第169回国会 総務委員会 第18号
平成二十年五月二十九日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     相原久美子君
     加賀谷 健君     米長 晴信君
     榛葉賀津也君     大久保潔重君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     米長 晴信君     加賀谷 健君
     弘友 和夫君     谷合 正明君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         高嶋 良充君
    理 事
                加藤 敏幸君
                那谷屋正義君
                内藤 正光君
                河合 常則君
                末松 信介君
    委 員
                相原久美子君
                大久保潔重君
                加賀谷 健君
                行田 邦子君
                武内 則男君
                外山  斎君
                長谷川憲正君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                礒崎 陽輔君
                岸  信夫君
                世耕 弘成君
                二之湯 智君
                溝手 顕正君
                吉村剛太郎君
                魚住裕一郎君
                谷合 正明君
                弘友 和夫君
                山下 芳生君
   国務大臣
       総務大臣     増田 寛也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      井上 美昭君
       総務省総合通信
       基盤局長     寺崎  明君
       法務大臣官房審
       議官       三浦  守君
       文部科学大臣官
       房審議官     関口 幸一君
       文部科学大臣官
       房審議官     田中  敏君
       経済産業大臣官
       房商務流通審議
       官        寺坂 信昭君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
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○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、加賀谷健君、榛葉賀津也君及び梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として米長晴信君、大久保潔重君及び相原久美子君が選任されました。
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○委員長(高嶋良充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官井上美昭君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(高嶋良充君) 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○外山斎君 民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。
 本日は、会派を代表して、一人で六十分と若干長いですが、特定電子メール法改正案に関しまして質問をさせていただきます。
 特定電子メール送信適正化法、いわゆる迷惑メール法は、平成十四年の通常国会で総務委員長提案にて制定された議員立法であります。迷惑メールに関する法律としては、我が国が世界中のどこよりも最初に制定したという先駆け的な法であったわけでありますが、その後、平成十七年に改正され、今回が二回目の改正となるわけでありますが、これは、法施行後の技術の進歩等に対応するなど継続的に法執行の状況等の見直しを図る必要があることから、施行後三年以内に、法の施行状況の検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずるとされているからであります。
 まず、そこでお尋ねいたしますが、特定電子メール法を施行してから迷惑メール等の状況はどのように変化したのか、お聞かせください。
○政府参考人(寺崎明君) お答えさせていただきます。
 参議院総務委員会が中心となりまして、平成十四年の特定電子メール法の制定後、送信者の情報を意図的に受信者に分からないようにしたメールの送信や空メール、友人を装ったメール等、迷惑メールの送信手段が悪質化、巧妙化したため、平成十七年には次の法改正が行われております。具体的には、送信者情報を偽った送信の禁止及び直罰の規定の整備でございます。それからさらに、特定電子メールの拡大ということで、個人が私的に利用している電子メールアドレスあてに加えまして、企業や事業を営む個人が利用する電子メールアドレスあての電子メールも法の対象として追加されております。
 こういったような改正が十七年に行われておりますが、その平成十七年の法改正の実施後、携帯電話に着信する各端末ごとの迷惑メールの通数は減少傾向になっております。また、我が国から発信される迷惑メールの全体量に関しまして、国際的な迷惑メール発信国順位が低下しているということがデータ的には出ております。二〇〇五年の四月から九月のデータでは日本九位、それから、二〇〇八年の一月から三月のデータでは三十三位という低下したデータがございます。それから、特定電子メール法における表示義務違反として申告された迷惑メールの件数の増加に歯止めが掛かったと、こういったような成果が見られたところでございます。
 しかしながら、平成十七年の改正後も迷惑メール全体の流通量は依然増加傾向ということでございまして、大手電気通信事業者四社に実施したアンケートによりますと、四社平均で、二〇〇七年一月から二〇〇八年四月までで約四倍という数字でありまして、更に巧妙化、悪質化の進展、海外から送信されるものの増加といった問題も生じておりますことから、これらに対応するための法改正を行う必要があると、こんな状況かと思います。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 そこで、今回導入されるオプトイン方式に関しましてお伺いさせていただきます。
 前回、平成十七年の改正時にもオプトイン方式の導入についても議論されたようですが、平成十六年十二月の迷惑メールの在り方に関する研究会の中間取りまとめにおいて、広告宣伝メールの送信者にとっては営業の自由度に大きな制約をもたらす、また、オプトイン方式の導入が迷惑メール対策としてどの程度有効なのかについての明確な結論はまだないとして、オプトイン方式の採用国における取締りの効果を注視するとともに、我が国でオプトイン方式を採用した場合において電子メールを利用した正当な営業活動にどの程度の影響が生じるか等についても考慮しながら、迷惑メール対策の実効性を確保するためにオプトイン方式の採用の是非については継続的に検討することが必要とされ、平成十七年の改正にオプトイン方式の導入は盛り込まれませんでした。
 今回の法改正においてオプトイン方式を導入するとなった理由は何かという点と、また諸外国におけるオプトイン方式の効果についてどのように評価するのか、また正当な営業活動に与える影響についての懸念がどのようにクリアされたと考えているかについてもお尋ねします。
○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げますが、今委員からお話ありましたとおり、前回のときに、オプトイン方式の採否についてやはり議論がございました。その当時はまだこのオプトイン方式の採用が開始されて日が浅いといったようなこととか、それから営業活動への影響をもう少し見てみようと、こういったことでその採用が見送られたんですが、その状況を、その後のそうしたオプトイン方式の採用の状況を一方で見つつ、現行のオプトアウト方式では、御案内のとおり、電子メールアドレスを相手方に通知するのでかえって迷惑メールが増えてしまうといったような弊害が一つあるということ。
 それから、営業活動についての影響なんですけれども、昨年九月にモバイル・コンテンツ・フォーラムというところでアンケート調査を行ったわけですが、実際の営業活動ではもう既に九割の事業者が何らかの形で事前の同意を取った上で広告宣伝メールの送信を行っているということで、オプトイン方式に切り替えてもこの点での懸念が払拭されるであろうということが分かったということ。
 それから、海外の方、EU諸国のその後の運用を見てみますと、大きな弊害というのが特に生じているわけではなくて、むしろオプトイン方式の方が主流になっているものですから、我が国の場合の迷惑メールの発信国が海外が非常に多いと、ですから、むしろ国際連携を取ってこの問題に当たるためには我が国もオプトイン方式の方に切り替えた方がいわゆる国際的な整合性という意味では都合がいいのではないかと。
 こういったことがございまして、これを勘案して今回オプトイン方式に移行することが適切かつ必要だと、こういうふうに判断をしたところでございます。
 今回、オプトイン方式に移行をして、事前の同意のない広告宣伝メールの送信そのものを原則として禁止をすると、そして一方で様々な実効性、強化策を併せて実施するということで、今一番利用者の皆さん方が困っておられる迷惑メールの送信というものの大幅抑制につながると、このように判断をしております。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 次に、オプトイン方式の導入となると、事前に受信者にメールを送っていいか同意を取らないといけないわけでありますが、その事前の同意はどのように取得すると考えるのか。例えば、正当な方法を取っている場合でも、ある懸賞サイトの場合では、懸賞に応募しようとするとその商品の提供元企業の製品に関連する情報のメールマガジンが送付されることに同意するか否かをチェックするようになっている場合もあります。これは同意の有無を確認しているので正当なわけでありますが、そのチェック欄が画面の一番下にあるため見落としてしまいがちになり、結果としては本人が知らないうちにメールマガジン送付に同意してしまっているなどの事例も多いと思われますが、このように本人が無自覚のうちにメール送信の同意がなされたり、広告メールを送ってよいか尋ねる同意取得のためのメールが迷惑メールのようになってしまうのではないかという懸念もあるのではないでしょうか。
 同意の取り方についてどのように想定されているのか、お聞かせください。
○政府参考人(寺崎明君) まず同意につきましてちょっと役人的な答弁をさせていただきますが、法律上、同意とは他の者がある行為をすることについて賛成の意思の表示をすることと解されるものでございまして、同意を得ているかどうかは、受信者が広告宣伝メールの送信が行われることを認識した上で、それについて賛成の意思の表示をした場合と考えられます。したがいまして、通常の人間であれば、広告宣伝メールの送信が行われることが認識されるような形で説明等が行われているかどうか、賛成の意思の表示があったと言えるかどうかといった点により、同意の取得があったかどうか判断することになろうかと考えます。
 御指摘いただいたような個別ケースへの適用につきましては、現在開催中の迷惑メールへの検討の在り方に関する研究会で実は各方面からいろいろな意見も出ているところでございまして、そういった意見を聴取しながらまとめてまいりたいと思っております。まとめた結果につきましては、きちんとオープンな形で、誤解がないような形で運用されていくようにしてまいりたいと思っております。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 そこで次にお尋ねしますが、今回の法改正で、正当な営業活動の一環として電子メールを送信しようとする者にとって過重な負担とならないようにとの配慮からと思われますが、例外規定が設けられております。例外として、事前承諾なしでも広告宣伝メールが送信できる場合として第三条第一項第二号から四号が規定されておりますが、これらは具体的にどのような場合が想定されるのか、お尋ねいたします。
 まず初めに、第三条第一項第二号で規定されている、総務省令で定めるところにより自己のメールアドレスを送信者に通知した者とは、具体的にどのように想定しているのか。例えば、たまたま名刺交換をしたら名刺にメールアドレスが書いてあった場合などは、本人の不作為による通知も含まれるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 法第三条第一項第二号の規定は、名刺交換により電子メールアドレスを通知した場合など、明示の同意がなくとも広告宣伝メールの送信が認められると考えられるケースを想定しております。
○外山斎君 次に、第三号に規定されている「取引関係にある者」とは、例えば一度だけの取引も含まれるのか。具体的な基準を明確にするべきだと思いますが、取引関係についてはどのように判断されるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 「取引関係にある者」とは、社会通念上、明示の拒否の通知がなければ広告宣伝メールが送付されることを許容していると認められるような社会関係にある者であると解されます。具体的には、例えば事業者間で継続的な取引関係や一定の提携関係がある場合、あるいは、事業者と消費者の間では、金融機関の顧客でありまして、当該金融機関に口座を開設して継続的に金融商品等の購入等を行っている場合などが取引関係であるというふうに解されるかと思います。
 一方、先生御指摘の、一度だけ取引関係があった場合は取引関係にあるとは解されないものと考えております。
○外山斎君 それでは、同第四号に規定されている自己のメールアドレスを公表している団体又は個人とは、どのような範囲で考えているのでしょうか。例えば、政治家もメールアドレスを公表している場合が多いわけでありますが、政治家もこの四号の要件に含まれると考えられるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 法三条第一項四号は、ウエブサイト等におきまして連絡先として自らの電子メールアドレスを公表している団体及び営業を営む個人を想定しています。個人の場合は営業を営む者に限られていますことから、政治家個人が自己のウエブサイトにメールアドレスを公開している場合は該当しません。
 なお、電子メールアドレスを公表していても広告宣伝メールの受信を望まない場合もあると考えられることから、広告宣伝メールの受信を望まない旨を併せて公表していた場合は本規定の対象としないこととする必要があるといった点につきまして今検討を進めているところでございます。
○外山斎君 これらの基準要件をまとめたガイドライン等は、作成するおつもりはあるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 本法案の策定に当たりまして検討を行ってまいりました、迷惑メールへの対応の在り方に関する、私どもで開催しています研究会ですけれども、そこにおいて行われました意見募集におきまして、いわゆる適法とはいかなる具体的な同意取得の方法だとか、そういったものはどういうものなのか、あと、法の運用に当たり、そういったものにつきましてはガイドライン等で明確化すべきとの意見も寄せられたところでございます。
 このような観点から、総務省といたしましては、改正法の施行に当たりましてガイドラインを制定したいと考えておりまして、電子メールを利用する方々に誤解のないような、そういう法の運用ができるように努めてまいりたいと思っております。
○外山斎君 オプトイン方式では、事前の同意があることが特定電子メールを送信する前提条件となるため、メールを送信したことの適法性を証明するためには事前の同意の存在を証明する必要があるわけであります。
 そこで、改正案では、特定電子メールの送信にあらかじめ同意する通知を受けた者に対して同意があったことを証明する記録を保存することが義務付けられておるわけでありますが、この同意を証明する記録の保存期間はいつごろまでと考えているのでしょうか。また、義務付けられた保存が事業者の過大な負担となる可能性はないのか、総務省としての見解をお聞きいたします。
○政府参考人(寺崎明君) 法第三条第二項の規定に基づき、保存すべき同意の記録の保存期間は、広告宣伝メールの送信が行われている間保存することが原則と考えられますけれども、記録すべき内容と併せて事業者にとって過度な負担が掛からない範囲となるよう、検討してまいりたいと思っています。
○外山斎君 続いて、法の実効性の確保についてお伺いいたします。
 私の経験からいきますと、この特定電子メール法ができてからも迷惑メールが減っているとは全然感じないわけでありますが、迷惑メールの送信者の多くは確信犯で不法行為を行っていると思います。
 総務省のデータによりますと、件名欄に未承諾広告を付けずに送信された広告宣伝メールは九七%にも及びます。また、送信者情報を偽った迷惑メールの割合も八六・八%に及び、悪質な送信者は最初から法律を守ろうとしていないわけで、これら悪質な送信者の摘発が実施されなければ、幾ら法で禁止しても迷惑メールはなくならないのではないかと思います。
 そこで、お尋ねしますが、現行法の下での摘発状況はどのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) これまでの措置命令の実績は五件でございます。それからまた、平成十七年、法改正により送信者情報を偽った電子メールの送信が禁止されまして、これについて直罰規定が設けられましたけれども、この規定の違反として警察が摘発したのは計四件でございます。
○外山斎君 五件と四件ということですが、圧倒的な迷惑メールの数に対して摘発が圧倒的に少ないと思います。
 迷惑メール相談センターへ表示義務違反として申告された迷惑メールの数は、平成十七年の改正後一時減少したそうですが、その後は一か月当たり十万件以上もの件数が申告されているように、迷惑メールの数は一向に減っていないのが現状であります。その上、毎月十万件以上の申告があるのに対して摘発件数が五件と四件ということでは、この摘発が少ない理由としては何が挙げられるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 近年、迷惑メールの送信手法が巧妙化、悪質化が進んでおりまして、法に違反した者を特定することが難しくなってきているという実態がございます。また、海外発の迷惑メールが急増しておりまして、送信者自体が国外に存在する場合には我が国による執行が行えないといった問題もございます。
 こうしたことから、今回の改正案におきましては、オプトイン方式による規制の導入に加えまして、法に違反した者を特定しやすくするため、電子メールアドレス等の契約者情報の提供を求める規定の創設など、報告を求める範囲の拡大を行っております。
 さらに、送信者が外国に所在する場合でも、その送信者に送信を委託した方、送信委託者が日本に所在する場合には、その送信委託者に対して措置命令を行える制度を導入しています。
 さらに、迷惑メール対策を行う外国執行当局への情報提供規定の創設等も通じた国際連携の強化、こういったことも盛り込んでいる状況でございます。
 このように、今回の改正案は最近の問題状況に即して対応を強化するものとなっておりまして、本改正によりまして迷惑メール対策が大きく進展するものと考えています。
○外山斎君 摘発が少ない理由として、巧妙、悪質又は海外発が多いということですが、海外発に関してはまた後ほど質問させていただきます。
 迷惑メールの圧倒的な数に対して摘発件数が驚くぐらい少ないわけでありますが、そこで、私個人が思うのは、監視や相談を受けている団体の人員が少ないのも要因の一つではないかと思っております。現在、どのくらいの規模で相談や監視体制を行っているのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 財団法人の日本データ通信協会の迷惑メール相談センター、ここでは管理課及び相談・指導グループという体制になっておりまして、相談・指導グループは、電話相談受付班、特定電子メール法違反情報調査班、調査研究班の三班となっておりまして、人員につきましてはトータルで現在十四人で対応している状況でございます。
○外山斎君 この十四人で毎月十万件以上、それも一部の団体に来るメールだと思うんですけど、全国をこの十四名で監視、相談体制をしているということでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) そのとおりでございます。
 なお、財団法人のその十四名と、総務省の職員も、総務省において担当がこういった問題に三名で対応しているという、そんな状況でございます。
○外山斎君 今後、この規模を増員したりすることは考えていらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 今後新しい法を施行されるということで、こういったような問題につきましては、どういう規模が適正なのかどうかを含めまして検討したいと思います。
 さらに、結構まだ手作業で相当業務をやっている部分がありますので、そこを機械化というか電子化ですかね、そういったようなものでまだ効率化を図っていく要素が相当あるというふうに私は伺っておりますので、そういった点と併せながら、さらにこういったような新しい法体系の中で対応できるような体制を考えていっていただきたいというふうに思っております。
○外山斎君 摘発が少ない理由の一つとして送信者の特定が困難なこともあるということですが、送信者が特定できない理由はどういったところにあるのか。これは海外発というのもあるとは思いますが、日本国内で行われている巧妙、悪質な部分に関しての摘発も難しいわけですが、そこはどういう理由からでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) ここの理由は、やはり今先生がもうおっしゃったとおりでございまして、最近の迷惑メールの送信が非常に、ボットネットだとかいろんな巧妙な手段が出てきておりまして、さらにまた悪質、そういったようなことが進んでおりまして、送信元の偽装、隠ぺいを行って送信するというようなこと、それからサーバーを何回も経由して送ったりしているとか、そういったようなものが多くなっております。
 さらに、先生がおっしゃったように、近年は海外発の迷惑メールが増加しているので、迷惑メール、海外から来ているのでも日本語がほとんどでありまして、ですから、送信は海外からやっているんでしょうけれども、その送信を委託している人はどうも日本にいるといったような、そんなようなケースが多いわけでありまして、ですから、送信者は逆に言うと海外にいるというようなことで、その辺が難しいという状況があるのが現実でございます。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 今回の改正で、表示義務の見直しや措置命令、報告徴収等の対象をこれまでの送信者に加えて送信委託者へと拡大し、契約者情報の提供を求める制度が創設されるなどの工夫が一歩前進という形で行われたことになりますが、これらにより摘発が従来に比べて飛躍的に向上することが本当に期待できるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 今回の改正では、送信元の偽装、隠ぺいなどがあった場合であっても法に違反した送信者を特定できるようにするために報告徴収だとか立入検査の対象の範囲を拡大して、広告等の内容から送信委託者が判明する場合には送信委託者への報告徴収、立入検査等も行い、法に違反した送信者についての情報を得られるようにするようにしたということがポイントとしてございます。
 さらに、迷惑メールの本文中に表示されたURLあるいはその連絡先として記載された電子メールアドレス等に関しまして、その使用の権利を付与したプロバイダー等に対しまして契約者情報の提供を求められるようにすること等も盛り込んでいます。
 さらに、送信者情報を偽った送信があった場合には、電気通信事業者がそうした電子メールの送信をブロックすることもできることを可能とする規定も設けさせていただいております。
 そのほか、海外発の迷惑メールの対策といたしまして、日本国内に所在する送信委託者が外国の送信者に委託して日本国内に迷惑メールを送信するといった場合には、総務大臣が違法な送信に責任のある送信委託者に対して措置命令を行えることとする規定も設けております。
 これらの措置を通じて、悪質な送信者への対応が大幅に向上するものと考えています。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 またそこで、今回の改正で罰金の上限を百万から三千万に引き上げ、罰則を強化したわけでありますが、懲役一年や罰金三千万円でどのくらいの抑止効果があると考えているのか、また罰則を懲役一年や罰金三千万円にした基準を教えてください。
○政府参考人(寺崎明君) 電子メールによる広告宣伝は、送信者にとっては、他の通信手段と異なりまして一通当たりの送信に要するコストが極めて低廉に大量送信が可能でありまして、一獲千金的に収益を上げることが可能でありますことから、違法な送信への抑止力が働きにくいという特徴がございます。これまで総務大臣による措置命令を受けた送信者及び直罰違反の発信者はすべて法人でございまして、相当高額の売上高を上げている法人も出現しております。摘発された事業者の中には、一か月当たりで約一億二千万円の売上げがあった法人もいました。それらの法人の事業規模に比較して現行法の最高百万円は低い状態でありまして、百万円払うぐらいでも、もう一億二千万入ってくればそちらの方がはるかに軽いわけでありまして、制度的に抑止力をそういった面から高めておく必要があるというふうに考えました。
 そのため、他の法令における罰則や法規制の対象となる事業者の規模等も勘案した上で、今回の法改正によりまして法人重課税制度を導入しまして、我が国においても、迷惑メールの送信者等の法人に対し最高三千万円の罰金を科すことにしたものでございます。意匠法等では、虚偽の表示の罪について、個人に対し一年以下の懲役又は百万円以下の罰金刑、法人に対しては三千万円以下の罰金刑が規定されている例がございます。今回の法改正によりまして、違法な送信を行おうとする者に対して大幅に抑止効果が掛かるものと考えております。
○外山斎君 摘発したところで一か月に一億円以上稼いでいるところもあったというわけでありますが、三千万円ぐらいの罰金であるなら、一か月に一億円稼げるところはそんなに余り痛くない可能性もあると思うんですよね。オランダなんかを見てみますと、七千五百万円罰金を科しております。これによってスパムメールの八〇%以上を削減できたという効果もあるわけですが、私個人としてはもうちょっと厳しい罰金を科してもいいんじゃないかと思っております。
 次にお尋ねしますが、今回の法の実効性を確保する観点から、第二十九条において、総務大臣は、プロバイダー等に契約者情報の提供を求めることができるとしましたが、これは憲法が保障する通信の秘密を侵すことにならないのか。従来、通信の秘密とは、通信内容のみならず、通信当事者の所在、氏名、発信場所等の通信の構成要素や、通信回数等、通信の存在の事実の有無を含むとされております。
 改正案第二十九条は、条文のタイトルを「送信者に関する情報の提供の求め」としております。総務大臣が提供を求めるのは、特定電子メールの送信者に関する情報としての契約者の氏名等であり、これは通信の秘密に当たらないと考えるのでしょうか。仮に該当すれば、この規定自体に違憲性があるのではないかと懸念いたしますし、また、通信の秘密として氏名等が提供されなければ、摘発の実効性の面での効果は期待できないと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 法案第二十九条は、総務大臣がプロバイダー等に対しまして、契約者情報として管理されている送信者の個人情報、氏名、住所、メールアドレス等の提供を求めるものでありまして、個別の通信にかかわる通信記録など通信の秘密について情報提供を求めるものではございません。
 通信の秘密は、先生御指摘のとおり、憲法等におきまして厳格に保護されておりまして、裁判所の発する令状による場合などを除きまして、国家権力がこれを侵害することはできないとされておりまして、本規定に基づき通信の秘密に該当する情報の提供を求めることはできないものでございます。
 総務省といたしましては、このような法の規定の趣旨にのっとって適切な運用を図ってまいりたいと考えています。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 次に、相談・情報収集体制に関しましてお尋ねいたします。
 本法違反の迷惑メールを受信した者は、摘発や相談をどのように、またどこに対して行えばよいのでしょうか。多くの人がどこに相談していいか分からず、何もしていないと思いますが、迷惑メールを受信した方がどのように対応すればよいかについて一層の周知徹底が必要なのではないかと考えます。
 迷惑メールに対する相談・情報収集体制の整備推進と広報の方法についてどのように検討されているのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(寺崎明君) 迷惑メールを受信した者が情報提供や相談を受けるための活動は、財団法人日本データ通信協会の迷惑メール相談センターが行っています。
 先ほども申し上げましたとおり、同センターでは現在十四人の人員で迷惑メールに関する電話相談受付、月平均三百件程度でございます、それから、情報提供のあった迷惑メールを整理、分析しておりまして、これは月平均三十万件程度でございます、多数の送信が行われ違法性が高いと認められるメールの情報を総務省へ提供しております。総務省へ提供されるのは月平均六十件程度でございます。それから、迷惑メールに関する技術動向の調査分析、こういったようなことを行っております。
 今後、更なる取組の強化策といたしまして、情報提供のあった迷惑メールの整理・分析業務の自動化や、迷惑メール対策に取り組む外国の民間団体との連携を深め、更に進めたいと考えているところでございます。
 また、御指摘の周知啓発につきましては、総務省ではこれまで、迷惑メール相談センターについて、総務省ウエブサイトでの紹介やパンフレットの配布等の周知啓発を実施してきたところでございます。また、迷惑メール相談センター自身も、パンフレットの作成、配布や、ウエブサイトの構築、拡充、各種会合での紹介などを通じて周知に努めているところでございます。
 迷惑メール全体の量が依然増加傾向にございまして、その送信手法が巧妙化、悪質化する中で、迷惑メールに悩む受信者からの相談窓口である迷惑メール相談センターの役割は一層重要になってくると考えておりますので、総務省としてはより一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
○外山斎君 この迷惑メールの相談窓口ですが、総務省所管は迷惑メール相談センターとなっておりますが、省庁をまたいでいろいろあると思います。例えば、先ほど言いましたけれども、総務省所管では迷惑メール相談センター、経済産業省所管では財団法人日本産業協会の二つがあります。ウイルスメールの通報・相談窓口としては独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンター、フィッシングメールにはフィッシング対策協議会、サイバー犯罪においては各都道府県県警のサイバー犯罪窓口、インターネットトラブル全般については消費者相談センター、国民生活センターが応じるという具合です。
 このように様々な情報収集や相談の窓口があるため、消費者はどこに連絡を取ればよいのか分かりにくく迷ってしまうという声もあるようです。様々な機関が重複した似たようなことを行っているのを見ると、各省の縄張争いのような印象も受けますが、消費者にとっては混乱を招くばかりではないでしょうか。ある程度整理して、なるべく一元化された方が消費者にとっては良いのではないかと考えます。また、受け手側の問題としても、いずれの機関に連絡しても、各機関同士が情報の交換、横の連携を密にしてより適切な対応を行う必要があると考えますが、現状はどのようになっているのでしょうか。また、インターネットトラブルは増加、複雑化していると思いますが、各機関の体制は十分と言えるのでしょうか。
 総務省と経済産業省にお尋ねいたします。
○政府参考人(寺崎明君) 先ほどから申し上げました財団法人日本データ通信協会は、特定電子メール法の登録送信適正化機関といたしまして、広告宣伝につきまして送信される特定電子メールなどにつきまして、同法に基づく、送信者等に対しまして規制を行っている総務大臣への対応を求める者などへの相談業務などを行っています。一方、財団法人日本産業協会は、特定商取引法の指定機関として、迷惑広告メール規制につきまして、同法に基づき、通信販売業者等を対象として規制を行っている経済産業大臣への対応を求める者などへの相談業務を行っていると承知しています。
 迷惑メール対策に関しましては、現在も消費者からの申出に関して必要に応じてお互いに情報交換を行っておりますけれども、今後とも、対策の強化を図るため、両省間の連携をより強化して密接に連携しながら対応してまいりたいと考えております。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。
 ただいま総合通信基盤局長から御答弁されましたように、経済産業省の方は、インターネット通信販売におけます取引の適正化、消費者保護の観点から、特定商取引法によりまして広告規制の一環としての通信販売業者等を対象として規制を行っております。その関係業務の一部を財団法人日本産業協会に委託しておるわけでございまして、この点は委員御指摘のとおりでございます。
 総務省さんの件は今御答弁があったとおりでございまして、私ども、迷惑メール対策に関しましては、現在も総務省さん始め関係省庁との連携を、情報交換などを行っているところでございますけれども、消費者の方からの申出に関しましては、今後とも、対策の強化を図るために総務省さんを始めといたします関係省庁との連携を強化していくことが大切だと認識をしてございます。
 また、日本産業協会を始めといたしまして、この特定商取引法に関しまして体制の強化あるいはシステムの効率化をすることによって対応の充実を図っていくということも大切な課題と認識をしてございます。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 ただ、消費者の立場からしてみたら、商法とかいろいろあるのかもしれませんが、相談する場合に、大体一元化された何らかの機関に相談する方が物事はある程度円滑に進むのではないかと私は考えています。
 そこで、現在、政府は、福田首相の提案により、消費者行政の一元化に向けて二〇〇九年度での消費者庁の新設に向けて検討しているようでありますが、報道では、各省から消費者行政に関する法律を移管することになっており、消費者行政推進会議において六月初めにも消費者庁の具体的な取りまとめが行われるということです。
 本法もインターネットなど電気通信サービスを受ける消費者を対象とする法律であるため、新設される消費者庁への移管法案の候補に挙げられると聞いておりますが、本法を消費者庁に移管することに対する総務大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(増田寛也君) この消費者行政を強化するというのはこれからの在り方として大変重要だと私思っておりますし、そのために今内閣で様々な調整が岸田担当大臣の下で行われておりますが、こちらの中央の体制を強化するだけでなくて、一番国民の接点は地方の消費生活センターなどでありますので、そこを強化するという視点でこの問題に取り組んでいくことが大変大事だと、まず基本的にはそういうふうに考えております。
 その上で、個々に今各省がそれぞれ所管している法律をまずどのように取り扱うかということについて話が今ちょうど始まったところなんですが、総務省として特定電子メール法、今回のこの法律でありますが、これにつきましても向こうの担当の準備室の方から事務的にいろいろお話が今来ているというふうに聞いておりまして、私はこれは、今委員御指摘のとおり、消費者の立場に立ってこの問題を考えることが基本だと。ですから、この問題についての協力関係についてはとにかく前向きに検討するようにということを申しております。
 この特定電子メール法でありますけれども、これは内容としてももちろん多岐にわたるわけでありますが、この中で例えば技術動向への対応、専門的な対応などが求められる場合もありますし、それからあと、迷惑メールの九割ぐらいが今海外発なものですから、ITUを始めとした国際機関あるいは各国の電気通信主管庁というんでしょうか、そことの国際連携を進めていくというときにどのような体制がいいかといったようなことも考える必要があると。そうした全体を見渡した有効な協力体制を築かれることが必要でありますので、そういうことも含めて全体を考えるようにと、こういうふうに言っております。
 向こうの準備室の方からもそういう点も含めて今いろいろやり取りをしているようでありますので、その途中の状況も今後十分に把握した上で、最後は私の方でどのように取り扱う判断をすればいいのかということを判断をしたいというふうに思っておりますが、その際にもやはり常に消費者の視点で物事を判断すると、この点は忘れずに行っていきたいということであります。
 それから、問題は、私自身は、そうした法律の所管の問題と同時に、やはり地方の消費生活センターなどをきちんと法律で位置付けて、そしてそこの体制が強化されること、それから、実際に相談行くのは、国民の皆さん方そういうところに相談行かれるわけでありますので、中央でどこの省が法律を所管していようと、そこで技術的なことも含めて本当に実効ある相談体制ができ上がること、そのためには相談員の皆さん方もいろいろと高度な研修などを受けて、そういう専門的知識を持たれるようにしていく必要があって、そのためのやはり国としての財政支援なども当然必要になってくるんだろうというふうに私は思いますので、そういう視点、現場の地方の窓口で一番実効性の上がる体制は最終的にはどういうことが必要なのかという観点を加えて、そして最終判断をしたいと。
 今、いろいろ向こうの方と、向こうというのは準備室と協議をしているところでございますので、今後もこの問題は十分に私自身も注視をして、いい体制が取れるように努力をしていきたいと、このように考えます。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 是非、消費者また現場の声を聞いていろいろと検討していただきたいと思います。
 次に、海外との連携についてお伺いいたします。
 迷惑メールの大半は、先ほどからも言われているように、海外発の迷惑メールが大半なわけでありますが、海外発の迷惑メールを止められなければこの法律も絵にかいたもちになりかねないと思います。
 そこでお尋ねいたしますが、海外発の迷惑メールの状況は現在どのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 迷惑メールの最近の傾向といたしまして海外発のものが急増しています。平成十九年上半期に本法の登録送信適正化機関であります日本データ通信協会に設置いたしましたパソコンのモニター機に着信した迷惑メールの九〇%以上が海外から発信されていました。その多くは明らかに日本人又は日本に居住する者に対して行われた迷惑メールでございまして、日本語で記載されたものでございます。モニター機に受信したメールのうちの約九一%が日本語のメールでございました。
○外山斎君 今のお答えのように九〇%以上は海外からのメールということでありますが、世界における近年の迷惑メールの発信国の統計を見ると、スパム送信ワースト十二の上位にアメリカ、ロシア、中国、ブラジル、韓国などが入っております。こうした国は特徴としてインターネットインフラの整備が進んでいるということだと思うのですが、これら迷惑メールの発信件数が多い国との連携はもちろん必要であります。これら上位国以外の国でもインターネットインフラの整備が進み、突如として上位に躍り出てくる国がないとも限らないわけでありますが、その意味ではいろいろな国との連携が必要となってくると思いますが、海外との迷惑メール対策についての連携の状況はどのようになっているのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) インターネットは国際的なネットワークでございまして、特に最近、外国発の迷惑メール等、国境を越えて送受信される迷惑メールが増加していることから、これらのメールに対する対応が求められているところでございます。
 総務省ではこれまでも積極的に国際連携を進めておりまして、多国間での連携といたしましては、迷惑メール対策を行う各国の執行当局等により構成されていますロンドン・アクションプラン、こういったものに参加し、当局間同士の意思疎通や迷惑メール対策に関する情報交換を実施しています。このロンドン・アクションプランには二十四か国が参加してございます。
 それから、アジア太平洋地域の迷惑メール対策当局から構成されるソウル・メルボルン・スパム協力に関する多国間覚書といったようなものにも参加いたしまして、各国の法制度に関する情報交換を実施いたしまして、今年の三月には東京において会合を開催いたしまして、加盟機関間における執行協力について議論をしているところでございます。こういったような取組を鋭意進めているところでございます。
 また、総務省は、アメリカとか、米国ですね、EU等との間では個別に政策協議等を通じまして迷惑メール対策についての意見交換を実施してきておりまして、特にフランス、イギリス、カナダ、ドイツとの間では迷惑メール対策の協力の推進についての共同声明に合意するなど、積極的に国際連携を推進しております。
 具体的には、今年の三月に行われました日・EU政策協議におきまして、迷惑メール対策に有効な技術的手段でありますアウトバウンド・ポート25ブロッキングといったような、ちょっと技術的で細かくて申し訳ありませんが、そういったような問題や法規制の枠組みなどにつきまして意見交換を行ったところでございます。
○外山斎君 迷惑メールの取締りを外国当局と協力して行い、摘発した例はあるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 申し訳ありませんが、これまで海外との連携による摘発事例については承知してございません。
○外山斎君 承知してないという御答弁ですが、今回の改正で海外発の迷惑メールの対策としてどのような効果が期待できるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 今回の法改正では、海外発国内着の迷惑メールにつきまして、海外発国内着の迷惑メールに関しまして送信国における迷惑メール対策に関する法執行に資するため、迷惑メール対策を行う外国の執行当局に対しまして、迷惑メールの送信元の情報等、職務の遂行に資する情報の提供を日本側から可能ということにしてございます。
 それから、新たに送信委託者を規制対象とすることによりまして、海外発の迷惑メールでも送信委託者が多くの場合国内にいるということに想定できますので、そういった場合には命令を行うことが可能にしてあります。
 こういったような措置を行う前提として、海外発国内着の電子メールについて法の適用のあることを定義により明確化する、こういったようなこともやっておりまして、海外に所在する送信者への対策を進めるとともに海外発国内着の迷惑メールの流通の抑制を図る、こういったことが可能となるように対策を講じていきたいと思っています。
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 迷惑メール対策は国際的な取組では不可欠なわけでありますが、今後国際連携をどう進めていくつもりなのか、迷惑メール対策に世界でいち早く取り組んだ我が国が世界的なリーダーシップを発揮して諸国との国際連携の推進に取り組むべきだと思いますが、大臣の御見解と意欲をお聞かせください。
○国務大臣(増田寛也君) 今回、海外発の迷惑メールが大変多いということで必要な規定を盛り込んだわけでありますが、いずれにしても、先ほど局長から答弁を申し上げましたとおり、各国もこの問題については大変苦慮をしておりますし悩んでいるわけでございまして、今事務レベルで意見交換等を行っているわけでございますが、もっと各国間の連携を密にし、それから必要に応じてそのレベルを上げてこの問題にもっと強く取り組んでいく必要があるんではないかと、こういうふうに認識しています。
 私のところに、大臣就任以来、他の国の通信担当大臣が来た場合にも、やはり私の方からもこの問題をいろいろ聞きますと、先般もスウェーデンの大臣が来ましたが、大変やはりスウェーデンもこの問題に苦慮している、この上位国ではないんですけれども大変苦慮しているという話をしておりましたので、やはり私自身もこの問題を、今委員御指摘ございましたのですが、もっと強力にレベルを上げて話し合うといったことをやっていく必要があるのではないかなと、こういうふうに認識をしているところでありまして、やり方についてはまた今後検討したいと思いますが、やはりこの問題について我が国もリーダーシップを取っていく必要があるのではないかという御指摘は、私そのとおりだと思っておりますので、今後どのような持ち方をしていくのか、中でよく検討していきたいというふうに考えております。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 是非我が国のリーダーシップを発揮していただいて、この悪質なメールを、どんどん迷惑メールを減少させていただきたいと思っております。
 次に、巧妙、悪質化する電子メールの不正利用対策についてお伺いいたします。
 ボットネットやフィッシングメール等の巧妙化、悪質化している電子メールを利用した犯罪について、今回の改正で対応できるのでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) ボットネットを利用した迷惑メールは、第三者のパソコンに不正侵入したりウイルスに感染させたりすることによりましてそのパソコンを迷惑メールを送信するために利用するものでございまして、送信者情報を偽った電子メールであることから、今回の改正によりまして、電気通信事業者が役務提供の拒否を行うことが可能となります。さらに、ボットネットを利用した迷惑メールに広告宣伝の要素が含まれている場合には特定電子メールになりますので、特定電子メール違反ということになります。
 また、フィッシングメールは、金融機関等信用ある者からのメールを装ってID、パスワード等を入力させるなどしてそれらの情報を不正に入手するための端緒となるメールでございますが、通常これも送信者情報を偽って送信されるものでございますので、今回の改正により、ボットネットを利用した迷惑メールと同様に、電気通信事業者が役務提供の拒否を行うことが可能になります。また、フィッシングメールに広告宣伝の要素が含まれている場合には特定電子メールになりますので、これも特定電子メール違反ということになります。
 なお、このほか、先ほど先生御質問ありましたけれども、今回の改正は、直罰の対象となる違反者を含めて、法人に対する罰金の上限額を百万円から三千万円に引き上げておりますので、こういったようなことから抑止力の向上も図っていると、こんな状況でございます。
○外山斎君 ボットネット等のウイルスの流通を規制するウイルス作成罪、ウイルス供用罪を創設する刑法改正案が平成十六年の第百五十九回国会に提出されておりますが、衆議院においてはいまだに継続審議されております。この法案は第百六十二回国会の郵政解散で一度廃案になったものの、第百六十三回国会に再提出されておりますが、同刑法改正案には共謀罪の創設等も含まれており、共謀罪については様々な団体などから慎重な審議を求める声が強いため、刑法改正案自体が慎重な審議を行わざるを得ず、継続審議になっておりますが、しかし、他人のパソコンにウイルスを感染させ、ゾンビパソコンとしてウイルスメールや迷惑メールを送信させ続けるということに対して何らかの規制できる措置をとるべきであると考えます。
 国民生活の安心、安全の確保のために早急な対応が望まれるウイルス作成罪等については、共謀罪と切り離して取り出し、成立を図るべきではないかと思いますが、総務省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(寺崎明君) いろいろなインターネット絡みの利用の仕方でいろいろな問題が出てくることは事実でございまして、そういった点につきましては、いろんな角度から技術進歩に応じて対応していくことが必要だと思いますので、国会の場で議論されていると思いますので、そういった国会の場の議論をよく把握して対応してまいりたいと思っています。
 なお、先ほど先生も話されましたボットネット、フィッシングメール対応の、一番ちょっと言わばホットなところにつきましては今回の迷惑メール法の改正によりましてかなりの対応ができると私ども踏んでおりますので、そういった動向も見ながら、これで相当なことができると思っていますけれども、ただ、やはり技術の進歩でいろんなことが出てくると思いますけれども、そういった点につきましては、またその制度全体の在り方につきましては柔軟に対応していく必要があるのではないだろうかと思っています。
○外山斎君 もしよろしかったら、法務省の方の見解もお聞かせいただきたいんですけれども。
○政府参考人(三浦守君) 御指摘の法律案は現在衆議院で継続審議中でございますが、この法律案は、既に国会で御承認をいただいております国際組織犯罪防止条約等を締結し、国際社会と協調して組織犯罪と戦うために必要であるというものであると同時に、委員御指摘のコンピューターウイルスの作成等のサイバー犯罪にも適切に対処するという法整備でございます。御指摘のとおり、サイバー犯罪に適切に対処するということは極めて重要な課題でありますが、同時にまた、国際社会と協調して麻薬、テロなどの組織犯罪と戦うこともまた重要な課題であるというふうに考えているところでございます。
 法務省といたしましては、その法律案につきまして引き続き国会の場等における今後の議論をも注視しつつ、できる限り速やかに成立させていただけるよう努力してまいりたいと考えているところでございます。
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 メールを使って脅迫や恐喝を行う悪質な人々もいるわけですが、現実の世界では、郵便法第八十二条、郵便を不正に利用する罪を定めており、詐欺、恐喝又は脅迫の目的をもって、真実に反する住所、所在地、氏名、名称又は通信文を記載した郵便物を差し出し、又は他人にこれを差し出させた者は、五十万円以下の罰金に処すると規定されております。
 ネットの世界の電子メールにおいても、同様に電子メールの不正利用罪を創設することはできないのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(寺崎明君) 先生、その郵便法八十二条という御指摘、私どももちょっとびっくりいたしまして勉強させていただきました。
 郵便法八十二条の規定は、詐欺、恐喝、脅迫のように郵便が最も手段として用いられる可能性のある犯罪を排除して、国民が安心して郵便サービスを利用できるようにすることにより郵便事業の信頼を確保するために設けられたところでございます。インターネット上におきましても、ボットネットを利用した迷惑メールやフィッシングメールといったような電子メールの不正な利用を排除し、国民が安心して電子メール等のサービスを利用できる環境を整備していくことは重要だと考えております。
 こうした悪質な電子メールにつきまして、通常、送信者情報を偽って送信されるものでありますけれども、その場合に、ちょっと郵便と異なり、技術的に電気通信事業者が送信を、郵便とは異なりまして、電気通信事業者が送信を拒否することが可能であるといったようなポイントがございまして、こうした点に着目して、今般の迷惑メール法の改正では、まずは一義的に電気通信事業者が電気通信役務の提供の拒否を行うことを可能とする旨の規定を設けておりまして、まずはその効果を見守りたいと思っています。
 その上で、仮にこのような措置にもかかわらず、今後こうした迷惑メール、ボットネット等々でございますけれども、そういったような被害だとか、これにより情報ネット、通信ネットワークへの信頼が著しく阻害されるような場合におきましては、どのような対策を講じるのが適当か、先生の御指摘も含めて、各方面の意見も伺いながら必要な対策を多角的に検討してまいりたいと思います。
○外山斎君 是非、今回の改正案でもし何ら削減ができない場合等に関しましては、不正利用罪の創設も検討していただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○岸信夫君 自民党の岸信夫でございます。
 この電子メールでございますけれども、一般に我々が電子メールを使うようになったのは恐らく一九九〇年の初頭ぐらいだと思いますので、ちょうど十五年、二十年弱ぐらいのところだと思います。最初非常に、私もこの電子メールというものに接したときに、何と便利な通信手段ができたのかなと思ったわけです。それまで、会社ではいわゆるテレックスというのを使っていまして、非常に面倒くさかったわけですけれども、ある意味では利便性の高い、通信手段としては革新的な技術だったんだと思います。
 当初は、一般のレベルでは非常に通信コストも高かったわけですから、まさかそのときに広告、今のような形で迷惑メールが出るということは全く予想もしていなかったわけですけれども、通信コストが下がり、また技術的にも進歩してまいりましてまさに便利になってきたわけではありますけれども、一方で、そういった有害情報の一番の伝達手段にもなってきたわけですね。その中で、携帯メールについての問題というのもこれは更に深刻な社会問題になっているわけです。
 その中で、特に子供に対する携帯電話の所持に対する規制についてまずお伺いしたいわけですけれども、五月の二十六日に教育再生懇談会の第一次報告が総理に提出されました。その中で、子供を有害情報から守ることに関しまして、必要のない限り小中学生に携帯電話を持つことがないよう、保護者、学校を始め関係者が協力するといった内容が盛り込まれました。
 現実には、約半分ぐらいの中学生がもう既に携帯電話を持っているような状況になっています。携帯電話を手放せないような生活をしている子供たちも大変多いわけですね。こういったことはなかなか看過できない問題なんだろうと、こういうふうに思います。必要のない限りというふうに言っていますけれども、これは当人たちに聞けば当然必要だと、こういう答えになってくるわけです。
 その使い方ですけれども、例えば親子間の連絡を取ったり、あるいは学校や塾からの連絡事項がこういうメールに入ってくる、それからGPSの機能なんかで子供たちの居場所が分かるといった便利な機能もあるわけですけれども、一方で、夜の夜中まで携帯メール、電話に熱中している、そして勉強時間や睡眠時間が犠牲にされてしまう、あるいは有害情報がどんどん入ってきてしまう。また、そういったことが子供たちの場合は親が知らない間に知らないところで行われてしまっている。こういうことが大きな問題なんだろうというふうに思っています。
 子供たち自身がこうした弊害から自分たち自身で身を守るすべを身に付ければいいと、こういうことを期待するというのはなかなか難しいんだろう。親自身が、大人自身がそういうことをできてないわけですから、それを子供たちに期待するわけにも多分いかないんだと思います。そういうことであれば、利便性を犠牲にしても有害情報から子供たちを守る。また、教育的な観点からすれば規則正しい生活を取り戻させる。こういった理由からも子供たちには携帯電話を持たせない、そういう考えが出てきて私は当然だというふうに思っておるわけです。技術的にはいろいろな機能を制限したりフィルターを掛けたりということは可能なんだと思いますけれども、結局は子供たち自身の使い方次第ということですね。先ほども申しましたけれども、そこに過度な期待をすることはやはり難しいんだと、危ないんだと思っております。
 現在、高度情報通信社会の発展ということの中で、小中学生など子供たちの携帯電話の所持について、所持に対する規制について総務大臣としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 私も、義務教育の中においてはこういった携帯電話は必要ないというふうに思っておりますし、できればそういったものを持たせずに済むならいいのではないかと、こういうふうに思うわけでありますが、今委員からもお話がございましたとおり、調べてみますと、中学生ももう半分以上が携帯電話を持っていると、年々どうもそこの率も増えているようでありますし、社会の環境が非常に大きく変わってきているという中で、一方で、保護者の立場から見て、どうも登下校などが大変今いろいろな犯罪に巻き込まれるといったようなことがあって、そのためにもむしろこうしたものを持たせて、保護者としても子供たちの居場所を確認したいんだという大変強い要請があるということも、これも一方で事実でございます。
 そこで、これは学校の教育現場あるいは保護者だけでなくて、通信事業者も始め、もちろん総務省も含めてみんなでこの問題について、将来の子供たちは宝でありますので、その中で本当に健やかな育成、健全育成、そしてきちんとした教育が行われるように、それぞれがそれぞれの立場で努力をしていく必要があるんだろうというふうに思っておりますので、私は、まず、この携帯電話の持っている便利さと同時に、危険性あるいはそれを防ぐための防止策といったものも十分保護者などに理解していただくための周知徹底は、これは必ず行っていきたいと。
 それから、あと、そういう保護者の強い要請もあるものですから、極めて機能を限定した機種、これは一部もう既に売られているわけでありますが、もっと機能を限定したような、本当に必要最小限な、保護者からの要請に対応できるようなものを安価で開発して提供するというようなことを、必要に応じてこれは事業者の方に開発の協力要請をするといったこともあっていいのではないかと、こういうふうにも思っているところでありまして、この点についてはもう少し実態とか業界の意向なども聞いてみたいというふうに思っているところであります。
 いずれにしても、先般の教育再生懇談会の中でも様々な真剣な議論があったようでございますが、これは、いずれにしても、私は、総務省は総務省としてこの第一次報告というものを十分に受け止めて、この携帯電話の問題あるいは違法・有害情報の問題というのは今後大変深刻化していく可能性もございますので、総務省として重く受け止めてその提言の内容の実現に努力していきたい、このように考えているところであります。
○岸信夫君 ありがとうございました。
 本当に、こういった携帯メールからの有害情報がもとで子供たちが犯罪に巻き込まれるといった最悪のケースというのもあるわけですから、この辺りは大人も含めてしっかり考えていかなければいけないのだというふうに思います。
 先ほど、機能を限定した携帯電話の開発ということをおっしゃられましたけれども、一回、機能のそろった携帯電話を持っちゃった子供たちは多分嫌がるわけですね。そういったときに、しっかり親がそれに対してきちんと言えるような形にしていかなければそれはいけないんだというふうに思っております。いずれにしても、これはもう社会総掛かりで取り組まなければいけない問題だと思いますので、大臣にもよろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、今回の特定電子メール法の中身について御質問させていただきたいと思います。
 まず、いわゆる迷惑メールにつきましては、我々も日々経験しているわけですけれども、表示義務違反として申告された迷惑メールというものが毎月十万件以上に上っている、こういうことでございます。これに対して総務省からの警告メールというものの発信が平成十七年の改正以来、十九年末までで千四百四十三件というふうに報告がございます。ちょっと母数からすると余りに少な過ぎるんじゃないかということも考えるわけです。それからまた、先ほども御質問があったかもしれませんけれども、送信者情報を偽ってメールを送信したことに対する警察による摘発というものがまだ四件しかないということであります。
 もっと現実に警告が発せられてもいいのではないか、あるいはもっと警察によって取締りが行われていてもいいんじゃないかというふうなことにも思うわけですけれども、また、こういった状況をどういうふうに考えて今回の改正に生かして、つなげていかれたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) お答えさせていただきます。
 先生御指摘のとおり、近年、迷惑メールの送信手法が巧妙化、悪質化、こういったものが進んでおりまして、法に違反した者を特定することが難しくなってきているのも事実でございます。それから、先ほども述べさせていただきました海外発の迷惑メールが急増しているということでございまして、送信者自体が国外に所在する場合には我が国による執行が行えないといった問題がございました。
 こうしたことから、今回の改正案におきましては、オプトイン方式による規制の導入に加えまして、法に違反した者を特定しやすくするため、電子メールアドレス等の契約者情報の提供を求める規定の創設など、こういった報告を求める範囲を拡大してございます。それから、送信者が外国に所在する場合でも、送信委託者が日本に存在する場合には、その送信委託者に対し措置命令を行える制度を導入いたしました。それから、迷惑メール対策を行う外国執行当局への情報提供規定の創設等を通じた国際連携の強化、こういったものも図れるようになっております。
 このように、今回の改正案は最近の問題状況に即して対応を強化するものになっておりまして、本改正案によりまして迷惑メール対策が大きく前進できるものと考えております。
○岸信夫君 今お話ございましたとおり、この迷惑メールの違法性というものを明確にしていくのと同時に、今回の目的の一つがこの実効性の確保ということだと思っております。
 今回の法改正によって本当に実効性が上がるのかどうか、これは本当に大きなポイントであろうと、こういうふうに思っております。いわゆるイタチごっこ的なものでありますから、取締りを厳しくすれば手口もまた巧妙になっていくでありましょう。また、その迷惑メールの中身、中に、商行為自体が特に違法性がないものから、中身まで非常に問題のある、いわゆる出会い系のサイトにつながるものとか、そういったものまでいろいろ含まれているんだと思います。特に悪質なものというのは、送信者の情報を巧みに隠して、向こうも捕まらないように当然していくわけですね。そういったことに本当にこれで対応できるのかどうか、どう思っておられますでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 委員御指摘のとおり、最近の迷惑メールの送信は巧妙化かつ悪質化、こういったものが進んでおりまして、送信元の隠ぺい、こういったようなものを行いながら送信されるものが多くなってきております。
 このため、今回の改正では、送信元の偽装とか隠ぺいなどがあった場合でも法に違反した送信者を特定できるようにするために報告徴収や立入検査の対象の範囲を拡大いたしまして、広告等の内容から送信委託者が判明する場合には送信委託者への報告徴収、立入検査等を行いまして、法に違反した送信者についての情報を得られるようにしてございます。
 また、迷惑メールの本文中に表示されておりますURLだとか、連絡先として記載されている電子メールアドレス等に関しまして、その使用の権利を付与したプロバイダー等に関しまして契約者情報の提供を求められるようにすること、こういったのも盛り込んでいます。
 さらに、送信者情報を偽った送信があった場合には、電気通信事業者がそうした電子メールの送信をブロックすることも可能とする規定も設けたところでございまして、これらの措置を通じて悪質な送信者への対応が大幅に向上するものと考えております。
○岸信夫君 今、最後にお話のございました点、送信者情報を偽った電子メールの送信がなされた場合に事業者がブロックできるようにする、この部分ですけれども、正確には、送信者情報を偽った電子メールの送信がなされた場合において自己の電子メール通信役務の円滑な提供に支障が生じ、又はその利用者における電子メールの送受信上の支障を生ずるおそれがあると認められるときという文言になっていたと思います。
 この十一条というものを読みますと、常に電子メール通信役務の円滑な提供に支障が出るおそれがある場合、これが前提条件になっているわけですね。これを、どうなんでしょう、すなわち送信者情報を偽ったということだけをもって、これはまあ明確な違反なわけですから、その送信者としては違反なわけですね。そういう違反行為を行っていることだけをもって役務提供を拒否することができるようになぜしなかったのかというのが、私にとってはちょっと疑問に思っております。
 といいますのは、今、技術がどんどんどんどん発達をしています。その中で、事業者のサーバーのキャパシティーもどんどんどんどん大きくなる。迷惑メールで大量に発信をされても、それがキャパとしては処理できるようになって、決して通信上の支障になってこない。そういう場合に、じゃ何もしないのかと、こういうことになってしまうんじゃないかという懸念が実はあるわけです。送信者情報を偽ったメールが届くこと自体がそれを受け取った受信者にとっては迷惑なわけですから、その点、それを解決していかなければいけないんだというふうに思っています。
 この点について、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 特定電子メール法第十一条は、電気通信事業者が迷惑メール対策という積極的な観点から電気通信役務の提供の拒否を行うことができる場合を規定しているものでございます。
 今回の改正法案第十一条におきまして、送信者情報を偽った電子メールの送信がなされた場合であって自己の電子メール通信役務の円滑な提供に支障を生じ、又はその利用者における電子メールの送受信上の支障を生ずるおそれがあるときと、こういう場合に電気通信事業者が役務提供拒否を行えることにしておりますが、これは、特定電子メール法が、いっときに多数の者に対してされる電子メールの送信による電子メールの送受信上の支障を防止することを目的としており、この目的の達成に必要な範囲で規定等が定められていることによるものでございます。
 ちょっと分かりにくいんですけれども、要するにその条件が書いてあるというところは、この迷惑メール法の第一条で迷惑メール法の目的という条文がございまして、その第一条の目的の中にそういう支障ということがある場合に措置するということが大前提として書いてありますので、第一条の目的のところをそのまま再度書かせていただいているということでございます。それは、どちらかというと立法技術的な問題から書かせていただいているという中身になります。
 しかし、実際には送信者情報を偽った電子メールは大量に送られます、実際には大量に送られます、実際の場合ですね。ですから、結果として電子メールの送受信上の支障を発生させることになります、普通の場合。で、結果的に送信者情報を偽った送信がなされた場合には、そういったようなことになりますので、実際にはそこに条件書いてありますけれども、条件がなくて電気通信事業者による役務提供拒否が可能というふうになりますので、条件は一条の目的に照らすと同じことを書いてありますけど、効果は変わらないというふうに私どもは考えさせていただいております。
○岸信夫君 是非、今のお言葉どおり実効性が失われないようにしていただきたいと思います。
 この迷惑メールというのは、やはりそれぞれの段階、すなわち発信者、あるいはそれを受け渡す事業者、やっぱりそれぞれの段階で規制が掛かるような形にしていかないとこれはきちんと対処できないんだというふうに思っておりますので、是非お願いしたいというふうに思っています。
 また、海外から発信されたメールについて先ほども御質問が外山委員の方からもございました。これが非常に多くなっているわけですね、海外経由ということで。
 その中で、やはり国際間の協力関係をどんどんつくっていかないと取締りもきちんとできてこない、こういうことだと思っております。お互いに協力をしていきましょうという中身だと思うんですけれども、そのための前提として、相手国も同じレベルの法整備がされていなければいけないわけですね。
 また、迷惑メールを発信する、そういう海外経由でやろうという人にとってはなるべく捕まらない国を経由しようと、こういうことにもなりかねないわけです。そういう法整備ができていないところに行きかねないわけですけれども、今、世界的にそういう協力関係が取れる相手というのがどういうふうになってきているのか。諸外国が、我が国と同じレベルの法整備をしているところはどの程度あるのか、この辺についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 迷惑メールの問題は、我が国に限らず世界的に大きな問題となっておりまして、各国で迷惑メール対策法の整備が進められているところでございます。
 我が国は、当委員会が中心になりまして平成十四年に国際的にも最も早い段階で迷惑メール対策法制である特定電子メール法が制定されておりますが、その後欧米各国でも立法化が進みまして、欧州を中心に現行の我が国の規制より厳しいオプトイン方式による規制を取る国が多くなってきておりまして、最近は中国等でもオプトイン規制が採用される状況になってきております。今回の法改正は、こうした状況の中、海外発迷惑メールの急増といったことも踏まえまして、迷惑メール対策に関する規制の国際的整合性の向上も目的の一つとしているものでございます。
 さらに、今回の法改正におきましては、迷惑メール対策を行う外国執行当局に対して、その職務の遂行に必要な情報の提供を行うことができる旨の規定を世界的にもかなり先進的に創設しておりまして、今後は国際連携を一層強力に推進できる体制が取れたものと考えております。
○岸信夫君 是非この迷惑メール、大変取締りについても、どんどん相手の手口も向上してくる、その中で取り締まっていかなければいけない。我々にとって大切な情報インフラの整備ですから、しっかりとこれはやっていただきたいというふうに思っております。
 時間です。終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 早速質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、大規模地震における携帯電話の不通対策、先般、四川の大地震が発生をいたしました。被害に対しては心から哀悼とお見舞いを申し上げるものでございますけれども、中国、普及率は三〇%ぐらいということでございますけれども、台数が四億台を超えているという、大変なところでございまして、今回の大地震の報道を見ても、瓦れきの中で赤ちゃんをかばって、そのお母さんの携帯から、お母さんがあなたを愛していたことを覚えていてねというメッセージが書き残していたのを発見されたということがございましたけれども、携帯電話が生活に密着した手段として威力を発揮しているなと。一方で、光ファイバーが断線してしまうとか、あるいは電力の供給がストップになってしまうと多くの基地局がサービスが停止したというふうに報道がなされているところでございます。
 人口といい、あるいは自然条件といい、日本との対比は難しいかもしれませんけれども、ただ、日本は何といっても地震大国でありますし、一人に一台ぐらいの携帯電話が普及しているということでございますので、中国以上に国民の安心、安全に大きくこの携帯電話というものが関与していくんだろうというふうに思っております。
 先般、五月十四日ですか、中央防災会議の専門委員会でも、中部あるいは近畿圏の大規模地震の被害想定というのがありまして、それを見ますと、例えば中部圏、愛知の真ん中の断層から発生するマグニチュード七・六規模の地震で、非常に携帯がつながらなくなる地域というのが赤い図で図示されておりまして、知多半島の先っぽ、あるいは名古屋の東半分が真っ赤っかになっているという、ちょうど私が住んでいる辺りだななんて思ったりしたわけでございますけれども、本当は災害時こそ威力が発揮される携帯電話であるべきでございますけれども、その基地局が使用不能になってしまって機能しないということになると大変だなというふうな、もちろん回避できるんであれば回避したいし、被災してもすぐ復旧できるように対策を取っておくべきだと。
 通信事業会社でも、移動電源車あるいは移動基地局、そういうものを配備しているというふうに伺っておりますが、ただ、移動基地局全国で四十八台と言われたって、それは例えば今回の地震でも、もう四川のでかいエリアが壊滅的な状況、移動基地局といっても、自動車といったって高速道路だって破壊されているという状況で、この復旧にも大変な対応が必要だなというふうに思っておりますが、この移動基地局が被災した場合等の大規模地震における携帯電話の不通対策について、現状について総務省にお伺いをいたします。
○政府参考人(寺崎明君) 先生御指摘のとおり、大規模地震発生時等におきまして、携帯電話を始めといたします電気通信サービスの確保は非常に重要であると認識しております。
 このため、災害時等におきましても電気通信サービスが安定して提供されるように、電気通信事業法に基づきまして、携帯電話サービス等のネットワーク設備につきましては、機器が故障した際のための予備機器の設置、それから通信回線が被災した場合に備えた通信回線の原則二重化、二ルート化でしょうかね、それから基地局等が停電した際にも動作を確保するための非常用の電源装置の設置と、こういったものを義務付けるとともに、一部の設備に対しては、税制面の支援、固定資産税の減免だとか、設置する上でそういったような政策的な支援も行っているところでございます。
 また、電気通信事業者におきましても、電気通信事業者間で、光ファイバー回線の通信回線を災害時相互融通する、相互的に融通するスキームの整備だとか、さらには基地局が被災した場合には、早期復旧を図るために、先生おっしゃいました携帯電話用の車載基地局や移動電源設備の配備、道路が途絶した場合にはヘリコプター等々によりましても搬送が可能なものでございます。それから、災害救助機関等への衛星携帯電話の貸出し、それから避難所への特設公衆電話や携帯電話端末の設置、携帯電話充電器の配備などに努めているところでございます。
 総務省といたしましては、災害時にも電気通信サービスが安定的に確保できるよう、電気通信事業者や関係団体等と連携を取りながら、必要な施策をしっかりと講じてまいりたいと考えております。
○魚住裕一郎君 是非やっていただきたいと思います。四月に当委員会で視察した綾部の山の中の方に行ったら、本当に全員の携帯電話が圏外マークになっていたというところがありますけれども、平時というか普通のときでもそういう状況がありますから、そういうところが本当に震災に遭ったらもう大変なことになるなと思います。
 もちろん、体制側というか、防災体制、あるいは救助体制、あるいは自治体等の通信手段も途切れたら大変なことになるわけでございますが、もちろん地震は地上ですから宇宙は関係ないわけで、やっぱり衛星電話というのも非常にそういう意味では災害時に大変重要なことになると思っておりますけれども、消防本部あるいは総合通信局等の携帯電話も、衛星携帯も配備していると思いますが、現在の状況、そしてまた貸出し等も予定しているようでございますけれども、現況について御報告ください。
○政府参考人(寺崎明君) 神戸の震災のとき、全然情報がないほどその被害が大きかったということがありまして、当時、やはり無線で回線がつながるというふうなことで携帯電話が非常に役に立ったということがありまして、その時点で携帯電話の端末ですか、そういったものを貸し出すような、そういうスキームをつくりました。
 それから、MCAという非常に、携帯電話ですと相手と通話するときに、何というんでしょうか、対向型になってしまうんですけれども、MCAの場合は同時に一対nというんでしょうか、指令で複数の端末に同時に物が言えるというので、工事等々のときにそういう無線装置として非常に役立ったということもありまして、そういったものを緊急に配備いたしまして関係のそういう地域の方々にそれを貸し出したという経緯がございまして、そういった点では非常に地域のそういったような復活だとかそういった点でお役に立ったというふうに評価を受けましたので、私どもも、必要な携帯電話等々につきましては備蓄とかそういったようなことがありまして、そういった災害等々が起こりましたときに対応できるような体制を整えながら対応を取っておりますし、また、事業者サイドでもそういったような対応につきましては積極的にやっていらっしゃる会社もございますので、そういうところと連携を取りながら、そういう状況に対して対処できるよう対応を取っているところでございます。
○魚住裕一郎君 ところで、災害というところに関連して、この三月二十七日の当委員会で、いわゆる携帯電話事業者によるフィルタリングサービス、その結果、災害情報の掲示板が見れなくなってしまっているということを質問をさせていただきました。
 大臣の御答弁も、四月中をめどに中間報告を取りまとめて、必要な情報、悪い情報はシャットアウトしてもいいんだけれども、こういう防災情報みたいなものはしっかり見れるようにしておかぬといかぬねという、そういう御答弁だったと思いますが、今五月ですから、検討の結果と今後の方策についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 現在、携帯電話事業者により提供されているフィルタリングサービスは制限される情報が広範囲で画一的でありまして、防災情報提供の掲示板など、青少年に有害でないサイトまで利用できなくなってしまうとの指摘がなされていることは承知してございます。
 総務省では、インターネット上の違法・有害情報への対応に関する検討会におきまして、携帯電話等のフィルタリングサービスの改善方策等について検討し、四月の二十五日に携帯電話等のフィルタリングの改善方策に関しまして中間取りまとめが行われたところでございます。
 それを受け、同日、総務大臣から携帯電話事業者等に対しまして、利用者の判断により閲覧できる範囲を選択可能とすること、それから第三者機関において認定した青少年にとって有害でないサイトを携帯電話のフィルタリングで閲覧可能とすることなどを柱とする要請を行ったところでございます。
 第三者機関の認定リストを反映したフィルタリングの提供につきましては、早ければ年内にも提供できると聞いておりまして、総務省といたしましては、今後要請を踏まえ、携帯電話事業者や第三者機関の取組により、災害掲示板も含め、問題ないサイトの閲覧が可となるものと想定しております。
○魚住裕一郎君 年内というお話でございますが、あした大地震来る、あるかもしれないということでございますんで、よろしくお願いします。今朝ほども秋田で何か地震が、あそこでありましたけれども、一刻を争ってやっていただければ有り難いなと思っております。
 今回の改正でございますが、もう先行委員からの質問に出てきておりますが、オプトアウトからオプトインの方式に変えるということでございます。平成十七年の改正のときにもオプトイン導入を見送ったといういきさつがあるようでございますが、ちょっとその辺、再度確認でございますけれども、世界がオプトインが主流になっているにもかかわらずあえて見送ったという、それのいきさつ、ちょっと御確認で御答弁願います。
○政府参考人(寺崎明君) 平成十七年の改正時は、EU諸国を中心にオプトイン方式を採用する国が出現しつつあった状況でございましたけれども、海外においてオプトイン方式の採用が開始されてまだ日が浅く、引き続きその動向を注視する必要があったということと、それから正当な送信者の営業の自由度に制約をもたらすと考えられた御意見もあったことから、その採用が見送られてきたということでございます。
○魚住裕一郎君 それと、これでオプトインにしてどの程度効果があるというふうに考えておいでですか。
○政府参考人(寺崎明君) 現行の規制方式であるオプトアウト方式では、受信拒否の通知として電子メールアドレスを通知することが必要であるため、悪質な送信者に通知を行うとかえって迷惑メールを招いてしまうという問題が顕在化しているということ、それからさらに、正当な営業活動で広告宣伝メールの送信を行う場合にはオプトイン方式による運用が大勢となっているというふうな状況がございます。
 それから、海外発の迷惑メールが増加しておりまして国際連携の強化が必要であり、主要国ではオプトイン方式を採用している国が大勢になっておりまして、制度的な国際的整合性を確保する必要があると、こういった状況にあることから、今回オプトイン方式に移行することが必要かつ適切と考えてございます。
○魚住裕一郎君 何か、私、日本のいろんな方式といいますか、プロトコルといいますか、そういうのを先進的に取ると、しばらくすると世界の孤児になっているような、そういう印象があるんですよ。
 例えば、あのハイビジョン、ミューズ式でやって物すごく世界の映像文化を引っ張ったと思いますけれども、結果的にミューズ式、どっかへすっ飛んでしまって、それで今はデジタルハイビジョンという形で、せっかく積み上げてきたものも何か残念な結果になるなと。
 ただ、これオプトアウト・インというのは、これ、二〇〇二年七月、EU指令が七月ですよね。今局長おっしゃった、拒否のことを言ったらどんどん逆に迷惑メールいっぱい来るよと、そんなのは最初から出ている弊害ですよ、これは。
 だから、もちろん営業の自由、大事だと思いますよ。だけれども、ちょっと前回の改正も、それはみんな賛同したと思いますから総務省だけの責任ではないとは思いますけれども、もう少し何とか果敢に変えていく必要がやっぱり、いわゆる消費者側に立って考えたら進めていくべきではないのかなというふうに思うので、確認をしたところでございます。
 今回、オプトインにして契約者情報の提供を求めることにするとか、あるいは送信委託者を規制の対象にしたとか、あるいは外国当局との連携を図る、実効性確保、一生懸命考えていただいているところでございますが、この契約者情報の提供ですが、そもそも悪意を持ったメールを、迷惑メールを送ろうという人がプロバイダーと契約する際に本当の住所、氏名で契約を行うのかということが非常に大事になってくると思うんですね。
 プロバイダーに契約するときの本人確認義務あるいは契約情報の保存義務がなければ実効性を確保することにはならないんではないか。特に携帯みたいな場合、SIMカードの問題も出てくるんだろうと思いますが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 携帯電話以外のブロードバンドサービス等を利用したインターネット接続サービスでは、基本的に固定系の回線設備を利用するものでございまして、各事業者も料金収納等に必要最低限の本人確認は行っているものであることから、今回の法改正により、プロバイダー等に電子メールアドレス等の契約者情報の提供を求めることは、特定電子メール法の実効性の強化に十分資するものと考えています。
○魚住裕一郎君 今回、報告徴収あるいは立入検査の対象にこの送信委託者というのを加えてございますけれども、この送信委託者の所在、住所や氏名はどのように把握するのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 本改正案では、迷惑メールの中に表示されたURLや連絡先として記載された電子メールアドレス等につきまして、プロバイダー等に契約者情報の提供を求めることができるとする規定を盛り込んでおりまして、この規定を活用して送信委託者や送信者の所在を確認していきたいと考えています。
○魚住裕一郎君 非常に手繰って調査していくしかないということなんでしょうね。せっかく立ち入れるぞと言いながらも、そういう手間暇が掛かるということでございます。
 先ほど来から、迷惑メール相談センターのモニター機で月に十万件を超えているということでございますし、また摘発は四件というような話がございました。送信者情報を偽った場合、直罰できるわけでございますけれども、やはりちょっと四件というのは余りにも少ないなと。
 それで、警察がどう動くかという形になるわけでございますが、警察は面倒な事件はやりたくないわけですね。昔、弁護士をやっていたとき、ここで詐欺があったぞみたいなことを言っても、もう被疑者がどこにいるかとか、きちっと資料を取りそろえてやらないと動きやしませんよ。それは、女性がどこかへ行ってしまったとか、そのときはもう真剣にやりますから、そういう事件の方が警察にとって一生懸命にやらなきゃいけないという。まあ詐欺に遭ったぐらいじゃ、よっぽどがあがあ言ってこなければ余り動きたくないなというのが実際の姿なんじゃないでしょうかね。
 その辺の、法の執行をきちっとできる体制、総務省は総務省としてくみ上げて連携を取りながら、どんどん警察のしりをたたくというか、そういうことが大事ではないのかなと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(寺崎明君) 近年、何回も申し上げましたけれども、迷惑メールの送信手法が巧妙化、悪質化しているといったようなことで、なかなか法に違反している者を特定することが難しくなってきておりまして、また海外発の迷惑メールが急増しているといったようなことがございます。
 今回の法改正では、プロバイダー等に契約者情報の提供を求めることのできる規定の創設だとか報告徴収、さらには立入検査の範囲の拡大、こういったものが行われまして、法に違反した者を特定しやすくなるほか、外国の執行当局との連携も強化されるといいましょうか、強化していかなくちゃいけないというふうに思っております。
 総務省としては、今先生御指摘のとおり、こういったような体制の整備とともに、迷惑メールの撲滅に向けて御指摘のとおり警察との連携強化、こういったものについてもしっかりと努めてまいりたいと考えております。
○魚住裕一郎君 それで、大臣に今後の決意をお聞きしたいんですけれども、やはりこの分野は本当に日進月歩でございますし、また手口の巧妙化、文字どおり、先ほどもございましたけれども、イタチごっこの世界になってきていると思うんですね。
 ただ、一度取った方式とか対策とか、それで間に合わないことが出てくれば、やはり状況に応じて適宜に、三年ごととか言わずに、本当に積極果敢にどんどんその対応策というものを打ち出していかなきゃいけないというふうに思うわけでございます。
 もちろん、通信の自由もございます。ただ、やはりこのオプトアウトというのは、私は性善説に立った対応策だと思うんですね。こういう迷惑メールみたいな場合、匿名性を、匿名、仮面かぶって悪さをどんどんしていくということでございますので、やはりこれはきちっとやらないといかぬのじゃないのかな、そんなことを私は考えているところでございまして、ちょっと大臣、そういう今後についての御決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今委員の方から、こうした問題についてはやはり利用者の視点に立って果敢に必要な場合には見直しをすべきではないかというお話、御指摘がございまして、この点については私もあるいは総務省もこうした委員の御指摘を真正面から受け止めて今後に対応していかなければいけないと、こういう考えでございます。
 前回の改正をお願いをしたときにも、オプトアウト、オプトイン方式についての議論があって、そのときの判断としてオプトイン方式の採用を見送ったわけでありますが、やはり今お話ございましたとおり、技術的な進歩が非常に速い、日進月歩でありますし、それから被害の拡大が極めて急速であるということを考えますと、かなり前に前に先んじて対策を講ずる必要があるだろうというふうに思います。
 そこで、今回も附則にまた見直しの規定が入れてあるわけでありますが、前回のことを考えて今回改正を行った、この間の、三年間の経緯を見ますと、やはり今お話ございましたとおり、次の三年を待ってそれで見直しをするということ、これは必ず必要になりますが、その前であっても必要なものは見直しをする。運用改善をしつつ、どうしても制度に及ぶときは必要な改正までお願いをしてでも、そうした被害の拡大に毅然と対処するということが必要になってくるかもしれません。今後、今御指摘いただきましたようにやはり果敢に対応していく、こういう決意で今後に臨んでいきたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。
 時間前でございますが、先行委員も質問ございましたので、重複を避けて、これで質問を終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 日本で受信される電子メールは、一日当たり約三十五億から四十億通というふうに聞いております。そのうち七、八割が迷惑メールと言われておりまして、利用者の同意なく営利目的で送られてくる迷惑メールというのは、利用者の方に無用の負担を強いるし、精神的な苦痛にもなっております。それからまた、ワンクリック詐欺、架空請求などの消費者被害、あるいは青少年、子供たちを犯罪に巻き込むきっかけともなっております。迷惑メールの規制強化は急務だと思います。
 まず総務省に伺いますが、先ほど同僚委員からも質問がありましたけれども、三年前、二〇〇五年の法改正案の審議の際に、我が党は今回導入されるオプトイン方式、すなわち受信者の同意なく広告メール等を送信すること自体を禁じる方式の導入を求めました。当時、既にイギリス、オランダ、フランス、ドイツにおいてはEU指令でオプトイン方式が導入されておりましたし、アメリカでも携帯電話については導入され、オーストラリア、韓国でもオプトイン方式が始まっておりまして、世界の流れに既になっていたわけであります。また、消費者団体や多くの個人からもオプトイン方式の導入が求められておりました。
 やっぱり今から振り返れば、三年前の法改正時に導入していればよかったということになるのではないでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 平成十七年の改正時には、EU諸国を中心にオプトイン方式を採用する国が出現しつつありましたけれども、海外においてオプトイン方式の採用が開始されてまだ日が浅く、引き続きその動向を注視する必要があったこと、さらには正当な送信者の営業の自由度に制約をもたらすとも考えられたことからその採用が見送られたものでございます。
 しかしながら、現行の規制方式でありますオプトアウト方式では、受信拒否の通知として電子メールアドレスを通知することが必要であるため、悪質な送信者に通知を行うとかえって迷惑メールを招いてしまうという問題が顕在化してきているということ、さらには、正当な営業活動で広告宣伝メールの送信を行う場合にはオプトイン方式による運用が大勢になっているという状況、こういったような状況、さらには、海外発の迷惑メールが増加しておりまして、国際連携の強化が必要であり、主要国ではオプトイン方式を採用している国が大勢となっておりまして、制度的な国際的整合性を確保する必要があることなどの状況にあることから、今回オプトイン方式に移行することが必要かつ適切と考えております。
 今回オプトイン方式へ移行し、事前の同意のない広告宣伝メールの送信そのものを原則として禁止するとともに、様々な実効性強化策を併せて実施することにより、迷惑メールの送信は大幅に抑制されるものと考えております。
○山下芳生君 三年前見送ったことでいろいろ被害が拡大しているということを直視しなければならないと思います。
 飯田橋にある東京都消費生活総合センター、ここには数十人の相談員の方がいらっしゃいますけれども、お話を伺いますと、ワンクリック詐欺ですとか架空請求の被害相談が非常に深刻になっていると。この間、注意を喚起したり、関係者の皆さんの努力で一時期よりも相談件数は減ってきているものの、依然としてその相談が多いと言うんですね。この飯田橋のセンターが受けた全相談のうちの約二割が架空、不当請求に関するもので、年間三万件あるというふうに聞きました。これが全部電子メールなのか、あるいは書面によるものなのかは内訳分からないんですが、多くはやはり電子メールによるものだと思われます。既に払ってしまった被害金額、一件当たり平均金額聞きますと四万九千円ですから、この三年間の間にも被害はやはりどんどん生まれているということですね。
 総務省に伺います。全国的な迷惑メールの被害実態、そして取締りの状況、報告してください。
○政府参考人(寺崎明君) 今年の三月二十五日開催の迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会第六回の会合におきまして、日本データ通信協会から、同協会で実施いたしました迷惑メールが日本経済に及ぼす影響の調査の結果として、国内企業の生産面への被害が年間約、迷惑メールですね、七千三百億円、電子メールサービスを提供するインターネットプロバイダー等の事業者における対策投資額が年間約三百十九億円、電子メールサービスの利用者である事業所、行政機関等における対策投資額が年間約五百十八億円、迷惑メール対策のためのソフトウエア費用など消費者における投資が年間約百三十二億円というような報告がございました。
 また、これまでの措置命令の実績は計五件でございます。
○山下芳生君 今数字を挙げていただいたように被害は大変大きい、ところが取締りの実績はわずかということでありまして、三年前オプトイン方式の導入を見送って、打てた手を打たなかった責任は、これはやはり大きいと私は思います。
 総務大臣に伺いますが、そうした反省も踏まえて、今回の法改正でこうした迷惑メールをきちっと規制し、取締りを強化するということが図られるようになるわけですけれども、その決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今、三年前の経緯について局長の方から申し上げたんですが、やはりその後被害が大変急増したと、これはもう紛れもない事実であります。
 先ほどの魚住委員からの御指摘もございましたが、やはり技術的進歩も大変速い分野でありますので、私どもで常に前に出ていって、先んじて対応を取っていくということは、やっぱりこれは必要であるというふうに思いまして、少し別の側面でありますが、携帯電話のフィルタリングなどについては昨年十二月に一度要請をして、今度は逆にそのことによってフィルタリングが有用な健全なサイトまで見れなくなってしまうということで、もう一回四月に要請し直したわけですが、そうしたことがこういった分野あってもいいんではないかと。逆に、きちんきちんと早め早めの対応して、それでもし不都合なところが出てくればそれをもう一度見直しをしていくといったような対応も必要だろうというふうに思うんですね。
 ですから、今回、三年前のオプトアウト方式から今回オプトイン方式にしたということでありますが、これで私どもかなりこの問題についての対応が取れると、こういうふうに思っているわけでありますが、今後も、こうした問題、関係者の御意見をいろいろよく聞きながらも、常に利用者、そして国民の立場に立って対応、毅然としていきたいと、こういうふうに考えております。
○山下芳生君 続きまして、フィッシングやボットネットなど新たな手口による犯罪の増加について質問する予定でしたけれども、先ほど同僚委員から質問がありましたので割愛させていただきたいと思います。
 次に、青少年や子供たちをめぐる迷惑メール、インターネットの問題について伺いたいと思います。
 まず、今子供たちがどういう状況に置かれているかということを少し紹介したいと思うんですが、財団法人日本データ通信協会の調査によりますと、迷惑メールのうち八一%が出会い系サイトの広告ということになっております。一一%がアダルトサイトの広告ということになっております。迷惑メールの九割以上が出会い系やアダルトのいかがわしい広告宣伝メールであると言われておりまして、これはどうやら日本独自の内容になっているようで、外国ではそんなことはないそうですが、そういう状況の中に日本の子供たちが無防備なままのみ込まれているという状況がずっと続いてきたと思います。
 実は、出会い系サイトというのは十八歳未満の利用は禁じられております。にもかかわらず、容易にアクセスすることができて、毎年千人を超える青少年、子供たちが事件に巻き込まれております。出会い系サイトに関係した被害児童数を調べますと、二〇〇五年までは一時期に比べますとその数が減少する傾向にありましたけれども、二〇〇六年以降再び増加に転じておりまして、二〇〇七年、昨年の出会い系サイトの被害者のうち実に八四・四%が十八歳未満の子供たちということになっておりまして、中には小学校五年生が強制わいせつの被害を受けるという事例もありました。
 この子供たちがどうやって出会い系サイトなどに接近するのか調べますと、九六・五%が携帯電話を利用してアクセスしているというふうに出ております。これは、考えてみますと当然かもしれません。自宅に置いてあるパソコンはこれは多分家族共有で使っているでしょう。しかし、携帯電話は子供たち一人一人に一台ずつ持たされておりますから、非常に自分一人でそういうことをすることができるようになっているということだと思います。そういうことがあると。
 それからまた、国民生活センターの調査報告によりますと、こう記述されております。情報通信ネットワークを通じて小学生から高校生までの子供たちの個人情報までが取得され、悪質な勧誘や不当な請求に無差別的に利用されるという事態が進行している、子供たちの消費者トラブルが増加しているとあるわけですね。この消費者トラブルのうち、八割以上が有料情報サービスの高額料金の請求などに代表される電話情報提供サービス関係ということになっておりまして、ここでもやはり、出会い系サイトだけではなくて、こういう高額な請求をされるということにも子供たちが大変巻き込まれているという実態が浮き彫りになっております。
 そこで、まず警察庁に伺いたいと思います。パソコンや携帯によるインターネットや迷惑メールにかかわって子供たちが犯罪被害に巻き込まれたり、犯罪の当事者になってしまうという残念ながら事件が増えておりますけれども、そういう点での警察庁としての問題意識、また今後の課題や取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(井上美昭君) 犯罪の実態につきましては、先ほど委員が御指摘のとおりでございます。
 そういう実態を受けまして、警察庁としましては、インターネット異性紹介事業者に対する規制の強化、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するための民間活動の促進を内容としたインターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出をいたしまして、昨日、可決、成立したところでございます。また、児童の犯罪被害を防止するため、今後、法改正に伴う国家公安委員会規則の整備に際しまして、出会い系サイト事業者が児童でないことの確認を行う際の年齢確認方法を厳格にするための規制改正を行うことを予定をしておるところでございます。
 また、本改正の施行に万全を期し、出会い系サイトに関する対策を講じるだけではなくて、取締りの強化あるいはフィルタリングの普及促進に向けた非行防止教室等の実施、違法、有害な情報の削除等の対策について引き続き関係機関とも連携をして取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
○山下芳生君 昨日、参議院の本会議で全会一致で可決、成立したいわゆる出会い系サイト規制法案ですね。これ、今まで十八歳未満でも自分でクリックすればアクセスできるということを、そうではなくて、それを証明するもの、例えばクレジットのナンバーですとかですね、そういうものが必要になるということで、これはかなりブロックされることになるんじゃないかと期待をしたいと思いますし、それからフィルタリングの普及促進ということもこれから警察庁としても努力したいということでしたので、是非、子供たちがこういう、まあ便利なツールではありますけれども危険な側面も持っている携帯やパソコン、インターネットから犯罪に巻き込まれることが減るように、なくなるように努力していただきたいと思います。
 文部科学省に関連して伺いますが、インターネットや携帯が普及して、子供たちをめぐる状況が大きく変わったと思います。学校の裏サイト問題あるいは携帯などを通じたいじめが深刻化していると思われます。共働きの夫婦が子供たちにGPSやメールができる携帯電話を持たせたい、安全のためにという気持ちは分かります。しかし、多機能な携帯電話まで児童生徒に本当に必要なのかという議論が一方ではあります。
 若年層をターゲットにする、私は携帯電話産業に対して社会的責任を求めなければならないというふうに思っておりますが、文部科学省として、今、子供たちをめぐるこういう状況についての問題意識、それから課題や取組、今後ですね、どう考えているか伺いたいと思います。
○政府参考人(田中敏君) お答えをいたします。
 インターネットあるいは携帯電話の普及ということは、情報化社会の実現にとって大変重要な面もあることはあるわけでございますけれども、それによって青少年がインターネット上の違法・有害情報サイトを通じた犯罪、いじめ等に巻き込まれるケースが多発しているということは大変憂慮すべき事項だというふうに思ってございます。
 文部科学省としては、携帯電話などを使用する割合が小学生では三割、中学生では六割、高校生ではほとんどというような急速に普及している状況ということを踏まえますと、携帯電話の取扱いに関しての家庭内でのいろいろな取扱いあるいは話合いということも重要でございますけれども、有害情報から青少年を守るという観点から、携帯電話のフィルタリングサービスということを普及促進していくことは大変有効な対策だろうというふうに考えているところでございます。
 このため、本年三月には、総務省、警察庁と合同で、携帯電話購入時に保護者に対してフィルタリングの利用を原則とした形で意思確認を行うということによってフィルタリングの普及促進を図る旨の通知文を発出したほか、リーフレットの配布あるいは各種講座ということを通して、児童生徒を始めとして、保護者の方あるいは教職員に対しての啓発活動を努めてきているところでございます。
 今後とも、情報化社会の中での有害情報から青少年を守るために、関係省庁と緊密に連携を図りながら効果的な取組を一層推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山下芳生君 私も、文部科学省がお作りになった子供向けのリーフレット、ちょっと待って携帯というのを見せていただきました。これ開きますと、確かに携帯は便利なんだけれども、こんなに危険な面がありますよということを、やめようゾーン、見直しゾーン、無視しようゾーン、危険ゾーンということで、非常に具体的に事例も挙げて記述されておりまして、これはやはり、こういう情報とか教育がなかなか家庭ではできにくい中で、非常に有効な内容になっているなというふうに思いました。
 それから、親御さん向けにも、お父さん、お母さん、お子さんの携帯、ネットの利用は大丈夫ですかという、余り関心ない、どういう使い方をしているかですね、そういうお父さん、お母さん多い中で、ちょっと注意を払ってくださいねというリーフレットも作られているということで、やはり社会全体で子供たちを守るという点で、こういうものも非常に有効にこれから活用されていかなければならないというふうに思いますし、フィルタリングについても、先ほどお話があったとおり、実効性を高めていく必要があると思います。
 さて、この携帯通信事業を所管する総務省に伺いますけれども、パソコン、携帯の普及とともに、子供たちがいろいろなネット上のトラブルに巻き込まれることが増えております。これはもう十数年前までには考えられなかった事態が起こっていると思いますが、そういう問題点についてどう総務省としては認識しているのか、今後の課題、取組について、特にフィルタリングの普及促進について伺いたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 総務省としては、青少年をインターネット上の有害情報から守ることは非常に重要な課題だと認識しておりまして、昨年の十二月十日に、総務大臣から、携帯電話事業者等に対しまして、社長さんに来ていただきまして、フィルタリングサービスの更なる導入促進に向けた取組の強化を要請したところでございます。これを受けて、各事業者におきましては速やかに対応いただいておりまして、一月以降、順次、新規契約時にフィルタリングサービスの利用を原則とした形で親権者の意思確認が行われているところでございます。
 この結果、携帯電話等のフィルタリングサービスの利用者数も、昨年九月末時点の約二百十万と比較しまして、本年三月末時点で約三百四十万となっておりまして、この半年間で約一・六倍になるなど、数字が上がってきているところでございます。なお、ある会社の平成二十年二月から三月のフィルタリングサービス加入者の純増数は、対前年同月と比較しましても七〇%から八〇%増加しているデータが出ております。
 それから、委員先ほどおっしゃっていました、出会い系サイトの広告宣伝が迷惑メールの八割を占めているというお話がございましたけれども、そういった関係で、今回、改正迷惑メール法を行うことによりましてオプトインだけになりまして、子供たちの携帯にも、本人、子供たち本人という言い方はあれかもしれませんけれども、勝手にそういう、入り込むための出会い系サイトのURLですか、そういうのがいきなり来るということはやってはいけないことになりますので、側面的な意味で、もちろん出会い系サイト法はできましたけれども、それとはまた別次元でのこういったような規制も今回の改正の迷惑メール法でできるということになりますので、そういった点もちょっと申し添えさせていただきたいと思います。
○山下芳生君 これまではフィルタリングも、知っている親御さんはそういうことを、サービスを受ける方がありましたけれども、ほとんど能動的に事業者の方が知らせてこなかったわけで、フィルタリングを設定している子供さんの携帯電話は少なかった。それを総務大臣が十二月に、昨年、事業者を呼んでそういう要請をしたということで、四事業者、それぞれ二月ぐらいから、新規契約で子供さんの場合は、具体的にこれを外してくれということがなければもう基本的にはフィルタリングを掛けると、出会い系サイトなど有害情報に子供たちがアクセスできないような設定をして購入してもらうということになっているということなんで、これはかなり効き目があるのではないかと思っております。
 最後に、最後というか、大臣にこの点で、やはり子供たちをネット犯罪から守るのは大人の責任、政治の責任だと思います。フィルタリングが有効だということはもういろいろ実証されておりますので、私は法制化も検討すべきだと考えておりますけれども、引き続き事業者に対して一層のフィルタリングの普及促進を促すなど、子供たちを守る立場に立った大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 青少年を違法・有害情報から守る、これは大変大事なことでありますので、先ほど御紹介ございましたような事業者への要請などを私も直接行いましたけれども、今後もこうしたことは必要に応じて適宜行っていかなければならないというふうに思っています。
 そのために、またいろいろ私どもも法整備をお願いしたり、それから様々な取組をやっていきたいというふうに思っておりますが、今お話ございましたとおり、非常に関係者がこの問題について危機感を持って取り組む、そういう環境づくりというのは大変大事でございますので、私もこの点については先頭に立って取り組んでいきたいと、このように考えます。
○山下芳生君 しっかりやっていただきたいと思います。
 あと時間少しありますので、何点か聞きたいと思います。
 今回の法改正で海外からのメールの問題が問題になっておりますけれども、受信者が、例えば海外からのメールに対して、地域や発信国別に選択して受信拒否ができるサービスを提供してほしいという声があるんですが、技術的にはもうできると思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 迷惑メール対策としては技術的手段による対策も極めて有効であると考えておりまして、総務省としましても迷惑メールへの対応の在り方に関する検討会におきまして総合的な迷惑メール対策の検討を進めているところでございます。
 御指摘のような、フィルタリングという意味だと理解しますけれども、フィルタリングサービスの具体的な提供につきましては、ネットワークとしてだれとでもつながるべきという原則を前提としつつも、その導入に当たってのコストと効果等を勘案して電気通信事業者におきまして適切に判断されていくものと思料いたしますし、また、具体的にそういったいろいろなアイデアがございましたら、そういったようなことも電気通信事業者にお伝えしていきたいと思います。
○山下芳生君 もう一つですが、同意の取得について、先ほどもやり取りありましたけれども、いわゆるデフォルトオフが私は基本であって、オンは禁止すべきだというふうに思います。
 東京都の消費生活総合センターの方から聞きますと、せっかくオプトイン方式を導入しても、受信者の同意の取り方についてしっかりとしたルールがなければ、これは駄目だと。例えば、インターネットの通販の大手のサイトでも、ダイレクトメールの送付を希望するという欄にあらかじめチェックが入っていて、本人が気が付かなくても同意してしまう仕組みになっていると。わざわざ意識的にチェックを外す操作をしなければいけないと。これは、本人の同意を得るという趣旨からすれば極めて不適切だと思います。
 同意の取得に当たっては、デフォルトオン、最初から同意にチェックが入っているというやり方は禁止すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 御指摘いただきましたケースの適用につきましては、現在開催中の迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会等で各方面から御意見を聴取した上で、ガイドラインを作成して、できるだけ明確にしていきたいと考えております。
○山下芳生君 最後に、総務大臣に、改正案では、総務相は迷惑メールの送信者の情報についてプロバイダー事業者に情報提供を求めることができるとなっておりますが、憲法上の通信の秘密はしっかりと保障されなければならないと思いますが、通信の秘密との関係で、今回の法の運用について大臣の認識を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今回のこの規定でありますが、どうしても厳格な対応をしていこうということになりますと、この情報を私どもの方でいただくということが必要になってきます。
 ただ、そのときには、今御指摘いただきましたような点がございますので、氏名、住所、メールアドレスといったようなその送信者の個人情報に限って提供いただいて、いわゆる通信記録のようなものについては、もちろんそれを提供するということをねらっているものではございませんので、今これは表現の自由との関係でまさに委員お話ございましたとおり憲法上の問題にもかかわってくることでありますから、運用については常にこの点について十分心して厳格な運用を行うと。一方で、現実に多くの被害、犯罪が出ておりますので、そちらの方に対しては迅速適切な運用を行っていくと。こういうことで、私どももこの法律を運用していきたい。
 今の御指摘の点については十分に踏まえて運用を行っていきたいと考えております。
○山下芳生君 終わります。
    ─────────────
○委員長(高嶋良充君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、米長晴信君及び弘友和夫君が委員を辞任され、その補欠として加賀谷健君及び谷合正明君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。
○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・無所属の会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。
 一、海外発の迷惑メールが急増している現状にかんがみ、迷惑メール対策については、諸外国と十分連携・協調して実施するとともに、迷惑メールの撲滅に向けて、国際的な取組において先導的な役割を果たすこと。
 二、本法制定以来、法律違反に対する措置命令、摘発の事例が少ないことから、関係省庁と緊密に連携を取り、必要な対応を行うこと。また、電気通信事業者等関係者との密接な協力体制を構築し、官民一体となった実効性のある迷惑メール対策に取り組むこと。
 三、迷惑メールは、電気通信事業者の設備に過度の負担を与え、そのために設備の増強等経済的負担を強いていることから、電気通信事業者に対して技術支援等必要な措置を講ずること。
 四、一層巧妙化・悪質化する迷惑メールに対処するため、本法の効果について、迷惑メールの実態調査を実施するなど適宜検証し、適切な見直しを行うこと。なお、見直しに当たっては表現の自由や営業活動の自由に与える影響に十分配慮すること。
 五、迷惑メールによる被害は、受信者側が正しい知識をもって対応することにより、ある程度回避することが期待できることから、受信者側の対応策についても、引き続き、国民に周知徹底を図ること。特に青少年が迷惑メールを通じて犯罪に巻き込まれる事案も発生していることから、青少年のメディア・リテラシーの向上に一層取り組むこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(高嶋良充君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(高嶋良充君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、増田総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。増田総務大臣。
○国務大臣(増田寛也君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(高嶋良充君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十七分散会