第185回国会 文教科学委員会 第2号
平成二十五年十一月五日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 十一月一日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     浜野 喜史君
 十一月五日
    辞任         補欠選任
     浜野 喜史君     櫻井  充君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         丸山 和也君
    理 事
                石井 浩郎君
                橋本 聖子君
                大島九州男君
                柴田  巧君
    委 員
                上野 通子君
                衛藤 晟一君
                中曽根弘文君
                二之湯武史君
                堀内 恒夫君
                水落 敏栄君
                石橋 通宏君
                斎藤 嘉隆君
                櫻井  充君
                那谷屋正義君
                浜野 喜史君
                新妻 秀規君
                矢倉 克夫君
                松沢 成文君
                田村 智子君
                藤巻 健史君
   国務大臣
       文部科学大臣   下村 博文君
   副大臣
       文部科学副大臣  櫻田 義孝君
       文部科学副大臣  西川 京子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        亀岡 偉民君
       財務大臣政務官  山本 博司君
       文部科学大臣政
       務官       冨岡  勉君
       文部科学大臣政
       務官       上野 通子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        美濃部寿彦君
   政府参考人
       内閣官房地域活
       性化統合事務局
       長代理      富屋誠一郎君
       内閣府宇宙戦略
       室長       西本 淳哉君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       関  靖直君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   清木 孝悦君
       文部科学省初等
       中等教育局長   前川 喜平君
       文部科学省高等
       教育局長     布村 幸彦君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       土屋 定之君
       文部科学省研究
       振興局長     吉田 大輔君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        久保 公人君
       厚生労働大臣官
       房審議官     神田 裕二君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    蒲原 基道君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (二○二○年東京オリンピック・パラリンピッ
 ク競技大会成功に向けた取組に関する件)
 (スポーツ庁設置の必要性に関する件)
 (諸外国と比較した教育予算の現状に関する件
 )
 (土曜授業の在り方に関する件)
 (宇宙開発利用の方向性に関する件)
 (研究費の不正経理・使用防止に関する件)
 (特別支援学校の教室不足の現状に関する件)
 (グローバル人材育成のための諸条件に関する
 件)
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○委員長(丸山和也君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として浜野喜史君が選任されました。
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○委員長(丸山和也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房地域活性化統合事務局長代理富屋誠一郎君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸山和也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(丸山和也君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。
 本日はスポーツ関連につきまして御質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず冒頭に、十一月三日、おとつい、日本シリーズの最終戦におきまして、楽天が日本一の座に輝きました。思い返せば、九年前に三十八勝九十七敗、年間の勝率が二割八分のチームがこんなすばらしいチームになるとは、さすがの堀内委員、解説をやられておりましたけれども、も予想できなかったことではないかと思っております。
 私が何よりもうれしかったのは、いまだに仮設住宅での生活を余儀なくされています被災者を含め、多くの東日本大震災で被災された方に大変大きな勇気と感動を与えてくれたということであります。改めてスポーツの持っている力の大きさを感じたところでございます。東日本大震災で被災された多くの方に大変大きな夢と感動と希望を与えてくれた楽天の選手の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、本題に入りたいと思います。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの招致が決定いたしましたが、安倍総理を先頭にこの招致活動に御尽力いただきました全ての皆様に感謝を申し上げます。
 それにしても、この度の招致団のチームワークといいますか結束力は良かったなと思いますし、また、前回の失敗を反省した上で練られた緻密な戦略もすばらしかったと思っております。また、大相撲の不祥事であったり、またスポーツ界の指導者による体罰また暴力問題など、大変スポーツ界の負の部分が目立っておりましたけれども、今回の勝利によりましてスポーツ界を覆っていました重たい空気といいますか、よどんだ空気を一掃することができたのではないかと思っております。
 スポーツに携わる方のみならず、多くの国民の悲願でありましたオリンピック・パラリンピックの招致に成功した今、今度は成功に向けての新たなスタートラインに着いたという強い決意と、また責任感を持たなければいけないと思っております。
 前回の東京オリンピックは昭和三十九年に開催されましたが、女子バレーボールの東洋の魔女であったり、またマラソンの円谷選手であったりと、伝説として語り継がれてまいりました。二〇二〇年の東京オリンピックも、後世に語り継がれ、多くの国民の皆さんに記憶にずっと残るような大会にしなければならないと思っております。私も、微力ではありますけれども、皆さんとともに頑張ってまいりたいと思います。
 そこで、まず、大臣のオリンピック・パラリンピック成功に向けての御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) おはようございます。
 石井委員や堀内委員がいらっしゃるので言うわけではありませんが、私も本来は巨人ファンでございますけれども、しかし、今回楽天が優勝したというのは本当にすばらしいことだというふうに思います。創設九年で、なおかつ東北、特にあの被災地の方々にとっては大変な本当に勇気と感動、励ましを提供されたのではないかと思いますし、目に見えない大変な貢献、財産をつくられたのではないかというふうに、本当に心よりお祝いを申し上げたいと思います。
 そして、オリンピック・パラリンピックですが、今御指摘があったように、今回の東京招致の実現は、国民の高い支持率も大変ありましたが、ここにいらっしゃる招致議連の方々が中心となって、もう随分前から世界各国、積極的なPR活動をされ、本当に関係者一丸となったまさにオールジャパンの体制による招致が実を結んだのではないかと思います。改めて関係者の皆様方の御協力、御支援に感謝申し上げたいと思います。
 政府においては、この招致決定後すぐに、私がオリンピック・パラリンピック東京大会の担当大臣、拝命をしました。また、事務局として内閣官房に二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会推進室も設置されました。これから関係府省一丸となって準備に取り組む体制を整えて、既にもうスタートもしているところでございます。
 これはかつてなかったことでありまして、これだけ早く取り組むということは、是非二〇二〇年をきっかけに新しい日本をつくっていきたいと、そういう思いでもございますが、まずは東京大会を成功させるための組織委員会の設立、そして競技場などの諸施設の整備、その他の受入れ体制の万全の準備、また国民の一層のスポーツ振興や日本の文化芸術の発信、スポーツを通じた世界への貢献、こういうところからしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 さらに、東京大会を一過性の行事にとどめることなく、二〇二〇年をターゲットイヤーとして、日本社会全体を元気にし更なる発展につながるための大きなチャンスとしてとらえて、そのための施策をオールジャパンで取り組むと。東京一極集中を加速させるということでなく、同時に日本全体が元気になっていくような取組を是非していきたいというふうに思います。
 衆参両院でも御決議をいただきました。この趣旨を踏まえまして、大会の成功に向けて私としても全力で取り組んでまいりたい決意でございます。
○石井浩郎君 取組がもう既に始まっているということでありまして、大臣の大変強い決意が伝わってまいりました。ありがとうございます。
 次に、平成二十三年にスポーツ基本法が成立したことは、スポーツの発展やスポーツが抱える様々な問題の解決につながるものであると確信しております。しかし、この基本法はあくまでも政策の基本であって、全ての国民にスポーツを楽しんでもらうためにはまだまだ様々なことを考えていく必要があると思っております。
 一昨年、スポーツ基本法が成立し、そして東京オリンピック・パラリンピック招致に成功した今、社会に対してスポーツが担う役割、意義が更に大きくなったと思いますが、大臣の御認識をお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 一九六四年、東京オリンピック・パラリンピックの前にこのスポーツ振興法が成立をしたわけでありますが、それ以来五十年ぶりの全面改正によりまして、一昨年、先生方の議員立法によるスポーツ基本法が成立をしたということはスポーツ政策の発展のための大きな力となっていると考えております。この基本法において、スポーツを国民の心身の健全な発達、地域の一体感や活力の醸成、さらには国際交流や国際平和などに貢献するものととらえております。
 この度、オリンピック・パラリンピック東京招致の過程で、国際的なスポーツ大会を我が国で開催することを好ましいと答える人の割合が九二%に達しました。二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催決定を受け、こうした期待にこたえ、国民に夢や希望を与えるなど、スポーツが更に大きな役割や意義を担える時期に来ていると考えております。
 文部科学省としては、スポーツ基本法の理念を具体化したスポーツ基本計画に基づいて、競技力の向上や、同時に地域スポーツの振興などの諸施策を実施していくとともに、七年後のオリンピック・パラリンピックに向けた準備を通じて国民の明るく豊かな生活などスポーツの理念の実現を目指してまいりたいと考えております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 現状にマッチした施策が行われますことは、スポーツをする者、楽しむ者、そして支える者にとっては大変な大きな支えになります。国家戦略としてこの法律を制定したわけでありますから、これからの作業が最も大事になってくると思います。
 そこで、七年後の東京オリンピックに向けてお伺いいたします。
 平成二十六年度の概算要求は、国立霞ケ丘競技場の改築費や二〇二〇スポーツ戦略プラン、そしてメダル獲得に向けたマルチサポート事業費の二百八十八億円が盛り込まれ、約四百九十億円となっております。
 先般のスポーツ議連の総会で、大臣は挨拶の中で、二〇二〇年の東京オリンピックでは過去最多となるメダルの獲得を目指したいと決意を述べられましたが、どのような形で進められるのでしょうか。それと、この事業費は七年後の東京オリンピックまで継続していくのでしょうか。お聞かせください。
○政府参考人(久保公人君) 最多のメダル獲得を目指すために、文部科学省といたしましても、JOC等スポーツ関係団体と連携して競技力の向上を継続して図っていく必要があると考えております。
 予算的には、当面の主な取組といたしまして、平成二十六年度概算要求におきまして、二〇二〇年ターゲットエージ育成・強化プロジェクト、あるいはメダル獲得に向けたマルチサポート戦略事業の実施に必要な経費を計上いたしているところでございます。
 このうち二〇二〇年ターゲットエージ育成・強化プロジェクトにつきましては、二〇二〇年に活躍が期待されます若い年代の競技者に対しまして十分なトレーニングの実施、将来メダル獲得の可能性のある競技種目の育成、タレント発掘・育成コンソーシアムの体制整備によりまして重点的、計画的に発掘、育成、強化できる指導体制を整備しようとするものでございます。
 また、メダル獲得に向けたマルチサポート戦略事業につきましては、メダル獲得が期待される競技をターゲットといたしまして、アスリート支援や研究開発について多方面から専門的かつ高度な支援を戦略的、包括的に実施しますとともに、二十六年九月開催予定のアジア競技大会でマルチサポートハウスを設置するものでございまして、パラリンピック競技につきましても、支援内容の分析等を行いつつトライアル事業として実施することといたしております。
 今後とも、二〇二〇年の東京大会において我が国のトップアスリートが十分に活躍することができますように、オリンピック、パラリンピック双方の選手強化等につきまして関係機関、団体と連携協力して取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 メダル獲得だけがオリンピックではありませんけれども、多くの日本人選手が母国で活躍する姿は、東日本大震災で被災された方のみならず、日本中に勇気と元気を与えてくれるものと信じておりますので、よろしくお願いいたします。
 そこで、オリンピックに関連して、もう一つお伺いいたします。
 先日、大臣のところへ、吉村山形県知事そして佐竹秋田県知事とともに東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催による東北復興への波及についての要望をさせていただきましたが、東日本大震災からの復興を世界にアピールできるまたとないチャンスでもありますし、首都圏一極集中という形を避けて、東北地方での選手団の事前合宿でありますとか、宮城スタジアムでのサッカーの決勝トーナメントの開催などを検討していただけないでしょうか。大臣、どうですか。
○政府参考人(久保公人君) 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックにつきましては、東京一極集中ではなく、日本社会全体を元気にし、更なる発展を目指すための大きなチャンスととらえることが重要と考えております。また、東日本大震災からの復興を着実に推進することによりまして、復興を成し遂げた日本の姿を世界に発信していきたいと考えております。
 先月十七日には山形県知事と秋田県知事と来られまして、東北六県の要望書として、東日本大震災の被災地において、宮城スタジアムでのサッカー競技の決勝トーナメントの実施、聖火リレーや各国代表選手団の事前合宿など様々な取組を行うことについてお話をお伺いいたしました。
 これらの取組につきましては、来年二月までに設立されます大会組織委員会において検討されることとなりますので、先生御提案の内容につきましては、大会組織委員会において、被災地と連携しつつしっかりと検討されるよう、その取組を促してまいりたいと思っております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 震災からの復興途上にあります岩手、宮城、福島などの東北六県に光を与えていただくような積極的な支援を心からお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に入ります。
 スポーツ基本法の附則に、スポーツ庁の設置について盛り込まれております。このことは、国民にとってもスポーツ界にとっても非常に重要なことであると思います。下村大臣もオリンピック招致決定後にスポーツ庁の設置に向けて前向きな御発言をされました。
 そこで、まずお伺いしたいのですが、スポーツ庁設置の必要性と設置する上での課題をお聞かせください。
○副大臣(櫻田義孝君) スポーツ立国を実現するためには、総合的、一体的なスポーツの推進が重要であると考えております。スポーツ基本法におきましても、スポーツに関する施策を総合的に推進するため、スポーツ庁等の行政組織の在り方については、行政改革の基本方針に配慮し、必要な措置を講ずる旨が規定されているところでございます。
 特に、オリンピック・パラリンピックの東京開催の決定を契機に、我が国のスポーツ施策につきましても、スポーツを通じた健康、福祉、医療分野への貢献や、裾野の広い地域スポーツの振興等を含めまして、様々な付加価値を考える必要があると考えておるところでございます。
 スポーツ庁が設置された場合には、そのリーダーシップの下で、トップアスリートだけでなく広く全ての国民のスポーツ振興が図られ、スポーツの意義を総合的に把握した施策の推進が可能になると考えております。
○石井浩郎君 設置に向けて大変また難しい課題もあるのではないかと思っております。文科省管轄では競技スポーツ、生涯スポーツ、学校体育などがあります。また、厚労省管轄では障害者スポーツ、国交省管轄では体育館やグラウンドの施設整備、そしてスポーツジムは経産省、また体力づくりでいいますと、健康増進や食育実践など含まれますので、これは厚労省と農水省なのかと思われます。このように、スポーツに関連する所管は幅広くあります。文科省以外にまたがるスポーツ関連の行政機関を一つにまとめることは大変難しいことだと思いますけれども、早期にスポーツ庁の設置を実現していただきたいと思っております。私も後押しできるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、文科省におけるスポーツ関連予算は、十二年前の平成十三年と比べますと約百億円増え、平成二十五年度は二百四十三億円となっております。先ほどのお話にもありましたが、スポーツに関連する所管は幅広くありますが、各省庁のスポーツ関連予算は合計するとどの程度の予算規模になるか、お教えください。
○政府参考人(久保公人君) 平成二十五年度予算におきまして、まずスポーツ関係予算、文部科学省関連では、生涯スポーツ社会の実現、子供の体力向上、競技力向上等に関しまして今御説明がございました二百四十三億円、それに加えまして、厚生労働省では、障害者スポーツに関して九億円を計上いたしておりまして、合計約二百五十二億円となっております。また、スポーツ部分のみを完全に切り分けて計上できないわけでございますけれども、スポーツを対象に含む事業といたしましては、文部科学省の公立学校等施設整備費、これは六百三億円の内数になってまいります。それから、国土交通省の都市公園等の整備費、三十二億円の内数などがあるところでございます。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 各省庁の予算を合わせても決して大きな予算とは言えないのだと思います。自国開催の東京オリンピックでは、全競技に出場枠が与えられるため、強化費を増加させる必要があると思っております。安倍総理は、招致決定後の会見で、二〇二〇年という大きな目標に向かって、スポーツの振興をしっかり図る、それに伴う予算も確保したいと語っており、スポーツ予算の拡大が現実味を帯びてきたことは歓迎すべきことだと思っております。オリンピックの成功とスポーツ庁の設置には、安倍内閣のリーダーシップに懸かっておりますので、よろしくお願いいたします。
 七年後のオリンピックの成功に向けてはこれから様々な支援が必要かと思いますが、そのことだけではなく、中長期的に日本の将来のスポーツを見据え、この基本法をより良いものにしなければならないと思っております。
 そこで、企業スポーツについてお伺いいたします。
 戦後、高度経済成長を背景に企業が力を付け、スポーツ振興やトップアスリート育成などに大きな役割を担ってまいりました。しかしながら、長引く不況の中では企業努力にも限界があり、この十五年間の間に多くのスポーツが廃部に追い込まれてきました。企業スポーツが衰退することにより、競技者、指導者、施設、ノウハウ、資金等の資源の消失は、直接的、間接的に我が国のスポーツ体制の基盤を脆弱化させ、とりわけ国際競技力の低下、生涯スポーツの低迷など、スポーツ界全体に影響を及ぼしております。
 スポーツ基本法の第二十八条において、「国は、スポーツの普及又は競技水準の向上を図る上で企業のスポーツチーム等が果たす役割の重要性に鑑み、企業、大学等によるスポーツへの支援に必要な施策を講ずるものとする。」とありますが、具体的にどのような支援になるとお考えでしょうか。
○政府参考人(久保公人君) 企業スポーツに対する支援につきましては、文部科学省では、世界的規模のスポーツの競技会において優れた成果を上げた選手のスポーツ活動に対し多年にわたる支援を行ってこられた企業等をたたえるために、表彰を行ってきたところでございます。また、本年度から、地元の企業や大学等が保有する人材や施設等のスポーツ資源を地域スポーツに活用するため、スポーツを通じた地域コミュニティ活性化促進事業を実施いたしまして、取組を推進しているところでございます。
 企業スポーツにつきましては、当該企業の経営方針や景気動向に大きく左右されますものの、そこで育成される選手やコーチ、培われるノウハウ、施設等のインフラは日本のスポーツ界に大きく貢献しているものと認識しております。また、従来の企業広告としてのスポーツチームだけではなく、社員の余暇活動が発展したスポーツクラブが生み出されたり、地域に密着したスポーツチームとしての性格が強くなるなど、様々な動きがあるところでございます。
 こうした状況の変化を注視しながら、今後、二〇二〇年大会へ向けて社員等のスポーツへの関心も高まることを予測しながら、企業スポーツの望ましい支援の在り方を引き続き探り、支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 一例ですけれども、ちなみに、社会人野球、私も昔、社会人野球におりましたが、約二十五年前は二百二十以上あった企業チームが現在は六十数チームに減りました。その分、クラブチームは増えましたが、資金面、また練習の環境は大変厳しいものになっております。年に一度の社会人野球の祭典、都市対抗野球では、選手の滞在費、交通費に加えて、応援団も借りなければなりませんので、大変厳しい状況であります。また、一試合七百円のチケットを四千枚、一試合につき買わされるということで、クラブチームでは都市対抗に出ると大変なことになってしまうという現状があります。
 是非、この競技力向上やスポーツ振興の受皿でありました企業スポーツが厳しい状況でありますので、国として何らかの支援を考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、私の地元の話で大変恐縮でありますけれども、私の地元秋田県に大仙市というところがありまして、大曲の花火で大変有名な大仙市ですけれども、毎年九月の下旬に全県の五百歳野球大会というのが開催されます。この五百歳野球というルールは、五十歳以上が参加資格で、試合に出ているピッチャーからライトまでの九名のそのときの年齢が五百歳以上でなければいけない。選手を交代するときには計算しながら、五百歳を割らないように計算しながら選手交代をさせるというような野球大会ですけれども、今年で三十五年目になります。毎年チームが増えまして、今年は過去最多の百七十九チーム、約四千五百名が参加します。開会式にはこの四千五百名が一つの球場に集まって開会式を行いますが、決勝まで行きますと七試合から八試合ぐらいの試合となります。プロ野球でも五日間で七試合、八試合やることはないぐらいの大変厳しい日程でありますので、春先から雪解けとともに大変練習を皆さん積むという、非常に今秋田のスポーツイベントの中では一番大きなイベントになっております。
 御承知のとおり、秋田県は高齢化率が全国一でありますけれども、野球を通じて健康維持やコミュニティーの形成に一役買っております。この一例だけを見ましても、スポーツをすることによりまして健康で活力に満ちた体づくりと生活にめり張りができるということから、スポーツの持つ力が非常に重要であると思っております。
 また、二〇一二年度の体力・運動能力調査結果が文科省から発表されましたが、ジムに通う率の高い七十歳代の体力が過去最高であるという結果が出ました。全ての国民がスポーツにいそしむということにより健康長寿社会の形成やコミュニティーの維持につながり、さらには、このことが社会保障費の抑制にもつながるものと思っておりますが、大臣はいかがお考えでしょうか。秋田県の五百歳野球の取組に対する御感想と併せてお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 現在、我が国の医療費は総額四十兆円を超えるそうですけれども、ある調査によりますと、そのうち生活習慣病による医療費は一割の四兆円を超えているそうであります。ですから、生活習慣、生涯スポーツに取り組むような取組をすることだけで医療費の四兆円を削減できるということを考えますと、これから健康で活力に満ちた長寿社会の形成、それから全ての国民が年齢問わずスポーツに親しむと、こういう環境づくりをするということは大変重要なことであるというふうに思います。
 その中で、今御指摘がありましたこの秋田県の大仙市の全県五百歳野球大会、今お聞きしても大変すばらしい取組だということを感じました。今年度の第三十五回大会でも過去最多の百七十九チームが出場しているということでありまして、生涯を通じてスポーツを楽しむ機会を提供する意義深い大会であるというふうに思いますし、これが是非、全国にモデルになるようなことになっていくのではないかと期待をしたいというふうに思います。
 私としても、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催決定を契機にスポーツ庁の設置を検討するに当たって、トップアスリートの育成だけでなく、スポーツを通じた健康福祉、医療費抑制への貢献といった、そういう観点も踏まえて地域における裾野の広いスポーツを振興を是非していきたいと考えておりますし、秋田県の取組については是非応援をさせていただきたいと思います。
○石井浩郎君 ありがとうございます。本当に今有り難いお言葉をいただきました。
 私も来年五十歳ですので、参加資格を得ますので、今から練習にも励んでいるところでありますけれども、秋田県に、その五百歳野球だけではなくて、五百四十歳、五百五十歳、六百歳、六百五十歳、還暦、古希野球などとたくさんの野球大会があります。その中でもこの五百歳野球が秋田県では一番大きなイベントでありますが、将来、この五百歳野球の全国大会を開催することが私の本当に夢であります。高校時代、甲子園に出れなかった選手、それがまた第二の甲子園を目指すという、まさに安倍総理の再チャレンジできる社会の構築そのものではないかなと思っております。是非、この全国大会開催が実現できましたら、文科省にも御支援いただきたいなと思っております。
 続きまして、運動部活動についてちょっとお伺いいたします。
 二〇二〇年東京オリンピックに向けて、小中高生のスポーツ熱が高まることが予想されております。そうなってきますと、学校における運動部活動にも注目をしておく必要があると思っております。運動部顧問の体罰による生徒の自殺問題や女子柔道のコーチの暴力問題を受けて、党内に部活動の在り方に関するプロジェクトチームを立ち上げ、そこで現役の指導者などを交えて議論を重ねてまいりましたが、指導者の休日手当等の待遇面、また厳しい指導とパワハラの境界線が分からず萎縮してしまっている指導者の現状が浮き彫りとなりました。
 この間、体罰に対するガイドラインを各教育委員会などを通じて現場で徹底するよう努めるなど対策を講じていますが、オリンピックという大きな目標に向かって、ややもすれば指導に熱が入り過ぎるということもあるかもしれません。二度と体罰による生徒の自殺を起こさないためにも、部活動はあくまでも学校教育の一環であるということをもう一度徹底する必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。
 それと併せまして、本当に生徒のことを思って休日も熱心に指導してくれている教職員が大多数でありますので、休日の手当の改善を是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(櫻田義孝君) 部活動は、学習指導要領に学校教育の一環として明記されており、生徒の生きる力の育成、豊かな学校生活の実現に大きな意義を有するものであります。また、これらの活動は多くの顧問の教員等の積極的な取組により支えられているところでございます。
 このため文部科学省では、運動部活動での体罰等の根絶とともに、学校教育の一環であることの留意を含め、指導の在り方等の工夫、改善に向けて、本年五月に運動部活動での指導のガイドラインを作成し、全国に周知したところでございます。今後も、文部科学省や独立行政法人教員研修センターが行う研修等を通じて、本ガイドラインを踏まえた取組の促進に努めてまいりたいと思っております。
 また、部活動指導業務等の困難性、特殊性を考慮し、来年度概算要求で部活動指導手当等の増額、部活動指導手当を二千四百円から三千円を盛り込んでいるところであります。
 これらの取組により運動部活動の活動や指導が適切に行われるとともに、指導者が意欲を持って取り組める環境づくりに努めたいと思っております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 是非、問題が起こる前に対処できるよう検討していただきたいと思っております。
 今、道徳の教科化に向けて取り組まれていると思いますけれども、学校における教科として、他人を思いやる心、生命を大切にする心そして規範意識を、頭の中で学ぶこととそして運動部活動を通じて自然と身に付けることの両面から学ぶことによって、より一層道徳性を本物にすることができると思っております。
 早稲田大学の野球部長でありました安部磯雄先生は、知識は学習から、人格はスポーツからと説かれておりました。スポーツを通じて他者を尊重し、協同する精神や公正さ、そして規律を尊ぶ態度と心を養うことは非常に大事なことであり、いずれは日本を背負っていく人材の育成にもつながると思っております。
 また、子供たちが部活動を楽しみながらやることによりまして、先ほど申し上げました秋田の五百歳野球大会のように、いつまでもスポーツに親しみを持ってもらえれば将来の社会保障費の抑制にもつながると思っております。
 また、指導してくれる教職員も自分の子供と向き合う時間を削ってまで頑張っていただいておりますので、待遇面の改善も是非前向きにお願いしたいと思っております。
 また、学校における運動部活動の現場では専門種目ではない部活動の指導に当たらねばならないというミスマッチも散見されております。今後の新規採用の在り方も議論していくべきと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 教育行政、またスポーツにもまだまだたくさんの課題があると思いますが、大臣のリーダーシップで頑張っていただきたいと思います。
 私の質問は終わります。ありがとうございました。
○橋本聖子君 自民党の橋本聖子でございます。
 久しぶりに一般質疑をさせていただく機会をいただきました。本当にありがとうございます。
 まず最初に、石井先生からもお話ありましたけれども、日本シリーズ、野球が大変盛り上がったなというふうに思います。自慢ではあるんですけれども、田中将大選手は私の高校の後輩でありまして、駒大苫小牧の卒業生ということで大変地元としても盛り上がりました。特に今回、東北楽天の優勝ということで、被災地の子供たちを始め、このスポーツのすばらしさというものに夢と勇気と希望を抱いていただいたんではないかなというふうに思います。
 改めて、やはりこのスポーツの持つそういった潜在力といいますか、そういうものをいかにこれから国として、国家戦略として引き出していくことができるかということに大きな期待が持たれているんではないかなというふうに思っておりますので、また、是非そういった観点からも今日は質問させていただきたいというふうに思います。
 スポーツの関係の話が中心となりますので、石井先生とちょっとダブる部分があるんですけれども、改めて大臣の考え方というものを是非お聞かせいただきながら質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、九月七日、アルゼンチン・ブエノスアイレスでの二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを勝ち取ることができましたこと、オールジャパン体制で臨みまして、今年一月からは、特に下村大臣には世界各国を回っていただきました。八月には長い間、世界陸上、モスクワにも出向いていただいたりですとか、もちろん九月七日のブエノスアイレスは、先頭に立って招致活動、ロビー活動をやっていただいたおかげであります。
 大変な大きな感動をあの場所で得させていただいたわけですけれども、私自身としては、オリンピック委員会の強化本部長という立場でもあるものですから、ロゲ会長が東京と示していただいたボードを見たときの感動、感激というのは約十分ほどしかもちませんでした。我に返りますと、今世界第三位をこれから目指していかなければいけない二〇二〇年のオリンピックの目標、これは金メダルの数が二十五から三十個獲得しなければいけないということであります。
 前回のロンドンのオリンピックでは金メダルが七つで総数三十八個ということで、今まで過去最高の日本選手団はメダルを獲得することができたんですけれども、この七個の金メダルの数を三十にするということは大変な、予算も必要でありますし、これからスポーツというものがスポーツの枠を超えた社会貢献をいかにしていくことができるかということをしっかりと形として示していかなければ到達のできない数字だというふうにも思っておりまして、そのことについて、これから私たちスポーツ界もある意味での意識改革をしっかりとしていかなければいけないんだというふうに身を引き締めているところであります。
 一九六四年、東京オリンピック・パラリンピックが開催をされましてちょうど今年で四十九年、来年はオリンピック開催から五十年という節目でありまして、石井先生も私もオリンピック年生まれでありますから、特にオリンピックというものに対しての思い入れというものが大変強いところであるんですけれども。東京オリンピックは、私は生まれた直後ですから、もちろん後の歴史として勉強させていただいただけにすぎないんですけれども、新幹線が開通したりですとか羽田空港の開発ですとか、あらゆる面において日本が高度成長を遂げていき、そして、その四年後の一九六八年というのは世界第二位のGDPを誇ったという経済大国にのし上がっていきました。そういったことが、当時は、今日より明日が良くなるという、こういった今も無形のレガシーとなっているわけなんですけれども。
 今回は、二〇二〇年は右肩上がりの経済成長をということにはならないんだというふうに思います。やはりこの二〇二〇年というオリンピックを目標として、いかに心豊かに、そしていかに持続可能な社会を築いていくことができるか、そしてその中で、日本が再び世界から尊敬をされる、そういった国づくりというものに邁進をしていかなければいけない。言わば、この七年間というのはゴールではなくて、二〇二〇年以降の日本の、二十一世紀の生き方を示していくことができるかできないかということの、言わば七年間というのはプレゼンテーションではないかなというふうに位置付けをしているわけでありますけれども。
 これからこの二〇二〇年東京大会、東日本大震災から復興を遂げた日本ということはもちろんでありますけれども、今後に向けて、どのような二〇二〇年オリンピック・パラリンピックというのが新たなレガシーを残すことができるかという、そういった一つ壮大なスケールにはなるかというふうに思いますけれども、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックをどのような位置付けとして、そしてこれからの日本の生き方をどう示していくのかという大臣のお考えをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 特に、橋本委員はJOCの強化本部長でもございますので、是非二〇二〇年に向けたメダル獲得のまさに責任者として先頭に立って御尽力をお願い申し上げたいと思います。
 オリンピックはメダルだけに意義があるわけではありませんが、しかし、あのロンドン・オリンピックのときも過去最高の三十八のメダルを取ったからこそ、銀座の凱旋のときは四日前の告知にもかかわらず五十万人以上の方々が集まったというのは、それだけやはりスポーツによる勇気と感動、メダリストによって与えてくれたという国民の率直なそういう思いがあったのではないかというふうに思います。
 文部科学省の概算要求の中で、取りあえずメダル獲得については、今御指摘がありましたが、金メダルを二十五から三十個、トータルで七十個から八十個というふうに想定をしているんですが、実際はこれはJOCやあるいは組織委員会等で検討してつくられるものだというふうに思いますが、ただ、金メダルの二十五から三十というのも、東京オリンピック、一九六四年のときの金メダルが十六個で、そのときから比べると競技種目が倍になりましたから、単純でいっても決して難しくはないのではないかというふうに思っておりますし、そのために、私もオリンピック・パラリンピック担当大臣としてバックアップをさせていただきたいと思いますが、是非JOCの強化本部長として御努力をお願い申し上げたいと思います。
 今御指摘がありましたが、オリンピック・パラリンピックを単なるスポーツの祭典、また単なる一過性の行事にするということではなくて、また東京一極集中を加速させるということではなくて、日本全体を元気にする、日本全体を更に発展をして新しい日本をつくっていく、そういう目標としてこれから掲げていく必要があるというふうに思います。
 特に、二〇二〇年ということで決まったことによって、東日本大震災や福島原子力発電所事故等を完全にクリアをして復旧復興を間違いなく二〇二〇年に遂げたと、それを世界の方々に東北に行って見ていただけるようなことを政府が先頭に立って対応していかなければならないというふうに思います。
 これから、グローバル化や少子高齢化といった課題に対しても成功モデルを先んじてつくり上げ、エネルギー問題やあるいは環境問題等、課題解決先進国として世界に発信するということも同時にしていく必要があるというふうに思いますし、我が国のプレゼンスを一層高め、日本を再生する起爆剤として活用すべきだというふうに思います。
 さらに、橋本委員が強化本部長ということで是非お願いしたいんですが、私も世界いろんなところに行ったときに、日本の文部科学大臣だからということで、日本はスポーツをただのスポーツに終わらせていないと。例えば、武術も武道、剣道、柔道、あるいは華道、茶道というように、スポーツを同時に人の生きる道、人間としてもいかにその一流として生きるかと、そういう精神性の高いところまで高めている、それはまさに日本でしか発信できない部分だし、それは元々オリンピック憲章に書かれていることであると。是非、そのオリンピック憲章そのものを日本から発してほしいということをいろんな方に言われました。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックがそういう意味でもオリンピックそのものの歴史の転換期となるような、非常に意識的にも精神的にも昇華された、レベルを上げた、そういう大会になるような企画を是非、招致もオールジャパンでありましたけれども、これからもオールジャパンで取り組むことによって世界に発信すると、そういうイベントになるような、そして同時に、それが新しい日本をつくっていく方向性になるような取組をしてまいりたいと思います。
○橋本聖子君 大臣、ありがとうございます。大変力強いお言葉いただきました。
 私たちスポーツ界は、やはりスポーツで終わることがないようにしていかなければいけないというふうに日ごろから思っているところなんです。今まではいろいろな産業の中にスポーツが付随してきたというような状況であるというふうに思うんですけれども、これから私たちがやはりしっかりとした意識の改革をしながらやっていかなければいけないことは、スポーツというものを中心として、環境ですとか、あるいは観光であったり、あるいは医療や科学技術、そして教育、そういったものにどれだけスポーツが中心となってその潜在力を発揮することができるかという、そういった姿を描いていくことができたらなというふうに思っております。
 あの東日本大震災の直後、私たちスポーツ界は非常に一時戸惑いました。スポーツなんてやっていていいんだろうかということを言い出す方たちも、選手たちもおりました。でも、逆に、その選手たちが自ら自分たちの立場、あるいはいろいろな思いを持って被災地に行き、そして子供たちや被災地の皆さんとスポーツを通じた触れ合いの中で、スポーツの持つ力というものはこんなにも偉大だったんだ、子供たちに大きな希望を届けることができるんだということで、逆に私たちスポーツ界は被災地やあるいは震災ということからスポーツのすばらしさを自分たちが教えていただいたというような状況でありました。そして、その思いでロンドンであれだけの結果を残すことができたんではないかなというふうに思います。
 そのスポーツというものをある意味で気付かせていただいた私たちだからこそ、これから二〇二〇年に向かって、そしてその先の日本にどういう影響力をスポーツ界が持っていくようなことができるのか、これをしっかりと試されるときだというふうに思っているんですけれども。
 東日本の大震災を乗り越えていくその姿というのも是非見ていただきたいというお話もありましたけれども、今この自然災害というものが、地球規模で考えますと、地球温暖化も含めまして大変な災害がこの地球上に襲いかかっていると。世界各国の、地球規模で考えていく中で、一年間に各国の自然災害においての復興費だけでもう四十から五十兆円以上掛かっているということの報告がオリンピックのロビー活動を通じていただくことができましたけれども、ただ単に日本がこの東日本大震災ということを乗り越えていくだけにとどまってはいけないんだということが期待をされているんだというふうに思います。
 もっと大変な、国の半分以上がなくなってしまう、あるいは国がもう二十年後、三十年後には海の下に行ってしまうんではないかというような危機感を持っている小国があるわけですけれども、そういうような国に対して、日本が東日本の大震災を乗り越えていくと同時に、さらに何を諸外国に対して発信することができるのかということも非常に大きな私たちが期待されている部分だというふうに思うんです。エネルギー問題を乗り越えた、あるいは原発の問題も乗り越えていくということももちろんであると思うんですけれども、我が国が東日本大震災を乗り越えたという姿だけではなくて、乗り越え方がどのようなものなのかということ、そして、それから国をつくっていくということはどういうことであるかということの、やはりそういった経験を世界各国に示していくという姿がこれからの日本に求められていく、大きな私は期待を持たれている部分ではないかなというふうに思っているんですけれども。
 そのことも踏まえながらなんですが、やはりオリンピックというのは、それだけ国として大きな目標を掲げることができるという上においてのイベントとしては世界最大のものだと私は思っているわけなんですけれども、その世界最大のイベント、これは遡ってみますと、原始オリンピックというのが紀元前三〇〇〇年からありました。そして、紀元前七七六年から古代オリンピックが約千年続いた歴史があります。そして、それをもう一度、やはり、ただ単にスポーツの祭典ではなく、この地球を平和というものに導いていくためにはもう一度オリンピックを復活させるべきだというクーベルタン男爵の導きがあって、今のこの近代オリンピックがスタートをして百十数年の歴史を重ねることができてきたということであるんですけれども。
 やはり、こういうスポーツの祭典を超えた一つの大きな平和への取組というのが一番期待されているのがオリンピズムだというふうに思うんですけれども、こういったオリンピックムーブメント、オリンピック教育というものに関して、やはり私たちも活動の中で学校教育の中に入っていきたいというふうに思いながら、ボランティア活動の中で心の教育という意味において活動させていただいているんですけれども、学校教育の中でこのオリンピック教育というもの、オリンピックムーブメントというものをこれからどのように大臣はとらえていこうというふうにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 現行の学習指導要領における保健体育科で、中学校ではオリンピックや国際的なスポーツ大会などは国際親善や世界平和に大きな役割を果たしていること、高等学校ではオリンピックムーブメントについて新たに取り扱うこととされたばかりでございまして、具体的に、中学校では第三学年で三こま以上、高等学校では一年時に六こま以上行うとされている体育理論の授業の中で指導がなされるということになりました。今般の二〇二〇年の大会開催決定を踏まえ、子供たちがオリンピックの役割等について、様々な発達段階において一層理解を深めることが有意義であるというふうに考えられます。
 これまでの東京、札幌、長野でのオリンピック大会の開催に際しては、オリンピック読本を作成してきたところでありますけれども、今後、オリンピック運動について、体育の授業を始めとした様々な場で学ぶことができるよう、関連教材の作成、その取組、またロンドン・オリンピックでも若い人たち中心に五万人を超えるボランティアが活動したということでありますが、私のところにもいろんなところからボランティア活動を是非協力したいという教育関係者が来ております。こういうことを通じて、オリンピック精神だけでなく、直接、間接的に世界中のアスリートのいろんな支援をしながら、ボランティア活動といいますか、日本的に言うとおもてなし隊といいますか、語学力も身に付けながら、そういうきめの細かな対応、感覚も養うような、そういう教育も併せて国民運動として広げていきたいというふうに考えております。
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 教材の開発というものも今しっかりとしていただいているということでありますけれども、そういう教育の場にオリンピアンですとかそういった経験者を是非また一つの教材としてといいますか、利用していただいて、共に子供たちの教育の現場で活用していただくということは、一つの大きな人材育成にもつながり、そしてオリンピック委員会としてもセカンドキャリアにつながっていく大きな一つの財産にもなろうかというふうに思いますので、その点についても是非御協力をお願いしたいというふうに思います。
 オリンピックムーブメント、オリンピック教育というのは、ただ単にフェアプレーの精神ということで、前に進んでいくという大きな目標を掲げていく取組でもあるんですけれども、一方で、大事なことは、最近特にドーピングコントロールですとか、負の遺産もたくさん引きずってきたスポーツでもありますので、そういった一つの大きなフェアプレー精神というものを教える上においても、クーベルタンの提唱してきた平和活動というものは非常に大きな教育への意味を持つというふうに思いますので、是非お願いしたいと思います。
 今回、ソチのオリンピックが来年二月から開催をされますけれども、是非総理にも、そして大臣にもオリンピックの開会式に行っていただきたいというふうに思っております。世界各国の国家元首が集まられますし、オリンピック委員会の、IOCの理事がほとんど集まられます。二〇二〇年のオリンピック決定を決めた直後のオリンピックに、総理そして文科大臣がお越しをいただいてお礼をしていただき、そして二〇二〇年への取組というものをお話ししていただくだけでもすばらしいやはり一つのおもてなしになると思いますので、お願いしたいと思います。
 人間力ということ、今回の、私、団長を務めさせていただくんですけれども、一つの大きなテーマは、オリンピックのメダルを取るということはもちろんなんですけれども、一番大切な今回のテーマは、人間力なくして競技力の向上なしということをテーマに掲げて日本選手団を率いていきたいなというふうに思っております。それにふさわしい選手強化というものと同時に、選手一人一人がしっかりとしたオリンピック教育が受けられていなければ学校現場の一つの大きな教材にはならないんだというふうに思いますので、その点も踏まえて、私たちもしっかりと人材育成をしていきますので、大臣も是非御協力、御指導を賜りたいというふうに思います。
   〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕
 その上において、やはり何といっても人間力、人間力といっても、子供たちに夢と希望を与えるのにはやはり大きな結果を出すことが全てだというふうにも思っているんですけれども、その強化に対して、やはりこれから石井先生もお話ありましたスポーツ庁の設置ということであるんですけれども、トップ選手というものを育てていく環境整備というのはもちろん必要なんですけれども、これからスポーツが、スポーツ庁というものを設置した場合に、どの分野まで請け負うことになるのかという構想を是非お聞かせいただきたいと思うんです。
 これからは健康産業、大変大切でありますから、スポーツと食あるいは医療、先ほども医療費の抑制というお話も大臣からお話がありましたけれども、そういった観点から見て、医療というものに対して、あるいは環境や観光というもの、スポーツ庁がどこまでの分野でその取組をしていくのかということと、やはりこれからの設置に向けた準備というもの、また設置される時期ですね、そういったものも含めてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず、ソチ冬季オリンピックですが、ちょうど国会の予算委員会、衆参予算委員会に重なる可能性が大変高いんですけれども、是非これは国会のお許しをいただいて、総理、そして私がこの大会に出て、世界中からIOCメンバーがほぼ全員来られているというふうに思います。ブエノスアイレスのときのいろんなつながりの中で、二〇二〇年に向けて日本がどんな準備をこれからしようとしているかと、それまでには組織委員会もほぼでき上がるというふうに思いますし、そういうことも含めてお許しを願うように、これから改めてまたそのときにはお願い申し上げさせていただきたいと思います。
 スポーツ庁の設置でありますが、御指摘のように、特に今度、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、東京開催が決まったということも受けて、これから我が国のスポーツ施設について、スポーツを通じた健康、福祉それから医療分野への貢献という裾野の広い地域スポーツの振興等々、あらゆる部分での様々な付加価値を考えていく必要があり、その上でスポーツ庁の設置を考える必要があるのではないかというふうに思います。
 文部科学省でも、前の福井副大臣のとき、これは私が昨年大臣拝命したときに総理からこのスポーツ庁の設置について項目として指示を受けておりましたので、一定の結論はこの八月につくったんですが、しかしその後、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックも決まったと。また、橋本委員が中心になってされている超党派の推進議連の方でも、このスポーツ庁設置のためのPTをこれからつくって検討されるということでございますし、スポーツ議連の方でも幅広い中でのスポーツ庁の位置付けを考えていただくということでございます。
 改めて、文部科学省の中でも、櫻田副大臣の下にタスクフォースを設置しまして、今後、スポーツ基本法の理念が実現されるとともに、スポーツ施設の付加価値を最大限高められるようなことを超党派のスポーツ議連と連動しながらやっていきたいと。しかし、できるだけ早期の設置を目指したいと考えておりまして、その枠組みや方向性については議連と相談しながら、省内においてもできるだけ早めに方向性を明らかにしていきたいと思いますが、是非幅広く、意欲的な中で、これから国民全体にプラス影響を及ぼすようなスポーツ庁ということについて是非設置を考えていきたいと、今検討をしているところであります。
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 もちろん議連として、あるいはスポーツ界という現場を持つ者の一人として、スポーツ庁の設置に向けた提案というのもこれからJOCもしっかりと示していきたいというふうに思います。
 何よりもやはり大事なことは、スポーツ庁ということになりますと大変大きな組織になると思うんです。そのときに、スポーツというものにとどまることなく、やはり大きな意味で、スポーツが持てる力をどのように発揮していくのかということ、それがひいてはこれからの日本のスポーツ文化力の向上につながっていき、そしてそれが人づくりというものにつながっていく大きな力になると思っておりますので、そのことも含めてしっかりとまた提案をさせていただきたいというふうに思います。
 その中で、よく文科省のオリンピック、厚労省のパラリンピックということを言い続けられていましたけれども、世界はもうかなり前から一つの省庁であるんですが、いち早くパラリンピックに関してはオリンピックの方と連動してやっていただけるということで動いていただいたということを本当に有り難く思っておりますけれども。
 十月の七日だったと思いますけれども、政府のオリンピック・パラリンピック東京推進室がパラリンピック委員会と障害者スポーツ協会との懇談の中で求められたことは、一日も早く諸外国に並ぶようなパラリンピックの選手のためのナショナルトレーニングセンターというものを設置していただきたいという要望があったというふうに思うんですけれども。
 やはりこれからスポーツそしてパラリンピックというのは、やはりこれからの健康産業というものに対して大きな指針を示す部分においては、この取組というのは国としてやっていくべきなんだろうというふうに思います。今障害を持っていなかったとしても、年齢とともにやはりそれは一つ一つの障害になっていき、そして国としてバリアフリーというものをしっかりと築いていく第一歩にもつながっていくんだろうというふうに思います。
 そういったナショナルトレーニングセンターの障害者に対しての施設というものに対しては、大臣、どのようにこれから計画をされているか、お聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(冨岡勉君) ただいまの橋本委員の質問にお答えいたします。
 確かに、このナショナルトレーニングセンター、身体障害者あるいは障害をお持ちの方に対するセンターが必要だということは我々も十分に認識しているところであります。私自身も先般、オリンピックのナショナルトレーニングセンターを見学した際に、やはりパラリンピックに対するナショナルトレーニングセンターも必要ではないかという、自分自身でも質問をしたところでありました。したがいまして、日本パラリンピック委員会等で競技専用のナショナルトレーニングセンターなどの設置を要望されていることは我々も十分承知しているところであります。
 しかしながら、やはり障害者に対するパラリンピックのトレーニングセンターについては、身近なところにやはり多数設置していただきたいとか、あるいは医療との連携を図っていただきたいとか、そういう意見も多数いただいております。したがいまして、現在あるオリンピックに対するトレーニングセンターの活用をパラリンピックでも図ることを推進しながら、その存在、そして、どのような形でやっていけば、運用していけばいいか等は、アメリカあるいは韓国、オーストラリア等の先進国の事例を勘案しながら今後十分検討していきたいと思っております。
 以上でございます。
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 最高峰の選手を育て上げるためのナショナルトレーニングセンターというのは一つ必要なんですけれども、やはり一番大切なことは、韓国やあるいはアメリカ、ロシアといったスポーツ先進国においての施設を見ましても、中心となるナショナルトレーニングセンターというのはしっかりとあるんですけれども、国が広いということもあるんですが、ロシアに行きますと、もう数十か所において国立の体育学校があり、そしてナショナルトレーニングセンターの機能を持つそれぞれの、今、日本でもやっていただいております競技別拠点というものをしっかりとつくり上げていただいているんですね。
 そういうことを考えると、障害を持った方たちというのは移動も困難な部分がありますので、地域の医療というものとどう連動して、新しいこれは第三次産業につながっていくものだと私は思っているんですけれども、地域の医療と障害者スポーツというものの取組の施設、こういったことを拠点拠点でつくっていただくというような考え方というのは、私は、是非これから新しい産業の取組としてもやっていただければ、またさらに底辺の拡大が頂点の強化につながっていきますので、お願いをしたいというふうに思います。
 トレーニングセンターの話が出ましたので、ちょっと半分質問通告にはありませんけれども、是非お願いをしたいことがあります。
 ちょうど大臣も高山に先日行っていただきましたけれども、私、その前日に飛騨高山の高地トレーニングセンターを視察させていただきました。千三百から二千二百までの壮大なエリアで四か所、五か所ということで、高山市と下呂市、そして岐阜県、これが大変な努力をされてナショナルトレーニングセンターの機能を自分たち自らつくっていこうという取組をしていただいておりました。
   〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕
 日本ではなかなかそういう、高い山はあってもそこの部分で平地でトレーニングをするということは非常に日本の国土上困難な状況なんですけれども、目指すはコロラドスプリングスですとかボルダーですとか、そういうようなトレーニングセンターを飛騨高山では大変大きな、民間も巻き込みながら努力をされて、そしてただ単に合宿ですとかそういったことだけに来てもらうということではなくて、地元の食であったりあるいは温泉であったりということで、医療にも絡めながら大変壮大なスケールの中でトレーニングセンター機能を持っていきたいという努力をしておられるんですけれども。
 日本でもこれから競技別拠点というのをたくさん増やしていただいて、健康と食というものに結び付けていくムーブメントが必要だと思うんですけれども、これから日本も高地トレーニングのトレーニングセンターというのはNTCとして必ずこれはつくり上げていかなければいけない部分だというふうに思うんですけれども、大臣は高山に行きましてどのように感じられたか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 私は、橋本委員の行かれた次の日に高山へ行ったものですから、現地視察は時間的にちょっとできなかったんですが、関係者の方々とちょっと食事しながらその辺かなり詳しい話をお聞かせ願いまして、高地トレーニングのために日本の選手が今の御指摘のアメリカへ行ったりあるいは中国に行ったり、また水泳選手も特に肺活量を増進させるために高地トレーニングが有効だという中で、それだけのことを考えたら日本に一か所ぐらいは確かに必要ではないかということをそのときも感じました。
 同時に、五十メートルプールを高地に是非造ってほしいという要望もそのときに受けましたので、早速、プールも含めた高地トレーニングというのがどの程度予算的に可能で、また造るとしたら高山を含めてどういうところで造れるのか。また、これはまさにJOCの強化本部長でもありますから、橋本委員やあるいはスポーツ関係者の方々とよくお聞きしながら、我が国にとってよりスポーツを強化するための高地におけるトレーニングセンターの在り方はどうなのかということについて検討しながら、これから考えていきたいというふうに思います。
○橋本聖子君 今、各地域で、二〇二〇年が決まりました、言わばそれ以前に七年間は少なくても選手たちが来て、そして合宿をするということで、合宿招致合戦のようなものもかなりエスカレートしてきているんですけれども、私は、その合宿ということだけで終わっては結局オリンピックバブルに終わってしまうこの国だというふうに思っているんです。
 やはり飛騨高山のように特色を生かして、そして地域の方たちにもある意味で利用していただき、スポーツというものと食と医療と観光というものを結び付けて、これからの二〇二〇年以降のやはり地域の力にどのようにつなげていくかというところの努力をどんどん各地域で引き出していくことも国として必要ではないかというふうに思っておりますので、また是非御指導いただきたいというふうに思います。
 もうあと時間が少しになりましたが、今オリンピック委員会として絶対的に必要なのは、やはり国際競技力と国際人の養成、これはもう不可欠なんですけれども、一つはタレント発掘、そして競技力向上への予算の増加ということ、指導者の発掘と育成、そしてスポーツ医科学、分析技術、これは日本では相当高いレベルになっているんですが、何よりも予算が諸外国に比べて少な過ぎるということがネックになっています。
 そして、国際競技大会への出場ですとかあるいは招致、そして高度な技術を持つ施設の提供とマネジメントスタッフの雇用と育成、そして監査と継続的な改善、そして何よりも最新の用具テクノロジー、IT情報、そして国際ネットワーク、大学や民間との連携ということで、挙げれば切りがないんですけれども、その中で、やはりどうしても一つ一つの予算が限られてしまっているというのが強化につながっていかない部分であるんですけれども。
 一つ日本が大変誇っているものというのは、やはり何といっても世界最高の技術力だというふうに思うんですけれども、日本では今、そういった用具の開発ですとかウエアの開発ということになりますと、マルチサポートで今やっていただいてはいるんですけれども、世界に比べると大変まだまだ乏しい予算なんです。今、用具の開発や例えばウエアの開発一つにしましても、その最先端の技術力は持ちながらも、今、日本の現状は各スポーツメーカーに任せているというような状況なんですね。これを是非、これからの新しい産業の開発ということも含めながら、日本が力を入れると世界最高のものになる。先日、ボブスレーのそり、町工場の皆さんに技術を結集していただいて作り上げた、これは実は世界一になるんですね。
 そういったことを含めると、新しいスポーツ産業に日本がどれだけ力を入れていくかということも大切な分野になると思うんですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 大変重要な御指摘だと思います。
 これから二〇二〇年ですね、東京オリンピック・パラリンピックが決まったということで、招致もオールジャパンですけれども、日本は例えばスポーツなんかも、一人一人の身体能力は諸外国の人に比べて劣っていても、チームとして成ったときには大きなパワーになると。これ、サッカー女子のなでしこジャパンはまさにそれを象徴していたのではないかというふうに思いますけれども。
 そういう意味で、これからこのオリンピック・パラリンピックをきっかけに、まさにオールジャパンとしてスポーツに取り組むということは、スポーツや健康分野における産業の育成とともに、健康福祉の部分からも逆に医療費の削減にもつながっていくし、また日本は世界で一番の長寿大国ですが、その長寿大国とそれから健康長寿が重なると、人生の最後の何年間を病院で寝たきりで暮らすことがないようなことをできるかどうかは、これはもうスポーツや健康における依存というのは大変高いと思うんですね。そういう発想で今まで取り組んでこなかったというふうに思います。
 ですから、是非この二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに、そういう視点からもう一度スポーツ全体をどう活性化させるかと、それを産業にまでどう広げていくかということは国の活力にもつながってくると思いますし、そういう視点からも是非応援をしたいと思います。
○橋本聖子君 ありがとうございます。
 是非お願いをしたいんですが、もう一つ、やはりどうしても今日は現場からの声で、本部長という立場でどうしてもお話ししてしまうんですけれども、最後になりますけれども、これは我が国の憲法八十六条において予算単年度主義というのが定められているわけなんですけれども、そこの部分においては当然国の方針ですから仕方ないということはあるんですけれども、ただ、人を育てるということ、強化をするということに関しては短中長期の計画が必要でありまして、単年度で予算が区切られてしまいますと、選手の強化にどうしてもつながっていかないんですね。
 一ついい例なんですけれども、ロンドンが、もう二十数年を掛けた強化なんですけれども、北京の前、そして北京から今回のロンドンの本大会自国開催までの四年間のスパンで考えていらっしゃるんですけれども、何とイギリスは、四年、四年に分けているんですけれども、四年間選手強化に掛けた予算だけで三百五十億なんです。日本は足下にも及ばない強化費なんですね。
 やはりそういったことを考えますと、一つ調べました。平成二十五年度予算において、経済産業省の事業で経済連携人材育成事業、この看護師・介護福祉士候補者日本語研修事業、これは複数年度にわたる契約を結ぶ必要があるということでそういった措置をとられているということなんですけれども、選手の強化というのはやはり四年間のスパンで計画を立てていかなければ強化につながっていかないものですから、これからスポーツもそういうようなことができないか、是非検討願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、我が国の予算制度は、各会計年度たびに国会で予算の審議を行わなければならないという、いわゆる予算の単年度主義を原則としつつ、多年度にわたって支出すべき契約であって、かつ一体として分割し難いものについては、例外的に、予算の形式により国会の審議を経ることにより、五か年度以内にわたって国が債務を負担する行為をなすことが認められております。こうした国庫債務負担行為を選手強化に活用するという場合は、国庫債務負担行為は初年度に事業内容と債務負担行為の額を確定させる必要があることから、選手強化の進捗状況を踏まえた新たな強化策の打ち出しや予算の柔軟な見直しがかえって困難とならないかといった点についての十分な検討が必要であるというところが出てくるわけであります。
 二〇二〇年東京大会におけるメダル獲得に向けた選手強化は喫緊の課題であり、今後七年間は最優先課題として予算の拡充を図っていくべきだとやはり考えます。二〇二〇年東京大会において我が国のトップアスリートが存分に活躍することができるよう、JOC、競技団体、JSC等と緊密に連携し、現場の実態を十分把握した上で、常により良い方策を目指して検討しながら、効果的な選手強化、予算の確保に努めてまいりたいと思います。
 文部科学省管轄では、科研費等は基金を積み増ししてできるような仕組みがあるわけでありますが、そういうことを含めて、是非これはスポーツ議連の方でも考えていただきながら、また国の方でもそういう柔軟な対応の中で、単年度予算主義と併せて、どう連動させながら二〇二〇年に備えた対応ができるかどうかということについて、関係の皆様方としっかり検討してまいりたいと思います。
○橋本聖子君 どうもありがとうございます。
 やはり経済の起爆剤の一つになっていくのは、選手がよりすばらしい活躍をしてメダルをたくさん取っていくということが心のやはり復興にもつながり、明日への希望にもつながり、まさに経済の起爆剤になっていくんだというふうに思いますので、ただ単に強化費を増やしてほしいということのお願いに私たちはとどまらずに、スポーツで人を育てるということがいかにこれからの教育やあるいは新しい第三の矢と言われる健康産業というものに結び付いていくかということもしっかりとプレゼンをしながらやっていきたいというふうに思いますので、是非そういった意味において、人づくりの観点から強化費というものを是非諸外国、スポーツ先進国並みに引き上げていただければというふうに思っております。
 やはり、これから私たちがスポーツ文化力を上げて、そしてスポーツが持てる力というものを最大限引き出して、そして二〇二〇年以降がまた更にスポーツ関連の市場が広まっていくような、新しいスポーツ産業の改革にも努めていきたいというふうに思っております。
 一九九〇年以降、十兆円以上になるんではないかと期待されたスポーツ関連市場なんですが、今は半減してしまいました。それはやはり景気が低迷してしまったということもあると思うんですけれども、これをまた十兆円規模に乗せていくには、二〇二〇年を一つの大きな目標として、それ以降の生き方をしっかりと示していくことが必要であると。その一つがスポーツに担わせていただけるのであれば、しっかりと期待にこたえていきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。
 今期、初めて文科委員会に所属をさせていただきまして、文科委員会での質問は初めてになります。今日は、教育にかかわる主な施策、とりわけ重要な論点に絞って質問を進めさせていただきますので、大臣、どうかよろしくお願いをいたします。
 早速ですけれども、まず最初に、教育予算の在り方、あるべき姿について大臣から所見を伺えればというふうに思います。
 先週の大臣の冒頭の御挨拶の中で、大臣はこういうふうにおっしゃっています。人づくりは国づくりであると、そして教育は国の根幹を形作る最重要政策であるというふうに大変力強くおっしゃっておりまして、これは私どもも本当に共感をさせていただくところであります。
 しかしながら、これはもう大臣もこの間国会答弁でもされておりますけれども、じゃ今の国の全体の予算の中でこの文教関係の予算がどうなっているのか。とりわけ今与党、安倍政権としても目指しておられる世界の中で、やっぱり日本がこの教育分野で、人づくりの分野で一番を目指していかれるというような目標も掲げておられる中で、大変残念ながらこの教育に関連する公財政支出というのは、今OECDの比較でいきますと、OECD三十か国の中で最下位です。
 そして、今日資料でお示しをしておりますけれども、国全体の一般歳出が膨れ上がっている中で、残念ながらその中の文教関係の比率というのはだんだんだんだんと縮小してきているという、これはまさに現実の状況であります。
 是非大臣に、今OECDの比較申し上げましたけれども、OECDの例えば全体の平均がGDP比で五・八%、まあ日本が三・八%であるということを考えますと、額にすると約十兆円の格差が、十兆円の格差があると。トップを走っているノルウェーとかデンマークは八・八%ですから、これまた額にすると、単純計算すれば二十五兆円の格差があると。これだけの巨額の格差を教育の公財政支出の中では付けられているという現実の中で、じゃ、私たちこれからどうしていくのかと。大臣、これからどうされていくおつもりなのか。このことをまず、大臣のお考え、そして今の安倍政権全体の中でこれからのこの教育支出の在り方、どうされていくおつもりなのか、是非そのお考えをお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 委員御指摘のように、公財政教育支出の対GDP比は、OECD諸国平均が五・八%、我が国は三・八%。二%といっても、実際は対GDP比ですから十兆円も少ないということであります。
 これからの少子高齢化、また労働可能人口がどんどん減る中で、そして一人当たりの労働生産性が世界第二位から今二十三番目ぐらいに落ちている中で、やはり日本の活力を考えると、いかに教育に投資をするか。教育というのは未来への先行投資ですから、このときにしっかりと一人一人に対して、まさに教育というのは一人一人を伸ばす、あるいは幸せになるためのツールとしてあるべきものであるというふうに思いますし、これから教育予算に力を入れていくということは、我が国の発展、それから一人一人の将来の発展を考えたら絶対必要なことであるというふうに思います。
 そのために、先般閣議決定した第二次教育振興基本計画、これは教育予算の充実を最優先課題として取り組むということを入れ、対OECD諸国平均並みにまず達成することを目標とするということを位置付けたいというふうに思います。
 ただ、今の財務省主導の予算編成の中では、これはもう百年待っても難しいと私は思っておりまして、今省内の中に、十兆円といっても、これを赤字国債を発行して教育費に十兆円プラス計上するということは、なかなかこれは国民の理解がやっぱり得られないというふうに思います。自ら財源を提示をして、その財源をまさに教育目的税のような形で国民の皆さんに理解をしていただいて、そしてそれは、プラス十兆円というのは大学まで含めて、私学もこれは含めて、ほとんどもう無償に近い形を十兆円を更に確保できれば取れるわけでございます。それはしかし、一人一人の将来に対するチャンス、可能性を提供する国としての姿勢だということを文部科学省が先頭に立って国民の皆さんに提示をしていかなければならないと考えておりまして、そのための教育目的税を考える有識者会議を立ち上げて、できるだけ早く国民の皆さんの理解が得られるような問題提起をしてまいりたいと思います。
 その前に、本文教科学委員会の委員の皆様方にも是非提示をさせていただいて、これはもう与野党を超えて、教育に対して、文教に対して危機を持っている議員の方々の幅広い御協力が得られるような提案をしながら、この国の活力を教育によってつくっていく、そういう目標をこれから是非考えていきたいと考えております。
○石橋通宏君 今大臣から、教育は未来への先行投資だと。まさにそのとおりで、これやっぱり人づくりというのはあした、あさってという話ではなく、やっぱり十年、二十年、三十年という長期のスパンで、いかに二十年後、三十年後の日本を担う人材をつくっていくかと、そういう話だと思います。だからこそ、今まさにこの分野についてしっかりと力を入れていかなければいけないということだと思いますし、そのための必要な財源、これだけOECD諸国から格差を付けられている中で、どうしっかりと全体の国の予算の中で文教関係に予算を増やしていくのかということは、全体、これはもう与野党ない、みんなで考えるべき課題だというふうに思っております。
 大臣、今、教育目的税というような新たな税の創出も考えるんだというふうにおっしゃいましたけれども、この辺は今後の消費税の引上げ議論等々、既に国民の皆様には増税をお願いしている中で、果たしてこのようなまた新たな税ということが受け入れられるのかどうか。これはまたしっかりとちょっと議論をしていかなければいけないと思いますが、むしろ短期的には、大臣も言われたとおり、今の政府全体でやっぱり教育は最優先課題なんだという御認識が全体で共有されているのであれば、やはり短期的には、例えば来年度の予算の中でいえば、しっかりと全体の中の予算の組替えをしていただいて、不要不急のものからやっぱりこの分野にしっかりと予算を回していただくということを短期的にはやっていただかなければいけないと思います。
 その意味で、来年度予算、これ、よもや教育予算が来年度予算の中で減額されるようなことはない、むしろしっかりと全体の組替えの中で教育予算は必要な予算をまずは来年度の分で確保していくということだと思いますが、その点、大臣、決意をお願いします。
○国務大臣(下村博文君) 来年度の概算要求は、文部科学省としては前年度比三千二百十三億円増の四兆三千八百七十四億円の文教関係予算を要求をしておりまして、近年から見ると大変な大きな額だというふうに思います。
 本来であれば、OECD諸国並みの公財政支出を行うことを目指せば、もっと大きな予算を獲得する必要があるというふうに思いますが、ただ、なかなか今の財政状況と政府全体の一般会計予算の中で、ほかを大幅に削って文部科学だけ予算を増やすという、なかなか政府内における、あるいは国民の理解までまだ至るほどの文部科学省の中で努力が十二分に我々ができていないというところもあります。これからアベノミクスによって自然増収と、それから先ほどのような新たな教育目的税のような、あるいは税制改正等を行う中で文部科学予算が飛躍的に増えていくような、そういう施策がトータル的にできるように政府全体としてもしていく必要があるのではないかと考えております。
○石橋通宏君 是非頑張っていただかなきゃいけないわけですが、今大臣、全体の財政が厳しい中で文科だけ増やす要求をするわけにいかないとおっしゃった。だから、私も聞かせていただいているので、政府全体の最重要課題なんですよね、我々の最重要課題なんです。だとすれば、その最重要課題にしっかりとめり張り付けた予算をやっぱり要求していただいて、これ増額要求していただいていますけれども、これはあくまで概算要求段階ですので、最終的な予算、今大変なまた折衝をされているというふうに聞いておりますが、最終的に蓋を開けてみたら結局は増えていなかっただとすると、今の政府のある種本気度が国民の皆様にどう受け止められるのかというメッセージにもなると思います。
 もし税収もこれ増えていくということがあれば、じゃ、増収分をまず優先的に、やっぱり景気対策といったって、まず文教関係にこの増収分をつぎ込んでいこうよと。それこそまさに政府の人づくりは国づくりだと、最重要課題なんだというメッセージが伝わると思いますので、是非その辺は年末に向けて政府挙げて頑張っていただきたいというふうに思います。これはエールを送らせていただきたいと思います。
 その中で、当然かと言いつつ優先順位を付けていかなければいけないというのはまさにそのとおりだと思います。ちょっと通告の順番を若干変えてお伺いしますが、とりわけ今優先課題の一つとして私は教育分野における情報通信、ICTの利活用を促進していくということ、これは是非優先順位を付けてやっていただきたいというふうに思うんです。
 実は、先週、私ども文科委員会委員長以下、OECD教育局のシュライヒャー次長と意見交換をさせていただきました。そのときに、OECDが先般発表されました国際成人力調査の結果で、日本はある分野で非常にいい成績を取っているんですけれども、一番弱いのがITを活用した問題解決能力、これは圧倒的に低くて、OECDからもIT学習環境の整備が不十分であるという御指摘を受けています。
 やはりこれは国際比較をさせていただいても、アジアの例えばシンガポールとか韓国とかそういう近隣の諸国とも比較をさせていただいても、教育分野におけるICTの利活用の状況というのは大変残念ながら非常に低い状況であります。まさにこれからのグローバル社会、今大臣も盛んにグローバル人材の育成ということをうたわれておりますが、だとすれば、やはりこれからのグローバル社会を生き抜く力を子供たちに備え付けるためにも、やはりこれはもっと積極的に教育現場でICTというものを利活用していただく。これも一朝一夕であしたあさって全部できるわけじゃないので、しっかりとこれ道筋付けてやっていただく必要があると思いますが、この教育分野のICTの利活用の促進、推進ということについて、大臣、どういうお考えか、是非お聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、教育においてICTの活用を推進することは、子供たちの学習への興味、関心を高め、分かりやすい授業や子供たちの主体的な学びを実現する上で効果的であり、確かな学力の育成に資するものであることから必要であるというふうに考えます。
 現在、文部科学省としては、総務省と連携し、学びのイノベーション事業として学校におけるICT活用の実証研究を実施しており、授業の効果について今年度中に取りまとめを行うこととしておりますが、既にその成果として、子供の学習への関心、意欲の向上につながっていることと、教員のICT活用指導上の向上が見られることなどについて把握をしております。
 文科省としては、世界トップレベルの学力を備えた人材の育成を目指し、引き続き教育におけるICT活用を積極的に推進してまいりたいと考えます。
○石橋通宏君 参考までに、大臣、学びのイノベーション事業の実証校はもう訪問されたことがおありでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まだありません。
○石橋通宏君 是非、お忙しいと思いますが、機会がありましたら一度実証校を訪問していただいて、私も何校か訪問しておりますけれども、大変すばらしい成果を上げていただいております。是非一度御覧をいただいて、来年度以降の展開についてまたしっかりと議論させていただきたいと思いますので、この点については対応のほど、よろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、教育の質の確保という観点から、ちょっと非正規教員の問題について触れさせていただきたいと思います。
 これも、先週、大臣、御挨拶の中で、質の高い教育を行うには教師の役割は極めて重要であるというふうにおっしゃっておられました。これまた大変共感する、まさにそのとおりだというふうに思います。
 ところが、これも既に大臣、国会答弁でも触れられておりますけれども、今現在、教員の中、全体に占めるいわゆる非正規教員の割合が何と一六・一%まで拡大をしていると。これは各都道府県によってばらつきがありますので、多い県はもっと多いというような状況であります。
 大臣、今年三月二十一日の本委員会で、我が党の鈴木寛委員の質問に対しまして、大臣は既に非正規教員の増加傾向に歯止めを掛けることが必要であるというふうに答弁をされております。また、衆議院の方の文科委員会でも、吉川委員の質問に対して、これはやっぱり各県の標準定数の中で非正規教員の割合が過度に大きくなると、これはやはり学校の教育の質の維持向上への支障が懸念されるのであるというふうにも答弁をされております。
 それでは、今日ちょっと具体的にお聞きしたいのは、これ、三月の時点でこういう答弁をされているわけですが、この間、この非正規教員問題に対して具体的な対応をされておりますでしょうか。もしされているのであれば、具体的にどういう対応を大臣としてこの間取られてきたのか。また、もしこれから直近で取られる予定があれば、そのことについてどう進めておかれるつもりなのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(前川喜平君) いわゆる非正規教員の問題でございますが、非正規教員の中には臨時的任用の教員とそれから非常勤講師とが大きく分けてあるわけでございます。私どもといたしましても、可能な限り正規の教員が配置されることが望ましいと考えておりまして、各教育委員会の集まる会合などの際には、繰り返し正規教員の配置の必要性について説明し、各種会議においてその改善を促しているところでございます。
 また、毎年度、その状況を数字で把握いたしまして、その状況を各都道府県教育委員会にも周知いたしましてその改善のためのよすがとしていただいていると、そういう状況でございます。
○石橋通宏君 ちょっと抽象的なので。周知をしていると、要請を、それだけしかやっていない。それの結果として何も変わっていないというか、非正規教員比率というのは増え続けているわけですよね。これは周知するだけでは変わらないという状況が現にあるということはもう証明されているわけで、それ以上に具体的な対応をしていただかないといけないと思いますが、これ大臣、具体的にそれだけの問題意識、大臣、もう表明していただいている、まさにそのとおりだと思いますので、これ具体的な対応をしていただかなきゃいけないと思いますが、どう思われますか。
○国務大臣(下村博文君) 具体の教員配置は、これは任命権者は都道府県の教育委員会が基本的には適切に行うべきものでありますけれども、しかし教育の機会均等や教育水準の維持向上を図る観点から、国としても可能な限り正規の教員が配置されることが望ましいと考えておりますし、そのために、今局長からもお話がありましたが、各種会議において都道府県教育委員会に対して改善を促しているところであります。
 具体的に、今年の八月に文部科学省が教師力・学校力向上七か年計画というのを作りました。これは都道府県が先の見通しを持って教員採用が行えるような計画的な定数改善を盛り込んでいるところでありまして、この教師力・学校力向上七か年戦略を実現を確実にするということをもって、都道府県の教育委員会に対しては、是非正規教員の配置について努力をしてもらうように、更に働きかけたいと思います。
○石橋通宏君 済みません、確認させていただきますが、それでは、この具体的な計画の中で各都道府県、どのように正規教員を増やし非正規教員を減らしていくのかという計画をしっかり出すということですか。
○政府参考人(前川喜平君) 各都道府県が臨時任用あるいは非常勤講師を配置している背景には、計画的な採用が難しいという状況がございまして、その計画的な採用ができるようにするためには計画的な定数の見通しが必要であると。そういったことから、計画的な定数改善をすることによってこの状況を改善したいというふうに考えているところでございます。
○石橋通宏君 答えになっていませんけれども。ということは、具体的に定数の中できちんと正規教員を増やして、これこれこういう各年の段階で増やしていくんだと、非正規は減らしていくんだという計画を出すということですね。
○政府参考人(前川喜平君) 具体の定数につきまして、どの程度を正規教員とし、どの程度を非正規教員とするかと、これは第一義的には各都道府県の教育委員会の判断に委ねられているところでございますけれども、私どもといたしましては、現状に鑑みまして正規教員の配置を増やしていくということが望ましいと考えております。そのためにも計画的な定数改善を国全体として行っていく中で、各都道府県に対しては正規教員の比率を増やしていくように促してまいりたいと考えているところでございます。
○石橋通宏君 これ、もう大臣が可能な限り正規にすべきなんだということもしっかりと答弁をいただいています。計画が出てくるということも答弁をいただいておりますので、委員会としてもしっかりと、これ各都道府県が出してくる今後の具体的な定員計画、今後、何年にどれぐらいの退職が出てくるのかという、そういうことも含めた具体的な配置計画があるんだと思いますので、それを基にしっかりと具体的な議論を進めさせていただいて、これも是非与野党挙げて全体で、やはりきちんと子供たちの教育のために、教育の質を確保するためにも正規の教員で充足していくべきだという方向で議論をさせていただければと思います。
 同時に、これは子供たちの教育のことを、本当に現場の質を考えたときに、この非正規教員の問題というのは、やっぱり現場での処遇の格差という問題、非常に大きな問題としてあると思います。
 とりわけ、今臨時的任用の常勤講師が急増しているということも先ほど触れていただきましたけれども、いろんな報告を聞きますと、研修もなしにいきなり担任を持たされたとか、毎年学校が変わってしまうために子供たちの成長を見てあげられないとか、本当に現場で大変いろんな問題が発生してきているというふうなことも聞いておりますし、また教員の処遇格差、今日、資料の四にも、これちょっと調査を出していただいた資料ですけれども、正規と非正規の教員の方々の処遇の格差、給与格差、これ様々な格差が存在するわけで、これだけの状況で、非正規教員の方々の中にはこの給料だけでは食べていけないのでアルバイトをしたり掛け持ちをしたりというような話も多々現場ではあるというふうに聞いております。
 一つ、この間ずっと議論させていただいた非常勤教職員に対する手当の支給の問題ですね。これ、各自治体で手当を支給したいんだけれども、地方自治法の制約があって手当が支給できないということで、これ是非、地方自治法を早急に改正をさせていただいて、是非、まず処遇改善の第一歩として、非正規教職員の皆さんに対する正当な手当の支給というのを実現をさせていこうというふうな議論をさせていただいております。
 前通常国会で野党共同で地方自治法の改正案、出させていただきましたが、残念ながら廃案になりましたので、これ改めて早急にまた是非出し直していきたいというふうに思っておりますけれども、この点について大臣、非正規教職員の皆さんに対する手当の支給、これ、是非早急に実現していくべきだというふうに思いますし、この点については地方自治法の改正案等を含めて地教行法の改正が必要であるというふうに私どもも理解しておりますが、この二法案の改正について、これ大臣、今後の方針について、もしあればお聞かせください。
○副大臣(西川京子君) ありがとうございます。
 今先生が御指摘の認識、私どもも認識はかなり同じに持っております。それで、先年、民主党さんの方でこの法律、改正案をお出しになった経緯も存じ上げております。その中で、特に普通のお給料は、この十年経験を積んだのがそれに配慮されないという現実もありますが、お給料は初期の間は余りそれほどの差がないような気もいたしますが、この手当の問題、確かに大きいと思います。
 そういう中で、やはりこれは、非常勤の地方公務員の手当の支給については、何といってもやっぱり地方公務員制度全体の中できちんとした協議あるいは討論、検討されるべき問題だと思いますので、そういうのは法律改正に向けて、それは先生たちとも御意見をちょうだいしながらやっていかなければいけないと思っております。当然、地教行法の方もそれに合わせて対応していくものだと考えております。
○石橋通宏君 大変前向きな答弁いただきましてありがとうございます。
 是非この点については、早急に実現を図るべく全体で協力しながらやっていきたいと思いますので、今答弁いただいたとおり、今後の対応を是非よろしくお願いをいたします。
 この点、多々質問させていただきたい点もありますが、今日は時間が限られておりますので、また次の機会に改めてこの点についていろいろとやり取りさせていただければと思いますので、次の質問に行きたいと思いますが、次に国家戦略特区の話をさせていただければと思います。
 今日、今朝の閣議で閣議決定をされておりますので、急遽資料を入手させていただいて、皆さんにお手元の資料五、六で配付をさせていただきました。六が今日閣議決定をされた法律案のいわゆる教育関係の分野だということであります。この中で、いわゆる公立学校運営の民間開放と、いわゆる公設民営という方針が入ってきているわけであります。
 まず最初にちょっと大臣にお伺いしたいのは、この国家戦略特区構想といいますか法案というのは、今安倍総理が日本を世界で一番企業が活動しやすい国にするんだと、その中でこの国家戦略特区というのは、世界で一番ビジネスのしやすい環境をつくることを目指すんだという脈絡の中でこの国家戦略特区というのが出てきているというふうに理解しております。
 なぜビジネスのことを話をするときに、教育の根幹にかかわるこの教育分野の民営化といいますか、公設民営という議論が出てくるのかということが私個人的には全く分からない。特区ワーキングチームには教育の専門家はいらっしゃらないと理解をしております。教育の専門家、教育の当事者も全くおられないと。ビジネスのことを話をされる特区ワーキングだと。その中で、公教育の在り方に影響を与えるこの問題について議論をされた。
 大臣御自身、まあ今日、大臣、閣議でサインされたんでしょうけれども、大臣御自身はこのやり方、中身じゃないですよ、この議論の在り方についてどんな御認識をお持ちなんですか。
○国務大臣(下村博文君) 委員もいろんな外国人の方々と会って話をする機会があるかというふうに思いますが、我が国は外国の方々にとっては最も教育分野については壁が厚い国でありまして、特に子供を連れて日本に来て仕事をするということについては、もうそれだけで、そういう理由で拒否をするという外国人もたくさんおります。それだけ外国人の子弟にとって我が国が受け入れられるところは事実上はインターナショナルスクールで、つまり我が国の教育の管轄外のところしか実体がないという部分があります。これを、外国人の方々が日本に来て日本の公的な教育機関が受け入れられるような、そういうものを要求は再三再四私も受けたことがありますし、国家戦略特区というのはそういう中の位置付けでもあるというふうに思います。
 ただ、この制度設計そのものは、国が国家戦略特区として公設民営という、教育分野においては開放ということを打ち出しましたが、実際は公設ですので、都道府県、市町村が申請をすると。その中で、都道府県が民間との連動の中で公設民営をするということで、国がこの公設民営学校をつくるわけではありませんので、具体的に出てきた案に沿って、なおかつ、それが必ずしも全てが全て、特に義務教育機関においては公設民営にふさわしいかどうかというのは、それは精査していく必要があるのではないかと思います。
 今の段階では、大阪市と大阪府が国際バカロレアを公設民営として申請をしてきておりますが、文部科学省の方もできるだけそれに沿って対応したいと考えておりますが、まだ上がってきている情報が十二分な公設民営にふさわしい資料が来ているわけではありませんので、今後は、更に詳細に大阪市、府でも検討してもらう必要があると思いますし、国もそれを受けて対応する必要があると思いますから、現段階で自動的にオーケーということではありませんが、そういう形での公設民営による国際環境づくりというのは十分あり得る話だと思います。
○石橋通宏君 大臣、申し訳ありません、ちょっと質問にお答えいただいていなかったので。
 私が質問させていただいているのは、まさに公教育のこれからの方向性、在り方、大臣今触れていただきましたけれども、それにかかわるところについて、教育の専門家もいない、そもそもの目的がビジネスのことを話をする特区ワーキングチームであるというところでこの教育の話が、方向性、今大臣、これからだと言いましたけど、法案の中にもこれ附則で、公立学校の管理を民間に委託することを可能にするんだというふうに書いてあります。こういうことがそういうワーキングチームで決定をされ、それが閣議決定されてしまうということについて、大臣、どういうお考え、それはそういうものなんだということでよろしいのか。
 我々の理解は、通常、教育にかかわることというのは、まさに審議会等、これは国の制度としてきちんとあるわけで、教育の当事者の方々が含まれる場所でしっかりとこの国の教育の在り方について議論をするんだ、これが私ども、制度、システムだと思います。このワーキングチームでこういうことが出てくると、それが閣議決定になってしまうということについて、大臣、文科大臣、所管の大臣として、これは問題ないとお考えなんですねという確認、問題ないというふうにお考えなんですね。
○国務大臣(下村博文君) 問題ありません。
○石橋通宏君 今、問題ないとおっしゃいました。これは我々の認識と随分違います。
 本当にこういう問題についてここで決定される。じゃ、これからの議論も、当事者がかかわらない場で、具体的な案が出てきたら検討されるという話もありましたけれども、じゃ、どういう場で検討されるんですか。これも、今後の具体的な検討というのも、これも教育の当事者がいない、そういう場でどんどんどんどん話が進められる。
 これ、特区の全体の枠組みを見ると、これ各特区の中で特区の会議体をつくってその特区の中で議論をする。じゃ、その特区の会議体の中に教育の関係者、当事者が含まれるという担保は全くない中でこの話が進められていくことになるわけです。特別区域会議という、特区ごとに設置されるものでしょう。
 こういうことを含めて考えると、まさに教育のこれからの在り方、質の確保、大臣、本当に冒頭言っていただいたこれからの人づくり、最重要な課題として。ただ、その根幹を成す教育の方針、具体的な基本政策というものが、まさに教育の当事者、教育の専門家、そういった人たちがいないところでそういう議論がないままに進められていくことになるのではないか、この点について大変危惧を表明せざるを得ないわけであります。
 大臣、その点について、これ、じゃ、今後検討していくわけですが、検討はどこの場で誰が行うんですか。
○国務大臣(下村博文君) それは全くの誤解でありまして、この国家戦略特区法案の附則において、「地域の特性に応じた多様な教育を実施するに当たり、公立学校の教育水準の維持向上及び公共性の確保を図りながら、公立学校の管理を民間に委託することを可能とするため、関係地方公共団体との協議の状況を踏まえつつ、この法律の施行後一年以内を目途としてその具体的な方策について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」とあります。これは政府がするものです。具体的には文部科学省がします。
 文部科学省においては、このために西川副大臣の下でPTをつくりまして、個々具体的な案件が上がってくれば、その地方自治体が上がってくれば、それに応じて文部科学省の方できちっと検討しながら適切かどうかを判断してまいりますので、文部科学省がこれは責任を持って判断をいたします。
○石橋通宏君 これ、つまり審議会にはかけない、諮らないということでいいですか。
○国務大臣(下村博文君) 審議会というのは何の審議会だか分かりませんが、文部科学省の中で必要な審議会があれば諮ることもあるかもしれませんし、これは事前に与党にも相談をしたいと思っておりますが、教育関係者の方々とよく相談しながら、文部科学省として最終的には私、大臣が決定をしてまいります。
○石橋通宏君 その辺、進め方、議論の在り方は、是非ちょっと、本当に注意深くやっていただく。これ、PTつくられる。じゃ、PTのメンバーがどういう方々なのかということが大変大きいと思いますし、PTが教育関係者からヒアリングをするのと、PTのメンバー自体に教育関係者、当事者の方々が入るというのは、これは全く違う話です。
 やっぱり議論の場に当事者の方々、教育関係者の方々、この方々が含まれる中でしっかりと議論を進めていただかないと、これ、繰り返しますけれども、公立学校の民間委託ですから、これ義務教育も含むという理解だと、ちょっとごめんなさい、先にこれ確認させてください。義務教育も含むという理解ですね。
○国務大臣(下村博文君) 公立学校ですから当然義務教育も含みます。
 それから、PTというのは、これは文部科学省における西川副大臣をトップとしたPTで、関係部署の役人が全部入ります。その中で必要に応じて教育関係の方々から意見をお聞きすることもあると思いますが、PTそのものは省内に設置されているPTです。
○石橋通宏君 としますと、本当に懸念を表明せざるを得ません。先ほど言いました、繰り返しますが、PTのメンバーとして関係者が入るのと、PTが必要であれば話を聞くために呼ぶというのは、全然意味合いが違います。
 今、当然義務教育も含むんだというふうにおっしゃいました。義務教育、小中義務教育の民間委託という、これまた本当に大きな話だと思います。与党内でもいろいろ議論があったというふうに報道ベースでは聞いておりますが、これは本当に大きな話ですし、これ検討の進め方いかんではこれからの日本の教育の在り方全体にかかわってくるような話にもなりかねない点だと思います。是非この点については、ちょっと今日は時間がありませんのでこの辺にさせていただきますけれども、我々としても継続的に今後の状況、議論見ていきたいと思いますし、必要とあれば徹底的に世論にも訴えながら追及していきたいと思いますので、是非よろしくお願いをいたします。
 時間がなくなりましたので、最後に、公立高校授業料無償化の廃止の問題について、これ、改めて法案が出てきた際に、こちらに回ってきた際にしっかりと議論させていただければと思いますが、今日のところは一点だけ大臣に今回のこの公立高校授業料の無償化。
 私たちは全面的に反対であります。そして、これは無償化の方針を百八十度元に戻すと。要は、無償化自体を撤回してしまう中身だと、国の理念を元に戻すという話で、高校の授業料というのは有償なんだと、本来みんな家計が払うべきものなんだと、しかし中でという、そういう理論に替えているわけであります。
 とすると、これ、国際人権A規約、社会権規約第十三条、昨年ようやく、本当に日本、留保撤回をさせていただいて、国際社会に対しても、日本も遅かったけれども、ようやくその方向に進んでいくんだというメッセージを出させていただいて、これは評価を受けたわけであります。その方針をまたぞろ百八十度撤回をして、いや高校はやっぱり有償なんだという宣言を国際社会にしてしまう。これ、国際人権規約A規約に明確に違反することだというふうに思いますが、この点について、大臣、明確に違反しないという御見解なのかどうか、お聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 全く考え方が違います。今委員がおっしゃっているのは、公立高校の授業料の無償化ではありましたが、私立高校は無償化ではなかったわけですね。その相当分がこれは就学支援金として軽減されているわけですから、無償化ではありません。
 この国際人権A規約第十三条において、中等教育は、全ての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、全ての者に対して機会が与えられるものとするという規約、規定がされているわけです。
 高校無償化制度への所得制限導入についても、この教育費負担の軽減に努める方向が維持され、かつ、実際の施策が中長期的に見てその方向に沿ったものであると認められるものであれば、人権規約に違反するものではありません。
 むしろ、今回の見直しについては、文部科学省としては、より効果的な本制度を実施する観点から、現行予算を活用し、低所得者世帯への支援を重点的に行う等の改善を図るものであり、人権規約の趣旨を更に前進させるものであると考えております。
 なお、高等教育については無償教育が行われているわけではありませんが、授業料減免や奨学金の拡充などの経済的負担軽減の状況を踏まえ、留保撤回がなされております。
○委員長(丸山和也君) 石橋委員、質疑時間が経過しておりますので。
○石橋通宏君 はい。
 大臣、さきに言われたとおり、考え方が全く違うということだと思いますので、この点についてはまた引き続き次の機会にしっかりと議論させていただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(丸山和也君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(丸山和也君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、浜野喜史君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(丸山和也君) 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○斎藤嘉隆君 民主党・新緑風会の斎藤嘉隆でございます。
 通常国会ではこの委員会で十分議論をする場がなかなかありませんでしたので、久しぶりの委員会での質疑ということになります。どうぞよろしくお願いをいたします。
 早速でございますけれども、教育再生あるいは経済の改革ということで、現政権が二本の大きな柱を掲げて様々な形で政権運営をしていらっしゃる、このことを十分認識をした上でお聞きをさせていただきたいと思います。
 まず、教育改革の議論については、新聞報道なんかを見ていますと、この閉会中も含めて矢継ぎ早に様々な教育改革の方向性が示されてまいりました。地方自治体も同様で、いろんな首長さんがいろんな形でこの教育改革について議論をしている。これはややもすると、十分な検証もなく、この国会での議論もなく、中教審などの議論に先んじて、まさに、ちょっと言い方は申し訳ありませんが、改革ありきでいろんな形で議論が進んでいるのではないかなと、そのようにも思います。
 このところずっと、私の知る限りでは一九八〇年代以降こういった状況がずっと続いてきました。教育の改革は、改革をするけれども、なかなかすぐ効果が出るようなものでもありませんし、なかなかうまくいかないと。誰も責任を取らずに、これも現場が矢面に立つような形で批判をされて、全体として教育に対する、何というか、評価、信頼が薄らいでいく、そんな状況があったのではないかなと思います。
 うまくいかないからまた次の改革を次々と出していく、結局なかなかうまくいかない。政治主導で行われてきた教育改革というのは、私は正直余り成果がこれまでなかったのではないかと思います。むしろ、苦労して積み上げてきた教育現場や地域社会のいろんな形でのノウハウを崩すということにつながってきたのじゃないか、まさに失われた教育三十年という感じもいたすところであります。
 そんな中で、今、現場あるいは子供たちというのはいろんな形で教育のまさに最前線で大変苦しんでいる状況がございます。この教育現場の実情というのを是非的確に直視をしていただいて、こういった改革論議をしかるべき場で進めていただきたい。午前中の石橋議員との議論の中でもありましたけれども、十分時間を掛けて、必要な検証に基づいて教育改革の議論を進めていくということを是非お願いをしたいと思います。
 この三十年の教育改革の中で、私は、本当に現場にとってプラスであった、具体的に成果が出た改革というのは僕は三つしかなかったと、極論を言えば、そのように思います。
   〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕
 一つは、これは文部科学省が大変熱意を持って進めてきた定数増計画に基づく例えば少人数学級の実現などの定数増のことです。これも計画的に進めてこられたことについては大変評価をしたいというように思っていますし、もう一つは、これもいろんな国民的議論の中で大きな理念を持って実現をしていただいた学校五日制、これも今いろんな形でそれぞれの地域社会の中でこの五日制を活用して子供たちが活動しているという状況がございます。この二つが本当に大きなものでは成果があったと思っていますし、また、これは民主党政権の下でも進めてまいりました高校の無償化、これも数少ない大きな成果のあったものの一つとして挙げられるのではないでしょうか。
 今日は、この定数増計画に基づく学級規模の縮小の問題とそれから学校週五日制の問題についていろいろな形で議論をさせていただきたいと思っています。今日は財務省の山本政務官にもお越しをいただいております。ありがとうございます。
 まず初めに、お手元に資料の方を示させていただきました。新聞記事の抜粋でございますけれども、十月二十九日の日経新聞であります。小中教員一・四万人削減を、財務省。文科省は増員を求めるという記事であります。この中に、委員の皆さんの意見としてこのように書かれています。教員の定数増については考え方が古い、そういった意見が相次いだ、また、国庫負担の削減を求める方針で委員の意見が一致をしたというような形で報道がされていますが、政務官、これは事実でしょうか。
○大臣政務官(山本博司君) 斎藤委員、大変にありがとうございます。
 このことに関しましては、財政制度審議会等に関してそうした議論があったということでございます。
○斎藤嘉隆君 今回のこの財務省の財政審の議論、今日の時点で議事録が出ているかどうか、先週末の時点ではいろんなところを探したんですけれども議事が分かるような内容はなかったんでありますけれども、ちょっとこのことについて少し確認をさせていただきたいと思います。
 資料一枚おめくりをいただいて、二ページ目の方を御覧をいただきたい。高等教育における公財政支出という資料があります。これは、この財政審の場で委員の皆さんに財務省から示された資料の一部であります。高等教育における公財政支出ですから、いわゆる大学教育における公財政の支出、日本がどういう状況かということなんだと思いますが、これ、政務官、この資料について、審議会の場で委員の皆さんに何を理解していただくためにお示しをしたもので、どのように説明されたのか、簡単にお知らせをいただけますか。
○大臣政務官(山本博司君) これに関しましては、この高等教育に関する公財政支出が低いという指摘に関して現状の数字を表した形でございます。
 例えば、大学生のカウント数が少ないということとか、教育機関への直接の補助のみカウントする、こういう公財政支出に含まない奨学金であるとか私的部門補助の割合が高い、こういう点もこの中に指摘をされている部分でございます。ですので、この奨学金など私的部門補助を含めた在学生の一人当たりの公的支援を含めればアメリカと遜色ない水準になるという形でございまして、いずれにしても、この高等教育における公的支援の程度、租税負担率との割合で考えるという形の資料でございました。
○斎藤嘉隆君 今の御説明で大体分かりました。
 僕の方でもう一度これ確認をしますと、グラフの方に@、A、Bというふうに示させていただきましたけれども、@のグラフを見ると、日本は他の諸外国に比べて、あるいはOECDの平均に比べて個人が家計から支出をする私費の支出が突出して多いんだと。これ計算をしますと、大体日本が六七%は私費の支出、家計から出していると。OECD平均だと大体三〇%、アメリカだと六〇%ぐらいだということなんですけれども。
 ところが、今の山本先生のお話だと、日本の公的支出が小さいのは、これからはそういうことが言えるけれども、実は確かなことではないんだと。日本のこの公財政支出の中には日本が手厚く行っているいわゆる私的補助、簡単に言えば奨学金の部分がカウントをプラスされていないと。だから、グラフAの日本に当たる部分、七二・五という部分が、オレンジ色の部分がありますけれども、この部分だけがこの公財政支出の方にカウントされていて、比較的大きい、諸国に比べて大きい青色の二七・五の私的部門補助ですね、グラフAの、こちらの方がプラスをされていないと。これをプラスをして考えると、大学の在学者一人当たりの公的支援は、国民一人当たりのGDPで二六%、アメリカは二六・七%なのでほとんど遜色ない。決して日本の大学教育への公的支援は少なくないんだということを多分御説明をされたんだと思います。
 そういう形でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(山本博司君) その形で結構でございます。
○斎藤嘉隆君 それで、これ、日本の大学生、大学教育に対する支援が決して諸外国に比べて劣っていない、アメリカなんかと比べても遜色はないというのが、どうも私、実感として同意ができないものですから、このことについて少し中身を精査をして調べてみたんです。
 一枚めくってください。資料の三。
 これ、ちょっと二ページの方と見比べていただくと分かっていただくかもしれませんが、二ページのグラフのAですね、二ページのグラフのAの青い部分、いわゆる私的部門補助の部分だけ抜粋をして、中身の内訳を示したグラフがこの三ページのグラフなんです。大体これ、マッチしているのが分かっていただけると思いますけれども。
 財務省の皆さんの言い分ですと、この部分は日本はもう私的に補助をしているんだからこの部分もカウントすべきなんだというような形で今もまさに政務官がお話をされましたけれども、この内訳を見ると全くそのような状況にないということが分かっていただけると思います。
 日本の欄を見ていただくとほとんど青一色です、青一色。青いのはいわゆる貸与補助といって、これは英語を直訳をすると、これ貸与補助となっていますけれども、教育ローンなんですね、教育ローン、奨学金ではないんです。奨学金というのは、この中でいういわゆる薄い紫の部分を、いわゆる世界標準でいえば、世界のスタンダードでいえばこの部分を奨学金というのであって、日本のいわゆる奨学金というのは貸与部分、貸して返ってくるお金ですから、現実的には私的補助とは言えないということだと思います。
 政務官、日本のこの青い部分、奨学金、プラスカウントをすべきだというふうに財務省がおっしゃっているこの奨学金というのは、総額で大体予算ベースで幾らなんでしょうか、これ。
○大臣政務官(山本博司君) 済みません、通告のない質問でございますので、今こちらの方に手元としては用意をしていない状況でございます。
○斎藤嘉隆君 済みません、大変失礼をしました。
 これ、二ページの方にも実はあるんですけれども、下の方に実は書いてあるんですが、日本の奨学金に換算をしてあって、公財政支出に盛り込むべしと財務省さんが言われているこの青い部分の私的部門補助というのは大体一兆円あるんですね、一兆円。この部分をプラスをすると、さっき政務官がおっしゃったようなアメリカと日本が遜色がないという状況になるのであって、実際は、この教育ローンの部分をこのように私的補助にストレートに入れるというのはやはりいかがなものかというように思います。
 これ、実は、貸与型の奨学金の部分を除いて、二ページのグラフBにあるような計算を私の方で一度してみました、GDP比で。そうすると、アメリカの在学者一人当たりの公的支援というのは、今二六・三、アメリカの一人当たりのGDPの公的支援というのは大体二六・三%になります。これに対して日本は一九・〇%になります。自己負担が全ての内容において高いと言われるアメリカと比べても、このように高等教育への公的支援は八割に満たないんです、アメリカの状況に比べて。
 これが、より現実、国民の生活感あるいは子供たちの実情に近いものではないかと私は思うんですけれども、財務省としてこの点についていかがお考えですか。
○大臣政務官(山本博司君) データの内容に関しまして、改めてお示しいただければ事務方で精査をしてまいりたいと思います。
   〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕
○斎藤嘉隆君 今お話をさせていただいたことを見ても分かるように、公的支援、大学生に対する公的な支援が諸外国と比べて遜色がないというような私は状況には到底ないと思います。
 先日のOECDのシュライヒャーさんがいらっしゃって私ども委員と意見交換をしたときでも、この日本の教育の公的な部分の支援というのは、本当に少ない、脆弱だということをかなり力を込めておっしゃっていらっしゃいましたけれども、財務省さんのおっしゃっているとおり、本当に日本のこの公的支援が、特に大学生に対する公的支援が諸外国並みにあるということであれば、我が国ではなぜ子供を大学に通わせるのにこんなに金が掛かって、多くの家庭や多くの子供たちがこの大学進学について金銭的に経済的に苦しんでいるのか、本当に国民の暮らしとか若者の苦しみというのが分かっているのか、非常にこの点について疑問に思います。
 このような資料で私は委員の議論を促すというのはややアンフェアではないかなとも思っているんですが、これまでのちょっと議論をお聞きをいただいて、大臣、いかが感想を持たれたでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 斎藤委員のこの財政制度等審議会に対する疑問、問題意識は全く共感をします。そのとおりだというふうに思います。
 ただ、冒頭おっしゃっていた、この二十年間の中でかえって教育改革が改悪になってきたのではないかというのは、相当認識が百八十度違うと。本当にこの国は、教育の危機というのが今最悪の状況の中でこれからどう変えていかなければならないかということについては、まさに政治主導でしていかない限り抜本的な改革はできないのではないかというふうに思っておりまして、その辺の認識は違うというふうに申し上げたいと思います。
 その上で、財政制度審議会は、端的に言うと木を見て森を見ない。つまり、これからの日本の未来を考えた場合に、本当に現在のような教育公的投資でいいのかということを考えたとき、これから少子高齢化や、また労働稼働人口がどんどん減ってくる中で、一人当たりの国民生産性も世界第二位から今二十三番目という中で、この時期にこそ、教育にしっかりとした、未来に対する先行投資として充実していかなければ、この国の活力が生まれてくるはずがありませんし、いかに一人一人に対して能力を引き出すチャンス、可能性を提供するかは、これは教育しかないわけであります。
 そのことを考えると、委員が資料として出していただいています二ページ目の@の表のところの、OECD平均でさえ、これ平均ですから、平均でさえ一・一ですけれども我が国は〇・五ですね。この〇・五、つまりOECD平均にするだけでもまだ二・五兆円足らないということですね、二・五兆円。二・五兆円増やしてやっと高等教育についてはOECD平均並みと。
 しかし、先ほど申し上げましたように、OECD平均以上に、今の人口動態から、あるいは我が国のいい意味でも悪い意味でも成熟国家の状況を考えたら、これは危機ですから、OECD平均にいかに早く持っていくかというよりは、OECDもトップレベルの教育公的支援をしなければこの国に未来はないと、こういう危機意識を財政制度等審議会でもしっかり持っていただく中で議論していただく必要があるのではないかと強く思います。
○斎藤嘉隆君 全く今の部分については私も思いを同じにするところであります。
 もう少しこの財政審の議論について触れたいと思うんですけれども、教員の定数を一・四万人削るべきだと、深掘りして削るべきだということなんですけれども。
 四ページの資料を見ていただきたいと思うんです。これもこの審議会の場で委員に示された資料です。これはもう見てお分かりのように、諸外国と比べて日本って教育環境が良くないという指摘がありますけれども、しかし国際的に見ると、ここに言葉であるとおり、学級規模はともかくとして、教員一人当たりの児童生徒数は遜色がないと。学級規模が大きいのは担任外の教員が多いためで、六十五万人のうち約三割を占める、これが担任外の教員だということであります。数字を見ると、例えば右側のグラフですけれども、教員一人当たりの児童生徒数、小学校でいえば、日本は十八・四人、イギリスでいえば十九・八人ですから、むしろイギリスの方が教員一人当たりの、面倒見るという、指導する子供の数は多いんだということであります。
 ただ、これもう一枚資料、ちょっとたくさん今日、恐縮ですけれども、めくっていただいて、これもOECDの図表で見る教育というものから抜粋をした資料なんですけれども、教員の法定勤務時間数というのがあります、二〇一一年。これを見ると、日本と今さっき僕が申し上げたイギリスとを比較をしていただくとよく分かると思いますけれども、小学校教員の勤務時間というのは、日本は千八百八十三時間です。法定ですから最低限ということだと思いますけれども、千八百八十三時間。イギリスは、それに対して千二百六十時間。他の諸外国と比べても勤務時間は日本が非常に長いということを分かっていただけるんではないかなと思います。
 指導をしている子供の数が日本よりも多いイギリスで、なぜ五百時間以上も短い勤務で済むんでしょうか。逆に言うと、なぜ日本は指導する子供が少ないのに、イギリスなんかと比べて五百時間も多く勤務をしているのか。これについて、どのようにお考えでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 委員のこの資料に基づいてお答えをすれば、この図表1―2―5のように、本来の教育に取り組むべき以外のいろんなアンケート調査とか、事務的なものも含めて、そういう業務に相当忙殺されているのではないかと思います。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 これ、文科省がかつてされた勤務実態調査なんかを見ても、具体的にいろんな状況が出ておりますけれども、やはり今大臣がまさにおっしゃったみたいに、日本の場合は授業外の対応業務というのが非常に多いんですね。保護者への対応もあります。事務的な作業もあります。部活動もそのうちに入るんではないかなと思いますし、会議もありますし、生活指導とかそういったものももろもろあって、多くの先進国で教員の役割とされていないそういう業務の内容、授業外の仕事というのが非常に多い。このことがイギリスと日本のこういった差になっているんではないかと。
 ですから、単純に受け持っている一人当たりの子供の数が一人多いとか二人多いとかという議論ではなくて、やっぱりこの辺りの実態をしっかり見ていく必要があるんではないか。僕はイギリスの先生方のことは詳しくは知りませんけれども、イギリスの教員が日本の教員のように、土日のたびに例えば出勤を本当にしているのか、あるいは毎日のように持ち帰りの仕事をしているのか、こういったことも含めて、是非文科省さん、そして財務省の皆さんにもこういった実態を見ていただきたいと思います。
 せっかくですのでもう一つ、この五ページのところに資料を示させていただきましたけれども、初等中等教育学校の教職員総数に占める教員以外のスタッフの割合ということで、アメリカ、日本、英国というように載っています。これ、このとおりでありますけれども、諸外国では学校に働く人たちのうち教員というのは約半数強にすぎません。あとは、事務仕事などをする教員以外のスタッフがいろんな形でサポートをしているということだと思いますけれども。日本はこうした仕事も含めて多く教員が行っていますので、教員以外のスタッフというのは二割ほどにすぎない、そのような状況がこのグラフで分かっていただけるのではないかと思います。
 こうした環境をやっぱり加味をせずに、一人当たりの児童生徒数とか、そういったことを基にこれから段階的に教員の定数を削っていくという方針は、私やっぱり現場はもう限界だと思います。仕事に忠実で熱心な教員ほどもうバーンアウト寸前、もう多くが病に倒れていると、そのような状況があります。
 そんな中で、私、財務省の皆さんがこうやって財政審等の議論を、言い方は大変失礼ですけれども、誘導するような形でこのような新聞報道がなされて、今から更に深掘りをして現場の教員を減らしていこうと。この姿勢というのは本当に現場の実情に合わない、大変なことだと思いますけれども、感想で結構です、山本政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(山本博司君) 今の議論でございますけれども、やはり教育の質も含めてしっかり拡充をしながら、大事な役割でございますので、その中で、やはり今の少子化の中で、現実的には今、平成元年からこの平成二十四年まで三割、千四百八十万人から九百九十一万人、どんどんいわゆる子供の数が減っているわけです。現実的には、でも、教職員定数は七十六万人から七十万人という形で六万人しか減っておりません。
 全体的な中で、じゃ、その中で、その六十五万人の教職員のうち実際十六万六千人が担当を付いていないという、そういう方々の対応もしていく必要があるのではないかという、そういう論点もあったわけです。
 さらに、この義務教育予算というのが、一・七兆円ですけれども、実際そのうちの八七%の一・五兆円が教職員のいわゆる人件費という形でございます。やはりこうした中には、教員のこうした予算の全体的なバランスをどうしていくかということも大事な視点であると思います。
 そういう中でも、先ほどありましたけれども、全体的なこういう、事務的な負担が大変であるということも含めてしっかりそれをケアする、そういう人たちの対応ということも必要であると思います。そういう部外者の方々の人の配置というのも、現状ではこういう政策的経費の中にはなかなか割り振られないという段階もあるわけでございますので、こうした点も踏まえまして、しっかりこれからの予算編成過程でこの議論を文科省の方々と詰めていく、この議論をしていきたいと思います。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 是非、今僕がるる申し上げました現場の状況を十二分に踏まえていただいて、この予算編成の作業に当たっていただきたいと思います。
 教員を増やせないのであれば、もっと違う形で、今まさに政務官おっしゃったみたいに、教員を子供たちの元に返してやる工夫もできるんではないか。例えば、教員が駄目だったら事務スタッフを増やすことでもいいと思うんです。もっと教員が、子供たちに対する、対子供の仕事をできるような環境整備を是非していただきたい。何も定数増だけがその方法だとは思いませんので、教育現場にある様々な多くの無駄を省いていただくと。先生方を安く使い倒すような、そのような状況になってしまっているこの教育現場を是非改善をしていただきたいと思っています。
 やはり理念だと思います。子供が減っていくから、それに合わせて、じゃ予算も減らしていきましょうと、もっと深掘りして減らしていきましょうと。全く理念がないと思います。そのような考え方で、本当にこれからどんどんどんどん少子化がますます進んでいく、予定どおり人口が五十年後に三千万人も四千万人も減っていってしまうと、そのような状況になったら、まさにもう財政そのものがもたないわけで、この少子高齢化の中で。そうならないがために教育にどのように先行投資をしていくかということも、これもまさに財務省の皆さんと、それから文科省の皆さんのお仕事だというように思いますので、是非このことは私からお願いをしたいと思います。
 ちょっと時間がかなり過ぎていますので、ちょっと話題を変えさせていただきます。
 政務官、どうもありがとうございました。
 次に、学校五日制の問題について少しこれもお話をさせていただきたいと思います。御存じのように、教育改革について議論をしていく場として、中教審がありますし、それから今教育再生実行会議もあります。文科省内に様々なPTもあろうかと思います。
 学校五日制についてどのように見直していくかということについて、これからどこの場でどのように議論をされていくのか。これほど大きな改革であるし、それから、これまで文科省さんが示してきたこの学校五日制についての考えを一定修正をするものであるにもかかわらず、このところの議論がどうも見えないんですね、今後の見通しが。
 パブコメなんかを見ると、今月にも学校五日制に向けた省令の改正、具体的には六十一条の改正ということも視野に入れていらっしゃるようなんですけれども、今後の議論の道筋について御説明をいただけませんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、財務省といいますか、財政制度等審議会においては、私は、斎藤委員ほど優しくはありませんで、非常に厳しく財務省には指摘したいと思っているんですね。子供の数が減るからその分教員の数を減らせという発想は、これはまさに机上の空論だというふうに思っています。今教育現場は本当に高度化、複雑化している中、様々な教育課題があり、その中で質の高い教育をするためには、これは教職員定数の改善は必要不可欠だというふうに思っております。
 文部科学省としては、この少子化によって減少が見込まれる子供の数と同じ比率で教員を減らすということではなくて、むしろ少子化によって生じる教育予算の自然減を教育環境の充実に充てるべきであるというふうに考えておりまして、そういう視点から、これは政府間の中での話ですが、対応していきたいということを申し上げたいと思います。
 そして、学校週五日制でありますけれども、この週五日制の基本理念である、学校、家庭、地域の三者が連携し、役割分担しながら社会全体で子供を育てるという考え方、これは引き続き重要だと考えております。一方で、学力や豊かな人間性の育成、体力の向上など、子供たちの健やかな成長のためには土曜日においても有意義な教育活動が展開されることが重要でありますけれども、現状は必ずしも十分な状況となっていないというのがいろんなデータで出ております。
 今後、土曜日の教育環境をより豊かなものにするためには、学校における授業と地域における様々な教育活動の両面から取組を充実させることが必要であると考えます。そのための方策の一つとして、設置者の判断により、教育委員会の判断により、各学校においてこれまで以上に土曜授業に取り組みやすくなるよう学校教育法施行規則の改正、これ省令改正ですが、行いたいと考えております。あわせて、平成二十六年度概算要求において、土曜日の教育活動推進プランとして、学校における質の高い土曜授業の実施や、地域社会、産業界と連携した学習体験プログラム等の実施のための支援策を盛り込んだところであります。
 これらの取組の着実な実施を通じて、学校、家庭、地域の連携によって子供たちの土曜日の教育環境の一層の充実を図っていきたいと考えております。
○斎藤嘉隆君 この議論はこれからもちょっと継続してこの国会の場でも是非していきたいと思います。
 八〇年代に臨教審で提言があって、九六年にはこれ中教審の答申も出ていると思いますし、二〇〇二年の完全実施になって今に来ているわけですけれども、この間、様々、労基法の改正があったり、アメリカからのいろんな、何というか、貿易摩擦の問題があったり、そういったこと、いろんなものに対応していくと。その上で、過度に学校に依存している教育をもっと地域に返すんだという大きな理念とマッチしながら進めてきた学校五日制ですので、これを、今大臣のおっしゃったような形だとしても大きな僕は制度改革だと思うんです。しかるべき、この国会の場でもここの議論をしっかりしたいというふうに思います。
 二〇〇二年の完全実施の年、これはいろんなところに出ていますけれども、不登校の子供というのは全国でこの一年で七千五百人も減ったんです、完全実施になって。学校五日制、僕は冒頭に非常に大きな成果があったというふうに申し上げたのは、例えば一つのこれは事例だと思いますけれども、こういったことも含めて十分検証した上で、取るべき道を今後私どもも含めて議論をしていっていただきたいと思います。またこの五日制の問題は、改めてこのことについては議論をさせていただきたいと思います。
 最後に、通学路での事故の問題について少しお伺いを最後にしたいと思っています。
 昨年、文科省と国交省さんと警察庁さんの三省庁合同の緊急合同点検というのが行われて、大変文部科学省の皆さんも御努力をされて、七万五千か所の危険箇所の洗い出しがされた。そして、その今は七割ぐらいですか、必要な対策が補正予算などを通じてされてきたんです。今年、これまで、この十一月までの段階で通学中や学校帰りの子供たちの通学路での死亡事故というのは何件起きたか、御存じでいらっしゃいますか。役所の方。
○政府参考人(久保公人君) 数字については現段階ではまだ把握していないところでございます。
○斎藤嘉隆君 済みません。これもちょっと通告していなかったので恐縮でありますけれども、実は通学路での死亡事故というのは、僕の知り得る限り、これ報告のいろんなタイミングがありますので若干ずれるかもしれませんが、今年起きていないんですよ、一件も。去年、皆さんもかなり力を入れて必要な対策をしていただいた。その結果として、子供の死亡事故、重篤な事故は起きています、確かに、ただ死に至るような通学中の事故というのは起きていないと。このことは僕は大きな成果だったなというように思っています。
 いじめの問題も法制化しましたけれども、元々はいじめによる自殺、子供たちのかけがえのない命を守らなきゃいけないんだという、このことがスタートにあったと思います。体罰の問題もそうだと思います。そして、まさに今法制化の議論も進んでいると思います。そして、通学路でのこういった事故も、子供たちのもうとにかく命を守るのが大人の責務であるし、政治家の役割なんだと、そんな思いからいろんな形で対策を進めてきたんだと思います。
 私たちは、この通常国会で野党五党の共同提出で通学安全確保に関する法案を提出させていただきました。残念ながら時間がなくて審議もされず廃案ということになってしまいましたけれども、私は、子供たちの命を守るためにこういった法整備もやっぱり必要だというように認識を強くしています。政府・与党も共同して、私たち野党も力を合わせて、子供たちの命を守るための法律というのを是非作っていくことが必要ではないかと思いますけれども、最後にこの点についての大臣のお考えをお聞きをして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 通学路の交通安全に関しては、交通安全対策基本法等に基づき、各地域において歩道整備等の推進、スクールゾーンの設定、安全点検の実施等の取組が関係機関の連携により進められているところであります。
 通学路の安全確保に関して立法化を図るということでありますけれども、児童生徒の登下校中の交通安全が図られるという観点からは貴重な御意見であるというふうに考えます。ただし、教育委員会、警察、道路管理者など複数の関係機関があり、どのような問題があるかどうかについて十分によく整理をする必要があると考えます。
 平成二十四年四月以降、登下校中の児童等が巻き込まれる交通事故が相次いだことを受け、文部科学省、国土交通省、警察庁の三省庁の連携により通学路の安全対策の徹底を図ってまいりました。今後とも、交通安全対策基本法等に基づき、関係省庁との緊密な連携によりまして通学路の安全対策を推進してまいります。
○斎藤嘉隆君 終わります。
○大島九州男君 民主党の大島九州男でございます。
 この夏に二期目の議席をいただきまして、多くの人に、応援をいただきました皆さんに感謝を申し上げて、そしてまた、しっかりと一人一人の国民の思いを国会の場で実現をしていく、そういう仕事をさせていただくことをお誓い申し上げて、質問をさせていただきたいというふうに思います。大臣、よろしくお願い申し上げます。
 早速質問ですが、学校週五日制が完全実施をされて十年余りが経過をし、地域で休日の様々な活動が行われているところであります。土曜日に様々な経験を積んでいる子供たちが存在する一方で、必ずしも有意義に過ごせていない子供たちも存在するという指摘もございます。
 地域の多様な経験や技能を持つ人材という社会資源を活用して、子供たちにとってより豊かで有意義な土曜日を実現するための地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援等構築事業が来年度概算要求に計上されております。まさに、この文科省の土曜授業に関する検討チームというそのチームが六月二十八日に中間まとめをされた中には、学校、家庭、地域の三者が連携をし、土曜日の教育環境を豊かにしていくべきというふうにされておりました。
 公益社団法人全国学習塾協会の近畿支部が大阪府大東市で毎週土曜日に小学校、中学校を対象に学力向上ゼミを教育委員会とともに開催をしているこの取組は、定員を上回る生徒が抽せんで参加をするというような状況であったり、大分県豊後高田市の取組、学びの二十一世紀塾のいきいき土曜日事業は、大臣も視察をされたと思いますが、すばらしい成果を上げているというふうに聞いております。
 平成二十二年十月二十一日の参議院文教科学委員会において、高木文部科学大臣から文部科学省が連携する外部団体に当然学習塾も含まれるというそういう答弁があり、それから文科省と学習塾の連携も非常に地域でスムーズになっているというふうに私は受け止めているわけであります。
 来年度概算要求、地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援等構築事業を着実に推進をしていき、学習塾と地域が連携をしていくという方向は大変すばらしいことだというふうに私も考えておりますが、文科省としてこれをどのように取り組もうとしているのかの見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(清木孝悦君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、学校、家庭、地域が連携して社会全体で子供たちを守り育てていくと、これは大変大事なことでございまして、その際には関係団体や関係機関の中には学習塾も含まれると考えておりまして、先生おっしゃいましたとおり、大分県豊後高田市や大阪府大東市においては土曜日に学習塾の協力も得て学習支援を行っているという例もございます。
 このような取組例を参考としながら、来年度概算要求におきましては、地域の多様な経験や技能を持つ人材、企業等の協力を得て土曜日の教育活動の充実を図っていく取組を支援する事業を実施する予定としておりまして、子供たちにとってより豊かで有意義な土曜日を実現するため、地域の実情に応じて、学習塾を含めた多様な主体との連携の下にこの事業が進められるようにしてまいりたいというふうに考えております。
○大島九州男君 今お話しいただきましたように、地域と連携をする、そういう関係団体、そういう団体の選定に当たっては、やはり信頼の置ける人たちと連携するということが大変必要であるというふうに考えておりますので、公益社団法人に加盟をする全国学習塾協会等、それから日本青少年育成協会等信頼をされる団体や、また地域で既に教育委員会と連携をしているそういう学習塾としっかりと連携をして進めていくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 新学習指導要領が小学校、平成二十三年四月、中学校、平成二十四年四月、高等学校、平成二十五年入学生から実施をされております。各科目において学習内容が変更、改善されている現状であります。新学習指導要領では、理数教育の充実の観点から、理科及び算数、数学の授業時間を増加させるとともに、観察、実験等の充実を始めとする指導内容が定められました。しかし、文科省が定める重点備品の充足率は低く、あらゆる調査から、小学校や中学校で著しく不足をしていると指摘が相次いでおります。
 さらに、理科の授業時間数が三三%増えた影響で理科室が不足して実験ができない学校もあるというふうに言われているところでありますけれども、平成二十四年の補正予算で百億円の繰越しと、二十五年本予算三十億を合わせた百三十億の理科教育設備補助事業等が展開されていますけれども、今のその現状の執行状況をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(前川喜平君) 理科教育設備整備のための補助事業につきましては、先生御指摘のとおり、平成二十五年度の当初予算が三十億円、それに加えまして平成二十四年度からの繰越しが約百億円ございまして、合わせて約百三十億円が本年度執行可能な額となっているところでございます。
 その執行状況につきまして、十一月一日の時点でございますが、比率で見ますと約四七%となっております。執行金額でいきますと、各自治体等においても御努力いただきました結果といたしまして、例年を大幅に上回る六十一億円、すなわち当初予算の倍以上になっているわけでございますけれども、前年度の補正予算からの繰越しが非常に多額にございますものですから、執行率で見ますと四七%ということでございまして、その内訳といたしましては、公立学校分が五十八億円、私立学校分が約三億円となっているところでございます。
○大島九州男君 一般の人が聞かれて、当初予算が十億で補正が百億付いたなんというのはちょっとなかなかあり得ない話であるわけでありますけれども、当然、市町村や地方の自治体が、これ補助の予算ですから、自分たちの予算も半分は充当しなきゃならないと。
 ということは、当初、新年度予算にそのお金を組み入れる予算を入れようとすると、大体やっぱり今ごろから考えておくんでしょうけれども、この補正予算、当然年が明けて一月、二月に決定をしていくというふうになると、まあ当初予算より十倍に近いような補正が付くとどうやってやったらいいのか分からないというのが現状なんじゃないかというのが私の素直な思いなんですけれども。現状、今一生懸命皆さんも補正予算でいただいた百億を使いながら、今六十億というお金が執行されているというその現状を見たときに、当初予算でやはりしっかりとした予算措置が必要だったんだろうなというのは誰が考えても分かる話であるんではないかというふうに思うんですね。
 これから理科の問題は、結構、理数の教育が危ないということを一生懸命訴えられる先生方もたくさんいらっしゃって、今そのことを是正しながら理科教育を上げていこうという、そういう思いの中から皆さんにいろんな御努力をいただいているというふうに思うわけでありますけれども。理科の授業に対して、実験とかそういうものはやはり一番子供たちに身になる。しかし、その学校の理科実験室も足りないと。
 私は前から主張していたんですけれども、地域の学習塾によっては理科実験教室というのも備えているところもあるわけですね。今回の土曜日をしっかりと活用していくという、こういった事業には、そういうあるものをうまく活用するということをやることによって、学校の先生もやはり土曜日というものをしっかりと休める時間にもなっていくんじゃないかと、そういった観点も必要なのかなと。
 やはりいろんな意味で、総合的、複合的にやっていく。学校の先生の職場環境を整えるためにも、やはり外部団体との連携も必要だし、予算がなかなかない中で、理科実験教室みたいなものをやっているところを活用することも必要だし、そういう知恵はどんどんどんどん使っていかなければならないと思うんですけれども。予算が伴うものについては早め早めに町村、地方自治体、そういった公共団体や私学の皆さんも予定が立てるようにするためには、やはり新年度予算の本予算にしっかりとした予算を配置する必要があるというふうに思うんですね。
 そこの件を、大臣、是非、三十億でも、今回当初予算三十億付けていただいておりますけれども、それでも今の状況から見たら半分でございますので、もっともっと充実をしていただきたいという思いがあるんですが、そこの決意をお伺い、いただければと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(下村博文君) その前に、今、大島委員から土曜授業について貴重な提言があったと思います。我々も学校五日制の中で教員の勤務を週六日にまた変えるということを考えているわけではありません。そういう中で、土曜日は、今のように、例えば理科実験教室のような民間のところを活用しながら、子供たちにそういう環境をつくるということは非常に貴重な提言だというふうに思います。
 今のお話ですが、今年度の当初予算額は三十億円でありますが、前年度の補正予算の繰越額が大きいため、執行可能な予算額が約百三十億円と例年に比べて大きいわけであります。そのような事情から、先ほど局長からも答弁がございましたが、現時点での執行率は必ずしも高くありません。
 このため、今後開催される各地域の議会等においても必要な補正予算を組んでいただくなど、各自治体等の取組を促進することが重要であると考えており、今後とも、教育長を対象とする会議等において積極的な周知を図るなど、執行率の向上にも努めてまいりたいと思います。
 文科省としては、引き続き、理科教育の施設の整備を通じて各学校における理科の観察、実験活動の充実が図られるよう、来年度においても今年度と同様の必要額を確保するように努めてまいりたいと思います。
○大島九州男君 是非、大臣、文科省の皆さんも頑張っていただきたいというふうに思います。
 それでは次の質問に行きますが、センター試験の関係でありますけれども、教育再生実行会議が十月三十一日に、大学入試改革に関する提言をまとめて総理に提出をされました。まさにこの提言の概要を簡単に教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○大臣政務官(上野通子君) 大島委員の御指摘の第四次提言が出された教育再生実行会議の、高等学校教育と大学教育の接続並びに大学入学者選抜の在り方についてですが、まず第一に高校教育の質の向上、さらには大学の人材育成機能の強化、そして能力、意欲、適性を多面的、総合的に評価する大学入学者選抜への転換、この三者を一体的に改革しようとしていることでございます。
 その具体策としてですが、まず、御存じと思いますが、基礎レベルと発展レベルから成る高校における達成度テストを導入する。そして、それは、高校にいる間、複数回実施を検討しているということ。また、大学入学者選抜においては、達成度テスト、この達成度テストですが、まだ仮称でございますが、これを各大学の判断で利用可能とし、特に発展レベルについては、結果を段階別に示すなど、知識偏重の一点刻みの選抜から脱却できるような利用の仕方を工夫するとしております。また、基礎レベルについては、推薦やAO入試における活用を促進することとしております。
 さらに、その上で、各大学が個別に行う入学者選抜は、面接や論文や活動歴、さらには実技も含めた多面的、総合的に評価するものに転換することや、こうした改革を行う大学には国が積極的に支援することと提言しております。
 本提言を踏まえまして、早速、中教審において制度の具体化に向けながら審議を開始していただき、関係者の意見もお聞きしながら改革の実現に取り組んでまいりたいと思っております。
○大島九州男君 ありがとうございます。
 大学入試センターがありまして、そこを改変して、成績を点数でなく、上位から下位まで何ランクかに分けて分類して何度も受けられるようにすると、そういう取組は大変すばらしいと思うんです。だから、まず、地方の大学なんかはやっぱりセンターにずっと依存してきた経緯もあるので、大学の入試問題等を作れなかったりとかいろいろな問題もあると思います。それからまた、それこそ大手の予備校さんなんかいろんな情報をお持ちですし、子供たちのいろんな意見を聞くというのも、そういうところを窓口にしっかりと情報収集をされながら、しっかりとしたいい制度にしていただくことを要望して、終わります。
 最後に、これ全然通告していないので答弁は要りません。後日報告をいただきたい件があるので、ちょっとよく聞いていただきたいんですが。
 皆さん、平成二十一年に漢字検定のあの問題があって、結構いろいろ議論しました。あのとき、私は、文科省よくここまで指導監督しているなというふうな話があったんですけれども、最近余り聞かなくなったなと思いましたら、いろんなちょっと報道と、それから本が出まして、その事実確認を是非していただいて教えてもらいたい、その調査をしていただきたいと。
 例えば、ちょっと考えられないんですけれども、漢検の元副理事長さんが今のこの漢検の理事の事務局長さんの代理人と称する方から恐喝を受けて、五千万円を反社会的勢力の名前を列挙しながらくれと言われたと。それを、やりません、駄目ですよと言ったら、それで何か脅迫されたというようなことを、まさに京都府警に提出して告訴したら正式に受理されているというんですよ。ということは、これは事実としてそういうことがあったのかなと。こういうことについて、我々は全然ちょっと知らない状況にありますものですから、こういう事実が本当にあるんだったらこれは大変なことだなと。それで、またそういう本が実名入りで出ているんですよね。なるほど、そういうこともあるのかと。
 また、これも未確認情報なので、ちょっと文科省、確認してもらいたいんですけれども。漢検の協会では、理事会と評議員会の議事録は極秘版と文部科学省の提出版と情報公開版の三種類あると。そして、それぞれに署名捺印をされているので、文科省や内閣府の公益認定委員会では正しい情報を受けていないんじゃないかという、これも未確認ですので、是非ちょっとそういうことが事実であるとするならば、それはゆゆしき問題でありますし、また、やはり教育にかかわる問題でございますので、内閣府に移管されたから我々が全然関知しないということではないと思うので、是非ちょっとそこのところは事実が分かればまた教えていただければということでお願いして、質問を終わります。
 以上です。
○委員長(丸山和也君) ただいまの件については後刻理事会で協議いたします。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。公明党の矢倉克夫です。
 さきの参議院選挙、埼玉選挙区、初当選をさせていただきまして、今日が初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。(発言する者あり)ありがとうございます。
 先週の下村大臣による御挨拶、国づくりは人づくりである、全く共感をいたします。私、まずこの人づくりとは何であるのか、念頭に置きながら、二点、いじめ問題とオリンピック、パラリンピックについて御質問をさせていただきたく思います。
 まず冒頭、いじめ問題、特に私学でのいじめ問題についてです。
 今私の手元に、あるお母様からの要望書がございます。この方のお子様、息子さん、現在私立中学の学生さんでいらっしゃいますが、学校内でいじめに遭いまして登校できない状態になっております。学校もなかなか適切な対応ができず、お母様はいろいろ悩まれて教育委員会の方に御相談に行きましたが、私学の問題ですので教育委員会は管轄外。やむなく自治体の教育課の方に相談をしましたところ、教育、いじめの専門家がいらっしゃらない。対応として返ってくるのは、私たちは話は聞けるけど何もできませんというようなお声ばかりでございました。どうしようもなくなりまして、結局、その息子さん、現在中学校三年生、中学一年の半ばからずっと登校拒否の、登校できないというような状態になっております。一生懸命、一時期は学校の方に通おうとしたんですが、サッカー大好きなこの少年、部活の先生にも、君は休んでいるわけだからレギュラーにもうなれないんだと、そういうような心ない言葉も受けてしまいまして、結局、心を閉ざしたまま今この状態になっているということです。
 先日、このお母様、私の下にいらっしゃいましたが、何でこういじめに遭った子供がやむなく転校せざるを得ないような状況に追い込まれてしまうのか、もっと国が何かできないんでしょうかともう泣きながら訴えられました。
 その思いも込めて、幾つかちょっと質問させていただきたいと思います。
 私、まず最初に思いましたのは、私立のいじめ現場、対応するノウハウ、教員がいじめにどうやって対応すればいいのか教わる機会というのが公立に比べてなかなか少ないのではないかという点でございます。
 お手元に配らせていただきました文部科学省の資料、平成二十三年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査、様々な項目が書かれております。三十四ページと一枚目に書かれているところ、いじめに対してどのような取組を日常しているのか。職員会議等を通じていじめ問題について教職員間で共通理解を図っている、これは公立が九〇%数値出ておりますが、私立は六五%。また、道徳や学級活動の時間にいじめにかかわる問題を取り上げる、これは公立八六%、私立は六〇%。その他の項目も大体私立は公立に比べて三分の一から半分ぐらいです。いじめの問題に対して地域の関係機関と連携や協力をしたのは公立で一二%、私立は一・七%。また、いじめを認知した場合、裏に回らせていただきますが、アンケート調査を実施したのは公立九七%、私立は四三%。家庭訪問をしたのは公立六一%、私立二八%。このような数が出ております。
 このようなことからは、公立の学校の対応に比べて私立の対応はやはり少ないのではないかと。特に、教員へのいじめ対策指導について、教育委員会が教員研修センターなどを通じて研修を行っておりますが、受講する教員の方々、例えば公立五百五十人に対しては私立三人ほどというようなお話もお伺いをしております。
 まず、いじめ防止対策法十五条二項で、公立、私立をかかわらず、教職員のいじめ対策に関する理解を深めるための啓発活動を学校に義務付けておりますが、この規定の実効性を図るために具体的にどのような対応をされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(前川喜平君) 先生おっしゃいますとおり、私立学校におきましても公立学校と同様に、いじめ対策に当たりましては、教職員が平素よりいじめを把握した場合の対処の在り方につきまして十分理解を深めておくということが必要でございます。
 文部科学省におきましては、最近の事例でございますと、いじめの防止等に関する普及啓発協議会というものを開いたわけでございます。これはこの十月の三十一日と十一月の一日の両日開催いたしました。この協議会は、教育委員会あるいは全国の私立学校も含めた教職員を対象にいたしまして、いじめの問題に取り組むために必要な基礎的な知識の習得と理解を図るということ、さらに、いじめ防止対策推進法が成立いたしましたので、その法律に係る国のいじめ防止基本方針を説明いたしまして、いじめ対策の効果的な推進を図ろうとしたものでございます。この協議会には参加者が五百五十四名おりましたけれども、うち私学関係者は百八名、約五分の一は私学関係者でございました。
 また、私立学校のいじめ対策の強化を図るためには、いじめ対策に関する事業といたしまして、文部科学省が委託をして研修事業を実施していただいているというケースがございます。これは一般財団法人の日本私学教育研究所に対してでございますけれども、私立学校教職員のいじめ等の問題行動への対応スキルを向上していただくと、それを目的といたしまして研修事業の実施を委託しているところでございます。
 先ほど先生が御指摘のございました、国の独立行政法人の教員研修センターが主催しておりますいじめの問題に関する指導者養成研修というのがございますが、これにつきましては、今年度の研修参加者五百五十一名おりましたけれども、うち私学関係者は三名にとどまっているということでございます。従来、独立行政法人教員研修センターの研修事業が主に公立学校の教職員あるいは教育委員会の指導主事等を対象としているということからこういった結果になっておりますけれども、今後とも、これらの取組を通じまして私立学校におけるいじめ対策の支援のためにも教員の研修の機会を増やしてまいりたいと考えています。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。引き続き御対応いただければと思います。
 いじめによって不登校になった生徒が直面する最大の課題は、やはり進学の問題もあると思います。いじめを理由にした不登校などによって出席日数が足りない、このような状態に置かれた、それに対する救済措置としてレポートの提出や追加テストなども考えられると思いますが、この点について御見解をいただければと思います。
○副大臣(西川京子君) ありがとうございます。
 本当に、いじめが原因で不登校になった子供さんを持つお母様、母親の気持ちって本当に切ないものがあると思います。そういうときに、教育委員会等がそれに対して余り対応が適切でなかったというような現状は、やっぱり今このいじめが本当に教育の現場で最大の課題になっているわけですので、もう少し何とか対応の仕方があったろうにという思いもありますけれども。
 そういう中で、当面、一番の関心事は高校入学だと思うんですね。そういう中で、高等学校の入学者選抜というのは学校教育法施行規則の九十条第一項で規定されておりまして、中学校が作成する調査書、いわゆる内申書ですね、それと学力検査の成績、そして必要に応じて各高等学校が独自に設定する要件に基づき、各学校、高等学校の校長が認可する、基本的に校長先生にその権限があります。
 ですから、そういう中で、この不登校生徒の取扱いにつきましては、文部科学省の方でもかねてから、従来より、進学動機等を自ら記述した、きちんとそういうものを書いた書類の提出、それと、調査書以外にそういうものを提出させて、調査書とともにそういう自己申告の記述したものなどを参考にしながら適切な配慮をするようにという弾力的な取扱いを促していたところでございます。
 ただ、現実に、不登校の子供たちについて、一部の高等学校ではやはりそういう合否の判定について欠席回数を考慮に入れないようにするなど特別な取扱いに配慮が行われているんですが、現実には、やはり全体の千三百校のうち二百十二校が特別な配慮をしていると答えたということで、一割弱ということで、文部科学省としては、やはり今後、高等学校の入学者選抜においてはこの不登校生徒に対して弾力的に取り扱うようにと、なお一層促してまいりたいと思います。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 特に私学はどうしても私的自治の範囲内でなかなか対応も難しい部分があると思いますが、是非御対応いただければと思います。
 最後に、やはりこの私学のいじめに関して、いじめの最大の課題は、いじめに遭われた方が相談する窓口というのが公立に比べて私立はやはり少ないという点であると思います。どうしても私的自治、自主独立を重んじるという部分が入ってきますので、行政はなかなか立ち入れない部分はあるんですが、先ほど御紹介した要望書の中でも、本当に親子共々消えてしまいたいと思うほどつらい、もう誰も助けてくれない、こういうようなお声を聞くと、私学といえども国はもう少し関与できるのではないかと改めて思うところです。
 私は教育の目的というのは子供の幸福であると思っております。社会全体で教育、支えていく、その社会、教育のための社会というものを構築するためにも、やはりこの目的観に立ったときは、子供の幸福のための共通の課題であるいじめにどう対処するのか、これは公立であれ、自主独立を重んじる私立であれ、全く同じことであると、このように感じております。ですから、やはりもう少し国が私立のいじめ問題に対しても積極的にかかわっているというメッセージも発する必要があると思います。
 例えば、平成二十五年のいじめ対策等総合推進事業として四十七億円を付けて、公立では全公立中学校のスクールカウンセラーの配置、拡充なども行っております。私学においても、私学助成の特別補助金の増額など、いじめ問題に対応した教育相談体制の拡充、考えられます。また、文科省の児童生徒課にはいじめ対策の部署があります。私学行政課においても関連部署と連携をしていじめ対策の強化が図られるべき、このように御尽力されたいと改めて感じるところではございますが、大臣、御決意をいただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) 委員のおっしゃるとおりだと思いますが、ただ、矢倉委員のこの資料ですけれども、このアンケートで、私学の方が取組が熱心でないのではないかという数字についての御指摘がありましたが、必ずしもこの数字で私学が不熱心だとも言えないのではないかと私は考えておりまして、これは学校がきちっと取り組むという自負の下に、こういうことをしなくても済んでいるという私学も一方でかなりあるのではないか。ですから、単純に公立と国立で比べて私学が熱心でないとはちょっとこの数字上言えないのではないかというふうに思いますが。
 ただ、御指摘のように、私学でもいじめに遭っている子はやっぱりいるわけですね。こういう現象に対しては、いじめは決して許されないと、これは加害者にも被害者にも傍観者にもさせない、これが前国会で、まさに超党派の議員立法で作っていただいたいじめ対策防止法でありますし、これをあらゆる子供に対していかに徹底させるかということについてしっかり取り組むことは、これは公私を問わず当然のことだというふうに思います。
 今、御指摘のようなことがあった中で、個々の私立学校の対応については私立学校の所管庁である都道府県の私立学校主管部局が基本的には行うというものであります。いじめ防止対策推進法に基づき先日策定した国の基本方針においても、私立学校主管部局において、重大事態があった場合等に適切に対応できるよう、体制を整備するとして、都道府県の私立学校主管部局の体制整備を促しているところでもございます。文科省においても、所管庁がその機能を十分に果たすことができるよう、教学面の指導を所管する初等中等教育局と、そして私立学校法に基づく学校法人経営の指導や私学助成を所管する高等教育局がより一層連携して指導、支援をしてまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 私学の方が不熱心だというよりは、一つ、やはり私立の教育の現場の方々がいじめに対してどう対応していいのか公立に比べて学ぶ機会がひょっとしたら少ないのではないかと、そういう問題意識で質問をさせていただきました。
 いじめ問題、やはり国がどうしても私立の中の話だからというふうに引いてしまうと、それが一つのメッセージになってしまうこともあるかと思いまして、国が私立についても、いじめというのは本当に共通の子供の幸福に対しては大変な問題であって、しっかり対応していくという、そういう力強い前向きなメッセージを今大臣からいただきました。更にいただければというふうに思い、改めて質問させていただきました。
 次に、オリンピック、パラリンピックについてでございます。
 オリンピック・パラリンピック招致が決定をいたしまして、私も感動の余り跳び上がってしまいました。本当に御関係の方々のこの決定に対するまでの並々ならぬ御尽力に改めて敬意を表したいと思います。一連の招致活動において私が特に感動をいたしましたのは佐藤真海さんのプレゼンテーションであります。私にとって大切なものは、私が失ったものではなく、今私が持っているものである、佐藤さん、このようにプレゼンテーションでおっしゃいました。この言葉を聞いて、本当に障害の中で必死に頑張った方の力強さというのを改めて実感をした次第です。
 今回、東京でパラリンピックが開催される、私、佐藤さんのお話を聞いて、少なくとも二つ意義はあるなと実感をいたしました。
 一つは、このパラリンピアンの力強さ、これを次代を担う子供たちが間近で見ることで、困難にも打ちかつ力というのを培っていく教育的意義であると思っております。
 オリンピックのアスリートの方々の見せてくれるはらはらどきどきするような興奮と、また夢、希望、これもすばらしい。他方、パラリンピックのパラリンピアンの方々は、本当に不幸にして障害を負ったわけですが、努力に努力を重ねて健常者以上の技術を示される、これを見て本当に子供たちが、こんなに夢と希望と感動を与える姿見せられて、前に向かって頑張っていこうと思える、これほど教育的意義はないと改めて思っております。
 二点目は、私、日本でパラリンピックを開催することで、いわゆるノーマライゼーション、障害をお持ちであっても健常者と均等に当たり前のように生活できる社会こそがノーマルな社会であるというこの理念を社会に根付かせるために非常に意義があると思っております。
 この点、思い返されるのがロンドン・パラリンピックであります。ロンドン・パラリンピック、世界的にも非常に成功した例だと称賛をされておりました。土壌には、やはりパラリンピックをみんなで盛り上げていこうという、そういう社会の動きがあったと思います。オリンピックと同じようにパラリンピックの競技もテレビ中継されました。一番私も中継等を見て非常に感嘆をしたというのは、このパラリンピックの競技に役員として参加された方々のお姿ですね。単なる役員としてではなくて、パラリンピアンの競技一つ一つに対してもう積極的に声を上げて、観客全体を盛り上げていく。ただの役員ではなくて、もう自分たちがパラリンピックというもののすばらしさを盛り上げていく主体者であるという意識が非常に見えていたと思います。これらの報道に触れて、私も日本でも同じような土壌を何とかつくっていきたいと改めて思うところでございます。
 なかなか日本では東京五輪というふうに言って、オリンピックだけが見えてしまうような部分もあるが、そういう部分ではパラリンピックの啓発ももっと進めていって、この日本の教育的意義についても、また社会の土壌の与える意味合いについても本当に重要なこの機会をとらえていくべきではないかなと思っております。
 二〇二〇年まであと七年間ございます。オリンピック・パラリンピックの啓発、振興で今言ったような意義をとどめるためにも、文部科学省には現在の所管も超えて先頭に立っていただきたい、改めてこのように思うところではございますが、御意見を賜れば幸いです。
○国務大臣(下村博文君) 昨日も、羽田空港の国際線のところで「トビタテ!留学JAPAN」のキャンペーンをブエノスアイレスのアスリートの方々に御協力をしていただいて行いました。佐藤真海さんは、昨日も被災地、現地に入っておられまして、石巻から中継で参加していただきましたが、このブエノスアイレスにおける感動的なスピーチ、これはほかのプレゼンターもみんなすばらしかったですけれども、佐藤真海さんのプレゼンも大変に国民が感動したスピーチだったというふうに思います。
 御承知のように、文部科学省も、厚生労働省と話をして、このパラリンピックのパラリンピアンについても全部一括して、スポーツ庁の設置よりも先駆けて、もう来年から一体化することに既にしております。二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックがこれから更に一体感を持った、できるだけイベントも工夫しながら、このパラリンピアンによる子供たちとの交流機会の一層の拡大や、あるいは教材等の作成によって、勇気、決断、感動、平等といったパラリンピックの価値、精神を子供たちに体得させるような取組を一層進めてまいりたいと思います。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 大変心強いお言葉をいただきました。子供たちのためにも、何とぞ、パラリンピック更なる発展のために私も力を尽くしていきたいと思っております。
 今、オリンピック、パラリンピック一体となってというふうに大臣おっしゃってくださいました。先ほど既に質問一部は出ていたところでありますが、この一つの象徴がスポーツ庁の設置であります。大臣も既に一般新聞等で、できる限り早くこの設置を進めたいというようなことをおっしゃっておりました。
 改めて質問は繰り返しはいたしませんが、同じような質問の部分になりますが、この一つの表れとして、私、今、ナショナルトレーニングセンター、これもやはりパラリンピアンも使えるような形にすることが一つのオリンピックとパラリンピックの統合の象徴でもあると思います。
 ナショナルトレーニングセンターには様々な機能があると思うんですが、異なった競技の方々が同じところで競技をするというこの一体感というのも非常に大きいと思います。特にオリンピアンとパラリンピアンが一緒に競技をする、練習をするという意味も非常に強い。その上で、このナショナルオリンピックトレーニングセンターのバリアフリー化等も進めるというようなことも御検討いただきたいというふうに思っております。
 ただ、先ほども話もありました、まずはその地域地域ごとに必要なこの施設を造っていく、地域の医療機関との連携も図っていく、このようなお話も非常に大事であると思っております。あらゆる意味でこのパラリンピックの競技者の方々が競技しやすい環境をますます整備していくという、こういうような方向性というのをまた再度確認したいと思って質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○副大臣(櫻田義孝君) 今後、障害者スポーツが厚生労働省から文部科学省に移管されることや、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を踏まえ、オリンピック、パラリンピック、共に選手強化を推進していくことが大事であると考えております。
 ナショナルトレーニングセンターについては、元々オリンピック選手のメダル獲得を支援する観点から設置されたものであるが、近年、パラリンピック選手の利用促進の観点から、宿泊施設であるアスリートヴィレッジにバリアフリー対応の宿泊室を整備し、競技団体間で調整しながら可能な範囲で、水泳、陸上、アーチェリーなどのパラリンピック選手にも既に利用いただいているところでございます。
 また、平成二十六年度概算要求におきましては、パラリンピックの移管を機に、既存施設をナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設として指定し活用する事業、メダル獲得が期待できる競技をターゲットとして、スポーツ医科学、情報等の多方面から専門的かつ高度な支援を実施しているマルチサポート事業について、パラリンピック競技を対象にトライアルとして実施するため必要な経費を要求しているところであります。
 今後、パラリンピック選手のナショナルトレーニングセンターの利用につきましては、引き続き関係団体と連携を図っていくとともに、オリンピック、パラリンピック双方の選手強化については関係機関、団体と連携協力し、トレーニング環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。
 最後、一つだけ質問させていただきます。
 特に、佐藤さんのスピーチにもありましたが、スポーツの力というのは新たな夢と笑顔を育む力、希望をもたらす力、人々を結び付ける力とあります。私がこのスポーツの力を最も感じてもらいたいのは、やはり被災地の子供たちであります。
 私自身も参議院議員とさせていただいてより、福島始め様々な被災地を訪問させていただきました。その中でいろんなお話を聞くんですが、特に福島の子供たち、放射能の関係もあっていろいろ精神状態が不安な部分もある。非常に衝撃的だったのは、福島の女子中学生が、自分たちは子供が産めない体になっているんじゃないかと思っていらっしゃる方もいるという話も聞いて、本当に衝撃を受けました。この子供たちに心のケア、もう被災者の心に寄り添って被災地の復興に全力を尽くす、大臣もおっしゃってくださいました。これをしっかりと党派を超えて届けることが政治家の役割であると思っております。
 先ほど来もお話もありました。このオリンピック・パラリンピックの力を、スポーツの力を、子供たちに、被災者の子供たちに見せる意味でも、オリンピック・パラリンピックの事前合宿地などを被災地で行う、その他様々な取組をしていただきたいと改めて思うところではございますが、最後に御所見をいただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックについては、この大会の成功だけでなく、そしてまた単なる一過性の行事とするだけでなく、そして東京だけの一極集中を更に加速させるような行事とすることでなく、日本全体を元気にしていくことが必要だと思いますし、また、新しい新たな日本を目指す、そういうチャンスを二〇二〇年からつくっていくという、そういうふうなとらえ方を是非していきたいと思います。
 そして今、御指摘がありましたように、二〇二〇年をターゲットイヤーに、東日本大震災や福島原発事故から着実に復旧復興を成し遂げて、そして世界中の方々に東北、被災地を是非見に行っていただくという機会も積極的につくるために、既にIOCあるいはJOCでもアスリートと子供たちが交流するスポーツイベントをこの被災地等で行っておりますけれども、二〇二〇年大会に向けて、こういう関連イベントの実施、それから聖火リレー、また各国代表選手団の事前合宿など、様々な取組を今から準備をしていく必要があるのではないかと思います。
 これらの取組については具体的には来年二月までに設立される大会組織委員会において検討されることになっておりますけれども、委員御指摘の内容について、大会組織委員会において被災地と連携しつつ、しっかり検討されるよう、その取組を促してまいりたいと思います。
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規と申します。
 去る七月の参議院選挙では命懸けで応援してくださった支援者の皆様に改めまして御礼を申し上げます。
 本日は、科学技術行政の一つ、宇宙開発、宇宙利用について質問をさせていただきます。(発言する者あり)ありがとうございます。
 私は前職が航空宇宙産業であり、昨年の春まで十七年間勤めてまいりました。技術者の国家資格である技術士試験にも航空・宇宙部門で挑戦、そして合格、登録をし、今でも技術士活動を続けております。
 また、五年前の二〇〇八年、行われましたJAXAの宇宙飛行士候補者選抜試験に挑戦をいたしました。応募したのは約千人、その中で幸運にも残り五十名まで駒を進めることができましたが、夢をかなえることはできませんでした。しかし、人類のフロンティアである宇宙には今でも一方ならぬ情熱を持っております。
 つい二月前の九月十四日、イプシロンロケットの打ち上げが成功いたしまして、国中が熱狂をいたしました。日本固有の固体ロケットシステム、この技術を全世界に知らしめ、そしてモバイル管制などを活用したコストの削減により国際市場への進出への足掛かりもつかみました。
 また、あさって七日には日本が誇る若田光一宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに向かって飛び立ち、日本人として初めて国際宇宙ステーションの船長を務めます。国民に夢を与え、そして宇宙開発における日本の存在感を示す転機がやってきた、このように認識をしております。
 現在、我が国の宇宙開発は、五年前の平成二十年に施行されました宇宙基本法及び本年改定されたばかりの宇宙基本計画にのっとって行われております。
 宇宙基本法第四条には、宇宙開発利用は、我が国の宇宙産業その他の産業の技術力及び国際競争力の強化をもたらし、もって我が国産業の振興に資するように行われなければならないと規定しております。
 宇宙基本計画の序文である「はじめに」には、我が国においては、産業基盤の一層の維持、強化の要請に加え、昨今の国際情勢を踏まえ安全保障上の要請が一段と高まるとともに、東日本大震災からの復興と巨大リスクに備えた経済社会構造の確立、防災と減災対応の強化を含めた安心安全の要請が高まっていると、時代、社会の要請が明記をされております。
 この点を踏まえた上で質問に入ります。
 まず、直前の通告になって大変申し訳なかったんですが、下村文部科学大臣の宇宙開発、宇宙利用についての思いをお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) もしかしたらこれからも宇宙飛行士になる可能性があるかもしれない新妻委員にお答えを申し上げたいと思います。
 私は八月に世界陸上でモスクワに行きまして、このときに、たくさんのIOCメンバーと会うことを目的で行ったわけですが、昼間の時間、合間を縫ってガガーリン宇宙飛行士センターに行ってまいりました。間もなく若田飛行士が飛び立ちますが、これから船長としてその訓練をされるということで、同時にロシアとアメリカの宇宙飛行士の方々と一緒に八月からモスクワでも訓練をされておられまして、宇宙というところは、かつては冷戦構造の中で、厳しい宇宙についても国ごとの競争があったわけですが、今は力を合わせて、宇宙ではとっくに人類が共同に訓練をして、そして宇宙の夢を果たしていくということを目の当たりにして、大変すばらしい感覚を更に持ちました。
 また、間もなく若田さんがこれから宇宙に飛び立ちますが、是非成功を、また日本人の船長として初めてのことですから、期待をしたいというふうに思います。
 文部科学省としては、この宇宙基本計画、日本再興戦略等を踏まえて、今御指摘がありましたが、新型基幹ロケットの開発、それから安全保障、防災等に貢献する衛星の開発など、我が国が自律的に宇宙活動を行う能力を維持、発展させていくための取組を実施するとともに、小惑星探査機「はやぶさ2」など、宇宙科学等のフロンティア改革を推進していきたいというふうに思っております。
 この宇宙というのもスポーツと同じように子供たちが夢とか希望を持てる分野でもあると思いますし、是非我が国も宇宙開発に対して積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○新妻秀規君 力強い御答弁ありがとうございます。
 次に、災害対応に向けた衛星及びロケットのような宇宙輸送システムについて、開発の現状と今後の計画についてお伺いをします。
 さきにも触れましたように、我が国は東日本大震災という未曽有の大災害を経験いたしました。この経験を通し、災害発生時に大活躍をした衛星通信システム、そして衛星を用いた地球観測の重要性が強く認識をされました。地球観測分野では、陸地を観測する衛星である「だいち」、また温室効果ガスを観測する衛星である「いぶき」、また水循環またその変動を観測する衛星である「しずく」、こうした衛星の運用が行われ、日本のみならずアジア広域での気候変動、また大規模災害に対応した取組に活用されてきました。
 破壊力を増す台風、局所的に甚大な被害をもたらす竜巻、そしてゲリラ豪雨、いつ起こるか分からない南海トラフ巨大地震、そして首都直下型地震、さらには地球規模で進んでいる温暖化、こうしたことがもたらす被害に関心が集まっております。こうした脅威に備えるために、衛星の監視機能を始めとした性能の向上を目指した技術開発が国内、そして国際社会からの要請である、このように考えます。
 一方、本年一月に改定されました宇宙基本計画及び今年の六月に内閣府宇宙戦略室が発行した平成二十六年度宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針では、研究開発重視から利用拡大重視への方向転換が明記をされております。新しい技術は近未来の産業振興の基礎となり、政府として目指している国際競争力の強化につながると考えます。これは、衛星だけでなくロケットシステムなど宇宙輸送システム全体にも当てはまると思います。
 災害対応などに向けた衛星及び宇宙輸送システムについて、技術研究開発の取組状況と今後の計画をお示しください。
○国務大臣(下村博文君) 地球観測、通信、測位等に利用されている人工衛星は、災害対応に関しても有用となり得るものであり、文部科学省としてはこのような衛星の技術開発とその利用の促進に積極的に取り組んでおります。
 具体的には、今御指摘がありましたが、東日本大震災の際に津波による浸水範囲の把握等に貢献した人工衛星「だいち」、この「だいち」の後継機として、レーダー機能を向上させ、約十倍の精密な観測を可能とする「だいち2号」を来年打ち上げる予定であります。関係府省や幅広いユーザーのニーズも踏まえまして、災害状況のより詳細な把握などを目指しまして、今後とも人工衛星の技術開発を推進していくとともに、開発した衛星を活用することで社会に貢献してまいりたいと思います。
 また、これらの衛星を打ち上げるための宇宙輸送システムについては、幅広い利用にこたえていくため、これまでのHUAロケットなどの能力の高度化を図るとともに、新型基幹ロケットの開発に向けて平成二十六年度概算要求において所要の要求を行っております。
 これらを通じて我が国の宇宙輸送の自律性を確保するとともに、多様な打ち上げニーズに柔軟に対応する国際競争力のある基幹ロケットの開発に向けて、これは官民挙げて取り組んでまいりたいと思います。
○新妻秀規君 ありがとうございます。力強い御答弁、大変にありがとうございました。
 次に、宇宙事業について政府の長期調達計画の設定が可能かどうかについてお伺いします。
 宇宙基本計画には施策の重点化の課題として産業の振興が掲げられております。一方で、私が関係者に行った聞き取りでは、産業の振興のためには長期的な政府調達計画が示されることが望ましいとの要望がございました。すなわち、衛星やロケットなどの長期的な調達計画がはっきりとしない限り、設備や人員の計画を立てるのが難しいとの不満の声です。もちろん、産業界自身にも新規市場を開拓するなどの自助努力、これを促すことが必要なことは言うまでもありません。しかし、他の国と比べると安全保障分野での下支えが極端に少ない我が国宇宙産業では、やはり政府調達計画の見通しは大変に重要である、このように考えております。私自身も、前職におきまして、政府事業の先行き不透明、また打切りによって宇宙部門の人員が他部門に回されるということを何回も見てまいりました。
 今資料でお配りしましたが、お手元にお配りしたのは宇宙基本計画の別紙三でございまして、この線表には様々な衛星や宇宙輸送システムのプロジェクトの計画が示されておるんですけれども、どれも個別の衛星やロケットについての調達時期まで明示されたものにはなっていない、ざっくりとした線表になっております。
 先ほどから申し上げました宇宙基本計画には、我が国の厳しい財政事情を踏まえ、限られた資源で最大の成果を上げるためには事業の優先順位を付けて実施すべきと明記されておりまして、この理念に基づいて産業の振興を施策の重点化として掲げるのであれば、政府の責務として、産業界からの要請も考慮して、個々のプロジェクトごとに調達時期まで明示した詳細な線表を示すべきと考えます。産業界からは、少なくとも直近五年間の詳細な計画を知りたいとの要望もございます。政府の見解をお示しください。
○大臣政務官(亀岡偉民君) まさに今、新妻委員の言われたように、宇宙計画は基本的な計画をしっかり短期、長期、中期に分けて計画をしていかなければいけません。ただ、今の日本の我々の設計制度からいうと、もしこの衛星やロケットの調達時期を政府の計画として明示するということは、将来の財政支出を約束することになってしまいます。そうなると、我が国の財政上、今の現状では非常に困難であることは間違いありません。ですから、きちんと計画を立てながら、財政は財政できちんとその計画に合わせていくということをしっかり考えなきゃいけないと思いますけれども、ただし、その制約の中で政府調達見通しをできる限り明らかにすべく、政府が策定した宇宙基本計画において今後五年間で重点的に取り組む分野を示すなど、対応をしっかり行っているところであります。
 例えば、これはよく御存じだと思いますけれども、宇宙を利用して社会の課題を解決する四つのインフラとして、一つに測位衛星、二つにリモートセンシング衛星、三つに通信衛星、放送衛星、四つ目にロケットと位置付けて短期的にしっかり取り組むと。そして、将来の宇宙開発の利用可能性を追求する三つのプログラムとして、宇宙科学・探査、それから有人宇宙活動、それに、宇宙太陽光発電等に重点的に取り組む、こういうふうな形でしっかりと明示をしながら、ただ、資金調達時期というのはその基本政策に合わせてやっていくというのが今の方針ですので、これをしっかり踏まえてやっていきたいと思います。
 また、毎年の概算要求前に、内閣府において宇宙開発利用に関する翌年度の重要事業等を示す戦略的予算配分方針というのを取りまとめて各省庁に通知するなど、政府の事業の具体性をより明確にしていくということでやっておりますし、宇宙産業基盤の維持強化のためには、政府投資のみならず、民間需要や海外需要を獲得するためにも、あらゆるトップセールスなど、海外も含めた取組をしながら財政措置ができるような環境をできる限りつくっていくということで今方針で取り組んでおりますので、今すぐ調達時期を示すということは少し困難であることは御理解いただきたいと思います。
○新妻秀規君 調達時期の明示が厳しいということは分かりました。それでは、宇宙基本計画の更なる精度の向上に向けて御努力をお願いをいたします。
 それでは、今お話が出ましたが、平成二十六年度宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針について、特に重点化するとしている測位衛星、つまり航空交通管制や測量、位置の測定に活用される衛星、二つ目、防災衛星ネットワーク、三つ目、地球周辺の宇宙ごみなどを監視する宇宙状況監視、四点目に新たな基幹ロケット、この四つのプロジェクトが重点化の対象となっているんですが、このプロジェクトの現在の取組状況、そして近未来の見通しについてお示しください。
○政府参考人(西本淳哉君) 今先生御指摘のとおりでございますけれども、六月四日付けで関係各府省にお示しをいたしました平成二十六年度の宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針、ここにおきまして、今先生御指摘の測位衛星、それから防災衛星ネットワーク、それから宇宙状況監視、これは宇宙デブリの監視でございますけれども、それから新たな基幹ロケット、この四つを重点化するべき事業ということで位置付けております。
 この中で、測位衛星につきましては、内閣府におきまして平成二十四年度からGPSを補完、補強する準天頂衛星の整備などに着手をいたしております。これを着実に実施してまいりたいというふうに思います。
 二つ目に防災衛星ネットワークでございますけれども、これは内閣府におきまして、防災、災害対策、海洋監視などに貢献する複数機のリモートセンシング衛星群、これを広域災害監視衛星ネットワークと呼んでおりますけれども、これの整備等に掛かる経費を新たに二十六年度概算要求をさせていただいているところでございます。
 それから、三つ目に宇宙状況監視でございますけれども、これは内閣府といたしましては、防衛省、文部科学省さんとの連携の下で宇宙状況監視システムの導入の可能性調査に掛かる経費を概算要求をさせていただいております。
 また、新たな基幹ロケットにつきましては、本年五月に開催されました内閣府の宇宙政策委員会におきまして開発に着手するということを決定いたしました。文部科学省さんにおきまして必要な経費を新たに概算要求されているというところでございます。
 以上でございます。
○新妻秀規君 分かりました。着実な計画の実施をお願いをいたします。
 次に、宇宙事業を海外に展開する際での政府による産業界の後押しについてお尋ねいたします。
 宇宙基本計画には、ODAによるベトナム政府への我が国宇宙システムインフラの展開、そしてトルコからの衛星の受注が成功例として紹介をされております。共に閣僚が乗り込んでのトップセールスが功を奏して受注につながったとも報道をされております。今後とも我が国宇宙産業が持続的に発展をするためには、産業界の自助努力を促すことは当然としながらも、こうした官民一体の海外展開への取組を推進をしていくべきだと考えております。
 先ほどから話が出ております平成二十六年度宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針には、相手国のニーズにこたえるインフラ海外展開の推進が宇宙空間の戦略的な開発利用を推進するための施策として掲げられています。
 ここで、官民一体での宇宙事業の海外展開について、現在実例があれば教えてください。
○大臣政務官(亀岡偉民君) 今お話があった、新妻委員の言うように、確かにベトナムとトルコで今実績があります。ただ、これは本当にトップセールスが成功した例で、また新たなトップセールスを重ねて新たな需要を起こそうということで今頑張らせていただいております。
 特に、先ほどあったニーズにこたえるというお話がありましたけれども、特に新興国ではこれから衛星産業に参画してくるに当たっては、その衛星単体を必要とするだけでなくて、その技術、技術者と、それからそれで興す産業も含めて求めてきておりますので、我々日本としてはきちんと、衛星単体を売り込むだけではなくて、その技術の移転も含め、又はその国によって新しい機構をつくるというときにはその支援も含めて一体型で相手方のニーズにしっかりとこたえられるような形で政府と官民一体と、例えばこの間総理が行ったときに、民間を連れていきながら、その技術も一緒に提供しますよ、一緒に協力しますよという形で新たな課題にしっかりこたえられる体制を今取っておりますので、またいろいろアドバイスがあったら御指導いただきたいと思います。
○新妻秀規君 御答弁ありがとうございました。
 それでは、改めましてトップセールスも含めた今後の民間支援の取組について政府の見解を、また意気込みをお伝えください。
○大臣政務官(亀岡偉民君) 今お答えしたとおりなんですけれども、ただ、厳しい状況下においては政府の投資だけではなかなか難しいものですから、産業基盤を維持強化するために、十分な確保できるようには、海外との連携、民間との連携が必要であります。今年の五月に内閣官房長官を議長とする経協インフラ戦略会議においてインフラシステム輸出戦略を策定したばかりでありまして、同戦略に基づき、トップセールスやODAの活用により、宇宙分野を含む我が国産業の海外展開をしっかりと官民一体となってやっていくという取組をもう始めております。
 今後とも、トップセールスやODA活用により、セットで、何か一つだけ売り込むということではなくて、官民一体、技術者含めて、民間の企業の関連企業も含めてトップセールスで一体型でこれから取り組んで、日本の技術又は海外企業への進出を売り込んでいくという形をこれからやっていきたいと思います。
○新妻秀規君 力強い御答弁ありがとうございました。
 時間も迫ってまいりました。じゃ、最後に御質問をもう一つだけ申し上げます。
 宇宙開発についての長期計画及び戦略の設定、さらには宇宙開発戦略本部のシンクタンク機能、調査分析機能の強化についてお尋ねいたします。宇宙……
○委員長(丸山和也君) 新妻君、持ち時間がほとんどありませんので、もう終わりですが。
○新妻秀規君 分かりました。ありがとうございました。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。
 私の方からは、まず科学技術の問題をお聞きをしていきたいと思います。
 大臣はさきの所信の中でも、科学技術イノベーションは成長戦略の重要な柱であり、日本経済再生の原動力であるとおっしゃいましたが、まさにそのとおりでありまして、我が国の成長を図っていく上で、この科学技術政策を、科学技術イノベーション政策を積極的に推し進めていくということが大事であります。
 しかし、御案内のように、例えばノバルティスファーマの事件など、論文のデータ改ざんや捏造、あるいは東大の政策ビジョン研究センターの教授が研究費の詐欺等で逮捕されましたが、研究不正あるいは研究費の不正使用、不正利用が後を絶たないのは現実でありまして、極めて遺憾なことであります。こういうことでは科学技術政策あるいは科学技術予算そのものの信頼性を、信認を失い、損ない、また科学技術の発展を遅らせることになりますし、場合によれば薬害とか化学事故とか起きる可能性もあるわけで、しっかりとこういった不正の防止に取り組んでいかなきゃなりません。
 そういう中で、先般、この不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース、文科省のタスクフォースが中間取りまとめを公表いたしました。その中でも、平成十九年だったと思いますが、研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン、文科省は作りましたけれども、これを見直すということであります。
 十九年に作った後も今ほど申し上げたようにいろんな不正や研究費の不正使用等が後を絶たないわけで、やはりなぜ守られなかったかということの反省も踏まえてより実効的なものに変えていく、ならしていく必要があると思いますが、どのように取り組んでいかれるのか、まず大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、文部科学省では従来から、研究活動における不正行為及び研究費の不正使用の防止を図るため、それぞれガイドラインを策定し、大学や研究機関等に対して厳格な運用を求めてきておりましたが、残念ながら不正事案が後を絶たない状況にあります。
 その背景には、我が国の研究現場において研究者の研究不正に対する理解や知識が不足していることや、あるいは組織としての責任体制が不明確であり、不正防止のための組織的取組が不十分であるなどの認識をしているところであります。これらの点を踏まえまして、今後、倫理教育を始めとする不正を事前に防止する取組の強化や組織の管理責任を明確化するため、間接経費の削減を含む段階的な是正措置等を盛り込んだガイドラインの見直し等を行うことにいたしました。
 現在、それぞれのガイドラインについては、より実効性のあるものとするため、現場の実態や有識者の意見を踏まえつつ、日本学術会議等と連携を取りながら検討を進めているところでありますが、早急に見直しをしていきたいと思います。
○柴田巧君 いずれにしても、罰則を強くするという手も一つはあるんでしょうが、そうすると研究活動のアクティビティーが落ちるということなどもあってなかなかそこら辺が難しいところがあると思いますが、いずれにしても大変手口が巧妙、複雑化になってきているというのも残念ながらあって、そういった現実も踏まえて、実効性のあるガイドラインを作るべく努力をしていただきたいと思います。
 あわせて、今おっしゃったように、より重要なことは、これから力を入れるべきは、やはり我が国においても研究者の倫理教育を強化していくということだと思います。例えばアメリカの国立衛生研究所などにおいては、研究費の申請をするときに、四年ごとに八時間の倫理学習を義務付けるなど、倫理教育を義務化あるいは教材の開発などが進められているわけですね。我が国においては、確かに一部にこの試みがなされてはおりますが、まだまだ体系的な、あるいは全国的な展開になっているわけではありません。やはり研究者を目指す学生の段階も含めて、総合的な倫理教育、研究者の倫理教育の展開が必要だと思いますが、この不正、研究不正あるいは研究費の不正使用の再発を防ぐためにもこの倫理教育、どのように本格化させていくのか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、研究活動における不正行為及び研究費の不正使用は、科学技術への信頼を大きく揺るがし、科学の発展を妨げるものであり、今までの取組に加えまして更に事前防止策を強化することが重要であると考えます。
 このため、今後はガイドラインの見直し等により大学や研究機関等に倫理教育責任者の設置など体制整備を求めるとともに、日本学術会議の取組とも連携しながら、我が国の事情にも合った倫理教育プログラムや教材を作成するなど、取組を行うことによりまして倫理教育の強化を図ってまいりたいと考えております。
○柴田巧君 世界的にも、罰則化というよりも倫理教育の強化というのがその再発防止の一つの大きな流れになってきていると思います。残念ながらこういう取組が我が国では余り今まで活発に行われていなかったわけでありますので、これを機にそういった倫理教育もしっかり行われるように、それが再発防止につながっていくことをまずは期待をしたいと思います。
 また、これは報道によれば、これはまた会計検査院から改めて正式に文書になって出てくるんだろうと思いますが、先般の報道によれば、全国五十一今あるんでしょうか、国立高専、国立高等専門学校、ここの備品管理や会計手続について会計検査院が二十三年度分を含め五年分調べたところ、三十の高専でパソコン等約一万四千点、購入総額でいうと約六億円分になるんだそうですが、内部手続を経ることなく無断で廃棄されたということが明るみになりました。
 場合によれば着服や横領等にもつながるおそれがあるものだと思いますが、この国立高専を束ねているというか、その国立高専機構の物品管理規則に基づくと、そういったコピー等の購入価格が十万から五十万未満で耐用年数が一年以上の備品を廃棄する場合は内部の承認が必要となっているということですが、実は、調べると、そういった台帳に記載はあるけれども実際は行方不明になっているというのが多々あったということでありまして、これもいわゆる科研費なども使われているものもあるんじゃないかと思われますし、何よりも、我々の税金によって購入されたものが手続を経ることなく知らないうちになくなっている、廃棄されているというのは大変ゆゆしきことだと思います。
 文科省としても、高専のこの備品の管理、廃棄手続の徹底をやっぱり求めるべきじゃないかと思いますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 独立行政法人国立高等専門学校機構が会計検査院より指摘を受けていることは承知しており、国立高等専門学校において物品の管理が適正に行われていない事態が生じていたことは誠に遺憾であります。
 今後、高等専門学校においても、それぞれ管理規則を遵守した物品の管理が徹底されるとともに、高専機構本部においても、各学校における取組をしっかりと確認するよう指導していきたいと思います。
○柴田巧君 今申し上げたように、そういった備品なども我々の税金によって購入をされている大事なものであります。そういう意識がしっかり持ってもらえるように、大臣の方からもしっかり徹底を図っていただきたいと思います。
 いろいろ、そういう研究費の不正使用や不正利用や研究不正等々を防いでいくために、その意識の啓発や教育を充実させていくというのはもちろん大事ですが、あわせて、その研究費の我が国の仕組み自体にいろんなそういう問題を惹起させるところがあるのかどうか、しっかりそこはチェックをしなきゃならぬのではないか、よく見直しをしなきゃいかぬのではないかと思います。
 そういったいろんな問題が起きてくる一つの背景にあるのは、先ほどもスポーツのところで出ましたが、やはり予算の単年度主義というものが一つはいろんな無駄遣いだったり不正につながっていく温床になっているんではないかと正直思います。
 そもそも、研究活動と年度というのは関係がないというか、道路工事のように工程が明らかなものはそれにのっとって年度内に仕上げるということはできるものでありますが、研究活動というのは、研究の成果を上げるのは二年掛かったり三年掛かったり、場合によっては十年掛かることはざらでありまして、年度があるために、本来の研究活動をそっちのけで報告書を作ったり、あるいは予算を消化するために必要のないものを買ったり、あるいは預け金といったような、これまでもしばしば問題になりましたが、そういう行為が起きてくるわけでありまして、したがって、年度というものを関係なく本当は研究活動ができるのが望ましいんだろうと思っております。
 そんな中で、平成二十三年度からは一部科研費の基金化が始まっているのは事実でありますが、しかし、例えば基礎研究Bとか若手研究Aとか、金額でいうと五百万から三千万程度のものに今とどまっているのが現実です。より重要度、レベルの高い大型の研究種目、例えば基礎研究Sとか非常に先駆的な研究でありますが、これは五千万から二億程度というものになりますけれども、あるいは特別推進という国際的にも高い評価を得ている研究、これは金額にすると五億円程度ですが、こういったものはまだ手付かずの状況であります。
 したがって、そういういろんな不正を防いでいく、あるいは研究者がより研究に専念できる環境をつくるためにも基金の拡大というのが必要なんじゃないか、あるいは、もっと使い勝手を良くしていくということがもっともっとこれから考えられてしかるべきじゃないかと思いますが、この点はどうお考えになっておられるか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 柴田委員御指摘のように、研究活動においては、未知なる世界を切り開くという性格上、当初予定した年度ごとの研究計画が変更を迫られるということは多々あるわけでございます。研究の進展に合わせて柔軟に研究費を使用できるようにするということは大変重要なことだというふうに考えます。
 平成二十三年度には、独立行政法人日本学術振興会法を改正し、研究費の効果的、効率的な使用等のため、研究費の基金化を行いました。その際、衆参両院において、「基金化による効果を検証し、必要に応じて、基金対象の拡大を含めた制度の改善を図ること。」との附帯決議を付され、平成二十四年度にその対象を拡大をいたしました。
 また、平成二十五年度については、補助金の使い勝手を更に向上させるため、研究費の前倒し使用や、一定条件を満たす場合には次年度使用ができるよう、調整金制度を導入をいたしました。
 基金対象の拡大を含めた制度の在り方については、今後その効果の検証結果や調整金制度の活用状況なども踏まえて検討してまいりたいと思います。
○柴田巧君 研究者の皆さんのアンケート結果を見ていても、基金化が始まったことによって非常に使い勝手が良くなったという回答が多くなっているところでもあり、いろんな問題点はないわけではないと思いますが、そういう基金化の拡大、あるいは、もっと研究費、非常に、今日はちょっと取り上げられませんが、制約が多い部分があると思います。もっと使い勝手のいい、あるいは合算をしてもっとやれるような仕組みを是非つくっていっていただきたいと、それが科学技術イノベーションにもつながっていくと思いますので、是非、今申し上げた点、しっかりやっていただきたいと思います。
 ところで、大臣もこの前の所信の中で、大学力は国力そのものであるとおっしゃいましたが、我が国の成長を図っていく上で、成長戦略の基盤を支える上で、この大学の役割というのはますますこれから大きくなると思っております。そして、そういう意味でも、大学発ベンチャーというか、大学に眠っている技術をどう上手に使っていくか、実用化していくかというのは、これから極めて問われるところになってくると思っておりますが、日本の大学には実際たくさん眠っている技術、宝がたくさんあります。されども、アメリカなどと比べるとそれが実用化、製品化できないという、この世界でいうと死の谷を乗り越えられないというところに大きなネックがあるわけでありまして、今私学も、私立も含めた大学発ベンチャーは、二〇〇五年度には二百六十件ほどありましたが、もはや、二〇一一年度には六十九件、七十件弱ぐらいになって、ピークの三割にもう落ちてしまっていますが、こういった具合になかなか新産業や新市場創出に大学の基礎研究がなっていかないという悩みがあるわけであります。
 したがって、国立大学の出資規制を緩和するなど法改正をしようということでもありますが、やはり大学に眠っている知的財産、特許、こういったものをもっと生かせるようにしていくというのが、大学発ベンチャーを増やす一つの大きな手だてになるんではないかと思います。
 国立大学が法人化以降、TLOとの連携や知財本部を設置をして、実は大学の特許というのはどんどん増えてきております。十五年度から二十三年度、比較をすると、出願件数でいうと二千四百六十二から九千余り、また特許の保有件数でいうと二千台から一万四千ぐらいに伸びているんですが、とはいえ、なかなかこの知財の権利が一元化されていなかったり、いわゆる基礎レベルではピンポイントの技術ということで、なかなか実用化されていないというのが現実であって、したがって、保有も分散化されているこういう知財を、特許などをパッケージにして、特許群にして、企業が使いやすいような魅力あるものにしていくというのが実用化していく一つの有効な方法だろうと思いますが、こういう知財を活用して、知的財産を集約してパッケージ化する、そして製品化、実用化に結び付けていく取組、もっとしっかりやっていくべきだと思いますが、大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) アベノミクスの三本目の矢を実現していくためには科学技術イノベーションが非常に重要でありますし、そのイノベーションの実現のためには、大学に対する期待感は大変大きいものがあります。大学等の研究成果が実用化されるまでの過程において、出口を見据えた知的財産戦略をそのために取っていくことが必要であるというふうに考えます。
 各大学等が知的財産を個別に保有するよりも、集約して、今委員から御指摘がありましたが、パッケージ化を図り、知的財産としての価値を更に高めて、そして実用化を促進するということは極めて重要であるというふうに認識をしております。
 このため、文科省としては、大学等の研究成果の実用化を加速させるため、JSTで実施している知財活用支援事業において、平成二十四年度より、大学等の保有する知的財産を集約してパッケージ化等を図る取組を行っているところでもございます。
 今後とも、産業界と連携して、大学等の研究成果、これをイノベーションにつなげていく取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。
○柴田巧君 是非、日本には宝の山が大学にたくさんあると、まだまだ眠っていると思います。今申し上げたようなことなどをすることによって、いろんな花が咲いてくるんではないかと期待をするところでありまして、是非そういう特許群をつくっていくというか、知的財産の集約化を図ってパッケージ化をしていく、そういう取組をもっと加速をしていただきたいと思います。
 次に、話題をちょっと変えて、お医者さんの話を、総合診療医の話をさせていただきたい、質問をしたいと思います。
 大臣は医療に関係するテレビ番組を御覧になっているかどうか分かりませんが、NHKのテレビ番組で総合診療ドクターGというのをやっておりまして、いろんな、医療番組、医療バラエティー番組と言ってもいいのかもしれませんが、大変興味深い番組で、三人の若い研修医が解答者として出てくるんで相談するんですが、問診をして、あるいは聞いて病名を推定するんですが、大体全部外れていくということで、そこに総合診療医の先輩ドクターが出てきていろんなやり取りをしていくと。そして、専門用語がびしばし飛び交うんですが、大変ためになる面白い番組で、総合診療医というものの重要性を改めて知らしめた番組だと言われておりますが。
 御案内のように、超高齢化がこれから進んでいく中で、そういうプライマリーケアの中でゲートキーパー的な役割を果たす、そういう総合診療医への関心あるいは期待が今高まっているところであります。患者に寄り添い、生活からあらゆる心身の課題、急性疾患から慢性疾患、ヘルスケアあるいは緩和ケア等、総合的にそういうことを診れる総合診療医の期待がこれからますます高まってきているところだと思います。
 ヨーロッパやオーストラリア等々ではいわゆるかかりつけ医、家庭医などとも呼ばれますが、そういうお医者さんの比重が大きいし、期待も大きいわけで、ようやく日本でもその総合診療医の必要性が叫ばれて、いろいろその育成に向けて本腰が入る時期になってきたと思いますが、文科省としてもこの総合診療医の育成に力を入れていくべきときに来たと思っておりますが、大臣の御見解というか、どのように取り組んでいくか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) NHKの番組は何度か見たことはあります。最初から最後まで見ておりませんので瞬間瞬間の記憶しか余りありませんが、しかし、今御指摘があったように、我が国の喫緊の課題である高齢者医療や地域医療に対応するためには、複数の疾患や多様な問題を抱える患者等に対応できる総合的な診療能力を有する医師、すなわち総合診療医の養成は必要であるというふうに思います。
 そのため、文科省では今年度から、将来の超高齢社会における地域包括ケアシステムに対応するため、リサーチマインドを持った総合診療医の養成事業を開始し、今年八月に十五件、全部で二十二大学が参加しておりますが、この事業を選定をいたしました。平成二十六年度の概算要求においても本事業の実施に要する経費を計上しておりまして、引き続き総合診療医の養成を推進してまいりたいと考えます。
○柴田巧君 是非そういうことに文科省としても力を注いでいただきたいと思いますが、その今おっしゃった未来医療研究人材養成拠点事業の中に、私の地元にある富山大学の地域包括ケアのためのアカデミックGP養成プログラムが採択をされました。
 この富山大学では、一度廃院になった公立病院、南砺市というところの公立病院があるわけですが、それを再開をさせて、併せて地域の医療関係者や福祉や行政の皆さん、あるいは地域住民の皆さんとすぐネットワークづくりをつくって、地域医療の再生に取り組んできたんですが、それを支える人材の育成という観点からも総合診療医の育成が欠かせないということで、この南砺市でやってきたものを全県的な取組にしていきたいということでプログラムを作って採択をされたということでありますが。
 これは、富山のみならず地方が抱える都会と地方との医師の数の格差、あるいは診療科の偏在、そして何よりも高齢化等々、地方が抱える医療の問題を解決していくためにも大変意味あるプログラムだと確信をするところでありますが、文科省としては、このプログラムをどのように評価をされて、いかに支援をされていくのか、お尋ねをしたいと思っております。
○国務大臣(下村博文君) 富山大学は、合併したとき、私、視察に行きまして、特に和漢診療関係のコーナーを見学、視察をさせていただきました。
 文部科学省が今年度から開始した御指摘のリサーチマインドを持った総合診療医の養成事業において、富山大学から申請された地域包括ケアのためのアカデミックGP養成事業が選定されたわけでございます。
 富山大学の事業については、選定を行った未来医療研究人材養成推進委員会から、一つは、県医師会との連携が良く、多彩なプログラムが準備されていること、二つ目に、特定専門領域、災害とか救急とか、今申し上げた和漢診療科等、独特のといいますか、ここしかないわけですけれども、この分野において強い総合診療医を養成するという視点が独創的であること、また、住民参加型の地域包括ケアを目指すという視点が有効である、そのような優れた点として評価されているところであります。
 文科省としては引き続き、富山大学を含めて、同事業において総合診療医の養成を支援してまいります。
○柴田巧君 ありがとうございます。
 是非、全国的にも意味のあるプログラムであると思っております。また支援のほどをお願いをしたいと思います。
 防災教育等々についてもお聞きをしたかったんですが、時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○松沢成文君 みんなの党の松沢成文でございます。
 下村大臣、本当にごぶさたをしておりました。お元気でしょうか。大臣とこうして国会で議論をするのも十年ぶりということでありますが、今回参議院の文部科学委員会に入れていただいて、私は大変光栄に思っております。
 といいますのは、私は下村大臣を政治家として尊敬しているんですね。これ本当なんです。もううそを言ってもしようがないですけど。やはり政治家というのは、理念、思想がしっかりしてなきゃ改革できないんです。大臣にはそれがある。そしてまた、行動力、リーダーシップがないと大きな改革はできないんですね。そういう意味で、今回、オリンピック・パラリンピックの担当大臣にもなられたということで、このオリンピックを成功させるために、大臣のリーダーシップを心から期待をしながら質問をさせていただきたいと思っております。
 さて、今日はちょっと、たばこの問題から入りたいんですけれども、通告はしていませんが、実はせんだっての予算委員会で、私は安倍総理大臣にこの問題で質問をしました。そのときに大臣、多分後ろにいらっしゃって聞いていたんだろうと思いますが、ちょっとプライベートな質問で恐縮ですけれども、下村大臣はたばこを吸われますか、吸われませんか。
○国務大臣(下村博文君) まず、松沢委員が衆議院のとき、大変にお世話になりましてありがとうございます。また、神奈川県の知事としても大変な御活躍をされていたことに対して、教育関係では日本史を必修に県立高校でされたとか、多々実績を積んだことに対して敬意を申し上げたいと思います。
 私自身は学生時代、吸っておりましたが、元々スポーツをやろうとしていて、当時はマラソンをしていまして、マラソンをすればするほど、体調がたばこを吸っていると悪くなるということで三、四年でやめまして、それ以降は一切吸っておりません。
○松沢成文君 安心をいたしました。このたばこ規制の問題を議論するときに、やっぱりたばこを吸う人と吸わない人ではなかなか感覚が違って難しいところがあるんですけれども。
 さて、大臣も国会議員のときに、ここに多くの国会議員の皆さんいらっしゃいますが、多くの方も二〇〇四年時に国会議員として在籍をしていたら覚えているかと思いますけれども、WHOのたばこ規制に関する世界保健機関枠組条約、こういう条約を国会も承認して、日本国は結んでおります。
 この条約には、現在、百七十七か国が参加をしておりまして、世界の七十一億人の人口の八八%、約九割の人々の国々をカバーしている条約です。日本も十九番目の締約国なんですね。この条約は、たばこは吸う人も害があるし、吸わない人も受動喫煙の害があるし、きちっと適切に規制をしていきましょう、それを加盟国はしっかりと国内で対策をしましょうよということを定めた条約なんですね。
 その中で、第八条二項、皆さんのところにペーパーが届いていると思いますが、今日は傍聴の方もいるんで、ちょっと読みますね。締約国は、屋内の職場、公共の交通機関、屋内の公共の場所におけるたばこの煙にさらされることからの保護を定める効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を採択し及び実施すると。この八条の実施のためのガイドラインというのがありまして、ガイドラインは、八条の項目を実施するためにこういうやり方が望ましいですよというふうに、これも締約国会議で決めているガイドラインなんです。そこにこう書いてあります。たばこの煙にさらされることから人々を保護するための立法措置が必要であると。法律は単純明快で、かつ強制力を持たなければならない、効果的な法律では、影響を受ける事業施設と個人喫煙者の双方に遵守の法的責任を課し、違反した場合は罰則を科すべきである、こういうふうに明言されているんですね。国会で承認したので、こんなことは知らないというのはなかなか言えないわけです、私たちも。
 この条約があるんですけれども、簡単に言うと、締約国は受動喫煙を防止するために公共の場所を禁煙にする罰則付きの法律を作る必要があるというふうに言っているんです。この条約を受けて、加盟国のほとんどの国は、国内法を改正するか、あるいは新たにこの条約の条文に合わせた国内法を制定して、条約を遵守して頑張っているんです。これは、もうヨーロッパ、アメリカ大陸のほとんどの国がそうなんです。
 こう言うと、いや、アジアはまだまだ遅れているんじゃないかと言う人がいるんですが、そんなことはございません。近隣諸国を見ても、韓国は国民健康増進法を作って、罰則付きのちゃんとした法律を作っています。台湾もたばこ煙害防止法というのを作って、台湾の法律は物すごく厳しいです、三人人が集まればもうそこで受動喫煙防止というふうになりますから。こういう法律を作って規制をしている。じゃ、お隣のたばこ大国中国はどうかというと、中国も公共場所衛生管理条例実施細則、つまり各都市で条例を作って、きちっと受動喫煙防止のために罰則付きのルールを作りなさいとやっているんですね。ですから、近隣の東アジアを見ても、世界的に見ても、今こういうふうにきちっと対応していないのは日本と北朝鮮だけなんです。そのレベルになってしまったんですね。
 こう言うと厚生労働省は、いやいや、日本にも健康増進法というのを作りました。二〇〇二年です。その第二十五条に一応受動喫煙に対する措置というのがあって、公共的な場所は事業者は受動喫煙防止するように努力しなければならないと、こういう条文になっているんですね。でも、努力義務ですから守らないんです。だから、今まだ日本は至る所、レストランとかホテルとか、そういうところでも灰皿が置いてあったり、お客さんが、おい、灰皿と言うとどんどん出ていっちゃうわけですね。ですから、日本の場合は、法律を作っているといっても、ここに、条約に規定してある例えば強制力とか罰則を持ったものじゃないので、全く日本のたばこ対策は遅れているということになっております。
 さあ大臣、ここまで条約ではっきり規定されていることを日本国は実現していないわけですね。厳しい見方をすると、国際法に違反した状況であります。国際条約を守るというのは、これは憲法の九十八条二項の条約遵守義務があって、守らないこと自体が憲法違反です。特に、憲法の第九十九条は公務員の憲法遵守義務というのが規定されておりまして、条約を守らない公務員は憲法違反だと。つまり、この条約を結んでいるのに国会で何ら立法措置もとらない、そしてそのままにしておくということ自体が、我々国会議員も含めて、これは憲法違反になってしまう可能性もあるぐらいに私は問題だというふうに思っているんです。
 大臣、このたばこの問題は大臣の所管事項ではありませんが、政治家として、国会議員として、公務員として、国際条約があって、日本は締結して、その条約の目的はこうなっているのにそれに全く従おうとしない、サボタージュを続けている今の日本国の状況について、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) やっぱり大臣として質問されておられると思いますので、個人的な政治家としての見解というよりはやはり担当大臣としての答弁ということになるわけでありますが、この条約だけ見たら、私個人から見たら、たばこを吸っておりませんから、このとおりにすることについては何ら問題がないんですけれども、つまり、たばこを吸うか吸わないかによって立場が全く違う中でどう考えるかということがあるのではないかというふうに思うんですね。
 ただ、この条約の遵守の状況、そういうことで私自身がこれについて法的判断を行う立場ではありませんけれども、しかし、この受動喫煙防止に関する個別施策の内容がこれから二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たって支障となるかならないのか、そういうことについての必要に応じた調整を行う、そういう私自身、オリンピック・パラリンピックの担当大臣ということでいえば、まあ率直に言ってこれも入るかなということを、予算委員会等を、松沢委員の総理に対する質問等を聞いていて、今日もそうですが、感じております。
 この観点から必要に応じて関係省庁の施策の状況を確認することはあり得ることだというふうに思いますし、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けてこのたばこの規制がどのような国際的な中で考えるべきかということを、これは検討項目の中に入れさせていただきます。
○松沢成文君 さすがは尊敬する大臣、方向性出していただきまして、ありがとうございました。
 特に、このオリンピックとたばこ規制というのは大変関連が深うございまして、実はWHOとIOCは、今日はIOCやJOCで活躍されている橋本委員もいますので是非とも御認識をいただきたいんですけれども、この両者は、健康なライフスタイルの推進に関する合意というのをマーガレット・チャンWHO事務局長とIOCの前会長、ジャック・ロゲ会長の間で結ばれております。この協定の中には、たばこフリーオリンピック、つまり、オリンピックはたばこは駄目ですよという方向を打ち出してしっかりとやりましょうという形になっているんですね。
 このたばこフリーオリンピックというのは、何もオリンピックの会場とか会場内のたばこフリーを言っているんじゃないんです。オリンピックはスポーツの祭典だから健康的な都市環境の下でやらなきゃ駄目なんだと、だからオリンピックを開催する都市はきちっとたばこ規制をやっておいてくださいねという方向が含まれているんですね。ですから、是非とも、もうWHOとIOCがこういう方針出していますので、ここはしっかりと日本として対応していかないと何をやっているんだということになってしまいます。
 私、更に調べたんですけれども、こういう資料を見付けました。ア・ガイド・ツー・タバコフリー・メガイベンツというんですね。これはWHOが出していまして、メガイベントにおけるたばこフリー方針をまとめたペーパーなんですね。じゃ、メガイベントというのは何を指すかというと、簡単に言うとスポーツの三大イベントです。オリンピック・パラリンピック、そしてサッカーのワールドカップ、ラグビーのワールドカップなんです。これが世界のスポーツの三大イベント。日本は二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したのみならず、その一年前、二〇一九年にはラグビーのワールドカップを日本で開催するんですね。ここで言うメガイベント、二つやるわけです、これから。
 このガイドラインの中にしっかりと書いてあるんです。イベントの開催都市を選択するための最重要基準、この一番目に、一〇〇%スモークフリー方針を作り徹底させる、法律で定めることが望ましいと書いてあるんです。
 もうここまで来たら、日本は、ラグビーのワールドカップあるいはオリンピック・パラリンピックをやる以上、きちっと受動喫煙防止対策を法律で作っていかなきゃいけない。その法律というのは、罰則付きのきちっと強制力があり、実効力が上がるものにしなきゃいけない。こういう形になっているんですね。
 是非ともオリンピック担当大臣の下村大臣には、先ほどこういう方針で検討したいと言っていただきました。具体的にどういう法律を作らせるかというところまで御検討いただきたいというふうに思っております。
 実は、このたばこ対策というのは非常に難しいです。といいますのは、たばこを吸う人吸わない人の利害対立もありますし、あと、たばこ産業を取り巻く、ある意味で利権ができ上がっちゃっているわけですね。簡単に言うと、この中央省庁の中でも全く意見が対立しちゃっています。
 例えば財務省は、たばこ税をたくさん上げたい、たばこ規制を強めるとたばこの消費が落ちてたばこ税も少なくなる、これは困る、そんなことは絶対やらせないと。それから、財務省はJTの筆頭株主ですから、JTの収益が上がると財務大臣はその株の収益をいただけるわけですね。ですから、たばこ規制が強まればJTの営業成績が落ちて財務省に上がってくる株の配当金が減るから、こんなことをやっちゃ困ると、こう来るわけです。
 財務省はたばこ事業法というのを抱えていまして、このたばこ事業法というのは、もうとにかくたばこ産業を活性化して国家の財政を潤わしていこうというのが目的になっていますから、もう財務省はたばこ規制をやるなんという気は毛頭ないんですね。
 厚生労働省がやらなきゃいけないんですが、WHOにも厚生労働省は深い関係がありますから、ただ、厚生労働省は、やっぱり財務省に予算をいただいたり様々なお世話になっているので、やり切れないわけなんです。
 私がこの質問をしたときに、安倍総理も比較的前向きな御答弁をいただいたんです。こう安倍総理は言っています。これは東京で条例で対応していくのか、あるいは国として法律を作っていくのか、あるいはまた、更に今進めている様々な政策を進めていくことによって成果を上げていくのかということも含めて検討していきたいと言っているんですね。
 大臣、じゃ、東京都に受動喫煙防止条例、実は神奈川県で全国で初めて作りました。あれと同じようなものを作ってもらいたいということも考えられます。実は、オリンピックをやっている都市は、国で法律でやっているところと都市で条例でやっているところ、両方あるんですね。ところが、東京都は、猪瀬都知事が超ヘビースモーカーですから、たばこ規制に対しては極めて消極的です。私、何度も行きましたが、そんなもの、法律なんかじゃなくてマナーの問題だ、こういう見解なんですね。ですから、このオリンピックをやるための準備をやると言いながら、こういう実情を分かっていないんです。
 ここでやっぱり大臣の出番なんですよ。財務省大反対、厚生労働省やりたくてもやれない、そして東京都はそんなものやる必要ないと言っちゃっているわけです。まあ事務方は分かりませんよ、知事はそういう態度なんですね。でも、オリンピックを成功させる、そのための準備における総合調整をするというのがオリンピック担当大臣の仕事と書いてありますね、所管事務に。ここで大臣の出番であって、オリンピックを成功させるためにはやらなきゃいけないことなんです。そのために、やりたい官庁、やりたくない官庁、東京都、こういう利害関係者がいる中で、大臣がリーダーシップを取って、しっかりとこれはオリンピック成功のために、もうそういう方針が打ち出されているんだから、国際的に、やっていこうじゃないかと、こういうふうにリーダーシップを発揮していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、松沢委員が御指摘されたように、この二〇一〇年七月にIOCとWHOとの間で健康的なライフスタイル推進に関する覚書が取り交わされたと聞いており、この覚書が目指している健康的なライフスタイルと草の根スポーツ活動を広げていくということ、これは大変有意義なことだというふうに私も思います。
 二〇二〇年の大会の成功に向けまして、海外から多数来られる方々をいかにおもてなしをするかと。そういう意味で、国際的な今標準は何なのかということの中で対応するということは必要なことであると思いますし、今御指摘ありましたが、大会組織委員会、それから東京都、またIOCあるいはJOC、そういう関係団体あるいは関係省庁とも連携協力をして、受動喫煙対策を含めた大会準備、しっかりと私、先頭に立って取り組んでまいりたいと思います。
○松沢成文君 私も、二つ目のペーパーですけれども、オリンピックの関係都市が全て受動喫煙防止法なりたばこ規制法という罰則付きの法律をもってこの規制をしているということを是非とも皆さん御理解いただきたいと思います。東京だけです、やっていないのは。このままじゃ万全な準備をしているとは言えないと思うんですね。
 次の質問に参ります。
 自動販売機の問題なんです。実は、条約でも、たばこ規制枠組条約でも第十三条の実施のためのガイドラインの中で、たばこ自動販売機は、その存在自体が広告又は販売促進の方法に相当するため、禁止しなければならない。つまり、自動販売機は青少年にも良くない、それから、それ自体がたばこの宣伝目的にも使われちゃう、だから、禁止をしよう。つまり、廃止していかなきゃいけないとなっているんですね。
 この表を見てください。ほとんどの国がもうたばこ自動販売機ないんです、禁止して。幾つかの国が、青少年が入れない場所はいいじゃないかと。例えば、カジノとか、日本でいうと風俗営業法に対応するような施設の中はたばこ自動販売機があってもいいんじゃないかということで、置いてあるところはあるんです。唯一、これも日本の常識はちょっと世界の非常識と言われちゃうかもしれないんですが、唯一自動販売機をいまだに町じゅうに比較的置いてある国は、ドイツとあるいはオランダと日本だけなんですね。ですから、この問題についても国際条約を日本はしっかりと守っていないんです。
 自動販売機をなぜ問題にするかというと、これは、未成年の喫煙を防止するためには自動販売機というのは非常に邪魔なんですね。といいますのは、日本はタスポを導入しました。だから、身分証明書が、IDがなければたばこを買えないから、IDは成年にしか渡さないから未成年は自動販売機から買えなくなるはずだというふうに言って、タスポを導入したんです。
 しかし、その前のペーパーを見ていただきますと、何と、未成年でタスポを使ってたばこを買っちゃったという人はどんどん増えていて、何と毎日喫煙する未成年、すごいですね、毎日喫煙する未成年というのがいるんですね、二〇〇八年は四一%、二〇一〇年は何と六三%、二〇一二年は何と喫煙する未成年の中で七割近い人はタスポを使って自動販売機から買っちゃっているから、訳なく買えるんだよ、こういうふうに言っちゃっているわけですよ。
 未成年の喫煙というのは、未成年は体が発展途上にありますから、体に悪い、たばこは依存性もありますから更に悪いという、その肉体的な問題のみならず、実は、たばこを法を犯して買っても平気なんだという、こういうローブレーキングの抵抗性をなくしてしまって、そして、非行への入口、ゲートウエードラッグとも言われているんですよ。やっぱり、たばこを未成年で買ってコンビニの前でしゃがんじゃった青年たちは、次はマリファナかな、次は麻薬かなというふうに非行をエスカレートさせちゃう可能性が高いというんです、いろんな調査でも。
 だからこそ、この未成年の禁煙、喫煙防止というのはしっかりと行っていかなきゃいけないということで、世界では条約を結んで、自動販売機は、もうタスポみたいな制度は駄目だ、禁止せよとなっているんですね。
 ここを、大臣、どう考えるかなんです。やはり、私は、条約にもあるように、しっかりと規制をしていくべき。これは、自動販売機の裏には様々な利権があります。実は、JTさんも自動販売機でたばこを売りまくろうということで、自動販売機、JTリースの販売機をがんがん出しているんです。たばこメーカーとか、あるいは、今、町の中のたばこ屋さんも、自分たちでたばこを売るよりも自動販売機をそこらじゅうに置いてその収益で暮らしていこうという方が多いんですね。ですから、自動販売機を規制するということは、そういう方々がみんな文句言い始めるんです。
 ただ、私は、青少年の健康を考えても、青少年の非行の問題を考えても、それから国際条約を考えても、さらにオリンピックを契機に世界中から訪れる人々を考えても、ほとんどの先進国はもう自動販売機ないんですから、日本の中には、自動販売機の中の一一%はたばこの自動販売機です。そんなものがぽつぽつぽつぽつあったら、おや、日本というのは何やっているんだと。
 私は、受動喫煙防止法ができていないことも含めて、これはおもてなしになりません。世界で常識になっているたばこ対策が日本で全く行われていない。自動販売機は町にあふれている、レストランに行ってもどこに行っても、法律がないからみんな灰皿が置いてある。これじゃ、おもてなしになりませんよ。
 世界の皆さんをおもてなしするためにも、きちっとした受動喫煙防止法、あるいは自動販売機の撤廃、これをやっていくべきだと。オリンピックを成功させるためにもこれをやっていくべきだと考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 松沢委員のこの資料の高校生の喫煙、この数字とはちょっと真逆ですが、今中学生、高校生の喫煙経験のある者の割合は大きく低下はしております。例えば中学生の男子が、平成十二年、二八・七%吸っていた、平成二十四年になって八・七%。高校生ですと、平成十二年には五〇・三%の男子が吸っていたと、これが平成二十四年には一五・一%。しかし、依然として一部の未成年、中高校生がたばこを吸っているというところはやっぱりあるわけです。
 この自動販売機の設置も含め、たばこ販売の認可は、御指摘のように、たばこ事業法に基づき財務省が所管をしているということで、文部科学大臣は、大変申し訳ないんですけれども、自動販売機の設置に関して答えられる立場ではありません。しかし、この青少年の健全育成という観点から、やっぱり指摘することはできるというふうに思います。
 ただ、先ほど御指摘のたばこ自動販売機の台数ですが、これは相当減ってきていまして、平成十七年のときにたばこ自販機の台数が六十一・六万台だったのが、僅か七年で半分に減っていると。三十・四万台ですね。このたばこ自販機の販売金額が、平成十七年、総額一兆九千六百二十五億円が、これが四分の一、僅か七年間で四千八百六十四億円に減っているということで、相当たばこを吸わなくなってきていることも、あるいは自動販売機そのものも台数がかなり減ってきているということも事実だと思います。
 しかし、御指摘のように、未成年者の喫煙は、非行、それから犯罪、健康被害につながる危険性があるわけでありまして、この青少年の健全育成という観点から、文科大臣として喫煙防止教育をしっかり推進してまいりたいと思います。
○委員長(丸山和也君) 松沢君、質問時間が経過しました。
○松沢成文君 時間ですね。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 特別支援学校について質問をいたします。
 まず、昨年、厚生労働委員会で質問をいたしまして、政府の宿題になっている特別支援学校の医療的ケアについてお聞きをいたします。
 昨年四月、改定された社会福祉士・介護福祉士法が施行をされ、特別支援学校も登録喀たん吸引事業者として登録することで、医師の指示の下で教員などが喀たん吸引等の医療的ケアを法律に基づいて行うことが可能となりました。ところが、この医師の指示は、介護施設に対するものは診療報酬上の手当てがされましたが、学校は診療報酬の算定の対象外とされました。
 この問題を取り上げた私の質問に厚生労働副大臣は、今後の動向を見てまいりたいというふうに答弁をされていました。では、どんな動向があったのか。文部科学省は、この指示料の対象から学校が外されたという問題で学校現場からの意見を把握しているでしょうか。
○政府参考人(前川喜平君) 学校における医療的ケアの指示料につきまして、これを診療報酬の対象としてほしいという一部自治体から要望があることは承知しております。
○田村智子君 厚生労働省、今お聞きになったように、現場から要望の声が既に上がっています。私のところにも、教育の場で医療的ケアを担ってきた皆さんから、学校における医療的ケア実施の指示をするのが誰なのかということがこのままでは不明確だという声が届いています。これは、法整備をする前にも医政局長通知で学校での医療的ケア、これ行っていました。このときと実態が何も変わっていない。何のための法整備だったのかということなんです。
 一歩踏み込んで、学校に対する医師の指示も診療報酬の対象とすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) お尋ねの平成二十四年の診療報酬改定につきまして、介護職員等の喀たん吸引等の指示料というものができております。これにつきましては、介護職員等への医師の指示料について、基本的に訪問介護事業所など医師の配置のない事業所に対する医師の指示について診療報酬上の評価を行うということにされております。
 したがいまして、現在の現状としましては、医師が配置されております特別養護老人ホームですとか学校医が配置されていることになっております特別支援学校は現在対象となっておりませんけれども、これにつきましては、二十四年度に創設された診療報酬ということでございますので、現在のこの制度の活用状況など動向を見極めた上で検討してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 学校医というのは主治医じゃないわけですよね。指示書書くような立場にないわけです。在宅の施設、在宅で利用されている施設を見ると、学校以外は喀たん吸引等の指示は診療報酬の対象にすべからくなっているんです。学校だけが相変わらず公的な枠組みの外に置かれていて、主治医が指示書を書いても保険外診療、家族は保険外の扱いで文書費を負担しなければならない、言わば医師と家族だけの私的な関係で喀たん吸引など医療的ケアを実施するという、こういう体制になっているんです。
 下村大臣、是非、厚労省、厚生労働大臣にも働きかけて、これ、理のある対応が特別支援学校でも行われるようにということで要望していただきたいと思います。是非一言。
○国務大臣(下村博文君) 田村厚労大臣と相談したいと思います。
○田村智子君 厚労省への質問は以上ですので、委員長のお許しがあれば、審議官、退席をいただいて構いません。
○委員長(丸山和也君) 審議官、ということですから、結構です。
○田村智子君 続いて、特別支援学校の教育環境についてお聞きをいたします。
 これまで国会では、特別支援学校の教室不足の問題が繰り返し取り上げられてきましたが、現状は遅々として解決をしていません。文部科学省のまとめによれば、二〇一二年五月一日現在、全国で四千六百三十三教室が不足という結果です。この調査では、教室不足に学校がどう対応しているかということも聞き取っています。特別教室を転用した数、教室を間仕切りして対応している数、それぞれお答えください。
○政府参考人(関靖直君) 文部科学省が各都道府県教育委員会を通じて行いました公立特別支援学校の教室不足の調査によりますと、平成二十四年五月一日時点におきまして、児童生徒等の増加に伴う対応として、特別教室を転用している教室数は一千七百八十八、一時的に間仕切ることにより設けられました教室数は一千二百八十五となっております。
○田村智子君 こうした実態の数字が示されるのは実は初めてのことなんです。
 我が党の宮本衆議院議員が三年前の国会質問で教室間仕切りなどの実態を調べるべきだと、こう求めたこともありまして、全国的な数字が分かるようになったものです。私も実は資料一でお配りをいたしました。見ていただきたいんです。教室間仕切り、今言ったように全国で一千二百八十五、東京と神奈川では実に二百を超えています。特別教室の転用も東京で百九十四、千葉百五十、神奈川百三十四、大阪で百二と。
 大臣、この現状をどう認識されるか、お答えください。
○国務大臣(下村博文君) 特別支援学校の教育環境の整備については、従来から各設置者において取組が進められているところでありますが、近年の児童生徒数の大幅な増加により施設整備が追い付いていない状況があるわけであります。障害のある児童生徒に対する支援の充実を図ることは極めて重要であり、教室不足の解消に向けて積極的に取り組む必要があると認識しております。
 このため、文科省では、各設置者において、増加傾向にある児童生徒数を的確に把握し、解消計画を順次策定、更新するとともに、新設校の設置や校舎の増築、分校、分教室による対応など、教育上支障のないよう適切な対応を求めているところであります。
 また、こうした教室不足を解消するための校舎等の新築、増築等に対して国庫補助を行っており、今後とも地方公共団体において計画的な整備が行われるよう、引き続き予算の確保に努め、教室不足の解消を図ってまいりたいと思います。
○田村智子君 これは来年度の概算では新たな施設助成の制度というのを盛り込んでいるとも聞いています、廃校の利用などですね。しかし、やっぱりこれが本当に進んでいくように、もう少し実態を見ていきたいんです。
 例えば間仕切り教室なんですが、私も埼玉県の特別支援学校を視察した際に、パーテーションで区切った教室で肢体不自由の中学生が授業を受けていました。前からは数学の先生の声、後ろからは別の授業の声がはっきりと聞こえるという状態で、本当に驚いたんです。
 学校環境衛生基準では、教室の等価騒音レベルは、窓を閉じているときは五十デシベル以下、窓を開けているときは五十五デシベル以下というふうに設定をされています。これ、騒音レベルの目安というのを見ますと、五十デシベルというのは静かな事務所、六十デシベルでも静かな乗用車とあるわけですね。
 これ確認しますけれども、この学校環境衛生基準は特別支援学校は対象外とするものなのでしょうか。
○政府参考人(久保公人君) 文部科学省におきまして、児童生徒等の健康を保持する上で維持されることが望ましい基準といたしまして、学校保健安全法において学校環境衛生基準を定めておりまして、その中で騒音についての基準値も定めております。学校保健安全法におきます学校とは学校教育法第一条に規定する学校をいうこととされておりますので、特別支援学校も対象となります。
○田村智子君 特別支援学校も対象なんです。
 愛知県のある学校では、音楽の授業も間仕切り教室で行うしかなくて、隣の教室に聞こえちゃうから大きな音を出さないようにと教員が指示せざるを得ないという実態があるとお聞きをしています。
 初等中等局長にもお聞きをしたいんです。今、学校環境衛生基準は特別支援学校も対象だと。では、こうした間仕切り教室はこの基準が守られているというふうに認識されますか。局長、お願いします。
○政府参考人(前川喜平君) 私はちょっとその実態の数字を把握しておりませんので、私の方からちょっとお答えすることは難しいと思います。
○田村智子君 間仕切りなんですよ、パーテーションで、私が言ったみたいに後ろからも音が聞こえると。文部科学省、調査しているんですから、初等中等局の担当と言えないんでしょうか。
 じゃ、ちょっと大臣にお聞きしたいんですけれども、もう明らかに後ろから聞こえるんです。明らかに五十デシベルを超えているわけですよ。これは今ある基準が特別支援学校で守られていないという実態で、早急に対策が求められると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、間仕切り教室ということだけで直ちに学校環境衛生基準に適合していないとは言えないと思いますが、ただ、今の御指摘のような状況であれば、これは学校環境衛生基準に適合していない状況であろうというふうに推測をいたします。
 その場合は、これは学校設置者、地方自治体において適切に対応すべきものであるというふうに思いますが、これは国の方でもできるだけそういう環境整備のための予算等、サポートしてまいりたいと思います。
○田村智子君 今ある基準に照らしておかしな実態があるわけですから、これ、初中局長も、実態が分からないというんだったら、これ数で取るだけじゃなくて、そういうところの教室が一体どうなっているのか、果たして今ある基準が満たされているのかということはしっかり調べるべきだということも、私、求めておきたいというふうに思います。
 もう一点、現行の標準、これ基準じゃありません、標準です、これを物差しにして現状を考えてみたいんです。
 公立学校施設費国庫負担金等に関する関係法令等の運用細目、こういうのがあります。ここでは特別支援学校について、障害種別とか学級数の別で校舎、屋内運動場などの面積の標準を示しています。これは、学校を新たに造るときとか災害復旧をする場合に、ここまでの面積の基準とか標準は必ず国庫負担で見ますよと、それを上回るような面積で造る場合は自治体独自になるけれども、ここまでは国が言わば保障しますよという標準なんです。国庫負担の上限という言い方をしますけれども、ここまでは負担をすると。
 資料二を見ていただきたいんです。この標準に照らして、それでは、これ埼玉県内の特別支援学校ですけれども、現状がどうかというものを全日本教職員組合の皆さんが試算をしてくれました。これは、学校を建設したとき、それ以降児童生徒数がどんどん増えていって、創立時の二倍になっちゃっているような学校というのがたくさんあるわけです。そうすると、国庫負担の標準、学校についてここまでは国はちゃんと保障しますよという、この標準面積の四〇%台にまでなっている学校もあるわけです。
 大臣、ちょっと今見た資料で感想って難しいかもしれないんですけど、これ、いかが思われますか。
○国務大臣(下村博文君) この埼玉県の事例もそうですが、特別支援学校については、近年の児童生徒数の大幅な増加によって施設整備が追い付いていない状況が全国的にもあるのではないかと思います。教育の円滑な実施を図る観点から、教室不足の解消に向けて積極的に取り組む必要があると認識しております。
 文科省においては、特別支援学校の児童生徒数の増加に対する教室不足解消のための施設整備については、地方公共団体からの要望に対して適切に対応しているところでありますが、今後とも、地方公共団体において計画的な整備が行われるよう引き続き予算の確保に努め、教室不足の解消を図ってまいりたいと思います。
○田村智子君 これ、地方公共団体がなかなか取り組んでいないという実態がある下で、要望にこたえるというだけではとても足りないんですね。今、元々造ったときの言わば標準の四〇%になっちゃったような学校、一体どうなっているのか。子供たちはもう詰め込みなんです。
 千葉県の知的障害の特別支援学校、私、視察をいたしました。元々校庭が、元々保育園の園庭ほどの広さなんですよ。そういう人数で始めたんだと思います。だけど、知的障害の子供たち、体を動かすのが本当に好きで、休み時間も一生懸命校舎の周り含めて走っているわけなんです。そこにどんどんどんどん子供たちが増えまして、運動会のときはもう保護者の立つスペースさえもなくて、運動場から高台になった通路のところで木立の陰から運動会を保護者の皆さんは見ざるを得ないというふうな状況がある。
 あるいは体育館、先ほど紹介した愛知県ですけれども、雨の日は体育の授業で運動場が使えなくなってしまう。それで、体育館にそれじゃってことで入れるとどうなるか。もう児童生徒が並ぶだけでいっぱいになってしまって、教員からは余り動かないようにと、これが体育の授業になってしまうっていうんですね。明らかに既に教育上支障を来しているという事態だと思うんです。先ほどの音楽の授業もそうですけれども。
 このときに、もう学校の努力は限界です。先生方も物すごい努力をされていると思いますが、これ限界なんです。文科省が、いろんなメニュー作りました、教室不足のためにって一生懸命地方公共団体に物を言っている。だけど、それだけではもう足りないと思うんですよ。やはり保育園の待機児童なんかは、国が五十万人待機児童解消といって目標を出して、何か年計画ってやっていますよね。特別支援学校も、例えば何か年計画というような目標を持って地方公共団体に働きかけるということが必要だと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 改めて実態をよく調査をして、検討したいと思います。
○田村智子君 お願いしたいと思います。
 それで、こうした実態はなぜ起こるのかと。小中学校や高等学校には法令で一人当たりの面積など守るべき学校の施設の最低基準、設置基準が定められている。ところが、学校教育法施行規則で特別支援学校の設置基準は別に定めるとしながら、その基準自体がない。これもこの数年来、何度も国会質疑で指摘されてきた問題です。障害の種別や一人一人の状態によって対応が異なるから一律の基準を作るのは難しいという答弁を文科省繰り返してこられたんですけれども、しかし実態は、基準を作ると一人一人の状態を踏まえた対応ができないどころか、最低基準さえ定めなかったために学校環境衛生基準さえ守れない、教育に支障を来す事態、これが起きているんだと、これもう認めるべきだと思います。特別支援学校だけ施設の最低基準を定めない、これは障害のある子供たちへの差別的取扱いそのものだと言わざるを得ません。
 障害者差別解消法、これ制定されました。国は、これは合理的配慮が足りない、障害者に対する差別的取扱いがあるという訴えがあったら、例えば教育分野であれば、文部科学大臣が責任を持ってその解決をしなければならないように法令で定められたわけです。であるにもかかわらず、特別支援学校にいまだに基準を作ろうとしない。私は差別的取扱いだと思うんですよ。是非これ、障害者権利条約の批准というのも控えているわけですから、特別支援学校の施設の最低基準を定める、この立場で検討を開始していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 田村委員御指摘のように、特別支援学校は対象とする障害種に応じた多様な施設整備が必要とされることなどから、各学校の状況に応じて柔軟な対応が可能となるよう、設置に当たっての基準は設けられていないということでありまして、文科省としては、決して差別的な視点ではなく、このようなそういう視点から、特別支援学校の設置については設置者の責任において障害のある児童生徒の状況や地域の実情等を考慮した上で適切に判断すべきものと考えてはおります。
 しかし、その上で、特別支援学校の教室不足については、文部科学省において毎年度調査を実施し、各自治体における教室不足の解消のための計画的な取組を促す通知を発出しているわけであります。また、平成二十六年度、来年度の概算要求においても地方公共団体の事業計画を踏まえた予算を要求するとともに、新たに、余裕教室や廃校施設等を活用した特別支援学校の新設、分校、分教室の整備に係る補助制度の創設も要求をしております。これらの取組を進めてきたところでありますが、それでも教室不足が解消されない現状を踏まえ、今後とも関係者等の御意見を聞きながら、更なる検討についてこれを対応してまいりたいと思います。
○田村智子君 最後に一言。
 先ほど間仕切り教室などの実態も見たいということですから、今ある基準が本当に守られているのかどうか、それが守られていないとしたら、根本的問題は何なのかということは、是非実態踏まえて検討していただきたい。私は、最低基準は、これは最低のものを作った上で配慮して広くすることはできるわけですから、是非最低基準を設定することも検討していただきたいということを強く要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。よろしくお願いいたします。予定によりますと最後の質問者ということで、大分疲れていらっしゃると思いますけれども、最後までお付き合いいただければと思います。
 通知した質問の一と二に関しましては、既に石橋委員それから斎藤委員等から質問がありまして、大臣等の回答を聞いておりますので、簡単にしたいと思いますし、またコメント等も多少なりとも述べさせていただきたいと思っております。
 答弁をお聞きいたしまして、教育予算の充実を最優先課題にするということ、ただし、そうはいっても財政状況が非常に厳しいので、OECDに負けているからといって予算を大幅に増やすわけにもいかない、教育目的税も考えなくてはいけないだろうという御発言も聞きましたし……(発言する者あり)
○委員長(丸山和也君) 委員の先生方はちょっと私語をお慎みください。
○藤巻健史君 一方、石橋委員の方からは税収部分、税収が上がった部分を、それを教育費に回すべきだという意見もお聞きいたしました。
 ただ、財政赤字というのは今極めて深刻なわけでして、冷静に考えて消費税の上げが今回一回だけで終わるわけもありませんし、それから税収部分を、これをほかのものに使って、赤字返済に充てなければ財政破綻というのは極めて現実的な問題になってくると思うんですね。そういう観点からすると、教育目的税若しくは増収分を教育に充てよという議論もなかなか非現実的でないかと私は思った次第です。となりますと、やはり現実的なソリューションとしては、やはり教育予算の中でのリシャッフルということしか選択の余地はないのかなというふうに思っております。
 まさに千兆の財政赤字というのは極めてどでかいですね。十兆円ずつ返しても百年掛かる借金なんです。当然、我々の世代では返せません。ということは、要するに、今の若者たちが汗水垂らして返さなくちゃいけない額の金額がたまってしまっているわけです。ですから、いい教育を受けても、その結果、汗水垂らして働かなくちゃいけないという人生で果たしていいのかと。となると、やはりそう簡単に、たとえ教育費であっても支出を増やしていくというのは極めて大きい問題でありますし、若者たちにとってもすばらしいことではないと思うんです。
 特に今の予算を見ますと、二十五年度予算では、四十七兆円の収入に対して九十三兆円を使おうというわけですから、歳出、半分は借金で調達しているわけです。要は、その借金、先ほど申し上げましたように、我々の世代では返せないから若者自身が返さなくちゃいけないわけです。ということは、例えば高校の、今度の法案出てくると思いますけれども、所得の上限を設定するということでございますけれども、上限をたとえ設定したとしても、結局親が楽な思いをして子供たちが自分たちでお金を返すという事態になってしまうと思うんですね。そういう事態というのは決していいことではない。
 ですから、やはり文部省というのは若者たちの将来のいい生活を保障してあげる、もちろん国のためでもありますけれども、若者自身のためにも文部省の存在ということがあるべきです。あるはずですから、まさに先頭に立って無駄遣いを、政府の無駄遣いを落とす。もちろん、文部省も少なくても増やさないという態度で予算編成に臨んでいただかなければ将来の若者の未来はないと思います。
 ですから、そういう意味で、そうはいってもやっぱり減らさなくちゃいけないとなると、今日本の政治を考えますと、基本的には老人の方を下げないんですね、やっぱり。というのは、彼らは票数を持っている。若者の方は票がないということで、特に若者は持っていないということで、どうしても政治的に言うと若者の方の支出を減らそうというふうになってしまうと私は思っているんです。
 極論すると、私なんかは子供を持っている母親に二票を与えろというぐらいの極端な意見も持っているんですけれども。どうしても老人優遇、若者の軽視ということになってしまうので、文部省としては、減らさざるを得ない、若しくはせめて同一でしかならないかもしれないけれども、若者のために、老人よりは少なくとも若者の方が減らさなくて済むというような態度で予算獲得に臨んでいただきたいなというふうに思っております。これが一つのコメントなんですけれども。
 それと、通知はしておりませんですけれども、今日のいろんな委員の質疑等を聞いておりまして幾つかコメントをしたいのでコメントをさせていただきたいと思いますし、もしそれから回答がある、若しくはそれに対するコメントがあるのならばお聞きしたいんですが、まずたばこの問題について松沢委員から御発言がありました。
 松沢委員は条約の方からおっしゃっておりましたけれども、私の経験からすると、海外、特に欧米社会ではたばこを吸っている人たちはいません。私は一九七八年から八〇年までアメリカのビジネススクールにおりましたけれども、何百人かいましたけれども、欧米人で、特に白人でたばこを吸っている人はゼロでした、ほぼゼロ。たばこを吸っているのは日本人を中心とするアジア人のみ。それから、私はアメリカの銀行の東京支店長をやっておりましたけれども、部下の欧米人数十名いましたけれども、これもたばこを吸っている人はゼロだと思います。法律どうこうではなくて、やはり欧米の間では、たばこを吸うというのは、知識人はたばこを吸わないという一種のあれができているわけですね。
 ですから、そういう状況のときにオリンピックが開かれて日本人がみんなたばこを吸っていると欧米人がどう日本を見てしまうかと、それを私は危惧しております。ですから、そういう面で見ると、やはりたばこは法律以上に何とか減らしていく方向でしていただきたいなというふうに思っております。
 それから、石橋委員の方でICTをもっと振興していきたいというお話もありましたし、大臣の方も科学技術イノベーションを日本の柱としていきたいという御発言があったんですが、これも私の経験からしますと、日本はかなり遅れていると思います。私は日本の銀行、米国の銀行に移りましたけれども、日本の銀行とアメリカの銀行を比べると各段に日本の会社はICT化が遅れている。それから、民間も遅れていますし、学校もかなり遅れています。私も大学で十三年間、非常勤講師でしたけれども、教えていましたけれども、アメリカの学校と日本の学校ではICT化、物すごく遅れています。一番遅れているのが政府なんですね、実に、思うに。
 文部省がICT化を振興させていこうとしていながら、文部省自体の中でICT化が進んでいるのか。きっと、これは想像ですけど、アメリカの文部省に相当する局はかなりICT化が進んでいるんではないかと思います。実は、この委員会でさえ全然PCが導入されていないわけですし、非常に政治の世界、アナログの世界で、紙がこんなに出てきているわけです。到底ちょっと信じられない、民間から来た私としては到底信じられないんですけれども、まさにICT化を進めていくという決意があるならば、まず隗より始めよということで、文部省でまずはどんどんどんどんICT化を進めていただきたいなというふうに思っております。
 もう一つコメント。教員の給料の問題とか数の問題とか、今日議論に出ました。しかし、これも私に言わせると、量とか額の問題じゃなくて、教員の世界で競争が全くないという問題があるかと思います。アメリカの大学は、御存じの方も多いと思いますけれども、絶えず大学の教員も査定をされて駄目な人は駄目になっちゃうわけです、首切られちゃうわけです。アメリカの公立高校であれば、公立高校同士で教師の引き抜きをやっているわけですね。引き抜いて、当然給料も高くなるんでしょうけれども、いい教師を手元に置けば住民がそこから移ってくるわけです、住民税も入るわけです。ということで、競争社会があって、そういうことで教育も教師の質も上がっていくという事実があるわけです。
 確かに、教員の面から見ると競争というのは嫌かもしれませんけれども、教育、受ける方の立場から見ると、当然教育というのは、そういう教師間の競争というのは極めて望ましいわけですから、これは今の日本の仕組みではなかなか難しいかもしれませんけれども、やはり教師間の競争というものを考えていただくべきではないかなというふうに思います。
 これは、今は通知した内容ではございませんで、急に今日、私が聞きながら感じたコメントでございますので回答はありませんけれども、私のコメントとして頭の中に入れておいていただければというふうに思います。
 通知しました質問に入りますけれども、大臣の所信的御挨拶の中で、グローバル人材の育成、日本人のアイデンティティーの醸成に取り組んでいくとおっしゃっていますが、どのような方法でこのことを考えているのか、どうこの目的を達成しようと考えているのかをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(下村博文君) 最初に藤巻委員からコメントをいただきまして、私もそのコメントに対してお答えをしたいんですけれども、そうすると持ち時間が多分なくなってしまうと思いますので、またの機会にそれについてはまた議論なりお話をさせていただくということで、グローバル人材の育成でございますけれども、実際に委員が海外で長い間お仕事をされていた経験でよくお分かりのように、もうこれからの、さらに、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックが決まりましたが、この七年後は今よりももっと加速度的な、それこそドッグイヤーのような形でグローバル化が進んでいくというふうに思います。ありとあらゆる部分で進んでいくと。
 その中で、言葉、英語というのはある意味ではもう世界共通語ですから、残念ながら日本語ではありませんので、共通語はやはり覚えていく必要があるだろうと。しかし、英語を、語学を学んだからといってグローバル人材の育成になるわけではないわけでありまして、真のグローバル人材になるためには、やはり同時に真の日本人としてのアイデンティティーというのをきちっと持っておかないと、世界に行っても多分通用しないだろうというふうに思います。
 このグローバル人材の育成のために、グローバルユニバーシティー、来年の予算で約三十校、それからグローバルハイスクール、これも百校、つくるといいますか、予算を計上して、手を挙げた大学や高校に対しては助成をすると。
 それから、これは来年からではありませんが、できるだけ早い時期に小学校三年生からの英語授業、特に五年生からはもう必修化、教科化に向けた取組もしていく必要があると思いますが、同時に、そのときに日本語、国語、あるいは日本の伝統文化を含めた、それも同時に教えながら、語学、世界に対して雄飛するような、活躍する人材のためのしっかりとした土台を同時に教え込むと、それが真のグローバル人材の育成につながっていくというふうに考えております。
○藤巻健史君 大体において大臣のおっしゃること、大変もっともだと思います。できれば、先ほど申しましたように予算の関係もありますので、高校無償化のようなお金をそういう方向に是非向けていただきたいなと私は思っております。ただ、一つだけ英語に関しては、私の経験からすると、小学校での英語教育は必要ないかなというふうに思っております。
 ただ、私事で申し訳ないんですけれども、私は基本的にはグローバル世界の中では、自分で言うのもなんですけれども、成功した人間だと思っております。モルガン銀行という一応世界一流の銀行の中でかなり上の方を行っていたんですが、実績からいうと、正直言って社長になっても会長になってもおかしくないなと思うような実績を上げました。ただ、それでもなれなかったというのは、三つぐらい、私、自分で分析しているんですけれども、一つは、英語が、当然外国語なんですけれども、英語を外国語としている人たちの中ではやっぱり英語は一番下手だったというのが一点。より重要なのは、やはり日本の文化と芸術をしゃべれないんですね。やっぱり、私は実績がありましたから、五時まではみんな私のことを必死で聞きます。下手な英語でも必死で聞きます。でも、五時以降になると、外国人というのは基本的には芸術とか歴史とか文化の話なんですね。一番軟らかいところでワインの話になるんですけれども、そのときに、私は自分で非常に恥じたんですけれども、日本の文化がしゃべれない、そして歴史もしゃべれない、ここでまさにルックダウンされちゃうんですね。
 ということで、私は、もし日本人を真のグローバルな人材に育てたいのならば、まさに芸術と歴史、これだけはたたき込まなくちゃいけないというふうに思っております。特に、見てて思うのは、ニューヨークなんかは、例えばMoMAの美術館の絵の前へ一時間ずうっと小学生が座って芸術を鑑賞しているわけです。まさに、一流の芸術を見て、一時間見るだけでいいんです。そんなテクニカル的なことを教えるよりは、いい、例えば日本でいえば文楽とか歌舞伎とかを見て、一流なものに小さいときから触れると。これは金掛かるでしょう。それこそそういうところにお金を使う方がよっぽど日本人をグローバル化し、日本の将来のために資するというふうに私は思っておりますので、是非そちらの方に注力していただければというふうに考えております。
 特に何かなければ次、じゃ、いいですか。
○国務大臣(下村博文君) 是非、文教科学委員の皆さんに、議員会館にこのバッジをお配りしたと思いますので、是非付けて御協力いただければと思うんですが、この「トビタテ!留学JAPAN」ということで、昨日も羽田でキャンペーンをいたしました。来年度の概算要求で、今年度の約三倍ぐらいの、百五十億を超える、高校生、大学生中心に、短期、長期含めた留学を是非させようと。
 日本の海外留学生はピークのときは二〇〇四年、八万三千人いましたが、二〇一〇年には五万八千人で減ってしまった。こんな国はないわけですね。グローバル化の中でどこでも増えているわけですけれども、日本だけ減ってしまっているということで、内向き志向、これは心の内向きもあるというふうに思います。そのために是非、まずは留学生の数を促進させようと。
 しかし、そのときに財源問題が言われていましたので、国だけではなく民間ファンドを使って、民間企業からもファンドで資金を協力していただいて、そして留学を促進するために、昨日は関係トップ企業の方々にも同席をしていただいて、キャンペーンを一緒に協力をしてもらいました。
 できたら二〇二〇年まで七年間で、民間だけで二百億ぐらいのファンドをお願いしたいということで、私先頭に今、文科省の職員が一社一社企業回りを営業でやっておりまして、文科省の職員が企業、営業で回るというのもほとんど初めてに近いんじゃないかなというふうに思いますが、それぐらい、まさにオールジャパンで、全部税金ということじゃなくて民間からも協力していただいて、結果的にそういうふうな、留学経験があって海外にも飛び立つような意思のある、そして意欲のある人が育つということは、企業にとってもプラスの人材を確保するということにつながってくるというふうに思いますし、そういうことをやっておりますので、是非バッジを付けていただきたいということで、ちょっとお願い申し上げたいと思います。
○藤巻健史君 非常に取組としてはよろしいかと思うんですけれども、なぜ今留学生が減ったか。先ほど大臣は気持ちが内向きになっているとおっしゃっていましたけれども、単に心理的な理由だけでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これはたくさんの要因がありまして、まず一つは、留学費用等の経済的負担、これはやはりデフレ経済下で意識的にも負担増になっています。
 それからもう一つは、就職活動の時期を逸する可能性がある。そのために、これは政府がお願いをして、経済関係四団体に対して就職活動の後ろ倒しをお願いしましたが、今特に母親が、海外留学をすることは就職に不利だから行くなということで、それが弊害になっているという部分があります。
 それから、そもそも日本の大学が支援体制が十分でない。九月入学、海外に行くことによって結果的にその分留年をせざるを得ないというようなことで、学習期間の問題がありますし、それからあとは、海外に行っているときに、中には、大学によっては日本の、休学している場合には学費は納めなくてもいいというところもありますが、二重負担をしなくちゃいけないというふうな、大学の支援体制の不十分さ。
 それから、そもそも昔に比べて今の日本の学生が語学力が落ちてしまっているということで、留学希望者が減っている等々、もう幾つもの要因があると思います。
○藤巻健史君 今、大臣が語学力が落ちているということを御指摘になりましたけれども、韓国と比べていただきたいんですが、私が留学していた七八年から八〇年、私の実感ですけれども、きっと世界で一番英語が下手なのは韓国人と日本人だなと思っておりました。ただ、伝え聞くところによりますと、韓国の英語力は抜群に伸びて、かなりいろんなテストで上位に行ったと聞いております。まあこれ、資料がないんでよく分からないんですけれども、伝え聞いたところによるとそういうことを聞いております。
 これ、なぜかと考えますと、実は私の分析だと、九七年に韓国は通貨危機がございまして混沌としたわけです。あのときに韓国で言われていたことは、英語ができないともう生きていけない、お嫁さんももらえないというような話、要するに、外資系の企業で働かないとお嫁さんももらえないんだよというようなことが言われて、それがゆえに、やっぱり必死になってみんなが英語を勉強したと思うんですね。
 これから考えると、やっぱりいろんな原因もあるんですけれども、なかなか文部科学行政だけやっているとお気付きにならないかもしれないんですが、私は為替の問題が物すごくあると思っているんですね。どういうことかといいますと、例えば四万ドルの給料がアメリカの企業からもらえるとします。今百円ですから四百万円です。日本で働けば、例えば三百万円。苦労して英語を勉強して留学しても四百万円だったら、海外行こうなんて気にならないです。
 私は、これから物すごい韓国と同じようなことがあって円安に進むかなと思うんですけれども、例えば一ドルが三百円になれば、四万ドルって千二百万円になるんです。二、三年海外で働いて日本に帰ってこようかな、家が建つぞと、こういう話になるわけですね。となると、留学したいという人たちは物すごく増えると思うんです。昔、日本でみんな留学したいと思ったのは、海外行って外資系行って働けば金持ちになって帰れるかもしれないというところもかなりあったと思うんですね。
 ということは、やはりその点をきちんと認識して強調してあげないと、ひょっとすると日本は、これは全く私の、円安論者なので、あれなんですけれども、円安が進むだろうと、円安が進めば英語をやっておくことはかなり重要だし、これから日本はグローバル世界でいかなくちゃいけないのであれば、やはり英語を勉強することが重要だということを徹底的に学生に知らしめることをやれば、モチベーション的に自分たちで行くんです。しかも今円高ですから、今大変だとおっしゃいましたが、でも相対的には留学費安いんですよ。ですから、今こそチャンスだということを何でもいいからもうキャッチフレーズにして、今は投資効率はいい、そして将来英語ができないとやっていけないぞ、韓国みたいに、だから早く留学してやりなさいと言えば、まあ私は留学生ぼんと増えるのかなというふうに思っています。その辺も考えていろんな政策を打っていただければというふうに思っております。
○国務大臣(下村博文君) 円安については見解が全く異なる立場ですので、必ずしも脅し、すかし的な形で留学を促進させるということでなくても、今回の二〇二〇年オリンピック・パラリンピックも、もうアスリートがある意味では普通に英語をしゃべれないと世界でやっていけないと。そういうスポーツにおいても、それから科学技術においてもそうですし、もちろんビジネスなんかはとっくにそうなっているわけで、ありとあらゆる分野でそういう時代になってきている中で、必ずしもマイナス的なマインドではなくてプラス的なマインドでも、世界がどんどんどんどん小さくなってきている中で自然に海外、グローバルの中で対応していかなきゃいけないと、またそれにチャレンジしていこうという前向きな子供たちの思考方法というのは十分つくれる、そういう時代に今日本はなってきているんじゃないかというふうに期待をしております。
○藤巻健史君 ありがとうございました。
 私は、円安になるから、若しくは世界、グローバルになるから英語を勉強しておけというのは、別に脅しでもすかしでもなくて前向きな姿勢だと思っておりますけれども、是非そういうことで英語教育にも力を入れていただければというふうに思っております。
 ありがとうございました。
○委員長(丸山和也君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時二十三分散会