第164回国会 経済産業委員会 第13号
平成十八年五月十一日(木曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     藤末 健三君     藤本 祐司君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     藤本 祐司君     藤末 健三君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         加納 時男君
    理 事
               北川イッセイ君
                佐藤 昭郎君
                松山 政司君
                若林 秀樹君
                渡辺 秀央君
    委 員
                魚住 汎英君
                倉田 寛之君
                小林  温君
                林  芳正君
                保坂 三蔵君
                松村 祥史君
                岩本  司君
                小林 正夫君
                直嶋 正行君
                藤末 健三君
                山根 隆治君
                浜田 昌良君
                松 あきら君
                田  英夫君
                鈴木 陽悦君
   国務大臣
       経済産業大臣   二階 俊博君
   副大臣
       経済産業副大臣  松 あきら君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       小林  温君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        世木 義之君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       木寺 昌人君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   高橋  博君
       経済産業省通商
       政策局長     北村 俊昭君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   石田  徹君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ
 合衆国との間の協定に基づく特定原産地証明書
 の発給等に関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(加納時男君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に外務大臣官房審議官木寺昌人君、農林水産大臣官房総括審議官高橋博君、経済産業省通商政策局長北村俊昭君及び経済産業省貿易経済協力局長石田徹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加納時男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(加納時男君) 経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。
 本日は、経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律の一部を改正する法律案について御質問をさせていただきたいと思っております。
 実は、この法案は、私も一昨年前、初めて当選をさせていただいて、この委員会で初めて質問をさせていただいた法案でございました。緊張の中にも当時の中川経済産業大臣といろいろと御議論をさせていただいて、特に中川大臣から、我が国は貿易立国であると、このEPA戦略というのは今後の日本の経済成長にとって必要不可欠であり、非常に重要なものであるというようなお話を伺ったのを記憶しております。私も質問の中で詳細にまでいろいろと質問をさしていただいて、是非、日本の国益のためにもどんどん進めていただきたいとエールと送ったところでございました。
 そこで、メキシコは南北アメリカの十字路と言われておりますし、人口約一億、世界第十位のGDP経済大国であったと記憶しております。当時、このメキシコ合衆国とEPAを結ぶことで四千億近い我が国にとって国益が出るだろうというようなお話をされておりましたし、まあそれから一年が経過をいたしました。
 そこで、まずこのメキシコ合衆国との一年の経過、成果についてお尋ねをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(小林温君) お答え申し上げます。
 日本とメキシコの経済連携協定が昨年の四月に発効いたしました。一年間の両国間の貿易状況を見ますと、我が国からの輸出が約四五%増加をしております。また、メキシコからの輸入も約二二%増加をしております。さらに、投資の面でも我が国の自動車メーカーなどによるメキシコに対する新規あるいは追加の投資が活発化しているところです。
 今、松村委員の方からお話がありましたように、一昨年、この経済連携協定の審議をさせていただいたときに、この協定の交渉あるいはその締結を急いだ背景には、NAFTAの影響で特に日本の輸出産業に多額の逸失利益が発生をしていた、その代表例が自動車関連だったわけですが、こうした点からもこの協定の効果というものを裏付けるということができるだろうというふうに思います。
 経済産業省といたしましても、この協定を通じて更に二国間の貿易あるいは投資が促進されていくものというふうに考えておりますが、引き続きその動向には注視をしていきたいというふうに考えております。
 ありがとうございました。
○松村祥史君 一昨年前の質問でこういう御質問させていただいて、一か国目がシンガポールでありましたし、二か国目、正に正真正銘のFTAですねと、EPA戦略ですねというお話をさせていただいた覚えがございます。当時、委員でございました現小林政務官もNAFTAのお話を少々質問されまして、我が国もどんどんどんどん進めていくべきだというようなお話をされたのを記憶しております。思った以上の成果が出たものと、ということは、我が国の経済、EPA戦略についてはいいきっかけ、いいスタートができたんじゃないかなと、このように思っております。
 冷戦後、グローバル化する世界経済の中で、このWTOを補完しながらEPA戦略を打っていくことは非常に大事なことでございますし、今法案も本質は、これ原産地証明を簡素化したり質と量を高めていくことで我が国の経済成長戦略につなげようということであろうと理解をしております。
 本年四月に、我が国の中長期的な経済戦略を基にグローバル経済戦略が発表されておりますが、実はこの一昨年前の委員会での質問でも藤末先生も、藤末委員もこのグローバル経済成長戦略については御質問されたような記憶がございます。しっかりとした目標を立てられて進めるべきではございませんかというようなことを発言なさったように覚えておりますけれども、私も、これはしっかりとした戦略を基に進めていくことは非常に大事でございます。昔、企業家をやっておりましたから、企業においてもやはりプラン・ドゥー・シー、企業をしっかりと立ち上げる中で、立案をし、実行をし、反省をしと。この反省が一番重要なわけでございまして、この反省を基にまた次の手を打っていくというのが大事なことであったろうと思っております。
 そういう意味でも、今回示されましたグローバル経済戦略、ここにございますけれども、この将来像、目指すべきもの、こういったものを是非大臣にお伺いをしたいと思っております。
 それからまた、このグローバル経済戦略の中に東アジアEPA構想を掲げられておられます。その中に、インド、オーストラリア、ニュージーランド、この三か国も入れたところでの構想を練っておられると理解をしております。経済的、政治的な意義では、大変な飛躍的な意義のあるものだと理解をしておりますので、その辺のところを具体的に大臣のお考えをお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(二階俊博君) ただいま松村議員からこの経済連携協定に対する大変御理解の深い御質問をちょうだいし、激励をちょうだいしたような思いをいたします。
 この問題につきまして、まず東アジアにおける経済の発展を牽引しているのは、何といいましても日本企業を中心とする直接投資活動が活発化しているからであります。こうした企業活動を通じまして、東アジアには非常に緊密な生産分業ネットワークというものが形成されつつある、また事実上、されていると申し上げても過言でないかと思います。実態上の経済統合が進んでおるというふうに判断をいたしております。
 こうした動きを経済連携協定、いわゆるEPAによって制度的にしっかりと支えて、企業が今後安心して活動ができる市場経済圏を構築することが我が国のためにも大事でありますが、御一緒にやりましょうということを申し上げる、今議員から御指摘のあった、日本を含めての十六か国、ともに繁栄していこうということを呼び掛ける上において、こうした枠組みが非常に大事なわけであります。
 特に、私は、ASEANの会議その他の国際会議におきまして、実際いろんな国々の皆さんが意外なくらいに日本に対する大変な信頼と期待があるわけであります。公のこうした会議におきましては、それぞれいろんな御意見を言われます。しかし、個々に皆さんが日本に対する期待を本当に心底から表明をされる。そうした中で、日本よ頑張ってください、日本は我々の兄貴分であるはずだ、そういうことで、早く言えば、自信を持ってもっと前に進めと、こういう激励であろうかと思います。
 そうしたことを受けて、私は、このASEANを中心とする経済連携の推進を更にこの速度を速めていくということが大事だろうと思っております。二〇〇七年の末ごろには、日本、中国、韓国、インド、豪州、ニュージーランドの六か国がASEANとのEPAを成立させるであろうということが見込まれておる今日であります。
 こうした状況を判断しまして、私は、これらの六か国とASEAN十か国全体を対象とした、先ほどお話のあったこの東アジア十六か国のEPAを推進する機が次第に熟しつつある。これは早過ぎても、なかなか周りが付いてきてくれないような状況でも駄目ですし、しかし一番問題は、遅過ぎることが最も問題であろうと思っております。それぞれの国との間に、経済のこういう約束事でございますから、利害が絡みますから、いろんな御意見があることは私も承知をいたしております。中国との関係においてどうだというふうな御意見を持っておられる方々もこの内外に、いろんな御意見を寄せていただいております。
 しかし、私は、この東アジアEPA構想ということを提唱しましたのは、今後、明日すぐ締結をするというわけではない、これからずっと関係の皆さんに御協力いただく、その代わり日本もやるべきことをやらなきゃいけない。例えば、アジア人材資金、これは本当は基金と言った方が呼びやすいであろうと、また分かりやすいわけでありますが、意味はほとんど同じでございます。そういうものを設立して、海外から優秀な人材を日本に招き、日本の企業とともに勉強していただく、その人はまたその国に帰って大きな働きをする、それで、日本で就職したい人はどんどん日本で就職していただく。
 そういうことで、やっぱり日本がこういう国のリーダーたる役割を積極的にやっていくことが大事ではないか。そのために、東アジアEPA構想をやはり毅然と皆さんに、皆さんというか、諸外国の皆さんに申し上げて、そして御理解をいただきながら、御協力をいただきながら推進していくことが大事だと、これは私の信念であります。
○松村祥史君 大臣の固い御決意を聞いた思いでございました。EPA戦略の中で、世界を相手に戦っていくと。南米は進んでおりますし、EU諸国、そして何より東アジア構想、世界を相手に戦っていく上でも非常にこの東アジアの圏内を日本がイニシアチブを持って戦っていくと、こういう環境をつくっていくというのは非常に大事なことだということを改めて大臣の口から聞かせていただいたような思いでございます。
 そういう意味で、我が国がリーディングボードを握りこの東アジア圏の経済連携を進めていく中で、日中韓の関係というのは非常に大事なものがあると思っております。私個人の考えとしましては、やはり中国、韓国との連携も必要ですし、パートナーシップも必要であろうと、このように思っておりますが、できるならば我が国がやはり先陣を切ってこの東アジア圏のリーダーたる役割を果たしていくと、このことが非常に大事であると、こう思っております。中国においては、今お話にも、大臣のお口からございました、今年の温家宝首相との会談であるとかアジアフォーラムへの出席であるとか、もう大臣の御尽力、御活躍については期待もできますし、いろんなお考えの下に行動されていると理解をしております。
 しかし、残念ながら、日韓EPAについては、二〇〇四年の十一月以降ですか、農水産品の市場アクセスの問題などで両国間の乖離といいますか、隔たりができまして、韓国側が交渉のテーブルに着いていないのが現状であると認識をしております。
 そこで、グローバル経済戦略、この本の中にも日韓のEPAについて今後どのように進めていくのかと、早期の回復というものをうたっておられますけれども、その辺についての、今後どのように行動されていくのか、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 今お尋ねのとおり、日韓両国、正に隣り合う先進国同士であります。ともに東アジアの経済のリーダーとしてお互いに自負しておるわけでありますから、日韓EPAは東アジアにおける極めて質の高い経済連携という意味で重要な視点だと考えております。
 私は以前に自由民主党の役員をしておりました当時、韓国の経済界のトップリーダーの皆さんが自民党本部においでになりまして、この問題について大変強い、熱心な、早く協議を始めましょうということについてお話がありました。しかし、正直申し上げて、韓国と日本との間においては政府間同士、ただいま松村議員から御指摘のありましたような農業問題を中心として、今この交渉のテーブルに着くということに対して多少ちゅうちょしておられるような、そういう様相であることは事実であります。
 しかし、それはそれとして、我々は間断なく、難しければ難しいほど我々は熱心に、かつあらゆる手段、あらゆる方法を講じて交渉のテーブルに着いていただくように努力をしなければなりませんが、今日までその努力を重ねてまいりました。まだ、成果を得るに至っておりませんが、そう遠くない将来に交渉再開ができるであろうということを信じ、頑張っていきたいと思います。
○松村祥史君 大変微妙な関係であるということは私も認識をしておりますし、御尽力いただいていることも十二分に理解をしております。目に見える関係だけでなく、水面下での動きというのは非常に大きなものがありましょうし、ひいては経済問題だけでなく、やはり政治での役割というのは非常に大きなものがあると思います。大臣の引き続きの御尽力をこの場所でお願いをしておきたいと思います。
 二〇〇四年に、引き続きですが、十二月の経済連携促進関係閣僚会議において、このFTA、EPAについての基本方針が示されましたが、この方針の具体的な相手国や時期などはこの当時は示されておりませんでした。
 実は、昨日の、新聞でございますが、経済財政諮問会議で、諮問会議が策定確認と、EPA工程表も公表ということで、ここにその工程表も出たわけでございますけれども、このグローバル経済戦略の中にも、アクションプランとして策定が必要であるというふうな位置付けにされております。このことを詳しくお尋ねをするつもりでしたが、昨日出まして、今日の新聞でございますけれども、これも理解した上で、今後、このアクションプランをしっかりとした、相手国の優先順位であるとか時期であるとか、こういった詳細についての設計を出されたものと思っております。
 また、このときに、日本から出ていく、頑張られる企業というのはこういう工程表がありますと非常に戦略が立てやすいと、こう理解しております。これは有り難いことだなと。こういう話を私も友人にしましたらば、これは今後海外を目指そうという成長企業でございますけれども、非常にこういうものが明確に示してあると助かると、準備期間であるとか時期の見極め、こういったものに対して助かるんだという一言をいただきました。大変有り難いことだなと、こう理解をしております。
 そういう上で、企業との連携を図られるということもうたわれておりますが、具体的にヒアリングをやられるとか、こういった方向でやりますよとか、このグローバル経済戦略のアクションプランの工程表というのは、ある意味、我が国の地図でありましょう。地図というのは計画でありますから、計画どおりに事はなかなか進みにくいものですが、こういったアクションプランを立てて進まれることは重要なことだと思っております。
 新聞にも少々出ておりますが、今後のいろんなお考え、また企業との連携、どういう成長企業をつくっていくかと、こういったことについて具体的にございましたらばお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(二階俊博君) ただいまお示しのとおり、昨日、経済財政諮問会議におきまして、経済連携促進に関する主要閣僚間で取りまとめた工程表、これを基に相手国や候補国ごとに目標時期を明示して、今後、この工程表を念頭に置いて、民間の皆さんの御協力をいただきながら取り組んでいきたいと思っております。
 ただ、特に経営上の問題、民間の企業経営等について経験の深い松村議員でありますが、私は、これ、かなりのスピードでやっていかないことには民間の皆さんの期待、需要にこたえていけないというふうに思うわけであります。そして、私たちだけがこのアジアの中で、世界の中で何かをやっておるという考えにややもすると陥りがちですけど、私たちがじっとしておったってほかの国はどんどんどんどん進んでいくわけであります。気が付いたときには周りにはお友達がいないというようなことになりかねない。私はそんなことがあってはならないと思います。
 ですから、少々あつれきがあろうが、多少文句言う人がおっても、やるべきことを、これは正しいと。例えば、当委員会でもっとしっかりやれという御決議でもちょうだいできれば、我々はそれに従ってどんどん推進していくと、こういう決意を持っておることを改めて申し上げておきたいと思います。
○松村祥史君 大臣の固い御決意を聞かせていただきました。
 本当にウイン・ウインの関係をつくっていく中では、これは選択と集中という言葉よりも、やはり決断が必要であろうと思います。その決断を、大臣の覚悟というような思いを今しっかりと聞かせていただいた思いでございます。この当委員会での御決議でもあればということでございましたけれども、私個人としましてはどんどん進めていただきたいと、このように思っておりますので、是非、大臣、御活躍いただきますようにお願いいたします。
 時間もございませんから最後の質問になろうかと思いますが、湾岸協力会議、GCCとのFTAに関する質問をさせていただきたいと思います。
 我が国は、貿易立国でもあり、天然資源を海外に多く依存しております。連休前に原油も高騰しまして、国民の皆さんも大分悲鳴を上げられたようなニュースも随分出ておりましたけれども、イラクの戦乱以後、中国の経済発展に伴うエネルギー消費量であるとかいろんな問題が出てきております。その中で、その中で貿易立国、天然資源の少ない我が国にとりましても、こういった国々との経済連携というのは大変これから大事なものになってくると思います。
 それを踏まえてでありましょうか、四月の六日、小林政務官も、GCCとFTA交渉開始が合意されたというのは評価すべきであろうと思いますが、そこに、先進地に先日視察をされたと。こういったことを踏まえてであろうと思いますが……
○大臣政務官(小林温君) 先見性。
○松村祥史君 ああ、先見性でございますね、先見性のある行動を取られたと、このように聞いております。
 そこで、現地でのいろんな会議もございましたでしょう。今後の戦略、どういった方向で進めてまいりたいのか、指針ございましたらばお聞かせをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(小林温君) 御指摘いただきましたように、原油や鉱物資源が高騰しております。そういう点から見ても、その供給の安定性の確保というのは、資源小国である我が国の持続的な経済成長を支える上で不可欠の課題だというふうに認識をしております。
 こうした認識の下、平成十六年の十二月に取りまとめました今後の経済連携協定の推進についての基本方針の中で、資源国との経済関係の強化を図るため、資源国との経済連携交渉を積極的に進めているところでございます。
 特に、我が国にとって重要な産油・産ガス国が含まれる湾岸協力会議、GCCとも、先日、自由貿易協定の交渉を開始するということを合意をいたしました。今月の下旬、二十日と二十一日に準備会合が、準備協議が開催をされることになっておりまして、早期に正式な交渉を始めることができるようにその調整を鋭意進めているところでございます。
 御紹介いただきましたように、四月の末から私も、加盟国であるサウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートに訪問させていただいて、FTA交渉の加速化のための働き掛けを関係各大臣などと行ってまいりました。
 こういう話をさせていただくと、原油やガスを供給するのはいいけれども、そのある意味では見返りとして、単に原油の下流部門などに対する投資にとどまらずに、もっと幅広い経済関係を構築をしたいというような意向を各国が持っているということも私はじかに聞いてきたわけでございます。そういった点も踏まえて、原油やガスの売手、買手としての関係だけでなくて、更に幅広く緊密で多元的な経済関係をこれからつくっていくために、このGCCとのFTA、これ積極的に、そして戦略的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○松村祥史君 詳しい御説明ありがとうございました。是非、この資源というのは日本は輸入国でございますから、新エネルギーの開発も含めてでありますけれども、是非積極的に進めていただきますように、改めてお願いをしておきたいと思います。
 時間も少々残りましたけれども、このEPA戦略、今回出されましたグローバル経済戦略、しっかりとした我が国の地図ができたわけでございますから、この実現のために、先ほど大臣のお言葉にございました、少々の困難は覚悟の上と、決断を持ってどんどん進めていただきまして、我が国の経済の発展に寄与できるように当委員会が率先してやはり頑張っていくべきだろうと、私もこのように思っておりますので、是非、大臣始め副大臣、政務官の御活躍もお願いをしておきたいと思っております。
 少々時間が余りましたけれども、これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(加納時男君) 松村祥史君の質問は終わりました。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末でございます。
 本日は、この法律につきまして御質問するとともに、先ほど松村委員からもお話ありましたけど、グローバル経済戦略について是非いろいろ議論をさせていただきたいと思います。
 まず、法案につきまして一つ私が思っていますのは、この原産地証明の指定発給機関は、今、商工会議所となっております。まず、その理由につきましては、恐らくメキシコでやり始めたということが一番大きな理由だとは思うんですが、ただ、新規参入を促し、そして手数料を削減するという努力は、僕は必ず必要じゃないかと思うわけでございますけれど、その商工会議所以外の新規参入を促す方向性があるかどうか、そしてまた、商工会議所を指定機関とした理由につきまして経済産業省の方からお話しいただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(石田徹君) ただいまの先生の御質問についてお答え申し上げたいと思います。
 まず、その現状、なぜ商工会議所だけが指定になっているのかということでございますが、日・メキシコあるいは日・マレーシア、この双方の経済連携協定におきまして、特定原産地証明書の発給主体というのは、権限のある政府当局に加えまして、権限のある政府当局が指定する団体というふうに規定をされているわけでございます。これは、相手国は政府が発給をするのに対しまして、日本側はできるだけ民間でできるところについては民間でということで、交渉いたしました結果、特定原産地証明書の発給機関として発給体制に信頼の置ける団体を指定するということで最終的に先方と合意をしたという経緯がございます。
 この点、商工会議所は、戦前から既に、例えば統計目的など各種の原産地証明書の発給業務というのを行っておりまして、昭和二十八年に制定されました商工会議所法におきましても、その事業の一つとして規定をされているということでございます。現在では、我が国のそうした原産地証明書の約九六%、一年間約五十六万件の発給を行っているということでございます。
 さらに、御案内のように、日墨EPAあるいは日・シンガポールEPAの特恵原産地証明書につきましても、既に発給実績があることは御案内のとおりでございます。
 以上のことから、今回、マレーシア政府との交渉におきましても商工会議所をこの指定団体とするということで了解を得たものでございます。
 次に、発給機関の新規参入についてのお尋ねでございますけれども、この原産地証明法の下では、原産地証明書の発給機関につきまして、国の事務という発給事務の性格上、指定基準を定めているわけでございますが、経理的基礎あるいは技術的能力など三点を規定をいたしております。現時点では、こうした技術的能力等を勘案をいたしまして、かつその相手国との間でも商工会議所を指定するということで了解を得ているわけでございますけれども、法律の規定上、将来における他の団体の指定の可能性を排除しているものではございません。
 ただ、お尋ねのその手数料との関係につきましては、原産地証明法では、経費の実費を勘案して発給機関が経済産業大臣の認可を受けて手数料を定めるというふうになっているわけでございますけれども、原産地証明書の判定あるいは発給に必要なシステム開発といったような初期費用がかなりやはり発生するというようなこともございまして、現時点では発給機関の新規増が直ちにその手数料低減につながるという状況にはないのではないかというふうに考えております。
○藤末健三君 商工会議所さんの方で情報システム等の投資を行ったということは理解しているわけでございますけれど、やはり民間に任すというからには、きちんと新規参入等を促す手段を考えていただかなけりゃいけないんではないかと思います。
 現在、メキシコだけ、シンガポール、メーンはメキシコでございますけれど、これから交渉している国々とのEPAが締結されますと、恐らく作業量が十倍とかになってくると思うんですよ。そういう作業量が今後急激に増えるということにつきましてはどういうふうにお考えかということについて教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 正に先生御指摘のように、これから続々とEPAが締結されていくということになりますと、当然この原産地証明の審査件数の増加も見込まれるわけでございます。
 ただ、今申し上げましたように、商工会議所自体は既に各種の原産地証明書の発給実績、年間五十六万件という実績も持っております。それに備えた体制、知見も当然あるわけでございまして、メキシコとの間でもこの一年間、まだ五千件程度の発給実績ということで考えれば、当面、ほかのところが増えていっても、もちろん所要の補強は必要かと思いますけれども、体制としては十分なものを備えているんではないかというふうに考えております。
 ただ、私ども、新規の団体の参入の可能性を否定しているわけでございませんで、新しい団体が正にこの技術的あるいは経理的能力を持ち、かつやりたいという意図がある団体が出てくれば、これは当然相手国との了解も前提になりますけれども、当然私どもとしても将来の課題としてこれは検討していきたいと思っております。
○藤末健三君 是非、何というか、あるところだけに発給を指定するという関係というのは余りよろしくないと思うんですよ、この世の中の動きとして。是非とも公正かつオープンにやっていただきたいし、また手数料につきましても、私が心配しますのは、どんどんどんどん発給件数が増えるごとに料金は安くならなきゃいけないはずなんですよ、絶対、将来的に。間違いなく、これは。
 恐らく、今までの状況を見ると、ある料金が決まればそれがずうっと固定されて続くんじゃないかと思うんですが、そういう料金の改定は、きちんと見直ししていただけますでしょうか。発給件数が増えれば必ず手数料は安くなるはずだと私は思っておりますが、いかがでございますか。
○政府参考人(石田徹君) まだ、正直申し上げて、メキシコの実績につきましてもようやく一年過ぎたところということでございまして、この手数料が将来にわたってどういうふうになっていくのかというのは、これは正に実費を勘案して発給団体が承認を申請してくるという、こういう形になっておりますので、そういう中で、私どもとしては、できるだけ効率化を発給団体の方に要請をし、おっしゃるように、ユーザーができるだけ安い手数料で効率的に使えるような制度にしてまいりたいと思っております。
○藤末健三君 是非、きちんとユーザーを考えた制度をおつくりいただければと思います。是非お願いいたします。
 続きまして、このEPAの交渉国につきまして、先ほど松村委員からもお話ございましたが、私もこのグローバル経済戦略を読まさせていただきまして、本当に二階大臣を始めとする方々の御努力というのはすばらしいものだと思います。
 実は、ちょっと宣伝になりますけれど、我々民主党でもここにおります若林理事を中心にアジアの太平洋連合構想ということで戦略をつくりまして、昨年、ちょうど五月でございますが、いろいろ言っておりました。実際に目次を比べますと、例えば、産業の競争力をEPAを通じて強化しますとか、ソフトパワーを使いましょうとかいうことで、もしかしたら大分採用していただいたんじゃないかというようなところもございまして、いや、本当にこれを喜ばしく思っております。
 ただ、具体的な中身を見ますと、本当にこれだけすばらしいものをつくっていただいて感謝なんですが、一つだけ、一つというか幾つか気になる点がございますが、一つございますのが、幾つかの国との分析を行っていますけれど、どの国とEPAを結んだ場合に経済的なインパクトがどれだけあるかということが余り明確に出ていない。EPAをある国と結ぶことによってこれだけの経済効果があるからこの国から優先しますよというようなシナリオがちょっとないんではないかなと私はちょっと感じたんですが、その点いかがでございましょうか。
 例えば、今、チリとの交渉もなされていると思うんですけれど、私はいろいろ企業の方々とお話をしていますと、今、チリは約四十か国とFTAを結んでいて、そのチリがFTAを結んだ国々のGDPを全部合わせると世界のGDPの約七割をカバーするという話で、チリと早くやってくれよと言う人が割と多いんですよ、実を言いますと。だから、そういう分析がやはり必要ではないかと思うんですけれど、その点につきまして、北村局長、お願いします。
○政府参考人(北村俊昭君) お答え申し上げます。
 今お尋ねのありましたEPAの交渉の相手先、あるいは地域をどう決定するかと、その際の経済効果、その辺をどういうふうに見ているのかというお尋ねでございました。
 平成十六年の十二月に策定されております今後の経済連携協定の推進についての基本方針、これが現在政府が持っております経済連携についての基本的な視点をここに書いてございますけれども、この中で、経済のインパクトといったものを非常に大きなものとして当然加えておりますけれども、これに加えて、外交上の観点、あるいは相手国の状況、こういったことを総合的に勘案して相手国・地域は決定すべきであるというふうに記載されているところでございます。
 この方針に基づきまして、実際にEPA交渉を始める際には、当然、それぞれの経済へのインパクトについて、例えば産学官が参加をします共同研究会、こういった場で経済効果の試算を行っておるのが通常でございます。例えば、マレーシアにつきましては経済効果の計算として約四千億の経済効果があると、そういう前提でこの日本・マレーシアのEPA交渉に取り組むべきであると、そういった計算をしているところでございます。
 こういったことも踏まえまして、先ほど御議論がございました、昨日示されております今後のEPA交渉の進め方に関する工程表、これを念頭に置いて今後積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、シミュレーション、経済効果だけではないということはもう重々承知しているんですけど、二つございます。一つは、例えばマレーシアとのEPAの効果、GDPを約四千億円押し上げるという計算をされているわけですけれど、私、実際にこれの前の、この前のシミュレーションを見たことがあるんですよ。シミュレーションのソフトを使って計算をされているんですけど、正直申し上げて、それが本当に説得力があるものかということについては、完全な説得力を持つところまで至ってないんじゃないかというのが私の感想でございます。
 で、産官学の共同研究ということでおっしゃっておりますけれど、その研究のためのこのコストの掛け方というのは僕は不足しているんじゃないかと思っておりまして、是非ともそのシミュレーションをもっときちんとやっていただけないかなということをお願いしたいと思います。それはなぜかと申しますと、産業界のためにプラスになるというのは大体もう分かっている話でございまして、もう一つあるのが農業問題、どれだけこのマイナスの効果があるかというやはりバランスを見なきゃいけないんではないかと思っておりまして、農業の部門を説得するために私はシミュレーションが必要じゃないかと考えていますので、是非ともシミュレーションをきちんとやっていただきたいと思います。
 で、続きまして、松村委員からも似たような質問ございましたけど、韓国、フィリピン、タイというのが昨年内に合意するという予定で交渉が動いてたはずでございますが、このスケジュールが遅れている理由、特に今韓国とは交渉が決裂したということでございますが、簡単に理由等を御説明していただければと思います。お願いします。
○政府参考人(北村俊昭君) お答え申し上げます。
 先ほど松村先生の御質問にございましたように、一昨年の十一月から交渉が中断をいたしておりますけれども、交渉の中断の原因は、その時点までに両国でそれぞれの国がどれだけの市場開放、自由化、具体的に言えば関税の撤廃でございますけれども、どれだけの品目についてどの程度の関税撤廃をする用意があるかと、これをオファーと言っておりますけれども、そのオファーを交換する直前のところまで交渉は進んでおりました。このオファーの交換の直前の状況において、特に韓国側が、日本が準備しているであろうという想定の下でございます、オファーの交換前の状態でございますので、日本側が準備をしているであろうと韓国側が想定をしているものでは今後交渉を進める地合いにはないだろうという判断に韓国側が立ったと。そういう状況に陥ったために、その後、交渉のテーブルに着けないという状態が続いております。
○藤末健三君 あと、フィリピンとタイも予定遅れておりますよね。で、それはまあ大体状況は存じ上げているんですけれど、韓国側が日本のやつはのめませんと。で、フィリピン、タイは農業問題や人の移動でこだわりますということなんですけれど、そういうもめるのは当然じゃないんですか、こういうのって、交渉ですから。
 ですから、本質的な問題はどこにあるかという話になったときに、私はちょっと一つ考えていますのは、やはり、後で話を申し上げようと思いましたけれど、いろんな省庁がばらばらにやっているというのはないんですかね。例えば、フィリピンとの関係であれば、医療関係の方々が日本に送り込みたいということをおっしゃっている。タイだったら農業問題、韓国であれば農業問題プラスアルファがありますという状況の下で、経済産業省以外の分野、いろいろあるじゃないですか。そこの調整や何かが遅れて遅れているんではないかなと思うんですけど、その点についていかがでございますか。
○政府参考人(北村俊昭君) 二国間のEPA交渉、それぞれ国が違いますし、あるいは国によっての優先順位、これも当然異なってまいります。また、日本側にとってみても初めての問題、あるいは大変難しい問題、それも交渉の国ごとに違ってくるということで、一概にはもちろん言えないわけですけれども、例えば、今御指摘のありましたタイにつきましては、実は実質的な合意は既に終了いたしております。本来であれば既に協定に署名をする地合いにまで至っていたということでございますけれども、御案内のタイの政治的な情勢変化がございます。したがいまして、私どもとしましては、タイの政治情勢がこういった協定が署名できるといったことに一刻も早くなるように期待をしているところでございます。
 また、フィリピンについての御質問がございました。
 フィリピンにつきましては、フィリピン側での法技術的な作業が遅れております。これは、フィリピンにとって日本とのEPA交渉が第一号でございます。そういう意味で、もちろん先生御指摘の人の問題の大変難しい問題もございましたけれども、当面、作業が遅れている主要な原因はフィリピン側の法技術的な作業の遅れということでございますので、この辺を早期に署名ができるように詰めの調整を現在急いでいるところでございます。
○藤末健三君 是非、スケジュールを守っていただきたいなというのが一つのお願いでございます。それはなぜかと申しますと、ビジネスやっている方々がこの工程表に従っていつにEPAが結ばれるか、こういうビジネスをやっていこうということを考えている方がおられるんですよね。
 で、理由はともあれ遅れましたっていうことだけで済ますわけにはいかないと思うんですよ。ほとんど遅れていますもん、これ、正直申し上げて。で、その点は絶対きちんと、やはり日本の国の産業のことを思うんであればきちんとスケジュールどおりにやっていただき、いつまでに締結され、そしてそのときに新しいビジネスチャンスが生まれますよということをやっぱり工程表どおりやっていただくことが私は必要ではないかとは思います。是非、本当に努力をいただいていることはもう重々承知の上でございますけれど、より完璧を求めていただければと思います。
 また、特に私が関心高いのはASEANでございまして、ASEANにつきましては、今、交渉していただいているという状況でございますけれど、一方、中国とか韓国を見ますと、中国は昨年七月にASEANとのFTA、まあレベルは低いとおっしゃるかもしれませんけど発効しており、また韓国も昨年末にはもう基本合意が終わっているという状況でございまして、我が国の対応としては遅過ぎるんではないかなというふうに思っています。
 で、EPAのこの工程表を作っていただく御努力はすごく大事だなと思うんですけれど、私が大事なのは、FTAの締結競争が起きているんですよね、実際問題。
 お手元に紙をお配りしましたけれど、韓国と中国を書いています。韓国と中国がどのようなFTA交渉をやってどういうふうに展開しているかということも考えなければ、我々、東アジアのFTAをまとめていくということは僕はできないんじゃないかなと。これちょっと、シンガポールも作ったんですけど、省きましたが、シンガポールも動いているんですよ、同時に。彼らも東アジアのEPAのハブになりたがっているんです。中国もなりたい、韓国もなりたい。じゃ、その中で日本がどうするのかということをきちんと考えた上で敵が、敵と言ったら失礼ですけど、ライバルがいる中で我々がFTAをどう戦略的に国のために使うかという発想が必要じゃないかと思いますが、その点いかがでございましょうか。
○政府参考人(北村俊昭君) お答え申し上げます。
 中国、韓国が、それぞれ、ASEAN全体とのEPAを進めていると、非常にスピード感を持って進めていること、私どもとしても重々認識をしております。
 ただ、日本として、例えばASEAN全体、あるいはASEANの二国間、既にできておりますシンガポール、マレーシアあるいは実質的に合意しておりますタイ、さらに現在、最終局面にありますフィリピン、こういったことを、EPA交渉の中で私どもとしては、やはり内容的な問題も、スピードと同時に内容的な問題も極めて重要なものがあるというふうに思っております。
 一点だけ具体的に申し上げますと、韓国、中国と日本の産業界との違いを申し上げますと、ASEANに対して日本の産業界は投資をする、大変大規模な生産ネットワークをつくる、投資をすると、そういったことが中国、韓国との大きな差でございます。そういたしますと、投資をする日本企業の利益、国益といったことを考えますと、投資に対する規律の問題、保護の問題あるいは投資に伴って当然、知的財産の問題が発生いたします。知的財産の保護の問題、こういった問題についてきちっと内容のあるEPAにしていくことが、またこれ非常に重要な課題であるというふうに思っております。
 そういう意味では、既に合意をいたしております、あるいは最終的な局面にあります二国間のEPAでは、今申し上げた高いレベルの貿易の自由化に加えて、投資の問題、あるいは知的財産の保護の問題、さらには両方の産業での協力の問題と、こういった非常に幅広い分野のEPAを実現できているというふうに思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、先生が御指摘のように、スピードも大変重要な要素でございます。このスピードと質と、両方を最大限追求してまいりたいというふうに思っております。
○藤末健三君 EPAという、経済連携協定という言葉を使われておられて、それは自由貿易協定、FTAとは違い、人の交流をやりましょう、知財権の保護をやりましょう、投資をやりましょうというのは重々承知しているつもりです。しかし、EPAにこだわってばかりで、FTAもう結ばないよというんじゃまずいと思うんですよ。やっぱり使い分けを是非やってください、明確に。
 例えば、お配りしましたけど、先ほど申し上げたように、四十か国とFTAを結び、もう世界のGDPの七割をカバーしているというチリ。中国と韓国はもう結んでいるんですよね。我が国はどうなっているかという話ですよ。ASEANもそうじゃないですか、本当に。
 ですから、頑張っておられるなというのは分かるんですけど、やっぱり中国と韓国どうしているのかと、シンガポールどうしているのかとやっぱり見た上でやっていただかなきゃいけないんじゃないかと私は本当に思います。
 例えば、GCCの議論、先ほど松村議員からもお話ありましたけれど、湾岸協力会議とのFTAの締結につきましては、もう中国は、例えば二〇〇四年の九月からもう始めているという状況で、二ページ目でございます、お配りした資料の。あと南アフリカ関税同盟との協議もやっていると、オーストラリアともやっていますと、ニュージーランドともやっているという形でございまして、食料とかエネルギーの確保、中国これから経済成長するじゃないですか、エネルギーが不足する、そして食料が足りなくなるという懸念をFTAでカバーしようという動きを一生懸命やっているというふうに見ております。
 私自身もやはり、日本もこの資源確保、そしてまた食料確保という意味からEPAを活用すべきじゃないかと思うんですけど、その点いかがでございましょうか、お願いします。
○政府参考人(北村俊昭君) 先生御指摘のとおり、国、相手の国・地域の状況次第では、例えばFTAだけ、物の関税の撤廃に絞ったFTAだけの交渉も十分あり得るというふうに思っております。
 そういった意味では、今回、交渉の開始に合意をいたしましたGCCとの経済連携の交渉の内容は、FTAのみに絞った交渉を早期に妥結をしようということで交渉を立ち上げたところでございまして、そういう意味で、ケース・バイ・ケースで、かつ、この場合は資源確保といった大きな国益を踏まえて対処していこうと思っているところでございます。
○藤末健三君 是非、エネルギー確保、あと食料の方も是非確保するような発想を持っていただければと思います。
 恐らく中国がこのまま成長しますと、エネルギーの圧力どんどん高まってくると思いますし、恐らく次に食料も来ると思うんですよ、食料の値段高騰という世界が。そのときに我が国のセキュリティー、安全保障、資源とエネルギーの安全保障、そして食料の安全保障をやはりもう今から考えておかなければいけないんではないかと。これはもう経済産業省の仕事じゃないかもしれませんが、その点もやっぱり含めて設計していただければと思っています。
 次にございますのは、私が一番関心高いところでございまして、実は若林理事とか等が中心になって作った我々民主党の経済外交方針におきましては、東アジア構想プラスアメリカを入れております、アメリカを。アジア太平洋構想にしています。それはなぜかと申しますと、やはりアメリカというのは非常に大きな我々の経済のパートナーであるということ。実際、私自身、外務省の方とかとお話をしていますと、アメリカとのFTAの可能性はあるのかという話を前したことあるんですが、いや、アメリカと日本はもういいんですと、十分進んでいますという回答をいただきました。
 しかしながら、一方でよく見ますと、韓国がアメリカとFTAの交渉を始めております。非常に我々日本と立地条件似ている韓国がアメリカとのFTA交渉を始めておりまして、韓国とアメリカのFTAの共同研究、交渉がどうなっているかということを、まず分かっている範囲で教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(北村俊昭君) お答え申し上げます。
 韓国と米国のFTAについては、本年の二月に米国は韓国との間でFTAの正式交渉を行うと、そういうことを発表をいたしております。
 現在どういう状況にあるかということでございます。これは新聞報道等でございますので、そういった点を御了解をいただければと思いますけれども、現時点では両国間で事前準備協議を行っていると、第一回の、正式な第一回の政府間交渉を本年の六月上旬に行うと、そういった報道がなされておりまして、私どもとしても、六月に第一回が始まり、かなり速いペースで交渉の合意を目指しているんだろうというふうに理解をいたしております。
○藤末健三君 そうしますと、我が国としてはどういうふうにアメリカとのFTA若しくはEPAを考えるかということについてはいかがですか。私は日米間の共同研究も進めるべきじゃないかと思っています。
 米韓のFTAの議論が、なぜそれ急がせるかというと、来年たしか七月か八月に政府がFTAの交渉権限を先導できますよというアメリカ側の法律が消えるんですよね、もう。専門家に申し訳ないんですけれど。そのタイミングをねらってやっぱり議論しているはずなんですよ。
 そう考えると、我々、我が国もある程度の議論を開始しないとまずいんじゃないかと私は思うんですけど、いかがでございますか。
○政府参考人(北村俊昭君) まず、日米の現在の経済関係を規律しておるといいましょうか、経済関係を基本的に枠組みとしてございますのは、成長のための日米経済パートナーシップ、これが日米の首脳で合意をされておりまして、これが両国経済関係の発展のベース、枠組みとなっているということでございます。そういったものに基づいて今まで経済関係の発展に努めてまいりましたし、これからもそういった方向で考えていきたいということでございます。
 日米のFTA、あるいは日米のEPAということにつきましては、実際に交渉という場面を想定いたしますと、大変難しい課題が多いんだろうというふうに思いますが、民間では、例えば日米財界人会合、これは日米両国の財界人、経済人の会合でございます。あるいは在日の米国人商工会議所、そういった民間団体がEPA、日米のEPAを研究すべきではないかと、そういった声を最近になって強く打ち出してきていると、そういう実態もございます。
 先生の御指摘にございましたように、米韓両先進国で既に米韓のFTAの交渉もするのではないかと。日米でしないことはいかがなものかと。あるいは、アメリカのTPA法案、大統領の貿易交渉権限に関する法案の期限が来年の七月には到来をすると、そういったことも踏まえて真剣に考えるべきではないかと、そういう御指摘だと思います。
 繰り返しでございますけれども、民間の様々な声、先ほど御紹介申し上げた声もございます。そういったことも踏まえ、何が日米の経済関係の強化に実際に役に立つのか、日米がどういった方向を目指して協力の具体策を掘り下げたらよいのかと、そういったことについてきっちりと議論をこれからしていきたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非きちんと議論していただきたいと思います。
 このお配りした紙をちょっとごらんになっていただければ分かると思うんですけど、韓国は、アメリカ、メキシコ、カナダ、三か国とFTAの議論を始めているんですよ。これは何かというと、NAFTAですよ、もう。NAFTAに韓国は入るのかなというようなことを考えているんじゃないかという行動を取っている。
 じゃ、一方、我が国は何かって。東アジアというのは正しいと思います、はっきり言って。じゃ、アメリカはどうするかという議論をやっぱりきちんと政府、民間がやっても僕は意味がないと思いますよ、正直申し上げて、申し訳ないですけど、政府がやるべきじゃないか。
 私が昨年、ワシントンDCに伺ったときに、ある向こうのアメリカの政府の方とお話をしましたら、こういうことをおっしゃっていました。日本とアメリカのFTAの議論は多分動かないでしょうと。それはなぜか。農業問題がある限り動かないと明確におっしゃっていたんですよ。
 農水省の方、その点についてどう思われます。高橋審議官、お願いします。
○政府参考人(高橋博君) 今御質問のございましたアメリカとのFTA交渉の関係でございますけれども、御承知のとおり、現在、私ども、農林大臣が先頭となりまして、この通商交渉の関係におきましては、WTOそれからEPA、この両極面について積極的貢献を図っているというところでございます。それぞれの場面におきまして、私ども、多様な農業の共存ということを基本的理念といたしまして、もちろん攻めるものは攻めます、守るものは守る、そういうような基本的な考え方でやっておりますけれども、例えば農業交渉そのものにおきましても、三つの分野があるというふうな形で、非常に多様な形での利害関係があると思っております。
 これについては、特に、日本のみならず、韓国との間ではG10のグループ、そういった意味で非常に多様な、多角的なグループ間の交渉が行われているということでございますので、単純にこの日米間という形だけで取り上げるという状況には今はないのではないかというふうに思っております。
○藤末健三君 単純に取り上げる云々じゃなくて、議論をして、研究してくださいと申し上げているんですよ、私は、はっきり言って。勘違いしないでください。
 もう一つ、何が大事かというと、やはり僕は、農業の競争力がない限り、国際的な競争力がない限り、農業をどうするかということでずっとEPAの締結の足引っ張られるんじゃないかと思うんですけど、その点いかがですか、審議官。
○政府参考人(高橋博君) 私どもの農業に関します認識でございますけれども、我が国農業につきましては、国内的には従事者の減少あるいは高齢化の問題、それから今先生御指摘ございましたように、国際的にはEPAあるいはWTO交渉の進展を含みます経済のグローバル化が進む中で、国内の農業構造の改革を推進していく、そしてこれによりまして国際競争力を備えました農業経営を育成確保するということが急務であるという認識は私どもも当然のことながら持っております。
 ただ、しかしながら、御承知のとおり、アメリカあるいはオーストラリアのような新大陸型農業、そして私ども日本、東アジア地域、あるいはEUもそうでありますけれども、絶対的な国土条件の格差ということがあるわけでございます。現時点におきまして、国会におきましてもこの生産条件の格差を埋めるための法律案、私ども提出させていただいております。そういった農業構造の改革、それから国際競争力の確保ということは非常に重要でございますけれども、基本的な絶対条件の格差ということについてはやはり非常に隔たりがあるというふうに思っております。
○藤末健三君 そういうことを言ったら全然進まないじゃないですか。聞いてください。韓国がやろうとしているんですよ。韓国の農業生産性は日本より低いんですよ、計算上は。じゃ、何なんですか、それは。答えなくていいです。
 大臣、お願いします。経済産業省が農業の生産性改革のための政策を考えてくださいよ。実行者は農林省でいいじゃないですか。いや、本当にこの中に書いていただければいい。農業の生産性を高め、データありますよね、いろいろな生産性の比較が。農業のやつもきちんと出してくださいよ。それを解決しなければ進まないんであれば、経済産業省が進めるべきです、これは、間違いなく。是非お願いします。
 言いっ放しで済みません、本当に。大臣、お願いします、お答えください。
○国務大臣(二階俊博君) 大変難しい御質問でございますが、農業一般にかかわらず、我々が経済成長戦略を積極的に展開する上で、ややもするとこの所掌範囲を乗り越えかねないような問題がたくさん起こってくるわけでありますが、それはもう私が責任を持つから積極的に、国民の皆さんのためになる政治をやり行政をやっておるわけですから、だれの分野だとか、だれの顔を立てるとかっていう、そんなことを構う必要はないということを私は役所で申しております。
 今御質問の趣旨につきましては、私どもも農業地域出身の議員でありますが、やはり今の御質疑を聞いておって、これなかなか先は遠いなという感じは議員と同じくしております。ですから、こうした面について今後どう対応していくかということは、また閣僚間でも話し合ってみたいと思っております。
○藤末健三君 是非進めていただければと思います。経済産業省、もう経済と産業を見ておるわけですから、何でもできると思うんですよ、正直申し上げて、本当に。是非やってください。
 二十一世紀の日本がどうやって生きていくかという話だと思うんですよ。FTAはすさまじいやっぱりキーファクターだと思います、僕は。あらゆる国がこれだけ慌てて動き出しているという中、我が国ははっきり言って後れています、これは間違いなく、どんな言い訳しても後れています。それをやっぱり引っ張っていただくというのがこの経済産業省の大きな役割ではないかと思いますので、農業問題、そしてまたフィリピンなんかの議論でいくと医療、福祉の人材の問題、そういう問題も含めまして、本当に日本のため、そして国民の皆様のために何が必要かということを経済産業省から発信していただき、世論を動かしていただくことを是非とも希望させていただきます。
 続きまして、これは大臣に是非お聞きしたいと思って用意してきた話がございまして、中国、最大の貿易相手国となりました中国とのFTA、そして投資協定の交渉を是非進めていただきたいと思います。グローバル経済戦略にも投資協定を日中韓で進めるということを書いていただいたんですが、これをもっと具体的に加速させるということをお願いしたいと思うんですが、どうお考えか、お答えください。
○国務大臣(二階俊博君) 議員も御承知のとおり、今日、日中間の貿易額が千九百億ドル、日本の対中国への直接投資が六十五億ドルと、日中両国は経済的に深く結び付いているわけであります。
 こうした中で、既に中国に進出しております日系企業が最も重視していることは、制度の不透明性という問題について、この点を何とかしてほしいという要望、さらに知的財産権の問題。これらのためには、政府として経済連携を検討する上の前提としてWTOのルールの着実な履行を求めるとともに、投資ルールの策定のために日中韓三か国の政府間協議を行っているところであります。近く、前々から当委員会でも申し上げてまいりましたように、薄熙来商工大臣が近々日本においでになります。その際は、エネルギーとそして環境問題をテーマにいろいろな計画を組んでおりますが、当然バイの会談もありますので、こうした問題について十分話し合っていきたいと思っております。
 いずれにしましても、深く結び付いております日中の経済関係の上において適切な制度、枠組みを構築していくということは重要な課題であり、このため、日中韓投資協定の正式な交渉入りを目指して今後全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 まだこの問題につきましていろんな御意見が党内外にも存在していることは事実でありますが、これはいつの時代になってもそういう意見というのはあるわけでありますから、そのことよりも、何が一番重要なのか、何が国民のために必要なのか、何が日中韓の今後のために重要なのかということを判断して、我々は考え、行動してまいりたいと思っております。
○藤末健三君 是非、二階大臣中心となって進めていっていただきたいと思います。
 最後に、私からEPAの推進体制について話をしたいと思います。
 私自身、韓国とか中国のFTAを担当されている方々などにお会いしまして一つ感じていますのは、やはり体制をもっと強化すべきではないかというのが私の根底にございます。
 それぞれの国で何か体制が違っていまして、例えば中国ですと、FTA担当の部隊は数十人しかいない。で、外部のシンクタンクを使っているんですよ、社会科学院とか、あと大学なんか。で、その周りが持ってきた分析をベースに政府の人が判断するという体制、アメリカみたいな体制を取っている。一方で韓国は、通商外交部に一つの局をつくっています、FTA局というのを。と同時に、大学にFTA研究所をつくって、そこからの分析を持ってきて議論をしている。実際に韓国のFTAの分析の研究所が出したレポートを見せてもらったんですが、こんな分厚いんですよ。こんな分厚いレポートを書いている。で、約年間二億円使っているそうです、分析に。
 という状況を見ていて思いますのは、やはり先ほどここに韓国と中国との比較を書きましたけど、体制的なものが不足しているんじゃないかと。一つは政府の体制もございますが、もう一つございますのは、やはり私はきちんとした分析なくして戦略なしだと思っておりますので、分析する体制をもっと強くする必要があるんじゃないかと思うんですが。
 例えば、経済産業省でありますと、経済産業研究所という独立行政法人がございます。私が知っている範囲でも、農業政策の権威の方、ここの経済産業研究所におられるんですよ。ほかにも東アジア関係者の方が何人か集まっている。ただ、大事なことは何かと申しますと、組織化されていません。個々の研究者が個別に動いている感じがします、正直申し上げて。
 こういう経済産業研究所などをもっと活用すべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでございますか、この点につきまして。
○国務大臣(二階俊博君) 経済連携協定の推進が重要であるということは、もう先ほど来、度々御意見をちょうだいしているところでありますが、私は、やはり関係各省が緊密に連絡を取りながら、正にオール日本で対応していくべき問題だと思っております。
 そこで、このEPAに取り組むための部署を新設する云々ということで御提言をいただいておるわけでありますが、私ども調べたところによりますと、韓国でも三十二名ぐらいの人員で対応されておるというわけでありますが、私は、先般、我が省でこのEPAの関係等に携わる職員は何名おるかといったら、八十名おるわけでございます。それに加えて、ただいま委員御提案のとおり、研究所等を活用するなどして人的な面では私はそう遜色はないと思っておるんです。数だけそろえばいいというわけでもありませんから、まあこの程度でやっていけるだろうと。
 要は、先般開催しました経済連携促進に関する主要閣僚打合せ会議というのがございました。今後、必要に応じて閣僚レベルの打合せを頻繁に開催するとともに、関係各省の局長級の会合をこれまた積極的に開いていこうということを確認し合ったところであります。
 今後、御指摘を踏まえて、関係各省と緊密な連携を取りながら、経済連携の推進につきまして、それぞれ省に閉じこもって物事を考えるんではなくて、広く対アジア、対世界ということを念頭に入れて、今後しっかりと国民の皆さんの期待にこたえなくてはならないというふうに思っておる次第であります。
○藤末健三君 是非、各省の連携を強めていただいて進めていっていただきたいと思いますし、また一つお願いは、やっぱりきちんと分析された内容で議論していただきたいと思います、そこは。
 例えば、先ほど農林水産省の方が農業の話をされましたけど、じゃ、韓国はどうなのか、中国はどうなのかというのもやっぱりきちんと分析された上で、余りこういうことを言っちゃ問題あるかもしれませんけど、やはりアジアの近くの国は同胞でもあるし、また同時に競争相手でもあると思うんですよ。彼らが今アメリカと交渉していると、どういう状況にあるかと、我々はどうすべきかということを、やっぱりきちんとした分析が必要だと私は思います。
 政府の人間はやはり交渉者だと思うんですよ。それは、交渉のプロがやっぱり交渉すべきだと思います、当然。中国の方と韓国の方とアメリカの方は違います、政府は、対応が。やっぱりやんなきゃいけない。しかし、根底にあるこのFTA、EPAがどれだけ我が国に対して貢献するかという問題、あと他国との競争をどうするかという問題、やはりこの点につきましては専門家の分析を深めていく必要があると私は思っていますので、是非ともその研究所などの活用、そしてまたジェトロ、外部機関のジェトロなどの活用を進めていただければと思います。
 あと、外務省の木寺審議官にお越しいただいていますんでちょっとお話をしたいんですけど、外務省からこのグローバル経済戦略などをどういうふうに評価しているかというのをちょっと教えていただけませんでしょうか。お願いします。
○政府参考人(木寺昌人君) お答え申し上げます。
 先生ただいまお尋ねの点につきましては、外務省といたしましても、日本を取り巻く経済環境、経済体制その他いろいろ考慮してそういったものをこれから考えていかなければいけないと、長期的な課題として考えております。
○藤末健三君 是非、外務省、連携していただいて進めていただければと思います。
 あと、私自身が日ごろ思いますのは、やはり我々国会議員も外交の場に活躍しなきゃいけない、関与しなきゃいけないんじゃないかということでございます。本当に皆様、海外にいろいろ展開されていると思うんですけど、このFTAなんかの議論もやはり我々国会議員が議員外交する中において一つの位置付けとして僕は使えるんではないかと思う。少なくともこれだけ、私は後れていると思いますんで、これを取り戻すためにはやはり議員が、特に参議院議員、安定している参議院議員がきちんと日本の国のために、ほかの国に行ったときに、諸外国に行ったときにちゃんと言えるようにやっぱりしていくことが国家的な利益につながるんではないかと思っておりますので、是非とも、先ほど大臣からも決議をしろとかいろいろ励ましの言葉をいただきましたんで、我々も頑張っていければと思います。以上でございます。
 ありがとうございました。
○委員長(加納時男君) 藤末健三君の質問は終わりました。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 原産地証明法の法案の内容に入ります前に、まずこの法律の原型となりました日・メキシコ連携協定、先ほど松村議員からの詳細な質問ございましたが、その進捗状況についてまず確認したいと思います。
 先ほどの御答弁では、輸出が四五%増えたと、輸入が二二%増えて、投資も、新規投資、追加投資もあったという話でございますが、当初言っていた輸出可能性四千億円、雇用効果三万二千人といったことについてはいかがでしょうか。もし分かりましたら、松副大臣にお願いしたいと思います。
○副大臣(松あきら君) お答え申し上げます。
 先ほど来、EPA、FTAの重要性という質疑が続いておりますけれども、私自身も、この経済産業省の前身は通商産業省でございます。通産省というのは昭和二十四年五月の二十五日にできました。正に敗戦した日本、この復興を助けるためにつくられた通産省でございます。当時のGHQは日本に貿易をさせてはならない、独自に、抑えたいという反対を押し切って日本の敗戦から復興させるためにできたのが通産省でございます。ですから、正に二階大臣は、今その通産省の当時の生きがいを持って闘っておられるわけで、ですから決議をしていただきたい等々の御発言がなったわけでございます。
 その一番初めのメキシコと日本のEPAの成果の状況はどうかと、当時の試算と少し違うのではないかというような御質問であると思いますけれども、確かに初めてのEPAでございました、これは農業面も含まれているということで。ですから、少し試算が現在の数字と違っている面もございますけれども、しかし、御存じのように輸出額は前年度と比べて二千七百億円増加している、四五%でございます。メキシコから日本への輸入額も二二%、五百三十三億円増えているということでございます。
 まだ発効後一年ということでありまして、まだまだ今後両国間の貿易・投資の動向を注視していく必要はございますけれども、絶対に私は、ますます、日本とメキシコの経済連携協定を通じて、二国間の経済関係が一層強化され発展していくものと信じている次第でございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。是非ますます拡大していただきますようにお願いしたいと思います。
 次に、このメキシコEPAに関する原産地証明書の発給の程度でございますが、これにつきましても先ほど御答弁で年間約五千件という答弁ございました。これについてでございますが、原産地証明があるがゆえに関税を安くするわけです。ですから、偽りの、うその原産地証明があっては困るわけでございますので、そういう意味でメキシコから疑わしいものとして問い合わせがあった件数、また日本からメキシコに対してこれはおかしいんじゃないかと問い合わせした件数はいかがでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。
 この一年間で四千八百七十四件の原産地証明書を発給いたしておりますが、先生御案内のように、協定上、輸出国が発給する原産地証明書に疑義がある場合に、輸入国政府は協定に基づきまして、原産品であるか否かを確認するための情報提供要請やその確認のための訪問を行うことができるというふうになっております。
 現在までのところ、我が国が発給した原産地証明書の内容につきまして、メキシコ政府から問い合わせは来ておりません。また、財務省関税局によれば、メキシコが発給いたしました原産地証明書の内容につきまして、我が国からメキシコ政府に問い合わせをしたことも今までのところはまだないという状況でございます。
○浜田昌良君 まだ問い合わせの実態がないということでございますが、それが問題がないということであればいいんですけれども、見過ごしているということでないように、是非、関係当局と連携をして目を光らせていただきたいと思います。
 次に、今般署名されました日・マレーシアFTAは、二〇〇六年秋までに発効いたしまして、対象品目が九千三百品目、自動車、鉄鋼製品など十年以内に両国間で輸出入される商品の関税の九七%が撤廃されるということであります。
 そこで、松副大臣に再度御質問したいと思いますが、この日・マレーシアEPAが与える影響、先ほどGDPで四千億ドルという話もございましたが、もし数字がございましたら、輸出入、雇用に対する影響がどういう程度であるか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(松あきら君) 日本とマレーシアEPAの下で両国が取り組む包括的な関税撤廃、これは貿易額で約九七%であります。物品の輸出入に係る関税コストが削減をされることになりまして、この結果、我が国の対マレーシア輸出入双方の増加、それに伴っての雇用の増加が期待をされているところでございます。また、日本・マレーシアEPAでは、関税撤廃に加えて行います投資環境の改善ですね、これに向けて様々な取組を通じまして日本からマレーシアへの直接投資の増加も期待をされております。
 こうした投資増によりまして我が国からの部品供給への需要増が生じて、対マレーシアの更なる輸出増及びそれに伴う雇用増、これももたらされる見込みであります。現地で苦情処理窓口などをつくっておりまして、これが非常に好評であります。そしてまた、その窓口を通じていろいろな御意見も賜っておりまして、こうしたビジネス環境の整備が大事であるということではあります。
 また、交渉に先立って行われました共同研究会では、こうしたお互いのEPAの下では我が国GDPが約四千億円、〇・〇八%ですね、増加するものと報告をされているところでございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。そういう規模の効果があるEPAでありますので、是非今後もその円滑な運用についてお願いしたいと思います。
 次に、この法案の内容についてでございますが、今回は、前回作ったメキシコとの二国間の限定された法律を一般法化するという話でございますが、中でも幾つか、少し手続を変えているところがございます。そこについて聞きたいと思いますが、まずこの発給手続でございますけれども、法案三条三項で発給申請者から依頼を受けた生産者が直接証明書を発行できるようにしたと。従来はいわゆる発給申請者だけだったんですが、それをこの生産者まで広げた理由はどういう理由でしょうか。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。
 特定原産地証明書の発給申請は、基本的には輸出者が発給機関に特定原産品であることを明らかにする資料を添えて行うということにされているわけでございます。しかしながら、輸出者と生産者が異なる場合というのは当然あるわけでございまして、生産者はその産品が特定原産品であることを明らかにするために不可欠な資料を持っていると、ただ、それがコスト情報等生産者の営業秘密に属する情報であるような場合には、輸出者にこういったものを提供することはしたくないというケースが当然想定をされるわけであります。したがって、今回輸出者である発給申請者からの求めに応じて生産者から原産品であることを明らかにする資料を直接発給機関に対して提供できる、提出できる規定を法律上明記することとしたものでございます。
 これまでも必要に応じまして生産者からのそういった資料提供を受けて審査をしていたわけでございますけれども、今回この手続を法律にはっきりと規定することによりまして、資料を提供した生産者にも逆に、その虚偽の資料を提出したような場合には罰則が適用されるということになりまして、資料の真正性を担保できるものと考えております。
○浜田昌良君 日・メキシコの連携協定を運営していく段階で、こういう生産者からの直接証明があった方がいいだろうということでこの手続の変更があったんだと思いますが、そうしますと、今回この法律をこれ、この項目を入れますと、日・メキシコについても同様に、生産者から直接証明書を出せるという効力が発揮するんでしょうか。つまり、日・メキシコの連携協定自体は触っていないわけですが、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 御指摘のとおりでございまして、メキシコとの関係においてもこの手続規定が生きることになります。
○浜田昌良君 是非この項目を、条項をうまく活用していただきたいと思います。
 次に、原産地証明書の発給に関しまして、法案の三十三条で、経済産業大臣は農林水産大臣の協力、つまり資料提供とか意見陳述を求めることができることをわざわざ規定をしたわけですが、これはどのような背景なんでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 日・メキシコ協定に基づきます現行法におきましては、我が国からメキシコに対する輸出品というのはほとんどが鉱工業品であったということでございまして、この場合にはあえてその農林水産大臣との協力規定を設けなかったということでございます。
 しかし、マレーシアあるいは今後協定締結が想定されております経済連携協定考えますと、タイ、フィリピン等、ASEAN諸国との関係では、我が国からの農林水産品の輸出が金額、数量、品種等、メキシコに比し圧倒的に多いものが想定をされますし、かつ、その協定の締結に伴って更にこれが増加するということも予想されるわけでございます。
 加えて、農林水産品の原産地規則の多くは、これ域内で完全に生産されるという基準を採用しておりまして、その場合の原産性の判定でありますとか、検認でありますとかといったその対応につきましては、農林水産品に係るやはり豊富な知見を要するものと考えられます。したがいまして、今回この法案を改正するに当たりまして、証明書の発給審査や発給機関の指定等に際して、必要に応じて特定原産地証明書の発給等について責任を負う経済産業大臣から農林水産大臣に対して協力を求める機会等を確保するために本法案にこの規定を設けることといたした次第でございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。今後、農林水産品が含まれる国とのFTA、EPAが多くなってきますので、是非この条項を活用していただいて連携をお願いしたいと思います。
 次に、同僚議員からも質問がございました日本と東アジア全体との経済戦略、連携協定について質問を移りたいと思います。
 昨年末のASEANプラス3会合、また東アジア・サミットにおいて、東アジア共同体構想の提案があったわけでございますが、この共同体構想は、人口三十億人、欧州連合や北米自由貿易協定、NAFTAの十倍近い規模を持つ新たな経済共同体の創設でありまして、今後どういうステップで進めていくのかが問われていると思います。共同宣言によりますと、二〇〇七年には共同体形成の将来の方向性を作成するとなっているわけであります。
 一方、我が国は、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピンとの個別FTAを進めつつ、かつASEAN全体とのFTA交渉も進めているところでございます。また、先ほどの答弁でございましたけれども、二階大臣は東アジア共同体ベースのFTAも提案されており、その意欲は高く評価したいと思っております。
 そこで、この点から二階大臣の御見解をお聞きしたいと思いますが、東アジア共同体構想の実現のステップとして、現在各国と進めているFTA、またASEAN全体とのFTAはどのような関係で進めていくべきとお考えでしょうか、お答え願います。
○国務大臣(二階俊博君) 我が国は、ASEAN全体とのEPAに先行して、ただいまお尋ねありましたように、シンガポールやマレーシア、タイなどとの二国間のEPAを進めております。こうした二国間のEPAは、二国間の貿易実態を踏まえて高いレベルの貿易自由化や投資ルールの整備、更に知的財産の保護、そうしたお互いの産業を発展させるために経済協力等の幅広い分野を盛り込んだ質の高いものであります。
 こうした二国間のEPAと併せて、ASEAN全体、ASEAN諸国の皆さんが希望する日本との関係においての連携を推進していく、そういう意味で、東アジア経済圏の共通制度基盤の構築に向けた第一歩として重要なことであろうというふうに考えております。日本のほか、中国、インド、韓国、豪州、ニュージーランドがASEANとのFTA、EPAを推進しており、日本もこうした動きに後れることのないように交渉を進める必要があるということを痛感しております。
 また、個別の具体的な国の名前を挙げることは差し控えさせていただきますが、幾つかの国の閣僚から、日本にリーダーシップを取ってもらいたいんだと、日本に前に出てきてもらいたいんだと、それを、どこの国とは申しませんが、他の、自分たちの期待している以外の国がどんどんと積極的に前に出てくる、この実態に対して日本はしっかりこたえてもらいたい、こういう、まあ切々と、半分は期待、そして是非頑張ってもらいたいという激励、一つは、もう一方は、やっぱりなじるといいますか、日本よもっとしっかり頑張ってほしいと、こういう声を聞いております。私は、これらに対して、やはり日本としてその期待にこたえるべきではないかというふうに思っております。
 また、昨年十二月の日・ASEAN首脳会議で合意されております来年春の合意目標、これは大変重要でありますから、日・ASEANのEPA交渉を加速してまいりたいと考えておるものであります。
○浜田昌良君 ありがとうございます。
 大臣の並々ならぬ決意をお聞きしまして、本当に、日本よ前に出てくれという話がございましたが、我々からいうと、経済産業省よ前に出てくれと思っておりますので、是非お願いしたいと思っております。
 次に、松副大臣に質問させていただきます。
 今までも関連質問がございましたが、FTA基本合意をしているフィリピン又はタイとの関係でございます。
 フィリピンとは二〇〇四年十一月に、タイとは二〇〇五年九月に合意をしておりますが、その後、署名、発効までの手続が滞っていると聞いておりますが、ここは政治のイニシアチブとして是非署名、発効できるようにしていただきたいと思いますが、その御見解はいかがでしょうか。
○副大臣(松あきら君) 正に大臣から先ほどお話がございましたように、日本がリーダーシップを取ってこの東アジア共同体構想を進めていくと。また、その中で我が省がリーダーシップを取っていくのは、先ほどお話をいたしました通産省ができた由来からも私は当然であると、自信を持って進めていくべきであるというふうに、浜田先生と同じ私も意見であります。
 実は、フィリピンにつきましては、二月に、これ、何がという物は言えないんです、実は、ちょっと申し上げられないんですけれども、ある懸案が、大臣がきちんと話を付けて片が付いた問題がありまして、もうこれはほとんどできているんですけれども、あちらの、フィリピンの法制局が手間取っているという意味で少し遅れております。ですから、これも引き続き最善の努力をして、早くもう締結に向けて進めたいというふうに思っております。もうこれは内容がほとんど固まっております。
 それから、タイも、先ほど局長から、北村局長からお話があったと思いますが、四月の初めに実は署名というところまで行きました。しかし、御存じのように、タイの総選挙がありました。そしてまた、七月以降にまた再選挙ですか、ということがあるという正にタイの国内事情でサインができない、締結ができないという事情がありまして、これは、もう内容がこれも詰められておりますので、早くきちんとタイの正に政治経済が早期に安定をしてこの署名及び発効できますように私どもも最善の努力を払う所存でございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。
 正に日本のイニシアチブで、また経済産業省のイニシアチブでこのEPA構想を進めていただきたいことをお願いしまして、私の質問を終えたいと思います。
○委員長(加納時男君) 浜田昌良君の質問が終わりました。
○鈴木陽悦君 無所属の鈴木陽悦でございます。
 各委員から、メキシコと日本のFTAの実績につきましてはいろいろお話出ました。昨年度一年間で四千八百七十四件の実績ということでございまして、また特に問題は起きていないということですので、今後も引き続きその問題のないということで進めていっていただきたいと思います。
 そこで初めに、全国二十か所の商工会議所に最低でも三人の担当者の方がいるというふうに伺っておるんですが、その商工会議所の担当者の皆さんへの研修、セミナー、レクチャー、国と商工会議所との連携について具体的にはどんな方策を取っているのか、その辺から伺いたいんですが。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。
 まず、原産地証明法の、法律の下におきましては、指定発給機関に対して経済産業省は必要に応じて改善命令あるいは立入検査を実施するなどの指導監督を行う立場にあるということで、こうしたことを通じて適正な発給事務の実施を確保していくこととしているわけでございます。
 ただ、こうした法律に基づく権限の直接の行使というようなことを離れて、今、正に先生言及されましたような研修等をいろいろやってきております。具体的には、商工会議所が原産地証明書の発給事務を円滑に行えるように、この関係の職員に対しましてEPAに基づく原産地証明制度に係る研修を累次実施をしてきておりますし、この制度の発効後におきましても、経済産業省と商工会議所の関係者による連絡会議というものを定期的に開催をして、この発給業務に関する意見交換あるいは情報の共有といったようなことを行いまして、綿密な連携を取ってきているということでございます。
 今後とも、このEPAの締結が増えていく中で、ますます連携を強化して円滑にこの発給事務が行われるようにしてまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 円滑に是非進めていただきたいと思います。
 現在よりFTA協定締結国が拡大するとその事務手続が大変膨らんでまいりますし、煩雑になってくるというか、混乱する部分も多いと思います。関税ごとの項目でありますとか、連携国別に関税率と原産地証明発給申請のルールが異なって、いろいろと見ましたけれども、かなり複雑怪奇でございます。怪奇と言うと変ですが、複雑で多岐にわたっております。これを何かスパゲッティボール現象と呼ぶんだそうですけれども、将来数十か国との連携締結が予想される中で、中小企業にとっても大変な大きな負担になると思いますので、この混乱といいますか、混雑解消のための対応というのはどのようになさるのか、その辺をちょっと伺いたいんですが。
○政府参考人(北村俊昭君) お答え申し上げます。
 ただいまの御質問の原産地規則のスパゲッティボール化という御指摘でございます。
 これは大変重要な問題でございまして、特に、先生御指摘のように、FTAあるいはEPAの本数が増えるたびにそれに固有の原産地規則ができてきますと、企業の立場からいたしますと、特に日本の企業はアジアの各地に進出をして、現地で投資をし生産をしているということでございますので、同じ工場のラインで作っているものが場合によれば仕向地ごとにすべて違う原産地規則に合わせていかなきゃいけないと、書類の様式も違うし、場合によっては先ほどちょっとお触れになりました付加価値の基準の数字までが違うと、あるいは物によっては適切な原産地として認められないケースが出てくると。そういったことで、FTA、EPAの実効をあらしめる、あるいは日本の企業にとってFTA、EPAがコストが掛からない使いやすいものになるという上では、原産地規則のばらばらな点をなるべく共通化していくといったことは大変重要な課題だと思っております。
 そういう意味では、例えば一例を申し上げますと、先ほど来大臣が御答弁申し上げている、例えばASEANと中国、韓国、日本、豪州、インドと、それぞれ、順調にいけば来年には五本のFTA、EPAができるわけですけれども、この中での原産地規則については、大きな流れは実は同じなんでございますけれども、個別の品目ごとに見るとやはり微妙に異なっていると。そういう意味で、こういったものをなるべく共通の原産地規則にしていくといったことが、将来課題でありますけれども、しかし、現実の企業のコストということを考えますと、それから、日本は非常に東アジア全域に投資をしているという企業実態、産業実態を考えますと、大変重要な課題であると思っております。
 そういう意味で、今の先生の御指摘を踏まえてよく研究をしていきたいと思っております。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。済みません、私、持ち時間があんまりないんで、是非短めにお話しいただければと思います。
 政府は原産地証明手続に関する予算措置というのは行っていないんですが、本年度から、中小企業経済連携活用促進事業、いわゆる中小企業EPA促進事業としてジェトロへの補助金を予算化しております。企業とか事業者がFTA制度を利用を助けるであろうアドバイザーの配置とかセミナーなどの予算ということで補助金が新規に配置されたことは大変喜ばしいことだと思うんですが、今後言わば商工会議所の、またもっと広めるといいますか、そのアドバイザーは、もっともっといろんな形でFTAをどんどん企業の皆さんとか、もっと末端にまで広げようという意図だと思うんですが、今後、その原産地証明制度の利活用促進のための予算措置、これはいろんな意味で厚くする必要があるんではないかと思うんですが、その辺のお考えを簡単に聞かせてください。
○政府参考人(石田徹君) 正に先生御指摘のように、このEPAの活用が我が国の国際競争力の強化につながるということで、この活用を促進するというのは非常に重要なことだと考えております。
 今、正に先生言われたように、平成十八年度から新たに予算措置を、これ二億三千万でございますが、講じて、特に中小企業者に重点を置いたセミナーの開催、あるいは正に先生がおっしゃられたEPA専門のアドバイザーの配置というようなことをやってきております。必要に応じて更にこれを拡充してまいりたいというふうに考えておりますし、それから、予算措置ということではありませんけれども、商工会議所に対しましても当然、きめ細かな中小企業の相談に応じるといったようなことについても指導をしてまいりたいと考えております。
○鈴木陽悦君 是非、広く知らしめるということで、この委員会でも何回も言いますが、その広報体制というのがいろんな意味で生きてくると思いますので、よろしくお願いいたします。
 さて、FTAが進む中で、国内の農業、企業が生き残りを懸けましていろいろな戦略を行っております。
 秋田県の、私の出身地ですが、横手市の増田町、古くからリンゴの特産地として知られておりますけれども、十四戸のリンゴ農家、三年前に出荷会をつくりまして、タイの首都バンコクに去年から本格的にリンゴのふじを出荷して、好調な売上げをしております。一個六百円でも大変好調だということで、農家もやればできるという気持ちを強く持って頑張っているということなんです。
 リンゴの輸出というと青森県が先進県でございますが、こちらとも情報交換をしながら、外交農業をいろんな形で実践しております。正に守りから攻めの農業を展開していると。FTAでは農業問題も大きな課題、検討課題の一つでございます。
 そこで、二階大臣に伺いたいんですが、この農業問題含めた質問をさせていただきます。
 先月の経済財政諮問会議で二階大臣が、東アジアFTA日本主導戦略、これを提言したことを受けまして中川農水大臣が、唐突であるとして異議を唱えました。法制度に信頼が置けない、日本人の企業、民間人の安全、安心が担保できないところはFTAの対象にはならないとコメントしておりまして、言わばそのFTA、EPAの進め方について小泉内閣の閣内でちょっと温度差があるのかなという感じがいたしました。
 今回の法改正の規定整備では、先ほど浜田委員からも出ましたが、経済産業大臣は農水大臣からの協力を求めることができることなど所要の規定を整備するとして、経済産業大臣、農林水産大臣、言わば車の両輪としてともに進むべきことを本改正案も位置付けております。
 そこで、今回の不協和音につきましてどのように対処されていくのか、このままで両省の協力、ちょっと心配だなという部分もありますので、二階大臣の御所見を伺えればと思います。
○国務大臣(二階俊博君) 大変御親切に御心配をいただき、ありがとうございます。
 東アジアを中心としたこの経済連携協定を進めるということは政府の基本方針であります。東アジア諸国と経済連携協定、ASEAN全体とのEPAの取組等につきまして、今朝ほど来、各委員の皆様から御質問がありましたが、その御意見の中でもしっかり推進するようにという意見が大宗を占めておったわけであります。私は、この議会の皆さんのそうした声というもの、国民の皆さんの声を尊重しながら、小泉内閣としては懸命に前進させることが大事だと思っております。
 したがって、我々はこの構想を推進していくためには、小泉内閣の方針として、関係諸国と既に議論を開始をいたしております。また、経済連携促進に関する主要閣僚打合せの場所などもありますから、これらを活用し、しかし、東アジアの連携協定をあくまでも前に向かって進めていくと、この基本的な方針に基づいて、関係する各閣僚及び各省庁とも十分連絡を取り、調整をしながら協力し合っていくことが大事だと思っておりますが、前に進めることが大事だということだけはこの場で改めて確認をしておく必要があると思います。
○鈴木陽悦君 ありがとうございました。力強い大臣の御決意を伺いました。
 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○委員長(加納時男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 経済上の連携の強化に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定に基づく特定原産地証明書の発給等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(加納時男君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加納時男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十九分散会