第166回国会 外交防衛委員会 第20号
平成十九年六月十九日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 六月十四日
    辞任         補欠選任   
     岡田 直樹君     金田 勝年君
     小泉 昭男君     舛添 要一君
     松村 祥史君     武見 敬三君
     白  眞勲君     鈴木  寛君
 六月十五日
    辞任         補欠選任   
     金田 勝年君     岡田 直樹君
     武見 敬三君     福島啓史郎君
     舛添 要一君     小泉 昭男君
     鈴木  寛君     白  眞勲君
 六月十八日
    辞任         補欠選任   
     川口 順子君     岩城 光英君
     福島啓史郎君     松村 祥史君
     榛葉賀津也君     増子 輝彦君
 六月十九日
    辞任         補欠選任   
     岩城 光英君     中川 雅治君
     増子 輝彦君     榛葉賀津也君
     高野 博師君     荒木 清寛君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                岡田 直樹君
                山本 一太君
                浅尾慶一郎君
                柳田  稔君
                荒木 清寛君
                高野 博師君
    委 員
                浅野 勝人君
                岩城 光英君
               北川イッセイ君
                小泉 昭男君
                櫻井  新君
                関口 昌一君
                中川 雅治君
                松村 祥史君
                犬塚 直史君
                喜納 昌吉君
                佐藤 道夫君
                榛葉賀津也君
                白  眞勲君
                増子 輝彦君
                浜田 昌良君
                緒方 靖夫君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     麻生 太郎君
       防衛大臣     久間 章生君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 塩崎 恭久君
   副大臣
       外務副大臣    浅野 勝人君
       防衛副大臣    木村 隆秀君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  関口 昌一君
       外務大臣政務官  浜田 昌良君
       環境大臣政務官  北川 知克君
       防衛大臣政務官 北川イッセイ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        泊  秀行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       内閣官房内閣参
       事官       下川眞樹太君
       内閣法制局第二
       部長       横畠 裕介君
       外務大臣官房審
       議官       長嶺 安政君
       外務大臣官房審
       議官       杉田 伸樹君
       外務大臣官房参
       事官       伊原 純一君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   中根  猛君
       外務省北米局長  西宮 伸一君
       外務省中東アフ
       リカ局長     奥田 紀宏君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       外務省領事局長  谷崎 泰明君
       文部科学大臣官
       房審議官     布村 幸彦君
       環境大臣官房審
       議官       谷津龍太郎君
       防衛大臣官房長  西川 徹矢君
       防衛省防衛政策
       局長       大古 和雄君
       防衛省運用企画
       局長       山崎信之郎君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保
 支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(田浦直君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、川口順子君、福島啓史郎君及び榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君、松村祥史君及び増子輝彦君がそれぞれ選任されました。
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○委員長(田浦直君) 理事の補欠選任についてお諮りします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に岡田直樹君を指名いたします。
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○委員長(田浦直君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官鈴木敏郎君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(田浦直君) イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。
 北朝鮮の核をめぐる動きにつきまして、まず外務大臣からお聞きしたいなというふうに思っておりますが、先日から大きな動きというのがありまして、このバンコ・デルタ・アジアの送金で、ロシアを介して少し動き出したかなというふうな雰囲気も出ているわけなんですけれども、今まだ北朝鮮にまだ今の段階では現金がどうも入っていないのかな、手元に入っているか入っていないかという状況まで来ているんではないかということなんですが、そういった中でIAEAの代表団を招くという書簡を北朝鮮側も送ってしまったと。
 ということで、今までの感じからすると、現金をきちっと目の前に見てからやってもよかったのかなと、だから少し何かちょっと動きが早まってきているかなと。そういった、北朝鮮側の方としての何か動きが少し軟化しているような兆しもあるのかなというふうにも思えなくもないんですけれども、そうは言ってもというところもあるでしょうし、その辺の大臣の御見解についてまずお聞きしたいなというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは白先生御存じのように、このBDAの問題に関して言えば、日本の場合はこれは当該国ではありません。アメリカと北朝鮮が当該国ということになりますんで直接のあれではありませんけれども、いずれにしても、はっきりしていることは、当事者、すなわちアメリカもそれから北朝鮮も、いずれもこの送金の問題が終了したと発表はしていない、これだけは事実であります。
 それから、十六日の北朝鮮の中央通信によれば、BDAに凍結されていた資金の解除プロセスが最終段階にあることは確認されたといって、まだ受け取ったとここでも言っておりません。また、このような状況の中でIAEAが、今、白先生御発言がありましたように、寧辺の核施設の稼働中止に関して、IAEAの検証とか監視手続の問題を討議するため、IAEAに実務代表団を招聘する旨の文書、いわゆる書簡を出した、今までは口頭で出ていましたけど、書簡を出したことは確かですんで、これを受けてIAEAの方としては二十五日の日に実務代表団を訪問させる旨であると、こちらも正式に発表をいたしております、IAEAの方は。
 日本としては、今回の動きがどうなっているのかというのは、もうこの国よく分かりませんので、今日の話があしたにまたころっと変わったりするところですんでよく分からぬところではありますが、いずれにいたしましても、初期段階の実施というものがきちっと実施されていくことを期待をしております。
 それで問題は、この初期段階の実施が目的ではなくて、朝鮮半島から完全ないわゆる核放棄というものをうたってありましたのは、六者の共同発表のときの声明がありますんで、あのときの完全実施、いわゆる核の計画含めて一切廃止ということでありますんで、すべての核計画というものの完全な申告の提出とか、あのときはほかにも、既存の核施設の無能力化、いわゆるディスマントルメントという言葉を使ってありますけれども、そういったことで、既存の核計画と核兵器のすべての廃棄ということに、最終的にそこに行くのが目的ですんで、それまで引き続き努力はしていかねばならぬものだと考えております。
○白眞勲君 今回こういった動きが少し出始めた中で、韓国は重油の五万トンを今週中に送れるように準備をするとか、あるいは今までまとめていた食料四十万トンについてもできるだけ早い時期に送ろうではないかという動きも出ているわけですが、今大臣もおっしゃいましたとおり、そもそもこの初期段階の措置の合意というのは別にBDA関係あるわけじゃないと。
 そういう面では、今回、例えば招請状を送ったとかいうものというのは、この四か月前の合意の時点でそもそも出すべきものであって、全然一歩前進でも何でもない、寄り道から本来の道に戻った、そういうふうにも言えるんではないんだろうかというふうにも思えるわけなんですが、その辺についてはいかがでございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 全く正しいと存じます。基本的には、二月の十三日のときにやる予定が約四か月間ずれて元に戻っただけで、前進でも何でもない、これは元に戻ったというだけの話ですから。前進とは、二月十三日までのところに戻ったという話が正確であって、何も前進なんかしておらぬのではないかと、私はそう思っております。
 したがって、今の白先生の御見解というのは率直に正しいと存じます。
○白眞勲君 そういう中で、報道によりますと、今回、七月下旬にも核施設の凍結とか封印というのがされるんではないかというのも報道ではある、七月に。その辺りを日本政府としてもしっかりとこれから見定める必要があるというふうに思うわけですけれども、またいろいろな理由を付けて北朝鮮側が初期段階の措置を止める動きが出てくるかもしれない。大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 最初は凍結、次が送金と来て、ハードルが少しずつ少しずつ上がっていますんで、この間の五月の十三日だったかの北朝鮮のスポークスマンの発表では、我々は最初からすべての経済制裁の解除であると言っているんで、それを言うとまた一段上がりますんで、これがスタートして、九十万トン来ました。九十万トン一発で取るだけのちょっと施設というか、それを、石油九十万トンを一挙に備蓄するだけの施設があそこにはないと言われておりますんで、それがどういう段階で出てくるかは別にして、また四十万トンの米が入った段階で、五月の十三日にこう言っていたではないかとか、それはあり得ると思っていますんで、この問題に関しては、少なくとも初期段階の措置が完全が終わるまでの段階としては、我々としてはきちんとやられるかどうかに関しては、一〇〇%もうこれで事が前に進み始めました、円満解決とはとても思っておりません。
○白眞勲君 これは事務方にちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、二十五日にもIAEAが入るとも言われている中で、北朝鮮のどのようなやり方で寧辺の核の稼働停止とか封印を行うのかという、ちょっと注目するようなところもあるんですけれども、具体的にちょっとお聞きしたいんですが、IAEAに対して北朝鮮が送った書簡の内容というのはどういうものだったんでしょうか。
○政府参考人(中根猛君) お答えいたします。
 十六日付けで北朝鮮の原子力総局長からエルバラダイ事務局長あてに書簡が出ております。その内容でございますけれども、バンコ・デルタ・アジアに凍結されていた資金の解除プロセスが最終段階にあることが確認され、二月十三日の合意に基づく寧辺の核施設の活動停止に対する検証監視の取決めに関する手続的な問題につき議論するための条件がつくられたことをうれしく思います、三月の貴方の平壌訪問の際に協議されたIAEAの実務レベル代表団による北朝鮮訪問の提案に同意することをお伝えします、以上、よろしくお願いでございます。
○白眞勲君 私はこれ聞いてもむむっとこう思うわけでして、まず核の稼働停止とか封印とか言っていないんですよね。手続と言っているんですね。と同時に、実務レベル代表団という言葉もちょっと今聞いて気になったわけですね。何で査察要員とかそういう言葉を使わなかったのかというところもちょっと気になるところでもあるわけなんですけれども、大臣、この部分、どうでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、言葉はこういう業界というかこの社会じゃ結構重大なところでして、いわゆるディスエイブルメント、ディスマントルメントとか、いろいろ世界でもありましたんで、この言葉も我々としてはよく注目しておかにゃいかぬところで、いや、そう言ったじゃないかというのに対して。ただ、二月の十三日の合意に基づくというのが、大前提が付いていますんで、それでこの二月の十三日に基づくと言っているじゃないかというのはこちら側の言い分になろうと思いますけれども、おっしゃるとおり、そういった点も十分配慮して当たらねばならぬと思っております。
○白眞勲君 大臣にお聞きしますけれども、もし今後、この過程で何らかの形で北朝鮮がまたいろいろな理由を今大臣もちょっと御懸念されている部分で付けたりしてこの合意というものの履行が円滑に行われなかった場合、その場合はやっぱりごね得はさせないぞというような決意というのも必要な感じもするんですけれども、やっぱりその場合は新たな段階の制裁措置というのを考えているんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは日米首脳会談並びに日米外相会談のときにおいても、当時は五月でしたけれども、もう既に約束の期限は一月もう経過をしておると、したがって、このままずるずるというようなことはとても認められない、したがって更なる制裁を考える、いわゆるあめとかむちとかいう言葉使われましたけれども、そういった段階では検討をせねばならぬということに関しましては日米において一応の話合いが首脳会談、外相会談においてしておりますけれども、どういうものを新たにやろうとしているかというのはちょっと今の段階で、いろいろ考えておられるのは知っていますけれども、ちょっと申し上げられる立場にないというように御理解いただければと存じます。
○白眞勲君 今回、北朝鮮のやり方を見ていますと、米朝とか韓国とか、いわゆる北朝鮮とどこかの国という二国間というものの交渉というか支援というものをどんどん始めているような感じもしなくはない。六か国協議が形骸化されるおそれというのはあるんだろうかというのもあるんですが、その辺について大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 六か国協議を形骸化させたいという意図が北朝鮮側にあるということは私は否定しません。ただ、一番何となく問題に最初に譲っちゃう可能性があるかなと思っておった韓国は、意外と、この六者協議の枠組みというものは北東アジアにおける安全保障というものにおいては非常に重要な問題ではないかというような話を言い始めたりしておりますんで、この六者協議という枠組み自体をこのいわゆる北朝鮮問題に限らず安全保障の枠組みとして考えたらどうだというようなことを韓国が考えていることは確かですんで、安易にこの北朝鮮の枠組みを完全にやめちゃうとか壊しちゃうとかいうようなことを韓国の方から先頭を切ってやることはないということでありますんで、その他の残り四か国に関しましてはこの枠組みを維持ということに関してはほぼ合意をしておりますし、その線もほとんど狂いがありませんので、二国間によって六者協議が壊されるという確率は今の段階としてはないと思っております。
○白眞勲君 正に大臣のおっしゃったところかと思いますけれども、そういう中で、ちょうど今お話しになった韓国からヒル国務次官補が今日来日されるという中なんですけれども、そういう部分においては、やはりヒルさん、今結構浮き浮きと言っちゃなんですけれども、やっと自分のやっていることが少し実になりそうな雰囲気になって少し高揚した気分もあるのかなという感じもしなくはないんで、米朝でさっさと決めるなよということを今日辺りヒルさんにちょっとくぎを刺しておいた方がいいような感じもするんですが、その辺は、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) ヒル次官補と直接会うつもりはありませんけれども、日本の立場として基本的には今までと同じことだと思いますが、米朝でこのことが勝手に進むという段階にはとてもない。もう大概、これだけ四か月ほど大分引っ張り回されましたんで、大体手口はちいとは身にしみて分かっていないとおかしいんだと思いますけれども、少なくとも日米の連携の確認だけは佐々江アジア局長の方からきちんとさせます。
○白眞勲君 そういう中で六か国協議の再開ということが今出てきているわけですけれども、この辺についての見通しはいつごろということで大臣は考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の段階として、白先生、ちょっとロシア側は七月末とか、いろんなことみんな勝手な話していますけれども、それは相手のある話ですんでちょっと何とも申し上げられないんですが、六者協議の閣僚会議をやりたいというのがアメリカ側のそもそものあれで、本当は六月の半ばごろにはそれをやっている予定だったんですけれども、その前の段階ですらまだ始まっていないぐらいのところですので、ちょっと今の段階でこの時期と言えるようなものを直接考えておりませんので、この初期段階というものがどれぐらいきちんと対応できるか、きちんと向こうが対応してくるかというのを見極めた上で改めて実務者、そして六者閣僚会議ということになっていくんで、ちょっと時期的なところを今の段階で見通しを申し上げることはできません。
○白眞勲君 そういう中で一つ、何というんでしょうね、ちょっと最近注目されているものが、金正日氏の健康問題、健康状態ということがちょっと話題になっているんですけれども、どう見ていらっしゃいますでしょうか、大臣は。
○国務大臣(麻生太郎君) 人間、元気であっても健康じゃない、健康であっても元気じゃないというのはおりますんで、両方一緒というのはなかなか難しいんですが、最近テレビの画像解析、上がったものですから、人の顔をテレビで見ながら診断ができるほどレベルが上がってきたというので随分いろいろなところがやっているのは知っていますけれども、いずれも憶測の域を出ませんので、ちょっと糖尿じゃないかとかいろいろ話をして、あの肌の具合はそうだとか言う人一杯いらっしゃいますけれども、あの程度の顔色の人だったら日本にも一杯いますので、そういった意味では、ちょっと一概に明日をも知れぬというような感じではないんじゃないかなという感じはしますけれども。したがって、ちょっと今の健康問題について確たるものを持っているわけではありません。
○白眞勲君 ちょっと話題を変えまして、G8サミット、せんだって行われたことについて聞きたいと思うんですけれども、総理から美しい星50ですか、というのを紹介したと。これ環境省にもちょっとお聞きしたいんですけれども、何かまるで総理の提案で二〇五〇年までの温室効果ガスの排出量半減目標合意したんだと、これはみんな安倍総理がやったんだというようなニュアンスをしているような感じなんですけれども、これ、別に総理が初めて提案したわけじゃないですよね。ちょっと言い方おかしいんじゃないかと思うんですけれども、環境省、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) その前に一つだけ。
 これは結構もめた、G8の中で。結構もめまして激論になったとまず御理解をいただければと存じます。
 そのときに双方、双方というのは、ヨーロッパとアメリカとの中間案として日本のこの案が落としどころというところに出てきましたんで、その中ではEU、カナダ、日本の提案を真剣に検討しておいて、そこに言葉が入った背景はそれです。それが一点。
 それから、これはもう間違いなく日本の提案でなったことは間違いないんですが、そのときにはもう一つ、終わった後の記者会見が一番見ものだったと思いますけれども、フランスもイギリスもそれからドイツも、記者会見は全部別にやって、おれがやったとみんな言ったことなんですね。あれが一番印象的でした。だから、みんな自分でやったと思っていますから、その意味では、じゃ責任持ってくれよと、自分でやったと言ったんだからねというのが我々のこれから言いやすくなる言葉なんで、大変有り難かったと思っております。
 あとは、ちょっと細目は。
○大臣政務官(北川知克君) 今、麻生外務大臣の方から今回のサミットについての詳しい話もしていただきましたので、私の方から内容等について申し上げるまでもないと思いますけれども、委員御指摘の点は今回のサミットにおける成果についてでの安倍総理の役割といいますか、この点であろうと思いますが、安倍総理からは、今回このサミットに臨むに当たりまして、さきに発表をされました美しい星50というものを紹介をされ、そして二〇五〇年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を半減させるという長期目標、そして二〇一三年以降の次期枠組みを構築をするに当たっての三原則、すなわち、一つ目といたしまして、主要排出国がすべて参加し、京都議定書を超え、世界全体での排出削減につながること、そして二つ目として、各国の事情に配慮した柔軟かつ多様性の枠組みとすること、そして三つ目として、省エネなどの技術を生かし、環境保全と経済発展を両立させること、この三つを提案をされたわけでありまして、その後、安倍総理は、人類全体の喫緊の課題である気候変動問題の解決に向けてG8として共通の対応が示せるよう米国やEUとの首脳会談の場も含め積極的に働きを行ってきたと聞いております。
 その成果もあって、この成果文書において二〇五〇年の半減と、こういうことが述べられたと考えております。
○白眞勲君 みんなが自分がやったやったというふうに功績を言いたくなるというのはこれは人情でありますけれども、余り過剰にやられてもどうなのかなと。やっぱり人間、逆に慎み深いところとか、一歩引いてまず人様みたいな、そういう考え方もあってもいいんじゃないかなというふうに思うんですけど。
 そういう中で、環境省の広告が最近ちょっと注目されているわけで、ちょっと官房長官にお聞きしたいんですけれども、この環境省の広告が自民党の宣伝に使われているんではないかという話が結構出てきていまして、今まで環境省は百五十九回広告をしたうち二回だけ自民党の政治家がいない広告があって、残りは全部自民党の政治家が出ている。これはおかしくないですか、官房長官。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生おっしゃっている六月五日の地球温暖化防止大規模国民運動推進事業の一環として一面広告が出たことをおっしゃっているんだろうと思います。
 先生御案内のように、政府には地球温暖化対策推進本部というのがございます。これは全大臣が入っていて総理が本部長ということでありまして、その本部長たる安倍内閣総理大臣が、家庭における地球温暖化防止に向けた取組の促進を国民に呼び掛けるために、一面広告を環境省において考えて打ったというふうに、そういうものでありまして、内容自体は適切であると思います。
 また、地球温暖化防止に向けた取組を促進していくためには、より多くの機会をとらえて国民に訴えていくということが大事であって、このそもそも六月五日というのは何の日かというと、これは環境の日というので、環境基本法ができた、九三年十一月ですけれども、その翌年からこの六月五日というのが環境の日ということで、元々は国際会議で国連の人間環境会議というのが七二年にストックホルムで行われたその日なんですけれども、それを環境の日としてやっているということで、その日に地球温暖化対策推進本部長たる安倍総理がモデルになって出ているということで、国民に対する訴え掛けを行っているということでございます。
○白眞勲君 いわゆるリーダーシップを持って総理自ら出て国民を引っ張っていきたいんだということだというふうに理解してよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) この地球温暖化の問題というのはもう人類共通の大きな課題になって、恐らく来年の洞爺湖でのサミットでも最も大きな議題の一つになると思います。我々の子々孫々に至るまできれいな地球を残していく、自然を残していくということが我々に課せられた使命でもあるわけでございますので、地球温暖化を阻止していくというためにも、総理自らが本部長として率先して先頭に立ってこの運動をリードして、国民の皆様方と一緒に生活パターンを変えながら地球を守っていくということをやっていくのは、当然これはもう政府としてのやらなければいけない政策だというふうに考えておりますので、今後とも総理先頭に政府としてもこの問題には正面からぶつかっていきたいと、このように考えております。
○白眞勲君 そうしましたら、これは毎日新聞の六月十五日付けの広告、これは社会保険庁の広告なんですね。国民の皆様へといって、皆様の大切な年金の記録を一件一件丁寧に確認させていただき確実に年金に結び付けてまいりますと、こういう広告なんですけれども、これも今問題となっている年金問題で総理が自ら率先してやっていくという意思を表しているんだったらば、ここに総理も出なきゃおかしいじゃないですか。
 それで、まず私、その前にこの広告自体、頭に来ているんですよ。まず国民に謝らなきゃ駄目ですよ。国民に謝っていないんですよ、全然。国民に謝って、済みません、いろいろ御迷惑掛けて、安心してくださいということを言うんならいいけども、何も謝りもしない。と同時に、これを国民に向かって率先して総理が出すならば、これ厚生労働大臣と安倍総理がここにも出てきて頭下げる、例の工事現場の御迷惑をお掛けしていますといってあるじゃないですか、あのヘルメットかぶった、人がこう頭を下げている、ああいうスタイルをここに出すべきなんじゃないですか。そういうふうに思いませんか、官房長官。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生おっしゃっている年金記録問題に関する新聞での広告についてでございますが、このところ政府は二回、この同種のものを載せております。先生が今おっしゃったのは六月十五日の分だと思いますが、その前の六月九日に第一回目の新聞広告を載せました。そこには、国民の皆様へ、皆様の大切な年金に関して御不安を与え心よりおわびを申し上げます、年金記録をもう一度チェックをさせてくださいというのが六月九日の新聞広告の見出しでございました。
 先生がおっしゃった六月十五日の分は、いろいろなケースがあるということで、そのケースを例示を八通りお示しをして、是非皆様方に一件一件これ御確認をさせていただきたいと、こういう広告を打っているわけでございますので、基本的には、先生おっしゃるとおり、政府としては今回の問題、かなり前から根深い問題としてあるわけでございますけれども、これ皆様方に年金の問題で御迷惑掛けたことについてのおわびの心は全く御指摘のとおり我々持っているわけで、政府の今代表たる安倍総理も自らの責任は重いと、こういうふうに申し上げているわけでございます。
 今の十五日のものは九日に次いで第二回目ということで、そういった事例を紹介することに主眼を置いて行ったものでありますが、国民に対するおわびの気持ちは全く変わっていないということでございます。
○白眞勲君 いや、私の聞いているのは、何で総理が出ていないんですかというんですよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) そのスペースがあるんだったら、やっぱりいろんなケースを示した方がいいということだろうと思うんですね。そして、最初のものは、六月九日のものは、トールフリーのダイヤルとか、それからどういう対策を打つのかというようなことを克明に書いているということでございますので、国民の皆様方は安倍総理の顔を見るよりこういうものをやっぱり知りたいというのは当然のことですし、我々としてもそれをお伝え申し上げたいということで広告を打たしていただいたと、こういうことでございます。
○白眞勲君 いや、だったら、リーダーシップを取ってやっているんだったらば、安倍総理の顔を見たいんじゃないんでしょうか、国民は、謝っている姿というものも。そういうふうには思いませんか。だからこそ、それを出すスペースの問題だと言うんなら、スペースはそれは広告代理店とか何かが考えることですから、それは安倍総理が顔出してやってちゃんと表現するようにしなさいと言えばいい話じゃないんですか。それは今、論理的にはおかしいと思いますよ。官房長官、どうですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは考え方はそれぞれだと思いますが、私どもはこのスペースの使い方としてこういう形にするのが一番大事なのかなということでこのような形を取ったということでございます。
○白眞勲君 まあその辺にして、また今後もやっていきたいなと思います、この広告につきましてはですね。イラクのことをやっているので、また別の機会にまたやりたいと思います。環境省の皆さん、どうもありがとうございました。
 では、イラクの航空自衛隊の空輸活動についてちょっとお聞きしたいと思いますが、現在使われているC130輸送機につきまして、先日の当外交防衛委員会で、この輸送機の防御は安全かという私の質問に対して、かなりの程度安全だというお答えをされたんですけれども、その中で私は、アメリカがイラクで使用している輸送機に比べて防御部分は同じと言えるかどうかという問いに対しては、これは山崎さんでしたね、同じであろうと思っておりますとお答えになっている。これは本当にそうですか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 基本的には同じであろうと思っております。基本的にはといいますのは、米国も日進月歩でバージョンアップを図りますので、現在どの程度の防御手段をまた増やしているかどうかについて確認はしていないわけでございますけれど、最近確認した時点においてはほぼ同じというふうに聞いております。
○白眞勲君 DIRCMという装置、これは指向性赤外線対抗装置というふうに訳すんだそうですけれども、これは要するにミサイルの目つぶしみたいな装置らしいんですけれども、その装置がイラクで使っているアメリカの輸送機には付いているにもかかわらず日本の自衛隊に付いていないということも聞いているんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 私どもはフレアを使っておりまして、米軍のDIRMというシステム自体についての詳細は承知をしておりませんけれども、対空ミサイルについての防御装置としてはかなり有効ではないかというふうに考えております。
○白眞勲君 なぜ詳細承知していないんですか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 私ども、フレアについて相当程度対空ミサイルについて有効であるということは確証しておりますので、DIRMについては……
○白眞勲君 DIRCM、DIRCM。
○政府参考人(山崎信之郎君) DIRCMにつきましてはその詳細についてまだ検討するような段階になっていないということでございます。
○白眞勲君 アメリカの航空機に付いているのに何で付けないんですか、それを何で詳細で検討しないんですか。これ、隊員の命が懸かっているんですよ。それについてはもっとまじめに検討されたらどうかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 先ほど来申し上げましたように、当方が付けておりますフレアも十分に対空ミサイルについて効果的であると当方は考えておりますので現段階において検討をしておりませんが、今先生御指摘を受けまして、我々としても至急検討をさせていただきたいというふうに考えております。
○白眞勲君 私はイラクの派遣には、航空自衛隊の派遣には反対という立場ですけれども、それはともかくとして、現実的に活動している以上、自衛隊の皆さんが安全でかつ乗っている方々も安全に飛行してもらいたいという気持ちから私申し上げているんですね。
 この装置を付けるまでいったん飛行を中断する必要があるというふうにも思うぐらいこれ重要な問題だと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 先ほどから答弁しておりますように、我が国のC130にはフレアを使っておりまして、これで一応やれると、大丈夫という判断をして派遣しているわけであります。アメリカ並みというようなことを全機種に果たしてできるのにどれだけの時間と予算が掛かるか、それを考えますと、現在でも一応これでやれると、そう判断してやっておりますので、私どもとしては隊員の安全はこれで確保できていると、そういうふうに思っております。
○白眞勲君 別にこの航空自衛隊の持っている全部の飛行機に付けるということを言っているわけではなくて、イラクに行っている飛行機のみだけでも付ける。三機ぐらいですよね、今使っているのは。
 それで、その時間と予算というのはどれぐらいだということを考えて、その辺についても検討しないまま詳細は明らかに分かりませんなんて言っているような答弁で、本当に果たしてこれでいけるんでしょうか。
 そもそも、この法案の第九条には、自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならないと規定されているわけですよね。それを考えたら、これ付けるまで飛ばさない、飛ばすべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 現在やっておりますフレアがある、それでも十分であると一応考えておるわけでありまして、三機の機種をそれに向けているわけでございますが、現在までのところ、それによって危険を感じたというような、そういうことはございませんので、私は当分の間これでいいんじゃないかなと思っております。
○白眞勲君 大臣、もう少しきちっとこれ考えていただきたいと思うんですね。今、私、与野党のやり方で対立してやっているんじゃなくて、ともかく航空自衛隊の皆さんの安全を確保したいんですよ、私は。そのために私は申し上げているわけですから、是非検討していただきたいと思います。
○政府参考人(山崎信之郎君) 先ほど申し上げましたように、どの程度それがフレアに比べまして有効かどうかということも含めまして検討させていただきたいと思います。
○白眞勲君 この交換公文の最後、これ外務省さんにちょっとお聞きしたいんですけれども、十九番目に書かれている実施細目取極の項目の中に、日本国政府の権限ある当局は防衛庁であり、また国連の権限ある当局はUNAMIと書かれているようですけれども、この実施細目取極って、具体的には何を意味するんでしょうか。
○政府参考人(長嶺安政君) 今御指摘のございました交換公文、これは日本国政府と国際連合との間で結ばれた文書でございますが、この文書を親協定といたしまして、その下で、この実施のための実施細目については、それぞれその指定をされたものの間でこの実施細目取極を行うことができるという権限を明らかにした規定でございますので、これに基づきまして、日本側の当局、これは防衛庁、今はもうこれ防衛省でございますが、それから国際連合との間で、これはUNAMI、国連のイラクミッションでございますが、この間でいろいろな取極をすることができるという授権規定でございます。
○白眞勲君 ですから、私の聞いているのは、具体的に、そのいろいろな取極というのは一体具体的に何を指すのかと聞いているんですけれども。ちょっと止めてくださいよ、これ。止めてくださいよ、これ。駄目ですよ。駄目ですよ、これ。答えていないよ。
○委員長(田浦直君) ちょっと速記止めておいてください。
   〔速記中止〕
○委員長(田浦直君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(長嶺安政君) ただいま答弁申し上げましたように、この交換公文でその実施細目取極を行うことができるという授権はされていますけれども、ちょっと私、今手元に資料を持ち合わせておりませんが、これに基づく実施細目取極は具体的には結ばれていないと思いますが、この点はちょっと調査をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(山崎信之郎君) 再度調査をいたしますけれども、我々が承知している限りは実施細目は結ばれておりません。
○白眞勲君 先日、当外交防衛委員会で、輸送実績など、国連から公表しないでほしいとの要請があったとのことで、私が、いつ、どこで、だれが頼んだのかという問いに対して、これ答弁に、こういう答えですね。国連の事務局からは、国連の要員の安全確保、これを非常に重視しているということで、要員の安全を害するような可能性のある内容については非公表とすることを徹底してほしいという要請があったと言いつつ、それが具体的にいつ、どこで、だれがということについてはこれ答弁を差し控えるというお話を、趣旨をお答えになったんですけれども、この内容は国連との交換公文のどこに書いてあるんですか。
○副大臣(浅野勝人君) 交換公文の作成を含めて国連側と事務的な調整を行った際、御指摘のとおり、国連事務局から要員の安全にかかわる内容については公表しないでほしいという理解を日本側に対して度々求められてまいりました。
 これやっぱり、国連との調整や意見交換の具体的なやり取りについて個々のことを明らかにするというのは、先方とのそういう信頼関係や航空自衛隊の安全の視点、観点から先方も個々のやり取りは控えたいということでありますので、日本側としてもこの種の外交交渉の常として了解をしてまいってきております。
 したがって、先生、委員会で度々御質問のように、何かそれ文書にあるかということになりますと、文書ではそれを確認し合っているという経過はございませんけれども、事務的な調整について、いつ、どこで、だれが、何を言ったかという詳細を公表することは好ましいことではないという双方の基本的な考え方がございますので、あえて明らかにすることは先方との信頼関係を失うと判断をしております。
○白眞勲君 普通、これって一番重要な部分だと私は思うんですね。それを秘密保持に関することについて交換公文に入れるのが私は普通だと思うんですよ。なぜ今回このような重要な秘密保持について入れなかったのか、お答えください。
○副大臣(浅野勝人君) 空輸実績を公表するか否かについては、国連側も日本政府側もこの交換公文は権利義務を明確にするのが主たる目的だったので、その点に絞ってまいりましたので、交換公文には記述をしておりません。
○白眞勲君 その交換公文に入れない合理的な理由は何なんでしょうか。権利義務でもないですよ、この交換公文は。私はそう思いますけれども、その辺について、合理的な理由について教えてください。
○副大臣(浅野勝人君) 繰り返しになりますけれども、一番大切なことは、要員の安全を確保するという、白先生が思っていることとそれは全く基本的に一致しておりまして、そのことについては個々のこの運輸実績について非公表でいこうと、非公開にすると、その部分については、そのことがやはり全体の安全確保の上にはプラスになるということで、度々先方からも、口頭ですけれども、これは、これも何月何日にだれがどう言ったかというのはここでは差し控えますけれども、きちんと記録はございまして、その趣旨を日本政府側も了として、これは口頭の中で、文書にはしていないけれども、きちんとお互いに守りながら、双方の信頼関係の確保のためにはこの部分については非公表でいこうということを確認をしておりますので、御了解賜ります。
○白眞勲君 今きちんと記録があるとふうにおっしゃいましたね。そのときの公電って当然あるかと思いますね。それを是非お見せいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(浅野勝人君) 私はぎりぎりの答弁を正確にさせていただいておりますが、それを公表することはできません。
○白眞勲君 いつ、どこで、だれがという部分は消してもいいですよ、黒塗りでもいいですよ。秘密保持という文言が入っている文書だけでもいいですから、公開してください。
○副大臣(浅野勝人君) 重ねて申し上げますけれども、この国連側と日本政府側とのやり取りについては、要員の安全を中心に実態的に運用をどうしていくかという、例えばエルビル国際飛行場、バグダッド飛行場及びクウェートの飛行場の間の国際連合の要員その他の認められた要員及び貨物の輸送をするとか、航空機は少なくとも週に一回利用を可能にするとか、夜間飛行は、日本国政府は原則として夜間の飛行は行わないといったような個々の運用についてきちんとした取極をしておりまして、それに伴う安全の確保という部分について口頭でお互いに理解をし合う、その経過について一つ一つここで公表することは御勘弁をいただきます。
○白眞勲君 何らかの明らかになるものがないと、黒塗りでいいと言っているんですよ、私は。秘密保持ということが書いてある文書だけでいいというのに、それもできないというのは、これおかしいと思うんです。これじゃ審議しようがないじゃないですか。何もありませんよと、全部明らかにできません、それでどうやって国会でこれをシビリアンコントロールやっていくんですか。私、審議できませんよ、これは。
○副大臣(浅野勝人君) 繰り返しになりますけれども、それは文書には双方で確認をし合っておりませんが、折衝の中で口頭で、先方からの意向もあり、日本側もそれに同意をした経緯がありますので、ここで私は誠実にぎりぎりの答弁をさせていただいておりますので、御了解を賜ります。
○白眞勲君 ぎりぎりの答弁じゃもう駄目ですよ、それじゃ。分からないですよ、そんなもの。黒塗りでもいいから出せと言っているのに。何もありませんって、できないよ、それじゃ。(発言する者あり)
○委員長(田浦直君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(田浦直君) 速記を起こしてください。
 白君、質問してください。
○白眞勲君 じゃ、もう一つ、ちょっと別の意味からシビリアンコントロールの件について聞きたいと思いますけれども、情報保全隊についてちょっとお聞きいたします。
 全部が全部、大臣は私への答弁で、この前の例の書類について本物かどうかチェックはできないということをおっしゃっていますけれども、保全隊長には確認したんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 確認は、私自身はしておりません。
○白眞勲君 なぜ確認しないんですか。
○国務大臣(久間章生君) うちから出した文書が、そのものが出ているかどうかというのは、先ほど言いましたように、もう過去の話でございまして、保存文書でもございませんので、あれは共産党さんが公にされたものでありますから、その中身につきまして我が方でそれをオーソライズするという、そういうふうなこともする必要はないと思っております。
○白眞勲君 本物かどうかオーソライズする必要はないということですけれども、でも、チェックした方がいいんじゃないかと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) その必要はないと思っております。
○白眞勲君 じゃ、これからこの種の話が出てきても、一切そういうことについては話せないということですね。
○国務大臣(久間章生君) 我が方から公式文書として対外的に公表し、あるいはまたその文書を保存している場合には、その責任は我が省にあるわけでありますから、その場合は我が省の責任においてきちっとやりますけれども、今回みたいに共産党さんがある自衛隊員から入手したんだということで外に公表されました。その前に私たちの方にこれを本物かどうか確認してくれということで来られたとしても確認できなかったかもしれませんが、そうなりますと、この中身についてのこちらとしての責任もあるかもしれませんけれども、共産党さんが公表されたわけでございますから、それについて防衛省としてそれを調査したり何かして本物かどうかを公表する必要はないと思っております。
○白眞勲君 つまり、逆に言いますと、本物と我々が考えてもそれはしようがないことですねということですね。
○国務大臣(久間章生君) 考えられるかどうか分かりませんけれども、私はこの委員会でも言いましたけれども、これが偽物だと決め付けるような、そういう断定の仕方も私としてはできかねますということも申し上げております。
○白眞勲君 例えば、これは例えがいいのかどうか分かりませんけれども、奥さんが御主人の携帯メールを見たら知らない女の人からのメールがあった。迷惑メールかどうかの真贋は、これはいつもどんなメールをやり取りしているか分かることになってしまうから言わないんだというふうに奥さんに言ったら、これやっぱり本物だというふうに奥さんは思いますよ。
 つまり、今言っているのは、本物かどうかを防衛省が言わないと言うんだったらば、この文書は本物ですねという話になってしまうということだと僕は思うんですよ。それでも言わないなら言わないで結構ですけど、その辺についてどうですか。
○国務大臣(久間章生君) 今のメールの場合でも、私自身、それが本物かどうかはあくまで言わないという、そういう態度だと思います。
○白眞勲君 日本国内におけるイスラム勢力の特異動向という項目がこの文書の中に入っているんですね。この書きぶりですと、私見ると、やっぱりイスラムを敵視しているような書きぶりとも見えなくはない。これ、もし本物だったら、これは物すごい問題になるわけなんですよ。偽物なら偽物ですよとはっきり言わないと自衛隊が誤解を受ける可能性もあるんじゃないか、そういうふうにも思えるんですけれども、いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊としての行動を決定付けているわけではございませんし、中身について論評するわけにはまいりませんが、いずれにしましても、自衛隊として情報収集活動を行っていること自体は事実であります。そして、どういうような意見のやり取りが行われているか、中身についての事実についてはそれは調査をしておりますから、その中身が間違っておれば、言っている内容が間違っておれば、それはまたそういうような調査の仕方そのものについての検討をする余地がございますけれども、その調査が上がってきたものに対する評価を自衛隊として防衛省としてやっておれば問題になりますが、そうでない限りは、いろんなアンケート調査その他は、上がってきたやつについて、その原票について、こういう原票が上がってきているからといって、それに対してその原票を集めたこと自体が悪いというような、そういう判断はできないんじゃないでしょうか。そういうようなたぐいのものじゃないかなと思っております。
○白眞勲君 一般論として聞きたいんですけれども、自衛隊の任務として特定の宗教団体の動向を探ることは、信教の自由という憲法上の観点から許されるんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) そういう言い方をされますとそれはちょっとどうかなと思いますけれども、自衛隊の行動に関するいろんなことがもしあったとすれば、そういう団体で、そうした場合は、どういうような考え方でどういう動きをしているかということについては、それは調査をすると思います。
○白眞勲君 つまり、情報保全隊の任務について、訓令上特定の宗教団体の動向を調査することは、一般論として任務の対象となるということですね。
○国務大臣(久間章生君) それは、宗教団体を問わず、自衛隊の行動に関すること、組織に関すること、そういった保全に関することがあれば、それはあらゆる団体、宗教団体に限らずすべての団体に対して調査をしたとしても、それは違法とは言えません。
○白眞勲君 それ、私ちょっと問題だと思いますけれども、もう時間が時間ですのでこの辺で終わりたいと思いますが、委員長にお願いします。
 先ほどのイラクの派遣の件で国連と日本国政府が結んだ交換公文あるいは秘密保持に関することについて、これ公電を出すなり何らかの証拠を出していただきたいと、そういったものについてのですね、それを是非理事会で協議していただきたいと思います。
○委員長(田浦直君) それでは、後ほど理事会で検討をさせていただきます。
○増子輝彦君 民主党・新緑風会の増子輝彦でございます。
 今日は、白議員が、いわゆる真贋が定かでない情報保全隊の出したと言われている文書についての参考人の招致を私にしていただきましたけれども、まだその招致がございませんので、私にこの場所で質問しろということで、私の名誉にかかわる部分もございますので、委員の皆さんの御理解をいただいて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、本題に入る前に、久間大臣、戦争というものについてどのような見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 戦争というふうに言われましても、一言で戦争と言いましても、現在の国際法上は、とにかく戦争というのはすべて違法であると。ただ、自衛権を行使する戦いの場合は、それを戦争と呼ぶかどうかは別として、それは許されると、そういうような国際法の通念になっているというふうに聞いております。
○増子輝彦君 麻生大臣も昭和十五年生まれ、塩崎官房長官は昭和二十五年生まれですよね。現実的に戦争というものは体験いたしておりませんよね。この件について、一般概念で結構ですから、麻生大臣、塩崎官房長官、それぞれ簡単に戦争についてのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 私の場合は、この前似たような質問を大田先生からちょうだいしたと思いますけれども、私らの世代は久間先生と同じ世代でもありますので、戦争に関して、少なくとも自分のうちが丸焼けになったり逃げたりした記憶がありますし、機銃掃射の経験もありますので、戦争を自分で体験したわけではありませんけれども、戦争というものに関しましてはそれなりの記憶がまだあるところでもあります。おまけに、御存じのように、朝鮮事変のころにはまだ日本は占領下にありましたけれども、いわゆる敵機来襲というのは小倉、門司ではまだやっておりましたから、日本というのは広い国だなと正直思ったぐらい、そういった経験もありますんで、灯火管制の中、知っておりますんで。
 戦争というのは、極めて悲惨なものを一般に要求、結果として悲惨なことになり得るという可能性が極めて大きいというものでありますが、国家の権力として、今、自衛のため等々、国家が侵略される等々においては自衛権を持ってそれと戦わねばならぬ、戦うことによって被害を最小限に止める、平和のために戦うということもあり得ると、これはもう一般概念としてという御質問ですので、そういったこともあり得るということを知った上で国家というものは対応していかねばならぬものだと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生から一般論ということでお尋ねでございますが、戦後に生まれた者として、自ら戦争を体験したことはもちろんないわけでありますが、我々世代にとっては、やはり憲法というのが重きを成していて、この九条という中に、国際紛争を解決する手段としての武力行使はしないというのが日本の憲法の最も特徴的な側面であり、これをもって、二度と繰り返してはならない戦争の惨禍を避けるために私たちはどうするのかということを考えるべき立場かなということでございます。
 ベトナム戦争というのを我々は中学、高校ぐらい、大学ぐらいまで見ておりましたが、いずれにしても、国際紛争の解決手段としての武力行使を我が国は放棄をしているということを基本に、我が国が世界でどう貢献できるかということを考えるべきかなと、こう思っております。
○増子輝彦君 私の大変なる支持者に八十八歳の実は方がいらっしゃいます。中国大陸に兵士として行ったそうです。二階級特進をしたんだそうです。そうしましたら、上官から褒美を上げる、御褒美を上げるから好きなようにしていいぞということを言われたと。その御褒美の内容は何かといいますと、中国人の首を好きなだけ切ってもいいぞと言われたと。その方は恐ろしくなったと、戦争ってそんなものなんだなと。彼はもちろんやりませんでした。そのとき五人ほどおったそうです、同じような立場にあった方が。三人は実は何人かの首をはねたそうであります。その方を含めて二人はしなかったと。そういう、戦争というのは、ある意味では精神状態が全く正常でない状況の中に入っていくということがあるんだと思うんです。
 私も戦後生まれですから、戦争を直接体験したことはありません。しかし、歴史をひもときあるいは検証するときに、戦争というものそのものについて我々はしっかりと歴史観なり戦争観を持っていかなければならないと、そういうふうに思っているんです。
 そこで、お三人の方に改めてお聞きいたしますが、第二次世界大戦、いわゆる太平洋戦争についてどのような見解をお持ちになっているか、お聞かせ願いたいと思います。久間大臣から。
○国務大臣(久間章生君) 私は、第二次世界大戦によって、我が国はあのような敗戦、敗戦だけではなくてかなりの惨事を被ったわけでありますから、私はあの戦争は避けるべきだったと、そういうふうに今でも思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、大東亜戦争、太平洋戦争、第二次世界大戦、いろんな表現があろうと存じますが、少なくとも日本という国は、この種の戦争というものをやって敗戦をして、三百万の同胞がその戦渦に巻き込まれて死傷するというような状態は、明らかに政治的判断としては間違いということになろうと存じます。
○国務大臣(塩崎恭久君) アジアの隣国はもとより、我が国の国民の中でも甚大なる数の犠牲者を出したこの戦争は、避けられるものなら避けるべきであったものだというふうに考えております。
○増子輝彦君 戦争にいい悪いはないと思うんですね。戦争というその状況になれば多くの犠牲者が出る。特に、それぞれの国民においてはこれほど悲惨なことはないわけです。戦勝国も敗戦国も同じような状況になっていくんだと思うんです。
 日本は、そういう教訓の中から今日の日本の繁栄をみんなが努力をしてつくってきたと思うんです。戦後、日本がこのような繁栄を築くことができた。やっぱり先人の尊い犠牲とか教訓の中で我々は築き上げてきたと思うんです。そういう状況の中で、安倍総理が戦後レジームの脱却ということをおっしゃっておりますが、逆に、戦後レジームの脱却ということは、今のこの日本の繁栄を築いてきた戦争のない国家、あるいは先人の多くの犠牲や教訓の中でつくり上げたという中で、果たしてこれが完全に否定されるものなのかどうか、私は大変疑問に思っているんです。
 そういう状況の中で、実はイラク戦争というものが起きたわけです。これはアメリカが開戦をした。このイラク戦争について三人の大臣の皆さんはどのような今お考えをお持ちか、またお一人お一人お聞かせください。
○国務大臣(久間章生君) 我が国が戦争をしたわけじゃございませんで、アメリカが武力行使に踏み切ったわけであります。その時点のアメリカを日本が支持するかしないか、これは日本の国益を考えながら、時の政府として小泉総理が支持すると判断したわけであります。
 私はそのとき閣外におりましたので、閣内にいませんから、情報その他日本の置かれた立場その他からいってそれを支持すると判断したこと自体が間違っていたとか、そういうことは申し上げません。恐らく、政府としては最大限の判断の中で判断したんだろうと思いますし、現在もその判断、あのとき支持するかしないかで支持したと踏み切ったことについてはやはり正しかったというふうに政府としてはそれを踏襲しておりますから、私も、私自身も防衛大臣としてはその立場を踏襲いたします。
 ただ、重ねて言いますけれども、戦争に踏み切るか踏み切らないか、それを日本が踏み切るべきだという判断したわけじゃありませんので、そこだけは間違いのないように。
○国務大臣(麻生太郎君) イラクは基本的には、増子先生、約十三年、十二年かな、十二年にわたって国連安保理の決議等々を無視し続けて、累次にわたるいろいろな提案に関しては全くそれに反応してこなかったというまず事実を大前提にして、それに基づいて国連の決議というのがなされて、それに対して我々はその決議というものを支持したというのがこれに、イラクに我々がかかわっていくことになった一番大きな背景だと思っております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 両大臣からお話がございましたように、米国が武力行使に踏み切ったことについての考え方は両大臣のおっしゃったとおりだと思います。
 イラクが抱える問題、そしてまたイラクが国際社会に与える意味合いというものをどう対処するのかという考え方はいろいろあったと思いますけれども、武力行使そのものについての考え方は、今お二方のおっしゃったことに私も同じように考えておるところでございます。
○増子輝彦君 イラクの戦争であって我が国には直接関係ない、アメリカが開戦をし、アメリカが戦争したと。しかし、日本は少なくとも何らかの形でそれを支持あるいは理解したという状況である。これは逆に、万が一我が国のそういう状況に置かれたことを考えたら、一番最初にお聞きしたとおり、戦争という概念からすれば極めてこれは深刻な状況であって、そのようなものを開戦をしたりあるいは支持とか理解という形に持っていくということは、やっぱりもし我が国が当事者であればあってはならないことだと私自身は思っているんですよ。
 そういう意味で、久間大臣が自民党政調会長代理、日本・イラク国交改善促進議員連盟会長をされたときの二〇〇三年二月の十四日の実は発言があるんですね。簡単に言いますと、支持という言葉を使うのは適切ではないのではないのかと言う、理解で十分だということに、外務省は支持以外にあり得ないという雰囲気です、外務省はアメリカの外務省みたいなものだから、北朝鮮問題も米国なしでは解決できないし、経済関係も一体、米国を離れて日本は何もできないわけだと。さらに、新決議がない場合も日本は理解するんでしょうかという問い掛けに、しようがないんじゃないの、日本は米国の何番目かの州みたいなものだから。さらに、新法制定には対米支援は可能ですかという問いに対して、実際はないと思う、通そうと思っても国会が紛糾してしまう。こういう発言が実は記録として残っているんです。この発言に間違いございませんか。
○国務大臣(久間章生君) その当時、そういうふうな発言したことは間違いございません。
○増子輝彦君 それに対して現在はどういうお考えですか。
○国務大臣(久間章生君) 私の心情としては、そういうような、今言ったような気持ちというのは今でも引き続き持っておりますが、ただ、政府が支持したことについては、それは政府として支持しているわけでありますから、防衛大臣としてはその立場を踏襲しております。
 ただ、それともう一つ、その中で私は、その戦争そのものを日本として支援しますかということに対して、そういうことはないでしょうと言いましたが、イラク特措法というのは戦争の一応の終結をした上でスタートしたわけでありますから、それについても意外と一般の人から、戦争そのものを支援するために日本の自衛隊が行っているかのような誤解を受けている、この点についてはこの場をかりてはっきりそうではないということを皆さん方に申しておかないと、戦争支援のために自衛隊が行っているかのような、そういう誤解をたくさん与えていると思う。
 実は昨日講演をしましたときに、ある大学院生から、イラク戦争に日本、自衛隊が出掛けていって応援していると、そういうことを言われたので、あなた、大学院まで行っとったらそこは正確に区別して議論してもらいたいと、そうでないと今の質問に答えられないけどということを言いました。だから、そういうことについては是非誤解のないようにこの場をおかりして話をしたいと思います。
○増子輝彦君 私は久間大臣の率直な物言いに常に敬意を表しているんです。なかなか政治家というのは物をはっきり言えない。特に責任ある立場になれば、やはり玉虫色的な発言をするということが当然の立場になってくるんでしょう。そういう意味で、久間大臣は大変率直な物の言い方をするということで、本当に尊敬もある意味ではしているんです。ですから、こういう発言については本音だろうなというふうに私自身も理解はしております。
 改めてお聞きいたしますが、イラク戦争というのは日本にとってどういう戦争だったんでしょう、大臣。
○国務大臣(久間章生君) それは私は分かりません。しかし、もっとほかのやり方であの政権を替えて、自分がさも核兵器を持っているんだ持っているんだと肩怒らせて、そしてアメリカだけでなくてほかの各国までが、核兵器を造っているんじゃないか、隠し持っているんじゃないか、もしそれをあのアルカイダと一緒になってあの旅客機の中に積み込んでぶつかってきたら大変なことになるぞという、そういう恐怖感を相手に与えるような、そういう愚かなことをしなければこんなことにはならなかったのになと。為政者というのがいかに大事か、そのときのちょっとした行動によって悲惨な状態を国民に導くことになるんじゃないかなという、そういうような非常に気持ちを持っております。
 だから、イラクについて、イラク戦争については、その後の話は別として、イラク戦争についてはもう少し賢明な選択をフセイン大統領がしとったらよかったんじゃないかと、そんな気がいたしますから、クウェート戦争の後の在り方についても反省すべき点はイラクにも非常に多くあるんじゃないでしょうか。
○増子輝彦君 私もかつて自民党に籍を置いて、PKO法案を審議する委員会に所属をいたしてこの法案にかかわってまいりました。やはり日本がやるべき国際協力というものがあそこで明確に他国に対して示すことができたわけですね。その前は、残念ながら自衛隊は派遣もちろんできませんし、掃海艇がせいぜい一杯で、なおかつお金を出すということでやったと。しかし、残念ながらクウェートのその後のお礼の新聞広告には日本は載っていなかったということがあって、残念な思いをしました。
 しかし、やっぱり大臣、これ、今のような見解の中で、イラク戦争というもの、日本は別にアメリカの要請ではないと、国連の要請から実は今派遣をしたということを盛んにおっしゃっていますよね。どうですか、それは。
○国務大臣(久間章生君) この委員会でも度々言いましたように、アフガン戦争の場合は、戦争状態が続いている中で、武力行使が続いている中でそれを支援するための特別法を作ったわけであります。それは初めてのことであります。
 しかしながら、イラクの場合は、戦争状態、まあ戦争という言葉をできるだけやめて、とにかく武力行使をアメリカがやっている、その状態が続いている中でそれを支援するために自衛隊を出すわけではないということは、これは与党、野党の皆さん方と議論の中で言いまして、一応のそういう武力行使のやつは終わって、山を越えて、これから先はイラクの復興とそれから治安の維持、そのために、多国籍軍を始めとして、各国に国連から要請があって、それに対して法律を作ろうということで出ていったわけでありますから、戦争状態が続いている状態の中でそれを支援しようという法律じゃなかったということは、これは是非御理解していただきたいと思うわけであります。
○増子輝彦君 国連の正式な要請はあったんですか。
○国務大臣(久間章生君) それは終戦といいますか、終結宣言があった後にあっております。それは外務省の方に聞いていただきたいと思います。
○増子輝彦君 外務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 安保理決議ですか。──はい、ございました。
○増子輝彦君 それでは、改めて久間大臣にお聞きいたします。ちょっと本題に入りたいと思います。
 情報保全隊というものが設置されていることは私も当然承知をいたしておりました。この保全隊ができる以前から情報収集の部隊があることも私は承知をいたしておりました。
 私は、昭和五十七年から、隊友会の特別会員として自衛隊に理解を持ちながら支援活動を私なりに一生懸命やってまいりました。自衛隊のやっぱり役割というのは大変大きいものだし、やっぱり我々国民、国にとってもこれは必要なものだということを私は認めております。今も良き理解者だと思っております。
 ところが、この保全隊、これは何のために実はできたんでしょう、改めてお伺いいたします。
○国務大臣(久間章生君) それまでにも情報調査隊という形で情報収集やっておりました。ところが、秘密保全という問題につきましていわゆる罰則が強化されたりなんかしまして、秘密保全については更にこれは強化すべきであると、そのための情報収集活動についてはもっと万全を期すべきであるということから、情報調査隊を拡充といいますか広げて情報保全隊としてそれを編成し直したということでございます。
○増子輝彦君 この情報保全隊、最高責任者はだれですか。
○国務大臣(久間章生君) それは、当時は防衛庁長官、現在だったら防衛大臣である私だと思っております。
○増子輝彦君 現在、何名でこの部隊は編成されているんですか。
○国務大臣(久間章生君) 現在、情報保全隊の定員は合計で九百二十七名、陸自が六百六十八名、海自が百三名、空自が百五十六名です。
○増子輝彦君 この指揮命令はだれが出すんですか、活動についての。
○国務大臣(久間章生君) それは情報保全隊長が出すことになろうと思います。
○増子輝彦君 指揮命令は隊長が出す、しかしその責任の所在というもの、最高責任者は防衛大臣でよろしいんですね。
○国務大臣(久間章生君) 最高責任者は私であります。
○増子輝彦君 この保全隊に何か問題が生じた場合、当然情報漏えいの問題を含めて、様々な問題が生じたときに責任を取るのはだれですか。
○国務大臣(久間章生君) それは、内容にもよりますけれども、最高の責任者である私がいわゆる責任を取る、そういうような位置付けになろうかと思います。
○増子輝彦君 この情報保全隊が編成されて活動して、現在これは十分その効果があり、なおかつ自衛隊の士気に大きな影響があるというふうにお思いですか。
○国務大臣(久間章生君) それは必要だと思っております。
 士気に影響があるかどうかは別として、積極的に士気を鼓舞するためにやっているわけじゃございませんので、情報保全を中心として、自衛隊の行動、組織等に影響を与えるような、そういう動きがあるかどうかというのを中心に情報の収集等を中心にやっているわけでございますから、こちらの方も、それによって士気を鼓舞することになる場合も結果としてあるかもしれませんが、それを目的としているわけじゃございません。
○増子輝彦君 ここで情報収集したものは、このデータを何にお使いになっているんですか。
○国務大臣(久間章生君) 今言いましたように、それぞれの陸海空にあるわけでございますから、それぞれ収集したのを部隊長に報告をして、その部隊長がその中の情報の中でこれは大変だということがあればトップである私のところまで上がってくることになる場合もあるかもしれませんし、通常の場合はそこまで至らないでそのまま捨ておかれる、そういうこともあろうかと思います。
○増子輝彦君 その情報収集の中身の発言や行動、これらについて分類をしているのはだれですか。
○国務大臣(久間章生君) 実を言いますと、そこがこの調査隊の、戦後の冷戦構造の中から分類が東西冷戦に分かれたときのままで現在までやってきているわけですね。今度の問題をきっかけにしまして、私はやっぱり現時点でもう少し分類の仕方その他いろいろ考えていいんじゃないかという話をしておりますが、現在までは、その当時できた当初から今日に至るまでの、そういう中でのいわゆる単純な分類の仕方でずっと推移してきているようであります。
○増子輝彦君 なぜできなかったんですか。これだけ時間的余裕があり、なおかつイラクという大変な戦争状況に置かれる中で自衛隊がそこに行くという状況の中で、なぜそういうことが冷戦体制のままの状況の中でこの保全隊が置かれていたんですか。
○国務大臣(久間章生君) 正直言うて、今日までそういう分類の仕方でなぜだったかといって言われましても、私も十年前防衛庁長官をやったことがありますけれども、昨年就任したばかりでございまして、この分類の仕方がそのままずうっと踏襲されてきたというのはある意味では惰性だったんじゃないかなと、そういうような気もいたしております。
○増子輝彦君 そういう惰性の中で、国会議員を反自衛隊活動と分類することについての責任はどうなるんですか。
○国務大臣(久間章生君) 先日のこの委員会でも言いました。私自身は増子議員をよく知っているから、この人がもし、本物か偽物かは別として、反自衛隊だというレッテルを張るとすれば張った人が間違っているねと、そういうふうに率直思いましたと。イラクに派遣について反対であると、そういう分類の仕方をするならそれは分かるけれども、反自衛隊というレッテルを張るということになると、それはその張った人の見識を疑うねというふうなことをこの委員会でも発言させてもらいました。
 私は、そういう意味では、これは、今日までの項目の分類の仕方が親自衛隊か反自衛隊かという、そんな二律背反的なそういうような問題で、いろんな発言が個々のケースについては違ってくるわけでありますから、例えば与党の中でも意見は分かれるわけでありますから、そういうときにそれを反か親かという二つに分けること自体がおかしいんじゃないかという、そういう気持ちを率直に述べさせてもらいました。
○増子輝彦君 大臣の個人的な思いはよく分かります。しかし、現実にこういう分け方、分類をされているんでしょう。これは偽物か本物か分からないとおっしゃるけれども、現実にそこの内容に書かれていることは事実なんですよ。ましてや、隊友会の幹事長、私の地元の市会議員が今後一切増子議員については公式行事には招かないというところまで書いてあるんですよ。実際、私はその後、隊友会の公式行事は招かれていないんですよ。
 これは事実なんですか事実じゃないんですか。惰性でやってきたことについて、そのまま個人的な見解でこの問題が処理されるんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 私自身はそれについて論評する立場にはございませんけれども、あのとき中身で言われたことについては増子先生はホームページではっきり言っておられるわけですから、内容については私が真偽を判断するんじゃなくて、それは御本人がそう判断しておられるんだと思いますけれども、それについてまたほかの人がどういう評価するか、それは私自身も分かりません。
 しかしながら、少なくとも言えますことは、反自衛隊だと、そういうようなことは私自身間違っているんじゃないかなと思っております。だから、その分類の仕方については、私はそういう分類の仕方をやっているということに気付きましたので、それでまたこの分類の仕方については今検討をさせているところであります。
○増子輝彦君 その人が判断をされている、その人というのはいわゆる情報保全隊の人という意味ですか。
○国務大臣(久間章生君) いや、そうじゃございませんで、そういう一連の流れの中で、今あなたがおっしゃった、そういう方々がどう判断されたかについて私自身が論評する立場にはないということを言ったわけであります。
○増子輝彦君 先ほど大臣は、この保全隊の最高責任者は大臣だとおっしゃいましたよね。さらに、その分類の仕方についてはそこが問題だと、惰性で来てしまったと、冷戦構造のそのままの体制で来てしまった。その責任は最終的には大臣にあるんじゃないですか。
○国務大臣(久間章生君) 形式的にはそうでありますけれども、そういう分類に基づいて情報収集したものを世間に防衛省として公表したんならば、外に出したのならば、その責任は防衛省にあります。しかしながら、我が省としてそういうことをやっているわけじゃございませんので、その問題について保全隊に責任があるということは私は言えないんじゃないかなと思っております。
○増子輝彦君 そうすると、大臣、今回の共産党が公表したこの文書等について、これは情報漏えいではないという見解ですか。
○国務大臣(久間章生君) これは情報漏えいには当たりません。といいますのは、秘密文書ではございませんし、その中身そのものが正しいか正しくないかを含めてその真偽は分からないわけであります。それと、やはり人の名前が書いているときに、その人の名前をそのままオープンにして出した場合のマイナスになるかプラスになるか、もし私が仮にこういう文書を手に入れたからといって、それをそのままオープンにするんじゃなくて、その場合については、その中身についてやっぱりチェックした上で、これは困りますよと言われたら公表しないかもしれません。
 だから、それはやっぱり、公表するというのは非常に重みがあるわけでありますから、だから私は、そういうことについては慎重にすべきであるという、そういう気持ちを持っております。
○増子輝彦君 しかし、大臣、それはちょっと違うんじゃないでしょうか。この文書はやっぱり自衛隊のものであることは疑いないと思いますよ。それを何か責任転嫁のように、公表する側が中身をチェックしないで出したことに問題があるというような言い方はちょっと違うんじゃないでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) いや、そういうことを言っているわけじゃありませんで、それは、出す人は出す人の立場で出すわけでありますから、その出したことについて防衛省に責任を取れと言われても、防衛省の立場でそれを責任取るような、そういうような、論理的にはならないということを言っているわけであります。
○増子輝彦君 大臣、仮に大臣も監視されているかもしれませんよ、ひょっとしたら。ちょっと待ってください、仮にもしそういう事実が明らかになったときに、それはどういうふうにお考えになります。
○国務大臣(久間章生君) それは、組織としてそういうような任務としてやっているわけですから、それは構わないと思います。それは、ほかの組織でもそうですけれども、やっぱり与えられた任務について情報収集するという、そういう、この間も言いましたけれども、情報収集の仕方が盗聴とかあるいは盗撮とかいろんな形で、違法とまで言えないかもしれないけれども、普通の社会常識的なそういうようなことでない形でやるならばそれはちょっと問題かもしれませんけれども、堂々と出掛けていって、オープンなところに行って、この人はこういう発言をしているかどうかについてそれをメモしたとしても、それ自身は、私自身がその対象になったとしても、私はそれは別に何ら構わないと、そう思っております。
○増子輝彦君 ということは、大臣、国会議員といえども自衛隊の情報保全隊にすべて監視されても何ら問題はないと、それを認めたということで認識してよろしいんですね。
○国務大臣(久間章生君) 監視しているということの表現が問題でありまして、監視をしているわけじゃありませんで、情報収集の対象としては国会議員であってもそうでない人であっても同じであるということを言っているわけであります。
○増子輝彦君 そうしますと、今後、自衛隊が情報保全隊の中で情報収集するについてはオーソライズされたということですね、国会議員のすべての発言、行動に対して。そういう認識でいいんですね。
○国務大臣(久間章生君) その人が公の場で公的にどうぞいらっしゃいという形で、ごく限られた人だけを対象とするんではなくて、一般の人を入れているときにどういう発言をしているかについては、そういう情報収集する場合は、国会議員の場合でも私は別に差別する必要はないというふうに思っております。
○増子輝彦君 ということは、やっぱりお墨付きを与えたということでいいんですよね。
 だって、それは国会議員といえども、公の場でも、あるいは多くの不特定多数の方々が集まっているところで発言をしたこと等について、それは情報収集の対象となっても何ら問題はないとおっしゃっているということは、自衛隊保全隊がそういうものをすべて対象としてやってもいいというオーソライズをしたということでよろしいんですね。
○国務大臣(久間章生君) ここでお墨付きを与えたんじゃなくて、元々法律を作ったときからそういうような隊としての性格だということを私は言っているわけでありまして、国民としてみんな平等にやっぱりそういうような情報収集の対象にはなり得るということを言っているわけであります。
○増子輝彦君 私は、この陸上自衛隊情報保全隊に関する訓令というのを何度も読み返したんですが、今大臣がおっしゃっているようなことはどうしても読み取れないんですよ、それは。
 だから、大臣がそれを今ここの公式の外防安全保障委員会でそういうことを認めたということは、逆にそれは、そういう形で当然オーソライズされたと。ということは、逆にうがった見方をすると、自衛隊はわざとこれを出して、そういうものを、皆さん、監視あるいは情報をすべて収集されているんですよということを国民にある意味では示したというとらえ方だってできると思うんですが、そんなことで果たしていいんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) どうもそこのところは、自衛隊の行動、組織に関することというのがそこで、訓令でありますね。だから、自衛隊の行動とか組織についてこの方がどういう考えを持っているかということについては、それは情報収集するということはあり得るわけでありまして、従来もあったわけであります。
 だから、それに基づいて収集した資料を基にどうこうするという具体的な次の行動になったときが問題になるわけでありまして、それが公平か公正であるか、そこのところについては大事なことだと思います。
○増子輝彦君 大臣、先ほどこの組織の編成状態をお聞きしましたが、それほど大した数じゃありませんよね。この保全隊が九百名近くで日本全部をやってられるんでしょう。陸海空とあらゆる組織の中で保全隊ができているんでしょう。そこで国民全体の情報を収集するような形が行われるということになると、これ無駄じゃないですか、それは。ちょっと待ってください、自衛隊にいわゆる反する活動とか自衛隊に問題があるようなものについてその情報を収集する任務があるというふうにおっしゃっていますが、それを、じゃ特定の人を決めなければ、一億二千五百万、まあ子供は除いても、五、六千万人の方々を九百人の方々でこれ監視とか情報収集、監視という言葉が嫌ならば情報収集、大臣、できるのが物理的に可能ですか。
○国務大臣(久間章生君) それは、この自衛隊に限らずほかのいろんな組織でもそうですけれども、人材には、人間は限られておるわけでありますから、そんなに一億二千万人を対象にして情報収集するわけではないわけでありまして、いろんな話題が飛び込んできたときに、それについてだれがこういうようなことを言っているけれども、これは大きなうねりになって自衛隊に関係してくるぞとか、そういうようなときにこれについては情報収集しようという形でやっぱりやっていくわけですね。
 イラクの場合だって、やっぱりあれだけ賛成、反対が、いろいろ意見があったわけであります。先ほど言いましたように、与党の中でも意見が分かれております。そのときにどういったことでいくのか。やっぱり行く隊員を抱えておる部隊にしてみれば、どういうようなそういう状況下で派遣されているのか、それはやっぱり把握しておく必要があるわけでありますから、そういう意味で、そういう高まり等について情報収集するということは私はあってしかるべきだったんじゃないかなというふうに思います。
○増子輝彦君 ということは、自衛隊のイラク派遣について大変ナーバスな時期であったから全国会議員をチェックしたんですね、今の論法でいくとそうですよね。
○国務大臣(久間章生君) 別に全国会議員を調査したかどうか、それは分かりません。その調査に当たった人が特に非常に印象を持ってそういうことで報告書をただ単に上げてきたにすぎなかったのかもしれませんし、それについて、それを受けた形で情報保全隊が具体的に動いているわけでもございませんから、情報収集をあの当時したこと自体は、特に、やはり北海道が行ってその次が東北だとなったときに、東北のみんなが次の番で行く番に、その家族がどう思っているか、周りの人たちが賛成か反対か、そういう中で行かされる家族のことを考えながら、どういうようなことが懸念されるか、非常に家族の皆さんが懸念しているときにそういう情報収集に当たったんだろうと、私は、過去のことですから推測しますけれども、私はそういうような気持ちで動いたとしても、それが間違っていたというのがあったとは思えないんです。
○増子輝彦君 大臣、私は、自分のことについてこの問題を取り上げているんじゃないんです。私は今も自衛隊の応援団と思っているんですよ、これは。あのときも、自衛隊のイラク派遣は私は反対だと、海外での武力行使を伴う可能性があると、これは憲法違反の疑いもあると、だからこのことについては反対だと。だけど、政治が決める、政治の責任で決めることについては、自衛隊の諸君はその決定に従わざるを得ないと。だから、自衛隊の諸君がイラクに派遣されれば、安全で無事に帰ってくることを心から願っていると。私はそこまでずっと実は祝辞の中で約十五分話をしたんですよ。ちょっと長過ぎたんですが、十五分という、私のいわゆる戦争に対する思いとか、その集団的自衛権の問題、その当時のイラクに対する自衛隊派遣の問題、様々な思いがありましたから、政治家の心情として、やっぱりここで、自衛隊のOBである隊友会の皆さん、現役の皆さんが同席をしているところにおいて、やはり政治家としてきっちりと自分のやっぱり考えを述べることが政治家の責任だと私は思って実はそういう話をしたんですよ。それが結果的には反自衛隊という活動になったんでしょうけれども、まあそれはいいんですよ、どうでも。
 ただ、こういう保全隊というものが、私はその枠を乗り越えて、監視や、あるいは場合によっては今後防衛省の中でこの軍というものになっていくときに、軍というものが、軍隊というものが将来シビリアンコントロールが利かなくなってしまうという過去の歴史の教訓を考えたときに、だから冒頭に私は戦争の認識とか考え方とか太平洋戦争の思いとかをお聞きしたんですよ。そういう教訓や反省というものがないままに、もし万が一、シビリアンコントロールが利かずにそのような状況に走ってしまうという心配を私はしながら、一般の国民の皆さんにそういう不安や、あるいはある意味では脅かしというふうにとらえられるようなことが自衛隊がもし行ったということがあるとするならば、せっかく今日まで自衛隊が国民の中から支持をされて、信頼をされ、災害復旧を始め様々な活動の中で理解を得ているのが私は無に帰する可能性があると、そのことを心配しているんです。
 と同時に、国会議員たる者、自分の発言を一々一々そういう形の中で取り上げられ、ある意味では情報収集という名の下で監視をされているということ自体が私はやっぱり問題だと思っているんですよ。そして、これが偽物か本物かということを大臣は明確にされないけれども、やっぱりこれは本物であり、これが自衛隊の保全隊という目的の中で作ったことから、私は、残念ながら情報がある意味では漏えいしてしまったという問題も含めて、様々な問題が今回のこの文書の中にあるんではないかということを思っているんです。
 ですから、ここは最高責任者としてしっかりと私は反省もしながら、やっぱり自衛隊そのものが今後更に国民の中から信頼されて、愛されて、頼りにされていかなければならない。国民を守るのが自衛隊である、国民のこの生命と財産を守るのが政治家である、ここのところをやっぱり間違ったら、この国は一体どうなるんですか。そこのところを私は大変心配して、あえて今回、実は一年七か月ぶりに国会に戻ってまいりまして、非常にこの間、日本の進む方向がおかしな方向だなという心配をしながら私も国会に復帰させていただきましたから、あえて今日この質問に立たさせていただいたわけです。そこのところはしっかりとしていただかないと、これ、自衛隊にも、防衛省にも、内閣にも私はそうしていただかないと、これは、この問題はこのままで終わるわけにはいかないんです。見解をどうぞ。
○国務大臣(久間章生君) 今おっしゃった特に前段の部分等については、戦前の我が国が誤った道へ歩いていった、どの時点がそこのターニングポイントだったかというのを私自身もまた自分なりにいろいろ考えております。
 そういう意味では、そういう道を二度と繰り返さないように、我々やっぱり政治家が特に意を払っていかなければいけない。単に情報収集だということで始まった、それが今言われたように戦前へのあの道につながるようなことのないようにしなきゃいけないと、そういうふうに自分自身にも言い聞かせ、それと同時に、そのためにも、やっぱり組織として今みたいな問題についてどういう形でそれをきっちり担保していくか、そこのところについては考えていかなきゃならないと思っておりますから、もう少ししばらく、これをきっかけとして、情報保全の在り方、収集の在り方、そういったことも今ちょっと取りまとめをしてみたいと思っております。
○増子輝彦君 終わります。
○委員長(田浦直君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時十分まで休憩いたします。
   午前十一時三十五分休憩
     ─────・─────
   午後二時四十六分開会
○委員長(田浦直君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、増子輝彦君、岩城光英君及び高野博師君が委員を辞任され、その補欠として榛葉賀津也君、中川雅治君及び荒木清寛君がそれぞれ選任されました。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に荒木清寛君を指名いたします。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) 休憩前に引き続き、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。浅尾慶一郎君。
 速記をちょっと止めておってください。
   〔速記中止〕
○委員長(田浦直君) 速記を起こしてください。
 民主党・新緑風会、日本共産党及び社会民主党・護憲連合所属委員に対し出席を要請いたしましたけれども、御出席を得ることができませんので、やむを得ず議事を進めます。
    ─────────────
○委員長(田浦直君) それでは、浅尾慶一郎君。
○浅尾慶一郎君 国会最終盤になってきておりますけれども、このイラクの問題については大変重要な法案だというふうに認識をしております。
 それから、国会法に定めるところによりますと、理事懇というのは国会の定める法律には定められておりませんが、理事会というのは法律に定められておりますから、是非理事会で決められたとおりの形で運営をしていただきたい、このことを申し上げさせていただいて、質疑に入らさせていただきたいと思いますが。
 まず初めに、イラクに関して、我が国はヨーロッパとは違う地政学的な状況にあると思いますが、その地政学的な脅威の状況についての認識を防衛大臣に伺います。
○国務大臣(久間章生君) 確かに、イラクは地政学的にはヨーロッパと比べて非常に遠いわけでありますけれども……
○浅尾慶一郎君 日本の置かれている地政学的脅威です。
○国務大臣(久間章生君) 日本のですか。
 日本の地政学的な脅威というのは、やはりこの東アジアの状況について残念ながら不透明な事態が非常に多うございまして、中国と台湾との台湾海峡を挟む関係、あるいはまた北朝鮮、韓国との朝鮮半島をめぐる状況、こういったところがヨーロッパにおける状況とは若干地政学的に日本の場合が緊張状態が非常に強要されているんじゃないかなと思っております。
○浅尾慶一郎君 官房長官、外務大臣も同じ認識かどうか、簡潔にお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、基本的な論点につきましては久間大臣からお話ありましたけれども、従来のような国家間による軍事的な対立による伝統的な脅威に加えて、大量破壊兵器とかあるいは弾道ミサイルの拡散の進展とか、国際テロ組織等への国家以外の主体の活動を含む新たな脅威というのがこの地域の中でもあるという意味において、地政学的な、伝統的な考え方に加えてそういうような問題も増えている。もちろん、朝鮮半島、台湾海峡等々、かねてよりある地政学的な問題というのは当然あるということだと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう基本的な認識として、ユーラシア大陸の東端、西端、いろいろな表現はあろうかと思いますが、地政学的な、地理的な要因はかなり違うとは思いますが、そういったものを含めまして、日本の置かれている立場というのは、地政学的には、確かに地理的なものはあろうとは思いますけれども、石油等々、日本の場合、輸入されておりますエネルギーの約九割をこの地域に偏っておるという状況にもありますので、この地域の安定というものは極めて大きな影響が直接的に日本にも与えるという関係にあることも考えておかねばならぬところだと思っております。
○浅尾慶一郎君 防衛大臣に伺いますが、先ほどやはりヨーロッパと我が国とでは置かれている地政学的脅威が違うということをおっしゃっていただきましたが、累次の質問が委員会でもなされておりましたが、仮に日本がヨーロッパの大陸のような余り地政学的な脅威にさらされないところにあったとすれば、大臣がかつて政府に入る前に、まあ情報量が違うということは別として、イラク戦争を支持するということについて疑念を呈したということはより強くなるんではないかと思いますが、仮にそういった脅威がなければイラク戦争に対する態度が違ったかどうか、その点を伺いたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) いや、私は必ずしもそういうことではなくて、日本が現在置かれている、まあ現在よりもあの二〇〇三年当時置かれている状況下であったときにアメリカの行動を支持するかしないかとなりますと、やっぱり国益として支持したんじゃないかと思います。ただ、日本自身が戦争に、あるいは武力行使に踏み切ったわけじゃありませんから、そこのところの違いを私は強調したいんです。
○浅尾慶一郎君 私の質問は、国益としてという意味が、国益の観点が、例えば大陸ヨーロッパ、周りに脅威となるような国がないところではまた国益のありようが違ったんではないかという趣旨の質問です。
○国務大臣(久間章生君) 私は、もう世界は今一つですから、そういうことは余り考える余地はないんじゃないかなと思っております。
 むしろ、フランスは経済的にはアメリカ大陸との関係が若干切れていますから、割と違う政策がヨーロッパで取れるという、そういうことはありますけれども、日本の場合はアメリカとの関係が非常に密接ですから、アメリカと違った行動を取れるかとなると、そこは難しいんじゃないかなという思いは今でもいたしております。
○浅尾慶一郎君 続いて、我が国の周辺の地政学的な状況で伺いますが、中国が空母、航空母艦を建設しようということをしておりますが、外務省としてはこの点についてどういう認識を持っておりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) アメリカの国防省が今年の五月でしたか、公表しておりました中華人民共和国の軍事力に関する年次報告書において、いわゆるソ連の未完成の航空母艦の、何というのか、ワイヤーでしたっけ、ワリヤーですか、あれを買ったという、ワリャーグの購入について動きが出てきたという指摘があったということは承知しております。
 また、二〇一五年までに中国が航空母艦を保有し得るといった見方や、早ければ二〇二〇年以降に作戦可能な航空母艦を展開し得るといったような専門家の意見があることも、この紹介された、今申し上げましたが、二〇〇七年の年次報告書で紹介はされていますが、いずれにしても、十九年連続二けたの防衛費の伸びと、しかもその内容は極めて不透明という状況はよくお分かりのとおりだと思いますので、そういったものがこの種のものに使われておるのかどうなのか、私らにはよく分からないところでもありますので、不透明な点というのが一番問題なんだというような感じがしております。
○浅尾慶一郎君 これは防衛大臣に伺った方がいいんだと思いますが、仮に中国が航空母艦を配備した場合には、日本の防衛に対して影響が出るというふうに考えるのかどうか、伺いたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) 必ずしも航空母艦を有したからといって、日本がそれに対して脅威を感じるかといいますと、それでなくても弾道ミサイルを大分持っておるわけですから、そういうようなことは直接はないわけですけれども、ただ、何のために航空母艦を有するのか、国威発揚のために持つのか、遠いところまで出掛けていっていろんな活動をするために持つのか、その辺の意図がよく分からないので、これから先も注目していきたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 中国が航空母艦を持つということについては、様々な、我が国としても注意はしておかなきゃいけないことだというふうに思っております。
 たまたまアメリカのボイス・オブ・アメリカという、これは実質半官半民なんだと思いますが、のニュースで、ちょっと和訳をする時間がなかったものですから、ホームページからそのまま引っ張ってきて大変恐縮でございますが、その中に、アメリカの太平洋艦隊の司令官が、もし中国が航空母艦を持つのであれば、そしてもし彼らが望むのであれば、我々は、我々というのはアメリカですね、彼らが望むレベルまでその航空母艦を持てるためのノウハウを提供しようということを言っているわけであります。
 まず第一に、外務省並びに防衛省はこうした発言があったということを把握していましたか。
○国務大臣(久間章生君) 私は、先生の資料をもらって、そこの部分を和訳をしてもらいました。それで初めて知りました。
○浅尾慶一郎君 外務省、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この紙は初めて見ました。
○浅尾慶一郎君 こういうアメリカの、キーティングというのは前、日本にもいた人ですけれども、太平洋艦隊の司令官が、中国が航空母艦を持つのであれば米軍が支援をしますという発言をして、それがボイス・オブ・アメリカに出ているということですから、これ、記者会見で発表したということですが、外務省としてそういう情報を把握していたかどうかという趣旨の質問です。
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、今初めて紙を見ましたし、今その種の報告、私のところに上がったことはありません。
○浅尾慶一郎君 アメリカの意図がどの辺にあるかというのはいろいろと分かれるところだと思います。
 彼らとしては、中国が航空母艦というものを持つに当たって、自分たちが技術提供をすれば多少そのコントロールができるという意図があるのかもしれませんが、しかしながら、海軍の現役の軍人が、中国が航空母艦を持つんであれば、それはもし彼らが望むのであればその開発の手助けをしますということは、少なくともそういう情報を、防衛省としても外務省としても、今日の午前中の情報保全隊という形で情報収集するよりかははるかにこちらの方が私は重要な情報だと思いますが、防衛大臣、いかが認識されますか。
○国務大臣(久間章生君) 私は先般お会いしたことがございますけれども、キーティングさんとは、どういう脈絡の中でこういう話になっているのか、本当にあったのかどうか。私たちもよく中国の関係の皆さん方といるときに、航空母艦を持つというのは大変ですよ、維持管理費が大変ですよ、もうアメリカだから今やれていますけどね、日本だってそんなことやったらもう海上自衛隊の一年間の予算が吹っ飛びますからねと、そういうことを向こうの高官に言うことはございますので、どういう脈絡の中でこういう発言が出たのか、それは本当に真意を聞いてみないと分かりませんので、何ともコメントしようがございません。
○浅尾慶一郎君 私も申し上げましたように、必ずしもアメリカの海軍が中国側との関係でお互いの持っている軍事力を高めるために支援しようという発言をしたというふうには私も認識をしておりませんが、少なくとも、我が国の周辺で航空母艦を持つということは、打撃力という観点でいえばこれは飛躍的に大きな話になるわけですから、是非、情報収集をされるということであれば、少なくともそういう方向でされた方が安全保障上いいんではないかというふうに思いますが、その点についていかが思われますか。
○国務大臣(久間章生君) 中国の海軍が航空母艦を持ちたいという気持ちを持っていることについては私たちも聞いておりますので、そういう意味では関心は持っていますけれども、それが具体的にどういうふうになってくるのか。
 先ほど言いましたように、その限られた予算の中で片一方を確保しますとほかの分野を削ることになりますから、そういう意味で、中国の、今私たちが言っているのは、軍事費の透明性をきちんとしてくださいよ、疑心暗鬼にみんなをさせないようにしてくださいよ、それが信頼関係のこれから先大事なことなんですよということを言っておりますので、そういう全体の中でこれから先注目していこうとは思っております。
○浅尾慶一郎君 官房長官、直接の所掌じゃないですけど、この点について何かコメントありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 空母のことですね。
 これを、今配られたのを拝見いたしまして、ウイリング・ツー・ヘルプと書いてあるので、私もどう理解したらいいのかなというふうに思いました。
 当然のことながら、空母を持てば展開能力は高まるわけでありますから、これがどういう意図を持ってという、先ほど久間大臣が言っておられたように、どういう目的で持つのか、米国としてはどういうゲームプランを描いてウイリング・ツー・ヘルプと言っているのか、確かに是非聞いてみないといけないし、そういう点で、やっぱりさっき麻生大臣がおっしゃったように、中国の軍事情報についてはディスクロージャーがもうなければならないということをつくづく感じるので、やっぱりこういうアクションを取るならば、当然隣国にあるいは世界にそれなりのメッセージをきちっと伝えながら自分たちの意思を示すということが大事なんじゃないかなと思います。
○浅尾慶一郎君 空母があるということは、直接我が国の安全ということのみならず、台湾海峡の、何というんですか、緊張を高める要素もあると思いますね。中国に直接聞いてもなかなかそれは情報は取れないということでしょうけれども、同盟関係にある米国に対しては是非照会をしていただきたいことだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) それは機会をとらえながら私たちもいろんな情報を探ってみたいと思いますが、ただ台湾海峡について言うならば、近過ぎて空母という意味がよく分からないんですよ、正直な話、先ほど言いましたように。だから、意図がよく分からないと言っているのはそういう意味でして、しかし、中国もこれから先シーレーンといいますか、エネルギーを確保しなければならない。そうしますと、中東、アフリカ、そういったところから資源その他いろんなことを考えるときに、やはり万一のときには出掛けていってそのシーレーンを確保するとか、いろんな思惑があるのかどうか、やはりそこの意図については広い角度から探ってみる必要があるんじゃないかなと思っておりますので、台湾海峡だけを念頭に置いて空母の問題を議論するのはいささかちょっと短絡過ぎるんじゃないかなという気もいたします。
○浅尾慶一郎君 次に、イラクについて伺いたいと思いますが、このイラクの現状については正に内戦状態だというふうに認識するのが正しいんだと思いますけれども、先般、これは半分冗談、しかし半分本当という趣旨であるアラブの人が言っていた、アラブといっても湾岸諸国の人が言っていた話ですが、イラクのいわゆる解放というか戦争が終わったときに、米軍が最初に入ったのは石油省ですね、あの石油大臣のところ。しかし、イランの勢力が最初に押さえたのは内務省だと。実は、そのイラクの戸籍というのはイラク以外には写しがない。クウェートがかつて占領されたときに、エジプトとロンドン、まあカイロとロンドンということでしょう、に写しを置いておいたんで、その戸籍を押さえられても、そのインチキなものを作ってもそれはインチキだと証明できると。しかし、イラクについては、内務省はバグダッドにしかそれがないので、イランの、直接かどうか分かりませんが、そこを押さえて、イラン系かイランの息の掛かった人がイラク国籍を成り済ましで取れるという話を、まあこれは確証がある話ではありません。しかし、アラブ系の、湾岸系の人が言っているということなんですが、そういうような状況だという話を聞きましたけれども、それ、今の現状の各、何というんですかね、民兵と、それから宗派ごとの民兵の状況をどのように把握されておられるか、どなたでも結構ですけれども、お答えいただけますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のそのGCCの人の話、GCCというか湾岸諸国の人の話というのはいいところをついている部分あると思いますよ、正直言って、占領したら最初に放送局を押さえるのが常識ですから。だから僕は、あそこが日本と同じように総務省が放送を押さえているかどうか知りませんよ、正直なところを申し上げて。内務省を押さえるというのは決して間違ってないし、今のボーラニというんだと思いますが、あの内務大臣はたしかシーア派だったと思います。そういう意味で、今の意味で押さえたというのは正しい。
 ブッシュ大統領が言ったせりふというのは、こういうことを言っております。イラク国家警察部隊の中には不釣合いに多くのシーア派で占められているものがあり、民兵がその中に流入しているという報道もある、我々はこの問題に対処するため多くの措置をとっていると述べているのは、これはこの前出された文章ですけれども。
 いずれにしても、こういったのは、特定の宗派に偏るというのはいかがなものかと思いますんで、今そこらのところがいろんな話を、勝手に自分の派はこんなにいるんだという、勝手なことを言っていますけれども、それは本当かよという、裏が取れているわけではありませんので、今の御質問に対して実は何千何百ですということは、ちょっと申し上げるほどの確証のあるものはございません。
○浅尾慶一郎君 イラクは、御案内のとおり、シーア派、スンニ派、それからクルドという形で様々な勢力が分立しているということだと思いますが、これを一つのものにまとめておくメリットと、仮にですよ、仮にクルドの勢力、シーア派の勢力、スンニの勢力と分かれることによる安定のメリットということは考えられたことはございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう誠にちょっとそこの現地にいても分からぬぐらい難しい話なんだと思っておりますけれども、主に私どもは統一性のあった方がいいんじゃないかな、統一する方がいい、一つの方がいいんじゃないかなと思っておりますのは、まあ三つとか四つとか言うんですけれども、三つに分断が仮にできたとしても、これが長期的な問題の解決になるかといえば、多分真ん中のところにあります部分というところは石油の出ないところでもありますので、そういった意味ではなかなか分断されたとしても仮に対立が収まるかという保証はほぼないと思いますし、一番石油の出ない地域になりますスンニのところが一番きついことになるだろうなという感じがしますのが一つ。
 それから、みんな、今言われましたGCCの湾岸諸国の国々やらまたシリアとかイランにしても統一の方がいいということを皆言っておりますので、そういった意味では、ここでクルドが独立したら次はトルコのところのクルドに影響するとか、いろんなことをみんな考えますので、そういった意味ではイラクの将来というものは基本的にはイラクの国民の判断によってしかるべき、民主主義も一応選挙までしていますので。
 したがいまして、私どもとしては、今民主的に選ばれた今の政府というものの努力というものを引き続き支援していくというのが私どもの態度であります。
○浅尾慶一郎君 次に、この法律の解釈に移りますが、まず特別措置法第二条三項の国際的な武力紛争の定義はどういうものでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この特措法第二条三項の戦闘行為に係る定義規定に言う国際的な武力紛争とは、国又は国に準ずる組織の間において生じる武力を用いた争いを指すというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 我が国憲法で言うところの九条の武力の行使という言葉がありますが、その武力の行使という言葉と国際的な武力紛争という言葉は同じ意味だというふうに考えてよろしいですか。どなたでも結構ですよ。
○国務大臣(久間章生君) 私が答えるのが適当かどうか分かりませんけれども、私は同じような意味で、国際紛争、国際的な武力紛争に介入してはならないとなっておるわけでありますから、意味としては同じことを指しているんじゃないかと思っております。
○浅尾慶一郎君 次に、米国の九・一一テロを行った集団はアルカイダとされていますが、国家に準ずる組織だというふうに理解すれば、同テロは国際的な武力紛争というふうに考えられるんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) これはテロ特措法を作りますときに、アルカイダはやっぱり国際的なそういう国に準ずる組織だと、そういう前提において法律構成をしましたので、そういうふうに認識しております。
○浅尾慶一郎君 現在、イラク国内に国際的な武力紛争というのは存在するんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) そこは私は一概に言えないんじゃないかと思います。現状でその状況を把握しているわけじゃございませんし、そういうようなことが実際裏側でつながりがあるのかないのか、場所によっても違いますし。それで、イラク特措法を作りますときには、そういうようなことがイラク全体としてあるかどうかということを議論するんではなくて、少なくともそういう武力紛争があるようなところは排除しようと、避けていこうという形であのとき法律を作った、そういう経緯がございますので、一概に今の状況の中でイラクの全体がいわゆる戦闘地域だというようなことも言えませんし、またその背景にあります組織と結び付いておるということを断定するわけにもまいりません。
○浅尾慶一郎君 バグダッド空港は非戦闘地域だということでよろしいですか。
○国務大臣(久間章生君) 人の殺傷とか物の破壊とか、そういうのが行われていないという、そして組織的に計画的になされていないという、そういう意味ではバグダッド空港そのものは私は戦闘地域ではないと、いわゆる非戦闘地域であるというふうに理解しております。
○浅尾慶一郎君 これはまだ国会で御答弁いただいてないことですが、昨日、レクを聞いていてあれっということと、そういう理屈の付け方もなるほどなと思ったことがあるんですが、航空自衛隊が飛んでいる空路、空飛んでいますね、その下が全部非戦闘地域だというふうにレクでは言っておられたんですが、そういう理解でよろしいんですか。
○国務大臣(久間章生君) 必ずしもそれも言えないわけでありまして、両者がロケットを撃ち合ってどんどんやっているところを上空を飛んでいくときに、その地域が戦闘地域でないと言い切れるかどうかということを考えますと、少なくとも両者がこちらからこうやっているときに上空を飛ぶときに、その下の方が戦闘地域である、その上空が戦闘地域かあるいは非戦闘地域かというのは、それは断定できないんじゃないかと思います。場合によっては、上空も含めて戦闘地域の場合だってあろうかと思います。
 しかしながら、いずれにせよ、自衛隊が飛びますときには、その上空では安全かどうかを確認して、そういう戦闘状態であるかどうかを確認しながら、そういう情報をキャッチしながら、そういうのを避けながら飛んでいるわけでございますから、自衛隊が飛んでいるところは戦闘地域ではないところを飛んでおると、そういうふうに理解していただくことが正しいんじゃないかと思います。
○浅尾慶一郎君 では、確認いたしますが、私も今の大臣の御答弁は非常に素直な御答弁だというふうに思いますが、自衛隊が飛んでいるところは非戦闘地域だけど、その下は必ずしも戦闘地域か非戦闘地域か分からないという理解でよろしいですね。
○国務大臣(久間章生君) それは私もそういうふうに思います。
 といいますのは、エルビルからバグダッドまで陸上を国連の職員が陸路で行くのは大変なので、非常にそこは危ないので、空路で日本の航空自衛隊に運んでもらいたいと言っているわけですから、それを裏返しますと、下が非戦闘地域と言い切れるだけの自信はないということであります。
○浅尾慶一郎君 そうすると、仮に下が戦闘地域だとすると、戦闘地域だけれども上を飛んでいる航空自衛隊の飛行機は安全だというのはどのようにして確認をされるんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) それは、自衛隊に対する危険度があるのかどうか、いわゆるロケット砲が飛んできて危ないようなところは自衛隊はやっぱり避けているわけでありまして、そういう意味では、現在の治安状況は確かにバグダッドは悪いわけですし、バグダッドに限らずイラクの中で悪いところはたくさんございますけれども、航空自衛隊がC130でエルビルからバグダッドに向かって飛んでいるようなそういう高空の、高いところで戦闘機等で下からロケット砲で攻撃されるという、そういうことじゃございませんで、むしろ一番神経使うのはバグダッド空港に着陸するとき、あるいは飛び立つとき、そこに一番神経を使っているということを聞いておりますので、そういう意味からもその上空の、一万メーター、二万メーターの上空まで飛んでくるような、そういうような危険性は今のところ感じてないということだと思います。
○浅尾慶一郎君 じゃ、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、先ほど国際的な武力紛争がイラク国内に存在するかどうか、これは何とも言えないと。少なくとも武力紛争は存在するのは事実だと思いますが、その武力紛争を行っている集団が国家に準ずる組織なのかそれともそうでないのかということについては、具体的な定義として何をもって国家に準ずる組織とされるんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) これは防衛省として答えるのが適切かどうか分かりませんけれども、やはり国に準ずる組織であるかどうかというその組織の実態と、計画性とか継続性とかその能力とか、そういう面で国家と対立するような形での組織体かどうか、そこのところだろうと思います。
○浅尾慶一郎君 アルカイダは国家に準ずる組織というふうに定義をされたわけですよね。じゃ、イラクの民兵組織はそう定義ができるのかできないのか。アルカイダが定義されたのと同じ要件を満たしていれば、イラクのそれぞれの宗教の民兵組織はやっぱり国家に準ずる組織だというふうに定義ができるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) アルカイダもアフガン戦争の場合には国家に準ずる組織として国連も認めて、あれはアルカイダが背後にあって、アフガン政府を使いながら一緒になってアメリカに対する攻撃を行ったということで自衛権の行使を認めるような国連決議が出たわけでありますから、アルカイダについてはその当時そういうような国際的なみんなの認識があったろうと思います。
 しかしながら、その後は、アフガン戦争が一応山を越えた後もアルカイダの残党が果たして国家に準ずる組織としてそのまま機能しているのかどうか、その辺については私の立場でこれを断定するわけにはいきません。
○浅尾慶一郎君 今日は内閣法制局もお越しいただいておりますが、国家に準ずる組織に対して自衛隊が武器を使用する場合と国家に準ずる組織でない者に対して自衛隊が武器を使用する場合との定義、憲法上の解釈をちょっとお話しいただきたいと思います。
○政府参考人(横畠裕介君) 憲法第九条との関係で申し上げますと、やはり憲法で禁じられております武力の行使といいますのは、一般に国家の物的、人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為を言うものでありまして、国家又は国家に準ずる組織の相互間での実力の行使を指すと理解しております。その意味で、この武力の行使が問題となりますのは、我が国と相手方がやはり国又は国に準ずる組織である場合に問題になり得ると考えています。
 これに対して、お尋ねのような相手方が国又は国に準ずる組織ではない場合に、我が国としてその攻撃に対して実力をもって対抗するということもあり得るわけでありますけれども、それにつきましては、武力の行使ではない武器の使用という概念で従前から整理をしてきているところであります。
 イラク特措法におきましては、第十七条にいわゆる自己保存のための武器使用の規定が設けられておりますほか、自衛隊法第九十五条の武器等防護のための武器使用も排除をされていないわけでございまして、そのような武器使用については憲法上の問題はないものと考えております。
○委員長(田浦直君) 浅尾君、時間が過ぎておりますから、質疑をまとめてください。
○浅尾慶一郎君 今、国家に準ずる組織がイラクの中にあるかないかよく分からないというような御答弁がございました。
 そうすると、一般論で言うと、国家に準ずる組織でない者に対して自衛隊が必要最小限度武器を使用するという解釈でもって今任務に臨んでおられるのか、あるいはもっと言えば、現場の航空自衛隊が仮に、今日の白議員の質問でも、ロケット砲、ミサイル等でねらわれたときに、相手が国家に準ずる組織かそうでないかと瞬時に判断するのはまず無理だと思うんですが、その点どういう指示を出されているのか伺いたいと思います。
○国務大臣(久間章生君) これは前から議論のあるところでありまして、日本の自衛隊の場合は憲法九条で禁ずる武力の行使でない場合でも武器の使用については法律上規定して、こういう場合に武器をしてよろしいというふうに、そういう規定の仕方をしております。それがいいかどうかはまた国会で議論のあるところでございますけれども、現在そういうようなサイドから規定が行われておる。
 それに照らしたときにどうかという、そこの判断だと思っておりますが、現地の状況においてはそれを、武器の使用を今の、現在の規定の中で判断をしたとして、それがもし過剰だった場合だったら過剰だったという判定が下されますし、その枠内だということは事後的に分かるような形になろうかと思いますから、そういう点では非常に、そういうルールをきちんとしていないということについてはいろんな議論が残っているところであります。
○緒方靖夫君 最初に、陸上自衛隊の情報保全隊の問題について質問をいたします。
 久間大臣は七日の本委員会で、私が、我が党が示した情報保全隊の内部文書に、自衛隊の活動にも防衛秘密と全く関係のない年金、医療、消費税など国民の暮らしにかかわることまで記録されている問題をただした際、イラク派遣の情報収集に付随して記録したと答弁されました。
 これは間違いありませんね。
○国務大臣(久間章生君) そのように思ったということでありまして、それは、あの当時は情報保全隊はイラクに関係して情報収集に回っておったわけでありますから、多分その情報収集の主目的はそういうことだったんだろうと思います。
○緒方靖夫君 大臣は、情報収集のついでに記録したものとか、併せて記録しただけとよく言われます。しかし、果たしてそうかという問題があるんですね。
 東北方面情報保全隊が作成した情報資料について、通知と題する文書を見ますと、年金、医療、消費税など国民の暮らしにかかわる行動はすべて一般情勢という、そういう単独の区分に記載されております。
 ついでに記録したものなら、なぜ一般情勢という、そういう単独区分にわざわざ記録するんですか。
○国務大臣(久間章生君) あの資料を基にコメントを求められましても私自身なかなかコメントしようがないわけでありますけれども、やっぱりある主たる目的で情報収集に入っているときに、その人が併せてこういう考えを持っている背景があるということを記したとしても、それは別に悪いことじゃないと思いますので、そういう一環として情報収集をやったというふうに思っておるわけであります。
○緒方靖夫君 主たる目的があって、併せてと、そういうことなんですが、この文書を見ますと、例えば全日本年金者組合青森本部が二〇〇四年二月二十一日に行った街頭での署名行動が記録されております。この団体にも私、直接電話して確かめました。この日の行動はあくまでも年金改悪反対の国会請願署名を集めることで、イラク派遣に反対するものではなかったわけですね。そのことは、私、いただきましたけれども、年金者しんぶんという彼らが出している新聞、そこにこの署名活動のことが記されている、三月十五日付けですけれども。これを見ても明らかなわけです。
 この実例からも、情報保全隊の情報収集が自衛隊のイラク派遣に反対する行動に限らず、年金問題など国民の暮らしにかかわる分野、つまり自衛隊の活動にも、ましてや防衛機密とも全く関係ない分野まで調査対象にしているということは明らかだと思います。
 それでいて、どうして、ついで、併せてと言えるんですか。
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊の業務に支障を及ぼすおそれのある各種団体等をいろいろと、何といいますか、どういう意見を持っているかというのを調べておる、そのときに、その団体がそういうような年金の問題についてもたまたまその活動を行っておったということはあったとしても、それを付随的に報告書の中に入れたとしても、私はそれはいいんじゃないかと。
 やっぱり、自衛隊が情報収集するからには、何らかの形でその団体がイラクの派遣なりあるいは自衛隊に対して何か抗議的な動きがあるという、そういうニュースが入ってきたからどうなんだろうかということで情報収集に回ったんじゃないかなと思いますけれども、その今おっしゃった団体がどういう団体か私自身もつまびらかに分かりませんので、これまで自衛隊に対して非常に、先ほどの増子先生みたいに好意的だったかどうか、それは私は分かっておりません。増子先生の場合は、自衛隊に対する、イラクには反対されたけれども、自衛隊に対しては好意的であったから反自衛隊というふうな分類はちょっとおかしいんじゃないかと後からなって思いましたと言いますが、今の年金団体については、私はどういう団体か全く分かりませんので、コメントのしようがございません。
○緒方靖夫君 今大臣は重大なことを言いましたよ。要するに、年金者組合、これが隊の活動に支障を及ぼすかもしれないから調べているという、そういう趣旨のことを言われました。やはりこれは重大ですよ。そうすると、自衛隊に対してどう考えているか、それによって団体を調べるという、そういうことになるんですよ。
 しかも、私が重大だと思うのは、この団体というのは、今も述べましたように、年金だけを宣伝しているんですよ。当日の行動について、六名が二月二十一日十一時から十二時十二分の間に実施したと書かれている。そのとおりでした、確かめたら。参加人数や宣伝時間まで記載されていることからも、情報保全隊が同団体の行動を直接マークしていた、このことは明らかなわけですよ。年金問題で行動する、署名を集める、こういう団体がどうして自衛隊の保全に関係あるんですか。
○国務大臣(久間章生君) 年金問題だけで行動していて、こういうような行動をしていましたということが仮に調査されたとしても何ら痛いところはないわけでしょう。そういうふうにむきになって、自分たちと自衛隊の関係を調べられるのが、調査される、情報収集されるのが嫌だというところに私はむしろ不自然さを感じるわけでして、年金活動をやっているのに自衛隊がそのことについてもし聞いたとしても、それはもう全然関係ないことですから。
 ただ、やっぱりそこは何らかの調査でそういうのを聞いたというのは、やっぱりイラクならイラクの派遣について、非常に、表には出ていないけれども、激しい抗議をしようとしているとか、何かがあったのかどうか私も分かりませんけれども、いずれにせよ、何にも関係もないのに調査するということは、情報収集するということはないんじゃないでしょうか。
○緒方靖夫君 調査そのものが私は問題だと言っているんですよ。そうすると、自衛隊がそれこそそこのけそこのけ式にやはり調査する、調べる、つぶさに調べるということになっていくわけですよ。
 それでは、大臣、角度を変えてちょっとお尋ねしますけれども、情報保全隊の調査には限定というのはあるんですか。
○国務大臣(久間章生君) 私は、オープンにされている会合とか街頭で配られているチラシを集めるとか、あるいはそういったほかの形でもいろんな場に出掛けていって調査するというのには、私は限定する必要はないんじゃないかなと思います。
 ただ、自衛隊の保全隊ですから、自衛隊に関係があるという、そういう目的から調査にするというのは、それは限界があるといいますか、そういう、とにかく何らかの関連性が必要だろうとは思いますけれども。
○緒方靖夫君 隊の保全ということですね。
 今大臣はオープンと言われましたけれども、この中に出されているところを調べても、私も一つ一つ当たってみましたよ、幾つか。そうすると、イラク派遣デモのコースをたどったら内部文書に記載されたとおりだったとか。これ、付いていかなきゃ分からない。あるいは、参加組合のみに案内を出しただけの地区労の旗開きの発言がここに記載されていた。すべてオープンじゃないんですよ。そこに国民と、そしてまた新聞の社説が怒っているその根拠があるんですよね。ですから、大臣はオープンと言われたが、そんなことは全然ないんですよ。あるいは、集会を監視していた人物の身元を問いただすと、氏名、所属も言わずに逃げ出した。自衛隊かどうか分からないけれども、自衛隊の疑いが濃厚ですよ、ここに記されているんですからね。ですから、こういうことが実際に起こっているわけですよ。
 それで、大臣、隊の保全と言われましたけれども、例えば大臣は、隊員の保全、隊員等の保全、家族の保全、さらには訓令を挙げて関連する業務と、幾らでも広げて話をされるわけですよ。
 ここに私持ってまいりましたけれども、情報保全隊を新設するに当たって、当時の防衛庁防衛局調査課が公表した平成十四年度政策評価書というのがあります。これによると、情報保全隊の情報収集活動は保全事案が発生するおそれのある場合にも実施するとあるんです。つまり、保全事案のおそれがあると解釈されればすべてが調査対象になり得るということでありますか、年金も含めて。
○国務大臣(久間章生君) 保全事案が発生してしまってから慌てて調査したって、それは意味ない場合がありますからね。やっぱり保全事案が発生する前に必要な調査をやるというのは、それは必要なんじゃないでしょうか。そこまで否定する必要はないと思いますよ。
○緒方靖夫君 おそれといったら、どんどんどんどん拡大していくじゃないですか。
 大臣は、七日の本委員会で、情報保全隊の行う調査対象について、保全上必要なことについてはいろんなことが想定されるので、もうあらゆることが、自衛隊にとってこれは大事だと思う場合には対象になると答弁されました。
 この説明からも、自衛隊にとって大事だと解釈されれば、年金だろうが医療だろうが、あらゆるものが対象になるということじゃありませんか。
○国務大臣(久間章生君) 調査がさも悪いことのようにまず意識しておられる立場から見ると非常におかしいことかもしれませんけれども、調査をして、その結果に基づいてそれを悪用するとかそれを何かに使うとなれば、それはそのときは問題になるかもしれませんけど、調査をすること自体は国民であればだれでもできるのと同じように、自衛隊にとっても自衛隊の保全のために必要ならば、それは調査することは必要なんじゃないでしょうか。
○緒方靖夫君 その調査というのは、情報収集と言い換えてもいいです、それを私がさっき述べたように、オープンと言われるけど、オープンでないところまで立ち入って市民の隅々まで入り込んでいる、これが問題になっているわけですよ。それを新聞の社説等々は国民監視だと言ってそのことを問題にしているわけですよ。
 その点でお聞きいたしますけれども、情報保全隊の活動について、現在もイラクだけではなく、いろいろな情報を収集しており、様々な情報を集めることは問題ないと、こう答弁されていますね。この答弁どおりなら、情報保全隊では、自衛隊の保全に必要と判断されれば、今でいえば、例えば消えた年金について国民の動向の調査を対象とすることもあり得るんですか。
○国務大臣(久間章生君) これが自衛隊の保全のために必要かどうか、ちょっと考えたらお分かりいただけると思いますので、それを目的として調査するということはないんじゃないでしょうか。
○緒方靖夫君 ない、一応ないと言われた。しかし、断言できますか、やらないと。実際やっているじゃないですか、年金、消費税、医療。ないんですか、一切、そういうことは。
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊の組織あるいは自衛隊の行動、自衛隊について必要な情報を収集する一環としてほかの情報が一緒に集まってきたとしても、それは構わないんじゃないでしょうか。ほかの情報については聞いちゃいかぬと言うこと自体がおかしいんじゃないでしょうか。
○緒方靖夫君 それが問題なんですよ。そこが、今自衛隊が何でも自分たちのおそれということで考えればどんどんどんどん拡大していく、そのことが指摘されているわけですよ。
 大臣、ちょっと角度を変えてお聞きします。
 自衛隊の保全に必要、必要が前提とよく答弁されますね。必要とされた場合の調査対象について、一体どこに記されているんですか。
 大臣は七日の本委員会で、情報保全隊の調査対象について、訓令を根拠にしていると挙げられました。私、訓令見てみましたよ。よく読みました。しかし、公表されている情報保全隊に関する訓令見ても、そんなことはどこにも書いていない。根拠になるものは何ですか。
○国務大臣(久間章生君) 訓令上も自衛隊の行動、組織に関することというのはございますから、そういう一環として情報収集するということはいいんじゃないでしょうか。その情報を収集したときにそれに付随していろんな情報が集まってきておる、それを一緒に併せて記録したとしても、それがあながち違法なことにはならないと思います。
○緒方靖夫君 いいのかどうかを聞いているんじゃないんですよ。調査対象についてどこに書いてあるかと聞いている。
○国務大臣(久間章生君) とにかく法的根拠で言いますと、防衛省設置法第四条第四号にあります。防衛省は次に掲げる事務をつかさどるということで、防衛及び警備に関すること、自衛隊の行動に関することという、その他もありますけれども、これがあるわけですから、それに前三号の事務に必要な情報の収集整理に関することというのがございますから、根拠法としては防衛省設置法第四条第四号等、これを指すんだと思いますよ。
○緒方靖夫君 私が尋ねているのは、調査対象についてどこに書いてあるのかと聞いているんですよ。はっきり答えてください。
○国務大臣(久間章生君) 法律では調査対象は書いていないんです。これに必要な調査を行うことということが書いているわけですから、行うことができるんならば、調査の相手は国会議員であっても調査の対象として情報収集の対象にしていいと。今日、増子議員にお答えしたのと同じでありまして、情報収集をして整理することができると書いておれば、相手は国会議員なら駄目だとか共産党さんなら駄目だとか、そういうことを、一々駄目なことを書いていない限りはできるわけであります。
○緒方靖夫君 調査対象を含めて情報保全隊の情報保全業務について詳しく定めた別の文書が存在するのではないかとお尋ねしたい。どうなんですか。
○国務大臣(久間章生君) 私は訓令以外は存じません。
○緒方靖夫君 ここに内閣府の情報公開・個人情報保護審査会が公開した防衛省関連の答申書があります。これを調べてみました。その結果、情報保全隊に関する答申書が数件ありました。これを読むと、陸上自衛隊の情報保全隊の情報収集について定めたものには、公表されているもの以外に、少なくとも、陸上自衛隊の情報業務等に関する達と題する文書と情報保全隊情報保全業務規則と題する文書の二種類があることが分かりました。こうした文書は存在しますね。
○国務大臣(久間章生君) それは、情報収集をするに当たっての具体的ないろんな動き方等について通達等がそれはあってもおかしくはありません。
 そして、ただし、言えますことは、そういう通達等は法律を超えてはできないわけですから、法律の範囲内で、その下の訓令、その下の通達だというふうに、そういうふうに理解していただきたいと思います。
○緒方靖夫君 大臣は今重大なことを言いましたよ。具体的な動き方を定めていると、そう言われましたね。
 答申書によれば、二つの文書、陸上自衛隊の情報業務等に関する達と情報保全隊情報保全業務規則は、情報保全隊が行う情報収集の基となっていることが分かるわけです。これが調査対象を定める根拠になっているんじゃありませんか、今具体的な動き方と言われた。
○国務大臣(久間章生君) 根拠はあくまで法律であります。その法律の枠内で具体的に訓令が出て、そしてその訓令の下でまた各部隊が通達を出して、そしていろいろと動き方について指示することはそれはありますけれども、とにかく法律を超えてはできないわけでありますから、法律の許される範囲内でやっているわけであります。
○緒方靖夫君 情報保全隊の前身である調査隊の調査業務の詳細について定めた規則、調査業務に関する達と題する文書について書かれたものがあります。
 これを見ると、この規則は、第一章総則で、対情報業務のうち、調査に関する業務の実施及び処理に関し、準拠すべき主要な事項を定めることを目的とし、その調査業務は、外国勢力並びに国内不法分子によってなされる情報活動に対処し、施策に万全を期することを主眼とすると書かれております。御存じだと思います。うなずいている。そして、第二章調査業務及び第三章調査事案で具体的な事項を定めております。
 情報保全隊の二つの文書にも、こうした調査業務や調査事案について具体的に記され、調査対象を定めているのではありませんか。
○国務大臣(久間章生君) 私自身、その下部の通達等について精査したわけじゃございませんが、今読まれたのはそのとおりだろうと思います。
 ただ、私は、最近、今日の午前中の増子議員に対しても答えましたとおり、東西冷戦の当時にできましたその制度の中での情報収集、これを念頭に置いていろんな通達、規則、こういったものができておりますから、現時点で、あるいは個人情報保護法等が施行されました現時点で、そういうやつとの突き合わせをやはり具体的にしてみる、そういう時期に来ているんじゃないかなという思いもしておりますから、これから先はこの問題については少し整理をしてみたいと思っております。
○緒方靖夫君 大臣、あなたがこの部隊の最高責任者だと、今朝、午前中認められました。こうした具体的な動き方についてあなた自身が御存じないとしたら、これは怠慢と言わなきゃならないと思いますよ。
 それで……
○国務大臣(久間章生君) 委員長。
○緒方靖夫君 話し中です。
 私は、この陸上自衛隊の情報業務等に関する達、情報保全隊情報保全業務規則は、いずれも行政規則なわけですよ。法律に基づいてと言われるけれども、これは法律ではない。そこに自衛隊の具体的な動き方がすべて記されているわけですよ。そして、それは自衛隊の裁量ですべてが決められる、そういう仕組みになっているわけですよ。国民の権利や義務にかかわる問題を国会にも明らかにしようとしない。私、これ重大だと思いますよ。
 午前中、同僚議員がイスラム、宗教の情報収集について質問をいたしました。私は驚きましたよ、大臣の答弁。隊の保全に関することならすべての団体、宗教も含めて含まれる、これが大臣の答弁でした。ならば、自衛隊の判断一つで国民のすべてが対象になるということじゃありませんか。
○国務大臣(久間章生君) 法律に基づいて訓令も出ておりまして、訓令に基づいてその委任の範囲内で通達等が出ているわけですね。だから、法律を超えて、法律で禁じられたことはできないわけですけれども、法律はそういう情報収集については、すべてのものを対象に、保全のために必要ならば情報収集はしていいとなっているわけですから、情報収集することが非常に悪いというような印象で発言されるからそういうふうな決め方されるんですけれども、情報収集というのはこれはもう構わないと思うんですよ。だから、そこのところはちょっと切り替えていただきたいと思うんですけれども。
○緒方靖夫君 法律の範囲内かどうか分からないじゃないですか。具体的な動き方、それについて明らかにしないわけですよ。大臣自身、それについて詳しく知らないような非常に無責任なことを言われましたよ。
 ですから私は、シビリアンコントロールならば、そういったものについて、自衛隊の情報収集について、具体的にどういうふうに動いているのか、どう決められているのか、どういうふうに対象を決めていくのかということについて明らかにしろと言っているんですよ。
○国務大臣(久間章生君) 法律でこういうことはしていけないとか、これはやっちゃいけないというような、そういうことが決められているのにかかわらずそれ以外のことをやったら、それはいかぬということを防衛大臣がまた言うし、防衛大臣が言わない場合は国会でもそれをみんなでいかぬということを言えばいいわけですけれども、法律上こういうことはやってよろしいと言って、防衛大臣もその下で訓令を出して、情報収集には一生懸命当たりなさいよという話をして、その委任の範囲内において情報収集をやっている。それがもし違法ならば、違法行為として訴訟を起こされる場合だってあるわけですよ。しかしながら、いまだかつて情報収集したことについて、その手段が違法であれば問題かもしれませんけれども、そうでない限りはそれが問題になるとは私は思わないですけれども。
○緒方靖夫君 法の範囲と言われるけれども、確かめようがないじゃありませんか。全部出してくださいよ。確かめようがないじゃないですか、法の範囲と言われるけれども。ですから、私はそれはごまかしだと言わざるを得ません。
 もう一つ聞きます。
 この答申書を読みますと、これら二つの文書に基づき、各方面情報保全隊では保全月報、情報月報と題する月報や保全情報期報と題する期報をまとめ、陸上幕僚長や陸上自衛隊情報保全隊長へ報告していることは分かります。情報保全隊では少なくともこうしたたぐいの報告資料を作成しているというわけですけれども、それはそうですよね。正直に答えてください。
○国務大臣(久間章生君) 各種の情報資料は作っております。
○緒方靖夫君 我が党が示した内部文書、これがこれらの報告資料に当たらないと否定できますか。
○国務大臣(久間章生君) 共産党さんが公表されました文書が、うちの方で言う、そういうふうに作って、そしてそれをしかるべく配付する、そういうふうな資料かどうかについてはコメントできないということであります。
○緒方靖夫君 陸上自衛隊の情報保全隊を定めている二種類の文書、これは同部隊の情報収集の調査対象について具体的に記した可能性の高いものでありまして、同時に我が党が示した内部文書の信憑性を一層裏付ける重要なものだと考えます。
 本委員会に、陸上自衛隊の情報業務等に関する達及び情報保全隊の情報保全業務規則の二つを提出するように求めたいと思います。
○委員長(田浦直君) ただいまの緒方君の御意見は、後ほど理事会で協議をいたします。
○緒方靖夫君 次に、航空自衛隊イラク派遣二年延長についての問題についてお尋ねいたします。
 官房長官にお尋ねいたしますけれども、空自は米軍を輸送する活動を行ってまいりましたけれども、この活動を更に延長しようとしているわけですが、政府は米軍のイラク駐留が一体いつまで続くとお考えですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これはもう何度もお答えを申し上げてまいりましたが、まず第一に、イラクという国が我が国にとって資源の面でも大変重要な国であって、我が国の独自の国益の観点からもイラクの国づくりの支援というものをやっていかなきゃいけないというふうに考えております。
 今、イラクの国づくりにかかわっているのは、アメリカを始めとした多国籍軍、そしてまた国連を始めとする国際機関などがございます。我が国も独自の判断でもってこのイラク支援を行ってきているわけでありますが、その中での空自のこの今回の法律で御審議いただいているこの活動は、いろいろな他の、例えば国連も数年はこのオペレーションが掛かるだろうというふうに見ておられるようでありますし、またそういった面からそういった空自による活動の延長というものも期待をされているということでもあります。それから、米国もまだしばしオペレーションを続けるということでありましょうから、私どもとしてはODAなどを含めた総合的な支援の中で今回法律を二年間延長するという形でこの空自の活動については延長をお願いをしたいと、こう考えているところでございます。
○緒方靖夫君 今、イラクをめぐる情勢というのは随分大きく変わりつつあると思います。イラクの情勢は、アメリカ軍の増派にもかかわらず改善するどころか泥沼、イラクの民間人の死者数は今年二月から五月にかけ一日平均百人を超える、二〇〇四年以来の最悪の水準、米兵の死者も三千五百人を突破、難民も二百万以上という、そういう状況になっております。あるいはまた、外交的にいえば、二十七年ぶりにアメリカとイランが話合いを行うということも生まれております。
 こういう大きな変化があるわけですけれども、日本が航空機動力を提供して助けている米軍活動は、今アメリカでも根本から見直されているんじゃありませんか。──どなたでも。
○委員長(田浦直君) もう一度質問してください。
○緒方靖夫君 もう一度言います。
 今、イラクをめぐって大きな情勢の変化があります。それを述べましたけれども、日本が航空機動力を提供して助けている米軍の活動は、今アメリカでも根本から見直されているのではないのかと、そう認識かと伺っております。
○国務大臣(久間章生君) いや、そういうこともありませんし、そしてまた国連の事務総長が日本に来ましたときも、あるいはマリキ首相が来ましたときも、航空自衛隊が現在行っていることは大変有り難いと感謝しておりますので、我々としては二年間延長することについては、そういった国連なり、あるいは多国籍軍なり、あるいはまたイラクなり、そういった評価は受けているんじゃないかなと思っております。
○緒方靖夫君 久間大臣が答えてくれたので、続けてお伺いします。
 大臣は、イラク戦争について、アメリカが武力行使を踏み切るというときに、後をどうするんだろうと、クルドとスンニ派とシーア派、あそこは三つに大きく分かれている、そういうことを私の質問に答えられたことがありましたよね。そういう心配が文字どおり的中しているというのが今の状況だと思います。
 そこで伺いたいんですけれども、あなたは今閣僚ですから、政治家個人という以上に、情勢の大局を見て責任ある判断を下されるべきそういう立場にあると思います。責任ある立場だと思います。イラクの深刻な情勢やアメリカで起きている大きな変化を御自身で見極め判断されるなら、米軍の戦闘部隊を助けるような派遣をこれ以上延長することは見直すべきではないかと、そういう判断には立てないんですか。
○国務大臣(久間章生君) それはまた別だと思います。イラクの現在の状況を憂えるからといって、日本の自衛隊が、今航空自衛隊が活動している、これまで否定するわけじゃなくて、むしろこれはこれで非常に評価されているという、そういう認識を私自身は持っております。
○委員長(田浦直君) 緒方君、時間ですが。
○緒方靖夫君 政治家ミスター久間にとって大変残念な答弁だと私は思います。そういうことは、結局アメリカに求められるままに派遣を延長しようとするだけだと思うんですね。情報収集と称してイラク戦争反対の国民世論を事細かに監視し分析することはできても、世界の大局、世界がどう動いているのか、イラクをめぐってどうなっているのかということについてのそういう判断、それについては、一番政治にとって肝心なことについてはお留守になっているという、そう言わざるを得ないと思います。
 そのことを指摘して、時間になりましたので、質問を終わります。
○大田昌秀君 外務省にお伺いいたします。
 アフガニスタンの首都カブールの警察本部前で、現地時間の六月十七日朝、警察のバスをねらった爆弾テロが起きました。このテロ事件で多くのアフガン人、警察官等が犠牲になったほか、日本人二人も負傷しています。外務省としては、アフガン情勢を踏まえて、日本人に対して渡航の延期勧告や退避勧告等の渡航情報を出していると理解していますが、NGO関係者など現地で復興支援活動等に当たっている日本人に対して安全面でどのように指導なさっているのか、現状を教えてください。
○政府参考人(谷崎泰明君) お答えいたします。
 アフガニスタンの治安情勢でございますけれども、現在予断を許さない状況は続いております。現在、カブール等の五都市を除くアフガニスタン全土に対しまして退避勧告を出しております。
 NGO関係者に対しましても、アフガンに渡航、滞在しようとする邦人に対しては、退避勧告が出ているということを踏まえて行動するようにということを呼び掛けております。また、退避勧告が出ていない地域で活動しようとするNGO関係者もおられます。この方々に対しては、我々、大使館の方と常に連絡を取り合い、安全対策を十分講じるようにという指導を行っております。またさらに、具体的なテロ等の脅威情報を、いろいろなルートを通じて大使館の方に入ることがございます、そのときにはNGOあるいは邦人関係者に対して伝達するということで、適切な措置を講ずるように我々の方としては助言するということをやっております。
○大田昌秀君 先ほども似たような質問がございましたけれども、改めて確認させてください。
 イラクの治安情勢の現状について外務省はどのように認識し、イラク内の日本人の安全確保についてどんな対策を取っているんでしょうか。
○政府参考人(奥田紀宏君) お答え申し上げます。
 まずイラクの治安情勢ですけれども、再三申し上げておりますとおり、バグダッドを中心に大変厳しい状況、情勢であります。最近も、御案内のとおり、六月十三日ですが、バグダッド北方のサーマッラーというところでイスラム教シーア派のアスカリ廟というところが爆破される等、テロや各種の衝突が頻発化しているという状況であります。
 こういう中で、イラク政府が米軍とともに治安対策を実施しているわけでありますけれども、イラク十八県あるうち、五月三十日にはクルド三県でイラク側に治安権限の移譲がなされて、イラク十八県中七県でイラク側に権限移譲が実施がされたということがございました。
 我が国としては、このようなイラク政府の努力が早期に奏功することを期待しておるわけでありますけれども、しかしながら、こういう状況ですので、現在、イラクに対しましては、クルド三県を除きまして全土に退避勧告が出ております。そういたしまして、退避勧告地域に滞在する邦人に対しましては安全な方法で速やかに退避するよう促しているということでございます。
 それからまた、外務省では、イラクに渡航、滞在しようとする邦人の把握に努めまして、情報を入手した場合には、可能な場合、直接本人あるいは家族など関係者に連絡をして渡航の中止又は延期を働き掛けております。実際にイラクにおいて邦人が巻き込まれている可能性のあるテロ事件が発生した場合には、現地日本大使館が連絡先を把握している方々に対しましてはその都度電話等により安否照会を行ってきておりますほか、イラク外務省など現地当局に対し照会を行っておるところでございます。
○大田昌秀君 官房長官にお願いいたします。
 テロ対策特措法によるインド洋上への海上自衛隊の艦船派遣とイラク特措法によるイラクへの航空自衛隊の輸送機派遣が現在も続いておりますが、現地を始めアラブ諸国の人々は、このような我が国の支援活動について、米軍の後押しをしているだけだとして、これまで好意的に見ていた日本及び日本人を敵視しつつあると多くの中東専門家が指摘しています。
 政府としては、自衛隊の派遣とアラブ諸国の対日観の変化との関連についてどのように認識し把握しておられるのでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今御指摘ございました日本と中東の諸国との関係でございますが、今の先生のお話ですとかなり悲観的な見方をされているように承りましたが、先般、総理も中東諸国を歴訪いたしました。その際にも、日本に対する感情は極めて良好であると思っておりますし、ともにこのイラク情勢などについてしっかり率直な意見交換をやってきたところでございまして、ともにこのイラクの情勢を改善するために努力をしなければならない、その前にはいろいろな問題が横たわっているなと、そういう意見交換をして、今後の協調を言ってみればお互いに約束をしてやってきていると、こういうことではないかと思っております。
 国際社会の中で日本が中東諸国とも、それから他の国々とも連携をしながら日本の独自の支援というものをイラクやアフガンに対して行わなければならないというふうに思っておるわけでございますが、さきにBBCがこの三月に世論調査を国際的に行いましたが、依然として我が国は中東諸国の国々からは世界に好影響を与えている国として非常に好意的な見方をされているという世論調査もあるわけでございます。
 引き続いて、日本に対して深い関係を持つ中東諸国との関係は大事にしながら、これからも我が国独自の外交を展開していきたいと、このように考えておるところでございます。
○大田昌秀君 幾つかの報道によりますと、もう既にイラクの情勢は内戦状態になっているというふうに報じられておりますが、官房長官は今の事態を内戦と受け止めておられるのか、そうでないと受け止められておられるのか、御認識をお聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) イラク全土が内戦というような認識はいかがかなというふうに思います。
 確かに治安はかなりバグダッド周辺を中心に深刻な状態であるということはもう先生今御指摘のとおりでございますが、一方で、例えばクルドの地域あるいはサマーワを含む南の方は必ずしもそうでもないし、先ほどちょっとお話がありましたように、避難勧告が出ていないクルド地区は、先般自爆テロが久方ぶりにありましたけれども、基本的には非常に警備も緩い中で経済活動が、復興活動がどんどん進んで、資源開発なども他の国々の投資も含めて進んでいるというふうに聞いております。
 したがって、一概に全土隅々までが同じように深刻かというとそうではなくて、やはりかなり部分的にバグダッド周辺を中心に相当深刻な状態があるというふうに認識しているところでございます。
○大田昌秀君 外務省にお願いいたします。
 二〇〇三年五月二十二日に採択された国連安保理決議第一四八三号の要点について簡潔に御説明ください。
○政府参考人(奥田紀宏君) お答え申し上げます。
 国連安保理決議一四八三号でございますけれども、今御指摘になりましたとおり、二〇〇三年五月の二十二日に採択されたものですけれども、これは五月一日にブッシュ大統領によって行われた主要な戦闘の終結を宣言する演説、この後に採択をされたものであるということでございます。
 同決議におきましては、国連安保理がイラクの国民に対して医療その他の人道上の支援やイラクの復興支援を行うことを国連加盟国に対して要請することが一つ、それからもう一つは、イラクの国内における安全及び安定を回復するために貢献することを国連加盟国に対して要請することが二つ目、この二つの要請をしております。
 政府は、我が国にとって重要な地域であるイラクを含みます中東地域の安定を確保することが我が国の国益にとって極めて重要なことである、それから国際協調の下で国力にふさわしい形でイラクの復興等への支援に取り組む必要があると、こう考えてきておりまして、イラク特措法に基づく自衛隊の派遣といいますものは、この安保理決議一四八三号がかかる国際協調を正に体現したものであることを踏まえまして、かつ、この決議が人道復興、安全、安定の確保等の面で国連加盟国に支援を要請している、この支援の要請を受けて主体的な判断として決定をしたということでございます。
○大田昌秀君 イラク特措法第一条で、我が国の人道復興支援活動及び安全確保支援活動は、今お述べになりましたように、国連安保理決議第一四八三号を踏まえてと、政府はその立場を明らかにしております。
 しかし、この決議一四八三は、これまでのイラクに対する経済制裁を解除して米英軍の占領下で石油採掘、輸出を再開し、それで得た資金を復興資金にしていくという内容となっているんじゃありませんか。つまり、決議一四八三は米英軍による占領状態を事実上容認するのが主眼であって、イラク復興人道支援決議というものは二義的なものと理解しているんですが、間違いですか。
○政府参考人(奥田紀宏君) 決議一四八三号の国連加盟国に対します二つの要請があったということは、これは変えられない事実でございます。それぞれ主文のパラ一、パラ二にそういうことが書いてあるわけです。
 もちろん、イラクの石油の輸出でありますとか、それから当時はまだ正にアメリカ軍がイラクに入った直後でありまして、それまでのサダム・フセイン政権が崩壊した直後でありました。したがって、その後、今現在の民主的なプロセスを経て設立されたイラクの政府に至るまでの道のりを、最初の一歩を始めるための決議でもあったというわけでありますので、そういう意味では確かに二つの要請をしているだけの安保理決議ではありませんけれども、それはそれで、別の意義があったものだと私は思っております。
○大田昌秀君 関連して、官房長官にお願いいたします。
 決議一四八三には、米軍の占領行政と並行して、復興人道支援活動に当たる国連特別代表を置くとあります。しかし、国連機関及び加盟国によるイラク復興支援活動は占領軍の下に置くものとあり、つまり、国連が多国籍軍の活動よりもどちらかというと格下に位置付けられているように思われます。
 したがって、私の認識が間違っていなければ、当初三十数か国からイラクへ派遣された軍隊はこの決議一四八三に基づいて派遣された軍隊だとはなかなか理解できないわけであります。つまり、国連が容認する多国籍軍でもなければ、まして国連平和維持軍でもなく、米英軍を中心とした有志連合の多国籍軍に属するのではないかと。だとしますと、米軍への輸送支援に当たる航空自衛隊は、特にイラク特措法で言う安全確保支援活動は、どちらかというと米英の有志連合軍への参加という側面を持つように思われますが、政府のこの問題についての立場といいますか、御認識はどのようなものでしょうか。
○政府参考人(長嶺安政君) お答え申し上げますが、これはもう累次国会で御答弁を申し上げておりますけれども、我が国につきましては、自衛隊と多国籍軍との関係につきましては、これは我が国につきましては、イラクで活動する自衛隊は多国籍軍の統合された司令部の下で活動するということではありまして、他方で、イラクにおける自衛隊はあくまでもイラク特措法に基づく活動でございますので、我が国の指揮の下において活動を継続し、多国籍軍の指揮の下では活動することはないと、この二点につきましては累次国会でも御答弁して申し上げているところでございます。
○大田昌秀君 防衛省にお伺いします。
 参議院外交防衛調査室の資料によりますと、航空自衛隊がイラクへ派遣されて以来、二〇〇四年三月三日から二〇〇七年四月十二日までの千百八十三日間に四百九十二回の輸送を実施して五百五十二・四トンを運んだとあります。
 そうしますと、一日当たりの輸送実績はわずか〇・四回、つまり三日に一回程度の任務しかこなしていない計算となります。しかも、C130輸送機の輸送能力は二十トンもあるというのに、月別輸送実績を見ますと、二〇〇五年から二〇〇七年の足掛けの三年のうち、一トン以上輸送している月は年に半分程度、特に二〇〇五年八月は一回当たりわずか十キロとなっています。このように一回分の輸送量がわずかであるため、空気を運んでいるのではないかと、そういうふうに報じているのもありますが、一回に十キロというのは一体何を運んでいるんでしょうか。
○政府参考人(山崎信之郎君) 貨物の詳細については、累次答弁申し上げているように答弁を差し控えさせていただきたいんでございますが、飛行のごとにどういう荷物を運ぶかによって相当輸送重量は違います。
 十キロということにつきましては、詳細について我々も当たったわけではございませんので詳細は承知をしておりませんけれども、例えば国連に対しての支援なんかにつきましては事務用品が主でございますので、そういうものを輸送したことがあるのかもしれないという推測は成り立ちます。
○大田昌秀君 推測で、具体的な調査はしていないということですか。
○政府参考人(山崎信之郎君) これは累次答弁申し上げておりますように、運用上のことでもございますし、また国連の方からも、その運用の実態について詳細についてはなるべく注意をしていただきたいという要請もありますので、詳細については答弁を差し控えさせていただきたいと思いますが、今一つの例として申し上げたのは、国連について例示として申し上げているのは、例えば事務用品とかストーブ等を運んだことがございます。これらについてはかなり軽量のものでございますので、委員御指摘の、例えば十キロというものには当たるのかもしれないということで御答弁を申し上げたわけでございます。
○大田昌秀君 嘉手納基地で大量のジェット燃料が流出した問題で、昨十八日、県の立入調査を許可しない方針を米軍が明らかにしたと報じられています。
 以前に嘉手納地域の井戸水が流出した油で汚染され、燃える井戸と言って地域住民が大変騒いだわけでございますけれども、どうして基地を抱えている地方自治体が、このように油が流出したというような、そういった事故が起こった場合に立入検査ができないんですか。外務省はこの問題についてどう対応なさっているんですか。
○政府参考人(西宮伸一君) 昨日米軍の発表があったかと思いますけれども、基本的に基地の外部の環境への影響がないという判断からそのような決定になったというふうに承知しております。
○大田昌秀君 今申し上げたように、以前に同じように油が流出して嘉手納地域の井戸水が燃えるということで大騒ぎになったわけですよ。ですから、そういうことがあって、一方的に米軍が問題はないということでそれで済ませる問題じゃないと思います。
 我が政府は環境問題について力強く推進していくということを何度もおっしゃっているわけなんですが、こういう環境問題については一体どうするつもりですか。環境破壊がなされているということはもう明らかなんですね。それについて一体米軍との間でどういう話合いをしているんですか。米軍基地ができてもう六十年たちますよ。その間にずっと何千回という事故が起こっているわけなんですが、そのたんびに二度と同じような事故を起こさないと言いながら、また起こっているじゃないですか。どうするつもりですか。
○政府参考人(西宮伸一君) 米軍は環境に対する影響について真剣に考えておりまして、米軍の環境基準それから日本の環境基準のより厳しい方を採用するという基本的な考え方の下に、基地における、施設・区域における環境問題に対応しているということでございますけれども、今回の件につきましては、調査の上、基地外への影響はないという判断であったというふうに承知しております。
○大田昌秀君 米軍の一方的な発言を聞いてそのままうのみにするという事態ではもうないというわけですよ。これでもし米軍がそういうふうに何らの影響がないと言うのであれば、なおさら地方の自治体の責任者に立入りを認めて安心させるのが筋じゃないですか。当然のことじゃないですか、これは。
○政府参考人(西宮伸一君) こうした問題も含めまして、環境問題につきましても日米合同委員会の会合などで引き続き取り上げてまいりたいと思います。
○大田昌秀君 これまで何度も日米協定を改定してほしいという要請を受けて、そのたびごとに外務省は、いや、運用面でちゃんとやるからということをおっしゃっていながら、このような事態に、ずっと事態が続いているわけなんですね。そうしますと、一体我が政府は何をしているかということを、みんな不満を持ってしまうわけですよ。どうかその辺をしっかりと受け止めていただいて、外務大臣にひとつよろしくお願いいたします。
 さて、文部科学省いらしていますか。よろしくお願いいたします。
 先日、衆議院の沖縄北方特別委員会で、文部科学省の高校教科書検定で沖縄戦の過程で発生した住民の集団自決の旧日本軍の関与について修正、削除された問題で、日本史を担当した文部科学省の教科書調査官の一人が新しい教科書をつくる会が主導したと言われる新しい歴史教科書改訂版の監修者と同じ研究グループに属していたことが明らかになったと報じられました。これは事実ですか。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。
 昨日の委員会で御説明したところでございますけれども、教科書調査官、これは文部科学省で常勤の職員として検定調査に当たりますけれども、教科書調査官に就任する以前のお話でございますけれども、扶桑社の監修者であった方と共同研究をしたことがあると、そういう事実関係を申し述べたところでございます。
○大田昌秀君 つまり、事実ですね。
○政府参考人(布村幸彦君) 教科書調査官の就任以前のことでございますけれども、同じ研究グループに所属していたことがあるということを申し上げました。
○大田昌秀君 文部科学省はこれまで、教科書検定については文部科学省は一切関与しないで中立の立場を維持してきたということをおっしゃっていました。しかし、今回、文部省が教科用図書検定調査審議会に提出する調査意見書を初等中等教育局長が決裁したことが判明しました。この初等中等教育局長は沖縄戦について専門的な知識をお持ちですか。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。
 教科用図書検定調査審議会の審議の材料として意見調査書というものを作成しております。その意見調査書につきましては、審議会の正委員それから専門委員が発令されております。それと、教科書調査官が調査をいたしまして、それを教科書調査官が取りまとめて審議会の審議の材料として提出いたします。その審議会に提出するに当たりまして、事務局の方で確認の意味で内部の決裁を取ってございますけれども、その段階では、審議会の開催の日程ですとか教科書の検定の状況で合格にするのか不合格にしているのか、あるいは保留にしているのか、そういう検定意見の数がどれくらいあるのかと、そういう状況を確認するまででございます。
 初等中等教育局長はもとより行政官でございますので、歴史の内容について立ち入ることはございませんし、この決裁に当たりましても、そういう全体的な状況を確認する意味での決裁でございますので、教科書の記述の内容について指示をしたり意見を申し述べることはない状況でございます。
○大田昌秀君 局長が決裁の権限を持っているとすれば、好ましくないというような表現とかあった場合に、これは好ましくないから変えるということを指示するわけじゃないですか。そうすると、監修するという、関与するということになるんじゃないですか、実質的に。
○政府参考人(布村幸彦君) 内部決裁の手続として行っておりますけれども、その際に検定意見の専門的あるいは教育的な内容に踏み込んで意見を言うことはございません。現実的には、形式的に検定規則基準にのっとって適正に手続が行われているのかどうかを確認するところまででございます。内容について立ち入ることはございません。
○大田昌秀君 ワシントン発共同電によりますと、米下院軍事委員会は、先日十八日、太平洋戦争中の従軍慰安婦問題をめぐり、日本政府に謝罪を求める決議案を来る二十六日に採決することを決めたとあります。決議案に賛同する共同提案者は民主、共和両党の百四十人に上っており、賛成多数で採決される見通しと報じられていますが、外務省はこの情報を把握していますか。
○国務大臣(麻生太郎君) その情報があるということを把握しております。
○大田昌秀君 どう対応なさるおつもりですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 我々の、日本の立場はこれまでも安倍総理の方から度々申し上げてきたとおりでありますので、私どもとして、これに対応して、直ちにそれにどう反応するかというようなことを考えているわけではありません。
○大田昌秀君 防衛大臣にお伺いしたいんですが、若泉敬さんの「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」という本をお読みになったことございますか、若泉敬先生の。
○国務大臣(久間章生君) 私は読んだことありません。
○大田昌秀君 この間、前回小泉総理に伺ったら、若泉敬さんの本をお読みになったということでしたが、外務大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 若泉敬という人の本は何冊も読んだことあると思いますが、今の文書の、何の文書を言っておられるか分かりますけれども、あの本全体を読んだことはありません。
○大田昌秀君 去る六月十七日付けの東京新聞は、一九六九年の沖縄返還交渉時に佐藤栄作首相の密使として核持込みに関する、沖縄に、有事の際の核持込みに関する日米密約を仕組んだ若泉敬氏元京都産業大学教授の著作「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」を裏付ける資料が米国国立公文書館で十六日までに発見されたと報じています。
 すなわち、同氏とキッシンジャー大統領補佐官との通話記録八十九点などで、その内容は著作の記述と一致するとあります。
 沖縄問題をめぐっては、核の持込みの問題を始め、その密約関係がアメリカの国立公文書関係で解禁になった資料で大分明らかになってきておりましてびっくりする次第ですけれども、実は私は、この若泉敬さんの本が出たときに先生とすぐ連絡を取りました。そしていろいろ伺ったわけなんですが、先生が書かれた本とキッシンジャーさんの「ホワイトハウス・イヤーズ」という本がありますが、両方比べてみますと、内容がほとんど一致するわけですね。
 若泉先生は、晩年、核密約を自分が仕組んだということで大変それを後悔されて、毎年六月二十三日に沖縄に来られて、そして慰霊の塔に頭を下げるということをやっておられたわけなんですね。それを是非久間大臣もそれから外務大臣もお読みいただいて、そしてこういうことがアメリカの公文書にも、また日本のれっきとした大学の先生がお書きになって、しかも御自分でやったこととしてお書きになって、有事体制には沖縄に核を持ち込むことができるという趣旨のことですので、先日、私がこの委員会で、沖縄にまだ核兵器があると思っている沖縄の人たちは世論調査をすると約六割くらいいるということを申し上げたわけなんですけれども、そういった意味からも、是非核の問題については明らかにしていただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
○委員長(田浦直君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)
 御異議のある方もあられるようですから、採決をいたします。(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)
   〔委員長退席〕
   午後四時五十四分