第185回国会 厚生労働委員会 第2号
平成二十五年十一月五日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 十月三十日
    辞任         補欠選任
     大沼みずほ君     片山さつき君
 十月三十一日
    辞任         補欠選任
     片山さつき君     大沼みずほ君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                高階恵美子君
                古川 俊治君
                山本 順三君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                大家 敏志君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                島村  大君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                羽生田 俊君
                足立 信也君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                浜田 昌良君
                川田 龍平君
               薬師寺みちよ君
                小池  晃君
                東   徹君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  佐藤 茂樹君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        小泉進次郎君
       厚生労働大臣政
       務官       高鳥 修一君
       厚生労働大臣政
       務官       赤石 清美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣官房地域活
       性化統合事務局
       長代理      富屋誠一郎君
       内閣府規制改革
       推進室長     滝本 純生君
       文部科学大臣官
       房審議官     永山 賀久君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局科学技術・学
       術総括官     村田 善則君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        樽見 英樹君
       厚生労働省医政
       局長       原  徳壽君
       厚生労働省健康
       局長       佐藤 敏信君
       厚生労働省医薬
       食品局長     今別府敏雄君
       厚生労働省労働
       基準局長     中野 雅之君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       石井 淳子君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
       厚生労働省保険
       局長       木倉 敬之君
       厚生労働省政策
       統括官      唐澤  剛君
   参考人
       独立行政法人国
       民生活センター
       理事長      松本 恒雄君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (労働政策審議会労働力需給制度部会における
 派遣制度の見直しに関する件)
 (チーム医療推進のための取組状況に関する件
 )
 (国民皆保険を持続可能な制度とするための健
 康寿命の延伸策の在り方に関する件)
 (子育て期における女性の就業継続と男性の育
 児参加促進に関する件)
 (待機児童解消に向けた保育士確保策の在り方
 に関する件)
 (ノバルティスファーマ社のバルサルタンに係
 る臨床研究問題に関する件)
 (難病対策の法制化と自己負担限度額の見直し
 に関する件)
 (消費税増税と今後の社会保障費の財源に関す
 る件)
 (労働法制の見直しに係る政府内の検討の在り
 方に関する件)
○生活保護法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○生活困窮者自立支援法案(内閣提出)
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○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房年金管理審議官樽見英樹君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(石井みどり君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、独立行政法人国民生活センター理事長松本恒雄君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(石井みどり君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎でございます。引き続き本委員会の理事を務めることになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、参議院選挙前でございますが、通常国会で本委員会において極めて異例の事態が二件生じたわけでございます。言うまでもなく、一件は当時の丸川政務官に対する問責決議であります。
 決議そのものについて、大臣、言い分はいろいろあると思いますが、丸川政務官の本委員会における言動に対して、この厚生労働委員会の委員長以下、与野党、与野党です、全理事が大変真摯な対応を求めてきたということは問題のない事実であります。
 これ、全省庁を通じて副大臣や政務官の問責決議案が本院で可決をされたということは初めてのことであるわけでございますが、大臣もしっかりこのことについて受け止めていただき、反省すべきは反省をする、政務三役の言動についてはこれまで以上に注意深く対応していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) おはようございます。
 今委員からお話ございました参議院の本委員会での決議に関しましては、これは重く受け止めさせていただきまして、大臣、副大臣、政務官共に規範にのっとって気を引き締めてこれからも行政を進めてまいりたい、このように思っております。
○津田弥太郎君 了解しました。
 もう一件であります。六月二十五日、今年の、本委員会の運営についてであります。
 閣法であります、これからこの委員会でも議論される生活保護関連二法案の審議、これが理事会において与野党合意の下で正式な議題としてセットをされておりました。委員長はもとより、委員部、調査室、事務方、準備万端整ってお待ちをしておりましたが、厚生労働省からは一人も委員会室にお越しをいただけなかったということでございます。
 例えば、予算委員会、五月の八日、与党が審議拒否しているにもかかわらず、野党と政府との間で予算案の審議が行われているわけでございます。私は、六月二十五日に本委員会で法案が可決されていたならば、上がり法案の処理を翌日の本会議で行うことは可能であったというふうに思っております。そういうことを考えますと、今回、この六月二十五日の厚生労働省の取った対応というのは、私は大変遺憾であるというふうに思うわけでございます。
 まあ、これ以上言うと対決になりますので、ここで寸止めにさせていただきますけれども、大臣、真摯に受け止めていただきたいというふうに思いますが、一言ありますか。
○国務大臣(田村憲久君) 生活保護関連二法案でございますが、御審議をいただいたわけでありますけれども、国会等の都合によりまして審議未了という形でこれ廃案となりました。廃案になったことは残念でありますし、厚生労働省として、成立させられなかった、していただけなかったということは、これは真摯に受け止めなければならないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、今国会で再提出をさせていただいておるわけでございまして、どうか速やかにこれを成立をさせていただきますことを心からお願いをいたしたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 大臣が出てくれば、あのときに質疑をして採決をする可能性は十分にあった、筆頭間ではそういう確認をしていたんですよ。まあ赤石さんがそこにいらっしゃるから分かっているように、私と赤石さんの間では上げましょうねという話でやっていたんです。そのことは大臣もしっかり受け止めておいていただきたいと思います。
 さて、本日は私が最重要課題と受け止めております雇用・労働問題について質問をいたします。
 大臣の所信挨拶には、成長産業への失業なき労働移動の実現、民間人材ビジネスの活用によるマッチング機能の強化、多様な働き方の実現、女性や若者の活躍促進等のための施策に取り組んでまいりますという発言がございました。字面だけでいけば大変すばらしいお話ばかりでございます。
 しかし、実際に安倍政権発足以降、産業競争力会議や規制改革会議でどういう動きがあったか。最初に提起されたのは、もう本当に世間を大きく騒がせた解雇の金銭解決であり限定正社員という、経営者が自由に、あるいは経営者のみの判断で労働者を解雇できるようにする仕組みの創設でございました。小泉政権は非正規労働者の規制緩和を行い、安倍政権は正規社員のジャスト・イン・タイムをやろうとしてきたわけであります。これは大変大きな問題になりまして、私ども民主党や連合など様々な団体が問題を強く指摘し、徹底的に反対運動をやりました。
 そこで、次に出てきたのが、この産業競争力会議の国家戦略特区ワーキンググループ、ここで出てきましたいわゆるブラック特区であります。具体的には、有期雇用規制の特例、解雇ルールの明確化、そして三つ目が労働時間規制の特例というこの三つであります。この提案に対して厚生労働省が九月の二十日に提出した資料には、「労働者保護や公正競争の確保のため全国的対応が必要なルール見直しについては、労使を交えた検討を進める。」というふうに書かれているわけでございます。
 そこで大臣にお尋ねをするわけでありますが、雇用分野の基本的ルールと特区の関係について大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) 雇用分野の基本的ルールである労働基準法でありますとか労働契約法、この中において明記されているいろいろなことに関して特別な地域等々でその基準を緩める等々のことに関しましては、一つは、やはり勤労権という生存権的基本権というものを特区によって変えるということ自体が、法の下の平等という意味から見て、これは大変そう簡単ではないということであること。それから、経済連携協定、現在いろいろなところといろいろと議論しておりますけれども、これに関しても、このような特区で雇用条件というものを緩めるという中において特別なことをやれるようにするというのはやはりその趣旨としてよろしくないのではないかというような議論がなされておるわけでございまして、今委員がおっしゃられている部分に関して申し上げれば、特別な地域でこのような基本的なルールを緩めるということ自体はそう簡単なことではないという認識を持っていろんな会議で私も発言等々をさせてきていただいているわけであります。
○津田弥太郎君 この雇用規制の多くは基本的人権にかかわることであります。大臣もおっしゃいました。生身の労働者の生活と健康と命を守る、そのための規制が雇用関係や労働関係の規制でございます。この規制緩和というのは何か何でもかんでも緩和というといいことのように思われておりますけれども、雇用や労働のこの緩和ということについては、まさに今申し上げたような人権や命、生活が懸かっているということについてはしっかり認識をこれからもしていかなければならないと思います。
 そこで、この国家戦略特区のワーキンググループ、私、産業競争力会議を所管する内閣官房に対しまして、このワーキンググループの五人の方のメンバー、どうしてこの方々が選ばれたか、聞いてみました、五人の方ね。
 八田座長、この方は規制改革について造詣が深い、規制改革会議のメンバーであるという理由でした。秋山委員については、産業競争力会議の委員でもある、民間企業の代表という観点でお願いしたという返事がございました。工藤委員は町づくり系の代表。坂村委員は、ICTの専門家であり、ICTを活用したイノベーションという観点。そして、最後がすごい。原委員、竹中平蔵先生との橋渡し役。これ、内閣官房からこういうふうに言ってきたんですよ、竹中平蔵との橋渡し役だと。これ信じ難い、これ本当に信じ難いわけでありますが。
 同時に、この秋山委員の選出理由、先ほど言いました、民間企業の代表、この方、サキコーポレーションという産業用検査ロボットメーカーの創業者であります。報道を見ますと、リーマン・ショックのときに二百人の従業員のうち百人首切ったという報道がされているわけであります。民間企業の代表というのは、従業員の半分首切るのが民間企業の代表なのかよ。
 これ、この五人を選んだのは新藤大臣であり、決裁は官房長官のようでありますけど、大臣ね、この五人が労働とか雇用の大きな変更を提案する正当性があると思いますか。これ、この方々って、労働行政において、これまで有識者として何か御意見を伺ったというようなことあるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 済みません、私は存じ上げないんですけれども、もしかしたらあられるかも分かりません。ちょっと私の方もそこのところは調べていないものでありますから、ここで明確な答弁ができません。
○津田弥太郎君 ないんですよ。私も、ちょっと前、厚生労働省におりましたので、分かっているんです。
 ただ、このワーキンググループの決定が最終決定ではないことも事実です。閣議決定とか国会における法改正ということもあるわけでありますが、これ労働政策審議会の場合も私同じだと思うんですね。
 高鳥政務官にお聞きしますが、厚生労働省の労働政策審議会の委員の人選、実際問題として、これどのように行われているんでしょうか。
○大臣政務官(高鳥修一君) 津田委員にお答えをいたします。
 労働政策審議会の委員は厚生労働大臣が任命し、公益委員、労働者委員及び使用者委員の三者構成等で構成をされております。公益委員は、公益を代表するにふさわしい経験、識見を有しているかなど、種々の要素を厚生労働大臣が総合的に勘案をして任命をしております。労働者側委員と使用者側委員は、我が国の労使それぞれの代表的団体の意見を踏まえ、種々の要素を厚生労働大臣が総合的に勘案して、労働者一般及び使用者一般の利益を代表するにふさわしい適格者を任命いたしております。
○津田弥太郎君 今政務官おっしゃった大事なところは、労使の委員というのは代表的な団体の意見を踏まえて人選をするというふうにおっしゃいました。ここ大変大事なことです。ということは、法案の国会提出前の議論が有意義なものになるという側面に加えて、法案が成立した後においても雇用、労働の現場における使用者あるいは労働者の納得性というものが大きな意義があるというふうに私は思うわけでございますが、この点は、政務官、いかがですか。
○大臣政務官(高鳥修一君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、代表的な使用者団体に推薦された委員に参画いただくことによって、実際に労働者が働く現場の実態や意見を十分に踏まえた議論が行われており、その結果、法令の施行段階で労使双方が納得して尊重できる側面もあるものと考えております。
○津田弥太郎君 私、どうしてもこの秋山さんという委員がそういう背景を受けて委員になられているとはとても思えない。内閣官房が言う民間企業の代表って一体何だよ。やっぱりそこは、これ厚生労働省がとやかく言う立場にはないことは十分承知をしておりますけれども、そこで、言ってみりゃ雇用、労働に対する極めて重要な問題について提言をしているわけです。それはそのまま政府に一定程度束縛をさせるという、そういう経過があるわけで、大変これは重要な問題であるというふうに思います。
 そこで、佐藤副大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
 私ども民主党は、労働者代表が参加をしていない、このワーキンググループはまさにそうでありますが、そういう場所で閣議決定につながる雇用分野の規制緩和が議論されている、そして決定されていくということは、これはどうしてもILOの三者構成の原則などからも極めて大きな問題があるというふうにこれまでも指摘してまいりました。
 そもそも労働政策審議会というのは、厚生労働省設置法第六条あるいは第九条という明確な根拠規定があるわけです。産業競争力会議には法的根拠はありません。あくまでも日本経済再生本部の決定に基づく設置、そしてこの日本経済再生本部の根拠は平成二十四年十二月二十六日の閣議決定にしかすぎないわけです。法的根拠はないわけです。
 このような法的根拠がない場で民間委員が重要事項を決定していることに対しては、私たち民主党だけではなくて、そちらにお座りの自民党の古川筆頭理事も怒りを持っているはずなんですね。覚えていらっしゃると思うんだけど、古川さんは、野党時代の平成二十一年の内閣委員会、覚えていらっしゃると思うんです。当時の国家戦略室の問題について、行政刷新会議もそうですが、問題点を指摘をされたときに、経済財政諮問会議の反省が全く生かされていないというふうに喝破されたんですね。古川さん、事実ですよね。これ、まさに与党の筆頭理事もこういう法的根拠のない取組はいかぬというふうにおっしゃっているわけです。
 特に、現在のこの産業競争力会議、このメンバーには、昔もいましたけど、現代の政商という人間が二人入っているわけであります。片やパソナ会長として、労働者保護を撤廃し、雇用の流動化を徹底的に進めようとする竹中議員。この竹中議員は、パソナ会長に就任した二〇〇九年八月以降も、自民党の政調等が主催した会議に二〇一一年に一回、二〇一二年に一回、少なくとも計二回、講師として出席し、深い関係を続けてきました。まさに政商であります。片や楽天の三木谷議員。私はマー君は好きなんですけど、これはやっぱり許せない。国民の安全や健康を二の次にして、市販薬のインターネット販売の全面解禁をごり押ししているわけです。これもまさに政商。けしからぬ。
 今後もばかげた提案が数多くあるというふうに思うわけでありますが、一旦閣議決定されてしまいますと、その決定は厚生労働省も縛ることになるわけであります。その意味で、閣議決定の前段階が大変重要であるというふうに思います。
 労働者の人権を守り、闘うべきは闘っていく、連立与党の一角である公明党についても当然そのような対応をされると信じておるわけでございますが、佐藤副大臣の決意をお伺いします。
○副大臣(佐藤茂樹君) 津田委員の御質問にお答えをいたします。
 私も、この立場を拝命する前までは、連立与党の一角の公明党でございまして、党の政調会長代理という政策全般を見させていただいておりましたし、また、党務では労働局長を長年務めさせていただいておりました。ですから、今、津田委員がおっしゃいましたように、労働者の雇用また人権、そういうものをしっかりと守っていくというそういう重視するという立場は、連立与党の公明党、比較的非常に重視しているものがあると、そのように私自身自覚をしておりまして、そういう観点から、この厚生労働行政担わせていただくことになりましたけれども、しっかりと労働者の権利が守られるように頑張ってまいる決意でございます。
 その上で、今るる政府に置かれた会議のことをおっしゃいましたけれども、私は、規制改革会議や産業競争力会議などにおいて、それぞれの会議の設置目的に従って様々な専門家の皆さんが、またそういう様々な意見を持っておられる、考えを持っておられる有識者が参集していただいて、自由に広く御意見をいただいていることは承知をしております。時には我々厚生労働省もその議論の過程でそこに出席させていただく場もありますので、そういうときには我々厚生労働省としても言うべきことは言わせていただいているという、そういう状況でございます。
 その上で、先ほどから指摘されております最終的な労働法制などの見直しについては、労働政策に関する重要事項について、産業競争力会議等の意見も参考にはいたしますけれども、しかし最終的には、公労使の三者で構成される、先ほど法的基盤もしっかりと御説明いただきましたけれども、この公労使の三者で構成される労働政策審議会で十分に議論をいただくことになるというように私どもは考えておりまして、そこの場が最終的に大事になってくると、そんなふうに考えておりまして、いずれにしても私は、冒頭申し上げましたように、この連立与党の公明党の国会議員として、党の労働者の雇用また権利を守っていくというそういう政策を胸にしっかりと持ちつつ、政府の一員である厚生労働副大臣として厚生労働行政の諸課題にしっかりと取り組んでまいりたい、そのように決意をしているところでございます。
○津田弥太郎君 佐藤副大臣におかれましては今申されたことを本当にこれからもしっかり貫いていただきたい、御期待を申し上げたいと思います。
 さて、十月二十二日の衆議院予算委員会におきまして甘利大臣がこう答弁をされております。「例えば、オリンピックに向けて七年間ある、オリンピックにある種フォーカスを合わせたようなプロジェクトについて新しい事業者が取り組もうとする、でも、それは、五年を超えたらずっと雇わなくちゃならない、そういう事業が成り立たないわけであります。」と甘利大臣が答弁をされたわけであります。これ、NHKのテレビ中継もされたんで、それならば雇用特区も必要だと思われた方がいるかもしれないんで、そうではないということをしっかりこれから佐藤副大臣から言っていただきたいんですけれども、これ明らかに事実誤認です。
 これ、佐藤副大臣に改めて確認をします。東京オリンピックのためのプロジェクトに有期契約のままで例えば今日から七年間働いてもらうことは現行法上可能ですか、不可能ですか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今の津田委員の質問に対しましてお答えをさせていただきます。
 一回の有期労働契約の期間の上限については、労働基準法第十四条により、原則三年、高度の専門的知識を有する労働者等は五年とされておりますが、例えば有期の建設工事など一定の事業の完了に必要な期間を定める労働契約についてはその期間が上限となり、御指摘の七年間の有期労働契約も可能となると、そういうことになります。
 一方、十月十八日に決定された、日本経済再生本部で決定された国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針では、「これからオリンピックまでのプロジェクトを実施する企業が、七年間限定で更新する代わりに無期転換権を発生させることなく高い待遇を提示し優秀な人材を集めることは、現行制度上はできない。」と、そのようにされているわけでございます。
 これは、同一の使用者の下で五年を超えて有期労働契約を反復更新した場合、労働契約法第十八条に基づき無期転換申込権が発生するため、無期転換申込権が一切発生しない形で有期労働契約を反復更新していくことはできない旨を記述しているものでございまして、そういうのが今の政府の方針でございます。
○津田弥太郎君 原則可能なんです。現行法で可能なんです、これは。今、佐藤副大臣いろいろ申されましたが、この甘利大臣の答弁というのは、七年契約ではなくて一年契約を六回更新する、反復というふうに今副大臣おっしゃいました。そういうことを考えていらっしゃった上で、そういう場合には云々ということをおっしゃっているんだろうと思うんです。
 しかし、そうであるならば更に問題が出てくるわけです。労働契約法第十七条第二項、ここにはこのような規定があります。「使用者は、有期労働契約について、その有期労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その有期労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。」、これが労働契約法第十七条第二項です。
 したがって、そもそもこの五年超の無期転換ルールも、必要以上に契約期間が細切れになることによって生じる雇い止めの不安、これを解消するために行ったものなんですね。これはもう田村大臣よく御案内のとおりです。
 一年間の有期契約の反復更新を求めようとする動きに対して、労働契約法の趣旨を踏まえて七年間の有期雇用にしてほしいということを厚生労働大臣は政府内で理解を是非させていただきたいと思うんですが、大臣、これ、甘利大臣を始め閣内の皆さんにしっかり説明していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先般の労働契約法の改正で、有期を繰り返す反復契約を続ける、一つは、雇い止めというものに関して、これは判例で確立されたものを法定化をいたしました。雇い止め法理というものを法定化した。それからもう一点は、今言われました五年契約、五年目の契約といいますか、五回目の契約といいますか、五年を超える契約をするときには、このときに有期雇用労働者に対して無期転換権というものが生ずるという形になったわけであります。
 そういう意味からいたしますと、今般、この議論というのはもちろん七年間その有期の契約を結ぶというものではないわけでありまして、これはオリンピックを例に取っておりますけれども、オリンピックのみならず、例えば七年というようなもので仕事自体がその分野のものがなくなるというようなもの、そのようなプロジェクト的なものに関しては仕事自体がなくなるということでございますから、これに対して何らかの対応はできないかというような議論がありました。
 そのときに、もう一方で、基本的に労働法制というのは、使用者側と雇われ側ではそれはもう立場が違うわけでありますから、そのような意味で交渉権という問題があるわけであります。ですから、一定程度労働者の方も交渉権を持っているというような、一定の職種といいますか能力のある方若しくは給与の高い方、こういうような話の中で、ある程度交渉権がある中ではそういうことはできないかと、こういう議論をさせてきていただいたわけでございまして、そういう流れの中において、それを労働政策審議会の中で御議論をいただいて一定の方向性を見出せないかというような中において、今般のような形の議論がなされてきておるということであります。
○津田弥太郎君 私がお願いしているのは、オリンピックは七年の有期契約で雇うことができるんですよ。これは可能なんです、さっき佐藤副大臣がおっしゃったように。ただ、細切れになってくると様々な課題が出てくることは事実なんで、そこを上手に説明していただきたい。甘利大臣のように、もう駄目なんだという認識ではないんだということはしっかり踏まえていただきたいというふうに思います。
 この特区のワーキンググループというのは、この規制緩和の理由を、「新規開業事業者や海外からの進出企業などが、より」、ここから重要ですよ、「優れた人材を確保できるよう、」というふうに説明されているんですね。労働者保護を緩めて優秀な人材って集まるのかよと。これ逆じゃないですか。
 この特区法案というのはこの国会に提出される予定というふうに聞いているんですけれども、雇用だけではなくて医療についても含まれているようでございます。
 石井委員長にお願いしたいんですが、仮に法案が参議院に送付された場合には、この特区法案が審議される委員会と本委員会との連合審査を強く求めたいと思います。いかがでしょう。
○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○津田弥太郎君 続きまして、派遣の問題でございます。
 労政審の職業安定分科会・労働力需給制度部会で議論されております派遣制度の見直し。これ、今回の労政審における検討の契機、まずそれについて大臣よりお答えをいただきます。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今、検討の契機について御質問いただきました。
 この労働者派遣制度については、平成二十四年の十月から施行されておりますけれども、その前の国会審議、派遣法改正案の審議の際に、衆参の厚生労働委員会において付された附帯決議がございます。さらに、改正法の附則に基づき、この二つが派遣をもう一度検討する契機になっておりまして、例えば参議院の厚生労働委員会の附帯決議の中で代表的なものとしては、登録型派遣の在り方、製造業務派遣の在り方及び特定労働者派遣事業の在り方については、本法施行後一年をめどにして労働政策審議会での議論を開始することとするというような種々の附帯決議を付していただいているわけでございまして、そういう附帯決議、また改正法の附則に基づいて、現在労働政策審議会で見直しの議論を行っているところでございます。
○津田弥太郎君 あくまでもこの検討の契機というのは衆参の厚生労働委員会における附帯決議です。今、佐藤副大臣、おっしゃいました。法改正に盛り込めなかった更なる労働者保護をどうするかという論点だったはずなんですね。
 ところが、この労働力需給制度部会においては、規制改革会議が取りまとめた意見が参考資料として配られたんです。驚くべき内容です。労政審で、公労使によって取りまとめられ、その昨年の通常国会で成立した派遣法改正案の各項目を完全に否定する内容が書かれているわけです。
 例えば、日雇派遣の原則禁止、グループ企業派遣の八割規制は抜本的な見直し、マージン率の明示は廃止、労働契約のみなし規定はこれまだ施行されていないわけですね、それで廃止を含めた見直し。まさにこれ、いわゆる二十四年改正を全否定する内容になっているわけで、労働政策審議会を愚弄し、そして我々立法府を愚弄するものです。とんでもない話。
 この今回の派遣制度の見直しに際し、労政審はこの規制改革会議のペーパーに一切拘束されることはないということを、佐藤副大臣、確認させてください。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今御指摘の十月四日の規制改革会議の意見書というのは、あくまで議論の過程の中においては厚生労働省や関係者のヒアリング等を行った上で規制改革会議としての意見を取りまとめたものでございます。当該意見について労働政策審議会で議論されることを求める、そういう内容であるというように私ども承知しているんですが、ただ、規制改革会議の意見書というのは閣議決定ではないため、結論から申し上げますと、厚生労働省としては拘束されるものではないと、そのように考えておりまして、この意見書については、あくまでもこの労働政策審議会・労働力需給制度部会における資料として委員に対し内容を御紹介し、御議論の参考としていただいているわけでございまして、現在、当該部会において精力的な議論が行われておりまして、この御議論を踏まえて必要な法制上の措置を講じてまいりたいと、そのように考えております。
○津田弥太郎君 さすが佐藤副大臣、明確な答弁を、拘束されることはないという答弁を明確におっしゃいました。資料として配ることをどう見るか、まあそれはいろいろ考え方があるだろうというふうに思います。
 昨年の派遣法改正の際に、国会はねじれ状態でありました。私たち民主党には単独で閣法を成立させる力はありません。そんな中で、リーマン・ショックの後も一切派遣法の改正が行われていなかった現状を憂えて、閣法の修正を行って成立させるべきだという動きが生じました。我が党では細川先生、自民党ではまさにそこにいらっしゃる田村大臣そして川崎先生、公明党では坂口先生、こういう方々でございました。特に、田村大臣は当時衆議院の野党筆頭理事として実際の法案修正の要の役割を担われ、田村大臣がうんと言わない内容は成立した派遣法改正案には盛り込まれることがなかったわけです。そのぐらい大変な取組をしてきたわけであります。
 そういう経過を踏まえて、間違っても、今回、官邸の意向を受けて厚労省が労政審で強引な取りまとめを行うことがないようにしていただきたいと思いますが、田村大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 二十四年の法改正のときには、言われましたとおり、ねじれでございました。お互いがお互いの主張をそのまま全て主張すれば、当然のごとく法律というのはできないわけでありまして、お互いに我慢するところは我慢しながら法律というものを通したわけであります。
 中には、我々、今おっしゃられましたとおり、川崎先生や坂口先生とともにいろいろと議論して、これは自公の考え方だねといって盛り込んだものも入っておるわけであります。一方で、うっと思いながら、しかしこの法律を通すためにはここはひとつという部分もあったのも確かでございますので、附帯決議の中でしっかりとこれから議論しましょうという部分は議論する、こういうことになったわけでありまして、今の労働政策審議会での御議論をいただいておるわけであります。
 そういう意味からいたしまして、いろんなところでいろんな御議論はいただくんだと思いますが、しかし我々も法律を通した責任はございます。そして、何よりも三者構成であります労働政策審議会というところを、この労働関係のいろんな制度を変えるとき、特に基幹的な制度を変えるときには、ここがやはりしっかり議論をして機能しないとそれは制度改正ができないという立て付けになっておるわけでございますので、その点はしっかりと我々も肝に銘じながら労働行政をこれからも進めてまいりたい、このように思っております。
○津田弥太郎君 そこで、いかに労政審が重要な意味を持つかを一貫して私も指摘をさせていただきましたし、大臣もそのことを十分認識されているということでございます。
 ここで一点、不可解な点があるわけでございます。
 平成二十三年の九月以降、労政審の雇用均等分科会で今後のパートタイム労働対策について何と十三回議論が行われたわけでございます。最初は労使の乖離があったようでございますけれども、昨年の六月二十一日に報告が取りまとめられて大臣への建議が行われたというふうに認識をいたしております。ところが、この建議に基づくパートタイム労働法の改正案が、この一年四か月経過しながら、いまだに国会に提出をされていないわけでございます。
 これ、パートタイム労働者の大多数は女性でありますし、法案が成立した場合は女性の均等・均衡待遇が進み、女性の活躍が大いに期待をされるはずなんですね。これ、大臣、労政審を尊重して、公労使が一致して行った建議に基づく法案を早急に、まあこの臨時国会は無理だとしても、来年の常会には必ず提出していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられましたとおり、パートタイム労働法でありますけれども、昨年の六月に建議を労政審よりいただきました。法案化に向けて準備を進めてきたところでございますが、なるべく早く国会提出を目指していきたいというふうに思っておりますので、努力をしてまいりたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 なるべく早くというのは、来年の通常国会には出すという理解でよろしいですね。もう一回どうぞ。
○国務大臣(田村憲久君) 早期提出に向けて努力をしてまいります。
○津田弥太郎君 早期というのは、大体常識的には半年以内には何とかしようねという話だと思いますので、来年の四月には必ず出しておいていただきたいと思います。
 次に、労働時間法制。これ、労政審の労働条件分科会におきまして、今後の労働時間法制の在り方が議題となっているわけであります。私は、労働者の裁量的な働き方ということについて、全部否定するつもりはありません。そういう働き方も現存していることは事実であります。しかし、そうでない働き方をしている人にまでこの制度を適用することは問題があるんではないかと考えるわけであります。無理やりこういう制度をそういう制度に合わない労働者に適用すると、残業代の不払という、そういう現象になるわけであります。あるいは、労働者の健康が害されるというような現象になってくるわけであります。その意味で、対象者の適正な選定、対象となった労働者の健康の確保、これは大変重要でございます。
 加えてもう一つ、制度見直しのタイミングというものがあるというふうに考えるんですね。これ、仮に労働時間規制等に関する法違反の事例が数多く発生している中で裁量的な働き方を拡大すれば、法違反がやみに潜ってしまうことになるわけです。
 本日は、資料として、二枚目、三枚目のところに、賃金不払残業に関する資料、さらに労働基準法違反状況に関する資料を提出をさせていただいております。これ、高鳥政務官、現状をどのように分析されておられますか。
○大臣政務官(高鳥修一君) お答えいたします。
 近年では年間約十三万前後の事業場に対し定期監督等を実施しておりまして、例年そのうち約七割に当たる約九万前後の事業場に何らかの労働基準関係法令違反が認められております。
 主な違反といたしましては、労働時間に関する違反や割増し賃金に関する違反が挙げられますが、御指摘の割増し賃金に関する違反は例年約二万件程度でございます。これらの定期監督等は労働基準関係法令違反が疑われる事業場に対して行っているものでございまして、全ての事業場の約七割で何らかの法令違反があるという、こういう評価はできないわけでございますが、労働基準関係法令違反のある事業場は一定数存在すると認識をいたしております。
 今後とも、賃金不払残業等の労働基準関係法令違反が疑われる事業場に対して、しっかりと監督指導を実施していきたいと考えております。
○津田弥太郎君 そうなんですね。見ていただいても分かるように、賃金不払残業に関する上のグラフですね、資料二の、百万円以上の割増し賃金の是正支払状況というのは増加しているんですね、徐々に。で、労基法違反の状況も平成二十一年の底から上昇に転じているわけであります。週六十時間超の時間外労働に対する五〇%以上の割増し賃金率を中小企業に適用する、そのような労働者保護の方向での見直しは早急に行うべきでありますが、この労働時間規制を緩めようとする方向での見直しは、私はこういう状況を見ても時期尚早ではないかなというふうに考えるわけです。
 大臣、見ていらっしゃると思うんですけれども、火曜日、今日だかあしたの十時から「ダンダリン」という、まあ珍しいですね、労働基準監督官が主役のドラマというのはちょっと珍しいと私は思うんですが、やっております。この一回目で、この「ダンダリン」の一回目のドラマで取り上げられたテーマが、賃金不払残業が取り上げられたわけであります。まさしく、この問題が一番大きな問題なんだよ、こういうことをメディアの世界でも十分認識をされている証左ではないのかな。
 つまらない話ですけど、この「ダンダリン」の裏番組では弁護士を主人公としたドラマが放映をされているようでありまして、こっちは司法制度改革以降増え過ぎた弁護士をどうするか、こういう話なんですね。私は、まあそっちはいいとして、労働基準監督官は少な過ぎる、こういう現状にあるわけでありますから、そこは何とかしなきゃいけないというふうに思うわけでございます。大幅に増員をしてほしいと思いますが、大臣、いかがでしょう。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今、「ダンダリン」の話も含めて労働基準監督行政に対して本当にエールを送っていただいたと、そのように思っております。
 今御指摘のように、労働基準監督官が対象とする労働者数あるいは事業所数は大変多いことから、現状でも限られた人員の中で創意工夫によって監督指導を効率的かつ効果的に行うように努めてまいりました。一方、今御指摘の賃金不払残業を含め、昨今若者を使い捨てにするような劣悪な雇用管理を行う企業等が社会的に大きな問題となってきております。こうした状況の中で、労働基準監督行政に対する国民の期待は非常に高まっておりまして、可能な限り十分な数の労働基準監督官を確保して全国に配置していくことが厚生労働省としても必要であると、そのように考えております。
 これまでも必要な定員の確保には努めてまいりましたけれども、今後とも、この厳しい行財政事情というのはもちろん踏まえつつ、最大限必要な定員の確保に努めていきたいと思います。
 ちなみに、来年度、まだこれ要求の段階でございますけれども、これからまだ政府内で調整いたしますが、厚生労働省としては六十人の増員要求を今しているところでございます。
○津田弥太郎君 しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 通告をしていないんですが、ちょっと要望を二点申し上げたいと思います、大臣に。
 一点目は、総理の本会議における答弁で、今年の春闘について、連合の集計結果によるとベースアップを行う企業の割合が五年ぶりに二桁になった、五年ぶりに二桁になったという発言であります。これ、事実と違うという指摘に対して、予算委員会で安倍総理は、いわゆる賃金表の改定のみをベースアップという場合もあるが、それ以外の要因による個別賃金水準の引上げをベースアップという場合もあるというふうに答弁をされました。
 後日、部門会議に、私どもの、内閣府が提出した資料、資料の四枚目に提出をさせていただいておるわけでございますけれども、確かにベアについて政府としての公式な定義がないというのはそのとおりかもしれません。しかし、連合による定義は、ベースとなるレート、賃金表を引き上げることでありますし、これ、もう一枚お配りしている読売新聞の最後の五番目の記事でも、全社員の基本給を一律に底上げするのがベアというふうにされているわけでございます。
 これ、内閣府の担当参事官に確認をしましたが、安倍政権においては、ある企業が部長手当を増額しただけでベースアップとしてカウントする可能性がある。こんなの、こんなの話にならぬわけです。
 これ、是非、厚生労働省から内閣府に対して、余りにも乱暴なベースアップの解釈はやめてほしいということを要望していただきたいというのが一点。
 もう一点は、ローソンです。新浪さんから再三発言があるわけでありまして、二十代後半から四十代の三千三百人の社員を対象にした賃上げをするって何回もおっしゃっております、三千三百人。一方、フランチャイズで働く社員やパート、アルバイト、二十万人いるんです、二十万人。ここ、全く新浪さん触れていません。三千三百人と二十万人とはえらい違いがある。ただ、フランチャイズですから、新浪さんがそこのフランチャイズ店の従業員の賃金を云々ということができない可能性はあるんです。
 そこで、提案です。言ってみればロイヤリティーの問題なんです。つまり、賃上げを試みるフランチャイズにはロイヤリティーを減らす。そうすれば賃上げはできるんですね。これ是非、三千三百人より私は二十万人だと思うんですよね。そこもやって初めて、おお、安倍政権もやることをやるなという話になるわけで、この二点、是非大臣から要望していただきたいと思いますが、御感想があったらどうぞ。
○国務大臣(田村憲久君) 津田委員が「ダンダリン」を見ているとは思っておりましたけれども、やっぱり見ていていただいていたということで、ちょっと私も共感を覚えました。
 今のお話ですが、まずベースアップの件に関しては、ちょっと定義をやはり整理をした方がいいかなというふうに思いますので、これは内閣府とも話をさせていただいて、ベースアップの定義、言葉の定義というものをしっかりとつくってまいりたいというふうに思います。
 それから、ローソンさんの話に関しましては、これは一企業のそのフランチャイズ店との契約をやはり行政が口を挟む話ではないと思います。ただ、ローソン本社の中においてもそういうような形で賃金を上げていただいたということは、これは今の安倍内閣の方向性と一致しているところがございますので、その点はローソンという会社に対して評価はさせていただきたいと思いますが、ちょっとフランチャイズのところまでロイヤリティーのことを口出しするというわけにはいきませんので、その点は御理解をいただきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 終わります。
○足立信也君 おはようございます。民主党の足立信也でございます。
 津田理事が雇用・労働分野ということで、大臣所信に対する質疑ですから、それ以外の分野ということでいろいろ書いてきたらかなり大変になって、浅い質疑になってしまうかもしれませんが、できるだけ問題提起というような形でしたいと、そのように思っています。
 この国会閉会中ですけれども、もちろん厚生労働省の幹部の方も替わられて、それから副大臣、政務官も替わられて、田村大臣、なかなか大変だと思うんですね。是非、孤立無援にならないように頑張っていただきたいと、そのように思います。
 この前、立ち話で、田村大臣が自虐的に、あっちからもこっちからもたたかれる環境に置かれたというようなことをおっしゃっておりましたけれども、それは、言い換えると、やっぱり財界が主導する官邸と、それから団体の代弁者という、ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、その趣の強い与党と、そして国民の声の反映である野党と、その三つからどうも挟まれているんじゃないかという感じがするんですね。私は、まず官邸、この考え方と大臣の考え方が本当に合致するものなのかどうかというところからスタートしたいと、そのように思います。
 まずTPPです。
 我々のとき、一年ぐらい前、あるいはそれから半年ぐらい前を考えると、そのときに比べてもはるかに情報がやっぱり隠されているというような感じがします。重要五項目の五百八十六のタリフラインさえ分からない、これは自民党にも出さないというふうに言っておりますので、真偽のほどは分かりませんが、それで協議ができるのかという、極めて隠されているなという思いが強いわけです。
 医療あるいは創薬の分野でも様々な懸念がある中で、去年、カトラーさんですね、米国通商代表補の発言、ここをちょっと例に挙げますが、TPPは医療保険制度の民営化を強要するものでも公的医療保険外の診療を求めるものでもないというふうに明確におっしゃっているわけですが、これは、この点については大臣の気持ちとほぼ同じなのではないかと私は思いますが、そこを確認させていただきたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 今、足立委員の指摘のとおりでございまして、二〇一二年の三月一日に東京でカトラー米国通商代表部代表補がお話をしておりまして、TPPは、一、日本や他の国の医療保険制度を民営化することを強いるものではない、二、いわゆる混合診療を含め、民間の医療サービス提供者を認めることを要求するものではないと、こういうふうに明確に語っておられます。
 厚生労働省としても、国民皆保険制度については、全ての国民が一定の自己負担でどこでも安心して必要な医療を受けられる世界に誇れる制度であり、こうした制度は断固として守り、次世代にしっかり受け渡していかなければならない、このように考えております。
○足立信也君 そういう思いだと思うんですが、しかし、やはり今までの日米経済調和対話あるいは米韓FTA、これを参考にすると、恐らくアメリカとしては、新薬の創出加算、例えば特許期間の延長という話、あるいは市場拡大再算定、これを廃止する、思ったより売れた場合には下げるという話ですけれども、恐らく要求してくるんであろうと、まとめとしてはですね。
 その後どうなるかというと、保険適用範囲の縮小、あるいは保険料の値上げ、それに伴いこの公費負担を増やさなきゃいけないというふうになるんだろうと。となったら、その結果、自由診療の拡大、あるいは民間保険会社の参入、あるいは混合診療の全面解禁と、そういうふうな筋書が考えられると。これは今までの経過から見て恐らく羽生田委員も島村委員もそのように考えておられるんだと思うんです。
 そのことは、先ほどのカトラーさんの発言から考えると、アメリカの要求、それ以降の話、先ほど私しましたけれども、保険適用範囲の縮小とか保険料の値上げとか、この部分についてはむしろ規制改革会議あるいは産業競争力会議の中でまさに今言われている議論であって、その要求があるなしよりもその先が既に検討の対象になっているということは、先ほど赤石さんがお答えになりましたけれども、恐らく厚生労働省あるいは大臣の気持ちと違うんじゃないかと思うんですね。
 先ほど同じ考えということをおっしゃっていただいたので、大臣として、今私挙げました規制改革会議あるいは産業競争力会議、先ほど津田理事の質問の中にもありましたけれども、そこに対してどこを守るという戦う姿勢を、是非意気込みをお聞かせ願いたいと、そのように思います。
○国務大臣(田村憲久君) 戦うという話ではないんだというふうに思うんですけれども、今、医療、必要かつ適切な医療というものは保険診療でこれを賄っていっているわけでありまして、そのような意味からいたしますと、自由に、今自由診療もあるわけでありますから、そういう意味では自由な形の中で医療が行われないというわけではありませんが、保険との併用という話になってきますとこれは別でございまして、全く何もかも保険と併用していいと、医療行為は、というわけではない、これが我々の基本的な考え方であります。
 その基本的な考え方の中身といいますのは、一つは、やはり安全性というもの、それから有効性というもの、これがやはり一定程度担保されないと、効かない医療に一方で保険を付けるなんて話になったら、これ保険財政がおかしくなってしまいますし、そもそもそんなこと自体想定していないわけであります。それから、安全性、これ担保できないものは当然のごとく保険と併用はできないわけでありまして、ここが一定程度担保ができるということ。
 それからもう一つは、これが非常に大きいところなんですけれども、やはり高度な医療技術にしても薬にしても、将来はしっかりと保険に収載すると。つまり、全ての国民の皆様方にその医療技術の進歩を享受できる、ここがポイントでありまして、でなければ、皆さんが入っている皆保険という中において、保険料を払っているのに、一方で併用されている医療技術が例えば金持ちしか使えないという話になる、永遠と。これはそもそも保険の理念に反するわけでありますから、将来はやはり保険に入れようと、みんなにのせようというプロセスにのっていただかないことにはこれは保険外併用療養というわけにはいかないということで、今、評価療養の中に先進医療等々、また治験、いろんなものがあるわけでありますけれども、対応をしてきているわけでございます。
 ですから、ここの部分がしっかりと担保されるというところに我々としては一つの大きな視点を置いておるわけでありまして、そのような範囲の中での議論をさせていただき、例えば、抗がん剤の新薬等々に関しましては、これは評価する機関というものを外部に外出しして、なるべく迅速に、ただし第三者性はしっかりと担保していただくということを前提に、迅速にこれを承認できるような、保険外併用療養ができるような、そういう制度を今つくってきておるわけであります。でありますから、決して、今いろいろなところで議論をしておりますけれども、我々が考えておるこの精神から外れた、そのような形にはなっていないわけでございまして、これからもそのような精神の下でいろいろと議論はさせていただきたいというふうに思っております。
○足立信也君 基本精神というか考え方は多分同じだと思いますね。これ、保険適用って国民皆保険の公的保険ですから、ここは普遍性が求められるわけで、承認から一定のラグというのは当然あり得る話なんですね。それで、五十五年通知の活用であるとか、あるいは承認、海外でもう一般的に使われているものは保険適用まで行こうということを我々のときにはやらせていただいたわけですね。
 大事なことは、民間保険が重要になってくる、あるいは幅が広がってきた場合に、そこに抑制が掛かるというか規制が掛かるということ、規制、つまり制限されるということなんですね、受診とそれからその内容、治療内容が。そこは皆保険の精神からはやっぱり外れてくるので、是非ともそこは守っていただきたいと、そのように思います。
 次は、先ほど津田理事の質問にもありましたが、国家戦略特区の中での医療機関とそれから医師のこと、分野がございましたですね、その点をちょっと抜き出してやろうと思います。
 我々は、メディカルツーリズムということを否定してきたんですね、ずっと。それは、日本が誇る健康・医療対策、オーダーメードの健康支援といいますか、の海外への発信を図って新興国等のニーズに対応するために医療技術とサービスが一体となった海外展開を加速させること、とりわけアジアを中心にその必要性があるだろう、アジアの基準認証も日本が主導して推進していかなければならないと、こういう考えだったんですね。恐らく、今はいらっしゃらないけど武見さんとも同じ考えだろうと私思います。
 我々の狙いは、繰り返しますけれども、医療の国際化と日本式医療圏の拡大ということでした。海外展開と国際化の基盤となる海外と国内の医療サービス提供に関する連携を行うこと、そのための環境整備の一環として外国人の専門職や患者の受入れ体制を構築するということだったわけです。
 ところが、今のお話を、今の総理を始めとする方々の発言を聞いておりますと、優秀な人材を日本にどんどん集めて患者さんもどんどん集めてやっていくんだみたいな乱暴な話になっているから、それはメディカルツーリズムの負の部分にほかならないわけです。その考え方は私は非常に狭いと思うんですね。
 そこでお聞きしたいんですが、これは、医療従事者というのはほとんどが国家資格を持っている人間で、国家資格を持っている人間が国内でその行為を行うときにダブルスタンダードをつくってはいけないと。その突破口が修練制度だったと思うんですね。そこで質問したいんですが、安倍総理がよくおっしゃっている外国人医師に、優秀なですよ、日本で自由に働いてもらうというのはどういうことなんだろう、その点についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) 外国医師の受入れについて、今回のその国家戦略特区の議論において様々言われております。これには二つの視点があると思っております。
 まず一つ目は、高度な、国際的にも高度な医療を提供できるような医療施設を特区の中でつくっていきたい、こういう御提案がありました。これに対しては、高度な医療技術を有する外国医師にもその医療施設で働いていただこうと、そういうような環境をつくってくれないかという、こういう御要請がありました。
 そのために、これは従来からも議論をいただいておりましたが、今、臨床修練制度というのがございまして、外国医師について日本に来て学ぶという制度がございますが、これを拡大して、高度な医療技術を有する外国医師が日本の医師に医療を逆に言うと教えるという、教授をするということのために来られることもできるようにということで、現在それは制度改正として次期通常国会に提出したいと考えております。いわゆる外国医師修練制度の拡張でございます。今の視点についてはこの法案改正で対応をしていきたいと。この場合には、その外国医師が日本で医療をする場合に、日本の国民も当然ながら受けられるという形になります。
 もう一つの視点は、その特区の中で外国のビジネスマンが十分働けるようにする、そのためには、外国人が日本で長期滞在いたしますので、そのために安心して医療を受けられる体制をつくっていってはどうか、言わば日常診療を外国医師によってできないかと、こういう視点でございます。
 このために、今現在は二国間協定で対象国を、相手国の人については一定の、日本で英語による国家試験を受けていただいた上で、診療する場所も規定した中でその国の方々を診療していただいている、そういう制度でございますが、これについて特区に限って対象国を拡大するとか、あるいは診療対象となる外国人や外国医師の人数枠の拡大などを行うと、そういう形でビジネス特区における外国人への医療の提供を考えていこうと、こういうことでございます。
○足立信也君 今おっしゃった二点のうち、ということは、我々がずっと取り組んできた研修のためだけではない修練制度、あるいは指導側と、これを拡大していくと。これは我々もそうやるべきだということでやっておりましたので、それは了解いたしました。来年の通常国会に法案提出を目指しているということですね。
 今、二番目の点なんですけれども、滞在する従事者は当然収入がある、二か月たてば厚生年金、それから健康保険、これは加入しますよね。ところが、例えばアメリカを例に出しますが、国を二分するように公的医療保険に、それは自分のお金をそこに使うのはけしからぬという方が国の半分いらっしゃる中で、その方々も、二か月滞在されて、そして働いていらっしゃったら、もちろん課税対象にもなるし、社会保険の適用に全部するわけですか。
○政府参考人(樽見英樹君) 外国人の医師の社会保険の適用ということだと思います。
 社会保険の適用を受けます医療機関に常時勤務されて報酬を受ける医療従事者の方は、国籍あるいは収入に関係なく厚生年金保険と健康保険に加入するということになります。なお、社会保障協定を締結している国から派遣されて勤務している方については、協定の対象とされている制度については派遣元国と我が国の制度のいずれかが適用されるということになるわけでございます。
○足立信也君 聞いた話ですけど、外資系の企業等は、日本で働いておられる、それは当然課税対象で、もう社会保険の適用にもなるわけですね。ほとんどが会社が全部持っていると。五年以内は本国での収入と日本での収入を分けて日本の収入だけに掛かる、でも五年以上たつと本国の収入も全部がそこに入ってくる、ですから五年以内に帰ってほしいと、会社持ちだと大変ですからね。
 そういうように、例えば、今医療従事者の話ですから、この全て、その所属する機関、あるいは病院、あるいは研究所、全て持つようなことが当たり前にならないように、是非とも、それは日本のルールなんですから、日本のルール、それをやるとなかなか来る人が厳しくなるかなと私思いますけれども、そこは要望として、今実態、外資系はそういう形になっているようですから、全部丸々会社が、あるいは病院が持つというふうなことが当たり前にならないように是非とも注意していただきたいと、そのように思います。
 ところで、安倍総理は、国家戦略特区なんですけど、これを全国展開すると発言されているんですよね。今、原局長から、特区としての、ほかの部分ではない、説明がありましたけど、これを全国展開するというふうにおっしゃっているんですけれども、この点についてはどうなんですか、特区だけの話なんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 特区を全国展開するかどうかというのは物にもよるんだと思います。実際問題、特区でやってみて、それがどのように機能するのかということも判断しながら、全国展開した方がいいものに関しては全国展開ということもあり得るんだと思いますが、今回の二国間協定で医師を受け入れる、枠を拡大する、それから、現状はその国の国民の医療しか受けられないわけでありますけれども、それを外国人に向かって開放していくというような話は、あくまでも外国人の多いところという話になります。日本人に対してはこの方々は医療が提供できないということを基本に置いておりますから、外国人のいないところで全国展開したとしてもそもそも利用されない、そういうことになるわけでありますから、そういうことも含めて種々いろいろと勘案しながらどうするかということを判断をしていくものであろうというふうに思っております。
○足立信也君 そういうふうに明確に色分けできるものなのかなという懸念もちょっとありますけど。
 今質問をしてきた中で、日本のルールが適用されるということに関して申し上げたいんですけど、これは時間外労働の件です。恐らく日本のルールが適用された場合に、先ほどの「ダンダリン」の話じゃないですが、労働基準法上どうなのかみたいな形になると思うんですね。
 四月だったと思いますが、私、前回、奈良県立病院の二人の産婦人科医が宿直・日直扱いされていたけれども、実際は時間外労働であったと。これに対して最高裁判決で、時間外労働としての賃金をちゃんと払いなさいということになったわけですね。そのことを前回質問しましたが、まず大臣も、それから文部科学省も、これ大学病院を考えた場合の文部科学省も、実態をまずつかむ必要があると。これはもう、でも、私がまだ医者になって二、三年目のころ一回やりかけたんですが、もう余りに時間外労働多過ぎて頓挫したような僕は記憶があります。
 それで、実態の把握と、それから大臣は、じゃあのとき私、例に出しました四百床相当の病院で宿日直から時間外労働という形になったら約一億円ぐらい賃金が増えると、こういう事態になったらそれは一体どうやって補うんですか、全部そこの病院なり研究所なりの自己完結ではとても無理な話でして、それは診療報酬でやるのか、それとも予算措置で補助金でやるのかというようなことも申し上げました。
 そのことについて、もうあれから半年たっておりまして、その実態の把握と、じゃ、どういう方向性でその時間外手当と、これからもし仮に裁判が起きた場合といっても最高裁の判決ですからこれは守らなきゃいけないし、どう対応されるつもりなんでしょう。もう半年たったので、ちょっと全体の検討状況でも知らせていただきたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) 勤務医の雇用環境の改善というのは非常に重要な問題だと考えております。やはり万全の体制で医療を提供するためにも非常に重要な問題だと考えております。
 そのため、例えば予算措置としては、また産科等を担当する勤務医等への手当を医療機関に支給するなどの財政支援を行っております。
 また、制度的には、今現在、例えば国の指針に基づいて医療機関で勤務環境改善に向けた取組を行うための仕組みをつくる、あるいは労務管理、医療分野での医療機関の勤務環境改善活動に対する労務の専門家をサポート体制に組み入れていくような支援体制の構築、この辺について制度化する方向で今社会保障審議会の医療部会において検討を行っているところでございます。
○足立信也君 今検討を行っているということですが、先ほど私、三つ申し上げたんですね。まず、文科省も厚生労働大臣、田村大臣も実態をまずつかむ必要があるだろうということでした。これはやっているのかどうか。それから、診療報酬で手当てする、あるいは補助金ということもあるだろう。今一部おっしゃいましたが、それは今までは手当、あるいは宿直手当、日直手当でやっていた、それが時間外労働であった場合に、更に相当な額が人件費として必要になるという話ですね。それを今目前に、恐らく目前になっている状況でどう検討しているのかというのは今のところちょっと答えになかったような気がするんですが。実態と、今後増えるであろう検討状況です。
○政府参考人(原徳壽君) 超過勤務の実態については、どれを超過勤務と、あるいは宿日直をどう考えるか、そこの辺りの整理をしっかりやらないと多分正確なものは出てきませんけれども、過去において、いわゆる平日における全体の勤務時間がその定められた勤務時間に対してどれだけオーバーしているのかというものについては、例えば四十時間オーバーしているとか二十時間オーバーしているとか、そういうようなデータはございますけれども、先生の御指摘の直近についてその実態把握したことはございません。
○足立信也君 最高裁が言っていることは、日直手当、宿直手当を否定しているわけではないです。その中で、それは時間外労働だとみなされる部分が相当ある、この部分は払わなきゃいけないよという話です。だから、実態の把握というのは、その中身ですね、仕事の内容ですね、宿直しているとき、日直しているとき、そこをつかまないと。つかんだら、必然的にこれはどれぐらい人件費がまたオーバーになるなって出てくるわけですよ。ですから、そこのところは、これ以上言いませんが、かなり医療機関等においては切実な問題になってくると思いますよ。そこをあらかじめ検討しておかないと大変なことになると思いますので、もう半年たったので何か答えがあるかなと思ったんですけど、それは課題としてまたしっかり受け止めてください。
 次に、中医協人事です。
 社会保険医療協議会法の第三条に、「次に掲げる委員二十人をもつて組織する。」とあります。そして、保険者及び被保険者七名、第二号に、医師、歯科医師及び薬剤師を代表する委員七名、公益委員六名は、これは国会同意人事です。ということは、それ以外の方々は政府の方でお決めになるということですね。医療提供側、つまり医師、歯科医師及び薬剤師を代表する委員七名のうち、歯科医師そして薬剤師というのは一名、一名。つまり、医師を代表するという方は五名ということになります、医師を代表する方は五名。
 四年前、私政務官のときに、今現在の加藤官房副長官は、先ほど高鳥政務官の説明の中でもちらっとあったんですが、その分野の方々の意見を組織的に集約でき得るポジションにある方が代表であるという趣旨の質問をされました。だから、その組織に、誰にするということはその組織に決めてもらうんだという主張でした。そして、慣例では三期六年であると。途中で変えることはいかがなものかという意見だったんです、四年前ですね。
 丸々それをお返ししたいんですけれども、我々はそのときどう考えたかと。医療崩壊という言葉もありましたし、実態としては、当時二十八万人いる医師のうち勤務医が十八万強で開業されている方が九万強、約二対一だと。ということは、五名を、医師を代表する五名となった場合に、大体勤務医が三の、そうじゃない方が二だろうなというような感覚の中で、今まで初期研修あるいは後期研修も含めかなりの方が研修を受けている大学病院を代表する方がいなかったということもあって、そして設立の母体が公立であるか民間であるか、規模は大きいのか小さいのか、そして地域医療を代表する診療所の方あるいは開業されている方ということで、地域性や医師の過不足状況を勘案して、東西から二名と、こういう選び方を当時していたんですね。
 そこでお聞きしたいのは、さらに重要なことは、専門委員の一人をコメディカルの方に変えたということです。これは大きかったと思っているんです。その後、中医協の議論が非常に活性化されたという報道も何度か耳にしております。その中で、今は、今回気になっているのは、日本医師会推薦枠三名というのがずっと流れているので、昔の決め方に戻ったのかな、あるいは加藤さんが当時おっしゃっていたことがやはり政府としてもその方針なのかなということでちょっとお聞きしたいんです。
 そのファクトデータとして、今の医師数、そのうちの勤務医数、開業医数ですね、できれば医師会員数、その中で医師会代議員のうち勤務医数はどれぐらいいるんでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 医師の数は、平成二十二年十二月の医師・歯科医師・薬剤師調査によると、医師数二十九万五千四十九人、そのうち勤務医数は二十万二千四百三十五人、開業医数は七万七千九百九十六人でございます。また、日本医師会の会員数で見ますと、平成二十四年十二月時点で全体で約十六万六千人でございまして、構成は、勤務医が約八万二千人、開業医が約八万四千人となっております。
 なお、医師会の代議員のうちの勤務医数については把握はしておりません。
○足立信也君 代議員のことについては、それは組織の中の決め方ですからそれ以上は求めませんが、やはり比率としては変わっていないんですね。そんな中で、組織を代表する者ということについて考え方はあるでしょう。先ほどの高鳥政務官の答弁もあります。ただ、日本の医師を代表する五名となった場合に、日本医師会枠三名、そこで丸投げして決めてくださいという決め方が果たして本当に、現状、今の日本の置かれている現状、それを解決するためにどうだろうかなと私自身は思うんですね。
 そこで、端的にお伺いしたいのは、やっぱり決め方はどういう決め方で日本を代表する医師五名というのをその組織に決めてくださいというふうにお願いしたのか、その考え方をちょっとお伺いしたいんです。
○国務大臣(田村憲久君) 中医協の医師の委員については、五人のうち二人が今回交代をしていただくということであります。それ以前、ちょうど前回替わった以前ですね、医師会三人枠、それから病院の方が二人という話だったのを一つ枠を入れ替えられた。それはそれで、多分病院が非常に大変厳しい状況があったという要請にこたえて、その時代の要請にこたえるためにはそのような委員の入替えをした方がいろんな諸課題に対処するのには有効であろうというふうに、当時民主党政権、足立委員もそのうちのお一人でございましたけれども、お考えになられたんであろうなというふうに思います。事実、その後、診療報酬改定も含めて、いろんな動きをなされたということなんだろうと思います。
 一方で、今回は社会保障制度改革国民会議の方から報告書をいただく中において、一つは医療提供体制の見直しの中で、病床の機能分化、連携というものと同時に、地域医療、ここが今まで病院完結型の医療から地域完結型というふうに高齢化社会の中において変わるということでありまして、慢性疾患も含めて、急性期のみならず、退院を病院からした後に地域で医療や介護をしっかりと受ける、安心できるような環境をつくるというような話の中において、受皿としての在宅医療も含めた地域医療、こういう部分に報告書の中で御意見をいただいておるわけであります。
 そういう意味からいたしますと、地域医療ということになりますと、地域医療の担い手の立場を適切に代表し得ると認められる者というのが今回の社会保険医療協議会法において言われている部分でありますので、ここと重なり合ってその代表は医師会というものは一つ大きな代表になり得るであろうという認識であります。
 しからば、その医師会にお任せをするということで、これが不適切になってしまうと問題が起こってくるわけでありますが、そこは十分に日本医師会の方もこの趣旨を受け止めていただく中において、お一人は都会の急性期の民間の病院の方、もうお一方は地方のこれは地域密着型の病院の方、そしてもうお一方は開業医の方ということで、非常にバランスよく、その点は地域医療というものを進めていく中においてよく御理解をいただいておられる方をお選びをいただくということでございます。
 三期六年というのは、これはあくまでもそれが上限の目安でありまして、途中いろんな政策的な要請において替えるということはあり得るわけでございまして、その点に関しては、明確な理由がある中において今回お替わりをいただくということであります。
○足立信也君 安心した部分と、ちょっと疑問に思う部分、まあ安心した部分というのは、全部そこを丸投げして決めてくださいというのではないと。今はこういう分野を、あるいはこういう地域を、その働き方を代表する方が望ましいとお考えになられて、そして提示されて、その後で挙がってきた方々に対してはもう一度チェックしたという趣旨だと思うんです。その私は決め方はそれでよろしいんだと思います。
 ただ、報道も始めとして、先ほどおっしゃいました、原局長が言われたように、二十九万人いる医師の中の十六万人の団体に三枠を投げるという報道がされていたもので、そこはちょっと考え方が違うんではないかということだけを申し上げたいと、そのように思います。
 残りの時間は個別課題をちょっと頭出ししていこうと思うんですが、ちょっと順番を変えます。
 まず、年金記録問題です。
 年金記録問題は、これは特に二〇〇七年、九年ぐらいのときには大きな問題があったわけで、特に二〇〇七年だと思いますが、私の手元では五千九十五万件あった未統合記録、これが今年の六月の時点で解明された記録が二千九百六十一万件、まだ解明されていない、更なる解明が必要な記録が二千百三十四万件というのが私の元にはあります。二十四年度の予算執行額が六百十七億円、今年度の予算が五百九十二億円、工程表、これを見ますと来年の三月までになっているということですね。
 二〇〇七年のときを思い出すと、当時の安倍総理は、一年以内に全件突合して全て解明すると、未解明はゼロにするというふうにおっしゃったわけですね。我々は、それはかなり難しいだろうということの中で二年間集中的にという話をしましたが、お聞きしたいのは、工程表にある二十六年三月、つまり今年度末の解明はどれぐらい解明されるであろうという推定と、その後どうするのか。これはずっと続けていっていいものだと私は思いませんし、その点に、もう来年の三月の話ですから、どう考えられているのか、是非ともお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 年金記録問題についてのお尋ねでございます。
 年金記録問題につきましては、平成十九年の七月に政府・与党で決定した方針というものに基づきまして様々な取組を進めまして、国民の皆様への信頼回復ということに努力をしているところでございます。
 五千万件の未統合記録の問題、先生御指摘のとおり、二十五年六月現在で二千九百六十一万件、約三千万件の記録が解明されているところでございまして、今年からはねんきんネットというものを活用いたしまして、インターネット上で未統合記録を検索あるいは確認できるというふうにいたしましたほか、年金記録の再確認を呼びかけるキャンペーンというものを実施したところでございまして、年度末までに何件という数字については今申し上げることができませんけれども、引き続きましてその解明に努めていきたいというふうに考えてございます。
 また、紙台帳とコンピューターとの記録の突合ということにつきましては、本年度中に突き合わせ作業が終了する見込みでございます。その結果、記録に誤りがあると思われる皆様方に対しましては順次お知らせを送付をして確認をしているというところでございます。
 社会保障審議会に年金記録問題に関する特別委員会という委員会が設置されておりまして、こうした取組状況の整理、それから今後の対応に向けた提言について検討を行っていただいてございます。この特別委員会で今年度中を目途に報告書を取りまとめるということになってございますので、この報告書をいただきまして、二十六年度以降もこうした提言を踏まえながら着実に取組を進めていきたいというふうに考えております。
○足立信也君 お聞きしたのは、二十六年三月までにどれぐらい未解明が残るのかなと、その方々に対してどういう方針で臨むのかなと、その二点しか聞いていないわけですよ。それはどちらもなかったわけで。
 私は二千万件以上やはり残ると思います。その方々をどう法的に救済していくのか、もう決めていかなきゃいけない時期だと思いますので、多分今の段階では答えられないんだと思いますが、これはやはり決めていかなきゃいけないことだと思いますよ。決めるべきです。いつまでもいつまでも解明に努めますという今の答弁では、私はむしろ逆に、いつ区切りを付けるんですかということをお聞きしたいんです。それは今後の課題として、今現在そこまで進んでいる、しかしここから先はかなり難しいよということだけを提起したいと思います。
 次は、先ほど中医協の話をしましたけれども、診療報酬改定のちょっと私が今気になっているところ、これはプログラム法の中での議論でもありましたけれども、紹介なしの大病院の受診の初診料の件ですね。
 これは選定療養費として一定の金額を決めて徴収することができるわけですが、ここで非常に差があるのは、大病院の中でも救急を相当多くやられている、中心にやられているところというのは子供さんの受診が極めて多いわけです。ところが、そういう救急を余りやられていない大病院というのは圧倒的に成人なわけですね。そうなると、選定療養費で紹介のない初診等を決めるときに、お子さんが多いところと大人ばかりのところではやはり違うんですね。子供が非常に多いところに高い選定療養費で初診料を取るわけにいかないです。
 ここは、大人が非常に多いところとお子さんが非常に多いところは、やはり私は二種類あってもいいんだろうと思うんです。ところが、今は一つですよね。一つで統一されている。ここは改善の余地があるんではなかろうかと、そのように思います。
 それから、大病院への患者さんの集中ということの一つの要素に、やはり大きな病院で、二回目は初診料が半額で、三回目以降はただだと。これは今の状況の中で、そこに行けば多くの専門の先生に診てもらえる、これはやはりむしろ大病院へ行くインセンティブになっていると私思いますよ。
 それから、診る側としては、いろんな状況をお聞きしていると、ああ、ここのこの部分は、この臓器はあの科の先生に診てもらった方がいいなと思うわけです。ところが、日を改めて来てくださいとはやっぱり言えないんですよ。是非ともその日に診てもらいたいと思う。それは三回目以降ただだということはちょっとバランスを欠いているんではなかろうかと。
 この二点について、局長、お願いします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の、最初の方の選定療養費でございますけれども、患者さんへのきちんと御説明をいただいて選択をしていただいて同意を得た上でこの費用をお支払いいただく、保険との併用ができるという仕組みでございますが、この紹介状なしの方の場合にもこの仕組みが入れられておるわけでございますが、仕組みの上では、先生御指摘ではありますが、小児と大人を区別してはいけないという規定を入れておるわけではございません。
 ただ、先生御指摘のように、やはり病院としてみれば、実際にその病院に掲示をして説明する場合に、子供さんと大人は違いますよという説明はなかなかできにくい。実態としてそういう形で選定療養費が設定をされていないということであろうと思いますが、この点につきましては、先ほどの外来診療の在り方、かかりつけ医さんにきちんとかかった上で、病院の方、必要に応じてかかっていただく、紹介状も持ってきていただくのが原則というような中で、この選定療養費におきます自己負担の在り方ということについても更に今回も議論を中医協でもさせていただきたいと思いますし、今後も議論を引き続きやらせていただきたいというふうに思っております。
 それから、二点目の御指摘でございます。初診料、再診料、一回目だけが取れて、二回目は、十八年の改正で初診料を半分復活をさせ、それから二十四年のときに再診料も半分復活をさせたわけではございますけれども、この三回目以降の初診料、再診料が同じ日には取れないということで逆に患者さんの適正な受診を妨げているのではないかという御指摘、そういう御指摘もあるところであります。
 他方で、両面あるということもありまして、きちんとその病院で初診、再診、その情報を共有していただければ、他科を同じ日に受けられた場合にも、それはその情報の上に立って、共有された情報の上に立って診療を行ってもらえるのではないかということで、どの科に何回同じ日に行っても、初診・再診料が繰り返し取れるということも適切ではないんじゃないかという御指摘もあるところではございます。
 この外来の機能分化のために初再診料、紹介状の機能をどう見ていくのか、かかりつけ医さんと病院との役割分担をどうするのかということはこの国民会議におきましても指摘を受けております。基本的に、かかりつけ医さんにきちんと日常の診療を受けながら、その紹介を得て大病院、専門的な病院というところで診ていただくと、こういう仕組みが更に促されるような方向で更に検討を加えてまいりたいというふうに思っております。
○足立信也君 そこの部分は問題提起にとどめますので。
 次は、我々のときにかなりこれは推進したいということでやってまいりましたチーム医療です。
 チーム医療の推進会議、十月二十九日でもう二十回になりましたが、なかなか成果物として出てこないところがあります。
 薬剤師さんに対して、居宅における調剤業務あるいは実技指導、これは省令改正だと思います。それから、診療放射線技師に対しましては、造影剤の血管内投与、肛門内カテーテル挿入及び造影剤、空気の注入、これは法律だと思います。臨床検査技師においては検体の採取ですね、これは法律。これとは別に、救急救命士については血糖値測定とブドウ糖の溶液の投与が省令改正でできるというようなことが出ております。
 これは私、意識消失発作の患者さんを診たときに低血糖であるかないかというのは一番すぐに分かってすぐに対処できることなので、是非ともやるべきという話をずっとしていたわけですが、今私が挙げたことにつきましてはこの方向性で行うと、法令改正も行うと、できれば来年通常国会ということでよろしいですか。
○大臣政務官(赤石清美君) 足立委員、本当にいい質問をありがとうございました。私のライフワークの一つでありますので、しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 今先生おっしゃいましたように、十月二十九日にチーム医療推進会議において、診療放射線技師と臨床検査技師の業務範囲の拡大、そして薬剤師の居宅における調剤業務等の見直し、そして救急救命士の業務のあり方等に関する検討会においてこれらを取りまとめて、今後法令改正を行っていくということになっております。
 具体的には、診療放射線技師及び臨床検査技師の業務範囲の見直しとして、一、診療放射線技師はCT検査等における造影剤の自動注入器による造影剤投与等を追加すること、二番目として、臨床検査技師はインフルエンザの検査の際の鼻腔拭い液による検体採取等を追加することについて関係審議会で御議論いただいた後、これらの内容を盛り込んだ改正法案を次期通常国会に提出したいと考えております。
 具体的には、診療放射線技師については、CT検査、MRI等における造影剤の注入、そして下部消化管検査における肛門からのカテーテル挿入等でございます。続いて、薬剤師の業務については、チーム医療推進会議で取りまとめを踏まえ、居宅で薬剤師が調剤量を変更できるようにするなど、チーム医療の推進に対応した薬剤師の業務の見直しを行っていきたいと考えております。具体的には、居宅での調剤業務について薬剤師が調剤量を居宅で変更できるよう省令改正をする予定であります。三つ目として、救急救命士の処置範囲についてでありますが、血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与等を追加することについては関係省令の改正作業を行っているところであり、来年度、平成二十六年度四月を目途に施行したいと考えております。
 以上です。
○足立信也君 約束していただいたということで受け止めさせていただきます。
 あと二分になったので、ちょっと、あと予防医療のことを申し上げたかったんですが、社会保障と税の一体改革並びにこの大綱で、予防医療にこれからは注力すべきだということは書かせていただきましたが、プログラム法の中で、その予防医療に対しては項目としてもそれほど入っておりませんし、実際、介護予防給付以外は、医療についての予防については、これは消費税使えない今の法のシステムになっています。ここを改めるべきだと私は思っています。
 その一つとして、あり得るのは、筑波大学の取組で、薬局で血糖値を測定し、採血ですね、耳朶か指先か、ヘモグロビンA1cを計って、糖尿病が強く疑われる人、予備軍の方々に受診をしていただくと。これでピックアップが二八%が薬局でできているという試みがあります。生活習慣病の予防にとってはかなり大きいと思いますが、これについて広げるお考え、こういったことを広げていくお考えがあるかどうか。
 がん登録について、佐藤さんに来ていただいているんですが、時間がないので、この点はまた別にします。
 今の予防、薬局でのそのヘモグロビンA1cの測定から予防医療につなげていくという取組に対しての評価をお願いしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) 薬局などにおきますその簡易な検査を行うサービスについては、日本再興戦略においても、国民の健康寿命の延伸に向けた取組の一つとして戦略市場創造プランの中に盛り込まれております。
 こうしたことを踏まえまして、現在、一応採血をいたしますので、血液の付着した廃棄物などの問題がございますので、そういう衛生的な観点からどうするか、また検査の質の確保をどうするか、こういう点に配慮して、この自己採血による簡易な検査を受けられる仕組みの在り方について、関係者の御意見を聞きながら、現在検討を進めているところでございます。
○足立信也君 終わります。
○島村大君 自由民主党の新人の島村大でございます。
 本日は、田村大臣始め政府それから厚労省の皆様方は御答弁が非常に分かりやすく具体的にしていただける方々だと聞いておりますので、是非とも新人の島村並びに国民に分かりやすく御回答いただければ幸いだと思います。よろしくお願いします。
 まず、私は選挙区が神奈川県でございます。少しちょっと神奈川県のお話をさせていただきますと、御存じのように、今神奈川県は人口が九百万と、東京に次ぐ二番目の県でございます。この神奈川県でさえ、さきの春の国立社会保障・人口問題研究所ですか、そこからの発表ですと、神奈川県が残念ながら二〇四〇年、今から二十七年後ですけど、人口が平均して七・八%減だと、このような結果が出ております。私から見て魅力がある神奈川県がこれだけ人口が減ということは、非常に私としては残念でございます。
 これをしっかりと政治の力でも人口減ならないように私は今後取り組みたいと思っていますけど、そこで、何が必要かといいますと、一つはやはり今話題になっております健康寿命延伸、これが一つの話だと思いますけど、この健康寿命延伸、私は今回の選挙の政策で、健康寿命を、神奈川県日本一健康寿命をするということの政策をさせていただきました。ですから、この健康寿命日本一の神奈川にするための御質問と、また、今、健康寿命また平均寿命、日本は世界一だと聞いております。ですが、残念ながら、この平均寿命と健康寿命は約十年ぐらいの差があるわけですね。この差をいかに縮めるか、このようなことを是非ともお考えを聞きたく、質問をさせていただきたいと思います。
 まずは、少し東日本大震災の方からの健康寿命並びに平均寿命を聞きたいんですけれども、今、東日本大震災、田村大臣始め政府の方がしっかりと、復興復旧に関して相当進んでいると私も聞いておりますが、ただ、残念ながら、今二年半過ぎまして、まだ仮設住宅等でお住みになっている方が二十二万人いると。この二十二万人というのはやはり少なくはないと思います。逆に言えば、まだまだ多いと思います。これに関しましても含めて、今後、大臣がどのように復興に対して考えていられるか、是非とも決意をこの厚労委員会で再度聞きたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 東日本大震災でありますけど、発災からもう二年半がたってきているわけでありまして、今も委員おっしゃられましたとおり、いまだ避難生活をされておられる方々が大変多くおられるわけであります。
 私もこの夏、被災地、二度お伺いをさせていただきました。病院それから子供の施設等々、それから東京電力の福島第一原子力発電所もお伺いしてきたわけでありますけれども、本当にまだまだ皆さん安心して暮らせる、働ける環境に十分になっていないというようなそんな感想を持ってまいりました。
 そういう意味からいたしますと、やはり一つは、しっかりと健康であっていただかなければならぬわけでありますから、健康保持のためのいろんな事業を我々まだ続けていかなきゃならぬと思っておりますし、その中においてやはり心のケアというもの、これに力入れていかなきゃならぬなということを感じさせていただきました。
 さらに、医療、介護の基盤の強化ですね。これは人もそうなんですけれども、全体として、やはり以前あったものがなくなってしまった中においてこれからどのような形で対応していくか、こういうものを含めて、しっかりとこの強化というものに対して我々目くばせをしていかなきゃならぬなというふうに思っておりますし、あわせて、これから雇用の問題が、今までは一時的な仕事というふうな中において、失業率という意味では下がってきておるわけでありますけれども、しかし、いよいよ恒久的な仕事も含めてという話になってきた中においてのこのミスマッチをどう解消していくか、こういう問題等々、まだ多くの課題が残されております。
 私も復興大臣の一員というような思いで、総理からも指示をいただいておりますので、しっかりと政務三役、力を合わせて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○島村大君 ありがとうございます。今お話聞きまして、安心しました。
 ただ、何でもそうだと思うんですけど、今回、東日本大震災から二年半たちまして、その二年半で今まで何やったかというのは、それはその現場で対応していただいていると思うんですけど、ただ、一つの考え方としては、例えば阪神・淡路大震災、それは丸々同じとは言いませんけど、阪神・淡路大震災とか中越の地震のこととかありましたよね。で、あの震災から二年半後に、どういうことが二年半の間にできて、二年半たってどういう問題点が出ているかということをやはり検証しながら、それを対比して、しっかりとこの東日本大震災に対しての復興ができているかどうか、その辺をひとつお聞きしたいんですけど、どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 過去の経験の上にいろんな政策、対策を組んでいくということは重要であろうというふうに思います。
 発災直後は、やはり医療一つ取りましても、もう緊急時の医療、DMATを中心とするそのような医療であったわけでありますけれども、やはりもうその後二年半以上たってまいりますと、もうそういうような緊急時の医療というよりかは日々の医療、慢性期の医療も含めて、そういうものに対応していかなければなりません。そういう意味では、巡回相談でありますとか健康確保のためのいろんな事業をやったりでありますとか、特にあのような大変な被災を受けられた心の傷、心のケア、PTSDでありますとかうつでありますとか、さらにはそういうものも含めて飲酒等々でアルコール中毒というような問題もあるわけでありまして、そのようなものに対応するための心のケアというものをアウトリーチ含めてしっかりと進めていっているという状況であります。
 あわせて、サポート拠点、これは仮設住宅にお住みの方々のところにサポート拠点というのをつくっておりまして、ここからデイサービスでありますとか訪問介護でありますとか、またあわせて、コミュニティーをつくる役割、交流の場、こういうことで孤立をされないように、そういうような環境をつくるというところにも力を入れていっているわけでありまして、まさに阪神・淡路大震災のいろんな経験を踏まえた上で対応させていただくこと、大変重要であるというふうに認識いたしておりますので、これからもそのような心掛けの下で対策を組んでまいりたい、このように思っております。
○島村大君 ありがとうございます。是非とも参考になることに対して今後とも取り組んでいただきたいと思います。
 今大臣からもお話がありましたように、その心のケア、心のケアは非常に大切な、二年半後の大切な一つの案件だと思っていますけど、この心のケアに関して特にやはり福島県のことが一番問題だと思っているんですけど、この福島県でどのぐらいの今数で、どのように実際的に行われているか、そこを少し具体的に御説明していただければと思います。よろしくお願いします。
○大臣政務官(赤石清美君) 今、具体的な数と言われたんですが、数はちょっとまだ把握しておりませんけれども、厚生労働省としてはこれまでに、過去の大規模災害での対応を基に、被災地で避難生活を送る方々の健康状態の悪化を防ぐため、全国の都道府県等へ派遣、あっせんを行い、今、各自治体から派遣された保健師等が被災者の巡回保健指導に当たっております。
 また、二十三年第三次補正予算で計上した被災地健康支援臨時特例交付金により、被災地の実情に応じた各種健康支援活動やそれらを担う保健師等の人材確保などを支援しており、この事業の実施期限を平成二十五年度末まで延長したところであります。
 委員お尋ねの被災者の心のケアについては、震災によるPTSDの症状が長期化したり、うつ病や不安障害の方が増加したりすることが考えられ、阪神・淡路大震災においても重要な課題でありました。このため、岩手県、宮城県、福島県の活動拠点となる心のケアセンターの運営に当たり、阪神・淡路大震災で対応した兵庫県こころのケアセンターや新潟県中越地震等で対応した新潟県こころのケアセンターから人材協力等をお願いするなど、十分に連携してきたところであります。
 こうした連携の下、被災三県の心のケアセンターにおいては市町村や保健所への人材派遣や後方支援を行っております。また、心のケアに当たる専門職の人材が被災者からの相談を受けて専門的医療支援を行っております。
 今後とも、厚生労働省としましては、被災者の健康確保に努めていきたいと思っております。
 以上です。
○島村大君 ありがとうございます。
 心のケアといいましても、現場では、じゃ自分が心のケア、少し心の問題があるといって手を挙げる方はいないわけですよね。そこをしっかりと、やはり専門職の方が入ったといってもその接点がなかなか、どなたが心の問題があるかということはやっぱり難しいところがありますので、是非ともそこは具体的にどういうふうにやっていくかということをやはり皆様方からしっかりと指示を出していただかないと、ただ心のケアセンターをつくりました、そしてその支援のメンバーがいますだけでは、実際的には現場では困っていることを聞いておりますので、是非ともそこは進めていただきたいと思います。これはお願いでございます。
 あともう一点、関連死の問題。
 今、関連死が、先日の報道ですと、福島県で直接の死亡者が、九月現在では地震や津波で福島県の直接死亡者が千五百九十九名だったと。で、今年の九月の現時点で震災関連死が千五百三十九名と、もう本当に直接死亡者を超す今勢いで関連死の方々が増えていると、そういうふうな報道がございます。これに関しましては今どのようにお考えで、どのような対応策をしているかを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) ちょっと、震災関連死全般についてちょっと今データを持ち合わせておりませんので、ちょっと答弁、ちょっとそれぐらいの答弁で御勘弁いただきたいと思います。
○島村大君 では、ちょっとそれはしっかり調べていただきたいんですけど、以前のあの阪神・淡路大震災のときの関連死、そのいわゆる死亡の原因ですね、原因が、もうそれはお分かりだと思いますけど、一番はやはり肺炎、肺炎の方が一番多かったと。そういうことで、今後の、二年半たってこの東日本大震災で関連死の方々をどのようにそれを防いでいくか、そこをしっかりと皆様方もお考えになっていただき、是非とも、関連死の方々が増えないように方策を是非ともやっていただきたいんですけど、どうでしょうか、よろしいですか。
○政府参考人(原徳壽君) 今御指摘のように、大震災の関連死においていわゆる肺炎によるものが多いという御指摘はそのとおりだと考えておりまして、このためには、口腔の衛生状態をしっかりと保って誤嚥性肺炎を予防していくということは重要な課題だというふうに考えております。
 このため、今回の東日本大震災におきましても、避難生活が長期化する中で、この予防の観点から、被災者に対する口腔ケアを含む歯科保健医療の確保を図るために、日本歯科医師会等の関係団体との連携の下に、歯科医師等の派遣に関する調整を行ったところでございます。また、中長期的な観点から申し上げますと、口腔ケアを含めた歯科保健医療活動について、いわゆる八〇二〇運動推進特別事業の中で対応ができるということで、岩手県などでは対応していただいているところでございます。
 以上です。
○島村大君 今御回答いただきましたけど、是非とも、具体的にどういう地域が必要でどの地域がもう大丈夫だとか、その辺をしっかりと調査していただきまして、今二年半ですけど、もう多分三年、四年必要だと思いますので、是非ともこれは進めていただきたいと思います。
 あともう一点、今回の東日本大震災の関係で、医療費、被災者に関しまして医療費の窓口負担を軽減措置するということで、昨年の九月までは窓口負担がどの県もゼロだったと、今は県によって違うと。それに関しまして、どのような決め方で昨年の九月に窓口負担を切られたのか、それに関して御答弁よろしくお願いします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 東日本大震災の被災地域につきましては、先生御指摘のように、全体につきまして、昨年の九月までは市町村国保等が減免をしております額の全額を国が財政支援をしておったわけでございます。これが、最初の年、二十三年の三月に震災が起こりまして、前年の所得ということが分かってくる、これは夏ごろに分かってくるわけでございますけれども、その後におきましては、減少された所得の方につきましては窓口負担ということの減免ということで保険者が把握をしてそれで判断ができるようになってくると、そういうことでございますので、昨年、二十四年九月、その把握ができるようになりますまで、夏までを超えて二十四年九月までの間は全額の支援ということにしておりまして、その後につきましては、昨年の十月以降でございますが、保険者の判断でそれぞれの所得状況を把握をされて減免をされた場合に、その減免の大きい場合に、減免額の十分の八を国が財政支援をするという仕組みに切り替えたところでございます。
 これは、引き続き続けてほしいという声もある中ではございますけれども、全体的なバランス、福島県の旧警戒区域等につきましては全額の支援も続けておりますが、全体につきましては、その個々の保険者の判断で減免が必要な方についての実施をされる場合の支援にとどめさせていただきたいというものでございます。
 なお、被災地域では国保そのものの財政状況が悪化しているということが見られますので、これにつきましては、東日本のみに適用される仕組みといたしまして、震災前と比べて一人当たりの医療費が増えたと、それで財政負担が三%以上増えたというような市町村国保の保険者には、その八割を国が財政支援する仕組みを別途設けておりますし、それから、所得水準が低い、収入が減ったというふうな地域がございますので、そういう保険者の方につきましては、国保で元々あります七割、五割、二割という保険料の軽減措置への支援を行う、あるいは低所得者が全体として増えたということに対しましての財政支援の措置というようなものも毎年行っておると、そういう仕組みで支援をさせていただいているところでございます。
○島村大君 ありがとうございます。是非とも、私がいただいている資料ですと、岩手県では今でもほとんどの方が窓口負担がゼロだと。宮城県は残念ながら二十四年度中で打ち切られていると。宮城県の方が、じゃ全員その収入が上がっているのかとか、そういうことがありますので、個々にやはりそこはきめ細かく今後とも対応していただきたいと思います。
 時間もあれですので、ちょっと先に行かせていただきたいと思います。
 今いろんな、先ほど足立委員からもお話がありましたが、国民皆保険制度を守ると、この件に関してお聞きしたいんですけど、この今回の、国民皆保険制度で今後とも持続可能な制度にする、そういうことをうたわれていますけど、今回、やはり社会保障と税の一体化で、消費税は来年の四月からアップさせていただくと、社会保障費に関しては消費税アップ分は社会保障に全面的にそれは使われると、そこまではふだん大臣もおっしゃっていますけれども、では、実際的に本当に国民皆保険制度を守れるのかどうか、それに関してどのようにお考えなのか、具体的に教えていただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 非常に重要な点で、お答え、仕方が難しいんですけれども、これはもう何としても守らなきゃいけないという前提で我々もいろいろとこれから制度整備、法整備をしていこうと思っています。
 そもそも国民会議がおっしゃられたことは、少子高齢化が進む中で家族形態も変わっている、雇用環境も変わっていると、この中で医療をどのように変えていくのか、介護とどのようにコラボしていくのかという話であるわけでありますが、一九六一年に公的年金、公的医療保険、こういうような形で制度整備されて、一九七三年に福祉元年、これを充実する中において言われたわけであります。このときは若い人が多いと言いますが、実は一九七〇年でも高齢化比率が七%を超えておりますので、もう既に高齢化社会には入っていたわけでありますけれども、我が国はなかなかそれから高齢化に向かっての準備が、少しずつではあったんですが、急激にはできていなかったということがあります。
 一九九〇年に一・五七ショックで、いよいよ少子化の対応をしなきゃいけない、エンゼルプラン等々への整備が始まる、こういうような話になってくるわけでありますが、一九九六年から七年にかけてもう高齢社会に入りました。これは一四%を高齢化比率が超えたと。そして、そんな中において、これはいよいよ大変だということでありまして、二〇〇〇年から介護保険導入。二〇〇四年に例の年金の大幅な見直し。二〇〇六年だったと思いますけれども、老人医療保険制度、これを後期高齢者医療制度と言って怒られましたけれども、制度改正。
 二〇〇七年には何と二一%を高齢化比率が超えて超高齢社会に入ってきたということで、一九七〇年モデルから二〇二五年モデル、これは団塊の世代が七十五歳以上になる、そういうような状況を見越して中を変えていかなきゃいけない、制度を変えていかなきゃいけないということでありまして、一つは、全世代型ということで、若い方々も社会保障を享受いただけるように子育て対策しっかり充実しようということで、消費税で七千億円、更に三千億円、何とかどこかから我々努力して、一兆円の子育て対策、少子化対策をやらなきゃいけないという部分。それともう一つは、負担能力に応じて負担していただくという意味からすれば、高齢者の方々にも所得の多い方には負担をいただく、一方で、所得の低い方々に対してはこれは軽減措置を講ずるということでございますから、国保の保険料、後期高齢者医療制度の保険料等々、所得階層の低いところに関しての減免の対象というものを増やそうではないかというような議論。介護もそうであります。
 そのような中において、とにかく給付と負担というもの、これをバランスをしっかり取る中において社会保障制度を持続可能なものにしていこうと。その中には、当然、消費税という財源、これをしっかり確保しなきゃなりませんし、あわせて、それだけでは駄目でございますから、経済成長をする中においてその果実を社会保障にしっかりと入れ込んでいくということでアベノミクスという話でございまして、とにかくこの公的保険というもの、これを何としても我々堅持をするということでこれからもしっかりと制度の整備を図ってまいりたい、このように思っております。
○島村大君 心強い、また詳しく御答弁、ありがとうございます。
 そもそも論になるんですけれども、国民皆保険制度というのは疾病保険ですよね、ある意味では、ざっくり言えば。ですから、先ほどからお話いろいろ出ています予防に関してはこの国民皆保険制度は使えないわけですよね。これはなぜ国民皆保険制度というのを疾病保険のみに入れて予防医療に対して間口を広げようとしないのか、また広げようとするお考えがあるのかないのか、その辺を教えていただきたいんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 基本的に、疾病に対して治療をするための保険でございます。
 予防に使えばいいではないかという御意見が全くないわけではありませんが、しかし、やはり本来、今まで保険者、そして受益者等々を含めて、この国民皆保険制度、医療保険制度というものを考えたときに、一般的に治療というものを目的につくった保険でございますので、それを予防というと、どこまで広げていくのか、どの範囲まで広がっていくのかということを考えた場合に、なかなかそこまでまだ意識の統一といいますか、それぞれの認識が統一されていないということでございます。
 もちろん、費用対効果ということも含めて考えなければならない問題でございますので、なかなかそう簡単にここに予防を入れていくということは難しいのかなとは思いますが、一方で予防の方も重要でございますから、これは別途、いろんな事業を行う中において予防、健康管理というものもしっかり進めていかなければならぬということでございまして、厚生労働省の中におきまして健康づくり推進本部というものを先般つくりまして、私、本部長、本部長代理、政務三役の中においてしっかりとそちらの方も進めてまいりたいというふうに思っております。
○島村大君 ある意味で今大臣のおっしゃっていることはよく分かるんですけど、では、その健康寿命を延伸するためにどのような方策を主に考えているのかということになるわけですけど、それにはやはり健診とか予防とか、いわゆる重症化予防とか、そういうところがメーンになってくると思うんですけど、そうすると、それは、国民皆保険制度と別個に健康寿命を延伸するための考え方を盛っていくという今のお考えなんでしょうか。よろしくお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) この間、そのメニュー、まあ精緻なものではありませんけれども、我々公表をさせていただきました。その中において、もちろん、まず健診ということが大変重要でございます。特定健診、特定保健指導含めてしっかりと、まだ健診の、受診といいますか、健診率が高くないわけでありますから、例えば組合健保は高いんですけれども、協会けんぽは高くない。ところが、一方で、企業は安衛法にのっとって企業内で健診をされておられます。そういうデータを実は保険者に提出いただければこれは代用できるわけでありますけれども、残念なことに、個人情報だから使えないと思い込んでおられるそういう事業主の方々がおられます。実際問題、法律で使えるようになっておるわけでありまして、様式が若干違うというのもあるんですが、そこを統一しながらそういうものを使っていく。
 一方で、奥さんという言い方がいいのか分かりません、配偶者の方々でなかなかそういうような、常勤で企業に働いていないものでありますから、企業健診を受けられない方々は、これは実際問題、会社で受けられないものでありますから、自治体等々に委託をしながら受けておられるわけでありますが、そのときに例えば肌年齢を調べますというような付加サービスを付ければ、女性ならば肌年齢分かるんなら行ってみようかななんていうので受けていただける、そういういろんな工夫をしながら、配偶者の方々にも是非とも努力をしていただきたいなというふうに思っております。そういう健診、保健指導……(発言する者あり)いや、それはセクハラじゃないと思いますよ、それは。そういうようなものも含めて、いろんな付加サービスを付けるというのも一つであろうというふうに思います。
 あわせて、例えば、いろんな外食等々に対して、健康メニューも含めていろんなものを提供できないかということもいろいろと検討いたしておりまして、まあ厚生労働省のお墨付きマークまで付けられるかどうか分かりませんが、そういうことでふだんから御自身も気を付けていただく。
 あわせて、そもそもレセプトデータでありますとか健診データ、こういうものをやはり健康づくりにどう生かしていけるか。いろんな先進的な事例もございますから、そういうものを横展開していくことも含めて、そうなれば当然、それは受診勧奨ということにもなってくるかも分かりません。
 そのときになってきますと、いよいよ保険診療というものが出番が出てくるわけでありまして、早めにやはり自分の健康を管理して、悪くなる前に開業医、診療所等々へ行くということ、これ大変重要であろうと思いますから、そういう意味で対応していただくということが一つの考え方の下にこの間そういうものを公表をさせていただきました。
○島村大君 ありがとうございます。
 本当に詳しく、また大臣のお気持ちがよく分かるような答弁していただきました。
 午前中はこれで一応終わらせていただきまして、午後からまたお願いします。
○委員長(石井みどり君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 じゃ、再びやらせていただきます。
 社会保障に関する政府の方針は、自立自助を基本として、これを共助や公助が補完する、保障するという認識で今言われております。ただ、自立という言葉が独り歩きして、国民からは自分の健康は自分で守れというふうな誤解を招いているところも私は地元でよく聞いております。
 そのことに関しましてちょっと一言お話をお聞きしたいんですけど、社会保障制度改革国民会議は、昨年の八月に、三党合意で、社会保障制度改革推進法に基づいて、自助、共助、公助の最適な組合せとして、まず自助を先に挙げることを述べております。しかし、この自助から始まる言葉に関していかがなものかということも国民からは言われております。
 なぜなら、この言葉の序列こそが本制度、いわゆる改革の根幹にかかわるいわゆる改革の思想だというふうに言われております。ですから、社会保障制度というのは近代国家の成立を出発点としている、つまり、社会保障は国家統治の最も大きな柱と位置付けられて歴史を持っております。さらに、資本主義経済においては、価格は市場の自由な競争の下に決定されている、当たり前ですけど、こういう大原則ですよね。ただ、この社会保障制度、日本における社会保障制度におけることに関しましては、公的医療に関しては政府が定めております。この国民皆保険の下では、公的医療で給付されていない医療はほぼ少ないと言われております。つまり、医療の方向性は政府が公的医療に対して決定する。
 以上考えれば、我が国医療に関しては公的な責務は極めて大きいと、明白な事実であると思われております。ですから、この社会保障制度改革推進法は、まず国は、国家としては、国は何があっても国民の生命や健康や財産を守る、そういう覚悟の下に、国としては、やはり言葉の序列ですけど、公助、共助、自助の序列でもいいんではないかということが言われております。
 ですから、この自助が先に今回出ていますことに関しまして、私の限られている時間なので、簡潔に回答していただければ有り難いです。よろしくお願いします。
○大臣政務官(赤石清美君) 島村委員にお答えしたいと思います。簡潔にということで、簡潔に読ましていただきます。
 プログラム法案の中で自助の環境整備を規定したのは、老いも若きも健康で、希望する方は働くことができ、持てる力を最大限発揮できるような環境にこそ活力ある長寿社会につながるとの考えに基づくものであります。決して自分の健康は自分で守れというような突き放したものではなく、健康増進に向けた国民一人一人の主体的な行動を喚起するために、事業主、保険者、自治体等が創意工夫を凝らして行っている取組を支援することなどを念頭に置いたものであります。
 頑張った人が報われる活力ある社会をつくっていくためにも、そうした誤解を払拭しつつ、自助自立を第一に、共助と公助を組み合わせ、弱い立場の人にはしっかりと援助の手を差し伸べることを基本として社会保障政策を推進していきたいと思っております。
 以上です。
○島村大君 ありがとうございます。
 再度、今御説明ありましたように、やはり、でも少し分かりづらいかなというところもありますので、もう少し分かりやすいお言葉で国民に対して、その場所その場所で、皆様方、もちろん私ども御説明さしていただきたいと思いますので、是非とも分かりやすい言葉でよろしくお願いします。
 それから次に、私、先ほど午前中にお話ししましたように、神奈川県なんですけど、地元が神奈川県で、看護師さんの問題をちょっと一点お話お聞きしたいと思います。
 私の地元の神奈川県では、平成二十七年度までに看護職の確保の見通しが第七次看護職員需給見通しで、常勤換算で千七百七十八名が不足と見積もられています。これは全国で一位なんですけど、それはいい方向の一位じゃなくて、ワースト一位だと言われています。このような状況が今神奈川県では現存しております。
 今、超高齢社会を迎えるに当たって看護師さん不足がどの県でも言われておりますけど、まず第一に大きな病院と中小の医療機関の格差、また都市部と地方部の格差、それぞれどのように対策をなされているのか。
 また、二番目として、潜在看護師さん、いわゆる新人じゃなくて潜在看護師さんの職場の復帰に対して支援をどうなされているのか、お考えになっているのか。
 また、三番目としては、潜在看護師さんの職場復帰に関しまして、各都道府県でナースセンターが設置されていると思いますけど、それに対して、そこで行われる復職研修などが、いわゆるナースセンターがある場所が多分各都道府県の県庁所在地が多いと言われています。ですから、県庁所在地に住んでいらっしゃらない潜在看護師さんがそこに通うのが大変だと言われています。それに対してどう対応なされているのか。
 三つお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 まず、看護職員の確保についてでございますけれども、まず日本全体の数としてどうしていくのかということで、今先生も引用されました第七次看護職員需給見通し、平成二十三年度から二十七年度までの見通しでございますが、全国では最終年には需給割合が九九%になる見通しでございます。全国的には全体の数字としてはかなりの程度満たされるのではないかと思っておりますが、個々の地域や施設類型ごとに見れば、看護職員が偏在し、あるいは不足感のある医療現場もあるということは承知をしております。
 このために、まずは全国規模の需給だけにとらわれるのではなく、例えば定着促進として子育て中の看護師等の離職防止のための院内保育所への支援、また再就業支援としましてはナースセンターでの求人求職情報の提供や就職のあっせん、また養成の促進としては看護師等養成所の運営費補助などを行っているところでございます。今後とも、都道府県や関係者の方々と連携しながら、こうした取組を着実に推進していきたいと考えております。
 それから、二つ目の御質問の、特に職場復帰の支援強化についてということでございました。
 これにつきましては、潜在看護職員の復職支援のためには、まず潜在看護職員がどれだけいるのかという把握が非常に重要なわけでありまして、そのために、現在、社会保障審議会医療部会において、まず看護師等の資格保持者のうち一定の者に対してナースセンターへの連絡先などの情報の届出の義務化など制度的な対応が必要と議論がされておりまして、この点につきまして看護師等の人材確保の促進に関する法律の改正に向けた検討を行っているところでございまして、まずは潜在看護師の把握をするというところをしっかりとしていきたいと考えております。
 三番目の御質問ですけれども、それ、把握がしたとして、再就職を実際どのような形でしていくか、そのためには技術的な修練が必要になります。これについては、現在も都道府県ナースセンターにおいて医療機関の協力を得ながら復職研修をやっておられるところでございます。ただ、御指摘のように、都道府県によりましては、県庁所在地一か所だけのところもありますし、また複数の地域において実施しておられる都道府県もございます。この辺り、都道府県によって対応は様々でございますけれども、今後こういう復職研修を充実することが必要だと考えておりますので、これについても身近なところで受講できるような体制が取れるような形で検討していきたいと考えております。
○島村大君 再度確認なんですけど、潜在看護師さんと新しく新人の看護師さんのそれぞれをしっかりとある意味じゃ分けて、どのように看護師さんの不足を補充するかということをお考えなんでしょうか。確認させてください。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 まずは、新人の確保というのは、養成をしっかりとしていく、それから、特に新卒後すぐに辞められるような方々が出ないように、研修制度の充実でありますとかその定着促進策なども考えていく必要があると、それが一点でございます。
 それから、一旦辞められた方が再び出てくるというための再就業、そのための支援、これは別々、別々にといいますか、それを含めて考えているということでございます。
○島村大君 なぜそこをちょっとしつこく聞くかといいますと、新人の看護師さんというのは、やはり大きな病院、大都市にある意味では希望する方が多いと。潜在看護師さんは、自分のもう地域が決まっていますので、そこの自分の住まいから近いところに希望する方が多いと聞いていますので、是非ともそこはしっかりと分けていただいて、日本全国どこでも看護師さんの不足が一人でも少なくなるように是非とも対応していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それから、最後にもう一つ、今度は看護師国家試験のことなんですけど、毎年二月に試験が行われ、三月下旬に合格発表と聞いております。看護師さんの免許が交付されるのが約一か月ぐらい掛かるということで、四月からの就業に対して、看護師さんの免許がまだ来てる前に就職なさっているということなんですね、現実には。
 そうしますと、病院側としては、看護師さんとしてのカウントをされない、またされるところもあるみたいなんですけど、私どもが聞いている神奈川県ではされていないということなんですけど、その辺に関しまして、せっかくもう試験に合格になっていますので、四月からしっかりと看護師さんとしてカウントされるようなことはできないのでしょうか。そこを是非ともお聞きしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) 看護師に限らず、こういう国家試験で受けていただいた方、まずは看護師についていいますと、まず受験資格は、看護師学校を卒業した方が受験対象になります。実際二月にやりますので、卒業見込みの形で受けていただいております。実際に、合格発表までの間に、しっかりとちゃんと卒業、終わりましたという証明書を出してもらわないといけないと、それがあります。その後に合格発表になりますので、どうしても三月の下旬になってしまうということがございます。その後、合格発表を受けて、それぞれの方々が免許登録の申請をしていただきます。この時点において、ちょうどいろいろな職種が全員一斉に出てまいります。私どもで、医政局で担当しているものだけでも約十万件の免許登録事務がございまして、どうしても遅れることにはなります。合格から更に免許交付までの間については、欠格事由がないかどうか、これを健康診断書と照らし合わせてしっかり全部やっていかなきゃいけない。
 こういうふうなことから、どうしても学校の卒業の時点と、それからその免許までの間はどうしても四月一日を挟んで時間が掛かるということはやむを得ないと。できるだけ効率化には努めていきたいと思いますが、今の時点が精一杯だと考えております。
 あと、実際にその免許証が届くまでの間は、その看護師籍なり医籍などの登録したということのはがきの証明書を送っておりますので、それでもって代えることが可能だというふうに考えております。
○島村大君 是非ともそこは、現場も相当混乱していますので、改善を要望したいと思います。
 時間もあれなので、最後に、最初にお話しさせていただきましたように、やはり私どもの神奈川県もそうですし、日本もそうだと思いますけれども、健康寿命を延伸する、この考え方は、私は一番今この日本にとって、この高齢化社会にとって一番いい政策だと思いますので、是非とも進めていただき、健康寿命と平均寿命が一致するような政策を是非ともよろしくお願いいたします。
 最後、この前三日の日に、文化の日に、俳優の高倉健さんが文化勲章の授章式でおっしゃっておりました、日本人に生まれて良かったと。私はこの言葉を聞きまして、やはりこの日本をしょっていく皆様方とともに、私もその一人としてしっかりと、もっともっと普通の国民の方々も、皆さんが日本人に生まれて良かったと思われるような政策づくりをやりたいと思っていますので、是非とも皆様方もよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。
 以上です。
○大沼みずほ君 自由民主党の新人、大沼みずほでございます。
 本日は質問の機会をいただきましたことを委員長、与野党理事、また委員の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。答弁者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、この度当選させていただいた自民党の中で一番若い当選組が昭和五十四年生まれの三十四歳であり、私を含め三人おります。若い世代の代表として、まずは若い世代の感じている社会保障制度に対する不安などについて、政府の取組につき、お尋ねいたしたいと思います。
 次に、私は、子育て・介護応援団をキャッチコピーに、女性が子育てや介護をしながら社会で活躍できる環境の整備の実現に向け邁進していく旨、有権者の皆様に公約としてお約束をいたしました。そこで、本日は、子育て及び介護について御質問をさせていただきたいと思います。
 まず社会保障制度改革についてですが、今年十月に消費税の引上げが決まり、消費税について社会保障分野に充てていくので御理解いただきたいと、私としてもそのように地元で説明しております。
 一方で、増税に伴い、国民の税金の使い方に対する視点はますます厳しくなってきております。今年八月の国民会議の報告書の中でも、給付の重点化、効率化が必要と述べられております。また、一日の経済財政諮問会議でも社会保障費の抑制について言及がありました。今後どのように重点化、効率化を図っていくのでしょうか、お答えいただければと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 大沼委員、質問ありがとうございました。一番若い世代から質問を受ける、しかも初めての質問が私であって良かったなと思っています。
 まず今の社会保障の問題ですけれども、急速な少子高齢化が進む中で、受益と負担の均衡が取れた持続可能な社会保障制度を確立するためには、制度の充実と重点化、効率化を同時に進めていく必要があります。消費税率の引上げによる増収分については、全額を社会保障財源化することとしておりますが、改革の全体像、進め方を明らかにしたプログラム法案では、社会保障四経費に係る社会保障の充実は、税制抜本改革法により増加する消費税収入だけではなく、制度の重点化、効率化により必要な財源を確保しつつ行うことと明記しております。
 社会保障制度の改革の実施には、国民の理解と納得が欠かせない。今後、医療・介護サービスを支える保険制度を持続可能なものとするため、給付の重点化や利用者負担の在り方の見直しを進める一方、低所得者には保険料の更なる軽減などの制度の充実を図るなど、国民の皆様に改革の趣旨を丁寧に説明しながら、具体的な改革を着実に実施し、世代間、世代内の公平が確保された仕組みを目指していきたいと、このように考えております。
 以上です。
○大沼みずほ君 丁寧な御答弁、ありがとうございます。
 私としては、子育て世代でありますので、子育て、少子化対策について、先ほど大臣もおっしゃられました、七千億プラスアルファ、全部の一兆円の確保ということで御尽力いただければと思います。
 さて、地元を回っておりますと、特に若い方々から、どうせ年金なんてもらえないから払う必要ないんじゃないか、何で年寄りばかり優遇されているんだという声があります。世代間の損得感が広く横行し、若い世代に対する社会保障政策の理解はまだまだ進んでいないと感じますが、政府の取組についてお伺いしたいと存じます。
○大臣政務官(赤石清美君) 確かに、若い世代には、我が国の社会保障が、給付は高齢世代中心で、負担は現役世代中心で、若い世代に社会保障のメリットが感じられない、感じられにくいというふうに言われております。
 社会保障制度改革国民会議の報告書にも示されているように、社会保障は子供による親の私的扶養の社会化であり、社会保障が世代間格差をつくり出しているわけではない。加えて、高齢世代の給付は、現役世代による親の扶養や介護の負担軽減の側面も持っております。世代間の格差については、少子高齢化により増加する現役世代の私的な負担が軽減されていることも併せて評価されるべきものと考えております。
 このような観点から、社会保障が持つ意義について若い世代を含め国民に御理解いただくことが重要であり、社会保障・税一体改革が目指す方向についてホームページやパンフレットなどを通じて引き続き分かりやすい情報発信を行っていくほか、若い世代が社会保障の意義を正しく理解できるよう、有識者による検討会で、教育現場で活用するための教材の在り方など、社会保障教育の推進について議論を行っております。
 引き続き、若い世代も含めて納得感の得られる社会保障制度の構築に努めていきたい、かように考えております。
 以上です。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 消費税を引き上げるために、これまでいわゆる騎馬戦の図といいますか、老人一人に対してどれくらい若い世代が支えているのかという図があったと思います。あの図は、消費税を上げるときには非常に国民に対して分かりやすかった、つまり税収が足りないんだということで御理解をいただくのに非常に分かりやすかったと思いますが、新たな、厚生労働省として、若い世代にもしっかりとした社会保障の恩恵があるんだということを今後発信していただければと思います。ありがとうございます。
 最後に、社会保障制度改革についてでありますが、先ほどの話の続きになりますが、まさにがむしゃらに働いて戦後の日本の経済成長を支えてきた高齢者の皆様に対し若い人たちが尊敬の念を持って接することができるように、また、若い世代が子育てや雇用の環境において抱えている不満に対し、その解消に向けた取組が一層大事になってくると感じております。全ての世代が支え合い、希望を持って生活していくことができるよう、これからの社会保障制度改革に対する大臣の意気込み、御決意をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどもお話しさせていただきましたが、全世代型というような御提言をいただきました。そういう意味では、今までなかなか若い世代、子育て世代の方々に対する給付って余りなかったわけでありますけれども、今般、今お話しいただきましたとおり、子ども・子育て関係に七千億円、それからさらに、消費税のみならずほかの部分も含めていろんな我々やりくりして、全体で一兆円というようなことを目指して今いろいろと進んできておるわけでございまして、ちょうど待機児童解消加速化プランというものもスタートいたしました。この二十五年、二十六年で二十万人分、さらに、残りの三年で更に二十万人、四十万人の保育の受皿をつくると。
 しかし、一方で、待機児童、量だけを拡大するのではなくて、地方も含めて質の確保もしていかなきゃなりません。そういう意味では、保育士の配置基準を更に質の高いものにする、こういうような御意見もいただいておるわけでございますし、あわせて、幼児教育というもの、教育の部分も強化をする、こういうようなお話もいただいております。さらには、病児・病後児保育、これも整備していかなきゃなりませんし、放課後児童クラブでありますとか地域子育て支援拠点の整備、いろんな問題があるわけでありまして、若い方々にもしっかり御納得感のいただけるような社会保障制度、これをつくっていかなきゃならぬと思っております。これからも頑張ってまいります。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 次に、育児休暇制度、また今大臣からもありましたが病児保育について少し掘り下げてお伺いしたいと思います。
 政府は二〇二〇年までに指導的地位に就く女性管理職の割合を三〇%程度まで増やすとしております。女性の社会進出がなかなか進まない背景は様々ありますが、その中でもいわゆるM字カーブの問題があります。このM字カーブに対する政府の見解をお聞かせください。
○政府参考人(石井淳子君) 女性の就業率を年齢階級別に見ますと、近年、多くの年齢階級で女性の労働力率、上昇はしてきておりますけれども、依然として子育て期、この時期における女性の継続就業が難しい状況にございまして、いわゆるM字型カーブを描いているところでございます。その一方で、子育て期におきまして働いていない女性の中にも就業希望を持っていらっしゃる方多くおられます。
 このため、働く意欲のある女性がその能力を十分に発揮をして仕事と子育てを両立させて活躍できるような環境づくり、これまでも努力はしてきたところではございますが、一層進めていくことが必要というふうに認識いたしております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 更に掘り下げてお尋ねいたしますが、やはりどうしても子育ては女性がやるものという価値観がまだまだ広く、出産や育児で職場を離れざるを得ないというのが現状ですが、現在の育児休暇の女性の取得率、男性の取得率につきお教えいただきたいと思います。
 また、政府としては男親の育児休暇取得率を高めるためにどのような政策を推進しているところか、またその効果についてお答えいただければと思います。
○政府参考人(石井淳子君) まず育児休業の取得率でございますが、女性につきましては平成十九年度以降八割以上の取得率となっておりまして、直近の平成二十四年度におきましても八三・八%となっております。一方、男性につきましては平成二十四年度で一・八九%となっております。
 男性が育児休業を取得しなかった理由としましては、いろいろ私ども調査を行っておりますけれども、その調査によりますと、取得しにくい職場の雰囲気だった、これが三〇・三%、あるいは業務が多忙であった、これが二九・七%のほか、配偶者など自分以外に育児をする人がいた、これが二九・四%で、これらの項目がおおむね三割程度となっているところでございます。これに加えまして、収入が減り経済的に苦しくなると思ったというのも二二・九%となっております。
 女性の育児休業については、取得しやすい環境、徐々に整いつつあると思いますけれども、女性の育児休業取得には理解が進んだ職場におきましても、事男性については取得しにくい状況がうかがわれるところでございます。
 厚生労働省としましては、男性の育児休業の取得を促進するために、まず社会の風潮を育児休業を取得しやすいものに変えていくため、積極的に育児に参加する男性を応援するイクメンプロジェクトによる社会的機運の醸成、あるいはそのプロジェクトの中で、今年度、大臣指示によってスタートいたしておりますイクメン企業アワード、あるいは好事例による業務の見直しの工夫事例の提供による企業の雇用管理の見直しの支援、さらにはパパ・ママ育休プラス、あるいは専業主婦がいても育児休業を取得できるようにするなど、男性が育児休業を利用しやすい制度に見直しを行いました改正育児・介護休業法の周知徹底を通じた環境の整備、そして次世代育成支援対策推進法の履行確保、特に男性の育児休業取得者が一名以上いることを要件とした認定制度、この促進、それにさらには認定企業に対する税制上の優遇措置の創設、こういったことに順次取り組んでいるところでございます。
 男性の育児休業取得率は、実際、法の施行のときには、平成十七年度でございましたが、僅か〇・五%でございました。そこから比べますと、徐々にでございますが、上昇傾向が認められるところでございます。ただ、先ほど申し上げたように、まだまだ一・八九%と非常に低いレベルでございます。そして、女性と同様、男性につきましても、最初の一人が出ることが大変大きいということがございまして、その観点から、育児休業取得者がいる事業所割合を見ますと、これも平成十七年度は同じく〇・五%であったのが、二十四年度には四・〇%へと上昇しているところでございます。
 ただ、本当に何度も申し上げておりますが、数値としてはいずれにしても依然として低いということでございますので、今後とも、その育児休業、男性の育児休業取得促進に向けた環境整備を更に進めていく必要があるというふうに考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 様々な施策を推進中ということでありますが、今御説明のあった中で、やはり私は、一般的に男性の給与が女性の給与よりも高く、家計的にも男性が育休を取りにくいことも背景にあるのかなというふうに感じております。
 北欧の場合ですと、九〇年代に数%だったものが、この育休のときの給与保障が育休取得前と同等の水準になったことにより、男親の育休の取得率が上がったということもございます。また、今、一年の、また一年から六か月のうち、この育休を活用しなければ、例えば六か月間、男親が育休を活用しなければ育休そのものが、権利が消滅するでありますとか、そういったことで男親の育児参加が必要不可欠であると感じています。
 そのための制度をこれから、育児休業中の給与保障を五〇%から六〇%後半に上げるというようなことも御検討されているというふうに私も伺っておりますが、家計を支える主たる者が育休を取る場合、ある一定期間、これが一か月でも二か月でも、取得前と同等の水準にすることが肝要であると考えますが、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今も局長から話がありましたとおり、経済的な理由で男性が育休を取らないという答えが二二・九%。二十四年度の調査で一・八九%しか男性の場合は育休を取っていないという話でありますが、その前の調査では二・六三%だったんですね。下がっちゃったこと自体ショックだったんですけれども、ただ、これは、ずっとトレンドを見てみますと、下がったり上がったりしながら徐々に上がって、まあ上がっているといっても一・八九、二・六三ですから、余り胸の張れる話じゃないんですけれども、そういう意味では決して悲観はすることはないんだろうと思いますが、ただ、今のような上がり方ではいつまでたっても女性には追い付けないわけであります。
 そこで、経済的な理由というものがあるとするならば、そこを何とかひとつ乗り越えられないかということがございまして、今年の七月に育児休業給付に関しての引上げを検討を、これを局長に申し渡しました。この十月の二十九日ですか、労働政策審議会の雇用保険部会の方に提示をさせていただいたんですけれども、半年間は六七%。
 ということはどういうことかというと、こんなにうまくいくかどうかは別ですけれども、例えば、初め女性が半年取る、すると自分の六七%をもらえるわけですね。それから、その後、男性が半年取れば、男性も六七%。もちろん男性と女性、お父さんとお母さんで違いますけれども、全体として平均すると六七%賃金に対して給付が受けられるということでございまして、これは給付の方、育児休業給付の方は非課税でございます。それから、一方で社会保険料が免除になっておりますから、合わせますと大体休む前の八〇%ぐらい賃金に対しての所得が確保できるということでございまして、そうなれば、うまくいくかどうかは別に、半分半分ずつ取れるかというのは理想でありますけれども、非常に、こういうやり方をやっていただければ、男性も育児休業を取っていただいて、そしてお母さんのいろんな負担も和らいで夫婦共に子育てをやっていただけるというような、そんな思いを込めて今提案をさせていただいておりまして、これ労使でしっかりと御議論をいただく中において何とか御理解をいただければ有り難いなというふうに思っております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。今後、一層ますますこの問題についての推進をしていただければと思います。
 さて、安倍総理は、全ての女性が子育てをしながら社会で活躍できるよう育休三年を推進していく方針を打ち出しましたが、これは法制化に向けて検討しているということでしょうか。
 公務員等ならまだしも、やはり中小零細企業では生後四か月、五か月、六か月で保育園に預けて働かなければ家計を支えられない女性がたくさんいます。こうした状況の中でこの育休三年というものがもし法制化が進んでいるのであるとすれば、かえって企業が女性の雇用を控えてしまったり正社員にするのを控えるおそれがあるとの指摘がありますが、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) これは総理の方が経済界の方に御要請をされた件でありますけれども、決して育休を三年必ず取れるようにという話ではございませんでして、当然、女性もそれぞれいろんなニーズがあるわけでありまして、三年育休を取りたいなというような女性もおられます。そういう場合にはそれを取りやすいように企業として努力をいただきたいということで、当然、その後はまた職場復帰をしていただくわけでありますから、その育児休業中に例えば企業、会社の方で仕事の進み具合がどうだというふうなことを定期的に情報提供をしていただきながら、そのブランクというものをある程度解消していただく、また復帰された後のいろんな能力開発等々含めて対応していただくということも含めて、これは何とかお力をお貸しをいただきたいという話であるわけでありますが、一方で短時間勤務、これも三歳までの間短時間勤務をしていただく、こういうような形で今法律の方でもなっているわけでありまして、これもしっかりと短時間勤務という体制を取っていただけるように、これも含めてお願いをいたしたわけであります。
 そういう意味で、決してそれを三年育児休業を取らなきゃいけないということで法制化をするというような意味合いではございませんでして、あくまでも多様なニーズに対してそれぞれおこたえをいただけるような体制を整備していただけるようにお願いをさせていただいたということでございますので、御理解いただければ有り難いというふうに思います。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 実は、育休三年が法制化されるんではないかというかえって不安の声もありまして、厚生労働省の方として、女性が子育てしながら働きやすい職場環境、勤務時間の短縮等も含めやっていくんだということをより発信していっていただければと思います。ありがとうございます。
 次に、病児保育についてお尋ねいたします。
 女性が子育てしながら仕事をする中で一番悩むことは、保育園からの急な呼出しや子供の急な発病です。私にも一歳二か月の娘がおり、毎日保育園にお世話になっておりますが、朝起きてから娘の熱を測るとき一番どきどきします。そして、保育園からの着信が携帯にあると、あっ、熱出したのかなと思って、もうそれがいつも、今大臣の携帯が鳴りましたが、同じように携帯が鳴るたんびにどきどきでございます。
 大人は一冬に一度風邪を引くか引かないか、その程度でありますが、子供は一週間に二、三度ちょっとした熱を出します。そのたんびに私も保育園から御連絡をいただいてまた対応しているところではありますが、核家族化が進む中、こうした呼出しに対応できる制度というものはまだまだ不十分であります。NPOなど、また国の方でもこの病児保育のお迎えの取組をしているところであると思いますが、一般の保育園にやはり病児、病後児を併設、また体調不良の児童に対する対応ができる保育園を増やしていくことはむしろ仕事を続けていく女性にとって当たり前なほど大切なことだと実感しています。
 全国には約三万の保育所がありますが、うち、こうした施設が整備されているのは千ちょっと、三%ぐらいしかありません。待機児童ゼロに向けた厚生労働省の取組は広く認知されつつありますし、政府としてもそれを優先事項が非常に高い中で取り組まれていることと存じますが、女性が仕事をしていく上で、まさにちょっとした体調不良であるとか、また病児、病後児を預かってくれる保育園の整備が非常に必要だと感じておりますが、現状についての認識と今後の取組についてお答えいただければと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 大変重要な指摘、ありがとうございました。
 私もゼロ歳から十五歳まで孫が七人おりまして、その姿をよく見ているんですけれども、やっぱり三世代で、両方、息子も娘も住んでいるので、そういう意味では非常にしっかりと対応できているんですけど、多分、今おっしゃられたように、核家族化しているということが一番問題で、そういう意味でも政府としても非常に重要な課題だというふうに考えておりまして、今、一つは小児科の横に併設をするという病児保育事業ですか、そういうものとか、保育所に併設して看護師さんを配置するとか、そういういろんな後押しをしておりまして、来年度は、予算を病児・病後児保育事業として四十八億円から五十二億円に増加をしまして、少しでも多くの施設をバックアップしていこうというふうに考えております。現在、全国で千六百十か所の交付決定している保育所がありまして、これを更に充実をしていきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、病児・病後児保育事業は、児童が病気にかかった場合に必要となるものであるため、利用児童数の変動が大きいという特性があります。そういうことで、安定的な運営を確保することが課題であるというふうに認識しております。
 早ければ二十七年四月に施行を予定している子ども・子育て支援新制度で地域子ども・子育て支援事業として位置付けておりまして、内閣府に設置された子ども・子育て会議において、病児・病後児保育事業の安定的な運営の確保のための方策も含め検討してまいりたいと思っております。
 以上です。
○大沼みずほ君 今後ますます推進していかれるということで安心いたしましたが、といっても、三万の保育所に対してまだ二千か所もないということでありますので、今後、拡充の方をより図っていただければと思います。
 次に移ります。
 東日本大震災においては、多くのお母さんたちの母乳がストレスで止まったり、お湯も水もなく赤ちゃんにミルクをあげることのできない状況が生まれました。諸外国から液体ミルクの支援がなされ、多くのお母さんたちが助かったという生の声も聞いております。
 粉ミルクは七十度以上のお湯で作り、冷ます必要が衛生上あります。これは大体、氷水などがなければ二十分、長ければ三十分ぐらい掛かるときもあります。ミルクを作るこの時間、短いようで、子育て中のお母さん方にとっては大変な時間の掛かるものであります。液体ミルクというのは、衛生上もまたその手軽さからも震災時などには特に効果を発揮するだけでなく、仕事をする女性にとってもミルクの時間、作る時間の短縮にも結び付きますし、また育児に参加する男性にとっても便利なものであります。また、国連食糧農業機関、FAOでも、無菌状態の液体ミルクの方が粉ミルクよりも衛生的であるとして推奨しています。
 災害が多い日本において、これからまた災害が起こることも予見されます。また、女性が今後社会で活躍していくためにも、育児時間の短縮という観点からも、この液体ミルクの製造や輸入につき、現在の厚生労働省のお考えをお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 今御指摘のように、世界では液状のミルクはあるんですけれども、残念ながら国内ではまだ製造されておりません。この乳児用の液状ミルクは、この定義、成分規格が定められておらず、国内では製造販売は行われておりません。一方、粉ミルクのような使用毎にお湯で溶かす作業などが必要なくそのまま使用可能であることから、海外では販売されておりまして、国内でも一定のニーズがあるというふうに承知しております。
 平成二十一年四月に社団法人日本乳業協会から、乳幼児のための調製液状乳の基準設定に関する要望がありました。しかしながら、液状ミルクの基準について検討を進めるに当たっては、開封後の細菌の繁殖等の衛生上の懸念もあることから、詳細なデータを踏まえた議論が必要と認識しております。
 平成二十一年四月に開催された薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会において、開封後の細菌の繁殖といった衛生上の懸念があることから、基準設定に当たっては保存試験等の詳細なデータが必要との議論がなされております。このため、事業者における具体的な製品の開発状況や試験データ等を踏まえつつ、引き続き検討を進めてまいりたい。
 結局は、まだまだニーズが非常に少ないため、メーカーもそこまで開発に踏み込めていないというのが現状でありまして、今後ともこれらについては世界の状況を見ながら後押しをしていきたいというふうに考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 ニーズがないというか、知らない方の方が多いのかなというふうに正直思いました。私も自分が子育てをしてみて、やはり粉ミルクより液体ミルクの方が便利でいいなと思ったんですが、日本に売っていない、輸入物は非常に高いという現状がありますので、政府として後押しをしていただけるとこれからの災害、また女性の社会進出に対しても非常にいいことなのかなというふうに思っております。
 次に、介護の問題に移りたいと思います。
 介護職員の処遇改善は進んでいると言われておりますが、介護職員とその他の看護職員、また生活支援相談員との給与格差はまだまだ大きいのが現状でございます。常勤、非常勤の差というのもありますが、全体として介護職員の給与はまだまだ改善されたと言える段階に来ているどころではないと思います。今後の政府の対応についてお聞きしたいと思います。
 さらに、若者が介護職に就くためには、給与面だけでなくキャリアパスの在り方も重要です。人材の確保及び育成についての見解をお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) またまた続いて重要な指摘、ありがとうございました。
 私も介護士と保育士については、やはり職業ベースでちょっとレベルが、格差があるなということで、具体的に数値を調べてみました。介護職員と看護職員、先ほど看護職の話が出ましたけれども、二十四年度の実態調査では、介護職員は十九万三千円余りです。それから看護職員が二十六万二千円弱で、もうこれだけを見てもかなりの格差があるということが分かると思います。このため、今後、量的拡充とそのための人材確保が必要であるという認識から、この介護職員の処遇改善とキャリアパスの確立に向けた取組を進めていくことが重要だというふうに考えております。
 介護報酬改定等による介護職員の処遇改善に関する取組や、介護職員の離職を防止し、人材の定着という観点から、ホームヘルパーの研修体系の見直しや認定介護士の仕組みの検討など、キャリアパスの構築に向けた取組などを行ってきております。特に処遇改善に関する取組により、給与等の引上げ以外にも、資格取得や能力向上に向けた教育研修機会の充実などを行う事業所もあり、今後このような取組が更に広がるように促すことが必要であると考えております。
 今後とも、必要な財源を確保しながら、処遇改善に取り組むとともに、キャリアパスの確立に向けた取組を進めるなど、介護人材の確保、育成に取り組んでいきたいと考えております。
 以上です。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 私も、やはり山形は全国でも高齢化率が非常に高く、介護施設も足りませんし、また介護職員も足りません。そうした中で、こうした人材確保、育成、そして給与待遇面について今後一層国の方でも御支援いただければと思います。
 次に、最近の紙面でもにぎわせておりますが、介護保険制度改革において、要支援一、二が市町村に移譲されることに対し、地域ごとに受けられる行政支援に差が大きくなっていくのではないかという不安の声が聞かれます。特に財政規模の小さな町村についてはその不安の声を多く聞きます。厚生労働省の見解についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) これも非常に重要なテーマであると同時に、これからの社会保障制度改革にとって最も重要なテーマであろうというふうに考えております。
 独り暮らし高齢者等が急速に今、特に地方では増加しているわけですけれども、この生活支援ニーズの高まりが見込まれる中、配食、見守り等の多様な生活支援サービスが地域で提供される体制の構築が重要だと考えております。このため、全国一律の定型的な予防給付を見直し、地域の実情に応じて効果的かつ効率的にサービスを提供できるよう、介護保険財源を活用した地域支援事業への移行を検討しております。
 また、その財源構成は既存の予防給付と同様であり、市町村の負担が大きくならない形でサービス提供できることが可能と考えております。今の財源構成は、一号保険料が二一%、二号保険料が二九%、そして国が二五%、そして都道府県、市町村が一二・五%という状況になっております。
 今後詳細を検討していくことになりますけれども、住民自身が運営する体操の集いの地域展開など、市町村による住民主体の地域づくりの取組を通じて、介護予防や生活支援サービスの充実を図り、地域の受皿を確保できるようにしていきたいと思っております。
 また、移行に際しては、市町村が円滑に事業実施できるようガイドラインを示すほか、受皿の確保に一定の時間が掛かることも踏まえ、市町村が地域の実情に応じて事業を移行できるよう経過措置期間を設ける、あるいは、事業移行の際に、既にサービスを提供している要支援者は必要に応じて既存のサービスを利用することも可能とするといった配慮も検討したいと思っております。
 現在、介護保険部会にて御議論いただいており、市町村など関係者の御意見を伺い、更に検討して年内には方向性を出したいと、このように考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 この移行措置のところの受皿、ここが非常に重要になってくると思います。しっかりと国の方で市町村に対してサポートしていただければと思います。
 最後に、大臣にお尋ねしたいと思います。
 私は、中学、高校、大学と思春期を祖母と一緒に暮らし、あるときから祖母が物忘れや勘違いなどが始まって、徐々にその病状が重くなりました。病院に連れていったときには、既にかなり進んだアルツハイマー型認知症と診断をされました。
 認知症の患者は既に四百万人を超えているともされています。大臣の所信表明演説においてもこの認知症施策の推進につき述べられていますが、諸外国を見ますと、大統領直轄、また首相がリーダーシップを持ってこの認知症の問題に取り組むとともに、政策や予算の付け方も大胆に行っている先進国も多くあります。
 私自身、この国民会議で示された、医療から介護へ、病院・施設から地域・在宅へという方針自体は間違っていないと思いますが、やはり病院・施設から地域、地域での体制が整ってから在宅へという流れにしなければ、介護する側の負担が大きくなり、支え切れません。老老介護の果ての自殺といった悲しいニュースを聞くたびに、うちの家族も追い詰められていた時期があったと、他人事ではないように感じます。認知症の祖母を抱え家族が疲弊していった現実を知る者として、地域での支え合いの体制をしっかりと整えていただきたい、また、それが整わない限り在宅で介護し続けることは困難であるというふうにお伝えしたいと思います。
 大臣として、この日本政府の認知症に対する取組についてお尋ねをさせていただいて、最後の質問にさせていただきます。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられますとおり、認知症問題といいますか、この認知症の数が増えてきているということ、これ介護にとって大変大きな問題になっておりまして、もっとも、長生きすれば、個人差はありますけれども、人間必ず認知症になるわけでありまして、それはやっぱり脳の機能の低下という意味からすると決して特別なことではないわけであります。
 そこで、認知症というものを考えたときに、もちろん悪くなって、その後どうするのだという考え方もありますけれども、なるべく早く対応するということが大切でございまして、今五か年推進計画を作って実施しておるところでありますけれども、例えば、まず、認知症の疑いがあれば、民生委員の方々やいろんな方々がまず家族も含めて地域包括支援センターの方に相談をいただく、その上で、初期集中支援チームというのをつくって、今これモデル事業でやり出しているんですけれども、御本人にアセスやっていただいて、もし疑いがあれば、例えば認知症疾患医療センターの方に行っていただいて、そこで検診、診断をいただくと。
 認知症だというふうに分かれば、もうすぐにチーム会議等々開きながら、いろんな治療、また介護の、どういう介護が必要かということも含めて議論をチーム会議でしていただき、一方で、認知症に対しての地域支援推進員の方々と連携を取っていただきながら、メニューをしっかり作った上で、定期的にそれを検証しながら、認知症の悪化というもの、これを何とか時間を掛けて抑えていくと。
 もちろん、だんだんだんだん認知症というのは加齢とともに進んでいくわけでありますけれども、進み具合を緩やかにしていく、そういうことにおいて、地域で、御自宅でなるべく長く生活をいただけるような、そういうような形を取っていこうということで五か年計画を進めております。
 私も先般、認知症サポーター、この資格、資格といっても一時間半ぐらい講習受ければもらえるんですけれども、これを受けまして、そういうような方々も六百万人までは増やしていこうということで、そういうふうに理解のある方々が世の中に増えれば増えるほど地域社会が認知症の方々をうまくサポートできていけるわけでありまして、そのような地域のコミュニティー、世の中をつくるためにいろんな施策をこれから盛り込んでまいりたい、このように思っております。
○大沼みずほ君 拙い質問もあったかと思いますが、丁寧かつ前向きな御答弁、どうもありがとうございました。
 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。
 まず、質問に入ります前に、今回の伊豆大島での土砂災害、多くの方々が被災をされまして、今なお行方不明の方の捜索が進められているという状態でございます。謹んでお見舞いを申し上げますとともに、犠牲になられた方々の御冥福を心よりお祈りをしたいと思います。
 そして、今なお非常に不安な状態の中で避難をされている方々もいらっしゃいますし、今後、また台風が来るというような災害のたびに、伊豆大島の皆様方は様々なやっぱり不安に包まれることになろうかというふうに思います。今回のことをしっかりよく後ほど検証をしないといけないと思っておりますし、その中で、これまでの対策で足りなかったことということを様々、幅広く本当は検証して備えなければいけないというふうに思っておりますが、その中でも、特に医療関係、公衆衛生、精神的なケアを含めて、厚生労働省を始め政府の皆様方には全力の支援体制で取り組んでいただきたいということを、まず冒頭、要望をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 今日は大臣所信への質疑ということで、幅広く政府のお考えを何点か伺っていきたいというふうに思っております。
 まず、先ほど来何人かの議員の方々からも御指摘のありました、あの東日本大震災の発生から二年七か月が経過していると。震災からの復興というものは新たなステージに進んでいるという見方もありますけれども、新たなステージに進めばそこでまた新たな課題が生じてくると。そういうこと一つ一つに対応しなければならない。
 三度目の冬を迎えようとしている中にありまして、今でも公営住宅に避難されている方が二万七千人、民間住宅に避難されている方が十四万一千人、仮設住宅で暮らしている方は十万八千人にまだ上っているという中で、先ほど島村先生も御指摘をされていました、被災によるPTSDも含めた心の問題というのも、これはもう二年七か月たったから収まっているかというわけではなく、一時的ではなく、もう非常に長期的に続くものも多くなるわけです。
 そういうこともあり、また仮設住宅の段階もそうでしたけれども、仮設住宅から公営住宅にあるいは移られた方もいらっしゃる。そういう、復興途上で生活環境が次から次へと変化をしていくわけですね。元々生活をしていたところから被災して避難をし、避難した先からまた次へ移ると。御自身の環境のコミュニティーが非常に不安定な中で生活をされている。この中で、その人たちの悲しいことにコミュニティーが弱体化していく中で、被災者の孤立化あるいは孤独化ということも指摘をされてきておるわけであります。
 避難が長期化する中で、二年七か月経過したこの段階で、被災地の医療体制、それから被災者の見守り、心のケア、こういうことにどのように取り組んでいるのか、改めて伺いたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 長沢委員の御質問にお答えをいたします。
 午前中の質疑でも、田村大臣の方から厚生労働省としての、被災地、また被災された方々への取組の決意というものを述べられましたけれども、厚生労働省としても、現場のニーズを大切にしながら、引き続き、被災地、また被災者の皆さんのしっかりとした対策に尽力をしてまいりたいと思います。
 今具体的にお尋ねがございました三点でございますが、一つは医療体制、一つは地域の見守りですね、そして三点目に心のケア、それぞれについて今厚生労働省として取り組み、またこれから取り組もうとしていることについて御答弁をさせていただきたいと思います。
 一つは、被災地の医療提供体制については、被災三県が行った調査によりますと、医療機関数は、例えば岩手県沿岸部では、平成二十三年四月に震災前の六割だったものが平成二十五年八月には九割まで回復しているという、そういう状況がございます。こうした被災地の医療機能の回復のために、まず、各県に弾力的に使っていただこうということで、施設整備とか医療機器等の設備整備、人材確保対策などの取組に活用できる地域医療再生基金、これによりまして支援を行ってきたところでございます。
 平成二十四年度補正予算においては、地域医療再生基金の交付に当たっては、被災地には県からの要望どおりの額を先ごろ、この本年九月に交付しておりまして、これを含めて、被災三県に対しましては、被災後合計して千四百八十億円を積み増ししたところでございます。
 二点目の被災者の見守り、地域のコミュニティーづくりの件でございますけれども、これは、震災により弱体化して、先ほど長沢委員も言われておりました被災者の方々の孤立化という、そういう問題もありますので、そういう弱体化した地域のコミュニティーを再構築して、地域で孤立するおそれのある方への生活相談や交流の場、居場所づくり、見守り等の支援を面的に行う地域コミュニティ復興支援事業を今実施をしているところでございます。
 これに加えて、仮設住宅の高齢者等の孤立化等の問題もありますので、こういう方々について、地域支え合い体制づくり事業によりまして、被災地のサポート拠点において、仮設住宅の高齢者等の日常生活を支えるため、自治体がきめ細かな相談支援、生活支援、地域交流等の必要な取組が行えるよう支援をしているところでございます。
 もう一点、三点目に、被災者の心のケアについては、今委員御指摘のPTSDの問題、またアルコールに依存される方々がおられるという、そういう問題等についてきちっと対応していかなければいけないということで、被災三県に活動拠点として心のケアセンターを設置をいたしまして市町村や保健所への人材派遣や後方支援を行うなど、住民の健康支援を行っております。
 また、心のケアに当たる専門職の人材が被災者からの相談を受けて専門的医療支援を行っているという、そういう状況でございまして、例えば、心のケアセンターにおける活動内容としては、今言いましたように、市町村や保健所への保健師の後方支援とか専門職による心の不調を訴える方への訪問支援などをしておりまして、それによっての相談支援件数なんですけれども、岩手では七千四百四十四件、宮城では四千四百九十二件、福島では九千百九十三件のそういう相談に応じているという状況もございまして、今後とも、厚労省として、こういう被災者の具体的なニーズをお聞きしながら、被災地における医療提供体制の再構築に対する支援、さらには地域のコミュニティーづくりの強化、見守りですね、見守りの強化、さらには心のケアの体制の充実に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 ありがとうございます。要するに、今の段階の体制というものも今御説明いただいたとおりです。
 これから被災者の方々は、高台への集団移転が進んでいきます。あるいは災害公営住宅に入るというようなことも進んでいきます。災害公営住宅は自治体のいわゆる公営住宅ですけれども、私どもも政府にお願いをして、払下げしやすくしてもらうようにしました。できるだけそこに入った人は、公営住宅の賃貸ではなく、気に入ったらそこを持家にできるような体制を実はつくっていただいておりまして、高台集団移転、それから災害公営住宅についても、そこが今度はある意味じゃかなり腰を据えたついの住みかというか、そういう生活に今度戻れるようになると。そこで初めて安定した生活というものが刻めるようになると。そこまで、やっぱりいろんなステージでいろんな変化が起きてくるので、これからもニーズに合わせた支援というものをきっちり検討しながら進めていただきたいというふうに思います。
 それから次に、やはり東日本大震災の関係ですけれども、医療、介護福祉従事者のマンパワーの確保という問題です。
 これは今年の三月にこの委員会で、もう夏の選挙で勇退されましたが、我が党の渡辺孝男議員がこの委員会において田村大臣に尋ねたテーマでございます。その際、いわゆる医師とか、保健、医療、介護福祉従事者の継続的確保ということをお願いをいたしまして、大臣からも全力で取り組んでいただく旨、かなり具体的に御答弁をいただきました。特に医療、医師不足という問題は、当時は岩手県の沿岸部とか福島の沿岸部の医療機関の医師不足というのは大変に厳しい状況であったということであります。
 その後、渡辺孝男議員にお答えをいただいて現在に至るまで、今の被災地における医師や保健婦、介護福祉士等のマンパワーの確保の取組について、これまでどのような効果があったかということも含めて、御説明を改めていただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今の委員の質問の流れからいうと大臣が答弁するのが筋かも分かりませんが、私が代わって答弁をさせていただきます。
 今御指摘の、特に被災地において、医師を始めとした医療従事者、さらには保健師、介護職員などのマンパワーをしっかりと確保することは極めて重要であると、そういうふうに思っております。
 具体的に申し上げますと、医師等の医療従事者の確保については、一つは医療関係団体から成る被災者健康支援連絡協議会の協力を得た医師等の派遣調整をしておりまして、これで平成二十三年九月から平成二十五年八月まで、被災三県への医師派遣実績として延べ四百六十三人派遣をさせていただいております。
 さらには、先ほど申し上げました地域医療再生基金による被災地における医師や看護師確保の支援、さらに地域の医師不足病院の医師確保の支援等を行う地域医療支援センターの運営費の補助、さらに福島県相双地域に設置した厚生労働省相双地域医療・福祉復興支援センターでの医師等の派遣の調整等を行ってきているところでございます。
 保健師の人材確保については、平成二十三年度第三次補正予算で被災地健康支援臨時特例交付金を計上いたしまして、被災地での健康支援活動や保健師等の人材、これは保健師や栄養士も含まれるんですけれども、そういう人材確保などを支援しておりまして、この事業の実施期限を平成二十五年末までに延長するとともに、さらに平成二十六年度概算要求においては十億円を計上しております。この事業等によりまして、平成二十四年度末現在、この事業において保健師等が確保できた状況というのは八十名保健師を確保させていただいております。
 三点目に、介護職員等の確保については、平成二十四年度予備費を活用いたしまして、福祉・介護人材確保緊急支援事業を創設いたしまして、被災地も含めた全国の介護人材等の確保を支援しているところでございます。特にこの福祉・介護人材確保緊急支援事業の一番のポイントは、福祉・介護人材のマッチング機能をしっかりと強化させていこうということで取り組んでいるところでございまして、こういう被災地において住民の方々が必要な保健医療や介護等を適切に受けられるように、引き続き現地の関係者の話を十分に聞きながら必要な支援等に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○長沢広明君 大変一生懸命取り組んでいただいて、これはもう現地のニーズにしっかりこれからもこたえ続けていかなければならない大変な作業ですけれども、これからもよろしくお願い申し上げたいと思います。
 もう一点、この東日本大震災関連で雇用対策についてお伺いしたいと思います。
 被災の東北の三県の雇用情勢からいきますと、これまでの様々な取組もあり、復興需要が高まっていることもあって、有効求人倍率も増え、そして雇用決定数も増えてきているという、三県全体で合わせると有効求人倍率は今年の八月現在で三県とも一倍を超えていると。こういう意味で、数字を見ますと良くなっているというふうに見えます。今度は、もうちょっと地域別なばらつきとか、あるいは雇用の中身というものをよく見た上で、果たして復興した後の地域経済社会に向けた雇用情勢になっているのかどうか、そこを見た上で今の段階で先に打つべき手は打っておいた方がいいと思うんです。
 ということで、例えば沿岸部においては、有効求人倍率は高いんですけれども、やっぱり雇用者数は少ない、雇用決定数は少ないと。いわゆる、仕事は求められていて、建設業を中心に人手は不足しているという話がある。建設業や警備業、こういうところは非常に雇用が増えているわけです。しかし、これは復興途上の特殊な状況と見た方がいいわけです。復興後はこれはない。そう考えると、復興途上のこの数字だけで今うまくいっているというのじゃなくて、復興後を見据えた上での次の雇用対策というのをある程度考えて手を打っていかないと、この数字が逆目に出てしまう危険性があると思います。
 例えば、これは厚生労働省の資料の報告の中にもあるんですけれども、水産加工業というのは昔は非常にイメージが悪かった。しかし、今回雇用対策を進めていく中で、復興していく中での水産加工業はかえって機械化が進んでいると。工場見学に行くと、機械化が進んだ加工業っていいなってイメージががらっと変わるという問題がある。そういうところを、じゃ復興途上にあることのメリットを生かして、次の地域の基幹産業あるいは地場産業、こうしたものが次のステージに進んでいく力を持てるような、そうした雇用対策というものを今からある程度想定したおいた方が僕はいいのではないかというふうに思っています。
 現段階の数字だけではなくて、地域コミュニティーあるいは地域経済を再生すると、こういう観点から、復興後も見据えた安定的な雇用を被災地にどう創出するか、そういうことが真の復興であるというふうに考えているので、そういった長期的な視点に立った取組というものをもしお考えがあれば伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(田村憲久君) 発災直後、とにかく仕事が急になくなるわけでありますから、これにどう対応するんだということも含めて、一時的な緊急的な雇用という意味からしますと、震災等緊急雇用対応事業というもので対応してまいりました。
 私も、今年の春先、被災地お伺いしたときに、新しいいい建物を沿岸部に造られて、水産加工でありましたけれども、もっと規模を大きくしたいんだけれども人が来ないと、こういう話でありました。なぜですかねと、こんなきれいなところで、こんな新しい機械を入れられて規模を大きくされて、それならば働こうという方がいるはずですがねという話をしましたら、そのときのお話では、例えば、働きたくても今住んでおられる仮設住宅等々の方々が沿岸部まで行く足がないと、だからそこを何か定期的に走らせる通勤のバスみたいなものがあればそういう人たちも来るんだろうけどねという、そういうお話でありまして、そういうものに対しては、もちろん厚生労働省だけでできない話でありますから、自治体にそういうニーズがあるということをお伝えをしながら、うまくマッチングができるような、そんな工夫はしていかなければならないと思っております。
 マッチングをしっかりやるという意味では、今ある仕事と今いる職を探しておられる求職者の方々をうまくマッチングさせていこうと。それから、今おっしゃられたように、そもそも産業というものをつくらなきゃならぬであろうと。ということになれば当然、恒久的にそこで雇用をつくるような産業、産業政策とマッチしたという意味からしますと、事業復興型の雇用創出事業というもの、これをメニューつくりまして、こういうもので雇用をつくれるようなそういう事業を復興していただこう、再興していただこうと、こういうようなことを考えておりまして、これは来年度に向かって概算要求に予算の積み増しと延長をお願いをさせていただいております。
 それからもう一つは、それぞれの地域に応じたいろんな理由、何といいますか、産業があるじゃないかというお話でございました。地域のいろんなニーズに合った産業という意味からいたしますと、起業支援型の地域雇用創造事業というものをこれをメニューつくりましてそういうものに対応していこうということで、まあどこまできめの細かい対応ができるか分かりませんけれども、とにかく今委員がおっしゃられたような問題意識を持って、しっかりとそれぞれ被災地に新しい産業、雇用の場ができ上がっていくように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○長沢広明君 先ほど来申し上げましたとおり、今のステージでの新しい課題、それから本当に復興後というものを見据えた形での中長期的な課題というものを、どうそこをニーズをつかんで進めていくか、非常に大事な問題だというふうに思っておりますので、私たちも現場の声を聞いて、出せる知恵はしっかり出していきたいというふうに思っておりますので、また今後ともよろしくお願いしたいというふうに思います。
 テーマを変えまして、子ども・子育て支援について伺いたいと思います。
 これ、先日来の本会議での代表質問等も関係いたしますが、まず確認です。いわゆる税と社会保障の一体改革で、消費税引上げに伴う財源については社会保障の充実、安定化に充てるという中で、年金、医療、介護に加えて子育てという項目が加わって、そこに充てられるということになります。平成二十六年度には三%引上げ分の消費税収のうち社会保障の充実に〇・五兆円、そのうち〇・三兆円を子ども・子育て支援の充実に充てるというふうになっておりますが、この〇・三兆円を具体的に子ども・子育て支援のどこにどのような形で支援の充実を図るのか、これをまず確認したいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 長沢委員にお答えいたします。
 今御指摘がありましたように、平成二十六年度には消費税収のうち〇・三兆円程度を子ども・子育て支援の充実に充てる方向で検討しております。
 具体的な取組としては、待機児童解消加速化プランを強力に進め、平成二十五、二十六年度の二年間で二十万人分の保育の受皿を確保する。このため、認可保育所の定員増に対応した運営費を確保するとともに、小規模保育、幼稚園の長時間預かり保育、認可を目指す認可外保育施設に対する運営費支援や保育士の処遇改善等を実施し、待機児童の解消に意欲的に取り組む自治体を支援をしていきたいというふうに考えております。
 また、子ども・子育て支援新制度への円滑な移行を図るため、新制度の下で市町村が行う地域子ども・子育て支援事業の対象となる地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、放課後児童クラブの充実等に、社会的養護の充実に取り組むこととしております。
 以上でございます。ありがとうございます。
○長沢広明君 少し質問の中身をちょっと順番を変えます。
 今御説明がございました。そのうち特に待機児童の解消、これ非常に大事なテーマで、政府としてもこの待機児童の解消に今回全力を傾けていくという方向になられたことは大変歓迎したいというふうに思っておりますし、全力で進めていただきたいというふうに思っています。
 その待機児童解消策といっても、実際現実にそれを支える保育士の確保というのが大きな課題になっておりまして、保育士を量的にも拡大するということも含めてどう確保するかというのは様々な観点があるんですが、この保育士を確保しなければ待機児童の場所を幾らつくっても質の確保はできないということがあります。保育士の確保に関して、どういうふうにこれから考えて進めることに、予定になっているか、それをお答えいただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今御指摘、委員からいただきましたように、待機児童解消加速化プランを進めていく上で、何ぼ受皿の拡大を図ろうとしても、それを支える保育士の確保が必要である、喫緊の課題であるということは私ども厚生労働省としても強く認識しておりまして、平成二十九年の推計によりますと保育士が七・四万人不足するという、そういう数字も出ておりますので、私どもとしてこれは緊急に取り組まなければいけない課題であると、そのように考えております。
 このため、平成二十四年度補正予算以降、安心こども基金を活用して保育士の皆さんの処遇改善や潜在保育士の再就職支援等に取り組んできているところでございますが、こうした取組に加えまして、先月の十月十六日に保育を支える保育士の確保に向けた総合的取組を取りまとめまして、保育士確保の取組を強化することとしたところでございます。
 大きくこの総合的な取組のポイントは二つありまして、新たにハローワークにおける保育士マッチング強化プロジェクトとして、一つは保育士求人に対する求人充足サービスの強化をやっていこうという、そういうことでございます。保育所等へ具体的にハローワークの方に訪問していただいて、求人情報を出したけれどもなかなか求人が得られていないという、そういう保育所について、ハローワークの方が具体的にどういうところをこうしたらいいんじゃないですかというアドバイスをするなどのそういうフォローアップを徹底するなどの取組をしっかりとやると。
 二つ目に、ハローワークと都道府県等との連携によって保育士への就職支援をしっかりしていこうと。とにかく、都道府県が具体的に保育所を整備、地域差はあると思うんですけれども、そういう情報を持っておられるわけでございまして、その情報と、ハローワークが特に保育士が必要であると言われているその地域のマッチングをしっかりやっていこうという、そういう取組を実施するということをこの十月の総合的取組で取りまとめたところでございます。
 引き続き、厚生労働省挙げて保育士確保に取り組むことによって、この待機児童解消加速化プランを実効あるものにしてまいりたいと、そのように考えております。
○長沢広明君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 今、佐藤副大臣お答えになった中身にプラス、やっぱり保育士の処遇の改善というものもしっかり視野に入れて、やっぱり保育士の待遇、処遇を改善していくことで働きがいのある職場にしていくという観点も必要だと思いますので、是非お願いしたいということが一つ。
 今、潜在的保育士の確保ということに力を入れられていますし、保育士になろうとする人を増やすということももう一つあります。
 これは通告していないので私の意見表明だけにしておきますが、二十四年度の補正予算で、保育施設の、保育の養成所とか、そういう学校に入学する人に対する修学資金の貸付けという制度が二十四年度の補正予算でたしか入っているんですね。これが、保育士になるためにそういう学校に入りました、専門学校に入りました、その間のお金を、資金を最大百五十万円貸し付ける、資格を取った後、五年間保育士として働いていただければ返済を免除するという、たしかそういう流れだったと思います。それが今、ちょっと聞いたところ二十一の都道府県でやろうとしている、あるいはもう実行しようとしているというところもあったりします。これを、どの地域でどのぐらいニーズがあったかというのをどこかできちんと分析した方がいいと思うんです。
 この待機児童解消のための様々な手段というのは、都道府県や市町村で、地域でいろんな取組をしています。ちょっとそこはばらつきがそういう意味ではある。したがって、この保育士になる人のための修学資金貸付けという制度も、やりますって言っているところと、そういうのは元々要らないというところがある。それは、それぞれ構えがやっぱり、ある意味じゃ持っている制度が元々違うものがあるんですね。地域によって、国が出した、つくった制度であっても、自治体の方で、あっ、それやりたいというニーズのあるところと、あっ、それはうち必要ないというところがあると。そこには何が背景としてあるのか、それはちょっと大変だけれども一つ一つある程度分析して、そこに合ったニーズというのは、一体何によってこれからやればそのニーズをもっときちんとキャッチできるのか。そういうことを分析する意味では、この二十四年度補正、これは単年度なんですね。一回やってみて、それがうまくいくかどうか、どっちみちどこかで一回検証しなきゃいけない。そのときに、良かったか悪かったかという検証の中に、やっぱり都道府県でしっかりとどういうニーズがあったのかを、それを分析する材料として使った方がよろしいのではないかということを、これは提案ですが、提案をちょっとさせていただきたいというふうに思っております。
 それで、次のテーマを一つ質問したいと思いますが、次世代育成支援対策法についてでございます。
 地方公共団体や事業主に次世代育成支援のための行動計画の策定を義務付けるというこの次世代育成支援対策法が平成二十七年の三月三十一日までの時限立法となっていると。で、合計特殊出生率は二十四年に一・四一、過去最低の一・二六、平成十七年の一・二六からはちょっと出生率上がっている状況にあります。上がっている状況にあるけれども、かといってそれで楽観できる状況にはありませんし、年少人口がどんどん減っていくことはこれは間違いないわけでございます。
 少子化対策の課題の一つとして、やはり男性も女性も、働くということとそれから生活、家庭ということとの調和の取れた生き方、働き方というものを進めていけるような流れをつくらなきゃいけないということで、そういう意味ではこの次世代育成支援対策推進法は仕事と子育ての両立のためには大変大事な法律だと思っていまして、是非とも継続、強化すべきだという考え方でおります。
 この社会保障制度改革国民会議の報告書の中にも、特に中小企業・非正規というのを挙げて、中小企業・非正規については育児休業の取得が難しいと、これら中小企業・非正規を含め、育児休業の取得促進など様々な取組を通じて男女ともに仕事と子育ての両立支援を進めていくことが必要であると、こういうふうに指摘をされています。その意味で、この社会保障制度改革国民会議の報告書の中でも、二〇一四年度までの時限立法であり、企業における仕事と子育ての両立支援を推進するための強力なツールの一つであると、今後十年間を更なる取組期間として位置付け、その延長、見直しを積極的に検討すべきであると、こういうふうに指摘をされています。
 そういう意味で、こういう状況を踏まえて、この次世代育成推進対策の法律を延長、強化すべきであるというふうに考えますが、現段階で政府としてどうお考えか、伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) まず初めに、先ほどの保育士確保のお話でありますけれども、貸付制度、来年度の概算要求に向かって要望をさせていただいておるということのようであります。
 その制度も含めて、先ほど来副大臣がお話をさせていただいたのは、言うなれば今いる潜在保育士をどうするんだと。百万人以上資格者がいるにもかかわらず、今現場で働いておられるのが四十万人程度だと思います。半分以上の方々が資格を持ちながら現場に出ておられない。そういう意味では今副大臣が言ったようないろんな対策を組む必要がありますが、そもそも新しい保育士を確保していくためには、今言ったような養成方法、それからもう一つ、実は無認可の保育所に対しましても認可を目指すのであるならば補助金を出そうということを今回考えておりまして、その中において、保育士資格のない保育士さんですよね、こういう方々が例えば通信教育で学ばれながら保育士資格を取っていただくと。その間、実習等々がございますから、間、間、空いた期間は代替要員を例えば保育施設が雇う場合にはそれに対しても支援をしよう等々、ステップアップ型の、保育士を養成しながら無認可から認可になっていただくというようなことも考えておりまして、そのような部分でも保育士養成というものを進めてまいりたいと思いますし、処遇改善は二十四年度の補正予算の中でも処遇改善のお金を民政費の中で立てさせていただいておりまして、これも事項要求でありますけれども、来年度に向かってまた予算要求をしてまいりたいというふうに思っております。
 今おっしゃられた問題でありますが、次世代法、大変重要でありまして、日本再興戦略の中においてもこれは強化、延長、これが必要だというふうに言われております。十月の一日でありますけれども、成長戦略の当面の実行方針という中において、やはりこの次世代法に関しましては、労政審で議論をいただいた上で、何としても来年の通常国会に向かって準備する必要があるのではないかというような話になっておりまして、議論をいただき始めております。十月より労政審で議論を始めていただいておるということであります。
 一方で、認定されているところが税制優遇があったわけでありますが、これはもう二十五年度で切れるものでありますから、これに対してもやはり両立支援するというところに対してのやはりメリットといいますかインセンティブ付与、これが必要だというふうに言われておりますので、日本再興戦略の中でも。これに関しましても来年度の税制要望の中で今項目に挙げておりまして、何とか実現でき得るべく努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○長沢広明君 ありがとうございます。大変すばらしい答弁を幾つもいただきました。特に次世代育成の中の税制上の支援、これはもうどうしても延長していくことが必要だというふうに思っておりますので、これも是非お願いしたいと思いますし、先ほど保育士の修学資金貸付制度、もう来年度の概算要求で前向きに、単年度で終わらせるのではなく続けていただくと。これもかなり現場から本当にもっと周知をしてほしいという声も上がっていますし、是非全力で進めていただきたいと、私たちもしっかりお手伝いをさせていただきたいというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕
 ちょっと早めに時間を切り上げたいと思っておりまして、最後の質問を一問だけ、高額療養費制度の質問をさせていただきたいと思います。
 医療の窓口負担を一定額以内に抑えるという高額療養費制度ですが、重い病気に苦しめられている患者はもちろんのこと、緊急な様々な手術を受けた、それで高い医療費が掛かったという患者にとっては大変助かる制度であります。
 上限額は所得に応じて三段階で定められていて、高所得者の限度額は高く、低所得者の限度額は低いということですが、しかしながら、ちょっと幅が大きいということと、たとえ低所得で上限が抑えられているとしても、それがずっと長く続いた場合は大変家計に対する圧迫が強くなるということもあります。
 このことについて、先日の衆議院の本会議で我が党の井上幹事長が質問をしました。対象範囲が広い一般所得者の区分を見直して、所得の低い方の限度額を引き下げるべきであると、こういうふうに指摘をさせていただき、総理からは、今後、関係審議会における議論の状況も踏まえつつ、着実に改革を進めていくと、こういう答弁がありました。
   〔理事高階恵美子君退席、理事古川俊治君着席〕
 先日の社会保障審議会の医療保険部会で厚生労働省からの三つの改革案というものも出ているところでありますけれども、決着は付かず、ある意味では予算編成での決着ということになったわけですね。そういう意味では、ちょっと先が見えていないんですよ。
 消費税の引上げに伴う低所得者対策というのも重要ですけれども、それと併せて高額療養費の上限額の引下げというのは早急に実現しなければならない課題であるというふうに思っておりますので、年末の予算編成過程でどう決着を付けるか、そこへ向けての是非大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今の御指摘でありますけれども、今回、社会保障制度改革国民会議でも、やはり負担能力に応じた負担というような考え方を打ち出していただいたわけであります。今委員がおっしゃられたのは、多分、高額療養費の中でも七十歳未満の中で二百十万から七百七十万、今、八万百円プラス一%という層だと思います。非常に所得層広い中で、八万百円プラス一%というのは、それは七百七十万の人にしてみればまあそれでも何とかやっていけるでありましょうけれども、二百十万となるとううんという、そういうような部分なんだろうと思います。
   〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕
 もちろん、一年間である程度長い期間高額療養費に張り付いた場合には多数該当という制度があってもうちょっと低く抑えられるようになっておりますけれども、しかし、ここはおっしゃられたとおり、低い二百十万からその上の階層ですね、七百七十万まで行くその途中の階層の方々に対しては、やはり一定程度御納得のいただけるような高額療養費の上限ということを考えていかなければならぬというふうに思っておりますので、今委員がおっしゃられましたとおり、予算編成過程でしっかりと決着を付けたいと思いますが、公明党のいろんな御意見もしっかりと受け止めながら頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○長沢広明君 終わります。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。今日は五十分質問させていただきます。よろしくお願いします。
 難病対策の法制化についてまず伺います。
 難病対策の法制化は患者、家族の長年の悲願です。一九六〇年代のスモン被害を薬害と認めないがために一九七二年にスモンを含む四疾患を対象に治療研究への研究謝金として始まった難病対策は、その後少しずつ対象疾患を増やし現在五十六疾患が対象となっていますが、ここ数年は新規指定もされることなく、制度の谷間に落ちていると言われる対象外の希少難病はその数倍もあると言われています。他方で、都道府県の超過負担が約二百八十億円となっており、法制化して財源を確保し制度を安定化させることが必要です。
 そこで、厚労省では、二〇一一年の九月、十年ぶりに疾病対策部会を開催し、その下にある患者団体の代表者も参加する難病対策委員会で法制化に向けた本格的な検討を延々と行ってきました。昨年九月には私も参加して超党派の国会議員連盟も誕生し、党派を超えて難病対策を推進する体制もでき、その後押しもあって政権交代以降も検討を続けてまいりました。
 十月十八日の第三十三回難病対策委員会でついに厚労省から法制化の案が示されたわけですが、そこには法制化を待望してきた多くの患者、家族が驚愕するような自己負担大幅増が盛り込まれていました。治療研究にも支障を来す負担水準であり、患者団体代表だけではなく多くの専門家の委員からの反対意見が出され、十月二十九日の第三十四回難病対策委員会では所得に応じた負担限度額の刻みを細かくするなどの修正案が示されましたが、これでもまだ重い負担だとの声が全国の患者、家族から上がっています。
 そこで、以下、大臣の見解をお尋ねいたします。
 配付資料の一を御覧ください。この資料、一部ちょっと修正がありますが、後ほどこの修正は、十月二十九日の新医療費助成制度の自己負担案の二割のところの区分の四と五の間に区分の五の一般というのがありまして、この高所得は区分の六になるということで、ちょっと一部この表が修正ありますが、これまで自己負担がなかった市町村民税非課税世帯、つまり年収八十万までの世帯は月額三千円の負担となります。年収三百七十万円の世帯では月額二万四千六百円を一生払い続けることとなります。入院した場合はこれに加え食費も自己負担となります。この水準は、消費税も上がる時期にあって、果たして本当に支払可能な金額と大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 難病対策委員会で自己負担の御議論をしてきていただいたわけでありますけれども、主にいろんな御議論ありましたが、三点ほど。一つは、各所得階層に関して負担がどの程度が適切かという議論。それから、低所得者の方々に対してどのような配慮が必要かという議論。さらには、長期間にわたって高額の医療費が必要、給付を受けるという方々に対してどのような配慮をすべきかという御議論であったというふうに大まかに言うと整理がされるというふうに思います。
 それぞれこれからまだ議論は続いておるわけでございまして、今委員が言われたのは、三百七十万年収から五百七十万円の方々が今出ておる案では二万四千六百円、これは月々でありますけれども、この上限が果たして適切かどうかというのを今の三点等々踏まえてこれからも御議論をいただくことになろうというふうに思います。
○川田龍平君 この難病患者の皆さんは、自己負担はしないと言っているわけではありません。厳しい国家財政にあって、対象を三百疾患に拡大するためにも、応分の負担はする用意があります。しかし、障害者の自立支援医療では、市町村民税非課税世帯は二千五百円の負担です。なぜこれは五百円高いのでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
 難病の医療費助成に係ります自己負担につきましては、ただいまも大臣からお話がありましたように、厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会において御議論いただいているところでございます。その中で、議員からのお話もありましたように、高齢者の患者負担を参考にした案を十八日の日にあくまでたたき台として提示をし、さらに、そこで出た委員の意見を踏まえまして、先月二十九日の委員会において、市町村民非課税世帯などに新たな所得区分を設けて、医療保険の高齢者の患者負担よりももう少し緩やかになるように自己負担限度額を示したところでございます。
 その際には、やはりこれも議員の御指摘にありましたように、医療保険制度の取扱い等を参考にしまして、市町村民税非課税世帯の本人年収八十万円以下の区分を新たに設けまして、さらに医療費が家計に与える影響などを特に配慮いたしまして、今お話がありましたように、一人当たりの保険医療に係る支出の状況等々から見て負担上限額三千円ということで御提示をしたところでございます。
 そういう状況でございますけれども、そもそも難病患者に対する医療費助成は障害者自立支援医療とはちょっと異なっている部分があります。と申しますのも、障害者自立支援医療におきましては、障害を除去、軽減するために治療効果が期待できる医療のみを給付対象としておりますが、一方で難病の場合は、対象疾患あるいは対象疾患に付随して起こるような、付随して発現するような傷病に対しても医療を含めて給付対象としております。また、同一世帯内に複数の対象患者がいる場合に世帯内の対象患者の人数で負担限度額を案分することなども検討されておりまして、そういう意味では金額だけを一律に比較するということはなかなか難しいかと思いますが、引き続き、難病対策委員会での御議論も踏まえながら、今また患者団体からの御指摘等も踏まえながら、負担も含めました医療費助成の制度について更に検討を進めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 障害者より難病患者から五百円余計にいただくことでどれだけ国家財政への影響があるのでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) 現時点では一体どのくらい、三百疾患ということで提示はしておりますけれども、新規にどんな疾患が対象になるのかと、具体的な疾患名、あるいは、したがいまして患者数も確定をしておりませんので、お尋ねの影響額を簡単にお示しすることはできませんけれども、大ざっぱに言いますと十億円単位ぐらいかなというふうに考えております。
○川田龍平君 これは全く理解できない理屈です。
 先日の厚労省との意見交換会でも、多くの患者団体から完全治癒が見込めない難病患者の負担能力から考えて不公平だとの意見が出たのに、厚労省が難病対策委員会に提出した意見概要ではそのような意見が少なかったと受け取れるように整理をされています。一生治らないで一生払い続ける難病患者だからこそ、いつかは治って支払わなくて済むようになる障害者より五百円余計に払い続けるというのはどう考えても不公平ではないでしょうか。いかがでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) 先ほど佐藤局長からもお話がありましたけれども、広く所得に応じて一定の御負担をいただくという考えの下で今検討を進めているところでございまして、難病の医療助成対象となる医療の範囲は自立支援医療の範囲よりも広いことを考慮いたしまして現在の自己負担限度額の案を提示させていただいているところでございます。
 いずれにしましても、具体的内容については難病対策委員会で御議論いただいておりますが、当該委員会での御議論を踏まえつつ、丁寧に対応していきたいと思っております。
○川田龍平君 納税者である国民の理解が得られないという理由もあるそうですが、本当にそうでしょうか。難病は遺伝子レベルの変異が一因であるものが少なくなく、この確率は非常に低いものの、国民の誰しもいつ発症するか分かりません。さらには、難病対策の治療研究の発展は難病患者でない国民も裨益する様々な医学、薬学の進歩に資すると考えます。
 そこで、今回の法制化に当たっては、二〇一三年一月の難病対策委員会の提言にあるように、「難病は、その確率は低いものの、国民の誰にでも発症する可能性がある。難病は、生物としての多様性をもつ人類にとっての必然であり、科学・医療の進歩を希求する社会の在り方として、難病に罹患した患者・家族を包含し、支援していくことが求められている。」ということを法の理念としてうたうべきと考えますが、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(田村憲久君) 本年一月、難病対策委員会の提言において、「おわりに」の部分で、難病に罹患した患者、家族を社会で包含し支援していくことが求められていると、このように記載が盛り込まれました。あわせて、同時に、この提言の中で、難病対策の改革の基本理念は、難病の克服を目指すとともに、難病にかかっても地域で尊厳を持って生きられる共生社会の実現を目指すこと、こうされておるわけであります。
 今般のこの難病委員会、今現在検討が行われておるわけでありますが、ここはまだ基本理念のところまで踏み込んでおりません。これから御検討いただきまして、基本理念も含めてしっかりと御議論をいただいて最終的に作り上げてまいりたいと、このように思っております。
○川田龍平君 これは、そもそも高齢者医療制度に合わせた負担の制度設計をしたことが患者、家族の、難病患者の反発を招いていると考えます。難病患者の中にはもちろん高齢者の方もいますが、社会参加を望む多くの現役世代の方々もいるのです。
 重症度基準を全ての疾患に導入し、軽度者には長期に高額の負担がない限り助成をしないと、これでは、軽度のうちに適切な医療を受けて、病気とともに働き、税を納めるという好循環にならないのではないかと考えますが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今も土屋副大臣から話がありましたけれども、一定の公平性、国民の理解、こういうものをやはり得なければならないというところがあります。
 そこで、今般は、やはり一定程度日常生活に支障が出る程度以上の症状ということになっておるわけでございまして、御承知のとおり、今回、五十六疾患から、一つ今、基準で三百疾患という話が出てきております。これに向かっていろんな御議論をいただいておるわけであります。
 一方で、多分、今まで百三十であった総合支援法の対象、福祉サービスの対象も、これもどこまで広げるのかという議論をいただいておるわけでございまして、それぞれいろんな議論の中で、今、やはり一定程度日常生活に支障の出るというような話をいただいておるわけでありますが、いずれにいたしましても、まだこれから検討会でいろんな御議論をいただきながら最終報告ということになろうと思いますので、しっかりした御議論をいただきたいというふうに思っております。
○川田龍平君 さらには、治療をしていることで症状が出ないで済んでいる難病患者の方もいます。
 例えば、難病指定を待ち望む再発性多発軟骨炎の患者さんです。この疾患の患者さんの中には高額な医療で何とか症状が出ないようにできている方々がいますが、重症度分類を適用されると軽症でさえないということになり、せっかく難病指定をされても制度の対象にならないのではないかと懸念していますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) 今、再発性多発軟骨炎が例示として御質問になりましたけれども、対象患者につきましては、対象疾患に罹患している者のうち、症状の程度が重症度分類等で一定以上等である者ということで御議論が進んでおります。そういう中で、対象患者の認定基準について、現在、難病対策委員会で御議論いただいているというところを御理解いただきます。
 その上で、高額な治療が継続的に必要な患者さんがいらっしゃっていて、その高額な治療によって症状が抑えられているという場合もございましょう。こういう場合についても医療費助成の対象にするべきということが難病対策委員会の意見の中にも出されておりまして、こうした御議論も踏まえつつ、厚生労働省として引き続き検討してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この疾患の特徴を無視して一律に重症度基準を導入するのは問題ではないかと問題提起をしておきます。
 負担の在り方に患者、家族は一番関心を寄せています。次回の難病対策、これは十一月二十日ごろまで時間もありますので、五百円の差のことも含め、大臣、よく事務方に検討させていただきたいと思います。させてください。
 負担の問題以外にも、まだまだ難病対策の法制化には多くの課題が残されています。時間の関係で今日はここで終わりにしますが、最後に一つだけ、この難病の関係については最後に一つお尋ねいたします。
 二十九日に示した医療費助成の対象疾患、配付資料の二の中で対象疾患数が約三百になると示していますが、1型糖尿病、線維筋痛症、そして筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)はそれぞれこの表のどこに入るのかを、理由もそれぞれにお答えをください。
○政府参考人(佐藤敏信君) 難病対策委員会の御議論の中では、医療費助成の対象とする疾患は、希少性、原因不明など四要素を満たしているもの、そして客観的な診断基準が確立している疾患ということで、具体的な疾患の選定に当たりましては、難病対策委員会の御報告をいただいた上で、医療の専門家等によって改めて医学的、客観的な視点から行うことというふうに考えております。
 先ほどの御質問の中でもお答えをしましたが、現在、疾患の選定はこれからの話ということでございまして、三百疾患が具体的に何になるかというのをちょっと今日この場ではお答えできませんが、現在、厚生労働省の研究班について疾患の選定に必要な検討材料の整理を進めているところでございまして、大変申し訳ありませんが、そういう整理が進んだ段階でまたお示しをしていくことになるんだろうと思います。よろしくお願いいたします。
○川田龍平君 是非これらの難病、患者も難病指定、医療費助成を強く求めていることを、大臣、御理解いただいて、法制化の検討を進めていただきたいというふうに思います。
 それで、次に行きますが、以前、度々この委員会でも取り上げてきました子宮頸がんワクチンの副反応として、慢性の痛みを訴える少女の例が報告をされています。痛みの研究は発展途上であり、国民全体のQOL向上のためにも難病対策で痛みの研究を更に推進することが求められると考えますが、大臣の見解を求めます。
○副大臣(土屋品子君) 痛みというのは本当になかなか相手に分からないので難しい問題があると思いますけれども、慢性の痛みを来す疾患には数百万人の患者が罹患していて社会的損失も大きいと言われている現代でございます。また、慢性疼痛の診療においては、身体的のみならず、心理的、社会的な問題に対する総合的なアプローチが必要であると考えられています。このため、平成二十二年に有識者による検討会が取りまとめた提言を踏まえ、平成二十三年度より新たに慢性の痛み対策研究事業を立ち上げ、研究を推進しているところでございます。
 今後とも、引き続き慢性の痛みに関する研究を推進してまいりたいと思います。
○川田龍平君 ちょっと通告外なんですけれども、難病対策が始まるきっかけとなったスモンは薬害です。今回、このスモンを対象疾患から外して別途医療費助成の事業を継続することを二十九日の難病対策委員会で明らかにされましたが、別途法律を作るつもりでしょうか、それとも法律に根拠のない予算事業を考えているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) 現時点では、法律によらない予算事業の形で考えております。
○川田龍平君 このスモンは原因が整腸剤のキノホルムとはっきり分かっている薬害であって、原因の分からない難病とは別にする見直しを行うことには賛成です。しかし、難病対策から外されても、約二千名の被害患者、家族が不安とならぬよう、しっかりとした制度の構築を求めます。
 次に、私が今年の六月二十日の当委員会において、旧ミドリ十字の流れをくむ田辺三菱製薬が発売していたメドウェイという遺伝子組換えヒト血清アルブミン製剤の製造過程について不祥事があるのではないかとの質問をさせていただきました。ある筋からの情報だったのですが、その際、明確な御答弁をいただけませんでした。
 そして、この九月三十日になって、実はやはり製造過程において子会社の株式会社バイファがデータの差し替えをしており、薬事法違反として処分を行うと厚労省は公表しました。話を聞くと、田辺三菱製薬からは本年四月に不祥事の報告がされていて、私の質問以前にも三度も立入調査を行っていたとのことです。
 そこまで不祥事を把握しておきながら国会での質問に答えないという仕組みは、幾ら行政手続法上の弁明手続がどうのこうのと言い訳をしようとも納得がいかないものがありますが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今の案件でありますが、これは、確定していない状況の中において、処分が、まだ、企業でありますから、企業の利益の喪失でありますとかいろんな問題が絡んでくるわけでありまして、事実関係をしっかりと調査、精査した上で、今までも処分を決定した後に情報は公開をさせてきていただいております。健康問題が心配される場合に関しましては、その部分に関しては処分決定する前にでも情報は公開いたしますけれども、その場合においても、処分に関しては当然のごとく決定していないわけでありますから、これは公表を差し控えさせていただいております。
 このバイファの案件に関しましては、これはまさにもう流通していない、そのような薬であったわけでありまして、健康被害というものは心配がないということでございましたので、処分が決定した後に公表をさせていただいたわけでありますが、もちろん、だからといって、薬事行政、透明性というものに欠いておってはいけないわけでありまして、透明性というものはしっかりと担保してまいりたいというふうに思っておりますし、信頼というものをちゃんと国民の皆様方に持っていただけるべく薬事行政は進めてまいりたい、このように思っております。
○川田龍平君 しかも、この公表した日というのが、九月三十日という日には、これから質問させていただくディオバン問題の検討委員会が中間取りまとめを行い、薬事関係者の注目がそちらに注がれているタイミングでした。さらには、同日、副大臣以下の内閣改造も行われており、三か月以上も隠しておいて、わざわざこの日に公表するというのには、この不祥事を目立たなくさせるためのこそくなやり方との批判もあります。
 国民に信頼される薬事行政となるように、本当にこのような情報公開の公表の在り方が適切なのか、大臣から検討指示を出していただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 検討資料って、何の検討資料なのか、ちょっと私も理解ができませんが、なぜこれだけの時間が掛かったかということは、委員の方に御説明にうちの担当の方から上がらさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 今年に入ってから、特に薬事行政への不信が高まってきています。是非、強い危機感を持って情報公表の在り方を是非検討していただきたいと思います。
 それでは次に、この高血圧症治療薬バルサルタン、商品名がディオバンの臨床試験の不正疑惑について質問をいたします。
 この問題については、五月にも当委員会で質問したところ、厚生労働省は、高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会を設置し、十月八日に中間とりまとめの公表を行いました。この内容については極めて不十分であり、質問主意書でも問題を指摘したところです。今日は、その答弁書も踏まえ、大臣始め政府参考人に対し、これまで私が取り組んできた被験者保護や薬害防止の観点から、更に質問をさせていただきます。
 大臣にまずお尋ねいたします。
 今回の検討会の中間とりまとめをお読みになって、京都府立医科大学及び東京慈恵会医科大学における事案において、誰かがデータを不正に操作したと思いますか。
○国務大臣(田村憲久君) 検討会の報告書の中でも、そこは非常に疑わしいというような報告書でございました。
 私自身、例えば慈恵医科大学のいろんな調査、これを拝見させていただいて、大学研究者側はその統計分析に関しまして、言うなれば自分たちはやっていないと、やる能力がないというような言い方で、それもどうなのかなという気はいたしますけれども、そのような御回答。
 一方で、ノバルティスの元社員の方の言いっぷりは、自分が出したデータとこの最終的に載ったデータがこれ違っているということで、誰かが改ざんしたのではないかというような言いっぷりをされておられる。不思議だなと。
 京都府立医科大学の報告書を拝見させていただいても、私はやっていない、私はやっていないと研究者もそれから元社員もおっしゃられるんですけれども、実際問題、違っているという結果でございます。
 どこかで誰かが何かの意図を持ってこれを変えていなければこのようなことが起こらないわけでありまして、そこを何とかこの真相を究明をしてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 これはやっぱり不正な操作があったということで、大臣の心証もそのようなことだということですね。
 それで、是非、先日、厚労省も同席した超党派の院内集会で、検討委員会委員の桑島巌氏から、更なる実態解明のために新たに浮かび上がった四名の関係者をヒアリングすると発言をしていました。桑島氏の言うように、検討委員会に関係者を一堂に集めて証言の食い違いを検証していただけますでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 今、私も委員と大臣の質疑を聞いていまして、私も治験の現場にいた人間ですので、私も実際にランセットのデータも見ました。あんなにクリアなデータはあんまりないなという印象を持っておりまして、これはやっぱりどこかで誰かが恣意的に何かしているんだろうということもありますので、やっぱりきちっとした検証が必要だと思います。
 そういう意味では、関係者に集まっていただいて、これは多分大学任せではかなり難しいんだろうなというふうな印象を持っていまして、行政としても何らかの方法で原因究明に当たっていきたいと、このように考えております。
○川田龍平君 是非お願いします。
 そして、この薬事法六十六条の誇大広告及び六十八条の承認外効能の広告違反について伺います。
 答弁書では、六十六条の誇大広告のみならず六十八条の承認外効能の広告違反について、既に調査を開始しているところであるとの回答でした。
 そこでお尋ねしますが、検討委員会にノバルティス社が報告している推計四百九十五種類(バルサルタン関連全千三百八十四資材中)は全て入手しましたでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) 刑事局長のような答弁になって誠に恐縮でございますけれども、現在調査中でございますので、調査の進捗状況についての答弁はお控えをさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 もう一度ちょっと、ここ、やっぱりしっかりと入手しているのかどうかについてちょっとお聞かせいただけないでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) 一般論で申し上げれば、ノバルティスが広告に使った資材については薬事法違反の判断をする上で必要な資料でありますので、必要に応じて精査を行っております。
○川田龍平君 含まれているか含まれていないかをお答えいただきたいんですが。
○政府参考人(今別府敏雄君) 重ねてで恐縮でございますけれども、個別の資材についての答弁は控えさせていただきます。
○川田龍平君 資料の三をお示ししますが、今日お配りしているこの資料の、これ、カラーではなく配られているんですけれども、こういった資料が、日経メディカルなどの学術誌に掲載された広告記事が、何度もこれ日経メディカルには掲載されていますけれども、こうした記事が含まれているのかいないのか、お答えいただければと思います。
○政府参考人(今別府敏雄君) 繰り返しで恐縮でございますが、こういう資料が薬事法の適用、広告違反の判断をするのに必要かどうかという判断は個別にはいたしますけれども、具体的にこの資料自体がどうかということについては答弁を控えさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 含まれていないのであれば、これは学術誌に掲載された座談会の記事も提出を求めるべきではないかということで提案させていただきます。
 この配付資料三については後ほど取り上げますが、検討委員会で検討されなかった重大な問題ですが、この臨床研究では被験者からのインフォームドコンセントは適切に取得をされたのでしょうか。データの不正が行われた可能性があるとしたら、ランダム化比較試験であるといったようなことを被験者に丁寧に説明して同意が得られたとは考えられません。説明文書は確認したのでしょうか。また、全ての被験者の同意文書があることは確認したのでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 今回の検討委員会においての課題というのは、今回のディオバンに係る臨床研究についての研究論文の信頼性、それから研究者の利益相反行為等が問題となって、その解明のために検討委員会を設置してきたわけでございます。このために、検討委員会では、研究論文作成のために用いられたデータでありますとか製薬企業社員の研究へのかかわり方、寄附金等の研究資金の流れ等について検証を行ってまいりました。
 委員御指摘の、被験者保護の観点からのインフォームドコンセントについては、この検討委員会の直接的なターゲットではないということから、説明文書や同意文書の内容の確認までは実施しておりません。
○川田龍平君 被験者のインフォームドコンセントについて検討されなかったのだとしたら、この検討委員会では、研究についての専門家はいたとしても、研究倫理、被験者の保護の観点からの見識が欠けていたということになりませんか。
○政府参考人(原徳壽君) 御指摘のとおり、被験者保護の観点から今現在臨床研究に関する倫理指針の見直しをやっておりまして、その中で、検討委員会でも共通の委員もおられますので、そういう点も含めながら、次の倫理指針の改定に向けて検討していきたいと考えております。
○川田龍平君 本件は臨床研究における不正の氷山の一角であって、データ捏造が各方面で頻繁に行われているのではないかという疑念が国民に広がっています。これほどまでに大勢の人間がかかわった事件、事実関係の証言が明らかに食い違っている事件、これを検証できないというのは日本の国力の弱さを示すことになりませんか。これは世界に日本の医療を普及させようという現在の日本の戦略を危機にさらすような事件でしょう。世界に対して恥ずべきではないかと思います。
 大臣、この検討委員会に被験者保護の観点は不可欠と考えますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 被験者保護の観点が必要かどうかという話でありますが、もちろん、被験者保護という意味からすると、これから臨床研究というものをどのような形でやっていくか、当然のごとくそこは担保されなければならない話だというふうには思います。
 ただ、今のお話全体として、このディオバンの話に関して言えば、これは今現在、被験者保護というよりかは実態解明という部分を進めさせていただいておるわけでありますし、このようなもし改ざんであったとするならば、再発をどう防ぐかというところの中で御議論をいただいて対応を考えておるわけでございますので、被験者保護は被験者保護の方でまた別途しっかりと担保できるような、そういうような検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。
○川田龍平君 それでは、この検討委員会で明らかにされた京都府立医科大学側の研究者とノバルティスファーマ社元社員の食い違う証言から真相を究明するべく、配付資料四の任意提出を求めるべきと思いますので、大臣から前向きな答弁をお願いいたします。
 ちょっとまず、この最終解析データの作成について、京都府立医科大学側には、元社員から提供された図表と最近になって元社員から受け取った最終論文の解析データセットを提出させ、その経緯を記述させ、元社員に対しては、大学から提供されたCD―Rの様式や形状、大学から収められた形態などを記述させて照合すること。
 次に、この元社員に、研究者に示したカプランマイヤー曲線を提出させ、改ざんが行われる前の大学保有データと比較すること。
 三つ目に、この元社員はパソコンを頻繁に買い換えているためにメール記録が残っていないと述べているが、自ら解析を行ったデータ全てを抹消してしまったとは述べていないので、ノバルティスファーマ社がプロモーションに活用しようとしたデータの根拠となる解析データを元社員から提供を求めること。
 いかがでしょうか。大臣から前向きな答弁をお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 薬事法違反に関する調査は、薬事法の違反する事実、これを明らかにする、そのようなために必要な範囲で行うわけでありまして、今委員から御提案いただいた件、検討をさせていただき、必要があればそのような方向も含めていろいろと検討させていただきたいというふうに思います。
○川田龍平君 是非この資料の四については議事録に掲載していただきたいと思います。そして、後ほど理事会で検討いただければと思います。
 それでは、次に、調査権限もないと言われながら、また調査の専門的技術を持っていない委員がヒアリングという限界ある形式の中でここまで真相究明に直結する情報が得られているのに、すぐにこれらの現物に基づく調査を開始しないというのは一体どういうことでしょうか。強制調査はできないとしても、現物の提出のお願いくらいはできるはずです。今すぐこれらについては調査をしてください。していただけますでしょうか。国民、患者の不信を解消するために絶対的に必要なことです。やれるのかやれないのかをはっきりとさせていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) ですから、今お話しさせていただきましたとおり、薬事法の調査上必要であれば、そのような資料も、委員の今御提案ございましたので、調査するといいますか、ということも含めて検討させていただきたいということでございまして。
 その前はここに提出するという話でしたか、その前は。
○川田龍平君 違います。
○国務大臣(田村憲久君) そうですよね。
 要するに、薬事法にのっとって、必要であればそのようなことも検討させていただきたいということであります。
○川田龍平君 その資料三を次にもう一回、先ほどの日経メディカルの座談会の記事を御覧ください。これは私が入手したディオバンの承認外効能に関する座談会の記事広告です。いずれも日経メディカルという医療雑誌に掲載をされています。事前に厚労省にはお渡ししてあるので一読いただいておると思いますが、不正を行ったと疑われる医師も含むノバルティス社からの多くの講演料、原稿料を受け取って、この座談会でも謝金などを受け取っていると推察される医師らがこの承認外の効能があることを論じているノバルティスファーマ社提供記事、明らかな記事広告です。これらの記事広告は明らかに薬事法第六十八条に違反しているのではないでしょうか。
○政府参考人(今別府敏雄君) ただいま御指摘の記事が六十八条に違反するかどうか、あるいはこれは六十六条の違反の対象にもなり得ると思いますが、いずれにいたしましても、現在行っております調査の結果を踏まえて適切に判断をしたいと考えております。
○川田龍平君 この記事広告のみから判断できない理由があるとすれば、それはどのようなことなのでしょうか。具体的に答弁をください。
○政府参考人(今別府敏雄君) 事実関係を精査をする必要がございますので、この記事だけではなくて、今現在やっておりますいろんな調査結果と照合して精査をしたいと考えております。
○川田龍平君 この記事広告を掲載した日経メディカルは日経BP社が発行しています。その日経BP社の特命編集委員である宮田満氏が何と検討委員会の委員となっています。厚生労働省の利益相反開示基準に従って利益相反はないとしていますが、しかし、会社として広告収入を得ているということは社会常識の観点から明らかな利益相反があると考えられますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 御指摘のとおり、検討委員会の委員として日経BP社の宮田満委員を選定しております。宮田さんについては、その臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る専門委員会の委員もしていただいております。この分野における幅広い知識を持っておられまして、今般の事案に関する議論に十分な資質を持っておられる方だと考えております。他の委員と同様に、利益相反に関しましては、ノバルティス社やあるいは関係大学との利益相反に関する一定の基準を検討会の中でつくっていただきまして、それについて最終的にその基準を満たしているという中で申告状況を公表したところでございます。
 利益相反については透明性を十分確保した上で適切に管理することが重要だと思っておりますので、検討委員会における検討を進めるに当たって、今回の宮田さんの選定については特段の問題があるとは考えておりません。
○川田龍平君 また、本来この検討委員会の委員の務めとして、自社でノバルティスファーマから支払を受けて掲載した記事広告を率先して資料として提出すべきではないでしょうか。その点についてはどう思われますでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 先ほどもお話し申し上げましたが、この検討委員会は、このディオバンに係る臨床研究についての研究結果の信頼性やあるいは研究者の利益相反行為の疑いから社会問題化したと、それの事案の解明とそれから必要な対応、それから再発防止策を検討することを目的としておりますので、今の記事広告については本事案の状況把握や再発防止策に直接は関連がないというふうに考えております。
 ただ、委員会の中間取りまとめでも薬事法に基づく広告規制との関係について指摘されているところでありまして、これについては別途検討を進めているところでありまして、その際にはこの広告記事についても検討の俎上に上がるものと考えております。
○川田龍平君 今後のこの不正防止策として何点か提案をします。
 まず、企業側だけではなく、大学側も研究室ごとに奨学寄附金などの企業からの提供資金の公開を義務付けてはいかがでしょうか。文科省、いかがでしょうか。
○政府参考人(村田善則君) お答え申し上げます。
 大学が自らの社会的信頼を保持していくに当たりまして、御指摘がございましたように企業からの資金提供の状況等を公開していくということは、大学における利益相反マネジメントの手段として想定されるところでございます。また、日本製薬工業協会において、企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドラインが策定、改定されるなど、企業側で透明性の確保のための取組が行われている状況でございまして、各大学におきましてはこうした動きを踏まえて検討がなされるものと考えております。
 一方で、どのような情報を公開するかなど、利益相反マネジメントシステムの具体的な在り方については、各大学の教育研究の取組、規模等によって様々でございまして、最終的には各大学の責任において適切に御判断いただくべき事柄と考えております。
 文部科学省といたしましては、科学技術・学術審議会で取りまとめられた利益相反に関する報告書等を踏まえ、各大学における対応を促してきたところでございます。引き続き、各大学において適切な対応がなされるよう、これからちょうど各大学の様々な会議が開かれているところでございますので、そうした場等も通じて適切に指導してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 次に、大学等試験機関を厚労大臣の認定制にして、統計の専門家など必要な要件を明確にしてはいかがでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 臨床研究の質の確保のために今御指摘のような認定制みたいなものも一つの方法だと考えております。
 一つは、まず、自ら質の高い臨床研究を実施できること、またそれから他施設で行う臨床研究の支援を行う体制を持つ臨床研究中核病院等を今現在整備を進めているところでございます。また、倫理審査につきましても、他の模範となるような倫理審査委員会を認定する制度についても今現在検討しております。このような形で、臨床研究の質の確保に努めてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 あるいはまた、企業が資金を出し合って基金を造成し、この認定された大学などが研究的資金として応募し、医薬品の有効性と安全性を検証する新たな行動を拡大するための試験を実施するようなシステムを構築してはいかがでしょうか。こうすれば、薬害オンブズパースン会議などが主張しているように、企業からの奨学寄附金を禁止しても必要な研究資金が確保されるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 日本再興戦略においても、「民間資金も積極的に活用し、臨床研究・治験機能を高める。」と示されているところでございます。実際、既に製薬企業では、委託研究費や奨学寄附金とは別に、広く研究者、研究機関を公募して資金提供を行うような取組も行っておられます。
 委員御指摘の民間資金による基金設置が実現可能かどうか、これは拠出側の理由もありますので、できるかどうか不明でありますけれども、いずれにしても、民間資金の活用は重要な要素でもありますので、透明性を十分確保して進められるように考えていきたいと思います。
○川田龍平君 臨床研究と疫学研究を統合する指針について検討され、こちらも中間取りまとめが出されたところです。臨床研究の法制化については、両論併記のような形になっていますが、ここまでの不祥事が世界に知れ渡ってしまったこの状況で日本の臨床研究の優れた成果を世界に発信していくためには、不祥事の後始末を適当に済ませたということで許されるはずはありません。
 ここまで繰り返されてきたような薬害事件を二度と起こさない、そして研究の被験者の人間の尊厳、人権が確実に保護される、そして無駄な研究や無駄な薬の乱用を抑えて、世界的な視野で本当に薬を必要としている人々の手に安全で有効な薬が届くようにする、そのためには、臨床研究の制度としては、被験者の保護、そして公正なる研究の実施を目的として明確に規定した法律を制定する以外にないと考えますが、この点について、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 検討委員会の方で十月の八日いただいた、先ほど来申し上げております中間取りまとめの中でも、法制化に関しましては、研究、臨床研究の質の担保、そしてまた一方で、先ほど来出ております被験者の保護という観点から必要ではないかというような御意見がある一方、今委員がおっしゃられたとおり、そのための体制整備には人員の確保等々、非常に費用負担もあるわけでありまして、そうなりますと臨床研究自体がしづらくなるんではないかというような御心配の声も両面ございました。
 いずれにいたしましても、こういう御意見を踏まえた上で、来年の秋をめどに法制化するかどうか検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 私は、かねてより、初当選以来、被験者保護の立場から臨床研究の法制化を検討してまいりました。しかし、大震災で中断をしておりましたので、この二期目、議席をいただいて、改めてこの法制化の問題に取り組んでまいりたいと思いますので、大臣始め、委員長始め委員各位の皆さんの御支援と御協力をお願いいたします。
 次に、時間の関係で、あと五分ですので、ちょっと飛ばして、学校の香料問題についてを先に質問させていただきます。
 小中学校などにおいて、友達が着てくる洋服を洗濯したときの柔軟剤や更衣室で使用する制汗剤などで体調が悪化する生徒が増えていることについて質問します。
 この問題については、化学物質過敏症の当事者、支援団体が、この十月上旬に化学物質過敏症の団体が文部科学省に対策を講じるよう要望を行っているところですが、文科省としての回答は、施設管理の問題ではないので厚労省等の対応を待って検討したいとのことのようです。
 そこでお尋ねしますが、この団体からの要望及び本年九月十九日の国民生活センターからの柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供を受けてどのような検討が行われているのか、お答えください。
○大臣政務官(赤石清美君) 今委員から御指摘ありましたように、この柔軟仕上げ剤のにおいとそれから体調不良等の因果関係についてはまだ不明でありますけれども、厚生労働省としては、日本石鹸洗剤工業会の啓発活動や国民生活センター及び消費者庁による情報収集の内容を注視しつつ、柔軟仕上げ剤の安全確保に努めてまいりたいと考えております。
 また、病院や保育所など子供たちがいる施設への周知啓発についても、製造者の取組状況を注視しつつ、必要な対応を検討したいと思っております。
 以上です。
○川田龍平君 国民生活センターからは関係各省に情報提供されていますが、文部科学省が含まれていません。なぜ文部科学省に情報提供されなかったのでしょうか。
○参考人(松本恒雄君) 本年九月十九日に国民生活センターが公表いたしました柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供におきましては、柔軟仕上げ剤のにおいに関する全国の消費生活センターに寄せられました相談情報を分析をいたしましたところ、危害情報計百十五件のうち被害者の年代が二十歳未満の相談はゼロ件でございました。また、被害の発生した場所が学校であるという相談もゼロ件でございました。そのため、情報提供先として文部科学省を加えなかった次第でございます。
○川田龍平君 是非、子供の間でもこの柔軟剤の香りによって気分が悪くなる、体調が悪化するという生徒が増えているということのようですので、是非これ、今からでも遅くはないので、文部科学省に情報提供していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○参考人(松本恒雄君) 現在、文部科学省の担当者との間で情報共有を行っているところでございまして、文部科学省を情報提供先に加えるかどうか、今後検討してまいりたい所存でございます。
○川田龍平君 文部科学省の方でも是非その情報提供を受けて、学校でも同様に困っている子供たちはいると思いますので、是非前向きに検討して、子供たちが集まる施設での周知やマナーなどについてできるところから取組を進めていただきたいと考えますが、文科省、いかがでしょうか。
○政府参考人(永山賀久君) 文部科学省といたしましては、学校を始め教育関係者への対応につきましては、今後、厚生労働省さんを始め関係省庁と十分連携させていただきながら検討してまいりたいというふうに思ってございます。
○川田龍平君 それでは最後に、産科医療補償制度についてお尋ねをいたします、産科医療補償制度における対象拡大について。
 現在、産科医療補償制度の掛金が年百二十億から百四十億円余る計算となっています。二〇一四年度以降の制度設計については、十二月末までに結論を得るべく、医療保険部会及び運営委員会で議論が行われており、掛金、ひいては出産一時金の金額を下げるという意見もあるようです。しかし、私は、重度の脳性麻痺になった子供や家族の立場から、掛金引下げよりもむしろ対象拡大を検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) お答えいたします。
 分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児を対象に、平成二十一年一月より日本医療機能評価機構において運営が開始され、五年後を目途に制度の見直しを行うこととされています。
 本制度の見直しに際しては、患者団体や医療者などから補償対象は拡大すべきとの、今お話があった意見がたくさん出ていることは承知しております。
 一方、本制度における掛金の原資は出産育児一時金であるため、本制度の創設趣旨の範囲内で、これまで得られた知見や医学的な根拠に基づき見直しを行い、医療保険者の理解を得ることが重要であると考えております。
 現在、日本医療機能評価機構で補償対象基準や補償水準等の見直しについて議論がされておりまして、十一月中を目途に取りまとめをする予定であります。その後、社会保障審議会医療保険部会で議論され、年内を目途に結論を得る予定でございます。
○川田龍平君 具体的には、現在対象外となっている三十三週未満や二千グラム未満で出生した子供や、及び生後六か月未満で死亡して亡くなった子などを制度の対象に加えるべきではないでしょうか。是非、大臣、これを検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 現在御議論をいただいているところでございます。委員が今おっしゃられた部分というのも議論の中でいろいろと交わされておるわけでございまして、議論の結果をしっかりと見据えた上で適切な対応ということをさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。よろしくお願いします。
 有床診療所の問題を取り上げたいんですが、先月、福岡市で有床診療所の火災がありまして、これはあってはならない痛ましい結果だったわけです。原因究明と再発防止は必要だと思いますが、改めて、この事件をきっかけに、やはり有床診が地域に果たしている役割に注目が集まっていると思うんですね。
 最初に大臣にお伺いしたいんですけれども、有床診が日本の地域医療に果たしている独自の役割を大臣はどのように評価されていますか。
○国務大臣(田村憲久君) 有床診、地域医療にとってかなり地域差が実は有床診ございまして、多いところと少ないところ、西日本は多いところが多いんですけれども、そういう差はあるわけでありますが、大変その地域において重要な役割を果たしていると思います。
 特に、例えば病院等々から退院してこられた場合の受皿という役割もありましょうし、また、そもそも在宅医療で急変した場合の受皿という意味もあると思います。もちろん在宅医療の拠点という意味では大きな意味がありますし、さらに専門医療の担い手という役割もあるわけでございまして、そういうことを考えてまいりますと、その地域においてやはり有床診の果たす役割というのは非常に大きなものがあるというふうに認識をいたしております。
○小池晃君 私も全く同じ認識です。
 ところが、この間、地域医療を支える診療所の医師の報酬単価、有床診療所の入院単価が低いままに据え置かれてきたということがやはり今回のような事故の背景にも私はあるというふうに思うんですね。中小規模の病院も同様の状況に置かれています。厳しい経営環境に耐えられずに身近で入院可能な設備を持つ医療機関が少しずつ減少しているというのは、これは大変な問題だというふうに思うわけです。
 そういう中で、来年四月に有床診療所に対する管理栄養士の配置が義務化をされようとしております。もちろん栄養管理は重要だと私は考えます。しかし、現場の実態を見ると、例えば北海道保険医会の調査では義務化されれば四割の診療所が無床化を検討すると答えておりますし、東京保険医協会の調査でも八割の診療所で管理栄養士の確保の見通しが立たないというふうに言っているわけですね。私は、この管理栄養士の配置義務化というのは、現場の実態を踏まえないものだったんではないかなというふうに考えておりまして、撤回すべきだと思うんです。
 大臣、現在見直しの議論がされていることは承知をしているんですが、中医協でなどということではなくて、国権の最高機関は中医協ではなくて国会なわけですから、政治家としてやっぱりこの問題で現場の不安を払拭するような言葉を是非御答弁いただきたいと思いますが。中医協でとか言わないでくださいね。
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しい御注文でございますけれども、栄養管理加算、これは元々加算でやっていたのを、二十四年度の診療報酬改定でこれ入院基本料の中に含めてしまったということでございまして、猶予期間がございますが、それが過ぎると管理栄養士がいないと加算が取れなくなるということになっております。
 現状を調べますと、七割の有床診が管理栄養士を確保できていないと、そのうち五割はこれからもめどが立っていないということでございまして、もしこれこのままいきますと、管理栄養士確保できなければ入院基本料が取れないという話になりますから、これはもう有床診の存亡の危機であることは間違いないわけであります。
 ということも踏まえて、踏まえて、私一存では決められませんので、中医協の方でその点をしっかりと御認識をいただきながら、御議論をいただいた上で適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 そういうんじゃ駄目だって言ったんですけどね。でも、今の顔つきとかちょっと言い方でまあ、そういう覚悟でやっていただきたいと。
 これは病院においても、離島や辺地などでは配置困難なところがありますし、退職後三か月以内に雇用しなければいけないというのもかなりの負担になっているというふうに聞いているので、やはり現場の医療に支障を来さないという立場でこの問題は解決をしていただきたいということを改めて求めたいと思います。
 それから二つ目に、障害者医療の問題取り上げたいんですが、これ今、地方自治体が独自に負担軽減をしております。これに対して国が、ペナルティーという言い方をすると違うとおっしゃるのかもしれませんが、事実上ペナルティーを課しているわけです。
 山梨県では、今、重度心身障害者医療費助成制度で医療費の自己負担分を県と市町村が折半で無料化しているわけですが、これを来年度廃止しようということになっている。この廃止の理由について、山梨県は、国によるペナルティーが八億円余りとなるということを挙げております。
 国は、ペナルティー課す理由としては、患者負担軽減すると医療費の波及増があるということを言っているわけですが、保険局長、重度障害者医療の負担軽減によって医療費が増加するという根拠はあるんでしょうか、お示しをいただきたい。
○政府参考人(木倉敬之君) 御指摘のように、今の国保の制度におきまして地方自治体が、障害者に限らずですが、自己負担分に対しまして医療費助成を行った場合の医療費につきましては、全国での国庫補助というものを公平にやるという観点から、一定のルールで波及増ということでカットをさせていただいています。
 ただ、先生御指摘のように、この障害の助成の仕方にも様々等級に応じたものがあります、重心だけではありませんが、ありますけれども、そういうその実態ごとの実証的なデータというものがあるわけではございません。しかしながら、これまでの経験則の中で、医療費の自己負担を減らされた場合に全体にその給付費が増えておるということに着目しまして、一定の計算式の下に、例えば乳幼児、例えば高齢者というふうな負担割合を補填をされた場合のルールを示しまして、それによりまして全国で一律の公費の補助の助成の仕方を取っておるということでございます。
○小池晃君 データでなく経験則だということなわけですね。
 私は、これは地方単独事業へのペナルティーというのは、私どもが言っているだけじゃないんですね。これは、全国知事会、市長会、町村会、もう地方公共団体関係がそろって、このやはり制度は廃止をしてほしいという要望を出しているわけで、これ、無視するわけにいかない課題ではないかなというふうに思うんです。
 大臣、地方のこれだけの声があるわけですから、これは廃止をすると、そういう方向で是非これは考えていただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 一般的に、医療の窓口負担を軽減すればその分医療費は伸びると、これは長瀬効果というやつで言われているわけでありまして、今局長が話したのは、その中において、障害者の方々に対しての医療に対してどうなんだというお話であったというふうに思います。
 ただ、一般的にはそういう傾向があるのは確かなことであります。そこで、そう考えたときに、やはり他の自治体とのいろんなバランスを考えれば、窓口負担を低くすることによってそこが医療費が増え、そこへの補助金が増えるということになると、やはりバランスを欠く、公平感という問題があります。ですから、そこを一定の調整率を掛けて補助をしておるということであって、それをペナルティーと言うかどうか、我々はペナルティーという言い方はしておりませんけれども、実態はそういう形になっております。
 一方で、確かに障害者の皆さんから見ても、例えば財政力の豊かな自治体等に住まわれておられますとそういうことができるわけであって、一方で、そういうところに国費が入っていくということ自体どう考えるのかという考え方もあるわけでありますが、いずれにいたしましても、委員のおっしゃられておられるような御意見もあることも承知をいたしておりますので、これはいろんなことを考えていかなければならない課題として検討しなきゃならない問題だというふうに思っております。
○小池晃君 これ、私は実態としてはこれはペナルティーだと思うし、必ずしも財政力豊かな自治体がやっているということじゃないです。やっぱり住民の声、それにこたえようという自治体の姿勢の表れでやっているわけですから、地方分権というのは、むしろこういったことを後押ししていくのが、私、地方分権ではないかなというふうに思いますので、地方が独自にやはり拡大することを国の制度で足を引っ張るようなことはやはり私は少なくともすべきではないということを申し上げておきたいと思います。検討課題だというふうにおっしゃったので、是非検討を進めてほしいというふうに思います。
 それから、難病の問題、先ほど川田委員からもあったテーマで残りの時間議論をしたいんですが、厚労省の見直し案、今日、配付資料でお配りをしておりますが、私どもは基本的な立場として、対象疾患の拡大、法制化は必要だというふうに考えます。しかし、それと引換えのような形でこんな大幅な負担増ってあるんだろうかと。私、いろいろと厚生労働省の出してきている問題、大体反対すること多いですけど、これほどちょっと乱暴なのないと思いますよ、はっきり言って。ちょっと驚くべきこれは中身ですよ。
 資料の一枚目は、今回の現行制度と比べて今の厚労省案を比較したものですね。これまで住民税非課税世帯は自己負担ゼロだったんですが、これが最高月六千円の負担、それ以上のところも全部軒並み上がっております。その結果、何が起こるかというと、二枚目以降に、これは作家で御自身が難病の自己免疫疾患の患者でもある大野更紗さんたちが、今回の厚労省案によって実際に可処分所得に占める自己負担限度額がどの程度になるかということを計算されたものであります。
 三ページにあるのは、これは夫婦のみ世帯で、現行制度それから厚労省案によって可処分所得の中でどれだけの負担になるか。例えば三ページ目ですね、夫婦のみ世帯で年収百六十万円だと、現行制度では可処分所得の二%ですね、患者が被扶養者だとしても。それが一〇・六%ですよ、厚労省案だと。それから、四枚目の夫婦プラス子供二人世帯では一〇・四%、五ページ目の単身世帯だと一一%ですね。
 これ厚労省に聞きますが、年収の一割にも達する負担というのは、これは余りにも重過ぎるんじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども川田委員の御質問にお答えさせていただいたんですけれども、ただいま御議論をいただいているところであります。各所得階層においてどれぐらいの負担が適当であるかということ、それから低所得者の方々に対する配慮、さらには高額な医療を継続して受けられるそういう方々に対してどう考えるか、こういうような論点で現在議論をいただく中においてこのような案が提出をさせていただいた中において、更に議論を深めていただいて最終的に御判断をいただいて、それをもってして適切な対応をさせていただきたい、このように思っております。
○小池晃君 これからの検討だというのであれば、私、問題点幾つか申し上げたいんですね。
 この限度額は高齢者医療における限度額を参考にしたというふうにおっしゃるんですね。しかし、これは実態、全く高齢者医療と違うわけですよ。まずもって、自己負担限度額の持つ意味が私は全然違うと思うんです。一般医療において高額療養費の対象となる比率というのは、高齢者の外来でせいぜい三%です。現役世代だと一%未満です。自己負担限度額に達するような一般医療というのはめったに発生しないわけです。
 しかし、難病の患者の場合は、これは、局長、事実として確認したいんですが、一般医療に比べて数倍の医療費掛かっていますよね。局長、そこは間違いないですね。
○政府参考人(佐藤敏信君) ちょっと一般の患者さんと比べてどういうふうな分布になっているかという、今日ちょっと手元に資料を持っておりませんので正確には申し上げられませんが、医療費総額が低いところから非常に高いところまで幅広く分布をしているということは言えると思います。
○小池晃君 いや、厚労省の資料を見ても、一人当たり医療費はやっぱり圧倒的に難病患者は多いわけですね。しかも、難病の多くというのは、青年期、壮年期発症ですよ。社会的な役割を果たしながら一生にわたって治療が続くわけで、これ何で高齢者医療を参考にしたんですか。これ全く違うじゃないですか、医療の実態が。
○政府参考人(佐藤敏信君) 先ほどからお話をしておりますように、難病対策委員会においてこの自己負担の在り方についても御検討をいただいているわけですけれども、難病対策の改革について提言が出されておりまして、この中でも、類似の患者を対象とする他制度との給付との均衡を図ると、こういうことになっております。具体的には、高齢者だとか障害者などの他制度との給付の均衡を図ると、こういうことになっておりまして、そういう提言に基づいて考えてみますと、今、小池議員からは違うんじゃないかと言われましたけれども、私どもの理解としては、一般に高齢者が病気がちであること、それから慢性的な疾患を抱えていらっしゃること、それから、したがって医療需要が非常に高い、それから、医療保険の高額療養費制度などにおいて、今度は制度の面ですけど、医療保険の高額療養費制度などにおいて一定の配慮がなされているというところがある程度参考になるのではないかということでございます。
 例えば、難病患者についても医療需要が高いというようなことは参考になるんじゃないかということで、差し当たりは医療保険における高齢者の患者負担を参考にして十月十八日にたたき台を出したところですけれども、さらに、十月二十九日においては新たな所得区分を設けるなどして難病の特性にも配慮しているところですが、引き続き御議論を進めていただいて結論を得たいと考えております。
○小池晃君 私はちょっと説得力ないと思いますね。やっぱり高齢者じゃないでしょう。類似性ということでいえば障害者医療ですよ。自立支援医療ですよ、やはり参考にすべきは。これ、高齢者と全く生活実態、疾病の実態もやっぱり違うと思いますよ。
 実は、この医療費助成については、難病に対する施策というのははっきり言って今まで医療費助成ぐらいしかないじゃないかと言われていたわけですね。法定雇用率も対象じゃない。ホームヘルプサービスやっていましたけど、ごくごく一部しかやっていないわけですね。
 そういう中で、ほとんどまともな難病対策ない中で、医療費助成が唯一のセーフティーネットになってきたわけですよ。しかも、医療そのものが、やっぱり難病患者さんにとってみれば生存のためにどうしても必要なものが医療だということがあるわけですね。しかも、先ほどから言うように、高額な医療、高額な薬剤などを使った医療が半永久的に続いていくと。もちろん、公的医療の負担以外に差額ベッド代や交通費なども掛かってくるわけです。
 今日お配りした資料の七ページに、全国CIDPサポートグループ事務局、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、神経難病の患者さんの支援団体からの資料をお配りをしましたけれども、これ、血液製剤などの高額な治療で病気と闘いながら働いておられる方も多いわけですね。大臣、これ見ていただきたいんですが、今までの医療費の負担に比べて二倍、三倍、あるいは八倍近くというケースもあるわけです。現在、月五千七百七十円の負担だったケースで、限度額引きますと二万四千六百円から四万四千四百円と。大臣、難病と闘いながら働いているこういう世代の人たち、年収三百七十万円で三十万円近い負担、年収五百七十万円で五十三万円の負担、こんな医療費負担、耐えられると思いますか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられますとおり、難病の方々に対してのいろんなサービスという意味では余りなかったわけであります。そんな中において、総合支援法の改正で、百三十疾患に対して総合福祉法の福祉サービスが受けられるようになったということは一歩前進であったというふうに思いますが、それに合わせて、今般、難病医療費助成の範囲の拡大ということで、五十六疾患から、まあ幾つになるかはまだ決まっておりませんが、一つ大きなめどとして三百疾患、これを目指していろんな議論を今していただいておるということでありますが、取りあえず、今ほど来、高齢者医療との対比という話がありましたけれども、今委員がおっしゃられたような視点も含めて今難病対策委員会で御議論をいただいて継続していただいておりますので、繰り返しになりますけれども、そこでの御議論をしっかり踏まえた上で適切な対応をしてまいりたいと、このように思っております。
○小池晃君 私は、先ほどから議論も出ていますけれども、やはり、配付資料一枚目に自立支援医療との比較が出ておりますけれども、自立支援医療の自己負担限度額というのは今回の難病医療の厚労省案より低いわけですね。参考にするべきは、やっぱり高齢者医療ではなくて、せめて障害者医療ではないかと。私たちは応益負担はなくせという立場ではありますけれども、せめてやっぱりこういう制度を立ち上げるのであれば自立支援医療並みの負担にすべきだということを、検討に当たって私が言った視点も踏まえてとおっしゃいましたので、そういったことも是非踏まえて検討してほしいというふうに思うんです。
 それから、医療費助成の対象となる疾患がどうなるかという問題で、そもそもちょっと、局長、難病の定義は何ですか。
○政府参考人(佐藤敏信君) 原因が不明とか、治療法、具体的な治療方法が、しっかりした確定的な治療方法がないとか、長期にわたって医療が続く、慢性的にだらだら続く、それから社会的に支援が必要とか、そういうような要素ということになります。
○小池晃君 ところが、難病の定義はそうなのに、医療費助成の対象となると、そこに患者数が人口の〇・一%程度以下ということが加わるんです。何で難病の定義にないこういう条件を加えるんですか。
○政府参考人(佐藤敏信君) やっぱり、難病が昭和四十七年に難病対策要綱でできたときに、ある程度、希少性というものが一つの要素であったというふうに言えると思います。希少な難病ということになりますと、なかなか研究も進まない、あるいは薬だとか医療機器の開発も進まない、こういうことがありますし、また患者さん本人にとってみても、なかなか相談しようにも近くに似たような境遇の方がいらっしゃらないということがありますので、そういう希少性に着目をしてそして研究を進めていくというような側面がやっぱりこの難病対策のスタートラインにあったと思います。
○小池晃君 いや、済みません、研究事業はそうだったかもしれないけど、医療費助成を希少性に限定するというのは、これは根拠全くないと私は思う。
 人口の〇・一%程度というとおよそ十二万人前後で、これは厚労省の資料で見ると、例えば潰瘍性大腸炎とかパーキンソン病などの患者数はおよそその程度の数になっているわけですね。安倍首相は所信表明演説で、難病から回復して再び総理大臣となった私にとって、難病対策はライフワークとも呼ぶべき仕事ですと、こう述べたのに、まさか潰瘍性大腸炎を外すようなことは私はないでしょうねと思いますけれどもね。
 大臣、やっぱり患者数が多いということは、それだけ苦しんでいる人が多いということなんですよ。だったらば、その多さを理由にして医療費助成の対象からは外しますよ、これは筋が違うんじゃないですか。大臣、いかが考えますか。大臣が答えてください。
○政府参考人(佐藤敏信君) 医療費助成の対象とする疾患につきましては、今、小池議員から御指摘がありましたように、患者数が人口の〇・一%程度以下、程度ということが付いておりまして、〇・一%ではっきりとここで切るということではありませんで、そうしたこととか、これ以外にも原因不明とか効果的な治療方法未確立とか、そういったような要素を加味して、対象疾患は医療の専門家等によって選択、選定していただくということになっております。
 先ほど川田議員の御質問の中にもお答えしましたように、この難病対策委員会での御議論を踏まえて、更に対象疾患について検討をしてまいるというところで考えております。
○小池晃君 私、考え方をちょっと大臣に聞きたいんだけれども、先ほどもちょっと挙げておられたけど、今回の難病対策の検討に当たって、こう言っているわけですね。希少・難治性疾患は遺伝子レベルの変異が一因であるものが少なくなく、人類の多様性の中で、一定の割合発生することが必然であり、患者、家族を我が国の社会が包含し支援していくことがこれからの成熟した我が国の社会にとってふさわしいと。
 私は、これは難病対策の基本に据えるべき正しい考え、大事な考え方だと思うんですが、先ほど大臣は対象を広げるということとやっぱり併せて自己負担の見直しということで言っているわけですけれども、新しい難病にも対象を広げるから、それまで、その代わりに、今まで制度の対象だった難病患者には負担を求めると。言わば難病患者の中で負担をし合うというのは、私は、社会で包含し、包摂していくことがこれからの成熟した社会だという考え方とは反するんじゃないかと。このやっぱり難病患者の中で負担の分かち合いをするような考え方は、これは改めるべきじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員がおっしゃられたとおり、取りまとめ、提言の中で、難病に罹患した患者、家族を包含し支援していくというような旨の記載があるのは事実であります。一方で、この提言では、対象疾患の拡大を含めた見直しに当たっては、一方で適切な患者負担の在り方も併せて検討することや、全ての者について所得に応じて一定の自己負担を求めることも示されているわけでありまして、そのような意味をしっかりと踏まえた上で今難病対策委員会で御議論いただいておりますので、その御議論の結果を我々は踏まえた対応をしてまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 私は一円も負担を増やすなとは言ってないんですよ。自立支援医療にそろえるということになれば、これは負担は一定増える部分だってあるわけですよ。でも、せめてそのぐらいにならないのかということを言っているわけですね。
 財源についても、私はもっと工夫の余地はあると思う。例えば、これは、難病の治療研究事業によって恩恵を受けているのは製薬企業ですよ。これは、新薬の開発なんかにこれは寄与しているわけだし、医療費助成によって新薬が普及するという実態もあるわけですよね。どういう形か分からない。例えばアサコールなんていう潰瘍性大腸炎の新薬、これ画期的だと言われて、これを安倍首相もこれは自分飲んでいると言っていますけれども、これ百億円以上の売上げだっていうじゃないですか。やっぱり製薬企業なんかにもある程度の何らかの形で負担求めるとか、そういったことだって検討の余地あるんじゃないでしょうか。大臣、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) アサコールでという話もありましたが、一方で、希少性の疾患で実際問題なかなか製薬会社がそこに踏み込めないという中で、難病の中で新しい新薬の開発が進まないといって苦しんでおられるというようなお声も我々よく聞くわけでございまして、なかなか製薬会社にそこで何とかお金を出してくれといって一方の方が進まないというようなことが起こっては、これはこれでまた大変なことでございますので、なかなか今、御提案でございますけれども、私の口からそれはなかなかいい案ですねとは言えないということも御理解をいただきたいというふうに思います。
○小池晃君 難病対策の基本理念は、難病にかかっても地域で尊厳を持って生きられる共生社会の実現を目指すとなっているわけで、いい案ではないなんて言わないで、いろんなことをやっぱり検討していただいて、私それだけで財源つくれとは言っていませんから、例えばそういったことも含めていろんな選択肢もっと検討して、やっぱりこんな過酷な負担を強いるなんてことはやっぱり見直してほしいというのが私の趣旨ですので、是非前向きに検討し直していただきたい。
 このまま決めるようだったら、次の国会では大変なことになるということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 順次質問をさせていただきます。
 まず、税と社会保障の一体改革について質問をさせていただきます。
 この十月に安倍総理も消費税を八%に引き上げるということを決断されました。本当に社会保障の分野、先ほどからもいろいろと議論がありましたけれども、医療においても介護においても年金においても非常に大事な分野でありまして、充実できるならばやっぱり充実させていきたいというのは思いは誰もが共通しておるところではあると思いますけれども、一方、やはりこの国のやっぱり財政状況を見たときに、本当に果たしてこのままいったらどうなるんだろうかというようなやはり危機感があります。
 御存じのように、国と地方を合わせても借金がやはり一千兆円を超えておりますし、そしてまた、これからまだまだやっぱり進んでいく高齢社会に対応していかなければならない、そういった問題もありますし、また、この国の平成二十五年度の歳入を見ましても、四十二兆を公債金収入ということで、やっぱり借金をしていかなければ予算が組めないというような状態になっており、また、歳出を見ましても、一般歳出に占める社会保障関係費の割合というのが五四%に達してきておるというような状況にありまして、本当に我々も、厳しい現実と、また将来にわたっても非常に厳しい状況を踏まえて改革をしていかなければならないというふうに実感しておるところであります。
 まずは、その中で、税と社会保障の一体改革でありますけれども、そもそも、今回、大臣の所信表明の中でも、社会保障・税一体改革に取り組んでいくというふうに言っておられましたけれども、税と社会保障の一体改革、国民にはなかなか目的とか全体像が分かりにくいというふうに思っておりまして、この点について大臣の意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 午前中にも同様の趣旨の御質問をいただいてお答えさせていただきましたけれども、この社会保障制度国民改革の目的は、やはり社会保障制度、日本の国の世界に冠たる社会保障制度を持続可能にしていくというところであります。そのためには、一九七〇年代モデルから二〇二五年、後期高齢者に団塊の世代がなられる、そのときでありますけれども、そのような形にしていく。そのためには、一つは、今までのようにどちらかというと高齢者に給付が多いというような形から、やはり若年層、若年層といいますか働き盛りの方々に対しても社会保障の給付、これは全世代型の社会保障給付というような形で、そういうものを強化して子育て対策等々しっかりと進めていくということでありますとか、それから、高齢者といえども負担能力のある方には負担をお願いし、一方で負担能力のない方々には軽減策を入れていくということでありますとか、言うなれば、充実する部分と重点化、効率化する部分、これ、めり張りをしっかり付けていこうということであります。
 その上で、やはり給付と負担といいますか、この部分をやはりバランスをしっかり均衡化させていく中において社会保障の持続可能性というものを追求していく、そのためには税という意味で消費税が一定程度必要になってくるということで、今般の消費税の増税をお願いをさせていただくと。あわせて、経済の成長というものの中においてしっかりと所得が上がって保険料が納められる、税収が増えて税でのいろんな支援ができるというふうな形を整えていくというのが今般の社会保障制度改革、これの大きな狙いであります。
○東徹君 大臣から答弁がありましたように、社会保障と税の一体改革ということで、社会保障の充実、安定化を求めていく、財政健全化をやっぱり達成していく、大きくそういった二つのことを達成していかなければならないと。
 そんな中で、もちろん社会保障の給付もやっぱり見直していかないといけないし、そしてまた、経済の成長戦略、規制改革をやっぱりしっかりやっていって経済成長をさせていかなければならないというふうなことで、当然だというふうに思っておるわけですけれども、ただ、やっぱりこれまでの厚生労働施策といいますか、それを見ておりまして、本当に、将来を見て本当にその改革、改革というのをやってきたのかどうかというところが非常にやっぱり疑問でありまして、高齢社会、少子高齢社会、将来予測というのはもう二十年も前からもう分かっておったことでありますし、これだけ社会保障費が増大してきて財政が逼迫してきたというような状況になっているわけでして、やはりここは将来予測というものをやっぱりしっかりと見た中でやっているんだろうかというふうに思っておりまして、この社会保障費の五年後、十年後、十五年後、医療、年金、介護、それぞれどういった負担増にこのままだとなっていくのかということを是非お伺いしたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま御指摘をいただきました社会保障給付費の将来推計でございますけれども、平成二十四年三月に公表いたしました社会保障に係る費用の将来推計の改定についてで直近の見通しをお示ししております。この中で、現行制度を前提としたケースでどのくらいになるのかという御指摘でございますけれども、現状投影のケースということで設定をしております。
 年金につきましては、二〇一二年度に五十三兆八千億円であったものが二〇一五年度では五十六・五兆、二〇二〇年度では五十八・五兆、二〇二五年度でございますが、ここでは六十・四兆と見込んでおります。また、医療につきましては、二〇一二年度は三十五・一兆円の足下でございますけれども、二〇一五年度では三十九・一兆、二〇二〇年度では四十六・一兆、二〇二五年度では五十三・三兆と見込んでおります。介護につきましては、二〇一二年度八・四兆のものが、二〇一五年度九・九兆、二〇二〇年度十三・一兆、二〇二五年度では十六・四兆というふうに見込んでいるところでございます。
○東徹君 非常に、どんどんどんどんと医療も年金も介護も費用が増大していくということは目に見えて明らかな状況だということでありますし、そして今回、消費税八%、そして次には消費税一〇%ということになっていくんだろうというふうに思いますけれども、ただでさえ非常にどんどんと増大していっているという現状がある中で、今回、社会保障プログラム法案についていろいろと議論がされておりますけれども、医療、介護、年金、それぞれの分野についてこのプログラムによってどのようになっていくのか、ちょっと具体的に教えていただければと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) ただいま将来推計、現状投影をした場合ということで申し上げたわけでございますけれども、今回の社会保障・税一体改革を実施をしたケースについて試算を行って、併せて試算を行っているところでございます。
 改革を考慮したケースでございますけれども、この改革におきましては、重点化、効率化も実施をいたしますけれども、あわせて、プログラム法案にも挙げられているような病床の機能分化でございますとか、あるいは連携、在宅医療の推進、また在宅介護の充実と、こうした取組等の充実もすることにしているところでございます。
 その場合の給付費の影響でございますけれども、二〇一五年度の時点では医療給付費は、現状投影のケースでは三十九・一兆円でございましたけれども、それが三十九・五兆円というような改革のケースで想定をしております。介護につきましては、同様に九・九兆円の二〇一五年度のものが十・五兆円とそれぞれ推計をしているところでございます。
 それから、年金についてでございますけれども、平成二十四年三月の試算では改革の効果を織り込んでいませんでございましたが、税制抜本改革法に沿って消費税率が一〇%に引き上げられて税収分が満年度化した場合には、低所得の高齢者への年金生活者支援給付金の支給等により〇・六兆円程度の給付増が見込まれているところでございます。
○東徹君 ただ、このプログラム法案とか、そして消費税、これが一〇%に上がったとしても、現状を考えれば、公費の負担というのは、一体改革によっても社会保障費の公費負担が四十四・五兆円、消費税が五%上がったとして十四兆円の税収が見込まれたとしても、九%の消費税の税収というのが全体で二十五兆円というふうなことを見込んでいるというふうに聞いております。消費税を一〇%にしても差額はやっぱり十九・三兆円あるというふうに聞いておりまして、問題はこれでもって解決されているわけではないというふうに思っておりますし、まだまだこれから高齢社会になっていく中で、これから今後もこの社会保障費が増大していく中で、今後も財源は消費税を充てていくというふうに考えておられるのかどうか、その点についてお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 東委員にお答えいたします。
 消費税につきましては、御存じのように、現行の地方消費税一%を除いて全額が社会保障財源化されるということになっております。税制抜本改革法に沿って消費税が一〇%に引き上げられ、増収分が満年度化した場合は五%引上げ分の十四兆円程度になりますが、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引上げの三兆円程度を含め四%程度を社会保障の安定化に、一%程度の二・八兆円程度を社会保障の充実にそれぞれ向けることとしております。
 国民が広く受益する社会保障の費用については、あらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、今後とも主として財源は消費税収から賄うべきと考えますが、我が国の少子高齢化を勘案すれば、中長期にわたり社会保障制度を持続可能なものとしていくためには更なる改革が必要だと考えております。
 今回の法案では、団塊の世代、私も団塊の世代でありますが、全員七十五歳以上となる二〇二五年を展望しつつ、中長期的な改革についての総合的な検討について、新たに設置される有識者による社会保障制度改革推進会議で検討を行うということにしております。
 以上でございます。
○東徹君 そうしましたら、今後も消費税でもって充てていくと。一〇%が更に一五%、二〇%と将来にわたっていけば上がっていくというふうなことを考えておられるということですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今般、五%から八%に引き上げることを、総理、御決断をいただいたわけでありまして、その後、法律にのっとれば、この後、再来年の十月には一〇%と、このままでいけばですね、そういう法律になっております。更にその後どうするかに関しましては、まだ何ら我々は判断しておるわけではございません。
 ただ、掛かっていく医療費の中でそれを、社会保障費をどう賄っていくかということは我々これから議論はしていかなきゃならぬというふうに思っておりますけれども、それが消費税かどうか、更なる一〇%から引上げがあるかどうかということに関しては、まだ何ら予断を持って我々は決めておるわけではないということであります。
○東徹君 更にその先はまだ考えていないということでありますけれども、消費税を上げると同時にやっぱりしていかなければならないのは、どうやって抑制できるところは抑制していくのかというところをしっかりと打ち出していくということがやっぱり必要だというふうに思っておりますし、そして、これ、世界の各国見ても、社会保障費を消費税で充てていくというふうな国というのはそうないというふうに聞いておりますし、そしてまた、本来、消費税というのは地方の税金に充てているというところの方が多いんじゃないのかなというふうに思っております。
 もし御見解があれば。
○国務大臣(田村憲久君) お金に色は付いていないので、社会保障だけに使っているかどうかは別にいたしまして、世界各国と比べると日本は消費税は非常に低いということは言えると思いますので、それと比べてどうかという問題と、まあ地方税にしているところもありますが、それはそれぞれの例えば州でお掛けをいただいておるだとか、そういうような中において州地方税のような形で、消費税のような形で取られているところはあろうと思いますけれども、それぞれの国によって特色がそれぞれあるわけでございまして、そんな中において我が国といたしましては、一〇%というものを一つ目途に今法律を作って、その財源というもの、税収というものは社会保障に全て使うというような考えの下に、今、消費税増税に向かっての準備をさせていただいておるということであります。
○東徹君 消費税というのは確かに安定財源なんで、収入を得る側にとっては非常にやっぱり得たい財源だというふうに思うんですね、やっぱり確保したいという。ただ、やはり安定財源だからこそ今、これ本当に地方も交付税に頼っているというふうな状況にある中で、やはりこの問題も解決していく中で消費税も地方税化していくべきだというふうにも考えております。
 そして、次にちょっと質問をさせていただきたいというふうに思いますが、国民年金についてでありますけれども、国民年金については納付率というものが六〇%を下回っておりまして、国民は、将来もらえるかどうか分からない年金を支払うよりは、最悪、これは本当にありきたりな言い方かもしれませんが、払わずに、お金がなくなれば生活保護をもらえばいいと、生活保護の方がたくさんお金がもらえるしというふうな風潮になってきているんではないのかなというふうに思っておりまして、この国民年金の納付率が六〇%を下回っているという現状について、これはどのように改善していこうと考えているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) よく生活保護と国民年金との対比の話が出るわけでありますが、これもう委員も御承知のとおりでございまして、そもそも制度が違うわけでありますから、国民年金のお金は、それは金額にもよりますけれども、貯蓄することも自由でありますけれども、生活保護のお金は貯蓄することは一定程度の制限を受けている、ごくまれな場合しか貯蓄はできないというようなこともありますし、そもそもミーンズテストを受けますから、持っている資産等々、それも全てない中においてしか言うなれば生活保護は受けられないというような形になります。
 そしてまた、一方で、生活保護は各地域地域によってその基準額が違っているわけでありまして、国民年金は全国統一の金額でありますから、地域によっては、国民年金よりも夫婦二人でたくさん生活保護の方をもらっているところもありますけれども、夫婦二人で国民年金よりも少ないところもあるということでございますから、そういうことを前提に制度が違うということは御理解をいただきながら、とはいいながら、国民年金の納付率、これが低いというのは大変な大きな問題でございますので、これをどうやって上げていくかということでございまして、体制強化、徴収の体制強化という意味で、官房副長官の下に各関係の政務官集まっていただきまして検討会を開いていただきまして、先般そちらの方から御報告をいただきました。
 それにのっとって徴収体制の強化をしっかりやると同時に、やはり最近は自営業の方々が国民年金の中での比率が以前よりも非常に低くなってきております。非正規ではあるけれども被用者であるという方々に対して、やはり厚生年金の方にどのように適用拡大していくか、これは大きな課題でありまして、一昨年の三党協議にのっとる法律改正の中においてもこれを若干広げました。これを更に広げていくためにはどのような課題を解決していかなきゃならないのか、こういうことも含めて、こちらの部分でも、国民年金から厚生年金へ移る中において保険料の未納者というものを減らしていく等々、最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○東徹君 徴収を最大限上げる努力をするというふうにおっしゃっていますけれども、そもそもやっぱり年金については、国民からもう信頼されなくなってきている状況がやっぱりあるというふうに思っているんですね。自分が掛けた年金が将来もらえるかどうか分からないというような状況になってきているというのが、今のこれから払おうとしている、しようとしている若い人たちとか、そういった人たちはそんなような感覚になってきているというところがあるという認識があるのかなというふうに思っております。
 そして、やっぱり国民年金も現在の賦課方式から積立方式に変えていかないと、払ってももらえないというような、払った分だけもらえないというような感覚になっているんではないのかなというふうに思っておるんですが、その積立方式についてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(田村憲久君) 積立方式というのは、これから年金制度をつくろうという場合には一つの大きな選択肢の一つだというふうに思います。
 といいますのは、今の制度でいけば、今もらっている人たちは、我々の保険料と、それから、今積立金も持っていますからね、この現行の年金制度は。この運用益、さらには取崩し分、これを合わせて支給をいたしております。そういう意味からいたしますと、もし積立方式にすれば、賦課方式なくなるわけでありますから、今もらっている方々、また、今まで保険料を納めた方々の支給分というものがこれが負債として残るわけでありまして、これが約五百五十兆円分ぐらい、正確な、私、今手元に資料がないので若干間違っているかも分かりませんが、大体五百五十兆円ぐらいだというふうに言われています。これをどう解決するのかという大きな問題があると同時に、確かに賦課方式は少子化には非常に弱い、当然のごとく、払う人が少なくなるわけですから。ところが、積立方式は言うなればインフレに弱いというようなところがあります。もうちょっと申し上げれば、積立方式であったとしても、厚生年金基金は積立方式で大変なことが起こっておりますから、絶対安心だというわけではないという問題もあります。
 そもそも、この積立方式とそれから賦課方式のいい部分を使っておるのがこの今現状の年金、厚生年金の方式でありまして、賦課方式でありながら一定の積立金を持っていると。ですから、ある程度少子化にも対応できる。しかし一方で、積立金だけではありませんから、若干運用利回りが下がったときでも何とか耐え得るというような、ハイブリッド型のそういう年金制度が現行の制度でございますから、我々はこれが一番いい年金制度ではないかという認識を持っております。
○東徹君 ちょっと余り時間もないので、年金についてはまた是非議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 午前中もちょっと出ていたかもしれませんけれども、社会保障制度に関する基本的な概念というか考え方についてお伺いしたいというふうに思っております。
 平成二十五年八月六日付けで示された社会保障制度改革国民会議の報告書におきまして、社会保障制度改革推進法の基本的な考え方が記載されておりますけれども、そこでは、日本の社会保障制度について、先ほどもありました自助、共助、公助の最適な組合せを留意して形成すべきであり、国民の生活は自らが働いて自らの生活を支え、自らの健康は自ら維持する自助が基本であるということとされております。私も自助自立、こういったものがまずやっぱり基本的に大事だというふうに考えております。
 そんな中で、ここで示される自助という概念、自立という言葉、こういったものが社会保障分野についてはよく使われておりますけれども、政府と国民との間の中でやっぱりずれがあるんではないんだろうかというふうに思っております。自助の大切さ、自立の大切さ、そういったことをまだまだ認識がされていないんではないだろうかというふうに思っておりまして、こういった自助や自立という社会保障の基本的な概念に関する政府と国民の考え方のずれについてどのように解消していこうというふうに考えているのか、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) プログラム法の中に自助自立の環境整備という規定が入っております。これは、言うなれば老いも若きも、老若男女といいますか、言うなれば自分の持っている能力を最大限発揮できるような、そういう環境をつくること自体が活力ある社会であろうというふうな認識の下でありまして、健康増進という意味からすれば、決してあんた勝手にやりなさいという話じゃなくて、それぞれ、被保険者もそうでありますけれども、保険者、事業主、それぞれが協力する中において、予防でありますとか健康管理、これをしっかり進める中において自らやはり協力しながら病気にならないようにしていこうというような、また重症化を予防していこうというような考え方であります。
 頑張る人がやっぱり報われる社会、これをつくるのが基本的な考え方でございますので、頑張る者が報われるような、頑張るというのはその頑張る程度もそれぞれの個人によって違いますから、みんながみんな頑張る程度が一緒だというわけじゃないんですけれども、それぞれ与えられている環境の中において最大限頑張る人たちが報われる、そういう社会をつくっていくという中において自助自立というような基本的な考え方があるというふうに考えております。
○東徹君 更にやっぱり国民に自助自立というものが基本だということをしっかりと広げていくことを是非お願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、福島第一原発における労働者被曝についてお聞きをいたします。
 福島第一原発作業における労働者被曝、極めて重要なテーマです。今、全体の把握について教えてください。
○国務大臣(田村憲久君) 東京電力福島第一原発での作業について、事故以来本年九月末まででありますけれども、二万九千八百十三人の労働者の方が従事されておられます。うち、通常被曝限度の百ミリシーベルトを超えた方が百七十三人となっております。
 今、現状、東京電力から被曝線量については毎月報告をさせているとともに、継続的に同発電所に対して立入検査等々を実施をいたしております。
○福島みずほ君 事前にレクを受けたところでは、全対象者は、これ十月三十一日現在ですが、全対象者は二万九千八百十三人、そして五年間の累積被曝限度である百ミリシーベルトを超えた人は百七十三人、最大で六百七十八・八ミリシーベルト浴びているということでよろしいですか。
○国務大臣(田村憲久君) はい、そのとおりであります。
○福島みずほ君 全対象者は二万九千八百十三人、これは漏れはないということでよろしいですか。
○国務大臣(田村憲久君) 我々が把握しておる数字はこの数字だということでございます。
○福島みずほ君 把握している数字がこれでというのはいいんですが、下請、孫請、ずっとその下で漏れている人がいないのか。何か七名ほど分からないという人がいるやにも聞いていますが、本当にそうなのか。
 質問は、厚生労働省は福島原発で働く労働者について全部被曝線量についてきちっと把握しているということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと言い方を注意しなきゃいけないんですが、七名の不明者はおります。それ以外は全て把握しているということであります。
○福島みずほ君 確認ですが、福島原発で働いている、働いた原発労働者、全部きちっと把握しているという理解でよろしいんですね。七名を除いて。済みません。
○国務大臣(田村憲久君) 七名を除いて、残りが二万九千八百十三人、厚生労働省として把握しておるのはこの人数でございますので、我々はこれが全てであろうというふうに考えております。
○福島みずほ君 今後はこちらも調査をしますが、孫請、ひ孫請などあり、本当に全部把握しているのかという思いもありますので、またこちらも調査をしてみます。
 重要なことは、百七十人に一人が五年間限度量に既にもう達しているということで、多過ぎるというふうにも思っております。抜本的被曝防止策を東京電力に求めるべきではないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけれども、毎月被曝線量、これに関しては報告をしていただいておるとともに、定期的にこれ今まで約二十回、二十数回立入検査をいたしておるわけでありますけれども、立入検査をやっております。
 あわせて、労働者被曝管理、これがしっかりするようにということで東京電力の方には指導をしておるという状況であります。
○福島みずほ君 では次に、労働法制についてお聞きをいたします。
 小泉純一郎さんとは、新自由主義、労働法制の規制緩和について随分国会で論争をしてまいりました。社民党は、ただ、先日、脱原発という一点において共闘しようということで面会をいたしましたが、小泉進次郎さん、もちろん別人格ですが、脱原発について共闘、どうでしょう、進次郎さん自身。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 福島委員には、実は私が初当選した二〇〇九年の直後の初めての委員会での野党としての質問をさせていただいたときに、当時福島大臣のときに質問をさせていただきました。今日こうやって質問を受ける立場になりまして、誠心誠意お答えをさせていただきたいと思いますが、今の質問の点からすると、社民党の方がかつての遺恨を超えて一点で協力できるのであれば、原発の問題に限らずほかの点でも協力をしていただければ、政府としても大変有り難いなと思っております。
○福島みずほ君 じゃ、脱原発でこちらエールを送りますので、よろしくお願いいたします。
 では、産業競争力会議の構成と議員の適格性について質問いたします。
 産業競争力会議及び同会議雇用・人材分科会の議員竹中平蔵さんは、同時に人材ビジネス業、株式会社パソナの代表取締役会長でもあります。自らのビジネスと密接にかかわりのある分野がテーマになるような場合には政府の主要会議メンバーの人選は慎重に行うべきであり、竹中平蔵さんは不適格と考えますが、いかがですか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 産業競争力会議も所管をします政務官として御答弁させていただきますが、今、福島委員が御指摘のあった委員の方のみならず、ほかにも民間委員の方の中には企業関係者の方もおります。ただし、これは国家の産業競争力をどうやって高めていけばいいのかという点において、それぞれの専門知識、経験、これらを生かして議論に貢献をいただいておりますので、一個人とか一組織、そういった利益を超えて公の利益を考えた上での議論をしていただいていると認識をしております。
○福島みずほ君 いや、でもパソナって人材派遣業じゃないですか。まさに人材派遣どうするかという議論や労働法制の規制緩和のときに、そこで発言するのはいかがでしょうか。利益相反です。
 九月十八日の産業競争力会議の第一回雇用・人材分科会で、竹中平蔵さんは次のように発言をしています。日本は最初から終身雇用の中で安定した職場で、非常に守られた職場になっている、これは競争力を弱めている。また、十月十七日の第二回分科会ではこう発言しています。雇用調整助成金の扱いについてこれを変えるというような方向を明確に示していただいている、また、ハローワークの民間開放、地方移管も方向としては進めるということも明確にしていただいている。
 でも、これは政府の会議の場を使った営業活動ではないですか。パソナにもっともうけさせるような政策を政府に進言している。少なくとも李下に冠を正さずということで、極めて利害関係があるところは外すべきではないですか。小泉さん。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 度々の御答弁で大変申し訳ありませんが、委員として選ばれた以上、その方が持っている経験や知識に基づいて自由に闊達に議論をいただくことは委員としての役目でもありますので、委員の御不満また御指摘踏まえた上で今後も議論に貢献していただけるものと思いますので、引き続き議論の中身も注視をしていただきながら、政府に対しても厳しくチェックをしていただければなと、そういうふうに思っております。
○福島みずほ君 いや、これ間違ってますよ。規制改革会議をやってきて、労働法制の規制緩和をやってそのひずみが出てきた。そして、少なくともその人材派遣業にかかわっている人がこういうところに来るのはおかしいですよ。自分の利害と関係なくやっているようでも、客観的に見たらそれを思わざるを得ない立場じゃないですか。少なくとも私だったらこんな人選はしない。もっと公平に見れるような人選しますよ。いかがですか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) そういった御批判や御指摘があるというのは重々理解の上での、今後の国益、そして国のためにという思いを込めての議論をやっていただいていると思っていますので、引き続き議論の中身、またそれに伴う結果を含めて厳しくチェックしていただいて、政治に対しても緊張感を与えていただければなと思っております。
○福島みずほ君 いや、理解できません。
 今まで現にハローワークの民間開放や様々な点で、自分たちの派遣やいろんな点について、民間にとって、自分がビジネスを展開する上で、だって代表取締役というか彼自身がトップなわけだから、その発言、それに沿った発言していますよ。それは間違っていると思いますよ。少なくとも、内心はどうであれ、客観的に見て疑義が生ずるような人選は不適格だと思います。辞めさせるべきだということを強く申し上げます。
 次に、大臣、今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会の報告書が八月二十日に出ました。これについて、いろいろ問題はありますが、派遣元での無期雇用化ということに私は非常に疑問を持っております。派遣元で無期雇用であれば、その人は派遣先で一生派遣なんですよ。どんなに頑張ってどんなに働いても、派遣先で一生派遣なんですよ。直接雇用に転ずる道をふさぐ。無期雇用であればいいのか。派遣が増えますよ。
 一生派遣、これ、いいんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどの産業競争力会議の話は小泉政務官の以前の話でございますので、政務官にお答えいただくのはちょっと酷かなという気もしますけれども、いずれにいたしましてもそこで決定するわけではございませんでして、いろんな方にいろんな御意見をいただいて、最終、我々も入っていろいろな御議論をさせていただいておりますので、先ほどのハローワークの民間開放といいましても、これはあくまでも求人情報を、これに対してそれを民間に開放するという話でございますから、センシティブな情報はしっかりと我々は守って対応させていただくということでございますし、地方移管といっても地方にハローワークをそのまま投げるわけではございません。これは協力してやっていくという話でございますので、その点はしっかり我々も関与して物事を進めておるということだけは申し上げたいというふうに思います。
 それから、今の労働者派遣の問題でありますけれども、これに関して申し上げれば、これは派遣労働者のやはり待遇改善もいろいろと議論をしていただいておるわけでありまして、例えば均衡待遇をどうするかでありますとか、それからキャリアアップ等々をするためにどうしていくか、これは派遣事業者に対してそういうこともいろいろとお願いをすると。あわせて、職業能力開発といいますか教育訓練、これも派遣事業者にしっかりやっていただこうというような御議論もしておるわけであります。
 今の点でいいますと、無期で派遣元と契約した人がそのまま、その派遣先で派遣のままずっといてしまうんじゃないかという御議論もありますが、あわせて、そういう場合には、要するに紹介型派遣のようにそこに直接雇用していただくことも当然進めるということでございまして、決してそこは、三年というようなものを超える場合に関してはいろんな仕掛けといいますか、それも盛り込んでいくわけであります。
 それからあわせて、派遣元と無期の場合はという話がありましたが、派遣元と無期の場合でありますと、例えばそれが正規かどうかという問題があると思います。派遣先で例えば有期で直接雇用されている方は、そこで仕事がなくなればそのままもう終わるわけですね、有期ですから。ところが、派遣元と無期で契約していれば、そこの仕事がなくなった場合には派遣事業者は次の働き先を同じような職種で探すわけでありますから、そのような意味からしますと、雇用の安定性という意味からすれば派遣元と無期というのは一つの考え方はあるんであろうというふうに思います。
○福島みずほ君 直接雇用と間接雇用とどちらがよりディーセントワークかといえば、やっぱりそれは直接雇用だと思います。今大臣おっしゃったように、有期契約の人たちの不安定さはもちろんそうです。ただ、私が問題にしているのは、在り方研究会の中で、派遣元で無期雇用であれば、例えばあるAという会社で一生派遣なんですよ、その人は。もちろん、派遣元の無期雇用ではあるけれど、ここで均等待遇といったところ、均衡処遇といったところでなかなか均衡処遇にはなれない。その人は一生派遣なんですよ。
 資料で今日お配りした東京新聞の記事を見てください。四割が現在非正規雇用で初就職なんです。昔はというか以前は、男性、一九八七年から九二・九までは八・〇しか非正規雇用者ではなかった。今がそれは三割。御存じのように、女性の半分は非正規雇用で初就職です。しかも、その後、正社員へ転じている割合も極めて低い。まして、男性は五年内に離職しているのが五割なんですよね。要するに不安定。非正規雇用がどんどん増えている今の政策で、一生派遣でもオーケーですよという政策をもし取れば非正規雇用の割合が高くなる。とりわけ女性の事務職の人たち、高校を卒業した女性の三十数%しか正社員にはなれていません。結局、女性の事務職やそういうのはこれから派遣になってしまうんじゃないか。一生派遣で終わるんじゃないか。非正規雇用を増やす政策は間違っているんじゃないか。大臣、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) もう一回申し上げますが、直接雇用の有期とそれから間接の無期、どちらが安定性があるかというのはそれぞれの状況によって違うと思います。そもそも、直接雇用の有期というのは、その職種を言うなれば常用で雇わない、場合によってはその仕事がなくなるかも分からないから、だから有期というような形にしている、そういう形態ですよね。ですから、そこが派遣に置き換わる、つまり直接雇用の有期が派遣に置き換わるというのは、どちらが安定しているか。それはその職種がなくなったときには直接雇用の有期はそれで要するにもう解雇されるわけですよね。まあ解雇といいますか、有期を、繰り返して有期契約を結ばないわけですよね。一方で、そういう場合にも派遣の無期であれば、派遣事業者が言うなれば次の職種を探す、企業を探してくれるという意味もありますから、そういう意味からいたしますと安定性があるという話であります。
 もちろん、それは正規雇用であれば一番安定していることは間違いがございませんから、なるべく正規雇用に向かって我々もなりたい方が正規雇用になれるように努力はしてまいりますけれども、そこはいろいろな見方があるんであろうというふうに思います。
○福島みずほ君 私はここで有期契約における直接雇用とそれから派遣とどちらがましかという議論をしているのではないんです。論点はそんなところにあるのではない。
 有期の直接雇用も非正規雇用ですよ。そして、派遣も非正規雇用ですよ。全員が正社員になれないのは分かる。しかし、今現在、高校、大学卒業して非正規雇用が四割という不安定な職場は間違っていると思います。ですから、これから厚労省がやるべき道は、できるだけ正社員化の道、非正規雇用を増やさないようにすべきであると思うんです。
 しかし、在り方研究会の報告書は、派遣について、派遣元で無期雇用であれば一生派遣でいいということを提言している、これは間違っているんじゃないかということをお聞きしているんです。
○国務大臣(田村憲久君) それも今議論中でありますけれども、いろんな考え方があるという中で私は申し上げている話でありまして、本来は、それは非正規よりも正規雇用の中で働かれる方が、望んでおればでありますけど、御本人が。安定しておることは間違いないわけであります。
 ただ、先ほど来言っておりますとおり、直接雇用の有期という考え方、それの反復契約という考え方とそれから派遣での派遣元との無期で派遣をされるという働き方とどちらが安定的かというのはいろんな御議論があるという話でありますし、そもそも派遣事業者と無期契約をしている方も一生そこで無期で働かなきゃいけないわけではないわけでありまして、当然のごとく正規雇用でほかのところで働けることがあるわけでありますし、あわせて、今般の御議論の中では、三年を超える部分に関しては紹介型のような形で直接その企業に契約していただくという考え方も一つであるから、そういうことに関しても進めていくという話合いもしていただいておるわけでございまして、決して派遣労働者を不当に、何といいますか、条件を切り下げるために我々はやっているわけではありませんでして、派遣労働者の方々の処遇改善に向けたいろんな取組の中でいろんな今御議論をいただいておるというふうに認識をいたしております。
○福島みずほ君 在り方研究会が言っているように、派遣元で無期雇用であれば一生派遣でもいいとなれば、女性の事務職、男性もそうかもしれませんが、正社員で雇うところなんかなくなりますよ。みんな派遣で雇いますよ。だって、ベテランだし、使い勝手がいいわけだから。
 できるだけ非正規雇用を増やさない、派遣をやっぱり増やさない、労働条件いい方に誘導していく政策を厚労省はしっかり取ってください。
 在り方研究会で私はびっくり仰天しましたが、更にびっくり仰天したのが十月四日の労働者派遣に関する規制改革会議の意見です。これは在り方研究会報告書よりも更にひどい。派遣は依然常用代替防止となっているが、常用代替防止というのはやめるべきだと言っています。
 今日、資料を添付しておりますが、ここ厚生労働委員会で成立した平成二十四年改正法の規定について、日雇派遣の原則禁止の抜本的見直し、労働契約の申込みみなし制度の廃止を含めた見直しが必要、三、グループ企業派遣の八割規制、これもやろうとしたわけです、やったわけですが、抜本的な見直しが必要、マージン率等の情報提供、これは廃止すべきだと。
 つまり、つい最近成立した法律全部見直せ、全部というか、主要な点見直せと。日雇派遣がひどくて派遣切りがあり、派遣切りがあり派遣村があり、ようやく労働者派遣を規制強化しなければならないとなって、何とか日雇派遣原則禁止とやった。ところが、規制改革会議はこれ抜本的に見直せと言っているんですよ。とりわけ、みなし雇用規定の施行期日はまだ先ですから、二〇一五年十月施行予定です、みなし制度は。だから、施行もしないうちに見直すのか。
 これは厚生労働省に対する挑戦、厚生労働委員会に対する挑戦、ここでみんなで営々努力して派遣の規制強化やろうとしたことは、何かちゃぶ台ひっくり返しという提案をされているんですが、こんなの、厚生労働省、認められないですよね。大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 済みません、ちょっと訂正をさせてください。
 先ほどの、要するに二万九千八百十三人、これは被曝量を把握できていない方が七名と言いましたが、七名はこの二万九千八百十三名に入っているということでございまして、ごめんなさい、訂正させていただきます。
 その上において、今のお話でありますけれども、幾つかこの間の労働者派遣法の改正に関しては、我々も議論をさせていただいて、それは意見がそれぞれ合った部分、合わなかった部分ありますけれども、賛成を自民党もさせていただきました。公明党もさせていただいたものだというふうに思います。
 その中において見直しをするものが幾つか議論をされているということでございますが、それは、いろんな会議でいろんな御議論をいただく、そういうことはあると思いますが、いずれにいたしましても労働政策審議会で最終的には御議論をいただいて制度改正させていただくわけでございますので、そちらの方で十分な御議論をいただくということになろうと思います。
○福島みずほ君 在り方研究会があって、規制改革会議があって、今労政審で議論中です。私はこれはおかしいと思っていて、というのは、まずILOも言っていますが、政労使三者でやれと、労働者の労働法制やるときは三者でやれと言っているんですよ。だから、在り方研究会や規制改革会議、働く人が全く入っていないところで労働法制やるのは完璧に間違っていると、利害関係、派遣業者で決めてどうするんだというのを思っております。
 ですから、この延長線上で労政審やらないでくれと。労政審は前の二つと無関係に、労政審で三者協議で労働者の権利もきちっと守ると、労働法制の規制強化やってきた国会の議論も踏まえてやるということでよろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) いろんな経緯があって労働政策審議会で御議論をいただいておりますが、労働政策審議会の構成が変わっているわけでもございませんので、それは今までどおり労働政策審議会の中において十分な御議論をいただいた上で私どもの方に御意見をいただくものというふうに考えております。
○福島みずほ君 国家戦略特区についてお聞きをいたします。
 これは、解雇特区あるいは治外法権特区で、国家戦略特区というので労働法制をいじるという話が出てきて私はびっくり仰天しました。というのは、強行規定じゃないですか、労働基準法も何でも。これを何で特区という形で治外法権にできるのか全く理解ができません。
 企業の経営者の中には、俺の会社は労働基準法適用ないぞなんというところがいてびっくり仰天するんですが、特区ってそういうものじゃないですか。そんな強行規定を勝手に特区で外していいんですか。こんな議論はいいんでしょうか、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 自由闊達な御議論をそれぞれいただいてまいりましたが、今言われましたとおり、特区の中で労働法制の根幹たる制度をいじるということはこれはやはりよろしくないという中において結果的にあのような結論になったわけでございまして、今委員が言われたとおり、特区の中において基本的人権に絡むような部分に関して特別に優遇されるというのは、私が知る限り世界の先進国でもそういう国はないというふうに理解いたしておりますし、このことも申し上げた上で今般のような形になったということであります。
○福島みずほ君 小泉政務官、どうですか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) まず前提として、解雇特区という特区はありませんし、これからも解雇特区という特区ができるとは思っておりません。そういった特区をつくるのではなくて、まさに国家戦略特区ですから、国家戦略に基づいた特区をつくると。
 そういった中で、多様な働き方が実現することは利益になるように、どういった特区になるか、それは先ほど大臣が御答弁されたように、基本的人権が侵されるような、そういったことはないと思いますし、私たち国会議員も労働基準法なんて関係なくいつも働いている立場ですし、ワーク・ライフ・バランスもない立場ですから、そういった立場の中で、そういう人が余り増えないように、豊かに働けるよう、そしてまた日本経済の成長に資するような戦略特区にしていかなければいけないということです。
○福島みずほ君 国家戦略特区の中で労働法制を議論することが間違っていると思っているんです。外国人が多くいる会社だったらどうか、あるいは十年間研究者だったら延ばしたらどうか、駄目ですよ、こんなことやったらアリの一穴で労働法制が変わる、あるいは、企業は誘致したいと思ったら特区で労働基準法を緩和してでもうちの地方に来てくれなんという時代が来るかもしれない。
 特区で労働法制をいじってはならない、労働法制は強行規定なわけだからこれは駄目だということを強く申し上げ、質問を終わります。
○委員長(石井みどり君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 暫時休憩いたします。
   午後四時四十五分休憩
     ─────・─────
   午後四時五十八分開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の両案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま議題となりました生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案について、その趣旨を説明いたします。
 まず、生活保護法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 生活保護制度は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基づき生活に困窮する全ての国民の最低限度の生活を保障するとともに、その自立の助長を図るものとして重要な役割を担ってまいりました。しかしながら、法の制定から六十年以上の間、抜本的な見直しが行われておらず、近年の生活保護受給者の急増や、不正事案が発生する状況の中で、幅広い観点からの見直しを行う必要があります。
 こうした課題に対応し、最後のセーフティーネットとして必要な人には確実に保護を実施するという生活保護制度の基本的な考え方を維持しつつ、今後とも制度が国民の信頼にこたえられるよう、生活保護受給者それぞれの状態や段階に応じた自立の促進、不正受給対策の強化、医療扶助の適正化等を行うための所要の措置を講ずるため、生活保護法の一部を改正する法律案を第百八十三回国会に提出いたしました。同法案は、審議未了、廃案となり、成立を見るに至りませんでしたが、一刻も早くその実現を図るために、所要の修正を加えた上で、ここにその法律案を提案し、御審議願うこととした次第であります。
 以下、この法律案の内容についてその概要を説明いたします。
 第一に、就労による自立の促進を図るため、安定した職業に就き、保護から脱却することを促すための給付金を創設することとしております。
 第二に、不正・不適正受給対策の強化のため、福祉事務所の調査権限を強化し、就労活動等に関する事項を調査可能とするとともに、官公署に対しては回答義務を創設することとしております。また、罰則の引上げや不正受給に係る返還金の上乗せ等を行うこととしております。
 第三に、医療扶助の適正化のため、指定医療機関制度について、指定や取消しに係る要件を明確化するとともに、指定の更新制を導入することとしております。また、医師が後発医薬品の使用を認めている場合には、生活保護受給者に対し後発医薬品の使用を促すこととしております。
 最後に、この法律案の施行期日については、一部の規定を除き、平成二十六年七月一日としております。
 次に、生活困窮者自立支援法案について申し上げます。
 近年、生活困窮者が増加する中で、早期にその支援を行い、自立の促進を図ることが重要な課題となっています。そのため、生活困窮者に対する就労の支援を含む自立の支援に関する相談等を実施するとともに、住宅の確保に関する給付金の支給等を通じ、その自立を支援することを目的として、生活困窮者自立支援法案を第百八十三回国会に提出いたしました。同法案は、審議未了、廃案となり、成立を見るに至りませんでしたが、一刻も早くその実現を図るために、ここにこの法律案を提案し、御審議願うこととした次第です。
 以下、この法律案の内容についてその概要を説明いたします。
 第一に、都道府県、市及び福祉事務所を設置する町村は、就労の支援を含む自立の支援に関して、生活困窮者からの相談に応じる等の生活困窮者自立相談支援事業を行うこととしております。
 第二に、都道府県等は、離職等により経済的に困窮し、居住する住宅を失った者や賃貸住宅の家賃の支払が困難となった者であって、就職を容易にするために住居を確保する必要があると認められるものに対し、生活困窮者住居確保給付金を支給することとしております。
 第三に、都道府県等は、地域の実情に応じて、生活困窮者就労準備支援事業、生活困窮者一時生活支援事業、生活困窮者家計相談支援事業及び生活困窮者である子供に対する学習の援助を行う事業等を行うことができることとしております。
 第四に、国は、生活困窮者自立相談支援事業及び生活困窮者住居確保給付金に要する費用の四分の三を負担するとともに、その他の事業に要する費用の一定割合を補助することができることとしております。
 第五に、雇用による就業を継続して行うことが困難である生活困窮者に対し、就労の機会を提供するとともに、就労に必要な訓練等の事業を行う者は、当該事業が一定の基準に適合していることについて、都道府県知事の認定を受けることができることとしております。
 最後に、この法律案の施行期日については、一部の規定を除き、平成二十七年四月の一日としております。
 以上が二法案の趣旨であります。
 御審議の上、速やかに可決していただきますことをお願いいたします。
 以上でございます。
○委員長(石井みどり君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四分散会