第174回国会 決算委員会 第9号
平成二十二年五月十四日(金曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月十日
    辞任         補欠選任
     川崎  稔君     那谷屋正義君
     行田 邦子君     大久保 勉君
     愛知 治郎君     佐藤 信秋君
     森 まさこ君     山本 順三君
     風間  昶君     荒木 清寛君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     大門実紀史君     山下 芳生君
     松村 龍二君     山内 俊夫君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     大久保 勉君     川崎  稔君
     富岡由紀夫君     轟木 利治君
     広田  一君     武内 則男君
     岸  宏一君     秋元  司君
     佐藤 信秋君     古川 俊治君
     山本 順三君     森 まさこ君
     鰐淵 洋子君     風間  昶君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         神本美恵子君
    理 事
                風間 直樹君
                亀井亜紀子君
                谷  博之君
                松山 政司君
                丸山 和也君
                山下 栄一君
    委 員
                相原久美子君
                金子 恵美君
                川崎  稔君
                武内 則男君
                轟木 利治君
                那谷屋正義君
                平山  誠君
                藤田 幸久君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                秋元  司君
                礒崎 陽輔君
                衛藤 晟一君
                荻原 健司君
                中村 博彦君
                古川 俊治君
                森 まさこ君
                荒木 清寛君
                風間  昶君
                山下 芳生君
                山内 俊夫君
                又市 征治君
   国務大臣
       法務大臣     千葉 景子君
       文部科学大臣   川端 達夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    中井  洽君
   副大臣
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       文部科学副大臣  中川 正春君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総長       山崎 敏充君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        諸星 輝道君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   鵜飼  誠君
       会計検査院事務
       総局第四局長   金刺  保君
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  本日の会議に付した案件
○平成二十年度一般会計歳入歳出決算、平成二十
 年度特別会計歳入歳出決算、平成二十年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成二十年度政府
 関係機関決算書(第百七十三回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成二十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
○平成二十年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
 (法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の部
 )
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○委員長(神本美恵子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、愛知治郎さん、行田邦子さん、大門実紀史さん、松村龍二さん、岸宏一さん、鰐淵洋子さん、広田一さん及び富岡由紀夫さんが委員を辞任され、その補欠として荒木清寛さん、那谷屋正義さん、山下芳生さん、山内俊夫さん、秋元司さん、古川俊治さん、武内則男さん及び轟木利治さんが選任されました。
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○委員長(神本美恵子君) 平成二十年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。
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○委員長(神本美恵子君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(神本美恵子君) 速記を起こしてください。
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○委員長(神本美恵子君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。今日は三大臣、よろしくお願いを申し上げます。
 まず、法務大臣の方からお伺いをしたいと思います。
 入国管理局の収容所の人権問題ということで、まず、私の地元でもございます茨城県の牛久収容所で、今週の月曜日から三十数名の方がハンガーストライキを起こしていると。これはいろんな要請をしておるということで、これまでも個別にハンガーストライキということはあったようですけれども、三十数名が起こしていると。それから、今年の三月でしょうか、これは西日本の方の入国管理センターでも七十名近くがハンガーストライキを起こしたということでございますが。
 まず大臣、この方々の現在の体調を含めた状況、そしてどういうことを要求されておられるのかについてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 藤田委員にお答えをさせていただきます。
 御指摘のございました東日本入国管理センターでのハンガーストライキでございます。五月十日の昼食時に三十八人の男性被収容者が摂食拒否を開始をいたしまして、五月十三日の夕食時も三十一人が依然として拒食をされているという状況でございます。
 御指摘のような、体調でございますが、現在までのところ体調の不調を訴えている方はいらっしゃらない。また、状況を把握をする中でも、体調については今のところ問題がないというふうに認識をいたしております。
 主な要望事項でございますけれども、承知をしている限りでは、仮放免手続やあるいは診療体制の改善、医療体制の改善などを要望をされているというふうに承知をいたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、被収容者の皆さんの健康については十分配慮しなければなりません。こういう拒食の状況にありますとその辺が大変心配をされますので、そのようなことを十分に留意をしながら、そしてこの要望事項、そしてまた今後の対応方、いろいろと意見聴取なども含めて対応を取っていかなければならないと考えているところでございます。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 それから、同じような状況といいますか、精神疾患、うつ病状態とかですね、ということは一種の自殺予備軍のような状況ではないかというふうにも言われておりますけれども、そういう方々がいらっしゃって、残念なことに今年だけでも二人の自殺者がこの収容所で生じていると。日系ブラジル人の方と韓国人の方ということでございますが、こういうハンガーストライキに加えて自殺者も出ているという状況についてどう認識されておられるかということと、こういったもろもろの状況が起きているということに関していわゆる入国管理局の側でどういう改善策を講じておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 入国管理局の施設におきまして二名の自殺者が出て、尊い命を自ら絶たれたということは大変痛ましいことでございますし、遺憾なことだと受け止めております。このようなことがあってはならないわけでございます。
 自殺した二名の方、それぞれ多分いろんな理由や背景もあったかと思っておりますけれども、やはりこういう中に収容をされているということがかなりの精神的な圧力になっているということも当然想像できることでもございます。入管当局としても、自殺の防止などに日ごろから注意を払っているということでございますけれども、これからも適切な対応を取っていかなければならないというふうに思います。
 どのようなことを注意をしているか、あるいは改善などをしているかということでございますけれども、日常的に職員による被収容者の方々との面接とかあるいは臨床心理士によるカウンセリング等を行っておりまして、心情の把握などに努めるとともに、必要に応じて精神科を含む医師による診察と治療なども行っているということでございます。
 また、事案の発生後、自殺に使用される可能性のあるようなものをできるだけ身近に置かないような、そういうことにも努めておりますけれども、ただ、ここはある意味では決して刑罰の施設ではございませんので、余り持ち物等を何でも身近なところから取ってしまうというのもまた難しいところがあろうかというふうに思いますが、できるだけ心情あるいは収容されている方の動向等を踏まえながら、もし何か危険な兆候などがございますればこのような物品の除去などもさせていただいているところでございます。
 また、仮放免の申請がある際には、いろいろなこれは条件、それは当然必要ではございますけれども、できるだけ人道上の観点から配慮の必要な場合には仮放免を弾力的に運用するように努めているということでございます。
 今後とも、このような被収容者の方々の心情とかあるいは健康状況等も踏まえて適切な対応に努めていくよう私も指導してまいりたいと思っております。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 七月からこういう収容所の視察委員会というものが開始されるというふうに伺っておりますけれども、どんな方が選ばれるのかということと、こういう委員会の場合に、本当に実態を把握できる実効的な委員会になるかどうかということが重要だろうと思いますけれども、どういう、つまり把握ができる委員会に、人選を含めて、方法論も含めてつくるように指導されるおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 御指摘の入国者収容所等視察委員会、東西に二か所設けることになっております。これで十分かどうかということがございますので、まずはこの二か所というところからスタートをさせていただいて、運営の改善向上などを図っていこうという考え方でございます。
 やっぱり十分にこの施設等あるいは収容されている人々の実情等を把握できる、そういう皆さんにこの視察委員会、構成していただくということは大変大事なことだというふうに思っておりまして、今具体的には、学識経験者あるいは法曹関係者、医療関係者、NGOの皆さん、国際機関等の関係者あるいは地域住民の皆さん、身近におられますので、そういう方など幅広い分野の中から各委員会ごとに十人以内を任命させていただくという予定でございます。
 そういう皆さんにできるだけ収容の皆さんの面接等も行っていただいたり、あるいはまた、収容されている方々から自由ないろんな意見が出されますように、提案箱のような、だれがというのが分からないような形で提案箱のようなものを設置をするとか、あるいはまた、当局から収容施設の運営の状況などを定期的あるいは必要に応じて報告あるいは情報提供をさせるというようなことを通しまして、この運営に必要な事項についての改善等の意見を提供していただきたいというふうに考えております。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 今お話を伺っておりまして、ハンガーストライキが集団でとか、あるいは自殺者が出る。自殺者の場合に、多分、自殺ということが文化的、社会的に余りない国の方も自殺をされているんだろうと思います。恐縮な言い方ですけれども、日本は割と自殺者が多い国ですけれども、国によっては自殺をするということが、家族、一族郎党、末代まで社会的に否定をされるような国においては、自殺ということが日本で考える以上に本当に追い込まれて追い込まれて追い込まれた手段である。ハンガーストライキというのも、片仮名でハンガーストライキと書くとふわっとした意味に聞こえますが、多分こういった状況においては、まさに命を懸けての抵抗の、あるいは訴えの手段だろうと思います。
 ということは、そこまで追い込まれている方々がこれだけいるということに関して、しかも牛久の場合には三百八十名ぐらいの方の、うち三十八名ということは十名に一人。ということは、どういう原因でこういう方々が、少なくとも先ほど大臣が精神的に圧力を感じられておられる、想像する以上に主観的に追い込まれておられるということは、なぜそういう状況になってしまったのかということについての原因についてどういうふうにお考えになっているのか。例えば窓のない部屋だとか狭い空間だとかいう、あるいは病院のお医者さんの体制とかいろいろ言われておりますけれども、なぜそういうふうに、少なくとも主観的に追い込まれているような状況になっているかということについてはどういうふうにお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(千葉景子君) これは、どのように受け止めておられるか、あるいはどういうことがそこまで追い込まれる原因になっているかというのをなかなかすべて分かるということにはならないかというふうに思いますけれども、いずれにしても、多分、何かの犯罪を犯したということではなく、しかしながらこういう施設に長期にわたって拘束を受けているというようなことがかなりの精神的な苦痛につながっているのではないかということは想像することができますし、あるいは医療体制など、どれほどのものが必要なのかというのも、これもなかなか難しいことではありますけれども、自分の思うようなやはり医療を受けられていないという、そういう心情ですね、私どもはできるだけ適切な医療・診療体制を取って努力をさせてはいただいておりますけれども、やはりそこに、認識の中に乖離があるのではないかなどとも考えますし、原因はなかなか定かにできるものではございませんけれども、いろいろなやはり心情をできるだけ私どもも酌んで、そして配慮をしていくという心構えが必要ではないかというふうに思っております。
○藤田幸久君 今たまたま国連の人権高等弁務官が来日されておられます。お会いになられましたですか。昨日はその人権高等弁務官いらっしゃったと思うんで、多分お目に留まったかと思うんですが、昨日のジャパン・タイムズの一面にこの牛久の問題が取り上げられておりまして、結構長い記事でございます、ハンガーストライキ・アット・イミグレーションセンターという。多分、その人権高等弁務官の目に留まった一面記事がこの牛久の事例でございました。多分、ほかの国でも余りない事例というふうに人権高等弁務官は認識をされたんじゃないかと思うんですが。
 これから是非政治家としての千葉先生にお伺いをしたいと思うんですが、これはある意味でいうと、今の鳩山内閣のいのちを大切にする政治に逸脱をしてというか、多分むしろ反する少なくとも現象になっているのではないかということを私は残念に思いますし、中井大臣もうなずいておられますが、いのちを大切にする行政に是非努力をしていただきたいと。
 その努力の仕方の一つのこれは思い付きなんですが、大臣も御承知のとおり、アファーマティブアクションでございます。例えば、アメリカにおいて黒人の雇用を決めてかかる。多分この種のことに関していえば、今大臣の方でおっしゃっていただいた、つまり、追い込まれていると主観的に感じておられる。そして、例えば窓がないというのをこれ主観的に感じていらっしゃる。あるいは、仮放免のときに五十万円とか八十万円必要だというのを二十万円に下げてほしいというふうに要請をされておられる。多分法律的に言うとそういうふうに決められない法体系があるかもしれませんが、いのちを大切にする政治、行政という観点から、そういうふうに感じられてハンガーストライキを起こされている方が望んでいるということは、それをアファーマティブアクションとして認めた上で対策を考えていただくということが私は具体的な対策になるのではないかと思っております。つまり、法律以上にいのちの存在があるということがいのちを大切にする政治、行政の考え方。
 そういう意味では、いわゆる主観的に感じておられる方々の要請をされておられる項目について、それを認めるといいますか、という観点から対策を考えていただくということが、いのちを大切にするための行政のアファーマティブアクション的な対応ということにかじを切っていただくことが一つの方法ではないかという、これは私自身の思い付きでございますが、そういう観点からの抜本的な見直しといいますか、ということを、これだけ起こっているという事実がございますから、対応していただけないかということを大臣にお伺いしたいと思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(千葉景子君) 今、藤田委員から一つの御提起をいただいたというふうに受け止めさせていただいております。
 いずれにいたしましても、今の制度あるいは実情がすべてよろしいと私も考えているわけではございません。いろんな形で改善をしていく、あるいは法整備をより一層整えていくということが必要になっているというふうに思っておりますので、例えば仮放免の在り方とか、あるいは特別在留の在り方、あるいは難民認定の在り方等々、これは今いろいろと検討させていただいている課題でもございます。そういう意味では、御提起がございましたことも併せまして、是非私もしっかりとこれからも検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 では、中井国家公安委員長の方に移りたいと思いますが、若干、千葉大臣、被害者支援ということで関係することを今中井大臣にお聞きしますので、もし残っておられるようでありましたらば聞いていただければと思いますが。
 仕分チームの中で、犯罪被害者等施策の推進事業という広報活動について、これダブっていたり、地方と霞が関、中央政府の役割分担が割とあいまいだったりするので、むしろ警察庁の主管に統合すべきではないかというような意見も出ております。
 こういう啓蒙活動については、割と漠然とやるんであるならば、そういうふうにしてよろしいんじゃないかという印象を持ってこの報告を読みましたが、いかがでございましたでしょうか、中井大臣。
○国務大臣(中井洽君) 私もその点は聞いておりますし、政府広報ということに関して幾つかのところで重複があり、無駄があるということも事実であり、藤田先生御指摘のこの犯罪被害者支援に関してもそういったところがあれば見直していくということも大事だと考えておりまして、これからも十分注意をしていきたいと考えております。
 ただ、警察だけで処理できない方面もございますので、そこら辺はそれぞれの支援の方法に重点を置いた広報、こういったものが行えるように十分目を配っていきたいと考えています。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 去年、私、たまたま調べておりまして、四十六、七都道府県で全部犯罪被害者サポートセンター、これ警察の方が本当に細かくやっておられて、例えば裁判に行くときもNGOの方が一緒に行って筆記をしたり、事務手続もしたり、本当に一番細かくやっていらっしゃるのが警察だと思った印象から申し上げたわけでございます。
 もう一つが、去年、私も参加をしまして、各省庁の方々も参加をされておりましたが、世界被害者学会主催の国際被害者学シンポジウムというのが常磐大学というところの主催で行われました。
 私もいろんな実は被害者の支援をやっておりますけれども、被害者のカテゴリーが随分拡大しております。殺人、詐欺、ストーカー、家庭内暴力、つまりDV、それから虐待、いじめ、災害、交通事故、テロ、それからホームレス、セクハラ等でございます。これらに共通して言えますのは、いわゆる被害者であるということを公表できない方々がかなり多いということと、それから二次被害のおそれがあるということ、したがって極めて専門的で知的な対応が必要であると。これは先ほどと逆で、各省庁一緒に知恵を出してやっていただくということが必要だろうと思いますし、例えばこれは被害者学研究科という学部がある大学がありますが、これは文科省の支援も必要なわけでございますし、日弁連も関係しておられます。
 この部分については、私はいのちを大切にする政治のやっぱり根幹をいっておると思いますし、先ほどの実は収容所の被収容者の方々も一種の主観的な被害者なんだろうと思うんですね。こういうふうに、ある意味じゃ、その原因を自分から説明できない、あるいは客観的に裏付けていただくことが難しい方も私は非常に精神的な被害者だろうと思いますから、できるだけそういう方々もいわゆる被害者であるという認定をしていただくことが具体的な私は救済につながる。
 そういう意味で、この世界被害者学会という世界的にも認知をされておられます、これを少しいのちを大切にする政治として取り組んでいただくことが、よく人権擁護とか人権救済という言葉が出るんですが、人権擁護とか人権救済というと非常に漠然としているんですね。私は、その人権問題に取り組む一つの切り口がこの被害者支援ということ、その方がきめ細かな対応ができるんではないかと思いますが。
 その意味では、中井大臣の方から、こういう意味での更なる対応のお気持ちとか政策についてお聞かせいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(中井洽君) 藤田先生御指摘のこの学会につきましては、昨年八月ということで、我々選挙に無我夢中でしたので、お知らせをいただくまで、恥ずかしいことでありますが知りませんで、大慌てで資料等を読ませていただきました。各都道府県担当者にもこういう学会があるということを含めて十分頭にたたき込んで、お話がありましたように、届けにくい被害者、また心の傷を負われる被害者に、支援センターを含めてどう専門家を配置して心のサポートあるいはまた物的なサポート、こういったものができるか、お手伝いを続けていきたいと考えています。
 警察におきましては、今年、実験的に婦女暴行という面で愛知県が名のりを上げていただきましたので、愛知県のある病院と契約をいたしまして、三人ほど専門家を病院に置いていただく。これはお医者さんとかそういうことではなしに、カウンセラー的な方だと思いますが、そういうことでスタートをするという報告を受けたわけでありますが、私、報告聞きましたら、九時から五時までの勤務だと、こう言うんですね。この勤務体系で本当に暴力を振るわれたり肉体的に被害に遭われた女性の方が相談に行くんだろうか、夜の勤務ということが大事なんじゃないかと、もう少し勤務体系というものを考えたらどうだと言って、今スタートを少し遅らせているところでございます。こういったことを含めて、実態的に本当にお手伝いができる体制づくりというものを考えていきたいと思っております。
 同時に、被害者支援センターの皆さん方と一緒になって、この被害者の体験を小中高等学校あるいは大学、それぞれのところでお話をいただいて、子供さんあるいは学生さんに本当に犯罪というものはどういう被害を人に与えるんだ、こういったことについて真剣にお聞きをいただく、こういう会も昨年から始めまして、大変たくさんの学生さん、生徒さんにお集まりをいただいております。
 いずれにいたしましても、幅広く、しかも専門的にお手伝いができるように、他の省庁も含めまして協調して頑張っていきたいと思います。御支援のほど、よろしくお願いいたします。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 参考までに、私も支援をしております被害者の中に九・一一テロの日本人被害者、二十四名おりまして、この方々の場合には、自分が、その子供さんなりが被害者であるということを言えない立場の方が多い。河村官房長官の時代から進めて、今いろいろヒアリングなんかもやっていただいておりますが、来年十周年でございますが、その辺も是非、なかなか言えない被害者の方のグループの一つとしてまた御支援もお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それで、両大臣ありがとうございました。川端大臣にこれから、項目たくさん挙げておりましたが、時間が迫ってきておりますので若干間引きながら質問させていただきます。
 まず最初に、耐震化及び老朽化対策事業に関してでございますが、四月の三十日に文科省の方から、各県の教育委員会を通して予算措置に応じて準備をするようにという発出をされましたけれども、一部の自治体においては少しためらいというか様子見のような状況もあるというふうに聞いておりますけれども、せっかく総理の指示で予備費を使ってまでということになっておりますから、その辺についても是非自治体が着手しやすいような対応をしていただきたいと思いますが、その件についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 御趣旨を評価していただいて、ありがとうございます。
 当初予算でやる予算の場合は、この学校のこういう工事について箇所付けということで予算を付けますと言って自治体がスタートしていただく、所要の手続を取っていただくということでありますが、こういう命を守るという大きな観点から、子供の住まいであり、災害時の防災の拠点でもある学校の耐震化を加速させようということが、国会の中の御議論も含めて、鳩山内閣の下で総理の御指示で、予備費の使用も視野に入れて可能な場合では夏休みに工事ができるようにということで、万全の対応を取るようにという御指示が閣議でございました。それを受けて、今先生がお触れいただきましたように、四月三十日付けで書類を出しました。
 しかし、憲法上の解釈、今までの運営から、予備費の使用は国会が終わってから、国会がやっているときは財政支出は予算でやるものと。ですから、もし必要であれば国会に予算を出して審議を受けて執行しなさいと。緊急に起こったようなものに関してということで予備費があるけれども、それは国会に間に合わないというふうな精神が基本的に、閣議決定含め、閣議を含めてされているので、表現としても、予備費の使用も視野に入れてということにとどまっております。したがいまして、今、うまくいけば、国会が終わった後に予備費も含めた財政の手当てがされるのではないかというぐらいしか実際申し上げられないということになります。
 それと同時に、予備費を使う場合は、この予備費を使ってここに幾ら予算を付けますという仕組みではなくて、こういう状況があるので使いたいということを精査して予算を付けるということですので、箇所付けという概念ではありません。そういう中の、非常にここはテクニカルな話なんですが、予備費の活用も視野に入れてということですので、役所の書状も非常にそこは持って回った書き方になっております。
 紹介いたしますと、総理が予備費の活用も視野に入れた検討を始めることという指示がありましたということで、文科省としては、平成二十二年度予算の早期執行に努めるべく関係省庁と調整中でありますがと、これは今の当初予算の執行です。総理発言にあるように夏休みを中心に実施予定の下記の事業については、支障なく当初計画どおり着手される必要があります。このため、事業内定前ではありますが、契約準備行為等所定の手続を進めてください。いわゆる事業内定はしていませんが、準備を進めてくださいと。そうすると、本当にやって、後でないと言われたら大丈夫なのかという御懸念を生じていることが今までずっと指摘をされてきましたので、改めて四月三十日付けでこういうふうに書いた文書を書きました。
 そして、加えて、実際に公立学校施設整備費負担金、それから安全・安心学校づくり交付金、この部分に該当する、例えば学校統合に伴う新増築事業、耐震化に併せて実施する新増築事業、地震補強、地震改修、それから危険改築、不適格改築、大規模改造のうち補強、老朽という個別の科目まで書きましたので、これに該当してやりたいという地方自治体は言ってくださいという、準備をしてくださいということで、予備費を視野に入れて、夏休みに間に合うようにというのはこういうことですよということでございます。
 そして、既に県の教育委員会には出しましたが、一部、市町村に十分徹底できているのかどうかという懸念も市区町村にありますので、改めてそれは督励をしていると同時に、全国市長会、それから全国町村会、そして首長に直接情報が伝わるようにということの要請もしております。密接な意思疎通を含めて、そういう戸惑いのないように、実行されるように努力を引き続きしてまいりたいと思いますし、もし個別具体に何か問題があるようでしたら、またお知らせをいただきたいと思います。
○藤田幸久君 済みません、さっきお礼を申し上げただけで、両大臣、どうぞ御退席結構でございますので、そういうつもりではございませんが、言葉が足りませんで。
○委員長(神本美恵子君) 千葉大臣、中井大臣、どうぞ御退席ください。
○藤田幸久君 川端大臣、丁寧にありがとうございました。我々議員が自主的にこういうことであるということを少し各首長さん方にも伝わるように努力をしたいと思います。
 あと十分ぐらいでございますので、ちょっと小まめに質問させていただきますので、簡潔によろしくお願いをいたします。
 高校の授業料無償化に関して、私立高校の方にも私はやはり方法を取っていただく、できるだけ格差を埋めていただきたいと思っている観点から申し上げますが、大阪府のように授業料に標準額を設けることによって低所得世帯において授業料の無償化を実現できる方法を取ったという事例もございますが、こういった方法というものをもう少しほかの県も含めて実現したいと思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 授業料の支援をするということでありますが、御案内のとおり、私立は平均で三十五万円なんです。公立の場合が約十二万円ということでありますので、その部分では特に低所得者に対してはなお手厚い支援が必要であるという認識はいたしておりまして、現状で約三倍の差があるということであります。
 しかし一方、私立高校の授業料というのは実は千差万別でありまして、平均三十五万円と申しましたけれども、都道府県別でいいますと、大阪府の平均が最高でありまして五十四万九千七百六円、最低は鳥取県平均で二十万六千五百七十一円、全国平均が三十五万四千五百五円。ところが、学校別の部分でいいますと、最高は百二十万円、最低が十六万円。これは、やっぱり高校の建学の精神、授業の中身含めて、それぞれの自主独立のことでやっておられるということと、地域事情もあるんだと思います。
 そういう中で、大阪府は、御指摘のとおり、私立高校生徒就学支援推進校というのを指定しまして、この学校に行っている人に対しては標準を五十五万円と定めて、標準まで、五十五万円までは出してあげますと、そして五十五万円を超える授業料を取っているところは、超えた分は給付型奨学金などで学校が負担してくださいというお願いをしているんですね。ということであります。
 そうすると、先ほど申し上げたように、学校によって建学の精神でいろいろあるときに、都道府県がいろいろその地域事情にかんがみて大阪府のようにおやりになることは一つの選択だというふうに思いますが、国としては、一定の水準を決めた瞬間に、それより高いところは安くしろということを言っているに等しいことになりますので、やはり私学の独自性ということから見ると、そこに関しては相当慎重な対応をしないといろんな問題が起こるんではないかという懸念を持っております。
 そういう意味では、都道府県の実情に合わせていろんな形で就学支援をしていただいておりますので、そういう部分も含めて、国としては二百五十万円程度以下と三百五十万円程度以下に対してそれぞれ倍額あるいは半額増額という形を取っておりますし、実際にはそういうことでの対応をしていただいておりますので、そういうようなのを工夫しながら、あとは給付型奨学金というのを国会でも議決していただいておりますので、そういう対応を考えていきたいと思っております。
○藤田幸久君 では、ちょっと急いで、私立小中学校の方にも移りたいと思います。
 同じように、低所得世帯に対して高校無償化と同様に授業料補助を導入することができないかと。これも鳥取県の方で高校無償化と同様の十一万八千八百円を支給するという方法、知恵を出しておやりになっているようでございますが、要するに、私立小中学校だけある意味では抜けちゃったんですね、今回、対象から。それで、鳥取の場合、知恵を出しておられるんですが、こういう方法についてはいかがお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 小中学校はいわゆる義務教育ということで、希望する者は全員公立で受け入れるということを基本にしております、義務教育ということで。高校の場合はそうではありませんので、義務教育と義務教育でない部分は違いがあるというふうに思います。
 そういう中で、制度上で申し上げれば、そういう前提に立っているという意味では、私立の小中学校に行かれるというのは親の選択ということが基本にあるということですので、義務教育での受皿を完全にするという、すべてを受け入れるということにおいて、小中学校の私立の授業料を云々ということに関して今まで検討をしていないことがそういう理屈であります。
 ただ、現実的にやはりいじめの問題とかいろんな環境に合わない不適合とかで転校をしてそういう私学を選んでいる方もおられるし、低所得者の人がおられることも事実であります。そういう方に関しては、いわゆる奨学金というふうなことで対応するのがいいのではないかと私たちは思っています。
 そういうときに、これは鳥取県ですか、これは例としてあれなんですが、鳥取県にある六十五校のうちの二校で、これは中高一貫でやっておられるところで高校と中学校とセットなので、そこに今回の高校無償化に伴って対応されたのではないかと推測をいたしております。そして、生徒数でいうと鳥取県の全生徒数の一・二%ぐらいが私学へ行っておられるという、この対象でありますので、全体的に言うと、中学校でいうと全体の私学で七%ぐらいですので、鳥取県というところでの御検討が、今そのまま全国的にどうするかというと、相当規模の違い、中身の違いがあるということと義務教育の制度上の原理ということから、直ちにということを制度上こういうことに広げることは今考えていません。
○藤田幸久君 急ぎますが、もう一つ、この高校無償化等に関しての関係で、いわゆる教育特区の学校、株式会社立学校についても何か方法がないかと思っておりまして、私も実は何を隠そう二人の子供たちが不登校の経験がありますので、こういう学校に支援はしたいと思っておるんですけれども。
 それで、もちろん学校運営費の透明化等はしっかりやっていただいて、教育基準を満たすという前提でございますけれども、今やはり不登校生が多い中で、こういう教育特区の学校は非常に特徴を生かした進学率もいい教育をしておるというふうに理解をしておりますので、経常費の助成が行われる仕組みというものをやはり是非積極的に検討していただくべきではないかというふうに思いますが、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) いわゆる学校に対する助成ということは、特に私学の問題は憲法上の解釈をどうするかといういろんな議論がありました。
 そういう中で、現在はいわゆる普通の学校は学校教育法、それから私立の場合は加えて私立学校法、私立学校振興助成法の部分での監督規定というもので、公の支配に属しているということの条件というか環境の下で私学助成が行われていると。そのときに、いわゆる株式会社立の場合はそういう適用を受けていない。それで、やはり助成をしようと思うと株式会社同程度の規制を考えないと、好きにやってください、助成はしますというわけにはいかないのではないかというのが基本的な認識です。
 そういうふうにしますと、法人の解散命令、あるいは収容定員の超過是正命令、予算の変更勧告などの規制というのはどうしても最低限要るのではないかと。そうすると、株式会社の特性を生かしたまま学校を設置するということは、やっぱりちょっと反する話になります。学校の問題がうまくいっていないからその株式会社は解散しろというわけにはいきませんという、要するに特区としての特性を生かしながらという部分と、この趣旨でいう部分では議論の余地が相当あるのではないかと。
 それと、一方で収益を上げて利益の私的配分を行うというのが原則の株式会社に経常経費助成を行うということが、国民的な理解の整理も必要なのではないかということでありまして、当然ながら、学校を設置している株式会社が学校法人をつくること自体を阻害しているわけではありませんが、株式会社のままで特区的にやっておられる方をそのまま条件なしに経常的な経費を助成するということには相当いろんな課題が多いというふうに今思っております。
○藤田幸久君 それは大臣、ちょっと政治主導で突っ込んでほしいと思いますが。
 最後の質問に行きますが、専門学校、いわゆる、雇用の関係でいいますと、の方がはるかに就職率が高い。今、大学卒業して新卒無業者が多いと。やはり雇用ということが今重要な中で、もう少し専門学校の特性を生かした雇用対策をもっと積極的に進めるべきではないかというふうに思っておりますが、一分でお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 専門学校のどうしても就職の方が成績がいいというデータもあります。ただ、大学の場合、同じように比較すると、大学院に行く人はその他に入って、就職してない人に入るとか、いろんな数字上の問題はありますが、大学を出てから専門学校に行くという生徒が結構八%ぐらいいるという意味では、やはり大学の中の職業教育的なものがもう少し充実するという観点と同時に、専門学校の機能をより強化するということも大きな役割として必要だというふうに思っております。
 そういう意味で、今年度新たに新規の予算を九億七千五百万円、専門人材基盤的教育推進プログラムというのをつくりました。これは大学も含めてでありますが、主には専門学校のそういう就職、社会で役に立つ機能の部分をしっかり身に付ける人材を育成するという意味で専門学校の部分に応援をするプログラムをつくりました。先生の御趣旨は多分そういうことをもっと強化してやれということだと思いますので、趣旨を生かしながら、またいろんなお知恵をいただきながら、我々もその役割は非常に大きいと思っておりますので、これからもしっかり充実して応援をしてまいりたいと思っております。
○藤田幸久君 ありがとうございました。
 終わります。
○那谷屋正義君 民主党・新緑風会・国民新・日本の那谷屋正義でございます。ちょっと声がかれてしまっている、聞きにくいところがあるかもしれませんが、お許しください。
 二〇〇八年度の決算ということで、二〇〇八年度といいますと、教員出身の私にとってはやはり忘れられない一つの大きな出来事、つまり教員免許更新制度というものが実施されるということで、取りあえずこの年は試行された年であります。
 予備講習、この試行では、受講料を無料としたということの中で、一定の受講枠に対しての応募が殺到して相当の混乱が生じたわけであります。一方、各大学に対しては文部科学省が講習の施行費用の一部を支援したり開設を強く要請したため、それなりのこま数が計画されていたけれども、地域の受講ニーズを文科省や教育委員会が把握した上で大学等と連携を図りながら用意したというふうなものではなかったために、各地で需給ギャップが発生したというような総括もされているところであります。
 元々この更新制の目的というものは、とりわけ政権交代後の国会論議等も通じて、いわゆる不適格教員の排除ではなくて、定期的に最新の知識、技能を身に付けることということで明確にされてきているのではないかというふうに思っております。こうした経緯を含めますと、失効という害毒を含んだ更新制を、私もこの間何度か様々な委員会で批判をしてきたところであり、早急に見直すべきではないかと思っているところであります。
 また、これまでの更新講習の実施状況などから見ても、更新講習の内容は現行の現職研修体系の一環として位置付けが可能であるということも明確になってきているところであります。
 現在、政府において教員にかかわる採用、養成、研修体制の見直し作業が始まっているわけでありますけれども、更新講習とこれまでありました十年経験者研修の実態から見て、少なくとも更新講習の選択領域については、自らの問題意識に基づく自己研さんという実態から見ても、十年研と分けて考える必要がないのではないかというふうに考えるところでありますけれども、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 教育現場の専門家の先生にお答えするので、かなり緊張する答弁になりますが。
 よく御存じのとおり、十年研修と免許更新の部分の重複も含めての議論も今までもずっとあったことも事実でございます。私たちは現状認識として、例えば今年から新学習指導要領の下の教科書もスタートいたしましたけれども、時代の変化とともに教える中身も幅広になり、そして量も増えてきているということ、それと同時に、子供たちを取り巻く環境も激変をしているという意味で、教える中身の知識と同時に教える技術的なテクニックの問題も、それから保護者の問題や地域社会の問題含めて、それとメンタルな問題含めて、非常に先生の負担が大きくなっていると同時に、求められる資質も幅広に多くなってきていると。そういう意味では、これからの先生の在り方としては、より数を増やすと同時にレベルを上げるということを、マニフェストでも質と量の向上ということを挙げてきました。その質を上げるという意味での免許の在り方を抜本的に見直したいということで、現在、鈴木副大臣の下で精力的にいろんな議論をし、取りまとめをいただいています。
 そういう中で、現職の先生も含めて、何らかの研さんを積んでいただき、それがキャリアアップになるということは必要であろうと。それが、どういう形が必要であるのか、評価をどうするのかということを今一生懸命詰めているところでありまして、そこに向けて今の十年研修も、それから免許更新の制度も収れんされていくべきものだというふうに思っております。初めからこれを廃止するのを前提にとか、あるいはこれはもうこの半分の自己研さん部分はいいじゃないかというふうなことよりも、もっと全体の絵をかいたら結果としてこちらの方はこういうふうになって吸収してしまいましょうというふうになるんだと思っております。
 そして、一方で、失効ということであるのが今の制度ですので、これを云々ということになると法改正になってきますので、そういう意味では、今やって受けていただいている方の部分が、せっかくのお金とエネルギーを使っていただいた部分が後にも生きるようにしながらこれからの制度設計を精力的に進めているところでございます。
○那谷屋正義君 今大臣からお話しいただきましたように、教壇に立つという者が自らを見詰め直す機会を持って研さんに励むということは職務の一環として当然行わなければならないということで、私もそう思っておりますし、我が国の教育の質を高めようとするならば、それがすべての教員が自ら進んで取り組めるような適切な支援が不可欠であるということは申し上げるまでもないというふうに思っているところであります。
 また、現行の、現行といいますか、教員免許制度の抜本的な改革というふうに、短く言えばそうなるのかなと思いますけれども、それに向けて今検討されている、検討していくということでありますけれども、この夏の段階では、やはりヒアリングや委託調査などを行うことが公表されたにとどまるというふうにも聞いています。
 要は、採用、養成、研修などにかかわる一体的かつ抜本的な改革案が実施されるまでの間は、今お話をされたように、失効制を前提とした更新制が存続せざるを得ないということになるのかというふうに思うわけであります。それは、私流にあえて言わせていただければ、致命的な欠陥を持つ現行免許更新制の不利益を被ってしまう教員の方々が毎年新たに九万人から十万人生まれるということをも意味するというふうにも言えると思います。本来ならばとてもあってはならない事態でありまして、政権交代後、つまり政府・与党としてこの問題に真摯に向き合うためにも、せめて来年度に向けて更新対象の教員が自発的に更新講習に臨めるような条件整備を速やかに行うことが重要ではないかと考えるところであります。
 そこで、一つ具体的な提案をさせていただきたいと思います。
 教育委員会が中長期にわたる計画的な研修体系を考える際に、更新講習を現職研修の一部として明確に位置付ければ、子供と向き合う時間の確保が課題となる中で、効率的な研修日程が組めるはずであります。現在も受講が義務付けられている更新講習の内容が有意義であり、またそれを教育行政として活用するというのであれば、失効にかかわる規定を外した上で、現職研修の、つまりは十年研の一部として、更新講習を導入した国と任命権者の責任において、受講機会の確保と受講負担にかかわる実質無償化などの軽減策を講じることは最低限の責務ではないかと考えておりますけれども、見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) ずっとそれは議論になってきたところでありますが、教員免許更新制度導入の附帯決議においても、「現職研修と免許状更新講習との整合性の確保、特に十年経験者研修の在り方について検討すること。」とされておりまして、これを受けて、十年経験者研修の校外研修二十日間程度について、五日程度、免許状更新講習の三十時間に相当の日数を短縮することも可能である旨を通知をしてきました。
 同時に、教育委員会のその十年研修も要件を満たせば免許状更新講習として認定を受けることが可能でありまして、実際に、四県三市、岩手、秋田、岐阜、岐阜市、岡崎市、鹿児島県、鹿児島市等は現職研修が免許状更新講習と兼ねて行われているということで、その部分では、受講者の費用はこの部分は発生しないという部分の軽減策が取られていることもあります。
 そういう意味では、県の教育委員会の判断で柔軟な対応ができるようにということでの要請と指導、指導というか通知はしておるところであります。だから、一緒にやること自体は工夫してやっていただくのは十分にできるし、国会決議でも工夫しろということであるということで、やっていただいたらいいと思います。
 ただ、失効に関しては、先ほど申し上げましたように、法律事項でありますので、失効するということであれば、その失効ということを止めるという法律改正が必要になります。そういう部分では、先生おっしゃったように、これが何か懲罰的に不適格教員を排除するためにこういうものをやるものではないという意味では、一定の部分で研修を受けてもらったら更新をされるという意味は、何かある種懲罰的、表現が微妙かもしれませんが、何か悪い人を見付けるために、失効させるためにやっているものではないという趣旨は前からの国会議論で確認されているところでありますので、その部分では、新たな制度で包含することで、今この失効するためだけの法改正を考えていることではありません。
○那谷屋正義君 今、官製研修との兼ね合いも各県の工夫でできるというふうなお話をいただいたわけでありますけれども、時間的な問題もさることながら、これ附帯決議あるいは議論の中でも当時行われたわけでありますけれども、先生方の費用負担というのも相当掛かっております。
 まず、受講費に、三十時間ということであれば、一時間千円といえば三万円掛かるわけでありまして、さらに旅費、あるいは島になると宿泊代、様々な費用が掛かってくるということの中で、ここの部分をやはり全部自己負担をするわけですね。そうすると、官製研修においてはその部分については一定保障がされるわけでありますから、そういう意味ではその部分について何らかの手当てができないか是非御検討いただきたい。これが、例えば政権が替わったことで少し違っているよということを現場の先生方にも理解をしていただく一つの部分ではないかと、こういうふうに思うわけであります。
 さらに、今検討中ということでありますが、結論がいつということについてはなかなかまだここでは明言できないというふうに思います。仮に二〇一一年度においても更新講習が存続する場合には、十年研等の経験者研修と一体的な運用を行えるように、今申し上げましたように具体的な検討をし、例えば概算要求の際にはしっかりこの部分について盛り込むとともに、その政策目的、趣旨等を全国の教育現場に周知徹底することをここでは強く求めておきたいというふうに思っております。
 なお、この二〇一〇年度、今年度は修了確認期限を迎えるいわゆる第一グループというのがもう更新の手続をしなければならないということで迫られているわけでありますけれども、この間、諸般の様々な事情で講習を受けられなかった教員への対応についても、修了確認期限の延長などにかかわる措置をこれまで以上に最大限かつ柔軟に講じていただきたいということをここでは求めておきたいというふうに思っております。
 一つ違う観点から。教育実習が教員になる前に当然行われるわけでありますけれども、この教育実習の学校ですけれども、教育職員免許法施行規則では、教育実習の対象となるのは学校教育法の学校というふうに規定をされておりまして、外国にあります日本人学校は実は対象となっていないということであります。
 文科省としては、教育実習の重要性等を踏まえた観点から見直しを検討中というふうに聞いておりますけれども、日本人学校の教育実習を望む学生の評価については、もちろん送り出した大学側がどのように責任を持てるかというような、そうした課題もありますけれども、しかし教育実習等の本義が貴重な現場体験を積むということにあるのであれば、海外に在住する子供たちの教育機会保障に取り組む日本人学校を教育実習の対象に新たに加えるということは、世界に開かれた知見等をはぐくむためにも時代の要請ではないかというふうに考えるわけであります。その扉が開かれるように、具体的かつ速やかな検討を進めるべきではないかというふうに思っています。
 もちろん、これにかかわる費用はこれはある意味全体に掛かる話ではなくて、希望者というか、それができる条件の人という意味もありますから、費用は自己負担というものが原則になるわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) 委員御承知のように、教育実習は学校教育法上の学校において行われるということになっております。
 御案内のように、海外にある日本人学校というのは学校教育法上の学校でない、こういう位置付けにございます。したがいまして、教育実習の対象として直ちにということには幾つかの課題がございますが、一方で、委員御指摘のとおり、教員が国際感覚を身に付けていくということはこれから非常に重要になってくると思っておりますので、教職の希望者が日本人学校を始め海外でボランティアであるとかインターンシップであるとか、そうした様々な経験を積む、そのことを授業として、あるいは単位として認めていくということは極めて有意義だというふうに思っておりますので、今日の御提言も踏まえまして、この教育実習以外も含めた教員養成課程全体の在り方の中で、資質向上の有力な御提案の一つとして見直しの中で検討してまいりたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 是非、前向きに御検討いただけたらと思います。
 それから、この二〇〇八年度といいますと、全国学力調査が二〇〇七年度、二〇〇八年度、二〇〇九年度というふうに悉皆で行われた真ん中の年になるわけであります。この三年間の悉皆調査のデータ蓄積によって、全国の教育委員会や学校で教育に関する検証改善サイクルの構築も着実に進んでいるというふうにされています。
 そこで、昨年暮れの事業仕分の指摘を踏まえて、今年度からは抽出調査に切り替えた上で公立小中学校の三割を対象とする抽出調査とされたわけであります。この結果、それまでは各年度でテスト実施に六十億円を要していたものが抽出への変更によって三十億円に圧縮をされたということで、その方向性については私も評価をするところでございます。
 しかし、もう一度この学力状況調査というものの目的というものは何なのかということを再度確認をしながら、今、来年度以降どうするか。今年度はそういうふうな形でやられましたけれども、来年度以降どうするかということについては、やっぱり一つの課題になってくるのではないかと。
 例えば、悉皆であったがために何か問題が起こったということは、これはもうマスコミ等を通じても出てきているわけでありますけれども、悉皆から抽出に変えたということの意味をしっかりと文科省としてはやはり押さえておく必要があるんだろうと。
 そうすると、今回、都道府県ごとにあるいは各市町村ごとによっては、手を挙げたところは、うちは悉皆でやるよと言ったところについては認めるというふうになっているわけでありまして、そうすると文科省のスタンスというものがちょっとあいまいなものになってしまう可能性があると。やはり、悉皆から抽出に切り替えたということについては、こういうところを改善するために抽出に変えたんだというものがあると思うんですけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 三年間の悉皆の調査によって、全国的な学力の水準だけではなくてそれぞれの学校レベル含めて、悉皆ですから、すべての分の学力の状況が把握をできたと。その結果いろんな知見が得られたことは事実でございます。大規模である、中規模、小規模である、あるいは都会である、地方であるというふうな物差しで学力に差が出るものではないとか、しかし例えば生活習慣は学力に差が出るとか、あるいは、基礎はそこそこできても応用が極めて弱いとか、表現力が苦手であるとかいう、いろんな課題が出てまいりました。そういうことを生かして教育課程の中身の充実強化、あるいは学校運営の在り方、子供への指導の在り方等々で一定の知見が得られた評価をしております。
 そして、三年間悉皆でやったことによるデータ蓄積で基本的なサイクルは承知したという中で、これから引き続きやることは必要であるという基本的な今立場にありますが、それは、国の義務教育を維持推進をしていくという立場で全国的な児童生徒の学力の水準の把握は必要である、そしてそれがおおむね都道府県レベルの統計学上比較でき得るぐらいの抽出で把握は十分であろうということの認識で今回抽出に切り替えました。仕分で指摘される以前に決めましたので、仕分の結果変更したものではありません。
 そういう中で、とはいえ、それぞれの学力の維持向上は学校あるいは市町村それぞれの単位で、特に学校が、先生が努力してやられるときに、せっかくあるのであればそれをうちもやってみたいという御希望があれば、それはサービスを提供するということで、問題の提供と問題の配付、当日に配付することまでは御希望があればお受けをいたしますということをいたしました。
 悉皆を抽出に変えたのが、だから抽出対象以外は希望してもやらせてあげないというふうなことを考えたわけではありません。ただ、データ的に統計を取る場合は抽出でやったものしか統計は取りません、採点もいたしませんので、あとは、そういう問題があるということを、御利用いただくことはどうぞ御自由にということで今やらせていただいていますし、今回、そういう意味で、小学校で全体でいいますと結果としては七二%、中学校七四%が何らかの形でこのテストに参加をしたということでありましたが、現在、参加した、しなかった学校に対してかなり詳細なアンケートを今実施をしておりまして、どう評価しているのか、抽出されなかったのになぜ参加したのか、なぜ参加しなかったのか、これをどう評価しているのか、注文があるのかないのかみたいなことをかなり詳細に今アンケート調査をしています。そういうようなのを踏まえながら、これからこういうものがどうあるべきか、一部では算数、国語だけではなくてほかもやってほしいという要望もあれば、悉皆でやっぱりやってほしいというのもあれば、いろんな意見があることは事実であります。それをしっかり踏まえながら、これからの分は、来年度の在り方について今精力的に作業をしているところでございます。
○那谷屋正義君 大体今の文科省の考え方というのは理解をしたわけであります、理解というか分かったわけでありますけれども。しかし、やはり悉皆から抽出に変えたということについては、今事業仕分の前にもうお決めになったというお話ですけれども、この間、我々が野党時代からも当時の文科省にも質問をしていたわけでありますけれども、悉皆であったがために大変、教育界において、学校現場において、非常に教育上余り好ましくない状況というものが生まれていたということも事実でありまして、そういったことを踏まえて悉皆から抽出に変える。あるいはもう一つは、授業時数というものが確保されなければならないという一方で、この学力テストに係る様々な時間数というものを、先生方の様々な負担というものについて考えると、このまま悉皆ということがいいということにはならないというふうな、そうした観点でこれを抽出に変えたというふうに私は理解していたんですけれども。
 もし私の理解どおりであるとすれば、今後この学力状況調査の見直しの視点に、今私が申し上げたようなことも含めて在り方、例えば今、毎年行うことが必要なのかどうかというふうなことも実はあるのかと思います。あるいは、統計上云々という話がありましたけれども、これが本当に三〇%必要なのかどうかという問題もあるかというふうに思いますし、悉皆であったというのは、これまで本当にいたずらに競争心をあおる、うちはやっと一位になった、うちは二位になったとかというふうな、そういうふうなことのみが先行することによって、本来子供たちが養わなければならない学力あるいは学校での様々な教育、こういったものが見失われてしまいがちな部分というのが今まであったわけでありますから、是非そのことを踏まえてこれの在り方というものについて御検討をいただきたいというふうに思うわけでありますけれども、もう一度それについて御見解をお願いしたいと思います。
○副大臣(鈴木寛君) 実施頻度については本当に様々な御議論がございます。今委員の御指摘のように、数年に一度の頻度で調査を実施すれば十分であるという御意見もありますけれども、一方で、教育施策の改善や教育指導の充実に生かしていくためには毎年度調査を実施することが適当であるという意見もございます、これは抽出でということでございます。
 例えば、この三年間で分かったことは、少人数学級あるいは少人数指導に大変力を入れた県、県知事さんの御尽力で、そういった県はやはり、もちろん学力がすべてではありませんけれども、この学力テストにおいても少人数学級、少人数指導の有効性ということがはっきりと確認をされたというふうに思っております。そのことを契機に、例えば、そのトップは秋田県、二位は福井県でありましたけれども、その隣県の例えば福島県などでは、今知事さんの大変なリーダーシップによって、県単独で相当精力的な教員数の確保、拡充、それによる少人数学級、少人数指導の実現と、こういったことが行われていることも事実でございまして、そうした意味で教育施策の改善にこのことが大きなきっかけになったし、そうした頑張っておられる知事さんの御努力をフォローアップをさせていただくという側面もあるという面もございまして、こういういろんな御意見がございますので、先ほど来大臣からも御答弁申し上げておりますように、今後の専門家、有識者、教育関係者の御議論の中で幅広く御意見を伺って検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○那谷屋正義君 今、鈴木副大臣から言われたように、そういうふうなデータが得られるということについては、私はこの状況調査というのが有効であるなというふうに思うわけでありまして、今言われた全国でずっと一位を取っている秋田県を見ますと、教員の一人当たりの児童生徒数が全国で最も少ないというような状況が出ていまして、これを見ると、今言われたことは本当にそのとおりだなと。こうしたデータを取るということは文科省にとって非常に必要なことだろうと、このように私も思っているところであります。
 ただし、例えば加配という措置がある県で行われたと。この加配措置、一年だけの加配だということになると、この一年加配したことが良かったのか悪かったのかということについては、一年だけではなかなか理解できない部分があるわけでありまして、そういう意味ではやはり一定の期間を置きながら、しかも定期的にということでありますけれども、毎年ということじゃなくてそういった部分でやるということを考えてもいいんじゃないかなと、こんなふうに思いますので、是非検討の中に加えていただけたらと、こういうふうに思っております。
 時間の方が残り十数分になりましたので、次の議題に移りたいと思いますが、休職者にかかわって〇八年度の文科省調査というのがありまして、今日、皆様方にお手元にお配りをさせていただいた資料一を御覧いただきたいと思います。
 九九年度から〇八年度まで載せてございますけれども、この十年間の中で病気休職者約二倍、そのうちの精神疾患による休職者数が三倍というふうになっております。直近の文科省調査で、その病気休職の八千五百七十八人というのは、これ前年度から比べると五百九人増えているわけであります。そして、そのうちの精神疾患が五千四百人で、前年度比四百五人増えているということで、増えた分同士をかんがみても、八割が精神疾患であるというような今状況になっています。
 教職員というのは、もうこれは私から言うまでもありませんけれども、一般企業と比べて仕事のやりがいあるいは喜びという部分が極めて高い職業でありまして、いわゆる報酬、労働条件というものについては極めて低い、過剰内発の状態にあるということはこれまでも指摘をされてきたところであります。こうした過剰内発の状態にある教職員というのは心身に疲労を抱えても懸命に働き続けるために、熱意ある教職員ほどいわゆる燃え尽き症候群といいますか、バーンアウトシンドロームやストレス性疾患などを誘発しやすく、この状態が長期的に続くと、まさに休職をしなければならないというところに行ってしまうということであります。
 昨年三月のこの決算委員会でも触れたところでありますけれども、この調査結果に表れておりますように、教職員のメンタルヘルス対策というものがこの間、後手後手に回っていたのではないかというふうに思うところでありますけれども、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 議員御指摘のように、休職者、その中の精神疾患というものでの休職者がもう激増しているということは極めて深刻な問題でありますし、背景には今言われたようにいろんな問題がありますし、基本的には真面目に一生懸命取り組めば取り組むほどどんどん大変になってくると。それは先ほど教員免許のときに申し上げましたけれども、教える中身は増えるし、生徒もいろいろと対応は個別にきめ細かくやらなければいけないし、地域との対応、父兄との対応を含めて幅広に難しい問題が次から次からいっぱい起こってくるということでいうと、極めて多忙であるということが一番大きな背景にあると、そして課題が多過ぎると。
 そういう意味で、一番大きな対策としては教員の数を増やすということに一番初めは尽きるんだろうということで、今年度は、七年ぶりですか、実質増という初めて増員が実現することができましたが、その中でもやはり現場に、生徒たちとの一番の本来の仕事に全力ということでいうと、附帯の業務をできるだけ減らせるような対応という部分でのサポート体制とか、教員の数を増やすと同時にサポート体制とかいうことと同時に、やはり気軽にみんなで先生同士で相談をできるというコミュニケーションをもっとつくるようにとかいうのと、いろんな、例えば地域や父兄や子供の問題に対しての先生の対応自身で先生が非常に悩まれるということが多くありますが、それは本人のトレーニングだけではなくて、やっぱり専門的に対応しなければいけない問題がもう山積しているということで、スクールカウンセラーとソーシャルワーカー含めた部分をやっぱり強化するというふうな対応と同時に、不幸にしてそういうふうに心に痛みを持った先生にいかにきめ細かく対応できるかに懸かっているというふうに思いますので、いろんな切り口からできることを最大限やってまいりたいというふうに思っております。
○那谷屋正義君 今御答弁いただいたように、まさにそうした手だてが今大変重要になってきているということであります。そんな中で、今大臣がお話しされたように、多忙化解消策の本命とも言える教員の定数増について、今年度予算ではそれを実現していただいたことについては私の方からも高く評価をさせていただいているところであります。
 ただし、もう一つ、この多忙化解消のための方法としては、いわゆる様々な事務負担というものが今物すごく多いわけで、これをやはり軽減していかないと、なかなか多忙化というものについて、要するに、多忙化ということは何を言わんとするかというと、もう御案内だと思いますけれども、教員と子供が向き合う時間を確保するというこの部分でありますけれども、そこの実現には結び付かないということであります。
 市町村教育委員会において調査照会の見直しや改善を図ったと、こういうふうな結果を見て、図ったというところが三七・六%であります。調査研究、つまりモデル校、こうした事業の見直しや改善を図ったというところは二二・六%というふうに数字的にも低いわけでありまして、十分に進んでいない現実があるわけであります。
 加えて、教員に対するメンタルヘルス対策の決め手の一つになるはずの労働安全衛生管理体制の整備状況からしても、事の深刻さに比べて緩慢なペースで推移してきたことは否定できないところであります。
 お手元にお配りさせていただいております資料二の方でありますけれども、労働安全衛生管理体制整備状況の推移ということで、九九年から二〇〇八年までございます。衛生推進者の方も大分整備されてきたとはいえ、まだ八五%。とりわけ産業医については六九・八、六四・六という、こういった状況になっているわけであります。
 やはり学校というところは、教員がまず健康であるということによって、その顔色を見て子供たちというのは元気になるかならないかというのが、いい悪いは別にして、これ本当にそういうことが起こるわけでありますから、そういう意味では、やはり先生方の心身の健康というものについては本当に重要な問題であるわけであります。
 鳩山政権も、人の命を、そして働く者の尊厳を何より大切にするというふうに言ってきているわけでありますから、それはまさに、論より証拠ではありませんけれども、この労安法が定める各規定の一〇〇%、これは当たり前のことだと思うんですけれども、この一〇〇%を目指して、しかも都道府県教委にとどまらずに市町村教委も含めてしっかりと御指導いただきたいというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、先生の職場も間違いなく働く現場でありますので、そういう部分ではいわゆる労働安全衛生法において決められる部分を遵守しなければならないのは当然でございます。
 そういう中で、衛生管理者、衛生推進者、産業医の選任が義務付けられておりますので、文科省としても当然ながらしっかりとした整備をするようにというのを各種会議で指導してきたところでございますが、今御指摘のように、例えば産業医ですと、小学校で六九・八%、中学校で六四・六%ですか、そして高等学校は九八・五%ということで、高校が多いですから合計でいうと九四・六%ですが、小中学校がやっぱり非常に悪い。そして、やはり、逆にいろいろ大変な業務で負担掛かってメンタルにストレス多いのは、むしろ小学校、中学校の方が多いということも含めてですね。ちなみに、ちょっと調べてみましたら、民間の事業場、これ労安法はあまねく職場に適用されますので、民間の全事業場でいいますと産業医は七五・四%です。そういう意味でも、それよりは劣っているということもあります。
 そういう意味では、各学校でやっぱりきちっと整備されなければいけないということでありますので、御指摘も踏まえて、改めて都道府県だけではなくて市町村を対象としても、しっかりと市町村を対象とした会議等々でも周知するなどして、市町村教育委員会にも指導を強めてまいりたいというふうに思っております。
 ただ、前段でいろいろ通知、通達を発しますと、そして調査をするというと、また山盛り掛けてという、ここの悩ましさがあるんですが、効率よく、そして余り出すと、何か実際は、先ほどの藤田先生の学校の話にしても、伝えてほしいのが本当に伝わっているのだろうかという不安があったりということで、これ結構悩みながらなんですけれども、めり張りを付けて、省略できるいろんな通達とかいうのは効率を図る中で、こういう本当に大事なところはしっかり伝わるように工夫をしてまいりたいと思っております。
○那谷屋正義君 確かに、通達、通知が多いことによって学校の様々な事務が増えているということは事実でありますけれども、しかし、今大臣が言われたようにめり張りが大事でありまして、必要な通知、通達をも省略してしまったらこれは何の意味も成さない、しかし余計なものは一切省くと、あえて力を入れて言わせていただきますが、余計なものは省くということがやはり重要ではないかと、是非お願いをしたいと思います。
 ちなみに、私のおりました横浜というところでは、学校数が、義務制の学校が五百八でしたかね、五百十近くあるんですけれども、その中に産業医がたったの五人であります。これではその機能を十分に果たすことができない。これはもうこの委員会で前もお話をしたんですけれども、一人の産業医が受け持つ学校が二十校から三十校だというふうに言われています。そうすると、産業医が回り切るのに十年近く掛かるんです。そうすると、一人の先生が一つの学校にいられるときというのはもう大体六年ぐらいと決まっていますから、一生産業医に巡り合わないというこういう事態も生まれるわけでありまして、そうなると、このことについては全く機能しなくなってしまうわけでありまして、まあ産業医がいればそれですべて健康になるということではないんですけれども、やはりそうした整備体制というものを、これは指導だけではなくて、横浜市の教育委員会なんかが言っておりますのは、やはり産業医をお願いするための費用がどうしても足りないんだと、こんなようなことも言っております。そういう意味では、またこれについても工夫をいただけたらというふうな、こういうふうなことについても工夫をしていただきたいということを今のところでは要請させていただきたいと思います。
 最後に一つでありますけれども、図書購入費にかかわる交付税のいわゆる目的外流用についてということでありまして、〇七年度より図書購入費にかかわる地方交付税の基準財政需要額が約百三十億円から二百億円程度まで引き上げられました。
 図書購入費にかかわる交付税増の効果のほどはといえば、残念ながら予算化率大体七八%程度ということで、かつてこの図書購入費というのは義務教育費国庫負担制度の項目の中に入っていたわけでありまして、だとすればこれは間違いなく一〇〇%やれるわけですけれども、これが一般財源化すると、交付税化されたということの中で、いわゆるその目的外流用に使われてしまっている例が非常に多い。一〇〇%を超えるところというのは東京都、山梨県、栃木県、愛媛県の四都県のみということでありまして、青森県、北海道に至りましては四二%、四九%と、半分を切るというそういう状況になっているわけであります。
 こうした実質的な目的外流用というものがこのまま看過されていいというふうにはならないと思いますけれども、文科省として、財源の問題、取組に限界があるとはいえ、どのような改善策を模索する決意があるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) お答えする前に、先ほどの横浜市の問題は、横浜市は市立学校五百十二校、高校九、小中五百三で産業医が五人とおっしゃったんですけれども、労働安全衛生法上、産業医を選任する必要とする学校というのは職員数が常時五十人以上ということですので、五十人以上の学校は小学校一校、中学校四校、高校四校、特別支援学校六校ということで二十校ですので、二十校で五名選ばれているということだけ数字的に御紹介しておきたいと思います。
 それから図書購入費の問題ですが、いわゆる財政上の処置として、義務教育の国庫負担金の変更に伴って一般財源化されました。そういう意味で、一般財源化という意味では積算根拠としての図書購入費としては計上いたしておりまして、その分の手当てとして単年度で二百億円ということで、むしろ増やした形で財政処置をしておりますが、それが一般財源ということで、あとは交付された都道府県が自主的に使うという、まさに色が付かないお金になっておりますので、それをどう使うかはその自治体の判断という趣旨でありますので、目的外使用という表現がなじむかどうかは議論が多分あるんだというふうに思います。
 そういう中で、私たちは地方分権を進めて、地域主権の中でそれぞれの地方自治体がいろんな財源をできるだけひもなし、色なしで、地方のまさに主権で首長、議会、住民の意思形成の中で使われるべきであり、そういう中で、それの行政の評価は主権者たる有権者が評価すべきであるという理念からいうと、基本的には全部これぐらい要るだろうという目当ての中でというのが一つの考え方です。しかし一方、義務教育に係る部分は一定のやはり基準があるべきではないかと。これが多分、これからも我々の目指す地域主権という部分の財源論と、その使途に関しての一括交付金化等々の部分がどこまで細分できるかという議論とも重なる話だというふうに思っています。
 そういう部分で、今のところはできるだけそれに見合うという趣旨の手当てとして、文科省としてはできるだけたくさん手当てできるようには最大限これからも努力をしていきたいと。そして、そういう図書は非常に重要であるということを各県、市町村の教育委員会において御理解いただけるような活動をしていきたいということが、今ぎりぎりのところかなというふうに思っています。
○那谷屋正義君 もう時間ですので終わりにしたいと思いますが、今年は読書イヤーということでありまして、是非それは実のあるものになるようにお取り組みをお願いをしたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。決算委員会、久方ぶりの質問をさせていただきたいと思います。
 まず、冒頭に申し上げさせていただきますが、参議院、非常に決算重視をこれまで行ってまいりました。千葉大臣におきましては、同じ参議院でありましょうからよく御承知いただいていると思いますが、我々の思いとしては衆議院に対する参議院の決算、もうこれは衆議院の優越を超える非常に参議院にとってはすばらしい私はこれまでの活動であろうかと思っています。まさに、この参議院が決算重視をすることが、二院制の存在意義というものをしっかり我々も堅持し、そしてまたこれを担保する大事なものだと思っていますので、どうぞ関係大臣におかれましては、予算委員会に匹敵する、そういった思いでもってこの委員会、臨んでいただきたいということを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、今日は法務、警察、そしてまた文科の分科会に近い形での決算委員会でありますけれども、今日は私のテーマは、我が国の治安を維持して、そして、それぞれの人々の基本的人権を守るために日々活動していただいている警察並び法務関連の質問をさせていただきたいと思います。
 特に、最近警察におきましては、警察の初動捜査というものが非常に大きなテーマとなってきております。過去にいろんな迷宮入りした事件であるだとか、今になって改めて捜査の不手際というものが、これは不手際と言っていいかどうか分かりませんが、結果的に失敗が伴って冤罪等も発生するケースもあり、そしてまたその捜査の失敗によって結果的には時効になってしまったようなこともあり、やっぱり捜査をする段階の中で、事件が起きたときに一番早く現場に駆け付けてどういう対処をしていくかというのが一番私はこの捜査においては大事なことであろうかと。
 そういった観点から、何点か質問をさせていただく中にこの捜査の在り方、これについても少し今日は踏み込みをさせていただきたいと思いますけれども、事件にはいろんな形、またいろんな種類がありましょうから、何か具体的にテーマを絞っていかないとなかなか議論がかみ合わなく、そしてまた時間についても膨大な時間が掛かってしまうということなので、ちょっと今日はテーマを、宗教ということについて少しテーマを絞らせていただいて質問をさせていただきたいと思います。
 現代社会におきまして、今現在におきましてどれだけの宗教団体があるのか、そしてまたそれぞれの宗教がどういった活動をしているのか、残念ながら私自身はまだまだ勉強不足でありますからほとんど知り得ませんが、基本的に我が国は信仰の自由があって、そしてそれぞれの団体が社会の秩序を乱すような行為をしない限り活動は保障されているでありましょう。ただし、一般的にはなかなか私も含めて余り理解をしていない部分があるんで、それぞれ風評被害に遭うというような、これはお互い宗教団体も又は信者も、またそれを支える家族も含めてそういった被害に遭っているのも事実でありましょう。
 そういった中において、やっぱり行き過ぎた布教活動もあれば、そしてある意味宗教に対して、例えば自分の子供がある宗教団体に入ることによって非常に親としては心を痛め、それを脱会のための説得行為を行うことによって、これがまた、行き過ぎた説得行為を行うことがある意味人の人命を奪うということにもつながっているというのも何か事実であるようではございますから、そういった観点から、今日は親子間、そしてまた夫婦間、親族間での宗教団体からの脱会を促すための説得行為の許容範囲ということについて少しお伺いをさせていただきたいと思います。
 いろいろとそれぞれの思い、立場で宗教団体も活動をされ、そしてそれを今信じて入信しその会に入っている方、それぞれの思いであると思うんですが、なかなか先ほど申し上げたように一般的には理解され難いということもあって、特に宗教に興味を持っていない親からすると、子供がある特定の団体に、宗教団体に入信することによって非常に心を痛めて、そしてその結果、何とかこの宗教から脱会をさせるためにいろんな説得行為を行うということがいろんなところで行われているやに聞きますけれども、基本的にやっぱり私はそういった行為に対して親の立場というものも重視をしてみたいと思いますし、そしてまたその宗教活動している子供さん自身の、何といいますか、宗教の自由並びに基本的人権という立場もやっぱりこれは堅持をされなくちゃいけないことであろうかと思います。
 そういった中において、警察が捜査を行う、そういったことに陥る行為というのは、何といっても行き過ぎた布教活動又は行き過ぎた脱会への説得行為、こういったもののエスカレートが警察が動くということにつながっていく中で、仮に一つの例としますと、脱会させるために、先ほど申し上げた親子又は夫婦又は親族間であっても、行き過ぎた、和解交渉を行う中で拉致監禁というところまで発展をした場合、その通報が仮に警察に入った場合、警察としてはまず一義的にどのような対応を行っていくのか、この点についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(中井洽君) お答えする前に、私ももう三十年近く国会に働かせていただいておりまして、初め半分ぐらいは民社党という党でございます。そのときのこの国会改革の案で、二院制をどうするかという議論が行われまして、当時の民社党の参議院議員から、参議院はもう予算も何もやらないんだと、決算だけ、その代わり年中やるんだと、いつでもだれでも呼び出して決算を徹底的にやると。こういう案が出されて、私は大変、目からうろこがということわざがありますが、そんな思いをしたことを覚えておりますし、いまだにそういう方向は賛成でありまして、参議院が今決算委員会を重視されてやっておられることに対して心から敬意を表したい、こう思います。
 同時に、御指摘いただきました、警察の捜査のもろもろの中で初動の捜査が大事だという御指摘は誠にそのとおりでございます。この初動のときにずさんな捜査やあるいは鑑定やあるいは聞き込みをやりますと、本当に事件そのものの解決が困難になる。最近、そういった意味で少し失敗も幾つか私どもの耳に入っております。都道府県それぞれの警察の現場ですから、私どもは、各公安委員会を含めて、初動の態勢の在り方、人員の在り方、また科学的な捜査、それに伴う器具、配備、こういったものにも十分配慮しながら頑張っていきたいと思いますので、また御指摘のほど、御指導のほどをよろしくお願いいたします。
 同時に、お尋ねの件は非常に漠然としたくくりになっておりまして、どうお答えしていいのか判断迷うところでございます。
 どういう場所で説得が行われるのか、あるいはだれかが立ち会っておられるのか、あるいは信者である子供さんが未成年であるのか、二十歳を超えておられるのか。また、呼び出されるについて、暴力的なことで引っ張り出されたのか、あるいは御親戚のお誘いで素直に出られたのか、通知があったのはだれからだろう、心配した宗教団体の人だろうか、いろんなことが判断材料の中にあります。
 しかし、いずれにいたしましても御通知いただいた以上、現場に出て、そして両方の話を聞くと、このことが一番大事なことであると考えております。私どもは、なかなか宗教という問題、また親族関係というところ、踏み込むことが非常に難しい今の警察の状況でありますが、いずれにいたしましても話を聞いた判断、これによって行動していきたいと考えています。
○秋元司君 漠然とした聞き方になっているので非常に大臣も御答弁にお困りになったんじゃないかと思いますが、基本的に私が今日質問申し上げることは、仮に信者の方が、年齢の話がございましたけれども、これは当然、成人、二十歳を超えた成人であって一人の一人格者として社会的に認められるという立場の人であることと同時に、先ほど拉致監禁という言い方をしましたけれども、拉致をされる、拉致監禁とみなされるということは、やはりそれなりの、変な話しますけれども、その当方がふだん自分が行き交いしている自宅であるだとかオフィスであるとか、そういったところじゃなくて、やはり監禁目的でしかるべき場所を確保して、そこは監禁目的のために場所を置いたということの中で行われる行為だということを、冒頭これは指摘をさせていただきたいと思います。
 立会いの問題に対しましては、これはまあいろんなケースがあるでしょうから今私は一概に言えませんが、いずれにしましてもその独立した個人が、自分の意思でもってもはや判断ができるという立場の人間が信者という立場で、そして親としてはやはりなるべく自分の、親の範囲の中で子供を守りたいという多分思いがあるんでしょう、その中で脱会に対する説得行為を行う中でどの範囲まで許されるかという観点からの大きなくくりでありますから、そのことをちょっと私の、触れたい部分があったので改めてお話をさせていただきたいと思います。
 それで、先ほど、今大臣がおっしゃいましたけれども、親子間又は夫婦間というのは非常に難しいというお話でありました。しかし、同時に言えることというのは、やっぱりこの国は法治国家であるということは多分これはもう御承知のとおりであって、これは親子間、夫婦間であったとしても、ある程度、余りにも一人の、一個人の人権が阻害されたというような状態であれば、さすがの警察としてもそれなりの行動を取らざるを得ない状況も予想されるのではないのかなと思うんですが、親子間、夫婦間であっても、今申し上げたように、先ほどの同等な強制捜査を伴うようなことを警察としてはやはり行わなくちゃいけないという判断があるのかどうか、ちょっとこの点だけ触れさせていただきたいと思います。
○国務大臣(中井洽君) 私自身は宗教的な問題で今先生のお話があったような事案があったという報告を、就任してから八か月ですが、まだ聞いておりません。しかし、今先生のお話を聞く範囲では、身体的に自由を束縛されている、あるいは暴力的な行為があったということであるならば、親子といえどもこれはやはり介入せざるを得ないんだろうと考えております。
 同時に、今、警察にとって一番判断の難しいのは家庭内暴力、DV、この判断でございまして、現場の警察官が話を聞く、後からそのときに踏み込んで対応しておればあんな事件にならなかったんじゃないかというおしかりもいただいたり御指摘いただく事件も多うございます。一人一人の警察官が本当にこの話を聞いたときの瞬時の判断、これをどう訓練していくかというのに悩んでおりますが、つい最近、ある学者の方から、質問項目を作って、その質問項目にお答えいただいて、これが幾つ以上あれば、一遍家へ帰ってもう一度話し合ってみるとか、あるいは我慢してみるとか、もうそういうのをなしに無理やり隔離をして暴力行為から切り離すということを考えろということで御示唆を受けまして、今そういう項目が本当に有効に機能するのかどうなんだろうということの勉強を大至急いたしているところでございます。
○秋元司君 ありがとうございました。
 それで、大臣の大体の答弁の内容は理解できるわけでありますけれども、やっぱりその現場現場によって、現場に駆け付けたその警察官がどういう対応をするのかというのが一番大事だというお話でありましたけれども、やっぱりそれは、基本的には、現場に急行するならば、現場に急行したときに、それなりの通報があったということは当事者それぞれ全員に対して本来話を聞くことからこれは初動捜査としてのスタートが始まっていくと思います。
 そして、そういった捜査が行われる中で、当然親としては、自分の子供でありますから、先ほど申し上げた脱会に対する説得行為はこれはあくまで話合いですよという、親は気持ちはそうであると思います。しかし、言われる子供から見れば、拉致監禁状態までして親としては子供を外部と接触させたくないという思いの中で、拉致監禁状態、まあ拉致と言うまでは、監禁状態ですね、これを行っているわけでありましょうから、当然子供としては、いや、これは親といってもそれは余りにも行き過ぎで自分としての自由が奪われているという、そういう恐らく主張があるんでありましょう、通報があるぐらいでございますから。そういったときに、双方の意見が余りにも違う場合に現場の担当官というのはどちらに比重を置いて判断をするのか。その辺、具体的な例がないんで大変厳しい判断かもしれませんが、一般的な例としてお答えいただけますか。
○国務大臣(中井洽君) 今の想定をいただいている範囲で、お子さんが社会人として一本立ちをされている、親から経済的援助も受けずに自立してやっていらっしゃるという場合のそういう困難であれば、私はやはり両方を離すということが大事だろうと、離すと。その場合に、先ほどのDVのときもそうでありますが、警察等では一泊か二泊ホテルへお泊めするという手法を取っているわけでございます。したがって、一度そういうところへ落ち着いていただいて、もう一度冷静にお話を警察も聞かせていただく。
 今私どもが指導をいたしております一番の重点は、とにかく、そういう話合いやら物事が起こって現場へ駆け付けて警察官が入って一応その場は収まったとする。そうすると、これが上司へ報告されないときがあるんですね。小さなお子さんの家庭内暴力含めて、もう相談があったときには必ず上へ上げろと。署長がきちっと責任を持ってその文書を見る、そして本当にそういう処置でいいのかどうかということを相談させる、こういうことを今徹底をさせようといたしておりますので、多分今の件もそういう対応で対処をしていくんだろうと思っています。
○秋元司君 非常に適切なお話であろうかと思います。やはり双方の言い方が違う、それぞれの思いの中でお互い違いが発生しているんでしょうから、やはり二人を一回離して、それぞれの立場で話を聞き、それに基づいて本当に行き過ぎた行為があると判断されたならば、それなりの警察は措置を、対処をしてもらう、これしか私は今の法治国家の中では道がないのかなと、私もそのように感じてございます。
 まさにそういったことを警察が対処していただいたならば、次善の措置でありましょうから、これが大きく、人命が失われるだとか、またこれがもっと騒動となってお互いが更に暴力的なことにエスカレートする、そういったことにはつながっていかない。私は、これは防衛策になるんじゃないかなと思いますので、引き続き警察として是非これは徹底していただきたいなと、そのことを私は改めてお訴えをさせていただきたいと思います。
 そして、今日、千葉大臣にもお越しいただいておりますけれども、現在、人権擁護局の調査・救済の一般手続、これについてお伺いしたいんですが、基本的にはどのような手続があるのか、一般論としてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 法務省の人権擁護機関でございますが、人権侵犯事件調査処理規程というものがあり、それに基づいて人権侵害の疑いのある事案について人権侵犯事件の調査・救済活動を実施をいたしております。
 これ具体的には、申告があり、そして調査をし措置をとると、こういう流れになるわけですけれども、被害者から申告を受けた場合には原則として救済手続を開始を、スタートいたします。やること、やれることは、関係者に対する事情聴取等の調査、それからその調査を踏まえて関係者間の関係調整、あるいは被害者の関係行政機関等への紹介、あるいは法律上の助言等の援助、それから人権侵犯性が認められた場合には加害者への説示、勧告など、事案に応じて措置を講じているということでございます。被害者からの申告のほかにも、関係行政機関から情報提供や第三者からの通報というようなこともその端緒としてはございます。
○秋元司君 これも先ほどの警察の方にお伺いしたことと同じように、やっぱり夫婦間であっても、親子間であっても、人権侵害の相談が来ればすべて調査対象に入るという御判断でよろしいですか。
○国務大臣(千葉景子君) 基本的には、申告がございますれば原則として調査スタートをするということでございます。
○秋元司君 私も細則をちょっと拝見させていただきましたけれども、ここに一つ、細則の中に規定があって、事件後一年を経過した事件については調査は行わない旨の言及する文書があるんですけれども、その理由と、そしてまたその解釈と、そしてまた例外規定というものがあるのかどうか、この点についてちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 御指摘のとおりでございまして、この細則に、一年以上経過したときには申告があっても、手続を開始することの例外を設けております。
 ただ、一年以上前の事件というのは、やはり証拠とか事情を理解するための資料等がだんだん散逸をしたり困難になっていると。そしてまた、人権擁護機関での救済というのはできるだけ行政的に簡易迅速に救済を図ろうというものでございますので、一年以上前の事件ですとなかなか、今お話を申し上げましたように証拠とか裏付けが難しく、簡易迅速な救済を図るというのが難しいと、こういうことがありまして、一年という一つの期間を設けているというふうに理解ができると思います。
 ただ、これについて全く、一年以上経過したものは全く例外なくもう手は出さないのかということでございますけれども、調査処理手続について定めたこの細則でも、被害者申告が、規定はしておりますけれども、全く例外がないということではございませんので、ここは事案によってということになろうかというふうに思います。
 ただ、基本的に、原則としては一年以上たったものについて審査はスタートしないということになります。
○秋元司君 やっぱり例外に付いている解釈というのが非常に大切な部分があると思うんですね。
 例えば、人権侵害と疑われることで、そういった事件に巻き込まれた人であれば、確かに事件そのものは一年前に終わっているかもしれないけれども、その間、実はこういった、警察も含めたそういった人権擁護局にもし通告したらまた更に一層ひどいことをするといったような脅しを掛けられているケースもしかり、そしてまた、そこで受けた様々な心理的な被害でもって一年間自らが外で活動をすることが、また通報活動をすることができないほどストレスを感じてしまった、そういったケースもあって、結果的に通報が一年後になってしまうということはあるかもしれないと私は思うんですが、そういうところに対する対処としては、どのように対処されるんですか。
○国務大臣(千葉景子君) 多分そういうケースというのは、一年以上、じゃ、事が起こったところから経過しているというふうに解釈するのか、あるいは、ある意味では侵犯という事実が継続しているというふうにも私は解することもできるのではないかというふうに思います。そういう解釈を取れるとすれば、まだ一年を経過していない、申告があったということで審判をスタートするということも可能であろうかというふうに思います。
 そういう意味では、置かれた状況等を十分に踏まえた例外の規定の適用ということが大事なのではないかというふうに思います。
○秋元司君 基本的に、人権擁護局が行う行為の中では、最終的に警察ないし、又はもう告訴されて裁判中であるということについては多分人権擁護局としては余り踏み込めない立場であると思うんですね。というのは、そういった最終的な司法の判断が出される前にこの人権擁護局でそれなりの仲介を取るというのが人権擁護局の立場であるという私の理解なんですけれども、その解釈でよろしいですか。
○国務大臣(千葉景子君) 基本的に私もそう理解をいたしております。やはり、司法を補完するというような形になろうかというふうに思いますし、行政的な措置ということもあり、あるいはその権限から考えても、最終的なやはり決着にはなかなかこの手続だけでは十分に対応し切れないということもございます。
 ただ、先ほど申し上げましたように、行政的にできるだけ簡易そして迅速に当事者の納得の上で人権救済を図ろうということでございますので、先生の御指摘の考え方だというふうに言えると思います。
○秋元司君 実は、いろんな私も陳情をいろんな各所からいただきますけれども、大体人権擁護局に相談へ行くケースというのは、何といいますか、警察には大変申し訳ありませんけれども、被害者意識を持って訴えられる方は訴えられるんでしょうけれども警察がなかなか取り扱ってくれないとか、弁護士の方に相談へ行ってきても余りいい回答が得られない、そういった方が最終的に行政に頼る形で人権擁護局に行くというケースが結構あるようにも聞いているんですけれども、そのときに、今まさにおっしゃったことからしますと、人権擁護局というのは司法へ橋渡しをする役目の一端も担っているんじゃないかなというふうに思うんですが、仮に警察がそのときの警察の判断で告訴も告発も受理しないだとかいろんなケースがあったときに、この人権擁護局というのはそれなりに調査をして、これはしかるべき人権侵害が行われて、それによって多くの被害が出るかもしれないと判断したときには、それは警察が受け付けないという状態であったとしても、人権擁護局としての判断でしかるべく司法にしっかりと橋渡しをするということはされる行為に当たるのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) 多分警察の対応というのは、それが犯罪等に該当するかどうかという、そういう観点の御捜査だというふうに私も思います。
 そういう意味では、それでなかなか取り上げられないとしても、それぞれの人権を何とか尊重し、そして守っていこうという観点からすると、必ずしも犯罪ということではなくても、人権侵害という申立てがあり、そして最終的に司法で救済を図ることがやはり最終的な解決であろうというそういう問題については人権擁護局において調査をし、そして必要であれば司法への橋渡しをしていくということがやはり役割だというふうに思っております。
○秋元司君 是非、それぞれ警察の立場、それぞれ法務省の立場、あると思いますが、そういった皆さんの活動があるからこそ我が国の治安というものがしっかり維持され、そしてその結果、それぞれの人権というものが尊重され、社会の秩序というものが成り立っていると思いますので、これは引き続きしっかり行政のトップとして末端の職員にまでこの意識が行き渡るよう努力をしていただきたいなと、そのことをまとめてお願いを申し上げるところであります。
 実は、今日この質問を私がさせていただく、宗教というものに対して私が一番最初関心を持ったのは、これはもう破防法が適用されて実際は教団としては解散に追い込まれたある宗教集団、それが我が地元に来る中で、住民の皆さんと一緒になってその教団に対して抗議をし、そして実際問題、出ていってもらったという、これはもう自治体と一緒になってやった我々の経緯があります。それから宗教というものに対して私自身も、ある意味もっともっと勉強していかなくちゃいけないのかなということを思ったのが一番のきっかけでありました。
 しかし、世の中をよく見てみますと、何が何でもすべてが宗教は当然悪じゃなくて、ほとんどの宗教団体というのは、それぞれの目的を達成するためにそれなりの思いで活動されているというのがあるということを、私自身もこの立場になって改めて勉強をしながら感じているところでございますから、やっぱりそれぞれの立場というものを守り、そして、それぞれの親の気持ちも当然それは分かり、そしてまた、信者として入信し布教活動をする方の立場もしっかりこれは守ってあげなくちゃいけないというのが、今、日本の法治国家である務めなのかなということを感じる中で、実は、この質問をするというときに、多くの関係の皆さんとちょっと私はヒアリングさせてもらいました。
 そうしたら、何か急にアメリカの上院の方から手紙をもらいまして、上院、下院の皆さんから連名で手紙をもらって、日本には余り信仰の自由というのが認められていないんじゃないかという、そういった手紙が来たんです。なぜそういったことがあったのかというと、先ほど申し上げた親が子供を思う気持ち、これは私は非常に理解ができますけれども、それが行き過ぎた行為が、この脱会に対する行為が行われることによって人の命がなくなったり、それが強いて言えば多くの社会不安にもなっているんじゃないのという、そういった手紙が私のところに来ました。
 実際問題、本当にそうなっているかどうかということは、私自身も直接目で見てすべてを確認しているわけじゃないので分かりませんが、もしそういうことが仮にあるとすれば、もっともっと我々はそのことについてはやっぱり努力をしていかなくちゃいけないのかなということにもなりますし、ある意味、その行き過ぎた行為の中で、ある宗教団体の皆さんの一部の人にとっては、何かもう日本にいるのが怖くて海外に住んでいて、そして日本に戻るのが怖いから何とかしてくれないかという声もあるようにも聞いております。
 そしてまた、親が子供を脱会させたいという思いの中で、実は第三者が介入するというケースが結構あるらしいんです。それが、いわゆる脱会のためのコンサルタントをしている人たちも結構いるみたいで、この方はこの方で結構多額な請求をしたり、行き過ぎた脱会行為をさせることによって余計混乱させ、家族間に大きなひびを与えるということもあるようにも聞いております。
 私は、この信教の自由と、そして親が子供を思う気持ちというのは、両方とも価値としては、価値というか思いとしては同等のものであるというものの中に、しかし、それぞれ行き過ぎというものをやっぱり抑えていく中では、警察が又は法務省がそれなりの対処をしていただくことがある意味健全な社会を実現していく。そしてまた、信教の自由と、そして基本的人権の尊重、そしてまた、ひいては親子関係をしっかりと関係修復に持っていく、そういったことに私はつながっていくと思いますので、これはこれとしてしっかりまた法務省、警察の方には頑張っていただきたいということを申し添えさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。
 以上です。
○委員長(神本美恵子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
○委員長(神本美恵子君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十年度決算外二件を議題とし、法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○古川俊治君 では、自由民主党、古川俊治の方から質問を始めさせていただきます。
 国立大学法人の運営費交付金のことなんですけれども、国立大学法人の運営費交付金は、旧政権の時代に原則削減するという方針の下、平成十九年度から二十一年度にかけまして一%ずつ減少してまいりました。民主党は政策集の二〇〇九におきましてこの削減方針を見直すというふうに掲げられておりましたけれども、本年度の予算額は昨年度に比べて〇・九%の減少となりました。これは、見直しということになったのに、同様の引下げが続いた理由について御説明をお願いします。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のとおり、運営費交付金は、骨太の方針二〇〇六等に基づいて、法人化以降毎年基本的には一%を目途ということで減少してきておりまして、法人化時の平成十六年度と平成二十一年度で比較しますと約七百二十億円の減額となっております。
 私たちは、これ以上の、こういうふうに運営費交付金を削減し続けた結果、大学の現場の部分でも非常に限界に近いということで、このマニフェストでもこれは見直すということを書かせていただきました。大変厳しい予算状況でありましたけれども、一%が〇・九では余り変わっていないかというニュアンスのお尋ねでございますけれども、私としては、一%の壁は破れたという部分で、ぎりぎり〇・九ということで、一応骨太の削減方針は二十一年度で終わっているという認識の下に、一%という枠にはこだわらない予算編成をするという前提の下に、今年度で申しますと、人事院勧告等によりまして自動的な大幅減額約二百億円ぐらいありましたが、そういうものも踏まえながら、減額額を最小限、今御指摘の〇・九%、百十億円にとどめた予算編成をいたしました。
 これに加えまして、二十一年度に二十二年度分を前倒しするという第二次補正を組みまして、ここに附属病院の医療機器設備分八十二億円を計上いたしましたので、実質上は、通年いたしますと対前年度比〇・二%に相当するという認識で予算編成をいたしたところでございます。
○古川俊治君 国立大学法人に対する運営費交付金の削減方針を見直すという政策インデックスですから、これは当然削減を見直しすると、こう読めば、これは少なくともゼロにするか上げていくというように読むのが普通だと思うんですけれども、今後、来年度からこの運営費交付金についてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(川端達夫君) 数値目標として具体的に数字を今決めているところではございませんが、各大学法人が中期計画に基づいて継続的、安定的に研究教育を行うために必要な資金というふうに、基盤的経費と認識をしておりますので、今後ともに安定的に研究活動が実施できるように確保充実に努めてまいりたいというふうに思っておりますし、少なくとも今まで、昨年まで続きました一%減でやるという方針はもう終わったという認識でありますので、基本的にはしっかりと支える必要な経費を確保するということで臨んでまいりたいと思っております。
○古川俊治君 更に下げるのか引き上げるのか、どうするのか、明確にお答えください。
○国務大臣(川端達夫君) 今までのように下げるということをするつもりはございません。
○古川俊治君 現在、大学を国際化しようということは文部科学白書にも書かれていますし、そういう動きが内外で上がっております。大学の国際競争力、この強化をすることが我が国の今の現在の大学教育の課題だというふうに認識しておりますけれども、世界トップテンに入る日本の大学、これを現実につくっていかなければいけない、これが急務になっているわけですけれども、そういうときにおいて、自主的なやはり運営基盤、財務基盤というものを打ち立てていくことが非常に重要だろうというふうに考えるわけでございます。我が国の国立大学法人の収支状況を見ると、平成二十年度の経常収支中、運営費交付金は約四一%を占めているんですね。この国からの渡し切りの資金が収益の四一%、これを占める状況ではやはりガバナンスが利きにくくて、どうしても現状に甘んじるという傾向が出てくるのは否めないと思います。
 こうした観点から、国際的な競争に残っていける大学をつくるには、真剣に大学改革を行っていく必要があると考えております。一定程度、文科省がこの国際化という観点から国立大学法人に対して働きかけを行っていくことが必要ではないか。その一方で、憲法二十三条に学問の保障というものがございまして、制度的保障として大学の自治というものが定められているわけでございます。文部科学省として、一般論として、大学の自治の制度的保障と文部科学省の関与のバランスについてどのようにお考えなのか、お願いします。
○国務大臣(川端達夫君) おっしゃるように、大学が力量を発揮する環境という部分では厳しい国際環境の中での評価に堪えるものでなければならないと。そういう部分では、必ずしも今そういう実力が昔から比べて非常に落ちてきているんではないかということ。あるいは、大学間の格差が非常にある意味で二極化しているのでないかという指摘はあり、大学の改革が、そのレベルの向上を含めて、大変大きな課題であるというのは私も共通の認識を持っております。
 そういう中で、大学の資金をどのように賄うのかというときに、今御指摘のように四〇・九%が収入の中で占めているという、運営費交付金が占めているという実情でありますけれども、学問の自由とそれから競争力、水準の強化というものをどういうふうに担保していくのか。総額的に一定の額をバランスを取るということではなくて、私は、経営の基盤的な運営費交付金は一定部分はやはりしっかりと国で手当てをしなければならないというふうに思っております。
 そういう中で、競争的資金においては、まさに大学の中での競争の部分においてしっかりとそういう経費を、大学間のまさに競争も含めて、取っていただきたい。そういう意味で、日常的な教育研究活動を支える基盤的経費としての使途の特定のない運営費交付金については、近年減額も続いてきたことでありますので、現場からは大変教育環境がもう破壊に近いという悲鳴に近い声も上がっておりますので、これについての削減方針は今先ほどのお問いでも、削減方針は見直したのでありますけれども、競争的経費との適切な組合せという中で、競争的資金の強化においては、それぞれの大学の国際競争力の強化に資するような使い方を今まで以上に工夫をしてまいりたいというふうに思っております。
○古川俊治君 国際化の基準といいますか、多くは国際的なランキングが用いられているわけですけれども、そこにおいて、やはり教授陣あるいは学生の国際化ということが高いランキングを得るにはどうしても必要になってくる。そういう意味から申し上げまして、文部科学省がこの運営費交付金の使途についてかかわっていくということは可能なんでしょうか。具体的にこういうことは可能だというふうにお答えください。
○国務大臣(川端達夫君) 運営費交付金に関しては、基本的には大学にお任せをしております。
○古川俊治君 文部科学省として、今後こうした大学の国際化、国際ランキングにおいて日本をトップテンに入れていくというために、具体的にじゃどういう方策を取ろうとお考えなんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 競争的資金の導入というインセンティブのある部分、それからトータルとしての、国の研究開発におけるいろんな科研費の支援含めての部分が、大学も当然対象でありますので、その部分での、それぞれの力を付けて頑張っていただくという部分が評価に堪えなければ研究費が基本的には回ってこないということになるのではないかと思っております。
○古川俊治君 競争的資金を付ければ国際化は達成できるというお考えですか。
○国務大臣(川端達夫君) そう短絡的な話ではないと思いますが、基本的にはそういう競争、国際的な視野での研究が促進される、大学での努力が応援できる仕組みを構築していっているということでございます。
○古川俊治君 私は、国際化ができるかというふうに御質問申し上げているんです。なぜ競争的資金を増額すれば国際化が達成できるのか、論理的に説明してください。
○国務大臣(川端達夫君) 国際化という言葉の定義はいろいろありますが、国際的な競争力を持つレベルの研究ができるということで申し上げたところでございます。
○古川俊治君 これ様々なランキングがあるんですけれども、ランキングの中にはやはり国際的な色彩というのを重視する、そういうランキングがございます。それは御認識いただいていると思うんですけれども、その観点からどうしたらいいかということを伺っているんです。
○副大臣(中川正春君) これは、資金的なボリュームを確保していく、あるいは競争的資金を有効に活用していくということ、これがベースになるんですけれども、それと同時に、留学生の受入れに対して制度として組織的なプラットホームをつくっていくということであるとか、あるいは共同研究等々含めて、国際的な枠組みの中でそれこそ世界をリードしていく、そういう科学者を中心に日本に取り込んできて、それが日本で研究ができる、そういうそれこそプラットホーム、基盤というものをつくっていく。あるいはまた、グローバル30などで、これは前政権の考え方でありますが、英語だけで卒業がしていける、そういう学科構成、学部構成というのをつくり上げていく等々含めて、あらゆる工夫をしながら国際化に向けた基盤をつくっていくということ、これも資金と同時に非常に重要なことであろうかというふうに思っております。
○古川俊治君 しっかりやはり改革を続けていかない限り、大学に、かなり人事に踏み込まないと、国際化、今の世界が要求するレベルは達成不可能だという認識でいていただきたいと思うんですね。そういう意味では、やはり運営費交付金が多少減額しても、競争的資金を増やしていくというような方針にしない限り今おっしゃったようなことも十分達成できないと考えますので、是非御考慮をお願いしたいと思っております。
 同様にちょっと国際化の観点から申し上げますと、大学評価・学位授与機構、これ仕分の対象になって出ておりましたけれども、これがいわゆる認証評価事業を行っているわけですね。これに今国際的な通用力はあるんでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) 今御指摘の大学評価・学位授与機構でございますが、御承知のように日本の中核的な質保証機関でございますが、今世界の二百機関によって構成をされております高等教育質保証機関の国際ネットワークでございますINQAAHEというのがありますが、の正会員として参画をしておりますし、アジアの四十か国以上が参加しておりますアジア太平洋質保証ネットワーク、APQN、このリーダーとしても活躍をしていただいておりますし、それから個別の英国でありますとかオランダとこの質保証についての情報交換あるいは協力体制を強めているところでございます。
 それから、加えまして、先月の十六日に開催をされました第一回の日中韓大学間交流・連携推進会議におきまして我が国の質保証機関の代表として参加をしていただきまして、今後東アジア域内の質保証を伴う交流において当機関が重要な役割を果たしていただきたいと思っておりますし、キャンパス・アジア構想というものをこのときにキックオフをいたしましたが、その重要な役割を担っていただきたいというふうに考えているところでございます。
 いずれにしましても、こうした取組を通して、更にこの機関、機構が国際的な通用力を有するものとなりますように、更に積極的に活動を展開していただくことを期待をしているというところでございます。
○古川俊治君 副大臣に今お答えいただきましたけれども、この日本においてやられている評価の事業の国際的な評価ですとか信頼性、これ日本の評価の信頼性あるいは評価ですね、これについてどのようにお考えでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) いろんな見方があろうかと思いますが、先ほども御紹介申し上げました、まさに世界中で二百ぐらいの主たる評価機関がございます。そうしたところがお互いにその評価力を高めようということで協力、協働をしているところでございまして、そういう中で更に評価力というものを上げていっていただきたいというふうに考えているということでございます。
○古川俊治君 それは通用力があるということを前提でお話をしますけれども、そうすると、日本の大学というのは様々な国際ランキングにおいて極めて低位にとどまっているのが現状であります。そして、この大学評価・学位授与機構、事業仕分のときの概要説明書で、評価に関する調査研究機能を持つ唯一の機関であって、質保証における情報、調査研究の蓄積やノウハウを有していると、評価システムの改善、向上のための先導的役割を果たすんだと言っているんですね。
 現在、やはり日本が低位にとどまっている、国際ランキングで、それについてこの機構は恐らく責任がある、そう考えざるを得ませんし、また、その通用力があるんであればこのような現状に甘んじているのはなぜなんでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) まず、低位に甘んじているという認識が、もう少しブレークダウンしてみる必要があると思います。これは委員もよく御承知のように、例えば材料の分野においては東北大学は世界で第三番目に入りますし、物理学では東京大学は第二番目に入ります。その他化学でありますとか、医学はやはり少しもっと頑張っていただきたいと思っておりますけれども、免疫とか薬学のところでは健闘していると。しかし一方で、やはり社会科学あるいは人文科学は、これはその分野でいいますと、なかなか百位に入る大学の学部、学科というものが非常に少ないと。
 こういったことで、トータルいたしますと低位に甘んじているという言い方もあるかなというふうに思っておりまして、それぞれ上位にあるところは引き続きその体制を強化し、極めて低位にあるところは相当抜本的に取り組んでいかなければいけないという、これはまさに大学のそれぞれの学部、学科、研究科のどういう研究体制、あるいはそこでの将来の人材の教育体制を強化するという、先ほど御議論いただいたところだと思います。
 もちろん、その中で、この大学評価・学位授与機構の評価能力、評価機能というものを更に強化していかなければいけないということは、それはおっしゃるとおりだというふうに思っておりまして、ここでのやはりノウハウをもっともっと蓄積をしていく、そして、先ほど来申し上げておりますように、国際的な評価機関の間のもっと切磋琢磨といいますか、あるいはノウハウの共有といったことは、先ほどの二百の機関もさることながら、先ほどちょっとはしょりましたけれども、英国の高等教育質保証機関でございますQAAとはかなり連携を今強めさせていただいているところでございますし、オランダのオランダ・フランダースアクレディテーション機構、NVAO、あるいは同じくオランダの高等教育国際協力機構、Nuffic、ナフィック、こうしたこの分野で先導的な役割あるいはステータスを担ってきたそうした機関とも連携を密にしながらやっているところでございます。
 特に、例えば今年六月にはそうしたオランダの両機関から専門家も招聘をいたしまして日本・欧州質保証セミナーなども主催をしながら、先生御指摘のように、この分野の進歩というのも非常に大事でありますから、国際的な質保証能力というものを高めていきたいというふうに考えております。
○古川俊治君 外国に学んで何がどう変わったんでしょうか、具体的に説明してください。評価手法として何をどう変えたのか、教えてください。
○副大臣(鈴木寛君) これは今学んでいる途中でございますし、御承知のように国立大学が法人化をいたしました。そして、評価が義務付けをされましたのは平成十六年からということでございます。そういう中で、今も国立大学法人、この第一期の中期計画を振り返って、そのレビュー等々も行っております。
 その最中でございますので、何がどう変わるのかと、いろんなところをきちっと改善をしていかなければいけないというふうに思っておりますが、強いて、あえて申し上げれば、やはり評価する人材、そしてその体制というところは、我が国のアカデミックコミュニティーだけで十分なそれだけの評価の質を伴った、かつ体制が十分かといえば、それはまだまだこの分野に人材、あるいはまさに質と数というものを充実をしていかなければいけないというふうに思っておりますし、それから、評価というのは、先ほどオランダも二つ御紹介を申し上げましたが、ここは委員もよく御存じだと思いますけれども、やはり複数のそれぞれの観点に強い評価機関が相互に評価を、相互にといいますか、いろいろな観点から大学等々のパフォーマンスを評価をしていくということが大事でありまして、そういう意味でいいますと、やはり日本にもっと多様な評価機関が複数存在をして、それぞれの観点から評価体制を強化するということは望ましいというふうに思っております。
 まさにそうしたことの中核的かつ先導的機関としてこの大学評価・学位授与機構というものが期待されているわけでありますが、まだ我が国は残念ながらその歴史の積み重ねというものが十分ではございませんので、こうしたところを強化をしていく、その途上というか、そのことがやっと数年前から始まったところだという認識をしております。
○古川俊治君 副大臣とこれ認識が違うかもしれませんが、多くのかなり国際的に影響力の大きいといいますか、そのランキングというと、結構民間がやっているんですね。どちらかというと、それも民間の通信社ですとか出版社がやっておりまして、そういうところでいくと、是非海外の民間の評価というものを取り入れていただいて研究していただいて、それにやっぱり高いランキングを得ていくのが、優秀な学生というのは結局それを見て集まってきますから、いろいろ公的な機関とやり取りするのもいいんですけれども、やはり現実的な影響力として、日本がそういった高い影響力を持ったランキングにおいて上の方に、東京大学、京都大学、たくさん優秀な国立大学あるわけですから入るよう取組をしていただきたいというように考えています。
 国立大学について、ちょっとその附属で一点お聞きしたいんですけれども、今年の四月から国立がん研究センターの新理事長に三月まで国立大学法人の医学部長を務めていらした方が就任されました。文部科学省に問い合わせたところ、新理事長は、その大学を辞めたのではなくて休職扱いになっているということで、その後もその国立大学法人に教員として籍を置かれているということでした。
 通常、独立行政法人などの公的な組織から出向ではなくて新しい組織に転職するという場合には元の職場を退職するのが一般的であると思うわけですね。今回の理事長のケースというのはかなり特殊な、特異な印象を受けるんですけれども、こうした国立大学法人において在籍したまま別の独立行政法人の役員を務めるというケースはどのぐらい、何例、どのようなケースがあるのでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) まず、このケースは、新しく理事長に指名をされた新理事長が厚生労働大臣より通知があって、そしてその新理事長から、指名をされたということを大学に申出をしたところ、当該大学として、任期終了後は再び当大学で活躍していただきたいということを希望し、その旨を大学から新理事長に伝達をされ、そして当該大学から人事上の取扱いを休職としたいということがあって、本人に同意を求め、それに従って御本人から学長あてに休職となることについての同意書が提出されたものというふうに理解をいたしております。
 国立大学法人を休職し独立行政法人の役員を務めるというケースがどういうケースがあるのかと。その全容は必ずしも承知をしておりませんが、国立大学の学長、副学長、教授等々が、大学共同利用機関でありますとか、研究目的に設置された独法、特殊法人、認可法人などの研究所等を兼務している例というのもございますし、役員ではございませんけれども、独法の副所長クラスの幹部の職員の方が大学教授を併任をしておられるというケースなどはあるというふうに理解をしております。
 いずれにしても、大学で正規の手続を経て休職をしているということでありますので、特段の問題はあるとは考えておりません。
 以上です。
○古川俊治君 私が通告して申し上げたのは、何例あるのかというふうに伺っているんですよ、何例あるんですか。
○副大臣(鈴木寛君) 大変恐縮でございますが、何例あるかは、全容は承知しておりません。
○古川俊治君 では、調査を求めます。お願いします。よろしいですか。
○副大臣(鈴木寛君) これは独立行政法人の理事長の兼職の問題でありますから、独立行政法人を所管する各府省の側でその対応を考えていただく事項ではないかなというふうに考えております。
 文部科学省はもちろん各国立大学法人に対して調査をいたしておりまして、その事案としては先ほど申し上げたとおりでございます。
○古川俊治君 これ、かなり特殊なケースであるというのは伺っております、文部科学省の方からも。
 それで、特別扱いした理由というのは何なんでしょうか。
○副大臣(鈴木寛君) これは、今本務は、そのナショセンの理事長が本務でいらっしゃいますが、どのような扱いをされるかはそれぞれの国立大学法人がそれぞれの就業規則に基づいてお決めになることではありますが、先ほど申し上げましたように、私どもが当該大学から聴取いたしましたところ、繰り返しになりますけれども、大学として任期終了後再び大学にて活躍していただくことを希望し、その旨を大学から新理事長に伝達をし、大学として人事上の取扱いを休職として本人に同意を求めたと、こういう経緯からではないかと推察をいたしております。
○古川俊治君 大学で一人教員がポストを休むと、その分大学の力が落ちるわけですから、これはかなり、それでも戻ってきたいというのはかなり特殊な例と私も考えるわけですけれども、その十分な説明責任が今あるのかどうか。
 もう一つ。この事案で、本人から休職願は出ましたか。その点、明確にお答えください。
○副大臣(鈴木寛君) 本人より休職に係る同意書を学長に提出したと伺っております。
○古川俊治君 申請書は出ていますか。
○副大臣(鈴木寛君) 同意書が提出をされております。
○古川俊治君 同意書における休職期間はどのぐらいですか。
○副大臣(鈴木寛君) この大学の就業規則の規定によって、この平成二十二年四月一日から二年、平成二十四年三月三十一日まで休職となることに同意しますという内容でございます。
○古川俊治君 この新理事長が国立がん研究センターの理事長に選任されるときに、厚生労働省として、二年間の予定であると、前提であるということを御存じになっていたんでしょうか。それを前提に選任されたということでよろしいでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) ナショナルセンターの理事長の任期は一期二年でございます。
○古川俊治君 それは継続する場合はないんでしょうか。
○大臣政務官(足立信也君) そのときの判断で当然それはあり得ます。
○古川俊治君 二年間休職するということは、二年でそこをお辞めになるというのが前提になっていますけれども、そういう情報があったのかどうか伺っているんですけれども。
○委員長(神本美恵子君) どちらに。
○古川俊治君 どちらでも結構です。
○大臣政務官(足立信也君) 今の情報というのがだれに対するどこからの情報かちょっと不明確ではありますけれども、内定し、それから選任するというこの行為は、内定の段階は二月だったと思います。それを受けて、国立大学法人がどういう対処をするかというのをまず判断されたんだと。今の鈴木副大臣の御説明、経緯を聞いておりますと私はそのように理解して、国立大学法人の判断に対して個人が同意をしたということの経緯だったと思いますが。
○古川俊治君 国立大学法人の方で恐らく二年間の休職と、四年間、例えば二期やった場合には判断が異なるのが通常ですね、大学側としては。ですから、その点において、一期同意をしているということが明確であったのかどうか。通常、新しいがん研究センターができて二年で十分な体制が組めるとも思えませんので、この点について、通告しておりませんが、コメントできますか。
○大臣政務官(足立信也君) 四月から新たにスタートしましたナショナルセンターのその二年後、任期が来た時点での選考の在り方、そしてまた再任の規定、あるいは公募の行い方等に関する規定というのはまだすべてつまびらかになっているわけではないのではないかと思いますが、まずは一期二年という任期の中での選任ということが事実だったろうと思います。
○古川俊治君 大学法人の在り方として、例えば教員の休職については文部科学省として介入はしないということでよろしいでしょうか。何年間どのような人が休職扱いになっていて、その分ポストが空いていても、それは構わないという理解でよろしいですか。
○副大臣(鈴木寛君) 基本的には、大学の自治に基づき、大学の適正な手続に基づいて執り行われる、判断されるべきことだと理解をいたしております。
○古川俊治君 分かりました。
 医療について伺ったんで、それでは続いて伺いますけれども、医学生の養成、医師の養成ということが文部科学省の方でも白書については大きく掲げられておりました。
 医師数については様々な議論がございますけれども、厚生労働省として、現在、今後の医師数の養成数、民主党の方は増やされるという政策、公約でございましたけれども、現在、医学部の定員が若干増えまして、八千八百四十六人が今年の医学部の定員であります。今後の医学部の定員についてどのようにお考えですか。
○大臣政務官(足立信也君) まず、一昨年の八月、それまでは絶対数の不足はなく偏在だという前政権の意見だったと思いますが、二〇〇八年の閣議決定で、絶対数が不足しているということから、過去最大限の定員増をするという方針が閣議決定されたんだという認識だと思います。
 では、現状はどうかと申しますと、人口十万人当たり、OECDの平均で三百十人、日本は二百六人ということになっておりますが、しかしながら、実働医師数になるともう少し差があるのではないかという指摘も見られるところでございます。それを基に、OECD平均を目指すという表現をさせていただきました。
 今後はどうかと申しますと、今一番重要なことは、この五月下旬にスタートいたしますけれども、医師数の実態調査というものをやる予定にしております。それは、男女、年齢別に、各地域、これは二次医療圏ということになると思いますが、都道府県を経由して、実際の診療科の医師がどれだけいて、どれだけ必要としている、そしてまたどれだけ募集をしている、それに対してどれだけ要るのか、最も必要とされる人数は何人なのかというようなことを、労働形態、つまり短時間、正職員あるいは非正規の働き方等も含めた調査を実際やることにしておりまして、これは恐らく九月に概要が公表できるのではないかと思います。それを基に、今実働医師数と申しましたが、これは臨床分野でありまして、古川議員もそれから私も大学医学部で教鞭執っておったわけですが、当然のことながら、日本の分野、例えば、基礎医学の分野も人が足りない、公衆衛生の部分も足りない。そういったことを考え合わせると、そのトータルの数としてどれだけかということは、まさに第一歩として、今臨床の医師数実態調査というものが非常に大きなウエートを占めると思っております。
 しかし、その際に、では定員を増やしていくとその指導体制をどう取ればいいのか、あるいは大学にベテランの医師たちが集まってしまうような事態を生じさせる懸念はないのか、またチーム医療を推進することによって実際の必要医師数よりも少なくても効率的にできるのではないかというようなことも含めながら検討していく必要があると思っております。
○古川俊治君 現状を調べて今から医学部の増員等を行っても、医者になってちゃんと一人前に働いていただけるのはかなりの年数たってからで、そのときにまた事情は変わってくるという事情がございますので、絶対的な医師の人数ということも把握しておく必要があると考えております。
 その上で伺うんですけれども、そういった基礎のリサーチの上にシミュレーションを行ってもらう必要があると思うんですが、シミュレーションを行うのかどうかということですね。それとともに、これから医学部の新設についてどのような予定になっているのか、お聞かせください。
○副大臣(鈴木寛君) まず、当然、厚生労働省と協力しながら、長期的な医師の需給状況というものを踏まえた上で計画的に行っていくということは当然だというふうに思っております。
 加えまして、先ほど足立政務官からお話がございましたが、フルタイムエクイバレントできちっと評価しなきゃいけないということも当然お考えになっていると思いますし、それから、私どもは、地域医療人材の確保ということは当然のことでありますけれども、加えまして、委員よく御承知のように、研究医療人材も大変に少ないというような実態等々もありますし、あるいは今、これも委員よく御存じのことだと思いますけれども、我が国の製薬メーカーで働く医師というのは諸外国から比べましても極めて少ない状況になっております。このことが被験者の安全あるいは安心を確保した治験の推進ということのボトルネックにもなっていると。
 いろいろな御指摘がございますので、厚生労働省と協力をしながら、そして新成長戦略等々もきちっと見据えながら、適切な医学部入学定員についての基本指針、基本的な考え方を取りまとめてまいりたいというふうに考えております。
○古川俊治君 医学部の新設はどうかというふうに今伺っているんですけれども、お答えをお願いします。
○副大臣(鈴木寛君) まず、必要な医療人材の数というものをシミュレーション、あるいはそこについての基本的な考え方を押さえた上で、その中で増設で対応すべきもの、あるいは先ほどの医療圏によっては新設の可能性ということも否定することなく、総合的にこれから検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○古川俊治君 結論はいつごろ出ますか。
○副大臣(鈴木寛君) これは、まず実態調査をきちっとしていただいて、しかしながらやはりきちっと的確に方針も決めていかなければいけません。しかしながら、非常に多角的な観点から慎重に検討をしていかなければいけない問題でありますので、現段階でいついつまでに結論を出すということを決めているわけではございません。
○古川俊治君 時間になりましたので、これで質問を終わりにします。
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。よろしくお願いいたします。
 三月十四日、福島県沖を震源とする震度五弱の地震が発生をいたしました。皆様御記憶にも新しいチリ地震に基づく津波が二月二十八日に起きましたが、そのときに中井国家公安委員長のその行動がまた報道され、女性問題についても報道がありましたが、そのちょうど二週間後の三月十四日に福島県沖の地震が発生しました。このとき、中井大臣は映画館でその当該女性と映画を見ていた。その地震のときに連絡を受けたけれども、その後また一時間半も映画を見続けていたということでございます。
 この震度五弱というのは、日本全国どの自治体でも、都道府県でも市町村でも、皆さん当該役場に駆け付ける、市役所に駆け付けて災害対策本部を立ち上げる、そのような基準でございます。福島県においても、関係市町村、災害対策本部を立ち上げまして対応をいたしました。関係市町村の皆様方、そして市長の皆様方も大変問題に感じているこの問題でございますが、まず事実関係を御質問させていただきたいのですが、皆様のお手元に資料をお渡しいたしました。これは内閣官房が作成した資料でございまして、危機管理に関する初動対処の流れでございます。
 まず、一般的な質問ですけれども、中井国家公安委員長、防災担当大臣にお尋ねをいたしますけれども、危機管理、緊急事態の中には地震等の災害も当然含まれるわけでございますが、地震が起きたときには、その情報はどのルートで中井大臣に伝達をされるのでしょうか。そして、この表には防災大臣、国家公安委員長という記載がございませんが、どこに位置をするんでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(中井洽君) お答えをいたしますが、ただいま御指摘ありました、震度五で全市町村や県が警戒対策本部を取られるというのは私聞いておりません。何かお間違いじゃないでしょうか。これは、そういうルールもなければ慣例もない。それぞれの市町村でルールはおありだろうけれども、震度五で首長さん以下全部駆け付けて対策本部をつくられるというのは初めて聞かせていただきました。あえて申し上げておきます。
 それから、私が夜であろうと昼であろうとどこにいようと、大体震度三以上の地震がありますと、災害対策の関係の秘書官から私の携帯に連絡が入ります。寝ているときにはまくら元に警察電話と災害対策本部からの電話と二本が置いてございます。お尋ねの日も映画館におりましたが、連絡ありましたのですぐ外へ出て秘書官に連絡を付けたところでございます。いつでも連絡をということでありましたが、その後連絡ありませんので、終わりましてから、どうかということを聞いたぐらいのことでありました。
○森まさこ君 大臣、今後ろの方にお話を聞いて御答弁なさったけど、後ろの官僚の方がきっと、内閣官房のルール、これは震度五強のときに参集チームが参集することになっていますね、だから震度五弱は違いますよ、そうお答えになったと思うんですけれど、私が最初に申し上げたのは地方自治体の話でございます。災害担当大臣でございますので、国の仕組みとそれから地方自治体の仕組み、ほとんどのところがどういう体制になっているか、押さえておいていただきたいものだと思います。
 そこで、次の質問に移りますけれども、実際この三月十四日、地震が午後五時八分に起きましたけれども、秘書官からの電話はいつ来ましたか。
○国務大臣(中井洽君) 地震が起こって五分以内であったと承知をしております。
○森まさこ君 きっとそのとおりだと思います。私が後ろにおられる災害担当の方から事前に聞き取りをしたところ、その流れはこのようになっていたようでございます。ここの情報集約センター又は気象庁の方から、地震が起きたらまず防災担当の内閣府の担当官にメールで連絡が来ると。それと同時に大臣秘書官の方にもメールが行っているようでございます。秘書官がそのメールを見て、まず防災担当の方に、これは確かかというような電話をしたそうでございます。そこで被害の、地震の状況について聞き取りをして、そして秘書官が大臣に電話をしたと。きっとその間五分以内であったろうと思います。
 大臣はそのときにどのような内容を報告受けましたか。
○国務大臣(中井洽君) 福島県の一部で震度五、岩手や宮城で震度四、この地震があったと、現在のところ被害は報告されていないと、こういう話でありました。
○森まさこ君 大臣には秘書官が何人かいらっしゃると思います。防災担当の秘書官、防災大臣でいらっしゃいます。国家公安委員長としての立場の秘書官いらっしゃいますね、警察庁から来ている方。どちらの秘書官から連絡がありましたか。
○国務大臣(中井洽君) 先ほどもお答えしたとおり、防災担当です。
○森まさこ君 国家公安委員長担当の秘書官からは連絡がありましたか。
○国務大臣(中井洽君) 国家公安委員会担当の秘書官、それから拉致担当の秘書官、当日はお休みであります。
○森まさこ君 質問に答えてください。連絡がありましたか。
○国務大臣(中井洽君) 別にありません。
○森まさこ君 と申しますのは、それぞれ災害のときに調べている内容が違うので今質問をしたんですけれども、後でそこは詳しく御質問しますが。
 最初に防災担当秘書官から連絡があって、福島県沖で震度五という報告があった。そのときに大臣は秘書官にどんな指示をなさいましたか。
○国務大臣(中井洽君) さっきの、公安委員長の秘書官が地震のあったときに連絡をしなければならないというのは、それはちょっと私は聞いておりません。秘書官同士の連携もあって、防災担当が直後に私に連絡を取る、取れればそれでいいということであったというふうに対応しているんだと考えております。
 防災担当の秘書官には、その後変化があったり何かがあったらいつでも電話を入れてくれ、こういうことを申した記憶はございます。
○森まさこ君 と申しますのは、私、両方の役所の方を呼んでレクを受けたんです。防災担当の役所の方も、当日、日曜日ですから当然お休みでおうちにおられたけれども、メール連絡をもらい、そして大臣の防災担当の秘書官と内閣府の防災担当官が電話で連絡を取り合った。
 それでは、防災担当の役所の方はどんな情報をどうやって入手したんですかと質問しましたら、家にいたのでテレビをよく注意して見ていました、テレビのニュースの情報を見ていましたと。そこで特に大きな被害の情報はなかった、テレビのテロップは気を付けて見ていた、津波が発生するのかしないのか、人的被害があったのか、ニュースを気を付けて見ていたという報告でございました。私は大変不思議に思いまして、地元の状況を地元と直接連絡を取り合って情報を取ることはしないんですかというふうに質問をしましたら、私、内閣府ですので、内閣府は通常自治体と連絡を取りませんと、そういうお答えでございました。
 また一方、私は、国家公安委員長担当の警察庁の方とお話をしました。警察庁の方は災害が起きたらどうするんですか、必ずすぐに被災県の警察本部と連絡を取り、現場の状況をすべて聞きますと。直後だけではなく、何分後、何分後、特に三十分後に被害の状況を聞き取ります。なぜなら、直後は気象庁の震度が幾つであったか、そのような情報しか入ってきませんので、実際に人的被害が起きたのか、どうであったのかということは三十分後にならないと確実な情報が入ってこない。その情報を入手して必ず担当秘書官に連絡をするということでございました。これが国家公安委員会、警察庁の仕事でございます。
 ですから、私は、国家公安委員会の秘書官から連絡がなかった、また、その国家公安委員会の秘書官は三十分後に詳しい被害状況の連絡を受けているのですから、秘書官同士で連絡を取っているのであれば、大臣に三十分後、もし本当に甚大な被害がないのであれば、ない旨もこれは連絡をしなければいけないし、私は大臣が自らそれを秘書官に指示しておくべきだと思うんですよ。それが、何かあったら連絡くださいということで、一時間半映画をお楽しみになっていたということでありますが、福島県では決して被害がなかったわけではないんです。そのことを大臣はどうお考えになりますか。
○国務大臣(中井洽君) 幾つかの、私も問題意識を持っている点についてお触れをいただいたと思っています。
 日本の気象庁とNHK、広報の関係は世界一になっておりまして、災害が起こる、あるいは津波予報等も含めて瞬時にNHKで報道されます。これは非常にいいことであり、同時に、今お話あったように役人はテレビ見て連絡するということがあったのかもしれません。しかし、大きい災害になりましたら非常招集が掛かる、あるいは連絡体系が取られる、ここにおいては抜かりなくやってくれておりますので、テレビを見て僕に連絡をしたのはけしからぬと言われても、それはそれで一番速い方法であったんだろうと、このように考えております。
 また、福島県の災害の状況は軽傷の方お一人とおうちが何軒か少しこの地震によって損害を受けたと、こういう被害であったと承知をいたしておりまして、こういう被害をやはり防災担当大臣が必ず報告を受けて、その場でその日に掌握をしていなきゃならないのかどうかということは現場の役所の判断であろうかと、このように考えています。
 私どもは大変大きな災害が起こったときに真っ先に現地へ行かなきゃならない、この覚悟と準備は常にいたしておりますので、これとまた震度五弱の地震のときと全く違うんだと、こういう御理解をいただいた方が私は有り難いと考えています。
○森まさこ君 質問の御趣旨を理解されていないようですが、NHKが一番速い方法なんだと。速さと内容が情報にとっては命ですが、速さの方は先ほど私申し上げました。気象庁から内閣情報集約センターの方に行って、それが担当官のメールに行っているんです。そのこと自体は私、問題としておりません。一番早い段階で五分以内に大臣に第一報が行っているんです。それはすばらしい。その後です。三十分後にならないと警察庁は被害の状況が把握できないと申し上げました。このことについて秘書官から連絡が来なかったことが問題ではないかというふうに質問したんですが、問題意識がないようでございますので残念でございます。(発言する者あり)
 先ほど大臣は、済みません、質問をさせていただきますが、大臣は福島県の被害が家屋が倒れたとか崩れたとかその程度であったというふうにおっしゃいましたけれども、一番確認をしなければならないことは何でございましょうか、これを質問いたします。
○国務大臣(中井洽君) 先ほど、けが人お一人出たということを申し上げたと思いますが、お聞きになっていらっしゃらないのかもしれません。そういったことをきちっと踏まえて申し上げていますから、きちっとお聞きをいただいて御質問をいただきたいと僕は考えております。
 被害が出ていれば当然私のところへ連絡がある、また大きな被害がどんどん広がるようなら係員も本部に派遣されて調査をしているわけですから、また地方自治体も問い合わせしているわけですから、そういう中でほとんど被害が出なかったと。先ほど申し上げましたように、軽いおけがの方一人、そして家屋の倒壊が、倒壊というのも全壊じゃないと思いますが、一、二軒あったということだというのは明くる日報告を聞きました。しかし、それを三十分後に報告をしなかったからけしからぬとか、聞かなかったからけしからぬというのは僕は違うと思います。
○森まさこ君 けが人は福島県以外の方なんですけれどもね。けが人のことじゃないんです。
 もう一度お聞きします。福島県と聞いて確認しなければならないこと、五分以内の初動の報告では確認できないことです。
○国務大臣(中井洽君) 多分、原発のことを言われているんだろうと思います。しかし、私は今、原子力安全委員会の担当でもございますし、皆さん方の前の政権で原子力の安全ということについて五弱でおかしなことになるような原子力を造っていらっしゃるんですか。あり得ないじゃないですか、僕はそう思いますよ。もしそういうことがあるなら、非常時ですから直ちに報告は入りますよ。
○森まさこ君 危機管理、防災担当というのは、万が一のときの大臣なんですよ。安全でない原発を造っているのかという逆質問は、全く大臣としての職務を認識していないもの。原子力発電所を日本で一番多く設置している福島県、県民を代表して抗議を申し上げます。
 私たちはやはり、原子力発電所を設置して首都圏の三分の一以上の電力を供給しています。万が一のときの安全を、国家も責任を持っていただきたいと思っているわけでございます。その中で、万々が一のことです、そのことを考えなければ危機管理というのはできませんから、そのときの安全避難道路もまだ十分に整備をされていないという中で、私たち福島県から出てきている国会議員も一生懸命今まで頑張ってきて、地元から今の政府に対しても陳情も行っていることだと思います。
 そのような、避難道路がまだ完全に整備されていない中で、やはり原子力発電の安全性ということについては、防災大臣、国家公安委員長、大臣として、やはり特に注意をしていただきたい。秘書官から連絡が来たときに、何かあったらということではなくて、福島県原子力発電、何かなかったか、三十分後には全部確認ができているはずだから必ず連絡くれよ、私はそういう大臣の言葉が欲しかったんです。何か秘書官が、連絡来ないから自分はよかったんだというようなことではなくて、大臣というのは官僚を使いこなしてその知恵と情報網を利用して、そして国民の安全を守る、そのようなものだと私は思っています。
 ところが、佐藤正久議員が前回この問題で質問をいたしましたときに、大臣が、この緊急事態に対する政府の初動捜査については、自民党政権時代にマニュアルが作られたから、そのとおりにしていただけだと。この福島県沖地震のときも、それからチリの津波のときにも、朝八時過ぎから官邸に対策本部があったのに、大臣が出てきたのがお昼ごろということ、質問をしたときに、いや、それはマニュアルにあったんだということでございました。
 このマニュアルとは何であろうかと私も思いまして、役所の方にそろえてもらいましたけれども、大臣の方から、このマニュアルが何であるか、今御説明いただけますか。
○国務大臣(中井洽君) 私どもは、そういう対策本部を設置されるということについては相談を受けて、対策本部がつくられたときに、こういう時間で出てきて、津波の場合ですね、この間の、それで総理以下そろってどういう形での会議をやる、これは時間があったからでしょう、そういう形で運用された、私どもはそのとおり指示に従って出た。そして出た後、私どもは、大変恐縮ですが、役所の指示だけじゃなしに、政治家としてのいろんな指示をしながら夜八時過ぎまで対応をさせていただいたと考えております。
 また、原子力発電等の問題につきましても、一つ一つ、地域の会社、地域、それぞれ安全ということについて十分配慮をした設計、そして建設、点検というものが行われておりまして、私は世界一安全な原子力発電所を造っていただいていると常々感謝を申し上げております。しかし、柏崎のような事件もありますし、いろんな点検ミスというようなこともありますから、常々それは、保安院も含めまして、国が責任を持って原子力の安全ということには常に心しているわけでございます。
 しかし、私どもの担当しています安全委員会におきまして、五弱の地震で心配をするような原子力発電というのは設置していない。また、そのような活断層の上に原子力発電を造るというようなことはあり得ないわけであります。したがって、三で原子力は危ない、五で危ないと言っていたら、それはもう原子力発電が造れなくなる。また、お造りをいただいている地域の方は本当に御心配だろうと僕は思っております。日本中が大変な状況になる大きな地震でもまだ大丈夫だというような、念には念を入れた設計と建設をやっているんだということは、私は若いときから承知をいたしております。
○森まさこ君 委員長、マニュアルとは何ですかという質問に答えていただいておりませんので。
○委員長(神本美恵子君) 中井大臣、質問にお答えください。
○国務大臣(中井洽君) ずっと言われるからずっとお答えしたわけでございます。
○森まさこ君 委員長。
○国務大臣(中井洽君) いいですか、お答えは。
○委員長(神本美恵子君) 中井大臣。
○国務大臣(中井洽君) 私どもは、危機管理センターというものが官邸につくられて、そして官邸対策室が設置されて、それが政府対策本部という形になる段階で招集が掛かると。しかし、それを設置する段階やらどういう状況であるというのは、逐一連絡が入っています。だから、私も行きましょうかと言っても、それは大臣は今出てこなくてもいいということですから。それは私どもの内閣でつくった危機管理の体制じゃないんですよ。だから、これは今それで十分いけるのか、新しくつくり直していくのか、こういう点検は常にしていかなきゃならないと思っていますよ。
○森まさこ君 マニュアルとは何ですかという質問にお答えいただけなかったんですけれども、分からないなら分からないというふうにお答えいただければと思います。
 内閣府の説明によりますと、マニュアルとは平成十五年十一月二十一日の閣議決定「緊急事態に対する政府の初動対処体制について」又は同日の「緊急事態発生時における閣僚の参集等の対応について」の閣議了解、それからそれに対する細目のこの三つでございます。私は、このマニュアルと大臣がお呼びになった閣議決定以下を読みましたけれども、大臣がいつ来るべきかというようなことは書いてありません。参集チームというのは危機管理監の下に作られる役所の組織でございます。大臣については何時何分に来いとか、どの段階で来いとか書いてありません。つまり、大臣というのはこの危機管理監の下にある参集チームを指揮する立場、一番トップですから来る来ないは御自分の判断なんですよ。それを、お呼びが来ないから来ませんと。チリのときも、総理が公邸にいて、そこにも官房長官も外務大臣もみんな行っているときに、防災大臣、国家公安委員長の姿がなかった。昼になってから来たということが言われていますが、それが自民党政権時代に作られたマニュアルに基づいていたから行かなかったというような答弁をなさいましたので調べましたけれども、どこにも書いていなかったということは申し上げたいと思います。
 福島県でも、この日は防災担当のみならず、市長以下、職員が四十人から五十人、各市町村にですよ、休日でしたけれども役所に詰めて、朝九時から夜の十時まで緊張の中で事に当たっておりました。市長、村長、町長、市長の、トップは作業服に着替えて、避難勧告をいつ出すのか、出すのか出さないのか、出したときにはいつ解除するのか、それを情報収集をしながら対策に追われていたわけでございます。勧告を受けた住民は家にはいられません。下着の準備なんかできないんです。大臣はチリのときに家で下着の準備をしていたということでございましたけれども、結果的に人災も大きな被害もありませんでした。ただ、漁業の被害は大きなものがございました。結果的に、人災などの大きな被害もなかった、原子力発電所も安全でありましたけれども、結果が問題ではございません。危機管理というのは、予防から情報収集、そして対策を出してその反省に至るまで、その一連のサイクルが危機管理でございます。行政の担当官というのは自分で責任を持って判断しなければなりません。
 福島県の相馬市の立谷市長も言っておりました。トップは、いつ来るんだ、おまえがいつ来いなんていうことはだれも教えてくれない。自分の責任で判断して、そして自分の責任で部下に指示をしなければならない。住民の生活と向き合った基礎自治体の市長さんたち、そして役所の方々、住民の方々も消防団の方々、婦人消防団の方々は、海を見回ったり炊き出しをして避難した方々の夕食を準備したり、遊んでいる者はだれ一人としてございません。
 私は、被害がなかったからよかったということではなくて、大臣がそのときに映画館にいて、電話があったけどまた映画館にいたということが報道されてしまう、御自分の危機管理もままならない状態だと思います。そのときに秘書官もSPもいなかった、そして映画館にずっと居続けたということが、この地震に遭った県民が、今笑っていらっしゃいますけれども、そういう県民が聞いたときにどう思うか。つまり、一番の被害は県民に、国民に不安を与えたということなんです。防災大臣が、国家公安委員長がいざというときに自分たちのしっかりとした心配をしてくれていないということがこの県民に不安を与えた。実際に浪江の駅では、先ほど報告ありませんでしたけど、電車が二時間止まり、中に缶詰状態になって、二時間たってからようやくはしごで線路に降りて、五十二人の乗客の方がバスに乗って帰宅をいたしました。
 総理が抑止力を勉強してやっと分かってきたということでございますが、中井大臣も危機管理や防災ということについて勉強してやっと分かったということでは困るんです。中井大臣の野党時代の発言は大変御立派です。言っていることとやっていることが違うということでは国民の信頼が得られないというふうに思います。
 また、最後に申し上げますけれども、SP、これについて、自民党時代にプライベートなときにはSPが帰っていいという、そういう決まりがあったんだということですが、私は前国家公安委員長の佐藤勉議員に確認をいたしましたが、そのような決まりは聞いていないし、自分はそのような決まりがあるないにかかわらず、防災担当、国家公安委員長であったならば、震度四のときにも……
○委員長(神本美恵子君) 時間超過しておりますので、おまとめください。
○森まさこ君 分かりました。
 必ず大臣室に駆け付けていたということを言っておりましたので、それを最後に申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(神本美恵子君) 時間が来ておりますので、じゃ一言。中井大臣。
○国務大臣(中井洽君) 御指摘は十分自分なりにこなして、また、私は私なりの責任というものをいつも自覚をして任務を務めているつもりであります。
 一、二申し上げますと、官邸で対策本部ができたときの責任者は僕だとおっしゃいますが、これは責任者は官房長官でございます。
 それから、あの日、官房長官や外務大臣が早くから来ておったというのは別会議でございます。別会議の招集で行っておったわけでございます。副大臣はもう少し早く出ていろんな事務等をやりましたけれども、私を含めて官房長官やらがそろったのは、会議をやる、こういう時間帯でちょうどセットしたわけでございます。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 法務大臣、文科大臣、それから国家公安委員長に質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、「もんじゅ」再開のことでございます。ちょっとこれ急な質問になってしまいまして、大臣の元にもう届いているとは思うんですけど、恐縮ですけど質問させてください。
 九五年でしたか、この高速増殖炉「もんじゅ」、大変な期待の中でスタートしたわけでございます。ナトリウム漏れ事故があり、十四年ぶりに再開されたと。いろんな点検そして準備、ただ、まあ地元の不安と、悩みの末に知事も決断され、敦賀市もそうだと思いますけど、そんなふうな状況でスタートいたしました。しかし、この「もんじゅ」は本当に大丈夫なのかというまた不安、不信が広がっているというふうに思います。
 また、これは五月六日ですね、運転再開から今日で八日たつわけでございますけれども、起動や臨界などの操作自体は順調だと。燃料破損検出器故障の公表遅れ一つ、もう一つさらには制御棒の操作ミス、これが相次いでいるという状況です。
 この公表漏れというのは、これは非常に国民が不安になってしまうものでございます。十四年前の事故後のビデオ隠し以来、批判されてきました。運転再開直後で公表が遅れたということは、これはもう重く受け止めなきゃならない問題点であろうと、このように思うわけでございます。
 何よりも、十日の深夜、制御棒の挿入作業が運転員の操作ミスで一時中断したと。これも二番目に大きな問題だと。日本原子力、原研機構ですね、開発機構が十一日、操作法を知らなかった運転員の操作ミスが原因だというふうに明らかにしたと。この運転員は、ミスのあった制御棒の挿入作業に当たるのは初めてであったと、さらにはこの運転員は制御棒が完全に挿入される直前には挿入速度が遅くなるとは知らず、また炉心確認試験のための手順書にもこのことは記載していなかったと、このように報道されておるわけでございます。原子力機構は手順書を直後に改訂したと、今後運転員の訓練状況や力量を確認し対策を講じると、今ごろ何言っているんだという感じでございますけど。「もんじゅ」の運転の再開に対し、運転員の訓練状況や力量を確認もしないで運転を再開したのかという、原子力行政の住民、国民、自治体の信頼が崩れているのではないかという私の指摘でございます。
 文部科学大臣の、十四年ぶりのかたずをのんで始めたはずなのに、緊張感、責任感が余りにもないのではないかというこの認識に対して御見解、また今後対応をどうするのかということをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 「もんじゅ」、高速増殖炉の再開に至る経過に対しては十四年有余の年月が掛かり、その間に地元の皆さんにもいろんな御心配、不安も持たれた中で、五月六日の再開への御理解をいただくに至った御協力と、技術者、関係者の努力は当然でありますが、関係各般のまさに大きな力の結集で将来にわたる原子力の平和利用の最先端技術の再開ということにこぎ着けた、そしてこれは地球温暖化に直面している気候変動に関しても大きな力を発揮する技術にもなり得るということでスタートをいたして、大きな山場を越えられたと思っておりましたところ、ナトリウム漏れを検知する空気吸引のブロワーの故障から始まって、今先生御指摘のような燃料破損を検出する装置が警報を誤作動で発出し故障していた、それから原子炉を停止させる制御棒挿入の訓練もしていなかった等々のトラブルが相次いで起こりました。
 それぞれの事象自体は、基本的には運転を止めなければいけない、あるいは安全上重大な問題に至るというふうなものではないレベルでのトラブルではありますが、先生御指摘のように、スタートしたときに制御棒のそうしたことは操作が初めてであったというか、シミュレーターは何だったのかとか、マニュアルに書いてないということでいうと本当にどういうトレーニングをしてきたのかということを含めて、国民の皆さんに新たな不安、大丈夫かという不安を招いたことは現実事実だと思いますし、私も起こってはいけないことだというふうに極めて重く受け止めました。
 つきましては二つの観点で、一つは、こういう技術的な問題は、いろんなものは初期動作としては想定をしていた範囲を少しずれて思わぬことでいろいろ起こることは技術の世界ではあり得ることでありますけれども、あり得るとはいえ、より丁寧に準備しトレーニングすれば防げていたものがたくさんある、その分が、そういう事前の準備ができていなかったということ自体、運転する体制として改めて原点に戻って再総点検するようにと要請をいたしました。超高速でF1レースで最新鋭のマシンを運転するのは非常に得意な人が、普通の道でエンストしているようなことかなという、何となく思いをいたしました。割に周辺の普通にある技術のレベルでトラブっている感じを受けました。そういう部分でも、改めて身近な技術も含めてしっかり点検し訓練するようにということです。
 もう一つは、これも先生御指摘いただきました情報の管理の問題であります。軽微な問題と重大な問題というのはありますが、基本は、いろんな起こったことはすべて公開をすると、この大原則はしっかり守り抜くようにと。それと同時に、すぐに関係各位に知らせるべきものと、もうこれは毎日会見もしているようでありますので、まとめて報告をして発表するものという仕分はもう一度整理をする必要があるだろうと。
 ただ、先生御指摘がありました当初の警報の誤発令等々は起こっていて、軽微であり後で対処もしたんですけれども、そのことが起こって、対処している途中で別途の会見があったときには触れなかったというのは、意図的に隠したわけではないにしろ、会見があるということと情報を開示するということのきちっとしたタイミングを、何かそこをパスしますと、知っているのに言わなかったことになりますので、そういうことを含めて、情報の管理、開示の仕方と連携の仕方を改めて総点検するように、技術上と情報公開と二点に関しては、改めて私の方から、せっかくスタートしたときに、二度とこういうことは、ミスは許されないということでの改めて要請をしたところでありまして、御指摘の部分は、こういう御心配を掛けたことは申し訳なく思っておりますし、こういうことがないようにこれから努めてまいりたいと思っております。
○山下栄一君 この高速増殖炉「もんじゅ」は、原研機構、独立行政法人が直接の責任を持ってやっておられると。大臣とこの独法との関係ですね。先ほども鈴木副大臣等の御答弁ございましたけど、私は、この独立行政法人制度そのものに問題点があるというふうに思っておりますが、これちょっと、後からまた原研機構のこと等触れたいと思います。
 ちょっと話題変えますけれども、法務大臣にちょっとお聞きしたいと思います。その後、中井大臣にお聞きしたいと思うんですけれども。
 この民事法律扶助制度、これは私は非常に大事な制度だと思いますし、垣根の高い司法アクセスですね、そこに司法のセーフティーネットとしての働きが非常にこの日本社会の中で評価されるべきこれは支援制度だと。我が党は、これはもう随分前から法務部会等の担当の議員中心に全力を挙げて取り組んでまいりました。
 昭和二十年代からこの財団法人の仕事あったようですけれども、今は法テラス、日本司法支援センターという、これも独立行政法人という位置付けになっておりますけど、でされていると。それで、特に、この景気状況悪い中で様々な一般庶民が、例えばお年寄り、障害者、労働条件の悪い労働者、消費者一般、外国の方、少年、貧困、そういう非常に光が当たりにくい方々で、多重債務等、また良からぬところでだまされたとか、詐欺とかですね、おれおれ詐欺とか分かりませんけど、その状況の中で全面的に支援する、相談にも乗るという。
 この予算なんですけど、予算も、うちの党も一生懸命これ予算要望して、財団法人時代ですけど、二十億、三十億、四十億、もう大変な思いで予算措置を政府においてしていただいてまいりました。
 これ今、独法になって仕組みが若干変わっているようなんですけれども、運営費交付金の中で処置されているんでしょうけれども、ただ、この三、四年、えらい勢いでこれが拡充されてきていると。これ非常に大事なことだなというふうに、特に今この時点、こういうことは極めて重要だというふうに思いますので、この予算の推移、財団法人から、十八年でしたか、途中から独法化になりましたけれども、これをちょっと大臣の方に確認させてください。
○国務大臣(千葉景子君) 山下委員御指摘のこの民事法律扶助事業というのは、私も大変重要な事業であると認識しております。特に、今のような経済状況等を含めて、いろいろな問題を抱えた皆さんの言わば最後のセーフティーネットと言っても過言ではない、そういう位置付けができると私も認識しております。
 この間、公明党、皆さん方が大変この問題に関心をお持ちをいただいて、そしてまた予算の増額などに御努力をされてこられたこと、これも私も承知をさせていただいておりまして、心から敬意を表させていただく次第でございます。
 この民事法律扶助事業、元々は財団法人法律扶助協会が行っておりましたが、平成十八年に法テラス、日本司法支援センターができましてからはここの事業になっております。
 この予算の推移でございますけれども、法律扶助協会時代、例で申し上げますと平成二年度でございますけれども、国からの補助金が約一億円でございました。一番中心となる代理援助の件数が約四千件と、こういう実績でございます。法律扶助時代の平成十七年度になりますと、国からの補助金が四十四・九億円、約四十五億円と、これは大変な増額になり、そして代理援助件数も約五万六千件と、これももう倍々ゲームになってきたわけでございます。
 で、法テラスになって、現在ですけれども、平成二十二年度で、民事法律扶助事業経費を含む運営費交付金という形で支出をさせていただいているわけですけれども、これが百五十五億円ということになります。かなりの、対前年度比で五十一億円増の五〇%増ということで、代理援助件数も約十二万件と、こういう大変な数字になっているところでございます。
 それだけやはりこの事業といいましょうか、これを利用をする方が大変増えている、それだけ大変な事態になっているということの現れでもあろうかというふうに思っております。
○山下栄一君 具体的には、弁護士さん等付いていただいてやるということもあろうかと思うんですけれども、やっぱりまず法律文の、よく分からないこの法律の制度を分かりやすく教えてくれるという、そういう機能も法テラスは持っておられるわけですけれども、これセットでやっぱりこの民事扶助制度、運営費交付金の形で今予算が投入されているわけですけれども、非常に大事な取組であるというふうに思いまして、更なる千葉大臣の御支援というかサポートをお願いしたいなと思うんですけれどもね。
 もう一点、この制度は償還、これが原則だと。ところが、利用者がそもそも資力が乏しい方が大半だということを考えますと、これは弁護士会等でも御要望あるようでございますけれども、現在の立替え・償還制度、財務省から考えると不良債権じゃないかと、こうなっていくようなこと、償還率も七割ぐらいでしたですか、これをちょっとやっぱり充実させる必要があるのではないか、見直す観点からですね。資力が乏しい、特に著しく乏しい方、生活保護の方もそうですけど、それ以外の方も含めまして、この給付制とか負担金の減額、免除というふうなことも含めまして、こういう観点も、きちっとしたもちろん原則が大事ですしルールは必要なんですけど、こういう観点のやはり安心できる仕組みを、また周知徹底等も含めまして取組も大事なのではないかと。
 これは学生支援機構の奨学金みたいな問題があるわけですけれども、もう大変な財政難の中で、しかし一方では憲法二十五条の観点、そしてまた泣き寝入りさせないということからの司法支援。立替え・償還制が原則なんだけれども、それの減額、免除等の制度を充実させるという、その観点からの大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(千葉景子君) この民事法律扶助につきましては、今御指摘がございましたように、償還が原則の制度でございます。しかし、やはりそもそもこれは資力が乏しいという、そういう皆さんに利用いただくという問題でございますので、何とかこれを給付制度のような形にしたらどうかという御意見があることも、これも承知をしておりますし、よく分かる、気持ちの上ではですね、ところでございます。
 しかしながら、やはりこれもいろいろな国民的な納得がいただかなければならないわけでございますので、直ちに給付制ということもなかなか難しい。それから、大変今財政が厳しい折でございますので、やはり何らかの形でできる限りはまた償還していただくということが基本で進めていく必要が現在はあるんではないかなというふうに思います。
 ただ、現在の制度の下でも、例えば生活保護受給者などにつきましては償還を免除している、あるいは償還を、それ以外の者でも、一定のやはり大変もう厳しいという場合に猶予をしたりあるいは延ばしたり、そういうことも適宜やっているということでございます。そういう意味では、これからの制度の立て方ですね、これについては、国民の皆さんの御負担をどうしていただくのかということなども踏まえて多角的に検討していく必要があるのではないかというふうに思います。
 ただ、今申し上げましたように、もう本当にこれ償還が厳しいという、そういう実情の方にはできるだけの配慮といいましょうか、そういうことはしていかなければならないというふうに考えております。
○山下栄一君 今おっしゃった免除制度もあるということすら知らない方もいらっしゃるわけで、この申請時には、新政権になりましてからこの辺を周知もできるだけやろうということを指示されているようでございますけれども、こんな取組は非常に大事だなと。全く素人で、緊張の中で恐る恐る法テラスに相談に行くというような方もたくさんいらっしゃるわけでございますので、その辺の配慮、職員の方の御努力も私もよく存じ上げておりますけど、更なる充実をお願いしたいなと思っております。
 中井大臣に次にお伺いしたいと思うわけですけれども、これは今回の会計検査報告の中の指摘でございます。これは特に私は警察行政の信頼にかかわることなので、大臣のやっぱりリーダーシップが非常に大事だと思いますので御質問させていただきたいと思いますけれども。
 要するに、不当事項で不正経理で指摘を受けてしまったと。金額は、国費及び県警の場合では補助金、合わせて二千十万ということなんですけど、金額もですけれども、これが非常に幅広いところで指摘されていると。三管区警察局、三管区警察学校及び十都道府県、これは別に悉皆調査じゃございませんので、その中のうち指摘を受けたところがあるということでございます。
 この手法がちょっとやっぱり、こんなことが警察であっていいのかという、いわゆる虚偽の会計処理で、民間の業者に納入させるときに、よくこれはもう昔からあるやり方なんでしょうけど、預けとか、本来同年度内にやるべきことを次年度に納入させるようなことを、そのために虚偽の請求書とか領収書とかいうようなことを業者と癒着して作らせるというようなことが、これは別に警察とは限りませんが、ほかのところもよく指摘される話です。で、裏金になっていくというようなことですね。
 今回の場合は別に飲み食いに使ったとかそういうことじゃもちろんございませんけれども、全然違うものを納入するためにやったとかというようなことが詳しく指摘されておるわけでございます。不当事項であるわけです。それで、私は特に霞が関にこの認識が弱いと思いまして申し上げるんですけれども、こういう指摘は毎年のように指摘されております。これは独立行政法人でもございますし、国立大学法人でもございましたし、本体でも、余り詳しく言い過ぎるといろいろあれですけれども、本体の霞が関でも各省庁よく指摘されるわけですね。その手法はもう同じ手法でやるという年度末の話ですわ。これは都道府県にも波及しというふうなことでございます。
 これは私は法律違反だと。その前に、こういう指摘を受けて、不当事項と指摘を受けて、警察庁はきちっと処理されたんであろうと思うんですけど、どんな処理をしたのか。もちろん国民のお金ですから、これは、それをちゃんと返すということは当たり前のことですけど、それ以外にどういうふうな責任ある、再発防止じゃなくて、この事態に対してどういう手を打たれたのかということを確認したいと思います。
○国務大臣(中井洽君) 御指摘のとおり、大変情けない、恥ずかしい、会計検査院の不当行為という指摘でございます。これらを受けて一斉に点検、そして処分、そして返金等を行っているところであります。例えば岩手県におきましては、国家公安委員会における処分が六名、また警察庁における処分が六名、岩手県警におきましては三名、措置二百二十三名、大きなものに及んでいるところでありますし、既に返金した者についても、当時の在職ということを踏まえて処分が行われたことでございます。
 先生も私もかつて警察の裏金事件ということを随分お互い野党時代、それぞれの委員会や担当でやかましく指摘をしたことを覚えておるわけでございます。今回のこういう一連の事件が、裏金というところに行っていない、これがせめてもの救いだと、このようにも考えております。
 なお、少し付言いたしますと、その後、幾つかの県でこういう預け金やいろんなものが出てきて、県警もついでにというか、一括で調査を受けた場合に出てきたと。そういう中で、預け金の中からビール券等を買うた、あるいは私的流用があったというのが二、三ございました。これらのものについては当然処分がなされ、懲戒免職という形で判断がされたと報告を受けているところであります。
○山下栄一君 今回も減給等の懲戒処分もされているということをお聞きしておるわけですけど、じゃなぜ懲戒処分なのかということがはっきりしているようではっきりしていないなと私は思います。同じ内容でも省庁によって処分内容が違います。懲戒処分すらしない、厳重注意とか、いわゆる国家公務員法上の懲戒処分やらないようなところもあるわけですね。これはどこからきているのかなと私は思うんですけど。
 この会計検査院の指摘は歴然たる法律違反だというはずなんです。その認識は大臣にございますでしょうか。
○国務大臣(中井洽君) 私は先生と同じような認識を持っているところでございます。
○山下栄一君 それで、これは一般刑法違反じゃないかというようなことを私は質問したことあるんですけど、まあほかの労働局の話でしたけど、厚労省ですけどね。これはもう個別の事件とか、答えられませんのオンパレードだったんですけどね。
 私は刑法とは言いません。言いませんけども、背任とか詐欺とかいうようなこともないのかというようなことを聞いたことがありますけど、そんなことを言うていません、私は。
 だけど、具体的に検査院も同じようなこんな指摘はもう去年もおととしもございました。ほかの省庁でもございます。目的外でプールして、虚偽の書類作ってというやり方なんですね。だけど、扱っているのは全部公金でございまして、国民のお金です。その自覚が余りにもないのではないかと思います。
 これは法律違反だと私は思うんですけど、その法律は何という名前の法律かということを大臣に確認したいんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(中井洽君) 御指摘いただきました岩手におきましても、預け金を私的流用したということに関しては、詐欺罪で逮捕されて懲戒免職という形になっており、それぞれの会計上、法的に歴然たる私的流用が認められるものについては、おっしゃるような措置をしていると考えております。
 しかし、都道府県警察ということもあって、その県その県の、警察だけじゃないものですから、私的流用やら業者に預けてやりくりをしているやり方が他の部署にもあって、そういう部署で行われたことの処分と横並びにせざるを得ない、こういったところもあるかと考えております。
 ただ、公安委員会におきましては、公安委員会で処分できるところにつきましては、従来以上に厳しい処分を公安委員の皆さん方と相談をして求めたところでございます。
○山下栄一君 大臣、私は法律違反と思っていますねん。その法律は何という法律の違反に当たるかなと。この認識が極めて弱いんですわ、霞が関全般に、財務省も含めて。だから、私はもう一回確認しているんですけど。
 これ、検査院、答えられますか。検査院は自分らで指摘しているわけやからね。これはこの前の、いつやったかな、あれ。四月、防衛省の懲戒処分要求を出したやつもそうやと思いますけど。
 こういうやり方は、じゃ別件ですけど、要するに偽の書類作ったやつでやるというようなことは、それで年度を超えて処理させるわけやから。答えられます、何の法律違反ですかと。指摘しているわけやから。だから、不当事項にしているんでしょう。答えられますか。
○説明員(鵜飼誠君) 済みません、ちょっと手元に書類持ってきておりませんけれども、物品購入なり役務の購入ですので、対価を現実に支払っておりますので、会計法、予決令違反になっておると思います。
○山下栄一君 法律の名前。
○説明員(鵜飼誠君) 済みません、ちょっと確認しますけれども。
○山下栄一君 もう検査院はそんなの駄目やと思うね。あなた方指摘しているんやで、これ。僕、それ通告でも言うておいたのにな。
 法律の名前、いいですか、答えられますか。
○国務大臣(中井洽君) きちっとしたお答えであるかどうか分かりませんが、財政法第十二条には、各会計年度における経費は、その年度の歳入をもってこれを支弁しなければならないという規定がございます。翌年度納入あるいは前年度納入等はこれに違反するのではないかと考えております。
○山下栄一君 ありがとうございます。もう財政法違反ということだと思うので。
 もう一つ、会計法違反でもあると思うんですね。要するに、これ違うものが入っていたりしているわけやからね。これ全然、契約そのものもそのときやっていないと。これは検査していないんですね。監督しなければならないと、契約担当官等はと。契約担当官のトップは大臣ですからね。それが会計法に書いてあるわけですよ。例えば二十九条の十一、一項、二項、監督しなきゃならない。ねばならないですよ、これ。それで、監督と同時に検査を、ちゃんと書類上チェックせにゃいかぬと。それがでたらめの書類で違うものが入っているのに、検査すらしていないからこうなっておると。検査をしなきゃならぬだけじゃなくて、予決令では、これはあえてもう峰崎副大臣に聞きませんけど、会計法所管ですのでね。これは調書をもう書けと、検査調書を書けと書いてあるんですよ。政令になっているんですけどね。もうそういうことをみんな違反しているわけですよ。だから財政法、会計法違反なんですね。ところが、今霞が関は文化として、会計法というのは訓示的規定だと。訓示的規定やから法律じゃないという認識なんですよ。解説書にもそう書いてあります。
 もう何という認識だと。会計法というのは戦前からあるんですね。だけど、会計法というのは、公金を、国民のお金をどのようにちゃんとやるかということのルールやから。それを預かっている、会計監査違いますよ、これ一番トップは大臣ですからね。そういうふうに書いてあるんですよ、会計法は。部下に委任できると書いてありますけど。そんな認識で仕事されておったらたまったものじゃないと、払う方は、取られる方というか。それが社会保険庁の問題であり、労働局の問題だったんですよ。もう物すごい指摘していますからね、検査院は。指摘しているのに何でちゃんと言うてくれぬのかな思いますけど。
 そういうことで、我が党は会計法の見直しに今取り組んでおりまして、近々提出する方向で、これはもう要するに、戦後の会計法、財政法の基本的な認識が余りにも内部ルールみたいに思っていると。会計法というのは会計法律やからね、これ。国民主権に基づいた法律ですから、何でそんな認識ないのかなと。コンプライアンスが本当にあるのかというふうに私は思います。
 もう一つは、不正経理処罰法です。これはもう何度もうちの党、質問してまいりまして、自民党さんとも一緒に去年も二回提出し、つい先日も三回目ちょうど提出しました。これは鳩山総理も、これはやっぱりやるべきだということを答弁していただいております。先週は直嶋経産大臣もそうおっしゃっておりましたけどね。
 だから、これは私はもう、日本の国は別に自分で勝ち取った民主主義やないのかも分かりませんけど、余りにも古い体質で、古い文化で霞が関は動いているなと。一番重要な国民のお金を預かるルールが法律と認識されないような自覚になっておると。会計法ってそういうことですからね。会計法違反というのは大変に恥ずかしいことだと、今、冒頭、大臣おっしゃったとおりだと思います。そういう文化を変えないと、一生懸命事業仕分やっても根幹の心構えが狂っておったら、それは国民が怒りますわ、それは。
 この辺でやめておきますけど、そういう問題であるということを、特に捜査機関でございますので、これは犯罪であるという、犯罪に近い虚偽の書類作ってやっているわけですから、犯罪に近い行為ではないかと思うんですけど、私、犯罪とあえて言いませんけどね。大臣、御認識どうでしょうか。
○国務大臣(中井洽君) まあ現場は現場、都道府県警察は警察、それぞれ内部の検査あるいは知事部局からの監査等も受けるなどして対応をしている。その中で法と証拠があれば摘発をしていくんだろうと。また、自らがそういうことを摘発する役割を持つ役所でありますから、余計厳しくやってくれているんだろうと考えております。
 会計法のことにつきまして御指摘ありまして、誠にそのとおりでございます。個々の事案については、どこへ当たるかというのは先生の御指摘受けてまた十分研究をさしていただきますが、この一つ一つの事案によって違うんじゃないかということも含めまして研究をさしていただきたいと思います。
○山下栄一君 ちょっと時間がなくなってきましたんですけど、これは実は、今回二十年度の指摘なんですけど、平成十五年、十六年度も、もう御存じだと思いますけど、これは裏金つくって飲み食いに使っているわけですからね。それはもう、もうあえて県警の名前言いませんけれども、これは神本委員長自ら取り上げられまして、私よく覚えているんですけどね。与野党を超えてこういう問題は取り組んでいかないかぬと思いますけど。特に捜査機関ですから、堪忍してよという感じなんですね。
 是非大臣のリーダーシップで、この問題は厳粛に受け止めていただかないと国民は困ると、怒るというかもうあきれ果てることやと思います。
 次に、先ほど「もんじゅ」の話しましたですけど、それで、千葉大臣と中井大臣はここで結構でございます。次、あと、残り余りありませんけど、文科大臣に質問さしていただきたいと思います。
○委員長(神本美恵子君) 千葉大臣、中井大臣、御退席いただいて結構でございます。
○山下栄一君 お手元に、これ独法の話ですけど、互助組織への支出状況の見直し状況という総務省の、これは今日、スタートの理事会で総務省から御報告いただいた文書でございます。もう詳しいことは言いませんけど、これ法定外福利厚生費の話でございます。
 それで、私、これ原口大臣に三月二十九日に質問いたしました結果、詳しい資料が、私の責任でちゃんと出します言うて、もう独法始まって以来の法定外福利厚生費、全額を示していただきました。法定外ですよ。それを公金を投入して職員の福利厚生に使っているという話です。そのひどい状況が、去年の十二月です、新政権になってから、総務省の政独委ですね、いわゆる政策評価・独立行政法人評価委員会が詳しく調べているんですけど、これ、川端大臣、御存じですかね。
○国務大臣(川端達夫君) あるのはもちろん承知をしておりますが、中は、申し訳ないですが、反省をしておりますが、詳細には見ておりませんでした。
○山下栄一君 それで、これ是非、見ていただいたら、もうびっくりしますわ、書いてあること、詳しく。これ、民間違いますからね。総務省の行政評価局の第三者委員会、政独委が、本当ようここまで調べたな思いますけど、調べて、これに基づいて、じゃ、これは二十年度だけですから、独法以来どれだけこんなふうに使っていたのだというようなことを原口大臣は御自分の責任の下に、時間掛かりましたけど、調べていただいたんです。それで今日、理事会で確認さしていただいたと。
 総額七百億円、七百億円でしたな、これ。七百億円、平成十三年からね。それ、金額ですわ。それで、このお手元の、これはその一つなんです。この法定外福利厚生費の手法というのはいろいろあるんですけど、互助組織、これお互いの職員同士の慶弔金、慶弔、お祝い、出産祝い等々の話です。そこに公金、税金を投入している話ですわ。これは全部内規で、内規ないところもあるみたいですけど、例えば原研機構で内規作っているんですね、互助会の規程を。もうそういう話です。これ、文科省がめちゃくちゃ多いですよ、これ。軒並みダッシュなんですけどね。
 これはもうやめましょうよと。ところが、大臣はやめろと言えないというのが独立行政法人なんですよ、これ。要請はできると。そういう仕組みだから、私は独法という制度は根幹的におかしな制度やなと思っておりますけど。
 ここに書いてある互助会で、自分たちの助け合いやのに何で税金投入せなあきませんねんという話なんですね。そこでフィットネスクラブの会員の年会費を払うたりとか、それから、これは民主党が調べられたんですけど個人の旅行、自分の旅行ですよ、自分の旅行にこれを出しているんです、ここから。もちろん皆さん、掛金も入っていますけどね、税金が投入されているんです。だから、こんなのやめるべきだという原口大臣の認識だったんです。これはもう何年も前から指摘されておりまして、もうだんだん減ってきていますねん、これ。いまだにしぶとく残っているのがあると。これがここに書いてあるやつです。
 それで、法人支出を廃止することとしたというのは最近の話ですね。ずっとあったけれども二十一年度から廃止、四法人と。その次、二十二年度、今年から廃止、八法人。ここに文科省の施設があるし、その中に日本原子力研究開発機構がございます。この原研機構はこの法定外福利が非常に多いんです。ひどいのは昼飯代、昼飯代をここから払っているという。昼飯代、自分で昼飯代、もうこのこともこの委員会で何回か取り上げましたけど。二十三年度から廃止、三法人と。
 その次、下三つです。廃止する方向で検討・事務手続中の法人、これ、本当にやるかどうかは分かりません。その方向で今進んでいますいうのが四法人だと。廃止を含めて見直しを検討中、これは三つの法人だと。
 一番下が一番ひどいんです。これを廃止する気がないということです。で、支出を削減している。こんなことはもうどこでもやっている話です。これは公金投入しているわけですからね、自分たちの互助会のあれに。昔はこれ本省でもあったようですけど、もうなくなっていったんです。それが今、今度は独法に移っているいう話ですわ。この日本芸術文化振興会、非常に重要な仕事されております。だけど、この規程があるんです。おまけに独法だけじゃないんですよ。財団もひっつけて、財団の職員まで互助会の規程に入れて公金投入しているということです。これは、総務省自らが、この法人はなかなか言うこと聞きませんねんと、だから一番下に書かざるを得ませんでしたと言っているんです。
 ところが、大臣が廃止しろと言えない仕組みが通則法なんですよ。これ、どうされますかね、大臣。これは大臣がある程度リーダーシップ取っていただいた方がいいんじゃないのかなと。理事長の任命は大臣ですからね。この理事長も非常に見識のある理事長やと思います。だから、これ詳しいこと御存じないかもしれませんけど、これ調べ上げて、行政評価局がここまで調べて、こんな分厚い冊子で報告している中身なので、是非これは大臣に御答弁いただきたいと。
○国務大臣(川端達夫君) まず初めに、まさに指導監督する立場にいながらこういうみっともない状況の法人を生んでいることは誠に申し訳ないというふうに思っております。
 先生御指摘のように、二十一年の十二月十七日に総務省の行政管理局から各府省の独立行政法人担当者に事務連絡ということでありますが、独立行政法人職員の給与等の水準の適正化についてという文書が発出されまして、その中で、法定外福利費については国や一部法人に支出されていないものと同様の支出について原則廃止するなど云々ということを指導しなさいということで指導をいたしておりましたが、その結果が、事実上支出を削減したというふうに返事をしているんですが、実際上はただ減っただけの話でありまして、減らしたわけでもないということでありまして、正直申し上げて、先生の御指摘まで具体的に私自身は承知をしておりませんでした。
 そういう意味で、今言われたように、それで原課としては、これは、こういう状況を踏まえて直ちにすぐやめなさいということの要請をして、現在、当法人としても廃止する方向で取り組んでいるというふうに伺っていますが、私としてはもう可及的速やかに、まだ年度始まったところでありますから、今年ずっと待っているんじゃなくて、可能な限り途中ででもやめてしまうようなことが工夫できないかということを含めて、これも先生おっしゃるように、要請指導しかできませんので強制力がありませんから、ここの部分は、おっしゃるように非常に靴の上から足をかくようなことではありますが、厳しくこれは、国民目線で税金を使うというときにもう全くそれに即していないという実態は直ちに改めるべきという趣旨はしっかりと徹底してまいりたいと思っております。
○山下栄一君 それで、もうちょっと残りの時間、その原研機構なんですわ。「もんじゅ」の話しましたけど、私は体質がちょっとやっぱり、元々これ特殊法人だったと思うんですね、それが途中から、今は独立行政法人になっているんですね。特殊法人の場合は大臣の監督権限があって、ところが独立行政法人というのは監督できないんですよね、これ。私は、だから事業仕分幾らやったかて、どうぞ廃止してくださいと、またつくりますわってなこと平気でできる仕組みになっておるというところが根幹だと。そこにメスを入れないとこの問題はなくならないと。総額三兆円を超えるお金が、独立行政法人、今百四ですか、行っていると。まあ詳しいこともう申し上げませんけど。
 それで、原研機構なんですけど、これは、先ほど言いましたけれども、昼飯代を出しているところなんですよ。それで、これは民主党さんが野党のときに調べられたのには、個人旅行にまで税金が入った互助会から金出してますねん。そういうところなんですよ。個人旅行に二十年度で、十九年度か、三百万円以上を、三百万のお金を、公金が入ったお金を投入しているという、そういうことでございます。
 法定外福利費は十八億円、ここからこのカフェテリアプランとか各体育施設、テニスの年会費を払ったりとか、子供の入学祝いとかで払うてるとか、そういう考えられないことになっているという、そんな体質のところが「もんじゅ」を操作しているということが私は大きな原因ではないかと。放射能漏れが起きても、直接放射性廃棄物を預かっていますけど、きちっと報告さえされなかったという歴史があります、原研機構には。それは評価委員会まで指摘されているものです、最初のこの中期目標終了時でしたか。
 私は、これトップだけ言うたかて、これは体質がそういう体質になってしまっていると。もちろん優れた研究者がたくさんいらっしゃるとこやと思うんですけど、その体質に問題があるんじゃないのかな。だから、平気でこの公表をごまかそうとしたりとかというようなことも起こってしまうのではないかと。これは勝手な私の推測ですけどね。
 こういう法定外福利厚生費の実態を見たら、ひどいのは、文科の方もですけど、この原研機構なんですよ。だから、冒頭質問させていただいた「もんじゅ」の話は、そういうところから、組織の体質そのものが、やっぱり国民のためにやらないかぬという、そういうことになっていかないというふうなことから来ているのではないかと。
 極めて重要な、大臣おっしゃったように、地球温暖化の対策のリーダーシップを取らないかぬところですし、放射性の様々な優れた仕事もされているのに、発電所もそうですけど、というようなことも含めて、この「もんじゅ」問題は、大臣、陣頭指揮で取り組んでいただいた方がいいのではないかと。私は、こんな考えられない、十四年ぶりの再開やのにまた初歩的なことで危機管理のなさをさらけ出したという、こういう状態の中で、今私が申し上げたような観点も含めて、この原研機構の在り方を目を向けていただくべきではないかと。
 最後、もう時間が参りましたけれども、御答弁を求めまして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘ありがとうございます。
 独法の持つ本質的な管理監督権の問題は、独法制度のときからのずっと国会でも議論になっているところでありますし、これからのこういう特に研究開発型独立行政法人の在り方等々を含めては、これからの大きな課題であるし、御議論いただいているところでございます。
 そういう中で、今、いわゆる法定外福利費のことですが、昼食代、食券の補助みたいなのは平成二十二年度から廃止をいたしました。互助会の支援も、ここにありますように、二十二年度からはこれも含めて全部廃止すると。ただ、指摘された食堂委託は、非常に遠隔・過疎地にある食堂の部分は、いろんな社会的状況の中で今経済的な側面を含めて検討中であります。
 とはいえ、そういうことの体質改善を図る中でありますが、大変大事な国策を担うところが本当にしっかりと機能するようにするための組織の在り方、組織の中の意識の在り方、過去のいろんな経過も含めて、しっかりと期待にこたえられるように、これからもよりしっかりと監督をしてまいりたいというふうに思います。
○山下栄一君 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 今年は韓国併合百年に当たります。そこで、最初に歴史問題に対する基本認識について、改めて川端、千葉両大臣に伺いたいと思います。
   〔委員長退席、理事谷博之君着席〕
 鳩山総理は、昨年の十月の日韓首脳会談後の共同記者会見で、新政権は歴史を真っすぐ正しく見詰める勇気を持った政権だ、そのことを新しい政権の中でも大変重要な考え方として位置付けたいと表明されております。両大臣も鳩山総理と同じ認識でありましょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 昨年十月、御指摘のような日韓の首脳会談でそういうふうに総理が発言したことは当然承知しておりますし、私も認識を共にしていると思っております。
○国務大臣(千葉景子君) 私も同様でございます。
 歴史を直視して、そしてこれからの未来志向の様々な国際関係を構築していかなければならないと認識しております。
○山下芳生君 歴史問題をめぐりましては、例えば今週十日、日韓の歴史学者を始めとする知識人の皆さんが、東京とソウルで韓国併合百年日韓知識人共同声明を発表されました。これには、日本側では大江健三郎さん、韓国側では元駐日大使の羅鍾一さんなど二百名を超える知識人の方が署名をされております。
 その声明では、韓国併合の過程や併合条約をどう考えるかが両民族の間の歴史問題の核心、和解と協力のための基本であると指摘をされておりまして、罪の許しは請わねばならず、許しは与えられねばならないと述べ、対立する問題は、過去を省察し、未来を見据えることで、先延ばしすることなく解決を図らなければならないとしております。
 私は、今後の日韓関係を考える上で大変重要な指摘だと思いますが、まず両大臣の所見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘の声明があること、それで私も全文は読めていませんが、概略は読ませていただきました。
 有識者の方々の取組であるということで、そういう御努力の中の成果物であることは理解をいたしますが、政府、大臣の立場でこれがどうこうということに関してはコメントは、恐縮ですが、差し控えさせていただきたいと思います。
 先ほど総理の発言を引用していただきましたけれども、まさに歴史を直視した上で将来を見据えた日韓関係を友好に強化するということは当然のこととしての姿勢の基本だというふうに思っていますし、内閣という部分でいえば、継続性という部分では、村山談話以降踏襲されている基本的な考えに基づいて行動すべきものと思っております。
○国務大臣(千葉景子君) 私もこの共同声明が出されたことは承知をしております。
 本当にこのような御労苦を取っていただいていることに対しては心から敬意を表する次第でございますが、これも政府という形ではコメントするべきではないというふうには思っております。
   〔理事谷博之君退席、委員長着席〕
 ただ、やはりこの中にもありますように、罪の許しは請わねばならず、許しは与えられなければならないと、大変、何というんでしょうか、含蓄のある言葉ではないかなというふうに思います。是非、私たちも自らの立場、それから韓国の方々の立場、十分に思いを致しながら対応をしていく必要があるのだろうというふうに思います。基本的には、総理のお言葉にそこが含まれているものではないかというふうに認識をいたしております。
○山下芳生君 もう少しちょっと踏み込んで聞いてみたいんですが、内閣の継続性ということを川端大臣もおっしゃいましたし、千葉大臣もそういうことを御認識の上でお答えになったと思いますが。
 戦後五十年に当たる一九九五年十月十三日の衆議院の予算委員会、それから十月十七日の参議院の予算委員会で、当時の村山内閣総理大臣が日韓併合条約についてこのように答弁されております。この条約は、締結に当たって双方の立場が平等であったというふうには考えておりませんと、繰り返しこういう趣旨の答弁を村山首相はされました。それまでの日本政府が取っていた日韓が対等な立場、自由な意思で結んだ条約との立場を村山首相は改めたというふうに思います。
 この村山首相の立場を両大臣はお認めになられるのか、なられないのか。なられないはずはないと思うんですが、そのことを一点だけ確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 内閣の一員という意味での政権の継続性という意味で、村山談話自体は、内閣総理大臣としてまさに正式に、一九九五年八月十五日に内閣の意思として発せられたものであるという意味では、我が国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジアの諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えましたということで、基本的な、いろんな思いを込めて、いろんな現実を込めてこういう談話が発せられたんだというふうに承知をしておりますし、私もそのとおりだというふうに思っておりますが、そして、今個々の答弁の引用をされました。基本的には内閣としての継続性という部分ではそういう位置付けにあるものだというふうに承知をいたしております。
○国務大臣(千葉景子君) 基本的に私も、村山談話、それを私も継承しているというふうに考えております。
○山下芳生君 村山談話の背景として、先ほど紹介したようなその直後のやり取りで首相が認識を表明されたということですね。うなずいておられますから、それも含めて千葉大臣もお認めになるということだと思います。どうもありがとうございました。
 そこで、鳩山内閣に本当に歴史を真っすぐ正しく見詰める勇気があるか否かが問われる問題の一つが、私は朝鮮学校をめぐる高校無償化問題だと思います。この問題は韓国でも高い関心を集めておりまして、多くのメディアからも、問題をいつも先送りするのが日本のスタイルだといった批判が出ております。文科省は、第三者機関での審査などを経て八月ごろには結論を出すと言っておりますけれども、川端大臣、現在の進捗状況、どうなっているんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 高校無償化法案の審議の経過はもう御案内のとおりだという前提でお話をしたいと思いますが、そういう中で、いわゆる各種学校で、外国人学校だけは一定の高等学校の課程に類する課程かどうかを判断すると。一つは外交ルート、もう一つは国際的認証機関、これだけでは評価できないものについては検討の場を設けて答申をいただいて判断するということでありまして、今検討の場をつくって、五月中には一回目の会合を開きたいということで今準備を進めており、大体そういう予定で進めていきたいというふうに思いますし、何度かの協議を経て御答申をいただいた上で私が最終的に判断をしたいというふうに思いますが、現時点ではそういう段階にございます。
○山下芳生君 朝鮮学校をめぐりましては、これまで一部閣僚から、国家として拉致問題に絡んで制裁措置をやっている国の国民だからといった発言が繰り返されてまいりました。
 そこで両大臣に伺いますが、両大臣も朝鮮学校の生徒は北朝鮮の国民だと認識されているんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 朝鮮学校に通う子供たち、私たちはこのいわゆる外国人学校、ほかの学校もそうですが、外国人学校が高等学校の課程に類する課程かどうかを判断するということを判断基準にしておりますので、そこの生徒がどこの国籍を有しているかに関しては事実関係を承知しておりません。
○国務大臣(千葉景子君) 私の管轄する法務省におきましては、朝鮮学校の生徒さんがどこの国の国籍を有しているかということについては把握をいたしておりません。そういう意味では、私も一概にどこの国籍ということは申し上げられるだけのものを持ってございません。
 なお、仮に外国人登録における国籍欄、ここに朝鮮となっている方々がおられますが、こういう場合についても、この場合の朝鮮という記載は朝鮮半島出身者を示すものとして用いられておりまして、国籍を特段表示をするものとして用いられているものではないということでございますので、いわゆる北朝鮮という国を意味しているというものではございません。
 そういう意味では、いずれにいたしましても、朝鮮学校の生徒さんの国籍というのがどういうものかということを承知をするという立場にはございません。
○山下芳生君 今の答弁でも明らかなんですが、朝鮮という外国人登録法上の表記は北朝鮮の国籍を示すものではないということでございまして、そういうことからいいますと、朝鮮学校の生徒には北朝鮮を国籍とする生徒さんは一人もいないというふうに言わなければならないと思います。
 それで、千葉大臣にもう一個確認なんですが、そういう朝鮮籍をめぐる位置付け、説明いただきましたけれども、なぜそういうことになったのか、歴史的経過について少し説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(千葉景子君) こういう登録の形になったというのは、外国人登録制度というのが昭和二十二年発足をいたしております。大韓民国政府がまだ成立していなかったというときでございまして、いわゆる、いわゆるというか、朝鮮半島出身の方、これは半島全体ですけれども、については朝鮮という形で表記をしてまいりました。これがスタートでございます。
 その後、昭和二十三年に大韓民国政府が樹立され、外国人登録事務におきましても、昭和二十六年以降は、韓国籍が確認をされた方につきましては朝鮮から韓国への書換えを認める取扱いがされるようになりました。しかし、これも全員が書換えをされたかどうかというのはちょっと確たるところではございませんけれども、いずれにしても、韓国という表記もされるようになったということでございます。
 その後も、昭和二十七年の日本国との平和条約発効によりまして日本国籍を離脱した朝鮮半島出身者の方々については、既に韓国政府が存在していたわけではございますけれども、我が国に居住したまま日本国籍を失って外国人となったという経緯から、旅券等国籍を示す文書を所持していらっしゃいませんでしたので、外国人登録上の国籍欄の記載をそのまま朝鮮とせざるを得ないということがあったということでございます。そういう経緯がございます。
 そういう意味では、朝鮮というのは、こういう経緯からいって国籍を表示するものという扱いにはなっていないということでございます。
○山下芳生君 まさに今御答弁あったように、在日朝鮮人の国籍をめぐりましては、一九一〇年の韓国併合によって日本国籍を強いられた人々が、戦争が終わり、そして一九五二年、サンフランシスコ条約の発効によってその日本国籍を喪失するといった歴史的経過がございます。そのときにまだ韓国あるいは北朝鮮を選ぶかどうかということが、その間はなかなかできなかった人たちが朝鮮という、便宜上ですね、表記をされているということであります。
 そういう経過から見ますと、私は、朝鮮学校で学ぶ在日韓国・朝鮮人の子供さんたちは日本の植民地支配下で徴用されるなどでやむを得ず日本に渡ってこられた人々の子孫だと、多くはですね、そう言わざるを得ないと思いますが、そういう認識でいいでしょうか。お二人、いかがですか。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど法務大臣から経過、今までの経過をお話しし、山下先生から今またお触れをいただきましたけれども、まさに日韓併合百年という、一九一〇年に日本になったということで、その後、日本国籍を与えられたという中でいろんな、日本の中の移動ということで日本に来られた人もおられるのではないかと思われます。
 それから、一九四四年から四五年、いわゆる終戦前から終戦のころまでは、いわゆる国家総動員法とそれに基づく国民徴用令が朝鮮に適用するということになりまして、いわゆる徴用によって日本本土といいますか、の方に朝鮮人徴用して来た人もいると。
 それから、四五年から四六年、戦争終わったときに多くの希望者が、また帰られた人もおられる。そして、先ほどもお話がありましたけど、四七年には外国人登録令ということで、みんな当分の間、もう日本人じゃなくて外国人だということで朝鮮と書くということになったと。そして、平和条約の発効に伴って日本国籍は正式、正式にと言ったら変ですけど、二十七年、五二年になくなった。サンフランシスコ平和条約がそこで締結された。そして日韓条約、これが六五年ですか、ということで、韓国籍を取った人は韓国と書くという経過の中で、日本に来られた経過でいうと、いわゆる徴用で来られた方もおられるし、日本になったのなら日本で頑張ろうといって来た方も、ある種の小説だとそういう小説もあり、映画化されたのもありましたけれども、そういう部分ではいろいろであって、先生言われる植民地支配によりやむを得ず日本に来たかどうかという表現でいうといろいろ議論はまだあると思いますが、植民地、日韓併合ということに端を発して、日本人になったのだから日本の国はどこでも行けるという意味で来られた方も含めれば、いろんな経過でいろんな種類の人で来られたんだというふうに私は思っていますけど。
○国務大臣(千葉景子君) 今、川端文科大臣の方からもお話がございました。経緯は幾つかの形があるだろうというふうに思います。ただ、その中にはやはり自分の意思に沿わずして日本に来られたという、そういう方がいたことも私は否定できないというふうに思っております。
 いろんなケースを考えられるんですが、例えば入管特例法で今特別永住者になっている方々は、終戦前から引き続き日本に在留するということで日本国との平和条約の発効によって日本の国籍を離脱した方々及びその子孫の方々ということでございますので、こういうケースといいましょうか、のものもあり、ただその中にやっぱり強制的に、あるいは自分の意思によらずして来ている方もいらっしゃることは確かだというふうには思っております。
○山下芳生君 私は、鳩山内閣が歴史を真っすぐ正しく見詰める勇気を持った政権というのであれば、朝鮮学校の無償化は植民地支配への反省に立って、将来にわたって隣国と友好関係を築く上で重要な政策とも、そういう面でも重要な政策となり得るというふうに思いますが、両大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) これも無償化法案のときにも御議論になったわけですけれども、私たちは日本の国内でいわゆる日本の法令に基づく高等学校及び高等学校に類する課程で学ぶ子供の学費を支援しようという趣旨でございます。
 そういう意味で、今朝鮮学校が検討する、どういう基準で検討したらいいかという議論をさせていただいておりますけれども、それは高等学校の課程に類する課程であるかどうかを判断する、逆に申しますと、先ほど少しおっしゃいました拉致問題を抱えている国の関与する、あるいはそういう子供がいる学校に出していいのかという論も、逆に言えば戦前、植民地時代含めていろいろ日韓にはあったから、朝鮮半島間もあったからということのいずれの外交的な観点は一切排して純粋にこの高校の課程に類するものに学んでいるかどうかを判断するという立場を一貫して説明してきているところですし、これからもそういうことで客観的に素直に判断させていただきたいというふうに思っております。
○国務大臣(千葉景子君) 今この高等学校無償化の問題につきましては文科省で様々御検討をいただいているということでもあり、その検討を私もまず見守らせていただきたいとは思っておりますが、これまでも、例えばスポーツの部分であるとか、あるいは私もちょっと経験をいたしましたけれども、この学校に通っておられる生徒さんのたしか何か学割とか、何かパスですね、生徒としての、そういう問題などもこの間あったかと思っております。できるだけ普通の高校生なんだということでいろいろと知恵が絞られてきたということもあったようには記憶しております。
 いずれにいたしましても、歴史をきちっと直視をして、そして前向きにという鳩山政権としての考え方を念頭に議論がされていくものというふうに私も理解をいたしております。
○山下芳生君 朝鮮学校生徒のある四十七歳のお母さんがこういうお話をされております。私たちは普通に日本に住んでいる市民です、ただ民族のアイデンティティーを保ちたいと思っているだけです、朝鮮籍というのは北朝鮮国籍とは違うということを皆に分かってほしい、私たちは戦争前の南北に分かれる前の朝鮮半島出身の民族の子孫なのですと。
 私は、こういう歴史的経過、そしてこうした声も踏まえて冷静に、そして子供の学ぶ権利が対等に、平等に保障されるように対応されることを強く求めて、質問を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。
 私のところまで回ってきますと、大体幾つもダブってくるわけでありますが、まず第一番目に高校教育の無償化問題を聞こうと思ったら、山下さんが今それに絞って今日はありました。できるだけダブらない格好でまた一歩突っ込んでお話をお聞きしたいと、こう思います。
 この間、GDPに占める日本の公財政支出の学校教育費の割合というのは三・四%で、国際的にはOECDの平均以下、こういう状況だったわけですね。これまで政府は、在学生一人当たりの公財政支出はそれほど低くないんだと何度も言ってきたんですが、その額もこの十年ほど横ばい状態、こういう状況にあることはもう大臣御承知のとおりであります。
 このような教育予算の低い状況の下で政権交代が実現をしまして、生活再建を第一の目標として掲げた鳩山連立政権が誕生し、その最初の政府予算において高校教育の無償化が図られたことは、この鳩山連立政権の性格を象徴的に表現しているものの一つ、こういうふうに私は思います。今回導入された高校教育の無償化制度がとりわけ評価をされるのは、日本人を対象としただけではなくて、日本に居住する外国人子弟をもその対象としたということであります。
 それとの関連で、文科省は四月三十日に告示第八十二号において高校無償化対象の外国人学校三十一校を公表をしました。そこで、改めて伺いますけれども、これらの学校が適用対象となった理由、言い換えれば、高校教育に相当すると判断をされた理由、分かり切ったことを改めてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 無償化の判断で、これは高等学校に行っている子供を応援しようと、日本の国にある、当然日本の高等学校と認定されるものと。しかし、幅広く言えば高等学校に類するものもあるということであります。
 そういう中で、それぞれに省令において高等学校の課程に類するものというものを省令で決めさせていただきました。その中で、一つは専修学校の高等課程、これはもう中学校卒業を入学条件としておりますので、専修学校の中で幾つかありますが、高等課程は適用とする、これはたくさんあります。
 そしてもう一つが、本来、専修学校の高等課程になりたいんだけれども、いろんな昔の議論と法体制の経過の中で外国人学校だけは専修学校になれない規定が入っておりますので、外国人学校の中で高等学校の課程に類するものがあるということで基準を定めさせていただきました。
 一つは、高等学校に対応する外国の課程と同等の課程を有するものとして当該外国の学校教育制度において位置付けられたものであって文部大臣が指定したものということで、いわゆる外国人学校の中で本国が、うちはそれは学校教育制度において大体高校並みのものと位置付けていますということの確認が取れたものということでありまして、これは在日大使館に対して当該の位置付けを確認をすることで指定をしました。
 それからもう一つは、本国がない学校があります。インターナショナルスクールということであります。その教育活動等において文部科学大臣が指定する団体の認定を受けたものということで、これは国際的に実績のある国際評価機関として四つの団体を指定させていただきました。ウエスタン・アソシエーション・オブ・スクールズ・アンド・カレッジズ、アソシエーション・オブ・クリスチャン・スクールズ・インターナショナル、カウンセル・オブ・インターナショナル・スクールズ、国際バカロレア事務局、この四つの団体が国際評価機関として認証を受けているところを指定するということで指定をさせていただきました。
 これで結果として、大使館を通じて高等学校と同程度と確認を本国でさせていただいて指定したのが十四校、それから、国際認定機関を四つ指定しましたね、ここが認めたものとして十七校、合計三十一校が該当すると確認が取れましたので、四月三十日に指定をいたしたのがこの三十一校であります。
 なお、今大使館に問い合わせ中でまだ返事をいただいていないので指定がまだ至っていないというのがムンド・デ・アレグリア学校というペルー、ブラジル国籍の学校、それからもう一つは、京都インターナショナルユニバーシティーというのは国際評価機関の認証を今受けている途中であるということですので、それは答え待ちと、こういう状況でございます。
○又市征治君 ありがとうございました。
 そこで、この告示では、今もお話がありましたように朝鮮学校は対象校にはならなかった、つまり三十一校とは同様には認定できないということになったわけですが、報道によれば、教育内容を外交ルートなどで確認できないのが理由だと、こう言われていますが、それだけではないと思いますが、改めて、朝鮮高級学校が適用対象にならなかった、この具体的な理由をお聞かせください。
○国務大臣(川端達夫君) 私たちは、国籍とかそういうこと、外交上の配慮とかではなくて、純粋にこの学校が高等学校であるか、あるいは高等学校に類するものであるかということを判断基準にしようというときに、先ほど申し上げました二つのタイプは、大学の、高校ではありませんが、大学の受験資格を認定されている機関として文部大臣が指定している方式を踏襲しました。大学に受ける資格を認定されているということは、高校と同等の勉強をしたんだろうと。
 そうしたときに、外交ルートがないということで朝鮮学校だけは外交ルートで確認ができません、そして国際評価機関の認定も受けていません、そういう意味では認定できないのかというと、現実に大学の入学資格においては、別の方法で大学を指定し、その大学が個々人を判定をして、あなたは受験資格があると認定しますというものに関しては、大学を受験をして、現に合格している生徒がたくさんいるという意味では、卒業において高校程度の学力を有し、現に大学に合格している者がいる教育機関であることは事実でありますので。
 ただ、個々人を判定する制度ではありませんので、そういう意味で、もう一つの方策として、この省令において、イ、ロですね、先ほど申し上げた二つのものに掲げるもののほか、文部科学大臣が定めるところにより、高等学校の課程に類する課程を置くものと認められるものとして文部大臣が指定したものという第三の道をつくりまして、今その基準を検討の場において客観的に検討していただいて、それの評価をもって対象とするかどうかを判断しようということでありまして、何か排除の論理で出てきたものではなくて、検討するときにどうしても今までのルールに当てはまらないという部分で実態を踏まえて検討する基準をつくろうとしているところであることを御理解いただきたいと思います。
○又市征治君 そこで、じゃこの専門家による機関を設置をして教育内容を検証すると、高等学校の課程に類する課程であるかどうかということが大事になってくるわけですが、具体的にどのように検証されるおつもりなのか。朝鮮高級学校などからも一体ヒアリングなどなさるおつもりなのか。また、この検証というのは朝鮮学校だけなのか、あと何か幾つか抜けているというところありましたけれども、そういうことがあります。
 これは結論を、これは私はできるだけ早く出すべきだと思いますよ。日本の国内にこうやってあったのに、たまたま今制度を入れようと思ったら、それが全部よく分からないところがありますなんということで子供たちが不安がっている、父兄が不安がっている、こういうことはあってはならない。むしろ、行政の側の私はこれは失態というかな、今までの対応ができていないということの現れでもあるわけでしょうから、これはやっぱり早急にやるべきだと思うんで、先ほど大臣は五月中に第一回とこういうふうにおっしゃった、あるいは、伝えられるところによると、これまでの国会答弁では夏ごろまでかなと、こういうふうにおっしゃっているけれども、可及的速やかに私はこの検討をやって結論をお出しをいただく。
 そして、問題は、やはりしっかりとこれは出口で差別付けちゃいかぬ。必ず金の、学校に支払をするという、都道府県に払うということでしょうから、これで、この段階でやっぱり差別が起こってはならない、こう思うわけでして、四月にさかのぼって就学支援金は支給をされるということについて明確に示していただきたい。
○国務大臣(川端達夫君) どういう中身でどういう方法でということをまさに御議論いただくのが検討の場でありますが、そこで基準の、例えば、例としては、組織編成、教員の質、教育課程、教育水準、まあ大学進学状況や各種資格取得状況、施設設備、学校運営、手続で言えば、申請書類をどうするか等々で、体制としては、書類審査、ヒアリング、現地調査などが項目としては想定をされますが、それをどうするかをまさに御検討いただきたいというふうに思っていますし、その検討の場は、人選を終え、第一回は五月中に開くということで段取りを付けたいと。そして、何度か、やっぱりこういうことですから、こういう学校制度等々の専門家を中心に人選をしておりますので、そういう部分でのことでは夏までぐらい、できるだけ早くといっても何度かというと掛かるのかなというふうには思っておりますが、できるだけ急ぎたい。
 同時に、検討の場を踏まえて、文部科学大臣が高等学校の課程に類する課程であると認めた学校については当然ながら告示をいたしまして、就学支援金の支給は四月にさかのぼるという方向で検討したいと思っております。
○又市征治君 改めて申し上げるまでもなく、現在、公立大学のほとんどが朝鮮高級学校の卒業生の受験資格を認めていますし、この事実は大変重いと思うんですね。
 仮に今回、もし適用対象でないなんというばかなことになると、これはこの教育の分野で新たに子供たちに差別を付けるということになりかねないわけでありまして、それも日本人を差別するわけですよね。さっきありましたように、国籍的に言うならば、例えば東京の十条高級学校は私も視察に行ってまいりましたけれども、韓国籍が四八%、日本籍の人が四%、さっきありましたように、日本の公民なんだけれども、元々の結局は朝鮮という格好にされてしまっている人々、四八%と、こういう実は格好にもなるわけで、そういうことも実は把握をしていませんと公式に言わざるを得ないところに、私は今日、政治上の問題がある、こういうふうに思うわけでして、国連人種差別撤廃委員会が三月に朝鮮学校を高校無償化の対象から除外する動きについて懸念を表明している、こういうことも大臣重々御承知なわけでございますけれども、是非そういう意味では、これまでの行政上のむしろ不備というか、掌握の不十分さによって起こっている問題ですから、一日も早く適用対象校に指定されるように求めておきたいと思います。これは答弁要りません。是非、四月一日にさかのぼって全部対象にされるように、子供に差別が起こらないようにお願いしておきたいと、こう思います。
 続いて「もんじゅ」の問題、これもちょっと向こうの山下さんとダブったんですが、ナトリウム漏れ事故から十四年余り、多くの反対意見を押し切る形で、これが今月六日に運転が再開されました。「もんじゅ」については、その安全性への懸念、またこの運転再開後の誤警報の公表遅れに見られる日本原子力研究開発機構の隠ぺい体質などなど、多くの問題点が指摘をされてまいりました。しかし、今日は、主に私は費用対効果の観点から指摘をしたいと思います。
 ただ、先ほど公明党の山下さんがおっしゃったように、再開した途端にまた幾つか問題を起こしている、この点はどうしてももう一遍聞いとかにゃいかぬのですが、せんだっての、この一体全体誤警報に関する情報の開示の遅れであるとか、あるいはこれに対しての、文部科学省としてどういう一体指導をなさってきているのか。あるいは文部科学省の責任問題にもなりかねないわけでありますから、この点は大臣、まず冒頭明確にお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) この件にお答えする前に、先ほどの部分で誤解がないように申し上げたいんですが、日本の高等学校に行っている生徒であらゆる国籍の生徒に対して対象になっておりますので、いわゆる人種において何か差別をするということは一切する制度ではありません。国連人権委員会が御心配をされた部分は、ある種の政治家の発言が、そういうことがあるのはいいのかということでありまして、私たちはそういう意味では、現在の本当に正規の高校は、行っていただいている、あるいは一切国籍条項はもちろんありませんし、逆に今検討しようとしている朝鮮学校に関しても、二つの審査基準では判定できないからするということで、そこの人が、先ほどの山下先生の御議論のような、朝鮮と書いてあるのか、韓国と書いてあるか、日本と書いてあるのかということが物差しには一切ならないということだけは、是非とも御理解いただきたいと思います。
 その中で「もんじゅ」でありますけれども、「もんじゅ」に関して、特に情報開示漏れ、隠ぺい体質ということでは私はなかったというふうに思いますが、実際には情報が適切に発出されなかったことは事実であるというふうに思います。
 五月六日の夜に燃料破損を検出する装置の警報が発報しました。三種類五台のうち一種類一台の検出器が一度警報を発したので、燃料破損はなく、電気回路のノイズによる誤警報と判断をした。機器の誤警報だろうと判断をしたんですが、翌日の七日の朝に同様の警報が発報したので、この機械が不具合が発生していると判断して、関係者に連絡するとともにプレスに公表をしたと。
 しかし、本件に関しては、これは申し上げますと、七日の朝にまたあって、その後でプレスに、昼過ぎにプレスに公表したんですが、実は朝に、これ夜発生して朝発生して昼過ぎに連絡したんですが、まあトラブル自体は誤警報と、その機械のトラブルということでは、何台かあるうちの一台だけの、まあないにこしたことはないんですが、そういうことはたまにあるということですが、そのときに、夜発生して朝発生して昼過ぎに発表したんですが、この日の朝の発生した後に、プレスに対しての定例記者会見をやっていたんですね。それは、当然ながら定例記者会見というプレスに接する場があるならば、それまで起こったことは言うべきではないのかということでいうと、後で発表したときにどうして前に言わなかったのかというのは、隠していたという解釈をされても仕方がない事象が起こりました。
 そういう意味で、可能な限り迅速で的確な情報開示をするということがどうしても必要であるという私たちの基本認識でありますので、このことに関しては即座に、中川副大臣からこういうことがあってはいけないということをすぐに指導をしたと、現場で指導をいたしました。
 さらに、幾つかそれ以外にも不具合が起こりました。
 そういう意味で、もちろん法的にこれ重大なトラブルが起こって直ちにみたいなことが法で書いてあるのは、起こってはいけないですが、それは言うに及ばずでありますが、いろんなある種のトラブルというものをどういうふうに情報を管理して皆さんと共有するのかに関して、改めてすべてオープンにするという大原則の下に、種類に分けて、その日起こったらすぐに言うものと、可及的速やかにまとめて整理するものと、あるいは定例の会見に合わせて報告するものと含めて再整理をするように指導をいたし、今その対策をしているところでございます。
 そういう部分で、今後も引き続き安全確保と同時に情報開示に万全を期するようにしっかりと指導をしてまいりたいと思っています。
○又市征治君 川端大臣、非常に丁寧な御答弁をいただいたものですから時間がだんだんなくなってしまいまして、本当は、泉政務官来ていただいているんですが、あなたに御質問しておったら時間がなくなりますので、これは御勘弁いただいて、いずれにしましても、昨年の十一月に高速増殖炉サイクル研究開発事業が事業仕分の対象になったということを聞きたかったわけで、その最終結論を聞きたかったわけですが、飛ばさせていただいて、恐縮ですが。
 「もんじゅ」は、ナトリウム漏れ事故以来、四回運転再開を予定をしたんですけれども、すべて延期になって今日に至った。運転停止中も維持管理費だけで二千三百億円、一日当たり、当時十一月に査定をやったときの資料段階でいうならば一日五千五百万円が支出されたということに計算上なるそうであります。乱暴な言い方をすれば、これだけの金額が浪費をされてきた。そういう経過もあり、ワーキンググループの評価結果は事業の見直しだったわけですね。事業仕分では、高速増殖炉の将来も含めた費用対効果が他の電力供給方法の費用対効果より大きいという合理的な説明がない限り予算計上は見送りにすべきだ、それができなければ廃止という意見も出されているわけです。これは文科省のむしろ事業説明では納得されなかった、事業仕分では、ということなんだろうと思います。
 マスコミでも、「もんじゅ」は動かさないという選択肢は現実的ではない、だからといって実証炉へと開発を進めていいということにはならない、これは朝日の社説ですけれども。あるいは毎日の社説でいえば、どれほどコストがかさむのかも未知数だ、実用化には経済性も欠かせない、安全性もコストも今後の見極めが肝心だ、こういう論調などもあります。
 翻って、外国を見てみますと、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ各国は、既に二十年前までに、軽水炉と比較して非常に危険性が高い、採算性に見通しが立たない、核兵器の製造に容易に結び付くといった理由などなどからこの事業から撤退を実はいたしました。ロシア、中国は増殖炉とは無縁の濃縮ウランを燃料とする高速炉を開発をしている、こういうことのようです。
 「もんじゅ」の運転に今後も毎年二百億円掛かる。また現在、一般の原子力発電所では一キロワットアワー発電費用は五円ということですけれども、ところが、「もんじゅ」に続く実証炉でも、公式なものではないかもしらぬけれども、これは十円に何とかしたいという目標が報道されています。
 したがって、私は、費用対効果の観点からも、この事業は見直すべきだ、こんなふうに思います。特に、これから実証炉を造らにゃいかぬ、今度は実用炉も造っていかにゃいかぬ、核燃サイクルもこれはしっかりやらなきゃならぬ、こういうことにどれだけの金が掛かるか全く分からない、こういう状況にある。むしろ、それならば、本当に再生可能なエネルギーの開発、とりわけ燃料電池などという、こういうものというのは前から言われている。私も何回かこんな問題、他の委員会でも提案をしてきたわけですけれども、そういうことについてやった方がよっぽど安上がるし、むしろよっぽど安全性がいい、そういう問題などがあるだろうと思うんです。
 なかなか、これは大体、文部科学大臣のところでも昔の科技庁がここに併合されているから担当なんでしょうけれども、問題は、やはり本当に今の日本の財政状況などを含めて見るときに、こうした費用ばかりがどんどんかさんで見通しが立たない、こういうものについてはしっかりと見直していくというぐらいの構えも是非大臣に持っていただきたいと思いますけれども、その点の御見解を承っておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 今度の「もんじゅ」は原型炉でありますので、基本的にこういうものがどういうことで動くかということで、十四年のブランクがありました中で、世界的にこの高速増殖炉の研究開発の環境はまさに様変わりをいたしております。
 これは、地球温暖化対策における安定的で、安全性は最大の注意を払うことですが、二酸化炭素を出さない安定的なエネルギーの供給という技術としてのやはり志向は、十四年前から比べて、今いろいろお触れになりましたアメリカやフランスの状況を含めても、原子力政策そのものの大転換とともに変化はしてきているのが世界の趨勢だと私は認識をしております。それともう一つは、世界中が途上国を含めて原子力に一気にシフトをする状況に今国際的になっている中で、果たしてウランが安定的に供給が確保できるのかどうかということも大きな国際的な課題でもあります。
 そういう意味で、原型炉という形でこの技術を、今まだ世界で半歩か〇・二五歩ぐらいは優位性を持っている部分から、さらにやはり日本は、しっかり研究技術を安全性と情報開示を最優先する中で進めることは必要であるという認識の下に再開をさせていただきました。
 そういう中で、先生御指摘のように、これから原型炉から実証炉、あるいは商業炉をやっていくのかどうか、コストはどうなのかということ。技術的な問題とコストの問題ということは当然それぞれの段階段階で、今原型炉を動かし出して、基礎的にきちっと動くものであるのかどうかということをまさに基本的なデータを取った中で、こういう技術ベースであれば実証炉として、発電を想定した炉としてはどういうものができるのかということがそのとき計算が初めてできるものでありますから、当然ながら不断の見直しということと、コストに見合った分、それからほかの今言われた再生エネルギー等々の供給の技術の問題含めては、いつも見直しながら慎重に、しかしやっていることはしっかりとやっていきたいと思っております。
○又市征治君 この問題は本当はもっと時間を取ってやらなきゃならぬ問題だと思いますから、更に論議をさせていただきたいと思います。
 教員免許更新制度の問題はさっき那谷屋さんがやられましたから、私は時間もなくなりましたので、この点は、一方で抜本的に見直しやると言いながら一方でまた進めているというのは、これは大変問題ありということだけ最後に御指摘だけさせていただいて、今日は終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(神本美恵子君) 他に御発言もないようですから、法務省、文部科学省、警察庁及び裁判所の決算についての審査はこの程度といたします。
 次回は来る十七日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十三分散会