第168回国会 予算委員会 第2号
平成十九年十月十六日(火曜日)
   午前九時開会
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   委員の異動
 十月十五日
    辞任         補欠選任
     木俣 佳丈君     大島九州男君
     辻  泰弘君     島田智哉子君
     佐藤 昭郎君     河合 常則君
 十月十六日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     浅尾慶一郎君
     内藤 正光君     吉川 沙織君
     室井 邦彦君     石井  一君
     森 ゆうこ君     青木  愛君
     浮島とも子君     渡辺 孝男君
     鰐淵 洋子君     浜四津敏子君
     大門実紀史君     小池  晃君
     自見庄三郎君     長谷川憲正君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         鴻池 祥肇君
    理 事
                尾立 源幸君
                櫻井  充君
                津田弥太郎君
                羽田雄一郎君
                水岡 俊一君
                椎名 一保君
                伊達 忠一君
                林  芳正君
                山口那津男君
    委 員
                相原久美子君
                青木  愛君
                浅尾慶一郎君
                石井  一君
                植松恵美子君
                大久保潔重君
                大島九州男君
                川合 孝典君
                島田智哉子君
                友近 聡朗君
                内藤 正光君
                中谷 智司君
                平野 達男君
                福山 哲郎君
                藤原 良信君
                森 ゆうこ君
                森田  高君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                荒井 広幸君
                有村 治子君
                加納 時男君
                河合 常則君
                佐藤 信秋君
                末松 信介君
                田村耕太郎君
                谷川 秀善君
                南野知惠子君
                松村 龍二君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                谷合 正明君
                浜四津敏子君
                渡辺 孝男君
                鰐淵 洋子君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
                自見庄三郎君
                長谷川憲正君
   国務大臣
       内閣総理大臣   福田 康夫君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    増田 寛也君
       法務大臣     鳩山 邦夫君
       外務大臣     高村 正彦君
       財務大臣     額賀福志郎君
       文部科学大臣   渡海紀三朗君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   若林 正俊君
       経済産業大臣   甘利  明君
       国土交通大臣   冬柴 鐵三君
       環境大臣     鴨下 一郎君
       防衛大臣     石破  茂君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 町村 信孝君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災、
       食品安全))   泉  信也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、規
       制改革、国民生
       活、科学技術政
       策))      岸田 文雄君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        渡辺 喜美君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    大田 弘子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     上川 陽子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  岩城 光英君
   副大臣
       内閣府副大臣   木村  勉君
       内閣府副大臣   中川 義雄君
       法務副大臣    河井 克行君
       外務副大臣    木村  仁君
       財務副大臣    遠藤 乙彦君
       文部科学副大臣  池坊 保子君
       厚生労働副大臣  西川 京子君
       厚生労働副大臣  岸  宏一君
       農林水産副大臣  岩永 浩美君
       経済産業副大臣  新藤 義孝君
       国土交通副大臣  平井たくや君
       国土交通副大臣  松島みどり君
       防衛副大臣    江渡 聡徳君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  古川 禎久君
       文部科学大臣政
       務官       原田 令嗣君
       文部科学大臣政
       務官       保坂  武君
       厚生労働大臣政
       務官       伊藤  渉君
       厚生労働大臣政
       務官       松浪 健太君
       経済産業大臣政
       務官       山本 香苗君
       環境大臣政務官  並木 正芳君
       防衛大臣政務官  秋元  司君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       総務省行政管理
       局長       村木 裕隆君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       厚生労働省医政
       局長       外口  崇君
       厚生労働省健康
       局長       西山 正徳君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       資源エネルギー
       庁長官      望月 晴文君
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  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
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○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。
 関連質疑を許します。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の政審会長をやらせていただいております福山哲郎でございます。今日はよろしくお願いします。
 まず冒頭、総理、総理御就任おめでとうございます。このような多難な時期に総理に御就任されて、多分、恐らく心労も多々あると思いますが、是非、日本国のために御奮闘をいただきたいと思いますし、いろんなところで総理の決断が要る場面があると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 参議院で野党が過半数を取って、日本の政治史上何回か例はありますが、現実に二院の意思が異なるということで新しい状況が起きてきています。総理が野党と協力、議論をと繰り返し言われていることに関して、私は一面では評価もしますし理解もします。しかし、その分、福田総理の意思がなかなか国民に見えにくい部分があるのではないかということも私は感じています。
 また、昨日の自民党の予算委員会でも我々の案の一部を取り上げて批判をすると、欠席裁判みたいなことが行われるわけで、与党の姿勢としてはいかがなものかなと私はいささか思っています。
 こういった状況の中で、総理が議論だ、姿勢を示して協力をと言われてもなかなか理解できないんですが、この参議院の状況も含めて、総理は一体どのようにお考えいただいているのか、お答えをいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) こういう状況になりまして、苦労ばっかりでございます。しかし、この苦労の中から何か新しいものを生み出したいなと、こういう気持ちも実は持っておるところでございます。
 それは、与野党、意見は異なるところは多々あるのはこれ当然でございます。ですから、そういうことにつきまして、国会を中心に論戦を闘わす、これはもう大変いいことではないかと思います。ただ、お互いにお互いの欠陥をあげつらうということだけでなくて、より建設的な方向で議論が行われるということが私は大事なのではなかろうかと思います。
 こういう機会というのはそうめったにあることではないんでありますけれども、しかし、場合によってはこういう状況が長く続くかもしれぬということを考えますと、これからの国会の在り方ということも含めまして、何を目指してやるのかということをお互いに考えていきたいと、そういうふうに思っているところでございます。
○福山哲郎君 私は、国会の緊張感が非常に増したと。
 さきの通常国会、安倍政権のときは、問答無用とばかりに与党は強行採決を繰り返しました。これ見ていただきますと、(資料提示)我々はこの参議院に既に四本法案を出していますけれども、ほとんどが自民党が強行採決をされてきたものでございます。若しくは被災者支援、地震や台風の被災者支援に関しては、我々が主張してもほとんどはもう無視、相手にされなかった法案でございます。
 我々のこの四本について、総理、今どのように評価をされているか、お答えをいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) さきの国会のことに言及されましたけれども、国会でございますから、そのときの状況に応じていろいろなことはあると思います。我々として、強行採決をしたのかと言われて、そういう認識というのが余りなかったということがあったのも、これも事実だというふうに率直に申し上げます。
 ですから、そういうことが本当によかったのかどうか、皆さん方野党の方々がおっしゃるとおりなのか、そのところは私もにわかに判定し難いところでありますけれども、いずれにしましても、いずれにしましてもよく話し合って納得ずくでやる姿勢というものは、これは欠かすことはできないと、こう思っております。
○福山哲郎君 国民の皆さん、ひょっとすると誤解をされているかもしれませんが、国会には普通百本ぐらい通常国会では法案が出てきます。野党も、国民のためと思うものは六割とか七割賛成をしているわけです。全部が全部反対をしているわけではなくて、我々としては理念が違うとかここはおかしいというものに対して実は反対をしている、若しくは意見を闘わせている。我々のこの四本について、もし構わないんだったら、やはり与党側も賛成をしていただくと、その姿勢が重要だと思いますが、総理、四本について言及をいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 個々の法案につきまして今申し上げるのは、これはちょっとよく一つ一つ見てみたいと思いますけれども、全般的に言って、良いところは取り入れていきたいと、こういうふうに思っております。
○福山哲郎君 是非そのお言葉を信用したいと思います。
 次、行きます。
 肝炎の問題がいろいろ動いていますが、二〇〇二年七月の二十六日に厚労省の命令書を受けて、八月の九日、当時の三菱ウェルファーマから報告がありました。この中に、実は三菱ウェルファーマが投与をした四百十八名の症例があって、その表紙と四百十八名のうちの何名かの抜粋を持ってきましたが、この報告書が出てから厚労省は一体何をされましたか。
○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘になりましたこの三菱ウェルファーマが二〇〇二年の八月九日にそのような報告書を出しました。これに対しまして、厚生労働省としては、国民に対する普及啓発、相談指導の普及、それから肝炎ウイルス検査の実施、予防、治療方法の研究開発と診療体制の整備、予防や感染経路の遮断などを柱とするC型肝炎緊急総合対策を同年度に開始したということでございます。
 四百十八人についても今お答え……
○福山哲郎君 まだ。
○国務大臣(舛添要一君) まだいいですか。はい。
○福山哲郎君 厚労大臣は気が早いみたいでございまして。
 啓発、啓蒙したのはよく分かりますが、じゃ、この四百十八名の症例の方々について厚労省は何をされましたか。
○国務大臣(舛添要一君) 今先生お持ちのこの四百十八人について症例の一覧表がございます。名前はもちろん症例何番という形で、個人の情報ですから姓名は明らかにしてありません。
 この実は症例の一覧表は、平成十四年の調査の際に、旧ミドリ十字社がフィブリノゲン製剤の投与に関連する肝炎の発症例についてどれぐらい情報を把握していたかというのを会社なりにそこにまとめたものです。個人が、どなたがだれだと、何の何さんだというのが分からないという状況ですから、厚生労働省としては、その個々の方々というよりも、一般的に肝炎ウイルス検査を皆さん是非受診してくださいよと、そういう呼び掛けをやったということであります。
○福山哲郎君 今、大阪高裁で公判中なんですけれども、政府が提出されたというか、政府に提出されたこの四百十八名の中の原告十六番の方が実はいらっしゃったんですが、原告十六番の方に関して、国は実は準備、この法律上の公判の準備書面でちょっと発言をされているんですが、厚労大臣、この国の発言をお読みいただけますか。
○国務大臣(舛添要一君) 今のは、この訴訟の準備書面で原告番号十六番ですね、について主張すると。まあ、これ訴訟の準備書面なんで、ちょっと固いというか、非常にきつい表現になっていますが……
○福山哲郎君 いいです。そのまま読み上げてください。
○国務大臣(舛添要一君) いいですか、そのままで。はい。じゃ、ちょっとそのまま御要望ですので読みます。
 さらに、原告番号十六については、後記三のとおり、フィブリノゲン製剤の適応があったとは言えないことがうかがわれ、その投与を推認させるような事情は見当たらない。以上のとおり、上記製剤使用証明書の記載は、信用できない。また、他に原告番号十六にフィブリノゲン製剤投与が使用された事実を立証する証拠はない。したがって、原告番号十六にフィブリノゲン製剤が投与された事実は認められず、フィブリノゲン製剤の投与によってC型肝炎ウイルスに感染したとは言えない。
 以上であります。
○福山哲郎君 国は、この原告十六番について、明らかに証拠不十分だと言ってこれだけの強い表現をしました。四百十八名の中に原告十六番はいらっしゃったんですね、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) これは、私が聞いたところによると、名前がそこには明らかでないですから、こういう症例だ、こういう症例だということを聞かれた人が、ひょっとしたらこれは私のことではないかなと、こういうような問い合わせもしたというふうに聞いています。ただ、その準備書面を提出した段階ではその個人についての情報が得れませんから、しかもその企業が、そのときの旧ミドリ十字がその個人についての情報をしっかりと持っているよということも十分承知をしていなかったと。
 したがって、そういうことでありますけれども、今先生御指摘のように、新たな情報が出てきましたから、私としては、きちんとその情報を基に、何か対応できることがあれば対応したいというふうに考えています。
○福山哲郎君 四百十八名の症例が出てきた当時、もう一回聞きますね、先ほど私は質問をしていないので、厚労省は何かされましたか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど申し上げましたように、個々の四百十八名というのがどなたであるかというのは確定できませんですから、したがって一般的な肝炎対策について指示をしたと。それ以上のことはやっていません。
○福山哲郎君 特定しようとはされましたか。
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、そのデータ、個人情報の特定ができるかどうかということについて、これは企業が情報を持っているかどうかと。そこにあることについて言うと、個人情報でありますから名前が出てません。したがって、これは企業に対して出しなさいという命令が法的にできるのかどうなのか。その後、そういう問題はありますけれども、結論からいえば、個人の症例はだれがどういう症例であるかという特定はしていないと。
○福山哲郎君 いいですか、これ実は三菱ウェルファーマは住所も氏名も持っていたんです。四百十八名、確実にフィブリノゲン製剤で感染をしたことが分かったんです。それは国に報告書が出されたんです。そのときも大問題になっていたんです、肝炎の問題が。それを、実は四百十八名出てきたにもかかわらず、国は、特定をして、その人たちに対してあなたは感染をしましたよという告知もせずに、四百十八名ほったらかしたんです。ここに実は一月後に出ている調査書があります。私、これ全部読みました、一言一句。四百十八名に対して何の言及もない。
 それで、実はこの後、提訴をされて、五年裁判をやって、国は四敗ですよ。この間、仙台で辛うじていろんな国の主張が取り入れられた判決があったけれども、四敗。それで、やっと昨日、和解の意見の聴取に応じる。
 四百十八名はほったらかされたんです。この人たちは感染をして、症状が出て、どこで感染したかも分からない、どうやって治療されたかも分からない。この原告十六番はもう肝硬変になられています。このほったらかした責任をどうお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、そこの一覧表は、フィブリノゲン製剤の投与後肝炎発症の一例ということで、要するに、輸血の併用ということもある、また製剤の投与によって感染したかどうかということが正確に一〇〇%確定していないという、まあ、これは一つの事実として申し上げておきたいと思います。
 それで、これらの方々を含めて、平成十六年十二月にメーカーがフィブリノゲン製剤を納入した医療機関名を公表して、投与の可能性のある方々に対して、その医療機関に掛かった方々、これは是非受診してくださいと呼び掛けているわけであります。
 国としては、そのリストを特定、だれだという個人名を特定できる情報を持っていないので、これが企業に対してリストの、製薬メーカーに対してそのデータを出しなさいということが国として可能であるかどうか、これを、可能であり、またそういうことの要請をきちんとやれればやりたいと、今からでもやりたいと私は思っております。ただ、そういう法的なことができるかどうか、そのことの一つのクリアはあります。
○福山哲郎君 今からやりたいって、どういうことですか。病気は進行しているんですよ。このときもう既に薬害だという話が出ているんですよ。
 我々の党の家西議員は薬害エイズで今も議員活動頑張って、このことを一生懸命やってきました。肝炎対策だと言ってもほとんど見向きもしなかった、裁判中だ、裁判中だと。そして、今この状況になって、やっと今から特定できると。これ、四百十八名の患者さん、今どのように考えていると思いますか。厚労大臣、余りにも役人答弁過ぎませんか、それは。
○国務大臣(舛添要一君) いや、今申し上げましたように、きちんとそのときにメーカーに要請し、そういうことが特定するという努力は十分やったかどうかで、ということですね。それは私はやっていないということを申し上げているんです。
 したがって、ただ、今からでもできることはやろうということで、今いろんな面で対応しているということです。
○福山哲郎君 じゃ、その当時の国の責任、不作為責任はお認めになるということでいいんですね。
○国務大臣(舛添要一君) メーカーに対して、メーカーに対してですよ、そこにある個々の人はどういう名前ですかということを要求しなかったということが不作為責任になるかどうかというのは、これは私は、役人的な答弁とかそういうことではなくて、法的にそういうことが可能かどうかということを検証してみたいということを申し上げているわけです。
○福山哲郎君 要求もせず、四百十八名に対して報告書で何の言及もせずほったらかした。そして、裁判ずっと長引いて皆さんが、本当に肝硬変までなられている方がたくさんいらっしゃる。この期に及んで、やっと昨日だ、和解の協議、和解の聴取に応じると。
 じゃ、聴取に応じた和解協議の内容、明らかにしてください。
○国務大臣(舛添要一君) まず過去のことについては、私は完璧に十分国が行ったかというと、必ずしもそうでないという認識を持っております。
 そして、今おっしゃられた大阪高裁に対してはきちんと、これは大阪高裁の求めに応じて、事情聴取をしていいですかということなんで国の考え方について述べたと。しかし、これは大阪高裁の方針もありまして、その中身については公表できませんと。
○福山哲郎君 今大臣は間接的に責任をお認めになりましたが、それでよろしいんですね。
○国務大臣(舛添要一君) 必ずしも十分な対応ではなかったと。ただ、法的な責任があるかどうかということについて言うと、個人情報の問題でありますから、そこは、(発言する者あり)そこは全体として十分な、十分な対応ではなかったと。
○福山哲郎君 総理、今の話を聞かれて、国の責任どうお考えですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 今のやり取り伺っておりまして、正直申しまして私がいいの悪いのと、こういうふうに言うのはなかなか難しい。難しいんですが、しかし、結果としてこういう事態が生じたということについては、これはよく考えていかなければいけない問題だというふうに私は思っております。
○福山哲郎君 冬柴大臣、公明党はホームページでこの肝炎を二十一世紀の国民病と名付けて我々とほとんど同じ主張をされています。一日も早い救済をということを主張されています。
 このやり取りを聞かれて、冬柴大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 肝炎で苦しんでいられる方がたくさんいらっしゃるということは認識をいたしておりますし、その人たちに取り得る手段を早く取らなければならないという認識も持っておりますけれども、私は今、公明党の議員ではありますけれども、大臣という立場で、しかも所管外の問題でもあります。所掌によって、つかさつかさで賢明に判断をされることを期待をいたしているところでございます。
○福山哲郎君 総理はなかなか表現しにくいと言い、冬柴大臣は所掌が違うと。こんな役人みたいな答弁していていいんですか。患者は今三百五十万人いると言われているんですよ。
 これ実は昨日、医療費の議論が我が櫻井議員からもありましたけれども、これ肝炎から肝硬変なり肝がんなりに皆さん症状が変わっていくんです。そうすると、医療費も上がる。そして、インターフェロン治療を早目にすればこの肝炎は完治するんです。しかしながら、この治療は一人当たり二百何十万とか三百万掛かるんです、二百八十万掛かるんです。自己負担が余りにも大きい。だから、早く医療援助をしよう、医療助成をしようと我々は主張している。
 そのための法案を先ほど冒頭申し上げました。この国会で出しました。早くこの法案を通していただきたい、賛成をしていただきたい。総理、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、全く問題意識を福山先生と一にしておりまして、先般、民主党の議員団のこの問題をやられている方々とも十分に協議を尽くさせていただきました。
 まず、三百五十万人、この方を一日も早く支援してお救い申し上げたいと。今おっしゃったように、インターフェロンという特効薬があるわけですから、これがやっぱり財政的に、金銭的に非常に負担になる。
 したがいまして、この点について与党も今PTで精力的に議論をし、私は何とか年内に支援策、これを決めたい、与党の検討を待って。そして、もちろん民主党の皆さん方とも精力的に協議を進めております。そういう形ですが、最終的には国会で、議員立法でありますから、与党、野党を含めて十分議論をして、一日も早くこの命を助けると、その観点からおまとめいただきたいと思います。
○福山哲郎君 いや、与党PTの議論もいいけど、我々は法案出しているんだ。さっき申し上げたように、我々だって政府の法案を六割、七割は賛成をしているんです。今、考えが一だと大臣おっしゃられたじゃないですか。じゃ、我々の法案、早く参議院で通して賛成をしていただきたい。もう一度、じゃ、御答弁をお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) これは、法律案を可決するか否決するかは立法府の仕事でありますから、是非しっかりと議論をしていただきたい。ただ、ただ、従来の延長線上ではない新たな対策を組むということであります。そして、民主党の法案にもいい点がたくさんある。しかし、例えば一月まで間に合うのかなとか、そういう点もありますから、これは立法府で十分議論して、更にもっとすばらしい法案の形でまとめられると、我々も一生懸命その法案に従って政策を整えていきたい、そういうように思っています。
○福山哲郎君 とにかく一日も早い法案の成立と、裁判での和解協議に素早く応じていただくことを望みます。
 次に行きます。テロ特措法についてお伺いします。
 テロ特措法の海上阻止活動について、無線照会十四万件、立入検査一万一千回とされていますが、この立入検査一万一千回は何か国の船にそれぞれ何回立入検査をしたのか、お答えください。
○国務大臣(高村正彦君) 何か国の船に何回立入検査したということは日本政府としては承知をしておりません。いろいろ照会しておりますが、作戦上のことということで、きっちりした答えが返ってきておりません。
○福山哲郎君 その作戦上は何の作戦上ですか、大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 何か国の船にということでしょう。だから、それについては明らかにしていないと、こういうことでございます。
○福山哲郎君 何の作戦上ですか。
○国務大臣(高村正彦君) 相手国が作戦上のことであるから明らかにできないと、こういうことを言っているということです。
○福山哲郎君 何で。
○国務大臣(高村正彦君) 考えていただきたいんですが、相手国は、我々みんなのために、我々みんなのために海上阻止活動をやってくださっているんですよ。そのことについて、彼らは作戦上のことだから公にできないと、こういうことを答えているわけでありますから、それについて何か具体的な問題点でもあれば別ですけれども、そういうことがないのに、しつこく何だ何だと、こういうことを聞くということは、作戦上のことだと、こう答えている中でそういうことについて聞くことというのは、国際場裏に私は反していると思います。
○福山哲郎君 石破防衛大臣は衆議院の予算委員会で、この海上阻止活動は警察的行為であると、非常に微妙な言い回しをされましたね。軍事活動ではないということですよね。どうぞお答えください。
○国務大臣(石破茂君) おっしゃるとおり、そういう言い回しをいたしました。警察権というのは基本的に国内において作用するものでございます。したがいまして、警察権という言葉を使いませんでした。警察的と申し上げましたのは、そういうことによるものでございます。
○国務大臣(高村正彦君) 警察的行為と軍事的活動ということは必ずしも矛盾するものでないということは御理解いただきたいと思います。
○福山哲郎君 矛盾はしていないけど、作戦上の機密性はかなり違うんじゃないですか、大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 警察的行為であっても軍隊がやる行為について、それは作戦上の秘密というのは当然あり得ます。
○福山哲郎君 まず、一万一千回の船に立入検査をしたと声高に防衛省なり外務省が言われていることの、どの国に何回やったのかは全く分からないことが今明らかになりました。
 二つ目。立入検査とは臨検と同じ意味合いでよろしいですか、大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 立入検査と臨検は違います。立入検査というのは、一般的に相手の同意を得て立入検査をする場合も含まれますけれども、臨検というのは、国連海洋法条約に定められている臨検の権利というのがあって、相手が拒否してもできる、その場合を臨検と普通言っております。
○福山哲郎君 相手が拒否してもできるのが臨検。本当にそれでいいのか、政府委員、答弁ください。
○委員長(鴻池祥肇君) だれ。自分で名のって答弁してください。
○政府参考人(小松一郎君) 外務省の国際法局長でございます。
 今大臣が御答弁になったとおりでございまして、国連海洋法条約第百十条、例えば海賊行為を行っている、奴隷取引を行っている、それから無国籍船であるというような場合に、同意なしにいかなる国の軍艦、公船も取締りを行うことができるというふうに規定してございます。
○福山哲郎君 さっきの大臣言われた立入検査と臨検の違いを、じゃ、もう一度お答えください。
○委員長(鴻池祥肇君) はい、どうぞ。登録していないんだ。
○政府参考人(小松一郎君) 船舶に、公海とか排他的経済水域におきましては、一般論といたしまして、その国の、所属をしてございます国の排他的管轄権が適用されると、こういう旗国主義の原則というものがございますので、一般論としてはその同意、旗国の同意なしに立入りをすることはできないわけでございます。他方、今申しましたように、国連海洋法条約が定めております臨検の権利というのがございますので、その臨検の権利の条件を満たす場合には旗国の同意なしに立ち入ることもできる。
 したがって、立入検査というものは、臨検による立入りの検査の場合と旗国の同意による場合と両方を含んで一般的に使っている言葉であるというふうに理解してございます。
○福山哲郎君 今のは簡単な話を難しく言っているだけなんですよ。臨検は同意に基づく立入検査と同意に基づかない立入検査が二つあるということですよね。
○国務大臣(高村正彦君) 法律の世界では立入検査の方が広いんですよ。同意に基づかない場合でも臨検の権利があると、こう定められております。ですから、同意に基づく場合を臨検とは法律の世界では普通言わないと、こういうことです。
○福山哲郎君 違いますよね、政府委員。同意に基づかない場合、臨検って言わないんですか。
○国務大臣(高村正彦君) 同意に基づかないで、特別、国連海洋法条約に定められているときを臨検というんです。そして、一般の旗国の同意に基づいてやる場合は、一般には同意と言わないんです、法律的には。よく全部ひっくるめて臨検、臨検と言う方がいますけれども、そうではない、法律的にはそうではないということだけ申し上げておきます。
○福山哲郎君 そうすると、先ほど高村大臣が言われた立入検査ということは、これは同意に基づいているということですね。
○国務大臣(高村正彦君) ほとんどが同意に基づいている行為であります。ただし、臨検の場合もあると思います。
○福山哲郎君 両方あるんじゃない。両方あるのは認めますか。
○国務大臣(高村正彦君) 両方あり得ると思います。
○福山哲郎君 いいですか。同意があるかないか、両方あると今おっしゃられましたよね。皆さん、委員の皆さん、聞かれていますね。ところが、最初何て答えられましたか。どの国に何回立入検査したか、詳細に把握していないとおっしゃったんですよ。
 詳細に把握していないのに、両方あって、同意があったかどうか何で判断できるのか、お答えください。
○国務大臣(高村正彦君) 例えばアメリカの場合は、幾つかの国の、こういうありそうな国に対して、あらかじめ同意を得るべき協定を結んでおります。そういう協定の中で、もう協定があるわけですから、同意を得て当然やっていると思われます。そして、無国籍船の場合は同意がなくてできると、こういうことであります。
○福山哲郎君 一万一千件がアメリカが同意をしている国と無国籍船と二つ、二種類しかないというのは何で判断できるんですか。だって把握していないんでしょう、外務省は。
○国務大臣(高村正彦君) アメリカに限らず、今この活動に参加している国は無法国家でも何でもないんですよ。そういう国が適法にやっていると言っているときに、具体的におかしいじゃないかといったら、それは問題提起もできますけれどもね、彼らが我々みんなのためにやってくれていることに、それは一々全部それを適法であることを証明しろなんて、そんなこと言うのが国際場裏で通用すると思われます。
○福山哲郎君 じゃ、今把握をしている、把握をしている具体的成果の例は何件ありますか、外務省が把握をしている具体的成果の例は。大臣。
○国務大臣(高村正彦君) たしか防衛省がまとめて、私の記憶では九件ぐらい出したと思っています。
○福山哲郎君 言っていただいていいですよ。政府委員、お答えください。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山委員にちょっと私の方から申し上げたいんですが、政府委員に対しての質疑の申入れ、いわゆる事前の予告が、ルール上、ありませんので、これ以上の政府委員の答弁は控えていただきたいと思います。
○福山哲郎君 分かりました。
 じゃ、大臣でいいです。はい。
 高村大臣がおっしゃられたのは九件なんです。この九件ですが、ダウ船に、拘束をした、ダウ船から発見をしたと。このダウ船の国籍をお答えください。
○国務大臣(高村正彦君) ですから、先ほどから承知していないと、こういうことを申し上げているんです。
○福山哲郎君 おかしいんですよ。外務省は九件把握していると。九件把握していることで、そのダウ船の国籍すら把握していなくて、立入検査がちゃんと法に基づいて同意を得たかどうかも確認をしないなんということはあり得ないんですよ、こんなことは。
 で、一万一千件のうち外務省が把握しているのがたった九件。そして、問題になった、臨検をした船がどこの国の船かも理解しなくて、どうやってこれ、国際法上適法か違法か判断するんですか。
○国務大臣(高村正彦君) 国際法というのは一つの主権国家の中みたいに法律がはっきり確立しているわけでもなくて、刑事と民事の区別さえないぐらいのところで、国際法が問題になるのは、例えばそれで侵害を受けた国が問題を提起して初めて問題になるということが大体の実態なんですよ。
 そういう中で、今まで臨検を受けて、旗国が、自分の国は勝手に同意もしていないのに受けたという、そういう問題提起した件が私は一件も知らないわけであります。
○福山哲郎君 これ、多分、石破防衛大臣はお詳しいと思いますが、これ必要ですよね、相手国の同意はね。同意は必要だけど、今我が国の政府は、一万一千回もやっているにもかかわらず、同意があったかどうかの確認すらしていないということでよろしいですよね。
○国務大臣(高村正彦君) 一件一件に確認していないということと、全体的同意を受けて法に従ってやっていますよという確認はしているわけであります。
○福山哲郎君 一万一千のうち九件しか分かっていない、それは〇・〇八%。そして、その九件臨検をしたところの船の国籍すら分かっていない。そしたら、同意ができたかどうかどうやって確認しているんですか、これ。
○国務大臣(高村正彦君) 無法国家でも何でもない一般の国が、アメリカだけじゃないですよ、我々はきちっと国際法に従ってやっていますと答えを出している。そこに具体的な、おかしいじゃないですか、違うじゃないですかという案件でもあれば、それはしつこく聞くことできますよ。そうじゃなくて、普通の国が我々は国際法にやっていますと言えば、それは何で、何を根拠に疑うんですか。
○福山哲郎君 じゃ、大臣、お伺いします。イランとアメリカは国交断絶されていますよね、今。
○国務大臣(高村正彦君) 国交断絶されていると承知しています。
○福山哲郎君 いいですか、テロを阻止するのに海上阻止活動をすると、イラン国籍の船が麻薬や武器弾薬をアフガンに運ぶ可能性というのは十分考えられるわけです。そのときに、イランとアメリカは国交断絶しているのにイランの国籍の船を立入検査を、例えばこの一万一千件のうちの何隻かをイランの国をやるとしたら、これ同意が絶対必要なのに同意しているかどうか分からないんです。これ、どう思われますか。
○国務大臣(高村正彦君) イランがきっちりと旗を掲げて、イランの船がですよ、そしてそれを同意なしでやったら国際法違反です。
○福山哲郎君 ということですよね。現実に公海中、公海というのは公の海です、公海中は港に入らない限りは船というのは実は旗は掲げません、公海中はね。ほら、石破大臣がよくうなずいておられる。
 つまり、公海中ではその船を見た瞬間はどの国籍か分からないんです。だから、無線照会をして国を確認をして、そこで更に不審だったらその国に同意を取って臨検をするんです。このプロセスを経ているか経ていないのかを外務省はさっきからのやり取りでは全く把握をしていないのに、合法だとかちゃんとやっていると言っているわけですよ。これ、何にも根拠ないじゃないですか。これ、違法の疑い十分あるんですよ。
○国務大臣(高村正彦君) 無法国家でも何でもない国が、私たちは国際法に従ってやっていますと言っているんですよ。それじゃ、一つでも疑わしいこういうことがあったというのを出してくださいよ。そうしたら、そういうものが出てくれば、私もそれへ対してしつこくどうなんだと聞きますよ。
○福山哲郎君 説明責任は政府にあるんです。政府が執行しているんです。だから、それが適法なら適法だという証明を下さいと私は申し上げているんだ。当たり前の話。何が、こちらに違法なら違法の例を出せ、冗談言うな。それは確実に政府の責任でしょう、今テロ特措法の問題になっているんだから。これが違法でやられているかどうかの説明は政府にあるじゃないですか。
○国務大臣(高村正彦君) 無法国家でも何でもない国が、ちゃんと私たちは適法にやっていますよと、こう言っているんですよね。
 例えば、警察官が職務質問しますよね。そういうときに、どういうときが問題あるかといったら、それは警察官職務執行法に違反した疑いがあるときに初めて問題をするんですよ。一般の一件一件について、おまえ、適法だと説明しろなんて、そんなこと言わないでしょう。主権国家の中ですらそうなんですよ、主権国家の中ですらそうなんですよ。国際場裏において旗国が旗を掲げて、所属の国がこういう問題がありますよと、こういうことを国際場裏に出してきて初めて国際法の問題になるというのが国際法の一般なんですよ。それは国内でもそういうこと、国内の職務質問の場合でもそんなことがないようなことを国際法の中で、国際関係の中で言ったら、それは私は国際常識に反すると、こういうふうに思います。
○福山哲郎君 だから、疑いがあるから国として、じゃ一万一千件のうちの何件かでも結構です。この国とこの国とこの国の船に対して臨検をしたと、同意を取ったということを示してください。
○国務大臣(高村正彦君) 何度も言いますが、同意を取ったら臨検じゃありません。同意を取ったら……
○福山哲郎君 同意を取っているか取ってないかが分からない。
○国務大臣(高村正彦君) いや、そして、同意を取ったかどうかその一々のことについて、今のところ作戦上のことだから明らかにしないと相手国は言っていると、こういうことです。
○福山哲郎君 そしたら、もし臨検を受けて、これは国際法上同意を取っていないのに臨検をされたという事例があった場合には国は認めるということですね。
○国務大臣(高村正彦君) 例えば、さっきはっきり申し上げました。例えばイランの国が、イランの船だとはっきりしているのに同意なくして乗船検査を強引にやったら、これは国際法違反です。さっきはっきり申し上げた。
○福山哲郎君 つまり、私が言いたいのは、一万一千件のうち九件把握をしている、わずか九件です。それも実はどの国の船かも把握していない。そして、適法だと相手が言っているので適法ではないかと。適法だと言ったら適法なんというんだったら裁判所も何にも要らないじゃないですか。こんないい加減な話はないわけです。
 ですから、逆に原油の話もそうです、転用の話もそうですし、国際法上違反している疑惑があるということだけは申し上げておきますが、次行きます。(発言する者あり)これ重要ですよ。これ本当に重要です。もしイランとかほかの国から、要は臨検をした国に対する抗議とかが出ていたら大問題ですからね。実は、私今調査をしているんですが間に合わなかったんですけれども、私は、出ているという話を実は仄聞はしていますが、しっかりと証拠を取ってからと思っていますが、それに対して政府が今どう答えられるのかを確認をしたかったので、高村大臣から答弁をいただいたので結構でございます。
 次、石破大臣にお伺いします。
 例の八十万ガロン、二十万ガロンの話ですが、石破大臣は事務的なEメールの集計ミスであったとおっしゃいました。その根拠をお示しください。
○国務大臣(石破茂君) 事実関係でございますので資料を読みます。お許しをいただきたいと思います。
 今般、私どもの方として給油量を訂正をいたしました。民間団体ピースデポとおっしゃる方々でありますが、二〇〇三年二月二十五日の海上自衛隊補給艦からアメリカの補給艦への給油量についての指摘がなされましたことを踏まえまして、防衛省内で事実関係の調査を行いましたところ、当時現地から送られてきました給油量に関するデータ、これを海上幕僚監部において集計作業を行った際に、担当者がアメリカの補給艦への給油量を同じ日に給油したほかの艦艇への給油量と取り違えて数字を入れてしまったということが判明をしたものです。
 これを具体的に申し上げれば、当時現地におきまして、これはインド洋のことでございますが、我が国補給艦が他国の艦艇に給油した量に関しましては、日ごとの報告の一部といたしまして、ほかの報告と併せ電報で派遣部隊指揮官、これはインド洋方面派遣部隊派遣海上支援部隊指揮官とこう言うわけでございますが、現場の指揮官から海上幕僚長に報告がなされますとともに、相手の船、この場合には相手の補給艦です、相手の船から受領した燃料の受領証が、証明書、これだけもらいました、サインもあります、この受領証が電子メールで海上幕僚監部に送付をされていると、こういう流れになっておるわけでございます。電報が来ます、そして受領証がEメールで送られてくると、こういう形になっておるわけでございます。これを受けました海上幕僚監部では、これらの資料を各担当部局でエクセル、パソコンソフトを用いまして目的に応じまして集計表に取りまとめるという作業をやるわけです。ですから、電報とEメール、それを見ながらパソコンを使って集計作業をする、こういう流れになっておるわけでございます。
 さて、問題の二月二十五日でございますが、これも以上のような手順に基づき作業がなされたわけでございます。そして、それに基づき報告が上がってきたわけですが、その後、その後、これを運用担当部局、オペレーションの部分でございますが、これで集計表に転記をいたすという作業をやっておりました。海上幕僚監部の中に運用のセクションがありますが、これをその表に転記をする際に、二月二十五日に「ときわ」がアメリカに対して実施しました二件の補給、すなわちアメリカの補給艦ペコス、そして駆逐艦ポール・ハミルトンにつきまして、この数量をひっくり返して集計表に転記をしてしまったということが判明をいたしております。
 今回取り違えが生じました際に参照いたしました資料は、今申し上げました二種類の現地からの資料のうち、つまりEメールと電報ですが、この二種類の資料が来ているわけですが、電報を見ながら書き写し損じたというところがございます。
 これ、この後どういうことになるか、私も、どうしてこういうミスが起こったのかということは徹底的に検証しておるところでございますが、この電報を全部出せば、これ、なるほどそうかということになるのだろうと思っております。つまり、電報にきちんとしたことが書かれている、しかしながらそれを写し間違えちゃったということになるのだろうというふうに思って、これの、電報のどれだけ出せるかということでございます。
 この電報には、先生御案内のとおりでございますが、船の具体的位置、東経何度、北緯何度というような具体的な位置、あるいはこの後行動する予定、あるいはどこの港に寄るか、あるいはどれだけの人がこれに従事したか等々、明らかにすることによりまして、私どもの作戦遂行能力あるいは艦艇の能力、これが明らかになるということがございますので、これとこれとこれは出せないが、しかし、事実関係において現地からは正しい報告がなされておりましたと、それを転記ミスをいたしましたということをきちんと御説明するだけの公表をやるべく、今鋭意準備を進めておるところでございます。準備が整い次第、明らかにさせていただきます。
○福山哲郎君 大変御丁寧に説明いただいて、ありがとうございます。
 それで、これ、福田総理は、官房長官当時、これアメリカにまで確認したけれどもという発言をされているんですが、石破大臣、今のは国内の事務上のミスです。アメリカまで確認をしたけれどもと官房長官が言われていて、委員会の答弁で、つまり、そのときに、アメリカへの確認をしたにもかかわらず事務上のミスの方を優先をして官房長官は発言をされてしまったのかどうかということが非常に疑問なんです。
 ですから、この間の衆議院の予算委員会で石破防衛大臣は処分をするとおっしゃいました、厳しくと。処分よりも、今のことをちゃんと、物を示して、今エクセルとかおっしゃいましたが、物を示して、このプロセスで、この電報で、そしてさらに、官房長官が会見のときに確認をしたときのプロセスまで全部明らかにしていただかないと、処分をするのが問題ではありません。これはシビリアンコントロールの根幹の問題で、これは大臣がよくお分かりだと思いますが、もし官房長官が発言するなり防衛大臣が発言をするときに何らかの形で事務方で操作があったとすれば、これは大変な問題です。
 昨日、自民党の議員が枝葉末節などというけしからぬ発言をしました。私はとんでもないと思う。これは本当にシビリアンコントロールの根幹にかかわる問題なので、そこのことを明らかにしていただかない限りは実はこのテロ特措法の疑惑は決して晴れないと、私はそう思っていますが、大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(石破茂君) これは私の言い方があるいは適切でなかったのかもしれませんが、処分ありきというふうには考えておりません。もちろん、私どもの中で処分をしますときは、事実関係がきちんと明らかになり、そして、人権というものにもきちんと配慮をした上で処分というものをなすことになります。
 私が申し上げましたのは、こういうことをうやむやにしてはならないという意味で処分ということを申し上げました。どうしても内輪でかばい合うということがあったのではないだろうか。委員おっしゃるように、仮にそんなことがあるとすれば、部内で、我々のあずかり知らないところで操作がなされた。こんなものは言語道断で、こんなものは絶対あってはならない。しかしながら、単にミスをしましたということで済ませていいのか。それが、内部のチェック体制がどうなっていたのかということまできちんと調べた上で、これは文民統制が確保されているかどうか見ていかねばならないことでございます。
 したがって、処分ありきということを申し上げるのではない。事実関係をきちんと明らかにした上で処分をするならしましょうと、そして、再発を防止するためにはどうすればいいか、そういうことについても私どもとして考えを申し上げ、また御指摘をいただいて、より良いものを目指していきたいと、このように思っている次第でございます。
○福山哲郎君 石破防衛大臣はよくお分かりいただいているので、私はそのとおりだと思います。
 しかし、もう一個問題があります。その時点で、例えば、政府の言っていることを、百歩譲って、ミスがあったとします。しかし、官房長官に上げて、官房長官の発言がそのままテロ特措法の延長につながっていったわけです。
 じゃ、どこかでそのミスは分かっていたはずなんだ。その分かっていたミスをここまで、NGOが発表するまでどこにも訂正の発表をしなかったことの責任は実は別の意味ででかいんです。ですよね、大臣。ここの問題についての、そのときのプロセスを明らかにすることはもちろんだけど、今、正に大臣がおっしゃられたように、なれ合いの中で、表に出ないんだったらいいといって今の今まで放置をし続けたことの責任はあると私はお考えですが、そこはいかがですか。
○国務大臣(石破茂君) おっしゃるとおりだと思います。
 私も、中において指示をいたしておりますのはまさしく委員御指摘のとおりであって、何でこういうことが起こったのか、そしてなぜ今まで分からなかったのかということについては徹底して解明をしなきゃいかぬと思っています。もし、今委員がおっしゃいますように、分からなかっただけではないと、どこかに何らかの意図が働いたのではないかという推論も、それは推論としては当然成り立つことなのであって、そういうことが絶対に行われることがないような仕組みは何なんだ、今回そういうことが本当に行われなかったのか、これは両方明らかにしていかねばならないと思います。
 文民統制につきまして、それは委員と私と恐らく同じ認識を持っているのだろうと思いますが、そこにおいてどうすれば実効が図られるかということは、今回更に精緻なものにしたいと思っています。
 私どもとしてこういうふうに今後改めたいということは申し上げますが、足らざるところがあれば御指摘をいただいて、これはどこが政権を取るとか取らないとか、そういうことと関係ないんですね、文民統制をきちんと図らなきゃいかぬということは。より良いものをつくっていきたい、また御教示を賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 大臣、その調査の結果はいつぐらいまでにはっきりと、その時点だけではありません、なぜ今まで引っ張られたのか等も含めて、いつの時点まで明らかにしていただくんでしょうか。
 要は、この臨時国会は非常に重要な臨時国会なんです。新法を今用意されている。明日、閣議決定だと聞かれていますが、その中にひょっとすると、私は中身、まだあしたの閣議決定まで分からないですが、例えば国会承認を外すという議論もある。今、文民統制というのは非常に議論になっている中で、私は、大臣は文民統制は非常に重要だと思っておられる大臣だと思うからあえて言うんですが、この新法の議論が出ているこの臨時国会中に今の話をきっちり表に出していただかないと、到底国民は納得しないと思います。
○国務大臣(石破茂君) この新法の議論が始まりますまでに何とかこれについてのきちんとした解明がなされないかということで、私、実は着任してすぐそのように指示を出して作業を行わせているところでございます。
 ただ、問題は、別に逃げるわけでも何でもないんですよ、これが一番大事だということも私もよく分かっているし、このことの解明というものが文民統制の根幹にかかわるものであるということもよく分かっています。しかしながら、それが当然、服務上の処分というものを伴うものであらばこそ、そこにおいてもきちんとした厳正さは担保されねばならないということになるわけですよね、これが身分にかかわることになってまいりますので。
 そこのところを見ながら、この国会の審議において、まずなぜ間違いが起こったのかという段階までは少なくともこれは明らかにしたい。その後、なぜ気が付かなかったのか、チェック体制がどうなのかということについても、なろうことならば御審議があるまでにきちんとした結果を出したいと思いますが、仮に遅れることがありとすれば、それは人権上の問題ということで、これもきちんと重んじなければ法治国家としての、あるいは人権を重んじるという意味での実効を成し得ないことでございます。
 この両方を配慮しながら最大限加速をしてまいりますが、状況につきましてできる限り明らかにしてまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 このテロ特措法の問題は非常に問題があります。先ほどの臨検の話も私は重要だと思っていますし、今の話も根幹にかかわると思います。新法が明日、閣議決定だと言われておりますが、今後も今の話は一日も早く明らかにしていただいて、議論をしていきたいと思います。
 その次に行きます。
 年金、問題になっています。社会保険庁、国民の信用は全く失墜をしています。国民年金の保険料の支払はとうとう、保険料の払込みは五〇%を切りました。五〇%を切った年金制度がいかに持続可能なものかどうか、私は大変疑問に思っています。
 しかし、今日はそのことについてよりももっと姿勢の問題にお伺いします。
 通常国会で、これまた強行採決を与党がした社会保険庁の後に代わる機構です。後に代わる日本年金機構の設立は一体いつですか。
○国務大臣(舛添要一君) 日本年金機構は、平成二十二年一月に設立いたします。
○福山哲郎君 法律に明記された日本年金機構の基本計画はいつ策定されますか。
○国務大臣(舛添要一君) この基本計画は、来年の六月に策定する予定であります。
 今、その前段階の作業として内閣官房の下に年金業務・組織再生会議というものを置きまして、ここで議論を賜っていまして、例えば職員の採用はどういう基準でやるのか、それから民間への業務の振り分けはどうするのか、こういうことを議論をしております。そして、その議論を来年の五月ぐらいまでに最終的に整理をして、そして六月に基本計画を確定したいと、そういう予定であります。
○福山哲郎君 今年三月、情報システムに係る基本調達の基本指針というのが総務省の行政管理局から出されたと思いますが、この内容について、総務大臣、お示しいただけますか。
○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げます。
 今年の三月一日の連絡会議の決定でございますけれども、情報システムに係る政府調達につきまして、会計法等の法令に基づき、原則として一般競争入札による調達手続を行うよう留意をすることとしている、そういった内容でございます。
○福山哲郎君 ところが、このけしからぬ社会保険庁は、三月のこの総務省の基本調達の基本指針があったにもかかわらず、七月、日本年金機構業務システムの基盤製品の一部選定業務三億円、随意契約をしています。厚労大臣、事実ですね。
○国務大臣(舛添要一君) 少し説明を、背景を、させていただいてよろしゅうございますか。
 まず、これ、今私が何度も申し上げていますように、社会保険庁のコンピューターのシステムが非常にレガシーシステムで古い、それで新しいものを作りたいという形で、まず、基本設計工程ということをまずやります。これは実は昨年八月に一般競争入札でやりました。基盤をやって、その上に四つの分野についてやると。これは複数の会社が一般競争入札で、落札をしております。それがまず第一点。
 それで、その上に、今回、今先生が御指摘になった今年七月の契約は、それの追加作業としてやるものについて行ったわけであります。したがいまして、そちらの方は基本設計を担当した企業がやることが一番これは効率的であるし、中身はそうじゃないと分からない。仮にそれを一般競争入札にしても、ほぼそこの企業が落札するだろうと思いますが、これはあくまで追加作業であるということでありますので、今一部の、これは先般、十月四日の朝日新聞にこの「社保庁、三億円随意契約」という記事が出ています。そして、今総務大臣から説明ありました、一・三億円以上については一般競争入札しなさいということなんですが、今私が申し上げましたように、この基本設計については基本方針とは全くそごを来していないと、そういうことでございます。
○福山哲郎君 いや、簡単に言うと、基本設計は一般競争入札やりました、その続きの付随はもういいや、随意契約しましたよということでしょう。ところが、総務省の基本指針については無視しましたと。簡単に言うと、総務省は例外規定があります。国民の生命安全及び財産の確保のために明らかに急を要する調達については、本指針の対象としないものとする。
 この例外規定に当てはまるものだと総務大臣はお考えですか。
○国務大臣(増田寛也君) 今回のこの契約については、今議員の方から御指摘がございました明らかに急を要する調達といったような内容ではないと、それには当たらないと、こういうふうに思っております。
○福山哲郎君 大臣、一言どうぞ。
○国務大臣(舛添要一君) 今のくだりの急を要する云々ということではなくて、私が申し上げているのは、会計法の第二十九条の三の第四項にありますように、あくまでも追加作業で、基本設計があって、だからそれでいいやじゃないんですよ。基本設計がありますから、それの追加作業は随意契約になることに何の要するに問題もありません。それを申し上げているんです。
○福山哲郎君 じゃ、この随意契約は正当だと強弁されるわけですか。
○国務大臣(舛添要一君) 強弁ではなくて、合理的に考えてそう判断しています。これは私の判断です。
○福山哲郎君 これ、実は問題なんです。
 七月の二日に随意契約をしていますが、例の社会保険庁の問題が出ました、五千万件も含めて。年金業務・社会保険庁監視等委員会が閣議決定されています。これはいつでしたか、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと質問、もう一度よろしいですか。
○福山哲郎君 年金業務・社会保険庁監視等委員会が閣議決定されています。これはいつ閣議決定されていますか、設置が。
○国務大臣(舛添要一君) それ総務大臣の担当ですよ、それは。
○福山哲郎君 総務省でいいです。
○国務大臣(増田寛也君) 閣議決定日は本年の七月二十日でございます。
○福山哲郎君 いいですか。あれだけ問題になっている社会保険庁に対して、これは業務を見直すべきだと。その委員会の報告書は、大臣、出ていましたっけ。総務大臣。
○国務大臣(増田寛也君) 既に出ていると承知しております。
○福山哲郎君 これ議論されているんです。議論されて、これから社会保険の業務に対して議論されて始まろうと、見直しだと、業務の、という状況が七月の二十日。そして、七月の二日に駆け込みで随意契約で三億やっているんです。
 冒頭聞きました。この日本年金機構の設立は二十二年の一月なんですよ。いいですか。基本計画は来年の六月にできるんです。日本年金機構の業務の基本計画が来年の六月にできる。今やっている最中。設立が二十二年の一月。ところが、日本年金機構のシステムの発注だけは駆け込みでやって、七月の二十日の業務等見直し委員会が出る直前に随意契約をしている。これ、問題あるでしょう。だってね、業務が決まってない、基本計画も決まってないのに、何でシステムが発注できるんですか。こんなばかな話ないでしょう、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) その点はきちんと反論させていただきますけれども、一刻も早くシステムを改善しないと話にならないわけです。そして、要するに駆け込みでやった云々の問題は、もしおっしゃるならば、昨年八月の基本設計をやるときに一般競争入札をやらないで今までのような、今まで我々がずっと問題にしてきたような随意契約でやるんだったら、それは私は駄目だということを申し上げますけど、そのときは完全に一般競争でやりまして、日本の企業だけじゃなくて外国の企業までそこに入れて、一番能力のあるのに基盤設計をやらせると、そういうことをやっていますから、その点について御指摘なら私はそれはよろしくないということを申し上げます。
 それから、要するに今社会保険庁があって、これはいろんな問題がありますから二分割して、新しい年金機構としてこの年金を担当する組織をつくろうということなんですけれども、完璧に仕事が全部変わるわけでなくて、今基本的な計画を作っているのは、それは職員の採用をどうするか、民間の業務委託をどうするか、そういうことを決めているんですけど、年金の記録の管理というのは、新しい組織はつくったから、社保庁があった記録を全部捨ててということでなくて、やっぱり継続性はあるわけです。
 それで、もう何度も申し上げていますけれども、余りにひどいコンピューターシステムですから一日も早くやりたい。そのことによって、私は早くやれば一年間に三百億円のお金をこれはセーブすることが、節約することができる。こういうことからやっておりますから、少なくとも、要するに合間を縫って早く随意契約をやりたいために、みんなの監視の目をくぐってやったということではなくて、私は一日も早くいいシステムをつくりたいと、そういう意味で発注したと、そういうことでございます。
○福山哲郎君 実は、ハードの設計はまだできてないんですよ。いいですか、基本業務も基本計画もできてない、機構も立ち上がっていない、そしてこの随意契約だけは駆け込みで七月の二日に行われているわけですよ。
 この三億円は社会保険料か税金か、どっちから出るんですか、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) そのお答えをする前にちょっと今の、さきの点で追加をいたしますと、情報システムに係る基本調達の基本指針が先ほど申し上げましたように十九年七月一日からの適用であるわけですけれども、基本指針を尊重してやったということは先ほど来申し上げているとおりでありまして、追加採用というのは随意契約だと、このことをもう一遍申し上げておきます。
 それで、これは、どこからお金が出るかというのは、年金の保険料からです。
○福山哲郎君 つまり、今の大臣のお話を聞くと、これは基本設計があったから、後は流れで随意契約でやりました。ただ、これはたまたま三億です。これは、これからほかの役所の問題でいえば十億、二十億、百億のことだって、そういう流れでいえば全部随意契約が認められることになる。じゃ、何のために指針を作ったのかという話が一点。
 それから、こういう駆け込みで、なおかつ法案が出て、法案審議されているところで、法案が通ったところで、すぐにこういう状況が社会保険庁では行われるわけです。社会保険庁に対する不信感がこれだけ頂点に達している中で、こういう手続はちゃんとやることが実はある種筋なんじゃないですか、大臣。
 これ、今大臣の答弁は、みんな厚労省、社会保険庁の役人が自分らの正当性を高めるために書いたものをあなたは読んでいるわけです。それじゃ、どこに社会保険庁の業務がしっかりと変わったと、適正かと言えるような状況になるのか、お伝えください。
○国務大臣(舛添要一君) 今までの社会保険庁の悪いところは抜本的に改める、そういう方針で私は就任以来全力を挙げてやってきました。
 何度も申し上げているように、意図的に随意契約をやっているとかいうことではなくって……
○福山哲郎君 随意契約というのは意図的だから随意契約なんです。
○国務大臣(舛添要一君) 基本設計についてはきちんとやっていますよと。じゃ、仮に百歩譲って、随意契約にしないで一般競札にしてみたらどうですかと。それは、それはそういう企業が取るわけですよ、基本的には。
 しかし、それからもう一点、おっしゃりたいことは、三億円というのは、要するに、この積算は相当いい加減でもっと安くできたんではないかということが恐らく先生のおっしゃりたいことの一つにあるのかもしれません。しかし、これはきちんと一つ一つ積み上げて策定をしていった上であって、相当にコストダウンをやることを命じておりますから、その点はどうか御信用いただきたいというふうに思います。
 それで、要するに、社会保険庁を解体して徹底的に変えますということを今一生懸命やっているわけですから、私はそれを、役人が書いたものであったって何だって、私がそれを採用するかどうかは、私が処理してやるわけですから、私は自分の言葉でしゃべっています。
○福山哲郎君 いいですか、業務の内容も、どういう配置でやるのかも、何をするのかも決まってなくて今議論中のものを、システムだけ発注するなんて、訳分からぬじゃないですか。こんなことあり得るわけないじゃないか。
 それから、もう一個言います。もし一般競争入札をしたら、どうせこの業者が入札で勝つんだからみたいな話だったら、全部一般競争入札は要らなくなるじゃないですか。意図的ではないとおっしゃいますが、随意契約というのは意図的だから随意契約と言うんじゃないですか。
 実は随意契約の問題は、今の厚労省の問題だけではありません。国土交通省の問題もあるので、そこで言って、後でまたその舛添大臣の話にしたいと思います。
 昨年六月、ここにありますが、「公益法人等との随意契約の適正化について」という関係省庁の連絡会議が発表した資料があります。これは、公益法人に対する随意契約が余りにも大きいという世論の批判を受けてでき上がったものです。ここに国民の皆さんにお伝えしたいので、中身について抜粋をしてお伝えをします。
 一つは、随意契約は例外です、会計法上。先ほどの総務大臣のおっしゃられたとおり、例外です。それから、見直し対象は所管の公益法人、独立行政法人、特殊法人、天下りのいる民間法人です。一般競争入札や企画競争、公募に移行することで競争性、透明性を確保するということが書かれています。
 国土交通省は、随意契約見直し計画ということで二〇〇六年十月以降順次実施すると書いています。そして、公募手続の導入及び企画競争の本格的な導入と書かれていまして、地方支分部局等における見直しの徹底ということが表記をされています。ちょうど一年前でございます。
 で、お伺いをします。私、これ全国の数を調べようと思ったら、国土交通省から時間がありませんといって出していただけませんでした。今分かっている範囲で言います。九州地方整備局本局における参加者の有無を確認する公募手続の実施状況、昨年の十月から今年の七月まで一体契約済みで何件あったか、大臣、お答えください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 御指摘の期間には二十二件ありました。
○福山哲郎君 そのうち複数の応募者があった件数は何件ですか、お答えください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 複数の応募はありませんでした。一社のみです。
○福山哲郎君 これ見てください。お手元の資料にもあると思います。これ九州の地方整備局の公募手続の実施状況ですが、黒塗りにしているのは唯一の民間ですが、二十二のうち全部一つのところしか応募していません。そして、二十二のうち二十一がすべて先ほど申し上げた公益法人等でございます。
 これひどい話で、私、実はこれの公示、どういう公募をされているのかを全部見ました。実は九州だけではなくて関東も含めて全部見たんですが、お手元にお配りをしている資料が実はその抜粋でございます。公募に何と書いてあるか。これ、例えば例を挙げますが、公共事業の入札契約制度等に関する検討業務でございますが、ずうっとここ書いてあって、途中でこういうことが出てきます。財団法人国土技術研究センター、以下、特定公益法人等という、を契約の相手方とする契約手続を行う予定としているが、と公募の手続に書いてあるんですよ。もうここに予定としてあるがと書いてあるんですよ。
 実は、さっきの二十二件ですが、これ全部調べました。全部予定をしているところしか応募していません。分かります。これ笑い話みたいな話でしょう。公募にここと契約をする予定ですよと書いてあるんです。こんな公募ありますか。極め付けは資格のところです。資格のここの、国民の皆さん、見ていただきたい。赤字。再委託による業務の実績は含まない。再委託による業務の実績は含まないというのは、分かりやすく言うと、要は下請の実績は入れないということです。元請しか入れないということです。しかし、先ほど言ったように、適正化の指針が出たときに全部今まで随意契約でやってきたから変えましょうと言ったんです。つまり、ここの公益法人しか元請ないんですよ。ここしか実績、元請ないのに再委託は認めない。つまり、元請をしてきたところはここの法人しかないんです。で、ここの法人を契約の予定としている公募をするわけです。そうしたら、結果は二十二分の二十二です。
 これ本当に公募と言えるんですか。一般競争入札というか複数の公募と言えるんでしょうか、大臣、お答えください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 十八年六月十三日に、そのように入札に対する見直しが省庁の間で申し合わされたわけですが、八月二十五日、その二か月後でございますが、財務大臣からこんな通達が出ております。公募というものについての定義でございます。従来、研究開発等を委託する場合に特殊な技術又は設備等が不可欠であるとして、発注者の判断により、特定の者と契約していたようなものについて、当該技術又は設備等を有している者がほかにいる場合がないとは言い切れないことから、必要な技術又は設備等を明示した上で参加者を募るものである。
 すなわち、こういうところと、例えば今そこに黒塗りにされた株式会社、黒塗りですから私も名前は言いませんけれども、その作業というのは毒ガスの処理でございまして、特殊な技術と特殊な設備がなければできない技術です。したがいまして、その株式会社に従来もやっていただいていたわけですけれども、そういうものについてもほかに、ここで財務大臣の通達では、ほかにいる場合がないとは言い切れない、したがって、そういう場合にも、その株式会社の名前、そういう人と契約をすることにしているけれども、もしそういうことを、いや、笑い事じゃないですよ、必要な技術とか、いいですか、必要な技術とか設備を持っていられて、それに参加する意思がある方があれば参加してくださいという、そういうことを公募という、公募というその定義なんです。したがって、それに従ってこれを行っているわけです。
 もう一つ目の質問がありました。
 それにしても、余りにも、今まで元請で経験がなければいけないとか、条件が厳し過ぎるんではないかという指摘は私も正当だと思います。したがいまして、我が方で全般的な見直しをして今年中に結論を出し、そしてそのような厳しい条件にならないようにいたします。
 しかしながら、ここで挙げられたもの、非常に特殊な技術を必要とする作業であることは福山議員もお認めであるというふうに思います。
○福山哲郎君 財務大臣、この「適正化について」を出されたとき、財務大臣は今のような公募を想定されていたかどうか、お答えください。私は昨日お伺いしていますから。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、冬柴大臣がおっしゃるように、私どもは、公募手続にいたしましては、特定の技術又は設備等が必要であるためにこれまでの随意契約によってできたものについても、この特定の技術等を有している者が他にいることを否定できないことから、透明性及び公正性を確保するため、必要な技術等を明示した上で参加者を募るものであるということは申し伝えてあるわけであります。元々これは会計法上、所管の大臣が責任を持って透明性を持って仕事をするということになっておるわけでございます。
 しかし、今議論になっているような厳しい実績を条件とする要件は、これは随意契約の見直しの趣旨に沿っているとは思っておりません。
○福山哲郎君 総理、どうですか、これ二十二件のうち二十二件が今言われたように特殊な技術と限りますか。これ実は各地方支分局の事務所以外のトータルでこの公募が何件やられたか、お答えください。ああそうか、政府委員は登録されていない。じゃ、国土交通大臣、何件やられたか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) ちょっと済みません。通告がありませんので、後にお知らせいたします。
○福山哲郎君 私も今そのメモが見当たらないので、これ国土交通省に聞きましたけど、多分千数百件あるんです。これが全部特殊な技術を要すると私は到底思えません。で、恐らくですが、その結果は、ほぼ全部特定の個々に決まったところにしか応募していないと。だって、数字全然出てこないんですから。
 これ、総理、笑い話みたいでしょう。ここを契約手続を行う予定としているがと、こういうことが、随意契約を見直す適正化方針が出て、これ去年ですよ。なおかつ、国土交通省が自らの見直し計画に変えると言っていてこの状況ですよ。
 総理、どう思われますか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) これ、一つ一つこの表で見ていますと、特殊なことであるかもしれません。ですから、こういうことはあるのかもしれませんけれども、しかし、これもやっぱり工夫する必要あると思いますよ。情報公開を相当手前に出して、そしてこういう業務もあるんだということを周知徹底するような、そういう仕組みも考えていくというようなことは私は努力する価値は十分にあると思います。
○福山哲郎君 いいですか。国は公益法人等の随意契約を見直しますと声高に発表しているんです。国民はみんな、これで変わったと思っているんです。一年たったら、全く変わってないんですよ。こんな、国民をだましている以外何物でもないんじゃないですか。だって、結果責任でしょう、これ。何にも変わってないですよ。だって、そこしか応募できないように仕組みができているんだから。どうですか、これ。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 国土交通省の発注件数は五万件ぐらいあります。そのうちの一部ですよ。全部という……(発言する者あり)ちょっと待ってください、そういう、それ全部と言われたら、それはね、いや、そういう特殊……(発言する者あり)ちょっと待ってください、特殊な、いいですか、特殊な経験とか機械とか機材とかを持たないとすることが非常に難しいという案件についてです。いいですか。今、先ほど財務大臣がおっしゃったような公募という形で、私どもは今までもこういう理由からこういうことをやっております。しかしながら、これについて応募する方があれば手を挙げてほしいという招請をしているわけで、それはインターネットでずっときっちり情報は流した上で、そしてその公募を求めているわけでございまして、それは数万件の中のこういうものでありまして、全部改めてないと言われるのは、それはちょっと言い過ぎではないかというふうに思います。
○福山哲郎君 私は数万件と申し上げていません。この参加者有無の確認公募、公益法人に対する確認公募はどうだったんですかと申し上げているんです。それが恐らく千数百件あったと。それがほとんど変わってないと。
 じゃ、ここに書かなきゃいいじゃないですか、見直し計画に。書いてあるんですよ、見直し計画に、そのことが重要だと。地方支分部局における見直しの徹底と書いてあるんですよ。いいですか、もう少し素直に読まなきゃ。発注者が特定した公益法人等の参加者の有無を確認すると書いてあるんですよ、ちゃんと。全然増えてないじゃないですか。これ、だましている以外何物でもないでしょう。これ全部報道されているんですよ。国民はみんな随意契約は改まったと思っているわけです。ところが、結果はこういう状況だと。
 先ほど大臣は技術だ技術だとおっしゃいましたけれども、さっきの元請、再委託の問題です。元請しか認めないと言っていて、元請はそこしかやったことないんですよ。そうしたら、そこしか応募できないじゃないですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) したがいまして、それについての付けた条件については、私は、総理もおっしゃったように、いろいろ工夫しなきゃならない、こういうことで、今、内部でそれを見直しをしようということで今鋭意努めているところでございまして、年内に結論を出します。
○福山哲郎君 じゃ、この元請になったこの二十二、大臣、是非調べていただきたいんですけれども、全部ね、全国のね。ここから下請に投げていることはないんですね。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 調査をいたします。
○福山哲郎君 これはあるかないか、私が確認したら、実ははっきりと答えがまだ返ってきていません。つまり、ここからもう一度下請出していたら大問題ですよ、大臣。今の答弁は確実に覆りますよ。どうですか、大臣。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 調査をいたします。
○福山哲郎君 総理、これ、見直しって去年だったんです、これ去年。去年の六月に見直して、国土交通省も六月に出したんです。で、十月からスタートすると言って、一年たってこの有様です。それで、今、国土交通大臣がもう一度見直しますと、年内にと。これはおかしいですよね。これはやっぱり責任あるんじゃないんですか、総理、政府として。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 政府は、昨年の六月の政府の随意契約の見直し方針に沿って、より競争性、透明性を高めるという趣旨の適正化を図っている最中でございます。しかしながら、競争性を高めるというその趣旨に照らして十分でない運用につきましては、これは適切に見直しを行っていくことが必要と考えておりますので、各省庁においてきちんと確認をしていただきたい、そして鋭意この課題に取り組んでいただきたいと、こう思っております。
○福山哲郎君 是非、総理、委員会のやり取り聞いて、もう少しやっぱり前向きな発言をしていただかないと、国民は変わるとは感じないですよ、今みたいな発言なら。これだけおかしなことを示しているのに、総理がもう少し突っ込んでいただかないとやっぱりいけないと思うんですが、もう少し勇気のある御発言いただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 今、国土交通大臣からもh説明がございましたけれども、まだ更に調査をするという部分があるようでございますから、そういう調査を見て判断をしたいと思っております。
 しかし、随意契約でもってこの趣旨、競争性をもっと高めてほしいということは、これは私ども常々考えているところでございますから、これがきちんと行われていないということであれば、しっかりと指示をしてまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 国民に指摘をした先ほどの財団も、御多分に漏れず理事長は天下り、国土交通省の天下りでございました。ここにいろんなところの公募の公示、公告、全部持っていますが、すべてどこどこを予定としていると書かれています。調査と言いますが、これはもう確信犯的にやっている話でございますから、随意契約の見直しには全くなっていないと私は思っています。
 随意契約の問題は、先ほどの厚労大臣の話も、こうやって役人がいろんなことで手を回して随意契約をどんどん進めていくわけです。すべてこうやって事実を積み重ねていって税金の無駄遣いが使われると。国の調査の結果です、国の調査の結果なので我々が作った数字ではありませんが、この見直し計画の中に随意契約だけでも二兆三千億円あります。そのうち二割が随意ではなくて一般競争入札になれば安くなると言われていまして、それだけで四千億から五千億でございます。
 私たちは、自民党はよく我々の議論について財源が財源がとおっしゃいますが、まず税金の無駄遣いを徹底的になくすことが重要だと思っておりまして、この構造を変えないことには実は財源も全部捻出できないと私は思っています。
 実は随意契約はまだましでございまして、次は談合、これはれっきとした犯罪でございます。
 少しこのパネルを見てください。
 これも去年の十月でございますが、緑資源機構をめぐる談合が発覚をいたしました。十月の三十一日、ちょうど一年前に公取が立入調査をしました。立入調査をして、これ小さい文字で恐縮ですが、六法人、これまた公益法人でございます。この公益法人に実は公取が立入調査をしました。
 この六法人の理事長及び会長がどこの出身か、お答えください。
○国務大臣(若林正俊君) 委員御指摘の十月三十一日に公正取引委員会が立入調査を実施した林野庁所管の公益法人は、財団法人林野弘済会、社団法人日本森林技術協会、財団法人森公弘済会、財団法人水利科学研究所、財団法人林業土木コンサルタンツ及び財団法人林業土木施設研究所ですけれども、当時、それぞれの法人の会長又は理事長はいずれも林野庁出身者でありました。
○福山哲郎君 すべて林野庁出身でございます。
 このうちの二法人が起訴されました。起訴された二法人の、緑資源機構からの天下りも含めて、総職員に占める数をお答えください。
○国務大臣(若林正俊君) 立入調査を受けた六つの公益法人についてまず申し上げますと、十八年四月時点で常勤の役職員は六百三十八名でありますが、うち国家公務員の退職者が百九十名、緑資源機構退職者が十六名でございます。それでよろしいですか。
○福山哲郎君 それは六法人。二法人、被告の二法人です。
○国務大臣(若林正俊君) 林業土木コンサルタンツ、退職者が三十四名、全職員は二百二十名です。林業土木……
○福山哲郎君 それから、森公弘済会です。
○国務大臣(若林正俊君) 森公弘済会は、全役職員十九名中、国家公務員二名、緑資源機構退職者が十六名でございます。
○福山哲郎君 森公弘済会は十九人中十六名が緑資源のOBなんですね。これ、全部天下り先を抱えている。六法人に至っては約三分の一が天下りでございます。
 現実に、実はこの談合事件が発覚する前、二〇〇一年に林野庁は東北の森林管理局で談合が摘発をされています。この談合が摘発されていたのは、この立入調査された六法人のうち何法人ですか。
○国務大臣(若林正俊君) 四法人でございます。
○福山哲郎君 いいですか、二〇〇一年に談合で摘発された四法人が延々とまだ談合を繰り返して、この緑資源機構では起訴されています。
 農水大臣、これは農水省、農水大臣の歴代の責任は問われませんか。
○国務大臣(若林正俊君) 二〇〇一年の東北森林管理局青森分局の談合で公正取引委員会から排除勧告を受けた公益法人、この法人が再び談合を行っていたということは誠に遺憾でございます。
 今回の事案は発注者側である緑資源機構が深く関与していたいわゆる官製談合でありまして、これはもうあってはならないことと考えているわけでございます。
 このために、農林水産省においては再発防止のための抜本策を検討するということで、第三者委員会を設置いたしました。本年度限りで緑資源機構は廃止するということを決めたり、また緑資源の幹線林道事業については地方公共団体に移管することなどを内容といたしました農林水産省の包括的な基本姿勢をまとめ、これを示したところでございます。この基本姿勢を受けまして、第三者委員会は七月二十六日に中間取りまとめを行っているところでございます。
 これを受けまして、七月三十一日付けで省内に談合再発防止関連措置実行本部を設置いたしまして、談合の再発防止に努めているところでございます。
 今後、農林水産省として再発防止措置を的確に実行していくことによりまして、国民の信頼を一刻も早く回復していく所存でございます。
○福山哲郎君 もう抜本改革は先ほどの適正化委員会も含めて余り信用していないんですが、大臣、この起訴された二法人はどのような対応を取られましたか。
○国務大臣(若林正俊君) 起訴された二公益法人についての措置でございますか。
○福山哲郎君 はい。
○国務大臣(若林正俊君) 起訴された二公益法人につきましては、中間取りまとめにおきまして設立の許可を取り消すということにされておりまして、その旨指導しているところでございます。
○福山哲郎君 そうなんです。起訴された二法人は設立許可取消しですが、残りの四法人でございますが、自主解散か撤退かということの選択を迫られていますが、どうなられましたか。
○国務大臣(若林正俊君) 委員御承知のとおりでございますが、第三者委員会に農林水産省が示しました包括的な基本姿勢の中で、測量・建設コンサルタント業務からの撤退又は自主解散のいずれかを選択するよう指導するということにされておりまして、このことは第三者委員会においても了承されております。
 このことを受けまして、八月の九日付けで林野庁長官から四公益法人に対しまして、自主解散又は測量・建設コンサルタント業務からの撤退を選択するよう指導文書を発出したところでございます。
 四公益法人は、指導に従って、同日以降、測量・建設コンサルタント業務について新たな受注は行っておりませんけれども、同日以前に契約した業務が終了次第、測量・建設コンサルタント業務から撤退するということに決めております。
○福山哲郎君 解散はせずに一応撤退をすることなんですが、現実にこの法人が自主解散しないでいいのかという議論はあると思います。
 大臣、大変お手数を掛けて恐縮なんですが、私時間がないので、申し訳ありません、この中間取りまとめの第一項の二項を読んでいただけますか、私が読むと時間が経過をしてしまいますので。
○国務大臣(若林正俊君) 御指摘がありましたこの第三者委員会中間取りまとめの中の「緑資源機構の組織・業務・人事について」というくだりの括弧二でございます。
 談合事案として公正取引委員会が告発した内容は、幹線林道事業の調査・コンサルタント業務という限られた分野でのものであるが、本委員会に示された緑資源機構が発注した事業の入札調書を見ると、他の事業についても談合があった可能性が否定できないと考えられる。したがって、農林水産省及び林野庁は緑資源機構の全事業について調査を行って実態を明らかにするとともに、緑資源機構が廃止された後も、これらの事業を継承して実施する法人において再発防止策を講ずる必要があるというものでございます。
○福山哲郎君 この報告書はよくできておりまして、緑資源機構はほかにも談合があった可能性が否定できないと言われているんです。
 全事業の調査を、実態を明らかにしろと書いてあるんですが、この作業は、農水大臣、やられていますか。
○国務大臣(若林正俊君) 緑資源機構の全事業にかかわる調査でございます。
 現在それを実施中でございますが、まず機構自らが姿勢を正す、事業主体として適切な対応を行う必要があるということから、現在、機構において調査を行っているところであります。
 具体的には、入札談合の再発防止策を検討するために緑資源機構に設置した入札談合再発防止対策等委員会の指導の下で、過去五年間、機構に在職した役員及び職員を対象として、緑資源幹線林道事業以外の事業も含め、機構の役員又は職員が関与して行われた談合の有無を把握するための調査を実施しているところであります。また、受注法人に対する調査も併せ行う予定であると承知いたしております。
 農林水産省におきましては、これら機構による調査の結果を踏まえて更に所要の調査を行うことといたしているところでございます。
○福山哲郎君 談合の中心であった緑資源機構の機構内において調査をすると。それじゃ駄目だから実は第三者委員会をつくったんじゃないんですか、大臣。つまり、ここがお手盛りなんです。
 これ、いつまでに、じゃ大臣、調査の結果を報告いただけますか。
○国務大臣(若林正俊君) お言葉ではございますけれども、緑資源機構の全事業にわたってその役員、職員が関与したもののすべてについてこれを調査をいたしているわけでありまして、大変膨大な調査でございます。
 この調査について、先ほど申しました入札談合再発防止対策等委員会、この委員会の委員は、法律的な観点からは、大森先生、弁護士さんでございます。また、高田先生、弁護士さんでございますが、山口先生は公認会計事務所の公認会計士でございます。そして、有川先生が日本大学の教授ということで、この四人の学識経験者をこの委員として選んで、第三者機関でやっております。これは談合防止の方です。第三者委員会は別でございます。
 第三者委員会について言えば……
○福山哲郎君 調査はいつまでに……
○国務大臣(若林正俊君) 調査は、この今年末までを目途に調査をして報告が出ることにしております。
○福山哲郎君 実はこの中間報告、すごくいいまとめです。松岡大臣が亡くなられて、実はこれは置き土産として本当にいい僕はまとめをやられたと思っています。
 何て書いてあるか。先ほどから出ている公益法人です。租税の減免を受ける公益法人が公共事業として民間営利企業と入札で競争することの妥当性には疑問があり、そもそも公正競争が成り立たないからそのような公益事業は整理されるべきである。発注者又はその監督官庁から受注法人に対する天下りは、競争入札の健全な運営が損なわれる可能性を否定できず、そのような再就職の在り方を根本的に再検討し直すものであると。
 これ、実は先ほどの国土交通省の話も、それからこの農水省の話も全部つながるんです。この構造をなくさない限りは、この国の税金の無駄遣いは終わらないと私は思っていますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) いろいろな問題も指摘されておりますけれども、そういうことに適正に対応していかなければいけないと思います。
○福山哲郎君 じゃ、もう一つだけ、もう余りしつこくやるのは本当は嫌なんですが。
 これ、今の緑資源機構の談合ですが、見ていただければお分かりのように、何とこの天下り先を提供し官製談合による発注をしていた団体は、これが起訴されたり立入調査を受けました。しかし、そこと同じ事務所に特森懇話会という政治団体があって、調査が入った次の次の月に解散をしています。この協議会は何と調査が入った翌月に解散をしています。そして、この政治団体から、実は松岡大臣やばんそうこうの赤城大臣や、そして現職の若林大臣のパー券を買っています。私はパー券を買うことが違法だとは申し上げません。そんなことは申し上げません。しかし、絵にかいたような、絵にかいているんですけどね、絵にかいたような天下りと業界団体と政治の関係なんじゃないですか。
 もっと言います。この政治団体の事務担当者、これはちゃんと公表されていますから名前を出しましたが、池永寛敏さんは緑資源機構でどんな役職をされていました。
○国務大臣(若林正俊君) 御質問の池永さんは、ちょっと……
○福山哲郎君 読まなくても知っているんじゃないの。
○国務大臣(若林正俊君) いえいえ、知りません。
 ちょっと失礼します。資料を確認しますから。
 この池永寛敏さんは、緑資源機構の前身であります緑資源公団を平成十三年四月一日に退職をされ、最終職歴は同公団の森林業務部長であったと承知いたしております。
○福山哲郎君 いいですか、この池永さんは緑資源の森林業務部長です。そして、何とここで起訴された林業土木コンサルタンツの非常勤の監事までやられています。もう見事でしょう、これ。こういうことをやり続けていてはいけないんですよ、これ、総理。やっぱりこれは早急に改善しなきゃいけない。どう思われますか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) こういうような疑惑を招くこと、疑惑……
○福山哲郎君 疑惑じゃない、疑惑じゃないですよ。もう捕まっている。捕まっているのは事実なんです、捕まっていますから。
○内閣総理大臣(福田康夫君) もう事実、事実ですね、そういう。一般論としてちょっと申し上げているんですけれどもね。
○福山哲郎君 疑惑ではありません。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 要するに、疑惑を招くようなことがないように気を付けなければいけないということでありまして、このことについて相当強い指摘がされておるわけですから、こういうことに対してきちんとしていかなければいけないというのは、これは政治の我々の使命だと思っております。
○福山哲郎君 我々は、今行革関連の法案を準備をしようとしています。この特殊法人や独立行政法人を一度全部見直すと。で、この随意契約のもとになったり談合のもとになっているものをやっぱり天下りの問題も含めて総合的に考える法律を準備をしています。その整理をしない限りはなかなか税金の無駄遣いがなくならないと。是非この法案を提出した際は、まあ中身は明らかではないので、これから明らかにしていきますので、コメントはできないと思いますけれども、是非これは、この国の構造改革というのは実はこういうことではないかと私は思っておりまして、これは与野党を問わず直していかなければいけないと。
 私は、実はキャリアの官僚もノンキャリの官僚もこんなことに手を染めるために志を持って役人になったわけではないと思っています。しかし、そのことが自民党も含めた長い政権の中で、なれ合いの中で、これをやらないと自分の役所の中の立場や、これはずっとやるものだという上からの流れの中でいや応なく手を染めている役人も一杯いると思います。こんなことは役人にとっても不幸な出来事で、このことを変えて税金の無駄遣いをなくさない限りはこの国は決して良くならない。こんなことに手をかしていても役人のモチベーションが上がるわけではない。
 つまり、本当に、先ほどから言い訳言うのは結構です。舛添大臣、国土交通大臣もいろんな理由はその場であるでしょう。それは役人が弁解を書くからですから。でも、そのことを正すのが政治の役割ではないか、私はそう思っています。総理大臣、どうですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 御指摘のとおりだと思います。公務員も正におっしゃるように、そのことのために仕事をしているつもりはないと思います。ですから、そういうような不幸にして状況があったということであるならば、それはもうどんどん改めていかなければいけないということであります。ですから、そのことは公務員制度改革との関係もございますけれども、やはり公務員がモラルを高くして仕事ができるような環境を提供すると、こういうことも併せて考えていかなければ片手落ちになってしまうというように思います。
 いずれにしましても、まあこういう……(発言する者あり)ごめんなさい、片手落ちは訂正をさせていただきます。
 これは適切なことにはならないと、全体を考えてどうするかということを将来的な課題として今から真剣に取り組んでいかなければいけないと思っております。
○福山哲郎君 ちょっと時間がなくなってきましたので、次に行きます。
 私は、地球温暖化問題に十年以上取り組んでまいりました。今年の八月だけでも、実は世界の異常気象はこのような状況で起こっています。これは気象庁の発表です。
 そして、この間、ノーベル平和賞にゴア前副大統領とIPCCが受賞されました。
 九月の主要経済国会合で、ブッシュ大統領はこれまでとは打って変わって、二〇〇九年に各国のポスト京都議定書の中身をまとめようという発言をされました。このことについて総理はどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 米国が九月に主催しました会合におきまして、ブッシュ大統領は、来年夏までに排出削減に関する長期目標などにつき合意したいと、こういうふうに述べております。御指摘のあった点も含めまして、各国にこの目標達成に向けた対応を呼び掛けたというように承知をしているところでございます。
 したがいまして、我が国としましても今年のサミットにおいて美しい星50ということを提案をいたしました。世界全体の温室効果ガス排出量を現状に比して二〇五〇年までに半減するという長期目標を世界共通の目標とするということなどを提案したわけでございまして、多くの国も賛同が得られるような働き掛けを今いたしております。こういう努力を通じまして、今後、国連の下での議論を主導してまいりたいというふうに思っております。ブッシュ大統領の提案も、目標の設定、主要排出国の取り込みなど、我が国の考え方と軌を一にするところも多いと受け止めております。
 いずれにいたしましても、大統領がこのような提案を行ったということは、本件の問題に関しまして国際社会の関心を更に高めて国連の下での議論を前進させる契機になるというふうに考えておりまして、引き続き米国との間でも緊密な意見交換を行ってまいりたいと思っております。
○福山哲郎君 我が国は二〇五〇年に世界で半減という議論をしていますが、当然、国内としても総量目標を設定するという考えで、総理、よろしいですね。いや、総理。その後、鴨下大臣。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 当然そういうことでございます。
○福山哲郎君 総理が国内として総量目標を設定すると答えていただいたので意を強くしましたが、環境大臣もそれでよろしいですか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 先生も極めて環境に関心を持っていただいているわけでありますけれども、今総理がお話しになりましたように、我が国のクールアース50、この提案につきましては国際社会である意味で一定の評価をいただいているわけでありますけれども、それを今度は実現していく段階で、様々な今度は短中期目標というようなこともございますし、加えて産業界、あるいは業務、そして一般の国民の皆様の生活、こういうようなものの協力をいただかないと達成できないわけでありますので、そういうような意味では、この二〇五〇年まで半減、こういうような長期目標を掲げつつ足下を見直していくと、こういうようなことを今環境省、精力的にやってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○福山哲郎君 総理、さっきおっしゃられた国内の総量目標ですが、これはいつぐらいまでに、来年洞爺湖サミットがありますが、いつぐらいまでに出されるおつもりでしょうか。総理に答えてほしい。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今申し上げましたように、洞爺湖サミットが七月にあります。そして、さかのぼれば五月にG8の環境大臣会合がございます。そして本年の十二月にCOP13があります。そしてその手前に、この月末にはボゴールでこのCOP13の準備会合があると。
 こういうような道筋の中で、私たちは、さきにも申し上げましたけれども、洞爺湖サミット、ホスト国でありますから、何が何でもこのクールアース50のすべての国が入っていただく枠組み、そして京都議定書を超える言ってみれば枠組み、こういうものをつくるためにホスト国として何ができるか、こういうようなことを最重要な課題として今取り組んでいるわけでありますけれども、先生がおっしゃるように、そのためにじゃ日本はその目標を掲げないでいいのかということについては、これはいずれのタイミングで掲げないといけないと思っております。
 ただ、それは、例えばEUそしてアメリカ、それから新興国である中国、インド、ブラジル、こういうようなところの様々な思惑の中で、我々はホスト国としてすべての国が入っていただく、こういう枠組みをつくると、こういうようなことで、今の段階では申し上げられないというのが現状でございます。
○福山哲郎君 今のは微妙な表現なんですが、洞爺湖サミットまでに総量目標を作るということなのか、次の枠組みが見えないと総量目標は作れないということなのか、はっきりお答えいただけますか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 総量目標はできるだけ年内にも打ち出したいというふうに思っておりますが、ただ、先ほど申し上げましたように、洞爺湖サミットで私たちはホスト国でありますから、この段階でほかの国が言わば脱落するような目標を立てても意味がありません。ですから、そういう意味で、慎重に進めながら、なおかつ、先生がおっしゃるように我々はそれなりに高めの目標を立てていきたいと、こういうふうに考えております。
○福山哲郎君 大変思い切った発言をいただいて大変意を強くしておりますが、日本の中で京都議定書の議論がいろいろあります。例えば、この間、資源エネルギー庁長官が雑誌の論文の中で、京都議定書の有効性がないというような発言をされました。この間、実は経産の事務次官が環境税などは要らないといって、鴨下大臣と実は今いろいろ言い合いをされています、議論になっています。
 これ、京都議定書はもう約束期間が来年から始まります。我が党は国会で決議をし、そして批准をしました。そのことに対して云々ということが本当に的確なのか。京都議定書は国際的に公約として約束をいたしました。もうこのことの議論ではなくて未来についての議論をしないといけないと私は思っていますが、これは甘利大臣、どう思われますか。
○国務大臣(甘利明君) 経済産業省と環境省は産構審と中環審の合同審議を行っておりまして、かつてないくらいこの地球温暖化対策に対して協力体制はしいております。ただ、その中で、今御指摘の次官発言でありますけれども、環境税に関してですね、これ、環境税というのは検討課題の一つとして議論をしていこうと、ただ、もちろん克服すべき課題もありますよと、こういう問題点があるということを少し強めに提示をしたんだというふうに思っております。
 具体的に何かと言えば、環境税は実施するとするとどうしてもやっぱり産業界中心にならざるを得ないと思うんですね。現状では、工場の排出を中心とする産業界というのは、目標に達成に向かって相当な実績を上げてこれをクリアすると。課題は運輸とか民生が課題になっています。つまり、頑張っているところに更に賦課を掛けて、頑張らないところが取り残されるおそれがあるという指摘とか、あるいは環境税というのは、世界全体で同時進行をすれば競争力と関係ないんですが、日本だけ行うとすると、日本の製品は環境税賦課をされていて国際市場で戦わなきゃならない。だから、例えば消費税みたいなものですと、内の市場で戦うときには外から来るのにも同じ賦課が掛かると、外に出るときには内の賦課は外されるということで、競争条件が平等になります。そういう点等を指摘したんだと思います。
 それから、資エ庁長官の発言は、これからポスト京都の枠組みをつくるときに反省すべき点は何かと。ポスト京都が一番うまくいかなかったのは、結局……
○福山哲郎君 うまくいかないってだれも決めていない。
○国務大臣(甘利明君) いやいやいやいや、うまくいかなかった点ですよ。点というのは、みんなに呼び掛けたけれども、参加したのは三割の人で、つまり逆に言えば、三割の国で、三割のメンバーで、逆に言えば七割はそんなの関係ないということになっちゃうと、それじゃまずいと。だから、次の枠組みは少なくとも大排出国は全部参加すると、そこのところをしっかり一番大事な点で見なきゃならないですよということを強調したんだと思います。
○福山哲郎君 大臣自身は京都議定書は評価されるんですね。いろんな問題はあるとしても、京都議定書は評価するし、我が国は批准しているんですから、達成しなければいけないということは間違いないですね。
○国務大臣(甘利明君) 全力を挙げて達成しなきゃならぬと思っています。
○福山哲郎君 実は、我が国の温暖化対策は、国内排出権取引市場はありません。再生可能エネルギーはまだ水力抜いて一%台です。カーボンディスクロージャーの制度もありません。環境税もありません。ヨーロッパもアメリカも動いています。しかし、我が国は現状では七・八%増でどうするんだと。国際公約も含めてどうするのかと。さらには、次の対策をどうしていくのかということが全く実は見えないんですね。
 私は、去年、環境委員長としてアメリカへ行って、アメリカの上院、下院のそれぞれのエネルギー・資源委員長にも懇談をしてきました。それから、アメリカのシンクタンクも行ってきました。アメリカは確実に変化をしています。今年は、BPやデュポンやGEやリーマンというアメリカの名立たる企業が規制的な枠組みをつくれと言っています。それから、再生可能エネルギーについて言えば、再生可能エネルギーについてはアメリカで相当高い目標値を掲げようと今動いています。
 つまり、アメリカは京都議定書から離脱をしていますが、ポスト京都は必ずコミットしてくる。そのときに日本がどう国際社会でやっていくのか。温暖化の問題というのは異常気象が第一義的な問題、しかし二番目は、国際炭素市場というのは大きくこれからでき上がってくると。そのときに、省エネの技術があり、そして今まで太陽エネルギーや再生可能エネルギーの技術を持っている日本がどうアドバンテージを取るかなんです。今までのように、環境省と経産省がいつも何か意見を言い合ってまとまらない状況では、この国際的な流れに乗り遅れると私は思っていまして、是非総理の御決意というか、国内排出権取引市場なり再生可能エネルギーなり、新たな政策の導入への御決意をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) この温暖化対策というのは、これは待ったなしの状況になったと思います。そういう認識が今世界じゅうに広まりつつある、アメリカもそういう方向に真剣に取り組む、そういう姿勢になってきている。そしてまた、中国も今開かれている会議でも取り上げられているということでありますので、機運は国際的に高まってきたと、いい機会になってきたと思います。
 しかし、それほど深刻な将来の問題を抱えているということですから、これに対して日本はやはりしっかりとした取組をしなければいけない。ほかの国がやるからということでなくて、日本がせっかく環境技術とか環境に対する認識を随分前から持って努力をしてきているわけですから、その持てるノウハウを十分に発揮する、そして世界をむしろリードしていくというぐらいな気構えを持つ必要があるんじゃないかというように思います。
 この点については委員は大変御熱心だというふうに思いますので、この点は一緒にやっていきたいと、こう思っております。どうぞよろしくお願いします。
○福山哲郎君 これ、我が国が非常に技術力の高かった太陽光なんですが、あっという間にドイツに抜かれました。今、中国の太陽光の会社はニューヨーク市場に上場して、もう破竹の勢いで日本を抜こうとしています。ところが、日本は太陽光の住宅に対する補助金を二〇〇五年に打ち切りました。見てください、日本は頭打ち、世界じゅうは太陽光の新しい技術でどんどんマーケットを広げています。
 経産大臣、この技術的な遅れも含めて、日本の現状どう思われますか。
○国務大臣(甘利明君) 太陽光の技術は日本は世界に冠たるものがあると思います。確かにおっしゃるようにドイツに近年抜かれました。これは、ドイツは補助政策が加速をさしていると。買入れ価格を一キロワット……
○福山哲郎君 事実関係でどう思われるかだけ聞いてください。
○国務大臣(甘利明君) これは補助金がべらぼうに、固定で二十年間払うんですね。それについてどう思うかということなんです。
○福山哲郎君 いや違う、太陽光がもう現実に抜かれている事実を聞いているんです。
○国務大臣(甘利明君) だから、それはそういう原因で抜かれているということなんです。七十五円ぐらい払っています、日本は二十三円ですから。これは、市場原理でちゃんといくということが大事ですから、無理やりにそういう原理をはるかに超えた金額で買い取るということについては、当然その技術開発力をなえさせるということにもなるでしょうし、消費者負担が増えるということもありますから、そういう点も検証していかなきゃならない。つまり、市場に乗らないときには補助金を付ける、市場価格に乗ったらそれに、市場に任せるというのが本来の姿だと思います。
○福山哲郎君 ごめんなさい、補助金付けるから技術開発が遅れるというのはおかしいですよ、これだけ技術開発からして世界に評価されているわけですから。それから、日本も実は〇五年まで補助金政策していたわけだから、していたのを何で打ち切ってこうやって頭打ちなのかと言っているわけです。
○国務大臣(甘利明君) 当初は半分ぐらい補助していました。それは、半分補助すれば残りの半分は二十年間ぐらい電気料金と換算すると相殺ができるということで導入が進むと。近年は極めて安くなりました。電気料で換算すると十分に導入するメリットがあるというふうに判断をしたからであります。
○福山哲郎君 でも、マーケットは小さくなっています。
 自然エネルギーは、実は二〇一〇年までに再生可能エネルギー、新エネルギー千九百十万キロリットルが目標ですが、今達成は千百五十八万キロリットルです。あと二年後、三年後にこれをどのような方法で大臣は達成するおつもりですか。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、二〇一〇年度に原油換算で千九百十万キロリットルを達成をするということになっております。現状は千百五十万でありますから、かなり頑張らなければならないわけであります。
 これには、技術開発だとか導入支援、それから太陽光発電の実証実験、あるいはRPSで導入義務の割合を高めました。これらを推進をしていって何としても達成したいと思っております。
○福山哲郎君 全く具体性がありません。もう結構です。
 実は、再生可能エネルギーの目標は、各国でこんなに、それぞれが二〇三〇年、二〇一〇年で目標を掲げています。日本はまだはっきりとした目標を掲げていません。
 EUでできたEUETS、EU排出権取引市場の参加企業者数と参加市場規模を、環境大臣お答えください。
○国務大臣(鴨下一郎君) EU域内の排出量取引制度、EUETSでありますけれども、施設ベースでは一万一千五百か所の参加であります。そして、EUETSの排出枠の取引市場の規模は、世銀の調査によりますと、二〇〇六年一年間の取引量は約十一億トンCO2ですね。取引総額は約二百四十億ドルと、こういうようなことになっているようであります。
○福山哲郎君 一万一千五百か所のマーケットに参加をし、二兆円規模のマーケットができています。
 アメリカでは、実はマケイン・リーバーマン法案というのが今年に出ました。それ以外六本、規制のこの排出権の枠の市場をつくろうという法律が出ています。マケイン・リーバーマン、マケインは御案内のように共和党の大統領候補です。これに対して、実は民主党のオバマ、クリントン候補も賛同の意を表しています。そして、状況的にいえば、それを更に良くしたリーバーマン、済みません、少しど忘れをしましたが、別の法律が今新たにできようとしています。これ、大統領選挙、アメリカの、恐らく大変な争点になってきます。
 EUは二兆円規模のマーケットができている。アメリカはカリフォルニアを中心にマーケットをつくろうとしている。恐らく中国もオーストラリアも参入をしてくる。日本は省エネの技術があり、これまで本当に実績がある中で、なぜこのマーケットをつくって、外へ買いに行ってお金を出すぐらいなら国内のマーケットをつくって国内産業の技術開発を進めればいいのではないかと私は思います。そのために再生可能エネルギーとかビルの省エネ施設というのは非常に有効であるにもかかわらず、日本は先ほど言ったように、排出権取引市場も再生可能エネルギーもそして環境税も、すべてないない尽くしでございます。
 私は、この温暖化の問題、与野党関係ありません、地球全体の問題です。生態系を守るということと、国際的なマーケットが出てきて、この国がどうこれからの国益を守っていくのか、大変重要な課題です。
 実は、二〇五〇年までに半減するためには、二〇二〇年にピークアウトしなければ二酸化炭素は減っていきません。是非この二〇一〇年までに早期の対策を取っていただきたいということと、最後に総理、二酸化炭素は汚染物質であり原因物質であるということをお認めいただけるかどうかお答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) 鴨下環境大臣。
○福山哲郎君 総理、総理。
 じゃ、大臣答えた後、総理も一言。
○委員長(鴻池祥肇君) 鴨下環境大臣の後、福田総理大臣に御答弁をいただきます。
○国務大臣(鴨下一郎君) 環境省の基本的なスタンスだけ申し上げさせていただきますけれども、国内の特に排出量取引については、一つは排出量の確実な削減、そして削減への経済的なインセンティブ、あるいは排出削減コストの最小化と、こういうようなことで、市場メカニズムを活用した極めて有効な政策手段の一つだと、こういうふうに考えているわけであります。
 それから、炭酸ガスについての御質問でありますけれども、基本的には、日本の場合には、温暖化対策の中で明らかに地球温暖化のための温室効果ガスと、こういうような位置付けになっておりまして、いわゆるアメリカのクリーン・エア・アクトとはまたおのずと違う位置付けなんだろうというふうに思っておりますが、先生おっしゃるのは、そういう中で多分、CO2も汚染物質の一つとして数えて、より規制を厳しくしろと、こういうようなお話なのかも分かりませんけれども、それについては、私たちもその一つの考え方として検討はさせていただきますけれども、アメリカと日本、法体系違いますので、現時点では汚染物質という位置付けではございません。
○内閣総理大臣(福田康夫君) いろいろ御議論ございましたけれども、いずれにしても、目指すものは持続可能社会を実現すると、このことに尽きるんだろうというふうに思います。そういう観点から、CO2がどういう立場になるかということも含めて考えていくべきものと考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございました。
○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。島田智哉子君。
○島田智哉子君 関連質疑をさせていただきます。民主党・新緑風会・日本の島田智哉子でございます。
 私は、二〇〇四年に埼玉選挙区から初当選させていただきました。それまでは子供を二人育てながら歯科医師として仕事をしてまいりまして、歯科に関係しながら小さな子供たちに多く接してまいりました。議員になりましてからも、その命と真正面に向き合う政治を目指して取り組ませていただいております。本日もその思いを込めまして、総理並びに関係各大臣に質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事林芳正君着席〕
 それでは最初に、昨日の櫻井委員からの質疑の中で、正に子供の命にかかわる問題として、産科、周産期医療に関連をし、特に周産期医療体制について関連質疑をさせていただきます。
 昨日、櫻井委員から、国民の皆さんが安心して出産していただけるように、安心して子育てができるようにと、産科の医師不足の問題、また集約化していくことに対する問題等の御質疑がございました。そして、舛添大臣からは周産期医療のネットワーク化の必要性について御答弁がございました。また、総理からは、産科、小児科の問題が噴出している、現体制で果たしてできるかどうか、もしできないのであれば従来に増して至急研究していかなければならないときになったと御答弁がございました。
 改めて、総理が昨日御答弁された現状の御認識について、総理のお考えをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 先般、奈良県で起こりました、妊婦が病院を探して、探しあぐねてついに不幸なことになってしまったといった、そういうような事件が起こりまして、改めてこの問題がクローズアップされたというように認識いたしておりますけれども、やっぱり地域に住まいながら適切な医療を受けられないと、特に救急医療などを受けられないという、そういう不安を持ってこれ安心して生活ができるかということにつながります。
 そういうことでありますので、その地域において、安心、安全といったような観点から、出産につきましてもその体制は十分に整えていなければいけないと思っております。そういうような医療において不足な状況があるならば、それは至急手当てしていかなければいけない課題だと思います。また、全体的にそういうことが起こらないような医療のシステムというものも構築しなければいけないと思っております。
○島田智哉子君 それでは、昨日、舛添大臣からも御答弁ございました周産期医療ネットワークについて質問してまいりたいと思います。
 去る八月二十九日、総理もおっしゃいましたように、奈良県の妊娠六か月の女性を搬送する救急車が、奈良、大阪、九施設受入れを断られた上で途中で事故に遭うなど、大阪の病院に着くまでに三時間も掛かり、結果的に赤ちゃんは助からなかったと、大変悲しい事件がございました。
 まず、上川少子化担当大臣にお聞きをいたします。
 九月十八日に大臣は記者会見の中で、今回の奈良県の事件について厚生労働省より直接報告を聴取し、また再発防止のための調査について緊急的な対応を要請したと、このように御発言されたと承知いたしております。
 その要請内容と緊急的な対応という御趣旨についてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま島田委員から御指摘がございました八月の二十九日の奈良県の搬送中の妊婦さんが死産をしたという大変悲しい事件についてのことでございますが、私も少子化を担当する大臣として大変残念に、またつらく受け止めたところでございます。その上で、こうした事件が二度と起こらないようにということで、今回、会見の中で発言をいたしたところでございます。
 全国どこにいても安全な出産環境の下でお母さんが元気な赤ちゃんを無事出産していくということは大変大事なことでございます。妊婦さんの救急搬送また受入れ体制の整備ということについて十分に整備されているということ、これは少子化の問題におきましても大変大事なことであるというふうに考えてまいりました。
 そこで、御指摘のとおり、九月十三日の日に、厚生労働省から奈良県の事件に端を発しましたこの問題につきまして直接報告を聴取いたしまして、そして二点の御要請をいたしたところでございます。
 まず、原因の究明そして再発防止のための対策を講じるとともに、この知見ということについては広く全国に広めていくこと、そして第二点といたしましては、総務省と厚生労働省で実施しております産科・周産期における救急搬送の実態調査の結果を早急に分析をして、そしてその対策にしっかりと反映していくこと、これについて要請をいたしたところでございます。
 現在取りまとめということでございますので、なるべく早くということで、恐らく近々発表があるかと思いますけれども、この成果が対策としてしっかりと根付くことができるように私もフォローアップをするということと同時に、先ほど御指摘いただきましたとおり、お母さんが安心して安全で赤ちゃんを出産することができ、また子育てができるような場づくりということについては、関係する大臣と力を合わせて全力で頑張っていきたいというふうに思っております。
○島田智哉子君 総務大臣、産科・周産期における救急搬送の実態調査について具体的な調査方法、そしていつまでに調査結果を取りまとめるお考えであるか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) お答えをいたします。
 調査は消防庁が行っているものでございまして、今年の九月十二日に各都道府県を通じて市町村消防機関に対し実態調査を依頼してございます。
 その内容でございますが、平成十六年から十八年の三か年の総救急搬送人員、すべての救急搬送人員、それからそのうち産科・周産期の救急搬送人員、そして医療機関へ受入れ照会を行ったが受入れに至らなかった回数及びその理由等々、そのほかにもございますが、そうした項目について今、回答を求めているところでございます。
 現在、各消防機関からの回答が出そろうのを待っているところでございまして、回答が得られ次第集計を行い、公表に至るわけですが、公表につきましては来週の末までに公表したいと、このように考えております。
○島田智哉子君 正に人の命、そして赤ちゃんの命、母親の命にかかわることですから、緊急的な対応が求められることは当然のことであると思います。
 厚生労働省にお聞きをいたします。
 奈良県では昨年の八月にも、妊婦さんが十九の病院から受入れを拒否され、正に自分の命と引換えに赤ちゃんを出産された後にお亡くなりになるという本当に痛ましい事故がございました。そして、悲しみに直面されている御遺族が、それでもなお、赤ちゃんのお母さんの死を無駄にしないために医療システムの改善をしてほしいとお訴えになられていたことに、私も子供を持つ母親として、また議員の一人として心に重く受け止め、私自身、その後の国会審議の中でも政府としての対応をただしてまいりました。また、多くの議員からも御議論がございました。
 そして、柳澤前厚生労働大臣、厚生労働省の担当局長は、その答弁として、全国の各都道府県において周産期医療体制が十分に確保されているのか、NICUが実態としてどの程度不足しているのか、そうした実態調査を行い、その結果を踏まえて必要な施策を検討していくと厚生労働省の答弁として再三にわたり繰り返されてこられたわけですが、当初この実態調査、一月末から始められて、四月をめどに公表するとされておりました。
 一向に明らかにされることがありませんでしたので、私どもにより再三にわたって直接担当部局に問い合わせをさせていただきました。ところが、担当部局は、ただただ作業中という回答がこれまで繰り返されてまいりました。そして、八月に問い合わせをさせていただいたときに、ようやく九月の一週目には公表できますと、そして私に対しても、調査の結果を説明したいので日程調整をしたいと具体的な回答がございました。ところが、その後一転しまして、調査結果の公表ができなくなったと連絡がございました。その後、既に一か月以上経過しているわけなんです。しかし、何ら公表されておりません。
 国会で度々、実態調査中であり、その調査結果を基に具体策を検討していくと答弁されながら、この状況というのは余りにも不誠実であると私は憤りさえ感じております。厚生労働省に強く抗議を申し上げます。
 厚生労働省は、一月以降、この問題の対応としてどのような対応をされていらしたんでしょうか、御答弁お願いいたします。
○副大臣(岸宏一君) 今、島田先生のお怒り、本当にごもっともだと思います。私もこの質問を受けまして早速事務方を呼んで、最初、先生には三月末までに公表できると、こういうことを申し上げたと、しかしできなかったと、それでさらに、九月末までにやりますと、発表できるでしょうと、こういうことも申し上げたと、しかしできなかったと、この原因は何かとただしましたが、これ義務的に各都道府県に出しなさいというものではないので、どうも各県の対応が悪かったことが一つ。
 それから、病院の数が多いということはもちろん御承知のとおりですが、病院側も忙しいので、調査項目についても先生御承知のとおりかなり細かく、一つの病院にあっては百項目ぐらいに近い調査項目があるわけですよね。五十項目でしたか。そういうことで、なぜこんな面倒なものを出さなきゃならぬのかといったような、そういうこともあって、なかなかこちらが思うように集まらなかったと。それで、結局集まったんですが、今度、何にも、一部空白の欄があったりして、それでやり取りをしている間に遅くなったということでございますが、そういうふうに聞いても、どうもそうかと得心がいかないという感じもいたします。
 そこでですね、そこで、これだけ島田先生心配していらっしゃるわけですから、また国民の皆さんも心配しているわけでございますから、早く出しなさいと、こういうことで、舛添大臣の指示を得まして十月中に公表すると、こういう運びとしたところでございます。
○島田智哉子君 それはないんじゃないでしょうか。八月に問い合わせをしたときに、九月の上旬に調査結果がまとまっているので私のところに調査報告に来たいと役所から話があったのに。調査結果がまとまったと連絡いただいているんですから、それから公表できなくなったということ、この一か月間に何があったんですか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう形で答弁をして誠実に島田委員にお答えしなかったというのは、これは大変けしからぬことでありますんで私から叱責をいたします。
 ただ、今、副大臣がおっしゃったように、私はあきれたのは、一月二十六日に調査票を出したわけです。私もいろいろなところを歩いていますけど、一人で全国回れません。私はそのときは大臣じゃありませんでした。だけれども、各都道府県に対してこういう調査をしたい。特に、後で御質問あると思いますけど、新生児、これが非常に何とか助けないといけないんで、これについての項目をたくさん書いているんですね。ところが、きちんと答えをくれない。そしてまた、九州の病院が、私は福岡の出身だけど、福岡で病院なきゃ大分とか佐賀とかに行くわけでしょう。九州の病院が大阪に搬送するような体制について答えるとか、全くとんちんかんな答え持ってくる。
 それで、また私が言うと問題になるかもしれませんけれども、国も一生懸命やるけれども地方自治体もしっかりしてくださいよということなんですよ。しかし、都道府県側も厚生省のやり方にいろいろ御不満がおありでしょうからということで、私が就任して、知事会と厚生労働大臣との定期の協議を設け、こういう点についてもきちんとやっています。そして、今、副大臣が答えましたように、そういう形で八月に先生にお答えしていて、それで、それを対応していないということであれば、これは叱責した上で、十月一杯に確実にやらせます。
○島田智哉子君 調査結果がまとまったと私には連絡がありましたので、まとまったのかどうか御答弁ください。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、まとまったかまとまっていないかという点については、まとまっていないから出せないんだと思います。
○島田智哉子君 それでは、私への報告、まとまったという連絡はうそだったんでしょうか。
○副大臣(岸宏一君) まとまったというのは、詳しく私ただしていませんが、恐らく、恐らくですね、恐らく、(発言する者あり)答えていいですかね。いいですか。答えていいですか。はい、じゃ、はい……(発言する者あり)
○理事(林芳正君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○理事(林芳正君) 速記を起こしてください。
○副大臣(岸宏一君) 失礼いたしました。
 集計したものはあるけれども、まだ精査ができていないという段階だということで、十月中に発表すると、こういうことです。
○島田智哉子君 まとまったということは、どういうことで私のところに御説明に上がりたいということだったのか、それは本当にはっきりとしていただきたいと思います。
 御遺族の気持ちも亡くなったお母さんの気持ちも、何ら感じていらっしゃらない。生まれてきた赤ちゃんは、命と引換えに産んでくれたお母さんに一度も抱かれることなく、また亡くなったお母さんは、その手で赤ちゃんを抱く日をどんなに楽しみにしていらしたことか。そして、大変な悲しみの中、二度とこのようなことが起こらないようにと医療システムの改善を願った御遺族の悲痛な訴えに対して、厚生労働省の方々はどのような御認識をお持ちになったんでしょうか。
 再三にわたって、国会で全国の状況を実態調査し、その結果を踏まえて具体的な施策を検討すると約束されていながら、昨年の奈良県の事件以来一年がたち、そしてその間にまた起こってしまった。今度は赤ちゃんの命が助からなかった。実態調査がきちんと行われていればと思うと非常に残念でなりません。
 先週の衆議院での舛添大臣の御答弁をお聞きしましたが、一月から調査をしているのに都道府県から回答が返ってこないとおっしゃっておられました。先ほどもそのようなことをおっしゃっておられましたけれども、確かに四月以降、八月までは私どもの問い合わせに対してもそのような御回答でしたけれども、しかし九月初めに既に完了したのでと回答いただいているんです。
 一議員の私に対する説明より大臣の御認識が一か月以上も遅れているというのはどういうことなのか。これは明らかに担当部局が大臣に対して正確な情報をお伝えしていないということではありませんか。
 舛添大臣は、大臣に御就任されてから、この実態調査について担当部局よりどのような御説明をお受けになっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 調査が行われて、それが戻ってきていないということは報告を受けております。ただ、島田先生との間でそういうやり取りがあって、いつアポイントメントを取って、どういうふうにして御説明するかという、そのことについては聞いておりません。
 ただ、私は先生と同じ気持ちでこの問題に取り組んでおりますので、千葉県に現実に視察に行き、また産婦人科学会とも緊密な連絡を取りながら一歩一歩この問題を解決していきたいと思いますので、そして現実に手を打てるところは打っていきたいと、そういうふうに思っています。
○島田智哉子君 こんな大切なことをどうして大臣に真っ先に御報告なさらなかったのかと思います。
 この各都道府県に対する実態調査は公表を前提にするとされているわけです。厚生労働省が手を加えたものではなくて、すべての回答を原文の状態で本委員会への提出を求めます。委員長にお願いいたします。
○理事(林芳正君) ただいまの島田君の要求につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○島田智哉子君 これまでの厚生労働省の説明を聞いておりましても、周産期医療ネットワークの整備について国として実態を把握する方法は、補助金の申請を通じて各都道府県の状況を知り得る程度で、実際にこれまでの厚生労働省の国会答弁でも、各都道府県のネットワークの中での周産期医療協議会で把握がなされる。しかし、国としては把握していないとはっきりおっしゃっていらっしゃいます。事実、今のこの実態調査についても、厚生労働省の担当者は会計担当の方なんですよね。そのこと自体、私は不可解に思っておりますが、数人の職員がほかの作業をしながら都道府県にアンケートを投げているだけで、それで実際に把握ができるんでしょうか。
 大臣が今回の奈良県に対して厚生労働省の職員を県に派遣されたように、例えば地方厚生局というものがあるわけですから、やはり専門家が出向いて、大臣がおっしゃるように足でちゃんと確認をして、そうすべきではないかと思うんですが、私は国としてしっかりとした実態の把握に努めることこそが今必要だと思いますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) おっしゃるとおりでありまして、今、島田委員から御指摘いただきましたように、奈良県の例は厚生労働省から二人派遣させております。それから、奈良の荒井知事を呼びまして、それから受入先の大阪の太田府知事を呼びまして、きちんとこれはネットワークを取っていかないといけない。
 今後は、先生おっしゃるように、現場に人を派遣する、そしてまた都道府県の担当者からもきちんと報告を受ける、その最高の決定機関、協議機関として知事会との間で定期的な協議を持つ、そして、既に一回目をやりましたので、今後こういう体制で更にきちんと実態把握ができるように努めてまいります。
○島田智哉子君 もう本当にこれは奈良県だけの問題ではなくて、私の地元の、視察に行きましたところの先生もおっしゃっておりました。どこで起こってももう不思議はない、たらい回しももう本当に日常茶飯事という状態であるということもおっしゃっておられましたので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、これが政府が進めている周産期医療ネットワークなんですが、通常の分娩を取り扱う地域の診療所ですとか助産所、病院など、そして低リスク中程度の妊婦さんに対する比較的高度の医療を提供するとされている地域周産期母子医療センター、そしてハイリスクの妊婦さん、赤ちゃんに対して極めて高度な提供をするとされている総合周産期母子医療センター、それぞれ大切な役割がございます。このそれぞれの役割、連携など、政府が取り組む周産期医療ネットワークについて、改めてその目的、役割、機能、整備状況について御説明いただきたいと思います。
○副大臣(岸宏一君) 周産期医療ネットワーク事業は、リスクの高い妊産婦や新生児などに高度の医療が適切に提供されるよう、各都道府県において周産期医療の中核となる総合周産期母子医療センターの整備や、地域の医療施設と高次の医療施設の連携体制の確保などを目的とした事業であります。
 現在、周産期医療ネットワークは四十一都道府県において整備されている状況ですが、各都道府県に対して、まだ整備されていない県に対しては早急な整備と整備されるまでの間の現行体制の迅速かつ適切な医療の提供、それから一方、既に整備されている県に対しては現行体制の点検及びその充実を図る取組を促しているところです。
 今後、周産期医療ネットワークが整備されていない四県の、二県が近日中にスタートするということで、四県の実情なども踏まえつつ、十九年度中の全県整備に向けて鋭意努力しているところでございます。
○島田智哉子君 今年度中にはほぼ全都道府県で周産期医療ネットワークの整備が完了するということですが、昨日も舛添厚生労働大臣もあと四か所というふうに喜んでおられたようですけれども、しかし、今やこのネットワークが整備されている地域においても様々な問題が発生しているわけですが、であるからこそこの実態の把握、そのための調査について私はこだわるわけなんですが、そこで厚生労働省にお聞きをいたします。
 この二次医療施設なんですが、地域周産期母子医療センターについて、厚生労働省が示している整備指針のポイントについて御説明ください。
○副大臣(岸宏一君) この地域周産期母子医療センターは、産科及び新生児診療を担当する小児科などを備え、周産期に係る比較的高度な医療を行うことができる医療施設であるということ、その設備及び人員に関しては、緊急な帝王切開術等の比較的高度な周産医療を提供できる、こういうことを前提として、地域の実情に応じて整備することといたしております。
   〔理事林芳正君退席、委員長着席〕
 こういった地域医療の、地域周産の母子医療センターは、一つ又は複数の二次医療圏に一か所ないし数か所、そういうことを整備して、地域の医療機関と高次の医療機関の連携体制を適切にやりまして周産期医療体制の整備を図ると、こういうことでございます。
○島田智哉子君 具体的にお聞きをいたします。
 京都府にございます国立病院機構舞鶴医療センター、こちらは平成九年にセンターに認定されております。このセンターに現在、産科の医師は何名いらっしゃいますか。
○副大臣(西川京子君) 島田委員の御質問にお答えいたします。
 独立行政法人の国立病院機構舞鶴医療センターには、今、産科医師が現在一人でございます。それは、実は平成十七年までは三名おりましたが、産科医師の妊娠その他で退職された。その後、二年ほど閉鎖状態が続きましたけれども、助産師の院内開院、それを目指しながら、今一名を確保して、救急の方は舞鶴共済病院と連携を取りながらやっているというのが現状でございます。
 私も、土曜日に、実は地元の北九州の九州厚生病院を見てまいりました。そのときに本当に、産科医師が七名おりまして、本当に高度な総合周産期医療をやっているんですね。四百グラムの赤ちゃんが無事に育っているのを見てきまして、本当にちょっと感動いたしましたが、地域によってこの差が非常にあるということが非常に問題だと思いますので、先ほどの調査もございましたけれども、その地域間の調査をしっかりやった上で、きちんとした対応をしていきたいと思っております。
○島田智哉子君 全国二百十か所の認定施設で、産科を休診しているとか指針に示された内容になっていない施設について、どのような状況にございますか。
○副大臣(岸宏一君) 二百十か所のうち、産科を休止していると、こういう施設が残念ながら十一か所、これは四月一日の調査であったわけですが、その後、一過性に産科医が入ったり出たりということもあって、今のところ正式には十一か所と、こういうふうに申し上げておきます。
○島田智哉子君 先週、担当部局に問い合わせをしたときには把握をしていないとおっしゃっておりましたが、すぐお調べになったんですね。
 地域の産科が少なくなってきていることは既に皆さんが実感をされていますが、さらに、比較的高度な医療、周産期医療に対する二次施設、地域周産期母子医療センターについても機能していない地域があるとすれば、もうこれはネットワークそのものが機能していない可能性もあるということなんだろうと思いますが、大臣、いかがでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 御静粛に願います。
○国務大臣(舛添要一君) お答えします。
 このネットワークの機能の重要性、今御指摘いただいたとおりで、昨日、櫻井先生に対しても、集約という問題に対して私はそういうお答えをいたしました。
 ですから、整備されていないところに対してこれは緊急に整備するように、それから、母子周産期の総合センターはなくても、例えば宮崎なんかは比較的このネットワークはうまくいっております。
 今おっしゃったように、舞鶴のようにもうお医者さんがいないというようなこともありますので、これはもう総合的な緊急対策を五月の末に政府・与党で決めておりますので、これを中心にあらゆる手を打っていきたいと、そういうふうに思っています。
○島田智哉子君 やはり地域の産科が減少あるいは訴訟リスクの問題で、これまでであれば地域の産科で対応されたリスクの低い妊婦さんであっても三次施設に紹介されてこられる。もちろん正常な経過の妊婦さんもいらっしゃるわけですから、分娩数が増えることでお母さんのベッドが足りない、赤ちゃんのNICUのベッドも足りない、そういう状況の中で、母体搬送をお断りせざるを得ない、そうした状況の中、たとえネットワークが整備されたとしても、実質機能的に確保されているのかどうか。
 私は、政府がネットワークの整備を始めて既に十年経過した現在、周産期医療ネットワークの再構築に向けての対応が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) そのためにはいろんな施策が必要で、基本的にはやっぱり産科の先生、小児科もそうですけれども、数が激減、特に産科、数が激減しているというこの点をどうするのか。それから、新生児のICU、それから妊婦の、お母さんの方のICU、これを増やしたい。そうすると、全体のベッド数からまたしわ寄せが来るということで、今先生がおっしゃったように満床だから受け入れられないと、こういうことがあるので、絶対的な病院数の不足、医師不足含めて、先ほど申し上げましたように抜本的な対策を取る、そういう中で周産期のネットワークについても、おっしゃるように再構築を目指していきたいと思います。
○島田智哉子君 正確に実態を把握した上で具体的に見直しを検討するということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 一つ一つ問題があればそれを着実に分析して、どこが問題なのか、今少し新生児の話をしましたけれども、その問題、これ、新生児のお医者さんが少ない、そういう問題を含めまして、一つ一つ改善を積み上げていって、最終的に新たな周産期ネットワークというものの再構築をやりたい、そういうふうに思っています。先生のおっしゃったとおりでございます。
○島田智哉子君 いつ、どのような形で、いつまでに結論を出されますでしょうか。期限を明らかにしていただかなければ、またいつまでもずるずると放置されると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これは、五月に政府が一体となりまして緊急対策を取っております。それから、来年度の予算要求に向かって、それぞれの項目について、例えば医師の養成をどうするか、それから母子総合周産期センターの更なる設置をどうするか、こういうことを含めて予算要求を既に出しております。したがって、その中でできる限り来年度行う。そしてまた、皆さん方の協力も賜って、財源が必要ですから、そういうことも含めて精力的に毎年毎年これはできるところからやっていくと、そういうことでございます。
○島田智哉子君 財務省にお聞きをしたいと思いますが、その予算要求、満額で御回答いただけるんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今御議論をずっと聞いておりまして、正に奈良の事件とか、産婦人科の先生方が非常に勤務状態が過酷である、それからいろんな事件が起こる等々で問題が起こっていることはよく承知をしております。
 少子化に歯止めを付ける意味でも、あるいはまた御婦人の皆さん方、国民の皆さん方の安心をつくっていくためにも、今の御議論を踏まえてよく考えてみたい、前向きに考えたいと思います。
○島田智哉子君 総理、御決意のほどをお願いいたします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 安心して子供が産めるような体制、これはとても大事だと思っておりますので、一生懸命やります。
○島田智哉子君 ありがとうございます。
 それでは、午前中の質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございます。
○委員長(鴻池祥肇君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとして、休憩をいたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。島田智哉子君。
○島田智哉子君 午前に引き続きまして、午後の質問に入らせていただきます。民主党・新緑風会・日本の島田智哉子でございます。
 それでは、教育予算についてお伺いしてまいりたいと思います。
 ちょうどこの時間帯は、子供たちも学校で給食を食べ終えて、午後また元気に過ごしているころだと思うんですが、教育については、一人一人の親が、またこれから親になろうとしている方々にとっても、とても関心の高い問題であると思います。
 先日の本会議において、我が会派の輿石会長の質問に対して総理からは、教員が子供たちと十分に向き合える時間を増やすという御答弁がございました。総理の御答弁にありますように、今正に多くの親はそのことを願っているんだと思います。私も、母親の一人としてそのように思います。しかし、その実現のためには総理はどのような具体策をお考えでいらっしゃるのか、その点を明確にしていただかなければ、なかなか親としては安心を実感することができないんだと思います。
 まず、教育予算の拡充について、総理より、歳出歳入一体改革の実現と整合性を取りつつ効率化を徹底しながら、めり張りを付けて、教育再生に真に必要な予算について財源を確保するという御答弁がございました。果たしてその御答弁のように親のそうした願いがかなうのかどうか、安心していいものかどうか、残念ながら安心には結び付かないのではないかという思いを持ちました。
 総理は教育予算について拡充していくという御意思をお持ちであるのか、改めてお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 教育の在り方ということもございますんですけれども、この教育というのは、単に先生を増やせばそれで済むといったようなことだけでもないと思いますよ。いろいろなことを考えていかなければいけない。特に、昨今の教育については、社会も一緒になってとか、それからもちろん家庭の重要さということが基本かもしれませんけれども、また地域の取組とかいろんな面があるんだろうと思います。
 そういったすべての社会の、社会のいろいろな要素が一体となって取り組むものだというふうに思いますから、単に予算を増やせばいいというだけの話ではないんだろうというように思います。それは、何でもかんでもお金があった方がいいですよ、それは。だけれども、限られた財政の枠の中でどうやって有効にお金を使っていくかということだと思います。教育の中も同じようなことがあると思います。
 ですから、その辺はめり張りを付けてと、こういうふうに申しましたけれども、そういう何が一番大事なのかということを評価しながら予算執行していくということになります。
○島田智哉子君 私は専門家ではないので分からなかったのかもしれませんが、母親の一人として、今テレビの前で今後教育はどうなっていくんだろうと心配しているお母さん方も多くいらっしゃると思うんですが、ちょっと分かりにくかったなと思います。そのめり張りという部分に、めり張りという部分にです、総理がおっしゃっためり張りという部分、どこにめり張りを付けていかれるのか、具体的にお答えいただければと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先生が今お話しになりましたように、総理も所信表明の中で、子供たちに向き合う時間をできるだけ取れるようにということをおっしゃっておるわけであります。私も、実は就任以来、このことは一つのポイントだなというふうに思っております。
 それはどういうことかといいますと、やっぱり子供の状況というものを教職員がしっかりと把握をする。今この子はどういう状況にある、この生徒はどういう、今、事が例えば行き詰まっているとか、そういったことをしっかりと教師が把握をしていくということは、やっぱり学力を向上させるという点も一つありますし、また、ある意味、規範意識をしっかり持たせるといったような、心も通う教育といいますか、これは私が勝手に言っているんですが、そういうことをやるためにも非常に重要なんだろうというふうに思っております。
 そのためには、例えば事務の負担を今教員の皆さんが負っておられる、そういう負担をやっぱり減らしてあげて、そして子供と向かう時間を長く取るといったようなことも必要でありましょうし、また非常勤の先生方を活用すると、そういったことも必要であろうと思います。
 めり張りの部分についていいますと、やっぱり一生懸命頑張っている先生が頑張れるような体制をつくっていくためにどういうことをやっていくのかということが、これはまたいろいろと御議論もあるところでありますけれども、必要なんだろうというふうに思っております。
 そういうことも含めて我々は、平成二十年度の予算の中で、概算要求の中でしっかりそういったものを要求をさせていただいておりまして、文科省の悪乗りとかいうふうなそういう記事も聞こえてきますが、我々は関係府省とよくしっかりと議論をさせていただいて、そういった学校の環境というものをつくり出していくのが教育の役割だというふうに思っております。
○島田智哉子君 日本の教育費は多いんでしょうか、総理、御答弁いただきたいと思います。総理。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 公教育においてどうかということを今おっしゃっているんだろうというふうに思います。私は、これは物の見方によるというふうにも思います。例えば、教職員の問題を取りましても、給与の体系が全然違うんですね。ですから、そういったことも含めて、日本らしい、我々として十分な予算というものを確保するために頑張っていきたいと。一言で、例えば多いとか少ないとか決め付けるのはなかなか難しいんだろうなと、そのように思っております。
○島田智哉子君 やはり文科大臣がいろいろなアイデアを出されようとするんであれば、それについてはやはり予算が必要なわけでございまして。
 続けて、文科大臣にお聞きしたいと思いますが、総理がおっしゃった教員が子供たちと十分に向き合える時間を増やすという点ですけれども、学校の先生方がいかに忙しくしていらっしゃるかという点については、例えば土日の部活動の指導もそうですけれども、連日遅くまで残ってお仕事をされているということも親御さんたちはよく御存じでいらっしゃるんですね。ですから、このままの状況で子供と十分に向き合える時間を増やすと言われましても、それはなかなか安心を実感することができないんだと思います。
 さきの国会における政府の教育関連三法案では、与党から、教員が子供たちに向き合う時間を確保するために教職員の定数改善に努めることとする内容の附帯決議が採決されております。政府として具体的に学校の先生や職員の定数改善に取り組むということの決意がおありなのかどうか、そして、そのための予算を文科省として確保していくというお考えをお持ちであるのかどうか、明確な御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先ほども、実はこういう考え方があるということをお答えを申し上げたつもりでございますけれども、具体的に、例えばボランティア確保のための予算、また非常勤の先生方を活用するためにこういうことを要求するといったものにつきまして、今、二十年度の概算の中にはしっかりと盛り込ましていただいております。
 今後、年末に向けて、そういったことを基本として我々はしっかりと頑張っていきたいというふうに考えております。
○島田智哉子君 財務大臣、いかがでしょうか。御答弁お願いいたしたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 先ほど福田総理もおっしゃっておりましたけれども、日本が今問われているのは量より質なんですよね、これはあらゆる部門において。教育においてもそうだと思います。
 だから、児童も平成に入ってから五百万人近く減っているわけでございます。先生の給料は地方公務員よりは高いです。一万数千円ぐらい高いんじゃないでしょうか。それで、これは先進国と比べても日本の教員の給与はむしろ水準が高い方でございます。これは、先進国と比べても、教員一人当たりの生徒の数なんかもほとんど変わりないくらいですね。そういうことから考えて、教育というのはやっぱり国家百年の大計ですからしっかりと基本をしなければならないけれども、戦後教育が本当にどこが良かったのか、どこが悪かったのか、そういうことをよく踏まえてきちっと体系をつくっていく、そういうことが大事だと思っております。
 だから、予算につきましても、私は先生の質、それから生徒、どの生徒も言ってみれば個性とか特色持っているわけですから、そういう引き出すことに注力をするいい先生を是非つくることが大事だと思います。
○島田智哉子君 人を育てる、それには時間とお金がやはり掛かるものであると思います。そこを充実させていかなければやはりこれはいけないんだと思うんですね。これから何年先、何十年先、その結果が出るのはすごく先のことだと思いますので、しっかりと教育に関しては予算を付けていただきたいと思います。
 渡海大臣、週末の報道では財務省よりかなり厳しく追及されていらしたようで、先ほども御自分でおっしゃっておられましたけれども。一人一人の親は渡海大臣の一挙手一投足に、しっかりとそれを見詰めていますので、是非子供たちのために頑張っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、地域再生と学校の役割について総理にお聞きしたいと思います。
 地域再生のためには学校、とりわけ公立学校の役割が重要だと私は認識をいたしております。子供がいればその地域には活気が出ますし、学校があることで子供やお年寄り、様々な世代間の交流が生まれます。地域間の崩壊、山村、漁村の衰退を防ぐ方法、方策の一つとして、また災害時の避難場所という重要な役割はもちろんのことですけれども、いろいろな世代の人々が集うという正に地域のコミュニティー機能を持つ学校の役割はとても重要であると思いますが、地域の再生と学校の役割について総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 近年、地域社会の結び付きというものが、これが弱くなってきていると、そういう中で教育力が低下していると、こういうふうな見方もございまして、したがって、その地域の小中学校とか、そういうものが地域コミュニティーの中で家庭や地域と連携協力していくと、そして子供の教育に取り組んでいくというものが、これが私は地域の機能として必要なんだろうというふうに思っています。また逆に、そういうことをする中で地域コミュニティーの連携関係が強化されるという、そういう分野も、そういうふうな機能もあると思いますので、地域における教育に対する取組というものは、これは大変重要なものだというふうに思っております。
 学校が積極的に教育活動などの情報提供を行うということも必要ですし、家庭や地域の参画を得るというような、連携を図るということなどによりまして社会全体で子供を育てる、そういう環境が整備されるととてもいいと思っております。
○島田智哉子君 ありがとうございました。
 最後に、少子化対策予算について少子化担当大臣にお聞きをいたします。
 上川大臣が少子化担当大臣に御就任されてから、そのお考え等々をお聞きする場がございませんでしたので、これまで議員というお立場からの国会での御発言内容を会議録で読ませていただきました。
 今からちょうど二年前ですが、大臣が衆議院の予算委員会において少子化対策、子育て支援について御発言されております。その中で大臣は次のようにおっしゃっておられます。「平成十八年度の予算の中に具体的に、国民の皆さんが前向きに子供を大切にする社会、あるいは子供を産んで、みんなでその成長をはぐくみながら、そして私たちの日本の国をつくっていく社会、こういうことにみんなで協力していただくためにも、相当思い切った施策をしていくべきだというふうに考えております。予算の概要を少し見せていただきますと、そうした気持ちが前面に出ている姿にはなっていないということでございまして、その点でも骨太の方針とは何なのかなというような思いもしているところでございます。」と。
 大臣、二年前を振り返っていただき、当時の少子化対策、どのようにお感じていらっしゃったのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 今委員から御指摘がございましたが、ちょうど今から二年前ということで、十七年の十月に衆議院の予算委員会で少子化の質問をいたしたことを今思い出しまして、感無量の思いでございます。
 当時、私自身も、先生もそうですけれども、二人の子供を育てながら議員活動をしてきたと。そして、たくさんの国民の皆さんがそうした私の姿を見て、子育て支援ということについては頑張っていただきたいと、そういう声をたくさんちょうだいいたしました。その当時は、ちょうど自民党の女性局長を仰せ付かっておりまして、全国の女性部の皆さんと一緒に政策対話をしようと、その中でも特に少子化の問題については提言をするところまで皆さんの意見を集約していこうということで、この路線がこの数年も続いているということで、大変うれしく思っているところでございます。
 そうした視点から見てみましたときに、当時の状況、骨太の方針の中に、国の大事な施策として少子化の問題が取り上げられてはいましたけれども、施策の面のメニューの問題、そしてそれの普及の状況についてはまだまだ不十分だなということを感じておりましたので、そのことを改めて予算委員会の折に申し上げさせて、指摘させていただきました。当時の大臣、いずれも前向きに取り組んでくださるということでございましたけれども、この間、今の時点に至るまで、施策のところをいろいろ見てみましても、少しずつその声が生かされてきているなというふうに思っておりますが、まだまだ十分ではないというふうに認識をいたしております。
○島田智哉子君 相当思い切った施策をしていくべきと、正に御自身が担当大臣になられて、来年度予算の概算要求の内容が明らかにされておりますが、相当思い切った施策は実現されているとお考えでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 概算の要求に対してこれから予算委員会等で議論が進められるということでございますので、これからの議論、大変大変大事だというふうに思っているところでございますが、私は、これまでの施策の様々なメニューについても、この際、いま一度再点検をして再構築をしていく、大変大事なことではないかというふうに思っております。
 出生率そのものは大変大事な、少子化の問題が国の大変大事な柱であるということが問題視された一九九〇年代、このとき一・五七ショックということでございましたが、今一・二六と。昨年は一・三二に少しリカバーしたということではありますが、しかし今年一月から七月の速報値を見ても一・三二ということで、なかなか下げ止まらないという状況がございます。そういう意味では、この間やってきた施策そのもののもう一段の評価をした上で、この下げ止まらない状態について真摯に問題を見直していくということが大事ではないかというふうに思っております。
 と同時に、金銭的な、経済的な支援ということのみならず、私たちの社会の中にあるいろいろな問題、例えば働き方の問題。お父さんに育児に参加していただきたいと思っても、なかなか企業の中でそうしたことが実現できない。また、育児休業制度の部分については、取りたいと、制度はあるけれどもなかなか取りにくいというようなこと。つまり、働き方を中心にしてもう一段ワーク・ライフ・バランスと。仕事とあるいは子育て、また地域の中での生活の環境、こういったものをバランスさせていくような形で社会全体が子育てをする環境づくりをしていかなければ、経済的支援だけではなかなかこの出生率の下げ止まりが回復していくことができないんじゃないかというふうに思っておりまして、六月に「子どもと家族を応援する日本」重点戦略ということで中間報告が取りまとめられましたので、この線に沿いまして、この秋までに施策の体系をしっかりと整えていく。
 そういう意味では私自身抜本的と、いろんな意味で抜本的なことであるということで思っておりますが、少子化の問題が国家戦略の大変大事な柱の一つというふうに感じておりますので、これからも精一杯、秋口に向けての努力を積み重ねていきたいというふうに思っております。
○島田智哉子君 私からいたしますと、残念ながら大臣がかつて御発言された相当思い切った施策というものが打ち出されているとは思えないんですが、先ほど、二年前の大臣の御発言の中では具体的な提言もなさっていらっしゃいます。その中で、子供が生まれた年には所得税や住民税は無料にしてほしい、あるいは小学校へ上がるまでは医療費につきましても無料にしてほしいというような大胆な政策の提言を全国挙げてさせていただいているところでございますと。大胆な政策提言とおっしゃっておられますが、この当時、御提言されていたその御趣旨についてお聞かせください。
○国務大臣(上川陽子君) 当時の女性局としての提言というところの中に大変思い切った提言をまとめさせていただいて、それを政府の方に要望をさせていただいたところでございます。それこそ、その当時、アンケート調査をいたしまして、一万人近い方から御意見をお寄せいただきましたし、また同時に、全国の中でもミニ集会等を開かせていただきながら様々な御要望をいただくことになりました。そして、それを踏まえた上で提言をさせていただきました。
 私は、その実現に向けて重ねて努力をしていくということは大事ではないかと思います。その政策の中身についてもいろいろな視点から検討をした上で、そして着実に少しずつ前進し、そして時々の、折々の中でその効果ということについても十分評価をしながら進んでいくことが大事であるというふうに思っております。
 今、担当大臣になりまして、これまでの取組、とりわけ十七年の十月からこの三年間において、育児休業の取得の部分におきましての所得の保障の問題も五〇%ということで上乗せされたり、あるいは育児手当につきましては乳幼児加算をして厚くしていくというような制度も取り上げられておりますので、こういったこともすべて、私たち女性局として提案したことの中に含まれております。
 そういう意味では前進をしていると私は思っておりまして、このことがしっかりと皆さんに理解していただき、そして利用していただいて効果を発揮するような形で、そして同時に、大変大事なことは、子供を本当に安心して産んで育てる、そして同時に、子供は私たち国の希望でありますので、そういう意味で、希望をしっかりと地域社会の中で支えていくことができるような、そうした意識の改革と、また同時に、どの地域にいても希望を大切にしていくことができるような、そういう応援を地域社会全体で、また地域コミュニティーの中でもつくっていくことができるように、そういう意味では大変大きな国民運動になろうかと思いますけれども、一歩一歩前進していきたいというふうに思っております。
○島田智哉子君 私は、上川大臣が議員として御発言された相当思い切った施策ということには、正に同じ思いでございます。大臣というお立場になられたわけですから、是非思い切った施策を打ち出していただきたいと思います。
 各種世論調査におきましても、子供を持ちたくても持てない最大の理由が経済的負担であるということは改めて申し上げるまでもございませんが、私ども民主党は、社会全体で子育てを応援する意味から、子ども手当月額二万六千円の創設を参議院選挙においてお約束をさせていただきました。現在、法案の作成に取り組んでおります。是非、子育て支援に対する経済的負担の在り方についても、今後改めて委員会の中で御議論させていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。石井一君。
○石井一君 福田総理、この時期に総理の御就任、大変御苦労さんでございます。親子二代にわたって御交誼をいただいておりますが、本日は私の立場から、両院の議論を踏まえて率直な質問をいたします。単刀直入に、国民の目線でお答えをいただきたい。適宜、必要に応じて関係閣僚を指名いたしますので、ひとつ委員長、よろしくお願い申し上げたいと存じます。
 さて、両院の十月一日からの所信表明に始まって議論を聞いておるんですが、なかなか低姿勢ですね。私に言わせりゃ、低姿勢内閣、安全運転を目指す内閣、それから謝罪内閣、国民の怒りや不満を鎮静化したいといういやし内閣、こんな感じがしますな。ただ、ビジョンなり、この内閣で何をするのかというのが余り見えてこない。
 良しあしは別にして、小泉さんの場合だと郵政とか構造改革とか、安倍さんの場合だと、ちょっと右寄りかなと思ったが、憲法改正とか、何か美しい国ですか。自立と共生ではちょっと国民には分からぬですよ。あなたの率直なお気持ちを、私はこの時期に、この難局に当たってこういうビジョンを持って臨むというのを聞かせてください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 私の政治に対する考え方、目標といったようなことについてお尋ねがございましたけれども、私は、もうこの参議院選挙に負けたということもございます。しかし、今何が政治に求められているかということをいろいろ考えてみました。
 そういう中でもって、やっぱり国民の目線に立った政治を進めるべきでないかということは一つ申し上げておきたいと思います。国民の目線に立ったというのはよく分からないということだと思いますよ。具体的に申し上げれば、やっぱり国民の生活、国民の安心とか安全とか、そういうものをやっぱりここで中心に考えていくべきでないのかなということを実は考えておるところでございまして、そういうことについてこれからいろいろな政策を展開してまいりたいというように思っております。それが一つでございます。
 それから、格差とかいうことはいろいろ言われております。これは現実にそういうものがあると思います。これは私も認めておるところでございますけれども、そういう問題を解決する中で何が必要かということなんでありまして、例えば、都市と地方とか、大企業、中小企業だとか、いろいろなことを言われております。雇用の問題もございます。そういうものを解決するためにどういう考え方が必要なのかといったときに、やはり自立と再生という言葉は非常にぴったりするんじゃないのかなと、こう思ったわけです。(発言する者あり)自立と共生、自立と共生ということが大事だというふうに思いまして、私はそのことを何度も使わせていただいております。
 自立と共生というのは、例えば家庭にあってもそうです、個人の自立。しかし、家庭という中の共生ということもございます。それから、地域的に言えば、都市と地方。都市が良ければいいということではない、地方があって都市だという考え方、都市、地方の自立。しかし、全体的に共生の考え方がないと、今これからの世の中はやっていけないんじゃないかと。
 これは外交のことも言えますよ。自分の国だけがいいということだけではもう済まない状況になってきましたね。特に環境の問題とかいうようなことを考えた場合に、日本だけ環境先進国だと威張っていられるわけじゃないんです。やはりほかの国にもそういうことを求めなければいけない。また、ODAなんか取りましても、やっぱり自立を求めるODAでなければいけないと思います。しかし、やっぱりODAで手助けするという気持ちもこれは必要なんだというふうに思います。
 あらゆる部分でそういうことが今とても必要なんだと。そのことを意識しない、そういうことを考えないでこの社会をうまくやっていけるはずがないと、こういうふうなことも考えまして、自立と共生というふうに申し上げておるわけでございます。
 いろいろございますけれども、またその機会機会にお話をさしていただきたいと思っております。
○石井一君 突然なられたので多少時間も要るかも分かりませんが、どうかひとつ、福田内閣が三年、五年、十年先に終わるかもしれませんが、そのときに福田はこれを成したんだという、そういうテーマを国民にしっかりと示していただきたいと。
 今日は、私は、自民党、公明党の連立政権について意見を申し述べたいと存じます。
 この連立政権ができたのは八年前、参議院で今と同じように自民党は過半数を割ったんですよ。そこで、公明党を引っ張り込んだ。今度は公明党を足しても過半数に達しないんですから、また次の状態が進行しておるんですがね。
 しかし、その間、自民党の公明党に対する姿勢、私は国民の目から見ておかしいと思いますよ。例えば、最も信念居士である小泉前総理。総理になる前は、公明党の言いなりになる内閣ならない方がいい、全くの選挙目当てで国民をなめておる、小渕は退陣すべきだ、自民党が主体性を失ったって、これ、街頭でがんがんやり、あらゆる講演でやったんですが、しかし、彼が総理になったら、公明党の大会へ行って、池田名誉会長を礼賛し、そうして公明党の選挙は強いと言って、百八十度転換しているんですよ。
 もっと言えば、私は、政治改革の特別委員長としてこの鴻池さんのところへ座っておった。その後、自治大臣としてそこへ座っておった、ちょうど高村さんぐらいのところへ。目の前で自民党の連中がどれだけ激烈な公明党批判したか、政教一致だ、池田大作をここへ呼べと、池田大作名誉会長と言うべきですが、自民党はそう言うて呼び捨てて言うたよ。
 そういうことをやって、今もう自民党の公明党依存体質というのは目を覆うような状態になってきておると思うんですが、あなたの御感想をまず聞きたい。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 状況が変わりますと人それぞれ言い方も変わるということは十分にあるわけでございまして、特定の政治家の名前も出てまいりましたけれども、それはその場でベストを尽くそうというその気持ちで言われたんだろうというふうに思います。
 ただ、今、では自公関係が、自民党、公明党の関係がどうなのかと、それは相助け合うという関係であるということでございまして、私どもは自民党として依存をするという関係でないし、公明党は公明党として公明党の政策を遂行する上で自民党と連立を組んでいる方がいいという考え方、与党関係にあるということがいいという、そういう考え方に基づいて今この自公連立政権というのはあるというように私は思っております。
○石井一君 私は、今回選挙で全国を不幸にして回りました。さて、山口県へ入って下関へ入った、たくさん人が集まった、地方区は林君、比例区は公明党と安倍後援会が言うておる、へえ、時の総理がそこまで言うのか、公明党のプレッシャーもきついなと、しかし自民党も落ちぶれたな。しかし、私のところへどれだけの人がやってきたか。石井先生、今度はあんた投票しますよ、私は自民党です、長州の伝統あるプライドを持っています、比例に公明党書けますか、自民党はどこまで来たんですかと。あんた、自民党へ聞いてくれよと、おれに聞くなよ、こんな話ですよ。
 上州でもこんなことをやりますか、やりましたか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 上州では、国会議員もたくさんおられます。ですから、その個々の国会議員がどのようにやっておられたか私は承知しておりませんけれども、私も自公連立であるということは前提にして、私の選挙区においてもそれは仲よくやっておると、仲よい関係を築いておるということでございます。
 連立になりましてもう大分時間もたっております。ですから、そういうことは自然になってくるわけでありまして、何も上から指示をして、命令をしてそういう関係になっているというわけではありません。
○石井一君 この安倍さんも池田名誉会長のところへあいさつに行く、どの新聞にもそれが報道されておる、総理はしかしそれを否定する。新聞が間違ったことを書いたのか、総理がうそをついたのか、なぜうそをつかなければいけないのか、行ったら行ったということを言えばいいと思うんですが。
 あなたも名誉会長にあいさつに行かれる予定がありますか。(発言する者あり)大いにあるよ、黙れ。大いにあるじゃないか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) そのような予定ございません。
○石井一君 具体的な問題を一つ提示さしていただきたいと思います。
 本年の六月十五日に本院議員、公明党所属の福本潤一君が本院で記者会見を行い、公明党を痛烈に批判し離党を声明したが、公明党はこれを除名処置にした。
 さて、彼の会見の発言の中の一連として、参議院議員は当選したら六百万円、衆議院議員は三百万円を党本部に上納した、六年前もやったと。代表の神崎名義の下に信濃町へそれをやったと。党に三百。
 この問題を総務大臣、御承知ですか。
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
 ただいまの石井一君の質問に対して、総理以下閣僚、どなたか御答弁されますか。
○石井一君 それじゃ、答弁要りません。答弁要りません。
○委員長(鴻池祥肇君) それでは、石井一君。
○石井一君 この国会で最も重要な問題は、政治と金という問題になっているんですよ。自公協議の中では公明党がクリーンを主張し、一円の領収書まで要求しているんですよ。だから、このような不明な上納金はどうなったのか。私は政治資金のその資料を調べてみたが、どこにも載っていない。こんな不透明な金があるんだろうか。政治と金と言っておる場合、これぐらい重要な問題ないかというふうなつもりで問題の指摘をいたしておるわけであります。
 もしこの問題が事実であれば、これは公職選挙法違反という問題にもなるんじゃないですか。総務大臣の見解を求めたい。
○国務大臣(増田寛也君) 事実関係については承知しておりません。
○石井一君 さらに、政府にお伺いをいたしますが、P献金というのがある。P献金というのは、プレジデント、池田名誉会長のことを指す、外国から二百個の称号をもらったというので、国会議員一人当たり三十万円ずつ徴収される。こういうことなんですね。これは一体、公職選挙法違反なのか、政治資金違反なのか。大いに政治家の拠出している金という問題においては関係がございます。
 これは確実にこれから解明をしなければいかぬという問題ですが、この問題について……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 答弁は、今質問中ですからちょっと待ってください。最後まで質問してください。
○石井一君 冬柴さん、あなた、このP献金されたことありますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) P献金が何物か知りませんけど、私はそういうことはいたしておりません。
 それから、先ほど上納金とかなんとかおっしゃいましたけれども、私は連続七回当選さしていただきましたけれども、そういうお金をどこへ出したんですか、どこへ出したとおっしゃるんですか。私は、党に対する公認料ということで衆議院の場合には三百万、というよりは、もう少しきっちり調べた方がいいと思いますけれども、年収、いただく報酬の二か月分を党に出しています。しかし、それ以外のところに出したことはありません。
○石井一君 冬柴大臣は重要な発言をされました。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 御静粛に。
○石井一君 我々は、公認料というのは、自民党でも民主党でも党からもらうんですよね。党に上納するわけですね。それは結構でしょう。それだけ皆さん金が潤沢にあるんなら。しかし、その記録はどうなっておるのかというのは大きな問題でなかろうかと思います。
 それから今、冬柴さん、あなた三百万円の公認料を払ったけれども、三百万円といったら、ちょうど衆議院議員として、金額は一にしておるけれども、さてさて、これ総額二億四千万から上る金ですよ。どこへどう処理されたかというのは政治と金の問題として追及していかにゃいかぬと思います。
 それから、あなたはP献金を払わなかったと言ったね。この場所で言ったんですよ。よくそこへ、閣僚の席に座っておれますね。この言葉は重いですよ。もう一遍言ってください。P献金はやったことがない、党にお金を上納したことはないということをはっきり明言しておいてください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) したことはありません。
 もし、したことがないということになれば、あなた自身も議員辞めますね、そこまで言うんだったら。どうですか。
○石井一君 ちょっと常軌を逸した発言じゃないかと私は思うよ。
 あのね、それなら当院に福本潤一君を招致して証人喚問か参考人として意見を聴き、事実が何であったかということをまずやっていただきたいと思います。委員長、いかがですか。
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまの石井君の発言につきまして、後、理事会において協議をいたします。
○石井一君 私は横やりを入れておるんじゃないんですよ。民主主義の根幹にかかわる問題だなと。三十年、四十年政治の中に生きてきて、この問題が、だれも触れない、日本のマスコミも沈黙を守っておる。フランスでこのことをどう言っているのか、外国でどう論評しておるのか、民主主義でオープンな場であれば堂々と議論し、それに反論したらええやないかと、私はそういうふうに思うんですが、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ここは国会の場でございますから、意見が違えばお互いに反論するということはあると思います。しかし、まあ、その意見開陳がやっぱり国民のため、国のためということが中心になってほしいというように思っております。
○石井一君 平成七年、秋谷会長が自民党の要求で宗教問題に関する特別委員会に招致されたんです。その発言もつぶさに読んでみた。全くでたらめな発言ですね、私から言わせば。私はこの問題相当調査した。
 選挙の実態がどのように動いていますか。自民党は、公明党と書いてくれって、各三百の選挙区はその票欲しさに何でもありになってしまうと。しかし、自民党と公明党という政党同士の協力であれば認めますけどね、公明党なんというのは創価学会なんですよ。公明党から創価学会を引いたら議席はゼロなんですよ。私はきっちり調べておるし、すべての資料を持って言っておるんですよ。どこへででも反論さしていただきますけれども。すべての選挙は非課税の宗教施設を使って支援長の指揮下の下に一糸乱れず強力な戦果を展開をしておるんですよ。
 公明党の人事ってどこで決まるんですか。委員長選挙、一回でもあったんですか。あらゆる面において不可解極まりない。政府の問題ではないけど、政府の中に入っておるから私は言うんじゃないか。野党にあるんなら何も言わぬですよ。政府の中の一環に入り、そうして票を通じて今の政府を支配しておる、こんな構図があっていいのかということを御指摘申し上げておるんです。
 私はきついことを言うておるようですが、国民の方々はたくさん聞いておられますよ。必ず今日は反響も来ますよ。それをひとつ検証していきたいと思います。
 総理の御見解を聞きたい。
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
 質問を続けていただきたいと思います。
○石井一君 私はこの問題を、今最も重要な問題となっている政治と金の問題であると。またさらに、私の調査によれば、政教分離、政教一体、憲法二十条に抵触する問題ではないだろうかと、政治家として心して考えるべき大きな問題だという問題の指摘をしているんですよ。
 公益法人の、今行政改革推進のところで制度改革が検討されて、課税対象その他を調べるために今財団法人、社団法人というところへ入っていっているが、いずれこれは宗教法人にも入っていくと思うんですけれども。私はいろんな疑義を持っておりますけれども、渡海さん、あなたはこの間から相撲協会を呼んだり、今度はまたボクシングを呼ぶのか呼ばぬのか、一遍学会を呼ばれて、今の上納金の問題だとか政教分離・一体の問題等と公明党の人事についてどういう影響を及ぼしておるというのを一遍調べられたらどうですか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 突然の御指名でございますので。ただ、今私が先生のお話聞いておりまして、そのような必要が生じれば当然やらなきゃいけないんだろうというふうにお答えをさせていただきます。
 ただ、やはり政治が宗教に介入してはいけないというのもこれはまたあるわけでございますから、そういった意味では、いろんな場合にはやっぱり慎重に対応しなければいけないんだろうというふうに思っております。
○石井一君 この議論は今日はこの程度で打ち止めますが、まず福本前参議院議員の招致をし、その意見を拝聴した後で、必要に応じて池田名誉会長なり学会本部からの責任者に本委員会において来ていただきたい。これは自民党の時代からやりたくてやりたくて仕方なかったのよ。これ三十年、四十年続いておる問題なのよ。それをタブーにし、否定し、そしてだれか触ったらいかぬという問題に今日まで持ってきたところに政治家の大きな責任があると思う。ようやく民主党が少し伸びてきたから、少し頑張らしていただきたいということを宣言し、次の北朝鮮に入ります。
 福田総理、拉致問題を私の手でと言っておられるが、ずっと聞いてきたけど、まだどうするのか分からない。あなたの展望と成算はどうですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 北朝鮮との関係をどうするかということで、もちろんこれは諸問題解決した上で国交正常化ができればいいと思っています。ただ、今現在はそのような展望が開けているわけではありません。
 しかし、これは話さなければ、話し合わなければ解決しない問題だろうというふうに思っておりますから、ですから対話はしなければいけないと思います。
 しかし、いろいろな問題ございます。拉致の問題もございますし、核の問題もある、ミサイルの問題もある、そういう問題を解決した上で国交正常化へ向かうのだというふうに考えておるところでございます。
 ただ、一つ申し上げなければいけないのは、やはりこの問題を余り先に延ばすことはできないんだろうと思いますよ。できるだけ早く解決したいという思いは、私は当初から持っております。
○石井一君 私は、長年超党派の日朝議連会長などを務めまして、この国にはもう十回ぐらい訪ねました。横から見ていまして、これで解決するのか、そういう目で見てきましたが、まずスタートのボタンから間違っていると私は思うんです。これは、この間、田中眞紀子さんも言っておりましたが、ちょっと彼女とは見解が違うかも分かりませんが。
 九月の十七日、小泉訪朝、安倍内閣官房副長官同行のときに、十一時から巨頭の会談が始まったんですが、その前に局長から示されて、五人生存、八人死亡、死亡診断書も突き付けられたんですよ。仰天されたでしょう。しかし、一時から首脳会談をやって、五時に調印したんですよ。
 ところが、その間の三時に日本では、あなたが飯倉公館へ家族を呼んで、死亡、死んでおりますよという宣言をされたんでしょう。そうして五時に署名した文書は、この三項に、これは北朝鮮の作った作文やね、要するに、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題は、不幸な時期に、絶交の時期に起こったんだから我々も悪くないんだけどというトーンを入れながらも、もう首脳会談で話し合うて認めてもうたんだから、今後こういうことが起こらぬようにやると、こうやっているんだ。これで、まず既にそこはもう終わってしまっておる。客観的に見てそう読まざるを得ませんよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) この間も衆議院の方で質問ございまして、その日にどういうことがあったのかということを尋ねられまして、私も急な質問であったので答えられなかったんであります。ですから、回答は保留いたしました。
 その後、私、この問題、また出てくると思わなかったものですから、調べておりません。おりませんので、昼、その時間も私、今正確に覚えてないんでありますけれども、昼前後に向こうから示された。その後、私の記憶、今の記憶では、その確認をしたと、確認作業をしたということで、相当時間が掛かった。そして、その後、私、官房長官である私のところに連絡があった。これは夕刻、何時か、これもちょっとはっきり覚えていませんけれども、夕刻になったと思います。確認作業をして、その後、連絡があったと。そして、そのこと、そういう事実を、向こうから伝えられた事実を、そしてあちらに行った一行のその確認作業の後に、私の方から飯倉公館でそういうことがありましたということをお伝えをしたと。
 そういう経緯で、その際、お伝えする時間も大分時間掛かりました。単にお伝えするということだけでなくて、いろんなお話もございまして時間が掛かりまして、恐らく一時間半かそのぐらい掛かったんじゃないかと思います。個々に、お一人お一人に話しましたんで、そういう時間が掛かったということでございまして、全部終わったのは六時、多分六時、夕刻の時間になったと思います。大分遅れてしまいましてね、その遅れたことについて、拉致された家族の方々からおしかりもそのときいただいたということは記憶いたしております。
○石井一君 あなたの責任でなく、平壌におられた二人の責任なんですよね。あなたは六時まで掛かった。そして、親切丁寧に拉致の皆様に説明をされたと。亡くなっておる、お気の毒だ。泣き倒れる人もたくさんあったというのをテレビで僕見ていましたよね。それで、そこでサインしたんですからね。そうなって、その後で、これ、まだ生きているとかと言ったって、向こうは受け付けなくなるんですよ、これは。外交のボタンの掛け違いがまずあったということ、これは認識すべきですよ。
○国務大臣(高村正彦君) 日朝平壌宣言の三項を幾ら読んでも拉致問題がすべて解決したということは読めないと、こういうふうに思います。
○石井一君 ここであなたとやり取りは余りしたくありませんが、巧妙に北はこれを拉致問題と言っているんですよ。不幸な関係の間に日本国民の生命と財産にかかわる懸案の問題については今後善処して対処すると。そうして、その前に悪いのは、五人と八人を受けて、そこで突き返してこっちへ帰ってくるか、紙を破り捨てるか、署名を拒否しなきゃ、これはもうこれで決まったという、こういうことになるんですよ。スタートのボタンの掛け違いということを指摘しておきます。
○国務大臣(高村正彦君) 私も何度もやり合うつもりはありませんが、これを幾ら読んでも拉致問題がすべて解決したなんというのはどこにも書いてないんで、今後再びこういうことは起こさないということは言っていますが、これで今までの分はすべて解決したなど、どこにも書いてありません。
○石井一君 それじゃ、その前に八人の死亡診断書と福田総理が飯倉公館でこれらの家族に涙ながらに説明をされたというのをどう説明するんですか、日本政府は。外務大臣。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 私は、事実をお伝えをしたと、こういう情報があったということをそのとおりお伝えをいたしたわけでございまして、涙ながらにという表現は適切ではございません……
○石井一君 いやいや、それは拉致家族が涙ながらに聞いたという。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ああ、家族の方々ですか、はい、いろいろなお話をその際させていただきました。
 ただ、先ほどのお話ですけれども、この平壌宣言破っちゃったら、まず五人帰国された、そしてまたその御子息が帰国されたという、こういうことは起こらなかったかもしれませんね。そのことは一つ御理解いただきたいと思っております。
○石井一君 五人だけ帰ってきたらそれじゃいいんですかという議論になりますが、まず、私は、原点に、向こうの老獪な外交手腕といいますかね、手法に、サインさえしなきゃ済むんですが、あるいはこの三項だけ外してもらったら良かったんです。そこは見解が違うかも分かりませんが、私の言っていることは正しいと思いますよ。
 その後の五年間のプロセス、その後の。五年間、解決をして何をやったのか。子供五人は帰ってきたかも分かりません。その間、幾らの予算を使われたんですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 二〇〇二年の秋に五人お帰りになったですね。二〇〇四年にその御子息がお帰りになったと。そのときは何人でしたかな、全部で五人、その実績がこれはもう何事にも代えられない事実としてあるわけです。
 私は、小泉総理は大変大きな決断をされた、その結果そういう帰国が実現したと、このように思っております。その間、じゃ日本から何か見返りをしたのかということになりますけれども、これは二〇〇四年に米支援というものを一部したと思います。この数量は十万トンか、ちょっとその辺あいまいでございまして、申し訳ありません。
○石井一君 今の、それじゃ、五人の家族と五人の子供が帰ってきたからそれが成果だと言っておったら、八人の生きておられる人はどうなるのかと、だんだんだんだんと家族は老齢化し。
 私は第十八富士山丸の救出に当たった、紅粉船長と栗浦機関長。総理ね、総理ね、すごい交渉をしましたよ。最後に私は連れて帰ってきた、二人を。押したり突いたり。紅粉さんと栗浦さんはこっちに帰ってきてしばらく私に会わなかったが、会ったときに、私が今日生きているのはあなたのおかげですというようなお礼の後に、この国の生活の苦しさというのを訴えていた。明日、自分の命があるかどうか分からぬ。飢えと寒さの中に、明日は迎えに来てくれるだろう、明日は日本から声が掛かるだろうと。どれだけの思いであったかと。
 五年間、五人の子供を返してきたと、この間何もしていなかったよ。予算を調べたら十億近い金を使っておる。これで責任が果たせますか。
○国務大臣(高村正彦君) これから責任を果たしていかなければいけませんけれども、その前の状況はどうだったかというと、我々が拉致の問題を提起すれば、北朝鮮側は直ちに席を立って帰ってしまうと。そして、絶対に認めないというような状況の中から、あの金正日氏に拉致という北朝鮮にとっては恥ずかしいことを認めさせて、そして五人なりといえども連れて帰ってきた。このことは、私は余り小泉内閣とぴったりした関係じゃありませんでしたけれども、高く評価しなければいけないことだと思っております。
○石井一君 五年の年月がたって、子供が、三家族、日本で過ごしておることを評価するよりも、生きているかもしれない八人のこの人々のことにもう少し思いを致すべきであり、私は、拉致の問題で席を立ったというのも、平壌宣言を向こうは頭にあるから、この話終わっているって今でもそう言っているんですよ。ここは外交の失態だと私は言いたい。
 それから、今国際情勢どうですか。米朝だって、大統領選挙あるけれども、非核化の問題など、拉致国家の解除なんてもう時間の問題よ。南北の朝鮮だったって接近していて、日本が拉致拉致言っているけれども、国際社会の孤立になってしまっておるやないか。ほとんど我が国のその主張通らぬようになってしまっておるやないか。
 そういうことに対するもう少し真摯な反省というのがあっていいと思うんですが、福田さん、いかがですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 先ほど最初に、拉致された家族の方が帰ってこられた。最初は二〇〇二年が五名ですね、それから二〇〇四年が五名ということで八名帰国をされているわけですね。これはやっぱり平壌宣言があったからこそ実現したものだということにおいて、この平壌宣言が大変大きな意味を持っているというように思っております。
 その後、日朝関係でいろいろ交渉しました。時には六者協議の中に持ち込もうとする、そういう努力もしてきました。しかし、不幸にしてそういうお互い前向きの話合いができなかったという状況の中で、随分担当している者は苦労してきていると思います。また、その間政権にあった者も悩んできたと思います。
 思いは今、石井先生おっしゃったように、本当に石井先生の一人でも帰ってきてほしいんだという思い、言われておられたけれども、全く同じなんですよ、私どもも。前の政権の方々も同じような思いでもって交渉し続けてきたんだというふうに私は思っております。
 私も、そういう意味で、全く同じ意味でこれからできるだけ早く交渉がまとまるような努力をしてみたい。しかし、相手のあることですから、また相手もなかなかさる者でございますから、その辺はしっかりとした交渉をしていきたいと、このように思っているところでございます。
○石井一君 これ、ここで余りもうこれ以上、これもう時間を費やしたくないが、安倍、小泉突っ張り外交で、それは、経済制裁をし、何をし、船を入れない、何したって、こんな国こんなものは物ともしないんですから。もう寒風に耐えるのに生き続けてきておるんですから。
 再調査のやり取りの資料を見ても、やれ骨がどうのこうのとか。骨なんてみんな洪水で流れてしまっておる。外国から来た人を墓作ってだれが参りに行くの。どれだけの医療機関があるの。診断証明書、やれ死亡何、だれの医者がと。こっちの感覚で物を言うておったって、向こうの事情どうも余りに違い過ぎるんですよ。
 そういうことばっかりやっておるから、五年間何にも、その人は帰ってきたけれども、この苦しい積もりで明日は明日はと待っておる人に対してまだ日本政府の声が届いてないんです。私はこれは深刻な問題だとして問題を提起しておきたいと思います。
 外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(高村正彦君) 福田総理御自身が何とかしてこの内閣のうちに取り戻したいとおっしゃっているんですから、そのために我々も必死に努力をすると、こういうことでございます。
○石井一君 最後にこの言葉を一言申し上げたい。
 今からちょうど三十年前、ダッカ空港でハイジャック事件が起こった。福田総理ですよ。あなたはそのとき秘書官になられたところじゃなかったかと思うんですがね。十六億円と六人の政治犯を釈放して、世間、国際的にはごうごうたる非難を受けながら、福田総理は決断した。超法規的措置をやった。私だったって命懸けで行った。百五十四人全部連れて帰ってきたと。
 こういう国と国との問題を役人やなんかに任せておったら駄目ですよ。腹を据えて、十億こちらで要らぬ金を使うんなら、向こうへ行って使ってもいい、そういう物の言い方は悪いかもしらぬけれども。向こうが何者かということをちゃんと決めて、どうすればいいか。私は、やるやるやるという言葉はずっと出てきておるけれども、何をやるのか見えないんだけれども。
 福田総理、三十年前の御尊父の悲壮なる覚悟、この事件が解決しなけりゃ内閣は吹っ飛ぶんだ、石井君助けてくれと言うた。超法規的措置はとれとは言いませんけれども、それぐらいの意気込みでやってください。五人は帰ってきても、まだ八人が、明日私のところへ声が掛かるんじゃないかという悲壮な思いで待っている人があるということだったら、今のような状態では間に合いませんよ。時間との勝負です。
 最後に、御決断をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 今から三十年前にダッカ事件ございましたけれども、あのときに石井先生は運輸政務次官でございましたね。そして、人質と一緒に中東まで行かれたという、本当に命懸け、本当に命懸けだったと思います。そういうことをしてくださったということでございます。そのおかげで皆さん無事で帰国できたということで、あのときはみんな日本じゅうほっとした気持ちでおったわけですね。
 今になっていろいろとそのときの決断がどうのこうのという批判めいたこともございましたけれども、石井先生のそういう当時の政務次官の活躍も含めて評価は私は当時は高かったんです。それはそのときの日本の状況ということもあったかと思います。ですから、表立って批判する人は極めて少なかったというふうに記憶いたしております。
 ですから、それは日本の国情もございますから、そういう国情を踏まえた上で、しかし、国際間におけるいろいろな見える見えない取決めもございますので、そういうことも併せ踏まえた上でこの問題をなるべく早く解決をしたいと、このように私は思っているところでございます。
○石井一君 非常にすばらしい決意を聞きましたが、決意は決めても、やることは相当厳しい。
 私は、安倍さんの外交で一つ評価してあげにゃいかぬのは、中国との関係を少し良くしたよね。小泉の突っ張りの中に、安倍前総理は自分の信念まで曲げて、靖国へも行かずに中国と改善した。あなたは北朝鮮と解決する宿命がある。一年ぐらいのうちにやらにゃ間に合いませんよ。もうみんな飛んでしまうよ。もうアメリカもだれも付いてこなくなるよ。それぐらいの決意でやっていただきたい。それで手に負えぬのやったら、そのころ民主党の政権になっておったら私が行ってやってあげますから、これを申し上げて、次に移りたいと思います。
 福田低姿勢内閣の中に、一人ちょっと目立つ存在がおるね。こんなことあんまり言いたくなかったんだけど、少し発言が過ぎる。ばか市長とか、小人のざれごととか、文句があるのやったら地方交付税もらうなとかね。それは権限もありルールもあるでしょうけど、少しその言葉は行き過ぎですよ。この間、渡辺さんに福田さん注意しておった。私は、渡辺さんは自分の信念吐露したんで、僕は熱心に聞いておった。それはまあちょっと物の言い方はきつかったか分からへんけど、私と同じようにね。しかし、これは謝罪すべきことですよ。注意したらどうですか、厚生労働大臣に。福田総理。
 それじゃ、まず弁明、まず聞こう。
○国務大臣(舛添要一君) 先生おっしゃるように、非常に不適切な言葉であったと思いますから、撤回いたします。
○石井一君 謝ったら済むいうたら警察要らぬのよ。それは、やはり福田総理、低姿勢で押すんなら厳重に注意して、そうしてきっちりとしたことをやりなさい。
 しかも、この行政はかなりの疑義がある、私が調べてみたら。あなたがここまでの権限を持っておるのは疑わしい。時間のあるだけこれやりますけれども、まず一番最初に申し上げたいのは、厚生労働大臣はこの年金、職員の着服問題で、九月六日、総務大臣に徹底調査を要求したと。その調査結果をまず報告してください、総務大臣。
○国務大臣(舛添要一君) これは、まず先生、その前提として社会保険庁や年金絡みのうみを徹底的に出すと、こういうことでありまして、厚生労働省や社会保険庁がこれをやったんでは身内をかばうと、そういうことで増田総務大臣の下に、総務大臣の下にこの委員会が設けられたわけです。
 この委員会がそういう調査をしました。ところが、第一次調査では相当数の市町村、つまり百七十市町村から調査結果の報告をいただけなかったということでございましたんで、是非、これは私の権限ではありませんから、市町村に対して要請をするということは。そこで総務大臣にお願いをいたしまして、更に調べてくださいと、こういうことで九月二十一日にその結果を取りまとめて公表したところでございます。
 市町村職員等による着服事案のあった市町村が九十市町村、事案の件数が百一件、着服金額の合計が二億四千三百八十三万円でございます。その中で、刑事告発が行われた事案が十七件、公訴時効が完成しておらず未告発の事案が九件などであることも明らかになりました。
 以上です。
○石井一君 この百一件の中の時効に掛かっておるのが幾つで、その前になっておるのは幾つですか。
○国務大臣(舛添要一君) この中で、時効が完成していなくて告発もなされてない事件が九件であります。そして、刑事告発が行われたのが十七件、これが内容でございます。
○石井一君 それなら、そこにおってもらってもいいんだけど、それじゃ、その間の不公平はどうなるんですか、やった者とやらぬ者と。(発言する者あり)いや、告発した者と告発しなかった者。時効の前のものは全部カットするんですか。
○国務大臣(舛添要一君) それは先生、もう釈迦に説法でございますけれども、時効の壁がございますから、法的に、私であれ総務大臣であれ市町村長であれ何もできないというのが法の建前でございます。
 その答えでよろしゅうございますか。
○石井一君 今、一応あなたが告発する俎上に上っておる十七件、その処置はどうなっていますか。司法上の取扱状況。
○国務大臣(舛添要一君) 今先生おっしゃいましたのは九件の時効に掛かっていない件でございますけれども、これは、そういう法律違反が行われたことを見逃すわけにはいかないし、時効にも掛かっていないということで、市町村に対して刑事告発をしてくださいということを言いまして、東京の日野市は告発に踏み切りました。しかし、ほかの市町村は告発しないという方針でありましたので、宮城県の大崎市につきましては市長が告発しないという方針を決めましたので、社会保険庁が告発に踏み切りました。そして、ほかの市町村につきましても、例えばもう被疑者がお亡くなりになってそもそも成立しないと、そういう件を除きましてすべて同じ原則で貫きたいと思っています。
○石井一君 被疑者が亡くなったのは一人だけ。そうして、あとは弁償し、罷免をし、それぞれのところで処置をしておるというのがほとんどのケースです。
 宮城県の村井知事が、公金横領で処分された公務員は相当いると、年金でなくね、公金を横領して。年金を着服した職員だけをむき出しにして告発するのは難しいと。このような事例がどれほどあるのか総点検をしたらどうかと、この際。もちろん、国民の年金に対する心配と怒りというのは大きいから、年金をやったやつだけはそうやるのかと、あとのをほっとくのかという、公平、行政の一貫性という問題はこれどうなるんだ。
○国務大臣(舛添要一君) 私でいいですか。
○石井一君 いやいや、あなたの見解を聞きたいんだよ。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的に、先生、基本的に法律違反ですから、これは刑事訴訟法上も公務員としてはこれは告発しないといけない。それで、私は今年金の担当をやっているし、うみを徹底的に出せということですからそれをやっているわけで、何も間違ったことをしているとは思っておりません。
 ですから、同じような不正があれば同じようにやるべきであって、そういう基本的姿勢を貫いていかないと、社会保険庁に対しても厳しくやっております。何か、社会保険庁が逃れるために市町村だけいじめているなんという批判がありますけれども、これは全く間違っています。同じことをやっています。先般、社会保険庁の職員、逮捕しました。だから、全く同じ姿勢で貫いていますし、私は、役人たるものは襟を正さないといけないと、そういうふうに思っていますので、そこから先は、刑事告発した上で、今おっしゃったように、全額弁償しました、町が厳しい処分を取りました、そこから先は行政の判断ではなくて司法が判断することだと思います。
○石井一君 いや、だから、私はそれに異論を唱えておるのじゃないですが、それなら、年金を横領したのでなく、他の税金を横領したり不祥事件が起こったということもすべてこの際、一遍調査、総ざらえで調査したらどうですか。同じ問題じゃないですか。この点はいかがですか、総務大臣。
○国務大臣(増田寛也君) 今の御質問でございますが、これは恐らく地方公務員のみならず国家公務員も含めて公務員すべてについてのお尋ねかと思いますけれども、まず、私、地方公務員について申し上げますと、こうした地方公共団体の中で公金の横領等の事案が出てきている。過去にも多くございました。これは大変良くないことでございまして、決してあってはならないことだという認識を持っている、これが一つでございます。
 そして、過去におきまして、こうした事案の処理がやはりあいまいであった、あるいは軽微な措置に終わっていたということもまた事実でありまして、国民、地域の皆様方の前で厳正に処分をしていかなければならないということで、昨年も公金の裏金問題等あるいは談合問題というのがございましたので、厳正に措置をする旨私どもも全地方公共団体に通知を発出したのでありますが、今回の社保庁の案件もありましたので、再度こうした厳正な措置をとるようにということを通知を発出いたしました。
 そして、このことを申し上げたいわけでございますが、その上で今回の社保庁の問題、今九件ございましたけれども、これについてそれぞれ対応が分かれました。日野市については日野市で告発をする、それからそれ以外につきましては過去におかれた処分がなされているということでそのままということでございますが、最終的には、これは先生御案内のとおり、地方自治の世界の中でそれぞれの知事あるいは市町村長が最終的に管下の職員の処分をどうするかという判断でございますので、その首長の判断が適切かどうか、これは選んだ地域の有権者あるいは住民がその首長の判断が適切かどうかを判断すると。これが地方自治の原則でございますので、私どもは、そうした首長さん方が自分の判断を適切にきちんと住民の皆さん方に発表してくださいと、記者会見等で発表していただいて、そして住民の皆さん方がその措置が適切かどうかを判断していただく、こういうことであろうと思っております。
○石井一君 私がここで問題提起しておきたいのは、年金の不正、横領が発覚した機会に、同じ公務員で地方公務員で、別の事件でこのような問題が起こっておることに対して総点検をし、それをやはり適切な措置をとるというのは行政の一貫性からいったって当然やらないかぬ行為だと思う。これを総理大臣、それじゃこれ、今の答弁である程度含まれておりますけれども、おやりになりますか、やっていただけますか。
○国務大臣(舛添要一君) その前にちょっとよろしいでしょうか。
○石井一君 もういいじゃないか。もういいよ。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 政治の信頼ということもございますけれども、また行政の信頼というのもこれも欠くことのできないとても大事なことだと思っております。ですから、私どもも行政に対して国民の信頼を得るようにと、そしてモラルを高く、そして何を公務員として目標とすべきかと。公にサービスをする、そういう立場ということを忘れないでしっかりやってほしいということは申しておるわけでありますけれども、一方、不心得な者もおるかもしれません。そういうことについてはしっかりと目を見張らしていかなければいけないと思っております。国民の信頼を得る政治、行政に是非したいと思っております。
○石井一君 舛添大臣、あなたの本件に関する法解釈が必ずしも正しくないんじゃないか、そういう感じが私にはするんですね。
 これはいささか専門的な話ですが、ここに一冊の本を私持ってきた。「条解刑事訴訟法」、これはいわゆる法律家のとらの巻。その中で、二百三十九条の二項の規定に、この規定は訓示的な規定だと。そして、犯罪が発覚したとしても官吏は必ずしもこれを行っていないと。むしろ、我々の常識としては追及しないのが常識である。それでさらに、名古屋高検での判決が例示されておるんですよ。やってもいいけれども裁量の範囲というか、そこはほどほどの場合もあると。
 今回の場合いかぬということを言っておるんじゃないんですよ。強権発動をするのには総務大臣ともよく協議をされて、総務省には何回もいろいろ要求しておるけれども、総務省の腰が余り上がっていない。本来、自治体に対する行政の権限なり地方公務員というのは、総務大臣のものじゃないですか。あなた、いつの間に総理大臣になったようなことをやっているんです。しかし、こういう判例があるということもあえて御指摘をしておきたいと思います。
 それで、もう答弁は要りません、これ。あなたのやっていることには多少疑義があるよと。それは気持ちは分かる、やる気も分かる、しかし同時に、福田内閣の低姿勢に合わないぞと。今謝罪したから一回は許すけど、この次にやったら許さぬよと。こういうことを申し上げておきたいと思います。
 政治資金の収支報告書の正確性について、ここにおられる閣僚全部、自信があるのかな。資産の報告においても、私が調べたところでも危ないのあるよ。しかし、そんなことを政治と金いうて余りちっくりちっくりやるべきじゃないんです。もっと本質的な問題をやるべきだとは思うんですがね。ただ、もし虚偽の申告がなされていた場合には自分に厳しく対処してもらう覚悟があるのかと、皆さん自問自答していただきたいと思います。
 代表して舛添さん、私の質問に答えてください。もう一遍言いましょうか。自分の政治資金の収支報告書の正確性、資産の報告の正確性等について自信があるのか、虚偽の申請がなされていた場合、自分を厳しく律する決意があるのかと、いかがですか。
○委員長(鴻池祥肇君) だれに対する質問ですか。
○石井一君 舛添大臣。
○委員長(鴻池祥肇君) 舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) それは当然のことでございます。
○石井一君 これ以上申し上げませんが、私が何を申し上げておるということは、あなた、ある程度、直観のいい方だからあれしておると思いますが、これは独り舛添大臣だけでなく、全閣僚に対する警告であると、このように申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、大分時間がやってまいりましたので、最後に一番最初に申し上げたかった政治論、申し上げたいんですが。今度は劇的な大敗をした、その総括というものは何回も言われておりますけれども、総理、今度の参議院でこのねじれ国会というものができた。あなたにはしばしば野党と協議してという言葉も聞くし、低姿勢の姿が見えますが、なぜこういうことが起こったかというふうに思われます。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 参議院選挙で負けたことを総括せよと、こういうことでございますか。ということであるなら、いろいろなことが、原因があったと思います。一連の政治家と金の問題もあった、そして政治不信をこれを増長したということ、そしてまた、年金の問題というのも極めて大きな問題だったというように思っています。年金問題は、単に不祥事とかいうようなことでは言い尽くせないぐらい大きな問題であったというように思っておりまして、このことについて我々としては大いに反省をしておるところでございます。
 そういう一連のいろいろな出来事の結果、参議院選挙において大敗を喫したと、こういうふうに理解いたしております。
○石井一君 これは私から言わせば、参議院を軽視し、参議院の二院制を否定した小泉内閣からこれは原因が起こっておるんですよ。参議院が郵政法案否決した、それなのに衆議院解散した。チルドレンだ、刺客だ、やれ造反だと小泉劇場を演出して、国民は、そこから出てきたら財布は空っぽ、格差はぼろぼろ、年金はがたがたになっておる、今度は国会始まったら十七回強行採決する、何のためにこんな三百議席与えたんだと、国民の怒りがこういうふうな状況に返ってきておると私は思うんですよ。
 皆さん、いかがですか。福田さん、いかがですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) そういうことも否定はいたしません。
○石井一君 そして、今ねじれ国会と言っているでしょう。確かにねじれというのは時々あったんですが、これはまとも国会になったと言うんですよ。なぜまともになったのか。このことによって、政治に緊張が生まれた。強行採決はなくなった。自公の数の横暴というものはできなくなった。国会での議論が活性化した。情報はどんどんどんどん公開することができるようになった。これまでは多数で全部阻止した間違ったことだったって、こちらが、参議院がやる気になったら幾らでもやれるようになった。
 もっと重要なことは、自分の一票を投ずることによって政権が替わるかも分からんぞということを国民に今回教えたんですよ。私は、今回の参議院の選挙の意義というものは非常に大きいものがあるというふうに認識をいたしております。
 福田さん、長いお付き合いですから、応援できることは応援もいたします。厳しくいくときには厳しくまいりますので。
 もう時間はありません。最後に、これ全然、この間安倍康夫内閣なんて言うとったけれども、閣僚一つも替わってないやん、だれだってそう思いますよね。これ、なぜ閣僚は新内閣であるのに同じなんですか。それとも時間がなかったからで、間もなく内閣改造をやるんですか。これは皆さんも興味を持っておられるから、最後にこれにお答えをいただいて私の質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 先生のおっしゃること、もっともなことはたくさんございます。私もそういうことを否定するものではございません。全然替わってないんじゃないかとおっしゃるのはこれは違いまして、私は替わりまして総理大臣になりまして随分様子は変わったと思っております。
○委員長(鴻池祥肇君) これにて石井一君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で櫻井充君の質疑は終了いたします。(拍手)
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 次に、山口那津男君の質疑を行います。山口君。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 先ほどの石井一委員の質問の中に上納金とか、よく意味の分からない、法律的な定義のない、そういう言葉を乱用した質問がありました。このような質問は厳に慎んでいただきたい。閣僚に対して、政府に対して答弁を求める、政府の委員が答えられる答弁を求める、これが本委員会の本質でありますから、それに反するような質疑については再検討願いたいと思います。
 そこで、選挙のときに、どの政党も同じだと思いますが、我が党の場合は特別に党で選挙費用が掛かる部分を党費としてこれを納めてその費用に充てている、特別党費を納めておりまして、これは我が党の議員はだれもやっていることでありまして、これをきちんと収支報告に出しているところでありますので、何ら疑義を挟まれる余地はありません。
 それともう一つ、宗教団体にはすべからく政治活動の自由、選挙の支援活動の自由、これは保障されているわけでありまして、どの宗教団体もそういう選挙の支援というのはやっているところが多いわけであります。民主党にしても立正佼成会を始め様々な宗教団体から支援を受けているはずであります。
 念のために伺いますが、法制局長官、この宗教団体に政治活動が憲法上保障されているということは明らかだと思いますが、念のためお答えください。
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) お答え申し上げます。
 この問題につきましてはこれまでも時々国会で問題になり、政府に対する質問主意書もございますので、その中から簡潔に御紹介申し上げますが、昭和四十五年三月三十一日、春日一幸議員に対する政府の答弁書の中でこのように申しております。
 憲法第二十条第一項後段に関しましては、ちょっと付け加えつつ申し上げますが、いかなる宗教団体も政治上の権力を行使してはならないと定めているところでございますが、政府といたしましては、憲法の定める政教分離の原則は憲法第二十条第一項前段に規定する、すなわち第一項前段は「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。」というその規定に規定します信教の自由の保障を実質的なものにするため、国その他の公の機関が国権行使の場面において宗教に介入し、又は関与することを排除する趣旨であると解しており、それを超えて宗教団体又は宗教団体が事実上支配する団体が政治的活動をすることをも排除する趣旨であるとは考えていない、このように述べているところでございます。
○山口那津男君 そのとおりでありまして、その原則を踏まえて質疑に行かしていただきたいと思います。
 まず、総理に、通告はしていませんが、政治姿勢について一言お伺いしたいと思います。
 このような民意を受けての国会の状況になりました。与党と、衆議院と参議院でいわゆるねじれの現象が起きております。しかし、これから国政を遂行するに当たっては、国会で議論を尽くした上でやはり広い意味での合意をつくり出していく努力、これは与党にも野党にも必要だろうと思います。そのリーダーシップを政府の総理として、これを是非国会論戦を通じて、あるいは様々な政策協議の場を通じて、是非リーダーシップを発揮していただきたいと思います。この国会が党利党略に偏して様々なあつれきを起こすということは、これからの国民の期待する国会の本当の姿ではないと私は思います。総理の政治姿勢について一言お伺いいたします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 何のために我々はこの国会論戦をしているのかということを考えながら、与党間の政策協議、そしてまた与野党間の政策協議というものをすることによって、活発に行うことによって国民により良い政策を提示していくということが我々に求められていると思っておりますので、それに向けて全力を尽くしたいと思っております。
○山口那津男君 今度の国会の重要な論点でありますテロに対してどう新しい制度をつくっていくかという点について幾つか御質問させていただきたいと思います。
 現行のテロ特措法というのは、これは九・一一の翌日に決議されました安保理決議一三六八というものに基づいて、それを受けてこの法律が作られたものと理解をいたしております。
 そして、国際社会、幾つかの国が様々な活動をアフガン国内で起こしました。国連はこの一三六八の中で、加盟国は憲章五十一条に基づいて個別的、集団的自衛権を有しているということをあえて規定をしているわけであります。それに基づいてそれらの活動を行った国は幾つかあるわけですね。その国々は安保理に報告書を出すということにもなっているわけであります。この報告書を出した国々の中で国連決議一三六八を明確に引用している国々が幾つかあると思います。
 外務大臣、その国々をお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 一三六八、明示的に引用した国は、カナダ、フランス、オーストラリア、ニュージーランド及びポーランドの五か国であります。明示的に引用はしていないものの、自衛権の行使を報告したものは、米国、英国、ドイツ及びオランダの四か国であります。
○山口那津男君 それらの国々は明確に国連決議一三六八を受けて行動を起こしているということでありまして、我が国の作ったテロ特措法もそういう趣旨でこの国連決議に基づく活動であるということを認識した上で法律を作っているというふうに我々は考えます。
 その上で、昨日、防衛大臣の御答弁でパネルを使って、分かりやすいパネルを使って御答弁されていらっしゃいました。是非それを使って今日も御答弁いただきたいんですが、このアフガニスタンの活動というのは、当初のOEFの活動だけではなくて、テロ特措法制定後、様々な活動が加わってきております。例えばISAFでありますとかあるいはPRTでありますとか、あるいは国連も支援ミッションというのをつくって、UNAMAということで活動しているわけですね。それぞれの活動が、これはアルファベットで示されても国民の皆さんはよく分かりません。ですから、それぞれの活動がどういうことなのかということを、あの昨日お使いになったパネルを使って御説明をいただきたいと思います。国民に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) もう一度委員各位の机上には資料を配付をいたしておりますが、横文字を使うとどうもよく訳分からぬと、漢字にしてもよく分からぬと言われるとどうしようもないんですが。
 OEFというのは、オペレーション・エンデュアリング・フリーダム、不朽の自由作戦と、こういうことになります。一体これって何っていいますと、タリバンでありますとか、あるいはアルカイダでありますとか、そういうものをいかにして掃討するかという作戦でございます。アフガニスタンにおきます治安の回復、維持のために各国が活動しているということでございまして、もう一度申し上げますが、この図に従いますと、アメリカだけではありません、イギリス、カナダ、フランス、これが参加をいたしておるわけでございます。
 しかし、それとは別にISAFという、これは国際治安支援部隊と言いますが、アフガニスタンの政府の承認を得て、同意を得て、どのようにして治安を維持をするかということに従事をしておる、それがISAFでございます。これはG8の中では日本とロシアを除くすべての国が参加をしているということでございます。OEFにはイタリア、ドイツが参加をしておりませんが、このISAFという治安を取り戻すために活動しておる部隊にはG8では日本とロシアを除くすべての国が参加をしておるということでございます。
   〔委員長退席、理事伊達忠一君着席〕
 そして、PRTと申します地方復興チーム、これは軍そして文民混成でやっておるわけでございますが、それぞれの地域におきまして軍民混成によりまして学校あるいは橋、道路を建設する、そういうことを実施するとともに治安の改善を行うというものでございます。イメージといたしましては、陸上自衛隊がサマーワでやっておったような活動、そういうようなイメージを想起をしていただけばいいのですが、これもG8の中では日本とロシアを除くすべての国が参加をしておるということでございます。
 今私どもがやっておりますOEF―MIOの補給活動、これが一番右の欄になりますが、海上阻止活動、これ累次申し上げておりますように、アフガニスタンから陸路を通り海に出て、海、陸を伝って武器、麻薬、資金、テロリスト、こういうのが出たり入ったりするのをいかにして阻止するかということで、各国の海軍がパトロールをしておるわけですが、それを後方支援で補給をしておるということでございます。これも一番右の欄になりますが、多くの国が参加をしています。
 私がここで申し上げたいのは、仮に日本がこの洋上補給活動もやめるということになりますと、ここにバツが付きます。バツが付きます。G8の中でロシアと日本だけがすべてに参加しない、こういう立場に立つわけでございます。そのことを日本国民としてどのように考えるべきなのか。そして、陸上において多くの危険を伴いながら、G8の日本、ロシア以外の国がすべて参加をしている。それは、タリバン、アルカイダの掃討であり、治安の回復であり、そして学校を直し、橋を直し、道路を直す、そういう活動に多くの国々が陸上において汗を流していると、我が国はそれには参加をしていない、そのことをどう考えるかでございます。
 もう一つ、図表、これは御説明するのは初めてなのかもしれませんが、ああ、それじゃG8だけじゃないかという御批判をいただくかもしれません。そうではないのだと。韓国にしても、ニュージーランドにしても、オーストラリアにしても、永世中立国たるスイスにおいても、スウェーデンにおいても、フィンランドにおいてもこの活動には参加をしているということでございます。全部参加をしておりませんというのは、これ、一番下の欄の中国ということに相なります。
 これ、別に批判がましいことを申し上げるわけではありませんし、どういう活動をするかはそれぞれ国家の主権に基づいて決めるものでございますが、アメリカの戦争を支援しているとか、そのようなことには当たらないということは、この図を素直に見れば私は分かることではないか。我が国は国際社会においてどういうような活動をするかということを、この場において、国益を踏まえ、そして我が国の国際社会に対する責任を踏まえて御議論を賜りたいと、そういうことでこの図を提示をさせていただいた次第でございます。
○山口那津男君 官房長官に伺いますが、今個々の活動について明確な御説明がありました。しかし、それぞれの活動がばらばらにやられているわけではないんですね。
 これは、同じ広い意味で大きな目的に立ってやっていることだろうと思います。テロの防止、抑止ということもあるでしょう。また、そういうことに至らしめないためにアフガンという国を復興させようと、こういう目的もあるでしょう。それぞれの活動のその相互の関係、なぜ国際社会がこれに取り組んでいるのか、これについて改めて官房長官から御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 山口先生からのお尋ねでございますけれども、今、石破大臣が説明したそれぞれの地上の活動があります。それを海からどう支えるのかということで、日本が海上阻止活動に参加をしております。したがいまして、こうしたテロリストの移動であるとか、あるいはそれを支える資金とか麻薬とか等々の動きを海上で阻止するということがすなわち陸上の活動、テロリストの様々な活動あるいは復興活動というものを言わば下支えをすると、海の方から下支えをする、そういう活動なんだという意味で大きな意義を持っているというふうに思います。
 そういう認識は、これは国際的にも共有をされておりまして、先般採択された一七七六安保理決議でございますが、この中で、ISAF及び海上阻止の要素を含むOEFへの多くの国の貢献に対して評価をするということが決議の前文で述べられておりますし、またISAFとOEFを含めた国際的努力の継続の必要性を強調しているというのも、先ほど申し上げたような背景があるわけであります。そして、このISAFとOEFの活動、陸上ではある種似たような活動、治安の維持という意味で今や活動が行われている面もあるものですから、これの継続的な調整が必要であると、行われていることを歓迎するということもまた先般の決議の中で触れられているわけでございます。
 こういうことを背景にいたしまして、ちょっとそこまでのお尋ねでないかもしれませんが、今、私ども与党一体で検討しております新法の中では、この一七七六というものが採択されたことを目的規定の中に触れるのが妥当であろうということで、今案を最終的に煮詰めているということでございます。
○山口那津男君 今御説明があったとおり、現行法のテロ特措法を作るときはISAFもなかったんですね。しかし、その後できて、今官房長官あるいは防衛大臣から御説明のあったとおりでありまして、様々な活動がお互いの連携を取りながら大きな目的に向かって活動をしている。そういう陸上の活動を海でそのテロリストやあるいは武器やあるいは麻薬、資金等々の移動を阻止、抑止することによってこれを背後から支えている、海から支えている、こういう位置付けでありまして、これはどれ一つ欠けてもこの大きな目的を達することはできないんだろうと思うんです。
 防衛大臣の先ほどの図表によりますと、例えばドイツ、ドイツは陸上の活動のうちISAFにもそしてPRTにも参加をしているわけですが、OEFには参加をしておりません。しかし、海上のOEF―MIOには参加をしているんですね。ですから、ドイツの側から見れば、このOEFという活動ではなくて、この自らの参加しているISAFやPRT、こういう陸上の活動を海から支えるということを考慮してそういう選択をしているということだろうと思います。
 したがって、このテロを抑止する、そういう活動のみならず、このアフガンの復興全体の活動を海から支えるという、そういう目的というものを今度の新しい制度には明確にするべきであると、その根拠として大臣がおっしゃられた国連決議一七七六というものが重要な根拠になるだろうと私も思うわけであります。
 さてそこで、今度の新しい制度の考え方について政府側から骨子というものが示されました。これについての衆参の予算委員会でもいろんな議論があったわけですが、その議論をする前提として、現行法、現行法については国会承認を、事後承認の規定を入れて、なおかつ当初は二年間という期限付でスタートしたわけですね。これで当初二年間、そしてもう一度二年の延長、そしてその次は、今度は一年に縮めて延長しました。そして、さらにまたもう一年間延長してやってきている。つまり、二年、二年、一年、一年と、こう来ているわけですね。
 この二年から一年に変えた、こういういきさつはどういうことだったんでしょうか。また、それを変えることによって国際社会に何か不測の迷惑を掛けるというようなことがあったんでしょうか。これについて官房長官からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘のように、二年、二年と来て、それから一年、一年というふうに、確かにこの期間が変わってまいりました。基本的には、二〇〇五年の十二月に国民議会ができた、政治プロセスが一応ここで完成をして、言うならば本格的な政府ができたというところをもって、ここから一年にしていこうということにしたわけでございます。ただ、依然としてテロとの戦いは継続をしているということもありますし、アフガニスタン内外の情勢は非常に流動的であると、きめ細やかにその行方を注視しなければいけないということで、状況変化に的確に対応できるように一年にしようという判断を二年、二年と続けた後にしたわけでございます。
 これが何か大きな影響を与えたかということでございますけれども、今までの経験でいえば、二年であれ一年であれ、オペレーション上あるいは外交関係上、何か特段の不都合が生じたということを私は聞いたこともございませんし、不都合はなかったんだろうというふうに判断をしております。
○山口那津男君 今のお答えだとしますと、時限法で期間を決める、期限を決めるということは、その期間、活動の安定性を保障するということはもちろんあるんですが、むしろ延長をしていくことを前提にしまして国会がどうこのチェックをするかと、そっちの機能というものが非常に大きいんだろうと思うんです。
 ドイツでも、ISAFの国連決議を基にしまして、同様のそれを受けての国会決議を繰り返しているわけでありますが、ISAFは当初六か月間で始まりまして、今一年ごとに更新をしているという状況でありまして、つい先日、十月十二日にドイツの国会で圧倒的賛成多数でこのISAFへの参加延長が可決されたところであります。
 ですから、我が国におきましても、例えば政府案は二年とおっしゃっていましたが、これを一年ごとに法律を作るということにしまして、国会承認というものを今度なくすと、外すというお考えのようでありますから、国会承認を外したとしても、これを一年ごとにチェックすることによってもっと強い法律を作るという、もっと強い文民統制が働くだろうと私は考えるわけであります。現行法の作り方と比べてみますと、当初二年で作ったものが一年にしても支障がないということでありますから、新しい法律を作るのに、これ一年でスタートしても別段支障はないと私は思います。
 そして、国民の皆さんに説明するためには、この国会承認をなくすということは、本来は活動そのものを、前に事後承認の規定を入れて実際に承認をしました、そのときの承認の対象になった活動と同じものに絞り込んで、具体的に絞り込んでこれを法律に掲げて法律を作ろうというやり方をすれば、同じ手続を国会承認という形で繰り返す必要はないんですね。ですから、その法律に目的、仕事、これを絞り込んで明確に決めるということと、そして、国会承認を外したとしても、一年ごとに国会がチェックをしていくという時限法の作り方をする、これによって文民統制はより強くなると私は考えるわけであります。
 このようなことを与党PTでも議論してまいったわけでありますけれども、総理にも是非こういう点について文民統制の観点から御理解をいただきたいと思うわけでありますが、御意見を賜りたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 当初、二年ということで考えておりました。これは、やはり国際社会に対して日本はこのテロとの息の長い戦いを続けていくという意思を表明するという観点もございました。でありましたから、二年ということで提示をしたこともございましたけれども、しかし、御指摘、御指摘というか御意見のように、よりきめ細かくチェックすると、それを国会で行うという観点から考えますと、一年というのもこれはよく理解できることでございまして、そういう意味、観点から、こういう意見も与党の間で随分ございましたので、そういうふうなことで今検討していると、こういうふうに理解しております。
 しかし、その場合に、先ほど申しましたテロとの戦いの取組が、これは国際社会がどういうふうに考えるかと、日本はどういう姿勢なのかということが分かるようにするという工夫も併せてしていく必要があるんじゃないか、そういうふうに思っております。
○山口那津男君 このテロに対応する様々な活動のうちテロの温床をなくすという意味で、民生支援といいますか、あるいは開発援助といいますか、これをアフガン国内にしっかりとやっていくということが非常に重要な課題だろうと思います。再三の答弁で、何億ドル出したとか、そういうお金のことは随分語られているわけでありますけど、実際にどういうことをやったかというのはなかなか国民の皆さんには伝わっていないと思うんですね。
 これはいろいろ日本は有益なことをやってまいりました。例えばDDRという、当初アフガンは内戦に明け暮れて、軍閥が各地にばっこしまして、この軍事活動をやっている人は大勢いたわけですね。しかし、和平合意の後、このDDR、一つは武装解除ということで武器を捨てるということです。それと、軍隊の組織に入っているところと外すと、民間に戻るという意味で動員解除というのがもう一つのDであります。さらに、今度はこれ、社会復帰で別な仕事、別な職業の技術、経験を身に付けて社会に復帰していくという社会復帰であります。この三つの活動を、日本がこれを推進するという役目を国際会議の場で受け持ちまして、これを進めてきたんですね。
 日本はこの武装解除をやって、その解除された武器を保管するということをしっかりとウオッチしてまいりました。さらにまた、動員解除した後の社会復帰のために職業訓練、これ日本で長い経験がありますから、例えば金属加工の技術ですとかあるいは木工技術ですとか、そういうものを実際に日本で経験した人が教えに行って、その動員解除された元兵士の皆さんを訓練した、こういうこともやってきたわけですね。
 それともう一つ、地雷がアフガニスタン国内には大量に埋まっております。これを取り除くということが、難民が帰還していく上で、あるいは社会が復興していく上で非常に初期の大事な活動であったわけですね。これに対して、我が国もその動員解除された元兵士を地雷除去要員として訓練をしました。それで、アフガン各地で活動してもらうということで地雷除去の実績を上げてきたわけですね。加えて、地雷除去の機械、これは日本が開発したものを現地で実験をして、今二度目の実験を行っているところであります。
 その一例として、写真のパネルをお示ししたいと思います。(資料提示)
 これはカブールの郊外で、地雷除去の訓練要員のサイトで実際に訓練をしているところであります。なかなか骨の折れる仕事でありますけれども、一つ一つ丹念にこういう活動が続けられている、これを正に推進してきたのが我が国であるということであります。
 そればかりじゃありません。このアフガンの市民のために役立つ活動ということで、例えばカブール市内でバス交通システムというのを、幹線道路を巡るバスのシステムというのを提供いたしました。こうやって日本製の大型バスが大通りを往来しているわけですね。もう市民の皆さんが鈴なりに乗車しているわけで、バスストップには日の丸を付けて、またバスにも日の丸を付けて日本が提供したということを知っていただくと、こういう工夫もなされているわけですね。
 それから、このイスラムの国では女子教育というのが非常に重要なことであります。この学校の校舎を建て、また体育館を建て、この体育館はコミュニティーホールとして言わば市民集会等にも利用していただけるようにあえて造ってあるわけですね。この校舎ができる前は、ユニセフの提供したテントの中で授業を受けていたわけであります。ですから、こういうことも日本の非常に女子教育、教育のすそ野を広げるという意味で非常に喜ばれているわけであります。
 さらに、もう一つ申し上げますと、私はこういう支援は非常に大事だと思うんですが、これは結核研究所、国立の結核研究所をかつて日本が造った。内戦中稼働してなかったものですから、技術者を送りまして、これが再開したんですね。結核をWHOの企画によりまして短期に五十日程度で治すと、こういうプログラムを作って実際に治療をしているところであります。これは喀たん検査のサンプルでありますけれども、こういう施設をたくさん造ってあげれば、これはアフガンの国民の皆さん、大変喜ぶと思います。
 しかし、残念ながら今カブールに一か所しかありません。それを全国の主要都市あるいは地方都市にこれを広げていけば、これ助かる人が大勢いるわけですね。この当時聞いたことですが、結核で亡くなる人がアフガニスタンでは毎年三万人以上いらっしゃったと。これは、地雷で傷付く人やその他の事件で傷付く人よりも数が圧倒的に多いんですね。平均寿命も非常にこのために短いわけであります。ですから、今後このアフガンを安定させて、こういう支援を日本が主導してやるということも非常に重要な課題だと思います。
 これからの民生支援の必要性、これは言わずもがなのことでありますけれども、日本が大いにこれを推進していくべきであると思いますが、外務大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) おっしゃるように、日本は一方で、OEF―MIOといいますか、海上補給活動をやると同時に、人道復興支援的なことをやっていると。お金じゃなくてと、こう言いましたけれども、お金も大切なんですね。千四百億円拠出している。これは米英に次いで三番目だと、こういうことでありますが、そういう中で、人も行って今やっているわけですが、十月一日現在で百四十四名の日本人が今御紹介あったような活動をしておられるわけであります。
 ただ、今、アフガニスタン全体が大変治安が良くない。それで、最後に五つ比較的安全だったところも退避勧告ということになりました。アフガニスタン全土が退避勧告、危険情報でいうと一番危ない状況になっているわけでありまして、どうしてもやむを得ずやる人は本当に組織等を通じて安全対策をきっちり取った上でやっていただかなきゃいけないというので、これ以上人を現在増やせないような状況にあるということもあるわけでありますが、そういう中でできるだけ今委員がおっしゃったような活動も引き続いてやっていきたいと、こういうふうに思っております。
○山口那津男君 残念ながら、アフガニスタンは退去を勧告される、そういう地域になっているわけですね。ですから、いかに民生支援が大事だということが分かっていても、やはり治安が安定しなければそれを推進していくことができない現状にあるということであります。ですから、その辺をよく見ながら、これからの日本の支援の在り方、これを検討していただきたいと思うわけであります。
 ひとまずこの点は終わりまして、もう次の質問に移りますが、クラスター弾というのは以前私も本委員会で質問いたしました。これは、子爆弾が散り散りになった場合にこれを放置されますと、これは遺棄された地雷と同じように人道上大変な被害をもたらす。現にアフガニスタンでも子爆弾、クラスター弾が散乱している現状であります。ですから、これは非人道的な兵器だということで、これの規制というのが今国際社会で議論されているわけですね。
 一つは、アメリカやロシアや中国のような大きな国も参加した国連のCCWという議論の土俵があります。それともう一つ、オスロ・プロセスといいまして、ノルウェーが中心になりまして様々な国がこのCCW以外のところでこれを推進しようと議論しているわけであります。この点については、外交政策上の見地と、それからこの安全保障政策上の見地と、いずれもそれぞれ理由のあることで我が国でもクラスター弾を保有してきたわけでありますが、しかし、この国際社会の流れ、特に新しい潘基文国連事務総長はこのクラスター弾の規制ということを進めるべきであるということを明確に宣言をしてきております。
 我が国としても、その安全保障政策上のこれまでの考え方と、そしてこれからの外交政策上の考え方を統合して、政府としてこれからの議論にどう臨むかということ、実効性のあるそういう国際合意をどうつくるかということに腹を決める時期だと思いますが、総理のお考えを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) クラスター弾の人道上の懸念、これに実効的に対処するためには、主要な生産国、そしてまた保有国、そういう国々の参加も得て、人道面とそれから安全保障面のバランスを考慮しながら議論を進めていくということが必要なんだろうと当面思っております。
 そういうふうなことから、政府としては、十一月に予定されておりますCCW締約国会議におきまして、国際約束の交渉開始について合意が得られるように努力してまいりたいと思っているところでございます。
○山口那津男君 次に、地域活性化についてお伺いしたいと思いますが、税源が大都市に偏在をしているとよく指摘をされるわけですね。確かに大都市、特に東京は例えば法人二税など他県と比べますと突出して一人当たりの税収は多いと、こういうデータもあります。しかし、また一方で、地方交付税あるいは地方譲与税等々財政調整をする様々な税の仕組みをやった後の都道府県の一般財源、これを比較しますと、これは必ずしも一人当たりの一般財源というのは東京が一位ではないんですね。島根県が近年第一位、そして一番低いのは埼玉県、そして千葉や神奈川や大都市周辺の県は低いレベルにいるわけですね。ですから、一人当たりの税収とか一般財源を比べているだけでは、これは決め手にならないと思います。
 いずれにしても、地域格差をなくしていくためには、やはり格差のある地方の納税する力といいますか、担税力といいますか、これを育てていく、少し時間は掛かってもきちんと育てていく、こういう政策が一番、これは大都市の納税者も納得していただけるし、また地方の方も喜んでいただけることだろうと思うんですね。
 その在り方を論議して決めていくのが先般つくられた地域活性化統合本部というものだろうと思いますが、是非そこで、実りある、中身ある、国民の皆さんがそれぞれ納得していただける、そういう施策を作ってもらいたいと思うわけでありますが、総理のお考えをお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 地方がこれから発展していく上でいろいろな取組というのがあると思います。しかし、根本的にはやはり自立、その地域、地域が自立する気持ちを持たなければ、これはどのような手を差し伸べても成功はしないだろうというように思いますから、そういう観点から今回、地域活性化の統合本部つくりました。
 いろいろな施策を一か所に集めて、そして地方にこの本部を利用していただくわけでございますから、地方の皆さんから見て地域の課題に対して一元的な窓口となるように、そして、より分かりやすくなるように、施策を推進する立場から見ても効率的、効果的な体制にしていかなければいけないということでそういう取組を始めたわけでございます。
 十一月中旬ぐらいを、十一月中を一応めどにしまして、地方再生のための総合的な戦略を取りまとめていきたいと、こういうふうに思います。地域の実情に応じた支援を立案、実施するということでございます。
 また、よりまた根源的なことかもしれませんけれども、税源とか交付税の問題とかいったようなことがございまして、そういうことにつきましては別途また必要に応じて対応策を考えていくということになろうかと思っております。
○山口那津男君 東京大気汚染訴訟というのがありました。八月に高裁で和解が成立したわけでありますけれども、これは画期的な和解だろうと思います。単に金銭的な請求をするというだけではなくて、医療費の助成制度を東京都が主導する、それに民間も協力をするという解決がなされました。また、道路政策、環境政策等々、幅広い合意がつくられたわけであります。これを裁判の和解という形でやったということは画期的だと思うんですね。
   〔理事伊達忠一君退席、委員長着席〕
 しかし、これは東京の訴訟を解決するという枠があります。しかし、ここで示された考え方というのは、私は応用の広い考え方だろうと思います。これを全国の大気汚染、あるいは環境問題、あるいは道路交通上の様々な課題で悩む皆さん、そういう方にこれを応用して全国的な解決策、政策を作っていくべきであると、こう思っておりますけれども、総理の方針を、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 東京大気汚染訴訟が和解を迎えましたこと、これは大変喜ばしいことでございます。そういうことになりましたのは、やはり関係者の御決断、御苦労によるものだというふうに思いますので、敬意を表したいと思っております。
 今後とも、地域の特性を考慮しながら、地方自治体、高速道路株式会社、自動車メーカーと連携協力して、自動車排出ガス対策の推進、ぜんそく予防対策の充実に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○山口那津男君 最後になりますが、厚生労働大臣、肝炎について薬害訴訟が提起されているわけですね。これは五つの地裁で判決が出まして、国は四つの地裁で何らかの責任を負う結果となりました。
 今後、これ、ばらばらな判決の判断の内容でありますが、これをいつまで訴訟をやっていれば、なかなか統一的な見解というのは出にくいと思います。私は、この患者の皆さんからすれば、自分に非がない、しかし医療サービスを提供した側にやっぱり、私は、どちらにリスクを負担させるべきかと、こう考えれば、やっぱりサービスを提供した側、そこには国も加わっていることだろうと思います。
 その意味で、苦しむ患者さんを長く放置しておくのではなくて、裁判についても広い視野から和解を早期に成立させるべきであると、こう考えますが、厚生労働大臣のお考えをお伺いして私の質問を終わります。
○国務大臣(舛添要一君) 肝炎の皆さん方のこの苦しみを何とか救いたいと。一つは、何らかの支援策が取れないかと。これは与党PTまた野党の皆さん方もいろんな提案をなさっていますんで、これを検討した上で政府としても対応したいと。
 それから、今おっしゃいました訴訟につきましては、先生御指摘のように五つの判決が全部違います。そういう中で、昨日、大阪高裁より和解についてこのテーブルに着いてはどうかということでございましたんで、この求めに応じまして国の考え方を申し述べてきたところでございます。あとは大阪高裁のリーダーシップに従いまして、原告側の皆さん方も考え方をお述べになった、そういう形で、内容については高裁での和解のテーブルにということでございます性格上申し上げられませんけれども、私は基本的に、この訴訟で困っている方々がエネルギーを使うんではなくて、一日も早く健康を取り戻すためにエネルギーを使っていただきたいと、そういう観点から前向きに対応していきたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。浜四津敏子君。
○浜四津敏子君 公明党の浜四津敏子でございます。
 総理は所信表明で、我が国は真に消費者や生活者の視点に立った行政に発想を転換しなければならないと述べられました。生活者の政治を掲げる我が党としても全く同感でございます。それは、政治も行政も国民の皆様のため、国民の皆様に奉仕する、これが本来の使命のはずだからでございます。是非大きく変えていきたいと思っております。
 その思いで、少し細かい質問になりますけれども、今日は医療行政に絞って、真に患者さんの立場に立った医療を前進させることを中心に質問をさせていただきます。
 まず、厚生労働大臣にお伺いいたします。
 今、妊婦さんは子供を産む病院を探すのに大変苦労しているのが現状でございます。ところが、今こうした状況に更に拍車を掛ける、妊婦さんがますます困ると、こういう事態が起きようとしております。それは、昨年の医療法の改正によりまして助産所の開設要件が厳しくなったんです。来年四月からは、助産所は万が一の場合に受け入れてくれる医療施設、連携医療機関、これを確保しなければ開設できないと、こういうことになりました。この確保は助産師さんにとって大変難しいと多くの助産師さんから声が寄せられております。
 医療機関を確保できなくて苦労しておられる助産所を国と地方自治体が協力して引受手を探す手伝いをする、さらに、どうしても見付からないと、こういう場合には国立病院やあるいは公立病院が必ず引き受ける、それぐらいのしっかりした支援をすべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、浜四津委員が御指摘のとおり、大変これは厳しい状況でございます。
 今の御指摘は医療法の第十九条の問題でございます。現実に、来年の四月一日から施行ということで、一年凍結案がありますから。しかし、今、御承知のように嘱託医師及び連携医療機関の確保ということになっていますが、連携医療機関だけ確保していただければそこの医師でもまずいいということで、少し運用を緩和いたしております。
 それから、この十月三日にも都道府県の担当者を集めまして、嘱託医師の確保に全力を尽くせという指示を与えてございます。
 それから、先生御指摘のように公立病院の活用ということもこれは十分考えられますけど、公立、私立を問わずこの嘱託医の確保のために協力していただきたいと、こういう立場で、いずれにしましても、今後とも、今御指摘の嘱託医師の確保が着実に進むように厚生労働大臣としても全力を挙げてやりたいと思います。
○浜四津敏子君 助産師さんは多くの妊婦さんの方から頼りにされておりまして、年間一万人が助産所で出産しておりますので、是非全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、文部科学大臣に伺います。
 昨年、がん対策基本法が成立いたしまして、いよいよ我が国はがん医療先進国に向けて本格的なスタートを切りました。中でも画期的なことの一つは、がん特有の痛みを和らげる緩和ケア、これを治療の初期の段階から十分に受けられるようになるということになったわけです。がんになっても痛まないという時代が日本にも到来することになります。
 しかし、それを十分に実現するためには人材育成が欠かせません。そのためには、何といっても医師になるすべての人が医学部で十分な緩和ケア教育を受けられる体制を整備することが是非必要だと思っております。日本では、緩和ケアの講座を設けている大学というのはほとんどありません。緩和ケアというのは、患者さんの目線に立った温かい医療の第一歩でございます。がん以外の病気にも必ず広がっていくと思います。真に患者さんのための医療に従事する医師を育てる使命と責任が大学にはあります。
 その使命を果たせるよう文部科学省として強力にリードすべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先生のおっしゃる緩和医療、緩和ケア、これは大変重要な問題であるというふうに考えております。もう欧米ではかなり進んでいると聞いておりますが、日本ではまだまだかなり末期になってからしかこの緩和ケアはやらないといったような問題があります。
 そういった観点に立ってこのがん対策基本計画作られておりまして、大学でいいますと、現状としてはすべての大学の医学部において緩和医療に関する教育を実施する講座等は設置をされておりますけれども、専門的に教育を行っているのは、残念ながらまだ東北大学と大阪大学の二大学のみとなっておるところでございます。
 我が省といたしましては、今後、大学における講座等の設置、これは大学の主体的な意思によって決められるものでありますけれども、しかし、そういったことを促進をするためにおいてもがんプロフェッショナル養成プラン等既に行っておりますが、こういった施策を強力に進めまして、今後、緩和ケアの人材育成に努めてまいりたいというふうに考えております。
○浜四津敏子君 是非よろしくお願いいたします。
 次に、厚生労働大臣に伺います。
 最近、日本の若い女性の間で急速に広まり、死亡率も上昇しているがんがあります。何のがんか御存じでしょうか。それは子宮頸がんでございます。
 専門家の話では、子宮頸がんというのはほかのがんと異なって一〇〇%予防できるがんだそうでございます。どうすれば予防できるのか。それは、実はウイルスの感染を予防するワクチンが既に開発されておりまして、そのワクチンを接種することによって予防ができる。既に世界八十六か国で承認されております。このワクチン、日本はまだ承認しておりません。
 大臣、子宮頸がんの予防のために今すぐすべきことが二つあります。一つは検診率の向上です。そして、もう一つはこのワクチンの早期承認でございます。
 是非、日本の女性を子宮頸がんから守ると、こういう気概と本気が大臣に求められていると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 浜四津委員御指摘のように、まず一つ、子宮頸がんを始めとするがん検診、これを受診率を高めると、とにかく受診してください。今、一八・九%でございます。これを五年以内に五〇%以上とすると、こういう目標を掲げておりまして、啓発啓蒙活動をまずやりたいと。それから、各指針を自治体に示しまして、都道府県別のがん検診受診率を公表すると。こういうような取組を含めまして、是非これはマスメディアの皆様方にも御協力を賜りまして、がん検診率を高めたいと思っています。
 それから、今おっしゃいましたように、この有効なワクチンでございますけれども、今の開発状況は、二つの会社が国内で開発を進めております。今、一社から薬事法に基づいて承認申請が出されているところでありまして、国内で治験を実施しております。
 なるべく早くこの承認にということでございまして、これはこの機会をかりてお話し申し上げますけれども、今ドラッグ・ラグ、つまり承認までどれぐらい掛かるか。日本は平均四年でございます。アメリカが一・五年でございます。もう既にこれに取り掛かりまして、今年を含めて五年以内にこの四年という期間を一・五年に縮める。つまり、アメリカ並みに五年以内にいたします。そのために審査をする人員を倍増する、今約二百人、これを四百人にすると。そういう方針を既に立てて動き出したところでございますので、この子宮頸がんのワクチンについても全力を挙げて、先生の思い、そして日本全国の女性の思いが実現をするように努力いたしたいと思います。
○浜四津敏子君 是非、若い女性の方々を子宮頸がんから守ると、こういうことで早期のワクチンの承認、そして検診率の上昇、これに取り組んでいただきたいと思います。
 大臣、もう一つ伺いますが、リンパ浮腫というのを御存じでしょうか。子宮がんや乳がん、こういう手術を受けた患者さんの二割から三割もの高い割合でリンパ浮腫というのが発症しております。
 ちょっとパネルをごらんいただきたいと思います。(資料提示)これ、足でございます。これがリンパ浮腫でございます。一生治ることはありませんけれども、早期から適切に治療、ケアすることで重症化を防ぐことができます。ところが、これらは大変医療費が高くて、患者さんにとっては大きな負担になっております。大臣、リンパ浮腫の重症化を防止するための治療、患者指導、そして専用サポーターなどに是非一日も早い保険適用をお願いしたいと思います。
 ちなみに、治療していますとこのようになりまして、日常生活、多少不自由ですけれども歩けるようになると、こういうことでございます。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今先生、写真でお見せいただきましたように、乳がんとか前立腺のがんとかでリンパのところをやりますと、それに液がたまってそういう状況になる。
 それで、今、日本の例えば薬、それからいろんな弾性サポーターを含めて保険適用になるかどうかというのは、その治療の有効性とか効率性とか安全性、こういうものをいろんな指標から中医協の方で審議をいただくということになって、今既に審議をしていただいております。そして、その結果をなるべく早くいただきまして、先生の今おっしゃった思いが実現できるように努力してまいりたいと思います。
○浜四津敏子君 早期の実現を是非よろしくお願いいたします。
 次に、食物アレルギーについてお伺いいたします。
 おそばとかあるいは乳製品、卵など、食べ物が原因で起きる食物アレルギーのアナフィラキシーショックによる死亡者というのは年々増えております。しかし、それを減らす方法があります。それは、ショック状態になったときにその治療薬であるエピペン、私は今現物を持っておりますけれども、このエピペンというのが患者さんに処方されます。いざというときにこれを太ももに押し当てるだけで、非常にこれ簡単です。ふたを取って太ももに押し当てるだけで命が助かると、こういうものでございますけれども、実はこのエピペンというのは患者さんとその家族にしか使用が認められていないんです。ショック状態になって自分で打てない、救急車を呼ぶ。でも、救急救命士がこれを使用できない状態なんです。
 これは素人の人でも簡単にできるエピペンでございます。AEDより簡単、こう言われております。ましてや救急救命士の方にとっては、高度な様々な特定行動をやっておられる救急救命士の方にとっては、これを打つということはそれほど難しいことではないはずでございます。是非救急救命士の使用を可能にしていただければ、どれだけ多くの命が救われるか分かりません。是非一日も早くこれを認めていただきたいと思いますが、大臣いかがでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) 今先生おっしゃったとおりで、例えば学校で給食を食べている子、食物アレルギーで今言ったアナフィラキシー症状を起こしちゃう。そうすると、もう一一九番掛けるわけですね。救急車が来る。今これ私も見ましたけれども、ぽっと刺すだけでいい。ただ、問題は静脈なんかに打つと若干の問題があるというようなこともありますけれども、もう簡単にこれできます。
 そこで、これ総務省、消防庁とも今協議を開始しておりまして、何とか救命救急士の業務の範囲内にこれを入れたいと、早急に実現すべく頑張ってやりたいと思います。
○浜四津敏子君 よろしくお願いいたします。
 総理にお伺いいたします。
 医療は患者さんのためにあると、国民の皆様の安心、安全のためにある、そういう医療に変えるためには、何といっても総理のリーダーシップが必要だと考えます。今、何点か現場の声を基に具体的な質問をいたしましたけれども、これは現場の声のほんの一部でございます。時間の関係でほんの一部だけ質問いたしましたけれども、日本の医療行政を始め行政の今後の在り方について、総理の御感想と御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) いろいろなことがあるんだなと思いながら今伺っておりましたけれども、日本の医療というのは、これは、例えば高齢者社会と申しますか長寿社会を実現した、世界一だということもありますし、また乳幼児の死亡率も世界一低いと、こういうようなことがありまして、これは誇るべきことであり、こういうことを今後もずっと続けていかなければいけないと思います。
 こういうことが、今までの医療関係の方々の御苦労とか、政府の努力もあったかもしれませんけれども、そういう総合的な結果によって達成できたんだということでございますが、これは今までのことなんですよ。今は一番いい、長寿社会だと、こういうふうに言われているけれども、しかし、今までのことを続けていくだけでこれからもそういう状況を続け得るかどうかということについては、これは保証はありません。ですから、不断の努力が必要だし、そして直すべきことは直していくという観点も必要だと思います。
 いずれにしても、持続的な制度、これをどうやって構築していくかということがこれからもとても大事なことなのではないかというふうに思います。
 これは中長期的な観点から申し上げましたけれども、しかし同時に、今現在何をすべきかという、そういう観点もございます。そういう観点からの今御質問を伺ったわけでございますけれども、これも極めて大事なことでございまして、こういうことにどのように対応できるか。素早い対応をするように今厚生労働大臣も必死になってやっているところでございますから、私も期待をいたしたいと思っておりますが、救急医療とかいったようなこともございますんで、そういう様々な事態に的確に対応できる医療体制というものを構築するように努力してまいりたいと思っております。
○浜四津敏子君 最後に、ちょっと話は変わりますけれども、憲法の制定やあるいは沖縄返還、日中国交回復などの歴史的な出来事についてどういう交渉があったのか、それは公文書に残っているわけですけれども、それが明らかになるのは、そのほとんどがアメリカとかあるいはほかの国の国立公文書館に所蔵されている文書で明らかになったと、こういうことが多いわけでございます。日本では他国に比べて大事なこうした歴史を証明する公文書を保存する体制が非常に不十分、遅れていると、こういうふうに言われております。膨大にある公文書について、何を、いつまで、どこで、どのようにして保存するのか、そのルールを明確にする法制化も必要だと思いますし、また、そもそも利益が期待できない国立公文書館が独立行政法人で使命を果たせるのかどうかも検討しなければならないと思います。この国立公文書館の充実促進に総理は深い関心を持っておられると伺っておりますが、お考えを伺います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 我が国政府が作ります、生み出している、毎日のように、山のように、それは国立、今は独立行政法人でありますけれども、公文書館というところに収められるわけであります。しかし、それが御指摘のとおり、必ずしもすべて行っているわけじゃないんですね。年金なんかも政府の作る文書ですね。ですから、本来なら、公文書館に行くということがルール付けられていれば、過去の年金の記録はすべてそこに行けば分かるということで、今あるような混乱も生じなかったのではないかというように思います。
 ほかの国はそういう体制が非常に充実いたしておりまして、我が国はそれに比べると誠にお粗末というか、わびしい状態であるということでございます。そういうわびしい状態の中で一生懸命辛抱して努力してやってくれていますけれども、それにしても、いかにもちょっと体制が十分でないということは明らかでございます。例えば、公文書館で働く人数だけで比較するわけにいきませんけれども、日本の場合には四十二人しかいないと。アメリカでは二千五百人いると。中国、韓国でも八百人とか四、五百人いると。こういう体制でございまして、日本の公文書館を、きちんと整理、保存するということによって、御指摘のように、日本の歴史もきちんとそこに保存されるということは可能でございます。
 外交交渉をやろうと思っても日本に資料がないというようなことだったらこれは情けない話で、まともな交渉もできないということになります。これからはやっぱり交渉の時代でございます。外交交渉もそうでございますけれども、その際に交渉の材料になるものは、やはりそういう資料、記録だと思いますので、そういう観点からも考えましても、国益のためにこの公文書館制度がしっかりしたものでなければいけない、そんなふうに思っているところでございます。どうぞよろしく御協力をお願いしたいと思います。
○浜四津敏子君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(鴻池祥肇君) これにて浜四津敏子君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で山口那津男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。
○小池晃君 テロ特措法にかかわってお聞きをします。
 テロはもちろん許されません。日本共産党は、一般市民を犠牲にするテロにも反対ですし、報復戦争に対しても反対であります。テロ根絶のためには国際的な司法や警察の力、世論と共同行動の発展こそが重要であり、テロの土壌である貧困や教育の解決にこそ力を注ぐべきだと考えます。
 最初に、外務大臣、アフガニスタンの治安情勢に関して、今年九月の国連事務総長報告UのBの7の部分を紹介してください。
○国務大臣(高村正彦君) UのBの7、そのまま読ませていただきます。
 一、反乱事案及びテロリストによる暴力の割合は、二〇〇六年と比較して少なくとも二〇%高くなっており、二〇〇六年の月平均事件数四百二十五件と比較して、二〇〇七年はこれまで月平均五百四十八件を記録している。
 二、二〇〇六年の全自爆テロ発生件数百二十三件に比較し、二〇〇七年はこれまで百件を超えている。全自爆攻撃の七六%はアフガニスタンの治安部隊及び国際軍事部隊をねらったものである一方、犠牲者の多くは付近にいた民間人であった。
 三、二〇〇七年一月一日から八月三十一日までに百四十三名の民間人が自爆攻撃により死亡した。
 四、自爆攻撃は、学生、学校の攻撃、公務員、年長者、宗教者の暗殺、警察に対する攻撃等を伴い、正統政府の組織設立を妨害し、アフガニスタン政府の権威と能力に対する一般の信頼を揺るがせるために計画的かつ計算された努力という形で発生してきている。
 以上です。
○小池晃君 私、六年前、報復戦争開始直後にアフガン国境の近くまで参りまして、米軍のクラスター爆弾で傷付いた親子を見ました。干ばつと飢餓で苦しむ人々の実態も見ました。肉親を殺された方は口々に語っていたのは、私たちはタリバンでも何でもないんだと、ところが、アメリカはテロリストをねらっているというけれども、結果として普通の市民が殺されている、こんなことすれば、正に怒りを呼び起こしてテロを増やすだけじゃないか、こういったことはますますアフガンを危険にする、やめてくれ、口々にそう言っていました。
 総理に基本的な事実の認識としてお伺いをしたいんですが、総理はテロ特措法制定時の国会審議の中でも、テロを根絶するためだ、絶滅するためだと、そう繰り返しおっしゃっていた。その後六年間の事実を見れば、これは戦争ではテロはなくならない、むしろ事態が悪化しているということじゃないですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) いまだ解決していないということは、これは残念なことでありますけれども、しかしアフガニスタンの社会は随分変わっているんですね。タリバンが支配していたときには、女性は何しろ、女性は外にも行けなかったんですよ。そのように抑圧された状態の中で、もう誠にひどい状況の中で国民は生活しておった。今、もう女性も権利を回復して、もう男と同じようにどこでも行ける、そしてどのような活動もできる。そういうことを考えると、やっぱり随分変わった、それは良く変わったという部分も大いにあるんだということを私は評価したいと思っております。
○小池晃君 しかし、そのタリバンが今やアフガン国土の半分以上を実効支配する、こういう事態に立ち至っているわけですよ。こういう現実に正面から向き合わなければいけないと思います。
 正にアメリカによるアフガン空爆、これが更なるテロを引き起こして、外務省が退避勧告を出さざるを得ないような、そういう状況にまで追い込んでいるんだろうと思うんです。その空爆を日本は給油活動で支援をしてきたわけであります。
 外務大臣、衆議院の予算委員会で、米軍によるアフガンへのミサイル空爆、ミサイル攻撃や空爆を日本は当初給油活動で支援していたが、今は行っていないとお答えになっています。間違いありませんか。
○国務大臣(高村正彦君) 基本的に間違いないと思います。
○小池晃君 これは米軍の強襲揚陸艦イオウジマであります。(資料提示)米軍の発表では、昨年九月四日と二十二日に日本の補給艦「ましゅう」からこのイオウジマに対して給油が行われ、この九月四日と二十二日の間にイオウジマの艦載機であるハリアーがアフガニスタンに対して百三十六回の攻撃飛行を行っています。これは間違いないですね。
○国務大臣(石破茂君) お答えを申し上げます。
 二〇〇六年当時、テロ特措法に基づきましてインド洋に派遣されておりました海上自衛隊補給艦「ましゅう」は、同年九月四日及び九月二十二日に、アメリカ揚陸艦、今先生が御提示になりましたイオウジマに対しまして燃料補給を実施をいたしております。イオウジマへの補給はペルシャ湾外で行われております。これは、私どもの航泊記録等々確認をいたしまして、ペルシャ湾外で補給をしておるということでございます。
 なお、二〇〇六年九月二十六日のアメリカ海軍ホームページ、これを委員もごらんになっておられることかと思いますが、この米海軍ホームページを見ますと、このハリアーは九月二十一日に最後となる百三十六回目の任務飛行をアフガニスタン上空で遂行し、不朽の自由作戦を支援するため、短期間ではあるが生産的な任務を終えたというふうに記録があるとおりでございます。
○小池晃君 正に支援してきたわけですね、こういう活動を。
 それだけではない。今やってないと言うけれども、今年に入ってからも空爆支援やっているんですよ。
 これは今年の二月十七日のやはりアメリカ軍の発表している写真であります。(資料提示)これはアラビア海上の空母アイゼンハワー、ここから攻撃機が、スーパーホーネットが飛び立っております。その向こうに見えるこの小さな影は、これはトマホークミサイルをイラク戦争でも発射をしたイージスミサイル巡洋艦のアンツィオ、アンツィオに対して日本の補給艦「とわだ」が補給している姿が写っているんです。その後ろに護衛艦「まきなみ」が護衛している。これは二月十七日です、今年。しかも、米軍の発表によれば、この二月十七日を挟む十四日間、アイゼンハワー空母打撃群はアフガニスタンの空爆をやっている。二百回以上の攻撃飛行を実施しているんですね。そして、その後、三月から四月にかけては、このアイゼンハワー空母打撃群はイラク空爆も行っていると米軍は発表しているんです。
 正に今年に入ってからもこうした活動がずっと続いているわけじゃないですか。正にアフガン空爆、そして場合によってはイラク戦争の支援にも至るような支援がいまだに続いている。このことを認めますか。
○国務大臣(石破茂君) これも累次お答えをしておることでございますが、私どもが補給いたしました油、これはOEFの目的以外には使用されていないということでございます。それは交換公文、また現地におきます確認等々によりまして担保をされておるものでございますが、なお念のためアメリカからも資料を取り寄せまして、そのようなOEFの目的に使われたということを検証いたします作業を今鋭意進めておるところでございます。
○小池晃君 OEFで使われるということは、正にアフガン空爆に使われているということなんですよ。それが市民を殺しているという事実があるわけですよ。しかも、このOEFだけじゃないんだと、OEF―MIOなんだとおっしゃりたいんだろうと。今後その給油支援は海上阻止行動に限定するというけれども、米軍の行動というのはそういう形になっているんだろうか。米軍というのは、正に今この地域でイラク作戦、アフガン作戦、そして海洋作戦、OIF、OEF、OEF―MIO、MSOですね、アメリカ軍に言わせれば。これを一体の活動としてやっているわけです。
 例をお示ししたいと思うんですが、これは先ほど紹介した強襲揚陸艦イオウジマを中心とするイオウジマ遠征打撃群のこの間の行動です。
 イオウジマ遠征打撃群は、昨年八月二十一日に作戦海域に入って、イラク、アフガン、そして海洋作戦、三つの任務やるんだと発表しています。先ほど申し上げたように、九月四日に「ましゅう」が補給をする、給油をする。その後、アフガン空爆をやりました。アフガン作戦。九月二十二日に再度「ましゅう」が給油をいたします。その後はイラク作戦に転じているんです。艦載機のハリアーがバスラの空爆をやっている、イギリス軍の支援活動をやっています。十月中旬にはイオウジマに乗っている海兵隊の地上部隊がイラク西部のアンバル州に行っている。そして、強襲部隊員の戦死もアメリカ軍は発表をしています。正に、イラク作戦、アフガン作戦、形を変えながら、そしてその間通じて海洋作戦だという形で一貫してアメリカ軍は行動しているわけですね。
 今、盛んに日本は海上作戦、海上阻止行動だけ給油するんだとおっしゃるけれども、米軍というのは正にアフガン作戦、時にはイラク作戦、そしてそれを通じて海上作戦に従事しているとすれば、日本が給油した油は海上阻止行動だけにしか使わないでくれ、こんなことできるわけないじゃないかというふうに思うんですね。
 総理、こういう米軍の活動を見れば、正に自衛隊が現実に行っている、そしてこれから行うことになるのは、やはりアフガンの空爆ということになってくるし、それは正に民間人を殺し、憎しみと怒りから新たなテロを生む、こういう行動じゃないか。こういう空爆の支援をこれ以上自衛隊が行っていく、こんなことが許されるんだろうか、総理、お答えいただきたい。はっきりお答えいただきたい。
○国務大臣(石破茂君) これも何度もお答えをしておることですし、先ほども図表をお示しをしましたが、これ委員はアメリカとの戦争に加担するものだということを強調しておっしゃりたいようでございますけれども、じゃ、今現在、回数において八割がアメリカ以外、量において七割がアメリカ以外ということをどのようにお考えになるか。
 アメリカとの戦争ということを強調しておっしゃいますが、今世界各国が協調して行っている、だからこそ量において七割、回数において八割がアメリカ以外なのだということでございましょう。それをアメリカとの戦争に加担するものというふうにお話を特化しておっしゃっておられますが、それは私は事実とは違うのだろうというふうに思っております。
 なお、このテロ特措法という法律は、これはアメリカのOEF、それは一三六八によって自衛権というものも確認をされておる、そのことを排除しておる法律ではないということでございます。それは法律違反でも何でもございません。
 私どもは、今までOEFの目的以外に日本の油が使用されたことはない、そのことを交換公文、あるいは現地での確認も行い、そしてなお、今アメリカの資料も取り寄せて検証をいたしておるところでございます。
○小池晃君 今の大臣の答弁は、正にOEF、アフガン空爆を今後も支援するとはっきり言っているということじゃないですか。正にそういうことになるんですよ、この法律はOEFの支援を排除してないということになれば。
 総理、だから言っているんです。こういう活動を続ければ、必ずそれは単なる海上作戦だけじゃない、アフガン空爆に日本が加担することになるでしょうと。そういうことをこの地域で続けることが許されるんですかということに正面からお答えをいただきたいと思います。総理、お答えいただきたい。
○国務大臣(高村正彦君) 石破大臣が言っているのは、現行の法律はOEFを排除してないと。そして、特に最初のころは正にOEFでうんと使われたんですよ、油が。それがだんだんだんだん少なくなってきて、OEF―MIO、海上阻止活動に使われるようになって、現在は基本的にOEF―MIOには使われていないということを私が衆議院で申し上げた。そういう状況であるから、今度の新法はOEF―MIO、海上阻止活動に給油することに限ると、こういうことを申し上げているんです。
○小池晃君 アメリカ軍の行動はそんなことになっていないと私は申し上げているんです。この後ももう次から次へと形を変えてアメリカ軍は周辺海域に入っているんですよ。ボクサー遠征打撃群、バターン遠征打撃群、ステニス空母打撃群、そしてこの七月から八月にかけてもエンタープライズ空母打撃群がこの地域に入って、そして、MSO、OEF、OIF、三つの任務をやっていると。アメリカ軍はそういう活動を今強化している。
 そういうときに日本が支援すれば、それは正に、こういう三つの活動を一体としてやれば、油に色は付いていないんですよ、皆さんおっしゃるように。給油すればこの活動を支援することになるじゃないかと言っているんです。
 こういうことをこれ以上この地域で続けることを認めるのかどうか、これが今度の最大の問題じゃないですか。そのことに総理はどうお答えになるのかと私は聞いているんです。総理。だから何度も総理に聞いているんですから、これぐらい総理、答えてくださいよ。
○国務大臣(石破茂君) それは、委員が御議論として、それではと、アメリカに対する補給を除けというふうに御提案をされるのであれば、それはそれで傾聴するに値するお話なのかもしれません。
 私どもは、アメリカもきちんと国連によってそれこそオーソライズされたOEFという任務に参加をしている、そして今もOEFはアフガニスタン国内においてアメリカだけがやっているわけではないというのも、先ほど来図表においてお示しをしておるとおりでございます。
 OEFにも多くの国が参加をしている、これがどうして委員がおっしゃるようにアメリカだけの戦いというふうな評価になるのか。私どもはそのようには考えておらないところでございまして、アメリカを除くとかOEFを除くとか、そのようなことには相ならないと考えておるところでございます。
○小池晃君 何か先入観でおっしゃるんですが、私はアメリカだけだとは言っていないですよ、一言も、この議論を通じて。しかし、OEFの活動の中心に座っているのは正にアメリカである、これは紛れもない事実だと思います。
 ですから、そういう活動に対して支援をすれば、正にテロを拡大する最大の原因になっているんじゃないかと。このやはり空爆を日本が支援するということになるじゃないですか。それが憲法九条を持つ国として許されるのかということを私は総理にお聞きしているんです。はっきり答えていただきたい。総理、答えてください。総理、ちょっと。
○国務大臣(高村正彦君) 何度もお答えしているように、新しい法律は海上阻止活動にしか使えないようにしているので、アメリカを我々は信頼しておりますし、小池委員は全く信頼していない、無法国家だとおっしゃっているんだと思いますが、私はそういう見解を持っていないと、こういうことです。
○小池晃君 アメリカ信頼するで済む話じゃないでしょう。これだけ国の大問題になっているときに、信頼するの一言で何の担保もなく認める議論じゃないですよ。
 総理、お聞きしているんです。答えていただきたい。こういう形で支援を続けることが許されるのか、総理、答えてください。基本的な問題なんだから、総理、総理、答えてくださいよ。総理、駄目だよ、総理。もういいよ、時間ないんだから。
○委員長(鴻池祥肇君) 石破大臣。後に福田総理にお答えをいただきます。
○国務大臣(石破茂君) 総理から後でお答えをいただくと存じますが、私どもは、アメリカを、妄信というんでしょうか、アメリカの言うことをそのまま信じているなどということを言ったことは一度もございません。それは、妄信という言葉を使っていいかどうかは存じませんが。
 それは、それぞれ現場において確認をしているわけですよね。交換公文を結び、そして、何に使うんですか、どれだけ要るんですかということもきちんきちんと確認をし、現場において受領証も受領している。そして、それもEメール、ファクスで送って確認をしている。なおそれをアメリカの航泊日誌とも照らし合わせて、法律のとおりに使われているか、こういう確認も全部行っておるわけです。だとすれば、(発言する者あり)いいえ、OEFに使われたということをきちんと示すために。
 何でこれがアメリカを妄信、言われることをそのまま信じましたということになるのか、私どもとしては理解をいたしかねるところで、委員のおっしゃることはそのような言葉には全く当たらないと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 先ほど来から聞いておりまして、何で理解をするような努力をしてくださらないのかなと、こう思っています。
 見解の相違じゃないですか、これは幾ら議論したって賛成とは言わないんでしょう、結局。そうなんでしょう。私から申し上げれば、米軍のアフガン空爆を加担しているというのではありません、これはね。そして、テロリスト掃討にかかわる国際社会の協調行動を支援しているんだということで、これはもう外務大臣、防衛大臣が答弁していることでございます。
○小池晃君 OEFを支援すると言っているんだから、これはアフガン空爆支援すると言っているということなんですよ、それは。私は、こういう活動を続ければ、正に海上行動だけじゃない、アフガン空爆を支援することになるでしょう。それは法律排除していないんだから。これからそれはできますと言うけれども、じゃ、米軍の中で日本の給油というのは海上作戦だけにしか使っちゃいけない、そういう指示も出ているんですか。出ていないんですよ、そんな指示は。だから、何の担保もない、ただ信頼しろという話だけです。何の証拠もないじゃないですか。
 正にアフガンで今一番頑張って支援活動をやっている、井戸を掘り、水路を造って支援活動を続けているペシャワール会の医師の中村哲さんは、こう言っているんです。殺しながら助ける支援というのがあり得るのかと。これまで現地が親日的であった歴史の根拠の一つは、日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった、特措法延長で米国同盟軍とみなされれば、反日感情に火が付き、アフガンで活動する私たちの安全が脅かされるのは必至だと、こうおっしゃっているんです。正に憲法九条を持つ日本がこのアフガン空爆の支援続ける、これは許されないことだというふうに思います。
 日本共産党は、テロ特措法の延長にも新法にももちろん反対であります。直ちにインド洋からも、そしてもちろんイラクからも撤退をして、アフガン国民の立場に立った人道支援に切り替えるべきだ、そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(鴻池祥肇君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 私は、地震と原発のことから質問に入らせていただきたいと思います。
 中越沖地震は柏崎原発に深刻な被害を与えました。現在分かっているだけでも、損傷、トラブル、不適合は二千八百八十五件、原子炉本体の点検はすべてこれからでありますので、損傷の数はもっと増えるというふうに思います。
 問題の地震の揺れでございますけれども、設計値を大きく超えました。設計値の四百五十ガル、これを倍以上上回りまして九百三十三ガルを記録したわけであります。
 私は、原発に地震後四回入りました。敷地地盤は至る所で波を打っておりまして、沈下あるいは亀裂、隆起、こういうものが至る所に生じております。震源断層が原発の直下付近にまで延びているんではないかという指摘もございます。
 原発は安全が大前提でございますけれども、今この大前提が大きく崩れたと、私はそういうふうに思っておるわけでありますが、これは、この原発、前の安倍総理も事故当日にここに来ておりますけれども、福田総理は、この地震と原発のこと、地震で原発が非常に傷付いたこの深刻な事態をどういうふうに受け取っておられますか。いや、まず総理。
○国務大臣(甘利明君) 原子力発電所は、エネルギーのセキュリティー、それから地球温暖化への対応、この二つを満たしてくれる、日本にとって、日本以外にとってもそうですが、救世主のような存在でありますが、委員御指摘のとおり、その推進には安全、安心が大前提、これは言うまでもありません。
 今回の中越沖地震がどういう影響を柏崎刈羽原発に与えたか、これは政府を挙げて綿密な調査、確認をいたしております。専門家の意見も踏まえてきちっと安全性を確認をいたしますし、安全性が確認をされて初めて運転が再開をされるということであります。
 ただ、その上で、今の御指摘であります国民の皆様が過大な不安を抱かれぬように若干の付言をいたしますと、今の二千八百八十五件のトラブル、損傷、不適合、そのとおりでありますが、安全上の考慮が必要と考えられるのは六十八件、今のところであります。それから、地震動について、最強地震動三百ガル、限界地震動四百五十ガル、そして実際の測定値九百三十三ガル、これもそのとおりであります。
 ただし、原発にとって大事なのは、地震が起きたときに安全に止まる、冷やす、閉じ込める、この三要素が一番大事なところです。IAEAの一次調査でも、これは基本的な安全は確保されているという発表をされています。
 この三つの点について同様のものをテストをいたしました。それぞれの機能が働くかを測りました。そうしますと、今の九百三十三ガルの三倍から八倍のものが来てもこの三つの安全は確保されるという測定結果が出ております。
○近藤正道君 今ほど、最強地震動三百ガル、これは過去の地震動から想定した最大の地震動。その上に、およそ起こらないけれども念には念を入れてということで、さらに四百五十ガルという値を設定してそれに耐える原発を造ったといっているのに、現実はその二倍を超える揺れなんですね。これは本当にやっぱり私は衝撃だと。
 日本で初めてのことでありますが、こういう大丈夫だという設計値の倍を超える揺れが出てきたということは、今までの評価、断層の評価が誤っていたんではないかと。断層の評価が不十分だったんではないか、甘かったんではないか、このことをまず率直に認めてもいいんではないか、私はそう思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) 耐震指針、旧指針に基づいて設計、施工されております。設計値と実際の安全度合いというのはかなり余力がありました。先ほど申し上げましたように、基本的な安全の三要素は今回の想定をはるかに超えるものの更に三倍から八倍の強度があるということが確認をされているわけであります。
 更に加えて、新指針というのを昨年策定をいたしました。新指針というのは、直近のデータを基に確認せよというバックチェックでありますけれども、それによって、従来、確かに御指摘のとおり、従来の知見に基づいて活断層の調査をしました。しかし、海の方が落ちていなかったかとか、従来の活断層とは違うところに実はその種のものがあったんではないかと、そういう新しい知見も踏まえて、今すべての調査をいたしております。ここも、それからこの柏崎刈羽以外のすべての地域について、早急に年度内にその調査を終えて、それに基づいて更に必要な補強をしていくということであります。
○近藤正道君 ですから、結果から見ると、皆さんのこれまでの評価、念には念を入れて、絶対起こり得ないと、およそ起こり得ない、念には念を入れてと、それも更に倍超えたわけですから、私は結果としてやっぱり評価に甘さがあった、これは認めてもよろしいんじゃないですか。それはどうですか。
○国務大臣(甘利明君) 従来考え得る知見を基に調査をし、それに基づき耐震設計をしたわけであります。現実問題としては、その上限を更に超える基本的な強度はあったわけであります。そういうふうに造られていました。さらに、新指針では一番最近の知見を加味せよということになっております。過去にさかのぼっていつまでの地層を判断するということも、更にさかのぼるということで対応をいたしております。
 今までの知見が直近の知見と比べてまだ足りない部分があったかと言われれば、そうだと思いますが、新指針においては一番直近の知見を織り込むということになって、これに基づくバックチェックを行っております。
○近藤正道君 結果として評価が甘かったことは間違いない、それはやっぱり認めるべきだと思うんです。
 敷地地盤なんですけれども、最高で百六十センチ沈下しているんですよ。そして、最高で六十センチ隆起しているんです。しかも、わずかではありますけれども、原子炉の建屋は傾いているんです。こんなこと前例がないんです。原発の直下が動いた、それ以外考えられない。その可能性が非常に強い。
 ここは原発の多発する地帯です。三年前は中越地震が起こりました。原発立地としてはふさわしくないと、私はそういうふうに思います。設計値の二倍以上の揺れがこの原発を襲った。原発機構の機器の変形だとかひずみ、この危険性をたくさんの専門家が指摘をしております。原発の再稼働は私は許すべきではない、安易に許すべきではないと、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) 大事なことは、炉、原子炉、格納容器、建屋、これがしっかりと地震に耐え得るということが大事なんであります。
 今、わずかな傾斜というお話がありました。四千七百分の一であります。つまり、四十七メーターの長さを取ってみて一センチのずれがあるということで、傾きがあるということでありますが、これは基本的に、専門家、日本建築学会の沈下限界値の目安、これは二千分の一から千分の一でありますから、それはしっかり確保されているということであります。
 もちろん、おっしゃいますように、原発というのは安全、安心が大前提であります。安全が確認をされない限り、再稼働はいたしません。
○近藤正道君 地震の後設置されました中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委員会、この性格を教えてください。
○国務大臣(甘利明君) 新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所が受けた影響について、経済産業省として原因を徹底的に調査をして、必要な対策について検討していくことが重要であるということを当然考えているわけであります。そこで、この中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委員会、その過程において原子力工学、地質学、耐震工学など様々な専門家によりまして徹底的な御審議をいただくために設置したものであります。
○近藤正道君 そうですよね。原因を徹底的に調査する委員会。ところが、何かこれを運転再開のための委員会などというふうに誤解をしている。この委員会のトップ、委員長がそういう趣旨の発言をしている。私はとんでもないことだと思うんです。きちっとやっぱり注意をしていただきたい。
 この委員会は、あくまでも客観的に科学的にこの原因をやっぱり調査をする、そういう私は性格だということであれば、これは調査の結果、この原発、安全がもう保てないということであれば廃炉という事態もあり得る、一般論としてはあり得る、私はそう思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 今は専門家による厳格な調査を行っているところであります。その調査結果を見守りたいと思っております。
○近藤正道君 白紙で調査をしていただいて結構なんだけれども、これが何ともなければ再開、しかし問題がある、安全性が確保されないということであれば廃炉ということだってあり得るんでしょう。どうですか。
○国務大臣(甘利明君) 我が国の英知を集めてその安全の確認を行っているところであります。まだ結論が、その結論が出てない時点で軽々に私からの発言は控えたいと思っております。
○近藤正道君 そんなことないですよ。だから、英知を結集して安全が確保できないということであれば廃炉というケースだってあり得るんでしょう。それを聞いているんですよ。
○国務大臣(甘利明君) 今からある結果を前提に発言をするということは控えたいと思います。これは我が国の原子力政策について重要な課題でありますし、安全を大前提ということで今綿密な調査をしておるところであります。その具体的な結果が出た時点でコメントをしたいと思います。
○近藤正道君 安全が確保されなければ廃炉も当然あり得ると、私はそういうふうに考えております。
 今こそ情報公開をやっぱり徹底してやっていただきたい。具体的には、東京電力が収集して保安院が現に保管をしている海底を含む原発周辺の地質データがあるんですけれども、これが公開されていない。これを是非すべて公開をしていただきたい。そして、その上で、経産省が安全規制を担当する体制、経産省が同時に安全規制を担当する今の体制にはやっぱり限界があるというふうに思います。保安院は経産省から分離独立して、公正で厳正な立場で原発の安全性をやっぱりチェックすべきだ、原発の耐震安全性を抜本的に、その立場に立って見直すべきだと、私はそういうふうに思います。見解聞かせてください。
○国務大臣(甘利明君) まず、情報公開でありますけれども、冒頭から申し上げておりますとおり、原発というのは、国民の安心と安全の下に国民の理解を前提とするものであります。徹底した情報の公開が必要であると認識をしております。
 今回の地震に係る諸データにつきましても、こうした基本認識に基づいて対応してまいります。また、自ら積極的に情報公開するほか、情報公開の請求があった場合については情報公開法の手続に基づいて適切に対応してまいります。
 それから、保安院の分離独立論というのはよくあるお話であります。日本は原発の推進に対してブレーキを踏みながら推進をしていくということをよく申し上げます。私は、原発の担当大臣として、推進だけではなくて安全にも責任を持たなければなりません。ブレーキの付いている車で推進をしていくと。その外に原子力安全委員会がダブルチェック体制、内なるチェックを外なるチェックで更に二重体制でやっていく。二つとも外に出ちゃいますと、こちらはその推進をする機能だけ持っているのかという指摘もされてしまうわけであります。安全も私の責任でありますし、内なる安全と、それから外で安全をチェックするダブルチェック体制でいくのが妥当かと思っております。
○近藤正道君 次に行きたいと思います。
 被災者生活再建支援法の改正の問題でございます。
 今日で中越沖地震から三か月目であります。今月で中越地震から三年がたちます。今も仮設住宅で新潟県だけでいっても千を超える世帯の人たちが生活をして、この被災者生活再建支援法の改正を心待ちにしております。
 民主党はこのことについて改正案を参議院に出しました。そして、先ごろ、与党が改正案を今度は衆議院に出しました。私たち社民党も、民主党案とほぼ同じでありますけれども、改正案について要望を内閣府に提出をいたしました。
 このことについて、総理大臣は、総理は国会で二、三度、議論を踏まえて適切に対応すると、こういう発言を繰り返しておられますけれども、与党も民主党も法案が出そろった、しかもこの国会はねじれ国会だと、こういう中で、ともに今の法律をより良くするということで一歩踏み出しているわけでありますけれども、今後どうされるんでしょうか。話合いをするのか、あるいはどうされるのか、自民党の総裁としてのリーダーシップをお聞かせください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 被災者生活再建支援制度につきましては、与党と民主党、それぞれ被災者支援の充実を図るべく改正法案を国会に提出をされたということでございまして、私は、与野党間で十分に議論を尽くして一日も早く成案を得ることができるように、積極的なそれぞれの対応をお願いしたいと、このように思っているところでございます。
○近藤正道君 次に行きたいというふうに思っています。
 自衛隊のインド洋での給油の問題であります。
 市民団体のピースデポ、これが頑張りまして、テロ特措法に違反して油がイラク戦争に流用された、この疑惑が私はどんどん深まったというふうに思っています。昨日そして今日の議論を聞いても、この疑惑は深まったというふうに思っています。キティーホークだけの問題ではもうなくなっている。キティーホーク以外にも疑惑は広がったと、こういうふうに思っています。
 こうなった以上は、政府は、海上自衛隊の補給艦のすべての航泊日誌、すべての給油記録をこの際公開する。そして、いつ、どこで、どこの国の何という艦船にどのくらいの油を給油したのか、このことを明らかにして、すべての給油についてイラク戦争への転用がなかったことをきちっとやっぱり説明すべきだと、これ以外にこの疑惑を晴らす方法はもうないんではないかと、こういうふうに思っています。
 やましい点がないのなら、この際、姿勢を示す絶好のチャンスでありますので、是非すべての航泊日誌、給油日誌を、給油記録を公開をして、そしてアメリカの航泊日誌とも照合させながら問題ないと、このとおり問題ありませんと出したらどうですか、大臣。
○国務大臣(石破茂君) 古今東西どの国もそうだと思いますが、航海日誌、航泊日誌あるいは補給日誌、すべて公開している国はどこにもございません。それは、その中には、例えば正確な船の位置、あるいは針路、あるいは乗員の個人情報等々入っておるからでございます。どの国も、自分の国の船であり、あるいはそのほかの武器もそうですが、そういう戦闘能力が明らかになるようなものは、それは出しません。
 したがいまして、もちろん委員御指摘のように、出せるものはすべて出すという方向で私ども行っております。そのように私も指示を出しております。ただ、委員がおっしゃいますように、すべてのものを全部出せと、日本のものもすべて出せ、そういう場合でも、今申し上げましたような理由で出せないものがございます。
 ましてやアメリカのものを、日本がアメリカの記録すべて出せというようなことを言う権能を持たないのは、それは委員御案内のとおりでございまして、私ども、今アメリカと鋭意折衝しながら、とにもかくにも日本の油が法律の目的どおり使われたということを立証するために必要な資料を全部出すように今要求をしておるところでございます。きちんとした資料をそろえまして、今委員御指摘のように疑惑が深まったなどということを言われませんように最大限努力をいたします。
○近藤正道君 全然説得力ないと思います。
 この市民団体でありますけれども、アメリカと防衛庁に同時に航泊日誌の情報公開を請求いたしました。その結果、アメリカはほぼ開示がされた。しかし、防衛庁、当時でありますけれども、ほとんど非開示だと。日本の秘密主義がこれでもう非常に私は明らかだというふうに思うんですが。
 アメリカに行けば明らかになる情報をなぜ秘匿する意味があるんだろうか。どこにあるんだろうか。これでは自衛隊に対するシビリアンコントロール、そもそも成り立たないんではないか。総理、どういうふうに思われますか。アメリカへ行ったらば……
○委員長(鴻池祥肇君) 石破大臣。
○近藤正道君 いや、総理に聞きたい。アメリカへ行けば見れるものが何で日本で秘密になるんですか。総理に聞きたい。総理に。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 事実関係ですから。
○国務大臣(石破茂君) アメリカに行けば見れるものがなぜ日本では見れないかということでございます。
 この点は、実際、今回こういうような問題が起きまして、私どもも、アメリカが一体どういう基準で何を明らかにしているのか、やはりアメリカに行けば、まさしく委員おっしゃいますように、アメリカに行けば分かるものが日本で分からなきゃおかしいじゃないかということは当然疑問としてある。実は同じ思いを私も持っておりまして、その辺をどうするのかということをこれから先、調整をやっていかねばいかぬことなんだろうと思います。
 また、先般、自衛隊法を改正をいたしまして、海外任務が本来任務ということになりました。これから先、多くの国といろんなことをやることが想定される法律の改正でございます。そうしますと、どのようにして情報を公開していくかということを各国と共有をしていかねばならないと思っております。ただ、基準が全く同じかと言えば、軍隊、実力組織の使い方がそれぞれの国によって違いますので、これは出せる、これは出せないという基準は、要は軍隊、実力部隊の使い方の相違によっておのずから相違が生まれるのは当然のことかと存じます。
○近藤正道君 次に行きます。
 集団的自衛権についての憲法解釈について総理にお尋ねをいたします。
 総理は、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと、こういうふうに言っておられます。
 ところが、集団的自衛権の行使に道を開くために四つのケースを挙げて議論している安倍前総理が始めた有識者懇談会、これに対してどういうふうにされるのか、はっきりおっしゃらない。総理は、これをやめるんですか、それとも続けて意見を取りまとめをするんですか、どっちにするんですか。
 そして、同時に、憲法解釈は慎重でありたいと、これはどういう意味ですか。自分の任期のうちはこの懇談会の意見が出ても憲法解釈、集団的自衛権行使の憲法解釈、私はやらないと、こういうふうに明確におっしゃるんですか。はっきりさせてください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 御指摘の安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、短縮して安保法制懇では、我が国をめぐる安全保障環境が大きく変化する中で、時代状況に適合した実効性のある安全保障の法的基盤を再構築する必要があるとの問題意識の、問題意識ですよ、の下、結論を予断することなく、様々な観点から議論を行っていただいていると承知しております。
 この安保法制懇の今後の取扱いにつきましては、これまでの議論の経緯等も踏まえて検討をしてまいりたいと思っております。
○近藤正道君 やめるんですか、やめないんですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) それは、政府として、従来、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと解して、今でも変わっておりません。
○近藤正道君 私の質問に全然答えていない。
 やめるんですか、やめないんですか、どっちなんですか。
○委員長(鴻池祥肇君) 近藤委員に申し上げます。申合せのお時間が既に過ぎておりますので。
 お答えになりますか。
 それでは、内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 私は、ここの安保懇について何ら今まで指示したこともございません。ですから、それは今までの経緯もございましょう、しかし、その内容を見て判断する余裕を与えていただいてもいいんじゃないかと思っております。
○近藤正道君 ここでやめますが、安倍流の改憲路線とやっぱりちゃんと決別しなきゃ駄目ですよ。そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
 以上です。
○委員長(鴻池祥肇君) 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 次に、長谷川憲正君の質疑を行います。長谷川憲正君。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。
 私、福田総理が御就任になられましてから初めて質問に立たせていただきますので、冒頭、まず総理の御就任、お祝いをさせていただきます。おめでとうございます。
 私、今日は余り時間がございませんので、国民新党の結党のきっかけになりました郵政民営化問題一点に絞りまして、総理と総務大臣にお尋ねを申し上げたいというふうに思います。
 今日は十月十六日でございますけれども、なぜ日にちを言っているかといいますと、二年前の十月の十四日に郵政民営化法が可決、成立したわけでございます。ちょうど二年と二日たったわけでございますが、あの当時の自民党の中でも、あるいは国会の中でも政府の中でも大議論があった。それから思いますと、本当に今はあの問題はどこへ行っちゃったんだろうというようなぐらい話題にされることが少なくなりまして、昨日櫻井議員がこれをお取り上げいただきましたし、今日は石井一先生があの郵政改選はおかしいじゃないかというような御指摘をなされまして、私も非常に心強い思いがしているわけでございますが、同時に、福田総理が所信表明演説の中でこの郵政民営化に関連してお述べになりまして、利用者の方に不便をお掛けしないように着実に推進すると、こうお述べになりました。
 私はこれ、率直に評価をさせていただきたいというふうに思っております。たった一行じゃないかとおっしゃる方がいると思いますけれども、前任の安倍総理の所信表明、所信表明だけで私ども質問の機会はなかったわけでございますけれども、安倍総理の所信表明の中には一行も触れてございませんでして私ども大変がっかりしたわけでございますが、総理がお触れになりました。一行といえどもあるとなしとでは大違いでございまして、私はこれ、率直に評価をいたします。
 総理がいろいろやはり国政の各般にわたって目配り、気配りをされているということの証拠だというふうに受け止めさせていただきますが、利用者の方に不便をお掛けしないようにという、私などはもうこの問題をずっと担当してまいりましたので、ここから何か万感の思いを読み取ってしまうわけでありますが、国民の皆さんがごらんになると、利用者に不便を掛けないって当たり前のことじゃないかというような御指摘もあろうかと思いますので、もう少し丁寧に、ここの総理としてのお考えを御説明いただければ有り難いと存じます。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 二年前に大騒ぎをしたわけでございますけれども、今思い出して本当に感慨無量というところでございます。
 十月一日に民営化のサービス、会社ができました。設立総会、私も出席をして、発会式ですね、言ってみれば会社の発会式でございますけれども、行ってまいりました。そういうところに参りましても私は思うんでありますけれども、この郵政改革は、やっぱり国民の立場に立って考えるという視点というのは欠かすことができない。国民に対するサービス、サービス水準が低下してはいけないということはこれは基本でありまして、これは小泉総理だって何度もそういうことは言っておられるわけですね。ですから、そういう観点を忘れることなく今後各種のサービス事業を展開してもらうと、こういうことだと思います。
 郵便局ネットワーク水準、郵便局におけるサービス水準、これを維持し、そして国民の利便に支障を生じないようにするというのが郵政民営化の本旨だというふうに思っておりますので、そういうことを考えながら、これからのこの郵政事業の進展に注目してまいりたいと思っております。
○長谷川憲正君 サービス水準を守っていくんだと、国民の立場を大切にという御説明でございました。全くそうでなくてはならないと、みんなこれは思っていることだと思います。
 そこで、二年前を思い出してみますと、私どもは、小泉内閣の用意いたしましたあの法律ではそうならないと、サービス水準が維持できなくなってしまう、制度的に法律に欠陥があるというようなことで議論をさせていただいたわけでございますけれども、最終的に参議院では否決をされましたけれども、衆議院が先ほどの話のように解散をされまして、そして自民党、公明党が選挙で大勝したものですから、あっという間に法律が生き返って今日に至っているということでございます。
 ただ、参議院で二年前の十月の十四日に成立をいたしましたときに、参議院の本会議でかなり長い附帯決議が付けられております。これは与党の皆さんがお付けになったものでございます。私たちは、本来はそういう附帯決議に付けるような中身ではなくて、法律の中に盛り込まれるべきことなんだということを言ったわけでございますけれども、附帯決議になってしまいました。
 この附帯決議につきましては、総理、ごらんになったことはもちろんあると思いますけれども、どのようにお考えでございましょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) どのように思われるかというよりは、この附帯決議を守るという、そういうことであろうと思っております。
○長谷川憲正君 ありがとうございます。
 これはもう十五項目にわたるかなり細かな指摘でございまして、私は、これを具体的に守っていただくということはとても重要なことでもありますし、一方、また難しいことでもあるというふうに思っているわけでございます。
 そこで総務大臣にお尋ねをいたしますけれども、具体的にこの附帯決議も含めまして、総理がおっしゃるように、利用者に不便を掛けないようにこれから日本郵政株式会社そしてその子会社を監督していただかなければならないわけでございますけれども、具体的に何をどのように監督をしていかれるのか、決意のほどを含めて御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) お答えを申し上げます。
 この郵政民営化、大変大事業でございますが、私も大臣に就任いたしました後に、十月一日スタートに当たりまして会社の方に認可書というものを交付をいたしました。その際に、会社の、現、当時は公社でございましたけれども、総裁の方に、法令、そして国会の方でお付けいただきました、立法府でお付けいただきました附帯決議の遵守については当然のことながら、そのほか、特にネットワーク水準ですとかサービス水準の維持に十分に留意をするようにと、こういうことを申し上げたわけでございます。
 これにつきましては、少し制度的な仕組みについてもお時間いただいて申し上げたいと思いますけれども、これは御案内のとおり、例えばネットワーク水準につきましては、法律でこのネットワーク水準を維持すると、こういう義務付けがなされているわけでございますが、当然、法律でそういう義務付けしている以上、それを十分見ていく、監督をしていかなければならないということでございまして、法律の中で毎年会社の方から事業計画を出させる、そういう仕組みになってございます。今年は半年だけのスタートということになりますので少し変則的でございますが、通常の年であれば前の年度のうちに翌年度の事業計画が出てくるということでございますので、そうした事業計画の中でこうしたネットワーク水準の維持のためにどういうことをするのかということが当然書かれるわけでございます。
 また、その事業年度が終わりましたら事業の報告書等が出てまいりますので、その中で、こうした水準がきちんと守られているのかどうか、会社としてそういった努力をしているのかどうかということを見守っていきたいと、見ていきたいと。
 そのほか、今御案内のとおり法律で義務付けがなされているわけでございますが、様々な社会状況の変化等もございましょう。そうした際には、法律の仕組みを見ますと、金融二社に対しては一定の期間にわたりましての契約の義務付けですとか、あるいは基金でございます、この基金からの支援ということが書かれております。
 この基金につきましては今後のことになるわけでございますが、こうしたことを通じて、今お話がございましたサービス水準あるいはネットワーク水準というものが維持されていくということについて、私どもも会社の努力を見ていきたいと。もちろん必要な場合には、法律の中でも監督命令ですとか、そこまで至らずとも、検査をしたり報告徴収ができることになっておりますので、随時、私どもも会社の方をきちんと指導していきたいと考えております。
○長谷川憲正君 是非きちんとお願いをしたいと思う次第でございまして、また既に、例えば年賀郵便が非常に遅れたというようなことについても郵政側に至らないところがあったということを指摘をしていただいたり、あるいは郵便局で犯罪が起きているものについても体制が十分できていないというようなことで御指摘をいただいたり、総務大臣非常に活躍をしておられるというのはよく承知をしているわけでございますけれども、これからは単に監督官庁というだけではなくて株主の立場でもあるわけでございますので、株主というのは結局、郵政事業は国民のものですから国民が株主ということでございまして、国民の目線で、国民の利便のためにいろいろ御指摘をいただきたいと思うわけでございます。
 ところが、この十月一日に発足をしたばっかりの会社でございますけれども、もうそれ以前に民営化の準備をいろいろやってまいりました。もう気になることばっかりなんですね。一つとして、これは改善されたな、良くなったなと実感できるようなものがございません。
 例えば、配達をやめてしまった郵便局が千もあるとか、それから郵便貯金を出し入れする機械が、今は郵便局の中だけでなくて役場ですとか病院ですとか学校ですとかいろんなところに、特に過疎地では置かれているわけでございますけれども、こういうものがどんどんなくなって、例えば昨年一年間でも三百二十二台撤去されている。郵便貯金は大黒字でやっているわけですよね。大黒字でありながら、地域の中でみんなが頼りにしているこういう機械をどんどん撤去してしまう。あるいは土曜、日曜にも一部の郵便局は窓口を開けていたわけでございますけれども、これを全面的にやめてしまいまして、千五百五十九局、土曜、日曜の取扱いをやめてしまいました。そういうサービスダウンが非常に目立ちます。
 それから、実際、郵便局が大変混乱をしております。なぜ混乱をしているかというと、今までと取扱手続ががらっと変わった。特に貯金や保険というものが銀行と民間の生命保険会社に変わってしまいましたので金融庁の監督を受けることになったということで、どうも取扱手続が変わったようでございまして、マニュアルと称するものが、六万ページに及ぶマニュアルというものが郵便局に送られている。これ、六万という数字はとんでもない数字でございまして、仕事をしながら読むとしますと、一日一生懸命読んで三十ページ読んでも二千日掛かるというようなことで、一体郵便局で、局長さん一人、職員が一人か二人というようなところもこういう状況だということで、私、本当にちゃんとやっていけるんだろうかと。今郵便局を見ていますと、九時、十時になってもみんな小さな局も電気ついております。日曜日もみんな出勤している。聞くところでは何か心筋梗塞の人が増えているというような報告もあるわけでございまして、これはもう笑い話で済まないということで、細かに御指摘をいただかなければいけないんじゃないかな、御点検をいただかなければいけないんじゃないかなというふうに思っております。
 さらに、郵便貯金銀行という銀行ができました。これは銀行でございますから金融庁の監督を受けるわけでございますが、この参議院選挙の最中に新しい会社の、それぞれの会社の役員が発表されましたが、この郵便貯金銀行の社長さんも副社長さんも金融庁からの天下りでございます。これは、今、渡辺大臣が一生懸命天下りとか癒着の問題なくそうということで努力をしておられる中に、こんなことで本当に一人前の民間の銀行を目指していると言えるのかなと私は非常に疑問に思うわけでございまして、今申し上げたようなことをひっくるめて、総務大臣、どんなふうにお考えになっているか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今先生の方から、この民営化を成功させる、そして国民の役に立つような組織にするという観点に立ちましていろいろ御指摘をいただきました。
 確かに地域、私も岩手という地域でございましたけれども、集配局の再編の話を聞きましたときにそこに行きましたり、あるいは過疎地域の簡易局が休止をするというときにそこ行ったり、いろいろ現場を見てまいりましたけれども、こうした郵便局が公的な役割も含めて地域の拠点として重要な役割を果たしていると。したがって、そうした集配局の役割というものも十分理解をしているつもりでございますし、また、簡易局の役割もまた地域にとっては大変掛け替えのないものである、こういう理解をしておりますので、確かに大きな人口減とか過疎化の問題がございますので、これは経営上はどうしても、これは様々な郵便局以外の分野もそうでございますが、どうしても集約化ですとかネットワーク化ということが不可避の状況に来ているところ、ここが大変過疎問題の難しいところでございますけれども。
 しかし、一方で、可能な限りの代替措置をとって、そして利便が低下することのないような、そういうことを会社にも求めていきたいと思いますし、何よりもそのためにはそこで働いておられる局員の皆さん方、これはもう本当にその地域を守るために懸命に努力をしておられる皆様方ばかりでございますので、そういった皆様方が、今いろいろな投信販売のための勉強するためにだとかコンプライアンスのためにとか、大変膨大な資料を読みこなしながら様々な資格を取られたり、それからいい会社にしようということで努力をしておられるわけでございますが、会社の方にも、ポイントをできるだけ分かりやすく、そうした局員の皆さん方に理解しやすいようにいろいろなものを分かりやすく作るように会社の方にも話してございますけれども、そうした会社になりましたけれども、正にこの間までは公務員であったわけでございますが、そういう局員の皆さん方のそういう気持ちに十分こたえるような、気持ちを一にして、こういう郵政民営化が成功されるような、そういう会社になるようなことを私からも経営陣に促していきたいというふうに思っております。
 それから最後に、貯金銀行の幹部が金融庁からと、こういうことでございました。
 これは適材適所ということで、恐らく一番適任の方を過去の実力等も含めて選んだという、こういうことでございますが、大事なことは、こうした郵政民営化の目的、大議論の中で行われました郵政民営化の目的というものを経営陣がしっかりと理解をして今後の行動に表していくということだと思いますので、こういったゆうちょ銀行につきましては、直接は金融庁の方の監督ということになるわけでございますが、まだ親会社を通じてその中にぶら下がっている会社でございます。移行期間中は私どももそういった権限を持っているわけでございますので、いずれにしても、しっかりとした経営をやるように、私どももそうした経営陣にも十分に促していきたいと考えております。
○長谷川憲正君 ありがとうございます。
 運用上の問題も多々ありますので、総務大臣には大いに活躍をしていただかなければならないというふうに思っておるわけでございまして、私どもも国会の立場からいろいろこれからも見させていただきたいと思っております。
 時間がなくなってまいりましたので、もう一つ総務大臣にお伺いをいたします。
 世界の郵政事業の経営形態、前にもお伺いしたことあるんですが、今どんなふうになっておりますでしょうか。そして、株式会社の形態を取っている国で、その株式の過半数を市場に公開している国というのはどのぐらいあるんでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) お尋ねの点でございますが、これは経営形態としましては、一つは国営、それからもう一つが公社、そして三つ目として民営化の株式会社形態と、こういうことになるわけでございますが、アメリカやお隣の韓国、ここは郵便事業体の経営形態につきましては国営でございます。それから、フランス、スイス、そのほかにもございますが、そうしたところはいわゆる公社、そして、さらにイギリスやドイツは株式会社と、こういう形態に分かれております。更に言いますと、主要国のうち、最後申し上げました株式会社形態を取っておりますのが、そのほかオランダ、それからニュージーランド等でございますが、このうち株式の過半を市場に公開しているのは、私どもが承知している範囲ではドイツとオランダと、こういう状況かと存じます。
○長谷川憲正君 世界の郵政事業の経営形態ってもう大体相場が決まっているわけでして、こんなものは政治的に決まるものでは本来ないわけですね。実務的に、実際的に決めればいいことでございまして、二割ぐらいが国営、あとの八割の半分半分が公社営と株式会社営ということになっているわけです。
 そして、株式会社のものも、ほとんどのものが国が一〇〇%株は持っているわけですね。自由な経営をやらせるけれども国の仕事であるということで、国がしっかりと監督権を行使しているというのが普通でございまして、今ドイツとオランダの例が出ましたけれども、オランダは黄金株というのを政府が持っていますから政府の言いなりに動かなければならないわけでございまして、ドイツと日本だけが例外的なことを今やろうとしているということでございまして、これはやっぱり相当注意をしてやっていかなければいけない。
 現にドイツは、もう時間超過しましたのでやめますけれども、ドイツは郵便貯金を一遍別会社にして日本と同じようなことをやって、郵便局からみんな委託契約がなくなって、あっという間に郵便局の八割ぐらいが閉鎖されたという苦い経験があるわけです。その結果、ドイツは郵便貯金銀行をもう一遍国、郵便会社の方に買い戻しましたし、その前にはニュージーランドで同じようなことをやりまして、ここは売り飛ばした郵便貯金が全部外国へ出ていってしまった、郵便局で扱えなくなったということで、改めて銀行をつくり直したんですね、郵便局に。
 そういう経験があるものですから、私は日本の制度というものももう一度きちんとよく冷静に見直さないと大変なことになるというふうに思っているわけでございまして、今見直しのための法案の準備、民主党と一緒に努力をしているところでございます。
 政府としても、私は余り政治論にこだわらずに、実際に国民のための目線でと総理もおっしゃるわけでございますから、この法の仕組みについても、三年後の見直しを待たずに、直せるものは直すというような態度でごらんになるべきじゃないかと思いますが、総理の御見解を伺って終わりにしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 現実にはいろいろ難しい問題もあるんだろうと思います。そういう兆候も出てきているというお話も伺いました。十月一日、つい二週間前にスタートしたばかりでございますけれども、これから十分にそういう点も踏まえて監視をしてまいりたいと思っております。
○長谷川憲正君 ありがとうございます。
 この郵政の問題、たかが郵政ということでありますけれども、やっぱり大事な問題でございまして、格差問題の非常に大きな私は地方でかなめになっている問題だと。役場もなくなり、学校も警察も農協もなくなっていく中で、最後のとりでが郵便局でございますので、ひとつ是非よろしくお願いを申し上げて、終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
○委員長(鴻池祥肇君) 以上で長谷川憲正君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。
 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会をいたします。
   午後四時五十分散会