第169回国会 文教科学委員会 第3号
平成二十年三月二十七日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     植松恵美子君
     山谷えり子君     衛藤 晟一君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         関口 昌一君
    理 事
                佐藤 泰介君
                林 久美子君
                坂本由紀子君
                水落 敏栄君
    委 員
                植松恵美子君
                大島九州男君
                亀井 郁夫君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                藤谷 光信君
                水岡 俊一君
                衛藤 晟一君
                中曽根弘文君
                西田 昌司君
                義家 弘介君
                浮島とも子君
                浜四津敏子君
   国務大臣
       文部科学大臣   渡海紀三朗君
   副大臣
       文部科学副大臣  池坊 保子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡井 敏雄君
   国立国会図書館側
       館長       長尾  真君
   政府参考人
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       舌津 一良君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   加茂川幸夫君
       文部科学省初等
       中等教育局長   金森 越哉君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        樋口 修資君
       文化庁次長    高塩  至君
       厚生労働大臣官
       房審議官     木内喜美男君
       農林水産省農村
       振興局企画部長  齋藤 晴美君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成二十年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成二十年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (文部科学省所管)
○公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数
 の標準に関する法律の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(関口昌一君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、大河原雅子君及び山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠として植松恵美子君及び衛藤晟一君が選任されました。
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○委員長(関口昌一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長木下康司君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(関口昌一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(関口昌一君) 昨二十六日、予算委員会から、本日一日間、平成二十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○友近聡朗君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の友近聡朗でございます。
 昨日、ワールドカップの三次予選で日本が敗れまして、余りすがすがしい朝ではないんですけれども、松井秀喜さんが御結婚ということで、そちらの報道の方が大きくて、負けたことが報道が小さくなりましたので、少しうれしいような悲しいような気持ちであります。
 その一方で、岡山県での突き落とし事件等もありまして、その中に、私も報道で知りましたが、加害者も過去にいじめられた経験があったというような報道もされております。また、経済的な理由で進学をあきらめたというような報道もされておりましたけれども、ちょっとこれ通告はしてないんですけれども、渡海大臣にお伺いしたいと思います。
 地元の兵庫県で、例えばいじめられた子供たちが相談ダイヤルに電話をしようと思ったときにどの番号に電話をすればいいか、御存じでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 申し訳ありません、電話番号についてはちょっと承知をいたしておりません。
○友近聡朗君 済みません、ありがとうございました。
 これは、文部科学省の設置しました二十四時間ダイヤル、全国共通であると思いますけれども、〇五七〇―〇―七八三一〇、悩み言おうということで、何かどこかの広告で聞いたことあるような電話番号ではあると思うんですけれども、大臣が御存じないように、非常に私自身も覚えづらいというか、分かりづらいなというふうに思っております。私も、電話番号を幾つか調べましたけれども、調べただけでも、いじめであるとかチャイルドラインとか、いろんな多種多様な、一体どこに電話を掛ければいいのかなというふうに感じたのが実感でありました。本当に、私の個人的な希望を言えば、一一〇番とか一一九番のように、もう本当に最後の命綱というときに電話を掛ける子供たちの気持ちを考えれば、本当にそういう三つの電話番号で掛けれるくらいの電話番号が一番いいのではないかなと感じております。
 あと、また有料ということもお伺いしておりますので、この件に関しまして大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 近年、いじめという問題、それから、今委員が御指摘をいただいたようないろんな事件が起こっておるわけでございまして、そういったことを考えましたときに、やっぱりより有効な手段ということで様々な手段が考えられると思います。その中でしっかりと今後とも検討してまいりたいというふうに考えます。
○友近聡朗君 先ほどの二十四時間ダイヤルなんですけれども、先般の、一昨年、昨年と比べるといじめの報道というのは若干下火ではあるんですけれども、ネットいじめを始め、まだまだいじめで苦しんでいるたくさんの子供たちがいると思います。
 そこで、今日は、引き続きいじめ対策を実施していく必要があると思いますけれども、その中で、いろんな体験を通じてまた他人を思いやる心というのも育てていく必要があると思いますけれども、平成二十年度の中で予算計上されておりますスクールソーシャルワーカーと農山漁村におけるふるさと生活体験の推進についてお伺いしたいと思います。
 スクールソーシャルワーカーですけれども、十五億四千万円程度の予算が計上されておるかと思います。その中の目的としては、家庭や学校など子供を取り巻く環境に働きかけるという点、あと相談を受けてから動くのではなくて早期発見、早期対応をするという点、あとチームで子供を支援できる体制を校内に構築するということで、大変注目しております。
 そこでお伺いしたいと思います。
 当初、このスクールソーシャルワーカー、概算要求には計上されておりませんでしたけれども、予算の折衝の過程で財務省からの提案として入れられたようであります。スクールソーシャルワーカーを導入する意義と期待される効果について、また、お隣、植松さんいらっしゃいますが、香川県では先に導入していたという事例もあると思いますけれども、それに対する評価も含めて、文部科学大臣と財務省の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 冒頭、サッカーの発言がございました。私も最後まで見ていて、一進一退という状況ではらはらしておりましたが、本当に残念ですが、まだ可能性はあるわけでございますから頑張っていただきたいと思っております。
 それともう一つ、少し時間いただきますが、既に御存じかもしれませんが、スペースシャトルのエンデバー号、先ほど九時三十九分に無事ケネディ宇宙センターに着陸をいたしました。この場で御報告をさせていただきたいと思います。
 さて、質問でございますが、このスクールソーシャルワーカー、今年の活用ということで新たに活用事業というのを立ち上げたわけでございますが、従来から問題を抱える子供等の自立支援事業というのがございまして、そういう中で、いじめ、不登校、また児童虐待とか、いろんな五つぐらい事業があったと思いますが、取り組んでいたわけでございます。
 今年、いろいろと概算要求をしまして、財務省と協議をしている段階で、特にこの中でもいじめとそれから不登校、こういった問題、すべての問題重要でございますけれども、ある意味件数も多うございますし、そういった意味で、よりこの効果を上げるといいますか、この活用が有効ではないかということで、今回は、従来の事業も残っているわけでありますけれども、新たにスクールソーシャルワーカー活用事業ということで一つの事業立てをしてこのモデルを実施するというものにしたというふうに聞いております。
 スクールソーシャルワーカー、今も少し友近委員の方からもお話があったわけでございますが、児童の問題行動に対してやはり一番大事なことというのは早期の発見ということだと言われておりますし、私もそうだと思います。子供の変化というものにいち早くやっぱり気が付いて、そしてやっぱり専門的な知識を持った人がちゃんと相談に乗ってコーディネートするといいますか、地域も学校も、これは父兄はもちろんでありますけれども、一緒になっていろんな問題の課題を解決をしていくということが重要でございまして、そういった中核として活躍をしていただくということを考えているわけでございまして、こういった専門家であるスクールソーシャルワーカーが果たす役割というものをより、何といいますか、力を発揮していただける、こういう体制をつくり上げていくということが大事だということで、このような事業がより重要であるということで新たに立ち上げたというふうに御理解をいただきたいというふうに思っております。
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。
 ただいまの大臣の答弁と重なるところもございますが、深刻な問題を抱えております家庭や児童生徒についてどのように対応すべきかという文部科学省との議論を重ねてまいったところでございます。
 こうした中で、教員にそういう問題を抱え込ませるのではなくて、専門家であるソーシャルワーカーを活用することが効果的、効率的なのではないかという考え方に基づき、モデル的に実施してみたらどうかという結論に至ったものでございます。
 このスクールソーシャルワーカーを活用することによりまして、専門的対応や児童相談所などの他機関との連携促進を期待するとともに、教員の方ができる限り授業に専念できる環境がつくられることを期待していると、こういうことでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 スクールソーシャルワーカーですけれども、教員の皆さんとは違った社会福祉の視点から相談や援助を行っていくところに意義があるのではないかなと感じております。スクールソーシャルワーカーの配置について、民間の社会福祉等の、社会福祉の専門家の積極的な活用を図る必要があると考えておりますけれども、文部科学省の見解をお伺いさせてください。
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。
 スクールソーシャルワーカーは、教育分野に関する知識に加えて、社会福祉分野などの専門的な知識、技術を用いて問題を抱える児童生徒等への支援を行う専門家でございます。スクールソーシャルワーカーにふさわしい人材と考えられる者といたしましては、社会福祉に関する専門家として、例えば社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を有する者や、教育と福祉の両面に関して専門的な知識、技術を有する者、過去に教育や福祉の分野において活動経験の実績等がある者が挙げられると考えております。こうした点を踏まえまして、実際にスクールソーシャルワーカーを採用する教育委員会に対しましては、関係機関や関係団体等と連携協力するなどして適切な人材を確保するようお願いをいたしているところでございます。
 教育委員会からのこの事業の成果や、また課題などの報告を受けまして、どのような資格や経験を持った者が適任かについて引き続き検討していきたいと考えているところでございます。
○友近聡朗君 学校の現場ですけれども、今まで社会福祉施設等で活躍してきました社会福祉の専門家、スクールソーシャルワーカーが学校に入るということはちょっと畑が違うという、そういったことだと思いますけれども、学校や教育分野の知識等など研修を充実させることや、また福祉の専門家養成段階における養成現場での実習の導入など、援助が必要になるのではないかなとも思います。また、優秀な人材に入ってもらうためには良好な雇用形態や報酬を確保することも重要であると考えておりますけれども、そこでお伺いしたいと思います。
 スクールソーシャルワーカーに対する援助や雇用の在り方について、文部科学省と福祉分野を所管する厚生労働省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 スクールソーシャルワーカーの活用事業でございますけれども、予算上におきましては、スクールソーシャルワーカーの謝金といたしまして、週に二回、一日六時間、一時間当たりの謝金四千九百円というふうに予算上積算をいたしているところでございます。実際にスクールソーシャルワーカーの方にどのような形でどのくらいの時間来ていただくかということにつきましては、それぞれの教育委員会で実際にスクールソーシャルワーカーを採用する際にお決めいただくことであるというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(木内喜美男君) お答え申し上げます。
 まず、社会福祉士という資格でございますが、これは専門的な知識及び技術をもって身体上又は精神上の障害がある方々等の福祉に関する相談に応じまして、助言、指導、それから福祉サービスを提供する者等との連絡調整、その他の援助を行うことを業とする国家資格ということでございまして、昭和六十二年に創設されたものでございます。
 ところで、近年、成年後見制度への対応ですとか障害者に対する就労支援など、国民の福祉サービスに対しますニーズが多様化、高度化しているところでございますが、こうした国民の福祉ニーズに的確に対応してまいりますためには、実践力の高い社会福祉士を養成いたしまして、その任用、活用の促進を図ってまいる必要があるというふうに考えたところでございます。
 こうした観点から、昨年十一月に社会福祉士及び介護福祉士法を改正いたしますとともに、社会福祉士を養成するための教育カリキュラムにつきましても見直しを行うこととしているところでございます。
 それで、御指摘のスクールソーシャルワーカーについてでございますが、文部科学省において平成二十年度新たに創設されたと承知しておるところでございますが、従来の保健、医療、福祉分野だけではございませんで、こうした教育分野におきましても積極的に活用されるということは大変私どもといたしましても重要であると考えておるところでございます。
 御指摘のとおり、スクールソーシャルワーカーといたしまして、社会福祉士がスクールソーシャルワーカーとして活躍していただくためには、社会福祉に関する知識だけでなく、教育現場に関する理解も当然必要になってまいるというふうに考えておるところでございますので、今後、文部科学省や関係団体などとも十分連携をいたしまして、様々な分野で社会福祉士の活用の機会が拡大されますよう、その環境づくりに努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○友近聡朗君 このスクールソーシャルワーカーでありますけれども、人員とか配置とか、早期発見ということではありますけれども、これ通告はしてないかと思うんですが、地域間の格差にならないかという懸念がありますけれども、その点について文部科学大臣、御意見をお伺いさせてください。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 地域間の格差というのは、地域によっていろんな取組を精力的にやられるところとかそうでないところというのは、これは出てくるというのは、こういった問題のときには常にあると思います。
 我々としては、できるだけやっぱり情報をまず共有化していただき、そしてこの制度をよく理解をしていただくということ、また、様々な機会を通じてこういった有効な手段があるよということもしっかりと現場に教えていくといいますか、通達をしていくということが重要であろうと思います。
 現状どういう状況であるかということはちょっと今、私、数字は持っていないわけでございますが、冒頭申し上げましたように、やっぱり特にいじめの問題というのはこれはもう今大きな社会問題になっているわけでありますから、こういうモデル事業を通じてその効果を検証しながら、そしてより有効な手段というものを講じていくように今後とも気を付けていきたい、頑張っていきたいというふうに思っております。
○友近聡朗君 スクールソーシャルワーカーについては、導入自治体の取組を通じて一部では注目されてきましたけれども、まだまだ知名度が低いのではないかなと感じております。また、導入された学校では、スクールソーシャルワーカーのイメージがつかめずに戸惑うということが予想されます。特定の学校への配置、個別の問題に対する教育委員会からの派遣といったように、幾つかの配置形態が想定されます。また、スクールソーシャルワーカーは特定の資格が要件となっていないとお伺いしておりますけれども、その手法にも個人差が大きいのではないかなと思います。
 そこでお伺いさせていただきます。
 今回の事業では、各地の様々な試行を通じて活用の在り方を研究する趣旨ではありますけれども、学校現場の混乱を少なくするために最低限の基準は必要であると考えております。今後、文部科学省において活用のガイドライン等を作成することはあるのか、御確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 このスクールソーシャルワーカー活用事業は来年度から新たに行う事業でございまして、スクールソーシャルワーカーの効果的な活用方法について調査研究を行う委託事業でございます。そういうことから、まずは教育委員会の実情を踏まえた活用方法などについて調査研究し、それらを検証していくことが必要であると考えております。
 したがいまして、今後、教育委員会の調査研究の結果に基づくこの事業の成果や、また課題などについての報告なども活用しながら、より適切なスクールソーシャルワーカーの活用などについて分析や検証をいたしました上で、ガイドラインを作成するかどうかも含めて検討していきたいと考えております。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 スクールソーシャルワーカーがいじめ問題にチームで支援できるように校内の体制を構築していくというためには、スクールソーシャルワーカーと教員たちとをつなぐ校内で中心的な役割を果たす教員の存在もまた重要となるかと思います。スクールソーシャルワーカーを独自に導入している自治体の中には、いじめの問題に対してチームで解決に当たる際に中心となる教員を重視して、過度な負担を伴わずに専念できるよう担任を持たないコーディネーター担当として置いている場合があります。
 スクールソーシャルワーカーの導入によって新たに中心的な役割を求められる教員の負担や支援策についてどのように考えているのか、文部科学省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 スクールソーシャルワーカーが学校現場に導入されました際、それぞれの学校におきましてどういう体制でスクールソーシャルワーカーとの連携を進めていくのが一番効果的であるのか、今回の事業を通じまして様々な取組がなされていくことと存じます。そういった取組につきまして私ども御報告をいただき、分析、検証をいたしまして進めてまいりたいと考えておりますが、学校によりまして、中心となるような人を置いてソーシャルワーカーとの連絡に当たったり、また外部との調整に当たるようなそういう方を設けて、全体としてソーシャルワーカーの方にうまく働いていただく、こういう仕組みを取るということも大いに考えられるところだと存じます。
○友近聡朗君 私の地元の愛媛県の事例でありますけれども、独自にいじめ対策チームリーダーを養成しております。いじめの未然防止と早期発見を図るために、小中高の各校から一人、リーダーとなることを期待される教員が外部の大学教授や臨床心理士などの専門家による講座を受けているものであります。
 国においても、教員にただ対応を求めるだけではなくて、外部の専門家なども活用しまして、いじめに関する専門的知識の講習やチームの構築方法を教えるなど、教員に対する援助を行っていく必要があると思いますけれども、文部科学大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(渡海紀三朗君) いろんな取組が今進められているというふうに承知をいたしております。今回の調査研究というのも、ある意味その一つでございます。
 今の友近委員の御質問は、要は各学校ですね、各学校、それで、しかも中心になる先生方が能力アップをしてより有効にということでございますから、従来からもいろんな機会を通じて、例えば研修等でそういったことをやってはおるわけでございますが、さらに、現在やっている調査等も踏まえて、どういうやり方がいいのかということは我々も考えていかなければいけない。その中で、今明快な解答が私はあるとはまだ思えないんですね。
 結局は、今やられていることも、これモデル事業でございますから、その効果の検証というものも必要でございますし、いずれにしても、中心的なそういった方ができるということは、私はトータルとして全体に現場のある意味の負担ですね、交通整理がうまくできればトータルとしてはかえって効率よくいじめ対策というものができるという点もあろうかと思いますから、そういったことも含めて総合的に判断し、適切に対応してまいりたいと、そういうふうに考えているところでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 昨日も小学生が卒業式の日に自殺をしてしまったというような報道をされておりました。原因はまだ分かっておらないということでありますけれども、こうしたいじめの対策について、文部科学省としても、今後とも積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 それでは、農山村、漁村におけるふるさとの生活体験についてお伺いさせていただきたいと思います。
 平成二十年度の文部科学省の新規項目の一つでありますけれども、農山漁村におけるふるさと生活体験推進校というのが二百三十五校の指定があるかと思います。これは、都市と農山漁村の共生・対流等を踏まえて、文部科学省と農水省と連携してモデル地区を指定して学校と受入れ地区を同時に支援するということにより、農山漁村における児童生徒の生活体験を推進するというものであると聞いております。文部科学省は取りあえず、当面四十七校でモデル校となる小学校を五校ずつ、計二百三十五校を指定して、農山漁村での一週間の自然体験活動を推進するために必要となる指導者の養成、青少年教育施設におけるプログラム開発を実施するとしております。
 新聞報道によりますと、文部科学省は、今後五年間に全国の約二万三千校の国公私立すべての小学校に拡大するということであります。年間百二十万人の小学生の参加を目指しているということでありますけれども、地域活性化の起爆剤としても期待されており、農水、文科、総務の三省が連携して子ども農山漁村交流プロジェクトと名付けて政府の総合的な取組を推進するとうたっておりますけれども、これにつきまして、まず新規事業の趣旨及び目的について文部科学省から御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 児童生徒の豊かな人間性や社会性をはぐくみますためには、発達段階に応じて自然体験活動や社会奉仕体験活動を始め様々な体験活動を行うことが極めて有意義でございます。先日公表いたしました新しい学習指導要領案におきましても、体験活動の重要性を一層明確にいたしているところでございます。
 御指摘のございました子ども農山漁村交流プロジェクトでございますが、文部科学省と農林水産省、総務省の三省が連携をいたしまして新たに実施するプロジェクトでございます。これは、子供たちの学ぶ意欲や自立心、思いやりの心、規範意識などをはぐくみ、力強い子供の成長を支える教育活動として、小学校における農山漁村での長期宿泊体験活動を推進しようとするものでございます。
 平成二十年度におきましては、農山漁村での宿泊体験活動をモデル的に実施をいたしまして、これらの活動を通じて、農山漁村での宿泊体験活動を実施するに当たっての課題への対策や、またノウハウの蓄積等を行うことといたしているところでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 学校の集団宿泊学習というのは、多くの子供たちが自然体験を享受できる有効な機会であると思っております。今も、現在も二泊三日程度のいわゆる移動教室というのはほぼ全国の小学校で行われていると聞いております。
 しかし一方で、太平洋戦争中の集団疎開の時代ならいざ知らず、昔に比べれば精神年齢の幼いと思われる少子化時代の小学生が対象でもあります。たとえ高学年といっても、一週間という長期の集団宿泊学習を言わば小学校時代の通過儀礼としてその年度の一学年全員に義務付けるのは無理があるのではないかなというふうにも思います。保護者の理解が得られるのかどうかということであるとか、身体面とか精神面で不安を抱えている生徒の保護者、また都会の方では私立の中学校を目指して塾通いに明け暮れている都会の保護者さんたちもいらっしゃると思います。
 丸一週間の集団合宿を制度化することについての懸念の声が出てくるのではないかと思いますけれども、幸い戦後生まれであります渡海大臣は集団疎開とは無縁であったとは思いますけれども、本事業について率直な御感想をお願いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 我々の世代でありましたら、そういう心配というのはほとんどなかったと思うんですね。最近もしそういう心配が出てきているとするならば、それはやっぱり近年子供たちを取り巻く環境が随分変わってきたこと、また父兄の子供たちに対する物の見方が変わってきた、社会が変わってきた、ここのところを我々はやっぱりしっかりと把握をしなければいけないと思います。
 先ほど局長から答弁しましたこの事業の意義等も、そういったことも踏まえて、まずモデル事業をやって、その中で、例えばそういう今委員が御指摘をいただいたような問題等についてもしっかり検証した上で進めていこうという趣旨でございますから、今の段階でそれがなかなか難しいだろうというふうなことを断定することなく、やっぱり状況を見ながら改良すべき点があれば改良もし適切に対応していくと。
 やっぱり自然の体験を子供たちがするということは大変大事でございますし、またいま一つの問題としては、学校生活においてなかなか集団に溶け込んでいけない、そういう子供たちがいる。これはいじめの問題とももちろん関係もいたしますし、そういったためにもこの宿泊活動というのを大変有効に生かしていきたいという趣旨もございますから、そういった懸念があることを十分承知をしながらモデル事業で調査研究というものをしっかりやって、将来の目標としてそういう目標を持ちながらこの事業を進めていきたい、そのように考えます。
○友近聡朗君 それでは、この事業について幾つか思い付くままの課題を挙げさせていただきたいと思いますので、お答えいただきたいと思います。
 まず、授業時間の確保とか教育課程上の位置付けをどうするのかという点、次に教員の負担が増加するのではないかという点、先ほども申しましたが、児童生徒の健康管理また安全対策はどのように担保するのかと。あと次に、費用の問題ですけれども、一部を保護者に求めるのか、それとも全額を税金で賄うのかということもお伺いしたいと思います。
 総じて、余りにも都市部中心の発想ではないかなということが少し気になっております。農山漁村に住んでいる小学生も全国にはたくさんいると思います。私の住んでいる四国は、目の前は海で後ろを向けば山でありますから、海から山に行くといっても毎日そのような中で生活しているというふうに思います。彼ら、彼女は一体どこでどのような体験をさせようと思われているのか、お伺いさせていただきたいと思います。文部科学省、よろしくお願いします。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 授業時数や教育課程の位置付けについてのお尋ねでございますが、どの時期にどの時間を使って行うかは各学校が体験活動の内容やねらいを踏まえて決めることであると考えてございます。例えば、学校行事のほか体験活動の内容によりましては総合的な学習の時間や理科、社会といった時間でもその目標や内容を踏まえて行うことが可能であると考えているところでございます。
 また、子供の健康管理につきましては、養護教諭を同行させることも学校の状況によっては難しい場合もございますので、教育委員会や首長部局が保健師や看護師などの派遣について配慮をしたり、また受入れ地域との打合せを十分に行い、その地域の医療体制と連携したりすることなどの工夫についても考えられるところでございます。
 また、保護者の負担でございますけれども、平成二十年度から始めますこのモデル事業では、食費に掛かる実費部分を除いては国による財政的な支援を行うことといたしております。また、モデル校以外の取組につきましても、特別交付税を措置することによりましてできるだけ保護者負担が大きくならないよう配慮をしたいと考えているところでございます。
 教員の負担についての御指摘もございましたが、このプロジェクトを実施するに当たりましては、こういった課題につきまして、モデル事業を実施していく中で学校全体として各教職員が校長のリーダーシップの下、協力しながら円滑に行えるような方策を見出し、また私どもといたしましては、他の参考となる優れた事例について積極的に情報発信するなどして効果的にその展開が図られるように対応していきたいと考えているところでございます。
 なお、地方の学校におきましても、最近は子供たちの自然体験が必ずしも豊かとは言えないような状況もございます。家庭でテレビを見たりゲームをしたりして過ごすことが多く、都市部の子供の過ごし方とそれほど変わらないような状況もございます。
 こういった点を考えますと、子ども農山漁村交流プロジェクトにおきましては、子供たちが自然が豊かな農山漁村で様々な体験活動を行うといった面のほか、親元を離れて生活することで自分のことは自分でやるといった自立性とか、集団で宿泊体験することによる協調性や社会性を育成する面もあろうかと存じます。
 したがいまして、このプロジェクトは、都会の子供もまた地方の子供も同様に意義のあるプロジェクトであると考えているところでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 先ほど、二泊三日の移動教室も現在ほぼ全国の小学校で行われているということでありますけれども、私も小学校五年生のときに行ってまいりまして、その当時、健康管理のところとちょっとかかわるんですけれども、思春期で非常にトイレに行くのが恥ずかしくて、二泊三日間用を、大きい方の用を足しに行けなかったという経験がありました。そして、帰って、サッカーの練習から帰ったら急におなかが痛くなりまして、両親に相談したら盲腸だ、盲腸だと言うので病院に運ばれていったら、便が詰まっていたということが、経験がございました。ちょっと笑い話ではあるんですけれども、実際、一週間子供たちがそういった、小学五年生だと思いますけれども、行きますと、実際そういったことは多分本当に出てくるんじゃないかなと私自身も思っておりますので、そういったところも考慮していただければと思っております。
 それでは、話を元に戻したいと思いますけれども、そもそも論として、日本全国の農山漁村に安定した受入先を確保できるのかどうかという肝心の問題があるということもあるかと思います。安定的、継続的な受入先の確保の見通しについて、農水省に見解をお伺いいたします。
○政府参考人(齋藤晴美君) お答え申し上げます。
 子ども農山漁村交流プロジェクトにつきましては、農水省では、平成二十年度に受入れモデル地域を設け、これらの地域における受入れ体制の整備について支援し、受入れ地域の全国的な拡大に当たって核となる地域の整備を進めることとしております。
 この受入れモデル地域は、文部科学省が指定する推進校と連携して小学生の受入れをモデル的に実施し、実践活動を通じて農山漁村地域の活性化を図るとともに、教育効果の高い受入れ環境の構築を目指すこととしております。
 具体的には、平成二十年度予算成立後、受入れモデル地域を希望する地域を公募しまして、できるだけ早い時期に地域を選定することとしております。応募に当たりましては、地域の農林漁業や生活等を踏まえた受入れ方針や受入れ期間、体験メニュー等を記載することとしておりまして、農山漁村からは地域の実情に即した受入れ体制の整備が提案されてくるものと考えております。
 今後、受入れモデル地域のノウハウ等を活用し、その周辺地域等におきまして地方自治体での取組を促進することにより、全国的に受入れ地域の拡大を図ってまいりたい、このように考えております。
○友近聡朗君 ありがとうございます。
 受入先の安定性とか継続性にこだわり過ぎますと、市場のニーズに応じた既存の観光農園であるとか農業体験施設などによる型どおりの体験サービスに陥りがちであるという心配も懸念されるかと思います。また、商業ベースに乗った教育的価値の低い体験学習になるのではないかなという、視点を変えれば大規模農家へのばらまき行政とも言われかねないとも思いますけれども、こうした点につきまして、重ねて農水省から御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(齋藤晴美君) 受入れ地域につきましては、これまでも先進的な地域もございますし、それから実際に農家の方が生活体験のプログラムを作られたり、それから地域協議会全体でバックアップ体制を行っている。それから、今優良事例等をまとめているところでございますが、そういった事例も全国に発信しまして、特定の農家だとか大規模とか、そういったことがなく、地域協議会全体で農家の方々の協力をいただきながら進めていく、そういったことを考えております。
 それから、これはこれからも、二十年度だけではなくて今後五年間続くことが想定されるわけですので、そういう中で、実態、それから地域の方々の声も聞きながら効率的に事業が進むように対応してまいりたい、このように考えております。
○友近聡朗君 私も、この子供たちの自立心とか社会性をはぐくむという教育効果と同時に、過疎化の住民とか高齢化が進んでいる地域の活性化に役立てるという本計画に関して、アイデアに関しては賛同を覚えております。
 ただ、五年後に全国の小学校すべてということとなると、政策目標を掲げるのは、今まで、ここまでるる述べてきた理由で余り現実的とは思えないのではないかと思いますけれども、最後に渡海大臣から、この本プロジェクトの実現の可能性について忌憚のない御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 政策というのは、方向性を決めるものもあれば、ある程度量的な目標もしっかりと定めて行うといったようなものもあると思うんですね。
 ただ、これはやっぱり子供たちの問題でありますから、義務教育段階においては、公平感といいますか、機会が均等に与えられるという前提に立って物を考えなきゃいけない。そうなってくると、余り長いこと掛かってやっとできましたということではなしに、大体これぐらいの間に何とかやれるだろうという、そういう見込みを立てた上でこの政策を立てているわけでございまして、むしろこの努力目標に向かって、今日、委員から御指摘をいただきましたような懸念も常にチェックをしながらやると。
 ただ、とにかく数を全部この目標の中でやってしまうためにいろんなことを無理をするということはよくないとは思いますが、そういう目標の立て方であるというふうに御理解をいただきたい。ただ単に方向性を示して、どういいますか、進行状況を見守っていくというものではなくて、義務教育段階における教育的効果というものを考えながらやることでありますから、全小学生に対して五年ぐらいの間にはそういう体験をしてもらえるような、そういう仕組みをつくり上げていくと、これが大事なんだろうというふうに考えております。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 それでは、次の質問に移らさせていただきたいと思います。
 平成二十年度の予算の中の新規事業としてあります児童生徒の運動能力向上に向けた調査分析というのがあります。三億三千万円程度の予算が計上されているかと思いますが、最初に私がこれを見たときに感じたのは、全国学力調査の運動版ではないかなという感想を持ったのが率直な感想であります。来月ですか、再び学力調査実施されるかとは思いますけれども、今日はその運動版についてお伺いしたいと思います。
 本事業で、私も見させていただきましたが、体力テストと運動、生活習慣と関係を調査分析して各学校、地域レベルでの取組を推進するということであります。子供の体力、運動能力については、これまでも毎年抽出方式で体力・運動能力調査が行われておるかと思います。今後も引き続き行われる予定であると思いますけれども、既存の調査とは別に新たにこの調査を実施する必要性がどこにあるのか、まず御確認したいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘の体力・運動能力調査につきましては、御案内のとおり、昭和三十九年からサンプリング調査で、私ども、六歳から七十九歳までの幅広い年齢層を対象にしたサンプリングの体力・運動能力調査を実施してまいりましたが、私どもといたしましては、昭和六十年以降、子供たちの体力が極めて低い水準にあるということにかんがみまして、子供たちの体力向上を目指しまして、国民全体の体力、運動能力の状況を明らかにしつつ、学校における体育指導の改善に生かすことを目標にいたしまして、この度、平成二十年度から新たに全国体力・運動能力・運動習慣等調査を実施をさせていただきたいと思っているわけでございます。
 この調査におきましては、全国の小中学校の小学校五年生と中学校二年生を対象に調査を行いまして、運動種目八種目の実技調査を行うとともに、生活習慣、食習慣、運動習慣等、幅広い項目にわたります質問紙調査を実施いたしまして、この体力、運動能力との相関関係を分析をいたしまして、この結果を各地域、各学校にお返しをしまして、子供の体力向上に向けた取組を促してまいりたいという趣旨で今回事業を実施するものでございます。
○友近聡朗君 今御説明いただきましたとおり、八種目の実技調査があるということでありますけれども、従来の調査と全く同じであると思います。
 生活習慣等について質問紙調査等を拡充して、体育活動の取組状況等学校に対する調査を追加するということでありますけれども、既存の調査にこれらの項目を追加するだけでも十分に対応できるのではないかなと思うんですけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) これも学力テストと同じでございまして、サンプリングでやるか悉皆でやるかというのはいろんな意見があるところでございます。
 私の理解が足りなければ補足させたいと思いますが、基本的にサンプリングと悉皆というのは、全体的な傾向を見るというのがサンプリングテストですね。悉皆テストというのはより個別に、例えば、まあ学力なんかの場合ですと地域によってどの程度の差が出ているかとか、これは都道府県単位だと思います。都道府県の中でも市町村、また学校ごとというのが、少なくとも公表は都道府県までにとどめておりますが、都道府県レベルでは市町村まで分かるわけですね、都道府県教育委員会は。
 そういったことを含めてよりきめ細やかに全体を分析するという意味と、それからもう一点は、悉皆でやるということは、やっぱり個別指導に役立てるという意味があるんだというふうに理解をいたしております。それぞれの児童生徒が、全国平均から見るとその生徒自身がどういうことにおいて優れているか、またちょっと頑張ってもらわなきゃいけない点があるかという点を見るというところがございまして、きめ細やかな児童生徒の指導につなげていくと、そういった意味があるというふうに私は承知をいたしておりまして、そのような趣旨において今回はこのような方法を取るということをさせていただいていると御理解をしていただきたいと思います。
○友近聡朗君 今の答弁を聞いてもまだ少し納得できない部分はあるんですけれども、現在必要なのは、新たな調査ではなくて、従来の調査の結果分析を受けて、じゃ、具体的に取組に予算を集中することが必要ではないかなと感じております。
 学力調査でもありましたとおり、調査結果の取りまとめや分析、公表の際に指摘された問題、序列化の問題とか過度の競争意識をあおるとか分析結果に目新しさがなかったということがありましたけれども、同じ課題が生じるのではないかなというふうに感じております。
 ただ一方、調査を行う以上、十分に分析をして結果をフィードバックする必要があると思います。結果が著しくない学校に対して、調査結果分析とセットで国としてどのような支援策を検討しているのか、御説明していただきたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) 御説明申し上げます。
 平成二十年度から実施いたします全国体力・運動能力・運動習慣等調査は、私ども、あくまでも全国的な子供の体力の状況を把握、分析することによって各学校、各地域における子供の体力向上に関する継続的な検証を行い、改善サイクルを確立するということで、各学校における体育指導の改善に役立てることを目的として実施するものでございまして、過度な競争や序列化を招くことがないよう、公表に当たりましては、国といたしまして、国全体の状況と国公私立学校別の状況あるいは都道府県ごとの公立学校全体の状況、地域の規模別の公立学校全体の状況のみを公表することとしておりまして、都道府県においては個々の市区町村名や学校名を明らかにした公表は行わないということで、過度な競争や序列化につながらないような適切な配慮を考えているところでございます。
 また、この調査につきましては、本年四月から七月を調査期間といたしまして小学校の五年生と中学校二年生を対象にするものでございまして、本年十二月にはこの調査結果を分析をいたしまして、その結果を各教育委員会や各学校にフィードバックをさせていただきたいと思っておりまして、そういったことを受けまして、各学校における、また各地域における体力向上に向けた取組が行われていくわけでございまして、私どもとしても予算の範囲の中で都道府県、地域の教育委員会とも協力をしながら、こういった取組をバックアップをしてまいりたいと思っているわけでございます。
○友近聡朗君 もう一つ、新規事業としまして、子どもの発達段階に応じた体力向上プログラムの開発というのがあるかと思います。この体力向上プログラムの概要と新たに実施されるその調査、先ほど申しました調査との、事業との関係も含めて、今後の活用方針についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) 委員御指摘の子どもの体力向上地域連携強化事業は、平成二十年度に一億円の事業費でもって実施をするものでございまして、学校や家庭、地域、スポーツ関係団体がそれぞれの地域において連携をしながら子供たちの運動習慣、生活習慣等の改善に向けた体力チェックでありますとかスポーツ体験教室、いわゆるスポーツの楽しみ、楽しさというものを味わっていただく、外遊びをあふれるほど経験していただくような、そういった子供たち向けの様々な地域総ぐるみの体力向上に向けた取組を実施するために六十三地域において実施をしようとするものでございます。
○友近聡朗君 せっかく説明いただいたんですけれども、私がお伺いしたのは、子どもの発達段階に応じた体力向上プログラムの開発というところであったんですけれども、もう一度よろしくお願いいたします。
○政府参考人(樋口修資君) 失礼いたしました。申し訳ございませんでした。
 子どもの発達段階に応じた体力向上プログラムを併せて新規事業で二十年度実施をさせていただくものでございまして、総じて子供の体力向上の実践的なモデル事業、先ほど申し上げました地域における体力向上の連携強化事業と併せまして、私どもこの子どもの発達段階に応じた体力向上プログラムの開発を新規事業として立ち上げるものでございます。
 これは、もう御案内のとおり、子供が発達段階に応じて身に付けておくことが望ましい身体的な操作、動きといったものや、その今子供たちの置かれている現状についての調査研究を行いながら、子供たちがこの身体的な操作、動きというものを習得するためにどのようなプログラムを用意をする必要があるのかということをプログラム開発に向けた委託事業を実施をしようとするものでございます。
○友近聡朗君 様々な新規事業も盛り込まれておりますけれども、私が常々感じているのは、全国規模で調査とか実施とか結果を通知して公表することだけが文部科学省の仕事ではないというふうに思っております。子供の体力、運動能力向上が重要な課題と認識しているのであれば、文部科学省として具体的にどのような施策を実行するのか、文部科学大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 今子供がどういう状況にあるのかということをつかむことも、これは必要であろうと思います。それをモニタリングといいますか、摘出法でやるのか悉皆的にやるのかということについては、これは議論のあるところで、学力も同じですが、あるところであります。
 ただ、やっぱり数十年とはいいませんが、まあ十年に一回ぐらいはそういうこともしっかりとやって、よりきめ細やかな調査ということも必要かなというのが正直な実感でございます。その上に立って、やはり有効な実効力のある、実効力のある施策というものを展開をしていく。子供の学力、また体力。
 それから、体力という意味からしますと、これは今非常に重要と言われて近年大変重要な政策になってきた食育も含めてしっかりとやっていくということでありましょうし、また、日ごろの生活習慣というものも体力には非常に関係していると思いますから、そういったことについて学校現場でどういう指導をするか、国民運動として今展開しております「早寝早起き朝ごはん」というふうな、こういったこともあるわけでございます。
 こういったことも含めて子供の体力の向上というものを図っていくと。余り具体的なお話はできませんが、これは委員はスポーツマンでございますから、またいろんな有効な方法を、学校教育の中でこういう手法を取り入れたらもっと子供の体力に役に立つよというようなことがあればまた提案をしていただければいいなと、そんな思いでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 具体的な御提案に関しては、本日大分時間が短くなってまいりましたので、またの機会に御提案させていただければと思います。
 それでは、ちょっと質問の内容は変わりますけれども、ナショナルトレーニングセンターのオープンについてお伺いしたいと思います。
 今年は八月にいよいよ北京オリンピックがあるということで、一月末ですけれども、北区の西が丘に国内初のトップアスリートのための強化施設であるナショナルトレーニングセンター、NTCがオープンしましたけれども、これは日本スポーツ界五十年来の悲願と言われておるというふうにも聞いております。スポーツをこよなく愛する私としては大変喜ばしいことである気持ちはある一方、トップアスリートのためだけにまた国費が投じられているのかなというような寂しい思いも一方ではしております。
 このNTCは、地元が使うサッカー場をつぶして国有地に国が二百十億円を投じて建設したものであるとお伺いしておりますが、私もそこでサッカーをしたことがありますけれども、つぶれたのは多少少し残念な気持ちも持っております。
 隣には国立スポーツ科学センター、道路を挟んで宿泊施設のアスリートヴィレッジとなっておるかと思います。サッカーではJヴィレッジという福島の施設が先駆け的に同じような取組をしておると思いますけれども、これらの施設の使用目的と設備の概要について、文部科学省から御説明をお願いいたします。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のとおり、ナショナルトレーニングセンターは、トップレベル競技者がトレーニングを行うための専用施設といたしまして、ナショナルレベルの競技者の集中的、継続的な強化活動、競技者育成プログラムに基づくジュニア競技者の育成、トップレベル競技者を強化する指導者の質の向上を推進する目的で設置されたものでございまして、本年一月の二十一日から北区の西が丘で全面供用開始を行っているところであります。
 この施設は、屋内トレーニングセンター、陸上トレーニング場、屋内テニスコート及び宿泊施設から構成されますナショナルトレーニングセンターでございまして、世界最高水準の施設であると自負しているところでございます。
 具体的には、屋内トレーニングセンターについては国際競技ルールに対応した施設設備を備えておりまして、卓球、柔道、バレーボール等の十競技の専用練習場を完備しております。また、競技におきますフォーム等を分析するための専用練習場にはビデオカメラを設置いたしまして、科学的トレーニングが実施できるようにしております。共用施設として、リハビリ用の二十五メートルプール、ウエートトレーニングルーム、練習用の共用コート、研修室等を整備をしております。
 また、陸上トレーニング場につきましては、トレーニング効果を上げるために砂地走路、傾斜走路及び床反力が計測できるフォースプレートを設置するなど、走路上屋根付きの四百メートルの六レーントラックのトレーニング場でございます。
 屋内テニスコートについては、ハードコート二面、クレーコート二面の計四面でもって雨天や夏でもトレーニングができるよう屋根や空調設備を設置しておりまして、全仏オープンテニスの会場、ローラン・ギャロスと同等のクレーコートを有しておりまして、外壁には環境の配慮のために壁面緑化を実施を施しております。
 宿泊施設につきましては、二百五十名収容ということで、シングル、ツインルーム、ナショナルチームやジュニアの合宿に適切な集団合宿の部屋を配置をしておりまして、また、ジュニア競技者の長期合宿に備えまして学習室や図書室を設けているところでございます。
 これが施設の概要でございます。
○友近聡朗君 大変すばらしい施設だなという実感でありますけれども、通告はしていないんですけれども、大臣にお伺いしたいんですが、オリンピックに関しまして世界各国でボイコットをするんじゃないかというような報道もされておりますけれども、日本のオリンピックの参加に対して大臣の忌憚のない御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 基本的にこれはスポーツの問題でございますから、特にこれはJOCが一義的に判断をされるというふうに思います。
 今、参加するしないが委員から質問が出てきた最大の理由は、現在のチベットの情勢のことだと思います。中国政府はやはり世界の世論をよく聞いていただいて、そして、世界が一堂に会するスポーツの祭典でありますから参加しやすいといいますか、そういったことがいろいろと問題にならないような対応をしっかりと取っていただきたいというのが率直な感想でございます。
○友近聡朗君 ここ日本でもオリンピック誘致に向けて取組が、二〇一六年ですね、東京オリンピックの手を挙げているということでありますけれども、その支援状況についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 二〇一六年のオリンピック競技大会を東京都が名のりを上げておられるわけでございまして、東京都が招致することにつきまして昨年の九月の十一日に閣議了解を政府としてはさせていただきまして、文部科学省としては、招致が決定した場合には閣議了解に基づいて、東京都が整備等を行います主要競技施設の整備費について二分の一の範囲内で負担を行うことといたしております。
 また、昨年の十一月の十九日にはNPO法人東京オリンピック招致委員会からの依頼を受けまして、招致活動をより強力に推進するために、内閣総理大臣が最高顧問に、全大臣が特別顧問に、全副大臣が顧問に、それぞれ招致委員会に就任をさせていただいておりまして、文部科学省といたしましても、関係省庁と緊密に連携を取りながら二〇一六年のオリンピック、東京招致目指しまして、招致活動の推進に協力をしているところでございます。
 もう御案内のとおり、オリンピック競技大会の開催は国際親善、スポーツの振興に大きな意義を有するものでございまして、私どもとしても、二〇一六年のオリンピック誘致に向けて引き続き東京都と密接に連携しながら、積極的に実現に向けて取り組んでまいりたいと思っているわけでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 先ほどのナショナルトレーニングセンターでありますけれども、いいことずくめのようなオープンでありますが、一つ教育という観点からしますと気になることがあります。
 四月から、将来を有望視されるジュニア選手たちをNTCに寄宿させるエリートアカデミー事業ということが始まるということでありますが、新聞報道によりますと、初年度は卓球とレスリング、小学六年生と中学一年生の十一人が候補になっていて、トレーニングのほか語学やマスコミ対応なども学び、ふだんは近所の公立小中学校に通うとされております。
 親元から離れて、国の管理下の下で純粋培養の超エリート選手を育てるということなんではないかなと思いますけれども、ただ、私も高校は親元を離れて下宿生活をしておりましたので一方では理解できる部分でもあります。また、アスリートにとっては、ゴールデンエージと呼ばれる年代がありますので、その年代にトレーニングも積まなければいけないということも理解できる一方、やはり、本事業の目的と寄宿生活における教育的配慮について、教育現場にも納得のいく御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘の事業は、エリートアカデミー事業といたしましてJOC、日本オリンピック委員会が二十年度、新規に実施を計画をしている事業でございます。
 国といたしましては、JOCが実施する事業の三分の二を補助をするということになっておりますので、二十年度、この事業、私どもとしても支援をしてまいりたいと考えているわけでございますが、この事業は、JOCと競技団体がナショナルトレーニングセンターを活用いたしまして実施をいたしますジュニア競技者の育成ということで、御指摘のとおり、二十年度には卓球選手六名、それからレスリング五名、小学校五、六年生と中学校一年生という段階のお子さん方を対象にした長期滞在型の強化合宿事業でございます。
 委員の御指摘のとおり、この事業では、ジュニア競技者が親元を離れる期間が長くなるわけでございます。生活環境が大きく変化することから、競技面以外の観点からの教育的な配慮がやはり是非とも必要であると考えているところでございます。
 このエリートプログラムでは、ジュニア競技者に対しまして、まずは全人格的な向上を目指した教育を行うとともに、生活環境面で宿泊施設となりますこのナショナルトレーニングセンターにジュニア競技者の日常生活の面倒を見られますアシスタントディレクター、寮母のようなアシスタントディレクターを配置をいたしましたり、栄養管理士による栄養サポートを実施するなどの配慮を行うことといたしております。
 さらに、学校教育では、近隣の小中学校等に通われるということで、ジュニア競技者の通学する学校やあるいは地元の教育委員会とJOC、競技団体が連携を取るということで、定期的に月一回、合同会議を四者により開催をいたしまして、密接に連携をしながら、このジュニア競技者への教育的配慮がきちんと行われるようにウオッチングをしていくということになっているわけでございます。
 なお、競技面においては、NTCにジュニア競技者のための専任のコーチを配置するなどいたしまして、充実したスタッフでこのジュニア期の競技力の向上を図ろうとするものでございます。
○友近聡朗君 最後の質問になりますけれども、大臣にお伺いしたいと思います。
 文武両道という言葉がありますけれども、この言葉がお好きかどうか、又は使われているかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 私は、別にこの言葉が大変好きでも大変嫌いでもありません。日ごろよく使っているかといいますと、学校の行事なんかに出ましたときにこの学校は文武両道ですねという使い方はいたしますが、私自身が自分自身の何かの意見として使うということは、正直余り使っておりません。
 私は、人間というのはバランスが大事でございますから、そういった意味では、この文武両道というのも偏らないという意味では非常に理解できるところであろうというふうに思っておるところでございます。
○友近聡朗君 ありがとうございました。
 私も大臣と同じように余り使わない方の人間ではありますけれども、一般的には文武両道という言葉はよく使われるかと思います。文化庁の予算が約一千億円、そしてスポーツの予算は約百九十億円と聞いております。そういった意味でも、文武平等にお願いしたいと申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○植松恵美子君 民主党の植松恵美子でございます。
 まず、本日は、最初に教員免許更新制についてお伺いをしたいと思います。
 現在のところ、この教員免許更新制度の運用については、中教審が取りまとめました報告書をパブリックコメントに公表しまして行っている状況で、今月中といいましても、あともう五日になりましたけれども、省令公布を予定していると聞いております。つまり、もうほとんどでき上がっている状況になっているのではないかと思いますので、この免許更新制度について詳しく教えていただければと思います。
 実は、私も、教職には一度も就いたことはございませんけれども、大学の卒業の折に教職員免許をいただいている一人でございますので、そういったところからも質問をさせていただきたいと思います。
 今現在のところ決まっている状況からお伺いしたんですけれども、現職教員の講習受講対象者を年齢によって指定をしようとしているというのを今現在のところ私はお伺いしております。例えば、三十五歳、今のところ四十五歳、五十五歳の時点で免許更新を行うということになっているそうなんですけれども、実際のところ、今、教職に就かれる経緯というのはいろいろあると思うんですね。大学を卒業して二十二歳ですぐに教職に就く人、あるいは三十代、四十代まではほかの職業を経験していてそれから教職に就く人、あと十年足らずで退職を迎えるような五十代の方々、いろんな状況の方々に対して三十五歳のとき、四十五歳のとき、五十五歳のときに更新をしようというのはちょっと現実にそぐってないんじゃないかなと。例えば、教職に就いてから何年後、八年後だとか十八年後、二十八年後といった時点で更新を掛けていく方が現実に沿っているのではないかと思うんですけれども、どのようにお考えで、またどういった理由でこういった三十五、四十五、五十五歳で更新したらいいと思われているか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 既に免許状を有しております現職教員につきましては、免許状に有効期間は定められないものの、十年ごとの修了確認期限までに免許状更新講習を修了することが義務付けられております。これらの者の最初の修了確認期限は三十五歳、四十五歳、五十五歳で迎える年度末とする予定でございますが、こうした形にいたしましたのは、二回目以降の修了確認期限におきましても受講者数の平準化、年によって余りばらつきがないようにしようということで、異なる年齢層で区切りまして、毎年度ごとの末日に三十五歳、四十五歳、五十五歳になる者について、その日を修了確認期限とすることが適当であると考えたものでございます。
 なお、最初の修了確認期限を到来させる年齢を三十五歳といたしておりますのは、免許状の授与を受けてから十年以上経た者を対象とすることが適当ではないかと考えたものでございまして、最後の割り振りを五十五歳といたしておりますのは、五十九歳などで割り振りますと定年間際の者について受講義務が生じますので不適当ではないかというふうに考えたところでございます。
 こういった考え方につきましては、私ども、中央教育審議会の教員養成部会で教員免許制度の運用について御検討いただきました結果、このような方法がよろしいのではないかということで、そのように考えているところでございます。
○植松恵美子君 先ほども申し上げましたように、教職に就くまでにいろんな経緯をたどって先生になるわけでございますから、例えば私が今から先生になったとして先生一年生、五年目にまだ新米にもかかわらず更新を掛ける。あるいは、二十二歳から先生になった方は非常にもうベテラン教師であるわけで、年齢によって区切るというよりは、私はやはりベテランの教師の時点、あるいはまだ初心者の時点というふうにキャリアによって区切った方がいいんじゃないかと思っておりますので、是非とも御検討をしていただきたい一つの課題であると思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 引き続きまして、この修了認定は筆記試験と実技試験を行うと聞いております。これ評価をすると聞いているんですね。良い方から、Sは九十点から百点を取った先生、Aが八十点台、Bが七十点台、Cが六十点台で、Fが六十点未満。つまり、五段階の評価をして、Fは不合格になるというようです。もちろん、こういった評価によって給料の査定などには影響がないとされているんですけれども、どうしてこういった、合格、不合格があるのは仕方ないとしましても、合格の中でSからCまでの四段評価をするといった合理的な理由があるのかどうかを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 修了認定の基準でございますけれども、御指摘のように、五段階の評価を行うことが検討されたわけでございまして、S、A、B、C、Fということで、Fになりますと到達目標には及ばないという評価を受けるわけでございます。
 この成績審査につきましてこういった形を取りましたのは、多くの大学におきまして成績評価がこういう形で行われているのが多いという現状を踏まえまして、大学において評価する際に、こういう形が一番なじみがある、やりやすいのではないかというふうに考えたところでございますが、この評価基準そのものは、必ずこれでやれということではなくて、こういう方法が一つの例として考えられるということでお示しをいたしているところでございますので、この評価基準などにつきましても、実は免許の更新制そのものは来年の四月から実施をされますけれども、それまでの間、いろいろと試行もいたしたいと考えておりますので、そういった試行の中で、どういった評価が効果的なのか、また現実的なのか、こういったことについてもよく研究をしてまいりたいと考えているところでございます。
○植松恵美子君 大概、学校現場で子供たちが偏差値だとか点数だとかで序列がずっとされているような状況の中で、とうとうこの免許証更新制度が導入されて、しかも評価をされる。先生までが序列化されていくようなおそれがあると思うんですね。
 例えば、不合格になってしまった先生が、これは二年間の間で再チャレンジして合格すれば免許更新がされるといったような措置がとられるそうなんですけれども、まず渡海大臣、伊吹大臣は何度も何度も受講しても不合格になるような教師は教壇に立つべきじゃないといった御見解をはっきりとおっしゃられたんですけれども、チャレンジ中ですとかそういった教師や、いわゆる世間的に見れば不合格中の教師が教壇に立つことというのは許されると思いますか。適切であると思いますか、不適切であると思われますか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 私は、やっぱり余り適切なことではないというふうに思います。ただ、要は、資格上は、資格上は再チャレンジをしているということでありますから、一度は不合格になったわけですね。ですから、再チャレンジをしていただいて、そして再度、受かれば再度立てるわけでございますから、再チャレンジ中というのが一応、あえて言うなら謹慎中みたいな話でございますから、立たない方がいいというふうに私は思います。
○植松恵美子君 まず、この評価、S、A、B、Cの評価ですけれども、どういった基準でなされるかによって、とってもいい先生、例えば夏目漱石の坊ちゃんに出てくるような先生、普通にテストを受けたらひょっとしたら、どういった点を取るか分からないんですけれども、でも本当に子供たちにとっては分かりづらいような先生が、不合格になっちゃったからといって今日から教壇に立てないだとか、あるいはこそこそと、今度情報管理も大事だと思うんですけれども、あの先生どうも不合格らしいよとか、あの先生SじゃなくてBの先生だよと、このまず情報管理も必要になってくると思うんです。
 私はもうこの序列化すること自体に疑問を持っているんですけれども、これ施行されるようにもう行っている状況なんで、この施行された後のことを非常に心配しているんですが、まず情報管理が大事であるということ、この六十点を取れない教師というのはどのような教師だと思われているか、私、渡海大臣に一度お伺いしたいんです。先ほども申し上げたように、坊ちゃんだったらどのぐらいの点数を取れるような教師なんだろうかということも御見解を教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) ちょっとなかなかこれは難しいですよね。評価でございますから、評価というのは常に、今委員がおっしゃったように、評価される側とする側と一致した点数というものにはなかなか感じられないという点はあると思います。
 しかも、例えば教科の、いろんな教科ですね、学科と言った方が分かりやすいかもしれませんが、そういったものでテストをやると、要するに正解、不正解というものが非常にはっきり分かっているというものについての評価というのは、ある意味、第三者的に見ても納得しやすい部分があるかもしれませんが、今まさにおっしゃったように、大変いい先生もいらっしゃるというふうな、こういったことが入ってきますと、じゃそれをどういうふうに判定をしていくかというのは、常にこれは課題だと思います。
 でも、だからといって、じゃ何もしなくていいのかといえば、やっぱりこれはある程度やっていかなきゃいけない。常にやっぱりある基準というものは持った上で、人間を差別するということじゃないんですね、これは。やっぱりちゃんと判定をしていって、そんなことを言ったら、これ、友近さんいらっしゃいますけど、スポーツだってなかなか難しいですよね、いろんな意味で。特に形を例えば判定をするスポーツなんというのは、これはもう審判の主観によるわけですから非常に難しい。
 そういうことを考えたときに、じゃ、その坊ちゃんというのは何点かというのはなかなか簡単には私はお答えできないというふうにしか言えないというふうに思います。多分、これは評価する人によって随分変わる部分もそれは僕はないとは絶対言えないと思いますね。だけど、評価というのは難しいけれども、しかし、より共通にみんなが、できるだけ大多数が理解をできるという、そういった評価基準を作り、その評価の中でやっていくということが私は評価においては正しいことなんじゃないかなというふうに思っております。
○植松恵美子君 これ、どのぐらいの今現職の先生が試験を受けて合格するか不合格するかというのを想定されているのかなというのは疑問なんです。というのは、不合格者が余りにも多くなりますと、これは本当に事務的なことですけど、人事面とか人材不足というのが考えられます。でも、めったにこれ不合格にならないんですよ、ほとんど合格するんですよというんだったらこんなことしなくていいわけですよ。講習だけして、きちっと今の現状の教育で必要なことを勉強させればいいわけでありまして、本当にこの免許制度の意義を持つためには、評価の仕方だとか合格、不合格の人数、どういった先生を合格とするか不合格になっちゃうかということをもう一度きちっと検討をしなければ、これは導入した意味が問われるんじゃないかと思っておりますが、どうでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) これも、要はこういう評価をして、結果こういう先生は再度チャレンジをしていただくことになりますといったような基準だと私は理解しております。初めからこれぐらいだと今おっしゃいました。確かに私は否定しません、そのことは。ほとんど通るんだったら何のためにやるのと、これは当たり前のセンスです。しかも、非常に厳しかったらこれはちょっとやり過ぎじゃないかということになります。元々免許の与え方がおかしいんじゃないかということに多分なるんだと思います。
 しかし、現状があってその中で評価制度というものをやっていくわけでありますから、ある基準をやっぱり決めて、そしてその中で運用をしていく。初めから例えば何割とか、今司法試験で、初めから枠をつくるのがいいか悪いかという話をよくやっていますが、私は初めから枠ができるのはおかしいと思っている人間でして、やっぱりそこはどういう評価をするのか、それもできるだけ、どんな基準を作っても必ず反対は出ます、これ。出ますけれども、そういうものではなくて、やっぱり国民の大多数がこれなら納得できるじゃないかというものをしっかりとやっぱりやっていかなきゃいけないという、この前提で中教審で御議論をいただいて、そしてお作りをいただいたというふうに御理解をしていただきたいというふうに思います。
○植松恵美子君 それでは、その基準についてお伺いいたします。
 私がお伺いしたところ、各受講のプログラム、試験、実技の内容や評価の仕方については、講習会場となる各大学の先生、講師になる教授ですとか、そういった方々に任せているというような状況だと今お伺いしているわけですね。つまり、学校の先生とその大学の先生との相性というのがある。私も大学時代、この先生の単位は取りやすいけどこの先生のはなかなか単位が取りにくいといった状況で、大学の講師によって、つまり各会場によって受かりやすいところと受かりにくいところ、あるいは同じ教師でも、この会場だったら受かっておったかもしれないけれども、こっちだから落ちちゃったというふうな状況が、いわゆる公平性が保たれないような懸念があるわけですが、この公平性を担保するつもりは、どのようにして担保していくつもりでいらっしゃるか教えていただけますか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 講習の内容につきましては、教職についての詳細や子供の変化についての理解、教育政策の動向についての理解、学校の内外における連携協力についての理解に関する事項につきまして、十二時間二日相当、それから教科指導、生徒指導その他教育の充実に関する事項、十八時間三日相当、例えば小学校教員を対象とした先端科学技術教室でございますとか高校生に対するカウンセリング技術入門、こういったものを講習の内容として想定しているところでございます。
   〔委員長退席、理事水落敏栄君着席〕
 こういった講習の質を確保いたしますためには、私ども、講習の実施前に受講者から課題意識などを調査いたしまして、その結果を講師の指導において配慮するような努力を行いましたり、また講習が終わりました後、受講者にアンケート調査を行うことなどによって講師を評価し、その評価結果を公表するといったようなことを通じて講習の質を担保いたしたいと考えております。
 各開設者によりまして様々な講習を実施することが考えられますので、国が一律にその基準を定めるというのが難しい面もございますけれども、そういった免許更新に際して必要とされる講習がきちんと質を伴って実施されるように、そういうふうに努めてまいりたいと考えているところでございます。
○植松恵美子君 何か先ほどのお話を伺っていますと、大学の先生に教師が評価され、教師は講師、大学の先生に対してアンケートをもって評価すると。お互いが評価し合っているような免許更新制度というのはちょっと私は理解がし難いなと思っております。いろんな大学、全国各地で教師の免許をいただいてくる。いろんな事情でどこの会場に受けてもある程度公平性が保たれるような状況じゃないと、いろんな情報が飛び交いますと、あそこで受けたら受かりやすいよとか、ここだったらこんなちょっと傾向があるよというような、それこそ傾向と対策ができてしまうような状況ではいけないんじゃないかと思っております。
 そこで、私、予算の方で、三億五千万円、教員免許の更新に必要な講習のプログラムを作るために三億五千万割いておりますね。これ一か所五百万で七十か所、主に多分大学とかでこのプログラムを作ってもらうような状況だと思うんですけれども、本当にこれ今七十か所で七十種類のプログラムができちゃう。それこそ、いろんなプログラムができるんで公平性が、先ほど言った基準を一元化するのには非常に難しいと思うんですけれども、このお金の使い方と、どうしてこういった方法を取るのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) 教員免許更新制は平成二十一年の四月から実施をされることになっておりますものですから、私ども、平成二十年度一年間掛けまして、実際に各大学などで更新講習を実施していただきまして、どういう課題があるか、またその課題を解決するためにはどういう方策が有効であるのかということを検証していきたいと考えております。
 それを踏まえて本格実施をいたしたいと考えているところでございまして、何分こういった教員免許の更新制というのは今回初めてのことでございますので、委員御指摘のございましたような講習内容の質をどう担保していくのかとか、あるいは円滑な実施をするためにはどういうふうなところに気を付けないといけないのかといったようなことにつきまして、こういった試行を通じましてその成果を検証し、円滑な本格的な実施につなげてまいりたいということで試行を実施するものでございます。
○植松恵美子君 ちょっと本当に、先ほどの御答弁いただいているのを聞いていますと、とりあえずもう暗中模索でやり方が分からない、三億五千万の予算を付けてばっと全国に投げ入れていろんなものを作らせてみようというためにこれ三億五千万という、もうこれ教育の現場では大金なわけですよ。もう少し本当は有効な使い方をすればすぐにでも手だてが打てるような箇所箇所があるにもかかわらず、分からないからやってみようというのに三億五千万をぱっと投げ出すというのはどうかなという、私はいかがなものかなという気がいたします。もう少し計画的に、これとこれとここの事業でこういったものを作ってくださいといったようなお金の使い方をすれば、一か所これ五百万円で作れるわけですよね。じゃ、もっと質の高いものを数か所に限定、集中させて、税金の使い方をもう一度考えるべきじゃないかなと思っております。
 そして、もう一つ大きい十九年度補正予算二十一億について、どういった使途でありますか、詳細を教えてください。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 本年度の補正予算に計上いたしております教員免許管理システムの開発、二十一億円でございますけれども、これは更新などの円滑な手続の実現を図っていくためのものでございまして、教員免許更新制の実施に必要な情報を全国規模でネットワーク化するシステムの開発や、また教員免許情報のデータベース化を行うための教員免許管理システムの開発に要する経費でございます。
   〔理事水落敏栄君退席、委員長着席〕
○植松恵美子君 お伺いしましたところ、二十一億のうちの五、六億はこういったデータベースのシステムづくりに使われると、残りの十五、六億はいわゆるデータを入力するために使われるとお伺いしたんですけれども、それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 御指摘のとおりでございます。
○植松恵美子君 これ、データ、私、ちょっとお伺いして無駄じゃないかなと思ったんですけれども、このデータ入力ですね、大臣、現職の教員のデータを入れるなら分かります。例えば私のように、もう教員の免許は取ったけれども、私、神戸で取りました。今住んでいるのは香川県です。香川で住んで、しかも私は旧姓木村というんですが、木村恵美子で取っている免許、住所も何も書いていない免許証のデータをどんどんどんどん入れると。これ全国でひょっとしたら亡くなっちゃっている人もいれば旧姓になっている人、今、住所不明、私はふっと思い出したのは、あの年金のデータのように、紙ベースからデータ化するのに、これ、(発言する者あり)消えた教員免許、十五、六億円掛けてこういった不確定な免許のデータを入力するとお伺いしているんですけれども、これ、文科省の方、間違いないかどうか、もしそうであれば、大臣、どう思われるか、ちょっと御所見をお伺いしたいんですけれども。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 現在、各都道府県教育委員会におきましては、免許状の情報を原簿に保存しておりますけれども、そのうち電子媒体として保存されているものと紙媒体で保存されているものがございます。
 それで、現職教員以外の者につきましても、免許情報について紙媒体で保存されている場合には電子化をいたしたいと考えているわけでございますが、なぜ免許情報をすべて電子化するのかということについてちょっと技術的なところをお答えさせていただきたいと存じますけれども、すべての免許状所持者の中から現職教員を特定することが難しいということ、それから、現職教員を特定できた場合であっても、その者の免許情報のみを紙媒体の中から時間を掛けて抽出し電子化することは非効率でございますとともに、かえって誤りを生じやすくなること、また、電子化したときに現職教員でなかった免許状所持者につきましてもその後現職教員となる可能性がありますことから、私どもといたしましては、効率的かつ確実に免許情報の移行を図りますためには、更新制の対象となり得る免許情報をすべて電子化する方が効率的かつ確実な実施ができると、こう考えたところでございます。
○植松恵美子君 大臣、さっきのおかしいと思うんです。というのは、私の調べたところ、約一千万件、これ、年金の消えたデータが五千万件とか言っていましたけど、それの五分の一ぐらいで、一千万件、いろいろかつて免許を取っていらっしゃる方がいる。使っていらっしゃる方もいれば、旧姓のままの方もいる。もう住所、取った大学の場所と住んでいるところが引っ越しして違う方もいる。その中で、現職の方をピックアップする方法でやっていたら、それは難しいと思います。しかしながら、今、実際に学校で働いて免許を使っていらっしゃる方は、教育委員会を通して私学、公立かかわらず一度そのデータを学校を通して吸い上げれば何のことはないと私は思う。しかも、本当に正確なデータだと思うんですね。この新しい教員免許更新制度を施行するに当たっては、私はそっちの方が正しいと思う。
 そして、新しく教員になるときに、なりたいと、あるいはなったときに、また免許証をいわゆる最初に申請をするという手続さえ踏めば、私はそちらの方が正確で、しかも本当に生きた免許証のデータを蓄積することができるんじゃないかと思うんですけれども、これ一千万件をあやふやなままデータ入力する方がまた非常に危険を伴っていると思うんですけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 一千万件の免許情報のうち電子媒体として保存されているものは現在約四百三十万件、それから紙媒体で保存されているものは約五百七十万件あるわけでございます。現職教員につきましては、来年度、都道府県教育委員会が持っている免許状の種類などについて調査を行う予定にいたしておりますが、免許状は当該都道府県だけではなくて、ほかの都道府県で取得をする方もおいでになります。そういったものにつきましてはその都道府県だけでは把握ができないわけでございまして、全体を電子化することによってほかの都道府県での免許状の交付状況なども分かるわけでございます。
 また、現職教員以外の方々も含め、有効期間の延長や更新の際に今その確認を行うということもあるわけでございますけれども、すべての免許状所持者の方々を対象に更新を円滑に行っていくということになりますと、先ほど申しましたような理由で、すべてを電子化する方がかえって誤りも生じませんし、また効率的かつ確実だというふうに考えているところでございます。
○植松恵美子君 これ何度も行ったり来たりして時間の無駄だと思うんですけれども、先ほど誤ったデータが入らないって、私このままほっておくと、神戸で木村恵美子っていう存在しない人、旧姓のままの人のデータが入っちゃうわけですよ。私一人でももう間違って、誤っている、的確なデータじゃないわけですね。
 ですから、これは本当にどうしてそれが分かっていただけないのか非常に私は分からないのと、あと現職の方だけが免許証更新の対象であるならば、今使われてない方の免許証はもう既に非常にずさんな管理の下に置かれていたわけで、先生になるときに自分でいろいろ申請書を作って多分恐らく申請していたと思うんですね、自分の免許証については。なのに、今更何で古いデータを引っ張り出して正しいかどうかも分からないのに十五、六億掛けて入れたがるのか、私は理解ができません。
 しかしながら、ちょっと時間がございますので次行かせていただきます。
 今回このような免許証制度の導入によって、私、このことをお伺いしたときに、非常に子供が今画一的になっている、しかも、この評価によってひょっとしたら先生も画一的になってしまうような懸念があります。いじめの問題にもなっていますけれども、やはりこれは教師も子供たちも、自分とは違った個性だとかあるいは多様性についての理解があればもっとこう深く広く受け入れたのにと言えるような状況もあるかと思うんですね。
 その中で、免許、免許、免許にこだわっている教師と、また別に免許がなくても一芸に秀でているとか、いろんな職歴があって経験が豊富だからということで今学校の現場に来てくださって、頑張っていらっしゃる講師の方もいらっしゃると思うんです。私は、こういった方の存在、数を増やしていくことが本当に今硬直化している学校現場に風を吹き込んでいく非常に大切な存在になるんじゃないかと思うんですけれども、大臣、是非こういった方、免許と関係のないところで頑張って、でも子供たちにとって非常にいい影響を与える方々の採用について是非とも拡大をしていただきたいと思うんですけれども、大臣、どうお考えか、教えてください。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 基本的には委員の考え方で私も賛同できると思います。
 今までも、例えばこの制度ですね、特別非常勤講師、これ、平成十年にほぼ全教科に拡大をしまして、それ以降随分伸びてきています。今も、約二万四千三百二十五、これは十七年のデータでございますが、非常に増えてきております。
 それから、今御審議をいただいている二十年度予算の中でも、頑張った末ですが、残念ながら定数増は千人でございましたが、非常勤講師七千人分の枠というのを新たに取りまして、そしていろんな方々の活躍していただく場所というものを確保するように我々も努力をしております。
 委員、拡充ということでございましたけれども、現制度でも、十年に拡充をいたしましてかなり弾力的に運用されておりますし、また、かなり広い範囲の方々を教壇に立っていただけるというふうに思っておりますので、むしろそれよりも、ちゃんと予算が取れるかとか、こういったことが大事なんじゃないかなと。拡充を図っていくように今後とも努力をしたいというふうに思っております。
○植松恵美子君 私は、保護者の一人としては、本当に家庭では味わえない、本当にいろんな経験をしてきている先生に子供を見ていただきたいなという思いがあります。
 今、国会、衆参の間でねじれ現象と言われておりますけれども、これ、本当に教員免許を取るために一生懸命四年間学校で勉強して十年ごとに更新をしなければいけない立場の先生と、一切免許も持っていないけれども私は芸に秀でているんだとかこんな職歴持っているんだからという二つの価値観が同じ教育現場でねじれた状況で存在するおそれがあるわけです。お互いこれ認め合うことが果たしてできるかというような私は気がするんですね。僕はSランクを取っている教師だぞと、片方は全然免許さえ持っていないわけですから。でも、私は、やはりこういった状況を、教育現場、子供たちに何か困ったことを押し付けることなく、スムーズに教育現場がうまくいくためにも、もうあと五日しかございませんけれども、もう少しこの教育免許更新制度、私、この制度自体も理解はできていない一人でございますけれども、導入するんであれば細やかな手を打っていただきたいと思っております。
 よろしいでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 初めてやる制度でございますから、いろんな御意見もございます。今局長がお答えをしました中にもありましたように、そういったことも含めて、来年度一年度、この一年間は試行ということですね、試みのということですから、その中でより問題点も明らかになってくる部分もあろうかと思いますから、今委員がいろいろと出された御懸念も含めながら、我々はこれが円滑に執行できるように、二十一年度からですね、制度をちゃんと見守っていきたいというふうに思っております。
 ただ、一点申し上げれば、私は、評価というのは常にこういうのは付きまとうんですね。これは、もう大学の評価も今非常に大変ですが、だけれども、その中でやっぱり最善のものを、より多くの皆さんの御理解がいただけるものをやっぱりつくっていくというのが大原則だと思っておりますから、そういう運用をしていきたいというふうに思っております。
 それからもう一点、最後に言われました点ですが、全くそれは同感でございます。やっぱり、いろんな方がいろいろ認め合って本当にうまくやっていきたい。そのためには、非常に高いレベルの知識を持っておられる方も、それをひけらかすといいますか、そういうことではなくて、子供たちのために少しでも役に立ちたいという、こういう気持ちで非常勤講師の方も臨んでいただきたいと思いますし、また学校現場の皆さんも、そういう方々、まあ相手が態度悪いとこっちも何か面白くないですけれどもね、はっきり言いまして、受け入れるという寛容な気持ちを持っていただいて、うまく運用できれば、その分、要はほかのことに時間が使えるんだということを考えていただきたいというふうに思っております。
○植松恵美子君 ありがとうございます。
 それでは、次はキャリア教育について話を移したいと思いますけれども、このキャリア教育推進、小学校、中学校、高校、大学と貫く基本的な方針は持っていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 キャリア教育につきましては、児童生徒の発達段階に応じて行う必要がございますことから、小学校での職場見学、中学校での職場体験、高等学校での就業体験を中心に、それぞれの学校段階の特質を踏まえて体系的に取組が行われているところでございます。
 こういった小中高等学校におけるキャリア教育につきましては、組織的、体系的に進めていくことが大事だというふうに考えておりまして、私どもでは、平成十六年にキャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議の報告書を公表いたしまして、そういった中で組織的、体系的なキャリア教育をどういうふうに進めていくのか。例えば、職業観、勤労観をはぐくむ学習プログラムの枠組みといったようなものもお示しをいたしまして、小学校、中学校、高等学校それぞれの段階において身に付けることが期待される能力や態度がどの程度身に付いていくのか、いるのか、そういったことをどう見ていくのか、そういった見取図のようなものも作成をいたしまして、組織的、系統的なキャリア教育の推進に努めているところでございます。
○植松恵美子君 このキャリア教育に関しましては、まだ導入して日が浅いということもありまして、試行錯誤をしてやっているところだと思うんですけれども、これ、小学校、中学校、高校、大学それぞれの、どういったことを取り組んでいるかというのをお伺いしたところ、ちょっと場当たり的な感じが私はしました。
 これはニートとかフリーター対策の一環の一つであると私は受け止めているんですけれども、将来にどんな仕事をしたいかとか、仕事をする、就職する、職業を持つということの意義とか大事さということを目標に置いて各年齢に応じた教育をしていくべきだと思うんですけれども、大臣、このキャリア教育についてはどういったお考えをお持ちか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 一貫して言えることは、やっぱり職業観とか倫理観とか、それからしっかりした目的を持ちなさいといったようなこと、こういうことをしっかりやっていくことだと思いますし、それからやっぱり各発達段階に応じて体験活動ですね、そういったものが非常に重要である。まあ、小学校の低学年で体験活動というのを、キャリア教育というのは、これはなかなか結び付かないと思いますけれども、ある段階からはそういうことが大事だというふうに思います。
 確かにまだちょっと新しいといいますか、そういうこともあって、委員御指摘のように一貫しているかと言われれば、まあ言えるといえば言えるしというぐらいの感じだというふうに思いますが、今後やっぱり、今発達段階でこれをやろうということは一応しっかりと決めているわけでございますから、そういうことは定まっているんですけれども、これを受けて、あれを受けてこうなるといったようなことについてもより検討していかなきゃいけないなというふうには思っております。
 一部は試行錯誤でございますが、時間取って恐縮ですが、我々の兵庫県では、水岡さんいらっしゃいますが、トライやる・ウイークというのを随分、あれ何年からやっているんですかね、平成七年ぐらいですかね、(発言する者あり)いや、七年じゃないです、平成七年ね、九八年ぐらいだったと思う、もうちょっと後か、と思いますけれども、これ随分うまくいっていますよ。初めはもうこわごわだったんですね。地域の皆さんは、預かるのはいいけれどもけがしたらどうしようとか、そういう感じだったんですけれども、もう今は喜んで皆さん受け入れてくださいますしね。
 ですから、こういった積み重ねが非常に大事なんだろうというふうにも思いますから、そういうことも踏まえて、今日の委員の意見も踏まえて、今後より充実をしていきたいというふうに思っております。
○植松恵美子君 そうなんです、兵庫県ではトライやる・ウイークというのを非常に推進されているようでございますけれども、実は私、地元香川県で温浴施設を企業家として経営しております。それで、こういった中学生の体験学習をする企業として受入れをしてほしいという申入れがありまして、何度か子供たちを、まあ二日、三日、これ五日間トライやる・ウイークやられているそうですが、香川の場合、二日とか三日、短期間なんですけれども、受け入れることにしたことがございます。
 実際に受け入れる企業側の心構えとしましては、まず、やはり企業ですからどうしても利益も考えるわけですよ。そうすると、子供たちが一店に三人とか五人とかが店の中をうろうろうろうろしていたんでは、これお客様に対してどう思われるだろうかとか、料金は一緒なのに今日は子供が接客しているのかって、これ、お客様に迷惑掛けるわけにはいかない。しかし、企業として社会的責任もあるし、やっぱり私も子を持つ母として子供の教育に企業としてもかかわっていきたいという思いから、いろいろと二日、三日のこのプログラムを自分なりに組み立てていくわけですよ。
 例えばフロント業務も、じゃ、多分興味があるだろうと。でも、お金を触らしてこれ間違わられては困るなと。そして、これ良識の範囲内の、もう当たり前のことなんですけれども、おふろ屋さんって女ぶろと男ぶろありますから、女子中学生はこっちの女ぶろの方にじゃ入ってねとかというふうにちゃんと分けなきゃいけないとか、いろいろ。また、子供ですから、同じ作業を、普通大人だったら一日八時間同じ作業をする、これが職業ではあるんですけれども、実際、仕事というのは華やかな場もあれば裏方もある、そういったものを満遍なく見せなきゃいけない。しかし、これ、プログラムを組み立てているのは企業側の良心だとかあるいは教育的示唆、これオーナーによって大きく違うわけですよ、によって大きく左右される。それによって子供たちのこの二日間、三日間の学習意欲とか学習の習得が全く違うものになってくる可能性がある。
 私、一つ、今度保護者側に立ちまして、中学生から聞いた話なんですけれども、女子中学生です。本人は本を読むのが非常に好きだから書店、本屋さんに興味を持っていた。希望して県内でも一番大手の本屋さんに体験入学に行きました。恐らく中学生だから本の売っているところで、フロアでいろんな接客もさせてもらえるんじゃないか、本を並べ替えさせていただけるんじゃないかという思いで多分本屋さんを選んだ。ところが、実際行ってみると、丸二日間とか三日間を倉庫の中に入れられて、倉庫で、もう企業ですからコストダウンしていますから非常に暗い、しかも夏なのに空調が効いていない、飲物とかそういうのも準備してないような状況で、一日中そこで仕分ですかね、本のこん包を開いたりをさせられた。非常にほこりっぽかった。そうすると、その子が帰ってきて言いました、本屋にだけは就職してはいけないということがよく分かりましたと。
 これ、成果というところで、充実した一週間を過ごせたと書いている子が九割。これは非常に高い成果だと思います。しかしながら、ニートとかフリーター対策をするという意味では、この答えなかった一割の子供たちをいかに減していくかという作業が教育の現場では必要だと思うんです。
 今、先ほど二つの例を挙げましたように、企業者の意識だとか、どういった目的で私たちはこういった受入れをお願いしているんですといった学校側と企業側のオーナーとのすり合わせが、まあ私自身が電話ぐらいで受けていますからね、とか紙一枚ですよ、余りにもずさんなんじゃないか。
 これ非常に危険なのは、先ほどの倉庫に女の中学生が暗い中で二日間ほっとかれた。これ非常に危険で事件性もあり、あるいは事故の可能性もあるわけです。こういったことが起きてから、じゃもうこれキャリア教育やめちゃおうとなったら、これ私、方向性としては非常にいいと思うんで、もったいないと思う。ですから、これを事前に未然に防ぐためのいろんな方策をきちっと先生と企業側である程度打合せをしておかないといけないのに、ちょっと何かそれが計画的じゃないような気がするんですね。
 こういったことについて文科省は今後どうお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 職場体験についてでございますけれども、子供たちに勤労観や職業観、また職業に関する知識や技能を身に付けさせ、主体的に進路を選択する能力や態度を養うために行っているものでございますので、それが当初の効果を上げないことには何のために行っているのかというのは御指摘のとおりかと存じます。
 私ども、現状では受入れ事業所などとの連絡を教師が行ったり、あるいは商工会議所などが調整役となっていろいろな事業所の開拓を行っていただいている例もございますけれども、これに関係する方々の連携協力というのが何よりも大切かと存じます。実際に子供が職場に行ってどういうことをどの程度実施するのか、それによってどういう効果を期待しているのかという共通理解をまず図りました上で実施をいたすということが必要だろうと存じますので、そういった事柄につきましても、私ども、例えば関係の方々、行政機関も含めまして、キャリア・スタート・ウィーク推進連絡会議というような組織をつくったりしております。そういったところでもこの職場体験などが円滑に、また効果的に実施できるような、そういう連携協力の在り方についてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えます。
○植松恵美子君 まだ本当、試行錯誤の状況でございますので、是非とも事故とか事件が起こらないようにきちっと安全を確保していただいて、これがもっと企業の方々に理解をしていただける、企業側もある程度そういったボランティア精神を持ってこれを受け入れないと、中学生、ただのアルバイトのちょっとお手伝いが増えたと思うような状況、手として使うんではなくて、やはり子供たちにいいものを何か一つ持って帰ってもらいたいというような気持ちがなければ、これ受け入れる企業として私は資格がないと思っておりますので、リスクとそして社会的な責任とかいろんなものをきちっと企業と話し合って、それから企業選定をしていただきたいと思います。
 実際に地方に行きますと、企業数も少ないですし、小企業でございますので、非常にオーナーの考え方によっていろんな企業が現れてくると思いますが、非常にこれ危険を伴いますので、是非ともお願いいたしたいと思います。
 それでは、話移りまして、特別支援教育支援員についての地域格差についてお伺いいたします。
 この特別支援員は、今東京では一四三%、一学校当たり存在している。神奈川では一五三%の人員が配備されているにもかかわらず、鹿児島では四%と、すごく大きな数の開きがあるわけでございますけれども、自治体が財政状況が顕著に現れているような配備の数だと思っておりますけれども、この地域格差はどうあるべきであると大臣お考えか、教えてください。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 特別支援教育支援員につきましては今年度から新たに地方財政措置を行ったものでございまして、昨年七月一日現在の配置状況は、地方財政措置上の二万一千人を超える約二万二千六百人が全国で配置をされておりますが、御指摘のように、都道府県別の配置状況には差があるのは事実でございます。
 配置率の低い県に対しまして配置が困難であった理由について昨年八月にヒアリングをいたしました結果、地方財政措置の初年度でございましたものですから、年度当初からの迅速な対応が困難であったことのほか、人材確保の困難などをその理由として挙げている県が多いということでございました。
○植松恵美子君 二十年度の予算としては、三百六十億円をこの特別支援員の配置も含む交付金といたしまして予算を確保されていると思います。この算定根拠に七〇%の特別支援員の配置というのがあったと思うんですけれども、これ、いきなり七〇%というのは、四月からの人材配備なんで、人材不足とか先ほどの理由が挙げられると思うんですけれども、いきなり七〇%の配置という目標はこれ達成できそうですか、どうでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 平成二十年度には地方財政措置を拡充いたしまして約三万人の規模で行うことが予定されておりますが、各市町村におきまして支援員が必要な学校への配置が図られるよう、私どもといたしましては、昨年から地方財政措置の趣旨や内容、また人材確保の必要性について周知を図りますとともに、各都道府県別の配置データを公表し、積極的な取組を促しておりますほか、全国の市町村の教育長会議やまた特別支援教育担当者会議などにおきまして更にきめ細かく周知をいたしたいと考えているところでございます。
 こういったことを通じまして、この特別支援教育支援員の配置が進められるということを期待しているところでございます。
○植松恵美子君 期待をされているということで、今年度よりは来年度、是非ともこの支援員の増員と配置をしていただきたいと思うんですけれども、大臣、この特別支援員というのは、今発達障害を持っているお子さんというのが約六%いらっしゃるということで、クラスに一人とか二人の子供が発達障害等を持っていると言われているんですね。そういった子供たちの黒板の読み聞かせをしたり、あるいは車いすの補助をしたりとかといった、教師とは別の役割でいらっしゃることで非常にクラスがスムーズに勉強が進む、あるいはそういった支援員が配置することで発達障害を持った子供たちの学力もぐっと上がったという例がありますので、是非ともこれ、特に地方がこれ四%、片や東京圏では一五〇%である、これ大きな格差だと思いますので、是非とも進めていただきたいと思うんですけれども、大臣のお気持ちをお伺いさせていただけますでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 地方がこの地財措置に基づいてしっかりとやっていただくということももちろん必要なわけですが、やっぱりそういったことがよく分かっていただいている先生を育成していくということも非常に大事であろうというふうにも思います。様々な研修の機会等においてそういったことを研修の中にも組み入れていくということもありますし、それから教員養成課程の中において更に充実を図るということも必要であろうというふうに思います。
 やっぱり発達障害というもの、LDというのもございますが、この内容をやっぱりちゃんと分かった上でやっていただかないといけないということが一番大事なんだろうというふうに思います。
 私も、実は福島県に行きましたときに特別支援教室の様子を見てまいりました。これ福島市はやっぱり支援員を一人教師のほかに置いてやっておられましたが、手が掛かるという大変やっぱり充実した内容でやっておられたわけでありますけれども、しかし、これは分かっていなかったら大変なんだろうなという、そういう思いは持たせていただきました。
 今後とも、我々はやっぱり教員養成課程においてもしっかりとそういう人材を育てていきたい、また地方に対して、今局長がお答えをいたしましたが、我々はできるだけ措置をしようということで用意をしておりますので、地方がしっかりとそういった配置をしていただくように更に働きかけていきたいというふうに考えております。
○植松恵美子君 私も渡海大臣と同じ思いです。確かに人員を増やすことも大事だし、教職員がちゃんと発達障害の子供たちの接し方とか学習の伸ばし方ということを理解するためには、教員免許を取る過程においてやはり発達障害のことについてもう少し理解を深める、接し方を学習する、そういったことが必要であると思いますので、是非大臣よろしくお願いいたします。
 引き続き、この発達障害を早期に見付けるためには、実は今三歳児健診ではまだちっちゃいので差が付きにくいと言われております。就学前健診ではちょっと遅過ぎる、学校に入るまでに時間がなさ過ぎる、ちょうど五歳ぐらいの健診が適当だと学者さんが言われている方がいらっしゃるんですけれども、文科省としてはこの五歳児健診の実施の推進についてはどのようにお考えでいらっしゃいますか、教えてください。
○政府参考人(金森越哉君) LD児又はADHDなど発達障害のある子供たちへの対応につきましては、できるだけ早期に発見して対応していくということが大変大事なことだと思っております。五歳児健診などを含め、様々な機会に関係者がそういった子供たちの早期発見に努めていく、またそれに基づいて対応していくということをこれからもしっかりと取り組んでいくように促してまいりたいと存じます。
○植松恵美子君 実は大臣、先日このことを文科省の方に聞きましたら、それは厚労省の仕事じゃないですかというお返事をいただいて、それっきりになっちゃったんですけれども、先ほどちゃんと答えていただいてよかったなと思うのは、実は子供の教育、子供のこういった障害の問題というのは、ここからここまでは厚労省ですよ、ここからここまで文科省ですといって、相変わらず省庁の縦の壁にはばめられましたら、子供の大変大事な時期というのを見逃してしまうような、そういった危険もあるわけでございます。先ほど申し上げていただいたように、医療と福祉と保健と教育、これをきちっと総合的に考えて、早い段階で適切な学習をすることによって発達障害の子供たち非常に伸びる可能性が出てきているわけでございますので、是非ともこれ、厚労省、文科省、そしてほかの省庁とも連携して、こういったところに取り組んでいただけたらと思いますが、大臣どうぞお願いいたします。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 縦割りということがよく言われまして、これは一体何を言うのかということを最近我々は公務員の議論でやっております。
 しかし、確かにそういう弊害があります。しかし、これは政治がやっぱりしっかりしなきゃいけないんです。これが私の基本的なスタンスであります。例えば産科医の問題あります。これは三大臣で解決しました。もちろんこれからやることもあるんですが、だけど四月一日に当面どうするというような問題は、増田さんと私と舛添さんで話せばそれで済む話ですから。
 この子供の問題に関しては、例えば保育園と幼稚園をどうするかとか、いろんな問題があります。今委員が御指摘がありましたように、縦割りと外から言われないように、しっかりとこれからも調整を図るというより、議論をしっかりしてやっていきたいというふうに思います。
○植松恵美子君 大臣、心強いお言葉ありがとうございます。
 最後になりますけれども、これ、私の地元の香川県の養護学校にお子さんを預けている、あるいは通わしているお母さん方から聞き取りをしましたところ、非常にこれ災害時があったときの避難方法とか、あるいはその後の保護者との連絡方法などが非常に不安であるという言葉をたくさんいただきました。で、あ、なるほどなと。普通の小学生、中学生をお持ちのお母さんでさえ不安だし、パニックになるだろうと思いますけれども、あ、なるほど、障害を持っていたらまだ更にこういった課題があるんだなということが分かりました。
 まずは文科省の方にお伺いしたいのですが、こういったマニュアル、いわゆる障害、特別支援学級とか学校の子供たちの避難方法だとかといったマニュアル作りは進んでいるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、学校で災害時におきまして児童生徒の状況を的確に把握しながらその安全の確保を図ることが求められているわけでございます。とりわけ障害のある児童生徒につきましては、その障害の特性、程度等に応じまして災害時の避難等において特別な配慮が必要だということで、私ども、例えば視覚に障害のある子供であれば介助者が誘導したり、少人数のグループを編成して誘導ロープをつかんで行動させるようにする必要がありますし、また聴覚に障害のある子供の場合には身ぶりを交えたり、あるいは必要な指示事項を紙に書いて示す必要があるなど、こういう個別具体的にやはり障害の特性に配慮した形での対応が必要であろうというふうに考えておりまして、私どもは実は、文部科学省としては平成十三年に、安全教育、「「生きる力」をはぐくむ学校での安全教育」の中におきまして、緊急時におきます障害のある人たちの避難経路あるいは避難場所への誘導介助の方法などのマニュアルの作成を各学校で行っていただくよう促しているところでございまして、設置者を中心にそれぞれの取組が今現在進められているところでございまして、私どもといたしましても、教育委員会等を通じて各学校における対応の取組を進めるよう、今後とも指導を進めてまいりたいと思っておるわけでございます。
○植松恵美子君 お母さん方の生の声、ちょっと大臣聞いていただきたいんですね。
 車いすで移動している生徒がほとんどで、小さな子や軽量の車いすは抱えて避難できるが、重い子や大きな車いすを運ぶのに人手が要るんじゃないかとか、あるいはせっかく避難できても、話せない、自分で体を動かせないので、自分の意思が思うように伝えられなかったらどうしようという不安がある。あるいは、特別な薬だとか、あと食べ物、ペースト状のものとかミンチ状のものじゃないと食べれない、こういったもの。あるいは、衛生面、あるいはおむつなどはちゃんと確保しているのか。あるいは、発達障害とか持っている子はいらいらして不安なときに大声を出したりするのに、周りの人に避難所で迷惑を掛けないのかと。本当に、ああそうだなと、本当子供一人一人お母さんよく見ていらっしゃって、うちの子だったらこうなるんじゃないかというふうな具体的な心配をされているわけです。
 ところが、これが、心配をされているということは、今せっかくマニュアル作りをされても、学校と地域と、そして保護者の間できちっとしたいわゆるロールプレーというか、何か具体的なこういったディスカッションもされてないような状況なんですね。私も、やはりこの機会に、大臣が本当にリーダーシップを持って、こういった子供たちの避難方法、そして避難をしたときにちゃんといろんなもの確保しますといった決意を最後にお聞かせくださったらと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(関口昌一君) 時間が来ておりますので簡潔に。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 私が決意を言うことも大事なんですが、これはやっぱり地域の力、それからやっぱり市町村、こういったところが、これは防災でありますからしっかりと取り組んでもらわなきゃいけない。
 我々は、マニュアルは今も言いましたようにしっかり作ります。伝達もします。だけど、それが働くかどうかというのはやっぱり地域が頑張ってもらわなきゃいけないんで、今度支援本部もできるわけでありますから、これは将来は中学校区全部につくるということで今やっておりますので、そういった支援本部等がそういった地域の機能をフルに発揮するような方向で、我々も、どういいますか、支援をしていきたいというふうに思っております。
○植松恵美子君 是非とも大臣、よろしくお願いいたします。
 本日は本当にありがとうございました。
○委員長(関口昌一君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十二分休憩
     ─────・─────
   午後一時十分開会
○委員長(関口昌一君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○衛藤晟一君 先日、三月十四日に新聞でも大分報じられました「戦没者慰霊へ障壁 修学旅行生入り口で「解散」」という具合にリードが出ています。本日は、靖国神社や護国神社を学校行事として訪問してはならないという具合に命じている昭和二十四年文部次官通達の件で質問をいたしたいと思います。
 昭和二十四年にこの文部次官通達が出される前に、この新聞によりますと、一年余り前の二十三年七月、旧文部省は教科書局長通達で、国公立の小中学校が主催して神社仏閣、教会を訪問することを、GHQ、連合国総司令部の神道指令に反するものとして全面禁止をした。当時の報道によると、これに対して社会科見学や修学旅行で社寺を訪問できなくなった学校や、旧所名跡の旅館、物販業者などから文部省へ苦情と陳情が殺到ということがあったようであります。そういう状況の中で、実は昭和二十四年にこの次官通達が出されたわけであります。
 この次官通達の中身は、占領下の昭和二十四年十月二十五日に文部事務次官が出した「社会科その他、初等および中等教育における宗教の取扱について」という名称で出されたものでございまして、驚くべきことに、戦後半世紀以上もこの通達によって学校行事として靖国神社や護国神社に訪問することが禁じられていたわけであります。
 確認いたしましたところ、各都道府県教育委員会のホームページにも、学校行事としての神社仏閣等の訪問に当たって、この昭和二十四年文部次官通達を参考に挙げている例等がたくさん多く見受けられたところであります。
 戦没者追悼の中心的施設である靖国神社に学校として訪問し、我が国の戦没者追悼の在り方を知る機会を児童生徒が奪われてきたということは大変な問題でありました。そこで、この昭和二十四年文部次官通達について質問いたしたいと思います。
 昭和二十四年文部次官通達の一の(ニ)の中に、「学校が主催して、靖国神社、護国神社(以前に護国神社あるいは招魂社であつたものを含む)および主として戦没者を祭つた神社を訪問してはならない。」という一節は失効しているのですか、いないのですか。もし失効していないとすれば、これは信教の自由やあるいは法の下の平等をうたっている憲法に抵触しているという具合に考えられますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 御指摘の件でございますが、昭和二十四年文部次官通達ということでございますけれども、この御指摘の通達は、当時の連合国最高司令総本部の覚書などを踏まえて、国公立の学校が主催をして神社、寺院等の宗教的施設を訪問することなどについて配慮事項ということで出されたものでございます。
 当通達におきまして、児童生徒に強要しないなどの一定の条件で文化上の目的を持って学校が主催している神社、寺社等の宗教的施設を訪問することは許容していると。これは、今、衛藤委員も言われたような経緯からこういうことを出したのだというふうに理解をいたしておりますが、靖国神社、護国神社、主として戦没者を祭った寺院については学校が主催をして訪問してはならない、これが御指摘の点だと思います。
 そういうふうな取扱いがなされておりますが、しかしながら、この通達は戦後の特殊な状況の下で作成されたものでありまして、現在において靖国神社等について他の神社と異なる扱いにする理由はなく、靖国神社等の取扱いについては既に失効しているというふうに考えているところでございます。
○衛藤晟一君 それでございますと、この「学校が主催して、靖国神社、護国神社および主として戦没者を祭つた神社を訪問してはならない。」にある「主として戦没者を祭つた神社」とは、戦没者を祭った神社ではないけれども、境内に忠魂碑や戦没者慰霊碑が建てられている神社等、一般の神社も含まないということの見解でよろしいですね。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 主として戦没者を祭った神社に該当しなければ、境内に忠魂碑や慰霊碑が建てられていたとしても、昭和二十四年の次官通達にある訪問してはならない神社には含まれないと考えております。
○衛藤晟一君 それをまず確認して、ここはやっぱりこの通達においても非常に誤解があったところでございますけれども、そしてかつ、この通達はもう既に失効しているということを大臣からお聞きしました。
 そうしますと、もし昭和二十四年の文部次官通達一の(ニ)の「学校が主催して、靖国神社、護国神社および主として戦没者を祭つた神社を訪問してはならない。」という一節が失効しているとするならば、学校が主催して靖国神社、護国神社を訪問してもよいということになりますが、そうした理解でよろしいでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(渡海紀三朗君) この先ほどの通達は、国公立学校において、これは憲法とか教育基本法とかにおいて、特定の宗教のための宗教教育その他の宗教活動を行うということは禁止をされているわけでありますが、文化的意味とかそういった意味で行うことは禁止していないという、こういうことで理解しております。
 そういうことでございますから、ここで言う禁止されている宗教活動というこの解釈でございますけれども、宗教的意義を有する行為であって、その効果が宗教に対する援助や圧迫などに当たると、こういうふうにするものということでございまして、これは最高裁の判例もあるわけでございますけれども、そういうものでない限り、国公立が主催して寺社や寺院又は教会等の宗教的施設を訪問することについて、宗教的活動に当たらない限りにおいては許容されるというものであり、靖国神社、護国神社についても同様であるというふうに考えております。
○衛藤晟一君 よく分かりました。
 そうしますと、改めまして、神社仏閣を訪問した際に、宗教活動に当たらない限りにおいてという条件が付いておりますけれども、そのことがちゃんとしている限りは、関係者がその当該神社等の歴史や由来について知識として説明することは許容されると。あるいは、文化や歴史を調べるという目的で学校が主催して訪問しても、そのことは許されるということだという具合にはっきりと確認していただきましたので、ありがとうございました。
 そして、最後にもう一点でございますけれども、この改正教育基本法におきましては、第十五条、宗教に関する寛容の態度、宗教に対する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならないとして、宗教に関する一般的教養を尊重することが明記されました。宗教に対する寛容の態度を尊重するというならば、訪問する宗教的施設に対する理解を深めるということも重要でございます。
 一方、信徒となるように誘うなど、特定の宗教を援助したりすること、そういうことはもうもちろん禁止されておるわけでありますが、今度逆に、批判、圧迫したりするなど、そのような学習を行うこともまたこの宗教的な施設に対する偏見をあおることになって好ましくないと考えますが、どうでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先ほども申し上げましたように、禁止されている行為というのは、宗教的意義を有する行為、それからその効果が宗教に対する援助や圧迫に当たる、要するにある意味での支援をするようなもの、これはなかなか、具体的な例によって判断されるんだと思うんですが、例えば学校でどこどこの神社へ文化的な勉強に行きますと。それにつきましては、例えばみんなでおさい銭を集めてお参りしよう、こういうことを強要するというのは、これはやっぱり許されないんだろうというふうに思っておりますけれども、この援助や圧迫に当たるものというふうにならない、これに該当しないような行為については差し障りがないというふうに考えております。
 今委員が御指摘になりました差別的な扱いをするといったようなことについては、これはある意味、やはりその、どういいますか、解釈を押し付けるということになるわけでございますから好ましくないというふうに考えております。
○衛藤晟一君 つまり、学校においては、神社仏閣等において、靖国神社や護国神社も同じものとしてみなしますよと。そして、それに対する特定の援助を行ってもいけないし、また、ある意味ではそれに対する圧迫等を行うような教育活動は厳に許されないということで間違いないですね。
 そうなりますと、この昭和二十四年の文部次官通達が今なお有効であるという誤解が全国の教育委員会にはまだまだ残っています。昭和二十三年の局長通達や二十四年のこの次官通達というのがまだまだ、ちゃんと撤回してあるということをはっきり言っていないものですから、残っておりますので、この際、誤解を払拭するために何らかの措置、新しい通達を出すとか、そういうような具体的な措置をとるべきだと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 今申し上げましたような解釈で、いろんなお尋ねがありましたときにはそういうことでしっかりとお答えをしているわけでございますが、一部誤解があるようでございましたら、今後、誤解が生じないように適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○衛藤晟一君 どうもありがとうございました。
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。
 初めに、幼児期の教育についてお伺いをいたします。
 三つ子の魂百まで、あるいは鉄は熱いうちに打てと言われますように、小さい時期にしっかりとした教育を受けられるということは大変重要なことだと思います。最近は、家庭における教育力の低下が心配されておりますし、あるいは子供たちの数が少なくなっておりますので、家庭の中においても兄弟の数が減っています。そういたしますと、やはり家庭の中だけではなくて、幼稚園ですとかあるいは保育園等の集団の中で受けられる教育というのが大変大事になってきていると思います。
 教育基本法の改正におきましても幼児期の教育についての規定が加えられましたし、また、学校教育法の改正の中でも幼稚園が最初のところに規定をされたということで、この幼児期の教育の重要性については文部科学省も御認識をしておられると思いますが、具体的にどのようなお取組をしていかれるおつもりなのかという点についてお伺いいたします。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、幼児期は豊かな情操や規範意識、基本的な生活習慣の基礎が培われる質の高い幼児教育が提供されることが重要でございまして、現在、教育基本法及び学校教育法の改正を踏まえた幼稚園教育要領の見直しを進めているところでございます。
 この新しい幼稚園教育要領の改訂案には、規範意識や思考力の芽生えなどに関する指導の充実とともに、幼小連携の推進、また幼稚園における預かり保育や子育て支援の充実などを盛り込む予定といたしております。
 来年度以降、この改訂された幼稚園教育要領の趣旨が学校現場に周知徹底されるよう、都道府県の教育委員会や私立幼稚園担当部局などを対象とした中央説明会の開催や幼稚園教育要領解説の作成、公表を行うことといたしているところでございます。
○坂本由紀子君 今お答えになった規範意識の問題、あるいは幼小の連携を十二分に取る、あるいは最近は幼稚園でも預かり保育を取り組まれているところが大変多いわけでございますが、いずれも重要な課題だと思います。しっかりと法の意図しているところが十二分にそれぞれの機関まで徹底するようにお取り組みをいただきたいと思います。
 特に、幼小連携につきましては、幼稚園と小学校とが随分違う状況の中にありますので、子供たちが幼稚園から小学校に行って不適応を起こす例があるというふうに聞いております。この点については、具体的にどのように連携を深めていく手だてをお考えでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 特に幼小連携の推進につきましては、幼稚園と小学校の教員が相互に交流をいたしまして、お互いに、幼稚園では何をやっているか、小学校では何をやっているか、また小学校に進学したときに、最近小一プロブレムという言葉もございますけれども、どういう課題が生じているか、これは家庭教育とも関係してくるかと存じますが、そういった問題についてお互いに共通認識をいたしまして、幼稚園などの教育機関や家庭、地域社会の連携を図りながら幼児教育が全体として一層充実するような、そういう取組を促しているところでございます。
○坂本由紀子君 先ほどの御答弁にはなかったんですが、認定こども園について、幼稚園と保育園との連携を十二分に取っていくという意味では国の政策として進められているわけですが、必ずしも数においてそう想定しているほど多くできているようには思えないのですが、この辺についての御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 今御指摘ございましたように、数が確かに思うように進んでいないというのは事実でございます。これは計画してからまだ余り時間がないので、制度そのものの理解というものがどうも進んでないなというふうに考えております。
 先日、私も四谷の都立の認定こども園の見学に池坊副大臣と二人で実は行ってまいりました。制度上の問題も、まだ我々自身考えなきゃいけないところもあるというふうにも思っておりますが、いずれにいたしましても、この幼児教育の重要性というものを考え、それから幼小の連携ですね、こういったものを考えたときに、我々はしっかりと幼児教育という視点でこの問題を考えていかなきゃいけないなというのが正直な実感でございます。
 小学校へ入ってきたときにやっぱりいろんなプロブレムが起こるというのは、そこまでの、まあ言葉は悪いですが、ある種のレベルが統一されていない、そこに大きな問題があると思いますので、そういったことも踏まえ、この認定こども園の制度のより一層の周知徹底といいますか、よく分かっていただくこと、広報に努めたいと思いますし、また制度の改革に取り組みたいというふうに思っております。
○坂本由紀子君 認定こども園については、幼稚園と保育園がそれぞれ省庁別に運営されていて、そういう幼保の連携のような指摘の中から生まれてきたというようなものもあるかと思います。制度が、幼保一元化云々については、これはこれで特段の結論が出ずに認定こども園が走り出してやっていますと、その受け手の側からすると将来像というのがいま一つ見届けられないというのも、認定こども園が予想ほどにはまだ増えていない一つの理由ではないかというふうに思います。
 幼稚園と保育園共に幼児期の教育を担う重要な機関でありますので、それぞれ違う役割を持ってこれまで歩んできましたが、今の時点で考えると、幼稚園が預かり保育をやり、保育園も幼児教育というようなことをしっかりやっていきたいといっている状況からすると、将来的にどうあるべきかということを認定保育園のありようを見届けながらしっかりとまた御検討をいただくということも必要なことなのかなというふうに思います。
 いずれにいたしましても、幼児期の子供たちがしっかりとした教育を受けられてこれからの人生をスタートするについて一人一人が十二分な準備を整えられるということが大事だと思いますので、引き続いてしっかりとしたお取り組みをいただきますようにお願いをいたします。
 幼児期の教育の中でもう一つ、先ほど、発達障害の支援員のお話が午前中の質問で出ておりましたが、幼稚園についてはこの発達障害児について小学校、中学校に比べると必ずしも十分なサポート体制がまだ取られていないと思います。
 発達障害児についてはできるだけ早期に必要な支援をするということが大事なことでありますので、そういう意味では、私は、幼稚園というその幼児期こそ十二分な手だてを尽くしていかなくてはならないのではないかというふうに思うのですが、この点については来年度予算等においてどのようなお取組をしていただけるのでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 障害のある幼児につきましては、特別支援学校の幼稚部や幼稚園、保育所などにおいて教育が行われているわけでございます。一昨年の六月に学校教育法の改正がございまして、昨年の四月から特別支援教育ということで障害を持つ子供に対する教育が実施されているところでございます。
 私ども、特別支援学校の幼稚部はもとより、幼稚園におきましても特別支援教育という考え方に立って教育を推進する必要があるというふうに考えているところでございます。私どもといたしましては、幼稚園で特別支援教育に関する教員の研修でございますとか特別支援教育の体制整備などに努めてまいりたいと考えているところでございます。
 また、保健や医療、福祉関係機関とも連携をいたしまして、乳幼児期からの発達障害早期総合支援モデル事業というものも実施をしているところでございまして、こういった事業を通して障害のある幼児についての対応の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○坂本由紀子君 まだ十分な専門家が育っていないというような様々な面もございますが、それにしても非常に重要な課題としてこれからもお取り組みをいただくことを強くお願いをしておきます。
 次に、幼児期の、特に幼稚園に子供さんを通わせている親御さんというのは、五歳児についていえば、幼稚園の就園率が五六%ということでかなり大勢いらっしゃるわけですが、子供が小さいときは親も比較的若くて所得水準も必ずしも高くございませんので、そういう意味で経済的負担の軽減というのが大事な課題であろうと思います。この点についての現状と、来年度の予算の中にどのようにお取組を盛り込んでおられるのか、お伺いしたいと存じます。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先ほど来、幼児教育の重要性というのは多くお話があったところでございまして、そういった意味で、今幼稚園に通う幼児を持つ保護者の経済的負担の軽減、この政策といたしまして就園奨励費というのがございます。平成二十年度予算案におきましては、私立幼稚園の補助単価の引上げを行いまして、対前年比七億五千九百万増の百九十二億一千二百万を計上し、充実を図っているところでございます。
 これがメーンでございますから、もし必要であれば局長から答えさせますが。小さいのはいいですね。
○政府参考人(金森越哉君) 少し補足をさせていただきます。
 ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、平成二十年度の幼児教育関係の主な予算といたしましては、まず幼稚園の就園奨励費の補助が挙げられるわけでございます。また、私どもでは幼児教育の改善・充実調査研究といたしまして新しく七千六百万円を計上しておりますほか、私立幼稚園の施設整備費の補助あるいは私立高等学校等経常費助成費補助、こういったものも幼稚園に関する平成二十年度の予算でございます。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 それで、自由民主党は幼児教育の無償化というのをマニフェストの中に入れておりまして、幼児期の教育をすべての子供がしっかりと受けられるようにということを大事な課題として認識しております。大臣も所信の中で財源の確保が必要だということをおっしゃりつつも、その点について言及していただいております。この点についての大臣のお考えを改めてお伺いしたいと存じます。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 幼児教育の無償化の問題でございますが、多くのOECD諸国等で無償化されているということも考えまして、なおこれは民主党さんもおっしゃっておることでございますけれども、党の方としても公約に掲げて選挙を戦ったわけでございますから、これはやっぱり是非実現をしなければいけないというふうに思っております。
 今政府のまとめとしましては、骨太の方針二〇〇七、この中において、幼児教育の将来の無償化について、歳入改革に併せて財源、制度等の問題を総合的に検討すると、こういうことになっておるわけでございまして、我々はやっぱり当然これを実現をするために頑張っていかなきゃいけないというふうに考えておりますが、同時に、これは無責任なことは言えないわけでございまして、どこから財源を求めるか、どういう制度にしてこれを実現をしていくかということをしっかりとこれから実現のために努力をしていかなきゃいけないというふうに思っております。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 大臣おっしゃるとおり、限られた予算の中でどのように政策を実現していくかということが大事でありますので、ただやりたいというだけでは物事は実現しないわけでありますので、歳入改革をしっかりやって必要な予算を確保するということをやることが政治の責任でもあろうと思っております。
 特に、教育についてはOECD諸国に比べて十分予算が割かれていないと言いますが、そもそもOECD諸国の中で日本の一般歳出の予算規模というのは二十八か国中二十三位だったでしょうか、非常にそもそも予算の規模が小さいと。特に、税負担についていえば更に小さいわけでございまして、そういう状況を考えると、教育についてだけ一方的に財源を確保しろということを政治が一方的に行政に要求するのは、これは政治として非常に政治の責任を果たしたことにはならないと。むしろ、必要な仕事ができるように必要な歳入改革を図ると、それこそ私たちが全力で取り組まなければいけない問題だと思います。
 近いうちに私たちは歳入改革について国民に御判断をいただくことになると思います。ただひたすら国民に負担を求めないで甘いことだけを言って済むほど今の日本の国家の財政状況は甘くないので、その点については与野党を問わずしっかりと取り組んでいかなくてはならないというふうに思う次第でございます。
 先ほど、幼児教育の重要性、そして幼稚園と保育園とそれぞれが頑張っておられるということを申し上げました。全国の幼稚園で本当に一生懸命やっていらっしゃる先生並びに職員の方々、そしてまた一方で働くお父さん、お母さんのために子供たちをサポートしている保育園の職員の方、先生の方々、双方がこれからも十二分にかわいい子供たちのためにきちっと頑張れるように応援をしていかなくてはならないというふうに強く思います。
 幼稚園の後についてでございますが、やはり公教育というものがしっかりしていただくことが大事だろうと思います。私立学校は、それぞれに学校の理念に従って大変すばらしい教育をしていただいている学校が日本にはたくさんございます。それとは別に公立学校はやはりだれでも教育を受けられる器を用意しているわけですが、そこの教育水準が十二分な水準にあることがこれまた大変大事なことだと思います。この点について、公教育の充実についていろいろ課題がある中で、来年度どのようにお取り組みいただくことになっておるのか、お伺いしたいと存じます。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先生がおっしゃるように公教育を充実をしていかなきゃいけない、これはやっぱり私は政治の使命でもあるというふうに思っております。その意味において、来年度ということでございますが、昨年の年末の予算案を作成をするときに我々が一つ考えましたことは、やっぱり学校の現場が大変忙しい、どうしてもそうすると子供と先生方が向き合っていただく時間、授業もそうでありますけれども、そこにエネルギーを割いていただけるようにするためには先生の数をやっぱりまず増やさなきゃいけないだろうということで、千人の定員増、それからこれは非常勤ということでございますけれども、外部人材の活用ということで、午前中にも議論があったわけでありますが、七千人の非常勤講師、それから先生方のサイドだけではなくていろんな意味での負担を減らすという意味で新たなメニューとして学校支援地域本部ということを千八百か所、これは全国の市町村ということになると思いますが、その設置によりまして事務の外部化とかいろんな意味での支援を図るということをやろうということでその経費を計上をしたところでございます。
 その他体験活動とか、それから特別支援教育等に少し予算を増やすといったようなこともやっておりますが、主にその三点で、何しろこの公教育の学校の現場というものが充実するように努力をしようという予算を計上させていただいております。
○坂本由紀子君 定員を千人増を図れたということは画期的なことで、この厳しい定員削減が進められている中で、大臣の並々ならぬ御奮闘のおかげだと思います。
 非常勤職員も含めて多くの人が確保されたわけですが、それと同時に、前回この委員会で質問をさせていただきましたが、先生が子供と向き合うことに集中できるように、それ以外のことについての業務の負担の軽減を図っていただきたいということを申し上げました。一つは、報告書等がたくさん要請されていて、この辺については簡略化できるのではないかということをお願いを申し上げましたが、この点についてはどのようなお取組をその後していただいたのかということをお話しいただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 委員から当委員会で御指摘をいただきました後、文部科学省におきましては、平成十九年十一月十五日に関係団体の協力を得まして学校現場の負担軽減プロジェクトチームを立ち上げ、十二月七日に中間まとめを取りまとめました。この中間まとめでは、調査文書などに関する事務負担の軽減について検討いたしまして、具体的には、調査事項の精選でございますとか、調査対象や調査頻度の工夫、国や教育委員会の調査に関する窓口の設定、年間調査計画の事前提示などによって負担を軽減することを提案してございます。
 この中間まとめを受けまして、文部科学省におきましては、毎年実施をいたします二十八の悉皆調査のうち一部を統合一括化することによって二十八から二十一の調査へ縮減をすることといたしているところでございます。また、各教育委員会におきましても、この報告を参考として学校現場の負担軽減に関する取組を進めるよう、通知や会議等の場合を通じて指導をいたしているところでございます。
 今後とも、学校現場の負担軽減のための取組を継続的に進めてまいりたいと考えております。
○坂本由紀子君 早速のお取り組み、ありがとうございます。
 その際、もう一つ申し上げたことがあります。様々補助事業をやっているわけですが、この補助事業について効率的なものになるように是非見直しをしていただきたいと申し上げました。来年度の予算においても様々な補助事業を盛り込んでおられると思いますが、この点についてはどのようなお取り組みをいただきましたでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 文部科学省による学校への補助事業などは学校教育の振興を図る上で非常に重要なものでございますが、例えば、平成二十年度予算案におきましては、補助事業の交付要綱の一本化や委嘱事業の統合メニュー化など手続の煩雑さを解消するための取組を行っているところでございます。また、モデル校などの調査研究事業につきましても、その趣旨や目的を踏まえ重点化や精選を図ったところでございます。
 今後とも、補助事業等の適正な執行を確保しつつ、事務の効率化について検討してまいりたいと考えております。
○坂本由紀子君 この場で細かい補助事業の具体的中身まで申し上げるというのも数が多いので難しいかとは思いますが、補助事業の数だけでも膨大な数に上っていらっしゃるんだと思います。その一つ一つについて非常に細かい査定をしていらっしゃる。文部科学省も大変だし、現場も大変です。補助事業を廃して一般財源化すると、中には教育に使わないで、本当は教育に使っていただくべきものが別のものに行ってしまうということも往々にしてありますので、私は、教育に関係する予算を一般財源化することだけがいい手法だとは思いません。やはり、しっかりそれをやっていただくように、補助事業として見ていくということは必要だと思いますが、ただ、もっとメニュー化するとか使い勝手の良いものにする工夫の余地というのは実はかなりあるのではないかというふうに思います。
 その点についてもう少し、先ほどの報告書は二十八を二十一にしていただいたということで目に見えた形でよくやっていただいたと思いますが、この辺についても、補助事業をもう少し使い勝手のいいものに目に見える形でお取り組みいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 一つだけ私が一番よく知っている分野で言いますと、学校施設ですね、これは最近丸めて交付金化、要は改築であろうが改修であろうが何であろうが積算はもちろんやります、やったものはとにかく一つ、一くくりにして交付するというような形にしてあとの作業というものを非常に簡単にしようと、そういうことをやっております。
 いろんな中で、ただ、今、坂本委員も言われましたように、一括交付して選べばいいじゃないかという、これはあると思います、やり方としてはね。やり方としてはありますけれども、ある程度垣根を作っておかないと、教育で実は使われるものがほかへ使われると。例えば公共事業という線だけで縛りますとね、学校の校舎に使うやつが道路になってしまうとかいうことがあってはこれはまた意味もないわけでありますから、よくメニューを選んで、よりそういう工夫をするということは正直あり得るんじゃないかなというふうに思っております。
○坂本由紀子君 大臣おっしゃるとおり、私も一般財源化がいいとは決して思っていません。やはり、教育の予算をもっと充実していきたいというふうに言っていただきたいというふうに私も思っておりますので、そういう意味ではしっかり確保する。
 ただ、例えば特別支援教育のようなことを考えますと、障害児の個性は一人一人違いますので、そうすると一人一人支援内容も違ってくるんだろうと思うんです。そういうメニューが一つ一つ細かく分かれているとすると、本当に細かい積算になってしまう。だけど、人のサポートなのか物でサポートするのか、いろんなサポートの仕方があるけれども、障害児に対するサポートに使うというような形で、ある程度現場に任せて支援をするというようなやり方もあるんだろうと思いますので、その辺は今後、教育の目的をしっかりと維持しつつ、どう効率的に有効に予算が使えるかという観点で引き続いてお取り組みをいただけたら有り難いというふうに思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 平成二十年度、来年度予算案におきまして、事業の統合をメニュー化した例を一つ御紹介申し上げますと、従来、学力向上拠点形成事業、また総合的な学習の時間、それから国語力向上モデル事業、この三つの事業を統合いたしまして学力向上支援事業といたしました。また、補助金の交付要綱の一本化といたしましては、スクールカウンセラー活用補助事業と外部人材活用事業を一本化した例がございます。手続きの煩雑さを解消するための取組でございまして、今後ともこうした事務の効率化について検討してまいりたいと存じます。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、保護者の方の教育費負担の現状についてお伺いしたいと存じます。
 保護者の方が授業料等、様々な形での教育費の負担をしていらっしゃいますが、その内訳について、どのようなものかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(加茂川幸夫君) 保護者の教育費負担についてのお尋ねでございます。文部科学省で行っております子どもの学習費調査というものがございまして、この十八年度の一年間に保護者が子供のために支出した学費総額について、中学校、高等学校、公立、私立別に数字を申し上げたいと思います。
 公立中学校の場合には四十七万円、私立中学校は百二十七万円、また公立高等学校は五十二万円、私立高等学校の場合には百五万円となっておるところでございます。
 この内訳について若干申し上げますと、授業料、教材費等のいわゆる学校教育費は、公立中学校の場合には十三万円、私立中学校の場合には九十六万円、公立高校の場合には三十四万円、私立高校の場合には七十九万円とそれぞれなっておるわけでございます。
 一方、いわゆる学習塾費又はおけいこ事費等の学校外活動費という費目について申し上げますと、中学校の場合には公立、私立を問わず三十万円、高等学校の場合、公立の場合で十八万円、私立高校の場合二十六万円とそれぞれなっておる次第でございます。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 そうしますと、授業料だけではなくて、それ以外のところで使っている教育費の負担というのが保護者の方にはかなり多いわけでございまして、教育費の負担軽減を考える場合に、一律に授業料について軽減措置をあらゆる人にやるというよりは、本当に必要なところに必要な予算を使っていくということが有効な手だてではないかという気がいたします。子供たちがしっかりとした教育を受けられるような公教育の充実、それから私学についても私学振興のための支援の充実ということが必要であろうかと思います。
 先ほど申し上げた、全体の予算規模が厳しい中で、一般的にどこまでの授業料を公費で賄うかというようなこともこれから議論をしていく課題かと思いますが、今のお話を、教育費負担の現状を伺ったところからすると、やはり私たちが貴重な予算の中でしっかりとやらなくてはいけないのは、徹底して公教育を充実させるということ、それから私立に通っていらっしゃる方の負担が大きいので、そこのところについては支援をしていくということが適切なのかなという思いがいたしました。
 次に、道徳教育の充実についてお伺いをいたします。
 このところ、ニュースで人の命をあやめた事件が相次ぎました。命を尊ぶということは本当に大切な、私たち当たり前のこととして思っていることでありますし、また、豊かな心を豊かな情操教育の中ではぐくんで大人になるということは大変大事なことだろうと思いますが、そういうところがあのようなニュースを聞くと更に充実させなければいけないという思いを強くするわけでございます。
 この点についてどのようなお取組をされていくことになっているのか、伺いたいと存じます。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 委員御指摘のように、最近いろんな子供をめぐる事件とか出来事が起こっておりまして、豊かな人間性をはぐくむというのは教育の大きな課題であるというふうに思っております。これはもちろん従来からもそうでありますけれども、より一層その重要性というものが必要になってきているというふうに思います。
 その中で、一昨年末、教育基本法が改正をされまして、その中で新しい理念、教育の目標というものが新たに加えられたわけでございまして、例えば公共の精神であるとか、命や自然を尊重する、そして環境の保護、また国やふるさとを愛する心を持つ、伝統文化の問題、こういった問題がうたわれたわけでございますが、今回、この道徳の教育につきましては、学習指導要領の中でそういった教育基本法を受けて指導要領をどう改訂していくかと、こういう議論が大いになされたわけでございます。
 最終的に、先日もこの委員会でも議論がございました、教科にする、しないという問題が一つあったわけでありますが、教科ということになりますと、点数を付けるとか免許制の問題とかがございます。また、教科書を検定にかけるのか、かけないのかというふうなこともありまして、まだ環境としては教科にするということにはならないだろうということを我々は考えておりまして、しかしながら、やっぱり道徳教育を充実することによって豊かな心をはぐくむということについてはしっかりやっていこうということで、各成長段階、小学校の低学年ではこういうこと、また高学年はこういうこと、中学校はこういうことと、それを具体的に指導要領の中に書き込むとともに、推進体制としては、各学校に道徳推進教諭という、道徳教育の計画を立てていただく、それがしっかりと行われているかどうか見ていただく、こういった先生を配置していただくということを指導要領でもしっかりと書かせていただきました。
 あと一点大事なことは、やっぱりいい教材が必要だという指摘がございまして、このいい教材を作るために、これはこの中の委員からも御指摘をいただいた、心のノートというのは使われてないじゃないかというような話もありまして、この二十年度は全面的にこれを改訂をするというための予算も計上させていただいております。
 同時に、あとは、(発言する者あり)今ちょっと何かやじが入ったようですから少しあれしたんですが、今、教育振興基本計画というのを議論をしていただいておるわけでありますが、その中では、やっぱりいい教材に対して補助できるような制度をつくったらどうかというふうな御意見もいただいておりまして、そういったことを通じて、これは国民の九割がやっぱりしっかりと道徳教育やらなきゃいけないというアンケートもあるわけでございますから、これが学校現場でやっぱりしっかりとやっていただけるような、そういった取組を我々はしたいというふうに考えております。
○坂本由紀子君 私たちが身に付ける道徳というのは、一人一人が人間として必須のものとして身に付けるものだと思いますので、点数を付けて一だからもっと頑張ろうということより、みんなが合格点をもらわないと人間として私たちの社会が成り立たないものになってしまうんじゃないかと思います。
 ですから、そういう意味では、教科云々というところは抜きにしても、すべての子供たちが人間としてひきょうなことはしないとか思いやりを持つとか、当たり前のことをしっかりと身に付けるような、そういう教育はしっかりと徹底してやっていただきたいと思います。何もそれは学校だけではなくて、家庭でも地域でもやっていかなくてはいけないことだと思いますので、そういう意味で関係者が力を合わせてやっていきたいというふうに思う次第でございます。
 実は、自由民主党は子どもHAPPYプロジェクトというのをやっておりまして、これはもう三、四年やっておるんでございますが、昨年は教育について全国でアンケート調査をいたしました。一万人を超える方から回答をいただきまして、その回答を持って大臣のところにも、そして総理のところにもお持ちをしたんでございますが、この中に、特に安心できる教育環境を整えるためにということで、体験活動や奉仕活動、スポーツ活動を充実してもらいたいというのが半数を超える方々から要望として出ておりました。午前中にもこの問題について議論になりましたが、全国の、特に女性たちから、特にこの点については充実した政策をやっていただきたいという要望がございましたので、具体的に来年度どのようにお取り組みをいただくかということについて御答弁をいただきたいと存じます。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 児童生徒の豊かな人間性や社会性をはぐくみますためには、発達段階に応じて自然体験活動や社会奉仕体験活動を始め様々な体験活動を行うことが極めて有意義なことであると考えております。都市と農山漁村との交流を通じてこのような体験活動が行われることは重要なことでございます。
 このため、小学校における農山漁村での長期宿泊体験活動を推進するという観点から、新たに文部科学省、農林水産省、総務省の三省が連携いたしまして、子ども農山漁村交流プロジェクトを実施することといたしております。平成二十年度におきましては、農山漁村での宿泊体験活動をモデル的に実施をいたしまして、これらの活動を通じて農山漁村での宿泊体験活動を実施するに当たっての課題への対策やノウハウの蓄積などを行うことといたしているところでございます。
○坂本由紀子君 私の田舎でも、最近は市町村合併で地域が広くなりましたので、同じ市の中でも随分地域差があって、子供たちが夏休みにそういうふだん接しない地域に出かけていってほかの地域の方々と交流するというだけでも随分子供たちがいろいろなことを学んでいるという話があります。都道府県を越えてというのももちろんありますが、こういう日常とは違った体験をすることによって子供たちが得るものというのは大変大きいものがあると思います。そしてまた、これがすべてのどの地域にいる子供たちにとっても当たり前のように体験できるということが大事でございますので、五年で全国という目標を掲げてやっていただくことになっておりますが、是非その目標に向けて着実にこの取組が広がるように頑張っていただきたいというふうに思う次第でございます。
 次に、昨年の秋に静岡でユニバーサル技能五輪国際大会というのがございました。前回ここで質問したときに、大臣にもこれについてお話しいただいたところでございますが、実は、ここに小学校、中学校、高校の生徒たちが随分たくさんその技能五輪の大会を見学に来てくれました。五万人を超える子供たちがたしか見学をしてくれたと思います。皆さん、見た子供たちが、格好よかったと、若いお兄さんたちが旋盤使ったり、様々なことで一生懸命仕事をしている姿ってとても格好よかったという感想を述べたり、大人もそうなんですが、子供たちに大変感動を与えたものでございます。
 私たちの社会には様々な職業があって、みんなそれぞれのところで大人は様々に頑張っているんですが、最近はどんな仕事があるかということが子供たちによく分からない。昔は、子供の見えるところで大人が働いていましたけれども、今は子供たちの周囲から働く大人の姿というのが見えなくなってきているというのもあろうかと思います。
 そういう意味でキャリア教育というのに取組をいただいているわけですが、学校の先生も必ずしも十二分に社会の中で様々な仕事を経験していらっしゃるわけではないので、この点についてややまだ試行錯誤的なところがあるのかなと思いますが、静岡のあの技能五輪の大会を見た子供たちの感動した様子等を見ますと、やはり私たち、もっと子供たちに社会に出る前に様々な形で社会の仕組みというのを教えていく必要があるのではないか、あるいは体験してもらう必要があるのではないかと強く思います。
 キャリア教育について、トライアルウイークのお話が出ましたが、トライアルウイークが好評だったことは広く知られているところでございまして、そのトライアルウイークの試みを全国すべてのところに広げようということで今やっていただいているわけです。ですが、地域によって様々ですから、必ずしもすべての地域でそういう体験ができるわけではないですし、事業主の方の負担もありますが、ここは社会貢献ということで御理解をいただいて御協力をいただくことが必要なんだろうと思います。
 また、公務の部門についても、ともすれば最近はマスコミでたたかれるばかりの公務部門ですが、実際はみんなのためにこういうことをしっかり頑張ってやっているんだよということを子供たちに教えていかなくちゃいけないんだろうと思います。そうでないと、子供たちが社会の仕組みが分からない。
 例えば、税金というのは私たちの社会を支える点ではなくてはならないものなわけですが、ともすれば大人が、税金は安ければ安いほどいい、ガソリン税も下がった方がいいと思っている方がアンケートでも多いんですが、でも税金が下がるということは、歳入が不足して、その分必要な仕事ができなくなるということでもあるわけですから、私は、子供たちに自分たちが学校で授業を受けられるのもみんなが税金を負担してくれるから、自分たちは大人になって働いたら今度は逆にそういうことをしようということを、嫌々ながらではなくて、子供たちが自ら進んでそういう思いになってもらうということが大変大事なんだろうと思います。
 ですから、キャリア教育というのは、そういう意味で、公務部門、民間部門を含めて、子供たちに広い視野を持ってもらうという意味ではとてもすばらしい効果が期待できるものだと思います。でありますので、この点については是非しっかりとしたお取り組みをいただきたいと思っておるんでございまして、どのようなお取り組みをいただけるかということについて御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 先生の御意見聞かせていただきながら、全くそのとおりというふうに我々も思っております。
 また、教育基本法でも、改正教育基本法の中で、これは第二条の二ですか、「職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。」というのがしっかりと今度は書かれているわけでございまして、そういった意味で、キャリア教育というものを発達段階に応じて様々な試みをしていかなきゃいけないというふうに思います。
 ちょっと昔の話で恐縮でございますが、我々が政策的に一番最初に提言をさせていただいたのは今から十四、五年前でございまして、当時は私は自由民主党にいなかったわけでありますけれども、例えば農村体験とか、それからボランティアとか、それでこういったものをちゃんと学校の単位の中に取り入れていこうと、そういうことも提案をさせていただいたわけでありますが、やっと日の目を見たかという思いでございます。
 それで、今学校教育の場所におきましては、確かにトライやる・ウイークというのは我が兵庫県でスタートしたわけでございますけれども、似たような試みといいますか、キャリア・スタート・ウイークというものを、中学校の五日間以上の職場体験ということで、今調査研究等をするということでございますから、各県で少し名のりを上げていただいてモデル的にやるということだろうと思います。
 私は、実は我々、今年になりましてから、商工会議所の団体、中小企業の団体、経団連、経済同友会、すべてのそういう団体と懇談をさせていただきました。その場所において、まず受入れ側がそういう機会をとにかくつくっていただきたいということをずっと呼びかけてきたわけでございます。
 確かに、今日午前中もお話ししましたけれども、例えば中小の建設会社が受け入れるというと、本当はブロックを積ませてみたいんだけど、落としてけがしたらどうしようとか、いろんな確かに心配もあります。しかし、やっぱり、よほど気を付けてやらなきゃいけないよということはしっかりやっぱりこれはまた現場で教えるべき教育なんですよね。
 そういったことも含めていろんな機会を、まず、我々としては、文部科学省としてはつくっていただくように呼びかけることをする。そして、学校現場ではそれに応じていろんなメニューをやっぱり作るわけでありますから、それに応じて積極的に参加をしていただくように、これは都道府県教育委員会を通じて申し入れて、そういったことをしっかりとこれから学校教育の中にやっていきたいというふうに思っております。
 学習指導要領の具体的な内容については、局長の方から、細かいのは。これはいいですね、細かいのがいっぱいありますから。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 それでは、次に障害者スポーツについてお伺いしたいと思います。
 今年はオリンピックがございます。オリンピックではいい成績を上げてもらいたいと国民みんな思っていますし、ナショナルトレセンもできて選手の強化の体制も随分整ってきました。
 一方で、パラリンピックがありますが、パラリンピックについては所管が厚生労働省で、障害者福祉というふうに区分けされているんです。でも、競技スポーツというのは障害者だろうと障害者じゃなかろうと同じじゃないかと思うのです。選手の育成強化という点では同じように取組をしていただきたいと思いますし、障害者の方もあのすばらしいナショナルトレーニングセンターを使えるようにしていただけたら随分みんなの思いも違うんじゃないかと思います。ところが、今はその辺が厳然として違っておるんでございますが、こういうのはやはり直していっていただいた方がいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
 パラリンピック競技大会についてのお話がございました。現在、主として厚生労働省が、障害者福祉の立場あるいは障害者の社会参加の観点から選手の派遣とか選手強化など対応されているわけでございます。文科省としても、健常者、障害者ひとしく、私ども、障害者スポーツも視野に入れたスポーツ振興施策をスポーツ振興基本計画に位置付け、地域における障害者スポーツの推進も図っているところでございますが、こういったパラリンピックの取扱いについては厚労省とともに連携協議会を障害者スポーツについて設けておりまして、ここの中で鋭意検討を進めているところでございます。
 なお、今NTC、ナショナルトレーニングセンターにおける障害者の利用の問題がございました。御案内のとおり、今JOC、日本オリンピック委員会が中心となってナショナルトレーニングセンターの管理運営に当たるということで、トップアスリートを中心とした今北京オリンピックに向けての選手強化をやっているわけでございます。同時期にパラリンピックが開かれるということも右これあり、私ども、ナショナルトレーニングセンターの活用について、今御指摘の点について、どのような対応が可能なのかはちょっと今後の課題として検討さしていただきたいと思っております。
○坂本由紀子君 両省協議してというと往々にして現状で、時々打合せ会をやるくらいでお茶を濁されてしまうんですけれども、そういうことではなくて、やはりスポーツを所管する文部科学省において、そこが第一次的責任部署として、障害者であろうとなかろうと取組をしていただくということが私は大事ではないかと思うんですが、大臣、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 御指摘の点については一つの私は前向きに検討すべき課題として、今のところ、どうもこのパラリンピックは厚生労働省が主催をして、まあ他省のことでございますから私からとやかくは言いませんけれども、そういう仕切りになってどうも運営がなされているようでございますから、どういうことができるのかということについて今明快にこうしますというふうにお答えできない状況でございますけれども、そういう問題があるという問題意識を持ってこれから検討してまいりたい。少しお時間をいただきたいと思います。
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 当事者は、この点は是非スポーツ振興ということでやってもらいたいと思っているので、是非よろしくお願いします。
 ちょっと時間がなくなってきましたので一つ飛ばしまして、障害者アートについてお伺いしたいと存じます。
 障害者の方の持つ感性というのはすばらしいものがあって、障害者アートについてはすばらしい作品を発表していらっしゃる方もいらっしゃるんですが、なかなか社会にまだその点の評価が十二分に行き渡っておらないんでございます。
 池坊副大臣はこの問題について、文化はもちろんですが、障害者のアートについても大変深い御理解をお持ちで、厚生労働省とも連携を取ってお取り組みをいただいているというふうに伺っておりますが、この点についての副大臣のお考えをお伺いしたいと存じます。
○副大臣(池坊保子君) 私が障害者アート推進の取組に取り組んでいきたいと思いました原点は、坂本委員が厚労委員会の中で、障害者自立について触れられて、その中で、知的障害者の絵画が健常者の考え及ばないようなすばらしい作品である、そういうことに対しての就労支援などが柔軟的にできないだろうかと質問していらっしゃるのを見まして、私も油絵をかきます。で、一度見たいと思ってその展示会に参りましたら、本当に私たちの考え及ばないような、もう緻密で、それから発想も豊かで、私は深く感動いたしました。そして、その深い感動を一人でも多くの方に分かち合いたい、その思いを持ちましたので、昨年六月に障害者の方々による美術作品を集めましたアート展、「ぬくもりのある日本、みんなが隠れた才能を持っている」というのを丸の内で開催いたしまして、これは秋篠宮、同妃、両殿下もお出ましいただいて、本当に多くの方々に見ていただきました。
 多くの方々が感動した、今まで知らなかったというようなお声を聞きましたときに、その成果を踏まえまして、昨年十二月に、この問題は文部科学省だけでは解決できない、やはり厚労省と連携を取りながら障害者アートをもっと日本の方々に分かっていただきたい、その思いを持ちまして、岸厚労副大臣と御相談いたしまして、障害者アートに対して造詣の深い七人の有識者を委員とする障害者アート推進のための懇談会というのを設置いたしました。あしたもまた四回目を開くのですけれども、その中では、障害者アートの定義や現状と課題、それから優れた芸術作品の収集、展示、芸術的才能に着眼した就労支援、国民の理解の促進などについて今活発な議論を行っておりまして、更に障害のある方々の優れた芸術作品の発掘、公開、障害のある方々の自由な芸術創造活動に対する支援の在り方や国民への啓発活動などについて、五月末をめどに報告書をまとめてまいりたいと思っております。
 私は、だれもが生きていてよかったなと思えるような、生き生きとした社会をつくるお手伝いをしたいというのが政治家としての私の理念でございますので、社会に生きるすべての方々がかけがえのない存在として大切にされ、自分の個性や才能を生かしながら社会に貢献できる、参画できる、ぬくもりのある日本の実現を目指して、障害のある方々による自由な芸術活動を推進していきたいというふうに願っております。
 これからもいろんなことを、障害者アートにかかわらず、障害者の方々を厚労省と連携しながらやっていきたいと思っておりますけれども、ローザンヌに世界から集められました障害者の方々の絵画のコレクションがございます。これを日本のアウトサイダーアートと一緒に展覧会を五月から新橋でいたしますので、委員の方々も是非御覧いただき、御支援をいただけたらというふうに思っております。
○坂本由紀子君 大変ありがとうございます。
 アウトサイダーアートは正規の美術教育を受けていない方たちの優れた美術作品、私は、文部科学省におかれましては、例えばそういう方たちの才能を見出して、教育の受け皿を作っていただくとか、あるいはそういう方たちの作品の展示場所ですとか収納場所等が必ずしもこれまで既存のところにはないという事情がございますので、副大臣のプロジェクトの中で是非そういう問題について前向きに御検討いただけると有り難いと思います。そういうことをお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
○浮島とも子君 公明党の浮島とも子でございます。
 本日は、初等中等教育、そして文化芸術の政策を中心にお伺いさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず始めに、今年度の平成二十年の予算案で文科省の方が目玉の一つとされております、先ほど来からもお話がございましたけれども、学校支援地域本部事業の概要、そしてこの学校数などをお伺いさせていただきたいんですけれども、事業のねらいと概要、予算額、実施予定の校数についてお伺いをさせていただければと思います。
○政府参考人(加茂川幸夫君) 学校支援地域本部事業についてのお尋ねでございます。
 改正教育基本法の第十三条には、学校、家庭、地域住民の連携協力について新たな規定が設けられたところでございます。この学校支援地域本部事業は、言わばこれを具体化する事業の一つでございまして、学校、家庭、地域が一体となって地域ぐるみで子供を守り育てる体制整備を図ろうとするものでございます。
 これによりまして、第一には、教員や地域の大人が子供と向き合う時間増が確保できますこと、また第二に、地域住民の学習成果を生かす場の拡充につながりますこと、そして地域の教育力の向上を図ることといったことが期待できる事業だと思っております。
 より具体に申し上げますと、地域住民の積極的な学校支援活動を期待しておるわけでございまして、例えば学習支援活動、部活動指導、環境整備、また登下校時の安全確保、さらには学校行事の実施等といった様々な学校支援活動を想定をしておりまして、教員の負担軽減、地域の教育力の活性化を目指しておるところでございます。
 本事業は委託事業として実施をすることとしておりますけれども、すべての市町村を対象にしておりまして、全国千八百か所で実施することを想定をして、必要な経費五十億四千万円を現在の予算案に計上させていただいておるところでございます。
○浮島とも子君 今御答弁にありましたように、千八百か所で実施をされていくという予定であるということでございましたけれども、今後のスケジュールの段取りはどのようになっているのか、お伺いさせていただきたいと思います。
○政府参考人(加茂川幸夫君) 今お話をしましたように、本事業は委託事業でございまして、若干スケジュール的なことを申し上げますが、都道府県に対する委託事業といたしております。そして、都道府県から各市町村に再委託を行う必要がございます。
 事業の主体は各教育委員会が想定されておりますけれども、事業の申請に当たっては各都道府県には予算措置をしていただく必要があるわけでございます。このため、この事業、新規の事業でございますが、現在様々な準備が進んでおります都道府県を対象に、あくまでも平成二十年度の予算の成立を前提といたしまして、今月末を目途に今募集を行っておるところでございます。この後、事務的な審査あるいは委託契約事務等を経まして、できるだけ速やかに本事業を進めていきたいと思っておるところでございます。
 また、都道府県によりましては、いわゆる当初予算では計上できずに六月補正予算等で対応するところも想定されますので、今回の募集に限らず、予算の範囲内において、いわゆる第二次募集、第三次募集を行うといたしまして、本事業の円滑な執行に努めてまいりたいと思っております。
○浮島とも子君 全国で進めていくとなると様々な課題が明確になってくると思いますので、是非とも御検討しながら進めていっていただきたいと思います。
 また、この事業は杉並区の和田中学校で行われている事業の全国展開をするものだと私はイメージをしているものでございますけれども、その中心となって活動されてきたのが藤原校長先生でございまして、我々公明党も部会の方で藤原校長先生から和田中学校の様々な取組を伺って、実にすばらしいモデルであるなと私も実感を感動させていただいたところでもございます。
 特にこの学校支援地域本部は、地域の力を学校という場に集めて、地域のコミュニティーを学校を中心に再構築していくというアイデアにとても魅力を感じるところでもございます。この和田中学校は様々な新しい取組を進めてこられておりますけれども、これも一つには斬新なアイデアとリーダーシップ、この中心となる方のリーダーシップがあってのものと私は考えておりますけれども、その意味でこの学校支援地域本部事業は、立場はともあれ、この事業を中心となって進めていく方がとても重要であると考えているところでございます。
 そこで、この学校支援地域本部を全国展開するに当たり、地域の方にコーディネーターとして入っていただくという形になっておりますけれども、このコーディネーターの方にリーダーシップを発揮していただくことが成功につながるのではないかと考えますが、大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 委員の見解で結構、結構といいますか、そのとおりだと思います。
 いろんな方が参加していただくわけでございます。だれでもいいというわけではありませんけれども、できるだけ多くの地域の方々が参加をしていただいて地域の学校を守り立てていくということ、それ自身が地域コミュニティーとしてすばらしい共同体になるというふうに思っています。ただ、これがばらばらであれば機能しないわけでありますから、いろんな意味でそういったコーディネーターのリーダーシップが大事だというふうに思っております。
 通常考えられるコーディネーターとして想定される人材として今議論されておりますのは、例えば退職公務員の方であるとかPTAの方であるとか自治会長だとか社会教育主事とか公民館の方ということがありますが、そういったことも必要でございますけれども、何よりもやはりアイデアとリーダーシップが要るだろうということにおいては委員のお考えどおりでございます。
 もう一点大事なことは、これはやっぱり学校を支えるわけでございますから、学校のことについてよく分かっておられるという方でないと、とにかく第三者という目で物を見るということは非常に大事でありますが、大事でありますが、同時に、やっぱり学校のことが分かってないと、結局はいわゆる外から介入をしているだけのことになって、要求側ばっかり多くなってかえって学校がうまく機能しないというふうなことも考えられると思いますし、例えば、これはコーディネーターではありませんが、いろんな方が入ってきてボランティアの押し付けみたいなことになってかえって混乱をするといったようなことも考えられると思うんです。
 私はあの阪神・淡路大震災の地元でございましたから、うちの娘の中学、小学校へ行きますと、いわゆるボランティアという方がいっぱい来られるんですね。自分たちが何していいか分からない、せっかく来たのに何よという、こういうボランティアもたくさんいらっしゃるわけでございまして、それではボランティアにならないわけでございまして、ですからやっぱり、だれに何をやってもらうかということをきちっとコーディネートしていただいて、しかも学校の事情はよく分かっている、こういうしっかりリーダーシップを取れる方、こういう方が適当であろう、またその人がキーポイントになってくるだろうというふうに思います。
○浮島とも子君 ありがとうございます。
 次に、英語の教育についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 文科省は、平成十五年の三月に「英語が使える日本人」の育成のための行動計画を策定され、平成二十年度を目途に取組を進めてこられましたけれども、来年度はこの計画の最終年度に当たります。そこで、この行動計画の達成状況と、それを踏まえた平成二十年度予算案の措置についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 「英語が使える日本人」の育成のための行動計画でございますけれども、この計画で取り組むべき施策として挙げられているもののうち、大学入試センター試験へのリスニングテストの導入につきましては平成十八年度に実施をいたしたところでございます。また、学習指導要領の改訂案におきましては小学校段階への外国語活動の導入を盛り込みましたほか、平成十四年度から高等学校などにおけるスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールを実施いたしまして、平成十九年度までに延べ百六十九校を指定するなど、英語教育の改善充実に努めてきたところでございます。
 その結果、平成十九年度の文部科学省による調査結果では、小学校における英語活動の実施状況や中学校、高等学校の英語教員の英語力及び高等学校三年生の英語力などにつきましては前年度の調査結果を上回っておりますが、他方、中学校三年生の英語力に関する項目につきましては前年度の調査結果を若干下回ることとなったところでございます。
 平成二十年度予算案におきましては、こうした結果なども踏まえまして、教材などの開発や外国語指導助手や地域人材の方々の効果的な活用など実践的な取組を実施する小学校における英語活動等国際理解活動推進プランでございますとか、JETプログラムによるALTの全国の中学校、高等学校へ配置されるJETプログラムによるALTの研修、また英語教育を重視したカリキュラムの開発を行うスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール事業、そのほか中学校、高等学校の英語教員を対象とした六か月程度の海外派遣研修などの実施に係る経費を平成二十年度予算案では計上しているところでございます。
○浮島とも子君 今の御答弁では、中学生が下回ってしまったという御答弁もございましたけれども、この「英語が使える日本人」の育成のための行動計画の中では具体的な目標を立てられております。中学校、高校を卒業したら英語でまずコミュニケーションができるようにするということで、中学校卒業の段階では、あいさつ、応対、身近な暮らしにかかわる話題についてコミュニケーションができるレベルを目標としている、具体的には、卒業者の平均が英検三級程度のレベルにするとされておるところでございますけれども、平成十八年度の英語教育改善実施状況調査というのによりますと、英検三級以上の取得者又は同程度以上の英語力を有する生徒は全体の三三・七%という結果が出ております。目標は平均が英検三級レベルということでございましたけれども、現状ではこの目標達成はかなり難しいのではないかと私は考えております。
 そこで、文科省として、この原因はどのようなところにあるのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 行動計画の実施によりまして、生徒の英語力や英語教員の英語力につきましては一定の改善が図られていると考えておりますが、御指摘がございましたように、行動計画において示された目標水準を達成できたとは言い難いというのが現状でございます。
 こうした現状の原因といたしましては、生徒に聞く、話すという力が十分に身に付いていないことが考えられまして、文部科学省といたしましては、今後とも、各学校や都道府県・市町村教育委員会を始めとする英語教育関係者との連携を図りつつ、生徒の英語力の向上に引き続き努めてまいりたいと考えているところでございます。
○浮島とも子君 是非とも、引き続き目標達成のために全力を尽くしていただきたいと思います。
 また、この行動計画の中には、英語が使えるとされているように、単に読めるとか書けるというだけではなくて、英語でのコミュニケーション、これが重点的に置かれていると思いますけれども、小学校の英語教育の方でも、英語で歌を歌ったりとか、楽しみながら学ぶ方法が取り入れられていると思います。
 私は、このような体験型の活動というか学習がもっと中学校にも取り入れられてもいいのではないかと考えております。中学校の段階で目標が現在のところ達成できていないのは、子供たちがただ単に読んだり書いたりするということだけではなくて、英語の指導もさることながら、教員の英語力それ自体にも問題があるのではないかと考えるところでもございます。
 また、同じく英語教育改善の実施状況調査というのによりますと、英語教員で英検準一級以上、又はTOEFLのPBT五百五十点以上、CBT二百十三点以上、またTOEICの七百三十点以上、このスコアを取得しているという方は二四・八%にとどまっているところでございます。
 このような状況を考えますと、英語の教員の養成の段階から見直していくことも必要なのではないかと思いますけれども、現在は英語教員の養成はどのように行われているのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 英語の教科を担当する教員の養成におきましては、大学の教員養成課程において当該教諭の免許状の取得に必要な単位、五十九単位以上を修得することといたしております。
 具体的には、中学校教諭一種免許状の取得のためには、英語の教科に関する科目といたしまして、英語コミュニケーション、異文化理解、英語学及び英米文学の科目について合計二十単位以上の修得を必要といたしております。また、教職に関する科目といたしまして、英語の教科の指導に係る科目を八単位程度以上修得することといたしております。
 なお、これらの科目以外に各大学の専門教育科目が設置され、修得されているというところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも、十分な資質能力を備えた英語の教科を担当する教員の養成がなされるよう促してまいりたいと存じます。
○浮島とも子君 英語を初めて学ぶ子供たちにとっては、どんな先生とかかわったか、教えていただいたかということで得意になったり不得意になったり、あるいは好きになったり嫌いになったりということがかかわってくると思いますので、是非とも資質の向上に向けて頑張っていただきたい。
 また、たしか中学生、高校生の、高校の学校教員、英語教員ですけれども、六か月程度の海外派遣を行っているということも伺っておりますけれども、このような資質の向上に向けて様々な取組もこれからますます取り組んでいっていただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
 また、この行動計画は、「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想を基に平成二十年度を目指して策定をされてまいりましたけれども、平成二十一年度以降はどのような体制で施策を進めていくのか、また、今後の見直しや検討の在り方について大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 英語教育、いろいろ議論のあるところでもございました。ただ、もう、このグローバルな時代にあって、これは表現が悪いかもしれませんが、いろいろ議論をしているときじゃない、とにかく前へ進めていかなきゃいけないというのは率直な印象でございます。
 生きる力ということを前回の学習指導要領、今回も使っていますが、いわゆる生きた英語、これをやらなきゃいけないんだろうなというのが率直な実感でございます。そして、二十年度までの実績を踏まえて、更に総合的なコミュニケーション能力を育成するということをこれからも考えていかなきゃいけない。
 今回、引き続きこの関係の諸施策を進めるということもありますけれども、学習指導要領の中におきましても、中学校の全学年においてまず授業時間数の増を図るということにしておりますし、また、これが私は非常に大事なことだと思っておりますが、小学校の高学年、五年生、六年生でこの外国語活動というものを必須として導入を今回の学習指導要領ではいたしております。これは中学校からの英語がこのことによってスムーズに入れるという基盤をつくるという意味では私は大いに役に立つと考えておりまして、こういったことを含め、今後とも英語教育、今日の委員の御指摘も踏まえ、更なる改善を図っていきたいというふうに考えております。
○浮島とも子君 ありがとうございました。
 今大臣から御答弁がありましたように、本当にグローバル化がどんどん進んでいっている。私も高校までは英語を習っておりましたけれども、海外に出て、自分が余りにも英語が話せないことにとてもショックを受けて、私は中学校、高校とこんなに英語を習ってきたのになぜ話せないんだろう、使えないんだろうというショックを受けた経験もございますけれども、どうか生きた英語、使える、コミュニケーションのできる英語を推進していくために全力を尽くしていただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。
 次に、子供の体験活動についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 我々公明党は、子供の体験活動、この充実のために積極的に取り組んできたところでございますけれども、その中でも、とりわけ子供たちが本物の文化芸術に触れる機会を拡充することを様々な場で、いろいろなところで訴え続けてまいりました。
 そこで、この平成二十年度の予算案でのこどもの文化芸術体験活動の推進について、その予算額、内容と実施箇所数についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(高塩至君) お答え申し上げます。
 こどもの文化芸術体験活動の推進事業につきましては、先生方の大変な御支援をいただきまして、これまでも重点的に取り組んでまいったところでございます。
 平成二十年度の予算案におきましては、まず、これは学校の体育館にオーケストラやバレエ、さらには演劇、合唱、さらには伝統芸能の優れた舞台芸術や伝統文化の鑑賞をしたり、また実際にその団体と共に演技をしたりといった本物の舞台芸術に触れる機会の確保、本物の舞台芸術事業がございますけれども、これにつきましては、今年度の予算が三十三億円でございますけれども、来年度は約三十五億円ということで、二億円増でございます。公演箇所は、予算上でございますけれども、八百十二か所から九百五十公演ということで、百三十八公演の増でございます。
 また、伝統芸能の民俗芸能ですとか、華道、茶道といった日本の我が国の伝統文化に関する活動につきまして、土曜や日曜日に学校や文化施設等におきまして年間を通じまして計画的、継続的に体験、習得できる機会を体験いたします伝統文化こども教室事業がございますけれども、今年度予算は約十七億円でございますけれども、来年度三億円増の二十億円を予定いたしております。箇所数も、予算上でございますけれども、二千八百か所から四千か所と大幅な増を図ります。
 さらに、芸術家や伝統芸能の保持者を出身地域の学校などに派遣して講話や実技を披露いたします学校への芸術家等派遣事業につきましても、今年度一億七千万円余でございますけれども、来年度一億八千万円ということで、約一千三百万円の増でございます。箇所数につきましても、七百五十六か所から九百五十か所に、百四十九か所増ということでございまして、いずれの事業につきましても大幅な拡充を図っているというところでございます。
○浮島とも子君 ありがとうございます。
 予算そして実施箇所数とも着実に増えてきているところでございますけれども、まだまだ子供たちが最低年に一回本物の文化芸術に触れるということにはまだちょっと程遠いなと私は感じているところでもございますけれども、これからどんどんIT化が進んでいく社会の中で、機械でのやり取り、まあいろんなものを機械で学んでいくということも必要でございます。でも、それと同時に、IT化が進めば進むほど、それと同じぐらいにやはり本物の文化芸術に触れて、心でいろんなものを学んでいくということも私は必要だと考えているところでございますけれども、そんな観点からこの文化芸術活動の更なる充実に向けた大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(渡海紀三朗君) 文化芸術活動というのは人間にとって大変大事なものであると思っております。それにどれだけ投資ができるかというのはある意味国の力であると、私は国の豊かさであると前に申し上げたわけでありますが、そういう中で、大変厳しい財政事情の中で、先ほど次長が説明をいたしましたような、わずかではございますけれども上を向いてとにかく進んでいるということで御理解をいただきたい。我々も今後とも頑張っていきたいと思っておりますので、御支援をよろしくお願い申し上げます。
○浮島とも子君 是非とも上を見続けて歩いていただきたいとお願いをさせていただきます。
 私も、私が主宰をしております劇団、兵庫県にございますけれども、今も年に何回も学校公演等に行かせていただいております。先ほども次長の方からございました、共にという言葉がございましたけれども、いつも学校に行くときにいろんな作品をさせていただくと、子供たちが目を輝かせる、そして、またこういうすばらしいものを劇場に見に行きたいなという気持ちにもなってくる。
 そして、よく終わった後に、共にという言葉で今思い出したんですけれども、演劇教室というのを開かせていただいております。校長先生に、子供たちに演劇教室を開かせていただくので、もし興味のあるお子さんがいたら手を挙げていただければということで初めにお話をさせていただくと、ほとんどの学校の校長先生が、いや、うちの子供たちは多分手を挙げる子はいないでしょう、だから多分演劇教室されても五分、十分で終わってしまうと思いますという、必ずそういうお答えをいただくんですけれども、みんな、子供たちが文化芸術、いろんな作品を見た後、一時間、二時間見た後に演劇教室を始めますと、本当に止まらないぐらい子供たちがいろいろ手を挙げて質問をしたり、また一緒にやってみたいと、これをやるにはどのくらい時間が掛かるのかとか、いろんな、どういう訓練をしなければいけないのかという様々な興味を示してまいります。
 本当に子供たちが体験していくこと、教科書やいろんなもので、本で学ぶのもとても重要、大切だと思いますけれども、やはり直接見て聞いて触れて心で学んでいくということがやっぱり必要不可欠だと思いますので、是非とも、これからも全力で私どもも支援してまいりますので、取り組んでいただきたいとお願いをさせていただきます。
 また、ちょっと時間の方が迫ってきてしまいましたので、ちょっと順番を変えさせていただきまして、池坊副大臣に音楽資料の保存の在り方についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 先日、我が党の浜四津委員の方からも質問をさせていただきましたけれども、現在、日本には音楽資料を集めて後世に安定的に伝えていくための公的施設がございません。民間の有志の方々が行っている活動が幾つか見られるだけでございますが、しかし文化を後世に安定的に伝えていくということは公益にもかなうものであり、何らかの形で公的な機関がかかわっていく必要があるのではないかと私は考えているところでございます。
 しかし、現在の文化財保護法でも、あるいは博物館法、このような部分でも支援策が余りなく、文化芸術施策でも非常に小さい扱いしかされていないのが現状でございます。愛好家や法人、そして保管している音楽資料は、愛好家が亡くなられてしまったり法人が解散したりしてしまうと散逸してしまう、劣化してしまうという現場の心配な声がたくさん聞かれているところでもございますけれども。
 こうした音楽資料を保存、活用することには後世に貴重な文化遺産を伝える意義を持つと考えておりますけれども、この文化行政の中で、今までよりも重視して大きな一つの柱として位置付ける必要があると私は考えますけれども、池坊副大臣の御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 浮島委員がおっしゃいますように、音楽に関する情報や資料は、レコード、楽譜、書籍など非常に多様なものが存在しており、それは我が国における文化芸術にとって大変重要であると思っております。にもかかわらず、今SB盤などというのは余り見たことがない方々がここにいらっしゃる方々も多いのではないかと思います。それらの美術館に行っても博物館に行ってもそれは見られないというのが現状ではないかと思います。
 それらのことをかんがみまして、平成十九年二月に閣議決定された文化芸術に関する基本的な方針においても、文化芸術に関する各種情報や資料の保存・活用方法について検討し、国、地方、民間、それぞれの役割分担を図りつつ、国民への提供を進めるとしております。
 これを受けまして、文化庁では、平成十七年度から音楽に関する資料等についての保存及び活用の状況についての調査研究を実施しております。平成十九年度には音源のデジタルアーカイブ化に関する実証的調査研究というのをいたしまして、これを受けまして、民間の方々、例えばNHKとかJASRAC、日本レコード協会などが一緒になりまして、HiRACというのを、昨年九月に推進協議会というのをつくられました。
 もちろん、文化庁が主導してまいりますことはもとよりではありますけれども、民間の企業との連携というのが私は大変重要だと思っておりますので、来年度、二十年度の予算にもこれはきっちりと調査研究費というのを付けるつもりでおりますので、更に民間の方々と連携を取りながら、SB分からないよ、もしかしたらLPも分からなくなって紛失しちゃったり、それから、私たちは聴く機会もなくなっていくのではないかというふうに思っておりますので、この保存に対しては積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○浮島とも子君 ありがとうございます。
 是非とも、関係団体としっかり連携を取って日本のすばらしい文化遺産を守っていけるようお願いをさせていただきたいと思います。
 本日は国会図書館の方にも御出席いただいていますのでお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、諸外国では、我が国会図書館にもいろいろ資料があると思うんですけれども、諸外国の方では国立図書館によって様々な音楽資料が収集されていると伺っております。
 でも、国会図書館にして、日本の民間の団体、例えば港区の麻布台というところにあります日本近代音楽館と連携して、所蔵する資料の保存管理、デジタル化などを国会図書館として積極的に支援をしていくことが必要ではないかと私は考えているところでございますけれども、このような保存管理、デジタル化などについての支援について、国会図書館としての御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○国立国会図書館長(長尾真君) 私どもの国立国会図書館ではデジタルアーカイブ事業を推進しておりまして、その一環として、国全体のデジタルアーカイブの発展に資することを目的として、他機関におけるデジタル化事業への協力についても要請があれば検討することにしているところでございます。
 ただ、この協力は、当館の蓄積した技術をお伝えするとかあるいは助言をするとか、そういった方法によることになろうかと存じております。また、資料の保存管理につきましても、要請があれば当館の経験を生かした技術的な協力、助言を行うことができるかと思っております。
○浮島とも子君 ありがとうございました。
 様々な問題はあるかと思いますけれども、この日本の音楽の歴史、これを伝えていくということはとても大切なことだと思いますので、是非全力で取り組んでいただきたいということを要望し、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(関口昌一君) 以上をもちまして、平成二十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、文部科学省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(関口昌一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(関口昌一君) 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。渡海文部科学大臣。
○国務大臣(渡海紀三朗君) この度、政府から提出いたしました公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 昨年、学校教育法が改正され、学校の組織運営体制の充実を図るため、主幹教諭を学校に置くことができることとされました。
 この主幹教諭を置く小学校、中学校又は中等教育学校の前期課程のうち、当該学校が抱える課題が大きく、主幹教諭が担う業務の量が特に多い学校においては、教職員の数を加算することにより、その負担を軽減し、主幹教諭が学校の運営上期待されている役割を十分果たすことができるようにする必要があります。
 この法律案は、このような観点から、公立小学校等における教職員の配置の適正化を図るため、主幹教諭を置くこれらの学校に関する教職員定数の算定について特例を定めることとするものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げますと、主幹教諭を置く小学校等の運営体制の整備について特別の配慮を必要とする事情として政令で定めるものがある場合に、教職員の数を加算できることを規定するものであります。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いします。
○委員長(関口昌一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十六分散会