第185回国会 外交防衛委員会 第5号
平成二十五年十一月十四日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 十一月十三日
    辞任         補欠選任
     北澤 俊美君     大野 元裕君
     藤田 幸久君     那谷屋正義君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任
   アントニオ猪木君     中野 正志君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         末松 信介君
    理 事
                佐藤 正久君
                松山 政司君
                脇  雅史君
                福山 哲郎君
                石川 博崇君
    委 員
                宇都 隆史君
                岡田 直樹君
                小坂 憲次君
                島尻安伊子君
                牧野たかお君
                三木  亨君
                大野 元裕君
                那谷屋正義君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                河野 義博君
                小野 次郎君
                中西 健治君
                井上 哲士君
                中野 正志君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     小野寺五典君
   副大臣
       防衛副大臣    武田 良太君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  木原  稔君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        矢嶋 定則君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       北崎 秀一君
       内閣官房内閣審
       議官       能化 正樹君
       内閣府大臣官房
       審議官      杵淵 智行君
       警察庁長官官房
       審議官      鈴木 基久君
       外務大臣官房審
       議官       岡   浩君
       外務大臣官房審
       議官       新美  潤君
       外務大臣官房審
       議官       金杉 憲治君
       外務大臣官房参
       事官       山田 滝雄君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
       防衛省防衛政策
       局長       徳地 秀士君
       防衛省運用企画
       局長       中島 明彦君
       防衛省経理装備
       局長       伊藤 盛夫君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○自衛隊法の一部を改正する法律案(第百八十三
 回国会内閣提出、第百八十五回国会衆議院送付
 )
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○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、北澤俊美君及び藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として大野元裕君及び那谷屋正義君が選任されました。
 また、本日、アントニオ猪木君が委員を辞任され、その補欠として中野正志君が選任されました。
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○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 自衛隊法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官北崎秀一君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(末松信介君) 自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 おはようございます。民主党の白眞勲でございます。
 議題に先立ちまして、台風三十号の直撃を受けたフィリピンに対しての御質問をさせていただきたいと思いますが、日本政府は自衛隊を千人規模で派遣する方針を決めたということでございますが、まず、この辺りの事実関係について、防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、今回の災害により多数の人命が失われたこと及び多くの人が被災されていることについて、お悔やみとお見舞いを申し上げたいと思っております。
 フィリピンは我が国と地理的にも近接する重要な戦略的パートナーであり、東日本大震災を始めとする災害に対処してきた経験を有する我が国として、今回の災害救援において積極的役割を担っていくことは重要だと思っております。
 最新の活動状況でありますが、フィリピン国際緊急援助隊については、本日現地時間午前九時、日本時間午前十時、ちょうど今ごろでありますが、隊長中西一佐以下三名がレイテ島に向け、現地ニーズ及び状況の正確な把握のために調査に出発いたします。また、昨日、マニラに到着した医療チームは、本日、セブ島に向けて出発いたします。これについては、可能な限り早期に医療活動ができるよう調整をしております。
 また、輸送艦「おおすみ」であります。現在、南西海域において統合演習中でございましたが、この自衛隊統合演習から離脱させ、現在、国際緊急援助活動への派遣準備を行わせております。さらに、今後、最大で要員約一千名規模、海上自衛艦「いせ」、「おおすみ」、「とわだ」の三隻や、CH47ヘリコプター三機のほか、C130輸送機やUH1多用途ヘリコプターなどを派遣し、輸送業務を行わせるべく、現在検討をしております。
○白眞勲君 今大臣からもお話ありましたように、東日本大震災の際にもフィリピンの皆さんは日本のために一生懸命いろいろ協力をしてくださった、助けに来てくださったということもあります。是非、そういう観点からも、協力も本当に惜しまずにお願いを申し上げたいというふうに思いますが。
 一つ、その艦艇の話、「とわだ」とか「いせ」とか、そういう艦艇についてはフィリピンにいつごろ到着することになるんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今、現地でフィリピン政府との調整を行うことで話をしております。
 一義的には、まず医療関係のチームを派遣しておりまして、それからC130等の航空機等で物資の輸送ということを行ってまいります。また、フィリピン政府から最終的な物資の輸送をどのような形で要請するかに向けて、積み込む荷などを調整してまいりますので、今の時点でいつごろ到着するということを正確に申し上げるのは困難だと思っています。
○白眞勲君 ただ、船ですから時間は少し掛かるのかなという感じはするんですけれども、それでも大体の目安というのはあるかと思うんですが、その辺り、どうなっているんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 日本から現地のフィリピンに到着するまで、通常四日ほど掛かるということであります。
○白眞勲君 そこで、今回の災害により現地では食料などの物資の不足が深刻である、略奪目的の武装した住民と治安部隊が銃撃戦を行ったとの報道もあるんですけれども、この辺り、自衛隊としての対応はどのようになるのかなというのがちょっと気になっているんですね。
 状況によっては武器を携行していくのかどうかも含めて、お答えいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(小野寺五典君) このような国際緊急援助活動についての武器の携行については、オスロ・ガイドラインという中で携行しないということが原則的に決められておりますので、自衛隊としては武器の携行は考えておりませんが、いずれにしても、この援助活動の前提となりますのは、フィリピン政府において治安が確保されていることが前提ということになります。
 フィリピン政府の方からは、治安には十分な配慮をし、万全な対応を取るという、要請をもらっておりますので、それに基づいて、こちらも外務省を通じて現地の状況を確認しながら、安全な形で緊急支援ができるような体制を組んでいきたいと思っております。
○白眞勲君 これもマスコミ報道ですけれども、今日の新聞ですと、物資輸送のトラックが襲撃されそうになって引き返す事態も起きているというような話もあるわけでして、その辺りもやはり万全を期してやっていかなければいけないという部分がありますので、よく現地の政府と情報を密にしながらやっていただきたいなというふうに思うんですね。
 そういう中で、今回のこの法案ともちょっと絡んでくるんですけれども、そういうトラックの輸送とかそういったものに対する情報収集という在り方については、今の防衛省としてはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回のフィリピンでの支援につきましては、これはフィリピン政府と連絡を密にするのと、外務省の在外公館を通じての情報収集、それから既に先遣隊が入っておりますので、その先遣隊が現地の情報を様々収集して調整するということになると思います。
○白眞勲君 それでは、自衛隊法の一部を改正する法律案についてお聞きいたします。
 まず外務省にお聞きいたしますけれども、今回の法案で、概要を拝見しますと、在アルジェリア邦人に対するテロ事件を受け、自衛隊による在外邦人輸送について、輸送対象者を拡大し、車両による輸送を可能とする等の改正を行うというふうに書いてあるわけですが、私が一つ疑問に思うのが、前回のアルジェリア邦人に対するテロ事件を受けという部分で、つまり、今回の改正をしておけば、あの悲惨なテロ事件の際、日本人の犠牲者を出さずに済んだのかもしれないということを考えているんでしょうか。
 その辺の意味について、どういうふうなこの部分の意味なんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) アルジェリアの事件に際しましては、結果として痛ましい犠牲が出たわけですが、事態につきましては官邸あるいは外務省におきまして様々な検証を行い、今後の教訓とさせていただいている次第ですが。
 今御指摘の点につきましては、今回はアルジェリアの対応によって陸上輸送等は行われたわけでありますが、事件の発生しましたイナメナスから空港までは五十キロ、そして空港から首都アルジェリアまでは一千キロ、こういった状況の中での事件の発生となりました。今回、空港までの五十キロはアルジェリア政府によりまして陸上輸送が行われたわけでありますが、こうした事件というものはどんな国で発生するかは分かりません。また、どんな事態が想定されるか、これはその時々によって異なります。
 このアルジェリアの事件を通じまして、改めて、我が国は様々な事態に対応しなければいけない貴重な教訓を得たものと考えます。こうした教訓に基づいて、様々な我が国は対応を考えていかなければいけない、自衛隊法の改正もその一環だというふうに認識をしております。
○白眞勲君 今外務大臣は教訓というお話をされましたけれども、つまり、このアルジェリア事件を受け、今回のこの法律の立て付けの最初の部分ですよね、そのアルジェリアの事件を受けて教訓を得たんだ、だから陸上輸送なんだというところの部分と邦人の保護、安全、これの関係についての何か絡みがちょっと私にはよく分からない部分があるんですね。この辺りどうなんでしょうかということを私聞いているんですけれども。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の事件を受けて、我が国は改めて邦人の保護あるいは邦人企業の保護について、我が身をしっかりと振り返らなければいけない、こういったことを強く感じた次第であります。そして、アルジェリアの事件、事態も様々な点につきまして我が国の体制について指摘を与えてくれました。そういったことを官邸においても、また外務省においても有識者を交えて様々な検討を行ってきました。
 その中で、邦人の保護の観点から様々な輸送手段についても指摘があったわけです。現在、航空機におきましても、民間機の使用が難しくなった場合にはチャーター機ですとか様々な関係国の協力を得る、こういったことを考え、さらには自衛隊機、政府専用機の使用も考えていく、こういった体制を考えていく、こういったことが今、現状、我が国の対応として考えられるわけですが、この陸上輸送という点につきましても今回我々に教訓を与えてくれたと思っています。
 それが先ほど申し上げましたアルジェリアにおける状況であります。こうした首都から一千キロ以上離れている、また最も近い空港までも五十キロ以上が離れている、こうした孤立した地域においての事件の発生となりました。今回、アルジェリアの政府の対応については、我々は様々な支援を受けたわけでありますが、こうした政府の対応、どこにおいても得られるものではありません。どんな国で発生するかも分かりません。どんな事態が発生するかも分かりません。こういったこと、様々な事態を想定して、今回の事態を教訓として我が国の体制をしっかり考えていく、こういった姿勢は大変重要なのではないかと私は思っております。
○白眞勲君 今のこの件に付ける報告書も私も今手元で見ているんですけれども、今回の陸上輸送については余り触れられていないように見えるんですよね。航空機についての派遣時期とか、そういったことについての検証というのは相当に詳しく書かれているんですけれども、陸上輸送については、様々な輸送ニーズに対応できるように検討すべきであるという部分ぐらいかなというふうに私は見たんで、ちょっとその辺りの関連性がどうなのかなということで質問したわけですけれども。
 一つ確認をしたいんですけれども、このアルジェリア事件の際、その事件の起きる前の年にアルジェリア南部とマリとの国境付近における武力集団の流入によるテロ事件の発生の可能性に言及して、その年の年末、つまり事件の発生した約二十日前には南部、マリ、これ共和国になるのかな、マリという国ですね、マリとの国境付近の危険情報を退避勧告に引き上げていたということでよろしいんでしょうか。この辺りは政府参考人で結構です。
○政府参考人(山田滝雄君) お答えを申し上げます。
 委員御指摘のとおり、その前年の十二月二十八日にアルジェリア、マリ国境付近の危険度を退避勧告に引き上げたところでございます。
○白眞勲君 これ、以前、二〇〇四年に起きた武装グループによるイラクの日本人人質事件の場合は、この方々は幸いにして御無事で皆さん帰還をされておりますけれども、そのとき、マスコミも含めて自己責任という言葉が多く聞こえたわけですね。
 これは中川昭一経済産業大臣、当時ですけれども、万一のときは自己責任を負ってください、政府関係者、北海道庁、外国、イラクの方々に迷惑を掛けないで自己完結でやっていただきたいと発言をしております。また、細田官房副長官も、退避勧告は繰り返し行っており、それ以上の対応は難しい、自己責任ということも考えてほしい。
 また、当時の川口順子外務大臣も平成十六年四月十三日の答弁で、外務省が発出する退避勧告を含む危険情報は法的拘束力を有するものではございません、海外に渡航ないし滞在をする方が自己の責任において行う判断のための参考情報です、今後とも適時適切な情報提供を行っていきますとともに、自らの安全については自らの責任を持つという考え方の一層の徹底を図ってまいりますと答弁されておるわけですね。
 この点に関して、外務省として、この一層の徹底を図ってまいりますと、自らの安全については自らで責任を持つという考え方の一層の徹底を図ってまいりますという部分、これどういうことをやったんですか。具体的にちょっとその辺をお話しいただきたいと思います。
○政府参考人(山田滝雄君) お答えを申し上げます。
 今お話があったイラクでございますが、こちらにつきましては退避勧告が出ておりました。一方で、アルジェリアでございますけれども、イナメナスはリビア国境側にございます。リビア、アルジェリア国境については渡航延期勧告、段階でいうと三段階目で、四段階よりちょっと下が出ておりまして、かつ、これいろんな方から御指摘いただいておりますけれども、イナメナスのサイトはそこから更に外れてアルジェリアの中に入っており、そこには、十分注意してくださいと一段階目のレベルの注意喚起しか行っておりませんでした。
 これについていろいろ御指摘があることは重々承知をしておりますが、今回の事件は、ですからレベル一、十分注意してくださいという地域で起こったものでございます。そこにおいてイラクにおける事件と違いがあるものというふうに考えます。
 もちろんこれは、自己責任というのは皆さんにございます。それで、私どもとしては、遠方にあるサイトの方々を含めて、いろんな形でコミュニケーション、注意喚起をしておりまして、特に、今回マリの状況が非常に悪くなったものですから、昨年十二月十六日に安全対策連絡協議会というものをアルジェで開きまして、リビア国境を含めて注意喚起を行い、皆様の自己責任ということも喚起したところでございます。
○白眞勲君 全然答えになっていないんですね。
 私の聞いたことは、自らの安全については自らで責任を持つという考え方の一層の徹底を図ってまいりますと、はっきりとこれ川口順子外務大臣は当時答えられているのにかかわって、その後、外務省としてはこの件についてどういう対応をしていたのかということ、これをお聞きしているんですけれども、もう一度お答えください。
○委員長(末松信介君) 参事官、ポイントを突いてお答えください。
○政府参考人(山田滝雄君) もちろん一層の情報の共有、それから注意喚起の徹底、また防護手段の徹底を図っていくように協力をしてまいりました。ちなみに、こちらのサイトでは、サイト全体はBPが管理をしており、そしてアルジェリア政府、それから世界的に名の知れたコンサルタント会社が入って警備措置をとっておられたと。ですから、会社としてはそれなりの警備措置、自己責任を果たそうという努力はされておられたというふうに承知しております。
○白眞勲君 言っていること全然分からないんですね。
 私が聞いているのは、この退避勧告が出た地域において、今何度も、もう時間がもったいないんだけれども言うと、適時適切な情報提供を行っていきますということはもう言っていらっしゃるんですよ、川口順子外務大臣がその時点でね。ところが、その後に、自らの安全については自らで責任を持つという考え方の一層の徹底を図ってまいりますという部分についての記述について、その後、どういう外務省としてのアクションを起こしたのかということを聞いているんですよ。
 大臣、ちょっとお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) まさに御指摘のように、自らの身は自らで守る、自己責任の徹底、こういった考え方、大変重要だと認識をしているからこそ、この事件後の対応の中にも、ショートメールを始め様々な手段を使って情報を提供し、その情報を我が身を守るためにしっかり有効に活用してもらいたい、こういった考え方を徹底する、あるいは、安全対策協議会、こういったものを開催して現地邦人関係者に集まってもらい、こうした意識を徹底し、そして情報を共有する、こういったことをしっかり徹底する、そして、国内においてもそして現地においてもこうした様々なセミナーを行う、こういった努力を積み重ねています。
 その基本は、おっしゃるように、こうした情報をしっかり活用して我が身は我が身で守ってもらう、こういった意識を徹底させる、こういった考え方に基づいていると考えます。
○白眞勲君 こういう答弁をしてもらいたいんですよ。その前にここでずっこけられちゃうと、もっと後でずっこけてもらおうと思ったのに、ちょっと困るんです、私としても。だから、ここはきちっと、やっぱりちゃんと答えてもらいたいと思うんですね。
 で、この法案における車両の邦人の輸送に関してちょっとお聞きしたいんですけれども、数人の場合はこれ全員が運ぶことは、数が少なければ運ぶとしても、例えば数百人を輸送するということになると、相当な手間が掛かると同時に、輸送定員に限りがある場合、当然これは優先順位ということになってくるかと思うんですけど、その辺りはどういうふうになっているんでしょうか。
○政府参考人(山田滝雄君) 邦人の輸送に当たりましては、あらゆる手段を講じると。まず、民間航空機で出ていただける方は出ていただく、チャーター機、それから第三国との協力、さらには自衛隊による輸送と。
 これまで現地における所要を十分勘案して、それらで十分に賄うことができるというふうに措置してまいりました。自衛隊の派遣に当たって自衛隊機とは十分に事前に調整しておりましたので、問題が生じたことはこれまではないというふうに考えております。
○委員長(末松信介君) よろしいですか。
○白眞勲君 全然よろしくないですよ。全然答えていない。時間が、もっと先にどんどん進みたいんですね。これはもう前もってレクしているんだから、ちゃんと答えてもらいたいんですね。
 例えば、女性もいれば子供もいる、あるいはけが人がいる、高齢者がいらっしゃる。そういう中でどういう順番でどういうふうに運んでいくんですかということについてどうなっているんですかと、こう聞いているわけですよ。ちゃんと答えてください。
○政府参考人(山田滝雄君) 邦人の間にそのプライオリティーを付けるということは極力したくはございませんが、ただ、確かにおっしゃるような事態が生じた場合には、緊急性の高い方、けがをされている方、女性であるとか子供、そういう方々を優先して運ぶということになると思います。それにつきましては関係者と十分協議しながら対応していきたいと思っております。
○白眞勲君 関係者と十分に協議する前にもうマニュアルとしてそういうのはきちっとやっておかないと、現場でその対応をするといったって現場はもう様々な情報が入り乱れている中なんで、そこは、東京である程度しっかりと前もってこういう場合、当然これ考えられる事態ですから、これについてはしっかりと対応する、あるいは、もうマニュアルがあるんだけれども秘密の関係で言えませんというんだったらそれはそれで結構ですよ。
 しかし、やっぱりその辺のマニュアルについて、外務大臣、どうなんですか、ちょっとお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) そういった事態に対しましては、現状、渡航書の発給とかこうした手続については当然のことながら想定してスムーズに行うようにしていかなければいけない、こういった意識を持って取り組んでおります。
 ただ、御指摘のような点につきましては大変重要な視点ですので、そこまで具体的にきめ細やかにマニュアルを作っていく、こういった心構えは重要だと存じます。是非検討したいと存じます。
○白眞勲君 政府参考人の方というのは大臣の補佐として今日来てもらっているのに何か逆になっちゃっていて、政府参考人の補佐に外務大臣がいるような感じというのはこれうまくないんですよね。もう少し、政府参考人の皆さん、しっかりとそこは、レクしている部分についてはがっちりとやってもらわないといけないなと僕は思うんですけど。
 この中で、当該輸送を安全に実施することができると認めるときに輸送することができると書いてあるわけなんですけれども、果たして、その現場が混乱している中で、陸上輸送の場合には航空輸送と違って空港周辺の安全確保ができてさえいればいいという問題じゃないわけですよね。つまり輸送経路、これは道路の安全のみならず周辺の治安状況についても情報収集しなければならない。
 この辺り、外務省としてどのようにお考えなんでしょうか。
○政府参考人(山田滝雄君) 安全につきましては、まず現地の大使館ができる限り職員を派遣して現地に赴いて目視したいと思っております。当然現地の治安当局その他との情報交換はいたしますし、また、同様の危機は第三国にも関係する場合が多うございますので、関係する第三国、例えばアメリカ、フランス、イギリス等々と意見交換をしてまいりたい、このような形で情報収集に万全を期してまいりたいと考えております。
○白眞勲君 これ結構、ここで、東京で議論するときは何か万全にやりますみたいなことを言ったって、もう日々刻々と情勢は変わっている中で、なかなか簡単にはできないんではないんだろうかというふうに私は思うんですね。
 この辺りのことって、現地の外務省の職員の皆さんが東京の外務省本省に問い合わせても、東京の本省が判断できるのかという部分ですね。東京ではなくて、現場の外務省職員なり、防衛省の方も先遣隊として行ってらっしゃるんだったら先遣隊としての防衛省職員あるいは自衛隊員、こういった方々が判断して報告、これ相当ストレスを感じることにはなりませんか。
 これは外務大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 情報収集についての難しさは御指摘のとおりだと思います。
 まずもって、先ほど答弁させていただきましたように、現地政府あるいは関係国との情報共有はもちろん当然やるわけですし、また加えて、様々な情報につきましては、現地の邦人の方々あるいは邦人企業、こういった関係者との情報共有によって情報を得る、こういった手段もしっかり活用しなければいけない、要は総合力で情報収集に対応していかなければいけないと存じます。
 ただ、現地と我が国、本国における情報共有につきましてはなかなか難しい面がある、これは御指摘のとおりだと存じます。是非その点につきましても、現地の大使館と本省との連絡体制、しっかり考えていきたいと存じます。
○白眞勲君 今おっしゃった、その連絡体制をどういうふうにするかというのがポイントだと思うんですよね。
 やっぱり、なるべく現場にストレスを与えないように東京としての仕組みをつくってあげたいということが重要だと思うんですけれども。現地の通信事情というのは、今はもう本当に衛星とかいろんなものを活用しつつ、大分、以前に比べると改善もされてきていると思いますので、その辺りの通信設備等の拡充についても、今やっているんだったらいいんだけれども、今後もやっぱり私は検討する必要があるんではないかというふうに思いますが、その辺り、外務大臣としてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど答弁の中でも触れさせていただきました、あのアルジェリア事件後の官邸での検証、そして外務省での検証、そしてそれぞれの報告書の中にも通信手段の拡充という指摘が含まれております。その指摘を踏まえて、今拡充に向けて努力、作業を始めたという状況にあります。
○白眞勲君 是非、やはり通信というのは非常に、ある意味そこがつながっているかつながっていないかによっても、現地の人たちというのは、現場の職員たちというのは大分変わると思うんです、気持ちが。ですから、そこは是非強力に推し進めていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、例えば、これは本当に考えられる状況の一つが、これは防衛大臣にも聞いてもらいたいんですけれども、集合場所というんでしょうか、現場の集合場所に邦人の方がいらっしゃったとして、その方々、だんだん何か周辺状況で危険な状況に置かれ始めた。もうだんだん、これは危ないんじゃないか、確実になってきた。早くここから脱出しなきゃいけませんよねというような状況になってきたといった場合、それでいて輸送経路の安全が完全には確保されない場合、こういった場合というのは、今後可能性としては私は大きいんではないんだろうか。
 この情報収集、こういった場合はどのようにお考えなんでしょうか。防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、在外邦人の輸送を行う際の要件といいますのは、予想される危険を回避し、輸送を安全に実施できるときという形になっております、本法案に関しては。ですから、あくまでもこのような状況に当てはまる場合に、私どもとしては邦人の輸送を行うということになると思います。
○白眞勲君 しかしながら、今、防衛大臣、どうでしょうね、率直に言って、こういう状況というのは考え得ると思うんです、私は。今の法案ですと、そこはなかなか難しいというような、まあ法案のことをただつらつらと今読み上げたわけですけれども、なかなか情報が錯綜している中で判断が付きにくい部分というのはあると思うんですね。
 現場でも、輸送のそういう皆さん、輸送部隊というのかな、輸送部隊がいたにもかかわらず動きにくいという部分というのは非常にあるかと思うんですけれども、その辺り、防衛大臣としてどのような、情報収集のために、これは外務省も含めてですけれども、努力をするべきなのかというふうに思われるのか、お聞かせください。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のことは、例えば、何らか外務大臣の方から防衛大臣の方に邦人輸送についての依頼が行われ、そして私どもとして部隊を派遣をし、そしてそこから実際現地に行って輸送業務を行う際に、今言ったその危険性が増すという中でどう判断をするかという御指摘だと思いますが、その際についても、私どもとしては在外公館を含めて情報収集、これがまず一番重要なことだと思っております。
○白眞勲君 だからこそ情報収集の重要性というのは私は必要だというふうに思っておりますので、是非、その辺りは外務省の皆さん、また防衛省さんもそうですけれども、よくその辺の連携も含めた形で、日ごろから準備の方をお願いしたいなというふうに思っております。
 その前提となるのが、今も御指摘ありましたように、相手国の受入れということらしいですけれども、この相手国というのは、基本的に日本国として承認した国ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(山田滝雄君) そうでございます。相手国の同意、これは派遣先国でございます。
○白眞勲君 そうしますと、これ、無政府状態になった場合、外務省として受入れの了解を取り付ける相手国となり得るのかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(新美潤君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、これは、国際法上の解釈として、一般的に自衛隊を他国の領域に派遣する際には派遣先国の同意を得る必要がございます。そして、その相手の政府がない、無政府状態ということでありますけれども、仮に、何らかの事情によって相手の輸送実施地域において派遣先国の政府が機能していない、あるいはないというような場合には、状況に応じて現地の権限ある当局以外の当事者から同意あるいは安全の保障を取り付けるということは、一般論と申し上げて、国際法上あり得ると思います。
 一つの例を申し上げれば、過去イラクのフセイン政権が崩壊したとき、ある意味で、無政府状態と呼ぶかどうかは別として、相手の同意を得るべく相手の政府はなかったわけでございますけれども、そのときには国連決議に基づきまして、いわゆるCPA、アメリカ、イギリス軍等の連合暫定施政当局がイラク政府の代わりにイラクの一定の施政権限を認められたということがございました。その際は、自衛隊が出ていくに当たってCPAからの同意を得るという形で派遣をしたということがございます。
○白眞勲君 それが、やはりこれも想定され得る場合だと私は思うんですね。
 反政府勢力に握られた国が、かといってまだ、例えば元の政府は亡命政府としてあれは認められないといった場合、逆に、反政府勢力の範囲内に邦人がいらっしゃって、例えば反政府勢力が、いや、邦人の輸送いいですよ、安全確保しますから、お墨付きも出したと、こういった場合、どうされるんでしょうか。
○政府参考人(新美潤君) その反政府勢力の国際法上の位置付けになると思います。つまり、自衛隊を派遣する際に、相手国政府の受入れの同意が必要だというのは、それをしないで行くと、もうある意味で主権侵害になってしまうということになりますので、そういう意味から、相手の国の主権を侵害しないために同意を得るわけでございます。
 今の御指摘の場合は、まさに相手のそもそもあった政府がなくなっているという状況にございまして、そういう状況で、実効的に、つまりは政府ではないけれどもその国を管理している、先ほどの例でいえばCPAなんですけれども、あるいはほかの国が占領しているような場合、その相手の当事者の同意を得るということによって、これ、一般論としてでございますけれども、自衛隊が出ていくということは国際法上排除はされないと思います。
 ただ、今の先生のお言葉は、反政府勢力ということでございますので、それからいきますと、まだ政府のようなものがあって……(発言する者あり)ええ、分かれているということになりますと、それは反政府勢力のみの了解をもって行くことをもって、それで主権侵害が免除されるということになるのはなかなか難しいと思います。
○白眞勲君 一番そこの辺りが悩ましい部分じゃないかと。人命優先なのか、あるいは国際法的にという部分で点々々になるのかどうか。この辺りというのも、やっぱり今回のこの法案を機に、我々としてどうしたらいいのかというのはあらかじめもう今から検討する必要性は私は十分にあるんではないかなというふうに思うんですね。
 どうでしょう、じゃ、いつも外務大臣ばかり答弁しているから、ちょっと防衛大臣、どうでしょうか、これ。
○国務大臣(小野寺五典君) 政府に関する同意あるいは現地の安全の状況についての確認については、外務省がまず対応していただき、そして私ども防衛省としては、外務大臣の輸送の依頼を受けて動くということになると思います。
 いずれにしても、外務省としっかり協議をしながら様々な事態に対応するように努めてまいりたいと思っております。
○白眞勲君 また、今回の輸送の対象者の中に外国人も含まれるということが書いてあるわけですけれども、全部、何でもかんでもの外国人ではないけれども、でも、例えば日本に住民票もあるような永住外国人の場合、あるいは外国人でありかつ日本人の配偶者がいらっしゃる場合、特に現地で、どうでしょうね、うちの主人ですとかうちの妻ですと、外国の人ですといった場合に、この辺りの扱いというのはどのようになるのでしょうか。
○政府参考人(山田滝雄君) お答え申し上げます。
 外国人の方につきましては、日本人の輸送を行い、さらに余席がある場合に行うということになっております。したがって、どうしても優先順位の問題が出てまいります。それは委員御指摘のとおりでございます。その際には、我が国に永住権を有される方、また我が国の国民の配偶者である方、子供さん、そういう方々を優先的に輸送したいというふうに考えております。
○白眞勲君 さっき、何か女性、子供、老人といったときには余りそういうようなことを言わないのに、今回だけはやけにはっきりとおっしゃいますよね、優先順位について。これは優先的にやりますというのは、ちょっと何か変だなという感じするんですけど。
 まあ余りこればっかり突っ込むわけにもいかないので、次にちょっと輸送手段についてお聞きいたしたいと思いますが、防衛大臣にお聞きしますが、陸上自衛隊にはIED対応の装備があるんでしょうか。
 ところで、IEDと言っても分からない方もいらっしゃるかと思いますが、いわゆる即席の爆発装置で、道路とかによく仕掛けられて車両を攻撃することが多いと言われているものなんですけれども、この対応装備が日本の防衛省の車両には付いているのでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 委員御指摘のIED、簡易爆弾と日本語では呼んでいると思いますが、これについては、一般的には路肩に設置して使用される簡易型の爆発物ですが、その種類あるいは起爆方法、手口、これは大変複雑化しておりますので、一義的な対応で全てを対処できるかできないかということは難しいと思っております。
 通常、やはりこのような問題に関しては、しっかりと装備のことについて検討することが、例えば現地に行く場合には必要だと思っております。
○白眞勲君 あるいは、もちろん検討してもらうという、これは前に佐藤正久氏の答弁でも検討しますと言っているんですけど、ここでちょっと感じるのは、防衛大綱とか中期防は十二月にはまとめられるということになっていますよね。この件、今検討しますなんということを、悠長なことを言っていられるのかななんてちょっと私は思っているんですね。中期防の場合、一回決めたら五年以上は何か無理なんじゃないかなという感じがするんですけれども、やっぱりもうそろそろ方針だけでも打ち出すべきなんじゃないでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) IEDについては様々な形態がありますので、どの装備で全て大丈夫ということを一概には言える状況ではないとは思いますが、例えば防衛省は九六式の装輪装甲車という形で輸送を行う装甲が付いている車両を有しておりますが、これに関しては、今お話しされるように、やはり今後IEDを含めた防衛力の向上ということが大切だと考えております。
 現在行わさせていただいております平成二十六年度の概算要求におきまして、この九六式装輪装甲車の更に上を行く防御能力あるいは機動性を持った装輪装甲車の開発の予算を要求させていただいておりますので、私どもとしては、そのようなことにも対応できるような状況を検討していきたいと思っております。
○白眞勲君 予算とか開発とかいうお話がありましたけれども、いずれにしましても、今はまだそういう対応がそれほどなされていないということが今お話の中に私はあるんだなということが分かったわけですけれども。
 今度、トルコと、何か報道によりますと、共同して戦車のエンジンの開発をするということなんですが、まず、これちょっと事実関係はどうなっているんでしょうか。防衛大臣、お答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) トルコとは防衛協力について、これは昨年だったと思いますが、防衛装備の協力についての協力をしていくということが合意されていると承知をしております。その中で、様々な今検討、議論が行われているということで、まだ何か正確に決まったものということは今の時点ではございません。
○白眞勲君 確かに三月四日の今年の日経新聞には、トルコと日本が防衛協力を強化するという記事が載っている中で、首都アンカラでバヤル国防省次官が、装備担当者がこういった戦車のことについても明らかにしたというような記事がちょっと載っていたんですけれども、戦車だったかな、装備品の共同開発だったかもしれませんが。
 今、防衛協力というのと装備品の共同開発というのは私ちょっと違うというふうに思うんですけれども、この辺りどうなんでしょうか。つまり、武器輸出の三原則との関係においてということですが。
○国務大臣(小野寺五典君) 先ほどお話ありましたように、日本とトルコの間では、様々なレベルで二国間の防衛協力、交流など、意見交換を行っております。従前お話ししましたが、既に防衛装備品等の開発を行うということを決めた事実はありません。
 今、武器輸出三原則のことについてお話をされておりますが、具体的なことについて想定しているわけではありませんので、一般的なことを申し上げれば、二〇一一年末に策定されました防衛装備品等の海外移転に関する基準では、我が国の安全保障に資する防衛装備品の国際共同開発・生産に伴う案件については、我が国との間で安全保障面での協力関係があり、その国との共同開発が我が国の安全保障に資する場合、目的外使用や第三国移転について我が国政府の事前同意を義務付けるなど厳格な管理を行うことを前提に、武器輸出三原則等の例外化措置が講じられているというふうに承知をしております。
○白眞勲君 私、昨日の夜、総理官邸のホームページを見たんですけれども、トップページに、「半年間で二度目のトルコ訪問。」というタイトルが書いてあって、安倍総理がにこにこ笑いながら写真が出ていたんです。そこに、二重かぎ括弧で、「約束を守る旅」と書いてあるんですよ、「約束を守る旅」。ところが、クリックしても全然そういう約束らしいもの何もないんですよ、書いていないんですよ。
 この約束を守ると言っているのは、何の約束を守るんですか、これ。
○委員長(末松信介君) 岸田外務大臣、お答えできますか。
○国務大臣(岸田文雄君) ちょっと今、私もそのホームページ、現物は見ておりませんが、約束を守る旅という部分につきましては、私が考えますに、まず、たしか前回訪問した際に、今回の地下鉄開通式に出席をするという約束をされて、それを果たすというのが一つ。また、もう一つ考えられるとすれば、オリンピック開催に当たって我が国はトルコと争ったわけでありますが、その決定の際に両国首脳が固い握手をし健闘をたたえ合った。そういったことから二度目の訪問につながった、こういったことを指しておられるのではないかと想像いたします。
○白眞勲君 今の、大臣、想像いたしますということでいいんですけれども、私は、何かこれ戦車の共同開発の約束でも守るという意味で言っちゃったのかなとか、まあいいですよ、何か後ろでごちょごちょしゃべっているけど。要は、こういうホームページに、約束とか言うんだったら、分からない人は何だか分からないんだから、ちゃんと何の約束したんだぐらい書いておくべきなんですよ。これ、よく官邸に言っておいてください。
 それで、私が申し上げたいのは、これ韓国で私がある議員とお話ししたときに、この方、国防関係の結構力のある方だったんですけれども、韓国と一緒になって戦車開発しようと言ったんですよ。やっぱり、日本の技術力の評価というのは非常に高いものがあるので、今後、こういったアメリカ同盟国以外のいわゆる友好国との関係において、こういう共同開発事業というか、そういったものも今後出るんではないかというふうにも思うんですけれども、その辺については、防衛大臣としてどのようにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今、韓国の御指摘がありましたが、ちょうど昨日、防衛次官級ではありますが、日韓の会談がソウルで行われたことは報道されていると思っております。様々、韓国とは防衛協力をするための事務レベルな話合いは今まで行われておりますが、具体的に政府間で今言った戦車等の話についてはまだ申入れがないと思います。
 白委員の御指摘にあります装備技術協力については、現在、イギリス、オーストラリア、フランス、インド等で具体的に進んでおりますし、また、米国とは従前からの様々な協力関係があります。今後とも、そのような関係は大事だと思っております。
○白眞勲君 最後に、このようなことは重要だとおっしゃったんですが、ちなみに韓国の国防次官も白さんというんですけれども、そこの部分で、要は、私が言いたいのは韓国とどうこうじゃないんです。つまり、日本国として、そういった共同開発というのを今後様々な国々に広げていくおつもりがあるのかどうか、もう一回、ちょっと確認なんですが、お答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) 今、装備を整備する場合には、多国間で共同開発をする、技術協力をするというのが高度化する今の防衛装備の中で主流になりつつある状況にもあります。そういう意味では、多国間での協力関係、あるいは二国間での協力関係、こういうことについて検討することは防衛力整備については重要なことだと理解をしております。
○白眞勲君 では、最後の御質問をさせていただきますが、石破防衛大臣が当時、戦車、タンクの戦車は千の会社の千社から成り立っているんだ、これだけの会社が関与しているんだということを言った覚えがありまして、その中には軍需品と言えないものもあるかもしれないという考え方もあるんですが、戦車の中にはいわゆる武器とは言えない汎用品もあるのかどうか、その辺の確認についてお答えください。
○国務大臣(小野寺五典君) 戦車全体とすればそれは武器という範疇に入ると思いますが、それを例えば構成するようなキャタピラとか一つ一つの部品は、それが単体で武器となるかというのは少し議論の余地があると思います。
○白眞勲君 今度また、私の持論でもありますオフセット取引についてもいろいろちょっとやりたいと思うんですが、今日は時間なくなっちゃったので、これでやめます。
 ありがとうございました。
○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野元裕でございます。
 今日は、まず最初に、極めて多数の皆様が被害に遭われたフィリピンの犠牲者、その御遺族、被害者に対し心からの哀悼とお見舞いを申し上げますとともに、同地でもいまだ連絡が取れない日本人がおられると聞いております。心配をされておられる関係者の方にもお見舞いを申し上げたいと思います。
 さて、このフィリピンに対して、先ほど防衛大臣からもお話がございましたが、既に先遣隊が今日にも到着を、あるいは二名、三名ですか、既に入られているというふうに聞いております。情報が極めて限られている中、派遣される自衛隊員の御苦労には大変なものがあると思いますけれども、まずは小野寺大臣、派遣を命令された大臣としての率直なお気持ちをお聞かせください。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回のフィリピンにおける災害については、多くの日本国民が心を痛めていると思っております。私自身も、東日本震災のときにフィリピンの政府、フィリピンの方々からも多くの支援を受けたことを感じております。このような思いで、日本政府として今回支援について全力を挙げるということが必要かと思っております。
 自衛隊に関しましては、どうしても通常の国際救助の枠組みとは違い、自衛隊という枠組みでありますので、フィリピン政府からの要請ということを受けて、外務省と協議をして今回派遣の命令を出させていただきました。
○大野元裕君 本題から若干ずれるんですが、先ほどの白先生の質問の中でとても重要なポイントがあったので、山田参事官残っておられるので、ちょっと質問通告していませんがお聞きしたいんですが。
 先ほど、派遣国の同意を得るときの派遣国は日本が承認している国でいいんですねと白先生が聞いたら、山田参事官はそのとおりですとおっしゃっておられました。ところが、新美さんは、その一方で逆に、CPAは施政権が一定程度認められたのでそれを出したと、それから国際法上の関係があるのでという話をされたんですね。
 実はこれ、話全くかみ合っていないと思うんですが、派遣国が承認を日本がされた国でなければならないんですねとおっしゃった山田参事官にお伺いしますけれども、どっちなんですか。これとても大事な話だと思いますけれども。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(山田滝雄君) 一般に自衛隊を他国の領域に派遣する際には派遣国の同意を得る必要があると、これは一般原則として既に何度も政府として申し上げてきているところでございます。新美参事官より答弁いたしましたのは、他方で、そのような派遣国と言われるものが確認できないような状況において何らかの同意を得る方法があるかという、そういう例外的な場合についての対応でございます。
 イラクの場合ですが、イラク特措法において、当時イラクに同意を得るべき相手方が存在しなかったと、この場合ですが、この場合は、国連決議によって英米軍等の連合暫定施政当局、CPAというものが存在しましたので、イラク政府の代わりにこのCPAがイラク国民の福祉向上のための一定の施政権限を認められていたことを踏まえて、我が国が活動するに当たってCPAの同意を得たと、こういう例外的な場合があるということを新美の方から申し述べたことでございます。
○大野元裕君 ということは、その派遣国は日本が承認した国でなくてもよいということですね。だとすれば、ちょっと違うんじゃないんですか。
○委員長(末松信介君) 参事官、明確に御答弁ください。
○政府参考人(山田滝雄君) 私は、原則的な場合について述べたということでございます。その点がもし不明確であれば、ここで訂正させていただきます。
 新美参事官からは、原則以外の例外的なケースについて述べたところでございます。
○大野元裕君 分かりました。明確な御答弁をありがとうございます。
 さて、本日は、自衛隊法の一部を改正する法律案について御質問させていただこうと思っています。
 在外邦人の陸上輸送に武装した自衛隊員を送る場合とは、邦人が自力では脱出できないような状態だと私は思います。つまり、一定の危険な状況、それが予測されるようなそういう状況が想定されるんだと思います。
 私はかつて、政治家になる以前に研究者としてイラクに派遣され、陸自の全ての部隊に対して現地情勢について講義をさせていただき、あるいは隊員の方とお話をさせていただきました。まさに佐藤先生が隊員のころだったと思いますけれども。そのころ、実はいろいろ話を聞いていると、イラクという国に周到な準備をして自衛隊を出す、しかしながら、それでも自衛隊員の方々は御家族に遺書をしたためてお出になる方がおられました。私はそういう方々からお話も伺いました。また逆に、私は、イラクの湾岸危機のときに在留邦人として大使館にいたことがございます。そのときには、逆に、いる方の立場からいえば、一縷の望みを日本政府に託している。そういうぎりぎりのところで派遣を決めなければならない、こういう厳しい状況に置かれると思います。
 そんな中、今回の法律では、陸上輸送、つまり、ある意味でこれまでも面として非常に厳しい状況を判断をしなければいけない、そういう状況で防衛大臣は隊員に命令を下令することになります。そして、そこだけではない、実は、この法律を審議している我々政治家はその派遣の根拠となる法律を議論していますから、ある意味、大臣とも一蓮託生だと思っています。
 そういう非常に厳しい状況の中で下令をするという大臣、イラクのように周到な情報活動を行えないかもしれない、突然アルジェリアに行け、突然もしかしたらマリに行け、そういう状況の中で自衛隊の派遣命令を出す大臣の御覚悟をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) これは、私、命令権者でありますが、その派遣に当たって、当然、派遣される隊員が十分に活動できる現地の状況をしっかりと把握すること、外務省と緊密な連絡を取りまして、それがまず第一だと思っております。そして、派遣された隊員に関しては、この法律が成立すれば、通常の航空あるいは船舶輸送に加え、陸上輸送ということになりますから、従前よりも様々な想定をこれは周到に検討する必要があると思っております。
 そのための装備を含めた万全な準備、これができて初めて、ここにあります、予想される危険を回避し、輸送を安全に実施できるときという要件に当てはまると思いますので、私どもとして、この判断については慎重に、そして現地で安全な輸送が十分できるという確信を持って命令を下すことが大切だと私は思っております。
○大野元裕君 是非そうしていただきたいんですが、しかし、これは一般的過ぎる要項でございますので、少し具体的にお伺いをしたい。
 大臣何度か、本法案を提出した背景にアルジェリア、今日も外務大臣の方から、そこで教訓を得たという話がございました。そこで、質問は一つ飛びますけれども、外務大臣にお伺いしたいんですが、そのような教訓、同様の問題意識を有される中で、仮に今日再びアルジェリアの事件が今起こったという場合に、外務大臣として、もし法律が通っていればですけれども、防衛大臣に対して自衛隊の陸上輸送を依頼するケースに該当するんでしょうか、お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 外務大臣として防衛大臣に依頼をする、その際に、自衛隊を始め様々な関係者の生命にもかかわる重大な判断をしなければいけない、この判断は大変重たいということは御指摘のとおりであります。そして、その際に、まずはこの目的は、邦人の保護という大切な目的のためにぎりぎりどこまでやるべきなのか、ぎりぎりの判断の下にその決定をしなければいけない、こういった心構えはしっかり持っておかなければならないと存じます。
 そして、その上で、今仮にこのアルジェリアの事件が発生したらどうなのかということでありますが、アルジェリアの事件に際しましては、幸い、イナメナスから空港までの陸上輸送五十キロ、これはアルジェリア政府において対応をしていただいた、こういったことでありました。等々、まずは現地においての状況をしっかり把握した上で、我が国としてはぎりぎりの判断、重たい判断をしていかなければならないと存じますので、アルジェリアの事件に関しては、幸いアルジェリア政府の対応等もあり、結果的に我が国は陸上輸送の必要性を感じることはできなかったとは存じます。
 しかしながら、これがいつもそうだとは限りません。どんな国で起こるか分からない、どんな事態になるか分からない、こういったことを考えますときに、今回の事件を大きな教訓として万全の体制をしくべく、我が国として平素から検討しておかなければいけない、その一環が今回の法律の改正のお願いだと考えています。
○大野元裕君 万全の体制をしかなければならない、そして、アルジェリアの場合にはアルジェリア政府が対応してくれたのでという話だったと思いますが、防衛大臣、当然万全の体制をしいたという御判断で下令をされるんだと私は理解をしていますが、これは余り繰り返したくないんですけど、予算委員会でもさんざんやらせていただきましたが、あのときのアルジェリアの事件、もう一度振り返っていただいて、本当に万全な体制で、防衛大臣はあんな体制の中で下令ができたんでしょうか。
 それは、幾つかもう言わせていただきましたが、例えば千キロ近く離れたイナメナス、アルジェからの真ん中の地点にある日揮のガシュトューユの事務所まで、実はどの外務省あるいは日本の政府の人間も前進して情報を把握しようとしなかったとか、あるいは、応援要員を含めて、ただの一人もアラビア語ができる、現地の状況を分かる、調査するためのアラビア語の人たちがただの一人も行かなかったとか、あるいは、これまさにその犯人グループがもし交渉をしようとしても、多分不可能だったと私は思っています。
 そんな状況だった中で、大変お粗末だったと私は思っていますけれども、本当に防衛大臣はあの状況で信頼して万全な体制だと思って下令を下せる状況にあったとお思いですか。
○国務大臣(小野寺五典君) アルジェリアの事案が発生したその日だと思いますが、情報が入り、すぐに私は、防衛省としてもし輸送業務を要請された場合にどのようなことが行われるかということで、当時は航空機あるいは船舶の輸送の、現行法はそこの範囲でありますので、どの空港にどの航空機がどのぐらいで行けるのか、そしていつ準備は整うのか、あるいはその着陸する空港は自衛隊機が無事着陸できるような場所なのか、そのようなことは私どもとして内部で検討はさせました。
 ただ、現地の治安、あるいはアルジェリア政府の同意あるいは要請その他は外務省の方で検討され、最終的にその検討結果が私どもに来た場合に私の方でその要請を受けての判断ということになりますが、今回のアルジェリアの事案の中で私どもができる範囲というのは船、航空機の輸送ということですので、その範囲で安全性についての確認をすることを検討いたしました。
○大野元裕君 おっしゃるとおりなんです。船や飛行機であれば調査する項目というのはある程度、もちろん大事なんですけれども、限定されています。しかし、陸上路で五十キロ、しかも先ほど白先生の話にもありましたが、その周囲の治安とか様々なその面で考えなきゃいけないときには、これ、情報に対する依存というものをしなければならない。その情報の確度というものが高いものでなければやはり万全の命というものは、実はこれ自衛隊員だけじゃないんです、輸送される立場の人間もそうなんです、それをお預かりになられるというのが防衛大臣の私は責務だと思っています。
 先ほど岸田外務大臣の方から、アルジェリア政府に大変お世話になってという話がありました。ところが、あのときも話しさせていただきましたが、当時現地に派遣された城内政務官は日本テレビに対して、現地の軍事オペレーションはアルジェリア政府ですら把握していないんですと、こう述べられた。述べられた話はお認めになられました。
 ところが、その後、エジプトで、私、新聞で見たんですけれども、ブーテフリカ大統領に関して、サラール首相というアルジェリアの首相が、記者会見の席でわざわざ多くのメディアに対して、現地の特別部隊の治安作戦、この現地の状況については情勢を毎時間ごとに直接フォローしていたんだと、こういうことを首相が言っているんです。はっきりと記者会見で言っているんです。
 ということは、アルジェリアから情報を得てそちらにたくさん依存していたけれども日本はなめられていた、若しくは当時言っていたことがアルジェリア政府が違った。アルジェリア政府が信用できないのか、日本がなめられていたのか、私は分かりません。
 ただ、いずれにしても、結果としてそういうことをしゃあしゃあと述べられた。大変お世話になった方にしゃあしゃあと言ったら失礼ですけれども。ただ、現地政府が信頼できるかどうか、こういった判断すらできない中で小野寺大臣はそういう情報に依存して自衛隊を派遣すると言えるのか、もう一度教えてください。
○国務大臣(小野寺五典君) 私ども、今回は現行法での判断ということになりますので、アルジェの空港の状況が把握できる、安全性が把握できるという報告を外務省からも受けましたし、そして私どもの駐在武官を現地の空港に行かせ、そして現地の空港の状況あるいは私どもの航空機が着陸できるかということの安全性の確認はさせた上で、私として輸送業務の命令を発出させていただきました。
○大野元裕君 いや、先ほど申し上げたとおり、もしも今日再びアルジェリアの事件が発生したら、そして法律が通っていたらということで実は聞いているので、当時のお話は当時も予算委員会か何かでお承りしましたので、ちょっと、もしもという仮定の話でございますけれども、そういった判断を下すことができるとお考えですかということを聞いているんですけれども。
○国務大臣(小野寺五典君) 仮定の話ですので、具体的にどうするこうするという答えではないと思いますが、まず私どもとして、安全の確認その他について外務省から要請をいただく中で外務省の中でも検討されると思いますし、外務省、防衛省様々協議しながら進めることになるんだと思っております。
○大野元裕君 防衛大臣、自衛隊の方々も多分聞いておられると思いますよ。
 私は、そういう御答弁ではなくて、是非、例えばアラビア語の話もありました。現地がどうやって情報を仕入れたか、あるいは政府とどのレベルとしっかりと意見交換をしているかとか、そういったより突っ込んだ話で、そこまで確認した上で、やはり大臣としては最終的に人のお命をお預かりする可能性があるわけですから、確かに仮の話です、そこにきちんと明言できないことは私もよく分かります。しかしながら、若干突っ込んでいただいて、ここまではやらせてほしいということを私は言っていただくのが大臣のお役目ではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) もちろん、まず大切なのは、在外公館を含めた様々な情報をしっかり仕入れて現地の状況について情報収集に万全を期すということ、それから、派遣国からは当然同意があり、そしてまた協力ということがこれは必ず必要な状況になると思います。
 さらに、安全に輸送するための移動経路、輸送手段等の選択といった点が、これが実際輸送を実施するに当たって判断基準になります。具体的な事例が発生した場合には、このような判断基準にのっとって、私どもとしてどこまで安全を確保しながら輸送ができるかという判断をすることになると思います。
○大野元裕君 ありがとうございます。
 政府の御協力や輸送経路の安全が最低条件というか、それが判断基準、そこが確保されることが派遣の基準ということでよろしいですね。
○国務大臣(小野寺五典君) これは防衛省がお答えするかどうか、適当かどうか分かりませんが、少なくとも私ども、今回外務省と協議をする中では、それがしっかり確保できるかということは確認をさせていただくことになると思います。
○大野元裕君 私は、自衛隊というのは世界でも極めて優秀な部隊だと考えていますし、特に国際派遣で出された自衛隊に対してはこれまで軒並み大変高い評価を受けてきたというふうに私は理解をしています。その一方で、そういった優秀さというのは、当然平素の訓練もあると思います。士気もあると思います。そしてもう一つは、しっかりと準備をしたこと、それを発揮できたということがもう一つの大きな理由だと私は理解をしています。
 ところが、るる御指摘させていただいたように、今の政権の情報収集能力は、ちょっとそこは横に置いても、なかなかこれから陸路に、しかも想定しないような場所に行くことが可能性として大いにあり得ますので、この情報収集をして、準備をしてという部分が相当欠け落ちた形で自衛隊に派遣命令を出し、そして陸路ですから、今まで衆議院でもこの参議院でもいろんな議論がありました、予測がなかなかしにくいような問題も発生すると思います。自衛隊の優秀な能力を発揮するための条件というものがなかなか整わない場合も正直あるんじゃないかと私は思っています。
 そこで、実は民主党としては、前回の国会でもそうでしたけれども、まずは自衛隊が出ているようなところ、PKOや国緊とかそういったところでしっかりとその経験を積んで、そして数年でも結構です、その後にそのほかの地域に行かせる方が、自衛隊にとってもそして実際に自衛隊に命を預ける邦人にとってもいいのではないか、そして、このやり方ならば、以前サマワの話がございました、記者を運んだ件ですね、そういった件もカバーできるのではないか、そういう御提案を実はさせていただいたんです。
 それは、自衛隊のためでもあり邦人のためでも私はあると思うんですけれども、この御提案、改めて御検討される考えは、防衛大臣、ございませんか。
○国務大臣(小野寺五典君) 私ども、具体的にどのような状況で陸上輸送を含めた今回の邦人の輸送業務が要請されるか分かりませんが、少なくとも、委員がお話があるように、それはやはり、特に陸上輸送となりましたら、相当の準備、あるいは地元あるいは経路の確認その他、相当の知見が必要だというふうに思ってはおります。
 例えばその中で、過去の事例からしますと、在外邦人の輸送の実績という中では、外務省がチャーターした車両で行ったこともあります。そしてまた、私どもが今後そのような任務を行う場合、安全が確保された中で現地の様々な協力をいただきながら一緒になって行うということもあると思います。
 委員の御指摘は大変私は重要な指摘だと思いますが、いずれにしても、ここで、この場合に限ってという限定的な形で例えば法律の中で制限するということよりは、むしろ運用の中で、その意図を十分反映した中でしっかりとした輸送体制ができる、そのような安全体制を幾重にも私ども検討した中で命令を発出するということで対応することが適当ではないかと思っております。
○大野元裕君 是非そのようにお願いしたいと思いますが。
 いろんなケース考えられると思うんです。ただ、実際に起こった例で是非お伺いをしたいと思うんですけれども、これまで航空機あるいは船、船舶による輸送の際には、港湾ですとか空港というある程度外界と遮絶されたようなところ、そこでこれまでオペレーションがなされて、そこでは外務省側がスクリーニングをして邦人を例えば連れてきたというような形がほとんどだったと思います。しかし、衆議院の答弁でもあったとおり、今後は、この法案が通ると、一定の地域に邦人が集まっていただいて、外務省の協力を得ながらスクリーニングを実施して、そして陸上輸送を行うという、そういう話が衆議院の答弁でありました。
 他方、一九九〇年だったと記憶しますが、リベリアで内戦があったときに、実はアメリカが同じようなオペレーションやっているんです。そのときには、実はリベリア人というのはアメリカとの二重国籍の人が多い。特に子供ですね。そこで、アメリカはどうしたかというと、スクリーニングをするときにアメリカの部隊の人間を銃を持たせて立たせて、そして二重国籍の子供と母親だけは乗っけたんです。ところが、そこには、お姉さん、この人は二重国籍じゃない場合がある。あるいは、お父さん、親戚が集まってくるんですね。それで何やったかというと、銃で脅して外したんですよ。そうでもしなければ、あのとき、わあっと集まってきて実は救出のオペレーション自体が非常に難しい状態にあった。これを強いられているんです、当時の米軍は。
 ということは、我が方が陸上においてある程度遮絶されていないところで何らかのオペレーションをするときに、たくさんの人間が集まる、そしてそこで、東京で議論している分はいいですよ、武器の使用基準とか、実際にわあっと集まってきてしまえば部隊の隊長が判断するしかないじゃないですか。
 そういった意味から、このような想定を実はしていただきたいし、されていますかということをまずは防衛大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 今のスクリーニングの件ですが、スクリーニングについては在外公館が輸送対象者のスクリーニングとセキュリティーチェックを実施するということになっております。ただ、御指摘がありましたように、在外公館のみで困難な場合には在外公館と自衛隊の派遣部隊が協力して実施するということになります。
 その際、例えば今お話があった混乱の中で自衛隊がどのような対応をするかということですが、一義的には現地の当局が対応することになりますが、状況により必要な場合には自衛隊自身が呼びかけや制止等の対応を行うこと、これは排除されないと思っております。
○大野元裕君 もう一つ、実際に起こった例でお伺いしたいと思います。
 湾岸危機のときに、クウェートから邦人が、正直、イラク側が言うゲステージというんでしょうか、人質になった事件がありました。あのときに、実はイラクに行くか行かないかという話もしたり、あるいはクウェートの邦人が逃げるときに、実はこれ、単純に逃げるだけを彼らは考えるわけじゃないんです。実際にきちんとした安全が確保されていないとなると、今家の中にいた方がいいという判断をされたりして、実際に救出のオペレーションに行っても、そのような邦人が集合場所に来ない、あるいは来れない、こういった状況も実は実際に発生をしています。かつてありました。
 とすると、自衛隊がすぐその場所に行って、あそこに何々さんが住んでいましたよというときに、せっぱ詰まったときに、今の法律の立て付けでは当然そこまで行って何らかの面を制圧して警職権を発令してということにならないのは分かっています。分かるけれども、実際に部隊にまさに判断を預けるようなことにならないんでしょうか。そういう事態は想定されておられますか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回の改正案においては、車両による陸上輸送を実施する場合は、場面としましては在外公館や日本人学校等の一時集合場所に集まった邦人を輸送するということを想定をしております。
 ただ、今御指摘がありました例外的なケースとして、緊急事態が発生している現場であっても、在外公館が邦人の所在地を把握し身元確認などの所要の手続が行える状態にあり、当該邦人の所在地及び輸送経路において当該輸送を安全に実施することができると判断できる場合には、このような邦人の輸送を実施することは可能と考えられます。
○大野元裕君 輸送は可能だと思います。ただ、先ほど申し上げた、面で制圧しなければならないことも考えられると思うんです。だからこそ、いま一度繰り返しますけれども、我々が今できるところから始めていかないと、自衛隊に対する信頼、あるいは実際に救うべき国民の命を逆に救えないような状況すら私はあり得るのではないかと思ったので御提案をさせていただいたんです。もう一度是非御検討いただきたいと私は切にお願いをしたいと思います。
 少し話を変えます。
 情報収集に関してですけれども、これは提案なんですが、アフリカ地域等で武官を増員するような案もお伺いしました。ところが、実際その部隊の中で一佐クラスの精鋭を育てるってなかなか難しい。その人たちをぽんぽん外に送るというのは、やっぱりそうそう簡単な話ではないんだと思うんです。他方、大変失礼ですが、在外にいた経験から見れば、武官の方が来られても、やはり情報収集の訓練とか語学のレベルとか、残念ながら当初は期待されたほどのことではない、キャッチアップしていただくまでに時間も掛かるというのも私も経験しています。
 そういった中で、御提案ですが、例えば尉官クラス、一尉とかそういった方々を今、現存ある武官のオフィスに派遣をして、そしてその分空いた力を兼轄で武官に見させて、その尉官はそこでその経験を積んで、次に武官として出るときにはもう即戦力として働ける、こういう方が僕ははるかに今の自衛隊の人繰りからいっても、さらには、実際に働いていただく能力の構築という意味からもいいと思うんですが、そういうお考えはいかがでございますか。
○国務大臣(小野寺五典君) 大変重要な指摘だと思います。
 私も、防衛駐在官の赴任の状況を確認をして、これはやはりアフリカを含めて非常に増員が必要だということがありまして、今、二十六年度の予算の中で外務省と協議をさせていただいて増やしたいと思っております。
 ただ、派遣国を増やすだけではなくて、内容の充実ということが重要だと思いますので、今委員がお話ありました一佐クラスを今防衛駐在官ということで派遣をしておりますが、具体的に、今後、情報収集の観点から、まず英国、ドイツ、フランス、ここに防衛駐在官を増員します。この際の駐在官のクラスは三佐を想定しております。
 なぜ三佐かといいますと、先ほど一尉というお話がありましたが、防衛省としまして必要な研修を行う、研修が終わった段階でその階級が三佐ということになりますので、一尉と三佐、まあ少しの差ではありますが、同じように三十代半ばのこれからますますいろんなことを習得できるレベルの防衛駐在官を今後増員していきたいと思っております。
 大変重要な御指摘、ありがとうございます。
○大野元裕君 この話これで終わりますけど。
 次は外務大臣にお伺いしたいと思っています。
 事件直前に外務省は、何度も出していますけれども、アルジェリア安全情報を発出しています。お配りしたその資料を見ていただくと分かるんですけれども、当該のイナメナス、アイン・オンム・アン・ナースのところでは、リビアの国境から三十キロまでがその安全情報、いわゆる退避勧告でしたかの対象になっています。で、イナメナスは実は三十数キロなんですね、国境から。国境から三十キロのすぐ外側であります。こういった安全情報の発出に際しては様々な要素が考慮されることは私も経験上知っておりますのでそこは突っ込みませんけれども、他方で、三十キロのすぐ外に、これ三十キロで、そこまでが安全で、そこから先は危険だって、それは簡単に指定できるものではないこともよく分かっていますが、三十キロよりすぐ先に多くの日本人が滞在するコミュニティーがあったということは、これは厳然たる事実であります。
 そういった邦人が滞在するサイト、当然外務省は承知していたはずなんですけれども、であれば、公にできる安全情報とは別にリスク評価というのは随時更新しておくべきだったんではなかったかと私は思います。例えば、それは現地における首都からの陸路の調査だとか、あるいは国境までの調査だとか、この場合は空港まででもいいかもしれません、あるいはガシュトゥーユまででもいいと思います。
 そういった調査というものを、リスク評価をしっかりとして、私は今回の教訓のうちの一つだと思いますけれども、外務省としてこれを、国内出張の予算も付いているはずですので、そういったことに活用されるお考えは、外務大臣、ございませんか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回のアルジェリアの事件に際しましては、直前に、前年の平成二十四年の十二月十六日に安全対策連絡協議会を開き、注意喚起を行うとか、また前日にも広域情報の見直し等は行ったわけですが、ただ、御指摘のような結果になったということ、このことについてはまずはしっかり重く受け止めなければならないと存じます。
 政府の検証委員会においても、また与党のPTにおいても、有識者会議におきましても、情報の重要性、これはもう指摘されているところですので、御指摘の点もしっかり踏まえて今後の対応についてしっかり考えていかなければならない、このように思います。
○大野元裕君 要するに、日本人がたくさん住んでいるところが数キロ先で外されたということ自体、これ自体外務省も責任を持っているので、ただ、そこはやっぱりセットで考えていただいてリスク評価をしっかりとしていただくということをお願いしているんです。
 今、情報の重要性をお話しになりました。これ、昨日のNSCのところでもお願いしたんですが、特に、外務省全体で情報は収集していますけれども、国際情報統括官組織の予算、年々減少していて、今年、概算要求のところですら減っているんですよ。昨日、NSCをつくるにもかかわらず情報費減らすのはおかしいじゃないかってお話ししました。
 今回の教訓の中からも、情報を非常にそのポイントとして報告書でも言われているんです。だとすれば、大臣、要求ですから、今からでも倍額ぐらいにしていただけないですか。是非、そういったお考えを聞かせていただけないですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 昨日も特別委員会におきまして御指摘をいただいた点ですが、国際情報統括官組織、大変重要な組織だと認識をしております。そして、御指摘のように、平成十八年の七億から二十五年で約五億まで予算は下がりました。四・八六億だったと記憶していますが、になりました。そして、今回、概算要求につきましては、我が国の厳しい経済財政状況に鑑みてやはり厳しい要求とはなっております。アルジェリア事件の教訓を踏まえた対応、十四・九億の中の分も含めて国際情報統括官組織、四・八八だったと存じます。ですから、辛うじて前年を上回っているという状況であります。
 まずはこの要求、何としても頑張って前年は維持しなければならないと思いますし、そして、予算ももちろんでありますが、これまでも委員を始め多くの方々に御指摘をいただいてきました、予算と併せて情報収集の体制、中身、この部分も含めて、トータルで情報収集力の向上にしっかり努めていきたいと存じます。
○大野元裕君 よろしくお願いします。
 防衛大臣、若干質問を飛ばしますけれども、我々が情報をその地域に持っていないとしても、時に不安定な地域にはPMC、プライベート・ミリタリー・カンパニーが既に経験を持っていたり、あるいは、そのプライベート・ミリタリー・カンパニーを使うのでなくても、彼らが持っている装甲車等は存在しています。PMCを活用するというアイデアはいかがでございますか。
○国務大臣(小野寺五典君) 私も、衆議院の外務委員のときの委員視察の中でアフガニスタンに行ったときに、ちょうど、多分その視察に合わせてPMCが私ども議員をガードしていただいて、その車両に乗せていただいたことがあります。大変頑丈なものを保有しているのを私も確認を、個人的にもその場で見ておりました。
 今回、今御指摘がある中で、このPMCの活用でありますが、実際どのような形で例えば陸上輸送を一番安全に行うことができるかというのは外務省と協議をして行うことになると思います。在外公館が持っている例えば車両のチャーターということもあるでしょうし、友好国からの協力ということもありますが、迅速かつ安全な手段を選択するということですから、このような選択肢の中で私ども具体的に検討していくことだと思っております。
○大野元裕君 最後に、お二人の大臣にそれぞれお伺いしたいと思います。
 衆議院の附帯決議にも書いてありますけれども、仮にこの法案が可決されても、決して自衛隊の活用を強行するのではなくて、あらゆる手段の中から最善の選択肢を選んでいただき、邦人の命を守っていただきたいということがたしか書いてあったと私は理解をしますが、外務大臣そして防衛大臣、それぞれ御見解をいただきたいんですが。
 その一つは、外務大臣につきましては、実は、日本の旗見たいという人もいるんですが、現地とのギャップって実は相当あります。我々がここで決めたから出すというんじゃなくて、現地の人は正直言って何でもいいんですよ。そのために、命を守りたいというのは物すごく強く、現地のギャップというのは私も経験を、実際にあの地域にいてしてきました。その観点から。
 そして防衛大臣、一番最初の話に戻しますけれども、自衛隊を出すということは、防衛大臣の責任です。そして、我々は、政治家は、自衛隊に出ていただいて最後はもしかすると危ない目に遭うかもしれない。それでも、我々政治家の責任というのは、万全なバックアップの体制をしいたと言ってから出さなきゃいけないと思うんです。
 その意味でのお二人の最後に御見解を賜って、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、邦人が危険な状況になった際には、最も迅速かつ安全な手段を活用して退避を考えていかなければならないと存じます。その際には、外交手段を始めあらゆる手段を考えた上で、最も適切な方法を考えていく、こういった姿勢は重要だと考えます。
○国務大臣(小野寺五典君) 自衛隊員は事に当たって危険を顧みずという、様々な、志が高く、そして訓練も行っております。ですが、隊員にも当然御家族があり、そしてその身を案じる多くの方がいるということも事実であります。その両方の思いを重く受け止めて命令を出すのが防衛大臣の仕事だと思います。重く考えて十分な体制をつくっていくのと、命令を発出する場合の重大さ、これは肝に銘じて対応をさせていただきます。
○大野元裕君 よろしくお願いいたします。
 これで終わります。ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 この自衛隊法改正案に関しましては、我々、前向きの方向ではありますけれども、事実関係などのために何点か伺っていきたいと思います。
 今回の法改正は、これまでも出ておりますとおり、アルジェリアにおけるテロ事件を受けて、テロ事件を契機として、そして教訓として法改正を行うということですが、この法改正がアルジェリアの事件と直接的にどのように関係しているのだろうかという問題意識を持ちながらお聞きしていきたいと思います。
 先ほどの大野委員の質問でも似たようなことがありましたけれども、今般の法改正が実施されていたら、アルジェリア事件の際には何らかの対応の違いがあったと考えられるかどうか、まず確認させていただきたいと思います。これは防衛大臣でも外務大臣でも、どちらでも結構です。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回、アルジェリア事件が発生し、そしてその際に法改正が済んでいたならば対応が変わったのかという御質問でありましたが、今回のアルジェリア事件につきましては、陸上輸送はアルジェリア政府が行うということで対応していただきました。ですので、今回のアルジェリア事件において法改正が行われていたら事態が変わったかどうかという御質問については、なかなかお答えするのは難しいとは思います。
 これは仮定の問題ですのでお答えは控えますが、ただ、アルジェリア事件全体を検証して、政府検討委員会あるいは与党PTあるいは有識者会議、様々な場で様々な議論が行われました。このアルジェリア事件での経験をしっかり教訓としなければいけない、こういった姿勢は大事にしていかなければならないと思いますし、その結果として、こういった法律の議論も出てきた、このように認識をしております。
○中西健治君 今般の事案についてはどうであったかというのは直接的にお答えしにくいということだろうと思いますが。
 じゃ、原則を確認したいと思います。報告書では、派遣先国政府の対応が期待できない場合の対策を講じることが提言されました。そうしたいきさつもあるわけですから、こうした事案が発生したときには、現地政府に対して陸上輸送を依頼することがまずあって、それが期待できない場合には自衛隊による陸上輸送という順番なのか。原則がどうなっているのか、まずお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) この御質問については、そのときの状況によって様々な対応が考えられると存じます。その現場において最も邦人にとって安全かつ迅速な対応は何なのか、これを判断した上での結論になると考えます。
○中西健治君 原則がどちらなのかということ、いろんな状況によってそれはファインチューニングということはあると思います。しかし、原則はどうなっていて判断基準はどうなるのかということは、やはりあらかじめ定めておくべきなのではないかと思いますが、これは通告では防衛省、防衛大臣の方に通告をしておりますが、ここはいかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) その時点、その状況に合わせての対応ということになりますが、例えば安全性そしてまた迅速性、様々なことを考えて、現地の政府が行ってくれるということであればそれはそのような対応を当然お願いすることを考えることだと思いますし、またそのような対応ができないという状況、あるいは、私ども自衛隊の陸上輸送の場合の方が迅速性、安全性が確保できると判断すればそれは私どもがその役割を担うということになりますので、一概にどちらがということは、その時点で考えなければいけないことだと思っております。
○中西健治君 申し上げましたとおり、いろんな事態、状況を勘案してそれぞれに対処するということはあるかと思いますけれども、ただ、やはり判断のポイント、判断の基準ぐらいはあらかじめ定めておくべきなんではないか、そうでなければなかなか初動が難しくなるのではないかというふうに私は考えております。自衛隊の輸送にこの法案が通ったからといってこだわってくれという意味は全くありません。ですが、原則と、それ以外どうするのかという基準はあらかじめ持っておいた方がいいだろうというふうに御指摘はさせていただきます。
 続きまして、この法改正の中で輸送の安全の定義の明確化が行われております。現行法では、「輸送の安全について外務大臣と協議し、」となっていたものが、今般、「輸送において予想される危険及びこれを避けるための方策について外務大臣と協議し、」と修正されようとしているわけでありますが、わざわざ法改正を行うわけですから、これまで誤解を生じさせかねない表現だったのを改めるという、こういった消極的な意味合いだけではなくて、もっと積極的な意味合いというものを読み込めないものかというふうに私は思料しています。こうした協議を行うまでに予測しとか危険を避けると、こういったことまで書いてあるわけですから、情報収集の強化、こうしたことをこの法改正によって読み込んでいったらどうだろうかというふうに思っております。
 この文言、新しい文言を本事案に、本事案というのはあのアルジェリアの事件に即して考えると、アルジェ空港、千キロ離れたアルジェ空港に比べて、より事件現場に近いイナメナス空港、これの使用可能性について情報収集を強化するとか、そうしたことが考えられたのではないかというふうに思っています。そして、その上でぎりぎりの判断を行って、イナメナス空港に着陸させる、そうしたこともあり得たのではないかと思いますが、今回の輸送の安全の定義の文言の変更、これは、実質的な中身の変更は一切なくて、単に書きぶりを改めたという理解なんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 改正案では、これまでの国会等における議論、例えば安全が確保されているなら民間機で輸送すればよいといった御指摘等を踏まえ、輸送の安全にかかわる要件について、その本来の趣旨である緊急事態に際しての輸送において、予想される危険を回避する方策を取ることにより安全に輸送できることをより明確かつ簡潔に示す表現に改める内容にしております。
○中西健治君 それでは答えになっていなくて、そこまではよく分かっていて、それが単に文言の変更だけで実質的な内容の変更は一切ここから読み取らないのかどうかということについてお聞きしているということであります。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回、実質的な内容についての変更はなく、あくまでも今回、誤解を与えないように私どもの役割についてより明確かつ簡潔に示す表現に改めるということであります。
○中西健治君 それであれば、せっかく法改正を行うわけですからちょっともったいないなという気は私自身はいたします。
 続きまして、六月の衆議院の委員会におきまして、当時の黒江防衛省運用企画局長は、現地で車両を借受けという形で調達することが必要な場合は、軽装甲機動車で前を先導する、あるいは後ろを護衛するというような形で、借り受けた車両を間に挟むような形で対応するといったことを現在想定しておりますと答弁されておりますけれども、今も防衛省は同じ考えでいらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、車両を借り受けて使用する場合の例といたしまして、車両の前後に自衛隊の車両を配置いたしまして借り受けた車両を間に挟む形で輸送を実施するということが考えられる旨、当時の運用局長の方から御説明申し上げております。このような考えは当時から変更はございません。
 ただ、実際の陸上輸送の要領につきましては、やはり事態の具体の状況に応じまして最も迅速かつ安全な手段を選択するということになりますため、いろいろなケースがあり得ようかというふうに考えております。
○中西健治君 ということは、基本的に陸上輸送を行う場合に借受けを行うということを前提としている場合は、原則は日本から機動車や装輪装甲車を輸送機で輸送するということになるんですか。基本はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(中島明彦君) 基本と申し上げていいかどうかはちょっと、必ずしも適切かどうか自信がございませんけれども、軽装甲機動車が輸送できるという状況におきましては、そういうふうな対応が原則ということになろうかと思います。
○中西健治君 現在の輸送機での輸送というのは、こうした車両を一機で何台運ぶことができるんでしょうか。
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
 御指摘の軽装甲機動車、これを輸送機で空輸する場合でございますけれども、現在保有しておりますC130Hでございますれば一機当たり軽装甲機動車を一両、また、平成二十六年度末に部隊配備を予定しておりますC2という輸送機によりますれば一機当たり軽装甲機動車を二両輸送することができるということでございます。
○中西健治君 一両、二両ということだとなかなか大変な作業になるんじゃないかなというふうに思います。
 さらには、行き先によっては途中で輸送機の給油のために途中寄港が必要となることも考えられるということだと思いますので、緊急を要する陸上輸送、走行する際のこうしたやり方というのは妨げになりかねないと思いますが、そこら辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(中島明彦君) 今、軽装甲機動車を輸送する場合にどれくらい持っていけるかということをお答え申し上げましたけれども、一方で、海外で活動する自衛隊の部隊、これが近傍におりまして、事態が発生してそこから展開可能という場合には、その部隊が保有する車両を用いまして在外邦人等の輸送を行うということも想定されるところでございます。
 いずれにいたしましても、今般の改正案によりまして、在外邦人等の輸送をより柔軟に実施できるというふうに考えておるところでございます。
 ただ、先生御指摘のとおり、現在保有しているC130H、航続距離などの能力から輸送の制約がございますのも事実でありまして、今後、より長距離を飛べますC2の部隊配備などを車両の展開のため輸送能力を強化ということで進めていくことも重要であろうかというふうに考えております。
○中西健治君 あともう一点、陸上輸送を行う際に、特に現地政府の車両を借り受けるといったようなことになった場合に、紛争当事者が現地政府に敵対する勢力であったときには現地政府の車両と勘違いをして攻撃を受ける可能性ということもあるかと思いますが、当該車両をどのように識別させるようにするのか、日本国旗を掲揚するかそれに類したものを掲げるのか分かりませんけれども、そうしたことについて何か対処方針というのは固まっていますでしょうか。
○政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。
 先ほど来先生方に御議論をいただいておりますように、今般の改正によりまして陸上輸送することになりますと、地理的範囲が広がりますために、非常に今御指摘のような危険が生じることもあるわけでございます。当然、いろいろ、お答え申し上げておりますように、情報を収集するわけでございますけれども、現場の具体的な状況、より安全に輸送を行うために必要な場合に、御指摘のように車両に国旗を掲示するということもあるというふうに考えます。当然、逆の場合も想定され得ますので、いろいろな対応を情報を収集しながら考えてまいりたいというふうに考えております。
○中西健治君 続きまして、これは内閣府か警察庁にお答えいただきたいと思いますけれども、アルジェリアの事件、そしてその後のグアムのあの通り魔事件を受けまして、日本国外における犯罪行為に対しても犯罪被害者給付金の支給が可能となる犯罪被害者支援法改正法案というものを、みんなの党は私の隣におられます小野議員が中心になって各党に呼びかけまして、野党全党共同という形で法案を提出させていただきました。
 これについて、安倍総理からも二月の予算委員会では前向きに検討していきたいと、こうした答弁もあったところでありますが、まずこの野党法案に対する、野党のこの働きかけに対する評価、認識と、そしてもう一つ、その後の、現在の政府の検討状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木基久君) 議員御指摘の法律案については、現時点で政府としての見解を申し上げることは差し控えたいと考えております。
 ただし、現行の犯罪被害給付制度について説明させていただきますと、犯罪被害給付制度は、日本政府が公共の安全と秩序の維持を担っております日本国内において発生した犯罪被害について、一定の経済的補填を行うという性格も有しております。
 また、給付金は都道府県公安委員会が犯罪被害の事実、犯罪被害者の帰責事由の有無等を調査、認定して支給することとなっておりますが、海外の犯罪被害についてはこうした点の調査、認定などをどのように適正に行っていくかなどの課題がございます。このようなことから、海外の犯罪被害には経済的支援の対象とされていないところでございます。
○中西健治君 それで終わってしまったら何の答えにもなっていなくて、現在どうしているんですかと、安倍総理も前向きに検討したいと言って、検討しているはずなんですけれども、それについてどうなのかということを聞いております。
○政府参考人(杵淵智行君) 海外におきます犯罪被害者への経済的支援につきましては、第二次犯罪被害者等基本計画に基づき開催されております犯罪被害給付制度の拡充及び新たな補償制度の創設に関する検討会の論点の一つとなっておりまして、現在有識者等により議論が重ねられているところでございます。
 これまでの議論におきましては、犯罪被害給付制度を海外で犯罪被害に遭われた方へ拡大する点について犯罪被害事実の調査、認定が難しいなどの問題点が指摘されてきたところでございますが、今後、検討会におきましては、これらの問題点を含め、海外における犯罪被害者への経済的支援の在り方について更に議論を進めていくこととしております。
○中西健治君 一月、二月に起こったことでもありますし、野党もこうして法案を提出しました。そして、今国会においても新たにまた改めて提出をしようと思います。政府の方でも是非とも迅速にやっていただきたいと、これについてはお願いを申し上げます。
 続きまして、シリアの情勢に関してお伺いいたします。シリアのあの化学兵器使用、八月ということですから、国会閉会中でありましたのでそのときには政府に質問できませんでした。ですので、今そのときに思ったことを質問させていただきます。
 去る八月二十八日にカタールのタミム首相との会談において安倍総理は、アサド政権は道を譲るべきだと、アサド大統領の退陣を求めました。従来からの各国の主張とこれは違うわけではありませんけれども、八月二十一日に空爆が行われて、化学兵器の使用をめぐって国連調査団がシリア入りして、まだ各国首脳はアサド政権の退陣を求める発言はそのときは控えていたというふうに思われる中で、唐突に発言が行われた印象は拭えないと思います。そのときに立ち返ればそういうふうに思った方も多かったんじゃないかと思います。
 なぜ、あえて安倍総理はそうした発言をし、またその後の会見で積極的にマスコミに対して公表したのか、どういう意図だったのか、外務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、シリアにつきましては、国際社会の呼びかけにもかかわらず、政府の大規模な弾圧により多くの犠牲者が発生しております。これまでに国内において十万人以上の死者が出ている、こうした状況の中にあります。
 こういった事態を受けまして、我が国におきましては既に二〇一一年の八月の段階で、アサド大統領は既に国際社会の信頼を失っており、もはや正当に国を統治することはできず、道を譲るべき、こうした旨の大臣談話を二〇一一年八月の段階で発出をしております。
 そして先日、国連総会の際に行われましたシリア・フレンズ閣僚会合ですが、八十か国以上が参加をしました。私も出席をさせていただきましたが、その会合におきましても、アサド大統領及びその側近は政治的解決の一部になり得ない旨の議長声明、これを発出しております。これは、各国とも同様の立場を取っていると認識をしております。
 ですから、我が国は従来からアサド政権に対して道を譲るべきという態度を取っておりますし、これは国際社会とも一致していると考えておりますので、この発言につきましては、我が国が突出したというふうにはとらえておりません。
○中西健治君 私も、私なりの説明をしたように、主張の内容自体が突出したということではなくて、タイミングにおいて突出をしたのではないかということを私はお聞きしているわけです。
 従来の主張を繰り返し述べたにすぎないということなのか、やはりあそこのタイミングで主張することに実は意義があったと考えているのか、考えていないのか、それについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) タイミングにつきましても、御指摘の日・カタール首脳会談、八月二十八日での総理発言、これにつきましては、従来の考え方、姿勢を述べたということであり、タイミングにおきましても突出しているとは考えておりません。
○中西健治君 じゃ、何か意義があってとか意図があってということではないということで、繰り返し述べたにすぎないというふうに理解をいたしました。
 続きまして、特定秘密保護法案についてお伺いします。
 先日、また同僚の小野議員の方からは、政権、大臣が替わったときには特定秘密を改めて認証すべきではないか、適性評価の対象から政務三役が除外されているのはおかしいのではないか、こういう指摘をされましたけれども、ちょっと別の観点で質問したいと思います。
 政務三役については、いわゆる機密事項について何らかの秘密保持に関する規定等が存在するのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。これは内閣官房の方に質問通告をさせていただいています。
○政府参考人(能化正樹君) お答えいたします。
 この特定秘密の保護に関する法案におきましては、大臣、副大臣及び大臣政務官のいわゆる政務三役の方々につきましては、通常、特定秘密の取扱いの業務を行う者に当たります。したがいまして、その業務により知得した特定秘密を漏らしたときは、法案第二十二条第一項によりまして十年以下の懲役又は情状により十年以下の懲役及び一千万円以下の罰金に処せられることとなります。この点は、特定秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後においても同様ということとなっております。
○中西健治君 ちょっと聞き方が悪かったのかもしれません。特定秘密保護法案が通る通らないにかかわらずというか、通る前の段階で、現段階でそうした規定があるのかどうかということについてお伺いしたつもりです。
○政府参考人(能化正樹君) 現行法におきましては、防衛秘密の場合は、防衛大臣等を含め、これを取り扱っていた者が漏えいした場合は五年以下の懲役となります。また、それ以外につきましては、いわゆる国家公務員法上の守秘義務というのが存在するわけでございますが、これは一般職の公務員を対象とするもので、特別職の公務員には及びません。ただし、大臣等の一般的な守秘義務につきましては、官吏服務紀律や国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範において規定されております。
○中西健治君 今おっしゃられた大臣に関する規範というのは、規範ですから、当然、罰則規定なんというのはないものです。国家公務員法は特別職は当てはまらないということですので、基本的には政務三役については余り規制するものがないと、そういうことなんだろうと思います。
 今回新たに特定秘密に指定するもの、これは現在の行政の組織の長が指定することになりますから、そしてまた何が特定秘密に指定されるのかは分かりません。そうした中で、在任期間中に様々な機密に触れてきたかつての総理大臣及び閣僚だった人が、そうした情報を特定秘密と認識せずに口外することをどうやって含むのでしょうか。
 前政権の、まあ誰とは言いませんけれども、閣僚や総理大臣の中には結構おしゃべりな方もいらっしゃるんじゃないかと思います。そうした人が、特定秘密だということを知らなければ、やはり口外してしまうということは、日本国内だけじゃなくて外国でもしゃべってしまう、そうしたことが起こり得るんじゃないかと思いますが、それをどういうふうにそうならないように担保していけるのか、それはどうなんでしょうか。
○政府参考人(能化正樹君) まず、この法案の漏えい罪の対象は法案の施行後に特定秘密の取扱いの業務に従事した者でございますので、施行前に特定秘密を取り扱っていたにすぎない者は、施行後、その秘密が特定秘密に指定され漏えいしたとしても、処罰の対象とはなりません。
 しかしながら、特定秘密は、現行法制下において、自衛隊法上の防衛秘密あるいは国家公務員法上の秘密に当たるもののうち、法律の別表に限定列挙された事項に該当するものに限って指定されるものでございますので、本法案の施行前から存在していた情報が特定秘密に指定される場合、当該情報は施行前から自衛隊法上の防衛秘密あるいは国家公務員法上の秘密に当たりますので、先ほど申し上げました官吏服務紀律、国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範、あるいは防衛秘密による規定により守秘義務というものはあるということでございます。
○中西健治君 守秘義務といっても、先ほど確認したじゃないですか。特別職にはそれは当てはまらないということだったわけじゃないですか。ですので、防衛秘密は多分もう防衛秘密だということは防衛大臣はしっかり、そのときの人だって当然認識していると思いますが、それ以外のものについては特定秘密に該当するかどうかなんというのは分からないということなんですよ。例えば原発についてだって、原発の警備に関する情報は特定秘密になりそうだ、こんなような話が答弁の方で出ていますけれども、そうしたことなんて分からないじゃないですか。
 これは、防衛大臣は防衛秘密についてはきっと引き継がれていくというか分かるものだと思いますが、じゃ、ちょっと外務大臣にお聞きしたいと思いますけど、かつての外務大臣に対して何かブリーフィングをするとか、そうしたことは考えていませんか。
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません、今の御質問は、ブリーフィングというのは、かつての外務大臣に秘密の保護についてブリーフィングをするかということでしょうか。(発言する者あり)
 特段具体的にそういったことは今予定はしておりませんが、かつての外務大臣につきましても、先ほど答弁の中にもありましたが、国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範、そして官吏服務紀律、これは従来から当てはまり、そしてその下において秘密を保持すべきその態度を求められてきたわけであります。これにつきましては、従来と同様に、かつての外務大臣もしっかりとその辺の秘密を守るべく対応しなければならない、これは今までも続いてきましたし、これからも続いていくんだと考えます。
○中西健治君 規範に言う秘密と今回の新たな法案における特定秘密というのは、広さもそして罰則も全く違うものですから、やはり何らかの対応をかつての情報を知っている人たちに対しても実は行うべきなんじゃないかというふうに私自身は思っておりますが、これはまた今後詰めていきたいと思います。
 時間が近づいてまいりましたので、私の質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 フィリピンの台風被害について先ほど来やり取りがありました。私も昨日、フィリピン大使館に参りまして、我が党志位委員長のお見舞いの書簡をお渡しして懇談もし、また昨日から大使館にお見舞いの記帳台ができておりましたので早速記帳もしてまいりました。多くの日本国民が東日本大震災でのフィリピンを始めとした世界からの支援に非常に感謝をし、何とかしたいという思いを持っているということも伝えてまいりましたし、また、実際、我が党などにも何かしたいんだけれどもどうしたらいいかというような電話なども掛かってきております。
 党としては、募金活動をやろうということで今日から呼びかけをしているわけでありますが、まずは救援という点でのフィリピン政府からの様々な要請を適切にこたえていきながら、これはやっぱり長期にわたることでありますから、そういう日本国民の中にある様々な思い、善意も生かしていくような、こういう方向で是非政府としても取り組んでいただきたいと思いますが、突然ですが、ちょっと外務大臣、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、フィリピンでの台風の被害、大変深刻であります。そして、国際社会も各国ともそれぞれ支援を行うべく表明をしています。我が国もできるだけの支援をしていかなければならないと思っています。
 人的支援につきましても、先ほど防衛大臣からも報告もありましたが、JICAがコーディネートしました国際緊急援助隊の医療チームも既に現地に入り、レイテ島でもう活動を始めております。
 こういった支援もしっかりやり、人的支援もしっかり行わなければいけませんし、御指摘のように、将来を見詰めてしっかり支援をしていかなければならないということで、例えば緊急シェルター、食料、水、衛生分野での支援ということで一千万ドルの緊急無償資金協力、これ既に表明しておりますし、またビニールシート、マット等六千万円の緊急援助物資の供与も決定しております。さらには、我が国の財務省がアジア銀行に日本ファンドというのを持っていますが、この日本ファンドからも二千万ドルの支援を決定をしております。
 さらに昨日、国連は世界に対しまして三億ドルの資金援助を呼びかけるということを行いました。この国連の呼びかけに対しましても、我が国として更なる支援、何ができるかしっかり検討していきたい、このように考えています。
○井上哲士君 是非、まさに東日本大震災のときの思いを、日本国民の思いをしっかり生かせるようにしたいと思います。
 法案の審議に入りますが、今回の法案、今日も質問ありますように、アルジェリアの事件を受けてということになっております。当時、自衛隊の車両で輸送できなかったことこそが問題だみたいな議論が結構横行をしていたわけでありますが、果たして当時こういう法律改正がされていたら事態は解決できていたのかと、これもるる質問がありました。
 国の玄関である港湾や空港に自衛隊を受け入れるのと内陸の領土で活動するということは全く違うことなわけですね。やはり、武装した自衛隊が動き回るというような事態を軍や警察権を持つ主権国家が歓迎するはずはないというのは、逆のことが起きればどうなるかということを考えれば分かることだと思うんですね。現に、当時、アルジェリア政府は米英の軍事支援の申出も拒否もし、軍は通告なしに、日本への通告なしに軍事作戦を展開をしたと。
 そういう状況にあって、例えば当時車両輸送ができるという規定があったときに、アルジェリア政府がこの自衛隊の車両による輸送に同意を出したのかどうか、また、一連の問題の解決ができたのかどうかと、この辺の認識をまず外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回のアルジェリア事件を受けて、我々は改めてこの邦人保護、救出ということにつきまして様々な点を振り返り、様々な教訓を得なければならないと思います。尊い犠牲が出てしまいました。こうしたことを考えましても、このアルジェリア事件を今後の教訓として生かしていくことが求められるというふうに考えております。
 そして、今回の事件においてこの法律があったならば我が国がどう対応したかという御質問ですが、これにつきましては、今回は陸上輸送、アルジェリア政府が対応いたしました。仮定で申し上げるのは適切ではないと存じます。しかしながら、こういった状況全体を見て得る教訓は大変多いというふうに思っています。首都から一千キロ離れた地域において事件が発生した場合にどう対応するのか。今回のアルジェリアの対応は御承知のとおりでありますが、どの政府も同じ対応をするとは限りません。どの国で発生するかも分かりませんし、どんな状況が起こるかも分かりません。
 そういったあらゆる可能性を想定しながら、しっかりとした体制を考えていく、こういった姿勢は大変重要だと思いますし、その一つとして今回のこの法律改正の提案もあるのだと、このように認識をしております。
○井上哲士君 あのアルジェリア事件の当時、何か事あらばとにかく自衛隊を海外に出そうと、こういうような議論も見受けられました。私は、やっぱり本当に邦人の安全を確保するのには何が必要なのかということでしっかり議論をすることが必要だと思うんですが、先ほどアルジェリアに自衛隊の車両を運ぶ場合に空輸でどういう方法があるのかというようなお話もありましたが、そこのときも、途中、給油もしなくちゃいけないということがありました。
 日本から例えばアルジェリアに運んだという場合でいいますと、おおむねどのぐらいの日数が掛かるんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 自衛隊が日本から派遣先国まで輸送機により車両を輸送する場合には、現有装備品ではC130Hを使用することが想定されますが、C130Hはアルジェリアの運航実績がなく、また航続距離は積載貨物の重量や気象によって変動しますので一概にはお答えできませんが、参考として、近傍地域への輸送実績として、国連兵力引き離し監視隊、UNDOFの派遣部隊に対する補給物資等の輸送の際の経由地としてエジプトのカイロ近傍ですが、ここへ運航したことがあります。そのときには四日を要しました。
 ただ、今回、平成二十六年度ですが、装備予定になっていますC2によりますと航続距離が伸びますので、二日程度で輸送できるものと推察をされます。
○井上哲士君 アルジェリアまでとなりますと、C130というのは更にもうちょっと、五日ぐらいになるんではないかというお話も聞いたわけでありまして、やはり現地政府との関係でしっかり対応するということが必要だと思うんですね。
 これもこの間の議論の中で、安全な輸送が確保されていると判断する内容について、一つは予想される危険の把握、それからもう一つはその危険を回避する観点からいかなる方策を取ることが可能かと、これを検討するというふうに挙げられておりますが、これは危険の回避と言って、排除という言葉は使っていないわけですが、そういうことは考えていないと、こういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 在外邦人の輸送を実施する際には、まず当該輸送において予想される危険及びこれを避けるための方策について外務大臣と防衛大臣が協議し、当該輸送を安全に実施することができると認めるときに初めて当該輸送が実施されます。
 当該危険を避けるための方法の具体例としては、邦人等の輸送を支障なく実施するための派遣先国による便宜供与や輸送拠点等における警備の強化、自衛隊の取り得る輸送手段の中から邦人を最も安全かつ迅速に輸送することができる手段を選択し、最も安全と考えられる輸送経路を選択することなどが考えられます。
 御指摘の危険を排除するということについては、いかなる状況下での活動を想定しているのかにもよりますが、一概には申し上げられませんが、仮に、関係する地域の治安を派遣先国が確保できない場合などに自衛隊が治安を創出しつつ邦人を救出することを想定しているのであれば、そのような活動を行うことは本法案は想定をしておりません。
○井上哲士君 そうしますと、危険が回避される、安全に実施できるということが前提ということになるならば、自衛隊車両による運行ということは逆に必要ではないのではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 本法案ではあくまでも安全な輸送が可能だということが前提ということになりますので、そのような事態であれば当然陸上の輸送も可能だということになると思います。
○井上哲士君 いや、つまり、陸上輸送が安全にできるのであれば、あえて自衛隊の車両でやる必要はないのではないかということをお聞きしております。
○国務大臣(小野寺五典君) 輸送について自衛隊が判断するということになる場合には、在外邦人等の輸送を実施する場合には、派遣先国からの同意を得ることが活動の前提ということになりますので、議員が御指摘をするような状態というのは、相手国の同意でありますので、通常想定されないと考えております。
○井上哲士君 ちょっとかみ合っていないんですが。
 これまでも現地公館が手配した車で陸上輸送したケースはあるわけですよね。今回、この自衛隊の車両でできるようにするということになるわけですが、先ほどありましたように、危険が回避される、安全の実施ができるということが前提ということであれば、自衛隊の車両ということは必要ではないんではないですかということをお聞きしているんです。
○国務大臣(小野寺五典君) 私どもとして、迅速にそして安全にということの前提で様々な選択を行いますので、自衛隊の車両も選択する一つでありますし、またそれ以外についても選択をする可能性はあると思います。
○井上哲士君 私、第三国の軍が通行することによって敵対行為とみなされて、かえって邦人を危険にさらすことがあるんじゃないかと、こう思うんですが。
 ちょっと先ほどのやり取りにかかわってお聞きするんですが、衆議院での議論で派遣先国の同意についてやり取りがありまして、先ほどもありました。衆議院での議論の際は、例えば内乱状況であっても同意を求めるのはあくまでも相手先国だというのが防衛大臣の答弁でありましたが、先ほど、イラクのように事実上政府が機能していない、存在していないという場合にはそうでない場合も例外としてあり得ると、こういうことがありました。
 そうしますと、一つの国の中で中央政府の支配が及ばない、反政府勢力が実質上支配をしているというようなところが対象になったり又は通るという場合には、これは、この場合もそういう相手先国の政府の同意だけで足りると、こういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、当該政府が機能している以上は、その政府の同意は取らなければならないと存じます。しかし、その同意を得た上で、輸送において予想される危険ですとか、それを避けるための方策等を考慮し、そして安全に実施することができると認められない場合は、これは陸上輸送をすることは困難であるという判断に至ることになると考えます。
○井上哲士君 そうしますと、まさに国の中で政府の実際上の支配が及んでいないというようなところが対象になる場合は、法的にはこの相手国政府の同意ということになっているけれども、実際上の運用としては、そういうところを実効支配しているところの同意を得るということがなければ私は安全確保ができないと思うんですが、そういう運用がされるということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今申し上げましたのは、まず政府が機能している以上はその国の政府の同意は得なければいけない。そして、その影響下にない地域、例えば反政府勢力の強い地域においてどうかという御質問かと思いますが、その場合においては、まさにこの危険性をしっかり予想し、そしてそれを避けるための方策等も考慮し、そしてそれで、その上で安全を確保することが難しいというのであるならば、これは陸上輸送を行うという判断には至らないということになると思います。
○井上哲士君 つまり、それは、その地域を実効支配している反政府勢力などのやはり同意を求め、それが得られなかった場合にはできないと、こういうふうに受け止めてよろしいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) あくまでも安全にそして迅速に輸送するためにはどうするかという判断でありまして、今のケースで、政府が機能している中にあって政府の同意を得るということ、これはもちろん必要ですけれど、その上で反政府勢力からの同意を取り付けるというようなことは通常は考えられないのではないかと思います。
○井上哲士君 もちろん通常はそういう国は余りないわけでありますが、しかし現実に、例えばアフガニスタンにしてもソマリアなどにしても、そういう地域が生まれてきているわけですよね。ですから、私はやっぱりそこはきちっとしていかないといけないと思いますが。
 そこで、防衛大臣にお聞きしますけれども、こういう内乱とか反政府勢力の紛争がある場合に、第三国の軍が通行するということそれ自体が敵対行為とみなされて攻撃対象とされることによって、かえって邦人を危険にさらすことになるのではないかと、こう考えますけれども、それはいかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回の緊急事態に対しての在外邦人の退避が必要となる場合、政府としては、民間商用機で退避を促す、あるいは政府によるチャーター機の活用、当該国政府や友好国から邦人退避活動のための協力を確保など、最も迅速かつ安全な手段を選ぶということになります。この選択肢のうちの一つとして自衛隊による在外邦人等の輸送を実施するということになりますので、様々な状況を勘案して最も安全で迅速なものを選択するということになるんだと思います。
○井上哲士君 武器の携行の問題でお聞きしますが、この車両による輸送を当該政府から同意を取る場合に、携行する武器の範囲であるとか武器使用の可能性についても相手国の政府の了解を、同意を得る必要があるのかというのが一点。
 それから、今後、この武器の範囲については閣議決定を見直しするということを言われておりますが、どういう点を今検討されているんでしょうか。防衛大臣、お願いします。
○国務大臣(小野寺五典君) 相手国への同意を取り付けるという内容ですので外務大臣の所掌かもしれませんが、一般に自衛隊を他国の領域に派遣する際には派遣国の同意を得る必要があり、その際、武器を持ち込む場合には持ち込む武器の範囲についても派遣国先の同意を得るということになると思っております。
 今お話がありました自衛隊がどのような武器等を携行するかということでありますが、これは自衛隊による在外邦人等の輸送の実施に際し携行する武器の種類や数量については、当該輸送の具体的態様を踏まえ適切に判断するということになります。
○井上哲士君 これ、陸送ということになりますと、これまでの空輸などと違って大変治安上の問題など大きな危険もあり得ますし、重武装した勢力による襲撃なども想定をすることになりますと相当の装備になりかねないということになるわけで、そういうことも含めて結局もう白紙委任ということになると、このことも極めて問題であるということを指摘をいたしまして、時間ですので、質問を終わります。
○中野正志君 日本維新の会の中野正志でございます。
 邦人救出の案件でありますけれども、それに関連して、あえて自衛隊の航空自衛隊松島基地のあの大震災のときの対応について、まずはお伺いをさせていただきたいと思います。
 被災地の宮城県出身でありますから、自衛隊の皆様にはもう陸も海も空も大変に御苦労をいただいた、このことについてだけは本当に心から感謝は申し上げております。また、私自身、自称自衛隊のサポーターのつもりでおりますけれども、あの三・一一当日の対応だけは壮大な地震また津波に自衛隊が勝つことができなかった、それが悔しい、その思いであえて確認をさせていただきたいと思います。
 地震が発生をいたしましたのは午後二時四十六分であります。そして、津波が松島基地に到達いたしましたのが午後三時五十四分でありました。この一時間八分の間どのような情報に基づいてどのような対応をされたのか、まずは初動対応についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 中野委員には、日ごろ防衛省・自衛隊の活動に大変御理解をいただき、感謝を申し上げます。
 御質問がありました東日本大震災発災時の松島基地の初動対応でありますが、東日本大震災発生の際、航空自衛隊松島基地においては、直ちに救難等の要請に応じられるよう初動の準備態勢を強化し、情報収集等を行うこととされておりました。しかしながら、同基地においては、発災約十五分後に大津波が到着予定との情報がありました。このため、基地司令であります第四航空団司令は隊員の安全確保を最優先とし、退避指示を発出いたしました。その後、十五時五十四分ごろに基地内への津波浸入を確認いたしました。基地に所属する隊員については、基地外で被災した一名を除き人的被害はなかったものの、航空機や車両などの被害を含め庁舎も甚大な被害を受けました。
 こうした中、航空自衛隊松島基地では、滑走路等の大量の汚泥と瓦れきを除去し飛行場の機能復旧作業に努めるとともに、災害派遣隊を編成し、僅かに残った可動車両で捜査、救助及び物資輸送を行いました。
○中野正志君 その情報収集も、まず基本的に問題だなと。
 申し上げましたように、地震が起こって津波が松島基地に到達するまでは一時間八分なのであります。松島基地は十五分で津波が到達するということで隊員を上屋の屋上に避難をさせたと、こういう事案ではありますけれども、その時間のいわゆるタイムラグですね、これも問題だなと、情報収集としての。それがまず基本にありますけれども、やっぱり自衛隊としての危機管理体制という意味では、有事の際にどれだけ迅速に対応できるのか、このことが大問題であると思っておりますけれども、松島基地に限ってはどうもその危機管理体制がうまくいっていなかったのではないか。
 結果として、防衛大臣がおっしゃったように、後で被害額、被害機数を教えていただきたいと思いますけれども、私の調べたところによると、航空機だけでも二十八機ですよ、流されたんですよ、流されたの。私たちからすると考えられない。JRにしたって、地震があったときは即、線路が大丈夫かどうか、乗客の安心、安全のためにしっかり即対応するのでありますよ。地震があったからといって、松島基地だって、それこそ滑走路、五台でも十台でもジープ並べてちゃんと滑走路がしっかりと活用できるかどうか即時対応しなければならぬのではないでしょうか。
 私は、どうもそういうのがなかったのではないか、危機管理体制どうなんですか、このことを実はお尋ねをしたいわけであります。
○国務大臣(小野寺五典君) 中野委員がおっしゃるように、私も当初、なぜこれだけの時間がある中で、航空機等が例えば飛行する、あるいはヘリ等が飛行するというような対応ができなかったのかということで疑問を感じておりました。
 この任に就きまして、松島基地を訪問し、そこで実際の状況、そして復旧状況を確認をいたしましたが、例えば、松島基地にあります航空機、これは練習機が通常でありますので、スクランブル態勢を取っている部隊ではございませんでした。その中で、実際稼働して飛行させるまでに小一時間実は掛かるということを現場で説明を受けました。また、滑走路の損傷についても速やかに確認をする必要があります。
 特に、私がなぜ、例えば救難用のヘリコプターUH60Jというのがありますが、これが飛べないのかということで確認をしましたら、このような大きな地震があった場合に、例えば、当日は雪雲でしたが、それ以上にUH60Jのローターのブレードあるいは脚部等の確認をして初めて動かせるということでありました。
 今後このようなことがあった場合には、いざというときのための備え、これが大切だと思いますが、現場の説明を聞く中で、このような十五分後に来るという中でできた対応というのは、やはりまず人命の避難というのが最優先だったのかなということを現地では説明を受けた次第であります。
○中野正志君 当時は民主党政権下でございまして、小野寺大臣が防衛大臣でありませんから責めてもしようがないことであるかもしれませんけれども、いずれにしても、せっかくですからあえて聞きますけれども、この被害総額どれぐらいになるんですか。
 それから、今あえてお話しされましたけれども、UH60J救難ヘリ、これも含めて私は二十八機だと思っておるのでありますけれども、被害状況について詳細にちょっとお話しいただけませんか。事務方で結構です。
○政府参考人(吉田正一君) お答えさせていただきます。
 東日本大震災において、航空自衛隊松島基地では、教育用の戦闘機F2が十八機、練習機T4が四機、救難捜索機U125Aが二機、救難ヘリコプターUH60Jが四機、計二十八機、先生御指摘のとおりでございますが、水没いたしました。
 自衛隊機を含む国有財産の被害額の算定でございますが、これにつきましては国有財産法施行令の規定に基づいて、損害が発生した時点における財産価値、これによるものとされてございまして、これらの水没した航空機の被害額は現時点で約六百八十七億円と算定してございます。
○中野正志君 大臣もお触れになられましたけれども、せめてこの救難ヘリ、正直、防災ヘリコプターも一機、これは地方政府の場面でありますけれども、飛び立たないでやられました。しかし、私は、素人の立場からすれば、この都心部にも屋上にヘリの基地なんか何ぼでもあるんですね。救難ヘリが、たとえ大臣がおっしゃるように十五分であれ何であれ、即飛び立つことはできなかったんですかというのは、本当に素朴な疑問としてあるんであります。
 改めて、事務方からその件についてどうですか。当時は大臣職掌でありませんから、事務方答えてください。(発言する者あり)
○政府参考人(中島明彦君) 松島基地における運用の体制につきましては先ほど大臣の方から申し上げたとおりでございますけれども、他方、先生御指摘のように、災害派遣の基盤となる基地でございます。この基地の機能維持を図る体制につきましては、自衛隊施設の津波対策ガイドラインを策定しておりましたけれども、東日本大震災におきましてはこれまでの想定を大きく上回る津波が発生したということで、松島基地においては多大な被害を被ったところでございます。
 これを踏まえまして、防衛省・自衛隊といたしましては、業務計画、またガイドラインを改定いたしまして、機能維持のための対策を講じているという状況でございます。
○中野正志君 そういうことだろうとは思います。
 いずれにしても、今やじで人命が第一だという話もありましたけれども、人命第一なのは当然であります。ただ、私さっき言いましたように、津波到達するまで一時間八分掛かった、大臣は十五分だと。そのタイムラグ、説明ありませんけれども、自衛隊こそが最大で最高の情報収集できるはずなんですよ。なぜできなかったんですか、当日に限って。
 確かに原発の問題もありますよ。非常用電源、結果的に破壊されたものですから、ああいう格好になった。それは分かりますけれども、その情報のタイムラグ、このことが一番の基本の問題なんではないですか。それさえできれば、私が言いましたように、滑走路だって時速三十キロで走れば恐らく六分、七分で滑走路、あの三千メートルちょっと、ちゃんと滑走路として利用できるかどうか検分できるんじゃないですか。
 そのタイムラグはどうしてなんですかということを聞いているんですよ。
○政府参考人(中島明彦君) 先生の御指摘は恐らく、我々が得た情報、発災十五分後に大津波が到着を予定するという情報とそれから実際に津波が到着した時間との間のタイムラグの御指摘だと思います。
 私ども、発災約十五分後に来るという情報につきましては気象庁の警報を基礎にしておるものでございまして、津波の到着予報につきましては、一般的に申し上げて、非常に緻密なデータの積み上げと計算が必要かと思います。防衛省におきましては、そういうふうな警報につきましては気象庁によるものというところでございまして、したがいまして、その予報と現実との落差が生じたというのはそういう背景だと理解しております。
○中野正志君 これ以上はやめますけれども、タイムラグ、時々刻々ですよ。十五分で到達するという気象庁からの話があって、情報があって、そのまま十五分後だと。ところが、次から次と、もう鮎川から松島基地まで二十八キロもあるんですから、その段階で何時何分ごろに到達できるなんというのは、ちゃんと自衛隊としてそれぐらいの判断ができないというのは私はおかしいと思うんですよ、民間人ならいざ知らず。
 だから、そこが、例えば今回の邦人救出の問題もそうですけれども、最前線で頑張っていただく人、大事です。しかし、後方の支援体制もそうでありましょうと。この後方の支援体制しっかりしていなければ、こういう邦人救出だ何だかんだの問題についてだって、私たちは自衛隊に対して有事即応を最大最高に適切にできるという信頼感があるんですよ。それが今回果たされなかったものですから、負けたとは言いませんけれども、地震、津波に勝てなかったと。勝てなかったという悔しい思いを自衛隊の第一線の方々にも是非持っていただきたい。また、防衛省、是非持っていただきたい。
 ですから、そのための、今後、邦人救出であれあるいはその他の大災害の案件であれ、もう津波が来るという、何といいますか、機器を含めて、通信設備を含めてしっかり予算取りをして、しっかり対応してください、こういうことなんであります。まして今、情報は気象庁と、こういうお話でしたけれども、私たちの自衛隊はやっぱり自己完結ですよ。すべからく自己完結でなければ本来的な私は目的は達し得ない、そんな気持ちであえて御注文を申し上げておきます。
 サポーターであることは間違いありません。大臣、お考えあればどうぞ。お願いします。
○国務大臣(小野寺五典君) 厳しくも応援していただく御指摘ありがとうございます。
 私も現地を見、そして無残にも被害に遭った航空機、ヘリコプターを見ました。先ほど被害総額という形で現時点でのという金額を出しましたが、例えばF2の航空機は現在もう生産をしておりません。ですから、今あるものを直すしかないとすれば、これは代わりの利かないものということになります。大変悔しい思いをしております。
 今、同じ津波が来ても大丈夫な形で、例えば格納庫のかさ上げ等、万全な体制を取るように努力をしておりますが、いずれにしても、今回多くの国有財産を失ったということは、防衛省としてこれは大きく反省をすべき一つの内容だと思っております。
○中野正志君 是非、小野寺大臣には頑張っていただきたい、激励でございます。
 本題に戻りますけれども、今回の改正について、緊急事態が起こったときに邦人を安全に避難をさせる、そのために今までの航空機、船舶プラス車両ということになるわけでありますけれども、先ほどもちょっとお話が出たと思いますけれども、いろいろな国、当然ながら大使館もあります、領事館もありますけれども、日本大使館の車両も台数がなくて使えない、現地民間の車両も借り上げられない、そういうケースも出てくると思うんでありますけれども、そのような場合、どういう形で対処していくのか、あるいは現地のよその国の大使館の協力を仰いで車両を出してもらうと、そういうこととなるのか、その辺について改めてお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(木原稔君) 自衛隊サポーターの中野委員にお答え申し上げますが、もう御承知のとおり、現行法では在外邦人等の輸送を実施する際の輸送手段は航空機又は船舶というところに限定をされているところですが、その間、様々な事案があり、今後、陸上輸送のニーズが発生するということが今回の法改正の理由でありますが、このため、政府としては、輸送手段として車両を追加することとしたものであり、これにより在外邦人等の保護の手段を多様化して自衛隊に求められるニーズにより的確に対応できることとなると考えておりますが、委員御指摘の、例えば現地での借り上げ又は我が国からの輸送と、そういった様々な観点から最も適したベストな選択をさせていただくべく、この陸上輸送を考えていきたいと思っております。
○中野正志君 当然なされていると思いますけれども、多種多様なシミュレーション、是非これからもしっかりと固められますようにお願いをいたします。
 次に、武器使用についてお伺いをいたします。
 緊急事態発生時に自衛隊による在外邦人の輸送に際して自衛隊の隊員が携行する武器について、マスコミから報じられた情報でありますけれども、自衛隊員が携行する武器に小型重火器の無反動砲を追加する方向で検討に入ったと報じられておりますけれども、これはそのとおり理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 私どもとしては、その任務に適切な対応をするということでありますので、その時点での必要な装備を考えていきたいと思っております。
 なお、一つ先ほどの件で申し伝えたいのは、松島基地の件で、これはもう委員もよく御存じだと思いますが、ここで生き残った隊員はその後、自らの家族が不明の中でも大変復旧にも地域の復興にも頑張っていただいたということであります。委員もよく御存じだと思いますので、この点については御評価もいただき、よろしくお願いしたいと思います。
○中野正志君 ええ、被災後そういう形で頑張っていただいたことには、心から感謝を申し上げております。
 今、無反動砲でありますけれども、平成十一年五月二十八日の閣議決定では、自衛隊員の携行武器は拳銃、小銃又は機関銃に限るとされております。これに今回の改正案で無反動砲を追加する、その経緯、理由について今よくお話しいただけませんでしたけれども、使用する際の条件あるいは要件について確認をさせていただきたい。
 あくまでも正当防衛だ、緊急避難だ、そういう格好になるのか。私は、あえて、もう部隊防衛のためにはしっかりと無反動砲を活用する、それがまた、今いろいろな国でありますけれども、自爆テロ、これも何とか抑止できる、こういう考え方でおるんでありますけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今回のもし任務が与えられた場合にどのような装備を持っていくかということに関しては、これはまだ、その場合に応じて対応するということになりますので、御指摘のことを現在想定して何か決めているというわけではございません。あくまでもその時点での対応ということになると思います。
○委員長(末松信介君) 中野委員、おまとめください。
○中野正志君 時間で、終わりますけれども、是非、こういった武器もしっかり携行して、所期の目的を達成せしめられたいと念願をいたしております。
 ありがとうございます。
○委員長(末松信介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、自衛隊法の一部を改正する法律案について反対の立場から討論を行います。
 法案は、海外における地域紛争、内戦、内乱を含む緊急事態に際して、邦人輸送のためとして派遣された自衛隊の活動場所を従来の派遣先国の空港、港湾から領土全域に広げ、輸送手段に車両を加えるとともに、武器使用の防護対象者と使用場所を拡大するものであります。
 政府からは、派遣先国の同意を得て安全に実施できることが前提だと答弁がありました。しかしながら、国家間の武力紛争や内戦、内乱の下では、相手国政府や反政府勢力の同意を得ることが派遣の要件とされているわけではありません。そのような状況の下で第三国の軍隊が外国領土にまで足を踏み入れ活動することとなれば、敵対行為とみなされ、攻撃対象とされる危険があり、かえって邦人を危険にさらすことにもなりかねないものであります。
 さらに、派遣先国の同意も、携行する武器も法律に明記せず、政府に委任していることも重大です。自衛隊の海外派遣にかかわる判断を政府に委ねることは、国会の役割を否定するものであり、認められません。
 在外邦人の安全確保に対する責任は各国政府が果たすことが基本であり、万一、邦人を撤退させる必要が生じた場合には、民間の航空機や船舶、車両の借り上げで対処すべきであります。
 以上申し述べ、討論を終わります。
○委員長(末松信介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 自衛隊法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、福山君から発言を求められておりますので、これを許します。福山哲郎君。
○福山哲郎君 私は、ただいま可決されました自衛隊法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    自衛隊法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺漏なきを期すべきである。
 一、自衛隊が既に活動を実施している地域以外の地域において、車両により在外邦人等の輸送を実施する場合には、当該輸送に係る情報収集や現地当局との緊密な連携等に一層配慮し、当該輸送を安全に実施することに遺漏なきを期すこと。
 二、在外邦人の保護については、政府全体の情報収集及び危機管理に関する態勢の強化に努めるとともに、当該国にとどまらない国際的な連携の強化と在外邦人に対するきめ細かい情報の提供に万全を期すこと。
 三、陸上輸送を含めた在外邦人等の輸送の実施に際しては、自衛隊による輸送にこだわることなく、政府として取り得る手段の中から状況に応じ最も適切と考えられる手段を用いて、当該邦人等の安全確保に努めること。
 四、海外で活動する自衛隊の適切な武器使用の在り方については、引き続き検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(末松信介君) ただいま福山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、福山君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、小野寺防衛大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。小野寺防衛大臣。
○国務大臣(小野寺五典君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたし、努力してまいります。
 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十一分散会