第166回国会 厚生労働委員会 第29号
平成十九年六月十四日(木曜日)
   午前十時二分開会
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   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     福島みずほ君     近藤 正道君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     西島 英利君
     藤井 基之君     舛添 要一君
     松村 祥史君     片山虎之助君
     山本 順三君     武見 敬三君
     大久保 勉君     森 ゆうこ君
     辻  泰弘君     藤末 健三君
     近藤 正道君     福島みずほ君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     坂本由紀子君     神取  忍君
     武見 敬三君     松村 祥史君
     藤末 健三君     辻  泰弘君
     森 ゆうこ君     小川 敏夫君
     山本 孝史君     直嶋 正行君
     谷合 正明君     山本  保君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴保 庸介君
    理 事
                阿部 正俊君
                中村 博彦君
                足立 信也君
                津田弥太郎君
                浮島とも子君
    委 員
                片山虎之助君
                神取  忍君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                清水嘉与子君
                武見 敬三君
                中島 眞人君
                中原  爽君
                西島 英利君
                舛添 要一君
                松村 祥史君
                小川 敏夫君
                櫻井  充君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                直嶋 正行君
                藤末 健三君
                柳澤 光美君
                谷合 正明君
                山本  保君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       発議者      石崎  岳君
       発議者      鴨下 一郎君
       発議者      宮澤 洋一君
       発議者      福島  豊君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       厚生労働大臣   柳澤 伯夫君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  下村 博文君
   副大臣
       総務副大臣    田村 憲久君
       厚生労働副大臣  石田 祝稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       新井 英男君
       法務省民事局長  寺田 逸郎君
       厚生労働省老健
       局長       阿曽沼慎司君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁長官  村瀬 清司君
       社会保険庁総務
       部長       清水美智夫君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○日本年金機構法案(内閣提出、衆議院送付)
○国民年金事業等の運営の改善のための国民年金
 法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に
 係る時効の特例等に関する法律案(衆議院提出
 )
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○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、大久保勉君、辻泰弘君、岡田直樹君、山本順三君、松村祥史君、藤井基之君及び山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として小川敏夫君、藤末健三君、西島英利君、武見敬三君、片山虎之助君、舛添要一君及び直嶋正行君が選任されました。
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○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本年金機構法案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁長官村瀬清司君外七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(鶴保庸介君) 日本年金機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末でございます。
 私は、今回、この社会保険庁の年金の問題につきまして、非常に重要である情報システム、コンピューターシステムを中心に御質問をさせていただきたいと思います。
 私は、この社会保険庁のコンピューターシステム、大体年間一千億円の予算を使っておられて、かつ契約形態も非常に一般的じゃない契約形態をされている、データサービス通信契約という電話と同じような契約をされているということ。そしてまた、ございますのは、よくレガシーシステムという、この委員会でも議論がございましたけれども、古い、もうはっきり申し上げて二世代若しくは三世代前のコンピューターシステムを延々と使われているということで、決算委員会におきましてももう二年前に二回ほど議論をさせていただき、またこの問題が起きる前に二回社会保険庁のシステムは見学に伺っています。そういう前提でお話をさせていただきたいと思います。
 私は、まず申し上げたいのは、五千万件の年金の記録の件でございますけれども、二つございます。
 一つは、この今の古いシステム、もう二世代、三世代前と言われたシステムで本当に対応できるかどうかということで、私は是非新しいシステム、平成二十三年に導入予定の新しいシステムを早めに入れて、それで対応するということを是非提言させていただきたいということが一つです。
 そして、二つ目にございますのは、社会保険庁のこの体制の問題。年間一千億円の情報システムの予算を使いながら、コンピューターシステムの、情報システムの担当者は百五十人にも満たないという状況、そして、専門家がいるかというと、ゼロです、これは。これは二年前にも決算委員会で御指摘申し上げ、変えていただくというお話だったんですが、余り変わっていないような状況でございます。
 本当に、今社会保険庁のいろんな問題がありますが、コンピューターシステムだけを見ても本当に任せられるのかということ、その体制強化について是非私は提言させていただきたいと思います。提言の内容としては、国税庁が今情報システム、非常に改革を進めております。そしてまた、国が、政府がお金を集めるというような機能、非常に似た機能がございますので、国税庁の支援を得てはどうかということを提言したいと思います。
 この二つでございます。システムを早く改革すること、そして、体制的に国税庁等の先進的な役所の支援をもらってはどうかということでございます。
 まず、一つございますのは、千五百万件のこの記録でございます。いまだもってしても、この五千万件の年金給付の合計額が出ていないような状況ということでございまして、私がまずお聞きしたいのは、この五千万件の現状、例えば住所がないのが二十万件でしたっけ、あるという報告をいただきました。そして、年金給付額の全体額がいまだ出ていないという状況でございまして、だれが作業しているのかということ、そしてまた、この集計のためのソフトウエア、新しいプログラムを作っているのかどうか、そして、できればどういうコンピューターを使っているかというのを、今日資料を配付させていただきますので、お答えいただきたいと思います。
 これは、是非大臣にお答えいただきたいと思うんです、細かいところ以外は。なぜかと申しますと、今回の社会保険庁の五千万件の話、そして、今後の社会保険庁の組織の見直しにつきまして、コンピューターシステムはもう一番のかぎです、特に五千万件の年金記録については。ですから、是非大臣からお答えいただきたいと思うんですが、お願いいたします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) コンピューターのシステムについて専門的な知識をお持ちの藤末委員から大変かねてから、これはまあ委員会も違いますけれども、私も非常に啓発されるところの多い御質問をいただいてまいりました。
 今回の五千万件の統合の問題につきまして、まず、今のいわゆるレガシーシステム、古い型のシステムというものを使用するのではなくて、今この社会保険庁が改革を進めている新しいシステム、これができ上がった後において、これをでき上がる時期を前倒しして、そしてこの突き合わせの作業をしたらどうか、こういうことでございます。
 結論的に言いますと、私ども、今回のこの五千万件のうちの二千八百五十万件の六十歳以上の年齢層に属する方々の突合、一部は当時被保険者であった、まだ受給権者でなかったという当時に突合したことはありますが、もうちょっと年齢層の高い方については初めて突合するわけでございます。そういう意味合いにおいて、私ども、この突合というのは非常に時間が切迫している、もう緊要な、緊急の課題だと、こういうことから、あそこの新しいシステムの完成を待ってこれに取り掛かるという状況にはない、そういうことは許されないのではないかと。今のシステムの下で大いに工夫をしていただいて、迅速な突き合わせの作業を行いたいと、このように考えております。
○藤末健三君 大臣がおっしゃっていることは、そうしますと、二十三年の新システムの移行を早めて対応する、僕は部分的でも早められると思うんですね、データの管理の部分だけでも。ということを申し上げます。
 是非とも、皆様お手元にお配りした資料をちょっとごらんになっていただきたいんですけれども、これは是非与党の方にもごらんになっていただきたいと思います。
 今、コンピューターシステムでデータを突合する名寄せをしていますよという話を聞くと、一つのコンピューターで一つの種類のデータベース、記録している磁気ディスクありますよね、一つの種類で、一つのコンピューターでやっているという感じを、印象を受けられるかもしれませんけれども、中身を実際に調べてみますとどうなっているかということでございます。
 これは、先ほども申し上げましたように、レガシーシステムという非常に大きなコンピューターで非常に古いソフトウエアを使っているシステムでございますが、まず一つございますのは、機種、大型コンピューターの機種が富士通さん、日立さん、NECさんと三社入っていて、ばらばらでございます。これは何かと申しますと、今はパソコンでしたら、ウィンドウズとかいう一つの種類のオペレーションシステムというかソフトウエアがありますので、あるところで作ったデータはほかの機械、NECのパソコンで作ったデータもほかの富士通でも使えるし日立のパソコンでも使えますけれども、この大型機械は違います。それぞれがソフトウエアがもうばらばら。日立で作ったソフトウエアはNECでは使えません。もう一つ大事なことは、データも同じなんですね。昔、例えばワープロである会社、Aという会社で作ったワープロのデータはBという会社で使えなかったんですよ。ですから、これは会社ごとにデータも共有化されていませんという状況です。
 そして、また大事なことは、場所が三鷹、高井戸、三田ということで分かれているんですね。本来であれば、一か所で作業できれば相当効率的であるだろうと皆さん思われていると思うんですけれども、場所も分かれている。
 そして、もう一つございます。それはこのシステムの運用でございますけれども、これがNTTデータ、そして日立という形で二つに分かれています。
 ですから、この五千万件のデータの名寄せをするとき何が必要かと申しますと、違ったコンピューター、それも違う場所にある、そして運用者も違う人たちが集まってやらなきゃいけないという状況でございまして、これが非常に大きな壁になっているんではないかということを推測しております。
 実際に、この五千万件の突合という話でございますけれども、済みません、五千万件突合じゃございませんで、今いろいろな資料を要求させていただいているじゃないですか。例えば、住所が分からないのが二十万件、(発言する者あり)生年月日だ、失礼しました、生年月日が分からないのが二十万件、(発言する者あり)三十万件、それで全体の給付金の合計額がまだ分かりませんという話でございますが、作業をいつ始めて、例えば給付額がいつぐらいに出るかということを大臣ちょっとお答えいただけませんでしょうか。見込みをお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いろんな方がいろんなことを御意見として表明されているわけでございますけれども、まず我々がこれまでお聞きしてきたことは、今委員が言われるような給付額ということではなくて、その方々の保険料の額、これの総額が出ないかというようなお尋ね、いずれにしても、そういう新しい事項のお尋ねがあるわけでございます。こういうものも突合の作業と一緒にやらなければならない。両方のソフトウエアの開発というのは、これは目的が違いますから別個のものとして開発しますが、いずれにしても、SEの皆さんが取り組んだり、あるいはそれを現実のコンピューターに掛けたりというのはそれぞれ交互にやらなきゃいけない、こういうようなことで進めていこうとしているわけでございます。
 着手の時期はいつかということでございますが、どこを着手の時期と言うのか、私、専門的な知識も欠けておって、どう言うべきかでございますが、既にどういう構想の下にこのシステムを立ち上げていくのかということについての検討はもう始まっているというふうに承知をいたしておりまして、いずれにしても、そういうことで我々としては早急にこれに取り組んでいると、そういう要請を受けての取組になっていると、このように認識をいたしております。
○藤末健三君 私、申し上げたいのは、今五千万件については非常に多くの方々、本当に不安に思われていると思うんですよ。私もやはりいろんなところでお会いすると、自分の年金どうなっているんだって。調べたくても今調べられない。電話は掛からないし、インターネットは通じないし、事務所へ行ったら三時間待つという話はやっぱりお聞きしています。
 何が必要かと申しますと、二つございまして、一つは、五千万件がどういう状況にあるかということを明確に把握することだと思うんですよ。それがまだできていないんじゃないかと。ですから、私が申し上げたいのは、五千万件というこの記録、消えたとか迷子とかいろいろ言われますけれども、じゃ五千万件がどうなっているんですかという、保険料の総額幾らなんですかと、そういうことを明確に把握するのがいつまでですかということをまずお聞きしたいです。それがなければ、じゃ一年でやりますよと、後でお話しさせていただきますけれども、一年でやりますよと言っても信用されませんよ。現状さえ分からない。
 恐らく、私は推測するに、もうゴールデンウイークの終わりぐらいからこの議論出ていますから、もう二か月近くたとうとしているわけですよ。二か月近くたとうとしているのに、保険料の総額も分からないと。生年月日がないのは二十万件というのはこの間出ましたよね、ちょっと数日前に。一か月以上掛かっている。本当にこの程度の当たり前のデータを取るのに一か月以上掛かるような状況で、本当に一年でやれるんですかということを多くの方々が不安に思っていると思うんですね。
 ですから、是非ここで、もし大臣が把握されているのであれば、現状をまず把握するのにはいつまでかということをちょっと教えていただけませんか。これ大事なことですよ。現状をまず把握しなきゃいけない。お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 五千万件のうち生年が不詳なものが三十万件ある。したがって、それは、六十歳以上ということがはっきりしている方々二千八百五十万に加えて三十万、そして二千八百八十万を今の三千万件の受給権者と突合すると、こういう作業をするわけでございます。
 その作業に加えて、実は保険料が幾ら払われた方々であるか、さらには、私どもは、この五千万件に入っている納付の期間というものがそれぞれの人についてどういう期間であるか、こういうような情報をいろいろ取りたいと、こういうように思っているわけでございます。
 したがいまして、もとより、突き合わせをやるということはもう一年以内にやるということが決まっております。その名寄せは行って、それでお知らせまでは一年以内にやるということは決まっておりますので、最優先の仕事としてこれに取り掛かっているわけでございますが、同時に、その合間を縫って、私どもとしては、今委員が言われる現状把握ということに該当するのでしょうか、私は、そこのところは我々の考え方で、この実態を把握するためにも一体どういう事項についてコマンドをして抽出したらいいかと、こういうことを今考えておるわけでございまして、いずれにしても、突き合わせということについてはもう一年ということで、それに基づいたお知らせまでは一年でやるということで決まっております。
 それと同時に、今委員が言われるいろんなデータを取るということをその合間を縫って我々考えていきたい、こういうように思っておりまして、これもできるだけ、私どもとしては、突き合わせの作業と同じぐらいにはその現状把握をいたしたいと、こういうように考えているということでございます。
○藤末健三君 現状把握、大事だということはもう大臣も恐らく私が申し上げるまでもなく御存じだと思うんですよ、現状はどうかということをまず示すということは。
 それで、私は大臣にお聞きしたいのは、ちょっとこの資料の下にございますけれども、社会保険庁のシステムの構造をこういう資料を調べてみると、何と六割が統計用ソフトなんですよ。統計用というのはどういうことかというと、いろいろな業務処理をするんじゃなくて、今、年金のデータがどうなっているかということを処理するためのソフトウエアが全部で二千百万ステップ。ですから、二千百万行のコンピューターがずっと、プログラムがあって、そのうち六割が統計用ということなんですよね、このデータは。
 なぜ、統計用のやつがあるのにもかかわらず、保険料の合計額、あとデータが抜けているところが把握できないのか僕は不思議なんですよ、これ。当然用意されてしかるべきというか、我々が考えたらなぜ出ないかと。普通の素人に聞くと、いや、そんなのコンピューターを回せばすぐ出るんじゃないですかという感じで皆さん思っていますよ。ところが、全然出てこない、何もデータが。
 この不信は何かというと、やはり私が申し上げているように、これはもう是非大臣、本当に考えてください。僕は、例えば先ほどコンピューターの機械がばらばらだし古いという話を申し上げたじゃないですか。
 そして、もう一つあるのは、ソフトウエアの話がございます。これ、二ページ目に今社会保険庁で使っておられるコンピューターの言語、C言語というのがございます。ごめんなさい、COBOLですね、今使われているのは。普通、今、C言語とかJavaという新しいコンピューターの言語を使っているんですよ。
 何かというと、COBOLというのは古典なんですよ。非常に回りくどい。古典、古い言葉ですね。だから、例えば若い人だとCOBOLというのは知らないです、もう。もう五十過ぎた方しか扱えないようなコンピューター言語というものでございまして、何かと申しますと、これにありますように、COBOLというのは、まず見出し部というのがあって、こういうプログラムを作りますよ、こういうデータを入れますよということを書く。そして、環境部というのがあって、コンピューターのどういう機械を使ってどういうことをやりますよ、どういうデータのファイルを使いますよと書く。そして、データ部があって実際に処理をして、最後に手続、データ処理をどのような形で進めていくかということを書いて、最後にまた、これは書いていませんけれども、またアウトプット、どういうアウトプットをしますよということを書かなきゃいけない。もう非常に礼儀作法が厳しいのがこのCOBOLでございます。すごく長いんですね。長いし、またデータ的に繰り返し繰り返し計算しなきゃいけないんですよ、これ。ところが、新しい言語ですと短いんです。二、三行、四、五行で済むと。そして、何が大事かというと、短いがゆえに処理が早いんですね、これ。
 恐らく推測しますのは、まず、先ほど申し上げましたように、いろんな機械を使っている、そして場所も離れている、ついでにシステムの運用者も違うという状況の下で、プラスアルファ、余りにも古いこのコンピューターソフトを使っているがゆえに処理ができないのではないかなと思います。恐らく、もう三十代、四十代だとこのCOBOLを書ける人はいないですよ、正直申し上げて。いません、本当に。それなので技術者も手当てができないと。
 ですから、古いシステム、このレガシーシステムを使っている限り僕はできないんじゃないかなということを思っていまして、これは、本当にまじめに真摯に御提案申し上げたいのは、今提案されている、後で御説明したいんですけれども、今計画されているシステムを一部でもいいからもう今年中に入れて、それで処理するぐらいの決断をしなきゃいけないんではないかと私は思います。今日、もしかしたらそういう御決断をしていただけるんではないかと思って期待して伺ったんですけれども、相変わらず社会保険庁の方々はもう自分の内部にこだわっておられるようなんで、相当期待できない。
 大臣もこの統計が六〇%あるというのは多分初めて聞かれたと思うんですよ。本来、多分、当然出るだろうと思った発注が出ないという状況で悩まれていると思うんですね、恐らく。その原因は私はここにあると思います、正直申し上げて。そして、かつ社会保険庁にはそういうコンピューターシステムの専門家がおられませんということでございます。
 私が一つ、先ほど大臣からもお話がございましたけれども、気になりましたのは、今週の月曜日に決算委員会がございまして、私も決算委員会の委員でございますので、民主党の谷議員と安倍首相の議論をお聞きさせていただきました。
 その中で安倍首相は、一年以内にチェックするというような発言をされておりました。今までは、一年以内に名寄せをして、そして各関係者の方にデータをお送りして確認しますということをおっしゃっておられたんですけれども、十一日のこの決算委員会の議事録を読みますと、統合されていない五千万件の年金記録については国側で今後一年間で確実にチェックを行うこととしておりますと。
 チェックと名寄せを行うというのは違いまして、チェックでしたら、できるところまで一生懸命名寄せをやって、チェックはしましたよということで終わると思うんですけれども、ここでこのことはもう一回戻してもらいたいんですよ、大臣に。確実に一年以内に名寄せ、突合を終わらせるというふうに確認させていただきたい。それでよろしいでしょうか、理解は。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもといたしましては、三情報によって同一人であるという可能性を持つ人をはっきりさせると、これを名寄せというか、要するに突き合わせというか、そういうことで、それが明らかになる。しかし、それはまだ可能性の段階です。この可能性があるということを認めた、認識した方々に対しては、その方の年金履歴を全部まず送ると同時に、他方にそこには記録されてない別の記録もある可能性がありますと、つまり、納付の記録でしたらその納付の記録がある可能性がありますよということをはっきりさせて、この両方をお知らせして自らの年金履歴についてチェックをしていただいて、ああ、それだったら、これは私、ここ抜けていますので私の納付記録である可能性がありますというようなお話の御回答をいただいて、それを両者で確認できればそれでもって統合をすると、こういうことになるわけで、我々が今一年以内にやるというのは、その可能性のある納付記録を見付けてそれをお知らせするところまでということを行いたいと思っています。
 その余のことは、また今度はそのお知らせを受け取った受給権者の方、あるいは被保険者の方が必要とする時間にもよるところも出てまいりますので、我々として明確に申し上げているのは、我々の側で完全に行い得る、そういうお知らせのところまでということを申し上げているということでございます。
○藤末健三君 確認なんですけれども、そうすると、大臣は、今のシステムの状況でできるところまでやりますよということをおっしゃっているわけですか。(発言する者あり)いや、そういうふうに聞こえますよ。いやいや、そう聞こえます。
 確認をもう一回させてください。
 自民党の百五十五の選挙公約というのがございます。その六十番目に何と書いてあるかというと、一年以内にすべての名寄せを完了する、一年以内にすべての名寄せを完了すると書いておられる。この言葉どおりでいいかどうかということを確認させてください。もうイエスかノーかで、正しいか間違っているかどうかで終わりますので、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 名寄せという言葉をどういうことに使っているかということですけれども、私どものところは、これを突き合わせるというところまでを名寄せという言葉遣いをしているのでございます。
 したがって、その名寄せの結果、これ、まだ可能性ですけど、確認の仕事をする、それにはお知らせをして回答を求めると、こういうことで確認のプロセスがあるわけでございます。したがって、名寄せという言葉の意味するところにもよるわけですけれども、可能性のあるところを突合する、それは三情報で突合するわけでございますので、これは名寄せとも言い得るということかとも思います。現実に我々はそういう言葉遣いをしているということでございます。
○藤末健三君 国民の皆様は何が知りたいかというと、この五千万件がきちんと所在地が分かって復活できるかどうかなんですよ、きちんと把握できるかどうかと、自分の年金に漏れがないかどうかということなんですよ。ですから、もう、その名寄せ、突合とかいろいろ定義、あとチェックとか安倍総理は使われていますけれども、分からないですよね、それですと、どんどん言葉が変わっていって。
 ですから、知りたいことは、五千万件をきちんと一年以内に全部処理して安心してくださいと言っていただけますよということだと思うんですけれども、それでは駄目なんですか。もっと明確に分かりやすく教えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 要するに、基礎年金番号に未統合のものを統合するということが我々のゴールであります。そのゴールに至るプロセスとして、やっぱり本人の確認という作業も当然入ってくるわけでございます。その前に我々の側で、先ほど申した氏名とそれから年齢と性別、こういうことで三情報、場合によっては二情報の場合が生年が明らかでない人についてはありますが、これは例外でございます。したがいまして、基本的には三情報が合致するという方々をまず突き合わせて、その結果名寄せをする、そして完全にこれは同一人の別の納付記録なんだということが可能性として我々が認識した場合には、その可能性としての認識とともに、この方の今受給の基礎になっている年金履歴と一緒に、一緒にというか、その可能性について、その可能性がある旨を年金履歴と一緒にお送りして回答を待つと、こういうことを考えている。
 それで、一年でやりますということを、申し上げているのはそのためのお知らせのところ、突き合わせあるいは名寄せをして、それでお知らせをするところまでで、そのお知らせの結果回答をいただいて我々が確認をして、それで初めて統合が行われる、このようなプロセスを想定しているわけでございます。
○藤末健三君 そうしますと、もう一言で言ってコンピューターシステムの現状においてできるところまでやるということと同じじゃないですか、そうしますと。何が違いますか。いや、これは待ってください。
 今、現状分かってないんですよ。例えば住所がない方が三十万人おられるという話ございますよね。(発言する者あり)失礼しました、生年月日が分からない方が三十万人おられると。
 この生年月日が分からない方が三十万人おられるとするとどうなるかといいますと、私どもで調べてみましたら、これはある病院のデータベースで同姓同名の方を検索した例があったんですね。二〇〇三年のデータです。これを見ますと、データベースに登録された患者の方々の数、六万人おられるんですよ、六万人。姓と名前が音読みで同じだった方が何人おられると思います、大臣。六万人のうち姓と名前、音読みで同じ方何人おられると思いますか。一万人なんですよ。六万人のうち一万人が、いや、これはもうちゃんと出ています表に統計として。
 私も多過ぎると思ったんですけれども、これは出て、公表されていまして、それで、これで計算しちゃうと三十万人生年月日が分かんないということだと、名前と性別調べなきゃいけないじゃないですか。そうすると、三十万のうち、恐らく音読みで同姓同名で重なる方が五万人はおられるんじゃないかという計算できるんですよ。例えばですよ、一つの事例として。これは一つの住所という問題だけですよ。あっ、済みません、生年月日だけですね、生年月日が分かんないという状況でそうで、あとほかにもいろんな抜けがあるはずなんですよね。そういうところはもう見ないということでよろしいんですか、じゃ。そこをイエスかノーかでお答えください。
 ですから、コンピューターでも把握できないと推定できる人がいるわけですよ、これは。もう名前が同じで生年月日は分かんない、じゃもう検索しようがないんですよ、これ以上、ですよね。そういう方が少なくとも恐らく単純計算で五万人はいるだろうということ。じゃ、そういう方は救われないのかどうかということ、ちょっとお答えいただけませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そこでいろいろ今この構想を練っている段階でございますけれども、私どもとしてはその方の納付期間というのがとても大事な要素になってくるのではないかと、このように思っています。したがって、この今の年金の給付の基礎になっている年金履歴の中のこの空いている部分、空白の部分、そういうものと、その方の今度は五千万件の側の納付の記録、これが本当にその空白期間にぴしっと入るものかどうか、まあぴしっとというか、要するにその中、内側に入るものかどうか、これはとても重要な情報だというふうに私は考えるわけですね。
 したがいまして、そういうことをコンピューターで同時に、他方、突き合わせのほかにそうしたことをきちっと抽出をする。そういう情報でもってその三十万に限っては場合によってはそういう補強の作業が必要かもしれないと、こういうことでございまして、今構想段階でございますので、私から立ち入っていろいろ細かいところまで申し上げる状況にも率直に言ってございませんけれども、要はコンピューターの中ではそういう作業をするということです。その可能性のある方にそういうコンピューターの作業を踏まえて可能性があるということをお知らせするというところまでは一年以内に完了すると、こういうことを申し上げているということを御理解いただきたいと思います。
○藤末健三君 やるしかないというのは確かにそうかもしれませんけれども、この先ほど大臣が御説明されたように同姓同名で生年月日が分かんないという方がおられるわけですよ。五万人ぐらいいるんではないかと推定されると。で、給付期間とかで見ますということをおっしゃっていますけれども、それはこの方々が事務所に来ていただいて見ていただくしかないんですよね、もう。お越しいただくしかという、これは解決策を申し上げています、私は。ですから、来ていただくように呼び掛けて、こういう方は来てくださいよといって実際にもう顔を見合わせてお聞きしてやるしか、ですからコンピューターじゃできないです、これは。ですから、最後はお越しいただいて直接話をしながら給付期間はいつだったかということをやっていくしかないということをちょっと申し上げておきたいと思います。
 それで、私がやはり大臣にお願いしたいのは、このシステムの現状をこれ大臣にお伝えしましたように古いシステムでばらばらになっているという状況でございまして、是非ともこれをきちんと運用する体制をつくっていただかなきゃいけないなということを思うんですが、御質問は、今厚生労働省にCIO補佐官、チーフ・インフォメーション・オフィサーという情報担当補佐官がおられるじゃないですか。CIOはたしか大臣が兼任されていると思います。そういうコンピューターとか情報システムの専門家の方々が大臣をサポートする体制というのはできているかどうかというのをちょっと教えていただけないですか、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) CIOという方々の重要性ということは私もよく知っておりますし、またそういう関係の者が四名いるということも承知をいたしておりますが、当然こういったシステムをいよいよ組み立てていくということになりますと、その前に実は私のところでやらなきゃならないのは、一体どういう事項を抽出するかということが非常に私は重要だと考えております。したがって、これを決定するときには私の前できちっと決定するようにということを指示して既にあるわけですけれども、そういったことは、それは、これは専門家の藤末委員の得意とするところでむしろ御教授をいただきたいんですが、この項目が多くなることによってやっぱり時間も掛かると、こういうことですから、ある意味で我々の持ち時間との兼ね合いで一体どういう項目を抜き出すか、情報として我々が把握するかということについては非常に場合によっては微妙な判断も必要となる、こういうことかと思いますので、そんなことで、今私の前でそれは決めていこうねということを指示してあると、こういうことでございます。その段階になればいずれそうしたCIOの方々も自分たちの意見を言うことになり、私は聞くことになる、このように考えます。
○藤末健三君 大臣に是非お願いがありますのは、今聞いていただけませんでしょうか。私はCIO補佐官と話をしました、直接に、本当に。僕は社会保険庁のシステム担当者の方々に任せていたらまずいと思いますよ、これは。正直に申し上げます。
 実際に私の知り合いのこういうコンピューターシステムのコンサルタントの人間に全部細かくは見せていませんけれども話をしたら、このレガシーシステム、これは古い中でも一番古いんじゃないかと言ってましたですよ、日本にあるコンピューターシステム。いや、本当にそのレベルなんですよ、大臣、認識してください。これで本当に一年以内に五千万件のデータ、それもばらばらなんですよ、ファイルの種類は四種類あります。コンピューターの種類は三種類あります。コンピューターの設置箇所は三か所、そして担当している運用者が二か所に、二つに分かれているんですよ、二者に。という状況で本当にできるかというと非常に困難じゃないかということをおっしゃっている人、います。僕は参考人に呼びたいです、その方を、正直申し上げて。
 というぐらいに、いや、これは真摯に是非大臣、これは私はお願いです、これは。是非そのCIO補佐官みたいなプロが、ここに、もう話もさせていただきましたし経歴もいただいています。こういう方々を巻き込んできちんとやっていかなければ、この五千万件の現状がどうあるかということをまず国民の皆様にお知らせして安心していただき、そして一年間でここまでやれるということをきちんと示さなきゃいけないと思いますよ。何となく一年間でやります、一年間でやります、突合と言ってみたり名寄せと言ってみたりチェックに変わってみたりしたら、いや、どうなっているんだろうとやっぱり思われますよ、僕は。そう思います、年金を納めている方、もらう方々。ですから、そこは是非ともこのコンピューターシステムがキーであるんで、大臣がイニシアチブ取ってどんどん話を進めていただきたいと思います。
 例えば、この今回名寄せと申しますか、この突合をするシステムの開発十億円という話が出ておりました。十億円でシステムを開発するという話が出ておりました。私、社会保険庁の方にお聞きしたんですよ。十億円の内訳はどうなっているんですかということをお聞きしましたら、十億円の内訳はございませんというお答えでした。十億円の、ここにあります、今日お配りしていませんが、資料もあります、ちゃんと。内訳はございませんと。なぜそういうことをおっしゃるんだろうと。なぜこんないい加減なことをおっしゃるんだろうというのが私の感想でございまして、ここも御質問申し上げたいんですけれども、申し上げません。
 ただ、一点だけ、これはもう指摘だけさせていただきます。
 こういう十億円ということをおっしゃって、内訳をじゃ見せてくださいと、進んでいるともう期待するじゃないですか、我々は。どこまで進んで、どうするんだろうと期待して話をお聞きしたら、いや、内訳はございません、だれが担当かも決まっておりませんということをおっしゃる。じゃ、十億円というのはおっしゃらない方がいいですよ。変に安心感を与えるためにおっしゃっているとしか思えないです、私からすれば。きちんと十億円とおっしゃるんであれば、これだけのところがこれだけの工数掛けてこの日程でやりますと、で、十億円ですよということをおっしゃっていただければ、ああ、進んでいるんだなというふうに思うんですけれども、金額だけ出て中身分からないという状況でございます。
 そして、私から先ほど図を示しましたように、六〇%が今統計システムにという全体の、二千百万ステップ、これ、二千百万行のプロがずっとあって、そのうち六割が統計という中で、なぜこういう保険料の計算とかデータの抜けがすぐ出てこないかという。多分、大臣もそれは御不満を感じておられると思うんですよ。そういう状況をやっぱり克服していかなければ、大臣もやっぱり一年といってもすごく、これ大臣自身が不安であられるんじゃないかなと私はちょっと推察申し上げていまして、是非ともコンピューターシステムの専門家を入れていただき、きちんと国民の皆様に安心していただくようにしていただきたいと思います。
 それで、これちょっと御質問ですけれども、内訳はございませんが、この十億円、突合、名寄せのシステムの開発をなされるところはどこなんでしょうか、もし分かれば教えてください。分からなかったら分からなかったで結構です。どうぞ。
○政府参考人(青柳親房君) 名寄せの作業につきましては、先ほど委員からもお話のあった全体像の中で申し上げれば二つの作業が必要になってまいります。
 一つは、年金の給付システム、すなわち高井戸にあります日立の関係の、これは年金の受給者の情報を持っているわけでございますが、ここからまず年金受給者の年金額計算の基礎になった加入履歴を編集するという作業を一ついたさなければなりません。これはそういうことで日立にお願いをしてシステムを開発することになると思います。
 そして、さらに、ここでできました加入履歴を三鷹の方で持っております記録システムとぶつけるという作業が必要になってまいりますので、ここで三鷹のNTTデータの作業が必要になってくるということでございますので、結論から申し上げまして、日立とNTTデータと両方のシステムが必要になってくるというふうに考えております。
○藤末健三君 システムは結構なんですけれども、NTTと日立さんのシステムを使うということなんですけれども、だれが開発されるか。これはNTTデータさんと日立さんということでよろしいんですね。
○政府参考人(青柳親房君) 現行のシステムは先ほどレガシーということで御紹介もございましたけれども、これらのシステムについての著作権はそれぞれ日立さんあるいはNTTデータさんがお持ちであるということから、両者にお願いをせざるを得ないと考えております。
○藤末健三君 これも皆さんも本当聞いていただきたいんですけれども、この社会保険庁は非常に変わった契約をされているんです。どういうことかと申しますと、普通はコンピューターシステムを自分たちで借りて、レンタルして、そしてプログラムを外部に開発をお願いするんですね。普通はそうします。
 ところが、社会保険庁はどうなっているかというと、電話と同じ契約なんですよ、考え方は。電話は、電話の向こう側にある、例えば交換機とかいろいろあるじゃないですか、仕組みが。それは分からないじゃないですか、我々。ですから、出てくる窓口の、この端末までが私たちの使っているところですよと。あとのコンピューター、この図にありますような日立、富士通、NECのコンピューターが全部NTTデータさんのものですと。(発言する者あり)そうです、画面とキーボードだけ。それで、ソフトウエアもNTTデータさんのものです、プログラムも。そして驚くべきことに、データ、記録のデータありますね。データの所有権、コンピューターのハードディスクという、コンピューターの中に書いているデータ、これも所有権はNTTデータのものなんですよ。(発言する者あり)これは本当、そうです、契約でそうなっています。
 それで、どうなっているかと申しますと、社会保険庁の方々は、磁気データに、コンピューターの中にあるデータを直接加工できないんですね、彼らは、権限ありません。この契約書もいただきました。というようないびつな契約になっているんですよ。
 それを私は、二年前におかしいんじゃないかということを決算委員会で私は指摘させていただき、見直さなきゃいけないという話が残っています。二年前の三月です、これは。実際には特許庁も同じような契約をしていたんですけれども、特許庁は切り替えました、普通の契約の形態に。ところが、社会保険庁さんはずっとその契約を続けておられるという状況。
 それで、大臣に是非、ちょっと、これはもしかしたら話が上がってないんじゃないかなと思っているんですけれども、社会保険庁がNTTデータさんに対して持っている債務があるんですよ。御存じですよね、債務、約五百億円。コンピューターシステムをNTTデータさんが初めつくるときにお金がどんと掛かったと。それをだんだんだんだん社会保険庁は返していくような仕組みになっているんですね。お金を返す仕組みになっていて、だんだん払っていって、借金というか、コンピューターシステムを開発したのに使ったお金がだんだん減っていくという仕組みになっているんですが、それがまだ平成これは十八年度だと思うんですが、四百五十億円残っているということなんですね。
 これはどういうことかというと、四百五十億円をNTTデータさんに支払わなければコンピューターシステムはいじれないんですよ、社会保険庁は。というような状況になっています。事実確認はいいです。これはもう事実ですから、確認していますので、私の方が。
 何を申し上げたいかと申しますと、このようないびつな状況なものを私はこれはもう一回提言をさせていただきたいんです、大臣。早くこの新しい普通のシステムの形態にしていただきたいと。
 これ、二ページ目の下にございますけれども、これが平成二十三年から導入予定のコンピューターシステムの将来像というものがございます。これはもうレガシーじゃなく、レガシーというのは、先ほど申し上げましたように、NECはNECのソフトウエア、NECのデータしか使えないですよという、富士通は富士通しか使えないというものじゃなくて、オープンです。データもオープン、どのメーカーの機械であろうと同じデータが使える。今は使えませんから、これは。ですから、先ほどみたいに、日立のやつは日立でプログラムつくらなきゃいけないですよとおっしゃったじゃないですか。これだとなくなります。データも交換できるんですね。これは平成二十三年から導入になっているんですよ。
 なぜ平成二十三年なんですかと、もっと早く導入できないんですかという話をしたら、これはちょっと明確にはお聞きしていませんけれども、残債があるからじゃないかというような感じに聞こえるんですよ。この四百五十億を返さなければNTTデータさんと縁は切れないんですよという感じが少ししました、正直申し上げて。
 ですから、私は、大臣に是非政治的なイニシアチブを取っていただくとすると、この残債を返した上で新しいシステムの導入、一部で結構ですから、データの突合するところだけでいいと思うんですよ。データの突合するところだけでもいい、早く入れて、オープンなシステムを、最新のシステムをやっていただきたいと思うんですけれども、いかがですか、大臣。ここで決断は難しいかもしれません、考えてください、是非。大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今の委員のお話で、今回の作業にも新しいシステムを一部なりとも入れたらどうかと、こういう御指摘かと思います。
 今現在、既に私ども予算を立てまして、新しいいわゆる最適正化と、こういうふうに言っていますが、このレガシーからもっともっと、最も適切な適正化されたコンピューターシステムにこれは乗り換えるという予算化を計画立ててやっております。その予算化の過程あるいは予算の執行のいろんな条件と、今委員が言われるような今回の作業において一部それに取り替える、乗り換えるということが可能かどうかということは、今ちょっとにわかな質問で、私自身、そういうことが可能な状況になっているかということについては、ちょっと今お答えする準備がございません。
 しかしながら、もしそういういろんな契約条件でそういうことが許される、それからまた今委員が御指摘いただいているようにシステムの問題としてそういうことも許されるというような両面の契約面あるいはシステム面、そういうことが可能であれば私としてはこれはもう検討の対象にし、それからまたその方がいいという結論であればそういうことも考えなければならない、こういうふうに思うわけでございます。
○藤末健三君 大臣、一つお願いがございますのは、この五千万件の処理をきちんとしなければ、我が国の年金制度が揺らぐと思うんですよ、私は。
 私は、この五千万件の問題は国会で議論するような話じゃなくて、本来であれば役所で全部処理しなきゃいけない話なんですよ。しかしながら、なぜここで議論させていただいているかというと、今、年金制度自体に不安がどんどんどんどん広がっている。我が国の年金制度自体が大丈夫かという信頼の問題だからこそ、我々はここで議論さしていただいているわけですよ。何があっても、契約があったら契約を変えてやればいいじゃないですか。お金が足りなかったら、政府だからお金どこかから持ってきてやるべきだと思います。それぐらい大きな問題だと私は思いますので、大臣も本当にいろいろ大変な状況にあられるとは思いますけれども、是非大臣のイニシアチブで、これが、システムがかぎです、絶対、この問題を解決する、コンピューターシステムが。是非やってください、本当にこれは。
 そして、社会保険庁の方々を悪く言うわけじゃないですけど、今から御質問しますけど、やはり私から言わせると専門家はおられません、社会保険庁には。是非きちんとしたコンピューター情報システムの専門家を横に付けてやってください。それをお願いしたいと思います、私は。
 次に、社会保険庁の情報システム関係の部門の方々の、部署の体制についてお話ししたいと思います。
 私は、今から二年前、社会保険庁の方のシステムの問題を決算委員会で議論さしていただきました。そのときに社会保険庁にも直接伺い、いろいろ話をさしていただき、実はその前にも社会保険庁に私伺っていまして話をさせていただいた経験がございます。
 その中で一番感じましたのは、二年前は百二十人の方がおられて、今は百四十四人に増えていると。そして、五人の方を中途採用されたということでございますが、やはりこの百四十四人という人数、全部で一千億円程度のシステムを扱うには少な過ぎるんじゃないかというふうに考えます。そしてまた、情報処理専門官という、この情報、コンピューターシステムの専門官というのが、調べますと、例えば国税庁ですと十一人おられる。調べますと、ほかの役所も、特許庁とかも調べますとおられます、専門官が。ところが、社会保険庁はこういう情報処理の専門官がおられないんですよ。二年前に私は提言さしていただいたつもりでございますが、そこの点は変わっておられませんでした。
 私がまた大臣に提言させていただきたいのは、先ほど申し上げましたように、コンピューターのシステムを、一部でもいいから新しいオープンのシステムを導入していただきたいというお願いとともに、もう一つございますのは、国税庁などの支援を仰いでいただきたいということでございます。
 お配りしました資料の三枚目の上にございます。社会保険庁と国税庁の比較を作らさせていただきました。職員数でいくと、社会保険庁が一万七千人、国税庁が五万六千人。そして、システムの担当者を見ますと、社会保険庁は百四十四人、国税庁が四百二十四人と。国税庁の方が三倍おられます。そして、情報処理専門官の数を比較すると、社会保険庁はゼロ、国税庁は十一人おられるということでございまして、それぞれコンピューターの規模や予算、国税庁のコンピューターシステムの年間予算、社会保険庁の半分の五百億円でございますが、言語もC言語を使ったりされているという状況でございます。
 私がここで御提案申し上げたいのは、国税庁のこのシステム担当者の方々の手助けを得てはどうかという提案でございますが、大臣、いかがでございましょうか、お答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、今回この年金記録問題を解決するためにいろいろなあらゆる可能な手だてを講じたいと、このように考えております。
 したがいまして、今委員が国税庁とのことで申されたわけでございますけれども、私どもとしては、広く行政官庁、そういう方々の中での、このシステムの問題に専門的に取り組んでいらっしゃる方についても御協力を得られたら得たいと、このように考えてそういう取組をいたしたいと、こういうふうに思っている次第でございます。
○藤末健三君 是非、国税庁とやっていただきたいと思うんですよ。
 それはなぜかと申しますと、システムがこれだけ大規模なものはやはり国税庁そして社会保険庁なんですね。例えば、国税庁は社会保険庁よりも大きいコンピューターのソフトウエアを使っています。大体二倍、五千万ステップ、五千万行のプログラムを使われているんですよ、ということもございますし。
 また、大事なことは何かと申しますと、この通信サービスという形態、先ほど申し上げましたように、この端末、キーボードと画面までは社会保険庁で見られるけど、あと向こうは全然知らないよという世界。恐らくもう退官されていると思うんですよ。責任者は多分おられません、社会保険庁に、システムの。全部外部のNTTデータさんがやっていると。ブラックボックスという状況を克服するためには、私はやはり、国税庁さん、似たような形態であられるし、そしてこれは一番最後にちょっと付けさせていただきましたけど、国税庁はもう既にレガシーシステムを切り替えまして大幅な予算削減に成功されています、もう。大幅な予算削減に成功されている。
 こういう経験をされている国税庁の方々に来ていただかなければできないと、私は今の社会保険庁はできないと思っています、正直申し上げて。と思いますけど、大臣、いかがでございますか。ここでお答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 国税の総合管理システムというものの予算、特に毎年度必要となる運営経費というものが今委員のお示しになられるような推移をたどっているというようなことは事実であろうと、このように考えます。したがいまして、私どもとしては、最適化の計画というものを立てまして、最適化のシステムをこれを導入しようということを今予算の上でももう既に始めているところでございます。
 そういうようなことで、私どもも非常に、レガシーなんという優雅な名前が付いていますが、実はもう全くのマイナスの古い形式ということでございますので、これにはもう明らかに限界があるし余りにもコストも掛かると、こういうことでこれを取り替えるということを考えております。その際には、これからオープンシステムになりますから、余り今までのように中をのぞく能力を持つというようなことが特段に必要になってくるということではないのかもしれませんけれども、しかし、私どもとしては、必要なこのインフォメーション関係の知識それから経験、能力を持つ、そういう人材も同時に自分たちで持つという体制はもう必須であるというふうに考えるわけでございます。
 そういうことで、今のこのシステムが長く霞が関の中でもこういうものをずっと持ってきたということにもやはり今回のような事態を招いた一因があるわけですから、これは変えなければならないと、このように考えております。
○藤末健三君 大臣、私もう一回繰り返して申し上げます。
 まず、コンピューターシステムが古いのがけしからぬという話はもう置いておきまして、私がお願いしたいのは、今この五千万件をどう処理するかと、一年間で処理するとおっしゃっているんですから、していただきたいんですよ。そのためにどうするかという話なんですよ。レガシーシステムをそのまま使われていたら多分できないですよ、この状況。これだけ大規模な統計システムをつくっていたのに処理できなかったという現実。
 先ほど御答弁いただいたように、コンピューターシステムが違うからもうばらばら開発しなきゃいけないんですよ、その税のコンピューターシステムごとに。運用者も違う、ついでに場所も違う、データの記録の仕方も違うんですよ、大臣。それで本当にできるのかと。現在どういう状況に、五千万件がどういう状況にあるかさえ多分大臣はままならない、分からない状況だと思うんですよ、今。これをずっと繰り返して、一年間でやれますということは言い切れないと思うんですよね、私は抜本的にやらなければ。まずそれが一つです。今あるこのコンピューターシステムは早急に新しいものに、部分的でもいいから入れていただきたい。もし残債、この四百五十億という残債がネックであれば、四百五十億の一部でも返してやるべきですよ。それがまず一です。
 二にあるのは、今私が大臣のことで議論させていただいて感じたのは、恐らく大臣の横にこういう五千万件を処理する上で最大の肝であるコンピューターシステム、これを理解されている方がいないんではないかという危惧です、これは。
 CIO補佐官、私、直接話をさせていただいて、四名の方がおられる。すごい立派な方ですよ。なぜ彼らを利用されないか。これはまず利用さしていただきたいし、そして最も大事なことは、今の社会保険庁の方々、じゃ、百四十一人中、情報専門官もおられないような状況の中で、一年間で五千万件のデータ突合ができるかどうかということなんですよ。
 私の提案は、社会保険庁の方には任せるのは非常に危険じゃないかと、国税庁とかそういう専門官の方がおられますから、頭を下げてかりてきてはどうかと、お願いしてはどうかということですよ。だって、新聞でびっくりしましたよ。経団連が企業から人を派遣しようとかおっしゃっているんですよ。違いますよ、政府でまずやんなきゃ、こんなのは、専門の方々がおられるわけですから。本当にもう抜本的に踏み込んだ答えをください。そうじゃないと、絶対払拭できないです、不安は。お願いします、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 一部でも新しいシステムを導入すべきではないか、それからそうしたことを方針として考えるに当たっては、コンピューターに通じたスタッフという方々が非常に必要であるということを今委員が言われました。私は、先ほど来お答えしておりますように、契約面で許すならばと、それからまたシステム面については、委員はそういう御主張ですから、これはうまく一部を導入するということがこの例にあるのでしょうけれども、いずれにしても、そういうことが確かめられるならば、それは検討するということは冒頭にもお話を申し上げました。
 それからまた、このコンピューターの内部のいろいろなことについてもっとCIOの方々の力を発揮させるべきだ、場合によっては国税庁のそうしたことに練達なインフォメーション・オフィサーというものの手をかりるべきだ、こういうことの御提案ありましたが、これにつきましても私は、広く役所の中にいるそういうCIOの人たち、CでなくてもIOの人たち、こういうような人の力をかりるということは、これはいたしますと、そういうことをも考えて取り掛かろうとしておりますということを申し上げた次第でございます。
 その中にはもちろん国税庁の人も入るということになろうかと思いまして、そういうことでございますので、我々としては担当される会社にも格別のお願いを私としては既にいたしておりまして、そういうところの責任者からもう全力を挙げますということもいただいておりますので、そういったことでこのスケジュールを是非進めさせていただきたいと、このように申し上げたい次第でございます。
○藤末健三君 ここで答えていただいたことは絶対やっていただきたいと思いますし、一番大事なことは、やはりきちんとこの五千万件を処理するということをまず現状を把握していただくことと、その現状を克服するために何をしなきゃいけないかということを明確にしていただきたいと思います。
 私は、これはもうくどく、最後に申し上げたいのは、今のシステムはこういう構成になっておりますけれども、私はもうこれはこのシステムでは無理だと思います。実際に私は自分の知り合いのコンサルタントにお聞きして、一年以内にデータが突合できるか。突合というのはもう完全に分かるところは全部、分かるところから全部処理してやってしまうということですよ。これはできるかという話をしたら、難しいんじゃないかという言葉をいただいています。
 一番大きい理由は、まず一つございますのはCOBOLという言語。先ほど申し上げましたように、もうこれは三世代ぐらい前の言葉なんですね。古典です、もう。今若い人たちはだれも知らない。本当に今リタイアされるかどうかの方々しか分からないようなコンピューター言語で作業する方は多分少ないんではないかと、いないんではないかということが言われています。
 それともう一つ大事なことは何かというと、二千百万行のコンピューターがずっとデータがあると。そうすると、これを分かっている人はいないんじゃないかということなんですね、全体を。このコンピューターシステムだけを見ると、何かいろいろなデータが書いてあると、データのここに、フォーマットというデータの書かれ方をもらっていますけれども、それを見ていると何があるかというと、時代時代によってデータの書かれ方が違うんですよ。恐らく住所もこれから使われると思いますけれども、住所も一の一の八と書いてあったり、一―一―八と書いてあったりと多分違うはずなんですね、これ。時代時代によって違うんです。そういうことを分かっている方が本当にいるかどうかというと、いないんではないかというお話。
 ソフトが古く、そして莫大な古いソフトが理解できる人はいないんじゃないかという話が一つありますし、もう一つございますのは、このハードウエアの構造でございまして、もうばらばらになっていると。ですから、NECはNECのことが分かっている人じゃないとつくれません。日立は日立のことしか分かる人しかつくれません、先ほどおっしゃったように。富士通は富士通ですよと。NTTデータさんがやりますという話になっちゃうとすると、恐らくその調整だけでも大混乱じゃないかという話なんですね、オープンシステムじゃございませんのでということでございます。場所も分かれているということで、どこか一か所にやはりきちんとした新しい仕組みをつくれば、恐らくそんなに金掛からないとおっしゃっているんですね。
 実は、見積りまでもらって今日挑もうと思ったんですけれども、見積りは間に合わなかったんですよ。だから、そんなに大きくないコンピューターの仕組みでも、オープンな仕組みをつくれば、速度も速いし、何を言いたいかというと、全部もうデータはゼロからプログラムをつくり直した方が早いということをおっしゃっていましたので、それは是非もう至急検討していただきたいと思います。
 今の仕組みでは私はできない。なぜかというと、現状の把握さえこの一か月以上たってもできていない状況で、一年以内に全部やりますよと、五千万件突合して御連絡しますよということは、これは無理です、どう考えても。素人が考えても無理です、プロが考えたらできないとおっしゃっているという状況です。ですから、至急この新しい仕組みを導入することを含めまして、是非ともやっていただきたいと思います。
 それで、大臣、もしよろしければ、お願いしたいのは、このNTTデータのソフトウエアの所有権、どこにあるかということをちょっと大臣お答えいただけませんか。NTTデータのプログラムの所有権、だれが持っているかという話。
○委員長(鶴保庸介君) 技術的な問題ですので、政府参考人に答えていただきます。
○政府参考人(青柳親房君) 所有権は国にございますが、著作権はNTTデータにあるということでございます。
○藤末健三君 どういうことかよく分からないんですけれども、それは。所有権、データの所有権は御社にあるわけですか、これ。著作権はないということですか。どういうことなんですか。
 ちょっと具体的に。社会保険庁さんは勝手にいじれるんですか、プログラムを、じゃ。いじれないでしょう、それは。じゃ、ないのと一緒じゃないですか、そんなの、権限は。プログラムの所有権、著作権、分けて管理されているんですか、そういうふうに。
 もう時間がないから結構ですよ。それはちょっと異常な状況で、いや、もうとにかく異常であることだけを理解してくださいよ。異常な契約がここにあるんですよ、実は。読みましたよ。そういう異常な契約をしているからどんどんどんどん混乱する。もう明らかに訳分からないような回答をいただくわけですよ。
 そしてもう一つ、これは最後に確認させていただきたいのは、生年月日が不明の三十万件ございますよね。これ、もう一回確認です。先ほどの大臣の御発言で、生年月日が不明な方々、私が計算すると、恐らく片仮名で姓名が一緒な方は五万人ぐらいいるんではないかという仮の推測をさせていただいたわけではございますけれども、そういう方々の照合は別にやるということかどうかという話と、それともう一つ、こういう方々、名前が一緒で生年月日が分からない方いますよね、そういう処理も一年以内にやるかどうかをちょっとお答えいただけませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 三十万件の方々の突き合わせの第一のステップとも言えますが、これは生年が消えているわけでございますので、月日というのも意味があるのかもしれませんけれども、一応それを除外して、二つの、氏名及び性でもって突き合わせ、名寄せの作業をすると、こういうことを考えております。
 そうすると、今委員が言われるように、それはかなりの数、今度はカバレッジが三条件一致よりも二条件一致の方が当然広く取られるわけですけれども、それをいろいろとまた私ども、先ほど申したような事項を入れまして、それで絞り込んだ上でこのお知らせをするところに持っていくと、こういうことでございます。
○藤末健三君 じゃ、大臣、確認です。この三十万件も一年以内に突合終わるということでよろしいですか、理解。お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そのような想定をして作業に取り組んでまいります。
○藤末健三君 是非大臣には、最後でございますんで申し上げたいことを言いますと、まず一つは、先ほど冒頭に申し上げましたように、やっぱりシステムの話、コンピューターのハードウエアの問題、ソフトウエアの問題、社会保険庁はいじれなくなっていますからね、そういう、もう本当にコンピュータシステムを早く入れていただきたい、新しいオープンなものを入れていただきたいという話と、もう一つございますのは、やっぱり働く職員の方々の問題を、是非外の血を入れていただきたいと思います。これは本当に今至急やっていただかなければ、一年ということを宣言されておられるわけでございますんで、この二つをきちんとしなければ私はできないと思いますんで、その二つをやる、やるというか、前向きにやるということを回答いただきまして質問を終わらさせていただきたいと思いますが、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いずれにいたしましても、この仕事を成し遂げるためには、外部の方々の御助力もいただくことになりますし、そういう御助力をいただく際には、特に私自身にこうしたシステムのアドバイスをしていただくということが当然必要になってくるだろうと、そういう取組をいたしたいと思います。
○藤末健三君 大臣、是非頑張ってください。応援します、私も、党は違いますが。
 失礼します。
○下田敦子君 民主党・新緑風会の下田敦子でございます。よろしくお願い申し上げます。
 まず第一に、村瀬長官にお尋ねを申し上げたいと思います。
 先日、社会保険庁長官始め職員の方々は、東京駅前において広報ビラを道行く人々に配布されましたようですけれども、あの広報活動に要した費用についてまずお伺いいたします。あのビラの印刷代金と枚数についてお示しください。また、掛かった人件費と配布地域はどの範囲であるか。今後の同広報活動の予定はまたあるのでしょうか。この広報活動の費用対効果はどのぐらいと見ていらっしゃいますか。それから、動あれば反動ありで、一部のマスメディアの方々が、あれはパフォーマンスだという声があります。このことについてどうお考えでしょうか。お尋ねいたします。
○政府参考人(村瀬清司君) 今お尋ねの件について御回答申し上げたいと思います。
 まず、全国一斉に幹部職員を総動員いたしまして配布をさせていただきました。この目的は、国民の皆様に対して大切な年金に関し御不安を与えたということに対する心よりのおわびと、それから一人でも多くの方々に年金の記録の問題について御理解いただき、一緒に年金の記録をチェックさせていただけませんかというメッセージを入れておりますけれども、そういうことをやることによって御理解を賜りたいと、こういう形で考えております。
 そして、時間帯でございますけれども、すべて勤務時間外の時間にやっておりまして、幹部職員は管理職手当が出ておりますので、当然奉仕という形になろうかと思います。
 それから、配布したビラでございますけれども、この部分につきましてはすべて、例えば本庁であればコピー機、それから地方であれば地方にありますコピー機で印刷をしておりまして、東京で私がお配りしましたのは約四千枚でございますけれども、全国的にはお配りしている予定は約十五万というふうに確認しておりまして、これは通常のコピーでございまして、わざわざ印刷したわけではございませんので、そんな費用は掛かっていないというふうに考えております。
 それから、あと、これにつきまして費用対効果、これは残念ながら私が申し上げる話じゃないと思いますが、我々としては、国民の皆様に対して、事年金の記録に対してこれからも一緒になって名寄せをしながら、また統合を進めていくという、こういう熱いメッセージが送れたらよかったんではなかろうかというふうに考えております。
 それから、パフォーマンスではないかどうかと、これは私が判断する話ではございません。先ほど申し上げましたように、一番初めに申し上げたように、事年金に対して信頼を回復をしたいと、こういう気持ちの表れだというふうにお考えいただけたらよろしいかと思います。
○下田敦子君 それでは、ちょっと飛び離れた話を突然申し上げますが、長官にやはり同じくお尋ねしたいと思います。
 実は、青森県内にはグリーンピアという施設はございません。年金・健康保険福祉施設として建設された施設は幾つかあります。そのうちの一つに、弘前市にございましたペアーレ弘前という健康づくり施設が先般市民の強い願いに反しまして取壊しとなりました。現在、ホテルは建設中でございまして、この土地を某ホテルに売ったということでございまして。
 そこで、私どもスタッフが、去る六月七日午後、社保庁の運営部企画課にペアーレ弘前の建設費用及び建設時期、そして売買価格を尋ねたところ、次のような回答をいただきました。そんな昔の昭和の記録などない、また五年の保管期間が過ぎているので金額は分からない、建設年月日は出せるとの回答だったといいます。物を売り買いするのに、しかも国民から受託されている資産の簿価あるいは売買記録もないというのはどういうことでございますか。これをお尋ねしたいと思います。
 また、当方のスタッフは昭和の時代はそんな昔ではないと申し上げても、五年経過している、保管期間が過ぎているので金額は分からないと繰り返すのみでございましたそうです。このたび、六月六日に年金記録問題への新対応策の進め方と称して社保庁は関係情報の積極的発信を唱えていますが、このことは幅広く情報を提供するという対応策に反しているのではないでしょうか。長官並びに厚生大臣のお考えをお尋ねいたします。
○政府参考人(青柳親房君) 事実関係に係ることでございますので……
○下田敦子君 長官に、長官にお尋ねいたします。
○政府参考人(青柳親房君) 事実関係に係る点については、私からまずお答えさせていただきたいと存じます。
 まず、お尋ねのございました文書の保存についてでございますが、これは支出計算書の証拠書類の保存期間……
○下田敦子君 済みません、部長、私はその意味を尋ねているんではないんです。
 ですから、よくそれは後で伺いますので、どうしてこういう回答のやり取りが出てくるかを長官と大臣にお尋ねしているんです。
○政府参考人(村瀬清司君) 今委員お尋ねの件でございますけれども、私が確認しておりますのは、社会保険庁の文書保存規程との関係で、証拠書類の保存期間が五年であるということで、建設当時の資料が残っていないことから、先ほどみたいな御回答を申し上げたんではなかろうかというふうに推測をしてございます。
 それから、あと、施設の関係でございますけれども、委員御存じのように、独立行政法人の年金・健康保険福祉施設整理機構におきまして、できるだけ高く売却する観点から、原則、民間等への一般競争入札ということで譲渡を進めていただいておりまして、ペアーレ弘前の落札価格は約二億円だというふうに承知をしてございます。
 また、ペアーレ弘前を同機構へ出資する際の国有財産台帳価格は六億二千万円であり、また、同センターの運営については地方自治体は負担はしていないということだと確認しております。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 事実として売却額の資料を持ち合わせていないということでございまして、この点は御理解をいただかなくちゃならなかったということでございますが、物の言い方というのは、私どもが広く情報を提供するという、そういう、これはまあ年金記録の問題ではありますけれども、基本的に我々がこれから生まれ変わっていくためには当然守らなければならない準則と心得るべきでありまして、やはり言葉遣いには、私自身もいろいろまた御指摘をいただくはずになっておりますが、注意をしなければならないと、このように考えます。
○下田敦子君 大臣の御答弁に、さすがだなと思って、今安心いたしました。
 私、長官に申し上げたいんですが、お心持ちはよく分かります。東京駅の前で一つのざんげを込めておやりになるというその思いはよく分かります。ですけれども、長官が前総理から委託を受けて選ばれて、その長官の立場に立たれたということは、こういう職員がいるということなんです。そのことを考えたならば、私は東京駅に立っていられないんじゃないかと思います。政治に出るなら別ですよ、これは別です。ですから、どうかひとつ、こういうことをよくよく考えていただきたい。
 昨日も社会保険庁の高井戸のセンターにお邪魔いたしましたけれども、まるでホテルのような造りでありまして、立派でありました。私は直観として、この坪単価は幾らなんだろう、どこから出てきたんだろうと、それを思いました。そういうことですので、五年経過した云々ということはもっともっと意味が深いのでございまして、そのものを今日このたびここの席上で申し上げるつもりはありません。
 次の質問に移らせていただきます。
 現在、安倍総理が、来年の五月まで宙に浮いた年金を整理整とんすると言われました。これにかかわる費用の勘定科目は何に当たりますか。そして、その費用は幾ら見積もっておられるのかをお尋ねいたします。
○政府参考人(清水美智夫君) 年金記録問題の新対応策に係ります費用ということでございますけれども、これにつきましては、各々の勘定科目、すなわち庁費であれば庁費、支出の関係経費であれば支出の関係経費といった形で支出していくということでございます。
 また、その財源につきまして申し上げますと、当面、社会保険庁の既定予算の中から最優先して割り当てておるわけでございますが、新たな追加的経費が生ずる場合には、新たに保険料の負担を求めるのではなく、財政合理化努力を行った上で国庫財源で対応することにいたしたいと、このように考えておるところでございます。
○下田敦子君 全然答弁になってません。
 私がお尋ねしたのは、その予算は幾ら見積もっておられますかということをお尋ねしたんです。
○政府参考人(清水美智夫君) その見積りということでございますけれども、総費用につきましては、今後、様々な具体的な手法の詰めというものが必要でございます。そのような具体的な手法を詰めていく中で精査していくこととしてございまして、現在のところ、その総額を申し上げる段階にはないわけでございます。
○下田敦子君 いや、びっくりする御答弁ですね。何かの事業を起こすときに、まず人手が幾ら掛かるのか、総額の予算は幾らなのか、それをもって理事会にかけ、承認を得てスタートするわけではないんでしょうか。びっくりする御発言です。
 ある政府関係者によりますと、この再調査は最短でも一年半掛かると、費用はシステム設計だけでも約十億円掛かるという話です。参考までにお聞き届けください。今の答弁は時間の無駄です。
 さあ、次に参ります。
 受託運用費は毎年どのくらいの額でしょうか。それから、今までの累計総額はどのぐらいであるかをお尋ねいたします。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねは、年金積立金の受託運用費についてのお尋ねでございました。
 旧年金福祉事業団が運用を開始いたしましたのが昭和六十一年度でございまして、ここから十七年度までの間に、資金運用に係る事務諸費、特別会計から交付金として支出しておりまして、十七年度の約九・二億円を含めて、その累積額が約二百十四・五億円となっております。
 なお、旧年金福祉運用基金を廃止し、平成十八年度に新たに年金積立金管理運用独立行政法人を設立をいたしました。その際には、特別会計から交付金という形での支出することをやめまして、交付金に代えてこの独法の運用益の一部を事業諸費に充てるということにして、毎年度の独立行政法人の予算において厚生労働大臣がその額を認めるという形に改めていることを付け加えさせていただきます。
○下田敦子君 大変恐れ入りますけれども、御答弁は端的に、お尋ねしたことだけをお答えいただきたいと思います。
 次にお尋ねします。
 特別会計扱いになっておりますが、この年金特別会計の中で、かつて未公開になっていた根拠をお示しください。また、強制徴収された国民加入者の資産なのに、反民主主義的な行為だと思われますけれども、この未公開になっていた、まあ今は違うかもしれません、国会にもかけていますが、何でこういうふうなスタートがこの保険の中にずっと脈々と続いてきたのか、それをお尋ね申し上げます。
○政府参考人(青柳親房君) 大変申し訳ございませんが、ただいま委員がお尋ねになりました未公開というちょっと意味が分かりませんので、もう少しお教えいただけませんでしょうか。
○下田敦子君 何か、私は国会というのは質問者が質問して答える場と思っておりましたが、そういうこと……(発言する者あり)はい、ちょっと違うんじゃないでしょうか。ちょっと国会ではないんじゃないんでしょうか。
 ちょっと時間もないので、恐れ入ります、じゃ、お手元に差し上げております資料をちょっとお開きいただきとうございます。
 昭和十七年度の厚生省所管の一般会計所属参照書、それから各特別会計の参照書があります。開いて開いてずっと参ります、時間がありませんので説明は省かせていただきますけれども、ここの四百六十二ページというところにこの解説が書いてあります。
 国債証券は全運用額の七割を超えた、この時期のお話であります。十九年度末には七四・一%。それから、一般会計及び特別会計貸付金を加えますと、十九年度末には預金の運用額が七六・八%を国家財政のために費やしていたことになる。その次です。大部分が戦費に用いられたことは言うまでもないと。もっと詳しい資料が国会図書館にたくさんありまして、何と恐ろしいスタートだったのかなと。
 ドイツの保険制度に見習ってスタートしたというのは、せんだって櫻井委員も一部触れておられましたけれども、未公開、非公開という時代は事ほどさように潜んでいた。強制加入をさせられて強制徴収があって、今日この問題です。今朝の新聞にも、これを見ればやっぱり国民は必ず不安を思うだろうなと。「「もらい損ね」九万人 計一千百五十五億円」、こういう状態でどういたしましょうか。進んで、進んで、やはりこういう細かいことを説明していくべきが今日の社保庁のおやりになるスタンスではないんでしょうか。
 それを申し上げて、まあお話になったかどうか分かりませんが、変なやり取りですけど、一応次に行かせていただきたいと思います。
 それから、次に社保庁の人件費の額とその人件費割合をお尋ねいたします。どのぐらいのパーセンテージであるかをお尋ねいたします。
○政府参考人(清水美智夫君) 社会保険庁におきます人件費の額でございますが、平成十七年度決算を取ってみますと、人件費の額は一千四百二十二億円ということになるわけでございます。通常、人件費割合という割合、私ども使っておりませんが、仮に業務勘定損益計算書、この利益の総額を分母といたしまして、今申し上げた人件費を分子にいたしまして、それを人件費の割合としてとらまえますと、その割合は二五・九%ということに相なるわけでございます。
○下田敦子君 恐れ入ります。もう一度、最後のところ、ちょっと聞き漏らしました。パーセンテージは幾らですか。
○政府参考人(清水美智夫君) 業務勘定の損益計算書の利益総額、これを分母といたしまして、分子に人件費を持ってきた場合、この割合は二五・九%でございます。
○下田敦子君 大変な見方であります。私どもは、この社保庁の予算を今、手元にいたしますと、年金の特別会計の業務勘定から年金の事務費が出ておりますね。これは歳入歳出四千九百五十七億円、間違いないことだと思いますが、分母になるのは、やっぱりこの国庫負担金のいわゆる一般会計から持ってきたものと、あるいはその保険料負担と合わせますと二千七百五十三億円。これを人件費の総額千六百五十億円で割りますと六〇%です。こういう見方をなぜ社保庁の計算の中でないんだろうと。今の数字は全然違います。
 例えば、民間の物差しでまいりますと、三〇%がある程度の総収入の健全経営だと、次に四〇%になれば赤ランプがつく、五〇過ぎるといかなる企業も傾くということで、私の計算から見ますと六〇%です、五九・九九何%です。旧国鉄と同じなんです。いかが思われますでしょうか、長官。いえ、長官に尋ねています。
○政府参考人(村瀬清司君) 先生おっしゃるように、まず一つは、社会保険庁は年金と政管健保の保険者として仕事をしてございます。そして、この部分はすべて国庫へお金が入ると、こういう仕組みの中で、どれだけの事業運営費を掛けて事業を行っているかというのが先ほどの総額だろうと思います。したがいまして、基本的に利益を出す仕事をやっているわけではございません。したがいまして、その割合でもっていいか悪いかという民間との比較というのは適正ではないんではなかろうかというふうに考えております。
○下田敦子君 そういうお考えの中で今機構を変えようと思っても、無理です、これは。中身が何にも変わらないです。
 長官自身、トップを頂いている御自身がもうけるためにこの仕事をしているんではないことは百も承知です。ですけれども、人件費の持ち方自体の算出の仕方が違うじゃありませんか、それでは。やっていかれません、それでは。どんなにしてもやっていかれません。
 昨日お邪魔をいたしました何か高井戸の方で削減効果というものを計算されていましたけれども、全くこれも話にも何もなりません。もう一度これは出直して議論をさせていただく場を私はちょうだいいたしたいと思います。
 当然、役所も、すべての法人においても利益を追求するものではありません。しかし、赤字を出すのはトップの能力がないからです。そこをやはり痛感していただかないといけません。
 さて、次に、時間がありませんので、次に入らせていただきます。
 認知症の定義についてお伺いいたします。いかがでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 介護保険法の世界で申し上げますと、脳血管疾患、アルツハイマー病その他の要因に基づく脳の器質的な変化により日常生活に支障が生じる程度にまで記憶機能及びその他の認知機能が低下した状態を認知症と呼んでおります。
○下田敦子君 それでは次に、認知症の患者数のここ十年間の推移をお伺いいたします。また、将来数の見込みをどうとらえておられるか、これをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 認知症の高齢者の数でございますけれども、私ども、市町村の要介護認定のデータを基にいたしまして推計をいたしております。
 推計数について申し上げますと、平成十四年でいきますと百四十九万人、平成十七年でいきますと、推計値でございますが百六十九万人、平成二十二年に二百八万人、平成三十二年に二百八十九万人という推計をいたしております。
○下田敦子君 お手元の資料をちょっとごらんいただきたいと思います。後ろから二枚目に添付させていただいております。ただいまお答えの中にありましたように、将来推計、二〇四五年になりますと、認知症の自立度二以上の方、これが三百七十八という数字が出てまいります、万人です。現在、直近のものでも二〇〇五年ですから、これから比べますと約三倍も増えていく。これをどうするかという問題がここにございます。
 そこで、もう一つお伺いいたします。
 四十歳、五十歳の時代に発症したアルツハイマー並びに脳血管障害の病症名を厚生省ではどのように定めておられますか。お尋ねいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険制度におきましては、四十歳以上から六十五歳未満の方につきましては、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する特定疾病によって要介護あるいは要支援の状態となった場合に限り保険給付の対象というふうにいたしております。
 今委員御指摘の四十歳代、五十歳代で発症するアルツハイマー病あるいは脳血管性の認知症につきましては、この特定疾病の中では初老期における認知症というふうに規定をされております。
○下田敦子君 初老期における認知症という分類は医学的にはございません。若年性認知症とか、私は、大変失礼ですが、天下のこういう病名、病症名を定めるに当たって、言ってみれば字引なんでありますよね、厚生労働省が。それなのに、その若年性のとかただいまのお答えの中で出ましたものは、これはちょっと間違いというよりもおかしいのではないでしょうか。早発性の認知症ということがやはり学術的に出てくることだと思います。
 次に、大臣に、これ大変申し上げづらいんですが、お尋ねをしたいと思います。
 衆議院で阿部知子議員の質疑にございますように、申請する能力が現状はない、後見人など家族がいない、こういう方々に対しての年金権はどう担保されますかという質問を前にされまして、柳澤大臣の御答弁はこのようにおっしゃっています。痴呆症で自らが、自らでさえどういう人間かどうかが分からなくなってしまうようなケース、氏名、年月日とか住所などが御一緒の場合には、統合をした努力の中で解消されているだろう、こう思うわけでありますと御答弁されています。
 ここの中での問題は、痴呆症という言葉でございます。これに対して大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、今厚生労働の行政の責任者でございまして、病気の病名というものはしっかり公式の名称でもって言わなければならない、また国会議員としても当然そうであるべきと、このように自覚をいたしておりますけれども、大変不徳の至りでございますけれども、痴呆という言葉を不用意に使ってしまったわけでございまして、誠に遺憾に思っております。これは、私としてはお許しをいただいて本来撤回すべき言葉であろうと、このように考えます。
○下田敦子君 是非そのようにお願いを申し上げたいと思います。
 認知症の方にもいろいろ人権がございまして、大変大事にしていただかなければいけないということは大臣が御答弁の中におっしゃっていただいておりますので安心なのですけれども、お立場がお立場でいらっしゃいますので、是非お願いします。
 さて、大変ストレスの多い昨今だと思います。大臣にお尋ね申し上げます。クイズの時間であります。これは草履です。(資料提示)原料は、これを編んだ人のまくらカバーを自らが細かく細かく裂いて作られた、七十ちょっと過ぎたおばあさんです。この原料は何だとお思いになりますか。(発言する者あり)シーツですか。阿部理事、代表理事はシーツだとおっしゃいました。大臣は何にごらんになりますか、これを。(発言する者あり)ごらんになると分かります。恐れ入ります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 言葉遣いが難しいんでございますが、ひょっとしたらダイアパー、おむつの洗いざらしかと思いました。
○下田敦子君 さすがは大臣で、なかなかにすごいなと思います。
 実は、トイレットペーパーを幾ら補充してもなくなるんですね。その犯人はだれだろうと思って一生懸命捜しました。二十年前の話です。実はこれ、トイレットペーパーなんです。そのおばあさんが、年が十二、三歳のころから編んで編んで編んだ、そのことが一つの生きがいでありまして、実は七十過ぎていらっしゃいますけれども、大方のこの認知症の患者さんの特徴というのは、大変この場で恐縮ですけれども、お連れ合い様、御主人のお名前ももちろん、お顔が分からなくなります。お気を付けいただきたいんですけれども。お子さんのお名前とかお顔は定かによく分かっている方がいらっしゃいます。大変不幸なことであります。ですから、どうぞ大臣もお気を付けいただきたいんですが。
 何を今まじめに申し上げなきゃいけないかというと、事ほどさように全部変わってしまいます。早発性の認知症の場合に、四十歳代、例えば学校の先生をしておられた女性が、お母さんが、小さい子供さんを抱えていてそういう状態になります。一家崩壊です。もちろん施設に入ったり、保険の体制、医療費は付きますけれども、問題は、七十を過ぎ、独居老人で、そういう介護の認定も受けながらも軽い場合は独りで暮らさなきゃいけない。ですから、この場合についてどう考えていくかということが非常に重要であります。
 それで、まずせんだっての阿部知子議員に対する質問に対するそれからお答え、それから、長妻議員の質問に対することへの認知症の方に対する対応についてのお答えに対して大臣は、あくまでも丁寧な調査を前提として手続を進捗させていただきたい。丁寧な調査の手法とはどんな手法なのか、マニュアルはどうなっているのか、これをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今日まで社会保険庁の本人確認の手法というのは、基本的には文書、書面による、通信による確認の手続でございましたが、私はこのような、ある意味で障害をお持ちの方のこの本人による確認の手だてというのは、基本的にはまずお電話で、そういう方であるかどうかということを推測するに足る情報を得た後におきまして、やはり個別に訪問をさせていただくということが必要になってくるであろうと、このように考えております。
 そして、その訪問の際に、いろいろ御近所の方にも状況を伺うなりして、プライバシーの侵害にわたらない範囲で、できるだけ関係者の方による助力というものをいただけるように、こちらが働き掛けていくということが必要になってきているんではないか、このように考えているわけでございます。
○下田敦子君 大臣は、大変失礼ですけれども、優れた財政の御専門でお仕事をされておられますので、このことはむしろ局長、部下がかなりしっかりとした体験をもって臨んでいらっしゃることだと思いますので、あえてお尋ねを申し上げたいと思いますが、この認知症の方々に対する判定の度合いとか介護の認定の度合いとか、これらに対しては今、平成十八年の四月から全国的に地域包括センターが設置されて、これらの主導による成年後見制度とか申立て事件数の増加、これが見込まれているわけですが、問題なのはこの地域包括センターが地方においてはなかなか増加しません。
 これは老健局、その他関係省、局がお分かりなことと思いますが、でも、これは二年間のうちに全国どこでも開設をすると、そういうふうにちゃんと決まりにあるわけでございまして、ここにはそれぞれの専門家がいて、それぞれの判定もし、認定もしていく作業にはなっているわけなんですけれども、ただここで残念なのは、こういう年金権というものを前にしたときに、安倍総理は一年間でこれを行うとおっしゃいました。地方にはほとんどこの地域包括センターなるものがございません。それに携わるケアマネジャーとか精神科医とかあるいは介護福祉士とか、こういうことの専門家が組織立てされていないわけであります。これを、ここにおいてそごが出てきています。
 二年間でないと地域的にこういう組織立てができない、総理は一年間でやり終える、これをどういうふうにしてごらんになりますか。もしこれ一年間ですべて全国の認知症の患者さんに対する年金権、保障されていないものを整理整とんしていくことが終えられないというふうになった場合に、担保するものは何ですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 地域包括支援センターの役割でございますけれども、法務省の方で成年後見制度というのを持っておりまして、それをサポートする形で地域包括支援センターなり市町村の機能がございます。
 お尋ねの地域包括支援センターでございますが、今二年間で全部、全市町村に設置をするようにということでございますけれども、現時点で申し上げますと三千五百二十四か所ぐらいできておりまして、保険者のうち約九割ぐらいで設置されております。そういう意味では、地域包括支援センターが設置されているところではそういうサポートができます。
 それから、御指摘でございますが、ないところはどうするのかということでございますが、そもそも地域支援の事業ということは市町村がしなければいけないということになっておりまして、地域包括支援センターが設置されている、設置されていないにかかわらず、その成年後見制度を説明する、あるいは親族からの申立てや市町村の申立てにつなげると、そういうサポートの仕事は市町村自らがしなきゃならないということになっておりますので、そういう意味で督励をしてまいりたいというふうに思っております。
○下田敦子君 成年後見制度の内容はよく知っておりますけれども、本人の親族が選任される場合はわずか全体の二三%にしかすぎません。ですから、そのほかの専門家後見人と言われる弁護士さん、司法書士、税理士、社会福祉士、それから社団法人でもって家庭問題情報センター、FPICという、この方々が後ろ盾になっているわけですけれども、とてもとても時間が掛かります。いらっしゃるんですよ、全然家族もだれもいない認知症の方が。これを、ですから一年以内に全部審査し、保障し、これを整理整とんするなんていうのは神業の段階だと私は思うんです。
 担保するものは何ですかということを質問申し上げても、答えが返ってきません。併せて、もう一度お尋ねいたします。
 それからもう一つは、六月中に総務省に設置されるという第三者委員会、この方々と認知症とのかかわりはどう想定されていくのか、専門組織及び専門家の参画はあるのかないのか、これをお尋ねします。
○政府参考人(青柳親房君) 認知症の方々につきましては、まず一年以内にはその方々に必要な私どもの方で名寄せをいたしました加入履歴がお手元に届くようにしたいということで、先ほど来大臣からもお答えしているように、やらせていただきたいと思っております。したがいまして、それがお手元に届いたときに、例えば御返事がないなりあるいは連絡がないというふうなことについては、先ほど大臣がお答え申し上げましたように、例えばこちらから御連絡を取ってみると。そして、どうもうまくコミュニケーションが取れないというような場合には、例えばこちらからお伺いをするというようなことも含めて、うまく認知症の方の記録についてもこれが統合につながるように取り組ませていただきたいというふうに考えております。
○政府参考人(新井英男君) 答弁をさせていただきます。
 第三者委員会につきましては、今月中の立ち上げに向けて、委員の選任、また設置場所、具体的な運営方法、予算等につきまして現在鋭意準備を進めているところでございます。
 年金記録の確認に際しましては、御本人の立場に立って、申立てを十分に酌み取ることができるよう、今先生の御発言もございましたが、認知症の方々も含めまして適切な対応に努めてまいりたいと思っております。
○下田敦子君 一連の御答弁を伺いまして、認知症の患者さんに少し、一週間でも二週間でも一緒に暮らされてみたらいかがでしょうか。全然現場が分かっていらっしゃらない。
 したがって、こういう方々の年金権をどう整理整とんして、しかも一年以内に終えるかという問題を考えたときには、とてもとても今のような適切にとか、そういうことではないです。お手紙を出されても、それを何なのか見る方も分からない。だれがそれを受け取ってどういうふうに処理するかの組織立てが何もない。この問題は大変大きな問題です、これは。(発言する者あり)はい。人権その他から考えたときに大きな問題です。ですから、年金制度の精神にまず反するんじゃないでしょうか、今の御答弁の内容でまいりますと。高齢受給者の年金権を放棄させるという結果にならないとも限らない。
 膨大な人手とスタッフとマニュアルが大切であります。まず第一に、その認知症の介護必要度を判定するスタッフの職種をどういうふうに考えていらっしゃいますか。さっきからべらべら申してしまいましたけれども、こういう人たちをどのように当局は考えていらっしゃるのか、お尋ねします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 地域包括支援センターが設置されておりますところには、それぞれケアマネジャーもおりますし、保健婦もおりますし、あるいはソーシャルワーカーもおりますので、それらが共同して対応しているというふうに承知をいたしております。
○下田敦子君 このたびのこの年金問題の大騒ぎの中で、これに対応していくべきスタッフをおそろいでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 今スタッフというふうにお尋ねがございましたものの中には幾つかの種類があるだろうと思います。
 一つは、当面大変に御迷惑をお掛けしております相談のスタッフということでございまして、これにつきましては、電話相談を対応する者、それから来所いただいたときに御相談にあずかる者、このスタッフの問題があろうかと存じます。これにつきましては、私ども大至急ということでその充実を今努めておりますので、いましばらくお時間をいただければ、十分に御対応できる体制を整えさせていただきたいというふうに考えております。
 また、第二のスタッフといたしましては、先ほど藤末委員の御質問の中にもございましたシステム開発をして一定の作業をするためのスタッフはどうかというお尋ねでございます。この点につきましても、私ども、実は自前の職員で抱えているところがまだまだ少ないではないかという先ほどのお尋ねでございましたが、これをカバーするために民間のスタッフが村瀬長官と一緒に私どものプロジェクトチームに参加していただいておりまして、こうした方々をリーダーとして作業をするというようなことを既に取り組んでおります。
 また、先ほど来お話がございましたように、今後そのほかに外部から御協力をいただける方々がいれば、この御協力をいただきながらこの事業に対応してまいりたいというふうに考えております。
○下田敦子君 大変僣越ですけれども、御提言申し上げたいと思います。
 都市部と地方部、地域、これらを二分して、できれば認知症の方々のサンプル調査を行って、今後の実施体制を計画していただきたいと、そういうふうに思います。机の上の計画ではとてもこれはできないと思います。
 それから、大臣にお願いですが、現在の高齢者の方々は、老後の生活の七〇・二%の生活費の中で、そのパーセンテージが実に年金だけで生活をしている。ですから、いかに重要なことをこのたびの社保庁の中での問題が高齢者によって起きているか。そして、五千万人のほかに、千四百三十万人の、後者の千四百三十万人のほとんどが七十歳以上と伺っております。早急に急いでいただきたい。早急に早急にです。
 住民税の増額とか定率減税の廃止、ますます高齢者の生活が厳しくなっております。年金受給者のこういう在宅の高齢者のことも特にスピードアップをしながら、早急な対策を講じていただきたいと思います。
 それからもう一つ、認知症の方々のほかに精神障礙者、礙はさまたげるの、いしへんに疑うの礙です。害虫の害ではありません。それから身体障礙者、知的障礙。それから高次脳機能障礙、これは厄介です。交通事故の後の脳障礙。それから早発性の認知症、内部障礙。この内部障礙もまた大変高齢時になってから出てくる場合が多くて、一見どこが悪いのか何も分からないような状況ですので、大変御本人方は社保庁に出向いて悩んでいます。ですから、こういう内部障礙。こういうものをこのたびの法案にかかわる新機構組織案の中では読み取ることができません。やっぱりこれをきちっと整理整とんする専門のセクションをおつくりを願えないものかと思っております。
 それから、あと五分あります。
 一つ私、今日申し上げたいのは、この介護事業に関する問題が取りざたされて、大変このごろにぎやかでありますが、コムスン、それから連携する子会社のグッドウィル、これの介護事業の問題は来週でも時間と機会をいただければじっくりお願いを申し上げたいと思いますが、買収のために手を挙げておられますワタミ、この方は教育再生会議のメンバーでもいらっしゃるようですが、居酒屋のチェーン展開をしていらっしゃる方です。別に居酒屋が悪いと、私はそういう職業に貴賤の別を付けるつもりはありませんが、いささか何か、福祉とか医療とかそういうことを考えたときに、これでいいのだろうかという思いはじわじわとわいてきます。特に、このごろ地方に、例えば秋田県に本社を置きながら青森県のへき地の方までずっと展開している業者さんがおります。地方の展開者です。この方々はどんな状況であるかというと、本職は公衆浴場を営んできた方であります。まあそれは、駄目ということは何もないと思いますけれども。
 私はここで考えますのは、やはりこういう事業そのものを展開していくときに、お話に聞きますと、例えばコムスンとかグッドウィルを始められた方が足しげく厚生労働省に通い、厚生労働省も介護保険法ができて全国展開を非常に必死に考えていた時期があってマッチングしたと、そういう話も漏れ承っておりますが、私は、この種の事業に関しては一番大事なのは倫理観であり、やっぱり経済に対する哲学が私はないとお任せできないのではないかと思うんです。福祉とは何であるか、医療とは何であるか、これをやっぱり根本的に考えていける。
 ついでに申し上げますが、今日テレビに出たり新聞に登場しているNOVA、英会話の教室です。このNOVAとニチイ学館とかは、せんだって、先々月の四月十八日、私は本会議場で質問させていただきまして、大臣がお答えくださいました。教育職業訓練費百六十二億をニチイ学館が国からもらって受けていらっしゃるということを御答弁いただきました。NOVAもしかりであります。挙げた十社のほとんどが、大変申し訳ありませんが、何がしかの反社会的な面を持ってやっていらっしゃいまして、品格は高くない。もっともっと教育訓練費、旧労働省から出発した教育訓練費というものは、必死に今勉強をして生きていかなければならないという人たちに渡すべきであって、こういう金もうけをする事業所に使われていっていいんでしょうか。これを私は考えていかなきゃならない。そこで、一分でまとめ上げます、第三者評価、これをこの事業所は全然やっていません。大学でも教育機関でもファカルティーディベロプメント、FDというものはずっとやっています。こういうことを、そろそろやはり許認可するときにこれをお願いしたい。
 せんだって、青森県知事に当選してすぐですのでこの話をしたら、コムスンて何ですかと言っていました。県が、都道府県がこれを許認可する、さりとて市町村がこれをやれるかというと、これもまた難しい。大変、私は国と地方との連携が非常に大事だと思います。和歌山県知事のように一つの哲学があれば別です。
 どうかひとつ、お力と御指導をよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として辻泰弘君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 休憩前に引き続き、日本年金機構法案外二案を一括して議題とし、これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○片山虎之助君 自由民主党の片山虎之助でございます。
 私は、議員になりましてから厚生労働委員会で質問をするのは初めて、しかも今日はテレビ入りで総理に主として質問すると、こういうことで大変張り切っておるというか緊張いたしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 今や年金記録問題は国民の皆さんの最大事の、最大の関心事になっていると、こういうふうに思います。私の年金どうなっているだろうかと、こう思いますけれども。
 野党の皆さんおられまして今日も質問されますけれども、いろんな非難攻撃、評論をされる。そのしっかりした対案をお出しになればいいんだけれども、余りそれはない。何か記録を全部元にさかのぼって点検してみろというような話なんで、結果としては国民の不安をあおっているんですよ。また、一部のマスメディアも、意図的だとは言いませんよ、しかし不正確な情報を含めていろんな情報が洪水のように流れている。これまた不安をあおっている。
 今私がやることは国民の不安の解消なんですよ。しっかりした不安解消の対策を立てて、国民の皆さんに、正確に、丁寧に十分説明して、しっかりと分かってもらうこと、これがまず必要なんですね。しっかりした対策を立てることなんですよ。それによって不安を解消する。
 そして、歴代の政権にとってある意味では年金問題は、言い方が適当でないかもしれないけれども、アキレス腱だったんです、いろんな問題を起こしてきた。この機会に積年の年金問題に係るあらゆるうみというならうみを出して問題点を総ざらいして、この機会にしっかりと年金制度を再生することが与野党を通じる政治の責任なんですよ。それを今私はやれるのは安倍政権しかないと思いますよ。
 この前、六月四日の政府がまとめました新しい対応策、私は、もう最近の役所にしては、申し訳ないけど、大変スピーディーでよくできている、まとまっていると思いますよ。要は、あれをしっかり実行すること。さらに、安倍総理が言われましたように、やっぱり保険料に見合った受給権はしっかりと守る、いささかもそれをおかしくするようなことをしないと、これは総理がこれだけ明言しているんだから、国会で。これは政治生命が懸かっていますよ、総理の。これをちゃんとやるということなんですよ。
 そういう意味では、今回のこの問題を、災いを転じて福とする、そういうことが私は必要だと思いますよ。また、安倍政権はそれができる。それは、民主党を含めましてあらゆる意味で与野党全部この今回の年金問題のこの発生には責任がある。まあ後ほど言いますよ。
 総理、まずそれについての総理の決意をお願いしたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金のこの記録の問題についていろいろな問題が明らかになってきたところであります。この年金の記録の問題につきましては、多くの国民の皆様に不安をお与えをいたしましたこと、私は行政の長として大変申し訳なく思っているところでございます。
 この年金の記録の問題につきましては、十年前、基礎年金番号に統一をした段階から、そしてまた場合によっては五十年前のものも含まれているわけでございますが、迅速に対応すべきものが今日まである意味では先送りされてきてしまったわけであります。私の責任は極めて重いと思っております。こうした問題をすべて総ざらいし、大掃除をしていくという決意を持って、この年金の問題については、年金をずっとこつこつ払っていただいた方が絶対に払い損になったりすることのないように、払ってきたのにもらえないということを絶対に起こさない、理不尽なことは絶対にしないということをお約束を申し上げたい。そのためには、最後の一人に至るまで徹底的にチェックをし、そしてすべてお支払をするということはお約束をしたいと思います。
 そのためには、まずは五千万件と言われているまだ所属先の分からないこの年金の記録につきまして、既に年金を受給されておられる方々、そしてまた現在年金保険料を払っておられる方々の記録と突き合わせのチェックをこの一年以内に行います。そして、その後、この加入履歴について記憶を呼び起こしやすいような親切な形で通知をしていきたいと、すべての方々に通知を、そういう追加的な記録のある方々に通知をしっかりとしてまいるところでございます。
 そしてまた、もちろん、その際、言わば国民の立場に立ってそうした作業をしっかりとやっていく。そしてまた、すぐに自分はどういう記録になっているか知りたいという方々につきましては現在統一の電話の電話相談を行っております。まだ人的なあるいは回線数等々の問題もあってつながりにくいといった状況があることも十分承知をしております。更にマンパワーを投入をいたしまして万全の体制を構築をしていきたいと、このように思いますし、またマイクロフィルムとあるいはまた市町村の台帳等、オンラインとの、このシステムとの突き合わせもしっかりとやっていって、そしてその進捗状況も正確に国民の皆様にお知らせをしていかなければならない。
 そして、私たちは、間違いなく年金に加入をしていて良かった、そう思っていただけるような対応をしてまいることをお約束を申し上げる次第でございます。
○片山虎之助君 総理の決意、誠によしと私します。全部答弁されると、私、次の質問が続かないので、総理。全部、まず決意を言っていただきましてありがとうございました。
 そこで、一番のポイントは、この前の六月四日の新しい対応策でも、五千万のコンピューターにつながれていない記録の名寄せなんですよ。これ一年でやると、これは明言されていますからね。私は、システム開発なんかやればこれは一年でできると思いますよ。そして、名寄せをした後の、それぞれの、例えば三千万人の今の受給者の方、あるいは、少し遅れるかもしれぬけれども、被保険者の七千万人の方へのお知らせと確認なんですね。これをしっかりやる。それが実務的に可能かどうかということを、これは厚労大臣でいいですが、もう簡潔にお願いしますよ。
 それからもう一つは、今総理が言われた、コンピューターに入っている記録とマイクロフィルムと、元々の紙台帳、市町村の、これのチェックが要るんですよ。これも並行してやって半年ごとに公表すると、こうなっているでしょう。これについても、おおよそこうやるということのひとつ説明をお願いします、簡潔に。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、片山委員がおっしゃられたとおり、我々といたしましては、五千万件の未統合の記録、特にこのうちの今現にもらっている人の年齢層に相当する二千八百五十万プラス年齢が分からなくなっている三十万、ですから二千八百八十万、この二千八百八十万の方々というのは今現に年金をもらっている方なんです。ですから、その人たちが受給漏れというか受給不足が起こっているということになったら、これはもう大変なことです。したがいまして、この受給を現にしている方々とこの五千万の未統合の記録をぶつける、これをまずやりたいと、こう思いまして、これを総理の御指示で一年以内にやるということ。
 それで、今不規則発言でやったことがあると言っておる人もおるわけですが、これはやったことがないんです。実は、基礎年金番号の本来統合するときに、受給権者とその基礎年金番号のこの突合という、突き合わせということをやらなかった。それは、裁定というときに、しっかりもうその方の年金の履歴というものを確認して裁定しているんだからこれは必要度が低いんだろう、こういう考え方があったわけですが、これは今この五千万の年齢階層別の状況が分かると、これ真っ先に手を付けるべきだということになりました。
 そういうことで、五千万を、まず受給権者からやる。それからまた、今の被保険者の方、まだ受給に至らない若い人たちについてもやる。これをコンピューターと、コンピューターの上での記録の突合ですから、これはコンピューターのプログラムの開発がまず第一だと。
 そして、その突合をできたところで、こちらにまだ統合できていない可能性を持っているその方々に対してはそのことをお知らせする。可能性ありますよと、ほかに忘れているところはありませんかと。それで、今あなたの受給している履歴はこうです、この履歴に基づいて今年金を計算させて支給をいたしておりますが、これで不足が起こっているとしたら大変ですから、よく御注意ください、御確認くださいというお知らせをします。ここまでのところを一年でやるということでございます。その後は、御検討いただいた結果をいろいろ教えてもらって、どんどんもう統合できるものは統合して年金の金額を上げていく、こういうことをやりたいということでございます。
 それから、今委員がおっしゃられた、まあいろいろまだコンピューターのオンラインの記録、基礎年金番号の記録というものが、本当に入力ミスがなかったのか、入力不足がなかったのか、こういうことがありますから、それを原資料に当たってやると。原資料は、台紙、台帳というような紙の形のものもあるし、マイクロフィルムという写真に撮られているものもあるということですから、それに逐一当たっていく。その中には、千四百三十万件の旧台帳と言われるもの、これのマイクロフィルム化されたものもありますし、それからまた三十七万件の船員保険の部分もある。こういうものを今のオンラインの記録と突き合わせていく、こういうことをやりたい。
 これについては、その進捗状況をきちっと半年ごとに御報告申し上げます。できるだけ早くこれも終わらなきゃいけない、そういう意気込みで取り組ませていただきます。
○片山虎之助君 分かりました。
 一年で必ず名寄せはできると、あとの処理もできるだけ速やかにやると、それからコンピューターの記録の根っこの紙台帳を含む記録の突合もしっかりやると、こういうことですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) はい。
○片山虎之助君 分かりました。
 そこで、消滅時効の話なんですが、どこの党も言わない。我々与党だけが五年の今の公金の消滅時効を年金については撤廃したんですよ。これでどのくらいの人が救われるか、今想定されるところで。どのくらいの人が救われるか。直ちに支払できますか。そういう方の救い方、支払方、これについて、簡潔にこれもお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、これは、我々の記録の訂正によって増額された分、この増額された分については、五年に限らず、もっとさかのぼって、本当に掛金を始めたときから、加入されたときから、そこからこの不足分についてはもう時効に掛けないで支給をいたしましょうということにいたしました。
 この該当者ですけれども、これは本当に推計をさせていただきました。これまで大体二十二万人くらいの、十三年度以降、再裁定ということで裁定をし直させていただいた方々がおりました。したがって、それをサンプル調査で引き出してみましたところ、大体そのうちの三割の人たちが実は時効で、今までもうちゃんと支給を、保険料を払っていたにもかかわらず実は時効に引っ掛かってお支払いできなかった。そういうものがあるということが分かりましたので、それらを基礎として推計をしまして、人数としては、まあ今まで裁定をした人たち、訂正をした人たち、これは二十五万人である、その金額は大体九百五十億ぐらいに上るのではないか、これはもう本当の推計でございますが、以上、大体そういう数字を踏まえて取り組ませていただきたいと、このように思っております。
○片山虎之助君 いつから掛かれますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもう、我々そういったことを、まず訂正をしますということになったら御通知を申し上げて、それでまた申請をいただくということを一応手続の上で推定しておりますけれども、そういう、もう郵便は待っていられないと、自分はすぐ行くぞというような方につきましては、もうすぐにお支払いするという体制でございます。
 それでも、一応いろいろ、お金のことですから、間違いのないような部内の手続も取らせていただきますので、これは八月、九月ごろになりましょうか、もう実際に現金でお支払いするという体制ができようかと思います。
○片山虎之助君 今の大臣の答弁のように、この消滅時効の撤廃をやりましたから、我々は。この法律が通ればそうなりますから。そこに該当される方は八月から九月にはお支払が可能になると、こういう答弁でございますから、国民の皆さん、是非この点はしっかりと御理解を賜りたいと。
 そこで、確認の際に、確認の際に、これから問題になるのは、いやいや、実は領収書がないんだと、確たる証拠はないけれども自分は払った記憶があると、こういうことになりますよね、一方の方では。それから、役所の方では、しかし証拠がなきゃと、こうなる。そこで、こういう方の救済のために、第三者委員会、こういうものを立ち上げることにしております。
 そこで、この第三者委員会がそこで判断せにゃいけませんね。判断する場合の基本的な考え方、また、この第三者委員会は、中央だけじゃありませんね、地方に一杯あるんだから、例が、地方にもつくらにゃいかぬ。その辺についてのお考えを、総理、よろしゅうございますか。はい、総理、御答弁をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金の支払について、払った証拠を持ってこいと、こう言われましても、二十年前、三十年前の領収書を保管をしておられる方というのは、これはもう正直申し上げましてほとんどいらっしゃらないんだろうと、このように思います。そういう観点から、国民の立場に立って、お支払をまじめにしてこられた方々の立場に立って一緒に考えていく、立場に立って筋道が立つお話をしているんであればお支払いするという姿勢でいかなければいけないと、こう思っています。
 申立てを十分に酌み取っていくということも大切であろうし、様々な関連資料を検討して記録の訂正に関して公正な判断を示すことを任務とする第三者委員会をつくりまして、法令に根拠を置くいわゆる審議会として総務省に今月中に設置をしなければならない。できる限り私たちスピーディーにやっていきたいと、こう思っています。
 この事実を認定するに当たりましては、まず御本人からお話を伺い、周辺の事情を具体的かつ詳細に聞き取りながら、要は御本人の立場に立って解決をしていくということであります。御本人に、全部じゃ資料をそろえなさい、いろんな証言を取ってこいということではなくて、ああ、そういうことであればこちら側からも問い合わせてみましょうという姿勢で対応していかなければならない。筋道が立っていれば確実にお支払をしていくと、そういう姿勢で臨んでまいりたいと考えております。
○片山虎之助君 地方の関係もひとつよろしくお願いします、いずれにせよ、中央でしっかりできたら。基本的なこの判断基準というのかな、ガイドラインみたいなものができましたら、地方にも是非。地方の方が実務が多いんでね。
 そこで、問題は、それじゃこれだけの、皆さんが六月四日にお示しになった対応をやるのに、今の社会保険庁でできるのかと。まあ、ぐうたらと言いませんよ、しかしある意味でぐうたらなんだから、今まで。だから、これでいいのかと、こういう議論が確かにあるんですよ。そこで私は、厚生労働大臣の下に、指揮監督の下に体制を、特別の体制をお考えいただいたらどうかと、こう思いますよ。
 それからもう一つは、経団連の会長さんも、経団連も応援したいと、場合によっては中小企業の出動もやってもいいということを言われている。それから、各省庁でも、この際という意見もある。その辺についてはどうお考えですか。厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、部内の体制でございますけれども、私は、まず今一番可及的に取り組まなきゃならないのは、もう国民の皆様不安になって、相談をされたいという思いで電話とか、あるいはお近くだったら社会保険事務所に出られて、私の記録は一体どうなっておりますかというようなことをお尋ねいただく、そして、私どもの方はウインドーマシンということで、すぐにその該当の方を呼び出すことができる、そしてそこに経歴も、きちっとこちらがちゃんと控えている経歴は申し上げることができる、そういうようなことをやっておりまして、その相談ということがまず一番最初に取り組まなきゃならぬ問題です。それを、まあ何年、もう今長時間待たせているんですけれども、これをもうできるだけ短時間の待ちでもって対応できるというようにいたしたい。これをどういう体制でやるか。これはもう非常に大事です。
 それからその次は、先ほど私がここで申し、総理もまたお答えいただいたような五千万件、あるいはさらには紙の元の台帳との突合、こういうような仕事を、これなかなかそう容易でないわけです。これを一体どういうふうにやっていくか。これが第二の仕事です。
 それから、第三の仕事は、私ども是非、今提案させていただいているこの社会保険庁の抜本的改革、これのための日本年金機構というものをつくらせていただきたいわけでございますが、これの移行のいろいろな手だて、この三つが、我々今、厚生労働省がこの年金の関係で取り組まなければならない問題だと思います。
 それは、したがって、私は、今、私が本部長になりまして、社会保険庁長官、あるいは二人の副大臣、また政務官、こういうような方々で、部内的にはもう挙げてこれに取り組むという体制ができ上がっております。これをはっきりした形で今やっているわけですけれども、改めて私から下令をする、下命をするというような機会もいずれ一区切り付いた段階でいたしたいと。しかし、今取り組むべきことは相談体制ということであります。
 それから、外の人たちとの協力の呼び掛け、これも私非常に大事だと思います。特に、突合のための、コンピューター同士の突き合わせのためのプログラムの開発、これについてはやっぱり正直言って、システムエンジニア、SEとも言われるわけですが、この人たちの質というか、そういうものが仕事の成果に非常に大きな影響を与えると私聞いております。そういう意味で、本当に日本でエース級の人たちに是非御協力をいただきたいとも思っておりまして、これは今の霞が関の役所の人たちの中にも非常に進んだ技量をお持ちの方がいますので、その役所にも呼び掛けたい、このように考えておりますし、それから、まあ幸いにして経済団体も、その面だったら協力しますよということも向こうから言ってくれていることもありますので、そういう方々に申し上げて是非御協力をお願いしたいと、こう思っています。
 それからもう一つは、片山先生恐縮なんですが、今度、今言ったように二つの言い分がぶつかり合っている場合に、我々としては、元ここにお勤めだったと言ったら、その会社のOBか何かであの人いたよというような、そういうことを言ってくれる方が是非必要なんです。それにはやっぱり企業の協力も必要だということで、私、今、御手洗さんにもその点頼んでおりまして、御手洗さんの方も、よく事務的にも固めて、そういうこれから証拠がなかなか挙がらないような人が、昔同僚でこの会社に勤めていたというようなことをもっと言ってやってくれということを企業に呼び掛けていただくというようなことも考えて、お願いをしているところでございます。
○片山虎之助君 厚労省の総力を挙げて、面目を掛けて是非やってください。
 そこで、電話なんですが、初日にパンクでしょう。普通は一万とか、まあ二万まであるのかどうか、全国ですよ、それが四十何万というんだから、それはパンクしますね。まず相談をすれば国民の皆さんは安心するんですよ。そういう意味では、電話の相談体制を、フリーダイヤルだとか二十四時間だとか、もう是非これは画期的に対応をお願いしたいと思いますし、それから三百九ありますよね、社会保険事務所が、これも土日まである程度おやりになるということなんだけれども、あるいは勤務時間を延ばして、これも是非しっかりやってもらいたい。それから、市町村その他に臨時の窓口もつくっていただきたい。さらには、今インターネット時代だから、これの照会についてもできるだけ簡便な方法で対応できるようにお願いしたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 本当にこのような不安を呼び起こしてしまったということはもう私どものとがめでありまして、本当に国民の皆さんにおわびをしたいという気持ちで一杯なのでございますが、とにかく今は相談にしっかり応ずると、この体制をいかにつくるかということが大事でございます。
 したがいまして、私ども、電話につきましては、まずブースが何席できるかということ。それからまた、スーパーバイザーといって、やっぱり後ろに控えていて的確にそのブースでいろいろ応答している人に間違いのないような指示をしてくれるような、そういう人材も必要でございます。それからさらに、現実にその座席に座って応対する要員というものが必要でございまして、さらにまた、そのブースの中にウインドーマシンがあるとないとでは大違いなんですね。今、時間でウインドーマシンが一定、夜中は止めるようなことになっているわけでございますが、これもできるだけ延長したいと思っていますが、今は止まる場合がある。その場合には、コールバック方式ということで、国民の皆さんが電話で教えていただいたようなそういうデータをきちっと記録をして、それで後日に、今お尋ねの資料はこうですよということを申し上げられるようにいたしたいと、こっちから電話をするようにいたしたいと、こういうような方式で今臨んでいるわけでございまして、二十日に向けて私ども今着々と言わば応答力の力を拡大しておりますけれども、是非そういうことを期待して、もうちょっと待てば、次の日に掛ければ、あるいは次の次の日に掛ければ応答してもらえるんだというようなことの御期待を持って、余り慌てられることはないんです、今度は時効に一切掛かりませんから。
 したがって、是非そういうことでこちらの相談体制の強化というものとうまくマッチングしたようなことでお願いしたい。もちろん、事務所の体制もこれは今までは特別相談強化期間ということで一ブースぐらいを専用にしておりましたが、実際にはもう数ブースでもって、あるいは二階の事務所に上がって、お訪ねいただいた方を御案内していろいろと相談に応ずるというようなこともやってございます。
 そういうようなことで、その間のことはしっかりやってまいりたい、このように考えている次第でございます。
○片山虎之助君 そこで、そこは分かりました、処理体制、人手の方は。お金ですよ、お金。当面どのくらい掛かるか。システム開発のお金も要りますよね。あるいは、相談体制拡充のお金も要る。このお金は保険料じゃ駄目ですよ。これは当たり前のことだけれども、それはやっぱり国費で、しかもできれば社会保険庁の既定経費の中で、節減努力で私は出してもらいたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもう総理からも御指示を強くいただいているところでございます。保険料で出すなぞというようなことはもう論外だということでございますし、それからまた、いろいろ必要な経費について甘ったれるなんというような態度を取るということは、これは私自身も考えておりません。
 今、片山委員が指摘をされるように、もう既定の経費を節減する中から何としてもこれは生み出していかなきゃいけないというふうに考えておりますが、今どのぐらい掛かるかということのお話がありましたが、これも実は名寄せ、コンピューター上の名寄せをするためのプログラムだけではなくて、実は五千万の中にどういう情報が入っているのか。あるいは一億の受給権者あるいは被保険者の今の基礎年金番号のオンラインの中にどういう情報が入っているかということを実は今はなかなか呼び出せないのでございますが、こういうものもしっかりと、今この時点でしっかりデータとしてつかみたいというふうに考えておりまして、そういった今情報として必要な事項というものをたくさんプログラムの中に入れますと、プログラムの経費が上がるわけでございます。
 そういうようなことで、それと時間も掛かる、こういうことになると、この時間と経費と実際に我々が必要とする情報というもののバランスのぎりぎりのところを我々ねらっていきたいと思っておりますので、そんなことで今金額はここで申せないのでございますが、是非、我々は保険料にはもう絶対手を付けない、さらにまた、我々としては既定経費の中の節減でもってできるだけのことを手当てしていきたいと、こう考えていることを御理解賜りたいと思います。
○片山虎之助君 じゃそこで、国民の皆さんに安心していただくためのまとめというのか、そういうことで、この年金記録問題についての大体の全容とそれに対する政府の取組、総理の決意について、総理、直接国民に説明していただけませんか。それが私は国民が一番安心すると思いますよ。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題につきましては、こうした委員会の場を通じて国民の皆様に御説明をしてきているところでございますが、機会をとらえてしっかりと国民の皆様に我々の方針、決意について御説明をしたいと考えております。
○片山虎之助君 そこで、若干のあれですが、例えば千四百三十万件というまた数が出てきた。これは聞いてみますと、昭和二十九年以前の話なんですよ。昭和十七年からですからね、厚生年金は。二十九年までに厚生年金に入ってやめた人なんですよ。三十四年の三月末までに再度入っていない人の記録については、緊急度というのかそういうことが低いからマイクロフィルムにしたと言うんですよ。それがコンピューターに入っていない入っていないって大騒ぎでしょう。しかし、私は、ほとんどの方がお亡くなりになったか、あるいは一時金か何かをもらってもう年金はおやめになったか、あるいは三十四年の四月以降に再加入された方なんですよ。そう実害がないではないかと、私がテレビ番組なんかで言いますと、しかし検証がないではないかと。それは検証すればいいんですよ、すればいいんですけれどもね。
 そういうことで、いたずらに私は不安をあおるようなことはおかしいと思いますし。
 それが、基礎年金番号が二万件ダブっていると。元々基礎年金番号を付けるときに厚生年金と国民年金の間がしっかりしていればこういう問題は起こらないんですよ。ところが、そこがしっかりしていないから別々に出して、どうぞ言ってきてくださいと、国民の皆さん、二つ来た人は言ってきてください、整理しますというのが遅れているんで、それが今二万件残っているんですよ。こんなものはしっかり処理しますよ。それを殊更、針小棒大とは言わぬけれども、針小棒大に私は不安をあおるようなことはよくないと思いますが、厚労大臣、どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 基礎年金番号につきましては、確かに今、片山委員がおっしゃるように、実は平成九年のときには九十八万件でしたですか、そのくらいあったわけでございますけれども、それが徐々に統合されまして、今二万件ということなんですね。これももう累次、何回も何回も、あなた、この基礎年金番号ダブっていますねと、是非そうであれば回答してくださいと、年金手帳を二枚持っていらっしゃるでしょうというようなことを今までやってきたんですけれども、御返事ではっきり確認できなかったということで二万件残っているんですけれども。
 私はこれは、今回は、もうはっきりと電話でまず確かめると、それで電話での応答いかんによっては実際社保庁の人間が行って、実際どうなのかと。御本人にも会えるかもしれないし会えないかもしれないんですが、いろんな情報を聞いて、とにかくこの統合のために、ただ今までは郵便でやっていたものをもっときめ細かにやって、こうしたいと、こういうように思っています。
 ただ、この基礎年金番号のダブりというのは、今後だって起こる可能性があるんですね。お父さんが二十歳になった息子、学生の息子のために基礎年金番号、保険料を払ってくださった、それで息子さんの方は今度は会社にお父さんのことと余り連絡がなくて入ってしまうと、今度は会社の厚生年金で基礎年金番号を付番されてしまう、こういうようなことで起こりがちなんですけれども、しかしこの点も、いや、この点もしっかりと、今度のようなこういう議論があればそういう若い人もなくなると思いますけれども……(発言する者あり)
○委員長(鶴保庸介君) 発言中です。御静粛にお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 是非この基礎年金番号での統合ということをやりたい。
 千四百三十万件については委員が今おっしゃるとおりです。二十九年三月三十一日、この時期までにもう既に会社を辞められて、そして多分その場合には一時金で決済をされた方が多いだろうと、こういうように思われるわけですが、しかし、我々は、もう一回確かめるために、これ今マイクロフィルムに写真撮られていますから、これと今の基礎年金番号を突合して、そして完全にこれを掌握したい、このように考えております。
○片山虎之助君 そこで、やっぱりこの年金制度を再生させる、年金について国民の信頼を回復するためには、今のままの仕組みじゃ駄目なんですよ、やっぱり社会保険庁を解体しないと、私そういうふうに思いますよ。
 だから、今の我々がこの委員会でも審議している社会保険庁改革法案というのは、国の責任でやる、これはもうはっきりと国に残す、しかし実際の実務については、日本年金機構という公法人をつくって、その中を非公務員にして、そこで極めて民間的な手法も入れてもらって効率的にやってもらうと、こういうことがどうしても私必要だと思う。そのためにはこの法案を通さにゃいけません。
 そこで、今社会保険庁の方は、申し訳ないんだけれども分限免職で、一遍、役所がなくなるんだから全部辞めていただいて、それで本当に意欲があって頑張る人だけ再採用する、新規に入っていただくと、こういうしっかりした仕組みをしないと国民の信頼ありませんよ。もういつも不祥事、不祥事、不祥事。私はそういうふうに思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金記録の問題につきましては、やはり社会保険庁という存在に大きな問題があったと私も思いますし、多くの国民の皆様もそう思っておられるだろう、それは、日ごろ社会保険庁と接する方々が、全くこれは上から下を見下すような態度で事務処理をしていたということがあったんだろうと、このように思うわけであります。それはやはりある意味では親方日の丸体質にあった。かつての国鉄がそうだったですね。国鉄を民営化させて大きく変わりました。そして、やはり本当にまじめに頑張っている国鉄の職員がそれぞれJRの職員になってサービスは一段と飛躍的に向上し、効率化も図ることができた、こう思います。
 今回、この年金の記録問題において思い切った今対応を指示をしているところでございますが、その中で本当に記録の突合あるいはそれぞれの現場での対応、電話応対、一生懸命頑張って汗を流した人には日本年金機構においてまた頑張っていただく、しかし、残念ながら今までと同じようにだらだらと、対応していただけない方々については、これは私は辞めていただかざるを得ない、このように思うわけであります。
 そのためにも、社会保険庁の改革は断じて必要であります。正に廃止をして解体して、日本年金機構、これは言わば非公務員型の新しい組織にしていく、国民の立場に立ったサービス本位の組織に変えていかなければならない、こう決意をいたしておるところでございます。
○片山虎之助君 今回の問題でも、あれなんですね、今のオンライン化、コンピューター化のときも大変な抵抗があったんですよ、社会保険庁の組合の皆さん。とにかく効率化というのは余りお好きではない、サービスが向上するのも好きではない。オンライン化も今言いましたように極めて消極的なんで、こういうところにも一つこの問題の背景があるんですよ。それは、元々地方事務官制度というのが、これは戦後の地方自治制度施行のときの妥協の産物であったんですよ。それが長い時間掛けて整理されたんだけれども、やっぱりこういうところが残っている。だから、この際私は社会保険庁をしっかり解体していく。
 それを、歳入庁にして国税庁と一緒にするといったら、役人のままで残すんですよ。役所のままで残すんですよ。しかも、朱に交われば赤くなるというから、国税庁の方がおかしくなるかもしれぬ、場合によっては。しかも仕事が違う、仕事の性格が違う。しかも、年金の裁定や実務を処理するのを税金を取るところがやるんですか。そんな国どこにありますか。それは似たようなものが若干ありますよ。しかしこれはちゃんと理由があってなっているんで。日本の国税庁と社会保険庁を一緒にする。まあ言ってみれば国税庁は、これは大変Aクラスの役所ですよ、そういう意味では。社会保険庁は必ずしもそうじゃない。そういうものを、とにかく取るところだけ一緒だから、こんな乱暴な意見は通りませんよ。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私たちは、親方日の丸体質を抜本的に改めなければいけない、だから正にこの社会保険庁を解体をする必要があるんです。今までの体質を温存して国税庁と一緒にしたのでは、国税庁もそうなってしまう危険すら私はあるんだろうと、このように思うわけであります。正に親方日の丸体質を断ち切るということで今回の社会保険庁の改革を行うわけであります。
 OECDの二十八か国中十七か国は事実上このように別々にやっております。一緒にやっているところは、これは言わば日本のような皆年金の仕組みとは大分違うという状況もあるわけでありますから、そういうところを勘案すれば、今私どもが出している法案がベストであろうと、このように確信をいたしております。
○片山虎之助君 そこで、やっぱり責任問題というのはどうしてもあるんですね、歴代の。それはやっぱり柳澤大臣に申し訳ないけれども、歴代の厚生労働大臣、あるいは社会保険庁ができたのはあれ三十六年か七年かですけれども、私は責任あると思いますよ。
 そこで、総務省か何かですか、にその責任問題を中心にいろいろ調べる認証委員会というんでしょうか、そういうものを、検証委員会か、そういうものをおつくりになったようですけれども、ざっとした話でいいですから、どういうことをお考えですか、検証委員会で、厚労大臣、じゃない、それはそうだ、総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは厚生労働省につくるわけにはいかないと、このように思っておりますので、今までの言わば社会保険庁の問題点を総ざらいしなければならない、これは検証委員会をつくりまして、この検証委員会におきまして、どうしてこのような年金記録の問題が発生したか、原因を徹底的に調べてまいります。そしてそれと同時に、やはりどこに責任があったかということも調べなければならない。この責任追及そして検証、調査、徹底的にやって、国民の皆様の目の前で分かりやすい御説明もしながら、どこに責任があったかということをはっきりとさせたいと、このように思います。
○片山虎之助君 そこで、私はテレビの番組でいろいろ言っていますからね、ここで質問しないのはおかしいからあえて言いますけれども、基礎年金番号は長い経緯があって、やっと導入しようということを決めたのが平成八年なんですよ。平成八年の三月に閣議決定したんです、基礎年金番号導入の。四月から切替えの手続が始まったんです。それで十月に、(発言する者あり)いいことなんですよ。十月にその根拠を決めたんです。法律じゃなくて省令なんですね、これは当時のいろんな状況があるんだけれども。
 そこで私は、そのときには、そういう導入を決めたときには少なくとも三億あるんですから。一億の基礎年金番号を振るのは結構だけれども、残りの二億をどうやってこれを解消していくか、何年でどうやるかということを、これは議論がなきゃいかぬ、それについての一定の方向がなきゃいかぬと思いますよ。また、国民の皆さんの協力が要るんだから、その事実をオープンにして、国民の前に、国民の皆さんに協力を呼び掛ける、是非一緒にやりましょうと、一億にしましょうと、それが皆さんの年金を守るんですと、こういうことを言うべきだったと思うけれども、やっていない。
 だから、もうあえて言いますけれども、そのときの平成八年一月から十一月までの厚生大臣は菅直人さんなんですよ。だから、彼だけが悪いというわけじゃないけれども、大臣であったことは事実なんだから、そこについての私は検証もしっかりやってもらう必要があると思いますけれども、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この問題は、正に基礎年金番号に言わば統合、統一をするという設計をした段階からいろいろな問題があったのは間違いがないわけでありまして、その段階にさかのぼって我々はしっかりと検証していきたいと、このように思うわけでございます。
 基本的には、これは、こういう問題には、与野党が非難をし合うという問題ではなくて、やっぱりみんなが責任を共有し合うことが大切であろうと、このように思うわけでありまして、ですから、私が責任に言及したのは、我々の責任だと、こうおっしゃっている方にもやはり責任がありますよ、しかしあなたに責任がすべてあるということを申し上げているのではなくて、みんなでそれは考えていこう、そして、今、行政府の長として私は一番重い責任があると、このように申し上げております。
 一番重い責任とは何かといえば、この問題をすべて解決をしなければならないという責任があると、このように認識をいたしております。(発言する者あり)
○片山虎之助君 いやいや、私は、だから菅さんだけと言っていないよ。歴代の厚生大臣に全部、それぞれ責任があるんだから。導入のときの大臣で、菅さんは、小泉さんは十二月から大臣ですよ。だから、振ったときは平成九年の一月だから、振ったときは。しかし、振るいろんな意思決定をしたのは私は八年だと言っているので。
 だから、すべての厚生大臣、すべての社会保険庁長官、それからもう一つは、責任というけれども、政治責任と実務責任があるんですよ。実務上のミスもかなりある。実務上のやり方の議論もある。だから、そういうところは検証委員会でしっかり検証してもらって、国民が納得できる結果を出してもらいたい。
 私は、だれがなんて言っていませんよ。私が厚生大臣なら責任をしっかり自分で自覚しますよ。そういうことを今申し上げているんです。
 そこで、最後に国民の皆さんに、是非、五年の消滅時効もなくしましたから、慌てることはありませんが、名寄せでいずれお知らせが来る。来たときはしっかりと確認していただいて、協力していただいて、国民の皆さんと一緒にいい年金制度をつくると、安定した持続可能ないい年金制度を、みんなが納得する年金制度をつくるために是非国民の皆さんにも御協力をお願いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○舛添要一君 自由民主党の舛添要一でございます。
 私はなぜ国会議員になったかというと、母親の介護をやっていましたので、これは同じ苦労を人に掛けたくないなと、その思いでやりまして、ずっと介護保険の問題、厚生労働行政を扱ってきて、本当に日本国民が老後を安心して過ごせる社会をつくりたいと六年間一生懸命頑張ってまいりました。社保庁とも闘いました。
 しかし、残念ながら、非常に内心私も国民の皆さんに申し訳ないという気持ちなので一生懸命闘いましたけれども、まだこの程度なんです。だけど、今回は全力を挙げて社会保険庁を解体する、改革する、そして国民が本当に安心できる老後をつくりたいと、そういうふうに思って質問したいというふうに思っております。
 そこで、実は、私も火曜日に社保庁の高井戸、三鷹センターを見てまいりました。その前からずっといろんな問題点を認識しておりましたけれども、やはりこれはひどいというのが私の感想でありまして、例えば、先ほど、千四百三十万件、マイクロフィルム、片山幹事長がおっしゃったようなこともありました。現実に見ました。現実に移し替えています。
 そうすると、カセット番号の中に、昭和十八年、十九年、台帳はあるんです。その原簿も見ました、それを見て移し替えましたと。そうすると、カセット番号が千五百十一だったのを九九九という数字に、四けたに替えるんです。そうすると、九九九に替わったものは全部替わっているはずです。千四百三十万件じゃないんですよ、既に処理したやつがあるんです。何件処理しましたかと言ったら、その数は分かりませんと。なぜですか。そんなことは私のパソコンでも検索できますよ。先ほど午前中に同僚の委員が質問したように、めちゃくちゃ古いレガシーシステムというのでやっているんです。だから、私は社保庁の業務センター見て、これは旧ソ連邦に行ったなという感じです。
 それで、そのコンピューター、私のこんな小さなコンピューターで検索できますよ、簡単に。できないと。ちょうど昔、函館にミグ戦闘機降りたときに、開けてみたら真空管でびっくりしましたね、みんながトランジスタ使っているときに。全くそれと同じなんです。なぜ歴代こういうことをほってきたのか。
 後から具体的な例をお見せいたしますけれども、やはりこれは変えないといけない。ですから、絶対に今回、この法案を通して解体すると。それとともに、先ほど、片山委員は時効消滅しましたと言うけれども、これは法案が通らないと消滅しないんですよ。だから、この二つの法案を通す、命懸けで通す。
 私は、良識の府の参議院ですから、与野党を超えて、こういう問題提起、野党の皆さんからもたくさんいただいた。今朝も私と同じような質問をなさった方がある。だから、与野党協力して立法府も頑張りますから、行政府の長として命懸けでやるということをおっしゃってください、まず。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま舛添委員が御指摘になったように、なぜこのオンラインシステムがレガシーシステムなのか、そして、そもそもなぜオンラインシステムの導入そのものが非常に遅くなってしまったのか。こういう問題はやはりあしき労働慣行にもあった。この現実はもうみんなが、また社会保険庁の皆様すべてに認めていただかなければならないと思います。
 こうした問題を私の内閣で責任を持って一掃するためにも、社会保険庁は廃止をして、解体をし、そして出直しをさせなければならない、こう決意をいたしておる次第でございます。
 そして、すべての方が払い損がない、それによって初めて年金の信頼は取り戻せると、このように思います。
 最後の一人に至るまで必ずチェックをする、そしてすべてお支払いをすると。そのためにも時効が消滅する、このようにしなければいけない、こちらのミスで起こったことについては時効ということを適用しない、このための法律は是非とも通さなければならない。
 この時効消滅の法案と、そして社会保険庁を解体し出直しをさせる法案は何としてもこの国会で通過をさせたい、このように決意をいたしておる次第でございます。
○舛添要一君 我々自民党でも、三年前に年金未納問題が起こったときにチームをつくりまして、ずっと社保庁解体やってきました、同僚議員ここにおられますけど。山ほどの段ボールを見た。今回の五千万とか千四百三十万件を出さないんですよ、一切。だから、情報隠ぺい体質。
 それで、私が行ったときに、ある週刊誌が段ボールの中に一億人分のがほこりをかぶって処理しないのがあると書いてあった。地下を見せなさいと。まず、かぎがありませんですよ。見せろと言って見せた。ほこりかぶって段ボールがあるのならその記事は本当ですけれども、何にもありません。
 そこで喜んじゃいけないので、あの都心の広大な坪単価高いところに、一日しか一月に作業しない場所をがらんと空けてあるんですよ。しかもそれは外注ですよ、職員自身がやっているんじゃないんですよ。それから、アルバイトがやっていて、私が五時に見に行ったら、それはもう電話交換の交代をやっているところで、私も、後で言いますけれども、現実に試したけれども電話つながりません。
 ですから、先ほど、ちゃんとやってくださるということをおっしゃいましたけれども、本当にひどい状況なんです。
 これをまず御理解いただきたいと思いますが、私は自分の体験から、今日は時間もう残り少ないですから、今後二度とこういうことを起こさないための予防策どうするかをみんなで一緒に考えたい。特に、参議院は六年間任期がありますから、こういう問題についてきっちりやる院だと思います。それが良識の府だと思います。
 さあそこで、基礎年金番号がダブってある。非常に、私自身のデータをあえて出しますが、皆さんのお手元にあります。これは私の妻の、私昨日、ずっとここのところ、自分の、これ二つ、私の年金手帳と妻の年金手帳です。それで、これはそこに、皆さんに、基礎年金番号通知書、同じ日に二枚違う番号で打ってこられているんですよ。これ先ほど九十八万と言った。だけれどもね、こちらから知らせたとおっしゃいましたけれども、聞いていません。我々の、我々って、私の女房の方からこれはおかしいじゃありませんか、何で二つあるんですかと。それで、皆さんの左側の方に正しい、こっちが正規ですよということになったんです。だから、年金手帳の方は、こっちの番号は後で張り替えたんです。こういうことはやっぱり起こっているわけですよ。ですから、そこから始まって不信です。
 それから、もう一つ申し上げますと、これ個人情報ということもあるので、余り言うと女房にしかられますから、私自身は、総理、東大の先生やっていました。文部省の共済組合です。それから、辞めました、国民年金に変えました。それから、自分で会社を起こしまして厚生年金です。それが都知事選挙に出たときはまた国民年金になりました。今はどうかというと、私はまだ自分の研究所持っていますから、厚生年金です。変わった。実は、三年前年金未納のときに、そのデータがないんですよ。だから、これ今だったら、私も正に記録漏れなんです。
 ところが、何が起こったかといったら、あのとき未納、未納、未納ですよ。だから、いかに隠ぺい体質でひどいかと言ったら、十年前に三億個あった、私だって三つ持っていたんだから、そうでしょう。それを一年に二千五百万個ずつ処理をしていって、過去十年で二億五千万個処理したというんでしょう。だから今五千万個残っているんでしょう。
 具体的な例で、私の例で言いますと、三年前に私のまだ処理されていなかったんですよ。しかし、私はそのときから社会労務士も税務士も持っていましたから、社保庁は信じない、私の方が正しい。確信持てましたから、ですから、そこからはもう時間がないから余り闘いませんでしたけれども、そうしたら、五十八歳になりました、年金通知書来ました、きちんと書いてある。この私の記録は三年のうちに突合、照合がやっとできたということです。
 こういうことを三年前になぜ言わないんですか、社会保険庁は。そうすると、皆さんね、あのとき国会議員みんな調べて未納だって言われたり、TBSのキャスターなんか謝りましたね、未納だって。これ皆さんもう一遍調べてください。記録漏れの可能性があるんですよ。だから、そのときに私に対して、みんなに対して、今こういう照合をやっている最中ですから、ひょっとしたらあなたもこういうケースかもしれませんですという、そういう親切な情報がなぜ与えられないんですか。ですから、こういう、私に言わせると、あのときに解体したかったんだけれども、未納の話にばあっと話を持っていって温存しちゃったんですよ。だから、これは組織を守ろうとする陰謀じゃないかと思うぐらいに思いましたよ。だから、現実にこういうことが起こっていて、私の例ですから、ちゃんと。だから、皆さん方、国民の皆さん方にお勧めしたいのは、もう一遍今日の夕方でも、全部御夫婦で、これ見て調べられるといいと思うんです。そして、少しでもおかしいことがあればちゃんとやる。本当にこれはひどい。
 ですから、総理、全力を挙げて解体して改革しましょう。先ほどいい例挙げたんで、国鉄と同じです。お客様はだれだっていうんです。お客様に切符を持たしても、朝おはようございますの一つも言わない。あれ、分割して今民営化して非常に良くなりましたよ。これやる以外に救われません。本当に、個々の職員、一生懸命働いている方おられている。本当にあなたは大変ですねって言ってあげましたよ。だけれども、組織として腐り切っているんですよ。その認識をもう一遍お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この社会保険庁の今までの労働慣行、いろんなあしき労働慣行があったことはもう既に指摘をされています。
 使用者側と組合が協定を結んできたわけであります。これは、協定を結んだ以上、社会保険庁のこれを結んだ側にも責任があるし、もちろん、それを結ばせた組合にも両方責任がある。言わば、ある意味では、これは五五年体制と言ってもいいかもしれません。またある意味では、戦後体制の典型的な例であるかもしれない。全く効率性を無視をして、国民のためにサービスをするという意識が全くなかった。これをやはり基本的にこの体質を改めるためには、私は、解体をするしかない、廃止をするしかない。そこで、決断をいたしまして、この社会保険庁の改革になったわけであります。
 この社会保険庁を廃止をして、解体をして、日本年金機構として非公務員型にすれば、よみがえった国鉄と同じように、必ず私は国民の側に立った、これは年金を管理する組織に生まれ変わっていく、このように確信をいたしておる次第でございます。
○舛添要一君 それで、実は社会保険庁からこういうので五十八歳で来るんです。私来ました、五十八になるときに。
 そうしたら、東大の先生やっていたときの文部省共済のときのは一切載っていない、何でだと。心配しないでくださいと書いてある。心配ですよ、何でだと。平成八年より前に勤めたのは、要するに文部省の方が言ってこない限りおれはやらぬというシステム、これはやっぱりね。ところが、私は、だから文部省共済に今日質問するからといって、電話を掛けたんだけれども、国家公務員共済組合連合年金部、全然電話掛かりません。だから、みんな国民心配で掛けているんですよ。だから、社保庁だけじゃない。
 総理、是非ほかのこういう年金関係もちゃんとやれということを御指示していただきたいと思いますが、そこで、私は最終的に年金の一元化をやるべきだと思います。そうしないと、総理、今度の公務員改革で官民交流やろうと言っているでしょう。私は東大の先生やる、で、今度厚生省の役人やる。行ったり来たりするたびに年金がこんなことになったら、行く人いませんよ。ですから、まずは共済の年金と厚生年金を一元化する、そして最終的には国民一元化してすっきりさせる、こういう方向をやりたいと思いますけれども、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 共済年金と厚生年金、これは一元化をしていく。官民の格差をなくしていくということにもつながっていくわけであります。
 これは、正に政府・与党の方針として既に決まっているわけでございますので、その責任は必ず果たしていきたいと、このように考えています。
○舛添要一君 それで、私が東大辞めたのは平成元年ですから、十八年前です。全く記録ありません。今先ほど言ったように、記録が、要するに名寄せが終わったんでしょう。しかも、私の名前は舛添要一といって変わった名前ですから、田中とか佐藤とかいう名前じゃないんで、そんなにいません。要という字はかなめという字ですから、これほかの読み方がない。太平洋の洋だったら、ヒロという読み方もある。だから、私の名前にしてそうなんですよ。
 ですから、これ最終的にはやっぱり、しかも、私の家内のを見せましたけれども、二つあったでしょう。だから、最終的には基礎年金番号を基礎にしていいんですけれども、全部やっぱり数字を、国民の、あなたのこれは番号です、それカードにしてもいいし、そうすると、納税のときもそれができます、それから社会保険もそうです。健康保険、病院へ行くときもそうです。そういうのを私は早急にやっぱり入れない限り、問題解決にならないと思いますんで。
 ところが、どうしてもそれを言うと、プライバシーどうするんだということあります。だけれども、これはきちんと管理すればできるんで、私も若いとき欧米におりましたけれども、みんなソーシャル・セキュリティー・ナンバーというのを持っていて、何のプライバシーの問題もありゃしない。むしろ、今回のようなことを起こることを考えれば、やっぱり行政府も我々立法府もしっかり考えて、そういうのを入れたいと思いますが、総理はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が御指摘になったのは、言わば社会保障番号を導入したらどうかというお話だと思います。
 制度や保険をこれはまたがるそうした情報を処理をしていく上において、やはりこれまたがっていますと、いろいろとダブってきたり、またそのチェックに時間が掛かるという問題がございます。それを統一をして、社会保障番号のようなものをつくっていけば、処理も容易になるわけでありますし、コストの面においても効率の面においてもはるかに前進をすると思いますし、また国民の皆様にとっても、じゃ自分の情報どうだろうということについて非常にこれは確かめやすい。国民の皆様にとっても利便性はあるんだろうと思います。
 もちろん、今やはり委員が御指摘になりましたように、個人情報の保護をどうするか、このセキュリティーの問題がございますから、国民的なコンセンサスを得ていく必要はあるんだろうと、このように思いますが、しかし、今委員がおっしゃったような問題意識の上において早急に検討をしていかなければいけない課題であると、こう考えております。
○舛添要一君 もし政府が動かないんだったら、私は会派を超えて議員立法やりたいぐらいに実は思っておりますんで、よろしくお願いしようと……(発言する者あり)いやいや、是非皆さんでやりたいと思います。
 それから、私は、やっぱりインターネットの活用、特に若い人、私、今実はこうして朝から晩まで国会で働いていますから、銀行に行く暇ありません。だけれども、昔は自分の判こを預けて家内に行ってもらうとかできましたけれども、今もう個人だと。だから、生体認証で私の指先必ず出さなきゃ、できなきゃ、もうサボって行かざるを得ない。それで今何やっているかといったら、ほとんどインターネットです。夜中帰ってきます。夜中に自分のインターネットでパスワード入れたらできるし、しかもそれの方が手数料安いんですね。それで、実はこのインターネットを通じた形で、妻と私電話掛けまくりましたけど全然つながらないんです、本当に。やったら分かりますけれども。
 ですから、ただ、このインターネットのを申し込んだら、パスワード来るのにやっぱり二週間掛かっちゃう。二週間でも待ちますから、是非これもっと速めて、インターネット活用すれば人手要らないんですよ。あのもうすごい電話当番、それから、しかも、是非これお願いしたいのは、厚生労働省で今働いておられて、年金の仕事やったことあって、年金のことをよく分かっている人が電話台に出てくださいよ。そうしないと、いろんな質問があります。そうすると、何かアルバイトか何か使ったってそれ養成するのに時間掛かりますから。
 だから、そういうことも考えると、インターネットの活用をもっと国民に勧めていい。だから、政府のあれだって、二十四時間体制でやりますよ、ファクスはこうですよ、インターネット余り書いていないじゃないですか。どうですか、厚生労働大臣。それ、ちゃんとしっかりやってくださいよ。
○国務大臣(柳澤伯夫君) インターネットで照会をされた場合に即答するということは、これはできないわけです。やっぱりきちっと本人であるというIDパスワードを渡して、そしてそれによってまたそこから情報にアクセスできると、情報が取れるということにいたさないと、これは個人情報保護の点に欠けるわけです。
 ところが、今IDのパスワードを発給するのに、今委員は二週間ぐらいで来たよということを言ってくださったんですが、現状はそうではありません。もっともっとたくさん来ていますから、その処理にすごい期間が掛かっているわけでございます。しかし、いずれにせよ、こういう最先端のITの技術をこの問題についても採用するということを考えていかなければならない。
 私ども、健康ITのカード化ということを考えております。これはお医者さんに行ったときに、もしその中にICを入れることができれば、自分のいろんな検査結果までそこでお医者さんに、どこのお医者さんに行っても知らせることができるというようなことで、健康をまず第一にということで、今回、二〇〇七の骨太の方針にも書かせていただいたわけですが、そのときにも、社会保障全体を視野に入れてというのを実は書かせていただきました。今日あるを必ずしも考えてその原案を作ったわけじゃありませんけれども、今から考えると、正に年金について健康という名前を付けたんですが、このITのカード、これを使えることができる、そしていつでも情報を取れる。これは電子私書箱というシステムなんですが、そこでできるということでございますので、このITの活用というのは、私ども極めて前向きに取り組んでいきたいと、このように考えます。
○舛添要一君 中身は分かっているんです。要するに、宣伝が足りない。それで、今受給している人で気になる人が電話掛けたいのにみんなが掛けるから、若い人はまだ受給じゃないから三週間後でも一か月後でもいいんです。そういう人にインターネットというのをもっと言ってくださいということなんです。
 それから、戦後レジーム脱却する、これは私、非常に大賛成で、総理にお伺いしますけれども、まず、これは社保庁じゃありませんけど、私、国家公務員共済のデータもらいたいと。こういう文章遣いするんですよ。国家共済組合連合会で管理を行っている、送付していただくことになっていると。送付してくださいという言葉は何で役人使えないんだ。だから、とにかくおじいちゃん、おばあちゃんが役所に行ったってつっけんどんに追い払われる、難しい文章をやる。だから、ちょっと役人言葉を、国民に対するサービスですよ、民間の会社がこんな文章書きませんよ。
 だから、総理ね、全国家公務員に対して、国民に対してサービスをおまえらやっているんだと、どうぞお願いしますというような、文章からして分かりやすくやれということをちょっと言ってくださいよ。それが戦後レジームの脱却ですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公務員の意識改革をこれはもう本当にやらなければならない。特に窓口等国民と直接接するところが、今まではどちらかというと、社会保険庁もそうなんですが、最後の裁定は自分が裁定やっているんだ、こんな意識があって、大変それに反感を持たれた方々がたくさんおられるんだろうと、こう思います。正に国民にサービスをする公務員の義務としてちゃんとやっていく、そういう姿勢に抜本的に改めていくように努力をしていきたいと思います。
○舛添要一君 戦後のレジームを変えるということで、これは財務省を含めて反対するでしょうが、私は、源泉徴収制度がありますね。これに代表されることは全部お上がやってくれると。それは効率いいし、私たち何もしないでいいですよ。だけど、源泉徴収制度って、ヒットラーのナチスが戦費調達するために入れた制度なんですよ。申告納税制度をやっぱりやるべきで、そのために一年に一日有給休暇やってもいいですよ。全サラリーマンが給料天引きじゃなくて、自分で申告して書きます。そうすると、どれだけ税金を一杯払ったか分かる、その税金の払い道に対する監視もできる、こういうことですから、こういうことも、それは取りやすいし、便利いいですよ。だけどね、やっぱり国民が参加して納税するというのがないといけない。これは戦後レジーム変えることです。
 それからもう一つ、年金について、私も反省して、こういうことがあって、過去六年間今調べたりして、今日、一部を御報告しましたけど、やっぱり国民の皆さんも、常日ごろからこういうことをやってもらいたいのと、先進国の制度は年金が、一生懸命払ってもちゃんと、裁定するときに、私は過去こういう経歴でこうやりました、申請いたします、これが私の権利だから、これで下さいということで、そこで議論をして、国民から言って議論をしないとできない制度になっているんです。
 ですから、やっぱり国民が参加してこの国をつくっていくんだということで、納税の制度も社会保障制度も国民も一緒になってやる。ただ、そのための前提として、本当に情報を与えないんですよ、この社保庁というのは。だけど、是非こういう国民参加の納税制度、国民参加の社会保障制度の確立をやりたいと思う。我々も努力しないといけないです。私たちも勉強しないといけない。だけど、これを是非申し上げておきたいと思うんですが、総理、御感想いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本という国の運営は、どこの国もそうなんですが、国民の皆様の納税の上に成り立っているわけでありまして、当然、納税をしている以上、納税者としての権利もある、もちろん国民の権利はあるんですが、納税者としてのやはり権利もあるし、納税者として意見を言う、これは当然のことなんだろうと思います。
 そういう意味において、納税者としての権利、そしてまた義務感、あわせて、そういう意識を喚起する上において、今委員が御指摘になったように、自己で申告する、そういう仕組みをつくったらどうかと。今までのしかし天引きの体制によって、その方が簡単だと、このようにおっしゃる方々も多いんだろうと思いますが、国民的な議論も必要ではないかと、このように思います。
 そしてまた、言わば年金については申請主義、これは世界じゅうほとんどの国々が申請主義になっているわけでありますが、しかし、そうなっている以上、やはり年金を支払ってきた方々が自分たちの情報を容易に取れなければ申請のしようがないというのは、これ当然のことではないかと、このように思います。
 いかにこの情報を取りやすくするか。先ほどおっしゃったような、社会保障の番号を振ることによって情報に容易にアクセスできる、IT化によってそれはもっと容易になっていくんだろうと、このように思いますが、そうした様々なことを検討をしながら、国民のサービスがより向上するように努力をしていきたいと思います。
○舛添要一君 是非そういう方向で年金の、まず共済年金と厚生年金の一元化をやって、最終的にはみんなが一人ずつ番号を持って、例えばヤマダハナコなんという名前が一万人いたらコンピューターだって迷いますよ。五千二十番のヤマダハナコさん、三番のヤマダハナコさんと言えば分かるわけですから、是非こういうことをやりたいと。
 それから、やっぱり社会保険庁のシステム見ていて、人的な要素で問題は、一つは歴代の天下り長官ですよ。やっぱりこの天下り、数か月とか一年しかいなくて仕事やる気ない。社会保険庁の業務センターに行ったことがあるのかといったって、まあ今の長官は行っているだろうけれども、行ったこともない。だから、あの旧式なポンコツみたいなコンピューターが分からないわけですよ。だから、行ったことない、多額の退職金もらって、渡り鳥みたい歩いていく、今も平気の平左でテレビ出てコメントして、私は知らないよと。こういう制度を根絶しないと。だから、公務員制度改革やって、今度きっちりそれやろうというわけでしょう。だからこれが一つ。
 もう一つは、やっぱり中の職員の仕事をしない体制ですよ。先ほど言ったように、既にこの委員会でもずっと出ているように、まあ一日にこれだけしか働かないとか、パソコンのタッチは五千タッチ以上やらないとか、そういうこと、これもやっぱり改めてもらわないといけないと思いますから。
 そういう意味で、やっぱり社保庁を解体する、それから公務員制度も抜本的に変えて、それでそのとき申し上げましたように、官民交流するなら一元化があると。だから、総理のお仕事は、各省庁の仕事を全部統合して、全部関係あるわけですよ。
 だから、そういう意味で、新しい国づくりをやって、その基本として老後安心できる国をつくる、そのために全力を挙げる。私は国会議員として命懸けでこれをやります。総理は総理としておやりいただきたい。その決意を最後にお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、この年金の記録の問題だけではなくて、例えば談合の問題、官をめぐる様々な問題が起こっています。これに終止符を打たなければいけない。それが私の内閣の大きな責任であろうと、このように思います。そのためには、正にこういう仕組みができてきた戦後の仕組みの原点にさかのぼってそれを改革をしていく。それは公務員改革であり、そして社保庁の改革ではないかと、決意を持って取り組んでまいる考えでございます。
○舛添要一君 ありがとうございます。
 終わりました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、谷合正明君が委員を辞任され、その補欠として山本保君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 質疑を続けたいと思います。
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 総理、基礎年金番号に結び付かない年金記録が五千万あるという大変な事態でございます。総理の責任、政治家の責任として、こういう重大な問題、総理のお言葉をかりれば、理不尽な思いをさせないという、しかし、国民の方が理不尽な扱い、不利益を受けている、あるいは今後そういう方が多数出る可能性があるという、こういう事態に対して、やはり政府の責任、総理の責任としては一刻も早く重大な決意を持って、あらゆる手だてを尽くしてそうした問題を解消するということが私は総理の責任であるというふうに思いますが、そこら辺の責任感覚は総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金記録をめぐるこの問題につきまして、国民の多くの方々に不安を与えているということにつきまして行政の長として大きな責任がある、このように認識をしているところでございます。本当にそういう御不安をお与えをして申し訳ないと、こういう思いで一杯でございます。
 そして、私の責任は、ただいま小川委員が指摘をされたように、この国民の不安を解消することでございます。すべての方々の記録、最後の一人に至るまで完全にチェックをしていく。そして、すべての方々に対してきっちりとお支払いをしていくということが私の責任であると。そして、こうしたことが二度と起こらないように、正に社保庁をこれは廃止をして解体をしていくことが私の責任であると、こう考えています。
○小川敏夫君 私は一刻も早く取り組むことがということを質問の中に入れたんですが、総理の答弁の中には一刻も早く取り組むことはということについては今一言も触れていませんでした。しかし、当然、一刻も早く重大な決意を持って取り組むことが政府の責任、総理の責任であるということは、これは論をまたないと思いますが。
 そこでお尋ねしますが、総理は、昨年あるいは今年に入ってからという段階で、この五千万件の年金記録、これが基礎年金に結び付いていないというこの問題を分かっておったわけです。これは先日、月曜日の決算委員会、谷参議院議員の質問でもそのように答弁しておられました。じゃ、なぜ今年の早い時期、あるいは二月十四日には衆議院の予算委員会で長妻昭衆議院議員からこの問題で質問を受けている。なぜ、問題が分かっていながら三か月余りこの問題を放置してきたんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私の答弁に対して、一刻も早いという答弁がなかったではないかと。
 当然、一刻も早くやらなければいけないというのは、当然その認識の下に私は今対応をしているわけであります。ですから、だからこそ統一の電話をつくって応答の体制を整えている。しかし、マンパワーの不足があってなかなかつながりにくいという現状がございますから、更にマンパワーを投入をしていかなければいけないし、これは社保庁だけの問題ではなく、もちろん厚生省だけで対応できない。正に全省庁を挙げて、そしてまた経団連等、多くの民間の方々からも協力の申出がございます。正に官民挙げて直ちに取り組んでいきたいと、このように思っております。ですからこそ、一年間以内に五千万件につきましてすべて突合をしていく、このように宣言をいたしておる次第でございます。
 そして、五千万件のこの記録の問題につきましては質問がございました。その質問に対しまして、私も厚労省に対しまして、現状をしっかりと把握をするように、現状を把握するために全力を挙げるように、このように指示をしてきたところであります。そういう中にありまして、いろいろと現実のいろんな問題が出てきたところでありまして、そうした問題を把握した上において今直ちに対応をしているところでございます。
○小川敏夫君 ですから、今直ちに対応しようとしていることは分かりました。私が聞いているのは、なぜ、この問題が三か月半前には総理御自身分かっておるのに、今のような対応をしなかったんですかと聞いておるわけです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この対応についてどういう対応ができるのか、そして五千万の中身がどうなっているかという調査もしなければならないわけであります。その対応については既にこの厚生委員会の場においても何回も厚労大臣も答弁をしてきたことと、このように思うわけでございます。社会保険庁に対しましても、資料をちゃんと整えるように、このような指示もしてきているわけでございます。
 そういう中にありまして、確かに二月からもう既に六月になってしまったではないか、このような御指摘があることも十分に承知をしておりますが、しかしこれからなすべきことは、きっちりと、最初に申し上げましたように、最後の一人一人に至るまですべてチェックをし、そしてすべてお支払いをすることであると、こう決意をいたしております。
○小川敏夫君 この二月十四日の長妻昭議員の質問、これは大変な事態だから緊急対応するようにと、こういう趣旨の質問を受けまして、総理はこう答えておる。そのような緊急事態、そういう宣言をすれば年金そのものに対する不安をあおる結果になる危険性があるのではないかと。すなわち、分かりやすく言えば、こんな重大を国民の皆さんに知らせたら国民の皆さんから大変な大騒ぎになる、だからそうした緊急措置はとらないと。こういう内容の答弁をしておるんですが、そういうことじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が答弁いたしましたのは、これは年金の問題というのは正に国民の信頼の上に成り立っておりますから、これは国民の不安をあおるようなことをしてはならない、それは厳に慎まなければいけない。と同時に、民主党の言わば提案についても御検討しますよということも私は併せてお答えをいたしていると、このように記憶をしているわけでございます。
 要は、この年金の問題というのは正確に国民にお知らせをしていくことが大切である。例えば、消えた年金という言葉自体がこれは独り歩きをしておりますが、これは間違いです。(発言する者あり)消えていないわけでありますが、多くの民主党の方々は消えた年金、消えた年金五千万件、五千万件がすべて消えているとおっしゃっているじゃないですか。そういう言い方は間違っている。消えた年金五千万件と言えば、五千万件が消えている、こう思ってしまうわけであります。(発言する者あり)だれも言っていないことはないですよ。消えた年金五千万件ということをおっしゃっている。そういうことが独り歩きしてはならない。
 まず、現状をしっかりと把握をして、そして対策を着実に打っていくことであって、それが一番大切だと、このように申し上げたいわけでございます。
○小川敏夫君 この二月十四日に長妻昭議員は、別に不安をあおるというわけじゃなくて、年金、この記録を、加入記録を送りなさいと、そういう対応をして国民に知らせなさいと言っているわけで。
 今総理が、この問題取り組み始めたこの六月になってから言っていますよ、ここで。平成二十一年三月までに加入記録を通知しますと。長妻昭議員は今年の二月に総理に対して、重大な問題だから加入記録を国民に送りなさいと、このことを緊急にやってくれと言ったんですよ。それに対して、総理、あなたは、そういう緊急対応をすれば国民の間に不安が広がるから、だからそういう緊急対応は取らないと言ったんですよ、二月の段階で。取らないでずっと来て、ここで大変国民の間に知れ渡って大きな騒ぎになったら、今度は言っているじゃないですか、総理御自身、自民党自身が、長妻昭議員が提案したその加入記録を通知しますって。だから言っているんですよ。
 総理、二月の段階では結局、こんな大きな問題、大変な問題を国民の間に知れてしまったらこれは大変な騒ぎになっちゃうから、ふたをしてしまって、知らないまま知らないまま済ませてしまおうと、こういう考えが総理の基本だったんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がそのときに答弁した御趣旨は、言わば記録を突合せずに緊急事態ということを国民の皆様にすべての方々にお知らせするというのはこれは不安をあおることになってしまうと、こう申し上げているわけであります。
 私が対応として申し上げていますのは、突合をして、一年間に突合をして、そして追加的な加入履歴のある方々、別の加入履歴もあった、この五千万件の中でですね、言わば三千万人の方々と二千八百八十万件を合わせて、これは既にもらっている方々ですね、そういう方々について、例えば今申し上げれば、その方々について、追加的な加入履歴があるという方々については、その方々にまずはお知らせをするということが大切であって、そのことによって、かえって私はこれは結果として注意を喚起しやすい。全員の方々にだだっと出すよりも、最初はそういう方々をまず突合した結果、こういう追加的な加入履歴がありますねという方々について、記憶を呼び起こしやすい形で私たちはまずお送りをする。そして、その上で、最終的には全員の方々にはお送りをするんですが、まずはそういう手順を踏んでちゃんとやっていく。
 正に冷静に事態を把握をして、どういう対策を取ってやっていくかということを我々はちゃんとやっているということは申し上げておきたい。今、小川委員が指摘されたことは私の発言と事実が随分違うなと、このように思う次第でございます。
○小川敏夫君 しかし、私の発言は議事録をそのまま言っているわけですからね。違うと言われる筋合いは何にもないわけです。
 それから、時効のことが出てきました。先ほどの自民党の委員の質問の中でも、これからは時効で消えちゃったものも時効を適用しませんからどんどんあれしてくださいと。実はこの問題も民主党の議員が政府に訴えているわけです。国の責任で消えてしまったものが、国が時効を適用していいんですかと、時効を適用するのはやめて、きちんと支払ったらどうですかということを既に申し上げているわけです。
 そのときにはそれに賛同しないで、こんな大騒ぎになったら急遽、何か一日で審議を終えちゃうようなこの時効を適用しないという法律を出してきた。なぜ民主党が訴えているときに行わなかったんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、この時効適用をこれは消滅させなければいけないということについて、それは違うと言ったことは一回もないんですよ、そのことについては。私が答弁したときには、最初から、これは時効については考えなければならない、このように答弁しているはずであります。ですから、私の、(発言する者あり)私は、いや、間違いないと言ってもいいでしょう。違うんだったら今証明してくださいよ、そういうふうに質問したのであればですね。
 そして、我々がやろうとしていることは正に、民主党が言っていることと正に同じことをやろうとしている。そして、答弁のときにも私は、民主党がおっしゃっていることは、与野党という垣根を越えて我々も民主党がおっしゃっている提案を検討していきたい、こう申し上げているわけでございます。ですから、そういうことも含めて、今回この時効の消滅、時効消滅の法案を、議員立法でございますが、提出をしているわけでございます。
 同じ趣旨であれば是非賛成をしていただきたいと、このように思います。自分たちのアイデアを私たちが取ったと、こういう御主張で反対するというのは、少しそれは国民の立場に立っていないのではないかと申し上げざるを得ないと、このように思います。
○小川敏夫君 総理の答弁の限りにおいても、民主党がそういう提案をした、それについて総理は反対したことはないと、その同じ考えを今具体的に法律として実現化しているんだと、こういう御趣旨に今お伺いしましたが。
 何か、自民党さんが作られたこのビラによりますと、民主党は時効に対する救済を全くしていないというような御主張になっているんですが、それじゃやはり、民主党の方が先にこの時効の適用がいけないということを提案したと、その民主党が提案していることと同じ内容のことを、意味合い的にですね、その趣旨のことを今回出している法律で実現しようとしているんだと、こういうことでよろしいわけですね。
○衆議院議員(宮澤洋一君) 正確なことをすべて覚えているわけではございませんけれども、衆議院での審議等々の過程で民主党の議員の方がおっしゃったのは、現行法の規定で政府が時効の援用をしないことによってそういう方を救えるのではないかと、こういう御質問がございました。一方で、総理が来られたのがたしか二十五日の委員会だったと思いますけれども、そのときには与党の方から、やはり新しい法律を作って時効に対して消滅時効を成立させないというのは、消滅時効が成立してもお支払いをすると、こういう形の法律が必要なのではないかということを質問をし、総理から、そのとおりであるというような答弁があったと。
 したがって、民主党の方がおっしゃっておりましたのは、現行法ではいわゆる年金をもらう支分権というものについては会計法の適用があって、絶対的な消滅時効というものがございます。それに対して、一部例外的に判例等で信義則違反ということで時効の援用を認めないという判例がございますけれども、極めてこれは限定的であり、しかも個別ケースにおいて行われたものでございますし、一方で、裁判所まで行ってそういう時効の消滅しているということは政府として当然主張すべきであると、政府の方が勝訴しているという判例もあるというふうに聞いております。
 そういう結果、今回、時効の消滅に関する特例の法律を提出したということでございます。
○小川敏夫君 非常に専門的な議論は、しても時間が限りありませんからね。
 ただ一つ明らかになったことは、民主党の議員が総理にそういう時効の適用をするのはおかしいということを訴えたということが先にあったということはこれは間違いないわけですから、その点は確認しておきます。
 次に、総理、あなたは一年間でこの五千万件、この名寄せが完了すると言っております。しかし、この名寄せが完了するという意味は、五千万件を全部基礎年金番号に統合して、統合されない年金記録がなくなると、こういう意味ではありませんね、違いますね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの時効の問題をもう一度最後、念のために申し上げておきますが、時効が言わば消滅するという法案を我々は出しているわけでありますが、時効が適用されるということについては、時効が適用されるということについてはおかしいということについては、民主党がそう言っているということについて私は反対をしたことはないということを申し上げているわけでありまして、しかし、やはり法律でやらなければいけないという我々の主張の方が正しいということは申し上げたということは、ただいま宮澤議員が申し上げたとおりであります。
 そして、もう一点、今御質問のあったこの五千万件と突合、突き合わせの件であります。
 まず、この五千万件と、既に年金をもらっておられる方々、二千八百八十万件のこの件数と三千万人の方々との突き合わせをやります。そして、それ以外、言わば被保険者の方々との突き合わせを、これは一年以内に、それまでにコンピューターのシステムをこれは開発をいたしまして、これは開発をする企業側と相談した上、間違いないということでございますから、その突き合わせを行うわけでございます。
 この突き合わせを行った上において、そしてさらに、この番号、この突き合わせを行った結果、更に追加的な記録、納付記録があるかもしれない方々については、記憶を呼び起こしやすい工夫をしながら通知をさせていただきます。これは、言わばもう年金を受給されている方々を優先的に当然これは行わなければならないと考えておりまして、その方々に対する通知については来年の八月までに行いたいと、こう考えているところでございます。そして、言わば被保険者の方々につきましては再来年の三月までに行いたいと、こう申し上げているわけでございます。
○小川敏夫君 まず、時効の問題について一言だけ言いますと、国の責任によって時効になったものについて、それを援用するのは権利の濫用だから認められないという最高裁判例があるということを指摘しておきます。
 では総理、私が質問したのは、名寄せについて、私が総理、質問したのは、一年間で名寄せを完了しますというふうに言っていますけれども、それは、五千万件を全部基礎年金番号に統合した結果、統合されない年金記録がゼロになるという意味ではないですね、違いますねと、このことを聞いているわけです。要するに、じゃ結論を言いましょう。そういう統合をさせるための作業を行いますと、作業を行った結果、統合されるものも多少はあるでしょうと、しかし統合されないものもうんと残るでしょうと。しかし、いずれにせよ、その五千万件について名寄せする作業を全部を行いますという意味ですね、一年間で全部完了しますという意味は。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この対策を申し上げました当初から今のとおりに申し上げているわけでございまして、この五千万件のうち、言わば年金の受給年齢に達しておられる二千八百八十万件については、年金の受給者三千万人の方々の言わば番号との突合を行います。そして、それと同時にまた、更に被保険者との番号、被保険者の方々との突合を行うわけでありまして、そしてその突合した結果、突合をしなければ追加的なこれは記録があるかどうかというのは分からないわけでありますから、その結果をまず、一年以内にまずは突合をし、そしてお知らせをし始める、六月からお知らせをし始めるわけでありまして、八月までにそれを完了する、お知らせを完了すると、このようにずっと正確に申し上げているわけでございます。そして、被保険者の方々については再来年の三月までにお知らせをする。
 そして、ただこれはお知らせをするということだけではなくて、やはり受け取った方々がこれは修正しやすいように、自分が、やはり、ああ、あのときはそうだったな、こう記憶を呼び起こしやすいような形で年金の履歴も含めてこの事実を、突合した事実等々も含めてお知らせをしていかなければならないと、こう考えておりますし、そうお知らせをしていくということをお約束をしているところでございます。
○小川敏夫君 総理は全く私の質問に端的に答えない。
 つまり、自民党のこの広報ビラ、こういうふうに書いてあるわけですよ。(資料提示)五千万件を、五千万件、ここです、五千万件を一年後に名寄せ完了すると、したがって五千万件がゼロになると、こうなっておるわけです。しかし、名寄せの作業をしてもどこの基礎年金番号にも統合できない年金記録は当然残るわけですよ。多数残るわけで、するとゼロにならないですよね。これ何でゼロになるんですか。
 すなわちそれは、いいですか、私は総理とやり合っているんです、総理。だから、ここで言うゼロというのは、この五千万件がすべて基礎年金番号に統合された結果ゼロになるという意味ではなくて、そういう名寄せの作業を行いますよと、五千万件について作業を行いますということでしょう。名寄せ完了じゃなくて、名寄せ作業完了と、こういう意味ですよね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 五千万件がすべて名寄せできるという前提には立っておりません。これは小川委員もお分かりだと思います。その中には、もう亡くなられた方もいらっしゃるし、というようなことで……
○小川敏夫君 中身は聞いていないよ。何が五千がゼロになるんだと聞いている。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いやいや、五千万件はそういう意味で整理されるということです。
 つまり、五千万件の中で本来名寄せされるべき人は名寄せされてしまいますよと。そうして、あと、この五千万件の残りについては、こういう方は亡くなられた方です、こういう方は、(発言する者あり)いや、そうじゃないんです。こういう方は要するに支給の要件を満たされないんですということの仕分ができちゃうんです。したがって、名寄せすべきものは五千万件の中で全部名寄せが済んでしまうと、そういう状況を言っているんです。
 初めから五千万件の名寄せが、名寄せがある相手がいないわけです、もう亡くなっちゃって基礎年金番号の中にはそういう方の番号はないわけですから。そんなことを、初めから不可能なことを前提にしたようなことを我々が言うわけはありません。(発言する者あり)いやいや、そうじゃない。それは、整理が付いてしまって名寄せすべき人はその整理の中で、もう全部終わってしまいますよという意味合いでございます。それは、初めからそうであるということは、五千万件の中身をいささかでも知っている人間だったら、それは、当然それは前提となって我々はスキームをつくっている、これはもう当然のことであります。
○小川敏夫君 大変な問題ですよ。五千万件すべて解決しますって言っているじゃないですか、総理が。しかし、今聞いたら五千万件すべて解決するんじゃないんで、五千万件について名寄せの整理が完了しますと言う。名寄せの整理が完了、でもこれには名寄せ完了って書いてあるじゃないですか。これはNOVAも顔負けの誇大広告の悪徳商法ですよ、これ。五千万がゼロにはならない。名寄せの整理の作業を五千万件やりますというだけで、その結果、この統合されない五千万の記録がゼロになるんじゃないんで。おかしいじゃないですか。
 それで、この作業ですが、まずその二千八百八十万人の方に、既に受給年齢に達しておられる方については先にやると言っておられる。しかし、この既に受給されておられる方は、受給申請に行ったときにそこでいったんこの年金記録との突合作業をしているわけですよ。これは今、作業はすべて、申請を受ける、あるいは受給の申請を受けたときにその作業をするわけですよ。ということは、今、急いでやります、急いでやりますという二千八百八十万人の既に受給受けている方は、受給の申請をするときに、この初め二億あった、今五千万残っているというこの年金記録との突合作業をやっているんですよ。やっているけど、二千八百八十万について同じ作業をしたって同じ結果が出るんじゃないですか、基本的には。だから、ほとんど効果がないことをあたかも、あたかも、何の効果もないことをあたかも効果があるように誇大宣伝している。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もう少し理解を是非お願いしたいと思うんですが、まず、基礎年金番号のときに、この二千八百八十万件から六十歳、六十五ぐらいになったところはもうこれは被保険者の時代でしたから被保険者の名簿と基礎年金番号を突合しているんです。それはそうなんですが、それ以上の年配の方々については、実は、基礎年金番号を振ったときに突合しなかったんです。これはもう全く、今から考えると、(発言する者あり)そのとおり、問題なんです。それは、しかしそういう考え方に立ったのは、今、小川委員がまさしくおっしゃったように、裁定のときにやっているんだからその必要はないだろうと、こういう前提に立って恐らくその受給年齢に達している人たちの五千万人のところとは全くやらずに済ませちゃった、こういうことなんです。
 ところが、実際五千万件の中身を年齢階層別に見て、我々はその六十歳とか六十五歳以上のところはもっともう非常に例外的なものだと思った。ところが、五千万件の半数以上、二千八百五十万件が何とその年齢の階層だったということで、私どもは、これはもう本当にすぐにでもやらなきゃならないことだということに考え方を転換せざるを得なかったんです、このデータを見ましてから。そういうことなんです。ですから、非常に今度の我々は突き合わせ作業で、この人たちの名寄せ、この方たちの名寄せができるということを大変大きく期待をしているんです。
 もう本当申し訳ない。もしこの中に大変多くの支給漏れが現実に起こっているとしたら、これは申し訳ない、こういう気持ちで今これに取り組もうとしているということを是非御理解いただきたいと思います。ある意味で、小川委員が言ったことは、我々政府がやったことの、ある意味で同じ誤りをされているという感じがいたします。
○小川敏夫君 国民の皆さんがテレビで見ている前で長々とそんな適当なことを言われては困るんで。
 大臣そのものが、どういう作業をするんですかと衆議院の委員会で長妻議員に質問されている。読みましょう。長妻議員が、これは平成十年から十八年に行っていたことを基本的には同じやり方でございますねと長妻議員に質問されて、大臣、あなたは、突合の仕方のことについては基本的には委員が言われるように同じでありますと言っているわけですよ。つまり、平成十年から十八年までにやってきたことと同じやり方でやりますと言っているわけですね。違うじゃないですか、答弁。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それは、手法、三情報一致の、この情報を得て、そしてその方々が実際同一人物である可能性があるという、そういう方法論、これは全く同じことなんです。そういうことを多分、そのくだり、私、正確に、今短く引用されたところがどの箇所か十分理解はできませんけれども、少なくとも同じ方法、つまり氏名と、それから生年月日と、それと性別、この三情報をまず突合します。そういう方法論は今回も変わりません。しかし、今まで全くやらなかった受給者の年齢層の方々について、受給者名簿との突合をするということを申し上げたわけでございます。
○小川敏夫君 問題の本質は、例えば受給者が証拠を持っていた、しかし時効になって救われなかったと。そのことによって支払われない分が例えば去年一年間で三百億円近くあると。つまり、証拠を持って、そして記録を訂正する、突合して年金の給付額が増加するということに認められ明らかになったんだけれども、しかし時効の適用によって年金が払われなかった、時効で消滅してしまったという部分が昨年一年間で三百億円ぐらいあるわけで、五年間で千百億円ぐらいある。
 つまり、証拠がある方でも時効で消えてしまったということで三百億円もの金額、あるいはそれだけの人がこうした問題に遭って、言わば総理が言う理不尽な扱いになっておるわけです。じゃ、証拠もないために社会保険庁の窓口で認められなかった方はその何倍もいるんじゃないかと。
 そうすると、この問題の本質は何かというと、結局、コンピューターの中に誤って入らなかった、あるいはコンピューターの中に入ったけれども間違った入れ方をされてしまった、このためコンピューターを統合しても結局名寄せができない、結び付かない。そもそもコンピューターに入っていないんだから、あるいはコンピューターに入っていたって全然結び付かない情報で入っているんだから、これは結び付かないわけです。そうすると、そこが一番この救い難い被害に遭うわけで、一番この問題の本質なわけですよ。
 しかし、総理が一年以内にやるということは、コンピューターの中だけをやると。私どもはコンピューターの中だけをやったんじゃ本当に救済にならないから、コンピューターに入れる作業のその前の台帳なりマイクロフィルム、これをきちんと、これを当たって、そして正しくコンピューターに入っているか、これをやらなければ真の解決にはならないわけですよ。だから言っておるわけです。
 それで、また自民党さんのこのポスターですが、これ一年以内に名寄せ完了ということが書いてある。この上に、オンライン化されていないがマイクロフィルムや云々と、この作業の突き合わせもいたしますと。これをやらなきゃ本当に解決しないわけですよ。(発言する者あり)しかし、あ、今いいこと言いましたね、自民党の厚生労働省出身の方が言いますと五年掛かると。しかし、この表を見たら、どうぞテレビ大映ししてください、一年で名寄せ完了のこの上に書いてあれば、この作業も一年で解決するとそれはだれしも思うじゃないですか。
 すなわち、本当の解決をするためには、この問題の真の解決をするためにはこれをやらなくちゃいけない。しかし、これは実は一年間でやれることじゃないんで、一年間でやることはただ単にコンピューターの中の名寄せの作業をやることだ、本当の真の解決については一年間でやることじゃないものを、あたかも一年間ですべて解決するようなこの表を書いてきて、そして一年でこの問題がすべて解決しますから安心してくださいという、総理、あなたの御説明を聞いていると、やはりこれはNOVAの上を行っている誇大宣伝ですよ。
 どうですか、総理。まず一つ確認します。コンピューターに入っていない方のこの作業、マイクロフィルムのこの突合の作業、これは一年以内にやるという総理が約束した範囲には入っていないんですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の誇大宣伝という言葉をそのままお返ししたいところなんですが、本来こういう年金を議論をしているときに、そういう言葉のやり取りを私はするべきではないと思うんですね。事実をまず冷静に見ていく必要がある、このように思います。
 その自民党の表のどこにマイクロフィルムとこのシステムとの、これは突合とチェックとですね、またあるいは紙台帳とのチェックを一年以内にやると書いてありますか。それをやらなければいけないと、(発言する者あり)いや、書いてないですよ、全く書いてない。それは、我々はそれをやるということを国民の皆様に御説明をしているわけでございます。
 そしてまた、私が小沢代表と討論した際にも、問題点は四つありますという整理をしてお話をいたしました。その際にも、私は優先順位を付けてやっていくということを申し上げていて、一年以内にやるなんということはもちろん申し上げておりませんし、そのことは全くそこには書いていない。書いていないことをあたかも言っているように言うのはやはりそれはおかしい、このようにまず申し上げておきたいと、こう思います。
 そして、言わばマイクロフィルムとシステムとのこれは突き合わせ、当然やらなければいけません。だから、これは何回も申し上げておりますように、それは当然やっていきます。しかしそれは少し時間が掛かりますから、半年ごとにその進捗状況はお知らせをする、もう何回も委員会で答弁をしているじゃないですか。しかし、これは優先順位としては、今はもう既に年金の受給年齢に達していて、しかしもしかしたら自分は少なくもらっているかもしれない、そういう不安を持っておられる方々の処理をまず優先しなければいけないと我々は考えているわけであります。
 そして、それはシステムですぐにできるものは、一年以内にできるものはまず当然一年以内にやっていくというのは、これは当たり前のことであろう。と同時に、今おっしゃった最終的な解決としては、もちろんマイクロフィルムや紙台帳との突き合わせは必要であります。それは当然同時並行的にやっていきますが、それを先にやって、大変時間が掛かるから、これが終わるまですぐにやらなければいけないことを先送りにするということは我々はしない、これは当然のことではないかと、このように思います。
○小川敏夫君 私の質問時間がなくなりましたんで、ただ、はっきり分かりました。私は国民の方に、ただ単に総理の言っていることと、どうか判断していただければいいんで、この表を見て、一年後に全部解決するという、その上に、オンラインのされてないマイクロフィルム等が入っていればだれでも一年後にこの作業が終わってすべてが解決すると誤解するんじゃないですかということは、是非ごらんになられた国民の皆さんが判断してください。
 そして、総理の答弁の中で、このオンラインのマイクロフィルムとを突合しなければ真の問題の解決はないということを総理今、御自身言いました。そうすると、総理が一年以内にやっているということは、やるということを約束したことは真の解決ではなくて、ただ単にコンピューターの中に入っている情報の名寄せ、しかも名寄せを完了するんではなくて、名寄せの作業を完了する、そのことしか言っていない。それをあたかもすべてが一年間で解決するというかのように総理は言っておられる、大変にひどいことだ。
 最後に一つだけ質問する。
 同じ厚生労働省で、今コムスンが問題になっております。コムスンのこの社内報の中で、官房副長官であった現安倍総理がコムスンは一生懸命やっておられるなどと大変賛辞しておられると。今回、コムスンが不祥事を起こした。この中には、やはり政府高官を知っているということが背景にあって、政府高官を知っていれば多少のことは構わないんだという気の緩みを起こした、誘発したというようにも私は考えておるんですが、その点に関する総理のお考えを聞いて私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が対談をしたというのは事実でありますが、しかし私も社会部会長を務めていた関係で介護関係者と多くの方々と介護についていろんな意見交換をしているわけであります。言わば最大手の企業の方に対しましては高い志を持ってやっていただかなければ、公的保険との関係で、会って、ちゃんとやってください、こういうことも申し上げているということもはっきりさせておきたいと、このように思う次第でございます。
○小川敏夫君 終わります。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎でございます。
 先ほどから政党代表の立場の方々から連続して質問がございました。私は厚生労働委員会の現場でずっと審議をしてきた立場から質問をさせていただきたいというふうに思います。
 現在、国民の最大関心事になっております年金問題に関し、年金加入者の立場に立つならば、私は先ほどから続いているこのやり取り、大変残念に思うわけでございます。
 冒頭、鶴保委員長にお願いを申し上げます。本日は国民注視の中、大変限られた時間の中で質問させていただきます。私の直接質問した以外の内容については、安倍総理が発言を行った場合には鶴保委員長から厳重に注意をしていただきたい、そのことを前もって要請をいたします。委員長、よろしいでしょうか。
○委員長(鶴保庸介君) その趣旨に従って運営をいたしたいと思います。
○津田弥太郎君 まず、我が国の国民年金、厚生年金の実受給者及び五十九歳以下の被保険者数はそれぞれ何万人でしょうか。また、六十五歳以上でありながら納付期間二十五年間に至らずに年金の給付を受けていない方、こういう方はこれまでの保険料が掛け捨てとなり、無年金状態に陥るということになるわけですが、その数はそれぞれ何万人になるでしょうか。これは柳澤厚生労働大臣、お答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 国民年金と厚生年金保険の実受給者の数、これ実受給者というのは、厚生年金をもらっている方につきましては基礎年金も国民年金として支給がなされるわけですが、この人たちは実質一と勘定するという意味で実受給者と申し上げます。この実受給者の合計は、平成十七年度末現在で三千百三十八万人となっております。
 また、国民年金と厚生年金保険の被保険者の数でございます。これは今申したように、共済組合の年金は含まれておりません。この合計は平成十七年度末現在で六千五百八十五万人となっており、うち五十九歳以下の被保険者の数は六千三百三十六万人となってございます。この差は、六十歳以上でも働かれて年金を受け取っていらっしゃらない方でございます。
 また、公的年金の受給権を有しない六十五歳以上の者の数は、平成十六年、公的年金加入状況等のアンケート調査でございますが、この結果によりますと約六十三万人でございまして、同居の配偶者が受給権を有したり被保険者である場合を除くネットで申しますと、約四十四万人ということでございます。
○津田弥太郎君 それでは、今、受給者数三千百三十八万人以降、それぞれお述べになりました。
 総理にお伺いをしたいと思います。ただいまお答えいただいた数字の中で、本人が支払った保険料に見合った正しい年金を間違いなくもらっているという受給者、あるいは受給者以外については、本人が支払った保険料と記録をされている納付記録が正確に一致している方はそれぞれ何人でしょうか。行政の最高責任者である安倍総理として自信を持てる人数をお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私ども、今、果たしてこの追加的な納付記録があるかどうかということについてチェックをしているわけでございます。そのチェックをこれは終えなければ、今何人だということを残念ながら申し上げることができないわけでございまして、私どもはそのために、言わば五千万件まだこれは所属先が明らかになっていない年金の記録につきまして、まずは、先ほど申し上げましたように、二千八百八十万件、これは受給年齢に達しておられる方々と受給者三千万件と突き合わせをしていく。と同時に、被保険者の方々と被保険者の方々に所属しているであろう番号との突き合わせを行い、そしてさらには、分かりやすい、記憶を呼び起こしやすい形での通知を行い、そのまた返答も待ちながら、最終的に決定をして、数が明らかになってくると、正しい数字が明らかになってくると、このように考えております。
○津田弥太郎君 国民に保険料の納付を義務付け、一方で国には保険料徴収の義務が課せられている我が国。この我が国のこの制度において、内閣総理大臣でさえ、今のように答えられない、数字が出ない、自信を持って答えることができない状況が今日の異常な状況でございます。言ってみれば、今や地に落ちた公的年金の信頼をどのように回復をしていくか。そうした観点に立ったときに、行政の最高責任者である安倍総理の対応には極めて大きな問題があると言わざるを得ないわけであります。
 特に五月三十日の党首討論の際、安倍総理は我が党の小沢代表に対し、気色ばんで、申し出た人を全部認めるんですかと迫ってまいりました。総理がこうした態度を取られたことが消えた年金の被害者の心にいかに深く傷付けたか、そのことを総理は御存じでしょうか。
 先週の金曜日に行われました本委員会の参考人質疑の際、そうした被害者の当事者である御夫妻から率直に安倍総理に対して伝えてほしいという言葉を私は預かっております。よく聞いてください。御夫妻の夫の方の方からは、「先ほども言ったやっぱり開き直った答弁、申し出た人は全員支払うのかと。でも、本当、そうしてもらいたいです。そうしてもらわないと我々は救われません。」、妻の方からは、「国の長が私は逃げたと思います、立証責任、何の責任も負わないで逃げたと、もうそれだけです。だから逃げないでください。立証責任は国にありますから、私たちにないです。以上です。」、これは大変私は重い言葉だと思っております。
 安倍総理、全国の、お嫌いな、消えた年金という言葉、お嫌いのようでございますけれども、正に御本人からすれば消えているんです。御自身の記録が消えているんです、御本人の立場からすれば。だから、消えた年金と申し上げさせていただきますけれども、この被害者の方々は国を信頼して保険料を納めてきたにもかかわらず、現場の社会保険庁で門前払いをされてしまった。この上はせめて安倍総理大臣は国民を守ってくれるであろう、そうして最後の期待を掛けていたにもかかわらず、その大臣からも見捨てられてしまった。
 総理、あなたは松岡大臣がお亡くなりになったとき、ざんきに堪えない思いですと発言をされました。ざんきというのは、辞書中の辞書と言われます大辞典によりますれば、自らの見苦しさや過ちを反省して、心に深く恥じることというふうに書かれております。この消えた年金の被害者に対してざんきに堪えない思いを総理はお感じになっているかどうか、お述べをいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、党首討論の一番冒頭に申し上げたわけでありますが、テレビで私も番組を見ました、そこで、領収書を持ってこいと言われても領収書はありません、しかし、自分はこういう履歴がありますと述べておられた方々、恐らく私は真実を述べておられると思います、こういう方々が払ってきたのにもらえないという理不尽なことはあってはならないし、させないということをまず最初に申し上げているわけであります。
 そこで、我々は責任ある立場で、ではどうすればいいんだという中において、そこで私どもが言わばこうしなければならないという対応として、現実の対応として私たちはやっていかなければいけませんから、言わば第三者委員会をつくって、それを総務省に置いて、正に国民の立場に立って、今おっしゃった方々、御夫妻も含めてそういう方々の立場に立って、話の筋道がこうなっていればこういう調べ方もあるということで、お互いに協力をしながら、筋道も立っていればお支払いをする、していくという方法を、これはそういう仕組みをつくっていくということをお約束をしたところであります。
 そこで、私は、小沢代表に申し上げたのは、小沢さんもまさか申出があればすぐにそこでお支払いをするという仕組みはできませんよねという意味において申し上げたわけであって、そして、当然、それは小沢さんもそのとおりだと、そして小沢さんがおっしゃったことは、国民の立場に立つということが大切だと。ですから、私もそのとおりだと思って、そのように指示をしてこの仕組みをつくった。
 決して、見捨てることはもちろんないですよ、当たり前ですよ。それは私は責任を持っているんですから。すべて私は責任を持ってちゃんと対応しています。そして、この仕組みは、直ちにこれは動いていくように、早急にスタートするように指示をしています。先ほど、今お触れになった方々についても当然この第三者委員会で検討をしていただき、筋道が通っているということになってお支払いをしていくと、私はそうなっていくというふうに確信をいたしておるところでございます。
○津田弥太郎君 総理ね、この方々はもう社会保険事務所に十数回通って門前払いをずっと受けてきているんです。ですから、わざわざ自らのプライバシーを越えて国会の参考人質疑までおいでいただいた方々なんです。でも、現実に救う救うとおっしゃるけど、救われていないんです。しかも、特例給付ということで、これを証明するというのは領収書以外にないということで、門前払いを受けているんです。特例給付の方々が大変多いというのも、これまで審議の中で積み重ねてきたことなんです。ですから、私は今総理がそういうふうにおっしゃっても、現場ではそうなっていないということを申し上げているわけです。
 そこで、安倍総理大臣に対して更に質問を続けたいと思いますが、本人は年金保険料を確かに納付したと申し出しているにもかかわらず、領収書が存在せずに申出がすべて却下された方というのは何人いらっしゃるのか。総理が就任されて以降、今日までの数字をお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員は厚生労働委員会の筆頭理事ということで、すべて御案内のとおりでございますが、現在私どもは年金記録相談の特別強化体制を取っております。昨年八月の二十一日からでございますので、今の御質疑に関しては、この期間からの最近時点の整理が付いたところまでの間の数字を申させていただきます。
 昨年八月二十一日から本年三月末日までの間に、年金相談窓口において約二百十五万件の相談がございました。そして、その年金記録がその場で確認できた方、九八・六%で二百十二万四千件でございました。残りの三万件、一・四%はその場で確認できず、改めて調査の申出を受け付けております。このほかに、この窓口の受付分のほかに郵送等による調査の申出が約三万五千件ございますので、合計六万四千件の調査の申出を受け付けているところでございます。二百十九万件のうち調査の申出を受け付けているのが合計六万四千件のお申出だということでございます。
 調査の申出があったもののうち、約九割に当たる五万七千件については既に回答済みでございます。その中には、被保険者の申立て内容と被保険者記録の全部が相違いたしていたものが、残念ですけれども一万七千四百三十八件ございました。一部が相違していたものが三千百九十七件で、合計、現在二万六百三十五件がこの相違した原因が確認できていないという状況でございます。
○津田弥太郎君 そうなんです。安倍総理になってから、もう既に二万件もの方々が申出をしたけれども却下をされている、そういう大変大きな数字が出ているわけです。
 そこで、総理にお伺いをしたいと思います。
 安倍総理が、三十年前の領収書を持ってこなければ保険料を支払ったと認めない、そのような対応を現場の社会保険事務所が安倍内閣の発足以降も続けてきた、こういうことが今の二万六百件という形で現れたわけでございます。昨日、私は通告をいたしておりますが、安倍内閣の閣僚の中で自らの国民年金の加入期間のすべてについて保険料支払の領収書を保存されている方のお名前をお述べください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まあそれについては私も承知をしておりません。それは個々のプライバシーに関することであって、そして先ほども申し上げましたように、領収書を持ってこいという、こういうしゃくし定規の対応をするのは間違っている、はっきり厚生労働委員会でも申し上げました。このような体質は正に親方日の丸的な体質であって、これを改めなければいけない。
 そして、具体的にどう対応するかということについては、申し上げておりますように第三者委員会をつくって、領収書がなくても対応します。そして、さらに、これは中央だけではなくて都道府県にもちゃんとつくってまいります。もう近々これは発足をいたしますから、待っていていただきたい、必ず解決をするということはお約束をしておきたいと、このように思います。
○津田弥太郎君 私の質問に答えてくださいというふうに申し上げました。
 資料を見ていただきたいと思います。これはあくまでも推定入りの私どもの事務所で作った資料でございますから、クエスチョンマーク入りでございます。例えば、安倍総理、これはホームページ等々から出させていただきました。これは個人情報には掛からないですよね。成蹊大学を卒業されてから神戸製鋼に入社されるまでの間、二年間、これちょうど今から三十年ちょっと前ですよね。多分、まあ海外に行かれたかどうかは知りませんが、国民年金に加入をされているはずの時期だというふうに思います。
 このときの領収書、お持ちですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はすべての期間、幸い国民年金にも加入もしておりましたし、厚生年金にも加入をしておりました。この領収書があるかないかということについて調べておりますけれども、領収書を恐らく私は持っていないんだろうと、このように思うわけであります。
 いずれにいたしましても、保険に言わば未納がなかったということは、この社会保険庁の人たちが不正に三十六人の方々が私のこの年金記録にアクセスをして、恐らく未納があったかなと思ってアクセスしたんでしょうけれども、残念ながらなかったといってがっかりしたそうでありますが、そこは証明されたんではないか、このように思います。
 先ほど来申し上げておりますように、もう領収書を持ってこいということは我々はやらないんです。領収書を持ってこいということはやらない、領収書を持ってこいということはしない、そういうしゃくし定規なことはしない。そして、第三者委員会をつくって、しかも第三者委員会を中央だけにつくって、本庁に来なさいということもしません。そして、これは都道府県、基本的には都道府県等につくって、なるべく身近につくって、協力をしていく。そして、今までは全部自分で調べてきなさいという姿勢でありましたが、一緒に考えて、調べるに際していろいろと協力をしていく。例えばまあ納税の記録等々も含めて協力をしていく、こういう体制を取っていくということも申し上げておきたいと、このように思います。
○津田弥太郎君 現実に先ほども申し上げました特例納付の方が、領収書がなければ駄目です、間違いなく払った、二歳、三歳の子供を連れて行ったんだ、だけど門前払いなんです。今現在はそういう状況でずっと続いていて、安倍内閣発足以降だって二万件を超える数字が門前払いを受けているという実態があるんですね。ですから、じゃ、そこの方々はどうするのか。
 今、総理は、国民の模範であるべき閣僚の皆さん、特に安倍総理が現実には三十年前の成蹊大学を卒業してからの国民年金の領収書は多分ないだろう。まあ正確かどうかは、まだ家捜しをされていないかもしれないけれども。他の大臣の場合は、特に聞いていない。まあ聞いていないということは、持っていれば自信持って言えるんでしょうが、多分ないだろうから分からないということだろうというふうに思います。
 しかし、先ほどから申し上げておりますように、今現在、社会保険事務所では、領収書を持ってきてくださいという形で求められている、それが現場なんです。それは現実の問題なんです。これまでの社会保険庁の対応に関し、行政の最高責任者として私は安倍総理に、先ほどからも申し上げておりますが、きちっとした謝罪をしていただきたい、そのように思うわけであります。
 そもそも総理は、消えた年金の被害者たちが保険料を払っていないという、先ほどからそうじゃないっておっしゃるんだけれども、今までずっとそういう立場で来ているわけです。しかし、申し出た人が保険料をきちっと払っているという前提に立つならば、その状況を聞かせていただき、整合性が取れていない人を除いて年金を支払うべきなのであります。
 私はここで、今後の対応において、年金保険料の代わりとなる物的証拠があるならば、その認定がスムーズに行われることは言うまでもないと思います。その意味で、例えば税務関係書類などもそうした活用が可能ではないかというふうに考えるわけです。つまり、消えた年金の被害者の方が国民年金の被保険者であった場合、多くの方が確定申告を行っていたものと思われるわけですが、その際、毎年の社会保険料控除の記載欄に、一般的には国民年金の保険料と国民健康保険の保険料が合算をされているわけであります。これは被保険者が特例納付を行った場合も同様で、その全額を社会保険料控除として認める取扱いがなされていたことは先日国税庁にも確認をいたしました。その写しは税務署から地方自治体に送られており、現在も保管されている可能性があるんです。なぜかといえば、国民年金の記録だって千六百三十六市町村でいまだに保管されているんです。その報告がつい最近上がってきたわけであります。
 一人でも多くの方が本来もらえるべき年金をもらえるようになるために、消えた年金の被害者からの申出の際には、これまで行われている年金サイドで保管されているデータの調査のみならず、御本人の同意を得た上で、社会保険事務局から主体的に税務サイドで保管されているデータを調査することを私は強く求めたいと思いますが、答弁を。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま津田委員がおっしゃったこと、私どもも正にそういう対応を取っていかなければならないと考えております。
○津田弥太郎君 口で言うのは簡単なんです、口で言うのは。今現在社会保険事務所で行われている状況をどうするのか。門前払いをまだしているわけですよ、現実に。口で言うのは簡単ですよ。いつそういう状況を変えていくのか、そのことをきちっとさせていただきたいというふうに思うわけでございます。
 さて次に、今後、国民の支払う保険料がきちんと管理をされているかどうか、再発防止も含めて、ガバナンスの問題についてお尋ねをいたしたいというふうに思います。
 今回の政府提出法案においては、社会保険庁を法人化、非公務員化し、機能に応じて分割することでガバナンスの利きやすい組織になるということが政府は主張されております。この新組織におけるガバナンスというのは、単に独り善がりのガバナンスであってはならないわけでありまして、国民の貴重な保険料を預かり高齢期の生活の支えとなる年金支給に携わることを踏まえるならば、国民の代表者たる我が国会によるガバナンスは必要不可欠であります。
 新しく設立されます日本年金機構の理事長については、国会における審議の際、現行の社会保険庁長官と同様に、本委員会に政府参考人として出席を求めることができる、この理解で間違いないかどうか、総理、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新たにつくります日本年金機構につきましては、今までの親方日の丸的な体質を改めまして、能力主義、実績主義の下に効率的な運営をしていかなければならないと、このように考えております。
 と同時に、当然、国は引き続き保険者として公的年金の運営や財政に関する責任を担うとともに、役員の任免権や業務改善命令権を始めとして、機構の業務や予算については国が直接管理監督するなど、国民の皆様が信頼、安心できる公的年金制度とするための体制を実現をしてまいります。また、機構の業務等については、厚生労働大臣が管理運営責任を負うため、引き続き国会の監視を受けることには変わりがないわけであります。厚生労働大臣がまた説明責任を果たしていくことになります。さらに、機構は国民の関心の強い公的年金の運営を担う組織でございます。国民に対する説明責任を果たす必要があり、機構の理事長は委員会において誠意を持って答弁すべきであると考えております。
○津田弥太郎君 もう一度確認します。
 日本年金機構の理事長は政府参考人かそれとも単なる参考人か、どちらですか。それだけ御回答ください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 参考人として当然誠意を持って答弁をしなければならないと考えております。
○津田弥太郎君 テレビをごらんの皆さん、ここが大変重要な問題でございます。
 大変この政府参考人と参考人では大きな違いがあるんです。単なる参考人では、例えば今大きな問題となっておりますコムスンの親会社、グッドウィルグループの折口会長などと同じ位置付けになってしまうんです。社会保険庁長官は政府参考人ですから、参議院規則四十二条の三において、委員会は必要があると認めるときは政府参考人の出席を求めその説明を聴く、聴くという規定が適用されます。しかし、政府案による新法人の理事長は単なる参考人ですから、参議院規則百八十六条の規定、すなわち、委員会は審査又は調査のため参考人の意見を聴くことができるという任意規定が適用されてしまうわけであります。安倍総理がいかに聴くことができますというふうにおっしゃっても、これはあくまでも参考人ということであれば任意ということになってしまうわけであります。このことが大変重要な意味合いを持っている。つまり、幾ら理事会で参考人として決議をしても、本人が委員会への出席を断ってしまえば、本法案の成立後は国会が責任を追及できない可能性も出てくる。
 一例でありますが、これまで、労働法制にかかわる様々な問題について、経済財政諮問会議や規制改革会議の民間議員が政府提出労働関連法案に対してとんでもないひどい発言がございますので、厚生労働委員会で理事会合意で出席をしてもらう、そういう話になりました。しかしこれ、いまだに実現しない。何回も何回も要請している。いまだに出席してもらえない。こういうことになっているんです。これは日本年金機構の理事長も同じことになる、ガバナンスが利かない、このことを厳しく指摘をしておきたいと思います。
 また、政府案では、年金保険料の徴収に関し、非常に悪質な滞納には国税庁という強力な組織を活用し強制徴収を行うというふうになっているわけであります。そこで、今回の政府案において、悪質な滞納者に対する国税庁の強制徴収はどのような流れになっているか、私から説明します。
 日本年金機構が悪質な滞納者から徴収しようと思い立った場合は、まず機構から厚生労働大臣に申出を行います、一番。次に厚生労働大臣から財務大臣に委任され、二番。さらに財務大臣から国税庁長官に委任され、三番。そこから国税局長に委任され、四番。その後にようやく所轄の税務署長に、五番、たどり着くことになるわけであります。
 さあ、総理、質問でございます。
 今述べた強制徴収の流れの中で一体何人の判こが必要でしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 確かに津田委員が御指摘になられるような道行きをたどりまして、税務署の管轄であれば税務署長の権限による徴収が行われる、しかし場合によっては国税局長の権限である徴収になる場合もあるわけでございますが、いずれにせよ、こうした問題について幾つ判こが必要かというのは、これは通常、決裁文書の形を取るとすると、これは一つの組織の中の決裁文書でありましても複数個の印鑑が押捺されるというようなことになりますので、今ここでその数を明確にお示しすることはできません。しかし、いずれにしても、こういうことにつきましては、恐らくトップの間の話合いで事実上これが円滑に遂行されるだろうと、私はそのように想定をいたしております。
○津田弥太郎君 私の説明に対して反論されないところを見ると、そのとおりだということで、これは正にお役所仕事の最たるものであります。
 そもそも最も徴収が難しいケース、言わば困ったときの国税庁頼みをするのなら、何で最初から国税庁の下に社保庁を統合させて歳入庁として万全の徴収体制を取らないのかと私は疑問を持つものであります。
 時間が参っております。総理に言っておかなければなりません。政府案、与党案ともに非常に多くの問題を抱えているにもかかわらず、衆議院においては、安倍総理、あなたが総裁を務める政党に所属する厚生労働委員長が二度の強行採決を行いましたが、本院の厚生労働委員長、ここに座られている鶴保委員長、私はこれまで野党筆頭理事として間近で見てまいりましたが、極めて公平な運営をされておられました。鶴保委員長に限っては、よもや強行採決など行わないものと私は信じておりますが、そうはいっても、鶴保委員長も組織に所属する一員として、党の執行部から強行採決の指示があれば、これは断ることは非常に難しいのではないかというふうに思うわけであります。
 総理に対して、決してそのような指示は自由民主党総裁としてしてはならない、そのことをはっきり申し上げておきたいというふうに思います。
 そもそも、昨年、この世上を揺るがした社会保険庁の不正免除事件は、安倍総理が内閣のかなめとなる官房長官に就任した翌月の平成十七年十一月から集中的に発生し、しかも、本人の意思を確認しないまま承認手続を行うという最も悪質な類型一に該当するケースについては、その九八・五%が安倍官房長官の在任中に発生しているのであります。安倍総理の下では、国民の年金への信頼を回復することは絶対にできません。
○委員長(鶴保庸介君) 褒めてもらって恐縮ですけど、時間が参っておりますので、おまとめください。
○津田弥太郎君 二十七人にわずか一人しかつながらないねんきんあんしんダイヤルを設置すること以上に、政権を替えていくことが安心の年金制度を築いていく上で最も近道であることを申し上げて、私の質問を終わります。
○山本保君 公明党の山本保です。
 私は、二十分しか時間がありませんので、答弁は端的に、簡潔にお願いしたいと思っておりますが。
 最初に、この年金の今の問題の前に、この一、二年、もっともう少しですか、年金は大変だと、つぶれるに決まっているとか、もうつぶれているとか、いろいろなことを言われました。しかし、そんなことはないということを我々も言うし、私も一生懸命言ってきたんですが、二月にもその数字も出た。そして、つい最近、昨年、赤ちゃんの数が、生まれる数が増えた。私も駅など見ていまして、以前と比べて何か子供を連れた若いお母さんというのが、非常にファッションとしてすごく楽しんで子育てをされているんじゃないかななんという、これは感じですけれども、そんな気がしてきておりますが。
 さあ、この人口といいますか、子供の数が増えてきたことなどの、一・三二ですか、こういうことを反映した形でより年金財政は良くなってきているのではないかと思いますけれども、この辺についてまず年金局長から数字を説明していただきたいと思います。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 御承知のように、年金財政につきましては、人口、経済の長期の趨勢がどうなるかが重要でございます。したがいまして、単年度の出生率の実績のみをもって影響を評価するというのはいかがなものかとは思っておりますが、本年二月に暫定試算を新人口推計の下で発表させていただきました。それで、人口推計の中位推計を前提とすると、最終的な所得代替率は、十六年年金改正のときの五〇・二%ではなく、五一・六%と、財政の好転を示すものが発表されたわけでございます。
 昨年の平成十八年の出生率が、合計特殊出生率が高くなったということを御指摘いただきました。その一・三二という数字は、今触れました新人口推計の高位推計に相当する数字でございます。仮にそのまま一・三二というその高位推計のコースをたどった場合、当該暫定試算においては所得代替率は五四・二%になるものと見通しておりますが、先ほど述べましたように、単年度の出生率だけではいかがなものかと思います。
 ただ、財政環境が改善しているということは示されているのではないかと承知しております。
○山本保君 年金財政というのは、言わば出生率、そしてもう片方、経済の関係があると。そして、経済が非常に最近よろしいので、そのことから、当初この法律を直したときに五〇・二%ぐらい、つまり辞められるときの給料の五〇・二%が年金で出ますよと、こういう形でつくったわけですけれども、それが昨年までの統計を見ましても五一・六%、細かい数字ですけれども、一・四%ほど、一・四ポイント上がった。それがまた昨年の出生率、ちょうど一・三二、偶然ですかね、前回の推計値の高位推計というところにちょうど当たりますから、これをそのまま準用しますと五四・二%ぐらいまでなるんじゃないかと、こういう答えでございました。
 もちろん、担当者としては、簡単にこのことでそれが続くかどうか分からない、厳密に特にその辺を楽観視しないようにしようと、これは当然でありますけれども、厚労大臣、この辺は、そうだとはいえ、今一生懸命子育て支援やっているわけでありますから、そういう効果が少し入ってきているのではないかなという気もするわけでありますけれども、大臣はどうお考えでございますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 本当に昨年の一・三二は久しぶりに喜ばしい数字であったということで、私も率直に大変喜んだ次第でございます。
 しかし、これについて、だから高位推計の推移をたどるであろうと言うまでに自信が持てるかというと、なかなかそうはいかないというのが実情でございます。
 確かに、雇用の環境、さらには今委員が触れられたような政府の子育て支援に対する積極的な姿勢といったようなものがいい影響をもたらしている、そういう可能性はないわけではありませんが、この数字があったからといってすごい高位の推移をたどるとまではなかなか私は言えないのではないかと、このように考えます。
 要は、そういうことに一喜一憂することではなくて、我々の子育て支援というものの基本にあるところの、若い方々、若い男女の結婚をしたい、それから子供を持ちたいという希望が本当に現実になるような、そういう環境を整備する施策を充実していくことが肝要であると、このように考えている次第でございます。
○山本保君 私も正に同じ考えでございますが、総理、やはりここはただ単に数字を見ていい悪いと言うのではなくして、正に我々がつくっていく、そういう立場でございます。子育て支援策にはもっともっと力を入れていきたいと、こういうふうに私は思いますが、総理からも力強いその決意をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 女性にとって子供を産み育てやすい社会をつくっていく、そしてまた子供を育てることに喜びを感じることができる日本をつくっていかなければいけないと、そういう観点から、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略会議を設けて戦略を検討してきたわけでございます。そして、六月の一日に、働き方の改革によるワーク・ライフ・バランスの実現やあるいは子育て支援サービスの基盤整備等の基本的な考え方を中間報告として取りまとめたところでございます。
 まずは何よりも、子供を育てやすい、そして、と同時に、子供を持ちたいと思っているけれども、また結婚したいと思っているけれども、なかなかいろんな乗り越えなければいけないハードルがあってできないという方々にとって、そのハードルがあるからできない、そういうハードルを我々は取っていく、そういう環境をつくっていくために全力を尽くしていきたいと思っておりますし、また同時に、やはり経済が良くなっていくことによって、子供をこれはつくろう、家族を持とう、そういう気持ちが芽生えてくるということも事実だな、最近の出生率がそういうことも示しているのではないかと、このようにも思います。
○山本保君 ありがとうございました。
 それでは、今日の本題に入りまして、まず最初に、社保庁、社会保険庁改革について、まず柳澤大臣にお伺いします。
 社会保険庁といいましても、現場の方は社会保険事務所ということで判断しております。この間、いろいろお聞きしましても、余りいい現場で言葉が返ってこないんでございます、評判でございますね。ですから、これは事実かどうかということは別としまして、現場に心がないとか、また、市内で来るだけなのに出張旅費を出しているとか、もう五時過ぎには何か仕事をせずに遊んでいるというような声をやはりそこに行かれる方から聞いておりまして、大変残念に思っております。
 今回の改革では、この今までのお役所を非公務員型のものに変えると、こういうものでございますけれども、これでこれまでの信頼回復ができるのかどうか、まず大臣、その辺はどうでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険庁改革につきましては、昨年以来これは非常に熱心な取組を各方面でしていただきまして、政府の案として、一つの公務員型ということで改革案を国会へ提案させていただきました。
 ところが、その審議に入っていただくというような段階に至らない前に、実はまた余り芳しくない、いわゆる不祥事というものが露呈されまして、とても公務員のままで改革をするということにはもう限界があるだろうと。これはやっぱり職員の意識改革ということがまず何よりも大事だと。それには、そういう立場が保障されたというか、身分が保障されている公務員ではなくて、もっとより厳しい環境、ある意味では厳しい人事考課が行われるようなそういう身分の下で改革を促していくということがやっぱり必要ではないか、こういう考え方から、今回、非公務員型のこの日本年金機構というものを案として提出をさせていただいているわけでございます。
 これによってどういうことが期待されるか、あるいはねらいとして考えたのかと、こう申しますと、これは言うまでもなく、今申したように、まず人事のやり方というものを、やっぱり公務員の身分保障型あるいは降格とかなんとかということに対してもかなりいろんな条件があるということから、もっと実績だとか能力だとか意欲というものが本当に反映されるような人事というものが行われ、その中でやる気の人たちがどんどん力を発揮していくというような、そういう意識の改革、こういうものがやっぱり期待されるというふうに、また、し得るというふうに我々は考えているわけでございます。
 それと同時に、公務員でないために、勤務がある意味で弾力的になると。民間会社の方々の、今度の市場テストなどで見ておりますと、やっぱり実際に被保険者なりあるいは受給者がいるところに行く、あるいはそういうことで納付をお願いするというようなことが現実に行われていまして、市場化テストの全体の成績はまああんまり、我々一生懸命やったんで、それに比べてそんなに目立った改良、改善というものは見られないんだけど、やっぱり彼らの仕事の仕方を見ていると参考になります、これ率直な声なんです。
 その正に参考になるということを実践できるというようなのが今度の改革の結果、非公務員型になるということで、それが実現できると、私はそのように考えるわけでございまして、こういうことで、サービスの向上、また効率的な事業運営というものがこういう形でこそ実現できると私は考えておりまして、それを目的とした改革案であるということを是非御理解賜りたいと思います。
○山本保君 私も、すべての人がいい加減なことをやっているなどというふうには思いません。まじめに一生懸命やっている方もおられると思います。しかしながら、大臣が言われたように、今回はその大きな機構全体を変えていこうということで、そのうみを出し切ろうということだと思いますが。
 そこで、総理に少しお聞きしたいんですが、これは質問にはなかったんでお答えはよろしいんですが、例えば、どうも個人個人ではなくて、管理者側といろんな裏協定などを結んでいたんじゃないかと。それをちょっといろいろ聞きましたら、いや、覚書というようなものであって、これはそのこと自体は法律違反でも何でもないんだというようなことを言われる。そうしたらどうなるのか。あのお金さえ返せばいいのかと。そんなばかなことは許されるわけがないわけでありまして、これまでの過去の責任、これはきちんと取ってもらわなくちゃいけないと思っているんです。
 先ほどの答弁にもありましたように総務省に検証委員会ができると、こういうことでありますけれども、この結果が出たときには、関係職員、また過去についても、その責任を厳しく問わなければならないと思いますけれども、総理の覚悟についてお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金の記録の問題については、言わばこの設計をした段階から今日に至るまで大きな問題があったんだろうと。また、直ちに取り組まなければならなかった問題であるにもかかわらず、迅速な対応を行わずに先送りされてきた。そういう中において、それぞれ責任がある方々がおられるわけであります。検証委員会におきまして、歴代の社保庁の長官も含めまして、責任がどこにあったか、徹底的に究明していただきたいと、このように思っております。
○山本保君 今日も少しお話が出ておりました。今から十年前ですか、十一年前、九六年の五月二十四日の実は参議院本会議で、私、当時の厚生大臣に質問をしたのでございます。それは、ちょうどそのときの審議は厚生年金保険法の改正でございます。で、当時の大臣、それが菅直人さんでありました。私は、そのとき最後に、プライバシー保護という観点を少し取り上げながら、この厚生年金、今度の年金番号でございます。年金番号の管理に関連して大丈夫かと、こういう御質問をしましたところ、徹底した対策を取り、万全を期してまいりたいと、こういうふうに答えられたわけであります。(発言する者あり)しかし、これはですね、プライバシーだけではありません。正にこういうことに関する管理をどのようにするのか、こういうふうに、ちょうど私もビデオが出てまいりまして、今日見てまいりまして、ああ、こんなことを聞いたなということを心新たにしたわけです。
 もちろん私は、それで菅さんが悪いとかそういうことを言っているわけではありません。それはもう大臣が、監督責任はもちろんあるでしょうが、そういう細かいところまでどうと、こういうものではない。しかし、しかし、これは、この制度というものを導入するとき、そしてそれ以後のことについても、きっちりそれは責任といいますか明らかにする必要があるなと思いますので一言申し上げました。
 もう少し大事なことをちょっとお聞きします。
 つまり、今お話があったんですが、もしその方がお亡くなりになっておられたら、これは遺族の方、奥さんですかね、もらえるというふうになるのだろうか。そして、もしその方もいなくて、そういう場合には、この間違いが、間違いといいますか、正しい年金がはっきりしましたら、その残されたお子様の方にそのお金が出るのであるか。これは現行法ではそうなっていると思うのでございますが、年金、この現行法との関連で、今回の時効がなくなった場合のことでございます。これを少し確認していきたいと思うのでございます。お亡くなりになってしまった方についても出るのか、答弁お願いします。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 お亡くなりになった方のケースでございます。受給権者が死亡した場合という、二つにお話があると思います。
 一つは、お亡くなりになったときに、死亡された方と生計を同じくしていた配偶者、子など一定の遺族が、死亡された方にまだ支給していない年金があるとき、その場合には未支給年金の支給ということで御遺族が自ら請求することができるというふうにされております。
 また、お亡くなりになられた方が被保険者、受給権者等である場合ですが、その時点で生計を維持されていた配偶者、子などの一定の遺族の方々は、遺族年金を受け取ることができると。
 この未支給年金と遺族年金という二つの保障が現行制度にございます。
 今回御提案いただいております特例法案におきましては、こうした未支給の年金を請求できる方、遺族年金の受給権のある方も対象とされているように条文が作られております。死亡された方についての記録が訂正された場合、記録訂正に伴う増額分を支払うこととしている、そういう法案であると承知しております。
○山本保君 これで、まず、過去のお父さん、おじいさん、そういうことを言っていた、私もそういう相談を受けた覚えがあります。戦争中、軍需関係に勤めていたんだけれども、正に空襲、戦災で焼けてしまったと、何とかならないだろうか。そのとき、実は私もいろいろ手を尽くしたんですが、無理だという答えが当時返ってきたことを覚えております。例えばそういう方についても一度また見直していく。これがないと、実は五千万というのは消えないんじゃないかなと思っているんですよ。ですから、これを消すためにも、大変ではありますが、きっちりやっていただきたい。
 もう一つ、今度は、この法案、特例法案を出されました福島衆議院議員にお聞きしたいんですけれども、これもよく私も伺うことなんですが、障害者の年金なんです。
 障害者年金というのは、言うならばお医者さんへ行かれまして、そのときに認定されると、お医者さんでございます。ところが、なかなか、そのときというのが、実際に障害が重くなって働けなくなって年金をいただかなくちゃいけないと、ところが、その時期と、最初にお医者さんへ行った時期というのがずれている場合が、特に精神病などいろいろございます。当時はそれほどでもなかった、しかし今になったら。ところが、今まではそれが五年間までの分しかお金が出なかったと、こういうことになってきたわけですね、今までの法律では。今回のこの特例法ができますと、それも、最初にお医者様に掛かったときから場合によっては出る、そういうもらえるような形になるのではないかと思いますけれども、福島議員、どうでしょうか。
○衆議院議員(福島豊君) 委員御指摘のように、今回のこの法案によりまして、現在であれば会計法が適用されまして、五年、自動的に時効消滅するわけです。今回はこの会計法を適用しないということを法律で明確に定めるわけであります。ただ、その場合に、時効の援用を行うかどうかと、こういう判断が問われるわけであります。その点について、政府において運用基準等を定めた上で個別事例に応じて判断していただくと、こういうことになると思いますけれども、委員御指摘のように、できるだけ障害年金などの受給権者の立場に立ってこの運用はしていただかなければならないと、そのように立法者の立場として考えております。
○山本保君 この法案の提案者からはそのように運用していただきたいということだと思います。
 確かに、今回の法律の本来の趣旨とは少し違うではないかという声もあるかもしれません。しかし、法律的に見ますと、会計法の準用といいますか適用と、この関係についての特例を出すわけですから、これはその効果として、今申し上げたような障害者が今までいただけなかったということに関しても出るのではないかという、私もそんな気がするんでございます。
 最後に柳澤厚生労働大臣から、この辺については、私は是非、情のあるといいますか、事実に即した、また温かい対応をしていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょう。その決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 要するに、今回の法律改正によりまして、私どもとしては民法の原則に返るということだろうと思います。これまで裁定されたものではなくて、今後において裁定されるものについての時効の適用については民法の原則に返っていく、会計法ががちっと、もう絶対に逃げられないという形で規定されたものからは解放される、こういうことだろうと思います。
 具体的な判断でございますけれども、これはもう真にやむを得ない事情があった場合には時効を援用しないと、むしろありていに言えば、よっぽどそこに国民というか、その当該の問題になった方の方に責任が明々白々だということでない限り、もう国の方から時効の援用でこれを受給権を奪ってしまうということはいたさないと、こういうのを基本に運用いたしたいと、このように考えております。
○山本保君 大変希望の持てる判断をいただいたと思っております。これからも是非、年金に関しては特に遺漏のないように、また皆様の希望が持てる対応をしていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 自分の年金が宙に浮いてしまっていないか、あるいは消えてしまっていないかと、国民の不安は広がっております。昨日、私も社会保険庁の業務センターへ行ってまいりまして、ねんきんあんしんダイヤルの電話を受ける場面を見てきましたが、対応に追われておりました。一昨日の着信は四十万件、これに対して三十八万件には応答できなかったといいます。しかも、社会保険事務所にも多くの市民が殺到して待ち時間が長くなっています。そもそも、仕事が忙しくて心配だけれど行けないと、こういう方もたくさんいるはずです。
 これはねんきんあんしんダイヤルの通知なんですが、(資料提示)これには、年金記録をもう一度チェックさせてください、気になる方、心当たりの方はお問い合わせくださいと書いてあるんですね。私、これ、国の責任で起こった問題なのに、心配ならば聞きに来いという態度そのものが私はこれでいいのかと思うんですよ。
 いろいろ課題あるんですが、この一点に絞って今日はお伺いしたい。
 納付記録というのは、そもそも社会保険庁の方にあるわけです。あなたはこれだけの保険料を納めたことになっていますというところまでの情報であれば、これはあれこれ大変な作業をしなくてもこれは出せるというふうに普通は考える。ですから、私は、保険料の納付記録を、今これだけ不安が広がっているんだから、すべての加入者あるいは受給者に対して至急これを送る、これが必要じゃないかと思うんですが、これはいかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは二つあるだろうと思います。
 一つは、私どもとしては、そういうことをやるよりも、今実際に未統合のものが厳然としてあるわけでございますから、それとの突合と、突き合わせというものをやって、ある程度、まだ更に年金の加入記録がほかにあるというような人たちにもう早く知らせていって、そしてその方々が、そうだということでやっぱり早く受給の増に結び付いていくという、そういう事務を優先させるべきだと、こういう考え方を私どもは取っているわけです。
 二つ目の面は、そういうように確かに納付の記録というものが、今小池委員は、もう右から左にすぐ間に合うような、そういう前提でおっしゃられておりまして、それは私は、私自身もそう思ったくらいですからごく自然な考え方だと思いますが、現実にはコンピューターの中へ入ったデータというものをこれを引き出すというのは、やっぱりそう簡単ではないということでございまして、ほぼ今度の突き合わせと同じような手間が掛かってしまうというようなことでありまして、そうであるならば、やっぱり先ほど私が冒頭言ったような、現実にこの年金記録を更に継ぎ足す、そして増額を実現する、そういう方々をやっぱり優先すべきだと、このように考えます。
○小池晃君 いや、私も別にそれを先にやれと言っているわけじゃないんですよ。それは突合作業大事ですから、それはもう急いでやっていただく。それこそ同時並行でできるじゃないかと思うんです。しかも、何かこういう問題を聞くと、システムから情報を出すのが大変だ大変だと。例えば、五千万件の保険料が一体幾らなのかも出せないと。出せない出せないと言うんですね。
 じゃ、聞くけれども、そんなにとんでもない古いどうしようもないシステムに社会保険庁は、オンラインシステムの契約相手であるNTTデータあるいは日立に過去総額でどれだけの経費を支払ってきたんですか。数字だけ言ってください。──ちょっと言ってください、早く。丸めて全部言ってくれればいいから。時間ない。聞くって言ってあるよ。
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 総計では一兆四千億というふうに聞いております。
○小池晃君 一兆四千億円も正に掛かっているんですよ、これ、システムに。それは税金であり、そして九八年以降保険料でしょう。一兆四千億円も国民のお金を使いながら、こんな簡単な情報すら出せない。私、本当にこんなに国民をばかにした話ないと思いますよ。
 総理、私は何も難しいことを申し上げているんじゃない。今これだけ不安が広がっている。しかも、突合をやるとすると、これ結局、突合が終わって受給者に通知が行くので来年の夏。加入者、再来年になる。それまで国民には一通のおわびの手紙も行かないということになるんですよ。だから私は言っているんです。
 これだけ不安が広がっているんだから、できる限りのことを、やれるだけのことはすべてやると。だから、別にそれを優先して突合を後に回せじゃないですよ。もう同時並行で、とにかく納付記録だけでも送って見てもらう。私は、これは正に、言ってみれば国家の運営能力、管理能力の問題に属する問題ではないかと思うんです。
 やはり、保険料の納付記録を今保険料を払っている人あるいは年金を受け取っている人に至急通知する。繰り返し言いますが、何も難しいことを言っているわけじゃない。ここは徹底してそういったことをやる。せめてこれくらいのことができるようなことができない、そんな国でいいのか、私、率直に思うんですが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま、先ほど厚生労働大臣がお答えをいたしましたように、まずは私ども、これは小池委員も同じことだと思いますが、まずは五千万件に対する突合を優先的にやっていく、これにも相当な人的なパワーも必要でございますし、そのためのシステム開発も当然行うと。と同時に、マイクロフィルムとの突き合わせも同時並行的に行いながら、半年ごとに進捗状況をお知らせをしたいと思います。
 そして、と同時に、このすべての方々への通知も当然私ども考えております。私の同僚議員からも、それをすぐに出した方がいいよと、みんな安心するんじゃないか、このような助言も事実ございました。小池委員も真剣にお考えの上、そうした御発言をされていると私も重々承知をしております。
 最終的には全員の方々に通知をしたいと思います。しかし、順番は今言ったような順番でやらさせていただきたい。そしてまた、最終的にこのお送りするその方々に、全員の方々にお送りするんですが、それもなるべく早くもちろんこちらもやっていきたいと、このように指示をしているところでございます。
 しかし、順番としては、まずは突合を行い、そして追加的な履歴のある方々には、追加的な履歴があるということをお知らせする方が、あっ、自分にはそういうのがあるんだなというふうにこれは意識しやすいんではないかと、このように思いますので、まずはその方々への通知を優先させていただきたいと、このように思います。
○小池晃君 私はこれ順番というのはおかしいと思うんですよ。今ある履歴だけでも送れば、正しく記録されていればそれで安心できるわけでしょう。違うなと思った人が問い合わせを行く。そうすれば今の大混乱だって少しは改善するかもしれない。私は、これはこの問題を解決する、国民の不安にこたえるという立場で私は物を申し上げているつもりなんです。
 今やっぱりやれることをすべてやるということが必要なんじゃないですか。何か段階論でこれが順番だというのではなくて、真っ先に国民のこれだけ不安が広がっていることにこたえる、これが政治の責任じゃないかと言っているんですよ。是非前向きに考えていただきたい。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も小池委員と同じように、できることはすべてやれと、このように申し上げているわけであって、その中で、社保庁また厚労省で検討した結果、今の順番、そしてまたやはりどうしても全員に通知をするためのデータを引き出していくということについても時間が掛かってしまう、そういう人的な配分等の関係からも、先ほど申し上げましたような順番でやらさせていただきたいと、このように思っております。
○小池晃君 私たちは、こういう不安にこたえるためには、本当に知恵を出し合ってやるべきだと思うし、政府の総力を挙げてやるべきだというふうに申し上げたいと思います。
 それから、最後、介護保険にかかわってお聞きをしたい、不正申請で行政処分を受けたコムスンの問題です。
 これは、正にこの事件というのは、私は、介護や福祉、医療の分野に営利企業が参入する、株式会社が参入する、そういう営利企業のもうけの場に開放したことが一つの問題として浮かび上がったというふうにとらえております。同時に、もちろんコムスンの親会社であるグッドウィルグループの折口雅博会長の責任も重大です。
 先ほども御指摘ありましたが、総理は二〇〇三年、内閣官房副長官だった時代にコムスンの広報誌で折口氏と対談をしておられる。これはホームページに出ております。安倍首相が対談したこのコムスン通信〇三年の十号を見ますと、首相は介護保険制度に触れながら、やはり民間の方の機動力で事業が成り立つことは大切だと、営利企業に開放したことを強調して、その上で、コムスンは一生懸命やっておられるというふうに称賛をしている。それから、高卒者千人を採ると全国一位ですか、それはすごいですねと評価もしている。しかも最後のページには二人で握手をする、そういう写真も掲載をされているんです。
 先ほど総理は、自分は高い志を持ってやってほしいんだと言ったんだとおっしゃいましたね。ところが、この対談の中で総理はそんなこと一言も言ってないんです。折口さんが言っているんです。志を高く持ち続けて、使命感を持って業界が良くなり続けるように頑張っていきたい、これは折口氏のせりふです。志高く持って頑張った結果がこうなんですよ。
 私、総理はこのコムスンの広報誌に登場したことによって正にコムスンの広告塔となったわけです。内閣官房副長官です。このことの責任についてどうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私ども、政治家という立場で政策をつくっていく場合、現場の方々からいろんな意見を聞くのは私は当然だろうと思います。そして、意見の交換も行う。そして、コムスンも含め、言わば介護事業を行っている方々と随分私も意見の交換を行いました。その中で、意見の交換を行ったこの中身について、言わば対談という形で掲載をされたというふうに承知をしております。
 この対談の中で、載っているかいないかは別として、私はその場で高い志を持ってやっていただきたいということを申し上げたのは事実でございます。そして、当然、こういう方々の御意見や何かも聞いていくということも大切でありますが、と同時に、やはり民間の活力を言わば保険制度の中で活用していく、合理化をしていくということは大切であろう、と同時に、やはり公的な保険制度の中で給付を前提にこの仕事をしている以上、高い志を持ってやっていただかなければならないと、このように考えているところでございます。
○委員長(鶴保庸介君) 時間です。
○小池晃君 単なる意見を聞いたんじゃありません。広報誌に登場して称賛したその責任は重大であると、そのくらいの責任も認められないのかということを厳しく批判をします。
 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 年金の保険料を払ったにもかかわらず、きちっと自分がもらうことができない、その国民の痛みがやはり行政の側に分かってない、内閣の側に分かっていない、日々怒りながら質問をし、追及をしております。
 ちょっと見てください。(資料提示)これは平成十年社会保険業務センター通信です。これが当時、磁気ディスクによる管理になってない千四百三十万件、それから船員保険の一部三十六万件がコンピューター化されてないことが速報にきちっと出ております。
 それで、質問いたします。今問題になっている千四百三十万件、船員保険の一部の三十六万件、これをなぜ入力しなかったのか、これをまず入力をすべきでないか、この点についていかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、三十六万件の記録は昭和二十五年四月一日前に資格喪失された方の記録であると。これは千四百三十万件も同様でございますけれども、そういう使用頻度が低いものと見込まれたため、オンライン記録に収録されず、マイクロフィルムに収録して管理されているものと承知をいたしております。
○福島みずほ君 いや、今の答弁では駄目ですよ。
 つまり、この人たちは、自分が払ったにもかかわらず自分に結び付かなかった。つまり、五千万件以上の宙に浮いた年金のほかに、この人たちはもらい損ねたかもしれないわけです。これをまず入力すべきだということを申し上げます。
 次に、旧台帳の破棄についてお聞きをいたします。
 党首討論で安倍総理は台帳とそれから入力されたものの突合をすべきだとおっしゃいました。ところで、社会保険庁は旧台帳を破棄しております。これは、ワンビシアーカイブズに保管をする際、平成十二年一月の段階で旧台帳を破棄しています。マイクロフィルム化しているからいいのだと言っていますが、それは違います。マイクロフィルムは極めて見にくい。昨日、文京区のセンターに行きましたが、マイクロフィルム、正直とても見にくいです。
 最大限問題なのは、社会保険業務センター文書保存規程がありまして、旧台帳は永年保存をすべきだと明記をしています。旧台帳は永年保存をすべき、しかしこれをさっさと旧台帳捨ててしまった。この責任についてどうお考えでしょうか。
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 失礼しました。
 千三百四十万件にしても、この旧台帳のものにつきましては一部マイクロフィルム化した、これはもう写真に撮ってあるわけですから、これは廃棄しておりますけれども、紙のままの旧台帳というのはそのまま保存をされておるという状況でございます。
○福島みずほ君 総理にお聞きします。
 私はこの旧台帳は破棄したと報告を受けました。旧台帳は破棄した。これは明確に社会保険業務センター文書保存規程の永年保存に明確に反します。破棄した、これはもう大問題じゃないですか。責任をどうお考えですか。総理、答えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 厚生年金の旧台帳及び船員保険の旧台帳については、マイクロフィルム化をし、そのマイクロフィルム化した紙の台帳を廃棄したというふうに承知をいたしております。
 記録原簿の持ち方は様々なものであり、マイクロフィルムもその一つの形態でございます。廃棄した被保険者台帳はマイクロフィルムに撮影し、その記載内容を明らかにしていることから社保庁の文書保存規程で原本を永年保存することとされておりますけれども、マイクロフィルムが原本に代わる原簿であり、廃棄すること自体には問題がないものと承知をいたしております。
○福島みずほ君 マイクロフィルムと台帳とは違います。だからこそ保存をしていた。にもかかわらず、これは平成十二年一月に捨てているんです。マイクロフィルムは私も見ましたけれども、極めて見にくいです。旧台帳という、国民の極めて大事なもの、これきちっと保存すべきじゃないですか。きちっと規程の中に、旧台帳永年保存すべきとなっています。これを捨てることは極めて問題です。これから突合するのにマイクロフィルムとの突合もあるかもしれません。しかし、旧台帳との突合をコンピューターされているものときちっとやる、これも必要です。国民の重要な記録じゃないですか。それをなぜ捨ててしまうのか。極めて無責任で、旧台帳を破棄した、そのことについての責任を追及していきたいというふうに考えています。
 次に、年金問題、安倍総理は、一年以内にこのコンピューター五千万件を突合し、一人でも、一人残らず救済したいと言っています。しかし、宙に浮いた五千万件のこの記録はデータが不正確です。漢字から仮名に転換するときに勝手に読んで入れている。あるいは入力されてないたくさんの記録がある。ですから、まず、もちろんコンピューターで照合することも大事です。しかし、問題は、受給者に関してこの十年間照合すらしてこなかったこと、そしてこの照合をこれから五千万件やったとしても、データが不正確なわけですから十分ではありません。まず、この台帳と入力されているもの、これの突合をきちっとやること、それがまず必要だと考えますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずは、まずは当然、この五千万件の中において先ほどから答弁をいたしておりますように、受給年齢に達しているであろう二千八百八十万件と三千万人の方々の突合。そしてまた、被保険者の方々との突合を最優先で行います。その際、先ほど大臣が答弁した、今までのチェックにおいて三要件、年齢、性別、氏名でありますか、しかしそれを間違って入力したかもしれないということも念頭に置きながらチェックを行っていく。例えば、安倍であればアンバイで入っているかもしれないということも念頭に置きながらチェックを行っていかなければならないと考えています。
 しかし、そもそも間違って入力をしてしまって、それがなかなか分からないということもあり得ますから、このマイクロフィルムと、そしてシステムとの、また台帳とのこの突合も当然行っていく。しかし、それはやはり手作業が中心に今のところなっていくと言われておりますから、時間が掛かる。ですから、これは半年ごとに進捗状況はお知らせをしていきたい。すぐできることにまず集中的に人的な資源も投入をしていきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 この十年間、被保険者については五千万件について照合しました。ですから、残りの受給者をこれから五千万件についてやっても、効果はもちろんあるけれども、データが不完全ですから十分ではありません。そして、突合が、台帳とコンピューターの突合が重要だからこそ私は旧台帳、絶対に捨てるべきではなかったと、これを何で破棄したのかという責任を追及していきたいと考えています。
 おっしゃったとおり、半年ごとにこれから進捗状況を報告する、物すごく時間が掛かりますよ。これ一体、本当に大至急これをやる、入力されてないものはすぐ入力してやるべきだと、一千四百三十万件、三十六万件の入力をまずやるべきだと主張していきます。
 ところで、一兆四千億円データベースにお金を使ってきて著作権すら持たない。その中で、これからこの年金問題対応策にどれぐらいお金が掛かるのか。厚生労働委員会では時効特例法によって九百五十億円、新聞報道だと照合作業に九十億円、一説、専門家によると一千五百億円というような試算もあります。総理、これを真っ当にするためにどれぐらいの試算が必要かと考えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この試算については詳細については厚生労働大臣からお答えをいたしますが、掛かるこの費用につきましては、もちろんこれが年金の受給者、あるいは年金の保険料を払っておられる方々の御負担になってはいけないと、このように考えております。
 行政の徹底的な効率化はもちろん、社保庁のこの改革に向かって進めていく中においての効率化も含めて、そういう中から行政の効率化を中心に捻出をしていきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 莫大なお金が掛かります。莫大に今までお金を使ってきて、そのツケを税金でやることになるわけじゃないですか。その点も極めて問題です。
 社民党は、マイ年金手帳、きちっともう自分の経歴が分かるようにすることを大至急取り組むこと、それから生活保護の受給者の半分が実は高齢者であると、年金が機能していません。だからこそ、基礎的年金部分については税を入れて二階建てできちっとやっていくと安心、安全な年金制度をつくることにきちっとやるべきだというふうに考えています。
 今回の問題に関して、社会保険庁長官、厚生労働大臣、そして総理の責任は極めて重いと、ここまで問題が明らかになりながら、私たちがこういうものがあるんじゃないかといってやっと情報が出てくると、これは国民に対する信頼感をつくり得ないと厳しく申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。
 内閣総理大臣は御退席いただいて結構です。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として松村祥史君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 三案について引き続き質疑を行いたいと思います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○直嶋正行君 テレビ中継も総理に対する質疑も終わりましたので、まあやや雰囲気が変わるかもしれませんが、引き続き大事な問題でございますので、厚生労働大臣始め政府の関係の皆さんにお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。
 実は、今日は、私の方は非常に実務的な話でありますが、政府がこれからつくろうとされています第三者委員会についてお伺いをするということで予定をしておりました。
 これからその質問に入らせていただきますが、その前に、先ほどまでの議論を踏まえて、私ちょっと厚生労働大臣に二点確認をさせていただきたいんです。一点は、いわゆるこの受給権者、現在受給権者の方を対象に二千八百八十万人ですか、そこから優先的に突合作業をするということなんですが、私が不思議なのは、平成九年以降でしたっけ、基礎年金番号を付けたそのときに、受給権者に対して突合チェックをしなかったと、あるいは問い合わせをしなかったと、こういう御説明がございました。もちろん、これは先ほど大臣も大きな間違いであったというふうにおっしゃったんですが、私は、それがなぜそれをおやりにならなかったのか。さっきはいずれ裁定の時期が来るからそのときに分かるだろうと、こういうような説明だった思うんですが、なぜおやりにならなかったのか。私は、ここは非常に責任が重い判断ミスだというふうに思うんですが、その点ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成九年の一月に基礎年金番号が導入をされたときに、過去に基礎年金番号が付されている方であって他の年金に入っていた方々の記号番号というのはそのまま存在しておったわけです。当然、基礎年金番号とその昔の記号番号等を突合する必要があったわけでございますが、それについては、実は被保険者のみについて行われたということでございます。つまり、言い換えれば、受給権者についてはその突合が行われなかったということでございます。
 したがって、問い合わせも行われておらないわけです。なぜそういうことをやったんだろうかといいますと、結局、受給権者については裁定という一つの行政手続がそこに介在しておりまして、その裁定のときにはこの年金記録というものが双方によって確認されていると。であるから、もうその五千万件の未統合の記録がありながら、それがそういう人たちのものであるということは想定しなくてもいいと、こういう考え方に立ったのではなかろうかというふうに私どもは今推測をしているわけでございます。
 そういうことで、そのことがなぜ分かったかというと、本当に不明で恐縮なんですが、五千万件の年齢階層別の数というものが分かりまして、もう受給権者になっている方の数が非常に多くに上っているということが明確になりまして、これはもう一も二もなく第一に取り掛からなければならない統合の仕事だというふうに考えたということでございます。
○直嶋正行君 今の大臣のお話は何度も国会の答弁でもされているんですが、私は、なぜ五千万件の中にこれから受給権者の方のものが入っていないという判断をされたのか、それがよく分からないんです。それから、裁定のときにやればいいわということなんですが、(発言する者あり)いえいえ、これからの話でいえばそういうことですよね。順次裁定作業、さっきおっしゃったとおりですよね。しかし、例えば基礎年金番号を被保険者の皆さんに送ったときに、相当漏れがあったということは分かっていると思うんですよね。
 例えば、私は、私自身、もう時期忘れましたが、基礎年金番号の御案内もらったときに、昔々入っていた厚生年金が漏れていまして、それはすぐにお送りをして一応つながったわけですが、同じタイミングで来たものが、私の家内も実はそうでして、家内の場合も結婚前に勤めていた会社の厚生年金がまるっきり漏れていたと。これは大変でして、実はその会社はもう変わっちゃったとかいろいろありまして、本人はほかっていたんですが、そうしない方がいいと人に言われて、古い友達に電話をして会社の住所とか確認して連絡をしたら分かったと、こういうことなんですよね。ですから、私の周りだけ見ると、もう基礎年金番号付番のときにそういう問題はもうたくさん出ているわけですね。
 したがって、つまり、基礎年金番号はダブって持っている人もたくさんいるということは、恐らくもうその段階であると想定を付いていたはずなんですよ。だから、裁定を終わった年金受給権者の皆さんだって当然同じ間違いが起きているんじゃないかと、なぜそういうふうに考えなかったのかということを私は知りたいんですよ。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど申し上げたことの繰り返しになるわけでございますけれども、要するに裁定というものを経て受給権者になられた方、受給者になられた方については、裁定という行政手続が、やっぱり申請に基づいて社会保険庁長官によって裁定されるわけでございますが、そこには両者が記録について確認し合っているという事実があるということを非常に、何というか、大きく評価したということに尽きるんではないかと。それが結果において多分多くの誤りを生んでいるんだろう。これ、今ここではっきりそういうことを申し上げるということもちょっとおぼつかないのでございますけれども、正直言って、少なからぬ過ちを、ミスを生んでいるということになっているんだろうと思います。
○直嶋正行君 これは、実は、ちょっと個人的な話ばかりで恐縮なんですが、私の親戚に今、年金受給者いまして、もうその人は裁定終わって年金もらっているんですね。今細々と年金生活しているんですが、大分前にどうも掛けた記憶があるんだけど、ぽこっと抜けている感じがすると、こういう話をしていまして、この間、社会保険事務所へ行ったら、実はその彼は、厚生年金一年抜けていると、僕にはそう言ったんですよ。ところが、行ったら、もっと若いときに掛けていた国民年金が二年抜けていたということが分かったんです。ところが、その厚生年金はまだ分からないんですね。
   〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕
 ですから、恐らくこれ、さっきからいろいろやり取りされているんですが、私は、これだけの大きな騒ぎになっていますから、政府は政府でお考えがあって、順を追って作業を進めたいということあるんですが、これだけ話題になっていますから、国民の皆さんもいろいろ問い合わせもされると思うんですが、やはり少なくとも何らかの形でそういう記憶のある人、あるいはかなり確証が確かだと、こう思っている人は是非積極的に申し出るように、やはり政府としてもPRされた方がいいと思うんですよね。
 私は、さっきの議論を聞いていて、やはり一年間作業をおやりになると、いつまでにどうこうという話は別にして、おやりになるということは、それはそれとして政府のお考えですからいいんですが、余りそれだけにこだわらずに、実務的にやれることはどんどんおやりになった方がよろしいんじゃないかなと、そういうふうに思います。
 それで、もう一点確認させていただきたいのは、先ほどの政府の答弁、総理の答弁も含めて、総理は最後の一人まできちっとやると、こういう……(発言する者あり)
 どうしますか。
○理事(阿部正俊君) 質疑を続けてください。
○直嶋正行君 じゃ、そういうことですので。優しいね。
 それでは続けますが……(発言する者あり)
 ちょっと委員長、速記止めてください。
○理事(阿部正俊君) 質疑を続けてください。お願いします。
○直嶋正行君 委員長、速記止めてください。
○理事(阿部正俊君) 委員長おりませんので。
○直嶋正行君 委員長いるじゃない。委員長いるじゃない。(発言する者あり)
 委員長、速記止めてください。
○理事(阿部正俊君) じゃ、速記止めてください。
   〔速記中止〕
○理事(阿部正俊君) 速記起こして。
○直嶋正行君 今委員長からおしかりがありましたが、特に今与党席の皆さんが一斉に、四人ぐらい残っておられたですかね、いなくなられまして、私は、やはりこういうテレビ終わったばかりで、さっき申し上げたとおり緊張感なくなるんじゃないかと、こういうふうに申し上げたばかりなんですけれども、きちっと緊張感を持って委員会に臨まれるよう私からも、質問者として大変やりにくい事態に立ち至りましたので、申し上げておきます。
 そういえば、続けますが、何を聞いていたのか分からなくなりました。
 それで、さっきの議論聞いていますと、総理も最後の一人まできちっとやるというふうにお話をされています。私が確認しておきたいのは、結局この年金に関する不備な記録の部分、不備な記録の部分は、結局、そういう答弁聞いていますと、順序の違いはあれ、政府の責任においてきちっと記録を整理をすると、こういうふうに理解したんですけれども、そういう方針で、不備なものは全部整理をしてきちっとした漏れのない記録にするということで進められるという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 結論を申しますと、そのとおりでございます。
 まず、コンピューターの中での未統合の記録と基礎年金の付番をされている番号との突き合わせをやるということを最初に取り掛かるということでございますが、そのためのプログラミングをしている時間、この時間も活用いたしまして、私どもとしては、元々のこのオンラインに載っている一億五千万の記録と、それから載っていないマイクロフィルムに置かれている記録、あるいは台帳に置かれている記録、そういったもののまた突き合わせというものを、先ほど総理も御答弁申し上げましたように同時並行的に行うということを考えているわけでございます。
○直嶋正行君 実は、今回の特例法案の対案として衆議院に民主党の方で出させていただきました法案は、その法律の中に、政府の責任において不備な記録をすべて、責任において完全なものにすると、こういう項目を入れているわけですが、私は、やはり一つはこれも含めて政府の方針としてきちっと訴えられる、訴えられるといいますか、表明される。私どもは、法律に入れて、法律の下で政府が責任を持ってやりますと、こういう法案を出したわけですけれども、今から法律に入れるのは大変かもしれませんが、閣議決定なりそういういろんなやり方があると思うんですが、是非、厚生労働大臣、これを政府の方針として国民の皆さんにきちっと表明をされるということを実行していただきたいんですけれども、どうなんでしょうか。
   〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども厚生労働省及び社会保険庁の、そういう名前で六月の四日の日に年金記録問題への新対応策の進め方ということで、今申し上げたマイクロフィルムやその他の記録と社会保険庁のオンラインの記録との突き合わせを計画的に実現し、進捗状況を半年ごとに公表するということを明記させていただいております。
 したがいまして、厚生労働省及び社会保険庁としてはこのことを世の中にはっきりした形で公表させていただいているという考え方でございますが、先ほど総理答弁に私はあったというふうにお聞きしておったんですけれども、しかるべき機会に総理御自身がそうしたことについても明確な形で国民の皆様にお示しすると、そういう機会を持たれようとしているというふうに伺っておりました。私もそのようなことをまた今後ともお願いいたしていきたいと、このように考えます。
○直嶋正行君 よろしくお願いします。
 それじゃ、本来の第三者委員会、いわゆる、何と言っていいんでしょうかね、仮称なんですが、マスコミ報道によりますと、これは何か判定委員会、年金納付の事実を認定するための第三者委員会と申し上げればよろしいんでしょうか。ただ、この委員会は、実は昨日、私も幾つかこの委員会の権能であるとか法的根拠について今日質問させていただきますよということで省庁に通告をさせていただきました。そうしたら、今朝の新聞でかなり幾つか御答弁をいただいていたような報道もされておりますが、いずれにしても、この今回の与党さんの出した特例法案の中にもこの委員会というのは触れておられません。したがって、議論はされているんですが、どういう法律に基づき、どういう性格の委員会になるのかということがよく分からないまま実態がというか報道が先行していくと、こういう状況ではないかというふうに思っています。
 それで、最初に、私はこれは非常にあいまいな状態で余り良くないと思っています。ついでに申し上げれば、私どもは、さっき申し上げた衆議院で出させていただいた法律の中では、民主党としてそういう調査委員会をきちっとつくるということを法律の中に明記をさせていただきました。
 最初にちょっと与党のこの特例法の提案者の方にお尋ねをしたいんですが、これは法案の中になぜこの委員会を設置するということを明記されなかったんでしょうか。
○衆議院議員(福島豊君) 第三者委員会の問題について、衆議院の厚生労働委員会におきましても私も民主党の提案者の委員の方と議論をさせていただきました。
 今回私どもが出しました法案というのは、いずれにしても、記録を修正をして、裁定を修正をして、その場合に時効という壁があると。これは会計法上非常に固い壁があるということで、ここのところをまず立法措置としてきちっと処理をしておかなければ、様々な形で政府が今までの記録の修正をしても出口がない話になってしまうということから法案を提出をさせていただいたということであります。
 その中では、明確な形でこの第三者委員会について規定いたしておりません。関連があるとしますと、第四条に、国が責任を持って年金制度の適正な運営の基礎となる年金個人情報の内容について正確なものとするよう万全の措置を講ずると、こういう規定を置かせていただいておりますけれども、第三者委員会というのはこうした措置の一つに当たると、提案者としてはそのような考えで受け止めさせていただいております。
○直嶋正行君 恐らく第四条で御説明されるのかなというふうには思っていましたが。
 今、福島さんの方から時効の話がありましたが、同時に、これは元々ある記録を訂正しないと、要するにそれが認められないと。今問題になっているのはむしろ、時効の問題もありますが、同時に、記録を訂正できるのかどうかというのが大半の方が非常に苦労されている部分なんですよね。ですから、私どもは、記録をどうやって訂正するかという意味で考えると、やはり法的にきちっと基づいた、法に根拠を置いたそういう認定するための委員会が必要だと、こういうふうに判断したわけであります。
 それで、その第三者委員会なるものが置かれるということになっていますが、次に総務省にお聞きしたいんですが、この委員会の権能といいますか、権限についてお伺いしたいんですけれども、例えば、この委員会は職権で、例えば証拠調べをするとか、あるいは証人出頭要請といいますか、ちょっと出てきて説明しなさいと、こういうことを要請するというような権限を持つことになるんでしょうか。
○副大臣(田村憲久君) ただいま委員の御質問でございますけれども、今回、第三者委員会を総務省に設置するというのは、行政機関の業務に関する苦情の申出についての必要なあっせんに関することという範囲でございますから、制度設計これからするとはいえ、なかなか今言われたように、出頭でありますとか国民の権利を制限するようなものですね、こういうようなものに関しては今のところはまだ想定はいたしておりませんが、いずれにしても検討中であるわけであります。
○直嶋正行君 まだ分からないということですね。
 ただ、実は、ちゃんと例えば厚生年金に入っていたんだということを古い会社の同僚にちゃんと証言してもらうとか、こういうことが非常に大事になりますので、一番今、多分自分の記録が消えてしまったという方が苦慮されているのは、いわゆる証拠資料を自分で捜さなきゃいかぬと。領収書を出せと言われて、ない、そうするとそれに替わるものをじゃ何か用意しなさいと言われて自分で捜さなきゃいかぬ。これは大変ですよね。さっき総理も、それは三十年前の領収書なんか多分ないだろうというようなお話ありましたけれども。
 そうすると、本当に被害者の方を救済しようとすれば、そういう資料捜しをやはり支援する仕組みというのが必要だと思うんですけれども、そういう意味で先ほどお聞きしたんですけれども、これは何かほかのことでもお考えになっているんですか。私は絶対必要だと思っているんですけれども、どうなんでしょう。
○副大臣(田村憲久君) ただいまもお答えいたしましたとおり、検討中でありますが、総理の方からは、やはりそれぞれ申出された方々の立場に立ってというようなことも言われております。
 ですから、一つは、総務省の中に総務省設置法に基づいてこういうあっせん機関をつくるわけでありますから、そういう意味ではそこで一つはオーソライズされていると。政府の中の一機関として認められているという中におきまして、その申出されている方々が証拠を集めるためのいろんなお手伝いは当然のごとくしていかなければならないというふうに思っておりますから、今の現時点ではそういう機関を政府につくるということ自体で一つのオーソライズはされておるんであろうと。ただ、更にそれからもう一歩踏み込んで何らかの権限を持つかどうかというのは、現在まだ制度設計の最中でございますから、検討中であるということであります。
○直嶋正行君 多分この総務省設置法の中の、これはあれですかね、四条の二十一項でよろしいんですかね。このあっせんというところを使って、それに基づいておつくりになるということなんでしょうが。
 しかし、それに基づいておつくりになるということなんですが、実際はその委員会を、例えば人をどうやって選ぶとか、本当にこの委員会が公正中立に運営できるのかとか、そういう議論というのは私の知る限りではほとんどまだなされていませんよね。おつくりになるのはいいんですけど、どういう委員会なのかと。例えば、年金ですから個人情報を多分扱うということになると。そうすると、当然守秘義務だとかいろいろ考えていかなきゃいけないと思うんですが、こういった点についてはどうなんですか。検討中ということなんですが、一番肝心な部分で、そこがきちっと担保されないと公正な委員会にならないと思うんですけれども、どうなんでしょう。
○副大臣(田村憲久君) いずれにいたしましても、先ほど来検討中という話をさせていただいておるんですが、当然のごとく、これ申出される方々の立場に立ってということでありますので、個人情報等々守られるような形でこの委員会が運営されているのは我々は当然のことだというふうに考えておりますし、また設置する具体的な根拠というものに関して、今からどうあるべきかということも議論をしっかりしていかなければならないと思います。設置ができる根拠は今申し上げたところでありますけれども、設置の根拠というものもしっかりこれから検討して委員会をつくっていかなければならない、このように思っております。
○直嶋正行君 柳澤大臣にお伺いしたいんですけど、ちょっと今そういうあいまいな状態ですよね。例えば、社会保険庁に対してこの検証委員会なるものから資料を出しなさいと、こういう要請があったとすると、きちっと法律的に整った委員会でないと社会保険庁としても資料を提出をする義務というのは負わないですよね。あるいは、こういうあいまいな根拠のままで本当に社会保険庁としてこういう第三者委員会にゆだねてしまう、判断をゆだねるということはどうなんでしょうかね。御心配はないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この第三者委員会というのは、元々、私ども、行政不服審査というようなことで、処分があった場合にその処分に不服である方が最初は原処分庁、あるいは更にその上の審査、あるいは更にその上というような、そういういわゆる行政不服審査の手続として設けられる、そういうプロセスでの位置付けということはないんだろうと思います。それはもう言うまでもなく、我々には社会保険審査官、さらには社会保険審査会というものが既にあるわけでございますから、そういうものと全くオーバーラップしたようなものはないと、このように考えております。
 したがいまして、どういうことかというと、結局事実の問題として、行政の実務の問題として裁定に対してその不服審査というようなプロセスではなくて、事実問題として、私にはこういう記憶がある、あるいは物的なものもあるんだけれども、それが入っていないのではないですかというようなことを、言わば訂正を求めるという、そういう事実上の行為というふうに思っておりまして、それを最初に我々社会保険庁の事務所でやり、さらにまたいろんなものを調査させていただくと。そういうものでなおまだそれでは満足ができないという方々がさらに第三者の意見も聴いていただこうということで、私どもとしてそういうものを設営させていただいているということですから、事実上、私どもはそのいろんな動きに対しては協力をしていくというような考え方でなければならないと、このように考えます。
○直嶋正行君 今大臣からお答えのあった不服審査、いわゆる審査会だとか審査官との関係についてはちょっと後ほど質問させていただきたいと思いますが、その前に、今日は官房副長官に来ていただいています。
 実は、私なんかの受け止めでは、先々週ぐらいまでは、確かに総理が第三者委員会的なものをつくってというふうにおっしゃって、まあおつくりになるんだろうなと。しかし、これは多分厚労省なり社保庁の下におつくりになるんじゃないかというふうに先々週ぐらいまでは思ったんですが、ここ数日でがらっと変わりまして、さっき田村副大臣からお答えになったように、総務省につくると、こういう方向で固まっているんですが、これは総務省に置くという理由は、内閣としてどういう御判断をされて総務省に置くことになられたんでしょうか。その点、まず確認したい。
○内閣官房副長官(下村博文君) お答えいたします。
 去る十一日に、安倍総理から菅総務大臣に対し、年金記録の確認について第三者委員会を総務省に設置するように御指示がございました。総務省に設置することにした理由として、第一に、年金記録の実務を行う社会保険庁と離れて中立的な立場で行うこと、第二点目として、総務省は設置法に基づき各行政機関等の業務に関する国民からの苦情の申出について必要なあっせんができること、このような理由から指示されたものと考えております。総務省でも、この第三者委員会を政令に基づく組織として設置するというふうに聞いております。
○直嶋正行君 一点確認しますと、政令に基づいてさっき私がちょっと申し上げたようないろんな枠組みをつくって、その下につくると、こういう理解でよろしいんですか。
○副大臣(田村憲久君) ちょっと意思の疎通がなくて、申し訳ありませんでした。
 政令に基づいて設置をさせていただくという話になると思います。
○直嶋正行君 さっきは総務省設置法に基づいておつくりになるということですよね。今から法律作ってつくるわけにいかないから、さっき政令とおっしゃったんですが、そういう理解でよろしいんですか。
○副大臣(田村憲久君) 私が申し上げた意味は、設置できるというのは、総務省設置法に基づいて、四条の二十一号に基づいて設置できるということでありまして、設置の基準といいますか根拠は、正に政令においてそれを設置をするということであります。
○直嶋正行君 例えば、行政組織法上、八条委員会、審議会のようなものは、法令にもちろん基づいてつくるわけですが、政令によってもつくることは可能ですよね。可能なんですよね。ただ、ほとんどの審議会は法律を作ってやっています。だから、政令でということになると、これは審議会的なものでもないということになるわけですかね。ちょっと話がそれちゃったんですけど、どういう整理をすればよろしいんでしょうか。
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記起こしてください。
○副大臣(田村憲久君) 審議会的なものも政令でつくっておりますので、そういう意味では審議会的なものになる可能性も十分にあるということであります。(発言する者あり)審議会であります。申し訳ありません。審議会であります。
○直嶋正行君 多分、私の整理だと、公務員としての守秘義務を課すためには、審議会にするかあるいは公務員として採用するかしか方法はないと思うんです。どっちなんですか。
○副大臣(田村憲久君) 審議会ということであれば、当然のごとくその中で守秘義務が掛かりますし、非常勤の公務員ということにいたしますので、そういう意味では守秘義務が掛かるという話であります。
○直嶋正行君 まあ、分かりました。是非早くきちっとその概念を整理していただかないと、何か報道を見ていますと、この委員会次第で、国民の記録がちゃんと訂正されるかどうか、この委員会次第のようなことも言われておりますので、是非きちっと早急に整理していただくことを求めたいと思います。
 それで、さっき大臣からちょっとお答えの中にあったんですが、この第三者委員会と社会保険審査会なり審査官との関係なんですが、例えばこの間の参考人で来られた方もそうだったと思うんですが、要するに既に社会保険審査官に申請をして却下された、今それで争っている人、何人かいますよね。再審請求するとかいろいろやっていますが、こういう事案も改めて第三者委員会に申し立てて判断をしてもらうと、こういうことは可能なんですか。これはちょっと総務省の方でお答えいただいても結構ですけど。
○副大臣(田村憲久君) 社会保険審査会で裁決されたことに関してということですね。
○直嶋正行君 却下されたものをもう一回。
○副大臣(田村憲久君) これ、幾つかパターンがあるんだと思います。却下、それから裁決された場合にも棄却、それから容認、いろいろと分かれてくるんだと思うんですが、却下の場合は当然のごとく却下されておりますので、第三者委員会の方でそれをお引き受けすることは十分にあり得るというふうにお聞きをいたしておりますし……
○直嶋正行君 十分あり得る。
○副大臣(田村憲久君) もちろん。
○直嶋正行君 あり得るということですか。
○副大臣(田村憲久君) それはお持ちいただければという話ですよ。こちらから出張っていくわけにはいきませんので。
 それから、棄却案件に関しましても、棄却ということでございますので、それを第三者委員会に申し出ていただけるということは、これは大丈夫、あり得るということで、これは厚生労働省の方から我々はそういうようなお話をお聞きをいたしております。
○直嶋正行君 大臣、今の総務副大臣のお答えで間違いないわけですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもといたしましては、実際上、そうしたことで記録ということについてできるだけ広く国民の皆様の言い分を事実上聴くということになりますので、そういう意味で第三者委員会でお話を聴くということがあり得るというふうに思います。
 その結果、意見が出ればこれで社会保険庁としてその訂正に応じるというのが今回のこの委員会、事実上のこの国民の皆さんの年金の記録を広く訂正をする機会を与えるという趣旨に合致するものと考えております。
○直嶋正行君 そうすると、今の第三者委員会で、これは支給すべきと、こういう判断がされれば、社会保険庁の審査会においてもその意見に従って判断をすると。さっき裁定は中央審議会だと、こういうふうにおっしゃったと思うんですが、最終的な権限はどっちが持っているんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもが考えるところでは、社会保険審査会なり審査官の段階も含めてなんですけど、これが却下、棄却したという事案、これについてまたさらにその対象になられた方が、新しい言い分というか、物的な証拠を含めてですけど、そういうものを提起されるということでありますれば、それはまた第三者委員会にこれを持ち出すということもあり得ると思います。
 ただ、その場合に恐らくその、何というか、資料あるいは御主張というものについては、やはり最初は社会保険庁事務所に持ってきていただく、そして再調査もするということで、その資料の評価ということが十分またそのルーチンの手続の中で行われない場合に、さらにその上の第三者委員会に持ち出されるという経過を多分たどることになるだろうと思います。
○直嶋正行君 ちょっとここ、今の制度の社会保険審査会と第三者委員会との関係が整理できているようでできてないんですが、私の頭の中も。さっきお話ししたように、社会保険審査官の下で棄却されたり却下されたものも当然第三者委員会へ持ち込んでもう一度判定をしてもらうと、これは同じ案件をそのまま判定をしてもらえると、こういうことになるわけですよね。新しいものが要るということですか、そのときは。ちょっとそこ正確に教えていただけませんか。
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険審査会が棄却の判決を行う、これは再審査請求人が求める記録訂正を認めないということでございますが、そこにまたその後何らかの事情の変化、例えば新たな資料の提出等があり、第三者委員会が記録を訂正すべきというようなことであれば、社会保険庁長官は記録を訂正するということでございますので、第三者委員会に話を持ち出すことは可能だと。
 しかし、全く同じことを繰り返すということは、これはもう、やはり一事不再理ということでないと、これはもう延々エンドレスになってしまうということになりますから、そういうことは避けるべきだというふうに思いますけれども、新しいことであれば、私どもとしては記録の訂正ということについて、できるだけ広く今回の場合には事案を救済すべき、あるいは回復すべきと、こういう考え方を取っているわけでございます。
○直嶋正行君 ちょっと話が変わってきたように思うんですが。
 今現実に、社会保険事務所といろいろ、払った記録がない、領収書がない、こういうやり取りの中で、例えばこの間参考人でお見えいただいた方もそうなんですが、既に棄却されているわけですよね。そうするとそういう方が、駄目と、こう言われているんですよ。棄却されているんです。(発言する者あり)そうです。
 ですから、その人が、状況は何も変わらずに、全く新しいものも持たずに、持たないままでは第三者委員会の方に御相談に行けないと、こういうことになるんですかね。どっちなんですかね。じゃ総務省、お願いします。
○副大臣(田村憲久君) まず、社会保険審査会の裁決にはもちろん拘束力があるわけでありますけれども、棄却裁決には拘束力が認められないとされております。だから、棄却されたものに関しては拘束力はないわけでありますから、当然のごとく、その後の処分が変わる可能性というものはあり得ると。第三者委員会にお持ちをいただいて、その中で今度は判断をしていくわけであります、あっせんに向かっての。その中においては、当然新たな物的な事実も出てくるでしょうし、物的な事実だけではなくっていろんな証言等々、信用できるか信用できないかということもその中で判断をされていくわけであります。
 そういうようないろんな多角的な判断を基に、これが認める認めないという判断というものを下した上であっせんを社会保険庁へして、社会保険庁はそれを尊重するとおっしゃられておられますので、もしその判断の中においてこの期間は権利が回復できますよねという話になれば、それは社会保険庁がその後裁定をし直していただくという話になるんだと私は思っております。
○直嶋正行君 だから、今の田村副大臣の御説明とさっきの厚労大臣の御説明ではちょっと違うんですよね。厚労大臣は、いったん棄却されたものはもう一事不再理だから、新たな……
○国務大臣(柳澤伯夫君) 何も変わっていなければ。
○直嶋正行君 いや、だから、内容変わってないと駄目だと、こうおっしゃったわけでしょう、さっきは。だけど、今の説明は、来てもらって、相談は、入口では門前払いしませんよと。相談の結果、新しいものが出るかもしれないと、こういうふうにおっしゃっているんですよ。どっちなんですか、これ。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 要は、今回の記録の問題について、この第三者委員会もできているわけでございますから、それについては私どもはできるだけ広く救済をしようということでございます。
 ただし、やっぱりその却下なりなんなりという審査会の、要するに行政不服審査におけるそうした処分が出ている、あるいは判断が出ているということであっても、我々はできるだけ広くこれを今回の第三者委員会の方に持っていってもらって考えていただきたいと、こう思っておりますけれども、全く同じである、御主張も全く同じであるというようなことになりますと、これはまあ一事不再理というか、我々としてやっぱりそこにはおのずと制約があるだろう。
 しかし、それについて、違う御主張というか、付け加わったいろんな事情を背景とした御主張なり、あるいは物的証拠等があればなおさらですけれども、そういう場合には第三者委員会というものに取り上げてもらうということは、今回はそうしたこともやっていただくというのが今回第三者委員会の設立の趣旨になるだろうと、こういうことを申し上げているわけでございます。
○直嶋正行君 だから、入口は少なくとも門前払いしないということでいいんですか。そちらの方はうなずいておられるんですけど。
 入口は同じ案件で、私、この間参考人でこちらへ来てお話しされたあの方々は、私個人は何とか救ってあげたいと思っているんですよ。しかし、かなりやり取りが進められて、煮詰まっているんですよね、いろいろ聞くと。だから、正に大臣がおっしゃったように、一事不再理だと、内容は変わらぬと、こういうことになってしまう可能性があるんですよ。だから、全く同じ状況なんだけど、改めて第三者委員会に御相談に行くと。あちらは受け入れるようなさっき答弁されているんですけど、それでよろしいんですか。行けるんですね。行って御相談はできるんですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の第三者委員会の設立の趣旨からすると、できるだけ今回の記録訂正問題については広く救済というか回復を、本来あるべきという前提ですけれども、そういうことをする機会を設けようということでございます。
 したがいまして、この第三者委員会としては、そうした御主張についても、これを受け止めて御審議いただくということをかなり緩やかに認めていこう、こういう考え方に立っているということでございます。
○直嶋正行君 今、入口の話で、入口は同じものでもいいよと、もう一回来なさいと、こういうことで理解さしてもらって大丈夫なんですよね。入口は同じ案件でも行けますよと、こういうことでいいんですね。
○副大臣(田村憲久君) もう一度ちょっと御説明さしていただきますけれども、社会保険審査会の裁決に関しまして、これは拘束力がもちろんあるわけでありますが、棄却裁決、却下もそうでありますけれども、こういうものは拘束力を認められていない、認められないと我々は認識をいたしております。
 ですから、当然、裁決で却下された場合ですね、こういうものは、同じであったとしても、我々第三者委員会はお受けをさせていただくと、申出をいただければ。その下で、御本人の立場に立って、親身にいろんな御事情をお聴きをして、客観的な事実でありますとかいろんな証言でありますとか、そういうものをお聴きをさせていただいた上で判断をさせていただくと。そして厚生労働省、社会保険庁の方にあっせんをさしていただく。あっせんをさしていただいたものを尊重いただいて、新たな年金の裁定をしていただくと、こういう流れになるというふうに認識しております。
 いや、変わった場合ですよ、変わった場合。
○直嶋正行君 入口の話はまあ大体分かりました。じゃ、厚労省もそれでいいわけですね。
 出口の話なんですよ、今度。だから、今の田村さんの御説明の中にもあったんで、まあお話は聞きましょうと。しかし、新しい事実があればいいですよ。なかなかこれ、事実というのは何かまた証明が要るんでしょうし。そうすると、しかし聞きようによっては、いや、この人は本当のことを言っているなと、こういうこともあり得ると思うんですよね。
 そうすると、そこで、さっき厚生労働大臣は、新しい事実だとか物的な証拠のようなことをおっしゃられたんですが、そういうものがない限りは難しいという答弁されたんですけど、それはそのとおりなんですか。新しいものがないと駄目なんですか。
○副大臣(田村憲久君) 現状、我々のところに来る案件というものは、もちろん記録がまず残っていないもの、それから領収書等々、それを証明ができないものですよね、そういうもの、証明できるものがない場合ですね、これが来るわけであります。そういう方々が、例えば他の通帳の記録でありますとか、それから当時働いていたときの社長さんの、雇っておられる社長さんの会社の台帳でありますとかいろんな帳簿、こういうもの、さらには証言もあるかも分かりません。いろんなものを勘案しながら、どうするかという基準をまずこれから作らなければならないということでありまして、もちろんおっしゃりますとおり、全員の方々が善意であるということを基本的には我々も信頼はさせていただきたいですが、そこは行政でございますから、ある程度それの信憑性というものもその中で判断はしていかなければならないんであろうと、その基準作りを今から組織をつくって早急にさせていただくということになっております。
○直嶋正行君 基準作りはこれからだというのは分かりましたが、要するに、そういう新しいものが何か出てこないとやはり結論は変わらないと、こういうことになるんですかね。
 要するに、新しいものというのは、保険審査官等とやり取りした、社保庁とやり取りしたもの以外に新しいものが出てこないとそれは難しいと、こういうことになるわけですか。
○副大臣(田村憲久君) 今まで社会保険庁がそれぞれお持ちいただいた資料等々で判断をされていく中において、多分いろんなやり取りがあり、また社会保険庁のいろんな体質の問題もありまして、十分に御本人の主張されることをお認めにならずに裁定をされたという場合、若しくは不服を持たれるような結果になったという場合があるんだと思います。そのお持ちをいただいた資料、それをもってしてそのまま第三者委員会にゆだねていただいた場合、どういうような判断を下すかというのは、現状においてはその資料を見ての判断でありますから、社会保険庁と全く同じ結果になるとは限らないということであります。
○直嶋正行君 じゃ、同じものでも判断が違って社会保険庁と別の判断になる可能性があると、そういうことになるわけですね。
 そうすると、それはさっきのお話だと社保庁に対する勧告になるんですか。こういう結論になりましたと。(発言する者あり)あっせんですか、勧告ですか、どっちなんですか。
○副大臣(田村憲久君) 先ほど来申し上げておりますように、あっせん機関になりますので、あっせんという形になります。
○直嶋正行君 何といいますかね、非常に分かりにくいんですが、あっせんということになって、そのあっせんを受けたら社会保険庁としては尊重をすると、こうさっき後ろから答弁ありましたけど、尊重してそれを認めると、こういう理解でよろしいんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そのとおりでございます。
○直嶋正行君 そうすると、要するに第三者委員会でこれから具体的に基準をお作りになるということなんですが、今のこのやり取り総括しますと、必ずしも新しい物証だけではなくて、それに代わる証明、あるいはその話の筋道が正しいと、本当のことをおっしゃっているという心証かもしれませんね、そういうものがあれば、第三者委員会としては社会保険庁が出した結論と別の結論を出すことは十分あり得ると、こういうことですよね。
 その別の結論が出た場合も社会保険庁としてはそれを尊重して認めると、こういうことになるんですけど、そういう理解でよろしいですか。
○副大臣(田村憲久君) 尊重をいただく段に関しては社会保険庁の話になると思うんですが、それまでの部分に関しては第三者委員会になりますので、申し上げますと、新事実が出ない、今までと一緒の状況の中において、それを第三者委員会の中で判断をするという場合、もちろんその判断基準等々をこれから作りますから、どういうふうな判断を下すかというのはそれぞれの状況によって違うとは思いますが、しかしながら、その客観的状況を見てこれは十分に証明するに足り得るというような私は資料といいますか、ものであれば、それはそういうようなこともあり得ると。資料というのは本人が出された部分ですね、(発言する者あり)材料ですね、ごめんなさい、材料であれば、そういう判断が起こり得ることもあり得るというふうに認識をいたしております。
○直嶋正行君 私、ちょっと法律の専門家じゃないのでよく分からないんですけど、蓋然性という言葉ありますよね。何となくこの人の言っていることはどうもこういう筋道立てて考えると合っているとか。ある種こういう非常に高い可能性とか蓋然性とか、そういうものも評価に入ると、こういう理解でよろしいですか。
○副大臣(田村憲久君) それも含めてこれから制度設計いたしますので、もちろん信頼性というもの、その言われていることが事実であるということの信頼性といいますか、蓋然性という言い方がいいかどうかは分かりませんが、そういうものが高いものは当然のごとく判断をしていくと思いますけれども、今おっしゃられているのは心証という意味だと私はとらえさせていただいたんですが、それをその中に入れるかどうかというのはこれからの制度設計の中の話であろうと思います。
○直嶋正行君 ちょっと、だから、その物的なものだけじゃなくて、客観的な基準これから作るというのは分かりました。しかし、お考えとして、そういう客観的な事実に基づく物証だとか証言だとかそういうものだけではなくて、話そのものの総合的に評価をして、さっき僕は心証という言葉を使ったんですが、それに代わる適当な言葉あったらおっしゃっていただいていいんですけど、そういうものも併せて判断をするよと、こういうふうに、先ほどから田村さんの答弁をお聞きしていると私はそういうふうに理解したんですけど、ちょっと今のお答えがまた元に戻っちゃった感じがあるんですが、どうなんでしょう。
○副大臣(田村憲久君) なかなか言葉が私の方もファジーな言葉に、どうしても制度が決まっていないのでそういう言葉を使っているものですから、お互いの、その何というんでしょう、意思の疎通がどこまでできているかというところが不安でありましたので、あえて厳密な言い方をしたわけでありますが、基本的に総理も、筋が通っておるものに関してはそれは認める方向だということをお答えになられておられます。そういうことを勘案いたしますと、つくる組織、第三者委員会は、やはりそういうような、必然性という言い方がいいのかどうか分かりませんけれども、御本人の立場に立ってそれが事実であるだろうと、まず間違いないだろうというようなものに関しては、そういう判断をする基準というものを中に入れていくという方向性であると思うということであります。
○直嶋正行君 早く基準出していただきたいと思います。その中でいろいろとやり取りさせていただきましてありがとうございます。
 それで、官房副長官にお聞きしたいんですけど、結局、今のやり取りも含めて判断しますと、やはり第三者委員会を社会保険庁や厚労省の外に置くということになると、私は今ある社会保険審査官とか審査会そのものももういっそ外に置いた方がより分かりやすいし、客観的な評価になると思うんですが、内閣としてこういう検討はされるおつもりはあるんでしょうか。
○内閣官房副長官(下村博文君) お答えいたします。
 今議論をしております第三者委員会でございますけれども、これは、これに限って申し上げれば、社会保険庁側に年金保険料の納付記録がなく、御本人も領収書等の証拠をお持ちでないといった事例に係る年金記録の訂正に関し、御本人の立場に立って申立てを十分に酌み取り、様々な関係資料などを検討した上で公正な御意見をいただくものという位置付けでございます。
 一方、社会保険審査会は、これは社会保険審査官及び社会保険審査会法の規定により、受給権者等からの再審査請求に対して、社会保険庁長官の処分が違法又は不当かどうか、これを審査し裁決するものであります。
 そういう意味で、社会保険審査会は、社会保険庁長官による年金受給権の裁定、行政処分の後にその処分の是非を問うことができるものであり、この第三者委員会の仕組みは年金受給権の裁定がなくても簡易迅速に公正な判断を求めることができるものであり、御本人の利便性が高いものと考えます。
 そういう意味で、この位置付けが違ってまいりますので、これはそれぞれ総務省に第三者委員会、また厚労省の中に、あるいは社会保険庁関係の中での社会保険審査会、別々にあるという位置付けがより適切ではないかと思います。
○直嶋正行君 今副長官おっしゃったように、法律に基づいて置かれている審査会ですから、保険審査会は、もちろん法律を変えなきゃいかぬということになるんですが、今やり取りしてきたように、やはり社会保険審査官が出した結論を第三者委員会で同じ案件をくみ上げて別の結論になると、こういうことも十分あり得るということになっていけば、それをしかも社会保険庁長官は尊重して、まあほぼ認めるということに、実質認めるということになっていくとすると、さっきおっしゃった裁定、受給権の裁定も含めて、社会保険審査会の方が今度は形骸化してくるといいますか実質がなくなってくるんじゃないかなと、私はちょっとそういうふうに受け止めたんですが、そういう御懸念はないんでしょうか。
○内閣官房副長官(下村博文君) お答えいたします。
 厚生労働省は、国民生活の保障及び向上を図り、並びに経済の発展に寄与するため社会保障の向上等を図ることを任務としており、社会保険制度全般をその所掌事務としていることから、年金のみならず健康保険等の社会保険各法の規定に基づく処分に係る法的拘束力を有する判断を行う機関として、社会保険審査官及び社会保険審査会は厚生労働省の中に設置されているものであります。
 一方、この年金記録の確認に対する第三者委員会、これは証拠がないといった事例に係る年金記録の訂正に関し、御本人の立場に立って申立てを十分に酌み取り、様々な関係書類などを検討した上で公正な御意見をいただく機関であります。
 総務省は、従来から国民からの行政に対する苦情について各行政機関にあっせんを行うことを業務として行っておりますので、政府において検討した結果、そういう意味で総務省に設置することが適当と考えたわけであります。
 そういう意味で、この社会保険審査官及び社会保険審査会、これと第三者委員会、これは厚生労働省及び総務省それぞれの省の所掌に由来するものであって、その機能や位置付けがこれは異なっているものであるというふうに承知しております。
○直嶋正行君 この点、柳澤大臣に御所見あればお伺いしたいんですけど、今官房副長官がお答えになったのは一つの省庁の役割分担における筋論だと思うんですが、しかしこれもし第三者委員会をある程度、例えば時限的な制度ですよと、こういうふうにしちゃうんならそれはそれで一つの割り切りがあるかもしれませんが、かなり長い期間こういう形でやるということになってくると、私は実質、さっきも申し上げたように、社会保険審査会の形骸化につながってくると、こういうふうに思うんですが、厚生労働大臣、いかがですか、そういう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険審査会は、先ほど来申し上げておりますように、行政処分がまず大前提であります。その行政処分がありましたときに、これに不服の当該の処分の対象者が不服審査を申し出るという筋の話であるわけです。これに対して、今回の第三者委員会というのは、年金の記録の問題について全く処分がない被保険者の場合であってもこれを訂正するという、そういうことが成し得る、そういう、何と申しますか、実際上の記録訂正ということを中心に第三者としての判断を示して国民の苦情に対してのあっせんをされるということでございますから、これはもう機能としてはかなり違うものだということが言えると私は考えるわけです。
 社会保険審査会ですけれども、これは従来、年金記録の問題については従来実績として余りここで不服審査が行われるということの例は少のうございました。そういうことで、それじゃどういうところが主としてあるかといいますと、例えば障害などに係るような、そういうことの、この辺についてのいろんな行政処分が行われた場合のその処分の不服というようなものが非常に件数としては多いということでございまして、この年金記録の問題について、もちろん社会保険審査会あるいは審査官が取り扱うこともできるわけでございますけれども、それを第三者委員会の方で国民の皆さんが主として扱ってもらうということであっても、別に社会保険審査会、審査官が空洞化するというようなことは私としては全くないものと考えております。
○直嶋正行君 確かに法的に基づいて不服審査を申し立てる機関で、おっしゃったように年金記録だけじゃなくていろんなほかのものを扱うということなんですが、しかし逆に第三者委員会は相談、あっせんということで、何かげた履きでも行けそうな雰囲気で、言葉的に言うとですね、こちらは何かこうちょっとこうしていかなきゃいかぬかなという、こういう感じがするんですけど、しかし実際にそういう意味で第三者委員会の方に相談をして、結果として法律に基づいてつくられた審査会と、審査官と異なる結論が出てくると、こういうことになってくると、私はやっぱりある種形骸化が起きてくるんじゃないかなというふうに思います。
 大臣おっしゃるように、ほかのものもあるからそれは一概にすぐどうだこうだということには、早急な、何といいますかね、余りそういう議論を拙速にやっちゃいかぬのかもしれませんが、しかし議論としては残るんじゃないかなというふうに思っています。
 それから、最後にちょっと一点総務省に御確認したいんですが、この委員会は時限的に置くと、こういう発想はあるんですか、第三者委員会ですが。
○副大臣(田村憲久君) この委員会は、もう十分御承知のとおりだと思いますけれども、今回このような社会保険庁が機能不全的な状況の中でいろんな年金の記録が、要は紛失等々をしたり、また打ち込みのミスがあったり、言うならば社会保険庁のミスによって国民の本来得られる権利というものを失わさせているという状況を回復をするために設ける、そういうような委員会であると我々は思っております。
 ですから、その業務が終わった後どうなるかということは分かりませんが、今のところはまだ時限的な形でつくるというようなそういう認識ではありませんでして、取りあえずすべてのことが解決するまで、いつまでなるか分かりませんけれども、委員会としてこれを存続をさせるという話であります。
○直嶋正行君 分かりました。今日はもうこの程度にしておきますが、更にできるだけ早くまた詰めて御報告していただくようお願い申し上げておきたいと思います。
 いろいろ考えていたんですが、もうあと時間がわずかなんで厚生労働大臣にお伺いをしたいんですが、今回のこの年金記録の問題なんですが、これは正直言って、この間も議論ありましたが、特に国民年金の未納問題に相当大きな影響を与えるんじゃないかなというふうに思っています。そういう意味でいいますと、例の平成十九年、納付率八〇%という目標があるんですが、私はこれは達成は極めて難しいと思いますし、実態とかなり懸け離れた数字じゃないかなというふうに思っているんですが、今のこの状況で担当者もかなり相談の方に回すとか様々なことを考えますと、一層逆に納付率が低下していくんではないかと、こういう心配をしているんですけれども、この点については大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の年金記録に対するいろんな国民の思い、特に心配あるいは不信というようなことが、特に国民年金の納付率に悪い影響、つまりマイナスの影響を与えるのではないかと、こういう御懸念の表明でございますけれども、私もそういうことを非常に心配をいたしているというのが率直なところでございます。
 したがいまして、私どもはそういう国民の皆さんの信頼が揺らいだままでおくというようなことは絶対許されないというように思いまして、今回一連の新しい対応策というものを打ち出させていただきまして、それを着実かつ迅速に実施に移すということの中で、何とか国民の皆さんの年金に対する信頼というものを回復したいと、こういう思いでこれに取り組みたいと、このように考えております。
 また、最近もう非常にこの相談というものが件数が多くなっておりまして、それもできるだけ質の高い応答ができるということを私どもも願っておりますので、必要に応じて徴収の職員等も場合によってある程度これに割かなければならないというような事態も考えられないわけではないと、私自身は思っております。
 したがいまして、そういうことが長期にわたらないように、もう本当に我々の取組、対応策というものをきちっとやることによって、国民の皆さんに早くそうした不安の念というものを払拭していただくようにこの状況に取り組んでいきたいと、このように考えておる次第でございます。
○直嶋正行君 実は私、今日はもう一点特例納付制度についてお伺いしようと思っていろいろ調べてみました。それで、今日はもうちょっと時間ありませんのでこの話はできませんが、それを調べている過程で、実は私が気が付いたんで皆さん御存じだと思うんですけれども、今の国民年金の納付率というんですかね、検認率という表現になっていますが、一番高い時期は九六%ぐらいの時期が昭和四十年代から五十年代、続いていたんですよね。納付率の推移グラフを見ましても、そこまでさかのぼって見ると、もう九五、六%の時代があったんです。それがどんどんどんどん低下をして平成十七年度は六七%と、こういう数字になっているんですよね。したがって、昭和三十六年に国民年金制度ができて、それから急激に納付率というのはどんどん上昇していって、その間無年金者を出したら大変だということで、特例納付も三回たしか実施したと思うんですが、そういうこともあってどんどん上がっていったと。しかし、ある時期から逆に低下をしているということなんですよね。
 それで、ちょっと最後にお聞きして、次回また、次回といいますか、改めてまた機会があれば大臣と議論さしていただきたいと思うんですが、その時代と今とどういう違いがあるのかということなんですよね。ちょっと、もう時間ないんですが、簡単に一文、短い文章を読みます。
 国民年金の保険料は、被保険者が、当時は市町村でしたが、市町村役場において国民年金手帳に国民年金印紙を張り付け、これを検認することにより納付するが、被保険者全員が市町村役場まで行って保険料を納めるということを期待することは困難であると。このため、市町村では被保険者の保険料納付の便宜のために納付組織の育成強化を図っている。納付組織の形態はそれぞれによって異なるが、大別すると町内会や部落会などの自治組織、婦人会、青年団、納税組合、こういったものを使っていると。これは実は昭和四十一年の厚生白書に書いているんです、の一文章なんですよ。
 ですから、その時代はこういう、実際に窓口へ来てくれなくても、いろいろみんなで集まって納付しようやと、こういうことがなされていたんですが、今はまあ事情も全く変わってしまいまして、そういう世の中ではないと思うんですね。そうすると、こういう、その時代とやはり全く環境が変わる中で本当に未納率を、まあ努力されているところにこういう言い方は申し訳ないんですが、本当に頑張ってやっていけるのかなと。入口の皆年金と出口の皆年金という話をこの間おっしゃっていましたけれども、私はやはり相当時代の変化の中で申し上げると難しいんじゃないかなと、こういうふうに思っていまして、もう一分しかありませんので、コメントを簡単にいただければ有り難いんですが、また続き是非、制度問題として大臣とやらしていただきたいということを申し上げまして、簡単なコメントをいただいたら質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) なぜ昭和四十年代前半から昭和五十年代後半におきまして納付率が高かったかということにつきましては、一つは被用者の妻を中心として納付意欲が高い任意加入被保険者の割合が高かったことが挙げられるというのが一つの要因かと思います。しかしながら、それに加えまして今委員が触れられたような、いわゆる地域に根差した納付組織等によって納付の体制が整っていたということもあるわけでございますが、これが社会保険庁への移管に伴って廃止をされると、こういうことがございます。
 元々、私も税金のことでも、比較でも、昔納税貯蓄組合というのがあったりして、地域のそれぞれの方々がお世話をしていただいて非常に納税の率を上げていただいたというような、いわゆる納税施設とこういうのを言うんですけれども、そういうものが非常に活躍しておりました。したがって、私は就任をしてすぐに納付率の問題についてこうしたことが考えられないのかというようなことも申したわけでございますが、なかなか今日の状況の下では難しいということが実態でございますが、いずれにしても、納付率を引き上げるためにあらゆる努力をしていかなければならない、このように考えております。
○直嶋正行君 じゃ、続きは次回でまたさしていただくということで。
 ありがとうございました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、坂本由紀子君が委員を辞任され、その補欠として神取忍君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 引き続き質疑を続けます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 先ほどの続きをやりたいんですが、今まで社会保険庁はオンラインシステムの契約相手であるNTTデータあるいは日立の関連企業に、先ほど答弁で約一兆四千億円の支払という答弁がありました。これは、NTTデータ関連三社、株式会社NTTデータ、株式会社NTTデータシステムサービス、株式会社社会情報クリエイト、この三社で一兆六百三十二億七千三百十三万円、それから日立関連三社、日本電子計算機株式会社、株式会社日立製作所、日立公共システムサービス株式会社、この三社で三千五百五十八億六千七百十三万円ということになるかと思いますが、これでおおよそは間違いないですか、イエスかノーかで結構です。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまお話のあったとおりの数字と認識しております。
○小池晃君 これは、報道によりますと、年金関連だけでNTTデータの売上げの一割を占めるというわけですね。まあ本当に莫大なお金であります。
 資料をお配りしておりますが、しかもこのグラフで見ますと、九七年まではこの経費は国庫負担だったわけです。それが九八年から保険料財源から、まあごく一部税もありますが、基本的には保険料財源に変わっている。やはり、その九八年以降急速にこれは伸びているというふうに、これは傾向はあると言わざるを得ないんではないか。
 大臣、やはり国庫負担から保険料負担になって以来この支払経費が急増している、これは事実としてお認めになりますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保険オンラインシステム経費につきましては、度重なる制度改正に対応するためのシステム開発、ハードウエア等機器の導入及びシステム運用業務などに相応の経費を必要としております。平成十年度以降におきましても年金制度改正や医療保険制度改正に伴うシステム開発経費等を支出してきたところであり、財政改革法の施行によって保険料財源を充てることとなりましたが、これを理由としてシステム開発経費が増加したとは考えておりません。
○小池晃君 理由として上げたわけじゃないといいながら、事実は何より雄弁で、やっぱり保険料になってからどんどん上がっているわけですね。しかも、この一兆四千億円にはNTTに対する残債千五百億円入ってないわけですから、これも実はこれから払われる。で、正に今まで保険料から流用されてきた。
 今回の法案は、年金相談、年金教育・広報、情報提供等の事業には保険料を充当できるというふうにしているわけです。今までは保険料からの流用は経過措置だったわけです。これが恒久化される。やはりこの間の経過を見れば、こんなことをすればますますそのシステム経費に歯止めが掛からなくなる、ますます保険料からの流用が肥大、拡大していくことになるのではないか、この疑問にどうお答えになりますか。
○政府参考人(清水美智夫君) 年金事務費は年金給付と密接不可分なコストでございます。年金事務費に保険料を充てることは受益と負担の明確化という観点から見て妥当ではないかというふうに考えてございます。また、今回の法案におきましては、これまで御批判がございました、保険料財源を用いて必要な施設をすることができるといういわゆる福祉施設規定が廃止でございます。事業範囲を限定いたしまして、年金相談等という真に必要なものに限定しておるところでございまして。
 いずれにいたしましても、重要なことは無駄遣いの排除でございます。私ども、予算の精査はもちろん、執行に当たりましても競争入札あるいは企画競争を原則化するということでございますとか、民間企業人も参画する調達委員会の厳格な審査など、様々無駄を排除する取組を徹底してまいると、このように考えてございます。
○小池晃君 口で無駄遣いしないといっても、事実この間の経過を見れば、これは保険料ということになればやはり使い放題という構造になってきた。その事実を踏まえれば、これは非常にこういう流用が拡大していく危険性は否定できないと。
 それから、今回の様々な事態に対する対応、これ大臣ね、今回の分については国庫から支出するんだというふうに言っているんですが、私分からないのは、年金相談、年金教育・広報というのは、これは保険料から充当するわけでしょう。その中で、今回の事態に関するものは、そこは税金だと。これどうやって分けるんですか。だって広報だって、今回の事態に対する広報だけじゃなくて年金に対する広報の中で、じゃその比率で分けるのか。あるいは相談だってそうでしょう。相談窓口に今回の事態の解決のために来る方と一般的な年金相談で来る方、どうやって分けるんですか。
 だから、税金でその分は見ますなんて、私は何の担保もないと思いますよ。一切そういう保証はないんじゃないですか。今回の事態に応じて来られる相談が保険料から払われるということは一切ないと。ないというのであれば、その担保を示していただきたい。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはそう難しいことではないと私は思います。それはどういうことかといいますと、今回の事態に対応するために要員増をやってみたり、あるいはブースを拡大してみたり、さらにはウインドーマシンを増設してみたりというようなことで、明らかに従来のルーチンの仕事以上のいろんなマンパワーあるいは施設というものが必要となっております。
 したがいまして、そういう新たに調達をしなければならないそういうものについての費用は、これはルーチンのいろんな費用と分別するということはそれなりに可能だと私は考えているわけでございます。
○小池晃君 いや、だったらね、おかしいですよ。新たに使う部分については税だということであって、消えた年金問題の解決は全部税でやるというのと違いますよ、今のは。だって、そうじゃないですか。それは切り分けできないんですから。だから、今みたいに消えた年金問題については保険料は使わないんだというような私宣伝はやめるべきだと。新たにこの追加費用で、例えば人員をふやすとか施設を増やす分だけなんだということだけで正確に言っていただきたいと思いますが。
 さらに経費についてお聞きしたいんですけれども、社会保険業務センターの三鷹庁舎、これ三年前にも私質問をしておりますが、これはNTTデータのビルを間借りしています。家賃として毎月幾ら支払っておられますか。
○政府参考人(青柳親房君) 三鷹庁舎の借料、平成十七年度は月額で九千六百万円、十八年度は月額で九千二百万円でございます。なお、十七年度におきまして、いわゆる従来のデータ通信サービス契約からこれを切り離しまして賃貸借契約に変更しております。
○小池晃君 これね、三年前に質問したときは一億二千万円だったんですよ、月の借料が。それが減ってはいるんですね。じゃ、何でこれは、その分は本当に言葉は悪いけどぼられていたのかというふうにも言いたくなるんですが。しかし、それにしても九千万円、これは相場から見ても非常に高い家賃だというふうに言われております。こうした巨額なお金が年金保険料からNTTデータやあるいは日立といった企業に流れている。
 こうした巨額な費用が支払われているNTTデータの関連企業あるいは日立の関連企業に、過去、社会保険庁の職員が一体どれだけ天下りをしているかお示しいただきたい。
○政府参考人(清水美智夫君) 国家公務員の退職後におきます再就職の状況は、公務を離れた個人に関する情報でございます。一般に政府が把握すべき立場にはございません。公表関係でも申し上げますと、NTTデータあるいは日立というところに就職した者が、平成十三年十二月の閣議決定に基づきます再就職状況の公表についてというものの中に表れるかということを見てみますと、それに該当する者はおらないわけでございます。
 また、国家公務員法百三条三項に基づいての営利企業への再就職の承認とされたもののうち、両社いずれかに就職した者がいるかという点を御説明しますと、それはないということでございます。
○小池晃君 全くここを明らかにしないわけです。
 そこで、私ども調べたものを二枚目の資料に入れております。
 三年前の当委員会で私が指摘をし、これは当時の青柳運営部長も認められたのが四名、谷口正作、ちょっと敬称略でいきます、これは元社会保険庁次長でNTTデータの常務取締役をやっておられました。ちなみに、この方は国民年金の紙台帳の破棄を市町村に指示した当時の社会保険庁の業務第一課長です。それから中山和之、厚労省の九州医務局長を務めた、NTTデータシステムサービスの常務取締役です。新飯田昇、厚生省大臣官房付、社会情報クリエイト専務取締役、これNTT関連です。中田悟、読み方はちょっと間違っているかもしれませんが、社会保険庁運営部保険指導課長、社会情報クリエイトの常務取締役をその後やりました。以上四名は、三年前の当委員会で、答弁で政府も、私が指摘をしたらそれは事実ですと天下りを認めております。
 それに加えてお聞きをしたい。
 萩原昇、葛原康次郎、浅岡純朗、小寺俊弌、伊藤正秀、松沢藤夫、栃谷喜正、中村治、以上の人物が過去厚生省及び社会保険庁に在籍した事実があるか、及びNTT関連企業にその後就職した事実があるかどうかを確認をします。
 まずそれを答えてください。
○政府参考人(清水美智夫君) 御指摘の萩原昇、葛原康次郎、浅岡純朗、失礼します、名字だけで申し上げます、小寺、それから伊藤、松沢、栃谷、中村という者が社会保険庁に在籍したかということについては、在籍しておったわけでございます。
 なお、これらの者の退職後におきます再就職の状況、情報は、一般に政府が把握する立場にないというために承知はしてございません。
○小池晃君 今言った八名は全員厚生省及び社会保険庁に在籍をしておりました。資料にすべて最終役職名も入れておきました。これら全員はNTTデータ及びNTTデータシステムそして社会情報クリエイトにその後就職をしているということが社会保険庁の内部で出している名簿から明らかであります。確認をいたしました。
 それに加えて、虎忠男、青野修一、笠田稔、以上の人物が過去厚生省及び社会保険庁に在籍した事実があるか、及び日立公共システムサービスにその後就職したという事実があるかどうかを確認します。
○政府参考人(清水美智夫君) 今御指摘ございました三名につきましては、社会保険庁に在籍していたことがございます。
 また、それらの者の再就職の状況につきましては把握してございません。
○小池晃君 この三名はその後日立公共システムサービスに就職をしている、天下りをしているわけであります。こういう癒着の構造があるわけですよ。社会保険庁からNTTデータあるいは日立公共システムサービスにこれだけ大量に、現在まだいるかどうかというのは全部確認できていませんが、ここに就職した事実は、これは間違いない事実としてございます。こういう構造がある。
 そこで、お聞きしますが、社会保険庁が日本年金機構になったという場合に、天下り規制というのは今後どうなっていくんでしょうか。
○政府参考人(清水美智夫君) 日本年金機構から民間への再就職がどうかというお尋ねかと存じますけれども、日本年金機構は公務員に関する規制は及ばないわけでございます。
 私どもは、日本年金機構におきましては中央省庁とは違うのではないか、幹部職員に早期退職慣行がある中央省庁とは違うのではないか、したがって、まじめに働く職員は能力に応じて定年まで勤務を可能とすることによりまして、押し付け的あっせんといったことの必要のないようになるものと考えておりまして、また、日本年金機構の発注業務、これ現在、原則競争入札や企画競争ということにするなど透明性高めるということによりまして、やはりこれによりましても押し付け的あっせんの土壌が生じないようにすることができると、このように考えてございます。
○小池晃君 社会保険庁が日本年金機構になったら押し付け的あっせんの土壌が手品のように消えるなんてだれも信用しませんよ。
 大臣、今ですら、社会保険庁の段階ですらこういう事実はこちらが調べなければ明らかにならない。今後更にこれが、日本年金機構になれば、もう正に真っ暗やみになっていくわけですね。
 大臣、私調べたこの事実、この表をごらんになって、こういうふうに社会保険庁の職員が、正に巨額のお金が行っているわけですよ、保険料から。そういう企業にこれだけ大量に行っているという、こんなことが許されると思いますか。これ見てどういうふうに思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 日本年金機構になりまして後につきましては、今、清水総務部長から答えがございましたように、一つは、幹部職員について早期退職慣行が中央官庁と違ってなくなる、それからあわせて、機構の発注契約につきましては原則競争入札をするなど透明性を高める、こういうことがありますので、言わば癒着的なあっせんをする土壌というものはないというようにするということでございます。
 しかし、私といたしましては、これは何らかの規制、現行の公務員程度の規制というものについて今後検討をしていかなければならないと、このように考えます。
○小池晃君 こういう関連企業から、もう一つあるのは、自民党国民政治協会に政治献金が行っているわけですよ、企業献金が。これ九八年に保険料がシステム経費に使われるようになってからだけの数字を見ても、調べてみますと、日立製作所から二億二千百九十六万円、自民党国民政治協会に企業献金行っています。NTTデータは、〇五年分だけが判明しましたが、五百万円行っています。保険料も含めて、国民の負担が一兆四千億円企業に流れている。その企業に厚生労働省、社保庁から天下りをしている。そしてそういう企業から自民党に巨額の企業献金が流れている。正に年金利権に官僚もそして企業も群がり、そして保険料が政治献金の形で自民党に還流しているんじゃないですか。こういう構造をこのままにしておいていいのか。
 今、何か大臣の給料を戻すのか戻さないのかという話が出ていますが、私、これだけ大問題になっているのであれば、これだけ保険料還流した企業から私は政治献金全部返すと、当然のことじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか、自民党の幹部、政治家としてお聞きします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は現在は自民党の役職には就いてはおりません。現在は厚生労働大臣として職務に精励をいたしております。
 その上で、政治献金のことについてでございますが、これは政治資金規正法にのっとって適正に処理をされているということだと考えます。
○小池晃君 私は、これだけ国民がこの問題に怒りを上げているときに、こういう構造が白昼堂々まかり通っているということに本当に怒りを覚えるし、私は、政党、政治家の責任が厳しく問われているということを申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、三千件のサンプル調査の問題について一つだけ指摘をしたいんです。
 これは無作為で各地の社会保険事務所の特殊台帳を抽出した結果だというんですが、これ見ますと調査結果が極めてばらつきがある。例えば、これ大阪を見ますと、大阪では二十一の社会保険事務所がありますが、不一致がゼロ、全部きれいに一致している。ところが一方で、十件中九件が不一致だとか八件が不一致だという事務所もたくさんあるんです。私、この結果見ただけで、これが統計的に信憑性のあるものと言えるのか、果たして無作為調査だと言えるのか。
 この比率が数千万件のその実態を考えるサンプル調査であるとすれば、私、大臣、この実態を見れば極めて信頼性に欠けると言わざるを得ないと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この特例納付の台帳との、オンラインとの突き合わせの問題は、(発言する者あり)失礼、特殊台帳とオンラインの基礎年金番号等との突き合わせは、これはもういずれ悉皆的に行うということでございますので、これ自体について今我々そんなことを考えておりませんが、それについてはいずれ、突き合わせの結果、このオンラインの記録について訂正すべきものは訂正されるという事態であるということでございます。
○小池晃君 極めて不十分だと、これで全体の傾向を把握することは到底できない、信頼の置けない調査であるということを申し上げたい。やるのであれば、一定の事務所丸ごとやるとか、あるいは、昨日視察に行った東京であれば、東京都内全部まとまっているんですから、それをまとめて調査するとか、そういう調査をすべきだということを申し上げます。
 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、グリーンピアからお聞きをいたします。
 和歌山県にあるグリーンピア南紀には、建設費に百二十二億円、維持経費と利払いを含めれば総額二百億円以上の年金保険料が注ぎ込まれています。社民党の保坂議員を中心に、昨日、公共事業チェック議員の会という合同チームが調査をしました。
 二〇〇五年十二月に那智勝浦町は香港ボアオ、片仮名でボアオですが、との十年間の賃貸借契約を当時の経済産業大臣室で締結をしました。それから一年半が経過しましたが、事業は何一つ開始されず、ホテルなどの施設は放置されたままです。本来は年金保険料ででき上がった施設だけに、公共性、公益性が保たれなければいけないのが、ホテルを改装して再開する約束はほごにされ、高級別荘開発を優先するなど、めちゃくちゃな状況です。ボアオが計画している工事のために、江戸時代からの農業用水として使われてきたため池の環境破壊が起きると反対の声も上がっています。
 厚生労働大臣に伺います。
 厚生労働省及び年金資金運用基金は那智勝浦町とボアオとの契約内容、事業計画についていつ知ったのでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 事実関係でございますので私の方から申し上げます。
 平成十八年一月下旬に、もう今はございませんが、旧年金資金運用基金から那智勝浦町及び太地町に対し、譲渡後の状況について報告を求め、同年一月三十一日に両町から、前年であります平成十七年十二月二十六日に那智勝浦町の方とボアオが締結した賃貸借契約書の写しの提出を受けるとともに、契約締結の経緯等についても報告を受けております。
 また、同基金が二月二十七日に両町が譲渡を受けた施設の事業の実施計画の提出を受けた際に、賃貸借契約について両町の考え方の報告がなされたところであります。
 なお、両町から旧年金資金運用基金への報告内容は、国といたしましても、当該基金からそれぞれの時期においての随時の報告ということで承知をしております。
○福島みずほ君 済みません、二〇〇五年十二月前にどういう状況で把握していたか、一番初めのところだけもう一回ちょっと話してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 私ども厚生労働省は、今申し上げましたように、平成十八年でございますから二〇〇六年でございますか、一月下旬から二月という時期に旧年金資金運用基金からの報告を受けて承知したというものでございます。
○福島みずほ君 要するに、契約後の二〇〇六年に聞いたということなんですが、二〇〇四年二月四日、年金資金運用基金に那智勝浦町長はボアオ代表の蒋暁松氏と近藤理事長、野末理事に会って、ボアオが開発に乗り出していることを聞いていますね。つまり、契約が締結される前に年金資金運用基金でちゃんと話している。この事実はどうですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 平成十六年、十七年の時期でございますと、私どもの理解ではほかにも数多くの企業から当該那智勝浦町等にいろいろな照会があったり、あるいは旧年金資金運用基金に照会があったりと、こういう状態があったやに承知しております。そうした中で、結果としてはボアオの方に絞られてきたようでございますが、御指摘の時期に旧年金資金運用基金の方に那智勝浦町の方からのごあいさつ等の接触があったというふうには承知しております。
○福島みずほ君 明確に事実関係が違います。つまり、グリーンピアの問題は造ったときの問題と、それを売却した後にどういうふうにそれがされているかが大問題です。
 二〇〇五年十二月に賃貸借契約を締結する前、二〇〇四年二月四日、年金資金運用基金にみんな、町長も含め近藤理事長、野末理事、ボアオ代表が全部集まって、ボアオ開発に乗り出していることを話し合っています。つまり、このずさんな計画が賃貸借契約以前に国が関与している、年金資金運用基金が、政府が関与しているというところが問題です。
 昨日、調査チームに対して那智勝浦町の亀井産業課長はこの事実を認めています。二〇〇四年二月四日、なぜ年金資金運用基金はそれを知らないと言うのでしょうか。国の責任は重大ではないでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほどお答え申し上げましたように、当時、旧年金資金運用基金には様々な情報が直接又は地元等々を通じてあったやに後々承知しております。厚生労働省としては、先ほど申し述べた平成十八年一月下旬から二月に基金からの報告を受けてボアオとの契約等々について正式に承知したというものでございます。
○福島みずほ君 私は端的にお聞きをします。いろんな情報が来たのではなく、これは質問通告しているので答えてください。
 厚生労働省及び年金資金運用基金、今の段階では年金資金運用基金ですが、那智勝浦町とボアオとの契約内容、事業計画についていつ知ったか、二〇〇四年二月四日知っていたんではないですか。あるいは、その中にボアオがあったかどうか明言してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 その当時、私ども厚生労働省はそうした事実を承知しておりません。
○福島みずほ君 では、年金資金運用基金も知らなかったということでよろしいですね。年金資金運用基金に来ていない、ボアオ代表も来ていない、この那智勝浦町長も来ていない、理事長にも会っていなければ、理事にも会っていない、よろしいですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 最近に至り確認をさせていただいているところで申し上げます。
 ごあいさつはあったけれども、御指摘のような契約内容等々についてのお話ということについてはなかったものと承知しております。
○福島みずほ君 理事長にそのボアオの代表、そして町長、理事がどんなごあいさつなんでしょうか。その中身について知っていたんじゃないですか。関与していて、契約締結前にそれを促進したんじゃないですか。どんなごあいさつなんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) こういう契約関係でございますので、私ども省の方として詳しい事実を承知する内容ではないんでございますが、ごあいさつということはごあいさつであるというふうに承知しております。
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。普通、年金資金運用基金の理事長と普通の人は会えないですよ。そこに全部賃貸借契約を結ぶ町長とボアオ代表と近藤理事長、野末理事、政治家もかかわっているわけですが、この人たち、私が名前を挙げた人たちは集まって、この点について話合いをしております。この点について基金は知らなかったというのはおかしいじゃないですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 繰り返しになりますが、旧年金資金運用基金はその当時、今おっしゃられた那智勝浦町等の関係者がごあいさつに来たという点については認めておるわけでございますので、そのとおり御答弁申し上げております。
○福島みずほ君 ごあいさつではなく、ここで実際的な賃貸借契約に基づく、どういうふうにするのかということの話合いがなされております。一、二、三で進めていきたいというボアオの代表も語っているという状況です。
 この点については、グリーンピアの問題と、グリーンピアが破綻した後に町、自治体に売られるその後の開発の問題で、このグリーンピア南紀はやはり非常に地元の中でも大問題と、放置されているという点、手が付けられていないという点で大問題となっています。政府が契約を締結する前から関与しているという大問題で、このことについては政府の責任は極めて大きいというふうに思います。
 では次に、先ほど総理に照合作業のための経費や突合のための費用が一体幾ら掛かるかということをお聞きしました。また、衆議院の厚生労働委員会で特例、時効の、適用しないという法案で幾らかという点については、二十五万人とすると経費は約九百五十億円というのが出ております。(発言する者あり)経費じゃなくて時効の分、そうです。その分についてこれはお金が掛かるわけですが、税金から使うということですけれども、この費用についての内訳、見通し、大臣、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 福島委員も御理解いただいていると思うんですが、九百五十億円というのは、今までは消滅時効に掛かったということでお払いしなかった年金を復活して年金としてお支払いするという金額でございまして、これはそういったことを行うに当たっての事務費あるいは経費とは別物であると、こういうことで御理解を賜れると思います。
 しかる後に、今回の記録の問題について私どもいろいろな対応策を取らせていただいている次第でございますが、これについて追加的に生じている費用については、私どもとしては保険料をもってこれに充てるというようなことは一切行わないということにしております。
 では、どうするかということでございますが、基本的に私どもは既定経費の中、既定経費ももちろん税金でございますけれども、しかし、本来であればほかの経費として使われるものである、そういうものを我々節減をいたしまして、できるだけこれによって充当してまいりたいと、このような努力をしようということで考えているわけでございます。
○福島みずほ君 それはもう今までお聞きをしました。
 私が今日聞いているのは、幾らと見積もっているかという質問です。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これにつきましては、例えばプログラム経費でありましても、開発費でございますけれども、これにつきましてもまだ開発の基本的な構想というものを確定もいたしておりませんので、この内容にもよるというような面もあります。
 したがいまして、現在のところ、ここで福島委員に対して明確な答弁をする状況に至っていないということでございます。
○福島みずほ君 これは事務費も、これはやらなければいけないことですが莫大に掛かると。グリーンピアや、例えばデータの、NTTデータベース、日立に払っているのが一兆四千億円。
 さっきの話もそうですが、年金払っている人は、今まで無駄遣いがあって、今後またどれだけ税金でこれを賄わなければいけないのか、やっぱりそれは非常に怒っているというふうに思います。現時点においてもいろんな見積りも、こういうふうにやるというのが出ないということについては極めて問題だと思います。せめて会期末までにでもこの見通しについての試算をきちっと出していただきたいと思います。
 先ほどから天下りの規制についての話が出ております。二通りあって、機構の理事や監事に厚生労働省OBが天下りをするという問題、それからこの機構から民間に天下りをするという問題、二通りあります。
 まず、機構の理事や監事に厚生労働省OBを排除する規制策は何でしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この年金機構法案自体にそういう法律上の規定はございません。
 しかしながら、現在、国会で御審議をいただいておると承知いたしております国家公務員法の改正、いわゆる公務員改革の中で一定のこの枠組みというものができます場合には、今、機構の理事や監事に厚生省から行くということについては、これはその法律の適用を受けるということでございます。
○福島みずほ君 これは、やはり全く規制がなくなってしまうだろうと。社会保険庁解体と言いながら、また厚労省が多く天下りをする、あるいはそこの機構から、先ほどの質問でもありましたが、民間への天下りについてはむしろ全くフリーになってしまう、何の規制もなくなってしまうという問題があります。
 日本年金機構の職員の待遇も、基本的には公務員と同等の待遇。民間企業へのアウトソーシングも増えるとなれば、天下り先も確保できると。これまでの責任は一体どうなるのか。この泥沼というか、もう次から次へと出てくるこの年金記録の問題、私たちがこれはどうかと言ってようやく出てくるようなこの年金記録の問題ですが、これは半年ごとに突合の進捗状況を報告するということですから、非常に時間が掛かります。
 これは最終的には厚生労働大臣が責任を持つということですが、六分割されるどのセクションが具体的にどう責任取るのでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは従来、私御答弁申し上げているわけでございますけれども、責任はあくまでも厚生労働省が最終的には負っているわけでございます。したがいまして、具体的に恐らく機構が発足した場合には、厚生労働省の年金局の中に管理官室的なものが設置されるであろうと私は想定をいたしております。
 そういうこととの関連もあるわけでございますけれども、今回の年金記録問題につきましても、私は厚生労働省が挙げて取り組むということでございますので、この管理官室の中にそういうこの年金記録問題の管理に直接携わる特定の人のグループというものも設置されなければならないはずだ、こういうように考えておるわけでございまして、いずれにせよ、実務は当然別のところでやるということにはならないわけで、この日本年金機構において行うわけでございますが、それの管理ということを通じて、厚生労働省の責任というもの、それから厚生労働大臣の責任というものが貫徹していくと。
 そういう責任の下での管理が行われるということで、この私どもの新しい対応策が確実に履行を推進されるということが確保され、それからまた、そこから生ずるいろいろな問題点についての責任もしっかり取っていく、こういう体制になるものと考えております。
○福島みずほ君 委員長も首をひねっていらっしゃいますが、これは何か分からないんですね。この法案と、それから安倍総理がぶち上げた第三者機関、全部で四つあります。その中身についてもこれから議論するんですよ。これから、どういう人が来て、何をするのか。
 今、このすさまじい年金記録の問題は、社会保険庁が責任を持って解決をする、そしてその上に厚生労働大臣がいる、それは私たちは分かります。しかし、これが機構になって六分割をして、第三者機関を設けて、そこが責任を持つでしょうと言われて、この泥沼の年金記録、莫大なお金掛かりますよ。旧台帳だってもう捨てているわけですし、どうやって突合するのか。この真剣な作業をやるのに本当にどこが責任を持つのか。しばらく、まあ五年ぐらいたったら、あれは社会保険庁時代の問題で知りませんと。
 六分割されたら、一体どこがどう責任取るんですか。第三者機関がそれを決めますと言われても、私たちはそれ白紙委任をする法律に賛成することはできません。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、そういう立論、御議論がどういうところから生まれてくるか。私は、今私がその委員の発言の前に答弁したことで非常に明確だと思います。
 この問題については、最終的に厚生労働大臣あるいは厚生労働省が責任を持つということでございます。
 だから、日本年金機構が発足した後においては、この恐らく機構を管理するそういう管理官というものが置かれることになるだろうと、私は、通常のケースに合わせて考えますとそういうことになるだろうと、こういうふうに思います。
 この年金記録の問題は、基本的に私としては、専従の職員を置いてきちっと管理を、特別の注意を向けて管理をしていく必要があるだろう、こういうように思っているわけでございまして、そういう組織、機構を通じて私どもは責任を遂行していこうと、こういうことを考えているということでございます。
○福島みずほ君 社会保険庁が全面的に責任を持つ、その上に厚生労働大臣がいて、その上に総理がいて、全面的にこの問題解決するのではなくて、新たに機構になって六分割になって、私の考えではこういう監督官が置かれるだろう、最終的には厚生労働大臣が責任を持つと言われても、この泥沼の問題をお金も掛けて知恵を結集してやらなくちゃいけないのが本当にきちっとできるのかと思います。
 最後に一言、低所得者に国民健康保険制度を用いて納付を促すことは、国民の最後の命綱を国が切ってしまうことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもうかねてから御答弁申し上げておりますように、短期の国民健康保険証というのは、実際窓口における、あるいは診療室における治療のサービスというものを受ける点においてはほかの国民健康保険証と何ら差異がないわけでございます。どこが差異があるかといえば、その有効期間が短いということで、市町村の担当者と会っていただく機会が増えるということでございまして、そういう際に、私どもとしては、国民健康保険といえども年金ということと密接な関係があるわけでございますから、その年金の納付についてもいろいろ御理解を求めていく機会としてこれを活用させていただきたいと、こういうことを考えているのでございまして、是非御理解を賜りたいと思います。
○福島みずほ君 問題が極めてあります。結局年金を納めろと、短期で本当に短い期間しかもらえなくなるという点で本当に問題だと思います。
 以上です。
○委員長(鶴保庸介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後六時十二分散会