第177回国会 厚生労働委員会 第5号
平成二十三年四月十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     西村まさみ君     白  眞勲君
     秋野 公造君     竹谷とし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         津田弥太郎君
    理 事
                足立 信也君
                長浜 博行君
                石井 準一君
                藤井 基之君
                山本 博司君
    委 員
                梅村  聡君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                小林 正夫君
                谷  博之君
                辻  泰弘君
                西村まさみ君
                白  眞勲君
                森 ゆうこ君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                衛藤 晟一君
                大家 敏志君
                高階恵美子君
                中村 博彦君
               三原じゅん子君
                秋野 公造君
                竹谷とし子君
                川田 龍平君
                田村 智子君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   細川 律夫君
   副大臣
       厚生労働副大臣  小宮山洋子君
       厚生労働副大臣  大塚 耕平君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       小林 正夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       大谷 泰夫君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       平野 良雄君
       厚生労働省労働
       基準局労災補償
       部長       尾澤 英夫君
       厚生労働省職業
       安定局長     森山  寛君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        中沖  剛君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   小野  晃君
       厚生労働省政策
       統括官      香取 照幸君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院原子力災
       害特別対策監   深野 弘行君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   中村幸一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する
 法律案(第百七十六回国会内閣提出、衆議院送
 付)(継続案件)
    ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業能力開発局長小野晃君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案を議題といたします。
 本案につきましては先国会において既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 おはようございます。今日は質問の機会をいただきまして、心から厚くお礼申し上げます。
 冒頭でございますが、去る三月十一日の東日本大震災、もう一か月が経過をいたしましたが、今なお続く余震、それから被災された方々の現状などを見ておりますと、本当にまだまだこの震災は続いていると、こういう思いでいっぱいであります。
 そういう中で、被災された方々に心からお見舞いと、尊い命をなくされた、犠牲になられた方々に心から哀悼の意をささげたいというふうに思っております。
 さて、そういう大変未曽有の災害の中で私は思い出すんですけれども、あの阪神・淡路大震災のときに、当時の機構が全国から職員を多数兵庫県に派遣をして、そして緊急の対応のいわゆる訓練を展開したわけですね。
 その訓練を受講された方からもいろんな御意見、感想が出ているわけですが、そのときの受講者の一人の声ということで、明日の見えない不安な中で職業訓練の受講は不安を和らげることができた、希望を持ってこの受講をすることができた、心のケアも含めた熱心な訓練の指導や就職相談にも乗っていただいて本当に感謝をしている、今でも感謝していると、こういう感想も寄せられたわけですね。
 今回のこの東日本大震災、これは阪神・淡路とその状況については格段の違いがあるのかもしれませんけれども、だからこそ、なおかつ長期化するというこの今の状況の中で、この阪神・淡路の大震災で経験したそういう機構の職員の方々のそういう経験とノウハウというのは非常に今回もそれを生かすことができるんじゃないかというふうに思っております。
 したがって、そういう新しい雇用の創出とかあるいは雇用のいわゆる継続とか、こういうふうなことをこれから行っていく中で、被災地の皆さんやあるいは避難をされたその先でのそういうふうないわゆる雇用に結び付いていくために、こういうふうな過去の経験をしっかり生かして、そのノウハウを、あるいはそのモチベーションをしっかり高めていくような、そういうふうな取組を是非この機会に検討していただきたいと思いますし、なおかつこの法案が通ることによってそれが後退しないように、是非これは強く要望させていただきたいと思っております。
 それらを踏まえながら早速その質問に入ってまいりますが、まず職員の雇用の問題でございますが、何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず、この法案、いわゆる新しい法人、新法人の名称、これは独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、こういうふうな名称であります。どうも私自身、これ考え過ぎかもしれませんが、求職者雇用支援、こういう名称が付いてまいりますと、どうもそちらにウエートを置いたような、そちらに特化したような法案のような内容に受け止められがちなんですけれども、実際は職業能力の開発事業、これを充実させていくというのが一番大切なことであり重要なことだと思っております。
 今後、都道府県等に移管をするこういう業務についても、したがってこういう大事な部分ですね、大切な部分、こういうもののサービスが低下することがないようにしていくべきだと思っておりますが、その辺のお考えをお聞かせいただきます。
○政府参考人(小野晃君) お答え申し上げたいと思います。
 法人の名称につきましては、職業能力開発業務の移管先であります高齢・障害者雇用支援機構が施策の対象者を列記する名称としているということがございますので、職業能力開発業務の主たる対象者が求職者であることに鑑みまして、法人の名称は高齢・障害・求職者雇用支援機構とすることとしたところでございます。
 もとより職業能力開発業務の移管後も引き続き、今行っております離職者に対する訓練はもとよりのこと、在職者訓練、学卒者訓練はしっかりと実施をしていきたいと思いますし、充実もしていきたいと思っております。
 今後とも、雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、成長分野や高度な物づくりを支える人材育成などの職業能力開発施策の充実に取り組んでまいりたいと思います。
 それから、お尋ねのポリテクセンターの都道府県への移管についてでございます。
 法案にも盛り込まれておりますけれども、今後、都道府県においてポリテクセンター等の機能を維持していただくということを前提といたしております。このため、都道府県に譲渡されるポリテクセンター等につきましては、財政支援を行うほか、職業能力開発総合大学校における職業訓練指導員のスキルアップ訓練の実施ですとか、訓練カリキュラムのノウハウの提供などの取組を行いまして、ポリテクセンター等の機能が維持されるよう必要な支援を積極的に行ってまいりたいと思います。
○谷博之君 私が考えていることが心配ないというふうな形で進んでいっていただくように、是非よろしくお願いしたいと思っておりますが。
 その中で、職員の雇用の問題ですけれども、これは雇用を承継しないと、こういうふうな考え方になっております。つまり採用方式ですね。そういうふうな考え方でこの法律案はできているわけでありますけれども、これまで懸命にやっぱり努力してきたそういう職員の皆様方、そして業務に取り組んできたその姿、こういうものを考えたときに、その職員の立場に立てば問題があるのではないかというふうな考え方を私はしておりますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) お答え申し上げます。
 雇用・能力開発機構につきましては、これまで私のしごと館などの施設の設置、運営の在り方等の問題につきまして、与野党を問わず、また国民の皆さんからも厳しい批判をいただいてきたところでございます。
 このため、今般の見直しにおきましては、雇用・能力開発機構を廃止いたしますとともに、第一に、ポリテクセンター等の能力開発業務を高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管をして、更に条件が合う場合には都道府県に移管をすること、また、事業主への助成金の支給等の業務につきましては国であります労働局に移管をする、また、私のしごと館等の施設は廃止するなどの、組織を抜本的に見直しまして、解体的出直しを行うこととしております。このため、職員の労働契約につきましても採用方式を取るということにしたものでございます。
○谷博之君 今言った、そういう機構の事業に対するある意味では批判ですね、そういうものを責任をどう取っていくかということも一つの大きな問題だと思いますが、それを一人一人の職員が全てそれを有していると、責任を有していると、それはそういうことになるのかもしれませんけれども、しかし、必ずしもそれは全てそうではないなというふうにも思います。
 これはやっぱり機構全体の問題であると同時に、そこに懸命に働く職員の方々からすれば及ばないところもあったかもしれません。そういう流れの中で、やっぱり一人一人の職員が今後もそのモチベーションをしっかり持ちながら、維持していきながら、更に懸命に頑張る、そのいわゆる環境整備、これが今後ともより必要になってくるんではないかというふうに思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 雇用・能力開発機構の廃止に当たりましては、平成二十一年に閣議決定をされました独立行政法人の抜本的見直しの中において雇用問題への配慮が求められているということもありますし、そういう観点から、意欲や能力のある雇用・能力開発機構の職員の方につきましては雇用問題が生じることのないように雇用に最大限の配慮を行ってまいりたいと思っております。
 具体的には、職業能力開発業務などが移管される法人において業務を的確に実施するための人員枠を確保しますとともに、スリム化による職員の削減につきましては定年退職者の不補充による自然減などにより対応するということにしておりまして、意欲や能力のある職員について雇用問題が生じることはないというふうに考えております。
○谷博之君 大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、今回のこの法案、これは労働契約を承継しない、こういうふうなことが原則になっている法案だと思いますが、これは過去に前例はあったかどうか私もはっきりしませんが、こういうのはいわゆる雇用というものについての承継というのが基本的にその流れになっているんだろうと思うんですが、今回のこの法案には条文上そういうものは明記されていないということでありまして、こういうふうな法案がもしも今後の他の独法改革の例えば統廃合の前例となってはならないというふうに私は考えるんですが、この点については大臣はどのように考えておられますか。
○国務大臣(細川律夫君) 組織が統合する場合あるいは統廃合する場合、そのときに職員がどういうふうに移籍をするかということにつきましては、いろいろ方法がありますけれども、承継法人に包括的に承継させる方式というのと、それから、そうではなくて採用して決めるというような様々な方式がございます。
 ただ、今後の独法改革に際しましては、私は、そのときそのときの法人の置かれたそういうときの状況を踏まえて個別に判断すべきものだというふうに考えておりまして、今回の雇用・能力開発機構のケースが今後の他の独立行政法人を統廃合する場合の前例にはなるものではないというふうに考えております。
○谷博之君 今の御答弁のとおり、前例になるものではないと、こういうことで受け止めさせていただきたいと思います。
 もう一度、大臣に重ねてお聞きをしたいんですが、改めて職員の雇用問題について大臣の前向きの御答弁をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) この雇用・能力開発機構の廃止に当たりましては、職業能力開発業務等を高齢・障害・求職者雇用支援機構の方に移管すると、こういうことになっておりまして、機構の職員にはこれまで職業訓練の実施には本当にそれぞれ一生懸命取り組んでいただいておりまして、私としては、意欲や能力のある職員につきましては雇用の問題が生じるということがないように雇用に最大限の配慮を行ってまいりたいというふうに考えております。
 具体的には、新法人等におきましては職業能力開発業務等を的確に実施をするための人員枠を確保するとともに、スリム化によります職員の削減については定年退職者の不補充ということで自然減等によりまして対応をすることとしておりまして、意欲や能力のある職員については雇用問題が生じないと、生じることがないというふうに考えております。
 また、厚生労働省といたしましては、職業能力開発業務の移管先であります今度のこの高齢・障害者雇用支援機構等に職員の雇用問題が起こらないように最大限配慮するようにと、こういう要請も強くしてまいりたいというふうに考えております。
○谷博之君 今の御答弁聞いておりますと、職員の雇用問題については政府が責任を持って取り組むと、こういうことでよろしいんでしょうか。どうぞ、もう一度。
○国務大臣(細川律夫君) おっしゃるとおり、国が責任持ってしっかりやってまいりたいと考えております。
○谷博之君 職員の雇用問題についてはこれで終わりまして、もう一点だけ、今回、新しくこの新法人に移る独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、こちらの特に障害者の関係する問題について二点ほどお伺いさせていただきたいと思います。
 この新しく移られるいわゆる高齢・障害・求職者雇用支援機構、これはいろんな事業を現実にやっております。もう言うまでもございません。高年齢者や障害者の雇用促進に向けた事業主への相談、支援、そのほか障害者に対して地域において職業リハビリテーションを実施するための地域障害者職業センターの設置、運営、こういうふうな事業が取り組まれているということであります。
 この地域障害者職業センター、これについてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、これは専門のカウンセラーが職業評価を通じて個々の障害者に対し準備支援や精神障害者に対する職場復帰支援など障害者の雇用促進、雇用継続に必要となる様々な支援を実施していると、こういうことであります。
 それで、最近というか近年、特に精神障害者の皆様方が非常に人数的にも増えていると。あるいは、発達障害児の子供さんの成人、大人になることによって、そういう方々の就労支援、こういうものが非常にその要望、要求が高まってきているというふうに言われております。こういう中で、この地域障害者職業センターの運営、これは極めてこれからその役割は重要になってくると思うんですけれども、これらについての今後の方向性ですね、これをどのように考え、取り組んでいこうとしているか、小林政務官の方からお答えください。
○大臣政務官(小林正夫君) 谷先生の御質問、今後の地域障害者職業センターの運営の方向性、こういう問いでございます。
 就労の特に困難な障害者に重点化して支援を行っていくべき、結論的にはそのように考えているところでございます。
 少し経過と考え方について述べたいと思います。
 今先生おっしゃったように、地域障害者職業センターの現在までの行ってきている内容については、専門的な職業リハビリテーションを実施している、先生が先ほどおっしゃったとおりでございます。
 一方、平成二十一年四月から、地域障害者職業センターの業務として、地域の就労支援機関に対する職業リハビリテーションについての助言、援助を行うこと、このように法律改正に伴って平成二十一年四月から実施をしております。これに基づき、就労支援のノウハウが蓄積された障害者に関しては、そのノウハウを地域の就労支援機関に提供して機能強化をしていくことが重要であると考えております。
 今後は、こうした蓄積したノウハウを民間等に提供するとともに、近年増加する精神障害者や発達障害者、高次脳機能障害者など、いまだ就労支援のノウハウが十分確立されているとは言い難い、就労の特に困難な障害者に重点化して支援を行っていくべき、このように考えております。
 事業の効率化等を通じてより多くの就労の困難な障害者に対するきめ細かな支援をしていくことに努めていきたい、このように考えております。
○谷博之君 今御答弁いただきましたように、障害者の皆様方の雇用の促進というのは、今後ともしっかりと、障害者の様々なニーズを踏まえたきめ細かな対応というのが必要になってくると思いますので、この点はより一層の取組をいただきたいというふうに思っております。
 冒頭申し上げましたように、今回の東日本大震災、これによって被災地域では壊滅的な被害が生じており、生活インフラの整備や支援物資等の供給などの生活面での支援に加えて、今後はますます被災者等への就労促進、雇用創出が重要となってくると。
 こうした中で、政府は、三月二十八日に小宮山副大臣を座長として被災者等就労支援・雇用創出推進会議、これを設置して、そして関係省庁が連携の下に、被災者の方々への就労支援について総合的な対策を強力に推進すべく検討を行っていると、こういうことだと思います。そして、四月の五日には、当面の緊急総合対策として、「日本はひとつ」しごとプロジェクトの第一段階を取りまとめて、ハローワーク機能を拡大して被災者や事業主への各種相談やマッチング支援などに幅広く応じていただいていると。大変こういう意味ではお取り組みを早々に始めていただいているということだと思います。
 そこで、このような被災後の状況については、とりわけ障害者などの就労困難な方は極めて厳しい状況に置かれているのではないかと懸念されておりますけれども、この障害者の就労支援や雇用継続に対する支援は、先ほどの地域障害者職業センターでその果たす役割が非常に大きいと思うんですが、現在どのように対応されているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今回のあの震災におきまして被災された方はたくさんおられるわけでありますけれども、その中には障害者の方もおられまして、その障害者の方の就労支援というのを、これをしっかりやっていかなければというふうに考えております。
 現在、障害者に対する就労支援につきましては、この震災におきまして障害者が仕事を辞めざるを得ないというのをできるだけ防止をするために、地域障害者職業センターにおきましても、四月四日から特別の相談窓口を設置をいたしまして、被災後の雇用の継続等に関する相談業務を実施をいたしているところでございます。その相談の下に、仕事内容などが変更いたしまして罹災されたその障害者の職場適応が困難になる場合には、事業所の方に出向きまして、障害者職業カウンセラーによりますカウンセリングや、あるいはジョブコーチ支援というものを実施をいたしているところでございます。
 また、事業再開までに障害者が自宅待機となるような、そういうケースもあるわけでございますけれども、そういう者に対しては、そういう障害がなくなったときに円滑に職場に復帰できるようにするために、地域障害者職業センターにおきまして、通勤をしっかりできるように生活リズムを維持するための職業準備訓練というようなことも実施をしているところでございます。
 今後とも、全国のハローワークに設置いたしました震災特別相談窓口とそれから地域障害者職業センターの特別相談窓口とが緊密な連携を図りまして、引き続き被災された障害者の皆さんへの就労支援に全力で取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○谷博之君 どうもありがとうございました。
 それで、これは最後に私のちょっと感想なり私自身の取組、ちょっと紹介させていただきたいと思いますが。
 障害を持つ当事者、そしてそれを支援する方々でつくられているJDF、日本障害フォーラム、これがいち早くこの東日本の大震災に対しての対応を取り組んでおります。東日本大震災被災障害者総合対策本部、これを立ち上げて、仙台市内と郡山市内にそれぞれ被災地障害者支援センター、これを開設して今その活動を始めております。当然そういう中で、国、厚生労働省としても、こういう団体との協力、各県の既設の難病相談・支援センター、こういうものも含めて、当事者団体との連携をしっかり取っていただきたいなというふうに思っております。
 あした国会、本会議なければ、今晩からあした、あさってにかけてこのセンターを、私も行きまして、物資の支援なども持って訪れようといたしております。そして、その皆さん方の現場の様々な声を聞いてまいりまして、また御相談等をさせていただくものがあれば御相談をさせていただきたいというふうに思っておるところでございます。そういう中に、今申し上げましたような一番今現地で求められていることを、我々が何をなすべきかを、これはもう本当に緊急事態ですから、一体となって考えながら、その克服や乗り越えていくための努力をしていきたいなというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それから、最後になりましたが、資料をお配りさせていただいておりました。これは説明がちょっと不足いたしましたが、先ほどいわゆる機構の、雇用・能力開発機構が様々な事業を行ってきた、この事業の一つの結果を表した資料でございまして、特にこの中で一枚目の棒グラフの資料が出ておりますけれども、これは平成二十年度までの資料ということになっておりまして、ちなみに平成二十二年はこの施設内の訓練については八一・四%まで高まっているということで、いずれにしましても、こうした訓練の成果、実績が再就職等に結び付いているということは非常に大きな私は役割を果たしていることだということだけこの資料の説明として申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。
 三月の十一日十四時四十六分に我が国はまさに未曽有の災害に見舞われ、それがまだ、いまだ続いている状況にあります。昨日と今朝も余震が続いて、そして被災された住民の方々はいまだ困難な生活の中におられ大変な思いを味わっておられます。亡くなられた方に心からの御冥福をお祈りし、そして被災された方にお見舞いを申し上げたいと存じます。
 この被災された方々への医療確保というところで御質問は出ているかと思いますが、その中で精神疾患の方へ関する質問が見受けられませんので、法案審査の前に少しその辺りを今日は御質問させていただこうというふうに思っております。
 まず、被災した精神科病院あるいは精神疾患患者さんの把握の方法あるいは程度についてお伺いしますが、厚生労働省におかれましては、今回被災した精神科病院と精神疾患患者さんの状況について、地震発生以降、どのような方法により、どの程度把握されているんでしょうか。患者さんについては、インペーシェントなのかアウトペーシェントなのか、その環境によって治療の受診の状況が変わるわけですが、それぞれについての御説明をいただきたいと存じます。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の震災によりまして、多くの精神科病院あるいは精神疾患患者もこの被災を受けたわけでございます。その状況につきまして、厚生労働省といたしましては、まず厚生労働省の職員等を現地に派遣をいたしまして、被災県でのその状況の把握に努めてまいったところでございます。
 そこで、被災によりまして損害を受け、診療が困難になった病院、これは宮城県では三十七病院中の三病院、それから福島県では三十六病院中二病院、さらに福島の方では原発の事故がございましたので、この三十キロ圏内にありまして退避が必要となったための診療が困難になった病院、これが五病院、五つの病院があります。そういうところを把握している。岩手には幸いにそういうところはなかったようでございます。
 その後、被災によりまして診療が困難でありました福島県の二つの病院につきましては外来診療を再開をしたと、こういうふうに聞いております。
 それから、被災した精神科の病院の入院患者について、この県内病院への転院調整というのは、これはその被災県の方でいたしまして、県外病院への移転調整につきましては厚生労働省の方で行わせていただきまして、三月末までには必要な転院が終了したというところでございます。
○石井みどり君 私はインペーシェント、アウトペーシェントの現状、被災された状況を伺ったんですね。支援体制はまだ伺っていなかったんですが、今インペーシェントのことはある程度の把握をお答えになりましたけれども、アウトペーシェント、いわゆる在宅におられたり、あるいは施設におられたりする外来の患者さんの状況はいかがになっているんでしょうか。それと、今、厚生労働省の職員を現地に派遣したとおっしゃったんですが、被災県各県それぞれに派遣されたんでしょうか。そこをお教えください。
○副大臣(大塚耕平君) 厚生労働省の職員は被災県各県に派遣をさせていただいております。
 そして今、在宅の患者さんのことについて御質問がありましたが、在宅の介護が必要な方等も含めて状況把握に努めておりますが、先生御下問の精神疾患を抱えた方々について集計を、集約をしているわけではございませんので、しっかりとこの後もフォローをさせていただきたいというふうに思っております。
○石井みどり君 厚生労働省の方々ですからよく御承知だと思いますが、精神疾患の特性というのは、症状と障害が不可分であり、また非常に症状が急変しやすいというところが特徴だと思います。今回の被災という大変な精神的な負荷を負うわけですね。そこに対する御理解を十分されているとは思いますが、特にアウトペーシェントの方の場合は、薬物療法をされているその投薬の機会が途絶えてしまう、その薬も手に入らない、そういう状況があったわけですね。ですから、そういうところへ対するやはり手厚い医療支援というのがより、他の医療を必要とする方々が重要ではないと言いませんが、私はこの精神疾患の患者さん方に対しての、どうも忘れ去られていたんではないかという気がしてならないので今日御質問したわけです。
 特に、アウトペーシェントに関してはこれから状況を更に続けて把握されるということでありますが、そこのところの認識をしっかり厚生労働省は持っていただきたい。といいますのも、本来、精神医療は県が主管というところですが、自治体機能が非常に機能が低下したあるいは減殺されたということがこの震災によってあるわけですから、そここそ厚生労働省の、私は別に調整義務だというふうには申しませんが、出番なんではないかというふうに思っておりますので、十分そこは御認識いただきたいと思います。
 一部、今、支援のこともお話がございましたが、地震発生以降、厚生労働省として、システマチックに組織としてどのような対応を取ってこられたんでしょうか。今申し上げたように、県によっては非常に自治体機能自体が今なお大幅に減殺されているという状況があります。そこへ対してどういう支援策を取られたのか、具体的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 被災した精神科病院への支援といたしましては、まず、入院患者の転院に当たりましては、先ほども申し上げましたけれども、県内病院への移転調整は被災県がされましたけれども、県外病院への転院調整については厚生労働省がさせていただきまして、三月末までには必要な転院を完了をいたしているところでございます。
 例えば、雲雀ケ丘病院、大きな、百八十人ぐらいの収容の病院がありますけれども、この転院につきましては県内が二十五名、そしてまた百五十四人が県外という、その県外につきましては厚生労働省の方で対応をさせていただいたところでございます。
 また、避難所や自宅におられる精神疾患患者につきましては、三月十七日から精神科のお医者さんなどから成ります心のケアチーム、これを派遣をいたしまして、避難所の患者に対しましての診療を行ったり、向精神薬の処方を行うとともに、必要に応じまして保健師等との連携をしながら自宅への訪問診療を行うなど、精神科医療が中断をされないように今こういう支援を行っているところでございます。
 地震が発生いたしまして昨日で一か月が経過したわけでありますけれども、従来から通院などいたしております患者の治療に加えまして、PTSDやうつ病などがこれから増加することが予想されることでございますので、被災地におきましての精神科医療の適切な提供がされるように今後とも必要な支援を行ってまいりたいと、このように考えております。
○石井みどり君 今、避難所やあるいは自宅にいる患者さんに対して心のケアチームが投薬等の支援を行ったという御答弁でありましたが、精神疾患の患者さんというのは環境の急変というところが非常に症状の悪化につながるわけであります。特に集団生活というのが困難になりますので、避難所に行かない、自宅で、非常に食料やその他ライフラインが遮断されている段階でも自宅におられたり、あるいは車の中で過ごしておられるというような、そういう方々の報告も聞いています。
 非常にそういう方々の状態を心配しているところでありますが、本当にきちんとそういう方々を把握して支援をされたんでしょうか。きめ細やかな支援が行き届いたんでしょうか。もう一度、再度問いたいと思います。
○副大臣(大塚耕平君) 先生御下問の点は、御自宅にいらっしゃる方も含めてまさしくきめ細かく支援ができたかというお尋ねでございますが、大臣からも今御報告をさせていただきましたが、もちろん精神疾患をお持ちになっている方だけを対象にしているわけではありませんが、心のケアチームという形でかなり組織的に支援に入らせていただきまして、避難所のみならず、避難所の周辺の御自宅に待機をしていらっしゃる方の問診診療なども行っております。
 ただ、先生が一番今お気遣いいただいておられます御自宅におられた精神疾患をお持ちの方々等は、若干推測も入りますが、御家族と一緒に避難所に避難をされたケースとかあるいは他の地域に移られた方とか、いろんなケースがあろうかと思いますが、先生の御質問の御趣旨に沿うように、しっかりとこの後もフォローをしてまいりたいというふうに思っております。
 もっとも、現状において各地に入っております厚生労働省の職員からお尋ねの件に絡む大きな問題が報告されているわけではありませんが、しっかりと今後もフォローをし、そして支援をさせていただきたいというふうに思っております。
○石井みどり君 今、大塚副大臣の方から大きな問題の報告はないということでありましたが、問題が起こってからでは遅いんですね。特に精神疾患の方々に対しては、長い間、日本独特の精神医療の歴史というものがあります。今、厚生労働省の方ではアウトリーチというような政策を進めておられますが、問題が起こったんではせっかくのその理念が逆行することになりかねない。やはり地域社会や国民に受け入れられないとその政策は進展しないと思います。だからこそ、こういう震災のような本当に環境が悪化したときの支援が大変重要になってくるわけであります。そこを是非よく御理解いただいて、今のお立場で最善の努力をお願いしたいと存じます。
 先ほど、転院に関しましても厚生労働省の方がそういう支援をしたというようなことでありましたが、私が聞いておりますのは、受入れ病院とそれから患者さんとのマッチングに関する窓口を厚生労働省が開設したというようなことは聞いておりませんし、またどういう形できちんとされたんでしょうか。私が聞いておりますのは、もう本当に大変で、転院のための病院探しというのが大変で、九州の病院まで連絡をしたとか、民間病院で医療者の個人的なネットワークで本当にあちこちに連絡を取った。もちろん日本精神科病院協会というようなところもそこに対しては介在はしたわけですが、その辺りをどういうふうに厚生労働省として、組織として対応されたんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) その点、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、それぞれの被災県に厚生労働省の職員が出向きまして、そこでそれぞれの精神科病院などとの連絡調整もさせていただきまして、そして県外への移転につきましては、それは厚生労働省本省と連絡を取りまして、そして他県との、受入れ病院と本省の方でいろいろと連絡をいたしまして、そこで受入れ体制など整えるようなこともさせていただいたところでございます。
○石井みどり君 厚生労働省、職員を派遣してそういう機能を果たさせたということでありますが、決して十分ではなかったということだけははっきり申し上げておきます。本当に医療を担っている医療者の方が、サプライサイドが本当に苦労したということは御承知いただきたいと思います。
 医療保護入院者の転院に当たっては、通常は精神保健福祉法に基づいて保護者の同意取得が必要とされるというふうに理解をしておりますが、今回の震災ではその保護者、御家族の所在が不明な場合が多々あったというふうに聞いております。今回、そういうケースに関して一定の超法規的な措置がとられたというふうに聞いておりますが、その具体的な内容についてお教えください。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の震災につきまして、精神科病院などの、その他への移転が行われたわけでございます。
 先生おっしゃるとおり、一般的には、この医療保護入院者が転院をする際には、新たな退院、入院が行われると、こういうことで、改めて保護者の方から同意及び精神保健指定医の診察を行うと、こういうことになっているところでございます。
 しかし、今回の震災、大規模で、多数の方が亡くなられたりいたしました。その関係から、患者の保護者が見付からない場合がたくさんあったわけでございます。しかし、その場合でも転院を可能といたしまして、必要な医療を継続して受けられるように、転院先の医療機関に連続して入院したものと、そういうことにみなしまして、新たな保護者の同意とかあるいは精神保健指定医の診察は一応不要ということにさせていただきまして、この問題を解決をさせていただいたところでございます。
○石井みどり君 今も大臣の御答弁の中にありましたが、今回の震災というのは非常に甚大でそして広域的であったというところが様々な困難を生じているわけでありますが、先ほど申し上げましたように、精神科医療に関しては特に被災県単位での対応というのが困難な状況であったと、陥ったというふうに認識をしているところであります。
 さっきも申し上げましたように、医療者の方が自らも被災をされ、医療スタッフ自身も家が津波に流されたりあるいは家族が不明であったりという状況にもかかわらず、被災者でありながら本当に献身的にその医療に従事をされた、私は医療関係者の御努力、御尽力には敬意を表しているところでありますが、こういう広域的な災害におけるバックアップ体制ですね。
 特に、私が聞きましたのは、交代の医師も看護師もいない、そして、本当にまさに不眠不休という言葉がこういう方々には当てはまるんだと。政治家の方が不眠不休で支援をしたとかホームページで書かれていますけど、私は随分、こういう大変な危機のときに売名行為に近いようなことをされる政治家というのは後できっと国民からのそういう判断を下されるんだろうと思いますが、各被災地での医療関係者は本当に今回、皆さん大変な御努力をされておられます。やはり、こういう医療関係者の疲弊を回避するための対策、バックアップ体制で何らかの方策が講じられてこられたんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の震災は本当に大規模でございましたので、とりわけ医療機関で働いておられる方々のその御苦労たるや、本当に大変だったというふうに私も思っております。
 そういう大規模であるがゆえに近隣の病院あるいはお医者さんだけで助け合うというようなこともできない大規模な震災、これに対してどのように広域的にバックアップがされたかと、こういう御下問であろうと思います。
 そういうその支援につきましては、今回、震災が起こりましてまず直後に、全国から災害派遣医療チーム、いわゆるDMATに対しまして派遣要請をいたしました。岩手県、宮城県、福島県及び茨城県も含めまして、一番多いときにはこのDMAT、百九十三チームが病院支援活動や広域医療搬送などの救命活動を行っていただいたところでございます。
 また、一方、地震が発生いたしましてからもう既に一か月以上が経過をいたしまして、これから求められる医療の内容も災害時の救急医療から慢性疾患に変化をいたしておりまして、これに対応するために、厚生労働省といたしましては、全国のお医者さん、例えば日本医師会あるいは病院団体などの関係団体に対しまして、岩手、宮城、福島、それぞれの三県からの要請に基づきまして、医師などの派遣に協力をしていただくように、そういう依頼をいたしておりまして、現在では私どもの方で把握をしている範囲で百チーム以上の医療チームが被災地で活動をしていただいているということでございます。
 引き続き、この被災三県との十分な連携も取りながら、必要な医師等の派遣と被災地におきます医療の確保が図られるような対応をするとともに、今後広域的な災害が発生した場合にも適切な医療が提供されるように、そういう対応にしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○石井みどり君 今大臣の方から、広域的な災害が生じたときの医療の提供体制ということでの言及がございましたが、まさに今回の大震災を奇貨として、こういう広域災害のときの近隣県を含めた広域的な、また戦略的な医療の提供体制の整備が今こそ求められるんだろうというふうに思います。
 それを国としてどう進めていかれるのか、特に精神科医療、非常に専門性が求められる、こういうものに対して、従来の県の医療計画だけで考えるのではなく、災害医療としてどういうふうにこの辺をこれから整備をしていかれるのか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 委員がおっしゃるように、こういう大災害、これを経験をいたしまして、この経験というのを今後の医療にしっかり生かしていかなければいけないというふうに思います。
 神戸の大震災のあのときの教訓として、災害が発生した場合にはすぐに医療の応援が必要ということで、あれを経験にしてDMATなんかができたわけですね。したがって、今度の大規模な震災、これを奇貨として、本当に奇貨としてこれをしっかり構築をしていかなければというふうに思っております。
 そこで、厚生労働省といたしましては、被災地の医療の確保に向けまして、防災基本計画に基づきまして、今回はDMATの派遣とか、あるいは医療チームの派遣、あるいはまた自衛隊も活用するというような、そういう広域的な搬送なども実施をしてまいりました。したがって、今度の災害規模も、そしてその地域も広いと、こういうような災害に遭った場合どうするかということにつきまして、これは今回のこの災害での、特に医療について、そして委員が言われるような精神科の方、あるいは先ほども出ました障害者の方とか、いろんなところでの配慮も十分しながら、今後の災害に向けてしっかりした計画を立てなければというふうに思います。
 そのときは、委員も本当にこういうところには御造詣が深いわけでありますから、いろいろとまた御意見も賜りながら参考にさせていただき、計画をしっかり作っていくようにしたいというふうに思っております。
○石井みどり君 先ほど来、DMATのこととかあるいは心のケアチームを派遣したということでありますが、この医療支援チームの派遣に際して、この根拠法というのは災害救助法での適用だったんでしょうか、その辺をちょっとお教えください。
○国務大臣(細川律夫君) これは、DMATあるいは心のケアチームや救護班の医療チームなど派遣をさせていただきましたが、これの法律的な根拠は災害対策基本法が一応根拠となっております。
 具体的には、その災害対策基本法の中に、被災した自治体から内閣総理大臣等への職員の派遣のあっせんの要請、あるいはまた被災した自治体から他の自治体への応援の要求の手続というのが定められておりまして、あるいはまた同法に基づいて作成される防災基本計画というような、それを根拠にして実施をされたわけでございます。
 したがって、基本的には法的な根拠というのは災害対策基本法が根拠法でございます。
○石井みどり君 もう少しお聞きしたいことがたくさんございますが、限られた時間ですので、法案審査の方に移らせていただきます。
 先ほど来、谷委員の方からも御質問がありましたので、重複する部分があろうかと思いますが、その際は、恐縮ですが、重ねて御答弁をお願いしたいと存じます。
 まず、移管される事業に従事していた職員の方々の雇用についてお聞かせいただきます。
 なぜ今回の法案では職員の雇用が維持されないんでしょうか。従来、独立行政法人の例と異なって、職員の雇用契約を承継しないとされた理由というのは何なんでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 今回廃止をいたします雇用・能力開発機構、これは、例えば私のしごと館とか、あるいはまたスパウザ小田原とか、いろいろな施設とか施設の運営の在り方について本当に国民の皆さんから批判がございました。また、与野党を通じて批判があり、本当に厳しいこの機構の在り方について批判が出てきたところでございます。したがって、この組織につきましては抜本的に見直して、解体的な出直しを行うということにいたしまして、したがって、職員との労働契約につきましても一旦は終了をいたしまして、新しい組織に移るにはこれは新しい組織が採用をすると、こういうことといたしたところでございます。
 ただ、いろいろとこの雇用・能力開発機構の廃止に当たりましては、平成二十一年に閣議決定されました独立行政法人の抜本的な見直し、ここにおきまして雇用の問題には配慮が求められております。私どもといたしましても、職員の雇用問題には最大限配慮してまいる所存でございます。
○石井みどり君 いわゆる箱物行政への批判があったということでありますが、直近の社会保険庁の場合と違って、この能力開発機構にまつわる箱物行政、これの浪費については、この職業能力開発担当職員の方々に私は責任はないというふうに考えています。
 そのことで、特に、今回のこの独立行政法人の改革についても、先ほども御答弁があったんですが、これを先例としないようにという旨の、これは労政審の職業能力開発分科会においても非常に懸念をされたというふうに認識をしております。答申にはまさに異例ともいうべき意見が付されたと思いますが、これを踏まえてどのような対策を講じられるんでしょうか。
 従来であれば、独法の統廃合では、業務を引き継ぐ法人に職員というのは移籍していたわけですよね。しかし、今回は、一旦身分を失って、改めて選考を経る形になります。そうすると、計画上は職員の雇用を守ったという形ではありますし、そして、人員減というのは自然減で達成するということにされていますけれども、やはり、選考によりますと、希望に反して就職できない職員の方が生じるおそれがあるというふうに思っています。こういうことに対して、やはり今も、先ほど来の御答弁ではきちんと対応するということではありますが、結局ハローワーク頼みの再就職活動となりかねない、そのおそれがあると思いますけれども、どういうふうに対策を講じられるのでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 雇用問題につきましては、今大臣から答弁がありましたように、できる限り雇用問題を起こさないようにということで、まず基本的な前提は、やはり新法人、高齢・障害・求職者支援機構の方で能力開発業務をやりますので、その人員枠を、これ三千九十五を予定しておりますけれども、しっかりと確保すると。あるいは、財形業務については、勤労者退職金共済機構の方に移管をするということでございますので、これも二十二名程度の人員枠をしっかり確保して、そういう希望され、そして意欲、能力のある方についてはそちらにできる限り行っていただくようにということで対応したいというふうに思っています。もうこれが基本的な大前提でございます。
 それから、スリム化に、職員の削減につきましても、自然減ということもございますし、それから、内訳としましては、常勤嘱託の方々の非常勤化とかそういう形で、できるだけ雇用問題が顕在化しないようにと、こういういろんな手段を講じまして、今先生御懸念の雇用問題の発生を極力抑えるということで、これは今御紹介ありました労働政策審議会の中で労使の委員からも非常に強い御意見をいただきました。その際にも、私も出席しておりましたけれども、今申し上げたようなことで御回答いたしまして、そういう線できちっと対応してほしいと、こういうことでございましたので、この雇用については万全を期したいと思っておりますし、実際に実施をしていただくのは雇用・能力開発機構、それから実際の選考等は高齢・障害者雇用支援機構の方で行いますので、両法人に対しまして、先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、しっかりと雇用問題については最大限の努力をする、意欲と能力のある方については雇用問題を発生させないということを厚生労働省としてしっかり要請をして、そういったことを未然防止していきたいと、こういうふうに思っています。
○石井みどり君 是非そのような御努力をお願いしたいというふうに思います。
 それでは、ポリテクカレッジ、ポリテクセンターの移管・支援措置、引受けの交渉状況についてお伺いしたいというふうに思います。
 私は、都道府県への移管そのものは二重行政の解消という点で賛同いたしますけれども、これに不可欠なことはやはり人、物、金の手当てだというふうに思います。
 現在、都道府県が引き受ける見込みの施設の数がどうなっているのか。それと、手挙げ方式ですね、結局、引き受けるというのは。そうであれば、本当に施設が必要な自治体というのは財政力の欠如からそもそも移管を引き受けられないのではないんでしょうか。あるいはまた、移管を引き受けても一定の水準を保つことができず、結局地域格差が広がるということを懸念をいたしますが、これに対してどのような対策を講じられるのでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) お答え申し上げます。
 ポリテクセンター等の都道府県の移管条件につきましては、国の施設の自治体への移管に関します過去の立法例等を参考にいたしまして、ポリテクセンター等の職員の引受割合に応じまして、無償譲渡を含めました減額譲渡、それから最大十割補助を含みます運営経費の高率補助を行います特例規定を今回の法案にも盛り込んでいるところでございまして、先生今おっしゃった、人、物、金、そういう面でのできる限りの特例措置を講じて、都道府県にとって受け入れやすい条件というものを整備をしたところでございます。
 具体的に、その移管の見込みにつきましては、実際の移管の交渉はこの法律案が成立した後に速やかに都道府県に対して移管条件を提示をいたしまして初めて交渉に入るということでございます。この条件をお示しをして、移管の希望の有無をまずお聞きをするということで、現段階ではどの程度の都道府県の方に譲渡ができるかというのは不確定でございますけれども、できるだけ、今非常に優遇された受入れ条件というものがございますので、この受入れ条件が整いました都道府県への移管を集中的に進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○石井みどり君 この雇用・能力開発機構による物づくりなどの職業訓練というのは、非常に低額でコストが低く、それでいて高度な技能を身に付けるということができるということで、従来から非正規労働者の方々あるいは第二新卒等の方々の常用雇用のためのセーフティーネットとして大きな役割を果たしてきたというふうに認識をしておりますが、こういった性格は移管後も堅持されるべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。この辺りをどのように今後お考えになるんでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 移管に際しましては、このポリテクセンターが持っております今議員御指摘の雇用のセーフティーネットとしての機能、あるいは物づくりの拠点としての機能という、そういった機能がしっかりと維持されるという都道府県に譲渡をするということで、この機能の維持というのはもう前提として考えたいというふうに思っております。
 この都道府県への移管によってそういった重要な機能が低下することのないように移管交渉に当たりたいと思っております。
○石井みどり君 もう限られた時間になりましたので、ちょっと通告した御質問が全部伺えないんで、あと、これを最後にさせていただきますけれども、地域職業訓練センター、コンピュータ・カレッジの廃止についてお伺いいたします。
 廃止を決めた経緯に問題はなかったんでしょうか。現在の廃止、存続等の状況がどうなっているんでしょうか。
 それから、結局、補助の枠組みが変わらないのであれば、一定の成果がある施設に限り存続を決めた自公政権よりも後退しているんではないんでしょうか。
 自公政権のときは、一定の成果がある施設に限り機構の事業として存続させるという方針であったというふうに思います。仕分等でもこれは問題とされていなかったところ、前大臣ですね、長妻前大臣が、努力してきた施設、あるいは地域から非常に存続してほしいという声を無視され、突然、全施設について平成二十二年度末の廃止をお決めになった、で、多くの関係者が混乱と不安の中に陥れられたということは皆様の御記憶に新しいところだろうと思います。
 その後、従来同様、国庫からの施設整備補助を継続することとされました。結局、三月三十一日時点では訓練センターの九割、コンピュータ・カレッジの全ての譲渡が決まったようでありますが、実際の運営内容、特に学生の授業料等についての変更があるんでしょうか。
 さらに、自公政権では、めり張りを付けて存続を認めるという方針だったところ、この九割以上の施設が三年間国費で補助されることになっていますが、一層のスリム化、更なる予算の縮小を求めるという方針はどのように具体化されるんでしょうか。お答えいただいて、最後の質問とさせていただきます。
○副大臣(小宮山洋子君) 地域職業訓練センターとコンピュータ・カレッジにつきましては、今御指摘ありましたように、業務の一層のスリム化、予算の縮小が求められていることから、今回のような措置をとったところでございます。
 元々地域の労働者の職業能力の開発を目的とする施設ですので、これまでも施設運営を地方自治体に委ねてきていることから、可能な限り地域で御活用いただけるよう、地方自治体が希望する場合に譲渡をするという考え方で当たりまして、これも今御指摘のとおり、九十二施設中八十二施設が譲渡が決まっております。そして、地域職業訓練センターの譲渡価格、九十二施設中九十施設が無償となっております。
 御指摘の授業料につきましては変わらずにしっかり行ってまいりたいと思いますので、これからもその三年間の激変緩和措置としまして、修繕費用や目的を達成した施設のコンピューターリース料について全額国が負担とすることですとか、それから、激変緩和終了後につきましても、認定職業訓練事業費補助金を活用しまして、国が修繕費、コンピューターリース料の三分の一の補助を行うなどしっかりと支えながら、これから本当に御指摘のように職業訓練、大切な部分でございますので、連携を取ってしっかりと行ってまいりたいと思っております。
○石井みどり君 ありがとうございました。
○高階恵美子君 自由民主党の高階恵美子です。
 観測史上最大震度の巨大地震と大津波、そして原発からの被曝影響とエネルギー不足への懸念、続く余震の中で日本国民は身を固くし、まさしく凍える思いで一日一日を過ごしております。被災された多くの皆様には心よりお見舞いを申し上げますとともに、尊い命を失った方々の御冥福を衷心よりお祈り申し上げたいと思います。
 いまだ多くの不明者がいる中で、そして余震によって更なる二次、三次の被害が起こっている中ではありますけれども、私自身も被災地の一人として、皆様方の本当に絶大なる御尽力に対しまして感謝を改めてこの場をお借りして申し上げたいと思います。
 私たち今を生きる者たちが力を合わせて、私たちの手で私たちのふるさとを取り戻す、そういう気概を持って一刻も早くこの国難を乗り越えたい、そういう強い気持ちでおりますので、今後ともどうぞ皆様方の絶大なる御協力、そして現地への御支援をお願い申し上げたいと思います。
 さて、こういう事態でございますから、国民の命と暮らしに直結する保健、医療、福祉、介護の基盤、これが破壊されたこの非常事態を一刻も早く改善する、これ以上この状態を続けるわけにはいかない、この点についてはもうみんな共通の問題認識をしていると思います。少し先を見越した策を示してこその政治だと思います。
 特に、医療の分野については更なる積極的な対応をお願いしたいところでございますが、現地では早い時期から生活習慣病など慢性疾患への対応が必要とされてきております。被災住民のためのあらゆる医療提供体制を、あるいは介護の体制を地域単位で再整備しなければならない、こういうことが指摘されてきたと思います。
 そして今は、救命、救助のための応急対応、そこに重点を置く時期から、通常診療を行う、この体制を再整備していく、このことが重要性を増してきていると感じます。過去一か月は近隣の医療機関とか拠点病院、あるいは少し広範囲に医療機関などの受入れが行われまして、何とか負担がカバーされてきた状況にあったと思うんですが、これは現場の努力もとても大きかったと思います。命の危機がもっと二波、三波迫ってきているということを最近では感じております、もう二か月目ですから。
 そこで、急場を支えてきた周辺機関の負担が過剰となっている現状をしっかりと見極めなければいけないというふうに思うんです。例えばがんの手術の予定を延ばしてもらった方々、もうこれ以上待てませんというお言葉なども聞いております。東日本全域についての通常の診療機能を取り戻す、こういう努力を始める時期だというふうに考えます。
 最初にこの点について実はお伺いしたいんですけれども、例えば医療でいえば、一次、二次、三次医療、こういったところを再計画をしていく、医療計画をもう一度練り直していく、この必要があると思うんですけれども、進捗の状況はいかがでしょうか、大臣にお答えいただければと思いますが。──まあ、実務的なところであれば結構ですが、お願いいたします。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の震災は本当に大規模でございました。しかし、被災をされたところは、医療機関が少ない、そういう地域で被災が起こったというようなところも多くございまして、委員が言われるように、今後の医療提供体制の構築に当たりましては、高度な医療については医療機関が集約化すると、こういうことをしなければいけませんし、それから医療機関の連携というのを進めまして、効率的、効果的な体制を築く視点が重要かと思います。
 地域医療の確保に関しましては、それぞれの地域にいろんな事情がございます。その地域の実情を踏まえまして都道府県においての医療提供体制の在り方を検討するということが必要かと存じております。
 今後、被災県が検討を行うに際しましては、厚生労働省といたしましても様々な観点から助言を行うとともに、国としてどのような支援が可能か、被災県の意向や被災状況等も踏まえまして今後検討いたしまして、できる限り支援をしてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○高階恵美子君 大谷局長はいかがでしょうか。医療計画、その後何か進んでおりますでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 現在、地域医療計画含めて今後の医療体制をどういうふうに組んでいくかということについて検討を続けております。
 特に、医療計画につきましては平成二十四年度中に都道府県に作成いただいて二十五年から実施するということで、この方法についても現在検討会を設けて検討しておりますが、今回の震災の教訓も踏まえてこの検討を急ぎたいと考えております。
○高階恵美子君 是非、加速度的に進めていただきたいというふうに思います。
 医療も介護も現行の社会保険の範疇では対応が困難な状況、これは明らかだと思います。補正による超法規的な対応の実施、そして続く法的基盤整備など、政府全体で立ち上げるべき復興プランの中にこれまで以上に踏み込んで厚生労働省としての提案を進めていただきたい、そういうふうに思います。
 そもそも日本社会というのは既にもう人口減少が進み始めておりまして、地域の中で最後まで安心して過ごせるようなコミュニティーづくりが求められている、そういう時代を迎えています。被災地では保健、医療、福祉サービスの提供拠点が滅失していたり、家も職場も学校も、そもそもの生活基盤が破壊されています。職業能力開発を進める上でもその生活基盤をしっかり整えるということ、とても大切な観点だと思います。今あるのは、何とかしなければという住民たちの強い意志、そしてそれを支えんとする国民全体の団結力だと思います。これを政治はしっかりと後押しをしてほしいと思います。
 復興のための知恵を絞り、これからの日本社会にふさわしい健康的な町づくりに着手をするときと思います。
 いろいろお話を伺っておりますと、たまたま入院していたから命が助かったんだけれども、それまで着替えを持ってきてくれていた家族の方、それからおむつ代を支払ってくれていたお嫁さんがいなくなってしまったんですよ、その支払が滞っているんです、退院しようと思っても帰る家がもうないんですという、そういうお話を実は現場からたくさんいただいております。
 地域の中には、家庭的な雰囲気の中で日常的な健康管理や生活サポートがあれば十分暮らせるという方々が住まえるような、こういう環境が必要なのではないかと思います。最後まで暮らせる多機能集合型の健康的な町づくり、誰かの手助けが少しだけ必要な方々の暮らしを中心に据えて、生活支援、医療支援、介護支援、認知症対策、そして治安維持の観点が網羅されたような都市計画を厚生労働省がそれこそ主導権を取って主体的に進めてはいかがかと思いますが、この点、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 委員がおっしゃるとおり、今回の災害によっては、本当に町ぐるみ崩壊した、そういう地域もたくさんあるわけですね。その町をどういうふうにつくり上げていくかということにつきましては、もちろん、生活の基盤としての仕事をする場所、そういう工場とか企業、そういうところももちろん必要でありますけれども、私はその地域、いろいろ特性があるかと思いますけれども、少子高齢化が進んでいるような、高齢化が進んだ地域でしたら、きちんと地域包括ケア、これがしっかりできるような拠点の病院があって、そして周りに終日、巡回の介護、看護が整っているというような、そういう厚生労働省がこれまでいろいろ考えてきた理想的な医療、介護、そういうようなことを含めた本当の町づくりというのを今回是非実現をしていく、それが今度の震災のこれから行われる大きな、東北地方のいわゆる国づくりといいますか、それに厚生労働省の理想的な医療、介護などのそういう町づくりをそこで実現をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 是非、委員も御協力をよろしくお願いしたいというふうに思います。
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 この際、もう日本型の様々なサービス提供体制の在り方についても見直すべきだと、大臣のお考えと一緒のような気がいたしますが、例えば生活者の傍らで顔見知りの関係で診療を行っていた、そういう機関がなくなっています。薬局もなくなり、そして訪問看護ステーションも、リハビリサービスを提供していた事業所も。そして、道路も地盤も緩んでいる、傷んでいる。こういう中でにわかに建物を造るというのは難しく、そしてコストも非常に掛かる。その間、待ってくださいというふうには住民の方には申し上げることができないと思うんです。代替的な機能を早急に講じる必要がある。
 そこで、避難所単位あるいは地区単位に巡回して回る、住民の暮らしている場所に医療や介護をお届けする在宅ケアの拠点を整備していくことを始めなければならないと思うんです。
 今そういうところのサービスというのは十分保険で見られるような体制にはなっておりませんから、これを暫定的に健康保険上の医療機関とみなすなど、何か工夫の余地はないでしょうか。
 一つの例としては、さきの委員会でも御提案がありましたけれども、検診車や献血車、こういうところに通常より多くの物を載せるという考え方があると思います。物と申しましても、人も同時に乗せていただきたいと思います。例えば医薬品、そして人は医師、看護師、放射線技師、薬剤師を乗せていただいて、そして住民の身近なところで必要な通常診療が提供できるような形を考えていただきたい。
 それから、訪問看護の場合ですと、既にサテライト事業所という制度的な手当てがあります。これは一人でサービス提供ができるようなそういう体制を整えることができるというものですから、まだ数がすごく足りないんですよということを言われていますけれども、病院がなくなって勤め先なくなっちゃったんです、働きたいんです、そういう看護職も結構たくさんいらっしゃるんですね。サテライト事業所を有効活用していくということもこの際是非御検討いただき、早く住民にこたえる、そういうサービス提供を実現するための発展的な、あるいは柔軟な制度運用というのを是非お考えいただきたいと思います。
 その際なんですが、看護職一人というのではなくて、地域の中では身体介護を必要とする人もいます。買物とか身辺のことを手伝ってほしい、そういう生活支援を必要とする人もいます。ヘルパーさんとチームで巡回する、それによって看護と介護のサービスをくまなく整備していくということをお考えいただきたいというふうに思います。
 一定の地域を巡回し、直接的に医療、看護、介護のサービスを提供すると同時に、地域内の保健、医療、福祉、介護ニーズを分析していってスピーディーに対策を立てる、先ほどの医療計画にも反映していく、介護保険計画にも反映していく、そういう提供しながら情報収集をするという合理的な仕組みを講じていただけないかなというふうな思いがいたしますが、この辺の地域単位での居住中心のケア提供については、何か今検討なさっておられる、あるいは実施しておられることはございますでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 大変幾つもの内容のある御質問と御提案をいただいたと思います。私から三点お答えをさせていただきたいと思います。
 まず一点目は、先ほど来の御質問とも関係があると思いますが、地域の診療所とか、本当に一番身近な医療のインフラがなくなってしまったということで、一次医療圏崩壊したのをどうするんだという御下問ともつながると思うんですけれども、これについては、今先生も検診車のことをおっしゃってくださいました。せんだっても他の委員の方からも御提案がありましたので、検診車や巡回診療車、是非そういうものも活用して、一次医療圏がきっちり再建されるまでの間身近な医療をどうやって提供していくかということについては、御提案を踏まえて万全を期したいと思います。これが一点目であります。
 二点目は、そういうケースにおいても考えられる保険診療の在り方ですね。例えば、検診車あるいは巡回診療車にお医者さんや看護師さんたちが帯同して来ていただいてそこで診療していただいたことが、これ、そもそも災害救助法の対象の範囲内でもちろん財政的な措置もされると思いますけれども、しかし、その巡回診療車に乗って来ていただいたお医者さんたちの診療行為が保険診療となるかならないか。これは、被災された方々は保険証をなくされた方も多いですから、保険証がなくてもできますよということはもう既に通知をしておりますので、支援に入ってくれたお医者さんたちが保険証のない被災者の皆さんを被災地で診た場合に保険診療の対象とすべきかどうか。もし災害救助法の対象にならないとした場合ですね。これは、当然私は対象とすべきというふうに今直感的には思いますけれども、しっかりこれも、もし何かすき間に落ち込んでいるような現象があれば、検討してしかるべく対応したいと思います。
 そして最後に、三点目に、看護師でもあられる先生から大変有意義な御提案をいただいたと思うんですが、サテライトオフィスですね、例えば訪問看護ステーションとかこういったものについては震災前からいろんな議論があるわけでありますが、まさしく今こういう状況の中でできることは全てやるというふうに考えていくと、例えば小規模な訪問看護ステーションを、勤務すべき病院がなくなってしまった看護師さんたちが今できることは何かといえば、おっしゃるような対応もあるでしょうし、またそうした少人数で立ち上げられる訪問看護ステーションに介護のサービスをしてくれる方々も一緒になって小さな拠点をまず幾つもつくっていくということ、これにもし平時における法律や制度の発想で何か制約があるとすれば、それは当然乗り越えていかなきゃいけないことでありますので、御提案の御趣旨も踏まえて、大臣及び次官以下官僚の皆さんともよく御相談してしっかり対応させていただきたいというふうに思います。
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 こういう言わば超法規的な策を講じないと、実は現場は結構悲鳴が出ておりまして、今働いている医療機関、六月まで経営維持することは難しいんだというふうな声が聞こえてまいります。連鎖倒産の危機、あるいは労働者にとっては解雇の危機を迎えているというのが現実です。実際に非常勤職員は全て解雇されましたという医療施設や、ボーナスが支払えない、こういう見通しなので、今月中に今いる方々はほかの機関への受入れを完了させてくれといったような指示が出ているというところもありますし、そこにいらっしゃる現場の皆さんは命懸けでこの一か月働いて、この結果が職を失うということなのかといったようなこと、このまま働けなくなってしまったのでは、もう道が閉ざされてしまった、生き残った意味がないではないかといったような、本当に、何といったらいいのでしょうか、聞くに堪えないような声が届いてくるんです。
 これは何も被災地のみでなくて、近隣の広範な地域にも影響を及ぼしているわけでして、診療報酬の施設基準あるいは運営規則というのは非常に厳密なものですから、これをクリアできないと入院基本料が取れないじゃないかとか、様々な診療をやったことがきちっと補填されないということがみんな分かっているわけです。経営困難となる可能性がある、二か月遅れで収益が出てくるわけですから。そうなりますと病院を閉めざるを得ないというふうな事態に陥ってくる医療機関が続出してまいります。
 こういう事態は既にもう把握なさっておられるとは思うんですけれども、最終的には住民が不利益を被ることとなって、そして大切な医療スタッフのマンパワーも失うこととなってしまいますので、是非、現状に見合う特例を検討し、復興計画の中でこれらの経費を見るなり、手厚い支援策を講じてほしいと思います。
 あわせて、先ほど来心のケアチームの話があったんですけれども、避難所の中に自己啓発を推奨する、そういう方々が泊まり込みで入っていらして、どうも現地の心のケアチームとの間であつれきを生じ始めているといったような話が漏れ聞こえてまいっております。
 そうかと思うと、国立大学附属病院に内閣府から物資が届いた、数千本の単位で水、カップ麺その他のものが届いたんだけれども、ようやくの思いで引き受ける場所、スペースを確保して収納したと思ったら、数日後に今度は請求書が送られてきたと。注文してないんだけれどもこういうの届いちゃってどうしたらいいんでしょうねといったような話もあります。
 これは指揮命令系統の混乱なのか、それとも、ちょっと所在が分からないので複数のルートで情報収集しなきゃいけないというふうに思うんですけれども、二重三重に様々な被害が生じ得る危険な環境になっているということを是非共通認識をしていただきまして事前の策を講じていただきたいと思うんですが、この点いかがでしょうか。少し御意見いただけないでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 幾つも御指摘をいただきまして、本当ありがとうございます。
 その自己啓発のチームのお話は、私自身は今初めてお伺いしましたので、そういうこともまた委員会の後にでも子細に是非教えていただいて、対応すべきことは対応したいと思います。
 それから、後段でおっしゃいました水を送ってきて請求書を送ってくるなんというのは、これはあってはならないことでありますので、それも具体的に事実関係を御教示いただいて、しっかり対処したいと思います。
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 もう少し医療の関係の質問になって恐縮なんですけれども、資格を持っていながら就業していない有資格者が一体どうなっているのかといったところが私、非常に気になっています。呼び戻す対策が遅れているのではないでしょうか。予備自衛官の招集というのは被災からもうほんの数日で行われました。なのにどうして命に直結する有資格者たちには消極的なのか、少々疑問に思っております。
 並の災害ではないのだから、こうしたときにこそ思い切って声を掛けるなどして、能動的に動くべきではないかというふうに思います。是非これを機会に事前登録の仕組みを構築していただいて、事後に備えるにしても、その研修の仕組みをしっかりと用意するなど、こういうふうなことはおいおいに考えていっていただきたいと思いますし、そして、今現在は非常時にしっかり動けるような人員をなるべく集めて、そして現地で役立つことをやっていただけないかというふうに思います。
 例えば今、ノロウイルスの蔓延とか嘔吐下痢症のこと、衛生対策何とかしてくれという声が非常に多いわけなんですけれども、例えば、今働いている人たちを全国から集めて、そしてそういうところに送るということだけではもう足りないことが明らかなのですから、今働いておられなくて何かできるかもしれないと、資格はあるのだという方々に協力をしていただいて、そしてその基礎知識を生かして、有償ボランティアとしてある程度リーダーとして活動してもらいたい。避難所の避難者の中から衛生推進員を任命するなどして少しそういう衛生チームをつくっていって、避難所の中の衛生あるいは相談の任を果たしていただく、こういうふうな避難者参加型の有償ボランティアというか、衛生管理体制の構築というのはいかがでしょうか。
 過去の例ですと、母子保健推進員とか食改さんの活動とか、日本では地域の中で住民のパワーを活用して、そして健康づくりを進めるという活動が効果を上げてまいりました。そういう過去の例にも倣って、この非常時に今あるものを、そして今生きている人一人一人が協力する、そういう工夫ができないものかと思うんですが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 大変いい御提案をいただいたというふうに思っております。
 こういう大災害に見舞われますと、それをじゃ応援をする方、本当にマンパワーが不足をしておりまして、実際にそれを応援に行かれる方が本当に専門的な知識や経験をお持ちの方が行かれるのが本当にいいわけですけれども、しかしなかなか人が集まってこない。それを、じゃ、どういうふうにして、有資格者で今は仕事をされていない方をどういうふうにしてそこでお役に立っていただくかと、こういうことを、そのためには事前から登録のようなことをしておいたらいいんじゃないかと、こういう御提案だというふうに思いますので、私もそれには本当に賛同いたします。
 そして、今でも看護職員の方では、日本看護協会におきまして、現在は業務に従事をしていない方も含めまして、あらかじめ専門的な研修を受けた方を災害支援ナースとして登録する制度がございまして、今回も千名を超える看護師の方々からの派遣の申出がございまして、派遣をされているところでございます。
 また、介護職員や保育士につきましては、被災地域を除く自治体を通じまして被災地の避難所や施設への派遣が可能な職員の登録を依頼をいたしまして、被災地の派遣要請に基づいて派遣も行ったりいたしているところでございます。
 いろいろな専門的な知識や経験をお持ちの方にこういう非常時に活動していただく、そのことが本当に大変だ、そのためにはやはりそれに向けての準備が必要だというふうに思います。そういう意味では、今先生が御提案されましたようなことにつきまして、今後のこういうことに備えるためにも、関係団体と十分連携をいたしながら、専門職の方々が円滑に被災地で活動ができるように今後とも取り組んでまいりたいというふうに思っておりますので、是非また御協力をよろしくお願いしたいというふうに思います。
○副大臣(大塚耕平君) 専門的な有資格者の御協力については、今大臣から御説明いただきました。
 もう一つ、衛生についても御提案をいただきましたので、衛生を維持するために避難所でどういうふうに対応していくかという御指摘だったと思いますが、私どもも問題意識は全く一緒でございまして、既に、どういうことに留意をして避難所で衛生維持に努めればいいかという参考資料は通知として各自治体にお示しをさせていただきました。
 さらに、避難所には、避難所に掲示をしていただく生活支援ニュースというものを、もう御覧になったかもしれませんが、折り畳むとA4判なんですが、開くとA1判になって避難所に張れるようなものの中に、避難所の衛生であるとか、ちょっとした健康維持のために留意をしていただくことを書きまして、今、随時掲示をしていただいております。
 そうした中で、そうした衛生に留意をすべきこと、例えば部屋の換気とかトイレの掃除とか避難所の入口で手洗いを徹底するとか、ちょっとしたことなんですけれども、それを避難所の中で言わば啓蒙をしていく、こういう活動であれば、今大臣が御説明いただいた必ずしも専門家じゃなくても、そういうことを中心に避難所で活動していただける方々がチームを組んで皆さんに周知するということは非常に意味のあることですので、そのことも取り組んでいきたいと思います。
 ちなみに、先週、私も釜石の避難所をお伺いしましたら、まさしく自発的にそれが行われておりまして、入口のところでは消毒液での手洗いも徹底しておりますし、それから私が聞き及んだ別の避難所では、避難所に入られたお母様方が中心になって、お子さんたちと一緒にトイレ掃除をしようということで、何か通常の家庭よりもはるかにきれいなトイレの状態になっているという御評価も聞いた場所もあります。
 いずれにいたしましても、避難所の衛生についても、御指摘を踏まえてしっかり対応してまいりたいというふうに思います。
○高階恵美子君 こういう大変な被害だからこそ災害から学ぶことも多いと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。
 ところで、被災地の公共職業訓練施設についてなんですけれども、多くのところが訓練ができない状況になっているという話を伺っております。こうした地域では、恐らく建物も難しいでしょうし、そこでトレーニングに当たっておられた職員の皆様、事務職員の皆様も通うに通えない状況もあるかと思います。再開のめどが立たない施設の受講生の訓練を継続する、この辺の手当てはできているでしょうか。被災状況と併せてお伺いできればと思いますが。
○政府参考人(小野晃君) 今回の震災によります公共能力開発施設の被害状況でございますけれども、やはり岩手県、宮城県、福島県を中心にして多くの被害が出ておりまして、施設の建て替えですとか、あるいは設備の修繕等が必要な状況という実態になっております。
 特に、具体的に申し上げますと、宮城県の多賀城市にあります雇用・能力開発機構のポリテクセンター一校、それから岩手県大船渡市、それから宮城県の石巻市、福島県の南相馬市にある県立の職業能力開発校三校の施設に大きな被害が生じております。
 また、人的な被害についてでございますけれども、死亡された方が、訓練生四名の方、また指導員二名の方が亡くなられたと、こういう人的な被害も生じております。
 また、訓練の状況でございますけれども、幸いにして多くの訓練施設が継続的に実施ができておりますけれども、一部の訓練施設でまだ再開の見込みが立たず中止状態になっておると。あるいは、一部の施設につきましては近く再開ができると、こういうふうなことでございます。全体的に見ますと、継続的な実施をしている、できている施設が多いと、こういう状況でございます。
○高階恵美子君 そもそも移管すべき建物とか財産がなくなっているという施設もあるわけで、結局必要な事業が展開できないということになるわけですから、なければそれをそれこそ補うようなものを用意してでも復興の礎となるような職業能力の開発訓練を推進する、こういう拠点の再整備について御検討いただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) この公共能力開発施設は地域にとっても非常に人材育成、職業訓練の拠点でございますので、今御紹介しました被害が生じている施設につきましては、財源的な手当てをして復旧にまず努めていくと、こういった対応をしていきたいと思います。
○高階恵美子君 新機構においては、国でなければできない物づくり訓練に集中して訓練を行っていくといったような方針が示されておりますが、なかなか一言で物づくりと言っても漠然としておりまして、どういうふうなことを想定しているのかということが分かりにくいなという印象を持ちます。
 今回は、スリム化による予算と人員削減をして、そしてもっといい訓練につなげていくんだ、開発部分を残していくんだということが説明されているわけですけれども、無駄を省いて小ぶりになる分、機敏で、そして賢く動ける機能を強化するのは当然だと思います。目指す方向というのは明確に定まっているのでしょうか、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 委員が御指摘になられましたように、今回、これまでは高度な物づくり分野の人材育成と、こういうことに専ら訓練をしてきたところでありますけれども、それだけではなくて、委員が指摘されましたように、今後は介護とか医療とか、そういうような成長分野に従事する人材の育成と、こういうことも大変重要だというふうに認識をいたしております。
 そこで、せんだって、三月二十五日でございますけれども、労働政策審議会に諮問、答申されました、今後の五年間を対象としました職業能力開発の基本方針であります第九次職業能力開発基本計画におきましても、物づくり分野のみならず、介護・福祉、医療、子育て、情報通信、環境などの今後成長が見込まれます分野における人材育成の推進ということについて盛り込まれておりまして、我が国の全体の職業能力開発の方向性について中長期のビジョンも示されたところでございます。
 また、地域の特徴を踏まえた人材育成を行えるように、都道府県ごとに設置をいたします協議会というところで、ここで地域の訓練ニーズを把握をいたしまして、高齢・障害・求職者雇用支援機構のみならず、民間教育訓練機関をも活用いたしまして、効果的、効率的な職業訓練実施をできると、される体制というものを整備をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○高階恵美子君 こういう時期でもございますので、目指す方向の中に是非復興というところも入れていただき、復興とそれから環境融合型のエネルギー資源を活用できるような技術の開発であるとか、あるいはハードだけに偏らない、今ほどの説明にもあったかと思いますけれども、物づくり、人づくりといったような視点が重要になってくるかと思います。
 そして、実はこの質問の中で御関心を伺いたかったのはもうちょっと個人的にもございまして、というのは、受講生の九割方が男性だというお話を伺ったんですね。そして、この第九次の職業能力開発基本計画も、案を拝見しておりますと、母子家庭の母ということは出てくるんですけれども、女性がこれからの時代にしっかりと社会貢献をしていくような訓練を受けるというか、技を身に付けるといったような観点が少々希薄なのではないかなという印象も受けたところでございます。
 一口に介護と言いましても、例えば宇宙工学と連動するような介護用具の開発といった、そういう新しい分野もあるかと思います。開発すべき分野というのをもうちょっと女性の感性あるいはしなやかさを反映させられるような、そういう技術分野に広げていく、こういう工夫についてはいかがお考えになりますでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) おっしゃるとおり、様々なところで女性に対する配慮というのがまだまだ足りないのが現状だと思っております。
 今ちょっと中断をしておりますけれども、社会保障の新たな改革の中で就労促進のチームというのがありまして、その中で、これだけ本当に有能な人材がある女性が例のM字型カーブなどで働けなくならないようにいろいろと今方策を考えているところなんですが、その中でやはり職業訓練というのも大事な分野だと思っておりますので、そこの、女性が携われるような、まあ何でも携われますけれども、特に女性の特性が生かせるような分野もしっかりとその職業能力開発の中にも入れていきたいと、そういうふうに考えておりますので、また御提案もいただければと思っております。
○高階恵美子君 最後の質問になるかしら。
 ポリテクカレッジとかポリテクセンター、こういうところで都道府県に移管するというふうなことが進められているわけでして、職員の引受率によって運営費のかさ上げ補助、二年間が提案されているという状況だと思います。正直なところ、二年間で本当に足りるのだろうかという思いがありまして、引受先の手挙げの状況が心配であります。
 先ほどの石井委員の質問にもかかわるかと思いますけれども、むしろ各機関には、一定程度の水準を満たしさえすれば、その地域ごとの独自性とか特性を生かした産業にかかわる人材を育成できるように柔軟性を持たせるべきではないかというふうに考えます。その方が地域の文化を反映した日本ブランドを圏域ごとに創出していきやすいんじゃないかというふうに思うからであります。
 そういう仕組みが、今回の機構への移行に関しては、あるいは都道府県への移管に関しては、移譲に関しては講じられているのかどうかといったことをお伺いしたいと思うんです。
 都道府県に移管する機関のうち、幾つか拠点を決めるという考え方でもいいと思うんです。日本オリジナルブランドの創出基地として、その地域に根付く産業振興をしっかり進めるような仕組みを是非導入していただきたい。能力の開発と同時に、その地域の経済活性、この牽引役としての機能をしっかりと強化していっていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) ポリテクセンターなどの都道府県への移管につきましては、この法案が成立をいたしましてから、移管を希望する都道府県と集中的にその移管を進めていきたいというふうに思っているところでございます。
 その移管交渉の際に、いろいろな訓練科目とかそういうことについてのいろいろな工夫も必要かというふうに思います。そういう意味では、雇用のセーフティーネットとしての離職者訓練あるいは物づくり訓練の確保という観点、これは以前からやっているわけでありますけれども、それに加えて、必要に応じて地域の訓練ニーズに応じた柔軟な訓練科目を可能にしていかなければいけない、そういうことに取り組んでいかなければならないということが一つ。
 また、訓練施設と地域の事業主との間で共同の研究を行うという、そういうネットワークが一応つくられておりますので、そういう成功している例なども好事例として、それぞれの訓練所の方にそういう例を示しまして、その地域に合った職業訓練ができるんだということをそれぞれその自治体の方にも説明をいたしまして、その自治体にとって移管したら地域の振興にもなるんだというようなことをよく丁寧に御説明もして、是非移管することによって地域の産業の発展にも寄与できるように、そしてそこで訓練を受けた人がいろいろなところで活躍をしていただけるというような、そういう形に是非していただけたらというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。
 スリムになるわけですから、より一層地域の身近なところで成果を上げられますように配慮をお願いしたいと思います。
 例えば、一定期間を設定してポリテクカレッジとポリテクセンターが協働して技術力を持つベンチャー企業の立ち上げまでサポートする、そういうモデル事業を講じるとか、それらの成果あるいは進捗を総合大学校がマネジメントして発表する機会を設けていく、こういったようなことで、競争的な環境の中で高度な技術の共有あるいは事業の評価をする体制も有効というふうに考えます。
 いずれにしましても、無駄を省くからには、より効果の上がるような運営について是非今後も御尽力いただきますようにお願いをしたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(津田弥太郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(津田弥太郎君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、西村まさみ君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 休憩前に引き続き、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。
 東日本の震災に遭われた方々にお見舞いの言葉を申し上げ、国民の皆様にお役に立てるよう、質疑に入りたいと思います。
 最初に、職業訓練の重要性についてまず伺います。
 憲法二十七条の勤労の権利及び義務を根拠として、国は職業訓練法、職業能力開発促進法を制定して、国の職業訓練事業として雇用・能力開発機構を位置付けてきました。ILO百四十二号条約においても、職業訓練は政府の第一義的な責任として各国も様々な取組を行っているところでありますが、まずは、我が国の取組は世界各国の中でどのような水準と認識をされておられるか、厚生労働大臣の見解を求めます。
○国務大臣(細川律夫君) 秋野委員にお答えをいたします。
 OECDの報告書によりますと、我が国のGDPに占める職業訓練等への公的な支出の比率についてはOECD諸国の平均よりも低くなっておりまして、イギリスなどと同程度の水準でございます。
○秋野公造君 大臣おっしゃるとおりで、OECD平均の約五分の一程度ということであります。
 給与等に占める職業訓練の割合が減っているということ、そして平成二十一年度の能力開発基本調査によると、正社員のオフ・ジョブ・トレーニング、一割減、非正社員に対しては三割減というのが現在の状況でありまして、完全失業率が五%を超える厳しい雇用情勢においては職業訓練は一層強化すべきであると私は考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(細川律夫君) 御承知のように、厳しい雇用失業情勢が続いております。そういう中で、離職者に対する訓練、この課題というものが大変重要になっているというふうに思いますし、また、今後成長が見込まれます分野における担い手となる人材の育成が求められているというふうに思っております。さらには、国際競争力の強化や技能承継等の観点から、我が国の基幹産業である物づくり産業における中核的な人材の育成、これもまた重要度が高まっているというふうに思っております。
 このため、政府といたしましては、職業訓練施策を強化すべき分野として位置付けておりまして、これからもしっかり取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○秋野公造君 ありがとうございます。
 職業訓練が重要であるという大臣の御認識の下で雇用・能力開発機構が廃止をされていくわけでありますが、私、ちょっと議論を聞いておりますと、機構組織をスリム化するということと雇用のセーフティーネットを守るということの議論が少しごっちゃになっている、混同されているような印象を受けます。先ほどの答弁の中も、予算のスリム化から地方移管となったという、そんなように私もちょっと聞こえたんですけれども、それでは、公共職業訓練というのは国の責務でありますので私は少し違うのではないかと思います。
 行政のスリム化と雇用のセーフティーネットを守るということ、それぞればらばらに別々に話し合われなくてはいけないこと、どのように立て分けて議論がなされたのか、その経緯について教えてください。
○政府参考人(小野晃君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、組織のスリム化と政策として追求すべき雇用のセーフティーネット維持というのはしっかり峻別をして対応していくことが必要だというふうに私どもも考えております。
 まず、雇用のセーフティーネットにつきましては、非常に厳しい雇用情勢が依然として続く中で、雇用のセーフティーネットとしての職業訓練、また、先ほど大臣からも答弁ありましたように、成長分野、高度な物づくりを支える人材育成、非常に大変重要だということで、こうした職業訓練については国が責任を持ってしっかりと行うということが大事だというふうに考えております。
 このため、この法案におきましては、能力開発機構は廃止する方針ではございますけれども、離職者訓練を行うポリテクセンター等の職業能力開発業務につきましては新機構に移管をして国の責任において職業訓練を実施していくと、こういう方針でございます。
 また、法案に盛り込まれておりますポリテクセンター等の都道府県への移管につきましても、雇用のセーフティーネットとしての機能を維持していただく、こういうことを前提にして、無償譲渡を含みます減額譲渡、最大十割補助を含む運営経費の高率補助を行う特例規定を設けたというところでございます。
 さらに、都道府県に対しましては、総合大学校において都道府県の訓練指導員のスキルアップを図る再訓練の実施を行いますこととか訓練カリキュラムなどのノウハウの提供などの取組を行うこととしておりまして、こういうふうに、雇用・能力開発機構を廃止をいたしますけれども、スリム化を行いますけれども、雇用のセーフティーネットとしての機能をしっかり維持して、地域間に格差が生じないような必要な措置を講じることとしております。
○秋野公造君 どうかよろしくお願いをします。
 その中で、地方移管がされるものについて伺いたいと思います。まずはコンピュータ・カレッジについて。
 私は、いさはやコンピュータ・カレッジ卒業の友人も多くて、また、前国会で審議をされる予定の前に久留米のコンピュータ・カレッジにも行かせていただきました。講師の先生方が非常に熱心に授業をされていたということと、それから、学生とは言わないんですね、訓練生が一生懸命勉強をされておりまして、コンピュータ・カレッジに来て良かったというお話も伺いました。
 このように就職率も非常に高いコンピュータ・カレッジ、平成二十一年三月には局長通知にて一定の定員を満たさないところは廃止をするという方針が示され、その後に、二十二年度末をもって廃止し、地方自治体に移管をするという通知が出ました。そのときは、国の負担が、国が三分の一、県が三分の一、そして設置者である基礎自治体が三分の一の負担であると示してありましたので、それはちょっと余りにもきついだろうと思いまして、一月に質問主意書を提出をさせていただきましたところ、二月一日に国が三年間全額を負担をするという方針を示していただいたことにより、安心をしましたとのお声がたくさんあったということをお伝えをしておきたいと思います。
 しかしながら、衆議院の附帯決議の中に、これ、三年後に国が行うべきものであるかどうかの検討を行うということ、そして、必要かつ十分な支援を行うという附帯決議が付いてあることを考えますと、自治体が息切れをしないように、この就職率も高く、そして満足度も高いコンピュータ・カレッジについては守っていただきたいと思います。
 大臣の見解を求めます。
○政府参考人(小野晃君) 今先生からコンピュータ・カレッジの件についてもお話ございました。
 機構が有しておりましたコンピュータ・カレッジにつきましては十施設ございましたけれども、先ほどの御紹介ありました諫早、久留米の施設も含めまして、十施設全てについて自治体から譲受けの意向が示されまして、全ての施設につきまして譲渡ができたところでございます。
 今委員もお触れになりましたように、厚生労働省としましては、平成二十三年度からの三年間の激変緩和措置として、修繕費用それからコンピューターのリース料につきまして全額を国が負担をするということにしたものでございまして、またその後におきましても、国が認定職業訓練事業費補助金等を活用して一定の補助を行いたいというふうに思っております。
 先ほどの附帯決議は当然尊重して、その時点で附帯決議で示されたような形で検討もし、今後の方向を検討していきたというふうに考えておりますけれども、いずれにしましても、地域にとって必要な施設だと思いますので、今後とも、地域の施設の運営実態をよく見ながら、国としても必要な支援を行ってまいりたいというふうに思います。
○秋野公造君 私が伺ったときは、コンピューターが五年ごとの更新の時期であったにもかかわらず、見通しが立たないから新規の契約ができないというお声も伺いました。法案が通りますと、こういった問題は解決されますでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) お尋ねのコンピューターのリースの関係でございますけれども、当時、このコンピュータ・カレッジにつきましては、一部の施設で、当初、元々平成二十年度から二十二年度までの定員充足率が七割を超えた場合は国の事業として存続をする、下回った場合は存続しないというような方針を持っておりました。その時点で、ちょうどそういう時期に、存廃を決める時期に差しかかっていたものですから、御指摘のような施設につきましてはまだ実績値が確定をしていなかったという時期に当たりました。ちょうど二十一年度末の時点でございます。ちょうどリース契約の終期が到来したということで、取りあえず新たなシステムの機器の更新を行わずに従前のリース契約を一年間延長したということでございます。
 これまでもコンピューターのリース契約につきましては、リース機器の更新を行う場合と再リースによる場合、いろんな契約のケースがございました。リース契約を延長した場合も、当然、訓練に支障があってはいけませんので、そういう配慮もしながら対応してきたということでございますけれども、今後、このコンピューターシステムの更新につきましては、地元の自治体それから運営主体、そういう関係者の意向を十分に聞きながら、訓練に支障のないように対応していきたいと思っております。
○秋野公造君 六年前のコンピューターを使うというのはコンピューターの先端を行く人たちにとってはちょっと片手落ちだと思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。
 これ同様に、地域職業訓練センターにおいても激変緩和措置はコンピュータ・カレッジと同様にとられると理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 地域訓練センターにつきましては、八十二施設中、自治体から譲受けの意向が示されました七十二施設について譲渡をしたところでございます。コンピュータ・カレッジと同様に、二十三年度からの三年間の激変緩和措置として、修繕費用につきまして全額を国が負担するという考えでございます。
○秋野公造君 地域職業能力開発センター、それから職業能力開発大学校・短大の予算が二十三年度かなり減っているようですが、これは移管を前提として予算を計上したものでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) ポリテクセンターの都道府県移管につきましては、この法案が成立しましたら、その後に都道府県に移管条件を正式に提示し、交渉に入ることになります。したがいまして、現段階では二十三年度中にポリテクセンター等の都道府県への譲渡がどの程度進むかは不明なために、二十三年度予算におきましては、基本的にポリテクセンター等が高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管されるとの前提を置いて計上しているところでございます。
 二十二年度から二十三年度にかけましてポリテクセンター関係の予算が減少しておりますのは、人件費の削減等による効率化による予算の削減でございますので、都道府県への移管によるものではないということでございます。
○秋野公造君 スリム化ということですね。
 総務省の労働力調査によりますと、長期完全失業者の割合が、若者だけではなくて三十五歳から五十四歳の層、いわゆる中年層において平成十九年三十万人であったものが四十六万人になったということでして、失業者全体が増加しているということもあるんでしょうが、こういった層への対策は必要であると思います。分析と対応をどこかの枠組みで検討していただけますでしょうか。
 また、地域ごとに見てみますと、ちょっと状況は変わると思いますが、二十二年度の状況で、東北、東海地方では完全失業率が回復していたにもかかわらず、関西と九州では悪化しているようなデータを見ました。そうであれば、地域別の対策というのも必要ではないでしょうか。
 年代層、それから地域別の分析と対応について、どこかの枠組みで検討をしていただけるか、そして対応を打っていただけるか、見解を求めます。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。
 三十五歳から五十四歳層でございますけれども、先生今御指摘のように、直近の平成二十二年平均では失業期間が一年以上の者は四十六万人でございまして、三年前と比較いたしますと十六万人増となってございます。
 その要因でございますが、これ、そもそもその三年間で失業者数全体が増えてございますけれども、特に三十五歳から四十四歳層の長期失業者の割合、これが増加しておりますのは、これもそもそもの三十五歳―四十四歳層の人口が三年前と比較しまして増加していること、それからまた、この層の非正規労働者の割合が増加していること、こういうものが要件であろうと考えてございます。
 世帯主など再就職の緊急性が高いこれらの層の雇用の確保を図ること、これはもう重要でございます。その対策といたしまして、雇用保険の方の基本手当におきましては、倒産、解雇等による三十五歳以上四十五歳未満の離職者の方には最大二百七十日、四十五歳以上六十歳未満の離職者の方には最大三百三十日の給付日数とするなど、このセーフティーネットを特に手厚くしているところでございます。また、三十五歳から五十四歳層の職業紹介につきましては、全国のハローワークにおいて求職者の方々にきめ細かな対応を行うとともに、トライアルの雇用奨励金というものを支給をいたしまして再就職の支援を行っているところでございます。
 こういう三十五歳―五十四歳層の雇用状況の把握、そしてまた対策を引き続き推進をしてまいりたいと考えてございます。
 それからまた、地域の雇用情勢でございますけれども、これ、東日本大震災によりまして、被災地はもとより、日本全国におきます雇用への深刻な影響、これが生じることが懸念されているところでございます。そのために、この四月五日には被災者等就労支援・雇用創出推進会議で当面の緊急総合対策をまとめまして、今取組を進めているところでございます。
 一方で、九州や沖縄等の地域につきましては従来から雇用失業情勢、厳しい状況にあると認識をしておりまして、こうした雇用の地域間格差の是正を図ることも重要な課題と認識をしているところでございます。
 このために、この地域雇用開発促進法に基づきまして、地域の特性に応じまして、雇用情勢が特に厳しい地域につきましては、事業主の設置整備に伴う雇入れについて助成金を支給する、あるいはまた、雇用情勢が厳しい中で雇用創造に向けた意欲が高い地域に対しましては、地域の関係者の創意工夫による産業振興対策と相まった人材育成あるいは雇用創出の取組を支援するといった対策を行っているところでございます。
 地域の雇用対策につきましては地域ごとの情勢を踏まえた対策を講じていくことが必要でございまして、これらの対策を着実に今後とも実行してまいりたいと考えているところでございます。
○秋野公造君 こういった傾向があるのであれば、地域の職業訓練、産業の特性に応じた公共職業訓練なども必要になってくると思います。
 中高年の中長期失業者にどう対応するかということを考えるときに、総理が一にも雇用、二にも雇用ということであれば、国は責任を持って緊急人材育成支援事業の恒久化と更なるセーフティーネットを強化すべきと思いますが、大臣の見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(細川律夫君) 今、働いている人の三人に一人というのが非正規労働者となっております。そういう意味で、雇用保険を受給できない方々に対するセーフティーネットの強化というのは大変重要な課題でございます。
 雇用保険を受給できない方々に対して、無料の職業訓練とその訓練期間中の生活給付を行う緊急人材育成支援事業、これを今現在行っているところでありますけれども、これを平成二十三年度中、今年度中に求職者支援制度として恒久化すると、そういうことでその法案を今国会に提案をいたしているところでございまして、是非この法案を早期に成立をお願いをしたいというふうに思っております。
○秋野公造君 次に、若年者対策について伺います。
 今春卒業した大学生の就職内定率、直近の数値では過去最低とのことですが、現状を教えてください。
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。
 新規大学卒業予定者の就職内定率、二十三年二月一日現在でございますけれども、先生今御指摘ございましたように過去最低の七七・四%となってございまして、大変厳しい状況でございます。
 また、二十二年の三十四歳以下の若年者の完全失業率は七・一%、完全失業者数は百三十四万人でございます。
 それからまた、フリーター数でございますけれども、これは平成二十二年には百八十三万人となってございまして、前年の百七十八万人と比べまして五万人増加をしておりまして、大変に厳しい状況と認識をしております。
 また、今般の東日本大震災によりまして採用内定取消しとなった新卒者等が百七十三名、それから入職時期の繰下げとなった新卒者等が千五十一人となってございまして、この新卒者の就職に大きな影響が出ているというところでございます。
○秋野公造君 若年層も非常に深刻であると思いますが、スキルを付けるべきときに身に付けておかないと中高年になってからの就職活動も非常に困難になります。最終的に失業手当や生活保護に依存しなくてはいけないような状況になりますが、若者が職業訓練を受けて就職した場合と職業訓練を受けずに生活保護等を受けた場合の財政に与える影響について教えてください。
○政府参考人(香取照幸君) 御指摘の点でございますが、これはあくまで一つの試算でございますが、昨年の六月に取りまとめられましたナショナルミニマム研究会の中間報告におきまして、二年間集中的に職業訓練を実施しその後就労ができて六十五歳まで就労した場合と、訓練を受けずにそのまま生活保護になってそのまま生活保護を受給し続けた場合についての行政経費の差というものが報告されてございます。
 この報告では幾つかのパターンを示してございまして、男女の違いでありますとか正規雇用、非正規雇用の違いがございますけれども、仮に十八歳から二年間職業訓練をきちんと受ける、その後男性が正社員で六十五までお勤めになった場合と、訓練を受けずにそのまま二十歳以降生活保護を受けた場合とで、行政経費としては最大、正社員の方の場合ですと一億円以上の効果の差が出ます。
 具体的に申し上げますと、二年間の職業訓練で生活給付付きでおおむね四百六十万程度の訓練費を掛けて、その後正規で二十歳から六十五歳まで就労されますと、生涯賃金が二億円を超えます。この方々が納付されます社会保険料と税金はおおむね五千万円強ぐらいになります。他方、この間就労しないで生活保護を受けますと、やはり四十五年間の生活保護の受給額は約六千万円程度になりますので、その両者を合算しますと、行政経費としては約一億円程度の差が出るということになってございます。
○秋野公造君 そうなりますと、やはり訓練にお金を惜しむべきではないということだと思います。
 ジョブカフェやジョブ・カードや就職支援相談員、キャリアカウンセラー、様々な手を打っていただきましたし打ってまいりましたが、それでも若年者の雇用が困難であるのならば若年失業者に対して予算規模をより一層拡大して将来の投資を行うべきであると考えますが、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(細川律夫君) 若年者支援、これは当然強化していかなければなりません。
 先ほどもお話がありましたように、新規大学卒業予定者の就職内定率、これは過去最低の七七・四%となっておりまして、新卒者の就職環境というのは大変厳しい状況でございます。そのために、昨年に引き続き新卒応援ハローワーク、ジョブサポーターを配置をいたしまして丁寧な支援を行ってきておりまして、二月末現在で延べ十七万五千人の方に御利用もいただいております。卒業後も就職活動を続けております学生の皆さんには、是非ハローワークというものを利用していただいて就職につなげていただきたいというように思っております。
 また、フリーター等の支援のためには、これは緊急総合経済対策におきまして年長フリーター等の正規雇用化を支援いたします奨励金の対象年齢を拡充するということを盛り込みまして、きめ細かい就職支援を行っているところでございます。
 それから、先月の大震災、これによりまして新卒者の就職に大変大きな影響が出ておりまして、これに対して私どもも全力を挙げて対応を進めているところでございます。具体的に申し上げれば、私と高木文部大臣との連名で、主要経済団体等に対する採用内定取消しなどの対応とか、あるいは被災地への学生それから生徒の積極的採用を要請をいたしたところでございます。
 私は昨日も、日本経団連それから中小企業団体中央会、こういうところに直接赴きまして、そこでこの被災された新卒の方、そういう方に対しての就職のことについて特段の配慮をしていただきたいと、こういう要請もしてきたところでございます。
 また、採用内定の取消しを受けました学生や生徒などを対象といたしまして、全国のハローワーク、ここの新卒応援ハローワークというその窓口に、特に学生等の震災特別相談窓口と、こういうのも設けまして、就職支援などの相談に応じているところでございます。
 また、ジョブサポーターによります就職が決まるまでのきめ細かな支援というのに加えまして、被災した方の、三年以内の既卒者を採用する場合の助成額というのを、これまでもやってきておりましたけれども、特に被災された方に対しては増額をすると、こういうことなど、こういういろんな応援の政策によりまして全国的に求人を確保していこうと、こういうことで今進めているところでございます。
○秋野公造君 どうか、数値が改善するためにはどうか予算を惜しまないで頑張っていただきたいと思います。
 イギリスでは、ブレア首相の下、一九九八年から二〇〇五年にかけてニューディール政策、実施をされまして、人口半分のイギリスで百二十三万人の若者のうち五十一万人、補助金なしの就労に就いたと聞いております。この中では、イギリスにおいては音楽家になるようなプログラムも準備をされたと伺っておりますけれども、若者にとって魅力のあるプログラム、新機構ではこういったものはどこで検討されるんでしょうか、新機構の枠組みでは。教えてください。
○政府参考人(小野晃君) 今お尋ねの魅力のある訓練のプログラムの設定につきましては、やはり各地域の将来を担われる若い人を始めとした求職者の方々のニーズに沿ってやっぱり設定される必要があるというふうに思っております。
 雇用・能力開発機構あるいは新機構との関連でいえば、今まで職業訓練につきましては、この能力開発機構が、地域の事務局、各地域に都道府県センターというものがありますので、事務局になりまして、都道府県、自治体、それから労働局、それから労使団体、それから民間の教育訓練機関等から構成される地域訓練協議会というものを都道府県単位に開催をして、そこで、労使団体も入っておりますので、事業主側のあるいは労働者サイドのいろんなニーズですとか、あるいは教育訓練側の供給サイドの内容、そういうものを含めてその年々の訓練計画等についても議論をして、訓練の設定を行ってきたという経緯がございます。
 二十三年度以降につきましては、この地域訓練協議会につきまして、若年を含みます求職者のニーズを日ごろからハローワークを通じて把握しております都道府県労働局が主体になりまして、当然新機構もそこに法案が成立しましたら加わる形でより発展的に運営をしていくということを予定しておりまして、これまで以上に、若者を始め地域の求職者、あるいは事業主側のニーズを踏まえた魅力のある職業訓練が実施できるように取り組んでいきたいと思います。
○秋野公造君 確認ですが、地域訓練協議会で、例えば、私は音楽家がいいとは言いませんが、音楽家をするようなプログラムを要望があれば支援の枠組みにのるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(小野晃君) 音楽家の件についてどういうちょっとプログラムができるかとすぐに即答はしかねますけれども、供給サイドとしては、当然新機構、それから民間の教育訓練機関、いろいろな主体も入っておりますので、どういうプログラムの設定が可能なのか、求職者側のニーズ、事業主側のニーズも含めて、そういう場で設定についていろいろ議論いただくということはできると思います。
○秋野公造君 今すぐに就職できない若者に対する支援策として行われておりました若者自立塾が廃止をされましたが、こういった方々への支援は今後どのように行われるんでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 若者自立塾につきましては、今御指摘のありましたように、一昨年の事業仕分の評価結果を踏まえまして二十一年度末をもって廃止をいたしましたけれども、ニート等の若者の方々の自立支援というのは非常に重要であるということで、二十二年度からは基金によります緊急人材育成支援事業、いわゆる基金訓練の職業訓練のメニューを活用して、こういう方々の自立支援というものを行ってまいりました。
 今後、基金によるこの訓練事業が終了した後につきましては、恒久化を予定しております求職者支援制度の職業訓練と、それからNPO法人等に委託をしています地域若者サポートステーション事業、そこで行います生活訓練の事業を組み合わせることによりまして、今までと変わることなくニート等の若者を対象とした自立支援を継続していきたいと思っております。
○秋野公造君 今までと変わらないということですね。
 職業能力開発総合大学校について、新規高卒者の四年間の訓練に代えて新たにということですけれども、私は、これは非常に就職率も高くもったいないではないかとの思いがあるんですけれども、これについていかがでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) この総合大学校につきましては、指導員の育成の在り方ですとか、あるいはコストパフォーマンス等について事業仕分の場でもいろんな御議論がありましたし、その議論を受けて、ユーザーであります労使を含めた労働政策審議会の方でもずっと議論をいただいてまいりました。その結果、見直しの方向性が取りまとめられたということでございます。
 方向としては、総合大学校につきましては、我が国の職業訓練指導員育成の中枢拠点と位置付けた上で、今御指摘の、高卒者を対象とする四年制の訓練に代えて、指導員候補として採用された民間企業の経験者あるいは工科系大卒者等に対して、最長二年間の物づくりに関する最先端の技術、技能を身に付けるハイレベル訓練を実施をするということで、現在よりも更に一層のレベルアップを図っていくという趣旨で労使を含めた御議論をいただいて、そういう方向を出しているところでございます。
 こうした取組を通じて、総合大のコストパフォーマンスの改善も含めて推進を図りながら、指導員の質を確保していきたいというふうに思っております。
○秋野公造君 新法人の移行により、障害者の雇用対策というのは何か変わりますでしょうか。効果はありますでしょうか。
○政府参考人(中沖剛君) お答えいたします。
 高齢・障害者雇用支援機構におきましては、現在、障害者の職業リハビリテーションなど専門的な支援、援助を行いまして、障害者についていろいろノウハウを持っておるわけでございます。またその一方、雇用・能力開発機構でも一般の公共職業訓練を通じまして広く貴重なノウハウを保有しております。
 今回、統合を契機といたしまして、それぞれが持つノウハウを相互に活用し合うことが一つの統合のメリットになるというふうに考えております。具体的には、一般の訓練のノウハウを活用いたしまして、障害者の能力開発施設におきまして訓練カリキュラムを多様化できる、非常にいいものにできると考えております。また、障害者に関するノウハウを生かしまして、一般の訓練施設に今指導員が配置されておりますが、こうした指導員のスキルアップをして一般の訓練もより障害者が利用しやすい形になるというような効果があるというふうに考えております。
 なお、今回の統合を契機に、当然のことながら、障害者対策後退することはないというふうに考えております。
○秋野公造君 よろしくお願いします。
 「日本はひとつ」しごとプロジェクトの第一段階の取りまとめ、大変にお疲れさまでございましたが、訓練の手だてが少し入っていないと私は思いましたので、質問をいたします。
 平成二十三年三月に起こった東日本の震災の被災者に対する訓練の実施を支援するキャリア形成促進助成金の助成率を元の五分の四に戻す等の手厚い措置を行ってはいかがでしょうか。見解を求めます。
○政府参考人(小野晃君) 震災によって被災された方々の早期再就職等に対する職業訓練あるいは事業主の方の職業訓練を支援するということは、雇用を確保する上でも非常に重要だというふうに考えております。
 このため、今お話のありましたキャリア形成促進助成金につきましては、震災によって訓練が修了できなくなった場合でも、それまでに事業主が負担した訓練経費、賃金等を助成をして、事業主の実施する訓練を支援することとしております。既にこれは通知で発出をして実施をいたしております。
 今お尋ねのこの助成金の助成率の引上げにつきましては、今後、被災地域などにおきます訓練の状況をしっかり把握しながら検討してまいりたいと思います。
○秋野公造君 ニーズを踏まえてお願いします。
 ちょっと僅かですが、震災関係の質問をいたします。
 四月六日の災害対策特別委員会で、福島原発から三十キロ圏外の地域において放射線積算量が十ミリシーベルトを超えた地域はルール上屋内退避とすべきではないかと申し上げたところ、直ちに健康に影響を与えるものではないとの御答弁でありましたので、妊婦や子供もいるのですぐに原子力安全委員会の助言を得て対策を打ってほしいと申し上げました。昨日、官房長官等の記者会見も見ましたけれども、その後どのような検討が行われたのでしょうか。
○政府参考人(深野弘行君) お答えいたします。
 先般御指摘をいただいた件でございますけれども、現在は原子力発電所で突発的に多量の放射性物質が放出されるといったことに備えて、半径二十キロメーター以内は避難、二十キロメーターから三十キロメーター以内は屋内退避ということにしているんでございますが、その後、御指摘のような点も含めていろいろとデータも精査いたしまして、やはり半径二十キロ圏以遠それから三十キロ圏以遠のところでも積算線量が高いと、こういったところがあることが判明してきております。
 こういった地域に居住を続けた場合には積算線量が更に高水準になると、そういう懸念もあるわけでございまして、国際的ないろいろな考え方、そういったものも踏まえまして、事故発生から一年の期間内に積算線量が二十ミリシーベルトに達するおそれがある区域、こういったところを計画的避難区域として設定すると、そういう方針を固めたところでございまして、それを昨日公表したところでございます。
 具体的にどういうところでどういうふうにこれを実行するかというようなことにつきましては、県、関係自治体等と調整が必要でございますので、現在調整を進めているところでございます。
 以上でございます。
○秋野公造君 済みません、最後の質問です。
 今後は一ミリシーベルト以下の積算線量でということだと思いますけれども、医療被曝についてはメリット、デメリットを踏まえて管理が行われておりませんけれども、管理をした上でメリット、デメリットを判断してもらうのが筋ではないでしょうか。今すぐしてもらうことではありませんし、カルテも一元化しないといけないとか様々な問題はありましょうが、今後の検討として医療被曝による積算を行うこと、見解を求めたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 御承知のとおり、現在では、個々の患者への放射線量を制限いたしますと必要な医療行為が十分に行われなくなるというおそれがあるという考え方に立ちまして、国際放射線防護委員会におきまして個人の放射線量の限度を設けることは適当でないとされておりまして、我が国の医療現場でもこういった限度は設けられておりません。
 一方で、この国際放射線防護委員会からは、患者の診療における被曝について二つのルールが示されておりまして、一つは、診断又は治療による患者の利益が被曝による不利益を上回る必要があるということ、いわゆる正当性があること。それから、必要以上の被曝を与えないようにするという、最適化をするという、この二つの方針が示されておりまして、こうした方針の下で医療の現場で専門家として適切に管理いただくというふうに考えているわけでありますが、今後この患者の被曝量について、これは厚労省の厚生労働科学研究費補助金という研究班でもどういう在り方が更に望ましいか、その関係者の意見も集めながら注意喚起も含めて検討していきたいと思います。
○秋野公造君 終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(津田弥太郎君) 次に、川田龍平君ですが、理事会確認のとおり、着席のまま御発言いただいて結構でございます。
○川田龍平君 委員長、ありがとうございます。今日はちょっと座って質問させていただきます。済みません、よろしくお願いします。
 今、委員からも質問ありましたけれども、この原発事故のケースについて、ちょっと予告していないんですけれども、これINESに基づく評価を最悪の放射性物質の重大な外部放出のレベル七に引き上げるということが、昨日、事故発生当初の数時間で放出された放射性物質が一万テラベクレルに上るという原子力安全委員会の推定が同時に明らかにされて、今朝ですね、今日になってそれが六十五万テラベクレルと、もう何かそういう数字も出ているようですが、私はそれは確認していないんですけれども、本当にこういった重大な事態に至っているということを厚生労働省として、大臣として認識しているのかどうか、ちょっとまず初めにお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細川律夫君) 今委員から御指摘がありましたレベルが七ということになったということは、これは本当に大変な事態になっているというふうに思っております。そういう事態に対応した形のいろんな対策というものもしっかりやっていかなければというふうに思っております。
○川田龍平君 これは極めて深刻な放射性物質の放出を後からこれは明らかにしたということですので、それが周辺住民や地域にもたらす影響とリスクを率直にやっぱり説明しなければいけないと思いますが、いかがですか。
○副大臣(大塚耕平君) 今、後からという御表現があったんですが、私どもといたしましては、空気中とか土壌についてのデータについては、これは一元的に原子力災害対策本部が管理をしておりますので、これが後から公表されたものであるかどうかということは知り得る立場には残念ながらございません。
 さりながら、当初から私ども申し上げておりましたように、これが、チェルノブイリやスリーマイルのように一時点における事故でその後は収束をするということがはっきりしていない今事故の対応でございますので、そういう状況の中では、やはり知り得る、あるいは分かっている範囲のデータを安全な上にも安全な基準でしっかりとそれを解釈し、取り得る対策は取っていかなくてはならない。なぜならば、この先ずっとその放射性物質の影響が続く、ないしは長期間続くリスクを抱えた中での現状でございますので、そういう意味においては、厚生労働省として、繰り返しになりますが、知り得る情報に基づいて、安全な上にも安全な対策を講じ、そして御説明すべきことは説明をしてきておりますので、今後とも国民の皆さんの安全のために万全を期したいというふうに思っております。
○川田龍平君 これは原子力安全委員会だけではもはや頼りにならないと私は思っていますので、是非、厚生労働省の方でも独自にちゃんと国民の命、安全を守るために、厚生労働省としての情報収集もしっかりやっていただきたいというふうに強くお願いします。
 これがずっと続くということになりますと、私の認識としては、今、福島第一原発の一号機の状態が大変深刻であるというふうに考えています。そういった意味で、これを政府として、やっぱりこれを本当に対策を今すぐ取らなければいけないものがあると思いますし、私としては、こういう問題については、本当に危機管理をもはやもう東京よりも関西にやっぱり移すぐらいの対策を本当に打っていかなきゃいけない国家的な、国としての危機だというふうに私は思っていますので、是非、そういったことも本当に是非考えていただきたいと思います。
 まず冒頭に、その質問の後にこの東日本大震災の被災地においての感染症の問題について質問をさせていただきます。
 津波や地震の甚大な被害から生き延びたにもかかわらずに、震災から一か月以上たった今も肺炎によって多くの方が命を奪われているという現状があります。これは、例年にない寒さ、栄養不足、衛生環境の悪化、さらにストレスなどの、体が衰弱をしたことによって肺炎などに罹患する人が増えて、さらに体力のない高齢者には肺炎によって死に至っているという現状があります。また、ヘドロやそれから砂、雑菌、粉じんなどが呼吸器系に刺激を与えて、これが感染症につながり、通常の呼吸器感染症とは異なる様相の呼吸器系疾患が増えているという報告もあります。
 前回、三月二十五日の厚生労働委員会で、私の質問で、感染症への予防対策について、対策について善処しているという答弁がありましたが、これは、厚生労働省は被災地における肺炎など重篤な感染症や呼吸器疾患について何らかの対策は打っているのでしょうか。また、どれぐらいの規模で行っているのか、お答えください。
○国務大臣(細川律夫君) 委員御指摘のように、現地では堆積物や家屋の倒壊などによる粉じんの発生などで健康被害が大変懸念されているところでございます。
 そこで、厚生労働省としては、従前よりホームページを通じまして、解体作業等におけるマスク等の着用とか、そういうことの励行も呼びかけているところでございます。
 先日、国立感染症研究所の専門家を現地に派遣をいたしまして調査をさせていただきました。その調査結果によりますと、被災地の汚泥等に由来をいたします感染症というのは見られておりませんけれども、今委員がおっしゃいました低栄養、栄養が不足をする、あるいは体力の低下などによりまして高齢者などが肺炎にかかって、そういう肺炎患者が増えていると、こういうことでございます。さらに、今後は、避難生活が長期化すると、こういうことで、高齢者を中心に肺炎などの重篤な病気にかかる方が増えていくということが懸念をされます。
 したがって、今後は、地方自治体と連携いたしまして、避難所を巡回する保健師等を中心にいたしまして栄養面などの保健指導に取り組むとともに、避難所から仮設住宅への移行の支援等も含めまして総合的に支援をしてまいりたいと思っております。
○川田龍平君 感染症は、予防策を講じることによって集団感染というのは防ぐことができます。是非、先ほどの答弁の中にあった保健師の方たちに保健指導をしっかり行っていただくということとともに、やっぱり避難所にうがい薬や消毒薬を配付する、また栄養補給のための方策を講じていただいて、ヘドロや砂や粉じんなどの微粒子が原因の呼吸器疾患であれば、ホームページで呼びかけるということではなく、マスクを配付することによって一定の効果を得られると思いますので、そういった方策も、対策も是非考えていただきたいと思います。また、肺炎の原因としては、高齢者の場合には結核菌などの関与なども疑われるので、是非、古い結核病巣との関連性もしっかり見なければなりません。
 こういった一つ一つの症例を総合的に判断して、肺炎対策や感染症対策に何が必要かをやっぱりしっかり判断していただきたいと思います。
 そのための情報を是非、国立感染症研究所の調査も行ったということですので、是非ともこの予防と治療と疫学調査の観点から実効性のある対策を厚生省がやっぱりしっかり打っていただきたいと思います。自治体の連携といっても、自治体がない地域、ほとんど機能、非常に難しい地域もありますので、そこはやはり是非国がしっかり対策を取っていただきたいと思います。
 それでは、雇用・能力開発機構廃止法案の質問に入らせていただきます。
 廃止とは名ばかりで、事実上は高齢・障害者の雇用支援機構を合併した看板の掛け替えにほとんどすぎないと。もっと大胆な改革を是非していただきたいというふうに思いますが、まず、職員の人数を減らしたと言いますが、どの部分でどれだけ減ったのかの内訳を教えてください。
○大臣政務官(小林正夫君) 雇用・能力開発機構から高齢・障害・求職者雇用支援機構への業務移管に当たって、平成二十二年四月の三千五百八十八人から、統合時には三千九十五人に人員を削減することとしております。その内訳は、定年退職等による自然減が百五十二名、常勤嘱託の非常勤化による減が三百十九名、財形業務の移管に伴う勤労者退職金共済機構への移籍による減が二十二名の合計四百九十三人を削減することとしております。
 これは新機構等に移管する業務に必要な定員枠を確保するという考え方に立つものであって、具体的には、今後、法案に基づき、新機構等において意欲や能力のある雇用・能力開発機構の職員を採用することと考えております。
○川田龍平君 この新たな機構や勤労者退職金共済機構など、都道府県、そういったものにどれだけの人が移管されるのかということが決まっていない状況で、意欲や能力が余りなくても皆行き先があるのではないかと考えてしまいます。全員行き先が確保されているとすれば、一般的には会社が倒産したら残念ながら雇用は失われてしまうのにもかかわらず、なぜ独立行政法人の職員だけはとんでもない放漫経営が問題になって廃止になっても雇用を手厚く守ってもらえるのか疑問に思っても不思議はないと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 委員も御認識だと思いますけれども、これまで、雇用・能力開発機構、私のしごと館だとかスパウザ小田原などの施設の運営方法についていろいろ国民からも厳しい御意見もいただきました。また、多くのマスコミからも厳しい批判がありました。このため、組織を抜本的に見直して解体的出直しを行うこととして、職員の労働契約についても採用方式を採用すると、こういうことにいたしました。
 一方、今回の震災も含めてですけれども、厳しい雇用情勢が続いております。離職者等に対する職業訓練の必要性が更に高まっている、そして国が行うべき雇用のセーフティーネットとしての職業訓練など職業能力開発業務を的確に実施することが必要であると、このように認識をしております。
 このために、職業訓練に関する豊富な経験やノウハウを持っている雇用・能力開発機構の職員を活用することが重要であって、高齢・障害・求職雇用支援機構で職業能力開発業務を行う際には意欲や能力のある職員を採用してこの業務に当たらせると、このことが今大事だというふうに判断をしております。
○川田龍平君 この天下りについて伺いますが、この天下りは何人いるのか。現役出向の理事がいると思いますが、この職員には現役出向が何人いるんでしょうか。
○大臣政務官(小林正夫君) 行政OBはおりません。平成二十三年四月一日時点において、雇用・能力開発機構には理事が一名、高齢・障害者雇用支援機構には理事が一名、それぞれ国から現役出向をしております。
 独立行政法人への現役出向については、官を開くという基本認識の下で、公務員の専門的知識を他分野で活用するとともに、他分野での経験により公務員のコスト意識、現場感覚を高めるため、大臣の任命権の下で実施をするものであります。また、国への復帰を前提として、出向時や復帰時に退職金が払われることはありません。また、職員の出向先の給与水準についても、国民から批判を受けることがないように適切な対応を図ってまいります。
 以上のことから、現役出向は天下りとは性格が異なるもの、このように認識をしております。
○川田龍平君 この職員には五十名くらいいるということも聞いています。天下りをなくしても、現役出向という形で行くのでは天下りと変わらないわけです。現役出向も是非なくしていってほしいと思います。
 次に、一昨年の十一月の事業仕分で、民主党の尾立議員が、このまま事業を移管したのでは無駄が温存されるおそれがあると指摘して、取りまとめでは、職業能力開発総合大学校については廃止も含めて検討すべきとされています。なぜ廃止をしないのでしょうか。
 また、昨年の四月には、当時の長妻厚生労働大臣の下で省内仕分が行われ、職業能力開発総合大学校は現役指導員への再訓練に重点化し大幅にスリム化すると言われたのにそれも生かされていない。それはなぜなのか、お答えください。
○大臣政務官(小林正夫君) 雇用・能力開発機構については、一昨年十一月に行われた行政刷新会議による事業仕分において、事業のスリム化、あるいは職業能力開発総合大学校について廃止を含めて検討するとのこういう評価結果を受けたところでございます。
 仕分結果を踏まえて徹底的なスリム化を行うこととして、一つとしては、高齢・障害・求職者雇用支援機構への業務移管に際し、予算は半減、人員は約二割削減というスリム化を図る。二つ目に、総合大の相模原キャンパスを廃止して、小平校に移転、集約するとともに、四年制の長期訓練を効率的な仕組みに見直す。三つ目として、委託訓練について全て都道府県に移管する。四つ目は、ポリテクセンター等の敷地など保有資産全体の二割程度を処分する。こういう取組を行うこととしております。
 本法案を成立させていただき、事業仕分の結果を反映した見直しを的確に実施をしてまいりたい、このように思います。
○川田龍平君 昨年十月の特別会計仕分でこの労働保険特会の在り方自体も問われましたが、高齢・障害者雇用支援機構へ移管した場合にその成果をどう生かして財政支出をするのかも、これも分からないままです。結局、事業仕分はショーでしかなくて政策に生かされていないと。労働組合のやはり言いなりになってしまって、政治主導とは言葉ばかりではないかということが分かります。
 職業能力開発総合大学校の卒業生は、一体何人が指導員になっているんでしょうか。もし指導員養成が目的というなら、総合大学校の二〇一〇年度の経費五十一億円で単純計算して一人当たり幾ら掛かっているのかをお答えください。
○政府参考人(小野晃君) お尋ねの総合大につきましては、平成二十一年度において七十二名、平成二十二年度においては六十五名が職業訓練指導員として採用されています。要就職対象者の約四割程度の採用となっております。
 また、総合大におきます四年制の指導員訓練の学生に対する年間一人当たりの養成経費、これ私どもの試算では、平成二十一年度でございますけれども、総合大全体の経費は二十一年度で約五十八億でございますけれども、このうち指導員養成に係ります支出経費というのが三十一億となっております。そのベースでお答えしますと、一人当たりの年間養成経費は、二十一年度で三百三十七万円となっております。
 なお、他の工科系大学と比較してみますと、年間一人当たりの経費は他の工科系大学で低いものからいえば百四十万から四百三十九万までという、非常に幅が広いそういう実態になっております。
○川田龍平君 これは小平校では指導員の実習がなされていて、実際に大学校出身の指導員では実績が足りなくて頼りないという現場の声もあるんですから、一般的な国民の感覚から考えれば、この小平校の経費も含んで指導員一人当たりの経費を算出すべきです。こういった見せかけの数字で少なく見積もるのでは、国民の理解を到底得られません。
 厚労省があえてこれだけの経費を掛けて大学校を運営する意味が分かりませんので、これは民間でも十分できることだと思います。
 このポリテクセンターやポリテクカレッジの都道府県への移管は、これをしっかりとやっていくということが必要だと思いますし、移管できないものは地方にとっては不要ということなので、是非、廃止したらよいと考えています。
 自民党政権時代からずっと長く検討され続けてきたのに、いつまでこの移行期間を設けるのか、また地域主権で地域の財源とともに地域のニーズに合わせて職業訓練をできるようにするのが、先ほどの質問にもありましたけれども、本筋だと思います。
 ポリテクセンターは物づくりが中心ですし、菅内閣の新成長戦略では介護、健康、環境などの分野で新たな雇用を生み出すとされています。また、震災によって新たな職業訓練のニーズが被災地にあり、多くの職を失った方々の雇用のためにも、うまくマッチングさせるためにも新たなプログラムを組む必要があります。ポリテクセンターを思い切って整理して、その分のお金を新たな分野の職業訓練に投入したらよいと考えます。
 また、雇用・能力開発機構の廃止法は、自公政権の麻生内閣の閣議決定を基に提出されており、また福田内閣時よりも行革の面で後退している、まさに焼け太りの政策とも言えます。そうした状況を変えたくて国民は政権交代を選択して、なぜ民主党政権でこの前政権の方針をそのまま踏襲するのか。さらに、この廃止法の審議自体も先送りにされて、廃止時期まで延期されてきました。本当にこれを改革するつもりがあるのかどうか、大臣にお答えいただきたいと思います。
 そして、雇用が第一の菅内閣で、しかも震災で多くの方が仕事も家も失った中で、創造的な復興をするためには、今後の日本を支えるために必要とされる分野の職業訓練に国が責任を持って集中投資をしないのは不思議です。今後の社会変革に沿った本当に雇用に結び付く職業訓練を効率よく行っていただくようにお願いしたいと思いますが、それを含めて質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(津田弥太郎君) 時間をオーバーしておりますので、手短にお願いします。
○国務大臣(細川律夫君) たくさんの内容の質問がございました。
 麻生内閣の方針をなぜ踏襲したかということでありますけれども、これは、私どもとしては、改めて雇用・能力開発機構を見直しをすべきかどうか、こういうことで議論をいたしまして、この機構の廃止、予算、人員の徹底的なスリム化を図る、これは独立行政法人の抜本的な見直しを進める、こういうことの民主党の考え方に合致しておるということで、二十年の閣議決定も踏まえてこの法案を提案をいたしたところでございます。
 いろいろ委員からも御指摘もございました。しかし、今大事なことは、こういう雇用情勢の中でしっかりと職業訓練をいたしまして、そして物づくりだけではなくて、今いろいろと必要とされておる介護とか医療とか、あるいは森林とか環境とか、そういう分野の人材をしっかり育成していく、そういうためにこの職業訓練はしっかりやっていかなければというふうに考えております。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 大震災からの復興は被災により仕事を失った方々や若い皆さんの働く力に懸かっていて、職業能力開発の事業はますます重要になっていると考えます。まず、被災地の公共職業訓練への補助を求めたいと思うんです。
 既に昨年度までに地域職業訓練センターとコンピュータ・カレッジは地方移管をしてしまいましたが、今回の震災で東北地方ではこれらの五つの施設が被災したと聞いています。また、宮城県の知事からは、四月六日付けで宮城県の県立職業訓練施設や設備への支援も是非国として行ってほしいと、こういうふうに要望もされています。
 一日も早い機能回復へ国の責任でしっかりとした支援、行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 地域職業訓練センターと、それから情報処理技能者養成施設、コンピュータ・カレッジ、特に被害が集中いたしました五県に十五の施設が設置されておりまして、このうち四県の九施設に被害が生じています。
 厚生労働省としましては、平成二十三年度からの三年間の激変緩和措置として、地域職業訓練センター等の修繕費用等について全額負担を行うこととしております。
 施設の被災状況をお伺いいたしまして、被害状況を踏まえて必要な対策についてしっかりと対応していきたいと考えています。
○田村智子君 県立の施設についても是非支援をお願いしたいと思います。
 今回の法案は、雇用・能力開発機構が直接行ってきた職業訓練や教育をできるだけ地方や民間に委ねていくという二〇〇八年十二月の自民・公明政権時の閣議決定に沿って、国の職業訓練事業をスリム化しようというものです。これは、大災害を受けてなおこの方針でよいのかと、私は、先ほどの質問とは逆の立場での大胆な見直しが必要だと思っています。津波で大きな被害を受けた岩手県、宮城県には、職業能力開発促進センター、いわゆるポリテクセンターがそれぞれ一か所、そして、職業能力開発大学校、ポリテクカレッジは東北地方には宮城県に一か所だけしかありません。これらを地方移管するという事態ではないと思います。
 被災者の求職活動や被災地の高校生たちの進路を応援する上では、国がむしろ増設をして職業能力開発の場を保障するんだと、それぐらいの取組が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) この度の大震災で離職をした方が早く再就職をなさるためには職業訓練というのは本当に大事だというふうに考えています。地域の訓練ニーズ踏まえながら、被災地域や被災者の受入先の地域で被災者向けの特別コースの設定、例えば、瓦れきを除去するのに建設機械を運転をする、そのような訓練ですとか、様々な公的な職業訓練を機動的に拡充、実施をしていきたいというふうに考えています。
 被災者の就業の促進、被災地の振興のための職業訓練の推進に当たりましては、国と雇用・能力開発機構がイニシアチブを取りまして、都道府県や民間教育訓練機関等と一体となって職業訓練の実施に取り組んでいきたいと考えております。
 今後、雇用・能力開発機構で実施している職業能力開発業務につきましては、高齢・障害・求職者雇用支援機構に移管する等、雇用のセーフティーネットの維持、物づくり産業に必要となる人材の育成等の関係から、国の責任で職業訓練を実施する体制をしっかりと整備をしていきたいと考えております。
○田村智子君 私がこの機構でというふうに求めているのは、やはり他の公共職業訓練あるいは民間と比べても、雇用・能力開発機構が行ってきた職業訓練というのは大変質的に高いものがあって、大変高く評価をされているものだからです。
 平成二十年度の業務実績評価を見ても、離職者訓練では、訓練修了後三か月以内に八割近くが就職をしていて、そのほとんどは正規雇用だと聞いています。
 委員長、どうしましょうか。一度中断をしましょうか。
○委員長(津田弥太郎君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(津田弥太郎君) 速記を起こしてください。
○田村智子君 離職者訓練では、訓練修了後三か月以内に八割近くが就職をしていて、しかもそのほとんどが正規雇用だと。在職者訓練でも、受講生、事業主とも九八%、ほぼ一〇〇%が能力の向上に役立ったとアンケートに回答しています。
 私も、横浜市にあるポリテクセンター関東を視察しましたけれども、最新の金型の機械が何台も並んでいたり、あるいは、ビル設備の科目では実物大のビルの配管模型があったり、建築関係の科目では体育館の中で家屋の一部を実際に建設するなど、やはり国が保証してこその設備の質と規模だと実感をしました。
 都道府県が単独でこれだけの設備を維持拡充できるという保証があるのかどうか、まずお答えいただきたいと思います。
○副大臣(小宮山洋子君) 委員のお話にありましたように、評価委員会からは、その目標値を上回る成果を上げているというふうに評価をしていただいています。
 今回、ポリテクセンター等の移管は、雇用のセーフティーネットとしての職業訓練を国の責任で実施する必要がある、その機能の維持を前提に移管をするというものです。仮に、都道府県に譲渡されましたポリテクセンター等が譲渡後に都道府県立職業能力開発校との統合等によりましてその機能を維持できないという場合には、都道府県に対してポリテクセンター等としての補助が行われないということになってしまいます。
 そのような状況が生じないように、国としては、高率補助期間中から都道府県に譲渡されるポリテクセンター等に財政支援をしっかりと行うほか、職業能力開発総合大学校におきます訓練指導員のスキルアップ訓練の実施や訓練カリキュラム等のノウハウの提供などの取組を行いまして、ポリテクセンター等の機能が維持されるよう精いっぱい努めていきたいというふうに考えています。
○田村智子君 実際、都道府県立の職業訓練校を見ても、例えば東京では、九八年十七校あったものが現在十二校。更に一校廃止される計画です。神奈川県も、集約化だといって、十校あったものが五校になり、更に二校になってしまうと。こういう流れの中で地方移管を進めれば、やはり全体として新たな統廃合というものを加速させかねないというふうに思うんですね。そうならないという保証はないわけです。
 設備だけでなく、現在のポリテクセンターやポリテクカレッジでは指導員の役割も非常に大きいものがあります。受講生は基礎的な知識もばらばらで、こういう方々をお一人の漏れなく指導をする、また自らも最新の技術や知識を身に付ける、これには相当な研さんが求められます。
 指導員は、挫折を経験した受講生も多い中で、どうやって自己肯定感を育てていくか、また、クラス全員が連帯意識を持ちながら、みんなで就職するんだという、こういうモチベーションも上げるという指導をしておられるんですね。この努力が受講生の就労意欲を育てて、高い就労率に結び付いているんだと思います。
 ところが、この指導員が、二〇〇九年度には二千五十二人いたものが、今年度は、先ほど説明あったように一千八百二十二人。二年間で一割以上、二百三十人も削減をされています。指導員の削減によって、職業能力開発の講座あるいは受講生の規模が縮小されていくということにはならないんでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) この新しい機構でポリテクセンター等の指導員の数や予算は効率化をいたしますけれども、指導員に対しまして再訓練を実施して各指導員の担当できる訓練の範囲を広げる、守備範囲を広げるということですね、一つの訓練科をより多くの指導員が担当できる体制を整備することなどによりまして、効率的、効果的な訓練を実施することにしています。こうした対応によりまして、機構の施設内で実施する平成二十三年度の職業訓練の計画数は、平成二十二年度と同じ、およそ九万四千人の水準を維持します。
 指導員の能力アップをしっかりと図りまして、機構で実施する職業訓練の質と量を確保していきたいと考えています。
○田村智子君 講座や受講生の数をそのままということは、一人の指導員の授業数が増えたり、一クラスの人数が増えるということです。
 現状でも、指導員の方にお話を聞きますと、自主的な残業は毎日のようにあると。また、本来国は一年ごとに再訓練の機会を持ってほしいという方針持っているはずですけれども、指導員の方で再訓練が今受けられているのも半分にも満ちていないわけです。しかも、これを都道府県に移管をしますと、現在は全国ネットですから、人事交流が全国ネットで行われていて、これが指導員自らの技量アップにも結び付いている、これを閉ざすことにもなってしまうんですね。
 だから、受講のニーズにはこたえますと言うけれども、質的なやっぱり拡充ということは、やはり人数を減らす下ではこれは矛盾が大き過ぎるということを指摘したいと思います。
 更に重大なのは、これだけ大きな役割を果たしてきた指導員の雇用が一旦打ち切られるということです。
 昨年、私は職業能力開発総合大学校の小平校、視察をいたしました。雇用が承継されないということをどう受け止めていますかと率直に聞いてみましたら、校長は言葉を詰まらせました。解雇という言葉の衝撃は余りにも大きいというのが言葉を詰まらせた後でのお言葉でした。
 四年間掛けて職業能力開発を行うこの小平校では、実は三年次からは、専門科の枠を超えて受講生たちがチームをつくって、自ら発案をし、設計をして産業ロボットなどを作る、新しい機械やシステムを開発するという大変質の高い講義を行っています。これは職場でのコミュニケーションづくりを想定したもので、学校教育の中でも立ち遅れている分野にまさに果敢に挑んでいるなと非常に感心をいたしました。これも指導員の皆さんの長年の実践の中で作り上げてきたプログラムです。
 これだけ大きな役割を果たし、実績も上げてきた指導員をなぜ全員解雇するのか。これは大臣が解雇するわけです。雇用を守るべき大臣が何ら責めを負うべきでない指導員たちを解雇する、この事態の重さを大臣はどのように受け止めておられますか。
○国務大臣(細川律夫君) この雇用・能力開発機構、これはこれまでに、私のしごと館あるいはスパウザ小田原とかいろいろな施設の設置、運営の在り方につきまして、与野党をこれは問わず、また国民の皆さんからも大変厳しい批判を浴びてきたところでございます。そのため、今般の見直しにおきましては、この機構を廃止するとともに、組織を抜本的に見直しまして解体的に出直しを行うということにしたところでございます。したがって、職員との労働契約につきましても採用方式を取るということにしたものでございます。
 厚生労働省としましては、この雇用・能力開発機構の廃止と業務の移管に際しましては、職員の雇用問題には十分配慮しなければいけない、重要な問題だというふうに考えておりまして、意欲や能力のある職員につきましては雇用問題が生じることのないように雇用には最大の配慮を行っていきたいと、こういうふうに考えております。
○田村智子君 私のしごと館など批判の多かった分野は既にもう廃止をしているわけですね。ポリテクセンターやポリテクカレッジというのは全くそれとは別の分野です。
 私、実際に授業の様子も見てみて、この指導員、若い方もいっぱいおられます、ベテランの方もいっぱいおられます。その一人一人を解雇する合理的な理由というのは一切これないと言っていいと思うんですね。大体、他の職業訓練と比べても、これだけ高い就職率を誇っていると。その皆さんたちには、何ら解雇されるべき合理的な理由はないわけです。それを法律によって一方的に解雇をすると。これは、労働行政にとっても、また本委員会にとっても、まさに私は禍根を残すものだというふうに言わなければならないと思います。
 このことを申し上げまして、残された時間で被災者の支援について何点か取り上げたいと思います。
 被災者支援の当面の雇用対策としては、雇用創出基金事業を使って、重機を使わないような瓦れきの撤去であるとか、あるいは避難所での子供の一時預かりや高齢者の見守り、高齢者の家の片付けなど、いわゆる失業対策としての賃金補償をすると、このことが方針としても示されております。私たちもこれは大変評価をしております。
 既に、岩手県では臨時職員五十人を基金の事業で配置したということも聞いています。しかし、既にこの雇用創出基金の事業というのは震災前に都道府県の中ではこれもう具体化を進めていて、こういう分野で使うんだということを決めてきているわけですね。そうすると、基金の残金というのもこれは非常に心もとない。例えば青森県では既に四千万円しかないと、財源不足を心配する声が起こってきています。
 是非、第一次補正の予算で雇用創出基金の大幅な積み増しということを行ってほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 委員御紹介いただきましたように、本当にあらゆる仕事と言ってもいいほど、幅広く震災対応ということで、今回、第一段階の緊急対策としてそうしたものを基金で県ができるようにいたしました。それについては、現在、新しい年度の予算にはなっていますけれども、この後もそのニーズを踏まえて、第一次補正のみならず、その先まで含めて必要な積み増しということも考えていきたいと思っています。
 私も先週末、大船渡や久慈へ行ってまいりましたけれども、基金を、こういう基金事業をつくったんですけれども、まだ県の方で、一部岩手県とか幾つかのところでは実施をしておりますが、まだ周知されていない部分もありますので、それぞれの県の中でしごと協議会をつくって、雇用を創出することも含めて、この基金が活用されるようにしっかりと皆さんに伝わるようにすると同時に、必要な財源も確保してまいりたいと思っております。
○田村智子君 この基金事業は、同時に年度の緩和も県知事からの要望の中にあると思います。今年度で終了ということではなく、是非二年、三年ぐらいのスパンで基金事業を行ってほしいという要望もありますけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(小宮山洋子君) 基金というと単年度になりますけれども、そこはいろいろと工夫をいたしまして、雇用をつないでいけるように、また委員の御意見もいただきながら検討をしてまいりたいと思います。
○田村智子君 本当に震災の復興というのは、被災地の方々がどれだけ仕事を得ることができるかと。元に戻るようですけれども、それも目の前の仕事だけではなくて、特に若い皆さんにとっては、職業能力の開発をして、その突然断たれた進路を次につなげることができるようにと、そういうことを含めての事業が求められていると思いますので、是非、これまでの枠を超えた支援を求めたいと思います。
 もう一点、被災地の医療の問題についても要望したいと思います。
 先日、NHKの報道番組を見ていましたら、被災地の開業医の被災の状況というのが報道をされていました。全て病院も流されてしまったと。この開業医の方が避難所を回って、自分がこれまで診ていた患者さんの安否の確認をすると、こんな場面も出ていたんですけれども、東北の地方、高齢化が進んでいて、災害が起こる前も、この開業医の皆さんが地域を支えて、慢性疾患の患者さんのまさによりどころになっていたと思うんです。
 これは、建物を建てるだけでも大変な予算が掛かり、また医療の機器を買い換えるとなると、これ億単位のやっぱり資産が必要になってくるわけです。これ、開業医さんの個人の努力ではとても再開することは難しいんじゃないかと思うんですね。それで、再開に努力をしている、再開をしたいというふうに言っている開業医さんへは、これまでの枠を超えた支援ということを検討すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) 御指摘の点も重要な検討課題ということで、私どものみならず関係省庁も認識をしておりますので、しっかり議論をさせていただきたいというふうに思います。
○田村智子君 昨日、厚生労働省の担当官の方にお聞きをしましたら、阪神・淡路大震災のときの枠を参考にというふうにおっしゃっていたんですね。
 しかし、阪神・淡路大震災のときには災害復旧費という仕組みがありました。しかし、これは民間病院の救急部門に限定をされていました。
 また、医療施設近代化施設整備事業というのでも支援をするというふうになっていたんですけれども、これも、例えば病院の施設の名義が法人の名義と一致していなければならないとか、政策医療の中に加わっていなければならないとか、こういう極めて限定的だったわけです。開業医さんの中には、土地や建物は個人の持ち物だという開業医さんも大勢いらっしゃいますし、政策医療といっても、例えばその地域で産科医が一人しかいなかったら、それは政策医療の仕組みの中にそもそも入れないわけですね。
 結果として、阪神・淡路のときには、開業医の方は一割に満たなかったというんですね、支援を受けられたのは。となれば、やはりこれは、阪神・淡路のときを参考にするのではなくて、阪神・淡路のときに足りなかったことが何なのか、この視点に立って開業医の方々への支援策というのを是非講じてほしいと思うんですけれども、もう一度御答弁いただけないでしょうか。
○副大臣(大塚耕平君) もちろん、阪神・淡路のときを参考にしつつ、今回のこの被害に見合った対策を講じなくてはいけないと思います。私も阪神・淡路のときに現地へ行きましたけれども、地理的にもちょっと違う環境にあります。阪神・淡路のときには大阪とかそちらの地域に出ることができるような地理的環境でしたが、今回の被災地はほとんど北上山地と海に挟まれているような地域であったりしますので、今日の高階委員の御質問とも関係しますけれども、一次医療圏の復旧というのは今までの発想ではできないかもしれませんので、しっかり対応させていただきたいと思います。
○委員長(津田弥太郎君) 時間になっております。田村智子君、おまとめください。
○田村智子君 はい。
 そのNHKの番組の中でも、お医者さん回っていったら、もう患者さんが涙を流して、やっと安心できたというような場面も流れたわけです。是非、開業医の皆さんの要望を丁寧に聞き取って、それにこたえていただきたいと思います。
 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社民党は元々この廃止法案に反対でした。これはやはり職業訓練、国がやるのが大事だと。今回の大震災を経て、やはり国が責任を持って職業訓練を良質なものをしていくことが非常に必要だと思います。
 私も弁護士時代に実は見学に行ったことがありまして、非常に、最新機器や、中でいろんな皆さんが熱心に訓練されていることに非常に感激をしたことが実はあるんですね。
 今回の震災においてこそ必要な機構であり存在ではないですか。
○国務大臣(細川律夫君) 今回の震災におきまして、多くの方々が離職をされております。そういう方々の早期の再就職、これを支援するためにも職業訓練の充実というのは大変重要な課題であるというふうに考えております。
 今般の震災により被災されました離職者の方々に対する職業訓練につきましては、これは被災された地域の訓練ニーズを踏まえながら、被災地域や被災地域の受入先の地域で被災者向けの特別コースの設定など、例えば建設関連分野を始めといたしまして、公的な職業訓練を機動的に拡充、実施をしていきたい、このように考えております。
 被災者の就業の促進、被災地の振興のための職業訓練の推進に当たりましては、国と雇用・能力開発機構がイニシアチブを取りまして、都道府県や民間教育機関等と一体となりまして職業訓練を実施をして取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 今後、雇用・能力開発機構で実施をしている職業開発業務につきましては、高齢・障害・求職者支援機構にも移管する等、雇用のセーフティーネットの維持、物づくり産業に必要となる人材の育成等の観点から国の責任において職業訓練を実施する体制を整備をしてまいりたい、このように考えております。
○福島みずほ君 大臣の拡充していくという力強いお言葉、ありがとうございます。
 更に確認しますが、新法人の名称について、求職者支援に限定されているように受け取れるが、そうではなく、今答弁されたように、職業能力開発事業の拡充こそ重要であるということでよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 法人の名称につきましては、職業能力開発業務の移管先であります高齢・障害者雇用支援機構が施策の対象者を列記する名称としているために、職業能力開発業務の主な対象が求職者であるということから、法人の名称は高齢・障害・求職者雇用支援機構といたしました。
 ただ、おっしゃるように、職業能力開発業務の移管後も引き続き離職者訓練はもとより在職者訓練や学卒者の訓練、しっかりと実施をしていきたい、拡充もしていきたいと考えています。
○福島みずほ君 しっかりよろしくお願いいたします。
 雇用を承継しないとなっている点が極めて問題で、民主党、社民党、国民新党で連立を組んでいるときに国労の問題、千四十七名の問題について二十数年ぶりに解決をし、これは超党派で最後取り組んだわけですが、細川大臣も弁護士のときからずっとやっていただいていることだというふうに思っております。
 国鉄改革や年金機構と同じスキームになっている点が問題ではないか。今やはり職業訓練が大事で、国がやることが大事であれば、雇用についてきっちり承継していただきたい。よろしいですね。
○政府参考人(小野晃君) 雇用・能力開発機構につきましては、これまでも私のしごと館、スパウザ小田原などの施設の設置、運営の在り方等の問題について厳しい批判を浴びてきたところであります。このため、今般の見直しにおきましても、雇用・能力開発機構を廃止をしますとともに、ポリテクセンター等の能力開発業務を新機構、更に条件が合う場合には都道府県への移管をする、また事業主への助成金の支給業務につきましては労働局、国の方に移管をする、しごと館等の施設を廃止するなどの、組織を抜本的に見直して解体的出直しを行うこととしておりますので、職員の労働契約についても採用方式を取ることとしたところでございます。
○福島みずほ君 大臣、社民党でも何度も申入れしましたが、雇用についてはしっかり考えるということでよろしいですね。
○国務大臣(細川律夫君) この点につきましては、先ほど来御答弁させていただいておりますけれども、雇用問題が生ずることがないように雇用には最大限の配慮をしてまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 無駄や箱物や今までやってきたことについての様々な他の面における批判というのは理解できるんですが、やっていることの、職業訓練といったことや今までの成果まで否定をすることは全くおかしいというふうに思っているんですね。大事なものは大事として国が責任を持ってやっていく、雇用についても、また働いている人のモチベーションについても労働条件を守っていく。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほどからこの場で御答弁を申し上げておりますように、雇用に関しては最大限配慮して雇用問題が起こらないようにしてまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 今後、労働契約を承継しないとするこのような法案が前例となってはならないというふうに思います。
 また、業務移管後の新たな法人について、天下りの廃止が第一番目方針であったと思いますが、この部分だけ方針が変更されることは絶対ないということでよろしいですね。
○副大臣(小宮山洋子君) 組織の統廃合に伴う職員の移籍につきましては、承継法人に包括承継させる方法や採用方式など様々な方式があり得ますけれども、今回は抜本的改革ということでこういう形を取りました。
 今おっしゃいますように、今後の独法改革に際しましては、その時々の法人の置かれた状況などを踏まえながら個別に判断すべきものであるため、今回のケースが今後の他の独立行政法人を統廃合する際に前例となるものとは考えておりません。
○福島みずほ君 ちょっと戻って済みませんが、雇用については十分確保するという大臣の力強い答弁があったわけですが、私は、やはりこれからもっともっと充実すべき分野であって、働く人たちのモチベーションが下がらないように労働条件等もきちっと考えてもらいたい。本当に拡充するという方向で労働条件の環境整備はきちっとやるということでよろしいですね。
○国務大臣(細川律夫君) 先ほど来お話を申し上げておりますように、職業訓練というのはこれは大変重要な国のなさなければならない仕事でございます。そういう中で、働かれる職員の皆さんについての労働条件についてもこれはしっかり守っていくというのが国の方針でございます。
○福島みずほ君 ところで、機構に働いておられるのは正社員ばかりではありません。嘱託等の正規でない方で、事前に聞きましたところ、常勤嘱託が三百十九人、その他に非常勤職員が千五百六十七人ということなんですが、この皆さんの雇用についてはきちっと守っていただくということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 雇用・能力開発機構の非常勤職員の人数につきましては、平成二十三年四月で千五百五十九名となっております。非常勤の職員の方につきましては、毎年度能力開発機構の業務量に応じて職員数の見直しを行ってきたところでありまして、今回、能開機構の廃止に当たりましては、助成金業務の廃止など業務がスリム化をすると、これに伴いまして、非常勤の職員につきましても平成二十三年四月の千五百五十九人から新機構への業務移管時には千二十二人へと減少すると、こういうことになります。
 ただ、能力開発機構から移管される助成金業務、これは労働局の方に移りますけれども、一方で労働局の方で二百八十六名分の非常勤の職員の予算が計上されている。あるいは、新機構におきましても、業務移管時に施設内訓練の就職支援相談員というのを百三十四名程度配置をするというようなこともあります。
 今まで能開機構で非常勤職員としていろんなノウハウも持っておられる方もいらっしゃいますので、そういう方の活躍の場が、そういうところでその職員の方々が活躍できるような配慮もしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 今数字を言っていただきましたが、結局、非常勤職員、常勤嘱託がいるけれども、その方たちは減るんですか減らないんですか。あるいは、新しい場所でのまたノウハウを生かした活躍の場所はあるんでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) 先ほど数字申し上げました、千五百五十九人から千二十二人に五百三十七名減少します。
 ただ、そういう方々につきましても、全員というわけにはなかなかいかないと思いますけれども、都道府県労働局ですとか、あるいは新機構でのいろんな相談員の業務もありますので、それぞれの個々の方々の御希望やそういう持っているノウハウも十分勘案をしながら、そういうところに就職ができるかどうか、そういうところを配慮していきたいと、そういうことでございます。
○福島みずほ君 さっきからの答弁で職業能力開発については拡充していくという答弁だったにもかかわらず、今の答弁だと減少してほかのところへ行きますよという、これ矛盾していませんか。
○政府参考人(小野晃君) 先ほどから御答弁申し上げていますように、そういう方々の持っておられるノウハウというものを次の場所で生かしていけるような配慮はしたいと。
 先ほどから申し上げています職業訓練の枠というのは、新しい新法人で正規職員として一定の人員枠を確保するということで実施もしていきたいと思っておりますので、職業訓練の質を落とさない、量を落とさないということと矛盾するということはないと思います。
 ただ、新法人あるいは労働局でも採用されないと、枠の上でですね、そういう方々につきましても、ハローワーク等できめ細かな相談、紹介で再就職支援に努めていくということは当然だと思っております。
○福島みずほ君 この厚生労働委員会で有期契約の人の労働問題などをずっとやってきました。それで、今の話だとどうも、正直言うと、正規の人は大丈夫だけれども、非正規は五百三十七人減ってしまうと。大臣、これどうですか。職業訓練の拡充が大事だと。正規であれ、嘱託であれ、非正規雇用であれ、今まで職業訓練のその場所で働いてきたわけですよね。その人たちがごそっと五百三十七人減れば、それは、質は上げてもらうとして、質、量ともやはり落ちるというのが当然じゃないですか。これはやっぱり雇用は考えていただきたい。どうですか。
○国務大臣(細川律夫君) この雇用・能力開発機構の非常勤職員の方おられるわけでありますけれども、全て職業訓練の指導というわけでもないと思います。いろいろとおられると思いますが、しかし、先ほどから申し上げておりますように、この機構で働いておられる方の雇用の問題には最大限配慮して対応していきたいと、こういうふうに考えています。
○福島みずほ君 常勤嘱託や非常勤の皆さんの雇用の確保も、先ほど答弁ありましたが、しっかり考えていただきたい。正規、非正規、雇用を守れと言ってきたこの厚生労働委員会ですから、やはり建前と違うところがあると。雇用は考えると言っているが数が減るので、この点については、いずれにしても今後の動きをきちっと注視させていただき、必要に応じて要望なりをしっかりさせていただきます。
 今日は大臣も繰り返し繰り返し雇用については守るとおっしゃったので、それを信じて、というのは、これは働いている職員のためではなく、みんな、とりわけ震災に遭った人たちのことを考えても、国が手厚くしなければならないところなので、しっかりこれは取り組んでいただきたいと思います。
 残った時間、福島原発内で働いている労働者についてお聞きをいたします。
 保安院は福島原発内で働いている全ての労働者の人数、氏名、所属会社、就業形態を把握しておられますか。
○政府参考人(中村幸一郎君) 労働者の被曝に関する情報の把握でございますけれども、これ、第一義的には、事業者であります東京電力の責任において行われるべきものと考えております。福島第一原子力発電所の現場で働く方々の情報につきましては、東京電力において全員分を把握しているものと承知をしております。
 また、三月二十八日でございますけれども、原子力安全・保安院から、東京電力に関しまして、作業員の方々の被曝線量を含めて運転管理等についての確実な保全という形で、規制当局としてもきちっと放射線被曝の管理状況については見ていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 一人一人の被曝量はきちっと計測され、管理されているということでよろしいですね。
○政府参考人(中村幸一郎君) 政府といたしましても、作業者の被曝管理は現場の安全確保の上でも極めて重要だというふうに考えております。
 福島第一原子力発電所の現場におきまして作業員全員に線量計が行き渡っていなかったという事態を受けまして、三月三十一日でございますけれども、保安院の方から東京電力に対しまして作業員の放射線管理に万全を期すように注意喚起を行ったところでございます。東京電力におきましては、それ以降、線量計の追加でありますとか他のプラントからの取り寄せ等によりまして、既に作業員全員に線量計が行き渡っているということを確認をしております。
 引き続き、被曝管理について東京電力を適切に指導してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 線量計を持っていなかった人が例えば後にがんになどなった場合、それはどうやって因果関係などを立証するんでしょうか。
○政府参考人(中村幸一郎君) ただいまの御質問についてでございますけれども、東京電力の方におきましては被曝管理を徹底をしております。私どもの方につきましては、先ほど少し触れましたけれども、被曝管理の状況につきまして、被曝管理も含めて運転管理についての情報管理を保全をするようにという形で指導をしております。
 そういった形で、我々としては安全管理面での指導をきちっとしてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 線量計だって持っていなくて入ったら立証できないじゃないですか。
○政府参考人(中村幸一郎君) この前の作業管理に当たって線量計を持っていなかったという事例がございましたので、それ以降、東京電力に対しまして、全ての作業員に線量計を持つようにという指導をいたしました。それ以降、私どもの方で確認をいたしまして、全ての作業員が持つような形になってございます。
○福島みずほ君 持っていない、持っていなかった人が後に病気になったらどうするんですか。
○政府参考人(中村幸一郎君) 私どもとしましては、確かに過去の事例におきまして持っていなかったという事例がございましたので、そういったものについて今後ないような形に指導を徹底するという形にしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 なぜ今日この質問をするかというと、今日本で最も過酷な労働をやはり強いられていると本当に思うからなんです。線量計持たずに入って、後ほど病気になって、裁判で因果関係立証できないじゃないですか。そのことについて、東電任せだったんですよ、当初。保安院は把握するようになった。厚労省はもっとそれについてコミットしていないということも実はあるんですね。
 原発内の労働者がどのような環境で寝起きし、食事をし、暮らしているのか、政府は把握していますか。これについて、二週間前から三食が確保され、インスタントではあるが提供しているということですが、逆に言えば二週間前までは三食ではないということですか。現在もインスタントであるかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(中村幸一郎君) 東京電力から聞いたところでありますけれども、まず食事につきましてでございますけれども、三月は一日に二食であったというふうに聞いております。それ以降、四月一日以降は一日に三食となり、それから食事の種類も増加をしたというふうに聞いております。
 私どもといたしましては、作業員の方々の疲労が蓄積する中で、労働環境の充実がますます重要になると認識をしておりますので、東京電力において、放射線防護も含めてでございますけれども、安全対策が徹底され、また食事等々の生活環境の改善がなされるように働きかけてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 過酷な労働をしていて一日二食だったわけですよね。それが四月になってようやく三食になった。現在でもインスタントであるというふうに聞いておりますが、そのとおりですか。
○政府参考人(中村幸一郎君) 恐縮でございますけれども、ちょっと具体的にはその点は聞いておりません。
○福島みずほ君 具体的に事前にお聞きしたときは、二週間少し前から三食になって、インスタントであるが提供していると。これは被曝線量も最高の人では百九十八・二四ミリシーベルトですし、もしかしたらもっと高い人もいるかもしれません。労働環境についてやはりきちっとやるべきだと。一日二食でしかもいまだに、今は三食でインスタントだということなんですが、やはりきちっとした健康管理をやるべきだと。
 これは東電任せにせず、保安院もやるべきですし、最後に厚生労働省、やはり労働省は人々の健康を守る、雇用を守るという立場です。原発で働く労働者の今の状況を見てやはり改善をすべきだと思いますが、厚労省としての覚悟をよろしくお願いします。
○国務大臣(細川律夫君) 厚生労働省といたしましても、現場で働いておられる労働者の心身の健康を確保すると、これは当然のことでありまして、これは強く私どもも東電の方に要求をしていきたいというふうに思っております。
 先ほどお聞きしましたような食事の問題などについては、これ本当に、現場の労働者にとってはこれは本当に過酷だというふうに思います。こういう点についてはしっかり、十分な食事も差し上げるような、それは私の方からも、東電の方にも、あるいは協力会社の方にも申入れもしたいというふうに思っております。
 それから、先ほどもお話がありました計量計を携帯せずに現場に行ったとか、あるいは三人の方が水のところで作業をして被曝をしたとか、その都度、厚生労働省としては厳重な申入れをいたしまして、しっかり法規を守るように、そういうことも申入れもいたしまして、現場の労働者の方の心身の健康を確保するようにやってまいりましたけれども、今後もしっかりやっていきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
 以上です。
    ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、秋野公造君が委員を辞任され、その補欠として竹谷とし子君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(津田弥太郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について川田君及び長浜君から発言を求められておりますので、この際、順次これを許します。川田龍平君。
○川田龍平君 私は、みんなの党を代表して、独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対する修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 まず、その趣旨を御説明いたします。
 独立行政法人制度は、そもそも、行政改革の目玉として導入されたものでありますが、当初の期待に反し、非効率的な事業運営、官僚の天下りの受入れなどの問題点が指摘されたことから、平成十九年以降、民営化や民間委託の是非が検討されてきたという経緯があります。
 中でも雇用・能力開発機構は、私のしごと館を始め、放漫な組織運営の在り方が大きな問題となってきたところであり、自公政権下の平成二十年十二月の閣議決定で、雇用・能力開発機構の廃止と他の法人への業務移管などが決められておりました。
 その後、二十一年九月に政権交代となりましたが、民主党のマニフェスト二〇〇九を受けて独立行政法人の抜本的な見直し、事業の横断的見直しなどが閣議決定されてまいりました。また一方では、事業仕分において、職業能力開発総合大学校が廃止を含め検討を求められるなど、従来から独立行政法人廃止を主張してまいりました我がみんなの党の期待も高まったのであります。
 しかるに、今般提出されております法案は、自公政権下の閣議決定どおり、ほかの独立行政法人に統合するのみという、非常に安直な解決策を踏襲するものにほかなりません。業務移管先である高齢・障害者雇用支援機構は、雇用・能力開発機構よりもずっと規模が小さい組織であり、今回の統合はまさに看板の掛け替えにすぎません。
 本日既に平成二十三年四月一日を経過しており、施行日の修正は必須の状況にありますが、この際、それに限ることなく法案を抜本的に見直す必要があると考え、本修正案を提出するものであります。
 以下、提案する修正案の骨子を御説明します。
 第一に、この法律の施行期日を「平成二十三年四月一日」から「平成二十三年十月一日」に改めることとしております。
 第二に、この法律の施行の際に独立行政法人雇用・能力開発機構が行っている旧職業能力開発業務に係る権利義務は、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構ではなく、国が承継するものとしますが、その後は国は、職業能力開発促進センター等及び職業能力開発総合大学校の設置及び運営を行わないこととしております。
 第三に、この法律の施行の際に独立行政法人雇用・能力開発機構が行っている、いわゆる雇用促進住宅など旧宿舎等業務に係る権利義務は、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構ではなく、国が承継するものとしております。
 第四に、職業能力開発において、より民間の力を活用するよう、職業能力開発促進センター等に用いている資産を、雇用・能力開発機構が譲渡価額及び運営費の補助の特例により譲渡できる譲渡先として、事業主等を追加するとともに、職業能力開発総合大学校については、厚生労働大臣が認めるときには、この法律の公布の日から平成二十三年九月三十日までの間に事業主等に対して譲渡することができるものとし、当該譲渡についても、譲渡価格及び運営費の補助の特例と同様の特例が適用されるものとしております。
 第五に、所要の規定の整備を行うものとすることとしております。
 以上が修正案の趣旨説明であります。
 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(津田弥太郎君) 次に、長浜博行君。
○長浜博行君 私は、ただいま議題となっております独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党を代表して、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 これより、その趣旨について御説明申し上げます。
 修正の要旨は、原案の施行期日について、「平成二十三年四月一日」から「平成二十三年十月一日」に改めるとともに、職業能力開発促進センター等の用に供されている資産について、都道府県が独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構から譲渡価額等の特例により譲渡を受けることができる期限を、「平成二十五年三月三十一日まで」から「平成二十六年三月三十一日まで」に改めるほか、所要の規定の整備を行うものであります。
 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(津田弥太郎君) ただいまの川田君及び長浜君提出の両修正案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から両修正案に対する意見を聴取いたします。細川厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) 参議院議員川田龍平委員提出の独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対する修正案につきましては、政府として反対でございます。
 また、参議院議員長浜博行委員提出の独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対する修正案につきましては、政府としては異存はございません。
 以上です。
○委員長(津田弥太郎君) これより原案及び両修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人雇用・能力開発機構廃止法案及び二つの修正案に反対の立場で討論を行います。
 反対の理由の第一は、本法案が公共職業訓練に対する国の責任を大きく後退させるものだからです。
 日本国憲法第二十七条は国民の勤労の権利を保障し、ILO百四十二号条約では公的職業訓練を量的、質的に充実、発展させることが批准国に要請されています。かつてない深刻な雇用情勢の下、国が質の高い職業訓練の機会を国民に広く保障することこそ求められています。
 しかし、政府は、地域の中小企業の中核的な人材育成に大きな役割を果たしてきた地域職業訓練センターやコンピュータ・カレッジを既に地方自治体に譲渡し、廃止を進めてきました。その上、今回、評価の高い職業訓練を行ってきたポリテクセンター、若者を対象に二年ないし四年のカリキュラムで優れた教育を行ってきたポリテクカレッジを都道府県に移管することは、公共職業訓練に対する国の責任を一層後退させるものと言わざるを得ません。みんなの党の修正案は、都道府県移管どころか、これらを全廃するものであり、到底賛成できません。
 第二に、雇用・能力開発機構の廃止によって、同機構の職員全員について雇用を承継せず、一旦解雇した上で新機構が選別採用するとしたことは、雇用を守るべき労働行政が法律によって解雇を強行するもので断じて容認できません。
 独立行政法人の整理統合方針の下、二〇〇六年一月以降、廃止、統合された非公務員型の独立行政法人は九つありますが、談合事件が問題となり、解体的出直しをするとして廃止された緑資源機構を含め、いずれの場合も職員の雇用契約は全て承継されています。本法案が成立すれば雇用承継が行われない初めての事案となり、今後、独立行政法人の整理統合を進める際に法律で職員の解雇を認めるというとんでもない先例となりかねません。これは労働行政の在り方にかかわる重大な問題です。
 最後に、三月十一日に発生した東日本大震災により東北地方では産業の基盤が大きく喪失しました。また、仕事を失った被災者、人生の進路を突然断ち切られた若者たちが大勢います。震災復興は国を挙げて力を注ぐべきであり、震災前に作られた雇用・能力開発機構廃止の方針は撤回し、同機構が総力を挙げて職業訓練、教育に取り組むことを強く求め、反対討論を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社会民主党を代表して、内閣提出の独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案、二つの修正案の両案に対し、反対する立場から討論を行います。
 最近の雇用状況を見れば、完全失業率が五%台と高水準が続き、非正規労働者やワーキングプアの拡大など、終身雇用が崩壊した中で不安定な雇用条件で働く労働者が増加しています。このような中で、求職者にマッチした就職を可能とする能力開発の在り方が議論されるべきときに、本来は国が更なる責任を持って職業能力を実施するのがあるべき姿です。にもかかわらず、職業能力開発機能を縮小することは国家としての大きな損失であり、廃止法案には反対です。
 三月十一日に発生した東日本大震災によって、行政は、被災者の皆さんの医療、食料、住居、雇用の四つを迅速かつ適切に提供しなければなりません。その雇用を、国がイニシアチブを持って労働対策を実施し、被災者の皆さんに職業訓練を行うことは非常に重要であると言わざるを得ません。今回の東日本大震災は広範囲に広がり、かつ長期化すると言われており、全国規模での職業訓練が必要とされるわけで、その任務こそ能力開発機構が担うべきです。
 そもそも雇用のセーフティーネット機能が求められている中で、質や量の確保の点からも能開機構の職業訓練や能力開発相談などに係るノウハウや機能は国の財産として拡充すべきであります。さらに、東日本大震災の復興のために、質や量の観点の点からも能力開発機構が持つ職業訓練や能力開発相談などのノウハウや機能を存分に発揮すべきです。
 人材育成が国の重要政策であるという観点からも、能力開発機構の拡充こそあれ廃止はされるべきでないと申し上げ、私の反対討論といたします。
○委員長(津田弥太郎君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案について採決に入ります。
 まず、川田君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(津田弥太郎君) 少数と認めます。よって、川田君提出の修正案は否決されました。
 次に、長浜君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、長浜君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤井君から発言を求められておりますので、これを許します。藤井基之君。
○藤井基之君 私は、ただいま可決されました独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人雇用・能力開発機構法を廃止する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、厳しい雇用情勢の中で職業訓練の必要性や重要性は従来にも増して高まっていることから、職業能力開発については、引き続き国が責任を持って対応していくこと。また、本法による職業能力開発業務の移管等に際しては、いささかも職業訓練機能が低下することのないよう努めること。さらに、職業訓練に資する民間専門学校等の少ない地方においては雇用情勢がより厳しいことにかんがみ、地域による格差が生じないように配慮すること。
 二、企業活動の高度化に対応しうる人材を育成するため、職業能力開発事業の一層の拡充・強化を図るとともに、労働者一人一人が高度な知識・技能を修得することができるよう、職業訓練体制の整備・充実に努めること。また、我が国のものづくりにおける国際競争力を強化する観点から、指導員の指導能力のより一層の向上を図ること。
 三、労使や地域の職業訓練ニーズが職業能力開発業務の運営に的確に反映されるよう、新たに独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に設置される運営委員会等が実質的に機能する仕組みを整備すること。
 四、財形持家融資業務については、利用件数が減少している状況等を踏まえ、中小企業向け融資の利用促進を図る等今後の在り方について引き続き検討すること。
 五、独立行政法人雇用・能力開発機構が解散されるに当たり、同機構の職員に雇用問題が生じないよう、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び独立行政法人勤労者退職金共済機構における職員の労働条件及び採用基準を早期に提示すること。また、国は意欲、能力のある者が引き続きその能力等を活かして就業できるよう責任をもって対応すること。
 六、地方自治体への移管がなされた地域職業訓練センター及び情報処理技能者養成施設については、各地域の雇用対策に果たしている役割等を十分に踏まえ、利用実績が高く存続が望まれる施設が廃止されることのないよう、少なくとも移管後三年間については、地域の意向を反映しつつ国において必要かつ十分な財政的支援を行うこと。また、当該期間が経過した後、運営状況等を踏まえ、国の責任によって運営することを再考することも含め支援等の在り方について検討し、必要があると認めるときは引き続き支援等を行うこと。
 七、独立行政法人雇用・能力開発機構が、各種施設の設置、運営の在り方等の問題を指摘され廃止されるに至った経緯を踏まえ、業務が移管される独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び独立行政法人勤労者退職金共済機構において、組織体制及び運営の効率化等について不断の見直しを行うこと。
 八、東日本大震災により、雇用の創出や維持・確保が緊急の課題となっている状況にかんがみ、雇用対策のため万全の措置を講じること。併せて、被災地における職業能力開発訓練体制の早期の復旧・整備に努めるとともに、雇用促進住宅が最大限に被災者に活用されるよう、弾力的な運用を図ること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(津田弥太郎君) ただいま藤井君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(津田弥太郎君) 多数と認めます。よって、藤井君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、細川厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。細川厚生労働大臣。
○国務大臣(細川律夫君) ただいま御決議なされました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
○委員長(津田弥太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(津田弥太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時六分散会