第164回国会 決算委員会 第11号
平成十八年五月二十九日(月曜日)
   午前十時四分開会
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   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任   
     松下 新平君     尾立 源幸君
 五月十六日
    辞任         補欠選任   
     西銘順志郎君     河合 常則君
     大門実紀史君     小林美恵子君
 五月十七日
    辞任         補欠選任   
     河合 常則君     西銘順志郎君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任   
     簗瀬  進君     津田弥太郎君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任   
     荒井 正吾君     荻原 健司君
     西島 英利君     川口 順子君
     森元 恒雄君     二之湯 智君
     津田弥太郎君     簗瀬  進君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         中島 眞人君
    理 事
                国井 正幸君
                小池 正勝君
                武見 敬三君
                直嶋 正行君
                松井 孝治君
                山下 栄一君
    委 員
                荻原 健司君
                川口 順子君
                坂本由紀子君
                田浦  直君
                中村 博彦君
                二之湯 智君
                西銘順志郎君
                野村 哲郎君
                森元 恒雄君
                山内 俊夫君
                山本 順三君
                尾立 源幸君
                加藤 敏幸君
                神本美恵子君
                佐藤 雄平君
                谷  博之君
                津田弥太郎君
                那谷屋正義君
                藤末 健三君
                簗瀬  進君
                和田ひろ子君
                高野 博師君
                西田 実仁君
                小林美恵子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     竹中 平蔵君
       外務大臣     麻生 太郎君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       文部科学大臣   小坂 憲次君
       厚生労働大臣   川崎 二郎君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   北側 一雄君
       環境大臣     小池百合子君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 安倍 晋三君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        沓掛 哲男君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  額賀福志郎君
       国務大臣     松田 岩夫君
   副大臣
       防衛庁副長官   木村 太郎君
       総務副大臣    山崎  力君
       外務副大臣    金田 勝年君
       財務副大臣    赤羽 一嘉君
       厚生労働副大臣  赤松 正雄君
       国土交通副大臣  松村 龍二君
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       会計検査院長   大塚 宗春君
        ─────
   事務局側
       事務総長     川村 良典君
       常任委員会専門
       員        桐山 正敏君
   衆議院事務局側
       事務総長     駒崎 義弘君
   国立国会図書館側
       館長       黒澤 隆雄君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        榊  正剛君
       防衛庁運用局長  山崎信之郎君
       防衛庁人事教育
       局長       飯原 一樹君
       外務大臣官房審
       議官       佐渡島志郎君
       外務大臣官房審
       議官       杉田 伸樹君
       外務大臣官房国
       際社会協力部長  神余 隆博君
       外務省経済協力
       局長       佐藤 重和君
       財務省主計局次
       長        鈴木 正規君
       文部科学大臣官
       房長       玉井日出夫君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       大島  寛君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   田中壮一郎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   銭谷 眞美君
       文部科学省研究
       振興局長     清水  潔君
       文部科学省研究
       開発局長     森口 泰孝君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        素川 富司君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   金子 順一君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        外口  崇君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       社会保険庁長官  村瀬 清司君
       社会保険庁次長  小林 和弘君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
       中小企業庁長官  望月 晴文君
       国土交通大臣官
       房長       春田  謙君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省航空
       局長       岩崎 貞二君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     石野 秀世君
   参考人
       日本郵政公社副
       総裁       高橋 俊裕君
       東日本高速道路
       株式会社常務取
       締役       青野 捷人君
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  本日の会議に付した案件
○平成十六年度一般会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(第百六十三回国会内閣提
 出、第百六十四回国会衆議院送付)
○平成十六年度特別会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(第百六十三回国会内閣提
 出、第百六十四回国会衆議院送付)
○平成十六年度特別会計予算総則第十四条に基づ
 く経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調
 書(第百六十三回国会内閣提出、第百六十四回
 国会衆議院送付)
○平成十六年度一般会計歳入歳出決算、平成十六
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十六年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十六年度政府
 関係機関決算書(内閣提出)
○平成十六年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (内閣提出)
○平成十六年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 内閣提出)
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○委員長(中島眞人君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十五日、松下新平君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君が選任されました。
 また、去る十六日、大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として小林美恵子君が選任されました。
 また、去る二十六日、簗瀬進君が委員を辞任され、その補欠として津田弥太郎君が選任されました。
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○委員長(中島眞人君) 平成十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、平成十六年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、平成十六年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書を一括して議題といたします。
 まず、財務大臣から説明を聴取いたします。谷垣財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) ただいま議題となりました平成十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成十六年度一般会計予備費予算額三千億円のうち、平成十六年四月二十日から平成十七年三月二十二日までの間において使用を決定しました金額は千百七億円余であり、その内訳は、災害対策費として、河川等災害復旧事業等に必要な経費等の三件、その他の経費として、スマトラ沖大地震及びインド洋津波による被災国の救援等に必要な経費等の十二件であります。
 次に、平成十六年度各特別会計予備費予算総額一兆七千三百六十二億円余のうち、平成十六年十月八日から平成十七年三月十七日までの間において使用を決定しました金額は六十三億円余であり、その内訳は、農業共済再保険特別会計果樹勘定における再保険金の不足を補うために必要な経費等二特別会計の五件であります。
 次に、平成十六年度特別会計予算総則第十四条の規定により、平成十六年八月三日から平成十七年三月二十九日までの間において経費の増額を決定しました金額は千九百六十三億円余であり、その内訳は、特定国有財産整備特別会計における国債整理基金特別会計へ繰入れに必要な経費の増額等八特別会計の十九件であります。
 以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御承諾くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(中島眞人君) 以上で説明の聴取は終わりました。
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○委員長(中島眞人君) それでは、これより平成十六年度決算外二件及びただいま説明を聴取いたしました予備費関係三件を一括して議題とし、質疑を行います。
 なお、本日の平成十六年度決算の質疑は締めくくり総括的質疑でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。
 十六年度決算につきまして、また会計検査院より多くの不当事項等が指摘をされ、また改善がされたところであります。このうち、特に厚生労働省につきましては、毎年多くの指摘を受けておりますし、今年も地方の労働局の取組を始めとして大変その決算の適正性についての指摘を会計検査院より受けたところでございます。
 厚生労働省は、このような指摘を受けまして、今後こういうことがないような改善の取組をしていく必要があると思うんですが、その点、どのようなお取組をなさったのか、お伺いいたします。
○副大臣(赤松正雄君) おはようございます。
 平成十六年度の決算検査報告におきまして、今委員御指摘のように、残念ながら厚生労働省に対する指摘件数は百八十一件、そして指摘金額は、ここの数年の中ではかなり少なくはなっておりますけれども、約五十七億二千万円と、極めて多い状況にあるということで誠に遺憾に思っているところでございます。
 今回の指摘の事項につきましては、国庫補助金の不適正交付額の返還措置を講じるなど、既に必要な対策は講じておりますけれども、今後とも各種会議の場を通じて、事業主体等に対する指導を一層徹底するとともに、再発防止の観点から文書を通知するなど、より一層適正な予算の執行に努めてまいりたいと、そう思っております。
 特に、今御指摘のあった内部監査の体制の強化につきましては、二つほど考えております。
 一つは、平成十七年度から専任の監査官を一名増員いたしまして、従来の四人に一人加えて五人、そういう体制で行っております。
 また、これまで一年から五年のサイクルでありましたそういうその地方支分部局に対する会計監査指導につきまして、このサイクルを縮めまして一年から二年のサイクルで実施する、こういったことで内部監査体制の充実強化を図っているところでございます。
 さらに、監査の項目につきましても、関係職員への個別の聞き取り調査、また内部牽制体制の点検など重点項目に加え、従来の監査手法の見直しを行って、より効果的な監査の実施に努めてまいりたい、そんなふうに考えております。
○坂本由紀子君 各省庁同じように会計処理をしておりますが、私は基本的には会計検査院に指摘される以前に各省庁において適正な処理が行われるということが大変大事なことであろうと思います。
 会計検査院におかれましては、各省庁の内部監査が実態としてどのようなものであると認識しておられるでしょうか。特に、課題があるとすればどういう点が課題だというふうに御認識をしていらっしゃるのか、御答弁いただきたいと思います。
○説明員(石野秀世君) お答えいたします。
 各省庁の内部監査は、国の会計経理等予算執行の適正化を図るという基本目的で本院の会計検査と共通しております。したがいまして、各省庁における内部監査の状況につきましては本院でも従来から重大な関心を持っているところでございまして、平成十三年度決算検査報告におきまして、「国の機関が内部監査として実施する会計監査の状況について」ということを掲記いたしまして、国の機関における内部監査が本来備わるべき機能を十分発揮するよう、内部監査の体制、組織、人員等でございますけれども、そういった面について一層の整備を図るというふうなことを記述したところでございます。
 検査院といたしましては、各省庁におきまするこういった内部監査が有効なものとなるよう、その整備あるいは運用状況ということについては引き続き注視してまいりたいというふうに考えております。
○坂本由紀子君 平成十三年でありますので、しばらく前の御指摘ですが、指摘されていることは誠にもっともなことでありまして、監査をしっかりと独立性を保たせる等々のことがありました。
 各省庁、それに沿って果たしてできているのかどうかということが問題でありますが、その点について会計検査院としては特段のフォローをしていらっしゃるというのではないんでしょうか。
○説明員(石野秀世君) 会計検査院といたしましては、決算報告におきまして毎年多額かつ多数の不当な事態ということを指摘してきておりまして、こういったことが毎年発生しているということは大変遺憾な事態であるというふうに考えております。これにつきましては、事務事業を執行する担当者に必要な会計経理の知識の不足があるとか、あるいは執行するに当たりましての注意力不足というふうなことが考えられると思っております。
 したがいまして、検査院といたしましては、こういった事態を防止するという観点から、一つは、各省庁の会計課長、出資法人の監事、監査役などに対しまして検査報告の説明会を行うということを行っております。そしてまた二つ目には、各省庁やさらには都道府県も含めました会計事務担当職員あるいは内部監査を担当する職員を集めまして、会計法令あるいは監査技法の講習会を開催するというふうなことも行っております。それから三つ目には、各省庁で開催されております会計事務に関する講習会に本院の方から講師として職員を派遣するというふうなことを行っておりまして、そういったことをもちまして、会計事務の適正な執行になるようにというふうなことで検査報告の事例などの周知を図っておるところでございます。
 今後もそういった取組を行うことによりまして、各省庁の内部監査の強化に寄与してまいりたいというふうに考えております。
○坂本由紀子君 各省庁に会計検査院の持っている監査のノウハウを伝えて、しっかりと省庁で第一次的に取り組んでいただくというのは大変大事なことでありますので、その点はこれからも充実させてやっていただきたいと思います。
 ただ、それだけではなくて、制度的に不正が起きないような、そういう仕組み方をするということも大事だろうと思います。
 例えば、厚生労働省について言えば、生活保護であるとかあるいは各種の助成金等の支給をしているわけですが、これはやはり毎年不正受給というのがまた会計検査院から指摘されるところでもあります。事前のチェックを厳しくすると支給までの間に時間が掛かる、その代わり不正はなかなかできなくなるという点があります。ただ、そうなりますと、迅速なそういう生活保護であるとかあるいは助成金等の支給の目的が達せられないというようなこともありますので、そういう意味では、ある程度事前の審査は、必要なものはやるけれども、事後において、もし不正があればしっかりと厳しいペナルティーをもって、不正受給することが結果的には損だというような形にしておくということも不正受給等の抑止の効果が大きいのではないかと思います。
 これは、各省庁共通の問題ではありますが、代表いたしまして、厚生労働省としてこういう問題について今後どうお取り組みいただくかという考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(赤松正雄君) 生活保護費や、また雇用保険関係の助成金、こういった問題についての御指摘がございました。
 まず、生活保護費の不正受給に対しましては、地方自治体、生活保護の実施機関であります地方自治体に対しまして、従来、国や都道府県が定期的に事務執行についての指導、監査を実施し、適正実施の確保に努めてきたところでございます。特に、本年三月末には、生活保護行政の適正運営の観点から、地方自治体における取組事例を参考にいたしまして、一つは資産調査等に対する関係機関との連携の強化、もう一つは不正受給に関する刑事告訴等の強化及び捜査機関との連携要領、こういった具体的な手順や方法などを盛り込んだ手引を新たに作成して、地方自治体に示しました。
 また、失業等給付の不正受給に対しましては、窓口指導をなお一層強化しつつ、各種届出書類の厳密な審査や再就職等の事実についての事業所に対する調査、確認及び指導に努めるとともに、失業認定時における受給資格者に対する周知、指導を徹底することによって不正受給の未然防止を図っているところでございます。また、不正受給を行った者に対しましては、不正行為により受給した額の返還命令を行うのみならず、返還を命ずる額の二倍以下の額を別途納付を命ずる、つまり三倍返しといいますか、そういうふうな格好で厳正な対応を行っているところでございます。
 また、特定求職者雇用開発助成金など雇用保険関係の不正受給に対しましては、雇用保険三事業助成金不正受給不適正支給防止マニュアルを策定して、厳正な書類審査はもとより、疑義が生じた場合の現地確認の実施を行うとともに、支給後においても電話連絡による確認の徹底や現地調査の強化等に取り組んでおります。さらに、悪質な事案につきましては警察への告発を行うなど、各種対策を体系的かつ強力に推進しているところでございます。
 こういった一連の取組を通じまして、今御指摘のあった生活保護あるいは助成金等についての不正受給の防止に全力を挙げてまいりたい、そんなふうに考えております。
○坂本由紀子君 失業給付については確かに三倍返しというような形にはなっているんですが、助成金は必ずしもそうはなっていないわけであります。
 日本の場合には、ほかの制度とのバランスがあってなかなかそういうところに思い切った措置がとれないできているというのがあると思います。見付かったらその額だけ返せばいいというような形では、私はやはり不正を犯そうとする人たちに対しての抑止効果としては弱いと思いますので、是非、今後でありますが、こういう問題についても積極的に御検討いただきたいと重ねてお願いをいたします。
 次に、会計検査院にやっていただく仕事なんですが、この不当事項であるとかあるいは不正経理等々、言ってみればモグラたたきのように一つ一つ見付けていただくというのも、これも大事なんですが、これは幾ら大勢人数があってもなかなかそれだけでは十分な効果が上げられないわけであります。
 先ほど申し上げました各省庁の内部監査、これが、十三年度に会計検査院が指摘をされたものが本当に各省庁それが改善されているかどうかということについては今後しっかりとフォローをしていただいて、より効果のあるものになるようにやっていただきたい。そうすることによって各省庁の個別の不適正な事例というのはかなり減ってくるだろうと思います。
 そして、会計検査院にむしろこれからやっていただきたいのは、今、国を挙げて歳出改革の取組もしているわけであります。簡素で効率的な業務執行ができているかどうかと、そういうことに是非力を注いでやっていただきたいと思うのでありますが、この点についてのお考えを聞かせていただきたいと思います。
○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院といたしましては、委員御指摘のとおり、制度そのものの改善とか内部監査の充実というのについては非常に重要であると、こんなふうに考えております。
 委員御存じのように、会計検査院は、従前から、個別の事態について不当事項として指摘するだけではなくて、会計経理に関して不適切な事態が明らかになった場合には、是正改善の処置を求めたり、その発生原因を究明したところ制度又は行政運営に改善を要する点があると判断した場合には、その旨の意見を表示し又は改善の処置を要求しているところであります。
 会計検査院といたしましては、今後とも、単に個別の指摘をするだけではなくて、委員御指摘の趣旨を踏まえまして、制度又は行政運営に改善を要する点があると判断した場合には、これについて改善を求めるように努めてまいるとともに、できれば検査の視点としていわゆる業績検査の方向へと一歩でも近づけていきたいと、こんなふうに考えております。
○坂本由紀子君 是非よろしくお願いいたします。
 その点に関連いたしまして、補助金適化法の運用の件でお伺いいたします。
 補助金によって造られた施設等につきましては、それが安易に他に転用される等々のことがないように、補助金の目的にかなった運用がされるようにということで補助金の適化法が定められ、それに従って各省庁かなり厳格に運用しております。しかしながら、厳格に運用することがかえって使われた税金が有効に生きないということもあるわけでありまして、使わないことが決まった施設がその補助金の目的ではなくても公的な目的に使われればそれが生きるということは大いにあるわけであります。
 この点で、最近は少子化が進んで公立学校の統廃合が行われておりますが、文部科学省は比較的柔軟に対応していると聞いていますが、ちょっと簡単にその点での取扱いを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘ございましたように、近年、少子化に伴う児童生徒数の減少等によりまして、廃校が増加している状況にございます。こういうことから、地方公共団体が地域の実情やニーズに応じまして廃校施設を積極的に活用していくことが望ましいと、こう考えておるわけであります。
 本来、御指摘ございましたように、国庫補助を受けて整備された公立学校施設を転用する場合には、原則として大臣承認を経た上で国庫補助相当額の納付が必要となるわけでございますが、廃校施設の一層の有効活用を促進するため、国庫納付金を不要とする範囲を拡大するとともに、手続も簡素化しているわけでありまして、具体に申し述べますと、同一地方公共団体における転用で国庫補助事業完了後十年を経過いたしまして無償による処分ということでございましたらば、国庫納付金不要で文部科学省への報告だけで手続を済ませる取扱いとしているわけでございます。
 今後とも、文部科学省といたしましては、各地方公共団体の創意工夫によりまして廃校施設が適切に活用されるよう、支援に努めてまいりたいと存じます。
○坂本由紀子君 学校の統廃合による施設のように、もっともな理由で不要になる施設というのはあります。最近では、市町村合併がかなり行われましたので、合併によって同じ施設が同一の市町村の中に幾つもあって、行政の合理化を考えるとほかの用途に使いたいという声をよく聞きます。ところが、それぞれの所管省庁は、従来どおりのもの、従来どおりの範囲でしか転用を認めない、そうでなければ補助金について返還をするようにというようなことで、結果としては施設が十分使われないというような例もあるように聞いています。
 この点では、市町村合併の推進を国としてもしてきたわけですので、柔軟な取組が行われるように各省庁に要請すべきではないかと考えますが、この点はどうなっているでしょうか。
○副大臣(山崎力君) 委員御指摘の点でございますけれども、政府としては、新市町村の合併支援プランというのを作っておりまして、合併前に国庫補助金を受けて整備した施設を合併の後に他の用途に転用する際は、所管官庁の承認の判断に当たり、合併という事情について十分考慮すると、こういうふうにしております。この支援プランというのは、総務大臣を本部長、それから総務副大臣あるいは官房副長官を副本部長、そして各省庁の副大臣を本部員と、こういう形で、政府の市町村合併支援本部というところで、先ほど申し上げた、そういうふうな形でこのプランを作っておりまして決定したということでございますので、もう正に全省庁しかるべき人間が出席して、構成してできた、こういう連携協力して、政府全体として市町村合併に対して効果的な支援を行うということとなっております。
 そしてもう一つの、今の取組方ということでございますが、本年度、新たに合併後の市町村が抱える様々な課題についてフォローアップのための実態調査をするということになっております。そういった中でいろいろな問題点というのが出てくる、地元からの要望、そういったものが出てくるのではないかと。これはもちろん、今御指摘の点だけではなくて、いわゆる全体的な問題点をフォローアップするための実態調査でございますが、個別具体的なことに関しましても、既存の市町村合併相談センターというところの役割を拡充しまして、合併した市町村からの相談にも積極的に応じていきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、現場の要望を踏まえて、関係省庁とも適切に連携を図って、御指摘の問題に対応していきたいというふうに考えております。
○坂本由紀子君 実態調査をしていただいて把握をしていただくというのはもちろん有り難いことであります。ただ、市町村というのは、市町村から見ると国というのはとても遠い存在でありまして、間に県がある、市町村が直に国に対して様々な注文を付けるというのはこれまでの意識からしても非常にやりづらい、各省庁の厳しいこれまでの取扱いの前にあきらめているというようなものも十分聞いております。せっかくお作りになったプランですので、それが各省庁において本当に実現されているのかどうかということを是非総務省においてはフォローをしていただきたいということを重ねてお願いをいたします。
 次に、先般、新聞に大きく国政調査費についての記事が出ておりました。国政調査費というのは、私ども国会が、国民のためにしっかりとした仕事をすることが必要なものとして付けられている予算であります。この国政調査費について、具体的に幾らくらい措置されていて、それがどのように使われているかということを、今日は衆議院の事務総長にもお越しいただいておりますが、衆議院、参議院、双方からお伺いしたいと存じます。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 平成十六年度決算額におきます衆議院における国政調査活動費の平成十六年度決算額は、支出済歳出額が約二十億六千七百五十万円でございます。主な使途についてでございますが、国政調査活動費は議院、これはハウス及びメンバーの国政調査、立法活動に必要な経費でございまして、平成十六年度における主な使途といたしましては、議院運営関係経費として約千三百万円、委員会等の運営活動費等として約二千二百万円、海外及び国内派遣に必要な経費といたしまして約八千七百万円、立法機関である調査局及び法制局の関係経費として約一億九千七百万円、情報化関係経費等として約十六億九千七百万円などとなってございます。
○事務総長(川村良典君) 参議院における国政調査活動費の平成十六年度の支出実績額は約十二億七千六百万円でございます。国政調査活動費は、議院及び議員の国政調査、立法活動に必要な経費でございます。平成十六年度におけるその主な使途は、委員会及び調査会の運営活動費等として約一千七百万円、海外及び国内派遣に必要な経費として約五千六百万円、立法補佐機関としての調査室及び法制局の関係経費として約一億二千八百万円、情報化推進関係経費として約九億八千六百万円でございます。
○坂本由紀子君 今御説明いただいた国政調査費のうち、飲食にかかわるものはどのくらいあるのでしょうか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 平成十六年度に国政調査活動費のうち会議費として支出されたものは約三千五百万円でございます。(「飲食費と会議費、違うんじゃない」と呼ぶ者あり)会議費という区分で支出してございます。
○事務総長(川村良典君) 国政調査活動費における飲食費というお尋ねでございます。
 まず、国政調査活動費のうち会議費として平成十六年度に支出した実績額は三千百万円でございます。なお、そのうち議院運営関係調整費として一千二百万円がございます。
○坂本由紀子君 今おっしゃった飲食にかかわるもののうち、外国の賓客を交えたとかいうのを除いて、まあ言ってみれば身内だけのものというのはどのくらいあるんでしょうか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 飲食を伴うもののうち、職員又は議員のみで使用して、若しくは議員と職員で使用したというその会議費についての参加者につきましては、正確に把握してございませんので、またそういう区分の集計も行ってございませんので、分かりかねるところでございます。
○事務総長(川村良典君) お尋ねの議員のみ、あるいは議員と職員のみ、あるいは職員のみという区分でございますが、これについては集計を行っておりませんのでお答えをすることができないわけでございますけれども、議員関係の飲食費の支出実績額としては、委員長、調査会主催の懇親会あるいは理事懇談会の昼食代等の会議費として約三千万円、職員関係の会議費として約百万円となっております。
○坂本由紀子君 会議費の支出をするときには、参加者を書くというのは決裁上当然のことであると思いますので、その参加者が書いてない決裁があるというのは私には信じ難いことであります。したがいまして、支出をするときにはその中に外部の人がいるかどうかというのは当然のこととして分かると思いますが、どうしてその数字が出ないんでしょうか。
○事務総長(川村良典君) 例えば常任委員長が主催されます議員懇親会等には、御指摘のとおり職員が参加する場合もあるわけでございますけれども、これも職員がそういう飲食のために参加するというよりは、先生の御出席をお手伝いするとかあるいは補助的な立場で出席をしているということでございまして、その懇談会の性格なり目的なりによって区々になっているわけでございまして、そこまでの区分がなかなか難しいということでございます。
 そういう意味で、正確な集計ができかねるということで、内訳についてはお答えできないという状況でございます。
○委員長(中島眞人君) 衆議院はどうなんですか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 議長、委員長それから事務総長等の判断で支出されているということでございまして、その参加者につきまして正確に把握しているということではございません。
○坂本由紀子君 最初にお話しくださった参議院の事務総長については、私は、身内、言ってみれば内部だけのもの、国会議員とそれから国会職員と合わせてですから、そういう意味では、国会議員の会合に職員が行ったか行かないか正確なことは分からないといっても、それ自身は、ほかに外部の第三者がいなければ、私が申し上げた、まあ言ってみれば内部の会合に該当するので、それはそういうことで出していただけばいいと思います。
 それから、衆議院の事務総長については、議長がおっしゃるからといって、それじゃ決裁も経ないで予算、経理、お金を支出するという行為をしていらっしゃるということなんでしょうか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) ただいまお答え申し上げましたとおり、支出の責任者にお任せしているということでございます。
○坂本由紀子君 先般新聞に出ていたのは、国会が情報公開法が適用されていないので、国会から出たのではなくて、むしろ外の機関を通じて出たというような形で詳細が出ているわけであります。
 私は、国会であるからそのお金の使い道について細かいことを言わなくていいということではないと思います。同じように国民の税金で仕事をしているわけでありますので、その税金の使い道について国民に納得できる説明が行えないというのは、それは大変おかしいことではないかと思います。
 十六年度はもう支出をしてしまったというものになりますが、これからも国政調査費等の支出が私たちが仕事をする上で続いていくわけですが、身内の中だけで飲食を伴うような会合をすることについて国民の納得が得られるとお考えなのかどうか、双方の事務総長の御見解を伺いたいと思います。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 議長、委員長それから副議長と、先生方の活動につきましては、国政調査上必要なものとして支出されているものと認識してございます。
 ただ、事務局職員の分につきましては、現在も控えておりますし、今後とも極力控えていこうということでございます。
○事務総長(川村良典君) 国政調査活動費における会議費あるいは議院運営調整費というのは、円滑な国会運営のために認められている経費でございます。
 その使途につきましては、議長あるいは議院運営委員長を始めとする常任委員長の御判断に基づいて使われる経費でございまして、予算上もそういう経費として認められておるということでございますので、そういう意味では、十八年度についても必要な経費については実施をしていただくべきではないかというふうに思っております。
○坂本由紀子君 私が申し上げたのは、国政調査費を使うか使わないかというようなことを言ったのではなくて、身内だけで飲食を伴うような形で使うことが果たしていいのかどうかということを伺ったわけです。
 そして、職員についてそういうことを極力というような御発言がありましたが、今、行政の部門において職員の中だけでそのような税金を使った飲食が行われているとしたら、会計検査院はこれについてどういう指摘をなさるかということについて、通告してありませんが、伺いたいと思います。
○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院といたしましては、不適正な支出があった場合には当然これは指摘いたします。
○坂本由紀子君 そのような職員だけで飲食を行うというようなことについて、不適正でないケースがあるという意味が言外に入っているんでしょうか。
○会計検査院長(大塚宗春君) これにつきましては、検査院としては、その個々の状況について詳しく調査して、その結果、不適正だ、不適正であるということであれば、これは必ず指摘するということにいたします。
○坂本由紀子君 一般論としてのお答えでも結構ですので、一般的に、行政の公務員が身内の中だけで飲食をするということについて適正だと判断されるのか、それとも一般的には不適正だと思われるのか、重ねてお伺いいたします。
○会計検査院長(大塚宗春君) この場合、身内というのが、例えばまあ衆議院の議長と、それから例えば職員との会合であると、このようにとらえてよろしいでしょうか。
○坂本由紀子君 行政です、行政。
○会計検査院長(大塚宗春君) 行政だけですか。
○坂本由紀子君 例えば、会計検査院の中で職員が会計検査院のお金で飲み食いしたら、それは適正なのかどうかということを伺っているんです。
○会計検査院長(大塚宗春君) 一般論としては適正ではないというふうに私は個人的には思います。
○坂本由紀子君 いやしくも税金を使うについては、私は襟を正して厳正にやらなくてはいけないことだと思います。
 したがいまして、議長、委員長の判断という言い方を再三、先ほどから事務総長はなさっているんですが、事務総長というのは国会の役員でいらっしゃいます。役員であるがゆえに非常に高い位置付けになっておりまして、一介の議員とは違うわけであります。国会のそのような経費の支出について、役員のお一人としてこういう問題についてどうすべきだとお考えなのか、重ねてお伺いいたします。
○事務総長(川村良典君) 参議院におきましては、国政調査活動費につきましては、先生方の御理解も得て、その使途等も含め、適正な運用が行われているものと認識をしているところでありますけれども、今後、先生方の更なる御議論を踏まえつつ、一層気を引き締め、引き続き適正な運用に努めてまいりたいと存じます。
 ただいま御指摘がありました国会役員としての事務総長の役割でございますけれども、国会法第二十八条により、「議長の監督の下に、議院の事務を統理し、公文に署名する。」と定められておりまして、今後とも役員という立場を重く受け止めつつ、議長並びに議院の運営に関する事項を所管する議院運営委員長及び理事の先生方の御意見を伺い、その御判断を仰ぎながら、事務側からも意見を申し上げ、その役割を果たしてまいりたいと存じます。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) 先ほども申し上げましたが、国政調査活動費につきましては、議院及び議員、メンバーの国政調査、立法活動に必要な経費でございますので、それは先生方の国政調査活動として適正に支出されるものと考えてございます。
○坂本由紀子君 私は事務総長に期待をいたしましたのは、世の中が非常に動いているわけです。国の財政も厳しくて、歳出改革をし、国民にも様々な面でその痛みを受けてもらっている。そういう中で、国会における活動も常に見直しをして、あるいは予算の支出についても、かつての社会通念で許されていたことでも今や許されないことであれば、それは直していかなくてはいけない。そういうことを一々議長から言われなければ、あるいは委員長から言われなければ何もしないというのでは、何のために役員として事務総長がいらっしゃるんでしょうか。
 先ほど、事務方としても意見を申し上げるという言い方をされましたが、事務総長というのは事務方ではないんです。国会の役員で、全然、次長以下の職員とは質的に違うんであります。そこのところについて、たまたま次長から上がっていらっしゃっているので事務局の意識を引きずっていらっしゃるかもしれませんが、これが例えば外から任命するという方もいらっしゃるわけです。そういう場合には決してその事務方の代表だなどという発想にはならないと思います。役割が事務局をしっかりと見るということであって、その方の存在が国会の役員としてどうあるべきかということを主体的に考えるというものでありますので、もう一度双方の事務総長についてお考えを聞かせていただきたいと思います。
○事務総長(川村良典君) 先ほども御答弁したところでございますけれども、国会役員としての事務総長の役割でございます。先生の御指摘もございますけれども、その立場は重く受け止めているところでございます。
 ただ、先ほど申し上げましたように、国会は議院全体の問題にもかかわるところでございまして、議院の事務を監督し、議院を代表される議長あるいは議院運営委員長を始めとする先生方の御意見等伺いながら、事務方を統括する者として御意見を申し上げたいということでございます。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) 今先生からの御指摘ございましたように、その時代の流れというものもございますので、以前はそういうことが許されていた場合でも大変厳しくなってございますので、そういう点を踏まえまして、議長、議院運営委員長等に御相談をさせていただくということでございます。
○坂本由紀子君 衆議院の事務総長の御答弁には私も納得いたしましたが、参議院の事務総長の御答弁には私は納得しかねるのであります。
 資料として「幹部公務員の給与体系の概要」というのをお配りしてあります。これをごらんいただきますと、立法とそれから行政、司法の一覧になっています。三権でありますので、両院議長、内閣総理大臣、最高裁長官が一番上に格付けられております。そして、事務総長は両院副議長と同格の、国務大臣と同格の格付になっているんであります。で、検事総長や最高裁判事、行政では同じですが、なっておりまして。単なる事務方、事務次官というのは、行政で見ていただきますと上から八つ目のところでありまして、ここに会計検査院の事務総長とか人事院の事務総長が入るんです。
 国会の事務総長というのはここに入るんではなくて、その上の国務大臣と同じ箱に入っているんでありまして、給与は若干、百万弱ですが低いかもしれませんが、位置としてはそういうところにいるということについての私は認識を持って仕事に当たっていただきたい。そうでなければ、何のために役員として置いているのか分からないのであります。単に事務次官というような、その左側見ていただきますと、衆参の事務次長、副館長がそこに入っておりますが、そこと同じになるんであります。やっていらっしゃる仕事の中身は何なんでしょうか、そしてそれに見合った処遇になっているんでしょうかということを私は強く申し上げたいと思います。
 こればっかりやっているとほかの時間がなくなってしまうので、取りあえず次のテーマに行きますが、随意契約についてであります。
 随意契約は、これはもう再三行政でも指摘されていて、国会でも少しずつ直ってきてはいるんですが、はかばかしくないというのがあります。
 十六年度の随意契約について、特に衆議院において、衆栄会というところにかなりの数の随意契約を出しているんですが、これは本当に随契の三つの条件、契約の性質、目的が競争を許さないというような事案に該当するのかどうかということをお伺いしたいと存じます。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 衆栄会との随意契約でございますが、国会審議テレビ中継放送業務、それから国会参観バス駐車場等管理業務等がございましたが、平成十八年一月、またこれは国会審議テレビ中継放送関連業務でございますが、これにつきましては平成十八年一月から競争入札を導入いたしております。
 それから、国会参観バス駐車場等管理等業務につきましては、平成十八年四月から競争入札を導入いたしてございます。
○坂本由紀子君 十六年度、十七年度随意契約を十八年度は競争入札にということで改善されたことはいいことだと思います。ただ、改善される前の契約金額、例えば国会参観バスの駐車場、約二千万だったのに対して、一般競争入札にしたらその半分になったというようなことで、ほかにも当たり前のように随意契約を続けていらっしゃるけれども、一般競争入札でやれるのではないかというものがあるのではないかと思います。
 なかなかその辺が、総論としてはできるだけやりますとおっしゃっているんですが、一つ一つのものでつついていかないと直らないということは、これはやはりおかしいことではないかと思います。
 この点について、内部で一般競争入札にするか随契にするかという判断をするときに是非しっかりとしたチェックをしていただきたいと思いますが、この点、今後どういうような運営をなさっていかれるでしょうか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) ただいまの御指摘は、国会参観バス駐車場管理等業務について、その入札の結果のお話だと、ございますが、一般競争入札を導入した効果が確かに見られて半額になったということもございます。それから、それに加えまして、委託業務の一部を、案内業務というのを外したりして縮小したことが大きな要因ではないかと考えております。
 また、その内部体制の充実強化についてでございますが、衆議院におきましては監査対象が内部部局のみでございます。また、対象箇所も極めて限定されていることから、事後監査よりも事前審査を志向した体制整備を図ることといたしました。具体的には、昨年九月に会計課に、主として契約の監査を専任する契約監査係及び同係を統括する契約監査主幹を設置するとともに、会計課以外における会計事務にかかわる営繕課、電気施設課においても契約監理主幹をそれぞれ設置いたしまして会計事務の適正な執行を期することといたしたところでございます。
 今後とも、内部監査体制の充実強化に取り組んでまいる所存でございます。
○坂本由紀子君 衆栄会というのは衆議院の職員のOBがつくっている団体ですが、同じようなものが参議院にもありまして、参友会。やはりその随意契約で仕事が出たりというようなことがありまして、参議院も同じようにこの点ではきちっと改善をしていただく、そして内部の体制をしっかり整えていただくことが重要だと思いますが、参議院のお取り組みを伺います。
○事務総長(川村良典君) 随意契約につきましては、法令上特別の理由がある場合にのみ認められるものであることから、これまで本院におきましても、なるべく限定的に用いるように努めてまいりました。しかしながら、平成十六年度における随意契約の割合は、百万円以上の物品調達につきましては金額ベースで八六・七%、五百万円以上の工事につきましては同じく八一・二%を占めております。このような実情にかんがみ、本院においてもより一層の随意契約の見直しに取り組んでおります。
 例えば、工事契約につきましては、平成十七年度より、事務局内の委員会による審査体制を強化し、事務手続の透明化、契約方式の適正化を図っております。その結果、平成十七年度においては、随意契約の割合が金額ベースで三八・五%と、十六年度の半分以下となっており、大幅な改善が見られたところでございます。今後とも、随意契約によらない契約の導入に努めてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、国の締結する契約の相手方の選定については、随意契約によることが例外とされていることにかんがみ、法令上随意契約によることができる場合であっても、安易に随意契約によることなく、調達品目の特性、金額等を勘案して、競争入札のより一層の活用を図ってまいりたいと存じます。
○坂本由紀子君 お答えのとおりの結果がきちっと出ることを期待をいたします。
 次に、前回、速記についてお伺いいたしました。速記の体制というのが実は衆議院と参議院で違っているということを伺いまして、衆議院においては、参議院のように二人一組ではなくて、もう一人で速記をやるというような体制に移っていらっしゃるようであります。これでやると、二人一組よりもより多くの体制で速記ができるわけですが、参議院はこういう衆議院でやっている取組を取り入れればより効率的な体制が整えられると思いますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。
○事務総長(川村良典君) お答え申し上げます。
 参議院におきましては、明後年、本院に新速記システムを導入する予定になっておりますけれども、これにつきましては速記者が一人で原稿を作成することといたしております。それに向けた対応として、今常会から事実上の一人制を試行し、データを取っているところでございます。
 その結果を踏まえまして、先生の御指摘のように、本院におきましても一人制の導入に向けて検討を早急に進めたいというふうに考えているところでございます。
○坂本由紀子君 次に、機械化の話ですが、参議院では機械化に向けて検討が進み、様々なデータも取れているんであります。こういうものを衆議院がこれから機械化を進める上では私は連携を取ってやっていくべきだということを前回も申し上げたんですが、実質的にほとんどそういうことが今はなされてないんであります。
 機械化をするだけでも、ここに、わざわざ往復の時間、速記時間の二倍もの時間を掛けてわざわざおいでいただかなくても済むというメリットがありまして、そういう意味で効率的な業務執行があるので、できるだけ早くこういうことも実現したらいいと思います。
 衆議院におかれては、参議院で進んでいるものについて、その成果を活用してやっていただくということを是非取り入れていただきたいと思うんですが、この点について、いかがでしょうか。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) 衆議院におきましては、平成十八年度に新しい会議録作成システムについての技術動向調査、導入条件調査等を行う予定でございます。
 その中で、参議院の新速記システムの仕様等も検討し、新しい会議録作成システムの計画を進めていく上で有効に活用できるものがあれば活用していきたいと考えております。
○坂本由紀子君 同じことをなさるわけですから、そういう意味で、できるだけ効率的に、そして双方のいいところはお互いに取り入れて、より良いものにしていくということを是非進めていただきたいと思います。そのようにして業務の機械化を図る、あるいは外部委託をするということによって効率的な業務執行を確立するということが当然のこととして必要になってきていると思います。
 その点で、先般お答えいただきましたんですが、運転手について、国会においては行政と違って行(一)の給料表を適用しているというようなこと、あるいは議院警察の給料表が公安職(一)に倣っているというようなことがありました。これが、仮に行政と同じような取扱い、つまり行(二)の職員というのは、運転手、それから衛視というようなものは行(二)の範疇ということで書いてあるわけですが、そのようなものとして取り扱った場合に国会の職員の給与費がどうだろうかということを私は勝手に計算してみたんですが、そうなりますと、衛視と運転手のところだけでも約五億円くらいの人件費の違いがどうも出てくるんであります。したがいまして、これは決算において不当というようなことではないんですが、より簡素で効率的な予算の使い方をしようという趣旨からすると、こういう点については今後見直しをしていただくことが必要ではないだろうかというふうに思います。
 とりわけ、先般、先週ですが、行政改革推進法が成立をいたしました。行政においては、総人件費改革を実現するために具体的な定員削減の目標数値も出てきております。これに対して国会の事務局においては、先般、事務総長に御答弁いただいたのも、先ほどのときと同じように、議長の指示であるとかあるいは議員の指示だとか、そういう御発言ばかりが続いてきたんですが、図書館長も含めてそれぞれの責任者として高い地位にある方としては、私はこの事務局の在り方について問題意識を持ってお取組をいただくということが不可欠だと思います。待ちの姿勢ではなくて積極的にやっていただく。
 そういう意味で、それぞれ三人の幹部の方におかれましては、今の事務局の体制あるいは給与の水準等々について、どのような問題意識をお持ちで、どういう問題提起を今後していきたいとお考えなのか、お伺いしたいと存じます。
○事務総長(川村良典君) 先生から御指摘のございました衛視あるいは運転手のお話でございます。
 前回も御答弁申し上げたところでございますけれども、衛視につきましては、議長警察権の担い手ということでございまして、単なる施設の警備に当たっております警備員とはその性格を異にしているということから、公安職俸給表を準用しているわけでございます。また、運転手につきましては、行(一)表を適用する理由として、その職務が単なる運転業務ではなく、国会議員の秘書的業務をも加味した事務的色彩の濃い特殊な職務を有しておるためであるというふうに説明をさせていただいております。
 ただ、こういう御時世でもございます、御議論もいろいろございますので、今後につきましては、一部運転手につきましては、業務を民間で行うことができるだろうかといった検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、こういう財政状況の下で事務局の在り方をどう考えているのかということでございます。
 事務局の業務は、改めて申し上げるまでもないわけでございますが、先生方の活動を補佐するものでありまして、その縮小、廃止あるいは外部委託等は先生方の活動にも様々な影響を及ぼすことが考えられるわけでございます。そういう意味で、そういう影響等も十分勘案しながら今後検討してまいりたいというふうに思っております。
 参議院の改革協議会におきましても、事務局の在り方について検討を開始されたところでございますので、そういう御議論を踏まえながら対応をさせていただければというふうに思っているところでございます。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) お答え申し上げます。
 ただいま議院運営委員会の衆議院事務局等の改革に関する小委員会におきましては、今先生御指摘の点も踏まえまして、事務局等の組織、給与水準等の改革について検討がなされておるところでございます。事務総長といたしましては、そういう時代の趨勢を考慮に入れつつ、議長、議運等において示される方針に従ってまいりたいと思っております。また、事務局からは行政府の状況も含めました様々な資料の提供等も行っているところでございますので、しかるべく御決定いただけるものと考えております。
○国立国会図書館長(黒澤隆雄君) 図書館業務の効率的な業務運営ということは館長として当然に常日ごろ考えておるところであり、具体的な案ができますれば、議院運営委員会、図書館運営小委員会の御判断も仰ぎつつ、既存業務の見直し、組織の効率化に今後とも努めてまいりたいと思います。
 言うまでもなく、当館は、国立国会図書館法の規定により、国会議員の職務遂行に資するとともに、行政、司法の各部門、さらに国民に対して図書館奉仕をするという任務が定められております。とりわけ、当館の業務の成果は先生方に還元される面もございますので、我々独自の判断で組織を縮減するというようなことはいかがなものかと思いますので、議院運営委員会、図書館運営小委員会の先生方の御判断も仰ぎつつ、更に努めてまいりたいと思います。
 給与面での処遇につきましては、衆参の事務局の職員と同じ給料表を適用しておりますので、そちらの決定が下り次第、それに準じた取扱いに当然なるものと考えております。
○坂本由紀子君 参議院と国立国会図書館長からは組織の縮小というような言い方あるいは廃止というような言い方でなされましたが、私は別に仕事がなくていいというようなことは決して言っておりません。
 例えば、お配りした資料に、衆、参、国立国会図書館の管理職の割合を行政と司法と比べたものをお配りしております。前回口頭で申し上げたのでありますが、これをごらんいただくと、例えば、特別給料表というのは事務総長ですとか専門員の方々です。そういう人たちが衆参でそれぞれ、国立国会図書館も、これだけいらっしゃいます。この数というのは、行政府の指定職の割合よりも高いんであります。それに加えて、指定職の管理職というのがまたいるんです。これだけの人数でこんなに管理職がいなくてはいけないのかどうかというのがあると思うんです。管理職がいなければ仕事ができないわけではなくて、要は頭でっかちで実際に働いている人が少ないというだけの話じゃないかというふうに思います。ですから、果たしてこれだけの管理職が必要なのかどうか。
 管理職というのは当然のこととして人件費が高いですから、若い人たちは一生懸命働いていますけど、管理職はどちらかというと、その後ろにいて高い給料をもらっているという構図ですから、管理職の割合がこのままでいいのかどうかというのは当然一つの課題としてあると思うのであります。
 そのほかに、先ほど見ていただいた幹部職員の給料表の水準というのも、この特別給料表については著しく高いレベルにあります。こういう水準について、本当に総人件費改革のときにほっといていいのか。そういうことを、議長ですとか議運の委員長がこんな細かいことをおっしゃるはずがないのでありまして、こういうことを事務局の方からしっかりおっしゃっていただかないと、結局何も変わらないということなのであります。
 私は、決算委員会でこういう指摘をして、同僚議員の方も支持する御発言をしてくださっているということからすると、是非こういう問題について、事務総長として、あるいは図書館長としての御見識できちっとした案を作り、お取組をいただきたいということを強くお願いする次第であります。
 もう一点、情報公開についてです。
 先ほど国政調査費のところで、国会ではないところから情報が出たということを申し上げました。国会については情報公開法の適用がありませんので、基本的にはほとんど事務局が情報を外に出さないという状態が続いています。
 私は、行政が情報公開を求められたと同じように、国会においても必要な情報をしっかり国民に示すということが国民の国会活動に対する信頼をかち得るもとだというふうに思うのであります。法律がないから公開しないということではなくて、法律がなくても積極的に公開するという姿勢を是非取っていただきたいと思いまして、三人の幹部の方にお考えをお伺いいたします。
○事務総長(川村良典君) 先生御指摘のとおり、国会には情報公開法は適用されておりません。
 ただ、参議院は、従来から国民に開かれた国会という方針の下に早くから国民への情報の開示に積極的に取り組んできているところでございまして、郵便、電話、電子メール等、その問い合わせ手段にかかわらず、国民からの問い合わせあるいは報道機関の問い合わせ等に積極的に対応して各種の情報提供を行っているところでございます。また、広報、ホームページ、出版物等を通じて参議院からの情報発信も積極的に行っているところでございます。
 今後につきましては、委員からの御指摘も踏まえまして、立法府としての特性に配慮しつつ、更なる情報の開示の在り方について検討してまいりたいと考えております。
○衆議院事務総長(駒崎義弘君) 衆議院におきましては、平成十七年四月に、衆議院の広報・広聴等に関する事項の一元的な対応を図ることを目的として広報課を設置いたしました。これは、国民に国会審議の情報を速やかに提供し、国会の機能及び仕組みを広報することにより、国会活動の現況について国民の理解を深めると同時に、国民からの問い合わせ等に迅速にかつ的確に対応していくことによって開かれた国会を目指そうとするものでございます。
 今後とも、情報の公開には積極的に進めてまいる所存でございます。
○国立国会図書館長(黒澤隆雄君) お答え申し上げます。
 当館も、早くから国民への情報の開示ということにつきましては積極的に取り組んでおるところでございます。
 先生方にお配りします年次報告を同時にホームページで国民に知っていただくように図っておりますとともに、郵便、電話、電子メール等、その問い合わせ手段にかかわらず、報道機関、国民からの問い合わせには応じるような形で各種の情報提供をしておるところでございます。
 今後とも、情報開示の在り方について検討いたしますとともに、努力してまいりたいと思っております。
○坂本由紀子君 是非これまでの取扱い方針を変えていただきたい、そしてできるだけオープンに。
 加えて、様々な処遇等については、これは会計検査院のチェックが及ぶ部分ではありませんので、是非それぞれの事務総長がお取組をいただきたいということと併せて、これは衆議院、参議院のバランスの問題もありますので、それぞれ、衆議院、参議院の事務総長が双方でコミュニケーションを良くしてお取組をいただくことを要請申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
○山本順三君 自由民主党、山本順三でございます。
 今日は、外務省、それから国交省、また文科省を中心に質問をさせていただきたいと思いますので、御答弁のほどよろしくお願い申し上げます。
 まず、外務省関係でありますけれども、スマトラ沖地震及びインド洋大津波にかかわる無償資金協力について、今日は二点質問をさせていただきたいと思います。
 ちょうどこの質問通告をした翌日でございますが、この二十七日の未明にまたまたインドネシア・ジャワ島中部地震、マグニチュード六・三というふうに伺っておりますけれども、起こりました。一昨年のスマトラ沖に続いて、昨年十月にはパキスタンでも大地震がございました。そしてまた、今回インドネシア・ジャワ島での大地震、もう犠牲者が毎日増えてまいりまして、新聞によるともう五千人を超えているというような、そんなお話もございます。
 犠牲者の皆様方に心から哀悼の意を表し、また被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、また一刻も早く復興に向けて、あるいは救助に向けての対応がなされるように期待申し上げるところでございますが、これは質問通告しておりませんでしたけれども、このインドネシア・ジャワ島中部地震、その復興に向けて、今、日本政府としてどのようなことをされようとされておるのか、お聞かせをいただければと思います。
○副大臣(金田勝年君) お答えします。
 二十七日の朝に発生しましたジャワ島中部での地震におきましては、インドネシア社会省によりますと、二十八日、昨日の夜の段階で四千六百十一名の死者が出たとされておりますほか、多くの負傷者、避難民が発生いたしました。
 そして、邦人につきましては、現在までのところ、一名の方が軽傷を負われましたほか、被害の報告はありません。そして、在留届の出されている邦人九十一名全員の安全が確認済みであります。そしてまた、旅行者として把握しておりました十九名につきましても全員の安全を確認をしたところであります。引き続き、被害に遭われた方がいないか、その後も確認中であります。
 一方、外務省は二十八日、緊急援助チーム七名を現地に派遣をいたしましたが、昨晩、昨日の夜、更なる援助といたしまして、一つには医療関係者等から成ります緊急援助隊医療チームの派遣、そしてもう一つには総額一千万ドルの無償資金協力及びもう一つとして約二千万円相当の緊急援助物資供与を決定しております。
 また、小泉総理からユドヨノ大統領に対しまして、多数の方が亡くなりましたことに対して哀悼の意を表明いたしますとともに、被害の早急な回復と復興を祈念する、今後も最大限の支援を惜しまないという旨のメッセージを発出したところであります。また、麻生外務大臣からもハッサン外務大臣に対しまして同様のメッセージを発出いたしております。
 外務省としては、今後も状況を注視しながら適切な対応を取っていきたいと、このように考えている次第であります。
○山本順三君 スマトラ沖にしてもパキスタンにしても、あるいはこのジャワ島にしても、実はインド・オーストラリアプレートとそれからユーラシアプレートが今ぶつかり合っている、次から次へあの地帯で大きな地震が起きているということでございます。今後もどういうふうな状況になるか私どもも予測も付かないわけでありますけれども、援助だけは緊急にということが一番肝心だろうと思いますので、先ほどの金田副大臣からの御答弁にありましたけれども、急を要するということで、適切な支援方、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、用意をいたしましたスマトラ沖地震及びインド洋大津波にかかわる無償資金協力についてでありますけれども。
 平成十六年の十二月二十六日に地震が発生して、甚大な被害が起きました。特にあの大津波の映像というのは私どもにとりましては非常にショッキングな映像でございまして、これは大変な被害だなということを改めて痛感したわけでありますけれども。その後、早速に、翌一月の六日にはASEANの緊急首脳会談、ジャカルタにおいて行われて、五億ドルの無償資金協力の実施表明があった。そしてまた、それに続いて一月の十一日でありますけれども、二国間援助ということで二百四十六億円の支援をしていくと、無償資金協力を決定したところでありまして、援助先は、インドネシアの百四十六億円、それからスリランカ、モルディブ、それぞれに八十億円、二十億円と、トータルで二百四十六億円ということになっておるわけであります。
 その無償資金協力の方法でありますけれども、従来は緊急無償ということで事前に緊急物資などの使途を決めておる、そういうふうな形で資金協力が行われておったわけでありますけれども、今回はその使途を特定しない、ノンプロジェクト無償というふうに呼ばれておるようでございますけれども、要は、より柔軟に機動的にということを含めた、目指した上での使途を特定しない手法であったと、このように伺っておるところであります。
 ただ、実は地震発生から約一年経過した平成十七年十二月時点でありますけれども、その二百四十六億円のうちに実際に使用された額が三十二億円しかないというような報道がございました。そしてまた、平成十八年の五月八日現在でありますけれども、全体の大体七割程度、これは物品の供与など具体的な契約が締結をされておる。ところが、一番の大口のインドネシアにつきましては、契約締結に至ったのが五六%というようなそういう状態でありまして、いわゆる無償資金協力でありますから非常にせっぱ詰まった、あるいはまた緊急性を帯びたそういう対策が打たれるべきであろうにもかかわらず、残念ながら若干遅延しているんではないだろうかというふうに私どもは感じました。
 そこでお伺いをさせていただきますけれども、援助のいわゆる活用の遅延とそのノンプロ無償ということ、これがどう影響したのかなということについてのお考えをお聞かせいただきたいのと、現時点で使用済額がどのぐらいなのか、また無償資金の活用状況と復興の現状についてお示しをいただければと、このように思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 冒頭言われましたように、このところ地震が発生して、昨日も新たにジャワ島で、主にジャワ島で四千四百とか五百とか、まだ数が伸びると思う、死傷者が出ておりますが、このほかにも日本じゃ余りニュースになっておりませんけれども、トンガでマグニチュード六・七、パプアニューギニアで六・五だったかな、同じ時期に発生をしております。距離が三千キロぐらい離れておりますから直接関係あるというわけではないようですけれども、これに関する被災の度合いがまだ分かっているわけではありませんけれども、そういった問題もありまして、ちょっと何となく忙しい、地球が忙しいというか、何となくあの地域、特に昨年からこういったことが続いているかなというのが率直なところです。
 質問の最初に言われましたあのスマトラ沖並びにインド洋津波に関する日本の支援、これ、基本的には着実に実行されております。
 遅れた理由は、もうこれは非常にはっきりしておりまして、被災者の役場、役人、全部まとめてそっくりいなくなっているという事実が一番大きな理由です。とにかく現場に行ってもだれもそこにいないという状況であるというところが、一番正直申し上げて、資料から何から一切ないというところが大変、一切というのは極端ですけれども、非常になかったというのが一番大きな理由であります。
 しかし、いずれにいたしましても、今言われましたように、この二国間の援助、いわゆるノンプロジェクト無償につきましては、昨年の一月十七日の閣議決定を受けまして、十九日に、今御指摘のありましたとおりに、スリランカに八十億、インドネシアに百四十六億、モルディブに二十億と、いわゆる資金援助というのを全額拠出が終わっております。現在、全額につきましては使途が確定をいたしておりますんで、調達手続その他準備を終えて、各種事業というのは順調に今行われていると思っております。
 インドネシアの外務大臣にこの間カタールのドーハで会いましたときも、この点に関しては今順調に進んでおると、やっと人が何となくそこらに、土地カンのあるのもきちんと入ってきてというような話をしておりましたんで。
 この災害では、いわゆるインドネシアに限らず、そこにたまたまいた外国人にも非常に大きな被害が出ているんですが、こういったことになりますと、被援助国になりますインドネシアにとりましては、援助資金の最も有効な活用方法というのを考えにゃいかぬわけなんですけれども、優先順位付けにゃどうにもなりませんので、このどれをどう優先順位にするかというのが、きちんとした人がそこに残存しているとか残っているとか、おられれば話が早いんですけれども、なかなかそれができなかったのが非常に難しかったというところであります。
 いずれにいたしましても、このノンプロジェクト無償資金協力というものに関しましては、被援助国の政府に対していわゆる資金の一括供与ということになります。したがって、日本の政府と被援助国、この場合インドネシアですけれども、協議を通じての現地の必要性に応じて柔軟な対応ということを行うことが可能なものですから、一回決めちゃうと、いや、実はあとはこっちの方がもっと優先順位が高かったとかいうようなことになったときにスムーズに援助ができるようになるというのが、私どもとしては非常に効果のあるということを過去の経験則からそう思っておりますので、是非、このノンプロジェクトの無償資金協力と、枠組みというのはこういった緊急のときには特に有効であろうと考えております。
○山本順三君 是非、この復興がスムーズに進むように、しっかりとした対応をしていただければというふうに期待申し上げます。
 それともう一点、気になることがあります。それは何かといいますと、平成十七年十二月に外務省から公表された中間報告にも書かれておることでございますけれども、いわゆる資金が円貨で管理をされると、こういうふうなことになっておるために、平成十七年度は、流れとしてはドル高基調ということでございまして、その関係でかなりの為替差損が生じたのではないだろうかと、そしてその為替差損が正に支援規模の縮小につながったのではないだろうかと、こういうような指摘がある。中間報告でも指摘をされておりました。
 そこで、お伺いいたしますけれども、その為替差損によりどの程度の支援規模の縮小が生じたのか、それから、その後、為替変動リスク回避のために、外務省、どういうふうな対応をお取りになったのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(金田勝年君) ただいま御質問の、一般的に、我が国の無償資金協力に関しましては、まず多くの二国間支援につきましては円貨で被援助国政府に供与されているという状況にあります。御指摘の件についても、本件支援についても同様でありました。
 支援を決定した時点以降、円安になりました場合に、御指摘のように、単純に支援の総額全体を換算しますと、ドルあるいは現地通貨の相当額が減少するということは事実であります。しかしながら、一方で、個別の支援の案件の規模については為替の変動だけで左右されるものではないという点も言えるわけであります。具体的には、支援の実施に必要な資機材の物価の変動、それから当初の見積りと実際に必要となります資機材の相違があったりする場合等、あるいは各種の要因によってやはり変動するということがあり得るわけであります。
 したがって、一概にその部分による減少というものをとらえていくということがなかなか、その点については様々な要因による変動というものがありますので、その点を御理解いただきたいと思います。
○山本順三君 この為替差損が生じたやはり大きな原因の一つは、先ほど申し上げましたけれども、契約までの時間がやはり長く掛かったというところでの問題点もあったんだろうと思うんです。今ほど麻生大臣の方から、現場の役人あるいは住民がそっくりいなくなった、正にそういう状況でありますから非常に対応は難しかったと思いますけれども、できる限り支援を決めたその資金が有効に使われるように、そのタイミングといいましょうか時期といいましょうか、そのことについてのお考えもしっかりお持ちいただくように要望をさせていただきたいと思います。
 それから、次の質問でありますけれども、ODAの在り方あるいは今後の方針について何点か質問させていただきたいと思います。
 ODA白書、十七年版でありますけれども、平成十六年のODAの支出額が八十九億ドルということであります。従来、ずっと減ってきたODA総額でありますけれども、ここで何とか持ち直したといいましょうか、微増〇・三%ということでありますけれども、小泉総理の下で我が国のODAの増額方針が立てられたというふうに理解しております。
 そして、三本柱があると思うんですけれども、一つは骨太の方針二〇〇五の中で、非常に重要な文言であると思いますが、我が国の外交を効果的に展開するために事業量の戦略的拡充を図るというような、そういう方針が立てられました。それから、二番目の柱でありますけれども、アジア・アフリカ首脳会議、バンドン会議において、ODAの対GNI比を〇・七%の目標に極力近づけるように努力をする、なかなかこれ難しい数字だとは思いますけれども、方針としてはその目標に近づけるように努力をする、そしてまた、今後三年間でアフリカへの支援、ODAを倍増させるというような方針が示されました。それから、三本目の柱として私が感じますのは、グレンイーグルズ・サミットにおいて、今後五年間の事業量について、平成十六年、先ほど申し上げました実績八十九億ドルにあと百億ドルの積み増しを目指す、こういうふうな方針が立てられたわけであります。それを前提にして二、三質問をさせていただきたいと思います。
 まず第一点目でありますけれども、その百億ドルの増額というのは、今ほどの財政状況厳しき折柄という御時世でありますから、なかなか大変な状況の中で思い切ったことをされるんだなというふうに思っておりますけれども、実は、その貿易再保険特会が有する債権放棄、これを活用するというような報道もございました。そういうことでありますけれども、この百億ドルの増額について、このような方針を示した真意と見通しをお聞かせいただきたいのと、その事業量の戦略的拡充ということでありますが、その意味するところも併せてお伺いできたらというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、山本先生御指摘がありましたように、骨太方針二〇〇五につきまして、いわゆるミレニアム開発目標としてGNI比〇・七、日本の場合はちょっとGNIが四兆六千億ドルぐらい、ドルが下がってますからもっとあるかな、四兆七千億ドルぐらいあろうかと思いますが、これ、引き続き努力するといっても、これは物すごく巨大な額になっておりますので、事業量の戦略的拡充を図るということがうたわれておりますので、これを踏まえて、昨年の七月のG8のグレンイーグルズのサミットのときに小泉総理の方から、五年間のODAの事業量については百億ドルを積み増すということを表明をしております。これは債務救済のみならず、いわゆる贈与、円借款、ODA、あらゆる手段で取り組んでいくものだと考えております。
 ちなみに、平成十八年度のODA予算というものを見ますと、一般会計につきましては七千五百九十七億円ということになっておりまして、対前年比ではマイナスの三・四%となっておりましたけれども、十七年度の補正予算につきまして三百四十五億円というものと合わせていただきますと、政府のODA予算につきましては七千九百四十二億円となりますので、ほぼ前年並みの水準は維持をできたと考えております。
 国際公約のこともありますので、傍ら私どもは財政状況というものの極めて厳しいということも踏まえつつ、国際公約の実現と財政の方とのバランスをいかにやっていくかというのが一番政府として腐心をしているところでありますけれども、日本のODAに関して、またこういったものに対する評価は極めて高く、日本の外交戦略において重要な力の一つと考えておりますので、今後とも御指摘の点を踏まえて努力をさせていただきたいと思っております。
○山本順三君 貿易再保険特会が有する債権の放棄ということがあるんですけれども、大臣、そのことについては、もちろん債務国がそのことによって、債権放棄されることによって非常に次へのまた動きが可能になるという点もあろうとは思うんですけれども、実質的な日本側のODAの増額という意味では若干ニュアンスが違うのかなという気がするんですけれども、その辺りはどうお考えか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおり、借金棒引きにしてもらったらサンキュー・ベリー・マッチと言うけれども、現実問題として目先の運転資金がない、もう会社でもよくある話です。そういう意味では、今御指摘の点、確かにおっしゃるとおりなんで、債務放棄をしてやりさえすればそれでいいじゃないかと、簡単にそうは世の中回っていきませんので、そこのところはもう十分に考えておかねばならぬ大事なところだと思っております。
○山本順三君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、先ほどの骨太の二〇〇五でありますけれども、我が国の外交を効果的に展開するためと、その文言の裏にはいろんな意味があるんだろうと思うんですけれども、その中の一つに当然我が国の国連の常任理事国入り、こういったことも念頭に置いていらっしゃるというふうに私は判断をいたしております。
 そうなってまいりますと、今現在の国連の常任理事国入りというものの目標達成が当面でありますけれども困難になりつつある、そういう現状でありますけれども、そのときに、ODAの戦略的拡充方針の有効性というものを外務省はどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、昨年から続いておりますように、G4と言われますドイツ、ブラジル、インド、そして日本と、この四か国の国連常任理事国入り案というのを昨年提起をさせていただいて、ずっと今日まで。おかげさまで、国連の改革に合わせてこの安保理の改革というのが必要だという気分の盛り上がりに供したことだけは間違いないと思っております。その中にあって、少なくとも一部の国々に反対を受けておりますことも事実であります。
 ただ、現実問題として、できましたときは国連加盟国五十一か国、今は百九十一か国になっておると思いますんで、そういう状況と昔とはもうこれは全く違っているので、この国連常任理事国の話も含めて国連改革というものをやらねばならぬという気分が盛り上がってきたことは確かだと存じます。
 その点において、私どもとしては、昨年と同じ案ではなくて、日本としては同じ案を出してもまた同じように否決されるのでは、討議の対象にもならないというのでは全然進歩がありませんので、日本は、反対した国々と、これならどうという案をいろいろ今交渉をやらしていただいている最中。そういうときに、このODAをやっぱりやっている国というのは総じて理解の深いところであります。
 ただ、アフリカに関しましては、アフリカの国を入れるのが条件とか、いろいろそういった向こう側の要求、要望というのがありますので、そこらのところの交渉の仕方が最も、山本先生、頭の痛いところであります。
 いずれにいたしましても、そういった国々も一票、島嶼国と言われる太平洋にあります多くの国々も一票というルールの下でこの種のいわゆる改革をやることになりますので、私どもとしては、余り品が悪くならないようにこういったものを有効に使わしていただきたいと思っております。
○山本順三君 実は私、昨年の十一月にアフリカに行く機会を得ました。サハラ以南の、南アフリカを起点にして、タンザニア、マダガスカル、そしてナミビアとアンゴラと、こちらの方に参りまして、大統領にも全員会うことできましたし、首相から始まっていろんな政府高官とお会いすることができました。
 初めてのアフリカでございましたから非常に得るところも多かったわけでありますけれども、いろんな印象ありますけれども、その中でやはり特筆事項といえば、中国のアフリカに対しての関与というものがすさまじいなということをつくづくと感じました。
 細かいことは申し上げませんけれども、やはり極めてしたたかな外交戦略を持ってアフリカと接触をしておるということを感じましたし、また、先ほどの国連常任理事国入りの話でありますけれども、これについての影響もかなりあるなというふうに思いました。それから、アフリカの資源についても、やはり日本がかなりODAで過去いろいろ協力しておりますけれども、それとは全く比較にならないような、今、資源に関連しての中国の援助というのが進んでいるんだなということをひしひしと体で感じてまいりました。
 そういった中で、現在のODA大綱、ODAを実施する一つの視点として、単に国際貢献だけにとどまらずに国益の増進ということを掲げているところでありまして、その国益とは一体何なんだという議論であるとか、あるいはまた、先ほど外務大臣の方からありましたけれども、ODAの実施をすべて国益に結び付けることがいかがなものかよというような議論も当然あるわけでございますけれども、それにしても、日本の外交と中国の外交との違いといいましょうか、そういったものを感じてきたところであります。
 そこで、過去を振り返ってみましても、例えば最近まで日本は世界一の援助国であった、特にアジアに対してあるいは今ほどのアフリカに対して極めて大きな貢献をしておるというふうに私どもも自負をしておるところでありますけれども、残念ながら、今ほどのお話のとおり、常任理事国入りに向けての支持が余り広がらなかったというようなこともございました。何がしかその外交戦略の立て方というものにも一計を講ずる必要があるのかな、このように思っておるところでございますけれども、今後、国連の常任理事国入り、あるいはまたこれから大きな課題になってくるでありましょう資源外交、そういうことに関しまして、ODAの実施から見て日本の外交の在り方をどういうふうにお考えなのか、基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この資源外交、ODA、これ、いろいろな形で間接直接に結び付いていると存じます。
 今、中国の話があっておりましたけれども、何となく債務国の借金を棒引きにしてやったらばっと入ってくるというんじゃ、ちょっとそれは話が違うんじゃないかなと思われる、これは世界銀行も同じようなことを言っておりますけれども。そういったものを含めまして、私どもとしてはちょっと、私どもの感性とは少し違っておるかなと、多分、山本先生も同じところを感じられたんだと存じます。
 中国の場合、資源に非常にこだわっておられるからアフリカの中でも産油国に特にというのは、基本的には、中国の経済がこの十年間急激に伸びております、したがいましてその伸びるのを賄うためには多大な量の石油資源、化石燃料がないともたぬということになっておる、次のGDPの伸びを維持できないというのがその背景にあると存じます。
 日本の場合は、一九七〇年代初めからいわゆる省エネ技術というのが物すごい勢いで進みまして、多分今、日本で一つのものを作るのに一リッターとすると、アメリカで四リッター、中国、インドで十リッターぐらい掛かるぐらいの計算、単純計算ですけど、これはどこかの銀行が出した数字がありますが。そういった意味では、日本の場合は石油が高くなっても、まあアメリカの、リッターとガロンと言っていましたが、正確には三・六ということなんでしょうが、リッターとガロンぐらいの比率が違いますと、日本のやっぱりそういう省エネ技術のおかげで高くなっても受ける影響は四分の一、十分の一と、単純計算すりゃそういうことになります。
 したがって、日本としてこういったものを考えていくときには、長期的にはこれは間違いなくこういったLNG含めて結構大事でして、少なくとも、今回カタールというところに行きましたが、このカタールのLNG、世界最大の埋蔵量だと今言われておりますが、このカタールの石油を最初に全額引き取るというのを決めたのは日本でありまして、したがってカタールにおいて日本の信用というのは極めて大きなものがある。そういうような形で、エネルギーの確保というのにはそれなりの日本としての努力はやっていかねばならぬところですし、事実やっておるところであります。
 ODAに関しましても資源を持っている国に偏ってやるかということになりますと、それはちょっとなかなか問題なんで、私どもとしては、基本的には日本と同じように、資源のない国でも日本と同じようにこういうことをやればその国はいわゆる最貧国から離陸できるということに関しましては、日本のODAの基本としては、資源がなくてもきちんとこういうことをやれば、ほら、ほかの国でも成功している国があるでしょうというのをあのアフリカの国々に示していくというのが基本的な哲学として持っております。
 ただ、そういったものにはこれ時間の掛かる話でもありますんで、私どもそこのところが腐心するところでありましょうけれども、少なくともアジアの中で、台湾にしても、また、どこでしょう、韓国にしても、基本的には資源は余りあるとは言い難い国々においてきちんとOECDに入っていたりしている国々、韓国もそうですけれども、そういったような国があるという現実は、資源の少ない国であってもなり得る可能性というものについての大事さというものを私どもは基本的にODAの被援助国に対して、我々のは金だけ施しているんじゃありませんよと、こういうことをやっていただく哲学というものも御一緒に考えていただかぬとというのが基本的な戦略として持っております。
○山本順三君 確かに、中国辺りが大統領府を造ってあげるとか駅舎を造ってあげるとか、あるいは県庁なり市役所をというのとは違った形で、日本のいわゆる草の根から始まっていろんなODAの対応の仕方があると思います。日本の独自性を出して、それがもっともっとアジア、アフリカの皆さんにアピールできるような何か策を講じていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 それから、もうあと一つ、国連の分担金負担率の改定についてお伺いします。
 これは、今現在、先ほども申し上げたとおり、常任理事国入りのめどがまだちょっと立ちにくいというところ、あるいはまた国連憲章の中に旧敵国条項もまだありますよと、こういうふうな状況でありますけれども、国連の分担金、三年ごとに見直しということであります。その分担率が平成十七年度一九・四六八%、約三億五千万ドルの拠出をしておるんです。
 この金額というのは、よく言われますけれども常任理事国五か国の中でアメリカを除いた四か国の合計よりも三割以上多いというような、そういう状況になっておるわけであります。もちろん、日本が多くの分担金を引き受けざるを得ないような背景、これはまたいろいろあると思います。ですから、そのことについて今どうだこうだということではないんですけれども、少なくとも国際関係が大きく変わってきた、日本の国連に対しての言わば貢献度も違ってきた、そういった流れの中で、他の常任理事国と比較してその一九・四六八%というのがいかがなものかということを私も思いますし、こういう議論が日本国の内外から我々に聞こえてくるようになりました。
 そこでお伺いしますけれども、国連分担金交渉において我が国の主張と今の交渉の現状、さらには、今後どういうふうに取り組んでいくのか、何か交渉が決裂して決議案が採択できない状況にあるんだという報道もありますけれども、今後の取組についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 二〇〇六年末、度じゃなくて二〇〇六年末までに分担率の算定方式の見直しというのを行うことになっておりまして、今政府としては、国連分担金の分担率が加盟国のいわゆる経済実勢に合わせてやってもらわないと、少なくとも公平さを欠いておるのではないか、加えて加盟国の地位と責任も一緒に加味して考えてもらわないとおかしいのではないかというようなことを基本的な考えとして持っております。
 したがいまして、去る三月の十日、日本は日本案として国連総会第五委員会、いわゆる行政、財政担当委員会というのがあるんですが、それに案を提出しています。日本の出しました基本的なポイントは、安全保障理事国、いわゆるパーマネントメンバーと言われるような安全保障理事国に関しましては、その地位と責任にかんがみて、最低分担金のうちの三%や五%ぐらいは払ってもらっても当然ではないかと。今一%しか払っていない国とかいうのがパーマネント国にあるんで、最低限、下限は三から五にすべきではないかということを我々としては言っております。その分だけこっちを安くしろなんて言うつもりはないから、払うべきものはちゃんと払って、三から五ぐらい払って当然ではないかと。
 事実、昔と違って経済もそれらの国は大きくなっているのではないかということを申しておりますんで、日本としてはこの分担率交渉というのは、今申し上げたようなのを基本として今交渉をさせていただいているという最中であります。
○山本順三君 分かりました。
 そして、今の国連の通常予算の分担金とはまた違って、PKOの分担金もこれありまして、年々増加傾向にあるということでございます。通常の分担金は三倍近い規模になっておるというふうに伺っております。先般のPKOの物資調達に絡む不正支出疑惑というのがございまして、国連の大島大使、負担分を見直す可能性を示唆したというような、またこれ報道がございました。
 このPKOをめぐる不正疑惑の概要、それからPKO分担金の在り方について政府の今後の取組、どうあるべきなのかと。これは、分担金は先ほどの国連の通常の分担金と連動しておるとは伺っておりますけれども、そういった不正等々があったときにどう対応していくのかということについての取組状況をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(金田勝年君) 国連のPKOの物資調達に関しましては、今年の二月ですけれども、国連の内部監査の結果、内部規則に違反します燃料の水増し発注とか随意契約の濫用といった不正疑惑が指摘されておるところであります。PKOの活動に関します経費の約二割、一九・四六八%ですけれども、これを負担します我が国としては、このような不正の再発防止のために適切な対応が取られるということ、そしてPKO分担金が効果的、効率的に使用されるように、今後とも国連におけるPKO予算審議を積極的に日本としても参加をしていきたいと、このように考えているところであります。
 また、国連におけるマネジメント改革の一環としまして、現在、監査機能の強化、それから調達制度の改善、職員倫理の徹底といったような見直しが今改革の一環として進められているわけであります、見直しがですね。我が国はこれらの見直しにも積極的に参加をして、監査機能の強化に積極的に取り組んでいく所存であります。
 また、PKO分担金のその額について、こういうときに検討すべきかというお話もございました。それに対しましては、我が国としては、今申し上げたように、PKO分担金が効果的、効率的に使用されるように、国連におけるPKOの予算審議に積極的に参加するということになるわけでありますが、他方、国連加盟国としての責任と義務の履行というものを誠実に行う必要があるということから、PKOの分担金の支払を一方的に削減といったような検討をするということが妥当であるかという点もございますので、その分担金の支払については一方的に削減しないということが重要であるというふうに考えておる次第であります。
○山本順三君 そういたしましたら、続いて国交省の関係の質問をさせていただきたいと、このように思っております。
 実は、日本航空グループ、いろんな不祥事がありました。そして、空の安全というのが損なわれるような、そういうトラブルが続発をしております。本院においては、国交省に対して、航空各社への厳しい監視、監督等の実施や、航空管制業務に関するチェック体制を含めた見直しについて警告を行った、そしてこの委員会としての措置要求を行ったと、そういう対応をしておるところでございますが、残念ながらその後もいろいろなトラブルがどんどん出てまいります。先般も、スカイマークエアラインズ、何と必要な修理を怠ったまま九か月も飛行を続ける、そういう重大な過失が続いておったと、これが出てまいりました。
 そしてもう一つ、実は私、大変気になることがございます。
 例のYS11の後継機として平成十五年から地方路線で就航いたしております新型のプロペラ機、ボンバルディアDHC8―Q400、これのトラブルの多発でございまして、イレギュラー運航、それから重大インシデント、これに関する資料といいましょうか、新聞報道を集めたらもう枚挙にいとまがないと。今私もたくさん持っておりますけれども、本当に次から次へいろんなトラブルが出てくる。そして、実はこの質問決めて昨日の私の地元新聞でも、このボンバルディアに対しての不満といいましょうか、不安といいましょうか、そういった記事が特集をされておりまして、その下にちっちゃくやはりトラブルが発生したというような記事がありました。今日、飛行機に乗って参りました。ある新聞広げておりましたら、またぞろ、昨日もまた札幌、北海道でトラブルが発生したと。これは一体どうなんだろうかということを今つくづくと感じております。
 このボンバルディアというのはカナダの飛行機会社でありますけれども、今現在、全日空系で十一機、それから日本エアコミューター系で八機保有されておるというふうに思っておりますけれども、最近はもう利用者が、定期運航がなされないから使えないとか、あるいはトラブルが多いからあれはちょっと避けようと、こういうふうな状態にすら今なっておる。
 ところが、航空各社のコメント聞いておりましたら、新型機に付き物のいわゆる初期故障であると。それから、いや、YS11のときはもっと多かったんだというような非常にのんきな話が我々の耳に入ってくる。
 例のハインリッヒの法則というのがありまして、大事故の陰には中程度の事故が二十九件、そしてちっちゃな事故が、トラブルが三百件起きているんだと。だから、そのちっちゃなトラブルにこれは関心を向けておかなければならない、こういうことでありますけれども、これはもう将来本当に大変なことになるんじゃないかと、そんな不安感がございます。
 そこで、質問させていただきたいと思いますけれども、このボンバルディア社製の航空機にかかわるトラブルの実態、それからその対策、実施状況と効果についてお伺いします。先般の新聞で、国交省の担当者がカナダ運輸当局あるいはボンバルディア社へ出向いたということもございましたが、そういったことも含めて答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(松村龍二君) 山本先生にお答え申し上げます。
 まず、ボンバルディア社製の御質問についてお答えいたします。
 ボンバルディア社製のQ400型航空機は七十四人乗りのプロペラ機で、平成十五年より我が国に導入されまして、プロペラであるということもありまして低騒音機であると。この特性を生かしまして、伊丹空港を中心に、現在、JALグループ、ANAグループ合計で十九機、二十五路線を運航しています。
 御指摘いただきましたように、昨今、Q400型機については、多様なトラブルにより運航に支障が生じる事例が多発しており、昨年は二十六件、本年もこれまでに、週末の状況でございますが、十七件のトラブルが発生しております。
 国土交通省としましては、昨年来、同型機の運航者に対しまして、一斉点検の実施、トラブルの原因究明と再発防止策の策定等を指導したところであります。これらを受けて、航空会社では点検期間間隔を短くするなどの対策を取り、整備を的確に実施するとともに、会社間でトラブルや、会社間といいますのはJALグループとANAグループ、同じ飛行機を使っているこの会社間で、トラブルやその対策についての情報交換を行い、協力して対応をしております。
 しかしながら、ただいまも御指摘ありましたように、同機のトラブルの多くは、その対策としての設計の改善や製造段階での品質管理の徹底が必要なものと考えられるところから、先月には航空局の担当官をカナダに派遣し、ボンバルディア社に対しまして、トラブルの原因究明と再発防止策の策定、トラブル低減のための設計の改善等について強く申入れを行うとともに、責任当局でありますカナダ航空局に対しましては、製造会社への一層の指導監督の要請を行ったところであります。今後、カナダ航空局とも連携を取りながら、トラブル低減のために、各種の再発防止策の策定、設計の改善等についてしっかり監視してまいります。
 なお、初めに、トラブル続きの航空会社への安全性の信頼回復に向けての対策いかんと、こういう御質問がございました。
 我が国の航空会社におきましては、昨年来安全上のトラブルが頻発しております。例えば、日本航空グループにおいて、昨年三月に事業改善命令を発出したにもかかわらず最近においても不適切な点検が行われたほか、スカイマークについても、不適切な整備管理に起因して修理期限を超えて運航を行うなど、航空におけるトラブルが続いていることは大変遺憾であります。
 今後、国民の空の安全、安心に対する信頼を一刻も早く回復するよう、一つ一つのトラブルに対して適切な改善策を講ずるとともに、経営トップが改めて安全の重要性を自覚し、安全で安心な航空輸送サービスを提供することが最大の社会的使命であるとの認識の下、全社一丸となって安全運航を確保するため、トラブルの再発防止を図り、安全管理体制をしっかりと確立していただきたいと考えております。
 国土交通省といたしましても、先般成立させていただきました改正航空法、運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律でございますが、に基づきまして航空会社各社の安全管理を十分審査するとともに、こういった航空会社に対する抜き打ちを含めた立入検査を継続するなど、安全管理体制や再発防止策の実施状況などについて厳正に監視してまいります。
 スカイマークに対します特別監査といたしましては、航空局の整備担当四名、運航担当三名の合計七名のチームを結成いたしております。東京空港事務所に臨時の事務室を設置しまして常時監視を実施いたしております。本社、羽田基地等に立入りをいたしております。また、整備の現場及び整備管理部門、運航便及び運航管理部門、整備士やパイロット等の体制等について検査を実施いたしております。
 いずれにいたしましても、航空の安全は絶対のものでございますので、しっかりと対応してまいります。
○山本順三君 私も、実はこのボンバルディア、二回乗ろうとチャレンジをして、一回は欠航でした、一回は乗れましたけれども。ただ、非常に居住性いいんですね、それから結構速い、プロペラにしては速い。いい飛行機だなと乗ったときは思ったんですけれども、降りた翌日の新聞にはまた別のところで欠航というようなことがありますので、是非とも、空の安全でありますから、このボンバルディアそれから各航空会社に対しての厳しい指導監督、国交省、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。
 もう一点、国交省関係で質問さしていただきます。本四架橋にかかわる地元出資金についてであります。
 本年四月二十九日に瀬戸内しまなみ海道がいよいよ全通をいたしました。五十九・四キロ。これで昭和五十年以降約三十年を掛けて三本の橋がすべて開通したということでございまして、この三本の橋が開通したということに対してはいろいろな皆さん方がいろいろな見解を述べられますが、我々地元としては、必要欠くことべからざる橋であるというふうに思っておりますので、その点、国交省におかれましては、大変御支援いただきましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。
 さて、さはさりながら、実は大島道路とそれから生口島道路という二つの開通が今回なされて、そして四月二十九日すべて開通と、こうなったわけでありますけれども、これなぜに四月二十六日と四月二十九日、もちろん工期の関係もあったんでしょうが、どうしてこういうずれが生じたんだろうか。そしてまた、ゴールデンウイーク前には開通させるという話はずっと聞いておりましたけれども、もう直前になるまで、残念ながら、いつ開通かというような情報が我々には入ってこなかった。そして、路線バスを運行するその運行時間にもいろいろとこれ問題が出てくるわけでありますけれども、それにも大きな影響が出た。そして、開通セレモニーはもうやりませんよ。なぜならば、これは実は正式な全線開通ではなくて、今現在、東南海地震による津波対策用の緊急進入路の整備を進めておって、それができ上がるのは大体今年の十月ごろだと、そのときが全線開通だと。
 こういうふうなことでありまして、それもそうなのかなというふうには思いますけれども、やはりもう全線開通してどんどん走っているわけでありまして、地元の感覚としては、全線が開通したというアピールを是非とも全国に発信していきたい、そしてより利用されるような、そういう橋になってもらいたい、こんな気持ちがあったんですけれども、何かしらその対応が私どもには理解できませんでした。
 このことについてはまた後日質問することにいたしまして、今日はその出資金のことについて質問させていただきたいと思います。
 今現在、有利子の債務残高が平成十七年度末でありますけれども一兆九千四百億、こういうふうな状況でありまして、実際のところそういう有利子負債がありますから、通行料がまた上がっていく危険性がある。でも、もうこれ以上上げるわけにいかない、こういうふうなことで、今、国とそれから十の府県市、年間八百億の出資をして、国が三分の二、それから十の府県市が三分の一でありますけれども、無利子で八百億の出資をしておるわけであります。
 これ、愛媛県を例に挙げますと、私が県会議員しておったころには年間三十三億ぐらいだったというふうに記憶しておるんですが、今現在は年間五十三億になりました。出資総額が四百八十九億円、これは十八年度末になりますけれども、期限が平成二十三年まで、こういうふうな形で出資をされておるわけでありますけれども、実は地方財政も国と同じように大変厳しい折がらであります。そういう状況の中で、将来恐らくや返ってくるであろう、恐らくや返ってくるであろうと思われておるこの出資金でありますけれども、年に五十三億円の負担というのは非常に重い負担であります。そして、今後更に平成二十三年以降十年間の出資延長を求められておると、そういう状況であります。
 そんな流れの中で、お伺いしたいわけでありますけれども、これ民間の企業になったわけでありますけれども、本四公団から今度は日本高速道路というふうになったわけでありますけれども、そういう流れの中で、配当金のない出資金負担というものを自治体に求めることが、これ果たして妥当なのかどうかというようなことも感じますし、また、その十年間出資を延長する、これは地元の自治体との協議が当然あってしかるべきであろうと思いますけれども、どういうふうな対応を今後されていくのか。それに加えて、国家財政も厳しき折がら、更なる財政補てんというのもなかなか難しいのかも分かりませんけれども、そういったことも含めた御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(松村龍二君) 私も北陸の福井県が地元でございますが、高速道路今か今かと完成を待ち焦がれているということもございまして、そのような意味においても関心を持っているところでございます。
 質問にお答え申し上げます。
 道路関係四公団の民営化に関しましては、これまでの政府・与党申合せ及び関係法律等を踏まえ、本年三月三十一日に日本高速道路保有・債務返済機構と六つの株式会社との間で協定を締結し、本格的な民営化がスタートいたしました。
 本州四国連絡橋につきましては、一兆三千四百億円の債務を切り離すとともに、平成二十四年から平成三十四年までの地方公共団体の追加出資によりまして通行料金の引下げを実施した上で、民営化後四十五年以内の有利子債務の返済を可能といたしました。こうした措置により、本州四国連絡橋は有効に活用され、四国への観光客数の増加を始め、各方面で経済効果が発生しているものと認識しております。
 今後は、会社の自主性、経営ノウハウを生かしながら効率的な経営に努めていただくとともに、機構におきましては地元地方公共団体の御理解を得ながら調整を図ることが必要だと考えておりますので、国土交通省といたしましても引き続き努力してまいりたいと考えております。
○山本順三君 是非、今の出資金の負担というものが地方自治体には大変大きな影響を与えておるという事態は御理解いただいて、そして、もちろん地元も協力するところは協力するということになりましょうから、今後どういうふうな対応が図れるのか、じっくりと地元との協議をしていただくようにお願いをしておきたいと思います。
 それから、文科省にお伺いしたいわけでありますけれども、時間が大分迫ってまいりましたので、ちょっと順番をいろいろ入れ替えながら質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点ですけれども、学校の安全、安心対策という観点から質問をしたいと思います。
 特に、登下校時の防犯あるいは安全対策についてでありますけれども、つい先般も秋田県で小学校一年生の男の子、殺されてしまったということでございますし、その数日前には近所の女の子も水死をしたというような報道がございました。昨年の、平成十七年の十一月に広島でペルー人によって小学校一年生の女の子が被害に遭われた。その後、栃木県の今市市、これはまだ未解決なんですけれども、もう次から次へと子供たちが被害を受ける、もうあってはならない事件が続発をしておるような状況にございます。
 文科省も、子ども安全プロジェクト、この充実を目指して様々な事業を推進されておるところでございますけれども、残念ながらそういった事故が後を絶たないということでありまして、私どもも心を痛めておるところであります。特に地域社会全体で子供たちを守っていこうというような観点からいきますと、スクールガードあるいはスクールガードリーダー、こういったものを文科省が非常に不十分な予算の中でもかなり大幅の予算を組んで努力をされておるというところを私どもは大いに評価をするところでありますけれども、是非文科大臣にお伺いしたいのは、この防犯安全対策に対してどういう実効性のある対策を進めていくおつもりなのか。
 そして、私どもも今つくづく思うんですけれども、先ほど申し上げたとおり、地域ぐるみでこれは取り組んでいかなければならない。スクールガードを中心に例えばPTA、保護者そして自治会であるとか、ただし、そういった方々にも時間的余裕のある方とない方があって、全部が全部保護者に頼れない。そのときに、私は、一番肝心なのは、やはり元気なお年寄りの皆様方に御理解いただいて何かしらボランティアグループを養成、組織化していくことが非常に大切ではないだろうかと。それがお年寄りの皆さん方へのある意味では生きがいにも当然つながっていくだろうし、要は子供を一人にしない、ここが一番のポイントだろうと思うんですけれども、そういった運動の必要性も含めて、文科省としてどういうふうな対応策を練っていかれるおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 山本委員御指摘のとおり、相次ぐ悲惨な、児童が被害に遭うような事件が出まして、もう私どもも本当に心を痛め、かつ何とかならないかと思うわけでございますね。これは、国民の皆さん、本当に皆さん同じだと思うんです。
 それは、委員御自身が御指摘されましたように、地域全体で子供を見守っていく体制を構築すると。私は、究極的な安全対策というのは、これ以外に、地域の犯罪に対する抵抗力をしっかり付けていく、そして子供自身がそういった犯罪に対する抵抗力を持つと、こういったことが一番重要なことだと思っております。
 その中でも、四六時中犯罪の芽というのはあるわけですから、それを一つ一つ摘んでいくためには、できるだけ長い時間そういった目を光らせていただける時間に余裕のある方、特にお年寄りの御協力というのは大変重要な部分を占めている。たとえ、自宅の前で外を見ていらっしゃるだけでも、そういうときに子供さんに目をやっていただいて、そして、前を通るときに頑張りなと一言声を掛けてくださるだけでも大きな違いがあると思っております。
 そんな意味で、厚生労働省の方からも老人クラブ活動としての地域の見守り活動を推進するとか、あるいは各都道府県の教育委員会等に対して、私ども教育関係者と老人クラブの十分な連携が図れるようにお願いをするとか、そういった対策も行っているわけでございます。
 そして、委員が御指摘をいただきましたように、地域ボランティアをお願いをいたしましてのスクールガード、スクールガードリーダーの育成、それから路線バスを活用した通学路の安全確保を始めとした緊急六項目という形で全通学路の緊急安全点検をしたり、学校における防犯教室の緊急開催をして、そしてそういった危機から子供たちがどうやってそれを逃れることができるか、あるいはどういう部分で危険が潜んでいるか、これを予知できるような、そういう体験的な教育も含めて安全教育を実施していただく。また、すべての地域における情報の共有体制を立ち上げて、そして地域の皆さん、保護者、学校、そして子供たちが共通にそういった情報に接することができるように、そしてまた、私どもとして国民の皆さん一人一人に呼び掛けて、みんなで子供たちを守りましょうと、それをお願いいたしますと、こういうふうな活動もしているところでございます。
 いずれにいたしましても、相次ぐこういった事件が、今までは見守っていただく側にいたはずの方がいつの間にか加害者になっているような事件も出てまいりまして、従来型の安全対策ではいかぬということも出てまいりましたので、地域全体の防犯力を高めるという形で、委員が御指摘いただいたようなことを中心に私どもなお一層努力をして、しっかりとした安全対策を構築してまいりたい。
 本当にあってはならない事件、もう二度と起こしたくない、そういう気持ちで取り組んでまいりたいと存じます。
○山本順三君 あってはならないこと、正にそのとおりだと思っています。このような事件が相次いで発生していますが、その対策について、これ治安を担当する立場で今日は沓掛大臣がお越しでございます。国家公安委員長としての所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(沓掛哲男君) 委員御指摘のように、昨年十一月以降、児童が殺害される痛ましい事件が相次いでおります。またそれにより、国民も大きな不安感を持っている、出ているというような状況でございます。
 私もできる限りそういう現地へ参りまして、その対策等についていろいろ皆さんとともに勉強し、実施しているわけでございますが、広島の事件は十一月の二十二日に発生し、二十八日にペルー人を逮捕できたわけですが、この現地にも参りまして、誘拐された場所、また遺体が放棄された場所などなども視察いたしました。また、今お話のありました栃木県の事件につきましても現地に参りました。
 これらから見まして、今委員も御指摘のように、いわゆる通学路においては最後自分の家に近づけば一人になってしまう、そのすき間をねらっての犯罪が多うございます。したがって、そのすき間をどうするかというのは大変重要でございます。
 また、もう一つ、先日山梨県におきまして、午前中に学校におきましてそういう防犯あるいは誘拐のような事件に遭遇した場合どうするかということを学校で教えて、その午後に早速その女性、児童が誘拐犯から、不審者から誘拐されようとしたとき、早速その防犯ベルを鳴らすことによっていわゆる不審者が逃げようとしたと。もう一人の友達がトイレに入っていたのが、防犯ベルを聞いて飛んで出てきて写真を撮って、その車両ナンバーからいわゆる犯罪者を逮捕するというようなこともできており、やはり学校におけるこういう防犯の教育、いわゆるそれから訓練というものが非常に大切なことだなというようなことがいろいろ教えられているところでもございます。
 また、この防犯という、子供を被害者としないためのこの防犯対策というのは警察だけでできるものではなくて、やはりこれは政府全体で取り組むべき重要な課題でございますので、そういう面からもまたいろいろと対策を立てております。
 政府といたしましては、昨年十二月に犯罪対策閣僚会議で犯罪から子供を守るための対策の強化が取り上げられておりまして、ここでは保護者、学校、警察、防犯ボランティア団体等が協力して子供を犯罪から守ろうということでございますが、この防犯ボランティア団体も昨年の暮れには二万団体に増えました。本当に、一年間で倍以上になるというものでございます。しかし、その存続、持続的なことについて、これからも非常にいろいろな問題もございますので、そういうものをしっかりと踏まえながら、警察におきましても、安全安心ステーションモデル事業の拡充とか退職警察官等によるスクールサポーター制度の活用など警察自らの対策を強化するとともに、関係省庁及び関係機関と一層緊密に連携しながら、児童の安全を確保し、国民の不安感を払拭していくために全力を尽くしたいというふうに考えております。
○山本順三君 もう時間が来てしまいました。
 文科省の質問たくさん用意しておったんですけれども、誠に恐縮でございます。また改めて質問さしていただきたいと思います。
 以上で終わります。
○委員長(中島眞人君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時二十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(中島眞人君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十六年度決算外二件及び予備費関係三件を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○松井孝治君 民主党・新緑風会の松井孝治でございます。
 今日は、多数の大臣あるいは参考人にも御出席いただきまして、ありがとうございます。決算委員会の質疑もいよいよ締めくくり的ということになりまして、今日はちょっと多岐にわたる項目を御質問させていただきますので、閣僚始め答弁者におかれてはできるだけ簡潔な御答弁をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 まず、官房長官、インドネシアのジャワ島の地震が発生いたしました。大変大規模な災害でございまして、我々も被災者に対して、阪神・淡路大震災を経験している日本国民全員が本当にお見舞いを申し上げ、できるだけの支援をしなければいけないと思いますが、官房長官、政府として、午前中にも多少議論がございましたが、今の最新の状況で、政府としてこの大震災の被害状況をどう把握され、これまでに政府としてどのような行動を取られ、また今後どのような行動を予定しておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 午前中の質疑の中でも御答弁申し上げているところでございますが、政府としては十一億円の緊急支援を今考慮しているところでございます。
 今、最新のものを今入手をいたしましたので、それを答弁させていただきます。
 二十七日、土曜日朝に発生しましたジャワ島中部での地震については、二十八日、日曜夜のインドネシア社会省の発表によれば、四千六百十一名の死者が発生をいたしました。また、二十八日正午のインドネシア国家災害対策調整委員会の発表によれば、三千七名の負傷者が出ております。また、約二十万人の避難民が発生し、約四千棟の建物が被害を受けたと報道されております。
 邦人につきましては、現在までのところ、在留届の出されている邦人九十一名全員の安全を確認をいたしました。そのうち一名の方が軽傷を負われましたが、適切な手当てを受け、命に別状はございません。十九名の旅行者についても、全員の安全を確認をいたしました。また、念のため、被害に遭われた方がいないか引き続き確認中でございます。
 このような状況を受けまして、政府は二十八日、日曜日朝、緊急援助チーム七名を現地に派遣をいたしました。その後、昨晩、十八名から成る緊急援助隊医療チームの派遣、総枠約十一億一千万円の無償資金協力及び約二千万円相当のテント、浄水機、発電機等の緊急援助物資の供与を決定しました。総枠十一億一千万円の援助は、今般表明されている各国の支援の中で最大のものであります。
 また、小泉総理よりユドヨノ大統領に対し、多数の方が亡くなったことに対し哀悼の意を表明するとともに、被害の早急な回復と復興を祈念し、今後も最大限の支援を惜しまない旨のメッセージを発出をいたしました。また、麻生大臣からもハッサン外相に対して同様のメッセージを発出したところでございます。
○松井孝治君 ありがとうございます。是非、機敏に必要な措置をとっていただきたいと思います。
 今日の各社のニュースでも、トップニュースは正にこれでございまして、やっぱり予想以上に大きな被害が生じている。現地では、重機等も必ずしも十分でないし、医師の問題も本当に深刻であるという話が出ておりますので、今防衛庁長官もいらっしゃいますけれども、それこそ空自、陸自、海自の派遣も含めて、政府部内で、週末でございましたが適切に対応していただいておると思いますけれども、さらに、これ月曜日ですので、政府として、関係各省庁どういう協力ができるのかよく御協議をいただいて、本当に必要な支援を、本当に日本もいつまた大きな地震が起こるか分かりませんので、しっかりと取っていただきたいというふうに私からお願いしたいと思いますが、よろしければ官房長官の方から、今後政府部内でどういう取組をされるのか、ある程度御予定が決まっておればお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(安倍晋三君) 現在決定をしております援助の中身につきましては、ただいま答弁させていただいた状況の中身でございますが、今後、この被害の状況等をよく見定めながら、更に援助が必要であれば機敏に対応していきたいと、こう思っておりますし、政府内でよく関係省庁とも連絡をしていきたいと、官邸においてしっかりとリーダーシップを取って対策を考えていきたいと思っております。
○松井孝治君 通告しておりませんが、額賀長官、政府部内で協議の結果、必要であれば自衛隊の災害出動を含めて御協力をされる用意はございますでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) お答えいたします。
 私としては、ニュースでこのインドネシアの地震が報道されて以来、自衛隊に対しては、情報収集と同時に、いつでも外務省を通じて、あるいは政府を通じて要請があれば出動できるように待機をしておりますので、こちらからというよりも、インドネシアから要請があってそういう段取りが進められればいつでも対応できる態勢を取っておるところであります。
○松井孝治君 是非、しっかりとした対応をお取りいただきたいと、そのことを私からもお願いをしておきたいと思います。
 それでは、本論に移ります。
 四月の行政改革特別委員会において、私は天下り、随意契約の問題を取り上げさせていただきました。今日も理事会でお許しをいただきましてパネルを用意してまいりましたけれども、(資料提示)これは行政改革特別委員会で御提示したものと同じものでございます。非常に公益法人の事業委託と天下りというのが高い比率で行われているということは、もうここ時間がありませんので省略をいたしますけれども、各社団法人、これはもう一部ですが、あるいは財団法人において非常に国からの丸抱えのような形で随意契約が行われていて、その団体の役員の中のOB比率というのは極めて高い数字であると、職員にも多数のOBの方々が天下っておられるという実態を皆さんに御説明したところでございます。
 随意契約というものは、これも行革特でも御説明したとおりでございますが、各省庁において非常に、本来であれば例外的措置である随意契約というのがむしろ多数を占めているということも、これは件数ベースでありまして、金額ベースの作業というのはもう膨大でまだできておりませんけれども、このこともお示ししたとおりでございます。
 そういう状況の中で、四月の行政改革特別委員会で、公益法人の設立許可及び指導監督基準、これによれば、これは政府の閣議決定文書でありますが、理事のうち、先ほどの役員ですね、所管する官庁の出身者が占める割合は理事現在数の三分の一以下とするという閣議決定が、この所管する官庁の出身者の定義というものが、その下の幹事会申合せ、各省官房長の申合せによっていろんな条件が付けられていて、実際は所管官庁出身者であるにもかかわらずそうカウントされない方が多数を占めて、現実には、先ほどの数字ですね、役員のOB比、これ役所が出してきた数字ですが、十三分の十二とか十六分の十四とか、こういう数字であるにもかかわらず、数字のマジックで三分の一以下であるという基準を満たしているという解釈が行われている。
 これに対して、小泉総理大臣も含めまして、きちんと見直していくべきだと。しかも、外部の有識者の意見も聞いて、この幹事会申合せですね、だれをもって所管官庁出身者とみなすのかということについて、その基準というものが、総理大臣も含めて、閣議決定の趣旨がすり抜けされていると、この基準についてしっかり見直していくという答弁をされてから一月以上が経過をいたしました。
 何か、私が質問させていただいたすぐ翌日でしょうか、経済財政諮問会議でも総理はこの問題を取り上げられて、しっかり基準を見直すことという督励をされたというふうに伺っておりますが、この問題の所管大臣の竹中大臣にお伺いしたいと思うんですが、一月経過いたしましたが、どういう議論をされたのか。総理は外部の方も含めて基準を見直すというふうに明確に参議院の委員会で答弁をされていますが、その後の進捗状況についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) お答えを申し上げます。
 松井委員御指摘の天下りの問題、これは四月の二十七日の経済財政諮問会議におきまして改めて総理から指示がございました。これは総理から行革担当大臣、中馬大臣に対して指示がございまして、国会等で議論されていることをちゃんと整理して改革を進めるよう、そのような指示がございました。この問題につきましても、したがって、政府全体の改革の議論の中で取り組むということが必要だというふうに思って、鋭意作業をしているところでございます。
 公益法人の理事に関しまして所管の省庁出身の三分の一以下にする基準について、これは松井委員にもいろいろ御議論いただきましたし、その他での御議論、総理の御発言等を踏まえまして、いわゆるすり抜けではないかとか、そういう御批判を受けないようにその運用を厳格化する方向で見直す必要があると、総務大臣としてもこれは認識をしております。
 これ、行革担当大臣で今取りまとめをしているところでございますので、行革担当大臣、中馬大臣とよく相談しながら検討を進めてまいりたい、まだその意味では今検討の途上でございます。
○松井孝治君 私が伺っているのは、この一月間、どういう検討を進められましたかということをお聞きしているわけであります。
 翌日に経済財政諮問会議で議題になった、検討を進めるという方針は分かりました。それはそうでしょう、総理大臣がそうおっしゃっているわけですから。この一月間、もう総理大臣の任期もわずかですよね、その中で総理大臣があそこまでおっしゃったんですから、きちんと成果を出していただきたいと思うわけですが、この一月間どういうことを、例えば外部の有識者を入れて、この在り方がいいのか悪いのか、そういう実態把握をされたのか。どういう検討されているのかという具体的な事実を、それとも一月間、取りあえず何も検討されてないのか、それであればそれで実態ですから、正確にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっとこれ取りまとめ、今、中馬大臣のところでございますので、私の承知している範囲でございますけれども、中馬大臣のところで、つまり内閣官房で実態の調査を踏まえて、各省庁からのヒアリング等々も踏まえて今議論を整理しているというふうに承知をしております。
○松井孝治君 いや、実態の調査をどうしているかといっても、これは所管、担当、権限があるのは、調整権限を持っているのは総務大臣ですよね。それは中馬大臣は行政改革全体を総括しておられるでしょうけど、これは中馬大臣のせいにされても。
 何かいろいろ実態調査といいますか、じゃ、どういうヒアリングをされたのか。具体的にこれ事前に質問通告をしていますし、今日は中馬大臣においでいただいていませんから、私はこれは権限を持っておられるのは総務大臣だと認識していますから、どういう調査を政府としてなさったのかと、どういう調査をしているのかと、今日まで。何回ぐらい、何省庁からヒアリングをしたのか、あるいは総理がおっしゃったような外部有識者を呼んでのヒアリング、この制度についてのヒアリングをされたのかされてないのか。されてなければないでいいんです、事前通告しているんですから、まだそこまで至っていませんと、いろいろ忙しくてこういう問題は後回しになっていますということだったらそれで結構ですから、正確に御答弁いただけませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 対応策は中馬大臣のところで取りまとめるわけでございまして、私、総務省としては公益法人を所管しておりますから、その調査を行っているところでございます。これは、各法人に調査票を出して、それの提出をさせまして、その実態把握をしている。
 先ほど運用と申し上げましたけれども、各省庁出身者の定義を本省課長相当職以上の経験者、そして退職後十年未満の間の就任者というふうにしているわけでございますけれども、これがすり抜けになるという御批判をいただいておりますので、どういうところに基準を設定すべきかということの実態判断をしなければなりません。そのために各所管法人に調査票等々を投げてその実態を調査をしているということでございます。それの取りまとめを中馬大臣のところで行っていただかなければいけないと思っております。
○松井孝治君 そこを聞きたいんですよ。
 ですから、例えばその実態を、課長相当職以上だったら今三分の一で掛かっているわけですが、じゃ課長補佐以下あるいは企画官、室長でお辞めになられた方がその全国二万六千の公益法人にどれだけいるのかという調査をどれだけの法人相手にされているのか、どういう調査票をいつを締切りにして送っておられるのか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 申し訳ありません。今、そのいつまでの締切りでどのような何枚の調査票を送ったというのは、ちょっと手元に大変申し訳ありませんが資料がございませんので、必要でしたら後でその詳細は御報告をさせていただきます。
○松井孝治君 これ委員長にも申し上げたいと思うんですが、やはり話題になっている話でございます。それは本院で話題になっている話でございますし、総理がきちんと見直すとおっしゃったことについて、私は、基本的に全国の公益法人に対してどれだけの国の省庁の出身者が、それはいろんな形態でいらっしゃる、それからいろんなランクまで経験された方がいらっしゃる、それについて、まずは全部調査票を送って、いついつまでにその中身を回答してください、この実態把握ぐらいはもう既にされているんではないかなと思ったんですが、今の御答弁では、そのどうも調査票はある程度は送られたのかもしれませんけど、どの範囲に送られたのか、どういう調査をしておられるのかはっきりしないんです。
 ここが我々は、実はこの行政改革の一番本丸の部分だと思っているんです。この随意契約と天下りの問題、少なくとも本丸の一つだと思っているんです。これをしっかり調査をしていただくように、その調査状況の進捗状況、それを委員会において、もうこの委員会も残りの回数もそう行えませんので、委員会において委員長の名においてきちんと政府にその調査状況の実態把握をまずすると、そのことを要求いただけませんでしょうか。
○委員長(中島眞人君) ただいま松井孝治君からの御発言がございました。
 調査等またそれに携わっている行革大臣等々と協議の上、その実態状況を当委員会に提出をしていただけるよう早急に、段階を追ってでも結構でございますからやっていただくことをお願いをいたしたいと思います。
 それでよろしいですか。
○松井孝治君 ありがとうございます。理事会協議と言われるかと思ったら、委員長が直接御指示をいただきました。手間が省けて有り難かったです。
 次の問題に移りたいと思います。
 私ども、天下りの禁止、原則禁止ですね、これについて法案を提出させていただきました。あるいは、情報公開についてももっと厳格化すべきではないかという法案も提出させていただきました。
 それと同時に、随意契約の適正化についても法案を提出させていただきました。具体的には、会計法に随意契約の、あるいは指名競争入札を取った場合、この相手方についての情報あるいはその随意契約とした理由の開示、こういったものを会計法の義務として規定を置くという、そういう法案を出させていただきました。趣旨としては賛成だという答弁が別委員会でもございましたけれども、今、谷垣大臣、これは官房長官のところでも取りまとめられていますけれども、会計法の所管は谷垣大臣ですから、谷垣大臣の方でも、政府全体として随意契約の理由の開示、中身の開示、情報開示というのは実態的に進めようということで、各省庁の連絡会議でそういう合意を得ておられますね。
 それで、その中身、差があります、我々とは。その情報開示の中身がいついつまでにというところが、政府はたしか七十何日以内に出させようということを我々は六十日以内にしているとか、若干違いはありますけど、趣旨は同じなんですね。大きな違いは、随意契約を受けているところが天下りをどれだけ受け入れているか、天下りと随意契約の連関、牽連関係がどれだけあるかということを我々は情報開示してほしい。それを我々のものは、法案に人数というものをはっきり情報開示してくださいということを入れてあるわけです。
 これは、法案に賛成するしないというのは、この前、直嶋議員が総理にも議論されましたけれどもはっきり結論が出ませんでしたので、時間の関係もありますからもう省略して、少なくとも、政府が今関係省庁の連絡会議で申合せをされている中身に、随意契約を受けている法人に対してどれだけの数の天下りを受け入れているのか、その人数、これを情報開示させる。簡単なことですよ。申合せの中で一項目、官庁出身者の人数、その一項目を入れる、これぐらいのことはできませんか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、松井委員がおっしゃいましたように、私どもも内部で協議をして、透明化といいますか、できるだけ情報を開示していくことが随意契約の信頼性を高める上で必要だと。大体、今、松井委員がおっしゃったようにかなり似たところがあるわけでございます。
 それで、今おっしゃった点は、私どもは相手方の随意契約の場合のどれだけ元公務員がいるかという点についてはまだやるというふうにはしておりません。民主党が取り上げていただいた項目のほとんどは既に公表対象となっているわけですが、さらに、随意契約の適正化のためにどういう内容を公表していくのがいいのか、私たちも更に研究したいと思っております。
○松井孝治君 いや、研究とおっしゃいますけど、そんな難しいことを私はお尋ねしてない。これ決めの問題、政治判断の問題なんですよね。
 別に私、競争入札で落札しているところまで、これも本当は官製談合とかいろんな疑惑があるわけですが、そこまで天下り人数なんていうことを公表しろというふうに求めているわけじゃないんです。少なくとも、世間が疑惑を持って見ている随意契約、要するに無競争でしかも長期間ずっとあるところに出している、これについては非常に世間の目は厳しいですよ。
 それも、別に氏名まで出せと言っているわけじゃないですよ。何人、その会社あるいはその公益法人に官庁出身者がいらっしゃいますか、もっと言えばその所管官庁出身者がいらっしゃいますか、そのことだけでも出してくださいと、その人数。随意契約で無競争で出しているんだから、それぐらいのことは情報開示しなさいよ、そのことを関係省庁連絡会議で合意していただければ。
 いや、本当は我々は、省庁連絡会議での合意というのでは、ああ閣議決定なんて大したことないというようなことをおっしゃる大臣もいらっしゃいますから、ここに。それではやっぱりちょっと危ないということで、法律にその義務を明確に規定するべきだと思うんですが、この際、その法律云々は別として、関係省庁申合せでいいですよ。少なくとも、随意契約受けたところはその所管官庁出身者が何名いるか、そのことだけ公表してくださいということを、これ通告のときにも是非大臣に上げていただいて御検討いただきたいということで通告しているわけですから、もう少し明確な御答弁いただけませんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今申し上げましたように、国会での議論等々も踏まえまして私たち検討したいと思っております。
○松井孝治君 駄目ですね、歯切れが悪いですね。
 官房長官は若干、まあ別にポスト小泉ということで伺うわけじゃありませんが、今、谷垣大臣は非常に慎重な、検討していきたいという御答弁でしたが、官房長官は行革路線を継承されるというふうに聞いておりますが、ここについて関係省庁の申合せででももう少し踏み込んで議論をする、具体的に天下りのところをどういう形で公表するかという、情報公開をするかということについて検討しますと、もっと具体的にいついつまでに、今度、官房長官が主宰されている会議ですね、関係省庁の連絡会議は、ここで議論をさせますということぐらいお答えになれませんか。
○国務大臣(安倍晋三君) 基本的には既に谷垣大臣から答弁しているとおりでございますが、ここで例えば天下り、また官庁の出身者が何名いるかというこの定義のところで、一度辞めてある会社に勤めてまた、それからまた別のところに移った人をカウントとして把握し切るかどうかという難しい問題と定義の問題もありまして、そうしたことも踏まえて、今そういう基準をどうするかということも踏まえていろいろと検討はしているということを私は承知をしていると……
○松井孝治君 検討しているんですね。
○国務大臣(安倍晋三君) いわゆる検討、検討をしているということでございます、その公表の仕方、基準についてですね。
○松井孝治君 二つの話をごっちゃにしないでくださいね、お疲れかもしれませんけど。
 さっき、その基準を検討していると言ったのは、公益法人の役員の天下り比率が三分の一以下というこの天下りの定義についての基準を検討されているんですよ。今のお答えは、要するに随意契約を受けている、受託している会社にどういう官庁出身者がいるかということを公表するといったときの、その数字を公表するという前提で何を天下りと見るかということの基準を検討しているというふうに受け取られましたので、そうだとしたら一歩踏み込んだ答弁だと思いますけれども、それでよろしいですね。
○国務大臣(安倍晋三君) 私が申し上げましたのは、人数について、まあ言わばこの三分の一の基準と……
○松井孝治君 違う違う違う、その話じゃなくて。
○国務大臣(安倍晋三君) ではなくて、人数の……
○松井孝治君 随意契約の人数の。
○国務大臣(安倍晋三君) 随意契約の人数のそれぞれ会社の検討ということでございますが、その随意契約している会社へのいわゆる天下りの人数については、どういう形でその人数そのものを果たして特定できるかどうかということも含めて、今いろいろと検討しているというふうに承知をしております。
○松井孝治君 公益法人も同じことなんですよ。何年以内でどれぐらいのクラスの人が役員にいるかいないか、別に役所の方で裏を全部取れるというわけではないんですよ。別にそんな報告徴収義務課していませんから、退職者に対して。だけれども、それは、公益法人にきちんとそれは説明をさせて、それを監督基準に従って監督するんです。ですから、別に今はっきり、随意契約を受けている会社がどれだけの天下りを受け入れているかについて、それを、どこを対象にするのかという基準の議論をされていて、それが本当に検証可能かどうかというのは、公益法人でも同じことなんですよ。
 最終的に一〇〇%の精度をもって検証はできないけれども、それは情報開示をさせようということで、公益法人は三分の一基準というのがつくられていて、ある程度のことはやっておられます。それと同じことを随意契約においても、少なくとも何人その随意契約を受けている、それも、どういう基準の随意契約については説明させるとか、いろんなことがあると思いますよ。そのときに、天下り出身省庁、所管省庁出身者とはどういうことかという、それは定義をしてあげないと、民間の方々に対しても、ざっくりと天下りということで言ってもそれは気の毒ですから、きちんと定義をした上で人数を明らかにさせる、その検討はしておられるということで理解してよろしいですね。
○国務大臣(安倍晋三君) 今、松井委員からこの問題の整理があったわけでございますが、つまり、どのような把握が可能かどうか、そしてまた天下りの定義をどのようにできるかどうかということの今検討を行っていると。ですから、その上で、果たして公表できるかどうかということは、まだそこまではいっていなかったわけでありますが、そういうことができるかどうかという検討はしているということでございます。
○松井孝治君 少なくとも、官房長官、今の公益法人の、先ほどの幹事会で決定しているこの定義というのはあるんですよ。(資料提示)我々はこの定義を見直すべきだと思っていますよ、この定義を。だけれども、この定義程度のことは言って、公益法人にも、二万六千の公益法人にもこれを求めているわけですから、少なくとも随意契約を受けている公益法人であったり民間企業に対して、これは政府としてこういう定義を天下りについて一つしているわけですから、これについては、じゃ何人いるんですかということは、これは聞いても何にもおかしくないですよ。それぐらいのことはやられることを検討しておられる、しかしそれを公表するかどうかはまだ決めていない、そういうことでよろしいですか。
○国務大臣(安倍晋三君) どのような形で言わば定義を決めていくかと、基準を、どういう形で基準を決めるべきかどうかということについては検討をしているということでございます。
○松井孝治君 これぐらいにしておきましょう。どういう基準で天下り人数を公表するかどうか、公表するとしたらどういう基準でそれは天下りを定義するかということを検討しておられるということを今、官房長官がおっしゃいましたから、是非この検討を進めていただきたいと思いますし、それは本委員会で今後質問ができるかどうか分かりませんけれども、必ず衆議院、参議院で今後重大な関心を持ってお伺いしていきたいと思います。
 次の問題に移りたいと思います。
 先ほど申し上げました民主党の議員立法で、随意契約の情報開示に加えて、もう一つ法律事項を入れております。松田大臣、御答弁を求めたいと思うんですが、今まで長期継続契約というのが会計法上認められていたんですね。堂々とこれは無競争で長期継続契約できるというものがあったんです。それは、電気料金でありガス料金であり水道料金であり電話代だったわけですね。それは普通の御家庭で考えたって分かることであります。そんなもの一々、毎年毎年、東京電力に一般競争入札を求めても切りがないわけでありまして。
 ところが、その電話代で、実は電話代名目の中で巨額のコンピューター調達を行っていた、あるいはコンピューターシステム、ITシステム調達を行っていたという事例を、もう何年になるでしょうか、三年ぐらい前でしょうか、会計検査院も指摘しましたし、私も指摘をさせていただきましたし、この決算委員会でも現地調査をさせていただきました。もうこれはないんじゃないかと、そういう名目で、電話代名目で、去年もそれはおかしいですねという話になりましたから、電話代名目でコンピューター調達が行われているものはないんじゃないかと思って確認をいたしましたが、データ通信サービス契約という形態、要するに電話代名目、会計法上認められている電気通信役務という名の下での契約というのが各省庁でどれだけあるのか、データ通信サービス契約が残っているのがどれだけあるのか、大臣、御存じでしょうか。松田大臣です。──事前通告してありますよ。時間掛かるようだったら時計を止めていただけますか。
○国務大臣(松田岩夫君) お答え申し上げます。
 レガシーシステムの中でございますが、データ通信サービス契約がございますのが、財務省三件、全部で十件ございます。
○松井孝治君 ちなみに、その十件でどれぐらいの金額の予算が支出されているんですか。──委員長、時間掛かるようだったら。
○委員長(中島眞人君) すぐ出ますし。
○国務大臣(松田岩夫君) 済みません。お答え申し上げます。
 今言いました十件で千三百七十億円、千三百七十億円でございます。
○松井孝治君 要するに、これだけのものがいまだに電話代名目で契約が続いているということなんですよ。だから、我々は、もうこれ何年も前ですよ、三年ぐらい前ですよ、元々、電話代名目でこういうのやめた方がいい。それが、いろんな計画を作ります、外部有識者含めて作りますと言いながら、電話代名目での契約も、契約の形態ぐらい改めたらいいと思うんですが、必ずしもそれは随意契約から一般競争入札に移行するのに時間掛かるにしても、こんな電話代はひどいじゃないですか、どんぶり勘定でという指摘をこの本院でずっとしているにもかかわらず、千何百億円の金額はいまだに電話代名目、これで行われているから、私は会計法の中に、長期継続契約、しかし電話代、電気通信役務という中に括弧、括弧を入れて、情報処理システムに係るものはこれを除くという規定を議員立法ででも加えなければいけない、そういう提案をさせていただいたわけでありますが、政府はそれを審議すらいまだにしていただいてないという状況にあるわけですね。
 松田大臣、これ少なくとも我々の議員立法に賛成されるか、こんな状況で千何百億円の契約が電話代名目で情報処理システムについて行われているという、これを是正するというお気持ちはないんでしょうか。
○国務大臣(松田岩夫君) お答え申し上げます。
 今おっしゃいますデータ通信サービス契約につきましては、現在、御案内のように、業務・システム最適化計画に基づきまして最適化を実施することになっておりまして、見直しが正に行われているところでございます。御案内のとおりでございます。
 その見直しの過程で、今おっしゃるように、予算計上の仕方あるいは財政法上の扱いといったことにつきましても、財務省と調整の上で、直接私というよりも、財務省が所管しておりますので、財務省と調整の上で適切な対応がなされるものと期待しておりまして、私はそれを今見守っておるところでございます。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、法的には、あれ会計法の二十九条の十二ですか、電気通信役務の提供は、これは長期継続契約でできるというふうに記してございますけれども、やはりこういう長期継続契約というのは、あくまで会計法上例外的な位置付けでございますから、これ慎重な運用をしていただかなきゃいけないということで、財務省としては、IT調達にかかわる契約については各省庁刷新可能性調査というのをやっていただいてきておりましたから、その結果を踏まえて契約の在り方は変えていただく必要があると考えております。
○松井孝治君 いや、そうだとしたら、これ財務大臣、会計法上の長期継続契約でこれが読めないという我々は案を出しているんですから、これ政府案で出し直ししていただいてもいいですよ。もう明確にこういうものを電話代で読むのをやめるということをきちんと言わないと変わらない。
 それで結局、IT担当大臣は、いや財務大臣の方で今検討していただいているのを待っていますと。で、内閣官房に聞きましたら、どういう費目で予算計上されるかというのは、これは財務省のお話ですから財務省の問題ですよというふうにおっしゃるわけですよ。いつまでたっても、これは別にどこの省庁でもいいですから、もう早くこういう不透明な契約形態はやめさせなければいけない。そのために我々は法案を出しているんですよ。この法案の中身を丸のみしていただけませんか。いや、閣法でもいいですよ。早くこういうことができないように断固たる措置をとっていただけませんか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 法案をどうするかは別としまして、私ども予算編成にかかわる問題ですから、強力に予算編成の過程で検討したいと思います。
○松井孝治君 是非よろしくお願いします。これはやはり何年もこの委員会で取り上げてきた項目が、いやそれは刷新契約、契約見直しとかいって毎年毎年いろいろおっしゃるわけですが、いつまでたってもこの契約形式も変わっていない。これでは私はこの委員会として看過できないと思います。ですから、是非、今大臣は思い切った答弁をされましたから、きちんと、来年度まさかこういう同じやり取りが繰り返されないように御指導をお願いをしたいと思います。
 随意契約といいますと会計検査院が報告をまとめていますが、年次報告、その中で、これ小さい話といえば小さい話なんですが、国の広報予算について余りにも随意契約がひど過ぎるんじゃないかという指摘が行われています。
 今日は、これ全省庁にかかわるわけでありますが、特に国の随意契約の比率が高い役所が幾つかあります。随意契約、ある程度、広報ですからいろんな企画会社と相談をしなければいけない、慣れたところにやらせたいというお気持ちは分からなくはないです。ただ問題は、普通は民間企業だと定期的にコンペを掛けて、どこが一番戦略的なものをやるかということをやるわけであります。そこで、そういうことも踏まえて会計検査院は調査をされていて、随意契約の中でもコンペをやっているかいないかということまで含めて確認をされています。
 そうしたときに、今日、三人の大臣にこのためにも御出席をいただいておりますが、環境省はコンペもやらない随意契約の比率が、単なる随意契約じゃなくてコンペもやらない随意契約、全くのもう見直しもしないということですね、企画競争もさせていない。それが、環境省の場合は金額ベースで九八・九%、文部科学省は九四%、そして防衛庁は九四・二%、こういう高い比率で企画競争もさせないで広報予算を使っている。
 これ、会計検査院でも非常に厳しく指摘されているわけでありますが、時間もありませんので私の方で御説明いたしますと、やはり天下りが背景にあるのかなと。しかし、普通はこんな広報関係の団体まで、広告会社、その企画会社まで天下りはさせていないだろうと思って一応念のために聞いたわけでありますが、そうしたら、これ防衛庁ですね、大臣、当然レクで聞いておられると思いますが、政府広報予算の広報業務の随意契約のうち、防衛弘済会十一名の天下り。これ、何というんですか、朝雲新聞社四名の天下り。新聞社にまで天下り行かれているんですね。沖電気工業六名の天下り。防衛施設周辺整備協会三十四名の天下り。こういうことが明らかになりました。
 文部科学省はまさかそういうことがないだろうと思ったら、いろんな団体に広報予算を随意契約でコンペなしで下ろしておられますけれども、二十二名の天下りがあることが確認されました。
 環境省は、これ件数ですから人数分かりませんが、非常に、ある程度絞って、相手が公益法人であるようなものに絞ってのお答えでございましたが、五十七件の天下りがあると。しかもこれ、常勤役員として在籍する公益法人が相手方であるものは五十七件あるというふうに、小池大臣も御報告を今朝恐らく受けられたんじゃないかと思うんですが、ある。要するに、こういうところまで、いわゆる土木事業とかそういうことじゃなくて、政府のPR予算まで、いろんな法人、随意契約でコンペなしでやっていてそこに多数の天下りがいる、こういう状況が明らかになりました。
 小池大臣、行政監視委員会を抜けてわざわざおいでいただきましたんで、右代表でもいいですし、また個別にほかの閣僚からも御答弁あるかもしれませんが、この実態、小池大臣のリーダーシップでやっぱり改めさせなきゃいかぬとは思われませんか。
○国務大臣(小池百合子君) ただいまの数字などについてはほぼそのとおりでございまして、環境省につきましては、三年間で広報関係関連契約二百十八件のうち二百十四件の随意契約、確かに高いと思います。その結果、こういう実態を受けて、一層競争の拡大とか契約の透明性、効率性、当然すべきだということで、目下契約全体の見直しを行っているところであります。
 それから、一つ一つ契約の中身を改めて見ますと、広報関連という中に国際ワークショップもひっくるめてというような、だから、いわゆる広告で何とか代理店に頼むとか、そういうのとまた違う部分もあるんですね。こういうことも実態としてあるということで、広報関連非常に幅広いものがございますけれども、こういった仕分の仕方ももう一度厳密に考えるべきなのかなと思っております。
 以上です。
○松井孝治君 仕分の仕方がどうであれ、コンペのない随意契約であることに間違いないし、そこに天下りが多数行っていることは間違いないわけです。仮にこの広報予算、指摘を受けた広報予算でないにしても同じことがまた別の予算で行われているわけですから、より本質的な対応をしていただきたいと思うんですが、文部大臣にもこのために御出席をいただきましたんで、どういうスタンスでこの是正に臨まれるのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) まず、委員が御指摘のように、私どもも、いわゆる天下り、そこに天下りをもとに随意契約が発生する、こういうことがあってはならないと、私自身がそう思って毎日チェックをさせております。
 そして、そういう意味で、今日までの今報告がありましたような件数はありますけれども、それについて今後徹底して、できる限りとか可能なというふうに書いてあったものですから、そうじゃない、できる限り一般競争への移行をするようにという指示を改めて出しております。
 ただ、その中で、説明を聞いておりますと、今の環境大臣のような意味で、例えば公聴会を開くような場合に会場が必要ですね。マスコミを含めて会場の規模からして、どうしてもその会場がほかのホテルではない、そのホテルにしかないというようなもの、あるいは何とか会館というようなものがその地方にあって、そこでしかない。こういうものが全部随契として数えられますので、そういった条件が整ったのはそういうものしかない、あるいは著作権、あるいは企画全体、そういったものが関係しているために、特許権あるいは著作権等の排他的権利があるものでやむを得ず十四件はそういうようなものになっているとか、今の会場のようなものが三十二件でありましたけれども、あるいは特定の施設あるいは技術等を有しているためにそこに頼まざるを得ないというものが二十七件あるとか。
 そういう形でいいますとそれなりの理由は一応付いておりますので、それはある意味では精査してみないと、今から全部一件一件私自身がひっくり返すわけにいきませんが、今後そういうことのないように、できる限りという形で対応させるということでございます。
○松井孝治君 随意契約というともうほとんど悪のように言われておりまして、悪も多いんですが、それは緊急避難的なものは私はあると思うんです。そこしかないとか、これはもうここしか受け手がないというものはあると思うんです。だから、そういうことを踏まえて質問しているつもりなんです。
 ただ問題は、これが本当にそこしかないのか、さっきおっしゃったような、例えばここで何かセミナーをやるときに、この地域にはこの会場しかないんですと、それはそういう理由を明示していただければ分かるわけであります。だから、それを大臣が、忙しい大臣が全部チェックするなんていうことは無理なんです。そうだとしたときに、もっと情報開示をして、どういう理由なのかということをきちんと情報開示して、また関係省庁の申合せだと逃げられちゃうかもしれないから、きちんと情報開示をして世間がチェックするようにした方がいいんじゃないかということで私どもは法案を提案させていただいておるわけですから。いや、いろんな理由があってこういうものがありますとおっしゃるのは結構ですし、はっきり言ってそんなことに一々大臣が個別にチェックするわけにいきませんし、じゃ副大臣がチェックするわけにもいかない。それはきちんと市民にチェックしていただけるような仕組みを私はつくるべきだと思っております。
 その上で、ちょっと総務大臣、先ほど聞き漏らした点がありましてね、松田大臣に伺ってもいいんですけれども、総務大臣の方が早いかなと思いまして。
 さっきのレガシーシステムで、残債というのがあるんですね、随分たくさんの。その残債を一括計上して、もう一回随意契約してきた相手方が開発してきたプログラムを全部買い取って、それでオープン化して一般競争入札にして、より安くて優れたシステムを調達しようという動きになっているんです。
 ところが、相手方、発注の随意契約で長年発注してきた相手方がそのプログラムの著作権を全部持っていますと。全部お金を支払ってもらっても、私は、自分が開発した我が社のプログラムは私に帰属するんで、社会保険庁に勝手に使わせてはいけませんみたいなことを言う会社が、社会保険庁と今言ったのはたまたまの例示ですけれども、そういうところがあるんですね。
 ちなみに、今のレガシーシステムでいうと、残債を支払い終わった後に発注元に著作権が帰属するというものが、さっきの松田大臣がおっしゃった十システムぐらいの中で幾つかあるか、これ御存じですか。ないんですよ、結論から言うと。一切そういう決着が付いてないんです。聞いてみたら、残債を支払い終わった後に発注元に著作権は帰属しないが使用許諾が認められているもの、これが一件だけ、そして、残債を支払い終わった後に発注元に著作権は帰属しないが使用許諾は認められる方向で調整しているものが残りすべて。
 要するに、お金をよこせとは言うけれども、お金よこした後に使用許諾を出すかどうかもまだ決めていない、認める方向ではあるけれども決めていない。これがもう足掛け三年にわたって決算委員会で議論した結果なんですよ。それおかしいと、明らかに。これだけの、社会保険庁だけでも累計一兆円このITシステムに使っているんですよ。一兆円使って、しかも今残債がありますけれども、じゃそれを全部支払ったときにちゃんと使用許諾をくれるんですよねといったときに、その使用許諾をまだ出す方向で調整している程度のものが今のレガシーの中でほとんどなんです。まだ出しますとまで言っていないんです。
 こういうことこそ、これはIT担当大臣であり、あるいは情報通信総括大臣である総務大臣がしっかり発注先に掛け合って、もういつまでそういうことを言っているんだと。ちゃんと残債は払わせるから、この残債についても本当は払う義務があるかどうかという疑義は若干あるんですけれども、しかしそうはいうものの、過去累々とこのデータ通信役務契約というのが続いてきたわけですから、少なくともその知的所有権は全部支払った後には基本的には無償で利用していただく。できれば知的財産権をそこの各省庁に帰属させる。これは特許庁が残債解消しましたが、特許庁の場合はそのコンピューターシステムの、あるいはソフトウエアの著作権は特許庁に帰属するようにしました。だから、そういうことを政府一丸となって交渉するおつもりは、総務大臣、ないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 電子政府を担当する大臣として答弁をさせていただきます。
 今御指摘のとおり、著作権の問題については私たちも、松田大臣も同様に私たちも大変強い問題意識を持っております。今委員御指摘くださいましたように、共同所有しているものが一システムで、それで使用許諾が認められるものは一システム、その他の八システムというのはその使用許諾が認められる方向で調整しているという、そういう状況になっております。
 先ほども説明がありました業務システム最適化を実施する。まず、この最適化の中身に、正にこういう権利関係をもっと明確に当初からしておくという問題が当然のことながら入ってくるわけでございますので、その見直しの過程で、この著作権の扱いについてもやはり契約書上明記するといったようなことをしっかりと対応していかなければいけません。これは関係府省、私たちは、関係府省がそれぞれ契約していますから、それを督励する立場にありますので、その督励はしっかりとしてまいりたいと思います。
 もう一つの今の委員の御質問は、何か一括して交渉する気はあるかどうかということまでちょっと踏み込んでおられましたが、これは我々としてはそのそれぞれの担当のセクションにしっかりとやってもらうように督励をする、その気持ちは私も電子政府担当大臣としてしっかりやりますし、松田大臣も同じお気持ちであるというふうに思っております。
○松井孝治君 是非しっかりとお願いしたいと思います。
 ちょっとほかにも項目が多いんで、駆け足で急ぎます。
 総務大臣、事前通告をしておりますが、新潟県の長岡の郵便局で料金の別納制度を使って不正値引きがあったというのは五月に新聞報道されているところでありますが、郵政民営化を踏まえて、後でちょっと時間があれば伺う社会保険庁とも共通した問題かもしれませんが、随分郵便局にノルマが掛かっているらしいですね。それは競争ですから、そのノルマを掛けること自体私は悪いとは言いませんけれども、しかし、この不正値引き、全国三十二局でやっていたという報道がなされています。
 それで、実は最近、今日の皆さんに配付させていただいた資料で、この社会保険庁の裏の方にこういうものがあります。(資料提示)ちょっと企業の名前とか、もちろん受け取られた方の名前は伏してありますけれども、実物、こういう墨塗りがあるとあらぬ疑惑を招いてもいけませんから実物を持ってまいりましたが、ここをちょっと余り細かく見ていただくと、ちょっとそれぞれの企業の名前あるいは受け取られた個人の名前が載っていますが、これは何かというと、下のこの宣伝に書いてあるような育毛剤なんですね。実はこれ、この育毛剤は非常によく効くらしくて、私たち同僚議員でも使っている人が大分たくさんいるんですが、この千五百七十五円でお試しの商品を、しかし千五百七十五円取って商品販売しているんですね。
 これがその実物なんですが、(資料提示)ちょっとしたトラブルがあって、トラブルがあってというのは、郵便局の配達の人が個人のお宅のポストを壊しちゃった、これを無理無理ぐっと入れようとして。で、受け取った人が、ちょっとポスト壊れてひどいじゃないかと言ったら、配達局の方が来られて、何で壊しましたと見たらこれだったと。
 これ、冊子小包なんですね。でも、冊子小包ですけど、「ビン類」、「こわれもの」と書いてあるんですよ。それは育毛剤が中に入っているわけですから。中を見ると、ちょっと余りやると会社名分かっちゃうからあれですけど、こういう育毛剤が入っていて、それでちゃんと納品書兼請求書まで入っているというものなんですね。
 新聞広告、この資料は、これ新聞広告ですけど、これも累次にわたって私の地元の新聞に新聞広告されていて、この会社は少なくとも関西の会社ではありませんから、恐らく相当手広くやられていると思います。それは、我が同僚議員がたくさん使っているぐらいですから評判がいいんだと思います。
 それで、配達局の方が、これはどう考えても冊子郵便じゃないですと、これはちょっとまずいですとおっしゃったんで、さすがにそれが問題になって、確認したら、別の、まあ言ってしまうと地域が分かるんですが、四国局にも確認したけれども、いやこれは大丈夫です、合法ですというふうにおっしゃったと。
 私は、それでもやっぱりそれおかしいじゃないかと。少なくとも、京都の局の人がおかしいとおっしゃっているものが何で合法だということになるんだろうか。冊子郵便と言いながら割れ物注意というものが張ってあるのはおかしいんじゃないかということで、私のところにもその方が人を介してちょっとおかしいんじゃないですかと言ってこられて、総務省に、これはどうなんですかと、私もよく分かりませんから、郵便法の解釈、あるいは郵便法に基づいて出されている郵便約款に基づいてこれは適法なものですかということを伺いましたら、総務省から、しばらくお時間いただきたいといって、調査の結果、違反であるというお答えをいただきました。
 こういうことがなぜ行われているのか。しかも、この会社の方も、釈明がこの購入された方にあったらしいんですけれども、四国の局も、郵便局も、それから四国の支社と言うんですか、今の郵政公社の場合は、支社もこれは適法ですと最初答えておられたし、その会社、実際この商品を送っておられる方も、いや、それはこれが適法だというふうに私たちは聞いているからこれで出しているんですということですから、会社には私一切の責任がないと思うんです。現場の方が、これは適法で冊子小包でこれは送れるんですよというふうにおっしゃっているわけですから。
 この例えば件について、どれぐらいこのサンプル品が違反状態で冊子小包で送られていて、本来だったら、これを普通の小包で送ったときに比べてどれぐらいの逸失利益があったのか。総務大臣、お答えいただけませんか。──じゃ、郵政公社で結構です。
○参考人(高橋俊裕君) 郵政公社の高橋です。
 長岡局事件とこの事件というふうな格好での対応はちょっと無理なんですが、この事件についてだけ申し上げますと、冊子小包というのは、カタログ、チラシ、印刷物、そのほかにCDやDVDといった電磁的な記録媒体といったものを一定の条件の下でいわゆる雑誌の付録のたぐいやカタログに添付される商品見本などと同封できると、こういうことで決められております。
 この今回の件につきましては、引受郵便局においては、同封されていた瓶類が七十二グラム、それから商品のカタログが約百十グラムということで、本体の商品カタログの範囲内と、こういうふうな認識の下で冊子小包として引き受けていた、こういう事実であります。
 添付している瓶のところでございますが、実はこの約款の中には添付のところに付録としてと、こういうふうなことで記事が出てればということだったんですが、今回調査した結果によりますと、その添付物の付録という文字が記載されていなかったということで、付録とは判断できないと。それからもう一つは、注文品、注文を受けた商品の送付であると、こういう判断で商品見本のたぐいにも類しないと、こういうことで判断しまして、冊子小包として取り扱うことができないということで差出人様に対してその旨をお伝えして、現時点で冊子小包としての差し出しは取りやめております。
 しかしながら、その後私ども、このケースを、私のところへ上がってきましたので、これしっかりと調べました。そうしますと、最近は商品見本として、例えばお試しセットとか、こういったものを有料でやっているというところがかなりたくさんあるということが分かってまいりまして、我々としては、冊子小包に同封できる商品見本のガイドライン等をこれから策定いたしまして、郵便局に周知徹底するとともに、商品知識に対しての社員教育及びコンプライアンスの徹底に努めてまいりたいと、こういうふうに思っているところであります。
 したがって、そもそも受け付けた郵便局が料金を不正割引しようとか、そういうふうな話でこれは始まったものではないということを御承知いただきたいというふうに思います。
○松井孝治君 いや、質問に答えてくださいよ。今の御答弁も私の質問に対する御回答の一部ですが、私が伺っているのは、これによって逸失利益がどれだけあったんですかと。
 例えば、長岡局の場合、不正値引きが全国三十二局で徴収漏れが計三十四億あった。今の話だと、少なくとも民間の事業者に全く責任はないということは明らかです。だけれども、そういうことを確かめもせずに冊子小包で送っていて、どう考えても、普通の配達局の方が判断されているのに、冊子小包で割れ物注意というのが出てくること自体が常識の判断でおかしいということについて、今、違反だった、これからやらない、それは分かりました。だけれども、それでどれぐらいのものが送られていて、その実態把握をしておられるんでしょう。国会では、何か委員会ではそれは言えないというお話がありましたけれども、個人の情報だから、個別企業の情報だから言えないという話がありましたけれども、そこを取り漏らした責任はだれにあるんだと。郵政公社に責任があるのか、郵便局に責任があるのか。それはどれぐらいの金額なんですかと、取り漏らした金額はと。やっぱりそういうことを一切うやむやで、今郵便局に不正の意思はありませんとか言われたってしようがないんですよ。
 これ、郵便法の解釈にもなりますから、総務大臣、この点、どう思われますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 言うまでもなく、今回のように郵便業務に関して不適正な取扱いがあったと、これはもう明らかでありますので、これは公社を監督している総務省としては誠に遺憾であるという立場です。
 総務省としては、こうした取扱いに対しまして公社から報告を受けまして、その後もいろんな聴取をしておりますけれども、事態を我々も重視をしておりまして、事案の発生していない支社についても公社法の第五十八条に基づきまして立入検査を実施をしております。これからも実施をいたします。これからの予定はちょっと申し上げられないんでありますけれども、しっかりと立入検査を今回のことを踏まえて実施をしたいと思います。その中で被害の状況の把握等々もしっかりと行いたいと思います。そしてその上で、一体何が問題であったのか、どこに責任があったのか、明確にしていく必要があると。我々としては、監督省としては適正に対処をしてまいるつもりでございます。
○松井孝治君 是非そうしてください。
 恐らく私も、そんな悪意があったかどうかは別ですよ、悪意があったかどうかは別ですけれども、恐らく非常に、今聞いておりますのは、郵便局ごとに厳しいノルマが掛かっている。もうそんなしゃくし定規なことを言っていたら競争に取り残される、だから、まあ付録で読めるものなら付録で読んでしまえ、それで大口顧客逃すのはもったいないと、そういう気持ちでこういう違反行為が行われたんだと思いますが、やっぱり違反は違反でありまして、株式会社になろうと公の仕事をされているわけですから、そのことをずっと郵政公社の方々はおっしゃってこられたわけですから、しっかりルールの範囲で健全な競争をしていただきたい。これは決算委員会としてもこういうものは厳正に判断をしていきたいと思いますから、是非きっちり調査をいただきたいと思います。
 時間がなくなって、今日は、道路公団の問題、今の東日本高速道路株式会社にも参考人でおいでいただいて恐縮でございます。それから、住宅公庫、ここの延滞債権の実態、管理、これは保証協会の財務内容が悪化して、今後住宅金融公庫が改組されるに当たって、過去の延滞債権の処理というものが今後の方々の負担で賄われてはいけない、そのことについてもお尋ねしようと思ったんですが、ちょっとひょっとしたら時間切れになるかもしれません。その点はお許しいただきたいと思います。
 高速道路の問題は、高速道路で非常に未収の料金が多い、これについて会計検査院が指摘をしております。やはり一部の方がフリーライドをしているということだと、高い高速料金、一般の利用者がなかなか納める気にならない。本当に不公平感、モラルハザードが起こりますので、しっかり未収債権について断固たる処理をしてほしい。法的措置が行われて一部改善の状況も見られるというふうに伺っておりますが、そこは断固として北側大臣にも対応していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 その上で、最後、時間があったらこの点について北側大臣の御答弁を求めますけれども、まあ時間があるかどうか分からないんで、北側大臣、この住宅公庫の問題、高速道路の不正通行対応の問題、一言、決意だけで結構です、もう事情は会計検査院の報告書にはっきり出ておりますので。
○国務大臣(北側一雄君) まず、高速道路における不正通行の問題でございますが、今委員のおっしゃったように、まじめにきちんと払っている人がばかを見ないように、そうした不正通行は厳しく処置できるようにしていきたい。カメラ等も増設して、まずその車をとらえる必要がありますので、しっかり警察とも連携を取りながらやらしていただきたいと考えております。
 それから、住宅金融公庫の問題でございますが、債権の管理、回収、これしっかりさしていただきたいと思っております。競売よりも回収率の高い任意売却を活用するなど、債権の管理、回収、今も取り組んでいるところでございますが、平成十九年四月に独法化されて、それとともにこの保証協会についても承継をされますので、しっかりとこの債権の管理については一層の取組をするよう指示をさしていただきたいと考えております。
○松井孝治君 よろしくお願いします。
 社会保険庁の問題を伺いたいと思います。厚生労働大臣に御質問もしておりませんので、ここで御質問をさせていただきますが。
 もうこれは昨週来、大変な議論を衆議院の厚生労働委員会を中心に国会でも質疑をされていますけれども、本当に元々の発想自身がどこにあったかは別として、これだけ違法な行為が行われているというのは誠に問題であろうと思います。
 しかも、私はここで、村瀬長官にもおいでいただいていますが、村瀬長官が全国各社会保険事務所を回られたその活動とか、いろんな活動、私、敬意を表するものですが、しかしながら、これ二月でしたですか、京都で問題が発覚して、その後、庁内で調査をされていますね。調査をされているにもかかわらず、例えば大阪の事案なんていうのは全然出てきてない。結局、いろんな通報があり、テレビ局が取材をされ、そこで初めて出てきているんですね。三月にも調査をしているけど、そんなものはないと答えている。で、調査をして、結局マスコミに暴かれて、そこから社会保険庁本庁も事実関係を知るに至っている。
 私が、先週の火曜日に、あれ朝日新聞に大々的に出ました。そのときに、当日に社会保険庁の職員の方に来ていただいて、もうこれしかないんですねと。いや、もうこの種の事案はこれしかないとおっしゃってから、また新しい事案が、この三重の事案なんかが出てきている。
 要するに何遍調査をしても、次長がどれだけ歩かれているか知りませんけれども、長官自身も三百か所ぐらい事務所に行っているにもかかわらず、こういうことが起こってしまう。これも、ひょっとしたらノルマ至上主義。いろんな文書を読ませていただきましたけれども、未納の方々の督促よりも、対策の重点にあるのはそもそも分母対策にあったということは明らかになっていますね、衆議院に出されている資料でも。やっぱり数字先行で、しかも社会保険庁本庁と各都道府県の社会保険事務局、さらにはその下にある社会保険事務所、意識が全く徹底されていなかった、そのことの結果だと思われませんか。
 それで、特にお伺いしたいのは、先ほど、実は今日九時にレクを来ていただく予定だったんですが、それも幾らお呼びしてもおいでにならなかった。これも社会保険庁、連絡ミスらしいですが、そういうことが多いですが、そのこと自体はもういいですけれども、やっぱりちゃんと現場に意識が徹底していない、これを徹底させなきゃいかぬ。
 その意味で、社会保険庁長官、昨日の時点でこれ新聞にも発表されて、さっき私いただきました。おとといに局長会議やられていますね。その結果も含めて、全部で七万六千五百四件、そして特に本人からの申請がないにもかかわらず免除又は納付猶予の承認を行ったもの、これが五万七千六百八十六件あると報告を先ほど私もいただきました、直接。もうこれで最後ですね。これ以外に出てきたら、もうずっと同じことを繰り返しているんですよ、京都以来。これで最後、これ以上に出てきたら、もう本当にそれこそ責任を懸けて今調査をされた結果がこの数字なのか、いやちょっとそこまで言うとまだ危ない、まだまだ出てくる可能性があるのか、どっちなんですか。
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員がおっしゃいました数字は、五月二十七日に私の方がその段階でつかんでいるものについて記者発表をした数字でございます。それを受けて、実は土曜日の日に全国事務局長会議を開いております。
 具体的にどういう内容かといいますと、各事務所ごとに免除勧奨、猶予についてどういう実務処理をしているか、それに対する総トータル件数は幾つあって、その中でどういう体系については幾つありますということを現物を持ち寄りまして全部チェックをしております。それを、二十七日から二十八日、今現在も集計中でございますけど、やっている最中でございます。
 何としてでも、自己申告ベースではございますけれども、そういう事務処理上まずい部分につきまして徹底的に調査をしてまず明らかにしたいと。これは大臣からの指示がありまして、今日中に全部それをやるつもりでおります。
○松井孝治君 今日中にやられるんですね。じゃ、今日の数字でまた更に出てくるようないい加減な調査だったら、本当に責任を取っていただくぐらいの覚悟で、私、社会保険庁長官、あえて首にしたいなんていう気持ち持っていないんですよ。社会保険庁長官のような方が民間の感覚でしっかり仕事をされるのも必要だと思うんです。
 だけど、これ大臣、今日配付させていただいている、これは守口の社会保険事務所。(資料提示)社会保険事務所って全国で三百十二あるんでしょう。それごとにこんな紙を作っていいんですか。これ、おかしいですよ。これ、下線かいてある部分、これ全く違法なことを書いているんじゃないですか、この下線部分、閣僚の方々にお読みいただきたいですけど。
 それで、何人かの局長さんを更迭されたらしいですけど、これ局長の更迭で済むんですか、こんな文書を出していて。この事務所長はどうなんですか。全国のほかの事務所はどうなんですか。あるいは長官の責任はどうなんですか。大臣の責任はどうなんですか。こういう違法な行為を文書で出していて、それについて責任も問われない、そして調査をされるたんびに新しい数字が出てくる。もうこんなことだったら、いつまでたっても社会保険庁、これ新しい法案審議どころじゃないと思います。
 大臣、そのことも含めてどういうふうにこれからの調査結果について責任を取られるのか、是非お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 二年前に年金問題の審議中に様々な御批判をいただきました。そして、この組織をどうするか。一つは民営化という議論もありました。また、他の組織と合体という議論もございました。いずれにせよ、この組織をそのまま置いておくのはいかぬという結論、したがって手直しでは駄目だと、我が党からいえば解党的出直しをしなきゃならぬということに基づいて正に法案を提出さしていただいた。根っこはやはり県単位組織というものにあるだろうと、これをある意味ではガラガラポンをしない限り駄目だ。
 しかし一方で、二年前から業務は続いている、徴収をしなきゃならぬ、給付をしなきゃならぬ、サービスをしなきゃならぬ。したがって、民間の村瀬さんに来ていただいて、少しでも国民のサービス向上が上がるようにと、信頼が回復できるようにと、今日まで努力をしてきたところでございます。しかしながら、結果はこのようでございます。
 私もここで何遍も御答弁申し上げているとおり、正直言って一人一人が信頼できない。したがって、今回更迭いたしましたのは、調べろと言ったのに調べないでないと回答をしてきた者。まだ問題ある人はたくさんいます、その事象一つ挙げてもまだ。それはまだ処分はいたしておりません。調べようということについて調べないという対応をしました三局長を事実上更迭をしたというのが今の段階でございます。
 実は、村瀬さんに徹底的に調べるようにと、自分の目で全部見てくれと言っておりますけれども、一方で、それだけで私が信用できるかということになると、外部の目も入れなければならないだろうという思いをいたしております。先週の委員会での議論でも外部の目も入れるべきだと、そういう御指摘もいただき、実際新しい組織になれば外部の目が入りますので、そういう意味では、法案を通らなくてもできることはやる。したがって、外部の目も入れることを今検討中でございます。
○松井孝治君 大臣、一言だけ最後に伺いたいんですが、なめられていると思うんですよ、現場から。
 例えば今日の夕方、まあ今日中に取りまとめて発表されるものについても、ひょっとしたらまだ、今信頼できないのもたくさんいるとおっしゃいましたけれども、そういう状況じゃないかと思うんですよ。むしろ、別に私、あしたの朝になったっていいと思いますよ。しっかりと大臣がこの今取りまとめている調査結果、これ直接大臣も御出席されて、局長会議出席されたんですね。そこまでやって、大臣がきちんと各局長を集めてしっかり調べろと言われたものに対して出てきたものについては、大臣自身が政治責任を懸ける、それぐらいの決意をここで表明して、場合によって精査できないんなら、あしたの朝になったっていいじゃないですか、あさってになったっていいじゃないですか。それぐらいの決意を持って、これが最後だと、もううそをついたら自分の首が飛ぶんだというぐらいの決意を示されませんか。最後の質問です。
○国務大臣(川崎二郎君) 私が政治生命を懸けたら正しく報告してくれるという人たちを相手にしているんだったら、こんなこと私は申し上げません。最終的にはやっぱり外部監査も掛けながらきちっと調べない限り無理だ。私の首が飛んだって、その人たちが何か正直言って痛痒を感じるのかと、ここは是非御理解を賜りたいと思います。
○松井孝治君 これで終わりますが、ちょっと是非、後の同僚の津田議員からも、今の発言は私は極めて問題だと、大臣にまたそういう発言をさせるような現状が極めて問題であるということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。日ごろは主に厚生労働委員会を中心として活動を行っております。
 最初に、松井議員の引継ぎ事項がありますが、後半やらせていただくとして、安倍官房長官にお伺いをいたします。
 本年四月二十七日の経済財政諮問会議において、小泉総理は次のように発言をいたしております。総理大臣も各大臣も退職金は要らない、要らないから、知事、市長ももっと退職金について考えてほしいという発言をしておるわけであります。
 つまり、全閣僚が自ら率先して退職金を放棄することで、高額過ぎるとの指摘がある知事、市長の退職金について検討を迫る、そういう総理の姿勢に私は賛同したいと思うわけであります。
 そこで、お尋ねします。
 仮に本年九月に内閣が交代したと仮定するならば、規定に基づき本来小泉首相に支給されるはずの退職金の額についてお答えください。また、小泉首相を含め、全大臣についての退職金の総額についてもお答えください。
○国務大臣(安倍晋三君) 国務大臣の退職手当につきましては、国家公務員退職手当法に基づいて、一般職国家公務員等と同様の算定方式により、俸給月額と在職年数に応じた一定額を支払うこととされております。
 これによりまして、仮に現内閣が九月に交代した場合に支給されると見込まれる総理大臣の退職手当額及び全閣僚の退職手当額の合計金額を試算してみますと、総理大臣は一年当たり百三十三万二千円でございます。これに在職年数を掛けまして六百六十六万円でございます。他方、国務大臣は、一年当たり九十七万二千六百円でございますから、仮に私が退職をした場合は大体この九十数万円ということでございまして、その合計をいたしますと三千七百六十万円でございます。
○津田弥太郎君 先ほどの経済財政諮問会議における総理の発言から一か月以上が経過をしておるわけであります。私は、当然に総理の発言どおりに、九月に小泉内閣が退陣する際には、全大臣の退職金は不支給、国家財政の厳しい中で、今お答えをいただきました三千七百六十万円、まあこれを多いと見るか少ないと見るかはともかくとしても、隗より始めよでございます。
 この三千七百六十万円が節約されることになるというふうに理解をしておりますが、官房長官、よいですか。
○国務大臣(安倍晋三君) 国家公務員の退職手当は、長期間の勤続勤務に対する勤続報償を主たる性格とするものでありまして、勤続期間が短期間である国務大臣については退職手当額は比較的少額にとどまっております。
 経済財政諮問会議等における総理の発言は、国務大臣を含めた一般の公務員とは異なる算定方式を取っているため高額となっている都道府県知事、市長等の退職手当について、総理大臣の退職手当額も参考に見直してはどうかとの趣旨から発言されたものであるというふうに承知をしております。したがって、国家公務員退職手当法の改正を行って総理大臣及び閣僚の退職手当を不支給とする趣旨ではないというふうに考えております。
○津田弥太郎君 ここに議事録があるんです。総理大臣も各大臣も退職金は要らないから、知事、市長ももっと退職金について考えてほしい。もちろん言われるように、知事、市長の退職金が高いということももちろんおっしゃっているわけです。しかし、その前提として、総理大臣も各大臣も退職金要らないってはっきり言っているんです。その後、この総理の発言に対して反対をする人はだれもいなかった、この議事録を見ると。したがって、これは当然、安倍官房長官はこれを実施に移さなきゃいけない、そう思いませんか。もう一回。
○国務大臣(安倍晋三君) 国務大臣について退職手当を不支給とするためには、国家公務員退職手当法の改正が必要であります。また、自主返納とする場合においては、公職選挙法第百九十九条の二によりまして、公職の候補者等について寄附が禁止されていることと抵触することから、国家公務員退職手当法の改正が必要となるということでございまして、総理の元々の発言の本意は先ほど私が答弁したとおりであるということでございます。
○津田弥太郎君 そもそも決算審査の意義というのは、審議を通じ国家予算の無駄を明らかにして、削ることの可能な支出は削っていく、そうした制度改革に結び付けていくことということです。閣僚の退職金については総理大臣自らが要らないというふうに発言しているわけですから、当然ながら削っていくべき性格ですよね。安倍官房長官が今おっしゃいました、法改正が必要だ。法改正が必要ならやったらいいじゃないですか。その上で、安倍長官自身は、御自身はその九十何万円返納されますか、いかがですか。
○国務大臣(安倍晋三君) まず、私自身の退職金、まだこれいつもらえるかどうかというのは分からないんですが、これにつきましては、今申し上げましたように、私が返納いたしますと、これは公職選挙法上の違反行為になるということでございまして、これは私も含めて返納はできないというふうに御理解をいただきたいと、このように思うわけでございまして、そして、先ほど申し上げましたように、総理が、その後の四月二十八日の記者とのぶら下がりにつきましては、総理大臣の退職金を参考にして自治体も考えたらどうかという趣旨なんですと、総理より多いのは釈然としないでしょうと、そういうことを総理はお答えになっておられるわけでございまして、最初に私が答弁した趣旨で総理はおっしゃっていたということでございますので、現段階で我々法改正は考えておりません。
○津田弥太郎君 極めて後ろ向きの発言で、総裁選挙で金が掛かるのかもしれませんが。
 そこで、この閣僚の退職金の廃止は唐突に持ち上がった問題ではありません。川崎厚生労働大臣、平成十三年九月二十五日の衆議院総務委員会で御自身の質問で、「私、もらっちゃったから申しわけないんだけれども、大臣の退職金というのは、アメリカの大統領でもそうですけれども、我々は国会議員として特殊な年金制度というのを持っているんですよ。したがって、退職金はないんですよ。国会議員として大臣になられた方は、政務官も、退職金要らないんじゃないかな、そんなふうに思いますよ。そういった意味で、これは所管外だと言われるかもしれないけれども、閣僚として、ちょっと見解だけ、勝手な質問をして申しわけないですけれども、よろしくお願いします。」という発言をなさり、これは、与党の議員としてこのような質問を行う川崎大臣は大変民間感覚を忘れられない、持っていらっしゃるすばらしい方だなというふうに思うわけであります。
 この当時、御自身は運輸大臣として退職金を既に受け取っておられた。まさかこの先二度と大臣に就任することはあるまいと考えてこのような質問をしたとは私は思いたくない。したがって、当然、厚生労働大臣としての退職金はもらわないんでしょうね。同時に、小泉総理と力を合わせて、他の閣僚の退職金についても不支給を強く求めていっていただけると思うんですが、端的にお答えください。
○国務大臣(川崎二郎君) 私が、初当選は二十六年前になります、一番最初に質問さしていただいたのは八月の人勧でございました。したがって、それ以来、この公務員の給与というものは私のライフワークの一つでございます。
 そこで、質問いたしましたのは、知事の問題、また最高裁長官を始めとしての高い退職金問題、地方公務員の給与自体が地方の経済の実態を反映してないという問題等々質問させていただきました。そして、最終的には官民格差というものが、給与、退職金、年金、これをすべて調べてやるべきだ。したがって、当時、退職金だけは人事院がやらない、これは総務省でやる、給与は人事院がやる、年金は私どもがお預かりする、共済でしたらまた別ですけれども、そういう制度になって、やっぱりきちっとどっかで一元化しなきゃならぬぜという意味での質問をいたしました。
 同時に、私どもの互助年金制度というのは基本的には退職金に代わるものという位置付けをされているから、少なくとも国会議員としての年金は将来もらえるんだから、例えば、我々は国会議員の給料をまずもらうわけですね、その上に大臣としての給料三十万ぐらい乗るわけです。したがって、この三十万のところだけは理解できるけれども、百三十万のところは事実上将来の年金制度に加味されているんじゃないですかと、こういう基本的な認識でやっている。しかし一方で、私が議運委員長のときに一つまとめてしまったんですけれども、国会議員の年金制度自体がなくなってしまったと。これはもう与野党でもう少し御議論を私はいただくべきだろうと思います。
 私は実は、共済年金若しくは厚生年金に国会議員も入るべきだと、こういう議論展開をいたしたところでございます。二十六年の厚生年金がつながっていけばそれでいいじゃないかと、我々も、前にほかの会社勤めておりますから。そういう制度にきちっとやるべきであって、退職金をやるのか年金制度にするのか、ただ廃止しただけでもう国会議員の互助年金問題終わりだよというのは少し中途半端な結論になっているんではなかろうかなという意識を私は持たせていただいております。
 そういった意味では、今正直言って、年金制度がなくなっちゃった中で大臣の退職金制度をなくすべきだという議論もなかなか中途半端な議論を実はしておるというような気がいたしております。そういう意味で、もう少しみんなで議論をしていかなければならない問題と、どうぞこれは議員が決めることでありますから議員もしっかり議論をし、我々もしっかり議論をしながら、最終的には官民格差、給与、退職金、年金、すべてを比べながらきちっとしたものをつくり上げなければならない。どうぞ御理解をお願い申し上げます。
○津田弥太郎君 与党が提出して成立させた議員年金廃止法案は実際には存続法案ですから、十年以上の方は全員もらえるわけで、そういう面では川崎大臣、これは何としてもあなたはもらっちゃいけないんです。そのことをはっきり指摘をしておきたいというふうに思います。
 民間から閣僚になった方についての退職金の支給というのは、これはやむを得ない部分があると思う。しかし、国会議員から閣僚になった方の退職金については、総理の発言を実行に移し、不支給とするということを私は強く求めたいというふうに思います。
 安倍官房長官、今日の決算委員会で私がこのような質問を行ったことを小泉総理にきちんと伝えていただけるでしょうか。そして、内閣で改めてこの問題の実現に向けた検討を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(安倍晋三君) 大変厳しい財政事情の下、行財政改革を積極的に推進をして、公務員の総人件費改革に取り組んでいくということは極めて重大であるというふうに我々は考えておりますし、その中で行革推進法について我々は取り組んできたところでございます。
 この中で、閣僚も行財政改革に率先して取り組むとの観点から、給与の一部返納を継続して行っているところでございまして、現在のところ減額分としては八万六千五百円、これ月額でございますが、を返上をしているということになるわけでございます。
 そういう意味におきましては、そういう努力もしているということでございまして、しかしながら、先ほど申し上げましたように、国務大臣の退職手当について不支給にする法律改正を現在のところ行う考えはございません。
○津田弥太郎君 極めて後ろ向きの答弁、まあこの秋以降それが裏目に出るかどうか分からないというふうに指摘をしておきたいと思います。
 さて、十六年度の決算検査報告に関する質問に移らせていただきます。
 厚生労働省に関しましては、不当事項として各省庁別では最高の二十八の項目が指摘をされておりますが、まず健康保険、厚生年金保険の保険料の取扱いについてお尋ねをいたします。
 会計検査院が北海道社会保険事務局ほか二十八社会保険事務局管内の二千六百八十二事業所を精査したところ、千百四十一事業主について健康保険の保険料が七億三千九百八十二万円余り、厚生年金保険の保険料が十九億百十七万円余りも徴収不足となっていることが明らかになりました。徴収不足の総額であります二十六億四千百万円という数字も大きなものがありますが、それ以上に、二千六百八十二の事業主のうち千百四十一事業主ということですから、実に四二・五%の割合で徴収不足となっていることに、これはもうあきれられずにはいられません。
 決算検査報告を読みますと、徴収不足額の大部分を占める事例として、被保険者資格取得届の届出を怠っていたケースが紹介されているんです。具体的には、勤務時間が短く常用的な使用ではないなどとして事業主が社会保険事務所に対して被保険者資格取得届を提出していなかった従業員の中に、実際は常用的な使用をしていた者が多数含まれていたというケースであります。
 本来、社会保険事務局によるしっかりとした調査、確認というものが保険料徴収業務の基本であるわけでありますけれども、十六年のみならず、連年会計検査院から同種の指摘がされていることに対して川崎大臣はどのような見解をお持ちでいらっしゃいますか。また同時に、今後二度と検査院からこのような指摘を受けることのないよう、具体的な再発防止策としてどのような対策を講じられるかについてお答えをいただきたい。
○国務大臣(川崎二郎君) 大きな課題の御指摘をいただきました。
 分母対策と言ってしょっちゅうしかられるんですけれども、一つは、払えない人には当然免除というものはやらなきゃならない。一方で、国民年金の対象者ということになっているけど、現実に時間は一般の人に比べて四分の三以上超えて働かれている、したがって当然厚生年金を適用しなければならない人まで国民年金の対象になっている。そういったものをしっかり各事務所でやっていかなければならないということはもう御指摘のとおりでございます。したがって、できるだけのことをしていかなきゃならぬ。
 一方で、本質的な議論として、四分の三ではなくて二分の一というところまで下げてみんなが厚生年金に入っていくような形にしたらどうだと、これはパート労働問題の一番大きな根っこの議論であろうと思います。これについては、経済界の意見、また様々な意見があることは事実でありますけれども、仕組み全体の問題として私どもしっかり議論をしていかなければならないと思っております。
 一方で、全事業所を調査してきちっとやっているかということになりますと、なかなかそこまで行けてないのが実態でございます。十七年度からは事業所の四分の一以上を目標として事業所調査を行うという形で、よりこの金額が少なくなるように努めていきたい。
 じゃいつになったらゼロにできるかとなると、これなかなか正直言って難しい問題だろうと思います。適正な報告をしてもらうように求めるとともに、やっぱり検査をしっかりやっていくということで、少しでも縮減に努めてまいりたいと思います。
○津田弥太郎君 先ほど紹介しました短時間勤務として被保険者資格取得届を提出していなかったケース、これを会計検査院がどうやって真実を究明したかというと、探偵を雇ったわけじゃないんですよ。特別な手段を用いたわけじゃなくて、被保険者資格取得届を提出をしていない従業員に関して、賃金台帳と雇用契約書を調査することで常用雇用であるということが判明をしているんです。そんな難しいようなことじゃないんです。そんなことかと思われるかもしれませんけど、逆に言えば、事業主が本当に悪質であったならば、賃金台帳とか雇用契約書を偽造すればこれはなかなか分からない。
 ここで紹介されたケースは、事業主が巧妙に社会保険事務局を欺いたわけではないんです。本来当然に社会保険事務局が日常業務の中で過ちを正すことが可能である事例なんです。このようなことができていないために事業主が不適切な、不適正な届けを提出することに対する社会保険庁の抑止力というものが失われてしまっている。まあさっきの例もそうなんですが。
 したがって、今度社会保険庁を解体してねんきん事業機構という法案が衆議院に出されているわけであります。私が指摘をした保険料の徴収不足問題にしても、現在大きな問題になっているこの年金不正免除問題にしても、恐らくは社会保険庁という組織の根幹部分にかかわるところの問題であろう。先ほど大臣は、大臣が自分の首を懸けてやっても言うことを聞かない可能性がある問題だというふうにおっしゃった。正に社会保険庁そのものは解体をすべき存在である。私ども民主党が歳入庁という構想を提案をしているわけでございます。国税庁と社会保険庁を統合する、そういう考え方を提案しているわけでございますけれども、大臣、そういう提案についていかがでしょう。
○国務大臣(川崎二郎君) 一つは、民主党さんの構想は多分アメリカ、イギリス型ですから、集めることは歳入庁すなわち国税庁にお願いして、運用とか給付とかサービスとか照会という仕事は社会保険庁に残せと、こういう御主張だろうと思いますけれども、それが一つは効率的にどうであろうかという問題が一つ。
 もう一つは、国税庁さんが所得税の申告、今回もそうなんです、三百五十万のデータを地方自治体からもらえるようになった、その中で極めて所得が少ない人たちに免除を働き掛けたと、しかし全体のパイからいいますと、二千二百万人が私ども社会保険庁が対象でございます。そういう意味では、アメリカ、イギリスもそうでありますけれども、基本的には無業者とかそういう者は入らない、また税申告と結び付けでありますから、そうなりますと、我が国でいいますと三百五十万対二千二百万という話になって、そこの対策はやっぱり国税庁でやり得ないから社会保険庁がやりなさいという話になるかもしれぬと。そういう意味では、この両方の側面から見たときに、歳入庁という形で一体化させることによって本当に効率が上がるであろうかということになると、私ども疑問を持っております。
 いずれにせよ、政管健保と分けて、しかしながら政管健保の保険料もねんきん事業機構で集めるわけでありますけれども、そこをしっかり機能させることが第一かなと。総理はお答えにこの間なりましたのは、まず解体的な出直しでやって、その後そういった議論がまたあればしっかり議論すればいいというお答えをさしていただいたと思っております。
 そういう意味では、今、私の立場からいえば、この組織をまずきちっと立て直すことが、解体的に立て直すことが第一だなと、こう考えています。
○津田弥太郎君 そこで、谷垣財務大臣にお聞きをしたいんですが、旭川国保訴訟の最高裁判決でも、保険料を徴収する方式のものであっても強制加入とされ、保険料が強制徴収され、賦課徴収の強制の度合いにおいては租税に類似する性質を有するという判決が二〇〇六年の三月一日になされておるわけでございます。そういう意味においては、国についての税の徴収機関と社会保険料の徴収機関が別々に存在していること、そのことが不自然な状況であり、合理性、効率性の観点からも歳入庁の創設は極めて私は妥当だと考えるんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、川崎大臣がお答えになったことと同じですが、この歳入庁構想をお持ちの方の御議論を伺いますと、私、二つあると思うんですね。一つは、社会保険庁いろんな問題があったから、言わば、懲罰と言うとちょっと言葉が悪いかもしれませんが、一度このようなものは解体しなきゃ駄目だというお気持ちと、もう一つは、似たような金銭徴収事務だから一本化することによってより効率が上がるのじゃないか、無駄が省けるのじゃないかと、二つのお気持ちがおありのような気がいたします。
 後段の効率性の方は、今正に川崎大臣が御答弁になったことでございまして、むしろ社会保険庁が今やっておられる、つまり年金の給付業務というのは、徴収もいたしますけれども、長い間の記録を保持して、それと照らし合わせて年金を出していくという仕事、徴収だけを切り離すのが果たして合理的であるかどうか、効率に資するゆえんであるかどうか、私はそこを疑問に思っておりますし、またその対象も相当違う、したがって余り効率性は上がらないんじゃないかという気持ちを持っております。
 それからもう一つの、さっき、ちょっと言葉が適切ではどうか分かりませんが、もうこんな機関は解体だというのは、要するに二十年度に新しい解体的出直し、一度組織をつぶして新しいものをつくっていくということでありますから、そちらの方のやはり成果を見守るべきではないかと、こう思っております。
○津田弥太郎君 極めて後ろ向きの発言で、まあ谷垣大臣は少し前向きに答えられるかなと期待をしておったんですが、分かりました。
 川崎厚生労働大臣、次に、これも決算検査報告で不当事項として指摘をされております都道府県労働局の不正経理問題について伺います。
 現在、労働の現場では本人の意にそぐわない非正規労働者が急増し、そうした非正規労働者は極めて低賃金で働くことを余儀なくされております。一方、若者を中心としたフルタイム労働者の労働時間も増大し、職場におけるメンタルヘルス問題も急増していれば、重大な労災事故も多発をいたしております。
 このような労働者が多くの深刻な問題を抱える中で、今回のように、北海道、青森、茨城、東京、京都、徳島、この六つの労働局で不正経理が行われていたことは、労働者の労働行政に対する信頼を失墜させる極めて許し難い問題であります。内容は、リサイクルトナー、コピー用紙などが実際に納入されていないにもかかわらず納入されたとして書類偽造、空出張で旅費を不正に支払う、二年前に購入したパソコン六十二台のうち十一台が行方不明、いまだにどこに行ったか分からない、極めて情けない話。
   〔委員長退席、理事国井正幸君着席〕
 こうした事案の中で厚生労働省内の内部調査で分からなかったケースがあるとするならば、極めて行政としてのチェック体制に不備があったと言わざるを得ない。この点について、川崎厚生労働大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今お話ございましたように、若者の就業、また女性のパート問題、また老齢者の雇用問題等、労働局に期待されるところが多いわけでありますけれども、六つの案件が会計検査院から指摘されたと、誠に申し訳ないと思っております。
 内部調査で見付かったのは兵庫県の案件だけ、約端緒が三千万であります。最終的には、十一年から十四年、五億の案件として調査が上がりましたけれども、御指摘された六件については私どもの調査で上がらずに会計検査院の調査で上がったと、そういう意味では調査不足という御批判をいただくことについては誠に申し訳ないと、一層充実を図らなければならないと思っております。
 一方で、内容的には、もう津田委員がよく御存じのように、十一年から十六年の調査でございますけれども、十一年、十二年に起きた事案が多うございます。そういった意味では、過去のことだとは申し上げません、しかしながらやはり綱紀粛正をしっかりしながらやっていかなければならないと、こういう思いをいたしております。
 そういった意味では、より的確な検査をいたしますと同時に、やはりこうした事案が続いておりますので、厳正な処分というものはしっかりしていかなきゃならないと、このように思っております。
○津田弥太郎君 最後に、各委員も御存じのとおり、参議院では、昨年六月八日の本会議において平成十五年度決算に対し内閣に警告を行っております。警告は十二項目に及んでおりますが、その冒頭に、都道府県労働局における庁費等からの不正支出ということが指摘をされているわけであります。
 今回の決算検査報告で指摘された事項というのは基本的には本会議における警告がなされた以前の問題であると思われますが、警告がなされて以降の昨年度の都道府県労働局の状況についての検査報告が今年の十一月前後には会計検査院から発表されるはずであります。万一にも再びこのような不正経理が労働局で行われているならば、参議院本会議で、賛成二百二十七、反対ゼロという文字どおり院の総意でなされた決議を無視し、院を冒涜するものと理解をせざるを得ないわけであります。
 間違いなく再発防止策が講じられ、十七年度の決算検査報告ではこのような指摘がなされないことを川崎大臣から強く決意を明言をしていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 今御指摘いただきましたことにつきまして重く受け止めさせていただいて、一層督励をしてまいりたいと思います。
○津田弥太郎君 終わります。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末健三でございます。
 本日、私は外務省のODAの予算について質疑を申し上げたいと思います。
 本来、大臣にお願いしていたところでございますけれど、外国の来賓の方が来られるということでお越しいただけなくて、本当に残念だと思っております。
 私、四月の五日、決算委員会におきまして外務省のODAの無償協力、落札率が九九%以上のものが六割あるという話をしております。落札率、予定価格の九九%で落札するものが六割になっているというような異常な状況を指摘しましたが、それにつきまして細かい資料をいただいております。
 今、皆様のお手元に配付されております資料の一ページをごらんください。なぜ落札率が異常に高いか、ほとんど一〇〇%かということにつきまして三つの理由をいただいています。
 一つが、予算制度の制約の下で海外における厳密な工期の管理の要請があると。厳密な工期の管理の要請がある。二番目が、事業のリスクがありますと。三番目、予定価格が精密に積算されているということでございますが、これは本当に、委員の皆さん、見てください、一番目、二番目、これは価格が高い理由なんですよ。工程の管理が非常に厳密であること、そしてリスクが高い、これは価格が高い理由であり、予定価格と入札の価格が近いという理由になっていません。唯一関係があるのは積算を精密にしているという三番の理由です、積算が精密であると。
 私、積算が精密であるということをお聞きしましたので、じゃ、どういう積算をしているんですかということをお聞きしましたら、二ページ目をごらんください、二ページ目の資料。上の方に線を引いてございますけれど、入札の資料を出していただけないでしょうかということを申し上げますと、何と、積算単価開示により今後の入札の公平性を阻害するおそれがある情報が含まれることから、提出は差し控えさせていただきますと。入札の公平性を阻害するから提出はできませんという回答をいただいています。
 ところが、もっとお願いしまして、それでも積算をくださいということをお願いしますと、三ページ目をごらんください。三ページ目の方にございますように、先方の政府に関する資料であり、積算の資料は当方で保管していません。これは、落札した企業が行った積算は先方の政府に関する資料であるから当方は所有していませんということをおっしゃっている。
 そしてまた、びっくりしましたのは二番目でございます。コンサルタントが作った予定価格の積算、それを見せてくださいというお話をしましたら、コンサルタントが行った積算であっても審査終了後にコンサルタントに返却をしているということでございまして、積算は残ってないということです、これは。
   〔理事国井正幸君退席、委員長着席〕
 きちんとした積算をしているから入札の率が高く、案件のうち六〇%以上が九九%の落札率、ほとんど予定価格と同じ額の落札率になっていると。最も信用できる理由が精密な積算をしているという理由だった。その理由を問うと、積算はお見せできませんと当初答えていただき、そしてもっと突っ込むと、積算は残っていませんというお答えをいただいておりますが、まず、経協局長にお聞きしたいんですけれど、ODAの無償協力の予算というのは税金を使っているかどうかということをお答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、無償資金協力については税金が財源となっております。
○藤末健三君 もう一つお聞きしたいんですけれど、この私がいただいた資料、一連の資料ですけれど、どう思われますか。このような、よろしいですか、JICAの無償協力のガイドライン上、積算はきちんと作らなきゃいけません。そして、もう一つ申し上げます。たとえ相手国の政府が執行する入札であっても、ガイドライン上は相手国から入札の状況報告書をもらわなきゃいけなくなっているんですよ。当然その中には積算も含まれるはずですけど、どうですか。ガイドラインの手続をちゃんとやっているかどうかお答えください。
○政府参考人(佐藤重和君) 御指摘の点でございますが、無償資金協力について、まずその資金の積算というものにつきましては、まずプロジェクトを決定をする際に、我が国としてどれだけの無償資金協力を供与をするのかということで、供与限度額というものを決定をする必要がございます。このプロジェクトにはどれぐらいのお金が掛かるかということでございます。そのために、今お話しのような、JICAの方では契約によってコンサルタントを雇用をいたしまして、専門のコンサルタントが、この事業についてはこういう工法を使ってこういう期間でこういうものを使ってやるということで、全体としてその事業費というものを積算を行うということでございます。
○藤末健三君 やり方を聞いているんじゃないですよ。答えてくださいよ。
○政府参考人(佐藤重和君) したがいまして、そういう意味できちっとした積算を行って、それに基づいて無償資金協力事業というのが行われているということでございます。
○藤末健三君 無償資金協力のやり方を聞いているわけじゃありません、申し訳ないですけど。本当にあれですね、何言ってもしようがないな、こうなると。
 委員の皆さんに本当に考えていただきたいんですよ。西銘委員も私と一緒にODA、アフリカ行っていただいたじゃないですか。尾立委員も行っていただいた。そして、私がアフリカで、タンザニアで造られた学校も伺いました。いい学校でした。現地の方にお聞きすると、その学校は現地価格の二倍で造られているということをお聞きしたんですよ、私は。それでこうやって一生懸命調べている。
 おたくの対応、外務省さんの対応を見ると、これは何ですか。落札率が高い理由。工程管理は大変ですよと、リスクが高いですよって、これは値段が高い理由なんですよ。何で予定価格の九九%という神業的な確率で六割も落札するんですか。話を聞いたら、積算残っていないとおっしゃる。税金使っているんでしょう。どうなんですか。
 谷垣大臣、済みません、もしよろしければお答えください。財務大臣として、このような予算、提供すべきじゃないじゃないですか、本当に。お願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今突然ですので、個々の調達、発注等がどうなっているのか、私よく分かりませんので的確なお答えはできませんけれども、それはきちっとやっていただいているんだろうと思っておりますし、またきちっとやっていただかなきゃなりません。
○藤末健三君 じゃ、ちょっと局長にお答えいただきたいんですけれど、この積算がないという状況なんですけれど、私がこれから要求するプロジェクトの積算を、コンサルタントの方にあるはずですんで、コンサルタントから取り寄せていただけませんか。よろしいですか、積算。特に学校の関係の積算、九九・九%で落札しているやつもありますし一〇〇%もありますんで、積算表を取り寄せてください。これは要求します。
○政府参考人(佐藤重和君) 先ほど積算がないというお話でございましたが、この無償資金協力事業、ODA事業でございますが、先ほど申し上げましたように、供与に至るまでJICAがコンサルタントを雇用いたしまして事業費の積算をいたします。それに基づいて資金協力を行って、そこは交換公文を結びまして、相手国がそこから基本的には責任を持って事業を行うということでございます。
 先ほど積算がないというお話ございましたが、それは当然ながら、相手国政府はコンサルタントを雇用してきちっとした積算、入札というものを行って事業を進めているということでございますので……
○藤末健三君 いただけるんですか、積算は。
○政府参考人(佐藤重和君) そこの部分は相手国が責任を持って行っているということで、その前提として、先ほど申し上げましたように基本設計調査というものをきちっと行って事業費の積み上げを行っている、それをベースに無償資金協力というのは供与をされているということでございます。
○藤末健三君 じゃ、一点だけ、もうイエスかノーかで答えてください。
 私が要求しますのは、ナイジェリアの小学校の建設に関する積算、コンサルタントが作った設計書でも結構ですよ、積算も含めて、そして相手国政府から出された入札報告書の一式を見せていただきたい。イエスかノーかで答えてください。
○政府参考人(佐藤重和君) その部分につきましては、厳格に申しますと、その先方政府とその応札業者との間の私契約ということになります。そういう意味で、私どもはそれを保有をしているわけではございません。
○藤末健三君 局長、いいですか、おっしゃっていることは、外務省もJICAさんも積算見ませんし、チェックしませんよということをおっしゃっているわけですよ。そんなことで、これからODA、進められるんですか、本当に。
 私は、会計検査院にお願いして、ODAの無償協力、チェックしてくださいという話をしましたら、会計検査院も同様なことをおっしゃるんですよね。相手国政府が関係しているからできませんという話をおっしゃるけれど、しかしですよ、しかし、我が国の本当に納税者の方々の税金を使っている以上、このような状況を続けていいんですか。ちゃんと積算を入手するように契約を変えるだけで済むはずなんですよ、これは。ガイドラインをちゃんと実行するだけで済むはず。どうですか。やっていただきたい、必ず。
○政府参考人(佐藤重和君) 先ほどもこの点は申し上げたところでございますが、これはきちっと私どもとしてこれだけの無償資金協力を供与をするというところについては、先ほど申し上げましたように、JICAの中に非常に詳しいその積算のガイドラインというものがあって、そしてそれに基づいてその金額を積み上げているわけでございまして、その枠の中であくまで相手国の事業というのが、それが行われるということでございますので、その点についてチェックが働いていないということは全くございません。
○藤末健三君 委員長、手元に積算ガイドラインお持ちですか。僕、ありますよ。この積算ガイドラインでどれだけ正確な積算が出るわけですか。積算ガイドラインを渡しました、はいルールを守ってください、後はほったらかしですよと言っているんですよ、あなたは。何の数値的な根拠もない。手続しか書いてないんですよ。じゃ、ガイドラインにのっとった手続をやっているかというと、やってないですよ、僕が知っている範囲じゃ。皆さん、本当にこれはどうしようもない。
 相手にこのとおりやってくださいと渡して作った積算、こっちはチェックしてないんですよ。我々は相手のコンサルタントを信じてます、相手国を信じてますとおっしゃっているんです。いかがですか、それは。
○政府参考人(佐藤重和君) この点でございますが、このJICAの積算ガイドライン、これに基づきまして、先ほど申し上げましたようなプロジェクトについてその基本設計調査ということを行うわけでございますが、その部分でこの積算のガイドラインを用いてその積み上げを行うということでございますので、それに基づいて相手国と交換公文を行ってから、相手国がコンサルタントを雇用してそれを入札、そして受注という手続に入るということでございまして、このガイドラインが用いられるのは、あくまでJICAがその積み上げを行うときということでございます。
○藤末健三君 申し訳ないですけど、JICAは積算してないじゃないですか。JICAは積算されています。この手続上でいえば、JICAは基本的にコンサルに積算を頼っていますよ、予定価格の積算は。それを検査するという手続になっている。そして、検査した資料は残ってないんですよ、今。分かっていらっしゃるんですか、本当に。──いや、いいです、もう。あなたには聞かない、はっきり言って、もう。こんなことであれば。
 こういう状況でありながら、本当に変えるつもりがあるかどうかなんですよ、問題は。税金を使い、そしてコンサルタントを雇い、そして外国に契約をしていただくと、それは結構です。そして、大事なことは、このコンサルタント会社、中に入っている予定価格を作るコンサルタント会社はすべて日本企業なんですよね。すべて日本企業です。そして、入札も何と我が国で行われている。
 この四ページ目の資料をちょっとごらんになっていただけますでしょうか。これが入札の一部の資料です。
 パシフィックコンサルタンツインターナショナルという昨年同僚の谷委員がいろいろ問題を指摘したところでございますが、昨年中は契約が停止になっていたという状況でございますけれども、何と入札の場所がPCI、パシフィックコンサルタンツインターナショナルの本社でやっているというふうに、JICAじゃないんですよね、やっている場所が。丸投げなんですよ。丸投げした上にチェックもしていない、積算表も入手していない、会計検査院にも話をしない、国会議員が資料をくれと言っても出さないという状況をずっと続けておられると。
 せっかくですから、この四ページの資料をごらんになってください。これは何かと申しますと、国際空港の修復計画というのがございます。その入札がどうなったかと。まず予定価格が、PCIと略させていただきます、PCIが決め、そして一回目の入札に三社が応募されました。一回目でできなかった。そして二回目、ある建設会社だけが対応しました。それでも予定価格よりも高かった。何が起きたかと申しますと、最低価格で応札した企業と交渉をしました、調整をしました。その結果どうなったか。ほとんど一〇〇%の落札率になっているという状況でございます。
 こういう状況でございまして、本当にきちんとチェックできているのかというと、結局、日系のコンサル会社に丸投げし、そしてそのコンサル会社が日本において日本企業に対して入札を掛ける。そして、ほとんどの入札が予定価格以上であり、最終的に値段を交渉しましょうと。これは会計法上で言うところの不落随契といいます。入札じゃありません、随契です。会計法九十九条の二項に規定される随契になります。そういう状況に陥っているのが今の無償協力の予算という状況です。
 そこで、局長にお聞きしたいんですけれども、このような会計法上の不落随契、落札しないで随契になってしまったような案件は何件ぐらいありますか、平成十六年度で。そして、それのパーセントはどのくらいあるかということを教えてください。
○政府参考人(佐藤重和君) お答えをいたします。
 ただいま御指摘のございましたいわゆる不落随契と呼ばれるものでございますが、平成十六年度の無償資金協力におけるプロジェクトのうち四十六件、そうした契約方式となっております。全体として、全体の件数が百八十三件でございますので、そのうちの二五・一%ということになります。
○藤末健三君 このような状態がずっと続いていることをどう思われます。コンサルに頼りきりで、不落随契はどんどんどんどん起きてくるという状況をどう思われますか。もういいです、返事要らないです、時間ないから。
 僕は本当に同僚の委員にお聞きしたいです、これ。そして納税者である皆様にお聞きしたい。我々の税金が、外国の方々に使っていただくのは結構だと思います。ただ、それが本当にある一部のコンサルタント会社、ODAのコンサルタント会社上位十社で全体の六割を扱っています。そして、相手国に送られ、相手国の、行ったのはいいですけれども、結局、随意契約の入札をどこでやっているかというと、日本でやっているんですよ。相手国じゃないんですよ。そして、日本の企業に応札される。その応札も六〇%以上が落札率九九%以上という、ほとんど言い値で買っているような状況。これは何なんでしょうか。そして、外務省、JICAさん、積算のデータさえも入手していません。積算ガイドライン、単価ガイドラインでやっているからいいでしょうとおっしゃる。それは手続を決めているだけですよね。そういう状況で年間千八百億円です、使っているお金は。本当に許されるかどうか考えていただきたいと思います。
 そして、次に私が指摘したいのは、そのコンサルの問題点。五ページにコンサルタント会社の一つリストがございます。これは昨年同僚の谷議員が指摘したパシフィックコンサルタンツインターナショナル。ODAで受けた調査予算をそのまま外部に委託し、その上澄みをはね上げたと、取ってしまったというような会社でございまして、いろいろな罰則を受けています。トータルとして指名停止が十八か月ということでございますが、実際にどういう状況だったかと申しますと、昨年一年度間、十七年度間は指名停止になっています、実質的に。ところが、この四月に指名停止が終わったらしく、もう既に二件か三件のプロジェクトを受けているらしいんですよ。これだけの問題を犯しながら、またパシフィックコンサルタンツインターナショナルは契約を開始していると。
 そして、見ていただきたいのは、このPCIが十六年度に担当した案件二十二件のうち十六件が九九%以上の落札率になっています。PCIは、平成十六年度のコンサル契約はナンバーワンです。
 次のページ、六ページ見てください。これは、日本テクノというコンサルタント会社です。これがナンバーツーです、コンサル会社。この会社を見ますと、何と恐ろしいことに、担当した十二件のうち十一件が落札率九九%以上という状況。
 そのほかのところは細かくは見ていませんけれど、上位の企業の落札率の異常な高さ、恐らく九九%以上じゃない残りの四割、落札率が九九%以上じゃない残りの四割は恐らくほかの小さなコンサル会社がやったんじゃないかと推測していますけれど、このような状況になっている。
 問題を起こし異常な高い落札率をずっと続けているコンサル会社を使っておられるわけでございますけど、それについての見解を、外務省さん、いかがでしょうか、発言ください。
○政府参考人(佐藤重和君) 正に落札率の高さということでございますが、この点につきましては先ほどのその資料の方でも記載をさせていただいたところでございますが、いろんな要因があるということだろうと思いますが、一つは、やはり先ほどの積算を、予定価格というのをかなりきつく作っているということがございますんで、先ほどの不落随契というのは、それは決して望ましいことではないかもしれませんが、結果として、その予定価格がなかなか厳しいところに設定をしてあるということで入札がそこを超えてしまうというようなこともあるわけでございまして、そういった状況の中で、私どもとしてはできるだけいろいろな形で参加業者を拡大をするとか、できるだけその競争性は高めていきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 できるだけという話じゃないでしょう。きちんとやってくださいよ、本当に、税金使って。こういう状況をずっと続けていれば、ODAの信頼を失うばかりか、我が国の信頼を失うわけですよ。分かっていらっしゃいますか、局長、本当に。おたくは金を配ればいいかもしれないけど、こっちは税金を払っているんですよ。それを本当にきちんと使っていただかなければ我が国の信頼にもつながると思います。
 先ほど局長さんから、きちんとした予定価格を作っているから不落随契が多いということをお聞きしましたけど、この状況というのは非常に昔の公共事業に似ているんですよ。公共事業で非常に予定価格がきついと、で、落札できないと、なかなか。それで、最後は調整して不落随契で落とす、その不落随契は入札企業で順番に回していたというのが昔ありました。
 そういう状況を国土交通省さんは克服したわけでございますけど、国土交通省の方に、公共事業においてどれだけ頑張って入札価格を落としたかということについてお話しいただけませんでしょうか。簡単にお願いします。
○政府参考人(春田謙君) お答えいたします。
 公共事業の関係でございますけれども、いわゆるコストの削減のためにはいろいろな形で実は検討しなきゃならないということがございまして、平成九年から今まで、ちょうど二つの大きな区切りに分けましてコスト縮減に取り組んできております。
 その中で、私ども、代表的なというのか、取組のアプローチといたしましては、設計に際しまして新しい技術だとかあるいは新しい工法、これを使いますと相当現場での条件に合った適切な工法を選べるというようなことでコストの削減につながるということがございます。また、周辺のほかの事業と連携して工事をやりますと、そういう意味でコストの削減につながる。あるいは、建設の副産物、例えば建設現場で生じますようないわゆる岩石の削ったものとか、そういうようなたぐいのものも砂利の代わりに使うというようなことになりますと工事のコスト縮減に役に立つと、こういったようなことを通じまして、実は平成十六年度で、いわゆる平成十四年度ぐらいと比較いたしますと、コストの縮減については七・三%ほど国土交通省で公共事業関係で削減をしたというような実績がございます。
 この辺を踏まえまして、実は先ほど予定価格等の関係ございましたが、私ども、そういった取組が市場に広がっていくというようなことの中で、材料費であるとかいろんな経費であるとかあるいは労務費であるとか、こういったようなものをいわゆる単価的に、市場価格を私ども調査しておるわけですが、そういうものに反映をさせまして、それに基づいて予定価格を設定すると、こういうような形の取組を考えているところでございます。
○藤末健三君 公共事業につきましては、一九九六年から二〇〇二年にかけて物価の下落も含めて二割削減しています、二割。ODAもそのぐらいのことをやっていただきたいと思います。本当に、局長のお立場も分かりますけれど、きちんと考えていただかなければ、ODA予算をこれからどんどん強化しようという中、本当に納税者の信頼も得られませんし、支援先の支援も得られませんよ、このままじゃ。絶対変えてください。大臣おられなくて本当に残念なんですが。
 そして、私から御提案申し上げたいのは、一つは、委員会としてこの積算の情報を相手国に依頼してでも入手していただきたい。それが一つです。そして、もう一つあるのは、今年度、もう今会計検査院の方がODAをやっていただいていますけれども、特にこの無償協力、ODAの落札率の高さにつきまして突っ込んだ検査を提案したいと思います。よろしいでしょうか。
 以上をもちまして私の質問を終わらさせていただきますけれど、このようなもうODAの積算も持っていませんというような問題、あと、不随、不落入札を入札というような形で説明をされるようなことはもう二度とやめていただきたいし、私は引き続きODAの契約につきましては見ていきますので、是非とも局長に変えていただきたいと思います。
 以上をもちまして、質問を終わらさせていただきます。失礼しました。
○委員長(中島眞人君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(中島眞人君) 速記を始めてください。
○高野博師君 今日は決算委員会ですので、予備費について最初何点かお伺いしたいと思います。
 これイラクとの関係なんですが、一般会計予備費使用という中で、これは内閣府ですが、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に必要な経費、これが平成十六年度約九十八億あります。そのほとんどの中身については、防衛庁職員の手当、旅費、通信費、健康診断、光熱費、いろいろ入っております。その中で一つだけ若干気になる項目がありましたので、今日、防衛庁運用局長来られておりますのでお伺いしますが、その中で、協力者に対する謝礼というのが入っております。これ、若干数字が小さくて、私も余り小さい数字を挙げたくないんですが、五千二百五十万円、これについて、だれに対する謝礼なのか、具体的に何の協力なのか、お伺いいたします。
○政府参考人(山崎信之郎君) お答え申し上げます。
 十六年度の予備費のうち、主として土地の使用の対価として支払われております。金額的には約二十五万ドル、二千七百五十万円でございまして、サマワにおきます自衛隊の宿営地に対する土地使用の対価ということで主として払っております。
○高野博師君 それ、なぜ土地の使用を協力者に対する謝礼という形にしないのか、土地の借り上げ代なりということはできないんでしょうか。全部これそうですか。
○政府参考人(山崎信之郎君) お答え申し上げます。
 正直に申し上げて、適切な費目というものが諸謝金という以外にちょっと見付からなかったということが実態でございます。この諸謝金の中には、当然、土地使用の対価のほかに、イラクにおきますそのサマワ周辺の協力者に対する報酬も含まれております。
 以上でございます。
○高野博師君 その協力の内容なんですが、それは情報提供とか、あるいは何らかの便宜供与か、そこは、その内訳はどんな感じですか。
○政府参考人(山崎信之郎君) これは、現地住民と非常に良好な関係を維持するということは、非常に重要でございます。そういう意味で、イラクの文化とか風土、宗教、それから社会環境に最大限の配慮を払いつつ活動を実施してきておりまして、具体的には、例えば部隊が実施する事業の適正性に対するアドバイスとか、あるいは交流事業などイベント実施に関するアドバイスをいただく、あるいはまたムサンナ県内各地域の特性等に関するアドバイスなどの必要な情報や知識を現地の識者や住民から得ているものに対する対価でございます。
 以上です。
○高野博師君 そういう協力に対してはお金を払う必要があるんでしょうか。それから、領収書はもらっているんでしょうか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 一応、諸謝金ということで基本的な領収証等は得ているというふうに思っておりますけれども、現在、今ちょっと資料を持ち合わせておりませんものですから、幾らに、どのぐらい払ったかということについてはちょっと今承知をしておりません。
○高野博師君 これは調べておいていただきたいと思います。領収書がないお金をどのぐらい出しているのか、これは決算委員会で重要な役目であるものですから。しかし、領収書がなければ、ちゃんとした省内の決裁等得た上でやっているんだと思いますが、この辺はきちんとしていただきたいと思います。これ以上、結構ですので。
 外務大臣に、イラクへの支援について、自衛隊の撤退、撤収等について、その前にちょっと、冒頭、カタールでのアジア協力対話、日中、日韓の外相会談が行われたと思うんですが、簡単にその成果等について、私の理解ではかなりいい関係で前進したのかなという感じがいたしますが、簡単で結構でございます。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおり、五月の二十三、二十四と、韓国、中国等々含みまして、カタールにおきましてACD、エイシアン・コミュニティー・ダイアログという、ACD外相会議というのに出席をするときに、日韓、日中、それぞれ個別に会談を開かさせていただきました。
 何となくぎくしゃくしたところがありましたので、そこのところをというところだったと思いますが、まず日韓の方からでいきますと、大局的な見地から対話、交流した方がいいという話やら、例の排他的経済水域のことで、ついこの間ぎくしゃくしておりましたところでもありますんで、境界の画定交渉をやろうじゃないかと言ったまま話が進んでおりませんので、日にち決めようということで、これも十二、十三でということで合意しておりますんで、誠実に交渉していくことで一致をしております。
 また、拉致問題という話、今日ほかの委員会で拉致の、参考人招致ですかね、をほかの委員会でしておられると存じますけれども、そこで、DNAの鑑定も、近々そっちも出るんだろうから、それに基づいてきちんと一緒にやっていこうではないかということで、事このことに関しては日本の方が全然進んでおりますけれども、拉致をされたと思われる人の数は向こうの方が圧倒的に多いということになっております関係もあるので、一緒にやっていこうという話をいたしております。
 日中におきましては、かなりぎくしゃくしておりましたのは、いろいろありましたけれども、私、この話は、日本の新聞では三月三十一日の日中友好七団体との会議のときにおいて、胡錦濤主席の話で、とにかく勇ましい話ばっかりがよく新聞に出ていましたけれども、これを子細に読みますと、日中は和すれば双方に利益をもたらす、争えば双方が傷を付くことになるとか、日中の善隣友好関係の発展は両国国民の根本的な利益に合致し、アジア及び世界の平和、安定、発展にも重要な貢献をするというようなことをこの訳文では言っておりますので、私はこの胡錦濤の中にメッセージが入っていると思っておりましたので、日中関係については基本的に前向きになっていないはずがないと、この文章からそう思っておりましたので。
 私どもとしては、日中間に政治的な障壁というのが確かにあるけれども、少なくとも日中間で、これは向こうの言葉をかりれば、経済、科学技術、文化、青少年、政党等々、議会、安全保障、各分野における交流を大幅に進めていくことが両国国民の共通の利益であると認識で一致ということの話になりましたので、私どもとしてはそれで結構という話をして、上が合わなくても何もこっちまで合わせることはないんであって、日中間の外務大臣では普通に話ができるようにして、何もカタールのドーハなんて十一時間も掛けて遠くまで行けなくたって近くで会った方がよっぽどいいのではないかという話をして、東シナ海の話に関しても局長級の会議の加速をということで、もしかして不測の事態ということもありますので、そういったものが起きたときにはちゃんと対応できるメカニズムをつくろうではないか等々話をしておりますので、日中関係の改善の流れは一応でき上がったというように理解をいたしております。
    ─────────────
○委員長(中島眞人君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、津田弥太郎君が委員を辞任され、その補欠として簗瀬進君が選任されました。
    ─────────────
○高野博師君 イラクへの支援策ですが、イラクには本格政権ができたと。しかし、まだ国防、内務大臣は任命されてないわけでありますが、先般、駐日のオーストラリア大使にお会いしたときに、オーストラリア軍は自衛隊を置いたままで撤退することはないということを明言しておきたいと、こう言っておられました。それを聞いて安心したんでありますが、これからは本格政権、今の政権と、それからイギリス、オーストラリア、日本とこれは協議をした上でどういうタイミングで撤退するかというのを考えるんだと思います。タイミングを探るんだと思いますが、その後、やっぱり日本はきちんとイラクの復興支援に協力するということが必要だと思います。
 今まで無償資金で十五億ドル、そして有償資金で三十五億ドル、コミットしているわけでありますが、直接支援の部分あるいは国際機関を通じての、あるいは復興基金を通じての支援の仕方、いろいろあると思いますが、この中身を見ましたら相当の数の支援をやっておりまして、これはほとんどODAでありますが、他の先進国と比較しても日本は相当多いんではないか。これは当然イラク国民からも感謝され、評価されていると私はそう理解しておりますし、これを続けていけば自衛隊が撤退した後もイラク国民の対日感情というのは変わらないだろうなという気がいたします。
 是非、そこで、いい案件を見付けて、それでこれをやってもらいたいと思うんですが、先日の報道等によりますと、イランが十億ドルの対イラク投資を決めたと。それは主にシーア派のクルド地域だということで、スンニ派が相当反発しているということで、これは若干対立をあおることにならないかなという私は懸念を持っていますが。
 時間の関係上、若干先に進んで言いますと、国連を通じての支援の中で、ハビタット、これに対する支援が非常に私重要だと思うんですが、学校の建設、これも何百校と今もう造っていると。それから、コミュニティーの再建、あるいは住居、生活インフラ、非常に重要な仕事をしているんですが、我が方がハビタットに対する援助額は年々減っているという状況にあります。十五年度は、UNHCRは約九十億円、国連人口基金は約五十億円、UNDPが約百十五億円、国連大学が八億円。これに対して、ハビタットはわずか五千二百万円。これもどんどん減っているという状況にありまして、もっとこのハビタットに対する支援を充実させた上でイラク支援をやるべきじゃないかなと、こう思うんですが、そこの点についてどうお考えか。是非増やしてもらいたいと、こう思っておりますが、外務省、いかがでしょうか。
○副大臣(金田勝年君) 国連のハビタット、国連人間居住計画という国連ハビタットを通じました例えば学校の再建、そしてコミュニティーの再建といったイラクの復興支援事業が、確かに御指摘ありますように、現地の復興、あるいは現地に対する大きな貢献といいますか、雇用の創出にも貢献しているということで、現地の人々からも高く評価されているという認識を持っておるわけであります。
 我が国としては、実施中の復興支援事業の着実な実施を図っていきたいと、また今後についてはどういう支援が可能なのか常に検討していきたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
 具体的に申し上げますと、例えば国連ハビタットを通じましたイラク復興支援四事業ということで申し上げますと、四事業で延べこれまで八十二万人の雇用創出の実績があるというふうに我々は承知しております。
 四つのうちの例えば一つには、もうこれは二〇〇四年の三月から始まって今年の二月で終了しておるんですけれども、学校の再建事業、幼稚園、小中学校合わせて二百校を再建したと。これは六百十万ドル日本から緊急無償ということで出しております。
 それから、コミュニティー再建事業でありますが、主に戦争等によりまして御主人を失ったといったような影響を受けました家庭を、弱者といいますか、家庭を住宅等において再建をしていくという、非常に重要でありますけれども、こういうコミュニティー再建事業、これに対しましては、今現在実施中でありますが、二〇〇四年の十一月から二百七十一万ドルでやっております。これも緊急無償であります。
 それから、教育施設再建事業、これは二〇〇五年、昨年の八月からやっております。現在も実施しております。高等教育施設を中心に、バグダッドの大学あるいは技術専門学校といった四十一の学校の再建、計千七百四十万ドルを使ってやっておるわけであります。
 それからもう一つ、生活のインフラ・コミュニティー再建事業であります。これは、社会的弱者用といいますか、社会的に必要だと思われる住宅、それから孤児院、汚水処理、そしてまたごみ収集施設といったようなものの修復に千六百万ドルと、こういう事業。この後の三つは現在継続中であります。
 ということで努力をしておりまして、今後についてもどのような支援が可能か更に検討していきたいと、このように考えております。
○高野博師君 是非支援の拡充をお願いしたいと思います。
 今日は文科大臣にもおいでいただいておりますんで、時間が余りないので、十分ぐらいで何点かお伺いしたいと思います。
 教育基本法の改正との関係で、そもそも教育とは何かということでありますが、この改正案の前文を見ても、あるいは「教育の目的」というところを見てもなかなかよく分からない。例えば、「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」、こういうことを書いてあるんですが、もっと簡単に言うと何かといいますと、やっぱり一人前の人をつくるということではないか。教育とは一人前の人間をつくることだと。
 一人前とは何かというと、これは元々の意味は、食べ物の分け前、割当て。前というのは、人前、世間前。したがって、客観的に目に触れる形でのその分量。これで、例えば昔の農耕社会であれば、一人前というのは、一人前の仕事量、例えば田んぼを一日一反耕すことができる、あるいは四斗の俵を一定の距離を持って歩ける、これで一人前だと、こういうのがあったわけです。そういう社会の中で、今度は一定の役割があってその出番があった、当然そこから責任感も生まれてきた。そして、子供も成長する中でいろんなことを学んでいった。
 しかし、今は一人前になり切れないというか、親離れ、子離れ、どちらもできない。パラサイトなんて、こう言われていますが、そういう中でいろんな問題が起きているわけですが、なぜ教育基本法の改正が必要か、これも子供をめぐる様々な問題、不登校とかいじめとか学級崩壊、いろんな問題が起きていると。もう一つは、国際的な環境も変わっている。グローバル化の中で、地球問題、地球的な規模の問題もあるし、新しい人権条約等もたくさんできてきた。
 そういう中でこの教育基本法を改正するということだと思うんですが、後でまとめてお伺いしたいと思いますが、今、最近の子供をめぐる状況が、非常に凶悪犯罪が起きているということで、子供には防犯ポケベルを持たせて、見知らぬ人が来たらもうすぐ鳴らせと、あるいは人を見たら泥棒と思えみたいな、要するに不信感を植え付けるような今客観的な状況になっている。あるいは、川に行ったら危険だから行くなと、山に行ったら道に迷ったら大変だから行くんじゃない、海にも行くなと、行くところがなくなっている。それで全部、いつも子供は親の目の届くところ、先生の目の届くところに置いておくという、こういう状況になっていると。
 それから、相互の信頼に基づく健全な社会育成というのは難しいんじゃないかと思うんですが、もう一つ重要なことは、遊び場がなくなっていると。この教育基本法の改正案もよく見ましたが、遊びという観念は全く入っていない。それは、この遊びというのが非常に重要だということで、内発的な好奇心とか探求心とか、これはもう子供の自治と呼ばれているんですね。一人前になる要件としてはこの遊びの位置付けは極めて重要だと。これはもうプラトンの時代から言われてきていると。したがって、また子どもの権利条約でも遊びの権利があるというふうに書いてあるわけです。あのブラジルの天才的なサッカー選手のロナウジーニョは犬とサッカーボールで遊びながらあの独特のドリブルを学んだと、昨日、テレビでゆうべやっていました。そういうことから、あるいはもう天才的な芸術家なり指導者というのはそういう枠にとらわれない教育の場で育っているんではないか。今のこの教育基本法を見るともうがんじがらめにしているんではないか。ブレーキだって遊びがなかったら危険でしようがない。そういう中で、もう少しこの教育の中に遊びという考え方も取り入れながら学校教育できないものか。
 もう一つは、例えば学校の質問で、雪が解けたら何々になるという質問に対して、これは雪が解けたら水になるという答えを出したと、ところがもう一人は雪が解けたら春になると、これは春になった方はバツになったと、これは本当にそうなのかと。答えは一つだということは正に偏差値教育のこれは問題なんでありまして、問題の答えというのは幾らでもあるんだ、幾つもあるんだということが重要なんじゃないかと思うんですね。正にこういう答えは一つしかないという学校教育の中で画一化とかあるいは硬直化ということがあるし、正に順番を付けなくちゃいけない、それで成績と順番が生徒の評価、人間の評価にもなっているという、こういう現状があると思うんです。
 もう一つは、学習指導要領については、文部省の役人というのは教育者じゃないということを僕は理解する必要があるんだと思うんです。そこは何か思い込んでいないかと。学習指導要領を勝手に作って、そして例えば愛国心という問題も、今改正の中でいろんな議論がしているのに、もうとっくに学習指導要領の中には入っている。何を根拠にこういうのはもう入れちゃっているのか。それは僕は大変問題じゃないかと思うんですね。私は、もうこの学習指導要領というのが法的な拘束力があるという、最高裁はそう認めているのでありますから、法律的な拘束力があるんであれば国会の中できちっと私は議論すべきじゃないかな、こういうふうに思っております。
 今までのところで大臣の所見をお伺いしたいと思います。ちょっとまとめて恐縮ですが。
○国務大臣(小坂憲次君) 高野委員の御質問そのものが回答のような部分を含んでいらっしゃいまして、今日的な課題を的確に述べておられました。
 まず、幅の広い御質問をいただきましたので一つ一つと思いますが、時間の制約もあるでしょう。そういう中で、まず、なぜそれじゃ今教育基本法の改正か。
 それは、高野委員御自身が御指摘なさいましたように、少子化社会の中で、子供社会の中で教育されてきたという、地域社会における教育というその下地が変わってきた、居住環境も変わって核家族化してくると、そして農耕社会からサラリーマン社会に変わってくる。そういった委員の御指摘になったそれぞれのことがすべてこの下地になって今日の状況をつくってきたんだと思うんですね。
 その中で問題が発生してきたこと、その問題点についても御指摘をいただきました。そのとおりでございまして、いじめや不登校、あるいは中途退学、そして学級崩壊などという状況まで見られる。また、自立心、道徳心、規範意識、こういったものが薄れてきた、こういった御指摘もいただいております。
 これらを、じゃ一体何が是正をする力になれるのかといったら、国民の皆さんは、やはり教育だ、今こそ教育をもう一回立て直す必要があると、こういう御要請があって、今日の現行の教育基本法というのは、戦後の荒廃した、そして経済的にも立て直しを図らなきゃいけない日本の社会にあって、その復興を果たし、そして今日の社会発展の原動力になってきたという大きな役割を担ってきたと思いますし、その役割を的確に果たしてきたと思うんですね。
 しかし、御指摘になったような社会状況の変化、少子化社会を始めとしたもの、それから情報化社会、いろいろな環境の変化、社会状況の変化の中で今の教育基本法だけでは対応し切れなくなってきた、新たな理念の構築が必要だということから、御指摘になったような体験教育をもっと強化しろ、そしてアイデンティティー、国際社会の中でアイデンティティーを持った日本人として活躍できる、そういう資質も育成していこう、こういった御要請にこたえていくには、やはり今教育基本法を改正し、それに連なる教育の諸法令を改正していく必要がある、またその中で学習指導要領も改正をしていくことになります。
 しかし、委員が御指摘になったように、学習指導要領というのはだれか文部省が独りで勝手に作っているというふうに言われますと、これはやはりちょっと違うんではないかと説明をさせていただかなきゃいけないかなと思うんですね。
 各学校段階ごとに、そして各教科ごとの専門部会というものを中央教育審議会の中に設置をいたしまして、その中央教育審議会の教育課程部会で三百人を超える多数の専門家の方々によって御議論をいただいて審議をしていただいて決めていくものでございまして、決して、文部科学省の役人が教育者というつもりで勝手に鉛筆なめなめ書いて、これを指導要領だ、学校は守れって、こういうような形ではないということも御理解をいただいて、この教育基本法の審議で国民の皆さんに、今教育の求められるところをしっかりと議論をし、明らかにしてまいりたいと存じます。
○高野博師君 ありがとうございます。
 これで終わりたいと思いますが、私は、中国あるいはアジアの反日教育とかあるいは歴史認識とかナショナリズムとか、そういうところについてこれから聞こうと思っていたところでありますが、次の機会にしたいと思います。
 ありがとうございました。
○西田実仁君 続いて、同じく公明党の西田実仁でございます。
 今日は締めくくり総括的質疑ということで、やや省庁横断的な施策として二つほど取り上げさせていただきたいと思います。
 一つは、中小企業政策全般にわたることでございます。
 特に中小企業政策、もう幅広うございまして、とりわけ技術革新、中小企業の技術革新ということにつきまして、日本の政策の中で、いわゆるSBIRですね、アメリカの八三年にできました中小企業技術開発法により、それに倣ってできたと理解しております日本版のSBIR、根拠法は新事業創出促進法であると承知しております。これは既に平成十一年から実施されております。
 その進め方等につきましては余り詳しく時間もございませんので申し上げませんが、そもそもこの日本版SBIRの政策目的というのは、従来型の研究開発を志向する中小企業に単に補助金だけを出すというそういうやり方ではなくて、正に政府挙げて、アメリカのこのSBIRが正にそのようになっているわけですが、連邦政府予算として、研究開発型のベンチャー企業から連邦政府が調達をする、一定額を調達するというそういう仕組みですが、そういう意味では日本のこの日本版SBIRにつきましては、これまでの中小企業の研究開発を促すものとはやや質の違う新次元の新たなベンチャー企業を育てようという、そういう目的だと私は理解しております。
 ただ、平成十一年からの実績をざっと見させていただきますと、一つには経済産業省の比率が、政府挙げてという割には、ほとんど年間、閣議決定をされる総予算、平成十七年度でいえば三百億とか、平成十六年度でも二百数十億というオーダーでございますが、七割、八割方はほとんど経済産業省、まあ中小企業庁ということになっておりまして、そもそも、設立した当初の趣旨であった、関係省庁が連携して中小企業による研究開発とその成果の事業化を一貫して支援するという目的からはやや、七年たってみて、果たしてどういうものかと首をかしげたくなるわけでございます。
 そこで、経産大臣にお聞きしたいと思います。この平成十一年以来のこれまでの日本版SBIR、これが新たな中小企業の技術開発力を促す施策として日本にしっかり根付いているという御評価なんでしょうか。問題点があるとすれば、どういうところにあると御認識でしょうか。大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 平成十六年度におきまして、SBIR制度の対象となる各省庁の補助金等につきまして、今お尋ねもありましたが、六十本、参加省庁は六省庁、支出実績は約三百億円となっております。最近は国土交通省も参加をしてくれるようになりましたので、現在は七省庁となっております。
 この研究開発補助金に係る平成十六年度の申請件数については一万五千四百八十一件となっており、また、採択件数は三千四百五件、うち中小企業向け採択件数は千八百二十三件となっております。
 ただいまお尋ねの趣旨からいたしますと、これで十分な成果が上がっておるかというお尋ねでありますが、私ども、今後ともこの制度を活用して中小企業の更なる発展のために努めてまいりたいと思っております。
○西田実仁君 元々のねらいからして、少しずつ参加する省庁が出てきたということでございますけれども、まだまだ十分ではないというふうに思うわけであります。
 例えば、文科省、文科大臣がいらっしゃいますのでちょっとお聞きしますけれども、例えば宇宙開発にかかわる中小企業の技術力を生かしていくというこの力はアメリカにおいても大変に大きいわけでございます。実際にNASAとかが日本の中小企業を一本釣りして、中小企業の高い技術力をアメリカで活用されているというケースは私も幾つか存じ上げているわけであります。しかし、例えば宇宙航空研究開発機構がこのSBIR制度を使おうと思っても法律上使えない、そういう今仕組みになっていると思っておりますが、こうした宇宙開発という大変高度な技術を要する、こうした宇宙開発を通じて日本の中小企業の技術力をもっとバックアップしていく、そういうお考えにつきましては今どう御認識でしょうか。
○政府参考人(森口泰孝君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、文部科学省におきまして宇宙開発利用の取組、これは主に独立行政法人の宇宙航空研究開発機構、JAXAで行ってございます。このJAXAにつきましては、いわゆる補助金等の交付業務というのが機構法に明記されておりませんので、今御指摘のございましたSBIRの登録は行っていない状況にございます。
 しかしながら、今やはり先生から御指摘ございましたように、宇宙に関しても非常に中小企業の役割も重要でございまして、具体的にはロケットの先端のフェアリングというのがありますけれども、このフェアリングの加工について非常に中小企業、大田区の町工場で非常にいい技術を持っているとか、あるいはせんだっての「はやぶさ」という、小惑星を探索しましたけれども、それのターゲットマーカーも、これ中小企業の技術でやっていると。そういうような非常にいい技術ございますので、我々といたしましてもこの中小企業というものを更に育成して、宇宙開発利用への参画を一層促進していくと、こういうことが非常に重要だというふうに思ってございます。
 具体的には、そういう補助金等ではございませんけれども、宇宙オープンラボという中小企業との共同研究でございますとか、あるいは地域活動への連携支援、いわゆるコーディネーターといいますかそういうものを配置したり、大型の試験設備を共用したり、あるいは技術的な支援をすると。そういうようなことで、宇宙航空研究開発機構としても様々な取組を行っていると、そういう状況でございます。
○西田実仁君 この宇宙開発に関してだけではもちろんないわけですけれども、特に夢のあるというかロマンのある、中小企業の一つの技術力を高めていく上では大変大きな開発テーマであると思いますので、更にそうしたことを志向している中小企業に対する支援を図るべきであるということを申し上げたいと思います。
 そこで、引き続き、この日本版SBIRをより機能させていくために現状がどうなっているのかということにつきましてお聞きしたいと思います。
 元々はアメリカのSBIRに倣ってできた制度ということもありまして、一つのモデルとしては、全くまねする必要はありませんけれども、アメリカのこのSBIRがあるわけであります。そこにおきましては、例えば資金援助を行う場合に開発ステージごとにしっかりと行っていく、そして事業化ということが最終目標であるならば、そのステージごとに最終的な商業化が可能なところに絞り込んで資金を支援していく、そういうやり方がアメリカではなされていると承知しております。
 日本のこのSBIRにつきましては、この資金援助の先でございますが、その開発ステージごとに行っているのか否かということにつきまして、政府参考人からお聞きしたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 我が国の日本版SBIRの中では、元々ある特定の補助金を指定しているわけでございますけれども、その特定の補助金の指定する要件の中には、この補助金を受ける中小企業者がその成果を利用した事業活動を行うものができるものであること、すなわち事業化に非常に近いものであることということと、それからもう一つは、元々この補助金が競争的に応募させるもの、競争入札のようなものであると、こういう二つの制限が付いてございまして、ステージごとにというふうに先生おっしゃいますと、どちらかというと非常に実用化に近い段階のレベルの補助金についてその対象にすると、こういうことになっているわけでございます。
○西田実仁君 各省庁の補助金、特定補助金に応募してくる形でこの資金援助がなされているわけですが、実際この申請数というのはどのぐらいあるんでしょうか。
 また、申請された場合に、これはまたアメリカの例で恐縮ですが、アメリカでは二万点ほど多分申請されていると私は承知しておりますが、そのうち採択ならなかったもののテーマにつきましてはなぜ採択ならなかったのか、また今後のその中小企業の事業計画策定の改善点、こうしたことも丁寧に文書で答えている。つまり、採択された中小企業のみならず、採択されなかった中小企業の育成も丁寧に行っているというふうに理解しておりますが、日本におきましてはどのようになっておるんでしょうか。
○政府参考人(望月晴文君) この対象になっている、先ほど大臣ちょっと御答弁申し上げましたけれども、六十本の研究開発補助制度につきましては、申請件数トータルで一万五千四百件ということになってございます。実際にそれに基づいて採択された件数が三千四百五件でございまして、そのうち中小企業向け採択件数は千八百二十三件ということになっているわけでございます。
 それで、お尋ねの不交付になったような場合に、きちっと理由が中小企業者に分かるように説明をされ、かつそれが中小企業者の今後の研究開発改善に使われているかと、あるいは活用されているかというお尋ねでございますけれども、このSBIRの対象補助金における採択結果の通知につきましては、制度創設以来、特定補助金の交付の方針という方針があるわけでございますが、この方針において、評価結果の理由を説明するように努める、すなわち、特に不採択の理由は原則として通知をされているわけでございます。
 ただ、それぞれの補助金の制度の中における不採択理由の通知でございますので、通知の仕方は様々でございまして、典型的には、不採択の通知を行う際に、審査項目についてA、B、Cなどの段階評価を付したり、あるいはコメント欄を設けるなどの工夫を行っているものもございます。したがって、そういった中で、原則としてその内容が、不採択された者にとってその理由が分かりやすいようにということに努めているわけでございます。
 今後とも、関係省庁連絡会議というのがございますけれども、これを活用しながら、補助金に応募しようとする中小企業者の参考となるように、御指摘のような効果的な採択結果の報告例を示すなどして、関係各省においてもそういったことが全般的に行われるようにしていきたいと思っているわけでございますが、はっきり申し上げまして、今申し上げたような丁寧な工夫をしてやっているものがすべてだとは申し上げませんけれども、そういうことで全体として努力をしている最中にあるということでございます。
○西田実仁君 やはりこの日本版SBIRを社会に根付かせていく、そして日本の中小企業をもっと研究開発力を高めていくということからすると、大変手間も掛かって大変だということは承知しますが、単に不交付、不採択の理由だけを伝えるということではなくて、どうしたら事業計画、事業化を目指している元々補助金でありますから、どうしたら事業化につなげられるのかというその事業計画そのものの改善点、改善策というものまで明示して、文書なりで中小企業にしっかりと伝えていく、丁寧に行っていくことが、私はやはり、アメリカにおいてベンチャー企業が育ってきた背景に、実は華やかな裏でこういった丁寧なことをやっていたんじゃないかということを強く思っておりますので、引き続きの御努力をお願いしたいと思います。
 続いて、このSBIRの売上げのうちどれくらい政府調達として行っているのかということでございます。この日本版SBIRと政府調達との関係につきましてお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) 実は、政府調達の中で、中小企業の官公需法というのがございまして、中小企業にとってできるだけ官公需の受託の機会を増やすようにという法律が別途私ども持っておりますけれども、その中で、SBIRに採択された企業については、各省庁において十分その情報を官公需の発注に当たっては活用していただきたいということを昨年、官公需法の対処方針の中で閣議決定をしたわけでございますけれども、現在、私どもは、SBIRの採択された企業の情報を各省庁に開示をして御活用いただくように努め始めているところでございまして、大変恐縮ですけれども、トータルの実績が幾らであるかということは、現時点では私どもではまだ把握しておりません。
○西田実仁君 ここはしっかり、せっかく官公需法との関係で連携が取れるようになったわけでございますので、フォローしていただいて、せっかく補助金を使って三百億近くのものを中小企業に出しているわけですので、それがきちっと事業化されるようにお願いしたいと思います。
 残り、最後、二つ目の、やや省庁横断的というか、全く違う分野でございますが、言語障害をお持ちのお子さんが、未就学の段階では保健センター等でいわゆる言葉の教室というものを受けて、これはお子さんだけではなくて、親御さんも大変にどう対応していいのか分からないという中で言語聴覚士からきめ細かい指導を受けている。ところが、小学校に入ると途端にこれは、今までは母子保健法の世界だったけれども、小学校に入るとこれはもう違うということで同じ言語聴覚士から指導を受けることができなくなっている。こうした問題を随分私の地元埼玉でも指摘を受けております。
 ここはやはり、今文科省さんで進めておられる、障害の発見から就労まで一貫して、しかも個別に支援をしていくという、そうした発達支援システムというものをより充実させていって、できればやはり未就学児時代に指導を受けた言語聴覚士が、身分はそのままで週何回かでも学校に行って指導をする、あるいはその子供とともに、学校の先生も必ずしもその専門家ではないわけでありますので、この分野では。そうした学校の先生への指導に当たるというシームレスな一貫した支援というものがもうちょっと滑らかにしていくべきではないかというふうに強く問題意識を持っております。
 この点に関しまして、文科大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 西田委員御指摘のように、ゼロ歳児のときに言語障害がある、あるいは聴覚障害があるというようなことが発見をされる。まずその発見をできるだけ早くするということですね。それから同時に、その指導を幼児期から各学校段階においても適切な連携した計画を持ってそれに取り組んでいくことが必要でありまして、地域によりましては一貫した指導を積極的にやっている教育委員会もございまして、例えば滋賀県の湖南市の指導は、平成十四年度から教育委員会において個別指導計画を、要綱を策定をいたしまして、乳幼児期から児童期を経て就労するまでの各段階の個別指導計画を作成して、関係機関と横の連携を取って、それぞれのステージごとの今度は縦の連携を進めていると、こういう事例もあります。
 御指摘のように、言語聴覚士が小中学校の特殊学級やそういう場に赴いて言葉の指導をするということが非常に重要でございますが、事例はまだ少ないんですよね。全国でまだ百校ぐらいしかやっておりません。これはやはり大変必要なことでございますので、言語聴覚士自身が少ないということもありますから、そういった皆さんの育成も含めながら積極的にこれを取り組んでいかないといつまでたっても状況が改善しない、こういう認識を私持っておりますから、委員の御指摘を踏まえながら、更なる努力をするように指導してまいりたいと存じます。
○西田実仁君 今大臣から積極的な取組の御答弁いただきました。障害の発見から就労までを一貫して支援していく発達支援システム、これはもう文科省さんが挙げて取り組んでいただいていると思います。厚労省ともまた連携をしながら、あくまでも焦点は一人のお子さんでありますので、そこに縦の応援又は横の応援、ともにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。
 今日、私は公共調達問題で質問させていただきます。
 国の公共調達で公益法人などと結んだ随意契約が、これまで、二〇〇五年度、全省庁で、契約金額一兆三千八百十七億円、契約件数で二万七千三百八十一件、法人数千七百六十四法人となっています。その規模、金額においても極めて多額に上っている。各省庁で見ますと、契約金額で一番多いのは防衛施設庁の六千四百二十四億円、契約金額の半分近くを占めています。次いで、国土交通省の二千二百八十五億円、厚生労働省の千六百十五億円。
 ここでまず財務省にお聞きしますけれども、各省庁の随意契約の二〇〇四年統計では合計件数、金額は幾らになるでしょうか。
○政府参考人(鈴木正規君) 私ども、政府調達協定に基づきます計数を把握しておりますので、平成十六年度、二〇〇四年度でございますが、政府調達協定に基づきます統計に基づきましてお答えさせていただきますが、全体の契約件数が約十九万八千件、このうち随意契約の件数が約十二万二千件でございます。また、契約金額の合計、政府全体で約三兆六千六百億円、うち随意契約の金額が約八千百億円でございます。
○小林美恵子君 いずれにしましても、随意契約というのは随分多額に上っているわけでございますけれども、政府は公共調達の適正化に関する関係省庁連絡会議をこの間二回行っていると思いますけれども、そこで財務大臣にお聞きします。
 一体この問題についてどのように改革を行うのでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 当委員会でも何度も議論になっておりますけれども、国の調達は原則は一般競争入札で行うべきものでございまして、随意契約はやむを得ない例外の場合に限るというのが原則でございます。そして、その随意契約による場合であっても、透明性とか効率性というようなものが確保されたものでなければならないということだろうと思います。
 それで、今、国と公益法人等との随意契約につきましては、各省庁で緊急点検を行いまして、その結果を踏まえて一般競争等に移行できないかといった見直しを行っているわけでございますが、六月を目途にその点検の結果を公表すべく今作業を行っているというところでございます。
 それから、随意契約の透明性の確保という点でありますけれども、平成十七年度より契約の相手方、それから契約金額、随意契約によることとした理由等、こういったものを、それから公表対象基準も大幅に引き下げまして、各府省のホームページで公表すると。
 それから、平成十八年度からは、公益法人等との間の随意契約については随意契約によることとした理由をホームページで詳細に公表すると、こういうことを取り組みまして、随意契約に係る情報の公表というのを積極的に進めようということでございます。
 それから、今後とも各省庁における随意契約の点検、それから見直し、情報の公表、こういうものが十分に行われて、公共調達が適正化図られるように努力をしたいと、このように思っております。
○小林美恵子君 これまでの審議の中で、財務大臣は、いわゆる随意契約の中でも不適切な再委託、丸投げのような随意契約の排除という御答弁もされておられます。今の各省庁に指示をされて調査をされている中に、この不適切な再委託、丸投げのような随意契約もしっかりと調査をされているのでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 従来、随意契約により公益法人に委託した業務、それを、今おっしゃったようにその業務の全部又は一部を民間事業者に再委託されるというような事例がありまして、こういったものは透明性や効率性を損なうことにならないかというのは今までの議論で問題にされたわけでございますが、そういうことであれば適当ではないということだろうと思います。
 こういうことから、先ほど申しましたように、平成十七年二月に各省庁に対して随意契約の公表の対象を大幅に拡大すること、こういうことをやっていただくと同時に、今おっしゃった再委託についても一括再委託を禁止する、それから再委託を原則承認制とすると、変更の場合も含んで原則承認制とすること、こういうふうにいたしました。
 それからさらに、再委託の変更等の承認を行うに当たっては、再委託の合理性があるか、それから再委託を行うことにより随意契約によることとした理由との間に矛盾とか疑念を生じることがないか、こういうことについて確認するよう財務省から各省庁に対して通知をいたしまして、十七年度予算からこれを適用するというふうにしたところでございます。
 こういうふうにいろいろ取り組んできているわけですが、政府として、先般、二月二十四日ですが、公共調達の適正化に向けた取組というのを取りまとめまして、平成十七年度において各省庁が公益法人等との間に締結した随意契約について緊急に点検すると、適切ではない随意契約を排除すると。それと同時に、随意契約に係る情報の公表を充実して透明性を高める、これは先ほど申し上げたところでございます。
 今回の措置によりまして、契約金額の相当部分が再委託先に支払われているといったような不適切な再委託が行われている随意契約は排除されることになると考えております。
○小林美恵子君 では、国交大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、先ほど財務大臣がおっしゃいました不適切な再委託、丸投げのような随意契約というふうにありましたけれども、つまり、私も、随意契約を行った相手先が公益法人、しかも中央省庁の所管である公益法人がトンネルとなって次のところに再委託をしているという構図で、極めてゆゆしき事態だと言わざるを得ません。
 国交省は、二〇〇五年度の公益法人との随意契約の件数が九千六百六十八件と一番多いわけでございますけれども、そのうち、再委託の件数、金額、随意契約全体に占める割合、それと不適切な再委託だというふうにお考えになる件数等々について教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答えいたします。
 国土交通省におきまして、平成十七年度におきますところのいわゆる随意契約をいたしました後、その契約先が再委託をした件数は、全体で、私ども把握している数字では二百二十一件、契約の金額では約二十六億円でございます。
 この再委託の数字は、実は対象が、私ども把握しておりますのが、公益法人、独立行政法人対象としたものについて把握しておるわけでございまして、その意味で、全体の件数あるいは金額との割合で申し上げますと、件数では三・六%、契約金額では一・三%になるわけでございます。
 私ども、随意契約によりまして公益法人と契約する場合におきましては一括再委託を禁止するということにしております。その上で、単純なコピーとかワープロ打ちだとか印刷、製本作業などの雑役務的な軽微な作業を除きまして、再委託を行う場合には事前承認を義務付けているところでございます。その承認に当たりましては、再委託の相手方、それから再委託の業務範囲、再委託の必要性、金額、こういったものを記載いたしました書面を提出をいただきまして、再委託の合理性、随意契約によることとした理由との整合性につきまして確認の上、承認手続を取っているところでございます。
 そういう手続の上で再委託が行われているものにつきましては、適切に行われていると考えております。
○小林美恵子君 大臣。
○国務大臣(北側一雄君) 今官房長が申したとおりでございますが、今、六月に向けまして、これ政府全体で公益法人との随意契約の緊急点検をやりまして、この随意契約の見直しの作業を進めているところでございますが、随意契約における再委託において相当金額が支払われている場合や契約の目的となる事務事業の主要な部分を再委託先が実施している場合など不適切な契約についても点検をしっかり行いまして、必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。
○小林美恵子君 今政府参考人のお話では、今のところ不適切な再委託はないというお話でございました。大臣は、不適切な再委託があればしっかりと調査をしていくというお話でございましたけれども、例えば四月五日の読売新聞に、関東建設弘済会、近畿建設協会など八法人が、自前で行うべき受注業務を民間コンサルタント会社からの出向者に任せていたことが分かったと、実質下請と報じました。
 こうした問題についても北側大臣はおつかみになっているんでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) それは再委託というのではなくて、それぞれの建設弘済会に民間コンサルから人が派遣をされていると、こういう話だと思います。その民間コンサルからの派遣につきましても、それも含めまして今調査をさせていただいているところでございまして、そうしたものについても見直しの対象として今作業をしているところでございます。
○小林美恵子君 この同じ新聞報道を見ますと、いわゆる職員数が、この八法人でいくと二千二百六十八人で出向職員数が三千七百十二人というふうになっておりました。私は、これ本当に大きな、しっかりと調査していかなければならない問題だということを改めて指摘をしておきたいと思います。
 それで、再度、近畿地方整備局に関係して質問をさせていただきますけれども、昨年の十一月十一日の読売新聞で、同社の情報公開請求により、近畿地方整備局が、退職者百人が再就職している社団法人近畿建設協会に対して、二〇〇四年度までの五年間に、随意契約で三千八百二十件、総額三百四十七億七千六百万円の業務を発注していたことが判明。ところが、同協会との契約は、見積り一社しか取らない特命随意契約で、市場価格より割高と見られるものや、協会が民間企業に業務を再委託し、事実上丸投げしていたケースも判明。こうしたことが四十年間続いてきたというふうにあります。
 そこで、質問でございますけれども、社団法人近畿建設協会への国交省からの過去五年間の発注件数、その総額、そのうち随意契約の件数、総額、割合は幾らでしょうか。
○政府参考人(春田謙君) お答え申し上げます。
 過去五年間で近畿地方整備局から近畿建設協会、社団法人の近畿建設協会へ発注されました件数、合計では三千八百二十件でございます。金額の合計につきましては三百四十七億七千六百万円でございます。いずれも随意契約で委託契約をしているというものでございます。
○小林美恵子君 その近畿建設協会の二〇〇四年までの五年間の国交省からのいわゆる発注といいますのは、つまりすべてが随意契約で行われていたということでございます。
 それで、政府から近畿建設協会に天下っている職員は同協会の役員、職員を含めて何人でしょうか。
○政府参考人(春田謙君) 国土交通省から社団法人近畿建設協会に再就職をしている者の数でございますけれども、十八年一月一日現在で役員十三名中十二名、職員は四百三名中九十九名、二五%でございますが、となっております。
○小林美恵子君 つまり、百十一名がいわゆる国交省から天下りをしているという、そういうところでございます。
 それで、私、先ほど丸投げの話をさしていただきましたけれども、同じ読売新聞にこう書いてありました。整備局の国営飛鳥歴史公園事務所は、いわゆる二〇〇四年十二月、奈良県明日香村の同公園四十六ヘクタールで立ち木の本数、種類などを調査し、台帳を作成する業務を、予定価格、発注上限額の九九%の五千八百八十万円で協会に発注。協会は民間の測量・設計会社に四千二百八十万円で再委託したとありました。
 つまり、協会といいますのはこういうふうにしてかなりの額を下請に回しているということがあるんですけれども、私が申し上げたいのは、政府がいわゆる国交省から百人余りも天下りをしている協会に特命随意契約で仕事を回して、その協会が業務を下請に、何というか、ほとんど任しているといいますか、それは一体何事かと本当に言いたいと思うんです。
 それで、既に近畿地方整備局内の入札監視委員会の意見も出されていると思いますけれども、建設協会はこの意見の中で、建設協会は親睦、福利厚生、建設業の事業普及のための広報活動などを展開してきたのだと思う、それだけでなぜ建設協会だけに随意契約で発注するのか、理由にならないではないかという指摘もありました。こうした指摘も受けて、国交省としてはこの近畿建設協会に対してどういうふうに、近畿建設協会、近畿地方整備局の関係ですね、どういうふうに是正をしていくのでしょうか。
○国務大臣(北側一雄君) この問題は国会でも何度も議論されておりまして、これは私の方から昨年の十一月の段階で、これは近畿だけではありません、建設弘済会、各整備局にございますので、この建設弘済会への業務委託について、もう民間でできるものはできるだけ民間にやってもらうようにと、そういう意味で点検、見直しを指示をさせていただきました。
 この三月の末に第一弾の改善方針を取りまとめまして、その中で、もう詳しく述べませんが、調査・検討業務、それから行政事務の補助業務、それから厚生福祉業務、これについては原則としてこの建設弘済会じゃなくてもう民間事業者に業務委託をするなどの見直しを実施しました。さらに、残された問題まだございますので、今本省におきまして建設弘済会への業務委託のあり方検討委員会というものを開催をいたしまして、引き続き見直しをやっているところでございます。
 これにつきましても、先般の随意契約、先ほど申し上げました随意契約の見直し計画の作成、これ六月を目途に今やっておりますが、これとタイミングを合わせて取りまとめをさせていただきたいと考えているところでございます。
 そこで、一点、是非委員にも御理解いただきたいと思っておりますのは、この近畿建設協会が例えばどんな業務をやっているのか、幾つかちょっと事例を申し上げたいと思っているんですが、委員の地元でございます、例えば大和川がありますよね。この大和川の、これ大和川というのは五十キロあるわけなんです。この五十キロの日常の管理を近畿整備局の河川の関係で何人でやっているかといいますと、この河川事務所の関係では十四名しかいないんです。五十キロを十四名で直接担当して日常の管理をしているわけなんですね。この十四名でとても五十キロなんかできません。元々はもっと多くの職員でやっていたのを今この十四名でやっている。そうすると、この近畿建設協会等を通じて業務を委託をして、河川の日常の管理なんかも一緒にやっているというふうな業務をやっているわけです。これ、国道においても同様です。
 ですから、本省の職員、こういう整備局の職員の数が縮小していく中で外部委託をしていった、その外部委託を、河川管理だとか国道管理のような中で、これはどうしても専門性とかが必要な分野もあるわけでございまして、そういうものについて建設協会、弘済会というものを通して業務を担ってきていただいているという側面もあることも是非御理解いただきたいと思います。
○小林美恵子君 私は、でもそういう現場の職員を要するに縮小してきているということ自体に問題があるんじゃないかというふうに思いますけれども。
 いずれにしましても、今見直しの方向について御説明をいただきましたけれども、根本問題といいますのは、私は、やっぱり天下りをして随意契約で仕事を取るという、こういう癒着の構図にメスを入れなければ本当の見直しとは言えないというふうに思います。
 そこで、改めて会計検査院にお伺いしたいと思いますけれども、こうした随意契約、そして再委託の問題につきましてしっかりと是正していくためにも、会計検査院、私はやっぱり調査をすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院は、随意契約につきましては、これを行う場合は会計法令等に基づいた正当な理由が必要であると考えているところであります。したがいまして、会計検査院は、競争契約に付することが可能なのに随意契約によっているものについては、従前より指摘し、決算検査報告に掲記しているところであります。
 会計検査院は、委員御指摘の趣旨を踏まえ、再委託を行っている公益法人との随意契約について、合理的で妥当な理由があるか、一般競争契約をすることができるものはないかといった点について十分留意しながらこれからも検査を行っていく所存であります。
○小林美恵子君 是非ともしっかりと検査を行っていただきたいと思います。
 次に、私、近畿地方整備局におけます制服の調達問題で質問します。
 お手元に資料を配付させていただきましたけれども、これは〇一年から〇五年までの五年間の近畿地方整備局におけます作業服上衣長袖の契約の一覧でございます。これを見ていただきますと、まず予定価格については、この五年間で二千万円から二千四百万円で推移をしています。この予定価格の設定については、市場の価格を基にして、近畿地方整備局も調査を専門にする法人に調査を依頼しているということでございましたけれども。
 私はここで申し上げたいと思うんですけれども、この資料をごらんいただきますと、二〇〇四年度の予定価格は約二千四百四十万円です。落札価格は二千四百十九万円。二〇〇四年度の調達数量を二〇〇二年度の単価で計算しますと、そこに数字はないんですけれども、三千百二十六万八千百三十円なんです。つまり、予定価格、落札価格が約七百万円減額しているわけですね。
 これは大阪の市民ネットワークという市民団体が作業服の市場価格を独自に調査したわけでございますけれども、それをしますと、地方整備局の予定価格は高過ぎると。それで結果的に、前年度といいますか、二年前と比べて二二%削減になったわけでございます。例えば冬の服で調査をされた方々の単価を聞きますと、冬の男性のいわゆるジャンパー、ブルゾンでいきますと、三千五百円とか三千六百円とか三千三百六十円なんです。近畿地方整備局の予定単価でいきますと五千九百二十円なんですね。高いんですね。
 これを是正をされたわけでございますけれども、私はやっぱりこういう価格が本当に適正であるかどうかということはしっかり調査する必要があると思うんですけど、この点、会計検査院、どうでしょうか。
○会計検査院長(大塚宗春君) 会計検査院は、従来より、国等の機関における物品の調達が経済的なものとなっているか、入札、契約の事務処理が適切に行われているかなどにつきまして関心を持って検査してきたところであります。
 近畿地方整備局についても、毎年実施しております会計実地検査の際に、工事や役務などの検査と併せ、物品の調達が経済的なものとなっているかなどについて検査を行っているところであります。
 今後とも、御指摘の趣旨を踏まえまして、地方整備局における物品の調達が経済的なものとなっているかなどについて引き続き検査をしていく所存でございます。
○小林美恵子君 是非よろしくお願いします。
 それで、お手元の資料を改めてごらんくださいませ。それでいきますと、いわゆる落札率ですね、落札率が、二〇〇一年九八%、二〇〇二年九八・三%、二〇〇三年九六・九%、二〇〇四年九九・二%、二〇〇五年九九・九%。二〇〇一年と二〇〇四年は同じ業者です。二〇〇二年、二〇〇五年もそうでございます。
 もう時間が参りましたけれども、私は余りにも合わせたような落札率に思いますけれども、最後に、国交大臣、これについての感想をお聞きして、質問を終わります。
○国務大臣(北側一雄君) これは仕様書がもう提示をされまして、素材とか型式などが特定をされますと予定価格に近い額の見積りも可能であることから、市場の状況に当然精通している業者でございますので、予定価格に近い入札を行うことは可能であるというふうに認識をしているところでございます。
○小林美恵子君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。
 冒頭に国民年金の未納問題で質問をしたいと思いますが、この問題、私質問するのは昨年からだけでも五回目であります。大阪を始め組織的に社会保険事務所で見掛け上国民年金の納付率を上げるために、本人に無断で保険料の免除手続をしていたことが明らかになって大騒動になっています。これは、納付率改善の本質的解決にならない不正かつこそくな行為だろうと思うんです。現時点で、なぜこうした事態が起こったと、こういうふうに総括されているのか、端的にひとつお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(青柳親房君) 大阪始め幾つかの事務所、事務局で起こった事件についてのお尋ねでございます。
 まずは、京都、大阪などで起こりましたように、本人の申請がないにもかかわらず免除又は納付猶予の承認を行ったというものと、その後判明をいたしました、電話により本人の申請意思を確認の上、社会保険事務所において申請書を代理作成し免除等の申請を行ったというものが現在まで判明しております。いずれも国民年金法令が定める手続に反するものと認識をしております。
 このような事案が生じた原因の一つには、平成十六年の十月より所得情報をいただくことができるようになったことから、免除等に該当する方を確実に絞り込めるようになったという事情がございますが、御本人の申請に基づかない手続は許されるものではないと考えております。また、このような事態に至った背景には、現場の社会保険事務所に一定の権限を委ねている一方、県単位の社会保険事務局による管理あるいは監督の仕組みがうまく機能していないという組織上の欠陥も現れたものと考えております。
○又市征治君 私は、納付率の低下は、年金の信頼の長期的な低落傾向のほかに、小泉政権のリストラ推進政策によって多くのサラリーマンが定職を奪われて、厚生年金から締め出されて国民年金に移行させられたと。つまり、国民年金でいうところの納付率の分母が増えた、こういうことですね。しかも、この人たちは、失業はするわ国民年金からは一年前の給料を基に高い保険料の徴収が来るわで、支払の不能な人が増えたことが一因だと思うんです。
 ですから、私たちは減免を縮小しろというのではなくて、逆に、実際に支払能力を失っている人たちを社会保険事務所が回って、そして免除や減免の申請を勧めるということは、むしろ公正なセーフティーネットでありますから従来から積極的に行うように主張してきました。市町村委任のときはこれが生かされておったんですね。
 しかし、今回暴露されたような、本人に無断で事務所が一存で免除手続をするという行為は、正に被保険者の将来の受給権を脅かすばかりか、減免規定の道義性、正当性というものを傷付けるものであって、社会保険行政そのものの自殺行為ですよ、これは。複数の県にまたがって行われているという点で社会保険庁、厚生労働省、何か現場が悪い現場が悪いとおっしゃるが、私はむしろ不当、不正な行為のしりたたきをこんなに複数の県にまたがって、今でも七県以上でしょう、そうした行為をやってきたということが疑われて当然でしょう。
 その意味で、厳正な調査と総括の上で、大臣を含めた、私は社会保険庁や厚生労働省も含めた幹部の処分は当然だと思いますが、その点について大臣の決意をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君) 御指摘いただいた件について、二つの問題点があると思っております。
 一つは、法律に基づかない、すなわち減免申請は本人による書類申請、この法律手続をやらずに安易なことで行ったというのが一つであります。もう一つは、三月以降、再三再四の本庁からの調査に対して、うその回答をずっと続けてきた県なり事務所がある。この二つの問題をどう解決していくかというのが大きな課題だろうと思っております。
 そういった中で、一昨日に四十七都道府県の局長を集めまして自主申告をさせました。一人一人から聞き取りを行いました。当然その会議に来る前に、全所長を集めて各県で局長が同じようなことを行った。正に自主申告である程度の結果が出てきておることは事実であり、夕方に第一次の調べた結果として公表をいたします。
 しかしながら、それがすべて信じられるかと申し上げれば、再三申し上げているとおり、残念ながら私自身はそれをすべてを信用するわけにはいかない。したがって、村瀬長官を先頭にしながら、しっかりこれを各県ごと、各事務所ごとにもう一度調べていかなければならないというのが一つであります。
 もう一つは、いろいろな御懸念いただいております本庁との関連があったのかという問題について、多分我々が調べても皆さん方の御納得はいただけないだろうと、国民の納得はいただけないだろうと。したがって、これは外部の方も入っていただいて、今まで調べてきたこと、それから事務所と本庁との関係という問題も含めて、外部の方もお手伝いいただく中できちっとした調査をしなきゃならぬだろうと。
 そういう意味では、二段階の調査をしっかりして国民の皆さん方に明らかにさせていただくとともにおわびを申し上げなければならないだろうと。そういうのが一つです。
 それから、もう一つやらなきゃならないのは、もう減免の手続をもらってしまった、要するに違法な手続で減免の手続をもらった方々に一人一人説明を伺って、いったん取消しをいたしますと。されど、手続をされた方が、将来の年金権のことにもなりますし、また所得が増えてくれば十年さかのぼって払う機能、正に年金権の確保につながりますからどうぞ御協力くださいということで、一軒一軒歩かせて御理解をいただくと、この二つをしっかりしていかなければならないだろうと。
 その上で、厳正な処分、それは私も含んでおるかもしれません、厳正な処分をしなきゃならぬと、こう思っております。
○又市征治君 早急に調査をなさっているわけですから、是非、厳正なものをしっかりとやっていただいて、それが一日、二日遅れたからということではなくて、しっかりとした調査の上で対処をいただきたいと、こう思います。
 私は、もう一つ納付率低下の原因として、二〇〇一年度まで市町村への委任であった事務を国に吸い上げたことが誤りだということをずっと指摘をしてきました。二〇〇四年三月と五月、当時の坂口厚生労働大臣も、これは誤りだった、こう認められました。しかも、一元化によって莫大な新規の事務所費というものを使う、徴収費用をまた余分に使う、こういう実は無駄な支出をやっているわけですね。
 今回の社会保険庁改革法案では、改めて市町村の協力を求めようとしておりますけれども、協力というあいまいな形ではなくて、住民の実情をよく知っている市町村の機能というものを十分に生かす、尊重する、そうした形ではっきりと元の形に戻すべきではないか、私は改めてそのことを申し上げたいと思うんです。
 また、そのことが無断手続事件の正しい解決方法になるんではないか、こう思います。なぜなら、国一元化以前は正常に機能していた減免制度が、国一元化によって不十分な対処を余儀なくされて、多数の減免廃止者、言わば分母の増加をもたらしたわけですね。これは、国の社会保険事務所だけの少ないマンパワーでは、個々人の支払能力の実態把握であるとか対処がし切れなかった、こういうことだったと思うんです。
 だから、さっき青柳部長が言ったように、いや市町村からの情報をいただけるようになりましたなんて、こんなばかなことを、法律を改正してやってきてから、しばらくたってからやっている、こういうことが起こっているわけですよ。
 もう一つ、法案では、パートなど非正規労働者をねらって、その事業主のところへ押し掛けていって、従業員を集めて国民年金納付の説明会開くことが挙げられていますね。これは実におかしな話ですよ。この人たちは本来厚生年金に加入させるべきなのに、事業主が社会保険の事業主負担を嫌って、非正規の地位にとどめて未納の状態に追い込んでいるんですよ、この人たちというのは。一方で、労働行政を進める立場からは、事業主にそこを是正をさせて、労使双方負担して厚生年金に加入させることが先決じゃありませんか、これは。
 非正規労働者ゆえのこうした低賃金、脱法的な低社会保障を厚生労働省が奨励をするような、こんな勧誘はしてはならないというふうに私は思うんですが、この点についてはどうですか。
 年金のところだけで答えてもらっては困るんだ、これは。
○政府参考人(青柳親房君) ただいま二つのお尋ねがあったと存じます。
 一つは、国民年金の収納事務に関する市町村とのかかわりについて、それからもう一つは、パートを含む非正規労働者の取扱いという点での御疑念ということだろうと思います。
 まず最初の方のお尋ねにつきましては、これはこの決算委員会でも何度か先生からもお尋ねをいただいておりますが、私どもは、基本的には平成七年度以降段階的に、二十歳になった方にはすべての方に言わば職権で国民年金を適用するという事務を執らせていただいておりまして、このために、本来国民年金の言わば保険料を払っていただく被保険者として把握する方々が大変急激に増加したと。それに対して、実際に保険料を納付していただける方々が、特に若年齢、年齢の若い方々になかなか伸び悩んでいるということがまずは趨勢的な国民年金の納付率の低下の原因としてあったと。これは、市町村に仕事をお願いした時代から徐々に進行していたものであるというふうに認識をしております。
 したがいまして、平成十四年度に国民年金の仕事を市町村から国の方に移させていただきましたが、その際に大変に大きく納付率が低下したということは、今申し上げました言わばトレンド的な動きに加えて、例えば免除の基準を全国一本の基準に統一せざるを得ず、前年まで免除の対象だった方を納付していただく対象に切り替えざるを得なかったようなことが非常に大きな要因であります。
 もちろん、市町村から私どもの国の方に仕事が切り替わったために、特に言わば、きめ細かく市町村の自治組織で納付をお願いしていたところが言わば使えなくなったということによる低下という原因もございますが、そういった大きなトレンド的なものと制度の切替え時に起こったものというのを是非御認識を賜りたいと存じます。
 その上で、私ども市町村との連携は大変重要であるという認識は先生と全く異ならないつもりでございますので、例えば今でも国民年金に関します各種届出の受理あるいは口座振替等関連制度の照会、こういった市町村の御協力をいただくと同時に、所得情報をいただくことによりまして、免除のみならず、強制徴収等についてもこれを効果的に活用させていただいております。
 さらに、今回の社会保険庁の改革関連法案では、国民年金保険料の未納に対しても国民健康保険の短期証を発行できる道を開くなどして市町村国保との連携を強化することとしております。したがいまして、いずれにいたしましても、市町村との連携については……
○委員長(中島眞人君) 簡潔に願います。
○政府参考人(青柳親房君) これまで以上に配慮してまいります。
 第二のお尋ねでございます。
 第二のお尋ねにつきましては、私ども、年金のみならず政管健保も同時に所管しておりますので、併せてお答えをさせていただくというふうに考えておりますが、もとより事業主の方に国民年金の保険料の納付に関して何らかの法律上の義務はございません。したがいまして、今回の改正におきましては、国民年金保険料の未納問題は政府が最大の努力を尽くす問題ではございますが、それのみならず、様々な関係者の御協力を得つつ社会全体で取り組まなければいけないという問題であることと、とりわけ厚生年金の適用とならない短時間のパートの給与所得者の方々については国民年金の被保険者の中でも未納者の割合が高く、この点について早急な対策が必要であるということから、雇用主としての社会的な責務の一環としてこのための一定の協力をお願いすることでございまして、公的年金制度の安定という観点から、引き続き御協力をお願いしてまいりたいと考えております。
○又市征治君 あなた方は前からそう言うんですよ。
 結局あのときに、この年金の仕事というものを、一体全体地方事務官としていたものを地方へそのまま移すのか、そうではなくて、やっぱり国に持ってくるのか、そうなったときに、全部あなた方はこれを国に抱え込んだだけの話ですよ。市町村でやった方がよっぽど良かった。みんな首長の皆さん方はそのことを全部主張しておったわけですよ。そういう中央一元化ということによって幾つもの矛盾が起きてきた、こういうことをもう少し率直に考えないで、そしてあとはしりだけたたくから、こういう問題が次々と起こってくるんですよ。
 そして、本当にこういう非正規労働者を一生懸命、今度は事業主の圧力までかりて国年に入れ入れ、こういうやり方というのは正常じゃありませんよ。まあ時間がありませんから、これ以上この問題は言いません。
 次に、小坂大臣にお伺いをしてまいります。
 独立行政法人日本スポーツ振興センターは、サッカーくじ、totoの運営をしているが、負債百五十四億円を決算書に正しく表示をせずに会計検査院の指摘を受けました。この件は是正が間に合ったと思うんです。しかし、業務委託先であるりそな銀行から、滞納している負債を一括返済しろ、さもなくば訴訟に持ち込むぞと、こう求められている件は実際に金で解決が必要な問題でありますから、この請求金額は延滞金を含めると最大で二百七十億円にも膨れ上がるというふうに言われます。事実経過は報道されているので、これは聞きません。
 まず、大臣、スポーツを国営のかけ事の対象とすることの道義的問題については当初から随分と批判がありました。それを押し切ってこれが始められていったわけですけれども、現時点で再検討する考えはあるのかないのか、この点をまず先にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 委員の御質問でございますが、スポーツ振興くじは、スポーツを愛好する人々が試合を楽しんで、その予想をしながら夢を求めてくじを買って、結果としてスポーツの振興のためにも寄与できると、こういう公的な制度として導入されたものでございまして、当初の意義は非常に夢もあり大変すばらしいものだと、こう思うわけでございます。
 しかしながら、くじの売上げが減少し、そして当初期待していたスポーツ振興のための助成金が十分に確保できていない状況は誠に残念であると同時に、そういった状況に的確に対応してきたかという点において私は若干疑問がありまして、大臣として、その点について現場を指導し、そして適正化のために今現在努力中でございます。
 平成十八年度からの第二期におきましては、くじの種類の多様化、販売方法の工夫など様々な取組が進められておるわけでございますが、これらの取組を懸命に行うことによって売上げを回復させ、スポーツ振興くじの本来の目的を達成することが喫緊の課題であると、このようにも考えておるわけでございまして、いろいろな問題あるわけでございますが、当面私として、この第二期がもうスタートをしておりますから、その中で取り組めることに全力を尽くしたいと、このように考えているところでございます。
○又市征治君 負債が生じた理由は、収入面ではくじの売上げの計画倒れですけれども、それよりも支出面について問題がありますね。まず、りそなとの毎年のくじ業務委託契約は適正だったのかどうかということがあると思います。また、別途初期投資としてコンピューターシステムなどを分割払いで契約した三百五十億円は、りそなと切り離して、例えばIT会社に直接入札契約すべきだったんではないか。この点、現時点でのこの二点、今申し上げましたが、この反省はあるのかどうか、ここのところはまずひとつお聞きをしておきます。
 特に、IT調達について言えば、今日も出ておりましたけれども、各省連絡会議で、役所側はきっちり仕様書を書くことなどによりIT企業の言いなりにならないように厳正化というものを決めておりますね。また、政府の随意契約見直し方針の中にも、再委託している案件は随意契約すべきでないとあるわけです。これらの方針がなぜ生かされなかったのか、また今後どう生かすつもりなのか、これは文部科学省全体についてお伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。
 まず、第一期、十三年度からの第一期を始めるに当たりまして受託金融機関の公開プロポーザルの提案を受け、それから旧大和銀行が選定されたわけでございますけれども、その段階におきまして、センターと旧大和銀行の間で、基本的に受託金融機関、五年間のこのくじ業務を行うに当たってメーンとなりますシステムの開発及びその端末の整備も含めて受託するということでありましたけれども、そのプロポーザルの中に基本的にやはり銀行のみではなく省令で認められました再委託するという方法も認められていたわけでございますので、その全体につきましてプロポーザルがあり、その前提の下に一括業務委託をした上で各業務の専門業者に再委託する方法を取ったということでございます。
 基本的に、契約につきましては競争入札ということが原則であるわけでございますけれども、このような提案公開競技のような性格のものにつきましてはこのような方式も取ることができるということで、そのような対応をしたものでございます。
○政府参考人(玉井日出夫君) 文科省全体に対する随意契約あるいは再委託についての御指摘がございました。
 これ、随意契約につきましては、やはり透明性、効率性の観点から問題があるという御指摘があるわけでございますので、そのことを踏まえて政府全体として今見直しを行っているところでございまして、文部科学省におきましても随意契約の緊急点検を今実施しているところでございまして、この点検結果を踏まえるとともに、既に小坂文部科学大臣から徹底的に見直せという大変強い指示も受けておりますので、できるだけ一般競争入札等へ移行するなど、契約手続の改善を図ってまいりたいと、かように考えております。
 また、再委託につきましても、受託者が再委託する場合には文部科学省の承認を得て行うように委託する際の条件として定めているところでありますけれども、今回の点検におきましても改めて再委託が適正に行われているかどうかにつきまして徹底的に確認を行ってまいりたい、かように考えております。
○又市征治君 いろんなことをおっしゃいますが、銀行からていよく高い買物をしたわけですね。りそなはくじが売れても売れなくても自分は絶対損をしない、こういう契約を結んで、ITをパッケージで売り込んできた。何と二〇〇四年度、我々が今ここで議論をしておるこの年度の決算の問題でいうならば、その収入のうち九二%がりそなの支払なんでしょう、これ。ひどい話ですよ。企業が一方的に利益を得て、政府と国民は負債をしょわされている、こういう実は格好になっているわけです。(発言する者あり)そうです。
 そこで、青山監査法人の問題も本当は聞きたかったんですが、時間がなくなってまいりましたからこれはちょっと飛ばしますが。
 そこで、大臣、お聞きをいたしますが、ある新聞には、関係筋によると、同センターは国立競技場など保有資産の一部を売却すれば一括返済できると、こういうふうに報じていますね。国立競技場といえば、サッカーを始め日本の陸上スポーツ関係者やファンにとって聖地とも言える象徴的な施設でありますけれども、また命名権でも、冠大会との間で新たな問題を生む可能性もこれは多く出てまいります。
 一体全体、文部科学省は本当にこれ売却をしてもいいというふうに思っておいでになるのかどうか、大臣、どういう検討状況なのか、ここは政治家の責任としてこれはしっかりとお答えいただきたい。負債の、一体全体どうやって返済をしていくのかということも含めてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) ただいま御指摘のありました一部報道にあります日本スポーツ振興センターが保有する国立競技場等の資産を売却するあるいは命名権を売却する等の新聞報道についてでございますけれども、まずこの命名権等の資産の活用ということに関しましては、これは政府の方針もございますし、行革の流れの中で、各独立行政法人が保有している資産を有効に活用して増収を図っていくということは一つの目的にかなったことでございますので、そういった資産の有効活用を図るということは私どもも図ってまいりたいと思っております。
 ただ、国立競技場というそういう施設に特定の名前を付けることの是非については十分な慎重な協議が必要だと思っております。こういった中で、資産の活用自身はそういった考え方が私はあるものと思っております。
 なお、第一期のスポーツ振興くじ事業に関して委託金融機関に対して負っております未償還債務につきましては、日本スポーツ振興センターが第十八年度以降のスポーツくじの売上げの中から返済することが基本でございます。そして、センターなどの関係者が売上げ回復のために現在取組を懸命に行ってくれることを承知いたしておりますので、まずもってこのことに対して全力を傾注してまいりたい、このように考えております。
○又市征治君 いずれにしても、こんな形で穴埋めに使われていくなんという話になっちゃならぬと思うんです。その点だけはしっかりと指摘しておきたいと思うんです。
 今までも随分と議論がこの決算委員会で今年度もやられてまいりました。本件も、独法化が決して改革ではなくて、むしろ財務や経営のルーズ化になり、結果は国民の財産を毀損するという、この一例だろうと思うんですね。
 このセンターは合併や名称変更が目まぐるしく、職員も動揺していますよ。まじめにスポーツ振興や児童生徒の健康づくりに取り組んでいる職員のモラールを大切にし、健全なスポーツ支援の公的機関に脱皮を図ってもらいたいと思います。
 また、直営化により職員は営業先の開拓など既に労働強化や不払残業が発生をしていると、こう聞いています。今回の負債と経営ミスを理由にくれぐれも労働者の労働条件切下げなどならないように、是非大臣、この点については強く要望したいんですが、その点の最後の御回答をお聞きをして、私は質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(小坂憲次君) 私は、国民のスポーツを振興させて健康な国民を育成していくということは大変重要なことでありますし、そのためにスポーツ関係者が力を合わせてやっていくこと、これは大変重要なことだと思います。そういった意味で、このセンターがこういった今回のくじの負債消却のために、不必要な負担のために本来の業務がおろそかになることのないように、それとは別の問題としてスポーツ振興はしっかりとやってまいりたいと、このように考えております。
○又市征治君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(中島眞人君) 他に御発言もないようですから、平成十六年度決算外二件の本日の質疑はこの程度といたします。
 予備費関係三件につきましては、質疑を終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認めます。
    ─────────────
○委員長(中島眞人君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、荒井正吾君、西島英利君及び森元恒雄君が委員を辞任され、その補欠として荻原健司君、川口順子君及び二之湯智君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(中島眞人君) これより予備費関係三件を一括して討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小林美恵子君 私は、日本共産党を代表しまして、ただいま議題となりました二〇〇四年度予備費三件について討論を行います。
 まず、二〇〇四年度一般会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書について、承諾することに反対です。
 その理由は、自衛隊によるイラク戦争及びテロ対策の経費だからでございます。
 イラク特措法を根拠にした自衛隊派兵は、米軍を中心として進めているイラク戦争に加担する戦争行為にほかならないものです。また、テロ特措法に基づく軍事支援の経費は、アメリカなどの武力行使と一体となった兵たん支援活動にほかならず、憲法上禁止されている集団自衛権の行使となるものであり、認めることはできません。
 次に、二〇〇四年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省庁所管経費増額調書について、承諾することに反対です。
 その理由は、交付税や国債整理基金を除くと道路整備特別会計の二百四十三億円余りが突出をしています。その経費の説明では、都市再生プロジェクト及びこれに関する道路事業の推進とあり、都市再生プロジェクトの推進を名目で行う都市の改造事業は専ら大資本本位の事業にほかなりません。よって反対です。
 二〇〇四年度特別会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書については妥当な経費であり、賛成であることを述べて、討論といたします。
○委員長(中島眞人君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決を行います。
 まず、平成十六年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書について採決を行います。
 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(中島眞人君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、平成十六年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書について採決を行います。
 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(中島眞人君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、平成十六年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書について採決を行います。
 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(中島眞人君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中島眞人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十七分散会