第168回国会 厚生労働委員会 第11号
平成十九年十二月十一日(火曜日)
   午前十時七分開会
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   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     今野  東君     中村 哲治君
     古川 俊治君     若林 正俊君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     柳澤 光美君     風間 直樹君
 十二月十日
    辞任         補欠選任
     風間 直樹君     徳永 久志君
 十二月十一日
    辞任         補欠選任
     徳永 久志君     風間 直樹君
     福島みずほ君     近藤 正道君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本  司君
    理 事
                家西  悟君
                谷  博之君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                渡辺 孝男君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                風間 直樹君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                津田弥太郎君
                徳永 久志君
                中村 哲治君
                森 ゆうこ君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                島尻安伊子君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                山本 博司君
                小池  晃君
                近藤 正道君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  茂木 敏充君
       発議者      大村 秀章君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  西川 京子君
       厚生労働副大臣  岸  宏一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       内閣府食品安全
       委員会事務局長  齊藤  登君
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       総務省統計局統
       計調査部長    下河内 司君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        上田 博三君
       厚生労働大臣官
       房審議官     荒井 和夫君
       厚生労働省医政
       局長       外口  崇君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       藤崎 清道君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   新島 良夫君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       大谷 泰夫君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       厚生労働省老健
       局長       阿曽沼慎司君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       社会保険庁運営
       部長       石井 博史君
       農林水産大臣官
       房審議官     谷口  隆君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (未統合の年金記録への対応に関する件)
 (薬害C型肝炎被害者の救済に関する件)
 (産科医療の充実策に関する件)
 (生活保護の扶助基準見直しに関する件)
 (食品安全行政の在り方に関する件)
○厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特
 例等に関する法律案(衆議院提出)
○老人福祉法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
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○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、古川俊治君、今野東君及び柳澤光美君が委員を辞任され、その補欠として若林正俊君、中村哲治君及び徳永久志君が選任されました。
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○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長外口崇君外十七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(岩本司君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○森ゆうこ君 おはようございます。民主党の森ゆうこでございます。
 まず最初に、厚生労働大臣の公約でしょうか、大臣就任当初の発言について伺いたいんですけれども、本日、朝日新聞に、年金名寄せ困難千九百七十五万件という記事が報道されました。
 先ほど、朝八時から、私ども民主党の厚生労働部門・総務部門合同会議、年金問題の検証をやっている会議でございますが、ここで、出席されました社会保険庁の吉岡運営部管理官に対しまして、私どもの方から、今回、今日、これに関連する報告書が八時半からの自民党の部会で、あれ、いらっしゃいませんけれども、衛藤さんが座長だと思うんですけれども、衛藤さん座長の自民党の部会で八時半からその資料に基づいて説明がされるということを伺いまして、私どもの、そもそもこの消えた年金の問題は民主党の長妻議員がやってきたんですよ。勝手に横取りして、舛添さん、何だっけ、流行語大賞、のこのこ表彰式に出掛けたようですけれども、民主党が追及してこなければ明らかにならなかったこの五千万件の問題です。
 なぜ我々の部会には報告できないんでしょうか。それは舛添大臣の御指示ですか。舛添大臣、御答弁お願いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 本日午後に、私から、この今の年金の状況について特別便を含めて正式に記者会見をやるということで、今、最終的な資料を含めてのこの精査をし、まとめを行っているところであります。それがまず現状です。
 そのプロセスにおいて中間的にいろんな資料が出てくる。そして、まあこれは恐らく今までのこの形であれ、今までのルーチンというか、それは政府・与党、議院内閣制であり、その今言った中間的な資料を与党の方の部会に提出するという、そういうルーチンにのっとったものであるというふうに私は理解をしております。
○森ゆうこ君 私どもは、もう今日この委員会でこれから私、それから蓮舫さんもこの年金の問題について質問するんですけど、私たちはこの新聞記事に基づいて質問しなければいけないんですよ。おかしいじゃないですか。なぜ自民党には資料を出して、私どもには出さないんでしょうか。出してください。先ほど部会で提出を要求いたしました。
 資料を提出いただきたいと思いますが。それまで質問はできません。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩いたします。
   午前十時十二分休憩
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   午後四時十五分開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○森ゆうこ君 まず、質問に先立ちまして、いま一度抗議をしたいと思います。
 朝、お願いをいたしました未統合記録の全体像の資料につきまして、先ほどまで私どものところに提出をいただくのが遅れたこと。メディア、記者会見、十五時三十分からだったと思うんですけれども、催促をいたしまして私の事務所に届いたのが十五時五十五分、蓮舫議員の事務所は五分前だそうです。どういうことですか。こういうことについてまず抗議をさせていただきたいと思います。
 その上でお尋ねをいたしますが、大臣、今回出されました報告についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 七月の政府・与党の工程表に基づいて着実にやってきた結果こういう形の数字が出ましたということで、これを皆さん方に報告したわけであります。とにかく、全くだれもやったことのない未知の領域に挑んできたわけですから、事前にどれだけのものがあるか、これが分からなくて今一生懸命やっておるところでありまして、基本的に工程表にのっとってやった結果がこういうことであると思います。
 どういうふうに思いますかって、ちょっと具体的に御質問いただかないと、どの点についてどうかというのをちょっとお答えをしにくいんですが。
○森ゆうこ君 他の委員のところにまだ資料が届いてないそうですけれども、どうしたんでしょうか。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○森ゆうこ君 じゃ、一つ一つ聞いていきますが、この千九百七十五万件、今後解明を進める記録等が千九百七十五万件、全体の三八・八%もあったということについてどのような御認識でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 私も七月五日のこの政府・与党の工程表を作るのに、前の部分は参画いたしました。後半は自分の選挙がありましたからできませんでしたけれども、そのときに、ここまで今、森委員がおっしゃったような状況であると、三八・八%、千九百七十五万件。ただ、これは実を言うと死亡している人たちが二百八十万ということですから、それをちょっと除いたりいたしますと九百四十五万ぐらいで一八・五%というようになりますけれども、いずれにしても、森委員が今おっしゃったように、こんなにもたくさんあるのかというのは、私は工程表を作る作業に参画した七月の段階では想定をしておりませんでした。
 ですから、非常に、ここまでずさんだったのか、つまり、これはもう積年の病弊というか、社会保険庁が手をこまねいてきたことの結果がこういうところまで来ているというのは、作業をやりながら非常に驚愕をしているということでございます。
○森ゆうこ君 とんでもない答弁だと思うんですけれども。
 この千九百七十五万件のうち、今後、どれだけ解明できると今考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) それは、正にやってみないと分かりません。
 例えば、死亡していると考えられるもの、これはもう解明すぐできると思います。それから、厚生年金で、婚姻なんかで結婚して名前が変わった方、これはコンピューターに掛かりませんですから、是非これは国民の皆さんにも御協力を賜って、ヤマダさんが結婚してタナカさんになったら是非お知らせいただくと、それですぐコンピューターのプログラムに掛けられますから、そういうことをやっていく。
 ただ、これは今作業中ですから、正にだれもがやったことのない作業ですから、お答えとしてはやってみないと分からないということしかお答えできないと思います。
○森ゆうこ君 やってみないと分からない、この期に及んでそういうことをおっしゃるというのは私は到底信じられませんが。
 それでは、大臣就任当初の記者会見で、最後の一人まで、そして来年の三月まで必ずやるという趣旨で御発言をなさったというふうに承知しておりますが、それはどのような根拠を基にそのような発言をされたのでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 七月五日の政府・与党連絡協議会の取りまとめは、来年三月までを目途に五千万件の記録と一億人の記録をコンピューター上で突き合わせ(名寄せ)、その結果、記録が結び付く可能性がある方々へお知らせをする、これをこのまま実行しているわけです。したがって、最後の一人まで、最後の一円まで、今もそのつもりで一生懸命頑張っています。
 しかし、五千万件を三月をめどにしてチェックして照合してみる。照合してみたら、台帳がありません、戦災で焼けてありません、だからそういう状況が分かる。この方は、例えば千百万件、約八百五十万人の人はこの二か月ぐらいの作業で出てきました。記録は修復できます、ほぼ。こういうことがそうだと。だから、五千万件を全部チェックしてみますよと。そして、チェックした結果、全く未知の、今まで人がやったことないことをやっているわけですから、それは出てくる、出てこない、それが分かるわけで、そのことを申し上げているわけで、私は、全く公約違反とかなんとかいうことではなくて、今も全力を挙げてやっています。
 しかし、私がそういうことを、これはだから、先ほど申し上げたように、こんなに難しい問題であるかは想定できませんでしたね。正に七月の段階で予想できませんよ、それはやってみないと。やってみてそういう問題が出て、しかしそれでもなお続けていきます。そういうことと、この工程表に基づいてきちんとやることを言ったことは、全く私は矛盾しないと思います。
○森ゆうこ君 済みません、ということは、大臣は何の根拠もなく来年三月までにこの五千万件の名寄せを完了させると、そのように御発言をされたと。何の根拠もなく御発言されたということでよろしいですね。
○国務大臣(舛添要一君) 三月までに名寄せは完了いたします。その結果、つまり五千万件あるわけですから、名寄せは完了するんです。その結果、台帳が失われて、ないことが分かるという、そういうことを言っているわけでありまして、私は名寄せは完了する、何の問題も私はないと思いますよ、その点については。
 だから、それは工程表をきちっと決めてやっている、作業工程に基づいてやっているわけですから、ですからそのことは是非御理解をいただきたいと思います。
○森ゆうこ君 済みません、理解できないのでちょっと確認させていただきたいんですが、じゃ、大臣のお約束された名寄せというのは一体何を意味するんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 五千万件の記録があります。これを一つ一つチェックするということです。それが名寄せだということです。
○森ゆうこ君 えっ、本当ですか、それ。今の答弁でよろしいんですか。
 事務方にちょっと聞きたいと思いますが、名寄せってそういう意味なんですか。一つ一つチェックするのが名寄せなんですね。ああ、そうなんですか。
○政府参考人(石井博史君) 名寄せの定義でございますけれども、先ほど来大臣が申し上げております、私どもが未統合の五千万件の記録について取り組んでいるその基本になっております本年七月五日の政府・与党協議会の取りまとめ、この決定のときに言葉の用い方についても定義付けてございます。
 その定義をそのまま引用させていただきますと、氏名、それから生年月日、性別、この三つの情報を用いて、未統合の五千万件の記録と、それから一方、基礎年金番号で管理されております二億五千万の記録、これをコンピューター上で突き合わせて、そしてその結果、その三つの条件が合致するものを抽出、特定いたしまして、そのことを通じて同一の方ではないかというふうに推定をする、把握をする、そのようなことを意味すると、このように要するに定義付けられているわけでございますけれども、今大臣が申し上げたように、そのポイントというのは、正にその五千万件とそれから基礎年金番号の方で管理されているその記録、これをきちっと一定の条件でもってチェックすると、こういうことかと思います。
○森ゆうこ君 だれもそんなふうに、国民の皆さん、そういうふうに理解していないと思うんですけど、もう一回お聞きしますが、名寄せ、三月までに名寄せを全部完了するとおっしゃったその名寄せというのは、ただ単にチェックしていく、一つ一つそれチェックしていくということだけなんですか。大臣、もう一度お答えください。
○国務大臣(舛添要一君) チェックという言葉は、私がちょっと横文字使って不明だったらそれは言い直しますが、つまりモリユウコという方の記録が基礎年金番号と統合されていない、それを発見しましたと。で、モリユウコという、ちょっとお借りして恐縮なんですけど、氏名と生年月日と男女別入れます。それと、実は、その年金の重複期間をコンピューターに入れて、今その作業をやって、そしてこのモリユウコさんというのは基礎年金番号のこの方であるというのは分かる。分かって、それを十二月中旬からこの年金の特別便でお知らせすると、その作業を含むわけです。
○森ゆうこ君 今、先ほどチェックという話がありましたけれども、チェックということでいえば、最初の三億件ですか、約。その三億件、ありましたよね、最初の。その三億件を最初に全部チェックして、そのチェックというのは一回終わっているんじゃないんですか、チェックという点でいえば。
○政府参考人(石井博史君) 平成九年の一月当時、基礎年金番号を導入した時点においてその三億件の手帳記号番号があったと、こういうことになってございます。
 それらについてのチェックということでございますけれども、基礎年金番号の下で管理される要するに手帳記号番号ということで、それ以前は基礎年金番号ございませんで制度ごとに手帳記号番号が振り出されていたわけでございますので、そういうような形で、同一人の方でも制度ごとに分散するようなといいますか、複数存在するような、そういう状態を基礎年金番号の下に確認の上で統合していくと、そういう作業をチェックというふうに呼ぶということで申し上げるならば、その三億件全部についてのチェックは、今、正にごらんいただいておりますように完了していないわけでございまして、その結果として五千万件というものがなお未統合ということで残っていると、こういうことでございます。
○森ゆうこ君 つまり、今おっしゃったんですけれども、じゃ、統合作業が今おっしゃった社会保険庁の言うチェックということで、今そういうふうに説明をされましたけれども、もう一回、統合作業はイコール、チェックということなんですね。
○政府参考人(石井博史君) チェックという言葉に余りこだわるのもいかがかというふうに思いますけれども、正確に申し上げますと、基礎年金番号の下で、従前、制度ごとに振り出されていた手帳記号番号というものを同一人の基礎年金番号へということで確認して、そして、そういうものはその方の基礎年金番号のところに帰属させると、そういうことを先ほど私はあえてチェックといえばチェックということで使わせていただきますというふうに申し上げたわけでございますけれども、二億五千万件はそういう意味で確認され、統合され、そして三億件のうち、その残りの五千万件が今ごらんいただいたような形で未統合ということで存在していると、かようなことでございます。
○森ゆうこ君 だから、未統合だからそれをもう一回名寄せをしてきちんと統合する、三月までに五千万件を名寄せをする。
 じゃ、未統合って一体何なんですか、未統合というのは。
○政府参考人(石井博史君) 未統合と申しますのは、基礎年金番号の管理の下にない状態を言うわけでございます。
○森ゆうこ君 そうしますと、消えた年金五千万件というふうに言われていたわけですけれども、その五千万件というものは未統合の状態であったということでよろしいですね。
○政府参考人(石井博史君) さようでございます。
○森ゆうこ君 統合が完了すること、これが名寄せだというふうに説明をされていたというふうに思いますけれども、それは一体どうなったんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 実は、もう一つのポイントは、森委員、コンピューター上でというのが七月五日に決定して、三月五日までにやるのはコンピューター上で名寄せをやるということなんです。
 それで、先ほど言ったように、正確にそのモリタユウコっていう名前であればいいんですけれども、婚姻なんかで名前が変わっているときにはコンピューター上でできません、できません、コンピューター上でできません。そのことは、コンピューターでできませんから、広く今から広報して、どうか、自分の記録で抜けてるらしいなと、理由は結婚して名前が変わったからだなと、そういう方はどんどんこれは御協力していただいて、そうすると、例えばタナカがヤマダって名前が変わっていたら、タナカで出てこないのをヤマダっていうことでコンピューター掛ければ出てきますから、コンピューター上でできるのをこの七月の五日の決定では三月を目途に、今申し上げた婚姻で名前なんかが変わっているのは更にその後も続けていく。それから、もう完璧に問題ない方についても、今、年金を受給している方は四月と五月に、それから現役で今働いている方が六、七、八、九、十にこの年金の特別便をお知らせ、お伝えして皆さんで一緒にチェックしましょうということですから。
 ただ、私も安倍総理の言葉どおりに申し上げたんですが、最後の一人まで、最後の一円までというのはばっと選挙のときにスローガン的に浮き上がる。そのときに、今言ったような細かい、コンピューター上で五千万件の記録を基礎年金番号と名寄せをするって、そういう説明を細かくしていません。それは街頭の演説するときなかなかそこまでできませんですから、それはもう私も選挙をやって分かりますので。しかし、そこはもうちょっときちんと広報し、そういうことであるということが周知徹底されていなかったことは私やっぱり反省すべきで、実を言うと、国会議員の皆さん方の中でも、これこういうことですよと今説明して今やっと分かったという方もおられるんです。(発言する者あり)ですから、そういうことも含めてきちんともっと周知、広報を徹底すべきであると。
 国会議員というのが悪ければ、自民党議員で結構です。
○森ゆうこ君 ちょっと、今の御答弁はどういう意味ですか。国会議員でもその名寄せ、五千万件の名寄せというのは、今の説明を聞いて今やっと分かったという人がいるって、どういう意味ですか、それ。
○国務大臣(舛添要一君) 今、国会議員ということを申し上げましたが、自民党議員というふうに言い換えさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(岩本司君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(舛添要一君) もう一度正確に申し上げさせていただきます。
 今申し上げましたように、三月までにやることはコンピューター上で名寄せをするということでありまして、こういうことについて、細かくその工程表について国民の皆さんに周知徹底して、何度も何度も説明するというようなことの努力に欠けていたんではないかという反省を今持っています。もちろん、こういうことは紙に書いて皆さんに配りました。
 そして、今申し上げたのは、実は、そういう感想を持ちましたのは、我が自民党の議員の中にも、何人もの議員の先生方がそういうことを理解していなかったという事実がありますので、そのことを申し上げた次第であります。
○森ゆうこ君 私、この通常国会で柳澤大臣に、大臣は多義的な表現というふうにおっしゃったんですよ、多義的。多義的、今おっしゃったようなこと。私は、詐欺的って言ったんですかって聞き直した。正に今おっしゃった答弁は詐欺的な答弁だというふうに思います。
 大臣、今の大臣の御答弁は、御自分の行われた記者会見と全く矛盾しますよ。就任当初、八月二十八日に記者会見をされて、まあ勢いよく、とにかく公約、最後の一人、最後の一円まで確実にやるというふうにおっしゃった後で、記者さんの方からこういうふうに確認されているんですよ。最初の質問に戻るんですが、五千万件の記録の確認なんですけれども、最後の一人までということを強調されていますが、かなり記録の問題も複雑で、完全に最後の一人までというのは難しいんじゃないかという指摘、また、すごく時間が掛かるんじゃないかという指摘もありますがというふうに改めて記者の方からですね。我々もそう思っていましたよ、いろんな困難があるので、政府の約束していることはまあできないだろうと。早く我々の言うとおりにやればいいのにということで度々皆さんが言っていたと思いますが、それに対して大臣は、来年の三月までにやろうということで全力を挙げてこれはやらなければいけないと改めて答弁されているわけですね。
 先ほど、何の根拠もなくそのような会見をされたということを御自身がお認めになったわけですよね。先日の衆議院の厚生労働委員会でうちの民主党の議員の質問に対して、公約にもいろんな種類のものがあるというふうに御答弁されていたようですけれども、大臣のその三月までに最後の一人まで、最後の一円までという公約はどのような公約の分類に入るんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 二つ質問があったと思います。何の根拠かということ、これは政府・与党の工程表に基づいて三月までということでありますから、これは政府・与党が決定した、そして内閣の決定事項である、内閣の一員である私はこれに従ってきちんとやるべきであって、それは命懸けでこれを今でもやっています。それがまず一つ。
 それから、何度も申し上げますように、例えば来年の四月一日に消費税を六%に上げますというような、そういう数字の公約と違って、これはやってみないと分からない未知の分野の問題にかかわっているわけですから、そしてやってみて分からない記録が出る、これは婚姻した人の記録かもしれない、こういうのが出てくると、そういう意味で申し上げたわけであります。
○森ゆうこ君 つまり、大臣は就任当初、だれが見ても絶対できないとは思ってはいなかったと。この五千万件、三月までに名寄せをするということに関してだれが見ても絶対できないというものではないと、一生懸命頑張れば何とかできるというふうに思っていたということでよろしいですね。
○国務大臣(舛添要一君) これはやってみないと分かりませんから、それは正にその答えしかないんですよ。やってみないと分からない、それを全力を挙げてやりますと、そのことに尽きます。
○森ゆうこ君 つまり、だれが見ても絶対できないとは思ってはいなかったと、やってみれば必ずできると思っていたということでしょう。だって、そうですよね。それは何を根拠にそう思われたんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も同じ答えになりますけれども、作業工程に従ってこれは全力を挙げてやるということで、全部できるかできないか、できないのが何%あるか、そういうことは全く私が就任したとき分かりません。したがって、最後の一人、最後の一円まで、安倍総理が言われたその指針どおりに全力を挙げてやる、そしてそれに取り組むと。私にはそれ以外の態度は取れません。
○森ゆうこ君 ということは、大臣からしてみると自分は公約を果たしたと、公約を果たしているということなんですね。
○国務大臣(舛添要一君) 私はしっかり、三月までの工程表に従って今もその公約を果たしてやっているわけであります。
○森ゆうこ君 その工程表が何の根拠に基づいて作られていたのか、これを確認しなければいけないと思いますけれども、その明確な根拠もなく必ずやるというふうに公約をされていたと。はっきり言って、舛添さんならやってくれると期待していた国民の皆さんが裏切られたことになるんじゃないんでしょうか、大臣がどう説明しようと。国民の皆さんは、来年の三月までに消えた五千万件、きちんと名寄せをすると、名寄せをするというふうに、皆さんそういうふうに思っていらっしゃいますよ。
○国務大臣(舛添要一君) ですから、まず、先ほど申し上げたように、コンピューター上での名寄せという、そのコンピューター上のということが周知徹底されていない。そして、現実に作業をしていって、私は必ず一月に一遍は記者会見をして国民の目の前に、国民の皆さん方に、今日もそうですが、今日段階でここまで進んでおります、そしてこういう難しい問題出てきました、こういう問題です、これは実を言うと戦災で焼けてありません、紙が虫で食われて見えません、こういうことをはっきり御説明申し上げる。そして、あとは全力を挙げてこの年金記録問題に私は取り組んで、できる最大限のことをやっているということを国民の皆さんが御理解していただけることを御期待するしかありません。それは、私はきちんと説明責任は果たしていると思いますので。
 そして、そういう意味で、プロセスをできるだけ明らかにして、今日のこの記者会見もそうでございますけれども、今何万件、推計すればこうだと、そして五百二十四万件の九三%まで分かりましたよ、こういうことを言っていく。じゃ残りは何だ、残りはこういうものでございますと。この説明をきちんと今後ともやっていって国民の皆さんの御理解を賜りたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 最後の一円までというふうに公約でございますよね。今日の時点でももう本人が特定できないものがかなりの割合で残るということも明らかになったわけですけれども。結局、特定できませんとせっかく保険料を払った、受給できる権利のある方に給付されないお金が多額に上ると思うんですが、今の時点で給付されない額というのは幾らぐらいになるというふうに見込んでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 前国会におきましても、この未統合の五千万件、ここに一つ一つ記録に記載されております保険料の納付の記録、こういうものから推計してどのくらいのものになるかと、こういうお尋ねを随分ちょうだいしたわけでございますけれども、そのときも申し上げているわけでございますけれども、私ども社会保険オンラインシステム、レガシーと言われるシステムでございまして、大変恐縮ながら、この未統合の五千万件に関する今お尋ねの額でございますけれども、これを集計するシステムになってございません。
 今回の調査におきましてもその状況は変わっていないわけでございまして、大変恐縮でございますけれども御理解願いたいと思います。
○森ゆうこ君 今回、こういう推計を出されたわけですから通常国会のときとは状況が違うと思うんですね。午前中も出してほしいというふうにお願いしましたけれども、精査をして出すというふうにお答えになったわけですから、これぐらいの質問には答えていただかないと待たされた意味がないんですけど。答えてください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 重ねての答弁ということで大変恐縮でございますけれども、今お尋ねいただいております件につきましてはシステム的に対応するとなると時間とそれからコストが別途掛かるということがございます。基本的に今レガシーでございますので、今すぐにそれを算出するようなそういう要するに仕組みにはなっていないわけでございます。
 それで、仮にそのためにプログラムを改めて例えば要するに作るというような形で対応するといたしますと、今現在この未統合の五千万件について進めております名寄せ、それから特別便のお知らせ、こういったものの作業に大きな影響が出るということでございまして、私どもとしては今取り組んでおりますその作業の方を優先させていただきたいということで、その点は御理解をいただきたいということでございます。
○森ゆうこ君 この間、何億か掛けて新しいシステムを導入したと思うんですけれども、これはレガシーシステムでやったんですか。
○政府参考人(石井博史君) この八月の末に未統合の五千万件に関する名寄せのプログラム、それからそのプログラムを回しまして出てまいりました結び付くと思われる方にかかわるお知らせ、これをお送りする特別便、これをきちんと作るプログラム、主としてこの二つの要するにプログラムの開発をするということで契約はしてございますけれども、あくまでもそれはレガシーということで、今もなお存在しております社会保険システム、これを土台にして稼働させる、そのためのプログラムということでございまして、システム本体そのものに例えば刷新という形で新たな機能を抜本的な形で付加すると、そういうたぐいのものではないということを御理解いただきたいと思います。
○森ゆうこ君 大臣にもう一度確認させていただきたいんですけれども、とにかく根拠もなく、大臣が言われる根拠は政府のスケジュール、工程表、それと御自分の意気込みが根拠なのかよく分かりませんけれども、それで何度も必ずやるというふうにおっしゃっていたわけですね。
 大臣の判断基準というのはそもそもおかしくないですか、判断基準。例えば、大崎市職員を告発したのは大臣の御判断ですよね。その結果どうなりましたか、告発した結果は。御存じですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは司法の判断ですから私の介入するところではありません。不起訴という決断を司法の方でなされたというふうに聞いております。
○森ゆうこ君 だから、明確なそういう見通しも持たずにそのような誤った判断において告発されて、その結果不起訴、起訴猶予処分ということになった。
 明確な判断基準を持たずにいい加減なことをやる。大臣として御自分の言動をどう思われますか。
○国務大臣(舛添要一君) 是非撤回願いたいのは、誤った判断という、私は誤った判断とは思っておりません。どういう判断で告発するかというのは、それは犯罪があればどのような人であれ告発することが可能なわけです。
 しかし、刑事告発をした結果、起訴にするか不起訴にするかというのは、私が決める、行政が決めることではなくて、三権分立ですから司法が決めることであります。ですから、司法の判断について私が誤っているとか誤っていないとか言うことができないのと同様に、司法がこうなるだろうと、だからどうだということは行政の立場から厳に戒めなければならないというふうに思います。
○森ゆうこ君 要するに、これを聞いて国民の皆さんがどう判断されるかだと思います。
 全部一緒じゃないですか、大臣のは。明確な判断基準、正しい判断基準を持たずに、そしていろいろアドバイスをした方もいらっしゃると思いますが、そういう判断基準を持たずにアドバルーンだけ上げて後は知らない、結果を出さない、何の責任も取らない。そんなことが私は許されるというふうには思いません。
 期待された国民の皆さんに対して、これは肝炎の問題も一緒ですよ、やるやると言ってなかなかやらない。どんなに落胆されていることか。期待をされていらっしゃる国民の皆さんに対して謝罪する気持ちはありませんか。
○国務大臣(舛添要一君) いろんな御批判はお受けいたしますけど、私は私の持てる能力の範囲で全力を挙げて問題の解決に取り組んでいるということをきちんと申し上げたいと思います。
○森ゆうこ君 済みませんが、期待にこれでこたえていると。この途中結果ですけど、今日発表された未統合記録の全体像ということですけれども、千九百七十五万件が分からない、名寄せができそうにない。これで約束したそのことを、公約を実行できる、国民の皆さんの期待にこたえているというふうに本当に思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も申し上げますけれども、この名寄せの作業をしてこういう結果が出たのであって、私の名寄せの作業が失敗で、私の作業の仕方が悪いからこの件が出たというなら私は責任を取らないといけないですけれども、これは今やった結果を国民の前につまびらかにして、こういう問題があります、しかし、それでもなお、更にいろんな手を尽くして一件一件確実に記録を確立していきたい、そういうことを申し上げているわけであります。
 国民の皆さんが、森委員がおっしゃるように私に非常に高い期待を寄せていただいているのは本当に感謝しますし、それにこたえるだけの仕事を全力を挙げてやっているつもりでありますし、これからもきちんとやっていきたいと思っております。
○森ゆうこ君 じゃ、チェックとか名寄せとか統合とか、もういろんな言葉を使って、正に私はこういうのを多義的じゃなくて詐欺的な説明だというふうに思いますが、改めてお聞きしますけれども、この宙に浮いた年金、消えた年金の問題は全部解決できるんですか。
○国務大臣(舛添要一君) それはきちんと七月に決めた政府・与党の工程表に基づいて、一つ一つ着実に作業を進めていくということであります。
○森ゆうこ君 解決できるんですか。最後の一人まで、最後の一円までやる、国民の皆さん、年金をもらえる方にはきちんと最後のお一人まで、最後の一円まで年金を給付するということは、お約束は果たせるというふうに今の時点で考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) 今から予想するんじゃなくて、今の私の責務はそのために全力を尽くすことであります。
 ですから、例えば第三者委員会というのを総務省の下につくっていただいた。そして、その第三者委員会に全く何の記録もない方も訴えて、そこで少しずついろんな聞き取りをやったり周辺の状況を精査しながら、そこでこの年金の記録を確立していただく。そして、御本人が亡くなっている場合には遺族の方にもそういうことをやっていただく。あらゆる、考えられるだけの努力をして今の作業を進めているわけでありますので、私が今全力を挙げてやっている、だから、できるかできないかとそう予測することではなくて、私の今の仕事は全力を挙げてやることに尽きます。
○森ゆうこ君 この数字が出てくる前までは今のような大臣の答弁でも、それは大臣の意気込みを買いましょうという話になるかもしれませんけど、この数字を前にして、千九百七十五万件が分からない、こういう数字を前にしてそういうことが本当に約束できるのかどうかと、統合できるかどうかということについて聞いています。今約束できるかどうか、大臣の見通しを聞いています。
○国務大臣(舛添要一君) そこに書いてありますように、六番、今後解明を進める記録等なんです。ですから、今まではこの緑の千五百五十万件はやった。それから、次の千百万件、これは今から年金の特別便で送ります。今後進めるわけですから、着実に進めていって、今後ともまた進捗状況をこれは国民の皆さんに御報告する、それをやっていくしかありません。
○森ゆうこ君 いや、私もこれさっきもらったばっかりでよく分からないんですけれども、三月まで、今後解明を進める記録等という中で、何、どれがいつまでできるんですか。この矢印がもう何もないところがあるじゃないですか。これはもうできないということでしょう。最後の一件、最後の一人までできないんでしょう、もう。できないと今分かっているじゃないですか。
○政府参考人(石井博史君) お手元の資料のその横長で上の部分がねんきん特別便の工程、それから下の部分がコンピューターによる突き合わせでは、突合では特定できない記録と。この資料の下の部分であろうかと思いますけれども、この部分も、実はその記録の属性といいますか内容に応じてきちんと仕分をした上で、それぞれ取るべきその方法というものがあろうというふうに思っております。
 例えば一番上の、婚姻等により氏名を変更なさっていて、そして結婚前の旧姓の状態で職歴などが記録として残っていると、例えばそういうパターンの場合であれば……(発言する者あり)
○森ゆうこ君 大臣、時間ですから最後にお答えください。
 ここにもう既に矢印のないのが残っています。ありますね、これ。これはもうできないということなんでしょう。つまり、最後の一件までやる、できないのがあるってことでしょう。認めてくださいよ。
○国務大臣(舛添要一君) これは国民の皆さん方に是非御協力を賜りたいというのは正にその点でありまして、間違った氏名であるとか、間違った生年月日であるとか、そういうものをきちんと統合する作業をやっていくために是非協力をいただいて、そして私が申し上げたことが実現するように全力を今後とも挙げてまいります。
○委員長(岩本司君) 午後六時から再開することとし、休憩いたします。
   午後五時一分休憩
     ─────・─────
   午後六時開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に厚生労働省職業安定局長太田俊明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(岩本司君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、大臣に、薬害肝炎についてお聞きをいたします。
 昨日、首相官邸のところに私も行きました。残念ながら、福田総理は原告たちと会わなかったわけですね。私は、ハンセン病のときのように、小泉総理が原告たちに会ったように、まずその被害の実態を是非聞いてほしいと思いました。
 大臣、大臣は会っていただきましたが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 総理も御公務やいろいろあったと思います。そして、私の方から総理にはきちんと原告の皆様方のお声はお届けをしております。
 そして、大阪高裁の和解案が十三日に出る予定でありますけれども、それに至る過程においても、何とか本当にいい形の和解案ができないか、一生懸命今努力を重ねているところであるということを御報告いたしたいと思います。
○福島みずほ君 司法判断は、国の責任が不作為が許容限度を逸脱して著しく合理性を欠くかどうかという立証責任は原告患者が負担をします。ですから、どうしてもここまでは認める、ここまでは認めないというのが司法判断では起こり得る可能性はあるわけです。
 でも、この段階になれば、もう政治的な決断で一律にきちっと救済をすべきだと考えます。舛添大臣、いいことやってくださいよ。
○国務大臣(舛添要一君) 今本当に一生懸命やっているということだけをお伝えして、その具体的な中身については、連日のように大阪高裁の場でこの双方が今議論を重ね、大阪高裁の裁判長が案をお出しになる。で、私どもは、先週その案を口頭で簡略にはお伝えしていただいております。しかし、その内容も公表しちゃいけない、それから今のこの交渉プロセスも一切表に出すなという厳しい命令が裁判長からありますんで、そこはどうぞ御勘弁いただきたいと思います。
 しかし、私は常に申し上げていることは、これは薬害であります。薬害の方々をきちんと救う、そしてできるだけ広く救済する。そして、私は国民がきちんと支持できるようなその解決策を出すべきであると、そういう思いで全力を挙げて取り組んでおりますし、これからも、まだ十三日にまで日にちがございます、全力を挙げて取り組みますということをお誓い申し上げます。
○福島みずほ君 被害者の救済ということをおっしゃってくださいました。
 でも、例えば東京地裁基準によれば、薬害被害者の三割が切り捨てられることになります。その中には、いわゆる四百十八人の放置リスト関係者も百十九人含まれることになります。これらの患者を今回の解決から排除すれば、新たな提訴を招き、薬害肝炎の全面解決にはなりません。
 司法判断と、それから政治上の、これ以上もう被害者を生まないという判断は違うわけですので、是非和解のときにそれを狭めないように、あるいはそれを超えて救済をしていただきたい。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 司法判断と政治判断の違いというのは今、福島委員がおっしゃったとおりでございます。そして、司法判断について、これは東京地裁の判決だけではありません、例えば名古屋はもっと広く国の責任の範囲を認める、それから仙台に至っては国の責任を認めていません。こういう五つの判決は判決として、これは司法の場で裁判長が御自身の判断で独立して下された判断でございますので、それはきちんと尊重した上で、そして、政治家として政治の場でどのような形で最終的に政府が対応するか、これは福田総理大臣と協議を重ねて最終的な結論を出したい、国民の御支持をいただけるような決断を下したいと、そういうふうに思っております。
○福島みずほ君 判決は司法判断ですが、御存じ、和解というのは、両方が合意をすればこれは和解が成立をいたします。つまり、判決よりも和解の方が柔軟であったり、拡大して救済ができるわけです。
 今日私は大臣に、ですから、今和解が問題になっているわけですから、和解の場面で踏み込んでいただきたい。あるいは、提訴をしていない人たちも救済できるような案をきちっと一緒に作ろうではないか。その点ではいかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 大阪高裁の最終的には十三日にどういう案が出るかまだ分かりません。しかし、いい案が出るように今努力を重ねておりますし、そして今、福島委員がおっしゃった御提言もいただいた上で、国民の皆さんの御支援を賜れるような、御支持を賜れるような、そういう決断を下したい。そして、それはきちんと総理の指示を仰いだ上で行いたいと、そういうふうに思っております。
○福島みずほ君 大臣の言葉は重いですから、是非和解の席で十分な解決がされること、そして提訴していない人でも救済できる一律全面解決になるようにお願いします。今大臣はうんうんと言ってくださっていますので、きちっとした提案がなされるように心からお願いいたします。
 次に、年金問題について一言お聞きをいたします。
 もうこれはずっとやってきました、年金名寄せ困難千九百七十五万件。大臣、救済できないわけじゃないですか。一人残らず救済すると言ったけれども、救済ができない。この間も、旧台帳で焼失をした例があることを私の質問に対して社会保険庁は答えました。
 大臣、これは吉兆や赤福よりも悪い、一人残らず救済するというのは偽装だったということではないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど来申し上げていますように、政府・与党の七月の工程表に基づいてきちんと今名寄せ、コンピューター上の作業をし、それに、コンピューター上に掛からないものも更に続けていくという努力をやっているわけでありますから、それはもう何度も御説明を申し上げているとおりでありまして、全力を挙げてこの名寄せの作業をし、一人一人の年金を回復していくと、その努力を今後とも続けていきたいと、こういうふうに思います。
○福島みずほ君 旧台帳がどういう状況か分からない。衆議院の厚生労働委員会は視察に行かれますけれども、旧台帳、どういう状況か。また、焼失しているかもしれない。あるいは、保坂展人衆議院議員の質問主意書に対して、マイクロフィルムでどれだけあるか分からないという答弁も出てきました。
 ですから、私は、一人残らず救済すると言いながら、このずさんな結果が、私たちが言っていたとおりずさんだったということがようやく出てきている。この責任は大変重いと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、大臣に就任して、この年金の記録問題をきちんと対応していくと、それが公約であり、今もきちんとそれは果たしているつもりであります。
 しかし、やっていく過程で、あっ、こういうひどい状況が出てきたな、あっ、こういう形の処理もされていたな。それから、ある企業の方が教えてくださって、税金逃れのために架空の人物をでっち上げた、そんな人、大臣、あんた探したっているはずないですよと、こういうこともおっしゃってきてくれた方がおられた。だから、全くそういうことを想定しないことが出てきました。
 そういう意味で、それは私が大臣に就任して、今から一生懸命やりますと言ったときに、そういうひどい状況であるということを想定する想像力に欠けていたことを批判されれば、それは甘んじてその批判はお受けしないといけないですけれども、そのことは私がこの問題に解決しようというこの懸ける熱意と決意をいささかも揺るがすものではございません。
○福島みずほ君 例えば旧台帳の問題についてもずっと追及をしてきて、今焼失した部分があるとかようやく明らかになって、私が言いたいことは、私たちが言っていたとおりじゃないかと、ここに欠陥がある、ここに欠陥がある、ここに欠陥があると言ってきたらそのとおりだったじゃないかということなんです。にもかかわらず、三月末までにきちっとやり、一人残らず救済をすると。今後、徹底的な情報公開を厚労省及び社会保険庁が与野党問わずきちっとやってくださる、国民に対してやるように強く要求をしていきます。
 次に、産婦人科医の問題についてお聞きをします。
 全国今駆け回っておりますと、命の悲鳴が聞こえてきます。学校や病院がなくなっている、地域の雇用の問題、町の疲弊、地域社会の崩壊、もうとても心を痛めるというのは非常に多い。皆さんの苦しんでいることは、病院がなくなる、産婦人科がなくなる、いないということです。妊婦さんが健診に通うのにバスタオルとはさみを持っていく。この委員会でも何度も質問しましたが、車の中で出産をしてしまうという本当にひどいことが起きている。今、いつでもだれでもどこでも安心してお産ができるという当たり前のことが本当に破壊をされている。私は、これはいろんなことはあるだろうけれど、一つはやはり厚生労働省の政策の結果だというふうに思っております。
 これは、まあ原因はいろいろあるのですが、今日はちょっと前向きにお聞きをしたい。例えば、社民党は産婦人科の確保をします、だれでもいつでもどこでも安心してお産ができるようにしますと提言をしたいと考えています。例えば産婦人科医師の処遇改善が必要で、例えば診療報酬上の優遇措置、診療報酬のアップが必要だと考えますが、この点の改善はいかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 委員おっしゃいますように、私もこの医療の現場、現場を見てきて非常に深刻に受け止めております。例えば産婦人科、それから小児科、こういうところは非常に厳しい状況にある。とりわけ、開業医の方ではなくて勤務医の方々が非常に厳しい状況がある。これは中医協にもきちんと検討していただいて、診療報酬の面でこういう状況を改善できるように今検討し、そのための努力を行っているところであります。
○福島みずほ君 是非診療報酬のアップを、診療報酬上の優遇をお願いします。
 また、今年五月の医師確保対策で、都道府県により産婦人科医などを目指す学生を、奨学金の対策をするということが認められました。私は一つ、医大の入学定員を増員させる、それから産婦人科を志す学生に対して奨学金を都道府県がやるとしても、国もそのことを応援すべきではないかなど思いますが、このような施策についてはいかがお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) これ、文部科学省とも連携を取りながら、奨学金の問題も含めきちんと対応していきたいと思います。
 そして、今定員の問題おっしゃいました。私はこれは実は、お医者さんというのは十年養成に掛かりますから、やっぱり長期的な十年計画でやらないといけない。そして、この委員会でもいろいろ議論が出ておりますけれども、ただ単に医者の数を抑制すればいいのかと、そういう疑問を私は持っておりますので、この点につきましては実は、私の下に医療の長期ビジョンをつくろうという委員会を立ち上げまして、有識者の方々に入っていただいて、現場を視察しながら、どういう形の医師養成がいいのか、長期的なプランもきちんと立ててまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 脳性麻痺の子供が生まれた場合、産婦人科医の負担を少なくするためのシステムづくりを検討しているというふうに聞いておりますが、どんなに頑張っても産婦人科の場合は特に事故が起きる可能性がゼロにはできないということでは、例えば無過失補償制度や第三者委員会、このようなことについてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) これはもう御承知のように、福島県の大野病院のお医者さんが逮捕されるという事件をきっかけに、我々もずっと勉強を重ねてきました。私も、大臣になる前からこの問題、非常に関心持って重ねてきました。
 それで、ノーフォールト、いわゆる無過失補償制度、これをどういう形でやるか、今少し保険者をだれにするかとか細かい技術的な問題は残っていますが、まず、正常分娩で脳性麻痺のお子さんたちを救うというその観点からまず入っていこうと思って、ほぼこの目指す方向で具体化作業を今進めております。
 それから、死因の究明、それからこの前、足立委員からいろんな御提案もいただきました裁判外の調停制度、こういうものを活用して、本当に死因を究明し、そして患者さんを救う、そういうことも、これも私も全力を挙げて取り組んでまいりたいと。
 今、第二次案ぐらいまで出て、パブリックコメントにもかけておりますので、自民党の皆さん方の案もございます。広く御議論を賜って、この死因究明、そして裁判外の調停制度、これも実現させてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 産婦人科に対する、産婦人科を志す学生への奨学金やあるいは助産師さんの活用、今までのシステムの変更が必要だと考え、また提案をしていきたいというふうに考えています。
 ところで、奈良県で未受診の妊婦さんが亡くなるということがあり、奈良県に行ったときも、いろんな資料をいただき、実際の話をお聞きしました。未受診ということも非常に大きいというふうに思うようになりました。経済苦や貧困もあるのではないか。
 これは、御存じ、出産費用も健診も保険が利きません。一回五千円から一万円、十四回から十六回健診を受けなければならない。厚生省は五回程度が望ましいと言っているけれども、公費助成の平均は二・八で、自治体でもしているところがとても少ないんです。
 そうすると、私は少子化社会だからもうけちけちするなと。例えば出産費用や、例えばですよ、健診も保険の適用があるとして、三割については助成するとか、要するに未受診だと病院側は怖くて受け入れられない、妊娠何か月か分からなくて搬送だと来てもこれは困るわけで、このような点に関して一歩踏み込んで、例えば出産費用や健診を無料にしていくようなそういう仕組みはいかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 全く同じ問題意識を持っていまして、今のところは交付税の措置を講じまして五回までこれはきちんと措置をするようになっています。ただ、自治体によってやっていないところも多くて、二・八回というのは平均でございます。それから、例えば秋田県のように、これはこの前知事さんと直接私が話しましたら、秋田県の知事さんは十回という、これを自分の方針でおやりになっている。
 ですから、委員のこの貴重な御提言を賜りまして、最終的にそういう形で、国民の皆さんが少子化対策として五回を十回、本当はおっしゃるように十四回ぐらいできれば完璧なんですね。ですから、そういうことを予算措置できるような形で、今後ともそういう高い目標を掲げて努力はしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 次に、介護従事者、介護福祉士さんの労働条件についてお聞きをします。
 ホームヘルパーさん二級が十八万三千八十四円、非正規介護職常勤が十五万九千四十六円、パートヘルパーは時給千百九十七円、とても安いと。ですから、離職する人が多い、女性や若者が非常に気持ちがあって介護福祉士になっても辞めていくという実態が非常にあります。これはもう委員会でも何回も何回もこれどうするんだと聞いてきましたが、厚労省が抜本的な施策をやってきたというふうには全く思っていません。
 報告書が出ました。でも、これでも生ぬるい。中身について抽象的で踏み込んでいない。例えば具体的にマージン率を設定するとか、そのようなことはお考えにならないのでしょうか。あるいはマージン率を設定し情報公開を具体的にさせる、いかがでしょうか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今のお話の件でございますけれども、社会保障審議会のワーキングチームの報告の件ではないかと思いますけれども、確かにワーキングチームの報告におきましては、事業者が収入をどの程度人件費に配分しているか、そういうことを精査分析するべきではないかということで、事業者が適正な人件費配分を行うべきではないかという問題提起といいますか、がなされたものだというふうに認識をいたしております。
 前から福島委員からマージン率というお話を伺っております。お尋ねのマージン率、どういう定義にするかという大変難しい問題もございますけれども、介護労働者の給与といいますのは、現実には事業者とそれぞれの労働者との間の個々の雇用契約で決められております。したがいまして、また、各サービスごとに収支の状況も違っておりますし、それから事業者ごとの規模とかあるいは利用者の方々の状態も違っておりますし、それに伴います人員配置も違っている、あるいは地域的な特性もあるというようなこともございますので、事業所のマージン率を一律に設定するというのは大変難しいんではないかというふうに考えております。
 ただ、介護報酬が現場の介護職員の賃金の方に適切に配分されるということは大変重要なことでございますので、我々としてもそれが実現されますように様々な角度からいろいろな分析をしていきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 是非これはやっていただきたいと思います。
 それから、高齢社会をよくする女性の会のシンポジウムに出て、いろんな提言が出ました。例えば、女性が介護職、福祉職を取るために奨学金制度でもっと応援したらどうか、あるいは放送大学などである程度通信で取れるようにもっとしたらどうか、あるいはマージン率の設定、情報公開、このような形での育成ということについてはどうお考えですか。
○政府参考人(中村秀一君) ただいま委員からお話がありましたような御意見あるいは高齢社会をよくする女性の会で出された御意見等については、先ほど委員から御指摘がありました、今年の八月に出しました社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針、これは社会福祉法によりまして国が指針を定め、国、地方公共団体、経営者、事業者、関係団体が一致して進めるべきという指針でございます。
 その中でも、例えば委員から御指摘のありました事業者の従業員に対する配分などについても、国がよく実態を調べてそういったことが介護報酬などの設定の参考になるようにというような御指摘もございます。
 それから、従事者の確保のために様々な便宜を図るべきこと、そういった意味で、社会福祉士とか介護福祉士になるために、もう先般法律通していただきましたが、そういった際にも、通信課程を設けるとか様々なことがこの国会の場でも言われておりますし、私どももそういう方向で働きながらキャリアアップするというようなことについてもこたえられるようにやってまいりたいと思います。
 指針にみんな書いてありますので、そういったことを総合的に実施して、福祉人材の確保に努めてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 労働者派遣法についてお聞きをします。
 マージン率というと、派遣法でもこれをやっていただきたい。労働者の派遣会社がマージン取得を約三〇%行っているという報告があります。この実情についてどのように把握をしているか。また、これは労働者派遣法の団体がありますので、例えばマージン率についてこういうふうにすべきだというガイドラインを示す。きちっとみんなが食べられる賃金を得られるように厚労省は踏み出すべきではないですか。
○政府参考人(太田俊明君) 今委員から御指摘いただきました派遣事業のマージンでございますけれども、これは労働者派遣事業における派遣料金と派遣労働者の賃金との差が派遣料金に占める割合であると考えておりますけれども、これ各事業年度ごとに厚生労働大臣に提出される事業報告書によりますと、その割合が一般労働者派遣事業で三一・一%となっているところでございます。
○福島みずほ君 そんなのもう分かっているから、方針をばんと言ってください。
○政府参考人(太田俊明君) はい。全体、そういう労働者派遣制度の在り方につきまして、現在、審議会において検討を行っているところでございまして、派遣会社に派遣料金を開示させるというようなことについても議論されているところでございますけれども、現在議論中でございますので、今後鋭意検討を進めて、その結果に基づいて適切に対応していきたいと考えております。
○福島みずほ君 有料職業紹介制度における紹介手数料の上限規制は一〇%ですので、これはきちっとやって、きちっと働く人が人件費というか賃金を得られるように厚労省は早く踏み込んでくださるようお願いをいたします。
 今後、日雇派遣労働者の安定した雇用条件の確立のために派遣会社に十分な指導を行っていく予定はあるのでしょうか。データ装備費を返却する動きもあり、早急に各労働者派遣会社に通達を出して、現在二百五十万人とも言われる日雇派遣労働者の不安定な現状を守るために手を打つべきではないでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) 今お話のございました日雇派遣につきましても、不安定な働き方であって、これを見直すべきであるということで様々な議論があるわけでございます。
 これにつきましても今年の九月から審議会におきまして、日雇派遣の在り方を含めて、具体的な見直しについて検討を開始したところでございまして、その検討状況を踏まえて適切な対応をしてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 適切な対応ってどういうことでしょうか。
○政府参考人(太田俊明君) 今は正に具体的な議論を行っているところでございますので、制度の施行状況や関係者の意見、現場の実態を踏まえて今正に御検討いただいているところでございますので、そういう形できちっと意見を踏まえて対応をしていきたいということでございます。
○福島みずほ君 この委員会でもう何十回と質問してきましたデータ装備費の問題や強制天引きの問題、あるいはマージン率の件についてもずっとやってきた。厚労省は問題の把握が遅過ぎ、これに関してきちっと通達を出すべきだったのを放置して、今裁判になっているわけですよ。だから、これから検討するなんて生ぬるいこと言っていないで、これは業界にきちっと通達を出してくださいよ。いかがですか。
○政府参考人(太田俊明君) 労働者派遣法を始めとしまして、労働関係法令違反が認められた場合には、厳正、的確に対応してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 強制天引きの件は、これ厚労省も問題だと言っているじゃないですか。それを何年間も何年間も放置をしてきたわけですよ。だからこれ解決すべきだということを言います。
 それで、青木局長には、労働者派遣法を労働者保護のために改正していくべきだと考えています。
 これは新聞報道はいろいろ出ておりますが、例えば製造業に関しては派遣を認めない、登録型派遣については規制をしていく。厚労省は、労働法制を規制緩和、良くしていく、良くしてくれたというか、規制緩和ばっかりしてきてこれだけひどくなったわけで、今度こそきちっと規制強化をすべきだ。いかがですか。
○政府参考人(青木豊君) 今おっしゃったように、労働者派遣法は、派遣業という業態に着目をして、適正な派遣業の運営が行われるように今やっている法律であります。
 この中では、もう当然のことながら、労働基準関係法令、労働保護法制としての労働基準関係法令については等し並みに適用されるわけでありまして、そういう意味では、現在の労働基準関係法令をきちんと厳正に運用して監督指導に当たってまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 これは、労働者派遣法はきちっと規制をして非正規雇用の問題に関して是正をすべきであると、それこそが今の政治がやるべきことだというふうに考えています。
 大臣、冒頭、肝炎のことをお聞きをいたしました。舛添大臣のときに肝炎の問題を十二月中に解決をしてくださるよう心からお願いを申し上げ、私の質問を終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 年金未統合記録五千万件、そのうち名寄せが千百万件、統合の必要のない記録が約三割、これもよく精査する必要があると思っておりますが、四割近くの千九百七十五万件が今後特定困難だと。
 先ほど、やってみないと分からないというふうに大臣おっしゃった。この未統合記録の全体像という資料を見ますと、どうやって特定していくか、四つの、一、二、三、四と書いてあって、@、A、B、C。それで、Cの最後に、「これらによっても、なお対応困難な記録は一定程度残ると考えられる。」とあるんですが、要するに特定できない記録が残るということですね、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 全力を挙げていろんな手を打ちますが、今のところそういうことも予想されるということであります。
○小池晃君 これは重大だと私は思いますよ。だって、六月十四日の当委員会で安倍首相が、一年間以内に五千万件についてすべて突合していく、このように宣言をいたしておると。最後の一人に至るまで徹底的にチェックをし、そしてすべてお支払をするということをお約束したいと思いますと。五千万件すべて年金受給に結び付けるというふうに約束したのに、特定できない記録が残るということじゃないですか。ということは、この答弁は実現ができなくなったということですね、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) そういうふうにここには書いてありますが、それは全力を挙げてこの工程表に基づいてやるということですから、(発言する者あり)いや、そういうことは予想されますよということです。
○小池晃君 そういうことというのは、要するに、じゃ払えなくなることも予想されるということですね。
○国務大臣(舛添要一君) ですから、例えばそういうものについては第三者委員会というものを通じて、そういうところもあらゆる手段をここに、コンピューター上のことですから、コンピューター上のことを超えて更にやれることは一生懸命やるということで、ありとあらゆる手段を使って全力を挙げますということであります。
○小池晃君 だから、コンピューター上のことだけじゃなくて、ありとあらゆる努力を一、二、三、四とやってもなお一定程度残るというふうに言っているわけですから。いいですよ、もう大臣に聞きますから。大臣、だから、そういうことで言えば、正にこの答弁は実現不可能になったということに私はなると思いますよ。
 しかも、これ本当ちょっと許し難いんですが、今回出されている資料の中にこうあるんですよ。七月……
○国務大臣(舛添要一君) 資料何。
○小池晃君 資料三。
 七月五日の政府・与党取りまとめで、来年三月までに約束したのは、コンピューター上で、五千万件の名寄せと、その結果記録が結び付くと思われる方々へお知らせすると。要するに、約束したことは、五千万件全部というふうに約束したんじゃないと。要するに、名寄せをするけれども、その結果結び付いたもの、要するに、そのできた範囲で、例えばそれが半分であったとしても、やった結果は例えば五千万件のうち半分だとしても、それを通知すれば約束を果たしたことになると。今年七月の約束というのはそういうことだったんだということなんですね。大臣、そういったことなんですね。ちょっと確認したい。
○国務大臣(舛添要一君) この資料三にあるこのことは、七月五日の政府・与党連絡協議会の取りまとめの工程表であります。
○小池晃君 そんな約束じゃなかったというふうに国民はみんな思っていますよ。これ聞いたら、みんなテレビの向こうでうそつきって言いますよ。
 だったら、この論理でいったら、例えば一件しか名寄せできなかったとしても、それは約束を果たしたということになるじゃないですか、そういうことですよね。
○国務大臣(舛添要一君) いや、既に千百万件やったらできております。
○小池晃君 そういうことだよ、だから。結局、だから、五千万件やるというふうに言いながら、千百万件で約束を果たしたことになるんだと。こんなでたらめが通用するはずがない。だって、あの選挙の最中に皆さん何と言っていたか。今日、何か町村官房長官は、選挙の最中だから短縮して言ったんだ、そんなでたらめが通用するわけないじゃないですか。
 予算委員会でもこの厚生労働委員会でも何度も何度も議論をして、じゃ、大臣聞きますけれども、今年の七月、六月のあの議論がされている中で、来年までにやることは、別に五千万件全部やるということじゃなくて、名寄せができたものだけを送るということを約束したんですよって一度でも説明しましたか。
○国務大臣(舛添要一君) ここに書いてある、名寄せをしてその方々に、できた方にお送りするというのはうそでも何でもなくて、七月五日に決定したことはこのことで、まずそれが一つです。
 しかし、例えば私が街頭に立って選挙演説をするときに、(発言する者あり)いや、するときに、こんな長い文章は言いません。
○小池晃君 街頭演説の話じゃないでしょう。だって、この間ずっと委員会でも議論してきて、そんな説明は一度も我々聞いていません。国民だってみんな、五千万件、ああ、やるんだ、あれだけ言って約束して、もうやるんだというふうにみんな思っていますよ。しかも、そのときだけの話じゃないんですよ、大臣。
 総務省の第三者委員会のサンプル調査が出たときに私質問したんです、ここで。あのとき大臣は、一割程度最後残るというようなことを記者会見で言われて、私、その問題ただしたんですよ。そうしたら、大臣、十一月一日、この委員会で何と言ったかというと、最後の一人、最後の一円まで全力を挙げるというふうに言いながら、その際、プログラムで名寄せできない間違いは大体二割ぐらいになるだろうと。それを第二次名寄せで半分ぐらいにして、だから最後に残るのは一割ぐらいだと。さらに、やってみたら五%かもしれないし、三%かもしれないって答弁をここでしたんですよ。
 二次名寄せまでやって四割残っているわけでしょう。全然違うじゃないですか。実際に十一月一日にこの場でやった答弁に照らしても、全く事実間違っていますよ。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと事実関係……
○小池晃君 大臣の答弁でしょう。
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) いや、二次名寄せはまだやっておりません。そのことを含めて、きちんと事実関係を述べさせたいと思います。
○小池晃君 じゃ、今四割残っているわけですよ。二次名寄せやったら、じゃ、十一月一日に答弁した、二次名寄せで一割になると言ったんですよ。一割になるんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、そのときに言ったと思いますけど、今感想を言えば私の勘ではこれぐらいだということを言って、それで現実にやってみて出たことをきっちり言っているわけですから、何のこれは矛盾もないと思います。
○小池晃君 選挙のときのせりふだからとか、勘だからとか、そんなことで、国民みんな心配していることを、あなた余りに無責任だよ。でたらめじゃないですか。口先だけだよ、本当に。
 この問題で、例えば、じゃまた別の角度で聞きますよ。この問題議論したときに、与党、自民党、公明党の皆さんは、我々が消えた年金だと言うと、いや違うんだと、消えた年金じゃありません、宙に浮いているんですと、こう言っていました。しかし、皆さん、これ、この結果でいえば、千九百七十五万件については宙に浮いているだけじゃなくて現実に消える可能性が出てきたということじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今まだ解明を進めていきます。ですから、着々とやっていっているわけで、だからまた一月後、一月に一遍は必ずこの進捗状況を確実に国民の皆様にお知らせします。
○小池晃君 私、この問題は、本当に国民に対する背信行為だし、公約違反だというふうに思います。
 しかも、先ほど言ったように、この記録を見ると、死亡が判明した者というのは除外しているんですが、亡くなった人というのは、これは年金出てないで亡くなっている可能性だってあるわけですよ。遺族年金が出てない可能性だってあるわけですよ。だから、亡くなったからといって除外できないんですよ、これは。権利が奪われたまま亡くなったとしたら、その方がよっぽど重大じゃないですか。その点でいえば、これは本当徹底的に精査しなければいけないし、この間の政府の答弁に照らして私は重大な国民に対する裏切りであるというふうに思います。
 私ども、かねてから、年金記録そのまま直ちに送ることによって国民に協力も得て解決をすべきだということも申し上げてきましたけれども、そういったことをせずこういうやり方にした結果、全く当初言っていたことと異なる結果が出てきているということについて、舛添大臣の責任も含めてこれは重大であるということを申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、ちょっと、この問題が入ったので予定した質問と大分順番等変わりますが、ちょっと今直近の問題で一つ大臣にお伺いしたいことがあります。
 去る十一月三十日に名古屋地裁が、トヨタの堤工場で勤務していた内野健一さん、三十歳の男性ですが、二〇〇二年の二月九日、残業時間中に致死性の不整脈を発症して、上司の横で亡くなられたという件です。これは、豊田労働基準監督署長の不支給決定を取り消して、業務上の死亡であるということが認められる判決が出ました。
 これは、内野さんは、亡くなる直前四日間は午後四時十分から午前一時までの勤務なのに、四日とも朝六時台まで帰れず、五日目に働いている最中に崩れ落ちるようにして亡くなったと。この裁判の最大の争点というのは、労基署は亡くなる前一か月の残業は四十五時間三十五分というふうにしたんですが、これを否定をして、トヨタの生産作業以外の業務、創意くふう提案活動、QCサークル、こういったものの業務性も認めて、時間外労働を百六時間四十五分と認定して過労死判定したと、こういう事案です。
 既に、内野さん亡くなってから五年十か月が経過をしている。原告の妻の内野博子さんは、これ以上遺族を苦しめないでほしい、国は判決を真摯に受け止めて控訴しないで、こうおっしゃっているんです。控訴期限、今週十四日。これ絶対に私、控訴すべきでないと。内野さんの、博子さんから大臣に要請書が届けられているというふうにも聞いておりますので、御感想も含めて、私は控訴すべきでないと思うんですが、見解を伺います。
○国務大臣(舛添要一君) 個々の訴訟の件でありますし、私どもが当事者ではないこの案件でありますから、裁判をどうするかということについてのコメントはちょっと差し控えさしていただきたいと思います。
 それから、先般、今、原告である内野さんから共産党の佐々木憲昭議員立会いの下で申入れ書をちょうだいして、私も読んでおります。そして、その中身について今検討を加えているところだということで、やはり、この例えばQCサークルを労働、会社の仕事の一部と見るかそうでないかというようなことがいろいろこの判決で争われたと思いますが、今回の判決は、それは業務の一部であるということでそういう判断を下されたんだというふうに思っています。
 したがいまして、申入れ書についてはきちんと検討さしていただきたいと思います。
○小池晃君 これ、被告は国なんですからね。
 そして、ロイターあるいはCNNでも全世界にこのニュース流れているんですよ。世界のトヨタがこんな過労死に追い込むような働かせ方していいのかと。私、これ日本社会全体にかかわる問題でもあると思いますよ、こういう世界的企業の社会的責任という問題から見ても。私、厳しい態度で国は臨むべきだと、きちっと誠実に対応すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと私の言い方、失礼しました。その自動車会社の従業員であるということでその会社との関係を念頭に置いて言ったわけですが、労災と認めるか認めないかは、今委員が御訂正くださったように国が敗訴していますから、ちょっとそこを、先ほど言い方が不明瞭だったので訂正さしていただきます。ありがとうございます。
 それで、その上できちんとこれは今検討さしていただいておりますので、少しお時間を賜ればと。
 これ、十二月十四日が控訴期限でありますので、私も判決内容について少し先ほどちょっと申し上げたことも検討して、あと少しの期限でありますから小池委員のこの意見もきっちり踏まえた上で対応したいと思います。
○小池晃君 薬害C型肝炎について伺います。
 四百十八名のリストの中で、八八年六月以降に薬剤を投与された方は一体何人なのか。そのうち、C型肝炎抗体検査、スクリーニングがされるようになった八九年十一月、ですから九〇年以降の方は何人なのか。数字だけ簡単に局長答えてください。
○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。
 緊急安全性情報発出などの指示をいたしました一九八八年六月二日以降のフィブリノゲン製剤の投与を受けて肝炎あるいは肝炎ではないかとの報告のあった方、この方々は七十六名、リスト上は七十六名でございます。それから、一九九〇年以降に肝炎あるいは肝炎ではないかという報告のあった方はリスト上は二十九名ということでございます。
○小池晃君 これは八八年、今御報告があったように、緊急安全性情報が出た後に七十六名、あのリストの中だけでもこれだけいるわけですから、私は、これ緊急安全性情報というのは十分機能しなかったということだと思うんです。しかも、八九年十一月以降というのは、これは医学的にはC型肝炎のスクリーニングできるようになった後にこれだけの感染者が出ていると。この原因はどう考えているんですか。端的に局長お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(高橋直人君) リスト上の方々は、これは肝炎に確定的に感染した方々というわけではございません。それでも、もしこの中で仮にあったとすれば、それはもちろんその製剤の中に含まれるC型肝炎ウイルスによって感染したものというふうに考えられます。
○小池晃君 そんな当たり前のことじゃなくて、何で要するにC型肝炎ウイルスが除去できる技術的な状況になったのに感染者が出ているのかと、そこは厚労省としてはどう考えるのかと聞いているんです。
○政府参考人(高橋直人君) なぜというそのお尋ねの趣旨、私にはよく分かりませんが、これは、製剤におけるウイルスの除去というのは、これはドナースクリーニングと、それからプール血漿に対する検査と、それからもちろん工程中のウイルス除去工程がございますんで、その総合的な経過としての感染の経過であるということでございます。
○小池晃君 そんなことじゃなくて、ちゃんと事実というのはもうはっきりしているんですよ。
 大臣、この四百十八名のリストに入っていながら、今マスコミなどでも取り上げられていますが、愛媛県の加地智子さんの例。先月十六日に十六年間知らされなかったままこのことが明らかになって原告に加わったわけですね。この方が投与されたのは九一年三月二十三日だけれども、投与された薬剤は製造が八八年十一月だった。F023HTというロット番号のフィブリノゲンで感染しているわけです。要するに、C型肝炎ウイルスに汚染された製剤、除去、技術的には可能になった時期に三年前の製剤を投与されて感染しているということですよ。国も製薬企業もこれを回収するということをしなかったわけです。
 それから、この今日資料でお配りしていますが、リストの三百九十七番、四百四番の方は、これはロット番号F024HTで感染しているわけですが、資料の二枚目に入れてありますが、このF024HTというロット番号のフィブリノゲンは製造年月日が九一年一月二十二日なんですね。だから、要するにフィブリノゲン除去可能になってから作られたフィブリノゲンからも感染者が出ているわけですから、血漿のスクリーニングがやられていないということなんですよ、これ。だから、要するに九一年に作られた製剤からも感染者が出ているということになるわけです。これはもう明らかな事実なんですよ、大臣。
 大臣、いろんな責任の問題あります。ただ、そのC型肝炎のスクリーニングができて、C型肝炎に汚染されているものが技術的には除去できる可能性があったときに、それがそのまま汚染された血漿が使用されたということになれば、私はこれは一層その責任は重いんじゃないかというふうに思うんですが、大臣、どういうふうに考えますか、この問題。大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、スクリーニングがちょっと導入された年月日の正確なところを局長にまず答えさせたいと思います。その上でお答えいたします。
○委員長(岩本司君) よろしいですか、小池さん。
○小池晃君 簡単に。
○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、日赤のはこれドナースクリーニングだけでございます。製剤を作る場合にはドナースクリーニングのほかに更にそれを、濃縮製剤でございますのでプール血漿にしなければいけない。そのプール血漿に対する検査も必要であると。そういうことでございますんで、日赤の方でスクリーニングが導入されたからこちらの方も同じだというお話は、ちょっとそれは成り立たないということでございます。
○小池晃君 私はそんなことを言っているんじゃないんですよ。
 技術的には可能になっていたんですよ、その時点では。それをやらなかったわけですよ。やられなくて感染している。だから、技術的に全く分からない段階で使われてという問題と比べれば私はより、これで感染させられた人の思い、大臣考えてみてくださいよ。そのときにはそういう薬使わないでも、はじくことができたはずなのに自分はそれで感染してしまったという人の思い考えれば、何でそういう薬を使わないでもらえなかったんだろうかという思いになると思いませんか。私は大臣に政治家として聞いているんです。
○国務大臣(舛添要一君) そういう思いは私も共有いたします。
○小池晃君 しかも、東京地裁の判決というのが線引きの土台にされようとしているときに、この八九年以降の感染者というのは東京地裁の原告にはいないわけですよ。いないんですよ。だから、東京地裁の判決というのは、この問題、被害者救済の司法判断していないわけですから、この八九年以降の感染者についての。だから、これは救済の基準にするというのは私は間違いだというふうに思うんですが。
 もう局長いいです。大臣、答えてください。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的に和解というのは、裁判の係争事案について和解ということをやります。しかしながら、今委員がおっしゃった点も十分考慮に入れた上で、どういう形で政治家として問題を解決するか、これはきちんと対応してまいりたいと思います。
○小池晃君 大臣、昨日の決算委員会でも、それから今日も、国民から支持される決断が必要なんだというふうに何度も繰り返していらっしゃった。
 私は、投与された時期やあるいはその投与された薬剤によって、この人は救われる、この人は救われない、これは国民から見ればやっぱりおかしい、到底支持されることにはならないというふうに考えるんですが、大臣は、そういう線引き、区分をするようなやり方が国民の支持を得られるというふうにお考えですか。
○国務大臣(舛添要一君) いよいよあと二、三日後に和解案が出る、そして今ぎりぎりの努力を重ねているところでありますので、その点のこれは私は私なりの考えがありますけれども、この場で今それを申し上げることはあえて差し控えたいと思います。
○小池晃君 いや、私は和解案について聞いているんではなくて、そういう形で国民的な支持を得るというふうにおっしゃっているから、そういうやり方が支持を得られるというふうにお思いかということを、これも政治家として大臣に率直にお伺いしているんです。
○国務大臣(舛添要一君) 国民にきちんと説明できるということが国民の支持を得るやり方だと思います。
○小池晃君 私は線引きするようなやり方は到底国民の支持を得られないというふうに思いますので、大臣がやはり政治的な決断をすべきだと。十三日待たずに、やっぱり原告にも会って、福田首相が、決断をするということを強く求めたいというふうに思います。
 それから最後、労働者派遣法の問題で、前回労働者派遣法四十条の四の違反の指導件数について聞きました。その際、局長が〇六年度では是正対象事案がなく直接雇用はゼロだったというふうに答弁をされましたね、局長。
 改めてお聞きしますが、直接雇用申込み義務を法定した〇三年の改正労働者派遣法施行後はどうだったんですか。
○政府参考人(太田俊明君) 今お話のございましたとおり、平成十六年度の改正法の施行以降、平成十八年度までにおいて労働者派遣法第四十条の四の雇用契約の申込み義務違反により是正指導の対象となった事案はございません。
○小池晃君 要するに、法律作ってからゼロなんですよね。一回も是正指導をやられてない。だから、法律がやっぱり全く機能してないと。だから、私前回も申し上げましたけれども、実態はやっぱり偽装請負も含めて派遣法期間制限違反が横行しているのに法律が機能してないわけです。
 大臣、やっぱり多くの労働団体がこれは本当にナショナルセンターを超えて声を上げているんです、今ね。やっぱり派遣法違反になった場合は派遣先に雇用されたものとみなすというような規定にするということも含めて、やっぱり実効性のある、先ほども福島委員も指摘をされましたが、派遣法の改正ということが求められていると思うんですが、重ねて大臣に、やはりきちっと、今の話聞いても一回も、法律作ってから一回もこの条文に照らしての是正ってやられてないということであれば、私は法律をきちっと見直すということ当然ではないかと思うんですが、大臣いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 現場の実態をきちんと見た上で、そして今労働政策審議会においてこういう点を含めてきちっと検討していただいておりますんで、その結果に基づきまして対応してまいりたいと思います。
○小池晃君 私はきちっと違法な派遣を是正できる法律に変えるべきだということを申し上げたいと思います。
 それから冒頭、もう一回、やっぱりこの年金記録問題については、今日の答弁は私は全く納得できませんし、この間国会で議論してきたことと比べても非常に重大な国民に対する公約違反であるというふうに思いますので、この問題は引き続き議論してまいりたいというふうに思います。
 以上で質問を終わります。
○森ゆうこ君 また復活しました。朝お配りした資料について伺いたいと思います。皆さんのお手元にはもうないかもしれませんけど、システム関係経費について。
 この間、社会保険庁のシステム関係経費、多額の経費が計上されて問題になってまいりましたが、平成二十年度概算要求に対して経費削減努力はどのように反映されているでしょうか、お答えください。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 社会保険庁におけるシステム関係経費についての削減に関する取組でございますけれども、大きくは二つあるわけでございます。
 一つは、社会保険オンラインシステムにつきまして、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、政府全体のレガシーシステムの見直しの一環といたしまして位置付けられまして、平成十八年三月最適化計画を作りまして、それに基づきまして現在汎用機器へというオープン化、ソフトウエア構成の見直し、業務処理の見直し、調達方法の見直し、そうした事柄を進めているわけでございまして、なかんずく、NTTデータとの長年にわたるデータ通信サービス契約、これからの脱却を図ったところでございます。それが一点でございます。
 そのような取組全体といたしまして、現行システムと比べて、二十三年度になるわけでございますけれども、完全刷新化を遂げた段階では年間運用コストを約三百億円現在に比べまして削減できるというふうに見込んでいるのが一点でございます。
 それからもう一つ、現行システムそのもののシステム開発やハードウエアの調達に関してでございますが、調達の関係で調達委員会、あるいはシステム検証委員会、そういったものを開催いたしまして削減に取り組まさせていただいているところでございます。
○森ゆうこ君 いや、平成二十年度概算要求にどう生かされたかと聞いているんですよ。今年度、平成十九年度は千三百九十六億円、平成二十年度概算要求は何と千四百七十八億円。増えていますよね。過去最高ですよ、本当に。これで本当に努力をされたんですか。
○政府参考人(石井博史君) 今御答弁申し上げたその中身と関連いたしますので少し詳しく申し上げたいと思いますが、この要求額の中には、二十三年度にシステム刷新を図ると、そこから再スタートするということに向けて、NTTデータとの間で長年契約してまいりましたデータ通信サービスに伴う残債、これを未償却分を早期に解消するという分が数百億ずつ入っておるということでございます。具体的には、十九年度の場合であれば未償却分が三百二十二億円、二十年度要求においては二百七十八億円通常の年よりも余分に上乗せして要求させていただいていると、あるいは計上させていただいていると、そういう状況にあります。
○森ゆうこ君 今までに既に一兆四千億円掛けてこのずさんな管理、更に平成二十年度千四百七十八億円ですよ。こんなこと国民は納得できますか。削減の努力なんか全くしてないじゃないですか。大臣、どうですか。千四百七十八億円だよ。
○国務大臣(舛添要一君) いろんなこの年金記録の問題を解決するために努力をしているところでありまして、私もきちんと予算については精査をし、長期的にきちんと国民が納得する形でこれは予算を組み立てていると、そういうことを申し上げたいと思います。
○森ゆうこ君 全く納得できません。少なくともNTTデータ等に対して、これまでの結果も踏まえてもっと安くする、そういうふうに要求すべきですよ。やっていないでしょう。そういうことを要求しましたか。端的にお聞きします。端的に答えてください。やったかやらないか。
○政府参考人(石井博史君) 先ほどお答えさせていただきました中で、調達の関係でシステム検証委員会というのを庁内に設けて取り組まさせていただいているというふうに申し上げておりますけれども、この委員会において外部の専門家も交えまして、ベンダーサイドに依頼して出させました開発案件の見積り、これをいろいろな形でチェックすると。例えば、開発の規模が妥当か、あるいは単価が適切か、そういったことを専門的な知見も加えながらいろいろ指摘をして、その圧縮を図るというような努力をさせていただいているところでございます。
○森ゆうこ君 全く答弁になっていないと思いますし、来年度、更に上乗せして千四百七十八億円、このような巨額のシステム経費が計上されるということは到底認められないというふうに思います。
 ねんきん特別便について質問します。
 長妻議員が昨年六月から指摘をして、そして早急に全被保険者及び受給者に加入記録及び納付記録を送付し確認を求めるべきだというふうにしてまいりました。本日のこの途中経過の報告でもこれだけ分からないものがある。時間とともに資料が散逸し、人間の記憶が薄れていくということを考えれば、早期に加入者全員に記録の確認をすべきではなかったのかというふうに思います。
 危機管理の観点から後手に回ったんじゃないでしょうか。その初動措置、それ妥当だったんでしょうか。大臣、お答えいただきたいと思います。大臣でいいです。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も申し上げていますけれども、私は私なりの優先順位を付けて、とにかく先ほど申し上げているこの未統合の、コンピューター上でできる、そして先ほど発表しましたように千百万件、八百五十万人が分かりました。まずこういう方たちから送っていく。そして、きちんと記録が整っている方、これは来年四月から送りますんで、それは手法の、どういう手段、やり方でやるかという選択肢の問題で、私は今申し上げた形で、これは政府・与党もそうですけれども、そういう優先順位で行っているということであります。
○森ゆうこ君 このねんきん特別便による通知方式について、被保険者が挙証責任を負う回答方式は妥当でしょうか。端的にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 ねんきん特別便は年金受給者等の方々に一方的にその挙証の責任を負わせるというようなものではございませんで、社会保険庁が管理しておりますすべての年金受給者、それから現役加入者の方々の記録につきまして、御本人に加入履歴をお送りしまして、お一人お一人に確認をいただく、そういうことを通じて適正な管理、正しい年金をお支払いしようとするものでございまして、社会保険庁もただそれを見ているだけではございませんで、そういった被保険者あるいは受給者の方々が記憶を喚起しやすいような様々な方法でのお手伝いを、来訪相談あるいは電話相談、その他様々な形でさせていただこうと、こういうふうに思っているわけでございます。
 より早く正しい年金をお支払いするためには今申し上げたような方法が最適であろうというふうに考えてのことでございますので、御理解をいただきます。
○森ゆうこ君 いや、だから最初から皆さんに加入記録等をお届けすればよかったんじゃないかと思いますが、対象者の現住所が把握できていない場合はどうするんですか。
○政府参考人(石井博史君) そのようなケースも現にあるというふうには思っております。
 それで、現在、このねんきん特別便がきちんと皆様のお手元に届くようにということで、様々な広報の一環といたしまして、住所のお届け、現在の住所が本当に正しいものになっているかどうかもう一回御確認くださいということを様々な広報媒体において今現在進めさせていただいているところでございます。
 また、そのようなお願いは市町村やあるいは経済団体、そちらの方にもお願いをしておりまして、そういったような、つまり未達というようなそういう事態が一つでも少なくなるような、そういう取組を進めておると、こういうことでございます。
○森ゆうこ君 過去に行っていて住所が把握できていない場合、全然対処できなかったというもう実例がございます。今のでは全く具体的な対処方法とは言えないんじゃないかと思います。
 次に、普通郵便でこのねんきん特別便を出すようですけれども、十二月十七日に出すということを伺いました。年賀状の時期とも重なりますし、郵便局も受け取る側も大量の郵便物が移動する中で混乱を来すのではないでしょうか。書留等本人に確実に届く方法に切り替えるべきではないでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 ねんきん特別便の送付に当たりましては普通郵便で送付することとさせていただこうとしておりますけれども、書留による場合は普通郵便と比べてコストが大変高いということが一つ。それから、書留の場合には、本人が御不在の場合には再配達となりまして、御本人が郵便局に連絡する必要があるといった手間や時間が掛かります。そういう問題がございまして、私どもとるべき措置としてはいかがかというふうに思っております。
 なお、私ども社会保険庁といたしましては、ターンアラウンド方式、あらかじめ印字した書類を御本人にお送りする方式、こういう方法で裁定請求書の事前送付とか五十八歳通知、三十五歳通知、そういうようなことにおいて加入履歴等を含む申請書等を送付しているところでございますけれども、これらも普通郵便で送付させていただいているわけでございまして、これまでのところ特段支障があるというふうな話はないわけでございます。
 それから、年賀状の時期とも重なるというような御指摘でございますけれども、郵便局の側でもその点は、年末年始、体制を強化するというふうにしておりますし、それから、はがきの年賀状と封書のこのねんきん特別便とは形状が全く異なっておりますので、御指摘のような混乱が郵便の現場などにおいて生じるおそれは小さいのではないかと。郵便サイドとも協議をしながら、確認をさせていただいているという状況でございます。
○森ゆうこ君 システム経費に千四百七十八億円も掛けていながら、この一番大事なところに出し惜しみをするのはいかがかというふうに思いますが。
 個人情報です、重要な。送付物の個人情報が外部の目にさらされるようなことがないような工夫がなされておりますでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 ねんきん特別便を扱う場合にはいろいろな作業があるわけでございますけれども、一つまず、封入作業につきましては業者に委託して作業を行うこととしてございまして、当該委託業者におきましては個人情報保護の体制を講じる、そういうことを私ども強く求めてございます。
 具体的には、ねんきん特別便の作成業務に従事する者を指名して、その者以外の従業員などが個人情報の取扱いを行うことが絶対にないようにしてもらいたいということ。それから、委託業務を行う部署ごとに個人情報の取扱い状況の点検を行うための点検責任者、それから点検担当者、そうした者を指定しまして、点検計画の策定及び実施を行うことを通じて整備の措置を講ずることといたしております。
 それから、磁気媒体の汚損とか破損、そうした心配もあるわけでございますけれども、そうした事態を防止するために施錠のできる堅固な容器を用いまして所要の措置を講ずるというようなことを進めようとしております。
 さらに、ねんきん特別便の作成、それから分離裁断におきまして破損、汚損が発生する場合が間々あり得るわけでございますけれども、その場合にはそうしたものを完全に破砕しまして個人情報の漏えいが発生しないように、そういうような指示もしているわけでございます。
○森ゆうこ君 一つ飛ばして、二つまとめて聞きます。
 ねんきん特別便が届いてから確認はがきを提出するまでどの程度の期間を掛けていいんでしょうか。自分の記憶がない場合、判断に迷った場合は社会保険庁としての対応はどうなのか。それから、対象者の中には認知症等により正常な判断や高齢で過去の記憶をたどれない方々もいらっしゃると思いますが、こういう方々に対して、ねんきん特別便を理解して、記録と突合するための対策が講じられなければ、それこそ最後の一人までということにはならないのではないかと思いますけれども、具体策をお教えください。
○政府参考人(石井博史君) まず、ねんきん特別便が届いてから確認はがきを提出するまでの間の期間の件でございますけれども、申すまでもなく、ねんきん特別便は、お送りした年金加入記録につきまして記録漏れがあるいは誤りがないか十分に確認していただいて、そうしたものがない場合には確認はがきの訂正がないという項目に丸を囲んで返送していただくと。逆にまた、記載漏れとか誤りがある場合には、確認はがきの方は切り取らずに、訂正があるという項目を丸で囲んだ上で、それがくっ付いております年金加入記録照会票というものにその内容を記入して、返信用封筒を使って返送していただくと、こういうような段取りになっているわけでございますけれども、この確認はがき等の提出時期につきましては特に定めはございません。まずは御本人によく記憶を喚起していただいて、確認できた段階で落ち着いて必ず提出していただくということでお願いをしたいということで、パンフレット、リーフレットをねんきん特別便に同封するというようなことも併せて行うこととしております。
 それから、よろしゅうございますか、認知症の方の。
 認知症などによって正常な判断や高齢で過去の記憶たどれない方々についての対応でございますけれども、そうした方々につきましては御家族や周囲の介護職などの方々に適切な援助をいただくことが必要ではないかというふうに思っておりまして、現在、関係団体に対しまして、ねんきん特別便の趣旨、目的、それから手続、そうしたものについて関係者に周知、広報していただくよう協力をお願いしているところでございます。
 また、そのほかに、認知症の高齢者の方が受け取られた場合には、御自身による記載内容の確認を原則としつつも、なかなか難しゅうございますので、後見人などの御意向を踏まえて記載内容の確認作業を進めていただく。それから、場合によっては社会保険事務所の者が御自宅の方に向かう、施設に向かうというようなことでサポートしていきたいというふうに思ってございます。
○森ゆうこ君 それではっきりと全部送ったものが把握できるというふうにどうしても今の御答弁では思えません。最初から職員を総動員して、いろんな省庁からも駆り集めて、一人一人確認したらいいじゃないですか、国民の皆さんに対して。
 それで、私はこのお知らせ、ねんきん特別便、御本人への働き掛け(国民からのアプローチ)、ここにちょっと引っ掛かるんですよ。結局、大臣は、さっきから御自分の公約はまだ公約破りじゃないというふうに強弁されております。先ほど指摘がありましたように、なお対応困難な記録は一定程度残ると考えられるというふうに報告書に書いてあるにもかかわらず、まだ相変わらず最後の一件まで、最後の一人までというふうに強弁をされておりますが、結局これ、ねんきん特別便はアリバイづくりじゃないんですか。お知らせしたけれども回答がなかった、結局国民のせいにするつもりじゃないんですか、大臣。大臣です、これは。
○国務大臣(舛添要一君) きちんと国民の皆様にお届けする、そのことで国民に対する責任をこれは約束したとおり果たしていると、そういうふうに思います。
○森ゆうこ君 全く説得力がないと思います。
 先ほど来お話がありますように、全くの裏切り行為。何の根拠もなく、できる、できると約束する、これはまさしくうそですよ、うそつきですよ。そういうふうに私は思います。
 それで、最後の一円までどのように支給するんでしょうか。今回のこの報告書でも分かりますように、もう内部の大体の全体像が推計できているわけですね。今、年金の積立金、百五十兆円あります。そのうち、新聞によって報道の仕方は違いますけれども、四割仮に分からなかったとすると約十兆円。二割分からなかったとすると二兆円。これは積立金です、積立金。給付金というのはその何倍かでございますので、結局最後分からなかった場合、最後の一円までというふうに大臣はお約束されましたが、結局特定できなかった場合、その巨額の特定できなかった積立金、それはどのようになるんでしょうか。そして、大体それ概算で幾らぐらいになるのか、是非数字を教えていただきたいと思います。
 今答えていただきたいですけれども、もし答えられないというんでしたら、委員長、きちんと調べて委員会に報告するように要求いたします。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 今委員がおっしゃった積立金の要するにその額の根拠というのが、率直に申し上げましてよく分からないわけでございます。
 それはそれといたしまして、その額を要するに計算、明示せよということでございますけれども、これは、先ほど御答弁申し上げましたように、社会保険オンラインシステム、レガシーシステムということでございまして、残念ながらこの未統合の記録の全部あるいは一部、いずれにしても、お支払いいただいている要するに保険料の総額を積み上げまして総額を出すということは現時点では困難ということでございます。
○森ゆうこ君 計算して報告してください。
 せっかく積み立てたお金が結局は国民の手に給付されずに、それは一体どうなるんですか。大臣にお答えいただきたいと思います。もう時間ですので最後ですけれども、大臣、最後の一円までやるというふうにおっしゃいましたけれども、どう考えても特定困難な記録が残る、特定困難なお金が残る。そのお金はどうするんですか、最後は。
○国務大臣(舛添要一君) 今やるべきことは、全力を挙げて最後の一人、最後の一円まできちんとやっていくということであります。
○森ゆうこ君 終わります。
    ─────────────
○委員長(岩本司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、福島みずほ君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君が選任されました。
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○蓮舫君 民主党・新緑風会・日本の蓮舫です。
 本来、委員会が終わっているこの夜になぜ質問をしなければいけないのか、委員会が開かれているのか。理由は簡単です。今朝、この五千万件の年金の名寄せに関しての情報を、自民党には社保庁が説明をして資料を提示した。民主党には資料も見せない、説明もできない、大臣の会見が終わるまで待ってくれ、質問するんだったら新聞記事で質問してくれ、こんなことを言われたからです。
 これ、大臣の指示ですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私はそういう指示をした覚えはありません。
○蓮舫君 年金の五千万件、これを名寄せを行って御本人にお戻しする作業というのは、これ自民とか民主とかではなくて、政治家がしっかりと同じ情報を共有して知恵をたくさん出し合う、これは大切なことなんですが、大臣の知らないところであの五千万件の記録も隠そうとしていた、ほとんどが死亡だという虚偽の報告をしていたような社会保険庁は、民主党に情報を出さない、こんな判断しているんです。駄目じゃないですか、こんなこと許しちゃ。
○国務大臣(舛添要一君) 状況、どういう状況であったかきちんと精査したいと思います。
○蓮舫君 今後、同じ情報を共有できるように、それは是非大臣からチェックをしてもらいたい、社会保険庁長官に言っていただきたい。よろしいでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今回の状況についてきちんと精査し、そしてそれに対してきちんと対応するように社会保険庁長官に指示をいたします。
○蓮舫君 数字の確認をします。
 今回、五千万件の宙に浮いた年金記録、名寄せの現状についてのデータが出てまいりましたが、現段階で、今後解明を進める、つまり本人の特定が困難な記録というのは何万件あるんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 お手元に未統合記録の全体像というのがあるわけでございます。
○蓮舫君 数字だけでいいです。
○政府参考人(石井博史君) 本人の特定が困難な記録というふうに……
○委員長(岩本司君) 石井部長、数字だけお願いします。
○政府参考人(石井博史君) はい。この表の中で完全に特定をしてございますのは、四の三百十万、これは統合済みの記録でございます。それから、一番、二番、三番、ここにございます死亡が判明した者の記録、これも確定してございます。五につきましては、今後可能性があるということで、御本人の記憶を喚起した上で統合が可能なものは統合に及ぶというような性格のものでございます。
○蓮舫君 質問聞いていますか。今後解明を進める記録、現在特定できていない記録は何万件、六番の数字を聞いているんですよ。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 今後解明を進める記録の数といたしましては、一千九百七十五万件ということでございます。
○蓮舫君 五千万件のうちの一千九百七十五万件、実に四割もの記録が現段階でだれのものか分からない。重立った理由は何ですか。
○政府参考人(石井博史君) このお手元にある表にも記載してございますように、いろいろな原因が考えられるわけでございまして、例えば、分かりやすいところから申し上げますと、例えば六のAでございますけれども、これは沿革がございまして、昭和五十四年に社会保険庁がオンラインシステムに移行しようとするときに、相談窓口の氏名検索用に漢字仮名変換辞書というものをソフトとしてあるベンダーに作ってもらったわけでございますけれども、同時に、その漢字だけの、仮名なしのそういう表記だった記録を仮名付きの表記にして載せ替えると、そういう作業が並行して進行していたときに、その漢字仮名変換辞書を便宜的に用いたということから正しく変換されてない記録というのが発生しているわけでございまして、それが二百四十万件に上るということでございますとか、それから、比較的年配の女性の方が多かろうと思っておりますけれども、御結婚をなさって、それ以前に旧姓で要するにお勤めになっていたときの旧姓の記録、これが結婚で名前が変わったわけですが、お変わりになった後においてもその状態で要するに存在しているということで、これは御本人がそのことを意識して御申告をいただくということを通じて変えることができる、そういう性格の記録、その他種々あるわけでございます。
○蓮舫君 名前に関するものに起因して本人が特定できていないというボリュームが相当大きいと思うんですね。漢字仮名変換、正しく変換されていないのが二百四十万人、結婚などで氏名を変更していると考えられるが五百十万件。これはボリューム分からないんですが、九百四十五万件の中でも、これ結婚等であるいは離婚等で名前が変わっているのが推定できる。
 そうすると、この名前に依拠するものが大きいと思うんですが、こうやって名前が分からないものは今後どうやって解明するんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) 名前が分からないという形になっている、記録そのものの要するに表記の上においてはその氏名欄が空欄であるとか不備であるとか、そういう状況にあるものが確かに一定数あるわけでございますけれども、それらは一つは、年金手帳記号番号がございますので、それを頼りにその年金の払出し簿というものに当たりまして、そこで要するに振り出した時点でのその記録というのに当たるとか、さらに原票に当たっていくという方法、その他いろいろあるわけでございます。
○蓮舫君 いただいた資料三の、申し訳ございませんが読んでいただきたいんですが、資料三、一ページ、下から四行目、そこ二行、米印を二行読んでいただけますか。
○政府参考人(石井博史君) 読み上げさせていただきます。「なお、氏名や年齢を正しくお届けいただいていないような記録等は、そのままでは、コンピュータ上の突合わせで結び付かないことはもとより、その後の作業においても解明できない。」。
○蓮舫君 この書き方に私は社会保険庁の姿勢が表れていると思うんです。
 氏名や年齢を正しくお届けいただいていないような記録等は、あたかも届け出た側に瑕疵があるかのような、いいですか、今回名前が仮名入力等の変換が駄目だったと、これは何か。コンピューター化したときに、社会保険庁の職員が読み方が分からないから仮の片仮名入力をして、その後、御本人に確認をしないで、漢字変換をするときに当て字で漢字で埋め込んでしまっているケースもある。これはどんなに頑張ったってたどり着かないんですよ、正しい名前に。しかも、この書き方だと、その社保庁の職員の入力ミスがあたかも御本人に瑕疵があるかのような書き方をしている。
 更に言うと、コンピューターの突合で結び付かないことはもとより、その後の作業においても解明できないじゃないですか。
○政府参考人(石井博史君) この部分の文章の趣旨を申し上げますと、これはかつて大変な就職難があったときに、例えば年齢制限があったというようなことを踏んまえて、その御当人の判断として、年齢を偽ったり、あるいはそのときのはやりのお名前に例えば変えるというようなまあ慣行みたいなものがあったということで一定数のものが発生していて、これは幾ら私どもが名寄せで頑張ってみましても正確な、正解にたどり着くことはできないという意味で、御本人からのお届けが是非とも要ると、こういう趣旨で書いている部分でもございます。
○蓮舫君 今言ったような方たちはどれぐらいのパーセントなんですか。分かった上で言っていますか。
○政府参考人(石井博史君) 数字については承知してございません。
○蓮舫君 五千万件の宙に浮いた記録があるときにも、社会保険庁が何て説明をしたか。大半が死亡している記録ですって言いました。その後、総務省が調べたら、サンプル調査で亡くなっているのが判明したのはわずか一五・五%ですよ。大臣もそうです。勘で判断しないでください。勘で答弁しないでください。名前が判明しない人たちはどうするんですか。そうすると、論のすり替えですよ。
 それは、就職難のときに名前を偽って、故意に、ほとんどそれは犯罪に近いような、そんな被保険者がいたのがほとんどだというような説明はしないでいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) 数字については承知していないというふうに申し上げているわけでございまして、そういうようなことをなさった被保険者がほとんどだというようなことを申し上げているつもりは全くございません。ちなみに……
○蓮舫君 これは方向性が違う、やり方が違う。舛添大臣はどうしてもコンピューターの名寄せを優先したいと。私たちはそうじゃないんだと。すべての紙台帳、すべての原票、すべての払出し簿に行って、コンピューターで宙に浮いている五千万件を正しい記録に戻してから名寄せに掛けるなり何らかの形で補正作業を行っていこうと。
 でも、これはコンピューターの突き合わせで結び付かないことがあるって社会保険庁も認めているじゃないですか、いかがでしょうか。大臣。
○国務大臣(舛添要一君) そういうケースについて、先ほど申し上げましたように、この資料の二に書いているような形で更なる解明をやっていく。ただ、まずは、実際私もコンピューターをプログラムを組んで動かしている現場を見てきましたけれども、やはりこれは、コンピューター上の名寄せは、例えば氏名、生年月日、年齢という三つの要素が入り、しかも重複期間という第四の要素まで入れると、物すごいスピードでそれは出てきます。それが約千百万件でした。だから、やっぱりこういうことをできることからやるという、私はまだこの優先順位でやった方が早いという、そういう思いでやっております。
○蓮舫君 コンピューターの突合で結び付かないことはもとより、その後の作業でも解明できない、分からないんだって認めているものをどうやってコンピューターで捜すことができるのか。大臣のおっしゃっていることは私には理解できません。
 そして、大臣も社会保険庁の方もよく言うのは、ねんきん特別便がある、これでちゃんと御本人に確認していただけるんだと。でも、このねんきん特別便では名前の訂正はできるんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) そのような御要請があれば、これは対応するように考えてございます。
○蓮舫君 ねんきん特別便で自分の名前が違う、離婚した前の名前だった、結婚する前の名前だった、あるいは全然知らない漢字だった、これはおかしいと。ねんきん特別便の返信用はがきでそれを自分で申請することはできるんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) ねんきん特別便の中に、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、記録の訂正等に関する照会票という帳票の形をしたものがございまして、そこにいろいろな御自分の履歴を記載して正していただくということができるようになってございますので、そういう欄を活用していただいてお知らせをいただければというふうに考えるわけでございます。
○蓮舫君 それは違いますね。今おっしゃった年金加入記録照会票というのは、御自身が加入していた年金記録の、国民年金に何年入っていた、厚生年金に何年入っていたというその履歴ですよ。その履歴で名前を書く欄は確かにありますが、氏名、生年月日、住所の訂正は別途手続をって書いてあるじゃないですか。
 別途手続というのは何か。窓口に行ってください。はがきでは、訂正する方はお知らせしてくれ、訂正がないかあるか、丸、その下に名前を書く。なぜこういうところで、名前が違う方は書いてくださいという、なぜ二度手間をするようなことを作るんですか。なぜ、わざわざこの方たち、ねんきん特別便が来て、あっ、自分の名前が違うって気付いたら、わざわざ事務所まで行かなければいけないんですか。
○政府参考人(石井博史君) お手元の特別便のひな形でございますけれども、訂正がある場合は確認はがきの部分に、その訂正なしの方じゃなくて訂正ありの方に丸を付けていただき、かつ切り離さない。切り離さずにその照会票、それがくっ付いた照会票という形でお送りいただくということでございます。
 それで、その帳票のしかるべき箇所に、氏名についてもその変更の要するに必要があるんですということをお書きいただければ対応できますし、それから、必ず来所しなければいけないということではございませんで、その後ろの方にあると思いますけれども、まずはねんきん特別便の専用ダイヤルというのを開設いたしますので、こちらの方にお寄せいただくということでの対応を考えてございます。
○蓮舫君 名前の訂正は、国民年金は国民年金担当窓口、役場の、厚生年金は社会保険事務所の担当者。行かなきゃ駄目じゃないですか。
 これ、ずっと私たち議論してきたのは、申請主義の枠を取っ払いましょうよと。だったら、皆さん方にいろいろな事情があって、窓口に行けない方たちもおられるでしょう、自分の記憶がない方もおられるでしょう、だからその方たちになるだけ懇切丁寧な御案内を送って、税金を使って、無駄遣いをしないという立場に立つんであれば、できるだけ効率的で合理的なことをやりましょうと再三再四言っていたのが、開いてみたねんきん特別便で、しかも今回明らかになった五千万件の名寄せの現状で、名前が違って本人が分からないというのが結構多くある。百万単位であるものに対して特別便では何ら解決策につながらないということ。
 大臣、やっぱりこういうチェックはしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったことをきちんとこれは検討してみたいと思います。
○蓮舫君 それと、やはりねんきん特別便を送ったときに、御本人に封を開けてもらって、中を見てもらって、注意を喚起して、本当に多くの方が情報を寄せていただけること、これはとっても大事なことだと思うんですね。ところが、やはりそのときに、私はもう一つ、今回の明らかになった推計値なんですが、どうしてこういう数字を明らかにしないんだろうかと思うものが一つある。それは何か。金額です。
 私たちが何度も資料要求をして、五千万件の宙に浮いた年金記録があるということは明らかになりましたが、情報がないから分からない、それは出していただけなければ分からない。それは、幾ら宙に浮いた年金支給総額があるのか。これはなぜ出さないんですか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 二つその理由がございまして、一つは、先ほど来申し上げております私どもの社会保険オンラインシステム、これがレガシーということで簡単に、つまり新しいプログラムを作って対応しない限りそういう計算の機能を持っていないという事情が一つございますのと、それからもう一つは、今正に目の前に五千万件の未統合の記録があって、そしてその中には受給者の方々もおられます。非常に急ぐ状況下におられる方々もいらっしゃるということを思い致せば、やはり総額が幾らかということに時間を掛けてあるいはコストを掛けて対応するよりも、やはりお一人お一人のその急ぐ状況に合わせて正しい年金額を支払うということで早期に対応していく、そういう方が先決だろうと、こういう判断もございまして対応させていただいているということでございます。
○蓮舫君 社会保険庁がどんなに地味にホームページで広報をしても、メディアや新聞等で報道されるその報道効果にはかなわないと思うんですね。
 そのときに、例えば今回明らかになった年金受給者、もう実際に年金をもらっている方、三百万件の中の二百五十万人に記録が結び付くんではないかというのが資料で明らかになっておりますが、せめてこの方たちの宙に浮いた年金総額が幾らなのか。厚生年金だったら標準報酬月額と加入履歴記録で単純に計算すれば出るじゃないですか。この額が、ボリュームが大きければ、大きいと私たちは思っている、その衝撃度って大きいんですよ。また、注意喚起を促すことができるんですよ。これぐらいはやってもらえませんか。
 社保庁のミスでどれぐらいお渡ししなければいけない年金が宙に浮いてしまって、あなたが本来もらえるであろう年金額が減額されているんだというのを、これは情報公開すべきではないでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 重ねての御要請ではあるわけでございますけれども、実は私ども、大臣の陣頭指揮の下に来年の三月までを目途に名寄せをやりまして、その結果結び付く記録を特別便としてお送りする、そのためのプログラムの開発やらあるいは特別便の送付、それから電話の専用体制、こういったものを構築するのに実は一杯一杯の状況でございます。なかんずく、マシンスケジュールは本当に厳しい状況でございまして、そういう状況下の中で二百五十万人の方々の分といえどもそういうような作業を追加的に行うことは、むしろ公約となっております三月末までに名寄せを行い、特別便をお送りしお知らせをすると、このことをむしろ非常に難しいものにしてしまうということがございますので、そこのところは御容赦いただきたいというふうに思うわけでございます。
○蓮舫君 一杯一杯に自らさせたのはどこのどなたですか。社会保険庁じゃないですか。もう既に亡くなった方もおられる、自分の納めた年金がもらえない、公的年金制度の信頼を失墜させたのは社会保険庁自らじゃないですか。そして、今一杯一杯だからここまでしかできない、こういう強弁はやめていただきたいと思います。
 名寄せにより基礎年金番号の記録と結び付く可能性がある記録が一千百万件、これ見通しではどれぐらいの方に、見通しでいいんですけれども、記録が結び付くと見ていますか。
○政府参考人(石井博史君) 現時点で申し上げるまでの確たる数字は持ち合わせてございません。
○蓮舫君 この一千万件の方々はもう間もなくねんきん特別便が送られるんでしょうか。
○政府参考人(石井博史君) 今月半ばに第一便が出まして、以降来年の三月まで順次送付されていくというスケジュールになってございます。
○蓮舫君 今日いただいた資料一の参考の部分なんですけれども、一番上の丸、今回のねんきん特別便では、記録が結び付く可能性のある方には、新たに結び付く可能性のある記録そのものをお送りすることはしないとしている。
 いいですか。今回ねんきん特別便をお送りする方は、あなたの記録が宙に浮いた五千万件の中に迷子になっているかもしれない、お戻ししなければいけない、だから気付いてください。でも、この特別便を送るときに、新たに結び付く可能性、つまりその方のものかもしれない浮いている記録はお送りしない、情報はお渡ししない。じゃ、どうするか。御本人の記憶を基に記録の確認を行ってもらいたい。何が新しいんですか、これは。
○政府参考人(石井博史君) このような取扱いをさせていただく理由というのは、このペーパーの下の方、Aのところに、@、A、Bとございますけれども、簡潔に書かせていただいているわけでございます。
 やはり、三条件が一致するだけでは決め手に欠くと言わざるを得ないわけでございまして、それをそれでも強行いたしますと、別の方にお送りしてしまうとか、あるいは送られた方が、余りいい言葉ではありませんけれども、ここに記載されているような事態というものが発生してしまうとか、そういう可能性を否定できないということも現実ではないかというふうに思います。
○蓮舫君 大臣、聞いていただきたいんですが、このやり方は過去にやっているんですよ。平成九年に、これ基礎年金番号を導入をしたときに、皆様一億人、一億百五十六万人に、ほかの公的年金制度に加入しているか、それから複数の番号をお持ちか、返信用はがきを付けて案内を出しているんです。そのとき回収できたのは、わずか九百十六万人の返信だけでした。社保庁がそのとき独自に名寄せを行っているんです。生年月日、名前、性別。それで、九百二万人の名寄せが行って、合わせて千八百十八万人に更に履歴を送って、あなたの記録はこれ以外にありますかと。でも、五百六十五万人が未回答だったと。今回また同じことをやろうとしているんです。
 履歴を送らない、これがあなたのものかもしれない、思い出してください。思い出してくださいの情報を入れないで思い出してくださいといって、これまで思い出せなかった人がどうやって思い出せるんですか。
 改めてお伺いをしたいんですけれども、これは成り済ましが発生してしまうから、そういう不届き者がいるから、いるといけないから社保庁は送らないと言いますけれども、ここから先が第三者委員会の出番じゃないんですか。特定できるデータは、何人もの方に重複して送っても私は構わないと思う。その中で成り済ましの方がおられるのかどうなのか再裁定をするのは第三者委員会だと私は思っています。いかがでしょうか、大臣。大臣。
○国務大臣(舛添要一君) これは実は私も全く同じ疑問を、蓮舫委員と同じ疑問を持って、いろんな角度からチェックをしました。そして現物を見てどういうふうにやるのかということなんですが、ちょっと正確に申し上げますと、例えば私の記録があって、どこか三年分抜けているのがあります。その三年分は今度発見された。だから、最初からそこ書いておいてくれればもう自分のもので、ここで修復されたなと分かるんですが、その三年分抜けたまま来ます。それで、私が何年何月、どこまで何か月どういう会社へ勤めてって、こうある。まずこれを確定してくださいと。その上で、ブランクについては、これはこちらで発見したデータがありますからこれをちょっと照合してみましょうと。
 そのときに、そこにサトウセツコさん云々って書いてありますように、同じ名前の人が一杯いて不正があってはいけないとか、個人情報とかいろんなことがあって最終的にそういう結論をし、それから今は三条件がそろっている第一次名寄せですけれども、条件緩和した第二次名寄せのときにもっと広がる可能性がある。だから、非常にこれは複雑で、受け取った人はこれ何だろうなという感じを持つことは確かだと思いますが、そういう意味でのセキュリティーというか、そういうことを考えての上だということでこれは御理解願いたい。
 そして必ず、ですから電話回線とか窓口体制をしっかりやって、例えば、その三年のブランクの間、私が電話をする、私は、その三年間の分おたくで見付かったんだろう、ちょっと言ってくださいと、じゃ何々株式会社に何年何月勤めたマスゾエヨウイチさん、あなた、そうですねと、はい、そのとおりですということで確認できれば、そこですぐ埋まりますから。実を言うと、その後の相談体制をしっかりやることによって対応したいというのが今の体制であります。
○蓮舫君 いいえ、違うんですよ。平成九年にねんきん特別便と同じようなことをやって何の効果もなくて、ずっと五千万件が宙に浮いてきている。今回新たにやるのであれば、思い出せなかったであろうあなたのものかもしれない記録をしっかりと御提示をして、そこで初めて記憶を喚起してくださいというのだったら意味が分かるんです。
 同じ税金を使って、百億でしたか、ねんきん特別便をお出しするのであれば、そこは親切丁寧に、必ず回答率が高くなるような工夫をしなければいけないものを、全然工夫をしていないところに私は問題がある。
 それともう一つは、大臣は先ほど、今、丁寧に答えていただきましたが、私は、どうも大臣の言葉というのが最近この年金に限っては信用がなかなかできない。それはなぜか。
 就任されたときには、最後のお一人まで、最後の一円まで確実にやる。これ、期待した方はおられたでしょう。それまで、どんなに窓口に行っても門前払いを食らっていた。自分で立証してくれと言われて帰れと言われていた。なけなしの年金をもらうためにどれだけの御努力を払われた方がいたか。大臣が登場して、一円までやる、一人までやる、期待した方がおられたでしょう。
 ところが、その後、十一月になると、これは五百二十四万件の名前のない等のデータが明らかになったときには、今度は、意気込みでやるということにトーンダウンしました。そして今日、新たに五千万件の名寄せの中で千九百七十五万件が本人の特定が難しいという新しい情報が出てきたら、今度は町村官房長官ですよ。町村官房長官が言ったのは、最後の一人まで三月末までにやるというわけではなく、選挙なので年度末まですべてと縮めて言ってしまった、統合作業の完了時期に関しては分からない。さらに、総理大臣は何と言ったか。今日の昼、最後の一人まで調べ上げる気持ちで取り組みたい。どこまで後退するんですか。政府・与党の言葉の軽さというものを私は今本当に愕然とします。
 今年の夏、参議院議員選挙、自民党の出したマニフェスト、ビラ、最後の一人まで一年後に完了します、全部完了すると言っている。自民党のマニフェストにも、一年以内に五千万口すべての名寄せを完了すると言っている。
 公約ですよ。公約が意気込みとか気持ちとか縮めちゃったとか、こういうことでは納得できません。何か所感ありますか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう御批判をきちんと受け止めた上で、更にこの記録問題を解決するために全力を挙げてまいります。
○蓮舫君 来年の三月が一定の名寄せが完了した場合の公約だったんですけれども、これを守れなかった場合はどうされるんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど申し上げましたように、コンピューター上での名寄せ、それはきちんとやります。そして、そのコンピューター上で可能でないものについては、先ほど御説明しましたように、更に今後とも続けていくということでございます。
○蓮舫君 つまり、約束は守れなくても構わないんでしょうか。
 言葉を変え表現を変え、そして、一生懸命やった、頑張ってもできなかった。じゃ、最初から約束しなければいいんですよ。できないことを約束してはいけない、それは政治の最低限のルールだと私は思っています。
 この問題はあしたも衆議院で我が党の長妻委員が聞くとなっておりますので、是非しっかりとした、今日以上の対応、御答弁をしていただきたいと思います。
 次に、肝炎についてお伺いいたします。
 昨日、原告団と支援者ら約三百人が、あの寒い中、ただでさえ病気を患っている方たち、非常に私は痛ましかった。総理官邸に訪れて、総理大臣に会いたいと言った。でも、総理は会えない。大野副長官と会談をしたんですが、原告団が総理に会いたかったけど総理に会えなかったとすることについて、舛添大臣はどのように受け止めましたか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど申し上げましたように、私も原告の声はきちんと総理にお伝えし、また大野副官房長官も同様のことをおやりになった。そして、総理は御公務の都合があってこれは不可能でありましたけれども、きちんと原告の皆さん方の声は総理の下に届いていると思います。
○蓮舫君 いや、信じたいんですよ。でも、昨日の決算委員会で福山委員の質問に対して総理が何と御答弁しましたか。詳細に把握していないと言ったんですよ。舛添大臣が総理に報告を上げている、細かに状況を説明している。昨日、でも総理が答弁したのは、私は詳細に報告していないから答弁できない。
 本当に説明されていますか。
○国務大臣(舛添要一君) 恐らく総理がおっしゃったのは、この所管大臣は私、厚生労働大臣でありますから、厚生労働大臣が細かい、その詳細な点についてはきちんと把握して対応している、基本的なことは存じ上げているが、細かい訴訟技術上の問題とかそういうことについては、今完璧に把握しているかというと、これは詳細については所管大臣の管轄でありますからという、そういう御趣旨でおっしゃったんで、きちんと対応しないというようなことでおっしゃったんではないというふうに私は理解いたしました。
○蓮舫君 所管大臣のこれまでの発言なんですが、十一月までには決着をするとか、年内までには決着するんだ、あるいは刑事告発はするんだ、謝罪し、これは救済をしていくんだ。極めて力強い。これ患者の方々にとって、あるいは患者の御家族の方々にとって、あるいは亡くなられた遺族の方々にとって、本当に期待をした言葉だと思うんですね。
 これもまた大臣の言葉なんですが、言葉の重みというのは分かって発言されてきていますよね。
○国務大臣(舛添要一君) 政治家は言葉が生命ですから、当然そのことを念頭に置き、そして、しかるべき結果を導き出すために私は言葉を駆使しております。
   〔委員長退席、理事家西悟君着席〕
○蓮舫君 原告らは、昨日の要望も当然御存じだと思いますけれども、血液製剤投与の時期とか、製剤の種類とか、提訴した者か否かで線引きするのではなくて、一律救済してもらいたいと要望しているんです。私は、同じ薬害の患者さん、やはりそれは、ここからここまでよと線引きをして、あなたは救済されるけどここは救済されないという問題ではないんだと思うんです。
 大臣は昨日、和解案提示後、あらゆる可能性を持って解決を図ると御発言をされました。このあらゆる可能性のあらゆるには一律救済も入っているんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) まず、和解案が提示されるのを待っている間も、今日もまた交渉を続けております。その中にもまずあらゆる努力が入っているということを申し上げた上で、あらゆる努力ですからあらゆる可能性、あらゆる可能性ですからあらゆる可能性であります。
○蓮舫君 つまり、一律救済はあらゆる可能性のあらゆるという言葉に含まれるんですね。
○国務大臣(舛添要一君) あらゆるということはすべてを含みます。
○蓮舫君 そうすると、大臣は、原告らが昨日本当に必死で要望した思いというんでしょうか、一律救済でないと我々は受け取ることができないんだ、また振出しに戻っちゃうかもしれないけれども、自分の命がいつまで続くか分からないけれども、振出しに戻ってもいいから一律救済だという、そういう要望を出した。それは過分な要求ではないと印象を持っていますか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、公式の場で二度ほど原告の皆さん方の声を直接お伺いいたしましたし、またお書きになった手記とか本、書籍、その他のもたくさん、これはきちんと読んでおります。
   〔理事家西悟君退席、委員長着席〕
 したがって、人間の尊厳、人の命というのはいかに重いものであるかと、それを行政のメンツ、そういうことで量ってはならない、そういう思いを原点にして、厚生労働大臣としての職責を全うしたいと思っております。
○蓮舫君 大臣の政治判断に本当に御期待をしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、生活保護についてなんですが、十一月三十日に厚労省の生活扶助基準に関する検討会が報告書をまとめました。この報告書はどんな内容を指摘しましたか。短くお願いします。
○政府参考人(中村秀一君) 短くということでございますので、申し上げますが、まずこの報告書、生活扶助基準に関する検討会でございますが、前の検討会がございまして、平成十六年の専門委員会で、生活保護基準が適切であるか否かどうか、これは定期的に検証しろと、全国消費実態調査等を基に五年に一度の検証を行うべしと、こういうルールが確立されましたので、その最初の検証を行ったものでございます。
 報告の内容といたしましては、生活扶助基準の妥当性、水準の妥当性に関しまして、消費実態との均衡が適切に図られているかどうかの評価、検証を行った結果、次のような主な結論になっております。
 年間収入階級第一・十分位の世帯の消費支出額の水準と生活扶助基準額を比較すると、@夫婦子一人世帯、三人世帯において基準額がやや高め、また、単身世帯において基準額が高めであったこと。二つ目、生活扶助基準の体系の妥当性に関し検証して行っていただいた結果、世帯人員別等の基準額が消費実態を反映したものになっているか、評価、検証でございますが、四人以上の多人数世帯に有利であり、世帯人員が少ない世帯に不利になっている実態が見られたこと。三つ目、地域差を今の保護基準は設けておりますが、最も高い級地と最も低い級地の基準額の較差、間差でございますが、今二二・五%になっておりますが、これを消費実態と比べ合わせて検証した結果、平均的には、現行の地域差を設定した当時、これ昭和六十二年でございますが、平成十六年の消費実態は……
○委員長(岩本司君) 簡潔にお願いします。
○政府参考人(中村秀一君) はい。地域間の消費水準の差は縮小してきていると、こういうことを検証いたしております。
○蓮舫君 ありがとうございます。
 つまり、全世帯のうち収入が低い方から一割の低所得世帯の消費実態と生活保護世帯の生活費に当たる生活扶助基準額を比べて基準額の方が高いと指摘する内容だったんですね。
 この報告書を受けて、メディアでは、扶助基準引下げを容認する内容だから、厚労省は年内をめどに引下げ、それと引下げ幅を決める方針だと報道されました。これは事実でしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) まず、お答え申し上げますが、専門家の容認という言葉が出ましたが、検討会の方はそういうミッションは負っていないということが検討会の認識でございます。これは、前の専門委員会で全国消費実態調査の水準と保護の基準を検証しろと、自分たちはそれを客観的、統計的に検証したんだということでございます。
 二つ目の御答弁で申し上げますが、生活扶助基準は毎年度の予算編成で設定してきております。これは、ずっとそうやってきております。今回の五年に一度検証をして、それを踏まえて保護基準を消費実態に合わせたものにしていくと、こういう方針でございますので、予算編成に当たって、その精神でもって、今回の検証結果を踏まえて私どもやってみたいと考えております。
○蓮舫君 予算編成過程で引き下げるんですね。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、例えば、世帯人数が少ない世帯、二人の世帯は例えば今不利になっているというようなものもあります。上がる部分もあるし、下がる部分もあると。こういうことで、体系を客観的な水準に合わせて見直すということでございますので、引下げとか引上げとか、そういうことよりも、まずその消費の実態に合わせた基準設定にしていく必要があるというふうに考えておりますので、ちょっとその引き下げるのですねということについては、今の段階で御答弁、差し控えさせていただきます。
○蓮舫君 予算編成ですから、もう間もなく決めなければいけない時期なんですよ。
 それで、これは、検討会はただ機械的に検討をした、その結果、生活保護を受けている方の支出は低所得者層の支出よりも高い。じゃ、これを、基準を均衡を合わせましょう。生活保護法八条では、この判断をするのは厚生労働大臣です。
 大臣は、これを引き下げるのか、引下げ額はどうするのか、もう方針はお決めになっていますか。
○国務大臣(舛添要一君) まだ方針を決めておりません。これは政府部内、それから特に与党との間での協議を重ねた上で、予算編成過程でどうするかということを決めてまいりたいと思っています。
○蓮舫君 安心しました。まだ決めていないのだったら、是非検討していただきたいことが一つあるんですね。
 今回、比較対象となった全世帯の一割の低所得者世帯、全所得者のうちの十分の一ですね、低所得者、低い方からのこの一割の方たちの世帯というのは一体どれぐらいいるんでしょうか。単身と、それと夫婦子一人で、それぞれ。
○政府参考人(中村秀一君) まず、全国で夫婦子一人の世帯は六百八十五万四千世帯おられます。六十一歳以上の単身世帯は四百五十八万八千世帯であります。定義からいいまして、第一・十分位でございますので、それぞれその十分の一ということでございますので、三人世帯は六十八万五千四百世帯、それから一人世帯は四十五万八千八百世帯と考えております。
○蓮舫君 夫婦子一人世帯で大体七十万世帯、単身世帯で約四十六万世帯、この方たちが生活保護、まあ申請していて、受けられないのかどうか分からないんですが、その内訳は。問題は、この方たちは生活保護を受けている世帯より支出が低い中で生活をしているというところなんですよ。ここが私は問題だと思うんですね。
 生活保護を受けているのは、国が健康で文化的な生活を保障するためなんですよ。国が健康的で文化的な生活を保障している生活保護世帯よりも収入や支出が低いところで合わせて百三十万世帯ぐらいの方々が生活をしているというところが私は問題で、この問題を解決することなしに、ただ単にこの低所得者層よりも生活保護世帯の方が支出が高いからこれを引き下げるというんでは、貧困世帯、格差を拡大するだけにしか私はとどまらないと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 経済を更に活性化し、国民の生活水準を上げる、賃金水準を上げる、そのためには努力をいたしたいと思いますが、憲法二十五条とともに憲法二十七条の一項には、国民は勤労の権利を有し義務を負うという言葉があります。そして、一生懸命頑張って働いて税金を払っている方々がおられる。
 しかし、生活保護というのは、御病気であるとか本当に体が不自由であったりして、どうしてもそういう困難な状況にある方を救うということが第一義的であって、そういう意味でこの両者の均衡をどう図るかと。それで、この前の検討会は五年に一回のデータに基づくルールでこれは示すということでありますから。
 蓮舫委員の問題意識、これはやはり経済を活性化してきちんとみんなの生活水準を上げる、これは私はそれは共通するものでありますけれども、一方、今言った要請に対してどうするか、これは予算編成過程で慎重に検討を加えた上で決めたいと思います。
○蓮舫君 ありがとうございます。
 生活保護の精神というのは、憲法二十五条ももちろんなんですけれども、自立を助長するためのしばらくの期間受けて、そしてタックスペイヤーになるために頑張るという方針もあるんですね。でも、かかわらず、北九州では数年続いて生活保護を受けられないあるいは切られて餓死したような人たちが出ているのが今の日本ですよ。生活保護の年収にも満たない中で一生懸命頑張って生活している人たちの層もどんどん増えている。あるいはネットカフェ難民、厚労省の推計で五千四百人いる。家さえも持てない。何で持てないか、お金がない。何でお金がないか、生活、仕事がない。こんな若者層が二十代は二人に一人ですよ。
 こういう新たな貧困層が出ているときに、今やるべきことは、〇六年の骨太の方針で〇八年までに生活保護基準を下げるという約束を確実に守るんだということではなくて、生活保護やワーキングプアやあるいはネットカフェ難民の方たちのこの問題を一体として、どうやって若者に夢を持たせてタックスペイヤーになる方たちを増やして、そして二十五条の生活を送れる人たちを国が後支えするのかという、抜本的改革を私は今するべきだと思っているんです。それは御理解いただけますか。
○国務大臣(舛添要一君) 蓮舫委員のこの貴重な御提案を承りました。
○蓮舫君 最後に一つ御指摘をさせていただきますと、生活扶助基準が引き下げられますと、それまで生活保護を受けないで頑張っていた人たちは、国民健康保険やあるいは介護保険料や、あるいは子供のおられる家庭、それは公立学校であったりとかあるいは就学援助であったりとか様々な制度によって減免措置というのが持たれているんですけれども、これが減免措置が基準が下げられると受けられなくなることになって新たな負担になるんです、家計の。
 今はただでさえ原油高によって食料品や生活関連商品が値上げをしていますから、家計への影響がただでさえ負荷が多いときに、生活扶助基準を下げるだけで、今まで頑張って生活保護を受けないできたんだけれども、様々な減免措置が受けられなくて仕方なくてまた生活保護を受けなければいけない人が逆に増えるという、こういう負の連鎖も想定できますので、是非慎重に検討していただきたいということを最後にお願いを申し上げ、質問を終わらせていただきたいと思います。
○大河原雅子君 遅くまで時間が過ぎておりますけれども、最後の質問になりました。
 何度か一般質問の準備をしてきたんですが、今日やっとできるということなので、恐れ入りますが、私は、本当に薬害肝炎の問題も年金、社保庁の問題も、それから障害者自立支援法、もう天下の悪法になってしまいました。そして、相次いで起こっている食品偽装の問題、本当に問題がもうデパートのように山積みになっているこの厚生労働行政、まず大臣の基本的な姿勢をやはり一度、こういう議論が重なってきましたからこそ、基本的な姿勢をいま一度お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) やはり厚生労働行政の最大の眼目は国民の生命を守るということでありますから、その食品偽装の問題にしても、この食の安全ということをしっかり考えていかないといけない。新しい薬の承認に当たっては、例えばなるべく早く承認するという要請とともに、薬害を起こさない、そういうことの要請もあります。そして、いろんな、そういう国民の健康を害し、生命を守っていけないようなことが起こらないように、まず発生することを予防し、起こった場合にはそれを最小限にとどめると、そういうためにきちんとやってまいりたいというふうに思っております。
○大河原雅子君 舛添大臣は命を必ず守っていくんだというふうにおっしゃってきていることは承知しておりますけれども、国民の多くが感じているのは、だれかの命が失われなければ、あるいは何か重大な問題が起こらなければ、厚生労働省はアクションを起こさないじゃないかと、危機を察知しながらも放置したんじゃないかとか、あるいは無責任をそのままほっかむりしているというような、そういう厳しい批判まであると思うんです。
 何が今舛添大臣がおっしゃった基本姿勢を担保するのか。それを私は、何か小さな声でも危険を察知して発する声があればその声にきちんと耳を傾けて、それに対して危険を予防する、あるいは未然に防止する、そういう姿勢がない限り、こういった数々の事件はまたまた将来的にも起こっていくと思うんです。ですから、基本的なスタンスの、それは変更があり、これまでの行政に対する改善がなければならない、そういうふうに思います。いま一度、大臣、いかがですか、これまでの行政をどう変えていくのか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、実際のところ、この解決しないといけない問題が山積しておりますんで、一つ一つ着実にこれを解決していく、そういう思いで取り組んでおります。
 そして、その過程において、この厚生労働省という巨大なこの官僚機構、その組織の問題点、そういうところが浮かび上がってきた場合には一つ一つまた手を加えていく。そして、これは、官僚機構というのは国民のために働かないといけないわけですから、そういう原点を忘れることなくきちんと、今委員がおっしゃったように、正に治療よりも予防、予防体制をしっかりやると、こういうことを重点的に更に努力を重ねてまいりたいと思っております。
○大河原雅子君 本当に厚生労働省のこの行政の体質というのが変わるというのを信じたいんですけれども、今のところは恐らく、申し訳ありませんが、大臣も、例えば肝炎の事件が起こったように、ああいったことは今の時点で起これば二度とあんなことは起こらないという、そんな自信は恐らくおありにならないと思うんですよ。
 ですから、是非とも、全般にわたる行政ですけれども、今言った未然防止とか予防の原則とか、そういったことを心してシステムの中に、制度の中につくっていっていただきたい、そういうふうに思っております。
 それで、私からは今日は食にまつわる課題をお聞きしていきたいと思うんです。
 食品偽装の問題が本当に大きな事件が相次いで起こって、国民の不安は本当に高まっていると思うわけですけれども、先日の大臣所信の中では、実はこの食の安全に関しては総論として本当にたった一言しか述べられておりませんでした。
 そこで、食の安全に関して、大臣のお考え、対策、また認識といったこの食の安全の基本姿勢をお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) 最近、次々と偽装の問題が起こってきております。私はだから、日本人のモラルというか道徳心というか、金もうけのためだけでそこまで失墜したのかなという感は否めないわけですけれども、しかし食べるということ、食品ということは生命を維持する基本ですから、ここにいささかとも危険なものがあるとこれはもう良くない。そういう意味で、国民の安全衛生、食の安心、こういうものをきちんと守っていかないといけない、そのために全力を挙げて様々な施策を実行してまいりたいと、そういうふうに思っております。
○大河原雅子君 食にまつわる課題が何でこんなにたくさん山積みになっているかといいますと、やはり食べ物という、もうあらゆる食べ物を対象にしながら、法体系、行政の体系がばらばらだということですよね。食品安全にかかわる法というのは、もちろん現在、食品安全基本法もありますけれども、JAS法、食品衛生法、不正競争防止法、多岐にわたっておりますけれども、大変分かれているだけに分かりにくい。
 そして、連携が取れているというふうに私にはなかなか思えないんです。食べ物を取り締まる側から、管理する側からの視点でしかこれまで法が作られてこなかったんじゃないか。そういう意味では、食べる側に立った一貫した食品行政というものが必要だと思うんです。一元化に関して、どういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 食品の安全の確保につきましては、BSE問題にかかわります行政対応の問題点等を踏まえまして、平成十五年にリスク分析の手法を導入し、消費者の健康の保護を目的とする観点から食品安全行政を大きく転換したところでございます。具体的には、食品安全委員会が独立した行政機関として最新の科学的知見に基づいて客観的かつ中立的に食品のリスク評価を行い、その結果を踏まえて厚生労働省及び農林水産省がリスク管理機関として消費者等の関係者の意見も聴きながら基準の設定など具体的なリスク管理措置に取り組んでいると、こういうことになってございます。
 このように、食品の安全の確保につきましては、リスク評価及びリスク管理を担当する府省を明確に分離した上で、これらの府省が連携し、自らの役割を果たしていくことが重要であると考えております。
 なお、リスク管理につきましては、厚生労働省は食品衛生の観点から、農林水産省は農林水産物の生産段階における規制の観点から、種々の措置を講じることにより安全の確保を図っているところでございます。
○大河原雅子君 アメリカですとかEUですとか、やはり食品一般、また口に入るものという、そういう観点から見れば、もっと責任を明確にするような体制が必要だと思うんですね。今お答えいただいたのは厚生労働省医薬食品局の食品安全部長さんということですよね。本当にやっぱり責任体制を取るという意味で、私はもっと、命とそれから健康を守るという厚生労働省のリードというのが大変大きな意味を持つというふうに思っています。
 しかし、なかなか縦割りになった法律の中でその連携を取ることとか、責任を本当に厚生大臣が取っていけるのかという仕組みには今なっていないということを大変問題だというふうに思っています。食べる側に立った視点、それから消費者の視点、こういった総合行政が必要なわけなんですけれども、例えば食べる側がじかにというこの消費者の参加という意味、ここの点についてはいろいろ議論が必要かと思いますけれども、現状ではどのようにお考えなんでしょうか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げました平成十五年におきます大変大きな食品安全行政の転換の中でリスク分析という手法が大変に大事であるという観点でございますが、私の今のお話のところではリスク評価、リスク管理ということについて申し上げましたが、もう一つの大きな柱といたしまして、行政、そして消費者、あるいは国民の皆さん、あるいは生産者、様々なステークホルダーがこの問題について十分に意見を交換し合う、また施策を行政が行うに当たりまして事前に十分にお話を伺う、そのようなコミュニケーションを取っていくことが大変重要であると、これもやはり大きな柱でございます。
 そういう観点から、私どもは、常に消費者の皆さんの考えを承りながら、また行政としての施策を取っていくときの考え方を詳しく御説明して、相互の理解を深めながら施策を推進していくことが大切であると、このように考えております。
○大河原雅子君 新しい考え方の中にリスク評価ということもあったということでは、消費者との間、生産者との間、これを取り持つリスクコミュニケーション、本当に重要になってきていると思います。ですから、先ほどおっしゃった中立の立場ということからいえば、例えば疑問が生じたものについて、それについては、これまでの例えば推進の立場あるいはそれに反対する立場、両方の意見をやはりきちんととらえたそういう仕組みが、例えば審議会だったらそういう構成メンバーの在り方、そういうことが必要だと私は思っております。特に、審議会のメンバーなどについては大変利害関係者の方が多くて、消費者の声、なかなか届かなくなっているというふうにも感じております。是非その辺は御一考をいただきたいというふうに思います。
 次に、食品の予防原則、未然防止という考え方について伺ってきているわけですけれども、食品の偽装表示や不十分な表示に問題がありますけれども、事故が起こってから対処するのでは遅い。ですから、今こそこの予防原則、未然防止という、こういった考え方をベースにした厚生労働省の力の発揮のしどころ、これまでの経験も生かした、そういうことが必要だと思うんです。
 今、厚生労働省の方から伺っておりますけれども、今日は食品安全委員会からも、また農水省の方からもおいでいただいておりますので、それぞれどんなふうに思っていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。いかがでしょうか。食品安全委員会、齊藤さん、お願いします。
○政府参考人(齊藤登君) お答え申し上げます。
 先生御承知のとおり、食品安全委員会は、平成十五年の七月に食品安全基本法に基づきましてリスク評価を行う機関として設置されたわけでございます。
 私どもの役割は、基本的にいわゆるリスク管理機関からは独立いたしまして、科学的知見に基づいて客観的、中立公正にリスク評価を行うと、こういうことで、常に科学的かつ中立公正な立場から必要なリスク評価を行っていく。またあわせて、先ほど食品安全部長の方からもお話ありましたけれども、リスクコミュニケーションにつきましては私どもの所管している分野を中心に十分意見交換に努めていくと、このような姿勢で常々当たっておるところでございます。
○政府参考人(谷口隆君) お答えを申し上げます。
 私ども農林水産省でございますけれども、今答弁されました食品安全委員会がリスク評価ということを担っていただきまして、厚生労働省と私ども農林水産省がリスク管理機関という役割分担をさせていただいております。
 特に、厚生労働省とは、厚生労働省の方は正に公衆衛生の見地から食品の安全性というものについてのお仕事をされているわけでございますが、私どもは、その前段階、食品の生産の段階におきまして、食の安全ということとそれから消費者の信頼を確保するということをモットーにいたしまして仕事をしておるということでございます。
○大河原雅子君 三局といいますか、お三人の方にお答えいただいているんですけど、今、食の問題、食品表示というのは食品の質に関する情報として消費者が食品選択をするときの本当に重要な不可欠なものだと思うんですけれども、現在混乱が起きているといいますか、不安が高まっている中には、食品の表示問題と食べ物自身の、食品自体の安全の問題とごっちゃになっていると思うんです。
 それで、産地の偽装とか原材料の表示というのは、直ちに健康に影響が与えるというふうには思えないかもしれません。むしろ、取引の公正さとか、そういった問題だというふうにも思いますけれども、もう一つの食品自体の安全性ということでいえば、アレルギー物質などもし入っていてアレルギーの方が食べたら、それはショック死を起こすぐらいまでの健康、命に直接かかわってくるような重大な問題になってしまいます。
 ですから、先ほどから言っている未然防止とか予防原則とか中立的な立場からというようなことでもおっしゃっているわけなんですけれども、実はこれは、疑わしいものは使わないという、簡単明快に言ったら疑わしいものは使わないという姿勢がこの未然防止、予防原則ということと同意義に自覚されて、厚生労働のこの食品安全行政に生かされなければならないというふうに思っています。
 疑わしきは使用せず。先ほど食品安全委員会齊藤事務局長は科学的知見とおっしゃったんです。科学的知見というのは、それがクロだと分かるまでは止められないということと同意義でこれまで使われてきたんじゃないんですか。それでは、これで手遅れだったということがあるわけなんですよ。公害もしかり、肝炎の問題もしかりじゃないですか。
 もう一度、お三人、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 まず未然防止の問題、予防的な対応ということにつきまして、私の方からも厚生労働省としての考えを先に述べさせていただきたいと思うんですが、基本的にこの悪影響、食品による健康への悪影響の未然防止という観点そのものが食品安全基本法の基本理念の一つとなっておりまして、私どもそれを受けてやっているという点がございますが。
 具体的には第五条の中で、食品の安全の確保は、科学的知見に基づき、食品を摂取することによる国民の健康への悪影響が未然に防止されるようにすることを旨として行われなければならないと、こういう旨規定されてございまして、そういう中で、私ども厚生労働省は、食品衛生法に基づいて様々な規定を設けているところで、それで、具体的にはそういう観点から食品添加物等の規格基準を定めるということで安全な食品の供給ということを図っておりますし、もう一つは、大きな柱は、食品衛生監視員による食品等事業者や施設に対する監視指導の実施を行っておりまして、こういうような体系の中で、おっしゃられるように、そういう安全でない食品が国民の皆さんのところに行かないような努力をしていると、こういうことでございます。
○政府参考人(齊藤登君) おっしゃられるように、科学的知見に基づき、客観的、中立公正と、これが基本的な理念でございますけれども、食品安全部長の方からもありましたように、食品安全基本法、先ほど第五条出ておりますけれども、未然に防止をするということを念頭に置きつつ、これは当然のこととして科学的知見に基づく、必要があればそれは評価も再評価もするしと、そういう形でもって努力をしていくというのが私たちの基本的な考え方でございます。
○政府参考人(谷口隆君) 農林水産省といたしましても、ただいまのお二方の答弁と同様に、基本的に科学的知見に基づきまして予防原則の下に、農水省で申しますと、先ほど申しましたような生産段階からその食品となる以前、前の形のものについての安全を保つということにつきまして十分な配慮をしていくということだろうというふうに考えております。
○大河原雅子君 これまでの厚生労働行政の中でよく言われてきたのが科学的知見に基づくということなんです。科学的知見に基づくって、一見科学的のように聞こえますけれども、クロと分かったときにはもう遅い、グレーに見えたときにストップを掛けなければ遅いというのがこの厚生労働行政の特徴だと私は思っています。
 疑わしきは使用せず、このことこそが予防原則、未然防止と、私はそう思っていますけれども、大臣、いかがですか。短く。
○国務大臣(舛添要一君) 事故の発生を未然に防止するという観点から、これは食品衛生法がきちんとございますので、これに基づいて食品とか添加物、こういうものを規格をきちんと決める。それから、監視員による指導ということをやっていって、それで衛生上の問題が起こらないように全力を尽くしていくということが今法律に基づいてきちんとやれておりますので、そういう観点から、今委員がおっしゃったことについてもきちんと安全を確保していきたいと、そういうように思っております。
○大河原雅子君 お気持ちは分かりますけれども、これまでの歴史が示しているように、今おっしゃったような姿勢ではなかなか守れなかったという現実があります。
 それで、もう具体的に課題、二つ今日は取り上げたいと思います。
 一つは照射食品でございます。照射食品というのが、殺菌、殺虫、熟度の抑制、発芽防止、こういったことを目的として、コバルト60とかが出すガンマ線とか電子加速器による電子線などの放射をした食品のことなわけなんですけれども、食品自体が放射能を帯びるということはないんですが、放射線の持つエネルギーが食品に付いている菌とか虫とかそういったものを殺す、発芽の抑制、熟成のための細胞を殺傷するという効果があるわけですね。
 そこで、現在、日本において照射食品に関する施策というのはどのように行われ、どのような規制があるのか、お答えください。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 食品への放射線照射につきましては、食品衛生法第十一条に基づく食品添加物等の規格基準において、原則食品に放射線を照射してはならないと定めております。
 ただし、発芽防止の目的でのバレイショへの放射線照射につきましては、放射線の線源、種類、吸収線量や再照射防止を規定した上で認めているところでございます。
 また、その際の照射食品の表示につきましては、食品衛生法第十九条に基づき、公衆衛生の見地から必要な基準を定めております。具体的には、放射線照射食品につきまして、容器包装等の見やすい場所に放射線を照射した旨の記載を義務付けているところでございます。
 以上でございます。
○大河原雅子君 実は、先日、十二月に入ってから、全日本スパイス協会というところが、スパイスに対して照射をするという、この申請を厚生労働省にしたということを伺ったんですが、事実でしょうか。そしてまた、認可を申請されたということは認可のこれから過程があるかと思うんですが、認可の過程というのは、これはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 まず、スパイス協会の件でございますが、全日本スパイス協会から厚生大臣にスパイスを対象とした放射線照射を認めるような要請書の提出は平成十二年の十二月に実はなされておりますが、この間、私どもといたしましては、まだパブリックアクセプタンスが十分でないということから具体的な検討は行ってまいりませんでした。
 恐らく、今先生御質問の中身につきましては、先般、内閣府の原子力委員会において報告書がまとめられまして、それを受けて、現在、全体としての検討を始める状況になっておりますので、そのことのお尋ねかと思いますが、もしそれでよろしければお答えいたしますし、違えばまた。
○大河原雅子君 そういう申請があったときに、実際そうやって、どういうふうなプロセスで、どこがどう責任を持って議論し、認可するのかということを伺いたい。手短にお願いします。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 放射線の問題につきまして、今申し上げましたように、パブリックアクセプタンス等ございまして、申請がありましたが、これまで直接取り上げることはございませんでしたが、これからどうしていくのかということにつきましては、内閣府の原子力委員会の報告書を受けまして、その中身につきまして知見をまず、食品健康影響評価に必要な知見を整理いたしまして、そして特に香辛料への放射線照射の必要性が言われておりますので、その必要性の有無、そして消費者の放射線照射食品についての意見などを十分に調査をいたしまして、その結果を踏まえて薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会規格部会にて審議の上、今後の対応を検討することとしております。
 そして、このことにつきましては、既にこの審議会の方に内閣府の原子力委員会から報告書があって、検討するようにという報告書が私どもの方に出されていること、そして具体的にそのような検討を進めることをお諮りして、承認を得ているところでございます。
○大河原雅子君 具体的にこれを、今は全面禁止で、例外がジャガイモの芽止めだけなんですね。これを二〇〇〇年にスパイス協会が一度出していて、今おっしゃったようにパブリックアクセプタンスがないと、社会的受容がない。それは、この照射食品、照射することによって食べ物の中身が変わってしまう、それを食べ続けるという、そういった知見がない。少ない実験ではあるでしょうが、その中では明らかに害が出ている。そういうこともあって、これまで大変抑制してきたと思うんですよ。
 それで、これは昨年の原子力委員会が、食品照射専門部会から出された食品への放射線照射についてという報告書が出されて、それで、食品に対する照射を拡大するよう検討しようという見解が述べられているわけなんですね。
 そこで、どうしても厚生労働省、命と健康を守るという立場からすれば、ここについてどういうふうに今の時点でお考えなのかということを知りたいわけなんですが、いかがですか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。
 ただいまも申し上げましたが、原子力委員会からのその報告書を受けまして、私どもとしてはまずニュートラルな立場で必要な知見を整理をしたいと、その上で薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会における御審議をいただきたいと、このように考えております。
 まず第一に必要なことは、今先生御指摘のように、様々な見方が安全性についてある中で、科学的知見について整理をするということが最も大切ではないかと思っております。そういう中で、その放射線照射を実際にする必要性というものがどこまであるのだろうか、そしてまた、消費者の皆さんの御意見はどうなのかと、こういうことをきちんと調査した上で、この審議会において御議論をいただいて、その結果を踏まえて私どもは判断してまいりたいと、このように考えております。
○大河原雅子君 本当に大きな問題だと思っています。これは、原子力の平和利用というような形で進められようとしているわけなんですが、この私も報告書を読みましたけれども、これはとにかく前向きに照射食品を増やす、照射の活用を広げていこうという、そういう方針でしか書かれていないようにも思える。それは、安全性についての疑問もありますし、これまで日本で照射食品許されてこなかったのは、検知する方法がないということじゃないですか。照射されていてもそれを確かめることができない。そして、照射されたものの効果というものがなかなか認められない。二度掛けちゃう場合もあるかもしれません。ベビーフードの原料になった野菜に掛けられていて、それで大問題になったこともあります。
 そういった意味では、実用的な検知方法もない、安全性も疑問、そして管理ができないという、食品安全行政を責任持って進めるという立場からすれば、これは軽々に進められるようなものではないというふうに私は思っております。
 唯一許されていた照射ジャガイモ、年間で八千トン出荷されているだけなんですよね。それが我が国、二〇〇三年のデータだと、二百九十三万九千トンが農水省のホームページに出ている生産高ですから、わずか〇・二七%。この間に照射ジャガイモが増えなかったことからも、これは社会的需要、とてもじゃないけれども認められないというふうに私は感じております。
 審議会にかけるとおっしゃったけれども、議会の中でもしっかりと議論をする、こういうことを是非私、進めていきたいと思います。
 もう一つ、次は遺伝子組み換え食品について伺いたかったんです。
 遺伝子組み換え食品については、自然界ではあり得ない、そういった作物ができてきているわけです。殺虫効果のある、それを食べれば虫が、害虫が死んでしまうようなトウモロコシとか、そういったものができているわけなんですけれども、なるべくこうした遺伝子組み換え食品を避けたいというのが今消費者の多くの方たちが持っている思いです。
 そこで伺いたいんですが、モンサント社が開発したMON、モンサント863号のトウモロコシ、ここについて質問します。
 豆を食い荒らす昆虫の幼虫を殺す、その毒素を作り出す遺伝子を組み込んだ品種なわけなんですけれども、これが平成十四年二月二十一日付けで厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の審議を経て、健康を損なうおそれが認められないというふうに判断されました。しかし、最近になってこのデータの再解析をされたということを聞きました。この経過についてはどうだったんでしょうか。本当に簡潔にお願いします。
○政府参考人(齊藤登君) 今先生お尋ねの遺伝子組み換え作物MON863でございますが、これにつきましては、本年の三月に、国際環境保護団体の方から先生お話のあるような安全性に関する疑義を表明されたということで、その根拠論文とか関係資料を取り寄せまして、食品安全委員会の遺伝子組換え食品等専門調査会で議論を行っております。
 その結果、本年の八月に、このMON863についてですが、このデータを解析した結果、新たな懸念はないという専門調査会の見解でございますので、その報告に従いまして、現時点におきまして食品安全委員会としましては、このMON863について改めて食品健康影響評価を行う必要はないと、このように考えております。
○大河原雅子君 再解析されて、これのままで、この安全については不安はないと、健康を損なうおそれがないと出されたんですけれども、実験をしたわけじゃないんですよね。論文を解析しただけですよね。こういったことが科学的なんでしょうか。
○政府参考人(齊藤登君) 先ほど申し上げましたように、懸念が表明されたというのは、その提出された試験成績を環境保護団体が委託した、委託したといいますか、環境保護団体の関係の研究ということで、そのデータを再解析されたと。その再解析の内容について私どもの専門調査会でもそれを検討した、その結果、問題がないと。
 なお、同じような結論は、EUの欧州食品安全機関、それからオーストラリア、ニュージーランドの食品基準局につきましても同じような結論というふうになっております。
○大河原雅子君 開発した会社が行った実験、またデータばかりがその安全を確認したというところの根拠になっていると。疑問を呈した論文が出てきたということでは、国が私は本当は第三者機関できちんと実験をするような、お金も多少掛かると思いますけれども、そういうような時代が早く来るといいなというふうに思っております。
 それで次に、表示のことをここで聞いておかなければなりません。
 現状の表示制度では、表示の義務の対象となる農作物六作物と加工食品三十一品目があるわけなんですけれども、それがどんなものなのか分からなければ実は意味がありません。遺伝子組み換え原料が使われているのかどうか判断できない仕組みが今ここにあるとしか言えないわけなんです。
 上位の、そこに入っているもの上位三品目以上、かつ重量比で五%以上の品目がというふうに表示は限定されております。これで消費者の選択を保障できると言えるんでしょうか。どうですか、消費者の気持ちをお酌み取りいただけますか。大臣、いかがですか。
 いいです、予定どおり大臣、最後にお伺いいたしますから。
○政府参考人(藤崎清道君) 申し訳ありません。農水省にも同旨があると聞いたもので、どちらが答えたらいいか迷っておりまして、厚生労働省か農水省か迷いましたので、失礼いたしました。
 今先生おっしゃられた点でございますが、加工食品におきます原材料表示という問題が特に問題になろうかと思うんですが、これ御存じのように、大変に多種多様な原材料を使用しておりますし、様々な加工段階を経るということで大変複雑な状況になってございまして、それをどこまで表示の義務付けができるかという点が問題になろうかと思います。
 私ども食品衛生法の立場ということで申し上げるならば、基本的に遺伝子組み換え食品につきましては、安全性審査を食品安全委員会において行っていただいたものということが前提でございますので、安全性の観点から、表示の必要性というのはその他のものに比べますと若干優先度が低いのかなというふうには考えております。そういう意味で、公衆衛生の見地からその食品の内容を明らかにするとともに、社会的関心を高めることにより審査の着実な実施を促進するために表示義務を課していると、こういうことでございます。
 そういう中で、コーデックスの包装食品表示一般規格によります、全原材料中で重量が五%未満の複合原材料につきまして云々というような国際的な動向も踏まえまして、五%以上の義務付けということを行っているところでございます。
○大河原雅子君 五%未満のものについては遺伝子組み換え不使用あるいは遺伝子組み換えでないという表示ができるんですよ。遺伝子組み換えでないという表示は私は、もうこれはさっきから言葉がどんどん出ていますが、これはもう偽装表示と言えるんじゃないんですか。制度自体が私は国がやっている偽装表示だと思ってしまいます。
 そして、加工食品については表示の義務付けがない。一部の加工食品だけ遺伝子組み換え原料が使われているんじゃないかと、そういう誤認まで、誤解までされてしまうわけなんです。表示のあいまいさが消費者を惑わしているとしか言いようがありません。
 それで、油とかしょうゆとか、大豆がたくさん使われている、原料になっているものが表示の対象外になっています。これは、組み込んだ遺伝子とか生成されるたんぱく質が、加工した最終的なしょうゆやあるいは油から検出されない、このことをもって表示の基準にしている。だから、表示しなくていいということになっていますが、でも原料は遺伝子組み換え大豆から作ってもこれは構わないということですよね。
 私は、この点は本当におかしい。トレーサビリティーを確保するという意味でも、原材料の表記はしっかりとしなきゃならないというふうに思いますけど、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったように、この油とかしょうゆというのがその製造過程で分解されるということで入っていないんですけれども、これは消費者のニーズでもあれば、そういうことをきちんと勘案しながら、できるだけ表示をするという努力はやっぱりやっていきたいというふうに思います。
 私は、私自身も買物をいたしますけれども、見ていて、やっぱり、例えばアレルギーを持つ子供たちなんかは即、卵の成分が入っているかどうかで全然違うんですね。そういう意味で、大きな方向としては、やっぱり消費者の立場に立った食品安全ということを考えていきたいというふうに思っております。
○大河原雅子君 ですから、スーパーにいらして納豆なんか見ても、遺伝子組み換えでないと書いてあっても遺伝子組み換えは五%未満は入っています。それから、遺伝子組み換え大豆で作ったしょうゆも油もそういう表示しなくていいということでは、やはり民間がやっている表示だけに問題があるんじゃなくて、政府がつくっている制度、表示制度、仕組みの中にもやっぱり正確に情報を知らせるということがまだまだ足りないというふうに私は思います。
 これで質問を終わらせていただきますが、私は食の問題、ずっとこだわってまいりました。子供たちの基準を作ること、命を守るという視点に立って質問を今後もさせていただきます。
 それで、終わりに当たりまして、先ほど森ゆうこ委員の質疑の中で大臣に要求した年金、浮いている記録、また年金の総額、これは幾らなのかという数字を御報告いただくように、委員長、お取り計らいをお願いいたします。
 以上です。
○委員長(岩本司君) 理事会で協議いたします。
 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
○委員長(岩本司君) 厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 発議者は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
○委員長(岩本司君) 老人福祉法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長茂木敏充君から趣旨説明を聴取いたします。茂木敏充君。
○衆議院議員(茂木敏充君) ただいま議題となりました老人福祉法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 農山村地域では、全国平均に比べて十年から十五年早いペースで高齢化が進展しており、特別養護老人ホームの必要性が増大しております。
 一方、農山村地域においては、特別養護老人ホームについて民間事業者の参入が期待し難いこと、また、厳しい財政事情等のため、地方自治体による新たな設置運営も期待し難い等の状況があります。また、農山村地域における高齢者の安心、安全な生活を確保するためには、医療と福祉が一体となったサービスの提供を行うことが必要であります。
 このような状況を踏まえ、医療法第三十一条に規定する公的医療機関として長年にわたって地域の医療を支えてきているJA厚生連が直接に特別養護老人ホームの設置、運営を行えるようにしてほしいとの要請が高まっております。
 本案は、このような状況にかんがみ、JA厚生連が医療と福祉の一体的なサービスを提供できるようにするため、老人福祉法に特例を設け、医療法第三十一条に規定する公的医療機関に該当する病院又は診療所を設置する農業協同組合連合会が直接に特別養護老人ホームを設置することができることとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(岩本司君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 老人福祉法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後八時四十分散会