第168回国会 厚生労働委員会 第4号
平成十九年十一月一日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     山本 博司君     山下 栄一君
 十一月一日
    辞任         補欠選任
     山下 栄一君     山本 博司君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本  司君
    理 事
                家西  悟君
                谷  博之君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                渡辺 孝男君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                風間 直樹君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                津田弥太郎君
                中村 哲治君
                森 ゆうこ君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                島尻安伊子君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                山下 栄一君
                山本 博司君
                小池  晃君
                福島みずほ君
       発議者      蓮   舫君
       発議者      足立 信也君
       発議者      津田弥太郎君
   委員以外の議員
       発議者      大塚 耕平君
       発議者      辻  泰弘君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  西川 京子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮島 俊彦君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁総務
       部長       吉岡荘太郎君
       社会保険庁運営
       部長       石井 博史君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金事業等の運営の改善のための国民年金
 法等の一部を改正する法律の一部を改正する法
 律案(直嶋正行君外六名発議)
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○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、山本博司君が委員を辞任され、その補欠として山下栄一君が選任されました。
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○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁総務部長吉岡荘太郎君外七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(岩本司君) 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○衛藤晟一君 自民党の衛藤晟一でございます。質問させていただきたいと思います。どうも連日お疲れさまでございます。
 今回の議題となっております法案につきまして、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案として趣旨説明をいただきました。そして、それが、この趣旨説明の中にも、この法律案はいわゆる年金保険料流用禁止法案だと、それにつきまして発議者を代表して主な提案理由並びに法案の概要を御説明申し上げますということで御説明をいただきました。
 この中に、これまでに国民の皆様からお預かりした貴重な年金保険料がグリーンピアに代表される不要不急の施設や職員用のゴルフボール、マッサージ機などに使われ、本当に私もこれはけしからぬと思っているんですけれども、総額で六兆八千億円もの保険料が流用されてきたことが明らかになり、国民の皆様の公的年金制度への不信感を更に強めたことは異論を見ないことだというように考えていますという部分があります。それから、今度は、その信頼を回復するために保険料は給付以外に一切使わないことが言わば流用禁止なんだという重立った提案理由の説明であり、その構成になっているようでございます。
 それで、私ども、実は資料をいただきました。そこで、参考資料をいただきましたら、流用の定義についてということについてお願いをいたしました。ここには、法的にはとにかく国民年金や厚生年金保険の被保険者が納付した保険料、以下保険料と呼ぶ、を国民年金の給付及び厚生年金保険料の保険給付以外の費用に充てることを指しますと。法的に流用の定義については給付以外に充てるということが流用だという規定でございまして、ちょっと私ども、えっと思ってびっくりしているところでございます。
 そこで、社会保険庁にお聞きしたいんですけれども、政府側にお聞きしたいんですけれども、その法的にというのは、こういう、普通、行政として判断をするんですか、それをお聞きしたいんですけれども。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 今ほど予算におけます流用の考え方についてお尋ねがございましたけれども、財政法に基づきます予算用語としての流用というものは、これは国の歳出予算につきまして、予算成立後の情勢の変化あるいは各種の事業計画の変更等によりまして財政法に基づいて予算の執行段階で変更することが認められているものでございます。言わば、予算を融通する制度というふうに御理解ちょうだいできればと思っております。
 具体的には、この流用とは予算の各項に定める目的の範囲内で目の間で融通を認めるものでございまして、これは予算統制の観点から個別に財務大臣の承認を要件とすると、こういうものが予算用語としての流用の位置付けでございます。
○衛藤晟一君 そうすると、普通、普通というか、法的にはこういう定義はありませんね、ちょっと私もこれを見てびっくりしたんですけれども。でも、法的にそうであるということで、この資料、そういう意味ではこれはちょっと何かとんでもない資料のような気がしますけれどもね。
 それから、そのあとに、社会通念的には保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てることを指しますと。そうすると、何かこの、法的にいっても社会通念的にいっても、この御説明によりますと、この法の持っている意味が全然混乱して分からなくなるんです、この定義では。これについてどうお考えですか。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 一昨日に引き続きよろしくお願いいたします。
 前回の質疑におきましても、また、ただいまも財政法三十三条第二項に基づく流用についての御議論があったわけでございますけれども、しかし、流用という言葉を用いる法令の規定はこの財政法に限られるものではございませんで、例えば国際観光事業の助成に関する法律第五条では、補助金を国際観光事業の振興に役立たない用途に使用してはならないことを見出しで補助金の流用禁止と言っております。また、鉄道軌道整備法第二十二条におきましても、融資金を当該融資の目的以外の用途に使用してはならないことを見出しで融資金の流用禁止と言っているところでございます。
 そもそも、この法律案の条文におきましては、流用という言葉は用いていないところでございますけれども、一般的に用いられる意味としては、岩波書店の広辞苑によりますと、一番目の説明として、決まった目的以外のことに融通して使用することとされているところでございます。また、有斐閣の法令用語辞典におきましては、流用とは元来は一定の目的に充てられた金銭、物品等をその目的以外の目的に使用することをいうとされているところでございます。
 私ども民主党は、国民年金及び厚生年金保険の被保険者が納付した保険料の本来の使用目的は、国民年金の給付又は厚生年金保険の保険給付に充てることであると考えているところでございます。したがいまして、その目的以外に保険料を用いることは流用であると言うべきだと考えております。このような見地に立ちまして、この法律案は、本来の目的以外に保険料を用いないこととするものであるがゆえに略称として年金保険料流用禁止法案と呼んでいるところでございます。
○衛藤晟一君 そうしたら、この参考資料というのはちょっと違うんですね。これ、いただいたんですけれども、今言った説明と全然違うんですけれども、こんなとんでもない参考資料をいただけるんですか。それで審議しろなんていうのは大した話ですね。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 一昨日に続いて私も答弁をさせていただきますが、そのとんでもないというふうに今おしかりをいただきました資料は私が文章を作りましたので、御批判を真摯に受け止めたいと思いますが。
 ただいまこちらの参考人であられます吉岡さんからも御説明がございましたが、吉岡さんの御説明によりますと、財政法上予算を融通するということがこの財政法上の流用の定義だというふうにおっしゃったわけでございます。
 一方、私どもの辻委員が今御説明させていただきましたように、他の法律においても法文の中に流用という言葉が出てまいります。例えば国際観光事業の助成に関する法律第五条では、補助金を国際観光事業の振興に役立たない用途に使用してはならないことを見出しで補助金の流用禁止というふうに書いているわけでございます。重ねてで恐縮でございますが、もう一つおっしゃった事例は鉄道軌道整備法第二十二条、やはり融資金を当該融資の目的以外の用途に使用してはならないことを見出しで融資金の流用禁止というふうに言っているわけであります。
 したがって、私がそこで法的にはと書きましたのは、私どもが提出した法案の意味においては法的にはということでございますので、これは、もしこれを可決、成立させていただければ、まさしく法的にはそこに記載させていただきましたような定義で私どもは法案を構成しているわけでございますので、そのような意味になるということでございます。
○衛藤晟一君 それはちょっとあんまりですね。
 これは提案理由説明の中に、趣旨説明の中に年金保険料流用禁止法案というようにはっきり出ているんですね。だから、新しい法律が通れば流用だとか、それはちょっと違いますよ、今提案している段階ですからね。こういう資料を平気で出されることは大変、しかも今言った説明の中でいきますと、今度は、社会通念的には保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てることと言っておりますね。
 そうすると、むしろ年金をスムーズにやるために、今、政府が出して可決されております法案ははっきりとそういうところに使いますということで仕切っているわけですね。だから、そこのところを、国民の信頼を得るに足る、言わば給付のための事務費だとか、あるいはそのために、それをスムーズに運営するために広報だとか相談とかいうことをちゃんとやりましょうということになるわけですから、これは全く、そういう意味ではこの事業目的に合っているわけですから、合っているものに対して何で反すると、そしてそれは流用だというこの規定はちょっと本当におかしいですよ。是非はっきりと、これ、だって法の一番の根幹ですから、その説明の、撤回していただきたいと思いますね。
○委員以外の議員(大塚耕平君) ただいま御指摘をいただきました資料は、流用という言葉をどのような意味で使っているのか参考資料として提出していただきたいという御要望に応じて提出をさせていただきました。そして、この御指摘の冒頭の法的にはというのは、先ほど申し上げましたとおり、私どもが、この法律の意味するところにおいて、法的には今お手元にある資料のように記載した意味で使わせていただいているという意味でございます。
 また、社会通念的にはというのは、この法案を提出をさせていただくに至りました経緯を勘案いたしますと、まさしく年金制度の健全かつ効率的な運営に資することに反するような運営がある場合には、それは流用であるということを申し上げている次第でございます。
○衛藤晟一君 ちょっとその説明では、このあれでは、法律の根幹にかかわることですから、流用規定を、法的には給付以外に充てることが流用だと。ところが、この説明をいただいたわけですけど、予算を目の間で融通するときに、それで大臣の承認があればというのが財政法上、法律上の、これ今回財政の問題だからやっているわけですから、その規定ですけど、それと全く、判断ですけれども、全く離れた、しかも通念上の言い方もね。
 そうしたら、今おっしゃられましたようなことをどうしてこれにちゃんと書いておかないんですか。我々、参考資料として、審議するに当たって最低これだけの参考資料は欲しいですよと。別にたくさんのものは要求しませんでしたよ。これとマニフェストと、それと何か想定分、この二つのマニフェストと、そしてこの流用の定義と、それから二千億の財源ということでありますね、これは。その中に、入口に書いている、この提案理由説明の中にも書いておられますように、一番最初に年金保険料流用禁止法案と、法の一番骨格に、その趣旨説明というわけですから、骨格にかかわるところの、全くおかしいじゃないですか。
 これでいきますと、一体どうなるんですか。こんなのを出してくるということは、それで審議しろということも本当はおかしいんだけれども。
○委員以外の議員(辻泰弘君) まず、資料が十分なかったじゃないかという御指摘ございましたけれども、さかのぼって考えますと、さきの国会における年金時効特例法案、与党御提案のものがございましたけれども、それに関する資料も余り与党からはいただけなかったということがあったことは申し上げておきたいと思います。
 それと、(発言する者あり)いや、それは十分私どもの意が伝わっていなかったことはおわび申し上げなきゃなりませんけれども、率直なところ、議員立法のときは資料がそれほどないというのも現実だったと思いますけれども、この間の、私どもはかなりいろいろな今までの政府の資料も分厚いものをお出ししたということは、その点はお認めいただきたいと思うわけでございます。
 それはそれといたしまして、この中身の議論でございますけれども、そもそも私どもは本来の目的が年金給付にあるということにすべてを置いているわけでございます。すなわち、年金給付以外の支出ももちろん無駄であると、すべてが無駄であるという前提に立つものではございません。しかし、私どもが申し上げておりますのは、年金の保険料の徴収というものの本来の目的は年金給付であると、こういった見地に立つわけでございます。そして、それが今日的に必要な理解のところだと思っているわけでございまして、ですから、それ以外に使うことについては流用という言葉を使わせていただいたわけでございますけれども、それは一般的な用語であって、法律の中に流用という言葉を用いているわけではございません。
 私どもが提出をいたしましたものに不備がありましたならば、それはおわび申し上げなけりゃならないと思いますけれども、私どもが申し上げております意味はそういった意味でございます。
○衛藤晟一君 そういう説明で済む話じゃないんですね。参考資料でこれだけ出して、一番の肝心の提案理由の最初にもこの流用禁止法案趣旨説明と書いてありますから、ですから、それについて最低のことを求めよと言ったところが、そうすると、今言っていることと、これは全部うそですから、違うじゃないですか。違うじゃないですか。
 しかも、そのときに、前の何か審議のときで大変、済みません、私もそのとき、私まだ議席なかったものですから特に何とも言えないんでありますけれども、しかし、それをもって適当な資料でいいという言い方は非常に困るんでございまして、これは……(発言する者あり)
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
○衛藤晟一君 私、議席がなかったと言っているんです。済みません、私、議席がなかったと言っているんです。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 改めて御答弁をさせていただきます。
○衛藤晟一君 これを撤回してください。
○委員以外の議員(大塚耕平君) いえ、撤回をさせていただくというよりは、もう一度御説明をさせていただきたいと思いますが、ここに書いてございますのは流用の定義、法的には、国民年金及び厚生年金保険の被保険者が納付した保険料を国民年金の給付及び厚生年金保険の保険給付以外の費用に充てることを指しますと、こう書かせていただいているわけでございます。これを財政法上の解釈においてはというふうに御説明をさせていただいたつもりではございませんで、先ほど事例として申し上げましたように、他の法律においても流用という言葉を使って、その流用はどのような定義であるかということを具体的に指し示しているわけでございまして、私どもは、これは今回の法案の審議に当たって御質問をいただいたわけでございますので、今回の法案については私どもはこのように解釈しているということを御説明を申し上げた次第でございます。
 したがって、これがもし財政法上の解釈でこのように我々が考えているというふうに御理解をいただいてしまったとすると、そのことについてはそうではないということをあらかじめ付言をさせていただくべきであったというふうに申し上げたいと思います。
○衛藤晟一君 また資料についても、こちらへいただいた資料は昭和二十七年から十九年の六兆八千億の保険料流用の総額と言っているんです、これね。だから、新しい法律云々じゃなくて流用の総額、過去についての話をちゃんとしているんです、皆さん方からいただいた資料はね。だから、この流用規定ということのこの言葉とこの全部の言葉が一つにならない限り、これはおかしな話なんです。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 私どもは、先ほど申し上げましたように、保険料は年金の給付に充てる、それが本来の目的であるというふうな立場に立って、先ほどの定義も、一部不備があったかもしれませんけれども、その精神で一貫しているわけでございます。そのような立場から見ますときに、保険給付以外の総額が幾らかということで作ったのがこの資料であり、そういった意味では保険料流用の総額と、そういうことになるということでございます。
○衛藤晟一君 それは、言葉はそんなむちゃくちゃに使ったらいけませんよ。それだったら、最初から、保険給付以外に支出した総額ということを言えばいいんですよ。
 社会保険庁なんかは一体こういう問題をどう考えるんですか。この中で、本当の、いわゆる、じゃ、財政法上でもいいです、それからあと通用上でもいいです、そういうところをお互いに整理して、何をもって流用と言ってきたのか、その見解を求めます。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 ただいまのお尋ねの、過去、昭和二十七年度から平成十九年度まで、これは決算、予算の足し合わせでございますが、六兆八千億円につきまして年金給付以外に支出をしたと、これにつきましては国民の皆様の大変な厳しい御批判をちょうだいしまして、私ども深く反省し、今後に向けてこのようなことのない方針で臨む考えでございます。
 しかしながら、これまでの六兆八千億円の財政法の根拠を尋ねますと、これは来年四月から法律改正がされますが、今年度までは残っております国民年金法第七十四条及び厚生年金保険法第七十九条の規定により実施をしてまいりました年金福祉施設や年金相談等の事業、あるいは平成十年度よりその一部に保険料を充ててきました年金事務費が重立ったものでございますが、いずれの経費も、これらの根拠法律、あるいは各年度に国会で御審議いただき承認をいただきました予算の根拠に基づいて支出されたものでございます。そういう意味で、財政法におきましては適正なものであると、このように考えております。
○衛藤晟一君 そうすると、ここで言う流用、この中に、趣旨説明にありますように、年金保険料がグリーンピアに代表される不要不急の施設や職員用のゴルフボール、マッサージ機などに使われたという、このことは、当時の法律からは福祉に使えるということとしていたから、言わばちゃんとそれに従って一応やりましたと。しかし、何で今度、じゃ、政府はこの法案を変え、そしてまた私どもも変えるべきだと言ってやってきたのか、これは民主党の案に関係ありませんけど、やってきたのか、その見解を求めます。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 先ほど御説明しました六兆八千億円、これはまさしく年金給付以外に使用したものでございます。もちろん、当時の法律の根拠に基づき、あるいは御承認をいただきました予算に基づいて支出をしたものではございますが、振り返ってみて大変国民の、当時はいろいろな意味で重宝された予算であってもその後の状況の変化に対応していなかったと、こういうことで、前通常国会におきまして、社会保険庁関連法におきまして改正いただきましたように、今後は、例えば年金給付に関連する事業としては、年金相談、年金の情報提供等の年金受給者の皆さん等に役立つものに限定列挙をいたしまして、改正をお願いし、来年四月から施行を迎えるところでございます。
 以上でございます。
○衛藤晟一君 そうですね。
 じゃ、民主党に改めてお聞きします。
 これ、一応保険料流用の総額というふうに書かれていますけれども、先ほどからお話がありましたように、元々の資料の出どころは給付以外に使われなかった過去五十五年間の総額ということでございます。
 さて、そういう中で、本当にじゃ、ここにございますように、民主党から考えても、グリーンピアに代表される云々とありますから、すべて六兆八千億が全部そういう意味で妥当性を欠いた、不適正を欠いた支出とは到底思えないですね。これは一括してくくってますよ、そういう言葉付けをしてね、流用と。しかし、先ほどから言いましたように、流用という、先ほどから皆さん方からいただきました定義によっても社会通念上の定義によっても、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てることを通念上でも流用と言っているんです。そうすると、この通念上から見ても本当に流用だと言えるものはこの中で何ですか。この資料が全部ばらばらの言葉の使い方して分かんないんですよ、本当に。そういう意味では、ある意味では非常に不適切な言葉の使い方というか、これで本当に審議をしようというのかなと、ここのところを詳しく。
 そして、年金流用の総額というのもありますけれども、これを個々に書き直したのに、この中は、また内訳をちゃんと見ますと、例えばグリーンピア三千億、住宅融資一兆五千億、事務費、交付費が五千億、年金の福祉施設の整備等が一兆四千億、年金相談、システム改善が一・七兆、委託事業、これは義肢とか装具とかですが、これが〇・二兆、それから財政上の特例措置が〇・七兆。ちょっと全体の金額は完全に合いませんけど、まあ取り方によってちょっと違いますから。
 だから、この六兆八千億の出資金とか交付金とか書いてますから、これだけではちょっと分からないでしょうから、具体的にこの中身についてどういう具合に判断されていっているのか。これではただ流用と言っているだけで、これは元々は年金以外、給付以外に使われたお金ということだけを指しているわけですから、これはやっぱり、これだけ掲げて資料ですよというのはちょっとおかしな話ですよ。この先ほどのいただいた参考資料のおかしな、勝手な解釈と同じようなものですから、ちょっとこれを具体的な中身においてまずは明らかにしていただきたいと思います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今御指摘をいただきました参考資料と、趣旨説明と、それから今衛藤委員が引用されましたこの昭和二十七年から平成十九年までの資料、この関係については私から簡潔に御説明させていただいて、その後具体的な、最後に御指摘いただいた点については蓮舫委員から是非御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、参考資料のこの流用の定義は、再三で恐縮でございますが、法的にはというのは、この法案においては給付以外に使わないということをこのように定義をさせていただいているわけでございます。そういう意味では、この昭和二十七年から平成十九年までの資料はまさしく給付以外に実際に支出をされたものを列挙したわけでございますので、これは法案の定義上は私どもは整合的であると考えております。
 そして、趣旨説明におきましては、大変無駄遣いの具体的事案がクローズアップされたために、文章的にはこのような表現になっております。国民の皆様からお預かりした貴重な年金保険料がグリーンピアに代表される不要不急の施設や、職員用のゴルフボール、マッサージ機などに使われということで、この「など」の中には、おっしゃるようにこの出資金や交付金、あるいは年金事務費の中で一部合理的なものも含まれていると思います。そういう意味では、この三つの資料は定義上は整合的であるというふうに思っております。
 もっとも、先般、一昨日の答弁でも申し上げましたように、この昭和二十七年から平成十九年のこの計表においても、出資金や交付金として過去に支出をされました二兆二千億円、これらが本当にすべて健全なかつ合理的な年金制度の運営に資するものであったかどうかというのは、これは精査をしてみないと分からないというのは一昨日申し上げたとおりでございます。
 具体的な中身については、恐縮ですが蓮舫委員から御説明させていただきます。
○蓮舫君 お答え申し上げます。
 先ほど社会保険庁の吉岡部長から、六・八兆円は財政法上適当な支出をしたという御答弁がありました。私どもは、財政法上不適切な支出があったとは指摘をしておりません。ただ、国民の皆様が納めていただいた年金保険料が納得される使われ方をしたのかどうなのか、年金制度に対する信頼が損なわれるような使われ方をしたのではないかという観点から今回の法案を提出させていただいている次第でございます。
 先ほど衛藤委員が御指摘いただいた六・八兆円、正に先ほどの私の答弁の内容を言われてしまったんでございますが、具体的に見まして、最も無駄遣いが多いとされているのはやはりグリーンピアに代表される福祉施設だと考えております。グリーンピアのみならず、サンピア、これは全国二十五カ所に造られた健康福祉センターですが、十八カ所が累積赤字となっております。これまでグリーンピアの累積赤字も保険料で補てんされてきた、その総額が五百三十六億円ございます。こういうことを考えると、国民の納得が得られるかどうかというのは、これは是非同じ思いで審議をさしていただきたいと思うんですが、ほかにも平成十年からの特例措置分ですが、保険料を財源に、適用、徴収及び給付に係るシステム経費として、合計で約二千億円の保険料が使われてまいりました。
 ただ、昨今の五千万件の宙に浮いた年金記録の例を見ましても、あるいは、昨日、総務省から年金制度の検証の委員会の報告書が出ましたが、春まで社会保険庁はこの五千万件の記録の大半は亡くなった方の記録だと答弁をされておりました。ところが、昨日の報告書で明らかになったのは、亡くなった方はおよそ一五%、三三%近くの方が生存していることが確認された。
 社会保険庁の御説明が不誠実だったということが明らかになったわけなんですが、システム経費にこれまで保険料の二千億円を使っておきながら、五千万件の記録が宙に浮いてしまった。であれば、このシステム経費は一体何だったのかということも、私どもは保険料の無駄遣いの一種であると考えているところでございます。
○衛藤晟一君 ここは議論する席じゃないんで、質問でございますけどね。
 五千万件も、実は私も当時、十年前、基礎年金番号つくったときに議員でしたからね、非常に責任を感じていますよ。これは、今言われたように、そのことの指摘を議会はだれもしなかったんです。そして、社会保険庁は申請主義、裁定主義を取って、それでいくということでほっておいたんです。
 だから、そういう意味では、それをちゃんとするために何年間でできるのかと。それから、それをどうするためにどれぐらいの人や金が掛かるんだという議論をしないままで来たということについて、やっぱり五千万件について、私どもも、これは当時みんなでその法律を作ったわけですから、基礎年金番号導入の、そして、その目的は一本化は何とかこれをすればできるだろうという具合にしましたから、そのことを私は実は言っているんじゃありませんから、これ、御答弁いただかなくて結構ですから、質問じゃありませんから。
 これ、保険料流用の総額って書いてあるんです、今の資料ですよ、過去の資料ですよ。今、大塚さんたちが言っている新しい法律はまだできていないんですよ。できていないときに、保険料流用の総額とかいう資料を平気で出すと、これはどういうことですか。
 それから、全部の、幾ら言ったって、また先ほどいろいろ何か流用についての定義を言われましたけれども、法的には云々、社会通念上は、全くおかしな話ですよ。だから、ここで僕は、合っているのは、社会通念的には保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てたというこの意味では、いわゆる本来の目的以外に使ったんではないのかということが起こってきた。だから、それが国民が納得できないということであるという意味において、一般的に言ってよく理解できます。
 それであるならば、この整理の仕方もちょっとおかしいですね、流用と一貫してくくるのは。これに、だから、そこのところは全くおかしな資料ですけれどもね。
 だって、これ、保険料流用の総額と書いてあるの、どう説明するんですか。法律できていないんですよ、そんな法律は。それ、何で勝手にこれ流用と言えるの。で、そんな資料平気で出すの。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 改めて申し上げておきたいと思いますことは、私ども申し上げております流用というのは、いわゆる先ほど御説明もございました財政法上の流用とは違うわけでございます。そしてまた、私どもの法案自体には流用という言葉は入っておりません。
 私どもが使っております言葉は一般用語としての流用ということを言っているわけですけれども、その私どもの思いは、流用とは被保険者が納付した保険料を年金の保険給付以外に充てることだと、こういった見地に立っているわけでございまして、私どものその定義の中において、私どもが民主党の立場で提出した資料については、そのことについては一貫性を持っていると、このように思っております。
○衛藤晟一君 それは、あなた方の立場からすれば一貫性を持っていると言うけれども、これはみんなに出す資料ですからね。できてもいない法律でもって、そして保険料流用の総額としてぱっと頭だけ書き換えたり、それから全く社会的に通用するかどうか分からないけれども法的にはということで、こういう形でしゃあしゃあと出してきて、そして審議しろというのはいかがなものですかね。
 それから、そういうことで本当に今までのいろいろな福祉施設の整理等をやってきたんですかね。赤字だから、今おっしゃいましたけれども、蓮舫先生がね、本来の目的以外に使ったんではないのかと。いわゆる妥当性が、法律的には違法でなかったかもしれないけれども、後でやっぱり議論をされてきたよと、だからこそやり変えたんじゃないんですかね、これは。私どもがみんなで、皆さん方の指摘もいただいたから。
 そうなると、そういう意味において妥当性を欠いた部分というのは何があったかというと、今お話がありましたのは、またグリーンピアや、何ですか、もう一つの、サンピア等の赤字。だから、赤字だったから悪かったと言っているんですか、これは。
○蓮舫君 更に御説明をさせていただきますが、昭和五十五年以降、十三か所グリーンピアが建設されて開業されてまいりました。ただ、五十五年といいますと、既に民間のリゾート産業が育ってきている時期で、何もあえてこの時期に行政が年金保険料を財源にリゾート事業を行うこと自体が本当に必要だったのかどうなのか。このときの赤字が五百三十六億円ございました。これも保険料で補てんされてきた。私どもは、これは無駄遣いだと考えております。
 先ほどは、健康福祉センターのサンピア、これは全国で二十五か所造られまして、そのうち十八か所が累積赤字となっております。これ、赤字だった、ではそのときの、じゃ赤字になった方々の責任というのが一切問われないままに保険料で補てんされてきたことが私どもは問題だと考えております。(発言する者あり)
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。御静粛に願います。
○衛藤晟一君 ちょっともう審議できないよ。はい、ストップ。ばかなことばっかり言って。(発言する者あり)
 あれだけやめろって言っているのに何だ。済みませんじゃないよ。審議する気ないんだったらしなくてもいいけれども。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○衛藤晟一君 本気で審議しようとしているんですかね。
 今も蓮舫先生からお話ございました、話にもありましたけれども、施設を造っているようなところはないよと、そのとおりですね。ところが、当時の法律にはそう書き込んでいたんですね。だから、これを法律はカットしたんでしょう。これは妥当ではないんではないかと、そうでしょう。社会保険庁あるいは保険局長、ちょっと答えてください。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 先ほど説明いたしましたように、六兆八千億の中身、いろいろございますけれども、それぞれ来年四月以降の改正前の現行の国民年金法あるいは厚生年金法、これに根拠を有しまして、各年度の予算、これも国会で御承認いただきまして執行に至ったものでございます。
 以上でございます。
○衛藤晟一君 ですから、言わば流用という、そういうようなややこしい言葉を使うよりは、蓮舫議員が言いました、実は国民から見て無駄遣いになるのではありませんかというところの手直しをやったんですね、法律はね。
 ですから、改めて、じゃ、こういう一覧表だとかこういう表もありましたけれども、そう思うのは一体、流用であり、それから無駄遣いだと思うのは、赤字であったグリーンピアとかサンピアと、それをやってきたからですか。建築費から私はずっと問題だったと思うんですね。だから、これをカットしたんですけれども。
 そして、一種の、大きな意味でですよ、目的外という意味においては、本来はそうなっているんじゃないのか、しかし法律構成は当時そうなっていなかったんですね。それをずっと国会許してきたんです。そして、国会でその審議を経てやってきたんです。しかし、後から振り返ってみると、やっぱり年金の本来の目的、正に、皆さん方言っております、通念上と言っています、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てたのではないのかという見方が出て、それで見直したわけです。
 そうしたときの、本当に、この通念上で結構ですからね、流用や無駄遣いと思われるのは赤字を出したグリーンピアとサンピアだけですか。違うんでしょう。年金の給付に使うべきあるいはそれを維持するために使うべきお金が、年金以外のところに結局、福祉という目的で使われていたのではないのかというところで、みんなで是正したんでしょう。そうでしょう、社会保険庁も。そうなってくると、またまたおかしな話になるんですね。
 ところが、今おっしゃいましたように、グリーンピアやサンピアの赤字事業だと、それから職員用のゴルフボールやマッサージだと。ほかはそれじゃいいんですね。私どもは、ほかも適正ではなかった、適正と言わないけれども、妥当性を欠いていたんではなかったのか。だからこそ、法律をやり変えて一気にこれを処分をして、ある意味での目的外ということですから、これを、ある意味での流用ですからね、だからちゃんと売ってお返しをすると、これが当たり前の理屈ですから。
 そういうことになったときに、今まで、また民主党さんも、これもまた困るんですよね。厚生年金福祉施設は利用者がおられるから残した方がいいんじゃないかとか、そういう質問が一杯出ているんですね。だから、むちゃくちゃですよ、言っていることとしていることと、定義も。そうでしょう。
 言われていたこの定義の中身は、流用の定義もよく分からない。そして、今先ほど何か言いましたけれども、結局のところは、実はこのペーパーはちゃんと撤回してもらいたいですけれどもね、謝罪して。本来の目的以外のところに使ったというようなものを指して言うんですと。そうしてみると、今から振り返ってみると、これは当時の法律からいくと流用ではなかった。けれども、我々は政治的に見て、あるいは国民が納得できない点から見て、それから妥当性から見て問題があるからこれを全部やり変えましょうといって一気にやり変えたというのが実情ですよ。
 そういうときに、また民主党さんは、この議論の中で、厚生年金福祉施設や病院等や、赤字でないところはいいんだとかいうようなお話があるんですよね。ここの議事録は一杯ありますから、一々言った方がいいですか、言わなくてもお分かりでしょう、もう大体。
 そうすると、これ一体どういうことですか。明らかにおかしいですよ。これ以上何か進めなくなっているんですけれども、どうぞ答えてください。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今のは御質問というふうに受け止めさせていただきますが、まず、繰り返しになりますが、私どものこのお出しした資料と趣旨説明の中においては、整合性は十分に図らせていただいた上での御提出であるということは是非御理解をいただきたいと思います。
 そして、先ほど蓮舫委員が申し上げました施設等の問題につきましては、それが赤字であるということばかりでなく、その赤字を生み出す背景に、本来は地元のニーズやあるいは厚生政策上のニーズが必ずしも十分でないところに、別の背景もあり建てられたものもあったのではないかということを称して申し上げている次第でございます。
 そして、今回は私どもは、確かにこの保険料は給付以外に一切使わないという形で流用を定義させていただいて、そのような法案を作ることで、一昨日も申し上げましたように公的年金制度の最も基本である、今揺らいでいる国民の皆さんの信頼性を堅確なものにするということをさせていただきたいと思っております。
 しかし、その上で、そうであったとしても本当に必要な福祉施設というのは、これは今度は国費の中から十分な御審議をいただいて、建てるべきものは建てる、運営するべきものは運営するべきであるということを恐らく前の議事録の中で申し上げている趣旨として発言をさせていただいているわけでございます。
○衛藤晟一君 今までの元々のこの年金に関する意見で、そんなことは初めてお聞きしましたけれどもね。今、蓮舫先生言われたのは、グリーンピアやサンピア等の赤字施設が、これが社会保険の保険料の中から、保険料の中から賄われたということはおかしいと。そして、また同時に、ここで書いてますように、職員のゴルフボールやマッサージ機などはおかしいと、もうそのとおりだと思います。
 だけれども、これは本来国民の納得が得られなかった、妥当性が欠いていたということは、年金の保険料から年金の給付や年金に資するために使われなかった、目的外に当たるんではないのかと、そういう意味でこれはやはり改めようと。当時の法律はそういうことを許していたかもしれないけれども、改めようと。とりわけ、目に付くでたらめのものもあったねと、それが今例として挙げたことですよ。
 しかし、厚生年金施設も福祉施設も国民の役に立つから年金のお金から出していいんだという理屈にならないんです、でしょう。ところが、皆さん方の中にはそれは残した方がいいと。おかしいと言うんだったら、これは一刻も早く赤字だけじゃなくて元のお金も少しでも戻せる分を戻すのが当たり前なんですよ。あなた方の、だから全体の方向性はむちゃくちゃですよ、だから。
 そういう意味では、社会通念的には、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用に充てることを指しますという意味では、今の法律の方がはるかに立派ないわゆる年金流用禁止案になっているんですよ。もうめちゃくちゃ矛盾しているんですよ、この法律の基本的な構成が。
○蓮舫君 衛藤委員、全く御指摘のとおり、私どもは、保険料の給付以外に使われてきた保険料財源というものがグリーンピアやサンピア以外にも使われた、そこも問題だと考えております。例えば、システム経費等に一兆九千百二十三億円、あるいは福祉事業費としての委託費が千六百五十六億円、施設整備費等にも一兆四千六百六十億円が使われている。これは本当に福祉のためだったとは言えないと問題視をさせていただいております。
 先ほど衛藤委員御指摘されていたように、当時の法律では福祉施設という名目であればこういうふうにお金が使えたと、実際使われてしまったことに対して政治がやはり何らかの責任を果たしてこなかったことがあるという御指摘、ごもっともでございまして、そこは私たちがしっかりと、二度と起こしてはいけないんだという政治の反省に踏まえて今後取り組んでいかなければいけないと思っております。
 その部分におきまして、今回、これは考え方の違いかと思うんですが、本来、年金保険料の事務費は本則では全額国庫負担となっております。それが、さきの通常国会で政府の提案をされました法改正によりまして来年の四月の一日から保険料負担が制度化をされる、正にその事務費負担を全額国庫から保険料に変更するのが恒久化されるんですけれども、私たちはそれは、先ほどおっしゃいました福祉施設規定以外に、ここで年金相談、広報、教育というものに使われる可能性があることから国庫負担にさせていただきたいと御提案をさせていただいている次第でございます。
○衛藤晟一君 質問していないことを聞く必要はないんですよ。何考えているんですか。私はそんなこと一切質問していませんよ。
 だから、はっきり言ったように、この年金流用の総額というのは六兆八千億出していますと。しかし、あなた方の言うのでいくと、まだできてもない法律によって、作ろうとしている法律によってこれをただ言っているのにしかすぎないわけであって、そんな資料よく出しましたねと、これは流用の定義についてもむちゃくちゃですねと。
 そして、そういう具合に流用と言いながら、今度は皆さん方の方は、グリーンピア、それから住宅融資も全部これを一括してなんですけれども、その中で、あなた方の言うところの流用の中に入っているように、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反する費用という意味では何と何がありますかと。それが一部不正に使われたからとか云々という話じゃないんですよ。その費用そのものが本来どういう目的のために使われていましたかと。だから、目的外使用だったからおかしいと言っているんです。
 それなのに、今度はそこのところに、このグリーンピアのことは言うけれども、住宅融資一・五兆だとかあるいは年金の福祉施設ということについては、そして皆さんの中にも残した方がいいと。一体どういうこれ構成やっているんですかと。あるときには勝手な、流用という言葉を使い、全部ばらばらじゃないですか。それで本気で審議しろと言っているんですかね。
 ちょっと私も、時間がなくなってきたので。
○委員長(岩本司君) どなたに。よろしいですか、発議者に。大塚耕平君。
○衛藤晟一君 簡単に。
○委員以外の議員(大塚耕平君) はい。
 本気で審議をしろと言っているのかという御下問でございますので、もちろん本気で申し上げている次第でございます。是非、私どもの提議と整合性について御理解を賜りまして、引き続き御指摘を賜りたいというふうに思っております。
○衛藤晟一君 それでは、改めて私はここに、民主党の方もやっぱり今言われましたから、いろいろな動きがあるでしょうが、この中で、一兆数千億の中のね。ですから、私ども取りやめようと、取りやめるべきではないのかと言っているのは、年金の給付や、あるいは年金をスムーズに運営するための経費として使う分は、それは許されるんではないのかと、保険料からですね。それにまた、当然日本も税を一杯入れているわけでありますけどね。しかし、やはり年金の給付や、それからそれを伴うところ、運営のための経費に行かないところの分はやはり改めるべきだということで取っています。
 そういう意味では、皆さん方も恐らく同じであろうと思うところは、このグリーンピアだとか住宅融資だとかあるいは年金の福祉施設の整備だとか、それとか委託事業なんかでは、これは本来ほかから出すべきだったでしょうね。福祉施設は福祉の形でもし必要ならば出すべきだったでしょう。年金の保険料の中から出すというのはやっぱり今考えれば妥当性がなかったと思いますから、そういうものと思いますが、そういうものという具合に解していいですね。しかし、皆様方はそうは言わないんですよ。流用だ、流用だと言いながら、そして、いろいろ市民も要求があるから残していいんじゃないのかというような話もするから、またまた分からなくなるんですよ。一貫性持って是非主張していただきたいと思いますね。
 ですから、そういうことで、そういう意味では正に言葉の使い方が、これ本当に、こういう余り、でたらめと言ったら悪いかもしれませんけれども、本当に問題があると思います。そして、ふだんのこの議論を聞いていましても、結局は何か総論賛成各論反対みたいなことをみんながやっているということについて非常に残念に思っています。
 済みません、時間をたくさんオーバーして。一点、簡単に。
 昨日、大塚先生の方からちょっと答弁がありました。最後に一点だけ付け加えさせていただきますとということで、四年ほど前という話がありましたね。当時の私どもの枝野政調会長を中心に初めて民主党としての予算の考え方を示したときに、一般会計予算二十兆ぐらい削れる余地あるかもしれないというお話を申し上げたところ、荒唐無稽だといって御批判も受けたわけでありますがって、もう私本当にそう思っているんですね。御承知のとおり、日本の一般会計八十三兆ですかね、それに国債費が二十一兆ぐらいですね、それに地方交付税十五兆ぐらい引きますと一般会計は四十六・九兆、四十七兆弱ですね。その中から二十兆、よく削れますねと。ちょっとびっくりしました。
 それはそれにいたしましても、そこで、民主党さんのマニフェストを見させていただきました。そして、資料としていただきました。民主党の生活第一の政策は、行政の無駄をなくして実現しますと。十五・三兆、無駄をなくしてやりますと、無駄をなくしますと。そして、主要な政策にほぼそれと同等の金額を充てています。今もらっている、国民の皆さんからいただいている消費税五%をすべて基礎年金の方に振り替えますということをここに書かれています。また、選挙のときにも、プライマリーバランスを考えなければいけないということを言っています。
 この後に大塚先生は、同じような金額を財政諮問会議でも出したんじゃないのかなというお話がありました。ただ、これはもう表を見ていただければお分かりのように、十一兆ないし十四兆ですかのお金を何とか節約したり、あるいは税への検討もして、プライマリーバランスをちゃんとやりましょうということになっているわけですね。プライマリーバランスも回復しながら、そして十五・三兆削って、そしてこれだけの政策をやります。これはちょっと、本当にどうなんですかねと思いますが、どうでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 確かに、御指摘のとおり、経済財政諮問会議がこのプライマリーバランスの均衡についての試算をしているわけでございます。今使われている試算結果は今年の一月に出ましたものを八月に改定して、直近のものでは十月十七日に改定をした試算結果でございまして、二〇一一年度までに十四・三兆円の歳出削減を行うことによってその年度におけるプライマリーバランスの均衡を想定しております。なお、その前提としては、二〇〇七年度から一一年度の名目成長率を三%、実質成長率を二・四%、結果としてGDPデフレーターは二・四%を想定しております。
 これだけの歳出削減をして、かつ相当、現在の経済情勢と比べてみると、楽観的な名目成長率等の前提を置いてようやく二〇一一年度にプライマリーバランスの均衡が達成されるわけですから、これは財政健全化の見地から言えば、この間に逆に歳出が拡大するような対応は厳に慎むべきであると私どもも考えております。
 したがって、十五・三兆円の財源捻出のために努力をする一方で、現在の予算の内容や国のバランスシートの内容を私どもといたしましても徹底的に精査をして、プライマリーバランスの均衡に向けた対応を図るべきものと認識をいたしております。
○衛藤晟一君 これは元々将来の話ですから、できるといえばできると言うのかもしれませんけど、しかし昨日の枝野政調会長の話にもありました、おとといですか、ありましたように、何か全部、本当にそんなことできるのと、プライマリーバランスを、何とかこのバランスを取るために伸びを抑制して、税収のアップを図りながらやろうとしている中で、十五・三兆の無駄をなくして全部政策に回せるんですと。ちょっと、絵にかいたもちも大変大きなおもちだなという具合に思っていることだけ付け加えておきましょうかね。
 もうこれ以上議論しても、時間オーバーしましたので、以上です。
○坂本由紀子君 今朝の新聞各紙に大きく年金記録検証委員会の最終報告書が報道されておりました。その中に職員団体の問題についても書かれておりまして、自分たちの待遇改善を目指すことのみに偏り過ぎて、使命感や視点が希薄だったと、当局と職員団体との間に多数の覚書、確認事項が存在したというようなことも指摘をされております。
 先ほど来話題になっておりますマッサージ機、これはどうも聞くところによりますと、職員団体が健康器具の購入の予算を増額してくれというようなことを毎年要求をしていて、そういうことに基づいて買われたことになったというようなことでありまして、民間の労働組合のリーダーとして頑張ってこられた津田議員におかれましては、こういう親方日の丸の職員団体の姿勢についてどのようにお感じになりますでしょうか。
○津田弥太郎君 坂本委員の御指名を心より感謝を申し上げたいと思います。
 今委員が申されましたように、私は民間の労働組合で三十年間労働運動をやってきた人間でございます。まず、ちょっと長くなりますが勘弁してくださいね。
 労使関係というのは、百の会社があれば百種類の労使関係があるわけでございます。同時に、民間と公務員、この労使関係には大きな違いがあるわけでございます。その最大の違いは雇用保障があるかないか、ここが最大の違いであります。
 最近、食品企業の賞味期限切れ問題が世を騒がしておりまして、この企業がお客様の信頼を完全に失えば倒産をすることになるわけであります。一方で、社会保険庁はこれだけ国民の信頼を失っても倒産をしないわけであります。更に申し上げれば、企業が信頼を失うような事態が発生した場合、世間はだれを非難するでしょうかということであります。間違いなく経営者であります。なぜか。企業は経営者の経営方針に基づいて社員に命令をして活動をするわけでありますから、当然経営者に最大の責任があるというのは、これは坂本委員もよく御理解をされているだろうというふうに思うわけでございます。したがって、坂本委員は殊のほか社員の責任を追及されたいというような傾向があるようですが、世間の常識に沿った責任追及をしていただきたいというふうに思うわけでございます。
 さはさりとて、私は、社会保険庁の労働組合に責任がないなどと言うつもりは全くありません。ありません。それは生産性向上に対する姿勢の問題であります。多くの民間企業の労使関係は、生産には協力、分配では対立する、みんなで働いて利益を上げた、その利益をどう分配をするか、そのことについてはしっかり主張をしていくという考え方であります。公務員の場合は、利益を出さなければ給料が上がらないという考えが労使ともに……
○坂本由紀子君 簡潔にしてください。
○委員長(岩本司君) 簡潔に願います。
○津田弥太郎君 大変薄いということであります。
 分かりやすく言えば、雇用保障と人事院勧告の完全実施があればいいわけで、お金が足りなければ、増税をするか、あるいは借金をすればいいという……
○坂本由紀子君 委員長、簡潔にさせてください。
 聞いていないことに答えないでください。
○津田弥太郎君 極めて安易な考え方になるわけでありまして、私はそのことに対しては大変疑問を持っているわけでございます。
○委員長(岩本司君) 津田弥太郎君、簡潔に願います。
○津田弥太郎君 さて、社会保険庁の労働組合、全日本自治団体労働組合国費評議会、いわゆる自治労国費評議会が社会保険庁と結んできた各種の覚書、今坂本委員がおっしゃいました、この覚書は大変大量のものがあるわけでございます。ゴルフボールの話もおっしゃいましたけれども、基本的には、オンラインの関係あるいはこのオンラインにかかわる様々な問題を提起をされているわけであります。
 この労働組合の問題ということを見るときに、この覚書、例えば……
○坂本由紀子君 委員長、時間がないんです。
○津田弥太郎君 昭和五十四年五月十二日には、具体的確認事項として……
○坂本由紀子君 簡潔に答えてください。
○委員長(岩本司君) 津田弥太郎君、簡潔に願います。
○津田弥太郎君 分かりました。
 もっとたくさん申し上げたいことが多々ありますので……
○坂本由紀子君 質問が一杯あるので簡潔にしてください。
○津田弥太郎君 ですから、この問題というのは、労使関係の問題として世の中にはたくさんの問題があるんです。そのことに対して坂本委員はどういう切り口で問題提起をされようとしているのか……
○坂本由紀子君 質問をしているのは私です。
○津田弥太郎君 そのことをしっかり認識をしていただきたいと思います。
 以上です。
○坂本由紀子君 私が答えたことに対して全然お答えにならないで、しかも私が労働組合を誹謗中傷しているかのような、あらぬ、私の思いと全く違うようなことをおっしゃるのは極めて遺憾であります。委員会は、時間もありませんので質問に対して簡潔に答えていただきたいと思いますので、委員長から重ねて進行管理をよろしくお願いしたいと思います。
 要は、労使が一体になって国民のために頑張らなきゃいけないんです。それは経営者の責任はより重いですが、職員団体だって同じように重い責任を国民に対して負っているんです。
 この報告書の中でちょっと気になったのは、言ってみれば、生きていらっしゃる方、お亡くなりになった方以外の方が三八・何%ですか、いらっしゃるというようなことが入っているということが書いてある。こういうことで、これは一体何なのかということ、それから、そういうことで三月までに名寄せをちゃんと終えられるかどうかというのが心配ですが、この点、社会保険庁、どうなっているんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答えさせていただきます。
 昨日、年金記録問題検証委員会がおまとめになりました報告書におきまして、五千万件の年金記録について実施なさいましたサンプル調査の結果、住民基本台帳ネットワークと照合した結果、生存の可能性が高いことが判明した方の記録が約三四%、それから死亡が判明した方々などの記録、これが約二八%、そしてそれらを除いたものがその他ということで三八・五%存在していると、こういうような内容でございます。
 これらにつきましては、私ども、一つには氏名等が空欄である記録というのがあろうと、それから二つ目に、御結婚などによりまして氏名を変更なさっているんだけれども、その御結婚後もその前の状態が記録としては残っているものがあろうと、それから三つ目に、その死亡した方のものと思われる記録というものもあろうと、それからさらに、経緯的にでございますけれども、かつて漢字仮名変換というのを行ったことがあるわけでございまして、これに起因する氏名の相違がある記録、あるいはこれまでの間の転記ミス、そうしたものの結果としての記録、こうしたものがあるというふうに承知してございます。
 これらにつきましては、これから行います名寄せの結果、結び付いていくというふうに考えられる記録と、それから、名寄せと相まって御本人の御確認など御協力をいただきながら両々相まって結び付いていくというようなものなど、様々な記録があろうかと思いますけれども、その内容に応じまして仕分をいたして、可能なものはきちんと年金に結び付けていくことができるというふうに考えてございます。
 数字のお話でございますので、少しそこの点について触れさせていただきますと、この三八・五%について社会保険庁として推計をさせていただいております。上がってきたばかりでございますけれども、一つにはまず、先ほど申し上げた氏名等が空欄である記録でございますが、これが五・九%ではなかろうかというふうに見てございまして、これは現在、年末に向けて実施中の五百二十四万件の補正作業、これの対象の一部に当たると、こういうことでございまして、この補正作業が完了いたしますれば、予定しております名寄せの作業の方にこれを乗せて突き合わせをしていくと、こういうことでその処理が可能というふうに見てございます。
 これを除いた分が三二・六%ということでございますけれども、このうち、およそ七・七%は結婚などで氏名が変わっていると考えられる方々の記録だろうというふうに見てございまして、これらにつきましては、広報を始め様々な手段を通じまして徹底した呼び掛けをさせていただきます。旧姓での職歴などの申出をいただきまして相談を通じまして記録を確認する、あるいは個別調査等の方策も検討していきたいと、かように考えているわけでございます。
 さらに、残りのうちの死亡した方のものと考えられる記録でございますが、私どもこれは六・五%程度あるのではないかというふうに見てございまして、これらは遺族年金の基礎となる記録との名寄せなどで対応するほかに、該当者の申出を受けるなどの方策を検討していきたいというふうに思っている次第でございます。
 これらを除きますと、残るのが一八・四%でございますけれども、その内訳としては、先ほど申し上げた漢字仮名変換に起因する氏名の相違ということで残っているもの。これにつきましては、一次名寄せに続く二次名寄せで相当部分が対応可能だろうというふうに見てございまして、それ以外に、過去の記録をオンラインに入力するまでの間の転記ミス、あるいは海外に居住なさった状態で、それが続いておられる方々の記録、そういったものも考えられるわけでございまして、これらのうち名寄せだけでは結び付くことがなかなか困難なものがあり得るわけでございますけれども、いずれにせよそれらのものにつきましても台帳との突き合わせなどによりまして対応していきたいというふうに思っております。
 今申し上げたような方法を講じることによりまして、本年七月の五日に政府・与党協議会において御決定をいただきました対策、これを着実に進めていくということにもこれつながるわけでございまして、しっかりやっていきたいと。それで、三月目途ということで進めております名寄せの作業、これは支障なく進めることができるのではないかと。
 さらに、その名寄せの結果結び付く記録というものが出なかった方々につきましても、それ以降四月から十月まで、さらに、まずは受給者それから加入者と、こういうことで加入履歴のお知らせをさせていただくわけでございますけれども、それらのプロセスすべてを通じて最終的には結び付けるべき記録は結び付けていくということで全力を上げて取り組んでいきたいというふうに思ってございます。
○坂本由紀子君 年金記録問題の解決が国民の年金に対する信頼を回復する上で大きな比重を占めていますので、そういう意味ではしっかりやっていただきたいと思います。
 それでは、年金事務費財源付け替え法案について質問をさせていただきます。
 先ほど同僚の衛藤議員から指摘されましたように、私は様々、発議者からの説明が非常に矛盾をしていると。一つには、法文の条文解釈についても一般的な解釈と違うような解釈をお述べになっていることが多々ある。それから、法案の提出者というのは、その法案が成立したときに、その施行についてもしっかりと責任を持った、そういう対応をすべきであるにもかかわらず、施行についてはそれは政府の仕事ですというようなことで、ちゃんとしたお答えができていないと、これは私は法案審議において非常に問題だと思います。
 いつも民主党始め野党の皆さん方が政府に対して厳しく追及していらっしゃるのと同じことを、やはりそれは国民の視点に立ったら、やはりその法律は、私たちはたとえこの法律の内容がとても納得できない変な法律だと思っていますけれども、それでも施行されたらどうなるかということについては真剣に考えてそれを議論をするということが国民に対する義務だと思っていますので、ちゃんとしたお答えをいただきたい。お答えがいただけなければ審議を進めることはできないと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それで、今回の改正の動機を予算の無駄遣い、保険料の無駄遣いがるるあったというふうにおっしゃっております。それでは、今回の改正によって無駄遣いがなくなるんですか。それはどういうことで無駄遣いをなくすことができるのか、大塚議員にお答え願います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今回の改正は年金保険料を給付以外に使わないということを担保するための法案でございますので、この法案が直接予算の無駄遣いをなくすことを企図しているものでもなければ、それを手段として中に盛り込んでいるものでもございません。
○坂本由紀子君 それはおかしいんじゃないでしょうか。法案を提出された理由に、保険料の無駄遣いがるるあったと、これが国民の信頼を損ねたんだと、だから保険料をもう使わせない、でも税金使うんですよね。でも税金だったら、じゃ無駄遣いしてもいいんですか。今と同じ条文だったら無駄遣いがあり得るっていうことだと思うんですけど、そこはどうなっているんでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 最も核心部分の御質問だと思うんですが、一昨日も申し上げましたとおり、私どもはこの法案を提出をさしていただく背景となった様々な事件、事故、事案が公的年金制度の最もベースである年金制度の持続可能性や公平性に対する、とりわけ持続可能性に対する国民の皆さんの信頼を低下させる結果につながったというふうに思っているわけでございます。
 したがって、今回、この法案をもしお認めいただければ、少なくとも、国民の皆様方から見ますと、年金の保険料はまずは給付以外に使われないということで、この保険料が無駄遣いされるリスクはなくなったというふうに御認識をいただけることでまず信頼回復の第一歩だと思っております。
 とはいえ、この年金事務費、今まで保険料で使っていたものを今度税金で賄うとすれば、坂本委員御指摘のとおり、税金の世界で同じような無駄や、あるいは本来よりも高価格での様々な委託やシステムの発注等が行われれば、これは結果として同じことになりますので、もちろんこの法案成立後に税の世界においても同様のことが起こらないようにしっかりと担保をしていくことが必要だというふうに思っております。
○坂本由紀子君 この法案はほとんど何の解決にもなってないんですね。この法案を社会保険庁が困っているかといえば、私は恐らく社会保険庁は困らないんだと思うんです。なぜかといえば、年金の事務費についてこれを一般会計を充てるということになっているわけです。トータルで見れば社会保険庁が所管する特別会計の予算は膨らむんです。言ってみれば、社会保険庁はこれを機に焼け太りできる、そういうことが国民が望んでいることでしょうか。いかがですか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) この法案は社会保険庁を困らせるために提出しているわけではございません。
 まず、国民の皆さんが公的年金制度に対する低下した信頼性を回復できるかどうかというところに主眼を当てているわけでございまして、したがって、まず国民の皆さんが納付してくださった保険料は給付以外には使わないということを制度的に担保することが目標になっているわけでございます。
○坂本由紀子君 給付以外には使わないっておっしゃいますが、各国の制度を見ても、あるいは健康保険等のほかの制度を見ても、集めた保険料はその保険給付にしか使っていないという例はほとんどないんですよね、全くない。むしろ給付と一体となった事務については当然のこととして使っていて、それで信頼が損なわれているかといったら、健康保険について国民が信頼を損なっているでしょうか、あるいは世界のほかの国々がそういう問題について信頼できないと言っているでしょうか。
 そうじゃないんです。今回、なぜ国民が社会保険庁、この大事な年金を所管している社会保険庁に対して不信感を持っているかといえば、一番大きなのは、この年金について、年金の番号管理ずさんなことが行われていて、自分たちが納めた年金がしっかり管理されていないじゃないかと、ここのところなんですよ。これはもうこの法案については、全くこれについて機能する部分はないんですね。
 さらに加えて言えば、先ほど来おっしゃっている年金の保険料を使って福祉施設を造りましたと、じゃ、かつては中小企業の労働者が使うような福祉施設が余りなかった、あるいはできた当初は、保険を納めてから年金をもらうまでに三十年も四十年も掛かって年金の保険に入るメリットが直接的には感じられない方たちにサービスをより身近に感じてもらうことによって年金に入っていただくことをより促進しようというような、様々な思いがあったにせよ、福祉施設がたくさんになってきても依然としてそれを続けてきたというような歯止めのないところについては問題だと。そういう、あるいはそのおっしゃっているような、私は必ずしもそうは思いませんが、民主党がおっしゃっているような非常に甘い予算の査定があると、無駄遣いがあるというのであれば、そこの部分についても併せてしっかりと対策を取らなければ国民の信頼は回復しないんですね。
 ただ単に保険料を皆さんのために全額使いますといったって、年金の給付に掛かっているのは国費の投入も入れれば四十数兆なわけです、事務費に使われているのは二千億、たかだか。(発言する者あり)いや、そうじゃない、四十数兆から使えばですよ。それを、さも鬼の首を取ったように、これさえやれば信頼が回復できるって、本当に国民がそう思っていると思いますか。信頼回復の手だてというのはあらゆることを総動員しなければできないんです。それを、これさえやればいいんだといっている余りに安易な法案の内容について私は問題だというふうに申し上げているんです。
 いろいろおっしゃっている無駄遣いについても、歯止めの措置がどこにあるんですか。それがなければ国民の信頼は回復できないと言ったってよろしいんじゃないでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今るる御指摘をいただいた点について、何点かお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、海外の事例を例に取って御指摘をいただきましたが、これは先般の公明党の山本委員にもお答えを申し上げましたとおり、確かに海外の例は参考にはなりますが、しかし、日本にとってどういう制度が最適であるかということを考えさせていただきたいと思っております。そして、その際に、果たしてこの国民の皆さんの保険料をこのような形で使用して事件、事故につながり、これだけ社会問題化した事例が諸外国にあったかどうかということを是非私どもももう一度確認をしてみたいと思っております。これほどのことが起きた以上は、やはり諸外国の例を参考にしつつも、この異常な事態に対する対処方法として、やはり国民の皆さんの公的年金制度に対する信頼性確立のためには、あるいは回復のためには、かかる対応は必要ではないかというふうに思っております。
 そして、この様々な施設、必ずしも無駄なものばかりではなかった、中小企業の勤労者の皆様方に年金制度にお入りいただくメリットも感じていただくためのものもあったというお話でございました。全くそのとおりでございます。一個一個の施設がすべて無駄であったとは私どもも思っておりません。ただ、中には、施設としては目的は非常に合理的であったとしても、それを割高なコストで建築をしてみたり、あるいは中には、厚生労働省の官僚の皆様方の天下り先をつくるために、どちらかといえばそちらが主たる目的として建設をされたものもあったのではないかというふうに思いますので今回のような御提案を申し上げている次第でございます。
 そして、最後は最も重要な御質問でございますが、再三の御指摘であります。確かに、この法案は成立したからといって税の無駄遣いがこの法案をもって直接なくなるものではございません。しかし、まず公的年金制度に対する信頼回復の第一歩であり、その事務費を今度は税で賄うということであれば、その税の世界で査定をいかにしていくか、そして執行をどのようにしていくか、そして決算をその後どのように我々がチェックしていくか、こうした過程で国民の皆様の負託にこたえるような税の使途、これを確認をしてまいりたいというふうに思っております。
○坂本由紀子君 私は今の答弁は全く納得できないですが、この法案はただ単に財源を付け替えるだけです。それだけの法案です。そんなことでおっしゃっているような年金に対しての抜本的な改革、国民に対する信頼の回復ということができるんでしょうか。これだけの貴重な時間を費やしてやったところで、何のための法案ですかというところについてそのような御答弁では本当におかしいと思います。
 前回質問をしたときにも辻議員は、昨今の社保庁のずさんな行政により国民の年金に対する信頼は完全に失われてしまったというふうにおっしゃいました。だから、国民の信頼を回復するには社保庁のずさんな行政運営、これを解決しなければならないんだということをおっしゃっているわけです。また、大塚議員も、広報だとか教育という漠然とした定義で予算計上されると詳細をトレースできないとおっしゃいました。国費について全く同じ条文を持っていっていらっしゃいますから、税金は大塚議員の弁をかりればできないわけですよ。そういう法案で本当に民主党はいいと思っていらっしゃるんでしょうか。これで国民の年金に対する信頼が回復できると何を根拠におっしゃるんでしょうか。納得できるように御説明ください。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 私どもの申し上げておりますことは、かねてより言っておりますとおり、保険料の使途を保険給付のみに限るということを申し上げているわけでございます。そのことの意味は、あらゆる無駄遣いの温床を完全に除去すると、あらゆる無駄遣いの温床を除去すると、そのことにあるということだと考えております。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 私もよろしいですか。
○委員長(岩本司君) よろしいですかね。大塚耕平君。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 再三の御指摘でございますが、国民の皆様は、先般こちらにおいでになりました舛添大臣もおっしゃっておられましたが、保険料であれ税金であれ無駄遣いはお望みでないわけでありますし、我々もそれは断じて許してはならないと思っているわけであります。
 そこで、まず保険料については、これは公的年金制度に加入をしていただいている皆さんが、なるほど国会はここ数年起きてきた問題に対して保険料は給付以外に使わないということである一定の法的措置をとったんだなということで、信頼回復のための第一歩だと思っております。ただ、今委員が御指摘になりましたように、これをもって抜本的な改革だというふうには、我々もそのようには考えておりません。その制度問題はまた改めて議論をさせていただきますし、いわんや保険料から、言わば先生の、坂本委員のお言葉をおかりすれば付け替えということになりますが、保険料から税に付け替えたとしてもその税が無駄遣いされていいわけではございませんので、そのことは先ほど申し上げましたような国会の機能も十分に発揮をしてチェックをさせていただきたいというふうに思っております。
 最後に、先生は財源付け替え法案だというようなネーミングもいただきましたけれども、あえて私の立場から申し上げれば、これは年金制度信頼回復法案というふうに言ってもいいのではないかなというふうに思っております。
○坂本由紀子君 先ほどから保険給付本体以外に使わなければ信頼が回復できるとおっしゃっていますが、私はこれまでの条文からいっても全く整合性のない説明だと思うんです。
 年金の事務費は、昨日も引用していただいて、条文をちゃんと読んでいただいているんだろうかと思わず思ってしまったんですが、条文は、国庫は毎年度予算の範囲内で事務の執行に要する費用を負担すると書いてあるんです。予算の範囲内でということは、予算の範囲内なので一〇〇%出すということではなくて、条文は国庫の負担金と書き分けているんですよね。そこのところはどう解釈していらっしゃるんでしょう。大塚議員にお答えいただきたいんですが。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今おっしゃったのは、予算の範囲内で事務費を賄うということを法文は言っているわけでありますから、国庫負担金の話とは別だというふうに理解をしております。
○坂本由紀子君 つまり、一〇〇%全額国庫負担、事務費の全額国庫負担が法律が求めていることだということではないんです。そういう御理解でいいと、今そういう答弁をしていただいたと理解しました。それは私の理解と一緒なのでよろしいんですが、そうであれば、年金の保険料を年金給付と一体となった事務に使うということは、先ほど衛藤議員がるる議論されました、そちらが提出されている流用ではないという定義にも当たることになって、何らこの保険料を国費に付け替えることによって国民の信頼が回復するということとは全く関係ないんです。国民の信頼回復の手だてというのが趣旨説明の中で一番大きな理由として挙げられているわけですから、私は具体的に、もうこの予算の無駄遣いをしない、あるいは制度の執行を厳格にやるんだという具体的な仕組みを今回の提案の中に御説明いただけなければ、この法案のそもそもの提案の理由がないということになりますので、これ以上審議をしても意味がないのではないかと思います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) これ以上審議をしても意味がないという御指摘でございますが、私どもは意味があると思っておりますので是非御理解をいただきたいんですが。
 同じ答弁を繰り返しても発展性がございませんので少し違う観点から申し上げますと、さきの常会でもどなたかが取り上げさせていただき、また報道もされておりますが、例えばこの昭和五十三年に発行されました厚生年金保険制度回顧録というものの中に過去の年金局長の御発言が載っているわけでございます。その部分はどう書いてあるかといいますと、年金を払うのは先のことだから今のうちどんどん使ってしまっても構わない、使ってしまったら先行き困るのではないかという声もあったけれどもそんなことは問題ではないという、このくだりが大いに問題になったわけでございます。
 したがって、私どもは、保険料をまず給付以外に使わないということになりますと、保険料と税どちらであっても、その執行者が不心得であればこれは無駄遣いされるリスクはあるわけでありますが、少なくともまず保険料についてはそのリスクをこの法案をもってなくすわけでございます。したがって、もう一方の税における無駄遣いのリスク、これはまだ残っているということは我々は十分理解をしておりますので、その点については与党の委員の皆様方にも御協力をいただいて、しっかり国会として、また行政の監督者の皆さんも一緒になって是正をし抑止をしていくべきものだと考えております。
○坂本由紀子君 保険料を税金に付け替えて、その税金の無駄遣いはあり得ます、そんな法案を国会で審議するわけにはいかないと思います。まともに答えていただかないのであれば、私はもうこれ以上審議できません。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 前回も御議論させていただいたところでございますけれども、税金から保険料へ付け替えたのは十年度以降の特例的な対応によってでございます。ですから、そもそも付け替えたのは政府の方から付け替えられたのであって、私どもが申し上げているのは元に戻すということを言っているわけでございます。そしてまた、その付け替えられた十年度以降の財政構造改革法あるいは財政特例法によってでございますけれども、この十年度以降の付け替えた、私どもから言ったら付け替えたその中で正に保険料のいろいろな無駄遣い等々の事象が発生をし信頼が失われてきたと、このように理解すべきではないかと思っております。
○坂本由紀子君 私が質問していることについてお答えいただけないので、税金の無駄遣いがあって当然だなどという答弁に対して、私はこれ以上この法案について審議をすることはできないと思います。
 だって、そうですよ、税金についての無駄遣いについては歯止めができていません、それは追って議論をしましょうという言い方ですから、税金についての無駄遣いについてはあり得るという言い方で御答弁なさったわけですから、私はこんな無責任な法案を国民に対して、税金を納めていただいている国民に対して審議するわけにはいかないと思います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 御理解のされ方、受け止め方はそれは様々でございますので、坂本委員の御発言もできる限り私としてもあるいは私どもとしても理解をするように努めさせていただきたいとは思っておりますが、私が先ほど申し上げましたのは、税であれば無駄遣いがあってもいいということを申し上げているわけではなく、保険料と税とこの両方とも、これを施行する方々、運営する方々が不心得であればどちらも無駄遣いを発生させるリスクはある。そのうちこの保険料については、昨今のこの数年間の事件、事故の中で様々な問題が明らかになり、とりわけ公的年金制度の加入者である国民の皆様が、この公的年金制度の持続可能性の根拠になる信頼性を低下させることになっているので、まずそこについて手を打たさせていただきたいということを申し上げているわけでございます。
 そこで、しからば本当に必要で合理的な事務費はどこが面倒を見るかといえば、もうこれは国費が面倒を見るしかないわけでございまして、その国費の中でどのように運営していくか。これは無駄があっていいということを申し上げているつもりは全くございません。無駄がないように、そして不合理な、かつ不公正な使い方がないように万全を期すということを申し上げているわけでありまして、そのことは、今後そのために法的対策が、対応が必要であればそういう法案も出すことになりましょうし、いわんや、そもそもこの税の世界で、国費の世界で、予算を配分された各省庁がそれを無駄に使っていい、不公正に使っていいということはないわけでございますので、各省庁において適切に管理運営をしていただくものと思っておりますので、この法案はそういう趣旨で御提案を申し上げている次第でございます。
○坂本由紀子君 今、大塚議員がおっしゃったことは、私はすごくまともなことをおっしゃっていただいたと思うんです。そうであれば、今おっしゃったことをこの今審議している法案の中に落としていただきたい、それが国民に対する務めじゃないでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) いや、法案は小さなものから大きなものまでいろいろございますので、この法案は、まず保険料を給付以外に使わないということを担保するための法案でございますので、その点は御理解をいただきたいと思います。
○坂本由紀子君 この法案は、読めば、事務費を税金で支払うという法案なんですよ。だから、保険料を使わないという読み方は裏読みで、事務費を国費で出します、税金で出します、そうであれば、今同時に、税金についておっしゃっているような心配があるということ、法的な云々っておっしゃったのであるから、それをセットでお出しになるのが国民に対する務めじゃないでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 国費すなわち税金を無駄ないしは不公正に運営してはならないというのは、これは法的に改めて担保をするまでもなく当然の、国の為政者そして施行をつかさどる運営者の責務でございます。したがって、そのことを法案に書かなければならないということ自体は大変この国のありようとして残念な実態でございますが、もし先生が今御懸念になっておられるように、この法案が無事にお認めいただいて施行された暁に国費について御懸念のようなことがあれば、かかる対応を図らせていただくのが次の段階ではないかというふうに思っております。
○坂本由紀子君 何かもう繰り返しになってすごく時間がもったいないと思っているんですが、そういう運用でいいと言うのであれば、保険料だって同じことなんですよね。しかも、今回の条文というのはかなり使途が限定されていますので、箱物を造らないというふうに大臣も国会で言明されているわけですし、全く同じ条文が、税金の方であればこのまま通っても国民に不安を抱かせない、国家に対する信頼です、税金は。ところが、保険料であれば年金に対する信頼、国民の信頼を損ねるというのは、これは論理が矛盾しているんじゃないでしょうか。こういう矛盾した答弁をいただいているというのは、私は法案審議の中ではあり得ないことだと思います。
 この問題について、らちが明かなくて時間がもったいないので、少しきちっとした御答弁いただけるように調整していただきたいと思います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) らちが明かないという御指摘は多少いささかなものかというふうに感じますが、この法案は意味がないというふうにおっしゃいますが、公的年金制度と税金、これ、両方に対して国民の皆様方の信頼がなければならないのは当然でございますが、あえて今までとは違う表現で申し上げさせていただければ、公的年金制度については、これは実際は賦課方式でありますが、まるで積立方式であるかのような認識をしていらっしゃる国民の皆様方も多くいらっしゃる中で、自分たちの将来の給付に充てられるはずの保険料が給付以外に使われていた、しかも不適正に使われていた事件、事故がたくさん明らかになったことから、それに対する対応をまず図ることによって公的年金制度に対する信頼を確保するための法案でございます。
 もちろん、税に対する信頼は、また改めて確保をする必要があればそのような対応を図らせていただくということは先ほど申し上げましたとおりでございますので、是非この法案、私どもとしては、意味もありますし、合理的な根拠に基づいて皆様方に御提案をさせていただいているということを重ねて御理解を賜りたいと思います。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
 発議者の方、どなたか御発言を。
○委員以外の議員(大塚耕平君) それでは、繰り返し申し上げますが、この法案は、坂本委員の先ほど来の御指摘を自分なりに理解をいたしますと、税の無駄遣いをなくすための対応がこの中には盛り込まれていないから、この法案は、言わば、坂本委員の御発言をおかりすれば、らちが明かないあるいは議論するに足りないということになっているわけでございますが、私どもは、この質問と答弁に入らせていただく最初に申し上げましたとおり、簡潔に申し上げました、最初は。この法案はあくまで保険料を給付以外に使わないということを担保するための法案であって、この法案をもってして税の無駄遣いがなくなるようなそういう手段を講じているものではありませんというふうに端的かつ正直に申し上げておりますので、その点を御理解いただきたいと思います。
○坂本由紀子君 私が言っている質問の趣旨と違う形でお答えいただいていて、何度お答えいただいても納得できる答弁ではないので、私はこの質問に対しては保留をさせていただきます。
 ほかにも伺いたいことがあるので、次に進みます。
 冒頭申し上げましたように、この法案、成立すれば、税金の方から必要な額を確保しなくてはいけない。もし万が一確保できなければ、システムが止まってしまいます。あるいは、徴収、納付に必要な手続ができなくなってしまいます。そのことは国民の生活の糧である年金に大混乱を起こすことになるわけであります。ですから、必要な事務費ですね、少なくとも最小限必要な事務費については、財源についてはこの場で具体的にお述べいただかないと、私はこの法案を簡単に採決をするというわけにはいかないんだろうと思います。
 財源につきまして具体的にお答えください。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 一昨日も御質問いただきました。大変重要な点でございますので、まず冒頭、概要を申し上げまして、お許しをいただければ、少し時間が掛かりますが御説明をさしていただきます。
 手段としては、財源確保の手段としては、大体九つぐらいのパスを考えております。
 一つは、既定経費の節減。予算編成過程での要求節減、これが二番目でございます。三番目は政府関係機関の国庫納付金の増額。四番目は特別会計剰余金の増額。五番目は特別会計積立金からの繰入れ。そして、六番目は政府保有有価証券の売却。七番目は日銀保有有価証券の売却。八番目は年金特別会計からの借入れないしは積立金の運用。そして九番目は、過去何度も成立をし施行されております財源確保法などによる法的担保などを考えております。それぞれ御説明の用意をしておりますが、御説明さしていただいてよろしいでしょうか。
○坂本由紀子君 具体的にどこからということでおっしゃっていただきたいんです。
 前回のときにも財源についての質問に対してお答えなさっていますが、非常に抽象的で、どこから出てくるのかということについては、あたかも打ち出の小づちであるかのようで、見えてこないんであります。ですから、そういう抽象論は時間がないのでおやめいただいて、例えば前回、新規に二十年度の概算要求で新たにやっているもの、あるいは増額しているものからも二千億の何がしかが確保できるのではないか、あるいは不用額があるからそこができるじゃないかというようなことをおっしゃいましたけれど、不用額について言えば、今年度はもうそういうことはあり得ないという仕組みになっていますし、新規あるいは増額についても、細かく見て、じゃどこが一体出せるのかということについて、私は全部見てみましたが、とても出せるところがあるとは思えないんです。
 ですから、そういう具体的に、ここは出せるじゃないかというのを言っていただきたいんです。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 予算編成過程については、坂本委員の御経歴からして私よりも相当お詳しいのではないかと思いますが、予算編成作業のワークロードを考えますと、これはその過程で次のように捻出をされるべきものだと思っております。
 まず、予算編成の前提となっております、例えば今年度を見ますと、シーリングについては、御承知のとおり公共事業関係費で対前年度比マイナス三%、防衛関係費、国立大学、私学関係費は対前年度マイナス一%などとなっていることは、もう御理解のとおりだと思います。
 しかし、その一方で、このシーリングに基づく要求基礎額に対して、各省庁に二〇%の加算要求枠が認められておりますほか、重点化促進加算枠というものもございます。さらには、重点施策推進要望枠というものもあり、来年度については六千億円になっていることは御承知のとおりであると思います。この枠については、具体的には、成長力の強化、地域活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全、安心等に関する項目が対象となっております。以上申し上げましたこの三つの枠、二〇%加算要求枠、重点化促進加算枠、そして重点施策推進要望枠、この枠組みで各省庁から現時点で総額八十五兆六千九百十七億円の概算要求が提示されているわけでございます。
 ちなみに、この今申し上げました三つの枠組みによる上乗せ要望額は三兆二千二百九十億円でありますので、こうした概算要求を査定で削っていくことになりますので、この過程で所要の財源を捻出することになります。
 ちなみに、執行中の平成十九年度予算の総額は八十二兆九千八十八億円でございますので、仮に仕上がりベースでゼロシーリングということであるならば、これは厚生労働省の予算の中からも含めて、二兆七千八百三十億円の査定が必要となるわけでございますので、所要財源はその中で捻出するか、あるいはそれ以上に査定を行うかということになるかと思います。
 しかし、それでもなおかつ財源が捻出できないということになりますと、先ほど申し上げました幾つかのメニューの中から工夫をして捻出をする、法的措置が必要であれば財確法のような法的措置をするということになりますので、坂本委員におかれては御理解を賜りたいと思います。
○坂本由紀子君 私は、この法案によって財源が確保できなければ年金に重大な深刻な影響があるということを考えると、この財源問題を抽象論で終わらせるわけにはいかないと思っております。ですから、今この場でどの額をということはお出しにくいだろうと思うんですが、ペーパー、後ほどで結構ですので、具体的に必要最小限の額をどこからお出しになるのかということについてのお考えをいただきたいと思います。
 それで、実は、谷議員に伺えると一番いいと思っておるんですが、発議者ではいらっしゃいませんので、足立議員からお伺いしたいと思っておるんですが、税金を措置して事業をいろいろやるということについては、様々な課題がこの厚生労働委員会の所掌の中でもあると思っております。私は、難病患者の医療費の軽減であるとか、あるいは障害者のサービスの充実だとか、あるいは医療制度に対しての健全化のための財源の投入などいろいろな額、いろいろなテーマについて予算が必要とされ、多くの国民がそれを願っているわけでございます。
 予算にはやはり優先順位を付けて確保するということがあるんでございますが、こういう今申し上げたのに優先してこの年金事務費の予算を確保することが適当なものだというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○足立信也君 お答えいたします。
 その前に、先ほど私も何度か挙手したんですが指名がございませんでしたので、衛藤議員と、それから前回の西島議員から、矛盾があるんじゃないかという点、これはお答え、どうしましょうか。(発言する者あり)いいですか。なしでいいですか。なしでいいですか。
 じゃ、今の坂本議員の質問に対してお答えします。
 先ほど来聞いておりますと、不信感の認識というのは、これはやっぱり目線にあるんだと思いますね。国民からの目線という点がちょっと欠けているのではないかというのが私の感想で、結論から申し上げます。どちらも大事だと思っております。
 そして、税金を使うときの優先度、この話が今ございましたが、これは価値観を問う御質問と受け止めて御答弁いたします。何に多くの予算を振り向けるかということが政治の役割だと私は思っておりますし、御質問に対しては、私は二つの側面から考えたいと思います。
 まず一つは、行政がカバーする範囲のうち、どの分野により高い価値を見いだすかという、そういうとらえ方です。例えば、道路建設を行い、今まで三十分掛かっていたところを二十分で行けるようになったとします。国民の利便性が高まったという行政効果はあります。それよりも社会保障にお金を掛けて、国民の命や健康が救われるとすれば、道路建設より社会保障の方にお金を掛けるべきという考え方、人により考え方の違いはありますけれども、どちらが正しいということは言えませんが、私はそのように考えます。
 そしてその二つ目は、道路建設であれ社会保障であれ、分野にかかわらず無駄なことにはお金を掛けないと、必要なところにはより多くのお金を掛けるべきという考え方、とらえ方、坂本議員はこれはもう異論もないと、そのように思います。必要のない道路建設は無駄づくりの象徴と今されておりますけれども、他方、厳しい峠に道路を造って、丸一日掛かったところが一時間で行けるようになる、そして救急車も通れるようになる、このような政策は最優先で取り組むべきだと私は考えます。
 一方、社会保障の分野においては、様々な無駄があると言われております。恐らく厚生官僚であられた議員もよく御存じだと思います。社会保障の分野に、例えば難病患者や障害者、年金受給者などへの福祉、医療サービスや金銭などの給付ですね、これはつまり個別給付なわけです。これは私は最も大切であると、そのように考えています。財政事情が厳しい中においても最後まで削ってはいけない。
 昨年、私ども医療制度改革案というのを出しましたが、命の値段は削れないと副題を付けさせていただきました。議論が、狭い枠の中で右から左なのか左から右なのかといった感じの質問にも受け取れる面がございますが、枠の設定の範囲、この価値観あるいは立場によって違うものと、そういうふうに認識しております。
○坂本由紀子君 答えがどうだったのかがよく分からないんですが、難病患者だとか、そういう切実な思いを抱えている方たちの予算を少しでも確保したい、そうすればもっともっと本当に人として必要な様々なサービスが受けられるのにという声を聞くと、私は、今、保険料で出すことが法律的にも可能であるものをあえて税金の方に振り向けて、足りない税金を奪い合うというようなことをするのが適当なことだろうかということについて非常に疑問を申し上げたいと思います。
 一番大事なことは、年金制度がどうあるべきかということだと思うんです。時間がなくなってしまったので、次回、年金制度について議論させていただきたいと思うんですが、そもそも民主党もマニフェストの中で一番強調していらっしゃるのは、事務費を付け替えますということではないですよね。一元化、年金制度の一元化、年金の基礎部分を全額税で賄うということが、民主党が一番強調していらっしゃることではないかと思うんです。これについて議論をして、そして年金そのものについて国民に御理解をいただき信頼をいただくということが本筋ではないかと思うんです。
 これを議論したいと思うんですが、前回、辻議員が、基礎年金部分に拠出金を継続しますというようなことをおっしゃいました。これは私は、マニフェストで主張されていらっしゃることと大いに矛盾しているのではないか、一体何なんだか分からなくなってしまう、民主党が提案していらっしゃる年金制度って一体何なんだろうというふうに思いました。
 今回は、年金の事務費の財源を税金に付け替えたいということは、ニュージーランドのように年金を全部税金で賄いますというのであれば、それはそのとおりだと思うんです。本体が全部税金なんだから、保険料も集めないし事務費も当然税金ですと。論理が一貫するので、そういう法案とともに民主党がこの法案を提出されたのであれば、一つのお考えとして私はそれはそういうのがあるかなと思うんです。
 ところが、本体の部分については全く何も触れられないし、あるいはそうなのかな、なぜ出さないんですかと伺おうかと思ったら、前回、全然違うことをおっしゃる。そうすると、一体、本体をどこに持っていかれようとしているんだろうかということについて、よく分からない。こういう下で、事務費だけ保険料から税金に持っていきますということで国民が年金制度を信頼することになるとはとても思えないのであります。
 そういう意味で、この問題について掘り下げてこの場で議論を深めていただきたいと思いますし、時間がありませんので、同僚の西島議員に後を託したいと思います。
○西島英利君 私は、議論がリピートになってしまいまして私の時間ほとんどなくなってしまいましたので、私の質問にはできるだけ簡潔にお答えいただきたいし、先日の御答弁にあったことは是非もう繰り返さないでいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 今回、今、信頼という言葉の中で、年金給付以外には使わないということを盛んに言っていらっしゃいます。ゴルフボールとかマッサージとか、それからグリーンピアとか、こういう問題で国民が不信を持ったことは当然でございますが、それを解決するために平成十六年に年金福祉施設の売却法案を実は出しまして、これは成立をしたわけでございます。そして、ここでいったんこの問題はけりを付けたわけでございますね。そしてその後に、平成十七年だったと思いますが、郵政民営化の解散があります。総選挙がございました。このとき民主党さんは大敗をされたわけでございます。つまり、このときも年金の問題をお出しになった、だけれどもお負けになった、負けられたわけでございますね。そして今回、また国民が大変な不信を持ってしまった。これはやはり、年金記録がでたらめに管理されていた、そして猫ばばをされていた、こういう問題に対して私は不信感を持ったんだろうというふうに思うんですね。
 となりますと、実は一つには、確かに、これは先ほど津田委員がおっしゃいましたように、労使関係の中での経営者、経営をする立場の人間が一番責任が重いと、これは間違いないわけでございます。しかし、その下で働く人たちがでたらめな仕事をすれば、幾ら優秀な経営者がいたとしても要するに仕事としてはほとんどできない、これも言えることだろうというふうに思うんですね。
 そこで、実は社会保険庁の改革法案を議論しているときに、残念ながら、この職員組合の問題に対して、民主党さんは一度たりとも質問をされませんでした。つまり、これだけ大きな問題で、これだけ不信を招いた問題、そこには責任の一端は職員組合にもあるのではないかと。でも、その質問は全くされませんでした。
 そして、そのとき唯一実は触れられた方がいらっしゃいました。峰崎議員でございます。こういうことを言っていらっしゃいます。社会保険庁の職場の皆さん方との付き合いが随分あったんですけれども、そのときにいつも問題になっていたのが、五十三年間も要するに変則的な労使関係であった。私の友人が、その運動に従事している人がこういうふうに言ったんですと。社会保険庁に勤めている職員はめかけの連れ子だと言うんですよ。要するに、労使関係が正しい労使関係に五十三年間なかったという状態が続いている。
 これは先ほど津田委員がおっしゃいました。だけど、正常な労使関係じゃないわけですよ。例えば、地方の社会事務所に中央から赴任をしていこう、そのときにじゃどうなっているか。国費協議会が拒否するわけですよ、話合いがまとまらなければそれは任官は駄目だと。これはもう御存じだと思いますね。
 そういうような状況の中で、いかにやっぱり職員組合の方々の質というのが非常に問題であったんだと。それをまた表すようなのが、実は平成十九年五月の十一日、これは衆議院でございますが、これは園田議員でございますね、園田議員がこういうことを言っていらっしゃいます。歳入庁の構想が、当時、民主党はお持ちになりました。そこで、まず、歳入庁の母体であります国税庁の職員の士気の高さ、それからモラルの高さというものはやはりこれはすごいということを言っておられるんですね。現在の社保庁職員が国税庁職員と融合することによって資質と文化あるいはモラルというものが大幅に向上する、まずここに力点があるというように思っているわけでありますと。したがって、これまでのような不祥事というものは、この統合によって、もう二度と起こらない、基本的にはないものというふうに私どもは考えておりますと。つまり、いかに職員組合が問題だったのかということを認めておられるんですよ。
 さらには、今日の読売新聞ですね、読売新聞に昨日の報告書が出ました。それを受けて今日の三面に、三面記事のところですけれども、こう書いてあります。社保庁の嘆く職員、社保庁の職員たちはこう言っていると。今もサボる人がいるんだと、体質は変わらないと。これが職員組合の大きな私は問題であろうというふうに思います。
 これに対しては私は答弁は求めません。答弁を求めますとまた長々と訳の分からない話になってしまいますので、これはもう答弁は求めません。
 という大きな問題を全くほっておきながら信頼、信頼、だからその保険料を、要するに事務費に使わなければいいんだ、これで信頼回復できるんだ、しかし職員の体質は全く変わらない、これはいかがなものかということをまず指摘をしまして、次のお話していきたいと思いますが。
 先日、これ蓮舫議員がこういうことを言われました。民主党の質問に対し小泉総理は、年金の保険料は基本的に年金に充てる、事務費には充てないということを小泉総理が答弁をされたということを言われました。私は、その答弁書を、今この手元にございます。こういうことを小泉総理は言っています。これ、そのまま読みます。これは長妻議員の質問に対してでございますが、無駄な、年金の保険料は余計なことには使わない、年金給付に充てる、年金事務に充てる場合も効率的に考える、これはよく分かりますから、よく検討したいと思います。つまり、年金事務費には充てないということは言っていないんです。ですから、是非、こういう委員会の場でそういうものを引用されるときは、正しい引用を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。
 さらに今回、先日の議論の中で山本委員が資料請求をされました。いや、これはもう要りません。資料説明をされました。(発言する者あり)いや、これは議事録ですよ。まあ、いいです、いいです。
 それで、財源についての考え方についての資料を出してほしいということでございました。そして、これも私も公明党さんからいただきました。この中で、その二千億のことがいろいろと書いてあります。その中には、すべて法案成立後に、法案成立後にこういうものを精査して対応しますと。予想される不用額を節減する方向で対応するとか、厚生労働省予算の編成過程において概算要求を費目別に精査し云々と。全部、要するに法案成立後に精査しますということなんですね。
 実は、この法案を最初に出されたのはたしか八月ですよ。しかも七月の二十九日に民主党は大勝されました。その以降どういうことが起きているのかといいますと、大変な量の資料請求が各省庁に行きました。本当に各省庁の職員は不眠不休、日曜も何もなく働いてその資料を作り、民主党の方に手渡しております。つまり、この法案を出したのであれば、もう三か月たちました、三か月の間に資料請求をしてどうして精査をされなかったんですか。法案成立後に考えるでは、じゃ一体財源どうするの、そういう話になるのは当然だと思うんですね。
 そこで、これはたしか大塚委員だったと思いますが、不用額と予備費について、この辺りから捻出できるんじゃないかということでございましたけれども、不用額とか予備費って、これは無駄な話じゃないんですね。不用額というのは、できるだけ節減をして、そして不用になった部分、できるだけ不用の部分を出してそれは国庫に返還する、これが本来の考え方だと思います。それから予備費は、これは災害等が起こったときのための予備費なんですね。起きなければこれにこしたことないんですよ。だけれども、起きたときは予備費ではとてもとても足りないことも起きてくる。そういうことを、ここから無駄を探し出して二千億の財源できるんだというのは、ここには問題があるだろうと私は思っています。
 そこで、是非、この不用額と予備費の関係、考え方について、事務局、厚労省のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(宮島俊彦君) 不用額、予備費についてでございますが、まず不用額は、必要な経費については当初予算の編成時にできる限り正確に見積もるように努力しているわけです。しかし、その後の事情の変化などによって増額あるいは減額する必要がある場合には、まず補正予算で増額修正あるいは減額修正ということになります。さらに、補正予算成立後の事情の変化によって、計上した費用よりも少ない額でしか、必要でないとなれば決算において不用額として計上することになりますが、逆に不足する場合には、そういう他の費用の移換などという措置などで対応する場合もあります。
 いずれにしても、事業の見直しですとか経費の節減を行わない、行うものでない限りは、不用額があるからといって財源が生み出されるということにはならないということになっております。
 それから予備費でございますが、予備費は補正予算を必要としない程度の時々発生する予算の不足に応ずるためのものでありまして、主に災害関連の支出など予見し難い予算の不足に充てるものとして計上されております。当然、最終的に不用となることはあります。したがって、その予備費を縮減しても財源を生み出したということにはならないものではないかということでございます。
○西島英利君 というようなお話をお聞きして、本来の質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、前回の質疑で、私は年金制度改革案について、今回の案について議論をさせていただきましたけれども、時間が来てしまいまして、一番肝心の消費税の部分で辻委員から肝心かなめの実は答弁をいただけませんでした。
 それはどういうことかといいますと、消費税との絡みでございます。現在の消費税収は十三・三兆円、このうちの五・八兆円は地方財源、つまり地方消費税、地方交付税に充てられています。これは前回私はお話をしたと思います。また、残りの国の分の消費税収七・五兆円は基礎年金、これが六・六兆円入っていますけれども、だけでなく、老人医療や介護のための経費にも充てられております。消費税収の全額を基礎年金給付にのみ充てるのであれば、この地方財源、老人医療四・二兆円、介護一・九兆円のための財源をこれは別途調達しなければならないわけですね。これはもう前回、私はたしかお話をしたというふうに思います。
 これだけの大変な金額を無駄の排除で捻出することができるんでしょうか。お教えいただきたいと思います。
○委員以外の議員(辻泰弘君) まず先ほどの件につきまして、蓮舫議員からちょっとコメントさせていただきたいと思います。お願いします。
○西島英利君 要りません。要りません。
○委員長(岩本司君) 発議者が求めていますけれども、よろしいですか。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 事実関係ですので。
○西島英利君 時間がないんです。時間がないんです。
○委員長(岩本司君) この質問に対してですね。蓮舫君。
○蓮舫君 事実関係についてでございますが、先ほど西島委員がおっしゃったことに対して、四月九日の私どもが引用させていただいた議事録は長妻議員ではなくて城島議員のものであるということを言わしていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(岩本司君) 質問に対してでございますか。辻泰弘君。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 消費税についての御質問でございます。
 前回も申し上げたところでございますけれども、私どもは、マニフェストにおきましても消費税の引上げは必要ないと、またその状況でもないということを申し上げてきているところでございますけれども、前回も申し上げましたけれども、現在の基礎年金給付十九兆円、そのうち国庫負担七兆円、十二兆円が各制度からの拠出金と、こういうことで成り立っているわけでございますけれども、私どもが言っておりますように、十三兆円の消費税全額を年金財政に充当いたした場合に、その各制度からの拠出金を維持するという考え方に立っておりますので、その意味からいきまして、年金財政の面から問題になることはないと、このことを申し上げたところでございます。
 そして、今お示しの点は、私どもがマニフェストで申し上げております十五兆三千億のそのことについての御質問だろうと思うわけでございます。その中で私どもが、現在七兆円の税収が国庫負担という形で投入されていると、元々十三兆円の消費税、おっしゃったように一%は地方に行っている、残りも地方交付税を経由して行っているところでございますので、四十数%が地方に充てられているという状況だと思いますけれども、私どもは、消費税の五%相当分はすべて年金の基礎部分に投入すべしと、こういった考え方に立っておりますので、そういった見地から、七兆円引いた六・三兆円を政策経費に充てると。そして、その財源としては、無駄の除去、無駄を省くことで得られる財源ということで十五兆三千億を掲示させていただいているところでございますけれども、それは私どもの別の政策議論にもつながるわけでございますけれども、私どもといたしましては、現行の制度の中で多くの無駄があると、そのことによって、それを削減することによって充当すべきだと、こういう立場に立っているわけでございます。
○西島英利君 私は、これはマニフェストにはっきりと書いておられるわけですよ。そして、消費税は上げないと言われています。そして、消費税は全額これに投入すると言われています。
 ですから私が今御質問をしたのは、じゃ、地方に行っているこの財源をどこから捻出してくるのかということを私は申し上げているんです。全くこれ答弁になっていませんよ。これじゃ審議できないですよ。
○委員以外の議員(辻泰弘君) マニフェストで明示させていただいておりますように、十五兆三千億の内訳は、補助金の一括交付等による無駄の排除六兆四千億円、談合、天下りの根絶による行政経費の節減一兆三千億円、特殊法人、独立行政法人、特別会計等の原則廃止三兆八千億円、国家公務員総人件費の節減一・一兆円、所得税等税制の見直し二・七兆円ということでございまして、そのような基本的な方針の下に取り組んでいくということを私どもとしては考えているところでございます。
 なお、付言させていただきますと、私どものマニフェストについてのいろいろな御指摘をいただいているわけでございますけれども、自民党のマニフェストを拝見いたしましても、かつての、かねてより申し上げておりますけれども、三年前の公約であるところの基礎年金部分の三分の一から二分の一の引上げについて、するということを明示されているわけでございますけれども、そのことについての財源は今に至るも明示されていない、このことは申し上げておきたいと思います。
○西島英利君 ちょっと、それ、すり替えですよ。私どもは、三分の一から二分の一に税を入れると、そのための手当てをどうするのか。これは参議院選挙が終わった後に税制改革の中で抜本的にやっていかなきゃいけない。我々は、だから二年後なんですよ、二分の一に上げる。だから、これから例えば消費税も含めた議論をしていかなきゃいけない。ところが、おたくたちは消費税を上げないと言われている。だから、どこで財源をじゃ捻出してくるのかということを先ほどから何回も聞いているわけでございます。
 今おっしゃったような話を、辻議員が山本議員の答弁のときにそういうことを言っておられるんですよ。私どもの方に二千億のことをおっしゃって、それはもっともだと思うんですけれども、しかし、お立場上、与党として三年前に三分の一の基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げるということをおっしゃって、安定した所要の財源を税制改革によって確保してと、こういったことをお約束していただいているわけでございますけれども、そのことについて、それは二兆五千億要るわけですけれども、そのことについて何ら提示がなされてないお立場の与党から二千億の財源を出してないのはけしからぬじゃないかと言われるのは、いささかちょっと一面的なような気がするわけでございますと。
 これは逃げですよ。おたくたちは消費税は上げないと言われた。我々は消費税の議論もきちんとしてやっていこうと。しかも、プライマリーバランスを二〇一一年までにやるためには、これはやっぱり消費税も考えていかなきゃいけないというのは、この前の経済財政諮問会議、それから二〇〇六年の骨太の方針、それもそういうことを書いてある。だけど、おたくたちが消費税を上げないと言われるから、私はここをしつこく聞いているんですよ。どうぞ。
○委員以外の議員(辻泰弘君) まず、さきのマニフェストにおいての、自民党のマニフェストを拝見いたしますときに、基礎年金の国庫負担の割合を平成二十一年度までに二分の一へ引き上げるため所要の法整備を行うと、これが過般の参議院選挙における公約だったわけでございます。
 今、消費税ということをおっしゃいましたけれども、このマニフェストの中には恐らくそういう消費税ということは入ってないんだろうと思います。
○西島英利君 ちょっと今のは。
○委員長(岩本司君) 発言中、発言中ですから。
○委員以外の議員(辻泰弘君) それから、十五兆三千億の財源ということでは先ほど五項目申し上げましたけれども、その中についての御議論はあるにいたしましても、私どもといたしましてはその考え方を出させていただいているところでございます。
○西島英利君 厚生労働省、分かれば答えていただきたいんですが、消費税を上げるときには法律変えなきゃいけないんでしょう、変えなくていいんですか。もし分かれば。年金局長、いかがですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答えいたします。
 年金局所管の税制というわけではありませんが、消費税の税率の引上げのためには消費税法の改正をお願いせざるを得ません。
○西島英利君 ということですよ。ですから、何もうそは書いてないし、正確なことを自民党は書いているんですよ。
 ですから、何回も申し上げますけれども、この財源をどうするのか。先日の朝日新聞の社説でも、財源が一番大事なんだと、これを、財源をきちんと明示しなければこの法案成り立たないみたいなことを朝日の社説が書いている。ですから、私は先ほどから何回も何回もこの話をしているわけでございます。
 それから、先ほども坂本委員からも御質問がありましたけれども、このマニフェストの中には、つまり今までの拠出金、これはそのままでやるということは書いてない、全部、全額消費税で充てると書いてある。どうぞマニフェスト読んでください。民主党さんが出されたマニフェストですから。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 先ほど坂本議員が西島議員に引き継ぐと言われたことにかかわることでございますので、そこも併せて申し上げておきたいと思います。
 まず、本質的な部分は何もしていないのはなぜかという御指摘だったわけでございますけれども、まず、民主党は既に、平成十六年四月、十二月、二回にわたりまして年金制度の抜本的改革を推進する法律案を提出しております。その中で、公的年金制度の一元化、最低保障年金の創設、歳入庁や納税者番号制度の創設など、民主党の年金制度改革の基本方針を明示してきたところでございます。その考え方に即して選挙時のマニフェストを作成し、国民の皆様方にもお訴えをさせていただいてきたところでございます。
 そのことを踏まえつつ、民主党が今時提出いたしました法案は、いかなる年金制度の下においても緊急に措置されるべき流用禁止について提案をさせていただいたものでございます。同時に、私どもからいたしますところの流用が恒久措置となる最初の年となる平成二十年度の予算編成に何としても間に合わせなければならない、そこで私どもといたしましてはストップを掛けなければならないと、このような思いを込めて提出させていただいたところでございます。
 もとより、民主党としての年金制度の抜本改革を一層具体的な形で今後速やかに提示したいと考えておりまして、党内で検討しているところでございます。
 もう一点、拠出金のことをおっしゃったわけでございますけれども、先ほども申し上げました法案の中でも、民主党の、年金制度改革の実施前の公的年金制度は存続するものとするということを明記しているところでございます。その考え方に即して、選挙時のマニフェストにおきましては、最低保障年金という新制度への切替えに当たっては十分な経過期間を取り、また既に年金を受け取っている人への給付水準や、既に保険料を支払った期間に対応する部分の給付水準は維持しますと主張してきたところでございます。
 御質問の御趣旨は、さきの参議院選挙の際の民主党のマニフェストにおける基礎(最低保障)部分の財源はすべて税とすると、その部分についての御質問ではないかと思うわけでございますけれども、それは抜本的な改革の断行の原則として掲げておる、そのことは明記しているところでございまして、完成時の姿を示すものでございます。
 民主党の最低保障年金制度創設の改革案はあくまでも十分な経過期間を取ることを前提にしたものでございまして、現行の基礎年金給付を支えている各制度からの拠出金をすぐに廃止するということを申し上げているものではございません。
○西島英利君 いや、マニフェストにそのことを全く書いてないわけですからね。国民は、皆さん方が御提示されたマニフェストを読んで、ああ、自分たちも年金をこの保険料を払わなくたってこれでもらえるようになるんだと。それは企業だってそうだと思いますよ。拠出金がなくなれば負担が減るわけですから。
 ですからそういう意味で、やはりこのマニフェストは私はミスリードになっている可能性は十二分にあると、これは一点、間違いではないだろうというふうに思っています。
 それから、いろんなところから無駄をということでございますが、厚生労働省の予算、これは先日も、二十兆円の中のたった一%ですと、二千億円。冗談じゃないですよと。医療や介護や、そういうところがどんなに苦しみながらこのシーリングに協力してやってきているのか。それは、二〇一一年のプライマリーバランスを黒字にすると、そういう大義名分があったからなんですよ。ですから、そこにはほとんど無駄がない。もう脂肪は取りづらい、私は太っていますけれども、もう脂肪は取れているんですよ。
 そこで、厚労省の予算二十一・五兆円のうち、二十・二兆円は年金、介護、医療といった給付の費用なんですね。政府全体のシーリングが、もう本当に高いシーリングでございますから、血のにじむような思いで実際にこの仕事をこの環境の中でしている人たちは大変な思いをしている。そして、このほか、例えば原爆被爆者手当の交付金といった法律など、これ支出が決まっている義務的な経費、これが約三千億。人件費二千四百億を除けば残りの部分は約七千五百億円しかないんですよ。しかも、この中の大半は、今まさしく言われている医師確保のための経費とか、地域の子育て支援のための経費とか、様々な国民の生活を守るために不可欠な経費であること、これは間違いない。
 先ほど辻議員もおっしゃいましたし、足立議員もおっしゃいました。今必要なのは何なのか。たくさんあるんですよ。だけれども、予算に限度があるからそれをなかなかできない、我慢しなきゃいけない部分があるんですね。ですから、年金給付、今からこれを税でやる。今急いでやらなきゃいけない話ですか。
 しかも、もう一つ言えることは、実は年金積立金の運用収益、これが今どんどんどんどん伸びてきているんですよ。平成十八年度が三兆七千六百八億円。平成十九年度はもう既に、これ第一・四半期まででございますけれども、二兆三千七百五十二億円。これを、まあこのままいけば、四倍すれば八兆円近い金額になる。
 しかし、保険料の話をされていますけれども、こういう積立ての運用益をどう考えるのか。保険でございますから、運用益がなければ保険は成り立たないですね。この議論がほとんど出てこない。一体それはどうなるか。
 例えば、もし保険料は一切びた一文使わないというのであれば、この運用益の中で運用するということは、これは十二分にあり得る話ですね。そのためにその運用をする基金は必死になって頑張ってもらわなきゃならない、できるだけ無駄をなくし。だから、そういうことをやっぱり抜本的に議論をしながらこういう法案というのは提案されることが私は重要じゃないかなと。そういう議論がないまま信頼を確保するためにこれをしなきゃいけない。だけれども、その信頼を確保するための職員組合の、要するに、職員の皆さん方がこんなでたらめな状況の中でそのまままた運用していく。本当にそれで信頼というのは得られるんですか。私はそれを問いたいと思いますが、いかがでございますか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) ただいま建設的な御提案、アイデアの御提示もいただきましたが、確かにその財源の問題を考える場合に、保険料の積立金、この運用益をどうするかという問題もございます。
 したがって、また午後にでも御質問があればお答えいたしますが、先ほど私が坂本委員のときに御説明申し上げました幾つかの財源捻出のバリエーションの中で、年金特別会計の積立金の運用、ただしそれはあくまで一般会計が、例えば借りるなり繰り入れるなり、最終的にはちゃんと特別会計に返す、保険料の積立金に返すということを前提にしたアイデアも一つあり得るかなということで申し上げた次第でございますので、先ほど西島委員から御指摘いただいたことと全く同じことを考えているわけでございます。
 その上で、今の御質問に対するお答えでございますが、やはりただいま冒頭で申し上げたこともそうなんですが、つまり、仮に積立金の運用益から何がしか最終的には返済の責務を負わした上でそれを財源に充てた場合でも、やはり保険料の納付者の皆様方から見ると、最終的に自分たちが納めた保険料は給付に使われるために、仮にほかのところに会計上回っていたとしても返ってくる、給付以外には使われないということを担保することが信頼回復につながる第一歩であるという、この思いには私どもとしてはいささかも変わりはございませんので、その点については是非御理解をいただきたいと思っております。
○西島英利君 何でもそうですけれども、物を買うにしてもそうですけれども、様々な経費が掛かる。だから、ある意味では原価は安いんだけれども、その経費が掛かることを了解した上で実はそれなりのお金を使っているわけですよね。ですから、年金給付も当然、給付にはそれなりのやはりコストが掛かる、それは結果的に自分たちのためにそのコストは使われるわけですから。ですから、それ言うと、何回もおっしゃるように、信頼というものは関係ないと思うんですよ。これは、こういうコストは当然負担をしていただかなきゃいけませんよと、これをきちんと言うのが私は我々の役割じゃないかというふうに思うんですね。その辺りがどうも説明として出てこない。
 とにかく、その保険料、一切使われなければそれで信頼が得られる。そうじゃなくて、もう一度申し上げますけれども、コストは掛かるんですよ。そのコストをどうするのか。ただ、そのコストをいかにスリム化するのか。
 だから、小泉総理は、先ほどの、僕は小泉総理の答弁のお話をしましたけれども、効率的という言葉を使っているんです。年金事務費に充てるのであれば効率的なというような言葉を使っておるんです。これは蓮舫議員が何を言われても、これはしっかりと議事録から取り出してきているわけですから、もうこれ以上の答弁はその件は要りません。
 それからもう一つ。いろんな省庁のところからうまくやっていけばそれなりのものが捻出できるんじゃないかと。つまり、役所ごとのシェアが固定化しており、それを打破することによって十五・三兆円の財源が出せないかといったような、そういうお話も前回ございました。
 しかし、例えば厚労省の予算のシェア、これは年々急速な勢いで伸びておるんですよ。だから、今、社会保障費がターゲットになっておるんですね。
 例えば、平成七年と比較をしますと、一般歳出のうち厚生労働省のシェアは、当時、平成七年は三三%だったのが今四六%に増えている。国土交通省のシェアは、約、当時は一六%だったのが今一三%に減少しておるんです。ですから、そういう意味では社会保障の方にどんどんどんどんシフトしてきている。
 でも、財源は決まっているわけですから。だから、そういう意味で、そのほかの、じゃ省庁が削れるのか、そんな簡単な話じゃないと思いますし、また、この厚労省予算の中で二千億、これを今回の措置、まあいろんなコンピューターのメンテとかそういうのも含めて、そういうところできちんと精査をすればかなりの部分が出てくるのではないかということでございますけれども、それもかなりの部分をもう精査をして、これは御存じのように、決算委員会で我々は何回も言っておるんです。そのたびにこういうものがどんどんどんどん変わってきていることは間違いございません。
 そういう意味で、すぐにこれは来年四月一日からやると言われているわけですけれども、来年からの所要額がそういうふうにあっという間に減るということは、これちょっと考えられないんですね。ですから、もしそういうふうに思っておられるんであれば、どうして法案を出す前に精査をして出されなかったんですか。これからやるということをおっしゃっております。
 これは、蓮舫議員が公明党の山本議員に出された資料です。法案成立後にこういうことを精査しますということが全部書いてあります。さらには、そのマニフェストにありました無駄の排除、十五・三兆円、これも私は前回の質問のときにこの辺りの様々な問題点を指摘したはずでございます。しかし、また今日もそういうことを、同じようなことでおっしゃいます。本当にそれでいいのか。
 それから、十五・三兆円のもう使い道が決まっておるんですね。そういう中で、プライマリーバランスを二〇一一年に黒字にするんだと。じゃ、その財源は一体どこから出てくるのか、こういう疑問を持つのはもう当然だと思うんですね。それに対する説明が、明確な説明がないんですよ。要するに、精査してやれば何とか出てくるんじゃないか。ところが、今、国がプライマリーバランスを二〇一一年までに黒字にするためにということで、シーリングを掛けて次から次に要するに抑えてきているわけですよね。
 そこで、十一兆から十四兆円の、要するに歳出の抑制を掛けると。ただ、それだけじゃ足りないから消費税も含めた検討もしていかなきゃいけないということを言っているわけでございまして、先日、枝野さんが持ち出されました二十兆の削減の問題、経済財政諮問会議も似たようなことを言っているんで、だから、これは大分距離が縮まってきたなみたいなことを言っておられますけれども、考え方は全く違うんですね。しかも、枝野さんの内容をちょっと読ませていただきました。何と書いてあるか。収入を増やすか支出を削減するしかないと書いてあります。しかし、一方では支出が増えるわけでしょう。じゃ、こういう矛盾をどういうふうに御説明になるのか。私、全然これがこの二日間の議論の中で出てこない。とてもこれは納得できる法案とは言えないですよ。
 私、時間が来ましたからね。ですから、もう一度この辺りをきちんと精査した上で我々にその資料を提出し御説明をいただきたいと思います。でないと、私はこの審議にはこれ以上はできません。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘の趣旨は理解はいたしますが、私どもとしては真摯に御説明を申し上げているつもりでございますので、十分に今までの説明を踏まえて御理解を賜りたいというふうに思っております。
○西島英利君 まだあと一分ありますんで、一分ありますんで。
 私は、だから先ほど申し上げましたように、まだまだこの議論をしていかなきゃいけない。私は納得できていませんし、先ほど坂本委員も質問を保留されました。ですから、私自身は納得できないということだけ申し上げて、質問を終わります。
○委員長(岩本司君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。私は、厚生労働委員会で質問させていただくのは初めてでございます。よろしくお願いしたいと思います。
 おとついから審議が始まりまして、今日は二日目でございますけれども、いろいろやり取りをお聞きしながら、この法案は質がいい法案かと、余り良くないのではないかということを感じております。できるだけ、いや、そうじゃないんだという観点からの御答弁をお願いしたいというふうに思うんですけど。
 まず、この法律、何遍も確認されてきたことかも分かりませんけれども、法律の名前は別としまして、この法律、法案の、現行法の改正、通常国会でできたばかりの法改正、提案の目的ですね。何のためにこういう法案が出されたのかということをちょっと分かりやすく簡潔に、長くならないようにお願いしたいと思います。
○津田弥太郎君 極めてポイントになる点でありまして、山下委員、これまでの審議を聞いていただいておると思うんですが、例えば一昨日の委員会でも、答弁者の方から数々申し上げてきているわけであります。
 賦課方式の公的年金制度においては、引退世代の給付を支えるために現役世代、将来世代が保険料を給付することが制度存立の大前提である、制度への信頼が不可欠の要素であるということ、これはもう委員も同意をいただけるのではないかと思うわけであります。
 しかるに現在、公的年金制度への国民の信頼は過去例を見ないほど失墜をしておると、七六%という数字があるわけでございます。この信頼性を確保するために重要なことは様々あるわけでございます。
 その中でも喫緊の課題が、今回の法案で御提案申し上げております年金保険料の流用を禁止する措置だと私どもは考えておるわけでございまして、保険料は給付以外に一切使わないということを国権の最高機関である国会の意思として国民の皆様にお約束することがまず最初の何よりも必要なことではないかと考えているわけでございます。
 また同時に、そもそも年金事務経費を税金で賄ってきたのは政府自身であります。
 一昨日の、辻委員からの詳細な答弁を行わせていただきました。昭和十六年の「労働者年金保険法解説」、あるいは昭和三十四年の坂田道太厚生大臣の答弁などもあるわけでございます。
 こうしたもちろん過去の経過、ベテランの山下先生はよく御存じのとおりであると思うわけでございますけれども、例えば、平成十六年の公債発行特例法の審議の際に谷垣財務大臣もこう答弁をしているわけでございます。基本は国民年金法に書いてございますように国庫から事務費を支出するというのが原則だということで、この法案が提案されているわけでございます。
○山下栄一君 先に僕、だから簡潔にということを申し上げたと思うんですね。繰り返し、こういう話は聞いていますのや。だから、改めてもう一回、国民が、何のために出したんやろうかと、それはこういうことですわということを分かりやすくて簡潔に言うてくれと言うているわけで。
 だから、これは信頼回復法案とおっしゃる。これ、ちょっと、これだけ長いことしゃべられたら、僕、今日、これ終わらぬかも分からぬから、ちょっとこれ、また質問せないかぬようになる。質問を何遍もしたくないと思っているから言うているわけで、皆さんのことも考えながら質問しようと思っているんだから。
 信頼回復、国民の信頼を回復するためだと、保険料は給付以外には一切ということは一円たりとも使わせないと、こういうことだというふうに思います。
 それは、まず最初に確認したいことは、法案提出に当たって、議員立法の場合は、法律案だけじゃなくて、最後にどれだけ予算を掛かる法案ですかということを添付しなさいと、こういうことが国会法そして参議院規則に基づいて書いてございます、法律施行に要する経費を明らかにする文書を添えなければならないと。いろいろ経緯があってこういう規定になったというふうに思うわけですけれども。
 それで、この法律の最後を見ましたら、これに要する経費は平年度約二千億円の見込みであると、こう書いてあります。二千という数字がこれははっきり書いてあるわけで、その二千の内訳があってこうなったと思うんですけれども、大まかな内訳を、たくさん要りませんけど、大まかにこんな感じというやつをちょっと教えてくれます。
○蓮舫君 およそ二千億円の予算対応が必要になると思料しているのは、これは、厚労省あるいは社会保険庁が公表しているデータの実績値でございます。
 大体二千億ということで、その大まかな内訳ですけれども、これまでは大体半分ぐらいが福祉施設費等という目的で事務費で賄われておりました。残りの半分でございますけれども、十九年度予算では年金事務費特例措置分で九百五十七億円。その内訳の項目を簡単に言わせていただきますと、年金手帳の作成費等、管理費などですね、それと国民年金事務取扱交付金等の一部、徴収対策専門員等のこれは謝金並びに旅費等、こういったものでございます。
○山下栄一君 済みません、ちょっと待ってくださいよ。二千億は、年金事務費、いわゆる法律で言う年金事務費だけじゃないんですね。法律の八十五条、国民年金法、それから厚生年金保険法ですか、あれは八十だったかいな、に書いてある事務費、事務費が二千億でしたかね。法律で言う事務費が二千億──ああ、そうですか。間違いない。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今、蓮舫議員が申し上げましたのは、特例措置分の事務費と年金相談、通知書送付等、その他のシステム経費等、これが今一番大きなものでございますので、これらを合算すると二千億ということでございます。
○山下栄一君 済みません、年金教育、広報、相談は、これは事務費ですかね。法律にそう書いてないといかぬ。書いていませんよ、そんなの、皆さんが今度国庫にしますいうやつの中にもね。あるいは、細かい話で申し訳ないけれども、ちょっと、だから、この前、山本委員の財源についても、年金事務費って書いてあるんだけれども、事務費だけと違うんじゃないのかなと思う、二千億というのは。それがどないなっているかな。その年金相談とか広報とか教育、これは事務費じゃないでしょう、法律上は。
 やめておきましょうか、もう。いやいや、確認だけ。
○委員以外の議員(大塚耕平君) いえ、これは、私どもは、常会で成立しました改正法が、国年法で申し上げますと七十四条、そして厚年法ですと七十九条、ここに広報、相談、教育というものが明記をされましたので、これがこのまま施行をされますと四月一日からそういった名目で経費を支出できますことから、それらに対して、該当の条項を削除する形で給付以外に使えないような形にさせていただいているわけでございます。
○山下栄一君 いずれにしても、あれでしょう、教育とか広報とか相談は入っているんですね、そのお金は。この二千億の中に入っていますね。それは、事務費って書いていませんね、法律は。もう細かい話は細かいからやめておきますけれどもね。
 いずれにしても、それが入っているということを確認させていただきました。
 私は、その政府が積算してきたお金をそのまま、そのまま使いましたと。ただし、これは税金でやるお金なんで、朝から皆さんもおっしゃっているんだけれども、相談とかいろいろあって二千億掛かると言われているけれども、だけれども、法案提出に当たっては、税金なんだからできるだけ少ない額の方がいいねと。できるだけ無駄のないような。
 だから、その二千億で、保険料で使っているお金は無駄がないのかということを検証して、検証して積算を二千億よりできるだけ削って、それは情報は限られているんだったら役所呼んで聞いたらいい。というふうにして、努力の跡が全然見られない形で、とにかく税金二千億しますねんやと。これはちょっと不誠実な提案の仕方だと。税金でやるんだったら、今まで保険料でやっていた二千億そのものも税金なんだから、これはもうちょっとこうやっぱり、ちょっとぐらい削りましたというようなことの努力の跡が見られるような提出の仕方をすべきではないかということです。
○蓮舫君 今御指摘いただきました中で、年金保険料を財源に事務費として計上しているのが特例措置分、それは平成十九年度では九百五十七億円なんですが、この部分を平成十年から十九年度までを総額で見ますと二千三十九億円となっておりますが、予算と決算、実績値で比較をいたしますと、全体で、失礼しました、十年から十八年度まで八年間の予算総額が八千三百五十億円に対して実績は七千三百六十九億円でございまして、決算総額が予算より九百八十一億円下回っているという事実がございますので、この部分はまず削ることが可能だと私どもは考えております。
○山下栄一君 私が申し上げたのは、二千億という経費はどれだけ掛かりますかという、法案提出のときに、もう選挙終わってからたしかこれ出されたと思うんですね、もう一遍いろいろ考えて。衆議院とは違うのを若干加えたりして八月に出されたと思うんですよ。そのときはもう参議院第一党ですからね。
 だからやっぱり、国民の信頼回復法案なんだから、同じ二千億だけれども、政府は言っているのはと。もうちょっと努力の跡が見られるようなやっぱり経費のこの最後の一枚の付け方をね。この根拠はこういうことですわというふうなことを、法案成立後一生懸命捻出しますということではなくて、法案を出すに当たって最後の一枚を付けることになっているんだから、国会法、また規則に基づいて、という努力は欲しかったなと、こういう意味でございます。
 何でこんなことを言うかといったら、私自身が野党のときに、平成十一年ですけれども、民主党とも一緒に、そのときもう民主党できていたんですけれども、平成十一年七月に成立するんですけれども、ダイオキシン特別措置法という法律をまず公明党が原案考えて国会に提出して、そのときに積算もう一生懸命考えて、考えても分からぬから調査室のお力をおかりしたりして、そして精一杯の金額を出して、もう明瞭に覚えているんですよ。民主党さんとも話し合って、あとは自民党も巻き込んで、それでこの法律、我々が野党のときに成立したんです、不思議なことに。これ環境省所管の法律。
 そういう経験がございますもので、政府が今までやっていたのが二千億やからといってそのまま書くみたいなことはちょっと不誠実じゃないかということを指摘したと。それについては、そうかもしれぬなということでよろしいですか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘の趣旨、よく分かりました。そこは、二千億であれば掛けてもいいという趣旨で我々申し上げているつもりはございませんで、過去の実績を見るとせいぜい上限は二千だけれども、この効率化そして合理化には極力努めるという方向には変わりはございませんので、そういう趣旨で対応させていただきます。
○山下栄一君 だから、法案提出、この議員立法のときには、予算、むちゃくちゃでもいくわけにいかぬから、歯止め掛けるためにこういう規則ができているわけで、だから金額を付けろよと。だけど、その積算をこういう努力をして書いたということをやっぱり精一杯努力して示すのが、法案の提出者としての誠意ある態度ではないんかということを御指摘したわけでございます。
 それで、税、これ税金でやるという場合ですけど、山本委員の資料提出に基づきまして、財源はどうするんですかということをペーパーいただきました。
 私は、このいろいろお書きになっているんですけど、まずおひざ元のこの年金事務費の中に、いろんなこれ分類の仕方があるかも分かりませんけど、基礎的行政経費というのがあるんですね、基礎的行政経費の人件費とか公用車とか宿舎とか。これだけで千八百億円ぐらいあるんですよ、千八百億円。これ税金でずっと今もやっているんですね。
 これは、皆さんもここはそのままですというふうにおっしゃるんだったら、この千八百億円は本当にこれでいいのかと。そんな大きな話、不用額がどうやとか予備費はどうやとかいうそんな議論よりも、一番このおひざ元の、今、社会保険庁が年金に当たってやっている基礎的行政経費、これは事務費という言い方もありますけど、の一部という。千八百億円って物すごい数やからね、これ。このお金の、公用車とか人件費とか職員宿舎、これ内部管理費ということだそうですけれども、このお金をメスを入れるということぐらいは、民主党の見識として、私は、一番おひざ元の税金やねんから、これは、ふわっとした税金ではないわけですからね。これはやっぱりメスを入れるべきではないのかと、なかったのかと。どうでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘の基礎的行政経費、まずその部分の公正な取扱いを担保した上で、次のこの今回の法案の対応に進むべきではなかったかという点については、それは私どもも異論はございません。したがって、法案には基礎的行政経費のことは書いてございませんけれども、当然、基礎的行政経費についても、これは国会なり、あるいは行政の監督者のお立場でしっかりと効率化を図っていく努力は是非続けさせていただきたいというふうに思っております。
○山下栄一君 私は、だから、二千億の財源、財源を考える場合に、ここにまずメスを入れるということは分かりやすいから、これは。
 今、この例えば社会保険庁単独の職員宿舎はどれだけあるのかと。御存じですか。僕一生懸命調べて、これはうちの党自身がこういうことをやろうかな思うので、行政監視の観点から政党としてやろうというふうな。これね、三百五十棟あるんですよ。三千戸、三千戸。そういう全国に三百以上、三百五十棟もある、小ちゃいのも大きいのもあると思いますけど、それ、そんなんまだあるんですかと。それで、この不信あふれている社会保険庁でそういう財産があるんですかと。また、公用車は何台あるんですかと。公用車も、これは社会保険庁嫌がると思いますけれども、三百二十台あるんですよ。本庁、社会保険事務局、社会保険事務所、それぞれ三百二十一台があって、運転手がいらっしゃって、そういうことがあると。
 僕は、民主党の皆さんのいろいろな話、決算委員会でもいろいろやりましたけれども、こういうことに物すごい敏感ですわ。そんな敏感な民主党が何でこんなことに、一部おひざ元の税金使っているわけだから、何でそんなこと気が付かないで、まずここからだということを示さないのかと。
 そういうことで、私は最初、冒頭申し上げましたように、これいろいろ言っているけれども、保険料をもらうと、一銭たりとも保険料以外は使うなと。もらったお金で税金払うわけだから、税金で二千億、その税金のやっぱり財源についても、こういうことぐらいやっぱりちゃんとやるということが見識ではないのかと。僕は残念なんですよ、だから。だから何となく気持ちが重たくなってきて、晴れやかに法案通せるものなら通したいと思う気持ちもないけれども、いやいや、それは、いやいや、すごい、法になったら変えていったらいいわけだからね。
 ちょっと、ちょっとおかしいなと、大分おかしいなと。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 山下委員の御指摘の御趣旨、よく理解できました。
 そこで、一昨日から再三、私ども財源の問題も御下問をいただいているわけでございますが、今日も改めて坂本委員に御回答申し上げましたように、その財源の捻出の仕方として既定経費の節減ということを最初に申し上げました。そして、予算編成過程での要求の節減ということも申し上げました。
 今、山下委員が御指摘のありました基礎的行政経費は、その既定経費の節減あるいは来年度予算の編成過程での要求節減の中でしっかりと対応を図ってまいる所存でございますので、そういう意味においては決して忘れていたわけではないということを是非御理解賜りたいと思います。
○山下栄一君 大塚議員の今の説明は駄目ですね。そんな、忘れていたわけではないんだったら、ちゃんと書かんかったら、それが一番説得力のある説明の仕方ですよ。財源、税金でと、いろんなことあちこち一杯引っ張ってくる前に、ここ、ここじゃないかと。二千億ですからね、千八百億なんだから、ということを申し上げたわけでね。
 それで、私、今ここまで申し上げたので、ちょっと余り時間ないようなんですけれども、私は、先ほども西島委員が、八月に出したでしょう、あれから二か月もたっているでしょうと、二千億についてもここまで努力しましたということぐらい見せろよと。それはもうもっともな意見だと思うし、それを、それはこれから取り寄せてからですねんというようなことは、これ参議院の意思になる可能性のある法案なので、特定の、勝手に出して後知りませんじゃないような法案だからね、これはね。物すごい重みのある、参議院の意思がこれで決まる可能性がある法案なので、これはやっぱり法案を成立させる気持ちがおありになるんだったら、ここまでやっぱり、経費二千億といってそのまま使うという、ちょっとこれは不誠実なので、努力ここまでしましたということを明確にする。先ほど私は一つの例、千八百億言いましたけれども、ここもメスを入れて、これだけは縮小できるぞというものを一緒に出すべきだと思うんですよ。このまま二千億、そのまま成立後ですわという、そういうのじゃちょっとね。
 委員長に。
 この私が申し上げている二千億の積算の精一杯の努力、限られた中での情報の中での努力か分かりません。是非調査室にも、調査室も全然この話聞いていません言うていたからね。それはそのまま使っているように思ったので、これをあえて言っているんですけれどもね。やっぱりきちっと努力の跡を示せるものを示すべきだと、一緒に。そうしないと、なかなかこれは、国民の信頼なんて言いながら、ちょっと信頼しにくいねということになるのではないかと思いますので、その努力の跡の資料を提出をお願いしたいと、法案成立までにですね、ということを委員長に御提案申し上げたいと思います。
○委員長(岩本司君) 大塚耕平君。
○山下栄一君 いや、委員長に言っている、委員長に。委員長に。
○委員長(岩本司君) 理事会で協議させていただきます。
○山下栄一君 済みません。
 それで、厚生年金なんですけれども、厚生年金の事務費も入っていますよね、これ。その厚生年金の事務費は、もちろん国民皆年金の中の一つなんですけれども、所得比例部分もありますわね。所得比例部分の事務費についても全国民で負担するという、税金の中に入っていると思うんですよ。これはちょっと公平性欠くんじゃないのかと。どうでしょうか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) まず、今御質問いただいた点にお答えしまして、その後、委員長に資料要求のございました点について一言付言をさせていただきたいと思います。
 まず、厚生年金の報酬比例部分、ここの事務費を国費で賄うのは公平性に欠けるのではないかという御指摘です。
 ただ、これは、一昨日来の答弁で申し上げましておりますとおり、この公的年金制度、ここでいう公的年金制度は、基礎年金を含む国民年金、厚生年金、この全体を表して私はこの言葉を使わせていただいておりますが、これは賦課方式の下で、将来、先々絶対に破綻することのない、国が運営をしている言わば社会インフラだという、そういう前提がこの公的年金制度に対する一番大前提である信頼性を確保しているということを再三御説明申し上げているわけであります。
 社会インフラだということになりますと、これは例えば保険料の免除者、そして今は未納だけれども先々払いたいと思う方、そして今はまだ加入対象年齢になっていないけれども先々この社会インフラを使う方々にとっても重要な言わば公共財でありますので、その公共財の経費を国費で負担をするというのは合理的な根拠になり得るという思いでこの法案を提出をさせていただいているわけでございます。
 そして、一言だけ付言をさせていただきますと、先ほどの一般行政経費、基礎的行政経費を節減する努力、そこから二千億を捻出する努力をするべきであるというのはもう御指摘のとおりでございます。そして、事前にという有り難い御提案もございましたが、私ども現時点では野党という立場でございますので、八月から九月、十月にかけて、しからば社会保険庁の皆さんあるいは厚生労働省の皆さんに今までの基礎的行政経費のこの部分は無駄でしょうという恐らくそういう指摘をしても、いや、無駄ではございませんというのが基本的な今の社会保険庁、厚生労働省のお立場での御回答でございますので、事前にそれを行うということは、今の議院内閣制、そして国会の情勢の枠組みの中ではなかなか難しいということを御理解賜りたいと思います。
○山下栄一君 後の方については、成立後もそれじゃできませんねという感想です。いずれにしても、これは理事会で協議になったので。
 前の方は、厚生年金の方々は、所得比例部分の事務費も、例えば広報、お知らせの費用もこれ入っているわけですが、それはどう考えても基礎的インフラという話じゃなくて、個別の受給者に対するお知らせとか相談、それはちょっとやっぱり、だから一円たりともと言ったんですけれども、それはちょっと削る、削るとかなんかせぬと、ちょっとこれは不公平になるのではないかと。ちょっと今の答弁は納得できないですけれどもね。
○委員以外の議員(大塚耕平君) ここは多少考え方の違いかもしれませんが、しかし厚生年金も、かつての厚生年金発祥当時のように企業がそれぞれの判断でやっているものではなく、厚生年金保険法という法律に基づいて運営をされているものでございます。そして、この厚生年金保険法に基づく厚生年金というのは、先ほど申し上げました社会インフラとしての、公共財としての公的年金制度の一部を形成するわけでございますので、この厚生年金に係る事務経費について国費で負担するということについては、私どもとしては合理的な根拠があるという思いでこの法案を提出させていただいております。
○山下栄一君 ちょっと説明と考えるのはひどい。だから、厚生年金は所得比例部分もあるから、それは極めて全国民が税金で負担するというのはちょっと適していないのではないかということを申し上げました。
 ほかの社会保険ですね、例えば雇用保険とか、健康保険の政管健保は社会保険庁がこれ、政管健保は社会保険庁なんですね、所管が。それで、健保組合、一般企業の健保組合もありますけれども、この事務費は全額国庫負担じゃないんですよ。雇用保険もそうだし、健康保険の政管健保は正に社会保険庁の仕事で、その事務費はもうこれは保険料でやられていると。それなら、これちょっと話が合わぬのではないか、年金だけはというのはよく分からないと。御答弁、済みません。
○委員以外の議員(辻泰弘君) 先ほどのことでちょっと付言させていただきますけれども、所得比例部分はちょっと違うんじゃないかと御指摘でございましたけれども、制度発足当初から厚生年金、共済年金共々に所得比例部分を持っているものについての事務費も国庫負担されてきていると、こういうことだと思います。
 すなわち、その精神は皆年金という考え方の下に国民年金の方々、厚生年金の方々、共済年金の方々、そういったトータルとしての皆年金を下支えするという意味合いにおいて事務費の全額国庫負担ということであったと、このように思っているところでございます。
 さて、他保険との比較ということでございますけれども、おっしゃったことは除いて申し上げますけれども、それ以外の保険で申し上げますと、例えば国民健康保険、市町村国保がございますけれども、これらの事務費には市町村の一般財源が充てられているわけでございますけれども、これに対しては国の交付税措置の対象となっているということがあるわけでございます。また、介護保険もそうでございますけれども、介護保険におきましても市町村の一般財源で……
○山下栄一君 そんな聞いてないのに。
○委員以外の議員(辻泰弘君) ちょっと済みません。
 介護保険におきましても一般財源でされており、国の交付税措置によって措置されている、こういうことになるわけでございまして、そういった意味で年金、例えば国民年金も二十歳以上全国民対象ということでございますけれども、また介護保険も四十歳以上が全国民対象、それから今度の後期高齢者医療も七十五歳以上対象ですから、全国民を対象とするものについての事務費については税で面倒を見ていると。主体によって国税、地方税というような違いがあるわけでございますけれども、全国民を対象としているものについては、事務費についての税で、税としての措置がなされていると、このように理解しております。
○山下栄一君 辻議員、それは全然あんた、ちょっとおかしいよ。
 確認で、要するに雇用保険、僕、国民健康保険は言うてないからね、政管健保の健康保険言うてるんだから。それは社会保険庁の仕事でしょうと。それにかかわるお知らせとか相談とか、そういうのは事務費なんやから。それは保険料でやっているんですよ、今。
 それから、健保組合のものも、あれ全額税金でやっていますか。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 社会保険関係、各制度ございますけれども、総じて事務費には保険料を充てるという形で運営されていると、このように承知しております。
○山下栄一君 だから、要するに保険料を使っているんだから、政管健保の健康保険、それは社会保険庁が仕事しているんですよ、同じ社会保険庁が。その事務費は全額税金じゃないと言うてはんのや。だから、それはおかしいんと違うかと言うてるわけだ。全然それ整合性ないから。全額これ国庫負担にしようと言うてるんでしょう。だからおかしいんと違いますかと言っているんです。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今、社会保険庁の吉岡さんも総じてというふうにおっしゃられましたけれども、総じて保険料を使っているという事実は我々も理解をしております。
 ただ、再三この一昨日からの議論で御説明申し上げておりますとおり、今回は、この保険料でそうした対応をしてきたこと自体に様々な事件、事故の遠因があったわけでございますし、またそのことに対する国民の皆さんの信頼が低下しているわけでございますので、現状どうであるか、他制度がどうであるかということはもちろん重要な判断材料の一つでございますが、それを補って余りあるだけの合理的な根拠を持って今回の法案を御提案申し上げている次第でございます。
○山下栄一君 吉岡部長、要するに政管健保は社会保険庁の所管で、その政管健保の事務費は保険料を、全額国庫負担、税金じゃないでしょう。さっきも御答弁いただいたけれども、それでよろしいですね。いいです、言ってください。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 御答弁申し上げます。
 政管健保の事務費につきましては、これは各社会保険事務所で基礎的な業務を行っている職員の人件費、これ約千六百六億円ですが、これは年金分とそれから健康保険分と合わせた金額でございます。これ以外に、委員、今御指摘の政管健保の事業につきましては保険料でいろんな事業をやっておりまして、例えば政管……
○山下栄一君 事務費、事務費。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) ええ、事務費を含めまして、失礼いたしました。
 事務費ということで、例えば保険料の納入告知書の作成、送付、督促状の送付、こういったもの、こういった事務費につきましては保険料としては百九十八億円使用しております。
○山下栄一君 だから、同じ社会保険庁のお仕事で、年金の事務費だけが全額国庫負担で、同じ社会保険庁の仕事をしているのに健康保険の方が保険料でやっているという、全額国庫負担でないというのは整合性が取れないでしょうということを言うているわけで。
 次行きます。
 今度、法改正以外の、私は法改正で信頼回復得られると思わないんですわ。それは、給付はそれは、保険料以外には使いませんよと言っても、その代わりとなるものは全部税金でやるわけやから、もう同じ質問をされていましたけれども。だからそれは、給付もらった人はそれで税金払うわけやからね。だから、それはそんなすっといかない。全部保険料はそれ以外使いませんいうて言われても、それは、それだけ措置されても、民主党の御提案のような考え方で、税金のお考えのようなそんな法案だったら、私はちょっと信頼できへんなというふうに国民は思うのじゃないかということを思いました。
 それから、法改正以外の信頼回復策、これは信頼回復策の一つですと、そういうとらえ方だと思うんですね。それ以外の信頼回復策、お考えをお聞きしたい。
 公務員の規律、モラル、これも大きく、社会保険庁だけじゃないですけれども、今は国会議員もそうかも分かりませんけれども、モラル、規律の回復策、これは大事なテーマやと思うんですわ。
 私は、今回の社会保険庁の、今日検証委員会が報告書を出していますけれども、大臣、済みません、忙しいところ、ちょうどいいところに来ていただいたんですけれどもね。
 社会保険庁の職員が着服横領しましたと、着服横領しました。これは犯罪だ、犯罪の可能性極めて高いと。だけれども、だけれども、社会保険庁からこのことを本来は会計検査院に報告せないかぬのに報告もしない。これは法律違反です、会計検査院法違反。報告もしない、告発もしない、懲戒処分もしない、退職金は出して退職させている、こういう事例がありました。
 こんなこと聞いたらだれが信用できるかと。そんなもの保険料で、全額、一切使いませんなんてそんなこと言われたら、レベルが違う話ですよと。これが、もう私は立法府に問い掛けられていると思っています。しっかり行政監視せんかいと。先ほどどなたかおっしゃっていましたけれども、私も同じ気持ちなんですけどね。
 私は、これは懲戒処分も告発もどこがやるかと。これは担当省庁がやるんですよ。担当省庁以外しないんですわ。そんな不祥事、告発なんかしたら上の人も責任問われるし、懲戒処分だって上の人も波及していくわけですよ。そんなことだれが報告、まともに国民の側に立って報告しますかと。だけども、日本の行政は一貫して全部省庁で任しているんですよ。だから、国家公務員法には懲戒処分の規定もある、告発もできると書いてある、一切機能しない骨抜きの法案になっているんですよ。だけどね、どないして責任取るんですかと。もう二度とこんなことしませんと、そんなことの繰り返しでずっと来ました。
 私は、この省庁任せの告発、省庁にお任せします。法務省も動きません、警察も動きません、全部内閣の一員です。だから、この懲戒処分が中途半端だったり告発が中途半端だったら、これ、ざるやと思うんですよ。責任取らせない仕組みになっていると。だから、究極は、別に社会保険庁に限らず行政全般的に責任を徹底的に国民のために取るという体制になってないから、省庁で任しているということがまかり通っているからいつまでたってもこれは解決しないと。全体の奉仕者という観点が全くないということからきていると思うんですよ。
 告発と懲戒処分が歯止めやと思うんですよ。懲戒処分なんか食らったら出世にかかわるわけやから。それは、だけど全部中途半端というか、それぞれが勝手にやっているわけで、こんなひどい話はないなと。ここが私は、不祥事、行政不信の、責任はとことん取らない仕組みで動いていると、これが私は国民の不信の原因やと思います。
 省庁任せの告発、そして懲戒処分の体制を一変するような仕組み、これは私は内閣でやるしかないと思います。省庁レベルでやっていたんじゃ、そんなん自分たちで守り合うわけやからできるはずがないと。いかがですか、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 冒頭御指摘のあった社会保険庁、それから、あるいは市町村、こういうことの不祥事に対しては厳格に法律を適用するという形で行いました。法治国家ですから、立法府で決めた法律にのっとって行政は仕事をしないといけない、その原点に戻るべきであろうと思いますし、会計検査院を含めての厳しいチェックを受けた、そのことに対しては、これはやはり厳粛に反省して行動を起こさないといけない。しかし、今委員がおっしゃったように、三権分立の中で、そういう事態に対して立法府としてやっぱり厳しくチェックしていくと。このチェック・アンド・バランスということも必要だろうというふうに思います。
 しかし、基本的には公務員がモラルを再確立する、そして公に公務員として国民に奉仕しているんだと、それは法律に基づいてやっているんだと、こういうことを厳粛に再度再確認する必要があろうと思いますけれども、例えばこれを北欧のようにオンブズマンというような形で監視する手もあるかと思いますので、いろんな知恵を働かせて公務員倫理の、そして行動規範の再確立ということを図らないといけないと、そういうように考えております。
○山下栄一君 国民の気持ちに反することをしてもとことん責任は問われないという仕組みになっているのは省庁任せの懲戒処分、告発ということからきていると私は考えているんですけど、その認識についての、大臣、再度御答弁と、提案者のお考えも併せてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 確かに、おっしゃるように省庁任せ、しかし、じゃそれではだれに任せるのか。じゃ、内閣総理大臣に任せるのか。しかし、内閣、行政府の一つとして各省庁があるわけですから、ある意味でこれは行政府に任せれば同じことになってしまう。
 しかし、私の認識は、法律、法治国家であり、国権の最高機関である国会が作った法律、これで我々は律せられているわけですから、これを厳格に適用するということであれば、これは告発しないといけない。そして、もしその仕組みがきちんとできていない、不備があるとすれば、法律を変える、法律を変えていただく、そして厳格なものにしていただく、そしてこれを遵守すると、そういう形が原則であろうというように思いますので、先生の問題意識は非常によく分かりますけれども、それをじゃ内閣全体でやって、果たして今の問題意識で答えが出るかという、私も疑問も一つございます。
○蓮舫君 山下先生の御指摘、全くそのとおりであると私ども民主党も考えております。
 御指摘いただきました横領の件数なんですけれども、保険料の横領、社会保険庁職員によるものが五十四件で一億七千万円、あるいは市町村職員による着服が二億四千万円、これはもう国民の感情からしたらとんでもない話でありまして、なぜだれも責任を取らないんだという、本当にこの気持ちというのに立法府もこたえていかなければいけないと私どもは考えております。
 そこで、私たちは、民主党提出の官製談合防止法案の中で、予算執行職員の責任に関する法律の一部改正、地方自治法の一部改正で対応したいと提案をしています。簡単に中身を言いますと、現行法ではそれぞれ損害賠償請求の対象に重大な過失でなければならないんですけれども、なぜ重大に限るのか、重大でなくても過失があればこれは対象にしていくべきではないかとの思いで法改正の提案をさせていただいております。
○山下栄一君 横領、不正経理、今の蓮舫委員の認識は私はもう全然甘いと思っております。
 社会保険庁職員の年金保険料の横領、これは今回の総務省における検証委員会を設置することによって、今まで分からなかったことが報告され始めて途中かいなと思いますけど、これは会計検査院のと全然違うんですよ。会計検査院には報告されてないんです。五十四件中、検査院が指摘したのはその一部です。報告しなかったら法律違反なんですよ。会計検査院法違反なんですよ。違反を堂々社会保険庁やっていたんですよ。
 これは、私は、今回五十四件というけれども、これは穴が空いた、消えた年金なんです、これ。それ、よそへ行ってしまっているわけだから、これ犯罪ですからね、横領は。そのお金をちゃんと返しましたと、見付けて返した人はだれか知りませんけど、その人つかまえて返させたかも分かりません、家族に返させたかも分かりませんが、返させましたということしか報告されないんです。分からぬやつが分かった、そういうことが見付かっても弁償している体制が取れなかったら、これ報告しないんです。五十四件は全部大半が返還済みなんやと。返還で穴が空かないようにしているわけや、要するに。これ、毎年一件、二件なんですね。こんなんほとんど知りませんでした、検査院は。検査院知り始めるのは途中からですから、こんなん。平成十年ぐらいから、それも毎年じゃないんです。
 一方で、大臣、郵便局は、今ちょっともう民営化されましたけど、毎年最低三十件から四十件の告発、それから懲戒免職されているんですよ。同じように現金を扱う、ここは捜査権のある監察官が郵政の中には体制を組んでいたんです、国税庁もそうですけど。こんなん一切社会保険庁ありません。捜査権を持っている監察官が内部におる郵政省でも毎年三十件の横領があったんですよ。
 今回、そんな毎年でもないでしょう。今回報告されたやつでも、今まで表に出てこなかったやつまでも今回報告されたんですけど、こんなんは氷山の一角なんですよ、そういうふうにおっしゃっているけど。
 したがって、これは、私はもう信頼回復とおっしゃっているんだったら、ここにメスを入れないと。こんな、私はもう取るに足らない法案と、申し訳ないが。
 検証委員会の最終報告ね、今回の検証により横領等事案に発覚せずに伏在している可能性は否定できない、今後の調査にまつと書いてあるんですよ。もうギブアップしていますねん、検証委員会は。今回の検証委員会を厚生省以外の総務省に置くことによってやっと出てきたやつもあるけども、それでも氷山の一角になっていると、それはもう郵政省と比べたら歴然だと、同じ公金を扱う。
 だから、私はこの問題は、今から御提案申し上げますけど、これは不正経理の問題は内閣でできないと、とことん。それが今回の総務省でやった検証委、同じ内閣ですから、もう限界やと思うんです。私は、唯一できる可能性あるのは、内閣から独立した地位にある会計検査院を使う。行政監察は総務省の大事な仕事ですけど、不正経理の経理の観点からのチェックは会計検査院だなと。これは行政は検査院使えませんからね、内閣から独立しているわけやから。だから立法府でやるしかないなと。
 それで、実は厚生労働委員会というのは、辻委員もいらっしゃっていますけれども、ここに、この厚生労働委員会は検査院に要請をした実績があるんですね。それは私も一生懸命かかわった。これは決算委員会でもやりましたけれども。同じ厚生労働省ですけど、労働局の問題だったんです。これは厚生労働委員会が検査院に要請して、立法府として要請して調べて、すべての四十七都道府県全労働局、これ国家公務員ですけどね、これは辻委員が提案されたと思うんやけど、それで可能になって、あそこまで徹底して暴いて、おびただしい数の裏金、そして横領、偽造、明らかになりました。
 平成十六年、十七年の決算検査報告に全部書いてあります。これ、書いてあったけれどもほとんどの人が質問しませんでした。私はこれ、しつこく、本当に嫌がられるほど、繰り返し、四回連続シリーズで決算委員会でやりました。これを冊子にまとめました。大臣のところにも行っていると思うんですけれどもね。まだお読みになってないかも分からぬけど。
 これは私は、単に労働局の問題とか社会保険庁の問題だけやないなと。淵源は、責任がいい加減になることを放置している。法律で書いてあるんですよ、大臣。書いてあっても全部骨抜きになりますねん。告発しなさいって、だれが告発するかと、そんなん。辞める覚悟やったらできるけれど。そういうことで全部骨抜きになってしまっているんですわ。
 だから私は、この横領問題は、この検証委員会でも、穴が空いて消えてしまっている年金についてある可能性が高いと。消えた年金のもう一番大変な話ですわ。犯罪を犯した人に金があって、受給者に来てないわけやから。
 これは、会計検査院、もう限界あるかも分からぬけど、行政から独立している会計検査院に検査を要請するということを厚生労働委員会として決議すべきではないかということを委員長に御提案したいと思います。
○委員長(岩本司君) 理事会で協議いたします。
○山下栄一君 渡辺委員、よろしいですか。そしたらバトンタッチをさせていただきたいと、そのように存じます。済みません。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。前回の委員会に引き続きまして、民主党の方が提案をしております国民年金事業等の運営の改善のための国民年金等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に一つコメントさせていただきたいんですが、先ほど午前の部の委員会で大塚委員がお答えになった中で、この法案の実施のために必要な二千億円の財源に関しまして、年金積立金の一部を取り崩して捻出する、あるいは積立金を借りるというようなことでやってもいいのではないかと、(発言する者あり)ああ、運用益ですね、やってもいいんではないかというふうな発言がありまして、これは皆様が言っている年金の給付にかかわる財源を事務費には使わないという、もう一番法律の根本的なところが崩れるんじゃないかということでびっくりして聞いていたわけでありますけれども、これは答弁そのままでよろしいんですね。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 私の答弁を十分に御理解いただいているようで、本当にありがとうございます。
 私が午前中に申し上げましたのは、これは財源について再三御下問をいただいておるものですから、どういう捻出の仕方があるかというバリエーションを全部で九つ申し上げました。
 もちろん、一番最後の財源確保法というのは、それぞれの、そこまでの八つの対応について場合によっては法律で担保するというような考え方でございますが、あえて九つで御説明をさしていただきますと、最初に、一番目、二番目は、まず、先ほど山下委員も御指摘のあったように、既定経費の節減と私どもは申し上げておりますが、これは基礎的行政経費の節減などでまず捻出できるんではないかと。そして、今現在予算編成過程にあるわけですから、予算編成過程で、今いわゆる二〇%増額分等々で今の概算要求額から三兆円近く削る査定作業を今まさしくやっておられるわけですから、その中で捻出をするべきではないかと。そして、三番目から、もし何か知恵を出せということであれば、法案提出者として知恵を出せということであれば、例えば政府関係機関の国庫納付金の増額、そして四番目に申し上げたのが特別会計剰余金の増額、五番目に申し上げたのが特別会計積立金からの繰入れ、六番目に申し上げましたのが政府保有有価証券の売却、七番目が日銀保有有価証券の売却、そして八番目に御指摘の点を申し上げたわけであります。
 この八番目というのは、五番目に申し上げました特別会計積立金からの繰入れ、これは必ずしもこの五番目の特別会計というのは年金特別会計のことだけを申し上げているわけではございません。九番目で申し上げました財確法などが昭和五十三年から何度か成立をしておりますが、例えば外為特会とか様々なものから繰入れをしているわけですね。こういう繰入れの一環として特別会計積立金からの繰入れということもあり得るということを五番目に申し上げたんですが、その延長線上に、特別会計の一部には年金特別会計もありますので、じゃ例えば年金特別会計の繰入れなどというのを財確法で決めたら認めるのかというと、そこは私は仮に、仮に特別会計全体の中で工夫をするようなことがあったとしても、年金特別会計に関してはそこからの、つまりリターンなしの繰入れということはあってはならないという意味で、頭の体操としてはその年金特別会計からの借入れ、積立金の運用ということもあり得るという意味で、バリエーションとして申し上げたわけでございます。
 一点だけ補足をさしていただきますと、結局その年金特別会計からの借入れ、積立金も、現在は年金積立金管理運用独立行政法人となりましたが、昔の年金資金運用基金でございますが、これが結局国債等に運用して一般財源に変わっていることを考えますと、大きなマネーフローの中ではそういう考え方もあり得ると。ただし、五番目に申し上げたようなリターンなしの繰入れということはあってはならないという、そういう思いも込めてあえて八番目で申し上げさしていただいた次第です。
○渡辺孝男君 今もお話ありましたけれども、先ほどの答弁では年金特別会計の積立金の運用と、そういう形で一回使って戻してもらえさえすればいいような発言があって、これは根本的に御党が提案をした法案の年金給付に充てるべき保険料を事務費には充てないんだということと矛盾するのではないかということをまず指摘をさせていただきたいと思います。
 それから二番目で、やはり大塚議員が、発議者が午前の答弁の中で、一つ一つの施設の中には無駄でなかったものもあったというような答弁、福祉施設等ですね、あったというような発言があったんですが、そうしますと、趣旨説明の中で言っておられた六・八兆円の中の流用という中にはその施設は入ってこないということになると思うんですが、どういう施設が無駄でなくて六・八兆円の流用の中に入ってこなかったのか、これを明らかにしていただきたいと思います。
○委員以外の議員(大塚耕平君) それは、六・八兆円の外数で申し上げたわけではございません。
 そして、六・八兆円につきましても、再三御下問をいただいておりますが、今回の年金保険料、俗に言う流用禁止法案の流用の定義に当てはめて、ここは委員から大変厳しい御指摘もいただきましたけれども、その定義に当てはめて数字を作ったものが六兆八千でございます。そして、その六兆八千の中には福祉施設を造るために使われた部分が多々あるわけでございますが、その福祉施設の中には必ずしもそれが無駄であったというわけではないものもあるという意味でございますので、外数ではなくて内数で申し上げている次第でございます。
○渡辺孝男君 よく分からないんですが、発議者の蓮舫委員の方からお話あった中では、ずうっと決算、予算と積算して、今までのデータを計算して六・八兆円という流用だというお話をいただいていると私は理解していたんですが、その中には福祉施設のものも、一連の福祉施設も全部含まれているものかなというふうに思ったんですが、その中で含まれていないものも、流用に当たらないというものもあるということを今お答えいただいたのかなと思うんですが。
 そうしたらば、この施設は我々の考え方でも流用に当たらないというものがあるということなんで、それを明らかにしていただかないと我々も判断のしようがないですね。これは流用、これは流用でないというようなことになりますので。
○蓮舫君 渡辺委員の御指摘、なるほどと思って拝聴させていただきまして、これまでグリーンピア等無駄な施設、先ほど、午前中等ではサンピア等もございましたと御答弁をさせていただいたんですけれども、細かくそれぞれの施設を見ていきますと、例えばスポーツセンターの中では黒字で賄っているところも実際にはあった。あるいは健康保養センターというのは、これは国民年金の制度の中で造られて、四十七施設全国で造られておるんですが、黒字だったのが実は三十四施設、赤字は十三施設。全体で見ると確かに赤字を計上している施設が多いんですけれども、その中では黒字で頑張っているところもあったのも事実でございます。
 ただ、全体的に見たときに、余りにもその運営が保険料を財源にしているにしては不透明であったり、赤字を単年度だけではなくて累積で重ねているものもあったり、保険料を財源に使っている。総体的に見たときに、これは私たちは、今後続けるべきではないし、無駄ではあると、流用というよりも、給付以外に使うには適していないと判断している次第でございます。
○渡辺孝男君 黒字の施設は皆さんの積算した六・八兆円の中には入れていないということですね。
○蓮舫君 いえ、全部入ってございます。
○渡辺孝男君 全部入っているということであれば、赤字の施設と黒字の施設が両方流用という、六・八兆円の中に入っているということであれば、流用というふうに一まとめにできないんじゃないですか。
○蓮舫君 流用といいますのは無駄遣いと私ども定義しているわけではございませんで、保険料の給付以外に使われたものが六・八兆円ございまして、それがすべて無駄遣いだと言っているわけではないところを御理解いただきたいと思います。
○渡辺孝男君 流用をなくすことが国民の信頼を回復するために大事だということを言っておられて、いや、無駄遣いでない施設もその六・八兆円の中には入っているんだと、実は。黒字であって、これは無駄遣いではなかったと。そういうものをそのまま存続することは、別に国民の信頼回復、回復ということにはつながらないわけですね、皆さんのおっしゃっていることは。それ除いていいわけですね、これは信頼は得ているんだと、この施設は国民の信頼を得ているんだという、何というか、ポジティブな評価になってしまいますよね、そういう黒字の施設というのは。流用じゃないんだと、これは。黒字の施設は流用じゃないんだというお話でありますから。
 我々が理解していたものとちょっと違うと。六・八兆円の中には、私たちは、そういう流用、別なものに使うという言い方しましたけれども、使われ方がおかしかったという事例がばあっと並べていて、それをまとめて結論として六・八兆円の流用という形であるので。我々、普通に読むと、六・八兆円の中に入っていた福祉施設等も、含まれているものはやはり問題があったというふうな理解で、それが含まれているからこそ、もう事務費には保険料は充てないんだと。様々な必要な事務、我々は必要だと思っている事務費もあるわけですけれども、そういうものにも充てないんだということになっているわけで。
 ちょっと我々、黒字の施設が流用の六・八兆円の中に入っていないということになっていたので、やはり委員長、黒字の施設で、六・八兆円の中に入っていてもこれは流用でないという施設を挙げていただいて、僕らも勉強させて、理解を深めさせていただかないと、これはちょっと分からないですね。言っていることがよく分かりません。
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今、渡辺委員から御指摘いただいた点は、午前中に衛藤委員から御指摘を賜った流用の定義と、私どもがお示しをしました昭和二十七年から平成十九年までの数字を掲げておりますこの資料とのまさしく整合性の部分と同じ問題を違う切り口から御指摘いただいているものと思います。
 確かに、私どもの定義では、これは法律が成立する前からその定義を使うのはいかがなものかという御指摘もいただきましたので、それはもう十分理解をしておりますが、保険料を給付以外には使わないというこの法案の定義に基づいて数字をまとめてみると六兆八千、そして、その中には赤字の施設もあれば黒字の施設もあるということでございます。
 ただ、今渡辺委員から御指摘のあった点でひとつ御理解をいただきたいのは、しからば、黒字であれば全部無駄でなかったのか、あるいは黒字であれば何も問題がないのかというと、そういうことも必ずしも言い切れない部分がございます。それは、この施設だけではなくて、六兆八千に含まれる出資金や交付金のところで申し上げたこととも同じでございますが、出資金や交付金として出されたその先が果たして合理的、公正な理由で出され、そして、まさしく公正に執行、運用されたか。同じ観点で、黒字の施設であっても、ランニングベースでは黒字であっても、建設のときにひょっとすると世間一般の相場よりも高コストで造られたものも、これまでの社会保険庁や厚生労働省の行政の過去の経緯を考えるとあったのではないかということも含めて、この六兆八千、給付以外に使われた保険料のこの金額の中には十分に精査をしてみないと本当に無駄なく使われたかどうか分からないものが含まれていると、そういう意味で提示をしているわけでございますので、その点は大変分かりにくい資料であることはおわびを申し上げますけれども、是非御理解を賜りたいものと思っております。
○渡辺孝男君 じゃ、頭の体操になるかもしれませんが、皆様の法が通って、保険料の費用を福祉施設に造ったと、これからですね。そして、それは黒字であって、経理も何らだれが見ても問題ないと言われた場合は、皆様は、その福祉施設はこれは流用でないから認めるということになりますか。
○委員以外の議員(大塚耕平君) いえ、今回の法案は、もう保険料からは施設は造ることはできません。それは元々、常会で与党の皆様で成立させていただいた改正法でもそういう対応になっておりますので、その点については我々も同じ考えで、保険料からは造るということは想定をしておりません。
○渡辺孝男君 趣旨説明の中で、今までのいろんな福祉施設等も全部含めて計算したらば全部六・八兆円であって、我々は、全部が流用という言葉にあって、それは国民の信頼を失う、失わせるものに関係したというような理解でありましたので、まあそのように読み取れるんですね。だけれども、今お話聞くと、黒字のところもあって、黒字であって、もし経理等が何ら問題ないと、国民もこれは問題ないというような施設があったとすれば、それは流用でもないんだと、適切に使われたと。ただ、それは全部の施設もう一回確かめてみないと分からないというようなことではなかなか理解ができないなというふうに思っております。
 これまで答弁いろいろ聞いておりましたけれども、全然法案の言っていることと、財源の問題から流用の定義の問題から六・八兆円の積算とか、すべて何か非常に理解に苦しむ。これでは、この法案を通したら国民の信頼は余計失われるんではないかと私は思いますけれども、そのコメントをさしていただいて、質問を終わります。
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○委員長(岩本司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山下栄一君が委員を辞任され、その補欠として山本博司君が選任されました。
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○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今日の質疑聞いておりますと、法案とは別の資料の問題とか財源の問題とか、ふだん余り政府の方からはきちんと説明していただいていないような問題を厳しく与党の皆さんが指摘しているので、今後、閣法の際の追及の参考にさせていただきたいなというふうに思っております。
 今日はグリーンピアの問題をお聞きしたいんですが、これは保険料流用の象徴的存在とも言えるわけですが、私、四年前の予算委員会の総括質疑でもこの問題を取り上げまして、保険料が建設費、借入金利息、維持費などで総額一体幾ら使われ、売却額は結局幾らということになっているのか、お答えください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
 全国十三か所のグリーンピアの建設に要した費用は千九百五十三億円、借入利息として一千五百六十億円、維持管理費二百十五億円、合計で三千七百二十七億円となってございます。
 この事業につきましては、御承知のとおり、平成十三年の閣議決定等により、同十七年十二月に全施設の譲渡を完了したところでございました。それで、売却総額は四十八億円となっております。
○小池晃君 三千七百二十七億円の保険料を使った、建設費だけでも千九百五十三億円、それが四十八億円ということですから、建設費の二・四%ということで、大変な損失をつくったわけであります。今日、資料の一枚目にお配りしましたが、こうやって比較すると、本当に国民が血がにじむような思いで納めた保険料がかくも無惨に無駄遣いされたということに改めて愕然とするわけであります。
 今日はこの中で、基地の名前でいうと紀南、グリーンピアの名前でいうと南紀、この和歌山県のグリーンピア南紀の問題について質問をしたい。
 この施設も、百二十二億円の建設費で、それを二・七億円で那智勝浦町と太地町に譲渡をしたわけであります。これ、那智勝浦町は香港の会社ボアオと賃貸借契約を結んで運営することになったと。これが随意契約で行われたこと、それから、十年間の賃貸借契約の後、無償でボアオに譲渡するというんで、もう非常にこれどうなっているんだということがこの委員会でも度々取り上げられてまいりました。
 これ、その後どうなったのかといいますと、那智勝浦の町議会で九月二十八日に売却契約の解除を求める決議が採択をされまして、そして本日、先ほど町議会の特別委員会で、香港ボアオとの契約を白紙に戻すというふうに町長が表明をされたそうであります。施設を有効活用できるんではないかということで町民は期待したんではないかと思うんですが、雇用の面でも経済効果の面でもこの期待は裏切られたままになっている。
 そこでお聞きしますが、この問題は国会でもこの委員会でも問題になりまして、非常にその契約をめぐる経過がいろんな問題があるんじゃないかということが指摘をされておりますが、厚生労働省として、国会で指摘された後、調査されたんですか。政治家の関与も指摘されましたが、その件についてはいかがですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 厚生労働省は、旧年金資金運用基金、特殊法人の契約を引き継いで、十年間公共の用途に用いるという条項がございますので、その契約上の当事者としての地位を引き継いで、その契約に基づき定期的に、また国会での御審議ございますので随時、那智勝浦町あるいは太地町、そういうところに事情をお聴きする、また定期的な報告を求める、こういうことで状況を調査、掌握してきたところでございます。
 今御指摘のように、地元の中での様々な動きもあるやに聞いておりますが、直近の話につきましてはまた詳細を報告を求めたいと考えておるところでございます。
○小池晃君 局長はこれまで委員会で聞かれて、この経過については、一昨年十二月に那智勝浦町と香港ボアオの契約が結ばれた翌年一月に報告を受けた、それまでは知らなかったんだと。二〇〇四年二月四日にいろんなことがあったと思うが、それは知っていたのかという質問に対して、いや、それは知らないと、これはあいさつしただけなんだというふうに答弁されていますが、これ間違いございませんね。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今委員おっしゃられたのは、たしか予算委員会でございましたでしょうか、御質疑があった中で、平成十六年でございますか、二月に当時の年金資金運用基金にあいさつに町長ほかが行ったという話の点でございます。
 その点につきましては、私ども、当時の基金の幹部に事情を確認したところ、ごあいさつをいただいたということを確認した旨、御答弁申し上げたところでございます。
○小池晃君 契約内容は知らなかった、あいさつしただけだと、いまだにそうおっしゃるんですか。
 今日、資料をお配りいたしました。これは那智勝浦町の担当課長が作られたグリーンピア南紀についてというメモの一部を持ってまいりました。これ、二〇〇二年五月から二〇〇四年五月までの経過を記したメモであります。このメモは別に何か怪文書とかというものではございませんで、この存在については、先月の那智勝浦町議会の特別委員会で課長本人がこのメモの存在を認めておるものであります。
 そのメモ、二枚目めくっていただくと、二〇〇四年二月二日、二階事務所よりテル、町長に上京してほしいとあります。四日、東京に出張したと。四日の十時に、二階氏とそれからボアオのオーナーとそれから町長と基金へ行ったと。基金というのは年金資金運用基金のことだと思います。近藤理事長、近藤純五郎さんですね、あの事務次官を天下りされた、それから野末理事、杉浦課長。で、計画案の説明もされ、近藤理事長は、両町で話し合い、両者で運営することは可能かというふうに発言している。それに対して理事も、計画が実現できるか協力したいと言って、二階氏も、グリーンピア施設の継承と発展のため努力したい。これがあいさつですか。正に年金資金運用基金でしっかり説明を受け、今後の計画について相談をしているじゃないですか。局長のあいさつに行っただけだという答弁は全く事実と異なるのではないですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 今お見せいただいているこの資料は、私ども、それから私自身、今初めて見るものでございます。
 私ども、せんだっての国会での御答弁の際には、先ほど申し上げましたとおり、当時の基金の幹部にその年の二月の初めのそういう基金での起こったことについて私どもとしてお伺いしたら、やはりこれはよく、こうした売買案件でございますので、いろんな経緯はあるけれども、ごあいさつをいただいたという性質のものであったという旨私どもは直接基金の幹部から報告を受けたということで御答弁を申し上げたものでございます。
 ここに書かれている事実が、私ども、そういうことであったのかという点については、現時点でまだ確認を取っておりません。
○小池晃君 重大ですよ。国会で言ったこと、全くうそだったんですよ。翌々年まで全然知りませんでしたと、あいさつ行っただけですなんて全くうそじゃないですか。厚生労働省にこういう報告が行かないはずがないんですよ、当時。しかも、このメモには、これは二〇〇四年二月二日には、二階事務所よりテル、町長に上京してほしいと。町長に上京させて協議するなど、ここは頻繁に二階氏の名前が出てきます。相当の関与をしたことがうかがえます。
 そもそも那智勝浦町とボアオの貸借契約は、当時経済産業大臣だった二階俊博氏の大臣応接室でその契約が結ばれたと、この事実は局長も国会で認めていらっしゃいますが、これは間違いございませんね。
○政府参考人(渡邉芳樹君) その点につきましても別の機会で国会で御答弁申し上げておりますが、そうしたお問い合わせに対し、当該那智勝浦町に確認、照会したところ、そういうことであったという旨を国会で御答弁申し上げております。
○小池晃君 これ重大ですよ。
 メモでは二階氏何と言っているか。中国と日本の慣習の違いから、この○氏、オーナーですね、から申出書、町長から受入れ書の交換をと、契約を促す発言しているわけですよ。競争入札じゃなくて随意契約で行われた経緯に正にこれは二階氏が深くかかわっていたということを示すものにほかならない。そして、この日を境に急速に話がまとまっていく経過も文書には全部出ているわけであります。
 大臣、グリーンピア南紀の問題というのは、これは自治体への譲渡と活用に当たっても利用者やあるいは公共団体本位の計画でなかった可能性が出てくるわけであります。計画そのものが業者寄りの計画になってきた疑いも濃いわけであります。しかも、そこに政治家、しかも現職、当時経済産業大臣が深くかかわっているとすればこれは極めて重大なことになるんじゃないですか、大臣。そして、その結果、今日、正に那智勝浦の町議会でこの契約を白紙に戻すと、とんざしたわけですよ。厚生労働省も問題を知りながらこれを放置して、ついに破綻をしたと。
 これ、様子を見るということじゃ済まない、厚生労働省としても重大な責任がある、そういう問題だと大臣、お考えになりませんか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、地元の議会で今日破棄したかどうかというのは、私はまだ連絡をいただいていませんですから、この情報については、まずそう申し上げておきます。
 今、私もこの小池委員がお出しになったメモを見てみましたけれども、これだけでどういうふうに二階氏が介入したのか、どういうことをやったのかはつまびらかではありません。我々のところにもいろいろ地元の方が訪ねてこられたりする、それはしょっちゅうあることですから、その中で例えば職務権限に応じてどういうことをやったのかと、それはもう少し精査をしてみないと、この紙だけでどうだということで、そもそもこのメモはだれがどこでどう書いたメモなんでしょうか、そういうことも分かりませんので、これはきちんと調査をした上でないと軽々に私は答えることは不可能だとしか申し上げられません。
○小池晃君 冒頭申し上げましたように、これは担当課長が、那智勝浦町の担当課長が作ったメモであります。二階氏のかかわりについては、それはもう調査をしていただきたい、きちんと。
 しかし、それはそれとして、正に厚生労働省としてこういう経過になって、売却計画が破綻にまで行ったということについて、これ、以前の国会では知っていたかというのに対して、知らなかったと言っているんですよ。ところが、経過を見ればこれは知っていたの当然じゃないかと。これで結局破綻して、住民の皆さんだってここから新しい事業が始まるかもしれないと思っていたのが全部破綻した、雇用も失われた、経済効果も期待できなくなった。
 この経過について、厚生労働省として責任はないんですかと聞いているんです。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 繰り返しになりますが、このメモはただいま私ども目を通したところでございます。そして、このグリーンピア南紀の売買契約の関係がどういうふうにまとまったかということにつきましては、以前から答弁しておりますように、私自身は、この時点ではなくて翌年でございましたでしょうかね、翌年ですか……
○小池晃君 翌々年です。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 翌々年ですね。済みません、ありがとうございました。の冬に、年明けのころだと思いますがお伺いしたと、こういう事実関係でございます。
 その間、これは私どもが直接携わって事務をしていたわけではなく、当該特殊法人が行っていたことでございますが、私どもの方にこういう詳細な事情の報告というものは少なくとも私のところには届いていなかった、まだ模索している最中というような状況であったというふうに承知をしております。
 それから、何であれ契約が十七年の末でございますか結ばれて、当該太地町、那智勝浦町に譲渡されることとなったということでございまして、その契約書におきます、その契約書の各条項に基づく権利義務というものを年金資金運用基金が有するわけでございますが、年金資金運用基金が廃止になりましたものですから、その監督に当たる私ども年金局がその時点で契約上の立場を引き継ぐということで今日に至っているわけでございます。したがいまして、契約書上、これ民事契約でございますが、現場で本来の趣旨に沿って町が取得した土地を有効活用されるということを私ども念じておるわけでございますし、そういった観点から契約に基づく様々なチャネルでよく相談に乗ってまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 年金資金運用基金というのは監督責任あるんでしょう。そして、そこの理事長は厚生労働事務次官を務めた近藤純五郎氏ですよ。全然知らないなんて済む話じゃないんですよ。
 大臣、この経過を見れば、正にこの平成十六年二月の段階から年金資金運用基金が深く譲渡契約そして賃貸借契約を結ぶということまで含めて深くかかわって計画を進めていたということは明らかじゃないですか。そのことが厚生労働省が知らなかったんだとすれば、正に厚生労働省として年金資金運用基金に対する監督責任が問われるんじゃないですか。
 そういうことも含めてこの経過に責任はないと言えるのかと聞いているんですよ。答えてくださいよ。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど委員が御指摘のように、二千億円近い建設費用、それで四十八億円で売却と、これはもうこういうことが二度とあってはならない。
 ただ、どういう形で売却するかというときに、きちんと条件を付けて資産全体を一括して譲渡しますよと。それから、地元の地方公共団体を優先して譲渡いたします、それから譲渡後も公共のために使ってくださいよ、それから職員の雇用も確保してくださいよと、こういうぴっしり条件を付けて、そして基本的には地元の地方公共団体と、今回の場合だとその民間の会社との間の契約ですから、いろんな報告を受け、今言った三つの条件が確保されているかということについてはこれはきちんと監視はしますけれども、今委員が指摘されたこの課長さんのメモに基づいて、じゃ一つ一つ毎回我々が報告を受けていたのか、じゃそこまでできるのかと、そういうことを含めてこれはきちんとこのグリーンピア南紀については精査をし、その上でなければどういう判断で、例えば二階氏の名前が今出ていることを御指摘になりましたけれども、そこまで我々が、厚生労働省が監督権が及ぶのかどうなのか。
 私は今申し上げたように、基本的に国民の財産であるそれの譲渡について三つの条件を先ほど申し上げた、付けた、それがきちんと保たれることを我々は報告や何かを通じて監督していく、そういうことであろうと思います。
○小池晃君 だから、その三つのルールに照らして重大なんですよ。これは公共的用途に用いることと言っていたけれども、実は香港系の業者のリゾート施設に使われるという、そういう契約だったんじゃないか、それが破綻したと。これ正に、この三つのルールに照らして果たして妥当な賃貸借契約が結ばれたのかというのは、これ厚生労働省としてはしっかりチェックしなきゃいけない問題じゃないですか。だから言っているんです、私は。すべて一々というんじゃないですよ。これは二年間にわたって全然知りませんでしたというようなことで、厚生労働省としてこれだけ重大な国民の財産を処分するその過程の責任として責任を果たしたと言えるんですかと、そう言っているんですよ。
○国務大臣(舛添要一君) 何もかも国がはしの上げ下げまでどうということではないというのは今おっしゃった。
 しかし、これは地方公共団体の自主性に任せてあるわけですよ。要するに、その町の、これは町議会、那智勝浦でもそうですが、町議会においてそのたびに報告がある。その町できちんと監査をしている。まあ今回の結果は私まだ知りませんよ、報告受けていないから、契約破棄したと。地方自治ですから、その町議会がしっかりその町のやることをチェックしていく、それが毎回きちんと行われている、私は市町村を固く信じておりますから、自主的なこの御判断、町議会を信じておりますから、それに加えて中に入ると、介入するということでは良くないと思います。
○小池晃君 私、国民の財産の譲渡を本当に無責任だと思いますね、自治体がやっているからいいんだと。国の責任は一体どこへ行ったんですか。私、極めて責任重大だということを申し上げておきたいと思いますし、このメモは、例えば当初は、この売却額についても二〇〇二年の七月には十億切るのではと書いてある。それが時を追うごとに低くなっていくんですね。
 まあ配付した資料には該当箇所はありませんけれども、私の持っている全文にはあるんですが、南紀の場合、七、八億、譲渡価格は四億プラスアルファになるのでは、〇二年十二月に野末理事が言っている。それが〇三年六月には野末さんは、九月までに再鑑定すれば三億プラスアルファで売れる。結局、譲渡価格は二億七千万なんですよ。正にバナナのたたき売りみたいに莫大な保険料をつぎ込んだ施設が売られていく経過、もう克明にここに記されております。
 後でこれ全文大臣に渡しますから、これきちんと調査していただきたい、そして国会に報告をしていきたいということを求めたいと思います。
   〔委員長退席、理事家西悟君着席〕
 発議者にお聞きをします。
 こうしたグリーンピアへの流用とその後の売却で更に損失を広げたということについて、私は極めて責任は重大だというふうに思うんですが、今のやり取りもお聞きいただいて、政府の責任についての御見解をお願いいたします。
○足立信也君 お答えいたします。
 全体一くくりで話す議論と、今、小池議員のように一つを取り上げてしっかりデータを出すということもまた大事だと思います。
 先ほど、大臣が二千億円というふうにおっしゃいましたが、グリーンピア事業のこれ費用の総額は、先ほどありましたように三千七百二十七億ですね。そうですね。それで売却額が四十八億二千万で、三千六百八十二億円の損失だと。それから、それ以外の年金福祉施設等、これに関しては、もうずっと先日来ありますように計一兆四千億円掛かっていると。そして、整理機構に出資された福祉施設が三百二施設のうち百十三施設が総額五百四十三億円で売却されたと。これが経緯のことでございます。
 続いて、政府の責任について、いいですか。──短くね、分かりました。
 年金福祉還元事業については、当初は国民に有用であったがその後役割を終えたもの、その後も存続しているものもあれば、当初からやっぱり存在意義が非常に低くて天下り用につくられた、厚生労働省が年金福祉施設の委託先である公益法人を天下り先として多くのOBを送り込んできた、これも数多くあるということは指摘されております。そこで莫大な資金があった年金保険料をそれに使うということに至ったんだと思います。厚生労働省が自らの利権を守るために歴史的使命を終えた福祉還元事業を続けた結果、巨額の保険料の無駄遣いが行われたと、これは明白であると思います。
 ですから、政府の責任は極めて重大であると思います。過去の経緯を振り返れば、保険料を使って無駄な事業を行うのではないかと、このことは福祉施設の規定を削除しただけではその国民の不安を払拭することには至らないと私どもは考えておりまして、年金保険料給付に限定する今回の法案を提出したわけでございます。
○小池晃君 私も、こういったことを二度と繰り返さないという政治の決意を示す上でも今度の法律は極めて重要だというふうに考えます。
 続いて、昨日総務省が年金問題の検証委員会の報告を出しました。
 総務省おいでいただいておりますが、いろんなことが、サンプルの年齢別の内訳、男女別の内訳、加入年代、通算加入期間とあるんですが、なぜ納付保険料額というのがこの報告ではなされていないのか。ここに国会の審議でも我々非常に注目を集めたわけですけれども、そのことについて、なぜ今度の検証委員会では報告していないんですか。
○政府参考人(関有一君) 今回、検証委員会で行いましたサンプル調査でございますが、今委員がおっしゃいましたもののほかに、生存者の記録か死亡者の記録か、脱退手当金を受給している記録がどれだけあるかというような記録の内容に関する事項について調べました。また、氏名、生年月日、性別が正しく記載されているかどうかなど、記録の正確性に関する事項についても調べております。
 ただ、基本的には、この五千万件というこの膨大な年金記録がなぜ未統合のまま残ってしまったのかという観点から調査を実施したものでございまして、保険料につきましては調査の対象といたしませんでした。
   〔理事家西悟君退席、委員長着席〕
○小池晃君 いや、どれだけ国民の払った保険料がこう宙に浮いているのかというのは一番国民知りたいところなんですよ。で、それをわざわざサンプル集めながら調べないというのは、私は今の説明ではちょっと理解できない。大臣ね、これやってないんですね。まあそれは、これはやるべきだというふうに改めて申し上げたいと思うんですが。
 それで、昨日のこの報告が出た後で、大臣は記者会見で、照合が難しいのは一割程度ではないかというふうに発言されている。その根拠は一体何ですか。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保険庁でこれに基づいて一定の調査をいたしました。そうすると、細かい詳細な数字は政府委員に答えて、来ていないかな。
○小池晃君 いや、細かい数字はいいです。
○国務大臣(舛添要一君) それで、例えば結婚している人それから死亡した人、これが大体どれぐらいか、それから今、私はプログラムを組んで名寄せの作業をやっています。そうすると、入力ミスがあって誕生日が一日間違えている。で、小池の晃という字が間違えている、そういうものが大体二割ぐらいあります。二割で、二次名寄せの今プログラム組んで、正にそこを救い出せるシステムになっていますので、それが順調にいったときに、まあその二割の内訳はまだ分かりません、だから私は感想でと申し上げたんですけれども、まあ半分がざっくりその第二次名寄せでできるとすれば、台帳にまで行ってやればできるんです。それが残りの一割ぐらいで、今私が持っているツール、すぐ使ってやれるのがまあ九割あるとすれば、台帳のところまで行って、小池さんどうでしたって、こういうふうに見るのにほぼ一割かなと感想を申し上げましたけれども、これやってみて五%かも分かんない、三%かもしれない、その今の私は感想を申し上げた。私の現場を見た勘です。
○小池晃君 しかし、大臣は一人残らずやるんだと、もうすべてやり尽くすんだとおっしゃったけれども、一割難しいと。そうすると、大臣がおっしゃったすべて解決するということは、これはできないというふうに変更されるわけですか。
○国務大臣(舛添要一君) 全く違います。最後の一人、最後の一円まで全力を挙げてやるということは変わっていません。要するに、今申し上げたように第一次名寄せもう既に始めています。相当分かると思います。第二次名寄せでも今言った一八%ぐらいのうちの、分かる、じゃ、あと何が残っている、難しいという言葉が不正確であれば、今のプログラムですぐできない、すぐぱっとコンピューターに掛けてできないだけであって、台帳との突き合わせをやっていけばできますよと。ですから、何とかして一生懸命それをみんなでやろうとしているわけですよ。それでそのいろんな道具を使ってやろうとしている、三月までに最後の一人まで頑張ってやると。これはきちんとその決意でやっていますよ。
 それで、毎月、今ここまで行きました、ここまで行きましたという国民に御報告する。だけど、例えば第二次世界大戦中、インドシナ半島で大日本帝国陸軍で戦った人のこれが出てきた。身寄りもいない、何もいない。ここまでやったけどこの方は見付かりませんでしたと、そういうときに国民の皆さんがそれはもうひどいじゃないかとはおっしゃらないと思います。もう私のこの公約を曲げる気は全くありませんし、政府も与党も全力を挙げてそれをやると。ただ、私は、難しいという表現がまずければそれは撤回すればいいんで、今持っている名寄せの作業、ぽんとコンピューターに入れて出るということに比べれば相対的に難しいと、そういう表現を申し上げた次第であります。
○小池晃君 これ、できない、できないとあげつらうつもりはございませんので、一人残らずやると言明された以上、そして三月までにとおっしゃられた以上、そのためのあらゆる努力を払っていただきたいというふうに思います。
 それから、薬害肝炎のことについてお伺いしたいんですが、厚生労働省が発表された資料の中に、今日お配りをしております昭和六十二年四月二十一日のミドリ十字と厚生省との協議の記録がございます。これはいわゆる青森県での集団発生の直後の打合せの記録であります。
 この中に、二枚目のところに当時の厚生省側の指示として書かれていることに、今のところ○○医院のみにとどまっているので、もしほかの話が出た場合は直ちに牧野室長へ連絡すること、会社からは積極的に話はしないよう、やむを得ず公表するときはできるだけ早く連絡をお願いする、あるいはそのフィブリノーゲン関係の窓口は必ず一人に絞ること、報道関係者、医療機関従事者、患者等は相手から何かを引き出そうとしているので特に注意を払ってほしい等々のやり取りが記載をされております。
 局長、こういう事実、やり取りがあったということはお認めになりますか。
○政府参考人(高橋直人君) このメモは、平成十四年八月九日に三菱ウェルファーマ社が私どもに提出した資料に含まれていたものでございますが、旧厚生省として当該打合せの事実を記した資料は、私の中では今のところ見当たらないところでございます。
○小池晃君 しかし、厚生労働省としてこれを資料に加えたわけですね。これをね、公表されたわけです。
 そこで、お聞きをしたいんですが、この文章を書いた人の名前、東京支社の今村という判こが押してあります。この文書の作成者がこの東京支社の今村さんという方だと思いますが、この今村さんという方のフルネームはどういうことになっていますでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) その御指摘のある資料の中の今村と書いてございますが、これは恐らくはということでございますが、旧厚生省の元職員であります今村泰一という方だと考えられます。
○小池晃君 今村泰一さん。旧厚生省ではどういう職歴だったでしょうか。特に薬務関係に関して言ってください。
○政府参考人(高橋直人君) この今村氏は、昭和五十三年八月に国立衛生試験所総務部長を最後に旧厚生省を退職をしておられます。この国立衛生試験所総務部長の前は、その二年前の四月から、四十九年の四月からでございますが、厚生省の薬務局企画課課長補佐の経歴でございます。
○小池晃君 これね、どういうことだか分かります、大臣。ミドリ十字でこの問題の打合せの文書を作ったのは、当時ミドリ十字東京支社長の今村泰一さんなんです。今村泰一さんという人は、十年前に厚生省を退官して天下りをして、ミドリ十字の東京支社長になったんです。それでこういう文書を作っている。相手は当時の厚生省の役人ですよ。
 皆さんね、これもう有名な話ですが、松下廉蔵という薬務局長が天下りをしてミドリ十字の副社長になり、社長になったわけです。そして、その松下廉蔵氏の下で薬務局企画課長補佐をやってきたのがこの今村泰一さんです。その方もミドリ十字に天下りをして東京支社長になったわけです。併せて言うと、経済課長補佐だった富安一夫さんという方もミドリ十字の薬事部長に天下りをしている。当時、ミドリ十字が薬務局に移ってきたと言われた、それほど露骨な天下りが行われた。
 実際ミドリ十字で、十年前に退官した先輩官僚ですよ、そういう人と厚生省の当時の官僚が打合せをして、これで外に出すのはやめようじゃないかと、マスコミ関係者に聞かれても黙っていようと、そういう打合せをやってるんじゃないですか。まさにこれ、当時のミドリ十字と厚生省の共同の犯罪ですよ。
 こういう事実をひた隠しにする、私はこういう構図の中で、はっきり言ってこれ、昨日の衆議院の厚生委員会でもこの問題、大問題になっていましたね。六十二年のあの青森での集団感染のときに八人中八人が発症したと、このとき何で気付かなかったんだろう、これは重大な問題だと大臣も昨日答弁されています。それがこういう形で、天下りした官僚とそして当時の現職の官僚がみんなでこれは口裏合わせてもみ消しを謀ったんじゃないですか。
 これ重大だと思いませんか、大臣。お答えいただきたい。
○国務大臣(舛添要一君) 国民の目線に立って国民の常識から考えれば、私はそういう疑義を小池委員と共有をします。したがって、きちんとこの先般出ました四百十八人のリスト、そしてその背景にある問題点、どれだけ私一人の力でできるか分かりませんですけれども、今調査チームをフル稼働させてきちんと、二度とこういうことがあってはいけない、そういう思いで、国民の目線でこの厚生労働省をきちんとした省にする、そして本当に国民の命を守る役所にすると、そういう思いで日々努力をしております。(発言する者あり)
○小池晃君 頑張れって、そういう問題じゃないよ、これは。本当にひどい構造ですよ。薬害エイズのときからずっと同じなんですよ。そういう構造の中で、本当に多くの人が命を落としているんですよ。そのことを本当に真剣に反省して、これ徹底的に解明しないといけないと思います、私、この構造を。二度と再びこういうこと、まあこういう議論が繰り重ねられてきたんだけれども、今回のことも含めて徹底調査すべきだと。
 しかも、現在もちょっと動き、非常に私疑問に思うのは、二〇〇二年のこの報告命令が出されて、写しが出されて、その厚生労働省が持っているもので氏名が確認されたのは二名だけだったんですね。一方で、メーカー側のデータではフルネーム百九十七名あったんですよ。何でこんな違うんだということが問題になった。
 どうもこの二〇〇二年の報告命令の中に、私、気になる部分があるんです。こう書いてあるんです。なお、薬事法の規定に基づき、旧厚生省又は厚生労働省へ文書により報告を行ったものについては、当該報告の際に提出した症例票を提出すること。これどういうことかというと、要するに、二〇〇二年にもう一回再報告を求めたときに、メーカーが持っているものを全部出せという指示じゃないんです。以前出した症例票を、以前出した場合はそれを出せばいいですということをわざわざなお書きで書いているんです。だから結局フルネームの記録ではなくて、イニシャルで記載されていたり名前がなかったりするものが厚生労働省には二〇〇二年に寄せられたと。
 結局、二〇〇二年に何でこんななお書きで指示出したのかということなんですよ。結局、この一九八七年のときもそうだけれども二〇〇二年のときも、メーカー側とこれは口裏を合わせて、できるだけ出ないようにしようということでわざわざなお書き付けたんじゃないですか。
 局長どうですか、これ。通告してあるよ。
○政府参考人(高橋直人君) 私は、ちょっと済みません、通告は受けてないような気がするんですが。
 当時はたしか、今ちょっと手元に資料がございませんが、平成十三年のころに昭和六十二、三年のころ報告された症例と、実際に当時の昭和六十二、三年のころ旧ミドリ十字が社内で把握していた数字が、肝炎のその症例数が違っていたと、つまり過小報告になっていたということは平成十三年ごろに判明したというふうにたしか記憶しております。
 それで、それを解明するためにこの調査が行われて、そのときに報告命令が出されておりますが、ですから、その命令の中では、旧厚生省又は厚生労働省へ文書により報告を行ったものと行っていないものの別を明らかにすることということで四百十八例全部出させて、ただ昔、文書によって報告を行ったものと行っていないものの区別を明らかにしてほしいと、こういったメールを出したというふうに記憶しております。
○小池晃君 もう時間ですのでやめますが、そうじゃないんです。一回報告したものは前出した報告書を出せばいいということをわざわざなお書きで書いているんです。
 大臣ね、これが結局二名と百九十七名の差になったわけですよ。きちっとこのときにフルネームも含めてメーカー側が持っているものを全部出しなさいという毅然たる報告命令出していれば、今日のこの事態なかったんですよ。責任重大じゃないですか。
○委員長(岩本司君) 大臣、時間が来ておりますので簡潔にお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) そういうことも含めて、今、小池委員が御指摘された以外の要因もあると思いますから、きちんと検証チームで検証して御報告申し上げます。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、私も南紀のグリーンピアのことについて、南紀ボアオのことについて質問します。
 これは、今日も来ていますが、保坂展人衆議院議員が予算委員会五月二十三日、私も六月十七日、委員会で質問をしております。
 先ほど、国は一々口を出さない、自治体に任せると大臣はおっしゃいました。ところで、五月二十三日の予算委員会ではこういうことになっております。国は指導する責任があるんじゃないかという保坂議員の質問に対して柳澤国務大臣は、売却の条件にうたわれた定期的な報告ということなどについては私どもしっかりしたフォローアップをしているつもりですけれども、また、その間いろいろ那智勝浦町の方から御相談もあると、運用されることを私どもとしては期待をしている次第でございます、はっきりフォローアップをしているというふうに答えています。
 そして、安倍総理に対する質問で、安倍総理は当時こういうふうに答えています。公益性の観点から対応するように、これは当然厚生省の方にも努力をしていくように指示をしたいと明言をしています。
 舛添大臣、指示はあったんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 恐れ入ります。前の内閣のときのお話を今なさいましたので、ちょっと事務方として整理をさせてもらいます。
 予算委員会でのそうした大臣及び総理とのやり取りにつきましてはよく承知しておるところでございます。基本的に、定期的な契約に基づく報告のほかにも、前の大臣がフォローアップと申しましたように、随時様々な形で報告を求めて相談に乗るという体制で来ております。
 様々な動きが今なお現在進行形であるやに私どもも聞いておりますが、先ほど申し述べましたように、直近の動きにつきましては今朝ほどの話もあるという御指摘でございますので、早速にも私どもよく町の当局から議会の様子も含めて聴取したいと思っております。
 総理の指示にもありますように、私どもとしてはグリーンピア南紀が三者一体と申しますか、町、議会、住民みんな一体となって、元々の利活用計画という大事な計画がございますので、それに沿って利活用されるということが売買契約を行った私どもの立場からも大切なことであると思っておりますので、今回、経緯がどのように推移するか今見守るしかないわけでございますが、状況をよく聞きながら、地元関係者の間で十分な話合いが行われて円滑な現地の利活用の事業の実施が図られるというように私どもも努力してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 違うんですよ。これは、ずさんなグリーンピアをやって、その後これを売却した。そこはペーパーカンパニーで十五万円の、ここは、非常に問題のあるところにこれが売却をされ、ボアオは資本金十五万円のペーパーカンパニーで実体のない投資ファンドだったと。自らの資本力で開発力がないにもかかわらず、壮大な開発を自力でできるような幻想を与えて那智勝浦町をだまして契約をしたと。そして、巨大な海南島をやってきたなんと言って、それでたらめで、リゾートを造ると言ったけれども、それがでたらめで、山を削ったんですが、別荘地を造るという利潤追求でしかなかった。とんでもないところに売り飛ばして、しかも賃貸借契約を十年間結んで、十年間たったらそこにするということで、地元紙にも業者との交渉を詳細にということの文章も出ております。これは物すごく問題にされていた。
 今日御質問したいのは、フォローアップする、指示する、どんな指示をされて、どんな改善がされたんでしょうか。今日の時点で町長は契約解除、白紙に戻すとやったわけですね。もうぶざまな結果に終わったわけですよ。これについての厚生労働省の責任はいかがですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど小池委員の御質疑にもございましたが、様々な経緯を経て事業を請け負ってくれるところがボアオというところに絞られていった経緯があるということは私どもも承知しておりますが、それに基づいて平成十七年八月にそもそも年金資金運用基金との売買契約で譲渡されたところ、翌年まで、半年ぐらい掛かっておりますが、様々な経緯を経て当該企業と町当局との間での賃貸借契約が結ばれたと。そういう流れの中で、町当局として、そして当時は議会としても様々な期待を持ってこの利活用計画を具体のものにしていくということでこのボアオとの契約というものを大切に考えられたというふうに想像しております。
 しかし、その後の様々な経緯の中で、町当局も、また議会も、様々な議論が重ねられる中で、私ども、しばしばにわたって御相談もいただき、報告もいただいておるわけですけれども、先ほど大臣も申し上げましたとおり、地方自治体という憲法に基づく一つの大きな責任主体が、その議会、住民との対話の中で何とか現在の賃貸借契約に基づく利活用計画というものを進めていきたいという意思が今日に至るまで強く表明されておりましたので、何とかそういうようになるように町の現場でも御努力いただけるよう、随時御報告をいただき御相談に乗ってきたと、こういうものでございます。
 以上が今までの経緯でございます。
○福島みずほ君 いや、全く理解できません。
 これは国会の中で繰り返し取り上げられ、社民党はこの問題について、年金施設の無駄遣いの象徴的問題としてグリーンピア、その中でもグリーンピア南紀の不透明性について質問をしてきています。ボアオがペーパーカンパニーであることも指摘をしていますし、大臣、安倍総理共々、公益性の観点から対応するよう厚労省にも指示をしたいと言っているんですよ。それが見守るということだけで、具体的に何もやってなければ、メスも入れてないじゃないですか。
 町議会は、九月下旬に契約撤回を求める決議を可決しています、だまされた、ひどい目に遭ったと。町議会は九月下旬に契約撤回を求めることもやっていますし、裁判差止めすら起きているんですよ。これ、放置してきた厚生労働省の責任は重いと考えますが、舛添大臣、いかがですか。前国会でちゃんと議論になっているんですよ。
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、よろしくお願いします。御答弁お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 第一義的には、先ほど申し上げていますように、那智勝浦の町が、この施設は公共のためですよ、一括してやってくださいよ、雇用を確保してくださいよと、こういうきちんとしたガイドラインに基づいてある民間の業者を指定する、そしてきちんとした賃貸契約を結ぶ、それは町が主体でやったわけです。形式合理的に見れば、そこに我々が介入する余地はありません。
 そして、これは、住民と町長と町の議会と一体になってこれを、あれだけ高い建設費でこんなに安く手に入れたわけですから、公共のために利用すると、これをやっていただかないといけない。
 しかし、町議会でこういうことですよと、それは定期的に報告があってはおります。したがって、それに対して、今日おっしゃるような、結果、契約が破棄ということが最終的に決まったなら、これを受けて、まずきちんと説明を求め、その上でしかるべき我々の指揮監督権が及ぶ範囲でやれることがあればやりますと。しかし、また私が町にこうしろああしろと言うのは、何度も言っていますけれども、基本的に町の責任ですよ。いいですか。おっしゃるように、そこの民間ボアオというところがそんなインチキでペーパーカンパニーで何々といろんなことをおっしゃいました。そういうことをきちんと見抜いてやるというのは町の議会の仕事であるし、町長の仕事であるわけですから、まずそこはしっかりしてもらわないと困る。その上で必要な措置はとりたいと思います。
○福島みずほ君 厚生労働省も関与してこの話を進めたという事実があるから質問をしているのです。
 それから、国会の中で質問して、ちょっと繰り返しになって残念ですが、柳澤大臣ははっきり、フォローアップしているつもりであるとか、ちゃんと答えているんですよ。安倍総理も、公益性の観点から対応するように厚生労働省の方にも努力をしていくように指示をしたいと明言しているんですよ、五月二十三日、予算委員会で。では、どういう指示したんですか。
○国務大臣(舛添要一君) どういう指示をしたか、それから、どういうふうになっているかは、これはきちんと調査をしてみたいと思います。私はそのときは大臣じゃありませんので、そういう意味では、今の時点で求められるのでは、今から私は調査をするしかない、検討します。
○福島みずほ君 グリーンピアの問題は、国会の中で保険料の無駄遣いということで最大に取り上げられてきたテーマで、私たちも取り上げてきました。南紀のこれも取り上げてきたわけですね。引継ぎが当然あると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私がこれまでの前任者の言うことと全く違うこと、百八十度違うことをやっているわけでは全くありません。私は、今きちんと申し上げましたように、こういう事態になれば、それは報告を受けて、そして必要な指揮監督は申し上げるということを申し上げているわけですから、事態の経緯について、ボアオというのはどういうことで、どういう経過があるということはきちんとそれは引き継いでおりますよ。それは当然のことです。その上で今申し上げているわけです。
○福島みずほ君 どういうふうに引き継いでいるんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今申し上げたとおりでございます。
○福島みずほ君 問題があるという引継ぎはなかったんですか。
○国務大臣(舛添要一君) いろんなことが地元の新聞でも掲載され、そのことも読んでおります。そして、このボアオという会社が非常に問題のある会社だということも聞いております。
 しかし、私が引き継いだときには、議会と町長、その間でどういう議論をするか、そういうことをやっている最中ですよ。そうでしょう。今日だってまだ報告も来てないんですよ、私のところに。指揮監督が私にあるなら、一番最初に報告しないといけないじゃないですか。町議会がそういう決定したなら、何で私にすぐ知らせないんですか。何にも来てませんよ。だから、来たら、いや、だから、あなたたちが知って、それをおっしゃっているから、私は知らないよと。それならば、きちんと、私に指揮監督権限すべてあるなら、私に知らせるべきですよ。だから、そうしないなら、私はそれは、それをおかしいということを言う。そして、その上できちんと正していく。それ以外ありませんね。
○福島みずほ君 九月下旬に契約撤回を求める決議を町議会が可決をしています。その時点で、年金局長あるいは厚生労働省は、国会で議論になった後もフォローする必要がありますし、決議が出た時点で町議会の決断が明快になっているわけですから、これはきちっとフォローをすべきです。あるいはこういうことが問題になる以前にどういうことだったかという調査も私はすべきだったというふうに思います。
 結局、グリーンピアが来て、それでこの町議会は、町は、これから詐欺的な契約に巻き込まれて、損害賠償請求がどうなるかも含めて大問題になっていくわけですね。これはやっぱりそのツケが回ってきているわけですから、きちっと厚生労働省はやるべきであると。
 当委員会に那智勝浦町長、ボアオ会長蒋暁松氏を参考人招致を求めます。
○委員長(岩本司君) 理事会で協議させていただきます。
○福島みずほ君 本日、これはちょっと質問通告していなくて申し訳ないんですが、在外被爆者の点についての最高裁の判決が出ました。上告棄却です。高裁の判決、広島高裁が維持されて、国に対して損害賠償請求が認められました。在外被爆者の問題に関して国に過失があったということが認められたわけです。先日火曜日にも質問いたしました。
 大臣、もう皆さん高齢ですから、海外で手帳が申請できるように、この英断をお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃられた最高裁の判決、国が敗訴と、これは厳しく受け止めまして、そして、先般も申し上げましたけれども、自民党、公明党の与党のPTの皆さん方が今、先生の今おっしゃったような方向で何とか実現しようということで一生懸命、これは財源の問題、いろんな困難な問題を今おまとめくださっているところでございますから、その御意見をしっかり賜った上で、厚生労働省として、私も厚生労働大臣としてこの問題についてしかるべき決断を下したいと思います。
○福島みずほ君 与党が決断を出す前に、厚生労働大臣、これは判決が出たわけですから、厚生労働省としての英断をお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 議院内閣制でございますので、政府・与党一致して取り組みたいと思います。
○福島みずほ君 できるだけ早く、高齢者の皆さんですから、これはよろしくお願いいたします。
 次に、昨日、分厚い年金記録問題検証委員会報告書が出ました。総務省にまずお聞きをいたします。年金記録問題検証委員会報告書を作成する際に、委員会並びに総務省は、厚生労働省及び社会保険庁から調査に十分な協力を得ることができたのでしょうか。
○政府参考人(関有一君) 厚生労働省及び社会保険庁においては、大変慌ただしい時期であったことと思いますけれども、検証委員会の調査に対しまして必要な協力をしていただいたというふうに考えております。
○福島みずほ君 この報告書の中にはこうあります。漢字仮名変換作業に係るプログラムや関係資料、及び昭和五十九年のオンライン化等の記録管理方式の変更時における不備データに関する調査結果など、年金記録の管理に係る重要な作業に関する記録や資料が、社会保険庁からも開発事業者からも提出されなかったと。これらは保存されていないとのことであるが、当時の業務遂行上の重要な資料であり、また、これらに基づいて記録管理が継続されていくものであることからすれば、これらを保管していないことは誠に問題であると言わざるを得ない。
 重要な書類が保管されていない、あるいは、もしかしたらあるかもしれないけれども、どういうふうにデータが動いたか、どういうふうなものだったか、オンラインのときの状況とか、変換のときのですね、残っていないということについてはっきり問題だと書いていらっしゃいますが、十分な資料の提供はなかったのではないですか。
○政府参考人(関有一君) 必要な協力はいただいたというふうに考えております。
 ただ、そこの記述にありますように、こちら側の求めた資料を探していただいたけれども、結果として見付からなかったということでございました。
○福島みずほ君 防衛省の記録もなかなか出てきませんが、いい勝負なのが厚生労働省で、重要な書類が廃棄をされていると。これ、プログラムが継続中なわけですし、後からの検証を考えれば廃棄すべきではないと考えますが、総務省、いかがですか。
○政府参考人(関有一君) やはり重要なデータはきちんと保存しておいていただきたかったというふうに思っております。
○福島みずほ君 そのとおりだと思います。
 大臣、最終報告書では、厚生労働省及び社会保険庁の基本的姿勢として、国民の大切な年金に関する記録を正確に作成し、保管、管理するという組織全体としての使命感、国民の信任を受けて業務を行うという責任感が、厚生労働省及び社会保険庁に決定的に欠如していたことが年金記録問題発生の根本にある問題であったとされています。このような指摘を、大臣、どう受け止めますか。
○国務大臣(舛添要一君) 私も全く同じような認識を持って、今何とかしてこの社会保険庁を立て直したい。そのため、解体、二分割、そういうことを行っている最中でありますけれども、私は今厚生労働省のトップとして国民の皆様に、こういう事態を招いた厚生労働省、社会保険庁のこの姿、この今までの行いに対して深くおわびを申し上げたい。そういう意味で私は、自らの給与の返納、それから副大臣、大臣政務官、事務次官、社会保険庁長官に対しても同じ形での措置をとり、襟を正して厚生労働省、社会保険庁一体となって、二度とこういうことがあってはいけない、そういう決意で改革に邁進する覚悟でございます。
○福島みずほ君 これを読みますと、驚くべきことが次々に出てきまして、例えばシステム開発者、NTTデータベースと社会保険業務センターのずぶずぶの構造などもうかがえると思います。
 例えば、システム開発者との関係において、社会保険業務センターがシステム開発者の建物に入っている。私たち視察に行きますと、その社会保険業務センターがNTTデータベースの中に入っているんですね。一体どういう関係にこの二つはなっているのか。平成十六年度まで明確な賃貸借契約が結ばれていなかったとも報告書の中に記載があります。厚生労働省及び社会保険庁の企画官担当職以上の者が合計十名以上天下るなど、不適切な関係が続いていました。このような不適切な関係によって、保管すべきデータや不正の第三者からの指摘する機会が失われたということも指摘をされています。
 システム開発については大幅な変更が必要と考えますが、大臣の見解はいかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がお読み上げくださったようなその指摘、これは極めて厳粛に受け止めないといけない。そして、新たな組織を生み出すときには、今もおっしゃったシステム開発についても、これは競争入札をして外国の会社も入れ、今四社、これに今仕事をやらしているということですから、一つ一つそういう反省の下に立ってきちんとした改革をやっていきたいと思います。
 システム開発につきまして、詳細につきましては必要があれば政府委員に答えさせます。
○福島みずほ君 報告書は、不正防止のための仕組みや事件発覚後の対応も不十分であったことを指摘しています。現在の不正防止の仕組みは十分か、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(舛添要一君) 今一つ一つ、例えばカードを偽造した、じゃこれはどうする、カードというのはお金の出し入れ、それから領収書を偽造する、もういろんなケースがそこに出ています。一つ一つ、二度とできないような手を打っています。そして、窓口に現金を持ってくる、それをポケットに入れる、こういうケースがありましたから、これは全体の件数のわずか一・七%なんですね。だから、私はもう窓口でお金を授受するというのは原則的にやめようということで、今その指示を出したわけです。
 甚だ恥ずかしいことに、コンビニエンスストアの窓口で払ったら信用できる、社会保険庁の窓口で払ったら信用できない。国家が何なのか、公の機関が何なのか、この基本を全く忘れている。こういうことでは国全体が成り立ち行きません。事は社会保険庁だけの問題ではありません。
 ですから、襟を正して、社会保険庁改革、今言った不正のことを一つ一つつぶしていく過程で、独り社会保険庁や厚生労働省のみならず、国家の行政機構、そこに巣くっているいろんな問題について徹底的なメスを入れて新しい日本国家の建設を図りたい、そういう覚悟でございます。
○福島みずほ君 私は、外部監査を始めとして外部のチェック機能が必要だと考えます。
 ところで、安倍前首相は、歴代社会保険庁長官に対して責任を求めると言いながら、何も行わずに終わりました。大臣に、歴代社会保険庁長官の責任についての見解を求めます。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保険庁という組織のトップは社会保険庁長官でございます。したがって、歴代長官は極めて重い責任がある。それからさらに、全体の組織は厚生労働大臣がそのトップであります。これも極めて重い責任があります。ですから、そういう意味で私は、きちんと責任を自覚して猛省をしていただきたい。そして、歴代次官、長官に対しては自主返納という形でさきの六月に求めたところでございます。
 それから、例えば厚生労働大臣経験者でも丹羽雄哉代議士、この方は自ら年金をすべて返納しております。こういう形でございますが、国家行政組織法上、法的に、では、あなた責任あるから、これだけのお金戻しなさいよと言うことができないんですね。ですから、私も襟を正す意味で自主返納という形を取りました。自主返納含めて要請をする。しかし、基本はやっぱりきちんと責任を反省してもらわないといけない。
 私の今の仕事は、そういう皆さん方の、特にトップの方々の反省の上に立って、きちんとした国民に信頼できる年金、日本年金機構をつくり上げる、そのことに尽きると思います。
○福島みずほ君 大臣は、歴代社会保険庁長官に対して退職金等の自主返納を求めていらっしゃるということなんですが、歴代の長官の中で退職金を返納された方はどれぐらいいらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) そのデータについて、個々の名前で申し上げていいのかどうかということも含めて、私のところに今そのデータがありませんので、どういうふうに取り扱われるのか、それは是非理事会の方で御検討いただければ、もし今……
○福島みずほ君 分かれば。
○国務大臣(舛添要一君) 政府委員の方で持っていて、これを理事会の皆さんの御決断でお出ししてよろしいということであれば、これは委員長、そこから先は委員長の御采配にお任せ申し上げます。
○福島みずほ君 もしよろしければ、よろしくお願いします。
 質問通告では、退職金の返還を求めるべきではないかという質問通告だったので、何名とか何人というのは言っていないんですね。ただ、今の段階で分かれば、少なくとも今人数だけでも教えてください。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 歴代社会保険庁長官の皆さん十七名に自主返納を求めておりますが、現在のところ、まだその辺の意思を示されない方は一名いらっしゃるということでございます。
○福島みずほ君 示さない人が一名。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) はい。残りの方は返納の意思をお示しをいただいております。
○福島みずほ君 返納の意思を示さない人の名前を聞きたいですが、ほとんどの方が返納をするという、退職金の返納を……ごめんなさい。じゃ、ちょっと済みません。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 一名の方は既に退職されている方でございますので、残りの歴代長官につきましては訂正させていただきます。ごめんなさい。死亡されておりますので、残りの、この死亡の方を除く十六名の方については自主返納に賛同いただく意思を既に示されております。
 以上でございます。
○福島みずほ君 総務省が頑張ってこの報告書を出し、これを見ると、やっぱり今までの問題点がかなり網羅的に出ていると。資料が捨てられたことも明らかになっており、資料が出てこない分も極めて残念だと思いますが、全力を挙げて無駄遣いと問題点の解決をやるべきであり、国会もその旨頑張っていきたいと思います。
 児童扶養手当について一言お聞きします。
 あした大臣は、シングルマザーの四団体の人にお会いになるということなんですが、この児童扶養手当の一部削減が来年四月から実施予定ですが、母子家庭の現状を大臣はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。あるいは、これをやめるべきではないかと思いますが、削減をやめるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは今実態調査をいろいろやっているところであります。基本的には母子家庭、これはお母さんが就職できて、そして一定の収入を得れる、そういう形をまず一生懸命御支援申し上げたい。方向としては間違っていない方向であると思いますが、ただ個々のケースについて、やはり非常に困った方々がおられる。
 ですから、例えば実質的には八歳より未満の方々のお子様をお持ちの方はこれを対象としないということでありますので、やはり政府といたしましても、また与党の皆さん方も、一つ一つ問題があれば立ち止まって検証していくと。そういうことで今、自民党、公明党の与党のプロジェクトチームがこの問題についても細かく当たっております。そういう結果を踏まえて、また私もいろんな現場が、時間許す限り見る、そしていろんな方の声に耳を傾けて改善できるところはやっていきたいと、そういう思いで取り組んでまいりたいと思います。
○福島みずほ君 厚生労働省が先日、全国母子世帯調査を行いました。その結果、今日の資料として配っていただいていますが、平均所得の比較で、平成十四年と平成十七年度で児童のいる世帯を一〇〇とした場合の母子世帯の平均所得割合は三〇・二%、平成十四年度から、二九・七%、三割あるというのがもう三割切ってしまって、平成十七年度は二九・七%しか平均所得割合がないと。この実態からは、いわゆる母子家庭が児童のいる世帯に比べてもどんどん、比較して平均所得が下がっている、三割を切っているという非常にやはり困窮している状態が明らかになっています。
 ここでやっぱり児童扶養手当という命綱を削ることは問題であると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員が出されたこのデータを見て、ほんのわずかは改善しているんですけれども、やはりなかなか現状は厳しいというふうに思います。
 だけれども、私は、例えば母子家庭であってもお母さんが生き生きと仕事をして、就業支援というのはやっぱりやらないといけないと思う。そのときに、社会全体で子育てをしながらそして仕事ができる環境を整える。それはITを活用する、そういうこともあるでしょうし、私は、今個々の支援体制、もちろん今非常に困ってられる方々に対しては先ほど申し上げました与党・政府一体となってこれは今対策を考えているところですけれども、長期的に見たときに、そういうお母さんが仕事をしながら、そして子育ても両立しながらやっていけるような仕組みをつくっていく。私は今、人生八十五年ビジョンというのをつくり、その中の大事な項目としてこの問題を取り上げたい。みんなが生き生き仕事をし生活をしていく、そして、税金でお世話になるんではなくて、自分で働いて自分で税金を、これは障害者についても同じことで、自分で稼ぎを得てきちんと税金を払える、そういう自立した方々が、障害があろうと母子家庭のお母さんであろうとやっていける社会というのが私は本当の先進国だと思いますので、そういうことを皆さん方とともに、いい国をつくるために努力をしたいと思います。
○福島みずほ君 児童扶養手当は御存じ所得制限がありますから、もらえない人もいるわけですよ。就労支援が大事なことは分かります。しかし、問題なのは、困窮していて現に所得が上がらないにもかかわらず、就労支援も十分ではないにもかかわらず、児童扶養手当のカットがされようとしていることです。ですから、これについては是非見直しをお願いいたします。
 今、障害者についてもということで、先日、障害者自立支援法について聞きましたので、一言お聞きします。
 十月三十日、日比谷野音に全国から六千人集まって、障害者自立支援法の廃止を求めて集まりました。与党の先生方も参加をしています。どうして障害者の人たちからこれだけ見直してくれという声が上がると大臣は思われますか。
○国務大臣(舛添要一君) たくさんの皆さん方がお集まりいただいて声を大にしていただいた、こういう声は基本的に政治に生かさないといけないと思います。
 しかし、何度も申し上げていますように、就労の支援、これはやっぱりしっかりしていかないといけない。先ほど申し上げたことにも、繰り返しになりますけれども、自ら働ける、障害があっても働いて、正にノーマライゼーション、もうこれは北欧では一九七〇年からこういうことをやっているわけですから、日本もそろそろそういう理念をしっかり確立していきたい。しかし、その過程においてきめの細かい対策を取らなければ駄目なんで、したがって政府・与党スクラムを組んで千二百億円の激変緩和措置をやった。そういうきめの細かい措置を更にやっていただく。
 私は、障害者の就労を通じて自立を支えていくと、この基本的方向は全く間違っていない。そのためにきめの粗い、そしていろんな今おっしゃったような困った方々がおられるようなところについては、これは政府・与党としてしっかりやっていかないといけないと思います。
 そして、私は先般、スワンベーカリーという正に就労しながら頑張っておられる障害者の方々のお店、スワンカフェというところも、これはそこでコーヒーも飲ませていただきました。ああ、こういうのがたくさん増えると理想だな、そういう方々の声もあります。いろんな方々の声を謙虚に賜って厚生労働行政に携わってまいりたいと思います。
○福島みずほ君 今、きめの粗いとおっしゃいましたが、きめの細かな対応……(発言する者あり)いや、いいです。
 それで、私は舛添大臣とは共通する部分の思いもあるのですが、家族団らん法と障害者自立や母子家庭などの就労支援やれば十分じゃないか、自立があってみんな選択できるからいいじゃないかというところが、どうも正直現実を分かっていらっしゃらない。それはやっぱり大学教授をされてこられて、自由な時間で自己決定、自己責任が取れるからそう思われるかもしれないんですが、実際、障害者自立支援法を審議している中で、当時の尾辻大臣は現行のサービス水準を下げないと発言をしていました。現状は、個々の当事者、家族、自治体、事業者の負担が大きく増えて、サービスの低下を余儀なくされています。特に、移動支援、コミュニケーション支援のサービスが下がっています。作業所に通えば収入より支出が増えてしまい、仲間と働く機会を減らさなければならなくなったというケースも私たちは現場で聞いています。一千二百億円の特別対策をしなければ立ち行かなくなっているということも問題であり、私は、これはもう根本に戻って、そういう就労支援、ノーマライゼーション、そのとおりだけれども、サービスが具体的にとても下がって現場が困っているという実態を是非見ていただきたいと思います。
 この委員会で、年金について、いろんな事務費や様々なものを保険料でやるのかあるいは税金でやるのかということが大問題となっています。社民党は、基本的に税金でやるべきだということに大賛成です。本法案が示すように、広報、年金教育、年金相談等について国庫から拠出することによって、予算作成の様々な過程でチェックをされて、国会においても予算委員会、決算委員会、厚生労働委員会できちっとチェックを受けると、それが国民の皆さんの年金に対する信頼を獲得する第一歩だと思います。今日質問の中で明らかになったように、与野党問わず無駄遣いはやめるべきだと思っているわけですから、その税金のチェックの段階で無駄遣いじゃないかというチェックを国会の責任においてやっていきたいと思っております。
 今日、様々参考になる意見もありました。与党側からこの予算を出すんであればどこかを削減するのかという議論がありました。在日米軍基地の特別措置法のとき、予算幾らだと聞いたら、試算ができていないと。三兆円じゃないか、いや答えられないと。これから政府が提案される法案はどこを削ればいいのかというところから私たちは質問しないわけですから、その点では、やはりこれから全部国会の中で予算を伴う審議にどこを削るのかという議論が解決しない限りその法案が通らないんであれば、すべての法案はどうなるのかとも思いますが、大変参考になる御意見を聞かせていただいたと思っております。
 ありがとうございます。
○委員長(岩本司君) 本日の質疑は終了いたしました。
 暫時休憩いたします。
   午後三時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後五時五十五分開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本法律案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本法律案に対する意見を聴取いたします。舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 参議院議員直嶋正行君外六名提出の国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきましては、年金事業運営費の取扱いは、本年七月に成立した国民年金事業等の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律において、年金事業運営に必要な事務費等に限定して年金保険料を充てることを制度化したところであり、また標記法律案により約二千億円の国庫負担が新たに生じるものであり、政府としては反対であります。
○委員長(岩本司君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○中村哲治君 私は、民主党・新緑風会・日本を代表して、ただいま議題となりました国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、いわゆる年金保険料流用禁止法案に対して、賛成の立場から討論を行います。
 公的年金制度に対する国民の皆様の不信と不安はますます高まり、深刻な状況にあります。本年六月十九日付けの全国紙世論調査においては、国の年金制度を信頼していないという人は七六%に上がりました。その後も、社会保険庁職員、市町村職員による年金の横領が明らかになるなど、状況は更に悪化しております。今なすべきことは国民の年金不信を払拭し、信頼の回復に努めることであり、それなくしてはどのような年金制度であっても持続的に運営していくことは困難な状況にあります。
 これまでの委員会質疑の中で明らかになったように、そもそも公的年金制度は年金事務費を国庫が負担することを前提としてつくられています。これは、公的年金制度という国民の皆さんが世代間で支え合う仕組みを国が責任を持って運営するのだという国の強い意思の表れでございました。私たちは、深刻な年金不信に陥っている今だからこそ、この制度創設の当初の国の意思に立ち返るべきであると考えております。
 与党議員からは、民主党案について、年金事務費を保険料財源から税財源に付け替えた財源付け替え法案との御批判もありました。しかし、そもそも税財源で賄われてきた事務費を保険料で賄ってきたのは特例措置によるものでした。それを、さきの国会において、通常国会において、政府・与党は恒久的に保険料を財源にする法案を強行に採決されました。私たちの立場からすれば、これこそ財源の付け替えと言えます。
 現在、年金記録問題や年金制度改革など、早急に取り組むべき課題は山積しております。また、年金保険料の無駄遣い、年金記録問題によって明らかになった年金の未払いなど、国民の皆様の不安は尽きません。
 しかし、この年金保険料流用禁止法案によって、年金保険料は給付以外には使わないという原則に立ち返ることにより、保険料が無駄遣いされるのではないかという国民の皆様の疑念は打ち消すことができます。
 この法案の成立は、国民の皆様に年金に対する信頼を回復していただくための第一歩となります。そして、それは今私たち政治家が決断することで可能となります。与党の皆様には、いま一度の御再考をお願い申し上げ、私の賛成討論といたします。
○小池晃君 日本共産党を代表して、民主党提出の年金保険料流用禁止法案に対する賛成討論を行います。
 強制加入である公的年金の管理運営は国の責任で行われるべきものであり、九七年以前は国民年金法など個別法によって事務費の国費負担が規定されてまいりました。ところが、九七年の財政構造改革法によって特例措置として事務費への保険料流用が開始され、通常国会で成立した社保庁解体法案によってこの特例措置が恒久化されました。この措置によって職員宿舎の建設、社保庁長官の交際費などにまで保険料が流用され、事務費への年金流用開始以降の社会保険オンラインシステム経費も急増しています。
 さらに、九七年以前から福祉施設事業として採算性を度外視して建設され大赤字に陥ったグリーンピアなど、莫大な年金保険料が浪費されてきました。この中には、歴代厚生大臣、年金局長の地元へ誘致されるなど、建設経過が不明朗と指摘されているものもあります。グリーンピアは建設費のわずか二・五%でしか売却できず年金財政に穴を空けましたが、こういった経過についてだれも責任を取っておりません。今、福祉施設事業が教育、広報、相談と名前を変えておりますが、更に同じような過ちを犯すことになる危険性をだれも否定できないと思います。
 こういった無駄遣いの温床となってきた年金保険料の流用を禁止することは当然であり、年金制度への信頼回復の第一歩になるものであり、参議院選挙での国民の負託にこたえるものであると考えます。
 以上、賛成の理由を申し上げ、討論といたします。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社民党を代表して、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、いわゆる年金保険金流用禁止法案に対し、賛成の立場から討論をいたします。
 昨日、総務省の年金記録問題検証委員会は年金記録問題検証委員会報告書を発表しました。報告書は、厚生労働省及び社会保険庁の基本的姿勢として、国民の大切な年金に関する記録を正確に作成し、保管、管理するという組織全体としての使命感、国民の信任を受けて業務を行うという責任感が、厚生労働省及び社会保険庁に決定的に欠如していたことが、年金記録問題発生の根本にある問題であったと厳しく指摘をしています。年金は、国民の高齢期における大切な命綱であるにもかかわらず、その年金をずさんに扱い放置してきた責任は極めて重いものです。
 また、このようなずさんな年金管理が明らかになった以降も、社会保険庁や厚生労働省は事実を自ら明らかにすることはありませんでした。また、この年金保険料の使途について極めてずさんであったということは論をまちません。次から次へと、社会保険庁自らの手ではなく、議員や報道によって事実が明らかにされるたびに国民の怒りは高まっていきました。
 社民党は、改めて国民の財産である年金をずさんに扱ってきた社会保険庁並びに厚生労働省、特にその責任者である歴代の社会保険庁長官及び厚生労働大臣らの責任を厳しく指摘します。今、国民の年金制度に対する信頼は地に落ちています。このような中で少しでもその信頼を回復するためには、ずさんな管理を許さず、不正を許さないチェック体制を社会保険庁の中で早急に構築することが必要であることを指摘したいと思います。
 また、本法案が示すように、広報、年金教育、年金相談等については国庫から拠出することによって予算策定の様々な過程でチェックされ、また国会においても予算委員会、決算委員会、厚生労働委員会において厳しくチェックをすることが可能になります。
 このように、年金保険料は年金以外に使わないことを明確にすることこそが国民の年金制度への信頼を取り戻す第一歩であると確信をしています。
 以上をもって、本法案に賛成し、社民党の賛成討論といたします。
○委員長(岩本司君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時六分散会