第180回国会 内閣委員会 第2号
平成二十四年三月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         芝  博一君
    理 事
                大久保潔重君
                大野 元裕君
                岡田  広君
                山谷えり子君
    委 員
                一川 保夫君
                岡崎トミ子君
                長浜 博行君
               はた ともこ君
                松井 孝治君
                水岡 俊一君
                山東 昭子君
                松村 龍二君
                宮沢 洋一君
                浜田 昌良君
                江口 克彦君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      岡田 克也君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 藤村  修君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        松原  仁君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       行政))     細野 豪志君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、科学技
       術政策))    古川 元久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、少子
       化対策、男女共
       同参画))    中川 正春君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  長浜 博行君
   副大臣
       内閣府副大臣   後藤  斎君
       外務副大臣    山根 隆治君
       経済産業副大臣  牧野 聖修君
       国土交通副大臣  吉田おさむ君
       環境副大臣    横光 克彦君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        園田 康博君
   事務局側
       庶務部長     美濃部寿彦君
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
   衆議院事務局側
       事務次長     清野 宗広君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       田河 慶太君
       内閣府政策統括
       官        原田 保夫君
       内閣府政策統括
       官        井上 源三君
       原子力安全委員
       会委員長     班目 春樹君
       文部科学大臣官
       房審議官     加藤 善一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     篠田 幸昌君
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       厚生労働大臣官
       房審議官     森岡 雅人君
       厚生労働大臣官
       房統計情報部長  伊澤  章君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      糟谷 敏秀君
       環境省総合環境
       政策局長     白石 順一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (内閣官房及び内閣府の基本方針に関する件)
 (警察行政及び食品安全の基本方針に関する件
 )
 (行政改革、社会保障・税一体改革、公務員制
 度改革及び行政刷新の基本方針に関する件)
 (地域主権推進及び地域活性化の基本方針に関
 する件)
 (国家戦略、経済財政政策、科学技術政策及び
 宇宙開発の基本方針に関する件)
 (「新しい公共」、少子化対策及び男女共同参
 画の基本方針に関する件)
 (原発事故の収束及び再発防止及び原子力行政
 の基本方針に関する件)
    ─────────────
○委員長(芝博一君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官田河慶太君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(芝博一君) 異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
○委員長(芝博一君) 次に、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十五日に聴取いたしました国務大臣の所信に対し、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 質問に入る前に、藤村官房長官にお尋ねをしたいと思います。
 今月十一日に行われました東日本大震災追悼の際に、天皇皇后両陛下の着席に関する件、予算委員会で世耕議員から質問がありました。自民党の高市衆議院議員からこれについて質問主意書が出されまして、昨日の閣議で決定をしたという報道が流れておりました。これにつきましては、内閣が宮内庁と十分に協議を行った上で参列者を着席にすることにしたという答弁書を決定したと報道されていましたが、これは事実でいいでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 答弁書につきまして、今おっしゃった件は事実でありまして、どういう経緯でこのようになったかという御質問に対するいわゆる経緯の説明という形で答弁書が作成されたものと承知しています。
○岡田広君 そういう今の答弁書の決定をされたという答弁でありましたけれども、これについて藤村官房長官が事前にこのことを報告、了解をしていたんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 答弁書の答弁についてということであるなら、もちろん了解をしていました。それから、今ちょっと首を振られたので、要するに式典の運営、進行の問題ということにつきましては、私は、式典の直前にこういう運営の仕方であるということについて説明を受け、そのまま会場に入ったというのが事実ではございました。
○岡田広君 内閣府と宮内庁のやり取りについては、決定をした経過については当日知らされたということでありますけれども、当日、会場に入る前に知らされたということで、それに対して、これでいいんだというそういう考え方を、違和感は感じなかったんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) これは本当に遺憾なことだと私も思いました。私も実は会場に入ってほぼすぐに始まって、そして天皇皇后両陛下の入場がありました。そのときに私は立つものだと思って、起立するものだと思ってちょっと周りを見たら起立がなかったということで、聞いてみたら、その前に進行の、進行係はアナウンサーの方だったと思いますが、元NHKの方だったと思いますが、からの説明があったということを聞きましたので、あっ、そういうやり方で今回やるんだなということをそこで知ったというのが事実ではございました。
○岡田広君 この問題詳しくやる時間はありませんが、今の藤村官房長官の答弁、大変、私、重要だと思うんです。
 私は起立するものだと思って周りを見渡したら違ったと、だから起立しないという、そういう内閣と宮内庁との協議の報告は開場前にその情報を聞いたのではなくして、そのときは一連の手続だけの、その具体的なことについては恐らく藤村官房長官は聞かれていなかったし、それは多分起立することが当たり前だと、そういう感覚で会場入りされたんではないかと思いますが、もう一度御答弁お願いします。
○国務大臣(藤村修君) 今おっしゃったような、私自身の気持ちはそうでありました。
 それで、一体、まあ後からですが、これどういうことなんですかと事務方にも様々ただしたところ、近年の陛下が出席される式典について、これは全国植樹祭、あるいは昨年秋は東日本大震災消防殉職者等全国慰霊祭など、陛下が御臨席、御退席の際に客席で座ったままでお出迎えをし、お見送りするのが比較的多いという、そういう過去の例を幾つか聞きまして、今回はそれに倣って宮内庁と内閣府での詰めによってそういうことになったということで、これは後から聞いたことではございました。
 私としては大変申し訳なく思っております。もう少しきちんと、我々がそういうことについて事前にきちんと相談を受け、やるべきであったなという反省はしています。
○岡田広君 これで終わりたいと思いますが、そういう事例もあるということはあるんだろうと思いますが、東日本大震災、しかも天皇陛下は御病気をなされて、退院をされて出席をされたということを考えると、やっぱりここは起立して送迎をするべきではなかったかと思うんですが、これは今後のこういう状況で慣例になるという理解をしていいんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 慣例というよりは、今後同様の式典を開催する際には、宮内庁そして内閣府、これ当然事務的な相談の上に、やはりきちんと我々の方でもその判断をすべきであって、適切に対応していきたいと考えております。
○岡田広君 是非、ほかの事例と違って政府が開催をする式典でありますから、官房長官がしっかりそこまで気配りをして、しっかりと対応をしていただきたいということをお願いをしたいと思います。
 それでは質問に入ります。
 岡田大臣にお尋ねをいたします。
 ちょっと、藤村官房長官の記者会見の時間等がありますので、質問の通告した順序を変えさせていただきますので、御了承いただきたいと思います。
 民主党は、マニフェスト二〇〇九、二〇一〇、衆議院、参議院の選挙でそれぞれ国家公務員の総人件費の二割削減を公約をしています。しかし、財務省が予算委員会に提出した資料によりますと、平成二十一年度当初予算の人件費、職員給与、退職金等でありますけれども、四兆一千八十二億円という数字が出ております。平成二十四年度の人件費は四兆一千二百九十五億円で、予算ベースでは二割削減どころか増加をしているという数字が表れています。マニフェストで約束した人件費削減については、マニフェストの達成期限である次期衆議院選挙まで実施すべきものとしていますが、既に二年を切っているわけであります。
 二割削減のマニフェストをどのように達成していくのかお尋ねをしたいと思いますが、これに先立ちます、先立ちますというか、二月に国家公務員給与を平均七・八%、これは向こう二年間減額する法律、これは成立をいたしましたが、これはあくまでも復興財源、二年間で約五千八百億円捻出するということで私は理解をしております。
 昨日の参議院本会議で、我が党の金子議員の質問に答えて、総理は、復興財源捻出のためのものだ。しかし、二割削減の第一歩とも述べているわけであります。
 国家公務員の二十五年度新規採用については、三月六日の行政改革実行本部では、平成二十五年度の国家公務員の新規採用数を平成二十一年度比で四割超減らす方針を示されました。新聞情報でありますが、岡田大臣は平均七割減らす方針を打ち出したと報道されています。二十三年度、二十四年度についても、それぞれ約四割、約三割と削減をしているわけでありますが、平成二十三年度当初予算、二十四年度当初予算とも人件費は先ほど申し上げたように前年度比で増加をしています。新規採用削減による人件費削減の効果はなかなか疑わしいという、そういうふうに私も思えるわけでありますけれども、仮に七割削減を行ったとしても、対費用効果は百四十億程度という数字も出ていますけれども、約四兆円の人件費の一%にもこれではならないということになるわけであります。
 消費税増税に理解を求めるために新規採用を減らして身を切る姿勢をアピールしたいのか、あるいはマニフェストの残り期間が少なくなったためにこういう七割削減、今朝の新聞ではこれをまた五割前後というような報道も流れていましたけれども、この点について、まず岡田大臣にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 委員の方から何点か御質問をいただいたというふうに思っております。
 まず、七・八%、国家公務員の給与の引下げの問題、これが一時的なものかどうかということでございます。
 基本的にはこれは復興財源に充てるために、まあ人事院総裁は衆議院の予算委員会に出てきて、これは憲法上問題があると、憲法違反の疑いがあるということまで言われたわけでありますが、各党と御相談して決めさせていただいたということでございます。我々としてはこれは震災復興のためではございますが、現在、国会に提案させていただいております公務員四法、これが成立をいたしますと今後は公務員の給与についてはこれは労使間の交渉で決まるということになります。したがって、三年後のことを今、何といいますか、決め付けるわけにはいきませんが、七・八%一旦下がったということも踏まえつつ労使間で適正に交渉がなされ、決まってくるというふうに考えているところでございます。
 それから、全体の二割削減ということについて様々な努力を今行っているところでございます。後ほど説明したいと思いますが、新規採用の削減だけではなくて、人件費削減のための制度改革というものを今取り組んでいるところでありまして、二割削減という目標に向かってあらゆることをやっていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
 そこで、新規採用について、報道は先走りしておりまして七割削減ということがよく報道されるわけですが、私が数字を言ったことはございません。ただ、委員も御指摘のように、二年続けて四割弱、三割弱と新規採用を抑えてまいりました、これは平成二十一年度比であります。それを更に大幅に上回る削減を来年度は実施をするということで、今総務省を中心に各省と調整を行っているところでございます。間もなく採用試験がありますので、それまでに数字はきちんと固めておきたいということで、言わばこれが先行する形になっているところでございます。是非大幅な削減というものを実現したいと考えております。
 ただ、これはこれだけが独立しているわけではなくて、昨日私も国会でも御答弁申し上げましたように、いろいろなことを組み合わせてやっていかなければいけないというふうに考えております。例えば希望退職制度の導入、それから自発的再就職の支援方策、そういったものを行うことで、一方では六十歳以降も働けるような仕組みをつくらなければなりませんので、六十歳から六十五歳の方々が公務員として働き続けるということもあるわけで、全体として年齢構成が上がりますので、それを緩和するという意味でも、五十代とかそういった、あるいは四十代後半とかそういう方々について、第二の人生を早く歩んでいただけるようなそういう道も付ける必要があるということで、希望退職制度の導入、自発的再就職の支援方策などを検討を行っているところでございます。
 それ以外にも様々なことを考えていかなければならないというふうに考えておりまして、これは順次、考え方がまとまり次第また発表していきたいというふうに考えているところでございます。
○岡田広君 大臣のお考えをお伺いしたいと思うんですが、今の七・八%の削減は震災復興の財源ということ、しかし公務員総人件費削減への第一歩という話はありましたけれども、基本的に二年間の時限立法でありますけれども、これは御党の前原政調会長も二年でと止めるわけにはいかないような発言も新聞報道では承知しておりますが、岡田大臣の考え方として、これは二年度以降、三年度目からもこれをずっと継続をするのか。
 そして、もう一点は、私はこの七・八%については復興財源という考え方を持っていますから、民主党がマニフェストで掲げた総人件費の二割削減、今あらゆる方法でということで、昨日の本会議でも希望退職者制度の導入や自発的再就職の支援等の答弁はありました。それは私も理解をしていますけれども、しかし、あと一年五か月、四年間の任期が来るわけでありますけれども、この一年五か月の中でこの総人件費二割削減というのは達成ができるんでしょうか。
 この二つについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) まず、七・八%を三年目以降継続するのかどうかということについては、現時点でははっきりとはお答えできない問題だと思います。
 というのは、これは大震災への対応ということで、言わば人事院勧告とは異なることを決めたわけでございます。人事院勧告によって給与の水準を決めていくというのは、言わば労働基本権が制限されていることとの見合いで認められているわけで、そういう意味ではこれは憲法と関係する話でございます。人事院総裁は、今回の措置ですら憲法上疑義があるということを言われているわけですが、それは政府の考え方とは異なるわけですが、しかし大震災への対応二年間ということを超えて更にやっていくということになれば、そういう議論はやはり出てくるということだと思います。
 したがって、簡単に今継続すると言うわけにはいかない問題、加えて、先ほど言いましたように我々の法案が通れば、政府提案の法案が通れば労使交渉で決めるということになるわけですから、労使交渉で決めるものを今からこうしますということを言うわけにはいかないということは御理解いただきたいというふうに思っております。
 それから、二割削減については、その二割削減の達成を目指して今懸命な努力を行っているところでございます。現時点でできないと言う必要は私はないというふうに思っております。
○岡田広君 是非、マニフェストに掲げました目標達成に向かって、全力で残された期間の中で努力をしていただきたいと思います。
 人件費削減に戻りますが、人件費削減で効果が大きいのは、若手の新採用を抑えるということももちろん大事でありますけれども、在職年の長い公務員の給与抑制や退職金削減ということも考えられると思います。
 人事院の調査では、国家公務員の退職金は民間企業より平均四百万円高いとされています。退職金削減を行ってこれを原資とすれば、過大な新規採用抑制を回避できるのではないかと私は思うんです。やっぱり公務員に向かって、社会には公務員のための学校もあるわけです、若い人たちのやっぱり夢を開くというためには、ここを閉ざすということにならないように、是非ここをお願いをしたいと思います。
 さらに、治安関係維持職員の大幅な採用抑制に対しては配慮をしていただきたいという意見も出されていますが、これについての大臣のお考えをお尋ねします。
○国務大臣(岡田克也君) まず、今回の削減について、今各省とまさしく調整を行っているところですが、一律にという考え方は全くございません。それぞれの必要性を見極めて決めていくということでございます。全体としては非常に厳しい新規採用の削減をと考えておりますが、実態を無視して一律になどということはやるつもりは全くございません。したがって、その治安関係も含めて、なかなか大きく減らすところが難しいところがあれば、そのことは考慮に入れながら、全体としての再撤回を求めていくということでございます。
 それから、人事院の調査によって、民間と比べてかなり公務員の退職金が、これは退職金と年金を合わせたものでありますが、高いという結果が出ております。したがって、これは調整が必要になります。この問題について、今後、政府の中で検討を行って、どういう形で調整していくか、最終的には額の調整になるわけですが、その検討を急ぎたいというふうに考えているところでございます。
○岡田広君 ありがとうございました。
 民主党が議員立法として検討をされている行政改革の総合的かつ集中的な実行に関する法律案、これでは、国家公務員の昇格を抑制をするということが盛り込まれていると伺っております。これは、当時の三党合意に基づき修正の上制定した国家公務員制度改革基本法の第十条に定める能力及び実績に応じた処遇の徹底という考え方に反するのではないか。これについて議論するわけでありませんが、私がざっと聞いたところ、ここの点は一つ今日聞いてみたいなと思ったんですが、この点についてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 私は、この公務員について全体の人件費は減らす必要があると思いますが、しかし同時に、より良くこれは機能していかなければいけないわけで、やっぱり国の果たす役割、極めて重要なところがございます。
 したがって、意欲を持って公務員の皆さんが働いていただく、そういう環境をつくっていかなければいけない。ですから、私は一律に昇進していくということは考え物だと思いますが、能力があり、実績のある人が昇進できなくなるようなそういう仕組みというのは、これは絶対避けなければいけないことだというふうに考えております。
○岡田広君 国民の皆さんに質の高い公務サービスを維持するためには、信賞必罰とか成果主義の導入というのはやっぱり不可欠だと私は思っています。昇任というのはそれを支えるインセンティブの部分だと思いますので。
 この新採の抑制ということに関しては、やっぱり国家公務員制度についての議論が重要だと思うんですが、削減ありきにならないようにここは是非お願いをしたいと思っています。
 もう一つお尋ねします。民主党はマニフェスト二〇〇九で、衆議院を八十人程度減らす、国会議員の数を減らすということで掲げられています。マニフェスト二〇一〇では、衆議院の八十はそのままでありますが、参議院を四十人程度減らすということで掲げておりましたが、私はこれに向けた努力が全く見えないんだと思います。国会議員の定数の削減は、地方議会に比べて全く私は進んでいないと思っています。
 党首討論で野田総理は、できるところからやっていこうという格差是正を先行させる方針を表明をされたわけでありますけれども、その後、やはりあれは個人的な見解だったとして発言を修正をされています。大変私は残念だったと思います。野田総理が国会中継の中で党首討論で格差是正を先行させる、できるところからやっていこうと、大変私は良かったと思っているんですが、すぐそれは否定をしてしまいました。発言を修正をされました。制度の抜本改革と議員定数削減とを同時決着させる考えを示されたわけでありますけれども、これについては、また質問すると答弁は各党の協議に委ねると、そういうことではなくして、私はしっかりとやっぱり政治主導を発揮してもらいたいと思っているんですが、これではやらないための先延ばしと思われても仕方がないのではないか。消費税増税という負担を国民にお願いするのであれば、その前に国会議員も自ら身を切るという、そういう努力をしなければ国民は納得されないんだと思います。
 自民党から民主党に対して、昨日、一票の格差是正のために衆議院の小選挙区定数を〇増五減する法案を選挙制度の抜本改革に先行して共同提出することが提案されたわけでありますけれども、私は、これはこれで是非進めていただきたいと思うんですが、さらに、やっぱり衆議院の定数、この八十という改革に向けて政治主導をしっかり発揮していただきたいと思うんですが、これは藤村官房長官ですか。岡田大臣、答弁をお願いします。
○国務大臣(岡田克也君) 今、衆議院の方は、この政治改革の問題について各党で協議をしていただいているところでございます。
 課題は三つあって、一票の格差の是正、これは憲法上の問題が既に指摘されているわけでございます。それから、定数の削減。三番目に、選挙制度改革と。この三つの課題をどのようにして成し遂げていくかということについて各党間で必ずしも意見の一致を見ていないということでございます。
 野田総理は、その中で、特に一票の格差が違憲の状態であるということで、かつ区割り審による勧告期限が二月二十五日に切れたということで、これを優先してという趣旨で党首討論で発言されたと思いますが、他方でやはりこの三つは一体としてやっていくべきだという声も強いわけでございます。野党の皆さんの中からは、やっぱり比例八十というのは下ろしてもらいたいと、そういうお声もあるわけでございます。
 そういう中で、各党間で今話し合っているという状態で、三つの問題についてきちんと解決しなければいけないという方向性は私は各党でそろっているというふうに思いますので、しっかりとした議論が行われて解決策が見出されることを強く期待しているところでございます。
○岡田広君 各党間の協議ということで大変難しい問題であることは十分承知しておりますが、やはり消費税増税という、こういうことを不退転の決意でやるためにはここをしっかりとやっぱり、ここも不退転の決意で、政治主導で是非、私は、今国会にこの定数削減の法案が提案されないということがないように是非お願いを私はしておきたいと思います。
 それで、区割りについてもそうでありますけれども、来年の八月が任期満了ですけれども、国勢調査終わって、合併が進んで、非常にこの衆議院の選挙区の区割りが難しい、どっちに行くのか分からないという状態が続いているんです。これ、一日も早くやらないと、次の衆議院選挙までには決着が付くんでしょうか。
 私、具体的な例を挙げますと時間掛かりますから挙げませんけれども、やっぱり住民も次の選挙、市に合併してどっちでやるか分からないという、そういう状況が多数あるわけですけど、これについてはどうでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) これは、ですから、区割り審の審議が始まって、そこでどういう議論がなされるかと、その中身まで今政府の立場で何か物を言う状況にはございません。
 したがって、早く区割り審が動くようにしなければいけないという、先ほどの答弁に戻ってしまうわけでございます。
○岡田広君 是非、区割り審が早く動くように、やっぱり内閣の要である藤村官房長官、政治主導をしっかり発揮していただけないでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) これは国会で、特に議員の身分にかかわることでございますので、政府がこうだああだと言うことはなかなか言いにくい、難しいことだとは思います。
 今、岡田副総理のお話のとおり、やはりしかし、この違憲状態とされているものを早くこれは解消していただきたい。それから、もちろん今、岡田委員もおっしゃったように各区割りがどうなるのかということ、これは区割り審の方で今違法状態、これは違法になってしまいました状態での話ですね。こういうことを早く解消するように、これは私、政府の立場で言うというよりは民主党に対しては様々御意見を言っていかねばならないとは思っています。
○岡田広君 いつもやっぱりそういう答弁になるんですけれども、やっぱり政府・民主党なんですから、民主党の中でしっかりやっぱりそれを進めるような指導をしていただきたいと私は思います。
 そういう中で岡田大臣が、これもマスコミ報道ですけれども、大連立を自民党の幹部に呼びかけたという報道も流れておりましたけれども、大連立というのは非常にやっぱり国民のために私はいいことだと思うんですけれども、この大連立が実現するためには政党間の信頼関係がなければ実現するわけがないんで。
 だから、私、いろんな政策課題ありますけれども、ひとつ、子ども手当、去年の三月十一日、ちょうど東日本大震災が発災したとき、ちょうど私は参議院決算委員会で質問をしていた時間なんです。細川厚生大臣、子ども手当について、少子化に予算を振り向けたことは賛成、しかし、月額二万六千円、約五兆四千億、どこから財源を生み出すんですか、そういう質問をして答弁を求めようとしたら、二時四十六分地震が発災をしたということで、これずっと経過がありますけれども、そういう中で、今回また子ども手当、名称でいろいろ議論をしていました。名称で議論をしていたら、国民の皆さんは政治不信ますます高まりますよ。最終的には児童手当ということで決着が付く。民主党政権にとってはやっぱり名を捨てて実を取ったということで、国民の皆さんにとってはこれは一歩も二歩も前進だと私は思うんです。
 そういう意味で、やっぱりしっかりと国民の皆さんが望んでいることは、政党間の争いではなくして、国民の目線に立って政治を一歩でも二歩でも前へ進めていくということでありますけれども、これについて何かありましたら。
○国務大臣(岡田克也君) まず、一部報道ありました、私が自民党幹部に大連立を申し入れて、そしてかつ断られたという報道は全く事実に反するものでございます。極めて遺憾なことだと私は思っております。
 その上で、しかし、委員も御指摘のように今衆参ねじれの状況でありますし、日本も大変厳しい状況ですから、やはり各党がお互い胸襟を開いて話合いをし、お互い譲るべきは譲って一定の合意を見出していくという政治が今ほど求められているときはないと思います。
 今国民の中にあるのは、既存政党に対する怒り、あるいは不満ということだと私は思っております。それを解消していくためにも、きちんと一つ一つの物事を決めていく政治が今最も望まれているというふうに考えております。各党でしっかりと重要な問題について話し合って決めていく。特に、かつて近い過去に与党であった自民党や公明党と民主党がしっかりと議論しながら物事を話し合っていくことは非常に重要なことだと私は思っております。
○岡田広君 是非しっかり与野党を問わず胸襟を開いて、前へ一歩でも二歩でも進めていただきたいと思います。
 ちょっと時間が大分経過をしましたので、次の質問に移りますが、ちょっと簡潔に申し上げます。
 東京電力の電気料金値上げについてでありますけれども、四月一日から平均一七%の大幅な料金値上げを実施するとしています。これ、四月が更新時期でない企業に対し、本来は契約更改までの間は現行料金が据え置かれることになっていたにもかかわらず、その手続については説明していませんでした、こういう報道がされております。東電は顧客に対して、現在の契約期間にかかわらず四月一日以降は新しい電気料金になるとの文書を送付し、異論がなければ了承をしたとみなす方針でありました。抗議があると、特定規模電気事業者、PPSと売買契約を結べということも話をしているそうであります。しかし、全国、現行の状況を見ますと、全国の原発の停止で一気に需要が増えて、電力調整が間に合わないというのが現状だろうと思います。そういう中で、PPSに変える新規の選択肢というのは私は事実上ないんではないかと、そう思うわけであります。
 山梨県内のスーパーマーケットやクリーニング店などと八消費者団体が、東電の一方的な値上げに抗議をするということで、今日、公正取引委員会に対して、これは独占禁止法の優越的な地位の濫用に当たるのではないかという申告をするという報道もされていますけれども、あと十日で四月になるわけですけれども、こんな状況の中でこの料金値上げ、これについて政府、枝野大臣も、開いた口がふさがらない、経営体制を抜本的に改めてほしいと厳しく批判をしていたようでありますが、こういう状況の中で、自由化部門だからといって平均一七%の値上げ、この件について政府はどう考えているんでしょうか。
○副大臣(牧野聖修君) 質問にお答えをさせていただきますが、枝野大臣は、東京電力の経営姿勢とか、あるいは賠償にかかわる姿勢であるとか、あるいは事故以来の説明等についてかなりいろいろと注文を付けてきたのは事実でありますし、今委員が言われましたことにつきましても、それこそ本当に開いた口がふさがらないと、かなり怒りを発して東京電力に今詰め寄っているところでありますが、いずれにいたしましても、東京電力が誠意を持って国民の皆さんに理解をいただけるように努力をし、なおかつ関係者にも、法律で認められているところでありますので、事前に丁寧に説明をして了解をいただくということが何よりも大切ではないかなと、こういうふうに思っております。
 また、自由化料金の値上げについては、電気料金規制の対象外でありますが、今申し上げましたように、経営の合理化、更なる上積みや新たな合理化努力の結果を規制料金のみならず自由化料金へも遡及適用することを枝野大臣が求めているところでありますので、それらに東京電力はしっかりとこたえをしていただくように更に話を持っていきたいと、こういうふうに思っております。
○岡田広君 是非しっかり指導をしていただきたいと思います。
 約一七%値上げというのは、これは埼玉県が独自に試算をして、この値上げ幅は六・五%で足りるんではないかという表を私のところに届けてくれていますけれども、これやっぱり値上げがされますと、七月からですか、家庭料金一〇%という、これは経産省の認可を得なければ値上げができないという話になるわけですが、しっかりここは精査をして、一〇%で来るんだろうと思うんですが、ここはちょっと私確認していませんけれども、しっかりここは精査をしていただきたいというふうに思っているんですけれども、この企業一七%の値上げが家庭料金に跳ね返ることはまさかないんだろうと思いますけれども、私お願いをしたいことは、藤村官房長官、内閣の要ですから、やっぱり東京電力が試算した約一七%ならしということに関して、埼玉県が独自でやると六・五%というこういう数字が出てきたときに、全く国が何らかの関与をしなければここが適正かどうかは我々は分からない、ここが一番の問題だろうと思うんですけれども、やっぱり政府としては、これは経産の副大臣じゃなくて、藤村官房長官、こういうことに対して何か考えはないんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 枝野経産大臣も予算委員会でもお答えをしているところであります。東電の自由化料金の値上げについて、これは電気料金規制の対象外ではありますが、東電が顧客に対する説明責任をまずはきちんと果たしていただくことが必要と。そこで、先日、枝野大臣からは、東電の西澤社長に、経営合理化の更なる上積みや新たな合理化努力の結果を規制料金のみならず自由化料金へも遡及適用をすると、そのことを強く求めたところでございます。
 政府といたしましても、本当にその一七%というものがきちんと説明されるのか、そういうことを今後とも東電に対しては働きかけをしていきたいと思います。
○岡田広君 是非お願いしたいと思います。
 私ども茨城ですが、東電の原発事故で一番風評被害を受けている県でありますけれども、被災地である本県の企業、特に大口需要家、あるいは夜間、休日の電力利用が多い企業など、この電気料金値上げの影響が大変やっぱり経済に打撃を与える。ある会社、水戸ステーション開発、名前を挙げますけれども、ここだけでも約三千万年間、料金が上がるということになると、どうしてもテナントに転嫁しなければいけないということになると、そうすると、このテナントは顧客にそれを転嫁をするということになるわけですけれども、やっぱりしっかりとここは配慮をしていただきたいというふうに思っています。
 ちょっと時間が来てしまいましたので、藤村官房長官、退席していただいて結構です。
○委員長(芝博一君) 藤村官房長官、どうぞ御退席ください。
○岡田広君 十分の時間しかなくなりましたので、済みません、瓦れきにつきましても簡潔に申し上げますけれども。
 なかなか瓦れきの処理が進まない。私は、共生社会調査会で三陸海岸、三つの市を訪問してまいりました。大船渡市、陸前高田市。陸前高田市は仮置場までは来ています。しかし、焼却ができないで山積みされていた。そして、大船渡市。大船渡市は太平洋セメントの工場がある。ここで独自の塩分を除去するプラントを造って大船渡市の瓦れきを受け入れて塩分を除去して、それをセメントに再資源化している。大変いい施設だろうと思います。これは全部国費ありませんから、自前でやってこの瓦れきの処理料金に転嫁をしているということで、もう全然とんとんだと。そして、釜石市。釜石市は、今年の二月から古い清掃工場、半年掛けて改修をして稼働をさせたそうです。
 ここは、しかし困っているのは、焼却灰どうするのかという、そういうことを大変、三つそれぞれ違うんですけれども、これちょっともう、幾つか質問ありますが、時間ありませんから、この瓦れきの処理について、やっぱり民間のセメント工場で全部資源化できるものはする、そうすると、そういう提案を私してみたら、そこの当該市町村の理解が得られればやるということなんです。もう少しやっぱり強いリーダーシップで、文書を流しただけでは駄目ですよ。地方自治体の独自性に任せたんじゃこれ進まないです。
 茨城県でも、笠間市でも、今度は市長、市も、議会も議決をしました。笠間市に処分場がありますから、そこで最終処分までやるということですけれども、しかし持っているのは環境事業団ですから、県がオーケーしなけりゃできない。茨城県の守谷市でも、焼却はする、しかし焼却灰は国に何とかしてくれるか。
 だから、これからの問題は恐らく市町村で出てくると思いますけれども、しかし、焼却灰の処理で今度は困ると私は思います。ここをしっかり各都道府県、それぞれの災害対策の課があるわけですから、そこの中に瓦れき処理の班を一つ決めてもらって、各都道府県に割当てをするとか地方公共団体に強くやるということをやらなければ私は進まないと思うんです。
 これについて、副大臣のお考えをお尋ねします。
○副大臣(横光克彦君) お答え申し上げます。
 本当に、大震災から一年が経過した今なお、災害瓦れきの処理が進んでいないのが本当に現実でございます。申し訳なく思っております。
 この災害瓦れきを処理することが被災地の復興の大前提であるということは、これは申すまでもございません。そこで、今、国を挙げて取り組んでいるわけでございますが、総理が、先ほど、今委員おっしゃられましたように、全国の都道府県に協力要請の文を発出いたしました。
 そういったことで、徐々に徐々に今受け入れようとか、あるいは検討しようとかいう自治体が今広がり始めております。本当に有り難いことだと思っております。しかし、今委員がお尋ねのように、まだまだ様々な課題がございますので、そういったことはしっかりと国の方としても対処してまいりたいと思います。
 焼却後の灰のこと、この処分については、新たな処分場を整備するには関係者の理解を得ることや、また建設のときに非常に時間を要するわけですね。そのため、既存の処分場を最大限活用することを前提とした上で、受入れに伴い将来必要となる処分場建設や拡充を支援してまいりたい。いろんな形でそういったことに取り組む自治体には国を挙げて全額国庫負担で支援していきたい、そういった今取組を進めております。
 また、民間の事業者のことのお話がございましたが、これは本当に助かっております。大船渡市の太平洋セメントの例を挙げていただきましたが、やはり災害廃棄物をセメント会社がそういった焼却することによって、しかもそれをセメントの材料にするわけで、こんな有り難いことはない。
 ですから、我々は、そういった民間が協力してくれてできたセメントを何とか復興のために、復興地でそれを公共事業として活用できないものか、その活用するためにはどのような道があるのか、何らかのインセンティブを働かせる必要はないのかということで、今、国交省、経産省、復興庁等、農水省を含めて今取り組んでおりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。
○岡田広君 焼却灰については何か内閣の中でもいろいろ意見が分かれている。野田総理は、スピードアップという観点からは既存処分場の活用だが、どうしても必要であれば国有林も活用すると予算委員会で答弁されています。担当の細野大臣は、放射能に汚染、まあ放射能はいいです、放射能に汚染されたものについては国が責任を持ってやると強調して、最終処分場として国有林敷地を検討するとしています。
 一方で、放射性の安全基準以下の焼却灰について通常処理できるものまで全て国有林となると実際の処理が進まない。また、宮城県と岩手県のごみは汚染されていないので既存の処分場を利用させていただきたいと答弁をしています。
 しかし、農林水産の副大臣、筒井副大臣は、最終処分施設に関しては、環境省あるいは地方自治体から要請があった場合には前向きに提供する方向で考えていると、こういう答弁なんですが、何かみんなまちまちなんです。
 藤村官房長官は、三月十二日の予算委員会では、瓦れき処理に関しての関係閣僚会合を近日中に開き、調整させていただきたいと思うと、こういう答弁をしているんですけれども、何かみんな違うんですけれども、関係閣僚会議、藤村官房長官、退席してしまいましたけれども、これをやられて、最終的には統一した政府の見解は出たんでしょうか。
○副大臣(横光克彦君) 最終処分場として国有林を活用するという意見もございます。
 しかし、私たち環境省としては、まずは既存の施設を最大限活用していきたいということを考えておりまして、今、政府全体で同一行動を取るような取りまとめに今向かっているところです。
○岡田広君 是非、内閣の考えがばらばらでは国民は本当に、今回震災の対応がいろんな意味で遅れたというのは、やっぱり政権与党の対応が国民の皆さんから不信、不安になっているということが私はあるんだろうと思います。これはもう時間ないから話できませんけれども。しっかりやっぱり内閣で統一をして、この焼却灰、一番これから問題になってきますよ。そのときにどうやるのかということをやっぱり、幾つかの段階に分けるとか、これは決めていかないといけないと思うんです。
 これ最後に、時間ですから。三月十四日の日刊ゲンダイによりますと、民主党の一般廃棄物推進議連というのがあるということです。ここの会長が、この内閣の筆頭理事、大久保潔重会長でありますが、昨年十二月に環境省の政務官に申入れ書を手渡したそうです。自治体が難色を示し、被災地の瓦れき処理がなかなか進まない中、さっき話しました民間のセメント工場に協力をお願いするのが有効な手段ではないかと伝えたということです。貴重な情報をありがとうとして、環境省はセメント会社にヒアリングしたようでありますが、その後連絡はなかったということで、これは新聞報道です。こういうこともありますので、是非しっかりと対応していただきたいと思います。
 時間が来ましたので、終わります。
 どうぞ、答弁ありましたら。それで終わります。
○副大臣(横光克彦君) 今のお話、新聞報道は昨年の件ですよね。その後、今、セメント会社等との連絡を取りながら、違った形で、先ほど申し上げましたように、いろんな形をインセンティブを働かせる道を探りながら、セメント会社の協力をいただくように今進めております。
 それから、民間会社ではセメント会社だけではありません。製紙会社やいろんな、もっと言えば火力発電も瓦れき焼却に非常に大きな役立つわけで、そういったことも含めて民間企業の協力を要請してまいりたいと思っております。
○岡田広君 是非よろしくお願いします。
 岡田大臣、大変、公文書館について時間がなくなって、また次の機会にしたいと思いますので、ありがとうございました。
 終わります。
○委員長(芝博一君) 以上をもって岡田広君の質問を終了いたします。
 岡崎トミ子君。
○岡崎トミ子君 新緑風会の岡崎トミ子でございます。その前に民主党と言うのを忘れちゃいました。よろしくお願いいたします。
 まず、中川国務大臣にお伺いしたいと思いますが、所信の中で、新しい公共について語る中でですけれども、社会的包摂ということについて触れられました。そして、私は、菅直人前総理の時代に、雇用に加えて障害者や高齢者など、福祉や人権、さらに年間三万人を超える自殺対策の分野で、様々な関係機関、あるいは社会資源を結び付けて、支え合いのネットワークから誰一人として排除されることのない社会、つまり一人一人が包摂される社会ということについて力強く語っておられ、これは野田政権に引き継がれ、今、中川国務大臣としてこのことについて推進を表明されたのだというふうに思っております。
 私は、この継続をされたということは、今の社会を見てみますと、ちょうど先週でしたでしょうか、国会の方にホームレスの自立支援法、これが時限立法で十年なので、今年の八月にはこれが切れてしまうということで、是非これはあと五年間は続けてほしいというような要望もございました。
 私は、今、路上生活一万人と言われて、そして年々、毎年四万人が増えていると、しかもそれが若者に、女性に、外国籍の人たちに増えているという、そういう状況がありまして、私どもの民主党の市会議員の女性は、毎週、仙台市の駅のところにホームレスの皆さんたちに集まっていただいて、町の清掃ということで固まって集団で毎回それを行ってきた。あるとき、私も年末年始の炊き出しのときに参加をさせていただいて、そして、仕事を失ったけれども、もう一回仕事に就くことができた、そのことの感激を伝えられたときは大変うれしく思いました。年越しそばを食べながら、あるいはお正月のおもちを食べながら、そういう方々と直接お話を伺うということがいかに大切かということをそのときにも感じた次第でございます。
 議員立法で制定されましたホームレスのこの自立支援法につきましては、制度が必要だけれども、当面、何としても延長が必要だという、そういう要望があるということ、直接御担当ではないというふうに思いますけれども、やはり国の責任でということについても触れられておりました。社会的包摂についての御認識と、これからの取組方針についてお伺いしたいと思いますが、三月七日に、派遣村の村長であった湯浅誠さん、参与として内閣府で頑張っておられたのと、社会的包摂推進会議の室長でもいらっしゃった、その方が、私たちはいろいろなことを準備してやってきたので、今度は事業としてきっちりと事務的なことを推進していくことが大事なんだということを言われてお辞めになったという状況ですから、一区切りが付いたということにはなろうかと思いますけれども、しっかりそのことを引き継いで力強く推進していっていただきたいとも思いますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(中川正春君) 岡崎先生には、もうこの問題について、あるいはこの後質問が出てくると聞いているんですが、男女の共同参画の話、あるいは少子化の話、本当に大臣時代も含めてしっかり熱心に取り組んでいただいて御教示をいただいていること、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 その上で、社会包摂なんですけれども、御指摘のように、経済あるいは社会構造というのが非常に早いテンポで、あるいは厳しい状況の中で変化をしてきています。それだけに、その社会から排除される、ある意味では人間疎外という言葉も使われますが、そういう事象というのがどうしても我々のような成熟した社会であればあるほど大きく起こってくるということ、そのことが基本的にあって、これまでの社会包摂の取組があるんだということを認識をしております。居場所と出番、これをしっかりつくっていくということ、これに向けて私自身もしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
 昨年の八月には、具体的に、社会的包摂政策に関する緊急政策提言、これが取りまとめられまして、まず一番には社会的排除のリスクに関する実態調査をやろうということ、それから二番目にはパーソナル・サポート・サービス、これは個別的な寄り添い支援といいますか、そのモデル事業をやるということ、それから三番目にワンストップの相談支援事業、これを推進をしていくと、この具体的な事業をスタートさせております。二十三年度の第三次の補正それから二十四年度の当初予算案に経費を計上いたしまして、二十三年度分についてはもう既に着手をしていますけれども、関係府省と連携を取りながら、具体的なこうした政策を進めていきたいというふうに思っております。
 湯浅さんについては、本当にこうした方向性それから具体的な政策をまとめていく中で中心的にやっていただきました。三月七日付けで了承されて退任をされるということになりましたが、実質的には、パーソナル・サポート・サービスであるとか、それからワンストップ相談支援事業といった施策の実施にめどが立ったということで、一区切り付いて現場に戻られたいといいますか、そういう思いがあってのことだと理解をしております。しっかり道筋を付けていただいたので、これを受け止めながら、先ほどの具体的な政策を中心に私も頑張っていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
○岡崎トミ子君 被災地におりまして、仮設を回りながら、あるいは賃貸住宅で生活をされている方々から直接お話を伺いながらもそう思いましたが、野党の時代から貧困と困窮者の問題について民主党は取り組んできて、そして被災地の中で、こういう震災の後は殊にそうした人たちが増えてくるということは初めから分かっている、そういう状況でもございましたので、是非これからの実施の段階についてしっかりとお取組をいただきたいというふうに思っております。
 そして、この新しい公共の担い手としてのNPOの支援というのが大変重要だということを感じてまいりました。NPO法が改正されまして、新しいNPO支援税制は四月から施行されるという状況になっておりまして大変歓迎されております。この制度の改正のポイントでありますけれども、大変制度が使いやすくなったということで、手続が簡素化された、あるいは認定基準の緩和ということで、これまでの事業の中でなかなか、どこに寄附をしていっていいかよく分からないという人たちに向けても、各事業年度に三千円以上の寄附を平均百人以上から受け取ると認定のNPO法人になれるということや、設立五年未満の法人ですと、やはりこのパブリックサポートテスト、多くの市民の皆さんたちから広く、これはとてもいい法人だということについて認めてもらうというものですけれども、そういうパブリックサポートテストの基準を免除した仮認定を受けることが可能になったということや、認定法人や仮認定法人の寄附者は所得税の所得控除あるいは税額控除を選択可能にするということで、地方税と合わせて最大五〇%というようなことが決められましたり、NPO法人は二つ以上の県にまたがりますと法人の認証事務を内閣府から地方自治体へ移管すること、それから、事前の相談、認証・認定事務、きめ細かい監督が一元的に行われて自治体とNPO法人とが協働しやすくなっていくというようなことが決められて、これも大まかに言うとそういうことなんですけれども、これ、大変にすばらしいものができたというふうに言われております。
 しかし、新しい課題も見付かっておりまして、新しい制度を着実に実行する、そして、さらにそれを国民の皆さんに周知徹底する、更なる強化に向けてフォローアップが必要ではないかということで、玄葉担当大臣のときにも、フォローアップ、是非NPOの皆さんしてくださいという答弁のところで終わってこの震災になっておりますので、そこのところは大変重要だというふうに思っております。
 そして、私自身も、宮城県としてあるいは仙台市として、行政の方々だけではなくNPO法人の皆さんに集まっていただいたり、市民の皆さんに集まっていただいたりしてこの制度の内容について集会なども開いたところでございました。
 被災地における、私たち、復興計画を見てみますと、宮城県の場合には、最初の三年が大事というふうに言われ、復旧、復興のための三年間、もう一年過ぎてしまいましたので、あとの二年間どういうふうにしていくのかというときに、やはりこうした新しい公共という考え方の中で、自治体の人たちだけではなくて、多くのNPOの皆さんたちの活躍が期待されるところでございます。
 私は、党の仮設住宅の生活支援の担当になっておりまして、先ほども仮設住宅、回って歩いた話をいたしました。それは、最初は暑さ対策そして寒さ対策となって、これも十分ではありませんけれども、ある程度これで年末年始を過ごすことができた。少し落ち着いたところで出てきましたのが、やはり心のケア、精神的な不安定の状況と、それから仕事がないということで、仕事を創出していくという問題が大きな課題になって、その取組が始まっているところでございます。
 そこで、中川大臣は、宮城県の現地を視察をしてくださいました。この目的とその成果と感想についてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 御指摘のように、改正NPO法、あるいは税制がそれこそ画期的な改革ができたということで私も喜んでいるんですが、更にこれ充実することによって新しい公という考え方を進めることができるんでしょうし、しっかりこれ、認知といいますか、それぞれの活動体でこれを活用していただきながら、国民の中にその理解を深めていくということを頑張っていきたいというふうに思っております。
 その上で、私も、三月十七日の日だったんですが、二つありまして、目的が、この新しい公共というのとそれから男女共同参画を取組状況、現場でいろいろ皆さんのお話が聞きたいということでお邪魔をさせていただきました。
 石巻市においては、亀山市長から、東日本大震災以降の取組の状況も聞かせていただいたんですけれども、そのときにいわゆる石巻モデルと言われる社会福祉協議会とそれから石巻の災害支援協議会、この二つがうまく機能分担をしていただいて、社会福祉協議会としては個人のボランティアを中心に調整、受入れをやる、それから石巻の災害支援協議会の方はそれぞれボランティア団体を連携させてネットワークの中でやるということで、この二つと、それから消防とかあるいは行政等々を含めて、公の方の組織をうまく組み合わすことができて、その中で適切に機能分担が行われてきたというような、そういう状況も伺うことができました。
 これについて、今日もボランティアの皆さん、内閣府の方に集まっていただいて全国の大会を今やっていただいているんですが、しっかり次の防災計画に向けてそれを生かしていくというふうな体制も取っていきたいというふうに思っております。
 それから、仙台では、男女共同参画という視点から、特に女性の視点やニーズ、これを踏まえた災害対応をしておっていただく皆さんと話合いを持つことができました。指摘されたのは、先ほどの仮設住宅の中で生活を続けていくということ、それからもう一つは、仕事がなかなか思うように見付からないということの中から、DVの事例といいますか事象というのが今増えておりまして、社会で非常なストレスというのがやっぱり出てきているというような、そんな御指摘もいただきました。それを女性の視点からそれぞれのセンターでしっかり支えていって、適切に専門家にその話をつないでいくというふうな、そういう具体的なお話も聞かせていただいたということであります。
 そうした現場の話をしっかり踏まえた上で、これからの計画に是非生かしていきたいというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 仮設住宅でDVが増えているという報道が宮城県でも大きく取り上げられて、みんながそのことを知ることになりました。被災地の暮らしの中で、避難所、仮設で暴力を防ごうという気持ちは私も強く持っておりますけれども、女性、子供に被害が多くて、支援団体、対策づくり、実態調査というのがすごく大事になってまいります。
 この東日本大震災に関連して起きた女性と子供たちに対する暴力、性暴力相談支援、こうしたことが少しずつ明らかになっているという、そういう状況がございます。
 そこで、被災地における、また全国における女性に対する暴力の根絶、そのために何をするのかということは大臣のお仕事として大変重要だというふうに思っております。これまではパープルダイヤルを行って六万件というふうな件数が電話として寄せられましたし、その後を引き継ぎましたパープル・ホットライン、これは全国女性シェルターネットが継続再開したものでありますけれども、これは七か月の間に十万件そのアクセスがございました。つまり、これは潜在的になっていたものをやっと掘り起こした。その中には、十年間夫の暴力を受け続けて、それでもなお我慢し続け、やっと電話をしたという、そういう事例などもございまして、DVに関する対策の全国の集会が行われましたときに、分科会の中に次々そうした報告などがございました。
 被災の対応、DV、性暴力のフリーダイヤル、こういったことがこれからも大変重要だというふうに思いますけれども、これまでの相談事業の結果と政府の対応方針と女性に対する暴力に関する専門調査会の取組状況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 先ほどお話の出ましたパープルダイヤル等々の取組の中で出てきた案件、それぞれ深刻な状況というのが私たちにもしっかりと認識ができたということであります。
 そういうことを踏まえて、十二月の十七日に、いわゆる第三次の男女共同参画基本計画、これを閣議決定をいたしました。そんな中で、取組として、女性に対する暴力の予防と根絶のための基盤づくりをしていくということ、それから配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護等の推進、それから性犯罪への対策の推進、それから子供に対する性的な暴力の根絶に向けた対策の推進、それから売買春への対策の推進、人身取引あるいはセクシュアルハラスメント防止対策の推進、それからメディアにおける性・暴力表現への対応等々、一つ一つ項目が指摘をされたということでありまして、これを受けて、これからの具体的な対応に向けて、今その政策を推進をしているというところでございます。
○岡崎トミ子君 被害者の方がなかなか、自分が自立して働くことができるだろうか、生活できるだろうかという心配がたくさんあるわけですので、被害を受けた人たちの自立支援ということを応援をしていかなければいけない、その道筋を示していくことが大変重要だと思っておりますし、また、私たち自身もハローワークにつないで、ハローワークにも専門家の方がいらして、女性のそういう問題についてきちんととらえて、あるいは男性でも構わないわけなんですけれども、専門の方がいらしたらいいなということの要望もしているところでございます。
 今、暴力のことについて触れていただいた中で、私が大変気になっておりましたのが、長崎で起きましたストーカーの殺人事件でございます。昨年、男性から暴力被害に遭って、女性の実家に男性が押しかけて、母親と祖母が殺されてしまった。この事件は、警察庁が今月に再発防止策というのをまとめるなど取り組まれました。警察も三回警告をしたと。しかし、その三回の警告をしたにもかかわらず、結果としては、危機意識の不足とか、関係する県警との連携が不足していたとか、スピード感が欠如していたということが指摘されておりまして、この事件を受けての改善方針、再発防止策、しっかりと取組を進めていっていただきたいと思います。大臣、その点についてまず御報告をお願いします。
○国務大臣(松原仁君) 大変に、今委員御指摘のような課題を持った事案であります。長崎県西海市における殺人事件について、改めて亡くなられたお二人の御冥福をお祈り申し上げるとともに、御遺族の方々に心よりお悔やみを申し上げます。
 警察庁では、この事案を深く受け止め、この度の関係県警による事案の検証結果を踏まえ、先般三月五日に、同種事案の再発防止に向け通達を発出し、三月七日、更にその徹底を図るための全国会議を開催いたしております。
 具体的には、全警察職員に対する指導、教養を行い、この種事案については事態が急展開して重大事件に発展するおそれが大きいという特徴を再認識させるとともに、被害拡大の予防、未然防止のため、いかなる対応を取ることが最も迅速かつ適切であるかを常に意識させ、組織による的確な対応の徹底を図ります。
 また、この種事案の相談がなされた際には、最初の窓口、この最初の窓口が大事だと思うんですが、その段階で可能な限り早期に、委員御指摘のように、スピード感を持って被害者等に対し、ストーカー規制法や配偶者暴力防止法に基づいて警察がとり得る措置を確実にとるために、必要な証拠の確保等について教示し、その上でストーカー規制法に基づく警告等の措置を積極的に行う、このことを徹底するということにいたしております。
 また、被害者の中には、被害申告をためらう方が見受けられることなどから、その親族等の協力を得て、その親族等とともに被害申告を説得するなど、一歩踏み込んだ対応を推進してまいります。
 さらに、警察署長による積極的な指揮、警察本部による指導、支援のほか、事案が複数の都道府県にわたる場合には、あらかじめ全都道府県警察に設置した連絡担当官を通じて情報を確実に共有し、綿密に連携する。その上で、ストーカー規制法に基づく行政措置を行う場合に主導的にその調整を行う主管警察本部を決定することなどにより、迅速、的確な組織的対応を推進するというものであります。
 これに基づき、都道府県警察において適切に再発防止策が進められるものと考えておりますが、今後も国民の安全と安心を確保するため、ストーカー規制法を始めとする各種法令の積極的な適用など、この種事案の未然防止に対し全力を尽くすよう指導してまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。
 改善方針や再発防止策、その一つ一つを今のような状況で業務が行われたら、多分こうした問題についてスピーディーに、そしてきちんと女性が保護され、加害者がきちんと対処されるというふうな状況になるんだろうというふうに思うんですけれども、内閣部門会議でこのことが報告されましたときに、ワンストップで是非やってほしいと。
 私も、まず受付のところで帰されることが非常に多い、恋愛的な問題だとか人間関係の個人的な問題であるとか、訴えを熱心に聞いてもらえなかったというような状況がたくさんございましたので、今大臣が報告をされました、その窓口のところから大事なんだというふうにおっしゃってくださったことは私も同じ気持ちでいますけれども、その点、そこを受けたところからワンストップで責任を持って、そして署長のところまで上がっていったらきちんとした支援も届いていくということをやっていただきたいんですが、あのときにはその明快な答えはなかったんですが、大臣、是非そういう検討を進めるというお気持ちはございませんか。
○国務大臣(松原仁君) 今御答弁した中身に今委員御指摘の点も含まれているというふうに思っておりまして、どちらにしても複数の都道府県にまたがる場合を含めて責任を持って対応すると。そして、ある意味では一歩踏み込んで、いろいろな説得もして対応するということで指導してまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 ちょっとまた仮設のことに戻るんですけれども、仮設の人が、なぜその女性たちが暴力について声を上げないかということの調査をちょっとしましたら、被害者や加害者、警察官、自治体職員らが全員顔見知りの中で、丸く収めたいという思いが働くような、そういうような話も聞いてきたんですね。
 それで、ふだんからやはり自治体や警察や消防や自衛隊の職員や医療関係者や教員や相談員やNPOやNGOの支援者、女性や子供に対する暴力の防止と早期発見を適切に対応して、それを周知してトレーニングをしていくという、人材を育成していくということが、社会全体にとっても本当に、女性を守っていくという意味でも大切なことだというふうに思っておりますし、災害の影響によるDVや性暴力については実態がなかなかつかみづらいので、被災地の警察、医療関係者、男女共同参画センターの相談員の協力の下に定期的に被害状況の調査を行って、実態を把握して、復興計画に反映させていくということ、これが大事なのではないかという問題点は私自身も持っております。
 そこで、この長崎のストーカー殺人事件の被害者のお父さんが本当に絶望的な気持ちになったと、そして法律も変えてもらいたいと。なぜかというと、ストーカー規制法は、行政手続法のように、何かが起きると警告をして、何かが起きると警告をして、また起きて警告をしてということで、今回も三回警告が効かなかったというようなこともあるんですね。でも、取組の中で、確実に申告をしてもらって、そして逮捕される状況などもあった。あるいは、同棲をしていたときには、それをちゃんと、きちんと突き詰めて、相手の女性が暴力を受けたということを告白してくれたらDV法の適用になった。
 いろいろ警察も、こうしたい、ああしたいというふうに思いながら、ストーカー規制法、DV法のはざまにあったりして、なかなか取組の中で思うようにいかない悩みなどもあったというようなことがあれば、こういうふうに変えていってほしいとか、もし警察の中でありましたら、私たちもそれを受けて、あるいは民間の人たちと協力をしながら、法律の中にきちんと見直しに据えていきたいというふうに思っているんですけれども、そういう点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 今委員御指摘のように、この長崎の案件に関しては、実際その現場に被害者と加害者というんですか、いたときに、あざがあったり様々な現象があっても、自分は、片っ方が否認をし、片っ方も私は殴られていないというふうなことをおっしゃると、なかなかそれ以上進まないという壁があったわけでありますが、やはりそれは率直に説得をし、やっぱり真実を言っていただくような作業も必要でありますが、含めて、取組は踏み込んだことができるような環境も必要だろうとは思っておりますが、恋愛感情等のもつれに起因する暴力的事案の対応については、この種事案の特徴として、事案が急展開し、重大事案に発展する例も少なくないことから、現場において早期に被害の申告をしていただくべく、被害者の方に対して、今申し上げた点、制度について細かく御説明申し上げるとともに、ストーカー規制法や配偶者暴力防止法、住宅侵入はもとより、住居侵入、傷害等の刑法など、適用可能のあらゆる法令を駆使して、その事案対応に当たっているところであります。
 こうした対応の具体的な事例として、先般、複数県が関連する男女間トラブルに関し、関係県警察が綿密に連携して早期に被疑者を逮捕したという事例がありました。これは、平成二十四年二月二十四日、別れ話を発端に広島県内居住の男が包丁を所持し、所在不明となった旨の届出を受理し、関係県警察であった奈良、広島両県警が綿密に連携し、その翌日、交際相手の女性が居住する奈良県内で被疑者を発見し、銃刀法違反で現行逮捕しているという、これはうまく県警同士が連携を取れた事例でありますが、こういったこともあります。
 一方、委員御指摘のように、現行のストーカー規制法が施行され十二年を経過し、この間一度も改正されていないことを考えれば、運用上の問題点の有無等について都道府県警察から意見を聴取する必要があると我々も考えております。
 当該意見を踏まえ、意見を聞いた後、当該意見を踏まえ、警察庁において、法的問題を含め、ストーカーの被害者等の保護のため、いかなる措置が必要か検討をしていきたいと、このように承知しております。
○岡崎トミ子君 私たちも、きちんと分析をしまして、今後に生かしていくということを一緒にやっていきたいというふうに考えております。
 これまでの要望の中には、ストーカー規制法というよりはDV改正、これを是非、第三次を行ってほしいという強い要望もございます。そうした要望、提言を受け止めて、しっかりやっていきたいと私自身も思っているところでございます。ありがとうございました。
 被災地では、女性の仕事という問題でなかなかミスマッチで厳しいという、そういう報道が宮城県でも連日なされました。私自身は、女性雇用対策検討チームの担当をしておりまして、党の中で取り組んでまいりました。そのときのまとめなんですけれども、やはり多くの女性労働者が被災失業しただけではなくて、様々な事情から新たに仕事を求めなければいけない、そういう女性求職者が出ていると。現時点で多くの女性が求職活動中又はタイミングを待っているという状況にございます。
 この被災各地の求人、求職の状況を見てみますと、女性雇用の問題のミスマッチというのが一番大きいわけなんですけれども、それは、実際に私がこの仕事を求めている、しかしそこの職種のところでは求人が全くない、あるいは、女性の求職者が求める、自分が住んでいる県内の中には安定雇用が絶対不足をしている、そういうようなことが明らかになってきまして、この雇用のミスマッチの解消に向けた取組が急務であるというふうに思っております。それから、就労経験が少ない女性ですとか子育てを行っている、介護の必要がある女性など、特に女性が持っている課題についても同時に解決をしていかなければならないというふうに考えているところでございます。
 野田内閣になりましてからも男女共同参画会議が開催されまして、基本問題・影響調査会の専門調査会の方でもこうした問題についての報告もなされまして、総理大臣の方からも、インフラ復興など建設業を中心とする雇用創出に重点が置かれる中、被災地では女性の就業先の確保というのが大変重要な課題になっているという認識があるようでございました。
 そこで、質問でございますが、被災地の女性の雇用について、男女共同参画担当大臣として、重要性の認識と取組の方針についてお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 厚生労働省が三月の九日に発表しているんですけれども、震災被災地の現在の雇用情勢の中で、男女を分けて有効求人数とそれから求職数が出てきております。
 御指摘のように、そこで見ると、都市部では事務的な職業に女性が就きたいというところが圧倒的にあるんですけれども、ところが求人の方がないんですね。地方部では、この事務的職業もそうなんですが、食料品製造に就きたいということで、そこのところの求職が圧倒的に多いんですけれども、これ恐らく、被災前にそうした食品加工、特に魚関係の加工場というのがあって、それを一日も早く再建をさせるということにつながっていくことだと、そのミスマッチを解消するということになると。
 そういう産業政策をしっかり整えていって、まず仕事をつくるということ、これをやっていくということだと思っておりまして、それは復興という枠組みの中で一つ最重点に考えながら取り組んでいくというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 それを具体的に行っていくために、ジェンダー統計について第三次基本計画の中にも触れておりましたが、男女別の統計を取れるように、ハローワークで一部、被災県では行っておりますけれども、そのことは大変重要だと思いますが、それについてはいかがですか。
○国務大臣(中川正春君) 私も、この御質問が出るということだったものですから、そこのところを調べてみたんですけれども、これまで男女別の統計が全国的あるいは全国ベースではないということ自体がこれは間違っているというか、欠けている部分だと思います。早速に、そうした統計を出した上で、このミスマッチをどう解消していくか、特に女性の職場というのをしっかり確保していくといいますか、そういう部分について目を向けていくということをしていきたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 それから、防災における男女共同参画についてお願いをしたいと思いますが、この災害対策基本法、そのほかの施行令、災害対策基本計画の改定などの中に、全国にあります地域の男女共同参画センターあるいは女性会館を位置付けるということが重要だと考えますが、その点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) 中央防災会議の下では防災対策推進検討会議というのを今持っておりまして、ここが具体的に、首都直下型だとかあるいは南海トラフの震災というのは切迫感を持ってきておりますので、そういうものを前提にした総合的な対策の見直しというのをやっています。その中には、御指摘のように、女性の参画が必要だということで四名を登用しておりまして、一緒に参加をしていただいて、議論が進んでおります。
 昨年十二月の防災基本計画の修正に際しては、避難場所の運営における女性の参画の推進あるいは女性専用の更衣室や授乳室の設置、それから男女のニーズの違いへの配慮、こういうことに努めること等を盛り込んできました。
 問題は、地方でこれから防災計画を立てていく過程の中で、この女性を参画していただく、あるいはさっき御指摘にあったような男女共同参画センターや女性センター、これを連携をさせていくということが大切なんだと思うんですが、そこについては、今、地方の都道府県防災会議であるとかあるいは市町村における防災会議で、今の法律の枠組みでいくと充て職になっていまして、メンバーが、なかなかそれに対して女性がすぐに参画できるという枠組みになっていないということ、これがあります。なものですから、そこのところを、法律も改正をしていくということを前提にして、女性が参画をしていただけるような枠組みをつくっていきたいということ。
 それから、その前に、専門職や何かは、あるいは行政職や何かは女性の登用できますので、今の充て職であっても、だから、そこについては早速に通知を出して進めていくようにということで指示を早速に出させていただきました。この御指摘があるだろうということで、改めてそうした取組をさせていただきたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。前進の兆しが見えてきて、感謝したいと思います。
 最後の一問なんですが、少子化社会対策会議が決定しました子ども・子育て新システムの基本制度は、幅広い関係者が大きな目標に向けまして意見と利害の違いを乗り越えて合意していただいたというふうに思っております。子ども・子育て新システムの法案成立に向けて、是非頑張っていただきたいと思います。
 何よりもチルドレンファースト、これが民主党の考え方でありまして、この考えに沿ったものでなくてはなりませんが、例えば、障害を持つお子さんに対して丁寧で手厚い対応を行っている保育所が対応のレベルを下げなくてはならないようなことがあってはなりません。このチルドレンファーストの考え方に沿って今後の制度設計の具体化、運用が行われるべきことを確認したいと思いますので、その決意をお願いします。
○国務大臣(中川正春君) このシステムに対して、これまで深く関与していただいてつくり上げてきていただいたこと、感謝を申し上げたいと思います。
 法案をやがて提出をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 これは、今回のシステムでは市町村が関与をしていくということが前提になっておりまして、その関与の下に保護者自ら施設を選択をして、それで公的な契約を結ぶということであります。
 関与の仕方は二通りあって、一つは、市町村が全体の計画を立てていく、その段階でニーズを把握して、それだけの収容先といいますか、その施設の枠を決めるという、そういう過程の中でしっかり障害者の子供さんたちに対しての枠組みをつくるということ、これが一つ。
 それからもう一つは、具体的な親御さんが契約を結んでいく過程の中であっせんをしたり、ここの施設がいいだろうということであっせんをしたり、その中でアドバイスをしたりということで、具体的に施設とその親御さんの間に入って行政が関与をしていくということ。
 この枠組みをそろえてしっかり対応していくということになっておりますので、そういう意味では、非常にしっかりとした必要な保育が提供されていくという前提だというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございます。
 終わります。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして岡崎トミ子君の質疑を終了いたします。
 次に、江口克彦君。
○江口克彦君 質問をさせていただきます。みんなの党の江口克彦です。
 まず、岡田大臣に御質問をさせていただきたいと思いますけれども、民主党政権が標榜しています地域主権改革でございますけれども、これを本気で進めようとするならば、現在の霞が関中心の行政システムを思い切って変えて、改めて、地方のことは地方がその判断と責任で決定のできる行政システムに変えていくことが必要ではないかというふうに思うわけであります。
 これまでも地方分権の推進という名の下に数々の法改正が行われてまいりましたけれども、我が国の行政システムは依然として中央集権型になっているというふうに私は認識をしているわけでありますが、何が原因と考えているのか、どのように考えておられるのかということと、また、今のこの時代にふさわしい行政システムというふうに現在の中央集権型統治機構がいいというふうに思っておられるのかどうか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 基本的に、今の仕組みというのは中央集権ということが色濃くまだ残った制度だというふうに思っております。これを改革をして、国と地方が対等、協力の関係であるということを名実共に実現していくということは非常に重要なことだと思っております。
 あわせて、地方でできることは地方で、もっと言えば、基礎自治体でできることは基礎自治体で、そして、基礎自治体でできないことを現在でいえば都道府県が行い、都道府県でもできないことを国が行うと、そういった考え方に沿って全体の再構築をしなければいけないというふうに考えております。
 平成十二年に地方分権一括法が実現をして、国と地方が対等、協力の関係になることが明確になりました。そのこと自身は私は画期的なことであったというふうに思います。その後、民主党政権になりまして、地域主権戦略大綱に基づいて様々な取組を行っているところでございます。
 昨年四月に国と地方の協議の場が法制化されました。実質的な政策論議の場として、つまり、国と地方の政策論議の場としてこれは機能し始めているというふうに思っております。
 それから、義務付け、枠付けの見直しについても、既に一次、二次の一括法が成立しておりますが、今国会に三次の一括法を提出済みでございます。これも早急に御審議いただき、成立をお願いしたいというふうに考えております。そのほか、国の出先機関の原則廃止について、出先機関の事務権限のブロック単位での移譲に関する法案を今国会に提出すべく、現在調整を行っているところでございます。
 そういった様々な制度改革、これは法律を要することが多いわけですが、そういったことを行う中で、最初に申し上げた、地方でできることは地方でという本来の意味での地方分権改革をしっかり前に進めていきたいというふうに考えております。
○江口克彦君 もう一つ、今の中央集権型統治機構、政治体制、この国の形をどういうふうに岡田副総理は、大臣は考えておられるのかどうか。要するに、中央集権体制というものをどう評価しているのかということについてお答えください。
○国務大臣(岡田克也君) 中央集権型というのは、言わばキャッチアップ型の国といいますか、そういった国には適した制度かもしれません。効率的に先進国に追い付くと。しかし、もう日本はそういう状況ではございません、成熟した民主国家であります。そうであれば、なるべく分権化して、先ほど言いました、地方でできることは地方で決めていく、国は国でしかできないことをやるという考え方に沿って再構築をしていくことが重要であるというふうに思っているところでございます。
○江口克彦君 今、中央集権というのはキャッチアップ型だというふうに言われて、今はもうその中央集権という国の形というか統治機構は合わないというふうにお考えになっておられるというふうに思ってよろしいですね。
○国務大臣(岡田克也君) 基本的にそういうふうに考えております。
○江口克彦君 じゃ、その中央集権型の国の形をどういうふうに変えなければならないというふうに思っておられるんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) ここも先ほど申し上げたわけですが、基本的に、分権社会、その分権というのは、基礎自治体を重視、基礎自治体でできることは基礎自治体で行う、それでできないときに現在であれば都道府県が行うということであります。ここは都道府県かあるいは道州制かという議論は分かれる。その上で、そういったところでできないことを国が行うと、そういった考え方に基づいて再整理すべきであると。
 道州制については、いろいろな議論がございます。私は、これは国が一方的に決めることではなくて、やはり分権の議論をしているわけですから、地方がどう考えているかということも重要で、そういった地方、例えば都道府県、市町村が現在の中二階である都道府県というものをどう位置付けるかという、そういう議論も踏まえつつ、都道府県制を維持していくのか、あるいは道州制を導入するのかということについて議論していくべきだというふうに考えております。
○江口克彦君 今おっしゃったのは、サブシディリアリティーの原則にのっとってお答えになられたというふうに思うんですけれども、そういう国の形を変えるのを国民にただ任せるというふうな、そういう姿勢で国の形が変わる、すなわち、中央集権が駄目だというふうにおっしゃったんですから、国の形を変えるのに、ただ単に国民に任せるという、まあ国の形というのは大きな問題ですよ、変えるのは。そういうふうなときに、やっぱり国民に任せるということの、地域のことは地域からというサブシディリアリティーの原則だけでお考えになるのはいかがなものかというふうに私は思っておるということでございます。
 次の質問に移らせてもらいますけれども、また岡田大臣に御質問をさせていただこうというふうに思いますが、野田内閣は、消費税増税のためには行政改革を進めることが前提というふうなことに考えておられるわけでありますけれども、野田内閣の目指す行政改革は具体的に何をすることなのか。無駄削減と言いながら、結局、公務員の給与削減や定数削減しか、まあ私からすればしていないんじゃないかというふうに思うんですけれども、これだけが行政改革というふうにお考えになるんでしょうか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 行政改革の目的は、私は大きく言って二つあると思います。一つは、そういった無駄を削減し、政府を効率化していくこと、もう一つは、政府がより良く機能するために改革していくこと、その両面があるというふうに考えております。
 その無駄を削減することの一環として、総人件費の削減ということに現在取り組んでいるところでありますが、もちろん、それ以外のことをこの政権交代以降いろいろ成し遂げてきたこと、是非そこは委員にもお認めをいただきたいと思います。三回の事業仕分を行いまして、無駄の削減を行ってまいりました。
 あるいは、この国会に独立行政法人や特別会計改革についての法案を提出をするということにしておりますが、それぞれの改革、これは御説明すれば長くなりますが、例えば独法であれば、国からの一般会計から三兆三千億程度の支出があったところを三千億以上減らしたということでございます。独法の数も減らしますけれども、そういう金額も減らす、あるいは二兆円程度の国庫納付も行ったということでございます。そういう改革は進めているところでございます。
 特別会計につきましても、社会資本整備特別会計、かつての道路特別会計などはなくなりまして、一般会計に統合されたということでございます。基本的には税金は、特会に直入するということではなくて、一般会計を経由して必要に応じて特別会計に配分されるという原則も確立したところでございます。
 そういう成果についても是非御認識をいただければ有り難いことだと思います。
○江口克彦君 行政改革に重要な視点は、国と地方が地方の役割分担を明確にすることと、それから、国、地方を通じた行政の簡素化、効率化であるというふうに私は思っています。国がスリム化しても、地方がいたずらに肥大化しては私は意味がない。国、地方を通じた行政のスリム化のためには、国と地方の役割分担を明確にし、国は国が本来果たすべき役割に集中し、地方のことは地方に思い切って任せることであり、そのための究極の手法は、私はやっぱり道州制だと思うんですね。
 道州制についての見解はどうなのか、先ほどちょっとお話しいただきましたけれども、もう一度、そのお考えをお話しいただきたいのと、岡田大臣が考えておられる道州制はどのような道州制を言っておられるんですか。中央集権型道州制を言っておられるんですか、それとも地域密着型の地域主権型道州制を言っておられるんですか、連邦制型道州制を言っておられるのか、どういうふうな道州制をもって道州制、道州制、道州制と言っておられるのか、ちょっと教えてください。
○国務大臣(岡田克也君) まず、私は基本的に道州制論者ではございません。したがって、どういう道州制をという御質問ですけれども、むしろ江口委員のお考えを聞かせていただいた方がいいのかなというふうに思っております。
 私は基本的に、基礎自治体を強くすると。基礎自治体を強くすれば、当然都道府県の役割というものが次第に中途半端な形になってくると。大阪都構想など、つまり、政令指定都市と都道府県との関係というのが今議論になっているわけですけれども、まさしく政令指定都市並みの権限をある程度の人口のある市が持つことになれば、都道府県の役割というのはかなり中途半端になるわけで、そのときに都道府県というものをもっと大きくくくるという話は当然出てくると。そこに、国の権限の中で、国でしかできないこと以外のものも移していくということは当然考えられることであるというふうに思います。
 ただ、物事の順番からいきますと、やはり基礎自治体を強くするということが非常に重要で、ここが残念ながらまだそこまで至っていないわけですから、そこをどういうふうにして進めていくのかという議論もしっかり行っていかないと、道州制をつくればいろんな問題が全て解決するというものではないだろうというふうに思っております。
○江口克彦君 私の考え方では、地域主権型道州制をやれば基礎自治体は強くなるんですよね、強くなるんです。そういうこの地域主権型道州制というものを、あるいはまた道州制について、自分は、私は道州制論者でないということは、橋下徹市長の道州制について反対だということですね。
○国務大臣(岡田克也君) 私は、それぞれ個人の意見に賛成か反対かを言う立場にはございません。ただ、民主党としては、基礎自治体重視ということは従来から申し上げてきたし、マニフェストにもそのことを明らかにしているところでございます。
 ただ、だから道州制が反対だというところまで言っているわけではなくて、やはり基礎自治体を強くすることがまず重要であると。その後の制度設計については、これはいろいろな議論があり得るというふうに考えているところです。
○江口克彦君 道州制も、先ほど申し上げましたようにいろいろな道州制がありまして、ですから、基礎自治体を重視する道州制というものもあるわけです。
 私の言っている、地域主権型道州制という、主張しておりますその考え方は、これは二〇〇六年の歳出ベースにいたしますと、国が一五%、それから道州は三五%、そして基礎自治体は実に五〇%という非常に大きなウエートを占める。基礎自治体を非常に重要視する、あるいはまた基礎自治体を重点に置いた道州ということになるわけで、もし基礎自治体は基礎自治体というふうに、基礎自治体をまず強化することが大事だというんだったら、その地域主権型道州制に賛成をしてくださいよ。
 次に移りますけれども、はい、どうぞ。
○国務大臣(岡田克也君) 私、非常に難しいと思うのは、基礎自治体がある程度の規模にまでなって、そしていろいろな役割を果たせるということであればいいと思うんですが、町村の中にはなかなかそういう基礎体力を欠いたところもございます。
 そういうところと、そして、都道府県がなくなって州ということになると、その間がうまくつながるのかどうかと。基礎自治体が自立的にかなりのことをこなせるということであれば州との役割分担はできますが、基礎自治体に政令指定都市並みのものもあれば、小さな町村もあると。それ全体を大きな地域で一つに州にくくるということが果たしてうまく、何といいますか、組織としてやれるのかどうか、私は必ずしも確信が持てないところであります。
○江口克彦君 改めていろいろと言い訳をされておられますけれども、橋下徹市長の道州制について反対をされているということはよく分かりましたけれども、私の同じ質問に対して、後藤副大臣、お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(後藤斎君) 基本的には、今、岡田副総理がお話をしたように、できるだけの基礎自治体に権限を移譲しながら地域の自主性をプラスにしていくということがベースだというふうに思っています。
 ただし、先生も御案内のとおり、平成二十二年の六月二十二日に地域主権戦略大綱をまとめた中でも、「地域の自主的判断を尊重しながら、いわゆる「道州制」についての検討も射程に入れていく。」ということは明示をさせていただいています。そういう意味では、道州制の議論を排除しているわけではなく、まず優先順位として基礎自治体をもっと強くしていくということを対応しているということで御理解をいただければというふうに思います。
○江口克彦君 基礎自治体を強化する、基礎自治体を強化するとおっしゃいますけど、中央集権のままで基礎自治体は強化できないんですよ。それはよく皆さん方御理解いただかないと、副大臣ともあろう方がそのことがお分かりにならないというのは、もう私としては質問する気にもならないんですけど、まだ時間がありますので質問させてもらいます。
 いや、もういいですよ。もういいです。
○国務大臣(岡田克也君) 先ほど委員がおっしゃった、橋下市長に反対であることがよく分かったという言い方は、これは私はそういうことは言っておりません。ですから、何か私の言っていることを違う形で言われたことは、私はいかがかというふうに思っております。そういうことは私は言っておりませんので。
○江口克彦君 要するに、自分は道州制論者ではないということを言われたわけですね。それは議事録見てもらったら分かりますよ、ちゃんとおっしゃったんだから、道州制論者ではないと。ということは、道州制は私は好みじゃないということを言っているわけですね。賛成ではないということを言っているわけじゃないですか。
 それはともかくとして、次に、同じような質問してももうしようがないですから、古川大臣に御質問をさせていただきますけれども、国家戦略担当と称した大臣までいるのに、民主党政権には、この国の形をどのようにしていこうとしているのか、どのような方向を目指そうとしているのか、理念が見えないんですよ。これは、参議院の本会議でも私、代表質問でも野田総理に言ったら、答えてくれなかったんですよね。道州制の導入にも消極的な印象を私は今もまた受けたわけでありますけれども。
 民主党政権はどのような国家戦略を描いて、その中で道州制はどのような位置付けになるのか。もう自民党さんもPT始めましたよ。公明党さんもPT始めましたよ。要するに、民主党さんだけが道州制に対して、いや、岡田大臣のおっしゃる道州制論者じゃないという、こういうお話がまかり通っているわけで、その程度の認識でよろしいのかどうかということを、古川大臣、ちょっと教えていただきたいんです。
○国務大臣(古川元久君) この点は先ほどから副総理や後藤副大臣もお話をしておられますけれども、民主党は政権交代、一つやっぱり中央集権から地域主権の国家へということを、明確な大きな国の形を変えていくということを位置付けているわけです。
 この地域主権の国をつくっていくと、これは政権交代の一丁目一番地だということで、国家戦略の担当大臣とは別に地域主権の担当大臣というものを置いて、それこそ地域主権戦略会議というものをつくって、先ほどから名前が何度も出ておられました橋下当時知事、今市長ですけれども、メンバーとして加わっていただいて、地域のことは地域でやっぱり自主的に決めていただく、これは単に権限だけじゃなくて責任もきちんと持っていただくような、やっぱりそういう形をつくっていこうということで、地域主権戦略大綱もまとめて、その中で、先ほどから議論が出ている道州制についても、これは地域の自主的な判断を尊重しながらいわゆる道州制についての検討も射程に入れていくと、これは政府としてもちゃんと閣議決定もしているわけでございます。
 そういった意味では、まずはやっぱり地域の下での議論や、あるいは地域での連携。私は、先ほどの副総理と江口議員の議論を聞いていて、言っていることはそんなに違わないんじゃないかと思うんですよね。究極の形が道州制だというふうに江口議員もおっしゃっているわけでありまして、その究極の形の道州制に至る過程としてはやっぱりプロセスを踏んでいかなきゃいけないわけでありまして、そのプロセスを踏んでいくところを強調しておられるのが岡田副総理で、プロセスよりも最後のところを強調しておられるのが江口議員じゃないかなという感じがいたしました。
 ですから、私どもはそういった地域の自主性、地域が自立していく、やっぱりそういう国の形にしていく。そうしたところから、例えば成長戦略でも特区制度というものを、総合特区というものを設けて、かなりこれは今までのかつての特区と違って、国と地方が協議の場もつくったりして、地方が望んでいるような規制とか様々な仕組みを、手続とかそういうものも、地域の要望に応じてそこは解除していく、あるいは使いやすいようにしていこうと。そして、地域が自主的に様々な新しい取組をしていただく。これまでのような金太郎あめの、東京の形を全国につくるんじゃなくて、それぞれの地域が自分たちの創意工夫と、そして自らの意欲と責任でもって様々なトライをしていただく。それを国としても支援をしていって、そして新しい国の目指すべき形がいろんな地域の取組によって実現していくような、そういう国家をつくっていきたいと。
 ですから、地域主権は、これは担当大臣でもってきちんとやると同時に、そうした取組を国家としても支えていく、そうしたものを私は国家戦略担当大臣として推進をしているというところでございます。
○江口克彦君 古川大臣とは長いお付き合いですけれども、さすが大臣になられると古川レトリックを使われて巧みにお話を、御答弁をいただいて、話の内容よりもレトリックに大変感心をいたしました。
 ちょっと一言岡田大臣に申し上げておきますけど、二〇〇〇年に民主党に地域主権、道州制推進本部というのがあったのを御存じですか。
○国務大臣(岡田克也君) 名前は聞いた記憶がございます。二千何年ですか。
○江口克彦君 二〇〇〇年です。
○国務大臣(岡田克也君) 二〇〇〇年。ただ、私、その中身は余り記憶にございません。
○江口克彦君 そのときの本部長は誰だったか御存じですか。
○国務大臣(岡田克也君) 覚えておりません。
○江口克彦君 それだから、道州制についての理解も十分ではないということの証左だと思いますね。鳩山由紀夫先生ですよ、鳩山由紀夫さんが本部長だったんですよ。そういうようなことからして、要するに、岡田大臣は道州制についても食わず嫌いで勉強されていないということがよく分かったんですけれども、本当にこれからの国を考えると、中央集権体制というものを、これを本当に国の形を変えなければとんでもないことになるという喫緊の課題だという認識を民主党政権の、しかも政府の方々は思っていただかなければならないと思います。
 最後に、後藤副大臣に、本当は岡田大臣に締めてもらいたかったんですけど、後藤副大臣に最後締めていただきましょう。
 民主党政権は、今も申し上げましたように、道州制に対して極めて消極的なんですね、というふうに私には感じられる。そもそも今の内閣で誰が道州制についての責任なのか、道州制を担当するスタッフは何人いるのか、道州制の導入について国民的な議論を惹起するような取組を行っているのか。あるいはまた、税と社会保障の一体化については、その必要性を説明するため閣僚が手分けして全国を行脚しているようですけれども、道州制の導入についてはもう、言ってみれば道州制論者じゃないという人が副総理なんですから、まあしようがないんですけどね。そういうふうなことに積極的に、この道州制についていいとか悪いとかという議論を巻き起こそうというか、とにかく中央集権という国の形を改めるためにはどうしたらいいのかというようなことをもっと国民に訴えるべきだと、そういうふうな活動をするつもりというか、するお考えはございますか。
○副大臣(後藤斎君) 先ほど来御議論がありますように、地域主権戦略担当大臣としたら川端大臣が、先ほど副総理からも御答弁がありましたように、国と地方の協議の場の部分、義務付け、枠付けの見直し、条例制定権の拡大、そして税制改革の問題、さらには一括交付金の問題、この中で、税制改革についてはまだいろんな議論があるので丁寧に対応しなければいけないという部分もありますが、できている部分もたくさんあるというふうに是非御理解をいただきたいと思いますし、また、道州制専任者ということではございませんが、繰り返しになりますが、地域主権担当大臣としての川端大臣がその任の一部を担っているというふうに考えております。
○江口克彦君 最後に一言。
 岡田大臣に、是非二〇〇〇年の地域主権、道州制推進本部、鳩山由紀夫さんがどんなプロジェクトを組んで、どんなそのレポートを出しているか、是非勉強をしていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして江口克彦君の質疑を終了いたします。
 それでは、引き続き、浜田昌良君。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 本日は、原子力発電所の規制、特に再稼働問題、ストレステストの検証について大きな議論になっておりますので、その件について質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初でございますが、お昼どきで申し訳ございませんけれども、班目委員長が、先般三月十九日、このストレステストの問題で、伊方原発については安全委員会で検証するのは時間的に困難だということを発言されたというのが新聞で載っています。これは四月一日から規制庁が発足するという前提だったと思いますけれども、本日の新聞では逆に、民主党の城島国対委員長が、規制庁の四月一日発足はもう断念するという発表も載っておりました。
 この伊方原発の今行っているストレステストの検証は安全委員会で行うのかどうなのか、これについてまず細野大臣からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細野豪志君) 伊方は、まだ原子力安全・保安院の方での評価が終わっていないというふうに承知をしております。ですから、安全委員会の評価というのは保安院のものが終わった後にやるということでございますので、まだその段階にはないというふうに思っております。
 規制庁については、できる限り早期に、やはり推進側と分離をするというのは、これはもう最低限の一歩だというふうに思っておりますので、御審議をいただいて発足をさせたいというふうに思っておりますが、もうそれは私どもの思いでございまして、その伊方については、どういった段階でこの安全委員会の方に保安院の方から来るのかという状況を見極めた上で判断をしていかなければならないというふうに思っているところでございます。
 客観的な評価をしっかりしていただかなければなりませんので、そこは私の担当大臣としての役割を越えますので、そこは、どういった時期にどういった評価をしていくのかということについては安全委員長と相談をしながら、取り計らいについてのみの部分で私も関与しなければならないというふうに思っているところでございます。
○浜田昌良君 ただ、保安院の方では、この三月十九日に開かれた専門家による意見聴取会で、妥当とする審査案を公表しまして、近日中に送ってこられるだろうというのが、今までの、大飯の原発の手続から考えれば見えているわけですね。そういう意味では、余り中途半端な状況でどこがするしないという発言されるのは私は余り良くないと思いますけれども、班目委員長、こういう発言って、ちょっと軽々じゃないですか。
○政府参考人(班目春樹君) ただいま細野大臣からも答弁がございましたように、伊方三号機の件に関しては、確かにマスコミでは何か保安院の審査が終わったとかという、出ていますが、原子力安全委員会としては、その結果について何ら報告を受けていないという、そういう状況だということを是非御理解いただきたいと思います。
 したがいまして、現段階でどのようにするかということについては、原子力安全委員会として全く決められる状態じゃないということでございます。
○浜田昌良君 決められる状態じゃないという発言ならいいんですけれども、原子力安全委員会で行うことは、持ってくることはあり得ないという発言ですよ。こういう発言をされたんですか。
○政府参考人(班目春樹君) あり得ないとまで発言したかどうかまでは、ちょっとちゃんとした記憶がございませんが、そのような状況にはならないであろうというふうに考えているというふうに発言したんだろうと思っております。
○浜田昌良君 ならないであろうということですけれども、今日、先ほど言いましたように、城島国対委員長は四月一日は困難と発言されて、昨日の予算委員会でも確認しましたが、本来規制庁で行う予算についても一部他の省庁に移し替えて実施するという準備は始まっているわけですよ。つまり、四月発足はもう困難というのが常識なわけですよ。
 そういうときにおいて、そういう場合でも日常の業務は淡々とやっていくのが行政ですから、できなかった場合にはどうするということも踏まえて、ちゃんと念頭に置いておられるというのが本来大臣なり原子力安全委員長の職務じゃないですか、まず。
○国務大臣(細野豪志君) 今、浜田委員御指摘のように、法律は出させていただいていますので、何とかできるだけ早期に新しい規制庁を発足をさせたいというふうに思っております。
 その一方で、日々の行政というのは、もうあらゆる事態に対応すべくしっかりと備えておかなければなりませんので、その役割という意味では原子力安全・保安院もそうですし、原子力安全委員会も法的な役割を与えられておるわけでありますから、そこは非常に重要な御指摘だと。すなわち、そういう体制を常に取っておかなければならないというふうに考えております。
○浜田昌良君 是非そういう体制を取っていただきたいんですけれども、その点でもう一点お聞きしたいのが、原子力安全委員会の三名の委員が四月十六日に任期満了になるはずなんですよ。久木田豊さん、久住静代さん、小山田修さん、五名中三名ですが、これについての同意人事、どうされますか。
○国務大臣(細野豪志君) 確かに、三名の委員が本年の四月十六日に任期満了を迎えるということになっております。
 原子力安全委員会の委員につきましては、原子力規制庁の発足までの間に空白期間が生じることは、これは望ましくないというふうに思いますので、新たな原子力規制体制の構築に向けた法律案の審議状況を、できるだけ早く御審議いただきたいというふうに思っておりますが、それを見ながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 空白は決して生じないようにしていただきたいと思うんですが、実態面で、今、別の件の国会同意人事案が示されていますけど、入っていないんですよ、この後任案は。どうされるんですか。
○国務大臣(細野豪志君) 今の段階では、原子力規制庁という法案を出させていただいておりまして、できるだけ早期に発足をさせたいというふうに思っております。
 その際は、これはIAEAの様々なアドバイスの中でも日本政府に言われているところでありますけれども、安全委員会と原子力安全・保安院の役割が明確になっていないと。お互いに、まあ言うならば役割がきちっと、言うならば、分担をされて規制ができているとなかなか言い難い状況が続いておりますので、その体制はこうした改革の中でできるだけ早期に一元化という形で解消する必要があるというふうに思っております。
 したがいまして、その法案審議の状況を見極めながら、どうやれば空白期間なく行政として機能させることができるか、そこは見極めてまいりたいと思っているところでございまして、今まさにその状況を見極めている最中ということでございます。
○浜田昌良君 四月十六日までにこの法案が成立するという可能性は本当少ないと思います。十六日よりも以降に、十七日以降に法案成立になった場合には、この後任の委員の同意人事はされるんですか。
○国務大臣(細野豪志君) 何度も同じ答弁で恐縮でございますけれども、三月これから後半に入ってくるわけでありますけれども、できるだけ早期に審議に入っていただいて規制機関を強化をしたいというふうに思っておりますので、その審議の状況を見極めながら判断をしていく必要があると考えております。
○浜田昌良君 なぜこれだけしつこく言っているかというと、実態的には私はもう四月中は難しいと思いますよ。そういう中にあって、とはいってもストレステストの検証は、遅れれば、原子力安全委員会はそうなっているわけですから、そのときに委員がいない、空白になっている、よって検証もできない、そんなことは避けなきゃいけないですよね、どう考えても。
 そういう意味では、それなりに同意人事ですから一定の野党への根回しを含め要るわけですから、そういう手順はちゃんとやっておかなきゃいけないですよと。四月十六日って、そんなに時間がないわけですから、そんなに残っている時間はないんだから、余り四月一日のこの法案にこだわってそういう事態が生じないようにまず決意を言ってください。
○国務大臣(細野豪志君) こうした安全委員会の同意人事というのは国会の御承認をいただくということが大前提になりますので、その重要性については十分承知をしております。
 したがいまして、法案の審議をできるだけお願いしつつ、それはもう空白というのがあってはなりませんので、そのことについては、今おっしゃったような御懸念が現実のことになることがないようにしっかりと取り計らってまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 よろしくお願いしたいと思います。
 もう一点、班目委員長が二月二十日の記者会見で、ストレステストの一次評価を定期点検の運転再開の可否と結び付けるのは政府の判断であって、安全委員会の判断ではないと、こう発言されましたよね。
 そうしますと、一方で、七月十一日の三大臣合意というのがあるわけですね。これには、定期検査で停止中の原子力発電所についての運転可否の判断を一次評価で行うと、こう書いてあるわけですよ。この三大臣の申合せは安全委員会としてはおかしいという判断なんですか。
○政府参考人(班目春樹君) もう何回も申し上げていますように、総合的安全評価というのは、これは一次評価と二次評価と分けてやるという計画が示されて、その計画自体は安全委員会としても了承したものでございます。
 一次評価を定期検査中のプラントの再稼働の判断材料にするというのは、これは三閣僚等で決められたことでございまして、これにつきましては、原子力安全委員会としては何か物を申す立場ではないというか、物を申す気はございません。
○浜田昌良君 物を申す気はございませんという何か奥歯に物が挟まったような答弁をされたんですが、しかし、この三大臣の紙には、具体的には原子力安全委員会の要求を受けと書いてあるんですよ。次のような安全評価を行うと、安全委員会による確認の下、評価項目、評価実施計画を作成し、これに沿って事業者が評価、ストレステストを行って、その結果について保安院が確認し、さらに安全委員会はその妥当性を確認すると。ここまで、安全委員会の要求に基づいて作られたのがこの三大臣の紙じゃないですか。
 それを自分たちが意見を申し述べるものはないという、全くこの紙は我々は関知しないというのはおかしいんじゃないの。
○政府参考人(班目春樹君) まず、順番を追って御説明いたしますと、今回の発災以降、原子力安全・保安院の方では緊急安全対策とかあるいはシビアアクシデント対策等々を取られた。これはよく承知してございます。それはそれなりに安全性の向上をさせる方向であろうということも、これはある意味では評価をいたします。
 しかしながら、原子力プラントの安全性の評価というのは、対策を個別に取ればいいというものではなくて、総合的に評価しなければいけませんよということを原子力安全委員会としては言い続けてきたところでございます。そのことを原子力安全・保安院の方に要請した。要するに、総合的安全評価というのをやってくださいよというのを要請したのが七月六日の文書でございます。
 その後、いわゆる三大臣ペーパーとか、あるいは保安院の方からの計画書というのが出てきたというわけでございまして、保安院の計画書というのはそれで妥当であろうというふうに了承はしてございますけれども、安全委員会の方で定期検査中のプラントの再稼働の可否について判断しますと申し上げたことは一回もないはずでございます。
○浜田昌良君 今、班目委員長が再稼働の可否について安全委員会が行うということは一回も発言をしていないということですけれども、そうしますと、今のストレステストの結果、保安院が確認をして、さらに安全委員会が確認して、今度、閣僚が政治的判断をするとなっていますけど、技術的な内容は一体誰が責任を持っているんですか。これは大臣にお聞きしたいんですけど。
○国務大臣(細野豪志君) 技術的な問題について、最終的なこのストレステストの確認の責任者は誰かと問われれば、それは原子力安全・保安院ということになろうかと思います。
 ただ、その評価というのは、安全委員会の様々な見解も踏まえてなされるものであるというふうに考えます。
○浜田昌良君 技術的な責任は保安院が担っているという答弁がありましたが、でも、この七月十一日の三大臣の紙には、原子力安全・保安院による安全性の確認について、理解を示す声もある一方で、疑問を呈する声も多くと、国民、住民の方々に十分な理解得られているとは言い難い状況にあるというのが前文にあるわけでしょう。
 つまり、だからこのこういう仕組みをつくったんじゃないですか。保安院だけじゃ駄目だと。だから、法的には関与が認められていない安全委員会をわざわざ関与させた紙がこの紙ですよね。本来、定期点検の再稼働には安全委員会は絡まないんですよ。それを、そうさせないと国民が納得できない、だから安全委員会を絡ませたのに、安全委員会の委員長は、私は関係ないと。しかも、結局、技術的責任の最終責任は保安院のまま。
 何ですか、この三大臣の紙は。全く意味がないじゃないですか。
○国務大臣(細野豪志君) 班目委員長がずっと終始おっしゃっているのは、再稼働の判断をする権限そのものは安全委員会にないということを言っているわけであります。それはもう安全委員会というこの法的な位置付けからいって、委員長が言われていることは決して間違ってはいない、正しいというふうに思っております。
 今回のこのストレステストなんですが、もう一つ実際の関与をしていただいている機関としてはIAEAがございます。ですから、保安院の例えばこれまでの審査の在り方、再稼働についての取組というだけでは国民の皆さんがなかなか安心をしていただける状況ではないということを踏まえて、再稼働についての安全性の確認については国民、住民の方々に十分な理解が得られているとは言い難い状況にあると、確かにさっきお引きになった、このことを踏まえて、ストレステストを再稼働の可否の判断とするものとしたものであります。
 そして、そのときには、やはり保安院単独ではなくて、安全委員会の評価もいただいて、IAEAの御意見もしっかり踏まえた上で再度確認をするという作業を取ったというものでございます。
○浜田昌良君 IAEAが関与することはいいことと思いますけれども、別にIAEAはこの紙には書いていないんですよ。
 だから、私の考えは、保安院がそれだけ信頼を失墜した、確かに規制と推進と両方の機関があるのはおかしい、だから安全委員会が技術的内容については責任を持っているんですという、なぜそういう体制になっていないんですか。
○国務大臣(細野豪志君) そこは、やはり安全委員会の法的な位置付けというのは、これどうしても踏まえてこうしたものはつくらざるを得ないというところがあるわけです。
 実は、二〇〇七年にIAEAは日本に来ておりまして、IRRSという実質的な勧告をしております。その中で、原子力安全・保安院と原子力安全委員会の役割について、十分な整理ができているのかということについて実質的な疑念を呈しております。それを実質的に当時の、二〇〇七年でございますので、我々が政権を託される前でありますけれども、当時の日本政府は、実質的には、言葉を選ばずに申し上げると、無視する形でここまで来たわけでございます。そういった意味では、依然その役割が十分に整理し切れていないと。すなわち、安全委員会というのはどこまで権限を持っているのかということについて十分整理し切れていないというふうに国際的には少なくとも思われていると。
 国内的には、法にのっとって安全委員会がやり得ることというのは、これは限定されておりますので、その中でやらざるを得ないという今の日本の原子力の安全規制行政のこのありよう自体は、現状こうあるということは御理解をいただきたいと思っております。これがいいとは思っておりません。これはいいとは思っておりませんので、一元化をして、もっと強い権限を持った、そして客観的にしっかりと評価をして国民にも理解をされるような体制をできるだけ早くつくらなければならないというふうには思っております。
○浜田昌良君 現在の規制の体系はそうなんですよ。理解しています。おかしいんですよ。おかしいがゆえに、この三大臣は、わざわざこの括弧書きで書いてあるんですよ、「(現行法令では関与が求められていない)原子力安全委員会による」という、これが重要じゃないですか。だから、この紙は意味があったわけでしょう。せっかくこの紙を作っておきながら、関与が十分させていないという現状がおかしいんですよ。ここまで書いて、三大臣が決めたんだから、班目委員長が、日本のアカデミアが、保安院じゃなくて、定期点検の再稼働については一〇〇%我々がチェックをして、証明しますという体制を取るための一歩がこの三大臣の紙だったんでしょう。それが何となく結局保安院が責任持っている、それじゃ国民納得しませんよ。それは是非、これからまだ大飯の結論、これから伊方の結論、規制庁は私遅れると思っていますから、まだまだ安全委員会の役割が残っていると思いますので、そういう思いで班目委員長には取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、逆に、具体的にお聞きしたいんですが、安全委員会では七月六日に総合安全評価の実施という紙をまとめられました。これについては私は評価しています。原発事故があった、これについては今までの規制が十分じゃなかった、よってロバストネスということをもう一遍確認しようということで紙を作られた。
 その中で、その観点からこういう流れが始まったわけですけれども、既に大飯の原発については、保安院の確認も終わって、安全委員会でも委員会を開いて、大体検討も終えられたと聞いていますけれども、この大飯の原発の一次評価において国民の一番の関心は何かというと、あの福島の原発事故の検証結果が少しでも踏まえられているようになっているんだろうかと、このストレステストの一次評価において。それが非常に不分明なんですよ。保安院に聞くと、一部入っている、入っていないと言うし。日本のアカデミアの、原子力の専門家から見て、一次評価のストレステストの大飯の結果を見たところ、十分に福島の事故の検証は踏まえられたと思っておられますか。
○政府参考人(班目春樹君) まず第一に、原子力安全委員会ではまだ確認の文書を取りまとめ中でございますので、まだ終わっていないということはもう一度申し上げさせていただきたいと思います。それから、今回の事故の検証結果なるものも、まだ十分終わっていないというふうに考えてございます。
 そして、現在、安全委員会の方で確認作業をしている一次評価の保安院の結果というのは、これは十月一日付けで出された事業者のものの評価という位置付けであるというふうに聞いてございます。したがって、私どもとしては、一次評価というので今回のいろいろな事故の教訓というのが全て盛り込まれているとはやっぱり考えてございませんので、今後も継続的に、そういうことを含めて評価を続けていただきたいと思っているところでございます。
○浜田昌良君 全てとは言いません。主なもの、特に今回の福島の事故を踏まえて、こういう点については最低限踏まえられているという点は何かあるんですか、それとも全く何も踏まえられていないということなんですか。
○政府参考人(班目春樹君) 今回の事故というのは、基本的には想定を超える津波というものによって全交流電源喪失に至り、結局メルトダウンまで至ったというふうに理解してございます。その事故のシナリオといいますか、そのパスに対してはそれなりの手当てはされているだろうというふうには考えてございます。
○浜田昌良君 今想定外という話もありました。七月六日のこの安全委員会のペーパーでも、クリフエッジという一つの概念が使われています。今回の一次評価においても、このクリフエッジの所在を特定するというのが一次評価で求められています。
 大飯原発について具体的にお聞きしたいんですが、地震動の大きさとしてクリフエッジの大きさはどうなったのか、また津波高さについても同じ、どれぐらいクリフエッジになっているのか、また、最終ヒートシンク喪失の継続時間についても明らかにすることになっていますが、これについてどうなっていますか、大飯原発について。
○政府参考人(班目春樹君) クリフエッジというものの定義がどうも原子力安全・保安院と原子力安全委員会の間で食い違いが見られているというふうに考えてございます。
 我々が考えるクリフエッジというのは、そこまで至ったらば次々と安全機能が失われて事故に至る、その限界だと考えてございます。これに対して、現在、原子力安全・保安院の方で確認した事業者の評価結果というのは、ある意味で設計上の許容値の何倍であるかということで評価をしていまして、これも必ずしも、例えば本当に一・八倍になるとそういう故障モードが起こるとか、そういうのが確認されていないけれども、今までそういうふうに許容値を定めてきたからそれの何倍かという形でやられております。
 したがって、これは一次評価ではそういう形で出てきたということはある意味ではやむを得なかったのかもしれませんけれども、是非今後はきちっとしたクリフエッジの存在を把握していただきたいと思っているところでございます。
○浜田昌良君 今、班目委員長から非常に重要な発言あったんですけれども、安全委員会と保安院でクリフエッジの概念に違いがあるという御答弁あったんですが、しかし保安院が七月二十一日に評価手法と実施計画を求めていますよね。これにはちゃんと、いわゆる「発生する起因事象により燃料の重大な損傷に至る事象の過程を同定し、クリフエッジの所在を特定する。」と、これは安全委員会の概念と同じじゃないですか。これでやることになっているわけでしょう、保安院が。それで、この紙でやっていながらこのクリフエッジを同定しなかったというのは、一次評価は不十分ということじゃないですか。大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(細野豪志君) 安全委員長も再三発言をされていますけれども、一次評価があり、そして二次評価があり、更に言うならば、安全に対する対応というのは、これはもうとにかく終わりはないわけですね。常に厳しい対応をこれからしていかなければならないという意味で、その途上にあるというのは事実であるというふうに承知をしております。
 その一方で、現在行われているこの対応策というのを見ておりますと、私も安全委員会の方からいろんな報告を受けたり、保安院の方から報告を受けておりますが、仮に東京電力福島第一原子力発電所の事故と同程度の津波が発生したとしても、深刻な事態に至ることなく冷温停止につなげていくための電源車の確保であるとか、冷却水を供給するポンプなどの必要な機材の配備であるとか、浸水対策などについては確認をされているものと承知をしております。
 先ほどクリフエッジの話がありましたが、それは、そうした事態も踏まえてどれぐらいの安全裕度があるかというこのレベルの話でございまして、こうした東京電力の福島第一原発で起こった事象に耐え得るかどうかということについては確認をできているというふうに私自身は承知をしております。
○浜田昌良君 私も工学部ですから、地震もやっていましたので、いわゆる安全の問題については際限なくやっていくという、それは理解しています。しかし、今言ったのはこの一次評価の実施事項に書いてあるんですよ。一次評価をこういう観点でするんだという中に、地震動も津波も、クリフエッジを特定するのが一次評価なんですよ。二次に書いていないんですよ。
 目的言いますけど、最終ヒートシンクの喪失の継続時間を明らかにすると。この時間は、じゃ大飯では明らかになっていないんですか、班目委員長。
○政府参考人(班目春樹君) 大飯三、四号の評価結果を見る限りは、今回の緊急安全対策により、最終的には海水ポンプが駄目になり全交流電源喪失に至った場合でも非常用に用意した電源車からの電力供給によって対処ができるという評価結果をいただいて、その結果は確認してございます。
○浜田昌良君 それはつまり、喪失時間は示せなかったということですよ。つまり、電源が保てるんだから、そういうことはする必要ないという。結局安全神話に偏ったままの一次評価になっているんじゃないですか。
 こういう中で、もう時間ありませんけれども、大飯について近々に安全委員会が結論を出される、それについては、伊方についてはまだそういう手続を取られる、それについて保安院の結果を受けて政治判断をされるとなっています。一体こういう、一次評価の評価項目についても、当初保安院なり安全委員会が妥当と決めたものから少し逸脱した結果と思いますけれども、そういうものを受けて、どういう形で地元住民なり国民に対して安心感を与えるような政治判断をされる予定なんでしょうか。
 大臣、最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(細野豪志君) まず、安全神話がまだ残っているのではないかというお話でございますが、そこはこの一年の対応で大きく転換ができているというふうには思っております、中身としてですね。組織としてしっかりと乗り越えられているかということについては、私はまだであるというふうに思っておりますが。
 といいますのは、例えば、電源がもう来なくなった場合にどう対応するのか。これまでは全電源喪失というのを想定をしていないという、まさに安全神話そのものだったわけですが、そこを乗り越えられたときどうか、津波でそういったものがダメージを受けたときどうかということについての対応ができるということですので炉心損傷には至らないという、この一定の、言うならば防護の壁を破られたとしても耐え得るという、そういう対応策についてはかなり前進してきているということですが、そこが変わってきているということは是非御理解をいただきたいと思います。
 その上で政務の四大臣の判断ということでございますが、技術的な部分は原子力安全・保安院そして安全委員会の評価というのを我々は尊重すべき立場であるというふうに思っております。その上で、やはり地元の皆さんの意向をどのように判断をしていくのか、そこが最大の鍵になってくるのではないかというふうに考えているところでございます。
○浜田昌良君 時間がありませんので、この再稼働の問題について、全国民は注目しています。これについてはやっぱり中途半端ではなく、とは言っても変に流されることもなく、やはり日本のアカデミアの意地を見せてほしいんですよ。どっちにも揺れることない、イデオロギーでもない、本当に科学的見地からいってこれが最高なんだと、政治家の言葉にも左右されないと、それがあって初めて、日本の原発行政、これ今後もできると思いますので、どうかお願いしたいと思います。
 以上です。
○委員長(芝博一君) 以上をもって浜田昌良君の質疑を終了いたします。
 それでは、午後一時三十分に再開することとし、休憩といたします。
   午後零時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(芝博一君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 まず、皇室制度に関する有識者ヒアリングについてお伺いいたします。
 第一回目、二月二十九日、陛下の御入院中でございましたけれども、この日程を決めたのはどういう経緯でしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 有識者ヒアリングにつきましては、一回目、二月二十九日、開催をいたしました。それは、今年の初めのころに、お願いをする有識者についての御都合を聞きながらこの日になったというふうに聞いております。
 今後の日程を決める際にも、やはり来ていただく方の都合というのが第一になるかとは思います。
○山谷えり子君 しかし、陛下が御入院なさったわけですから、日にちをずらすべきだったのではないかと思います。事務方に聞きましたら、今谷明帝京大学特任教授、田原総一朗さん、ジャーナリスト、お忙しい方だから日程変更することができなかったという、本当に意味不明の説明をなさったんです。
 天皇陛下、日本の国柄への敬意、あるいは基本的知識が今の内閣にはないのではないかというふうに思うんですね。
 先ほど、午前中に岡田広同僚議員が藤村官房長官に、追悼式、三月十一日の式典の直前に説明を受けて会場に入ったとおっしゃられました。実は私、安倍官房長官の政務官をしていた時代は、政府主催の式典というのはもう事細かく事前にチェックしますね、官房長官が忙しいのなら官房副長官とかですね。これあり得ないですよ、動いているさなかに耳打ちされて入ってしまったと、そして、あれっ、どうして座ったままなのかしらって。こんなこと、本当に基本的に統治能力がないというか、あり得ないことだというふうに思います。
 今後起立してお迎えすべきだと思われませんかと岡田議員がお聞きになられたら、藤村官房長官は適切に対応というお答えでした、午前中。適切とは起立してお迎えをするという意味ですね。確認です。
○国務大臣(藤村修君) 適切は適切でありまして、過去の経緯、それから、その時々のその式典等の内容、あるいはそれが屋外か室内かなど様々、あるいはお集まりの人数がどうかなど、多分様々なことを考えながら適切にというのがまず午前中の答弁でありました。
 過去の例でいうと、多分、この四年間で調べますと、五三%は着席、四七%は起立という、やっぱりその式典、式典によって趣が違うということは考慮に入れて今後考えていくべきだとは思います。
○山谷えり子君 事務方の説明ではそういうことだと思います。だんだん略式化されていっているんです。これを今回を機にもう一度きちんとした、敬意を持ってお迎えするという、政治主導でそれはお戻しいただきたいというふうに思います。
 十一月二十三日は宮中では何が行われましたでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 大嘗祭、秋季皇霊祭ではなかったかと思いますが。新嘗祭、新嘗祭。
○山谷えり子君 大嘗祭は御代替わりのとき、秋季皇霊祭は秋分の日ですから、新嘗祭なんです。
 この新嘗祭というのは一年の収穫に感謝する。これに、夕方六時からと十一時からと二回あるんですけれども、その十一時からの儀式に参列したのは衛藤征士郎衆議院副議長と長浜官房副長官でしたね。農水大臣は二つとも欠礼なんです。これあり得ないと思いますよ、新嘗祭に農水大臣が参列しない。これ説明なかったんですか、事務方から。
○国務大臣(藤村修君) 特にございませんでした。
○山谷えり子君 ですから、大変に感度が鈍いというか、もうほとんど日本の国柄へのわきまえがない内閣なんですよ。認識が全くない、これを御自覚いただきたいと思います。
 そこで、皇室制度に関する有識者ヒアリング、大体一回に二名、三十分聞いて十分質疑応答という形で、一回目は官邸の三階の会議室で、ペンの新聞記者たちがだあっと周り囲んでのオープンのヒアリングなんですね。私はこの形も何かオープンを装っているけれど非常に何か違和感を持っております。そして、ヒアリングに立ち会う方が長浜参議院の官房副長官、齋藤衆議院の官房副長官、そして竹歳官房副長官、事務方ですね、それから園部逸夫内閣官房参与、この方は皇室典範に関する有識者会議座長代理で女性・女系天皇を柱にした報告書を平成十七年にまとめた方です。そして、そのときだけではなくて、つい昨年の十二月十六日にも毎日新聞で女性宮家の創設の可能性を探るべきと言っていらっしゃる。初めに結論ありきで、もう仕組まれたもののような気がいたします。
 これから合計何回ぐらい、どういうメンバーに聞いていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) まず、何か仕組まれたというふうに今おっしゃったんで、そうではなくて、今回のヒアリングというのは、ちょっと長々申しませんので簡単に申しますと、今後皇室の御活動をどのように安定的に維持し、天皇皇后両陛下の御負担をどう軽減していくかが緊急性の高い課題という認識の下で、一方、皇室の御活動や皇室の在り方については国家の基本にかかわる象徴天皇制度を支えるものであるから、広く国民の理解と支持を得られるものでなければならず、また、憲法や法律はもとより、我が国の歴史や伝統、文化等と深く関与するものであると、こういう趣旨でスタートをしたところで、何か最初にこういう方向で結論があるということではございません。
 有識者ヒアリングは、先ほど申しました、一回目が二月二十九日でございました。今後、次は三月末に第二回目、それから四月中には多分一か月のうち二回ぐらいのヒアリングをしていきたいと、このように今計画しておりますが、まだ最終的に第何回まで、そして何人の方々にお尋ねするかということを全て決めているわけではございません。
○山谷えり子君 新聞報道では櫻井よしこさんの名前や百地章先生の名前や市村先生のお名前が出ておりました。ヒアリング事項として、今後の皇室の御活動維持の観点に絞り緊急課題として議論することについてどう考えるかという事項があるんですね。百地先生とか櫻井よしこさんは、この観点に絞って緊急課題として議論することそもそもがナンセンスではないのかというような意見を以前からお持ちで、いろんなところに書いたりお話しなさったりしていますね。つまり、皇位継承の安定的確保を確かにする土壌をつくること、これが本質的問題ではないかというわけでございますけれども。そうしますと、どうなるんでしょうね。いろんな幅広い意見がありますね。どういうふうに取りまとめていらっしゃるつもりですか。
○国務大臣(藤村修君) 単に有識者のヒアリングにとどまらず、この国会でまず今、山谷委員からの御議論いただいているこういう議論も大変重要だと思います。さらに、それらがマスメディア等で報道をされたり、もちろんメディアはメディアの考え方も時々に社説等でも書くわけです。そして、何よりやはり広く国民各層の御意見が、今後更に様々な御意見が出てくるという中で、今回は一応限定的には、女性宮家と通称言っていますが、こういうことについて、これは皇室典範の改正も必要となってくることから、その改正をするのかしないのかなど、そういう方向性というか、その方向で今御議論をいただいている最中で、ただ、最終的にどうするかというのは今からの議論に懸かっているかとは思います。
○山谷えり子君 今年秋の臨時国会にも法案提出という報道がありましたが、これは、では事実ではないと。
○国務大臣(藤村修君) 女性皇族の問題というのはそんなに悠長に考えていいことではないと思いますが、しかし、国民各層のやはり議論というものが沸き上がってこないとそもそも何か法改正をするということにはならないと思いますので、今後ろを切って何か皇室典範の改正をするという目標を持ってやってはいるものではありません。ただ、それなりにスピード感を持ってやることは事実だとは思います。
○山谷えり子君 野田総理は、だらだら議論するのではなく早く結論を出すとおっしゃっていらっしゃるんですね。そうしますと、秋の臨時国会ではなくても来年の通常国会とか、そのくらいの時間間隔で言っていらっしゃるんですか。
○国務大臣(藤村修君) 今この時点で確かにそうだということではありませんが、そんなにだらだらと議論していくことではないとは思っています。
○山谷えり子君 マスコミなどでは盛んに女性宮家創設問題というようなことで書かれているわけですけれども、正式には皇室制度に関する有識者ヒアリングということでありまして、そもそも女性宮家なる言葉はどなたが言い出した言葉なんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 私も会見等で使ったことは多分ないと思いますが、マスコミがつくっている言葉かとは思います。
○山谷えり子君 会見では確かにおっしゃっていらっしゃいません。しかし、議事録を見ましたところ、野田首相も、女性宮家創設という考え方と、女性宮家ということを言っていらっしゃいます。藤村官房長官も、女性宮家のヒアリングをお願いしていると言っております。
 ということは、これ訂正なさいますね。以後は女性宮家とは言わないと、今まで言っていたことも間違いだと、こういう訂正でよろしいですね。
○国務大臣(藤村修君) 現行の皇室典範の規定では、女性の皇族が皇族以外の方と婚姻されたときに皇族の身分を離れることになっているわけですが、そうでない場合に宮家が創設されるということはあるわけですね。
 今おっしゃったのは、要は、女性宮家なる言葉というのは、昨年これは十一月に新聞報道で多分初めて使用されたように思います。女性宮家の定義というのは必ずしも明らかではなく、人によって様々な考えがあるものと承知していますので、政府としてはこの女性宮家という言葉は、これはいわゆるとか新聞報道によればという、そういう使い方でしか多分ないと思います。
○山谷えり子君 女性皇族で御結婚後も御皇室の活動を担っていただくと、それは、そういう考え方は多くの国民も思っていらっしゃるかもしれない。しかし、女性宮家って、今ちょっと答弁よく分からなかったです。それを女性宮家活動と言うんですか。そういう意味ではないですよね。結婚後、女性皇族として御活動いただくことが女性宮家としての活動ということではないですよね。
○国務大臣(藤村修君) 要は、宮家を創設することができるようにすると。その際、今、皇室典範上は、皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れるということになっていますので、そうすると、宮家創設ということは、ここでは、その時点で終わるわけですよね。ですから、ここのところをどうするかということが今一つの議論の焦点かなと思っています。
○山谷えり子君 女性宮家を創設しなくても、結婚後、女性皇族だった方が皇室活動はできますよね。それ、もう一回、確認です。
○国務大臣(藤村修君) 必ずしも宮家の創設ということと直結しているわけではなくて、皇族としての、つまり婚姻した段階で皇族から離れるということ、このことをどう考えるかというのが今の議論だとは思います。
○山谷えり子君 そうしましたら、女性宮家という言葉はもう政府は使わないということを記者会見でもして徹底された方がいいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 確かに、女性宮家の定義が明らかでないものですから、余り明らかでない言葉を使わないようにしたいとは思います。
○山谷えり子君 なるべくではなくて、使わないように決定していただきたいと思います。
 宮家という場合、皇位継承者としての宮家ですよね、これまでの考え方では。その辺はいかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 宮家というのは、これ天皇陛下のおぼしめしにより皇族に対して賜るものというふうに考えておりますので、必ずしも宮家の号を有していない皇族もいらっしゃるということかとは思います。
○山谷えり子君 それはどういうケースなんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) これ、言葉がだんだん難しくなるので、きちっとちょっと答えさせていただきます。
 宮家は、法定の制度ではなく、独立して一家を成す皇族に対する一般的な呼称ということかと思います。今現在、宮家というのは六宮家あるようであります。
 今、先ほど私申しましたのは、宮の号と、宮号ですね、これは先ほどの説明をしましたように、天皇陛下のおぼしめしにより皇族に対して賜るもので、皇室内部のことであり、これは法律に基づいている制度ではないと、このように記載されています。
○山谷えり子君 そうすると、前の答弁、ちょっと違うんじゃないでしょうかね。御訂正なさった方がいいと思います。
○国務大臣(藤村修君) 宮家と、それから宮の号、宮号というんですか、これとは違います。先ほどのはちょっと勘違いしていました。
○山谷えり子君 六宮家と今おっしゃいましたが、お名前をおっしゃってください。
○国務大臣(藤村修君) 秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、寛仁親王家、桂宮家、高円宮家だと思います。
○山谷えり子君 寛仁親王殿下であって、それを三笠宮とまた、もう二つで数えていらっしゃるんですか、今。
○国務大臣(藤村修君) いや、寛仁親王家であって、ここは宮の号を有しておられないので寛仁親王家と言ったんですが。
○山谷えり子君 そうですよね。それで六つになりますか。
○国務大臣(藤村修君) あれ、一つ足りない、六つ言ったような。
 もう一回、じゃ言います。秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家、寛仁親王家、桂宮家、高円宮家、六つですね。
○山谷えり子君 寛仁親王殿下はよく、三笠宮ではないのでなんて半分御冗談ぎみにおっしゃるんですが、寛仁親王殿下であって、宮家じゃないですよね。
○国務大臣(藤村修君) 寛仁親王家ということですね。
○山谷えり子君 園部逸夫さんは、昨年末の新聞に、女性宮家を創設した場合、女性皇族の配偶者や女系となるその子供を皇族に含めるかどうかの議論が生じるだろう、これは難しい問題だと認識を示していらっしゃいます。確かに難しい問題なんです。しかし、現段階で議論する必要はないと。
 こんな無責任な方に取りまとめをお願いしちゃってよろしいんですか。配偶者、どのようになさるのか、親子、どのように身分がなさるのか、難しい問題なんです、まさにそこが本質なんですから。しかし、現段階で議論する必要はないって、こんな乱暴な、これまでの長い長い万世一系の、日本は最古の歴史を持つ国ですね、統一国家として。いいんですか、こういう方。この議論のというか問題設定について違和感感じませんか。
○国務大臣(藤村修君) 園部参与が新聞等で書かれている記事は承知していますが、園部さんは皇室制度全般についての優れた識見をお持ちであり、また今回、課題を緊急なものに絞って検討するとの政府の考え方を十分理解をいただいたということから今御助言をいただいているという形でありまして、園部さんがヒアリングの際に何か持論を述べると、こういうことではなく、むしろ聞き役に回っていただいていると聞いています。
○山谷えり子君 それは当然のことだと思います。
 元々、女系天皇容認の考え方を持っていらっしゃる園部さんでありまして、女系天皇導入を、裏から入って、この女性宮家創設ということによって成し遂げようとなさっていらっしゃるのかというような気がいたします。
 天皇皇后両陛下の御公務の御負担の軽減と皇室活動の安定化を図ると、野田総理は度々おっしゃられるわけですが、天皇陛下の御公務、国事行為、公的行為、その他の行為、どういうイメージで分担を考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 今おっしゃっていただきましたように、天皇陛下の御公務のうち、内閣総理大臣の任命など憲法の定める国事行為については、国事行為のこれは臨時代行に関する法律に基づいて、摂政となる順位に当たる皇族に委任がされた場合、代行が行われることになっています。
 一方、国事行為以外の御公務である様々な公的行事への御出席、被災地のお見舞い、福祉施設の御訪問、国際親善のための御活動、伝統文化の継承に係る御活動などについては、そうした法的手続を経ることなく御分担をいただいていくことが可能であると。
 これらの御公務の御分担について、現在具体的な方針が検討されているわけではありませんが、例えば天皇陛下の御公務の一部をある皇族殿下が担われた場合において、そのまた皇族殿下の御公務の一部を更に別の皇族殿下が担われるなど、これは女性皇族を含めた皇族全体で皇室の御活動が維持されていくという意味での御公務の分担をしていけるのではないかという考え方はあります。
○山谷えり子君 そうしますと、国事行為はできないと。公的行為の中で福祉活動とか伝統文化継承の活動や外国の御訪問とか、そういったイメージで今考えていらっしゃるということですね。
 今年は西暦二〇一二年、これはキリストが生まれた年だというふうにされておりますけれども、皇紀何年ですか。
○国務大臣(藤村修君) 二六七二年だと思います。いわゆる西暦よりまだ六百六十年前に神武天皇が即位された、ここを多分紀元としているんだと思います。
○山谷えり子君 第一代神武天皇御即位から今上陛下百二十五代まで男系で万世一系で継承されてきたと、そのような中で、女性宮家創設になったら、もう必然的に皇位継承とは切り離せない問題が出てくるんですよ。それを藤村官房長官は切り離す、切り離すとおっしゃっていらっしゃるんですが、これは知的怠惰というか想像力の欠如というか、どういう論拠で切り離せるとお考えなんですか。
○国務大臣(藤村修君) そこは、今有識者からもまさに様々御意見をお伺いしているところでありますので、私がこうするとかああするとか、こうしたいとかああしたいということは、これは今発言すべきではないと思います。
○山谷えり子君 でも、藤村官房長官は皇位継承と検討は切り離す、野田総理もそういうふうにおっしゃっていらっしゃるんですが。園部さんは、御皇族の意見も反映することは望ましいと言っていらっしゃいますし、秋篠宮殿下は、去年の十一月、私若しくは皇太子殿下の意見を聞いてもらうことがあってもよいというふうにおっしゃっていらっしゃいますけれども、御皇室の御意見を聞く努力といいますか、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 皇室制度というのは、法律すなわち皇室典範で定められた制度の問題であります。広く国民各層の議論を踏まえた上で、これは政府と国会において決めるべきものだと考えています。
 将来の皇室の御活動の在り方などについては、お考えをお酌み取りするような努力というのは必要かとは思いますが、何よりその皇室の方々が国政に関与したと受け取られないように、これは十分に配慮していく必要はあると思います。
○山谷えり子君 もちろん十分な配慮はしなければなりません。しかし、平成十七年、皇室典範に関する有識者会議ですね、小泉内閣のときにつくられた、というふうに言われているんですが、実はこれ、橋本内閣時代に、古川官房副長官に橋本総理が指示をなさって、内々に内閣官房と内閣法制局と宮内庁が非公式検討会をつくって、平成十六年五月に極秘文書ができていた。それがそのまんま平成十七年の有識者会議、それ多分御存じないと思いますよ。私は、そのとき安倍官房長官の政務官で、準備担当室の担当でしたから。
 それで、橋本総理がこういうことを言っていらっしゃるんです、新聞のインタビューに答えて。
 有識者会議の議論をどう見るか。プロセス、手順に非常に不満を持っている。私は皇室の中にも幾つかの意見があることを知っていたので、古川君に皇族方の意見を聞くよう勧めたが、答えはノーだった。私は諦めが悪いので、さらに、皇室の全員から聞けなんて言っていない。しかし、せめて皇室の最長老の三笠宮様ぐらいからは聞くべきではないかと勧めたが、聞き入れられなかった。三笠宮様は戦前の皇室も、占領行政下の皇室も、旧十一宮家の臣籍降下も知っておられ、今日までずっと皇室を見ておられた。少なくとも三笠宮様の御意見は伺っておくべきだったと思う。私だったら、あんな見え見えの形で有識者会議をつくり、座長に皇室の意見は聞かないなんて言わせない。無礼であり、少なくとも非礼だ。果たしてあの人たちが本当に国民を代表する人選だろうかと。
 これ、どう思われますか。
○国務大臣(藤村修君) このときは、これ、有識者会議という形で、この有識者の皆様が様々議論をされ、こういう最終的に多分平成十七年十一月に報告書を出されたという会議でありました。今回は、こういう会議体をつくらずに、様々な御意見を広くお伺いするという今やり方で、このときのやり方とは大分趣が違うと思います。
 それは、そういうヒアリングをする中で、あるいは国会での様々な御議論も生み出される、あるいはメディアを通しての国民各界各層の御意見も集まるということを今期待しているところでございます。何か取りまとめをするということではございません。
○山谷えり子君 ですから、平成十七年のときは、有識者会議が報告書を出す前に、既に平成十六年の五月に内閣官房と内閣法制局、宮内庁非公式検討会でもうつくられていたんです。そして、その流れをくんで、今もまた園部さんが同じ流れの中でやろうとしていらっしゃるんですよ。これ、十分に注意しないと。
 秋篠宮妃殿下が御懐妊後も、強引にこの皇室典範改正準備室は報告書のとおりにやろうとしたんですよ。それで、私答弁見ていましたけれども、こんな答弁じゃ駄目だとか、記者会見でも安倍官房長官はそのペーパー読まなかったですよ。そういう、事務方が何か意図を持って何かをしようとしているという可能性があるわけですから、非常に注意深く官房長官としては目配りをしていただきたいと思います。
 皆様のお手元に資料があると思うんですけれども、参考資料、自民党山谷えり子、出典宮内庁と書いてあるこの資料を見ていただきたいと思います。
 これは、羽毛田長官が野田総理に持っていらした資料なんです。「皇室の系図」というのが一枚目に書いてあります。そして、「皇室の構成」ということで、皇族方の御年齢などが書いてありますね。それから「皇室典範」、それから「皇室典範問題について」といって報告書等々が書かれているんですが、一番最後のページに、現在、皇太子殿下、秋篠宮殿下の次の世代の皇位継承資格者は、悠仁親王殿下お一方であり、安定的な皇位継承を確保するという意味では、将来の不安が解消されているわけではないと書いてありますね。ですから、ここを議論しなければいけないんじゃないでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) ですから、今回、女性皇族の皇室離脱ということについて主に御議論をいただくところではありますが、ただ、検討をいただく対象としては、例えば象徴天皇制度と皇室の御活動の意義について、あるいは今後皇室の御活動の維持が困難となることについて、それから皇室の御活動維持の方策について、それから女性皇族に婚姻後も皇族の身分を保持いただくとする場合の制度の在り方について、皇室典範改正に関する議論の進め方についてなど、ヒアリング事項についてはこれら掲げまして、それで、それぞれの項目について全員がそれぞれ御発言をしていらっしゃることではないかとは思いますが、このそれぞれのテーマそれぞれについて、またそれぞれの方が御意見を開陳されていると、このように聞いています。
○山谷えり子君 ですから、羽毛田長官が野田総理にお持ちになられたペーパーの中に、安定的な皇位継承を確保するという意味では将来の不安が解消されているわけではないと書いてあるわけですから、この安定的な皇位継承を確保するというこの視点を本質的な問題としてとらえて、これからいろいろなことを進めていただきたいと思います。
 それから、もう一つの、旧宮家系図というのがございます。これは、いろいろな報道で出たものを私の事務所で作成し直したものなんですけれども、昭和二十二年の宮家皇籍離脱の際の当主は太字枠で書かれております。GHQの方針で離脱させられた十一宮家でございます。この山階宮、賀陽宮、久邇宮、梨本宮、朝香宮、東久邇宮、竹田宮、北白川宮、伏見宮、閑院宮、東伏見宮、たまたまこれ、右から読んでいるんですけれども。
 これ、よく見ていただきますと、旧宮家のうち、竹田、北白川、朝香、東久邇の四家の御当主様は、それぞれ明治天皇の皇女と御結婚されておられます。昭和天皇は、久邇宮家から皇后をお迎えになられておられます。東久邇家には昭和天皇の第一皇女が嫁がれておられます。旧宮家と現在の皇室は御親族としてとても近い血縁関係にありますし、もちろん適格性、妥当性、いろいろなことを考えていくことは大切でありましょうが、旧宮家のある方々に復帰していただく、あるいは、女性しかおられない今現在の現宮家の中に旧宮家の男系男子が養子にお入りになられるのはどうかというような御意見をお持ちの方もいらっしゃいますが、その辺の検討はいかがなりますでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) ですから、この検討を政府がないし何か内閣官房がリードするわけではなしに、今は様々な御意見をいただいているという段階でございます。その検討の内容としては、先ほどもちょっと申しましたように、皇室の御活動維持の方策についてということにおいては、様々今後のことについて御意見が今賜れると思っています。
○山谷えり子君 私のふるさとの福井、足羽神社という、私がちっちゃいころ、遊び場でした。第二十六代継体天皇のお像がございます。子供心に不思議に思っておりました。
 継体天皇のことを質問、事前通告しておりますので、ちょっと説明をしていただけますか。
○国務大臣(藤村修君) これだけ細かくなりますと、事前通告をいただいて述べたいと思います。
 継体天皇は、第二十六代天皇であるが、先代の第二十五代武烈天皇が崩御されたときにお世継ぎがなかったので、第十五代応神天皇の五世の孫であった継体天皇が迎え入れられ、即位されたと、このように聞いております。
○山谷えり子君 武烈天皇からは十親等、二百年の時があります。しかし、そうしても、とにかく万世一系、男系をつないでいくんだという様々な工夫がこれまであったわけです。この圧倒的に美しい伝統文化を守ろうとする、君臣一体になった思いですね、これは本当に大切にしなければいけないことだと思います。
 皇籍を離脱するときに当たって、昭和二十二年ですね、当時の加藤進宮内次官は、万が一にも皇位を継ぐべきときが来るかもしれないとの御自覚の下で身をお慎みになっていただきたいとの言葉もあったと言われております。ところが、平成十七年の有識者会議では、旧皇族は、既に六十年近く一般国民として過ごしており、また、今上陛下との共通の祖先は約六百年前の室町時代まで遡る遠い血筋、国民の理解と支持を得るのは困難と、こう根拠なく決め付けているんですね。アンケート、国民の世論調査でも、やはりそうした議論はすべきではないかという人の方がむしろ多いんですよね、今の現段階の。
 ですから、やはり様々な視点から、安定的な皇位継承を確保するというこの議論をきちんと同時に、本質的な議論なんですからしていただきたいと思いますが、再度御答弁お願いします。
○国務大臣(藤村修君) 今、山谷委員のおっしゃること、それは有識者の中からも多分出てくる案件だと思います。
 昭和二十二年に十一宮家、五十一方ですか、が皇室を離脱されたということで、その離脱された方々がかつての、今さっき歴史を言っていただきましたが、かつてにも離脱されてまた復活されたというふうなケースもありますし、それらは今後、様々な有識者の御議論、御意見を聞いていくことになろうと思います。
 私が今ここでこうすべきだ、ああすべきだと言う、また言うべきでないと思っています。
○山谷えり子君 御皇室のいやさか、繁栄が永遠に続くようにというのが国民の願いでございます。国論が二つ、二分されるようなことがあってはなりません。敬意と慎みを持って議論をしていただきたいと思います。今の本当に民主党政権のいろいろな行動を見ておりますと心配でなりませんので、本当に慎重に敬意を持って行っていただきたいと思います。
 さて次に、海洋政策にお話を移させていただきます。
 日本というのは、面積は世界で六十番目ですが、排他的経済水域、資源とか漁業ができる排他的経済水域、二百海里、三百七十キロですね、それを入れますと世界第六位の海洋国家でございます。それで、その排他的経済水域、EEZと言われていますが、それの根拠になる基点の島が九十九あります。ところが、三十九、名前が付いておりませんでした。
 私は領土議連の会長として、九十六名の超党派の議連なんですが、八年ばかり会長をやっておりまして、名前付けてくれ付けてくれと。藤村官房長官は今年、三十九、命名をなさっていただいたというか、まあ海洋政策局がやったんですけれども。
 三月二日に尖閣の近く、尖閣の諸島の中の四つの島を命名なさいましたけれども、この四つの島の名前をおっしゃってください。
○国務大臣(藤村修君) 久場島周辺の北西小島、それから北小島、それから北東小島と、それから大正島周辺の北小島の四島かと思います。
○山谷えり子君 そうしましたら、中国はすぐに七十一か所を命名してまいりましたし、また以前から中国は、日本のこの名前を付けるという行為は違法で無効だと言っていたわけでございます。しかし、日本の島なんですから、名前を付けるのは当然であります。
 今後、EEZ基点付近の島もたくさんあるわけですから、これ幾つぐらい、それは数え方によって何千あるいは万を超える、そういうレベルだと思いますけれども、どのぐらいのスケジュール感で名前を付けていらっしゃるおつもりですか。
○国務大臣(藤村修君) 私も領海の、つまり外縁を根拠付ける離島というものは、これは非常に重要な日本の今後のまたテーマになっています。
 今何千とおっしゃいましたが、多分二千数百に及ぶのかなということを聞いております。
 平成二十四年度以降もこのEEZ、離島と同様に名称を確認し、不明なものについては地図、海図に記載する名称を決定していく予定としたいと思います。現在その、まだ対象数が二千幾らというのが確定をしておりませんので、その確認、それから今後のスケジュールなど検討に入ったところであります。
○山谷えり子君 その二千数百なのか数千なのか、それは次々と段階を踏んで、まず優先順位からやっていただきたいというふうに思うんですけれども。
 昨年八月、政府は離島の二十三か所を国有化というか、台帳にきちんと記載したと。ところが、尖閣の四つの島については記載しておりません。これはなぜですか。
○国務大臣(藤村修君) 今お尋ねは国有化についてですね。
 離島の基本方針及び平成二十二年七月に閣議決定しました排他的経済水域及び大陸棚の保全及び利用の促進のための低潮線の保全及び拠点施設の整備等に関する基本計画というものに基づいて、排他的経済水域の安定的な保全に資することを目的に、EEZの基礎となる離島の低潮線周辺の土地について当該離島の近傍の航路標識又は水路測量標を根拠に、海保庁がこれ行政財産として二十三地区を所有する手続は、これ昨年八月に完了いたしました。
 今の国有化、国有財産化という場合に、EEZの基点とする離島のうち当該離島の周辺に本土又は所有者が明確な離島がない国内法上無主、主がない、無主のものについて実施したところであります。
 久場島周辺の小島、あるいは久場島の所有者に久場島の一部として既に所有されているという認識になっていまして、また大正島周辺の離島については大正島の一部として従来からこれ国有財産であるため、今般の国有財産化の対象とならなかったものであります。
○山谷えり子君 それは、平時ならそういう定義でいいんですよ。しかし、尖閣は違います。中国が自分の島だなんてとんでもないことを言っている島々なんですから、今命名した四つの島ですね、北小島、北西小島、北東小島、北小島、これはやはりきちんと台帳に記載すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 所有権が明確になっているということから、今記載をしていないところでありますが、所有権が明確になっていないものについてもこれ無主、主があるかどうか確認をこれ慎重に行った上で無主、主がないと判明した場合は台帳登録を行っていきたいと考えます。
○山谷えり子君 そうしますと、三月に尖閣諸島の四つのEEZの基点の島に名前付けましたね。それは誰か個人所有しているんですか。
○国務大臣(藤村修君) 三月一日に名称を確定させた尖閣周辺四島につきましては、まず久場島周辺三島、それから大正島周辺一島でありますが、久場島の土地は私有財産、それから大正島の土地は国有財産として不動産登記がされているところであります。
 久場島周辺の離島は久場島の所有者に久場島の一部として、これ先ほど言ったことと重なりますが、所有されているという認識です。また、大正島周辺の離島については、大正島の一部として従来から国有財産であるという認識であります。
○山谷えり子君 それは個人所有者に確認なさいましたか。
○国務大臣(藤村修君) これから確認いたします。
○山谷えり子君 そうなんですよ、何にもしていないんですよ。だから聞いているんです。
 本当に中国は一昨年、海島保護法というような、島の名前をだあっと付けて防衛の最前線、環境資源の最前線つくっていくんだって、だあっと名前を付けていってるんですよ、今。昨年なんかはフィリピンの島に中国の島だって標識立てちゃったんですよ。三週間後、フィリピン軍は標識引っこ抜きに行きましたよ。どうするんですか、日本は、そんなことになって。ちゃんと四つの、尖閣諸島の付近の今命名した四つの島ですね、これちゃんと台帳に記載するか、本当に個人所有なのか確かめて、そんなことないと思いますよ。これ国有化で記帳すべきだと、記入すべきだと思いますね。
 もう一回。
○国務大臣(藤村修君) 貴重な御意見として承りました。
○山谷えり子君 また是非、後日、記入したということを確かめたいと思いますので、記入したら記者会見で発表していただきたいというふうに思います。
 北方領土の日は二月七日ですが、竹島の日は何日でしょうか。
○副大臣(山根隆治君) これは、島根県が条例の中で竹島の日を二月二十二日というふうに定めていると承知しております。
○山谷えり子君 なぜ閣議決定しないんですか。
○国務大臣(藤村修君) 北方領土問題と、これは二月七日ですが、竹島二月二十二日、これは県が命名したということでありますが、それぞれの今日までの経緯、あるいは状況等を踏まえて、それぞれの問題についてこれは十分に慎重に対応しているというのが現時点であります。
○山谷えり子君 全然説明になっていないんですけれども、予算も、北方領土に関して二十億円、竹島に関しては二千万円と、もう全然予算の規模が違うんです。
 内閣府に領土、領海を守る部署をつくって、そして竹島の日をすぐにでも閣議決定していただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 竹島問題に対する我が国の立場というのは一貫しています。それで、領土問題というのが我が国の主権にかかわる極めて重要な問題で、オールジャパンであらゆる情報や知恵を集めて、それを基に問題解決に当たっていくべき問題と、このようにとらえております。
 そうした考えに基づき、御指摘の体制整備という面も含めて、我が国の立場を確保し主張していく上でより有効な方策について政府として不断に検討していきたいと考えております。
○山谷えり子君 今のは答弁になっていないんですよ。オールジャパンの体制になっていないから閣議決定してオールジャパンの体制をつくってくれって言っているんですから。いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 不断に検討してまいります。
○山谷えり子君 そんなこと言ったら韓国は、そうか、竹島、独島は韓国のものだって日本政府は認めたんだなと思われますよ、今の答弁。撤回してください。
○国務大臣(藤村修君) 竹島については我が国の立場は一貫しており、引き続き、かかる立場に基づいて、韓国側に対しては受け入れられないものは受け入れられない旨しっかり伝えて、これは粘り強く対応してきているところであります。
○山谷えり子君 国際世論を味方にするために国際司法裁判所にもう一回提訴し直す時期だと思います。昭和二十年代、三十年代に一回ずつやっておりましたけれども、今提訴すべき時期だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) おっしゃっていただいたとおり、一九五四年とそれから六二年に竹島の領有権に関する問題を国際司法裁判所に付託することを提案しましたが、これは双方が受け入れないとそのまさにテーブルにのらないということで、いずれも過去二回の場合、韓国がこれを拒否して現状に至っている状況でございます。
 今おっしゃったのは、だからまた今やるべきというお考えなので、貴重な御意見としてお受け止めしたいと思います。
○山谷えり子君 だから、今もう一度提訴して、なぜ韓国はのらないんだということを国際世論に訴えるときだと思います。
 昨年一年間も、民主党政権になって竹島の実効支配、韓国は強化するばかりですね。ファッションショーは開かれる、音楽会は開かれる、サーファーを送って竹島の前でサーフィンさせて、竹島、独島は韓国のすばらしいリゾート地だなんて宣伝はするわ、宿泊施設四十人のはできるわ、ヘリポートはできるわ、今度、海中公園まで設計する。それから、竹島の横一キロに、海の上に十五階建ての海洋科学基地、今、組立て、韓国の国内でやっていますよ。だからこそ、今国際司法裁判所に提訴して我が国の立場を言う、そしてなぜのってきてくれないんだ、韓国はということを命懸けで訴えるべきじゃないですか、いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 例えば、昨年十二月に行われました首脳会談の前日、十二月十七日には、玄葉外務大臣から千英宇青瓦台外交安保首席秘書官に対し、韓国国会議員の竹島訪問やあるいは韓国による施設の構築の中止を申し入れたところであります。
 また、この一月の玄葉外務大臣による外交演説においては、最近の竹島をめぐる状況を踏まえて、我々が受け入れられないものは受け入れられないと竹島問題に係る我が国政府の基本的な方針を改めて述べたところであります。
 政府としては、このような努力を引き続き粘り強く行っていきたいと考えます。
○山谷えり子君 本当に質問に答えていなくて、もう韓国政府は笑っていますね、きっとこの今の委員会のやり取りを聞いて。
 四月十一日、憲政記念館で竹島問題の早期解決を求める東京集会が、私が会長を務めております領土議連と竹島・北方領土返還要求運動島根県民会議との共催で予定しています。なぜこれをやるか。オールジャパンにするためなんですよ、政府がやらないから。だから、憲政記念館で竹島の日を全国展開するために集会を開くんです。韓国の実効支配の強化をこれ以上許してはなりません。
 昨年八月一日、自民党議員三人が鬱陵島に行こうとしたものの、入国を拒否されました。そのとき日本政府は、入国拒否の法的根拠を示せ、今後いろいろな旅行で入国する場合も入れないのか、それから前例、過去にも他国の国会議員などが入国できなかった事例があるのか、この三点を説明しろと言いましたね、昨年の八月一日。
 説明もらいましたか、韓国から。
○副大臣(山根隆治君) まず第一点の入国拒否の法的な根拠でありますけれども、これにつきましては、韓国の立場から、韓国出入国管理法第十一条に基づく措置であるという回答を得ております。
 また、将来、入国を拒否された三人の議員の方が韓国に別目的で入国しようとする場合、入国することはできるのかと、こういうことにつきましては、これは議員交流などのために韓国を訪問するのであれば韓国への訪問は問題がないという述べ方をされているところでございます。
 そしてまた、入国拒否の前例についての質問については、これについては明らかにする必要はないという立場を明らかにしているところでございます。
 以上でございます。
○山谷えり子君 入国拒否の法的根拠として十一条を挙げられましたが、十一条の法文、読んでください。
○副大臣(山根隆治君) ちょっとお待ちください。法務部長官は、次の各号の一に該当する外国人に対しては入国を禁止することができるという規定がございまして、この中で、大韓民国の利益や公共の安全を害する行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者という記述がございます。
○山谷えり子君 韓国の利益と公共の安全ですか、を害する……
○副大臣(山根隆治君) 大韓民国の利益や公共の安全を害する行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者という記述でございます。
○山谷えり子君 それはテロリストのような方たちのことを言うのであって、我が自民党、自民党の国会議員三人、日本政府として、それ認めちゃうんですか。
○副大臣(山根隆治君) 非常に私どもとしても、今、山谷委員がお持ちの思いというのを共有しているものがございまして、これらについては私たちが了解するものではありません。
○山谷えり子君 最初からそういうふうに答弁してほしかったんですよ。こんな法的根拠を理由に入国拒否した、あってはならないと抗議し続けなきゃいけないんでしょう。最初の答弁、何ですか、あれ。全くやっていないということじゃないですか。
 これから抗議していくんでしょうね、撤回させるまで。いかがですか。
○副大臣(山根隆治君) 私たちの立場は同じで、最初に申し上げた答弁は、このような回答があったということを申し上げたものであります。
 これを我々は了としているわけではございません。非常に遺憾な韓国の措置だというふうに思っております。これからも、いろいろな場を通じまして、こうした問題についても私たちの思いというのを伝えていきたいというふうに思っております。
○山谷えり子君 そうしましたら、今日、こういうやり取りがあったんですよ、山根副大臣。韓国の大使館へ行って、全部議事録見せて抗議してきてください、そして回答を下さい。よろしくお願いします。
○副大臣(山根隆治君) 今直ちにその旨抗議してというのは、いろいろなルートがあるわけでございますから、そうした場を通じてということで、今の御提案は御提案として受け取らせていただきますけれども、今後とも、様々な場面で私たちの思いを伝えていくというつもりであります。
○山谷えり子君 去年の八月は、もう抗議すると言ったんですね。あれから七か月たって、もうトーンダウンしちゃって、諦めちゃっているんですよ、今の答弁ね。情けないですね。頑張ってください。今、立場上この場ではそういう答えしかないかもしれないけれども、頑張ってください。
 本年二月二十二日の竹島の日の案内を、島根県で行われる案内状を、官房長官、外務大臣、文科大臣など、農水大臣などにお出ししましたんですけれども、島根県が。公務の日程などの都合により欠席、また代理も欠席。浅野議員の質問主意書で答弁しておりますが、この四月十一日の憲政記念館での東京集会は公務の間ででも出席できると思います。案内状をお出しいたしますので、是非御出席いただきたいんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(藤村修君) 既に案内をいただきました。総理、官房長官、外務大臣等、政府関係者が今招待を受けているというふうに承知しております。政府としての対応というのは、過去の様々な集会等、そういう政府としての出席実績などなど、様々これは検討が必要だと思います。
○山谷えり子君 溝口善兵衛島根県知事も、閣僚が会場に来て話してもらうことが重要だとおっしゃっていらっしゃるんですよ。さっきもオールジャパンで取り組んでいくって答弁なさいましたでしょう。これは今の答弁からいえば、必然的にこのオールジャパンの集会に竹島・北方領土返還要求運動島根県民会議と超党派の領土議連の主催なんです。是非来ていただきたいと思います。民主党の議員さんもいっぱい入っていらっしゃいます。いかがですか。
○国務大臣(藤村修君) 検討させていただきます。
○山谷えり子君 それでは、四月十一日、憲政記念館でお会いしたいと思います。
 次に、遺骨収集についてお伺いします。
 三月十四日、硫黄島で二年ぶりに日米合同追悼式が営まれました。硫黄島は第二次世界大戦の激戦地で、日本兵約二万人、米兵約七千人が戦死しました。硫黄島だけではなく、まだ世界各地に帰国できていない御遺骨がたくさんございます。
 私は、硫黄島の作業にも参りましたけれども、御遺族が父さんを探したいと言ってもう一生懸命やっていらっしゃるんですね。御遺族や関係者も御高齢となりまして、昨今の遺骨帰還事業は困難を極めております。速やかに全ての御遺骨が祖国日本に帰れるよう万全の体制をお願いしたいんですけれども、帰還事業の予算、重点地域、方針等々ございましたら、お願いします。
○政府参考人(森岡雅人君) さきの大戦での戦没者の御遺骨の帰還につきましては、国の責務として全戦域にわたって実施することが必要と考え、事業を実施しているところでございます。
 平成二十四年度の予算案におきましては、十三億一千八百四十八万円の予算を計上しているところでございまして、特に硫黄島につきまして、硫黄島からの遺骨帰還のための特命チームで昨年十一月に策定されました硫黄島からの遺骨帰還プランに基づきまして、御遺族やボランティア等の参加を得まして集中的に遺骨帰還を実施するということとしているところでございます。
 また、ソ連抑留中死亡者の遺骨帰還につきましても、いわゆるシベリア特措法に基づきまして、昨年八月閣議決定いたしました強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針に沿いまして、民間団体等の協力も得ながら積極的に遺骨帰還に取り組むということにしているところでございます。
 その他の戦域につきましても、地域の実情に応じ、民間団体等の協力も得ながら、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○山谷えり子君 フィリピンにおける日本人戦没者でない方が混じっていたという、御遺骨の中に、その後はどうなりましたか、疑惑については。
○政府参考人(森岡雅人君) フィリピンの遺骨帰還事業におきまして、旧日本兵以外の遺骨が混入しているのではないかとの疑惑に関しましては、細川前厚生労働大臣の御指示によりまして、職員や法人類学者の専門家を現地に派遣し、調査するなどの検証を行いまして、昨年十月、検証結果を報告したところでございます。
 検証結果におきましては、これまで帰還しました御遺骨にフィリピン人のものが混入しているという事実は認められなかったところでございますけれども、今後疑惑が持たれるということがないよう見直しを行うということにしているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、現在遺骨帰還事業の再開に向けましてフィリピン当局と事業の見直しにつきましての協議を行っているところでございまして、できる限り早期に事業を再開したいと考えているところでございます。
○山谷えり子君 ニューギニアの方の帰還事業も困難を極めておりまして、御遺族の方あるいは戦友の方たちからお話聞きましたけれども、これはほかの地域のみんなそうだと思います。それぞれの困難があります。
 効率的に帰還事業を行うため、情報収集や事前調査に必要な専門職員を外務省は所要の大使館に配置してほしい、また、各国大使は当該国と交渉して、全戦域の関係地方行政組織を通じて情報が入手できるようにしてほしい、また、人員、地域、回数、期間の増加と、へき地、遠隔地へのヘリコプターや船の積極的な利用など、効率的に事業が進むよう図られたいというような要望が多数寄せられておりますが、これは外務省、厚労省、それぞれ何か答弁できるところがあれば教えてください。
○政府参考人(森岡雅人君) まず、厚生労働省の事務方から先にお答えさせていただきます。
 東部ニューギニアにおきましては、残存遺骨情報が少なくなってきたということから、平成十八年度から未送還遺骨帰還情報収集事業を活用しまして、民間団体の協力も得ながら一柱でも多くの御遺骨を帰還できるよう努めているところでございます。また、今度の平成二十四年度予算案におきましては、東部ニューギニアでの遺骨帰還に結び付けられますよう、オーストラリアの公文書館等に情報があるということが判明しておりますので、そういったところに存在する戦勝国の保管資料等についても調査したいというふうに考えているところでございます。
○副大臣(山根隆治君) 遺骨収集のための専門職員の配置という問題もあろうかと思いますけれども、これについては、定員をめぐる状況が非常に厳しい昨今でございますけれども、人員配置に伴う困難は大きいわけでありますが、引き続き適正な配置ができるように努めて、努力をさせていただきたいと思っております。
○山谷えり子君 本当に世界各地に行動する山根副大臣であります、行動の副大臣でございますので期待しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 古川科学技術政策・宇宙開発担当大臣、済みません、お待たせいたしまして、「はやぶさ」についてお聞きしたいと思うんです。
 二〇一〇年六月に帰還した「はやぶさ」、あの映画も見ました。幾つかありますが、私が見たのは、「はやぶさ遥かなる帰還」という渡辺謙さんの主演のものでございましたけれども、映画館の中で皆さん感動して泣いていらっしゃいました。
 ところが、その次の「はやぶさ2」プロジェクトが非常に難航している、理由はお金がないからだということなんですが、二〇一二年度の予算の要求と結局付いた額、それぞれお答えください。
○政府参考人(加藤善一君) 御説明いたします。
 文部科学省、それから宇宙航空開発研究機構、JAXAでございますけれども、では、世界で初めて月以外の天体からサンプルの回収に成功しました「はやぶさ」、先ほどございました「はやぶさ」初号機の成果を発展させまして、生命の材料となった水、それから有機物の起源を探るプロジェクトとして「はやぶさ2」、御質問ございました、の開発に取り組んでございます。
 この「はやぶさ2」につきましては、到達を目指している小惑星との位置関係がございまして打ち上げ機会が限られてございまして、平成二十六年度に打ち上げる必要がございます。そのため、平成二十四年度予算案につきまして、「はやぶさ2」の探査機の開発、それから地上設備の整備に必要な経費として三十億円を現在計上しているところでございます。
○山谷えり子君 二〇一二年度の予算要求、七十三億円なさったんですよ。ところが、付いた金額は三十億円だったんです。しかも、文科省枠ではなくて日本再生重点化措置という枠だったんですね。打ち上げは、今おっしゃられましたように二十六年度、もう時間ないですよね。それに対して、探査機の設計・製作費に百六十億円掛かると見られている、打ち上げ費に百億円掛かると見られている。それなのに、あと二年後を目指して打ち上げようというときに、これどうやって三十億円でやれるんですか。関係者はやめろと言うのに等しいっておっしゃっていらっしゃいますよね。どうしてこんな世界のみんなが息をのんだプロジェクト、その「はやぶさ2」、次のプロジェクトですね、なぜこんなむごい仕打ちをするのか。
 古川大臣、我が国の宇宙開発技術の中でプロジェクトが、「はやぶさ2」が占める意義について教えてください。
○国務大臣(古川元久君) 山谷委員も映画を御覧になられたというふうにおっしゃいましたけれども、私も見ました。それに、私は、宇宙に行った山崎飛行士やあるいは古川飛行士と同じように、「ウルトラセブン」を見て、あるいは「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道スリーナイン」を見て、ああいうのに憧れて大きくなった人間でございますから、やっぱり宇宙があの「はやぶさ」に象徴されるように大変国民に自信と希望を与えると、そういった意味では、宇宙開発の意義というものは、これは「はやぶさ」によって再認識されたんだと思います。
 この国会にも私どもまさにこの宇宙開発、そして宇宙の利用というのを国家戦略としてしっかり取り組んでいく、そのための体制を強化する、この法案も提案をさせていただいております。これは、元々超党派の議員立法でできた宇宙基本法、それをベースにしているものでございます。そういった意味では、私どもは、この今回の「はやぶさ」の帰還というのが非常に日本の優れた宇宙科学の技術というものを示したと。そういった意味では、こうした強みをしっかり今後とも生かしていく、そしてまた世界に対して発信をしていくということが極めて重要なことだというふうに認識をいたしております。
 そういった意味で、先ほど文科省からも御答弁がありましたが、この「はやぶさ2」についてはしっかり二十六年度には打ち上げをできるように、それは今後の中で予算措置もとっていきたいと思っています。
 来年度について申し上げますと、これは山谷委員も御存じかと思いますけれども、昨年の震災のときに大変役に立ちました地球観測衛星、陸域観測技術衛星「だいち」ALOS1というのが、これが今ちょっと壊れちゃっていまして使えない状況にあります。そういった意味では、この後継機のALOS2、これをやっぱり、今、地震があってまたいつ、これ日本、どこで、これこそ私の地元の東海地方も、委員長も地元でございますけれども、首都圏直下型も含め、いつまた大きな地震あるいは津波というものが起きるか分からないと。そういう中では、こういうのを、このALOS1の後継機、これを相対的に優先すべきだろうと。予算の作成作業の中でそういう判断を政府・与党として行って、そちらの方を重点化したわけでございますけれども、「はやぶさ2」については、これは平成二十二年の八月に宇宙戦略本部の下でしっかり実現をしていこうということは決定をいたしております。
 この「はやぶさ2」プロジェクトについては、委員も御承知だと思いますけれども、この平成二十六年の打ち上げ時期を逃すと、これは十年先にならないと打ち上げにとって好ましい適切な時期がないというような状況でありますから、そういった意味では、ちゃんと平成二十六年に打ち上げられると、そこはやっぱり守っていかなければいけないと思っています。
 多分、映画の中でも、川口先生の役をやっていた渡辺謙さんの多分述懐のところじゃなかったかと思いますけれども、せりふだったんじゃないかと思いますが、宇宙にかかわっている方でいうと、大体これ宇宙のこういうプロジェクトって十年計画ですね、短くても。そういうことを考えますと、一生にかかわって打ち上げられるのは三つぐらいだと、衛星で言えば三機ぐらいだと、そういう話がありました。そういうものでありますから、やっぱりこれ決めたことはきちんと実現をしていかなければいけないと思っています。
 そういった意味では、今申し上げたように、来年度予算については、文科省の当初の要求どおりには付きませんでしたけれども、しっかり二十六年度に予定どおり打ち上げができるように、これは責任を持ってやってまいりたいというふうに考えております。
○山谷えり子君 本当に意味が分からないです。
 「はやぶさ2」が目指す小惑星1999JU3、この小惑星と地球の軌道があるので二年後には打ち上げないともう十年間は打ち上げられないと、そのとおりなんですね。そして、二年後に打ち上げたいから、もう削って削って七十三億円要求したんですよ。それを三十億円に削られちゃったんですよ。大きな意義が「はやぶさ2」にはあると言いながら、一方でALOS1が壊れちゃったからって、理由になりませんよ、そんなの。何の関係もないじゃないですか。それはそれ、これはこれですよ。ALOS1のそれは後継機造ればいいですよ。だけれども、「はやぶさ2」は「はやぶさ2」ですよ。このイオンエンジンがどれだけの世界中にインパクトを持ったか。あるいはバッテリー技術ですね。これはイノベーションそのものですよ。世界のバッテリー変えていくかも分からないんです。
 古川大臣は、イノベーション、イノベーション、イノベーション、もう山のようにイノベーションなんていう言葉を使っていますが、イノベーションという意味を教えてください。
○国務大臣(古川元久君) イノベーションというのは、科学技術だけじゃなくて、様々な、要するに発想を変えていく、いろいろな、異質なものが混ざり合っている、新たな考え方を変えると。言ってみれば、アウト・オブ・ボックスな発想の中で新しいものが生まれていく。
 そういう意味で、日本語で簡単にこれ訳せないからそのままイノベーションという言葉を使っているわけでありますけれども、相当幅の広い意味だというふうに考えております。
 先ほどから繰り返し申し上げておりますように、ちゃんと二十六年に打ち上げができるように、そこはしっかり私どもとしてもやってまいりたいというふうに思っております。そういう意味では、いろいろ御心配をしていらっしゃる皆さん方もいらっしゃるかもしれませんが、ここは政府として責任を持って二十六年には打ち上げられるように準備を行ってまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思っております。
○山谷えり子君 根拠なく言われても、御理解なんかできません。
 JAXAの関係者、報道によれば、現在の予算額では優先順位から考えるとやめろという回答に近いと言っているんですよ。二年後に打ち上げる探査機の設計、製作費に百六十億円掛るんですよ。それを今年三十億円でどうやってやるんですか。全て成功するとは限りません。試行錯誤の中で二年掛けてやっていこうという中で、今年三十億円で手足縛っちゃったら何にもできないんですよ。じゃ、来年百三十億円付けるんですか。そういう問題じゃないんです。今年付けなきゃいけないんですよ。補正予算で、補正で上乗せすべきだと思います。日本再生重点化措置ですからね。工夫すれば予算付きますよ、今からでも。工夫してください。いかがですか。
○国務大臣(古川元久君) 御意見として承っておきたいと思います。
○山谷えり子君 今の答弁は全くやる気がないということですから、今までずっとしゃべってきた十五分、一体何なんですか。
 アメリカは、オシリス・レックス計画って、これ二〇一六年に飛ばそうとしているんですね。もう世界の競争の中で日本は負けちゃいますよ。科学技術に国境はない、しかし科学者に祖国はあると、これは有名なパスツールの言葉ですけれども。日本、日の丸のプロジェクト大事にしてください。そういう気持ちはないんですかね。
 イノベーションというのは、確かにそうですよ。科学技術の単なる革新じゃなくて、それが社会的、経済的、文化的、様々な総合的な乗数効果が高い、そういうものなんですよ。そしてこの「はやぶさ2」がまさにそれなんですよ。それを見殺しにするというのはどういうことですか。
 もう一回答弁お願いします。
○国務大臣(古川元久君) ですから、先ほどから申し上げておりますように、きちんと二十六年に打ち上げできるようにやってまいりたいというふうに申し上げておるわけでございます。
○山谷えり子君 今年三十億円でどうやって二年後に、この全部で二百六十億円、打ち上げ費まで入れて、二年後に、どうやってやるんですか。予算付けるんですか。
○政府参考人(加藤善一君) 御説明いたします。
 私どもといたしましても、その「はやぶさ2」につきましては大変重要なプロジェクトと考えてございまして、平成二十四年度の予算案につきましては、要求に対して満額の措置ではございませんでしたけれども、開発スケジュール等の調整などによりまして平成二十六年度打ち上げが可能であるというふうに私ども現在考えてございます。
 いずれにしましても、文部科学省といたしましても二十六年度の打ち上げが実現できますように、あらゆる努力をしてまいりたいと考えてございます。
○山谷えり子君 今、小惑星イトカワから取ってきたカプセルが全国を回っておりまして、八十三万人の来場者がいる。もうみんな老若男女、特に若者は科学技術立国日本への思いをはせているわけですよ。ここでこの「はやぶさ2」のプロジェクトを殺してしまうということはあり得ないと思います。事業仕分で何で二番じゃ駄目なんですかと言ったそれと同じ発想なんです、皆さんは。国益を損なうことが平気なんです。鈍感なんです。我らの祖国日本に対して冷た過ぎます。意味が分かりません。根拠なく平成二十六年度の打ち上げ予定どおりやりますって、意味が分かりません。
 分かるようにもう一回、古川大臣、お願いします。
○国務大臣(古川元久君) 私ども、もう繰り返しになって恐縮でございますが、きちんとこれは、「はやぶさ2」については、戦略本部でも決めて、そして二十六年度打ち上げに向けて進めていくということでございますので、それをしっかりやってまいりたいというふうに思っております。
○山谷えり子君 「はやぶさ2」が目指す小惑星1999JU3というのは、イトカワより遠くて火星に近くて、水があったのではないかと思われている。ジャガイモに似た形で、イトカワはピーナッツみたいでしたけれども、ジャガイモに似た形で、九百メートルぐらいの小惑星だと言われています。有機物を含むので、宇宙空間から生命誕生の謎に迫れるかという、こういうすばらしいプロジェクトです。
 そして、技術面でも、エンジンやバッテリーの技術、様々な部品ですね、イノベーションの可能性が一つ一つにある、そうしたプロジェクトなんです。
 立場上、今の委員会ではそういう木で鼻をくくったようなお答えしかできないかもしれませんけど、役所に戻って情熱を燃やして、この日の丸プロジェクト、「はやぶさ2」が成功できるように、欧米に負けないように。世界中の科学者がもうひっくり返ってびっくりしたんですよ、日本って何てすごい国なんだ。負けないように、古川大臣、これは大臣だからこそできる仕事でございます。頑張ってください。
○国務大臣(古川元久君) 御激励ありがとうございます。
○山谷えり子君 何のために政治家になったか、今それをやるべきときなんですよ。頑張ってください。
 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもって山谷えり子君の質問は終了いたします。
 なお、吉田副大臣には質問がございませんでしたけれども、御苦労さまでございました。
 続いて、糸数慶子君。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭に、子ども・子育て新システムについてお伺いをいたします。
 去る三月の二日、少子化社会対策会議において子ども・子育て新システムに関する基本制度が決定され、これに基づきまして、子ども・子育て新システム、これは関連三法案が消費税改革法案とともに今通常国会に提出される運びとなっています。
 小学校入学前児童の教育それから保育について、それぞれの施設及び給付制度を一体化させ、効率化し、家庭環境に左右されず、全ての子供が同じ教育、保育を受けられるように社会全体で支援していこうという、この新システムの理念については賛同できます。しかし、この新システムの制度自体については、利用者、つまり保護者目線の制度になっているのかという観点から見ますと不安な点もございます。
 まず挙げられますのが、新聞等でも報じられていますが、制度が複雑であるという点であります。新システムにおいて、幼稚園側の強い主張がありまして現在の幼稚園として残る選択肢が認められましたが、これによって、小学校入学前児童の施設の体系は、大きな枠組みでいいますと、こども園とそれからこども園の指定を受けない幼稚園となり、さらにこども園の中に総合こども園、幼稚園、そして保育所が存在するといった非常に複雑なものとなっています。
 幼保一体化というのは、これはスリム化するどころか逆に複雑な制度になってしまい、保護者の間で今混乱が生じかねない状況になっていると思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
 また、もう一つ挙げられますのが、契約方式の変更であります。現在は、保育所を利用する場合は、市町村に保育の義務が課せられておりまして、保護者とそれから市町村の契約となっていますが、新システムにおいては、保護者と施設の間との契約となり、保護者が自分で施設を探して申し込むといった形態になると聞いております。これは保護者からいたしますと現状よりも負担が増えるのではないかというふうに危惧されますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(中川正春君) やがてこの三法案、国会に上程をされる予定でありますので、またよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 御指摘のように、核家族化、あるいは家族そのものが崩れてきている、あるいはまた地域のきずなというものが希薄化してきている、あるいは雇用が不安定な中で推移をしてきているという、そういう新しい社会情勢を前提にしながら考えていくと、やっぱり社会全体で子供を育てていくというこのシステムをつくり上げるということ、これが私たちの今の社会情勢の中では非常に優先順位の高い政策だということで、しっかり対応をしていきたいというふうに思っております。
 目的は、一つは、量的に子供の保育あるいは教育に対しての選択肢を広げながら、量的にそれを保障をしていくということ、これが一つです。それからもう一つは、教育と保育、これまで縦割りだと言われていたものを一つに統合していって、質の高いそれこそ保育と教育を実現をしていく、そういうシステムをつくっていくということになります。
 先ほど御指摘のシステムが複雑になるというのは、これまで縦割りであったものを、資金供給といいますか財源というものについて、子ども・子育て勘定というものに一つに統合しまして、それを子育て勘定に統合した上で、ベースとしては、いわゆる個別の子供に対しての保障といいますか、そういうものをベースにしていくということでありますので、類型はまだ幾つかさっき御指摘のように残りますけれども、最終的には総合こども園、施設としては総合こども園に統一をしていくようなインセンティブといいますか、そういう仕組みの中で運用をしていくというような、そういうことを目指していきたいというふうに思っております。
 それ以外に、社会のニーズに応じて子供をちょっと預けることのできる小規模な施設であるとか、あるいはママさん保育と言われるような体系、あるいは企業内保育、こういうものも、利用する立場からいけば、選択肢というのは広げていくべきであろうということもありまして、そういう体系も含めた選択肢の広がる制度設計ということ、これも目指していきたいということで、その辺がうまく整合性を持って運営ができるように、そして、分かりやすい形で保護者にとって一番都合のいい選択ができるような、そういう類型というのをつくっていくということ、こんなことも目指していきたいというふうに思っております。
 先ほど御指摘があったように、今回は契約というようなことが前提になって運用されるということでありますが、それかといって、市町村がそれで役割を果たさないということではなくて、市町村は、まず潜在ニーズも含めた地域での子供、子育てに係るニーズを把握した上でその設計をしてもらう。多様なメニューについて計画的な提供体制の確保を図るための計画を作ってもらうと。その計画に基づいた形で資金供給をしていくという、そういうシステムになっていますので、まず、そこで市町村の役割がございます。
 それからもう一つは、この契約ということの中に市町村も入り込んでいただいて、あっせんといいますか、どこの保育園でどういう提供ができるかという、子供と家庭の中に一番都合のいい施設のあっせんをするということであるとか、あるいは情報提供や相談に対応していくとかという形で、市町村そのものも円滑な利用が図られるように支援をしていくということになっております。
 それから、特に特別な支援が必要な子供への利用調整、あるいは利用可能な施設、事業者のあっせんということについては、これは市町村が積極的にやるというような規定を設けておりますし、それからもう一つは、子育て支援コーディネーターという資格を持った相談窓口といいますか、これ仮称ですけれども、子育て支援コーディネーターというのを配置をして、更に情報がしっかり入るように、あるいは使い勝手がよくなるようにというような配慮もしていくということが前提になっております。
 ということで、こうしたシステム、御理解をいただければ、更に利用範囲が広がって、保護者の環境あるいは子供たちの環境に応じた形の選択ができるということになっていくというふうに信じておりますので、広報啓発を積極的に行って理解を深めていただくように努力をしていきたいというふうに思っております。
○糸数慶子君 今いろいろ御紹介いただいたんですが、沖縄におきましては、保育園の潜在的なニーズ、現在、九千人以上が待機児童として待たされている現状にあります。これは、先ほど申し上げましたように、やはり市町村に保育の義務が課せられて、そして保護者とその市町村との従来の契約という形であれば、今までの状況からすると、親の負担というのが、いわゆる保護者の負担というのが少しは軽くなるかなと思っているところですが、ただ、利用者のやはり目的に沿った、目線に立った制度に果たしてなっていくかどうかというのは大変不安があります。実際に、今おっしゃったように、あっせんをしてくださる方を配置するということでありますが、果たして市町村が義務化されていない状況の中で何を優先してやっていくかというところに大変な不安があるわけでして、そこでこのことに関して質問をしたところでございます。
 くれぐれも利用者の目線に立った制度になることを強く要望いたしまして、次の質問に参りたいと思います。
 次は、ワーク・ライフ・バランスの視点から少子化対策を見た場合、この新システムにおいて、ワーク・ライフ・バランスの視点から少子化対策が欠けているのではないかというふうに思います。
 なぜかといいますと、三月の二日の少子化社会対策会議、その中で決定されました子ども・子育て新システム法案の骨子を見ても、ワーク・ライフ・バランスについては、次世代育成支援対策推進法上の事業主の行動計画についてでありますが、今後、平成二十七年度以降の取扱い、これ、政府において別途検討するとしか記載がされておりません。
 長時間労働の抑制、あるいは男性の育児休業取扱いの促進などについて、仕事と家庭を両立させるその環境の実現こそが少子化対策には必要ではないかというふうに思います。これは、平成二十二年一月二十九日に閣議決定されました子ども・子育てビジョンには明記されていることでもありますが、この幼保一体化の推進だけでなく、ワーク・ライフ・バランスの解決も、つまり、その施策も併せて充実させれば効率のよい少子化対策になると思うわけですが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(中川正春君) もう御指摘のとおりでございまして、そうした様々な政策が組み合わされることによって実現が初めてできるということだと思っています。
 私自身の担当も、少子化それから男女共同参画、あるいはまた新しい公共ということで、そうしたトータルな組合せを横串を刺してやっていくということ、これを使命として負っているんだという思いを持って頑張っていきたいというふうに思います。
 御指摘のように、この子ども・子育てビジョンについては、企業での取組を促進するための施策として、くるみんといいますか、次世代認定マークであるとか、あるいは子育てサポート企業に対する税制優遇の制度、これを創設していくべきだということだとか、それから顕彰制度、あるいは公共調達における企業の評価の仕組みの導入等、指摘をされておりますし、平成二十一年六月に改正された育児・介護休業法、これによって父母が育児休業を取得する場合の休業期間を二か月延長をしました。これはパパ・ママ育休プラスと呼んでいますけれども。それから、本年七月からは短時間勤務制度の導入を常時百人以下労働者を雇う事業主まで拡大して義務付けをしていくということ等々ですが、男性の育児休業の取得促進、それから育児休業や短時間勤務等の両立支援制度の定着等を政府全体で推進をしているところでございます。
 これ、公式の答弁なんですけれども、実態を私自身が調べてみますと、やっぱり実態が伴っていないということが言えると思います。もう足下で見ても、男性の育児休業、これの取得率なんかは政府の中では非常に低いところで止まっておりまして、そういう意味からは、足下も含めて何らかの形で実際に進んでいく政策というのをもっとしっかりと考えていくという必要があるというふうに認識をしています。
○糸数慶子君 ありがとうございました。是非、しっかり頑張っていただくようによろしくお願いしたいと思います。
 次に、地域再生、地域主権についてお伺いいたします。
 地域再生の施策についてでありますが、今国会には地域再生の施策に関する地域再生法、それから構造改革特区区域法の改正案が提出されています。構造改革特区法は今年でちょうど法施行後十年であり、地域再生法も施行後七年が経過し、運用の実績が積み重ねられてまいりました。さらに、昨今は、総合特区制度が創設されるとともに、東日本大震災の復興を目指すための復興特区制度も創設されたところでありますが、このように、これまでに地域再生に関して様々な制度が用意され、活用されているところでありますが、それぞれの制度を効果的に運用し、全国各地の地域が活性化できるように取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、これらの地域再生に関する施策の現状と課題、そして今後の方針について、後藤副大臣に内閣の所見、お願いいたします。
○副大臣(後藤斎君) 糸数先生、御指摘のとおり、構造改革特区はもう十年、法施行後たって、その後、地域再生、そして昨年は総合特区、復興特区と、いろんな特区制度を生かして施策を推進しているところでございます。
 先生の御地元でも、構造改革特区計画、沖縄では六つ計画認定され、全てのこの六事業が現在は全て全国規模で展開をしているということでお伺いをしております。また、地域再生計画についても、沖縄では二十四計画を認定され、そのうち十五は既に計画は終了して、新規雇用や雇用人口、いわゆる観光客の増加や道路等のアクセス時間の改善と、一定の効果はあったというふうに思っております。
 特に、地域再生制度を今回見直すに当たって、一千五百二十四計画が全国でございますが、そのうちのそれぞれの関係者のアンケートの中でも、七九・八%の方々が効果があったという御指摘もいただいております。
 ただし、先ほども少子化、待機児童の解消というところでお触れになられましたように、やはり今我が国では少子高齢化の進展というものが当然、地域課題だけではなく、全国共通の課題だというふうに思っております。そういう中で、今回、これから御審議をいただく改正法の中では、特定地域再生事業の創設、そして地域再生事業を記載した地域再生計画の認定という、こういう中で、例えば、子育てや高齢者の生活支援、生きがい就労等々の、やっぱり町づくりと複合サービス、全体の子育てや高齢者の方の支援というものが一体になって整備、提供しようというものを強く明示をして、そこに地方公共団体を国が支援をする仕組みを創設するという改正案になっております。
 構造改革特区についても、地方公共団体の御要望も踏まえて今回改正をお願いしている部分は、募集期間の延長という部分もございますけれども、やはり今喫緊の課題であります再生可能エネルギー、特に今回の構造改革特区の部分では小水力発電を促進するための特例措置の追加という改正をお願いしておりまして、いずれにしましても、これらの仕組みが、昨年創設をされた総合特区並びに復興特区と並んで、地域の自治体の実情に合った中で更に支援策を充実をしながら、各地域が元気になって地域活性化という大きな目的に資するように政府としても最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 次に、一括交付金についてお伺いいたします。
 地域主権改革の一つの柱として、国から地方へのひも付き補助金を廃止して地方が自由に使える一括交付金とするとの考えにより地域自主戦略交付金が創設されたところでありますが、初年度においては対象事業が九つに限定されており、対象事業の拡大を望む声が多く聞かれました。
 平成二十四年度予算案においては、一括交付金の総額は、平成二十三年度の五千百二十億円から八千三百二十九億円に、対象事業は九事業から十八事業に拡大されます。これは、制度の充実のために尽力されたということは大変評価をしたいと思います。特に、かねてより沖縄県から要望がありました沖縄振興一括交付金、仮称でありますが、創設されることは、沖縄県の要望どおりの規模の交付金とまではいかないまでも、沖縄振興予算総額で見るとほぼ沖縄県の要望どおりになっているということもあり、高く評価したいと思います。
 とは申しますものの、一括交付金制度はまだまだ制度の充実のための課題が残されています。事業選択の自由度をより高めるためにも、更なる対象事業の拡大、増額に引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。
 経常に係る補助金等の一括交付金化についてはほとんど進まなかったようでありますが、また政令指定都市以外の市町村への一括交付金の導入についても見送られています。残された課題の解決に向けた内閣府の御所見をお伺いいたします。
○副大臣(後藤斎君) 先生御指摘のとおり、二十三年度から創設されたこの一括交付金制度、一定の御評価をいただきまして本当にありがとうございます。
 その中で、まだ幾つか当然課題がございます。大きく、昨年の末に閣議決定をして、一括交付金、沖縄県も含めて八千億を目指すという目標は一定程度は達成されたものの、その対象事業がまだ限定的だという御評価や、また市町村にという問題については、特にまず市町村の方からお話をさせていただきますと、市町村全体を網を掛けていろんな検討をしましたが、やはり政令指定都市ということは二十四年度から実施をさせていただく方針を確定をさせていただきましたが、いわゆる一般の市町村は権限や財源の規模、また事業の予算の変動性ということがあって、二十四年度から即一般の市町村に適用するとやはり予算変動が大きくなってしまって、むしろ市町村の方々にとってみれば非常に使いにくくなってしまうというデメリットもございます。それを解消するために、今与党の皆さん方も御協議をしながら、どういう形であればその課題が克服できるかということを今検討させてもらって、これは二十四年度交付金のいろんな事務的な手当てが終わったら、即その検討に着手をしていきたいというふうに思っています。
 あわせて、経常補助金については、先生これもう御案内のとおり、ほとんどが社会保障、文教・科学技術振興という費用関係の項目になっています。これに直ちに手を付けるというのは、逆に、都道府県、市町村の皆さんからいろんなお話を当然させてもらっているわけですけれども、やはり即ここに手を付けられるとむしろ少し困るなということがあるんで、この経常補助金についてもその課題というものはある程度分かっているつもりでありますので、それをまた自治体の皆さん方も御協議をしながら、どういう形であればそれが実現可能なのかということをこれから真摯に、また積極的に検討してまいりたいというふうに思っております。
○糸数慶子君 その件に関しては、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 次に、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案、沖縄振興特措法改正案に関して、今四次にわたる沖縄振興計画に対する見解をお伺いしたいと思います。
 御承知のように、沖縄県、今年の五月十五日に復帰四十周年を迎えるわけでありますが、一九七二年五月十五日の本土復帰以来、政府は沖縄県の振興と発展に向けて社会資本の整備を進め、県民生活の向上に努めてきたというふうに理解しております。
 この法律が、沖縄振興特別措置法、その法律の第一条には、この法律は、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ、沖縄の振興を基本とする沖縄振興計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、沖縄の総合的かつ計画的な振興を図り、もって沖縄の自立的発展に資するとともに、沖縄の豊かな住民生活の実現に寄与することを目的とするというふうに明記されています。目的は沖縄の自立的発展と豊かな生活にあるわけですが、その振興計画が四次にわたり策定され、本年度末で終わることになるわけですが、この四次にわたる振興計画が自立的発展と豊かな生活に寄与できたかどうかということをお伺いしたいと思います。
 沖縄県は、沖縄振興計画が県側の意向を踏まえつつも政府主導で策定されていたことから、県が主体的、自主的に策定すべきだとして、新たな沖縄振興策をとの視点で法律の一部改正に臨んでいるわけですが、沖縄県が振興計画の策定に乗り出すという背景には、過去の四十年、第四次にわたる振興計画が第一条の条文にある自立的発展や豊かな生活の実現に寄与できていないのではないかという総括がなされた結果だと私なりに理解しております。
 そうであるならば、本土復帰以降、県民は本土との格差是正を合い言葉に、社会資本の整備は当然ながら県民所得の向上と雇用の創出による豊かな生活を追い求めてきたのですが、しかし、復帰から四十年たった現在でも、県民所得は全国最下位を脱したとはいえ現在四十六位であります。二百万円弱で、完全失業率も七%強で推移し、全国で最も悪い状況にあります。政府もこのような現状を認識し、第一次から第四次にわたる沖縄振興計画を策定してきたわけでありますが、その点から考えますと、振興計画が県民生活の向上に結び付いてこなかったという状況になっています。
 そこでお伺いいたしますが、第四次にわたる沖縄振興計画が県民所得の向上や雇用の改善と県民生活の向上に結び付かなかったことが一体何に起因し、どのような総括の下に次の振興計画へ進んでいったのか。四次にわたる振興計画に対するその見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(園田康博君) 私からお答えをさせていただきます。
 先生御案内のとおり、先ほど御指摘をいただきました、昭和四十七年、本土復帰になりまして今年で四十周年ということになります。五月の十五日には式典が執り行われるというふうに私どもも承知をいたしておるところでございますけれども、今般にわたるまで様々な沖縄に対する振興ということで行ってきたというところでございます。御指摘いただきました三次にわたる沖縄振興開発計画、そしてまた現行の沖縄振興計画ということでずっと行われてまいりまして、それと相まって、県民の本当に不断の努力というものもこの間私どもはあったというふうに考えております。
 そのおかげをもちまして、リーディング産業でありますまず観光がしっかりと沖縄の、言わば日本の顔というような形でも振興してきたというふうに考えておりますし、また、それに加えましてITがこれに次ぐ柱として成長してきているというものはデータの中からも読み取れるところでございます。また、近年でございますけれども、県内の総生産でありますとかあるいは就業者数、これは全国平均を上回る伸びを示しているといったところがこの振興策、今日まで行ってきた振興策の一つの成果ではなかったかなというふうに思っております。そしてまた、社会資本整備も大分進んでまいりまして、本当に目まぐるしく沖縄の、本土からすると様々な形で振興してきたということは評価ができるものではないかというふうに考えております。
 ただ、先生御指摘のように、社会資本整備は進んできましたけれども、まだまだ足りない部分もやはりございます。同時に、ソフト面のやはり振興というものが必要ではないかというふうに考えております。そういった面では、先ほど先生からも御指摘いただいた一人当たりの県民所得、やはり残念ながらまだ全国の最低水準であるといったところは否めない事実でございますし、また完全失業率、これについても全国最悪というような状況が続いております。
 同時にまた、もっと更に深掘りをさせていただきますと、若年者の失業率がやはり一一%を超えている、一一・三%でございますけれども、平成二十三年でございますが、そういった数字もあるということからすると、やはりまだまだそういった水準を脱していないというのが今の現状ではないかというふうに私どもは受け止めさせていただいています。
 したがいまして、やはり今後の沖縄の更なる発展、これを図っていく必要があるということで今般の沖縄振興法を改正をさせていただいたところでございまして、それによりますと、やはり県の主体性をより尊重する、これが第一点でございます。そしてまた、それと同時に、国の支援策というものもここも拡充をさせていただく、不断に拡充をさせていただいたということでございます。
 先ほどお話が出ておりましたけれども、沖縄の独自の一括交付金、こういったところも盛り込ませていただいて、この新たな振興策を通じて、沖縄経済の真の自立、そして発展、そして持続可能な発展といったものをこの中で遂げさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○糸数慶子君 通告いたしました質問があと五点ほどございますけれども、御丁寧に答弁をいただきまして大分質問の時間がなくなってしまいました。また次回に回したいと思いますけれども、今、園田政務官おっしゃったように、沖縄の自立的な発展、ただいまおっしゃったように、新しい振興計画の中で是非実現するように引き続き御支援をいただけますように申し上げまして、取りあえず今回の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして糸数慶子君の質問を終了いたします。
 次に、はたともこ君。
○はたともこ君 繰上げ当選になりまして、委員会での初めての質問でございます。委員長を始め皆様、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、新型インフルエンザについて中川大臣に伺いたいと思います。
 最初に、確認をさせていただきたいと思います。新型インフルエンザ等特別措置法案は三月九日に国会に提出をされ、いずれ法案審査が行われますので、詳しくはそのときに質問させていただきたいと思いますが、私は、民主党の内閣部門会議のこの法案の担当者として、法案の中に国立感染症研究所の田代眞人先生が指摘、提言されていた事前対応として、新型インフルエンザの出現予測、緊急対応のための野鳥、家禽、豚のインフルエンザ監視体制が必要の項目を入れるべきであると申してまいりました。
 この点について、担当者の方から法案第六条二項、政府行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとするの二のイ、新型インフルエンザ等及び感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症に変異するおそれが高い動物のインフルエンザの外国及び国内における発生の状況、動向及び原因の情報収集がそれに当たるとの説明を受けましたが、それでよろしいでしょうか。まず、確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(田河慶太君) お答えいたします。
 御指摘の点は、新型インフルエンザ対策におきまして重要であると考えております。法案の検討過程におきましても、私どもも田代先生を含め多くの専門家の方々と意見交換をさせていただきました。その際も、御指摘の家禽、野鳥などのインフルエンザの発生状況の情報収集の重要性についても御指摘いただいたところでございます。
 そうしたことを踏まえまして、法案の、先ほど御指摘の第六条第二項第二号イの規定を置いているところでございます。
○はたともこ君 中川大臣、このように国立感染症研究所の田代眞人先生が提言された新型インフルエンザ対策の事前対応として、新型インフルエンザの出現予測、緊急対応のための野鳥、家禽、豚のインフルエンザ監視体制が必要、さらに農水省、環境省、厚労省、文科省等の連携が不可欠ということを、法律、政令、政府行動計画、都道府県行動計画、市区町村行動計画、各種ガイドライン等で実現していただきたいと思いますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) 田代先生には非常に貴重な御指摘をいただいて感謝をしたいと思いますし、そういうことを受けて、先ほど答弁でありましたように、法律の中にもこれをやっていくということを定めていきます。同時に、それに基づいて新たな政府行動計画指針というのが出てくる、出すんですけれども、その中でしっかり具体的に盛り込んでいくということで、一つ一つ確かなものを作っていきたいというふうに思います。
○はたともこ君 是非よろしくお願いいたします。
 では、次に、古川大臣にエネルギー問題、電力問題について伺いたいと思います。
 昨年十月二十五日の衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会で、全ての原発が停止した場合でも夏に電力不足も料金値上げも起こさせないことが政府の方針であるとの玄葉大臣の発言に対して、古川大臣も「私も同様の認識を持っております。」と答弁されました。その御認識は今もお変わりはないか、お伺いをいたします。
○国務大臣(古川元久君) 基本的にそうした方針の下に今まで検討をしているところでございます。
 電力需給対策につきましては、原子力発電所の停止が広範囲に生じた場合でも、これはピーク時の電力不足を回避することがこれは政府の責任だというふうに認識をいたしております。特に、ピーク電力の不足になりますと、これ企業立地とか設備投資にも大きな支障となりますので、これを起こさないように最大限努力をしていきたいというふうに思っております。
 その上で、昨年十一月に、エネルギー・環境会議においてエネルギー需給安定行動計画というものを取りまとめました。そこでは、予算措置や規制・制度改革などあらゆる政策を総動員してエネルギー需給の安定に万全を期すということになっておりまして、その中では、今御指摘があったように、エネルギーの安定供給と、コスト上昇を最大限とにかく抑制をしていくということで従来からやっておりますので、それをできるだけ実現できるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○はたともこ君 良い答弁ありがとうございます。是非、前向きによろしくお願いいたします。
 少なくとも、全原発が停止し、原発ゼロになったとしても今年の夏に電力不足は起こさせないことが政府の方針であるということは、もうそれでよろしいでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 起こさないように努力はしていきたいと思っています。
 ただし、これは相当皆さんにいろいろなお願いもしていかなきゃいけないところも出てくるかもしれません。厳しいところがあるかもしれませんが、また、場合によっては、これはコストが掛かる分を御負担をお願いするということもあるかもしれません。しかし、そこは、先ほどから申し上げておりますように、安定供給と、そしてコスト上昇を最大限抑制をすると、そういう中でやっていくように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○はたともこ君 次に、経産省に伺います。
 先日、世田谷区の保坂展人区長が、四月から東京電力の企業、法人向け料金値上げは断ることができると発言されました。連日報道されておりますが、これは本当にそうなのか。企業、法人の皆さんは混乱されていると思います。一体どうすればよいのか。今日は、午前中、岡田先生からも別の角度から触れられていらっしゃいましたけれども、経産省としての御見解をお示しください。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 東京電力は自由化分野の料金につきまして四月以降一七%の値上げを行うという発表をいたしております。これは自由化分野でありまして、基本的には相対の交渉で値段が決まるものでございます。通常、一年間の契約でございます。四月から始まる契約もあれば、ほかの月から始まる契約もあります。この契約の間は、元々契約で決めた料金で東京電力から電気を受け取るという契約であります。
 ところが、二月の初めに東京電力が配付した文書の中で、現在の御契約期間にかかわらず、四月一日以降は新しい電気料金とすることを求めるというような記述がありまして、それに御了承いただけない場合にのみ東京電力に連絡をするように求めていたという経緯があります。したがって、御連絡をされないお客様は契約のいかんにかかわらず四月から上がるというような誤解を与えていたというところが今回の問題であろうかと思います。
 結論から申し上げますと、その一年間の契約の期間が終わるまでの間は従来の契約でいこうということで選ばれれば、それでいけるというふうに考えております。少なくとも、どういう契約になっているか、それから、それぞれその料金値上げを受け入れるかどうかについて、個々のお客様が東京電力からの説明をきちっと聞いていただいて、それぞれに御判断をいただくということが基本になるかと思っております。
○はたともこ君 企業、法人の皆さんは、できればPPS、新電力に切り替えたい方がたくさんいらっしゃると思います。しかし、PPS、新電力は供給力が不足しているとも言われています。PPS、新電力の供給力を増やすことは政府の方針だと思いますが、どうやって、いつまでに、どのくらい増やしていくのか。五十キロワットの枠を取り払って電力自由化を更に進めることも含めて、経産省にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 五十キロワット以上の契約電力量の皆様はもう既に自由化をされているわけですが、事実上PPS、これ最近、新電力と言っておりますけれども、新電力から電気を買うことができないと。自由化分野と言いながら、実質、東電からしか買えない、自由化になってないじゃないかというお叱りをちょうだいしております。
 私どももその問題は非常に深刻に認識をしておりまして、現在、電力システム改革専門委員会という委員会を総合エネルギー調査会の下に設けまして、電力システムの在り方全体についていろいろと議論をしているところでございます。
 それで、自由化範囲の拡大について御質問がありましたけれども、今のような状況で、本当に自由化範囲を拡大するだけで本当の実質的な自由化が広がるのかどうか。他方で、ユーザーの皆様からしますと、自由化の選択ができるようなシステムにしてほしいと、自分で使う電気は自分で選びたいと、そういう声が特に震災後強まっているとも認識をしておりまして、そのためには、やはり供給の多様化をし、それから発電事業者の間の競争の促進をやっていかないといけません。それをどうやって進めていくか、これはもう全体が非常に複雑に絡み合う話でありますので、そのシステム全体としてもう白地から見直すということで、この夏ごろまでに一定の方向を得るべく検討をしておるところでございます。
○はたともこ君 東京電力の料金値上げ問題については、皆さん大変お怒りだと思います。
 伝えられているように、仮に政府が東京電力の議決権の過半数あるいは三分の二以上を確保した場合、法人も家庭用も料金値上げなどはすべきではないと思いますが、古川大臣、この点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 東京電力の経営権等につきましては、現在、東電と原子力損害賠償機構が総合特別事業計画の策定を行っているところでありまして、今後、経済産業大臣の認定が行われるものというふうに承知をいたしております。
 したがいまして、現時点でその内容について申し上げられることはございませんが、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、政府としては、ピーク時の電力不足等、コスト上昇の抑制を目指した取組を進めていくと。そのことは東電についてもこれは当てはまるものというふうに考えております。
○はたともこ君 次に、関西電力の電力不足問題について伺います。
 お手元に資料をお配りさせていただいておりますけれども、二ページを見ていただきたいのですが、関西電力が三月二日に公表した三月十二日から三月十六日までの需給見通しでは、供給力は二千二百四十八万キロワットで、二百十一万キロワット、八・六%の不足となっていますが、次の三ページを見ていただきますと、三月十五日の実績値の供給力は二千六百五十八万キロワット、四百五十三万キロワット、二〇・五%の余裕が実際にはありました。見通しと実績で、供給力に四百十万キロワット、余裕度でマイナス八・六%からプラス二〇・五%、差引き二九・一%もの差があるのは、幾ら何でもおかしいのではありませんか。見通しの数字は、電力不足を誇張してPRするためにわざと低く見積もった虚偽、まやかしの数字だと私には見えますが、経済産業省、いかがでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 三月二日に公表した数字と実績値が乖離した理由は、大きく分けて三つございます。
 第一が、揚水発電の発電能力であります。揚水発電といいますのは、主に夜間の電力、これは夜間の電力を使って水を高いところに揚げて、それを落として発電をするというものですが、これが夜間の電力が十分にございませんと十分な量の水を揚げられないということがございます。したがって、三月二日の段階では、そこの揚水発電の能力を堅めに見た数字を出したというのが一つの原因であります。
 それから二つ目が、もう一つの水力であります。これは一般の水力でありますが、これはまさに水の量に左右をされます。水が多いといっぱい発電できますが、渇水になりますと発電ができません。そういうことで、渇水を想定した堅めの評価を三月二日の段階では出したというのが二つ目の理由であります。
 三つ目が他社受電というところでありまして、これはほかの電力会社からの融通を受ける電力なんですけれども、ほかの電力会社は、自ら供給する範囲において十分な余裕がないと関西電力に融通ができない状況にあります。その見通しが固まるのがやはり実際の当日の直前になってしまうということで、その他社受電の電力量が直前にならないと固まらない、この三つが大きな理由であります。
 いずれにしましても、御指摘のような、まやかしではないか、わざと低くしているんじゃないかと、そういうふうに誤解を招きかねないということは重々承知をしておりますので、今年の夏に向けて分かりやすい情報提供、丁寧な情報提供に努めていきたいと思っております。
○はたともこ君 もう一つ、三ページを見ていただきたいのですが、二月二十九日の供給力実績を見ていただきますと、二千七百三十六万キロワットです。エネルギー・環境会議が昨年十一月一日に公表した今年の夏の需給見通し、四ページになりますけれども、掲載されております昨年夏のピーク需要は二千七百八十四万キロワットです。資料は、来夏となっているのは今夏の需給見通しで、資料の左の下の今夏ピーク実績というのが昨年夏のピーク実績です。
 二月二十九日の供給力実績二千七百三十六万キロワットからすると、あと四十八万キロワットで昨年夏のピーク需要を満たすことができるということになるわけです。中部電力や中国電力等からの融通や揚水、自家発の更なる活用等で、関西電力はこの夏、原発ゼロでも十二分に乗り切れるのではないかと私には思えるのですが、経産省、いかがでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) この冬の供給力でございますが、先ほど申し上げましたように、まず揚水発電は十分な量が上に揚げられたということ、それから、水力については比較的取水状況に恵まれました。それから、他社の受電についても、ほかの電力会社から受電を受けられたということがあります。それが、今年の夏、同じような状況ができるかどうかという不確定性が一つございます。
 それから、もう一つ供給面のあれとしまして、ちょうどその数字が一致すればいいということではありませんで、電力の場合、幾つかの予備率といいますか、予備の電源を持っていないと不測の事態に対応できないということがございます。通常、全体の能力の三%から望ましくは八%と言われております。
 例えばどういうことかといいますと、関西電力の場合、火力発電所の一番大きなものが九十万キロワットであります。これが急に停止をしますと、九十万キロワットが急に足りなくなるということであります。それから、六十万キロワットのものが十五基余りあります。これが止まったときのことも想定して、やっぱり何らかの余裕を持っていなきゃいけないということがあります。
 それから、次に需要面でありますけれども、需要面については、大体、夏一度ぐらい上昇するにつれて大体七十から八十万キロワットぐらい需要が上がるというのが過去の経験でありまして、この辺り、気温がどうなるかということで、一度当たりそれぐらいの変動があり得る、それも踏まえて一定の余裕を考えておかないといけないのではないか、そんな論点があろうかと思います。
 いずれにしましても、今年の夏どのような需給になるのかということを、今年の冬の、すなわち関西電力の一〇%節電はあしたまででありますが、その結果を検証しながら、それからまた供給力が一体どれだけ積み増せるのか、その辺りも数値を見ながら、この春に電力需給の見通しをきちっとレビューをした上で、どういう対策を取るかということを取りまとめをいたしていきたいと思っております。
○はたともこ君 さて私は、原子力に代わるベースロード電源として天然ガスコンバインドサイクル発電が最も優れていると思いますが、経産省、この夏までに策定されるエネルギー基本計画で、LNG・MACC、すなわち最新型天然ガスコンバインドサイクル発電はベースロード電源としてきちんと位置付けられるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) エネルギーミックスの在り方については、まさに総合資源エネルギー調査会の議論を進行中でありまして、これを受けてエネルギー・環境会議で最終的に取りまとめをいただくことになります。そういう意味で、結論を、ちょっと予断を、先取りをすることはできませんけれども、原子力が停止をしている中で火力発電の重要性は高まっておりますし、その中でも特にLNGは火力発電の中でもCO2の排出量が少ない重要な電源であります。
 御質問ありましたMACCは、燃焼ガスの温度を非常に高めて熱効率五二%を実現するという非常に最新鋭のものでありまして、こういう電源を活用していくということは非常に重要になることは間違いないと考えております。
○はたともこ君 そして、そのLNG・MACCを最重要ベースロード電源として、さらに石炭のUSC、ウルトラスーパークリティカル、さらにアドバンストUSC、そして将来のIGCC、石炭ガス化コンバインドサイクル発電を新たなるベースロード電源とすべきだと思いますが、経産省、御見解を伺います。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 石炭火力の場合、CO2の排出原単位がLNGよりもやっぱり高うございますので、その辺りをどう考えるかということの論点はあろうかと思いますが、石炭火力の中で高効率の石炭火力技術というのは非常に今後大事であると思います。
 御指摘のアドバンストUSC、IGCC、こういった技術については現在予算措置で技術開発の支援も行っておりますが、こういう電源の活用も含めて、この夏を目途に新しいエネルギー基本計画を策定し、エネルギー・環境会議の取りまとめに反映をしてまいりたいと考えております。
○はたともこ君 では次に、環境省に伺います。
 現在、震災復旧のための東京電力、東北電力の発電所については環境アセスメントの適用除外となっているようですが、全ての電力会社の既存設備からより環境影響の少ない先進設備へのリプレースについても環境アセスメントの適用除外とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(白石順一君) 今御指摘のありました適用除外、環境アセスメント法の第五十二条二項の点だと思います。
 これは、災害対策基本法に基づきます災害復旧の事業につきましてはアセスメントの適用除外ということになっております。これは、被災地域にお住まいの方々あるいは企業等が通常の社会生活に復帰するために緊急に行う必要のあります原状回復の事業ということでございますので、これはアセスメント手続を義務付けることが適当でないということで運用をしてございますけれども、これはリプレースであることを理由にしたものではございません。
 一方、今御指摘のありましたように、リプレースというものは、環境アセスメントはそもそも、土地の改変その他で環境に与える影響が著しいものがどれぐらいの影響を緩和したり回避したりすることができるかということを調べるための手続でございますけれども、リプレース事業については一般的には土地の改変等による環境影響が限定的であり、また、今御指摘の中にもありましたように、温室効果ガスの問題、あるいは大気汚染物質による環境負荷の観点でも低減が図られる傾向がございますものですから、これについては例えば評価項目を絞り込むとか調査を簡素化するとか、あるいは電力でございますので経済産業大臣と環境大臣がいろいろな意見を申し述べたりするのに百日とかいろいろな日数がございますけれども、そういうのを短縮したりというふうな運用上の工夫によって、アセスメント自体は行いますけれども、その手続の迅速化ということは図らせていただきたいということで、今経済産業省ともお話をしているところでございます。
○はたともこ君 古川大臣、今お聞きいただきましたように、LNG・MACC、また石炭のUSC、ウルトラ・スーパークリティカル、超超臨界圧石炭火力発電、そしてそのアドバンスとUSC、さらにはIGCC、石炭ガス化コンバインドサイクル発電など、日本の先端的発電設備、技術、ノウハウを世界中に展開していくことを日本の国家戦略とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 御指摘にございましたように先端技術、これを国際的に展開をしていく、そのことによって我が国の経済発展と国際的な課題解決に貢献していこうと、まさにこれは国家戦略として今までも取り組んできております。
 具体的には、平成二十二年九月から現在まで十三回にわたりまして、パッケージ型インフラ海外展開大臣会合を開催してまいりました。そして平成二十三年一月二十一日には、議員御指摘の石炭火力発電分野をテーマに大臣会合を開催をいたしました。その成果といたしまして、インドネシアのジャワ島におけます石炭火力発電プロジェクトにつきまして日本企業グループが優先交渉権を獲得し、昨年十月には長期売電契約の締結に至っております。
 そういった意味では、今後とも、こうした先端技術を海外に展開していくように努力をしていきたいと思っておりますが、ただ一方で、これは相手方のニーズもありまして、例えば海外の特に途上国なんか見ますと、中国とかなんかが、もっと安くて、レベルは低いけれども安いのとなると、なかなか途上国になると、そんな最先端で高いのよりもレベルが低くてもいいから安いのがいいという、そういうようなところもあったりします。そういった意味では日本の技術をどうやって、やっぱり先端技術でやっていくことが、これがその国のためにも環境のためにもためになるかという様々な視点からこれも売り込みをやっていかなきゃいけないというふうに考えておりますけれども。
 いずれにしても、今委員から御指摘にあったような日本の先端技術、これはしっかり海外にも展開をしていく、そのことが日本にとっての経済成長にもつながりますし、それが世界の環境問題の解決にもつながっていく問題でありますので、積極的に努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○はたともこ君 次に、漢方、漢方薬について伺いたいと思います。
 昨日、古川大臣にもお渡しいただくようにお願いいたしましたのですが、この本なんですけれども、慶応大学病院漢方医学センター副センター長で慶応大学医学部准教授の渡辺賢治先生がこの度、「日本人が知らない漢方の力」という本を書かれました。この本の帯には、漢方は中国ではなく日本独自の伝統医学である。世界が注目しているのになぜ日本は見捨てようとするのか。裏には、日本の医師の九割は漢方薬を併用している。新型インフルエンザに効く麻黄湯、大腸がんの手術後の腸閉塞予防に効く大建中湯、ひどいアトピーを治した桂枝加黄耆湯、更年期障害によく使用される桂枝茯苓丸、認知症に効果が見られる釣藤散などと書かれていますが、まず、厚生労働省に伺いますが、新型インフルエンザに麻黄湯が効くということについての御見解をお示しください。
○政府参考人(平山佳伸君) お答えします。
 麻黄湯につきましては、初期のインフルエンザにおける悪寒、発熱等の諸症状に対しまして効能を有する製剤が薬事承認されております。今後発生する新型インフルエンザにつきましては、病原性等が未知ではありますけれども、新型インフルエンザが発生した際には適切な診断の下で処方がなされ、初期のインフルエンザの諸症状に対して有効であることが期待されております。
 以上です。
○はたともこ君 慶応病院では、大腸がんの手術後には大建中湯という漢方薬が必ず処方されるそうです。術後の腸管の癒着を抑制し、腸閉塞を予防して、入院期間を短縮することが明らかになっているからです。
 また、アトピー、更年期障害、認知症など、皮膚科、婦人科、内科などでも漢方薬は広く処方されていると思いますが、厚生労働省の認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 漢方薬が医療現場で使われているその程度ということでございますけれども、例えば国内におきまして医療用漢方製剤、その生産金額あるいは出荷金額ということの推移をまず見てみるというのが一つあろうかと思います。それによりますと、二〇〇〇年から二〇一〇年、この十年間でございますけれども、約一・三倍に増加しているというのが傾向として押さえておけるということだというふうに考えております。
 それから、漢方の対象となります疾患、これもお話ありましたように幅広く様々だというふうに思っておりますけれども、これはアンケートでございますが、医師の方に対しましてのアンケートの結果でございますけれども、実際に医療現場で漢方を使用されておられる医師の方、全体では九割というお話もありましたけれども、このとおりでございます。
 医療現場におきまして、漢方製剤、確実に一定の程度大きな役割を果たしているんだろうと、そういうふうに考えております。
○はたともこ君 近年、統合医療に関する厚生労働省科学研究事業の中で、漢方、漢方薬に関する研究が多く行われております。お配りした資料の最後の三ページがそうなんですけれども、この資料を御覧いただきますと、認知症に対する抑肝散の研究も幾つか取り組まれていることが分かります。
 この研究全体を通して、これらの研究事業について、厚生労働省、説明をお願いいたします。
○政府参考人(篠田幸昌君) 医療ということになりますと、やはり有効性とか安全性というのがかかわってまいりますので、科学的な根拠というのがやっぱり必要になってくるだろうと、そういうふうに考えております。
 このため、私ども厚生労働省といたしましては、漢方薬につきましても、今先生御指摘がございましたけれども、厚生労働科学研究事業というのがございます。その中におきまして、その作用の解明であるとか、あるいは臨床におきましてどういうふうに使われるべきかと、その有用性等につきまして各種の調査を行ってきたところでございます。
 安全、安心な医療という、それを提供するというのは大変重要でございますので、十分な評価が得られていないものにつきましても引き続き研究というものを続けてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○はたともこ君 中国は、中医学のグローバル化、国際標準化を目指して、ISOの舞台で働きかけをしています。また、日本は、WHOの会議で、今日御紹介いたしました渡辺先生が担当をされて、ICD、国際疾病分類の改訂作業の中で漢方を盛り込もうとされているということですが、厚生労働省、これらの動きについて説明をしてください。
   〔委員長退席、理事大久保潔重君着席〕
○政府参考人(篠田幸昌君) まず、ISO関係の話の方でお答えを申し上げたいと思います。
 事実関係といたしまして、中国が自国の伝統医療の国際標準化を目指したということだと思いますが、ISOに中国伝統医療の部会の設置を提案をしたということがございます。その結果、二〇一〇年にISOに専門委員会が設置されたということがあるわけでございます。
 それから、我が国としての対応でございますけれども、医学会、日本東洋医学会というのがございますけれども、こちらの方を中心といたしまして、関係学会において、専門委員会、ISOの専門委員会に御出席をいただいているということでございます。
○政府参考人(伊澤章君) WHOの国際疾病分類、いわゆるICD分類についてでございますが、ただいま御指摘ございましたように、現在改訂へ向けて作業が行われているところでございます。
 今回の改訂作業の中では、初めて東アジア伝統医学の分類を組み込むプロジェクトが立ち上がっているところでございます。そうした中で、我が国は、東洋医学を実践する主要国の一つといたしまして、日本東洋医学会の専門家の先生、具体的には先ほどお名前が上がりました渡辺先生でございますが、その渡辺先生にWHOの関係会議の共同議長になっていただいておりまして、議論に加わっているところでございます。この会議の状況につきましては、厚生労働省に置かれております社会保障審議会統計分科会の疾病、傷害及び死因分類専門委員会においても逐次御報告をいただいておるというところでございます。
 また、厚生労働省は、日本東洋医学会を含む四つの医学関係の組織とともにWHOから昨年九月に、日本協力センターという、WHOがICDを改訂するに際して日本が支援、協力するためのセンター、そういったセンターに指定されておるところでございますので、今後、このセンターの活動を通じましてICD改訂について、漢方の関係も含めて必要な協力、支援を行っていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○はたともこ君 古川大臣、お聞きのとおりなのですが、私は薬剤師、ケアマネジャーなんですが、特に漢方薬・生薬認定薬剤師の資格を持っております。日本には日本独自に発展した漢方というすばらしい医学があり、日本の医師は西洋医学と漢方とを併用することができるのです。病巣だけ診るのではなく、全身、そして生活のバックグラウンドまで診る全人医療である漢方は総合医に最もふさわしい医学であり、西洋薬と比較して価格が非常に安い漢方薬を上手に使うことは医療費の抑制にもつながります。
 中国は、中国の伝統医学である中医学の国際標準化を国家戦略としています。また、漢方の原料である生薬のカンゾウと麻黄に輸出規制を掛けています。
 古川大臣、御担当の新成長戦略と医療イノベーション会議では、日本発の革新的医薬品の創出と医療・介護技術の研究開発が求められており、私は、漢方、漢方薬こそ、日本の新成長戦略、クールジャパンの重要な柱だと確信していますが、古川大臣に是非積極的な御検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 御本、ありがとうございました。
 私もどっちかというと漢方派でございまして、風邪を引くとまず葛根湯を飲むという人間なんですが。多分、委員もお分かりだと思うんですが、これは、東洋医学というのは西洋医学と違って、局所的に痛いところを、痛みを取るとかいうんじゃなくて、体全体の気の流れだとか気血の流れを良くしていく、あるいは免疫力を高めていく、そういうことによって言わば自然の治癒力を高めて病気を治していこうと。
   〔理事大久保潔重君退席、委員長着席〕
 これは単に漢方だけではなくて、例えばいろんな、気功だとか、あるいはちょっと仏教の世界でいえば座禅だとか、いろんなそういうものにつながっていると思うんですね。この薬だけ何か、漢方というのが言わばそういう全体の一体の中で私はこれは漢方という薬もあるんだと思うんです、やっぱり東洋医学の中でいいますと。それは多分御理解いただけると思うんですね。
 ですから、これ日本の新成長戦略の中で、グリーンイノベーション、ライフイノベーション、それを実現をして、世界一のエネルギー・環境先進国、世界一の健康長寿国家をつくっていく。それを世界に対してモデルとして示していきましょうということを目指しております。
 その中で世界一の健康長寿の国をつくっていく。日本人の私はこれを、寿命がここまで延びてきた、世界一のレベルまで延びたということのやっぱり一つの背景には、そうした、まあ漢方を使う使わないは別にして、それこそやっぱりただ単にすぐ薬に頼るとかいうことじゃなくて、病気になる前から、よく未病という言葉を使いますね、東洋医学で。ですから、そういう段階から体のことをケアして、寒いときにはショウガ湯とか飲んで体の中から温めると。私なんかも小さいころよく霜焼けになりましたから、そういうときにはトウガラシの中に手や足を突っ込むと、そういうことをやって言わば体全体を整える。そういう言わば生活習慣がある種身に付いてきたこともこれは日本人の長寿化。
 それこそ、それだけじゃなくて食なんかもそうだと思う。医食同源という言葉がありますが、日本人の食生活、それが食べることによって元気になっていく、病を治す。そういった面もあって、そういったものがトータルとしてこの日本の長寿につながってきたんだと思います。
 そういった意味では、今後、この長寿社会の中で、より一層年を取っても元気でいられる、そして元気で長生きできる状況をつくっていく、そういう中では今日の議論で御指摘のあったような統合医療だとか漢方とか、そういうものもそれなりの役割というものをやっぱり果たしてくるんじゃないかなと思っています。ですから、そういった意味で、何か漢方だけ取り出してというよりも、今私が申し上げたように、かなりこの東洋医学の場合には、相当、体全体のバランスや気血まで含めたトータルなものとしてやっぱり見ていくものだと思いますので、そういう視点の中で漢方というものも位置付けて考えていきたいというふうに思っております。
○はたともこ君 まさに医食同源という言葉がありますので、大臣おっしゃるとおりで私も全く同感なんですが、ただ、日本で成長した漢方というのは、原点は中国なんですけれども、日本で江戸時代からずっと成長してきた日本独自の漢方でございまして、今はアメリカの超一流大学医学部などでも先ほど申しました術後の癒着を防止する大建中湯などは臨床試験が始まっておりまして、大変アメリカでも注目をされてきているところでございます。
 是非、国家戦略、さらには厚生労働省におかれましても、この日本で独自に成長した漢方というものをしっかり全面的にサポートしていただいて、更に世界に発信をしていただきたいというふうに思っております。最後に一言、御見解をよろしくお願いいたします。
○国務大臣(古川元久君) 繰り返しになりますけれども、これはまさにトータルに考えていって、私も漢方は自分でもよく飲んでいますからその大事さは自分でも分かっているつもりであります。
 しかし、繰り返しになりますけれども、そこだけを取り上げてというんじゃなくて、まさに東洋医学的な発想というのは、最終的にそういう薬、漢方を使ったりというのはありますが、でも、それ以前のそういう日ごろの生活習慣からあるいは日常の食から、やっぱりそういうトータルでパッケージとして、元気に病気にならないで、また病気になっても早く回復して、しかもそれが自己治癒力で回復できるようなそういう状況をつくっていく。それがQOL、クオリティー・オブ・ライフを高めた形での生活を約束するということにもつながるわけでありますから、そういった意味で、世界一の健康長寿国家を実現をしていく。その中で、漢方を始めとするそういう東洋医学的な発想と、そういったものも十分考えていきたいと思っていますし、今厚生労働省でも様々な研究をしていただいています。
 政権交代以降、この東洋医学の統合医療に対する研究というのは相当、予算もぐんと増えていますし、また件数も増えています。そういった意味では、そうした取組をしっかり行っていって、広めていくものは広めていく、そうした措置をとれるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○はたともこ君 では、厚生労働省にも最後に伺いたいと思います。
 このように、大変日本で実際に重宝されております漢方です。西洋医学と同様に漢方を併用することで国民利益に大変資する結果になる、医療費の抑制につながるというふうに考えております。是非、今後の厚生労働省のこの漢方、漢方薬に対する取組について意気込みをお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(篠田幸昌君) 大変貴重な御指摘をいただいたと思っておりますけれども、統合医療という考え方がございます。非常に程度の高い医療をこれから提供していかなければいけないということでございまして、いろんな角度からできるものをやっていくということが大事だというふうに思っております。
 統合医療の在り方につきましても私ども検討いたしておりますので、その中で御指摘のあった点も生かせたらというふうに思っておるところでございます。
○はたともこ君 終わります。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして、はたともこ君の質疑を終了いたします。
 次に、大野元裕君。
○大野元裕君 民主党・新緑風会、大野元裕でございます。
 あの痛ましい三月十一日の東日本大震災から一年を経ました。改めて、犠牲者の御霊に哀悼の意を、そして被害に遭われた方にお見舞いを表明させていただきたいと思います。
 さて、三月十一日、国立劇場において一周年に際しての追悼式典が開催されました。その際、天皇陛下は、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切と思いますとのお言葉を述べられました。また、野田総理は、三つの誓いの一つとして、今般の教訓を踏まえた全国的な災害対策の強化を早急に進めてまいりますと発言をされました。
 本日は、東日本大震災に対する反省を踏まえて、災害大国とも言われる我が国における防災危機管理体制について、真に実効性のある体制を構築するために前向きな質問を行わさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まずは、陛下のお言葉そして総理の誓いを踏まえて、改めて、災害対策、危機管理に対する官房副長官の思いをお聞かせください。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生が今お話をされましたように、追悼式における、この大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝え、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切、天皇陛下のお言葉を賜ったわけでございます。また、野田総理からは、今般の教訓を踏まえた全国的な災害対策の強化を早急に進めていく、こういう発言があったところでございます。委員の皆様の中におかれましても、心の中に響いていることだというふうにも思います。
 先生御承知のように、災害が大変発生しやすい我が国において、防災は国家の基本的かつ極めて重要な任務でございます。東日本大震災の対応等を徹底的に検証をし、それらの教訓を踏まえて切迫感を持って防災対策の充実を図ることが政府としての喫緊の課題であるということは論をまたないわけでございます。
 そのような認識の下に、防災対策全般の充実強化を図るため、中央防災会議、これは内閣総理大臣が会長でありますが、の専門調査会である防災対策推進検討会議、これは官房長官が座長になっております、において、関係する法制や体制、想定される大規模災害への対応の在り方などについて検討を進めているところでございます。本検討会議においては、三月七日に取りまとめられました中間報告を受けて、具体的な内容を詰められるものから順次実行するとともに、本年夏ごろに予定している最終報告に向けて更に検討を深めることとなっております。
 こうした報告等も踏まえ、国民の生命、身体、財産を確保し、安全、安心な国づくりを実現するため、危機管理のための制度及び体制の充実強化に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○大野元裕君 是非よろしくお願いをしたいと思います。
 まさに、陛下のお言葉は心の中に残るお言葉でありました。そういった意味からも、この教訓をしっかりと将来に生かすことが私は大事だと思っております。
 この教訓についてですが、中川防災担当大臣は、災害対応においても、女性の視点の反映や、女性や子育てのニーズを踏まえた対応が必要と所信を表明されました。陛下のお言葉そして総理の誓いを踏まえて、改めて、災害対策、危機管理に対する、やはり防災訓練も含めた徹底等が必要だと思いますが、この視点からの大臣のお考えを具体的に教えてください。
○国務大臣(中川正春君) 東日本大震災をまず徹底的に検証をしていくということ、そこを大前提にして、できるところから法改正なりあるいは様々な制度の改革、改正をやっていくという形で、今取り組んでおります。
 先ほどの御指摘の女性の参画ということでありますが、これは物資の備蓄やあるいは提供、また避難所の運営について、女性や子育て世帯に十分な配慮がなされていなかったということ、それによって特に初期の段階で様々に問題が顕在化をしたということがありました。そういう意味から、改めて今の制度でしっかり参画できるような体制になっているかどうかということを検証していきます。
 一つは、中央防災会議の下の先ほどお話が出ました防災対策推進検討会議に女性委員を四名登用をいたしました。それから、昨年十二月の防災基本計画の修正、これに際しては、避難場所の運営における女性の参画の推進、あるいは女性専用の更衣室や授乳室の設置など男女のニーズの違いへの配慮、これを求めるということを盛り込んでおります。
 ただし、都道府県のレベルの防災会議については、実態を見ますとなかなか女性が今入ってきておりません。一つの原因は、これ充て職になっておりまして、そういう意味で女性が入りにくいということでありますので、ここは災害対策基本法の改正ということを前提にした改革をやっていくということを考えております。
 先ほど申し上げたとおり、備蓄品、あるいは避難ルートの設定、あるいは防災体制、避難所の設計や運営、こういうところにおいて、地方レベルで、身近なところで女性が参画をしていくということの大切さ、そしてまたそれを実際に周知して実現をしていくということ、これを努めていきたいというふうに思います。
○大野元裕君 大臣のリーダーシップに期待をさせていただきたいと思っております。
 さて、るるございましたが、こういった教訓を踏まえて、今回は具体的に首都直下地震についてお伺いをしたいと思っております。
 今後三十年間に七〇%の確率、さらには見直しも進められると聞いております首都直下型地震ですが、この地震は我が国の政治・経済機能が集中している首都において起きると言われています。その意味で、極めて重大な影響を様々な意味で与えると思っています。
 政府が定めた平成十七年の首都直下地震対策大綱に定められている首都中枢機関というのはどこでありましょうか。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 先ほどお話ございましたように、平成十七年に中央防災会議で首都直下地震対策要綱を定めておりまして、その中で、首都中枢機関とは、政治、行政、経済の枢要部分を担う機関とされております。
 具体的に申し上げますと、政治、行政に係る首都中枢機関として、国会、中央省庁、都庁、駐日外国公館等とされておりまして、この等というのは駐日外国公館に準ずる機関というふうに理解をしておりますけれども、そういうふうに定められております。
 また、経済機能に係る首都中枢機関としまして、中央銀行である日本銀行本店、それから主要な金融機関及び全国銀行協会などの決済システム、それからそれぞれのオフィス・電算センターというふうにこの大綱では定められております。
 また、ちなみに、同じく大綱で首都中枢機能というのも別途定義がされておりまして、これは三つの点から成ります。一つは先ほど申し上げました首都中枢機関。それから、それを支えるライフライン・インフラ。それから、そういったライフライン等を通じて供給される人、物、金、情報で構成されるというふうに首都中枢機能についてもされております。
○大野元裕君 さて、今御説明をいただいた首都中枢機関は、それぞれ事業継続計画、いわゆるBCPを定めることがこの大綱で定められています。全ての機関が既に策定をしていると理解をしてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 政治・行政機能に係る首都中枢機関である中央省庁及び国会の業務継続計画につきまして、昨年十二月に調査をいたしました。この結果について申し上げますと、策定状況について申し上げますと、調査対象にしましたのは、これは最高裁判所も含めておりますけれども、二十九機関中二十六機関で策定済みということでございます。このうち、中央省庁については全ての機関において策定済みということでございますが、二月にできました復興庁については現在策定中ということでございます。
 それから、経済機能に係る首都中枢機関の業務継続計画につきましては、日本銀行を始め全ての機関において策定されていると。これは特に調査しておりませんけれども、そういうふうに把握をしております。
○大野元裕君 ただいま、二十九機関中二十六機関ということでございました。
 先ほどの首都直下の地震応急対策活動要領では、首都中枢機能を有する機関が首都中枢機能というと定義をされていますが、そこには国会も含まれています。特に、閣僚が仮に全員例えばお亡くなりになったときには、国会で改めて総理をすぐに選出しなければいけないという、そういった機能があるわけですが、衆議院並びに参議院はBCPを有しているのでしょうか。
○衆議院参事(清野宗広君) 昨年の東日本大震災を受けまして、衆議院事務局におきましても、業務継続計画、いわゆるBCP策定の必要性を強く認識したところでございまして、私の下に業務継続計画の作成推進会議というのを設けまして、現在鋭意その作業を進めているところでございます。
 具体的には、想定災害を基に、衆議院の復旧目標等を定めた計画の本体、そして通常業務のうち、災害時であっても継続すべきである業務を事務局の課単位で仕分した継続優先通常業務仕分表、また、災害時に参集すべき要員を課単位で定めた非常時参集要員計画表、及び課単位の非常時優先業務における行動マニュアルから構成されておりますが、ほぼ完成に近い状態になってきておりますので、できるだけ早期に議院運営委員会の方に報告した上で決定したいと考えております。
 なお、発生時の応急対策業務などの初動体制につきましては、平成十三年に地震防災マニュアルで整備したところでございます。
 以上です。
○大野元裕君 参議院の方、お願いします。
○参事(美濃部寿彦君) お答えいたします。
 参議院事務局におきましては、参議院災害対策マニュアルに基づきまして震災時の初動対策を定めておりましたが、首都直下型地震を想定したBCPは策定しておりませんでした。しかしながら、大規模地震発生時においても本院機能維持は必要不可欠という認識から、昨年、新型インフルエンザ対応BCPを策定した際の知見も十分に生かしながら、首都直下型地震対応BCPの策定に着手することとしております。
○大野元裕君 配付させていただきました資料の一枚目を御覧をいただきたいと思いますが、平成十七年の時点で大綱が出て、十九年の時点で中央防災会議でガイドラインを定めて、業務継続計画の策定状況を全ての中央省庁において策定をしたことになっております。
 首都直下型地震というのは、人の命を当然お預かりしている政府、そして国会にとっても極めて重要なことであって、これがずっと放置をされてきたというのは私はゆゆしき問題だと思っておりますし、平成七年のあの阪神・淡路大震災に際しても、当時、まさに官邸は二時間半近く動かず、そして総理が来られて、そして人がいなかったために帰ってしまった。自衛隊の投入すら遅れた。あれだけの犠牲を強いたことから考えれば、私は、国会がこういった形でBCPを有していないということは極めて遺憾であると言わざるを得ないですし、また改めて、すぐにでも起こると言われている首都直下型地震が起きたときに、何せ初めての経験なものでとおっしゃられた村山総理の言葉を決して繰り返していただきたくないというふうに強く思っております。
 このBCPの中身について若干立ち入りたいんですが、中央防災会議においては、BCPを策定をして、その後、業務継続計画の運用について点検をして是正をするというふうに報告をされています。全体について、この各省全体の状況を把握しているのはどこでしょうか。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 今、御指摘がありましたように、このガイドラインにおきましては、業務継続計画については、訓練や計画のテスト、実行等を通じてその問題点を洗い出し、課題の検討を行い、是正すべきところを改善し、計画を更新するという継続的改善により業務継続力を向上させていくことが必要だという意味で、各省庁に継続的な改善を促しております。
 そういう状況の中で、これも同じ調査でございますが、昨年十二月にその後の状況を内閣府の方で調査をいたしましたけれども、その調査の結果で申し上げますと、先ほど申し上げました策定済みの二十六機関のうち十一機関について策定後に改定がなされているということでございますが、その一方で、十五機関においてはこれまで一度も改定がされていないというところも明らかになったということでございます。ただ、今回の東日本大震災を踏まえて、改定していない機関についてもほとんどのところが改定を予定している、あるいは検討中であるというふうな状況になっております。
○大野元裕君 ありがとうございます。
 この委員会において官房長官は、「大震災の教訓を踏まえつつ、大規模自然災害、テロ、重大事故等の緊急事態における危機管理に万全を期す」との所信を表明されました。是非とも、こういった改定を行わない機関においてはリーダーシップを発揮していただいて、調整、そして改善を促していただきたいと思っています。
 この件は、国民の命にかかわる重要な問題です。二枚目の資料を見ていただきますと、配付した資料は、実は私の方で各省の特に危機管理に関係すると思われる省庁についてBCPの状況がどうなっているのかをヒアリングをして取りまとめたものです。実は、これで百も質問ができるという、そういう表ではございますけれども、二、三、確認の意味を込めて質問をさせていただきたいと思います。
 これ、今日は松原大臣にお越しいただいておりますので、せっかくですので松原大臣にお答えをいただきたいと思いますけれども、危機管理省庁のうち、例えば厚生労働省は発災後十二時間で七%、百人のうち七人が参集をすると定めています。ところがその一方で、警察庁は緊急災害要員のほぼ一〇〇%が参集をすることになっています。これだけの差があるのはどういうことでございましょうか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 警察庁においては、首都直下地震が発生した際には警察庁内の内部部局の全ての警察官及び所要の一般職員について警察庁に参集することを求めております。このうち、緊急災害対策本部要員の一部については危機管理宿舎に居住させるなどして、必要な体制が確保できるように努めております。
 今後は、警察職員の被災状況等も踏まえた計画を策定すべきとの委員の御指摘を踏まえ、内閣府等関係機関と綿密に連携しながら、庁舎近傍に居住する職員の更なる増強を図るなど、必要な要員の確保と方策等について不断の検討をしてまいりたいと思っております。
 なお、警察が今パーセンテージ非常に高かったわけでありますが、かつての阪神・淡路大震災における兵庫県警察職員の参集状況を参考までに申し上げたいと思いますが、地震が発生した一月十七日午前五時四十六分から約七時間後の同日午後零時三十分に、全警察職員の九一%が、最寄りの警察施設でありますが、最寄りの警察施設に全警察職員の九一%が参集しているという実績があるということを含め、警察職員の危機管理に対する姿勢を更に高めていきたいと、このように思っております。
○大野元裕君 警察の方々の献身的な、そして非常に質の高い貢献については、東日本大震災でも確かに証明をされたと思っています。
 しかしながら、ここで問題にするべきは、私はそうではなくて、警察庁の緊急参集要員がほぼ一〇〇%集まられるということは、警察の方だけ被災しない、こういうふうに思われても仕方が私はないのではないかと思っています。やはりここは、しっかりとした基準みたいなものを設けて政府としてしっかりとした対応をするべきだと思いますけれども、このような現在の状況で果たしてよろしいんでしょうか。これは内閣府でしょうか、お願いいたします。防災担当大臣でしょうか、よろしくお願いします。
○国務大臣(中川正春君) 大変重要な、そして、それぞれしっかり今の状況というのを把握をしていただいた上の御指摘をいただいて、感謝を申し上げたいというふうに思います。
 一応、平成十九年の六月に、各省庁における業務継続計画の作成作業を支援することを目的に内閣府が中央省庁業務継続ガイドラインというのを定めているんですけれども、それによると、夜間や休日に発災して鉄道等が停止する場合に、徒歩又は自転車等による参集が、どの程度の時間内にどれだけの人数が可能であるかということについて確認をすること。それから、徒歩の場合に、勤務地から二十キロ以上離れた場所に住む職員は発災後一日間以上は参集が困難であるものとして扱うこと。それから、職員本人やその家族が負傷した場合には参集が期待できないことから、その減少分も考慮することと、こういうことでガイドラインは出しているんですけれども、各省庁においてこれを基にしてということと同時に、このガイドラインの見直しも含めて私ども考えていきたいと思うんですが、もう一度この参集予測を適切に行うということ、これが肝要だというふうに思います。
 そのことに、御指摘もいただきましたので、今回は各省庁のこれを担当していくレベルを上げまして、関係局長会議、局長レベルで集めまして、二十三日にこの関係局長会議を招集をしたいと、あしたですけれども、したいというふうに思っております。そのことを徹底しながら、もう一度このBCPについて、一つの基準と同時に、改めて切迫感と危機感を持って検証をするようにということで指示をいたしておりますので、その方向で頑張っていきたいと思います。
○大野元裕君 極めて迅速な対応、本当にありがとうございます。
 ただ、この問題は、実は警察官が被災していないだけではなくて、例えば、この一覧を見ていただくと、緊急参集要員以外の通常の職員については警察だけが実は参集の見通しが立てられていないといったこともあり、やはり真剣にここはとらえていただいて、全体の基準や調整について十分な措置を講じていただきたいと思っております。
 さて、首都直下型の地震の大綱においては、連絡体制の継続ということがうたわれています。この体制についても、内閣府においてもしっかりと把握をしていただいて、厳しい環境を想定してもなお最低限の対処が行われるようにするべきだと私は考えています。
 そこで、首都直下型地震の際の情報バックアップについてお伺いをしたいと思います。
 この表を見ていただくと、例えば国土交通省などでは本省の二号館と三号館で二重のバックアップを有しているということですが、これ実は本省が潰れてしまうと取ってこれないということになります。あるいは、建物が駄目な場合には国土地理院とか国土交通大学校に拠点を移すということになっていますけれども、そこに移っても本省のバックアップが駄目であれば業務ができないということになりかねません。
 厚生労働省において聞いたところでは、民間のバックアップ業者にこの情報のバックアップをお願いをしている。つまり、民間の業者が来ないと問題があったときにはこれが立ち上がらないというふうに聞いています。あの東日本大震災のときですら、遠く離れた関東圏で、例えば様々な物資が手に入らない、あるいは通常のビジネスができないといったことを我々は経験をしました。そういった意味で、情報のバックアップというもの、それも大事。また、外務省においては、バックアップ地との実質的な連携がほぼありません。
 大綱によれば、災害時に寸断しない通信連絡基盤を確保し、個別施設が被災した場合にも他の施設やネットワーク等による機能バックアップが可能となるよう充実を図ると書いてあります。内閣府としては、全体に横串を刺して、そして全ての省庁においてしっかりとした情報バックアップの体制をつくらせるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) 御指摘のとおり、内閣府が昨年の十二月に実施をしました首都直下地震時の業務継続に必要な資源の確保状況、先ほどの調査ですが、によると、全ての中央省庁において何らかのデータのバックアップが行われてはいるが、しかし、バックアップデータについてその保管場所を首都直下地震により同時に被災する可能性の低い場所としていない機関も見受けられる、それからまた、全体のシステム運用が継続される状況にあるのかどうかということ、これについてもやっぱり検証が必要なんだろうということであります。その上に立って、先ほど申し上げた明日設置をする各省庁の関係局長級会議でも、この課題をもって議論をしていきたいというふうに思っております。
 内閣官房情報セキュリティセンターにおいて、情報システムに焦点を当てた中央省庁における情報システム運用継続計画ガイドライン、これを二十三年の三月に作成をして各府省庁に対策を促しているところでありますので、この辺をベースにして、あしたの会議で一つ一つチェックをしていくというふうにしていくということでございます。
○大野元裕君 ありがとうございます。是非あした、しっかりと大臣のリーダーシップをお願いいたします。
 先ほど取り上げさせていただきましたが、各省においては、本省が潰れたときの代替情報地において、情報バックアップに十全なアクセスが確保できていない、これは大臣も御認識のとおりだと私も思っております。そういった意味では、万が一の場合に、接続ができない、業務に支障が出る、こういったことが予測をされます。
 その一方で、それぞれの建物にもバックアップ地が定められておりますが、例えば総理官邸が機能しない場合には、内閣府の五号館、さらには防衛省、そして立川の防災センターと代替施設が移ることが定められていると承知をしています。こういった場合にも、実は、それぞれの省庁も多分官邸が動かない場合には代替地に行くんでしょうが、それぞれの省庁ばらばらに動くことになっていて、一部は小平に、一部はさいたま市に、一部は立川に、一部は霞ケ関に、こういう状況になるわけですけれども、官邸の代替施設、例えば防衛省とか立川の防災センター、そこと各省庁の代替施設との間の連絡手段というのは、防災無線以外に有効な方法があるのでしょうか。
 また、警察や防衛省とか、そういった各省が専用の連絡手段を持っている場合に、各省の専用の連絡手段と代替地との間の連絡というのは、果たして確保されているんでしょうか。教えてください。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。
 官邸の代替施設、それからそれぞれの省庁の代替施設、そういった代替施設間の情報連絡につきましては、現在の中央防災無線における固定型の通信設備については、そういったものを特に配備をしておりません。現状で対応するといたしますと、可搬型の衛星通信設備を六十基持っておりますので、それが、それぞれの省庁であるとか、あるいは全国十九か所、近々に二十か所ぐらいにする予定ですけれども、全国に分散的に配置をしておりますので、そういったもので現状では対応するということになろうかと思います。
 それからもう一つ、先生の御質問の、こういった中央防災無線と各省庁、警察であるとか消防であるとかそれぞれ専用通信網を持っておられると思いますけれども、そういった中央防災無線と各省それぞれの専用通信網というのは接続をしておりませんので、現状で申し上げますと、それぞれの各省の専用通信網で得た情報を中央防災無線を通じて各省間で情報を共有するという形になろうかと思いますけれども、こういった情報のバックアップの問題につきましては、先ほど大臣お答え申し上げましたけれども、関係省庁の局長クラスの会議においても、重要なテーマとしていろいろこれから議論をしていきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 寂しい限りの私は体制だというふうに言わざるを得ないと思います。
 例えば、そういった形で言うと、一部の省庁については、自分たちの情報バックアップにアクセスをするために、商用のLAN、そういったものに頼らざるを得ない。若しくはNTTの電話、こういったものに頼らざるを得ないと私は理解していますけれども、立川の防災センター、これは官邸機能が移るわけですが、NTTというか、外線、何本おありになりますか。
○政府参考人(原田保夫君) 立川につきましては、まず中央防災無線がございますけれども、それに加えましてNTT回線がございまして、これは災害時八回線ということになっております。これにつきましては、今年中に四十五回線に増設をする予定でこれから対応していきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 八本というのはちょっとショッキングな数字でございますが、正直寂しいと思っています。
 私は、民主党政権になってから開催をされた昨年の防災対策会議にせよ、そして先ほど中川大臣がおっしゃられたような一連の措置にせよ、私は前進をしていると思っています。前進をしていると思っているんですが、しかしながら、これまでのアリバイづくり、おざなりな取りあえずつくっただけのBCP、そして、今の八回線だけ用意しただけの立川防災センターにおける外線等、正直一つ一つ丁寧にチェックをしていくことが民主党政権が掲げられたまさに政治主導だと思いますし、東日本大震災を経て我々が担うべき責任であろうと強く感じています。
 そういった意味でも、この絵にかいたもちのようなそういった体制ではなくて、やはり我々はやるべきことをしっかりとやらなければ、次の世代、まさに万が一のことがあったときに何も言えないんだろうというふうに思っています。こんな体制というのは、例えば絵にかいたもちですが、その一方でも、例えば内閣府においては私はいいシステムがあると思っています。
 例えば、内閣府においては発災後、これ恐らく電話も通じない、それから多分インターネットも厳しいかもしれない。そういった中で一般の方々が最後頼るべきはメールになるんだろうと思いますけれども、内閣府の場合には省員に対する一斉メール送信システムというのがあると聞いています。例えば、各省の場合には、歩いて登庁をしようとしても、本当に霞が関に役所があるのか、それがどこか、例えばさいたま市に移ってしまっているのか、分からないまま取りあえず霞が関に向かう、こういう状況の中で、例の阪神・淡路のときにも二十分で行けるところが数時間掛かる、こういう状況の中でみんなが参集をすることでございます。
 内閣府、せっかくいいシステムを持っていらっしゃるんですから、こういった具体的な想定に基づくようなシステムあるいは想定、そういった指導と調整を行うべきではないでしょうか、いかがですか。
○国務大臣(中川正春君) これも非常に大事な御指摘をいただいております。
 非常参集や安否確認というのは携帯電話で各省庁であらかじめルールづくりをしてやっているということなんですが、一方で、自動配信それから応答、これを自動的にやるというようなシステムを整備しているのは、非常参集でいえば四省庁、それから安否確認でいえば九省庁で、必ずしも多くないということが現状であります。
 先ほどお話のあったように、内閣府防災担当の場合は、例えば一定規模以上の地震の際には、その連絡と応答に一斉メール配信システムというのを使っておるわけでありまして、こういうものを更にほかの省庁に含めてシステム化していく、対応していくということだと思います。
 御指摘いただいたとおり、これまでの足下の防災体制というのが、先ほどそれぞれ具体的に指摘をいただいたとおりでありますので、ここはもう一度私も真剣に取り組んでいきたいというふうに思っておりますし、原子力でいうシビアアクシデントのような一つの発想といいますか考え方を持って、シミュレーションを繰り返しながら確実な体系につくり上げていくということ、これも非常に大事な観点だと思いますので、そのように指示をしていきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 中川大臣は、個人的な話ではありますけれども、外交安保調査会で防衛の大綱を取りまとめていただいたときに私もお仕えをさせていただいて、その適切な調整力、そして指導力というものについて私も強く感じ入った一人でございます。
 そういった中で、内閣府設置法を見ると、第十二条には、特命担当大臣の任務として、関係行政機関の長に対して必要な資料の提出及び説明を求めることができる、二として、関係行政機関の長に対して必要な場合には勧告をすることができる、そして、三として、特命担当大臣はその報告に基づき、当該関係行政機関の長に対してとった措置について報告を求めることができる、そしてその四として、特命担当大臣は、必要があると認められるときには、内閣総理大臣に対し、当該事項について措置がとられるよう意見を具申することができるという、極めて大きな権限を私はお持ちだと思っています。
 そういった意味で、これからおやりになるお仕事もあると思いますが、この権限を是非使っていただいて、報告を求めていただき、そして是正を求めていただき、そして勧告をしていただく、そこまで是非突っ込んだ仕事を期待をさせていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中川正春君) 是非、与えられたポストの中でその権限を活用しながら、横串を刺していくといいますか、総合的な体系につくり上げていきたいというふうに思います。
 まず、足下の問題については、明日、関係局長会議、これをそのまずきっかけにしていきまして、それぞれ有効に省庁の中でその機能が発揮できるような体制をつくるということから出発をしたいというふうに思います。
○大野元裕君 さて、民主党におきましては、内閣部門会議の下に首都機能バックアップのワーキングチームというのを立ち上げさせていただきました。いわゆる副首都的な、つまり首都が移る、そういったバックアップ地をつくるということを最終的には目標にしたいと考えてはいますけれども、先週の段階で中間報告を取りまとめさせていただきました。
 そこにおいては、三つの分類をつくり、一つ目には、発災後数日におけるバックアップを首都圏以外のところで取っておいて、各省庁が円滑な業務を数日のうちにできるようにする。そして二つ目には、仮に首都における機能が回復したとしても、首都において、つまり被災地においてしなくてもいい業務については遠隔地でそれを行う。そして三つ目に、副首都として次に首都そのものを移してしまう。こういった三つの分類をした上で、一番と二番、つまり、発災後数日の対処と、それから首都機能が回復してもなお首都が行わなくてもいい業務を遠隔地で行うということを取りまとめて、中川大臣にも提出をさせていただいたところでございます。
 このバックアップの構築というのは、切迫性、そして緊急性、そして重要性に鑑みれば、私は極めて重要な事項だと思っております。早急な対処をお願いをさせていただきたいと思いますが、副長官と大臣とそれぞれ是非決意を賜りたいと思います。
○内閣官房副長官(長浜博行君) 先生がこの方面の専門家として、特にこの党の今おっしゃられた首都中枢機能のバックアップワーキングチームで中心的に御提言を取りまとめられたということはよく承知をしているところでございます。
 首都直下型地震などの緊急事態が首都東京で発生するなど最悪の事態を想定し、その場合でも、政府や金融機関、情報通信などの先ほど来ずっとお話がある首都中枢機能が途絶することがなく確保されることは必要であると政府も十分認識をしているところでございます。政府の中枢機能の分散、それからおっしゃられましたバックアップ機能の設置については、いただいた御提言も踏まえて、コストや実現可能性など様々な観点から検討をさせていただくことにしたいと思います。
 なお、政府においては、第三次の補正予算において、首都機能のバックアップに係る基礎的な調査を実施しているところでもあり、また、本日でしょうか、この時間かどうか分かりませんが、国土交通省の検討会においても取りまとめられた案が検討されるとも聞いております。これらを加えて、民主党のワーキングチーム御指摘の内容も踏まえて、併せて検討してまいる所存でございます。
○国務大臣(中川正春君) 先ほどお話しのように、それぞれ検討会も走っておりまして、それと同時に、ありがとうございました、いい御提言をいただいたというふうに思っております。
 私の方でそれを総合的に、何といいますか、場合分けをするというか、先ほど御指摘があったように、時間的経緯の中でどういう機能をそれぞれどこに持っていくかということと、同時に、災害の規模によって、どのような想定をしたときにそのバックアップ機能というのがどういう形で確保しなければならないかというふうなこと、そんなことをちょっと縦軸と横軸で分析した上で、それぞれに対応できるような体系をふだんからつくっていくということ、これが大事だと思いますので、そうした取組をしていきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 是非よろしくお願いします。
 今、副長官の方からコストの話がございましたが、あえて付言をさせていただければ、実はコストは我々も考えたつもりであります。要するに、大規模な予算を組まなくても、まずはバックアップ地において情報のバックアップとそれから立ち上げ、そういったものができるだけでも随分違うのではないか。これ本当に誰も恐らくいつ地震が起こるということは断言ができない。しかも、これが東日本大震災のようなものが多分首都で起こる。つまり、我々が被災者になって、それが機能しながら国全体を動かさなければいけない、こういうとてつもない事態に我々は直面する可能性があるということを考えた上で、コストの掛からないものをまずは第一次の中間報告にさせていただいたつもりでございますので、ちょっとコストの話は、是非、厳しい中ではございますけれども、御努力を賜りたいと思っています。
 さて、今るるお話をしてまいりましたが、平成十七年度以降、首都直下地震を想定しての様々な対策と呼ばれるものが講じられてきたことは議論をしてきたとおりでございます。しかしながら、その一方で、それがいかに中身を欠いていたか。実効性がないか。さらには、これ言い過ぎかもしれませんが、私は国民の命の軽視だと思っています。そういったことが明白になったんだというふうに思っています。やはり、悪い意味での官僚仕事、対策を講じた、紙を作った、そしてそれを提出した、いついつまでにやった、まあやっていなかった期間もありましたけれども、やった。こういったアリバイづくり、おざなりな仕事というものが最終的に国民の命と引換えにされるのであれば、我々は政治家になった意味がないと思います。
 その意味でも、是非、実践的な検証、そして対策というものをやっていただきたい。特に、民主党政権は政治主導を掲げられましたから、これは単にやったというアリバイづくりではなくて、一つ一つ丁寧な御検証を賜りたいと思っています。きめ細かな想定と、そして大胆に切り込んでいただくその両面を持っていただいて仕事をしていただきたい。
 閣僚の皆様が、中央防災会議という、今までのおざなりのものだったかもしれない、承認機関だったかもしれない、これを局長会議、先ほど大臣もおっしゃられました、一歩進めていただいて、政治家自身の手で是非これを進めていただいて、事態の深刻性そして切迫性、これを重く受け止めて責任を果たすことを期待をいたしまして、私の質問といたしますが、最後に官房副長官から改めての決意の御表明をいただいて、私の質問とさせていただきます。
○内閣官房副長官(長浜博行君) ある意味においては、大変厳しい御指摘を受けたというふうにも思っております。
 今般の先生の御質問のみならず、今政治主導という御発言もございました。中川大臣を中心としながら、危機管理、災害対策についてもなお一層努力を続けてまいりたいと思っております。
 なお、先生からも今後とも御指導のほど、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。
○大野元裕君 これで質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして大野元裕君の質疑を終了いたします。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時四十四分散会