第166回国会 内閣委員会 第4号
平成十九年三月二十七日(火曜日)
   午前十時三分開会
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   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任   
     神本美恵子君     辻  泰弘君
     亀井 郁夫君     後藤 博子君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任   
     辻  泰弘君     神本美恵子君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任   
     後藤 博子君     亀井 郁夫君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         藤原 正司君
    理 事
                秋元  司君
                鴻池 祥肇君
                朝日 俊弘君
                工藤堅太郎君
    委 員
                佐藤 泰三君
                鈴木 政二君
                田村耕太郎君
                竹山  裕君
                林  芳正君
                山谷えり子君
                神本美恵子君
                木俣 佳丈君
                黒岩 宇洋君
                郡司  彰君
                松井 孝治君
                風間  昶君
                白浜 一良君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    溝手 顕正君
       国務大臣     渡辺 喜美君
   副大臣
       内閣府副大臣   林  芳正君
       文部科学副大臣  池坊 保子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        岡下 信子君
       総務大臣政務官  河合 常則君
       厚生労働大臣政
       務官       菅原 一秀君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房構造改
       革特区推進室長
       兼内閣官房地域
       再生推進室長
       兼内閣府構造改
       革特区担当室長
       兼内閣府地域再
       生事業推進室長  大前  忠君
       内閣官房内閣参
       事官       小滝  晃君
       総務省自治行政
       局長       藤井 昭夫君
       財務大臣官房審
       議官       古谷 一之君
       文部科学大臣官
       房審議官     布村 幸彦君
       文部科学大臣官
       房審議官     村田 直樹君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  磯田 文雄君
       文化庁文化部長  尾山眞之助君
       厚生労働大臣官
       房審議官     森山  寛君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       国土交通省自動
       車交通局技術安
       全部長      松本 和良君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○構造改革特別区域法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○犯罪による収益の移転防止に関する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
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○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地域再生法の一部を改正する法律案及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣参事官小滝晃君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(藤原正司君) 地域再生法の一部を改正する法律案及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案、両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋元司君 自民党の秋元司でございます。今週も頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 さて、前委員会、前回ですか、一般質疑のときにも渡辺大臣に、地域再生といいますか、これからの未来へ向けて、やはり何といっても日本はこの地域社会の活性化、そういったことを目指していただきたい、そういった私なりの思いを質問させていただいたところでありますが、話変わりますけど、渡辺大臣におかれましては連日大変にぎやかになっているなという中で、是非頑張っていただきたいと、そうしたそこでエールを送らしていただきたいと、それは思います。
 今日は、地域再生法と構造改革特区、この二法案に対する質疑であります。とにかく、バブル崩壊後、日本の経済が全体が低迷する中で、本当に地域が疲弊してしまった。特に、各地方を、また地域社会を支えていた中小企業群が本当にこのバブル崩壊の景気がずっと低迷の中で打撃を受けまして、その後、前小泉政権のときに構造改革という意味じゃ、ある意味画期的な改革をする中で、当時の小泉総理のメッセージとしても、今は耐えてくれと、必ず未来良くなるからというメッセージでありました。
 確かに、おかげさまで景気全体の数字的には非常に大幅な景気回復をして、見事に日本経済は何とか回復の域をたどり、これからさらに未来に向けて、最終的には地域経済の活性化までどう持っていくかという課題はありますけれども、一応マクロ的な数字で見るとそれなりの経済における回復感は達成したというところでありますが、これから先、いろんな様々な教育の問題であるだとか、そしてまた中小企業の再生問題等いろんなことを考えますと、やはり地域を、また地方を元気にさしていく、そういった方に政府としても向かっていかねばならないんじゃないかな、そういうまず問題提起をさしていただくところであります。
 かといって、この我が国の財政状況を見ますと、当然財政再建をしていかなくちゃいけないという方向性でありましょうから、いわゆる従来型の地方対策、景気対策という意味で、公共工事を地方にばらまくというスタイルはもはや限界である。そういった手法から、地域に対して規制緩和であるだとか、もう一つは今の、従来の法律を超えて、地域の提案があるならばいろんなことを認めていこうじゃないかと。税についてもそうでありますし、先ほど申し上げた規制についてもそうでありましょう。いろんなことを、国は直接的にはお金出さないけれども、ありとあらゆる手段をもって地方を助けていく、それが私はこの地域再生法と構造改革特区の意味であろうかと思いますし、ばらまきをせずに地域経済の活性化とイコール地域雇用をどう創出するか、そのためにこれまでいろんな努力を重ねてきた。その中で今回は、今までやってきた中で、多少使い勝手が悪かった部分をまたこれからさらに未来に向けてどういう形を構築するかという中で、今回修正をされていくんだろうかなという思いをしております。
 その中で、今回あえて法律の明記として書かれております地域再生協議会、今回それぞれの地域が地域再生計画を作るに当たりまして、従来ですと地方、いわゆる公共団体がそれなりのことを考え、また当然町の皆さんともいろんなことを相談しながら決めてきたんでありましょうけれども、今回あえて地域再生協議会というものを法律として根拠法として残すという、残すというか明記するということでありますけれども、なぜ、今更ながらという気が私はいたしているんですが、今回こういう形で法律に明記をされようと思ったのか。参考人で結構でございますから、お答えいただけますか。
○政府参考人(大前忠君) お答えいたします。
 地域再生計画は、それ自体は地方公共団体が作成するものでございますが、地域再生の取組は広く地域の様々な担い手が連携して取り組むことが重要と考えております。現在でも、地域再生に向けた取組が成功している地域におきましては、地方公共団体が地域の様々な担い手とともに取組を進めております。
 また、平成十七年四月二十二日に閣議決定いたしました地域再生基本方針におきましては、地方公共団体が地域再生計画を作成する際には、特定非営利活動法人等を始めとするNPO、地域住民、関係団体、民間事業者等を通じて地域のニーズを十分に把握し、反映するよう努めることが望ましいとされているところでございます。
 今回、地域再生協議会を法定化いたします趣旨は、地方公共団体と地域の様々な担い手との連携を地域再生法に位置付けることによりまして、国として地域の自主的な取組を後押しし、全国的に広めていくことにあるものと考えております。
○秋元司君 私の理解では、これまでも恐らくこの地域再生計画をそれぞれ地方が、地域が作っていくに当たりましては、先ほど申し上げたように地方公共団体だけでなかなかできるものじゃなくて、それなりに地域に住んでいらっしゃる又は地域の担い手と言われていらっしゃるいろんな企業とのいろんな相談の中で多分こういった案ができてきたんでしょうから、あえて今回、名称的には地域再生協議会というふうにうたっておりますけれども、こういうふうに名称うたわなくてもこれまで多分それぞれの地域は取り組んできたんじゃないかなと、私はそういうふうに思うわけでありますね。
 それを今回あえて法律に協議会を設置するということを明記された。かといっても、これ必ず設置しなければならないという、そういった義務的なあれでもないんですわね。かといって、協議会をつくったからといってこれが何か法的拘束力があるのかというとそうではないというふうな私は理解なんですけれども、言ってみれば、これいわゆる任意でやるということだと思うんですが、その辺の、何というのか、いわゆるこの地域再生協議会に付いている何か法的拘束力なんというのは何か考えていらっしゃることはあるんですか。
○政府参考人(大前忠君) 地域再生協議会につきましては、法律上その設置は任意としておりますが、いったん設置されますと地域再生計画の作成や変更などにつきまして地域再生協議会での協議を経なければならないこととしておりまして、その点につきましては、設置後はそうした対応が義務付けられるというものでございます。
○秋元司君 設置をしなければある意味じゃフリーだけれども、設置をしたんだったら必ずこれを通して、この協議会を通して議論をし計画を作らなくちゃいけないと、そういう理解でよろしいですね。いいんですね。
○政府参考人(大前忠君) そのとおりでございます。
○秋元司君 ありがとうございました。
 ということならば、恐らく私はこういった協議会等がそれぞれの地方公共団体でできていくのが自然な流れであると思いますし、そうなりますと、ここの構成員とかいわゆる運用のルールとかいうのが今後どういう形で決まっていくのかによって非常にこの協議会の中身の充実というものが図られると私は思うんでありますけれども、実際問題この構成員又はこの運用ルールどのように、役所的に今の考え方でいうとどういうのを描いていらっしゃるんですか。
○政府参考人(大前忠君) 地域再生協議会でございますが、改正法の中で構成員などにつきまして規定をしております。まず必須の構成員でございますが、必須の構成員といたしましては地方公共団体と、それから地域再生計画の目標を達成するための事業を実施し、又は実施すると見込まれる者でございまして、具体的に申しますと、課税の特例の適用対象となる会社や公益法人、そして地域再生計画の目標の達成に向けて事業を実施いたします地域の大学や特定非営利活動法人などでございます。
 また、事業内容に応じて地域再生協議会に参加することとなる構成員でございますが、地域再生計画又は認定地域再生計画及びその実施に関し密接な関係を有する者と、その他地方公共団体が必要と認める者がございます。その密接な関係を有する者でございますが、具体的に例を申しますと、地域の経済団体や金融機関、あるいは地域で活動する特定非営利活動法人などがあるものと考えます。また、その他地方公共団体が必要と認める者の例としては、地域再生に知見を有する有識者などが考えられるものと思っております。
 また、偏りなく多様な地域の関係者の意見を集約するため、協議会の構成員の構成が、地域再生計画又は認定地域再生計画及びその実施に関する多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮する義務を地方公共団体に課しております。
 協議会の運営方法でございますが、協議会の構成員に対し協議会における協議の結果を尊重する義務を課しておりますほか、その運営に関し必要な事項は協議会が定めることとしております。
○秋元司君 今のお話ですと、それぞれ地域再生協議会をつくろうと思ったそれなりの地域が、自ら独自で構成員を決めて、そしてまた運営ルールについても自らが決めるという解釈のような気がいたしているわけでありますけれども、一度私はこういうものは組織がつくられたとすると、それが組織というのは必ず、場合によっては形骸化するおそれがあるという心配もありまして、やっぱりこの協議会をつくったら、この協議会自身が非常に民主的なルールでもってこの協議会が図られていかなくちゃならないんじゃないかなと思うわけでありますから、ある意味その協議会なるものができた後、何か第三者から見てちょっと偏っているんじゃないのかなと思われる節のときには、それなりにやっぱり国も場合によっては指導するということも今後私は必要なんじゃないのかなということも思いながら、せっかくこういった枠組みをつくるという今回の法律でありましょうから、こういう協議会を通じてより地方が又は地域が自分たちの地域の特性を生かすすばらしいアイデアが上がってくることを祈っている次第でありますので、せっかく作った法律でありますから、しっかりとこの辺を監督官庁としても指導していただきたいなと、そのような思いであります。
 続きまして、この地域再生法が作られる中で、実はこの第一号認定に近い形で私の地元の豊島区が文化芸術創造都市の形成ということで、池袋というのは、世間的に言われると非常に、余りいいイメージが残っていない地域でということは常日ごろから言われるわけでありますけれども、ただ、地元の区長さんも始め議会も含めて地域住民としては、やっぱり池袋という町のイメージを良くしていき、そしてまた最終的には文化があふれる町づくりをしていきたい、そういった思いでずっと今、現在の区長さんもその方針に向けて区政運営を行っていらっしゃるわけでありますけれども、その一環として今申し上げた文化芸術創造都市の形成ということで豊島区が提案をさしていただき、そしてまたそれについて当然国からも認定をいただいて今しっかり進んでいるわけでありますけれども、ちょっとこの具体例について説明いただけますか。
○政府参考人(尾山眞之助君) 御説明申し上げます。
 東京都豊島区におかれましては、内閣府による地域再生計画の認定を受けられまして、文化芸術創造都市の形成計画を推進されているところでございます。その中で、少子化の進展に伴う統廃合により廃校となった旧朝日中学校跡施設を利用いたしまして、にしすがも創造舎を設置されまして、演劇等のけいこ場や地域の各種文化交流事業の場として活用するなどの取組を行っておられます。
 この取組を支援いたしますために文部科学省としては、当該廃校施設を民間事業者が文化芸術拠点として活用するに当たり国庫納付金を不要として取り扱ったところでございます。また文化庁におきましても、文化芸術による創造のまち支援事業によりまして、にしすがも創造舎において実施されております文化ボランティア育成講座、これは例えば文化ボランティアの方々がプロの演劇けいこ場体験を通して演劇制作プロセスを学ぶ講座などでございますけれども、こういった講座やシンポジウム等の取組を支援しているところでございます。
 東京都豊島区が推進されます地域文化の担い手、推進者等の人材育成でございますとか地域文化の情報発信、交流の取組は、全国各地で行われる創造的な地域づくりの良きモデルであると考えておるところでございます。
○秋元司君 今御説明いただいたように、今回この私の地元の豊島区の、朝日理事も豊島区にお住まいだと聞いておりますけれども、豊島区のこの文化創造芸術都市の形成計画というのは、非常に私はこれはすばらしいものだと思っているんですね。
 これは東京事情かもしれませんが、大変東京少子化が進んでおりまして、イコール少子化だけじゃなくて小中学生の私立校化が目立っておりまして、本当に公立小学校、中学校がどんどん統廃合していっちゃうんです。豊島区においては昨年三校ですね、昨年まで三校統廃合したということがあって、小中学校の、何といいますか、活用の仕方、都市部でありますが非常に、豊島区のど真ん中にグラウンド付きの学校がどんとあるわけでありますから、そこがぽっかり空間が空いちゃうわけであって、そこをほっておいて、区は区で何か独自で当然造ればいいんでしょうけれども、しかし区としても非常に財政が大変逼迫して、自ら事業を打つなんていうことはなかなかできないという現状があって、それを売ってしまえばそれは区としては税収がわずかでも入るわけでありましょうけれども、ただ売ってしまうと、恐らく東京の事情ですと普通にマンションが建っておしまいという、そういった現状になりかねないということもあって、何か町づくりのために、又は教育という分野、今回の芸術という分野、文化という分野で再活用できないかということで地域再生というこの計画を立てさせていただいたわけでありますけれども、画期的なのは、やっぱり補助金で造った中学校を統廃合の転用の非常に弾力化を行わせてもらった。そして、提案によりまして、従来単なる土地の払下げということをやめて、現在のこの補助金で造った建物を非常にわずかのお金で整備をして、そしてまた、今お話あった文化芸術の発信地として形を変えさせてもらったわけであります。
 もう本当に、私も現地へ行きましたけれども、非常に熱狂でありまして、今回内閣府が作っていただいた地域再生というパンフレットありますね、あの一面の写真を飾っているのが我が豊島区の写真でございましてね。ああそうそう、その写真ね、これうちの豊島区、これが正にこの写真でございまして、政府を挙げてPRしていただいて大変私は有り難い話でございますが、地元の区長もえらい感謝しておりましたけれども、非常に成功している私は具体的な例じゃないかと思います。
 これにつきましては、長く掛かると大変恐縮なんですが、十六年十二月、以上のような形で第一号認定、最初認定いただいて、十七年の七月には更に追加として、今文化庁のお話があった文化芸術創造のまち支援事業として、いわゆるボランティア団体、文化ボランティア団体を創出するということで、子供たちもそうでありましょうけれども、そういった担い手を育成をするための講座も設けてもらって、非常に熱狂であります。
 最終的には、今NPO法人が相当絡んでいるんですけれども、劇団をつくりまして、それでこの体育館を今度は、何というんですか、日本政策投資銀行から低利の融資をいただいて改修工事しまして、実は体育館が今すばらしいですね、シアターというか劇場になったんですよね。もう大劇場でありますよ。ですから、是非皆さんも一度足を運んでいただけたらと思うんですが、小学校の体育館が見事に劇場に変わったという、すばらしい私は民間の皆さんのアイデアの結集と、そしてまた当然それにかかわる関係者の皆さんの努力によってこういったすばらしい形ができ上がったということでございますので、私はある意味この地域再生というのは理にかなった法律であって、それによって地域がいろんなアイデアを持って今日のようになったということは非常に私はすばらしいことであると思うので、一つ、済みません、地元の例として御紹介させていただいた次第であります。
 続きまして、この今回の法律の私はこれが最大の目玉となると思うんですが、再チャレンジ支援をする企業であるだとか、又はそういった再チャレンジ、これは対象と言ったら大変言葉が、語弊があるかもしれませんが、対象となるべく、皆さんのことをなるべく就職に対する支援をしようという団体に対していわゆる寄附金税制を設ける、これは間接型、直接型とあるというふうに聞いておりますけれども、これはこれで、ある意味今まで国がすべて国民から税金を取って、それによって公共サービスは国が、又は地方公共団体が一括して行うというよりは、もはやこういった成熟した社会においてはそれぞれ民間が自らの判断でもって公共の福祉的な、又は公共に関する仕事については民間企業も自ら行い、そしてまたしかるべき民間団体が行って、民間による、民間が直接手掛けることによって公共ということもしていく、もう私はそういう時代であると思いますから、それに対して寄附金税制を、寄附金という制度を設けるというのは、またそれに対する寄附金税制といった枠組みを利用するということは、大変私は一歩進んだ近代的な在り方じゃないかと、そういうふうに理解をさせていただくわけでありますけれども。
 まだ法律ができていないから細かい制度設計はまだなんでしょうけれども、現在の法律を読んでみますと、いわゆるこの特定地域雇用会社、これが認定される、指定されると、その寄附金をそういった、何といいますか、障害者の皆さんだとか、又は再チャレンジとしてニート、フリーターの方が、入ってこれない、そういう方を積極的に採用しようといっている会社のことを特定地域雇用会社というふうに呼んでいるようでありますけれども、これについては何かそれなりの一定の要件があると聞いているわけでありますが、その一定の要件というのを具体的にどういう形で設けようとされているのか、それについてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(大前忠君) 御質問の直接型の再チャレンジ支援寄附金税制でございますが、もう少し具体的に申しますと、高年齢者、障害者などを積極的に雇用し、再チャレンジ支援に取り組む地域の企業で地方公共団体が指定するものに対しまして企業が寄附した場合に、法人税の課税について損金算入の特例を適用するものでございます。
 ここで積極的に雇用するというその判断基準でございますが、現状の我が国企業におきます高年齢者等の平均的な雇用率を一定程度上回る比率で積極的に雇用する企業を対象としたいと考えておりまして、具体的に申しますと、高年齢者につきましては五人以上かつ一五%以上の雇用を行い、そして七十歳まで働ける制度を導入していること、障害者につきましては五人以上かつ五%以上の雇用を行っていること、母子家庭の母につきましては五人以上かつ三%以上の雇用を行っていること、こうした要件を設ける方向で検討しているところでございます。
 その他、特定地域雇用会社の主な指定基準といたしまして、経理及び事業が適正なものであること、そして指定の取消しから五年経過していないなどの欠格事由に該当しないことなどとする方向で検討しているところでございます。
○秋元司君 それで、今の御説明の延長の中で、要するに指定をした後は二年間がいわゆる有効期限だというふうに聞いておりますけれども、その根拠についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(大前忠君) 御質問の指定の有効期間二年間というその根拠でございますが、寄附金に対しまして税制上の優遇措置を設けております既存の制度、例えば特定公益増進法人制度や認定特定非営利活動法人制度などが認定の有効期間を二年間としていることを参考にしたものでございます。
○秋元司君 そして、今は認定を受ける条件と根拠とそして期間についてのあれの話だったんですが、いわゆるこの特定地域雇用会社、寄附を受けるわけでありましょうね。それで、寄附をした会社については当然この寄附金税制によって算入が、何といいますか、寄附金としての税制の優遇が与えられるわけでありましょうけれども、逆にその寄附金をもらった会社ですよね、今回、会社もそうでありましょうけれども、NPO法人のような団体も当然この対象になっているという話でありますけれども、公益団体については元々公益性を求めるということで、直接的な事業というものを行うけれども、事業そのものに対して、変な話でありますが、税金そのものが掛かるような仕組みになっていないから理解をするわけでありますけれども、この株式会社という位置付けとなった場合は、寄附をもらっても、会社であれば当然これは営利法人でありましょうから、結果的に寄附というのは売上げというところに私は入っていくという理解をしているんですけれども、そうなった場合においてこの寄附の扱いというのはどういう形になるのか。これは財務省ですか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(古谷一之君) お答えいたします。
 御指摘ございましたように、今回の再チャレンジ支援寄附金税制の直接型と申しますのは、特定地域雇用会社が積極的に高年齢者や障害者を雇用されました場合に、その当該障害者等の雇用に係る費用の範囲内で寄附を行った法人側に税制上の優遇を措置しようというものでございます。
 寄附金を受ける側の特定地域雇用会社でございますけれども、この障害者等の雇用に係る費用の範囲内で寄附金を受け入れるということが今回の仕組みの考え方になっております。要するに、この寄附金に見合う費用というのは人件費ということで、損金に算入されます結果、寄附金が益金となりました場合も、基本的には当該寄附金収入に係る益金から損金を引いたところの課税対象所得は通常生じない仕組みであろうかというふうに考えております。
 また、こうした費用に充てる寄附金収入につきまして、お話がございましたようなその費用部分が損金に算入されますことに加えまして、仮に収入部分を益金に算入しないといった課税の特例を設けますと、収入が非課税な上に費用も控除という、結果的に二重の優遇ということにもなりかねませんで、私どもといたしましては、税制の考え方からもなかなかその点は正当化しにくいかなというふうに考えております。
 この点に関しましては、従来から寄附金優遇税制の対象となっております特定公益増進法人ですとか、認定NPO法人につきましても、受け入れた寄附金について益金に算入しないといった課税の特例が特段設けられているわけではございませんで、NPOなどが民間企業と同様な収益事業を行っております場合に、そこに充てられる寄附金につきましては法人税の課税対象とさせていただいておりまして、この点を御理解いただければというふうに考えております。
○秋元司君 我々も政治団体を持っておりまして、団体を持っていて、活動する中において当然寄附を集めるわけでありますけれども、当然我々は寄附を集める、私の場合は政治活動をするために寄附を募るわけでありますが、一年のための活動というか、当然それは未来も見越した形で寄附を集める、そういう目的があるわけでありますね。
 何を言いたいかというと、こういうある意味福祉的な要素を持ってやってもらうわけでありましょうから、会社であるとしても、寄附を集めるというのはそうは言ってもなかなか難しい問題でありまして、というのは、こういう目的のために寄附を集めるという活動をしたとしても、一年分集めるのか、二年分集めるのか、三年分集めるのかということになって、できるならば企業としては、寄附を集める側としては、なるべくそれなりの多くの金額を集めたいという思いが私は働くのが常識論じゃないかなと思うわけでありまして、そうなりますと、寄附はそう毎回毎回募れるわけじゃありませんから、ある意味三年分まとめてどんと寄附をいただいたとなると、人件費というのは、企業の会計もそうでありましょうけれども、一年一年でありますから、そうなると、寄附をいただいた部分についてはある意味繰越しということがなかなか会社であればできないという今のお話にありますからね。
 そうなりますと、非常に使い勝手が悪い部分もあるんじゃないかなと。そういったときにはNPOだとかそういった団体を使ってという話にもなるんでしょうけれども、せっかくこういった制度を設けていただいて、これは大変私は画期的なものだと思うんでありましょうけれども、企業がそういった直接型の寄附を受ける場合の運用方法についても、税の本旨から考えるとというお話がございましたけれども、将来的にはいろんなことを考えていかなくちゃいけないこともあるのかなという思いもありましたので、こういった問題提起をさせていただいたわけでありますけれども。できるならば企業としても、一年一年寄附をいただくというよりは、できるならば二、三年分まとめて寄附をいただいた場合にはそれなりの考え方、税としての考え方というのも今後検討として頭に入れていただければなと思うところであります。
 これについては、急な法律でありましょうし、税全体をどうするかとか、民間企業としての位置付けをどうするかとかいう全体の話にもなっていきかねない話でもありますから、これ以上申し上げませんけれども、せっかくできた制度をこれを有効に活用して、法律を作った趣旨に基づいてしっかり私は執行されるのがすばらしい形であると思いますので、どうぞ引き続きいろんな意味での監督、監視も含めて、数年後また制度改正するときにはそういった面も含めまして御検討いただきたいなと、そのようにお願いだけをさせていただくところであります。
 続きまして、テーマを変えまして、構造改革特区について何点か質問させていただきたいと思います。
 これも非常にすばらしい提案が来て、それによって非常に良くなってきた側面もあるんですけれども。これはもう前々から言われていた話でありますが、特にこの教育の分野についてはいささかちょっと行き過ぎなんじゃないのかなという思う面もあって、それぞれの委員会でも非常に問題提起がされ、それについては行政当局もしかるべき対処をするということで進んでこられたと思います。
 私も、前国会だと思うんですけれども、特に学校経営における株式会社化ということで、具体名を挙げて大変恐縮でございますが、これはもう各委員会でも議論になっていますけれども、リーガルマインドという法律専門学校ですね、そこが大学を設立する中で、最終的には大学の要件が満たされていない部分があるということで文科省からもいわゆる注意勧告というものを出されたというふうに聞いておりますが。
 元々、事業会社がこれは提案をされてきた話でありますけれども、この構造改革特区を提案募集するに当たって、当然地方公共団体を通して上がってくるわけでありまして、当然地方公共団体もそれなりに自分たちが考える中で、この案はいけると、いいアイデアだということで多分共同で上げてきている、共同で作ってきた経緯があると思うんですが。余りこういうことを言うと地方公共団体が責任を感じて、いろんな提案が事業会社からあっても上がってこないという体質をつくってしまってはちょっといささかの気分がありますけれども、基本的に作って提案をやってくる事業会社は最終的にはエンドでありましょうから責任というものをしっかり感じるということはあると思うんですけれども、同時に、地方公共団体における同じ提案を上げてきた場合について、責任の所在というのはどのようになっていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(大前忠君) 構造改革特区制度のそもそもの性格にかかわる話でございますけれども、従来の地域振興立法と大きく異なっておりまして、国があらかじめ地域を指定したり、その地域で行われる施策や事業内容を示したりする仕組みとはなっておりませんで、各地方公共団体が民間事業者等の提案も踏まえまして、それぞれの地域の特性に応じて特区の区域を自ら設定し、その区域の特性を生かして実施いたします施策やそのために必要となる規制の特例措置を判断して計画を作成、申請する仕組みとなっております。
 したがいまして、地方公共団体が特区の特例を活用した事業の実施主体となる場合はもとより、民間事業者が実施主体となる場合でありましても、特区計画の申請主体となります地方公共団体がその自主的、主体的な判断によって特区計画を作成、申請し、実施するものでございます。このため、地方公共団体は特区計画の作成時のみならず、その特区計画の円滑な実施のため主体的な役割を果たすべきものと認識しております。
○秋元司君 当然、地方公共団体も責任を負うという話でありましたが、具体的に責任といっても難しいんですよね、取り方というのは。
 何と言いますか、今回、例の、今申し上げた具体例を挙げたケースの場合は、当然事業会社が元々提案をしてきた要件が結果的には満たされていなかったということの中での文科省の勧告であると思うんですけれども、地方公共団体がそれを、当然そういう声が上がっていく経緯については、彼らだって何らかしらの情報があって、場合によっては地方公共団体における議会の方からのいろんな指摘もあったかもしれませんが、そういったときに対して、地方公共団体としては自ら動いて、そういった事業会社に対してこういう声があるんだけれどもどうなのかというチェックをするだとか。もう一つは、それを認定した内閣府、そして元々、内閣府といっても、多分教育の分野になれば当然文科省というのが、役所が絡んでくる話であろうと思いますけれども、自ら地方公共団体が国からそういう指導を受ける前に自分としてしっかり動いて是正を行う、そういった仕組みにはなっていらっしゃらないんですか。
○政府参考人(大前忠君) 株式会社立大学のケースについて申しますと、大学の質の確保について第一義的な責任を負っておられますのは文部科学省でございまして、そうした観点から今御質問の中にございましたような勧告といった措置を講じてこられているものと存じます。
 地方公共団体は、地域再生計画の策定主体、実施主体の立場でその計画が円滑に実施されるように、必要に応じて事業者と連携を図るなどして対応していくものと考えております。
○秋元司君 今なぜこういった話をさせていただいたかといいますと、要するに、今回、今問題となった会社のことを云々を言っているわけじゃなくて、これからいわゆる地方分権であるだとか、場合によってはこの先には道州制という話もあって、いわゆる国から地方にどんどんと財源も権限も移譲してくるという、そういった今流れをつくっているわけでありまして、その受皿となる地方公共団体が自ら問題提起をして、それが問題であるならば是正に動くという、そういったレベルまで彼らがある意味意識改革をしてもらわないと、幾ら地方分権だ、道州制だと言ったって、絵にかいたもちになってしまうという心配を我々としては持っているわけでありますね。
 ですから、構造改革特区ということで、この地方公共団体が責任者として提案を上げてきたならば、それに対して何かおかしいという声が出てきたならば、最終的な監督官庁は文科省ということは分かりますよ、今の例の場合はね、別にこれは今回の問題となった点だけを言っているわけじゃなくて、ほかにもいろんなケースがあると思うんですけれども、要するに、いわゆる地方公共団体が自らの責任でもって提案を上げてきたというならば、地方公共団体自らがそれに対しておかしいという、また当初考えた目的と違う方向に走っているという、そういったことが耳に入ったならば、自ら動いて、国が動かなくても地方公共団体がそれなりに動いて、事前に、変な話でありますが、火を消すというのも、私はこの地方公共団体の役割として必要なことじゃないかなという思いがあるわけでありますから、ですから今こういった話をさせていただいたわけでありますけれども。
 ですからこそ、私は、これから地方公共団体の役割というのは本当にもっともっと増していく話でありますし、ここにある意味人材も確保していかなくちゃいけない話でもあると思うんですけれども、どうなんですか、その辺については。
○副大臣(林芳正君) 今委員が御指摘になったことは大変重要なことだと我々も思っておりまして、先ほど事務方が答弁しましたように、地方公共団体は、特区計画の作成時のみならず、その特区計画の円滑な実施のため主体的な役割を果たすと。要するに、今の例でいいますと、LEC大学がこういう勧告を受けているということは、まあ円滑な実施にはやっぱりなっていないなと、こういうことであろうと、こういうふうに思うんですね。
 ですから、そういうことが起こらないように、今、事前に火を消すという御表現でありましたけれども、そういうことも含めて、やはり計画を出して特例の措置をやろうというのは地域の地方公共団体が申請するわけでございますから、この主体的な役割を果たすというのは、今委員が御指摘になったことも含めて、円滑に、出したときだけではなくてその後もきちっと責任を持ってもらうと、こういうふうに認識して進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○秋元司君 わざわざ副大臣に御登場いただいて大変恐縮だったわけでありますが、正に地域再生のさっきの話でもありましょうけれども、この構造改革特区もそうであります。地域の皆さんに主体性を持たせて頑張ってもらう、又は地方公共団体に頑張ってもらうというのが基本的な意味でありましょうから、是非今後とも、地方公共団体に対して、あなたたちが責任を持ってやるんだということを常にメッセージを出していただいて、そういった不穏な動きがあれば、我々国会が乗り出さなくても、それは地域の問題として対処してくれということをやっぱり形をつくっていくことが、将来に向けた地方分権であるとか道州制という道に私はつながっていくものじゃないかと思いますので、是非そのことを念頭にこれからも頑張っていただきたいなと、そのようにお願いを申し上げるところであります。
 続きまして、いろんなこの特区の制度に、何といいますか、今第九次まで提案が出たんでしょうか、いろんな募集をしていろんな提案が返ってきているわけでありますけれども、福祉に関する件で話をさせてもらうと、これは厚労省の方で我々政治マターでも議論した件でありますけれども、いわゆる自立支援法が施行されて、そしてまたこれが実際今運用されているわけでありましょうけれども、我々が地方に行きますと、特に福祉団体の皆さんからえらい怒られたんですね。
 というのは、要するに、今の障害を持っていらしている方が自ら働いて、それによって自立していきましょうという今回の法律でありましょうけれども、残念ながら、働いても働いても、将来における貯蓄もそうだけれども、この法律が、自立支援法ができたことによって、結果的には昼飯を削らなくちゃいけないんだとか、そういった非常に現場からの不満の声も上がってきたりして、果たしてこの法律ができてよかったのかなという、そういった一瞬不安にも駆られるほどのものでありました。
 政府の努力によって補正予算で多少緊急的な対処はできたんでありましょうけれども、根本的には、そういった自立をしてもらう皆さんには、やっぱり働いたら働いた分の成果としての賃金がそれなりに確保されるようでなければ、彼らの将来的な幸せに私はつながっていかない、これはもう皆さんが共有している事実の話だと思うんですね。
 そうなったときに、今現在は物品関係の、いわゆる地方公共団体、国からの随意契約というのは認めていただいている話でありますけれども、役務提供については、随意契約、実際まだ認められていないと伺って、今回、提案の中で岐阜県の方から、この役務提供についての随意契約についても提案が上がっていると聞いていますけれども、この中身と今後の進展についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤井昭夫君) 厚労省の方からお答えいただいた方がいいのかもしれませんけれども、私どもの検討状況ということでお答えしたいと思いますが、御指摘のとおり、地方公共団体が障害者施設等から提供される役務を調達するという場合、随意契約を可能にするということが岐阜市から御提案いただいているところでございます。これにつきましては、本年二月二十八日、構造改革特別区域推進本部決定で、十九年度中に必要な検討を行うという方針が決められているところでございます。
 総務省といたしましては、厚労省とも御相談し、連携しながら、この方針に沿って可能化に向けて検討を今進めているところでございます。
○秋元司君 本当にこれが、役務の提供の随意契約ということが認められるとすると、私はある意味厚労省が考えたこの障害者に対する自立支援というのが、一歩私は、国が積極的にやっているんだというそういったメッセージの裏付けにもなっていくんじゃないかと思っておりまして、いろんな現場へ行きますと、とにかく彼らは彼らなりに一生懸命働いて成果を出そうとしているけれども、やっぱり市場原理社会といいますか、市場経済の中での賃金体系、またそれに対する対価の払い方といいますと、非常に彼らにとっては現実問題厳しいところがあるという中で、公の機関が彼らでもやってもらえそうな仕事というものを出して、それを入札となりますとこれは民間事業者がどんどん入ってくるわけでありましょうから、とてもそういったある意味プロ集団には勝てないというところもあって、こういったものを、是非障害者の皆さんにもできる仕事というものをそれぞれの行政機関が、また地方公共団体というのが随意契約で仕事を出すことによって、一定の賃金が確保されて一定の報酬が確保されるというのは、私はこれはある意味国としてのメッセージの出し方じゃないだろうかなと、そういった思いがしておりますから、是非これ、実現化に向けて総務省、必ず今年度中に結論を出していただいて、いい方向で結論を出していただきたいと思っております。
 あわせて、厚労省、どういったバック体制を考えていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お話のありました障害者支援施設等が地方公共団体に役務提供を行う場合に随意契約を可能にすることにつきましては、私どもとしては、工賃水準の更なる引上げに非常に有効な取組であると考えております。
 そういうことでございますので、現在、総務省と連携して必要な検討を進めているところでございます。私どもといたしましては、その実現に向けて今後とも更に一層努力をしたいと思います。
○秋元司君 これはもう早いうちの私は結論が必要であると思いますので、是非よろしくお願いしたいと思っております。
 以上のように、今日は地域再生法と構造改革特区についていろいろと議論させていただいたわけでありますけれども、結果的には、この地域活性化をどういうふうに促していくか、そういったことに私はつながっていくものであろうかと思いますし、我が党の方では、この地域活性化の政策体系というのを、今までそれぞれの役所がそれぞれの思いでいろいろとやっていらっしゃったんでしょうけれども、一つのことを言うと、どこの役所が担当するのかよく分からないということもあって、ばらばらだったものを我が自民党としては今回一つのペーパーにまとめて、一括してこの地域再生、地域活性化ということの取りまとめをされて、それについて、渡辺大臣も積極的にこの問題について取り組んでいらっしゃったというふうにお話を伺っているわけであります。
 少し長くなりますけれども、ちょっと残り時間、演説をさせていただきたいと思うんですが、いわゆる地域社会においての私の考えというのは、この地域社会の担い手をどうつくっていくか、これがやっぱり一番のポイントであると思うんです。幾ら国がいろんなものを考えましても、それを受け取った側の地域がそれなりの高いモチベーションでもって動いてもらわないことにはどうしようもないし、最終的な地域の住んでいる住民のレベルになって考えますれば、いわゆる昔からある自治体であるとか商店街であるとか、消防団も一つの方法でありましょう、いわゆる林副大臣が党でやっていらっしゃったソーシャルキャピタルという、これをどうやってうまく開通していくかということに私は尽きてくるんじゃないのかなと思うわけであります。
 現実問題、地方においてそれなりのモチベーション、最初、若いころ高い方は大体都市部といいますか東京に来ちゃって、そうするとある程度東京で頑張って田舎に戻るという方もいらっしゃいますけれども、大抵はみんな瞬間、若いころはもっともっと魅力がある町にということで田舎を捨てて東京に来てしまうというケースがあって、そうなりますと、地方で残って地方経済を支えていく人にとっては、何とか自分の住んでいる町を、また住んでいる地域をという思いはあるんだけれども、なかなかいいアイデアとか、最終的には資金的なものがないというのが現状であって、結果的に今現在の状況があるということでありましょうから、我々といたしましては、そういったことをなるべく回避すべく、今回の法律もそうでありましょうし、地域活性化に向けて様々な施策を打っていらっしゃると思うんです。
 だからこそ、これから、この日本が改めて、この少子高齢化の社会に対応し、そしてまた国が国として財政出動をしない形で、地域の自助努力によって、正にこの再チャレンジということも含めてトータル的に底上げをしてもらうためには、非常に私は、渡辺大臣、大変難題でございましょうけれども、公務員改革もやらなくちゃいけないという大変なお立場でありましょうけれども、たくさん兼務されていらっしゃるんですね、大臣は、大変だと思うんですが、この問題やっていかなければ、まあ変な話でありますが、政治家にとっては選挙にも直結するという分野でございますけれども、改めて、そういったことも含めまして、ちょっと大臣のこの地域再生に対する思いというものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど秋元委員が豊島区の文化と創造の取組を語られましたけれども、ああいう地域のやる気を引き出し、地域の連帯感を向上させていく、非常に大事な仕事だと思います。
 かつては、どちらかといえば国がマニュアルを作ってそれに合わせて地方が一律に発展していく、これを私は金太郎あめ発展モデルと呼ぶわけでございますが、こういうものから、それぞれの地域のやる気を引き出す、個性ある発展モデルに安倍内閣としては大転換をすべきであるという発想でこの地域活性化政策体系を作ったところでございます。したがって、今までばらばらにやっていたものをもうまとめてやっちゃおうということで、私が地域活性化担当大臣ということになったわけであります。
 ですから、私のところには、御指摘のように、特区もあれば都市再生もあれば産業再生もあれば、いろいろたくさん、地域再生もあれば中心市街地活性化もあれば、もう実にたくさんのメニューてんこ盛りなんですね。したがって、こういうてんこ盛りのメニューを用意をして、正にやる気のある地域のやる気を引き出す、そういう仕掛けをつくったわけでございます。地方にこちらから出向いていって、地域活性化応援隊というのも組織をしました。その中にはカリスマ的な官民を問わずそういう人材もいますので、そういう人には私が地域活性化伝道師の称号を与えてやろうということでございます。
 それだけではございませんで、ワンストップ相談窓口というのもつくったんですね。今、自民党のそばにある永田町合同庁舎三号館でしたかあれは、の三階にはこういう窓口がもう既にできております。ここへ行けば何でも相談に応じてくれる。ワンストップですから、ツーストップ、スリーストップする必要が全くないわけでございます。第二十三森ビル、虎ノ門にも、これは地域再生の舞台でございますが、こっちの方もワンストップ相談窓口をつくってあるわけでございます。
 したがって、そういう具合に政府を挙げて地域活性化に取り組んでいるというのが今の我々の立場でございます。是非こうした政府の取組を御理解をいただいて、有効活用していただきたいと思うのであります。
○秋元司君 非常に固い決意の大臣のメッセージいただきました。
 その伝道師、今おっしゃられた地域活性化伝道師さんですか、どういう方が伝道師さんになるか私よく存じ上げないんですけれども、いただいたペーパーによりますと二百人以上いらっしゃるということを聞いておりますので、今度一度お会いしてみたいなという気がいたしております。
 同時に、ワンストップということで、いろんなそうした相談窓口を設けていただいて非常に有り難い話だと思うんですが、ちょっとこれひとつ、参考人で結構なんですけど、電話殺到しているものなんですか、窓口で。どうなんですか。
○政府参考人(大前忠君) 二月一日からこの窓口、受付を行っております。殺到するほどではまだないのでございますけれども、ただ、かなりの御相談はいただいております。十分お使いいただいていると思っております。
○秋元司君 突然で済みませんでしたけれども、是非、にぎやかに電話がジンジン鳴る姿を希望させていただきたいと思います。
 いずれにしましても、我が日本におきましてはバブルの後遺症というのが非常に長く続いちゃって、その結果いろんなところにひずみが出てきた、それを今回この安倍内閣におきまして、小泉改革はある意味破壊をして新しいものをつくっていこうということで、いわゆる更地になったわけでありますから、これを安倍内閣において設計図面を作って建物を一つ一つ造って、未来に向けたいわゆる都市計画みたいのを作っていくのが安倍内閣の役目だと思います。そのスタートとしてのこの内閣のスタートで、今現在皆さんがしっかり政府側にいらっしゃるわけでありまして、若い感性とそしてまた新しい感覚で、この地域再生というものに取り組んでいただいて、そしてまた、ひいては日本の未来に向けたすばらしいビジョンを構築し、それを確実に実行するというところまで仕上げる、それが私は我々の政治家の役目であるし、政府の役目じゃないかと思いますので、是非引き続きこういった目標に向かって頑張っていただきたい、このことをエールを送らさせていただいて、ちょっと一分ほど早いですけど大丈夫でしょうか、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○黒岩宇洋君 民主党・新緑風会の黒岩宇洋でございます。
 本日は、五十分間、特区法についてのみ質問をさせていただきます。
 五年前にこの構造特区法がこの内閣委員会に回ってきまして以来、私は一次改正、二次改正、三次改正、そして今回の四次改正と、すべて質問に立たせてもらいまして、この法案の行く末に非常に関心を持って当たってきている人間でございます。
 この法案が最初に出てきたときにやはり驚いたのは、各省庁の持つ規制、これはもう半世紀以上前の法律のみならず政省令、時には課長通達レベルのものがもう半世紀規制として残っているんですね。戦後間もないころの社会情勢と二十一世紀を迎えた今現在と同じ規制でがんじがらめになっていると。こんなもので、それこそ地域も活性化しないし、我が国も停滞しますよという、そういう思いで様々な審議をしたんですが、しかし各官庁の抵抗というのはすごいわけですよ。こんな古い規制に対してもまだ守ろうとしている。それに対して私どもは、各行政機関の皆さんもお呼びして、その抵抗ぶりをあぶり出した。最後は、当時の担当大臣である鴻池大臣にたたき切ってもらうという、こういう内閣委員会劇場で大いに沸いたんですけれども、しかし残念ながら、その後、大臣もたくさん替わられ、長年、五年間たってきて少しこの委員会劇場もおとなしくなってきている。
 しかし、私、渡辺大臣に大変期待しているんですよ。勝手な解釈なんですが、どことなく鴻池大臣と渡辺大臣、醸し出す雰囲気が似ていると。まあお互いお嫌かもしれませんが、この突破力という意味では私、今回の改正、五年間延長ということで渡辺大臣に期待するところ大でございます。その思いで幾つか質問をさせてもらおうと思います。
 まず冒頭、大臣に、これちょっと通告してないんで分かる範囲でお答えいただきたいんですけれども、今十七人、安倍内閣の大臣がいるんですけれども、この中にいわゆる府省設置法上どうしても置かなければいけないわけではない大臣がいるんですよね。それは何人いてというのは御存じでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 突然のクイズでございますけれども、どうしても置かなければならないわけではない大臣というと、多分私なんかもその一人に入るのではないかと思いますが、そうすると三人、六人じゃない──ということは三名でしょうか。
○黒岩宇洋君 そうなんですね。これは内閣法の規定によりますと、基本的に大臣は十四人と。しかし、例えば法務省だとか総務省の省の設置法には、総務省の長は総務大臣とすると、こういうふうに書かれているんですよ。内閣府におきましては官房長官、そして沖縄北方担当と金融担当については、これは内閣府設置法上設置しなければならないと。そうすると三人。それが溝手大臣と大田大臣と、そして渡辺大臣です。しかし、内閣法にはこう書かれているんですよ。特別に必要がある場合において三人を限度にその数を増加すると。考えようによっては、別に法定で設置しなければいけない大臣という、要するになくてもいい大臣という評価と、逆に、特別に必要なんだからこれは物すごい大事なんだよというこういう評価と、二つ分かれる可能性があるんですよ。
 これについて私、結果、やっぱり大臣の実績、大臣のこれからの取組によって今後評価が分かれるんだと思っておるんですね。そういう意味で、私は渡辺大臣に、やはりこの構造特区に対しても特別に必要ある場合に設けられた大臣だと、こういった働きをしてもらいたいと、そんな思いで今冒頭質問させてもらいました。
 それで、正にこれやっぱり大臣の立場、権限というのは非常にこの特区法案を実現化していく上には大きいわけですね。そこで、これもちょっとお聞きしますけれども、今まで辞令で、鴻池大臣を始めとして、その後、中馬大臣まではこの構造改革特区制度の担当であるという、これが文言上辞令に掲げられていました。しかし、渡辺大臣の前の大臣、佐田大臣から、この構造特区という文言が辞令から消えてしまった。これはなぜ消えたのかというのは、これ辞令出した総理に聞くしかないんですけれども、ただ、これは安倍内閣のメンバーとして、やはりこの内閣として、安倍総理としての意気込みがこの構造特区に対してどれほどあるのかというのは、これはやっぱり重要なことだと思うんですね。その内閣の閣僚の一人である渡辺大臣からして、この構造特区という名前が消えてしまった大臣、これは安倍内閣の意気込みというものを反映されたものなのか、これについてちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 私の素人的な理解では、今回、特区担当という名称は佐田大臣のときから消えたかもしれませんが、さらに、地域再生や特区制度や、それから先ほど申し上げた中心市街地活性化、それから都市再生、地域再生、こういうものをバージョンアップしていこうと、そういうもくろみの下に地域活性化担当大臣というものをつくりまして、正確に言うと佐田大臣が初代、私が二代目ということで仰せ付かったものと理解をしております。したがって、特区担当という名前は消えたけれども、その周辺分野と連携をして更にパワーアップしていくんだという理解でございます。
○黒岩宇洋君 本当にパワーのある御答弁で私もうれしく思っているんですが、ただやはり懸念しているのは、全体にパワーアップというんですが、この総論において各論が薄まってしまうんじゃないかということを懸念しているわけですよ。
 元々、構造特区推進室、これは官房の特区推進室と、そして内閣府の特区担当室があったわけですけれども、元々なかった、その次、地域再生推進室と、これまた地域再生事業推進室か、こういうものがかぶさって、結局やっている人間一緒ですよね、ほぼ。だから、こうなって兼務兼務が増えていくと。ということは、やはり構造改革特区に対する深みというものが、これは浅くなっていくんじゃないかというこの懸念はやはり非常に大きなものですから、渡辺大臣、常に頭の隅、いや、真ん中に入れていただいて構造改革特区に対しては当たっていただきたいと思っております。
 それでは、繰り返しになりますけれども、大臣の姿勢が大事だということで、これに対してやっぱり現場に行けと。五年もたつと各自治体もやはりなかなか特区提案受け入れられないんじゃないかという雰囲気が出てくると。しかし、それに対してやはり政治の場の人間は現場に行って、できるんだという、何ができるのかを見極めなければいけないという、これも実は鴻池大臣の主張なんですけれども。
 ところで、渡辺大臣、この特区に関係して現地視察というのは行かれましたか。
○国務大臣(渡辺喜美君) ちょっとにわかには思い出しませんけれども、いずれにしても四月以降、地域再生活性化応援隊を全国各地に派遣をする予定になっておりますので、そういう中で特区の視察もできるところがたくさんあろうかと思っております。
○黒岩宇洋君 公務員制度改革等で本当に守備範囲が広くてお忙しいとは思います。
 ただ、もう一つ懸念があるのは、地域活性化イコール構造特区ではありませんので、その一環としてということでなくて、やはり構造特区というものを現場を見ていただきたいと思います。なぜならば、ここのところ非常に特区の小粒化という、小粒化というのは多分いろんな角度から見てのことなんですが、これはもう本当に様々なデータから顕著になってきているんですよね。
 元々、最初の法案が出されたときに、法文でいうと法律事項で十五条、そして十四メニューという特例が、措置があったんですけれども、私なんかはこれを見て最初は、これだけですかと、あまたと何千とある法律、規制の中でたったこれだけですかと、せめて、じゃ小さく産んで大きく育てましょうなんて言っていたんですが、どんどんどんどん今先細りしている。今回でも法律事項で特例の措置というのは二項目になっているわけですよ。そうすると、せっかくのメニューもどんどん減ってきているという。
 こういう中で幾つか、これは事務方で結構なんですけれども、例えば提案数の減少、これは確かに仕方がないですよ。やっぱり初回というのは様々な提案というのが上がってくるから、徐々に徐々に減ってくる。約千ぐらいから今提案数というのは三百ぐらいまで減ってきているんですけれども、その中でやはり私が着目するのは、提案数に対する特区での対応してきたこの割合なんですね。これ初回ですと約一〇%、提案に対して一割は特区で対応したんですよ。それが今では、十次提案では〇・三%ですね。この一〇%が四、三、二、一とどんどん下がってきて、今では〇・三%ですよ。逆に対応不可能だと、対応が不可だという、これ当初は一五%だったんですけれども、今ではもう六割近くが対応不可なんですね。だから、これほど特区対応の比率が減って、そして対応が不可である、これは提案数の数じゃないですよ、比率ですからね、様々な違いが出てきたんだけれども、これに対して、これだけ特区での対応率が低くなった原因は何だと思われますか。簡潔にお答えください。
○政府参考人(大前忠君) 特区におけます規制改革の手掛かりといたしまして、地域や民間の方々から御提案をいただいて、それを基に各省庁と折衝をして特区又は全国での規制改革に結び付けるという取組をしております。
 今回、十回目の提案募集とそれに対する対応を決定いたしました。委員御指摘のように、制度発足時と比べますと規制改革に結び付く数が減ってきていることは事実でございます。いろんな要因があるんだろうと思います。取組の当初におきましては、それまでに規制改革が求められながらなかなか実現に至らなかったものについて、特区という制度を活用することによって突破口を開いたということがあったんだろうと思います。そうした取組が順次進んでいく中で比較的規制改革に結び付くような提案が少なくなってきているということは一つの背景にあるのではないかというふうに思っております。
○黒岩宇洋君 全く分かりませんね。全く分かりません。一〇%から〇・三%ですよ。三十分の一ですよ。各自治体ないしは民間、今は自治体よりも民間の方が多くなりましたけど、民間の人たちがこれだけ知恵を出して三百幾つの提案をして、十次提案では一個でしょう、特区で対応と。こんなんだったら、これからやる気出ますか。もっと明確に、何でなんですか、分析ちゃんとしていないんですか、それについてお答えください。
○政府参考人(大前忠君) 御提案の数につきましては、近時、おおむね三百件程度で推移しております。それを具体的な規制の改革に結び付ける、その実現率と申しますかが下がってきているということであろうかと思います。
 そうした御指摘は実はしばしば様々な機会にちょうだいしておりまして、そうした御指摘を踏まえまして私どもなりに具体的に何をすべきなのかといったことは常に考えてきております。
 何よりも具体的な成果に結び付くような前向きの御提案をいただくことが非常に重要であると考えておりまして、これにつきましては、地域の方々へのPRや助言や、そうしたことに更に努力をしていきたいというふうに考えているものでございます。
 あとは、御提案いただいた内容につきまして各省庁と折衝をいたしまして、それを具体的な改革に結び付ける、そうした努力を私ども使命として負っているものと考えております。それにつきましては、私ども事務方の努力や力が低下しているというふうには思っておりません。相当汗をかいてやっておりますけれども、なお提案率、実現率を上げるための制度的な取組を今後、今回の特区制度の改革の中で考えていきたいというふうに思っております。
○黒岩宇洋君 今の御答弁まとめますと、地域へのPR、これはちょっと誤解なんですよ。だから、提案数はそれなりに担保しているわけですから、これは地域の人たちもちゃんと今民間上げているわけですから。
 問題はその後段ですよ。各省庁とのやり取りについて努力していると、だけれども、これだけ提案が基本方針に載らない、すなわち認められないわけですね。これ渡辺大臣、このやり取りというのは本当に聞いておいてくださいね。お持ち帰りいただきたいんですよ。徐々に徐々に知恵というのは先細ってくるのは仕方ない。だから、千あった提案が三百まで来ている。頑張っている。しかし、それがたった一個しか認められないという現状ですよ。これに対して、やはりそれは事務方の努力もあるが、じゃどこが問題なのか。これは徐々に徐々にこれからまた浮かび上がらせていきますけれども。
 ちょっと話を、小粒化の角度を変えますけれども、これは特区というと、おおむねの方は何か法律の規制かと思うんですけれども、法律の規制に対する特例措置というのは、これは実は物すごく減ってきているわけですよね。第一次提案だと十六あった。これも当初から少ないとは言っていますけれども、これ七次提案とか八次提案ではゼロですよ。法律での特例措置というのはゼロですね。これ何でこんなに法律での特例措置というのが少ないんですかね。これはもうちょっと、事務方としての所感で結構ですから、ちょっとお答えいただけますか。
○政府参考人(大前忠君) 私ども様々なレベルの規制改革に努めてきているということでございますけれども、その規制の中身が場合によっては法律で定められるものであったり、場合によっては政令や省令で定められるものであったり、区々でございます。私ども結果として提案者の思いを実現するための改革に努めるものでございますけれども、その改革のレベルが法律であるから貴いとか、そうでないから価値が低いとか、そういった認識は特に持っておりません。
○黒岩宇洋君 要するに、法律という大きな規制が取っ払われるのは少なくなっている、これも一つの小粒化という現象の現れだと思うんですね。それと比して、省令とか、あとは通達レベルの規制というものが実は多いわけですよ。
 しかし、驚いたことに通達レベルの規制の数も非常に多いんですけれども、この中で、実はこの通達というのは構造特区法でいうところの規制ではないんじゃないかという、こういう疑義が、これは衆議院の内閣委員会でも疑問として呈されていますね。
 すなわち、要は自治体の法定受託事務ではなく自治事務、自治事務に対する通達、通知というのは、これは外部的には法的拘束力を持たないわけですよ。解釈によると、これは単なる自治体への勧告、助言にとどまっていると。その勧告、助言にとどまっているものをあたかも規制というような誤解を生じさせて、本来は自治事務ですから自由裁量で行えるにもかかわらず、かかわらずですよ、この通達、実は勧告、助言でしかないこの通達があるがゆえに、特区としてこの規制を取っ払ってくれという提案が行われ、そしてこれが特区対応ということになっている。すなわち、特区として特例措置しましたよと言っているんだけれども、その中には今申し上げた元々特区でなんかやる必要がないという事例があると言われていますけれども、これについてはどういう認識か、簡単に御説明いただけますか。
○政府参考人(大前忠君) 特区の取組でございますけれども、規制と申しておりますその規制の対象といたしましては、国の許認可などによります具体的な制限のみを指すのではなくて、広く社会的、経済的活動一般に関しまして何らかの事項を規律するものすべてを想定しております。地域からの提案につきまして、法令のレベルを問わず特例措置を実現するにはどうしたらよいか、そうした観点から検討してきたところでございます。
 ただいま委員から御指摘のございました自治体に対する通知の関係でございますが、例えば、国の補助金などの交付基準に対応しているものであるとか、あるいは国の地方支分部局に対する通達と併せて発出されましてそれに準じて運用されているものでありますとか、そうしたものにつきましては事実上の規律になっていると考えられるケースもございます。これらにつきましては、法令と同様に特例措置を講じてきたところでございます。
○黒岩宇洋君 抽象的過ぎて何言っているかちょっと分からないんですよ。ここで余りもう迷路のように入り込む気はないんですけれども、これ事例が幾つも出ているんですよ。そのうちの一つ、公立保育所における給食の外部搬入方式。これは公立の保育所の場合は外部から給食を搬入してはいけないんですよという認識の下にこの規制を取っ払ってくださいという、これ特区で認められたんですけれども、これ実際には省令においてはですよ、省令においてはこれ外部から搬入しちゃいけないなんて一言も書いていないわけですね。調理員の必置、これは必ず置かなきゃいけませんよということしか書いていない。
 さあ、そこで出てきたのがその後出た通達ですよ。通達というか、通知ですね。通知で、施設外で調理する搬入は認められないという通知があるんですが、これ返す返すも言いますけれども、あくまでもこれは法的拘束力を持たない勧告、助言なんですね。ですから、これに対して従わずに、じゃ外部搬入したからといって直ちにこれは行政法上の違反にはならないわけですよ。ですよね。にもかかわらずこれ一々ですよ、一々特区申請しているんですよ。これについていかがですか、特区推進室として。この疑義に対して気付かなかったんですか、どう思っているんですか、それをお答えください。
○政府参考人(大前忠君) ただいま、自治体に対する通知の中で、国の補助金等の交付基準に対応している場合、通知が事実上の規律になっていると考えられる場合として御紹介いたしました。
 公立保育所におきます給食の外部搬入につきましては正にこの例に該当するものでございまして、本来的に自治事務の範疇に属するものではございますけれども、特区の手続を経ることによりまして給食を外部搬入する場合であっても補助金の対象として位置付けることができるとされているのでございます。
○黒岩宇洋君 補助金の話は別個ですよ。全然別個ですからね。そういうことを言っているから自治体が勘違いしているんですよ。補助金の話とはこれ別の話ですよ。省令で必置基準だけを書いて、それでもうオーケーなんですよ。
 それで、これ渡辺大臣、ちょっと御答弁いただきますけれども、今全国展開が進みましたから、実は特例の措置というのは百そこそこしかないんですよ。今厚労省の例を挙げましたけれども、この類似したケースというのは総務省だとか財務省だとか、こういったケースでも十ぐらいあるんですね。やはり今言ったように、本来は規制じゃない、特区法上は規制じゃない自治事務への助言、勧告を、これを規制と正に誤解を与えている。こういうことをするとどうなるかというと、どこどこ、近隣の市町村がこれわざわざ特例で上げたわけですが、特区で上げたんですから、外に、全国的に、あっこれはもう規制なんだという誤解を生じるんですよ。これは地方分権改革に対しては正に逆行する。特区法があるからゆえに、実は規制でないものが地方の人々には規制だと誤解を生じさせている。これ物すごい私は大きな問題を今生んでいるんですね。
 これについては何としても、これ特区推進の担当大臣として、こういったような本末転倒なことを何としてでも防いでいただきたい。これについての御所見というか、ちょっとこれは意気込みを聞かせてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 私も特区推進担当と同時に道州制担当というのもやっていまして、これは正に地方分権改革の総仕上げでやる話なんですね。したがって、地方分権という、分権改革というミッションも私は帯びている大臣でございます。
 今御指摘の話を聞いていまして、やっぱり日本の中央集権的な規制と仕切りが岩盤のようにまだそびえ立っているんだなという思いがいたしました。したがって、特区という形でそれに穴を空ける以前にもっとやることがあるじゃないかということなのかもしれませんが、特区という制度を通じてそういう岩盤のような仕切りを浮かび上がらせるということも可能なんだろうと思うんですね。したがって、それがオーソドックスなやり方とは言えないのかもしれませんけれども、やはり岩盤に風穴を空けていくということをありとあらゆる方面からやっていくことが大事ではないかと思います。
○黒岩宇洋君 では、小粒化の検証をもうちょっと進めますね。
 今言ったように、百幾つしかない中で、法律事項もどんどん減ってきている、通達という部分も実は規制でもないものもあるんだという。そうすると、本当に今特例措置ってどれだけ生きているのという話になってくるんですが、この後お聞きするのは、じゃ特例措置でこれはもう完全に未利用なものがあるわけですよ、未利用なものが。これは、まあちょっと数字の分母と分子の取り方によってですが、三割ぐらい。今までこれだけみんなで知恵出してこの五年間議論をしてきて、そして特区として認められたと、特区の申請が、特区の提案が受け付けられたと。にもかかわらず、三割近くが一切この特区が使われていないという、こういう現状なんですが、これについて室長、なぜこんなことが起こるんですか。それについて、これも簡潔にお答えください。
○政府参考人(大前忠君) 規制の特例措置として設けているもののうち現在使われておりません特例措置が二十一件ございます。使われていない理由でございますけれども、幾つか考えられるものと思っております。例えば、実施に当たりまして関係者との調整が整わない場合があろうかと思います。あるいは、実施までの準備に時間を要する場合があろうかと思います。さらに、ある事業を実施するために複数の規制改革事項から成る内容を提案したものの、その一部しか実現しなかったために実現した特例が使いづらいといった場合が挙げられようかと思います。
○黒岩宇洋君 今おっしゃったのは事実ですよ、私は二十一件全部精査して調べさせてもらいましたので。
 重要なのは、例えば、何か場外馬券場とかを設けたいと思った、でも住民の反対に遭ったと、これは仕方ないと思うんですよ、こういう場合もあるでしょう、一つ提案したのに。ただ、重要なことは、今室長が言った三番目なんですね。要は、こういう規制を外してほしいといって提案したんですけれども、例えばこれ三つぐらいの複数だったんですけれども、一個しかないと。実はこの一個じゃ何の意味もないんだと。ということは、要するにまだ余計な規制があってこの特例措置では特区ができませんよという、こういうものとかですね、ないしは一つ、これを特例外してくれといって外したんだけれども、その緩和の度合いが低過ぎちゃって、この程度自由になったんではどうしようもないと。こういう例が私見ただけでも二十一事例のうち半分ですよ。
 しつこいようですけれども、百そこそこしかない、そのうち二十一事例、そのうちの半分は、やはりこれは、地元の関係者とかいうことじゃなくて、結局は各行政機関、省庁がまだ規制を手放さないんですよ。こういうことによって、せっかく特区でできたと、百幾つできたと言っている割に、三割も使われない。そのうちの半分は今言ったように関係省庁の抵抗なんですね。実はこのことを今あぶり出すために一々事例を出して言っているんですよ。
 これ未利用についてこういったことがあるということを言いましたけれども、それでは、じゃもうちょっと具体的に、今まで特区推進室はこういった省庁の抵抗を打破するために何してきたかというと、この提案については三往復システムなんですね。まず提案が上がってくる。例えば、最初に千上がってきましたと。それで、この提案はすべて当然各省庁、十幾つに割り振って、あなたのところの規制ですよとやるわけですよ。それについて回答が返ってきます。この回答について疑義がある場合は再検討だと送り出すんですね。またそれを報告もらう。さらに三度目、再々検討ですよという、ここまでやる三往復システムなんですよ。
 これを見ましたら、確かに室長言うとおり、事務方は一生懸命やっているんですね。これすべてのデータが私の手元にあるわけでないんですけれども、一次提案の際と、そして今回の十次提案の際で、じゃこの再検討をどれだけ要請したのか、再々検討をどれだけ要請したのかといいますと、まず検討、検討というのは最初にする提案数ですから、一次提案のときは七百六十七件、各省庁に割り振ったんですね。これ特区で対応とか全国で対応と出てきますから、これまた再検討と減ってきまして三百二十、再検討として出しました。それでもまだなかなか特区にならないということで再々検討で百三十六だという。
 これに比べて十次提案、十次提案になると検討の要請数は減りまして三百二十六、再検討になると二百三十八、再々検討で百五十一なんですね。要するに、一次提案ですと、最初に検討要請出した、その次に再検討で約四割ですよ、四割まで減っています。次に再々検討になると、当初から比べるとわずか一七%に減っています。再検討ではねられたことに対しても約五割ぐらいなんですね、再検討で駄目だと言われたと。十次提案になると、検討の要請数に対して再検討はもう七割を超える。要するに、これは特区対応とか全国対応が少ないからこうなってくるんですね。再々検討になると、最初に出た検討要請数に対してやっぱりまだ五割が再々検討、三回目考えてこいとやってくれているんですよ。だから私は、特区推進室というのは、これはもう丁寧にやっている、私これ怠けているんじゃないかなと思ったら、これ本当に一生懸命やっているから、敬意を表します。
 そこで、実は、今幾つか数字言ったんですけれども、驚くべきことが私も分かったんです。じゃ、再検討して二度目、二度目もう一回考えてくれと、その中で、第一次提案のときには特区及び全国展開でもう一回考えろといった三百二十件のうち三十七件、一割以上は特区と全国対応してくれているんですよ。要するに各省庁にのませたんですね、二度目の。さあ十次提案になりますと、さあ二回目、もう一回考えてくれと二百三十八差し戻したんです。これに対して特区ないしは全国展開で、じゃもう一回規制の特例を認めますよと言った例はゼロです。分かりますか。
 ですから、事務方はやるべきことはやっている。ですけれども、鴻池大臣の時代は一割以上はもう一回役所にこの規制の特例をのみ込ませたんですね。それが、十次提案出ないということは、多分途中からこれゼロでしょうね。もう二度目、三度目なんというのは省庁は相手にしていないんですよ。
 こうなると、やはり私は事務方の努力を認めると。ということはどういうことかというと、政治の場ですよ。やっぱり私は大臣の手腕に掛かってくるんだと思うんですね。今幾つかの小粒化をいろんな検証しましたけれども、結局最後はやっぱり省庁の抵抗なんですよ。これによって小粒化が図られている。今言ったように、提案数だってそんなに減っているわけじゃない、地域はいろんな案を出している、そしてそれに向けて準備室、それも頑張っている。じゃ何で結果としてこれだけ特区ができないのかというと、しつこいようだが、これはやっぱり関係省庁の抵抗である。そして、その抵抗に対して最後は大臣の手腕しかないと、私はそう思っているんですね。
 そこで、大臣にお聞きしたいんですけれども、突破していくことに対する大臣には大変大きな権限が与えられていますね。これが内閣府設置法十二条で言うところの勧告権。これについては、毎回毎回この委員会でこれについて議論してきました。使ってくださいよとか、そんな議論していたんですけれども。
 大臣、この勧告権を、使う使わないはもちろんいろんな場合があるでしょうけれども、使う場合、それはどんな場合を想定していますか。こんな場合だったらやっぱり使わなきゃいけないなという、それはどういう場合を想定しているか、ちょっとお答えいただけますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 私も不勉強にして、この内閣府設置法第十二条二項というのは余り勉強したことがございませんでした。存在ぐらいはうっすらと記憶にあったんでございますが、改めてこれを読みまして、これはなかなかいいものだなと思いました。特命担当大臣は、その掌理する何ちゃら事務の遂行のため特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し勧告することができると、こういう条文なんですね。私の尊敬する鴻池先輩もこの条文はお使いにはたしかなられなかったとお聞きをいたしておりますけれども、やっぱりこの条文、まあ伝家の宝刀なのかもしれませんね。これを抜かずのたけみつとして今まではやってきたのかもしれませんけれども、余計な知恵を渡辺に付けやがってと思う人も中にはいるかもしれませんけれども、こういう権限が内閣府の特命担当大臣には与えられているんだというのは、私にとっては大変に力強い手段があるんだなということを改めて感じた次第でございます。
○黒岩宇洋君 私が今お聞きしたのは、じゃどういう場合を想定すると。さっき申し上げたように、いろんな民間そして自治体から提案が上がってきたわけですね。その提案がことごとくはね返されて、特区対応というのが先ほど言った三百二十七のうち今回一しかないという、こういうことなんですよ。こういう省庁の抵抗に対して、こういう場合にじゃ乗り出していって、いざとなれば、まだ分かりません、抜き身ですけど、いざとなったら勧告権を使う場合もありますよという、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) これは認定の事務について勧告ができるという制度だと理解をしております。
 今までは、この条文はあるけれども、まあこれはさておいて、鴻池大臣のように突破力のある政治家がこじ開けてやってこられたんだと思います。私も突破力を買われて安倍総理から任命された人間でございますので、先輩のいろいろな手法も学びながら、こういう条文も頭の片隅に置いてやってまいりたいと考えております。
○黒岩宇洋君 非常にこれから重要な核心の議論をしていこうと思っているんですけれども。
 今大臣、さすが裏方がそっとささやいたんで正確な御答弁いただきました。特区の非常にまたこれも誤解を与えているのは、今言った提案というものと、その次、認定、まあ申請とも言いますけれども、これは二段階なんですよね。ですから、各自治体や各民間が、さあこういう規制を取っ払ってくれと提案上げるわけですね。この提案について、じゃ構造特区の基本方針に入れますという、要するに受け付けるという、こういう業務があります。いざ特区というメニューができたと、そのメニューができたところに対して、じゃ今度は自治体だけで、じゃ我が市で、我が県でこれやらせてくれと、これは申請ですよ。それに対して与えるのが今おっしゃった大臣の認定ですよね。
 じゃ、お聞きします。これは事務方で結構ですけれども、今言ったように、提案ではない、メニューに載ったものに対して、じゃ私やらせてくださいという申請に対して認定されなかったケースはあるんですか。
○政府参考人(大前忠君) 特区計画の認定申請につきましては、関係省庁への同意協議を経て認定するものでございますが、これまでに申請を受けて認定しなかった例はございません。
○黒岩宇洋君 でしょう、大臣。ですから、認定の場に勧告権なんて、言葉悪いですけど要らないんですよ。さっきからずっと議論していた認定のことじゃないですよ。申請という言葉何で使わないかというと、申請はすべて認定だから認定という言葉しか使わないという、そういうものなんですよ。そこで何で大臣の出番があるんですか。
 ですから、この勧告権というのは恐ろしいものですね。私も当初のときにはこれに気付かずに、この法に気付かなかったんですけれども、これ、私が説明した方がいいな。結局、この法律上の作りがそうならざるを得ないんですよね。要は、まず、この提案については、これは特区法ですよ。三十七条でまずは内閣に構造改革特区推進本部を設けると。じゃ、この本部の仕事は何なのというと、特区の基本方針の案の作成に関するとか、この基本方針の実施を推進すると、各関係省庁との協議をすると。提案について、要はこれを各省庁に特区として認めるまでの間の仕事ですよ。これが本部だと。
 そして、これ四十四条でこの本部に関する事務は内閣官房と書いてあるわけですね。ですから、これは内閣府特命担当大臣の範疇じゃないわけですよ。しつこいようですけれども、特区推進室と特区担当室、これは官房と府に分かれていますけど、これ六十一人全員同じメンバーですよね。名刺に官房と府と書いてあるだけであって、仕事一緒ですよ。ですけど、今言った提案については、この法文の条文立てをやっぱり吟味すると官房の仕事になっちゃうと。そうすると、内閣府の特命担当大臣としては勧告権が及ばないという。これは元々こういうことを意識して作ったのか、はたまた、それでここのところ分かるんです。こういうことなんですよ。認定について言うと、これは内閣府設置法上、構造改革担当大臣、これは内閣府設置法の四条三項に内閣府はこの認定についてつかさどると書いてある。
 そこで、私、こんなんだったら、今までもたけみつだ、真剣だって言っていたんですよ。ですけど、今言ったように、認定というのは私に言わせれば道場ですよ。まあ何となく練習ですよ。そんなときに真剣持たされて、いざ提案というこの合戦場で竹刀かないしは丸腰ですよ。こんな状況で、これどういう質問にするかな、よろしいと思いますか。せっかくの、さっきいい知恵だと言うんですけど、内閣府設置法上に盛られたこの勧告権というのは今現実にはほぼ使えないような状況なんですよ。この状況でまず、いいと御認識かどうか。これちょっと渡辺大臣、もうこれは政治家としての御自分の認識ですから、お答えください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど黒岩委員が御指摘をされたのは、多分時間のタイムラグがあってたまたまそんな具合の法律の仕切りになっちゃったのかもしれません。ただ、私も今の御議論聞いておりまして、私も地域活性化担当大臣、特区も含めた、そういうものを担当しておる人間でありますから、提案をめぐる各省との折衝といった認定以外の事務についても、総理大臣の直接の命を受けて各省との総合調整を行う、そういう責務も私は負っているわけでございます。したがって、そういう私に与えられた権限をこれはフル活用して特区制度の推進に努めてまいりたいと考えております。
○黒岩宇洋君 今おっしゃった部分については、それはもう正にそういう形で推進していってほしいと思いますけれども、ただ、やはりこの勧告権ですよ、法律上、これは今まで一回もだれも使ったことがないすごい刀なんですよ。これについて、今の法的スキームでは、肝心かなめのこの提案、すなわち本当に関係省庁抵抗してくる、ここの部分とのやはり戦いには使えないわけですよね。
 私の方からこれは提案させてもらいます。これ法改正すれば使えるようになるわけですよ。例えば、そのやり方ですけれども、これ一番スムーズなのは、先ほど申し上げた特区法の現行の三十七条、要するに構造改革特区推進本部を内閣に置くと書いてあるわけですね。これを単に府を入れればいいんですよ。内閣府に置くと。このことによって、四十四条、先ほどの事務方は内閣官房がつかさどる、四十四条は自動的に廃止されますから。これあれですよ、基本的には担当大臣のもう胸三寸で、閣法でできるんですよ。これどうですか、大臣、この改正すれば、すぐにでも。
○副大臣(林芳正君) 今三十七条の御指摘がありましたが、今、特区の担当の内閣府の大臣の一存でここの法律がなかなか変えられないのかなとちょっと思いましたんで。当然、閣法で提出する場合は閣議を経て、当然その前にいろんな与党のプロセス等あるわけでございますけれども、閣議として政府としてやりますので、全閣僚がこれは同意をしなければいけないというのはもう委員御承知のとおりでございますが。私も網羅的に承知をしておるわけじゃないんですけれども、閣僚が、総理も含めて入るいわゆる本部というものが内閣府に置かれている例というのは余りないんではないかなと。この本部は総理が本部長でありますから、ちょっと今突然のお話でしたので、事例をきちっと調べて後ででも御報告したいと思いますけれども、本部というのは内閣、ほかの大臣もおられるものが大体本部でございますので、そういう難しさというのはちょっとあるんではないかなというふうに考えておるところでございます。
○黒岩宇洋君 これは担当大臣といいながら、この法自体がやはり最終的な責任は総理が負うわけですから、その部分は私も理解しております。ただ、閣議といっても、これも内閣法第六条かな、書いてあるとおり、これはそれによって関係大臣が必要とあればいろんな提案ができるわけですから。
 それで、先ほど林副大臣がおっしゃった、本部なるものを、じゃ内閣府に置くのはいかがなものかと。これは別に法律上置けないわけではないでしょうけれども、そういう疑問を私も確かに感じたんです。その場合は、本部という名前じゃなくて会議にしちゃえばいいんですよ、会議に。内閣府所管には様々な会議、中央防災会議とか男女共同参画会議とか、大変国の重要なテーマを扱うものがあるんですよ、防災とか男女共同参画ですとか。ですから、それと同列にこの構造改革特区推進会議というものを置いて、そして、上部でもないんですけれども、元々総合規制改革会議、今規制改革会議になりましたけれども、その規制改革会議を例えば内閣府設置法上に法律で定めた会議というような形で、言葉は悪いんですけど格上げするとか、やり方は幾らでもあると思うんですよ。
 だから、少なくとも、渡辺大臣が今日の議論の中で、いや、それ使えない勧告権、要するに正念場で使えないというのはおかしいなと、でも何とか使えないかなと思ったら、今私が申し上げたように幾つかやり方はあるんですね。そんなに複雑なことじゃないんですよ。
 例えば、これも一つ提案だけしておきますけれども、じゃ逆に、構造特区法の改正じゃなくて内閣府設置法の改正ですよ。この第四条三号二項に、ここに今、内閣府が構造改革特別推進計画の認定に関することを業務として所掌事務であると。この四条三項二項にもう一個追加すればいいんですよ。それが今言った提案にかかわる業務と。提案にかかわる業務を内閣府が所掌すると。これをすれば、これでもう内閣府特命担当大臣として勧告権使えるんです。
 幾つかのやり方があるんですよ。これ是非、大臣、これを機会に持ち帰って検討いただきたい。せっかく五年間、伝家の宝刀、宝刀といいながら、よくよく吟味すれば実は今言った大事な場面で使えないという。これは、何といっても大臣、もちろんこの勧告権を使うこと自体は目的じゃありませんよ、手段の一つです。ですが、今まで何といっても一回も抜かれたことのない伝家の宝刀ですから、これは抜いたら、それは注目を浴びますよ。私、そのぐらいの注目を浴びて推進力を付けないと、これだけ小粒化してきた構造特区というものが本当に再浮揚するのかという、そういう疑問があるわけですね。
 ですから、大臣、とにかく勧告権を使えるんだと。そして、大臣、この前、所信の質疑でも、三年も大臣やっているわけじゃないと言っていたわけですから、それはまあ分かりませんよ、ただ、そう長い期間でなくて、やっぱり大臣在任中じゃないとこれ使えないわけですから、これ計画的に御利用していただかないといけないんですよ、この勧告権というのは、しかも早期に。これについて、大臣、この勧告権について最後の質問です。
 とにかく、大臣としてやっぱりこの勧告権を使えるような環境整備をするんだと、法整備をするんだと、そしてこれはいざとなったら使うんだと。要するに使えないものは抜き身で持っていても何にも怖くないんですよ、各省庁も。せめて使える状況にはするんだという、こういう思いがあれば、是非おっしゃってください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 私も注目は集まり過ぎるほど集まっちゃっているものですから、あっちこっちからおしかりばっかり最近いただいておりまして、中には、渡辺にこれ以上権限やると、もう何しでかすか分からぬなどと余計な心配される向きもないわけじゃございませんで。ただ、私の任務といたしまして、各省縦割りのがちがちの規制をこれを何とか突破しろよということが私のミッションの一つなんですね。したがって、そういうミッションを帯びた特命担当大臣としては、これはどうやって風穴空けていくかというのはもう日々研究しなければいけないわけでございまして、今日は大変貴重な御意見を承ったと思っております。
○黒岩宇洋君 時間ないんで、最後に一言申し上げて質問を終わりますけれども、やはり本当に突破力というその個性と意気込みを持った大臣に、今申し上げた、いざ抜けるこの権限というのがあれば、これはやっぱり省庁、違いますよ、意識として。今までは勧告権、勧告権といいながら、省庁の皆さんは知っていたんでしょうね、いざというときには使えないんだぜと。だから、これについてはやっぱり大臣、しっかり、本当に珠玉の刀を持つ、このことは努力していただきたいですし、そしてやはり五年間たってきて、少しずつ、とにかくこう私も大臣とのやり取りをしてきても、小粒化というよりは全体におとなしくなってきているという、そういう気がしてなりません。
 今回はとにかく特区についての期限が取っ払われた、実質は附則で五年ですけれども、今までの五年を更に同じく五年掛けるわけですから、私は渡辺大臣に、中興の祖と言われるように、ここでひとつ特区を盛り上げていただくことをお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 今日はどうもありがとうございました。
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 私は、構造改革特区法の中の第十四条、いわゆる三歳未満児にかかわる幼稚園入園事業に関する削除のところについて、この点だけについて御質問させていただきたいと思います。
 先ほどからの質疑を伺っていまして、私自身もこの特区の中で、特に教育や保育、就学前教育などにかかわっては、特区として特例措置を設けて取組をするということについて、それをやって、その後、全国展開を当然目指してやるわけですけれども、なかなか教育や保育、子供にかかわるそういう問題については、成果というものやあるいは結果がすぐに出るものではないと。それから、ある意味では、懸念される事項があれば、失敗は許されない、やり直しは利かないという意味で、特区にはなかなか、ほかの問題のように経済効果というようなことで測れない問題であるので、なじまないのではないかという問題意識をずっと持っておりました。先ほど秋元委員の方からもそういう事例を一つおっしゃいましたけれども。
 という観点と、それからもう一つ、就学前の子供の育ちの支援、あるいはこの少子化の中で子育てがいろんな意味で困難を生じていると。母子で密室の中での子育てに行き詰まって虐待を起こすとか、少子化の中で兄弟数が少ないあるいは地域で遊ぶ場所が少ないということで、集団的なコミュニケーションや子供たちがいろんな刺激を受ける機会が減っているというようなことから、少子化の中における子育て支援といいますか、そういう観点から、今回の特区法案から十四条を削除すると、そして全国展開にするというふうになっていることについて、私も、評価委員会の議論でありますとか、今回全国展開へという判定された資料などいろいろ読ませていただいたんですが、どうもこれは三歳未満児にかかわる幼稚園入園事業を全国展開するということとは違うような、事前レクでもそういうふうにお聞きしたものですから、えっ、これは特例措置を削除して全国展開にするというふうに受け取っていたのに、どうもそうではないようですので、ちょっとまず、どういうふうになるのか、分かりやすく説明をしていただけないでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。
 特区法の十四条に基づきまして実際に特区を実施させていただきました。その評価として、親の子育ての不安の解消ですとか幼児の自立促進等に効果があるという意義が確認されたところでございます。また一方で、二歳児の発達上の特性から見まして、幼稚園教育が前提としております集団的な教育にはなじみにくいという状況が見られたところでございます。
 この実施状況を踏まえまして、幼稚園で二歳児を受け入れることについては従来の特区事業と同じでございますけれども、二歳児に対しまして、学校教育法上の幼稚園児として集団的な教育、いわゆる幼稚園教育を行うことではなく、幼稚園の人的、物的環境を適切に活用し、親子登園などの個別のかかわりに重点を置いた子育て支援としての子供の受入れという形態に変更をいたしまして、全国にその普及を図ることと今しているところでございます。
 このような考え方に基づきまして、特定の地域に限定した取組である特区法の規定を削除いたしまして、子育て支援としての二歳児の受入れに係ります留意事項というものを通知などで示すこととしております。具体的には、二歳児は、一人一人の発達状況等によりまして、毎日登園する幼児、週数回登園する幼児、あるいは不定期に登園する幼児などが想定されるところでございますので、また家庭との連携が重要であるという観点から、家庭の教育力の再生につながるように親子登園を組み込んだり子育てを話し合う場を提供したりして、幼稚園教育に円滑に接続が行われるように、いわゆる慣らし保育的に二歳児の受入れを行うというようなことを通知なんかで示させていただいて、全国展開につなげていきたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 特区では、学校教育法の八十条を特例として、八十条では三歳以上となっているのを三歳未満の子も受け入れることにしたわけですよね。それは幼稚園児として受け入れていたわけですよね。今回は、学校教育法八十条はこの十四条が削除されることによって元に戻るといいますか、元に戻ってそれは生きてくるので、幼稚園児として受け入れるのではないと。ということは、これまで特区は幼稚園児として受け入れたけれども、これから全国展開しようというのは、幼稚園児ではないというところがちょっとよくすとんと落ちないんですね。じゃ、何だろうと。幼稚園児ではなくて幼稚園で受け入れる。何ですかね、どう言ったらいいんですかね。
○政府参考人(布村幸彦君) 今先生御指摘のございました二歳児の受入れにつきましては、親の子育て不安の軽減あるいは幼児の自立促進等に効果があるという評価は得られたところでございますけれども、二歳児の発達上の特性から幼稚園教育が前提としております集団的な教育になじみにくいと、そういう評価が得られましたので、幼稚園教育そのもの、幼稚園児としての受入れはなかなか難しいという判断に立っております。
 具体的には、二歳児の入園当初はおむつの使用が半数以上を占めているという実態もございました。身の回りのことも大人の介助なくしては一人ではできないという実態もございました。また、二歳児につきましては、保護者などの大人との一対一のかかわりが主という活動状況でありまして、三歳児のように幼児同士がかかわり合って模倣し合うという関係ではない。あるいは、二歳児の複数名が同じ場所で遊んでいても、単に場を共有して並行的に遊んでいる状況でしかないという状況が見られたところでありましたので、幼稚園教育ではない形で受入れを全国展開をしたいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 今おっしゃったような二歳児に多く見られる特性というようなものは、やってみなくたって分かっていることだと思うんですね。それはもう子供の育ちをずっと見ていけば、個人差はあるにしても、二歳児ではなかなか、一対一対応でないと、ほかの子と一緒に大人の手をかりずに遊ぶなんていうことは、個人差はあるにしてもなかなか難しい。おむつが取れない、それから言葉についても非常に個人差が大きいというような、三歳児以上とは違う、そういう特性というのは分かっていたことだと思うんですね。それを、しかしそれでもなお特区としてやってみた、そうしたらやっぱり駄目だったということなんですかね。やっぱり駄目だったと。
 それで、しかし特区を全国展開するというんであれば、学校教育法八十条を改正して、そして幼稚園の教育要領、幼稚園の教育の在り方をもう少し、そういう二歳児もおむつが付いていたり、それから言葉がうまく発せられない子供たちも受け入れられるような教育内容にするとか、それから教職員の配置基準を変えるとか、そういう設置基準を変えることによって受け入れることも、それで全国展開することも選択肢としてはあったと思うんですが、そうではなくて、八十条はそのまま生かしておいて、子育て支援の方に、私の受け止めからすれば、子供の幼稚園教育への接続として受け入れられていた、園児として受け入れられていた位置付けから、そうではなくて、親の子育てを支援しましょうというふうにずらすというやり方を今回全国展開という形でやろうとされている。選択肢はあったと思うんですが、そっちにされた理由は何かあるんですか。
○政府参考人(布村幸彦君) この特区法の十四条に基づきます二歳児の幼稚園における受入れにつきましては、保護者の方々の幼児教育あるいは保育についての多様なニーズにおこたえすると、そういう一環として地方公共団体から提案をいただいたものと受け止めております。そういう意味合いで、全国的にもかなり多くの幼稚園で取組をいただいたところでございます。
 しかしながら、ちょっと繰り返しになりますけれども、幼稚園教育におきましては、幼児同士のかかわり合いを前提とした集団生活を通じた教育であること、そして幼児同士がかかわり合って模倣、対立、葛藤などを通じまして様々なことを学ぶものであるという、幼児教育は集団教育を前提としており、また教師と幼児という一対集団ということが教育の型としてあるところでございます。
 先ほど来のこの特区事業の評価におきましては、なかなか二歳児の段階では幼児教育、幼稚園教育にはなじみにくいという評価でございました。その一方で、保護者の方々の子育て不安の解消でありますとか幼児の自立促進にも効果があると、そういう側面が評価として見受けられましたので、そういった点を全国展開をし、保護者のニーズにもこたえられるのではないかと。そういう観点から、二歳児につきまして、幼稚園として、幼稚園教育として受け入れることは行わないけれども、全国展開として二歳児の子供たちを幼稚園に、また三歳以上の幼稚園教育のつなぎとして接続をスムーズにいくために受け入れるという取組を行ってみようと、それを推進してみようとしているところでございます。
○神本美恵子君 ですから、幼稚園教育の教育要領を見直したり設置基準を見直したりして二歳児も受け入れてやっていけるような幼稚園教育にする選択肢、それで全国展開するという選択肢もあったはずですけれども、それを取らなかったのは何なんですかと聞いているんです。簡単でいいです。
○政府参考人(布村幸彦君) 先ほど来申し上げました特区事業の実施状況の評価に当たりましては、評価委員会の御意見、それから幼児教育の専門家の方々の御意見もいただきまして、この二歳児の実態を踏まえると、幼稚園教育、いわゆる集団教育としての幼稚園教育になじまない、そういう前提でございましたので、今回は学校教育法あるいは幼稚園設置基準、幼稚園教育要領などの見直しではなくて、先ほど来申し上げたような形での受入れを進めていきたいというふうに考えたところでございます。
○神本美恵子君 要するに、特区で二歳児も園児としてやっていこうとしたけれども、これはなじまなくて、ちょっとひどい言い方かもしれませんが、失敗だったと。園児として受け入れることは失敗だったと。だから子育て支援事業としてこれからはやる、そういう形で全国展開するというふうに受け止め、先ほどからなじまなかったというふうなこと、お話、何度もありましたので、そういうふうに受け止めていいんですね。
○政府参考人(布村幸彦君) この特区事業の実施につきましては多様な評価があって、いわゆる集団的な教育にはなじまないという評価という側面とともに、保護者、親に対する子育て支援として有効な意義が見いだされ、また子供たちの自立活動のきっかけという側面でも有意義なものが認められましたので、一概に否定的な意味合いではなくて、幼稚園の機能を生かせる、そういう観点から、今後二歳児の受入れを全国的に実施していこうという判断に立っているところでございます。
○神本美恵子君 私は、その失敗を認めろとかそういう意味ではなくて、これから就学前の子供の、ゼロ歳から就学するまでの、その間の子供の育ちに合った保育なり教育なり子育て支援なりをどのように考えていったらいいかというふうに考えたときに、今回のように三歳未満の子も幼稚園というやり方でうまくいくのかいかないのかと。
 そのことは、やってみたらやっぱりこれは集団的教育を主とする幼稚園の今の在り方の中ではうまくいかないんだということは、これははっきりしたと。子供を実験台に使ったのかというふうにもなると思いますけれども、これは、でも特区で十八年度で五百五十六園ですか、今もやられている。あと来年も、また〇七年度も申請があればそこまではやられるということですから、そこでまた同じような失敗が起きないようにしなければいけませんので、そういう意味で、やっぱり集団的教育は二歳児にはなじまないんだということはもうはっきりしたというふうに受け止めていいんですね。
 それで、じゃ、昨年の十月から認定こども園というのがスタートしておりますけれども、この認定こども園というのも四つの型があるんですね。幼稚園で保育に欠ける子も受け入れて教育、保育をやるという幼稚園型と、それから幼稚園と保育園とを一緒にして幼保一体化したような形でやるのと、保育所で保育所型でやるというのと、地域型でやるというふうに、四つの形があるというふうに聞いておりますけれども、今回、全国展開しようとする幼稚園における子育て支援事業、三歳未満児受入れのこれと幼稚園型の認定こども園とはどう違うんですか。それとも同じなんですか。
○政府参考人(布村幸彦君) 最初に、認定こども園につきましては、昨年の国会におきまして制度として認めていただいたところでございます。昨年の十月からのスタートで、全国的にも認定こども園が、まだ数は少のうございますけれども、認定をされているところでございます。
 この認定こども園につきましては、まず保育に欠ける子供も保育に欠けない子供も、両方の子供たちを受け入れることが可能という制度になっております。また、機能という面では、幼稚園の有する教育機能、そして保育所の有する保育機能を一体的に提供する施設であるとともに、地域における子育て支援を行う機能を有するものということで、教育機能、保育機能、そして子育て支援機能を併せ有する施設でございます。
 先生お尋ねのございます二歳児を受け入れる幼稚園につきましては、受入れの形はいわゆる子育て支援機能という形での受入れになりますので、そういう子育て支援機能という側面では同じ機能を果たす施設というふうにとらえることができるわけでございます。
○神本美恵子君 認定こども園の方は、子育て支援機能と、もう一つ、就学前の子供の教育、保育を行うというふうにありますが、これは今回の三歳未満受入れ子育て支援事業では、この認定こども園の教育、保育を行うというところはないんですか。
○政府参考人(布村幸彦君) 幼稚園型の認定こども園におきまして二歳児を受け入れる場合としては、一つとして、保育に欠ける子供を保育機能として八時間程度受け入れる場合が一つございます。また第二点目としまして、保育に欠けない子供を長時間にわたらない形態で子育て支援として受け入れる場合の二つの場合が考えられるわけでございます。
 そして、今回の三歳未満児に係る幼稚園入園事業につきましては、保育機能ではなくて子育て支援機能として幼稚園が受け入れるという形になります。
○神本美恵子君 何かよく分からないですよね。
 こういうことですか。幼稚園型認定こども園は保育に欠ける子も受け入れる。幼稚園の、今回、これから全国展開しようとする子育て支援は保育に欠ける子は受け入れないということですかね。
○政府参考人(布村幸彦君) 認定こども園の場合には、保育に欠ける子も保育に欠けない子供も受け入れるという形になります。
 幼稚園の場合には、基本的に保育所と違いまして、保育に欠ける子供も保育に欠けない子供も制度上は受け入れることは可能でございます。また、三歳未満の子供たちにおきましても、両方の子供たちが受入れを可能でございます。
○神本美恵子君 じゃ、認定こども園と今回の子育て支援事業は同じようなものですね。こども園として申請するかどうかという違いだけで、それ以外は同じだというふうに考えていいんですか。この子育て支援事業を幼稚園がやるということは、認定こども園と同じような機能を持つということになるんですかね。
○政府参考人(布村幸彦君) 済みません、なかなか分かりやすく御説明できなくて恐縮でございますけれども、この三歳未満児に係る幼稚園入園事業の保育に欠ける子供の受入れにつきましては、幼稚園での子育て支援としての受入れとなりまして、幼稚園教育への円滑な接続を目的としたものという意味合いで、まだ保育所的な保育の機能を持つものではございませんけれども、これをある程度の人数まとまった形で保育機能を果たすという機能を高めていきながら、それで、本来持っております教育機能と子育て支援機能に加えまして、保育の機能というものを併せ高めていけば、いずれ認定こども園として認定を申請することも可能になる。また、そういう方向も十分期待したいというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 何か保育機能だの教育機能だの、いろいろ言われるけれども、子供から見れば、やっぱり最善の、親の手を離れて、あるいは親子一緒でもいいです、親の手を離れてもそこで親の代わりをしてくれる人がいて、あるときは親の手を、本当に大人の手を離れて子供同士で接触したりして就学に向けて集団生活ができるようになる、あるいは一人でいろんなことが少しずつできるようになっていくという自立が促されるという、そういう子供の立場から最善のものをと考えたら、何だか今度のこの幼稚園における子育て支援事業というのは、認定こども園とは違うようで同じようで、何かよく分からないんです。
 何でここにこだわるかというと、前の特区のときもそうなんですが、いろいろアンケート調査などを取っていらっしゃるようですけれども、やっぱり教職員の方の非常に負担が大きいと。それから、二歳児に合うような小さなおもちゃとか安全なおもちゃとか、その体の大きさに合った園庭とか、おむつを交換できるような、幼稚園の中でなかなかそういうものが整っていない環境を二歳児も受け入れられるような環境に整えるところが、施設設備がなかなか難しかった、経費負担が大きいというようなアンケートもあったわけですね。
 その点、認定こども園であれば基準がありますよね。認定こども園では、職員配置、認定するに当たって職員配置はゼロ歳から二歳については保育所と同様の体制を取りなさいと。それから、三歳―五歳については学級担任を配置して、長時間利用児には個別対応が可能な体制を取るようにと。それから、職員の資格についても、ゼロ歳から二歳については保育士の資格保有していなければならない。それから、教育、保育の内容についても、それぞれ保育指針あるいは幼稚園の教育要領、そういったものが達成されるようにというようなことが認定する基準としてあるんですが、今度の子育て支援事業をするに当たって、そのような人的、物的環境を整えるための何か基準というか、指針というか、そういうものはあるんでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) 認定こども園につきましては、先生御指摘いただいたとおり、認定基準が条例で定められております。認定こども園法案にのっとりまして、認定こども園として必要な教育の機能、保育の機能、あるいは子育て支援機能というものをしっかりと有するものかどうかを判断するための認定基準が設けられているところでございます。
 一方、今回の三歳未満児の幼稚園入園事業における幼稚園における未就園児の受入れにつきましては、これまでも幼稚園独自の判断で実施可能なものでございます。そして、地域のニーズに対応して受入れの形態も様々であることから、今回、特区事業の成果を踏まえまして、子育て支援としての二歳児の受入れに係る留意点を通知で発出することによりまして、その適正な普及を図りたいと考えております。
 その通知の中におきましては、先生御指摘のありました遊具の問題でありますとか指導者の資格の問題でありますとか、幅広くガイドラインとなるものをその通知の中で盛り込んでいきたいと考えており、その通知を、文部科学省といたしましては、その内容を都道府県、また教育委員会、幼稚園等に周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
○神本美恵子君 認定こども園の場合は条例で基準が定められて、それに沿わないと認定されないと。しかし、今度の全国展開をする子育て支援事業は、通知を発して、その通知を参考にするんですかね、して事業が行われるということなんですが、今既にもう行われている幼稚園における子育て支援事業の実施状況というのを資料いただいたんですけれども、これを見ても、いろんな子育て支援事業が行われております。子育て相談とか未就園児の保育、園庭、園舎の開放、情報の提供、子育て講座の講演会等いろいろ行われておりますが、その中でも、やっぱり未就園児を受け入れて、保育を幼稚園でも行うということが五一%と一番多いです。
 ただ、それを実施する上での課題としてやっぱり一番多いのが、事業実施に係る業務のため教職員の負担が過大になっていると、これが一番多いパーセンテージになっています。その次が、経費の確保が困難である、施設設備が対応できていないというような順番で、課題がもう既に出てきているわけですが、これについては通知の中でいろいろ、こうやりなさい、ああやりなさい、こうすることが大切であるというふうに、私も読ませていただきましたけれども、そういう通知でこういう問題は解決できないと思うんですね。
 ということは、どういうことが起きるかというと、これを全国展開していくと、二歳児も受け入れてみたけれども、ニーズが大きいし、喜ばれるからと受け入れてみたけれども、そこで対応している先生方に大変負担になってくると。あるいは、負担になってくるということは、そのしわ寄せはどこへ行くかというと子供へ行くんですね。これはもう自明のことだと思います。
 施設設備が整わない、経費が確保できない、どういうことになるかというふうになりますので、その点について、通知でこれが大切である、重要であるというようなことが書かれているんですけれども、私はやっぱり一定の基準が必要だと思うんですけれども、一定の、何というか、拘束力を持つ基準のようなものが必要だと思うんですけれども、その基準を取っ払う、この規制を外していくのが構造改革特区だったというんで、ここでそういうことを私が言うと特区の精神に反するのかもしれませんけれども、私は、事、冒頭に戻りますが、教育とか保育とか、そういうものにかかわっては、これは規制ではなくて、何といいますか、質を確保するための最低ライン、もう子供にとっては、こんな二歳児にとってはライフラインだと思うんですね。先生がきちっと一対一対応して、安全も確保してもらえるしという、そういう基準というものが必要ではないかと思うんですけれども、これについては、渡辺大臣、規制と質確保のための、あるいは安全確保のための最低ラインということについて、お考え何かありましたらお聞かせいただきたいのと、あと具体的にお願いします。
○国務大臣(渡辺喜美君) 二歳児の幼稚園における子育て支援事業という点に関して申し上げれば、今回の措置は、私の個人的な体験からしても、ああ、もっと前からあったらよかったのになと思うんですね。
 実は私、子供が三人おりまして、ほとんど年子状態でできちゃったんですね。これが良かったか悪かったかはまた別なんでございますけれども、うちのかみさんの苦労たるや、それはもう大変なものだったですよ。あんたは子づくりするだけで子育てしないとか、随分私も怒られまして、まあ罪滅ぼしに子供を幼稚園に送っていったことも何度もございました。ほとんど年子ですから、上の子を幼稚園に送っていくときに二歳児の子は家にいるわけですね。そうすると、どっちか、かみさんか私かどっちかが見ていないといけない。ああ、この子も一緒に連れていけたらよかったのにななどと思ったことも実はあったのでございます。
 したがって、今回、特区の評価を行いまして、全国展開という位置付けにしたわけでございますが、その中でいろんなアンケート調査などもやりました。そうすると、先ほど布村審議官もおっしゃっていましたけれども、肯定的意見が結構多かったんですね。食事とかトイレとか、自分のことは自分でやるという生活習慣が早く身に付いたとか、生活にリズムが出たとか、それから自分でやろうとすることができるようになったとか、保護者の方からいきますと、子育ての不安解消につながったとか、また幼稚園の側から見ますと、教員の子供に対する理解が深まった、三歳児教育にゆとりができたとか、もちろんマイナス意見もございますが、こういった肯定意見を評価いたしまして全国展開ということにしたわけでございます。
 したがって、御指摘のその規制と、それによって得られる利益との関係では、今回の判断は、やはりこういうことを全国展開にしていった方が国民のためになるのではないかという判断をしたわけでございます。
○神本美恵子君 大臣、違うんですよ。私も最初そういうふうに受け止めていたんですよ、この全国展開は。ところが、そうではなくて、そういう肯定的な意見もあったけれども、やっぱり二歳児に集団的教育はなじまないと、先ほど布村審議官もおっしゃったように、繰り返しおっしゃっている。
 ですから、そういう形ではなくて子育て支援、園児ではありませんとまず最初にシャットアウトして、園児ではありませんよと、学校教育法は変えませんと、幼稚園児は三歳以上ですということでやられているんですから。大臣の御経験からの、いいところもあるよと、それはもちろんあると思います。しかし、そうではない子育て支援という形にずらしてしまったのは、ここが私はやっぱり腑に落ちないんですよね。これは特区の全国展開ではない。
 じゃ、なぜこういう形でこれをやろうとするのか。認定こども園をもっと広げていけばいいのに、何でこういうことをやろうとしているのかというのは、いまだに私には不明なんですけれども、ここでそのことを何でそうなのかと憶測してもしようがないんで、それはもう省きますが、要するに、子育て支援をこれから全国展開を幼稚園でやっていくわけですから、やっぱりこれは通知とかではなくて、一定の最低ラインの何か人的、物的ラインが必要ではないかというふうに思うんですけれども、それは、特区の評価委員会では新たな規制を設けるようなことになってはいけないとくぎを刺されて、新聞記事によると、何ですか、この留意点を発出するときに、その中に何々が必要であるとか、何々を原則とするとか、そういう書きぶりは新たな規制になるのでそれはやらないようにというような意見も出されたやに新聞報道でされていたんですが。
 私は、やっぱり最低基準というものを、条例とかそういうもので定めるかどうか、そこまで持っていけないにしても、この留意点という形で通知を出すんであれば、その中にこれだけは守ってくださいよというものをきちんと出すべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) お尋ねの二歳児の受入れにつきましては先ほど来申し上げたところでございますけれども、学校教育法に基づきます幼稚園教育ではなく、いわゆる子育て支援としての受入れになります。この子育て支援につきましては、多様な形態で行われるものであることから、一概に法的な規制を行うことはなじまない面があるというふうに考えているところでございます。
 しかしながら、二歳児の子供のため、幼児のためにも、また他の園児にしわ寄せが来ないようにするためにも、二歳児の受入れに必要な教職員が確保されることなど、適切な環境が保たれることが重要な課題であると認識しております。
 その観点から、二歳児の受入れに関する留意点というものを文部科学省から通知で全国の教育委員会や幼稚園の方にお示しをして、必要な教職員の確保あるいは施設の整備など、あるいはまたグループ編成の在り方などについてガイドラインという形で、条例あるいは法律のような法的拘束力はございませんけれども、そのガイドラインに沿って取組がなされるように指導を重ねてまいりたいというふうに考えております。
○神本美恵子君 是非、それが法的拘束力はないにしても、条例に準ずるぐらいの強い、教職員の配置基準や、それから資格とか、そういうことは非常に重要なことだと思います。質を確保する、安全を確保するという意味で重要だと思いますので、これは是非お願いをしたいと思います。
 最後に、やっぱり政府として、就学前の子供の教育、保育の在り方、それから子育て支援の在り方、これは少子化対策ともつながると思いますけれども、その在り方全体のビジョンが見えないんですね。認定こども園というのをスタートさせて、それで、これまでは親が働いているか働いていないかで所管省庁も分けられて、片や保育に欠ける子と言われ、片や三歳以上しか受け入れられないというような、今本当に縦割りのやり方をやったのを認定こども園でこれを一体化しようという流れが出てきたんですけれども、一体化しようという流れが出てきているけど、まだ蒙古斑のように、幼稚園型とか保育所型とか、蒙古斑と言っては悪いですけれども、そういうものが残っているわけですね。
 私は、やっぱり子供の育ちという観点から、どのように国が支援をしていくのか、子供の最善の育ちをどのように保障していくのかという観点からすれば、行政が縦割りということではなくて、一本化してやっぱりやっていくべきだと、そういう観点で是非これから進めていただきたいということを強調しておきたいと思います。
 そういう点から見れば、今度のこの全国展開というふうに銘打っていらっしゃいますけれども、これは蒙古斑をちょっと点を濃くするようなもので、ちょっと余りいただけないなということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(藤原正司君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、地域再生法の一部を改正する法律案及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案、両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○木俣佳丈君 午前に続きまして、民主党・新緑風会でございます。
 今日は、多岐にわたってまた御質問させていただきますけれども、午前中非常にすばらしいお二人の質疑がございまして、出る幕ないなというような気もいたしますけれども、時間をいただいておりますので、少しでも世のため、人のためになるような、そういう質問をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭でございますが、規制緩和の一環ということでこの特区の構想ということがあるわけでございます。そういう中で、私も前の仕事でも規制改革をどんどん推進すべきだということでやってまいりましたが、例えば、約二十年前、一九八五年と比べますと、いわゆる許認可というものはむしろ増えているというのが今の現状でございまして、渡辺大臣も午前中の質疑の中で、大変厚い許認可という壁がどんと立ちふさがっていて風穴が空きそうもないぞと、これはと、非常に難しいと、しかしそこを何とかしていくんだという決意を述べられたと思っておりますけれども、二十年ちょっと前と比べまして二千三百二十二件増えて、ちょっと前で十七年三月三十一日のデータでございますけれども、許認可数は一万二千三百七十六と、こうなっているわけでございますが、これが、許認可が増えている現状をどのように見ていらっしゃるのか、まずは総務の政務官からお答えください。
○大臣政務官(河合常則君) 先生おっしゃいましたように、昭和六十年は一万五十四でございましたが、平成十七年の三月三十一日、おっしゃいますように、この二十年余り前より十七年三月は一万二千三百七十六件に増えておりまして、それはなぜかと、規制緩和、逆行するのではないかと、そういうお気持ちだと思うのでございます。
 実は、許認可は規制緩和をすればかえって増えるものがあるわけでございます。例えば、郵政民営化に伴います信書法なども、今まで国でしたからそういうものは全然要らなかったわけでございますが、民間参入するということになりますと、そのことだけで三十四件増えるわけでございます。電電公社がNTTにして民営化になりましたときも、新規参入の会社が出ますのでそれを認可する、で出てくるわけでございます。そういうふうにして、やっぱりやむを得ず増えたものもございますし、行政ニーズによって増えたものもあるのでございます。例えば、BSEの話などは、これはやむを得ずそういうふうに増えてきたわけでございます。
 ただし、先生、ただしこのことはあると思っています。許可、認可と、そのほかにそういう強い規制と、届出だけ出せばいいということもございますので、相対的には確かに規制緩和進んだと、こう申し上げていいのではないかと思うのでございます。
○木俣佳丈君 確かに、今おっしゃるように規制緩和をすることで、民営化することで規制を増やさなければいけない。規制の中でも経済的規制と安全基準であるような社会的規制という分け方がございますので、社会的規制が必要ないとは申しませんけれども、やはり、じゃ社会的規制だけが二千三百二十二件も増えているのかなということを考えますと、そうではないだろうというのが私の意見でございまして、こういった現状を、規制緩和すればするほど規制が増加するよと、こう言われちゃやっぱりおかしな話になるわけでございますが、渡辺大臣、通告はしてませんけれど、こういった現状を、規制が増えている現状をどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 確かに、経済的な規制の中でも、例えば投資家保護を図っていこうとすると金融商品取引法のように規制が厳しくなるという側面はあろうかと思います。ついこの間まで私、金融副大臣をやっておりまして、田村政務官の上司だったのでございますが、金融商品取引法はまさしく、市場回りの法整備において投資家の保護を徹底して図っていこうと、投資家を直接保護するというよりは市場回りの規制を強化をすることによって間接的に投資家保護を図ろうというものでございますので、例えばプロ向けファンドは届出制でいいけれども、素人さん向けはもうちょっと厳しい規制を掛けるというようなものが必要になってくるわけでございます。
 したがって、これは、世の中というのはとどまることはなくて常に移り変わっていくわけでございますから、そういった規制というものがいかに合理的なものなのか、非効率的なものはないのか、そういう絶えざる検証をやっていくことが大事なことではないかと思います。
○木俣佳丈君 せっかく大臣からそういう、確かに金融商品とか新しいインターネットというものが出てきて、それをどういうふうに規制していくかとか、こういったことも犯罪の規制とかいったことで大事になってくるかと思いますけれど、是非、勇敢なる大臣でいらっしゃいますので、今ある一万二千余の規制の中で、例えばこれは要らぬぞというものと、これは要るぞというものと、それからどうだろうかなと、クエスチョンが付くなと、三分割か四分割か分かりませんけど、是非大臣のときに仕分して、これは絶対もうなくそうというのを、今までもアクションプランでやってこられましたけど、より明確にしていただけませんかね。どうでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) これは、規制改革会議というのがございまして、今、草刈隆郎議長さんの下で新三か年計画を作っていただくことになっております。大体五月中ぐらいに主なものをまとめて、六月ぐらいにそのほかの細かいものもまとめて、次の三か年の間にこういう規制改革をやっていきたいというものをお出しをするわけでございますので、その中で今御指摘のような問題認識を踏まえてやってまいりたいと考えております。
○木俣佳丈君 是非、今までもなされたことではありますが、何度も申しますように、二十年前と比べて二千三百件余増えるということは、いささか不要なものもまだまだあるだろうということが推測できますものですから、私も全部知っているわけじゃございませんが、是非仕分をもう少し明確にして、三か年でとにかく絶対にここまで行くぞというところを、また五月にそれは質問させていただきたいと思っております。
 じゃ、政務官、どうぞもうお時間あれでしたら。
 続いて、細かな特区の一つ一つの今までの申請されたものについて、提案、申請されたものについて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、文科の副大臣にお越しいただいておりますので、是非その辺りお願いしたいと思っております。
 特区の申請が全くないことがあるようでございますね。この特区法の第十三条に定める学校設置非営利法人、NPOによる学校設置事業があるようでございまして、これは元々、例えばNPOがいわゆる不登校の児童や生徒を対象とした学校を設置するというようなものや、いろんな十一の主体から提案があり、これが提案、了承されたわけでございますが、特区の申請実績がないということのようでございますね。
 どうも、その理由を挙げておりますのが、一つは、私学の助成が認められないということなど、この提案時に想定していた条件が認められていないというのが一つ。それから二番目に、学校の設置基準が、文科省が省令で定めるわけでございますが、学校の広さとか校庭がどのぐらいとか、それから体育館が云々かんぬんという、こういう設置の基準が非常に難しいというこの二つの点から、結局特区の申請はゼロということのようでございますが、この辺りやはりどのようにお考えになるか、まず伺いたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 今委員がおっしゃいましたように、平成十五年度に特区ができましたけれども、NPOで学校の設置は申請がございません。これはおっしゃるように、私学助成をもらえないなら特区に申請をしても意味がないのではないか。それからまた、なかなか校地、校舎の確保が困難である。でも、それらのことを踏まえまして、今はNPOも校地、校舎の自己所有というのは免除になっておりますから、それならばちょっと頑張って学校法人にして私学助成をしてほしい、したい、そういうふうに願っている者がおりますことと、これは地方公共団体が本来的に申請するもので、地方公共団体がそういう必要性を感じなかったのではないかということも挙げられると思います。
 それと、御存じのように、平成十九年度、今年からは、教育に支障を来さない限り、校舎、校地は自己所有でなくても、いろいろな事情に応じて緩和されておりますので、そのような点からもわざわざ特区で申請する必要がなくなったということも挙げられるのではないかと思います。
 そして、じゃどうしてNPOがいい取組をしているのに私学助成の対象にならないかというふうにお思いかもしれませんけれども、これは、御存じのように、憲法九十八条では、公の支配に属していることと言われております。学校法人というのは、法人の解散命令とか役員解職勧告、予算変更命令とか規則が縛られておりますでしょ。NPOというのはやっぱりゆったりとしておりますので、そういうのにちょっと触れるからということもあるというふうに思っております。
○木俣佳丈君 憲法を持ち出されながらおっしゃられるわけでございます。これでいうならば、これは普通の私学もよく論争があるような話と同じになるんではないかと思うんですよね。私学も私学助成を受けることがいかがなものかという話と同じになるんじゃないかなと思いますね。
 ですから、せっかくこれ条文まで定めて、NPOが学校設置をできるんだというふうにしながら、やはりいろんな、そこから今副大臣のお話だと変化してきたんだと、規制が緩和されて、全面展開ということではないけれども、また事情が変わったというお話でありますけれども、しかしそうすると、この条文自体がもう要らないというようなふうにも聞こえると。
 これ大臣、どういうふうに思われますか、今の点。
○副大臣(池坊保子君) 私学助成は、私学のことに関しましては、憲法八十九条にございますけど、議員立法で、私学には私学助成をしようと、学校教育法できちんと設置基準に合っているものに対してはしようということがなされておりますから、それは一つの基準だと思うんですね。
 私は、おっしゃるように、NPOで本当にいい取組をしていらっしゃるところが多いです。不登校だとか引きこもりの方々、あるいは自閉症の方々にしっかりとした教育をしていらっしゃる方もいらっしゃいます。こういうところは学校法人ではないけれども、全然援助をしていないかというと、そういうことではございませんし、支援しているところも幾つかございますので、特区とかいうことにかかわりなく、文部科学省はしっかりとそういうものは見詰めております。
○木俣佳丈君 いや、私が言いたいことは、これは条文が要らないというふうに聞こえるということなんですよ。もしそうであるならば、もうこの第十三条はこれは要りませんよと。NPOによる学校設置のこの事業が特区でないとできませんというのは、この条文は要らないというふうに聞こえるんですけど、大臣、是非、所管の大臣ということでありますから、要る理由を言っていただければと思うんですけれども。
○副大臣(林芳正君) 今文科副大臣から御答弁があったとおりのことだと思いますが、先生も御承知のように、いわゆる私学というのは、その規制する法律があって、学校法人法による解散命令、役員解職勧告、予算変更命令等があるわけですね。ここと、NPOにそんなことを業法でやって、NPOをがちがちにするというのはそもそもNPO法が当初から考えていない世界でございますので、この辺りがなかなか私学助成の対象とすることができないというこの切れ目になってしまうのかなと思って今拝聴しておりました。
 そこで、委員がおっしゃるように、じゃこの条文は空だからもう要らないんではないかということでございますが、我々としては、私学助成がないからとかほかのことができないからといって、可能性まで閉ざしてしまっていいのかなという考えを持っておるわけでございます。
 元々、この特区の最初の議論をしたときも、そこは余り議論を煮詰めずに、取りあえずできるようにしようではないかという方向で風穴を空けていったわけでございますが、そこでいろいろ両論あって議論した結果、取りあえず空けようということで空けたんでございますけれども、今文科副大臣からお話があったような理由で実際の成果が上がってこない、こういうことでございますので、むしろ、今使われてないからもうやめてしまうということではなくて、その逆に、どうしたらこの条文を残して、こういういいことをやっていらっしゃるところを使っていただけるようにするのかと、そういう観点から引き続き検討してまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○木俣佳丈君 これはFTA、日本だとEPAですか、の議論でもそうなんですけど、逆さまだと僕はいつも思っているんですよね。要するに、この特区は僕はすばらしいなと思いながら見ておりますし、我々ももちろん基本的には賛成なんですけれども、それはやはり提案をとにかく草の根的にどんどん吸い上げてから要望を出してもらって、それをまとめて認定して、そしてまた市町村が申請するというそういう方式。
 だけれども、今のお話、これ日本のEPAもそうなんですけど、もちろん経済団体の幾つかからは話は聞いて、例えばシンガポールとのFTA云々かんぬんとやるんですけれども、基本的にはアメリカのやり方とは正反対だとよく言われるんですね。つまり、アメリカのFTAを制定する場合には、各地のいろんな企業がどんどんどんどん意見を出して、それを積み上げて積み上げて積み上げていくと。ですから、実はスタンバイモードに入っていて、FTAがぱっと、もうできたといったときにはばっと出れるようになっていると。
 ところが、日本のEPAという名のFTAはなかなかそういうふうになってないと。つまりは、現場が、ううん、どうやって使おうかな、これをというような話になっちゃっている。今の副大臣のお話は、要するに今私が言わんとすることはそういうことなんですよ。だから、現場が、ううん、これできたけどどうやって使おうかなって頭をかいているような形は、本来の構造改革特区が目指したものとは違いますよねということを私は言いたいんですよ。
 ですから、もうスタンバイしている、このときも、その十一の主体から提案があったときには、既に、よしこういうふうにやってくださいよと、やったら我々手挙げますからって思ってたら、おやおやっと、これじゃ使い勝手悪いじゃないかということでやめたというわけなものですから、今の副大臣の話はどうしてもそれは、どうもなかなか納得ちょっとできないかなと思っていまして、さっきの池坊副大臣のお話と併せますと、これ大臣ちょっと一つ答えてほしいのは、これ条文って要らないじゃないかなと、私はこう言いたくなるんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) なかなか鋭い御指摘だと思いますので、研究をさせていただきます。
○木俣佳丈君 質問しようがなくなるんですが、何というのか、是非、本当、今度また質疑のときに私研究結果をじゃ伺いますから、今日通告していませんからね。ですから、じゃそのときにはきちっと、いやこうであると、私はこう思うからこの条文要ると思うとか、いや要らないと思ったというようなことを率直に言ってください、是非。よろしいでしょうか。
 続きまして、ちょっと積み残しのというか、文科の副大臣、せっかくお越しなものですから、二、三教育現場からのということで質問さしていただきたいと思っております。
 ちょうどこれ年度末で、人事が恐らく今週に発表になるというような時期でございます。それで、いろいろ現場をずっと回らしていただいておりまして、お隣にも先生がいらっしゃるわけでありますけれども、この五年間で相当なやはり団塊の世代の方々が退職されて、そして新任の方を採用せざるを得ないわけですね。愛知県豊橋市をずっと私、実は七十四の小中学校、今、三十五校ぐらい回らしてもらいまして、非常に勉強になるんですけれど、千八百人、小中学校の先生がいらっしゃる。来年度は九十九人、百人マイナス一ですね、九十九人、新規で採用するという。ある先生によれば、この五年で三分の一近くが入れ替わるよというお話を伺うんですね。
 これは大変だなというふうに思うんですね。何が大変かというと、初任者には初任研というのがあるようですね。校内、校外とあって、校外でやるその初任研というのもあって、毎週水曜日、約三十回掛けてこれを受けなければならないと。これは法律要件でもあるらしいわけでございます。
 ただ、これが大変だと思うのは、要はそこの時間は簡単に言うと自習の時間みたいな形になってしまうわけですね。いろんな形で実は常勤講師が、採用のときに工夫をしておりまして、今までは一次試験、二次試験というふうにあって、それを全員が受けなきゃ、そしてまた受からなきゃいけないということだったんですが、例えば一例で言えば、愛知県の場合は常勤の講師、勤続三年以上であれば校長の判断で第一次試験が免除されるという、こういう制度にしたと。
 つまりは、穴埋めや、それからマークテストが非常に不得意な、これは私もそうなんですけれど、そういったものは、それはもういいと。あとは二次から頑張りなさい、二次試験はしっかり受けなさいよ、受かりなさいよということでやったりするんですけれどね。そういうとにかく苦肉の策をしながら、先生にとにかく入ってもらう。首都圏なんかでも全入時代、先生全入時代なんていって言われるようなお話でしょうかね。
 何かそんなことを伺うと、せっかくそういうふうに現場で、現場でというのは、県が、県教委が工夫をしながら採用してもまるっきり、その水曜日は、十年勤めたとか十五年勤めた講師がいるそうなんですね、スーパー講師なんてよく言われるらしいんですけど、そういう方でも、初任研だから三十回とにかく行かなきゃいけないんだなんていうことがあるそうで、これこそ一つは規制緩和の対象になるんじゃないかと思うんですけど、副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(池坊保子君) 確かに委員がおっしゃるように、常勤の講師で長いこと勤めております者は、その学校に対して、あるいは学生に対しても深い理解を持っている者もいると思います。ですけれども、その科目だけを見ている非常勤講師というものもあるわけですから、やはり私は初任者研修というのは、これは水曜日にやるというのを見直す、むしろこれの見直しをすべきであって、二十五日間ぐらい校外でやるわけですけれども、それは夏休みとかお休みのときにやって、子供と向かい合う平時、平日にはやるのを避けるようにすべきではないかというふうに思っているんですね。
 常勤の講師はこれをやらなくてもいいわけですけれども、常勤の講師もやるようにすべきではないかというふうに私は考えておりまして、常勤の講師でも様々な勤務内容、それから勤務時間というのがおありですから、やはり教科指導、生徒指導、それから学級の運営などに対して共通の認識を持つということが必要であるというふうに考えておりますので、やり方は変えるべきだとは思いますが、やはり初任者研修というのは必要ではないかと思います。
○木俣佳丈君 何でもかんでもとにかく緩めてくださいということではないんですよね。つまり、常勤で、私の実は後輩もそうなんですが、常勤講師で担任を持っているんですよ、担任を持っている。ある種、何というか、普通の勤めの先生より、まあ本当にすばらしいなというふうに言われている講師なんですね。だから、担任まで持っていたら今の副大臣のお話は当たらないと思うんですよ。ですから、やはり考え方をもう少し整理をしていただく必要が私はあると思うんですよ。
 だから、初任だからとにかく法律マターでやらなきゃいけないと。それが例えば、じゃ夏休みの時間とかいろいろありますね。ほかの休日というのはありますけれど、でもそれは、実は私も今回本当によく分かったのは、まるっきり夏休みなんていうことはないんです、先生は。ないんです。本当に何日休みかなというような感じなんですよ。
 だから、それ副大臣、認識がちょっと違うと思うので、それも変えていただきながら、だから夏休み、冬休み、今春休みになりますけど、春休みがそれじゃどのぐらい休みかというと──一日もないそうでございます。だから、一日もないかどうかは分からないけれど、でもすごい少ないことは確かなんですよ。毎日。
 だから、やはりそれちょっと御認識を新たにしていただくということと、それからやはり、どういう場合には、これ正に規制緩和すべきかというのを是非整理していただきたいと思うんです。この場合だったらいいんじゃないですかというのを、多分、副大臣だったら非常に良識的な方だと私も思っておりますので、思うはずなんですよ。ああこれだったら、こんな方々が初任研なんか受ける必要ないって思う方一杯いるんですよ、実は。
 ですから、これ是非整理いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(池坊保子君) おっしゃる意味はよく分かりますし、柔軟性を持つことは大切であるというふうに思います。ただ、私も学校現場をよく見ておりますので、学校の先生は体験いたしておりませんけれども、実情は把握しているつもりでございます。確かに夏休みは忙しいから研修には充てることはできないよというお話ですが、研修が大切ならば、それは平日にやるよりははるかに夏休みなどにかける方がいいと私は思っております。
 それから、この先生は担任を持っていて優秀だから初任者研修は要らないよと、この人は初任者研修が必要だという線引きは、一体じゃだれがするのかというと、これは大変難しい問題になってくると思うんですね。校長だけのこれは権限でいいのかと。それらのことをもしもうちょっと整理をしてほしいということでございましたら、しっかりと検討はしたいと思います。
 これは、ただ、検討という言葉は何にもしないときに使われるようではございますが、私はそのようなことはございませんということを申し添えておきたいと思います。
○木俣佳丈君 さすが、最後の言葉がいいですよね。そのとおりなんですよ。検討しますじゃ困るわけで、是非本気でやはり前向きに検討をいただいて、是正すべきだと先生多分思われると思いますから、思った場合には速やかに、是非、大臣権限で直していただきたいと、法律を直していただきたいということを強く訴えたいと思います。
 もう一点だけ教育のことでちょっと質問をさしていただきたいと思います。もう二点かな。
 文科省がやはり、学力観とか、いろいろとにかく変わり過ぎるわけなんですよね。例えば、私もたまに、実は小学校好きなものですから、伺って話をさしていただくようなことがあるんですけど、総合学習の時間ですね、今回もかなり方針変更をするんではないかというので、現場の方々も戦々恐々というのが現状のようでございます。導入からやはりなかなかこれ難しいだろうなというふうに直観的に私も思ったんですけれど、何年でしょうか、四年、五年ぐらいたって何とか定着してきたのかなという感じがあるんですね。
 要は、学校ごとの特性をそこで出していこうというようなことのようでして、例えば健康教育、健康に気を付けた教育をしっかりしていこうという学校もあったり、それからやはり地域の教育力を利用しようということで、例えば六年生になると、独居老人の方がその校区は三百人いらっしゃると、その方のところへ行って戦争のお話とかいろいろ伺おうという、その話を聞こうというような時間にしたと。そうすると、子供たちは、まず間違いなくぐらいそのおじいさん、おばあさんのことをすごく好きになる。そして、小学校の卒業旅行ですか、そのときには必ずと言っていいぐらいお土産を買って、また行くという。ああ、いいお話だなと。私、そういうことを聞いたり、そういういろんなオリジナリティーをその学校ごとでやっておるんですよね。
 ですから、やはりその方針転換は、時には必要だとは思うんですけれど、今日、神本同僚議員からもありましたように、教育というのは、やはり一年、二年とかいう単位では結果は出ないというふうに私は思っております。ですから、やはり長い目で見ていく、特にこの総合学習も、相当これで振り回されて、ようやく定着したのをもう一回揺り戻されるというのは非常に、何というんでしょうか、苦しい思いがするということを言っていますので、是非その辺り、正に融通を利かした政策を展開していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(池坊保子君) 今御存じのように、小学校、中学校、大体百時間ほどの総合学習時間が平成十四年度から実施されております。これは本当に学校によって差がございます。私が住んでおります京都の隣の滋賀県では、例えば琵琶湖の水質を調べてきちんとデータを取って、それを県庁まで届けて県の方針に入れさしたり、あるいは、視察に行きましたところは、富士山のごみですね、あれで世界遺産にもなれないと言われているぐらいですが、環境問題として取り組んでおりました。ただ、そうかと思うと、幾ら指導の仕方を、いろいろとインターネットなんかでいたしましても、調べだけで、生徒に任せちゃうというような先生もいらっしゃるわけですね。
 私は、この百時間というのは、今度、学習指導要領の十年ごとの見直しになりますけれども、私はもっと工夫して使うようにはすべきであるというふうには考えております。例えば、私が視察に行きまして、モジュール授業というのがございまして、これは四十五分を十五分ごとに区切っているんですね。音読をする、百升計算をする、今度は音楽をする。だから、学校ごとに意欲的にそういうことに取り組むことが必要で、もっと学校に自主性を持たせながら、でもきちんとこれはどういう成果が出てきたかということを検証することも必要だと思うんですね。
 だから、すぐに変えるということは私は考えてはおりませんが、見直す必要はあるというふうに私は思っております。ころころ内容が変わっちゃ困るというお話は確かにそうですけれども、より良いものに向けて改善していく努力はしていくべきだというふうに考えております。
○木俣佳丈君 今言われた中にありましたように、やはりもっと現場に任せればいいと思うんですよ。要するに、指導要領で全部がちがちっとはめて、今度は百時間要らないじゃないかということを言うんじゃなくて、いや、どうぞやってくださいと、授業の中で頑張ってくださいということを現場に任せればいいというのを私は思うんです。
 ある意味で、例えば私、愛知県の犬山市、御案内だと思いますけれど、犬山市なんかは、教育は犬山というので不動産会社が銘打つんですね。ですから、隣から要するに住み着く方が多くて、愛知県でももう田舎の田舎ですよ、だけれども土地の値段も、今だからじゃなくて数年前から上がっているというようなこともあるんですね。
 ですから、要は、現場に任せてやれば、私は先生方は良識的な方が多いというふうに思います。駄目な方は、今の制度で、駄目だからあなたはもう先生辞めなさいという制度はあるわけですから、もっと現場に任せて、中央である一部の授業を見て、ああやっぱり総合学習、これは多いんだ少ないんだと言うんじゃなくて、任せればいいというふうに思うんです。
 さっきの話も、初任研も校長が判こを押しゃいいんです。要するに、ああこの人要らないとか要るとか、そのぐらいの腹はあるんでしょう、校長先生というのは。ですから、そういう現場に任せる教育を是非展開いただきたいなと思います。
 それで、もう一個だけ。
 再生会議にお出になっていただいていると思いますので、これは規制強化してほしいと思うことがあるんです。これは、企業人の方々ももちろん再生会議には入っていただいておりますけど、間接的なやはりテレビの影響というのは非常に私は大きいと思うんですよね。ですから、劣悪な番組、これ非常に難しい言い方なんですが、劣悪な番組は、低俗という言い方もちょっと難しいかもしれませんけど、こういうもののスポンサーになるなというのを国を挙げてやったらどうかと私は思うんですけれど。子供に見せるテレビというのは本当に少ないという感じがします。特にゴールデンタイムには、本当にもう何かばかばかしいというより人権侵害というのか、非常に怪しいというか、という番組を流すなと。逆に言うと、そのスポンサーになるなというようなことを言っていただく必要は私あるんではないかと思います。
 最近はないかもしれませんけれど、やはり、例えば米国では、夜の八時ぐらいまでは、例えば男性、女性の全裸、全裸はないかもしれませんが、裸が出ないとかいう、かなり規制とか、今は日本でもしているかもしれませんけれど、ちょっとそういうスポンサーになるなというようなことを是非再生会議の中で言っていただくというのはやはりすごく大事じゃないかなと。やっぱりテレビの深夜化ですね、それから携帯ですね、テレビゲームですね、やっぱりこういったものを規制していかなければ、とてもじゃないけど家庭でできないことは学校では絶対に僕はできないというふうに思いますので、家庭教育を徹底的にやるためにも、そういうことを強く、教育に御熱心な副大臣から言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(池坊保子君) 委員のおっしゃることは私も大賛同でございます。
 今日、野依座長ともお目に掛かりましたので、そのようなお話も、たまたまテレビ朝日の社長も来ていらっしゃいましたので、そういうお話も出ました。私は、昨年いじめが起こりましたときに、子どもを守り育てる体制づくりというのを立ち上げましたときに、保護者の方々へのお願いというのは、携帯電話の活用を気を付けてくださいと。だから、安心、安全のために携帯電話を持たせるのはいいけれども、それ以上のことに使わないように、チップなどもきちんと今は義務付けておりますから、そういうことも活用していただきたい。
 それから、おっしゃるように、授業時間と同じぐらいの時間を子供たちはテレビを見ることによって得ているんですね。その時間数を考えますと、幾ら学校でいいことを教えてもそれ以上の吸収の方が刺激的であるわけですから、今度は再生会議は社会総掛かりと言っております。企業の方々がスポンサーにならなければそういう番組もできないんで、そういう番組をやめろやめろと規制してもこれはなかなか難しいと思っておりますので、そういうふうなことをこれからやっていくというふうに聞いておりますので、それは是非私からも申し上げておきたいと思います。
○木俣佳丈君 是非よろしくお願いしたいと思います。じゃ、副大臣はどうぞもう結構でございます。
 続きまして、特区のところにもう一回戻りまして、提案をされたけれども認められなかった例、厚生労働の関係でございます。平成十六年にこれ医療法人財団河北総合病院から出された提案ということで、簡単に言うと、アメリカの医師をいわゆる救急外来というかER、これテレビでも、エマージェンシールームですか、に呼んで是非診てもらえないかという提案を二度ほどされて、二度ほど却下されたということのようでございます。
 確かに、免許にかかわる問題でありますけれども、厚生労働省からの困難のこの結論の中に、我が国の医療制度などを含めた総合的な知見や理解を踏まえて初めて安全な医療の提供が可能である、これを担保するには我が国の医師国家試験に合格して免許を取得することが必要であると、こういうようなことと、あと意思疎通がなかなかできかねるんではないかと。この二点でこれは却下ということになったようでございます。
 私が思うのは、これは特区なものですから、だから特別にそれで実験的にやってみようというところだと思うんですよね。ならば、いいんじゃないかなと私は思うんです。というのは、どこの国なら良くてどこの国じゃ駄目だというのは、これもまた御判断だと思うんですが、特に救急医療体制におけるやはりアメリカの医療というのは、これは世界最先端と言っても私は過言ではないと思うんですね。日本の比ではないと言いたくないけれども、最先端ではないかと私は思っておるんですね。
 ですから、こういったものを却下していったら、今日午前中もお話がありましたような、つまりは小粒な、何というんでしょうか、社会の構造を変えるとかとはちょっととてもじゃないけど言えないようなものだけが残ってしまうという気がするんですが、いかがでしょうか、政務官。
○大臣政務官(菅原一秀君) 河北総合病院の申請をした特区申請がなぜ認められなかったのかという、そういう御指摘でございますが、その前段として、我が国で医療行為を行うことを希望する外国人の医師に対しましては、現在、医療に関する研修の目的で来日した場合には特定の病院において日本人の指導医の指導監督の下に行うこと、あるいは、一定の条件を満たす場合には日本の医師免許を受けなくても医療行為を行うといったことを認めているいわゆる臨床修練制度、また、外国の医学部を卒業した者であっても日本の医学部の卒業生と同等以上の学力を有しているなど、こうした一定条件を満たす者については我が国の医学部を卒業していなくても医師国家試験の我が国における受験を認めると、こういうことの制度があるわけでございますけれども。
 木俣委員御指摘のこの河北総合病院のアメリカの救急専門医を招聘をしてその指導に当たるべきであるというお話につきましては、今の委員からのお話の中にもございましたように、現在、国として当該の外国人の医師が我が国で診療行為を行う場合に必要ないわゆる知識や技術を本当に、真に有しているかどうかという点、あわせて、実際医療の現場におきますとやはり一つの医療チームとして患者に当たるわけでございまして、そういう意味では言語の問題等々、日本語の能力はあるのかどうか、そういったことも含めて、あくまでも患者あっての医療でございますから、患者に対して医療の安全性が確保できるかどうか、その辺の判断をしなければいけない。三年前の申請においてはその点が確実なものとしてまだなかったという中で、提案の実現は困難であるという厚生労働省からの見解を示した次第でございます。
○木俣佳丈君 今回の特区の目玉が、例えば医療であったりとか、それから農業であったりとか、それから教育ですか、というようなこと。特に私もこの委員会の中でも全国の医療、医師不足、看護師不足ということを取り上げさしていただいておるわけなんですよね。
 この方は、河北さんは、平成十四年の十二月五日のこの参議院の内閣委員会に参考人として来ていただいたということのようでございまして、やはりいろんな観点から本当にこれが、特別区ですよね、特別な地域としてやらせるというならばこのぐらいのことをやらなければ、特に要は、緊急医療の末端で働いているというような方ではなくて、その指導的な立場の方を招聘して是非教えを請おうじゃないかと、こういうような話だと思うんですよね。
 だから、これやるべきじゃないかと思うんですけどね、このぐらいのことは。大臣、どうでしょうか、こういったこと。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほどからお話を聞いておりまして、それぞれ大変貴重なお話だと思いますので、よく研究をさせていただきたいと思います。
○木俣佳丈君 研究大臣という、本当にね。是非大臣、本当、研究、研究というか突破してくださいよ、是非。
 本当に、何だろうなというようなことは認定されるわけでありますけれども、しかし、やはりこういう本当に抜本的な、ああ正に構造変わるなというような、期待が膨らむようなというのか夢があるようなというか、というところは是非、求めていないものをやるんじゃなくて、求められている方を是非求めるところにやっていこうというのが、モデル事業だものですから、是非前向きに研究をしていただきたいことが一杯ございます。
 時間もございませんので、特区の話はもう一個だけさしていただきたいと思います。
 この法案自体は私どもはもちろん賛成でありますけれども、地方自治体のどのぐらいのところがこれを申請したのかなと。さっきもそういう質問があったかもしれませんが、今千八百十六ですか、今年一月の段階でございますけど、の地方自治体の中で、これまで誕生した特区が九百十件ということのようでございます。一つの自治体で複数の特区の認定を受けているところもありますから、恐らく七百とか、実数としては、実際で言うと七百とか六百とかそのぐらいなのかなという感じがしておりますが、そうすると半分も当然ながらいっていないということでございます。これ、つまり地方同士の格差が広がる、広がっているんじゃないかな。さらに、前向きな自治体はどんどんやる気を持ってこれを使おうということだと思いますし、そうでないところは使えない。
 私もちょっとネットで見てみると、非常に使い勝手が悪いことが分かるんですね。大臣、このホームページ見られたことはありますか。このホームページでこう探したことはございますでしょうか。ちょっと聞きたいと思うんですが。
○国務大臣(渡辺喜美君) 残念ながらございません。
○木俣佳丈君 是非一度、内閣府の特区のところに入っていって、非常に面倒くさいということを実感いただきたいというふうに思うんですね。
 行政の担当者であれば、やはりデータベースがそろっていて、ああ愛知県の豊橋市はこんなことをやっているんだというのが、要は豊橋という検索でぱっと出るとか、それから、ああいう特区って何かなかったかなといって調べる、そのキーワードを入れたらぱっと調べられるとかいうのがいわゆるデータベースのデータベースたらんところだと思うんですけれども、これがどうもできないんです。できないらしい、どうも。できない。私のやり方が悪いのか、実際多分できないと思うんですよね。一回ちょっとやってみてください。
 で、ざあっとこういう、これ打ち出したものでありますけれども、大体この、ちょっとしたこの辺の、このページでいうと、一部がモニター上に出て、横にずうっとやると、今どういうふうな状況で、何年何月にどこの役所に出したんだというのが分かってくると、その経緯がずらずらずらずら横に書いてある、こういう画面なんですよ。
 行政の方々に聞いたわけじゃないんですね、これは私がただ思ったんですけれども、なかなかこれ使い勝手悪いと思うんですよね。やはり、ぱっぱと、さっき言いましたように、こういう特区って、あっ、何かあったよなあと、どうなっているんだったっけと、ぱっと出るようなものにやはりしていかなければ、とてもじゃないけれどもデータベースとは言えないと。是非一度、担当者の方と見ていただきながら、私が言うようであれば是非善処していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(林芳正君) 御質問があったんでちょっとPDFで取り出してみたのを見てみましたけれども、委員が御指摘のように、若干何か法律家的な並びになっていまして、法律があって官邸のページからこう入っていくとこうだということなんで、今委員がおっしゃったように、利用者が見て行きたいところに簡単に行けるようにという視点で見直してまいりたいと思っております。
 大臣の御指示で応援隊もつくりましたし、伝道師もつくりましたし、ワンストップもつくって、そのワンストップの下に実はこういうことをやろうということは既に書いておりまして、パンフレットのような紙媒体に加えてサイトの整備というものも、今委員の御指摘になったニーズに合わせた整備というのをしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○木俣佳丈君 是非、また大臣も次の委員会のときまでに見ていただけますか。よろしいでしょうか。よろしくお願いします。
 もう一個、地域再生の法律の方に入らせていただきますけれども、時間が若干ございませんが、まず直接寄附の方でございます、新しく今度できる制度の方でございます。民間が民間に寄附をする、これはある意味でいいことなのかもしれませんけれども、いろいろ法律を見てみますと、例えば文言一つでもいかがなものかなというところがございます。
 今回の改正案には、高年齢者という言葉がよく書いてございます。これは調べますと、高年齢者等雇用安定法において規定している五十五歳以上の方を高年齢者と規定しておるようでございますが、一方で、昨年十二月に公表された再チャレンジ支援税制の資料を読みますと、ここにありますのは、講ずべき措置として、高齢者の定年延長、括弧七十歳以上や、高齢者の一定率以上の雇用、これは退職者を中心ですからいわゆる六十歳以上ということでしょうか、といったいわゆる高齢者という言葉になっていて、高年齢者というものとは違うんですよね。
 これ使い分けているのは何だろうなということを伺いたいんですが、要は昨年の十二月に出したときから、公表資料で出したときからすると、これは間口を広げたと、つまりは五十五歳以上ということで落としたということで、これいいんでしょうか。
○政府参考人(大前忠君) お答えいたします。
 昨年十二月十九日の公表資料、これは高齢者という言葉を使っておりました。平成十九年度の与党の税制大綱にそうした表現が盛り込まれていたことを受けたものでございました。その後、地域再生法の改正に向けた検討の過程で、雇用関係の法令におきまして一般的に用いられております高年齢者という文言を用いることといたしたものでございます。なお、高年齢者の対象となる年齢でございますけれども、今後整備いたします内閣府令におきまして、当面は六十三歳以上とする予定でございます。
 いずれにいたしましても、地域の皆様方にこうした用語法によって混乱が生じるようなことがないよう適切に周知に努めてまいりたいと考えております。
○木俣佳丈君 大事なところなんで、ちょっと伺いたいのは、緩和されたということではないと、年齢を引き下げたということではないということですか。もう一度ちょっと伺いたい。
○政府参考人(大前忠君) 用語法につきまして、それを高齢者ではなくて高年齢者という形で整備いたしましたが、再チャレンジ支援寄附税制の対象年齢を緩和したとか、そういう趣旨のものではございません。
○木俣佳丈君 いや、そうすると、ちょっと私、法律の専門家ではないんですけれども、制定する専門家としてちょっと伺いたいのは、要するに、高年齢者等安定雇用法では五十五歳以上の方を高年齢者といっていると。本法では、要は今六十三歳と言われたかな、六十三歳、まあ定年年齢以上の方で六十三歳以上をこう言うというようなことだと、法律によって同じ言葉が違うように使われるということですか。ちょっとそれおかしいと思うんですが。
 時間、止めてもらえますか。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(大前忠君) 高年齢者という用語法を用います法律の定め、種々ございますけれども、法律上、高年齢者としてどの範囲の者を取るかということにつきましては、定めのない例があったり、あるいは五十五歳以上という例があったりということでございまして、今回の地域再生法の再チャレンジ支援寄附税制につきましては、高年齢者という用語を用いながら、当面六十三歳以上を支援の対象として位置付けるというものでございます。
○木俣佳丈君 これは駄目だと思うんですよ。これすごく大事なところであると思う。骨の一つですからね、これ。高年齢者の方々をというのがすごく大事なところだと思うので、これ大臣、これきちっとグレーゾーンがないように、やはり年齢も含めて整理してお答えいただきたいと思うんですが、何歳以上とかですね、いかがですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) ここで高齢者、それから障害者、母子家庭のお母さん、この三つに限定をいたしました趣旨は、租税回避行為が行われることがないように対象を分かりやすく限定をして決めたわけでございますので、やはり高齢者の方々は何歳以上だと、こういうことははっきりと決めておく必要があろうかと思います。
○木俣佳丈君 いや、今その審議をしておるものですから、今答えていただかないと困ります。
○副大臣(林芳正君) 言葉の定義でございますが、高年齢者と高齢者というのは主に、今説明がありましたように、高年齢者の方が雇用関係の法律によく出てくる用語のようでございます。雇用対策法、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律等、雇用保険法もそうです。一方、高齢者は福祉関係に出ておりまして、高齢者虐待の防止云々、高齢者の医療の確保に関する法律と、こういうのに出ておりますので、今回の法律は雇用の方の関係でございますので、条文上は内閣府令で定める常時雇用する高年齢者と、こういたしました。
 正に、それぞれ今私が申し上げました法律には、今答弁がありましたように数字が入っているやつと入っていないやつがありますので、内閣府令できちっと定めるという条文を置いたわけでございまして、その内閣府令はどういう方向でやるかというのを今答弁をさせていただいたと、こういうことになろうかと思います。
○木俣佳丈君 いや、ですから、さっきから言うように、雇用安定法については高年齢者というのは五十五歳というふうに決めているらしいんですよ。ところが今回は、さっき言われたのがそうだと思うんですよ、六十三歳ということでしょう。だからこれは違うわけなんですよ。やっぱり法律の用語というのは一番──違いますか、僕が違う。ああそうですか、ちょっと。
○副大臣(林芳正君) 申し上げましたように、どの法律でこの言葉を使っているかということとこの言葉が何歳ということはちょっと別のことでございます。
 それぞれの法律で、例えば雇用対策法は年齢上の規定はないんですね。それから高年齢者等の雇用の安定等に関する法律には五十五歳以上と、こうなっておりますので、それぞれの法律で高年齢者が実際に何歳かというのは別途規定をするということになっておりますので、この法律では今説明を申し上げましたように内閣府令で定める年齢、高年齢者ということになっていると。ですから、内閣府令で今そういうことをやろうということにしている予定であるという説明をさせていただいたと、こういうことになろうかと思います。
○木俣佳丈君 時間がありませんが、ちょっともう一つ。もう一つというか。
 だけれども、例えば高齢者といったら六十五歳以上の方を基本的には、基本的にはというか、法律用語で高齢者といったら六十五歳以上をいうわけですよね。ですから、そのように、例えば高年齢者というのはこういうことを言うというふうに定めなければ分かりづらいと思うので、大臣、ちょっと最後にしっかりリーダーシップを発揮していただいて、分かりやすくしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) これは法律によって、例えば人がいつから人になるかというのは刑法と民法で違うんですね。それぞれやっぱり保護法益というのがございまして、刑法では、たしか私の記憶だと、頭が一部出てきたときからもう人だということだし、民法だと全部出た後ですか、それまでは胎児だと、こういうことになるわけですね。したがって、高齢者という言葉も、確かにいろんな法律があってそれぞれ所管も違ったり、そういう不合理な点は改めていかなければいけないと思いますが、御指摘のような点はまだ残念ながら残っているかと思います。
 したがって、こういう新しい税制をきっかけに、そういった食い違いが果たして合理性があるものなのかどうなのかという検証は必要ではないかと思います。
○木俣佳丈君 終わります。
○風間昶君 公明党の風間でございます。
 まず、地域再生法について伺いますけれども、施行されて二年たって八百件を超える計画が認定されていますけれども、先ほどから議論になっておりますように、回重ねるごとに減少しているということについて、理由をどういうふうに把握しているのか、まず伺いたいと思いますけれども。
○政府参考人(大前忠君) 地域再生計画について申し上げます。
 地域再生計画は、平成十七年の四月から法律が施行されまして、それ以降取組を行ってきております。平成十七年六月が地域再生計画の第一回目の認定でございました。それ以降、年三回のペースで認定を行ってきております。これまでに認定した地域再生計画、八百十となっております。
 地域再生計画の認定件数が減少している理由でございますけれども、ここでは三点ばかり申し上げたいと存じます。
 一点目は、計画が認定された後は、計画の期間において地域再生のための支援措置が継続的に活用できることがございます。二点目といたしまして、既に認定された地域再生計画に必要に応じ別の支援措置を追加することができる、計画の変更ということで新たな支援措置を活用することができるということがございます。三点目といたしまして、初年度、平成十七年度におきまして、地方公共団体の自主性、裁量性を大幅に拡大いたしました地域再生基盤強化交付金を活用いたします計画が非常に多いという事情がございました。
 以上のようなところでございます。
○風間昶君 そうしますと、地域再生に向けた熱意がない、意欲がないということではないというふうに思うんですけれども、今のちょっとその三点目の計画の変更がまた減っている理由だということでありますけれども、計画が多年度にまたがるような事業が多く、継続事業が多いため新規事業を起こしづらいという状況になっていると考えられるんですが、一般的にはその計画の最も短い期間というのはどのぐらいなんですか。一年なんですか。
○政府参考人(大前忠君) 様々な計画がございますが、最短のものとして御報告できますものが認定後八か月というものがございました。この計画は、NPO等の活動に対して支援いたします支援措置を活用いたしまして、短期間に集中して取組を行うことを目的として実施したものでございます。
○風間昶君 分かりました。
 だから、様々あるんだけれども、結果的にこの二年間で、全体として政府としては評価をどのようにしているのかということをきちっと伺いたいと思います。
○政府参考人(大前忠君) 地域再生の取組は、地域が自主的、自立的にその創意工夫を生かして地域の活性化のために取り組んでいく、それを国の立場で支援していくというものでございます。その支援のための支援策の拡充を順次図ってまいってきております。また、そうした支援策を活用して地域の活性化のために幅広く御利用いただけますように広報に努めてきております。
 そうした延長線上で、幅広い地域において地域再生計画を策定し御活用いただいておりまして、地域再生の取組は功を奏している、そういう評価が可能であるというふうに思っております。
○風間昶君 提案理由に大臣は、二年にわたって八百十件の再生計画が認定されて、全国津々浦々、様々な取組が行われてまいりましたというふうに大臣は御説明されている。今般、広く関係者の意見を集約するために改正するというふうにその改正の目的をおっしゃっていますけど、現実にはでも減ってきていると。そのことをだからきちっと総括しないでまた今回改正するというのはどうかなというふうに私は思うものですから、そこのところはちゃんと明確にきちっとしておく必要があると思うんですけど、ここはどうですか。
○副大臣(林芳正君) 委員御指摘のように、数が減っている理由を幾つか今挙げたように、委員が正に御指摘になったように、もう既に計画を出しておるんで、そこの変更ということは新規にカウントにならないというようないろんな理由もございましたが、あとは、やはりちょっと見ておりますと、最初の年に交付金という非常に使い勝手のいいものに対する申請というのは大変多く出ておりまして、まあそこそこ行き渡っているというところがこの交付金についてはどうもあるような雰囲気を我々受けております。
 一方で、知の拠点プログラムのような、新しくまたできてきて、こっちでまた新しくつくっていただきたいというものも、メニューも追加をしておるところでございますので、正に一度、一つ目のメニューが行き渡った後、じゃもうこれで少なくなっていいということではやっぱりなくて、新しいメニューをどんどん追加していくことによって更にどんどん積み上げて、既存のものもいただくし、新しい計画をどんどん出していただきたいと、こういうふうに考えておりますが。ただ、メニューの積み上げ方を我々が勝手にここで考えてということではなくて、やはりいろんな方が、こういうものがあるといいなと、こういうことをしてもらいたいなということをくみ上げてこのメニューを積み上げることによってさらに全体として計画が増えていくと、こういう形に持っていきたいというふうに考えておるところでございます。
○風間昶君 そういう意味で今回の、一つは再チャレンジの支援の観点からも、民間会社等の取組を促進するということが目的にもあるわけでありますから、そういう意味では、最初の目的の広く関係者の方々の意見を聴くということが大事なんで地域再生協議会というのを設置したんだと思うんですよね。
 そこで、じゃ地域再生協議会を設置するというふうにわざわざ法文化するんだったら、するんだったら、設置を義務付けなぜしないのかという単純な疑問に当たると思うんですけれども、ここはどういうふうにとらえればいいですか。
○政府参考人(大前忠君) 地域再生法は、地域の自主的、自立的な取組を、地方公共団体が作成いたします地域再生計画の認定を通じ国が支援するものでございます。
 地域の自主的、自立的な取組を重んじる制度でございまして、地域再生計画の策定自体が地域の自主性にゆだねられているものでございます。地域再生協議会は、このように地域が自主的に作成する地域再生計画に関しまして地域の関係者の意見を集約するためのものでございまして、協議会についても地域自らその必要性を踏まえ組織するものと考えております。
 このため、地域再生協議会の設置につきましては任意のものとしているところでございます。
○風間昶君 ぐじゃぐじゃぐじゃぐじゃ言っているけれども、要するに地域再生協議会というのを設置しますというのがこの法律の目的ですよね。そうですよね。
○副大臣(林芳正君) 再生協議会を設置しようということが、そのものが目的というよりも地域再生が目的でございますので、そのために、こういうものがあるところは、今までは法定化されておりませんでしたけれども、例えば雇用のプログラムなんかはこれを作ってもらうということが前提のプログラムというのもありましたけれども、そういう中で、やっぱり作ってもらった方がいいところがあるんじゃないかと、こういうことで法律にのせたと。
 ただ、全部これを作らないと計画も出せませんというふうにしてしまいますと、なかなか地域によってはいろんな御事情もあるところもあるでしょうから、今回は法定化するというところで、あとは御自身のところで、どうしても、大きさのところとか地域の方とどうやるとか、いろいろな御事情があるとは思いますので、この義務化というところには至らなかったと、こういうふうに考えておるところでございます。
○風間昶君 今、林副大臣がおっしゃったように、既に活発に、協議会という名前ではないにしても立てているところは当然あるわけでありますから、既に同類の協議機関を立てているところも、これは今後どういうふうにそれを位置付けるのかということは、この法律が成立するとそれも要するにプラスアップされるというふうにとらえていいんですかね。どうなんですか、そこは。
○政府参考人(大前忠君) 元々、今回の地域再生協議会、その設置は任意でございます。従来、地域の担い手の連携を確保する手掛かりとして、地域のそれぞれの御判断で同様の場を設ける例が間々ございました。したがいまして、この後は地域のそれぞれの御判断で、この法律に基づく協議会として位置付けることもできましょうし、また引き続き任意の協議の場として残すという在り方もあり得ようかと思います。
○風間昶君 そうすると、現在掌握されている協議機関、どの程度把握しているか分かりませんけれども、今回の地域再生協議会の先駆けになるだろうという点ではメリットも出るだろうし、デメリットももしかしたら出るかもしれないというふうに思うんですけれども、それはこれから経過を見てみなきゃ分からないと思うんですけど、その辺はどういうふうにとらえていますか。
○副大臣(林芳正君) 先ほどちょっと言い掛けましたけれども、例えば行政とそれ以外の経済団体とか、特定非営利活動のいわゆるNPOですね、それから協議会を組織している例としては地域提案型雇用促進事業、これは協議会の設置を必要にしておりまして、七十八件認定をしておるところでございます。
 衆議院でも大臣から御紹介があった北海道の倶知安町というのが有名な例でございますが、国際スキーリゾートの活性化について協議会を設置して、これはオーストラリアだったですかね、オーストラリアの方からたくさん観光客が来たというような例や、熊本県の荒尾市の地元特産品の活用の起業創造と、こういったものはかなり成果が出ておりますので、ここは既にこの中のプログラムの一つとしてもう必要になっておるものでございますが、さらに、先ほど申し上げました地域の知の拠点再生プログラムを使っていただいておりますが、岐阜の大垣や愛知の松山といったところでは、これは知の拠点でございますから、大学や産業の方と一緒に協議会を設置していただきまして、いわゆる産学連携というものがスムーズに進むようにやっていただいているわけでございまして、こういうところはもう現在スムーズにやっていただいておりますので、多分法定になれば法律の方に乗っかってきていただけると、こういうふうに思っておるところでございます。
○風間昶君 分かりました。
 今回、もう一つのこの法律の目玉であります直接型寄附について、再チャレンジ支援寄附金税制で再チャレンジ可能な社会の実現に取り組むということを明確にしているということについては、民間同士の寄附に税制の優遇措置を行うというのは極めてこれは世界でも例のないことだというふうに思います。
 このような措置をとることの、衆議院の議論では大臣は極めて、何といいましょうか、謙遜的な御発言をされていますけれども、これは画期的な優遇措置というふうに私は思っていますから、もっとちゃんと宣伝した方がいいと思うんですよ。そんな、大臣が衆議院の方で御発言されたんではなくて、もっと、なぜ今回このような優遇措置を講じたのかということを自信を持って言ってもらいたいと思いますけれども。
○国務大臣(渡辺喜美君) これは、衆議院の議論は、日本のNPOとか公益法人の現実が、余り育っていない、特にNPOなどは発展途上の段階にあると、そういう議論の延長線で起きた話なのでございます。
 今回、私どもがこのような民間企業から民間企業への寄附という世界的には余り例のないというか、恐らくほかにはないんだろうと思いますけれども、こういう苦心の作を立案した背景には、やはり格差を固定化させないと、そのためには再チャレンジの機会をありとあらゆる手だてを尽くして広げていくんだと、そういう思いがあるわけでございます。
 したがって、NPOなどが発展途上の段階にある現実にかんがみれば、例えば企業の中にも非常に志の高い経営者がいらっしゃって、地域の高齢者や障害者や母子家庭のお母さんやそういった方々をより多く雇用しようと、でも残念ながら余りキャッシュフローが高くない、余りもうかっていないなんというケースがあるんですね。一方、人は余り雇わないけれども、結構時流に乗ってもうかっちゃっていると、キャッシュフローも高い、そういうような企業がほかにあったりいたしますね。そうすると、自分のところは雇わないけれども、お金があるんで、非常に志の高い別の中小企業に寄附をすることによって、その寄附はこれはコストとして、費用としてどんどん使っていく。それを再チャレンジ支援に充てていくと、こういうことがあってもいいではないかと考えましてこの直接型の税制を作ったところでございます。
 とにかく再チャレンジ支援のために間口を広げて、できるだけたくさんの人たちにこの税制を使ってもらい、格差の固定化しない社会をつくっていこう、そういう趣旨でございます。
○風間昶君 そこで、再チャレンジする人を支援する地域の民間会社等の取組を促進するということの、提案理由説明にありますけど、この特定地域雇用会社というのは地方公共団体が指定するというふうに聞いていますけれども、そもそも地方が指定する企業に対して国が、国がですよ、優遇税制措置をするというのはちょっと分かりづらいんですよ。ここのところをどうとらえていくのか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 要するに、税の世界では、常に税制が公正に使われるか、租税回避行為などに使われたりしないかという担保も必要なわけでございます。そこで、このような直接型の寄附において民間企業から民間企業に寄附するわけであって、何らかの寄附のチェックをする仕掛けがないといけないわけであります。
 そこで、地方公共団体が地域再生計画を作成し、これは内閣総理大臣の認定というチェックが掛かります。そして、この地方公共団体が指定した再チャレンジ支援に取り組む地域の企業に対する寄附金を行ってもらうわけでございますが、さらにこの寄附のチェックも地方公共団体が行うと。こういう地方公共団体が二重のチェックを掛けて税制の公正さを担保をしていこうと、そういう趣旨でございます。
○風間昶君 直接国が、だから優遇措置をするということではないというふうに理解していいのかな。
○国務大臣(渡辺喜美君) 国が優遇措置を行うわけでございますが、それと同時に地方公共団体が二重にチェックを掛けていくと、こういう趣旨でございます。
○風間昶君 これちょっと分かりづらいです。
○副大臣(林芳正君) 今大臣からお話がありましたように、国税の減免なんでございます。ただ、国税の減免の手続を地方が最終的に指定をするような仕組みになっておるわけでございますが、これは、今大臣が申し上げましたように、まず地方公共団体はこの指定をする場合には地域再生計画というのを当然先ほど御議論があって作ることになっておりますので、これをまず総理大臣が認定をするということでコントロールが掛かるわけでございます。
 地域再生法の中に、地域再生計画の今の認定に加えて、特定地域雇用会社の指定をする場合のその指定の基準ですとか、またこの特定地域雇用会社の義務ですね、寄附をしたときは報告をするというようなことですね、それから、地方公共団体の権能として立入検査ができるようなことを規定をしておりまして、そういったことを通じて、国が制度の枠組みを決めて、地域がその枠組みの中で運営をしていただくと、こういうことになっておりまして、特増なんかでも地域に委任して、例えばシルバーセンターみたいなところは都道府県がやっておりますが、その特増の認定なんかを委任している例もありますので、そういった意味では、国税の減免措置をきちっとした枠組みの中でやっているというふうに御理解いただいたらと思います。
○風間昶君 そういう例えを出してくれると分かりやすいわけです、初めから。済みません。
 もう一つ、今、木俣委員もちょっとおっしゃっていました特定地域雇用会社の基準設定の仕方で対象となる会社の数が大きく変わってくると思うんですね。高齢者の定年延長を実施する、あるいは、かつ高齢者を一定率以上雇用している、あるいは障害者の方あるいは母子家庭の母親の一定という、その一定の基準設定というのを先ほどは府省令で決める話をされていましたけれども、府省令で定めたものがぼんと出ちゃうと該当する人にとってみればもうそれで決まりと、もう私はそれに該当しないんだから就職もできないやというようなことが起こり得るような気がしてならないんですけれども、ここの部分について、基準設定をどこまで該当する人たちに対して線引きをするのかということを少しはおぼろげながらでもやっぱり出してあげることが大事じゃないかというふうに私は思うんですけれども、そうでないと、本当に再チャレンジする人の支援にならないんじゃないかと思うんです。
○副大臣(林芳正君) 正に委員御指摘のとおりだと思っておりまして、先ほどちょっと一部例を、年齢を出さしていただいたわけでございますが、正に政省令で規定をしていこうと、こういうことでございますけれども、具体的には、高年齢者については五人以上かつ一五%以上の雇用、かつ七十歳まで働ける制度をつくっていただいていると、こんなようなことを考えております。障害者についても五人以上かつ五%以上の雇用、母子家庭のお母様につきましては五人以上かつ三%以上の雇用とする方向で今検討をしておるところでございます。
 そのほかの会社について、当然のことであろうと思いますけれども、経理及び事業が適正であったとか、それから、一度指定を受けて何らかの事由で取り消されたときに取消しから五年を経過していないと、いわゆる欠格事由みたいなものも同時に作っていかなければならないかなと、こういう方向で正に今検討をさせていただいておるところでございます。
○風間昶君 そこの部分は、ですから、まだこの法律成立していないからがちっと出すわけにはいかないにしても、本当に再チャレンジしたいと思っている、また再チャレンジする人を支援する会社に対して、やっぱり丁寧に、きちっと国として、この政権のある意味では生命線である再チャレンジ社会をつくっていくということが、そういうことであるので丁寧にしていただきたいというふうに思います。
 次に、間接型の寄附について、特定地域雇用等促進法人に寄附することで税の優遇が得られる個人、個人というこの対象のとらえ方ですけれども、ここがだから、その地域に住んでいなくて、だけどその地域には働いている人、つまり隣の町から来てここで働いている人の、その地域の個人とか何かも含まれるのか含まれないのかという、ここもまた、全体的には数は少ないんだけど、該当する人にとってみればこれは大きな関心事でありますので、この部分についてはどういうふうにとらえているのか、教えてください。
○政府参考人(大前忠君) ただいまの間接型のスキームにおきます特定地域雇用等促進法人に対する個人の寄附者の取扱いでございますが、税法の世界の方で決まっているものでございますけれども、対象は限定されております。認定地域再生計画の区域内に住所又は居所を有する者、又は認定地域再生計画の区域内にその営む事業に係る事業場又は勤務先の所在地がある者、又は認定地域再生計画の区域内に住所を有していた被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者とすることとされております。この税制が地域再生のための税制であることを考慮いたしまして、寄附者がそれぞれ関係する地域に対して貢献する仕組みとするため、寄附者についてはこうした一定の範囲にすることとされたものでございます。
 今後は、地域のニーズやこの制度の運用状況を見ながら適切に取り組んでまいりたいと考えております。
○風間昶君 反論じゃないんですけれども、そうしますと、寄附を行いたいという人はその地域内に住んでいる個人だけを今対象とすると。だけど、今後はそのニーズに応じてということは、それがその地域内に居住する個人だけじゃないというふうに、それ以外にも広げていくということも暗に言っていらっしゃるんですか。
○政府参考人(大前忠君) 今回の制度発足時の寄附者の要件について先ほど申しました。今後のことにつきましては何か決まったことがあるわけではございません。寄附者の要件については先ほど申しました。最後のところで今後のことについて申しましたけれども、今後のことにつきまして今何か具体的なことが決まっているわけではございません。
○副大臣(林芳正君) ちょっと持って回った言い方をしましたので、今お尋ねになった、まず住所がある人、これはできますですね。それからもう一つは、二番目に今答弁いたしました、区域内にその営む事業に係る事業場又は勤務先の所在地がある者というのは、よそに住んでいてもそこに、その地域に働いているところがあればその人でも寄附ができると、こういうことでありますし、三番目の、その区域内に住所を有していた被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した者ですから、例えばおじいちゃんとかおばあちゃんがその地区にいらっしゃって、残念ながらお亡くなりになって、よそにいる、都会に出てきちゃった人が相続を受けた場合に、その人はその地区に何らかの御縁があって寄附はすることができると、こういう三通りがあると、こういうふうに御理解いただいたらと思います。
○風間昶君 はい、分かりました。
 今回のこの直接型寄附については、まず私は第一歩を踏み出したんだろうなというふうに思います。いずれにしても、再チャレンジ支援というふうに考えているなら重要な役割を果たしていくんだろうなというふうに思いますから、将来的には、この直接型寄附がもっと拡充されていくような状況になれば、この間接型寄附の在り方そのものもとらえ直して直接型寄附へ持っていくことがリーズナブルでないかなと私は思います。そういう意味で、大臣の将来に向けての考え方を是非お伺いしておかなきゃならないと思いますので。
○国務大臣(渡辺喜美君) 確かに、おっしゃるように間接型寄附というのはまどろっこしいですね。直接型というのはもうストレートで分かりやすい構造だと思います。
 したがって、今回は、先ほども申し上げましたように、残念ながら日本の現実にかんがみれば、こういうやり方しかないのかなということでこの二つの制度を考えたのでございますが、将来もっと民間で公を担う、公益を担う、そういう主体がもっとたくさん増えて、そういうところに直接寄附をして、寄附税制が今以上に拡充されて、国がやるのではなくて、民間同士で助け合いの精神が発揮をされ、再チャレンジ支援が行われていくと、こういうのは非常に理想的な姿ではないかと思います。
○風間昶君 これは最終的に大臣、財務省とのばちばちの闘いになるんですよ。そのことをしっかり腹据えてやらないと駄目でないかと思いますので、エールを送りますのでよろしくお願いします。
 次に、構造改革特区法について、地域活性化ということの手段になるというふうに大臣は法案の説明の理由に挙げられていました。この地域活性化のためにどの程度経済効果があったのかということが評価基準のポイントだと思うんですけれども、まず、去年の九月に出た特区における経済効果について御所見があれば伺いたいと思いますけれども。
○政府参考人(大前忠君) 私ども内閣官房構造改革特区推進室におきまして、昨年の三月時点で、平成十七年十一月までに認定を受けました七百九件の特区につきまして、特区における経済効果を調査いたしました。それを公表したものでございます。
 具体的に御紹介いたしますと、設備投資額で約五千三百億円増、年間売上額、取扱額で約五千二百億円増、コスト削減額で約百五十億円削減、就業者数で約一万四千人増、対象施設年間利用者数で約一万八千人利用、年間交流人口で約百五十万人増となっております。
 なお、全国展開されました特例措置や特区の提案により最初から特区を経ないで全国で実現した規制改革も多うございます。これらによります経済効果もこのほかに相当のものがあるものと思っております。
○風間昶君 そうは言っても、経済的に強い地域とやっぱり弱い地域があるわけですよ。端的に言って、長い説明は要りませんけれども、大前室長が御把握している限り、その違いとか傾向性というのは我々のような素人にぱっと言えますか、どうですか。
○政府参考人(大前忠君) 特区は全国の様々な地域で利用されております。特区を利用しておられる地域の中には、元々経済力があって非常に当初から活性化が図られている地域もあれば、そうでない地域で地域おこしのために特区を活用していただいているという例もございます。
○風間昶君 さっきの、だから五千三百億の経済波及効果があるということと、どうそのことと、それと、ですから地域差があるわけですね、一定程度、そのこととの違いというか、どうとらえているのか教えてください。
○政府参考人(大前忠君) ただいま御紹介いたしました計数は、昨年三月時点で、特区計画を持っております地方公共団体から各地方公共団体が認識しております特区の経済効果をそれぞれ出していただきまして、それを私どもで単純に集計したものでございます。
 したがいまして、ある地方公共団体におきましては非常に大きな経済効果があったという御報告をいただいているケースもございますし、また他の地方公共団体におきましては、計数に表れる経済効果としてはそれほど大きなものはないという御報告をいただいたケースもございます。それは地域の実情、御活用いただいております特例等々によりまして差異が出てくるものと思います。
○副大臣(林芳正君) 具体的に幾つか例があるんでございますが、なかなか弱いところの例を具体的に挙げるというのは、おまえのところは弱いということになりますので、強いところの特区としては、例えば愛知の三河港、これはトヨタのところでございますが、自動車を、御存じだと思いますけれども、回送するときに仮ナンバー表示というのを何かぐりぐりっとやると傷付いちゃう、これをできるようにしようというので、これは三千三百万円のコスト削減効果があったそうでございます。
 そういうような非常にうまくいっているところをもっと効率化するというようなところと、比較的規模の小さいようなところでいいますと、札幌の職業紹介の特例措置というのがございまして、これは女性や中高年齢者を中心に雇用者数の増加に取り組んで、十六年の六月から一年半ぐらいで千六百三十二名の雇用を実現したと、こういう例もあるようでございます。
 あと、有名になった遠野市のどぶろく特区なんというのも、どぶろくが飲めるぞということでいろんな人が来て、観光的には、まあ我々が知っているぐらいですからかなり世の中に広まったと。
 こんなような効果もあるようでございまして、いろいろ地域で工夫をしていただいた結果、余計なことですけれども、遠野市の場合は、これを全国展開するのはちょっと待ってくれ、せっかく特区になったんだから特区のままでいさせてくれと、こういう御要望もあるというふうに漏れ伝え聞いておるところでございまして、そういうもののトータルで先ほど調査をした積み上げが数字が出ておると、こういうふうに御理解いただいたらと思います。
○風間昶君 これは地域再生計画と同じく、全体の話ですけど、特区認定はひところに比べるとやっぱり減ってきているし、また全国対応する提案の数もやっぱり減ってきているというふうに思うんですけれども、これも、ですからいろんな背景があると思うんですけれども、端的に言って、政府としてやってきていることの現状把握を踏まえてどうとらえているのか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(林芳正君) 先ほど来この数の話が出ておりまして、我々も、せっかく担当しておりますから数が少ないよりは多い方がいいなと、こういうふうに切実に思っておるところでございますが、いろいろ考えてみますと、先ほどのほかの委員の方の御質疑の中にも、経済的な規制とそれから社会的な規制、神本先生から最低限の基準というのは必要であるという分野があるんではないかと、こういう御指摘もありましたが、この二十年ぐらいで規制緩和全体が随分進んでまいったこととも関係があると思いますけれども、経済的規制の分野が随分規制緩和が進んできたなと、こういうことが一つあるんではないかなというふうに思っております。
 OECDなんかでも、昔はディレギュレーションとこう言っておりまして、規制緩和という言葉しかなかったわけでございますが、ここ十年ぐらいは、必要な規制はするんだと、安全、安心の面のようなものはですね、ということで、ディレギュレーションからレギュラトリーリフォームということで、正に規制緩和から規制改革という言葉遣いがやっぱり変わってきておるようでございます。
 そういった意味では、全体に経済規制を中心に規制緩和が進んだと。そうしますと、特区の面だけからいいますと、全体の規制緩和が進んでいる場合は、このことをやりたいと言ってきた場合に、既にそれはできますというのが全体の規制緩和が進むと増えてくるわけでございまして、そういったようなケースが増えてきたのかなというのを我々も感じておるところでございますが、もう一つちょっと注意をしなきゃいけないと思っておりますのは、各省庁の方が、先ほど委員が御指摘になったように我々闘うわけでございますけれども、まず特区でやって、やってみようぜと、こういうことでスタートしたわけでございますが、開けてみると、何か二年か三年たつとすぐ全国へ広がっていくと。
 そうすると、特区でやってみるとすぐ全国へ広がっちゃうんじゃないかという、向こうからいうとそういう危惧といいますか、そういうことがあって、特区を非常に絞り込んで、もう機が熟してきたやつはもう全国でと、こういうようなことも、ちょっと疑い深過ぎるかもしれませんけれども、そういうこともあり得るかなと、こう思っておりまして、やはり先ほどの御議論でいろいろあったように、特区というのはちょっと全国ではなかなか難しいようなことを実験的にやってみようと、大臣が先ほどおっしゃったとおりでございますから、そういった意味では、この本質的なものもいろいろ吟味をしながらやっていただくと。
 そのために、やっぱり出していただく提案も、難しそうだけどできそうだという、ちょっと二律背反的な言い方でございますけれども、そういう御提案を是非出していただきたいと思っておりまして、そのために、大臣が提唱されまして、応援隊出していろんな御相談すると。これは地域再生だけではなくて特区も含めてやるわけでございますので、そういうことを通じて、提案を出してもらうところからいろいろと御相談させていただいて、トータルでこの制度がより充実する方向へ持っていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
○風間昶君 今、林副大臣から、特区つくるよりも全国対応するウエート増えているんだったら、その全国対応できる仕組みづくりに一部触れていただいたわけでありますけれども、これはやっぱり、今までの評価をどうするのかということとまた非常にリンクしてくる話だと思うんですけど、どういうふうに柔軟に設定するかということの考え方、教えてください、あれば。
○副大臣(林芳正君) なかなか我々も難しくて苦慮しておる、正に大事なポイントでございますが、用心棒と言うと言葉は悪いですが、大臣、私どもが大いにやってくれということに加えて、委員会を置きまして、先ほど神本委員との御議論の中でもちょっと出てきましたけれども、特区をやってみてどうだったかという評価をして、評価をしてみて問題がなければ全国へやっていただこうと、こういうようなシステムになっておりますので、そこにかけていただいて、そこでも各省とかなり実はばちばちと議論をしていただいて、それで全国が実現すると。
 先ほどの例は、その中でいろんな意見が付いてああいう結果になったというような例もあるわけでございますが、やはりそういう専門的な見地からいろいろ御議論をいただくシステムをつくっていっていると。それが逆に、さっき言った私の、ちょっとそうなっちゃうからという、入口がちょっと心配だということになっておるとすれば、この仕組み自体は成功しているのかもしれませんが、そういったリンクをきちっとつくって、なるべくこれは規制をいい方向に緩和すべきものはしていこうと、こういうことであろうかと思います。
○風間昶君 もう一つ、この特例措置にかかわる提案募集の法定化について、提案主体数を見ますと、地方公共団体のウエートよりはむしろ民間企業の提案のウエートが高まっているわけでありますけれども、今回の法定化を明らかにした背景にはこういうことを反映しているんだろうなとは思いますが、せっかく政務官にもおいでになっていただいておりますので、ここについてはどういうふうにとらえているのか、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(岡下信子君) 提案募集の制度は、あらゆる分野にわたり規制の特例措置を講ずる特区制度にとってその充実を図るための原動力でありまして、また同時に、国の規制等について市町村などが正面から提案できる貴重な場でございます。
 このため、これまで閣議決定に基づき行ってきた提案募集を制度の安定性を高めるため法律に明確に位置付け、五年間集中的に取り組むことといたしました。これによって地域においてじっくりと国の規制等について検討していただきまして、骨太で価値の高い提案を出していただけることを御期待をしているところでございます。
 ちなみに、閣議決定に基づいて行ってきた提案募集はこれまで十回実施をいたしました。近年では、年に二回、例年六月と十月に実施してまいりましたけれども、これを法定化するということは前段述べたとおりでございます。
○風間昶君 そうはいっても、今回の特例措置の追加二件は民間ではなくて地方自治体絡みなんですよね。だから、民間、冷遇されているんじゃないかなというふうに私は懸念するんですけれども、ここはどういうふうに考えたらいいですか。
○副大臣(林芳正君) おっしゃるとおりの数字なんでございまして、これはいろんな個々の事例を見ていきますとそれぞれ理由があると思うんですけれども、我々としては、民間か地方公共団体かということに全くとらわれずに、出てきた提案についてはきちっと規制所管省庁との折衝を行っておるわけでございますので、この内容とか、様々な今申し上げたようなことで、実際にこれが実現にこぎ着けるかどうかというのはそういうところに左右されておると、こういうふうに思っております。
 私も、今回一件しか新規追加なかったものですから、先ほど黒岩委員のときの御質疑で何回かやり取りするというのがありましたけれども、かなりやり取りが続いて、少し議論になったものをちょっと説明をしてくれと言って、十か二十ぐらいちょっと聞いたんでございますが、やっぱり提案自体が若干煮詰まっていないと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、ニーズが具体的に明らかになっていないようなものも中にはあるなというようなものや、ちょっといろいろこれは御議論を呼ぶようなものもあるなと。
 例えば、カラオケのところで作った御飯で保育所の調理の代わりにするというようなものもあったわけでございます。カラオケの場所がいい悪いという価値判断いろいろあると思いますけれども、そういうようなものも含めて、先ほど言いました応援隊、大臣が御提案されましたこの応援隊で行って、もう少しいろんなやり取りをしていただいた上で出していただいていればもう少し載っかるのになというような思いがそういうものを見ていてしたわけでございます。
 そういったことで、あえて言えば、そういうところがこの数に現れているのかもしれないなと、こういうふうに思っておるわけでございまして、一方、応援隊をこの間試験的に熊本へ出しましたけれども、その後宮城に行きまして、やはり人気のある相談員は、民間から行った方の方がブースが込むんですね。ですから、その地区の人にとっては民間のいわゆるカリスマ的な、大臣が認定してくださる伝道師といった人にニーズが高いものですから、やっぱりそうした人と一緒に出ていただいて、民間の人にやる気出してもらって、それをうまくまとめていくということを今後は頑張ってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○風間昶君 今の話は非常に大事なことで、結局やる気のあるところはそういう民間の人がたくさんいるんだけど、やる気があるんだけれどもノウハウを知らないと言うとおかしいんですけれども、法令に詳しくないから、何というのか、自分たちから出ていって、出張していって相談に乗って、それで窓口になろうとする人というのは、今、先ほども渡辺大臣がおっしゃっていましたけど、活性化応援隊、これがやっぱり非常に大事なことだし、相談窓口のワンストップ化も物すごく大事なことですから、特区室全体挙げて、どこか一日でも二日でも全員がワンストップ窓口やるように一回やったらどうですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 正にそのことを地域活性化応援隊と称しまして、新年度から大々的にやっていこうということを考えているわけでございます。
 ちなみに、第一回目は四月の十何日だったですか、青森県から呼ばれておりまして、これは私自身も行くつもりなんでございますが、もうとにかく応援隊でございますから、伝道師もいればその道の専門家もいれば、ありとあらゆる相談に応じられる体制で行きたいと思っております。
 御指摘のように、どうも企画立案能力がちょっと弱いんだというようなところもあるんですね。決してやる気がないわけではないんですが、ちょっとそういうところが足りないというような地域を相談に応じて、言ってみればカウンセリングをしますと結構勇気付けられたりするんですね。本当にこんなことできるんだろうかと迷っていたりするのが、やっぱり専門家から言われて、しかもそれ一回こっきりじゃなくて継続的に相談ができますと、もう本当にやる気がわいてくる。今までやる気すらなかったところも、カウンセリングを続けていきますとやる気がわいてくる。こんな効果がもう既に報告されているわけでございます。
 したがって、これは再チャレンジ支援の例えばジョブカフェなんかの若者と同じように、やはり継続的に何度も、やる気を出してもらう、そういう体制をつくっていくことは可能であるし、またそれをやらなければいけないと考えているところでございます。
○風間昶君 大臣、先頭に、はっぴでも何でも着てもいいですから、ちゃんと担い手の対策でそれこそ二百二十三億円あるわけですから、皆さん方が行くときはそのお金は使えないんだろうけれども、先頭に立ってこの十九年度からやっぱり全国展開していく必要があると思います。そうしないと、本当の意味での地域活性化政策につながらないと思いますので、是非とも御奮闘を御祈念申し上げまして、質問を終わります。
○亀井郁夫君 国民新党の亀井でございますが、もう少しお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最初に、特区の関係で、つくるときに随分問題になりましたけれども、株式会社立の大学の設置の問題について、大体、教育そのものを株式会社でやることがいいのかどうなのかと。その方が自由にできるからいいんじゃないかということでこうなりましたけれども、本来いろいろ問題があったわけでございますけれども、大臣、この間、行儀が悪いという話をされて話題を呼んでおりましたけれども、しかしどういうふうな認識でこの問題をとらえておられるかお尋ねしたいと思うわけであります。
○国務大臣(渡辺喜美君) この株式会社の大学という発想の背景の一つは、資金調達の問題だったと思うんですね。学校法人で大学を設立をするという場合には、たしか寄附を相当集めないといけない仕切りになっておったかと思います。借金で賄えるのはたしか二五%ぐらいだったんじゃないんでしょうか。ということは、要するに四年制の大学で、四分の一までは借金でいいけれども、あとの四分の三は寄附でないと駄目よということだろうと思うんですね、あるいは自己資金があれば全く別でございますけれども。株式会社であれば、例えばエクイティー、出資という形で資金を調達することが可能になるということでございまして、そういった資金調達の多様化というようなところも株式会社立大学の背景にはあったような気がいたします。
 また、私がこの前行儀が悪いと申しましたのは、こういったパイオニア的な事業をやる人がやっぱりそれは相当真剣に取り組んでいただく必要がある、コンプライアンスもきちっと守りながら、後に続く人たちが控えているかもしれないわけでありますから、決して後ろ指さされることのないようにやってもらう必要があるという意味で、ちょっと行儀が悪かったなという感想を申し上げた次第でございます。
○亀井郁夫君 今大臣がおっしゃったように、資金の問題等あったと思うけれども、やはり学校をつくるとなれば、一つの思いを持ってつくるわけですから、株式会社は金集めたら返さなきゃいかぬわけですから、そういうことで返すことを考えないで、ある程度出資していても、返ってこない金だということも覚悟した上で学校をつくっているわけですね。だから、それだけの思いを持った人にやってほしいと思うわけでありますけれども、今回の関係で文科省の審議会のチェック機能が本当に十分なされたのかと。新しくできるそういう株式会社に対する大学だということで、何か自分のところで十分チェックしなかったんじゃないかということで考えられるわけですけれども、本当にちゃんと審議したんですか。
○政府参考人(村田直樹君) LEC東京リーガルマインド大学の設置認可の審査につきましては、当時の大学設置基準等の法令に基づいて行われたところでございます。しかしながら、認可後の設置計画履行状況の調査によりまして、予備校教育と事実上同一化しているなど問題点が指摘をされまして、学校教育法に基づく勧告を行うということに至ったことをかんがみますと、結果として適切であったとは言い難いと考えております。
 このような事態に至りましたのは、当該大学が大学としての固有の教育研究体制の確立を目指すことなく、設置計画どおりにその展開を図ろうとしなかったことによると思うわけでございます。またさらに、大学の設置認可につきましては、規制緩和の流れの中で、審査基準を定めた審議会内規を廃止いたしまして、法令に定めた基準への適合性を審査するいわゆる準則主義により実施をするということになった流れの中で、設置基準や手続が十分にチェックし切れるものとなっていないという事情もあったと認識をしております。
○亀井郁夫君 今お話しのように、チェック機能が十分でなかったということで、そういう意味では文科省としても反省すべき点が多分多々あると思うんですね。だから、審議会のこれからの機能を考えると、これからも変に妥協しないで、やはり教育はどうあるべきだということを十分考えてほしいと思うんですね。計画は出したけど、計画どおりやらなくても大学ができちゃう、予備校と同じような大学ができちゃうというんでは困るんで、そういう意味では十分監督してもらわないといけないと思うんで、文科省にその決意の、これからの決意のほどをお聞きしたいと思いますが。
○政府参考人(村田直樹君) ただいま委員から御指摘いただきましたとおりでございまして、我々といたしましては、今後、まずこのLEC大学につきましては、勧告に対する対応状況についての報告というものを受け取ってございます。この点について、今後の履行状況調査というものをきっちりして、学生に対する教育にそごが生じないようにしっかりと監督をしてまいりたいと考えております。
 また、準則主義という観点から、今回の問題点を踏まえまして、専任教員の定義の明確化などの設置基準の見直しが必要と考えられるものにつきましては、可能な限り速やかに検討し、措置を講じてまいりたいと考えておりますし、あわせて、審査の手続、提出書類等につきましてもよりきめ細かな審査が行えるよう、必要な見直しを行ってまいりたいと存じます。
○亀井郁夫君 規制緩和も大事ですけれども、やはり必要な審査は十分やってもらえるようによろしくお願いしたいと思います。
 それから、これに対して、株式会社の場合、特区計画は各市町村が、地方公共団体が計画を立ててやっているわけですけれども、地方公共団体の責任はどのように考えるかお尋ねしたいと思います。
○副大臣(林芳正君) 亀井先生が今おっしゃられたように、これは、特区制度というのは、国がこういうことだということを一律的にモデルとして示すのではなくて、地域がその特性に応じた特区の構想を立案することを通じて活性化構造改革をやろうと、こういうことでございますから、正に特区計画の策定主体として事業を推進するのは地方公共団体と、こういうことになるわけでございますので、この地方公共団体は日ごろからこの事業そのものをおやりになる民間事業者の方と密接に連携を取ってこの事業の進捗状況というのを把握して、必要な改善を必要なら求めると、こういう主体的な役割が求められるわけでございます。我々としても、特区計画の適正な実施というのは、法律にもそういう規定がございますけれども、求めておるわけでございます。
 大学の質の確保そのものについては今文科省とやり取りをされたとおりでございますが、この計画が、最初に出すときだけではなくて、その後も公共団体の方も円滑な実施のために、今申し上げたような主体的な役割というのを引き続き果たしてもらわなきゃいけない、こういうふうに思っておるところでございまして、そういった意味でこの株式会社立の学校に係る事業が適正に行われますように文科省や関係の地方公共団体ときちっと密接に連携してまいりたいと、こう考えておるところでございます。
○亀井郁夫君 ひとつ、地方公共団体に任すのではなしに、そこは計画時点でもやはり厳しくチェックしてほしいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、今回の改正で配慮規定が新たに設けられることになったんですけれども、配慮規定が入りますと各省庁の許認可が甘くなってしまうんではないかということで、さっきの例じゃありませんけれども、甘くなってしまったら困りますんですが、その辺はどのように考えておられますか。
○政府参考人(大前忠君) 規制の特例措置を活用いたしました事業の実施主体は、この規制の特例措置とは別に行政機関の許認可等を受ける必要があることも多いのでございますが、こうした場合におきまして、この許認可等に時間を要し、事業がなかなか進捗しないようなケースも想定されるところでございます。このため、特区計画に係る事業の円滑、迅速な実施のため、許認可等を行う関係行政機関に適切な配慮を求める規定を追加しようとするものでございます。
 この規定でございますが、特区計画に係る事業の実施に関する許認可等につきまして、その処分の迅速化や審査の弾力的な運用が適切に図られることを期待したものでございまして、もとより、法令に違背し、又は不適切な許認可等がなされるものではないと考えております。
○亀井郁夫君 それから、特区によって弊害が生じた場合には、検証を行って特例の廃止や見直しを行うとされておられますけれども、弊害といってもいろいろありますよね。そうすると、これまでの例から、どういうことが具体的にあったのか、また検証されたのか、これについてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(大前忠君) 特例を活用いたしまして、地域を限って実施いたしますその中で生じる可能性のある弊害ということでございますが、特区におきまして規制の特例措置を設けたことで、それまで規制によって保護されておりました法益が損なわれることを指しているものでございます。どのような法益が保護されていたかはそれぞれの根拠となる規制の目的や内容に依存するものでございまして、一概に何が法益と決め付けることができるものではないと考えております。
 こうした弊害の有無につきましては、構造改革特区本部の下に置かれた評価委員会におきまして評価を行っております。この評価の際には、規制の特例措置ごとに規制所管省庁が特区における弊害の発生状況につきまして地方公共団体や事業者に対する現地調査、あるいは意見聴取を行いまして、その結果等に基づきまして検討を行うこととしているものでございます。
○亀井郁夫君 今のお話は抽象的にはよく分かるんだけれども、私がお聞きしているのは、具体的にどういうことが弊害として認められたのかという例を出して話してもらうと分かりやすいんです。そうでないとよく分からないものですから。
○政府参考人(大前忠君) 弊害と決め付けることがよいかどうかは別にいたしまして、これまで評価委員会の場で議論された例を一つ申しますと、外国人労働者を研修生として受け入れる場合に、中小企業であっても最低三人まで受け入れることができるという一般的な原則がございます。その原則につきまして、特区の特例として六人まで受入れ可能という特例を実施してきておりますが、実際に実施しております地方公共団体の例などを伺いますと、必ずしも適切に研修生を研修目的に沿って研修がなされていないケースがあったりとかといったことが言われておりまして、これはこれで一つ検討すべき課題として提起されるものであるというふうに受け止めております。
○亀井郁夫君 そういう意味では、抽象的な意味では分かるんですけれども、特にまたこの特区の問題は、特区だといって何でも通っても困るわけだし、そういう意味では十分よく検査して、検証してしっかりやってほしいと思いますので、よろしくお願いします。
 それから、株式会社立の大学につきましては、いろいろと見直しやっていくでしょうけれども、大人の立場ではなくて学生の目から見てどのように大学を変えていったらいいかというようなところからもいろいろ検討する必要があろうと思いますので、これからもそういう目でやってほしいと思いますけれども、それについていかがでしょうか。
○副大臣(林芳正君) 今評価委員会のお話を委員がお聞きになって一例を挙げてやっていただきましたが、正に規制を所管しているのは各省でございますので、各省の方がこの規制によってどういう保護法益が守られているかというのを、特区によってもし弊害が生じるとしたらこういうことがあるじゃないかということを一元的には言う立場にあろうと、こういうふうに思っておりますが、この今のお尋ねの株式会社立大学になりますと、文科省が一義的にはそういう立場でこういうところがあるということを言うことになろうかと思いますが、その上で、正にいろんな保護法益の中に、私は文科省の立場ではございませんけれども、学生の視点というのは当然入ってくるべきものだと、こういうふうに考えておるわけでございまして、そういう弊害がこの制度そのものに起因するものなのか、この特定の今御指摘のあったLECという大学に起因するものなのかなどをきちっと精査をしていかなければならないと、こういうふうに思っておるところでございます。
 もとより、大学の質の確保についてはいろんな手続を文科省の方で、株式会社だけではなくて普通の大学についてもやっていただいておるわけでございますから、その運用をきちっとやっていただくということは当然でございますけれども、我々としても、今御指摘のあった観点を踏まえて特区を所管する立場からきちっとやってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○亀井郁夫君 次に、再チャレンジの間接税のことについて、間接型の寄附についてお尋ねしたいと思いますけれども。
 これについて、一つずつ寄附はチェックすることになっていますけれども、なかなか大変だろうと思うんですね。しかも、親会社と子会社が親子関係があったりなんかした場合、問題が十分認められていくのかどうか、それについては十分寄附の内容をチェックできるかどうか心配ですけれども、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(大前忠君) 今回、再チャレンジ支援寄附税制といたしまして、直接型と間接型と二つの類型の制度を導入しているわけでございますが、そのうち直接型につきましては、寄附の一件ごとにチェックをするという制度を導入しております。
 この直接型と申しますのは、民間会社が寄附の出し手、そして民間会社が寄附の受け手となるものでございまして、この場合の税制上の優遇措置につきましては今回初めて我が国の税制に導入しようとするものでございます。今御指摘ございましたが、親子会社の間で不適切な所得の移転があってはならない、そうしたことも踏まえまして、必要な制度の整備を図るとともに、寄附の一件ごとに地方公共団体が確認等を行うこととしております。
 具体的に申しますと、寄附を受けました会社は、寄附の一件ごとに地方公共団体に報告いたします。地方公共団体はその報告書等を基に寄附の公益性を確認いたします。確認した場合には、地方公共団体はその旨の文書を交付いたします。さらに、会社は定期的な事業の実施状況を報告したり、あるいは地方公共団体は必要があると認めるときは立入検査や是正命令を実施するなどを行うこととしております。
○亀井郁夫君 いろいろ、再チャレンジ税制というのは非常にいいんですけれども、実際に今言われたように立入検査になるというようなこともありますから、なかなか利用する方もいろいろちゅうちょするんじゃないかと思いますから、この辺については十分配慮していただきたいと思いますが。
 それから、最後に、もう時間がありませんので大臣にお聞きしたいんですけれども、地域間の格差が随分拡大しているという状況で、この前発表になった土地の値段も、東京、名古屋ではもう随分、四〇%も上がったなんて言っていますけれども、広島の方ではまだまだ、地方の方では上がらない、下がっているという状況で、格差が広がっているという状況ですし、また、この前発表のあった個人所得についても、東京では一人当たり四百五十万円ですか、四百五十万円を超えているという状況だけれども、沖縄は百九十何万円ということで二百万円にも満たないと。
 ところが、私自身のいる広島の方も三百万を切るというふうな状況で、随分東京と地方との格差は大きいんですけれども、こうした格差が大きいのに地域再生に取り組まれるのは大変だと思いますけれども、地域の活性化についてどのように取り組むおつもりなのか、大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のように、以前のような景気回復過程とは今回はかなり様相を異にする状況にはなっていると思います。世界経済は結構いいんですね。ということは、世界経済につながっている地域は結構いいと。一方、グローバル経済につながっていない、まるでドメスティックな経済の中で生きている地域は、公共事業の削減やら交付税の削減で相当疲弊をしてしまっているという現実なんだろうと思います。
 そこで、そういったまるでドメスティックの地域を見てみますと、結局、今まで公共事業、交付税で支えられていたところが、その需要がへこんじゃったわけですね。つまり、供給サイドは昔のままだけれども需要がへこんじゃったと。この需給ギャップが、早い話が延々とデフレが継続する、一方は、世界経済につながっている地域は絶好調の地域もある、この差が御指摘の状況なんですね。
 したがって、このまるでドメスティックの需給ギャップのある経済を、この需給ギャップをなくすということが一つの解決策なんだろうと思うんです。このためには、例えば供給サイドの改革をやる、あるいは需要の掘り起こしをやるということなんだろうと思うんですね。したがって、過剰供給構造にある例えば建設業の産業再生なんということが地域の中でできれば、これは大変な一つの大きな解決策になっていくんだろうと思います。
 一方、新たな需要を掘り起こしをする。今まで商店街に一時間で人一人、猫一匹しか通らなかったところを、例えば滋賀県の長浜の黒壁のように地域が全体として取り組んで、今やお客さんの数が年間二百万人をはるかに超える観光客が来るようになったというのは、正に新たな需要の掘り起こしができたというところなんですね。今回私どもが心を砕いて地域活性化応援隊や伝道師をつくったのは、正にそういったその供給サイドの改革と需要の掘り起こしと、両面から地域再生をやっていこうという発想が一つにはあるわけでございます。
 例えば、もう既に、あれはどこでしたっけね、あの離島、島根県海士町などでは、建設会社が遊休の牧草地を借り上げてこれ特区にして、リースホールド方式で牛飼いを始めるんですね。そうすると、草ばっかり食っている牛はグラスフェッドといって草臭くて食えないというのが通り相場なんですけれども、何と海士町の牛は、海水のミネラルを豊富に含んだ海草を食べていますから、グラスフェッドでもとてもおいしい海士牛として全国に名をはせて、これはブランド化しつつあるわけでございます。
 したがって、そういう供給サイドと需要サイドの両面からの改革を地域活性化伝道師や応援隊が支援をしていく、で、地域のやる気を引き出していくという、かなりこれは、長々と話しましたけれども、結構優れ物なのでございます。したがって、是非、広島県でもお呼びをいただければ、こういう大デリゲーションを派遣をすることは新年度から可能になるわけでございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 以上、PRでございました。
○亀井郁夫君 大臣のお話を聞いて、何か今でもすぐ景気が良くなるかなという気がしますけれども、なかなか大変なことで、地方では伝道師や応援隊に来てもらうということは非常にいいんですけれども、すぐにはなかなか芽を吹かないというのが実態ではないかと思いますから、息長くしっかり頑張ってほしいと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、ちょっと時間がありますからもう一つなんですけれども、特区法と地域再生法の二つの問題ですけれども、この法律は車の両輪だということを政府も言っておるわけですけれども、そうであれば、この法律を一緒に統合してからそれなりに考えていった方がいいんじゃないかと思いますけれども、これを一本にするような考え方はないんですか。
○副大臣(林芳正君) ざくっと考えると、やっているのも全部併任でございますし、あり得るのかなと私も思ったりするんですが、よくよく考えてみますと、特区の方は規制緩和の、先ほどからいろいろ御議論があるように、特例を作る。地域再生の方は、特区ができた後、規制緩和の特例だけではなくて、もう少し交付金みたいなものがいろいろできないのかという御要請があった上で新しく付け加えたものでございますので、若干性格が違うわけでございますので、法律を一つにするというよりも、正に今大臣からお話がありましたようなこの二つに加えて、中心市街地活性化、都市再生も一緒にして、私どものところで一括して町づくりの御相談をするという体制づくり。
 それからもう一つは、そうはいっても、計画を出してもらうのに同じ町が、うちだと下関市がこっちはこっち、こっちはこっちと別々で作るというのもあれでございますので、例えば同時に出していただく場合は計画書は一つにまとめてもいいんではないか、こんなこともございますので、そういうところを今やろうというふうに考えておるところでございます。
 車の両輪でございますから、使う方がなるべく負担が少なくなるような方向で融合させていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
○亀井郁夫君 今おっしゃったように、車の両輪ですから、片方の車が動かなかったらやっぱり困るわけですから、両方の車が一緒になっていくように一体感を考えて、スタッフはみんな同じなんですから、そういう意味ではいろいろ考えてほしいと思うわけであります。
 これをもって終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(藤原正司君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次採決を行います。
 まず、地域再生法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(藤原正司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(藤原正司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、朝日俊弘君から発言を求められておりますので、これを許します。朝日君。
○朝日俊弘君 私は、ただいま可決されました構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、抜本的な規制改革及び地方分権の推進の観点から次の諸点に留意し、適切な措置を講ずべきである。
 一、今後とも、本法に基づき講じられた規制の特例措置につき、評価委員会の評価を経て全国的に展開すべきとの結論に達した場合には、速やかに所要の措置を実施し、規制の特例措置が特定地域の既得権益とならないよう十分な配慮を行うこと。
 二、近時、提案に基づき構造改革特別区域において講じられる規制の特例措置あるいは全国において実施される規制改革事項が減少する一方、民間事業者等からの規制の特例措置の提案数の割合が高まっている状況を踏まえ、特に民間事業者等からの提案がより規制改革に反映されるよう、構造改革特別区域推進本部等においては、規制所管省庁との調整を一層強力に行い、規制改革が進展するよう努めること。
 三、規制の特例措置に基づく事業実施の件数が一定以上確保されない場合、当該特例措置についての評価が困難であることにかんがみ、特例措置を定めるに当たっては、相当数の参入が見込まれるような条件整備を行うこと。
 四、「三歳未満児に係る幼稚園入園事業」の全国展開に当たっては、評価において、二歳児については満三歳児以上と同様の教育はなじまないとの結論が得られたことにかんがみ、一人一人の発達段階に応じた受入れが適切に行われるよう十分に配慮するとともに、当該全国展開が保育所等における子育て支援機能と重複する面が存在することから、保育所・認定こども園との関係で保護者や現場に混乱を生じさせないよう適切な措置を講じること。
 五、規制の特例措置の相当数が国と地方公共団体との関係調整に係るものであることを踏まえ、今後とも、一層の地方分権の推進を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(藤原正司君) ただいま朝日君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(藤原正司君) 全会一致と認めます。よって、朝日君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、渡辺国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。渡辺国務大臣。
○国務大臣(渡辺喜美君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(藤原正司君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 どうぞ、渡辺国務大臣は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
○委員長(藤原正司君) 次に、犯罪による収益の移転防止に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。溝手国家公安委員会委員長。
○国務大臣(溝手顕正君) ただいま議題となりました犯罪による収益の移転防止に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における犯罪による収益の移転の状況及びその防止対策に関する国際的動向にかんがみ、特定事業者による顧客等の本人確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置を定めるとともに、国家公安委員会が疑わしい取引に関する情報の集約、整理及び分析並びに関係機関に対する提供を行うこととすること等により、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保することをその内容としております。
 以下、項目ごとにその概要を御説明いたします。
 第一は、特定事業者の定義についてであります。特定事業者とは、金融機関、ファイナンスリース業者、クレジットカード業者、宅地建物取引業者、貴金属等取引業者、郵便物受取・電話受付サービス業者、弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士等をいうこととするものであります。
 第二に、特定事業者による措置に係る規定の整備であります。
 その一は、特定事業者は、一定の取引について顧客の本人特定事項の確認を行うとともに、その記録及び取引記録を七年間保存しなければならないこととするものであります。
 その二は、司法書士等を除く特定事業者は、その業務において収受した財産が犯罪による収益である疑いがある場合には、一定の事項を当該事業を監督する行政庁に届け出なければならないこととするとともに、当該行政庁等は、当該届出に係る事項を国家公安委員会に通知するものとするものであります。
 その三は、業として為替取引を行う特定事業者は、外国為替取引を行うときは、顧客本人の特定事項等を通知して行わなければならないこととするものであります。
 第三は、弁護士及び弁護士法人による本人確認等に相当する措置については、本法に定める司法書士等の例に準じて日本弁護士連合会の会則の定めるところによるとするものであります。
 第四は、疑わしい取引の届出に関する情報の提供に係る規定の整備であります。
 国家公安委員会は、捜査機関等及び外国の資金情報機関に対し、疑わしい取引の届出に関する情報を提供することとするものであります。
 第五は、その他の規定の整備であります。これは、特定事業者に対する監督、罰則その他所要の規定を整備するものであります。
 なお、この法律の施行期日は、一部を除き、平成十九年四月一日としております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願い申し上げます。
○委員長(藤原正司君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
○委員長(藤原正司君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 犯罪による収益の移転防止に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三分散会