。その経過について御説明申し上げたいと思います。
 まず、十七年度予算編成時点でございますけれども、これは昨年一月に総務大臣に提出しました平成十七年度予算、これにつきまして、受信料の支払拒否・保留件数が十六年度末、この時点で四十七万件まで増加し、しかしそれは十七年度に入りまして半分減少できると見込んでございました。また、契約総数につきましては、十六年度に比べまして十八万件の減と見込んでございました。これが十七年度予算編成時点の状況でございます。
 また、国会審議の時点でございます。支払拒否・保留件数は予算提出後も厳しい状況が続いております。その中、昨年三月でのこの本国会での予算審議をお願いをした段階で、年度末には約七十万件まで増加し、予算で見込んだ四十七万件から増加しました二十三万件でございますが、これが仮に全く回収できないと十七年度予算は四十億円の減収が見込まれるだろうということで御説明申し上げました。
 また、口座の振替中止が増加しておりましたけれども、これまでは、通年ですが、中止の連絡を受けた後、訪問し、集金に回って丁寧に御説明することによって、ほとんどの場合回復できていたということでございます。そのため、同様にこのたびも面会して集金に伺って説明することによって収納できると予測しておりました。これが三月、国会審議時点の状況でございます。
 続きまして、十六年度の決算が確定する時点でございますが、十六年度決算が確定するのは四月下旬になります。この時点では、支払拒否・保留件数の七十万件の見込みが更に五万件増えまして七十五万件に増加したこと。また、契約総数が十八万件の減となる見込みが二十八万件の減になったこと。それに加え、口座振替を中止し、訪問集金に変わった方に集金に伺ってもお会いできなかったり、お会いできてもすぐにお支払いただけない方などが七十九万件に上ることが判明しました。これらは年度末にかけて急速に状況が悪化したことが判明したためでございます。
 このような状況の中で、四月二十五日、我々は執行部体制を一新しました。このような決算の状況に新執行部としましては大変な危機感を持ったわけでございますが、平成十七年度予算に対する支払拒否・保留等の未収件数が与える影響につきましてはいろんな、様々なシミュレーションを行いました。また、未収を減らすため、営業現場に外部パワーによる特別対策チームを設置し、また全職員による信頼回復活動、これも展開しました。営業活動を強化し、全職員を挙げ収入の回復に全力を挙げたということでございます。現在でもこの努力を続けているところでございます。
 以上が不祥事以降の不払などの推移でございます。
 繰り返しますが、この十七年度予算審議に当たって、不祥事による不払を過小に報告したことはございません。
 以上でございます。
○内藤正光君 はい、分かりました。その点については納得をいたしました。
 では引き続き、インターネットでのコンテンツ二次利用について大臣にお話をお伺いしたいと思います。
 今年度のこの大臣意見の中の一番最後の項目にもこう書いてありますね。「受信料を負担する国民・視聴者にとっての貴重な資産であることにかんがみ、コンテンツ市場の育成の観点から、NHKアーカイブス等の積極的な利活用を図る」、その旨が大臣意見の中に書き込まれております。
 また、聞くところによれば、竹中大臣御自身も最近川口のアーカイブスに行かれて、大変がっかりしたという話も小耳に挟んでいるところでございますが。
 そこで、私の考え方としては、NHKの優良なコンテンツというのは、やはり契約者の共有の財産だと思うんです。もうインターネットというものがこれだけ我々の生活の中に浸透してきているという現実を考えたならば、本格的な二次利用というものを進めるべきだと思うんですが、まず大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 内藤委員御指摘のように、私、総務大臣意見の八番目に「コンテンツ市場の育成の観点から、NHKアーカイブス等の積極的な利活用を図ること。」、述べさせていただいております。また、川口のアーカイブス、私も行かせていただきましたけれども、本当に貴重な国民的な財産、コンテンツなんですけれども、決して十分に利活用されている状況ではないなと、正直言って私も感じました。
 NHK、これ今も民間放送事業者やインターネット配信事業者への番組提供、それとまあ今のアーカイブス等における公表等、その二次利用は行っていることは行っているわけですけれども、しかし国民的な財産の、今のその質的な、量的なものに比べると、これやはり決して十分とは言えないと思っております。これをインターネット上で広く供給するということは、IT産業の発展の観点からもやはり有益であるわけでございます。そして、もちろん、そのためにNHKも御努力をしていただかなければいけませんが、我々としても考えなければいけない問題があると認識をしております。放送番組の二次利用を促進していくためには、やはり実効性のある権利処理のルールの作成が必要でございます。
 それと、NHKは受信料を財源とする特殊法人であるということから、放送番組をインターネット上で二次利用するに当たっては、あくまでこれは附帯業務としてセットである運用が求められているという位置付けになっているわけでございます。まあ、今の制度というのは、そういう一つの組立ての中で成り立っているわけでございますけれども、それでもやはり国民・視聴者のニーズ、さらには市場動向を踏まえて、今後幅広く検討していかなければいけないというふうに思っております。
 その公共放送の業務の範囲でありますとか、民間事業者との競合等々も念頭に置きながら、公共放送にふさわしいインターネットの利用の在り方、そしてこの正にコンテンツの活用、これを私の懇談会でも検討してまいりたいと思っております。
○内藤正光君 大臣がおっしゃるように、受信料、一体どこまで使っていいのという問題もあります。また、民業圧迫になってはならないという問題もあります。で、その一方で、NHKがつくったコンテンツというのは我々が払った受信料でつくられたものなんだから、本来だったらばインターネットで無料で起こしてもいいんじゃないかという思いがあることもこれまた事実なんです。
 こういったことが、まあ様々あって、ある意味矛盾するところもある。これをどう整理するか、私なりに考えてみました。二つの原則を守るべきだと思うんです。
 一つは、民業を圧迫してはならない。そしてまた、受信料を余りのりを越えて大幅に使途を拡大してもならないということから、やはりそのコンテンツ、子会社がやるかどこがやるかは別として、提供に当たってはほかの民間事業者へ提供するのと同じ条件にする、金銭的にもですね、それが一つ。そして、そのコンテンツを受けて、で、インターネットで事業をやる。すると、利益が当然上がるわけですよね。まあそれが子会社になるか、あるいはNHK内部の一部門になるか分かりません。でも、もう一つ目の原則としては、そこで上がった利益というのは、やはり本来NHK本体の歳入に繰り込むべきだと。それによって、私は、受信料を抑制する方向へと還元をさせていく。この二つを徹底的に守れば私はいいんじゃないかなと思うんです。
 で、このことを条件にインターネット上の二次利用を推進すべきだと思いますし、また私は、今こそ、通信と放送の融合時代ですから、積極的に私は総務大臣のリーダーシップの下、進めるべきだと思いますが、改めてお考えをお尋ねします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたように、私としては、やはりNHKが持っている貴重なコンテンツを国民に幅広く有効利用していただくということが国民のためであり、そしてNHKのためでもあるというふうに思います。
 そのコンテンツ、今、日本は世界有数のブロードバンドインフラを持っているわけでありますけれども、そのインフラ上に提供されるコンテンツにおいて非常に大きな制約があると。これは多くの方々が感じておられると思います。そこにおいて、NHKが果たせる役割というのは私も非常に大きいと思っております。
 今委員から二つの条件を満たすということが御提示がございました。やはり提供に当たっては同一条件でと、私はそれは当然だと思います。そして、その利益は結果的には国民に還元されるようにと、そういう御趣旨、それもそのとおりであると思います。今言われたことは、その意味では私は必要条件としてはそのとおりであると考えております。ただ、どのようにすれば十分条件が満たされるかというのは、これ、先ほど申し上げましたように、幾つもの要因を考えなければいけないのだろうなというふうに思っております。
 そういう意味では、方向は、もう私としても、とにかくもっと活用してもらえるようにと、活用できるようにという方向は明らかに目指したいと思っておりますので、そのために何が必要かということを是非検討を深めていきたいと思います。
○内藤正光君 是非その方向で、つまり国民に目を向けた方向で総務大臣のリーダーシップの下、議論を進めていっていただきたいと思います。またお願いを申し上げます。
 そこで、先ほど子会社の利益に触れましたので、ちょっと話はそれるかもしれませんが、その関連でひとつNHK会長にお話をお伺いしたいと思いますが、この財務収入、まあ事業収入のうち財務収入のところを見ますと、平成十七年度は三十一億であったものが十八年度には五十四億へとかなり大きく伸びている。なぜなのかなと見たら、子会社からの配当金収入が増えているんですね。つまり、NHKとしては配当政策を変えた、その結果、この財務収入がぐっと増えたということなんですが、私は、今までなぜ、逆に言うと、配当を低く抑えていたのか、子会社に利益を滞留させておくことを許していたのかと。逆に言うと、私はそこに疑問を感じざるを得ません。
 我々国民は、何もNHKにお金を払っているんではなくて、公共放送を支えるためにお金を払っていると。NHK側の論理からすれば、子会社がなぜ必要なのかといえば、公共放送を制作していくために必要だと。こういうことを考えたならば、私は、子会社で上がった利益を子会社に滞留させておくのはおかしいと思うんです。それは、本来、先ほども申し上げましたが、NHK本体の歳入に繰り込んで、そして広く国民・視聴者の利益にかなうものとしていかなきゃいけないと思うんです。
 私は、そういった観点で申し上げさせていただきたいんですが、これからももっと積極的に、この子会社に利益を滞留させるんではなくて、ちゃんとNHKの歳入に組み込んでいく、そして、それは株式だけじゃないと思います、いろいろあろうかと思いますが、その方向で進めていただけますね。
○参考人(橋本元一君) お答えします。
 具体的な内容はまた担当の方から御説明申し上げますが、基本的な考え方として、私の方では、この子会社からの配当、これをNHK本体に還流する、この度合いを強くする方向で基本計画を考えております。
 これは、やはり視聴者からいただく受信料というものを、新規、新しい事業拡大に向けても、そういう中で抑えるというふうなことでいえば、やはり子会社のそういうふうな剰余金というものを配当という形で積極的に本体が活用する、そういう方向で基本的な財務計画を考えるという方向でこれは強めてまいりたいと思います。
 具体的な内容につきましては、担当役員の方からお答えします。
○参考人(中川潤一君) 補足をさせていただきます。
 先生御指摘のように、確かに配当をもう少しきちんとせよと、そのとおりだと思います。これまで、NHKの子会社、これまあ現在三十四団体ございますが、これらはまだ財務体質が一つは弱かったということがございます。ただ、現時点では、一番新しく設立された会社でも既に十年を経過してございます。相当その辺は強化されてきております。
 それからもう一つは、元々この子会社というのはNHKの業務の一部を担っていくということで、本来は利益を上げるべきではないという考え方がかつてございました。
 そういう中で、配当ということに余り重きを置かない政策を取ってきたということは事実でございましたが、今会長が申し上げましたように、NHKの財政は非常に厳しいと、それからまた、子会社等にも既に剰余金が、これ昨年の四月一日現在でございますが、直接出資子会社十九社、単純に合計いたしますと、七百二十三億円の剰余金がございます。これらを積極的にNHKに還元してもらうためにこの配当政策を今後とも継続してまいりたいという考えでございます。
○内藤正光君 是非その方向で、内部でしっかり整理をして、仕切り直しをしていただきたいと思います。
 さて、このインターネットの関連でもう一つだけ質問をしたいと思いますが、難視聴対策の一環でIP放送の利活用がいろいろ議論されているわけでございますが、実はそれを進めるには幾つか問題があります。
 一つは、著作権の問題でしょう。そしてもう一つは、実は総務省自身にあるわけです。省令があるんですね。どういう省令かというと、地上放送局がその当該地域内で放送を流そうとする場合、役務放送事業者としての登録ができない、こういった省令があるからできないんですね、現在。ところが、審議会の答申ではこう書いてあるんですね。二〇〇五年度内に結論を得るべきだと。二〇〇五年度内というとあと数日しかないんですが。
 そこで、現時点でのこれらの点に関する総務省の見解をお尋ねします。
○政府参考人(清水英雄君) 先生御指摘のとおり、IPマルチキャストを用いた放送の展開の場合には、大きな問題としてまず著作権の問題としてございます。これは有線放送、現在、電気通信役務利用法で役務放送をやる場合に、役務放送が本当にできるだけ多くの人が利用できるような状態になるためにまず著作権法上の問題として、だれでもがやりやすい形で行けるかどうかというところで著作権法上の問題が一つあることと、それからもう一つは、現在自ら地上放送をやっている者はこの役務放送事業者として登録することができないという形になってございます。これ、なるべく多くの方にIPインフラを用いて役務利用放送の方をやっていただくために、現実今地上で波を持っておられる方に少し御遠慮をいただきながらなるべく多くの人のためにというスタンスでこういうような規定が定められているところでございます。
 当然、このIPマルチキャスト時代になってまいりますと具体的にはどのような在り方がいいのかどうかというのはまた一つの議論であることは承知しておりますが、現時点におきましては今までのその定めの中で今後の検討をしていくというような状況になってございます。
○内藤正光君 何か余りちょっと納得できないんですが。
 私は、それこそBS1、BS2を再整理するに当たっても、BS2というのは難視聴対策と位置付けられている。ところが、今の答弁聞くと余り進まないような気がするんですが、そうするとBS1、BS2の整理ができないんですよね。私は、通信と放送の融合時代にあって、新しい技術も使いながらこのいろいろな波を整理していくという、こういう私は順序立てが必要だと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど清水政策統括官の方から今の制度について、今の制度にもそれなりの意味があるんだということを解説していただいたわけなんですけれども。しかし、一方で、せっかくこういう制度があるんだから、正に通信、放送融合の時代にもっともっと、いろんな制約を設けて、設けられている制約を取り除いていろんな可能性を拡大していく必要があるんじゃないかと、そういう指摘が一方で強くあるということは私も十分に承知をしております。
 今の時点でこれについて今すぐどうこうするということを決めているわけではございませんけれども、今委員が御指摘になりましたのは、正にIPネットワークを使って、IP網を使って、そして通信と放送が融合していく時代の言わば最先端のフロンティアの問題の一つであるというふうに認識をしておりますので、例の通信・放送の在り方に対する懇談会においても視聴者の立場からどのような解決が最も望ましいのかという観点から御検討いただいているところでございます。そういう中で、通信、放送融合の全体の中で、是非私としても今委員の御指摘の問題についても方向性を何らか見いだしたいと思っております。
○内藤正光君 分かりました。
 じゃ、続きまして、受信料徴収の強化についていろいろ議論をさせていただきたいなと思いますが、正直申し上げまして、公平性の観点からも、今三割にも上る未払者、これを放置していくことは私はあってはならないんだろうと思います。ところが、一方でNHKの受信料の徴収というのは電気、ガス、水道、そういったものと比べると極めて困難を伴う。なぜか。電気、ガス、水道というのはつながなきゃサービス受けられない。だから、引っ越しする人も引っ越しした先で使いたいがためにそのお客さんの方から事業者に電話を掛けるなり連絡を取る。ところがテレビの場合は、テレビを置いてコンセントをつなげて、あと室内アンテナをつなげれば別に黙っていたって見られるわけですね。やっぱり困難が伴うわけです。
 そこで、やはり私はNHKの受信料を強化するにはやはり何らかの技術を使わなきゃいけないんだろうと。そこで今、実際に行われているのが衛星デジタル放送。不払者に対してはデジタルの技術を使って、これは督促テロップとは言ってないとは思いますが、いろいろな画面の九分の一ぐらいを使って表示している。それは地上波デジタルではそういったものが使われている。
 私は地上デジタルにおいても、私は、そういったデジタルの技術を使って不払者の方に対してはその受像機に向けて督促テロップを私は流すべきだと思う。これは私はスクランブルじゃないと思います。スクランブルというのは、見られないようにするのがスクランブル。画面のほんのわずかな部分を使って料金督促してください、これは私は真っ当なことを申し上げているつもりではいるんですが、いかがでしょう。NHK会長のお考え、あるいはNHK側のお考えをお尋ねします。
○参考人(橋本元一君) おっしゃるとおり、スクランブルとは、この補足テロップ、督促のための補足テロップ、これとは役割が違うというふうに私も考えます。
 実際に現在、衛星デジタル放送でこのようなことができる技術を持っているわけですから、地上デジタルでもこういうものの活用というものをやはり視聴者の御意向を尊重しながら適用していく、そういう中で、この受信料をいただく、こういうことに結び付けていくことは十分考えられるというふうに考えております。
○内藤正光君 総務省のお考えをお伺いしたいと思います、今のNHKの回答を受けてですが。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の新しい技術を活用した御提言というのは、大変理解できるものだと思っております。正に、本当にデジタルな時代になると、一対nの放送の中に一対一の通信の要因が入ってくると。正に限定受信方式ですから、受信者を限定するわけですから、そういうことが可能になってきている。それを活用してはいかがかという御提言だと思います。
 今会長からもお話ありましたように、衛星デジタル放送においてそのようなシステムを導入してきているということ、私たちも承知をしております。したがって、地上波デジタル放送においてもこうしたシステムを活用することは、これは技術的に可能であって、その活用というのは一つのお考えであるというふうに私も考えております。
 一方で、実際にこのシステムを地上デジタル放送に活用するためには、設備経費、運用コスト、一体どれだけ掛かるのかと。これは多分、多額やはり掛かるというふうに聞いておりまして、システム構築に要する時間と費用、そうした費用対効果、そうした問題についての検証をやはりしっかりしなければいけない、今はそういう段階であろうというふうに思っております。
○内藤正光君 はい、分かりました。
 多角的に検証をして、二〇一一年を視野に収めながら、本当に有効なこの受信料徴収の在り方について議論を深めていっていただきたいとお願いを申し上げます。
 続きまして、経営委員会のことについてお話をお伺いしたいと思いますが、今回の大臣の意見の冒頭にも経営委員会に関してのくだりがあるわけです。簡単に読み上げますと、「経営委員会は協会の最高意思決定機関としての責任と権限を有することを十分認識し、協会内のガバナンスの強化に向け、指導的役割を果たすこと。」というふうに書き込まれているわけでございます。
 で、書いてあるということは、今までそういう役割を果たしてこなかったという御認識の上だと思うんですが、そこで大臣にお尋ねしたいんですが、本来、経営委員会はもっとこういう役割を果たすべきだと、そのお考えを、大臣のお考えを、あるいは認識をお尋ねします。
○国務大臣(竹中平蔵君) ガバナンスというのは非常に広い概念でありますけれども、私は正に結果を示すことこそがガバナンスであるというふうに思っております。
 その意味では、一連の不祥事、そして受信料の不払、そういったことが問題、現に生じているわけでありますので、その点についてはやはりガバナンスが決して十分ではなかったということは、残念だけれども認めなければいけないのではないかと思います。そのための対応をこれはまずNHKの経営陣にはお願いしたいというふうに思いますし、我々も、その枠組みそのものについて何が問題があるかということを真摯に考えていかなければいけないということだと思っております。
 NHK御自身も、平成十八年度―二十年度の経営計画におきまして、執行部に対する目標管理そして業績評価を導入する、各部局への直接のヒアリング等によって監督機能の強化をするということを表明しているわけでございますけれども、これらを着実に実施するとともに、その実効性を高めるために事務局の強化なども必要であるというふうに考えております。
 今のその経営委員会、非常勤の中で非常にそれぞれお忙しい方が努力をいただいているわけでございますけれども、例えば日本銀行の政策委員会はその委員を常勤としているわけでございます。つまり、兼業を禁止している、原則禁止しているわけでございます。やはりこれだけ組織が広がり、業務が複雑化してまいりますと、今後、執行部に対する監督機能強化するという観点を考えますと、今までのままでよいのかということの検討もやはり求められてくるというふうに思っております。
 しかし、これは先ほど言いましたように、結果でありますので、結果を導く方法は決して一つではないのだと思います。そういったことから、幅広くいろいろ検討をしなければいけないというふうに考えておりまして、放送通信の懇談会におきましても、こうしたことを一つの重要なテーマというふうにして御議論をいただいております。
○内藤正光君 以上の大臣の答弁を踏まえて、経営委員長として、これから経営委員会をどのように改めていこうとしているのか、お考えをお尋ねしたいと思います。
○参考人(石原邦夫君) ただいま御指摘ございました、あるいは大臣からもお話がございました。私ども経営委員会といたしましては、放送法に定められております責務と申しますか、これを十全に果たすために今のお話のようなガバナンスの強化という観点で、今回の三か年計画にも既にいろいろな形で盛り込んでおりますけれども、これを着実に実行する中でガバナンスの強化に努めてまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
 これまで、一昨年以来、そういった意味では、経営委員会の強化に向けまして、専任の事務局を設けました。あるいは透明性の強化という観点からいろいろな方策も打ってまいりました。これらに更に加えまして、今回、業績を評価すると、こういうシステムを入れたり、いろいろな形でやっておりますんで、あとはこれを実行に移していくこと、それによって御期待におこたえできるような役割を更に一層果たしていくように頑張っていくつもりでございます。
○内藤正光君 私、大臣が先ほどおっしゃった中で一つ抜けているものがあるじゃないかなと思うんです。私は、経営委員会の役割の一つとして、視聴者とのつながり、視聴者の声を的確に拾ってそれを業務改善指導へと反映させていく、これも私は経営委員会、経営委員長の重要な役割の一つだと私は思っております。
 で、そんな中、NHKは平成十七年度の約束を国民に示した。そして、その評価が今年の六月。その評価あるいは業務改善まで、実は今のままで行くとNHK、協会自身がやろうとしているかもしれません。しかし、私はその評価、国民の声を聞いて評価をする、そしてそれを事業へ反映させる、私は、それは正に経営委員会、経営委員長の役割だと思うんです。
 で、私の時間は三十四分までですので、それまでに終えていただくということを意識しながら、その点に関する委員長の御意見をお尋ねしたいと思います。
○参考人(石原邦夫君) ただいま御指摘いただきましたように、視聴者の皆様をいかに経営に反映させていくか、これは私どもにとりましての一番の大事な仕事であると、こういうふうに考えております。
 そういう観点から、まずは経営委員会そのもの、その中で果たしている役割ということを視聴者の皆さんに分かっていただく、これは何よりも大事でございます。現在、ホームページを強化する、あるいは毎回、経営委員会が終わるたびに報道関係との定例会見等行っている中で、我々自身も発信をしておりますけれども、同時に視聴者のお声を聞くために、ホームページの中に視聴者の皆様からのお声を聞く、あるいはNHKの執行部等が行っております現場でのいろいろな話合いの結果というものを我々がそれを十分注視していく、そして現場へのヒアリングも行う、ということは正に、我々そのものが視聴者の皆様の意向を自分の肌で感じる非常に重要な機会であると、こういうふうに感じているわけでございます。
 そういった中身というものが、今お話ございました評価約束委員会、これがNHKが定めております六つの約束、それに対しての評価がどうであったろうか。ポイントは、視聴者の皆様からどういうような評価を得ているかというようなことも出てまいります。その中間結果と申しますか、報告がこの六月には出てくる予定でございます。そういうのを踏まえまして、更に一層経営委員会としてのガバナンスの強化、と同時に視聴者の皆様の声の反映ということに努めてまいりたいと、こういう所存でございます。
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。
 午前中の議論から今までずっと、受信料のことを結構やはり皆さん気にされている。まあ当然と言えば当然で、NHKの屋台骨でありますその受信料がどんどん減ってきている、これをどう回復するのかということが一番その経営の柱になるんだろうというふうに思います。
 御承知のとおり、累計で百二十五万件の不払が生じていると。その元々原因をつくったものが一連の不祥事であると。それとともに、午前中もお話にありましたとおり、「戦争をどう裁くか」と、こういう番組の中で、事前に番組の中を説明をした、そしてそれに対して改変をしたんではないかという疑いが持たれたということもあって、国民の皆さんが非常にこのNHKに対して不信感を持った。しかも悪いことに、罰則がないので支払わなくてもとがめられないんだということを皆さんが知ってしまったということが、それに拍車を掛けたことなんだろうと思います。まあ、実際に未契約者を含めると三割の方が払っていない。逆に言えば、罰則もないのによくも七割の方が払ってくださっているなというのは、ある意味、別の方向から見るとそういうことがあるんだろうと思いますが。
 この受信料について、ちょっと個別にお聞きしたいんですが、平成十七年度、今回十八年で、その前のときなんですが、やはりこの受信料を回復させるためにはどういう手だてを考えていらっしゃるかということの質問の中で、国会のこういう委員会だけではなくて予算の説明のときにもお聞きしたんですけれども、そのときに、社員が一丸となって、もう特定、要するに支払をしてくださってない方々は特定できるので、個別訪問しますと。理事あるいは役員の方、さらにはふだん受信料を徴収する、そういう役でない方々、例えば番組制作のスタッフであるとか技術畑の方々とか、そういう方も一緒になって個別訪問をして、理解を促進していきたいんだというお話があったかと思うんですけれども、平成十七年度、そういうことをやられたのかどうか、で、具体的にどういうふうにやったのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 具体的な詳細につきましては担当役員から回答しますが、十七年度、とにかく新しい時代へ向けてNHK自体が脱皮するために、この信頼回復活動というのは大変重要なものでございます。
 我々役員あるいは幹部が、地域の集会といいますか、いろんなミーティングに参加して御説明申し上げると、こういうふうな活動もございました、外部的な活動ございました。それから、やはり役職員が具体的に訪問活動という中で、これも現在第五次を進めているところでございますけれども、もう既に第一次、第二次、第三次ということで、数次にわたって部門を問わず積極的に信頼回復のための訪問活動を加えてまいりましたし、電話でお願いをするという活動にも参加してきたということでございます。
 具体的には担当役員……
○藤本祐司君 いや、そのぐらいで結構です。
○参考人(橋本元一君) ああ、そうですか。
○藤本祐司君 そうしますと、まあ今年度もおそらくそういう形で、部門を問わず、いろんな職というか役の方々がそういう個別訪問なり、あるいはミーティングなりされるというふうに理解できるんですが。
 来年度、平成十八年度のその契約収納費なんですね、これを見ますと、五百九十七億円と、七%、約四十億ぐらい前年度から比べて減っているんです。普通に考えると、これすごく素朴な疑問なんですけれども、その受信料をとにかく回復させるために一生懸命努力をしなきゃならないんだから、普通で考えれば、そこはコストが上がってもいいんじゃないかなというふうに私は思う。そこに集中してやるんであれば、そこが正にコストが高くなって、ほかのところを下げるということなら分かるんですが、ここも下げる、下がっているわけなんですけどね。
 そこで、ちょっと質問なんですが、この契約収納費で、地域スタッフやその事業者等への委託関連経費、これはその地域スタッフに支払う人件費的なものなんだろうというふうに思いますが、これはその地域スタッフ以外あるいは事業者以外の人件費、先ほど言われたようなほかの役職員の方々とか、個別、また別個にこう雇ってやるような方はここの中には入っていないんでしょうか。また、別に人件費の方に入っていらっしゃるんですか。
○参考人(小林良介君) 人件費につきましても、先ほど御指摘ございました五百九十七億の中に入ってございます。
 ただし、四十億強削減してございますけれども、この中身でございますけれども、どこを削減したかということを申し上げますと、管理、間接的なものですね、余り人的な経費にかかわらない部分につきましては大幅に見直そうと、システム等に迂回できるなら迂回していくということによって削減しているということで、一方、委員が御心配いただきます収納対策の強化にちゃんとできているのかということに関しましては、その面だけでとらえれば約四億円、逆に増やしてございます。その差引きでなお四十億円強削減してございますけれども、そういった努力というのは営業部門を含めましてやっぱり取り組む必要があるということでそういう努力しておりますけれども、一方で、今申し上げたように、重要課題の収納対策につきましては逆に強化しているところでございます。
○藤本祐司君 ちょっとよく分かんないんですが、どうしてこのコストを減らして今年から急にパフォーマンスを上げることができるのかなというところがとってもよく分からないんですけれども、そこをちょっと御説明いただけますか。
○参考人(小林良介君) パフォーマンスということではございませんけれども、当然ながら収納対策の強化というものは、まあ単純に人的経費だけじゃございませんけれども、もちろん地域スタッフの活動にかかわるコスト、あるいは大きいのは郵便物ですね、郵便等によりましてより信頼回復を図ろうということで、NHKの活動を御理解いただくための文書、お手紙を強化してお出しする、そういったものに強化をしていこうということで、具体的にはそういうことを展開していこうという意味で申し上げたんですけれども。
○藤本祐司君 そういう効率化ができるんであれば、もっともっと早くからやっていれば良かったのになというふうに思うんですけれども。要するに、受信料というのは、国民の皆さんからいただいて、それがまあ元々の収入のほとんどなわけですよね。いわゆる他人様のお金をいただいてということになると、どうしても自分のお金じゃないので効率化を図ろうという意思が働かなかったのかなというふうにちょっと思わざるを得ないです。ここで急に良くなりますよという、何かそれだったらもっと早くからパフォーマンスを、コストパフォーマンスを上げるように努力していれば良かったじゃないかというふうに思わざるを得ないんですが。
 先ほど橋本会長がおっしゃっていた、ほかの部署の方々も個別訪問なりをして受信料を徴収する業務に就くということなんですけれども、そこでふと考えますと、例えば番組制作のスタッフがそちらの方も回るということであれば、方法としては二つしかなくて、例えば一日八時間掛ける五日間の四十時間を今まで番組制作にずっと費やしてきたと。いい番組を作ろうということに費やしてきたその部分の何%かを、例えば一週間の五日のうちの一日を受信料徴収に充てるというような方法か、五日間、それはそのままやっておいて、プラスオンで土曜日に回ってくださいよとやるか、あるいはその複合的なやり方しか多分ないんだろうというふうに思うんですけれども、まあ受信料払っている我々国民側からすれば、いい番組を見たいよと、番組制作きちっとやってほしいよといって払っているわけで、それがもし少し何%かを受信料を取りに行くために使うんであれば、それはある意味機会損失になるわけですよね。そのほかに、このプラスオンでやった場合は、これ当然人件費が上がるか、いわゆるサービス残業をするか、どっちかしかないんだろうと思うんですけれども、これどういう形で実際には受信料を徴収の活動をされるんでしょうか。
○参考人(小林良介君) 営業部門以外のいわゆるおっしゃるようなディレクター、アナウンサー含めたいろんな全職種から全員参加を旨にしてやっていただいたものでございますけれども、やり方としては、今複合的というお言葉をいただきましたけれども、まあどちらかと言えば複合的でやると。電話等による短時間で済むものについては同じ局舎内でちょっと来ていただいて対応してもらうというやり方もやっていますし、勤務外のところでボランティア的にやってもらうものも当然ございます。
 そういう中で、とにかく今視聴者の皆さんがどういうお考えを持っているかということをじかに体験してもらうと。そのことが、翻って言えば自分の本来業務にも反映できると、視聴者の意向を踏まえた業務活動ができるということもございますから、そういった意味で、これは正に公共放送懸けての信頼回復活動でございますんで、いろんな形で総力挙げてやってきたというのが先ほど会長申し上げました規模でやったものであります。大変な数の職員が、延べで言えばこれまで、十六年度も含めますけれども、二万数千人の職員が、視聴者の皆さんに対しては全体で約三十五万人の方に電話あるいは訪問により活動をしたということでございます。
○藤本祐司君 それであれば、それは多分その契約収納費には入ってないんですね、その方々の人件費というのは。要するに、番組制作をやっていた、アナウンサーをやられていた方、その方はほかのところで人件費で取っているわけですから、これの中には入っていないんだろうと思うんですが。
 それであれば、受信料が回復するために使われているコスト、総コストですね、そういう方も当然機会損失になっているわけですから、ほかのいわゆる本業といいますか、そこのところは機会損失になっているわけなんですけど、そこの部分の、じゃ何時間かやったよと、今二万人以上の方が三十五万件にアクセスしましたよ、これはいわゆるコストに入ってくると思うんですが、そうなってくると受信料を回復するためのコストとして、平成十七年総コストですね、この契約収納費ではなくて、もっとそれを全部トータルでこれは幾ら掛かったかというのは計算されているんでしょうか。で、されているんであれば、それがどのくらいになったかお聞きしたいと思います。
○参考人(小林良介君) その信頼回復活動だけ取り上げて、そこで幾らだっていう計算はしてございません。先ほど申し上げたように、複合的なかかわりでやっていただいているということでございますんで。
 ただ、念のため申し上げておきますけれども、そのことによって本来業務に支障が起きたということでは決してございませんで、あくまでその本来業務については、それはもちろんそれをきちっとやってもらっている中で活動してもらっているということでございますんで、そのことについては一応御報告しておきたいと思います。
○藤本祐司君 本来業務に支障がなかったかどうかというのは、例えば番組制作の中身を我々は分かりませんので、その分どこかを薄くしているかもしれない、それは全然分からないわけなので、それでどうかというのはちょっと我々としては判断できないんですが、そこが私は、やっぱりNHK結構官僚的だなというふうに思わざるを得ないんですよ。やっぱり普通の民間企業だったら、というか私であればというか、大体これに対してどのくらいのコスト掛かったのかというのをやはり計算をして、トータルでどうだったかと、コストパフォーマンスはどうだったかというのを私は考えるべきなんじゃないかなというふうに思うんですが。
 逆に、民間の経営者でいらっしゃいます石原委員長、こういう、これは私はとても今のNHKのやり方というのはどんぶり勘定で官僚的だなというふうに思うんですが、民間企業の社長として、例えばこういう場合はそんなもんだということなのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○参考人(石原邦夫君) なかなか一概に申し上げることは難しいかと思いますけれども、御承知のように、NHKの場合、受信料拒否等が非常に異常の事態になってきた中で、NHK全体が危機感を持って、そしてその回復に向けてここのところ努力しているわけでございまして、ある意味ではNHKの信頼回復というのは、NHKの事業全体が信頼回復のための活動であるとも言えるのではないかというふうに思っております。
 ただ、そういう中で、今回予算策定に当たりましては、私どもの方で一律にその経費をカットするのではなくて、やはり優先順位を付けて、そして本来必要なものは何かということをやって、それは残しつつという形での予算編成を求めた結果が今日御提出するものでございますけれども、中でも一番大事にしておりますのが番組の放送、これの質を高めていく、そして視聴者の方に喜んでいただく、これは何よりもそれが視聴者の信頼を回復し、受信料を回復する一番の大きな手段だと思います。
 今回の予算書をごらんいただきましても、そういった意味では、番組に対するコストというものとそれ以外の、先ほどお話ありました間接経費なりそういったものとの比重関係というのはおのずから現れていることと存じます。そういう中でやっていく必要があるのかなと。今先生おっしゃいました、そういったものを財務会計的にあとはどういう形で対応していくのかと、これはある意味で私どもにとっての一つの宿題だというふうにも思っております。
 そういった中で、今後いろいろな評価基準等を作っていくことも、それが果たしてどういう形でやっていくのかというのはございますけれども、まずは私どもとしてこの平成十六年、十七年にあったこの危機状態、ここからの脱出に、それこそ私、経営委員長、会長も含めまして、組織全体を挙げて取り組んできたこの成果を、これから徐々に現れてくる、既に数字の面でも大分現れてきておりますけれども、そういったことを御了解いただければ有り難いなというふうに思っている次第でございます。
○藤本祐司君 竹中大臣がお隣でにこにこ笑いながらお聞きしていらっしゃいまして、そのにこにこした笑顔が何を意味しているのかちょっと分からないので、ちょっとひとつ同じ質問をさせていただきますが。
 民ができることは民にと、私、今官僚的という言葉を使ってしまいましたけれども、民ができることは民に、官がやるべきことも民にという竹中大臣の基本方針なんだろうと思いますが、こういうNHKの体質といいますかその辺について、やはりもっと活性化させていく、国民のための公共放送にするためには、こういう体質をどうお考えになっていらっしゃるかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お答えを申し上げます。ちょっとにこにこしておりましたのは、大変藤本委員らしい御質問だなというふうに思いました。
 確かに、ただの物はないわけで、職員総動員して何かやるということはそこにオポチュニティーコストが発生しているわけですから、そういった点も含めてトータルの結果に責任を負うというのが正に経営であると思います。そういう意味では、是非経営陣には私は頑張っていただきたいと思うわけでございます。
 特に、特殊法人についてでございますので重要な問題が幾つかあると思うんですが、そういうコストが発生する、一方でお客様、視聴者の満足度がそれによって影響を受けるということがあってはいけない。そういうトータルの評価というのを、やはり市場の中にいる企業というのは最終的には株価とかいろんな形で評価を受けるわけですけれども、特殊法人については実はそういうことの評価のシステムが通常の企業とやっぱり違っているわけです。であるからこそ、特殊なある一つの工夫とかガバナンスを働かすための仕組みが要るんだというふうに思います。
 先ほどから、ガバナンス、ガバナンスというふうに申し上げていますのは、そういうNHKにふさわしいガバナンスの仕組みをやっぱり根本から考えなければいけないという問題意識を持っているからでございます。その意味で、ガバナンスの強化に向けての議論を私たちもしっかりとやりたいと思いますけれども、これは民間の会社でも委員会設置会社という新しい仕組みがここ過去数年できてきて、常に進化している部分だと思うんですね。そういう意味では今、石原委員長の下でもいろんな評価をお考えになっておられますけれども、その組織論としてもどういう評価を織り込む仕組みが、評価をビルトインできる仕組みがあるかということを私の立場としては是非しっかりと考えていきたいと思っております。
○藤本祐司君 はい、ありがとうございます。
 先ほど、石原委員長もこういうことをやはりきちっとチェックをしていくというお話だったので、私としてはこの受信料徴収というのを一つのプロジェクトと見て、実際にどのぐらいのコストが掛かって、それがどのぐらい回復したかというのを、ちょっと個別になるんですけれども、そういうことはやはり決算なりのときにでもきちっとやっていただいた方がいいのかなというふうに思いますけれども、石原委員長どうでしょうね、その辺りについて。
○参考人(石原邦夫君) 先ほど申し上げましたように、今、役員の業績をどういう形で評価していくか、その観点から、約束評価委員会の答申を待ちながら、そういったものを日常業務の中でどうビルトインしていくかということをやっております。
 そういう中で、先生いろいろ御指摘のございましたような点も含めまして検討材料としていきたいと、こういうふうに思っておる次第でございます。
○藤本祐司君 じゃ、決算のときを大変楽しみにしておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 やはりガバナンスの問題で、やはり経営委員会も昨年の十月、私もこの委員会の場で指摘をさせていただいたし、またほかの方もいろいろなところで指摘されていたように、議事録に実名入りで議事録を公開、経営委員会していただいています。そこの辺り、非常に私は評価できるなというふうに思いまして、正に政治との距離というのをやはり保っていく、そのためには経営委員会がきちっとしていただくということが一番重要なことなんだろうと。我々国会があれだこれだいろんなことを言うわけにはいかないし、番組の中身どうのこうのとやっぱり言ってはいけないことだと思いますので、それをきちっとやるためには、当然NHKさん本体もそうなんでしょうが、経営委員会の役割って物すごい重要なんだろうなと。やはりその改善、改革というところも必要だと思っておるんですけれども。
 もう時間がありませんので一つだけお聞きしたいと思いますのは、例えば、イギリスのBBCなんかで実施している経営委員の公募制の問題であるとか、あるいは、今、放送法第十六条の規定で放送の専門家は入れない、現役の方は入れないということになりますが、そういったところもやはり、元々の出身元に対する情報をばらさないといいますか、をしないような形で、情報管理をきちっとするような方法で放送の専門家というのを入れるということも一つの案なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、いろいろ障害はあろうかと思いますが、今、経営委員長をやられていて、経営委員会を活性化する、あるいは本当の公共放送を考えていくために何か障害になっているようなことがある、あるいは何かアイデアがあればお聞かせいただきまして、私の質問を終わりにします。
○参考人(石原邦夫君) 経営委員会といたしまして、ガバナンスの強化という観点からいろいろな方策を取ったことは先ほど来御説明しているとおりでございます。更にそれを強化すべく、例えば事務局を、機能をより強化する等々の対策を講じてまいりたいというふうに思っております。
 現在、御指摘のように、経営委員十二名は非常勤という形になっております。そういった中で、今のお話のようないろいろな形になるか、多分、今の経営委員の選出方法と申しますのは放送法の規定によるわけでございますけれども、いろいろな趣旨、背景、バックグラウンド等があって今日に至っているかと思います。
 私どもといたしましては、そういった現在の放送法の規定の中で我々が果たし得る職務を最大限に発揮していきたいと、そういったものを補完するものとして事務局の活用、あるいは監事との連携の強化、あるいはその他いろいろな手段を講じてやっているつもりでございますけれども、是非いろいろ先生方からごらんいただきまして、今日的な視点であるべき姿というものを御論議いただければ有り難いなと、こういうふうに思っている次第でございます。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。
 短い時間でございますけれども、秋の決算、昨年の予算に引き続いて質問をさせていただきたいと思います。
 私自身は総務委員会ずっとやっておりまして、ほぼ毎年NHK予算の質問に立たせていただいております。そういう中で、特に去年はああいう問題が発生をして、新会長、そして経営委員長にも質問をさせていただいて、それを初めてカットなしで放映をするということが昨年でございました。それまでは、何度も質問に立ちますとすべて編集をされまして、一人三分ぐらいですかね、の時間にして、しばらくたった土曜日の昼間放送するというのが通例でございました。私は入ったときに、それがそういうものなのかなというふうに思っていたんですが、昨年ああいう問題が起きて、夜でありましたけれども、カットなしで放映をするということで、問題もあったということもあって随分な反響が私自身にもありました。
 私は、こういうNHKの姿勢、特にこういうときだからこそそうだろうと思うんですけれども、やっぱり姿勢を示す意味では、こういうNHKに関する審議については、特にもう少しやっぱり見てもらおうと、国民の方にしっかりと見ていただいて判断をしていただくということが大変必要だと思うし、先ほど経営委員長が、事業全体がその信頼を回復するのが仕事だということをさっきおっしゃりましたけれども、正にこういう審議をやって真剣に議論をしているんだというところを国民の方々に積極的に見ていただくという姿勢が私は要ると思うんですね。
 しかし、多分、私のこの今しゃべっているのは今日の深夜の二時何分なんです。だれが見るかっていうんです。そういう、私はこれは放送の枠の問題はあると思いますけれども、まあよほどの方でないと多分二時過ぎ、多分、共産党さんや社民党さんの時間は朝の四時ですよ。だれが見るのかって。
 そういう、やっぱりそういうところからやっぱり直していかないといけないと思うんですが、NHK会長、いかがでございましょうか。私はそういう自ら見せるという姿勢を示していただきたいんですが、そのことに対していかがお考えでありましょうか。
○参考人(橋本元一君) 事実、委員の方からお話ありましたように、大変難しい問題がいろいろあろうかと思います。基本的に、やはり視聴者・国民の方々が関心をお持ちになる、本当に生活にかかわりの深い議論の内容等をやはりはっきりとお見せしていくという、この考え方自体は大変重要なものだと思っております。
 そういう中で、これまでNHKのこの総務委員会の審議そのものもいろんな事情の中で工夫されてきているというふうに思っております。こういうものについて、いろんな編成上の制約ございましょうけれども、あるいは物理的なチャンネル枠の問題等ございますけれども、その内容ごとに工夫は今後ともしてまいりたいというふうに思っております。
○高橋千秋君 先ほどからいろいろ受信料の問題等出ておりますけれども、よく公共放送と国営放送の違いというような話があります。NHKは公共放送、皆様の公共放送だということをずっと言ってまいりました。その公共放送の意味合いというのが果たしてきっちりと理解できているのかなというふうに思うんですね。
 私、質問通告のときに、公共放送として公共のための放送の割合は何割ぐらいになるのかなという質問通告をいたしました。多分その答えも御用意いただいているのかと思うんですが、事前に聞いたら、いや、全部公共のための放送ですと言われました。確かに、そう言われりゃそうなんですが、私は公共放送として果たすべき公共に対するサービスという意味から考えた放送というつもりで考えさせていただいたんですけれども。
 昔は、聞くところによると、地方議会の議事をそれぞれのローカル放送で放送していたということなんですが、私地元で確認をしてみますと、最近やっていないんですよね。地元の民間放送に議会がお金を払って、そういう本会議、県会議とか、それから市議会とか、そういうところがそれぞれお金を払って放映をしていただいています。これは、それぞれの市議会、県議会が、自分たちが審議していることを市民の方に見ていただきたい、県民の方に見ていただきたいということで、かなり高額なお金を払ってそれを生中継で放映をしています。それぞれの地域ではかなり視聴率もありまして、興味を示されている方々がそれぞれ見ます。
 これはそれぞれの民放の手助けという意味合いもあって、それぞれの行政がスポンサーになっているという意味合いもあるんですけれども、私はNHKがそういうことを公共のためのサービスとして果たすべきではないかなというふうに思うんですが、いかがでございましょうか。
○参考人(原田豊彦君) 視聴者の多様な要望、それにできるだけこたえていく、幅広くこたえていく、そういう中でお話の国会中継などは公共放送としても私は大切な役割の一つだというふうに考えております。
 地域放送におきましては、地域が抱える様々な課題、これをできるだけ正面から向き合って、地域の皆さんと一緒にその課題の解決に取り組んでいくということをより一層強めてまいりたいというふうに考えております。
 そうした中で、県議会あるいは県政の動きなどにつきましても、ニュースや番組などで様々な角度からお伝えをしてきております。都道府県議会の中継につきましても、視聴者の関心あるいはニュース性、そういうものを踏まえまして総合的に考えてまいりたいというふうに考えております。
○高橋千秋君 私は、公共放送はやはりコマーシャルがなくて視聴率を気にしなくてもいいわけでありますから、そういう部分はやっぱり積極的に、民間放送ができない、NHKだからこそできることだと思うんですね。その意味で、そういう地方議会のことについても是非取り上げていただきたいと思うし、そして肝心の国会の方についても、午前中自民党の委員の方から、今回予算委員会かなり放映をしていただいたという、そういうお話がありましたけれども、私はむしろ全部中継してもいいと思うんですね。これだけ真剣に我々は議論をしているわけで、どうもテレビに映っていると何か働いているような気分になっていて、そうではなくて、やっぱりいろんな委員会の中でそれぞれの法案に真剣に議論をしているわけですよ。そのことに対して、国民はなかなか知る機会がないんですね。今インターネットでそういう放送を見ることはできますけれども、そうはいっても、やっぱり一般の方々にとってはまだまだインターネットで議会の中継を見るというのは難しい状況にあります。
 しかし、本当に興味のある方はインターネットで見ておられます。私の友人が今チューリッヒに住んでいる方がいるんですけれども、その方が私がいつもメルマガで質問に立ちますと言うと必ず見てくれて、感想を送ってくれます。そういう方もいます。
 しかし、一般的にはなかなかやっぱりそういうところまでまだ行っていない。やっぱり地上波の放送の中でそういう審議が放映をされれば、やっぱり国会もちゃんとやっているんだということが分かっていただけるはずなんです。そういうことに対して、やっぱりNHKは公共放送ということであれば、やはり力を注いでいただきたいというふうに思いますし、そして随分前に、今日もお見えの小野先生の方が御提案だったということなんですけれども、成立法案の、今日こういう法案が成立しましたということは小野先生が御提案だったんですよね。その放映が最後のニュースのときにちょろちょろっと出ます。今日こういう法律できましたと言ってちょろちょろっと出て、それで終わりなんです。
 確かに、それはそれで少しの進歩かも分かりませんが、私は毎日、本会議のたびに、昨日も随分法案成立しました。あれだけのことを、やっぱりそういう法案成立しましたよと言うだけではなくて、きっちりと中身もある程度、簡単でいいと思うんですが、説明をする必要があるんではないかなと。それを例えば解説をするとか、そういう努力もしてもいいんではないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) まず、国会中継でございますけれども、放送に当たりましては、公平性の確保ということもございますので、一定の原則の下に、例えば本会議の政府演説あるいは代表質問あるいは党首討論、それから予算委員会での基本的な質疑など放送しております。
 それから、個別の中継につきましては、視聴者の関心、ニュース性、そういうことを基に私どもで判断をして放送しているところでございまして、ちなみに十七年度で申し上げますと、これまでに合わせて五十八回、五十三日、様々な形で国会の中継は行っているところでございます。
 それから、ニュースについてでございますけれども、NHKでは国民生活に与える影響が大きい法案などにつきましては節目節目で繰り返しニュースで伝えておりますけれども、もちろん記者解説なども交えて詳しく報道しております。その上で、国会で成立いたしました法案につきましては、どういう法案かコメントを付けまして、その日の最新ニュースで紹介しているところでございます。
 これからもニュース全体でどういう形で法案を御紹介していくか、そういうことも引き続き検討してまいりたいと考えております。
○高橋千秋君 是非積極的に導入をしていただきたいなと。ここにも院内放送のケーブルのテレビが付いていますけれども、こういうものも別に使ってでも私はいいと思うんですよね。私は国民に是非積極的にそういう動きを示してほしいなというふうに思います。それこそNHKとしての役割を果たす一つの要素ではないかなと思いますので、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それとも絡んでくるんですけれども、今NHKのチャンネルの再編案というのがよく新聞紙上へ出ております。竹中大臣の私的諮問機関の方でも今日から何か本格的な論議はするというふうに書いてありましたけれども、今日からやるのを我々別で、予算のところでやっているのも何か変な感じがするんですが、チャンネル数を減らすとか減らさないとか、いろんな話もあります。
 私は、減らすぐらいなら先ほどの国会のことやら、そういうことも取り入れられるようなチャンネルをつくっていけばいいと思いますし、それほどお金の掛かるものではないというふうに思いますので、こういうことも是非考えていただきたいと思うんですが、このチャンネル再編案については、竹中大臣、既に何か新聞では随分出ているんですが、どうお考えでございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 懇談会ではいろんな意見を自由に言っていただいております。チャンネル数について何か結論めいたことを、方向性について議論をしているわけではございません。
 むしろ公共性、放送の公共性、その中にあってのNHKの公共性、正に今、高橋委員がお話しになった国会中継の役割とか、そういった意味でNHKらしい公共性、そういうことを幅広く議論していただく中で、NHKというのはやはり特別の使命を負っていて、そしてその使命を果たすために今必要な各メディアを保有して、八波持っているわけでございます。しかし同時に、NHKが保有したメディアについては将来にわたって決して固定的に考える必要はないだろう、NHKを取り巻く環境、消費者のニーズ、NHKの財政状況、そうしたことを総合的に見直しを行っていく必要があるだろうと、そういう議論をしていただいております。
 実は、NHK御自身も平成十八年度から二十年度のNHK経営計画において、放送と通信をめぐる状況の変化に応じてNHKが保有する放送波の在り方を見直すことも必要だというふうに言っておられるわけでございます。
 いずれにしましても、先ほどの高橋委員の国会の話、これは私も国会の中にいる人間として大変よくお気持ち理解できます。そういったことも含めて、是非NHKの在り方全体の見直しを議論する中でこの保有メディア数についてもしっかりと検証を進めたいと思っております。
○高橋千秋君 是非お願いをしたいと思いますし、次の問題として、先ほどから受信料のお話がずっと出ているんですが、NHKの収入のうち受信料の占める割合というのは大体九五、六%だというふうに聞いております。残すところ四、五%というのが多いと見るのか少ないと見るのか評価は分かれると思うんですが、私はその受信料、これだけ当初見込みよりも五百億減収というようなことになってきたときに、いろいろばたばたと慌てているわけでありますけれども、私は、受信料をちゃんと集めていくということも大事なことなんですが、受信料以外の収入をやっぱり考えていくべき時代にもう来ているんではないかなというふうに思うんですね。
 この契約率というのはここ十年ぐらいほぼ、去年のああいうことがありましたけれども、八割ぐらいでそれほど変わっていないというふうに聞いていますが、残り二割の人はどうしても払わない人、これはどんなに努力をしてもなかなか払ってくれない人というのはいつの時代もいるわけで、ただそうはいっても罰則規定がないから払わない。だから、そういう人を集めていくという努力も当然今やっていただいていますし、大事なことだと思うんですが、受信料以外の収入ということ、これはCMを取れとかいうことではありませんけれども、受信料以外の収入ということもやっぱり考えていかなければいけないと。もし、そっちの方がある程度増えてくれば受信料自体の引下げということにも波及ができるんではないかなというふうに考えるんですけれども、橋本会長、いかがでございますか。
○参考人(橋本元一君) 受信料以外の財源というのは基本的に、やはり大変、現在NHKに受信料を払っていただいているお客さんがいらっしゃる中で、非常に国民的な内容だと思っています。したがって、やはりこういうコンセンサスをいただく、この議論ということが一番大事なんじゃなかろうかなというふうに思っております。
 私は、やはり基本的に、税金でもない、広告でもないというところから、現在の受信料によるいわゆるこういうふうな放送局としての活動ということは大変好ましい、ベストだというふうに考えております。
○高橋千秋君 受信料以外の収入の部分でいろいろな方策があると思うんですけれども、先日、放送と通信と融合の特集番組をNHKで二夜連続にわたってやられていました、私も録画して後で見たんですけれども。
 NHK自身は、その放送と通信の融合なり、それからどういう技術が今こういうふうになっているんだということは、十分私はあの番組を見て理解をされているというふうに思いました。ただ、それができていないということは、やっぱり技術の問題ではなくて、やっぱりどこか経営の問題なり法的な制限なり、いろんな問題があるからああいうことが日本でできていないんだろうというふうに思います。
 あそこの、ニューヨークの番組、ニューヨークの放送局等の番組を見ても、機材はほとんど日本製でしたですよね。それ見ればできないことは決してないはずなんですけれども、やはりそれができないとするのは、例えば先ほど内藤委員から質問があったインターネットの利用についても、平成十四年にできているガイドライン、これに伴って随分な制約があると聞いています。
 私は、このガイドライン自体ももう、当時は民放の、民業圧迫だということでそういうガイドラインが示されたと聞いていますけれども、私は今の時代にそれはもう合わなくなってきていると思いますのでこのガイドライン自体も見直すべきだと思いますし、先ほど内藤委員からも一つ話がありましたが、ここに「日経マガジン」というのがあって、ここに竹中大臣の特集があって、最近訪れて最もがっかりした場所はって書いてあって、NHKアーカイブスと書いてあるんですね。
 これはNHKアーカイブスそのものの中身が面白くなかったのかどうだったのかよく分かりませんが、私はこのインターネットの利用をして、さっきも出ていましたが、アーカイブスをオンライン上で見せるということを、私は別に無料じゃなくてもいいと思うんですよ。あの特集番組にも出ていました、iPodの中に番組を入れて見るというのがありましたけれども、アーカイブスを例えば一番組三百円ぐらいで売るという手もあるんですね。その方は本当に見たいからお金を出してでも見ると思うんですよ。これは民業圧迫でも何でもないと。これがたまりにたまればかなりのそういう受信料以外の収入になると思うんですけれども、こういうこともやっぱりもうどんどん考えていくべきではないかなというふうに思いますが、もう時間がございませんので、竹中大臣、そのアーカイブスのことも含めて御返事いただければ。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私のNHKアーカイブスに関する発言は正に、もっともっと幾らでも面白くできるはずだという期待の、大きな期待の裏返しであるというふうに、これは正にそのつもりで発言をしておりますのでお受け取りをいただきたいというふうに思うんですけれども、今、高橋委員言われましたように、先ほど内藤委員にもお答えして、いろんな今の基本的なルールの問題でありますとか著作権等々の権利処理の問題等々申し上げましたけれども、いろんなことを考えていく必要があるという高橋委員の御指摘は私はもう全くそのとおりであるというふうに思います。
 もちろん、これは今までのガイドラインができた背景にはガイドラインができた一つの背景がございますから、そこはきっちりと関係者との話合いをしなければいけないし、考えるべき問題を見落としてはいけないというふうに思うんですが、そうした問題も踏まえてあえて踏み出して考えようという意味で、今その懇談会で議論をお願いしておりますので、そこはやはり是非私としては前向きに、いろんなことを予断を設けずに議論を進めたいと考えております。
○高橋千秋君 終わります。
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫でございます。
 NHKが自らの不祥事によって招いた受信料の不払、その結果、五百億を超える減収ということで、その減収額に応じた十八年度予算と三か年計画を今審議させていただいていますが、私はこれが受信料未払の行動を起こした国民に、すべての声に納得できる答えなのかどうなのかという思いを持っています。
 未払の理由というのは大きく二つあるんですが、一つは全世帯が払っていないという不公平感、もう一つは、不祥事で明らかになったように、自分の払った受信料が無駄に使われているんではないかという不信感です。
 不公平感についてまず会長にお伺いをいたしますが、NHKの受信料は世帯契約とあと法人と事業所契約、二つの側面で徴収をされているんですが、この法人、事業所に置かれているテレビ台数は実態を正確に反映しているんでしょうか。──会長に聞いています。
○参考人(小林良介君) お答えします。
 事業所に関します契約対象につきましては、全国のすべての法人、事業所につきまして個別調査することができないために、外部調査機関の協力も得ながら推計してございます。
 それはあくまでも推計値でございますので若干の誤差はあると思われますけれども、事業所の規模あるいは業種などを総合的に勘案しまして推計されておりまして、おおむね実情に即しているというふうに考えております。
○蓮舫君 お配りした資料の一枚目をごらんいただきたいと思います。
 受信料の契約対象となる法人、事業所は二百八十二万か所あって、その中でテレビが置かれている台数は二百八十六万台。NHKの試算によりますと、テレビが置いてある事業所は四四%で、一事業所に平均で二台置いてある。でも、これ逆に考えますと、日本にある法人、事業所のうちの六割がテレビを置いていない、平均はわずか二台。でも、対象一事業所となるホテルには各部屋にテレビが備え付けられてます。対象テレビ台数には、ホテルなどの宿泊施設のそのテレビ台数も正確に反映されているんでしょうか。
○参考人(小林良介君) ホテルあるいは宿泊施設につきましても基本的には含まれてございます。あくまでも調査の、あるいは申告等に基づいたデータとしてそこに含まれてございます。
○蓮舫君 資料の三ページ、四ページ目を併せてごらんいただきたいと思います。
 日本のホテル、旅館の部屋数は約百五十五万室あります。病院の病床数は約百六十三万床あります。ホテル、旅館の一部屋に一つのテレビがあって、病院は個室じゃなくても一ベッドにテレビが置いてある。これもう当たり前に皆さんが知っていることだと思うんですが、これだけでもテレビは三百十九万台ある計算になるんですが、NHKの根拠というのは、旅館、ホテルの部屋に置いてあるテレビ並びにベッドに置いてあるテレビ、そこに事業所を足してもこの数に全く足りない二百八十六万台としているのはなぜなんでしょうか。
○参考人(小林良介君) 我々の調査につきましては、事業所に関します全国規模の全数調査であります総務省の事業所・企業統計調査、これは五年ごとに行われてございますけれども、それに合わせまして行うこととしておりますけれども、それに基づいて、あるいはその推計に当たりましては、国勢調査あるいは住宅・土地統計調査を基にしまして、法人、事業所総体についての統計を基に、かつ外部調査機関の協力を得て推計を加えているということでございまして、推計値としては安定したものとして認識をしております。
 なお、ホテルあるいは病院の御指摘がございましたけれども、病院につきましては一病室一契約を基本に契約をお願いしてございます。それに基づいてございます。
 それから、先ほどホテル、資料にございました、これは厚生労働省の調査かと思われますけれども、ホテル、旅館等の調査につきましては、ちょっと先ほどの総務省の調査とはやや調査方式が違っているというふうに理解してございまして、厚生省の場合は、いわゆるウイークリーマンションでありますとか企業の保養所といったものもいろいろと含まれているということでございます。我々は総務省をベースにしておりますけれども、その場合ですとそれらはこうしたホテル等には含まれず、一般的な事業所の契約等に含まれるというふうに考えてございます。
○蓮舫君 総務省の数というのは法人と事業所の総数なんです。でも、NHKが法人、事業所と契約しているのは一部屋に置いてあるテレビ一台に対しての契約ですから、総務省はそのデータを出していないから厚生労働省のホテル、旅館の客室数を私は言わしていただいているんです。それはそっちの方が妥当性があるというふうに私は考えております。
 NHKの調査、二ページ目に入れさしていただきましたが、ホテル、旅館では九九%がテレビを置いてある。でも、テレビ平均設置台数は十四台だから、全部で七十九万台。でも、ホテルと旅館の部屋というのは百六十五万室あるのに、その半分しかテレビがないという計算。病院では、六四%がテレビを置いていて、平均六台。だから契約対象テレビ台数は四十四万台としてますが、病床数のこれは四分の一です。契約対象テレビ台数が実態を反映していないということを指摘さしていただきたいんですが、会長にお答えをお願いいたします。
 橋本会長は、昨年三月の衆議院の総務委員会で、この点について問われて、調査手法を今日的に一層見直して工夫する必要があると思う、受信料の公平負担を徹底していくことを考えたいと答弁されています。あれから一年たちました。この間、ホテル、旅館も含めた法人、事業所のテレビ台数はわずか二万台増えただけです。
 どんな工夫されたんですか。
○参考人(橋本元一君) 実際に、こういうふうな我々は調査統計データというものを基にいろいろ契約対象数を推計しております。その中で、事業所あるいは企業統計調査というものが、全国規模で非常にきめ細かに行われる総務省の事業所・企業統計調査というものが、まあこれは五年ごとに行われるわけでありますが、こういうものに合わせて、我々、実際に外部調整機関の協力を得ていろんないわゆるサンプルの取り方、こういうふうなものを、構成の在り方など、こういうものを検討してまいったところでございます。
○蓮舫君 つまり、具体的な工夫は行われていないという答弁と理解をさせていただくんですが、お手元の資料の五ページ目です、総務省のデータによる総事業所数は六百三十五万件、そのうちNHKが外部民間会社に委託をしてサンプリングしているのはわずか二万件です。
 この外部調査機関に調査を委託している、この結果がNHKの法人、事業所の契約のテレビ台数の根拠になっているんですが、この外部民間会社はどこですか。
○参考人(小林良介君) そもそも外部調査機関に委託して行っている理由でございますけれども、いわゆるこの種の経営上の調査に関しましては、調査の信頼性を確保する上でより中立的な立場であることが不可欠であると考えております。したがって外部にお願いしているわけですけれども、こうした調査につきましては、調査機関名を公表するということによって、以後の調査へのバイアス、つまり影響を与える懸念があるということで、このような懸念から公表は差し控えさせていただいているということでございます。
 ちなみに申し上げますと、これを公表しますと、またNHKの受信料契約のことということで過少申告等がされる危険性もあるということで、そういうことで差し控えさせていただいております。
○蓮舫君 簡単な話なんですよ。調査結果を公表すれば、この法人、事業所数、そこに置いてあるテレビの台数が実態を反映しているかどうかというのが明らかになるんです。でも、NHKは公表ができない。
 このことを事前に私、NHKさんにお伺いをしたら、返ってきた答弁が何だったか。調査報告書を外部に示せば、NHKと当該調査機関との信頼関係を損ねることになるという回答なんです。NHKが信頼関係を損ねてはいけないのは、受信料を払っている国民であり、受信料を払っている法人、事業者であって、調査機関との信頼関係じゃないんです。そこは強く指摘をさせていただきたい。
 つまり、会長も受信料の公平負担を今日冒頭でもお話しになられていたように、法人、事業者が本当に公平に負担をしているのか、そういうデータをお示しすればそれだけで分かることなんです。それでも会長は出さないんでしょうか、このデータは。会長です。
○参考人(橋本元一君) やはり、こういう調査そのものは契約行為で行われております。そういう中で、その内容そのものを契約をほごにしてそういうものを公表するというか、相手を公表するということはできないと思います。
○蓮舫君 NHKの職員だった方に伺った話なんですけれども、ホテルや旅館というのは契約が非常に難しいと。例えば、一つのホテルで三百の部屋があって、そのすべての部屋にテレビがあると。新規で営業を掛けるときに、ホテルの側がやはり嫌な顔をする。三百室全部と契約するのはつらい。そうすると、どういうふうな契約になるのか。じゃ、二百室ということにして、実際の数よりも少なく見積もって、それで契約をしましょう、これで契約取引成功なんです、これが実態ですという話を伺ったことがあります。
 そう考えると、二百八十六万台しかなくて、ホテルの旅館の部屋数よりも少ないNHKのこのテレビ設置台数というのは、少なく見積もって契約しているんじゃないかという疑問がわくんですが、これは本当でしょうか。
○参考人(小林良介君) 契約対象となりますホテル、病院、事業所すべてでありますけれども、当然ながら、テレビの設置状況を調査させていただきまして、それに応じた契約を締結していただくことをお願いしているところでございます。その際、当然ながら、外観を見ただけではテレビが何台あるかという設置状況、あるいは場所によって、隣に並んでいるテレビというのは一契約で済みますので、どういう契約が適切なのかといったことをきちっと調査した上で、そのことにつきましてその当該事業所から御申告いただくということ、それに基づきまして契約を結んでいただくということをお願いしてございます。
 ただし、今御指摘ございましたけれども、残念ながら事業者の一部の方にはそうした調査にすら非協力なところもございます。結果として、テレビ設置状況の把握、あるいはそれに基づきます契約が必ずしも十分ではないということもあるものと考えております。しかしながら、NHKとしましては、今後とも事業者への対策は強化して、受信料の公平負担の一層の徹底を図ってまいりたいというふうに思っています。
○蓮舫君 実態を反映しているかどうかのその大本の基礎となる調査結果を公表しないで、NHKが委託しているんだから、NHKが判断をしているんですから、NHKの根拠になっているからどうぞ信頼してくださいと言って、その上で、不公平感を解消するために、お支払いいただけない法人、事業所には最終的には法的手段を取るというのは順番が違うんではないかと、国民の受信料未払という声にここがこたえていないんではないかと、これ大きな私の一つの疑問です。是非、この調査結果を公表するかどうかも含めて、御検討いただきたいと思います。
 次に、NHK新生のための三か年計画の中では、NHKが保存している放送番組ですとか、その保有している素材資料、映像は貴重な文化資産として活用することが放送文化向上のために公共放送がなし得ることだと。全くすばらしい意見で、同感です。NHKさんの持っている映像はとてもすべてが貴重な財産だと思うんですが、計画では、具体的に映像を活用するため外部事業者や民放への提供を推進すると。これは、すなわち映像二次使用料の値段を見直すということでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) 映像資料の二次利用といいますものは、例えば番組をCSの事業者あるいは外部の、近年でいいますとブロードバンドの配信業者などにも販売をするというふうな形で、これはコンテンツ流通という観点からも大事なことだと思っておりまして、私どもは積極的にそういうものも進めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、映像の二次利用と、二次利用というか映像資料ですね、映像資料の二次利用につきましても、これは様々なニーズがございますので、私どもはそれにおこたえするようやっております。
○蓮舫君 今の答弁は、全国放送を行うキー局にも今の映像二次使用料というのは値段を下げるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) 値段を下げる……
○委員長(世耕弘成君) 原田参考人、挙手をしてから答弁してください。
○参考人(原田豊彦君) ごめんなさい。
 提供の値段につきましては、実は十八年度から、映像資料の提供でございますけれども、民放ローカル局への提供、これにつきましては、県域放送に使用する場合の割引料金というものを設定することにいたしました。これは従来より割り引いております。で、この理由は、まあ県域放送ですから視聴エリアが限定されている、それから値下げによって民放ローカル局により使いやすくしたいということで考えております。
 民放キー局への提供料金というのは、私どもは、民放キー局からNHKへの提供料金と比べて安めであるいというふうに考えておりまして、値下げする考えはございません。
○蓮舫君 お配りした資料の一番最後に、NHKの映像素材料金表というのを付けさせていただいています。簡単に計算したんですけれども、通常のニュース映像はAランクで、放送が終わってから二十五年から四十年たった貴重な映像はBランクで、四十一年以上たった、放送から、貴重な映像資料はCランクとなっています。
 で、単価に、素材使用料金に検索料、試写料、複製費、業務費などを同じ条件で試算をしますと、A素材で最初の一分の料金の値段は十二万五千九百五十円、B素材で最初の一分の値段は十七万五千九百五十円、C素材で最初の一分の値段は二十四万九百五十円です。
 この料金設定は、安価で民放や事業者が使いやすい値段設定と会長は考えていますか。会長。
○参考人(原田豊彦君) 番組素材の外部への提供につきましては、これは子会社を通じて行っておりますけれども、料金の設定に当たりましては、提供に係る当然の権利処理費、それから複製のための費用、そうした実費をベースにいたしまして、市場価格を調査した上で決めております。
○蓮舫君 民放で私も仕事をしていたんでよく分かるんですけれども、NHKさんから素材を借りるときはやっぱり高いという印象があって、限られた予算の中で使える映像が限られてくると。これ、もったいないんですよ。NHKの保有している映像というのは本当に貴重な財産が多くて、やはり民放キー局がそれをもっと活用する機会がたくさん出ることによって、公共放送の還元というやり方が私はできると思うんですね。
 ちょっと確認をさせていただきたいんですが、「一九九九年の労働」というのを、厚生労働省の所管の公益法人がNHKの関係会社にお願いして作ってもらった。そのときに使った映像というのが、改正男女雇用機会均等法が国会で成立する様子、そのときの通産大臣が会見している様子、あるいは職場の風景といういわゆる雑観、これは私の理解ではAランクなんですけれども、いかがでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) 先ほど申し上げましたような考え方で、このランク、これは決めております。今御指摘の、お話のような素材でありますれば、これは通常はAランク、最も安いランクになるかと思います。ただ、個々の映像内容でランク付けが変化する場合もございます。
○蓮舫君 分かりました、分かりました。いいです。
 資料、最後から二枚目の図をごらんいただきたいんですが、これは、その特殊法人、公益法人に出された見積書です。右側の丸が付いている部分ですが、NHK映像二次使用料、十五分三百二十四万円になっています。今、でも、御答弁いただいたのはAランクということですから、Aランクで計算すると、これ十五分で百三十八万円なんですね。でも、これは三百二十四万円。百九十二万円も上乗せしているんです。無理無理に計算すると、これは四十一年以上たった映像で、特に定める貴重な歴史的なニュースの値段なんですよ。
 これ多分、この公益法人もよく分からなくて払ってしまったんだと思うんですが、これ、何でこんなことがあり得るんですか。基本料金、A、B、C決まっていて、今言ったように当たり前の素材、ニュース映像はAランクなのに、何でCランクでこれ請求しているんでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) この文書につきましては、関連会社にかかわる文書かと思いますけれども、五、六年前のもののようでございます。時間いただいて確認をしたいと思います。
○蓮舫君 いつまでですか。
○参考人(原田豊彦君) 今確認するようにいたしておりますけれども、この件につきましては委員会の御判断にお任せしたいと思います。
○委員長(世耕弘成君) それでは、すぐできないのであれば、後刻理事会の方へ提出をしていただくということでお願いいたします。
○蓮舫君 委員長、よろしくお願いいたします。
 たった一つの事例かもしれません。でも、ほかにもあるんじゃないか。つまり、映像資料の提供を推進していくと今回うたわれている、その方向は賛成です。ただ、一方で、民放や事業者にこういうふうな基本料金が、それぞれ受付窓口で判断が違ったり、不当に高い料金を請求されたり、それはあってはならないことだと私は考えているんです。
 是非、その部分を含めて、窓口の一本化、あるいはこの料金の判断体系も含めて、いま一度見直しをしていただきたいと考えています。
 最後に、総務大臣にお伺いをしたいんですけれども、大臣は大臣で、NHKの見直し、公共放送の在り方、放送と通信の融合、個別に今検討をされているということでありますが、大臣としては、この今回のNHKさんの提案されました平成十八年度予算案並びに三か年のこの計画についてどのように思うのか。つまり、NHKの受信料の在り方には全く触れていなくて、その一方で、受信料を取らないワンセグを進めていくという、私は矛盾があると思うんですよね。
 大臣としては、この三か年計画と予算案についてはどのように思うか、お聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私の意見につきましては、総務大臣意見として付けさせていただいております。その中に書かせていただいたことに尽きているつもりでございますが、るるここで御議論いただいているように、NHKにつきましてはいろんな問題があるというふうに私も認識をしております。まあ、しかし、今日もこの瞬間もNHKの放送は大変重要であって、国民はそれを待っていると。そのために、予算につきましては速やかな御承認をお願いしたいと思っております。
 そして、御提起されたような問題、ことも含めまして、NHKのそもそも論も含めて、問題についてはしっかりと私の方で懇談会を通してまた議論をしてまいりたい。当面の問題と根本的な問題、両方ともしっかりとやってまいりたいと思います。
○委員長(世耕弘成君) 蓮舫君、時間が参っております。
○蓮舫君 時間になりましたが、一言だけ言わせていただきたいのは、私は、NHKが受信料で支えられている、この公共放送の在り方には賛成です。ただ、値段の在り方、あるいはモバイル化されたテレビの時代のときにどういう徴収の在り方があるのか、これは是非内部からももっと積極的な案を出していただきたいと、このように思っています。
 ありがとうございました。終わります。
○澤雄二君 公明党、澤雄二でございます。
 私は最初に、皆様もお聞きになっていましたけど、NHKの一連の不祥事による受信料の不払による巨額な赤字についてお伺いをしたいと思います。
 今年度の予算は実に五百十八億円という赤字が見込まれております。それで、この五百十八億円の赤字でございますが、実は去年の四月に、十六年度の未払による赤字分、これが三月末、年度末で数字が出てまいりますので、ある程度の数字が分かっておりました。
 その数字でございますが、不祥事による支払拒否、それから、会長もおっしゃっていましたが、振替を中止したことによって未収入になってしまった分等の数字が出てきまして、この数字を合計すると、二月下旬から三月の口座保留分五十万件というのを除くと三百六十億円の赤字が見込まれます。これは、十六年度の未払分で十七年度予算に影響を与える額が三百六十億円でございます。これに十七年度の赤字分が加わりますから、言われている五百億、六百億になるかもしれないということが四月の下旬に明らかになったわけでございます。
 当初見込まれていた赤字額は予算では七十二億円でございましたので、七十二億に対して五百億という余りにもこの大きな乖離にNHKも茫然自失、言葉を失われたのかもしれませんが、この五百億の公表が九月の新生プラン発表のときになってしまいました。三月の国会答弁でプラス四十億ぐらいじゃないかと言われていた答弁もありましたし、公共放送という立場から考えても、六か月この五百億を超える赤字公表が遅れたというのは、やはり怠慢とか無責任とかというそしりは免れないんではないかと思うんですが、会長、どう認識をされていますか。
○参考人(橋本元一君) 委員御指摘のように、受信料で成り立つNHKであるということを考えますと、視聴者の皆さんに大変この厳しい財政見通しというものをできるだけ早く御説明すべきという御指摘だと思います。この点については、やはり我々反省すべき点もあり、おわび申し上げたいというふうに思います。
 御説明ありましたように、平成十六年度の受信料収入の実績がはっきりしました四月下旬という段階で大変厳しい状況にあるとの認識を持ちました。新執行部の下、まず取り組まなければならないことと、それから全役職員が、先ほども御説明しましたように、必死になって取り組む、そういうふうな対策を考えて、できるだけ全力で着実に実行するということが大事だというふうに考えておりました。受信料収入を回復させるその具体的な努力を行う前にただ単に数字を示すということは、経営者としてやはり責任を、責任ある態度というふうなことでは、やはりしっかりと対策を実行する姿勢も併せて示したいというふうに考えていたところであります。
 支払拒否・保留の数というものが二か月一期としてまとまる数字を公表してまいりました。その中で、受信料がどれだけ減収になるかという数字だけということになりますと、やはりかえって不払を増幅するというふうなことも考えられました。そういう中で、やはり受信料収入を回復させるための施策をきちんと立てて、それをお示しするということを経営の決断としまして、九月二十日の新生プランに合わせて公表させていただいたわけであります。
 この内容としては、大変厳しい中でありますが、放送の質を守りつつ、経費の削減を図る努力、こういうものもお示しし、またさらに、受信料収入の回復の方向性あるいは公平負担に全力で取り組む方法、そういうふうなものをお示ししなければいけないというふうに考えたわけでございます。
 まあ受信料の減収額が大変厳しい数字になるという中で、この公表額がそういうふうになったことという経緯につきましては今のような判断があったということで、是非御理解を賜りたいというふうに思います。
○澤雄二君 国会答弁は三月でございました。で、お分かりになったのは四月ですから、国会で虚偽の答弁があったとは申しません。しかし、新しい体制が発足したばかりで、これからは情報公開をされると皆様も決意をされておりますんで、二度とこういうことがないようにお願いをしたいというふうに思います。
 十八年度予算について一言だけお伺いをいたします。
 十七年度あれだけの赤字を出して、それの回復のために最大限の努力をされたんだと思いますが、それにしても、十八年度予算で受信料収入、十七年度の見込みは五千九百六十億円でございます。これに対して十八年度はこれより二十億円少ない五千九百四十億円となっています。つまり、更に赤字を大きくするという予算なんですね、これ。
 十七年度で巨額な赤字を出したんで、もうこりごりだというんで手堅く予算をつくられたいという気持ちは分かりますが、これ、更に赤字を増やすということは、受信料回復の努力を余りしないと見られても仕方がない部分もあるんじゃないかと思うんですが、一言御答弁いただけますか。
○参考人(橋本元一君) 先ほども御質問に出ましたが、十九年度、二十年度は年間それぞれ百億ずつの増収ということを計画しておりますけれども、それに対応する数字でいいますれば、十八年度は六十億の増収をもたらそうということで努力してまいるつもりです。しかし、実際にこの十七年度の受信料の契約状態が結果として十八年度に影響を引いてくる金額というのが八十億ございます。この結果、差引き二十億というものはやはり財政に与える影響として考えておき、またそこは私はしっかりとそういう現実を見極めた財政計画でなければならないというふうに考えまして、その数字で計画を立てた次第でございます。
○澤雄二君 十九年、二十年度で百億円ずつ増収と見込まれておりますので、よほど頑張っていただかないとそれも難しいと思いますので、是非御努力をお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 公共放送とは何かという観点で質問をさせていただきたいと思います。
 レイザーラモンHGというタレントを御存じでございましょうか。あの帽子をかぶってサングラスを掛けて、あれビニールなんですか、レザーのショートパンツをはいて、腰を振りながら手を挙げてホーって言うんですか、フォー。フォーと出てくるタレントでいらっしゃいますが、大変今人気があって、いろんなテレビに出演をされています。この人がNHKに出たことはありますか。
○参考人(原田豊彦君) 私どもで確認できる限りの資料の中では、レイザーラモンHGという芸名での出演はございません。
○澤雄二君 このレイザーラモンHGさんをお使いにならない。それは随分昔の話で、レイザーラモンというまだ芸名ではない、ほかのタレントと組んでいたころに一度出たということですね。つまり、最近は全く出していらっしゃらないという御答弁だと思いますが、これ、出さない理由って何かありますか。そのとき何か公共放送っていうのを意識されてますか。
○参考人(原田豊彦君) 番組の出演者を選ぶに当たりましては、まず番組のテーマ、それから内容、それにふさわしい方を選ぶというのが大原則でございます。そういう意味では、特定の基準があるわけではございません。ただ、当然、公共放送として、例えば意見の対立する問題を取り上げるときは出演者のバランスを見るとか、そういった配慮は当然のこととして私ども行っているところでございます。
○澤雄二君 多分これテレビでごらんになった視聴者の方はよく分からないんだと思うんです。つまり、レイザーラモンを使わないというのはそういう特段な理由があるわけではないと、番組個々の理由によるんだという御答弁ですよね。だけど、普通視聴者の方は、NHKが一切使わないというのは、やはり品がないんじゃないかとか、そういうことが理由だろうとみんな思っているわけですよね。私はレイザーラモンを使えというのが質問の趣旨ではありません。公共放送とは何かということをもう一回本気で考える必要があるんじゃないかと。ですから、レイザーラモンを使うのがいいのか使ってはいけないか、その議論を徹底的に一回NHKでしてみる必要があるんじゃないですか。どこで線を引けばいいのだ、多分その辺のことも議論されていないから御答弁が全くあいまいになっているんだと思うんです。
 次の質問に変わりますが、関連しますが、今も選抜高校野球、熱戦が繰り広げられております。甲子園は全試合中継します。花園は全く中継がされません。決勝戦はするのかな。これは何か理由ありますか。
○参考人(原田豊彦君) NHKのスポーツ中継に当たりましては、国民の関心度、それから視聴者の要望、そうしたものを参考にして、その中で放送時間枠あるいは放送権料、その他勘案しながら放送する競技を決めているところでございます。それから、参考のために、テレビで見たいスポーツといったような調査なども行いまして、そういう結果も参考にしております。
 それから、アマチュアスポーツにつきましては、これはそれぞれのスポーツの普及、育成という役割もございますので、できるだけ幅広く、これもできる限り放送していくという観点で放送をしております。
○澤雄二君 剣道の試合は中継してラグビーの高校は中継をしないというのは、今の理由では多分納得できないんだと思うんです。ですから、今の御答弁の中にもありました、公共放送として人気のあるスポーツを中継しなければいけないのか、人気が凋落しているからそのスポーツを盛り上げるために公共放送として中継をしなければいけないのか、一体どっちの判断だとか、これも、つまり公共放送としての役割を一回徹底的に議論しなければいけないかという一つの視点を申し上げているわけでございます。
 それで、もう少し続けますけれども、これ会長に御答弁いただきたいと思うんですが、例えば民放のテレビ番組でいうと「たけしのTVタックル」とか、「行列のできる法律相談所」とか、「笑っていいとも」とか、こういう番組ってNHKで制作をする可能性ってありますか。
○参考人(橋本元一君) 番組制作の企画意図というものは大変いろんなバリエーションあるいは考え方があろうと思いますが、多分NHKが作っても全く同じようなものというのはできないんじゃなかろうかというふうに思います。やはり基本的に、どうしてもこれはNHKの企画者あるいは制作者、そういう全体としてのチームワークで番組作ってきますから、全く民放さんと同じような番組はNHKで作ろうと思ってもできないんじゃなかろうかなというふうに私は考えております。
○澤雄二君 引き続き会長、御答弁をお願いしたいんですが、NHKは番組を作られるときに視聴率を意識されますか。それとも意識しないんだとお思いですか。意識してもいいとお思いですか。
○参考人(橋本元一君) 私は、基本的に、受信料で賄われている、支えられているNHKの立場でいえば、やはり先ほどスポーツの話もございましたけれども、やはり国民的関心があるものも必要だと思いますし、それからアマチュアスポーツの例ございました、盛り上げる、そういう役目も必要かということで、今、限られた時間枠、チャンネル枠ではありますけれども、これを工夫しながら放送しているということでございます。そういう中で、やはりそういうふうな具体的に視聴率を、やはり基本的には視聴率を気にしないという、そういう番組、これは具体的に言いますと、やはり福祉的な番組とか教育番組、教養番組でもそうでありますが、そういうものは、やはりこれはNHKだからできる放送番組ではないかということで行っております。
 ただ、どうせ放送するんだったら是非見ていただきたいという期待はございます。
○澤雄二君 視聴者がスポンサーだと考えると、やはり公共放送といえども、僕は視聴率は意識した方がいいと思います。ただ、それをどこで線を切るかと、今会長が御答弁されたとおりであると思います。見られない公共放送なんというのは意味がないと私は思っているからです。
 イギリスのBBC、よく例に出されますけれども、あれはドキュメンタリー以外イギリス国民はほとんど見ないテレビ局だと言われています。あんなつまらないテレビ局の放送はないと言われている。だから、それが公共放送かどうかという議論はこれからもした方がいいと思うんですが、公共放送とは何かということを議論されるときに、この間のNHKのスペシャル番組もそうでしたけれども、公平であるべきだ、客観的だ、中立であるべきだとか、多様な番組を公平に供給しなければいけないとか、つまり、何というんですか、あるべき論ばかり議論をされています。
 そうではなくて、私は、一体NHKは本気でどんな番組を作りたいんだと、公共放送としてですよ、そのときに、視聴率はどれぐらい意識するんだとか、そういうことをできれば現場レベルで一度徹底的に議論をしてほしい。レイザーラモンはいつ使えるんだ、国民的人気になったときでも使わないのかとか、どうするんだということをやっていただきたいということを思います。それでガイドラインを作れとか言いません。ガイドラインを作ったらますますつまらなくなるから作らなくて結構ですが、議論だけは一度徹底的にやっていただきたいというふうに思います。
 時間がないので次の質問に参ります。
 教育テレビについて質問をいたしますが、教育テレビは、地上デジタル放送ができてから三チャンネル、一チャンネルじゃなくてマルチ放送をされていますね。これは何か理由がありますか。ねらいがあったら教えてください。
○参考人(原田豊彦君) デジタルの魅力の一つは、データ放送と並びましてマルチ編成ができるということでございます。
 御承知のように、教育テレビは、お子さんをはぐくむ番組、それから、生涯学習と言っておりますけれども、幅広い世代の方の学ぶ意欲にこたえる番組、福祉番組、様々な放送をしておりますが、教育テレビでは一日長時間にわたりましてマルチ編成、そこで語学番組をある日は一日並べてみるとか、そういう形で視聴者の利便にこたえるという形で教育テレビでは定時編成としてマルチ編成を実施しております。
○澤雄二君 最近の教育テレビのラテ版の表示をずっと見ておりますと、昔総合編成、総合チャンネルで放送していた番組がどんどん教育チャンネルに今移ってきていますね。会話の番組もそうですし、囲碁、将棋というのはかつてNHKの総合でやっていました。「日曜美術館」もそうです。「趣味の園芸」もそう、「ドゥ・イット・ユアセルフ」もそう。つまり、NHKの総合編成でやっていたものがどんどん三チャンネルへ今来ています。
 一体三チャンネル、教育放送というのはどういうことを考えて放送しなければいけないのかなということが最近ちょっと崩れているんじゃないのかなと、これもNHKで。だから議論してほしいんですが、本当は、時間がないのでちょっと大臣に伺います。
 地上デジタル放送が始まって、NHKの三チャンネルもマルチ放送になりました。この地上デジタル放送を考えると、これはハードディスク内蔵のテレビというのは、私はこれから一緒に普及をしていくと思います。このハードディスク内蔵のテレビが普及すると、教育放送というのはリアルタイムでしか意味がないというたがが外れてきます。デジタル放送はデータ放送が付いていますから、新しい付加価値が付いています。それに、これは多分大臣が一番御存じだと思いますが、インターネットをリンクすれば付加価値が更に大きくなります。つまり、教育放送の可能性が物すごく高くなってくる時代がこれからやってくるんだと思うんです。
 そのときに、今、NHK三チャンネルはハイビジョンの規制が、今五〇%規制がありますね、放送時間の五〇%はハイビジョンを放送しろ。ですから、マルチ放送をやろうとしてもその残りの時間しかできない。
 ですから、大臣に伺いたいんですが、今後の可能性ですが、教育放送だけはこの五〇%規制というのを撤廃する可能性は、検討されるようなことはないんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 我々としては、基本的にはデジタル技術の特性を生かした放送を、今、正に始まったばかりで、そのいろんな可能性を探っていただきたいという思いでおります。
 マルチ編成の話出ました。そして、ハイビジョンはハイビジョンでまた大変その画質がいいということで国民の満足度が高めているという面もございます。ハイビジョン放送やマルチ編成、正にデジタル技術の特性を生かした放送の在り方について、これ、いろんなニーズがありますから、そういったものの動向も踏まえながら、また放送事業者からの要望も踏まえて、どのようにしていくか、これは適切に判断をしていきたいと思っております。
○澤雄二君 終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 今日は国際放送ということについて若干質問をさせていただきたいと思います。
 今日、もう既に先行の委員からの質問もございましたし、また先日もございました。やはり小泉総理が、日本がどういう国なのか発信するのは重要だと、情報発信力の強化であるということで皆さんも質問に立っていると思いますけれども、やはり国家戦略の一環として私も強化していく必要があると思います。
 現状、世界の九九%をカバーしているという御報告でございますけれども、しかし、これを使っているのはCバンドというんですかね、何かでっかい、二メートル半ぐらいのパラボラアンテナを付けないと見れないというようなことでございますが、NHKは国際放送の充実については十五億から二十億ぐらい掛かるというふうにお見積りだというふうに伺っておりますが、そういう経費を掛けたらどこがどう変わるのか、また視聴可能世帯はどの程度増えるというふうに思っているのか、お答えをいただきたいと思います。
○参考人(中川潤一君) お答え申し上げます。
 おっしゃるように、現在、ワールドテレビ、テレビ国際放送でございますが、これは三つのCバンド衛星を使いまして世界各地に放送しております。
 ただ、これは国際放送の強化といいましても、私どもは二つに分けて考えてございます。それで、一つはその発信する中身にかかわる充実強化の面でございます。もう一つは受信環境を整備する、そういった面の強化、両方あるというふうに考えてございます。
 それで、今御質問いただきました十五億から二十億というのは、主にその受信環境を整備するといったときにどの程度なものなのかということでちょっと試算をしてみたという数字でございます。
 これは、Cバンドでございますと非常に大きなアンテナでないと映らないという、受信できないということがございますので、それを更に小さなアンテナでも受信できるように再送信をしていく、ケーブルやあるいは衛星を使って再送信していくと。そういった場合に、チャンネルをその国々で借り上げるということが必要になってまいりますが、そうしますと、例えば世界の主要国でやりますと十五億から二十億。まあこれは例えば、一律には言えませんが、十五局以上ぐらいのところはこれでカバーできるんじゃないかと。そういたしますと、これも仮の試算でございますが、視聴可能世帯は現在七千二百万世帯ということになってございますけれども、多分これは最大でおよそ二億世帯というところまで広がるであろうというふうに私どもは試算したというところでございます。
○魚住裕一郎君 希望出てくるような数字だなというふうに思っておりますが、そうなると三倍ぐらいになって、これBBC並みというふうになるんでしょうか。今の受信環境の整備ということでございますが。ただ、視聴可能というふうなだけでは駄目なんで、やはり見てもらうにはやはり番組も魅力あるものにつくり直していくということも必要でしょうし、言わば国内放送を流用しているような形だけではやっぱり難しいかなというふうに思っております。
 また、言葉の問題も当然必要になってくるわけでございますし、BBCも近く中東向けの国際放送を始めるというふうに伺っておりまして、外国の例はどうなっているのか。また、受信環境、また内容等を含めて国際放送を将来的にどこまで充実させたらいいとお考えになっているのか、そして、その場合一体どのぐらい掛かるのか、この辺ちょっとお示しをいただきたいと思います。
○参考人(中川潤一君) お答え申し上げます。
 まず、私どもが中身として考えておりますのは、現在、英語が事実上世界の共通語というふうになっておりますので、ともかくこのテレビ国際放送におきましては、まず英語化率を高めるということで、平成二十年度に一〇〇%、これは字幕も入りますけれども、つまりニュース番組につきましては英語ですべて理解できるような形に持ってまいりたいということでございます。
 それからまた、先生がおっしゃいましたようにそれだけでは駄目で、また中身の、実際の放送の中身でございますが、これも国内放送をしているものを今転用といいますか再活用しているところが結構多うございますけれども、これだけでも駄目だということで、ニュース、情報番組が中心になりますけれども、そのほかにも政治、経済あるいは日本の文化、ポップカルチャー、こういったものまで幅広いジャンルを今後制作してまいりたいというふうに考えているところでございます。また、「NHKスペシャル」とか「クローズアップ現代」とか、つまり日本の現在を知っていただくということで非常に優れた国内番組がございます。こういったものも是非英語でこの国際放送に乗せてまいりたいというのも一つの充実強化の策かというふうに考えております。
 それからまた、言語のところでございますが、英語が中心でございますが、世界の中には英語とあるいは母国語以外で専門チャンネルを持って国際放送を実施されているところがございます。例えば、中国のCCTV、これは英語、中国語のほかにフランス語、スペイン語のチャンネルを持っております。それからまた、アメリカのアルフッラという、要するにVOAなどと同様の政府放送機関でございますが、これはアラビア語の二チャンネルを持って放送をしていると。それからまた、BBCもこの二〇〇〇年にアラビア語放送を国際放送で始めるということでございます。NHKとしましては、こういった状況は世界ではございますが、当面はまず英語を中心にやってまいりたいということで、他言語についてはその後の課題かというふうに考えております。
 また、その費用のところでございますが、こういったことをどこまで中身を充実させるか、それから何をどの程度ということが懸かってまいりますので、一概に試算が難しゅうございます。
 それで、先ほど申し上げましたように、放送の中身にかかわるのか、受信環境にかかわるのかということで相当違ってまいりますので、その辺りを含めて、国の方でもいろいろ御検討されているというふうに聞いております。ただ、受信料ということをいただいて国際放送をするということになりますと、当然海外向けでございますので、国内の受信者の方からどこまでその御理解、受信料を使うことに御理解をいただけるかということもございますので、様々な御意見、御議論で、それを踏まえましてNHKとしても検討してまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 相当な額の、思い描いている内容あるいは規模の国際放送を考えたら相当規模の費用掛かるのかなと、先ほどから出ている赤字分ぐらい掛かるかもしれないという、そんなふうに思っておりますけれども。今おっしゃったように、確かに国内の受信者が負担するというのもやはりいかがなものかなと。特殊な負担金といってもね、やはり釈然としないという思いが多分残るんだろうというふうに思います。
 大臣も、今懇談会等で議論をされていると思いますけれども、この国際放送の財源はどうあるべきかお聞かせいただきたいと思いますし、また橋本会長も、受信料がベストだと言ってみたり、寄附金も導入してもいいんじゃないかとか、いろいろおっしゃっているようでございまして、現時点におけるお考えをお聞かせいただきたいと思います。御両名からよろしくお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国際放送、国際的情報発信の重要性についてはもうだれもが認めて、ますますそういった意味での関心が高まっていると思います。しかしながら、その財源、具体策になると、現状でもいろんなお考えがあるということだと思います。懇談会においてもいろんな考え方が今議論されておりまして、その方向性について何か明示的なものが示されているということではございません。
 ただ、今、魚住委員も言われましたように、全額をその国内の受信料で賄うということは、これはやっぱりちょっと無理があるだろうなと、そういうふうな声は当然懇談会の中でも強いですし、私もやはりそこは常識的に考えて、国内で負担している人で海外にというのは、これはちょっと全額やるというのは無理があるというふうに思います。
 諸外国の例を見ましても、そうしたことからいろんな工夫をしていると。国費を、その意味で、国際的な情報発信という観点から国費を投入するということもあるし、広告料収入を充てるということもある。国費については、現に短波ラジオ等々でこれ費用を負担しているわけでございますので、それも一つの選択肢だというふうに思いますけれども、また幅広い議論がなされなければいけないと思っております。
 広告については、放送法第四十六条で広告放送は禁止されているわけでございますけれども、国際財源、国際放送の財源としてそういうことをすることが本当にNHKとしてふさわしいかどうか、そういう根本的なことを含めて是非十分に議論をしたいと思っております。
○参考人(橋本元一君) お答えします。
 国際放送の強化ということでいいますと、やはり現在では、NHKが放送受信料というものと、ラジオ、短波につきましては国の交付金も交えて行っているわけでありますが、やはりいろんな強化策があろうかと思います。これはやはり、放送の番組の内容、放送の充実というふうなことと、それからやはり受信する環境というこの両面で考えないといけないと思っております。
 そういう中で、まず放送の内容でございますが、やはりこれも受信、相手の国、どういうところがターゲットでどういう方々を対象にするかという非常に具体的なターゲットを本当にすべて満遍なくといいますか、もう本当にあらゆる人たちというふうな非常に広い世界もありますし、ある対象というものが限られたイメージの場合もございます。
 そういうふうな目的、対象というものによって具体的に強化策というものを考えなければいけないと思っておりますし、その財源についてもいろんな考え方があろうと思いますが、NHKが現在国際放送をやっているという経過から申しますと、やはり相手の国々からいわゆる受け入れやすい意識といいますか、これを持って受信していただくためには、やはり受信料で行っているNHKという中でNHKが放送するという形が好ましいのかなというふうに思っていますし、それから現在、受信環境のところで申し上げましても、やはりもう御説明ありましたCバンドということで全世界にネットワークは張っているものの、各御家庭まで番組を届ける、そこのところにつきましては、やはり仰せのとおり、国内を対象にした受信料の中からまともに高額な負担金を出すというふうな設備投資をやるということは大変国民の御了解といいますか、コンセンサスがどこまで得られるかということはしっかりと議論しておかなければいけないことかなというふうに考えております。
 そういうふうな具体的なターゲット、対象、やり方、そういうものがいろいろイメージが固まる、イメージを固めつつ財源等についても考えることが必要かなというふうに考えております。
 それから、先ほどのことに、中の方で訂正させていただきます。
○参考人(中川潤一君) 申し訳ございません。私は、先ほどBBCのアラビア語放送の開始を二〇〇〇年と申し上げたようでございますが、正しくは二〇〇七年の間違いでございました。おわびして訂正をさせていただきます。
○魚住裕一郎君 それは、会長、漫然と国際放送をやれなんて言っているわけじゃなくて、それは国際戦略の一環としてどう取り組むかということについてお聞きしているわけですから、別にそのターゲットも当然ながらもう当初からあるというふうに私は思っておりますし、またそのように是非NHKの中でも議論をしていただきたいというふうに思います。
 そこで、放送法の中には命令国際放送、先ほども言葉出てきましたけれども、これはラジオは行われているということでございますが、国費という話も出てきましたけれども、これはテレビでは全く考えられないんでしょうか。その辺、総務大臣、いかがでしょうか。テレビでございます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 制度的に申しますと、放送法第三十三条の規定がございまして、ラジオに限定されるものではございません。映像国際放送についても実施命令を行うことは可能でございます。
 しかしながら、この映像国際放送が開始されたのは平成七年でございますけれども、平成七年の当時、厳しい財政状況の下でラジオ国際放送との役割分担についてどうかと、それをやっぱり検討しなければいけない、そういう必要がございました。また、視聴者数がどうなるか、映像国際放送について命令を行った場合の効果がどうなるかと十分に予測なかなかできないと、そうした理由によりまして命令放送として実施することは見送られたと。そして、映像国際放送の受信状況、NHKの経営状況等、様々な事情を総合的に勘案しながらその是非を検討すべきだというふうにされた、そういう経緯がございます。
 したがいまして、そういう問題意識を持って常にいろんな検討を行っていかなければいけない、そのように認識をしております。
○魚住裕一郎君 先ほど、十五億から二十億ぐらい掛ければ二億世帯ぐらい増えるということでございますんで、是非、有効性かなり出てくるというふうに思いますんで、是非御検討をしていただきたいなというふうに思います。
 それから、先ほど来から受信料の不払・未契約者等々の話が出てきてございますけれども、督促手続等を取るということが言われておりますが、大変な、未契約者まで含めると大変な数がいるわけでありますが、これはもちろん全部やるわけじゃないと思うんですよね。これ基準は、まあ一罰百戒とは言わないんだけれども、どういうような基準で対象を選ぶのか、また、そのやりようによってはかえってこの受信者一般の信頼を傷付けるというふうにならないかとちょっと懸念するところでございますが、この民事手続のやり方、そして現在の準備状況につきまして御答弁をいただきたいと思います。
○参考人(小林良介君) お答えいたします。
 まず、どういう基準で対象を選ぶかという点でございますけれども、この支払督促の申立てにつきましては、現在の未払の方のすべてを一気に対象とし実施するということは考えてございません。もちろん順次準備を整えながら、支払督促の申立てを実施していくことになるというふうに考えております。もちろん、これもあくまでも最後の最後の手段として行使するというふうにさせていただきたいというふうに考えております。
 そのことに向けまして、現在の状況でございますけれども、特に丁寧にお支払をお願いする活動、対応を重ねているというところでございます。そうした対応の積み重ねの中で、対象につきましても徐々に絞られていくものというふうに考えております。ただ、あらかじめ基準を定めて、その基準に該当する方のみを支払督促の申立ての対象にするということではございません。
 また、NHK、当然ながらあくまでも基本姿勢は視聴者第一主義でございます。その姿勢は変わりません。したがいまして、仮に民事手続等を実施するに当たりましても、決してNHKが強権的な手法を行使した、あるいはそうなってきたということの印象を持たれないように、くれぐれも慎重に準備を進めていきたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 もう終わりますけれども、ただ、基準設けないというと思い付きで対象を選んでいくという話になりかねないですよ。よく気を付けていただきたいと思います。
 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
 NHKは使い込みと不祥事が幾つも起こり、国民から不信を買っています。これを払拭しなければ受信料問題も基本的には解決しないのではないでしょうか。
 今日は政治介入問題について伺います。
 放送法第三条、放送番組編集の自由は、放送番組は、法律に基づく権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることはないと規定しますが、これは憲法二十一条の集会、結社及び言論、出版の自由の保障に基づくものです。橋本会長は、衆議院総務委員会、平成十七年十月二十一日に、放送の前に番組の内容を政治家に説明する必要があるとは全く思わないと答弁されています。
 確認します。そうですね。
○参考人(橋本元一君) 私は、やはりNHKの姿勢は何人からも左右されないという姿勢が基本であり、これまでどおりこういう番組の内容を伺いを立てるような、番組の内容を事前に説明する必要はないという姿勢については変わりはございません。
○吉川春子君 〇五年の七月に、NHKの発表した「「ETV二〇〇一〜シリーズ戦争をどう裁くか〜第二回 問われる戦時性暴力」の編集過程を含めた事実関係の詳細について」と、これなんですけれども、昨日、NHKからいただきました。で、それによれば、二〇〇一年の一月の二十九日に、問題の番組の放送前日に、NHK幹部が安倍晋三官房副長官、当時に予算説明を行った際に、この番組についても説明を行ったと書いてありますが、どういう説明を行ったんですか。
○参考人(原田豊彦君) 今委員お話しのように、昨年の夏、私どもは今回のETVの経過につきまして、詳細に編集過程、様々なヒアリングを重ねまして、文書にまとめて裁判所に提出をし、また視聴者の皆様にも公開をしているところでございます。
 二〇〇一年当時、NHKが女性法廷をそのままドキュメントとして四日連続で放送するという誤ったうわさが一部の国会議員の間でも流れていたということで、予算説明の際に誤解を解いておこうということで、一月二十八日ごろに元担当局長の部下が阿倍氏の秘書に電話をして面会を申し入れ、二十九日に面会をしたということでございます。
○吉川春子君 どういう内容だったんですか。どういう内容を説明されましたか。
○参考人(原田豊彦君) 安倍議員の下に訪れまして、当時の野島元担当局長が安倍議員に予算に関する資料一式をお渡しいたしました。その後、松尾元総局長は安倍議員に対して、一部でうわさされているような本件番組が女性法廷を四夜連続で取り上げるものではないということについての説明を行ったということでございます。
○吉川春子君 このNHKの文書によれば、NHKの説明に対して、安倍議員は慰安婦問題に関して持説を展開したとなっていますが、どういう持説を展開されたんでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) これにつきましては、安倍氏と面会をした松尾元総局長、それから野島元担当局長、いずれも当時のやり取りについてはそれ以上詳しくは覚えていないということでございます。
○吉川春子君 決算委員会の衆議院の議事録、平成九年五月二十七日、安倍議員が慰安婦問題について詳しく質問を政府に行っております。
 それによりますと、一九九三年に、河野官房長官の時代に慰安婦問題についての談話を発表していますけれども、この官房長官談話というのは、直接日本軍が慰安婦問題に加担したこともあったということが明らかになったけれども、そういうことはないとか、強制性はないとか、あるいは国連のクマラスワミ報告というような有名な報告があるんですけれども、これも否定されている。こういうお考えの持ち主であるわけですよね。こうした方に、番組の放送前日に訪問して、予算の説明とともに、この国際女性戦犯法廷ですか、この内容の番組について報告するということ自体が、国民から見たら番組の事前説明であり、政治介入の場だと、こういうふうに批判されているわけです。
 それで、当時チーフプロデューサーとしてこの番組の制作にかかわっていた、永田浩三さんとおっしゃるんですね、この方が今年三月二十二日の証人尋問で、政治家への説明用のマニュアルを作成したと、こういうふうに証言されています。現在、東京高裁に証拠として提出されているマニュアルは四つの問題点、すなわち、NHKのマニュアルなんですけれども、裁判所の証拠によれば、提出されている証拠によれば、今回の番組シリーズの企画意図は何か、民間のNGOが主催し法的裏付けを持たない女性国際戦犯法廷を取財した理由は何か、慰安婦問題で日本政府の法的責任、国家補償の必要性の有無についてNHKはどう考えているのか、慰安婦問題で日本軍による強制連行があったかどうかの事実関係についてNHKはどう考えているかなどが詳細に記述されております。こうしたマニュアルを基に安倍氏に対しては説明する必要をお感じになった、NHKがですね、のではないですか。その点はいかがでしょうか。
○参考人(原田豊彦君) まず、二十九日に面会をしましたのは、先ほども説明いたしましたけれども、誤った誤解を解いておこうということで面会をしたということでございます。
 それから、マニュアルのようなものを作ったのではないかというお話でございましたけれども、当時特段マニュアルのようなものを作ったということはないようでございます。
○吉川春子君 前回、去年のこのNHK予算のときも私聞きまして、安倍氏に対する質問、説明の問題を伺いましたら、慰安婦問題に対して大変興味を持っていらっしゃる方だということはNHKは知っていたと、こういう御答弁でしたよね。これだけ、この議事録でも、その後のマスコミの発言でもそうなんですけれども、慰安婦問題に対して否定的な見解を持っていて、現在、小泉内閣でも九三年の河野官房長官談話についてはそのとおりだと、小泉総理は私にも去年答弁されていますけれども、それを否定される方に対して、四日連続の番組ではないんですよぐらいの説明で納得されるとは思わないんですね。
 だからこそ、私は、やっぱり永田さんという方が裁判所の公判廷で証言されているように、この中身について説明するマニュアルを恐らく作ったんだろうと。このマニュアル自体は非常に正確なもので、短いけれども端的に問題の本質を説明している内容だと私拝見いたしましたけれども、そういうものを作ったということを、御自分がお作りになったと、案をお作りになったという方がおっしゃっているわけです。それはNHKとしては、いや、今更ありましたと、実は、というふうにはおっしゃれないと思うんですけれども。
 じゃ、もう一つ伺いますけれども、こういうような詳しいマニュアルを番組の放映前に政治家に対して作って説明すると、こんなことは絶対あり得ないんだと、この点について橋本会長にお伺いします。つまり、NHKのスタンスですね、番組の放映前にこんな詳しいマニュアルを、番組の内容に踏み込んだものを作って政治家に説明するなどということは絶対しないんだと、してはならないんだと、そういうお立場だと思いますが、橋本会長、いかがですか。
○参考人(橋本元一君) 私の姿勢は変わりません。NHKは、こういうふうな、政治家から介入されるというふうなことは、これまでもありませんし、これからもない、絶対あり得ないというふうに思います。
○吉川春子君 その会長のお立場というのは、今日もう十分分かりました。
 でありますから、NHKは、こんなような、その証拠として提出はされているんだけれども、否定されているということは、本来NHKとしては、こんな番組放映前に番組の内容について政治家に説明するようなマニュアルを作ると、そしてそれに基づいて詳しい説明をするということはあり得ない、あってはならないということなのかどうか、その点について、もう一度会長、会長に、あってはならないということなのだと私は受け止めますが、そういうことでよろしいんですか。
○参考人(原田豊彦君) 基本姿勢は会長が申し上げたとおりでございますが、マニュアルのようなものを作ったことはないということでございます。
 それから、この番組をめぐりましては、現在、東京高等裁判所で審理が今も続いているところでございまして、今後も証人尋問が行われる予定がございます。
 裁判につきましては、相手もあることでもございます。先ほど委員が示されたような裁判に関する証拠を云々するということは、この場では控えさせていただきます。
○吉川春子君 私は、その裁判所に提出された、公判廷に提出された証拠について伺っていません。国会の場ですからね、そんな裁判所のその審議に踏み込むようなことは伺いません。
 そういう、事前に政治家に詳しいマニュアルを作って御説明するなどということはあり得ないことですねと、一般論として聞いているんです。裁判離れて、会長、御答弁いただきたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 何回も繰り返しておりますけれども、NHKとしての基本的な使命、これは左右されないということが基本でございます。
○吉川春子君 非常に、ちょっと的を外した答弁ですけれども、否定されているということと、そういうものはないと否定されているということと、政治家の介入を許さないんだという立場からすれば、こういうものを作ってNHKが事前に説明するということはあり得ないのだろうと、私はそういうふうに理解いたします。
 それで、橋本会長、会長が一生懸命おっしゃっているように、政治的中立、介入の排除の具体策について伺いたいと思うんですけれども、かつてNHK始め日本のマスコミは、大本営発表をそのままラジオとか新聞とかで報道して、国民の判断を誤らしめて戦争に協力したという痛恨の歴史を持っています。その深い反省から戦後は出発していると思います。
 放送法三条とか日本国憲法二十一条の規定する報道の自由というのは、民主主義の基礎でもあるわけですね。そのためには、報道の自由を守り、政治介入を許さない制度的な保障、制度的な保障が必要だと思います。
 新しいガイドラインを発表されるということを先ほど表明されましたけれども、このガイドラインの中で政治との距離をきちっと取ると、そういう内容になっているのでしょうか、お伺いします。
○参考人(原田豊彦君) 新しいガイドライン、これは今の時代状況に合わせまして様々な社会の動き取り入れて作っておりまして、明日公表いたしますけれども、これはNHKの放送にかかわる、職員だけではなくて、かかわる人、あらゆる人たちが実際に取材、制作に当たる上での判断の指針にしようとするものでございます。放送の自主自律、これは公共放送として、報道機関として生命線でございます。その基本姿勢は、これは当然のことでございますけれども、きっちりと書き込んでおります。
○吉川春子君 会長、再度お伺いします。
 会長がいつも言っていらっしゃる政治的中立、政治との距離、そういうことがきちんと新ガイドラインに書き込まれるというふうに理解してよろしいんですね。
○参考人(橋本元一君) これは、NHKの基本的な姿勢というのは、今、原田の方からも申し上げましたけれども、変わるものではございません。やはり基本的に公平公正、自主自律、これをやはり報道の規範として日夜守っていきたいということがしっかりとこの新ガイドラインの中にも盛り込まれております。これはもう日ごろの我々の規範ということで考えております。
○吉川春子君 竹中大臣にお伺いします。
 こういう場ですからNHKに対して私も強く批判して、それはそのとおりなんですけれども、正に政治介入したのは国家権力側であると私は思っております。いずれ、このETV二〇〇一の番組にどういうことがあったのかということは裁判の場を通じて明らかになっていくと思うし、そのことを期待していますけれども、やっぱり番組の放映前に政治家が会って、そしてその後、結果として、因果関係はまだいろいろ争いがそちらにもあるので言いませんが、番組がとにかく三分か四分短くなった、中身も当初予定されていたものよりはかなり変わったということは事実としてそうなっているんですね。
 そういうことで政治が介入していたとすれば、それはもうとんでもないことなんですけれども、そういうことを念頭に置きながら私が竹中大臣にお伺いしたいのは、やっぱり放送の自由という民主主義の一番基礎である、そういうものに対して国家権力が介入してはいけない。それは国会であれ政府であれ、予算の審議を国会でやるよということを盾に介入しているわけじゃありません、してはならないと思うんですね。そういう、やっぱりそういうことを、介入しないという手だてといいますか、決意というか、それを大臣の口からしっかりと伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、吉川委員は国家権力側が介入したというふうにおっしゃったわけでございますが、決してそうでは、そんなことは全くなかったというふうに認識をしております。これは明確に申し上げておく必要があると思います。
 このETVの問題については、NHKにおいて改めて調査した結果、政治的圧力を受けて番組の内容が変更された事実はないというふうにしているわけでありまして、これが正に事実であるというふうに受け止めております。
 また、NHKにおきましては、先般発表しました平成十八年度から二十年度の経営計画において、会長以下全職員は、放送の自主自律の堅持が信頼される公共放送の生命線であるとの認識に基づき業務に当たるというふうに明言をされているところでございます。
 そもそも放送法第三条は、「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」ということを規定しているわけです。これはもう法律で規定しているわけです。
 NHKにおいては、今後とも自らの放送が持つ高い公共性と社会的責任を自覚していただいて、この何人からの圧力や働き掛けにも左右されることのないジャーナリズムとして、いかなる場合でも放送の自主自律を貫いていただきたいというふうに思っております。私たちは、そうしたことをしっかりと実現するように行政の側でも最大の努力をしてまいる決意でございます。
○委員長(世耕弘成君) 吉川春子君、時間が参っております。
○吉川春子君 はい、時間が参りました。
 要するに、権力の側もやっぱり絶対に介入してはならないという、そういうやっぱり手だてとか施策とか、そういうものを日々確立していく必要があると。その点について私は強く主張して、質問を終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。
 NHKの執行部の皆さんが昨年来から大変な困難の中で御奮闘なさっていることについては、一面敬意を表しておきたいと思います。
 そこで、今日は、NHKの放送に関する基本的な姿勢について、私はお伺いをしてまいりたいと思うんです。
 昨年、NHKは放送開始八十周年と鳴り物入りでありましたけれども、しかし前半二十年というのは、帝国憲法の下で国策の道具にされて、朝晩軍艦マーチの音楽に乗せて大本営発表を流して、またアジアの植民地や占領地においては、NHKの現地語ラジオ放送が宣撫工作の武器として人々に大きな支配力を振るった、こういう苦い歴史を持っているわけですね。
 戦後、国民主権と戦争放棄を定めた憲法の下でNHKも再出発をいたしまして、以降六十年、真実を伝えてほしいという国民の期待にどれだけこたえてきたかということは常に問われるんだろうと思うんです。その意味で、先ほども出ましたが、二〇〇一年一月のETVの特集、戦争を反省する番組「問われる戦時性暴力」で内容を改変したことは、後ろ向きの事件と、大事件として騒がれた問題でもありました。
 そこで私は、報道機関としての戦争責任の自覚の上に立って、過去の戦争の惨禍及び植民地支配の実相をどの程度報道されてこられたか。戦後六十年の節目の去年、主なその実績について、まずお伺いをしたいと思います。
○参考人(原田豊彦君) お答えいたします。
 昨年の夏は戦後六十年という節目の夏でございました。戦争体験者の方の高齢化も大変進みまして、平和の尊さについて考えるときだということで、NHKでは特集番組、様々に集中編成をいたしました。
 総合テレビでは、八月六日から十四日まで九夜連続でNHKスペシャルで戦争六十年企画というものを放送いたしました。沖縄の地上戦あるいはサイパンの玉砕戦、それから被爆者の実態を描いたもの、あるいは靖国問題を二夜にわたりまして取り上げ、深く掘り下げた内容でもお伝えいたしました。それから、八月十五日の夜には、大型討論番組「日本の、これから」で、アジアの中の日本と、じっくり話そうということで、専門家の方、視聴者の皆さんと長時間の討論もしたところでございます。
 それから、総合テレビ以外でも、それぞれのメディアで、例えば衛星放送では、「あの日 昭和二十年の記憶」ということで、これは去年一年間、毎日、本当に各界の皆さんに昭和二十年の思い出をそれぞれ語っていただく、短い番組でございますけれども、衛星放送らしく毎日編成をいたしました。
 こうした取組につきましては、視聴者の皆さんからNHKならではの番組だという多数の本当に反響をいただきまして、今年になりまして、毎日新聞主催の毎日芸術賞の特別賞というものもいただいたところでございます。
 こうした取組、これからもしっかりやってまいりたいと考えております。
○又市征治君 分かりました。大変はしょってお話をいただきましたが、資料をたくさんもらいまして。
 ただ、戦後六十年だからというだけでなくて、さらに、NHKは豊富な歴史的映像を所蔵されておるわけでありますから、これを活用して事実を広く伝えること、これはまたNHKの使命でもあろうかと思いますから、引き続き、続けていただきたいということを申し上げておきたいと思うんです。
 ところで、最近ある放送関係者から、放送に携わる者を律しているのは真実を希求する不断の努力だ、声を上げられない人々、立場の弱い人々を大事にと若い人にも言ってきたと、こういう旨の言葉を聞きました。NHKの放送現場の代表者は、これを聞いてどのようにお感じでしょうか。
○参考人(橋本元一君) やはり、委員がお聞きになったその方の御意見というのは、大変身にしみるといいますか、そういうふうな、何といいますか、弱い立場の方々を守るということは、我々、大変大事な役目だと思います。
 放送法にもありますけれども、やはり国民全体の福祉の向上、あるいは、そういう中で日々の生活を守るための情報あるいは力付けてあげる情報、番組、こういうものを届けることがやはり公共放送としての役目だと私は考えております。
○又市征治君 実は、今紹介しましたこの言葉は、去る二十二日の東京高裁で、番組改変事件当時のチーフプロデューサーが証言の中で述べられたものだというふうに聞いております。事件については、裁判の進行中でありますからこれ以上申しませんけれども、与党権力者の介入はあってはならないことでありますし、もしNHKが介入を恐れてこの幹部が番組改変を自己規制で行ったというのであるならば、なおさらNHK自身、報道における自主性、自律性、主体性、こういったことが問われるんだろうと、こういうふうに思いますし、そういうことはないんだということは今の会長からの決意で了解をいたしますが、改めてそのことは肝に銘じていただきたいと、こう思います。
 さて、三か年経営計画が作られたわけですけれども、その中で経営委員会についてどうも姿が見えてこないと、こういう声があります。政治権力の介入の有無などや、あるいはそれに対する旧執行部の不透明な対応、これへの反省などからNHKは再出発をした、新生するんだと、こうおっしゃってきたのですから、経営委員会はNHK執行部を国民の目で監視をする最高意思決定機関となるべきなんだろうと私は思います。だけれども、どうもそのウエートの置き方が軽いように思えてまたならない、こういう気がいたします。
 イギリスの例えばBBCなどは、会長のあいさつ、例えばNHKの会長、そういう会長のあいさつは載せなくても経営委員会の委員長のメッセージはしっかり載せると、こういうことだそうでありまして、経営委員長は自ら国民に顔をさらして、国民の代弁者としてメッセージを発するべきではないかと、こう思うんです。そういう点で、私は、どこか会社経営の傍らで、片手間でやるべきポストではないんじゃないのかと、こういう気がいたします。
 そこで、経営委員長自ら、耳の痛いことかもしれませんが、経営委員長の、まず、そういう意味では、委員長や委員というのはむしろ専業で全力を挙げてやっていく、国民を代表して監視をしていく立場にあるのではないのかと、こういう感じがするんですが、これは、経営委員長と、併せて大臣からもこれについての見解はお伺いしたいと思います。
○参考人(石原邦夫君) 先生御承知のとおり、現在の経営委員会は、国民あるいは視聴者の立場に立ちまして執行部を監督すると、こういう役割を担っております。言わば監督と執行の分離ということを徹底することが大事かと思っております。BBCにおきましても、今回、トラストという制度に変えようという動きがあるようでございますが、そのねらいというのも、むしろ監督と執行を分離すると、そういうことにあるようでございます。
 現在の経営委員でございますけれども、教育、文化等々、各分野を代表する人がバランスよく公平に配されていること、並びに、全国八つの地域を代表する方、その地域に居住する方が八人いること、こういうことの条件の下に選出されているわけでございます。
 そこで私感じますのは、各分野、それぞれの分野あるいはそれぞれの地域、これは現実に日々動いております。生き生きと動いているわけでございます。そういった生き生きと動いている現場に、現場に身を置いて、そして、そういった現場に身を置く中で視聴者の声あるいはそれぞれの識見というものをNHKの経営の中に生かしていくと、これが何よりも大事ではないかと、こういうふうに理解しておるわけでございます。現在の制度というのは、そういう考えの下に成り立っているのではないかという理解をしているわけでございます。
 一方、先生御指摘のように、そういった意味で経営委員会の実を上げていく、これもまた極めて大事なことでございまして、そういった観点から直轄の、経営委員会直轄の事務局を設置並びにこれを強化していくこと、あるいは経営委員会が任命しております監事との連携を強化していくこと、こういうことも大事でございますし、さらに、今回の三か年の経営計画にも盛り込んでおりますけれども、視聴者の声というものが執行の中に生かされていくように、外部人材を執行部の役員の中に登用すると、こういうことも今回の三か年計画に織り込んでいるわけでございまして、以上のような観点から経営委員会としての職務を十分に果たしていくように努力してまいりたい、こういうふうに思っている次第でございます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、委員長からお話がもうありましたですけれども、又市委員はメッセージという、メッセージ性ということを強調されました。私も全く同様だと思っております。
 先ほど、私、ガバナンスについての見解を申し上げましたですけれども、そういうそのガバナンスに向けた一つの組織としての決意がやはりメッセージとして伝わるということが極めて重要だと思います。それは国民に対して伝わると同時に、内部の職員に対して伝わると、そしてそれが正に顔の見える経営につながっていくということなんだと思います。
 委員長、今大変御苦労なさっておられますけれども、以前は事務局もほとんどなかなかないような状況であったと。そういうものを今強化していただいていますので、そうした面も含めてメッセージ性を強くして、顔の見える経営、それがガバナンスにつながっていくというふうに考えております。
○又市征治君 是非引き続き、経営委員長、委員会の皆さん方しっかり頑張っていただきますように要請を申し上げておきたいと思います。
 さて、国際放送をもっと拡大をしろという意見が高まっておりますし、今日も何人かの委員からも出ました。一般論として私も賛成です。
 しかし、その費用を国内の視聴者からの料金で賄うのは不合理だから、いっそ国費で国際放送をやれという、こういうことになりますとちょっと首をかしげざるを得ない、こういうふうに思うんです。
 そこで、二〇〇六年度予算で、国際放送の支出七十二億円のうち総務省から受けている助成は二十二億円ですけれども、使途についてどのような指定なり命令なりを受けているのか、御紹介いただきたいと思います。
○参考人(中川潤一君) お答え申し上げます。
 交付金でございますけれども、これは放送法第三十三条一項に基づいて、国の命令で行うラジオ国際放送の実施経費として毎年度受けているものでございます。平成十八年度の命令はまだ受けてございません。
 それで、この命令書では、放送事項とか放送区域を示されております。例えば放送事項では、一、時事、二、国の重要な政策、三、国際問題に関する政府の見解、に関する報道及び解説とするというふうにされておりまして、またあわせまして、放送区域も示されているというところでございます。
 交付金はこうした命令に基づいて行いますラジオの国際放送の実施経費として使われておりますけれども、こうした放送は放送法第九条に定めておりますNHKが本来の業務として行っている国際放送と一体のものとして行うものというふうにされておりまして、したがいまして、特段、この使途についてはこういう命令書のとおりでございまして、私どもは一体的な運用の中で使わせていただいているというところでございます。
○又市征治君 さきにも述べたんですが、第二次世界大戦中、NHKはアジア各地において大日本帝国の宣伝の大きな役割を担ったわけですね。当時、これらの地域では、新聞は少ないし、文字を読める人も限られている中で、この日本語の、日本のラジオ放送の威力は極めて大きかったということはもうみんな知っているとおりであります。
 現在の日本は、平和憲法の下にありながら米軍の後方支援のためにイラクに自衛隊を派兵をする、こういうことが続けられておりますし、さらに自衛隊の海外活動を常態化させようという動きもある。もし政府の実施命令で日本のテレビ電波が、それこそ日の丸を掲げこういう活動をする、こんなことなどを海外に華々しく活動を宣伝をするようなプロパガンダ放送に正に堕すならば、今でも解消されてないアジアの人々の反日感情に火を付けることは明らかなんだろうと思うんですね。
 私は、元々、この放送実施命令というやつはどうも理解ができない。一方で自主性、自律性というものを認めると言いながら実施命令と、こういうことになって、国際社会における我が国に対する理解の促進ということなどで政府の見解などをみんな示せと、こういう格好が書かれているとするならば大変問題があると思う。
 そこで、国際放送は私は政府の宣伝機関としてではなくて、自主的な番組制作によってアジアなどの人々に親近感なり信頼を持って受けられるような、そういう内容にすべきことはもう言うまでもないんではないか、こう思います。そのためにも、NHKは編成の自主権を守って、国からの補助金は極力受けないで、視聴者が支持する自主財源の範囲で行うために最大の努力をすべきではないか、このように思っているんですが、これについて会長、見解はいかがでしょうか。
○参考人(橋本元一君) 国際放送の経費を国内の受信料からどこまで賄うかということは、これはやはり視聴者・国民のコンセンサスが必要な問題だと思っております。
 当然、指摘ございましたように、受ける側が受けやすい情報、そういうふうな受けやすい意識といいますか、そういうものが大事になっておりますし、今NHKブランドの中でそういう放送を行っております。そういうふうな姿ということをやはり現在、我々最大限、限られた予算ではありますけれども追求しているわけでありますし、今後ともその内容充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
○又市征治君 是非、財源問題などはいろんなことが検討できるんだろうと思うんですね。そういう意味では、しっかりと御検討いただきたい。国会は国会という場でまたそれはそういうことについての議論はあるんだろうと思いますが、是非NHKなりの主体的な御判断というものを求めておきたいと思います。
 最後に、たくさん出ておりますが、受信料の問題についてもう少し述べておきたいと思うんです。
 二〇〇六年度はマイナス二十億円で抑える、二〇〇七年度は百億円の増収に転じ、二〇〇八年度も更に百億円増収という案なわけですね。私は、これ計画とは言わないんじゃないのかと、希望的な観測、皮算用、こういうふうに、これに近いんではないのかというふうに私は受け止める。もちろん、それに向かっての御努力は大事だと思うんです。しかし、そんなにすいすいと行くくらいなら今日こんな状態になってないわけであって、万が一増収計画が達成できない場合のバッファーということも必要なんだろうと思うんですね。
 他方、地上デジタル設備建設予算というのは、二〇〇六年度も三百五十二億六千万ですね。建設費六百九十八億円の五〇・五%、半分以上を占めるということでありまして、これは何ぼ何でも無理があったんではないか。ずっと私これ申し上げてきたんです、これまでも。まして想定外の減収状況。こういう状況の中で、予定どおりこれは進めるんだということでこの地上デジタル化を聖域化するから、逆に機械的に職員は一〇%削減をする、賃金カットもやる、こういった縮小主義、あるいは下請化、丸投げ、こういう格好によって無責任体制が起こりはしないか、そんなことを大変やっぱり我々は危惧するわけであります。デジタル化が進んだように見えますけれども、関東地方など人口の多い地域でスタートさせたからですが、見掛け上の人口普及が急上昇したからといって、実際の購入台数や視聴者がそれほど増えているわけではありません。統計で出ています。
 総務省と協議をして、減収見合いで支出の繰延べ策などを模索すべきだったんではないのか、私はこのことを一貫して申し上げてきたんですが、改めてこの点をお聞きをしておきたいと思います。
○参考人(橋本元一君) この地上テレビのデジタル化というものは、やはり通信、放送融合という世界的なトレンドの中で、かつ日本の国でも放送のデジタル化のメリットといいますか利点を、いかに受信者に新しい世界の利点を作り出すかというふうなことで取り組んで、もう全日本、オールジャパンの体制で取り組んでいるわけであります。
 そういう結果、携帯端末に対する放送を乗せるとか、いろんな利便的なサービスが開発され、またそれがライフラインとか、こういうふうなところにつながってこようかと思います。そういうものについて、これは国策として法律で決まっているわけでありまして、これについて我々放送事業者は鋭意いろいろ、当然ながらコストダウンの努力等は行うものの、一生懸命努めてまいりたいというふうに思っております。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。
 五時間に及ぶ長いこのNHK予算の審議もいよいよ私が最終質疑者ということでございますので、竹中大臣も橋本会長も、また委員の方々もいささか疲労の影が見えますが、もうしばらく頑張っていただきたいと思う次第でございます。
 私、今日の各委員の御指摘を伺っておりまして、正直な感想をまず最初に申し上げたいと思いますが、NHKも大変だなと思うわけであります。委員の御指摘はそれぞれごもっともでございまして、それはもうNHKのトップの皆様、また総務大臣にもこれは重く受け止めていただきたいとは思うわけでございますが、同時に、やはり私は日本のNHK頑張っていると思うんですね。最初にエールを送っておきたいんですけれども。新聞でも、三面記事だけ見ておりますと日本全国犯罪だらけで、これはもう大変な国だという印象を持ってしまいますけれども、今日も、これは質疑でございますから、各委員とも問題点を指摘しているからこういうことになるんでありまして、トータルとしてNHKが頑張っていることをどなたも否定するわけではないと私は思っておりますので、どうぞ公共放送事業者として自信と誇りを持って頑張っていただきたい、これをまず最初に申し上げておきたいと思います。
 ところで、最後でございますから若干締めくくり総括的に申し上げますが、朝の一番バッターの景山委員の御指摘にもありましたように、NHKの受信料が、本来支払っていただくべき人、まあ未契約の方を含めてですが、本来支払っていただくべき人が三〇%も払っていない状態が現実に出てきておると。これはもう大変重大な私は危機だと、公共放送の存立の基盤そのものを揺るがせるに至るような大問題だというふうに思っておりまして、何とかこれは乗り越えていかなければならないと思います。
 そして、NHK御自身のこの計画を拝見をしましても、一生懸命これに取り組んでいこうという決意が読み取れるわけでありますけれども、私はやはりこのNHKの御努力だけで本当に問題が解決できるのだろうかというところを問題にしたいわけであります。一生懸命やっていただくのは大事でありますが、やはり、これはそもそもの受信料のこの仕組みにやはり足らざるところがあるのではないか。かつての日本はこれでもよかったと思うんです。罰則はないけれども、これは払うべきものなんですよ、法律ではっきりと契約をしなければならないと、こう書いてありまして、しかも免除基準によらなければ受信料を免除してはならないというわけですから、どなたも払わなければいけないと、こう書いてあるわけですよね。しかし、罰則がない。それでやってこれたというのは、まあ日本がそういういい国だったと。
 私どもも子供のころに、うそをついてはいけないとか、人に迷惑を掛けてはいけないとか、弱い者をいじめちゃいけないとか、まあ父親母親だけでなくて近所のおじさんやおばさんからもそんなことを言われて育ってきましたけれども、やはり時代が複雑になりまして、やっぱり罰則がないと、こういう国民の、国民共有の財産とも言うべき公共放送であっても、受信料を払わないという気持ちになってしまう人が出てくる、これはもう国民が悪いと私言っているわけでは必ずしもありませんが、そういうことになりやすいんだろうと思うんです。
 例えば、駅前行ってもたくさん歩道に自転車が放置してありますし、駐車禁止の場所にも一杯車が止まっています。やはり、そういうことというのは起きがちでありまして、私はこれやはり制度を改めていく必要があるのかな。確かにNHKの一連の不祥事が引き金になったことは事実だと思います。
 しかし、それでは、そんなことが起きているのはNHKだけなのかと。国はどうなのか。国だって一杯不祥事起きているんじゃないですか。我々国会議員の仲間も含めて、国民の皆さんに頭を下げなきゃならぬようなことがたくさん出ている。そういう中で、それじゃもう国にお金を納めるのは嫌だから税金を払わない、そんなことは許されないわけですよね。しかし、NHKの受信料は罰則がない。そこで、私はこの美しいみんなの善意に頼った制度というのもそろそろ何らかの手直しをしないと制度そのものが死んでしまうことになるだろう。そういうことを非常に恐れているわけであります。
 たしか、私のうろ覚えでございますけれども、カナダではやはりこういった受信料の不払ということがかつてありまして、三割を超えた時点で受信料に見切りを付けて制度をあきらめてしまったというようなことがあったように記憶をするわけでありまして、私はそうならないうちに手を打っていただきたい、そう思うわけでございますが、まず、正に国そして政府を代表しておられる総務大臣に御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 冒頭で長谷川委員がおっしゃいましたように、NHK、もう言うまでもなくBBCとともに世界を代表する公共放送機関として大変重要な役割を果たしてきたし、今も果たしている、正に基本的に私たちもそのような認識を持っております。
 その上で、今の受信料の未収、不払が三〇%、これはまあ私の立場からいうとやはり極めて遺憾と言わざるを得ないわけでございますが、委員御指摘のように、かつては今の枠組みでもよかったと、しかし、それがどうもやはり、今それがかつての枠組みでよいのかということが問われていると、今は問われているんだと、私自身もやはりそのような認識を持っております。
 もちろん、今の枠組みの中でNHKにもっとやっていただけることは、これはあると思います。これはこれでしっかりとNHKにやっていただきたい。同時に、そうした受信料の徴収の枠組みそのものについてもどうしたらいいかということは、これは国も考えるということを私も申し上げているわけでございます。そのために懇談会の中でもいろんな議論をしているところでございます。長谷川委員とその意味で同じ問題意識を持って、まあ正面からひとつ議論をしてみようではないかと、そのような思いでおります。
○長谷川憲正君 私も、総務大臣の下で通信と放送の在り方に関する懇談会、議論をしておられるということを承知をしております。これはもう通信、放送全体の融合という大きな背景があるわけでございますから、議論する課題はたくさんあるんだと思いますが、特にこの受信料制度の問題というのはもう喫緊の課題だと私思うんですね。
 先ほどカナダの例をお出しをしましたけども、百人のうちの一人が不払だとかいうんであれば、これはもう例外的なことだと言えると思うんですが、十人のうち三人、三人のうち一人が不払だというような状態になりますと、これはもう私は制度としてはもうもたないおそれがある。よく言われますけど、みんなで渡れば怖くないっていう発想になっちゃって、あの人も払っていないから私も払わなくてもいいじゃないかということになったらもう制度おしまいでありまして、是非この懇談会の中でも、あるいは外でも結構なんでございますけれども、この問題を取り分けて、私は時間を掛けずにひとつ是非御検討をいただきたいと思うわけであります。
 で、法律を変えなければできないことももちろんありましょうが、今でも例えばできることあると思うんですね。私は、NHKの皆さんが集金に行ったり契約をしてくださいというふうに行ったときに、NHKだけが要するに経営体としてこの受信料を求めてるというふうにやはり誤解をされる趣があると思うんです。法律にはしっかり書いてありますけど、皆さんがそういうことを知っているわけでもない、また契約を勧めに行く皆さんがそれをすべて説明していたら大変な時間が掛かっちゃいますから、帰ってくださいと言われることになるわけでありまして、例えば総務大臣でなくても、例えば担当の局長さんの名前とか、あるいは地方で、それぞれの放送局に免許をしている地方の監理局長のような方でもいいと思うんですけれども、受信料というのは法律で払うことになっているんですというような紙でも一緒に出して、NHKの皆さんが回られるときに一緒に持っていっていただくとか、何か工夫はないものだろうかと、こう思うわけでありまして、もう一言、大臣、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、工夫はいろいろできると思います。現実に各国様々な工夫をしているというふうに、我々も今勉強をしております。
 通信・放送の懇談会は、大きな一つの方向を議論する、その中でNHKの御指摘の問題も必ず議論はされますけれども、これはやがて制度にどこかでしなければいけないということになりましたら、それはもう速やかに制度をつくるためのまた仕組みにゆだねて移行していきたいと思っておりますので、今委員がおっしゃったようなことも含めて、様々な工夫を集中的にここは勉強したいと思っております。
○長谷川憲正君 是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そしてその中では、やはり受信料だけに頼らなければいけないという法の建前も、ある程度私は、今の時代、見直していいのではないかというふうに思っております。先ほども御指摘がありましたが、豊かな番組コンテンツをお持ちなわけでございますので、それを活用するような、収入の道を広げるということをもっと国としても考えていいのではないかというふうに思います。
 私、まあ私もこうやって質問さしていただいているわけですけれども、今、国にかかわる機関でこうして一事業体だけの予算を国会で取り上げて審議をしているものはほかにないと思うんですね。それはもう公共放送というものが大事だからそういう仕組みになっている、私はそう理解をしておりますので、是非、今後とも公共放送が健全に発展していける財政基盤をつくるという意味で、政府の御努力をお願いをしておきたいと思います。
 次に、橋本会長にお伺いをいたしたいと思うわけであります。
 大変御努力をしておられるのはよく分かります。受信料の収納に大幅な御努力をされるという計画になっておりますが、これはもう正直言いまして、私も、まあ気持ちは分かりますが、結果はどうなのかな、本当に国民の皆さんが御理解をいただいて協力をしてくれれば有り難いなと思いますが、結果そのものはやってみなければ分からないということかなというふうに思うわけでありまして、ここは見込みをお伺いするというよりは、むしろ一生懸命御努力を、受信料収入の増加のための御努力をいただくと同時に、あわせて、次善の策として、NHKとしてもどういった受信料制度の手直しが必要なのか、あるいはそれ以外にどういう経営改善の方策があるのかということを制度面としてやはり検討されるべきである、それも早くおやりになる、政府と一緒にですね、あるいは同時期に別々でもちろん結構なわけですけれども、その自主自律の放送を目指すと、今後も目指していくという立場からいえば、御自身でもお考えになるべきだというふうに思うわけでありまして、この受信料制度のNHK自身の見直しの着手ということについて、会長の御意見を承りたいと思います。
○参考人(橋本元一君) 大変、NHK自身の努力という点につきまして、温かくかつ将来に向けた御意見、有り難く存じます。このような不祥事を発生して視聴者の信頼を失墜したNHKとしましては、やはりNHK自らこの信頼回復に向けた努力ということに最善を尽くして力を注いでまいることが大変重要だと思っております。
 そういう中で、現在、いろいろ新しい受信料回収といいますか、契約を取り付ける、あるいは支払をいただく、そういう努力をしているわけですが、一つは当然ながらこの信頼回復に向けた活動がございます。そのほかに、いろいろ新しい今日的な契約あるいは料金をいただくシステムといいますか仕組み、カード払い、インターネット契約、携帯電話での契約、こういう新しい、特に若い人が使いやすい、そういうふうな一つのツールといいますか、そういうものも十分に活用してまいりたいと思ってますし、そういうふうな財政安定に向けたもろもろの活動を最大限、我々現在の制度の中で努力してまいるわけではありますけれども、その上で今後どのようなNHKの受信料の、あるいはNHK自体についての御議論が、現在いろんな御意見ある中で、我々としても本当に公共放送として視聴者の方々が何を求めてくるのか、求めていらっしゃるかというふうな点を踏まえまして、やはりこの受信料制度、あるいはこれから新しいデジタル時代に必要になってくるサービス、放送サービスというものに見合ったそういう財政の在り方、そういうものを積極的にいろいろ御議論いただく場を通じまして表明してまいりたいというふうに考えております。
○長谷川憲正君 是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 余談になりますけれども、最後ですから軟らかい話をちょっとさしていただきますが、私、前職、フィンランドで大使をさしていただいていたわけでありますけれども、そのときにフィンランド人が日本のことを物すごく褒めるわけですね。それは、日本が経済大国だからといって褒めてくれるわけでも何でもないんです。日本人の魂といいますか、日本人は伝統を大事にして、そして家族も大事にして、世の中の規則もみんなきちんと守って、弱い者を助けて、それで仲良くやりながら、外国のものもどんどん上手に取り入れて、そして立派な企業もたくさんつくって、そして世界の経済大国になった、その日本人の物の考え方がすばらしいといって褒めてくれるわけですね。
 で、私は一度、何と訳したらいいのか分かりませんが、タパセウラという、どちらかというと高齢の御婦人だけの会に招待をされまして、要するに英語で言いますとグッドマナーと。要するに道徳的な行動をするための会ということなんでしょうけれども、そこで日本人がどうしてそんなに礼儀正しいのか講演してくれと頼まれたんです。大使ですからお引き受けをしてまいりましたけれども、実際は冷や汗をかく思いがいたしました。
 今の日本は、どうも私たちの先輩たちが営々として築いてくれたいいものをみんな失いつつあるんじゃないかと思うわけですね。受信料制度もその一つじゃないかということを思いまして、最後に、今日はテレビの放送もあるようでございますから、見ていらっしゃる視聴者の皆さんにも訴えたいんですけれども、朝眠い時間だと思いますが、やっぱりいいものはみんなで守りましょうよ。それが私はもうとっても大事なことだ。法律でどう決めるとかこうとかということももちろん大事なんですけれども、みんなでやっぱり大事なものは頑張って守っていこうという雰囲気をもう一度取り戻したいと思う次第でございまして、勝手な訴えをさしていただいて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(世耕弘成君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉川春子君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇六年度NHK予算案に反対の討論を行います。
 反対の大きな理由は、放送の自由の根本が問われた番組改変問題に対して、NHK執行部が国民の疑問に答え真摯に取り組む姿勢を欠いていると判断せざるを得ないからです。また、NHK不信の端緒となった不正経理問題でも、なお解明すべき問題が存在し、疑惑は解消されていません。
 元チーフプロデューサーの新たな証言など、ETV二〇〇一「問われる戦時性暴力」番組をめぐって、与党国会議員による政治介入の疑惑は晴れないままです。国民が求めているのは、NHK執行部が、政治家への個別番組への事前説明の禁止など、政治との距離を置くことを明確に示すことです。いまだNHK執行部の姿勢には、事前説明が政治介入の場となったことへの認識と反省が見られないと言わざるを得ません。
 巨額の受信料不払は依然として続いています。受信料不払の増加による大幅な受信料減収というかつてないNHK不信の下で、NHKが国民の信頼を回復していくためには、受信料徴収の強制的な措置に頼るのではなく、国民の不信を生んだ根本問題の解決に真摯に取り組むことです。
 国民の声にこたえてNHK執行部がこうした立場に立つことを求めて、討論を終わります。
○景山俊太郎君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成十八年度NHK予算案について、賛成の立場から討論を行います。
 現在のNHKの経営状況を見ると、一連の不祥事を契機に国民の間に不信感が高まり、受信料未収世帯等の割合は下げ止まったとはいえ、いまだ約三割に及んでおります。受信料の公平負担の観点から見て、誠に遺憾な状態であります。もとより、この異常事態をもたらした原因がこれまでのNHKの姿勢にあることは論をまちません。この点、NHKに対し、猛省を促しておきたいと存じます。
 現下、NHKに対しては、民営化をも含め様々な改革論議があります。ただ、NHKの公共放送としての役割に基づく現行体制は、今後も基本的に維持すべきであります。その前提に立って、今NHKがその置かれた状況を改善するために必要なのは、その経営姿勢を根本から改め、デジタル時代にふさわしい公共放送の果たす役割について国民から幅広く理解を得ること以外にはないと確信するものであります。
 今こそNHKは、公共放送としての社会的使命を再認識し、すべては国民・視聴者の皆様のためにという原点に立ち返るべきであります。そのためには、まずNHKによる国民の信頼回復に向けた取組への着手が急務であり、我々、政府・与党としてもNHKの再建努力を後押ししなければならないというのは言うまでもありません。
 これが、NHKの改革方策が盛り込まれている平成十八年度予算案の承認が必要と考えるゆえんであります。
 本予算案では、受信料収入が大きく落ち込む中、放送サービスの充実やデジタル化の推進等に百七億円重点配分しつつも、人件費削減等、組織や業務の抜本的な改革により四百六億円の経費削減が明示されております。肥大化した組織のぜい肉をそぎ落とし、質を高める改革として、一定の評価をしたいと思います。
 また、十八年度の事業計画においては、信頼される公共放送の構築に向けて、経営委員会についてはガバナンスの強化や透明性の向上を図る、執行部についても法令遵守に取り組み、適正かつ効率的な業務運営を徹底するとともに、透明性の高い事業運営を推進するため執行体制の改革を行うことを掲げており、NHKの組織改革への取組がうかがえる内容となっております。
 加えて、受信料の公平負担の取組として、受信料の未払の方等への対策を強化するとともに、学生や単身赴任者を対象とした家族割引を導入し、より公平で合理的な受信料体系への改定も盛り込まれています。こうした不断の取組により、国民・視聴者からの信頼を取り戻し、経営の安定を図っていくよう期待をいたしております。
 我々は、今後とも積極的にNHK改革に取り組んでまいることを強く申し上げ、私の賛成討論を終わります。
○蓮舫君 私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、承認の立場より討論を行います。
 NHKは、意識や体質、経営など、あらゆる面において改革に取り組むことが求められていますが、それらが十分であるとは言えません。
 まず、受信料の支払拒否件数が百二十万件を超える異常な状況が続いているにもかかわらず、改革を主導する立場にあるNHK経営陣に緊張感を欠く部分が見られることを指摘しなければなりません。その点は、NHKの今後三年間の受信料収入の見通しに端的に表れています。平成十八年度は、十七年度の決算見込みとほぼ同額の現実的な数字を設定していますが、その後二年間における毎年百億円の増収という楽観的な数字には確たる根拠が示されていません。
 次に、法人、事業所に設置されているテレビ台数が実態を正確に反映しているのかどうか。テレビ設置台数の根拠となる調査結果を非公開としていることは、受信料の公平負担に努めるとする方針に反していると指摘します。
 また、NHKと子会社との間では随意契約が行われるなど、NHKの肥大化した子会社群の改革が不十分で、このままでは受信料収入が無駄遣いされていくおそれがあります。
 さらに、番組内容の与党政治家への事前説明をやめるなど、NHKが報道機関として必要不可欠な政治的中立性を確保できているのかといったことについては十分な情報が得られていません。
 その一方で、平成十八年度予算は、NHKの一連の不祥事に伴う受信料収入の減収に合わせ、大幅な人件費削減など、徹底した事業支出の削減に取り組むとしている点、番組の質を維持するために国内放送費に重点的に予算を配分している点など、一定の評価を下すべき点が示されています。
 さらには、全役職挙げて受信料収入の回復に全力で取り組み、今後、経営委員会がこうした取組の結果を厳しくチェックするという本日の答弁に大いなる期待をいたします。
 以上述べた点を総合的に勘案した結果、NHKが公共放送としてふさわしい組織に生まれ変わるために、全役職員が受信料の意義を十分理解するとともに高い倫理観を確立し、必要であれば三か年経営計画の見直しにもちゅうちょしないことを含め、徹底した改革に真摯に取り組むことを条件に、十八年度予算に関しては承認の立場を取ることを申し述べ、私の討論を終わります。
○澤雄二君 私は、公明党を代表いたしまして、NHKの平成十八年度の予算案について賛成の討論を行います。
 本承認案件は、NHKの平成十八年度の収支予算、事業計画及び資金計画でありますが、平成十六年七月に発覚した番組制作費の不正支出事件に端を発したNHKにおける一連の不祥事により、NHKに対する国民・視聴者の信頼が大きく損なわれ、受信料収入は、初めて減収となった昨年度から更に五百三十八億円減となる六千二百十七億円となり、二年連続の大幅な減収という厳しいものとなっております。
 このような状況の中、NHKに求められているものは、一日も早く失った国民の信頼を回復し、受信料収入の回復を図ることであります。そのために、本予算案では、公共放送の原点に立ち戻り、改革を断行し信頼されるNHKを目指すとして、公共放送としての番組の充実、組織、業務の大幅な見直しやガバナンスの強化などの措置が盛り込まれており、これらの措置を早期にかつ着実に実施する必要があることから、本件の承認に賛成の意を表します。
 しかしながら、受信料の不払の動きに歯止めが掛かり、支払再開の動きが出てきているとはいえ、十七年度予算の受信料収入の見込額が十七年度予算の当初額をはるかに下回る五百十八億円の減額となっていること、また、十八年度予算における受信料収入は、この大幅に減額となった十七年度見込額より更に二十億円の減収としていることなど、受信料収入回復に向けたNHKの努力不足が感じられるところであります。
 NHKが目標とする十九年度、二十年度に百億円ずつの受信料収入の回復は並大抵のことでは達成できません。この目標達成のためには、予算案に盛り込まれた措置にとどまらず、国民・視聴者の意見に真摯に耳を傾け、NHKの役職員一丸となってあらゆる方策に不断に取り組んでいく必要があります。
 現在、NHKの在り方については様々な議論が行われていますが、NHK自らが再生、改革に向けて全力で取り組むことにより、今まで以上に国民からの信頼を獲得することが公共放送として何よりも大切なことであり、そのことが国民生活に不可欠な公共放送が将来においても維持発展していくために何よりも重要なことであるということを申し上げまして、私の賛成討論といたします。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、NHK予算の承認に賛成の討論を行います。
 承認するに当たり、四点の要望を申し上げたいと思います。
 第一に、一九四五年の敗戦まで国民の戦争動員、アジアの植民地占領地支配の道具とされてきたNHKは、戦後、国民主権と戦争放棄を定めた憲法の下で再出発をしました。
 その意味で、二〇〇一年一月のETVの特集、戦争を反省する番組において被害者の言葉を削るなどの改変を行ったことは、国民の信頼を失墜する大事件でした。報道機関としての戦争責任の自覚の上に立って、過去の戦争の惨禍及び植民地支配の実相をNHKは豊富な映像ライブラリーの活用により事実をもって国民に広く伝えていくよう求めます。
 第二に、テレビの国際放送を拡大し国費でやれという意見がありますが、これには一面、危険な落とし穴があります。
 かつて新聞も少なく、また文字を読める人も限られていたアジア各地において、NHKのラジオ放送は大日本帝国の宣伝に絶大な役割を果たしました。
 現在の日本は、平和憲法の下にありながら、米軍の後方支援のために自衛隊のイラク派遣を続けています。もし、日本のテレビ電波が日の丸を掲げ、日本の政治経済力を誇示するプロパガンダ放送に堕するならば、今なお解消されていないアジアの人々の反日感情に火を付けることは明らかでしょう。国際放送はアジアを始め世界の人々に近親感と信頼を持って受け入れられるような豊かで良質な内容に心掛け、NHKが編成の自主権と不偏不党性を守り、自主財源の範囲内で行うよう努力すべきです。
 第三に、経営委員会は、名実ともにNHKに国民の声を反映する最高意思決定機関となるよう、執行部からの独立性をもっと強め、監視する機関となるよう努めるべきであります。
 第四に、受信料収入について、二〇〇七年度に百億円の増収、二〇〇八年度も更に百億円の増収という計画を危ぶむものです。無理な増収と経費節減計画で受信料の法的手段をちらつかせたり、機械的に職員数一〇%削減と賃金カット、業務の下請化などを推し進めるより、想定外の受信料の減収に見合って、莫大な地上デジタル設備投資をスローダウンするよう総務省や関係団体と協議すべきだし、総務省もそれに応ずるべきです。
 以上の要望を申し上げ、私の討論といたします。
○長谷川憲正君 私は、国民新党・新党日本の会を代表して、日本放送協会の平成十八年度収支予算、事業計画及び資金計画に対し賛成の立場から討論を行います。
 NHKの受信料を払わない世帯等の割合が放送受信者全体の三割に達し、受信料収入が二年連続して前年度より大幅に下回ったことは、公共放送たるNHKの存立の基盤を揺るがしかねない一大事であります。NHKが受信料不払の一因となった一連の不祥事を深く反省し、信頼の回復に努力するのは当然のことでありますが、同時に、国会も政府も、またNHKも、危機に直面している受信料制度を実効性あるものとすべく、必要な見直しを急ぐべきと考えます。
 一方、NHKは、現在、国民・視聴者からの信頼を回復するため改革の途上にあり、新生NHKに向けて三か年経営計画を作成し、国民・視聴者に向けたメッセージを明らかにするとともに、その第一歩として、平成十八年度予算においては選択と集中に基づく経費削減と放送サービスの充実やデジタル化投資への予算重点配分により事業収支の均衡を維持しており、その内容については承認すべきものと考えます。
 最後に、国民・視聴者の信頼の早期回復を可能とするのは何といっても質の高い放送番組を提供することであることを強調し、NHK関係者の一層の奮起を要請して、私の賛成討論を終わります。
○委員長(世耕弘成君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 この際、高嶋君から発言を求められておりますので、これを許します。高嶋良充君。
○高嶋良充君 私は、ただいま承認されました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・護憲連合及び国民新党・新党日本の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)
  日本放送協会平成十八年度収支予算は、一連の不祥事を契機とした受信料の不払い・保留の増大により、二年連続の大幅な減収となっている。協会の経営基盤は、受信料制度の上に成り立っており、国民・視聴者の不信感をぬぐえないまま、受信料不払い・保留等が続けば、協会の存立、公共放送の根幹をも揺るがしかねない。協会及び政府は、かかる事態を重く受け止め、協会に対する国民・視聴者の信頼を回復し、公共放送の使命を全うできるよう、次の事項の実現に努めること。
 一、協会は、公共放送が国民・視聴者との信頼関係に基づき負担される受信料により維持運営されていることを深く認識し、会長を先頭に組織をあげて、再生・改革に向けたあらゆる方策に取り組み、国民・視聴者の信頼回復に最善を尽くすこと。
   また、事業の効率的な執行、経費の削減及び透明性の確保に努めるとともに、公金意識の徹底、高い倫理観の確立に努めること。
 二、受信料の不払い・保留や未契約など受信料を負担していない未収世帯等の割合が全体の三割に達する状況にかんがみ、政府及び協会は、受信料の公平負担に向けて、国民・視聴者の理解が得られるよう抜本的な対策を早急に講じること。
 三、経営委員会は、信頼される公共放送の構築に向け、執行部から独立した協会の最高意思決定機関として、国民・視聴者の信頼確保の視点に立って、執行部に対する目標管理・業績評価等を適切に行うとともに、その機能を十分発揮するため、更なる改革に取り組むこと。
 四、協会は、放送の社会的影響の重大性を強く自覚し、真実に基づき、自律性、不偏不党性を確保するとともに、豊かで良質な番組の放送に一層努めること。
 五、現在、政府において、協会の保有チャンネル数、業務範囲、財源の在り方等について検討が行われていることから、協会においてもこれらの課題について早急に検討を行い、協会としての考えを国民・視聴者に提示し、国民的論議に資するよう努めること。
 六、協会は、子会社等の業務内容等について、徹底的な見直しを行い、その統廃合等を含め一層の合理化・効率化を進めるとともに、子会社等との取引については、原則として競争契約とするなど適正性、透明性の向上を図ること。
 七、国際放送の充実強化については、在留邦人への情報提供、海外における我が国に対する理解の促進手段として、重要性が高まっていることから、運営主体、運営に関する財源問題も含め、その在り方について早急に検討を行うこと。
 八、高齢者、障害者にかかわるデジタル・ディバイドの解消が喫緊の課題となっていることから、字幕放送、解説放送等の更なる拡充と番組内容の充実を図ること。
 九、協会の保有する放送番組等については、国民・視聴者の貴重な財産であることにかんがみ、適正なコンテンツ市場の育成の観点から、一層の利活用を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(世耕弘成君) ただいま高嶋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(世耕弘成君) 全会一致と認めます。よって、高嶋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対して、竹中総務大臣及び橋本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹中総務大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(世耕弘成君) 橋本日本放送協会会長。
○参考人(橋本元一君) 日本放送協会の平成十八年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、ただいま御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。
 本予算を執行するに当たりましては、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣の意見書の御趣旨を十分生かしてまいりたいと考えております。
 また、ただいまの附帯決議につきましては、協会運営の根幹を成すものでございます。これを十分踏まえて、視聴者の皆様の信頼回復を着実に果たし、業務執行に万全を期すことで公共放送の使命を全うしたいと考えている決意でございます。
 誠にありがとうございました。
○委員長(世耕弘成君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(世耕弘成君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十一分散会