第166回国会 農林水産委員会 第5号
平成十九年三月二十九日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任   
     小川 勝也君     岡崎トミ子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         加治屋義人君
    理 事
                岩城 光英君
                主濱  了君
                和田ひろ子君
    委 員
                岩永 浩美君
                国井 正幸君
                段本 幸男君
                野村 哲郎君
                小川 敏夫君
                岡崎トミ子君
                谷  博之君
            ツルネン マルテイ君
                松下 新平君
                福本 潤一君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
   衆議院議員
       農林水産委員長  西川 公也君
   国務大臣
       農林水産大臣   松岡 利勝君
   副大臣
       農林水産副大臣  国井 正幸君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  河合 常則君
       農林水産大臣政
       務官       永岡 桂子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 朝雄君
   政府参考人
       消防庁審議官   寺村  映君
       財務省理財局次
       長        藤岡  博君
       農林水産省消費
       ・安全局長    町田 勝弘君
       農林水産技術会
       議事務局長    高橋 賢二君
       林野庁長官    辻  健治君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人に係る改革を推進するための独立
 行政法人農林水産消費技術センター法及び独立
 行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法
 の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○種苗法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、小川勝也委員が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子委員が選任されました。
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○委員長(加治屋義人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人に係る改革を推進するための独立行政法人農林水産消費技術センター法及び独立行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消防庁審議官寺村映君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
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○委員長(加治屋義人君) 独立行政法人に係る改革を推進するための独立行政法人農林水産消費技術センター法及び独立行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野村哲郎君 おはようございます。自由民主党の野村哲郎でございます。
 毎回毎回代わり映えのしない質問者で大変恐縮に思っておりますが、どうか今日もよろしくお願い申し上げたいと思います。(発言する者あり)ありがとうございます。
 質問に先立ちまして、去る三月二十五日、能登半島沖でマグニチュード六・九という強い地震が発生をいたしました。今日お見えの総務大臣政務官、河合先生のところも大変な被害で、お見舞いを申し上げる次第でございます。
 二十八日の内閣府の発表では、一人の方が亡くなり、そして二百六十名を超える負傷者、そして住宅の全半壊、一部破損が千三百戸以上と大きな被害をもたらしまして、千六百人以上の方々が現在も避難生活を送っておられる。大変強い余震が頻繁にまだ発生いたしておりまして、住民の方々は大変不安な毎日を送っておられる。そういった皆様方に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 なお、農林水産関係の被害状況は現在調査中とのことでございますけれども、今回の被災地域は農林水産業の盛んな地域でございますので、大変今後の影響が心配されるところでございます。どうか農林水産省におかれましても、被害復旧、そして営農再開に向けて最大の御尽力をお願い申し上げたいと存じます。
 それでは、本日議題になっております独立行政法人農林水産消費安全技術センター並びに森林総合研究所の統廃合につきましての質問に移らさしていただきたいと存じます。
 まず、今回の農林水産消費技術センターなど五法人の統合につきましては、本法案が成立いたしますと平成十九年四月一日より実施されることになります。しかし、同じ十七年度末に最初の中期目標の期間終了を迎える法人のうち、農業・生物系特定産業技術研究機構など四法人や水産総合研究センターなど二法人は、それぞれ農業・食品産業技術総合研究機構と水産総合研究センターとして統合され、昨年の四月一日にスタートしたわけでございます。
 一方、今回の農林水産消費安全技術センター並びに森林総合研究所の統廃合は一年先送りされたことになるのではないのかと。統廃合によりまして財政的にも、また運営的にもメリットがあるということであれば、今回の五法人の統廃合が十八年の四月一日でなく十九年、今年の四月一日となった経緯並びに背景につきまして、大臣にお伺いしたいところでございます。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(松岡利勝君) 先生の御指摘の点でございますが、独立行政法人の見直しにつきましては、政府全体の方針といたしまして、平成十七年度末までに中期目標期間が終了する法人、五十六でございますが、そのうち相当数を平成十六年度内に前倒しをして検討を行うと、このようにされたところでございます。この方針を受けまして農林水産省といたしましても、政府全体の行政改革の推進に資するよう、規模が大きい農林関係の試験研究法人につきまして前倒しで検討を行い、昨年の通常国会に法案を提出したものでございます。
 他方、今般の統合に係る五法人につきましては、まず農林水産消費技術センター等三法人についてでございますけども、これは食の安全と消費者の信頼の確保に直結する業務を行っている、そのためにその業務の制度設計等について十分な検討が必要であること、それからまた二つ目でございます森林総合研究所等二法人につきましては、性格に違いがあることから、統合後の業務の範囲、統合後の組織の姿、人事の在り方等について十分な検討が必要である、こういったような観点から前倒しの中に加えなかった、こういうことでございまして、今申し上げましたようなそういう前倒しの中に入らなかったということで今回二つに統合をすると、このようなことで、そういう理由から、平成十七年十二月の閣議決定を踏まえまして今国会に法案を提出したと、このようないきさつ、理由でございます。
○野村哲郎君 今の松岡大臣のお話で十分理解をさしていただいたところでございます。
 それで、中身の質問をさしていただきたいと思いますが、一つは、動物それから植物等の検査機関の在り方について御質問をさしていただきたいと思います。
 現在、農林水産省の消費・安全局には動物検疫所及び植物検疫所がありまして、これらの機関は国の直轄機関ということになっております。保税区域において貨物に係る防疫検査を実施しているところでありますが、一方、農林水産消費技術センターやそれから今回統合されます肥飼料検査所、そして農薬検査所も、十三年度の独立行政法人までは農林水産省の附属機関であったわけであります。
 このように、同じような検査機関であっても国の直轄機関とそれから独立行政法人の二つの形態があるわけでありますが、これらの明確な区分があるのかどうか、そのことについてお伺いしたいと思います。
 非常に例えは悪いんですけれども、同じ農林水産省の中で生まれたものが、一つは親元でずっと育って一つは養子に出された、何かそういうこと、同じ検査機関でありながらそういったことが、この明確な区分があるのかどうか、そのことをまず教えていただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 今回統合の対象となります三法人がまず独立法人化したときの経緯を御説明さしていただきたいと思います。
 この独立行政法人化につきましては、平成九年十二月でございますが、行政改革会議の最終報告というのが出まして、この中で試験研究、文教研修・医療厚生、検査検定、この三業務を検討対象とすると、独立行政法人化の検討対象とするというふうにされたところでございます。この中で、農林水産消費技術センター、肥飼料検査所及び農薬検査所は検査検定、この業務の中に位置付けられたところでございます。
 この最終報告を受けました平成十年六月の中央省庁等改革基本法、これにおきまして、検査検定業務については事業の必要を厳しく見直した上ということで三つの選択肢が示されました。民間への移譲、廃止、三番目が独立行政法人への移行と、このいずれかを選択することとされたわけでございますが、今回統合の対象となります検査三法人につきまして行っている業務につきましては、食の安全確保等にかかわる重要な業務であって、廃止及び民間にゆだねるということは適当でないということから、十三年四月に独立行政法人化したものでございます。
 また、動植物検疫、これにつきましては、輸入される動植物、畜産物、国内を移動する植物等に関します検査・廃棄命令、こういったことを命ずるということで、私有財産の制限を強制的に行う必要があるということで、国の直轄機関であります公的の直轄機関として実施しているということで、これはいわゆるCIQ機関、税関、入国管理局、検疫所、こういったものと一緒になって国境措置の一つとしてリスク管理業務を担っているということでございます。
○野村哲郎君 今局長の方から御説明がありましたけど、どうもまだ分かりづらいといいますか、先ほど局長は、検査検定は独立法人、検疫についてはいろいろ、まあ言わば公権力の行使、こういうものがあるので直轄にしてあるんだ、こういうふうに私受け取ったんですが、ただ、その検査にしましても、立入検査を民間にやるわけでありますよね。そうしますと、いわゆる公権力の行使というのは、私は、国なりあるいはそういう県の機関でないと、法的な権限はあったにしても、じゃ受ける方が、独立行政法人から来ましたと言ったときに、何の権限があっておまえたちは来たのかとこういう、まあこれはもうさかのぼってしまう話なんですけれども、どうも受け手の側からの皆さん方から見ると、どうしても独立行政法人では何の権限なんだというところが見えにくい、分かりづらいと、こういうことをよく現場でも聞かされるわけであります。
 そうした現場の声も聞いておりますが、私はこういう、先ほど検疫は命令とかいろんなそういう公権力の行使をやるんで、そういう意味で直轄の方がいいんだという話でありましたけれども、私はこの検査機関もやっぱり国の直轄の方がいいのではないのかと、こういうふうに思うわけでありますが、もう一遍その辺のことを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 今立入検査のお話をいただいたわけでございますが、これも十三年のときの、独立行政法人化したときの経緯でございますが、農薬検査所と肥飼料検査所につきましては、農薬取締法及び飼料安全法、これに基づきましてきちっとその立入検査等の権限を付与しているということでございます。
 検査を受ける方の受け止めということでの御心配でございましたが、この際併せて、検査を受ける事業者に対しましては、立入検査をするときにこれまでと同様ということで、十三年の前と同様に、国が行ってきた検査と目的、内容、こういったものが同じである旨、十分説明を行ってきておりまして理解を求めているということで、これまで特段の問題は生じていないというふうに考えているところでございます。
○野村哲郎君 特段の問題はないというお話でありますけれども、先ほど、やる方から見れば問題なかったのかしれませんが、受ける方からすると、どうしても国の直轄と独法ではやはりこの受け止め方が違うというふうに思います。
 そこで、今日は総務省の大臣政務官、河合政務官にも来ていただいておりますが、総務省の消防研究所につきましては、十三年に独立行政法人に移行したという話ですが、五年後の見直しではまた国の直轄に戻っているんですね。なぜ元に戻したのか、その理由を教えていただければ有り難いと思います。
○大臣政務官(河合常則君) 野村先生御存じのとおり、独立行政法人は自主的な運営ができるとか弾力的なことができるとかという、そういう長所もあるわけでございますよね。それで、実は消防研究所は、最初のときは、火災のメカニズムとか、それから消火の原理とか消防機械の開発研究とか、そういう基礎的な研究をすると。それから、災害対応への情報化の推進をするとか高齢者の災害時の安全確保の研究するとかという、そういうプロジェクトのこともやると、こういうふうにしておったわけでございます。それが見直しをしまして、政策評価、行政評価したわけでございます。
 その結果、やっぱり危機管理が大事なのではないかと、そういうことが、危機管理を強化するということが言われまして、大規模災害、大規模な火災、それから、能登半島の地震ございましたが、地震などの自然災害、テロなどの特殊な災害、それからサリンなどの新規の危険物対策とかコンビナートの災害とかそういう、本当にもっと大きなそういうものに特化した強化、その研究に重点を置かねばならぬのじゃないかという評価をされたわけでございます。
 そうしまして、これはやっぱり職員も消防士や消防機関と一体になって現場へ出て原因究明のために働かねばならぬと、こういうことになりまして、それはやっぱり身分は公務員化すべきだなと。それで、役割とか機能は最初に申し上げましたように変わりましたので、職員の数も半分になりまして公務員化したと、公務員に、消防庁の中へ入ったと、こういうことでございます。
○野村哲郎君 今の御答弁で、行政評価をしてみたら、今の消防庁がやっているのともう一体的にやっているんで元に戻した方がよかろうと、ざっくばらんに言えばこういうお話だったと思うんですが、要は、そういう行政評価した上できちっとまた元に戻ったということで理解いたしました。
 そこで、今回の法改正によりまして三つの法人が一法人に統合されまして、名称も、肥料検査所とかあるいは農薬検査所という検査をする場所というのがこの名称で分かるわけですけれども、今回は農林水産消費安全技術センター、非常に長ったらしくて、何をするところか非常に分かりづらいのではないかと。先ほど言いましたように、検査を受ける側から見ますと、名称もセンターということでありますので非常に軽く見られるんじゃないのかと。あるいはまた、各県には消費生活改善センターとか何とかセンターとかといろんないわゆる生活関連の指導をする機関が一杯あるわけで、この消費安全技術センターという名称を付けておるわけでありますけれども、そうなりますと、私はこの名称からしても公権力の行使というのが非常にやりづらくなってくるのではないかなと、こういう危惧を実は持つわけであります。
 ですから、この法律案でこういった中身が出てきておりますけれども、新しい独立行政法人に今までのような機能なり役割を担ってもらうためには、もう少し名称を含めて何か工夫する必要があるんじゃないかと。というのが、現場のそういう検査員の方々がセンターの名刺を持っていって、はい、立入検査をいたしますというんじゃ、どうもなじみにくいのではないかなと、こういう気がしてならないわけでございます。
 ですから、先ほどの消防研究所のようにまた五年後には元に戻るのか、そういうこともちょっと危惧するわけでありますが、何か工夫していただかないと、受け止める側、あるいはやるその職員の皆さん方の意識の問題も、非常にこの名称ではやりづらくなっていくのではないかなというふうに思うものですから、その辺の御所見をいただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 統合後の新法人の名称についてのお尋ねでございます。
 今回、御指摘いただきましたとおり、農林水産消費安全技術センター、こういう名前にするということとしております。これは新法人の統合のねらいでございます、農場から食卓までの一連の過程を対象に検査業務を一体的に実施して、技術で食の安全に貢献すると、こういったことを、どういう名前がふさわしいかということを種々検討いたしまして、農林水産消費安全技術センターという名前にしたところでございます。
 御指摘いただきました、統合によって名前が変わって、よくその今までやってきた検査、こういったことの趣旨が分からなくなるんではないかということでございますが、今般の統合による名称の変更はあるわけでございますが、これまで両法人、肥飼料検査所、農薬検査所が行ってきました検査と目的や内容は同じであるといったことについては、検査対象者、事業者に十分説明するということで検査の支障が生じないようにしてまいりたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 名前も変わってきたけれども中身は変わりませんということなんでしょうけれども、ただ、本当にやる側の職員の皆さん、検査員の皆さん方の意識というのが、何かこういう名称では私は軽くなってしまうと。見る側から、検査を受ける側からしても、何となくこの何とかセンターという名前では受ける方も真剣味が薄らいでいくのじゃないかなということも、これは私の単なる危惧かもしれません。だからその辺がきっちりないようにやっていただきたいし、もし何か工夫できることがあればその工夫もしていただきたい。これはもう要望申し上げておきます。
 それから次に、三つ目に、独立行政法人の職員の身分についてでありますが、平成十三年の四月に独立行政法人制度が開始されまして農林水産関係十七法人が発足いたしましたが、このときの職員の身分は公務員でございます。さらに、十五年の十月に特殊法人改革基本法によりまして、五つの法人が四つの独立行政法人になったわけでありますが、このときの職員の身分は非公務員、こういった形になっております。そして、十七年の十二月には行政改革の重要方針におきまして独立行政法人の統廃合、身分の非公務員化が明示されまして、昨年四月の行革推進法によりまして組織の統廃合が進められ、多くの独立行政法人の職員の身分は非公務員化しているわけであります。非常に変遷をたどってきております。
 そこで、このように独法はほとんどが非公務員型になっておりますけれども、今回のこの農林水産消費安全技術センターはなぜ公務員型となったのか、それから公務員型と非公務員型というのはどういう明確な区分が、基準があるのかどうか、このところを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 今回の統合後の新法人の身分のお尋ねでございます。
 検査三法人が統合してできる新法人でございますが、先ほども申し上げましたが、BSEの発生等によりまして国民の関心が非常に高い食品の安全性等に関する検査を行っているということ、また、食品の安全性を確保するために、肥料取締法、農薬取締法、飼料安全法等、こういった法律に基づきまして、強制力を背景とした立入検査、広範で多数の検査、分析等の業務を行っているということから、統合後の法人の身分につきましては、平成十七年十二月二十四日に閣議決定をされました行政改革の重要方針、これに基づき、引き続き国家公務員とするということとされたところでございます。
 この公務員型の独立行政法人となる基準でございますが、その業務を国家公務員の身分を有しない者が担う場合にどのような問題が生じるのか、具体的かつ明確に説明できない場合、これは当該法人は特定独立行政法人、公務員型以外の独立行政法人とするということでございます。
 私どものこの業務、これにつきましては、やはり公務員の身分を持つ者が担う必要性があるといったことについて理解というか、そういうことが得られまして、引き続き国家公務員型とするということとされたところでございます。
○野村哲郎君 局長は非常に早口なんで、私も頭の回転が悪いものですから理解がちょっとできなかったんですけれども、今その基準のところをもう一遍ちょっと説明していただけませんか。何か分かったようで分からない、漠とした受け止め方しかできなかったものですから、大変申し訳ありませんが。
○政府参考人(町田勝弘君) 大変失礼いたしました。
 基準のところでございますが、平成十五年八月一日の閣議決定ございまして、もう一回申し上げますと、その業務、法人が行う業務でございますが、これを国家公務員の身分を有しない者が担う場合にどういう問題が生じるかということを具体的かつ明確に説明できない場合、これはその法人は公務員型以外の独立行政法人とすると、こういう何といいましょうか、裏からといいましょうか、そういった書き方がされておりまして、逆に言いますと、私どもの理解としては、その業務をやはり国家公務員の身分を有した者が行わないと問題が生じる場合、こういった場合は引き続き国家公務員型ということになるというのが基準というふうに考えているところでございます。
 大変失礼しました。
○野村哲郎君 そうしますと、先ほどおっしゃいましたように、食の安心、安全、これをきちっとやっぱり消費者の皆さん方に分かっていただくには公務員の身分の方が、その方が信頼性も高いと、こういう簡単な理解でよろしいでしょうか。よろしいですか。はい、ありがとうございました。
 それでは、今回、このセンターに統合される三つの独立行政法人の個別具体的な質問に入らさせていただきたいと思います。
 まず、農林水産消費技術センターが担っております食品表示適正化への取組についてお伺いをいたしたいと思います。
 我が国におけます食の安全、安心への取組として、一般消費者に適正な情報を提供して信頼を確保するために、いわゆるJAS法に基づいて農林水産物の格付と品質表示の適正化が進められております。このJAS法は平成十七年の通常国会で法改正がなされました。そして、十八年三月から施行され、二十年の二月までの移行期間が設けられておると、こういうふうに伺っております。
 改正につきましては、格付については民間の登録認定機関の認定を受けた製造業者等による自己格付に一本化されたわけでありますが、実はこの法律の改正当時、私は、おかげさまでといいますか、本会議においてこのJAS法についての改正の質問をさせていただいたところでございます。したがって、その後、どういった取組をされているのかどうか、そのことについてお伺いをいたしたいと思います。
 まず、改正によりまして自己格付に移行することに不安を抱いておりましたのは、廃止された登録格付機関に製品を持ち込む、いわゆる畳表だとか生糸それから林産物の関係者だったと。この方々が非常に不安を抱えていたというのは事実でございます。したがいまして、これらの方々が法の改正を受けましてこの登録認定機関の認定を受けて自己格付を行わなければならなくなったわけでありますけれども、今回、その二十年の二月までの移行期間がまだあるわけでありますが、新制度への移行は順調に進んでいるのかどうか。特に家内工業的な皆さん方が大変不安を持っていたわけでありますが、その経過について教えていただければ有り難いと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 今御指摘をいただきました畳表、生糸、林産物、この三品目についてでございますが、改正法の施行は十八年三月一日だったわけでございますが、今御指摘いただきましたとおり、二十一年でございますが、二月末までの三年間、経過措置の今期間中ということでございます。このため、現在も旧法の仕組みによる登録格付機関等による格付が今行われているというのが現状でございます。
 私どもといたしましては、この改正法に基づきまして、登録認定機関の認定を受けて事業者自らが格付を行うこの仕組み、この円滑な移行を図るということで各地で説明会などを開催しておりまして、関係事業者への周知に努めているところでございます。
 畳表、生糸、林産物、この三品目の登録認定機関の整備状況についてのお尋ねでございますが、まず生糸と林産物につきましては十八年度に新たな登録認定機関の登録がされました。生糸は一機関、林産物は十二機関がされたところでございます。また、畳表につきましても、現在、登録認定機関の登録申請の準備が進められているところでございます。引き続き整備を図ってまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 それでは、そのときにもう一点問題になりましたといいますか、改正の中身にありましたのが、海外の登録認定機関の同等性要件が廃止されまして、ISOガイド65を満たせばよろしいと、こうなったわけでございます。
 ちょうどこの改正時点で、アメリカとかEUとか、こういうところにたしか三十四機関あったと思いますけれども、その後、海外のこの機関の増減はどうなっているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 改正JAS法に基づきます登録外国認定機関の登録でございますが、平成十七年の九月一日から登録申請の受付を開始しておりまして、順次、審査、登録を行っているところでございます。
 登録外国認定機関の登録数でございますが、現在十七機関ということで、野村議員、今御指摘いただきましたように、法改正前の登録数は三十四でございましたので、今半数程度というところにとどまっているところでございます。
○野村哲郎君 ありがとうございました。
 次に、肥飼料検査所の業務についてお伺いをいたしたいと思います。
 特にその中で、輸入作物におけます遺伝子組換え植物に対する検査体制の問題でございます。
 遺伝子組換え植物につきましては、厚生労働省の検疫所、それから農林水産省の植物検疫所、並びに肥飼料検査所が検査を行っているわけでございます。結果を見ていきますと、厚労省の検疫所の検査では、平成十三年にジャガイモ、そして十四年にパパイヤ、十八年に米の加工品で未承認の遺伝子組換えが検出されたわけであります。また、肥飼料検査所の検査では、平成十二年そして十七年にトウモロコシで未承認の遺伝子組換えが検出されている。こういった水際での検出というのは、私は大変防疫体制が整備されているということで評価をいたしたいというふうに思います。
 ただ、ここで疑問にちょっと感じますのは、同じ遺伝子組換え植物の検査が、一方は厚労省、一方は農林省、こういう検査機関で行われている点でありまして、厚労省の検疫所と肥飼料検査所の業務の仕分というのはどうなっているのか、どうも国民の目には分かりづらい、私も分かりづらい、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 遺伝子組換え体の検査のお尋ねでございますが、トウモロコシを例に取って今御指摘ありましたので説明させていただきますと、まず飼料用のトウモロコシ、これにつきましては、飼料の安全性を確保する観点から肥飼料検査所が飼料安全法に基づきまして検査を実施しております。また、食品用のトウモロコシ、これにつきましては、食品衛生の観点から厚生労働省の検疫所が食品衛生法に基づいて検査を行っているということでございまして、肥飼料検査所及び検疫所が行います検査は、その対象とするトウモロコシが異なっているということでございます。
○野村哲郎君 今の答弁で、飼料は飼料安全法、そしてジャガイモだとかそういう食べ物については食品安全法、よって立つ法律が違うというお話でありますが、同じ検査、私は検査の仕方もそれから器具も同じだというふうに思うんですね。ですから、何で厚労省でやり、あるいは一方は農水なのかというところが、どうも検査機器なり人員が二重に配置されているのではないのかなというふうに思うわけでございます。もう少し、今回の肥飼料検査所を含む統廃合が効率的な政府を目指す行政改革の一環として行われるのであれば、やはり国の機関で同じような検査業務が重複するというのは本来の趣旨にそぐわないのではないのかと、こう思うわけでございます。
 農林省と厚労省の業務というのが、そういう意味では重なり合っている部分というのが非常に多い気が私はいたします。例えば、これは松岡大臣も党の中でおっしゃったこともあったと思うんですけれども、今のは植物の検査の話でしたけど、例えば食肉の処理場。食肉の処理場、同じ処理場でありながら検査までは、生体で持ってきて検査まではこれは農林省管轄、屠体されてたらこれは厚労省管轄になってくる。同じ食肉処理場の中で、ここまでは農水省管轄、ここから先は厚労省管轄。
 そして、もう一つ言いますと、同じ食肉処理場でも、農水省の事業で受けたのは農水省管轄、それから私営の処理場は、これは厚労省管轄。これは同じ処理場ですよ。同じ処理場でも、中身は違わないんですけれども、農水管轄と厚労管轄に分かれてくる。どうも私は、この辺が無駄があるのではないかな、できればそのところは、業務が同じであれば一本化した方がいいのではないかな、そういう気がして実はならないわけであります。
 こういったようなことで、私は、その農水と厚労との関係というのは、連携はよく取っておられる、そのことはもう十分認めるわけですけれども、何でこういう、縦割りといいますか省庁の枠組みというのか分かりませんが、どうもそれをずっと引きずってきておるというふうに思うわけです。ですから、機能をどちらかに集約することが今国が目指しているいわゆる効率的な行政ではないのかなと、こういうふうに思うんです。そういう問題認識、松岡大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) この点についてはもうずっと以前から議論をしたところでございまして、正におっしゃるとおりでありまして、食品行政というものの言ってみれば連続性、ある意味でいうとまた一元的な観点、こういったところからいろいろ議論があり、また、かつなお議論もあると思います。
 したがって、私どももずっとそのことは随分いろいろ問題認識も持ちながら今思っているところでございまして、今後いろんな観点から議論されると思います。逆に言うと、また野村先生始めいろんな先生方からも御議論いただいて、その結果、どのように一体化といいますか効率化といいますか、そういったことも含めて、あるべき姿、こういったことが求められていければと、我々もまたそういったことをよく念頭に置きながら今後対処してまいる必要があると。
 いずれにしても、食品の安全性という観点では、生産から消費に至るまで本当は一体化、一元化ということがやっぱり今後は議論されるんだろうと、どう我々も対応していくかと、このように思っております。
○野村哲郎君 やはり今大臣おっしゃいましたように、本当に現場では何でここが厚労で農水でというのがどうも分かりづらいところがあるものですから、是非、今おっしゃいましたように、今後の課題として一緒にまた取り組まさせていただきたいと思いますので、どうか御指導をお願い申し上げたいと存じます。
 時間が参りましたので、もう一つの農薬検査所のことについてお伺いをしたかったんですが、これはもう要望にとどめておきたいと思います。
 といいますのが、このポジティブリストが十八年の五月から導入されました。それはそれとして、私どもは最初、大臣あるいは皆さんとも議論して、そしてこういった形で混乱が現場で起こるんじゃないかという非常に危惧も持っておりましたけれども、しかし今、現場の方ではそんなに大きな混乱は起こっておりません。
 ただ、一つだけ、一つだけやはり農家の皆さんや団体の皆さんの非常に要望が強いといいますか、お願い事が来ておりますのが、マイナー作目の未登録の農薬の問題でございます。
 今、ただ、経過措置が設けられまして、その経過措置の登録も全国でまだ四百ぐらい登録がされておりません。我が鹿児島でもまだ三十数件ございます。そのほかに、その経過措置の期間のやつじゃなくて、その後もどんどんどんどんいろんな農薬の承認関係が、登録の関係が出てきているんですけれども、実は大臣、この登録が大体二年近く掛かるんですよ。作目によってはもう二回転、三回転してからでないと登録をしてもらえない。その間に代替品を使うんですけれども、まあ昨今のいろんな異常気象にもよるんですけれども、大変な被害を受けている。
 ですから、私が申し上げたいのは、これを短縮してほしいと。これは厚労省も、あるいは農水の方との二つの機関でやっているわけでありますので、大体二年ぐらい掛かってしまうものですから、そうしますと、農家に来年はできるからとかと言えないんですよね。再来年の話とか言い出しますと、もう大変農家の皆さん方が心配をいたしておりますので、是非このことは、これはもう熊本県の農家の皆さんもそうなんです。ですから、これを短縮する方向で是非ともお願いを申し上げたいということで、時間が参りましたので、要望にとどめておきます。
 ありがとうございました。
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 まず最初に、農林水産消費技術センターの業務のことについてお尋ねいたします。
 私の質問の趣旨は、これは食品表示やJAS規格に係る検査でございますので、消費者の安全、安心を守る、あるいは消費者の消費行動の適正を確保するという意味で大変重要な分野を担っているんではないかと。と同時に、これから将来に向けても更に重要度が増していくんではないかというふうに思っております。
 そうした観点からお尋ねいたしたいんですが、まず、この業務ですけれども、これまでも、こういう組織的な位置付けですと、農水省の方でこうした食品表示や、そうした消費者保護行政に資するために行う、行政が行うに伴って必要となってくる検査を行うという位置付けだと思うんですが、これからの在り方として、そうした農水省の行政の必要性に伴ってというだけでなくて、消費者の安全を守る、消費者の保護という観点からすれば、消費者や消費者団体が直接こうした検査を必要とする場合にこれに積極的に応じられるような、そうした業務体制を是非構築していただきたいというのが私の質問の趣旨なんですが、まず、それについて、これまでの現状において、消費者団体や消費者からの検査の要請があった場合にどのように対応して行っているのか、それについて御説明をお願いしたいんですが。
○政府参考人(町田勝弘君) 消費者の皆さん等からの検査依頼にどう対応しているかというお尋ねでございます。
 現在、農林水産消費技術センターでは、消費者の皆さんからの様々なお問い合わせですとか疑問に答えるということで、ホットラインということで食品表示一一〇番というのを設けているところでございます。ここに寄せられました、例えばJAS法の違反が疑われるような情報につきましては、センターで科学的な分析を行いまして、その結果を踏まえて必要に応じまして農林水産省が是正のための指示、命令をするということで消費者の方の御疑問等にお答えしているということでございます。
 一方、食品などの品質また成分、こういうことに関して、消費者あるいは事業者の皆さんから分析の依頼があるといった場合には、有料でございますが、検査を実施しているところでございます。
 統合後の法人におきましても、こういったことを引き続きしっかりと対応していきたいというふうに思っております。
○小川敏夫君 消費者や消費者団体が行政に言わば何らかの指導の発動を促すと、そのために、行政が何らかの処分を行うために必要な検査を行うという分野は当然ある。むしろそれが主体なんでしょうけれども。消費者団体が直接検査を依頼してくる、消費者が直接検査を依頼してくるということについても、では、これまでも応じてはいたということでございますね。費用的には、これはどういうような扱いになっているんでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 依頼検査の手数料でございますが、検査に必要な人件費のほかに、薬品費ですとか、光熱水料等の物件費及び検査機器の減価償却費等ということで、実費相当額をいただいているということでございます。
 なお、この手数料の設定に当たりましては、民業でもやっておられますので、民業圧迫というようなことのないように、民間の機関の検査手数料、そういったものも勘案して決定しているところでございます。
○小川敏夫君 これからも相当需要が増大する一方だと思うんですね。私の予想では増える一方だと思うんですが、そうした需要の増大にこれからも応じてしっかりいけるというような体制はこれは万全にできているんでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、小川先生がおっしゃった点につきましては、私どもも小川先生と同じ問題意識、認識を持っているつもりでございます。
 何といっても、国民のやっぱり健康、生命に直結する食品の安全問題と、こういうことでございますから、正に、そのような先生の御指摘を受けて、私どもも同じような思いでこれには取り組むと、また、そういうような心構えでいると、こういうことでございますし、そして、今回どのような体制で臨むのかということでございますが、新しい法人におきましては、農場から食卓までの一連の過程を対象に検査等の業務を一体的に実施をしようと、そういうことでございます。
 さらにまた、効率的な業務の運営を図る、こういう観点から、今回の統合におきましては、管理部門については簡素化を図ることといたしておりますが、検査部門については必要な人員を確保していく、このように措置をいたしているところでございます。
 さらに、統合によりまして消費者の対応窓口が増加することから、消費者の関心の高い農薬などの安全性や原産地など食品に関する情報の提供や相談体制の充実を図る、こういうふうに思って、この統合の結果におきましてもそのような対応をしてまいると、こういうことでございます。
 参考までに申し上げますと、統合前の消費者の対応窓口は八か所でございましたけれども、これを統合後の消費者の対応窓口は十二か所、こういうことで、五割増しで窓口の充実を図る、このように措置をいたしているところでございます。全国的にも一応均等な配置ができますように考えて措置をいたしているところでございまして、十分先生のそういう御指摘の点についてもおこたえができるような対応をしてまいりたい、こう思っております。
○小川敏夫君 先ほど政府委員の方から民業圧迫ということがありました。これは検査業務ですから、このような検査は民間でも行っているかと思うんですが、であるとすると、これは民間で行えることであれば、例えば、小泉総理は前言っていました、民にできることは民にやらせればいいんだと。そうすると、民間で十分できることについて、なおこのセンターとして、まあ国直接じゃないにしても、こうした独立行政法人と、公務員型ということで残すという意味合いはどこにあるんでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 今回統合されます法人の業務の内容でございますが、BSEの発生等によりまして、国民の関心が非常に高い食品の安全性等に関する検査を行うということですとか、食品の安全性を確保するために、肥料取締法、農薬取締法、飼料安全法、こういった法律に基づきまして強制力を背景とした立入検査を行うということから、民間にゆだねるということは適当ではなくて、引き続き独立行政法人として国の指導監督の下で効果的、効率的に業務を行っていくことが適当だというふうに考えているところでございます。
○小川敏夫君 立入検査を行うとか、そうしたところまで私は言っていないんで、食品表示やJAS規格に係る検査、すなわち、要するに食品の成分検査ですよね。ですから、成分の検査そのものは公権力の行使という部分ではありません。検査というのは、客観的な技術があればこれは民間でできるわけでございます。そして、民間でもそれができる、そうした業務をやっている団体が複数あるようですので、なお、そうした民間でもできる状態にあるのに、なおこれを維持するということの必要性についてお尋ねしたいんですが。
○国務大臣(松岡利勝君) 政府委員の答弁と繰り返しになるかもしれませんけれども、要するに、何といいましても食品の安全性を確保すると、こういう大前提、基本眼目、これがあるわけでございまして、肥料取締法、農薬取締法、飼料安全法と、正にそういう法律に基づきまして強制力を背景とした立入検査を行う、こういう性格でございます。したがいまして、そういった性格から、民間にゆだねることは適当ではなく、やはり独立行政法人として国の指導監督の下で行うことが適当だと、こういう判断でございます。
○小川敏夫君 私の方は、公権力の行使に関する部分はそれはそうなんでしょうけれども、検査というその分野についてはいいんではないかと。つまり、民間で検査した、その検査結果に基づいて必要があれば公権力を行使すればいいわけですから、民間が設備と人材を持って検査している、民間でできることをあえて国又はこういう独立行政法人、国的な形で保持する必要があるのかなとちょっと感じたものですからお伺いしたわけです。
○国務大臣(松岡利勝君) その点につきましては、先生の御指摘は御指摘として受け止めさせていただきまして、一つの課題だと、このように受け止めさせていただきたいと思います。
○小川敏夫君 いずれにしろ、私もこの業務が要らないと言っているわけじゃないんで、この業務の必要性というものはむしろこれから更に増していくという認識で質問しておるわけですので、是非とも、特に冒頭に申し上げましたように消費者を守ると、あるいは消費者の消費行動を適正に導くという観点で非常に大事な分野でありますので、更に充実していただきたいというふうに思っております。
 実際、この消費者がこれから、今でも消費者のあるいは消費者団体の求めに応じて検査を行っているということですが、これは消費者のだれでもこれを、検査のお願いをできると、このような扱いになっておるんでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) そのとおりでございます。
○小川敏夫君 そうであれば、逆にそういう情報が国民の側に伝われば伝わるほどどんどん仕事が来るといいますか、検査の依頼は増える一方だと思うんですね、私の想像では。私、ここが、一個人が、一消費者が検査の依頼をして応じていただけるとは余りこれまで知らなかったものですから、多くの国民も知らないんじゃないかと思うんですね。今度は、これからがそうした食品の安全に関心がある消費者や消費者団体がここで検査をお願いすればやってもらえるんだと分かれば、更に増えるんじゃないかというふうに思っております。
 いずれにしろ、消費者の保護、そうした消費者の消費行動の適正化ということを保持するために更に重要度が増す分野でございますので、そうした観点からこの業務体制の充実、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次の質問に移らさせていただきますが、先日も花粉症のことについて林野庁長官にお尋ねしました。余り時間がなかったので、私の怒りも余り十分にはお伝えできなかったというふうに思うんで、更にまた今日も時間を取らせていただきます。
 これまでもずっと何年間、あるいは先日もこの花粉症の議論お伺いしてまして、私が感じたところは、結局、杉の新品種、花粉が少ない杉であるとか、最近は花粉が飛ばない杉を開発されたと、そうした新品種を開発していただくことまでは非常に努力してやっていただけていると。ですから、この林木育種センターですか、ここではしっかり頑張って品種の開発、改良に取り組んでいただけているんではないかというふうに思うんですが、むしろ問題は、せっかくその開発されたそうした新しい品種を、これを普及する努力がなされていないんじゃないかと、こういうふうに思うわけです。せっかくそういうふうに花粉症に有効な杉が開発されたんなら、今度はその開発された杉をどんどん普及するという努力をしっかり行政の方でやっていただければ、杉の苗木が植えたのがまだ四十万本とかそんな状態じゃなくて、少なくとも新しく植林する苗木の何割がという状態にまで持っていけたんではないかというふうに思うんですね。
 そういう意味で、この新たに開発した新品種の、花粉症に有効と思われる新品種のこの普及対策について、これまでどのように取り組んでおられたのか、まずそこを説明していただきますようお願いします。
○政府参考人(辻健治君) 花粉の少ない杉品種は林木育種センターで百二十一品種既に開発をされているわけでございまして、先生の言われるように、その割には苗木の供給が非常に少ないんじゃないかという御指摘でございますけれども、この開発された花粉の少ない杉品種の苗木供給が急速に拡大をしないというところの理由といたしまして、一つは、この品種を使って都道府県が採種・採穂園、これを造成をいたしまして、この採穂園等で生産された穂木等により苗木生産事業者が苗木を生産するということで、この採穂園なり採種園と、苗木を生産するこの期間が非常に長いということでございまして、十年前後の生産期間を要するというのが一つございます。
 それからもう一つは、この採穂園等の造成、維持に費用が掛かると、とりわけ維持管理費が結構掛かるということで、なかなか採穂園の造成が進まないといったような状況にございます。それに対しましては、先般も御説明いたしましたように、この採穂園等の造成に頼らないで苗木生産ができる、いわゆる極小の穂を直接挿し木をして山に持っていって植えると、こういった苗木の供給拡大を図ってまいりたいというふうに思ってございまして、これでまいりますと生産期間が二年ぐらいで非常に短縮をされるといったような状況でございます。
○小川敏夫君 ですから、苗木を増やすために採穂園ですか、これについて費用が掛かるというふうなお話でした。だからこそ何もしない、費用が掛かるからといって何もしなければ苗木が普及しないわけで、だからこそ私は行政がそうした予算を付けて、そして苗木を本腰を入れて大増産して、どんどん今度は、増産した上でそれを今度はどんどん全国に植林するようにという政策努力をすれば、もっともっと植わっていると思うんですね。それが私は足らないんじゃないかと思うんです。
 例えば、苗木は大体一本百円ぐらいというふうにお伺いしました。例えば一億円あれば百万本の苗木ができるわけです。例えば民間で植えるときに、じゃ、これは国民の健康に関する重要なことなんだから、国が予算を付けてこの苗木に関しては無料で配付するとか、この苗木に関しては百円のうち九〇%は国が補助するとか、そのような積極的な苗木を植えるような奨励策を取っていればまた違った結果が出てるんじゃないかとも思うわけです。あるいは国有林野、これは民間と違って国の判断でそうした苗木を植えることができるわけですから、そこにおいては、少なくとも国有林野に関しては基本的にそうした花粉が少ないというふうな新品種を、苗木を植林するという方針を持って意欲を持って行っていれば、かなりの既に新しい品種の杉が植わっているはずだと思うんです。
 それが、一億何千万本のうちの四十万本と、十年たってですね、という結果でしかないというのは、やはり私が最初に指摘したように、新品種の開発というこの林木育種センターではあんな努力したのかもしれないけど、そこから先の花粉症に取り組む農水省あるいは林野庁の行政の責任で、行政が何の努力もしてなかったというふうに私は思えてならないんですね。どうでしょう、そうした観点からもう一度答弁をお願いしたいんですが。
○政府参考人(辻健治君) 先生の御指摘の苗木について、例えば無料で配付をして、それを山へ植えるといったような取組はどうだというお話でございますけれども、実はこの花粉症の少ない苗木の価格と、それから普通の杉の苗木の価格というのは実は同じでございまして、そういう意味では、使う方の問題ということではなくて、むしろ供給サイドの問題だろうというふうに思ってございますし、現在でも山に植林をする場合、大体七割ぐらい助成をしているわけでございますけれども、国と都道府県と合わせまして、この中には苗木代も入っているわけでございまして、いわゆる自分で負担するのは三割程度でございますので、供給の方はきっちりとできるようになって、なおかつ森林所有者だとか山に木を植える人たちに周知すればそこは進んでいくんだろうというふうに思ってございます。
 もう一つ、国有林の話でございますけれども、国有林につきましては、都市周辺ということで、これは茨城と神奈川でございますけれども、十七年、十八年度で四千四百本、非常に少ないわけでございますけれども、それと来年度、十九年度でございますけれども、これも茨城で五千六百本の花粉の少ない杉を植えようというふうに思ってございまして、供給体制が整ってくれば花粉の少ない杉の植栽に努めてまいりたいというふうに思ってございます。
○小川敏夫君 大臣、どうもお話を聞いていますと、結局、供給体制、すなわち、新しい苗木は開発したけれどもその苗木を増やす供給体制を構築する努力がなされていないと。これは、林野庁も予算が限られておるでしょうし、あるいは都道府県という問題があるかもしれません。これはやはり政府が本腰を入れて取り組んでいただければ大分違うと思うんですよね。
 そういう意味で、大臣、ここのところいろいろ少し人気が陰っておりますけれども、逆に国民から支持されるような思い切った対策を是非約束していただきたいんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(松岡利勝君) 小川先生に人気を本当に心配していただきまして、ありがとうございます。
 今お話をお伺いしておりまして、今長官にもちょっと小声で申し上げましたのは、せっかく苗木を開発したということであれば、その供給を加速化させる、供給拡大を加速化させる、こういったことがやっぱり求められていると、それにどう取り組んで答えを出すか、こういうことだと、正にもうそこが一番の先生の今日の御指摘の点だと、このように今お聞きをしながら長官にも今申し上げておったところでございますが。
 正にそのとおりでございまして、採穂園で苗木が取れるようになるのには七年掛かる、採種園でやると十二年間掛かると。したがって、彼が、長官が十年前後掛かりますと、こう言ったわけでありますが。それを待っておったのではまたいつまでたっても進まない。したがいまして、マイクロカッティングというようなことでやると二年ぐらいで、言ってみれば挿し木苗の生産技術ですが、これだと二年掛かると。問題は、しかし何といってもやっぱり物理的な供給の、何といいますか、苗床といいますか、それを拡大しないことにはどうしようもないので。
 小川先生からの今日の質問だということで、国会答弁レクのときに今日、朝から話をしておったんですが、やっぱり今一番花粉症が多いと言われているのは愛知県、愛知県といいますか中京圏ですね。それからこの東京圏、幾つかあるわけです。したがって、そこの大体飛んでくる距離も分かるでしょうから、花粉が。そうすると、市街地からどれくらいの範囲のところの山を花粉の少ない山に切り替えるというか植え替えるというか、そういうようなやっぱり一つの青写真を作って、それに対して供給体制をどうするのかと、こういったようなやっぱりまず整理をして、もちろん、まだ途中で木を切って植え替えるというわけにはいきませんから、ある程度ちゃんと大きくなって木を切れるという形になったときに植え替えるということができるんだろうと思うんですけれども。
 そういったことをちょっと調べて、そしてそれに対する、例えばそれを何年で切り替えられる、切り替えるということの整理をした上で、じゃそれに見合う苗木の供給をどうするか、幾らお金が掛かるか、こういったことをやっぱりちょっと本当に本格的に一遍役所として整理してみなきゃいかぬだろうと。こういうふうなことを私も、今日の質問にお答えするに当たって、今日は答えが出せないんですけれども、今後は、少なくともまた来年同じような話をしていちゃどうしようもないわけで、これはやっぱり、どうお答えをしていくかということをきちんと我々として整理をして、そして必要なお金もこれは一遍整理をして、そして、その結果やっぱり、正におっしゃいましたように国民的課題でありますから、大変これはこの時期というのはもうみんなが苦しんでいるわけでありますから。
 自民党にも、前、ハクション議員連盟というのができまして、だれだったですかね、ハクション議連の会長は、保利先生、そして茨城の赤城先生が、赤城さんが事務局長で、そのときももう、ここの農林部会の会合になると、この時期はえらいみんな血相を変えて怒ったものでして、まあ今でもそうだと思うんですが。
 だから、これはきちんとやっぱり一遍そういう整理を、この御指摘を受けまして、本当にちょっと体系的に整理をしてみたいと、そして、どういうふうに取り組んでいくかということについての方向付けをやりたいと。そして、相当お金も掛かるんだろうと思うんですけれども、これはまた皆様方の後押しもいただきながら、予算措置も考えながら取組をやらなきゃいけないなと、今そういう思いを持っているところでございます。
 その思いをちょっとしっかり形に、林野庁がしっかり取り組むような、そういう強力な取組というものをするということをここで申し上げたいと思いますので、長官を中心にしっかりやるようなことをここで、この委員会の答弁として申し上げたいと思います。
○小川敏夫君 私自身、この参議院に送っていただいてから、その年から、もう九年前からこの問題を取り上げてきたわけですが、松岡大臣の今の答弁がこれまでの中で最も具体的で意欲がある答弁でございまして、是非そうした方向で実現していただければと思いますので、そのことに関しましては松岡大臣に是非大きな期待をさせていただきます。
 そして、そのように気持ちが合ったところでまた質問がからりと変わって大変恐縮でございますが、大臣のこの収支報告のことに関連してまたお尋ねしなくてはならないわけでございまして、むしろ、松岡大臣、農水省御出身で、この農政に関して大変優れた見識をお持ちの方だというふうにお伺いしておりまして、そうした意味で大変充実した審議をしたいというふうに思っておるんですが、ちょっとこうした問題がございまして十分な議論がなかなかできない。できないというのではなくて、むしろそうした問題に触れなくてはならないということで、結果として審議が妨げられているのは大変残念でございまして、むしろそういう面で農水行政も遅滞を招いているんではないかというふうにも私心配しておるわけでございます。是非そこのところは、もうすっきりと国民が何の疑問もなく理解を得られるような対応をして、国民の疑問に答えて、説明すべきはきちんと説明していただければというふうに思っております。
 また、改めてまたお尋ねさせていただきますが、これは前回質問したんですが、つまり、三月五日の予算委員会の私の質問に関して数日前のこの農水委員会で、予算の分科会ですか、委嘱審査の際にまた質問させていただきましたが、大臣のお部屋の、議員会館のお部屋のいわゆる還元水装置でございます。これは、どうも付いていないというのが皆さん見に行った方の統一した見解なんですが、しかし、大臣はあの予算委員会では、今付けておるというふうに答弁されました。
 そこで、今改めてお尋ねしたいんですが、この還元水装置は今大臣のお部屋には付いているんでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) この点につきましては、また小川先生からおしかりをいただくのかもしれませんが、あのときも申し上げましたように、個別の内容にかかわることにつきましては、今の法律制度上はそこまで求められておりませんし、法律を超える範囲に属することでございますので、その点につきましては、あのときも、必要な範囲において、確認をした上で必要な範囲において必要であればお答えしますと、こう申したわけでありまして、今の点につきましても、個別の内容に属することでございますから、これはもう差し控えさせていただきたい。今日まで、予算委員会でもそうでしたし、また、分科会でも、分科会といいますか委嘱審査ですかの場でもこの前申し上げたとおりでございます。そういうことで御理解を願いたいと存じます。
○小川敏夫君 そこはなかなか理解できかねるところなんですけれども。
 大臣が答弁された内容は、収支報告について、収支報告そのものが、政治資金規正法が水道光熱費に関しては総額を記載すればいいんで、その内訳までは記載しなくていいと、説明しなくていいというふうに法律でなっているという趣旨で答弁されていると思うんですが。
 私は、その資金報告、収支報告の在り方とか今、中身について直接聞いているんではなくて、大臣があの予算委員会の場において答弁された、今、何とか還元水の装置を使っているという趣旨の答弁が事実と違うんじゃないかと。だから、事実と違う答弁をされたんじゃないですか、事実と違うんなら、それは間違いだったのか、何かのことで間違えた答弁をしてしまったんだったらこれは直していただきたいし、あるいは、いや、やっぱりあれは答弁は間違っていないと、いや今でも付けているというんだったら付けているというふうにお答えいただきたいんで、大臣が予算委員会で、正にこの参議院で答弁された、その答弁されたことが正しかったんですか、それとも何か勘違いされて間違えておったんですかと、こう、その答弁についてお尋ねしているんですが。
○国務大臣(松岡利勝君) あのとき小川先生からそういう御指摘ございまして、私の答弁した中でそういう発言があったのはもう議事録に残っていますから事実なわけですが、さらにまたその議事録で、そして小川先生から、じゃ、いろいろこういうこと、こういうこと、それをちゃんと調べて報告するんですねと、こういうふうな言ってみれば形で、そういうふうな言い方で小川先生から確認を求められたときに、私も、いや、それは確認をして、必要な範囲において、必要な範囲というのは、法に定められ、求められている必要な範囲において必要であれば、その範囲において御報告を申し上げますと、こう申し上げたわけでありまして、その結果、法令制度上に基づいてそれは必要と求められていない、こういうことでございますので、それはもう法律を超える、今の現行の法律を超えることでございますので、それにつきましては差し控えさせていただきますと、このように、論理的には正にそういう形で申し上げたわけでございますので、この前から申し上げておりますように、そういうことで御理解をいただければと、こう思うわけであります。
○小川敏夫君 どうもなかなか理解できないんですがね。
 大臣は、その政治資金規正法上求められていないということをおっしゃられているわけですけれども、別に政治資金規正法上それを公にしてはいかぬとは書いてないわけでして、そもそも、その政治資金規正法云々ではなくて、この国会の審議の場において大臣はこれ出席して答弁する義務があるわけでございます。
 まして、先ほども申し上げましたように、大臣が一度答弁されたその内容について、どうも事実ではなかったんではないかと、事実じゃないんじゃないか、すなわち還元水装置は付いてないというふうに、どうも客観的には付いてないということのようですから、そうすると、今使っているというふうにお答えされた大臣のあの答弁は勘違いだったのかなと、それとも何か理由があってうそついたのかなと、こんなふうになってしまうわけですね。あるいは、見に行った人が間違いで、やっぱり還元水のその装置は付いているということなのか、そこがなかなかはっきりしないものですから、ですから、大臣がこの国会において、参議院において答弁された、その答弁されたことについて私は事実関係をお尋ねしているわけなんで、収支報告についてそれが求められているかいないかということとはまた別の問題だと思うんです。
 ですから、恐らく客観的には還元水装置は付いていなかったと。ですから、大臣はその部分に関しては間違った答弁をされたと思うんですね。で、それについて、間違いだったのか、間違いじゃないのか、そこをお尋ねしているんですが、私は、大臣が答弁されたことについて、その答弁が正しかったのかどうかをお尋ねしているんです。
○国務大臣(松岡利勝君) やっぱり国会でのやり取りでございますから、やっぱりそれは政治資金収支報告ということになりますと、どうしてもそれは法律に基づいて収支報告をやっている、そしてその政治資金規正法ではどのように定められてその収支報告がなされているか、これに関連してのあのときも小川先生のお尋ねでございました。
 したがいまして、あのときはああいうやり取りだったわけでございますけれども、私も最後に申し上げましたように、これは確認をいたしまして、必要な範囲において、必要であればお答えを申し上げると、こういうふうにあのとき最後はそういうことで整理をして、あのときの質疑はそれで終わっているわけでございます。
 したがいまして、収支報告、これにかかわる話でございますから、その基は何といってもやっぱり政治資金規正法、この範囲においてどのように現行法令上求められているか、こういった点から、それは法令を超えることでございますので、その法令を超えるということになれば、当然のことながら法が適用されない世界でございますので、それについては一定のルール、こういったことが各党各会派でお決めいただければそれに従って対応するということは将来のこととして、そのお決めいただくことも、どのようなお決めがなされるかということに懸かってくるわけでありますけれども、そういうようなことで対応いたしますと、こう申し上げたわけでありまして、今、小川先生がおっしゃった答弁ということでありますが、これはやっぱり政治資金規正法の在り方との絡んでの問題でございますので、この前からそういうふうに申し上げているところでございます。
○小川敏夫君 その明細は明らかにする必要はないということ自体も私はとても納得できるものとは思っておりませんけれども、私の質問の趣旨はそこを聞いているんじゃないんですよね。大臣が答弁されたことがどうも事実じゃないように思えますから、そのことだけについて聞いているんで、だから大臣、その私の質問については、もう大臣は当然、聡明な方ですから、私が何を聞いているかは当然お分かりの上で私の質問にちょっと違うところのことをお答えになっていると思うんですが、どうでしょう、もう一問一答でお答えいただけませんか。
 還元水装置は付けているというふうに予算委員会で説明されたんですけれども、実際、その還元水の装置は、大臣、お部屋に帰ったところ、実際に付けてあるんですか、それともなかったんですか、どちらなんでしょうか。これはもう大臣が答弁されたことについて私は質問しているわけなんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(松岡利勝君) 小川先生もよくもう、それはもうもちろん私の百倍ぐらい小川先生の方が御聡明だと思いますので、私の申し上げていることも十分御理解いただいた上で、また更にそういう御指摘の御質問をいただいていると思うんですが、これは何といってもやっぱり政治資金規正法に基づく政治資金収支報告にかかわるその個別の内容の問題でございますので、それはやはり現行法令制度を超えるということでございますので、その点については、これは差し控えさせていただきますと、こういうことで御答弁、お答えをさせていただいているわけでございます。
 したがいまして、そういうことで、法令の範囲を超えるというものであれば、当然、じゃどういうルールなりでそれに対応していくべきなのかと、こういった点の整理があれば、その整理に基づいて私は対応してまいりたいと、こういうことを申し上げているわけでございますので、御理解を賜りたいと存じます。
○小川敏夫君 理解はできないんですが、同じことをもう五、六回もやり取りしています。
 別の観点からお尋ねしますが、この収支報告のことにつきまして、大臣は終始一貫して同じような趣旨の答弁をされていますが、それについて、安倍総理も松岡大臣のその対応でよろしいと、こういうふうに言っておるわけですが、そこでちょっとお尋ねしたいのは、松岡大臣は、この松岡大臣のこの資金管理団体の事務所費や水道光熱費のこの収支報告のことについて、安倍総理には具体的に報告をされたんでしょうか。
 すなわち、いや、適切にやっているからもう問題はありませんというふうに問題がないという結論だけを安倍総理にお話しした、説明したのか、そうではなくて、安倍総理には中身、これこれこういうことで、こういうことでこういうふうに使っている、こういうふうに使っているというその内訳も示して、これで安倍総理に対しては、このとおり内訳も示して何の問題もありませんよという形で安倍総理に説明されたんでしょうか。ここはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) そのこと自体、今御質問のこと自体がやはり個別の内容にかかわることでございますので、そのことについてのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○小川敏夫君 いやいや、個別の内容にかかわることではなくて、総理大臣が閣僚のこの不祥事らしき、まだ不祥事と断定しちゃ失礼だから一応らしきと言っておきますけれども、そのことについてどういう対応をするかということについて閣僚から事情を聴くのはこれは当然でありまして、じゃ事情も聴かないで問題がないと言っているんなら、それはそれで問題でありましょうし、あるいは事情を聴いた上で臭い物にふたをしたんなら、またそれはまたそれで非常に重要な問題なもんですから、そうした政府、閣僚の在り方の問題としてこれ非常に重要な問題でありまして、これは政治家の責任として非常に重要な問題であります。
 そこの点において、安倍総理がとにかく松岡大臣の水道光熱費、事務所費問題については問題ないと言っておるわけですから、じゃ松岡大臣がどのように安倍総理に説明されたのかなと。中身まできちんと説明した上で安倍総理は納得したのか、中身も聞かないで、ただ間違いないと言っているからそれでいいんだという程度のことなのか。これは、こういうこの種の国民の関心事に関して取り組む政府の姿勢を表す重要なことでございますので、是非そこを答弁していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) これは性格上、今先ほど申し上げたようなことでございますので、その点につきましては先ほどのお答えのとおりでございます。
○小川敏夫君 是非この問題について、松岡大臣、具体的な事実を詳細に明らかにして、国民の前に明らかにして説明していただきたいと。そしてまた、仮に問題があるということになれば、きちんと責任を取っていただきたいということを最後に述べさせていただいて、私の質問をこれで終わります。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。
 独立行政法人農林水産消費技術センター法及び独立行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法律案に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事岩城光英君着席〕
 まず、農林水産消費技術センター並びに農薬検査所及び肥飼料検査所の三独立行政法人の統合に関しまして質問をさせていただきます。
 農林水産省は、この三独立行政法人の統合に関しまして、統合メリットを最大限に発揮することにより効率的、効果的な業務運営を推進すると、そのような趣旨を伺っておりますけれども、統合の最大のメリットはどういうものなのか、この点について松岡農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、渡辺先生からお尋ねの件でございますが、新法人につきましては、農場から食卓までの一連の過程を対象に検査業務を一体的に実施をすると、このようなことといたしております。
 そこで、法人の運営に当たりましては、管理業務の簡素化を図ると。一方で、しかしやはり検査部門というのはこれは国民の生命、健康、食の安全に直結する問題でございますので、先ほど小川先生からの御指摘にもあったわけでございますが、そのような性格にかんがみまして、検査部門は強化すると、このような対応をすることにいたしております。
 そこで、消費者の関心の高い農薬等の安全性や原産地など食品に関する情報の一元的な提供を行うと、これをまず一つといたしておりまして、それから二つ目といたしましては、スケールメリットを生かした検査と分析能力の向上を図ると。それから三つ目といたしまして、さらには緊急時における総力の結集を図る。こういったようなことで、食の安全と消費者の信頼確保のため大きな効果が期待できるものと、統合メリットをそのように考えております。
○渡辺孝男君 平成十七年の総務省評価委員会の勧告では、専門技術的知見の必要性が低い作業等については極力アウトソーシングを推進すると、そのように求めておるわけでありますけれども、外部委託等についてどう具体的に推進をしていく方針なのか、農林水産省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 新法人におきましては、業務の効率化また合理化を図るということで、専門技術的知見の低い作業、これにつきましては民間への業務委託を行うということについて中期目標に盛り込むこととしております。
 具体的に申し上げますと、JAS規格の見直し作業のためのアンケート調査票の発送ですとか回答の集計作業、また専門技術的知見の必要性が低い試薬の調製作業、さらには専門知識を要しない外国文献の翻訳、こういった業務につきましては外部委託をするということを考えているところでございます。
○渡辺孝男君 関連で質問をさせていただきますけれども、現在この三独立行政法人の常勤の職員数は平成十三年度と比較すると微増となっているわけでありますけれども、その理由についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 平成十三年度と比べまして常勤役員数、微増となっている理由でございますが、これはBSEの発生を契機といたしました国民の食の安全への関心の高まり、こうしたことに対応した業務が追加されたということで、具体的に申し上げますと、消費者の方々からの様々な問い合わせ、疑問に答えるための食品表示一一〇番、これを十四年二月に設置いたしました。また、和牛のDNA分析の開始、これは十五年七月から開始、こういった新しい業務に取り組んでいるということでございますが、引き続き、こういう業務に取り組みながらも業務の効率化、こういったことには取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 先ほど大臣の方からもお話がございましたけれども、管理部門はこれから統合後簡素化していく、しかし、そういう検査部門等は必要に応じて強化して国民の食品の安全を確保していくと、そのような方針を伺いましたので、このような方針に従ってしっかりやっていただきたいと思います。
 それでは、統合により、これからの統合により今後の中期目標の変更が必要になると考えられますけれども、これまでの三法人の任務、役割をどう位置付けるのか。また、新中期目標で達成すべき内容や水準をできる限り具体的、定量的に示す必要があると、そのように考えますけれども、現在までどのような検討がなされ、これからまたどのような検討がなされる方針なのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 新法人、先ほど大臣からお答えいたしましたが、管理部門の簡素化を図る一方で、検査部門を強化して食の安全と消費者の信頼の確保に貢献するという、これが正に役割、任務でございますので、中期目標におきましても、こうした法人が担うべき役割を明らかにしたいということでございます。
   〔理事岩城光英君退席、委員長着席〕
 また、統合によりまして業務運営の効率化を図るということで、中期目標に具体的な数値目標を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。項目といたしましては、本部及び地方組織の再編統合ということで、統合時三本部十二地方組織ですが、これを一本部五地方組織にするということ、また一般管理部門の合理化と検査等業務への重点化ということで、中期目標期間内でございますが、検査人員の割合を二%増加させたいというふうに思っております。また、業務運営の効率化による経費の抑制、こういったことにも具体的な数値目標を示しながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 食品の表示監視業務は、食の安全に関する国民の関心が非常に高まっているということでありまして、ますますその重要性は高まっていると、そのように考えておりますけれども、この食品の表示監視等の業務あるいは食の安全体制の拡充について今後どのような対応をされていくのか、農林水産省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 食に対します消費者の信頼の確保を図るという観点から、食品に関します情報が正確に伝えられるということは大変重要でございます。このため、食品表示の監視、これが着実に行われる必要があるというふうに考えております。
 こうした中で、新しい法人でございますが、DNA解析技術などの化学分析を用いた食品表示の確認など、専門的な知識や高度な分析手法を用いた検査を担当するということ、また国、都道府県におきましては、小売店舗や卸業者におきまして品質表示が適切に行われているかどうか、こういったことを調査して不適正表示の摘発やその改善に取り組むといったことで、それぞれ関係機関が連携して監視業務を行うということにしているところでございます。
 新法人におきましては、統合によりましてスケールメリットを生かした検査、分析能力の向上が期待できるというふうに考えておりまして、こうした効果を生かしまして監視業務の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 そのほかに、やはり肥料、飼料、農薬の検査体制の効率化等も重要になってくるわけでありますけれども、しかし一方では、肥料、飼料、農薬の安全性の確保も強化をしていく必要があると考えますが、この点はどのように統合後なっていく方向か、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(町田勝弘君) 肥料、飼料、農薬の安全性確保、大変重要な課題でございます。
 スケールメリットというふうに先ほど申し上げましたが、具体的に申し上げますと、分析の担当職員の方、また分析機器、こういったものは増えます。こういったものを生かしまして検査、分析能力の向上を図ってまいりたいというふうに思っておりますし、国内でまだ承認がされていない、そういった遺伝子組換え体の例えば飼料、そういったものが流通が判明した場合には、緊急時でございますので、センター、新しい法人の力を結集して迅速な検査とか原因の究明を行うといったようなことで、統合によります効果発現を図りながら検査の強化を図るということでございます。
 また、当然これはセンターだけではできることでございませんので、こうしたセンターでの検査の強化に加えまして、関係府省、都道府県、関係機関と密接な連携を通じて、肥料、飼料、農薬の安全性確保を図ってまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 次に、独立行政法人森林総合研究所及び独立行政法人の林木育種センターの統合について質問をさせていただきます。
 林木育種センターは、国民生活にかかわりのある花粉症対策、先ほども質問がございました、この対策に有効な無花粉あるいは少花粉の杉等の品種開発や、地球温暖化防止対策に有用な二酸化炭素の吸収・固定能力の高い品種の開発、あるいは病害虫や気象害に抵抗性を有する品種の開発など、大変重要な役割を果たしてきたわけでありますが、今回の統合により品種開発はどのように強化されていくのか、国井農林水産副大臣にお伺いをしたいと思います。
 それから、先ほども質問ございましたが、一緒に、杉花粉症対策として今後開発された品種をどのように普及、供給していくのか、この点についてもお伺いをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 今、先生御指摘のように、林木育種センター、いろいろ調べてみますと、安全で快適な国民生活の確保及び森林の有する多面的な機能、これの発揮に向けてどのような形で森林を整備していったらいいのか、そういうことを中心的にやってきたわけでございまして、特に先ほど来お話ありましたように、花粉の少ない杉の開発とかあるいはマツノザイセンチュウに抵抗性を持った品種の開発等々を既に行ってきているところでございまして、今度森林総合研究所との統合によって、先ほど大臣からもお話ありましたように、その管理部門等は合理化をしながら、しかし実質的な研究開発、そういう部分には重心を置きながら、しかも基礎研究から林木の新品種の開発まで、これまで一貫してやるというふうなことで是非国民の皆さんの御期待にこたえたいと、このように思っている次第でございます。
 特に、DNAレベルでの特性解明等の基礎的研究の成果を新品種の開発に取り入れることによりまして、杉の着花時期以外でも無花粉杉の探索が可能になると、このようなことも聞いておりまして、こういうところをしっかりやらしていただきたいと、このように思っています。
 それから、そういう開発ができておって、それをもっと早く国民の皆さんのお役に立てるようにすべきではないかと、こういうふうな御指摘につきましては、先ほど大臣からもお話ありましたように、もっと積極的に前向きに取り組めるような具体的な方策を省内で是非研究をして前向きに対処してまいりたいと、このように思っている次第でございます。
○渡辺孝男君 松枯れの問題とか、やはり美しい日本をつくるためにはこういうものの対策、大変重要でありますし、杉花粉症その他の花粉症対策も、そういう花粉の少ない品種を探し、また開発するということは大変重要だと考えております。ただ、花粉だけが花粉症の原因ではなくて、やはり環境汚染、特に大気汚染や、日本人の体質も免疫の反応が過剰になってきているような、そういう可能性もあるということでありますので、総合的な対策というものが必要であろうと、そのように考えております。
 また、農林水産省の方では花粉症緩和米、これを研究しておるわけでございまして、なかなか人への応用というところまでまた至っていないようでありますけれども、これが人へ応用しても大変有効だということになれば、これも大変恩恵を与えるものではないかというふうに考えておりまして、この研究も更に進めていただきたいと思います。
 それでは次の質問ですけれども、総務省の評価委員会の勧告の方向性を踏まえた農林水産大臣の見直しでは、森林総合研究所は職員を配置して研究を行っている全国の五試験地及び全国九十三か所に及ぶ試験林の効果的な運営を図るための見直しを行うということでありますが、これまでどのような改革が行われ、また今後どのような改革が行われる予定なのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(辻健治君) 森林総研、森林総合研究所の試験地それから試験林の見直しの関係でございますけれども、これにつきましては、中期目標に基づきまして地方組織の再編に関する見直しを行うということにいたしてございます。
 全国五か所にございます試験地につきましては、森林の場合どうしても長年にわたって試験林研究ということになるわけでございますけれども、これまでそういう試験研究を行ってきて、ほぼ所期の目的を達した二つの試験地を廃止するということでございまして、平成十八年四月に廃止をしたところでございます、これにつきましては。
 また、全国九十三か所に設置いたしております試験林につきましては、効率的かつ効果的な運営を確保するための見直し作業を現在進めているところでございまして、平成二十二年度末までには約三割を削減するというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 それでは、先ほど二独立行政法人の統合のメリットについては国井副大臣の方からもお話があったと思いますので、何か追加するべきことはございますか。
○副大臣(国井正幸君) 先ほどのお話と同じなんですが、ただ、役員数がこれまで二法人で十人であったようでございますが、これを二法人で六人にするというふうなことで、役員数は具体的な形で削減を予定しておりますんで、御報告申し上げたいと思います。
○渡辺孝男君 次に、国民の関心が高い天下りの問題、あるいは随意契約の問題等について質問をさせていただきたいと思います。
 独立行政法人制度の導入の大きな目的は特殊法人問題の改革であったと言われておりますけれども、その改革の一つが主務大臣の監督、関与、その他国の関与を必要最小限のものとするということでありました。また、総務省の評価委員会の勧告では、管理部門等の要員の合理化、人件費を含む総費用の削減が求められておりました。
 そこで、今回の統合によって新たな二つの独立行政法人として出発するわけでありますけれども、その前に今の、現行で五独立行政法人の役員や常勤職員のうち、主務官庁出身者はどの程度おり、また統合後、そういう常勤職員の定員の適正化等についてどのように考えておられるのか、管理部門等の要員の合理化についてもどのように考えておられるのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 先生の御指摘の点でございますが、現行の五法人における主務省庁からの出向者や退職公務員の人数は、まず一つとして、役員については二十三人中十人でございます。それから常勤職員につきましては、千四百九十二名中百四十五名となっておりますが、理事長五人中四人は民間の方を起用すると、こういうことで、民間人の登用にも積極的に取り組んできたところでございます。
 統合後の二法人におきましても、全役員定数を二十三人から十三人ということで、十人を削減することにいたしております。それから、民間人の登用等も含め、引き続き、適材適所の人選をすることといたしているところでございます。さらに、地方組織の管理部門の一体化等によりまして管理部門等の要員の合理化を進めていくよう指示をすることといたしております。
○渡辺孝男君 また、独立行政法人においては、会計規程におきまして自ら随意契約の限度額を定めているわけでありますけれども、これまでの五独立行政法人の現在の限度額並びに実際の随意契約はどのようになっているのか、また統合された場合の新しい二独立行政法人の随意契約についてはどのような方針になるのか、この点を国井農林水産副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 現行の五法人の中で検査三法人につきましては、工事あるいは製造等は二百五十万、それから財産の買入れ等については百六十万というふうなことで、国の基準と同様にしているわけでございます。しかし、林野二法人につきましては一律に五百万というふうなことで、これは他の試験研究機関と横並びになっておったわけでありますが、やはり先生御指摘のような方向の方がよろしいというふうなことでございまして、既に検査三法人につきましては、今年の二月、見直しをしまして、先ほど申し上げた二百五十万と百六十万という基準になっておりますが、あわせて、この林野二法人につきましても今年度中というか、十九年度中に同様に合わせていきたいと、このように考えている次第でございます。
○委員長(加治屋義人君) 時間が参っております。
○渡辺孝男君 質問は以上で終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 今、独立行政法人となった研究機関で問題になっているのがポストドクター、博士課程修了後の非常勤研究員ですね、ポストドクターや任期制研究者などの短期雇用の職員の処遇問題です。
 農林水産研究独立行政法人におけるポストドクターと任期制研究者の人員は、二〇〇一年は五十一名だったわけですけれども、二〇〇六年には三百三名と六倍に急増しています。ポストドクター、任期制研究者は今、論文や成果を出さなきゃいけないということで期日に追われているわけですけれども、今やっているプロジェクトや研究期間がこれ終了しますと、その後は解雇されて、その後の職の保障がないという過酷な状況です。
 ポストドクターを三年間勤めた後どうするかということになると、大半の研究者は再びポストドクターか任期制職員などの短期雇用の職に就くしかないと。三十代半ばになっても職が安定しない、生活面でいうとローンも組めない、結婚もできないというような状況に置かれているわけです。日本では博士号取得者は研究職以外の職がほとんどないわけです。短期雇用を繰り返せば繰り返すほど一般企業に就職する、再就職する道というのは難しくなってくると。こういう状況では、本当に落ち着いて研究に打ち込むことができるんだろうかと思うわけです。
 筑波の労働組合の調査によりますと、ポストドクターや任期制職員の七割から八割の方が不安や不満も抱えながら仕事をしていると。正職員、パーマネント化ですね、ここへの道や、就職活動への支援を求めているわけですけれども、松岡大臣はこうした若手研究者の置かれている状況についてどのように認識されているでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 認識も含めてということでございますが、独立行政法人の職員につきましては各独法が独自に試験等を行って採用していると、このように聞いております。法人の使命と中期目標の達成に必要な優れた人材を確保する観点から、ポストドクターや任期付研究者などを採用しているものと承知をいたしております。
 これらの雇用形態は、若手研究者のキャリア形成に有益な仕組みとして機能していると、そしてまた第三期科学技術基本計画におきましても奨励をされているところでございます。また、欧米においても研究者にとって定着した仕組みとなっており、国内にあってもこうした仕組みの活用が図られていると、このように受け止めております。
 なお、ポストドクターなどの任期満了後の処遇につきましては、各独立行政法人において当該研究の進展程度や本人の意向等に基づき決めていると聞いておりますが、ポストドクター等が常勤職員の採用に応募することも可能なことでございますので、ポストドクター等が常勤職員として採用された事例も相当数あるものと聞いております。
○紙智子君 現実に置かれている皆さんが不安を抱えながらやっているということありますし、やっぱり必要なときは活用するけれども終わったらはい御苦労さんということでは、本当に長期的に見て、有能な研究者、やっぱり時間掛けて十分しっかりやっていく、腰を落ち着けてやるという、そういう有能な研究者を育てていくということに不安定な状況であればならないと。そこに行く前に最初からもうあきらめてしまうということもなりかねないというように思うんですよね。そこは非常に危惧するわけなんです。
 そこで、ちょっと次に財務省にお聞きしたいんですけれども、今言いましたように、急速に正規職員から非正規職員への置き換えが進められているわけです。
 現実問題として、様々な形態の非常勤職員が研究の重要な部分を担っているというふうに思うわけです。研究職の特殊性で、実験ですとか作業が区切りが付くまではやっぱりたとえ深夜になっても帰宅しないで頑張るという場面もたくさんあるわけですけど、筑波が都心から五十キロ離れているという中では、やはり職場と住むところとが近いということが能力を発揮する上でも非常に大事なポイントなわけです。短期雇用とその悪条件の下で働く若手の研究者にとって、やっぱり手軽な価格の住宅ということでもこれ非常に切実な要求でもあるということで、処遇改善と一体の課題でもあるんですね。
 そこで、財務省にお聞きしたいんですけれども、私、昨年秋に出しました質問主意書の答弁で、このポストドクターのような非常勤職員でも当該主務官庁から要請があれば公務員宿舎に入居できるというふうになっているわけですけれども、これは間違いございませんか。
○政府参考人(藤岡博君) お答え申し上げます。
 昨年十一月の紙議員からの質問主意書に対する答弁書のとおりでございますが、国家公務員宿舎法及び国家公務員宿舎法施行令におきましては、国家公務員宿舎は、常時勤務に服することを要する国家公務員、その職務の性質上宿舎を貸与することが適当である者として各省各庁の長が財務大臣に協議して指定するもの等に有料で貸与することができる旨規定されているところでございます。
 国家公務員宿舎につきましては、国家公務員等の職務の能率的な遂行を確保し、もって国等の事務及び事業の円滑な運営に資することを目的として設置されていることを踏まえ、今後とも適切に対処してまいりたいと考えております。
○紙智子君 今の御答弁でもありましたけれども、国家公務員と、それからその職務の性質上貸与することが適当である者として各省庁、長が協議して申し入れるという、だから非常勤の場合であってもそれは検討することできるということだというふうに思うんです。
 それで、法人に移管された筑波大学やあるいは高エネルギー研の宿舎の入居が非常勤職員にも開放されているということは、やっぱり非常勤職員の宿舎問題が切実だということも示していることだと思うんです。
 そこで、農水大臣、ポストドクターが公務員宿舎に入居できるように是非とも財務省に要請すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、国家公務員宿舎法の規定といいますか、そのことにつきましては今政府委員の方から御答弁があったとおりでございます。
 そこで、今、紙先生お尋ねの独法のポストドクター等について入居がどうかと、こういうことでございますが、これは一言で言いますと制度的には可能であると、こういうふうに、私どもはそういうふうに受け止めております。また、そのように確認もいたしているところでございます。
 現在のところ独法からの貸与の申請はございませんが、今後そういった独法の方から申請があれば、勤務実態等を踏まえ、宿舎関係法令に則して適切に対応してまいりたい。要するに、いろいろ条件等整えば可能であると、こういうことでございます。
○紙智子君 私、これ答弁いただいて、実は現場に要求が上がっているということで独法の方に行きましたところが、認識が、いや無理なんじゃないかというふうにはなから思っていて、最初から、だから申請できないと思っているわけです。そこのところはやっぱり誤解を解いて、実際上は制度上こうなんですよということを言ってやって、それで必要な人について上げてもらうというふうに是非、そこまでやっていただけるでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) そういった方が申請をしてこられれば、先ほど申し上げましたように適切に対処してまいりたいと思っております。
○紙智子君 ありがとうございます。
 次に、肥飼料検査所の輸入飼料の検査体制についてお聞きしたいと思います。
 この輸入飼料の安全性が私たちの食の安全性に直結しているということは言うまでもないと思うんですね。輸入飼料の残留農薬が、えさを通じて食肉に残留農薬が移行するということもありますし、最も発がん性が高いと言われているカビ毒のアフラトキシンB1、これはダイオキシンの十倍というふうに言われているわけですけど、このアフラトキシンのB1に汚染された輸入飼料を食べた牛の乳からアフラトキシンB1の毒性の十分の一のアフラトキシンM1というのが検出をされているわけですね。それだけに、この輸入飼料の水際での徹底的な安全性チェックというのは必要だというふうに思うわけです。
 しかし、輸入飼料には今、外国における生産地の事情その他の事情から見て有害な物質が含まれる等のおそれがある飼料として農林水産大臣が指定したものを輸入する以外は、食品のような輸入届出制度がないんですね。したがって、水際での検査ができない仕組みになっているわけです。これでは国民の食の安全を確保する上からも問題だというふうに思うんですね。すべてのやっぱり飼料について輸入届出制度を確立をして、輸入の都度検査を実施する仕組みを確立するべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 紙先生御指摘の点についてでございますが、飼料につきましては、飼料安全法に基づきまして輸入業者に対し、その事業を開始する前に輸入する飼料の種類や配合飼料の原材料等を届け出させることにいたしております。
 さらに、平成十五年の飼料安全法の改正によりまして、有害物質の混入の可能性が高い輸入飼料等を農林水産大臣が指定をし、輸入業者に輸入の都度届け出ることを義務付ける仕組みを導入しております。
 肥飼料検査所におきましては、これらの届出により把握した情報に基づきまして輸入、製造、流通段階でのモニタリング検査を実施しており、安全性の面などで問題があった場合には検査の強化や再発防止に向けた改善指導等を実施しているところでございます。
 今後とも、これらの措置を的確に実施することによりまして輸入飼料の安全性の確保に努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、法令に基づいてこのような仕組みになっていると、こういうことでございます。
○紙智子君 法令に基づいてということで平成十五年のときに議論しているんですけれども、しかし、それはすべての輸入じゃないんですよね、範囲になっていなくて限定していますし、結局はモニタリングということですから水際で止めるというふうにはならないと思うんです。
 私、実はこの肥飼料検査所を視察したんですけど、そのときに輸入飼料の検査率はところでどれぐらいなんですかと質問したところが、現場でだれも答えられなかったわけです。それで、だれも答えられなかったのもそのはずだと。それは輸入届出制度がないわけですから、その検出率を出していく分母が確定しないということがあったわけですね。
 それで、この届出制度がないということで、考えてみるとこれは恐ろしいことじゃないかというふうに思うわけです。日本に入ってくる飼料が実際にはどういう形態でどれだけ入ってくるのかということをつかめないと。ましてや水際でチェックなしに入ってくるわけですから、先ほども紹介しましたけれども、現に今全国で生産されている牛乳は今このアフラトキシンですか、M1に汚染されていると。これは二〇〇二年に厚生労働省が行った調査でも明らかにされているわけです。入ってきたからそうなったということなわけですよね。もちろん、汚染率は国際比率でいうと、国際基準の〇・二%から五・六%ということでは直ちに健康に被害を与えるという水準ではないんですけれども、しかし、この水際で検査を徹底して汚染率を引き下げるということは非常に重要なわけで、ましてやこれから地球温暖化ということも言われている中で、この飼料のカビ汚染というのがより深刻になっていくということもあるわけですから、この重要性というのは増すと思うんですね。
 そこで大臣、やっぱり届出制度を確立をして、そして水際での検査体制を確立すべきじゃないかと。やっぱりすべての飼料をリスク管理ということが、やるのは当然で、リスク管理そのものをやっぱりどう、この在り方として、今の段階ではすべて対象になっていないんだけども、在り方の問題としてちゃんと議論をして検討する必要あるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(町田勝弘君) 今、紙委員からアフラトキシンの例を引いてお話をいただきました。
 私ども、飼料中のアフラトキシンB1の残留によりまして畜産物が汚染されることを防止するといった観点から、配合飼料中のアフラトキシンの残留基準値を定めております。肥飼料検査所の検査結果ですが、これまでこの基準を超えるような事例はないということでございます。
 先ほど大臣からお話しいたしましたように、配合飼料の原料となる輸入トウモロコシにつきましても肥飼料検査所によるモニタリング検査、これを実施しております。この結果、仮に特定の輸出国からアフラトキシンの濃度が上昇する、こういった異常な事態が判明した場合は、この汚染実態に加えまして、先ほどお話しいただきました輸入届出制の対象にするという等の対策を検討していきたい、こういったことで飼料の安全性確保に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○委員長(加治屋義人君) 時間が来ています。
○紙智子君 このやり取りは昨日もやっていたんですけれども、問題は、だから、こうしたリスク管理の在り方ということで、これで本当にこのままずっとこの先もいいのかということについては、せめて食品安全委員会で諮問もして議論してもらうという、そのぐらいはやっぱり必要だと思われませんか。最後、大臣にちょっとお聞きしたいと思います。
○委員長(加治屋義人君) 時間が来ておりますので、簡単にお願いします。
○国務大臣(松岡利勝君) 必要に応じて対応してまいりたいと思います。
○紙智子君 終わります。
○委員長(加治屋義人君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人に係る改革を推進するための独立行政法人農林水産消費技術センター法及び独立行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。
 反対の第一の理由は、今回の法改正が、二〇〇五年度末に中期目標期間が終了した農林水産省所管の独立行政法人のうち、農林水産消費技術センター等五法人に関して行政改革の重要方針に基づき統合することになったことを受けてなされるものであり、統合することの合理性があってなされるものではないということ、専ら管理部門の人員削減を目的とした統合であり、賛成することはできない。
 第二の理由は、統合メリットが全く見えないということです。
 今回の統合で、例えば肥飼料検査所の飼料検査率の向上のために統合するほかの機関の検査機器を積極活用することができるといった仕組みは全く考えられておらず、統合しても、それぞれの機関は、管理部門の人員削減はあるにしても、その業務形態は全く変わることはなく、単に看板を掛け替えるにすぎないものと言える。農林水産省は、検査技術のノウハウの結集、分析能力の向上、情報提供の一元化などをメリットとして並べていますが、現場関係者もやってみないと分からないという状況と言えます。
 また、統合されるそれぞれの機関はそれぞれ独法化されており、業績に関係なく予算が減っていく状況に置かれています。統合後の状況も独法化されている以上同じであり、統合によるメリットを発揮しようと努力しても予算が減る状況に置かれています。それが現場段階の意欲をそぐことになり、統合メリットを発揮しづらい状況を生むことになります。
 第三の理由は、強引な統合による弊害が予想されることです。
 農林水産消費技術センターと農薬検査所は、人事処遇が異なっており、統合によって農薬検査所の職員の人事処遇が混乱する可能性もあります。また、森林総研と林木育種センターの研究職の研究評価も異なっており、統合によって同じ独法内で別々の研究評価がなされるという異常な事態も起こることになります。
 以上の反対理由を申し上げて、討論といたします。
○委員長(加治屋義人君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 独立行政法人に係る改革を推進するための独立行政法人農林水産消費技術センター法及び独立行政法人森林総合研究所法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(加治屋義人君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
○委員長(加治屋義人君) 次に、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院農林水産委員長西川公也委員長から趣旨説明を聴取いたします。西川衆議院農林水産委員長。
○衆議院議員(西川公也君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法は、特殊土壌地帯の保全と農業生産力の向上を図ることを目的として、昭和二十七年四月、議員立法により五年間の時限法として制定され、以後十度にわたり期限延長のための一部改正が行われました。これにより特殊土壌地帯における治山、河川改修、砂防、かんがい排水、農道整備、畑作振興などの事業が実施されてまいりました。
 今日まで半世紀以上にわたるこれら事業により、特殊土壌地帯における災害防除と農業振興の両面において改善がなされ、地域住民の生活向上に貢献してきたところですが、同地帯の現状は必ずしも満足すべき状態にあるとは言えないのであります。
 すなわち、昨今の台風等による大雨災害に見られるように、甚大な自然災害が多発していること、また、農業をめぐる国内外の情勢の変化に対応し、特殊土壌地帯においても地域の特色を生かした競争力のある農業振興を図る必要があることなど、いまだに対応すべき多くの課題に直面しているところであります。
 これらの課題に対応し、特殊土壌地帯の振興を図っていくためには、引き続きこれら事業を強力に推進していく必要があります。
 こうした観点から、本案は、所期の目的を達成するため、本年三月三十一日をもって期限切れとなる現行法の有効期限を更に五年間延長して、平成二十四年三月三十一日までとするとともに、法律の題名の一部を漢字表記に改めるものであります。
 以上が、本案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(加治屋義人君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(加治屋義人君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 この際、岩城委員から発言を求められておりますので、これを許します。岩城光英委員。
○岩城光英君 私は、ただいま可決されました特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 それでは、案文を朗読いたします。
    特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  特殊土壌地帯対策は、今日まで半世紀以上にわたり、特殊土壌地帯における災害防除と農業振興を目的として実施されてきた。しかしながら、地球温暖化が原因と疑われる昨今の台風等による大雨災害に見られるように、甚大な自然災害が多発していること、農業をめぐる国内外の情勢の変化に対応し、特殊土壌地帯においても地域の特色を生かした競争力のある農業振興を図る必要があることなど、いまだに対応すべき多くの課題に直面していることから、慎重に検討の結果、今般、本委員会は、「特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法」の有効期限を五年間延長することとしたところである。
  よって政府は、特殊土壌地帯対策を実施するに当たっては、次の事項の実現を図り、地域の活性化及び農産物の安定供給の確保等に万全を期すべきである。
 一 今後五年以内に、近年における集中豪雨・台風の来襲頻度、土砂災害の発生状況等を勘案して、特殊土壌地帯の指定の在り方、特殊土壌地帯対策の実施状況を点検し、その結果を踏まえ、対策の実施期間を含め必要な見直しを検討すること。
   右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(加治屋義人君) ただいま岩城委員から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(加治屋義人君) 全会一致と認めます。よって、岩城委員提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。
 ただいまの決議に対し、松岡農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松岡大臣。
○国務大臣(松岡利勝君) ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後最善の努力をしてまいる所存でございます。
○委員長(加治屋義人君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(加治屋義人君) 次に、種苗法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。松岡農林水産大臣。
○国務大臣(松岡利勝君) 種苗法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 種苗法は、優良な植物の新品種の育成の振興のため、品種登録を受けた品種の育成者にその業としての利用を専有する権利、すなわち育成者権を付与する品種登録制度を定めております。近年、育成者権は知的財産権として定着し、この制度による植物新品種の登録の件数、育成者権の譲渡件数がともに増加する等その経済的価値が広く認められてきております。
 他方、侵害行為を発見しても損害の回復までに至らず、また、侵害行為に対する罰則が軽いため、侵害行為に対する十分な抑制が働かない等の問題が生じております。さらに、登録品種でない種苗に登録品種と誤認されるおそれのある表示が付される等の問題も生じております。
 このような問題を踏まえ、育成者権の適切な保護に資するため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、訴訟上の救済措置を円滑に講ずるための規定の整備であります。
 特許法等他の知的財産権の保護に関する法律に倣い、侵害物品の譲渡数量に正規品の単位当たり利益の額を乗じた額を損害額と推定できること等の規定を整備することとしております。
 第二に、育成者権侵害罪の罰則の引上げ等であります。
 育成者権侵害罪の罰則を特許法等他の知的財産権の保護に関する法律と同様に、十年以下の懲役若しくは一千万円以下の罰金又はこれらの併科、法人の場合は三億円以下の罰金を科すること等としております。
 第三に、表示の適正化等であります。
 登録品種の種苗を業として譲渡する者は、その種苗に登録品種に係る旨の表示を付すように努めなければならないこととするとともに、登録品種でない種苗に品種登録表示又はこれと紛らわしい表示を付すことを禁止する等の措置を講ずることとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(加治屋義人君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十四分散会