第168回国会 外交防衛委員会 第18号
平成二十年一月十日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 一月八日
    辞任         補欠選任   
     櫻井  充君     喜納 昌吉君
     近藤 正道君     山内 徳信君
 一月九日
    辞任         補欠選任   
     亀井亜紀子君     柳田  稔君
     轟木 利治君     牧山ひろえ君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                犬塚 直史君
                藤田 幸久君
                佐藤 昭郎君
                山本 一太君
    委 員
                喜納 昌吉君
                佐藤 公治君
                徳永 久志君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                柳田  稔君
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                浜田 昌良君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                山内 徳信君
       発議者      浅尾慶一郎君
       発議者      犬塚 直史君
       発議者      白  眞勲君
       発議者      佐藤 公治君
   委員以外の議員
       発議者      直嶋 正行君
       発議者      大塚 耕平君
   国務大臣
       内閣総理大臣   福田 康夫君
       外務大臣     高村 正彦君
       財務大臣     額賀福志郎君
       防衛大臣     石破  茂君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 町村 信孝君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  岩城 光英君
   副大臣
       外務副大臣    木村  仁君
       防衛副大臣    江渡 聡徳君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小池 正勝君
       防衛大臣政務官  秋元  司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       内閣府大臣官房
       長        山本信一郎君
       警察庁警備局長  池田 克彦君
       消防庁審議官   寺村  映君
       外務大臣官房審
       議官       梅本 和義君
       外務大臣官房審
       議官       小田 克起君
       外務大臣官房参
       事官       小原 雅博君
       外務省北米局長  西宮 伸一君
       外務省中東アフ
       リカ局長     奥田 紀宏君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       外務省領事局長  谷崎 泰明君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       国土交通省住宅
       局長       和泉 洋人君
       国土交通省航空
       局長       鈴木 久泰君
       航空・鉄道事故
       調査委員会事務
       局長       辻岡  明君
       防衛省防衛参事
       官        小川 秀樹君
       防衛大臣官房長  中江 公人君
       防衛省防衛政策
       局長       金澤 博範君
       防衛省運用企画
       局長       高見澤將林君
       防衛省人事教育
       局長       渡部  厚君
       防衛省経理装備
       局長       長岡 憲宗君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の
 実施に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのア
 フガニスタン復興支援等に関する特別措置法案
 (直嶋正行君外八名発議)
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○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、櫻井充君、近藤正道君、亀井亜紀子君及び轟木利治君が委員を辞任され、その補欠として喜納昌吉君、山内徳信君、柳田稔君及び牧山ひろえ君が選任されました。
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○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案及び国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官鈴木敏郎君外二十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(北澤俊美君) テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案及び国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○白眞勲君 民主党・新緑風会・日本の白眞勲でございます。
 まず、最近の北朝鮮情勢についてお聞きしたいと思いますが、北朝鮮は非核化第二段階の措置の一つ目で昨年末が期限だった完全な核申告、核計画の申告に応じていないわけなんですけれども、まず高村大臣にここでお聞きしたいと思います。
 ヒル国務次官補は、この北朝鮮の姿勢について、核計画や核施設の面でさえすべてが含まれていなかったと大分不満を表明しているようなんですね、最近。日本政府としては、このような北朝鮮の姿勢についてどのようにお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 昨年の十二月末日までに完全かつ正確な報告をするということが北朝鮮に義務付けられていたわけでありますが、それについて何らの報告がないということでありますから、日本政府というか、私の不満はヒルさんの不満以上の不満でございます。
○白眞勲君 相当に頭に来ているということですよね。そういう中で、北朝鮮側は逆に、いや、核計画はアメリカに昨年の十一月に申告書を作って内容をアメリカに通報したんだというふうに主張しているようでして、大分アメリカ側あるいは今、高村大臣の認識とも違うようなんですけれども、私個人としましても、幾ら向こうが出したと言ったってこちらが認めてないならこれ出したことにならない、というふうにならないと思いますけれども、その辺りについて、今後の展望も含めて、高村大臣としてはどのように認識しているんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) それは、日米はもちろんでありますが、北朝鮮を除く五か国と緊密な連絡を取りつつ、約束したことはやりなさいよと。お互いに、北朝鮮が具体的な行動を取ればそれぞれの五か国も具体的な行動を取るということになっているんですから、北朝鮮がやるべきことをやらなければそれは何の見返りもありませんよと。そして、十二月三十一日というのはもう期限も過ぎていることですから、それについて速やかに完全かつ正確な申告をしてもらうように五か国連携して促していくと、こういうことだと思います。
○白眞勲君 今回のポイントというのは、ウラン濃縮とか核拡散といった問題どころか、ヒル国務次官補によりますと、それ以前の核計画や核施設も含まれていなかったということであるわけなんですけれども、そうしますと、いわゆるアメリカのテロ支援国家指定解除など一連の措置も今後しばらくないというふうに高村大臣としても御認識されているんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) アメリカはかねてから、指定解除の問題は一義的には非核化の進展具合である、その際には拉致問題を含む日朝関係も考慮されると、こういうことを言っているわけでありますから、そういう観点からアメリカとしてはアメリカの国内法に基づいて、今最初申し上げたような観点を考慮しながら決めることになると、こういうふうに思っておりまして、と思っております。
○白眞勲君 といいますと、やはりこれはしばらくないというふうに日本政府としては考えているんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 北朝鮮の方が急転直下政治決断をして、核の問題についてもあるいは日朝関係についても何らかの政治決断をすることによって変わるということもあるので、余り断定的に悲観的なことを申し述べるつもりもございません。
○白眞勲君 先日、アメリカのヒル国務次官補は、佐々江アジア大洋州局長と会談した後に韓国に行きまして千英宇主席代表と会談したわけですけれども、ソウルからの報道によりますと、今月にも北朝鮮の核開発をめぐる六か国協議の非公式会合を開催する方向で検討していることを千さんは明らかにしているわけなんですが、このような方向で検討しているというふうに見ていいんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 代表者会合という意味ですか。
○白眞勲君 六か国協議、非公式会合です。
○国務大臣(高村正彦君) 非公式会合というのはいつどういう形で、全部が集まるかどうかは別にして行われることでありますが、具体的な検討状況については私は必ずしも承知をしておりません。
○白眞勲君 そうしますと、今のところ六か国協議、これはオープンの六か国協議というのは開かれるということはないということですね。
○国務大臣(高村正彦君) 私の認識からいえば、やはり何らかの申告がないと代表者会議を開いてもそれほど意味があることではないだろうと、こういうふうに思っております。
○白眞勲君 続きまして、町村官房長官にお聞きいたします。
 先日、私の同僚である牧山委員の質問の際に、総理の年頭所感に関する北朝鮮の言及がなかったことについての質問で、官房長官が記者会見とどうも何か混同されていたのかなというようなことだったので、もう一回改めてお聞きしたいと思います。
 牧山委員が質問しましたのは総理の年頭所感ですから、それに対する御答弁として、限られた時間だから触れられなかったということはあり得ないわけでして、改めて、何で総理は北朝鮮に対する年頭所感あるいは記者会見でもそうだったんですけれども、触れなかったんでしょうか。もう一度お聞きしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 確かに、年頭所感、記者会見、ちょっと私もそこはごっちゃにして考えていて、陪席したと申し上げているのは記者会見のことでございましたから、確かに年頭所感の文書のことではなかったかなと確かに思います。そこはちょっと誤解をしていたらおわびを申し上げます。
 なぜ総理が拉致問題に触れなかったのか、今日の午後、総理がお出ましになられますから、もし必要であればお尋ねをいただければと思います。決して総理が拉致問題を軽視しているとか無視しているとか、そういうことでは決してないと思っております。総理御自身も御家族の方々と会われたり、また折に触れてその問題について発言もしておられます。先般は、日中首脳レベルの会談においても拉致問題について、中国側の言わば議長国としての、六者協議の議長国としての中国に対しての協力も要請をしていたりなどなど、いろいろな機会にそのことは触れていると、こう思っておりますから、その年頭所感なり記者会見なりで触れなかった定かな理由は私にも分かりませんけれども、決してこの問題が総理の念頭にないというわけではないと私は受け止めております。
○白眞勲君 ですから、触れなかったのが非常に私には、逆に言うと何でだろうなというふうに思うんですね。この国民の関心が非常に高い、なおかつ今も大臣おっしゃいましたようになどなどということで大分あちこちでいつも北朝鮮あるいは拉致問題についてはお話をされているという中で、この今、正に審議している給油新法だって、北朝鮮との関連と、アメリカとの関連とかいろいろなものも複雑に絡んでいるという中で一行もなかったと、私には非常におかしく見えたんですね。
 逆に、これは何かやっているから言いにくかったから言わなかったのかなとも思えなくはないんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 北朝鮮との関係において何もやっていないということは、それはございません。いろいろな形での外交活動を展開しているわけでございますが。しかし、やっているからまた触れなかったということでもないと思いますし、ちょっとこれ以上、私、申し訳ございませんが、ちょっとお答えをするすべが分かりませんので、ひとつお許しをいただきたいと思います。
○白眞勲君 別に、町村大臣をどうこうということではございませんので、今日これから正に午後、総理も御出席されますから、私の同僚がこの件についても、直接聞けば一番話が簡単ですので、聞きたいというふうに思いますが。
 ここで、アフガニスタンのISAFの件についてお聞きしたいと思います。
 福田総理は、この自衛隊のISAFの参加については、去年の十二月四日の当参議院外交防衛委員会でこうおっしゃっているんですね。これ、読みますと、ISAFの参加ですが、これは正に治安維持ということにおいて武力行使を伴うことなんですよと。ですから、いわゆる戦闘行為というようなものも含まれているということでありますので、ここからがポイントなんです、これは我が国の憲法に抵触をするということになっております、こうはっきり断言されている、明確に憲法違反だと言い切っていらっしゃるわけですね。
 ところがですよ、高村大臣が二週間後の十二月十八日、同じ外交防衛委員会でこうおっしゃっているんですね。これも高村大臣のこの議事録、このまま読みますと、ISAFの参加についても、憲法上認められないというふうな断定をしたことはないと思いますとおっしゃっているわけで、これは総理の答弁と完全に正反対の御答弁なんですよ。これ一体どうなっているんでしょうか、高村大臣、お答えください。
○国務大臣(高村正彦君) 十二月四日の参議院外交防衛委員会において、福田総理は、国連安保理決議に基づく措置であれば武力の行使に当たる行為を我が国が行うことが許されると、そういう考えは取らないということを強調する文脈でISAFの問題に言及したわけで、そのすべてについて、じゃ全体が極めて正確だったかどうかは別にして、そういう今私が申し上げたような文脈でISAFについては憲法上許されない場合があると。逆に、御党の党首が、国連安保理決議に基づく措置であれば武力の行使に当たる行為を我が国が行うことは許されると、そう言っておられる、少なくとも雑誌の上の論文で言っておられる、そのことに対する、そういう考えは取りませんよという文脈の上で申し上げたと、こういうことであります。
○白眞勲君 いや、それはちょっと、非常に苦しそうな今表情であったように私、高村大臣、思ったんですけれども。
 今、完全に、それでなくたって、逆に町村官房長官も石破大臣も、それぞれISAF本体への自衛隊の参加については憲法違反になると当時おっしゃっているわけなんですね。ですから、それに対する今の御答弁というと、これは矛盾しているんじゃないかとも思うんですけれども、それについて、じゃ、お二人いらっしゃいますので、町村官房長官、どうでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君) 私も記憶力が余り、最近衰えているせいか、余り私は、ISAFが即憲法違反であると言った記憶は、私は正直言ってございません。
 今、高村外務大臣が言われたのは、自民党の佐藤昭郎議員だったと思いますが、国連中心主義についてどうですか、国連の決議があれば何でも参加していいんですかという質問に対して、総理が先ほど白委員がお答えになったような答弁をしたという流れなわけですね。
 そこで今のような、あの高村大臣のような御答弁になったわけでございまして、いずれにしても、このISAFの中身、活動の中身、これを私どもも詳細に承知をしているわけでもございません。ただ、陸上での治安維持活動を含む様々な活動がある、しかしISAFの活動はそれだけでもないだろう、例えば空輸活動というようなものもあるだろうし、すべてが治安維持にかかわり、そしてすべての活動が武力行使を伴う戦闘行為というばかりでもないわけです。いろいろな多分多様な活動があるんだろうと思います。
 しかし、なかなか憲法との関係であるとか要員の安全確保、こういう観点から難しい課題ではあるなということでこれまで答えてきているわけでございまして、憲法上認められるかどうかということについては、いずれにしても慎重な検討が必要である、そういう活動がISAFの活動には含まれているというふうに私は理解をしております。
○白眞勲君 町村大臣も、都合によって忘れちゃったり忘れられなかったりするのかもしれませんけれども。
 十月五日の記者会見でしょうかね、町村大臣はISAFは正に武力行使を伴う地上軍だとおっしゃっているんですよね。今は、何かISAFは武力行使というわけでもないみたいなこともおっしゃってみると、またこれも御答弁がちょっと変わってきたんじゃないかなと。おかしいじゃないですか。どっちなんですか、これ。
○国務大臣(町村信孝君) ISAFの活動の全貌について私ども正確に知っているわけじゃございません。いろいろな活動があるんだろうと思います。
 主として地上における治安維持活動というものが中心であるということは承知をしておりますけれども、例えばそれに必要な輸送業務というものもまたあるんだろうと思います。現実にいろいろな、例えばNATOの関係者との会談の中で、輸送面で日本がどこか協力できないかなというような話もある時期あったやに聞いております。したがって、輸送だけに限ってみれば、それは直ちに陸上での戦闘を伴うというわけでもない。ただ、やっぱり輸送といっても当然危険が予測をされるというようなこともあろうかと思います。
 したがって、ISAFそのものの活動がすべて陸上における武力行使にかかわる活動であるということは言い切れないんだろうなという趣旨で私は今申し上げたわけであります。
○白眞勲君 今も、今度はISAFは正確には分からないんだとおっしゃっていますが、十月五日の記者会見でISAFは正に武力行使を伴う地上軍だと断言されているじゃないですか。私は、これおかしいと思いますよ。答弁がちょっと非常にあやふやなんじゃないかなというふうに私は印象を持っているんですね。
 ちなみに、石破大臣にお聞きいたしますけれども、石破大臣も昨年の十月の九日の記者会見でISAF参加について憲法については妥協の余地はないと思いますと、ここまではっきり断言をしていたじゃないですか。これ、どういうことですか。じゃ、石破大臣、お願いします。
○国務大臣(石破茂君) これは、本当に一度論理をきちんと整理をして議論をしてみる必要があるんだろうと私は思っています。
 つまり、憲法九条第一項に、国際紛争を解決する手段として武力による威嚇又は武力の行使はこれを永久に放棄すると、こういうふうに書いてあります。では、国際紛争とは何ですかということを考えると、国又は国に準ずる主体の間における武力を用いた争いと、こういうことになるわけであります。
 実際に、私どもISAFに参加をするということを具体的に検討したわけではございません。したがいまして、アフガニスタン国内にまさしくタリバンの残党のごときもの、それを、領土を有し、領民というか国民を有し、統治機構を有しているかどうか判断をする立場にございませんし、判断をしたこともありません。
 しかしながら、そこにおいて活動をするときに、国若しくは国に準ずるような組織があるかないか、仮にありとするならば、それは今まで政府が考えてまいりました国際紛争というものの幾つかの要素を満たすことにはなるわけでございます。そういうことになりますと、従来の政府の考え方から申しまして、それは憲法九条に抵触する可能性なしとしないということは私は言い得るのだろうと思っております。
 他方、仮に国権の発動としてという言葉を重視するとするならば、国連決議がありとせば、それは国権の発動ではないというロジックを使いますと今までの議論は全部捨象されることになります。その辺りを一体論理的にどう考えるのかということにおいて、ここは詰めた議論が必要なのだと思います。
 私は、仮に国連の決議があったとしても、それは国家主権を喪失せしめるものではないというような考え方があることを承知をいたしております。そうでなければ、やめるということについて国独自の判断が行えることはあり得ないというふうに、ロジカルに突き詰めればそのようなことになります。そこは私は論理の交錯があるように思っておりまして、政府の立場といたしまして、国又は国に準ずる主体というものがそこにある場合に、それは今までの考え方からして憲法九条の判断に抵触する部分がある、そのことは政府の一貫性からして妥協する余地はないと申し上げたのはそういう意味でございます。
○白眞勲君 非常に複雑怪奇に言われちゃうと、私さっぱり分からなくなってしまう。
 整理して考える必要があると今おっしゃったり、詰めた議論が必要だというふうにもおっしゃっているわけですね。だったら、何でそのときにISAF参加について憲法については妥協の余地はないと思いますとぽおんと一言で言ってしまって、今みたいに長いお話をそのときにされなかったんだろうかと、私はそういうふうに思う。おかしいんですよ、これ。
 だから、今お三方こう並んでいらっしゃいますけれども、皆さんそれぞれ、あのときと今と違うんですよ、議論が。これじゃ全然話がこれから先進まなくなっちゃうんですよ。どうなんでしょうか。この辺について、これきちんとした議論をしていただきたいと思いますね。
○国務大臣(石破茂君) 私どもとして、別に私どもの論理が錯綜しているということはございません。一貫して、国又は国に準ずる主体の間において行われる武力を用いた争い、これが国際紛争である、国際紛争を解決する手段としてという憲法九条はそのような意味を成すものであるということは従来から一貫して申し上げていることでございます。
 ただ、そこにおいて、今まさしく議論の中で、危険であるとか危険でないとかいう議論がございました。危険なのか危険じゃないのかというお話と主体が何であるかということは、それは分けて考えなければいけません。そこをごちゃごちゃにして考えるから、議論が交錯したように聞こえるのは、これは私も答弁を気を付けて言わねばならないと思っておりますが、たとえどんなに危険であったとしても、国又は国に準ずる主体というものが登場しなければ、それは憲法判断としてまた異なるカテゴリーなのだというふうに私は考えております。
○白眞勲君 ですから、変わっているんじゃないんですか、当時の話と違うじゃないですかというふうに私は申し上げているわけなんですよ。
 だから、ISAFの問題については、総理ははっきりと憲法に抵触するんだとここで言っているんですよ。我が国はアフガニスタンの地上における活動はできないんですとその後断言しているんですよ、これ。断言していますよ、これ。
 石破大臣、考えが違ってくるじゃないですか、これ。今状況を見てまた判断するということでしょう、結局は、その状況がよく分からぬから。簡単に言えばそういうことですよね。今アフガニスタンの状況が分からぬからそれについて憲法云々というのは、今考えるというのは、それはそのとき考えてみましょうよということを今おっしゃっているわけじゃないですか、簡単に言えば。
 ところが、総理は当時の答弁では、我が国はアフガニスタンの地上における活動はできないんですとはっきり言っちゃっているんですよ、これ。絶対これ違うと思いますよ。ちょっとおかしいですよ、これ。
○委員長(北澤俊美君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(北澤俊美君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(町村信孝君) 多少先ほどの答弁とダブるかもしれませんがもう一度申し上げますが、ISAFにつきましては、活動の詳細を具体的に承知をしていない部分もございますけれども、現下の極めて厳しいアフガニスタンの治安状況の中で、やむを得ず危険な事態に対応せざるを得ず、多数の犠牲者が出るような事態も少なくないと聞いております。
 このようなISAFへの自衛隊派遣については、一つは憲法との関係、二つ目は要員の安全確保、三番目は日本として効果的な貢献ができるか否かといった観点から、決して容易なものではなく慎重な検討が必要であると、このように考えているところでございます。
○白眞勲君 ということは、どっちなんですか。憲法違反なんですか、憲法違反じゃないんですか。これ福田総理の答弁とどう違うんですかということを聞いているんですけれども。お願いします。
○国務大臣(町村信孝君) 福田総理のその十二月四日の発言は、先ほども申し上げましたが、あちらにいらっしゃる佐藤委員が、小沢代表は国連の決議さえありとするならばいかなる活動をしても問題ないではないかということについて、例えばISAFを例えに取ってそのことはどうなんですかということを総理に問うたわけであります。それに対して総理は、先ほど委員がお述べになったようなことで憲法に抵触するようなこともあるんだということを申し上げているのであって、要するに国連決議がすべてを、先ほど石破大臣が申し上げたようないろいろな前提を捨象して、小沢代表が言っておられるのは、国連決議があればもう主権の問題も全部クリアできるし、そこで武力を行使しようとしても、それは国家の主権を離れた行動なんだから何でもそれはもう全部許されるんだということについて、それはそういう単純な解釈ではまずいのではないでしょうかという趣旨のことを総理は申し上げたわけでございます。
○白眞勲君 ですから私は聞いているんですね。例えばということでISAFについては我が国の憲法に抵触をするということをおっしゃっているわけですよ。つまり、小沢論文というものに対してのそれは御発言かもしれませんけれども、例えばということで例に例えてこのISAFの問題を出したときに憲法違反だというふうに総理がお述べになったことに対して、今の御答弁と違うじゃないですかということを申し上げているわけなんですよ。おかしいですよ、それは。答えてませんよ、これ。
○国務大臣(町村信孝君) どこが違っているとおっしゃっているのか私にはよく分からないのでありまして、今申し上げましたように国連決議至上主義、ちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、国連決議さえあれば憲法の問題は全部クリアできる、そういう単純な話ではないんじゃないですかということを総理が申し上げているわけでありまして、別に何ら矛盾する話ではないわけであります。
○白眞勲君 いや、ですから私が申し上げるのはISAFについて聞いているわけですよ。国連決議云々ということを聞いているわけではございません。ISAFについてどうなんですかということを聞いている、ISAFの実際の活動について聞いているんですよ。
○国務大臣(町村信孝君) ただ、総理の答弁は、今何度も申し上げるように、佐藤議員がISAFを例えに出して国連中心主義、国連について小沢代表はこう言っておられるんですと、民主党も、国連の活動には積極的に参加することは、たとえそれが結果的に武力行使を含むものであっても何ら憲法に抵触しない、むしろ憲法の理念に合致する、こういう主張についてどう考えるんですかという質問をされたことに対して、福田総理は先ほどのような答弁をしたんです。いや、これは答弁をどうぞごらんになってください。そういう趣旨で答弁をしたということを、是非議事録を正確に読んでいただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(北澤俊美君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(北澤俊美君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(町村信孝君) もう一度申し上げます。
 この確かに福田総理の答弁、今先ほど白委員がお読みになったとおりでございますが、ISAFの問題ですか、これは正に治安維持ということにおいて武力行使を伴うことなんですよ。ですから、いわゆる戦闘行為というようなものも含まれるということであります。これが我が国の憲法に抵触するということになる。
 したがって、この戦闘行為、武力行使を伴う戦闘行為そのものであれば、これは憲法に抵触するということもあると。ただし、ISAFの活動は、さっき私が申し上げましたように、いろいろな活動が、それは詳細は分からないけれども、常識に考えて治安維持活動が中心であるけれども、それに付随するいろいろな輸送活動等々というものもあるので、ISAFの活動すべてが憲法違反だということをこの福田総理も言っているわけじゃないわけですね。
 多分、中核的な活動であるところの治安維持活動、これについては戦闘行為、武力行使を伴う戦闘行為というものはある。とすると、それは憲法に抵触する。含まれるという意味で、主要な部分はそういうことかもしらぬけど、その周辺に様々なISAFの活動のその部分は別に憲法違反であると言っているわけではないわけでありまして、ISAFをトータル全部これは憲法違反だという答弁をしているわけではないということが私はこの総理答弁の正確な読み方だと、私はそう思っております。
○白眞勲君 私にはそういうふうには全然読めないですね、これ。正に、もう一度そこを読みますと、ISAFの問題ですが、これは正に治安維持ということにおいて武力行使を伴うことなんですよと、はっきり言っちゃっているわけじゃないですか。その後、いわゆる戦闘行為というものも含まれているというふうに、含まれているということもありますから、これはというのはどこに掛かるかというところの認識だと思いますけれども、やはり憲法に抵触するということになっておると。ということは、正に武力行使を伴うイコール、つまりISAFイコール正に、ISAFイコール武力行使を伴うイコール憲法に抵触するという読み方が私の読み方で、一般の読み方だと私思います。
 これ以上やるともうこれだけになっちゃうんで、私ちょっとほかの話したいなと思っていたんで、ちょっと次の話したいんだけど、その前にちょっとこれ、またやりますからね。
 タリバンは、ここで聞きたいんです、国又は国に準ずる組織として認識しているのかどうかお答えください、外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 国とは認識しておりませんが、場合によっては国に準ずるか準じないかということについては日本政府として必ずしも断定できないと、こういうふうに思っております。
○白眞勲君 ちょっと今の言い方よく分からないんですが、もう一度お答え願えませんか。ちょっと、全然分からなかったんですけれども、お願いします。
○国務大臣(高村正彦君) 何度言っても同じ言い方しかできないんですが、タリバンは国ではありません。国に準ずる組織かということであれば、これについては必ずしも日本政府としてどちらかであると、準ずる組織あるいはそうでないと断定しているわけではございません。
○白眞勲君 また、じゃこれについて聞きたいと思いますけれども。
 ちょっとこれ、次のことについて聞きたいと思います。「しらね」の火災についてお聞きします。
 十二月に火災を起こしたヘリ搭載護衛艦の「しらね」ですけれども、何か報道によりますと、何か修理やめて除籍する方向だ、除籍を検討しているという報道もあるんですけれども、それは事実なんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) そのような報道がございましたが、私ども防衛省といたしまして、除籍を前提にというか、そういうことを決定をしているあるいはそういう方向を固めて検討しているということではございません。
○白眞勲君 除籍もそうすると含まれるということなんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) あらゆる角度から検討いたしております。つまり、DDHが今四隻でございます。今「しらね」が御案内のような状況でありまして、一隻は今碇係に入っております。そうすると、このDDHの司令部機能というものが滅失しておるということは好ましいことではございませんので、どういうやり方があるか。延命あるいは新しい船の就役時期、そういうことも含めていろいろな可能性を検討しておるということで、御指摘のような除籍ということを決めたとか、そういうような前提で検討しておるというわけではございません。
○白眞勲君 原因は分かったんでしょうか。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 こういった事故につきましては四か月以内に防衛大臣に報告するということで、十二月十五日に調査委員会が設置されまして鋭意調査を行っている段階でございます。できる限り速やかに御報告をさせていただきたいという状況でございます。
○白眞勲君 もう火災起きて三週間ですよね。これ、非常に重要な私は艦艇だと思っているんですね、船だと思います。たしか観艦式の際には総理が乗る船である。そんじょそこいらの船と違って非常に重要な船であるわけで、そういったものについて四か月と今おっしゃいましたけれども、できる限り早くということですけれども、もう三週間たっていれば、普通火災の原因ぐらいはこの国会で報告してもいいんじゃないかなと思うんですけれども、何にも報告しないというのはどういうことなんでしょうか。もう一度御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 現在、百名体制で全体的な調査を行っておりますし、また今までの調査の中でいろいろ分かってきたこともございますけれども、あくまでもこういった火災の具体的なメカニズム、そして警察なり消防なり、そういった専門知識の力もかりながら徹底した解明を努めているところでございますので、そういったものが全部そろっていない段階で予断を持って途中の経過というものを申し上げるというのは、やはり火災の原因を徹底的に究明する、それから消火体制その他いろんな問題も含めて徹底的に調査をしておりますので、いましばらく時間をいただきたい。
 それから、四か月以内というのは、そういった訓令の中で四か月以内に報告をしなさいということが決められているものでございますけれども、御指摘のようにDDHという非常に重要な装備でございますので、それは全力を挙げてできるだけ早くやっておるという状況であることを御理解いただきたいと思います。
○白眞勲君 いや、全然理解できないんですよ、私には。今も何か少々事実も分かってきたというふうにおっしゃいましたけれども、その少々事実が分かってきたなら、それを逐一やはり国会に報告していただくということも私は必要だと思うんですけれども、大臣、どうでしょうか、その辺、放火の可能性も含めてちょっとお話聞きたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 事の重大性についての認識は私は委員と全く同じでございます。私も、関係部署に対しましては早急に分かったものから報告をするようにという指示は出しております。
 ただ、今局長から答弁申し上げましたように、いろいろと予断を与えるようなそういう情報の開示の仕方は適切ではないだろうと。Aなのかもしれない、Bなのかもしれないというような段階で国会に御報告をするということは適当ではないと私は思っております。
 私自身として、ここまでなら言えるねという得心ができればそれは国会に御報告をいたしたいと思っておりますが、現段階でAなのかBなのかCなのかというところまで絞り込まれたというふうな段階であると仮にするならば、そういう段階で御報告をするということは適切ではない。
 委員御指摘のようにとにかく極めて重大なことです。何で火が起こったかということが大事、そして何であんな長時間燃えたかということが大事、この後どうするのということ、この三つについてきちんと国会に御報告をする責務が私にあることはよく認識をいたしております。
○白眞勲君 国民の非常に貴重な税金で造った船であります。そして、その船が八時間も燃えてしまうと。まして、いわゆる海上自衛隊の正に顔とも言える船だと私は思いますよ。そういう船がこういう状況になっているというのは非常に私は遺憾なことだなというふうに思うんですけれども。
 今三点言いました。なぜ、そして今これからどうするんだということと、それからいろいろなことをお話しされましたけれども、もう一つ私は重要なことがある、それは何かと。旗艦ですよね。ですから、当然様々な指揮の中で機密関係の保持というのは大丈夫なんだろうかという部分が私はあると思うんですけれども。
 よく分かりませんけれども、私、当然これ指揮所ですよね、暗号関係の書類とか何か、その辺について、これはなくなっているとか、そういったことは、そういった関係は大丈夫なんでしょうか、その辺、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 CICというのは非常に重要な区画でありますので、実際の消火活動を実施する際にもその辺の状況を全部把握しながらやっておったわけでございますので、実際の検証作業というのも進められておりますので、そういった秘密にかかわるような書類がどうなったかというようなことも含めて徹底した解明ということをやっておるところでございまして、現在までのところ、そういった管理について問題があったというようなことはなってございませんけれども、そういった点も含めまして徹底した調査をしておるというふうに御理解をいただきたいと思います。
○白眞勲君 ちょっと細かいことかもしれませんけれど、このCICのみならず、当然その上にある、延焼していた可能性もあるわけで、そこに、例えばブリッジの上にぐるぐる回っているレーダーですか、ああいったものというのはやっぱり壊れちゃったんですか、それもちょっとお聞きしたいと思うんですけれども。
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 現在までの調査で見た範囲で申し上げられることを申し上げれば、CICにつきましては、委員会でもお答えしたかと思いますけれども、かなりの機器類がやられておると。それから、それ以外の周辺部分につきましては、消火活動等に伴って水が一部掛かったりしたというようなものもございますので、そういったものについては改めて評価が必要だというふうに思っております。
○白眞勲君 大臣は先日の御答弁で、この船相当古い船だとおっしゃって、消火設備等新しいものがなかったと、こうおっしゃっているわけなんですけれども、これ、航海中の火災じゃなくて停泊中、それも消防車に来てもらって消してもらったわけですよね。これ相当深刻だと私は思うんですよ。
 やはりこの辺相当、予防とか今後のことについてしっかりとしなきゃいけないなというふうに思うんですけど、この大臣がおっしゃった、私、相当古いという言葉にちょっと気になっていて、ちらっと調べてみたら、何とこの船は一九七八年ぐらいの進水なんですね、これ、見ると。今度退役するキティーホーク、これは一九六〇年の進水ですよ。何か日本の護衛艦ってそんな古いのかなというふうに私思うんですね。
 この辺の寿命ですね、護衛艦の、についてどういう認識なのかなというふうに思うんですけれども、それについてもちょっと大臣、お答えください。
○国務大臣(石破茂君) 船をどれだけ使うかということは、その船が沈まずちゃんと動くということであれば、これは何も二十五年とかそこらで除籍はしなくてもいいのでございます。ただ、その船が時代に合ったものであるかどうか、つまり、この船、委員御指摘のように「しらね」は五十年度予算で造りまして五十五年に就役をした船でございますが、今「ひゅうが」が進水をいたしておりますけれども、中のアビオニクス系統というのはもう相当に古くなっていると思っております。また、ヘリコプターを同時に運用できる能力というのは相当に落ちておりますので、単に走っておればいいということであればまだ何年でももちますが、このDDHという船は世界でも類例を見ない、まあいい言い方をすれば極めてユニークな船なのですけれども、これが今後の運用において最も最適かといえば、私どもはそのように思っておりません。
 したがいまして、一六DDHと言われます一万三千五百トン型の「ひゅうが」を造って、今艤装中でございますが、そういうものに替えていかなければ、まさしく海上自衛隊としての能力が今の時代に合わないということだと思っております。もちろん大きな船を持ち、別に船に限りませんが、いろいろな拡張性を持っていろんなものを替えていける、そういうような構想も今後検討していかねばならないものだと思っております。
 ただ、基本的なコンセプトとして、この「しらね」あるいは「ひえい」、「くらま」あるいは「はるな」、こういう船は替えていかねば海上自衛隊が今の時代に合ったような、そういう能力を果たすことは難しいだろうと私は思っております。
○白眞勲君 何度も言うようですけれども、この「しらね」、非常にいい、いいというか、非常に顔になっている船であったというところですけど、私の記憶ですとその乗組員が機密情報を漏えいさせた事件があったり、今度はもしかしたらこれ使い物にならなくなるようなダメージが今回この船に出てきたと。さらには、もう一つのこの海上自衛隊の顔であるイージス艦の情報漏えいの問題、さらには航海日誌、これ海上自衛隊、自衛艦のすべての船ですね、規則違反だったと。ちょっと本当にしっかりしてくださいよというふうに思って、これもう哀願ですよ、もう国民にとってみたら。
 そういう中で、本当にこういうような、今も高見澤さんおっしゃった四か月ぐらい、マキシム四か月にしても、原因がはっきりしないまま。これ海外に給油のためにこういう状況で船出せるんですか、これ。これ船出して、もちろん今まで大臣は、今まで給油というのは日本が、これはもう一生懸命やって本当にもう世界でもこれだけの技術を持っているというふうにおっしゃっていますけれども、これ火災起きたら海上では消防車来てくれませんからね。ですから、本当にインド洋に派遣するの少し待った方がいいんじゃないかなというふうに思いますけど、ちょっとどうでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) このタイプのDDH、当初出しておりました。ただ、古い船古い船と何度も申し上げて恐縮ですが、蒸気タービンで動かしておりますので非常に艦内温度が下がりません。どんなにエアコンを掛けましても三十度より下がらないということで、あるいは古い船でございますので三段ベッドを使用しております。したがいまして、今この船を持っていくということは計画をいたしておりません。比較的新しい船を持ってまいるということにいたしております。新鋭艦の場合には、消火設備等々このタイプよりは相当に進んだものを持っております。また、航泊日誌の誤破棄等々、このことはもうこのようなことが二度とないようにということで全部徹底した調査を掛けました。
 ですから、委員御指摘のように、本当にこういうような状況で持っていって大丈夫かということについての問題点は、衆参における御議論も踏まえて一つ一つきちんと解明をし、そして出して大丈夫、高い練度を維持していますし高い能力を持っていますが、それを支える基本的な部分も委員会の御指摘を踏まえて相当に改善をなされたと思っております。
○白眞勲君 最後でございますけれども、電子目安箱についてお聞きしたいと思います。
 この情報提供の専用ページ、いわゆる電子目安箱、これ防衛省のホームページに分かりやすい場所に設置されたとのことですけれども、あのときはまだ一件も来ていないというんですけど、その後来ましたか。
○政府参考人(小川秀樹君) お答え申し上げます。
 電子目安箱に関してでございますけれども、委員先日の御質問、十二月二十五日の御質問におきまして大臣も御答弁いたしましたけれども、もっとアクセスを増やそう、通報を増やそうということで、ホームページのトップページに電子目安箱へのワンクリックで移動できるような改善を行ったわけでございます。その後、まだ休日を除きますとそれほど長い期間たってございませんので、具体的な通報といいますか、それは来ておりませんけれども、ただ、アクセス数だけをちょっとチェックをいたしましたところ、二十五日の改善までは一日平均七回ちょっと、七・二回だったのが、十二月二十六日から一月八日まで一日平均五十三回ということになっておりまして、アクセス数は飛躍的に増えております。
 こういう通報があることを期待するのがいいことかどうかは別といたしまして、改善が図られ、周知が図られたというふうに理解しております。
○白眞勲君 終わります。
○佐藤正久君 自由民主党の佐藤正久です。
 本日でこの委員会の質問、八回目になります。ただ、今日は初めて民主党側から出されましたいわゆるテロ根絶法というものについて質問させていただきたいと思います。
 法案提出まで党内で多くの議論があったということを仄聞しておりますし、先日の委員会での法案提出が十二月の後半になったということの理由の答弁からもいろいろあったんだろうなということが推察されるんだと思います。ただ、この委員会で、ある民主党の委員からは補給活動に反対するのが民主党の対案だという発言があって、当時の町村官房長官があっけに取られたような表情をされたというのが今でも私の記憶に非常に残っているんですけれども、そういうことを考えれば、この法案を出すまでには本当多くの多分調整なり時間が掛かったんではないかなと、法案提出者の御努力は大きいものがあったというふうに私自身思います。
 その法案の中身につきましても、いわゆる一般法の制定とか任務遂行の武器使用とも取れるような踏み込んだ点があって、個人的には御努力を評価したい部分もありますけれども、全体的な評価としましてその実効性という点についてやっぱり疑問を抱く点がありますので、それについて質問をさせていただきます。
 この種法案というものは、派遣される民間であれ自衛隊員であれ個人や部隊に対して実行を命ずる性格のもので、国益とか派遣される隊員の安全確保というものは重要な要素だというふうに思います。議論のための法案というものではありませんので、その面は非常に考えないといけないなと思います。
 一昨日の公明党の浜田議員からの質問の中で、実際には何にもやらない法案ではないのかという指摘がございました。それに対して法案提出者からは、そうではありませんという御答弁がありました。
 この法案の有効期間は施行後一年となっております。これは中身についてもいわゆるメニュー法で、活動内容も治安分野の改革支援活動と人道復興支援活動と大きく二つに分かれております。それでは、実際に施行後半年以内にアフガニスタンにおいて行う活動は何なのか、それぞれの二つの分野について具体的に項目でお答えください。
○浅尾慶一郎君 佐藤委員の御質問にお答えいたします。
 法律の施行後半年以内に行う活動は何かということでありますが、今委員御指摘のとおり、この法律の中におきましては治安分野改革支援活動というものと人道復興支援活動という大きな二つのメニューがございます。加えまして、抗争停止合意に向けての外交努力というものがあるわけでありますが、御案内のとおり治安分野の改革につきましては現在でも行われるところもあると思いますし、この定義を申し上げますれば、武装解除の履行の監視及び当該武装解除の履行により武装を解除された者の社会復帰等の支援、及び警察組織の再建その他アフガニスタンの国内における安全及び安定を回復するための改革が治安分野改革支援ということでありますが、御案内のとおり我が国はDDRということで、その治安分野改革において国際的に評価される成果を上げております。
 このDDRを、しかしながら分析をいたしてみますと、これは北部同盟の武装解除ということでありまして、現在遂行しなければいけないのは、DIAGと言われる北部同盟以外のタリバンも含めた武装解除ということになってくるわけでありますが、当然、現在でも武装解除ができればこれはやっていく、その支援をしていくというのは当然のことでありますが、先ほど申し上げました抗争停止というものがあった方が今まで武装解除に応じていない勢力の武装解除も進むんではないかということで、御質問に対するお答えとしては、治安分野改革は法施行後直ちにできますし、併せて外交努力によって抗争停止をしていこうということを考えております。
 その和平プロセスが進み抗争停止合意が成立していく状況となれば、人道復興支援活動として、被災民の生活若しくはアフガニスタンの復興を支援する上で必要な道路、水道、農地、かんがい排水施設等の農業用施設その他の施設若しくは設備の復旧と、これは農地にある地雷の除去を含みますが、そういったようなことに力を入れていく。あるいは、アフガニスタン特別事態によって汚染その他の被害を受けた自然環境の復旧、医療あるいは被災民に対する食糧、これは洋服の方の衣料ですね、衣料、医薬品その他の生活関連物資の輸送又は配布等もこれは和平プロセスが進んだ後、抗争停止合意が成立していく状況となれば人道復興支援としてやっていくと。
 後段の人道復興支援については、したがってその活動が、抗争停止の合意が成立している地域あるいは二次被害が生じていない地域ということですから、半年以内にできるだけそれを目指していきたいということだけは申し上げておきたいと思います。
○佐藤正久君 じゃ、今の要約をしますと、取りあえずは治安分野の改革支援活動と抗争停止合意の外交努力を行うということだというふうに理解いたしました。
 ただ、抗争停止合意を外交努力でやるということですけれども、こういう外交努力というのを法案に法定事項として書くということはこれはなじむんでしょうか、お伺いします。
○浅尾慶一郎君 先ほど委員がメニュー法であるという御指摘をいただきました。このメニューを実現するために一定の条件を設けているというのが、その条件の中に外交努力が入っているということでありまして、その外交努力だけを取り出して法律になじむかといえば御指摘の点もありますが、しかしメニュー法の中の条件ということで是非御理解をいただければというふうに思います。
○佐藤正久君 それでは、治安分野の改革支援活動、主体的には今外務省が主体的に行っているような活動のような印象を受けましたけれども、これは法律として定めなければできない活動なんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 これも繰り返しになるかもしれません。治安分野の改革ということだけを切り出していえばそれは法律として定めなくてもできますが、しかしそのメニューの中の一つとして治安分野を入れていく、あるいは人道復興支援活動を入れていくと、幾つかメニューの中の一つとして法律の中に定めているということで御理解をいただければと思います。
○佐藤正久君 じゃ今外務省がというか、日本政府が行っている治安分野の改革支援との違いは何かあるんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 先ほどの御答弁と繰り返しになるかもしれませんが、先ほど申し上げました治安分野改革で我が国が成果を上げたDDRというものがございます。しかしながら、これは北部同盟の武装解除が中心であるというふうに私どもは認識をしておりまして、旧北部同盟というふうに申し上げた方がいいかもしれません。これはボン合意の当事者でもあったというふうに理解をしております。正確にはもう少し言葉としては別な言い方をした方がいいかもしれません。
 しかし、今進めなければいけない武装解除は、タリバン勢力を中心にボン合意の当事者ではありません。その当事者でない人たちの武装解除を進めていくためには、これはなくても今の恩赦法の中でもできる枠組みというのはありますが、しかしながらそれを更に促進していくということであれば、より、アフガニスタンのカルザイ政権あるいはタリバンからも、米国あるいはヨーロッパ諸国とは多分日本は違った目で、アジアの国である、あるいはキリスト教国ではないという点で違った目で見られているということで、我が国が外交努力を進めていくということで治安分野改革を更に促進していくことができるというのが私どもが提出をいたしました法案の特色でありまして、現在の外務省がそれを包括的なパッケージとして行っているというふうな、もちろんそういう意識は持っておられるというふうに思いますが、パッケージとして行っているという認識を持っていないということが違いだと思います。
○佐藤正久君 よく分からないんですけれども、今までのこの委員会でいろんな議論があった中で、外務省の方は、今はDDRというものはもう一応一段落終わりまして、今DIAGというものを中心に、警察分野の改革あるいは司法分野の改革、復興支援分野の改革などと連携をしながら、正に今パッケージとしてやっているという答弁を何回も聞いたと私は認識しているんですが、どこが違うのか明確にお答えください。
○浅尾慶一郎君 繰り返しの答弁になりますが、DIAGを実効性のあるものにしていくためには、今カルザイ政権とタリバンとの間には、先ほども憲法論議がありましたが、いわゆるタリバンをどういう組織と認定するかという問題は別として戦闘状態にある、あるいは武力の行使が行われているという状況であります。ですと、いわゆる抗争を停止をさせないことにはDIAG、DIAGは非合法武装集団の武装解除ということだと思いますが、抗争停止がしない限りには武装している当事者が武装解除に応じるということに私はならないんではないかと。
 つまり、武装している当事者、武装していることの客観的な是非は別として、当事者の立場からすると、合意がない中で自ら武器を放棄するんであればそもそも戦闘行為は行われないというふうに私どもは認識をしておりまして、そうだとすれば、その当事者間の抗争停止の合意を取り付けていくことには大変な意義があるというふうに私どもは考えております。
○佐藤正久君 正にそれを今やっていると思うんですよ。それがなかったら武器の回収なんかできないわけでありまして、正にそういう、抗争停止合意という表現が正しいかどうか分かりませんけれども、そういう環境をつくりながら武器の提出を願っていると。今委員が言われていることは、外務省が中心になり今やっていることとそんなに変わらないというふうな認識しか持てないわけで、治安分野の支援活動は抗争停止合意がなくても行う活動ですよね、この法律上は人道復興支援活動ではありませんから。そういう中で肩代わり的なものをやっていくと。
 これは外務省の方にお伺いします。今の説明を聞いて、今外務省が中心にやっている治安分野改革との違いというものは、何か今の答弁の中でもしも感ずることがあればお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 旧国軍兵士を対象としたDDRでは対処されなかった非合法武装集団の解体が今アフガニスタンの現在の課題の一つとなっている、今議論されているDIAGであるわけであります。
 我が国は、これまでに三千四百万ドルのODA支援、日本での累次にわたる国際会議開催のほか、現地においては、在アフガニスタン日本大使館の大使以下総力を挙げてアフガニスタン政府や非合法武装集団に影響を有する政治家に働き掛ける等、積極的に取り組んでいるところであります。DIAGの成果としては、治安が比較的安定している北部地域を中心に、これまでに千七百七十名の地方司令官、武器所有者がDIAGに応諾し、武器約三万五千丁、弾薬、砲弾約二万九千箱及び三十一万個が回収されているわけであります。
 このように我が国の取組は成果を上げておりますが、依然道半ばであり、引き続き同様の取組を人事面や予算面にも配慮しつつ積極的に進めていく所存でございます。
 今これ進めているところで、何か法律の裏付けがないとできないとか、そういうことは全くないと、こう思っております。法律があったら邪魔になるかどうかは別として、無益ではあると思っております。
○佐藤正久君 私も、治安分野の改革を支援するのは非常に大事だと思っています。ただ、これを法に本当に書いた方が実効性があるのかどうかと。法律に書いてあること以外はできなくなってしまうことも可能性としてはゼロとはしませんので、今ある分野を更に拡充していくというなら何か話は分かりますけれども、その具体策が今の答弁からくると、今までは北部同盟を中心にやりました、今度はそうじゃなくて南部あるいは南東部の地域まで広げるんですよ、人員を充実するんですよと、具体策がこの答弁の中で出てくれば違いというのは明確になるかもしれませんけれども、今まで聞いている範囲としては、わざわざ法律に書いてやる効果というのがよく見えてきませんので、最後にもう一度その点お願いします。
○浅尾慶一郎君 DIAGについて申し上げますと、現在カブールの日本大使館で担当されておられる方は、専門の担当官ということではなくて兼任という形で約二名ということでやっておられるということでありまして、私どもは、先ほど申し上げましたように、今のアフガニスタンの状況を考えたらこのDIAGということは、あるいは武装解除ということの促進をしていかなければいけないと。
 先ほどと、答弁と重なりますが、武装している人たちはその武装をするなりの理由が、そのことが正しいかどうかは別として、あるということだとすれば、その人たちが武装をしなくなるような環境をつくってあげることが必要だろうと。そのDIAGの担当官を増やしていくことももちろん考えていくことは必要だと思いますが、同時に和解の促進ということもやっていこうという、そのことの二つが法律に書いてあることでありまして、したがってそれは積極的に我が国として取り組んでいく課題であり、それを法律の中のメニューとして書いてあるということであります。
○佐藤正久君 我が国もDIAGの支援国のリード国として状況に応じてどんどん体制を整備していくというのは当然の話でありまして、それは当然政府の方も考えている話でありまして、先ほどの外務大臣が答弁ありましたように、まだ緒に就いたばかりであると、DIAGについては。これからどんどん状況を見てやっていくということだと思いますので、これを法律の中で書き込んでいくのが本当にどうかというのは今後も検討する必要があると私は思います。
 次に、法案の中に書いてあります自衛隊における人道復興支援活動というものについてお伺いさせていただきます。
 自衛隊における実際の人道復興支援活動というものを行う場合に、どういう場所であるいはどういう内容を今考えておられるのか、その際にISAFとの関係をどのように考えているのか、これについて御答弁願います。
○浅尾慶一郎君 自衛隊による人道復興支援活動ということでございますが、この法の第四条第五項において、自衛隊が実施するアフガニスタン復興支援活動については人道復興支援活動に限るというふうにしております。今、隊ということを強調いたしましたのは、先ほどのDIAGは武装解除ですから、武器の専門家としての自衛官が大使館に派遣されていくことは治安分野改革としてこれは否定していないということも付言をさせていただきたいと思います。
 その人道復興支援活動は、法律の中で、抗争停止が成立している地域であってそこで実施されている活動の期間を通じて当該抗争停止が維持されると認められる地域又は当該人道復興支援活動に対する妨害その他の行為により住民の生命若しくは身体に被害が生じることがないと認められる地域において実施するというふうに規定をされております。
 後段のところはなぜそういったことを置いてあるかといいますと、現在のアフガニスタンにおいて、趣旨としては人道復興支援活動、PRTということで行っているものであっても、結果として、PRTそのものというよりかは治安維持と組み合わされることによって、本来のテロリスト以外の住民に対する二次被害がかなり発生しているというふうに私どもが現状を認識しておりまして、そうした二次被害が生じることによってかえって事態を悪化させているということから今の後段の規定を置いた次第でございます。
 人道復興支援活動の内容としては、被災民の生活若しくはアフガニスタンの復興を支援する上で必要な道路、水道、農地、かんがい排水施設等の農業用施設その他の施設若しくは設備の復旧、これは農地にある地雷の除去を含むということでありますが、あるいはアフガニスタン特別事態によって汚染その他の被害を受けた自然環境の復旧、医療、被災民に対する食糧、衣料、医薬品その他の生活関連物資の輸送又は配布、行政事務に関する助言又は指導、及び前各号に掲げる業務に類するものとして政令で定める業務というふうに指定されております。
 自衛隊が活動する地域については、当然ながら、アフガニスタン政府や現地のニーズ及び他国の部隊との関係を踏まえて我が国政府が指定することとなるということで、先ほど、その地域ということでありますが、当然のことですけれども、まだこの法律も施行されておりませんが、したがって抗争停止合意と法律が定めているような合意が成立している地域が今の段階ではないと。ですから、法律施行後、可及的速やかにそうした地域が出てくるように努力をしていきたいというふうに考えております。
○佐藤正久君 質問の後半部分の自衛隊が活動する場合のISAFとの関係について、再度御答弁願います。
○浅尾慶一郎君 ISAF、当然他国の軍隊が行っている治安維持活動だということだと思いますが、その治安部隊との関係については、今後実現する抗争停止合意の内容あるいはそのときのアフガニスタンの治安状況、国連安保理決議によって他国の治安部隊に与えられた任務などによって、様々な要素を勘案して決定されるべきものであって、現在その抗争停止合意がまだできておりませんので、今日の時点でISAFとの関係について確定的なことを申し上げることは難しいということを申し上げておきたいと思います。
○佐藤正久君 浅尾委員にしては余りはっきり言わないような答弁だと思います。
 ISAFの指揮下に入る場合もあるし入らない場合もあるということでよろしいんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 私どもはこの法律の中で抗争停止ということを定めておりますが、当然のこととして、抗争停止が実現をした暁には、現在のISAFの基礎となっている安保理決議一三八六に加えて、その延長線上かもしれませんが、新たな安保理決議が出てくるものだというふうに理解をしておりまして、法律の中で一三八六について言及をしておりますが、同時に、その他政令で定める安全保障理事会決議ということも書いてありまして、このその他というところに、新たなアフガニスタンの状況が変化したことによって出てくる安全保障理事会ということも法律の中で想定をしております。したがって、今お答えしたようなことで、その想定している新たな安保理決議が出ていない段階でありますので、現段階で確定的なことを申し上げることはできないという答えであります。
○佐藤正久君 全く理解できないんですが、現在の状況下においてこの法案を一応提出されたわけですから、自衛隊の活動も明確に一応法案にも書いてあるわけですよね。その前提としてISAFとの指揮関係がどうなるのかと、ここは今の現状と、これから出るかもしれないというんではなくて、現在の状況を考えてこれ出されているわけですから、ISAFの指揮下に入る場合もあるし入らない場合もあると、こういうことでよろしいんですか。
○浅尾慶一郎君 先ほど来御答弁させていただいておりますように、抗争停止ということをまず目指すということでありまして、この抗争停止が実現した暁には当然アフガニスタンの現状は変わりますから、変わるということを前提に、一三八六というものに加えて累次の安全保障理事会決議が出てきておりまして、先ほど申し上げましたように、法律の中でその他政令で定める決議、安全保障理事会決議ということを明記をはっきりとさせております。
 したがって、これは法律の、今読み上げさせていただきますが、第四条基本原則の第五項ですね、自衛隊の部隊等が実施するアフガニスタン復興支援活動は、人道復興支援活動に限るものとする。この場合において、自衛隊の部隊等は、国際連合安全保障理事会決議第千三百八十六号及びこれに関連する同理事会決議第千五百十号その他政令で定める国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に基づき、我が国の主体的な判断の下に当該人道復興支援活動を実施するものとするというふうに法律で明記しておりまして、このその他政令で定める国際連合の総会又は安全保障理事会の決議というのは、抗争停止後に必ず出てくるものだというふうに私どもとしては認識をしておりますのでこういう書き方をしておりまして、そのことを踏まえて、その段階で主体的な判断の下に当該人道復興支援活動を実施するということでありますので、先ほど御答弁申し上げましたとおり、現段階でISAFとの関係について確定的にお答えできないということで是非御理解をいただきたいと思います。
○佐藤正久君 やっぱり理解できないんですけれども、ISAFの指揮下に入るか入らないか以外の選択肢はないわけですよね。ですよね。今抗争停止合意がなされれば新たな安保理決議が出ると予想されるということですけれども、それは一部の地域、今までは一部の地域で抗争停止合意がなされたとしても安保理決議が出るということは今までのDDRのことを考えてもそれは想定しにくいわけで、ある程度地域が大きくならなければ抗争停止合意に基づく安保理決議というのはなかなか想定しにくいと思います。
 であれば、本当に自衛隊をこの法律で出すということは非常に現実論からすると不可能なような、あるいは越えるべきハードルというのは一杯あるような気がしております。
 実際にこの法案を、実行を命ずる法案です。机上の空論ではなくて、行きなさいということを命ずる法案です。向こうに行ったときの指揮関係が分からないとか、それによっては地位協定の云々、いろんなことが発生してきます。
 これは外務省の方にお伺いします。もしも地位協定をアフガニスタン政府と結ぶということを想定する場合はどのぐらいの期間が必要なのか、お聞かせください。
○政府参考人(梅本和義君) 我が国とアフガニスタンとの間の地位協定というお尋ねでございますが、政府としてそもそも自衛隊の部隊をアフガニスタンに派遣をするというようなことについて具体的な検討を行っておりませんので、なかなかどのぐらい掛かるのかというようなことにお答えするのは困難でございますが、全くの一般論として申し上げますと、地位協定もいろんなパターンがございますが、かなり広範かつ複雑な内容を有することが多いということでございまして、これを相手国と交渉をし、また締結をするということになると相当の時間が掛かるというのが一般的な予測であろうかというふうに考えております。
○佐藤正久君 この法律の有効期間は一年なんですよね。そういうことを前提にいろんなメニュー法を書かれております。抗争停止合意をつくるにも時間は掛かるだろうと。実際にじゃそれから、言われたように基本計画を作るための多分偵察も必要でしょう。今言われた自衛隊の活動が行うためには地位協定が必要になるかもしれません。あるいは、ISAFとの関係を律しなければいけないかもしれません。
 そう考えていくと、本当に一年という中でこの実効性を考えた場合、一年の以内に本当に自衛隊を現地の方に派遣をして活動をさせるという実行の可能性についてはどの程度皆さんで議論をされて書かれたのか。実行の可能性についてもう一度御答弁願います。
○浅尾慶一郎君 委員御案内のとおり、この法律は特別措置法ということになっております。その中で、先ほど申し上げました様々なまず前提の中で外交努力をした上で、まず付言をいたしておきますと、私どもは自衛隊を出すこと自体を目的としている法律ではないということを是非御理解をしていただきたいと思いますが、出すことが結果としてアフガニスタンあるいは国際的なテロリズムの根絶のために役に立つということであれば、その条件が満たされたときに出せるような法律になっているということでありまして、一年ということの中で必ず出さなければいけないということではありません。
 逆の言い方をしますと、国際的なテロリズムの根絶のために法律の延長が必要であるとするなれば、その段階でそれを考えてやっていけばいいということでありまして、冒頭申し上げましたように、特別措置法を長い期間で作っていくということについてはやはりいろいろな意見があるのではないかということで、法律の期間として一年としているということで御答弁をさせていただきたいと思います。
○佐藤正久君 自衛隊を派遣するのが目的でない、当たり前でありまして、そのために行かされたらたまったものじゃないわけで、それはもう議論の前提事項として当たり前の話でありまして、大事なのはいかにアフガニスタンの民生支援をやるかと。それは当たり前の話です。
 ただ、これは実行を命ずる法律です。実行を命ずる法律です。そのためにはいろんな手続事項が必要だと。であれば、どうしてそういう感覚の中で一年ということをやるのか、どうして一年半ではないのか、二年じゃないといけないのかと。
 実際に、多分調査に行かれたかどうか分かりませんけれども、なぜ実行を命ずる法律で、メニュー法で書いておきながらやらないかもしれないと、そういうことをおっしゃるのか。これは実行を命ぜられる側にとっては非常に失礼な話だというふうに私は感じざるを得ないと思います。なぜ実行を命ずる法律なのに、考え方の法律じゃないんです、先ほど委員もおっしゃいました、これは議論をするための法律ではなく実行を命ずる法律だと。であれば、なぜ、そういう実行の可能性というものをやっぱり詰めた上で出すというのが私は本来の姿だと思います。
 実際、じゃ今回の法案提出者の中でどなたか現地の方に今回調査に行かれた方がいらっしゃいますか。
○犬塚直史君 だれか提出者の中で現地に行ったかどうかという御質問ですけれども、要は現地の状況をよく肌身で分かっておるのか、その上で立法したのかと、そういう意味だと思います。
 具体的には、例えば藤田理事が数度にわたってアフガニスタンの調査をされておる、あるいは党として言えば、アフガニスタンの調査団ということで何度か足を運んでおります。しかし、こういう形で言わばお客さんとして、現地で本当に活動して現地化をして土着化をして本当に現地のことが分かっているのかといえば、それは国会議員という立場ではなかなか難しいと。
 しかし、その反対に国会として一番できることは、いろいろな方の御意見を国会に招致して真摯にこの話を伺うということはもちろん特権としてできるわけでありまして、そうした意味では、DDRの成功を収めた日本の代表の方ですとか、今現在アフガニスタン大使館でやっておられるDIAGの担当の女性の方ですとか、あるいは正に二十年以上本当に土着化して現地の人たちと一緒に今でもやっておられる中村哲さんですとか、あるいは日本のNGOの方々、そしてさらにはJICAの方も、中にはこういう紛争地域を十年以上にわたって本当にやってきたという専門家の方もいらっしゃいます。そういう方々、そしてアフガニスタンもちろん在日大使館、さらにはこれはちょっと間接的になるんですが、やっぱり現地で地上戦を戦っておられるNATOあるいはOEFの司令官、アイケンベリー准将などは、例えばですけれども、今のどんなにトレーニングをされた軍事組織、どんなにいい装備を持っていても警察の代わりは絶対にできないというようなことを参考にして、正に党内での議論を徹底的に行った結果この対案を出させていただいたということでございます。
○佐藤正久君 やはり今の答弁によりますと、法案を実際に作る過程においては行かれたことはなくて、その前の段階の調査というのが実地調査であって、それで法案を作るに当たっては人からの聞き取りというのが中心であったというふうに私は理解しました。恐らく今までの法律で、実際に実行を命ずる法律で現地に調査をせずに法案を出したということは、私の記憶ではないんではないかなと思います。そういう面で、いろんなところで実行の可能性という部分について疑問をまだまだ抱かざるを得ないというのが今私の率直な印象であります。
 また、法案の中で、自衛隊の武器使用基準について述べられております。アフガニスタン復興支援活動の実施に対する抵抗を抑止するためやむを得ない必要があると認められる相当の理由がある場合とありますけれども、これは具体的にはどういうような場面をイメージされてこの文言が入っているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○犬塚直史君 武器使用基準につきまして、確かに今までの自己又は自己の管理下に入った者を守るための武器使用ということから一歩踏み出して、目的遂行のための武器使用というところまで確かに踏み込んでおります。
 その具体的なイメージとしては、例えば人道復興支援活動に必要な食糧その他のものを保存している倉庫に盗賊やあるいは武装した集団が入ってきたときにこれを阻止するために例えば威嚇射撃を行う、あるいはせっかく造ったかんがい施設等に対して攻撃を行う、目の前でそういう攻撃が行われているときにこれに対して威嚇射撃を行うというような具体的な例は想定をしております。
 しかし、そういう具体論の前にもう一度、浅尾筆頭が先ほど来一生懸命御説明しようとしているのは、抗争停止合意後、紛争の当事者同士が抗争をやめようという抗争停止後の事態をこの法案では正に背骨として考えているわけでありまして、抗争停止後の国連の平和活動ということになりますと、正にノーベル賞をもらった国連の平和維持活動の停戦合意後の活動であると、平和維持の正に基本に立ち戻った、原点に立ち戻ったというこの理念といいますか、この部分をよく御理解いただきたいと思います。
○佐藤正久君 今までの討論の中で感ずるのは、アフガニスタンの復興支援を何とかしたいという気持ちは非常に分かりますけれども、やはり実効性ということを考えると、本当にこの一年以内でどこまでできるのかなという感じがします。わざわざこの法律というものにしなくても、できる分野は、今実際に今までやっている分野をどんどん強化することによってカバーできる部分はもういろいろあるような気がします。
 ただ、一番冒頭に申しましたように非常に前向きな、あるいは踏み込んだ部分もありますので、今後この法案というものも、一般法をこれから議論するときにもお互いに知恵を出し合いながら、少しでも困っている人のために汗を流すということにつなげていきたいなというふうな個人的な印象を申し上げて、私の質問を終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 前回に引き続き民主党の対案について質問をさせていただきたいと思いますが、答弁は短くて結構でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 具体的条文に入る前に、昨日の毎日新聞の社説、ちょっと気になる表現がありましたので、お聞きしたいと思っています。
 これは「民主党の対応は理解し難い」という表題が付いておりまして、特に最後にこういう一節があるんですね。同党の前原誠司前代表が応じたインタビューによると、小沢一郎代表は与党が到底同意できないような対案を作れと指示したという、中央公論一月号。事実ならば、そもそも対案は政争の具でしかなかったことになると。こう書いてあるんですが、これについて、これは事実なんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 小沢代表がそういう発言をしたということでこの対案を作ったという認識は、私は持っておりません。そういった発言について私は承知をしていないということでありますので、なおかつその先ほどの御指摘の記事は、何か雑誌の中で個別の対案について指摘をしたということではないというふうに認識をいたしております。
○浜田昌良君 今、浅尾委員から、個別の法律の対案ということではないという御指摘がありましたが、正確に言いますと、この中央公論の聞き手は読売の編集委員の橋本さんですが、橋本さんが、小沢代表の手法で大変気になるのは、選挙に勝つことを第一義としている点です。安全保障などの大事な問題でも、選挙における対立軸を示すためだけに反対を唱えているとしたら極めて邪道です。この質問に対して前原さんが、我が党が対案を作成する際にと、こう続いているわけですね。
 そういう意味では、確かにこのテロ特措法、個別の名前は挙がっておりませんが、そういう安全保障分野という、そういう重要分野についてもこのような対応というふうに取れるんですが、いかがでしょうか。
○浅尾慶一郎君 先ほど申し上げましたように、この対案について与党が到底同意できないような対案を作れという指示があったということはございません。
 更に申し上げるならば、この対案については、先般もこの委員会の中で御答弁をさせていただいたかもしれませんが、かなりの多数の専門家の方々のヒアリング、あるいは現地、先ほど犬塚議員からもお話がございましたように、現地の情勢についてもしっかりと累次の勉強会も開催をさせていただきながら民主党の部門の中で作ってきたものでありまして、私どもとして、現在のアフガニスタンにとって何が一番大切なのか、逆に言えば、テロをなくしていく、アフガニスタンをテロの温床でないところにするために何が必要なのかということでこの対案を作ったということでありまして、決して同意ができないというふうには思っておりません。
 先ほども佐藤委員からも、アフガニスタンの改善のためには、ちょっとその言葉そのまま申し上げないので後で誤解がないようにしていただきたい、そういう心だと思いますが、改善のためにはこうした考え方も必要だという御指摘もいただいたわけでありまして、私どもとしてはアフガニスタンの現状あるいはテロをなくすためにこの法案を作ったということであります。
○浜田昌良君 まあそれを聞いて少し安心しまして、じゃ条文の内容に入らせていただきたいと思っておりますが。
 民主党案の場合は、第一条の目的にも、国連決議の一六五九を挙げて構成されているという法律なんですが、政府案の場合は一三六八、一三七三という決議で、この二つの、二種類の決議のどういう違いがあるのかという点なんですけれども、以前、民主党さんがこの法案をまとめたときに、政府案をおかしいと、反対する理由の根拠として、報告が義務付けられてない、国連の決議がないじゃないかと言われたんですが、これはだれがだれに対する報告が抜けているということでしょうか。
○浅尾慶一郎君 委員御案内のとおり、国連の集団安全保障活動については、あるいは国連が定めた決議において例えばその集団安全保障活動的な行為をする場合には定期的に安全保障理事会に対して報告が義務付けられております。
 一方で、今、浜田委員御指摘の一三六八、一三七三等の決議によります海上阻止活動の例えば具体的な成果について国連に対して報告がなされている、詳細な報告がなされているというふうに私どもは認識をいたしておりません。その理由として申し上げるならば、例えば麻薬あるいはテロリストをこれだけ捕まえましたという報告はあるんですが、じゃそのテロリストが今どこにいるのかと聞けばそれは分からない、じゃ麻薬はどうなったのかと聞けばそれも分からないということになりますから、そうだとすると、しっかりとした報告義務のある決議ではないということの証左になるんではないかなということで申し上げているんです。
○浜田昌良君 国連決議の一三六八、一三七三では十分な報告義務がないんじゃないかという御指摘をいただきましたが、逆に、国連決議のこの一六五九の方、どういう規定になっているのかと調べましたら、これは各国から報告をするような規定はありません。あるのはいわゆる事務総長が適時の報告を行うというだけであって、各国から報告するという条文もないんです。
 一方、この一三七三については、これは一三六八も引いているんですけれども、その行動も含めて、すべての国は、この決議を実施するためにとった措置についてこの決議の採択の日から九十日以内、かつその後は委員会によって提案される日程に従って委員会に対して報告するよう要請するという条文はちゃんと入っているんです。むしろ、報告の観点からすれば一六五九よりも一三七三、一三六八の方が、まあ実際の行動は十分守られたかどうかは、これはインプリメンテーションの問題ですから改善が必要かもしれませんが、根拠の決議としては私は一三六八、一三七三が情報を逆に報告するという意味では優位に立っていると思いますが、いかがでしょうか。
○浅尾慶一郎君 実態面に基づいての御答弁でありますし、加えまして、先ほど来議論をさしていただいておりますが、仮に自衛隊が派遣される条件が満たされた場合には、この法の第四条第五項において、国際連合安全保障理事会一三八六号及びこれに関連する同理事会決議一五一〇号その他政令で定めるというふうになっておりまして、この一三六八は言わば集団安全保障活動の一環と。一三八六は集団安全保障活動、一三六八は集団安全保障というかまあ国際的な治安維持ということになりますが、一三六八で定めているのは、先般も申し上げましたように加盟国に自衛権があるということでありまして、その詳細の活動、例えばもう少し詳しく申し上げてまいりますと、OEFの活動についてじゃ詳細に国連に対してOEF―MIOであったとしても報告されているかというと、それはされていないということでありまして、そういう観点から、今委員が御指摘されたのは多分民主党のチラシの件ではないかと思いますが、そういう書き方になっているということで御理解いただきたいと思います。
○浜田昌良君 今御答弁いただいたんですが、自衛隊を派遣するためには、結局一三八六又は一五一〇という、いわゆるこれは三要件がそろった決議なんですね。いわゆる国連憲章七章四十二条の強制的措置を要請するための決議なんです。その決議があるときしか自衛隊が出せないというのは、言わば、逆に言うとそういう武力行使を含むような決議、全部とは言いませんけどね、含んでいる、武力行使を要請することも含んでいるような決議がない限り我が国自衛隊は派遣できないということなんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 我が国の自衛隊の海外における活動について民主党が定めました政権政策の基本方針という中においては、その七章授権の集団安全保障というものにおいて、海外でこれはその自衛権とは別であるという書き方をしております。その他の活動については、やはりかなり武力の行使ということ、つまり海外において自衛権という名の下において自衛隊が出ていくということについては、明確にこれは民主党としてそれを否定していると。自衛権については我が国が急迫不正の侵害を直接間接に受けた場合という形で規定をしておりますので、今の御質問が自衛隊がむしろ何ら決議もなく海外に出ていくということについては、明白にこれはおかしいんではないかという基準を政権政策の基本方針の中で設けたということでお答えさせていただきたいと思います。
○浜田昌良君 今の御答弁で分かりましたのは、自衛隊が出るためにはやはり三要件を備えたいわゆる決議でなきゃならないと。そうでなければ、たとえそれが武力行使をしなくても、人道復興支援をするだけでもこの三要件を備えた決議じゃなきゃいけないと、こういう理解でよろしいんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 従来の政府解釈によるいわゆる武力の行使と民主党がその政権政策の基本方針で定めております集団安全保障活動に伴う武力の行使とは、これは性格を異にするということをまず申し上げた上で、武力の行使がない、今委員の御質問は武力の行使がない場合であっても自衛隊は海外に出ていかないのかという、いわゆる後方支援あるいは更にその後方である場合にどうかという御質問だというふうに理解をさせていただきますと、武力の行使と一体化されていないということの担保が明確にされていない限りはこれは出ていかないということでお答えさせていただきます。
○浜田昌良君 理解させていただきました。
 そういう意味では、給油というのがこの後方支援と一体化しているのかしていないのかという理解が、政府と民主党の理解が違うと。我々は一体化はしていないという考えであるがゆえにやっているわけでございます。──済みません、次の質問へと移らせてもらいますんで。もう一つ聞きたいことがあったもんで、済みませんね。
 この一六五九を引いておられるんですが、一六五九の前文には二〇〇一年十一月十四日の決議一三七八を再確認しているんですよ。この一三七八の前文に何が書いてあるかというと、いわゆるアルカイーダまたタリバンというものを非難すると、こういうことを書いてあるわけです。そういう意味では、この一六五九をベースにしている民主党の法案は、あくまでタリバン、アルカイーダを掃討すべきものと、そういう前提で作られていると理解してよろしいでしょうか。
○浅尾慶一郎君 法律の第三条をお読みいただきたいと思いますが、アフガニスタンにおける武装集団が行っている武器を用いた不法な抗争という形になっておりまして、アルカイダが行っている武器を用いた抗争は不法なものだというふうに認識をいたしております。
 一方で、タリバンすべてを掃討するという対象かということになってまいりますと、カルザイ政権自身がタリバンとの和解を呼び掛けている。これ、ある恩赦法という条件の下で今呼び掛けているわけであるというふうに認識をいたしておりますが、そういうカルザイ政権の立場を私どももそれは当然のことだというふうに認識をいたしておりまして、タリバンすべてを掃討すべきものだという認識は持っておりません。
○浜田昌良君 もう時間となりましたので質問はしませんが、今の御答弁で、アルカイーダまたタリバンの中で不法な活動をしているものについては、やはり与野党共通の認識の下で国際的なテロ対策の対象として取り組んでいきたいと思います。
 これで質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。アメリカが始めた対テロ戦争について質問をいたします。
 九・一一テロ事件を受けまして、アメリカが開始したこの戦争は既に七年目に入りました。アメリカはアフガニスタンに派遣し、アルカイダとタリバンを掃討するために空爆や特殊作戦などの軍事力による掃討作戦を繰り広げてきましたが、アメリカがこの作戦を終了したり、終了のめどを示したりする様子は一向に見られません。
 そこで外務大臣にお聞きするんですが、日本政府は、アメリカからこの対テロ戦争をいつまで続けるかについて何か明確な説明を受けているんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) アフガニスタンを中心としたテロとの戦いにつきましては、不朽の自由作戦を中心とする取組によりタリバン政権が崩壊するなどの成果が上がっているわけであります。他方で、依然としてアルカイダの影響を受けたと見られるテロ活動も各地で見られ、テロとの戦いは長期にわたる困難な戦いであり、米国もこの点は繰り返し述べてきているところであります。
 いずれにしても、今後もテロ発生を助長する貧困等の除去及び国際的なテロリズムの防止のための幅広い取組を行うことが必要であり、その観点からもインド洋における補給活動を早期に再開させることが必要であると、こう思っております。
○井上哲士君 日本政府にもよく分からない問題ということなのかなと思うんですが、結局そうしますと、アメリカがテロの脅威はなくなったと判断をできるまでこの対テロ戦争は続けると、こういうことになるということでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) だれが続けるということですか。
○井上哲士君 アメリカ、アメリカ。
○国務大臣(高村正彦君) アメリカが続けるのは、アメリカが、今おっしゃったテロの脅威がなくなったということを中心に諸般の事情を勘案して、費用と効果とかいろいろあるわけでありますから、諸般の事情を勘案してアメリカがテロとの戦いを続けるかどうかはアメリカが決定する、日本が続けるかは日本が主体的に決定する、国際社会全体がどうするか、それは国際社会全体の中で国連等を中心に決定していくと、こういうことであります。
○井上哲士君 アメリカに対して日本が自主的に判断をしているように我々には見えないわけであります。
 そこで、アメリカが標的とするビンラディンは一向に捕まらない、タリバンも勢力を盛り返したと言われております。そこで、アメリカがこういうタリバンやアルカイダを撲滅をするために必要と判断をすれば、この対テロ戦争というのはアフガニスタン以外でも拡大をしていくと、こういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 米国の政策どうするかということでありますから、私がどうということを考えるわけではありませんけれども、アフガニスタンにおける米国の行動は、当初においては高度の組織性、計画性が見られるなど通常のテロの事例とは次元が異なって、武力攻撃に当たると考えられる九・一一テロ攻撃に対して自衛権を行使した、そしてカルザイ暫定政権成立後は領域国であるアフガニスタンの同意を得て行われていると、何度も繰り返したとおりであります。
 対テロ戦争という言葉は、米国がテロ撲滅が理由となる場合にいかなる場合にも武力を行使できると考えているとは認識をしておりません。テロとの戦いという、広い意味のテロとの戦いはこれはやっていくんだと思いますが、アフガニスタンにおけるような武力を行使するということをテロとの戦いのいかなる場合でもやると、こういうことではないと考えております。
○井上哲士君 なぜ私が聞くかといいますと、今アメリカではこの戦争を新たな方向に拡大しようという議論があります。いわゆるパキスタン領内への攻撃の発言が相次いでいるわけですね。
 この六日付けのニューヨーク・タイムズでもパキスタン国内の部族地域で作戦強化を検討しているということが報じられまして、これに対して直ちにパキスタンの外務報道官は、外国軍がパキスタンで作戦を行うことは認められないということで領内の米軍活動を拒否しておりますし、ムシャラフ大統領自身が昨年の十二月九日のCNNテレビのインタビューで、ビンラディンがパキスタンに潜伏していた場合であっても我々の軍が見付け出すと述べまして、米軍の介入は必要ないと強調しておりまして、大変明確なんです。
 そこで、防衛大臣にお聞きいたしますが、大臣は年末の記者会見でこのパキスタン情勢に触れて、テロ行為はいかなる手段を使ってでも抑えていかなくてはならないと述べられておりますが、このパキスタン領内での今議論されている米軍による攻撃についてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 外務大臣が答弁なさいましたが、現時点でアメリカ合衆国がパキスタン領内において軍事作戦を行う計画はない、そういうような旨を表明しているというふうに私どもとしては承知をしております。したがいまして、なかなか委員の御質問、仮定のことに日本政府としてお答えするのは困難かと存じます。
○井上哲士君 この間、アメリカは繰り返しいろんなことを表明をしております。例えば、去年の七月にアメリカのタウンゼント大統領補佐官は、アルカイダがパキスタンに拠点を設けている問題でアメリカは軍事行動に出るのかと聞かれた際に、どのような手段も排除していないというふうに言って領内攻撃の否定をしておりません。それから、ダグラス・ルート・アメリカ統合参謀本部作戦部長、これも昨年の三月の上院軍事委員会での証言で、米軍によるパキスタン領内の敵対勢力に対する攻撃について条件に合っていればパキスタン当局の承認を得ずに攻撃できるということを明らかにしております。
 これまで政府、先ほどの答弁ありました、当初は自衛権の行使だったけれども、カルザイ政権誕生後は政府の同意による治安維持活動の一環としてやっていると、これはアメリカも同じ考えだと言われました。じゃ、なぜパキスタンの場合は政府の承認なしに領域内の攻撃が可能になるのか、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) アメリカの人がどう言ったか、なぜかと私に聞かれても困るわけでありますが、一般論を申し上げますと、一般国際法上、軍隊が他国の領域内で活動することは、当該国の同意があれば可能であると。当該国の同意なく軍隊が活動することは、当該国の領域主権との関係で当然に行い得る行為ではありませんと。ですから、いろいろな条件が整えば別ですが、一般論とすれば領域国の同意がないと当然に行い得る行為ではないと、こういうことでございます。
○井上哲士君 一般論と言われました。現実にはいろんな発言がアメリカの国会の中でも行われているわけですね。
 先ほど紹介したこの上院の委員会で、国境を越えて追撃を行う場合に我々はパキスタン政府の承認を得なければならないのかという議員の質問に対しまして、ルート中将は答えはノーだと明確に答弁をしております。その判断は現場の司令官を代表して行われると。要するに、継続的な行為の場合は国境を越えた追撃に必要なあらゆる権限、つまり発砲も地上追跡の権限も持つことになるんだと、こういうふうに言っているんですよ。
 一般論ではなく、それじゃこういうふうに国境を越えた追撃の場合に当該国の同意もなしにやるということは可能だと、こういうお考えでしょうか。──登録していない、登録していない。
○委員長(北澤俊美君) 登録がないんだそうです、外務大臣。
 高村外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 一般論として先ほど申し上げたことを繰り返す以外にないわけでありますが、具体的なこととなるとそれぞれの状況によっていろいろあり得ますので、何とも具体的な状況、追撃する場合はいいとか悪いとか、そのくらいの条件でイエスとかノーとか私が申し上げるだけの勇気はございません。
○井上哲士君 先ほど言いましたように、アフガン国内での武力を使う場合はアフガニスタン政府の同意が必要だと。しかし、それを追撃しているうちにパキスタンに入ったらこれは同意は必要なくなるということであれば、正に御都合主義ということになるわけでありまして、正に主権の侵害ということになるわけです。
 これは、単に架空の問題ではないんですね。これまでも越境攻撃というのは度々問題化をしております。
 例えば、これは去年の一月ですけれども、アメリカがアルカイダの幹部をねらってパキスタン領内を無人飛行機で攻撃をして、女性や子供など十八人が犠牲になったという事件がありました。これはパキスタン政府が公式に抗議をしております。昨年十一月に、パキスタンのアジズ外務大臣は、テロとの戦いは共同で進めるべきであって、いかなる国によるものであれ、主権の侵害は認めないというふうにはっきりと言っているわけですね。
 先日、私、レバノンについて聞いたときに、レバノンでのイスラエルの攻撃というのはレバノン政府の全く同意のない行為であって、これは我々国際社会の一員として当然口を出してしかるべき問題だというふうに大臣は答弁をされました。であれば、こういうパキスタンの政府も明確に抗議をしている、同意をしていないということが行われている場合に、これは当然日本としてこれはおかしいということを口を出すべき問題ではないでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 先ほどから一般論については申し上げたとおりであります。
 具体的な、いつどういうことがあって、どう抗議したというのは、通告がありませんでしたので、私、調べておりませんので、今何とも申し上げられませんが、主権国家がそれを問題にし、国際場裏に持ち出すのであれば、日本もそれなりの答えを用意してしかるべきかと思います。
○井上哲士君 正に、一般論でなく具体的な事件が起きているわけでありまして、私はやはりこういうような対テロ戦争と言えばどんな無法もあっても許されるようなやり方がアフガンの国内でも様々な怒りを呼び、その結果、やはり選挙で選ばれたカルザイ政権の基盤さえ危うくしていると思います。こういう手法が広がれば大変なことになるわけで、こういうことは許してはならないと思います。
 対テロ戦争の中身というものをよく検証することを強く求めまして、質問を終わります。
○山内徳信君 私は、社会民主党・護憲連合の山内徳信でございます。各大臣におかれましては、担当職員が準備した答弁資料じゃなくして、私と各大臣との生の声で質疑答弁をお願い申し上げたいと思います。
 最初に防衛大臣にお伺いいたします。それは、酸素ボンベのバルブ閉鎖事件と私がこの名称は付けてあります。
 一月八日、辺野古海域で、沖縄防衛局の受注業者の潜水作業員が市民ダイバーの酸素ボンベのバルブを閉めた事件が発生いたしました。これは人命にかかわる極めて危険な行為であり、許せるものではありません。
 なぜ多くの県民が米軍に提供する新たな海上基地建設に反対するのか、その理由については今日までるる説明を申し上げてまいりました。それは、陸域、海域の大自然を守りたい、保護対象海生動物のジュゴンを守りたい、ジュゴンの里をつくりたい、亜熱帯の豊かなサンゴの海を守りたい、命はぐくむやんばるの大自然を守りたい、そういう思いで今日まで十年以上にわたって反対運動が続いておるわけであります。
 反対の意思表示をしている市民の命綱である酸素ボンベのバルブを閉める行為は、殺人行為にも等しいと言わざるを得ません。大臣には、このような命を脅かす行為を即時中止させる責任、そのような責任があります。今後このような危険な行為が行われないように指導監督を是非していただきたいと思っておりますが、防衛大臣にお伺いします。──いや、防衛大臣に聞いておるんです。生の声ですよ。
○国務大臣(石破茂君) もし足らざるところがあれば担当局長から答弁をいたさせます。
 私どもが民間業者の潜水士から聞き取ったところによりますれば、つまりこの民間業者の潜水士さんというのは私どもの防衛局が作業を委託をしておる方でありますが、そのような妨害行為を受けたのは、私どもが委託した業者の方がそういう妨害行為を受けたのでありまして、その潜水士が酸素ボンベのバルブを閉鎖したと、そのような事実はないというふうに私は承知をいたしておるところであります。
 もし仮にそういうことがありとせば、今委員御指摘のような事実がありとせば、それはそういうことになるんでしょう。しかし、事実として私どもが把握をしておりますのは、そういう行為を当該潜水士が行ったということはないということでございます。
○山内徳信君 それは、やった人は私やりましたと普通は言いません。
 そして、妨害行為と大臣はおっしゃっておりますが、沖縄の人は県民投票でも名護の市民投票でも新しい基地はもう要りませんと、基地を受け付けないという市民投票の結果が多かったわけです。しかし、日米両政府は強引に押し付けてきたわけです。したがいまして、妨害行為を強調されておりますが、沖縄の人々の多くはもう結構ですと。沖縄に全国の米軍基地の、専用基地の七五%あります。このことを大臣はよく知っていらっしゃいます。そういうふうなことでありますから、このようなことがあってはならないと思いますから、是非指導監督の責任を果たしていただきたいと思います。
 次に進めてまいります。
 二番目は、辺野古新基地建設計画の、これも何回もお願いでもあるし要求でもあるんですが、申し上げております。今日も申し上げ、質問をいたします。
 日本はアメリカの植民地ではないと私はずっと言ってきておるんです。日本は主権国家でありますということを、私はペンタゴンを含めて五回も基地問題解決するために訪米をいたしまして、こういうことをずっと訴えてきたわけです。
 日本とアメリカはイコールパートナーでなければいけないと思います。いつまでも戦勝国家と敗戦国の関係ではいかないと思っておるんです。しかし、日米再編の結果、日本国内の米軍基地の実態、沖縄における米軍基地建設計画の動きなどを冷静に客観的に見た場合、日本はアメリカの軍事的植民地状態に置かれておると私は考えます。これ以上の基地負担は人権問題であります。辺野古新基地建設の位置を、場所を今以上に沖の方に動かして造るという観測気球も上がっております。そのようなことで解決できるものではありません。
 いずれにしろ、沖縄戦の後、人間が生きていく食料が全くなくなったとき、この辺野古の海の魚介類で命拾いをしてきた多くの人々がおるわけであります。その命の母とも言われております辺野古の海を埋め立てあるいは自然を破壊して基地を造る時代ではありません。二十一世紀は環境の世紀です。日本はアメリカの植民地ではありませんし、したがいまして米軍に提供していく新しい基地を是非中止をしていただきたいと、こういうことでございます。
 簡単な御答弁を求めます。防衛大臣で結構です。
○国務大臣(石破茂君) 私も辺野古の地は何度も参りました。美しい自然もよく承知をいたしております。
 どうすれば環境に与える負荷が少ないかということは、本当に地元の皆様方とよく議論をしていい方法を見いださねばならない。同時に、普天間を今のまま放置をするということは一刻の猶予もならないことだと思っております。普天間の危険性を一刻も早く除去しなければならない。地政学上と言いますとまた委員のおしかりをいただきますが、ほかの地域で代替できない、そういう部分もたくさんございます。さすれば、どのようにして現場の負荷を少なくするかということに私どもも本当に全身全霊を挙げていかねばならないと思います。
 委員御指摘の植民地というお言葉で、植民地が何を指すかは、それはいろんな定義があるんだと思います。ただ、日米安全保障条約というものは米国がほかの国と結んでいる条約とは明らかに異なるユニークなものを持っている、事はそこまでさかのぼって議論をせられることになるのかもしれない。私どもとして、今の憲法そして日米安全保障条約の範囲内でどうすれば沖縄の負担が少ないかということを一生懸命考えてまいっておるところでございます。
○山内徳信君 時間も限られておりますから、私は、これで最後になると思いますが、町村官房長官に質問をいたします。
 政府提案の対テロ補給法案は国民にとって重要な事項を意識的に伏せた欠陥法案と言わざるを得ません。重要なシビリアンコントロールなし、情報公開なし、無償での外国艦船への給油活動は、対テロ戦争を後方からあるいは側面から支援することであると私は考えております。
 戦前の政府が日本の生命線の確保を強調してアジアの国々に侵略していった事実があります。今政府は国益とか国際貢献を強調して新法制定に異常とも言える衆議院再可決を目指しておられますが、事あるたびごとに新法を作って自衛隊を外に出していくことは戦前と同じ道を歩む危険性があると私は考えております。憲法を守ることは内閣の義務であります。憲法の枠を次々と超えることは日本の将来にとって大変危険であります。
 官房長官の私は内心の声を、心の中の声を是非答弁という形でお聞きしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君) 委員とはどうも基本的な部分がなかなか違っているのかなと、今のお話を聞いて思わざるを得ないところがございました。
 今回の法案、私ども、これは日本の国家のためそして国民のために誠に有用な法案である、必要な法案であると、このように思っております。また、国際社会にとっても誠に必要な法案であると、このように考えております。
 戦前のお話をされました。しかし、戦前は確かに日本の軍隊が海外に行って戦争行為をしてきた。今回の補給支援活動がどうして戦前の日本の軍隊の活動と並び称せられる活動と同じように委員が認識をされるのか、私には全くそこは理解ができないわけでございます。戦争をしに行っているわけではございません。自衛隊は、テロリストたちが自由に動くことを阻止するための海上阻止活動を円滑にいくようにするための補給支援活動をやっていると。決定的な違いがあるという事実をまず委員は御認識を賜りたいと思います。
 その上で、今回のシビリアンコントロールの話をされました。今こうやって委員がこの法案の御審議をいただくことそのものが正にシビリアンコントロールの重要な一環を成すものであるということをまず御認識をいただければと、こう思っております。
 また、情報の開示のお話がありました。いろいろな紆余曲折はあったわけでございますが、結果的には、油をどのようにして使ったか、どのような形で補給をしてきたかということにつきましては、相当アメリカ側にも膨大な作業を求めた結果、すべてこれは明らかにすることができたなど、情報開示の点につきましても私は十分な活動を政府としては皆様方に行ってきたと、こう思っているところであります。
 またもう一点は、ちょっと三番目の点、ちょっと私、済みません、もう記憶があれで分かりませんけれども、いずれにいたしましても、私どもはこの法律は国民にとってまた世界の人々にとって、テロを阻止するという重要な国際社会の合意に基づく、正に国連決議というものに裏打ちされたそうした活動であるということについて、どうぞ委員の深い御理解を賜りたいとお願いをする次第でございます。
○山内徳信君 時間ですから、終わります。
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を再開をいたします。
 休憩前に引き続き、テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案及び国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。藤田幸久君。
○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
 今日は今国会の定例日における外交防衛委員会の恐らく最後の委員会になるんではないかと思っておりますが、今日は大臣方とそれから民主党の法案の提出者と一緒に並んでいただいておりますが、この両法案の共通点はやはりテロの原点だろうというふうに思っております。
 テロの原点といいますのは、正に九・一一であると。そして、私は実は二〇〇二年の九月十一日に池袋の芸術劇場というところに行きまして、これは民間の皆さんがチャリティーコンサートをして、実はアフガニスタンの小学校造りのコンサートをいたしました。九・一一の日にアフガニスタンの小学校造りをしようとした民間の皆さんの理由は、九・一一を追悼しようということでございました。ですから、普通は九・一一であるならばニューヨークの方々の犠牲者を追悼するわけですが、その市民グループの皆さんは、結果的にアフガニスタンの攻撃が行われ、一番九・一一の結果犠牲を被っておられるのは無辜のアフガニスタンの市民ではないかということで、仏像が破壊をされましたバーミヤンというところに小学校を造った。その名前を希望スクールと名付けて小学校を造った。そして、池袋におきましてキャンドルサービスをしながらニューヨークの皆さんと同時にアフガニスタンの市民のために追悼を行ったというのが二〇〇二年の、つまり一年後の九・一一でございます。
 私は、皆さん方を拝見をしておりまして、やはりこの両方の法案について、そもそも九・一一が何であったのか、テロというものは何であったのか、その原点から今日は是非質問させていただきたいと思っております。
 その観点から、まず法案提出者の方にお伺いしたいと思いますが、この法案の略称はテロ根絶法案というふうに言っております。したがいまして、今のお話との関連でいいますと、一番被害を被ったのがアフガニスタンの市民であり、そのアフガニスタンの民生そのものを改善をしていくことがテロの本当の根絶になるというのがこの法案の私は一番の骨子ではないかと思っておりますけれども、その一番の趣旨について犬塚委員にお尋ねをしたいと思います。
○犬塚直史君 今、藤田委員御指摘のように、このテロ根絶法案の最も目指すところはアフガニスタンの平和と安定でありますし、最も被害を被っているのはアフガニスタンの市民であるというところは正に御指摘のとおりだと思います。
 まず、今のアフガニスタンの現状の認識ですが、日本の一・七倍の国土を持つところに、これは統計によって違うんですけれども、二千数百万人のアフガニスタンの方々がおられると。その中で、既にこのユーラシア大陸の大干ばつという事態に遭って五百万人近い方々が水不足で亡くなってしまった。今でも百万人の方が餓死線上におられるということをまず大前提として認識をしなければならないと思います。
 その上で、この紛争地域におられる治安の維持回復というものが第一の目標でありますけれども、そのために一体何をしたらいいのか。日本が後方で給油を続けるその一場面を切り取ったというだけではなくて、当事者意識を持って一体日本が何ができるのかということを徹底的に議論した結果、民主党が提出しましたのが油よりも水であると、今のアフガニスタンに必要なのは水であるということを中心にして考えましたテロ根絶法案であります。
 ですから、一部分を言って賛成、反対という形の対案ではない、あくまでもアフガニスタンの民生を安定させるための一つの大きな法案でありますから、逆に自民党の方にこれに対する対案を出していただきたい、そんな気持ちがしております。
○藤田幸久君 また、この原点の話とそれから民主党の法案については逐次質問をさせていただきたいと思いますが。
 この原点の九・一一に関する質問に入ります前に、せっかく福田総理御出席いただきましたので、ちょっと直近に質問通告をした点についてお伺いをしたいと思いますが、昨年の十二月四日のこの委員会において、総理は、いわゆるアフガニスタンのISAF、多国籍軍への参加について、例えばISAFですが、これは正に治安維持ということにおいて武力行使を伴うことなんですよ、ですから、いわゆる戦闘行為というようなものも含まれるということでありまして、これは我が国の憲法に抵触をするということになっておりますと答弁されておりますが、この見解はいまだにお変わりございませんか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 十二月の委員会でもってそういうようなお答えをしたことございます。
 ただ、これは、国連安保理決議に基づく措置であれば武力行使に当たる行為も許されると、こういうふうな考え方を言われたというような文脈の中で、そういうような考えは取らないということを強調するというために申し上げたことでありまして、ISAFは実際に遭遇するというそういう事態にこれはいろんなものがあると思います。いろいろな状態というのはあると考えられますんで、そういう中で憲法が禁止する武力の行使に当たるようなものは当然あり得るわけでありまして、我が国としてこれを行うことは許されないと、こういう趣旨を述べたわけでございます。
○藤田幸久君 したがいまして、いろいろなことがある、それからいろんな条件は付けられましたけれども、基本的には我が国の憲法に抵触をするということですということについてはお変わりないでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ですから、状況によるわけですね。現在のアフガニスタンの状況というのは、これは厳しい状況です。厳しい治安状況の中でありまして、そしてそういう中でもってこれまで随分多くの犠牲者が出ていますね。ISAFの中で出ているんですよ。そういうふうな状況でありますので、そういうISAFへの現在の状況の中において、一般論としてというふうに申し上げれば、憲法との関係それから要員の安全確保そしてまた日本として効果的な貢献になるかどうかといったようなことについていろんな観点からこれは考えなければいけない、現状において容易なことではないだろうと、こういうふうなことを述べたわけであります。
○藤田幸久君 今の状況とか効果的な活動というお話がありましたけれども、だけれども、基本的に憲法に抵触するということについては見解は変わりませんか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ですから、私が申し上げているのは、現状は厳しい状況はあると。ISAFの活動をする前提として治安状況というのはあるわけですね。治安状況があって、そしてそれは散発的なテロとかいうようなことであれば憲法上の抵触ということに当たらないかもしれないけれども、しかし必ずしもそういうわけではないと、組織的、計画的なテロというようなことも考えられるような現況においてはなかなか難しいということを申し上げたわけであります。
○藤田幸久君 人生いろいろとかいう前の総理の答弁がありましたが、何か状況いろいろによって憲法解釈いろいろというような今のお話でございまして、ただ、これはちょっとほかの質問もありますんで、ただ私は、憲法について、憲法が状況とかあるいは周りのいろいろな要素によって、基本的に憲法に抵触するとおっしゃっておりながらそういう形での答弁というものは、これは一国の総理ですから、私は、憲法というのは原則でございますから、やはりしっかりとした、解釈が変わったなら変わったということについてやはりはっきりさせていただきたいというふうに思っております。
 じゃ、簡単に。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ですから、私が冒頭申し上げたでしょう。国連安保理決議があれば武力行使に当たる行為も許されるという、そういうような話だったからそういうふうに申し上げたわけです。そういうことでない、そういうことでないことであれば、それはISAFだってやっていいんですよ、それは。憲法違反になるということでない状況もあり得る。しかし、現況は厳しい状況にあるという認識を我々は持っているということであります。
○藤田幸久君 やっていいんだ、どうかというのは政治的に判断することであって、要は憲法に抵触するかという基本の原則のことについての質問でございますが、これは水掛け論になって時間が過ぎてしまいますので、ほかの質問に移りたいと思います。
 今日はこのテロとの戦いの正に原点のお話をさせていただきたいと思っておりますが、十一月の参議院の本会議におきまして、正に給油新法といいますか新テロ法が上程をされた最初の本会議で私が質問をさせていただきましたが、その最初の質問は、総理、覚えていらっしゃるかと思いますが、いわゆるテロというのは犯罪か、それとも戦争かというお話をさせていただきました。
 正にそのテロという、正に今回の法案の原点は九・一一なわけですけれども、九・一一というものはそもそもアルカイダあるいはアルカイダのみによる犯行でございますでしょうか、それからその根拠は。私が国会の審議記録等を見た限りにおいては、政府側の答弁というのは、こういう物証があるとか、こういう捜査の報告があるということではなくて、ブッシュ大統領がこうおっしゃった、だれがこうおっしゃった、ゆえにアルカイダであるというような答弁以外に客観性や説得力のある答弁というのはいただいていないんですけれども。
 改めてお伺いしますが、九・一一というのはアルカイダあるいはアルカイダのみの犯行なのか。その根拠について総理からお答えをいただきたいと思います。
 委員長、当時の官房長官でもございます総理に御指名をお願いしたいと思います。
○委員長(北澤俊美君) じゃ総理、答弁に立っていただいて、外務大臣へ振ってください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 日本政府として九・一一同時多発テロ事件以降、いろいろなレベルでもって米政府の関係機関等に対して事件関連情報また各政府機関の対応について照会して情報交換を行ってきております。我が国は、このように入手した非公開情報や外国政府等が作成した報告書等の公開情報を総合的に勘案しまして、九・一一テロ事件は国際テロ組織アルカイダによって実行されたものと判断をいたしております。
○藤田幸久君 そうしますと、公開情報あるいは非公開情報ということをおっしゃいましたけれども、答弁で初めて国会に出てきましたけれども、九・一一以降にこういったアルカイダの犯行であるというようなことについての具体的な調査を日本政府として、警察その他も含めて、あるいは情報関係の機関も含めてどういう捜査、基本的に犯罪ですから。この間ミャンマーで長井さんという方が殺されましたね。当然犯罪ですから捜査するわけですね。
 後でこれ質問しますけれども、二十数名の日本人が犠牲者ですね、この犯罪の。ですから、当然捜査をする。そして、その結果としてアルカイダの犯行であるというふうに行き着いたんだろうと思いますけれども、じゃどういう捜査をされ、これは直接、間接あると思いますけれども、その結論に至ったのか。当時官房長官ですから一番お分かりだったんだろうと思うんですけれども、総理にまずお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 政府は、九・一一テロ事件の発生を受けまして、在ニューヨーク総領事館に設置されました対策本部に警察庁の国際テロ緊急展開チームを派遣しまして、米国法執行機関との連携や行方不明邦人の身元確認等に関する情報収集を当時いたしました。
○藤田幸久君 外務大臣、お待ちのようですから、ちょっと関連しまして、つまり犯罪による犠牲者が二十数名と聞いておりますが、そのほとんどの方々がニューヨークで勤務等をされていた方、それから数名は、四機ハイジャックされたわけですけれども、そのうちの何機かに乗っていた二名とかいうことを伺っておりますけれども、具体的に邦人の犠牲者は何名で、特にその航空機に乗っていた方は何名で、どういう方法でその確認をしたのかということについて、外務大臣にお聞きしたいと思います。通告しております。
○国務大臣(高村正彦君) 二〇〇一年九月十一日の同時多発テロでありますけれども、御遺体が発見された十三名と、それから米国の裁判所で死亡宣告がなされた十一名、計二十四名の邦人が犠牲になっております。
 そのうち、飛行機に搭乗されていた方は二名であると承知をしております。
○藤田幸久君 その二名の方が乗っておられました航空機の便名と、それからその二名のどうやって御遺体を確認をされたかについてお伺いしたいと思います。外務大臣。(発言する者あり)
○委員長(北澤俊美君) どうしますか。詳細、高村大臣、事務局の方へ振ってください。高村外務大臣。
○藤田幸久君 いや、いいですよ、参考人でも。
○委員長(北澤俊美君) いいの。外務省谷崎領事局長。
○政府参考人(谷崎泰明君) 事実確認の問題でございますので、私の方からお答えをさせていただきます。
 大臣の方から御答弁申し上げたとおり、二十四名のうち二名の方は飛行機に乗っておられた方でございます。そのうちの一名はユナイテッド航空九三便に搭乗されておられました。もう一名でございますけれども、アメリカン航空一一便に乗っておられました。
 どのような形で御遺体を確認されたかということでございますけれども、これにつきましては、この二名につきまして具体的な確認方法につきまして現在私の手元に資料がございませんので、どういう方法かについてはお答えできませんが、アメリカ当局からこの通報があって、その結果、一般論でございますけれども、DNA鑑定等を行っております。その結果、この二名ということが判明したというふうに我々は理解しております。
 以上でございます。
○藤田幸久君 犯罪の犠牲者について、つまり今資料がないから分からないと、それでアメリカ側からのそのDNAと理解をしているということは、それは確認じゃないですよね。
 私は、今回お伺いしたいと思っておりましたのは、つまりこれは犯罪ですね、テロですから。犯罪というのは捜査で、したがって実際に犠牲者に対しても、当然政府として犠牲者に対するやっぱり報告が必要であると。それから、情報が新しいものが入ってきたならば当然、ただ毎年九・一一で慰霊祭等をされるだけじゃなくて、そういう対応もしてこられているんだろうと思いますけれども、実際にこの六年間で御遺族に対してしっかりした報告も含めたケアといいますか、されてこられているんでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 邦人の安否確認でありますが……
○藤田幸久君 その後の話です。
○国務大臣(高村正彦君) それはもういいんですか。
 犠牲者の御遺族に対しましては、緊密に報告、支援を行ってまいりました。特に、御遺体の確認、米国政府が支給する補償金の請求手続に関する情報提供については遅滞なく実施をいたしました。また、御遺体の一部が発見された十三名の犠牲者の御遺族に対しては火葬等に係る支援を行いました。さらに、事件発生後毎年九月十一日に行われている世界貿易センター跡地における式典に出席される御遺族への支援等も実施しているところでございます。
○藤田幸久君 限られた時間の中で、私は今日はあえてその九・一一について、余りにも世界じゅうでいろんな疑問の情報が実は出されておられる。世界の有力な指導者の方からも出されている。そんな中で、私は、当然犠牲者に対してやっぱり日本政府が責任を取るであるならば、そうした日本政府が断定したアルカイダであるということについて、もしそれに対する疑念が出ているのであるならばしっかり否定をし、そしてこのテロとの戦いの原点についての確認を取るということが私は重要ではないかと。そういう観点から幾つか質問させていただきます。
 まず、ペンタゴンでございますけれども、ちょっとパネルをごらんいただき、そして閣僚の皆さんにはこの写真をお配りしておりますので、ごらんをいただきたいと思います。(資料提示)
 これ一枚目は、これは全部いろいろな映像その他が具体的なエビデンスとして残っておりますので、それを集めたものでございます。これだけはたまたま合成したものでございますけれども、要するに、ペンタゴンにこれだけの幅の飛行機が突っ込んでいるんです。757というのはかなり大型の飛行機です。幅が三十八メートル。ところが、実際ごらんになって分かるように、この飛行機が突入したにもかかわらず、これだけの穴しか実は空いていないと、これだけの幅の実は穴が空いていないと。
 それから二枚目ですね。これは、火災が起きたということでワシントンの消防士が消火活動に当たっておりますけれども、これを見ても、とてもとてもこれだけの幅、それから尾翼の高さに当たるような建物が破壊をされていない。と同時に、この手前の芝生ごらんいただきたいと思いますが、芝生にも全然残骸がないんです。
 それから三枚目です。これは、これもやはり同じペンタゴンですけれども、これは上に書いてありますけれども、屋根がそのまま残っているというふうに、このアメリカのテレビ局で字幕が入っています。つまり、飛行機が突入したにもかかわらず、ほとんどこれだけの大きさの傷だけで、屋根が落ちていないわけですね。
 それから、次の写真をごらんいただきたいと思います。これ穴が空いていますけれども、これ石破大臣よく御存じのとおり、ペンタゴンというのは非常に強固な幾重にも五角形になっている建物ですけれども、それをこれ貫通しているんです。御承知のとおり、飛行機というのはできるだけ機体を軽くするために軽い言わば材質でできているものが、こんなに穴を空けられるはずがないというのが、例えば具体的にはこれペンタゴンの物証として分かることです。
 それから、これは次の写真をごらんいただきたいと思いますが、飛行機がどうやって突っ込んだかということについての写真でございますけれども、つまり、上の方から飛行してきた飛行機が曲芸飛行のようにUターンをして、しかも国防長官なんかがいない反対側にわざわざ回り込んで、一番強化をしておりましたこの建物に突っ込んだというようなことがあるんですね。
 これは、幾つかお配りした資料の中で、「九・一一に疑問を呈する発言」という中の五ページの真ん中辺にアメリカ軍の空軍大尉をした方の発言が載っておりますけれども、この人が言っておりますけれども、私自身、この九・一一にかかわった二つの飛行機を操縦したことがある、このテロリストと呼ばれている人がいきなり初めて757の操縦席に座って機体を垂直に操縦することは可能とは思えない、そしてこういうような曲芸的な飛行ができるはずがないというふうに言っておると。
 それから、御承知のとおりこの四機の飛行機のフライトレコーダーもほとんど出てきていない。それから、ペンタゴンには監視カメラが八十何台ありますけれども、五機の監視カメラの映像が出てきただけで、ほとんど出てきていない。
 とにかく、今もごらんになっていただいたように、この一枚目は合成したものですけれども、今までペンタゴンに突っ込んだ飛行機の映像、機体、残骸等々は、一切これ実は我々の目に止まったことがないという非常におかしなこれは状況なんですね。
 それで、大臣、市ケ谷に新しい防衛省がございますけれども、首都において、しかもニューヨークにおいて飛行機が最初に突入してから一時間半ぐらいたってからペンタゴンに飛んでいるわけですね、飛行機が。その間、その首都の防衛省に飛行機が突っ込むというようなことがあり得るんだろうか。そして、実際にこうした、今申し上げたような状況が起こっているということについて、大変航空機にもお詳しい大臣でございますので、こういった事実についてどうお考えになるのか、それからこういったことが日本においてもあり得るとすれば、あるいは日本が同盟としておりますアメリカの防空体制がこういうことであるということも含めまして、今申し上げたような事例について防衛大臣から見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 御通告をいただいておりませんのでその場の答弁で恐縮ですが、やっぱり合衆国としても相当に意表をつかれたということだと承知をいたしております。
 その後どうするようになったかといえば、こういう事態が生起したときに空軍が上がる、そしてまたそれを撃ち落とすことあり得べしというような対応がこの後に定められたというふうに承知をいたしております。これがドイツにおきましては、憲法裁判所においてそのようなことは違憲であるという旨の判示がなされたというふうに承知をいたしております。
 じゃ、日本ではどうなのだということでございますが、それはそのような飛行機がどの国籍なのか、それを乗っ取って操縦している者が何なのか、その意図が何であるのかということによって対応する法制が異なるのだと思っております。これが日本国籍の飛行機でなければ、領空侵犯措置というのは外国の航空機というふうに定められておりますから、これは該当しないのだろう。しかしながら、単に高度をどんどん下げておるということだけで我が国に対する急迫不正の武力攻撃というふうな法的な評価ができるかといえば、それは困難な場合があるかもしれない。だとすれば、ぎりぎり考えると、航空自衛隊に対して治安出動を命令するということしか今の法体系では難しかろう。さすれば、閣議決定等々の時間的な余裕をどう見るかという議論、そして航空機には多くのそれこそ無辜の民が乗っておられるわけですから、その場合にどうするのかという議論はやはり私はしておかねばならぬのではないかと思います。
 昔々のことですが、児玉誉士夫という人の家にセスナ機が突っ込んだということがありました。あるいは全日空の函館行きの飛行機が乗っ取られてパイロットが殺害されたという事件もありました。私どもはいろんなことに対して、そういうことがないのが一番いいのですが、いろいろな法整備というものは、そして運用というものは考えておかねばならないし、もちろん国会の御議論を十分賜らねばならないというふうに考えております。
○藤田幸久君 時間の関係で、もう一つ紹介したいのは、ニューヨークの事例でございますけれども、このパネルをやはりごらんをいただきたいと思います。(資料提示)
 一枚目が、よく出てくる写真でございますけれども、この二つのタワーがハイジャックされた飛行機に突っ込まれたと。突っ込まれた直後なら分かるんですけれども、時間がたってから、これは、相当の距離に建物の物体が飛来しています。百五十メートルとか。爆発したかのようにいろんなものが、残骸が飛んでいるこの映像でございます。
 その次の写真、これはたまたま本から持ってきたんですが、つまりこの二つのタワーからこれだけ遠いところまで飛んでいるんです。すごい距離飛んでいるんです、このいろんな残骸が。
 それから、これ三つ目の写真ですけれども、実は実際の救助活動に当たった消防士がビデオ上で実際に生に発言をしている部分、今日は映像が使えないんで写真でございますけれども、これは翻訳したものですけれども、まるでだれかがこのビルを解体するために計画的に爆発させたようだと、これは消防士が言っているんです。
 それからその次の、これ同じ消防士の方々ですが、ボン、ボン、ボンと次々と爆発していったという証言をしております。
 それから、実は日本政府も関係をして、国土交通省と消防庁の方々が参加をした調査団が実は行っております。調査団に参加をした方々が日本人の女性にインタビューをいたしまして、そうしましたらその日本の女性の方が、実は自分が逃げていく段階において爆発があったということをおっしゃっておられるんですね。これが消防庁及び国土交通省が参加をした報告書にも出ているんです。
 それからもう一つ、この次の写真、これ見ていただきたいと思います。
 これは、実はよくツインタワーと言われていますように南のタワーと北のタワーのみが飛行機が突っ込んで崩壊したと言われておりますが、その第一、第二のタワーからワンブロック離れたところに第七ビルというのがございます。これは先ほどお見せした地図、この地図に出ていますけれども、第七ビルというのがブロック離れたところに出ています。あるんです。
 この第七ビルが、飛行機が突っ込んでから、朝ですね、現地時間で、七時間たった夕方、この今の第七ビルというものが崩壊しているんですね。崩壊したというのはこれ映像見ていただければ非常にはっきりするんですが、この写真ですけれども、この写真の、ビルが四十数階ですけれども、ごらんください、こういう形で落ちているんです。五・何秒かで落ちているんです。五、六秒で。つまり、真空において自然落下したぐらいのスピードでこの写真の建物がすとんと、歌舞伎のせり舞台を、せりが落ちるようにすとんと落ちているんです。しかも、この原形のまま崩れずに対称性を持ったまますとんとこれ落ちているんです。飛行機は突っ込んでないんですよ。火災によって七時間後にこんなビルがすとんと落ちているということがあり得るかと。
 実は、これは九・一一コミッションレポートというアメリカ政府、議会が作ったレポートですけれども、これは二〇〇四年七月にできたレポートです。このレポートに何と今私が申しました第七ビルの崩壊のことは触れられてないんです。触れられてないんです、この中に、一切。
 それから、FEMAという危機管理の専門の団体がありますが、FEMAも調査をしましたが、そのFEMAの調査のレポートにおいてもこの第七ビルについて説明がされてないんです。
 これは、実は、もういろいろな方々が、この政府のあるいは議会のレポートも含めまして、この第七ビルというのが一番典型的でございます、これはおかしいだろうと、これはやはり多くの犠牲も出たことでございますから、調査をすべきだというふうに言われておるわけでございます。
 それからもう一つ、時間の関係で、プットオプションについて申し上げたいと思います。
 実は、この九・一一の直前に、つまり九月の六、七、八、九のウイークデーでございますけれども、このハイジャックされたUAという航空機の会社とそれからアメリカン航空それからこのツインタワーの大きなテナントでありますメリルリンチそれからもう一つの会社に対してプットオプションが掛けられている。プットオプションというのは、後で浅尾さんにお聞きしたいと思いますけれども、要するにインサイダー情報を得て、このUAの株それからAAの株が下がることによってぼろもうけをしているんです。
 しかも、ぼろもうけをして、そういうことがあったということについて当時のドイツの連銀総裁、日銀総裁に当たる方ですが、エルンスト・ヴェルテケという方が、ニューヨークとワシントンの攻撃にかかわった人々が欧州の証券市場のテロ・インサイダー取引にかかわって利益を得ようとした多くの事実が明らかになっていると。直前に航空会社、保険会社、商社や金や石油市場の不可解な売買が行われていると連邦銀行の総裁がここまでおっしゃっているんです。
 そこで、財務大臣、済みません、お待たせをしました。こういうプットオプションが、こういうことが行われたということはこれ大変重大な事実でございまして、こういったことが行われたということについて、当時担当でなかったかもしれませんけれども、政府として情報をお持ちであったのか、あるいはこういったことが起こったということに対してどういうふうにお考えかということを額賀財務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私は当時役職には就いておりませんでしたけれども、IPUの集まりがあってアフリカのブルキナファソにいてこの事件を知りまして、急遽アメリカへ向かおうと思ったけれども、パリまで来たら飛行機が飛ばないということで、事実については後で報道で知ったのみでございます。
 今の先生が御指摘の点につきましては、報道があったことは承知をいたしております。その上で、政府といたしましては、金融機関に対しまして本人確認の義務化、それから疑わしい取引の届出の義務化、それからテロ集団に対する資金供与は犯罪であるというようなことをきちっと決めまして、国際金融システムが悪用されるようなことがあってはならないという対応を取らせていただいたわけでございます。
 いずれにいたしましても、テロは卑劣な行為でありまして、断固として非難されなければならないわけでございます。こうしたテロを防止していくためには、一国だけではできませんので、国際社会がお互いに連携をして対応していかなければならないというふうに思っております。
○藤田幸久君 高村大臣、済みません。
 これは金融の専門家であります浅尾さんにちょっとお聞きしたいと思うんですが、つまりプットオプションというもののこれは相当の規模で情報を持って、そしていろいろな意味での経験がある人々がかなり事前情報を持って動かなければこういったことは成立し得ない。そして、このことが、つまりアフガニスタン、パキスタンの国境にいるようなアルカイダのテロ組織のような、私はどの程度の組織か分かりませんが、これだけの規模のことをやるということがそれだけの組織、ネットワーク等でできるものか。これはいずれにしましても大変な規模のオペレーションではないかということの意味について金融出身の浅尾委員にお伺いをしたいと思います。
○浅尾慶一郎君 御質問でございますので、プットオプションというものは、株価、株をある一定の価格で売る権利を買う商品だというふうに認識をいたしております。
 今の御質問の趣旨は、九・一一の前に、九・一一以降にそのユナイテッドないしアメリカンという航空会社の株価を、当然その事故が起きることをだれも知らないわけですから、その前提で売る権利を買っていた者が何者かいて、そして九・一一の事件があった後、ユナイテッド及びアメリカンの株価が暴落をしたので、大変な利益をその段階で上げる可能性があった、そういう取引があったということの御質問だと思いますので、そうしたオプションをもし情報を持って買っている人がいたとすれば、これは当然のことですけどインサイダー取引になると思いますし、大変なことだろうなというふうな認識を持っています。
○藤田幸久君 総理、当時、官房長官でいらっしゃいました。先ほどどなたか答弁されておられましたように、多分今まで人類が経験したことのないような出来事だったんだろうと思います。そして、いろいろな情報が、その直後の数か月とかいうことではなくて、むしろ最近の方が情報が出てきている面がある。それが今ネット社会、映像社会においてこうした情報が開示をされてきている。
 しかし、今となってみますと、このそもそも二つの法案の原点でありますテロとの戦いの当時の情報そのものが、今日いろいろお話を伺っておりましても、きちっと私は精査されて分析をされて調査をされて、それに基づいて私はアメリカを中心としたこのオペレーションに加わっている、あるいは犯罪であるというならば、犠牲者に対する捜査であり、あるいはその遺族に対する対応、そしてそういったことも含めた政府としての対応が私は取れているというふうに思っておりません。
 したがいまして、今ある意味では幸い給油活動が止まっているわけですけれども、この原点を見直して、そもそもテロとの戦いというものを安易にアメリカ政府の言わば間接情報だけで、あるいはそれを主にして参加をしているということについては、余りにも私は犠牲が大き過ぎた。
 したがいまして、この検証をしっかりやり直すと同時に、本当にこのテロとの戦いというものが、本当の犠牲者はだれであって、私は世界の市民だろうと思っています。そして今、日本においては消えた年金とか消えた薬害肝炎の記録という話になっておりますが、今日ここで私が申し上げた事実はこれ全部具体的な裏付けのある情報でございます。
 今日私が幾つか申し上げたのは、消えたブラックボックス、消えた機体そして消えた残骸そして消えた飛行機部品等でございますけれども、いろいろな実はニューヨークの破壊をされた建物のいろんな機材も残骸もどんどん運ばれてなくなっているんですね。消えた残骸でもあるんです。ですから、調査ができなかったと、十分というふうにFEMAまで言っているわけです。したがいまして、私は、その検証をしていただいて、本当のテロとの戦いというものが何であるかということをしっかり見直して再構築をしていくことが私は、今、石破大臣うなずいておられますけれども、私は非常に重要な点ではないかというふうに思っておりますけれども。
 そういう意味での総理であり、当時の官房長官でもあられた福田総理、総理、ちょっとこちらをごらんいただきたいと思いますが、当時やっぱりいろいろおかしいことがあるねというふうに実は当時の官房長官として福田さんがお感じになっていたという話を聞いたことがあるんですが、そう思われませんか。委員長、時間がないので、総理、お願いします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 私はそういうことを言ったことはありません。
○藤田幸久君 あと二分しかないので。
 それで、総理大臣、したがいましてこの原点の確認と、それに基づいたテロとの戦いにそもそも参加をすることの是非、方法、その基本的な問題について私今日いろいろ質問してまいりましたけれども、その全体についての今後の、本当にテロとの戦いというものに参加をする根拠があるのか、そして必要があるのか、そして本当にテロを根絶するためにはどんな形の対応をしていったらいいのかについてお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 我が国として、米国が明らかにした情報を含む各種情報を総合的に判断して九・一一同時多発テロはアルカイダにより実行されたものと、こういう判断をいたしております。現時点でなすべきは、そのようなアルカイダ等によるテロを根絶することでございまして、国際社会はそのために結束してテロとの戦いに努力を傾注していると、そういうことですね。
 そこで、昨年末に民主党が提出した法案も、これは安保理決議一六五九号を踏まえているということになっておりますけれども、これは、この一六五九号はアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃に関連して採択された決議なんですね。ですから、御党においてもそういう認識を持ってこの法案を提出されたというふうに理解をいたしておりますけれども、そういうことでございますよね。
○藤田幸久君 国連決議以上にアメリカの情報において先ほどの遺体確認それからテロとの戦い等も展開をしてこられたわけですから、したがってその参加自体の意味について聞いておるわけで、そしてその根絶のためには、今おっしゃっていただいたような、本当にアフガニスタンの国民のためになるようなテロ根絶の法案が必要だろうという関連だろうと思っておりますので、最後に、そのテロとの戦いとそしてテロの根絶のためのこの法案であるという中身について、犬塚さんの方から今日の流れを含めまして答弁をいただきたいと思います。
○犬塚直史君 今いろいろと藤田議員が御指摘になったいろいろな問題がある中で、やはり一番考えなければいけないのは、現実にアフガニスタンで暮らしている方々が安心をして生活の心配なく暮らしていけるようになることがテロ根絶の正に根幹の部分だろうと思います。ここのところをきちんと議論しないで、後方のまた後方でやっている給油を続けるのかそうでないのかということだけに意見を集中させてしまって全体を見ない、正に当事者意識を持たないで法案を審議することは、私は一番の問題だろうと思っております。
 この法案はあくまでもアフガニスタンの平和と安定のために作るべきものでありますので、我が国がこれを機会に当事者意識を持って本当の根絶法案を可決するように、我が党からもお願いをしたいと思います。
○委員長(北澤俊美君) 次に、関連質疑を許します。徳永久志君。
○徳永久志君 民主党・新緑風会・日本の徳永久志でございます。私は、大きく二つの点について質問をいたします。
 まず、防衛省の予算に関連をいたしまして、報償費について取り上げたいと思います。
 この問題につきましては、防衛省OBらを情報提供の協力者に装い、接待名目で架空領収書を作成し、報償費を裏金として捻出してきたとされる疑惑があるわけであります。せんだっての本委員会においてもこの問題が取り上げられましたが、その翌日の朝刊に、石破防衛大臣、裏金事実上認めるとの見出しが躍っておりました。
 これは大臣、本当にお認めになったという認識をさせていただいてよろしゅうございますか。
○国務大臣(石破茂君) そのような報道がございました。私は別に裏金があることを認めたという趣旨の答弁をしたわけではございません。御質問が数千万というお話でございましたので、そのような数千万というようなアバウトなことが申し上げられるような段階でもないし、状況でもないということを申し上げた。
 委員御案内のとおり、報償費というのは、賞じゅつ金あるいは当省の性格上、情報収集あるいは捜査ということになっております。それが、賞じゅつ金はともかくといたしまして、情報収集あるいは捜査に充てられましたお金が本当に適切に使われたかどうか、そのことはきちんと確認をする義務がある、それが誤っても私的に使われたことがないかどうか、その確認をきちんとやっていくということを申し上げたわけでございます。
 数千万というようなアバウトなことが申し上げられるような状況ではない、その旨答弁をいたしたつもりでございます。
○徳永久志君 それでは、少し中身について見ていきたいと思います。
 資料を配付をさせていただきましたので、ごらんください。なお、この資料は防衛省が作成をされたものでありまして、我が党の外交防衛部門会議に提出された資料であることを付け加えておきたいと思います。
 ここで平成九年度から十八年度までの間の報償費の予算額と決算額が記載をされているわけです。ちょっと分かりにくいので、まずちょっと事務方の方にお尋ねですが、賞じゅつ金と賞じゅつ金以外の報償費とに大きく分かれ、更に賞じゅつ金以外の報償費は、自衛隊員に対する表彰の副賞と賞じゅつ金と自衛隊員に対する表彰の副賞以外の報償費とに分かれるということであります。これ、それぞれどういう使い道をしているのかについて簡単に、参考人で結構です、教えてください。
○政府参考人(長岡憲宗君) 配付をいただいております資料の区分について申し上げさせていただきます。
 賞じゅつ金と申しますのは、自衛隊の他の一般の職務と比較をして高度の危険が予測され災害を受ける蓋然性が高い職務に従事する隊員、例えば災害派遣等でございますけれども、そういった職務に従事する職員が一身の危険を顧みることなくその職務を遂行し、又はこれらの職務に特有の事故により殉職され又は障害の状態となられた場合、こういった場合に防衛大臣からその勇敢な行為をたたえ、弔意又は見舞いの意を表するとともに、隊員が平素から国のために安んじてその職務の遂行に専念し得るようにといった観点から授与されているものでございます。
 それから、賞じゅつ金以外の報償費についてでございますけれども、これは防衛省・自衛隊の業務に必要な情報を収集するための経費及び犯罪の捜査のための経費それから先ほど御指摘のございましたその職務の遂行に当たりまして功績のあった隊員又は部隊等に対しまして授与される表彰の副賞に使用させていただいているものでございます。
○徳永久志君 今ほどの説明でいきますと、例えば賞じゅつ金あるいは自衛隊員に対する副賞というものは、これは年度によって数字が変わってきて当然であります。しかしながら、賞じゅつ金以外の報償費と大きく一くくりにしますと、この平成九年から十七年までの九年間にわたって毎年判で押したように一億二千三百十九万七千円と、これぴたりと予算額、決算額が一致した状態で九年間ずっと続くわけなんですね。
 これは非常に不可思議なわけですけれども、ちょっと通告してないんですが、この資料、いただいた資料では単位は千円単位になっていますが、これ、一円単位でもこういうぴっちりと合うということになるんですか。
○政府参考人(長岡憲宗君) 予算については千円単位で要求、査定をいただいておるところでございます。
○徳永久志君 それじゃ、結構です。
 もう一度申し上げますけれども、賞じゅつ金以外の報償費は毎年予算額一億二千三百十九万七千円、そのうち自衛隊員に対する表彰の副賞に要する額というのはそれぞれ年度ごとに変わってくるわけですけれども、それなのにトータルすると決算額が九年間毎年同じ額になるということについてどう理解をすればいいのか、お答えを下さい。
○政府参考人(長岡憲宗君) 賞じゅつ金以外の報償費についてでございますけれども、先ほど申し上げましたように、これは防衛省・自衛隊の業務に必要な情報収集あるいは犯罪捜査それから委員御指摘の表彰の副賞に使用しておるものでございますけれども、毎年度の予算額の範囲内におきまして、私どもといたしまして優先順位を勘案しつつ、最も適当と認められる方法によりまして機動的に使用させていただいているところでございます。したがいまして、結果として予算額と決算額が一致しているということでございます。
○徳永久志君 たまたま一年、二年一緒になるというんだったら分かりますよ。九年間連続するというのはこれは何か作為的なものを感じざるを得ないわけなんですね。
 私も県会議員を二期八年やらせていただいて決算とかをよくやっておったんですけれども、例えば賞じゅつ金と自衛隊員に対する表彰の副賞以外の報償費、例えばいろいろな情報を取る、そういった場合に情報提供料を支払うこともあるでしょう。そういった場合にはその額はその情報の中身とか質によっていろいろと変わってくるんだろうと思います。したがって、ある年は予算額よりも少なく決算額になってしまう、またある年は予算額を超えてしまったと、こういうことがあって当たり前だと思うんですね。それがぴたっと九年間一致するということは今の説明ではとてもじゃないが納得はできないです。もう一度御説明ください。
○政府参考人(長岡憲宗君) 予算でお認めいただいておりますから、それを超えることはないわけでございます。
 それで、先ほども申し上げましたように、私どもの必要な情報収集のための業務あるいは犯罪捜査のための業務につきまして、予算額の範囲内で優先順位を勘案しつつ使わせていただいておるところでございますので、そういうことでございますので、そういったことを勘案しながら予算額を使わせていただいているということでございます。
○徳永久志君 そういったことを勘案しながら予算額を使わせていただくということは、まず前提として予算額を使い切るという発想がそこにあるわけですよね。
○政府参考人(長岡憲宗君) 先ほど申し上げましたように、結果として予算額を使わせていただいたということでございます。
○徳永久志君 だから、結果として予算額を使わせていただいて、九年間予算額と決算額が一緒になるのはおかしいのではないですかと指摘をしているわけであります。
 これで、防衛大臣、是非お答えをいただきたいんですけれども、これ賞じゅつ金と賞じゅつ金以外の報償費がこのようにずっと一致するということは、自衛隊員に対する表彰の副賞についてはこういう場合は幾らですよという内規がきっとあるんだろうというふうに思います。したがって、それを除いてしまった残りの額は全部使い切ってしまいましょうよと、そのためにはいろいろと会計検査院等々うるさいので架空の領収書を作って数字合わせをしましょうよと理解するのがこれは自然の成り行きではないですか。ちょっと大臣、御答弁ください。
○国務大臣(石破茂君) 結果としてということを今答弁を申し上げました。
 そうすると、一致しないこともそれは当然これから先はあり得るのだろうと思っております。それが、物が対価として、例えば副賞であればこれが幾らというふうに大体決まっております。盾とかそういうものでありますが、それは定価がございますのでね。しかしながら、委員御指摘のように、いろんな情報が提供された、それに対してそれに幾らという定価が付いておるわけではございません。したがいまして、今局長から優先順位を勘案してというふうに申し上げました。
 したがって、これはもうどれにお幾らお支払をするかということはそのときそのときでいろいろ考えるのだろうと思います。結果として使い切っちゃったということは、私はそれは必ずしもお金の使い道として正しいことだとは思っておりませんで、当然それは使えなかった、余ってしまったということもそれはあるのだろうと思います。あるから使い切っちゃったというような考え方、そういうふうな委員が今当然そういうふうに推論するのが普通ではないかというふうにおっしゃいましたが、そういうようなことが私はあり得べきことだとは思っておりませんで、これから先そうではないことも当然あり得るだろうと思っております。
 そういうお金の使い道については、やはりきちんと精査をしていかねばなりませんが、物事の性質上そういうことが結果として起こり得る、それは定価が幾ら、これを幾つ買うというふうに決まっているものではないという性格上から生ずる部分も私は否定し得ないところだと考えております。
○徳永久志君 百歩譲って、今大臣が言われたように、賞じゅつ金以外の報償費というのはそういう優先順位を付けて、情報提供料というものは額が定額で決まっているわけではないので、そういった形で予算額と決算額が一致することもあり得るという御発言でございましたが、だったら、これがずっと未来永劫そういうお金の使い方をするんだということならば、これはまだ分からないでもないんですよ。
 しかし、お手元の資料にございますように、やっぱり十八年度だけは予算額と決算額が異なっていて、決算額の方が少ない額になっている、私はこれが自然な姿だと思うんですね。となってくると、この辺の整合性は今の御答弁とどう取られるんですかね。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のように十八年度はそういうことになっておるわけでございます。ですから、決算額の方が少ないということはあり得ることだ、むしろそうあるべきだということだと私は思います。ですから、先ほど答弁で申し上げましたように、ずらずらずらっと毎年同じ額が上がってくる、これやはり不自然ではあるのですね。ただ、物事の定価が幾らって決まっているわけじゃないので、こういうことは起こるということだと思うんです。
 ですから、十八年がそうであるように、これから先、千円であろうが何であろうが、きちんとした使い道、間違っても使い切っちゃうとか、そういうようなことを言われないように、それは私どもとしてよく見ていかねばならないことだと思っております。
○徳永久志君 時間もありますので、この辺りでとどめたいと思いますけれども。
 やはり私は、もう一つ大きな問題としては、今大臣もおっしゃいましたけれども、このように九年間にわたってぴたりと額が一致する状況が続いているということに対して、防衛省の中からこれおかしいんじゃないのという声が上がってこない、あるいは上がってこなかったということが、ある意味、組織ぐるみでやっていたんじゃないのということの裏返しではないのかなというふうに勘ぐられても仕方がないというふうに思っています。
 したがって、報道等にございます、例えば裏金は実体のない団体名義などの裏口座に計上され、領収書は架空のため同一人物が数年間も毎月現金を受け取る不自然な領収書が多数存在するというような報道になってくるわけであります。したがって、この辺りも裏口座とか不自然な領収書とか、やっぱりそういった面については本当に納税者の視点に立ってしっかりとチェックをしていただくということが大事だと思います。
 そして、そういった意味で、今調査をしておられるということでございますけれども、この調査結果の報告は大体いつぐらいにおまとめになられるおつもりかお伺いします。
○国務大臣(石破茂君) 現在、鋭意という言葉は私はもう何というのかな、余り軽くなっちゃいましたので使いたくないのですが、本当にどうなんだということを確認をいたしておるところでございます。ただ、物事の性質上、この人に情報提供としてお幾ら払いましたなぞということを言ったが最後、もうその人は二度と提供してくれない。これはもう当省に限らず、情報というのはそういうものでございます。
 私が気を付けておりますのは、その報償費なるものが、本当に委員おっしゃいますように、国の平和と安全のために必要な情報を収集するために使われたのか、そうではなくて、そういうお金の性質でありますということをいいことに、そうじゃないことに使われたのか、そのことはきちんと見る責任が私にはあるのだろうと思っております。物事の性質上、全部徳永さんに幾ら払ってこんな情報をもらいましたなんて言ったらば、もう徳永さん二度と教えてくれなくなるわけですから、そういう限界はございますが、それをいいことにおかしな使われ方がされなかったかどうか、そのことはきちんと見なければいけないと思っております。
 そのことについて今やっておるところでありまして、私としてきちんと得心をした上で、御報告ができる範囲で御報告できる時期を早めなければいけないと思っているところでございます。
○徳永久志君 是非一日も早く報告書をおまとめいただいて、またそれについての御議論をさせていただきたいというふうに思います。
 今報償費の問題についても取り上げました。やっぱりこの防衛省にまつわる予算については、お金の使われ方の部分において、この報償費の問題あるいは防衛装備品調達をめぐる防衛省に対する業者からの水増し請求の問題もあります。これ水増し請求も総額五百九十七億円に現在上っているというようなことも報告をされておるわけであります。この報償費についてもあるいはこの水増し請求された額についてもすべて国民の税金であります。政府は国民が、皆さんが一生懸命働いて、そして納めた税金が一円とも無駄に使われることのないよう納税者の視点で予算を作っていく、執行をしていく、そういう姿勢が強く求められるのだろうと思います。
 こういうような防衛省をまつわる状況の中で、防衛省の予算について財務大臣は予算の編成に当たってどのような姿勢で臨まれたのか伺います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 徳永委員御指摘のとおりでございまして、これは石破大臣が九八年度以降十二件五百九十七億円の水増し請求があったというふうに言っておられます。私どもも、来年度予算編成に当たりましては、防衛装備品の調達事案を踏まえて例年に増して厳しく対応させていただいたと思っております。つまり、効率化、合理化、透明化を図っていかなければならないということでございます。
 具体的に申し上げますと、防衛省においては装備品調達等に関するコスト縮減目標を設定いたしまして、平成二十三年度までの五年間で一五%の縮減を目指すことにしていると聞いております。また、随意契約については、装備品の取得、調達について競争入札を図ることによって五十九億円の節減を反映をさせたというふうになっております。
 装備品調達に対するチェック機能を強化するために、これは私が長官時代からスタートしたんでありますけれども、第三者機関による監視体制の強化、そういうことを図ってきたわけでございます。今後とも、国民の税金を使って日本の国の安全を守っていくことでありますから、透明性、明瞭性を持ってこの安全保障の体制を築いていかなければならないというふうに思っております。
○徳永久志君 是非、今の答弁のような形でお取り組みをいただきたいというふうに思います。
 さてここで、大変残念ではありますけれども、今回のこの一連の防衛省の不祥事の中で額賀大臣のお名前が取りざたをされているわけであります。
 今週の火曜日の本委員会におきまして社団法人日米平和・文化交流協会の秋山直紀常勤理事を参考人招致いたしました。秋山氏は、額賀元防衛庁長官と秋山参考人と防衛関係企業の経営者と宴席をともにしたことはあるかとの問いに対して、たしか数回あると思いますと答えられているわけであります。
 まず、この秋山さんの発言、これは事実であるのかどうか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 日米平和・文化交流協会につきまして秋山参考人が当委員会で呼ばれて質疑があったことは承知しております。
 私は、日米平和・文化交流協会においては、日米間の同盟関係あるいはまた安全保障の問題について、両国の政治家あるいはまた学識経験者を交えてシンポジウムを東京、ワシントンで行っていることについて、両国の信頼関係を深めていくということでプラスになると思って賛同をし参加をしてまいったわけでございます。そうしたことから、学識経験者やあるいはまた企業の皆さん方と何回か勉強会を開いたりあるいはまた議論をしたり会合を持ったりしたことがあることは事実でございます。
 特定の問題やあるいは企業のことに関して議論したのではなくて、それは、政治というものはあるいは国際情勢というものは時々刻々変化をしていくわけでございまして、その時々の国際情勢とかあるいはまた中国やロシアやアメリカの変化、アジアの勃興、そういう中で我が国の経済とか安全保障をどう保っていくのか、我が国の安全保障、自衛隊の在り方はどうすべきなのか、あるいは同盟関係についてもそれは戦後の間もないころとそれから今日の国際化社会の中でどういうふうに連係プレーを取っていくのか、様々な変化がある中で正しい方向を見定めるために我々が議論をしたりあるいはまた当事者の意見を聞いたりすることは当然のことであるというふうに思っております。むしろ、先ほど御議論があったように、例えば北朝鮮のミサイル発射が行われたときに自らの国の判断、どちらの方向に向かうべきか向かうべきでないかということについて、しっかりとした情報がないままに国の進路を決めるということは政治家として最も悲しいことでございます。
 そういう意味で、様々な意見を聴取したり情報収集することは国の方向を誤らすことのない私は適切なやり方であるというふうに思っております。
○徳永久志君 大臣が日本の国防について真摯に研究をされてこられたというのはよく理解はします。
 私がお聞きしているのは、秋山直紀さんが、額賀元防衛庁長官、秋山参考人そして防衛関係企業の経営者と宴席をともにしたことはあるとの問いに対して、たしか数回あると答えられたことに対して、これは事実ですかというお尋ねをしております。単純な質問であります。
○委員長(北澤俊美君) 額賀財務大臣、質問の趣旨に沿って簡潔にお答えください。
○国務大臣(額賀福志郎君) でありまするから、そうした目的に沿って勉強会をしたり会合を持ったりしたことはあります。
○徳永久志君 勉強会は分かりました。じゃ、会合の中に、今大臣が答えられた会合の中に宴席は含まれると理解していいですね。
○国務大臣(額賀福志郎君) 会合とか宴席の定義がなかなかよく分かりませんけれども、まあ言ってみれば、お互いに信頼関係を持って、あるいはまた日本のことやあるいは安全保障のことや防衛のことについて議論をしたり食事をしたり、議論をするときに食事をしたり会合を持ったりすることはあります。そういう意味で申し上げたところであります。
 そしてまた、それは言ってみれば公的なことではないわけでありまして、日常の政治活動の一環でありますので、当然政治家としてそういうことがなければ、それは徳永先生でも選挙区の皆さん方とよく話をしたりあるいはまた経済界の方と話をしたりあるいは学識経験者の方と話をしたりして自らの政治の考え方を決めていかれるんではないですか。
○徳永久志君 宴席をともにしたことについていいとか悪いとかという論評を私はしておりません。参考人招致で秋山直紀さんがわざわざ額賀大臣のお名前を出されて宴席をともにしたことが数回あると発言をされている以上、それについての事実確認をたださせていただいているということでありますので、もう一度明快にお答えをいただきます。(発言する者あり)
○国務大臣(額賀福志郎君) 言い訳はしておりません。秋山参考人の文言も、私もちょっと見させてもらいましたけれども、質問は宴席がありましたかということでありましたけれども、秋山さんは会合とか交流を図るとか、そういうことは数回ありましたと、そういうふうに言っております。
○徳永久志君 もうちょっとそろそろこの話は打ち止めにしたいんですが、秋山さんがそう言ったということを聞いているわけではなくて、この事実があるんですかと、もうイエスかノーかで。宴席の中に会合を入れていただいて結構です、その点について。
○国務大臣(額賀福志郎君) ですから、そういうことは何回かありますと言っています。
○徳永久志君 はい、それでよく分かりました。じゃ、また議論をさせていただきたいと思います。
 次に、政府提案の給油新法について質問をさせていただきます。
 せっかく総理にお越しをいただいておりますので、総理の御見解をまず賜りたいと思いますけれども、湾岸戦争のときに日本の国際貢献の在り方はどうあるべきかという議論がある中で、自衛隊を海外に出す出さないで大激論になった記憶は私には鮮明にございます。その当時に比べてみれば、国民の間に自衛隊の海外派遣についてアレルギーというべきものが少しずつ和らいできているのかなというような感じもいたします。
 しかしながら、だからといって行け行けどんどんというわけでもいかないだろうと思います。やはり慎重の上にも慎重を期して、丁寧な手続を踏んで、こういう国際貢献をするのは自衛隊がベストだねと多くの国民が納得する形で派遣をするという、そういう環境をつくり出していくことが政治の大きな仕事の一つだろうと思うわけですけれども、その辺りの御見解を総理に賜りたいと存じます。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 湾岸戦争は一九九〇年ですよね。あの当時は国際平和協力法もなかったんです、法律なかったんですよ。自衛隊が海外に行くなんて言ったら大騒ぎしたんですよね。そういう時代です。あの法案だって通すのに当時物すごい国会で抵抗ありまして往生したことを覚えておりますけれども、まあそのときと今とは随分状況が変わったと。それも国際平和協力法ができて何回も自衛隊が海外に行って、そして国際社会から歓迎されたと、感謝もされていると。今でも行っていますけれども、ゴラン高原に。そういうような事実の積み重ねによって今日があるんだというように思っております。ですから、そう理由なく行け行けどんどんというものでもない、そのことは委員もよく御存じだと思います。
○徳永久志君 そういう慎重を期して丁寧な手続を踏むということの中で、私は、やっぱり最も重要な役割を持つのが自衛隊の海外派遣と国会承認についての考えをどう整理するかということだろうと思っています。この点について、自衛隊の海外派遣と国会承認ということについて、一般論で結構ですので、総理の御見解を賜りたいと存じます。
○委員長(北澤俊美君) いいですか、官房長官で。
○徳永久志君 いえ、通告してありますから、総理でお願いします。
○委員長(北澤俊美君) はい。福田内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 一般論で申し上げれば、自衛隊が海外に行って行う活動の内容がもう決まっている、あらかじめ決まっているんだということになりまして、そういうときに事前に国会承認を取るかどうかといったようなことについては、私どもは、内容が決まっているんだからそれは法案ができたときに同時に内容も承認されたものだと、こういう理解をしているわけですよね。当然だと思います。
 ですから、今回私どもが、一般論から外れまして今回の新法になりますけれども、これについては正にそういうような状況の中で審議をお願いしているということですから、法案の成立とその活動の内容についての承認、国会承認もこれも得られたものだと、こういうふうに考えておるわけです。
○徳永久志君 本法案の中において国会承認を求めないということについては、これまで多くの疑問を私ども民主党の方からも投げ掛けさせていただいております。政府は一貫して、国会承認にかけるべき事項は法案の中に落とし込んでいる、法案の審議そのものが文民統制に当たり、法案の可決成立したことをもって国会承認とみなし得るという主張をされておるわけであります。そうした中で、本当にこれは百歩そのとおりだと、そのとおりだと受け入れたとして、国会の審議の中で本当に国会承認と文民統制に資するための議論という中身が議論できているのかどうかという部分について私は非常に疑問に思っています。
 例えば、官房長官はよく何を承認事項とせよと言うのか具体的に言ってみろというような投げ掛けをよくされます。例えば、こういう提案をしたいと思います。本法第七条に「内閣総理大臣は、次に掲げる事項を、遅滞なく、国会に報告しなければならない。」、次に掲げる事項というのは補給支援活動の実施計画ということになります。こういう実施計画の中身についてもっと具体的に議論をしていくということが必要なのではないかというふうに思うわけであります。またあるいは、こういう実施計画的なものを国会承認事項としてこの法案成立の後にもう一度国会で議論をするということも考えられるのではないかと思うんですが、官房長官、いかがでしょうか。
○委員長(北澤俊美君) 町村内閣官房長官、時間が迫っておるので簡潔に願います。
○国務大臣(町村信孝君) はい。
 かねてより、国会承認よりもはるかにある意味では重い法案の審議という形で御審議をいただいている、これが今までの旧テロ特措法の国会承認事項は全部法案の中に書いてあるということを累次申し上げてまいりました。それならば何を承認するのかということで、私、大変失礼ではありましたが、申し上げたこともございました。
 今委員から、自衛隊の部隊の規模、構成等々実施計画に書いてあることを承認事項にしたらどうか。初めて今そういう御提案をいただいたのは大変有り難いという思いでございますが、今委員が言われたことは、正に旧テロ特措法でいえばそれは基本計画の国会に対して報告をする内容そのものであります。今回も、基本計画、実施計画、名前は変わっておりますが、今言った自衛隊の部隊等々、規模、構成、装備、派遣期間、これについてはこれまでの旧法と同じように国会報告をするということでございますから、そこにおいて私は十分バランスが取れているものと、かように考えているわけでございまして、またどの程度の例えば艦船を派遣するのか、何隻か、どういう中身かと、これは正に法案を補完するものとして国会答弁で防衛大臣から累次御説明をしてあるところでございます。
○徳永久志君 もう時間がありませんので。対する民主党案にはしっかりと国会承認事項が明文化されているわけであります。この点だけに限ってみても民主党案の方が優れていると言えるものでございます。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) 次に、山本一太君。
○山本一太君 法案の中身に入る前に、福田総理大臣に一つだけ確認をさせていただきたいことがあります。
 この今日審議されている補給支援活動の特措法にもあるいはまた民主党の対案にも関係あることなんですが、私がお聞きしたいことは、七月の初め、福田総理と民主党の小沢党首の間で、大連立なのか、それとも政策協議なのか分かりませんが、こういうことをめぐって党首会談があったということなんですけれども、この党首会談の細かい中身については福田総理も、これは党首同士の会談だからということでなかなかつまびらかにできないということで、これは私も十分理解をいたしますし、細かい中身について一々これをほじくるようなことはいたしません。
 ただ、私がずっと気になっていることが一つございます。それは、首脳会談の後の記者会見等々の両党首の説明の中で、民主党の小沢党首が言ったことについて二つ福田総理のおっしゃっていることと食い違っていることがありました。
 一つは、(発言する者あり)小沢代表、代表、分かりました。正確に言って小沢代表が、この党首会談の中で福田総理がもし自衛隊派遣に関する恒久法が制定されるのであればこのテロ新法、今の補給支援活動の法律はあきらめてもいいと言ったと、こういうことを小沢代表が当時おっしゃって、これは福田総理、明確に否定をされましたし、衆参合わせて八十時間以上濃密な議論をやってまいりまして、その間、福田総理が一貫してこの法律の成立のために大変な覚悟を持って臨まれたことで、これはもう明らかに不正確だということがもう証明されました。
 もう一つあります。それは、この党首会談の中で小沢代表が福田総理とこういう点について合意をしたという実は一説があります。それは、総理が会談の中で、小沢党首の言ういわゆる自衛隊派遣は安保理決議があるときに限る、しかも国連の活動であれば武力行使の伴う活動であっても参加できると、こういう解釈の大転換について福田総理が理解をしてくれたと、こういうことを小沢党首がおっしゃいました。(発言する者あり)小沢代表がおっしゃいました。
 いいじゃないか、そのくらい。うるさいよ。いつもうるさいよ。しばらく黙れ。
 小沢代表がそういうことをおっしゃいました。その中で、小沢代表が何とおっしゃったか。この件について言うと、福田総理の、先ほどのISAFに対する自衛隊の派遣、この解釈についての答弁でもう既に答えは出ていると思いますが、こういう合意はなかったと、こういうことについて福田総理が小沢代表について認めると言ったことはなかったと、こういうことでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) あれですか、国連決議があればということで、自衛隊の活動の海外派遣の根拠にする、こういうことですけれども、そういうことで合意をしたということではありません。それは大変大きな問題ですからね。ですから、当然のことながら、国会でも十分な議論をしていただきたいし、そう簡単に決める話じゃない。当然ながら、与党の中でも議論あるでしょうし、それから与野党間のこれは政策協議もしなければいけないですね。そういう過程を経て合意ということになるんじゃないでしょうか。そうすべきですよね。
○山本一太君 ありがとうございます。
 私は、時々ですが、テレビの討論番組とかセミナーや政策勉強会のこういう安全保障の議論でパネリストを務めることがあります。そうすると、必ずそのパネリストの中の何人かの有識者の方が、あの党首会談のときに福田総理がこういう政策の大転換をして約束をしたじゃないかと、こういう不正確な事実をよく言うものですから、次はこういう機会があったら、議論する機会があったら、今の福田総理の御答弁を踏まえてきちっと改めて反論させていただきたいというふうに思っています。
 それでは、八十時間の濃密な議論を積み重ねてきたこのテロ新法の質疑も実質的に今日が最後ということになります。ほとんど私は論点は出尽くしているとは思いますけれども、これについて、今日は総括ということですから、改めてこの法案のメリットあるいはインド洋での海上自衛隊の活動が中断されていることによるデメリット等々についておさらいをさせていただきたいと思いますが、その前に、ちょっと順番を変えて、午前中の質疑でもこの民主党の対案について随分活発な議論が行われましたので、最初にこの法案の発議者である浅尾委員の方に質問させていただきたいと思います。
 浅尾委員は私の委員会のカウンターパートということで、筆頭理事間でいろんな協議をこの間やってきましたが、この法案、いよいよ会期末になって出てきました。もちろん相当、会期末になったというか、遅きに失したというところはありますけれども、それでも法律案にしてこれを民主党が提出したということについては私は評価をしたいというふうに思っています。
 浅尾委員にまず一つお聞きしたいのは、民主党はインド洋でのとにかくこの補給活動には反対をするということですよね。民主党の主張がそのまま通ればインド洋の活動はできない。しかしながら、民主党としては、この対案が出てきたというところを見れば、インド洋の活動が万一なくなっても、やはり日本としてアフガニスタンに民生支援でも何でも今まで以上のきちっと貢献をしなければいけないと、そういう考え方でこの法案を出したのかどうか。一言で、イエスかノーかで答えてください。
○浅尾慶一郎君 山本委員の御質問でございますが、一言でというとなかなか難しいんですが、なるだけ短く説明をさせていただきたいと思いますが、私ども、テロを根絶をしていきたいという思いは強く持っております。そして、テロの根絶のために何が必要かという観点からこの法案を出したと。インド洋で給油をすることはその出口、テロの根絶の出口には直接的にはつながらないだろうという認識は持っております。
○山本一太君 今テロの根絶というふうにおっしゃいましたけれども、それは民主党としても今のこのアフガニスタンのテロとの戦いに何らかの形でやはり関与して何かをしなければいけないという意味だと思います。そうですね。
 そうだとすると、浅尾委員の発議したこの法案は、今言った、浅尾さんの言った、つまり民主党としてもやはり日本が何かをやらなきゃいけないと、インド洋のもし活動ができないのであれば民生支援をやらなければいけない、そういう意図で法案を出したということであれば、浅尾さんの意図とこの法案の中身は全く一致していないと思います。
 なぜかというと、浅尾さん、この法案、私じっくり読みました。いろいろ法技術的に言うと、まあ細かいこと言えばいろんなことあります。例えば、外交の努力義務を何か法案の最初の方に入れるのがどうかとか、その条文も一つ一つ見ていくとちょっと矛盾するところもありますが、そういうところは私はどうでもいいと思っているんです。これは民主党も政治主導で、まあ自民党のように官僚とのそんなコンタクトがない中で作った、恐らく頑張って作った法案だと思いますからいいんです。
 ただ、致命的な欠陥は、この法律が通っても、この法律に基づいて結局日本は何の貢献もできないということなんですよ。そのことを、これはできません。まず、そのことに関連して一つ聞きたいと思いますが、この法案の中で抗争停止合意という言葉が出てくる。これはカルザイ政権とタリバン等々なのかもしれませんが、これはまずお聞きしたいんですけど、どことどこの合意を意味しているんでしょうか。
○浅尾慶一郎君 先ほどこの法案ができても何もできないという御指摘がありましたが、まず、この法律の中で、治安分野改革ということについては直ちに今でも行えるということでございます。そしてまた、この抗争停止の合意も法律施行後すぐに取り掛かると。
 午前中の審議の中で、それを法律にする必要性があるのかないのかという浜田委員の質問もございましたが、法律にすることによって政策の恒常性が高まる、つまり予算措置よりも法律にすることによって政府の義務の度合いが強くなるということも併せて申し述べさせていただいた上で、抗争停止というのはどことどことの合意かということでありますが、この法律で言うところの抗争停止というのは、アフガニスタンにおける武装集団が行っている武器を用いた不法な抗争を停止し、及びその停止を維持する旨のアフガニスタン政府と当該武装集団との間の合意を指しております。
 アフガニスタン政府というのは御案内のとおりカルザイ政権であり、その武装集団に該当するものとしては具体的にはタリバンを想定をいたしております。
○山本一太君 今その抗争停止合意がカルザイ政権とタリバンの間の合意だというふうにおっしゃいましたけれども、浅尾委員が何度かこの委員会でもおっしゃった記憶がありますが、穏健なタリバンもいると。穏健なタリバンとはカルザイ政権はある程度交渉していて、一部投降している勢力があるということも分かっていますけれども、タリバンは穏健な勢力だけではない、テロに手を染めているタリバンもある。しかも、アルカイーダもあると。こういう正に非合法の組織とカルザイ政権が抗争停止合意ができるという考え方は、私は非常にナイーブだと思います。ほとんどこれは不可能に近いと思います。
 加えて聞きたいんですけれども、この法律の中で日本が抗争停止合意の後押しをするという話が出てきていますけれども、これは日本外交の理念としてはこういう気概があってもいいと思いますが、具体的にどうやって後押しするのか、教えてください。
○浅尾慶一郎君 まず、前段のカルザイ政権とタリバンとの和解はできないという御指摘がございましたが、御案内のとおりだと思いますが、既にカルザイ政権自身が恩赦法という法律を制定をしておりまして、タリバンとの和解をカルザイ政権自らが呼び掛けていると、恩赦法の枠組みの中で呼び掛けております。
 また、二国間合同ジルガというものも開催されておりまして、これにはパキスタンの大統領も参加したということでございまして、そういう意味でいうと、国際的にその地域の中においても和解ということを行っていかなければいけないということが既に認識をされている。さらに、現地におります様々な軍司令官、NATO軍も含めてですね、ISAFの司令官も和解ということについて、これをやっていかなければ出口はないといったような発言もしているということを申し述べさせていただきたいと思います。
 その上で、御質問の日本がどういう役割を果たしていくかということでございますが、これは午前中の審議の中でも申し上げさせていただきましたけれども、我が国はこのアフガニスタンの地に軍隊を派遣していない唯一の先進国であるということは御案内のとおりだと思いますし、なおかつ、アフガニスタンはアジアの国でありまして、現在アフガニスタンに展開しておりますアメリカないしはNATO軍はほとんどヨーロッパないしは北米の国でありますし、さらにほとんどの国がイスラム教国のアフガニスタンにおいてキリスト教国であると。一方で、何を申し上げたいかといいますと、日本はそういう意味でいうと欧米の国よりかはカルザイ政権そしてタリバンからも中立的な見方で見られるという、そういう特色を持っている日本が仲立ちをするという可能性というのは私は十分あるんではないかというふうに思います。
○山本一太君 今の浅尾委員の御答弁聞いていまして、これは机の上で考えていることと現実のやはり政治というのは全然違うと思うんですね。
 例えば、カルザイ政権がタリバンに対して投降を呼び掛けている、恩赦法もやっていると。だからといって、抗争している武装集団が全部投降してくるとはもちろん限らない。さっき不可能だとは言わなかったんで、極めて難しいと、そんな簡単に一年でできるようなものでは私はないと思います。それが一つ。
 それからもう一つ、日本の外交努力ということなんですが、確かに日本がこの地域に余り歴史的にかかわっていないと。そういう意味では、アラブとイスラエルの争いのような歴史的ないわゆるハンディキャップを持たないで入っていけるということはありますけれども、だからといって、この極めて複雑で難しいアフガニスタンの内政に入っていって日本外交が具体的に停戦合意を後押しするということは、ほとんどこれは至難の業だというふうに私は思います。
 そのことを踏まえてもう一つ続けて質問させていただきたいと思いますが……(発言する者あり)ちょっと静かにしてください、今質問していますからね。静かに言いますから。
 一つ、まず停戦、この抗争停止合意、これは極めて難しいということを指摘した上で、もう一つちょっと例を挙げたいと思います。いろいろあるんですけれどももう一つ例を挙げたいと思います。
 それは、この法律の中で、法案によれば、自衛隊の活動は人道復興支援に限るわけですよね。そして、自衛隊が活動する地域というのは、ここに、この法案によれば、抗争停止合意が成立している地域又は当該人道復興支援に対する妨害その他の行為により住民の生命若しくは身体に被害が生じることがないと認められる地域において実施するとなっています。
 こういう地域が、これをちょっと教えていただきたいと思うんですが、現時点でアフガニスタンの国内にあるかどうか、これはいかがでしょうか。
○浅尾慶一郎君 抗争停止ということあるいは二次的に民間人に対して被害が生じないということをまず前提条件に設けましたのは、現在のアフガニスタンにおいて行われている活動、それがたとえISAFの治安維持活動であっても、結果として民間人、これは直接タリバンないしはテロリストと関係ない民間人に対して多大な被害を与えているということはもう山本委員御存じのとおりであります。したがって、その意図していることとは別の効果を、逆効果を上げているというような認識を私どもは持っております。
 したがって、抗争停止合意が成立している地域あるいは民間人の被害が生じない地域ということで、自衛隊が行う人道復興支援活動についてはそれが担保される限りにおいて行っていこうということで、御質問の現在のアフガニスタンの状況にかんがみてそういう地域があるかというと、そういう地域はないということになります。
 だからこそ、そういう地域をつくるための外交努力を最初に行うというのが私どもの法案の趣旨であります。
○山本一太君 民主党のこの法案の実施期間、一年間になっていますね。今のアフガニスタンの状況を考えて、今、浅尾議員がおっしゃった抗争停止合意というものが一年間でできて、しかも日本政府がこれを後押しをして成立して、かつ、かつ、この文章をもう一回見ますと、抗争停止合意が成立している地域で、あるいは当該人道支援、復興に対する妨害その他の行為によって住民の生命若しくは身体に被害が生じることがない地域、こんなに安全なところだったら、元々最初から自衛隊が行く必要はないと思います。
 ということは、浅尾委員、この法律通ったとします。まあ民主党が人道復興支援をやりたいという意図はあると思いますよ。じゃ、自衛隊はいつ派遣できるんですか。この停戦、この抗争停止合意というのは当面の間、当面の間これは成立する可能性が極めて薄い、しかも日本が外交努力でやるといっても限界があると。それがなければ出られないというのであれば、実際はこの法律が通ってもこの実施期間一年間のうちに自衛隊が出ることは不可能じゃないですか。どうですか、そこは。
○犬塚直史君 先ほど来、民主党の出している法案は何にもやらないということなのか、あるいは一年で何ができるのか、あるいは非現実ではないかと、そういう御指摘をされているわけですけれども、我々に言わせていただければ、給油を続けることでアフガニスタンに平和と安定が訪れると考えることこそが非現実であります。
 本当に当事者意識を持って、日本が今まで何をやってきたのかということをよく考えて、我々の今までの蓄積を本当にクールになって考えてみれば、治安分野改革で六万人の武装解除をやった、この大きな大きな実績が世界にも認められておると。この上に、この上にどんな形で積み上げていくのかということを考えることが正に現実的であるにもかかわらず、今のところこの担当者はたったの二人しかおらない、そして国会の中での議論といえば給油を続けるのか続けないのか、こればかりに考えが集中しているというのが、これこそが私は非現実であると思っております。
○山本一太君 今のお話ですけれども、当事者意識を持っているからアフガニスタンのテロとの戦いに参加するんですよ。もしこのインド洋での海上自衛隊の活動から撤退してしまったら、日本が今の憲法下でできることはほとんど限られているんですよ。だから、当事者意識があるからこそ我々はこの法律を通そうとしているということを申し上げたいと思います。
 それから、申し上げますが、さっき発議者じゃなくてそこら辺に座っている方から、自衛隊を派遣することがこの法律の目的じゃないというような声が出てきました。これは不規則発言でありますが、それを踏まえて言えば、自衛隊を人道復興支援で派遣するか、それとも、今、犬塚委員のおっしゃった治安分野改革、これで文民というか、民主党の法案では公務員を派遣するか、両方の活動だということですよね。
 じゃ、自衛隊はとにかくそういう状況がなければ派遣できない。何しろ停戦合意ができた後で、新しい安保理決議がなければ派遣できないんですから、二重三重のボトルネックがありますから、自衛隊は派遣できません、現実的には。
 じゃ、民生支援でやる。今、犬塚委員がおっしゃったこの治安分野の改革支援、大事ですよ。しかし、既に日本政府はこの分野で、DIAGの話もよく出てきますけれども、武装解除の面で相当大きな仕事をしているんです。この法律を作らなくてもできるんです。つまり、民主党が言っている治安分野改革の活動と、今、日本政府が現行法でやっている活動の一体どこに違いがあるのか、これを教えていただきたいと思います。ほとんど違いないと思います。
○浅尾慶一郎君 今法律がなくてもできるんじゃないかという御指摘がございました。しかし、今までやっているということもその事実として私どもも認識をいたしております。
 しかし、先ほどDDR、今行っているDIAGについては、DDRのときはかなり人数が多かったんですが、今の行っているDIAGについては専門でない方がお二人、かなり人数が減ってきております、カブールの大使館における担当者。そして、法律を作ることによって、先ほど来申し上げておりますが、政策が恒常的に立法府において認定をされるということになります。したがって、法律を作ることの意義というのは、そのことを国民に対してより明確に指摘をする、より明確に伝えていくという効果があるわけでありまして、私は法律を作る作らないということとは大分違うというふうに思っております。
 それから、その上で申し上げておきますと、テロを根絶していくということがこの法案の根本でありまして、テロを根絶するために、では何が必要か、アフガニスタンに対してどういうことをやっていったらいいのかということが一番のポイントでありまして、そして自衛隊を出すことによる、あるいはその軍隊がアフガニスタンに行くことによるその政治的なマイナスというのも結構現状ではあるんではないかと。先ほど申し上げましたアフガニスタン市民に対する二次被害というのは正にその現れでありまして、したがって、繰り返しになりますけれども、抗争停止ということをまず行っていこうというものがその法律の骨子でございます。
○山本一太君 今の浅尾委員の答弁で、例えばDIAGは現行法でもやっていると。この北部同盟以外のいろんな多分集団に対してこのDIAGという武装解除の試みをやっていると。これは現行ではスタッフが例えば少ないとおっしゃいますけれども、これ、別に法律を作らなくてもスタッフを増やすことは十分可能です。今の答弁だと、今政府が現行法で行っているこの武装解除のいわゆる活動と民主党の法律が、わざわざこの法律を通してやるということになっている法律との間の違いが全く分からない。
 どうも聞くところによると、いやいや、今のDIAGはアフガニスタンの国内に停戦合意がないんだから、この抗争停止合意ができればさらにDIAGができるようになるというのは、鶏が先か卵が先かみたいな話で、いつ停止合意ができるかも分からない、これ何か架空のストーリーによって、いや、もしかしたら安保理決議が出るかもしれない、もしかしたら停止合意ができるかもしれない、そういうことで一年間、もしかしたら自衛隊を送る、危険なところに文民を送る、こういう法律を出すことは私は極めて不適切だと思いますけれども。
 その後、今のDIAGの中身はどう違ってくるのか、浅尾委員、答えてください。
○犬塚直史君 まず、今おっしゃった自衛隊を、軍事組織をこういう紛争地域に送るということについて山本委員はもうよく御存じだと思うんですけれども、国連の平和活動の長い歴史の中で、やっぱりこの一九九〇年代に十年間に行った国連の平和活動が失敗に失敗を重ねてきたということの大きな原因として指摘をされているのは、つまり国連の中立性が担保されないために紛争の当事者になってしまったという歴史が今まであるわけです。
 我が民主党が言っている抗争停止、これは御存じのように平和維持の停戦合意という一大原則であります。つまり、国連の権威を象徴する軍事組織を現地に駐留せしめて、その中立的な第三者的な立場をもって平和を維持していくということが最も有効であるということは委員もよく御存じのとおりだと思います。
 そこで我々が最も大切にしているのは抗争停止合意だということと、もう一つは、一体今すぐ何ができるのだという話になったときに、今すぐ我々がやらなければいけないのは、やっぱり人間がやることであります。しかしながら、こういう平和維持活動あるいは平和活動をやっていく人材が我が国にはなかなか育っていない。そのためには一体どうしたらいいのか。人間がすべてであると。そのために、平和活動をどんどんやっていく社会的な基盤をつくるために人間の安全保障センターというものを設置するということを決めているわけであります。
○山本一太君 犬塚委員は平和については御自分のきちっとした理念を持って政治活動をやっておられると思います。それはよく分かりますけれども、やはり今の浅尾委員と犬塚委員の御答弁聞いていると、私の中ではっきり分かったことは、民主党の法案が通っても、自衛隊は当分というかもうずっと恐らく出せない、人道復興支援には出せない。さらに、さらに民生支援についてDIAGをやる、武装解除をやるといいますけれども、法律がなくてもできることと変わらない。つまり、この法律を通して、今我々が議論しているテロ新法、すなわち補給支援活動の法律を通さなかったら日本はインド洋での活動もできない、さらには民生支援もアフガニスタンの国内でできない、多くの国々からテロとの戦いから離脱したと思われてしまう。こういうことを私ははっきり今日、お二人の答弁をお聞きして分かりました。
 時間が限られていますので、ここで法案の方に移らせていただきたいと、──もう結構です、結構です。法案の方に移らせていただきたいと思います。
 さて、この法案、衆議院で四十時間、参議院でもう今日は四十時間以上になっていると思いますが、八十時間にわたる審議を重ねてきました。もう相当いろんな点について私は濃密な議論が行われたと思っています。ただ、今日は国民の皆さんの前でこの法案を審議をしている、これは最後の実質的な審議の機会ですから、改めてこの法案の意味について総理又は関係大臣の方に御説明をいただきたいと思います。
 まず最初、この法案、すなわちインド洋での海上自衛隊の給油活動のメリットについて外務大臣にお聞きしたいと思いますが、ちょっと時間を短縮するために簡単に言うと、三つぐらいのことかなと。
 一つは、日本が世界第二位の経済大国として国際貢献ができる、あるいはまた日本の……(発言する者あり)いや、もっと細かくやってもらうんですから、茶々入れないでください。今日は優しく言いますけど。日本のいわゆる国際的な評価が非常に高くて存在感を上げることができる。
 もう一つは、何度も石破防衛大臣がおっしゃっていますが、これは法律の目的ではなくて副次的なものかもしれませんけれども、日本にとって極めて戦略的な中東地域からの石油の輸入ルート、この安全を確保することができるというようなことだと思いますけれども、外務大臣の方からそこら辺のところを踏まえて、この法案を通すことのメリット、すなわちインド洋での活動のメリットについて少しまとめて簡潔にお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 補給活動は、海上阻止活動の正に基盤をつくっているわけであります。海上阻止活動というのは、インド洋をテロリストの自由の海にさせないということであります。テロリストの自由の海にさせないということは、一つはテロリストがインド洋を通って自由に拡散しないようにすると。それから、アフガニスタンというのはケシの産地、世界の九三%作っている。このケシをインド洋を使って売り、そして武器を買うお金を集める、あるいは武器を買う、そういうことに使わせないと。そして、正に三番目、結果的にはインド洋が平和の海になっている、日本のタンカーも安心して自由に通れると、こういうことだと思います。
 正に日本の国益にそのままなるわけでありますが、国際的にも非常に評価されておりまして、私はいろんな国の人に会いますが、いまだかつてそんなのやめなさいと聞いたことない。早く復活してくださいよとばかり言われるわけであります。それは、NATOの国でもそうでありますし、あるいはアフガニスタン自身もそうだしパキスタンもそうだしあるいは湾岸諸国もそうだし、あるいはこの間私はタンザニアに行ってまいりましたが、私が何にも言わないのに、向こうからこの補給の法律は成立するんですかと聞かれました。私は、多分うまくいくだろうと思いますと、こういうふうに答えたら、それはよかったと。正にアフリカの国だって心配しているわけであります。
 そういう意味で世界の国がこれを評価しておりまして、もしかそれが今のまま復活できないということになるとその失望は大きいと、こういうふうに思います。
○山本一太君 大変明快な答弁、ありがとうございました。
 今のことに関連して、もう一つ外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
 それでは、逆のサイドから見て、このインド洋での海上自衛隊の補給活動を中断していることによって生じるデメリット、この委員会の答弁で高村大臣が何度か目に見えない信頼の失墜ということをおっしゃいましたけれども、国連においてあるいはアメリカとの同盟において、関係各国との、いろんな国との関係においてどんなデメリットが生じているのかについて少しまとめてお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 目に見えない影響を目に見えるように言うというのは非常に難しいわけでありますけれども、これは世界の国が期待しているわけですから、それができないということはそれなりに日本の信用がじわじわじわじわボディーブローを打たれるように失墜していくと。
 例えば世界のマスコミでも、ウォール・ストリート・ジャーナルだとかあるいはエコノミストだとか、そういったところもみんな非常にこの中断したことに対して厳しく言っていますよね。かつての軍事力を他国に任せる恥ずかしい日本に戻ってしまうのかとか、そういうような本当に厳しい見方をしているわけであります。世界のマスコミもほとんど例外なくそうであります。私、一つぐらいそうじゃないのないかと思って探してみたら、北朝鮮の労働新聞がそうでない意見を言っておりましたが、私が見た限りそれだけでございます。
○山本一太君 ありがとうございます。
 この件については、十二月四日だったと思いますが、この法案の審議が始まった、たしか総理をお迎えしての総括質疑で外務大臣にこのことをお聞きをして、何度も何度も御答弁に立っていただきましたけれども、それだけ実は日本にとってメリットがあり、続けないことのデメリットが大きいということだと思います。
 その中断していることのデメリットについて現場サイドの影響というものがあると思うんですが、これについては、石破大臣、これ日本の艦船、補給艦が引いたことによって全体のオペレーションにどう影響しているのか、簡潔に、細かく言えば一時間ぐらい多分お話しになられると思うんですが、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 結局、南北でいえば日本列島がすっぽり入るインド洋ですから、そこで今まで補給をしていた、それがなくなっちゃったということは、例えばパキスタンの船は四割効率が落ちたと言われます。四割落ちたというのはどういうことなのかといえば、そこの地域で実際に洋上哨戒活動をやっている時間が四割落ちたというふうなことなのだろうと私は思っています。あるいは、フランスの補給艦も一々港まで戻らなきゃいけなくなったということが起こりました。
 つまり、あの地域に展開している補給艦は数隻しかなかったわけで、その中から日本が引いたということになれば、四分の一とかそういうような補給能力が落ちているわけです。それだけあの地域における監視が密ではなくて疎になってしまう。そうならないように各国ともいろんな工夫をしていますが、あの地域における監視活動がそれだけ密から疎になったということは私は否めない事実であり、さればこそ私どもはこの補給の再開を急がなければ、世界のためにもならないし日本のためにもならない、そのように申し上げているわけでございます。
○山本一太君 今、衆議院四十時間、参議院四十時間、特にこの参議院の外交防衛委員会での過去の議論を一つ一つ思い出しながらポイントについて御質問させていただきましたが、この法案を通すことのメリット、今インド洋で海上補給活動が止まっていることのデメリットについて今るる改めて御説明していただきましたが、これを踏まえて福田総理の一言御感想をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 今御説明申し上げましたけれども、やっぱり日本は国際社会に対する協力というものはずっとやってきました。それも限られた条件の中で一生懸命やっているという、そういう姿を示してきたと思いますよ。しかし、今回はそういうことがなかなかできないというその様子を国際社会がじっと見ていると、こういうことじゃないかと思いますね。そこで、やはり日本が日本らしいことをやっているんだということはここで示したいと、こういう気持ちを私どもは強く持っております。
 こういうことでもってこの活動がこれから続かないということになった場合には、一体何でそういうことになったのか、それは日本の政治情勢なんだと、こういうことになれば、諸外国の見る目というものは、日本を見る目というのは随分変わってくるんじゃないかと思いますよ。これは断固としてやらなければいけない、そういう思いを強くいたしておるところでございます。
○山本一太君 今この法案を通すことのメリット、そして今海上自衛隊の活動が中断されていることのデメリットについていろいろ総理始め関係各大臣から御答弁をいただきました。
 過去四十時間、この参議院外交防衛委員会でいろんな議論が出ました。民主党始め野党の方々からもいろんな指摘がありました。大きく言うと、いわゆる懸案事項、ポイントになった点は三つあると思います。
 一つは憲法上の問題。このインド洋での海上自衛隊の活動が憲法違反なのかどうかという話。もう一つは、アフガン情勢に対して、先ほどもちょっと野党の議員の方から出ておりましたが、この海上補給活動をやることによって実際アフガンのテロとの戦いに貢献しているのかどうかという問題。もう一つが、これも随分いろいろと議論になって、石破大臣もかなり御苦労されていろいろ調査をされたわけですけれども、油の転用の問題。
 ここら辺のところをちょっとお聞きしていきたいと思いますが、まず憲法上の問題について、小沢代表はどうもやはりインド洋での海上自衛隊の補給活動、憲法違反だというふうにおっしゃっているようで、これが民主党の党としての見解と同じかどうかというのはちょっとよく私も分からないんですけれども、この点について、この点について、外務大臣、この海上の活動が憲法違反ではないということについて簡単に御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 補給活動自体は武力行使でもありませんし、それから集団的自衛権の行使にも当たりませんし、武力行使との一体化にも当たりませんから、こんなものが憲法違反になるはずがないことであります。
○山本一太君 もうこの件については私も全く大臣と同感で、これ以上お聞きすることはありませんので、それで十分私は明快だと思います。
 二つ目、燃料の目的外使用の問題。(発言する者あり)ちょっと外野は黙っていてください、質問してますから。燃料の目的外使用の問題なんですが、これまでの取組、ここにちょっとペーパーありますが、七百九十四回、海上自衛隊補給艦の補給の確認作業、こういうことを石破大臣がやってこられた。結論としては転用はなかったということでよろしいと思うんですが、その件について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは全件にわたって調査を行いました。これは本当に膨大な作業であり、物すごい人員を投入をいたしました。一つ一つ調べました結果、テロ特措法の定めた目的以外使用されたことはなかったということを確認をいたしました。その点、累次衆議院でも答弁を申し上げ、参議院でも御確認をいただいたとおりでございます。
○山本一太君 それでは、三つ目の懸案事項ですけれども、この海上阻止活動、日本の参加しているこの海上阻止活動がアフガニスタンのテロとの戦いにどう貢献しているのかということについて、外務大臣の御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 冒頭申し上げたように、四十か国程度が地上でテロに対する抑止、防止のためにいろいろ努力しておられるわけでありますが、正に武器を調達、タリバンの側が武器を調達するとかあるいはケシの花を売ってその武器調達の資金を得るとか、それをインド洋を通ってされるということは、それは耐え難い話であります。そういうことに対してきっちり海上阻止活動をしている各国の努力でそういうことを阻止していただいていると、それは陸上でテロに対する戦いをしている人たちに対する下支えになっていると、こういうことでございます。
○山本一太君 ありがとうございます。
 今外務大臣は言及されませんでしたが、日本政府は民生支援についても大変大きな支援をやっていると、アメリカに次ぐ大きな支援をやっていると。そういうことで、アフガニスタン国内、治安は非常に厳しい状況が続いておりますが、大臣も御存じのとおり、経済成長とかあるいは医療の状況とか初等就学率とか、こういうことについてはかなり成果が上がっていると、車の両輪でやっているということも私の方から申し添えたいというふうに思います。
○国務大臣(高村正彦君) 今委員がおっしゃったとおりでありまして、日本を含む国際社会の支援のために、パキスタン、イランなどから五百万人以上の難民が帰還しております。二〇〇三年から二〇〇六年のGDP成長率は年平均約一〇%であり、着実な経済成長を達成しております。初等教育就学率は、二〇〇〇年の一九・二%から二〇〇五年には八六・五%に向上しております。子供の就学数は、五年前の百万人超から現在は五百四十万人以上に増加し、女性の就学率に至っては、〇%から三五%に増加している。はしか予防接種を受けた子供は、二〇〇〇年の三五%から二〇〇五年の六四%に向上していると。
 治安については厳しい面もありますけれども、こういう民生については非常にいい方向に行っているということを言わせていただきます。
○山本一太君 今日は総括質疑ということですから、外交防衛委員会のすべて法案審議にかかわる質問をさせていただきました。この法案を通すことのメリット、今インド洋での海上での活動が止まっていることのデメリット、さらにこの委員会で出されてきた、議論されてきた懸案についてきちっと対応してきたと、こういうことについて私は十二分に今説明をいただいたと思っています。
 残り時間が少なくなってきましたので、最後に、法案には関係ありますが、法案の中身自体とちょっと離れた質問をさせていただきたいと思います。
 それは恒久法、自衛隊派遣のための恒久法のことについてです。
 これは、一々新しい事態が起こるたびに特措法を作って自衛隊を派遣しているというのはやはりこれは迅速性に欠けるんじゃないかと、こういう議論は自民党の中でも随分前からありまして、石破大臣、たしか二年前だったと思いますが、国防部会の政策小委員会、私もメンバーでした。当時の石破委員長が石破案というのを作った。国際協力法案だったでしょうか、名前は。それも昨日ちょっと読ませていただきましたが、この恒久法の制定については、おとといの委員会の私の同僚の佐藤議員、二人おられるので、ひげの佐藤議員の方からの質問に対して町村官房長官がかなり踏み込んだ答弁をされました。この恒久法については、民主党の中にも随分理解を示している方々が大勢いるようだと、できるだけ幅広いコンセンサスをつくって一刻も早く着手をしたいというような御答弁がありました。
 また、報道ベースでいうと、たしか八日だと思いますが、町村長官と石破大臣と高村大臣が官邸で相談をして、この法律の準備を本格化しようということを決めたという報道もありましたし、プロジェクトチームも間もなく立ち上がるというような報道もありますが、ここは福田総理にお聞きしたいと思いますけれども、この恒久法についてどういう形で取り扱っていくのか。例えば、通常国会に出すと、こういうペースで進めていかれる気持ちなのか。この恒久法についての福田総理大臣の考え方をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 一般法のことにつきましては、今までも随分もう何年にもわたり議論をされてきました。特別措置法がある限り議論があるんだろうというふうに思いますけれども、ですからやはり一般法というものを制定するというのは、これは将来的には大事なことだというふうに思っております。
 ですから、今後どういうふうにするかということは、これは正に与党の中で議論し、また国会の中でも、民主党の中でも賛成される方が多いようでございますので、こういうことも民主党と協議をしていくという機会があれば十分協議をさせていただいて進めたいということでございまして、具体的にいついつどうという話ではありません。準備をやるというような検討はしている、そういう段階でございます。
○山本一太君 まだもう少し時間がありますので、石破大臣にお聞きしたいと思います。
 この恒久法の問題について言うと、自民党の恐らく議論のたたき台は石破私案になると思います。石破私案の中でいろいろとポイントが今議論されているわけですが、特に重要なのが武器使用基準の緩和だと思います。これは、実は民主党の対案の中にもその考え方が出てきておりますけれども、これについて、これ短くて結構ですから、どういうふうに石破大臣としては取り扱っていくべきだと将来の日本の状況を考えて思っておられるか、このことについて御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 午前中、民主党の提案者からも答弁がございましたが、例えば自衛隊がどこかに宿営地を造っている。そこに食料であるとかあるいは通信機であるとかそういうものを備蓄しておったと。そこへ夜盗のたぐいがやってきて一杯物を盗み出しておる。今できるのは、やめろやめろ、それは日本のものである、持っていくなと言うのが、終わりなわけですね、それで全部。そこを、平穏にというのは変な言い方ですが、せっせこそれも聞かずに持っていっているとするならば、せめて威嚇射撃ぐらいはできなければいかぬのではないかという議論があります。そういう場合の武器使用まで認められなくて本当にいいのか。武器使用権限と危害許容要件は違いますので、そこのところはよく議論をする必要があるだろうと思います。
 もう一つは、委員のお尋ねとは外れるかもしれませんが、駆け付け警護、つまり日本のボランティア、NGO、選挙監視団、それが誘拐をされましたというときに、現地の治安当局のサポートみたいな形も行えないのだろうかという議論があるでしょう。
 もう一つは、サマーワの宿営地は自衛隊で守りましたが、あのサマーワ自体を守っておったのはオランダでありイギリスでありオーストラリア。本当にそれでいいですかという議論もあるだろうと思います。
 私の委員会案にはいろんなことが書いてありますが、ずっと衆参通していろんな議論があった中で、憲法の範囲内で何ができて何ができないのかという御議論は、それは日本の国益と世界に対する責任のためにやはりきちんとなされるべきではないかと、個人的にはそのように考えておる次第でございます。
○山本一太君 ありがとうございます。
 今日は最後の実質的な質疑ということで、民主党の発議者の方にも来ていただいて民主党の対案も議論できたと、これは大変良かったと思います。もし民主党にもやはりあのアフガニスタンとのテロの戦いについては日本は離脱するべきではないと、こういうお考えあるならば、是非このテロ新法の方に賛成をしていただいて、衆議院に行く前に、衆議院に行く前に参議院の見識としてこの法律を成立、可決していただくように心から強く要望をさせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) 山口那津男君。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 これまでの議論を振り返りまして、これから何が課題になるかということについて私から何点か御質問させていただきたいと思います。
 特に本法案をめぐっては、衆議院、参議院で長い時間議論を重ねました。そして、昨年の末に、終盤になって民主党の対案というものも提出されたわけであります。そして、それをめぐっての議論を聞いておりますと、どこが政府案と違うかという議論ももちろんあったわけでありますが、しかしまた共通点についても言及があったところであります。
 私は、このアフガニスタンの再建のために民生支援が必要であると、この点の認識は政府も民主党も異なるところはないわけでありまして、今後それをどうするかということについて考え方が違う面は多少残っております。
 それから、インド洋における海上阻止行動、これについてもこの民主党の対案の二十七条には、新たな国連総会の決議やあるいは安保理の決議があればその法整備が必要かどうかを検討すると、こう書いてありまして、この海上阻止行動が要らない、否定していると、こういう書き方ではないわけですね。その意味で、私は幅広い合意といいますかコンセンサス、共通項というのはできていると、こう思っております。その意味で、この採決の機が熟した今、是非とも政府案を成立させていち早いこの活動の実施に移していただきたいと、こう考えているところであります。
 さてそこで、様々議論、問題になった中の大きな課題の一つは、この転用があるかどうかというのは運用面の疑惑であります。これについては立法措置もとりました。先日、官房長官にも運用上の様々な在り方についてもお答えをいただきました。
 外務大臣に一点だけお伺いしたいんでありますが、この給油、補給活動をやる場合には相手の国と交換公文という外交文書を結んで行うことになっております。しかし、これまでの旧法に基づく交換公文の下ではやっぱり様々な疑義が生じることがあったわけですね。ですから、これまでの交換公文の内容で果たしてこれからもいいのかどうかというのは考え直さなくてはいけないと思います。双方に、我が国の国民の皆さんにもあるいは相手国の方々にも疑義が生じないようにこの交換公文の内容、規定ぶり、これについては改善が必要だろうと思っておりますけれども、外務大臣の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 補給の対象になる艦船でありますが、これについては海上阻止活動にかかわる船である、そういうふうに限る、そして補給することがその海上阻止活動に資するようになる、そういうふうになるということを明確にするような交換公文を相手方政府とこれから交渉してまいりたいと、こういうふうに思っております。
 ただ、一片の文書を作ればそれでうまくいくという話ではなくて、あらゆる機会に相手方にそして現場の人にまでそういうことを徹底するように、そういうことを努力をしていきたいと、こういうふうに思っております。
○山口那津男君 さて次に、輸入装備品について、防衛省の調達の在り方についても様々な議論がありました。現在判明しているだけでも、複数の輸入商社そして複数の契約案件について水増し請求が発覚しているわけであります。そのやり方についてはメーカーが元々出した見積書を商社がこれを偽造する、署名まで盗用すると、こういう形でこの水増し請求がなされていたという疑惑が持たれているわけでありまして、これは本来でいえば犯罪行為であります。私は、厳正な調査を尽くして二度と再発しないような防止策を考えていただきたいと、こう思うわけであります。
 その点について今後どう対応するかということをお聞きしたいのと同時に、もう一つ、この案件を防衛省なりに調査をしていただきました。しかしまた一方で、我がこの当委員会においてもこの輸入の相手のメーカーに対して照会書等を送って調査をしたわけですね。言わば並行して調査をしてきたわけであります。これは立法府と行政府がともに一つの外国のメーカーに対してその調査事項を照会したということになりまして、やっぱり立法府と行政府の関係、そしてまた調査活動はどのようにあるべきかという問題提起がなされているだろうと思います。
 まず、防衛省としてこの点についてどう受け止めておられるかについても併せて御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 一点目、メーカーの見積書を商社が偽造したなぞというものは、これは委員御指摘のように私は犯罪以外の何物でもないと、これが詐欺でなくて何だというふうに思っております。これはもう関係当局とよく御相談をしなければなりませんが、私どもとして、日本政府の中で整合性を取りつつ、告発すべきものはきちんと告発するという姿勢で臨まなければいけないと思っております。これは、委員は法律家でいらっしゃいますから、どういう場合に欺罔行為があり詐欺の構成要件を該当するか、よく御案内でありますが、その点の精査をきちんと行った上で日本政府として厳正に対処したいと思います。
 ただ、我々が被害者ですということだけで済むとは思っておりませんで、これ、さすがに見積書を偽造するということまでは、まあ私が性善説に立っているからいけないのかもしれませんが、予想し得なかったことですが、やはりこれが見抜ける能力というのは要るんだろうと。
 ただ、例えば極東貿易が潜水艦用の通信アンテナ、これを見積りを偽造しましたと。ところが、潜水艦用の通信アンテナって一体幾らするのということについて感覚がないわけですよね。やはりその辺の知見というのは積んでいかねばならぬであろうと。自動車ですとか洗濯機ですとかテレビですとか、そういうものであれば定価幾らというのは分かりますが、潜水艦用通信アンテナ幾らというのがよく分からない。だからそれが見抜けなかったとするならば、やはりそういうものをきちんと見抜ける能力は持たねばならぬだろう。
 しかし、これから国会の御議論も承りながら進めていくことですが、それでは商社を通さないで全部調達するのが本当によいのかといえば、それはそうでもないということもあり得るだろうと。ここはよく私ども省内でも議論をしておりますが、また国会においても御議論賜りたいと思っておる次第でございます。
 また、委員会においても調査をなさるということでございます。これは、行政府と立法府併せて調査をするという、ある意味非常にユニークな試みでございました。私どもとして国会がお決めになったことにとやかく申し上げる筋合いにはございませんが、我々としてできる限りの協力はさせていただくということでございます。今後、立法府と行政府がどういうふうにして協力をしていくことが真相解明に資するものなのか、よく私どもも立法府の御意見を承りながら今後努力をしてまいりたいと存じます。
○山口那津男君 先ほど大臣は詐欺に当たると、こういうふうにおっしゃいました。なるほど、そのとおりだと思いますが、しかし国民の税金をだまして取るということだけではなくて、やはり防衛省に提出するその書類そのものを偽造する、他人の署名をそのままコピーして勝手に文書を作って提出する。こういうことに対する安易さというのがやっぱりあるだろうと思いますので、この文書の偽造という点についても厳しくこれを調査して改善を図っていただきたいと、こう思います。
 さてそこで、今回正に並行して行政とこの立法府が調査をしたということは画期的なことでありまして、従来この本来行政が行うべき仕事、調査そしてまた場合によっては刑事告発を含めて、行政が本来行うべき仕事の対象を国会があるいはこの当委員会が併せて調査をするということはこれまでなかったことでありまして、言わば国会にとってもモデルケースだろうと思っております。こういう調査がどのような成果を生んでいくかということを期待をしながら、そしてまたその結果の検証というものもこれからやっていかなければならないと思います。委員長の下で理事会の皆さんが工夫してこういう画期的な先進的な試みをしたということは、私は高く評価をしたいと思います。
 しかし一方で、これは、外国の企業に対して、強制力はないとは言いながら調査の協力を依頼する、しかも何度も督促、照会を繰り返すというようなこともこれから出てくるかもしれません。そうしますと、これはやっぱり国民の皆さんにとってもあるいは外国の皆さんにとっても、それぞれの人権というものがあるわけでありまして、まあプライバシーというものもあるかもしれないし、あるいは経済活動の自由というものもあるでしょう。ですから、おのずとそこには節度というものがやっぱり求められる。そのルールの在り方というのは、まだ私は詳細に検討し確立されてはいないだろうと、こう思いますので、我が委員会も含めて今後議論していかなければならないと思います。
 そして、この当委員会の試みがあらゆる国会の衆参を通じての委員会でそのカウンターパートである行政と並行しながらいろいろな調査活動をやる。それが実りをもたらすだけではなくて、やはりそこに懸念する要素というのも出てくるのではないかと。やっぱり適切なこの立法府と行政府の在り方、関係というものももっと議論されてしかるべきだと思っております。
 その点で総理にお伺いしたいわけでありますが、行政権の長として、この客観的に憲法上適切な立法府と行政府の在り方、この調査活動例についてどのようなことを立法府に望まれるか、これについてお考えを伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 立法府の委員会の調査でございます。ですから、立法府の御判断によって実施されるということになります。そのことについて政府として意見を申し上げるというのは、これは遠慮した方がいいんじゃないかというように思いますけれども、適切な調査が行われるということにおいては、これは何ら私どもとして容喙することではございません。ですから、それは立法府の御判断できちんとしたことをしていただきたいというふうに思います。
 我々の立場とすれば、この防衛省の問題にしましても、きちんとした解明が行われるということを望んでおるところでございます。
○山口那津男君 今立法府に対して遠慮がちな言及だったと思いますけれども、しかし調査を受ける相手からすればこれはいい迷惑でして、突如として国会から照会が来て、また防衛省から照会が来る、それに仕事上何らかのエネルギーを割かなければならないと。また、この商行為上のいろいろなイメージというものも影響を受けるでありましょう。ですから、やっぱりここにはもっと、どう調査はあるべきかあるいは協力をすべきか、あるいは本来は行政の責任でありますから行政としてもっとしっかりやる体制をどうつくるか、こういうことをもっと深く私は議論していくべきだろうと思うんですね。是非御検討をお願いしたいと思います。
 さて次に、前回の質問の機会に官房長官に中期防衛力整備計画についてお尋ねをいたしました。この防衛装備品の調達あるいは自衛隊等の組織の在り方については、防衛計画の大綱というもの、十年、十五年の視野で、長い視野で計画を作っております。そして、それに基づいて五年ごとに中期防衛力整備計画というのを作っているわけですね。
 現在の中期防衛力整備計画は、平成十七年度に、この防衛計画の大綱と同じ時期にこれが決められました。そして、現在の中期防には三年後の見直しという規定が入っておりまして、ちょうど今年度、十九年度がその見直しの時期に当たるわけであります。しかし、先日の御答弁にもありましたように、この時期に及んで今年度中に見直しをするのは困難でありこれはやらないと、こういう官房長官の御答弁であったわけであります。しかし、また来年度どうするのかということになりますと、やはりこの見直し、今後の在り方は議論していかなければならないと思います。
 私はその場合に、その残った期間、平成二十一年度、たった一年のために来年見直しの作業をするということでは、二十一年度を過ぎた後、それ以後の中期防についてまた議論を重ねなければならない、これは無駄な議論である、むしろ来年、今いろいろと議論されていることを改善すべき点は改善をして今の現中期防は廃止をして来年度中にこれを作り直す、新しいものを五年計画で作り直すと、こういうことをやるべきだということを主張させていただきました。
 本来の所管であります防衛大臣として、この点をどう考えていらっしゃるかについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 中期防の見直しにつきましてでございます。
 私は委員御指摘のような事情はあるのだろうと考えております。一年のために見直すということは余り生産的だとは思っておりません。そうすると、中期防自体を作り直すということも選択肢としてあるのだと考えております。そこにおいて考えなければいけないのは、これは政府全体で判断することでございますので防衛大臣の専権事項ではございません。政府の中で総理あるいは官房長官の御意向も踏まえながら決めていきたいと考えております。
 ただ、ここで問題になりますのは、大綱との関係をどう考えるかということでございます。大綱も五年後に必要な修正あるいは大きな事情の変更があった場合には修正という条項が入っておりまして、大綱、中期防、ここの関係をどうするか。あるいは、今官邸において防衛省改革会議でいろんな御議論をいただいております。この三つの整合をどう取るかということでございますが、防衛力のこれから先、効果的な調達、ずっと御議論いただいてまいりました、どのようにして調達を効率化するかということ、そして海外任務が今後どうなるかということ、そういういろんな要素があろうかと思います。
 大事なのは、大綱、中期防そして防衛省改革、それの整合をどう取り、この委員会で行われました御議論を実りあるものにしていくことができるか、その辺り、御党の御主張も踏まえながら、私どもよく努力をしてまいりたいと思っております。
○山口那津男君 今大臣から大綱についても言及がございました。この大綱も今の中期防と同様に平成十七年度、同じ時期に作ったものでありますから、この内容についてはかなり一体性を持った議論であり考え方であったと思います。しかし、今この大綱は本来五年後修正をする、つまりその五年後は平成二十二年度に当たるわけですね。ですから、今中期防の方を来年度から見直そうとすれば、これはやっぱりそのすぐ直後に現れてくるこの五年後の修正ということと併せて考えなければ成り立たない話だと思うわけですね。
 そうすると、この大綱の修正、見直しも視野に置いた場合に、私は大事なことは、先日、佐藤正久委員からも質問がありましたけれども、この防衛計画の大綱にせよ中期防にせよ、本来、客観的に我が国の防衛がどういう水準にあるか、そして諸外国の情勢も踏まえて冷静な分析の下にあるべき姿を追求していかなければなりません。これはこれで重要な要素でありますが、これはいつの時代も平時もそういう考え方で作らなければならないわけですね。
 今もう一つ問われておりますのは、この不祥事をきっかけにして、果たしてこの中期防の計画の中身が正しい見積り、過大な見積りを含まない適正な見積りの下で、そして経費を節減する様々な努力がなされた上で本当に見積もられているのかどうかというところが疑惑も含めて問われているわけですね。そして、現在の中期防、大綱ともに今訴追されました前守屋次官の下でこれが策定をされてきたという、こういう経緯もあるわけであります。
 ですから、私は、その国民の疑念や心配事を払拭していく、そして客観的な目で新たな計画がどうあるべきかということを策定していく、その両者を合わせてこの中期防と大綱の見直しに取り組むべきだと、こう思っているわけであります。その点についてもう一度、防衛大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 先般、佐藤正久委員の御質問の中で、中期防を見直すという考え方はそれはある程度は了とする、しかしそれが懲罰的な、要するに防衛省というのはとんでもないことをやってきたね、だから減らすんだよ、おまえたちの要求は認めないよというようなニュアンスが出るべきではないという御指摘でありました。それはそうだろうと思います。私は、現場の第一線で本当に服務の宣誓どおりにやっている自衛隊員たち、関係ない話ですから、それに対して防衛省全体が懲罰的ということになれば、それはなかなか部隊としてもつらいものがあるし、私としてもそれは肯定しかねるところでございます。
 他方、委員御指摘のように、守屋さん一人で作ったわけじゃありません。もちろんみんなで共同して作ったものでありますし、政府全体で決めたものでございますが、その中に正すべきところがあったのではないか。調達の在り方そしてこれは本当に必要なものなのかどうなのか、周りの状況も大きく変わるわけで、これから先、一般法の議論も行うとするならば、そういうものに対する配慮も必要となるわけですし、効率的な調達ということも考えていかねばならぬわけですし、本当に我が国としてどのようなものをどれだけ調達するか、そしてそれをどこに置くかということを全部ロジカルにきちんと詰めていかねばならぬのだと思います。
 今までそういうところは本当に十分パーフェクトであったかといえば、私は自分に対する反省も含めて足らざるところがあったのではないかと思っております。ですから、今度もし仮に中期防の見直しということがありとせば、きちんとロジカルに説明できる、納税者に対して、調達という意味からも運用という意味からもきちんと説明できるものにしなければならない、そういう意味で新しい考え方に基づいてやることも私は選択肢としてはあり得るのだろうと考えております。
○山口那津男君 総理に伺いたいと思いますが、昨日で防衛庁から防衛省に変わって一年がたったわけですね。この防衛省になるということについては、昇格をするとかあるいは格上げをすると、こういう思いのこもった主観的な言い方があったわけであります。しかし、今日このような不祥事を招いているというのは、やっぱり国民の期待に沿った姿ではないだろうと思うんですね。だからといって、じゃこれは格下げだとかあるいは懲罰すべきだと、こういう議論ではあってはならないと私は思うわけであります。
 我々公明党は、そういう昇格だとか格上げとかいうことではなくて、むしろ防衛省が本来この政策を立案する行政機関として、そしてまたそれを実施する行政機関としてきちんと責任を持ってやる体制を確立すべきだということでこの省移行を推進をしたわけであります。この一年間が過ぎて、現状、誠に残念であるわけでありますが、総理の所感をお述べいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 防衛省、庁が省に昇格して一年たちまして、この一年に様々な問題が発生したと、これはもう今改めてということでない、その前から起こっていたことだということでございまして、こういう問題が内在されていたというそういう状況を見抜けなかったということは極めて残念だったというふうに思います。そして、省になったからには、これはきちんとしたことをこれからやってもらわなければいけない、庁のときにやっておいてもらえればよかったんだけれどもという思いも持ちまして、今改めて強い決意を持って防衛省を改革していきたいと、このように思っております。
 これは、国民の安全そして世界の平和のためにもこれは欠くことのできない組織でございますから、これが疑惑の目で見られているようなことであるならば諸外国からも信用されない、そういうようなことであっていいのかどうか、そういう思いを強く持って、これからしっかりとした改革をさせていただきたいと思っております。
○山口那津男君 その総理の決意を具体的な姿で是非表していただきたいと思うんですね。その最初の試金石が、正に次期の中期防をどう作るかあるいは計画をどう修正、見直していくかということだろうと思います。
 そして、平成十七年当時と違ってきているところは、この我が国社会が少子高齢化がどんどん進んで人口減少時代を迎えたということであります。この自衛隊の大組織、これが国民の財産や生命の安全を確保している、これに対する国民の期待、信頼というのは高いものだろうと思います。しかしまた、自衛隊が今の体制のままでこの人口減少時代を迎えて、言わば人的資源を国民の社会の中でどれだけ確保していくのがふさわしい水準なのかと、こういう問題というのもあるだろうと思うんですね。ですから、現状維持にこだわることだけが選択肢ではないと私は思います。
 また、自衛隊以外の防衛省本省の方のいわゆる背広組と言われる人たちの組織、この点についても、今回の問題をきっかけにやはり組織の在り方については再検討をすべきだろうと思います。
 そうしたものもろもろ、自衛隊の在り方も含めてこの組織の問題そしてまた調達の問題、こういうものを大きな議論をした上で見直し、修正の議論に及ぶべきであると。是非とも総理にはそうした面で指導性を発揮した取組をお願いをしたいと、こう思うわけであります。今現れている問題というのは防衛庁時代からの言わば旧弊が噴き出している、うみを出しているということでありますから、本来の防衛省としての新たな出発というのは正にこの次の中期防、大綱を作り上げての新たな出発の姿になるだろうと、こう思っておりますので、是非総理の御決意を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 現在、防衛省がまた自衛隊が生まれ変わると、そういうことを目指して防衛省の改革会議というものをやっております。ここで的確なる答えを出していただきたいと思っておるところでございまして、今委員がおっしゃるように、防衛省・自衛隊というのは今までの延長線でいいということではないのでありまして、国際環境そして装備の中身、すべて総体的な問題も含むということでありますから、それは適宜状況に応じて弾力的にということももちろんありますけれども、そういうことも踏まえた上で大綱、中期防等を作成していくということが必要なんだろうというように思います。
 基本的には国と国民の安全そして地域又は全体の世界の平和に貢献するものであってほしいと、こういうことは基本的な考え方でありますけれども、しかしそれにふさわしいものである、そしてまた十分な抑止力を持つものでなければいけないという観点からも、しっかりとした体制を組む必要があると思います。しかし、ただいま実施しております改革会議、これはその前提でございますので、これをしっかりまずは結論を出さなければいけないと思っておるところです。
○山口那津男君 また、今度の国会では恒久法、一般法についても様々な論議があったところであります。この我が国の国際平和協力の在り方というものはいろいろ試行錯誤がありました。まず国際平和協力法、いわゆるPKO協力法というものを作るときのいきさつというのは、私も当事者でありましたから非常に苦労をした思い出がございます。しかし、その後、これができ上がって様々な実績を積むに従って国際社会の評価も高まり、国民の信頼もできてきたと思っております。
 しかしまた、今テロ特措法、言わばアフガニスタンやインド洋における活動あるいはイラクにおける活動というのは、これは特別措置でしかも時限法、つまり有効な期間を時間を限ってそれを延長していく。つまり恒久法、PKO法の場合は期間のない恒久法でありました。これの場合には国会の関与というのは当初と、あとは報告に基づく国会の主体的な努力ということになっていたわけでありますけれども、しかしこの特措法というのはやはり時限法によって国会の関与を強めると、こういう規定の仕方をしてきたわけですね。
 これらの経験を踏まえて、今後どうあるべきかというのが正にこの一般法、恒久法をめぐる議論だと思います。これまでの実績を振り返ってこれをどう評価して、今日的にこの恒久法、一般法の必要性をどう総理として認識をされているか、お答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 一般法がないから自衛隊の海外における活動については国際平和協力法以外は特別措置法で対応していかなければいけないということが今までの事実あったわけでございます。それはそれでいいとすることもありますけれども、しかし欠陥もあるわけですね。例えば、緊急の事態に間に合わない、遅れてしまうということもございますし、またそういう活動の要員の訓練とかそういう準備ですね、また予算措置とかいったようなこともございますけれども、そういう面においても後れを取ってしまうと。予備費で対応するとか、そういったような問題になることもあり得るということでございます。
 何はさておいても、我が国が国際平和協力に対して熱心であるという姿勢を海外に示すということはとても大事なことだというふうに思います。平和に対して、他国の活動に依存してフリーライダーみたいなことを言われないために、それなりの活動をやはり日本としてすべきであると。ましてや、経済的には世界で第二位だなんというふうにずっと言われてきたわけですね。そういう日本の立場というものを自覚すべきだというふうに思います。これは海外に出て日本を見るとよく分かることでありまして、日本の国内にいると案外と見失う視点じゃないかと思いますので、その点も強調させていただきたいと思います。
○山口那津男君 最後になりますが、我が党もこの一般法、恒久法の論議は必要だと、こう考えております。
 それで、その論議に当たって大事なことは、この今の憲法の趣旨を逸脱しないということ、これが国民の皆さんまた国際社会にも安心感を与えることになると思います。
 それともう一つは、その新しい制度をつくった場合にその効果がどうなるかあるいは結果がどうなるか。場合によっては物や人に対する損傷というマイナス面のリスクも高まるかもしらぬ。そういうことをきちんと国民の皆さんに説明をし、理解を求めながら論議を進めていくことが私は不可欠だと、こう思っているわけであります。
 総理にはその今後の論議の在り方についてどうお考えになるか、私の意見に対するお答えも含めて御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 先ほども答弁で申し上げましたんですけれども、やはりこの目的は何かということに尽きると思います。それは日本の国際平和に対する協力だということでありますんで、その考え方を基本に持っていれば誤った道を歩まないのではないかと思っております。もちろんそのためのいろいろな条件設定は必要でございます。
○山口那津男君 これまでの国会論議を振り返って、今後、今御指摘申し上げました様々な課題、これについてなお精力的な議論を期待をいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) 次に、井上哲士君。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 私たちは、この新テロ特措法案は、アメリカの対テロ戦争に加担をし、インド洋に海上自衛隊を派遣してアフガンでの掃討作戦を行っているアメリカ等への給油を行う憲法違反の法案として廃案を求めてまいりました。戦争でテロをなくせません。テロの根絶にも逆行する法案はやめるべきだと主張してまいりました。
 ところが、総理は、安倍総理が辞める直前に行ったアメリカ・ブッシュ政権への誓約を踏襲をして、そしてこの法案を至上命題として国会の会期を二度にわたって延長をされました。
 しかし、世論はどうかと。十二月の日経の調査では、給油活動再開反対は四四%、賛成は三九%です。同じく毎日は、自衛隊の給油はこのまま中止が五〇%、再開すべきは四一%です。例えば毎日の調査を見ますと、このまま中止というのは、九月は四二%、十月四三%、そして十二月は五〇%と増えていっているんです。審議をする中でむしろ反対の声が増えていったというのが、どの世論調査にもほぼ共通をする特徴になっています。
 総理は一貫して国民の理解と協力が必要だと答弁をしてこられましたけれども、この世論調査の結果を見て、国民の理解と協力が得られていると、こういうふうな認識でしょうか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) まあ世論調査もいろいろございますよね。しかし、まあ全体見まして一つ言えることは、この法案を提出したころに比べて今随分理解が進んでいるというように思っております。ですから、そういう観点からすれば、私は国民の理解が進んだ、そしてまた同時に、この活動自身が、何も、アメリカ、アメリカとおっしゃるけど、アメリカのためにだけやっているわけじゃないんですね。国際社会全体を考えてこの活動をしていると、こういうふうな理解が進んでいるんだというふうに思っております。
○井上哲士君 総理は就任以来、国民の目線でということを言われていましたけれども、今の答弁から私は国民の目線というのを感じることができないんですね。どの世論調査もやはり共通してこういうことが出ているというのは大変重要だと思うんです。
 この間、むしろテロが各国で増えております。やっぱり対テロ戦争というやり方ではなくならないんじゃないかということを国民も思っていると思うんですね。それから、先日も石破大臣自身が率直に審議で言われておりましたけれども、防衛利権にかかわって油を出すよりうみを出せ、国民が原油高騰で苦しんでいるときになぜただで出すのと、こういうのがやはり国民の中にあるんだということを率直に認めておられました。
 私は、総理は就任後、訪米をして給油活動の再開をブッシュ大統領に約束をしてきたわけですけれども、こういう国民の反対の声が現に多く、そしてこういういろんな様々な生の声が出ているにもかかわらずこの法案に固執をするというのは、これはもう国民の目線というよりもアメリカの目線優先だと言わざるを得ないと思うんですけれども、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) だから、先ほども申し上げたでしょう。アメリカ、アメリカと言って、アメリカしかないんですか、外国に。そうじゃないでしょう、ほかにもたくさんあるんですね。全体を考えてやっているわけでありまして、何もアメリカにお約束したとか、その話だけじゃないんですよ。国際社会に対するお約束だというふうに言う方が適当だと思います。
○井上哲士君 私は、現にこういう国民の反対の声がむしろ広がっている、こういう状況がある中で、実際に総理自身が就任して直ちにアメリカに行ってブッシュ大統領に約束をしてこられた、そのことを優先させているんじゃないかということを、その政治姿勢を申し上げているんです。
 そして、じゃ政府が今ごり押しをしようとしているこの法案が本当にテロ根絶に役立つのかと。アフガンの現状が今本当に何を求めているかということを真剣に検討をされなくてはならないということを私たちは繰り返し追及をしてまいりました。
 カルザイの政権はテロのネットワークに加わらないタリバンとの交渉による和平の道を踏み出しておりますし、アフガンの上院が和平を進めるためにも空爆の中止を求める決議を上げてきたということは委員会でも繰り返し紹介をしてまいりました。衆議院の委員会で総理は、この平和と和解のプロセスが始まっていることは重要だ、我が国としても支援をしていきたいという答弁をされているわけでありますが、では、こういう新しいアフガンで状況が生まれているという下で日本としてどういう和解プロセスへの具体的な支援をされようとしているんでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 最近もカルザイ大統領はテロリストと関連のない勢力との間で平和、和解プロセスを推進していく決意を表明しているのは委員がおっしゃったとおりでございます。我が国もアフガン社会における和解が進展することを期待しているわけであります。こうしたプロセスが確たるものとなるようにDIAGなど進めて側面支援を行っているところであります。
 現地は極めて複雑な情勢でありますから、和解プロセスそのものの仲介などの支援は現時点では容易でないことだと、こう思っております。アフガニスタン政府の努力の傾向も見極めつつ検討する必要があると、こういうふうに思います。
○井上哲士君 私は、今アフガンの中での和解の一番の桎梏は、現実にやはりアメリカなどがタリバン全体を掃討の対象にした様々な空爆などを現に進めている、和解すると言いながら一方でそういうことを行っていると、これが一番の問題だと思うんですね。むしろ、今一番肝心なことは、こういう和平のプロセスに逆行するような掃討作戦が並行して進められている、これむしろ中止を求めることが必要だと思いますけれども、総理、いかがでしょうか。──総理、総理、総理。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 和平プロセスが進行することを願っておりますけれども、現実にそうでないという事実もあるわけでございまして、しかしそれでは、だからといって、じゃ例えばISAFは引き揚げてしまうとか洋上の活動は止まってしまうというようなことになって、それ、だれが利益するんですか。今間違いなくアフガニスタンは改善の方向に向かっているんじゃないですか、アフガニスタン社会は。そう思いませんか。経済も良くなった、そして国民が自由を得られているんですよ。国民が自由を得られているんですよ。自由な社会になっているんですよ。そういう事実に目をつぶって、ただ、あれが悪い、これが悪いというような言い方でもって、それで前向きな対応というふうに言えるかどうか、私は大変疑問に思っております。
 この状況というのはしばらく続くかもしれない。しかし、そこは粘り強く活動を続けていく、国際社会の協調した活動を続けていくということが正しいと私は思っております。
○井上哲士君 軍事掃討作戦中心の今の在り方をあくまでも擁護される答弁だったと思うんですね。
 しかし、アフガンでそういう上院の決議が上がったにもかかわらず、ブッシュ政権もこの掃討作戦中心のアフガン戦略を変えようとしておりません。そして、NATOにはもっと軍事力を増強しなさいということを求めています。しかし、各国はこの部隊増強要求にはこたえていないんですね。そして、むしろ戦略の見直しというのは派兵している国からも起こっております。
 イギリスのブラウン首相は、十二月の十二日の下院の質疑で、反政府勢力の壊滅を目指した軍事中心の手法から、アフガン政府と反政府組織との対話を通じて和解を促進させる戦略に重点を移していくと、こういう考え方を表明しました。それから、オーストラリアで新しい政権ができましたけれども、そのフィッツギボン国防大臣、これも十二月に開かれたNATO等の会議でアフガンの軍事作戦について大幅な方向転換をしない限り敗北するおそれがあると、こういう発言をしています。そして、我々には軍事的な対応以上のものが求められている、それは主にタリバンの穏健派やアフガン社会の他の勢力の心を取り込むことだと、こういうことも言われているわけですね。
 総理、派兵している国々からもアフガン戦略の見直し、この声が広がっているということについて総理はどういう認識をお持ちでしょうか。総理、総理お願いします。
○委員長(北澤俊美君) 高村外務大臣。
○井上哲士君 総理、総理お願いします、総理。外務大臣は一遍委員会で聞きましたから、総理。外務大臣は……。
○国務大臣(高村正彦君) 今委員長から指名がありましたので、お答えをさせていただきます。
 今委員がおっしゃったブラウン首相の演説要旨の中に、同じ演説の中で、現在のアフガニスタンにおける英軍兵力の水準を今後も維持していくという言葉がはっきり入っているわけであります。それから、豪州でありますが、ラッド豪首相の発言要旨の中にも、豪州は、長期的な目的のためアフガニスタンにとどまることを約束しNATO諸国に同様の立場を取ることを求めると、こういうことも言っているわけであります。
 それぞれ各国は、アフガニスタン内外の情報を踏まえながら、自らが行う貢献については、日本もそうでありますけど絶えず検討をしているわけであります。ただ、アフガニスタンの治安を回復させ、国づくりや復興を引き続いて支援していくとの基本姿勢に変化はないと、こう認識をしております。
 我が国としても、テロ発生を助長する貧困等の除去や国際テロリズムの防止、根絶のために粘り強くアフガニスタンへの取組を続けていく考えでございます。
○井上哲士君 私は、既に派兵をしている国の中でも様々な見直しの議論が出てきているということを申し上げました。そういう中で、日本が国民の世論でいったん引き揚げたものをもう一回出すということを今やるということはやるべきでないと思うんです。
 しかも、これはアメリカの国内でも様々な変化が生まれております。今大統領選挙が行われていますけれども、ブッシュ政権の対中東政策への批判は非常に大きく広がっております。見直しの世論が高まっておりまして、だから世界でもアメリカの国内でも、そしてこの軍事中心のやり方、見直しが広がっているというときに、日本がいったん引いたものをまた出すという方向というのは、これは正に逆行じゃないかと。こういうブッシュ政権のやり方にアメリカ国内でも批判が出ているときに、ひたすら追随するようなやり方はやはりやめて、軍事掃討作戦ではなくて平和の外交、平和プロセスの推進の外交に力を注ぐべきでないかと。
 もう一度総理から答弁をいただきたいと思います。──総理、総理。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 何か誤解されていますよね。追随じゃないんですよ、別に。自発的に自主的に判断をして行う行動であるということなんですね。
 陸上でも我が国の文民で活躍している方はたくさんいらっしゃるんですよ。ですから、そういう方々は大変危険なことを承知の上で、しかし経験豊富な方々だからできるわけであって、だれもが行ってできるという話じゃないんですけど、そういうふうな活動もしておりますし、日本はそういう方々を守るという立場の活動は洋上からもできるんじゃないかというように思っています。洋上でもってテロリストがうようよできるような状況になったら、また逆に海からテロリストが入ってくるという機会も与えるわけですから、むしろ陸上における活動が危険にさらされると。分かるでしょう、そういうことは。お分かりでしょう。
 そういうことを総合的に考えて、我々はこの活動は続けたいというふうに申し上げているんです。
○井上哲士君 その国民世論が、先ほど示しましたように反対が多数でありますし、派遣国でも様々な見直し、戦略見直しの声が広がっている、アメリカの国内でもブッシュ政権のやり方はこれでいいのかという声が広がっている。にもかかわらず、これをやろうとするのを、これを私は追随と言っておりますし、国民の多くの皆さんもそういう思いで見ていらっしゃると思うんですね。
 今問われていますのは、自衛隊をどう出すのかじゃなくて和平プロセスの支援をどうするかということだと思うんですね。民主党案も出ておりますが、和平への支援を強調はしますけれども、しかし政府が海上自衛隊を出すのに対して陸上自衛隊をアフガン本土に出すという点では、やはり和平の流れとは相入れないのではないかと私たちは思っております。
 いずれにしましても、今これだけ国民が灯油問題でも本当に苦しんでいるときに、このテロ根絶に役立たないような給油活動を再開をしてアメリカへただで給油する、本当に多くの国民の怒りは上がっています。だからこそ、給油再開には反対だという世論の声が多数なんです。
 参議院はこの法案を否決をするでしょう。総理、本当に国民の目線に立つということであるならば、この国民の声にこそこたえて再議決のような暴挙は絶対行うべきでないと、そのことを強く申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(北澤俊美君) 次に、山内徳信君。
○山内徳信君 私は、同じ時代を生きてきた一人の人間として、五点、総理大臣に質問をいたします。
 最初に、総理大臣の憲法観といいますか、そういうものをお伺いしたいと思います。
 戦後、福田総理が平和憲法に最初に出会ったとき、時代のコペルニクス的大転換を感じられたのか、あるいは軍隊が持てない国家になったということで暗いお気持ちになったのか、その最初のお気持ちを聞かせてください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 私が戦後の憲法に出会ったのはもう半世紀以上前で、委員と同じころだと思いますけど、しかし、大人の人が平和、平和と、こういうふうに言っておりましたから、そういうものをごく自然に受け止めておりました。大学なんかに入りまして、憲法という講座なんかありまして詳しく知ったということがございますけれども、当時は当たり前だったですね、平和というのは。日本は平和国家だ、戦争はしないんだと、こういうふうなことを言って、言い続けてきたわけですね。
 しかし、当時は国際社会の中における立場、地位、経済力も含めて、もう極めて小さかったんですよ。今とは比べ物にならないくらいの小ささだというような時代だったわけでございまして、しかしそれが経済力がだんだんだんだん強くなってきて、そして海外と貿易も盛んになる、そして外国に工場を造るとかいうようなことになりまして、やっぱり外国を意識しなければいけない。
 そういう中で、日本がついには経済第二位の立場になったと。ひところは、十数年前はGDPは一七%を超えたんですよ、GDPが。そのぐらいになって、そして国際社会にあって何もしないというようなことであっていいのかどうかということで、例の国際平和協力法ができたわけでしょう。
 ですから、そういうこと、変化があったわけですね、日本の国自身としての変化があった、そして国際社会の中においても立場が変わってきたという中で、それ相応のふさわしい国際協力もしていかなければいけないという責任、これが生じてきていると、こういうことで、平和憲法だということで平和、平和という、今でもそうですよ、基本的にその平和を守るための我々はいろいろな活動をしていくということですけれども、しかしその憲法に対する思いというものは、これは昔、半世紀前と変わっていない。
 ですから、今後もそういうことを中心に考えていくべきだと、それが日本のこれからの道だというふうには考えております。
○山内徳信君 政治家総理大臣にとって憲法九条とは何ですかと、こういうふうに実は次は質問をしようと思って準備しておるんです。
 私が最初に質問しましたのは、恐らくこの憲法が制定されましたときに、福田首相は十四、五歳の、あっ、そんな行ってなかったでしょうね、青少年だったと思います。恐らく中学の生徒だったかもしれません、あるいは高校行ってますか。そのとき、初めてこの憲法に接したときのあの感動的な出会いがあるはずです。それをお聞きしておきたいと思ったんです。
 そして、まあそれはいいとして、その後、政治家福田首相にとって憲法九条とは何ですか。ごく簡単にお答えください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 戦争の放棄というように言ってきましたけどね。
 しかし、この憲法の前文においてこういうことを言っていますよね、「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」と、国際協調主義ですよ。今それを実践をしていると、こういうことであります。
○山内徳信君 それ以外にも、前文にも九条にも、九十九条は憲法擁護義務がうたわれております。
 さて、三番目でございますが、私は、今回の新テロ補給法案を強引に制定しようとする政府の意図は後方支援の一環であり憲法九条の精神に反すると考えております。参議院の意思を無視し、何が何でも衆議院で三分の二で可決するというのは制度の悪用であり、国民世論に反するものであると考えております。
 総理を始め政府は、外のことはよく見えるが、内のこと、国民のこと、今病院が崩壊する、医療が崩壊する、年金は御承知のとおりです、教育崩壊、日本の青少年たちが本当に悲惨な事故を次々と起こしておる。防衛省は、私は最初に大臣に腐れ切った防衛省と申し上げたんです。そういうふうにして、私たちは外に目を向けることも必要ですが、日本国内にきちっと内政にも目を向けてもらわないと、労働界の実態そしてワーキングプアとか一杯問題があるわけですね。
 したがって、そういう内政問題も一杯ありまして、そういうふうな今の状況について、総理のお気持ちを聞かしてください。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 御指摘のとおり、もう内政、外交、それぞれ皆大事なんですね。ここは外交防衛委員会ですから、まあ外国との関係についてのお話というのは多くどうしてもなりますよね。ですから、そういうような外向きの話というのはここでは中心になっておりますけれども、ほかの委員会に行けば内政ばっかりなんですよ。内政をしっかり取り組んでおるということを申し上げたいと思います。
○山内徳信君 内政という基盤をきちっと確立をして、信なくば外交立たずと、こういう言葉もあります。したがいまして、内なる問題についても真剣に取り組んでいただきたいということであります。
 今回の政府提案の新法案の背景には、権力者のおごりを私は感じております。アメリカ追従の法案であります。先ほどは追従という言葉に総理は抵抗していらっしゃいましたが、そういうことを指摘せざるを得ません。日本国民にとって重要なシビリアンコントロールなし、情報公開なし、国民生活無視が貫かれております。寒い冬場を迎え、多くの国民が石油、灯油を求めて困っているときに、アメリカを始め外国艦船に無償で給油することは国民世論の大きな反発を買っております。総理の国民への公約でありました、あのぬくもりのある政治、この言葉は多くの国民が感動したと思います。ぬくもりのある政治と今は少し矛盾しております。
 そこで、最後にお伺いしますが、何ゆえに無償で外国の艦船に給油するんでしょうか。その理由を聞かせてください。国民にとってはこれはもう知りたくてたまらない。お願いします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 国家を維持するというのは、それはいろいろな部分があるんですね。ただ一つやればいいという話ではないんであります。
 そして、日本というのはどういう国かということをお考えいただければよくお分かりだと思いますけれども、それは資源のない国ですよね、石油もない国ですよね。ですから、そういう国がどうやって生きていくかというのは、過去もそれから今も将来も大変大事なことだと思います。そういうことを考えた場合に、やっぱり全般的な要件に目を光らせながらうまくやっていくということが問われているというふうに思います。
 もちろん、石油は値上がりして、そして例えば北海道の方々は寒い冬を迎えて灯油の値段が上がって困るというようなことはあるわけでございますけれども、これは対応するように決めました、昨年末に。
 そういうことで、ぬくもりが北海道に行き渡るようにというように考えているわけでございますけれども、それは、そのこととインド洋における補給活動というものを一緒にしてもらっても困るんですね。それは、石油が上がるというのは国際石油価格ですからね、石油というのは。どこの国も同じ値段で買っているわけですよ。ほかの国が洋上で活動するときにやっぱり同じ値段の石油を同じ値段で購入しているということでコスト変わらないですね。日本は高いから、だからやめますということは言えるかどうかということも考えなければいけない。
 まあ、万般に配慮しながらうまくやっていくというのは、これが日本なかなかかじ取り難しい国だと思いますけれども、政治としてはそれをやっていかなければいけない、そう思っております。
○山内徳信君 次の問題は、総理大臣と石破防衛大臣にお答えいただきたいと思います。
 防衛省の防衛利権をめぐる一連の不祥事は更に末広がりにと申し上げると言葉強いのかもしれませんが、私は、昨日の秋山参考人の証言を聞いて、やはりこれはもっと解明せぬといかぬという、そういう印象を受けております。それから、外交防衛委員会がアメリカの商社に問い合わせいたしましたその文書によりますと、今朝、委員会で回答文を見せていただいておりますが、それなどを見ておりますと、これは底は更に深く広くなるなと、こういうふうな印象を受けております。したがいまして、総理大臣と防衛大臣には引き続きこの問題点を解明をしていく責任があります。そういうことについてあらかじめ総理大臣からその決意のほどを、国民に対して防衛省疑惑をきちっと解明をしていくと。
 今、日本の政府にとっては厚生省の抱えている問題、防衛省の抱えておる問題、その他の省庁の抱えている問題、これは深刻であります。そういう意味で、総理大臣、決意のほどをお願いいたします。その後に石破大臣の決意を伺います。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 御指摘のように今政府はいろいろな問題を抱えております。その中でやはりいわゆる疑惑と言われるようなことについて、疑惑を持たれている限りはやはり行政、政治もうまくいかないだろうと、こう思っております。
 特に防衛省の問題につきましては大変防衛省を揺るがすような大きな問題であるというように思っておりますので、今防衛省の改革会議でもってその原因究明そしてまた改善策というものをいろいろと考えていただいておるということであります。そういうことを通して、防衛省が本当に生まれ変わるように、また国民の信頼に足るように、そしてまた国民の安全、国の安定を得られるように防衛省の改革が進むように我々も努力してまいりたいと思っております。
○国務大臣(石破茂君) 今捜査当局の手によっていろんな事実が解明されようとしている。そのことに対して私どもは全面的に協力しなきゃいかぬ。
 大事なのは、私はこれを一過性のものにしたらいかぬと思っておるんです。何でこんなことが起こったかということはかなり構造的なものがあるだろうと。補給量の取り違えは、発端は単なる入力ミスだったかもしれない。だけれども、なぜ防衛庁長官が、官房長官が間違った答弁を行い、それが何年も気が付かなかったか。あるいは、航泊日誌を誤破棄したことが何で何年も気付かなかったか、次官があのようなことをし、水増し請求がなされ、なぜ気が付かなかったのか、それは相当に組織的な問題があるんだろうと私は思っております。
 時が過ぎればみんな忘れちゃったということになったらば、何だったか分からない。やはり去年一年いろんなことがあった、委員会において御指摘をいただいた、それを本当に構造的に変えていかなければ委員の御指摘にこたえることはできないんだと私は思っております。
 こうすべきだ、ああすべきだと、やっぱり立法府もシビリアンコントロールの主体ですからこうあるべきだ、あああるべきだというような御提案を今後とも賜り、私どもはそれを真摯に承りながら改革を進めてまいりたいと存じます。
○山内徳信君 あと一点だけ。──時間でございます。終わります。
○委員長(北澤俊美君) 他に御発言もないようですから、両案の質疑は終局したものと認めます。
 ここで福田内閣総理大臣には御退席くださって結構であります。
 これより両案の討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○藤田幸久君 私は、民主党・新緑風会・日本を代表し、政府提出のいわゆる新テロ特措法案については反対、民主党・新緑風会・日本提出のいわゆるテロ根絶法案については賛成の立場から討論をいたします。
 民主党は、まず旧テロ特措法に基づいて自衛隊が行ってきた六年間の活動の検証が不可欠であると考え、政府に対し海上自衛隊が給油を行っている日時、場所、燃料の調達先など情報公開を求めてまいりました。しかし、政府の資料開示は甚だ不十分であり、活動実態をごまかし、真実を隠ぺいしている疑惑は払拭できず、説明責任は全く果たされておりません。
 油の転用問題について、政府は自衛艦が給油した米艦船がイラク作戦に参加することはないと説明していましたが、その後、不朽の自由作戦に従事していればほかの任務を行っていても問題はないとの答弁に変更しました。つまり、テロ特措法違反が行われていた疑惑が一層深まったわけでございます。
 また、政府案では、転用は生じないとしていますが、アメリカ国防総省が説明したように米艦船が複数の任務に就くこともある以上、今後も転用が続くとの懸念が残ったままであります。
 さらに、日本の給油がなければパキスタンの艦船が動かなくなることも説明してきましたが、これも事実ではありませんでした。米国の有力な安全保障の専門家でもありますジョゼフ・ナイ氏は、給油活動の停止の影響は余りないと述べていると伝えられております。
 給油の取り違え問題や航泊日誌の期限前の破棄問題、前防衛次官の逮捕など防衛省存続の根幹を揺るがす問題が噴出しているにもかかわらず、政府案に国会承認規定が盛り込まれていないということは極めて大きな問題であります。実力部隊である自衛隊を海外に派遣する際に国民の意思を十分に反映させるためのチェックの仕組みを外すことは断じて容認できません。
 本日の質疑でも明らかになったように、そもそもテロとの戦いの原点である九・一一事件の正確な検証もないまま日本がテロとの戦いに参加しているという実態があります。アフガニスタンでの軍事活動がむしろテロを誘発してきたという実態も踏まえ、真にテロの温床を根絶する対応が必要です。
 民主党は、アフガニスタン情勢がより悪化している事態にかんがみ、ただ漠然と給油活動を継続するのではなく、真の和平実現のためにアフガニスタンの安定、復興に向けた民生・人道支援を行うことが日本の役割だと考えております。
 旧テロ特措法に基づき自衛隊が活動を実施してきたこの六年間においては、アフガニスタン情勢はより厳しくなり、国土の荒廃に加えて水不足により干ばつが広まり農地が失われる状況となっております。
 こうしたことを踏まえて、民主党案は「銃をスコップに」、「油よりも水を」とのコンセプトとし、かんがい、インフラの整備に重点を置いた内容となっております。民主党案は、真のアフガニスタンにおけるテロ撲滅にとって最高、最良の案であるということを強く表明をいたしまして、私の討論を終わります。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 私は、公明党及び自由民主党を代表して、議題となっております内閣提出テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案、以下政府案に賛成、民主党提出国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案、以下対案に反対をする立場から討論を行います。
 まず政府案は、九・一一同時多発テロに対応して制定された旧テロ特措法に基づき、我が国海上自衛隊がインド洋で六年間にわたり実施してきた海上補給活動が国際的に高く評価されていること等を背景として、その目的、手段を限定して当該給油活動を再開するためのものであり、よって速やかな法施行が望まれているものでございます。
 この政府案については、昨年十一月二十九日に提案理由の説明を聴取後、総質問時間は昨日までで実績ベースで三十九時間五十二分と、本日午前、午後の約五時間の審議を含めれば衆議院の四十一時間二十九分を上回り、また野党各党の質問時間も昨日までで合計二十六時間五十一分に及び、十分な質問時間が確保されたと判断されます。
 その結果、審議において、これまで海上阻止活動の成果、給油活動に対する国際的要請、国会承認の在り方、並行して行われる陸上支援の成果、武器使用権限の水準、給油転用防止、情報管理の改善の在り方と文民統制の関係などなど、多くの論点が取り上げられ、各々政府側より丁寧な答弁がなされ、我が国が引き続きインド洋での海上補給活動を実施すべき意義が確認されました。
 野党委員の質問者は延べ五十二名となり、各委員の質疑後、論点が重複することが多くなりました。この点から見ても、当委員会における採決の機が熟したと考えます。
 また、防衛省の装備品調達をめぐる様々な疑惑が当委員会で指摘されました。これに関し、米津山田洋行社長及び秋山日米平和・文化交流協会理事に対する参考人質疑並びに守屋前防衛省事務次官に対する証人喚問が実施され、昨年十二月十三日には総理の出席の下、防衛省問題の集中審議も行われ装備品調達に関し真摯な議論がなされました。これら防衛省問題についてはいまだ解明されていない点があるとの主張もあるかもしれませんが、これに関しては、本来、政府案及び対案の審議とは別の課題として扱っていくべきものと考えます。
 一方、民主提出の対案については、衆参既に七十時間を超える審議が進められ、年末最後の定例日である昨年十二月二十七日になって趣旨説明が行われました。年明けになって質疑が開始されましたが、なぜ、このような政府案の審議の大詰めのタイミングで対案が出されたことが不明であります。かつ、長時間審議されてきた政府案を修正して対案の内容を一部採用することについても先日の質疑で提案者より否定的な答弁がなされ、残念ながら引き続き審議をしても一致点が見いだせないことが明らかになりました。
 また、その内容においても多くの点で矛盾をはらんでいます。
 第一には、憲法上制約のある我が国にとって国際的評価の高く重要な役割であった海上補給活動を継続しないということ。第二には、当該対案により人道復興支援を行える地域は現時点でアフガニスタンには存在しないとの答弁がある等、現実を十分に踏まえていない点。第三には、一般の文民が人道復興支援を行っても問題のない安全な地域にわざわざ自衛隊を派遣し、自衛隊でも活動できないような紛争地域に採用、出向してきた一般の公務員を派遣するという安全性の観点が全く矛盾すること。第四に、自衛隊の活動地域をイラク特措法等の非戦闘地域より安全な地域に限定しておきながら、その武器使用権限を緩和し、憲法九条との整理が不明確なことなどであります。
 したがいまして、民主党提案の対案には反対せざるを得ません。
 最後に、あの九・一一同時多発テロによって家族、友人を失った人たちの無念の思いを無にしないためにも、また焼け付く太陽の下で連帯してテロとの戦いに取り組む諸外国からの補給再開を期待されている中、一刻も早く海上自衛隊のインド洋における活動が再開できるよう政府案を成立させる必要があります。
 私のこれで政府案に賛成、対案に反対の討論といたします。
 以上です。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の新テロ特措法案に反対、民主党対案にも反対の討論を行います。
 新テロ特措法は、海上自衛隊をインド洋に派遣し、アメリカの報復戦争支援を再開するものであり、断じて許されません。政府は自衛隊による補給は海上阻止活動に限定すると言ってきましたが、これまでの審議で、アフガニスタンやイラクへの空爆を含むあらゆる米軍の軍事活動をこれまでどおり支援することになるのは明らかであります。憲法違反の本法案はきっぱり否決し、廃案にすべきであります。
 戦争でテロをなくせないことは今や明らかであります。今、日本がなすべきは和平のための外交努力であります。アフガニスタンでは、カルザイ大統領自身が空爆に反対し、タリバンを含む武装勢力との交渉による平和と和解のプロセスに踏み出しています。いまだにアメリカが軍事力による打開に固執している中で、軍隊を派遣してきたアメリカの同盟国でも重要な変化が起こっています。イギリスのブラウン首相は、力でねじ伏せる手法は限界だとして、軍事中心の手法から和解を促進させる戦略に重点を移そうとしています。オーストラリアの国防相も大幅な方向転換の必要性を強調しています。
 こうした下で、多くの世論調査で自衛隊派遣に反対が賛成を上回っています。総理は国民の理解を得てと言ってきましたが、審議をすればするほど反対の声が高まっているのが実態であります。本法案は、アフガニスタンの現実、国際社会の変化、国民多数の声に真っ向から反するものであり、どこから見ても道理はありません。アメリカ言いなりで軍事支援に固執することはやめ、廃案にすることを強く主張するものであります。
 また、民主党案は、和平支援を言いながら、武器使用を拡大してアフガニスタン本土に陸上自衛隊を派遣するものであり、その上、海外派兵恒久法の早期整備を明記をしております。憲法違反は明白であり、反対であります。
 最後に、今、国会がなすべきことは日米軍事利権の徹底解明であります。兵器調達、米軍再編、ミサイル防衛など守屋防衛事務次官の下で進められてきた防衛政策の根幹が腐敗まみれなのであります。この解明抜きに海外派兵を進めるなどはもってのほかであります。
 以上、討論を終わります。
○山内徳信君 社会民主党・護憲連合、山内徳信でございます。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、内閣提出のテロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案に対して反対の討論を行います。
 まず最初に申し上げたいのは、自衛隊の海外派兵という重要な議題が審議されてきました。既に海上自衛隊による給油活動も終了している中、二回も国会を延長し、衆議院で再可決を強行してまで給油再開をする必要は何もありません。
 ブッシュ政権の六年にわたる不朽の自由作戦は、多くの人々の犠牲を生みながら、なおビンラディンの所在も知れず、タリバンも復活しつつあるのが現実であります。テロリストを逮捕し罰するために戦争以外の選択肢が本当になかったのか、大いに疑問と言わざるを得ません。
 ブッシュ政権の力の政策によって安易に軍事力に依存する風潮が蔓延し、日本はその追従者の先頭を進んできました。対テロ戦争が本当にテロを減らし、世界をより安全にしているのか、ブッシュ政権の対テロ戦争について検証を行い、米国の戦争への協力を根本から見直すべき時期ではないでしょうか。今や世界じゅうが、いや、当のアメリカ自身がそのような変革の時代を迎えております。
 本法案の審査に先立って様々な問題が表面化しました。旧テロ特措法制定時の責任者であった守屋事務次官の収賄容疑での逮捕など防衛利権の問題、自衛隊が給油した燃料のイラク戦への転用疑惑、給油量の取り違えや航泊日誌の破棄など情報隠ぺいの疑惑など多くの問題が指摘されてきました。提供した燃料が目的外に転用されていた件などは本法案の内容に密接に関連するものであり、十分な疑惑の解明がなされないまま拙速に立法化を図ろうとすることは断じて認めることができません。
 さらに、法案自身様々な問題を抱えております。防衛省のこの間の隠ぺい体質を見るとき、情報公開の在り方も極めて不十分であり、国会の事前承認が盛り込まれなかったこともシビリアンコントロールの上から許し難い問題であります。自衛隊の活動を非戦闘地域での給油活動に限定するものといかに取り繕おうと、米軍の戦争と不可分一体の作戦であることは明らかであり、憲法九条に違反をした行為であることを重ねて指摘しておきます。
 しかも、原油価格が高騰し、国民生活が大きく圧迫される一方、米国の戦争のための無料の給油は何としてでも続けたいという政府・与党の発想は国民の立場から理解に苦しむものであります。
 なお、民主党提案の国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案は、人間の安全保障の理念を取り入れるなど評価できる点もありますが、停戦合意を前提としつつも自衛隊の地上部隊を派遣し、武器使用基準を緩和するなど、現時点では問題点が多く、反対を表明するものであります。
 日本がテロの根絶のために果たすべき役割、平和国家としての理念に即した役割、国際社会から評価される国際貢献の道は、自衛隊のインド洋派遣以外に選択肢があるはずだということを最後に強く申し上げ、反対の討論といたします。
 ありがとうございました。
○委員長(北澤俊美君) 他に御意見もないようですから、両案の討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(北澤俊美君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 次に、国際的なテロリズムの防止及び根絶のためのアフガニスタン復興支援等に関する特別措置法案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(北澤俊美君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十三分散会