第169回国会 本会議 第25号
平成二十年六月六日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第二十五号
  平成二十年六月六日
   午前十時開議
 第一 障害のある児童及び生徒のための教科用
  特定図書等の普及の促進等に関する法律案(
  文教科学委員長提出)
 第二 金融商品取引法等の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第四 地球温暖化対策の推進に関する法律の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 第五 後期高齢者医療制度の廃止等及び医療に
  係る高齢者の負担の軽減等のために緊急に講
  ずべき措置に関する法律案(福山哲郎君外八
  名発議)
 第六 国家公務員制度改革基本法案(内閣提出
  、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、国民読書年に関する決議案(西岡武夫君外
  六名発議)(委員会審査省略要求事件)
 一、アイヌ民族を先住民族とすることを求める
  決議案(西岡武夫君外六名発議)(委員会審
  査省略要求事件)
 一、日程第一より第五まで
 一、厚生労働委員長岩本司君解任決議案(衛藤
  晟一君外一名発議)(委員会審査省略要求事
  件)
 一、日程第六
 一、国民生活・経済に関する調査の中間報告
 一、少子高齢化・共生社会に関する調査の中間
  報告
     ─────・─────
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、
 情報公開・個人情報保護審査会委員に西田美昭君、園マリ君及び藤原静雄君を、
 再就職等監視委員会委員長に相良朋紀君を、同委員に内海房子君、久保田泰雄君、久保庭啓一郎君及び森田朗君を、
 預金保険機構理事長に永田俊一君を、同理事に新堀敏彦君を、
 日本放送協会経営委員会委員に篠崎悦子君を、
 中央更生保護審査会委員長に原田和徳君を、同委員に戸田信久君を、
 労働保険審査会委員に神尾真知子君を、
 土地鑑定委員会委員に鎌田薫君、光多長温君、緒方瑞穂君、白田佳子君、井出多加子君、石橋勲君及び都築武保君を、
 また、運輸安全委員会委員に山本哲也君、横山鐵男君及び根本美奈君を
任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 これより採決をいたします。
 まず、情報公開・個人情報保護審査会委員、預金保険機構理事、日本放送協会経営委員会委員、労働保険審査会委員、土地鑑定委員会委員及び運輸安全委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、全会一致をもって同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(江田五月君) 次に、再就職等監視委員会委員長及び同委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成             九十九  
  反対            百三十二  
 よって、同意しないことに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(江田五月君) 次に、預金保険機構理事長の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            二百十七  
  反対              十四  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(江田五月君) 次に、中央更生保護審査会委員長及び同委員の任命について採決をいたします。
 内閣申出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百二十五  
  反対               六  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) この際、お諮りいたします。
 西岡武夫君外六名発議に係る国民読書年に関する決議案及びアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案は、いずれも発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加して一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、両決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。西岡武夫君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔西岡武夫君登壇、拍手〕
○西岡武夫君 ただいま議題となりました民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派共同提案に係る両決議案につきまして、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の御賛同を得て、発議者を代表し、提案申し上げます。
 まず、国民読書年に関する決議案について申し上げます。
 案文を朗読いたします。
    国民読書年に関する決議案
  文字・活字によって、人類はその英知を後世に伝えてきた。この豊穣で深遠な知的遺産を受け継ぎ、更に発展させ、心豊かな社会の実現につなげていくことは、今の世に生きる我々が負うべき重大な責務である。
  しかし、近年我が国でも「活字離れ」と言われて久しく、年齢層を問わず、読書への興味が薄れていると言わざるを得ない。これが言語力、読解力の衰退や精神文明の変質の大きな要因の一つとなりつつあることは否定できない。
  我々はこの事実を深刻なものと受け止め、読書の価値を見直し、意識の啓発を目指し、政府と協力してあらゆる活動を行ってきた。一九九九年に「子ども読書年に関する決議」を両院で採択、二〇〇一年には「子どもの読書活動の推進に関する法律」を立法、さらに二〇〇五年には「文字・活字文化振興法」を制定し、具体的な施策の展開を推し進めてきた。
  それらに呼応して「朝の十分間読書運動」の浸透、読書の街づくりの広がり、様々な読書に関する市民活動の活性化など、読書への国民の意識は再び高まりつつある。
  この気運を更に高め、真に躍動的なものにしていくため、二〇一〇年を新たに「国民読書年」と定めたいと思う。これにより、政官民が協力し、国をあげてあらゆる努力を重ねることをここに宣言する。
  右決議する。
 以上であります。
 次に、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案について申し上げます。
 案文を朗読いたします。
    アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案
  昨年九月、国連において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が、我が国も賛成する中で採択された。これはアイヌ民族の長年の悲願を映したものであり、同時に、その趣旨を体して具体的な行動をとることが、国連人権条約監視機関から我が国に求められている。
  我が国が近代化する過程において、多数のアイヌの人々が、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を、私たちは厳粛に受け止めなければならない。
  すべての先住民族が、名誉と尊厳を保持し、その文化と誇りを次世代に継承していくことは、国際社会の潮流であり、また、こうした国際的な価値観を共有することは、我が国が二十一世紀の国際社会をリードしていくためにも不可欠である。
  特に、本年七月に、環境サミットとも言われるG8サミットが、自然との共生を根幹とするアイヌ民族先住の地、北海道で開催されることは、誠に意義深い。
  政府は、これを機に次の施策を早急に講ずるべきである。
 一 政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」を踏まえ、アイヌの人々を日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること。
 二 政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されたことを機に、同宣言における関連条項を参照しつつ、高いレベルで有識者の意見を聴きながら、これまでのアイヌ政策を更に推進し、総合的な施策の確立に取り組むこと。
  右決議する。
 以上であります。
 両決議案に対しまして、何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 まず、国民読書年に関する決議案の採決をいたします。
 本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(江田五月君) ただいまの決議に対し、文部科学大臣から発言を求められました。渡海文部科学大臣。
   〔国務大臣渡海紀三朗君登壇、拍手〕
○国務大臣(渡海紀三朗君) ただいまの決議に対して所信を申し述べます。
 国民の読書活動につきましては、子どもたちが自ら考え、自ら行動し、主体的に社会の形成に参画していくために必要な知識や教養を身に付ける重要な契機となるものであることなどから、これまでも政府において、文字・活字文化振興法及び子どもの読書活動の推進に関する法律等に基づき、社会全体でその推進を図るための取組を進めてきたところであります。
 本年三月には、子どもが読書に親しむ機会の提供と諸条件の整備充実を図る、新たな「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」を閣議決定いたしました。
 また、今国会においては図書館法の改正をお認めをいただき、新しい時代における図書館制度の一層の整備充実を図ったところであります。
 政府といたしましては、ただいまの決議の趣旨を踏まえ、学校内外における子どもの読書活動や社会全体における読書活動を推進する機運を高めるため、関係施策の総合的な推進に取り組む決意であります。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) 次に、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議案の採決をいたします。
 本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
○議長(江田五月君) ただいまの決議に対し、町村国務大臣から発言を求められました。国務大臣町村内閣官房長官。
   〔国務大臣町村信孝君登壇、拍手〕
○国務大臣(町村信孝君) ただいまの決議に対して所信を申し述べます。
 アイヌの人々に関しましては、政府はこれまでも、平成八年のウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会報告書等を踏まえ、文化振興等に関する施策を推進してきたところであります。
 ただいま採択された決議でも述べられているように、我が国が近代化する過程において、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたアイヌの人々が多数に上ったという歴史的事実について、政府として改めてこれを厳粛に受け止めたいと思います。
 また、政府としては、アイヌの人々が日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族であるとの認識の下、先住民族の権利に関する国際連合宣言における関連条項を参照しつつ、これまでのアイヌ政策を更に推進し、総合的な施策の確立に取り組む所存であります。
 アイヌの人々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代へ継承していくことは、多様な価値観が共生し、活力ある社会を形成する共生社会を実現することにも資するとの確信の下、政府は、これからもアイヌ政策の推進に取り組む所存であります。(拍手)
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第一 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律案(文教科学委員長提出)を議題といたします。
 まず、提出者の趣旨説明を求めます。文教科学委員長関口昌一君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔関口昌一君登壇、拍手〕
○関口昌一君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会を代表して、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
 本法律案は、憲法に定める教育の機会均等の趣旨にのっとり、拡大教科書や点字教科書等を教科用特定図書等と位置付け、その普及促進等を図るとともに、児童生徒が障害などの特性の有無にかかわらず、十分な教育が受けられる学校教育を推進しようとするものであります。
 以下、本法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、国は、教科用特定図書等の普及促進等に関して必要な措置を講ずることとし、教科書発行者は、その発行する検定教科用図書等について適切な配慮をするよう努めることとしております。
 第二に、教科書発行者に対し、検定教科用図書等の電子データを文部科学大臣等に提供することを義務付け、その電子データは、教科用特定図書等を発行する者に提供できることとしております。
 また、文部科学大臣は、教科用特定図書等について標準的な規格を定めて公表し、教科書発行者は、この規格に適合した標準教科用特定図書等の発行に努めることとしております。
 なお、国は、教科書発行者に助言等必要な援助を行うこととするとともに、発達障害等の児童生徒が使用する教科用特定図書等に関する調査研究等を推進することとしております。
 第三に、小中学校の通常学級及び高等学校においては、障害のある児童生徒が、検定教科用図書等に代えて教科用特定図書等を使用することができるよう必要な配慮をするとともに、国は、小中学校の設置者に教科用特定図書等を無償給付し、設置者は、各学校の校長を通じて児童生徒に給与することとしております。
 最後に、国は、高等学校における教科用拡大図書等の普及及び特別支援学校の児童生徒への援助の在り方について検討し、所要の措置を講ずることとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、平成二十一年度において使用される検定教科用図書等及び教科用特定図書等から適用することとしております。
 以上が本法律案の趣旨及び主な内容であります。
 なお、本法律案は、文教科学委員会において全会一致をもって委員会提出の法律案とすることに決定したものであります。
 何とぞ速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第二 金融商品取引法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長峰崎直樹君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔峰崎直樹君登壇、拍手〕
○峰崎直樹君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、我が国金融・資本市場の競争力の強化を図るため、金融に関する知識を有する特定の投資家に参加者を限定した市場を創設するとともに、投資信託商品の多様化、金融商品取引業者に係る兼職規制の撤廃等を行うほか、課徴金について算定方法及び対象範囲を見直す等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人を招致してその意見を聴取するとともに、東京市場の国際競争力が低迷している理由、プロ向け市場における情報提供ルールの具体的要件、ファイアウオール規制を緩和することの是非等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して大門実紀史委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            二百十九  
  反対              十二  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第三 港湾法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長吉田博美君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔吉田博美君登壇、拍手〕
○吉田博美君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、非常災害発生時に国土交通大臣による広域的災害応急対策の拠点となる港湾施設の管理を可能とするとともに、同大臣が設置・管理する電子情報処理システムにより重要国際埠頭施設の制限区域への人の出入りについて確実かつ円滑な管理を実施し得るものとするほか、港湾管理者の入港料率の設定等について届出制を導入する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、基幹的広域防災拠点の新規整備の必要性と総合的な緊急輸送体制の確立、国際競争力を具備した港湾物流システムの早期構築、港湾広域防災施設の運用管理及び埠頭出入管理システムの経費負担の在り方等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成           二百三十二  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第四 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長松山政司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔松山政司君登壇、拍手〕
○松山政司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告を申し上げます。
 本法律案は、京都議定書における温室効果ガスの排出量を削減する約束を確実に履行するため、また、地球温暖化対策の一層の推進を図るため、事業者の排出抑制等に関する指針を策定するとともに、地方公共団体実行計画の策定事項を追加し、あわせて、植林事業から生ずる認証された排出削減量に係る国際的な決定により求められる措置を義務付ける等の措置を講じようとするものであります。
 なお、衆議院において、エネルギー供給事業者は、一般消費者に対し、エネルギーの使用に伴う二酸化炭素の排出量の把握に必要な情報を提供するよう努めなければならないものとすること、政府は、温室効果ガスの排出量がより少ない日常生活用製品等の普及の促進を図るために必要な措置を講ずるよう努めるものとすること等の修正が行われております。
 委員会におきましては、国内排出量取引制度を導入する必要性、算定・報告・公表制度における情報開示の在り方、太陽光発電等の自然エネルギーの普及方策とその問題点等について質疑が行われたほか、参考人からの意見聴取を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終了いたしましたところ、本法律案に対し、日本共産党の市田委員より、地球温暖化対策の中長期的な目標等を内容とする修正案が提出されました。
 次いで、討論に入りましたところ、日本共産党市田委員より原案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、順次採決の結果、修正案は否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百三十  
  賛成           二百二十三  
  反対               七  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第五 後期高齢者医療制度の廃止等及び医療に係る高齢者の負担の軽減等のために緊急に講ずべき措置に関する法律案(福山哲郎君外八名発議)を議題といたします。
     ─────・─────
○議長(江田五月君) これより厚生労働委員長の報告を求めるのでありますが、衛藤晟一君外一名から、委員会審査省略要求書を付して、厚生労働委員長岩本司君解任決議案が提出されておりますので、まず、本決議案についてお諮りいたします。
 厚生労働委員長岩本司君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。衛藤晟一君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔衛藤晟一君登壇、拍手〕
○衛藤晟一君 私は、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表して、ただいま議題となりました厚生労働委員長岩本司君に対する解任決議案について、提案の趣旨を説明します。
 まず、決議案の案文を朗読いたします。
  本院は、厚生労働委員長岩本司君を委員長の職より解任する。
   右決議する。
 具体的に提案の趣旨を説明する前に、参議院第一党である民主党の議会運営のやり方に多くの重大な問題があったこと、そして国民生活に多大な影響を与えてきたことを改めて申し上げておきたいと思います。国民の皆様には、その理不尽さを知っていただくとともに、このままでは議会制民主主義の土台を揺るがすものになることに警鐘を打ち鳴らすものであります。
 まず、国民生活の根幹である本年度の予算でありますが、その審議における民主党の対応には常軌を逸したものがありました。
 予算案は二月二十九日に参議院に送付されました。本来なら、すぐに審議入りしなければなりません。しかしながら、民主党は予算委員会開会に反対し、いたずらに時間を空費し、参議院で審議が開始されたのは二週間後の三月十三日でありました。
 この間、我々は、参議院議長に円滑な審議が実施されるよう努力いただきたいと再三にわたり要請いたしましたが、何ら有効な手が打たれなかったのであります。議長の職にあっては、元所属会派の価値判断を離れ、大所高所から議会運営に努力いただけるのではないかという我々の期待は全く裏切られたのであります。
 さらに、民主党は今年年度末には尋常でない国会運営を行いました。民主党は、ガソリン税の暫定税率の延長を規定した道路整備費の財源等の特例法案を、自らが委員長職を持つ財政金融委員会へ付託したのであります。法律の所管は国土交通省であり、全くお門違いの委員会での審議となりました。委員会で思うがままに法案をもてあそびたいとの思惑で、こうした不可解極まりない理不尽な行動を取ったのであります。
 暫定税率は一か月間切れた状態となり、国民生活を大混乱に陥れたのは記憶に新しいところであります。こうした国会運営は、昨年の臨時国会から枚挙にいとまがないのであります。改めて民主党に猛省を促します。
 さて、現下の我が国の情勢を見ますと、少子高齢化が急速に進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。国民生活の安心、安全につながる社会保障制度についても、時代の流れに合わせて構造的に改革されなければならないことは言うまでもありません。
 医療制度、年金、介護など、あらゆる面で長期的な視点から抜本的に変革していかなければなりません。これまで、政府・与党は一丸となって国民の声に真摯に耳を傾け、国会でも十分な審議を通じ、より良い政策を打ち出してきました。しかしながら、昨年夏の参議院通常選挙の結果、国会においては、衆議院と参議院で多数を占める会派が異なる、いわゆるねじれ国会の状態が生まれました。
 こうした国会情勢を前提に我々与党は、政策の決定過程においてはあらゆる工夫と努力を重ね、野党の意見にも配慮して、国会では丁寧にかつ真摯に議論、審議を行ってきたのであります。それが議会制民主主義にかない、国民の負託にこたえ得るものであるとの強い責任感からであります。与えられた環境において、最大限、国家国民のために努力をするのが政治家に課せられた使命であります。
 少子高齢化社会における医療制度を改革するこの重要な時期にあって、その最前線の議論の場である参議院厚生労働委員会は、国民の皆様が注視している重要な委員会であることは言うまでもありません。国民の期待にこたえ、しっかりと議論をし、納得のいく結論を得なければなりません。
 我々、参議院厚生労働委員会の委員は、強い責任感を感じつつ、議論を重ねてきたのであります。そして、高齢者医療の改革という重要課題を抱えているだけに、岩本委員長には委員各位の活発な議論を引き出し、これを積み重ね、党利党略に偏らない結論を導き出す委員会運営を期待し、また願ってもいたのであります。
 しかしながら、岩本委員長は、委員会運営において、これから述べますように全く公平性を失い、所属会派の意向に左右され、まさに政局のみを念頭に置いた党の方針に操られてこられました。結果として、多数の委員のみならず、高齢者を始め国民に大きな不安を与えたのであります。
 民主党は、後期高齢者制度は問題が多いとして、その廃止法案を提出していますが、委員長は、国民が注視するこの重要法案の審議をたったの二日間、審議時間にして約八時間という極めて短期間で済ませました。ついに昨日、我々与党欠席の下、委員長の強権で採決されたのであります。
 ちなみに、後期高齢者医療制度を導入した第百六十四回国会では、全体の審議時間は四十一時間、うち野党だけでも二十八時間が確保されています。今回はまさに、前代未聞の乱暴でいいかげんな委員会運営と断ぜざるを得ません。
 順を追って述べますと、まず先週、厚生労働委員会の理事会において、廃止法案の審議も始まっていない時期にいきなり民主党の理事から、法案採決の日程、いわゆる出口の提案がありました。与党のみならず民主党以外の野党の委員も、前代未聞のことと驚き、あきれたのであります。
 さらに、委員長は、六月三日の理事会においては、民主党の家西理事から、五日に参考人質疑を三時間、締めくくり質疑を二時間行った後、質疑終局、討論、採決するとの提案を受け、他の理事の意見を封じ込め、議論も採決もせず、一方的に委員長宣言を行ったのであります。
 その際、我々与党理事のみならず、共産党、社民党のオブザーバーからも意見を聞かず、意見を述べる時間も与えず、皆が異議を唱える中、理事会を閉会したのであります。過去に、我々与党が多数を占めているとき、委員会の参考人などの日程をいきなり委員長宣言のみで決めるといった暴挙は一度たりともありません。あくまでも全会派の同意を得て日程を決めておりました。
 この委員長の党利党略のみを考えた行動に対して、我々与党は強く抗議をし、撤回を求めましたが、委員長は何の修正行動も起こさず、昨日、廃止法案は委員会において議決されたのであります。
 自らの提案した法案を何の議論もせずに、議決することのみを最優先し、他会派の意見を封殺する、まさに議会制民主主義にもとる暴挙であります。
 一部では、この週末の沖縄県会議員選挙をにらんだパフォーマンスとの見方がありますが、私もそうした民主党の政局のみを意識した議会運営の在り方に大いに疑問を感じていることをこの際強調しておきたいと思います。
 ただ、岩本委員長にも同情すべき点はあります。個人として直接抗議をしに行くと、申し訳ないと言われます。他の理事の方も公の場でなければ、党の方針ですから仕方がない、私も組織の一員ですと言われるのであります。本音のところでは民主党の委員も運営のやり方はおかしいと認識されているのであります。党の方針と本人の考えにそごが生じることは起こり得ることであります。しかし、良心の呵責にさいなまれながら、嫌々委員会運営を行うというのはいかがなものでしょうか。
 委員長や理事は公の立場であります。それだけに、党利党略を優先した委員会運営ではなくて、自らの良心と正当な判断に従って、議会制民主主義の議論のルールを、民主主義の土俵を維持することに全精力を傾けなければなりません。ルール無視のごり押しで何でも決めてしまう態度は、いかに所属する党の方針だからといっても戒められなければなりません。私は、この点が同じ議会人として極めて遺憾であり、民主党に猛省を促したいと思うのであります。
 報道によりますと、四日に参議院の野党四党の幹事長・書記局長会談が開催されています。その席で、廃止法案の採決日程を委員長が勝手に決めたことについて、民主党は他の野党三党に対し、申し訳ないと非を認めたとのことであります。我々与党や国民に対しても同じように謝罪をしていただきたいと思っています。委員長としても、その職責を汚したことを大いに反省していただきたいのであります。そして、日程を白紙に戻し、もう一度十分な審議時間の確保に努めていただきたい。強く再考を求めます。
 国民の皆様には、廃止法案のいいかげんさとともに、その法案が参議院の厚生労働委員会で採決された過程の不正、理不尽さを明確に分かっていただきたいと、この場を借りて訴える次第であります。
 我々は、国民の間で後期高齢者医療制度に関して不満や批判があることを重々承知しております。それだけに、医療制度の在り方についてしっかりと時間を掛けて、丁寧かつ十分な議論を積み重ねたかったのであります。議論を尽くし、国民の皆様の意見を聞き、我々委員が納得した上で、最後には法案が採決されるのは致し方ないことであるという具合に考えておりました。もちろん我々は、この無責任法案に強く反対させていただきますが、議論を尽くす労を取ることなく、自ら提出した廃止法案の拙速な議決のみに邁進し、他の意見を聞こうともしなかった委員長は、残念ながらその任に値しなかったのではないでしょうか。
 岩本委員長の主張、ポリシーは何かと、そのホームページを拝見しました。そこでのあいさつの中で委員長は、政治家として課題に真摯に取り組み、平和で豊かな日本、そして世界が豊かで安寧な社会を築けるよう努力、精進していく所存ですと述べられております。しかしながら、委員長として取られた行為は、ホームページで支持者に約束された政策努力、精進につながるものでありましょうか、疑問であります。
 また、民主党の意向を受けたと思われる委員長の軽挙妄動は、我々がこれまでに与野党を問わず、その協力の下、地道に営々と築いてきた議会運営の王道を壊すことになるのではないでしょうか。まさに断腸の思いであります。
 もとより、今回の一連の言動は、委員長個人の判断ではなく、民主党の政局を念頭に置いた政略の一環であろうと考えます。民主党の議会運営の在り方に関しては、この機会に猛省を促したいと思います。ねじれ国会の中で参議院の過半数近くを占めているということは、それだけ国政を担う責任が大きく、国民への説明も的確にできる政策対応ができなければなりません。
 我々与党は懐を深くして、野党などからの様々な議論を真摯に受け取り、しっかりとそしゃくして国政に邁進していく覚悟であります。しかし、残念ながら、民主党には責任ある参議院第一党としての行動をしなければならないという認識が欠如していると断ぜざるを得ません。
 本来なら、こうした委員長解任決議を提出したり、民主党の議会運営のやり方を指弾することは、極めて遺憾であり残念なことでもありますが、あるべき議会制民主主義を取り戻し、一刻も早く正常な状態に回帰させるためには、誠にやむを得ざるものであります。
 最後に、我々参議院議員は、今後とも、良識の府を目指し、正常な議会運営を心掛け、与野党間で審議を積み重ねる姿勢を終始貫いていくことを国民にお約束します。
 以上、解任決議案を提出する理由を申し上げ、本決議案に対して議員各位の賛同が得られますよう要請して、私の提案理由の説明を終わります。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。家西悟君。
   〔家西悟君登壇、拍手〕
○家西悟君 民主党・新緑風会・国民新・日本の家西悟です。
 ただいま議題となりました厚生労働委員長解任決議案に対し、反対の立場から討論を行います。
 初めに、この度提出されました岩本厚生労働委員長解任決議案は、与党の自民党、公明党が野党共同提出の後期高齢者医療制度廃止法案の審議を引き延ばしを目的とした極めて不純な決議案だと強く抗議いたします。
 後期高齢者医療制度の見直しは、与党、野党問わず解決すべき喫緊の課題であるということは言うまでもありません。それにもかかわらず、与党の自民党、公明党は、六月十五日の会期末に向けて、同法案を参議院に留め置くことで審議未了、廃案に追い込もうとしているのはだれの目から見ても明らかであります。国民は、与党の無責任な対応に憤りを感じております。
 昨日の厚生労働委員会において、与党より岩本厚生労働委員長の不信任を求める動議が出されました。委員会運営に瑕疵のない委員長に対する極めて不当な決議は、当然のことでありますが、否決されました。
 昨日は、参考人をお呼びして審議をすることになっていたにもかかわらず、与党は退席をしました。参考人に対して極めて失礼であり、これは参議院の品位を汚すものである。そしてまた、午後の審議においても、再三の委員会の審議に参加を呼びかけたにもかかわらず審議を拒否し続けたことは厳しく糾弾されなければなりません。
 後期高齢者医療制度は、小泉政権の下で平成十八年度に与党の自民党、公明党の多数によって強行採決されたものです。その結果、今年四月から七十五歳以上の高齢者の年金から保険料の天引きが始まり、高齢者は後期高齢者医療制度、消えた年金、空前の物価高で三重苦を強いられています。
 この制度は、七十五歳以上の高齢者を医学的な根拠もなく切り捨てる極めて差別的な制度であり、消えた年金、宙に浮いた年金問題が全く解決されない中で強制的に天引きすることは国民を愚弄しており、その怒りは頂点に達しています。与野党問わず、今この問題を解決することが国政の第一の課題であることは明らかであります。
 今年四月二十七日に投開票が行われた衆議院山口二区補欠選挙において、民意は強く示されました。読売新聞の出口調査でも、年金・医療問題を重視したという人が二番目の景気対策を重視したという人よりも倍以上おり、年金問題、後期高齢者医療制度など、選挙の最大の争点となったと言えます。また、この選挙は民主党と自民党の一騎打ちとなり、平岡秀夫候補が約二万二千票の大差を付けて勝利しました。
 さらに、五月十七日、十八日に朝日新聞が行った全国調査では、後期高齢者医療制度を評価しないが七四%、評価するが一五%、年金から保険料の天引きをすることに反対するが七五%、賛成が一七%という結果が出ています。また、同日行われた読売新聞による全国世論調査によれば、後期高齢者医療制度導入に向け政府の説明が不十分であったが九四%、十分であったが三%という結果がありました。
 まさにこれが直近の民意であり、我々野党四党は、この国民の声にこたえるべく後期高齢者医療制度廃止法案を本院へ五月二十三日提出いたしました。与党の中では、今になってこの制度の改善策を検討しているようですが、まず当時の強行採決を国民に謝罪すべきであります。
 与党は自らを省みず同法案が野党の得点になることを恐れ、審議の遅延のために様々な要求を行い、正当な判断をされた岩本厚生労働委員長に対し理不尽な解任決議案を提出するとは、いたずらに審議の遅延を目的とすることであり、国民不在、党利党略そのものであります。
 岩本厚生労働委員長は、後期高齢者医療廃止法案の審議に当たり、昨日までに休憩を挟み、理事懇談会を六回、理事会を四回開き、与党、野党の意見を十分に聞き、懇切丁寧な委員会運営を努めてきました。これまで岩本厚生労働委員長は、国民生活を重視し審議促進を行ってまいりました。まさに民主主義のかがみであります。これほど良い委員長はほかにいたでしょうか。
 平成十八年度に後期高齢者医療制度導入に賛成した与党議員は、今この制度についてどのように考えているのでしょう。もし、この制度に誤りがあると考えているのならば、過ちを反省していただき、私たちとともに、本院の良識をもってこの決議案を否決してくださることを切にお願いし、私の反対討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(江田五月君) 西島英利君。
   〔西島英利君登壇、拍手〕
○西島英利君 私は、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表して、ただいま議題となりました岩本司厚生労働委員長の解任決議案に関して、賛成の立場から討論を行います。
 まず、民主党の今回の高齢者医療制度の廃止法案に関連した動きについて、私の思うところを申し述べます。
 先日、民主党の鳩山幹事長が長野県の須坂市で記者会見され、後期高齢者医療制度の廃止法案に対する政府・与党の出方によっては福田総理への問責決議案の参議院への提出を視野に入れ、攻勢を強めていきたいと強調されていました。
 問責決議案というのは非常に重い意味があるものだと私は考えますが、それを出すきっかけがこの民主党等の提出している廃止法案であります。それだけ重要な法案にもかかわらず、まだ議論も始まっていないときから、わずか二日の審議で委員会審議を終え、本会議で採決しようというのは、どうしても納得がいきません。また、理不尽であると言わざるを得ません。
 一部では、この週末の沖縄県会議員選挙をにらんだパフォーマンスとの見方がありますが、私も、そうした民主党の政局のみを意識した議会運営の在り方に大いに疑問を感じていることを強調しておきたいと思います。
 さて、現下の我が国の情勢を見ますと、少子高齢化が急速に進み、経済活動や社会の仕組みも大きな変革が求められております。国民生活の安心、安全につながる社会保障制度についても、時代の流れに合わせて構造的に改革されねばならないことは言うまでもありません。医療制度、年金、介護など、あらゆる面で長期的な視点から抜本的に変革していかねばなりません。
 後期高齢者医療制度は、こうした問題意識から、従来の老人保健制度に代わる新たな制度として、長年にわたり政府・与党挙げて議論し、英知を集めて制度設計したものであります。そして、この制度の国会審議では、民主党の皆様方にも法案採決時の附帯決議の内容から理解を得られたと思っておりました。
 この制度は、改めて言うまでもなく、高齢者が増加し、現役世代が減少していく中で、医療費の増嵩をどうするのか、保険料アップするのにも限界があるとの共通認識から、高齢者が病気になったとき安心して必要な医療が受けられるように公費を重点的に投入し、国民皆保険制度の維持を安定させるために導入された制度であります。
 ただ、どんなものでも完全な制度というものはなく、今後とも時代の変化に合わせて制度の見直しを行っていかねばなりません。民主党は、廃止法案を提出し、元の老人保健制度に戻せとの主張であります。しかし、我々は後期高齢者医療制度が崩壊しようとする国民皆保険制度を維持するための第一歩になると考えます。
 こうした互いの主張を委員会で闘わせ、大いに議論をし、問題点があれば修正していくことについて、我々はやぶさかではありませんし、それが本来の議会の姿であります。
 今回の法案について、マスコミ各紙の社説は、そのほとんどが対案なきこの廃止法案は無責任であると主張をしております。私も質問で、年々伸びていく老人医療費をどうするのかの財源の問題、年寄りは早く死ねということかのきっかけになった終末期医療の問題を質問をしました。
 財源については、保険を一元化すれば解決するとして、この三十年近く一元化に向けての議論で困難な課題があり、解決に向けての道筋が見えてこなかったことを無視し、民主党が政権を取れば一元化に向けて走り出すと、独裁を思わすような答弁でした。
 また、終末期医療については、某病院団体が検討中の資料を振りかざし、年寄りは早く死ねということですかと誇らしげに繰り返し、誤った情報を国民に提供したにもかかわらず、質問に対し、その資料を出した厚生労働省が悪いと責任転嫁をする答弁でした。
 その他、様々な質問を用意していたのですが、一つ一つの質問にだらだらと長時間答弁をし、新たな質問ができない状況の中で時間切れとなりました。再度質問の機会をもらい、国民に理解をしていただく質問をしようと思っておりました。しかしながら、先ほどの委員長解任決議にあったように、岩本委員長により委員会での議論は封殺されたのみならず、委員会の日程も極めて短期、拙速に法案の議決に至るように強行的に決められたのであります。私もまさに委員会の現場にいましたが、かつて経験したことのない問題含みの委員会運営であり、憲政に汚点を残したと言わざるを得ません。
 議会制民主主義の根幹である、議論をして最終的には多数決で決めるというルールを無視し、独裁的と思われる手法で一方的に決めていくやり方は、議会制民主主義を崩壊させる暴挙と言わざるを得ません。民主党が採決を急ぐのは、対案もなく思うような答弁ができない状況をごまかそうとしているのではないかと疑わざるを得ません。
 六月三日に、私が委員会での質問に立った際に、委員長職権によっていったんは委員会がセットされたことについて、異例ではありますが、委員長にその理由をただし、反省を求めました。岩本委員長は、そのときの答弁の中で、各会派から委員会をセットすべきではないかとの意見があり、協議が調えば念のためにと委員会を立たせていただいた、しかし協議が調わなかったので委員会は開会しなかった、今までもこれからも中立公平に委員会運営に努めてまいりたいとはっきり述べました。
 ところがであります。この答弁をいただいた同じ日の夕方、厚生労働委員会の理事会が開かれました。先ほどの解任決議の趣旨説明にあったように、その理事会の際、民主党の家西理事からの、五日に参考人質疑を三時間、締めくくり質疑を二時間行った後、質疑終局、討論、採決するとの提案を受け、委員長はそのとおりに行いますと宣言し、一切の議論を封殺し、たったの三十秒で委員長職権で決めてしまいました。我々与党理事のみならず、社民党、共産党のオブザーバーからも意見を言わせず、また意見を言う間も与えず、理事会を一方的に閉会したのであります。
 過去に我々与党が多数を占めているとき、委員会の参考人など日程をいきなり委員長宣言のみで決めるといった暴挙は一度たりとも行っておりません。あくまで全会派の意見の同意を見て日程を決めておりました。
○議長(江田五月君) 西島君、時間が超過しております。簡単に願います。
○西島英利君(続) もし、このようなことがまかり通れば、少数党には発言の機会が与えられず、国会審議は強行的に進められることになります。共産党、社民党はこのような事態を容認するのでしょうか。今まで共産党、社民党はこのことを強く主張してきたのではないでしょうか。今回の共産党、社民党の行動は今後の国会活動の縮小につながるとなぜ考えないのでしょうか。
○議長(江田五月君) 西島君、簡単に願います。
○西島英利君(続) 理事会とは、考え方に賛成、反対がある場合、理事会の場で議論をし、どうしてもまとまらない場合、最終的には採決をし、多数決で決め、その後の委員会運営を行っていく、議会制民主主義を守るために重要な場であると考えます。
 委員長の職責は、一党一派に偏ることなく中立公平な運営を行うことで議会政治の本筋を守ることにあります。
 しかし、六月五日正午のNHKのニュースで参議院厚生労働委員長の立場でインタビューに応じ、まあ一刻も早くこの法案を廃止しなければならないという国民の皆様の思いをですね、もう少し与党の方々に御理解いただきたいというふうに思いますですね、はい、と述べていました。
○議長(江田五月君) 西島君、簡単に願います。
○西島英利君(続) 公正中立であるべき委員長が、一方的な意見のみを重視したこのような発言が許されるのでしょうか。
 岩本委員長の党利党略のみを考えた行動に対し、我々与党は強く抗議し、撤回を求めましたが、委員長は、ただただ申し訳ないと繰り返すのみで議論をしようともせず、昨日、厚生労働委員会で廃止法案は可決されたのであります。
 自らの提案した法案を理事会で何の議論もせずに可決させることのみを最優先させ、他会派の意見を封殺する、まさに議会制民主主義にももとる暴挙であります。
 こうした委員会運営の最大かつ唯一の責任者は岩本委員長であり、その任に全く値しない委員長であることは明白であります。
 委員長、そして民主党には、我々が営々と築いてきた委員会運営を台なしにした責任を痛感していただきたい。そして、今後二度とこうした暴挙が行われないよう猛省を求めたい。
 以上、岩本委員長の解任決議に関して、会派を超えた多数の賛成を強く求めて、私の討論といたします。(拍手)
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより本決議案の採決をいたします。
 愛知治郎君外七十四名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
○議長(江田五月君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
○議長(江田五月君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十二票  
  白色票             百票  
  青色票          百三十二票  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) これより委員長の報告を求めます。厚生労働委員長岩本司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岩本司君登壇、拍手〕
○岩本司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、平成二十年四月一日に実施された後期高齢者医療制度その他の高齢者の医療の確保に関する法律に定める諸制度等が、国民の高齢期における適切な医療を確保するものとなっていないこと等にかんがみ、政府が緊急に講ずべき措置として、高齢者の医療の確保に関する法律に定める諸制度を廃止するとともに、老人保健制度を再び導入する等のための措置及び医療に係る高齢者の負担を軽減する等のための措置について定めようとするものであります。
 委員会におきましては、後期高齢者医療制度の問題点、同制度を廃止し老人保健制度に戻す理由、今後の医療保険制度の在り方、制度変更に伴う高齢者の保険料負担の変化、保険料の年金からの特別徴収の是非等について質疑を行うとともに、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成            百三十三  
  反対             九十八  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) 日程第六 国家公務員制度改革基本法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長岡田広君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岡田広君登壇、拍手〕
○岡田広君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、国家公務員一人一人が、その能力を高めつつ、国民の立場に立ち、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行することとするための国家公務員制度改革について、その基本理念及び基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、国家公務員制度改革推進本部を設置することにより、これを総合的に推進しようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、基本理念について、男女共同参画社会の形成に資することを追加すること、基本方針について、政治主導を強化する旨を明記すること、幹部職員の任用における適格性の審査及び候補者名簿の作成を内閣官房長官が行うこと、幹部職員等の各府省ごとの定数の設定及び改定等を内閣官房において一元的に行うこと、職員の国会議員との接触に関する記録の作成等及びその情報の適切な公開のために必要な措置を講ずること、定年を段階的に六十五歳に引き上げることについて検討すること、内閣官房に内閣人事局を置くこと、労働基本権に関する規定を改めることを主な内容とする修正が行われております。
 委員会におきましては、渡辺国務大臣等に対して質疑を行い、また、三名の参考人から意見を聴取いたしました。
 委員会における主な質疑の内容は、戦後の官僚制度が果たしてきた役割と今回の制度改革の意義、幹部職員人事の内閣一元管理における具体的手続、政官接触における作成記録の情報公開の在り方、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するスケジュール等でありますが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し十五項目から成る附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百三十  
  賛成            二百十七  
  反対              十三  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
○議長(江田五月君) この際、国民生活・経済に関する調査会長から、国民生活・経済に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。国民生活・経済に関する調査会長矢野哲朗君。
    ─────────────
   〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔矢野哲朗君登壇、拍手〕
○矢野哲朗君 国民生活・経済に関する調査会の中間報告について御報告を申し上げます。
 本調査会は、国民生活・経済に関し、長期的かつ総合的な調査を行うため、前国会の平成十九年十月五日に設置され、三年間にわたる調査を開始いたしました。
 本調査会といたしましては、調査項目の決定に先立ち、まず調査会活動の成果を問う必要があると考え、報告書、提言、決議などが行政にどのように生かされてきたのか、過去十年にさかのぼり検証を行うこととし、内閣府外六省から説明を聴取し、質疑を行いました。
 質疑を通じ、各府省からは、従来より、報告書、提言等を踏まえ、基本方針を定める計画に盛り込むよう努めていること、また、施策の改善、実施に当たり重要なものであると認識していることが示されるなど、調査会の活動の成果が行政府において重く受け止められていることが確認されたところであります。
 また、今後におきましても、報告書、提言等の一層の周知徹底を図るとともに適切に取り組むこと、及び指摘された問題等を十分に認識し、大臣官房においても、委員からの照会にいつでも対応できるよう体制を整えることなど、対応の更なる強化について報告がありましたことを付言いたします。
 調査項目につきましては、鋭意協議の結果、「幸福度の高い社会の構築」とすることに決定をいたしましたが、問題意識を共有し、共通理解を深めるため、理事からその選定の経緯、今後の調査の進め方等について説明を行った後、委員間の意見交換を行ったところであります。
 今国会におきましては、調査を進めるに当たり、まず、国民生活の現状を全般的に把握するため、「国民の生活環境と意識」など六テーマについて参考人から意見を聴取し、質疑を行うとともに、適宜委員間の意見交換を行いました。
 また、この間、国連世界食糧計画日本事務所及び国際連合大学高等研究所を視察し、世界の食料事情・貧困及び持続可能な開発のための教育に対する取組等について説明を聴取し、意見の交換を行ったところであります。
 以上の調査及び今後の活動等に関し、委員間で締めくくりの意見交換を行い、この度報告書を取りまとめましたので、去る四日、これを議長に提出をいたしました。
 以下、報告書の主な内容について御報告を申し上げます。
 「幸福度の高い社会の構築」のうち、まず、「国民の生活環境と意識」について、参考人から、命を基本に置く社会の構築、地球環境問題と人心の荒廃、戦後社会の幸福の物語とその揺らぎ等について意見が述べられ、幸福度を評価する指標の必要性、幸福度・幸福量のとらえ方等について質疑が行われた後、幸福度の数値化・認識手法等について意見の交換を行いました。
 次に、「国民生活と行財政の現状」について、参考人から、地方自治体における改革の課題と人口減少が与える影響、時代の変化と財政の役割等について意見が述べられ、地方における産業育成、水平的再分配と税負担に対するスウェーデン国民の意識、地方自治体の行財政改革に求められるもの等について質疑が行われた後、地方自治体の財政破綻の影響と対応策等について意見の交換を行いました。
 次に、「都市と地方のくらしの現状と課題」について、参考人から、農山村のくらしを再生するための課題、由布院における地域活性化の試み等について意見が述べられ、地域づくりの支援策と持続策、中山間地域の農業再生策、グリーンツーリズムの在り方等について質疑が行われました。
 次に、「若者のくらしと教育」について、参考人から、幸せと不幸せとの関係と視点、目的と目標の関係、時代が求める人間像等について意見が述べられ、親子の愛がはぐくまれる教育、昨今の若者の気質、学校教育・家庭教育の現状認識等について質疑が行われました。
 次に、「福祉とくらし」について、参考人から、貧困の固定化と人が社会的に排除される構造、高齢者の定義を見直す意義、社会保障における負担と給付の現状等について意見が述べられ、貧困の定義と分析手法、福祉政策の在り方、地域レベルで見た社会保障の現状等について質疑が行われました。
 次に、「ゆとりとくらし」について、参考人から、二十一世紀の福祉システムを考えるときの前提、少子高齢化時代の成熟化の条件と突破口、国民総幸福量の重要性等について意見が述べられ、スウェーデンで高福祉政策を展開できる理由、国民総幸福量を高めるための方策等について質疑が行われました。
 最後に、締めくくりの意見交換を行い、幸福度を数値化することの意味、仮説検証型の調査のテーマ、フィールドワークの重要性、議員間の意見交換の意義、国民の意識調査の必要性等について、熱心かつ活発な意見が各委員から述べられたところであります。
 本調査会といたしましては、これらの意見を踏まえつつ、「幸福度の高い社会の構築」について、更に一層議論を深めていきたいと考えております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
     ─────・─────
○議長(江田五月君) この際、少子高齢化・共生社会に関する調査会長から、少子高齢化・共生社会に関する調査の中間報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。少子高齢化・共生社会に関する調査会長田名部匡省君。
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   〔調査報告書は本号(その二)に掲載〕
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   〔田名部匡省君登壇、拍手〕
○田名部匡省君 少子高齢化・共生社会に関する調査会における中間報告の概要につきまして御報告申し上げます。
 本調査会は、第百六十八回国会の平成十九年十月に設置されました。調査テーマにつきましては、「コミュニティの再生」と定めるとともに、外国人との共生に関する件を当面の調査事項として取り上げて調査を行ってまいりました。
 その結果、コミュニティの再生のうち外国人との共生についての提言を含めた中間報告書を取りまとめ、去る六月四日、議長に提出いたしました。
 以下、その主な内容につきまして御報告申し上げます。
 まず、第百六十八回国会におきましては、コミュニティの再生につきまして政府から説明を聴取し、質疑を行いました。
 第百六十九回国会におきましては、コミュニティの再生のうち外国人との共生につきまして、四回にわたり参考人の出席を求め、意見を聴取し、質疑を行うとともに政府に対して質疑を行いました。
 参考人からは、外国人労働者に係る諸問題、多文化共生における地域、企業等の連携の重要性、地方公共団体における外国人との共生に向けた諸施策の実態、在日ブラジル人から見た在留外国人の諸問題、経営者から見た外国人労働者をめぐる諸問題への対応、外国人労働者を直接雇用している企業の現状、外国人子女の教育に係る諸問題、外国人子女の教育に関する地方公共団体の取組の現状、外国人学校の現状等について意見が述べられました。
 参考人の意見及び政府からの説明聴取を踏まえ、本報告の取りまとめに向けて調査会委員間の自由討議を行いました。
 調査会委員からは、我が国の人口動向を想定した上での外国人労働者の受入れの議論の必要性、外国人住民への情報提供に関する国の積極的関与、研修・技能実習制度の再検討、外国人学校の取扱い、外国人に対する医療提供の在り方等が指摘されました。
 本調査会として意見を集約し、当面する課題について四本の柱から成る十八項目の提言を取りまとめました。
 提言の主な内容は、第一に、外国人との共生に向けての政策として、外国人政策の再検討、在留管理制度の見直し、外国人住民に対する情報提供の在り方、関係閣僚会議及び外国人施策を行う総合的機関の設置等であります。
 第二に、労働者としての外国人との共生として、外国人労働者に係る労働関係法規の遵守、研修・技能実習制度の再検討等であります。
 第三に、外国人の子女に対する教育体制の整備として、学習言語としての日本語の重要性を踏まえた第二言語としての日本語教育の在り方、外国人子女の不就学の全国的実態把握の必要性、外国人学校への法制上、税制上の配慮、外国人児童生徒を受け入れている公立学校への配慮等であります。
 第四に、外国人の生活環境の整備として、外国人の医療保険加入促進、外国人の診療における通訳の整備等の体制づくり、行政サービス提供にかかわる多文化ソーシャルワーカーの育成・配置等であります。
 以上が本調査会の調査の経過及び結果でありますが、多くの外国人が定住化しつつある現在、外国人との共生は看過できない問題であります。
 政府はもとより、企業におかれましても、本提言の趣旨を御理解いただき、これらの実現に努められることを要請するものであります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十二分散会