第166回国会 農林水産委員会 第1号
平成十九年三月八日(木曜日)
   午後零時二十九分開会
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   委員氏名
    委員長         加治屋義人君
    理 事         岩城 光英君
    理 事         常田 享詳君
    理 事         主濱  了君
    理 事         和田ひろ子君
                岩永 浩美君
                岸  信夫君
                国井 正幸君
                小斉平敏文君
                段本 幸男君
                野村 哲郎君
                三浦 一水君
                小川 勝也君
                小川 敏夫君
                谷  博之君
            ツルネン マルテイ君
                松下 新平君
                福本 潤一君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
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   委員の異動
 二月十四日
    辞任         補欠選任   
     野村 哲郎君     坂本由紀子君
 二月十五日
    辞任         補欠選任   
     坂本由紀子君     野村 哲郎君
 三月七日
    辞任         補欠選任   
     谷  博之君     前田 武志君
 ツルネン マルテイ君     犬塚 直史君
 三月八日
    辞任         補欠選任   
     小川 勝也君     岡崎トミ子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         加治屋義人君
    理 事
                岩城 光英君
                常田 享詳君
                主濱  了君
                和田ひろ子君
    委 員
                岩永 浩美君
                岸  信夫君
                国井 正幸君
                小斉平敏文君
                段本 幸男君
                野村 哲郎君
                犬塚 直史君
                小川 敏夫君
                岡崎トミ子君
                前田 武志君
                松下 新平君
                福本 潤一君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   松岡 利勝君
   副大臣
       農林水産副大臣  国井 正幸君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       永岡 桂子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 朝雄君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       椎川  忍君
       文部科学大臣官
       房審議官     西阪  昇君
       農林水産省消費
       ・安全局長    町田 勝弘君
       農林水産省生産
       局畜産部長    本川 一善君
       環境省自然環境
       局長       冨岡  悟君
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  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○農林水産に関する調査
 (平成十九年度の農林水産行政の基本施策に関
 する件)
 (高病原性鳥インフルエンザ問題に関する件)
 (米国産牛肉輸入問題に関する件)
 (畜産物等の価格安定等に関する件)
○政府参考人の出席要求に関する件
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○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 昨日、ツルネンマルテイ君及び谷博之君が委員を辞任され、その補欠として犬塚直史君及び前田武志君がそれぞれ選任されました。
 また、本日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子君が選任をされました。
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○委員長(加治屋義人君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、農林水産に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(加治屋義人君) 農林水産に関する調査を議題といたします。
 平成十九年度の農林水産行政の基本施策について、農林水産大臣から所信を聴取いたします。松岡農林水産大臣。
○国務大臣(松岡利勝君) 農林水産委員会の開催に当たりまして、私の所信の一端を申し上げます。
 農林水産業は、自然を相手にして営まれ、自然の力に大きく左右される産業です。本年が、自然災害がなく、実りの多い年となりますことを心から祈念しております。
 農林水産業と農山漁村は、食料の安定供給はもちろんのこと、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成などの多面的機能の発揮を通じ、国民の毎日の生活において重要な役割を担っています。さらに、農林水産業や農山漁村が持つ潜在能力を最大限に引き出すことは、国民生活を一層豊かなものとするとともに、農林水産業を二十一世にふさわしい戦略産業とすることにつながるものと確信しています。
 私は、昨年九月に農林水産大臣に就任して以来、これまでの施策の効果や、地域に息づく新たな発想や創意工夫に基づく特色ある取組の成果などを徹底して点検、検証しながら、今後の政策展開の土台づくりに取り組んでまいりました。こうした取組を基礎に、今後は具体的成果に結び付けていくことが重要です。本年が我が国農林水産業の新生元年となるよう、諸施策の推進に果敢に取り組む所存です。
 その第一は、基本計画に基づく施策の具体化です。
 今後の農政の展開については、食料・農業・農村基本計画の方向に沿い、最大の効果が発揮されるように的確な工程管理を行いながら、施策の具体化を進めます。
 特に、本年四月から、担い手を対象とした新たな経営安定対策の導入、米政策改革推進対策の見直し、農地・水・環境保全向上対策の導入という三本の政策改革が一体的に実施に移されます。これらの対策は、地域農業を、多様な構成員の話合いと合意に基づき、地域の実情に即して再編しようとするものです。大変なエネルギーを必要とする取組ですが、関係機関・団体との連携協力を一層図り、その円滑な実施と定着に万全を期してまいります。
 また、担い手への施策の集中化、重点化を一層進める観点から、新たに認定農業者向け資金の無利子での貸付けや関係機関・団体による経営支援窓口の一元化など、生産現場の実態やニーズ等を踏まえた支援対策を推進します。
 さらに、農業の体質強化のためには、農業の最も基礎的な生産基盤である農地について、担い手に対する面的集積を加速化していくことが不可欠です。優良農地の確保や耕作放棄地の発生防止等の観点も含め、農地政策の総合的な改革を進めます。
 このほか、生産や流通などの各段階を通じた食料供給コストの縮減の取組を強力に推進するとともに、農協改革、とりわけ経済事業改革を進めます。
 国民に良質で安全な食料を供給することは、国の最も基本的な責務です。特に、最近の食の信頼を揺るがす事件の発生を契機として、食品の安全に対する国民の関心が高まっている折、食品企業に対し、関係法令の遵守を徹底するとともに、衛生管理の改善等の取組を支援します。また、食品の安全と消費者の信頼の確保に向け、農業生産への新たな工程管理手法の導入や食品表示の適正化等を進めます。さらに、政府一体となって食育を推進します。
 宮崎県及び岡山県で発生した高病原性鳥インフルエンザについては、両県の関係者等の御尽力により、三月一日にすべての移動制限が解除されるに至りましたが、今後とも、都道府県及び関係府省とも十分連携し、発生予防や早期通報の徹底を図るとともに、感染経路の早期究明に努めてまいります。
 国民に対する食料供給に関しては、食料自給率の向上を目指し、引き続き、消費、生産の両面にわたる取組を進めます。また、最近、バイオエタノール原料需要の増大、豪州での干ばつによる不作、途上国の経済成長など、食料をめぐる世界情勢に変化の兆しが見られることを踏まえ、今後の食料需給や我が国の食料安定供給の在り方等について、国民的な議論を喚起していく考えです。
 農山漁村は、食料等の生産の場であるとともに、地域住民の生活の場です。また、都市住民を始め多くの国民が求めているゆとりや安らぎが息づく空間でもあります。このような農山漁村の活性化が国民的課題となっていることを踏まえ、農山漁村の居住者、滞在者を増やすことを通じた活性化に重点を置き、地域が行う定住促進や地域間交流を推進する取組を総合的に支援します。また、野生鳥獣による被害は、農林水産業のみならず、人々の生活まで脅かす深刻な問題となっていることから、関係府省が一体となり、地方公共団体とも連携した対策を講ずることにより、安心して農山漁村で暮らし、働ける環境を整備します。
 第二は、農林水産業、農山漁村の新境地の開拓を目指した積極的な挑戦です。
 農林水産業を二十一世紀にふさわしい戦略産業として発展させていくため、イノベーションの力を活用しながら、農林水産業、農山漁村における各種の意欲的な取組を積極的に後押しし、農林水産業、農山漁村の新境地の開拓につなげていきたいと考えています。
 バイオマスの利活用は、地球温暖化防止や循環型社会の形成という視点に加え、従来の食料等の生産の枠を超えて、耕作放棄地の活用を通じて食料安全保障にも資するなど、農林水産業の新たな領域を開拓するものです。農林水産省が先頭に立ち、関係府省と連携しつつ、国産バイオ燃料を大幅に生産拡大するための工程表を策定したところであり、これに基づく取組を推進します。
 また、我が国農林水産物、食品の輸出の拡大は、農林漁業者の経営安定はもとより、地域経済の活性化や日本食文化の海外発信にも貢献するものです。こうしたことを踏まえ、おいしく安全な日本産品の輸出額を平成二十五年までに一兆円規模にするとの目標の実現に向けて、輸出環境の整備、品目別のきめ細かな輸出支援、日本食、日本食材の海外への情報発信などの具体的な取組を推進します。
 さらに、農林水産業や食品産業は、特に技術に支えられている面が強く、我が国の高度な技術力を大きな発展に結び付ける観点から、機能性食品や新素材の開発、知的財産の創造、保護、活用などにより、新需要の創造と新産業分野の開拓を進めます。
 このほか、東アジアを視野に入れた国内食品産業の活性化や、定年後の団塊世代や若者等の農林水産業への就業促進など再チャレンジ支援にも積極的に取り組みます。
 第三は、森林・林業政策の推進です。
 昨年九月に閣議決定された新たな森林・林業基本計画に基づき、多様で健全な森林の整備保全、国産材の利用拡大を軸とした林業・木材産業の再生、国民の安全、安心の確保のための治山対策を柱に、具体的な施策を総合的に推進していきます。
 特に、地球温暖化防止に向けた国際約束達成のため、間伐の推進など森林吸収源対策を緊急的に実施します。また、美しい国づくりに向けて、幅広い国民の理解と協力を得ながら、政府一体となって、森林の整備保全や国産材の利用拡大等による美しい森林づくりを展開していきます。
 第四は、水産政策の展開です。
 水産物の安定供給、環境、生態系の保全、居住や交流の場の提供など、水産業、漁村の有する多面的機能が適切に発揮され、国民の期待にこたえる水産業、漁村を確立するため、本年三月、水産基本計画を見直すこととしています。
 その中で、国土の十二倍、世界で第六位の広さの排他的経済水域を生かした水産資源の回復、マグロ資源を始めとした国際的な漁業資源管理、漁船漁業や流通システムの構造改革を通じた水産業の国際競争力強化、諸外国での需要の高まりを好機ととらえた輸出増大などに取り組んでまいります。
 以上のような農林水産行政の展開に当たっては、WTO、EPA交渉などの国際交渉に積極的に取り組んでいくことが必要です。
 WTO交渉については、本年一月の非公式閣僚会合等における議論を踏まえ、交渉が再開されました。今後とも、交渉の進展に向けて積極的に寄与しつつ、我が国の主張ができる限り反映され、今次ラウンドが成功裏に終結するよう最大限の努力を傾注します。
 EPA、FTA交渉については、WTOを中心とした多国間貿易体制を補完するものとして、我が国農林水産業への影響を十分踏まえ、各国・地域との交渉に積極的に取り組みます。
 特に、農林水産物の大輸出国である豪州とのEPA交渉については、衆参両院の農林水産委員会における決議を踏まえ、守るべきものはしっかり守るとの方針の下、政府一体となって全力で交渉に当たります。
 また、総人件費改革、政策金融改革、特別会計改革などの行財政改革については、政府全体の取組の中で適切に対応します。
 平成十九年度の農林水産予算の編成に当たっては、以上のような農林水産政策を展開するために十分に意を用いたところです。
 また、施策の展開に必要な法整備については、今後、御審議をよろしくお願いいたします。
 以上、私の所信の一端を申し上げました。
 農林水産行政は、現場に密着した政策課題であると同時に、国民の毎日の生活に深くかかわっているものです。このため、政策の推進に当たっては、広く国民の信頼と支持を得る必要があることから、分かりやすく丁寧で、透明性の高い政策運営を心掛けてまいります。
 委員各位におかれましては、農林水産行政の推進のため、今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよう、切にお願い申し上げる次第でございます。
 以上でございます。
○委員長(加治屋義人君) 以上で所信の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
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○委員長(加治屋義人君) 次に、高病原性鳥インフルエンザ問題及び米国産牛肉輸入問題に関する件について、政府から報告を聴取いたします。松岡農林水産大臣。
○国務大臣(松岡利勝君) 委員長始め委員各位におかれましては、日ごろから農林水産行政の推進に格段の御理解と御指導をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 委員会の冒頭にお時間をいただきまして、宮崎県及び岡山県で発生した高病原性鳥インフルエンザに関する報告並びに米国産牛肉の混載事例に関する報告をさせていただきたいと思います。
 まず、宮崎県及び岡山県で発生した高病原性鳥インフルエンザにつきましては、家畜伝染病予防法に基づく移動制限措置が三月一日午前零時にすべて解除され、両県における防疫措置はすべて終了いたしました。
 今般の発生については、養鶏業者からの早期通報の結果、両県の関係者による迅速かつ的確な防疫措置がとられ、蔓延防止が図られたところであり、関係者の御尽力に厚く御礼申し上げます。
 また、今回の防疫作業に当たっては、各都道府県には家畜防疫員を派遣し、防疫作業に従事していただくとともに、防衛省には宮崎県新田原基地の敷地を処分鶏等の埋却に提供いただくなどの協力を賜りました。改めて都道府県や関係府省の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
 農林水産省としては、我が国の周辺において、高病原性鳥インフルエンザの発生が継続していることから、今後とも都道府県や関係府省と十分連携し、気を引き締めて発生予防や早期通報の徹底を図るとともに、感染経路の早期究明に努めてまいります。
 続きまして、米国産牛肉の混載事例について報告いたします。
 二月五日に倉庫業者から農林水産省動物検疫所川崎分室に対して、米国のタイソン社レキシントン工場から出荷され、横浜港に到着した貨物の中に、米国農務省発行の衛生証明書に記載されていない牛肉二箱が含まれていたとの報告がありました。
 動物検疫所川崎分室において、いったん、当該貨物の輸入手続を保留し、輸入者に対して確認するよう指示した結果、当該牛肉は二十か月齢以下と証明できる牛由来ではない可能性があるとの報告がありました。このため、同時に到着した他の貨物について、同月十四日までに全箱を開こんし現物検査を行ったところ、特定危険部位の混入等の問題は発見されませんでした。
 厚生労働省及び農林水産省から米国側に調査を要請したところ、同月十六日になって、当該牛肉は誤って日本向け貨物とともに出荷されたものであり、詳細については調査中であるとの回答がありました。
 このため、両省においては、同日以降、当面の措置として、当該出荷施設からの輸入手続を保留し、米国に対し早期に報告するよう要請しているところであります。
 また、二月二十二日に動物検疫所神戸支所から、米国産牛肉入りソーセージの誤積載が疑われる事例が報告されたことから、厚生労働省及び農林水産省としては、米国に対し詳細な調査報告を要請するとともに、当面の措置として、当該貨物の輸出業者からの輸入手続を保留することとしたところであります。
 農林水産省としては、これらの事例について、今後米国政府の調査結果を踏まえ、厚生労働省とも十分連携しつつ、国民の食の安全と消費者の信頼の確保を大前提に適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○委員長(加治屋義人君) 以上で報告の聴取は終わりました。
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○委員長(加治屋義人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房審議官椎川忍君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
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○委員長(加治屋義人君) 農林水産に関する調査のうち、畜産物等の価格安定等に関する件を議題として、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。
 松岡大臣の御出席の下に、久しぶりの委員会でございます。今日は、畜産物価格等に関する集中ということで、絞って御質問を申し上げたいと思います。
 その前に、ただいま御報告にもありましたとおり、宮崎それから岡山で発生しました鳥インフルエンザへの的確な初動対応、三月一日には移動解禁になったところでありますが、大変、この間、皆様方の御尽力に御礼を申し上げたいと思います。隣県の鹿児島でございますので、もう私どもも人ごとではございませんでした。
 それからさらに、WTOなり、あるいはEPA、これらについての今御報告もあったわけでありますが、特に私は、先般、経済財政諮問会議に対しまして農水省としてのきちっとした姿勢をお示しいただいた、このことにつきましても改めて感謝と御礼を申し上げる次第でございます。
 それでは、早速質問に入らさせていただきたいと思いますが、いろいろ今回の畜酪問題につきましては、酪農問題、あるいはまた飼料問題あるわけでありますが、酪農問題等につきましてはまた別の先生方からもいろいろあろうと思いますので、私は飼料価格の高騰問題について中心的に御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今後の飼料価格の動向についてでございます。
 といいますのも、昨年の十月ごろまでは、大体この数年間、飼料価格は四万円から四万一千円台でずっと来ていたわけでありますが、突如として十月に上がり、そしてまた一月からも再値上げという、今の現在の価格でいきますと五万円近くの、すべての畜種を入れますと五万円近くのえさ代になっているだろうと、こういうふうに思うわけでありますが、これらについての要因というのは、もう御承知のとおり、エタノール燃料への原料としての需要の高まりであるとか、あるいはまた投機筋の動き、こういうのもあろうというふうに言われておりますし、またさらには、海上輸送運賃の値上がりがやっぱり大きい。これは昨年の二月が三十五ドル、トン当たりでありますが、十二月には五十三ドルになってございます。
 ですから、こういったいろんな要素がありまして飼料が値上がっているということはもう重々承知でありますが、ただ、これまでトウモロコシというのは私ども人間と、主食にしている国もあるわけでありますから、人間とそして動物がすみ分けておりましたけれども、ここに車まで食べるようになったという大変な時代が来たわけでありまして、どうしてもこうした、しかも、その車の方が食べる量が違うんではないのかと思うぐらいにシフトしていっております。
 今まではトウモロコシの作況なり、それからアメリカの減産、こういう要因によりまして上がったり下がったりというのはあったわけでありますが、しかし、今回の高騰だけは違うのではないのかと、今までと違うのではないのかと。やっぱりエタノール用という新たな需要によるものでありまして一過性のものではない、こういう思いがするわけでございます。したがって、これは構造的な要因だと、こういうふうに私自身は考えているわけでありますが、したがいまして、今後の、こういうことを踏まえまして、飼料価格の動向というのをどのように見込んでおられるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) お問い合わせの今後の配合飼料価格の動向についてでございます。
 配合飼料価格につきましては、委員御指摘のように、この一月―三月期、四半期ごとに価格の改定を行っておりますので、一月―三月期につきましては、前期に比べまして一トン当たり五千五百円値上がりいたしまして、五万五百円という水準になっております。これはもう御指摘のように、配合飼料の主原料でありますトウモロコシのシカゴ相場が、米国におけるエタノール向け需要の増加に伴って上昇しているということによるものであるというふうに見ております。
 では、このトウモロコシの今後の価格の動向でございますが、要因としては上げ要因と下げ要因両様が混在しているように私ども今のところは認識をいたしております。
 一つは、バイオエタノール向けの需要の更なる増加は予想されておりますし、それに伴う在庫率の低下など、予想されております。さらには、民間の気象予報会社の予報でありますと、ラニーニャ現象が生じて、夏季に、夏の間に高温、干ばつになるのではないかというような予想もございまして、こういった上げ要素があるわけでございます。
 それから、下げの要因といたしましては、このようなトウモロコシの今後の価格の上昇を受けて、米国内で作付面積が相当増えるという見通しが出されておりまして、単収も増加するということで、生産量の増加が相当見込まれておるということがございます。それから、原油価格につきましても、ひところ八十ドルというような状況から見れば低下傾向にあるということ、さらには南米の生産量が相当いいというような状況があります。
 このような上げ要因、下げ要因が混在をいたしておりまして、正直申し上げて現時点で正確に見通すことは難しいというふうに考えております。ただ、総合的に見ますと、トウモロコシの価格が今から更なる急激な上昇をするということについてはなかなか考えにくい状況ではないかなと思っておりますが、いずれにいたしましても、引き続きトウモロコシの需給なり価格の動向、それから価格に影響を与える要因について注視をしてまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 今、本川部長の方から、上げ要因と下げ要因のお話がありました。アメリカの作付面積なりあるいは生産量が増えるのではないかというお話もありましたけれども、昨年とて史上三番目の豊作であります。その中で、二億六千八百万トンの中で五千六百トンの輸出になっておると思います。二年前は三億トン生産量が出ておりまして、こういったようなことを考えても、まだこれ以上アメリカが本当に増えるのかと。昨年でさえ史上三番目、それがこれだけのトウモロコシの高騰を生んでいるわけでありますから、それが例えば一・五倍になるとか二倍になるとかという話、なかなか難しいのではないかなと。値段の方は昨年の十月以前とするともう二倍になっているわけでありますので、そういう意味でその見通しがどうなのか。
 それから、中南米の作柄が良好だというお話もありましたけれども、アルゼンチンなりブラジルの輸出能力というのは、アメリカの十分の一なりあるいは五分の一程度だというふうに認識いたしておるわけです。ですから、そういったような、確かに中南米のそういった良好な作柄のこともあろうと思いますけれども、本当に期待できるかどうか、その辺少しお見通しがありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) アメリカの生産量とバイオエタノール需要との関係でございますが、最新の米国農務省の予測によりますと、二〇〇七年度はバイオエタノール向けの需要が前年と比べまして二千七百万トン増えるという予想になっております。これに対しまして、作付面積掛ける収量の増加、したがって生産量の増加につきましては、四千二百万トンの増加が見込まれております。
 したがいまして、あくまで平年作ベースでの農務省の予想ではございますけれども、エタノール向けの二千七百万トンに対しまして、生産量全体は四千二百万トン増えるというような見通しになっておりますので、そういうような見通しと、これからの作柄、あるいは天候の状況、そういうものも考え合わせていかなければいけないというふうに思っております。
 それから、確かに南米の輸出余力というのは低うございますけれども、アメリカの相場自体がやはり南米の作柄を過敏に反応して動くということもございますので、そういうものとしてはやはり下げ要素として見ていっていいのではないかなと私どもは認識しておるところでございます。
○野村哲郎君 なかなか先の見通しの話でありますので、余りやり取りしても仮想問答になりますので。
 ところで、大変失礼な私的な御質問を申し上げますけど、本川部長は何年入省でございますか。
○政府参考人(本川一善君) 昭和五十四年の入省でございます。
○野村哲郎君 なぜこういう質問をしたかといいますと、実は、もう御承知のように、昭和四十九年から畜産危機というのがありました。十年程度この畜産危機、飼料高、もう六万円、七万円台という期間が十年間続きました。そのころ、五十四年入省でありますから、ちょうどその時期にど真ん中で本川部長は入省されているなと今思いましたけれども、このときに、この畜産危機のときに私ども鹿児島の畜産農家、ばたばたと倒れました。
 調べてみますと、昭和四十九年から五十九年の十年間の間に畜産農家が百万戸消滅しているんです。百万戸ですよ。そして、その後の二十二年間で五十万戸減りまして、今は十二万戸の畜産農家です。当時百六十六万の農家が、六十三万になり、今は十二万になっておりますが、この十年間、危機の時期に百万戸なくなりました。
 実はもう松岡大臣のところも畜産の主産地でありますが、私のところの養鶏団地、この当時ちょうど五十年に四団地二百五十二戸おりました、二百五十二戸。現在それがどうなっているかといいますと、一団地、わずか十七戸であります。これまでつぶれました。もうこの当時つぶれたのはこの四十九年から五十九年の間の期間が一番多かったわけでありますが、やはり鶏あるいは中小家畜の豚、配合飼料を一番食べるわけでありますので、そういう意味におきましては、こういう中小家畜の農家が真っ先にやられてきた、これはもう御承知のとおりであります。
 このような状況の中で、私は何を言いたいかといいますと、今回のこのえさの高騰、これとそれこそ三十年前のえさの高騰の時期と少しやっぱり状況が違うのではないかと、そういうふうに実は思うわけであります。
 といいますのは、百六十八万戸の農家が六十八万戸に減った。このときはまたこれだけの要因じゃなかったと思うんです。高度経済成長の時期でありますから、転職していったり、あるいは離農していったり、いろんな形で農家が減ってきたわけでありますが、実は今残っている農家は、そういう危機を乗り越えて今現在まで残っている大変私は少数精鋭化された十二万戸の農家だと思うわけであります。この農家をつぶしたら私は日本の畜産はもう壊滅すると、そういうふうに思うわけです。ですから、この農家をどういうふうにして経営を持続させていくのか、そこが一番私は今回の今までと違うところじゃないのかというふうに思っています。
 ですから、そういうことを考えていきますと、今回のこの飼料の高騰というのはやはり本当に本腰を入れて検討していかないと大変なことになると。まだまだ農家が一杯いる時代は、そういう少数精鋭化する前はやはりいろんな合理化が進んできたわけでありますけど、もうこれ以上の合理化は私は進まないというふうに思います。ですから、この農家をどうこの経営を維持させていくのかということになっていきますと、飼料対策として、やはり当面の緊急対策と、それから、これから将来にわたっていく恒久的な対策、いわゆるカンフル剤と漢方薬、両方が必要だろうと、こういうふうに思います。
 そこで、お聞きしたいのは、当面の緊急対策としての制度として飼料の価格安定基金制度があるわけでありますけれども、この機能は畜産経営者の経営安定への寄与であります。この機能は、そういう農家の経営を安定させるための、えさが上がったときにそこを激変を緩和していくという、そういう機能を果たしているわけでありますけど、じゃ今のこのまま行ったときのこの基金はそういう機能を果たすかどうか、私は果たさないというふうに思います。
 といいますのは、特に一月から三月まで、先ほど本川部長の方からお答えいただきましたように、五千五百円値上がりしているわけでありますけれども、実際の農家の負担というのは六百円でありますね。地元に帰って農家の皆さんの話を聞きますと、やっぱりずっと六百円の負担で終わりそうだという観念があるわけであります。というのは、今までもやっぱり乱高下しているときに基金の発動をして、そして緩和してきているわけでありますから、やっぱり今までどおりじゃないのかと農家の皆さん方は考えている。
 しかし、最近になって、どうも違うらしいぞというのが分かってきております。といいますのは、四月から六月になりますと二千二百五十円の負担増に、農家のトン当たり負担増になってまいります。もう既にこの四―六のえさというのは、既に飼料メーカーは一月からもう手当てをいたしておりますから、四ドル以上のやっぱりトウモロコシを買っております。そうしますと、当然値上げにまたなってくると、こういうことになります。七月―九月では三千百五十円、十月―十二月では五千七百五十円、そして来年の一月―三月は、もう基金の発動がありませんので、七千百円というのがストレートに農家負担になってくる。そのことを農家の皆さん方がなかなか理解していない。あなた方はひょっとすると、今度の四―六のまた値上げがあるかもしらぬ、一万円ぐらいの負担増になるぞということを、脅しじゃありません、私は、そういうことに今のままであればなるぞというふうに申し上げているところであります。
 ですから、このえさ基金の機能というのは、やはりこの乱高下があるときに平準化する、緩和するために機能はしてきました。しかし、今のような形で一本調子のとき、あるいは高止まりしたときには全く機能を果たさない、機能不全になるというのがこの基金の今の制度、仕組みであります。
 そこで、大臣にお伺いしたいと思うのは、やはり農家が一番今不安に思っているのは、四―六は六百円で分かったと、いや、一―三は。これから先どうなるのかということが非常に不安になっているわけです。ですから、今申し上げましたように、ずっと高止まりしたときにはそのまんまストレートに農家の負担につながるわけでありますから、この制度を私はいじれとかなんとか言うつもりはありません。ただ、この危機を、この危機をやっぱり生産者、そして団体、あるいはまた行政と一緒になって乗り切らなきゃならない。そのためには、機能を一時的に見直す必要があるのではないのかと、こういうふうに思うわけです。
 制度自体を根幹から揺るがすような制度の見直しをせいと言うつもりはありません。ただ、この機能が今心不全に、機能不全になるというときに、何らかの見直しを検討する必要があるのではないかというふうに思うわけでありますが、副大臣の御所見をいただきたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 配合飼料の高騰に関しては、大変に影響が大きいわけでございまして、これは安定制度の中で適切に処理していくことは畜産経営の安定のために極めて重要だという認識を私どもも持っているところでございます。そういう中で、本制度によって畜産農家への影響を緩和しつつ、生産段階でコスト削減などの取組を進めるとともに、必要な制度資金を融通するなどの対応を現在考えておるところでございます。
 一方、このようなコスト削減の努力を尽くしつつも、生産段階で吸収し切れないコスト上昇分が小売価格に適切に反映されるように求めていくというのがこれ基本ではないかと、このように思っておる次第でございまして、是非、消費者や流通関係者等の理解も更に求めていきたいと思っておる次第でございます。
 こうした対策を総合的に講ずることによって、畜産経営に対する飼料価格高騰の影響をできるだけ私どもとしても軽減をしていきたいと、このように考えておるところでございます。
○野村哲郎君 松岡大臣も、そして国井副大臣も、私はずっと農林関係で御指導いただいておりまして、今、国井副大臣の御答弁を聞きますと、非常に立場が違うのかなと、ああいう答弁しかできないのかなという非常に残念な実は思いをいたしております。
 私は、今、国井副大臣、多分役所で作られた答弁書をそのまんまお読みになったと思いますが、私が申し上げていることは、気持ちは通じているというふうに思うんです。ですから、国井副大臣あるいは松岡大臣でもいいです。四―六を見て、必ず私どもは農家の皆さんが困らないように制度のその機能を見直すんだというところを是非ともメッセージを発していただきたい。そうでないと、農家の皆さん方は大変不安に思うはずなんです。ですから、私は最初申し上げました、制度の根幹を揺るがすような見直しということは申し上げません。一時的な、一時的な機能の見直しを含めて何らかの措置をしますということを是非メッセージを発していただきたいんですが、いかがですか。
○国務大臣(松岡利勝君) これはもう野村先生も我々も思いは一緒でして、どうやって畜産農家の経営の安定を守っていくか、これがもう目標でありますから、そのために必要なことにつきましてはその状況状況に応じて必要であれば緊急的なこともこれは検討しなきゃならないということは、もう当然そのとおりでございます。
 ただ、本川部長からも申し上げましたように、いろいろ、私どもいろんな状況を踏まえていろいろシミュレーション的にもこれからやらなきゃいけないことも一杯あると思っておりますが、今これは通常補てんと緊急補てんとあるわけですね。通常補てん、トータルで千四百億ぐらいあるんですよね。したがいまして、今のところこの対応の下でやっていけるのではないかという、今のところ一応の判断をいたしております。
 ただ、野村先生おっしゃるように、もしとても今のところではやれないような何か緊急的なことが出てきたとしましたら、これまでも例えばBSEのときどうしたか。これはもうあのときも、あのときはまだ山中先生御存命でして、それこそあれは、あのときはたしか三千億に上る我々は緊急対策を打ったわけでありますから、先生の御指摘の点につきましては十分にその趣旨は受け止めまして、要すれば、必要であればこれはまたお互い相談をしながらやっていかなきゃならないと、こう思っております。
○野村哲郎君 松岡大臣から大変力強い御答弁をいただきました。
 ただ、時期的な問題だと思うんです。といいますのが、私は先ほど申し上げましたように、もう四―六のえさは一―三月で手当てをしているから、もうこれはえさ価格は確定ですよね。しかも、上がる方向です。そうしますと、七―九を今度はしたときには、四―六でもう手当てをしているはずですから、四―六を見れば大体もうそれで一年間半分済んでしまうわけです。ですから、もうその時点で農家にやっぱり発信していかないと、これは農家は年末まではどうなるんだろうかというやっぱり心配がありますので、一つは時期の問題です。いつごろそのメッセージを発するか。
 それから、もちろん今、松岡大臣の方からございました緊急的な措置を含めて検討するという大変前向きの御答弁をいただきましたので、そういうことを含めて是非、私どもは地元に帰って、そしてこういう大臣の御発言だから安心してやってくれと、こういうことを是非とも持ち帰りたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 先ほどから本川部長も申し上げておりますように、また国井副大臣も申し上げましたように、今の時点で我々、まあそれはこれからどうなるか分からないというその予測難い面も確かに一方でありますが、いろいろ総合的に判断すれば今のこの制度で私ども対応できないような事態はないのではないかと、こう見ておりますが、先生がおっしゃいますように、とてもそれじゃ対応できないというようなことが仮に起きたとすればですね、仮に、それはその時点でまたこれは御相談を申し上げることになるだろうと、こういうことでございますので。
○野村哲郎君 ありがとうございました。
 余りトウモロコシばっかり話をしておりますと胸一杯になりますので、腹一杯になりますので、次に、今後の恒久対策でも先ほどお話がありましたように、いろんな手当てをしていかなきゃいけないというふうに思うわけですね。
 で、それは、今配合飼料の中でトウモロコシが約半分占めておるわけでありますから、アメリカのトウモロコシの作況によって、あるいはまた国際的な価格によって一喜一憂しているんじゃこれは大変なことになっていくと思うんです。今まではそれで済んだかもしれませんが、先ほど言いましたように、もう人間と動物だけじゃなくて車が食べる時代になりましたので、そういう意味では非常に不安定なやっぱり要素を抱えているというふうに思います。
 そこで、いろいろ将来的な方向もお話があったわけでありますが、そこで、我が鹿児島と宮崎、最近しょうちゅうが非常にブームで、いろんなしょうちゅうかすが出ておるわけでありますが、なかなかこれの再利用、エコフィードですね、これの再利用というのが進まないといいますか、全体的にまだ遅れているのではないか、早く取り組むべきではないのか、こういうふうに思います。
 といいますのが、しょうちゅうかすで年間の発生量が八十五万トン、うち飼料に三十万ですから、五十五万トンは海上投棄をしたりあるいはまた畑にまいたりとかという、未利用の資源があるわけでありますから、もう是非これを、今は、ただ、十八年度予算の中で鹿児島に四か所、そして宮崎に一か所だったですね、この再利用のプラントを造っていただいたわけでありますが、これではまだまだ処理し切れません。ですから前倒しで、前倒しでやっぱり飼料資源として是非ともこの事業を早くやっていただきたいなというのが一点であります。
 さらに、やはりいろんなものを入れませんと、トウモロコシにすべて代わるというわけにはいきませんが、やはりあれだけの水田が、日本にはこれだけの水田があるわけでありますから、早くまた飼料用米、それから、この前、養豚協会の会長さんと話をしておったら、飼料麦もいいよという話も聞きました。
 ですから、いろんなそういう話だとか、あるいはまた宮崎では、あるいはまた鹿児島でも一部使われるようになりましたけれども、間伐材を利用しました粗飼料、こういうのもいろいろな形で今使われるようになってきておりますから、是非とも、もういろんな組合せをしながら、できるだけ配合飼料のそうした、何といいますか、材料をトウモロコシそのものにずっと依存するのでなくて、いろんな形で国内にあるものの再利用というのをしていただきたいと。
 したがって、今申し上げました新たな飼料原料の利用なり、そうしますと今度は技術のまた研究も必要になってこようと。飼料要求基準がどうなっていくのか分かりませんが、いろんなそういう配合飼料の結果として肉質の問題等々出てくるのではないかと思いますので、そういう研究も是非進めていただきたい。そのようなものを併せまして、是非ともこの行動計画を作っていただきたいと思いますが、その辺についてはいかがでしょうかね。
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のとおり、飼料価格が高騰する中で、飼料自給率の向上を図ることは極めて重要な課題だと思っております。私どもも食料・農業・農村基本計画におきまして、平成十四年度、十五年度二四%であった飼料自給率を平成二十七年度には三五%に上げるという目標を作りまして取り組んでおりまして、その目標を実現するために十七年度に飼料自給率向上戦略会議などを設置をいたしまして、そこできちんと計画を作って戦略的に取り組んでいくということをいたしております。
 その中で、飼料基盤の整備でありますとか稲発酵粗飼料の生産利用拡大、あるいは国産稲わらの広域流通の促進、あるいは水田や耕作放棄地を活用した放牧の推進でありますとか、御指摘の食品残渣、しょうちゅうかす、こういった未利用資源を利用するということを積極的に取り組んでいきたいと思っております。
 例えば、御指摘のしょうちゅうかすでございますと、八十五万トン生産されておりますが、飼料として利用されているのは三十万トンでございます。何と十八万トンが海洋投棄されていると。こういうものを何としてでもえさに結び付けたいと思っておりますし、食品の廃棄物につきましても、一千百数十万トンの廃棄物が出ておりますが、飼料利用しておりますのは二百三十三万トンであります。こういったものを早く飼料に結び付けていくというようなことを先ほど申し上げた戦略会議の中できちんと方向を定めながら取り組んでいきたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 今部長がお答えになりましたのはそのとおりだと思います。だけれども、こういう時期になりましたので、できるだけ早め早めに、前倒しで是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 それともう一点は、その飼料の中の粗飼料であります。
 なかなかこの粗飼料、稲わら関係を特に言いますと、我が鹿児島で稲わらの代替品の輸入実績が十八年度で一万一千トンであります。それで、イタリアンストローあるいはオーツヘイベール、こういうのを合わせましたのが一万一千トンでありますけれども。だから、鹿児島とか宮崎とかこの稲わらが足らないところ、もう早くしていただきたいんです、広域流通を。
 昨年、皆様方のおかげで全農が久留米に稲わら工場を造りました。しかし、なかなか機械の、中国からの輸入した機械だけになかなか日本に合わなかったのか知りませんが、まだ一千トンぐらいしかでき上がっておりませんし、せいぜい能力としても三千トン。そうすると、私どもの鹿児島だけで一万一千トン足らないわけでありますから、そうしますと、こういう工場をあと三つか四つ造らないと鹿児島、宮崎の稲わらの確保にはなかなか届かないのではないのかなというふうに思うわけでございますが。
 そういう考え方でいきますと、先ほど戦略会議のお話がありましたが、この中でも粗飼料の自給率は一〇〇%にするんだと、十八年度行動計画にはそういうふうに上げてあるわけでありますが、今後いかなる方法で一〇〇%に持っていかれるのか、その辺の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 繰り返しになるわけでありますが、先ほど申し上げたような飼料自給率につきましては、まず、なかなか、トウモロコシのような濃厚飼料につきましては、日本の天候なり土地条件からいって多く作ることは難しいということでございまして、濃厚飼料につきましては、先ほど申し上げたようなエコフィードというようなものを推進することによって、食品残渣でありますとかしょうちゅうかすでありますとか、そういったものを利活用していきたいと思っております。
 それから、粗飼料につきましては、自給飼料の生産ということで力を入れて、何とか一〇〇%の自給率に持っていきたいということで考えておるわけでございます。畜産農家の方々、輸入される稲わらが非常に使いやすいというようなお話もございましたので、その輸入される稲わらと同じような規格のものが作れるような工場を実験的にプラントとして久留米に造りまして、供給をしようということで頑張っております。これにつきましては、年内なかなかうまくいかなかったわけでありますが、年明けに専門家も派遣いたしまして、何とかうまく稼働するようになりましたので、軌道に乗せていきたいと思いますし、これが軌道に乗りますれば、更に増強を図っていきたいと思っております。
 それから、粗飼料につきましては、もう基本でございますけれども、なかなか、高齢者の方々が離脱するような形で作付面積が減っております。これも全国で運動論を盛り上げて、何とか一〇〇%を実現するように一歩一歩進んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
○野村哲郎君 今の御答弁で、私は粗飼料を中心に今のところお話を申し上げたわけでありますが、今の部長のお話によると、これをうまく軌道に乗せて、更に増やしたいと、こういうふうに受け止めてよろしいですね。
○政府参考人(本川一善君) はい。
○野村哲郎君 ありがとうございました。
 次に、各論に入っていきたいと思いますが、特に私は、一番今心配しておりますのが、えさがありましたけれども、肉用牛の振興対策でございます。この肉用牛の中でも特に繁殖雌牛ですね、この繁殖牛の増頭対策がどうなっているのかというのをお聞きをしたいわけであります。
 といいますのが、先ほど畜産農家は少数精鋭化してきたよということを申し上げましたけど、やはり何といいましても繁殖農家はまだ小規模であります。そして、高齢化が進んでおります。ですから、この繁殖部門に対するやはり対策というのを早く手を打たないと、これは私ども、私といいますか、日本の子牛資源というのが枯渇してくる、この危険を感じておるわけでありまして、是非ともこのことに力を入れてほしい。
 そういう意味で、農水におきましては、酪農、肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、これで雌牛の増頭計画、十年間で十一万頭。といいますのは、一年に一万頭ずつの増頭になるわけでありますが、この進捗について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、我が国の肉用牛生産といいますのは、国土の有効活用を通じた自給飼料の生産によって良質なたんぱく質を供給するという役割に加えまして、農山村地域の活性化でありますとか地域社会の維持、こういったような役割も担っておりまして、私どもとして、繁殖雌牛の増頭を通じた肉用牛振興を図っていくと、重要な課題としてとらえているところであります。
 御指摘のように、十七年三月に決定いたしました基本計画に基づきまして、十八年度の六十二万頭から二十七年度までに十一万頭の増頭を図るというようなことで目標として掲げているところでございます。
 直近の状況でございますけれども、ちょうどこの時点で二月一日付けのデータが出ていればよかったんでございますが、まだちょっと集計ができていないということで、御報告はもう少し後になろうかと思いますが、この目標の達成に向けて、私どもとして、毎年一万頭の増頭を目指すという目標、さらにはそれをブロックごとに目標をブレークダウンいたしまして、関係都道府県だとか生産者、有識者、こういう方から構成する肉用牛増頭会議を構成をして、そこを通じて目標達成へ向けて一生懸命取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
○野村哲郎君 松岡大臣がまたお見えになりましたので。
 先ほど山中先生のお話が出ました。山中先生が生前大変心配されておりましたのは二つありました。一つは何かといいますと、今申し上げてきております繁殖雌牛、これはもうまさしく小規模農家、しかも高齢農家でやがて子牛資源がなくなるぞということを非常に危惧されておりました。それとでん粉問題でありましたけれども。
 そういうことを考えてみましたときに、やはり小規模農家が廃業、そして繁殖牛もそれに伴って減少してきているわけでありますけれども、ただ有り難いことに、いろいろ役所の方でも事業を組み立てていただきました。私ども、この鹿児島の例を一つ取り上げますと、地域肉用牛振興特別対策事業なり、あるいはまた新規参入円滑化事業なり、こういうものを使いまして、この三年の実績をちょっと御報告させていただきたいと思いますけれども、この三年間で頭数が、いわゆる繁殖雌牛の頭数が七千六百頭減ったんです、いわゆる小規模農家がやめることによって。そして、逆にこれらの事業を使って増やしたのが九千七百四十五頭、差し引きますと二千百頭、三年間で増えました。そして、この農家分はいずれも二十頭以上、多いのでは四百頭という規模もでき上がってまいりました。
 非常に、先ほど申し上げました、山中先生が御心配されていた子牛資源、枯渇するぞということを常々おっしゃっていましたけれども、どうにかして、役所のこういった事業を組み立てていただいたおかげで、我が鹿児島のところでは、今のところ三年間で二千頭、そしてまた十九年度の新しい事業ではお願いもしておりますけれども、十一戸の新規参入農家をつくろうと、こういう考え方で、これも四、五百頭の増頭であります。
 ですから、こういう形で取り組んでおりますが、取り組んでおりますが、これは全国的に見ますと、やはり私は子牛資源は枯渇してくると思うんです。ですから、今、本川部長おっしゃいましたように、やっぱりブロックごとに、しかも私は水田地帯だと思うんです、これだけ粗飼料もあるわけですから。是非、オールジャパンでこのことを是非やっていただきたい。鹿児島だけでこういういい事業を使うんじゃなくて、いい事業でありますから、是非日本全国に広めていただきたいという気持ちで申し上げているんです。
 ですから、これはやっぱり各県にそういうことを啓蒙しながら、鹿児島なり宮崎だけが使う事業じゃなくて、全国的にどこでも使える事業でありますから、こんなにすばらしい私は仕組みはないと思いますので、是非ともそのことを啓蒙して、そして生産基盤をやっぱり強化しよう、こういう思いでやっていただきたいと思います。
 これはもうお願いでございますけれども、そのことに是非、大臣、取り組んでいただきたいと思います。
 それから、米国からの牛の問題で、牛肉輸入問題を質問しようと思ったんですけれども、もう先ほど御報告がありましたので、これについてはもう取りやめたいと思いますが、ただ、ただ一点だけ申し上げたいのは、実は昨年の六月の一日のこの委員会で、私は同じことを前大臣の中川大臣に質問をしたんです。一月二十日のあの危険部位が混入したときは一発でレッドカードを切ったわけでありまして、輸入停止でした。その後、先ほども御報告ありましたように、三回も、こうしていろんなルール違反を犯しているわけでありまして、まあサッカーで言いますと、もうレッドカードを三枚も切られたわけですから即退場という、そういうことにならないのかなというふうに思うわけであります。ただ、そのときの中川大臣の答弁は、今後も同じように法律あるいはルールに基づいてきちっと対応しますと、こういう答弁であったわけです。
 もう既に、先ほど言いましたようにイエローカードが三枚も出ておるわけでありますが、今後発生した場合は、その全面停止というのはやっぱり私は検討すべきじゃないのかなと、こういうふうに思うわけでございますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 今委員お話がありましたように、昨年の一月二十日、この時点では全面停止したわけでございますが、特定危険部位である脊柱が含まれていたということ、またこれがアメリカ農務省の証明書がきちっと付いてきていたということ、また輸入が再開されたばかりでシステム自体を、その信頼性を疑うということでやったわけでございます。
 今回の二つの事例、二月になりましてありました牛肉のバラ肉の混載事例、また牛肉入りソーセージの誤積載が疑われる事例、これにつきましては、いずれも米国側に対しまして詳細な調査結果を早急に出すようにというふうに今求めているところでございます。この米国からの調査結果を待ちまして、厚生労働省とも連携して適切に対応していきたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 大変日本はなめられているというか、米国のずさんだというか、どうも国民の皆さんがアメリカの今のいろんなルール違反を見ていて、私は、日本の水際でこれをチェックして止めたと、これはまたすばらしい私は日本の役所の機能だと思うんですね。ただ、それは日本が止めたんであって、もしそのまま見過ごしたらどんどん日本に入ってきたわけでありますから、是非、おまえたちはもうこういうこと続くと警告を発すると、次はもう出場停止だぞというような警告を発する、私はルールのところは、国際的なそのルールのところは分からないんですけど、何かやっぱりそういうことを言っていかないとアメリカのためにもならないのではないかなと、こういうふうに思いますから、是非そのこともいろんな交渉の場で、これから大臣もいろんなWTO等で行かれるわけでありますので、やはり国民の信頼を米国の牛肉は失うぞというその警告を発していただきたいなと、こう思うわけであります。
 時間がございませんので最後の御質問をさしていただきたいと思いますが、家畜の疾病対策でございます。これはインフルエンザもあるわけですが、小斉平先生が控えておられますので私は豚について意見を申し上げたいと思いますが。
 もう御承知のように、最近PRRSという呼吸障害あるいは繁殖障害を起こす、大変その疾病によりまして事故率が高くなってきている、これはもう役所でも押さえておられるとおりだと思うんですが、これが、オーエスキー病もそうでありましたけれども、このPRRSも、要は日本にはない、アメリカなりカナダなり外国由来の疾病だと、こういうふうに聞いております。
 そうしますと、必ず種豚が日本に入ってきたときに検疫を受けているはずでありますけれども、なぜそういう検疫をしながらこういう病気が入っているということが見過ごされたのか。そのことで今、南九州を始め、あるいはまた関東もそうでありますが、この病気が蔓延して死亡率が高くなっている。ですから、種豚がもたらしたというふうに聞いておりますけれども、水際の検疫体制、先ほどはBSEの問題でいきますと大変この水際の検疫体制が良かったというふうに申し上げましたけれども、この疾病に対しましては非常に検疫体制がどうなっているのかなという疑問を持つわけでありますけれども、どのようになっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 豚の伝染性疾病についてのお尋ねでございます。
 国際化が進展する中で、お話がありましたように、オーエスキー病、またPRRS、こういった海外由来の新たな疾病が国内で確認されているところでございます。
 私どもの対応でございますが、こうした我が国で確認された疾病のまず蔓延防止を図るということと我が国に新たな疾病の侵入を防止するということで、輸入相手国に対しましては豚の伝染性疾病に感染してないという証明書の、清浄性の証明を求めるということ、また、輸入に当たりましては動物検疫所に豚を係留いたしまして、最新の獣医療の診断技術、これを使いまして検査を実施するということ、また、こうした業務に当たります家畜防疫員を増員するということで、厳しい定員事情でございますが、平成十九年には十一名増員することになっております。こういったことで動物検疫体制の強化に努めているところでございます。
 今後とも、豚の伝染性疾病の侵入防止に万全を期すべく、検疫体制の強化に努めていきたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 もう既にこの今申し上げました病気は入っているわけで、じゃ、これをどういうふうにして駆逐していくのか、あるいはその死亡率を低くしていくのかとなりますと、いろいろそれぞれ生産者の皆さんや団体の皆さん方が知恵を出しながらやって、一番今いいのはオールイン・アウトじゃないのかというところまで来ているわけですね。これはもう役所も把握されているとおりだと思います。
 ただ、今の繁殖一貫なんかで見ますと、すぐにオールイン・アウトというのはこれは難しいし、豚舎の改造もしていかなきゃならない。そして、あるいはまた、私は科学的なそういった知見は持ち合わせじゃないですが、やっぱり密閉型よりも開放型の方がいいとか、いろんなのを現場で聞きます。
 ですから、確かに、私どもの鹿児島の黒豚をずっとそれこそ飼っておられた農家はどうやっているかというと、全部開放型というよりも、もう放牧形式になりますね。そうすると、豚の抵抗力が付いているから、いろんな病気が入ってもそれにかからないというわけです。あるいは日に当てると豚は強くなるとか、いろんな話を聞いておりますから、そういう試験研究もしていただきたいし、それからもう一つは、先ほど言いました、今からそういう病気を駆除していくためにどうしてもやっぱり豚舎を改造してオールイン・アウト方式等に切り替えていかなきゃならないという場合に、その事業があるのかどうかというのが教えていただきたいと思いますし、あるいは先ほど言いましたようなそういうまた研究も是非国の段階でもやっていただきたいと思います。
 以上をもって、お答えいただいて、質問を終わります。
○政府参考人(本川一善君) 確かに御指摘のように、PRRSにつきましては、厳格な飼養管理に加えまして、オールイン・アウト方式への転換というのが非常に有効な方策であるというふうに聞いております。そのための豚舎の整備につきましては、例えば国産畜産物の競争力強化に向けた取組を支援します強い農業づくり交付金でありますとか、あるいは複数の都道府県にまたがるような取組について国が直接支援いたします広域連携等産地競争力強化支援事業、こういったようなものによりまして共同利用豚舎の整備を実施しているところでありまして、例えば鹿児島県におきましてもこの広域連携事業を活用した豚舎の整備が行われているということでございます。
 平成十九年度におきましても、引き続き強い農業づくり交付金による支援、あるいは先進的な取組に対しましては未来志向型の技術革新対策事業などによって支援が可能であるというふうに考えております。
 それから、このほかに、既存の豚舎を活用した飼養管理の改善、こういうものにつきましては、地域養豚振興特別対策事業、こういったもので必要な機具なり資材の導入等にも支援を行っているところでありまして、今後ともこういった事業を活用して養豚経営の衛生管理の改善等を支援してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○野村哲郎君 ありがとうございました。
 以上で終わります。
○小斉平敏文君 自民党の小斉平でございます。
 私は、鳥インフルエンザについていろいろお尋ねをいたしたいと思います。
 宮崎県の清武町、そして日向市、そして新富町、で、岡山でも高梁市と、連続して発生をいたしました鳥インフルエンザ。周辺農場への感染もなく、三月の一日に移動制限が完全解除をされました。発生農場あるいは県、市、町の各自治体、そして政府、本当に的確かつ迅速な対応をしていただいたおかげであると心からまず冒頭に感謝を政府にも申し上げたいと、このように思います。しかしながら、今後のことを考えますと、いわゆる防疫体制の強化、それと早期通報、これらを更に徹底する必要があると、私はそのように感じております。
 発生いたしましてから、私、地元の発生農家を始め、いわゆる生産農家あるいはJA、自治体、こういう方々に集まってもらっていろいろ話を聞かせていただきました。やっぱり本音の話というのが非常に出てくるんですね、一杯。これはもう農水省の対応以上のいろんな問題が出てきております。そういうことで、感じたことを中心に、皆様方からいろいろお聞かせをいただいたことを中心に質問をいたしてまいりたいと思います。
 まず最初に、この家伝法、これに規定されていない食鳥の処理場、あるいは移動制限区域外、これの問題であります。
 発生農場やこの区域内の農家が受けた損害につきましてはこの家伝法に基づいて一定の支援策、これが定められておるわけでありますけれども、しかし区域外の農家やこういう処理場の関連産業についてはこの家伝法に規定されていないということから、この処理場に関しては何があるのかといったら、支援策、セーフティーネット貸付けと補償しかないんですよ。全く助ける道がない。ないんです。
 そういうことから、この今回の新富町というところの十キロ圏内に三つの処理場がありました。五キロ圏内、五キロの中に一つ処理工場があった。五キロ内ですよ、にあった。ここが結局もう操業ができないと、解除されるまで操業ができないということで、聞いたら、この一か月、二月の一月で一億五千五百万の損害、恐らく三月末の決算になると三億の資金ショートに陥るんじゃないかというぐらい大変厳しい。しかし、それでも従業員二百七十名雇ったままですよ、賃金を払ったままずっとやっておるんですよ、努力しておる。しかしながら、解除されても完全に元になかなか返らないんですよ。
 ですから、私は、今後のことを考えても、このような場合もやっぱり想定をして何らかの方策をちゃんとすべきだと思うんですけれども、御見解を賜りたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、今回の宮崎県の新富町のケースでは、発生農場から十キロ以内の移動制限区域内に食鳥処理場が三か所含まれておったということでございます。
 これは、二月一日に発生が確認されてから操業ができなくなったということでございますが、ただ、二月八日に制限区域が五キロまで縮まったと。これによりまして、一か所の食鳥処理場についてはこの時点で操業が再開されたと。ただ、その前の状態に直ちに戻ったわけではございませんけれども、二月一日から二月八日までの操業停止であったということでございます。
 あと二か所につきましては、五キロ圏内の移動制限区域内に残ったわけでございますけれども、私ども、京都の事例が発生した後に、こういう食鳥処理場が含まれたときのケースを想定いたしまして、制限区域の外で内臓等の除去をして、それを食鳥処理場に持ち込んで部分肉に解体するといったようなシステムを一応考えておったわけでございまして、残る二か所の処理場につきましてはそのシステムを適用いたしまして、一か所については二月三日から、二月一日に操業が停止いたしまして、二月三日から外で屠畜をして、内臓等を除去して、食鳥検査を受けた鳥を持ち込んで処理をすると。それから、もう一か所については、二月六日から外でやったものを持ち込んで処理をするということをさせていただきました。そのときに私どもとしても、外の処理場の食鳥検査なりにつきまして厚生労働省の方に御協力を依頼したいということをさせていただいたところでございます。
 それから、御指摘の、これしかないということでございますが、経営の悪化につきましては、セーフティーネット措置によって、円滑に活用されるように対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○小斉平敏文君 いや、だから、それは分かっておるんですよ。
 しかし、今部長が答弁されましたけれども、食鳥検査やったやつを持ってきてカットしたんですよ。カットの仕事を与えたんですよ、県も農水省と協議をして。しかし、それでも委託処理費というのが発生しておるんですよ、現実に。三千万ですよ。本来ならこれは要らない金なんです。いいですか。ですから、そういうことを考えて、もうちょっときめ細かな対策をちゃんと考えたらどうかというのが私の提案なんですよ。副大臣、どうですか。これは大変な問題ですよ。
○副大臣(国井正幸君) 現実にこれ、こういう事態が起きると、本当に経営大変だというふうに思います。
 ただ、今事務方から申し上げたように、これまでに余り例がなかったわけでありまして、だんだんこういう場合は、経験則の上でですよ、これで大丈夫だなということで、最初はやっぱりできるだけ安全性を見て大きくその体制を取ったと。しかし、そこまで要らないなと、これ経験の上でですよ。そういうのを積み重ねる中でできるだけやっぱり事業が、現場の事業が円滑にいくようにというのが小斉平先生の言わんとする部分だというふうに思いますんで、私どももそういう立場に立って、大は小を兼ねるという考え方ではなくて、必要最小限で適切な対応を取ると、こういうふうなことで努力をしていきたいと思っています。
○小斉平敏文君 特に、この鳥の処理場というのはほとんど大きな系列があるんですよ。大きな系列のところは問題ないんですよ。周りに一杯処理場を持っていますから、そこで処理やっていた分を振り分ければいいんですよ。ところが、今度のこの五キロ圏内にあるところは独立経営なんですよ、独立経営。そうしたら、ほかに仕分するところはないんですよ、はっきり言って。そういうところが出てきておるんですよ。そういうところが出てきておる。
 ですから、私は今度は初めてのケースだと思うんですけれども、そういうことは。ですからそこら辺りも考慮された方がいいんじゃないだろうかと、このように思っておるわけでありまして、是非ともそれは今後検討していただきたいと思います。
 また、結局農家と処理場というのは、これは表裏一体なんですよ。野菜の契約栽培と一緒で、ほとんど全部契約的にやっておるんですね。ですから、ここの工場の場合を見ても月間十五万処理しておるんですよ。それが、その制限区域外からかなり持ち込んでいるんですよ。聞いたら、熊本県も鹿児島県からも持ってきておると。ところが、そういうところは全部ストップでしょう、工場が閉鎖ですから。工場が閉鎖ですから全部ストップ。そうすると、その農家は区域外である、直接的な影響全くないと言われておるけれども、実際は、そこに持ち込めないために飼育日数が非常に延びる、延びると当然適正外の体重になる、あるいは事故率が上がる、それでえさ代等の経費が上がる。非常に、だからそういうふうにしてこの制限区域外の農家も非常に影響が大きいんです。
 ですから、全くそういうところを規定していませんので、やっぱり今後の万が一新たな鳥インフルエンザが発生したときのことを考えれば、そういうところもやはり考える必要があると。それは、もうそれは範囲が広くなり過ぎるという話もあるかもしれませんけれども、やっぱり何らかの知恵を絞って支援策を講じる私は必要があると、このように思います。
 そのような区域外の農家に対してのお考えをお聞かせを賜りたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 今回の恐らくおっしゃっておられます独立系の食鳥処理場につきましては、区域外の確かに農家の方々がこの処理場に持ち込めなくなったという実態があろうかと思います。それに対しまして、県と私どももいろいろと現場で御相談をしていただいたわけでありますが、この処理場は圏域外の農家の方々の食鳥処理を、ここに手元にありますのは、八つぐらいの処理場に代替でお願いをしたと。その中には熊本の八代でありますとか都城の方でありますとか、いろいろなところに分散をしたと。その過程では、県あるいは関係の農協の方々、あるいは関係者の方々が御苦労いただいてそういうような振り向けをされたということでございます。
 今後とも、一つの処理場が含まれた場合に機動的にそのような対応をすることによって、周辺の地域の方々、農家の方々の過度な負担が生じないように私どもとしても全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○小斉平敏文君 それから、風評被害についてお伺いをしたいと思うんですけれども。
 この風評被害につきましては、農水省も特に九州農政局局長を先頭にいろいろ、スーパーやら不当表示していないかとかいういろんな調査をしていただいて大変な御努力をしていただきましたし、またポスター等も作成をしていただいて、それを配布させていただいた。非常に感謝をしておるわけでありますけれども、どうも一つ私が疑問に思うことが、そういうような努力の結果、今のところ、全国的に鶏卵、鶏肉、この価格は発生前と発生後変わらない、だから風評被害はないと、あたかもそういう発言を農水省の方がされるんですよ。私もそのとおりだと、変わっていないわけですからそう思っていた。
 ところが、実際はいろんな風評被害があります。特に宮崎は地頭鶏といって地鳥が有名ですけれども、これはうちの東国原知事が一生懸命いろんなところで、大臣のところにも副大臣のところにも地頭鶏をお持ちになった、あるいはテレビに出て食べられる。だから、発生前よりか売れておるんですよ、足らないんですよ、はっきり言って。売れておるんです。ところが、問題なのは鶏肉ですよ、ブロイラー。これは風評被害がないと言われますけれども、もうかなりある、かなりな部分あります。
 どういうことかというたら、結局、例えば鶏卵、卵。これは結局、移動禁止の区間は結局卵をストックして、そしてそれを液卵にして出す。そうすると、その差額は全部国が面倒見るということになっておるんですよ。なっておる。ただ、それが解除されたら、もうその補償はないわけですね。そうすると、そのままずっと流通すれば滞貨することはないわけですよ。
 ところが、これが売れない。売れないんです。ですから、売れないものですから、滞貨した分は全部液卵にして出す。そうすると、物すごい損。あるいは、無理に卵で引き取ってもらっても、かなり買いたたかれる。なぜか。宮崎のやつは三月一杯ちょっと遠慮したいというのが問屋なんですよ。問屋はそういうことを言っておるんですよ。だから、もう三月一杯はちょっと様子を見る。そうすると、その間、卵は液卵でしか売れない。物すごい損失が出てくる。そういう風評被害、発生しておるんです。もう現実であります。
 そういうところを、本当にそういうものがあるということを把握していらっしゃるのかどうかですよ。本当にしていらっしゃったら、こういう、価格は発生前と発生後と変わっていないという答弁だけで済まされるはずがないと私は思うんです。確かに、変わっていないと言われるけれども、九州は鶏卵も鶏肉も上がっておるんですよ、値段が。なぜ上がっておるか。宮崎のやつを取り扱わぬから、絶対量が足らないんですよ、卵も鶏肉も。だから上がっておるんですよ、価格は。
 このような実態をどのようにとらえていらっしゃるか、それから併せてその対応、ちゃんとお聞かせ賜りたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 鳥インフルエンザの発生の際に、私ども、食肉流通関係団体あるいは関係団体に対しまして、鶏肉、鶏卵の安全性に関する情報提供でありますとか、当該産地のものは正に今おっしゃったような取り扱っていない等の、あるいは取り扱わないというような不適切な説明や告知をしないようにということで要請をしたところであります。
 御指摘いただくようなその流通段階での引取りの拒否、見合せというものについても、その関係団体、日本食鳥協会という団体でございますが、そこを通じて実態の把握に努めておりまして、私の今手元にも、黒塗りをした、そのような引取りを拒否したというような事例が、業界団体のまとめたものが一部手にありますので、そういう実態については十分把握をいたしておるつもりでございます。
 全体を把握できているわけではございませんが、ただ、これにつきましては、そういう不適切な事例があったものについて、協会を通じて情報提供をしたり個別の対応をするというようなことを一つ一つやっておるという実態でございまして、私どもとしても、今後そういう実態の把握を引き続き行いながら、一つ一つ協会を通じて対応していきたいと。強制力を持って対応できることではございませんので、私どもとして、協会を通じて、その被害を受けられた方々がその相手方に対してきちんとこういうことだということを説明をし、解決し、納得をするというような対応を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小斉平敏文君 ちゃんと把握をして、できる限りの御努力をしてもらわぬと、やっぱり今後発生したところも同じような目に遭うんですよ。ですから、そこはちゃんと対応をしていただきたいと思います。
 今日は、文部科学省にも大変お忙しい中、お越しをいただきました。これはなぜかといったら、その皆さんとの話の中で、学校給食、これで宮崎県の鶏と卵を使わぬところが出ておる。はっきり名前まで言いましたよ。しかし、それはここで出すべき、名前までは出しませんけれども、そういう実態を把握されておるのかどうか、お聞かせをいただきたい。
○政府参考人(西阪昇君) お答えいたします。
 まず、宮崎県内におきましては、県の教育委員会に私ども確認いたしましたところ、学校給食に鶏肉、鶏卵を使用しないということにした学校はないというふうに聞いているところでございます。
 ただ、一部の学校においてそのような取扱いをしたというところがあったようでございまして、私ども、その状況につきましてお聞きをしたところ、現在ではそのような取扱いを、鶏肉、鶏卵を使用しないというふうにしたことは撤回をして、適切な学校給食の実施をしているというふうに聞いております。
○小斉平敏文君 いやいや、当然宮崎県内でそんなあんた使わぬところがあるはずがない、みんな困っておるということはみんな分かっておるんですから。私が言うのは宮崎県外の話なんですよ。
 ですから、農水省も一生懸命やった、その地方自治体も一生懸命やっておる、そしてしかも安全だと言っておるんですよ、国が安全だと言ったものを、けしからぬですよ、そんなことをやるというのは、学校給食で。これは教育以前の問題です。食育とかいろいろ言っておるけど、何が食育ですか、そんなことをやらせておって。それはちゃんとやっぱり指導しないと駄目ですよ、もう本当に厳しく。これは是非お願いしておきたいと思います。
○政府参考人(西阪昇君) 私どもも、本年一月十五日付けで各都道府県教育委員会を通じまして各学校に周知徹底をいたしておりまして、その中で一月十三日付けの食品安全委員会委員長談話、「鶏肉・鶏卵の安全性に関する食品安全委員会の考え方」、「鶏肉・鶏卵は「安全」と考えます。」ということをお付けをいたしまして、適切に対応するようにということで指導しておるところでございます。
 また、各種の会議の席におきましても、私どもその趣旨を徹底をさせまして、適切に対応するように指導しているところでございます。
○小斉平敏文君 それと、今日は総務省からもお越しを賜っておるんですけれども、発生農場での殺処分あるいは移動制限区域内の農家に対して、国、県、これが経営支援対策による助成を行うわけでありますけれども、宮崎県みたいに非常に財政状況が厳しい、こういうところで連続して発生すると、県が実施したいわゆる単独事業、この負担も非常に大きい。やっぱり今回の宮崎、岡山のみならず、今後発生した場合の自治体の対応にもやっぱり影響を及ぼすと、このように思います。
 そこで、特別交付税措置を講ずる必要があると、このように思いますけれども、総務省にお伺いいたします。
○政府参考人(椎川忍君) ただいまの御質問の鳥インフルエンザ対策でございますけれども、現場の地方公共団体、大変御苦労されておりまして、人的な労力はもちろんでございますけれども、今御質問のありましたような経費につきまして大変多額の財政負担ということが生じておるわけでございます。私どももつぶさに調べさしていただいておりますけれども、まだ経費がすべて確定していないものもあるという状態でございまして、これからもまだ膨れ上がってくるんではないかというふうに思っております。特に、県の財政負担というのは非常に大きいものがあるというふうに認識をいたしております。
 この鳥インフルエンザ対策につきましては、従来から地方公共団体が要しました経費のうち、蔓延防止対策の部分につきましては八割を、風評被害対策等その他につきましては五割を特別交付税の算定の際にこれを特別な財政需要としてカウントするということをしてきております。
 今般の問題につきましても、先ほど申し上げましたように、まだまだ経費の確定に時間が掛かるようでございます。確定しているものについては今年度の特別交付税の算定に当たってしっかりと算定をしていくと、未確定の部分については来年度の特別交付税でまた算定をさしていただくと、このように考えております。
○小斉平敏文君 是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それと、この鳥インフルエンザの感染ルートの問題についてお聞かせを賜りたいと思うんですけれども、京都で発生をし、そして山口、大分、そして茨城とこうなって、今度は宮崎、岡山と行ったわけでありますが、発生するたんびに結局、これは韓国の渡り鳥じゃないかとか、あるいはあっちの茨城のやつは中南米から何らかのルートで来たんじゃないかとか、いろいろ言われております。農家の皆さんと話しておる中でこういう話が出てくるんですよ。発生したときだけ渡り鳥の調査をやっておるんじゃないかと、ずっと継続してやれと。まさかそういうことはないと思いますが、環境省どうでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 平成十六年に我が国では七十九年ぶりとなる高病原性鳥インフルエンザの発生がございまして、その発生に渡り鳥関与の可能性も指摘されておりますことから、ウイルスの保有状況に関するモニタリング調査を十七年度から実施いたしております。
 そのほかに、野生鳥獣の感染症に関する都道府県の対応につきましてマニュアルを整備いたしております。それから、人工衛星によります野鳥の飛来経路に関する調査を継続して実施いたしております。
 これに加えまして、昨年十一月に韓国での高病原性鳥インフルエンザの発生等がございましたので、これに対応いたしまして調査地点や調査回数を充実させたところでございます。
 さらに、本年一月に国内の四地点で発生したことへの対応といたしましては、発生直後から、発生地周辺の野鳥への感染状況及び感染経路の究明に資するために、発生地周辺におきまして渡り鳥等のウイルス保有状況等の調査を実施いたしました。
 加えまして、二月、三月におきましては、近畿以西の二十二府県におきまして、カモ類のふんの採取によるモニタリング調査を行うことといたしております。
 このような野鳥についての調査をいたしておりますが、現在のところ、モニタリング調査及び発生地周辺での調査の結果からは、いずれも高病原性鳥インフルエンザウイルスは検出されておりません。
 環境省といたしましては、国内の発生に係る感染経路の究明や発生予防等に資するために、今後とも野生鳥獣の感染症に関する調査事業を適切に実施してまいりたいと考えているところでございます。
○小斉平敏文君 今回のウイルスというのは、一昨年の中国の青海湖と大体同じ系統のウイルスだと、このように言われておるわけでありまして、中国あるいはモンゴル、ロシア等々を含めて、いわゆる東南アジア、ここらとやっぱりより綿密に提携をちゃんと取らないと、私は感染ルートだってなかなかこれは難しいと、特定するのは。ですから、今我が国はFAO等々に約二十億資金を出していろいろ貢献されておるんですが、まだこれらの国の中には、資金的な問題もあってこの感染ルートの調査研究がなされていないところもあるんです。ですから、もうちょっとここら辺りの国際協力、特にこの近隣諸国とのやっぱり連携というものが私は非常に重要になってくると、このように思います。
 もう時間がありませんので、最後にあと一つお伺いしますが、我が国で鳥インフルエンザが発生してから三年たったわけですね。今回のいろんな、宮崎、岡山の場合、防疫体制が万全で非常に良かった。
 そうした中で、移動制限区域の十キロ、五キロ、いわゆる防疫措置処置完了から三週間という移動制限区間、これで私は質問されたんですよ。五キロ、十キロというのは、何の根拠で五キロ、十キロと決めておるのかと。私も答えに困りまして、これは国際的にほかの国もほとんど五キロ、十キロで対応している、封じ込めをやっておるという話をしましたら、今回のいろんな対応を見て、これも再検討すべきじゃないかという農家の意見あるいは行政の意見等々がありましたけれども、これについてそのような議論をされるおつもりがあるかどうかをお聞かせを賜りたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 先ほどもお答え申し上げましたように、これまで経験的な知見というのが少なかったわけでございまして、いいか悪いかは別にして、京都の例から今回を含めて幾つもの経験が生まれてきたと。そういう中で、おかげさまで、適切な防疫措置とられた関係もありまして、蔓延というのは防ぐことができたと。
 こういう経験の積み上げの上で、できるだけ実効性を伴う範囲内で狭くできれば一番いいわけでありますから、先ほど言ったような形で、科学的にしっかり対応できる範囲でしっかり見直しをしていきたいと、このように思っております。
○小斉平敏文君 終わります。
○和田ひろ子君 民主党の和田ひろ子でございます。どうぞよろしくお願いします。
 質問の前にちょっと一言だけ申し上げたいんですが、今日の畜産物価格の安定に関する法律、また肉用子牛についての生産者補給金等の交付についてのものと、あと、こういうものは全部農林大臣が、農林大臣は安定価格を定めようとするときはあらかじめ食料・農業・農村政策審議会の意見を聴かなければいけない。この肉用子牛のところもそういうふうに書いてあります。今日は諮問をされて答申が出るわけであります。今日のこの私たちの委員会が終わったらすぐに答申が出るわけです。私たちの意見は何も反映されないままに答申というのは出てくるのでございますから、私はいつも、毎年毎年これはおかしいというふうに思っているんですけれども、このことを、やっぱりきちんと酪農家の皆さんの話を聞けたり、そういうことをやらないと、この委員会は何の機能も果たさないんではないかということを一言申し上げまして、質問に入りたいというふうに思います。
 肉用子牛の生産基盤の問題であります。
 牛肉の卸売価格は今年の時点で一キロ千二百五十円とか高値傾向が続いています。肉用子牛の取引価格も黒毛和種は一頭五十万円というような高値の傾向でございます。しかしながら、肉用牛の繁殖の経営はだんだん小規模になってきて、平成十三年の九万四千戸から十八年は七万三千戸に減少しています。肉用雌牛の数もこの間に一万四千頭も減少しているというのがグラフに表れています。また、現在、肉用子牛の価格が高い、国産牛肉の価格が高い、こういうことは子牛の数が減っているからなんでしょうかね。その理由をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 御指摘のように、肉用牛の繁殖経営は小規模あるいは高齢者層の方が多くて、それらの方々の離脱というのが繁殖経営の脆弱化につながっておるというふうに考えております。繁殖雌牛の飼養頭数、平成五年七十四万頭おったわけでございますが、減少傾向で推移して、十八年には六十二万頭ということになっております。これに伴いまして、肉用子牛の生産頭数も減少傾向で推移をいたしておりまして、子牛価格が高水準で推移するような主な要因になっているというふうに考えているところでございます。
 今後、我が国において引き続き安定的に肉用牛生産を確保していくためには、こういった繁殖雌牛の増頭を図ることが極めて重要な課題であると認識しているところでございます。
○和田ひろ子君 一般的な経済の原則だとすると、高くなったらみんな、やってみたいという人が増えるはずでありますよね。しかしながら、増えていない。例えば、高齢者の皆さん、今まで牛一杯飼っていたけど、もう牛は飼えないから、じゃ繁殖牛をやってみようかななんという高齢者の方もいらっしゃらない。これは本当に変な感じなんですね。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 それは、将来の子牛の価格が安くなってしまうのではないか、そういう思いから新規の参入ができないんじゃないかと。それは、やっぱり農林省がかちんとした、きちっとした大きなビジョンを示さないから、新しく参入することもできないし、移行することもできない、そういうことにあるんではないかというふうに思われますけれども、こういったことを、繁殖雌牛の数を増やしたり、規模を拡大するにはそれに見合った農地、健康に繁殖牛を育てるためにはすごく大きなスペースが必要で、そこに装置も必要だったりするわけで、なかなか移行もできない。そして、せっかく高く売れているのに高齢者もそれになれない、その見通しがないということ等、いろんなことが勘案してなっていないと思うんですが、どういうふうにお考えですか。
○政府参考人(本川一善君) 農林水産省としましては、繁殖雌牛の増頭を図るために幾つかの取組を粘り強くやってきておるところでございます。一つは優良雌牛の導入促進でありますとか、あるいは耕作放棄地を活用した放牧の推進、こういったようなことを進めていきたいというふうに思っております。
 ただ、肉用牛の繁殖は、先ほど申し上げましたようにやはり小規模あるいは高齢者層が多く、こういった方々の離脱というものがなかなか多くございまして、減少しておるという状況でございます。
 そういう中で、やはりポイントになりますのは、地域の繁殖基盤を担うような中核的な担い手の方々を育成していくところが非常に重要な課題になると思っております。これは、先ほど来申し上げておりますが、このために十八年度からブロックごとに増頭目標を設定いたしまして、関係者が一体となって努力をしております。十九年度からは、例えば酪農経営の方々に繁殖雌牛を導入していただくとか、あるいは先ほど野村先生の御質疑の中でもお話が言及がございましたが、新規参入をされる若い方々に畜舎と、それから導入するような繁殖雌牛の方を農協の方が導入をしてリースをするとか、そういったような事業でありますとか、そういったようなものを駆使をしながら取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○和田ひろ子君 このまま雌牛の数が減って、生産される子牛の数が減れば、子牛の価格はますます上がってしまうし、せっかくやっていただいたことも何か無駄になってしまう。肥育農家の経営が、本当に経営に影響が及んできます。また、国内の牛肉生産量も減ってしまって、消費者にとっては高い高い和牛の高級品を買わなければいけないということになってしまいます。
 農林省は一昨年に、おととし策定した酪肉近代化方針というのを、繁殖雌牛の数を十年で十一万頭増やすという、平成二十七年度には七十三万頭にまで増やすという目標を立てておられます。繁殖雌牛の数が減ってきている現在で、国内牛肉の安定な供給に向けて緊急に効果的な対策を講じられるということはあるんでしょうか。
 例えば、うちの福島県会津坂下町は子供たちに、さっき小斉平先生がおっしゃいましたような、おいしい牛肉を子供たちの学校給食に九十五キロ寄附して子供たちにビーフシチューを差し上げ、子供たちがもうお代わりをして、おいしかったおいしかったって。学校の先生も本当においしかった。そして、子供たちはお母さんたちにきっと、会津の牛肉、お母さんおいしかったよっていうふうに言っていたと思うんです。そういう努力を民間の皆さんは一生懸命しながら、どうにかして食べてもらおう、安いものを食べてもらおうということをしているというふうに思いますが、農林省はどんな御苦労をされておられますか。
○国務大臣(松岡利勝君) 和田ひろ子先生からは酪近計画のことにつきまして、大変重要なかつ必要な一番大事なポイントを今御指摘をいただいたと思っております。
 このことにお答えする前に、ちょっと先ほど冒頭先生がおっしゃいました、今日審議会があったじゃないかと、そしてもうその審議会の答申が出るのと、この委員会とがリンクしないじゃないかと。せっかくの委員会、意味ないじゃないかという御指摘ですが、私も今、瞬間聞きまして、これはまあもっともな御指摘だなと思った次第であります。
 そこで、これは我々農林水産省の方でこの委員会をどうするこうするというのは、またそういうことでもないものですから、せっかくの御提言ですから、まあこれは衆参ということになると思うんですが、委員長始めそれこそ理事の皆様方でその辺はまた御検討いただければ、我々もそういった御意見を賜った上で諮問をするとか審議会にかけるとかいうことの方がこれはよりベストなんだろうと、そう思ったものですから、冒頭、受け止め方としてそんなように思っていることをまず申させていただきます。
 それで、先ほどのお尋ねでございますが、今本当にこれは重要な大事な点でございます。
 我が国の肉用牛の生産というのは、国土の有効活用を通じた自給飼料生産、これを少しでも多く増やしまして、より良質な動物性のたんぱく質を国民に供給すると、こういう役割がもちろんあるわけでありまして、一方で、農山村地域の活性化、それから地域社会の維持発展、これにもこの畜産が果たしてきた役割は非常に大きいし、またこれからも必要だと思っております。
 そこで、今お話が、御指摘ございました食料・農業・農村基本計画、それから酪近計画と言っていますが、酪肉近代化方針に即しまして、肉用牛の生産基盤を強化するための各般の施策を推進しているところでございますが、特に十八年度からは、全国のブロックごとに増頭目標を設定して、関係者が一体となってこの施策を推進しているところでございまして、今後とも、とにかく繁殖雌牛、これの増頭というものをいろいろあらゆることを検討しながらしっかりと進めていきたいと思っております。
 なぜ減ったかということも十分分析をしながら、その上に立って、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○和田ひろ子君 どうぞ、緊急に効果的な方策を立てられたらよいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 飼料の高騰問題については、先ほど野村さん、すごくよく言っていただきました。しかし、こういうトウモロコシの高騰というのは、工業用に使う、人が食べる、家畜が食べる、今度は自動車も食べるというふうに面白い表現をされましたが、そういうことであるとすれば、上がったり下がったりではなくて、上がり止まり、高騰止まり、高値止まりになってしまうというのが懸念されるわけでありまして、先ほど野村さんは、一時的な制度の見直しはいかがかというふうにおっしゃいました。
 これが恒常的になるとすれば、一時的では私は駄目だと思うんですね。やっぱり制度をきちんと見直していかなければいけない、こういう状況にあって、トウモロコシ、そういうものがこういうエタノールや何かに使われるということはもう始まってしまったわけですから、これが家畜に戻ってくるということはないわけですから、もう一時的ではなくて、きちんと制度を見直す必要があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 今先生の御指摘、またそれから、先ほど野村先生からも御指摘ございましたが、これは構造的なものか一時的なものか、そこら辺の見極めというのが一番大きなこれは重要なポイントでございますが、平成八年にぐっと上がりまして、そして、今回また去年の後半から今年にかけてぐっと上がってきて、今二番目の大変高い動きになってきておるわけでありますが、これはいろいろ背景があると。
 その中で、じゃこれからどうなるかでありますが、確かにエタノール生産用の方に需要もシフトしていくだろう、生産もまたいくだろうと。それから、一方でアメリカも大幅な増産も今計画をしているようでございまして、それからまた、そういったことをもろもろ判断しますと、そこまでは、そこまでというのは、このまま構造的に高止まりということまではまだ断定はできないし、今の私どもの見方では、多少、ここのところ多少ちょっと下にまた振れてきております。そういったようなことから、まだ構造的とまではいかないし、また、ある一定の落ち着きを示してくるのではないかと、言ってみれば、生産と需要の関係からして、そういった点もございます。
 したがって、いずれにいたしましても、先生の御指摘、野村先生の御指摘、両方とも私ども重要でございますので、しっかりその点は受け止めながら、一番大事な点を御指摘いただいたと思っておりますので、見極めながらこれは対処してまいりたい。
 そして、一番大事なことは、後手に回らないことも大事でございますので、その辺は、将来のこともしっかり考えながら、農林省においてこの三月五日に、食料全体の将来をどのように見通していくのかということも、ちょっとその研究会を設けたところでもございます。したがって、そういった場におきましても十分検討しながら、誤りのなきような将来に向かった対応をしてまいりたいと思います。
○和田ひろ子君 ありがとうございます。
 本当は、私が申し上げたいのは、国内の自給を、飼料は、それに持っていかなければいけないというつもりでこの御意見を申し上げています、質問をしています。
 やはり、食料自給率の向上の観点から、国内自給飼料の増産についてより積極的に取り組む必要があるんではないかというふうに思います。低コストな飼料生産が可能となる技術の開発をするとか、耕畜連携というふうに前から言われていますけれども、そういうことをしていってより安全で品質が良くて、そして低価格の飼料の生産を図っていくことが本当に酪農の皆さんのため、畜産農家の皆さんのためであるというふうに思いますので、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、先生、食料自給率の向上がそういう観点からもということをおっしゃいましたが、全くそのとおりでございまして、食料自給率の向上は、食料自給率の向上のみならず、国土の有効活用や資源循環型畜産の確立を図る観点からも大変重要だと、このように認識をいたしております。
 そこで、食料・農業・農村基本計画におきましては、平成十五年度に二四%でありました飼料の自給率ですね、えさの、飼料自給率を、これを平成二十七年度には三五%に向上させると、これを目標として今取り組んでいるところでございます。この目標を達成するために、十七年度に設置されました飼料、えさの自給率向上戦略会議、こういった場の議論を踏まえまして、飼料基盤の整備や稲発酵粗飼料、いわゆるホールクロップサイレージでございますが、それの生産利用拡大、国産稲わらの広域流通の促進、水田や耕作放棄地を活用した放牧の推進、食品残渣の飼料化、これは先ほどお話も出ましたしょうちゅうかすなり、そういった食品全体の残渣、こういったことの飼料化にも積極的に取り組んでいるところでございます。
 いずれにいたしましても、先生御指摘のように、食料自給率の向上の観点からもこの飼料の自給率の向上というのは極めて重要でございますので、今後とも、国、地方公共団体、農業団体、消費者団体等が適切な役割分担の下に一体となって取り組んでいくことができますように、そのような推進を図っていきたいと思っております。
○和田ひろ子君 生乳の問題をお聞きいたします。
 飲料牛乳の消費というのは、平成十二年度は四百五十六万五千キロリットルだったのに対して十七年度は四百二十六万一千キロに減少しています。野菜ジュースとか、もう本当にいろんなものが増えた結果だというふうに思いますが。この二月九日の日本農業新聞は二年連続廃棄のおそれがあるというふうに出ていました。
 我が福島県のことをちょっと福島県庁に聞いてみたら、福島県は子牛にお返しをしているそうです。子牛に飲んでもらっているそうです。元々は子牛のを私たちが分捕っているわけだから、それはもう正しいやり方だなと思って、福島県にすごいいい方策ですねというふうに言ってきたんですけれども。
 農林省は、現在、需要に見合った適正な乳牛の飼育の頭数、そして生乳の生産の量をどのようにお考えでしょうか、お尋ねをいたします。
○副大臣(国井正幸君) 今御指摘のように、依然、生乳の需要が減少しているという状況にあります。また、脱脂粉乳等々の在庫も積み増しているというような状況もありまして、昨年は二百三万トンの加工限度数量であったわけでありますが、そういう実情を勘案しまして、実は今日の審議会に、政府としては百九十八万トン、昨年より五万トン減らした限度数量を今年の加工限度数量とするように諮問したところでございます。
 ただ、私どもも、そういう中で需要拡大を是非進めていって、できるだけ効率のいい酪農経営をしていただきたいと、こういうふうに思っておりまして、そういう面では、新規事業としては特にチーズ向けが期待できるんではないかというふうに考えております。
 御案内のとおりでありますが、チーズ全体の占める国産のシェアというのが二割程度というふうに言われておりますから、逆に言えば八割が外国から入ってきているものでありますから、それを国産のものに置き換えることによって更に国内の生乳生産をうまくやれればと、このように考えている次第でございます。
○和田ひろ子君 今、副大臣から需要の拡大とチーズということをお答えいただきました。
 酪肉近代化方針というんですね、その中では、十五年は八百四十万トン、生乳の生産量を平成二十七年には九百二十八万トンまで拡大して、そういうふうにやりたいというふうにおっしゃっているんですけれども、これは本当に大変なんですが、来年から順次北海道では複数の大手乳業メーカーのチーズ工場が新設されて需要が三十万トン増加するということなんですが、昨年から期待しているんですけれども、現在のチーズ用の生乳乳価は一キロ四十円なんですね、一キロリットル四十円。飲む牛乳は一キロリットル百円、そして加工用乳は七十円なんですね。そして、このチーズは四十円、目標が決まっていて、それ以上には十円を足す、そして当該のところには十二円を足すということなんですが、四十円で売る人が大半なんですね。九十万リットル、そのぐらいであるとすれば、これどんどんどんどん増やしていって、本当にこんなことでいいのかな、四十円で売る農家に意欲がわくのかな。
 例えば、水なんですがね、水のことを言ってみます。エビアンは一キロ百七十四円です。水ですよ。コントレックス、一リットル二百二十七円です。ボルヴィックは百三十一円、六甲のおいしい水は百二十円、アルカリイオン水百二十円、森の水だより六十二円、みんな牛乳より高いんですね、水の方が。牛乳をやっている人たち、どんな思いでこれ、スーパーで水の値段見ているでしょうかね。
 こんなことで、チーズの工場が増えるので生産乳を増やしなさいなんていったって、本当に生産者が意欲ある生産を続けていくことができるのかどうか、本当、農林省のお答えお聞きしたいです。
○政府参考人(本川一善君) 生乳生産につきましては、やはり需要に応じて行うことが基本でありまして、今のような需給が緩和した時代には減産型の計画生産をせざるを得ないという状況でございます。
 ただ、そういう中におきましても、先ほど来御論議があるような輸入品との一定の競争力を持つチーズ、先ほど副大臣おっしゃっていただいたような輸入品の中でほんの少しを占めている国産のチーズ、こういったようなものでありますとか、あるいはなかなか輸入されないような鮮度が重視される液状の乳製品、クリームでありますとかあるいは発酵乳、こういったようなものの需要が伸びているわけでございまして、百円で飲用乳を作ってもなかなか全体が縮んでいくと。そういう中で、むしろ需要が伸びていく分野、あるいは輸入品に置き換えていけるような分野に量を増やしていって、量を絞ることによって、四十円で販売しても全体として経営としては所得が上がるような方式を目指せないかと。四十円の牛乳だけを生産しておられる農家の方はおられませんで、牛乳をお出しをいたしました、その中のものが百円の飲用に回り、六十円の加工に回り、四十円のチーズに回ると。
 そういう中で、トータルの乳価水準は少し下がるかもしれませんけれども、全体の量が増えますれば、価格掛ける量の関係で全体が上がっていくと、そういう方向を是非目指していきたいというふうに考えているところでございます。
○和田ひろ子君 私も四十円の牛乳ばっかり作っておられるというふうには思いません。百円の牛乳でさえも水より安いんですからね。そのことを分かっていただきたいというふうに思います。
 御提案なんですけれども、チーズが加工乳に入らない訳は何なんでしょうか。加工乳に入れてもらいたいというのが皆さんの、チーズ用牛乳が加工用に、加工用というのは脱脂粉乳とバターだけ、何でチーズは入らないんですか。これを入れていただければ本当にいいなというふうに思いますが。
○政府参考人(本川一善君) チーズは元々、加工原料乳の価格安定制度ができた当初は加工原料の中に入っておりました。ただ、これにつきましては、加工限度数量という一定の数量が決められた中で生産をしていくよりは、むしろその外に出して、今言ったようなその需要に見合った生産を拡大できるような体制にした方がいいんではないかということで、十五年ぐらい前でございますかね、国会でもあるいは審議会でも御論議をいただきまして、加工限度数量の中から外に出しまして、もう少し量を増やしていけるような、減産になりますとその限度数量は小さくなっていきますので、そういうものとは関係なく、もう少し増産をできるようなということで外へ出した経緯がございます。そのように私は認識をしておるところでございます。
○和田ひろ子君 ちょっと分からないんだけど。もっとよく説明してください。
○政府参考人(本川一善君) 補足させていただきます。
 当初は制度的に、バターとか脱脂粉乳と同じように加工限度数量の中で、いわゆる加工用原料としてチーズは位置付けておりました、チーズ用の生乳もですね。ただし、減産をするということになると、その全体を、バターや脱脂粉乳と同じように数量を小さくしていったりしなきゃいけなくなってまいりますので、チーズのようなもう少し需要が拡大しているというものについては、そういう限度数量というようなくびきを外して、むしろその外の世界で生産できるようにしてはどうかという議論があったように認識を、記憶をしております。一度外したものであります。
 ですから、それをまた中へ戻すということはなかなか非常に難しいんではないかなというふうに、今突然のお答えでありますけれども、感じているところでございます。
○和田ひろ子君 私はよく分からないんですが、チーズが外されてしまった理由は今おっしゃっていただいたんですが、これを増やす、国が補助をできないから外したということなんですかね。それは、チーズが日本国内に向けて、チーズというのは本当に少なくて、八〇%以上も外国のだということであるし、チーズをもっともっと国内で作るといったら、やっぱり牛乳を増やしてチーズを作る。そして、もう攻めの農業というふうに言うならば、外国にだって輸出していけるようなチーズの増産というのは図るべきであるというふうに思いますので、このことはちょっともう少しよく、一回外したから入れるのは難しいなんて、そんな話はないというふうに思いますので、お答えは要りませんから、是非このことも検討していただきたいというふうに思います。
 私は、三十分までしか時間がないので、もう本当に駆け足で言ってしまいました。ただ、国井さんがさっきおっしゃいましたように、やっぱり牛乳は、飲む牛乳も、チーズであろうとバターでも、何しろ牛乳を増やして需要を拡大していかなければいけないというふうに思います。
 今、テレビのコマーシャルで、こだわるシンヤとか、みんな牛乳好きとか、牛乳好き好きなんていうコマーシャルが出ています。これは、株主の出資比率で全国農業協同組合連合会が四〇%、全国酪農協同組合が二〇%、農林中央金庫が一〇%を出している日本ミルクコミュニティ株式会社というところがこのテレビのコマーシャルの出元なんですけれども、ここには子供さんとお若い方とお若い夫婦のコマーシャルなんです。やっぱりお年寄りも飲んで、お年寄りこそ骨のためにはいいとか、そういうことをやるべきだというふうに思います。
 もっともっと需要を拡大するためにはその啓蒙は断然必要だというふうに思いますので、やられたらいかがかというふうな提言をさせていただいて、質問を終わります。
○松下新平君 民主党・新緑風会の松下新平です。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、高病原性鳥インフルエンザについて絞って質問をさせていただきます。
 宮崎、岡山で立て続けに発生いたしました。今回のケースで被災された皆様に、そして関係者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 今回のケース、早期通報がございました。そして、しっかりした初動体制を取っていただきましたし、徹底した蔓延防止、関係行政機関あるいは団体、生産者の皆さんの協力によって終息をいたしました。農水省も対策本部を設置していただきました。大臣自ら現地にも入っていただきました。関係省庁の話もございましたが、協力をありがとうございます。自衛隊の要請までは行きませんでしたけれども、防衛省もいつでも協力しますということも伺っております。また、対象、鶏の焼却処分、できない場合には埋却するわけですけれども、その場所がなかなかないとお話がありましたとおり、新富町で発生した例は新田原基地の一画を提供していただいてそこに埋却できたということで、改めて御礼申し上げます。また、都道府県の協力もいただきましたことも付け加えさせていただきたいと思っております。
 今回、私の地元である宮崎、ブロイラー生産日本一を誇っていたわけですけれども、それだけに、この発生、特に三件立て続けということで大変ショックを受けておりました。終息したんですけれども、またいつ発生するか分からないという状況もありますし、今もなおこのアジア、欧州地域では猛威を振るっております状況を見ますと、一息をついている余裕はないというのが率直な感想であります。
 言うまでもありませんけれども、この防疫というのは国の責務であります。そのまま放置しますと国の存亡にもかかわる問題でありますので、そういう観点から今回質問をさせていただきたいと思っております。
 今日、所信の中で、そしてまた特にこの鳥インフルエンザに関して大臣からお話をいただきましたので、大臣からは現地に行かれたその話がまだなかったと思いますので、お話をいただきたいと思います。第一例目の発生から直ちに宮崎の方に入っていただきました大臣の感想なりをお聞かせいただきたいと思っております。
○国務大臣(松岡利勝君) まず、今、松下先生からもお話ございましたように、我が国は平成十六年に七十九年ぶりということでこの発生を見たわけでございまして、誠にこれは残念なことだったわけでございます。それから、十六、十七、十八、それから今回、正にこの期間におきましてずっと発生を見てきたわけでありますが、今回、特に宮崎においては三件も出た、岡山も出たわけでありますが、まず、そういったことに対しまして残念でありますと同時に、宮崎、岡山の皆様には心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 私も早速清武町に行かせていただきました。そこで思いましたことは、あそこの一ノ瀬町長さんですかね始め、県も、ちょうど県はたまたま県知事選挙のさなかということでもあったんですけれども、県の御当局の方々も一緒になって、本当に関係者一体となってしっかり取り組んでおられたと。そして、何よりやっぱり町当局が落ち着いて冷静に、それでいて素早く迅速に的確な対応をしていただいたと、そのことがまず何より印象に残った次第でございまして、三年間の経験の中からいろいろと整理されてきたことは、それがしっかりと実行されておったなというのが第一の印象で、感想でありますと同時に、そのおかげで後はしかるべき防疫措置が実行されました。そして、あの場所で、残念ながら三か所という発生は見たんですが、その場所から広がることなく封じ込めることができた。この点は本当に皆様方のおかげだと。
 そしてまた、各都道府県からも宮崎県に対しましては防疫員として七十数名の方々をそれぞれが派遣をしていただいた。そして協力をしていただいた。もとより、国の関係もあらゆる力を注ぎ込んだわけでございますが。そのような結果であったと思っております。関係の皆様方に本当にお礼と感謝を申し上げたい。
 三月一日でもって解除することができた。後は発生がないようにということを本当に祈っておりますが。なお、今回の経験も更に踏まえまして、私ども分析すべきは分析いたしまして、今後なおさらに万全を期すべくやってまいりたいと思っています。
 加えて、やっぱり国際的な関係が非常に大事なものですから、先ほども小斉平先生からも御指摘あったんですが、やっぱり国際的な関係をしっかりと連携を取るようにいたしまして、予防もこれ十分対応が取れますように、また今後は、早めにといいますか事前にといいますか、石灰をまくなどの、そういう危険な季節になりましたら、そういったことも改めてひとつ考えたいなということも、今反省と同時に今後の取組として思っているところでもございます。
○松下新平君 ありがとうございます。
 当時のことを思いますと、いち早く大臣が現地に入っていただいて激励をいただいたということに改めて御礼を申し上げます。それも終息に至った一つの要因だと思いますけれども、今後とも御指導をお願いしたいと思っております。
 宮崎は比較的渡り鳥の飛来が少ないとされておりましたし、この渡り鳥が原因としたときには、宮崎はそういった影響はないだろうと思っておりました。また、それぞれ防鳥ネットを含めてその体制も、ブロイラー生産日本一に負けないように、名前に負けないようにしっかり取っていたさなかに今回の発生でしたから、いろいろ今後の対策で話が出るわけですけれども、やはり何といいましてもこの原因の究明であります。
 最近、前アメリカの副大統領のゴアさんがドキュメンタリーで出ていらっしゃる「不都合な真実」というのが話題になっておりますけれども、また専門家の方が最近発表された中で、地球温暖化というのは人為的な要素が原因であるということも発表されております。そうしますと、今回の鳥インフルエンザの発生もそれと全く無関係ではないだろうと地元でも承知しているところであります。
 そういったこの地球環境、自然環境の変化、生態系の変化に対して、大臣の所見をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 先生の御指摘と同じ思いを、全く同じ思いを私も持っておりまして、実は私、五年ぐらいもう前になりますか、自由民主党の中に緑のエネルギー革命推進議員連盟というのを結成をして実は活動をしてまいりました。それからまた違法伐採対策という検討チームも十三年に立ち上げ、それから大臣になるまでの間ずっと私が座長をやって取り組んでまいりましたが、何でそれをしたかという前提は、実は温暖化問題でございます。もうずっと言われておりまして、例えば穀物でも、成長期の適正温度が一度上がれば一割穀物の生産が減ると。これが作物生態学の世界でもうずっと前から言われておりました。もうほぼ定説になってきております。
 そこで、もう先生も同じ九州ですからよく実感されていると思いますが、私どもの九州は四年連続実は作況指数一〇〇を下回っている。不作でありました。逆にまた、北海道の方では二年連続作況指数が一〇〇を上回っている。そういうこととしますと、昔は反対で、冷害は北の方であって、年によっちゃ冷害で米が取れない、そういうのが北海道や東北は多かったんですが。今、逆に九州の方がこの温暖化の影響を受けていると思うんですが、そういうことになっている。
 また、私の熊本のいわゆる露地のメロンなんかにも、台風が来た後いまだかつてない病気が、黄色くなって枯れていくという病気が発生いたしまして、これ原因分からないんですよね。どうも何かの虫が来ているんじゃないか。だからこれは、台風が来る、そうすると暖かい風がやっぱり温暖化で来ると、だから今までにない虫が来たんじゃないかと。私も専門家じゃないから分かりませんが、そんなことも言われておりまして、したがって、今までにないいろんな現象が起きておると。これもどこそこで事実でございますから、私も、今の松下先生の御指摘は、科学的に私も裏付けを持ってここでお答えをするわけにはいかないんですが、どうも実感としてそういったこともあるんじゃないかなと。
 したがって、渡り鳥じゃないけれども何か違う形で来たのかということも含めて、やっぱり感染経路の究明というのはこれは何より大事でございまして、環境省とも連携を取り、ほかの科学的な機関ともしっかり連携を取りながら感染経路の究明、これが何より原因を特定して対策を立てる上で一番重要なことである。国際的な取組、連携も含めまして、しっかりやっていかなきゃならない。ゴア大統領の「不都合な真実」も含めまして、まだ見ていませんが、そういったことをしっかり認識していかなければならないと、こう思っております。
○松下新平君 今大臣の方から国際的な協調の話をいただきました。正にそのとおりだと思います。
 この問題、一番深刻なのは、やはりその発生件数から、また人体への影響から、やっぱりインドネシアであると思っております。三月二日の産経新聞に「WHOへの検体提供再開 インドネシア」というのが載っております。御承知のとおり、インドネシア、中国もですけれども、その検体をなかなか先進国のそういった機関に、WHOを含めて提供を拒んでいたと。それは、先進国のみが恩恵を受けて、自分たち発展途上国には高価な薬を売り付けるんじゃないかとか、対応が後になるんじゃないかといった懸念でしたけれども、ようやく検体を提供するということになりました。
 やはり、中国にしてもですけれども、まだアジアの国々、実際は報告はないけれどももっともっと深刻な状況だということも専門家の間では漏れ聞こえておりますけれども、そういった国際的な協調体制、これはもう外交上の問題もありますけれども、再度、大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 本当にこの点につきましては、歴史的に見てもスペイン風邪とか、いろんな鳥のインフルエンザを原因だろうと思われるような形での人間への風邪、いわゆるスペイン風邪みたいな、そういった形での世界的な蔓延というのがあったわけでありまして、私ども、鳥のインフルエンザの問題を取り組むことになりましたときにも、ずっとやっぱりそういったことを念頭にございまして、間違っても鳥の段階で封じ込めてしまうようにというのを基本にやってきたわけでありますが、今先生が御懸念の御指摘の点は、私ども全くそのように同じ思いでございます。
 したがいまして、これは厚生労働省とも関係するんでしょうが、いずれにしても、人体に行く前の鳥の段階での問題につきましても、やっぱり国際的な枠組みの中でしっかりと国際的な全体的観点から取り組んでいくことが必要である。
 我が国も、是非ともこの点につきましても積極的な取決めをして、国際的な枠組みづくりにも貢献ができるような、そういった観点からしっかりした対応をしていきたいと、このように思っております。一言で言いますと、先生の御指摘を受けて、我々も同じ思いで取り組んでいきたいと、このように思っております。
○松下新平君 よろしくお願いいたします。
 新型SARSの発生のときには、世界が一つになって協力して、わずか一か月でその病原体を特定するということに成功いたしました。その例もございますので、是非国際協調をよろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、地元からの要望の中で重複しない点で質問させていただきます。
 野鳥の捕獲に対しての保菌調査の継続についてであります。実際、地元から要望いただいておりますので、ちょっと読ましていただきます。
 野鳥が運んでくる可能性は非常に高いので、疫学検査をしてほしい。水鳥は体が大きく体力があり、鳥インフルエンザに対する耐性がある、そのため、死亡だけを探していたのでは保菌鳥は見付からない。ですから、今回は水鳥を捕獲して調査してもらい、来年からは、十二月から定期的に野鳥を捕獲して保菌調査をしていただきたいという具体的な要望がございます。
 先ほど、三年間ですかね、発生して。その中で調査をしていただいておりますけれども、今のところ、ふんにしても死骸にしても保菌状態は見付からないということであります。なかなか作業としては手間の掛かる問題だと思うんですが、原因がはっきり究明できない今の現在では大変重要だと思っておりますので、その件に関しまして、環境省ですかね、御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(冨岡悟君) 御質問のございました野鳥のモニタリング調査につきましては、今後、平成十九年度においても継続して実施してまいりたいと考えております。
 なお、調査する地点につきましては、本年度一月以降の国内での高病原性鳥インフルエンザの発生を踏まえまして、専門家の意見を聞きながら、具体的に検討してまいりたいと考えております。
○松下新平君 先ほども申し上げましたけれども、地球温暖化によってもルートが変わっているんじゃないかという指摘もございますので、大きな観点から検証も必要であります。よろしくお願いいたします。
 次に参ります。
 これは衆議院でも取り上げておられたようですけれども、家畜伝染病予防法第十五条に鳥インフルエンザを入れるべきではないかということであります。この十五条は、通行の制限又は遮断の規定でございます。現十五条には口蹄疫、コレラは含まれておりますが、肝心の鳥インフルエンザは入っておりません。いろいろ何で入っていないかということを事務方にお聞きしましたけれども、納得のいく説明、認識にはなっておりません。今回のケースでも、警察あるいは県も判断できないと、現場の町長が現場で判断したとお聞きしました。
 これは早急に分析して見直すべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。
○副大臣(国井正幸君) 今先生御指摘のように、宮崎県の清武町では町長さんが適切な対応を取っていただいて、警察等関係機関の協力をいただいてしっかりやっていただいたと、こういうふうに伺っておるところでございます。
 したがいまして、今後、今の御指摘のように家畜伝染病、家伝法の第十五条ですか、ここに入れるべきか否かというのは、専門家の意見を聞いてしっかり検討してみたいと思います。
 私も、なぜ入らないのかとこう聞いてみましたら、いわゆる物によって媒介するというのと空気伝染等とで違いがあるように事務方からは説明を受けているわけでございますが、改めまして、やはり迅速かつ適切な措置をとるというのがこれは極めて重要でありますから、そういう意味で、改めてしっかり関係者の意見を聞いて検討してみたいと、このように思っています。
○松下新平君 ありがとうございます。
 副大臣、先ほども答弁の中で、いろいろ例がないので積み上げていろいろ検討していくという前向きな答弁だと受け止めさせていただきたいと思っております。
 当然、制限するわけですから義務も伴うわけですけれども、私が調べた限りでは、その移動制限の範囲も柔軟に指定できるとお伺いしておりますので、是非よろしくお願いしたいと思っております。
 次の問題に移ります。
 先ほど小斉平議員からも出された問題ですけれども、この移動制限区域内の食鳥処理工場に関する問題であります。
 実は、この問題は宮崎では大変大きく、まあ一番の課題だと言っても言い過ぎではないというふうに認識しております。先ほどの答弁では、いろいろ京都の事例を出されて対応したということでした。でも、現実には一億数千万円の損害が出ておりますし、大体あの京都と規模が全く違います。恐らく、想定した範囲ではなかったんだろうというふうに思います。繰り返しますと、この月の処理の件数が百万羽を超えておりますし、従業員も二百七十名を超える方がいらっしゃるところであります。
 こういった問題を放置しておきますと、冒頭に申し上げましたように、やはり隠ぺい体質につながるおそれもあります。国が防疫という観点から制限を掛けるわけでございますので、これも同様のしっかりした支援をすべきだと思っております。このことについて再度御答弁をお願いしたいと思っております。
○副大臣(国井正幸君) 先ほど小斉平委員の方からの質問にもあった中身でございますが、私ども実は、この宮崎で発生をしたというようなことを受けて、大変にやはり移動制限を掛けてきたというふうなことでいろんな影響が出ておると、その中の一つが食鳥処理場の稼働の問題だと、こういうふうに伺っておりまして、そういう中で、じゃ、しからばそういう中で何もできないのかと、じゃ、何かできることはないのかというふうなことで、じゃ、せめて地区外で屠体になったものをしっかり確保することも含めて、何とかできるだけやはり遊ばないようにやろうというふうなことでやったわけでありますが、しかし、今お伺いすると、それをやってしてもなおかつそういう大きな影響が出たと、こういうふうなことでございまして、我々も、さりとてしかし、これ伝染病でありますから、しっかり防疫措置を講じなければならないわけでございまして、その範囲内で最大限我々としても努力をしたつもりでありますが、なお、今回のことを教訓にして、さらに今後の、まあ起きなければ一番いい話でありますが、こういう事態が起きないことが一番いい話でありますが、しかしできるだけ影響が少なくて済むような、そういう対策というか、体制の確立になお努めていきたいと、このように思っております。
○松下新平君 再度答弁で恐縮だったんですけれども、安全性を第一に考えられてこの防疫体制を取ってきたと、確かにそれで功を奏してきたと思うんですけれども、申し上げましたように、そういった莫大な損失があるというケースですね、今回。そうしたら、やはり隠ぺい体質につながるおそれは否定できないわけでありますので、そもそもその通報制度というのを法改正して、これも今回功を奏したと思いますけれども、やはり厳しい経済状況の中で本当にそれが守られるかと、この防疫という大きな観点からは、やはり制限を掛けたところには支援をしっかりしていくということが大事だと思いますので、積み上げていただきたいと思っております。
 次の問題に移ります。
 これは地元のトラック協会からお話をいただきました。トラック協会は、業界は、それぞれ流通ですね、今回の、もちろん直接養鶏の関係の運搬もありますし、一般の輸送もあります。トラック業界は、今、燃料の高騰で大変厳しい状況が続いておりますけれども、今回の防疫体制には大変協力をしていただいておりまして、自主的に消毒をしたり、あと移動制限のいろいろな指示にも従っていただいております。ただ、それも、やはり先ほどのお話のように限界がございますので、ここで地元のトラック協会から要望がございましたので、そのことを取り上げさせていただきたいと思っております。
 移動制限に伴う対象物品の出荷停止や消毒ポイント通過に伴う迂回路利用などで、輸送量や売上げの減少、労働時間の超過、燃料コストの増大、消毒液による車両の腐敗など様々な影響を受ける中で、自主的に防疫体制確立に向けて、消毒液、消毒マット、飛散ネットなどの購入の費用負担をしてきておりますと。発生農家及び関係農家に対する助成措置の準用、融資制度の準用、この要望がございますので、ここで紹介をさせていただきたいと思います。
 実際、これ新聞でも取り上げられたんですけれども、隣県の養鶏場に消石灰を運んでいた運送業者の方がいらっしゃいました。鳥インフルエンザの発生後は別の場所で荷物を降ろすように言われたとお伺いしております。その後は、もう宮崎ナンバーは遠慮してくれと、取引中止になったそうです。その何でと理由を聞きましても、出荷先から言われているという一点張りだったということであります。また、別の運送会社は、他県の養鶏場から宮崎ナンバーは乗り入れ禁止と言われて、養鶏場近くで他県ナンバーのトラックにわざわざ積み替えて行ったという事例もございますので、これは関係省庁との関係になりますけれども、こういった実情もございますので、この点に関しまして農水省の御見解をお願いいたします。
○副大臣(国井正幸君) 今お話を伺いまして、誠にそういうことがあったとすれば遺憾な事態だというふうに思っております。
 私どもも、この高病原性の鳥インフルエンザの対応につきましては五回にわたって関係府省と連絡会議等を持ってきたところでございまして、それぞれの各府省での役割において御協力をお願いをしてきたわけでありますし、特に風評被害等については、先ほど来話をさせてもらったようなことで、実態のない風評の流布等によって更に大きな被害が出ないようにと、こういうふうなことでやってきたつもりでございます。あわせて、副大臣会合等においてもこれまでも取り上げていただきましたし、今朝も実はあったわけでありますが、今朝は一応終息を見たと、こういうふうな報告をしたわけでございます。
 したがって、現在、こういう御指摘をいただきまして、国土交通省を始めとして関係府省に対してそういう事実があったのかどうか照会をしているところでございまして、恐らく先生御指摘のようにあったと思いますので、やはり関係業界等をしっかり指導していただくように私どもも更にその所轄府省にお願いをしていきたいと、このように思っております。
○松下新平君 指導だったら国土交通省にお伺いしたんですけれども、農水省として何かできないか。要望の中では、その対象農家の支援の準用という要望がありますので、これも再度お願いしたいと思っております。
 消毒液の話をしましたけれども、これも将来は腐敗して車両の修理という事態も出てくるんじゃないかという懸念もあります。そういうことで、強く要望したいと思っております。
 続きまして、特別交付税での措置について、今日は総務大臣椎川官房審議官にお越しいただいておりますので、お願いしたいと思っております。
 先ほどの答弁の中で、前向きにいろいろ調査をされて、これから、特別交付税のことも言及していただきましたけれども、来週中にまとめると今年度の支出が可能だということで、それぞれ地元、それぞれまた総務省の方でも調査を急いでいただいていると思いますけれども、やはりこの不可抗力、いつ発生するか分からない状況の中で、自然災害もそうです、宮崎の場合ですと竜巻もございました、そういった場合にこの特別交付税は大変有り難いシステムであります。再度、椎川審議官の方から、今年度支給のことも含めて御答弁をいただきたいと思っております。
○政府参考人(椎川忍君) 宮崎県におきましては、一月以降連続して鳥インフルエンザが発生しておりまして、県庁、現場の地方公共団体、特に県庁では人的な対応も含めて大変な御苦労があったわけでございます。さらに、経費面で見ましても、感染した鶏の殺処分でありますとか、あるいは移動制限区域内の農家への損失補償、まあ国庫補助もあるわけでございますけれども、これに伴う地方負担というものも多額に上っております。さらに、単独事業で経営支援でありますとか風評被害対策などもかなりの経費を要しているわけでございます。県だけではなくて、県内の市町村におきましても、一部、蔓延防止対策でありますとか風評被害対策、これも行っていただいているわけでございまして、こういう経費につきまして、私どもといたしましては、つぶさに調査をしているところでございますけれども、新富町の例などはまだまだどの程度経費が掛かったかも確定できないという状況でございます。
 したがって、もう年度末が迫ってきておりますので、三月末までに三月交付分の特別交付税の算定を行わなければなりませんので、私どもとしては、現在までに確定した数値あるいはつかみ得る数値を基に今年度分の特別交付税の算定をいたしまして、その後に確定したものにつきましては来年度の特別交付税で適切に対応さしていただきたいというふうに思っているところでございまして、いずれにいたしましても、実情をよくお伺いしながら、財政運営に支障が生ずることのないよう適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○松下新平君 是非よろしくお願いいたします。
 今回地元で発生いたしました鳥インフルエンザ、この状況をお話をさせていただきました。まだまだ、実際の消毒で県職員あるいは団体の職員が白装束みたいな形で対応をしていただくことも、実は、幾ら公務員といえども人体に影響が全くないと言えない状況で作業する苦労もお聞きしております。いろんな機会にまた具体的にただしてまいりたいと思います。
 最後に、この風評被害についてやっぱり考えるんですけれども、この情報社会の中では、風評被害をゼロにするというのはなかなか難しいことだと思っております。じゃ、どうするかと。やはりその風評被害をいろいろ、一つ一つなくす努力は大事ですけれども、やはり日ごろの管理、そしてそれの情報公開、そして国民の、そして消費者の信頼の形成だということを改めて思いました。これは、今回のケースだけではなくてすべてに言えることでありますけれども、風評被害に対しては、今回のケースはある程度うまくいったと思いますが、まだ不備な点は御指摘がありました。これからまたしっかり議論してまいりたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。
 畜産物の価格安定等に関して質問をさせていただきます。
 まず初めに、飼料価格高騰対策並びに我が国の畜産業に関して質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、飼料価格が高騰しておりますけれども、その原因と今後の価格推移の予測等につきまして、農林水産省の見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(本川一善君) 配合飼料の価格でございますが、十九年一―三月期におきましては、前期に比べてトン当たり五千五百円値上がりをし五万五百円程度となっております。これは配合飼料の主な原料でありますトウモロコシのシカゴ相場がエタノール向け需要の増加などにより上昇している、これが主要な原因であるというふうに考えております。
 では、今後の価格の見通しでございますけれども、バイオエタノール向けの需要の更なる増加、あるいは在庫率の低下、あるいはラニーニャ現象によるアメリカの夏の高温、干ばつ予測など、こういう上がるんではないかという要因がある一方で、米国におきます作付面積と単収の増加による生産量の増加、こういうものが見込まれておりますし、原油価格もひところの八十ドル、バレル八十ドルというところからいいますと、六十ドルの水準ぐらいにまで傾向としては低下してきておるということ、さらには南米における生産量の増加などの下げ要因もございまして、現時点で正確に見通すことはなかなか難しいと考えております。
 ただ、総合的に見ますと、トウモロコシ価格が更に急激に急騰していくというような状況は考えにくいのではないかと思っておりますが、引き続きトウモロコシの需給や価格の動向、あるいは価格に影響を与えるいろんな要因について注視をしてまいりたいと考えているところでございます。
○渡辺孝男君 大臣いらっしゃらないんで、あれですかね。
 次に、配合飼料の価格安定制度の適切な運営についてお伺いをしたいと思いますけれども、我が国の畜産、酪農は飼料の約九割を輸入に依存しているということでありまして、したがって飼料価格の高騰は生産者の大きな負担になっているわけであります。政府として、飼料価格高騰に伴う生産者の負担軽減のためにこの配合飼料価格安定制度の運営に関しましてどのように対応する方針か、また異常補てん基金の積み増し等も考えなきゃいけないのかどうか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(永岡桂子君) 渡辺委員にお答え申し上げます。
 政府といたしましては、飼料価格の急騰に、急激な上昇した場合に補てんを行う配合飼料の価格安定制度を適切に運用することによって、今般のような配合飼料の価格が高騰した場合の生産者への負担の軽減、また経営への影響の緩和を図っているところでございます。
 また、配合飼料の安定基金の財源につきまして、十九年度の初めにおきましては、通常補てんの基金と異常補てんの基金を合わせて一千四百十億円の積立金がございまして、当面の補てん金の支払に不足が生ずることはないと考えております。
 また、今後とも飼料価格の動向を注意して、また引き続き安定制度の適切な運用を図ってまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 次に、同制度以外にも飼料高騰、飼料価格の高騰に対する総合的な対策としてどのようなことを考えておられるのか、農林水産省、これはどなたがお答えになりますかね。よろしくお願いします。
○政府参考人(本川一善君) 配合飼料の価格高騰への対策といたしましては、先ほど政務官にも御言及いただきました配合飼料価格安定制度の適切な運用、これによりまして生産者の負担を軽減して経営への影響の緩和を図るということがまずございます。こういうもののほかに、飼料価格の高騰への対応といたしまして、一つは自給粗飼料の活用でございます。稲発酵粗飼料の生産利用拡大でありますとか、水田を活用した放牧の推進、こういうものを通じて自給粗飼料を活用していきたいというふうに思っております。
 第二点目は、未利用資源の、未活用資源の飼料としての積極利用でございます。食品残渣でありますとか、アメリカでトウモロコシのエタノールの製造かす、これDDGSと言いますが、こういったものも飼料に使われているようでございます。そういったものを活用していきたいというふうに思っております。
 そのような生産サイドの努力をまずは行って、そこで吸収し切れないコスト上昇分につきましては、消費者や流通業者の方々の御理解も得ながら小売価格へ適切に反映する、このような取組に努力もしていきたいなというふうに思っておりまして、いずれにいたしましても関係者と協力しながら、こういったようなものを総合的に推進することによって飼料価格高騰の影響を軽減してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 なかなか価格に転嫁するというのは非常に難しいことだと思いますんで、いろいろな面でその生産コストの上昇を軽減できるような支援をしていただきたいと、そのように思います。
 次に、平成十七年の三月に策定されました酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針に掲げられました輸入飼料への依存体質からの脱却と、それから自給飼料基盤に立脚した畜産経営と、そういうことに向けてどのように対応されるのか。例えば、平成二十七年に粗飼料自給率は一〇〇%にする、あるいは濃厚飼料自給率は一四%に引き上げるというような目標も定めているようでございますので、このような対策をこれまでどのようにされてきたのか。また、現状はどうなっているのか。さらに、それに加えてどのような今後対策をしていくのか。国井副大臣の方にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 先生御指摘のように、粗飼料の自給率を上げる、特に自給率一〇〇%というのを目指しているわけでございますが、極めて重要なことだというふうに思っています。ただ、残念ながら、平成十七年の実績が七六%というふうな状況にあるわけでございまして、これもいろいろ原因は、やはり畜産農家の減少あるいは高齢化等々いろんな理由があるようでございますが、七六%にとどまっているという状況でございます。
 したがって、やっぱりこれからは伸ばしていくわけでございまして、特に耕作放棄地をその粗飼料生産地に替えていくというふうなことも大きな要素でありますし、あるいはまた、新たな米政策の中で現在転作作物として休耕田の利用をやっているわけでありますが、稲発酵粗飼料、これをしっかり作っていって家畜に供給していきたいと、このように思っています。
 ただ、私もなぜこれが、着眼点としては非常にいいわけでありますが、なかなか進まないのかというようなことで、事務方ともいろいろ打合せ等もしてきた経過があるわけでございますが、稲発酵粗飼料が土地利用型農家、いわゆる耕種農家ですね、耕種農家が米の生産調整の一環として稲発酵粗飼料をやる、それを使うのは畜産農家と、こういうふうなことでございますが、これまで往々にそういう畜産の粗飼料というのは畜産農家自らがやってきたと、デントコーン等々を含めてですね。それを土地利用型農家、耕種農家にやっぱりしっかりやってもらうという必要もありまして、そこの連携がなかなかうまくいっていないんじゃないかなというような気もしますので、そういうことを含めて、今農業団体等含めてしっかりと連携を密にして、また畜産農家からしても、しっかりいい稲発酵粗飼料を安定的に供給してくれるんであれば我々もしっかり使いたいと、こういうふうな要望もあるわけでございますので、そうしたニーズにこたえられるような稲発酵粗飼料等を生産することによりまして更に自給率向上に向けて努力を重ねていきたいと、このように思っている次第でございます。
○渡辺孝男君 ホールクロップサイレージで飼料の自給率を上げていくというのは大変重要な点だと思いますのでしっかりやっていただきたいと思うんですが、先ほど平成十五年の粗飼料に関しましては七六%というお話ありましたけれども、直近のデータはいかになっていますか。
○副大臣(国井正幸君) これ、十五年じゃなくて十七年なものですから、一番新しい。
○渡辺孝男君 十七年ですか。はい、分かりました。失礼しました。
 それでは次に、国際化の進展に対応した畜産の担い手の育成ということでありますけれども、この現状についてと、それから新たな畜産の経営安定対策の加入状況も含めて、この点を畜産部長にお伺いしたいんですが、また、中期的な担い手の育成対策、今後の中期的な担い手の育成対策についてもお伺いをしたいと、そのように思います。
○政府参考人(本川一善君) 畜産の経営安定対策がございます。肉用牛の肥育経営に対する経営安定対策それから養豚経営に対する生産安定対策がございまして、この二つの経営安定対策につきましては、加入対象者を認定農業者などを原則とする担い手に限定をするという措置を講じているところでございます。
 その加入見込みの状況でございますが、十八年度十二月末時点で、肉用牛の肥育経営安定対策におきましては七千三百余の、七千三百五十六戸の加入見込みがございます。加入見込み者のうち、認定農業者が占める割合は八八%になってございます。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 それから、地域肉豚生産安定基金造成事業における十九年度の加入見込みにつきましては、同じ十八年十二月末時点で三千十六戸、認定農業者の割合は九六%ということになっております。
 ただ一方、その未加入の畜産経営はそれぞれ肉用牛肥育経営のうち約五九%、養豚経営のうち五四%がまだ未加入であるということでございます。これらの方々に対しましては、地域ごとの説明会の開催でありますとかパンフレットの配布、あるいは文書や電話による個別の呼び掛けなどを行っているところでありまして、本年四月からの事業開始に向けて引き続き加入の促進に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
 やはり経営を安定させるということでは、しっかりその改善のために取り組む畜産の生産者を増やしていくことが大事でありますので、更に進めていただきたいと思います。
 次に、質問の内容変わりますけれども、牛肉あるいは乳製品の国産の生産に大きな関係がございますWTOあるいはEPA、FTAの交渉に関連しまして質問をさせていただきますが、農林水産省は二月の下旬に、国境措置を撤廃した場合の国内農業への影響、試算でございますけれども、これを取りまとめまして発表されました。その経緯とその概要、並びにこれに基づく今後のWTO、EPA、FTAの対応について、松岡農林水産大臣の方からお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、渡辺先生から大変今後にとっても重要なポイントといいますか、その点の御指摘がございました。
 実は、昨年の十一月でございますけれども、経済財政諮問会議におきまして、EPAの推進の是非についての議論に関連いたしまして、国境措置を撤廃した場合の国内農業への影響に関する試算を早急に公表すべきである、こういったような御指摘があったわけでございます。また、その前の議論といたしまして、国境措置に頼らない農業を確立すべきだと、こういうことも民間の四人の委員の方々からそれぞれに大変強い御指摘をいただいたところでございました。
 そこで、私ども、国民的な議論も含めて、これをもうオープンに、どういう問題が起きるのかということを本当に議論していただきますためにあえてこういったことを明らかにして、そして皆様に議論をしていただこうと、こういったことでこれは作ったわけでございますが、我が国がすべての農産物やその加工品等の国境措置を撤廃した場合について、もちろん一定の前提を置いて試算を行ったところでございますが、まず国内農業生産が約三兆六千億円減少いたします。そしてまた、国内の幅広い産業に、まあ関連産業いろいろございますから影響が波及してまいります。そういたしますと、国内総生産、GDPが約九兆円減少すると。そしてまた、食料自給率が現在四〇%、横ばいでずっと来ているんですが、これが一二%まで低下いたします。これが将来の食料需給の動向等を考えたときにどういうことになるのかといったこともやっぱりこれはよく皆様に御認識いただいて御議論いただきたい、こういったようなことで、そういった結果をお示しをしたわけでございます。
 もちろん、こういった直接的な影響だけではなくて、自然環境の保全、こういったことで農業がいろんな役割を持っているわけであります。こういう多面的機能や、いざというときの不測時にも食料を生産し、国民に供給していく食料供給力が低下をすると。またさらには、農業や食品産業が深刻な打撃を受ける結果、地域社会の崩壊にもつながる、こういう問題もあると。そして、農業だけにとどまらず我が国の社会経済全体に影響が及ぶことになると、こういった見方を明らかにしたところでございます。
 WTOやEPAの国際交渉に当たりましては、今申し上げましたような国内農業への影響を十分踏まえまして、農政改革の努力を損なうことがないよう、私ども守るべきはしっかりと守る、もちろん攻めるべきはまたしっかりと攻めると、こういうようなことも両々しっかり、両方の目的、これをまたしっかりと踏まえながら私ども対処してまいりたい。
 いずれにいたしましても、こういった議論を幅広く皆様方に喚起をし、そして御理解をいただいて、その上で国民的なコンセンサスを得ていきたい、こういう趣旨、目的でこれはやった次第でございます。
○渡辺孝男君 やはり、食料自給率が四〇%から一二%まで下がってしまうというようなことは大変な重要な問題を提起していると思うんですね。当面、公明党としましても、当面まず五〇%を確保するんだということで政府の方に申入れをしているわけでありますけれども、それよりももっと下がってしまうということは大変なことだと。先ほどもいろいろ九兆円とかGDPが下がるというようなお話もございましたし、そのほかにもやはり雇用機会が約三百七十五万人、そういうのが失われてしまうというようなことでありまして、今地域格差をなくそうというようなお話でございますけれども、ますます地域の格差が広がってしまうような大変危険な状況になるということを十分、一般の方々にも消費者の方々にもよく御理解いただけるように、こういう資料を少し多くの皆さんに知っていただけるように、それからやはり美しい日本ということでは、やはり水田とかいろんな森林の状況を守っていくためにはどうしてもやむを得ないような国境措置というものはどうしても存在するんだということを分かっていただけるように政府としても努力をしていただきたいと思います。
 こういうことをしっかり踏まえながら、これから日豪EPA、FTA交渉の段階に入ってくるわけでありますけれども、やはり重要品目はしっかり除外できるように頑張っていただきたいと、そのように思います。
 次の課題でございますけれども、先ほどもお話ございました高病原性の鳥インフルエンザでございますけれども、宮崎県及び岡山県の発生した地域が終息したということでございまして、本当に関係者の皆さんの大変な御努力に対しまして敬意を表したいと思います。
 今後、やはり再発といいますか、また違う地域に発生するということをどう防いでいくのか。一番は、やはり原因がまだはっきりしないということでございまして、今後どのようにアジアの各国と連携しながら発生原因の究明を進めていくのか、そしてまた、それに基づく防疫体制をしっかりやっていくのか、こういうことが大事だと思うんですが、そういう会議とか検討の予定等が決まっておりましたらお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 我が国におきましては、これまでも高病原性鳥インフルエンザが蔓延しております東南アジア諸国を対象に、OIEあるいはFAOなどを通じて各国の獣医行政、通報体制、防疫対策、こういったことを強化のための支援、こういったことに努めてきたところでございます。
 最近におきましては、二月の末にマレーシアにおいて開催されました東南アジアにおきます鳥インフルエンザ撲滅のための専門会議、これにおきまして我が国の今般の発生に伴う防疫対応について報告をさせていただきました。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 今回の我が国の発生でございますが、中国、モンゴル、韓国、こういったところで分離されたウイルスと同系統であるという整理を専門家の方にいただいておりますので、今後は、東南アジアだけでなく、東ア諸国とも情報を共有いたしまして、御指摘いただいたように、感染経路の究明に取り組んでいきたいというふうに考えております。また、あわせまして、通報体制の確立、防疫対策の整備、こういったことに努めていきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 最後の質問になりますけれども、私も余り詳しいことはちょっと分からないんですけれども、ヨーネ病に関して、牛のですね。北海道等でも一時増えて、関係者の皆さんの努力で減ってきたということでありますけれども、近年、全国的にまた発生が増加傾向にあるということでございますので、この牛のヨーネ病の感染の状況と今後の対策についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) ヨーネ病でございますが、感染初期に症状が出にくいということ、また診断も難しいという特徴がございまして、牛の移動に伴いまして感染が拡大する傾向にございます。経営安定を図るためにも、その清浄化が課題だというふうに考えております。
 このため、このヨーネ病の清浄化を一層推進するという観点から、専門家の意見も伺いながら、昨年十一月に総合的なヨーネ病の清浄化対策、ヨーネ病防疫対策要領というのを取りまとめたところでございます。
 この中身でございますが、発生農場におきましては、六か月齢以上の全飼養牛、これにつきまして対象に検査を実施いたしまして、陽性牛は淘汰をする。また、新しく迅速な診断法ができてまいりましたので、ヨーネ病の原因となりますヨーネ菌、こういったものの遺伝子を多量に持つようなそういった牛につきましては自主的な淘汰を推進していこうということ。また、移動に伴って拡大するということでございますので、牛の移動の際には検査証明書、こういったものによりましてヨーネ病が陰性であることの確認を徹底するといったようなことを内容としたものでございます。
 農林省といたしましては、この要領に基づきまして、引き続き本病の清浄化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。以上で質問を終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 現在ほど畜産、酪農をめぐって非常に厳しい状況に置かれているときはないんじゃないかというふうに思っています。
 酪農家の離農がどんどん進んできています。乳用牛の飼養農家数ですね、この十四年間で半減しました。それから、乳用牛の飼養頭数も、これ十四年間で見ますと四十四万六千頭減っているんですね。引き換えに、一戸当たりの飼養頭数が増えて、三十七・八頭から六十一・五頭まで拡大をしてきていると。それから、一頭当たりの乳量が今度は増えていて、六千七百二十四キロから七千八百九十三キロまで引き上げてきていると。
 酪農家にとってみますと、身を削って、そういう意味では、この間、規模拡大と合理化を連続してやってくる中で、何とかこの牛乳の生産を維持してきたわけです。
 しかし、この酪農経営の収益性というところから見るとどうかというと、これは搾乳牛が一頭当たりの所得で、十四年間で見ますと四万円減少しているんですね。それから、一日当たりの家族労働報酬、これが二〇〇六年で見ますと、十四年間でいうと最低なんです、一万二千三百九十八円と。前年から比較しても一〇%下がっているということなんですね。ですから、コストを下げて、本当に働いても働いても収入が減り続けると、正に今酪農版のワーキングプアと言える状況だというふうに思うんです。
 それで、加工原料乳の補給金の単価ですけれども、二〇〇二年以降でいうとこれは下げ続けなんですね、下がり続けている。それから、限度数量も同様に下がってきていると。こういう状況になっているのは、私は、やはり政府の酪農政策によってこういう事態がもたらされているというふうに思うわけですけれども、その点でまず大臣としての責任や反省点がおありでしょうか。
○副大臣(国井正幸君) 今、紙先生から御指摘のように、酪農家の皆さんの大変な御努力等もあって、おかげさまで家族労働報酬も順調に伸びてくることができたんでありますが、ただ、私も手元に資料を持っておりますが、十七年につきましては残念ながら家族労働報酬が減少したと、こういうことでございます。この原因等々については、今もお話ありましたように、やはり生乳の生産が順調だという部分もありまして、乳価が低下をして所得が減少したというふうなことでございます。
 したがって、今般も飼料価格の高騰等を含めて十五銭の加工乳の補給金の単価を乗せる諮問を今しているわけでございまして、何とか厳しいながらも努力をしていただいて、更に新規分野での、先ほど来申し上げておりますように、チーズ等新規需要の見込まれる部分に更に私どもも需要の開拓を期待していきたいと、このように考えております。
○紙智子君 今、お話の中で、加工原料乳の補給金の単価ということで、十五銭ですかね、十五銭、今日の日本農業新聞にも出ていたんですけど、私はそれでは今の酪農家の経営を守ることできないというふうに思うんですね。
 北海道などで釧根地域、酪農中心の地域なわけですけども、酪農家の方に聞きますと、大体年三百トン搾る人の場合、経産牛で四十五頭飼っているんですけど、全部で七十頭で、そういうところの場合聞きますと、二〇〇五年、二〇〇六年というふうに見ても乳量が一万四千キロ減っているんですね。それで、生乳の代金でキロ当たり、まあキロですけども、これは二円八十銭下がったんだと、それから補給金で五十銭下がって、合わせると三円三十銭下がったというんですね。結果として、七十頭牛を飼っている中では、年間でいうと百五十万減っているという話なんですよ。この人の場合はそんなに規模大きい方じゃないですけども、一千トン搾るような規模の農家だったら、じゃもっといいのかというと、そうじゃなくて、やはり減収でいうと大体三百万から四百万、年間の減収で、そのぐらい減っているという話なんですね。
 今お話があって、チーズのことも言われたんですけども、確かにチーズの工場を造って増産するということでは量は出せるかもしれないと、それは。ただ、先ほど来議論もありましたけど、やっぱりチーズに向けて出す乳価というのは四十円とか五十円とか低いということがあって、プールで農家には手渡るんだけども、そうすると下がっちゃうわけですね。やっぱり生乳で売るのと全然違うわけで、結局プール乳価ということになると、これは農家にとってみると下がってしまうと、減収になるということが言われているわけです。
 ですから、やっぱり補給金の単価ということでは、これはやっぱり十五銭じゃとてもじゃないけれども追い付かないというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。
○副大臣(国井正幸君) 今回の補給金の単価の算定につきましても、今年、特別な作為を持ってしたわけではなくて、これまでのルールに基づいてしっかりと算定をさせていただいたつもりでございます。
 なお、やはり経営の安定を図るという側面から、具体的には、前年度の単価に過去三年間の生産コストの変動率、これを乗じた形で出させていただいているわけでございまして、私どもも更に努力をしながら生産者の皆さんとともに更に経営効率の向上に努めていく必要があるんではないかと、このように思っている次第でございます。
○紙智子君 まあ算定基準どおりにやっているというお話なんですけど、現実の実態は、この区域全体の農協に入っている組合員さんのところなんか見ても、大体四割が赤字になっているんですね。ですから、やっぱりそういうことで、本当に酪農経営を守っていくということのためには、これは従来のやっぱり枠を超えて対策を考えないといけない事態だというふうに思うんです。
 それから次に、飼料価格の高騰問題で、これもいろいろ議論、この間されているんですけれども、シカゴの商品の取引所のトウモロコシの価格、これは二〇〇五年の段階では二ドル台だったのが、今年一月末には四ドル超えたと。それから、お話ありましたけど、小麦にしても、二〇〇五年は三ドル台後半で推移したのが、今年一月は四・七ドルになったと。トウモロコシも小麦もオーストラリアの大干ばつが価格高騰に影響を与えているわけですけど、トウモロコシについては、ずっと言われているように、エタノールの生産の急増というので影響を与えていると。
 それで、いずれも地球温暖化ということが背景にも言われていて、オーストラリアでいえば、気象庁が、こういう事態になっている干ばつの問題はこれは地球温暖化の影響だというふうに指摘していますし、トウモロコシの方、エタノールの方も、言わば、なぜそれを生産増やしていっているかというと、やっぱり備えてですよね、温暖化に備えてということがあるわけですから、そういう地球温暖化ということでいえば、まあ構造的であるかないかという話もさっきありましたけど、やっぱりこれ構造的な問題が背景にあるというふうに思うわけです。
 飼料価格の高騰にそれが影響を与えているということでいえば、やはりこれが進行していくということの中で、これからの世界の穀物需給というのはこれは楽観できない状況にあるというふうに思うんですけれども、その点、大臣はどのように認識されていらっしゃいますか。
 大臣がいらっしゃるので、答えていただいて。
○副大臣(国井正幸君) 今おっしゃられた中身、本当に大切なことでございまして、国内における飼料の自給率の向上、やっぱりしっかりと図っていくということが必要なんだろうというふうに思っています。
 このバイオエタノールのトウモロコシが転用されている問題についても、評価はいろいろあると思うんです。これ地球の温暖化防止という側面からすると好ましいことでもありますが、しかし食べられるものを、食料をそちらに向けることに対しての是非論というのもあるわけでございまして、そういう意味で、我が国において農林水産省の中でも実はバイオエタノールのこの研究開発をやっているわけでありますが。
 一方で、サトウキビの問題も、これ糖みつを使ってもやっておりますが、それ以上に、人間が食べられないセルロース、これを使ったバイオエタノールの開発なんかも、今おっしゃられるような、一方が立てば一方が立たないというのではなくて、ともに環境問題もあるいは食料の、地球全体のですよ、食料事情も解決するためにはそういう全く新しい分野での技術開発というのも必要なんではないかなというふうなことで、我が国では今そういう努力を重ねているところでございます。
○紙智子君 大臣がいらっしゃらないかもしれないというので副大臣にしたので、是非、大臣、お答えいただきたいと思うんですけど。
 えさを海外に依存していると、こういういろんな環境の状況の変化の中で、日本の畜産、酪農の経営の安定も、さらにその存立の基盤も脅かされかねないということで、やはり日本の飼料自給率を一刻も早く上げなきゃいけないというふうに、そういう問題に直面するわけですよね。
 飼料自給率の引上げに全力を挙げなきゃいけないというふうに思うわけですけれども、これについて端的にどういうふうに引き上げるのかというところについてお話を願います。
○国務大臣(松岡利勝君) 紙先生のこの飼料自給率、えさの自給率の引上げ、具体的にどのように進めるかということでございますが、これは先ほど和田ひろ子先生からもお尋ねがございましたし、またその他の先生方からも今日は御指摘があったわけでございます。
 いずれにいたしましても、飼料自給率の向上というのは最大の私ども課題でございます。これを引き上げることが食料自給率の向上にもつながってまいるわけでございますし、国土の有効活用、そしてまた資源循環型の畜産を確立をしていく、そういった観点からも是非これは最大限に取り組まなければならないと、このように認識をいたしております。
 そこで、今、食料・農業・農村基本計画におきましては、平成十五年度に二四%でありましたこのえさの自給率、これを平成二十七年度には一〇%以上伸ばしまして三五%に向上させていこうと、これを目標にして今取り組んでいるところでございます。
 この目標を達成するためには、十七年度に飼料自給率向上戦略会議、これを設置をいたしたところでございまして、ここにおけます議論等を踏まえまして、飼料基盤の整備、それから稲発酵粗飼料、これはもうずっと以前からやってきているわけでありますが、いわゆるホールクロップサイレージ、これの生産利用の拡大、それからまた大体一千万トン近く生産されております稲わらの広域流通の促進、それからまた水田や耕作放棄地を活用いたしました放牧の推進、それからもうずっと今日も野村先生からも御指摘ございました食品残渣、こういったことの未利用なものの資源をどうやってこれをえさ化していくか、飼料化していくか、こういったことも私ども積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、畜産政策の中で最大の課題だと思っておりますので、国、地方公共団体、農業団体、それから消費者団体等も一体となって適切な役割分担の下で国を挙げてこれが取り組んでいかれるようにしていきたい、このように思っております。
○紙智子君 ちょっと後ろが詰まってきたので、ちょっと合わせて質問したいんですけれども、今その基本計画で戦略的にということで十七年度から二十七年という話されたんですけれども、実は基本計画で二〇〇三年のときにこの飼料作物の作付面積を二〇一五年までに増やすという計画があったわけだけれども、これ自体、それを作って立てたんだけれども、結局その出発の時点から下がっちゃったわけですよね、三万ヘクタール下回っちゃったわけですよ。そこのところは言わないんですけれどもね。
 だから、そうすると、本当に今言われたようなことで果たして進んでいくのかなというのは非常に疑問に思うわけです。私はもっと思い切った財政負担を前提とした抜本的な取組をしなければ自給率、飼料の自給率は上がらないんじゃないかというふうに思うわけです。
 先日、農水省に飼料米を仮に転作面積で八十五万ヘクタール、それから耕作放棄地三十八万五千ヘクタール、ここに植えた場合に飼料自給率がどれだけ上がるか試算をしていただいたんです。その結果、現在の飼料自給率二五%ですけれども、五一%に上がるということなんですね。飼料米は配合飼料にも使えるというのもありますし、酪農だけじゃなくて畜産にも使えると。食料安全保障にとっても大変大事だということなので、転作面積すべてに飼料米を植えるということではなくて、耕作されていない転作水田の十一万二千ヘクタール、それから耕作放棄地の三十八万四千ヘクタールに飼料米を植えるだけでも、これ飼料自給率は一〇%引き上げることができるというふうに思うんですけれども、このぐらい思い切った取組をやる必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(国井正幸君) 御指摘のように、当省で先生の御指摘いただいて試算をさせていただいた結果は、今御案内のとおり一〇%から向上するというふうに数字上出るようでございます。したがって、これも有効な施策だというふうに思いますが、ただ全部をできるかというと、なかなかやっぱり条件等々によってなかなかできにくいところもあろうと思います。
 しかし、やはり有効な施策であることは間違いありませんので、是非進めていきたいというふうに思っております。
 なお、あわせて、新しい多収穫の品種等々は、これはバイオマス利用等も含めてでありますが、これはやっぱり科学技術の粋を駆使して開発していく必要があるというふうに思いますので、今後とも重要な施策として検討はさせていただきたいと、このように思っております。
○委員長(加治屋義人君) 時間が過ぎておりますので、答弁を簡単に、また質疑もまとめていただきたいと思います。
○紙智子君 じゃ、時間ということですので。
 今、有効だということで、その後やられるということで、私たちも、一遍に百やれというのはできないかもしれないけれども、とにかく今はゼロなわけですから、そこをやっぱり実際やって、そしてうんと広げていくということが大事だと思っていますので、そこをよろしくお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○委員長(加治屋義人君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十六分散会