第186回国会 総務委員会 第11号
平成二十六年三月二十八日(金曜日)
   午後二時開会
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   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     藤末 健三君     白  眞勲君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     藤末 健三君
     片山虎之助君     東   徹君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 香苗君
    理 事
                二之湯 智君
                丸川 珠代君
                吉川 沙織君
                若松 謙維君
               渡辺美知太郎君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                小泉 昭男君
                島田 三郎君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                堂故  茂君
                藤川 政人君
                石上 俊雄君
                江崎  孝君
                難波 奨二君
                林 久美子君
                藤末 健三君
                吉良よし子君
                東   徹君
                寺田 典城君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     新藤 義孝君
   副大臣
       総務副大臣    上川 陽子君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  藤川 政人君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       総務省情報流通
       行政局長     福岡  徹君
       気象庁地震火山
       部長       関田 康雄君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  浜田健一郎君
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
       日本放送協会専
       務理事      塚田 祐之君
       日本放送協会専
       務理事      吉国 浩二君
       日本放送協会専
       務理事      石田 研一君
       日本放送協会理
       事        木田 幸紀君
       日本放送協会理
       事・技師長    久保田啓一君
       日本放送協会理
       事        板野 裕爾君
       日本放送協会理
       事        上滝 賢二君
       日本放送協会理
       事        福井  敬君
       日本放送協会理
       事        森永 公紀君
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  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対
 照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャ
 ッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説
 明書(第百八十回国会提出)
○日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対
 照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャ
 ッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説
 明書(第百八十三回国会提出)
○日本放送協会平成二十四年度財産目録、貸借対
 照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャ
 ッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説
 明書(第百八十五回国会提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
○放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(山本香苗君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、片山虎之助君が委員を辞任され、その補欠として東徹君が選任されました。
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○委員長(山本香苗君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長籾井勝人君外十名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山本香苗君) 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書、日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書及び日本放送協会平成二十四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書の三件を一括して議題といたします。
 三件につきましては、去る二月十九日、質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。
 次に、日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。
 次に、日本放送協会平成二十四年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書について、これを是認すべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。
 なお、三件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山本香苗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省情報流通行政局長福岡徹君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山本香苗君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。新藤総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 日本放送協会の平成二十六年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 一般勘定事業収支につきましては、事業収入が六千六百二十九億円、事業支出が六千五百三十九億円となっております。
 一般勘定資本収支につきましては、資本収入、資本支出が共に八百三十億円となっております。
 次に、事業計画につきましては、国民・視聴者の信頼と多様な要望に応える質の高い番組の提供、海外情報発信の強化を目指す国際放送の充実強化、我が国の成長戦略の牽引力として期待されるスーパーハイビジョン、4K、8K等の先導的サービスの開発普及、大規模災害に備えた公共放送の機能の強靱化等に向けた取組の一層の充実強化を図ることとなっております。
 総務大臣といたしましては、この収支予算等について、おおむね妥当なものと認められるとした上で、その収支予算等の実施に当たっては、協会の経営が国民・視聴者の負担する受信料によって支えられているとの認識の下、業務の効率化、合理化に向けたたゆまぬ改善の努力を行うとともに、国民・視聴者に対する説明責任を果たしていくことが重要であるとする意見を付しております。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(山本香苗君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。籾井日本放送協会会長。
○参考人(籾井勝人君) 二十六年度の予算を御説明する前に、私から一言申し上げさせていただきたいと思います。
 NHK予算の審議に先立ちまして、私の一連の発言で皆様に大変御迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます。
 参議院総務委員会の審議の場では、私の会長就任会見での発言や、就任日に各理事から辞表を出させたこと、それに駐日アメリカ大使へのインタビュー番組をめぐる発言、加えて公共放送トップとしての私の資質などについて多くの質問をいただきました。その際の私の発言ぶりや態度について誠意が感じられないと再三にわたり厳しい御指摘をいただきましたことにつきましては、私の不徳の致すところであり、心からおわび申し上げます。
 答弁の際には、私の言葉のまずさや認識が不十分なことで円滑な議事運営に影響を与えたことを深く反省しております。また、質問をいただいた委員の皆様に十分納得いただくことにならなかったこともあり、申し訳なく思っております。本日の参議院総務委員会の審議におきましては、誠心誠意、丁寧に答弁させていただきますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、予算の説明をさせていただきたいと思います。
 ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。
 平成二十六年度は、三か年経営計画の最終年度として、公共、信頼、創造・未来、改革・活力の四つの重点目標の達成に全力で取り組んでまいります。
 正確、迅速で公平公正な情報を視聴者に届けるとともに、いかなる災害時にも対応できるよう、安全、安心を守るための公共放送の機能強化を一層拡充します。あわせて、東日本大震災からの復興を引き続き支援します。また、世界に通用する質の高い番組、日本や地域の発展につながる放送を充実するとともに、世界に向けた情報発信を強化します。さらには、放送と通信の連携が一層進展する時代において、スーパーハイビジョンやハイブリッドキャストなど次世代のサービスを開発推進します。
 協会の主たる財源である受信料につきましては、公平負担の徹底に努め、支払率の向上を図るとともに、一層効率的な契約収納活動を推進いたします。
 次に、建設計画におきましては、災害時に備えた公共放送の機能強化のための放送設備の整備を一層進めるとともに、安定的な放送サービスを継続するための設備更新等を実施いたします。
 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千六百二十九億七千万円、国内放送費などの支出六千五百三十九億六千万円を計上しております。以上により、事業収支差金は九十億円となり、このうち八十億円は、老朽化が進む渋谷の放送センターの建て替えに備えて建設積立資産に繰り入れ、十億円は翌年度以降の財政安定のための繰越金とすることとしております。
 また、資本収支は、収入として減価償却資金など総額八百三十億八千万円を計上し、支出には建設費など八百三十億八千万円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。
 以上、平成二十六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べました。事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、視聴者の皆様の期待に応えていく所存でございます。
 委員各位の御理解と御支援をお願いし、あわせて、何とぞ、よろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(山本香苗君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○堂故茂君 自由民主党の堂故茂です。
 放送の国際化について何点か質問をしたいと思います。
 言葉の壁、それから控えめを美徳とする日本人の性格もありまして、日本は国際社会への情報発信力が弱いとも言われてきました。二〇二〇年、東京オリンピック・パラリンピックという明るい希望に向け、様々な国に日本の魅力を知ってもらうことや、外国からの観光客がようやく一千万人を超えまして、今後、三千万人を目指すとされております。そのためには、海外への発信力と外国人観光客への情報提供の質を高めていくことが大切であります。
 放送と通信を融合したスマートテレビによる放送の普及とともに、英語はもちろん、多言語の字幕放送による情報発信が大切であると思いますが、総務省としてどのように取り組んでいくのか、上川副大臣の意気込みをお聞きしたいと思います。
○副大臣(上川陽子君) 御質問でございます、多言語の字幕放送による外国人観光客への情報発信が大変大切であるという御指摘でございますが、一千万人、現状、外国人旅行者、突破をしたところでございます。昨年の日本再興戦略で、この外国人の観光客、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックには二千五百万人、さらに三〇年には三千万人ということで目標を設定しておるところでございます。
 そこで、総務省でございますが、今年一月にスマートテレビ時代における字幕等の在り方に関する検討会というのを立ち上げたところでございまして、字幕を中心とした課題に対処するための検討を鋭意進めているところでございます。検討会の中には、多言語字幕ワーキンググループということで設定をいたしまして、スマートテレビのテレビ画面に多言語字幕を同時に表示させるサービスの実現のために、主に四項目の検討を進めているところでございます。
 一点目でございますが、二〇二〇年のオリンピックを念頭にどのようなロードマップで作成していくのかという実用化までのスケジュールということであります。二点目におきましては、翻訳の精度、これをどのくらいのレベルにしていくのか。また、テレビ画面と字幕の表示の間で若干時差があるということでありますので、その遅れをどの程度解消しながらサービスの水準を作っていくのか。そして三点目としては、対象とする言語、分野でございますが、ただいまNICTの翻訳技術では、日本語と英語、中国語、韓国語のこの三つの間での旅行会話程度の実用レベルということでありますので、どの言語とどの分野で精度を上げていくのか、また、放送事業者と字幕提供サービスの実施者間の契約の円滑化等のサービスに必要な環境整備と、こういうことについて検討を進めているところでございます。
 検討の結果を踏まえまして、多言語字幕サービスの実現に向けまして、二〇二〇年、メルクマールにしながら努力してまいりたいというふうに考えております。
○堂故茂君 是非強力に進めていただきたいと思います。
 大変時間が、持ち時間がないので、少し質問をはしょりたいと思いますが。
 富山県出身の藤子不二雄AさんそれからFさんが編み出した「忍者ハットリくん」、「ドラえもん」など日本が誇るアニメ、それから音楽、ファッションなどのクールジャパンの放送コンテンツの活用を図り、日本人の心それから文化を世界の人々に知ってもらう必要があると考えますが、予算措置を含めまして、国としてどう取り組むのか、藤川政務官にお聞きしたいと思います。手短に答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(藤川政人君) 委員御指摘のとおり、放送コンテンツの海外展開は、単なる放送番組の輸出にとどまらず、日本の技術、文化、伝統、地方の魅力などを海外に分かりやすく知っていただく上で重要な手段であり、日本再興戦略においてもクールジャパンの重要な柱となっております。
 そうした観点から、平成二十四年度補正予算によりまして、これは経済産業省との共同支援ということでありますが、現地放送事業者と国際共同制作や、放送番組を始めとする放送コンテンツのローカライズ、字幕付与、吹き替え等について九十五億円を支援し、実施しているところであります。
 また、我が国の製造業から音楽、ファッション等に至る幅広い業種の企業と連携したビジネスモデルの構築や、地域の活性化などを目的とした放送コンテンツの制作、発信するモデル事業、こちらについてはコンテンツ海外展開強化促進モデル事業二十一億円、これを二十五年度補正予算として実施しているところでございます。
 なお、昨年八月には、放送コンテンツの海外展開をサポートする官民連携の横断的組織として、一般社団法人放送コンテンツ海外展開促進機構、いわゆるBEAJも設立されたところでありまして、総務省といたしましては、本機構も十分に活用をしながら、放送コンテンツの戦略的な展開、先生のお地元の藤子先生始め多くのアニメもしっかり普及をしてまいりたいと考えております。
○堂故茂君 丁寧な答弁ありがとうございます。
 以前、フランスの国営放送が富山湾の寒ブリ漁をフランスの人気番組タラサで紹介してくれました。そのことなどを機会に、魚を捕り尽くさない、人と自然に優しい、古くて新しい持続可能な越中式定置網漁法を、氷見市という小さな自治体ではありますが、世界に発信する事業に取り組み、コスタリカ、タイ、インドネシアへの定置網の普及を通じて国際貢献活動をいたしております。NHKでは、こうした活動や定置網漁法のすばらしさをNHKスペシャル、海のけもの道、神秘の海富山湾として紹介いただいたのであります。
 全国で展開されている地方の国際交流事業や世界遺産の自然、文化、それから和食の魅力などを世界の人々に伝えるといったようなことはNHKにしかできないのではないかと私は思います。
 この度のNHK予算では、国際放送に係る予算が十三億円以上増額されておりますが、具体的にどのように取り組むのか、籾井会長にお聞きしたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 平成二十六年度、テレビ国際放送NHKワールドTVでは、毎正時の日本とアジアのニュースの発信を更に強化してまいる所存でございます。
 また、番組面では、現在、四時間を一つの単位として一日六回放送しております。これを、一日六回放送しているのが今の基本パターンでございますが、新年度からは六時間をワン単位としてこれを一日四回放送すると。つまり、例えばニュースが三十分置きにあるとすれば、ワンユニットの中でニュースが六回入ると、こういうふうな形で充実させていきたいというふうに思っております。
 定時番組につきましては、今年度の三十四本から四十三本に増やしまして、この中には、今仰せのように、和食の知恵と進化を食材や調味料、盛り付けなどを通じて伝える番組とか、外国人リポーターが日本各地を訪ねる番組であるとか、これまでは権利面の理由で国際放送が難しかった日本映画、歌舞伎などを紹介する番組、さらに日本の国際貢献の最前線を紹介する番組などがございます。
 また、地域の放送局が制作した優れた番組を英語化して紹介したり、日々のニュース番組でも日本各地の自然や文化を取り上げるなど、日本の魅力を積極的に世界に発信してまいりたいと思います。
 いずれにしましても、NHKとしましては、ますます国際放送を充実させて、日本からの世界への発信力を強めたいというふうに考えております。
○堂故茂君 取組に期待したいと思います。
 それでは、政府としてNHKにどのように国際放送の充実強化をしてほしいと考えておられるのか、改めて大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) NHKの国際放送が世界に広くそしてたくさんの方に見ていただくことによって、日本を好きになってもらう。それから、私たちが考えている以上に世界の人たちは日本を知りたがっているんですね。ですから、そういった知的好奇心に応えるためにもこの国際放送の充実というのは極めて重要であって、それによって、結果として日本のプレゼンスが上がる、それから日本に対するシンパシーが高まると、こういうことだと思っております。
 そして、テレビ国際放送は平成十九年度から我々は交付金出し始めました。当初三億円だったんです。現状、今、二十六年度予算で二十四・九億円まで出させていただいております。そして、二十五年度の補正予算におきましては、このテレビの国際放送を重点的にPRをする、それから番組充実を支援するために、更に加えて政府交付金五億円追加をさせていただいたところであります。
 かつ、私としては、今回、外国にいる方だけではなくて国内にいる外国人にも見ていただこうと。それにはNHKワールドを日本の国内でももっと見ていただけるようにしたらいいではないかと、こういうことで考えまして、今まではNHKワールドTVの番組提供は期限付認可でケーブルテレビ事業者に出していたんです。それを、今回、NHKの恒常的な業務として国内の放送事業者全般に対して番組提供を可能とする、こういった放送法の改正案を今通常国会に提出をさせていただいているところであります。
 また、二十六年度のNHK予算に対する総務大臣意見においても、国際放送の一層の充実強化を図るということでお願いをしているところでございます。
○堂故茂君 取組に期待して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。
 NHKの予算案ということでございますので、本日、NHK籾井会長以下関係の役員の皆様に質問させていただきたいと思っております。
 予算案でございます。このところ全会一致で可決され承認されるというのが通例であったと承知しておりますが、八年ぶりということで、残念ながら野党の皆さんの賛同を得られなかった。非常に残念なことでございます。このことにつきましては会長自身もいろんな思いを持っていらっしゃるかと思うんですが、附帯決議も衆議院の方で付いているわけでございまして、協会は、役員の言動等に対し国民の厳しい批判が寄せられていることに鑑み信頼の回復に努めること、こういったことにつきまして、会長のお考え、どのように受け止めていらっしゃるのか。
 受信料についてでございますが、契約について、前年比百十六億円上回る六千四百二十八億円、これを見込んでいるということでございますが、こういった状況の中で果たしてこれが実現できるのかどうか、これは大いに議論をしていかなきゃいけないところも出ていると、非常に厳しい意見も当然野党の方からは出てくるのではないかと思いますけれども、この受信料確保につきまして、会長自身の今考え方を述べていただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、第一線にいる職員の皆さんが前向きにやる気を持って頑張っていくということが極めて重要でございます。是非、会長、率先現場に入っていって職員の皆さんとコミュニケーション取って、そして職員の皆さんが、NHKの信頼回復に向けて会長が先頭になって一丸となって頑張っていく、是非その姿勢を見せていただきたいと思いますが、これにつきましての会長の所見をお願いいたしたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 委員の御懸念はもっともだと思います。私もその点は、先ほども申しましたように、本当に私の発言でいろいろ皆様に御迷惑掛けていることについては誠に申し訳なく思っているわけでございますけれども、やはり受信料収入というのはNHKの命でございますので、私も含めまして役職員一丸となって良い放送に加えて営業活動も行うということで、受信料の公平負担について御理解をいただくように取り組んでまいりたいと思います。
 本当にこういう状況でございますので、人任せにせず、自分も含めて、いろいろと営業には工夫を凝らし、予算を全うできるように全力を尽くして実行していきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。
○石井正弘君 是非、先ほど申し上げましたとおり、職員の皆さんと対話を重ねて、会長が先頭に立って頑張っていくんだ、じゃ、私たちも頑張っていこうと、このような機運が盛り上がってくるようにお願いいたしたい、また期待いたしたいと思っております。
 次に、具体的な質問に入っていきたいと思いますが、大規模災害時、このときにおける渋谷の本部、そして全国にあります地域の放送局、このバックアップ体制についてお伺いをいたしたいと思います。
 御案内のとおり、首都直下型の地震とかあるいは南海トラフの地震、これが発生が懸念されるわけでありますけれども、全国どこでどのような災害が発生するか分からない、このような状況の中で、やはり公共放送としてのNHKの報道に対する国民の期待というのは極めて大きいというものがあるんですね。災害が発生したときに迅速かつ正確な災害に関する情報を発信していく、そういう使命を万全にしていくためにも、災害に対する備え、いざというときのバックアップ体制、万全を期していただきたいと思います。
 まず、渋谷の放送センターでありますけれども、ここが大きな地震があり、あるいは大規模停電等があって機能停止をするということがあった場合に、テレビとかあるいはラジオ、それぞれどのようなバックアップ体制を取っていくのか、そして、取材とかあるいは伝送、こういったものはどのようにされるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○参考人(森永公紀君) お答えします。
 首都直下地震や大規模停電などで万が一東京渋谷の放送センターが機能を停止し放送を出せなくなった場合は、大阪放送局から放送衛星を使って全国向けに放送を継続することにしており、そのための設備整備を進めているところであります。この場合、首都圏でのテレビ地上放送とFM放送は東京スカイツリーで、またラジオ第一とラジオ第二は菖蒲久喜ラジオ放送所で、それぞれ大阪放送局からの衛星放送を受信して映像や音声を視聴者に届けるための設備整備を実施しております。
 さらに、万が一大阪放送局も放送ができない場合に備え、福岡放送局から放送衛星で放送を継続する設備整備を二十六年度に完了する予定であります。また、首都圏の状況や情報を伝えるため、千代田放送会館やさいたま放送局報道別館など、取材、伝送の拠点の機能強化、整備を行っております。
 いざというときにきちんと動けるよう、本部や各放送局では、動員の計画を立て、実践的な訓練を重ねて実施体制の強化に取り組んでおります。
○石井正弘君 それでは次に、地域の放送局においてはどのようになっているでしょうか。
 地震が発生するということを想定した場合、建物の耐震性はどうなっているか。それから、停電が起こった場合ということを考えますと、いわゆる自家発電、これが万全な体制になっているのか。そして、津波ということも当然想定していかなければなりませんが、それぞれどうなっているのか。そして、取材とか制作をする人を確保する要員確保ですね、広域的に確保していく、そういった体制はどうなっているか、お知らせ願いたいと思います。
○参考人(森永公紀君) 地域の放送会館は、大規模地震、阪神・淡路大震災クラスの震度七への耐震性を有しております。また、長時間の停電に備え、自家発電装置によって放送を継続できるよう、放送局や放送所、これは電波塔でございますけれども、その燃料タンクの増量工事などを計画的に行っております。津波の被害が想定される放送局では、高台に取材拠点の、取材、伝送の拠点をサブステーションと呼んでおりますけれども、これを設けて、地域の状況を全国放送などで、また併せて地域に向けても伝えることができるような整備を行っております。
 取材、制作の要員確保につきましては、被災地の放送局で取り得る体制を踏まえつつ、全国規模での広域応援などによって必要となる体制を確保していく考えでございます。
○石井正弘君 災害に備えて防災訓練など実地の訓練も是非日頃よりやっていただきたいと、このように要望いたしたいと思います。
 それでは、最後の質問になりますが、大河ドラマについてであります。
 先般、ネットの方でニュースを見ておりましたところ、三月二日の大河ドラマ「軍師官兵衛」、私も毎回拝聴させていただいておりますけれども、石山本願寺の場面で本来の阿弥陀如来像ではない誤った仏像で放送してしまったと、こういったことがあったというふうに報道に接しましたけれども、やはり大河ドラマというのは非常に日本の視聴者にとっては歴史認識に深い影響を持つ番組であります。と同時に、海外への日本の情報発信、先ほどの質問にもございましたけれども、大変重要なコンテンツでございますので、より一層チェックを深めていただきたい。このてん末をお知らせ願いたい。そして今後のチェック体制、これも示していただきたいと思います。
 そして、「軍師官兵衛」でございますが、いよいよこれから、地域の話題になって恐縮なんですが、私の岡山の備中高松城、これは岡山市の北区高松という地区でございますが、水攻め、佳境に入ってまいります。非常に楽しみでございます。
 ただ、このようなドラマの主要登場人物なんですけれども、やはり主役の、主役といいましょうか、登場する人物についてはどうしても歴史上非常に著名な方々に光を当てると、このことは分からないんではないんですけれども、それぞれ地域には非常に活躍をされ、まあ全国的ではないけれどもという人もおられます。
 ちなみに、岡山には山田方谷という、これは備中松山藩の藩士でございまして、非常に、藩政改革をやったということでございまして、大変著名な、備中聖人とも言われた方でございます。是非この山田方谷をという気持ちはないわけではないんですが、今日は岡山の方がお一人またちょっと欠席されておられる方もおられまして、三人委員におりますけれども、このような時代の世相を酌み取りながら、今の大きな時代の課題、例えば国、地方を通じた財政改革ですね、藩政改革を成し遂げた山田方谷ということで申し上げたんですが、このような時代時代の関係の深い人に光を当てるということも考えてはどうかと思いますけれども、是非大河ドラマの制作方針につきまして一言述べていただけますればと思います。
○参考人(石田研一君) 最初の御指摘の点なんですけれども、石山本願寺のスタジオセットの収録で阿弥陀如来像を発注したところ、誤って釈迦如来像が届きました。制作スタッフも確認を怠り、そのまま撮影してしまいました。視聴者からの御指摘で間違いに気付き、ホームページでお知らせするとともに、関係者に御説明とおわびをして御理解をいただきました。また、NHKオンデマンドは映像を差し替えて配信しました。今後の放送の同様の場面は正しい仏像を用意いたします。番組では、仏教関係者に仏事作法の指導や仏具のチェックを依頼していますので、その助言を十分に生かせるような体制を徹底していきたいと思います。
 それから二点目の、大河ドラマの制作の方針ですが、大河ドラマの題材については、視聴者のニーズや時代の動きを酌み取り、一年にわたって視聴者の興味を引き付けられる主人公は誰かということを考慮しています。さらに、毎年の時代設定が偏らないように配慮して、長期的な視点を踏まえて企画を決定しているところです。主人公の生き方を通じて時代に即したメッセージを伝えていけるような題材を引き続き検討していきたいと思いますので、御理解をお願いいたしたいと思います。
○石井正弘君 山田方谷を忘れないでいただきたいと思います。
 終わります。ありがとうございました。
○島田三郎君 自由民主党の島田三郎です。
 先月のNHKの決算審議で質問をさせていただきました。今回の予算審議においても、NHKが抱える問題についてお聞きしたいと思っております。
 まず、籾井会長にお伺いいたします。
 今年一月の就任会見で、会長発言の、端を発して、これまでNHKに寄せられた会長をめぐる意見は今月二十六日現在で三万六千件超えたと聞いております。前回も申し上げました、発言は慎重にしていただきたい。
 寄せられた意見は、否定的なものもありますし、また肯定的なものもあります。会長は、こうした事態をどう収束をし、また今後NHKをどのように運営していく考えなのか、お尋ね申し上げます。
○参考人(籾井勝人君) 貴重な御助言、ありがとうございました。私も、あれ以来、慎重に発言をしております。今回の問題で視聴者の皆様から本当に厳しい御意見をいただいております。これは本当に十二分に承知しているわけですが、現在、一刻も早い事態の収拾に向けて取り組んでおります。
 私自身、業務に全力を挙げることで会長としての責務を果たし、公共放送の使命に基づいたより良いサービスとより良い放送をお届けしたいというふうに思います。これまで以上に信頼を得られるNHKを目指して、全身全霊で努めていきたいと思います。これによりまして、今お願いしております予算について、何とかこれを達成できるように最大限の努力をするつもりでおります。
○島田三郎君 寄せられた意見の中には、受信料の不払に言及した意見も多くあると聞いております。会長の言動を理由に受信料の不払をすることは認められることかどうか、お伺いいたします。
○参考人(福井敬君) 受信料は、放送法の定めによりまして、NHKの放送を全国にあまねくお届けするために必要な経費を賄うために負担をいただいているものでございます。このため、受信料につきましては、受信機を設置している場合、放送法及び放送受信規約に基づきまして受信料をお支払いいただくことは必要となっております。
 今回の件で不払の申出があった場合も、丁寧にお支払が必要なことを説明をしまして御理解をいただくように努めております。
○島田三郎君 次に、NHKの大きな経営問題になっている渋谷の放送センターの建て替えについてお伺いいたします。
 二〇二五年に建物を完成させるとなると、移転先、できるだけ早く決定をし、また移転先や様々な建設に向けたスケジュールをいつ決めていくのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(塚田祐之君) お答えいたします。
 放送センターの移転先につきましては、現在、東京渋谷の現有地及び協会の保有地も含めまして選定作業を続けています。できるだけ早く決定したいと考えております。
 また、建設に向けたスケジュールですけれども、建設予定地や建設手法をできるだけ早く決め、その上で設計を進めて工事というふうになるわけなんですが、現状と同規模の施設を一括して建設するためには建物と放送設備の工事に約五年掛かるということが見込まれております。いずれにしましても、なるべく早く着工できるように準備や手続を進めたいと考えております。
○島田三郎君 総工費三千四百億円の二分の一程度は積立てで行って、残りの二分の一は減価償却資金や長期借入金や放送債券の発行による外部資金で賄うということですが、こうした外部資金というのは、当たり前でございますが、できるだけ圧縮していかねばなりません。
 実は、都内には放送センターのほかに幾つかNHKの施設が存在いたします。例えば、港区愛宕のビルに入居しております放送文化研究所と考査室を今度できます新しい放送センターに集約して資産を売却をするとか、また運動場など遊休資産を売却するとか、先ほど申し上げましたように、外部資金の圧縮には様々な方法があると思います。できるだけ視聴者の皆様方に負担とならないように、具体的にどう取り組んでいくのか、お伺いいたします。
○参考人(塚田祐之君) 建て替えには多額の資金が必要となるために、可能な限り建設積立資産を積み立てたいと考えております。これにより、委員御指摘のとおり、長期借入金などの外部資金を圧縮し、極力視聴者の皆様の負担にならないように努めてまいります。
 協会が保有しております運動場の跡地などの非現用不動産、いわゆる遊休資産を計画的に売却しまして、建設積立資産の財源として活用してまいります。このほか、建て替えの検討を具体的に進める中で、新放送センターに機能を集約することの検討や競争入札の推進による建設コストの抑制など、様々な観点から外部資金の圧縮を図っていきたいというふうに考えております。
○島田三郎君 さきの決算のときにもお伺いいたしました、地方の放送会館も老朽化が進んでおります。実は、私の地元のNHK松江放送局は昭和四十一年に完成いたしました。既に半世紀近く経過をしておるわけですが、さきの委員会でお伺いしますと、同じ四十一年に建てられました大津放送局は既に建て替えが決定されているようでございます。松江局もそろそろ建て替えを検討していただく時期ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(塚田祐之君) 現在の松江放送会館ですけれども、委員御指摘のように、昭和四十一年度に完成しました。ですから、築後四十七年を経過しております。
 災害時の迅速、的確な緊急報道やデジタル化時代における新しい放送サービスへの対応など、公共放送の使命、役割を果たすため、移転整備のための候補地を継続的に現在情報収集しているところであります。
○島田三郎君 今月に入って、NHKの関連会社のNHK出版の編集長による不正流用や、NHKビジネスクリエイトの営業部長が経理上の不正処理で売上げを水増しする不祥事が相次いでおります。また、おとといには、職場の同僚の財布から現金を繰り返し盗んだとして職員が懲戒免職になっております。あってはならないことであり、誠に遺憾なことでございます。
 会長は、一連の不祥事をどのように受け止めておりますでしょうか。また、今後、自らのリーダーシップを持って再発防止に向けた決意も併せてお伺いをいたします。
○参考人(籾井勝人君) 委員御指摘のとおり、こういう問題というのは起こってはならないことだと思います。今御指摘の問題がいろいろ発覚しまして、これにつきましては、私は、直ちに実態を究明すべく外部の人に調査を依頼しまして、既に調査は行われている最中でございます。
 ただ、そういうふうな事後処理だけを一生懸命やるんではなくて、同時に、なぜ起こったのかということで、やはりこういう関連会社におきます経理処理であるとかそのプロセス、こういうものに欠点はなかったのかという観点から今調査をしておりますので、こういう点から私は直していきたいというふうに思っております。
 私自身、もとより大いなる決意を持って、この不祥事を防ぐということにはもう本当に不退転の決意でやらせていただきたいというふうに思っております。
○島田三郎君 それでは、この辺で終わります。ありがとうございました。
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 昨年の「あまちゃん」ブームもあり、また今年に入っては「ごちそうさん」も非常に好調で、私もたまに時間があるときは朝の連続テレビ小説も見ておりますけれども、そうした番組にとどまらず、報道番組も含めて、やはり落ち着いたいい番組をつくっていらっしゃるなと思うことが度々あります。
 しかしながら、非常に残念なことではありますが、今年に入ってから、籾井会長が会長に御就任なさってから、非常にNHKさんの放送業務以外のところで大変に連日マスメディアを騒がせていると。とりわけ、それがこの日本放送協会のリーダーである籾井会長の発言、立ち居振る舞いによるものであるということは非常に私は大きな問題であるというふうに思います。かつてないほど今NHKさんは厳しい状況に置かれていると言っても過言ではないというふうに思います。
 一方で、私もこの仕事をさせていただく前はテレビ局に勤めておりまして、記者の仕事もしておりましたし、同期のNHKの記者、友人もおります。この仕事を始めてからはやはりいろんな面で現場の記者さんとのお付き合いもありますし、非常に最前線の皆さんは頑張っていらっしゃいます、真面目に取り組んでいる。一生懸命取材をして少しでもいい放送をして日本を良くしたいと、そういう思いで私は現場の方は頑張っていると思います。
 さらには、受信契約を取ろうと一生懸命本当に営業の最前線で、日中お留守のところは夜遅く、もうたまに遅過ぎるんじゃないかというぐらい遅い時間まで頑張って回って、一軒一軒受信の契約を成立させようと頑張っている、そういう職員の方たちがいる。こういう現場の努力をまさに今台なしにしてしまっているのではないかと思います。
 さらに、籾井会長の就任発言以降、我々国会議員も連日、NHKどうなっているんだと、総務省さんどういうふうに捉えているんだと、しょっちゅうしょっちゅうやっぱりヒアリングをお願いするわけですよ。この間、総務省の職員さんは国会に呼ばれなかった日がないというぐらいに大変な状況です。全体の奉仕者たる公務員が本来の仕事ができないような状況を生んでしまっている。そうした意味においても、私は、籾井会長の責任は重いと、そういう事態を招いてしまっているんだということをまず冒頭しっかりと自覚をいただきたいと思います。
 そして、今日、審議に先立って会長から御発言がありました。答弁の際にはしっかりと、質問いただいた委員の皆様に十分納得いただくことにならなかったこともあり申し訳なく思っているというお話もありましたので、今日はしっかりと納得のいく御答弁をいただきますように心からお願いをさせていただきたいというふうに思います。
 本日は平成二十六年度のNHK予算の審議ですので、まずは予算についてお伺いします。
 平成二十六年度の収支予算では、受信契約件数の増加等で受信料収入が増加するというふうに見込んでいらっしゃって、平成二十六年度の経営計画では、平成二十三年度以来三年ぶりに今回は黒字を見込んでいらっしゃいます。
 籾井会長、この計画どおり、予算のとおり、受信契約件数は現段階においても増加すると思われるでしょうか、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 今ちょうど予算を審議していただいている最中でございます。私としましては、最初に就任のときにいろいろ発言をしまして、皆様方に御迷惑と御心配を掛けていることについては誠に申し訳なく思っております。
 さはさりながら、今この段階におきまして、私は、やはりこの予算を何とか達成すべく、まず、営業部門だけに対応を任すのではなくて、私も含めまして役職員一丸となって、良い放送を行い、営業活動も行い、受信料の公平負担について御理解いただき、収納が落ち込むことがないように取り組んでいきたいというふうに思っております。
○林久美子君 まず何とか予算を達成すべくというお話でございましたけれども、やはりこれだけ世の中に大きな影響が出ている以上、その予算を審議してもらうときに、この予算が少なくとも現段階において当初の見込みと合致しなくなっているのではないかというようなことはやっぱり自覚をいただかないといけないんだと思うんですね。それがほとんどが受信契約件数の増加によるものだということでこれ計画を立てていらっしゃるわけですから、これが予定どおり増えるというふうに今の段階で思っていらっしゃるかどうかということを私は伺っております。増えるというふうに見込んでいらっしゃいますか、お答えください。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 結果につきましては、やはり時が過ぎ、決算が終わるときになれば分かるわけでございますけれども、今の段階で、スタートする段階で私としては今の予算を下回るということにはならないというふうに思います。
 受信料以外の収入については特に影響はないというふうに考えております。
○林久美子君 今、受信料以外の収入については特に影響がないという答えでございました。ということは、受信料については影響があるというお考えであるというふうに理解してよろしいですね。
○参考人(籾井勝人君) 受信料につきましては、増えるかもしれないし減るかもしれないし、これはやはり予算どおりにぴっちりというわけにはいかないわけで、やはり結果で多少のぶれはあるというふうに思います。
○林久美子君 今更申し上げるまでもございませんけれども、NHKの予算六千六百二十九億円のうちの九七%が受信料収入です。心配そうに新藤大臣も御覧になられていますけれども、籾井会長の様子を。これは今予算を審議しているわけですね、この現場で。増えるかもしれないし減るかもしれないし、それは私は分からないというようなトップの発言の下で、これは与党の皆さんも是非考えてください、予算を審議してくれと言われて、これは国会としてこれでいいんだろうかと私は思います。
 籾井会長、冒頭、しっかりとした答弁をいただけると今日決意表明もありました。もう一度、増える見込みであるのか減る見込みであるのか、これは組織のトップとしてしっかりとお答えをいただきたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 収入につきましては、やはりある期間、例えば三か月とかでいろいろチェックしてまいります。そして、先ほども答弁しましたように、これにつきましては、やはり払っていただけない方にはそれなりの催促もしなければいけないし、丁寧に御説明しながら収入を図るということでございます。やはり払込みがない場合には訪問しながらやっていくということでございます。
 現時点では二十六年度の受信料収入への影響等を予測することは困難でありますので、今のまま予算を維持して予算を審議していただくようにお願いしているわけでございます。
○林久美子君 現段階では受信料契約の見込みについて見通しを立てることは困難であるというお話でございました。しかしながら、先を見通すための指標というのは私は幾つかあるんだと思います、これは過去の例とも照らし合わせて。
 そこで、お伺いをさせていただきます。受信料を払っていらっしゃる多くの視聴者の方からやはりNHKにはいろんな意見が寄せられていると、先ほどもお話がございました。そこで、最新の状況を教えていただきたいんですけれども、今回のことでNHKさんに寄せられている意見は何件で、うち何%が、何件が批判的な意見だったのか、そして、受信料の支払をやめたい、拒否したい、もう払いたくないという声は何件、何%あったのか、お答えください。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 一月二十五日から昨日までの視聴者からの御意見はおよそ三万六千四百件です。内訳は、批判的な意見がおよそ二万三千五百件、約六五%、肯定的な意見がおよそ六千五百件、一八%、その他は問合せとなっております。
 批判的な意見としましては、偏った放送になるのが心配だ、もう受信料は払いたくないといったものがございます。また、肯定的な意見としては、日本の立場にはっきり言及したことは大変良かったと、こういう意見もございました。
 お一人の声の中に様々な意見が入っておりますので、なかなか具体的な内容を正確に集計することは難しゅうございますけれども、受信料に言及したものは寄せられた視聴者意向全体の約三割というふうに理解いたしております。
○林久美子君 およそ三〇%、寄せられた意見の三〇%が受信料に関する御意見だったと。
 現在、受信料の契約者の八八%が口座からの引き落としというふうになっているやに伺っております。この会長発言が出た当初は、今は口座振替になっているからそれをわざわざ解約するという人はそんなにいないのではないかというような声が一部で、一部ですが、聞かれていました。しかし、そんなことはなくて、平成十六年のチーフプロデューサーによる不祥事のときも、あのとき既に口座振替がもう八〇%近かったんだそうです、当時から。このときには百二十八万件の受信料の不払が結果として発生をしまして、十六年度から十七年度にかけて四百五十億円の減収になっています。四百五十億円の減収になっている。
 当時、直接もう銀行に行って、支払やめる、止めてくれということで人が銀行に殺到したんだそうです。銀行からNHKさんに、もう受信料払わない、口座やめてくれと、人がすごく並んでいるから何とかしてくれと、NHKの方にむしろ銀行からクレームが入ったということも伺っております。
 今回の件で銀行へ直接行って支払をやめてくれというふうに言っていらっしゃる方は何人、何件いらっしゃいますか。
○参考人(籾井勝人君) 二十六年二月におきます口座振替中止数は八千件でございます。ちなみに、昨年は五千件でございます。
○林久美子君 ということは、少なくとも八千件の方はもうストップしているわけですね。恐らくこれから、払わないと言っている人はここから督促状を出して、またそれを後追いしていくわけですから、更にこれ膨らんでいくということを単純に考えても、これはやはり、十年前は支払拒否が一か月でどんどん、一か月、二か月、半年、一年と増えていっているわけですから、そういうトレンドをたどる可能性もこれ会長の発言によってはあるわけですから、となると、非常に当初の見通しに比べると受信料の収入というのは私は厳しい状況に置かれるんじゃないかなというふうに思います。
 そういうことについて、先ほど会長は今の段階では予測はできないとおっしゃいましたけれども、NHKに寄せられている電話の内容や実際に止められている銀行の口座、こういうことを踏まえても見通せないというふうにおっしゃいますか。
○参考人(籾井勝人君) 今も申しましたように、二月の落ち込みは八千件でございます。昨年に比べて確かに増えてはおりますが、そんな巨大な数字ではないというふうに思います。
 ただ、ただ、この口座振替が止まっただけで支払をしないということではございませんので、これは我々が振替の通知を出してお金を払ってもらうという努力をまずするわけでございます。そして、その上で、もし払っていただけなければ、いただけなければ、我々としましては訪問いたしまして更に説明してお願いするという、こういう段取りになっております。
○林久美子君 まず、ちょっと会長の御認識の問題点を指摘させていただきたいと思いますが、去年が五千件で今年は八千件で増えているけれども、払いたくないと銀行の口座を止めている人が増えているけれども大した数じゃないんだとおっしゃいましたけど、これは、会長、たとえ一件でも増えていることは真剣に受け止めなきゃいけないんだと思いますよ、私は。一件だから、二件だから、三千件だからいいということじゃない。一万件、たくさんあるから悪いんだということじゃ私はないと思う。その辺りの御認識が私は甚だ、長年国民の信頼を勝ち得るべく努力を積み重ねてきたNHKのトップとして私はやっぱりふさわしくないのではないかと思わざるを得ない。
 先ほど来、会長は支払ってもらう努力をするということを重ねておっしゃいます。でも、その前に、支払いたい、負担金として私たちはやっぱり視聴者としてNHKに支払うんだと思えるようなリーダーになることの方が大事じゃないですか。会長、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 一つだけ、私は別に大したことないということは申し上げておりません。
 ただ、先ほどから御説明しておりますように、今回の件を理由に口座振替やクレジットカード支払を停止された場合に、基本的に払込用紙による請求を続けております。それでも払込みがない場合には訪問をすることになりますが、早くてもそれは三か月後となるため、現時点では二十六年度の受信料収入を予測することが困難だと申し上げているわけですが、ただ、受信料の収納につきましては、先ほどからも御説明しておりますように、営業部門だけに対応を任せるのではなく、私も含めまして役職員一丸となって、良い放送に加えて営業活動も行うということで、受信料の公平負担について御理解をいただき、収納が落ち込まないように取り組んでいくつもりでおります。
○林久美子君 会長も自ら営業するということ、当委員会でも重ねておっしゃっていらっしゃいますね。それは具体的にどうやって御自身で営業なさるんでしょうか。具体的に分かりやすくお答えをいただきたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 確かにこういうものの営業というのは、なかなかお金をもらうということは難しゅうございますけれども、受信料の収納につきましては、先ほどから言っておりますように、役職員含めて一丸となってやるということでございます。
 それ以上にどういう方法があるかといえば、いろんなプロパガンダをやるとかそういう方法もありますけれども、基本形は、やはり視聴者のところに行きまして御説明をして御理解をいただくと。委員先ほどおっしゃいましたように、一視聴者たりとも落ちたら大変なことなんだと、真面目に取れということでございます。これはもう私もそのとおりだというふうに思いますし、そういうことを踏まえながら私としては営業を実行してまいりたいと思います。
 私自身、こういう中ではありますが、営業センターに出向いて職員や地域スタッフから受信料の収納の現状を確認したり、コールセンターを訪問して日々視聴者からの電話に対応しているオペレーターと話したり、そういう意味におきまして、直接現状と対応を話し合うということも考えております。
○林久美子君 今、会長は、自ら視聴者の元に出向くということと、営業センターに出向くということと、コールセンターに出向くということをおっしゃいました。いつから実際に出向いていかれるんでしょうか。時期をお答えください。
○参考人(籾井勝人君) 役職員一丸となってやる予定でございます。もちろん私も含めてでございますが、まだ私がいつどこに行ってどういう活動をするかということは決めておりません。それは適切に判断してスケジュールを組みたいというふうに思っております。
○林久美子君 会長のこういう御答弁を聞いていると、多分多くの頑張っているNHKの職員さんたちはやっぱり、申し訳ないですけど、がっかりされる方は多いと思いますよ。
 こんな話を聞きました。自分たちが現場で頑張れば頑張るほど数字が上がっていって、一生懸命やることによって、やっているんだけれども、会長によってそれが壊されてしまうと、そういうことをおっしゃる方たちというのも、やっぱり感じている方も私はいるんだと思うんですね。それを、時期を見てとかというお話をされますけれども、私は、本当に組織のトップであったら、申し訳なかった、すぐにでも対応しようということで、まさにリーダーシップを発揮をいただくべきではないかなと思います。
 NHKでは、六月末に視聴者に四半期の業務報告というのをなさっていますね。毎年、一回目がこの六月末だというふうに伺っています。ここで四月、五月、六月の三か月分の業績が経営委員会にも報告されたりするわけなんですけれども、先ほどのちょっと予算の話でございますけれども、そのときにもう会長が現場に出向いて営業していらっしゃるかどうかまだ分かりませんけれども、この段階で、収入の見込みが当初どんと下回っていたというような場合に、会長は御自身で責任を取る、組織のトップとして責任を取るおつもりはおありでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) まだ六月末になっておりませんので、そういう仮定のお話について、今私が責任を取るとか取らぬとかいう話は差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○林久美子君 そうです。それぐらいの責任感がないと私は職員の方は付いてこないと思います。会長、横を向かないでしっかりと見て聞いてください。そうやってたくさんの職員さんが現場で頑張っているんだと、それで、それを視聴者の方たちが負担金という形で受信料を払ってNHKを支えているんですよ。その自覚が私は余りにも欠けていると思う。
 そういう中において、浜田委員長、伺います。
 委員長のところにもいろんなお声、意見、思いというのが多分届いていると思います。
 そういう中で、放送法第五十五条一には、経営委員会は、会長、監査委員若しくは会計監査人が職務の執行の任に堪えないと認めるとき、又は会長、監査委員若しくは会計監査人に職務上の義務違反その他会長、監査委員若しくは会計監査人たるに適しない非行があると認めたときには、これを罷免することができると規定されています。言い換えれば、経営委員会は、会長が職務執行の任に堪えない、不適格だということを思えば罷免することができる唯一の機関であるわけです。にもかかわらず、今回の経営委員会の動きは私は決して早くなかったと思います。むしろ遅かった。そういう現場の努力と比べると、私は、経営委員会の、申し訳ないですけれども、委員の皆様に、危機感とか、そうしたものが私はいま一つ感じられません。
 経営委員会は、これまで視聴者の皆様の参加を得て視聴者のみなさまと語る会というのを開催してこられました。平成二十五年度は七回です。最後は昨年の十一月三十日の開催となっています。つまり、籾井会長体制になってからはまだ一回も開かれていません。二十六年度は、当然、こういう状況もありますから、しっかりと、より以上の開催をすべきであると思いますし、できるだけ早く、だって、一月にこういう状況が生まれていて、今もう三月も終わろうとしているわけですから、私は余りにも後手に後手に回っているんじゃないかと思います。
 これ、語る会、いつ開催されますか。
○参考人(浜田健一郎君) 四月十九日に佐賀、五月二十四日に青森の二回、二つの会場での開催を予定しております。それ以降の開催は未定ですが、放送法施行規則で年六回以上の開催が義務付けられており、例年七回から八回を開催しております。
○林久美子君 四月十九日、五月二十四日ですよね。本当に、去年、おととしは七回と八回でしたけれども、もっとやっぱり、先ほども申し上げましたけれども、増やすべきだし、こういうときにはやっぱり機敏にちゃんと自分たちが責任を持って、経営委員のメンバーが視聴者の声を聞こうじゃないかという私は行為があってしかるべきだったと思いますよ。だから、むしろ、この四月十九日はもう募集が終わったとホームページにも出ていましたけれども、本来だったらもっと早くにこれは開催していただきたかった。今後、経営委員会はもっとスピーディーに対応いただきますように、この場をお借りをして委員長にしっかりと私はお願いを申し上げたいというふうに思います。
 籾井会長、籾井会長もコールセンターにもお出かけになられるということでございましたけれども、是非この語る会にも参加をされて、じかに有権者の声を聞かれてみたらいかがでしょうか。どうですか。(発言する者あり)視聴者、済みません、視聴者ですね。どうですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 私は、この前、初めて福島に行きました。その後も、各地を回りながら、視聴者並びにNHKの職員等ともコミュニケーションを図りながら皆さんの御理解を深めていきたいというふうに思っております。
 それから、今経営委員と一緒にとおっしゃいましたけれども、経営委員は経営委員の機能があります。我々には我々の機能があります。これを一緒にして行くということは少し考えにくうございます。
○林久美子君 別に語る会に行くことが機能を一緒にするということにならないと思います、私は全く。そういう意味で誠実さに欠けるんだと思います、会長。
 職員の方が会長を目の前にして、とんでもないじゃないかと言えると思いますか。下手をしたら、また辞表を書けと、日付の入っていない辞表を書けと言われるかもしれない。そういう状況で、会長、これは自覚をしておいてください。職員の方が会長を目の前にして、思ったこと、言いたいことを言える環境では今ないんだと、そういう自覚はしっかり持っていただきたいと思います。
 こういうふうにやり取りをさせていただいていますと、残念ながら、日本を代表するNHKの会長としてやはり私はいかがなものかと。予算の見通しも、増えるか減るかも見通せないし、分からないし、そのときになってみなきゃ分からない、そういう会長でいいのかなと本当に私は思います。
 会長、会長の報酬はお幾らですか。
○参考人(籾井勝人君) 三千九十万程度です。
○林久美子君 このほかにも、会長の職務をサポートするために人が付いています。会長には秘書さんが付いていると思いますけれども、何人の秘書が付いていますか。
○参考人(籾井勝人君) 私の秘書としては一人です。あとは秘書室という組織でございますから、それが私の秘書というわけにはまいりません。私の秘書は一人です。
○林久美子君 秘書室長も含めて秘書室の方ということになると思うんですが、トータルすると四人だというふうに伺っています。秘書さん一人当たりの報酬、お幾らか御存じですか、年間の。
○参考人(籾井勝人君) 存じ上げません。
○林久美子君 やはりそれぐらいのことは把握しておいていただきたいと思う、自分たちの近くにいる方ですからね。どれぐらいの秘書さんたちがどういうぐらいのお給料をもらって、どういうふうにして業務をしていらっしゃるかと。まず一番近いところなんだから、私はそういうことにも目を向けていかないといけないんだと思いますよ。
 秘書の平均給与は一人当たり年間一千百八十一万円です。秘書さん四人ですから四千七百二十四万円。さらに、会長には会長専用の車が付いています。これの運転は、管理運営はタクシー会社に業務委託していらっしゃるそうで、その費用は年間一千三百七十六万円、一千三百七十六万円。つまり、会長の報酬と合わせて、少なくともですよ、秘書さんのお給料とこの車の業務の委託だけで年間九千百九十二万円。すなわち、一億円近くが会長に掛かっている、会長にいい仕事をしてもらうためのサポート体制も含めて、掛けられているんだということです。
 この費用の原資は何ですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 NHKには、基本的に収入は受信料しかございません。
○林久美子君 それでは伺います。一世帯当たりの受信料はお幾らでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今、衛星放送で、消費税込みで二千二百六十円かな、六十円でございます。あっ、二千二百八十円。前が二千二百二十円で、六十円上がります。それから、地上契約は一千三百十円でございます。
○林久美子君 そうですね。地上の契約だと一世帯当たり月額千二百二十五円、四月から消費税で千二百六十円になるわけですが、今ほど申し上げました、一億円近くが会長に掛かっていると。この中からも、秘書さんや運転手さんの人件費を抜いて、最初へ戻って会長の年間報酬だけ、この三千九十二万円だけで一体何世帯分の受信料に相当するんだろうかと。私、計算しましたよ。二万五千二百四十世帯分の受信料に相当するんです。二万五千二百四十世帯というと、例えば東京でいえば皆さんどの辺りだとお考えですかね、世帯数でいうと。千代田区が三万です、三万。私の地元滋賀県でいうと、栗東市の二万四千世帯に相当する。つまり、千代田区や我が地元滋賀県の栗東市の世帯が丸々、籾井会長の報酬だけでですよ、報酬だけ、秘書さんのお給料とかそういうのを抜いて報酬だけで、千代田区の人たちみんなが籾井会長の一年間の報酬を支えているということなんですよ。何が言いたいかというと、それだけ、それだけ負担金としてみんなで払おうよと、それだけ会長の職責は私は重いということを申し上げたいんです。
 今、年間二百万円収入、満たないワーキングプアと呼ばれる人がいっぱいいますよ。正規社員になりたくてもなれない人が山ほどいる。そういう方たちのそういう世帯からもこの受信料は支払われているんです。分かりますか、会長。そういうことを考えると、私はやはり、これだけの混乱を招いて、冒頭幾つか申し上げましたけれども、こういう状況に今至っているその責任を、私は、会長は取られるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 何度も申し上げておりますが、私、着任のときにああいうふうな発言をして、皆様に大変御迷惑を掛けているということは何度も申し上げております。また、それについてもおわびもしておりますが、一刻も早い事態の収拾を図ることがNHKの経営にとって非常に大事だと考えております。
 放送法に基づきまして公共放送の使命を果たしていくということでNHK会長としての責任を全うしていきたいというふうに考えております。
○林久美子君 では、こう伺いましょう。辞任をなさるおつもりは今のところなさそう、ないような感じですけれども、NHKの方の職員のお給料は、二十五年度から、給与制度の改革を推進するために今後五年間で基本賃金を一〇%下げると伺っています。でも、彼らが、彼らが先頭に立って頑張っているんですよ、NHKの放送を支えている。視聴者のニーズに応えよう、期待に応えようと彼らが頑張っている。そうしたら、会長、せめて会長の報酬をカットするとか返上するとか、そういう姿勢はあってもいいんじゃないですか。いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 役員の報酬も過去に二五、六%もう下げているんですね。それが今の現実でございますが、私としては、そういうふうな収入のこともさることながら、一刻も早く事態の収拾を図ることがNHKの経営にとって大事なことだと思っていますので、それに全力を挙げていきたいと思っております。放送法に基づきまして公共放送の使命を果たしていくということでNHK会長としての責任を全うしていきたいと考えております。
 現時点では報酬を返上することは考えておりません。
○林久美子君 役員の方のを既に下げているとかいう話ではないんです。私は、会長の、会長の報酬を返上するなりカットするなりしたらどうですかということを申し上げているんです。ほかの役員の方のことを問題にしているんじゃありませんよ。
 会長の発言なり行為がこの事態をつくっているんですよ。現場の士気を低下させているんですよ。負担金を支払ってくださっている視聴者の期待を裏切っているんですよ。だからこそ、一定けじめを付けてもう一回やり直していくんだと。
 理事の方には日付の入っていない辞表を書かせたんですよね、会長。今も金庫に保管をされている。返したらどうですか、使わないんだったら返したらどうですかとあんなに言われているのに、辞めてもらうときにはもう一回辞表を書いてもらうから、使わないんだからいいんです、返さないんですと会長おっしゃっていますよ、当総務委員会でも予算委員会でも。人に対してはそういう行為をなさる、会長、聞いてください、聞いてください、会長であって、御自身のこととなると、いや、一切やらないと、それはやっぱりおかしいんじゃないかと思いますよ。会長、せめて報酬の返上をしていただけませんか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほども申しましたように、私は役員と申しましたが、会長の報酬も二六%ぐらい下がっているのでございます。それを是非考えていただきたいと思いますが、新しい会長に就いた私に対して、理事の皆さんが強い意気込みを表明して書いていただいたものというふうに受け止めております。したがいまして、私はその気持ちを考え、私自身の人事に対するやり方も考え、これを返す気はございません。
○林久美子君 会長、私の報酬も下がっているんですよと、これまでに比べてずっと下がってきたんだとおっしゃるけど、会長が就任されてから更に下がったわけじゃないですよね。自分の発言によってこれだけNHKの信頼を傷つけておいて、それは過去ずっと、私の前の人の間に下がっているから、ずっと昔に、大昔に比べたら下がっているからそれでいいんですよというのは私は違うと思いますよ。全くもって違う。
 そういう、組織のトップがそういう……(発言する者あり)大臣、伺いますので、後ほど。ですけれども、組織のトップとして、これは与野党を超えて、NHKというのはやっぱり国民にとって財産なんですよ、これは財産。そこの組織のトップがこういう状況で、現場で士気が落ちていて、非常に混乱をしていて、視聴者の中に不信感が広がっていて、もう受信料を払いたくないという人がいっぱい出てきていると。この状況で今この予算の審議をしているわけですけれども、この状況を放置していいと私は誰も思っていらっしゃらないと思います。
 だから、これについては、どうか引き続き、委員会で議論するのか、何らかNHKさんにこの予算を通すときに対応を求めるのか、その辺りはもう理事の皆さんにも御検討いただければと思いますけれども、それぐらい深刻な事態だと我々は、国会は捉えていますよ、会長。そういう思いでしっかりと臨んでいただきたいと思います。
 最後に、時間がなくなってまいりましたので、新藤総務大臣に伺います。
 今回の予算や事業計画、資金計画に付した大臣の意見というのがございますね、大臣意見。この中で、「放送法の趣旨を十分に踏まえ、正確かつ公平な報道に対する国民・視聴者の負託に的確に応えること。」と。もう一度読みますよ。「国民・視聴者の負託に的確に応えること。」というふうに、大臣、書いていらっしゃいます。こうした観点からも、政治がNHKに何かできるわけじゃないと大臣はいつも、介入はできないんだと放送法を根拠におっしゃっています。おっしゃっていますが、大臣意見を付せる立場には少なくともあるわけです。あるわけです。こうした今のままのNHKの状況では、大臣がお付けになった「国民・視聴者の負託に的確に応える」と、この大臣意見の達成もかなわないんじゃないかと私は非常に危惧をしています。
 最後に、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(新藤義孝君) 私は、まず、今回の会長就任の記者会見に端を発した混乱、誠に残念だと、このように思っておるわけであります。それから、この国会において度重なるこういう御議論をいただいていることは、それはNHKという公共放送がきちんと運営されるんだろうかと、こういうことについて皆さんが御心配をいただいていて、それに対しての御議論を賜っていると思っております。ですから、私は、今まさに御指摘いただきましたように、放送法の趣旨にのっとって国民の負託に応えられるかどうか、こういったものをもう一度この機会に見詰め直すいい機会だと、こういうふうに思っているんです。
 先ほどから委員のお話を聞かせていただいていると、前提が、やはり私はもう一回ちゃんと整理した方がいいと思っているんです。
 今回の問題は、会長が就任の会見において個人的見解を述べた、そして、それが不偏不党、公平公正、こういったNHKの放送姿勢とそぐうかどうかということが問題になったわけであります。ですから、会長は、この件について個人的見解は取消しをすると、そして放送法に基づいてNHKをきちんと運営してまいりますと、こういうことを再三おっしゃっているわけであります。
 ですから、それについて今混乱が出ているとするならば、しかもその受信料の御心配でありますが、受信料の心配はこれは三か月後にならないと今まだ分かりません。それから、会長の年次というのは、これから新年度予算が四月から始まるわけでありますから、これからのそういう中にいろんな御心配があることはよく分かります。だからこそ、しっかりと体制を立て直して、私はNHKに予算に基づいて仕事をしていただきたいと再三再四思っているわけであります。
 この放送法が、自由を認められるとともに、何人からも干渉されない、結果、自主自律の放送をしていくんだと、ここのところをきちんと踏まえた、NHKがそういう放送をしていただけるように私たちもしっかりと見ていきたいと、このように考えております。
○委員長(山本香苗君) 時間が過ぎております。
○林久美子君 まとめさせていただきますが、私は大臣とちょっと見解が違うのは、確かに入口論は、入口はNHKの籾井会長の会見でしたよ、就任会見。でも、そこからどんどんどんどん、会長が発言をされるたびにどんどん話が大きくなって、入口と違うところにまでもう今来てしまっているんだと私は思います。だから、それは私はそう思っているので、しっかりとこれはNHK会長として籾井会長にも改めていただきながら取り組んでいただきたいと、我々もしっかりと引き続き議論をしていきたいということを申し上げて、私の質問とさせていただきます。
 もう結構です。ありがとうございました。
○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。
 会長、経営委員長、ちょっとお聞きをいただきたいというふうに思いますけれども、衆議院からこの予算、参議院に参ったのは昨日でございます。そして、先ほど自民党の先生お三方御質問なされましたけれども、過去のNHK予算というのは、シンパシーあふれる、そうした先ほどのような発言だったんですよ、この間ずっと。先ほどの林先生も私も、余りこのことは言いたくないけれども、NHKの歴史の中で前代未聞のことが今起きているから私どもは会長始め経営委員長にお考えをただしておるわけでございまして、まず私が冒頭お聞きしたいのは、国会というのはルールがあって、そして長年の慣例もあるんです。慣例というのは悪い慣例も多いわけですけれども、しかし、国会における慣例というのは先達のやっぱり知恵なんですよね。与野党違う議論がある中でどう全体の合意を図っていこうかという、そういう知恵の中から国会のルールや様々な慣例というのは出てきたわけです。
 しかし、今日NHK予算をこのような形で審議をしているというのは、異常な事態なんですよ。今日は夕方の七時近くまでこの委員会は開かれるんです。そして、年度末でございます。もうあと月曜日、三十一日しかないわけですよね。そういう中で、参議院として二十六年度のNHK予算を審議して、そして結論付けようと、こういう努力を今しておるわけですよ。今このような事態に陥っていることに対して、会長、経営委員長のお考え、御見識、お聞きしたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 例年と違いまして、今委員がおっしゃいましたように、例年であるとみんな全会一致でやったものが今この期に及んでも議論されているということにつきましては、私は非常に残念なことだと思っております。そのことについて、私の発言がもし大きく影響しているとすれば、改めてまたおわび申し上げます。
○参考人(浜田健一郎君) NHKは、公共放送として、視聴者・国民の皆様から幅広く信頼され、支持されることを目指しております。そうした意味で、衆議院においてNHK予算を全会一致で御承認いただけなかったことは誠に残念であるというふうに思っております。
 NHKといたしましては、この事態を真摯に受け止め、視聴者・国民の皆様から今後とも広く支持をいただけますよう、会長、役職員、経営委員会一丸となって自らの職責を果たしてまいらなければならないと強く認識をしております。
○難波奨二君 この間のこのNHK問題の議事録見て、会長なり経営委員長の御答弁があるんですけれども、大体もう決まっているんですよね。もう類型が決まっております、パターンが。だけれども、先ほど冒頭、会長おっしゃいましたよね、誠心誠意答えると。言葉足らずのところもあったかも分からない、それはおわびすると、そのこともあったわけですよね。私、申し上げました。全会一致ということもこれも非常に大切な、大切なことですけれども、このような、このような状況で国会審議が今なされていることに対して私はどのようにお考えかというふうに今聞いておるわけで、会長だけで結構ですから、もう一度御答弁願います。
○参考人(籾井勝人君) 非常に残念で、申し訳なく思っております。
○難波奨二君 先ほど大臣の方からもありましたけれども、事の発端は一月二十五日の就任会見の御発言なんですね、会長の。そして、その中で五点を撤回されたわけですよね。従軍慰安婦の問題、特定秘密保護法、靖国参拝、番組編集権、そして国際放送、これらの会長の御発言を記者の方の質問に対してお答えになられた、そのことは私的な見解だから撤回をすると、こういうことでこの間推移をしているわけです。
 私、うがった見方するんじゃないんですけれども、会長は、この答弁は会長としての、公人としての発言じゃないから撤回をすると、このようにされておられるわけですよね。しかし、考え方は変えないというふうにおっしゃっていますよね、この間、国会の中でも。
 お聞きいたしますけれども、この会長の、五項目で結構ですけれども、この五項目の発言というのは、政府の思いを酌んだ、そのような発言だったのかどうなのか、あなた個人が本当にずっと内心から持っていた考えだったのかどうか、お聞きしたいと思います。
○参考人(籾井勝人君) 個人的な見解につきましては、委員御承知のとおり、五項目、取り消させていただきましたので、その一つ一つにつきましては私は今コメントは控えさせていただきますが、私は、放送法にのっとりまして、不偏不党、やはり政治との距離ということを非常に重要なことだと思っておりますので、それはきっちりと守りながら私としてはNHKを運営していきたいというふうに思っているわけでございます。
○難波奨二君 そういうことを聞いているんじゃなくて、政権の、政権の意向を酌んだ発言なのかどうなのかと言っているんですよ。イエスかノーで結構なんです。
○参考人(籾井勝人君) 御質問はそのようでございますが、私が申し上げておりますのは、政治との距離を保っていくということは、野党であろうが政府であろうが、要するに政治からは、要するに距離を置いてやると、しかも不偏不党でやっていきます。これは放送法にそういうふうに書いてありますし、私はそれを遵守しながらやっていくつもりでございます。これにつきましては何回も意思表示をしております。
○難波奨二君 かみ合っていないんですよ。イエスかノーかでいいんですよ、もう簡単に。いや、そうじゃない、これは私の個人的な考え方なんだとおっしゃられるんならそれで結構なんですよ。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 事の発端は私の個人的意見を申し述べたことでございますので、こういう公の場で個人的な意見を改めて申し述べることは差し控えさせていただきたいと思います。
○難波奨二君 なかなか議論かみ合いませんけれども。
 今回のその問題の発端というのは、申し上げておりますように、会長の御発言や、あるいは一部の経営委員の方の御発言が発端としてこのような問題になってきておるわけですね。
 そこで、NHKには放送ガイドラインがございます。この放送ガイドライン二〇一一の中でコンプライアンスの部分がありますけれども、この中を読み上げますが、「私生活上のことであっても、NHKの名誉や信用を損ねたり公共放送で働く者としてのモラルに反したりする発言や行動は厳に慎む。」、このように一項目あるわけですね。
 この指針というのは非常に重要な指針というふうに考えておりますけれども、今後とも維持していくべきというふうに思いますが、当然のことといたしまして、確認でございますけれども、会長、経営委員長に対してお聞きいたしますが、この指針というのは維持、堅持されていくお考えでよろしいですか。
○参考人(籾井勝人君) ガイドラインを堅持するということは当然のことだというふうに思いますし、同時に、コンプライアンスにつきましては私はより一層の努力をしていく所存でございます。
○参考人(浜田健一郎君) 委員御指摘のとおり、堅持されるべきものというふうに考えております。
○難波奨二君 籾井会長は経営委員会から今回会長に推挙されたわけでございますが、何を会長期待されて推挙されたというふうに御認識されておられますか。
○参考人(籾井勝人君) 私は選出される立場でございますので、私が何を期待されてというよりは、いわゆる資格要件というのがございます。六項目ございますが、私はその重みをしっかりと受け止めて、放送法に基づきながら公共放送の使命をしっかりと果たしてまいりたいというふうに思います。
○難波奨二君 いや、自分の言葉でおっしゃってくださいよ、そんな紋切り型の答弁じゃなくて。御自身がこの間当然として御経験されたことを踏まえて、そのことが評価されて会長に推挙されておられるわけですよ。そのことをおっしゃればいいわけですよ。どうぞ。
○参考人(籾井勝人君) 会長選任に当たりまして、私が自分の、何といいましょうか、得意なことであるとか、私がこういうことができるとか、そういうことを披瀝する機会もありませんでしたし、私自身実際そういうこともしておりません。そういう中で選ばれたわけですから、私としては今の御質問にはなかなか答えられないということでございます。
○難波奨二君 いや、会長、よく分かりませんよ。そんな私難しい質問しておりますか。会長の御経験を踏まえて、その見識を含めて該当するということになったから推挙されたんでしょう。まあ、それは分からないといえば、それは御自身が分からないといえばそれはそうでしょうけど、しかし、それは会長、分かるでしょう、御自分で、御経歴のこと等踏まえて。もう一度、どうぞ。
○参考人(籾井勝人君) NHK会長は経営委員会が選出するものであります。私自身がコメントするのは適当でないというふうに考えますので、私はコメントは差し控えたいというふうに思っております。
○難波奨二君 申し訳ないですけれども、じゃ、会長もう自ら自分が推挙される理由はないというふうに御認識されておるということでいいんですね、確認しますけれども、じゃ。
○参考人(籾井勝人君) NHK会長の資格要件は、一、NHKの公共放送としての使命を十分に理解している。二、人格高潔であり、広く国民から信頼を得られるNHK会長としてふさわしい人材である。三、政治的に中立である。四、構想力、リーダーシップが豊かである。五、社会環境の変化、新しい時代の要請に対し、的確に対応できる経営的センスを有する。六、業務遂行力があり、説明力がある。
 以上でございます。
○難波奨二君 いや、会長、会長は国際的な見識もお持ちなわけですよね、御経歴からいうと。そういうことも御自身の評価のうちに私は入っているというふうに思うんですよね。しかし、そういうことを自らおっしゃらないというのはどうも私は理解できないんですが。
 じゃ、次、ちょっと質問いたしますけれども、先ほども御答弁されておられましたが、会長は新会長として何をやりたいというふうに今お考えなのか、お答えいただきたいと思います。決意じゃなくていいんですよ。放送法にのっとって私はこうこう、そんな決意じゃなくて、NHKをこのように変えていきたい、このようなNHKにしたいという、そのプランをお聞かせください。
○参考人(籾井勝人君) 委員から、そういうことではなくてとおっしゃいましたけれども、やはりこういう大きな組織を運営していくにはバックボーンというものが必要でございます。特に、個人的な考え方を反映させないようにし中立的に運用するためには、やはり放送法を遵守し、放送法の趣旨にのった経営を行うことがNHKに課された任務でございます。公共放送の原点とも言える放送法の精神を職員一同にも改めて徹底することが重要だと考えております。
○委員長(山本香苗君) 会長、答弁は質疑者の方の趣旨を踏まえて、具体的に御答弁いただきたいと思います。
○難波奨二君 委員長、ありがとうございます。
 今の御答弁でいきますと、会長自らのビジョンが何もないということになりますよ。これ、国民の皆さん見られておられるんですから、視聴者の皆さん見られておられるんですよ。何のビジョンもない、何の自分の行動指針もない、そのような会長に本当に受信者の皆さんが共鳴されると思いますか。どうぞ、もう一度チャンスを与えますけど。
○参考人(籾井勝人君) 私は本当に国際放送にはいろいろ力を尽くさなきゃいかぬと思っております。日本やアジアの最新ニュースを伝える、それとか、日本の魅力を伝える番組といった放送内容の充実、北米や東南アジアなどでの受信環境の整備、周知広報活動の強化など、こういうことは徹底してやっていきたいと、これは私が思っていることの一部でございますけれども、まあ、委員はお嫌いかもしれませんけど、放送法を遵守しないとやはり経営がぶれるというふうに私は思っております。
○難波奨二君 それでは、次お尋ねいたしますが、会長、このような事態になってきたわけですけれども、重要なことは、NHKには過去からいろんな問題があったんですよ、いろんな問題が。もう当然、会長就任されて二か月になりますから、以前からも御存じかも分からないけれども、もうレクも受けられたかも分かりませんけれども、いろんなことがあったわけですよね。そして、そういう様々な問題、不祥事もございました。そして、NHK内部におけるいろんな政治的な対立等々もあったわけですよ。そうしたことを経験しながら、NHKの今再建、これの途中なわけですよね。その途中に今回の会長の発言があったわけですよ。
 会長は、先ほどからも質問の中でお答えになられておりますけれども、信頼回復を何としてもやりたいと、このようにおっしゃられています。しかし、会長の答弁、議事録を何回見ても、今日の答弁もそうなんですけれども、具体的にどうやって信頼回復をやろうとしておられるのかというのが全く分からないんですよ。そこを、会長、ちょっともっと一歩前へ出て御自分の言葉で御発言してください。
○参考人(籾井勝人君) 本当に、最初の日にああいう発言をして私自身本当に申し訳なく思っていますし、よって、すぐにそれを取り消させていただいたわけでございます。本当にNHKの会長としての重みを十分受け止めながら、放送法というのは私のバックボーンでございますので、これに基づいて公共放送の使命を果たしていきたいというふうに思っています。
 どういうふうなNHKにしたいのかということにつきましては、コンプライアンス、不祥事につきましても、過去からよく起こっておりますので、私はこれを徹底的にシステムとしてそういうことが起こらないようなことを今考えている最中でございます。コンプライアンス、不祥事が起こったから罰するとか、そういうこともさることながら、やはり根本的に何かシステムについて直さなきゃいかぬ部分があるんではなかろうかと。これをしないと、今委員おっしゃいましたように、過去からいろんなことが、問題が起こっているということを防ぐ手だてにはならないということを真剣に考えて、実際にもう行動に移っております。この辺も御理解いただければというふうに思うわけでございます。
○難波奨二君 NHKの経営のトップで会長あられるわけですよね。そして、民間経営者としてこれまで御活躍なされてきた。そして、会長の前会長、その前々会長、会長は近年では三代続けて民間からの御出身なんですよ。内部登用じゃないわけです。このことについて会長はどのように御認識なされますか。民間人の籾井さんが三代目です。その期待されていること含めて、どのようにお考えか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 先ほどから申し上げておりますが、やはりある組織につきましてガバナンスというのは非常に大事なわけですね。このガバナンスというのはどういうふうにすればきちっと守れるかといいますと、私の考えでは、やはり組織をきっちりし、リポーティングシステムをきっちりし、どういうところでどういうチェックが行われるか、そういうことが非常に大事だというふうに思っております。
 今、民間から三代目というふうにおっしゃいました。多分、経営委員の方でそういうことがいいという判断をなされたんだと思いますが、私自身はやはりこのNHKをよく知った人がNHKの会長になるのが本当は一番いいんではないかというふうに思いますし、現実に私は前の会社でも五十年続いた株主からの社長をプロパーの社長に譲ってきたわけです。私の根本的な考えはそこにあります。ただ、最後に、私にそういう判断をできる、何といいましょうか、立場にあるのかどうかはちょっと分かりませんが、といいますのが、経営委員会が決めるわけですから。もしそういうことがあれば、私としては是非、内部の人が、会長にふさわしいという人物が現れることを是非期待したいというふうに思うわけでございます。
○難波奨二君 私は、会長、民間出身の方がNHKの会長になることは私はいいことだと思っているんです、実は。賛成なんですよ。しかし、あなたは問題があります。これだけは申し上げておきます。
 次の質問に参りますけれども、国民の皆さん、視聴者の皆さんへの説明責任の問題でございます。会長はこの間もずっと、視聴者の皆さんに何らかの形できちんとおわびする機会を持ちたいと、このようにお話しされておられます。そして、国内外に対して発信すると、こういう御答弁もなされておられるわけですが、先ほど参議院のこの委員会に対しては謝罪の言葉等々ございましたけれども、この後どのような方策を取られるおつもりなのか、お聞かせください。
○参考人(籾井勝人君) 視聴者の皆様に私が御説明申し上げるということははっきり言っておりますね。したがって、私はやります。ただ、この時期については今検討しております。もう少し待っていただきたいというふうに思います。私自身が適切に判断して行いますので、適切に判断してやりますので、もう少しお待ちいただきたいと。
 それから、先ほど、ちょっと済みません、林委員が経営委員と語る会に出たらどうだということで、私はファンクションが違うから出ませんと言いましたが、これにつきまして、ちょっとよろしいですか、一言だけ。
○委員長(山本香苗君) 会長、取りあえずお座りください。質疑者の意向に沿って御答弁ください。お座りください。
○難波奨二君 先ほども信頼回復の話をいたしましたよね。信頼回復を早くしなくちゃならないということを申し上げました。会長もそのようにおっしゃったわけですよ、信頼回復に努めたい。ということになるならば、視聴者の皆さんに早く、可及的かつ速やかに御説明されるべきでしょう。どうですか、もうそんないいかげんな答弁じゃなくて。そんな難しい話じゃないでしょう。
○参考人(籾井勝人君) もうそのとおりだと思います。できるだけ早くやるつもりでおります。
○難波奨二君 何月にやられますか。
○参考人(籾井勝人君) 決めておりませんが、できるだけ早くという意味では、今、三月の終わりですから、何とか四月中にはやりたいなというふうな希望を持っております。
○難波奨二君 来月は必ずやると、こういうふうにもう国民の皆さんにお約束されましたので。じゃ、続けてお聞きしますけど、どのような方法で、どのような手段をもって行われるつもりなのか、お聞かせください。
○参考人(籾井勝人君) ちょっと愛想のないお答えですが、この辺は任せていただきたいというふうに思います。
○難波奨二君 先ほど報酬の返納の話が林委員の方からもございましたけれども、なぜ、会長、そんなにこだわられるんですか。私にはどうも理解できないんですよ。あのような発言があって、取消しをなされた。だけれども、申し上げておきますけれども、公人の発言というのは私的発言なんてありませんよ、それは。我々国会議員がそんな私的発言だったなんて言えないんですから、我々も。会長も一緒なんですよ。そのことは当然のことですよ。
 重ねてもう一度申し上げますけれども、なぜこだわられるんですか。
○参考人(籾井勝人君) その辺につきましては、やはり私としては、言われてというよりは、本当にそういうことを自分で適切に考えて結論を出すつもりでおります。
 それから、申し訳ございませんが、確かにおっしゃるとおり、公人としてのNHK会長が私的発言というのはないということだったんですが、何度もおわびしているとおり、あれは本当に着任初日でございました。私は何度も、自分の私的考え方と公人としての物の考え方がうまく整理できていなくてああいうことを発言してしまいましたので、これは誠に申し訳ないというふうに思っています。
○難波奨二君 重ねてお聞きいたしますけれども、仮定の話はお答えできないというのも、これも常套句でお使いになられるわけでございますけれども、仮定の話いたします、仮定の話をいたします。
 けじめの付け方ですよね、今申し上げた。けじめの付け方で報酬の返納というのは一つの方策なんですよ、それは間違いなく。どの企業でも不祥事があったら、どの組織でも不祥事があったら、そのような対応はなされるんですよ。なされるんです、一般的には。
 仮の話でございますが、受信料の契約というものが低下をしてきたと、こういう事態に陥ったときに、そのときには御判断されますか。
○参考人(籾井勝人君) 同じ話で申し訳ございませんが、こういう仮定の話につきましてはやっぱりお答えしかねるということでございます。
○難波奨二君 ちょっと聞こえなかった。もう一度。聞こえなかった。もう一度。
○参考人(籾井勝人君) また委員からも御指摘されましたけれども、そういう仮の話につきましてはやはりお答えしかねるということでございます。
○難波奨二君 この問題は先ほど林委員も随分こだわって御質問されておられましたけれども、受信料の重みというものを会長はやっぱりきちっと受け止めるべきだというふうに思いますよ。そのことを申し上げておきたいと思います。
 次は、辞表の問題ですね、この問題について少し議論したいというふうに思いますが、理事から辞表を取られたこの問題を、会長はこのように御答弁されているんですね。私には私の経営手法があるとおっしゃっているんですよ。会長、私には私の経営手法があるんだと。私が理事から辞表を取ることは、これは私の、御自分のですね、自身の経営の手法だとおっしゃっているんですよ。
 そこで、申し上げますけれども、お聞きしますけれども、公共放送ですよ、公共放送の、そして、公共企業体と言ってもいいですよ、古い言葉ですけれども、公共企業体の、近いNHKの経営のトップが、このようなやり方の手法というものが本当に正しいと思いますか。そういう経営者としての手法なんですよ、そのことが正しいと思いますか。一般の私企業ならあり得ますよ。あっちゃ駄目だと思うけれども、あっちゃならぬとは思うけれども、それはあり得るかも分からない。でも、公共放送NHKのトップが理事に対して辞表を取るなんというようなことが、本当に正しいと思われますか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 そのことにつきましては、やはり、私も外から来たばかりで、外から来たばかりで、聞こえますか、やはり私自身も緊張をしております。そういう中で、やはり役員のみんなにも緊張感を持ってやってもらいたいということで、そういうことをお願いしたわけでございます。
○難波奨二君 会長は、パワーハラスメントという言葉は御存じですよね。パワーハラスメントというのはどういうことかということをちょっと私読み上げますけれども、こういうことで定義されているんですよ。職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に業務の適正な範囲を超えて精神的、身体的苦痛を与える、又は職場環境を悪化させる行為と、こういうふうにパワーハラスメントは定義されておられるわけですよね。
 今回のあなたの取った行動というのは、このパワハラに当たりませんか。
○参考人(籾井勝人君) やはり、パワハラというのはお互いに、やる人、やられる人がどういうふうに感じるかということが非常に大きな要素を占めますけれども、私が理事に日付のない辞任願の提出をお願いしたのは、新しい体制のスタートに当たって、緊張感を持って一体となって職務に取り組んでもらいたいという気持ちから出ております。新しい会長に就きました私に対し、理事の皆さんがやはり強い意気込みを表明していただいたものと受け止めております。これまでも申し上げておりますとおり、会長の人事権を濫用するつもりはございません。
○難波奨二君 もうそういうことはお聞きしていないんですよ。パワーハラスメントに当たらないかというふうに私はお聞きしているんですよ。どうですか。
○参考人(籾井勝人君) 最初に申し上げましたように、パワハラというのは、やる人、受けた人がどう考えるかということで相当変わってまいります。実際に暴力を振るうなんていうのは、これはまた論外でございますが、そういう意味におきまして、私はパワハラとは思いません。
○難波奨二君 じゃ、今の発言、正面から受け止めますと、また今度、理事の皆さん全員お呼びして、どのようなお受け止めになっておられたかということをやりましょう。また次の委員会でやらしていただきましょう。そのように申し上げておきたいと思います。
 四月二十五日には現在の理事の中から四人の方が任期を迎えられるわけですよね。その方たちは、今持っておられる辞表というものをお使いになられるんですか、どうですか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから私は、人事権の濫用はいたしませんということを申しましたと同時に、やはり人事権の問題については答弁を控えさせていただきたいと思います。
○難波奨二君 時間がなくなってまいりましたので、先ほど受信料の話、これも随分やってきたわけでございますけれども、このように平成二十六年度のNHK予算のポイントの中には書かれておられるんですよね。平成二十六年度は、受信契約件数の増加等で受信料収入が増加することにより、事業収支差金は経営計画を上回る九十億円の黒字を見込むと。こういうことで今度の予算は組み立てておられるんですよ。つまり、受信料がアップするということで、それを前提で今回の平成二十六年度NHK予算というのは組み立てられておられるわけです。
 しかし、会長は、先ほどの林委員の質問の答弁で、増えるかも減るかも分からない、受信料が増えるかも減るかも分からないと、そんなことは。そのようなことをおっしゃっておられるんですよ、御発言されたんですよ。
 いいですか。予算は増えることを見込んで、前提で作られておられるわけですよ。減るなんていうようなことは前提条件であっちゃならないんですよ、会長。そうでしょう。だから、申し上げているように、今回の会長の発言あるいは経営委員会の委員の発言等々で受信料が仮に下がるということになると、NHKのこの二十六年度の予算というのは、これはもう成立しないわけですよ。どうお考えですか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほども申し上げたと思いますが、今の時点で受信料収入を予測することは困難なわけです。したがいまして、これ以上のことは言えないわけです。そういう意味において要するに分からないと、こう申し上げたわけです。
○難波奨二君 会長、いいですか、ちょっとお聞きください。仮定の話ではありますよ。確かに仮定の話ではありますよ。しかし、経営者としての危機管理上の問題というのは当然あるでしょう。万が一こうなった場合にこういうふうに対処しなくちゃならないというのは、経営者としては当然でしょう、そんなこと、お持ちなのが。そんなことを仮定の話だどうだとかということで済ませてもらっちゃ困るし、いいですか、減るかも分からないというような発言は、そもそもこのNHK予算をこの場で審議すること自体が、これおかしくなっちゃうんですよ。整合性なくなっちゃうんですよ。どうですか、もう一度。
○参考人(籾井勝人君) 増えるか減るか分からないと申し上げたのは、要するに、今のところ予測が付かないという意味でございます。本当に我々としましては、もうこういう状況でございますので、役職員一丸となってそういうことがないようにやっていく所存でございます。
○難波奨二君 会長、もう一度チャンス、じゃ与えますよ、もう一度。いいですか。自分でよくちょっとお考えになってお答えくださいよ。
 受信料を増やすことが前提の予算なんですよ。そして、あなたの御発言で大変な状況が今NHKに起きているわけですよね。そして、信頼回復もやらなくちゃならない、もう度々おっしゃっておられますよ。そのためには早く収束をしなくちゃならないんです、あなたの問題を。どう対応していくんですか。
○参考人(籾井勝人君) 受信料の収納というのは確かにNHKにとりまして命でございます、非常に大事なことでございます。
 何回も申し上げておりますが、受信料の収納につきましては、やはり営業部門だけに今までは任せておったわけですが、今回は、私も含めて役職員一同一丸となって、当然のことながら、良い放送を作ることが一番でございますけれども、同時に、そういうふうな営業活動も行うことで受信料の公平負担に御理解をいただき、収納が落ち込むことがないように取り組んでまいります。
○難波奨二君 経営委員長にお聞きいたしますけれども、確かに仮定の話ですよ。確かに仮定の話を申し上げておりますけれども、そういう事態が起きたときに、やはり経営委員会としてもきちっと経営委員会の内部における議題、テーマに、俎上に上げて、そして会長の責任問題を含めて経営委員会としてきちっと判断をなされるということでいいですよね、当然。
○参考人(浜田健一郎君) 経営委員会では、契約・収納状況の影響や営業現場での影響を把握し報告することを執行部に求めており、受信料の契約、収納が目標を達成できるよう、執行部の取組を注視、監督してまいるつもりでございます。
○難波奨二君 もう時間がなくなりましたので、他の質問、通告しておりましたけれどもできなかったことをおわびを申し上げたいというふうに思います。
 今の会長の御発言等々を聞いて、この間の国会における御発言もそうでございますけれども、来年度、平成二十六年度のこのNHK予算には賛成やっぱりしかねるということを申し上げたいというふうに思いますし、最後、細川ガラシャの句をお贈りしたいと思いますが、「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ」。
 以上でございます。ありがとうございました。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 私の持ち時間十五分でありますので、四点に限って質問をさせていただきます。
 まず一点目でありますけれども、受信料ですね。これは形を変えた税金でございます。いわゆる納税者の立場に立って質問させていただきたいと思います。
 NHKにおきまして、いわゆる未収者に対する取組ですね。恐らくお支払いされる方々も大変な経済状況で本当に協力をされていると思いますけれども、あわせて、NHKも経営改革の取組ですか、公開入札、いわゆる業務委託ですね、それの拡大等でコスト削減等をやっているわけでありますが、いわゆる支払率というのがございまして、視聴者一〇〇として支払率、いわゆる受信料を払っていただいている方々が、平成二十三年度末が七二%、それが二十四年度七三%、そして二十五年度末が七四%ということで徐々に上がっているわけであります。あわせて、今回、今回の会長の一連の発言をめぐって様々な、先ほどの三万六千件等の電話もありました。
 いずれにしても、この未収者とか未納者の増加、そして受信料収入の減額、これはやはり数字として表れますので、私も公認会計士でありますから、当然その数字をもって恐らく会長としての一つの経営的な責任を取られると思うんですけれども、どういう姿勢でその責任というものを考えていらっしゃいますでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 今回の問題を理由に受信料の支払拒否のお申出があった場合も、我々としましては、お支払が必要なことを丁寧に説明し、お支払いいただくように努めてまいります。受信料の収納につきましては、営業部門だけに応対を任せるのではなく、私も含めまして役職員一丸となって、良い放送に加えて営業活動も行うことで受信料の公平負担について御理解いただき、収納が落ち込むことがないようにしていきたいというふうに思います。こうしたことに全力で取り組むことが会長としての責任を果たすことだと考えております。
○若松謙維君 籾井会長は、三井物産の副社長、そして日本ユニシスの社長、共に上場会社、トップ企業であります。それのトップ経営者を務めたということで、恐らくこの厳しい資本市場の中で、いわゆる経営者の在り方という、大変な艱難辛苦を乗り越えられたと思うんですけど、そういった気持ちで恐らくやっぱり一つの新しい、決算期は、四月一日、恐らく社員の皆さんへ、幹部か一部か分かりませんが、訓示とか何らかの形で所信を表明されると思います。そこに一つの、今回の一連のいわゆるNHKが更に国民の、受信者の、視聴者の皆様に本当に期待されるようなやはり一つのメッセージというのをいろんな意味で語るべきだと思いますが、その責任とかいろんなものを含めて、それについてはどのようにお考えですか。
○参考人(籾井勝人君) 委員おっしゃるように、やはりこういう中で経営者として前向きの姿勢を、前向きの方針を出していくことは非常に重要だと私は考えております。そういう中で、やはり職員に対しましても前向きのいわゆる我々の課題というものを提案し、そこに職員のチャレンジを期待したいというふうに思っております。そういうことによりまして、更に収納率を上げていくという、こういう努力をしていきたいというふうに思っております。
○若松謙維君 是非、四月一日というのはやはり一つの大きなスタートでありますので、大事にしていただいて、何らかのやはりメッセージというのを私は視聴者にしていただきたい。期待して、次の質問に移ります。
 NHKオンデマンド、これですね、ありますので、御存じのように、オンデマンドというのはいつでも見られるという特別メニューでありますので、料金体系がございます。たしか見放題で九百七十二円ですか、というパックもございますけれども、このオンデマンド、実は無料のものもあるんですね。できれば無料、やはり視聴者としては拡大してほしいと、そういう恐らくニーズもあると思うんですけど、これは木田理事でしょうか、よろしくお願いします。
○参考人(木田幸紀君) お答えいたします。
 NHKオンデマンドサービスは、特定の利用者からのリクエストに応じて放送済みの番組をインターネットで配信するサービスでございますので、放送法第七十三条第二項の規定によりまして、必要経費は受益者、利用者ですけれども、受益者が負担するということになっております。つまり、有料サービスということなんですけれども、そのサービスの利用促進のために特例として一部無料のサービスも実施しております。
 どれぐらいこの先拡大していくかということですけれども、無料の提供は今申しましたようにあくまでも利用の促進の施策として特例的に認めているものですので、その効果があるというふうに判断できる場合は適切に実施してまいりたいというふうに考えております。
○若松謙維君 言わば販売促進費、プロモーション的なので、余りそれに掛けちゃうと収入も減っちゃうし、効果があればというバランスの話だと思います。いずれにしても、じぇじぇじぇ効果で、このオンデマンドですか、大変今人気が出ているということで、是非とも、先ほど赤字、早く解消していただきたいと思います。
 次に、これは総務省に関わりますG空間情報、これはいわゆる、今御存じのように日本の国土は面的には、二次元的には全部把握されております。しかし、立体的に、三次元的には実は把握されていないということで、これを立体的に測ろうとするのが今総務省が取り組んでいるG空間情報と。
 これは、実は三年前の東日本大震災、もしこのG空間情報が、立体的に既に日本の国土が把握されていれば、津波がもし何メートル来たらどこまでいわゆる浸水があるのか、かなり被害の予測ができたと思います。そういう意味で、このG空間情報を生かして、かつ津波情報とマッチしたいわゆる津波予想というんですか、又は避難誘導のための事前計画、そういったことのために、これは総務省ですか、あと気象庁、お答えをいただきたいんですけれども。
○大臣政務官(藤川政人君) お答え申し上げます。
 委員本当おっしゃいますとおり、G空間情報は、被災状況の把握や分析、住民への被害情報の伝達等のために不可欠なものでありまして、災害対策に当たって積極的に活用することが重要であります。
 このG空間情報とICTを融合させることにより、世界最先端の防災システムを構築していくことが期待されているところでありまして、大臣も、生命、財産を守る上で何よりも重要な事業だということで、我々もしっかり指示をいただき、総務省一丸となり、また他省庁、関係機関と連携して事業を進めているところでございます。
 例えば、先生おっしゃられたとおり、津波であれば、準天頂衛星を活用することで沖合の波の動きを計測するGPS波浪計の機能が向上いたしまして、この波浪データを使って電子地図上でシミュレーションすることが可能になり、津波がどこまで到達するかを予想することが的確にできることがあります。また、一人一人の携帯電話に衛星を通じてメッセージを送信することによりまして、津波の予測や避難誘導等のきめ細かい連絡を実現することもできます。
 このような取組の実現に向けまして、世界最先端のG空間防災システムの構築を実証するための予算を確保するとともに、G空間×ICT推進会議において議論を重ねまして、具現的また実践的なプロジェクトの準備を今始めているところでございます。
 総務省といたしまして、今後、気象庁を含む関係府省ともしっかり連携をいたしまして、実証プロジェクトを強力に推進する予定であります。また、その成果の普及に当たりましては、情報公共コモンズ等とも連携いたしましてしっかりやってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
○政府参考人(関田康雄君) お答えいたします。
 気象庁といたしましても、総務省が中心となって推進されておりますG空間情報に係る実証プロジェクトにつきまして、例えば津波に関する情報を提供するなど、今後の協力の在り方につきまして総務省と御相談していきたいと思っております。
 以上です。
○若松謙維君 あと三点目の質問ですが、やはり四月から消費税が上がります。当然それは受信料に跳ね返るんじゃないかと、そういう視聴者の御懸念もあろうかと思います。そこで、そうならない、又は消費税に対してしっかりとコスト削減で対応すると、そういったところを視聴者は聞きたいと思うんですけれども、籾井会長、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 視聴者の皆様からの受信料で成り立つNHKは、消費税率の引上げにもかかわらず、常に効率的な経営を行い、公共放送の価値を高めていく必要があると認識しております。このため、二十六年度予算におきましても、給与や受信対策費の削減を始め、事業運営の一層の効率化を推進していきます。あわせて、人員の有効活用によります効率的な経営に努めてまいり、コストを極力抑えていくという経営をやっていきたいというふうに思っております。
○若松謙維君 消費税というのは、基本的にはNHKはたしか負担増にならないんですよね、構造的に。いわゆる受信料に消費税上げます、もちろんこれは消費者が負担していただくと。だけれども、NHKが払っている消費税は相殺されますので、経営的には圧迫がないと。だけど、消費者は負担増になっているわけですので、そこに更に経営努力をして受信料引下げに是非とも頑張っていただきたい、そういう趣旨ですので、よろしくお願いいたします。
 四つ目ですが、女性の活用、ちょっとこれについて質問させていただきます。
 今、NHKの女性職員の割合が一四・七%。実は、公明党、全国の議員が三千人おりますが、三分の一が今女性でもございますし、我が総務委員会の委員長、女性でございます。NHKも女性職員の採用、管理職への登用の拡大に例えば数値目標も含めて努力すべきだと思うんですけれども、会長、いかがでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 委員仰せのとおり、NHKの女性比率は非常に低うございます。私もその点については同じ問題意識を持っておりまして、やはりこれを、積極的に女性の登用というのをやらなきゃいけないというふうに思っておりますが、管理職になりますと、これはまた年齢の関係とかいろいろありますのですぐ急に管理職の登用というわけにはいかないんですが、女性の採用につきましては、極力今後の採用を増やしましてバランスを取っていきたいと。同時に、女性の育児支援とか在宅勤務等々の導入を含めて、女性の活用を進めていきたいというふうに思っております。
○若松謙維君 ちょっと質問戻りますけど、恐らく視聴者の方が知りたいのが、いわゆるNHKで視聴者のニーズをどういうふうに反映しているのかと、また視聴者はどうやったらNHKに物を言えるのか、それについてどういう体制をしいているのか、ちょっとこれは木田理事でしょうか、よろしくお願いします。
○参考人(木田幸紀君) 番組編成をつかさどる編成局というところに世論マーケティングというグループを置いております。そこで放送サービス全体に対するニーズを様々な調査を実施して俯瞰的に把握しております。さらに、新番組の開発に当たっては、編成局と制作現場で連携しまして、グループインタビューとかインターネットを活用した調査などを通してきめ細かく視聴者の意向を収集し、それを踏まえた試作を繰り返して番組を改善しております。また、放送法で定められた番組審議会がございますが、そこの有識者の意見、それと日々もう本当に毎日のように寄せられる視聴者からの反響についても集約して、番組編成、制作等に反映するようにしております。このような形で、視聴者のニーズを様々な方法で集約しております。
○若松謙維君 質問を終わりますけれども、改めて、籾井会長、経営者のトップとして、四月の一日、そして六月末決算、これ大事ですので、そこに是非ともいろんな思いを込めて、しっかりとやっぱり経営者としての結果責任というものを踏まえた上での経営というものをしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○渡辺美知太郎君 みんなの党の渡辺美知太郎です。
 私たちみんなの党は、NHKの予算成立には前向きに臨みたいと思っていますので、誠実な対応を願います。
   〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕
 質問に当たりまして、ある新聞記事を読みます。三月十七日の日経新聞であります。
 年明け早々、あるNHK幹部は、局内でささやかれている話に耳を疑ったと。籾井会長に資料を読んでもらおうとある職員が書類一式渡そうとしたら、いいよ、要らないと。最優先でNHKのことを学んでくれないのか、今なら時間もあるだろうにと。また、記事の中には、厚さ三センチにもわたる想定問答集が用意されて、会長、最初のうちは安全運転でお願いしますと、NHK会長というのは揚げ足を取られる、そういった可能性がありますという指摘もあったと言われています。
 この記事は事実でしょうか。籾井会長は、あの就任会見までに資料や職員からのレクチャーを受けましたか。三センチの想定問答集に目を通しましたでしょうか。会長に伺います。
○参考人(籾井勝人君) どういう記事かよく分かりませんが、そういうふうな報道の問題については私はコメントはできない、できません。
○渡辺美知太郎君 私は、別に今この会長の発言でとやかく言う気はありません。単に記憶にあるかどうか、お尋ねします。
○参考人(籾井勝人君) 昨年十二月二十日にNHKの会長就任が決まり、一月二十五日の就任会見までの間、NHKの業務についてのレクチャーを受けるなどしました。しかしながら、前の仕事ということも一月二十四日までありましたので、なかなかそういうふうな十分な時間が確保できなかったのは事実でございます。
○渡辺美知太郎君 NHK側としては、会長の今職務の話がありましたが、前職の仕事のことを考慮しましたか、NHKに伺います。
○参考人(塚田祐之君) 今会長から答弁がありましたように、就任会見に至るまでNHKの事業についてのレクチャーを様々検討いたしましたが、なかなか前職の仕事をお持ちだったものですから十分な時間が取れなかったということもあります。
○渡辺美知太郎君 公共放送のトップとして極めて慎重な発言が求められるという要職に、会長もですが、NHK側としても、レクチャーも想定問答も不十分であったというわけであります。会長の発言自体について私はとやかく言う気はありません。しかし、私もどちらかといえば保守の立場でありますが、それでもやっぱり軽はずみな発言があったと思わざるを得ません。
 先ほどからもたくさん御指摘いただいていると思いますが、やはり誠実な対応をすべきではないでしょうか、会長に伺います。誠実な対応です。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 私なりに一生懸命答えているつもりでございますけれども、質問にそのまま答えられるような質問もなかなかない、難しい質問が多うございますので、そういう意味におきまして、本当に不誠実と取られることもあるのかなというふうに思います。
○渡辺美知太郎君 なかなかお答えしづらいということですね。
 では、我々みんなの党の佐藤正夫衆議院議員は、衆議院の総務委員会で度々視聴者への受信料一〇%還元について質問しています。この件については、会長を始めNHKの方々、もう耳にたこができるほど聞かれていると思いますが、これまで会長を始めとする答弁を聞いておりますと、この一〇%還元については、東日本大震災により状況が変わった、防災のための機能を充実させなければならない、NHKを取り巻く環境は変わり、一〇%還元についてはもう区切りが付いたものとおっしゃっていますが、相違ないでしょうか。
○参考人(塚田祐之君) 私の方から答弁させていただきます。
 受信料の値下げにつきましては、当時の執行部と経営委員会の間で真摯な議論を行い、公共放送の役割を今後も果たしていくための経営の責任として決めたものでありまして、経営委員会の正式な議決を経ていて区切りが付いているというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 それは、けりが付いているという主な理由は財政上の理由ですか、理事に伺います。
○参考人(塚田祐之君) 当時、免除等、三か年経営計画で、東日本大震災による免除額及び生活保護世帯などの全額免除額の拡大による影響額四百二億円というふうに想定をいたしましたけれども、二十六年度の予算の編成時におきまして、東日本大震災による影響額と全額免除の拡大による影響額は三か年合計で三百八十二億円というふうに見込んでおります。一方で、公共放送の機能強化に関して、設備投資の拡充等のために減価償却費が計画の百六億円から百十七億円というふうに増える見込みでありまして、還元ができた規模についてはほぼ計画どおりだというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 この一〇%還元というのは、当初、一〇%の値下げであると当時の経営者がおっしゃっているんですよ。それについてどのようにお考えですか。
○参考人(塚田祐之君) 確かに当時の福地会長が国会等でそういう答弁をしております。ただし、これまでも国会の審議で申し上げましたですけれども、この経営計画を作成する段階で経済社会の影響等を記述しておりまして、それで、現にリーマン・ショックによる経済不況等がありました。それから東日本大震災等がありました。これに対する影響、それからそれに対する対応が必要だということで、三か年経営計画を策定する段階で経営委員会と真摯な議論を重ねながら今回の結論に至ったということであります。
   〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕
○渡辺美知太郎君 平成二十四年度は百九十五億円、平成二十五年度は九十一億円の黒字が出ています。また、今回の予算は三年ぶりに九十億円の黒字が出ているわけです。もう経営リスクはないのではないでしょうかね。誠意を見せるという意味で、やはり残りの三%も還元をしていただいて、是非一〇%還元をしていただきたいと思いますが、今後、この一〇%還元についてはもうしないのでしょうか。それとも、まだ将来一〇%還元を達成する見込みはありますか、理事に伺います。
○参考人(塚田祐之君) お答えいたします。
 三か年の経営計画を実行する中で経営努力を行いまして、三か年で三百十三億円の受信料の増収、それと、九十九億円の支出抑制により四百十三億円の収支差金を生み出すという努力を今続けております。
 この中から、年々老朽化が進む渋谷の放送センターの建て替えのための積立てに充てることにしています。さらに、今後、大災害に向けた機能強化、それからスーパーハイビジョンなど新しい時代の放送サービスなど、将来にわたってNHKが公共放送の役割として、使命として果たすべき山積している必須の施策がありますので、そこに向けて財源に充てていきたいというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 今、新放送センターの話がありました。建設積立資産の話であります。
 この新放送センター、見積りが建物経費千九百億円、機械・設備千五百億円、合わせて三千四百億円と聞いております。特に建物経費については、在京民放の建物を参考にしているとありますが、九四年のこれTBS、千四百億、フジテレビが千四百億、そして六本木ヒルズにあるテレビ朝日が五百億、そして日本テレビが千百億円なんですね。千九百億円というどの民放よりもはるかに高い金額はどこから来ているのでしょうか。日本テレビとテレビ朝日の両方合わせても千六百億円で、千九百億円には到達しないのですが。塚田理事に伺います。
○参考人(塚田祐之君) お答えいたします。
 NHKでは、放送につきましては、テレビ、ラジオ合わせて七波の放送を行っております。さらに、国際放送、これでは英語によるテレビ、それから邦人向けのテレビ、ラジオも行っております。こういった中で、やはり多くのサービスを行うためのものとして試算しております。
 今回、積立てを行うに当たって参考にしました在京民放の新社屋コストですけれども、平均でいきますと、我々が計算しましたところ、一平米当たり六十万円という数字が出てまいりました。これに、NHKの現在の必要な面積及び拡張性を見込みまして二十六万平米ということで考えまして、合わせて約千六百億というのが建設関係、さらに電源設備等三百億と、合わせて千九百億ということで今想定してこういう試算をお示ししているということであります。
○渡辺美知太郎君 ただ、これ具体的なプランとかはまだないんですよね。
 籾井会長、ちょっと伺いたいんですが、一月二十五日の就任記者会見で会長は三千四百億円の根拠を聞かれて、どこに建てるかも決まっておりません、つまり何も決まっていない、三千四百億円というのは、ただやっぱりぱっと見積もっただけとおっしゃったそうですが、本当でしょうか。
○参考人(籾井勝人君) そのとおりでございます。今も説明がありましたように、まだ場所も決まっておりませんし、今から数字は詰めていかれるというふうに理解しております。
○渡辺美知太郎君 会長のお答えが外部から見た人間の率直な感想だと私は思います。
 例えば、一〇%還元ができない理由として放送センターの建て替えを挙げるのであれば、新放送センターをまずは具体的に考えて、できる限りコストを抑えた資金繰りを考えるべきだと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
○参考人(塚田祐之君) 現在の渋谷の放送センターにつきましては、昭和四十年の第一期工事から五十年近くが経過しています。老朽化と狭隘化が進んでいまして、いかなる災害時にも対応できるよう早期の建て替えが必要であります。
 そのためにも、今回こういう形で試算をさせていただいて、将来の財政基盤の安定のためにも可能な限り建設積立資産を積み立てていくということで進めたいということで、今回お示しをさせていただいているということで御理解いただきたいというふうに思います。
○渡辺美知太郎君 つまり、コスト削減については今のところ考慮されていないということですが、この三千四百億円は基本的には余り変わりがないということでしょうか、伺います。
○参考人(塚田祐之君) 今回も、先ほど申し上げましたけれども、ある一定の想定を置いて算出したものですので、これから先様々な具体的な建設用地が決まって、建て方が決まって、その期間が決まってきますと、当然ですけれども、様々な形で経費を圧縮する努力はこれからも続けてまいります。あわせて、建設に併せては、競争契約等も含めて様々な形で取り組んでいくことも念頭に入れながら考えております。
○渡辺美知太郎君 やはり、答弁を聞いておりますと、コスト削減という観念についてはちょっとやっぱり民間企業よりは遅れているのではないのかなという気はせざるを得ません。
 余り時間がないんですけど、給与についてもちょっと触れたいと思っています。
 NHKの平均年収が一千百八十五万円ということで、一般企業より高いと。ただ、二〇一七年度までに一〇%削減をするということで、今、一般の社員さんに対しては余り削減をしてしまうとやる気がなくなるんじゃないかという声もあります。
 一方で、今、理事始め役員、幹部の方々の給与と諸手当を合わせた一人当たりの人件費は幾らになるでしょうか。
○委員長(山本香苗君) 理事の方、どちらの方がお答えになられますか。
○参考人(吉国浩二君) 一人当たりの人件費、これも公表されておりますけれども、理事が一人当たり二千二百六万円です。
○渡辺美知太郎君 ちょっと余り時間がないのでまとめますけれども、我々みんなの党は、増税の前にやるべきことがあるということを申しております。国民の皆様に増税の負担をお願いする前にやはり議員自らが身を切るということで、給与削減、そして議員定数削減を訴えておりますが、NHKもこれ同然の、同じことだと思います。NHKは、受信料を国民から徴収できる、そして法人税が免除されているという特権があります。国と同じく、コスト削減について視聴者の方が明確な納得ができるような理由を示していただきたいと思いまして、私からの質問を終了いたします。
 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 この間、籾井会長の発言やその後の振る舞いが公共放送であるNHKの会長として到底ふさわしくない、公共放送の根幹を揺るがすものとして国会内外で問題とされてきました。また、安倍首相によって任命された経営委員のうち、長谷川、百田両氏のおよそ日本国憲法や社会の良識とは相入れない発言も国民から厳しい批判にさらされました。この間、視聴者から寄せられた声は、先ほどのお話でも、三万六千四百件と増え続け、うち批判的意見は二万三千五百件、六五%と、かつてない多数になっているとのお話でした。
 これについて、当総務委員会でも繰り返し問題にし、会長そして経営委員長にその認識について伺いましたけれども、経営委員長は、会長に二度にわたり注意を行い、今後、放送法のスタンスに立った対応をされるものと認識していると繰り返し述べられ、会長は、発言は取り消した、放送法を遵守しますということを、これも繰り返し述べられています。しかし、この放送法を遵守するというのは、NHKの会長の職にあるのであれば当然の立場であり、問題は、籾井会長の下で放送法に基づきNHKの番組基準に定めたとおりの放送が実現できるかということです。
 そこで、会長に確認します。籾井会長の発言の中で、直接番組編集に関わる、政府が右と言うものを左と言うわけにはいかないというものがありました。籾井会長はこの発言も取り消したとおっしゃっていますけれども、ということは、今後、番組作りに当たってこうしたことは決してあり得ないということでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 私は何度も、個人的見解を放送番組に反映させることはないというふうに申し上げてきております。これは今も変わっておりません。
○吉良よし子君 反映させることはない、決してそのようなことはしないと。第四条にある、政治的に公平で、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすることの立場を守るということですね。
 ところで、二〇〇四年にも不祥事などでNHKへの信頼が大きく損なわれたことがありました。その当時、会長の下に、その当時の会長の下でデジタル時代のNHK懇談会が設置され、二〇〇六年六月、報告書が出されました。この報告書において、この懇談会、なぜ設立されたかと書いておりますが、会長、その内容を御紹介ください。
○参考人(籾井勝人君) デジタル時代のNHK懇談会というところから、NHK懇談会設立の経緯から抜粋した部分を読ませていただきます。
 一昨年以来相次いで発覚した金銭的不祥事と、政治との距離に対する疑念をきっかけに噴きだした視聴者からの批判と不信は、受信料の不払いや保留の急増へとつながって、その経営基盤を揺るがすまでに至った。
  「デジタル時代のNHK懇談会」は、あらたに就任した橋本元一会長の諮問機関として、昨年五月に設置された。各界、各層、各地から集まった懇談会委員もまた、多くの視聴者がNHKに投げかけた批判と不信を共有し、それらをNHK改革に具体的に活かさなければならない、と考えてきた。
  当初、懇談会に諮問されたのは、「デジタル時代の公共放送のあり方」「公平負担のための受信料体系のあり方」等のテーマである。しかし、すべての委員に共通していたのは、いま目の前にある危機は小手先の対応などでは解決できない、ということであり、さらに公共放送NHKの再生如何、その内容如何が日本のマスメディアの、ひいてはこの国の民主主義の将来をも左右するだろう、という危機意識であった。
 というものであります。
 このデジタル時代のNHK懇談会の報告書は、公共放送の社会的、文化的役割を始め、デジタル時代のNHKのあるべき姿を視聴者の視点から捉えたNHK改革への御提言であると受け止めており、その位置付けは変わっておりません。
○吉良よし子君 先の質問も答えられたようですけれども、改めて伺います。
 私も、先ほど、このデジタル懇談会において、公共放送のNHKの再生いかん、そしてその内容いかんが日本のマスメディアの、ひいてはこの国の民主主義の将来をも左右するだろうという危機意識、今こそこういう危機意識を持ってNHKを立て直すときだと思います。この内容というのは、現時点においてもNHKにとって尊重すべきものとして引き継がれていると考えてよろしいでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 今も申し上げましたけれども、このデジタル時代のNHK懇談会の報告書は、公共放送の社会的、文化的役割を始め、デジタル時代のNHKのあるべき姿を視聴者の視点から捉えたNHK改革への御提言であると受け止めておりまして、その位置付けは変わっておりません。
○吉良よし子君 このデジタル懇談会報告書にはほかにも重要な指摘や提言が盛り込まれておりますが、その中に、国際放送について次のようなくだりがあります。「「政府の主張を国際的に宣伝する」といった類の国際放送は、政治的中立性の観点はもとより、そもそもどの国のものであれ、国益の主張を表立って標榜する放送が影響力を持ち得ないことから言っても、NHKが携わることはふさわしくない。」というものです。
 国際放送において、政府の主張を国際的に宣伝するのはNHKにとってふさわしくない、この指摘は大変大切な指摘だと思いますけれども、NHKは今後ともこの立場を貫きますか、会長。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 NHKは、あくまでも放送法や国際番組基準に基づいて国際放送を行ってまいります。放送法は、我が国の文化、産業その他の事情を紹介して我が国に対する正しい認識を養うことや、国際親善の増進及び外国との経済交流の発展を掲げていると。また、NHKの国際番組基準では、内外のニュースを迅速かつ客観的に報道するとともに、我が国の重要な政策並びに国際問題に対する公的見解並びに我が国の世論の動向を正しく伝えると、こういうふうにうたっております。
 今後も、こうした放送法や国際番組基準の原則や目的をしっかりと踏まえて国際放送をやっていきたいと思っております。そのことが影響力を持ち得る国際放送となる道であると確信いたしております。
○吉良よし子君 そういう立場を守るというお答えでしたけれども、問題は、この立場を守ると今ここで口ではおっしゃっても、それが籾井会長の下で守られるのかどうかと。もっと言うならば、国民そして国際社会からもこの立場を守っていると受け止められるかどうかということなんです。
 私は、先日からのこの当委員会での質疑の中でも、例えば浦和レッズの問題に対してJリーグが行った厳正な措置も紹介してきました。そこでは、措置をやった側ではなくて、それを受け止める側がどう捉えるかが問題なんだという、そういう声があったと。
 籾井会長は、記者会見のときの一連の発言について、繰り返し取り消すとおっしゃった。しかし、二十五日の衆議院の総務委員会では、考えを取り消したわけではないが、申し上げたことは取り消したとおっしゃったと。自分の考えは何も変わっていないということを述べられたわけですから、そういう籾井氏に国際社会から疑念が寄せられているわけです。
 今、NHKは世界からどう見られているか。ドイツにフランクフルター・アルゲマイネという新聞があります。ドイツで最も権威が高く、影響力の強い新聞と言われておりますが、その三月七日号はどう報じているか。
 従軍慰安婦問題での河野談話見直しに動く日本の右派勢力の動向を報じる記事の中で、ナショナリストたちがいかに背面援護を感じているかはこの数か月のことからも明らかだ。例えば、一月に安倍氏から公共放送NHKの会長に任命された籾井勝人氏は、最初の記者会見で同様の言説を表明した。性奴隷に関連して籾井氏は、それは戦争をしているどこの国にもあったと述べた。当時起こったことは今のモラルに照らせば批判されるだろうと。当時、日本軍が参謀本部も関わって性奴隷制度をつくっていたことを籾井氏は安倍氏やその同志たちと全く同様に否認したが、それは国際的な研究のあらゆる知見に反する。NHKは安倍氏の追従者たちの圧力を受けて見る見るうちに政府の宣伝局になりつつある。外国の報道陣たちは茶化して安倍テレビと呼んでいると。
 国際的にも権威ある新聞に安倍テレビとまでやゆされている。そして、これは、国会の場で公式に自分の考えを取り消したわけではないと今でも言い募る籾井氏の下では決して払拭できないのではないでしょうか。会長、いかがでしょう。
○参考人(籾井勝人君) 今委員がおっしゃいましたそれぞれの記事については私はコメントは差し控えますが、NHKとしましては、何度も言っておりますように、放送法やNHKの定める番組基準、放送ガイドラインなどに基づいて放送を行っていくことに変わりはございません。さらに、私は何度も申しますけれども、私の個人的な考えを放送に反映することはございません。すなわち、報道機関として不偏不党の立場を守り、番組編集の自由を確保し、何人からも干渉されない。ニュースや番組が外からの圧力や働きかけによって左右されてはならない。NHKは放送の自主自律を堅持するといったことであります。
 私もこうした立場を守って、世界有数の公共放送のトップとしての強い自覚を持ち、日本の公共放送の使命と役割をしっかり果たしてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 世界有数の報道機関のトップとしてとおっしゃっていますけれども、国際社会の報道機関からそれにふさわしくないと受け取られているということが問題だと申しているわけです。
 こうした国際的な評価というのは、もう現場での取材をも困難にしているのではないでしょうか。先日、「クローズアップ現代」へのアメリカ大使の取材拒否に関する問題が当委員会でも取り上げられましたけれども、二月二十六日の日放労からのメッセージにおいても、取材や営業の現場で厳しい対応を受けることが増えている、経営の混乱を背負わざるを得ない現場はつらいという声が上がっていると書かれているではありませんか。
 こうして現場に多大な迷惑、影響を与えている、そういう公共放送の根幹を揺るがす発言をしたことについて会長はどのように認識されているのでしょう。責任を取るべきなのではないでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 何度も申しておりますが、私の一連の発言がもとになって取材や営業の現場でも厳しい対応を受けることがあり、職員にも心配を掛けていることについては私は誠に申し訳なく思っております。
 私は、自由闊達な経営というものをモットーにしておりまして、現場を知るためにも今後できるだけ職員とコミュニケーションを取りたいと思いますし、受信料の収納につきましても、私も含めまして役職員一丸となって営業活動や受信料の公平負担について理解促進に取り組むことで、収納が落ち込むことがないように努力していきたいというふうに思います。
 また、NHKの信頼回復のためには、放送法に基づいたきちんとした放送を続けることは何より大切だというふうに思っております。これまで以上に信頼を得られるNHKとなるように、私自身も通常業務に全力で取り組んでまいりたいと思います。
○吉良よし子君 信頼回復とおっしゃいますけれども、今、現時点でこれだけ批判の声が次々と上がっていると、そして、取材の現場でも営業の現場でも厳しい対応が続いていると。もう本当に後戻りできないところにまで来ている、そういう問題になっているのではないでしょうか。だからこそ、あなたには会長を担う資格はないと申し上げているわけです。
 改めてここで、経営委員会の経営委員長に伺います。籾井氏を罷免するべきではないでしょうか。
○参考人(浜田健一郎君) 籾井会長は、業務執行に当たっては放送法を遵守すると繰り返し明言し、不偏不党の立場を取っていく旨も表明をされております。反省の上に立ち、会長としての職務を執行いただけるものと期待をしております。
 籾井会長以下執行部が一丸となって、今後とも、NHKが放送法で定められた公共放送の使命を果たすよう、経営委員会としても監督する役割を果たしてまいります。
○吉良よし子君 言葉だけではやはり信頼できないと思うんですね。それがこの間の議論の中で明らかになっていると思うんですよ。
 私、NHKの現場で頑張っている職員の皆さんにもいろいろお話を聞いてまいりました。その中でも、公共放送としてのNHKで仕事できること、職員の皆さん、大きな誇りを持ちながら仕事されているということを感じております。ある人は、過疎の村で暮らしているお年寄りがNHKの放送を楽しみにして、心細い年金の中からでも受信料を支払ってくださる、集金に行ったらお茶まで出してくれたことが忘れられないと語って、NHKの公共性というのはそういう一人一人の弱い人の立場に立つことだと語っていらっしゃいました。
 先日も、東日本大震災から三年、NHKでも、改めてあの震災とは何だったのか、私たちは今何をしなければならないかを考えさせる番組が続いておりました。その中に、被災者から震災直後、三か月後、六か月後、一年後、そして現在に至るまで定期的にアンケートを取り、被災者の状態や心の変化をたどった優れたドキュメンタリーもありました。余りにもつらく悲しい体験を、それでも一生懸命テレビの前で語って、アンケートにも記入する多くの被災者の方々がいらっしゃるのを見て、私は、これこそ公共放送としてのNHKの役割、国民との間にしっかりとした信頼に支えられているNHKの姿を見たように思いました。それは、取材に携わる現場のスタッフの皆さんの日頃からの真摯な取材姿勢、受信料を支払う視聴者と直接話をし、視聴者の声を生で受け止めて活動する営業職の皆さんの苦労の上に成り立っている信頼関係だと思っているんです。
 現場の人たちと視聴者の間で培ってきたこの信頼関係を経営トップの資質や振る舞いによって無に帰すことのないよう強く求めて、私の質問を終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 NHKの予算について質問をさせていただきます。
 まず、NHKの、ちょっと質問の順番を変えさせていただきます、平成二十四年度から三か年経営計画を実施しておられます。その中で、公共、信頼、そして創造・未来、改革・活力という四つの重点目標の達成に全力で取り組むというふうにされておられます。
 このうち、改革・活力に関して、要員の削減等給与費の抑制に取り組むというふうにしておられますけれども、どの程度給与費の抑制を行っているのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(吉国浩二君) お答えいたします。
 平成二十四年度からの三か年経営計画では、全ての部門で徹底した業務の見直しを行うことによりまして、三年間で二百八十人程度の要員削減を行うことにしております。また、二十五年度以降、基本賃金の一〇%を目安におおむね五年で引き下げるなどの給与制度の見直しも行っております。こうした見直しの結果、平成二十六年度の給与費予算は二十三年度予算と比較しまして五十八億円の減となっております。
○東徹君 ありがとうございます。
 先ほど林委員の方からも質問がありました。会長の年間報酬額についてですね、ありましたけれども、年間の報酬額が三千九十二万円ですかね、ということでした。新藤総務大臣に比べれば非常に多いんじゃないのかなというふうには思いますが、大臣も今二割たしか削減されているというふうには、そうですよね。
○国務大臣(新藤義孝君) 五百万以上。
○東徹君 五百万以上、五百万以上削減されているというふうに聞いています。
 ただ、籾井会長は報酬については削減するつもりはないというふうにおっしゃいましたので、では、退職金についてちょっとお伺いしたいと思うんですが、一年間籾井会長が勤めたとしたら、退職金というのはお幾らもらうことになられるんでしょうか。(発言する者あり)はい、そうです。籾井会長の退職金でございます。
○委員長(山本香苗君) 籾井会長、お答えできますか。吉国専務理事。
○参考人(吉国浩二君) 経営委員会の方でそういった会長の退職金の支給基準というのを出しているんですけれども、ちょっと今ここに手持ちがないので、一年間で多分、ちょっとないので、済みません、大変申し訳ありません。
○東徹君 退職金の支給基準というのがたしかあるはずでございまして、これ、計算されると七百万ぐらいになるんじゃないのかなというふうに思うんですが。
○参考人(吉国浩二君) 済みません、ちょっと今手元にありませんので、後で御報告させていただけますでしょうか。用意しておりませんので、申し訳ありません。
○東徹君 分かりました。それぐらいはすぐ出てくるのかなと思っておりましたので、通告していなかった私の方が落ち度かもしれません。
 総務大臣、新藤総務大臣の退職金、勤続一年で退職した場合は九十六万一千六百三十二円だそうです。
 籾井会長、お聞きしますが、この退職金、仮に七百万円として、これ、退職金を減額するとかもらわないとか、そういうおつもりってありますでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 今そういうことは全く考えておりませんので、ちょっと答え難いし、これは、私たちは経営委員会で決めていただいたものをいただいているということで、私の問題ではちょっとないんですね。よろしく御理解をお願いします。
○東徹君 分かりました。何が言いたかったかというと、これまでのいろんな籾井会長の言動でこういう事態になってきたということに対しての責任感というか、そういったことを感じているのかなと。そういうところで、例えば報酬であったりとか退職金であったり、それぐらいの身を削る覚悟もされているのかなと思いましたので、ちょっと聞かせていただきました。
 では、その次に、受信料のことについてお伺いをいたします。
 受信料の公平負担の観点から、契約者に適正に受信料を支払っていただくという必要がありますが、受信料の支払対策として、三年間で支払率を三ポイント向上させるというふうにしておられます。どのような取組を行って、どのような成果が出ているのか、また未契約世帯対策をどのように行っていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○参考人(福井敬君) 受信料の公平負担に向けましては、公開競争入札等によります法人委託の拡大、それから民事手続の強化、訪問によらない契約・収納活動の促進など、営業改革に取り組んできたことによりまして、二十五年度末の支払率は、二十三年度末から二ポイント向上しまして七四%となる見込みとなっております。
 それから、未契約世帯に対しましては、更なる法人委託の拡大、それから不動産会社、電器店等での契約手続の代行の推進、それからインターネットを活用しました自主申出の促進等に取組を行いまして、さらに未契約訴訟を拡大するなど、一層の支払率の向上に努めてございます。
○東徹君 確かに、未契約世帯に対して一定努力されているというふうには思うんですが、ただ、未契約世帯に対して一定努力はされているとは思うんですけれども、それに対するコストというのも物すごく掛かっていると思うんですけれども、その辺の未契約世帯に対するコストと入ってくる収入と、この辺を比較したときにどのような状況になっているのか、お聞かせいただきたいんですが。
○参考人(福井敬君) 未契約対策に対しますコストというのは、言い換えれば、受信料制度の維持と申しましょうか、制度維持という観点で行っております。ですから、正確なコストは出ませんが、先ほど申しましたように、今訪問によらない活動というのをやっていまして、自主的なインターネットを活用した申出とか、それから電話によります、例えばCASの受付ですね、それによって契約をするとか、様々な今改革を行いながらやっております。
○東徹君 なかなか、電話によるといっても、今、何かオレオレ詐欺とかいっぱいいろいろあって電話ではなかなかだと思いますし、インターネットとか電話で効果って、これ上がっているんですかね。
○参考人(福井敬君) 一定の効果は出てございます。インターネットで申しますと、住所変更とか契約の取次ぎで年間一定数がございます。ちょっと数字はすぐ出てきませんが、三十万件ぐらいは取次ぎがあると思います。
○東徹君 是非ともちょっとその辺のところを明確にしていただきたいなというふうに思います。
 未契約世帯に対する徴収、頑張っておられるとは思うんですけれども、大分訪問は減ってきているというふうにおっしゃっておりますが、私の知る限りでは訪問によく来られますし、私も事務所を移動したら即取りに来られましたので、かなりの訪問者、営業をやっている方というのはすごくおられるんだろうというふうに思いますので、一度その辺のところを是非お示しをいただきたいというふうに思います。
 それから次に、続きまして、NHKの随意契約のことについてちょっとお伺いをしたいと思います。
 NHKの行う取引についてでありますけれども、特にNHKとその子会社との取引について、随意契約によるものが多いのではないかというふうな指摘があります。この点について、平成二十五年度をめどに、金額ベースで随意契約率三七%、競争契約率六三%とする契約の見直し計画の達成に努めるというふうにしておられますが、現状はどのようになっているのか、また、今後どのように競争の契約率の向上に取り組もうとしているのか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(福井敬君) NHKでは、取引に当たりましては競争契約を原則としておりまして、NHKの自主的な取組としまして随意契約見直し計画を策定、公表しまして、競争契約の推進に取り組んでおります。
 平成二十四年度の競争契約率の実績でございますが、六〇・三%でございます。内容的には、営業の新システムの導入、それから地方の放送会館の建設等の大型案件の一般競争入札を実施をしまして、毎年度順調に競争契約率を高めてございます。平成二十五年度の競争契約率につきましては現在集計中でございますが、目標の六三%に向けて着実に競争契約を推進し、達成ができる見込みでございます。こうした取組につきましては、毎年度経営委員会に報告をしまして、ホームページで公表してございます。
 今後も、子会社等の取引を含めまして、競争契約の拡大に努め、取引の公正性と透明性を一層向上させていきたいと考えております。
○東徹君 御存じのとおり、NHKの子会社、見ていくと、まずNHKの退職者の方が非常に多いですよね。例えば、NHKグローバルメディアサービスというところになると、NHKの退職者数というのが百三十人。社員数三百六十九人のところ百三十人がNHKの退職者になっておると、こういうような数字になっております。また、NHKの子会社、役員の方、これも非常に多いですね、NHKの退職者の中で。例えば、これNHKエンタープライズはちょっと変わりましたけれども、NHKエデュケーショナルは役員のうち七人がNHKの退職者であるとか、そしてNHKグローバルメディアサービスだと八人とか、非常に役員の方にも退職者数が多いというふうな現状。
 そして、NHKに対する売上高を見ても八〇%を超えている。例えば、NHKグローバルメディアサービスだったら八六・四%がNHKへの売上高ということになっているわけですね。非常にこれ、自分のところの身内に取らせているというふうに見えるんですが、そのことについていかがでしょうか。
○参考人(吉国浩二君) NHKの今のグループでいいますと、NHKの本体とそれから関連会社が実際に仕事を分担してやっている形になっていまして、例えば放送の制作でいいましても番組のうちの四〇%ぐらいを関連会社で作っているというような形になっています。ですから、そういう形ですので、やはりいろいろなノウハウを関連会社に移植していかなきゃならないですし、それから一定のブランド力というのが必要になりますので、多くの部分でNHKの人間が多いというのは事実だと思います。
 それからもう一つは、まだNHKの関連会社ができて歴史が浅いので、今、プロパー社員というのはいるんですけれども、まだなかなか役員の年齢になるのが少なくて、そういう意味でもまだNHKの本体からの転籍者が多いという事情はあるかと思います。
 それから、さっきの委託の額についても、NHKがいろいろな形で人員を削減する中で関連団体への委託も増やしてきておりますので、そういう形での一定のそういった割合が占めているということだと思うんです。
○東徹君 NHK、何度も今日も委員会の中で話がありますように、受信料で成り立っておりますので、やはり経営の効率化というのは非常に大事だというふうに思いますので、是非ともその点に関してはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 重複業務の整理の取組についてですけれども、平成二十五年七月一日に子会社であるNHKエンタープライズが関連会社を吸収合併したところでありますけれども、今後も重複業務の整理は進めていく必要があるというふうに思いますが、関連会社の吸収合併によって相乗効果及び業務効率化を図ることでNHK本体の財政収支、これがどの程度改善されるのか、見込んでおられるのか、お聞きしたいと思います。
○参考人(吉国浩二君) 御指摘のとおり、最近の例でいいますとNHKエンタープライズがアニメの制作会社を吸収合併しております。それまでは両社でアニメの制作を行っていたんですけれども、それを一本化するということと、なかなか、実際、吸収合併された制作会社は小さいのでいろいろなブランドのキャラクター展開とかそういうものができないで、そういう部分での弱さもあったんですけれども、それをエンタープライズのネットワークでやっていくという意味では効果はあったと思います。ただ、これについてはまだ数値的な、数量的な効果まではまだ出す段階にはなっておりません。
 トータルとしましては、NHK、これまで、平成十年度には六十五団体関連団体があったんですが、それが今二十六団体まで減らしてきております。そういう形で重複業務を整理してより効率的な経営を行っていくということをやっておりまして、それがNHKグループ全体の財政基盤の安定にもつながって、NHK本体にとっても子会社の配当とか副次収入などの形での財政貢献というのも増えてきておりますので、そういう形になっておると思います。
○東徹君 どの程度見込んでいるのかと、予測でいいので答えていただきたかったんですけれどもね。
 じゃ、次に、二〇〇八年四月にNHKの子会社としてJIBが設立されています。一つのチャンネルの中でNHKワールドテレビとjibtvという二つのサービスが混在しているのは視聴者にとっては余り意味がないというふうに思うんですが、このままではJIBに期待された効果が発揮できていないのではないかというふうに思われますけれども、NHKとJIBの役割分担について、今後あるべき姿をどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(森永公紀君) お答えいたします。
 JIB、株式会社日本国際放送は、外国人向けテレビ国際放送の業務を円滑に遂行するために、放送法に基づきましてNHKが子会社として保有しているものであります。オールジャパンの資金、ノウハウの受皿として、NHKのほか大手商社や民放などの出資も受けております。
 JIBは、NHKからの委託を受け、NHKワールドTVの番組制作と送信、それから受信環境整備等を行っております。
 その一方で、自主事業として、NHKワールドTVと同じチャンネルの一部の時間枠、いわゆる独自番組枠でCM付きの番組を制作、放送しております。独自番組枠には、NHKのコンテンツとは違った民間の多様なノウハウなどを取り込み、多面的な日本の姿を発信することが期待されていると承知しております。
 独自番組枠は、NHKがNHKワールドTVの放送に使う時間を決めた後、残った時間で提供することがJIBとNHKとの契約に基づいて設定されております。今年度、平成二十五年度で申し上げれば、一週間に一枠三十分で、日本企業のビジネスの最前線を紹介する番組や日本で暮らす外国人に役立つ情報を紹介する番組などを放送しております。
 NHKといたしましては、まずは番組制作や受信環境整備などの委託事業を通じてJIBとの協業体制を維持していきます。独自番組枠につきましては、スポンサーの確保が容易でないという現状もありますけれども、官民挙げてのオールジャパン体制の幅広い支援をいただきながら、JIBが安定した制作、放送が継続できるよう期待しているところであります。
○東徹君 別に子会社つくらなくても十分やっていけるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、是非、籾井会長、一度点検をしていただければというふうに思います。
 あと、時間になりましたのでもう質問いたしませんが、NHKの職員、女性職員の割合が一四・七%と、これは非常に少ないなというふうに思います。是非とも、女性職員の採用及び管理職への登用について、これも取り組んでいっていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○寺田典城君 寺田でございます。よろしくお願いします。
 籾井会長にお聞きしますけれども、伊藤忠商事の社長であられました丹羽宇一郎さんを御存じですか。
○参考人(籾井勝人君) 済みません。ちょっと今聞こえなかったものですから。
○寺田典城君 丹羽宇一郎さん、前の中国大使でもあり、伊藤忠の社長もやられました。
○参考人(籾井勝人君) 丹羽宇一郎さんは、名前は存じ上げております。
○寺田典城君 その中で、丹羽宇一郎さんの「トップの発言は撤回できない」という、何というんですか、日経新聞のブログ版で、これは三月の二十六日なんですが、こんなことを書いてあるんですよ。「トップの発言は撤回できない」と。籾井会長の秘密保護法の話だとか従軍慰安婦の問題について、発言を撤回若しくは取り消して、結果はどうなったでしょうか、事態は鎮静化しましたか、するわけがありませんと、地位のある人間は一度発言するとその言葉は矢のごとく飛び回り、追いついて捕らえることができないと、そう書いているんです。どう思います。
○参考人(籾井勝人君) 今の委員の引用されたことについては、ちょっと私、申し訳ないですが、存じ上げておりません。
○寺田典城君 どう思いますって、あなたはどう、会長はどう思いますって、今のことについて、私が今言ったことについて。
 そして、特に組織のトップの発言は最後のとりでです、決してキャンセルできないし、それから、事態が予想を超えて悪化すれば、トップは辞任するなりして責任を取らなければならないのです、トップの発言というのはそれだけ重いと、こういうことを書いてあるんです。それどう思います、さっきから含めて。
○参考人(籾井勝人君) トップの発言は非常に重いというふうに私も思います。
○寺田典城君 それで、こういう状態になっているんです。発言を取り消しても事態は鎮静化していないんですよ。ますます大きく問題になっているわけなんです。そのことを籾井会長はどう自分で認識していますか。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから答弁しておりますけれども、私が今できることは、一日も早い問題の収拾を図り、業務に邁進していきたいというふうに思っております。
○寺田典城君 事態は鎮静化しないでますます問題が大きくなっているということを認識しておりますか。それをひとつお聞かせください。
○参考人(籾井勝人君) 私は、とにかく事態を鎮静化させるために最大の努力をしていきたいというふうに思っております。
○寺田典城君 それは具体的にどのような行動で示しますか。言葉に表してください。
○参考人(籾井勝人君) やはり、まずは職員とよくコミュニケーションを取りながら職員の気持ちを安定させ、なおかつ、いわゆる視聴者に対してやはり説明をし御理解をいただくと、こういう努力を続けていくことかと私は思っております。
○寺田典城君 職員の誤解を解くようにということで説明を尽くしたいということなんですが、間違った発言して、それで鎮静化しなければ、それこそ責任取らなきゃならないと思うんですよ。その辺、どういう意識ですか。
○参考人(籾井勝人君) 確かに、私は、一月二十五日に私的発言をし、それが適切でないということで取消しをさせていただいております。
○寺田典城君 丹羽さんが中国大使の当時、尖閣諸島に触れて批判浴びたことがありました。そのとき、私も知事時代、あの人は地方分権会議の座長をやっておりまして、第一次安倍内閣とか、それから麻生さんの当時、よくお会いしておったんですが、あの当時、迷惑はお掛けしたと言うんだけれども、発言は撤回していないんですよ、あの人。そうなんですよ。
 だから、もしあれだったら、自分でそれを、その問題意識なかったら発言撤回しなきゃよかったんじゃないですか。
○参考人(籾井勝人君) あのとき、一月二十五日に、個人的見解を述べることは適切でないという御指摘がありましたので、私も個人的発言を撤回させていただいたわけでございます。
○寺田典城君 いや、NHKのトップとして、公共放送の会長として御迷惑掛けたという陳謝はいいでしょうけれどもね、何も別に自分で悪いと思わなかったら撤回しなきゃいいんじゃないですか、それは。人に言われたから撤回する必要はあるんですか。
○参考人(籾井勝人君) 何回も言っておりますけれども、就任会見、一月二十五日、就任当日でございましたけれども、私は、不慣れだったこともあり、NHK会長という公人としての自覚が十分でなかったと。記者の質問に対して、会長としての発言と個人的見解を整理し切れないまま発言してしまったわけでございます。
○寺田典城君 それでは要旨に大体入っていきますけれども、日本放送協会二十六年度の収支予算、会長、これお読みになりました。それで、この中で、公共、信頼、創造・未来、改革・活力と四つの重点目標を達成し全力で取り組んでまいりますと書いていますね、三年計画の最終年度として。
 公共という意味について、どう認識します。
○参考人(籾井勝人君) 特に放送について申し上げれば、これにつきましては、我々は、視聴者から受信料をいただき、そして、全国民の基盤に立つ機関として、何人からも干渉されず、不偏不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保して、豊かでより良い放送を行うことによって公共の福祉の増進と文化の向上に最善を尽くすことだと考えております。
○寺田典城君 だったら、そうしたら政府の方針でも要するに自由に批判できるわけなんですよ。それが公共というものでしょう、公共性があるということは。どう思います。
○参考人(籾井勝人君) もう一度言っていただけますか。
○寺田典城君 例えば政府の方針、政府が右と言ったら左と言うわけにもいかないんじゃないのとか、秘密保護法ではかっかする必要ないとかと、いろいろしゃべっていますね。だけれども、例えば政府の方針でも、公共ということになれば、要するに自由に批判できるわけなんですよ。それが公共性というんですよ。NHKの役割なんですよ、それは。どう思います。
○参考人(籾井勝人君) 私は、憲法で保障されました表現の自由や放送法の規定をしっかりと踏まえて、(発言する者あり)視聴者・国民の期待に応えるのが公共放送NHKの役割だと考えております。
○寺田典城君 私も気が短くなって、年の割にはどうも短くなったなと思っているんですが。ごめんなさいね。
 それで、そうしたら信頼って何ですか。どう考えます。自分の考えで言ってください。自分で読んでいるんですよ、これ。会長、読んでいるんですよ。
○参考人(籾井勝人君) いろんな説明があると思いますが、お互いが信用し合うといいましょうか、お互いが理解し合うということではないかと思います。
○寺田典城君 お互いが理解し合うというよりも、NHKの信頼というのはもっと社会的に大きいんですよ、公共的なんですよ。要するに、公正公平でなきゃならないし、透明性がなきゃならないんですよ。そのレベルで会長務まりますか、申し訳ないですけれども。本当に、こういう問題あるから予算にも皆野党は反対せざるを得ないんですよ。
 それと、そうしたらちょっと聞いていきます。
 NHKは、これはもうこの質問要旨にも入っていますので、四、五、六の中にも入っていますからあれなんですが、国民の生命、財産を守るということで、安全、安心を守るための公共放送の機能を強化する、一層充実、拡充しますと書いています。そういう、それは放送法の百八条になっていますね。
 会長、指定公共機関という意味分かりますか。
○参考人(籾井勝人君) 国から指定された災害のときの要するに機関です。
○寺田典城君 いや、まあ分かりました。
 それで、NHKは指定公共機関なんですね。例えば、ライフラインをつかさどる電力だとかそういうこと、日赤だとかそういう形なんですが、それで、災害対策基本法の下で地方自治体だってNHKの局長なんかと、指定公共機関ですから災害対策については打合せはよくするんですよ。そういうふうな大きな役割を担っているんです。それに対して会長としてふさわしいと思いますか。
○参考人(籾井勝人君) 仰せのとおり、NHKは災害対策基本法における指定公共機関ですが、国民の生命、身体及び財産を災害から保護することも重要な役割であるというふうに認識しております。
 私がふさわしいかどうかというのは、私自身はこれに基づき責任を全うしていく所存でございます。
○寺田典城君 それだったらね、NHKの会長をせずに、どこかの市長でもやった方がよかったんですよ。身体、生命、財産を守るのは地方自治の事務の一番主なる役目ですから、今公共放送でこんなに苦労しているんだったら、舌禍事件に巻き込まれるんだったら、一回辞めて、今の身体、生命、財産を守るためにどこかの市長とか何か自治体の長になった方がいいと思いますが、いかがですか。
○参考人(籾井勝人君) 公共放送としての責任を全うしていく所存でございます。
○寺田典城君 そうしたら、ちょっと本題に移りますけれども、浜田経営委員長に話しますけれども、放送センター、指定公共機関ですから私は建て替えを前倒しした方がいいと思うんですよ。ということは、直下型地震の可能性があるとか出ています。それが全部で三千四百億とかの予算が必要だというんですが、それは経営委員長としてそういう考えございませんか。
○参考人(浜田健一郎君) 現在の渋谷の放送センターは、建築後五十年近く経過し、できるだけ早く建て替える必要があるというふうに思っております。
 ただ、新センターの建て替えの具体的な計画はまだ定まっていないと聞いております。今後、執行部からの検討状況について報告を受けながら、スケジュール等についても確認をしていきたいと思います。
 経営委員会といたしましては、計画の検討に当たっては、一層のコストの低減の努力や適切なスケジュール管理などを執行部に求め、しっかりと監督してまいる所存でございます。まだ候補地は決まっておりませんけれども、私の希望としては、視聴者に開かれた町づくりと一体化した放送センターになることを期待をしております。
○寺田典城君 放送事業をやっているところで指定公共機関になっているのはNHKだけなんですね。そして、日本での災害の拠点として思い切って早く私は建て替えた方がいいと思うんですよ。
 なぜそういうことを言えるのかというと、NHKは無借金経営ですよ。流動資産が二千五百あるし、それから長期保有有価証券も千四百億、全部で三千九百億もあります。そのほかに、何というんですか、内部留保もあるでしょうし、七百億近い償却もしておるし、あれだけ償却しても全然借金増えないということは、一年分ぐらいの料金をもらわなくても、収入が入らなくてもやっていけるぐらいのことは事実だと思うんです。
 ですから、そういう点では、指定公共機関としてこれは思い切ってそういう意思決定するということを、籾井さん、会長、どうですか。
○参考人(籾井勝人君) 我々は今放送センターを御承知のとおり二〇二五年に建てようということでやっているんですが、そのときにやはり借入金をしない、借入れをしないでもやれるようなつもりで今積立てをしているところでございます。
○寺田典城君 災害対応とお金はどっち大事ですか。
○参考人(籾井勝人君) 災害対応とニュースセンターですか。ちょっと聞こえなかったんですけど。
○寺田典城君 災害対応とそれからお金、要するに建設資金とどちらが大切ですかって、人の命と。
○参考人(籾井勝人君) 新放送センターの建設は、公共放送の使命を確実に果たしていくためにNHKにとっては重要な経営課題の一つであります。できるだけ早期に実現しなければならないと考えております。先ほど言いましたように、築後五十年近くたっておりまして、やはり新しい災害についてはこれをやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
○寺田典城君 いや、私は、命とそれから資金はどっちが大事ですかという話をしている、命の方が大事だから早くやったらいかがですかという話をしているんですよ。
 経営委員長、どう思います。
○参考人(浜田健一郎君) 先ほどもお答えしましたけれども、まだ場所も確定しておりません。ただ、問題認識として、委員が御指摘したことを含めて多分我々は問題意識を持っているというふうに思います。
○寺田典城君 横道にずれたら時間がなくなってきて、本来の、何というんですか、地上デジタル波対応の、衛星放送と、二つをこれ一緒にして、料金を一緒にしたらいかがですかということ、例えば英国だとかフランスだとかドイツだとか韓国なんかは、衛星放送も地上波も一緒に、料金は同じですね。
 もうそろそろ、BS放送は基幹放送に、平成二十四年ですか、なったわけですから、それこそ、何というんですか、六千三百億だかの収入、納付金収入のうち千七、八百億はBS放送関係でも増えてもありますからね。ですから、それから千八百万世帯ぐらいですか、そういうぐらいも入っているんで、受動受信だとかいろいろ問題というんじゃなくて、NHKが要するに自分の方で予算をそのように組めばできることなんですよ。
 今まで、カラーから白黒とか、いろいろ放送、ラジオだとかそういうふうなずっと歴史があるんですけれども、もうそろそろ、そういう地上波と衛星波のは同じ、一緒にした料金、インクルードでやったらいかがですかね、料金を全部。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 受信料体系につきましては、やっぱりそのときの状況の変化に対応して不断に見直しをしていかなきゃいかぬと思っていますし、委員がおっしゃっていることも一つの方向性としてはあると思うんですが、御指摘のとおり、衛星放送も、衛星契約も年々増加しておりますが、まだ現在は半分にも達していないんです。
 したがいまして、今後、衛星放送の普及と衛星契約の増加が相当程度まで進んだり、放送と通信の融合により放送の受信形態がテレビ以外の様々な機器に広がります等、そのときの状況変化に対応して受信料体系の在り方を総合的に検討していかなければならないというふうに考えております。
○寺田典城君 会長というのは事務方が書いた原稿を読むのが仕事ですか。それをお知らせください。
○参考人(籾井勝人君) 我々も組織で動いておりますし、私が全てを知っているわけでもございませんし、委員の答えに、真面目に答えるためにはそういう方がいいと私は思っております。
○寺田典城君 もう時間になりましたので。
 いや、トップというのは、自分の考えを示して初めてトップなんですよ。それが責任なんですよ。それが指導性なんです。何をもってトップを受けているかということをもう一度考えを示してください。
○委員長(山本香苗君) 時間が来ておりますので簡潔に。
○参考人(籾井勝人君) トップとしましては、やはり自分の責任を全うしていくためにはどうすればいいかということを懸命に考えながら、NHKを、会長という責任を感じながらやっていく所存でございます。
○委員長(山本香苗君) 寺田先生、もう時間が来ております。
○寺田典城君 しっかりした答弁どうもありがとうございました。以上でございます。
○又市征治君 社民党の又市です。
 東日本大震災から三年が経過をいたしました。NHKはこの間、被災地、被災現場の状況や避難をされている方々の実情、そこから導き出される課題などについて生々しく多角的に今日まで国民に伝え続けてきて、国民全体が被災地の皆さんを支援し、復興を協力しよう、こういう大きなきずなづくりに貢献をしてきたと思いますし、そういう意味で公共放送の使命を果たしてきたんだろうと思うんですね。それは、ある意味では政府や原子力安全・保安院の発表よりもNHKの報道や主張の方を国民が信頼をするということさえ生まれたということでありまして、その努力を積み重ねてこられたNHKの職員の皆さんには改めて敬意を私は表しておきたい、このように思います。
 さて、そこで具体的な質問に入りますが、この間の籾井会長やNHKの一部経営委員の言動について、NHKに多くの視聴者から意見や抗議が寄せられた。この二か月で先ほどもありましたように三万六千四百件を超える異常ぶり、多くの方々がそのNHKの説明について納得をされていない、このことも明らかでありまして、今度の問題で受信料不払、契約解除、こういう動きが今広がっております。
 そこで、来年度予算で受信料収入を二百七億、三・三%の増加を見込んでおられるわけですが、かつてのプロデューサーの不正支出が公表されたあの七月二十三日からの最初の二か月間で一万二千件の批判が寄せられた、このように聞いておりますが、その後の減収が何と四百五十億円、こういうことになったわけですね。事案が違うから今回と単純比較はできませんけれども、三倍近い意見や抗議があるわけですから、これ増収どころか減収になりかねないというのが実態じゃないでしょうか。
 その場合に、来年度の予算執行や平成二十七年度から始めようとしている新たな経営計画の作成に大きな影響が出るんではないかと私は思うんですが、その場合どのように対処されるのか、担当からお伺いしたいと思います。
○参考人(福井敬君) 現在の営業の業績について申しますと、二月単月でいえば収納額は四百九十六億円で、前年の同月に比べまして九・七億円の増収となってございます。
 それから、契約総数の増加につきましては、二月単月で七千件増加しておりまして、前年同月に比べて五千件上回ってございます。
 今回の件に関しまして、厳しい声が数多く寄せられておりますが、今後、業績に対する影響が出ることも懸念をされておりますが、今後、営業改革を更に着実に進めることによりまして、お客様と丁寧に対応しまして、御理解をいただくよう努めまして、二十六年度の営業目標の達成に全力で取り組んでいきたいと思っております。
○又市征治君 あなたの今の報告は二月時点ですよね。問題は、約三か月後に出てくるわけですね。したがって、今あなた自身がおっしゃったように、現場からは厳しい状況も寄せられているということなわけです。
 だから、さっきからずっとみんなが言っているように、この問題は何もNHKが起こした問題じゃなくて会長が起こした問題なんですよ。だから、今、そういう意味では責任を取って辞任をされるべきじゃないのかと、こうみんな言っているのに、一生懸命、何かさっきから放送法を守ってとか、そんなことなんか聞いてやしない。まあ、そのことは今さておいて、後ほどそれはまたやりましょう。
 そこで、次に来年度予算案について、総務大臣の意見が毎年付されるわけですけれども、その五、経営改革の更なる推進において、例年どおり業務の合理化、効率化が求められております。昨年もこの問題、私、毎年取り上げているんですが、NHK自身、職員の賃金の見直し、削減を進め、また人件費抑制も意図して地域職員制度も導入をしましたね。
 この間振り返ってみると、この三十年でNHK職員約六千五百人減らしてきたわけでしょう。年々仕事は増大はしますわ、人員は減るわ、そして賃金も下げますわ。下のやっぱり職員の皆さんは、我々もこういう仕事をしていますから現場の人たちといろいろと話をする、それはやっぱり苦情も出ていますよ。そんなことが職員のやる気を萎えさせる、こういうことになるんじゃないか。来年度も百人削減するという計画じゃありませんか。それでいて、内容は豊かで良質な番組を作れ、これちょっと限界に来ているんじゃないのかなという気がする。
 特に、私は、人件費を単なるコストと捉えるならば、それは少なければ少ないほど良いという考え方になるのかもしれませんが、問題は、冒頭申し上げたような公共放送のNHKの使命を今後も維持発展をさせていこうという、こういう観点に立つならば、放送事業、文化、技術を支えるのは人なわけですよ、人。その人材を育てる費用というのはコストではなくて投資、こう考えるべきだ、私はそう思います。一般論として、合理化、効率化、それは政府は求めざるを得ませんが、その顔色ばかりうかがっているようでは、放送の自主自律の精神も危惧せざるを得なくなりますよ。これはそう申し上げておかないかぬ。
 この問題については、人員や賃金の問題というのは労働組合としっかり議論して、その合意の上でやっぱりやるように、このことは強く求めておきます。是非考え方も聞いておきたい。
 それから、今後のNHKを支える人材育成をどのような計画で行おうとされているのか、これを簡潔にお答えいただきたいと思う。
○参考人(吉国浩二君) 委員御指摘のとおり、やはり公共放送の質を維持するために人材というのは非常に重要なものだと思っております。
 それで、今回の給与制度の改革ですが、単に給与水準を落とすというだけではなくて、やはりNHKの制度の中にかなり年功序列的な要素が多かったので、その部分をできるだけ薄めて、本当に努力して頑張っている人が報われるような制度に変えたということなのであります。ですから、決して一律削減を行ったということではなくて、良い意味での競争原理を働かせていくというのが目的であります。
 そのために、これだけではなくて、評価制度についても大幅に改革を行いました。その中で、そういう努力した者が報われると、評価内容に対しても評価された人間が納得が得られるようにして、単なる上から目線ではなくて、やっぱりその職員が育成のモチベーションになるような形の評価をやっていこうというので今努力をしております。
 それから、人材育成の施策としましては、職員のスキルアップを支援する各種研修のほかに、海外の放送機関、研究機関への派遣や国内の他企業との異業種交流、それから自主的な語学学習等、一部助成なども行っています。
 これらの施策を実施することで職員の能力を最大限に高めまして、モチベーションも高めて、放送の充実につなげていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 人材を育てるには人も金も要るわけですよ。そういう意味で、いろんな努力をされているんだろうけれども、そういう中身を含めて労使でやっぱり話合いをしながら、いい方向で努力をしていただく。やはり人員削減、賃金削減なんてことばかりやっているといい人材も来なくなるということは改めて申し上げておきたいと思うんです。
 次に、以前、我が党の照屋寛徳衆議院議員が、在日米軍基地内の軍人住宅のテレビ受信料について政府にただしました。政府の見解は、多分これは総務省の見解ということだろうと思いますが、受信設備、つまりそれはテレビということですよね、これを設置した米軍隊の構成員等は、受信契約を結び受信料を支払う義務があるということでありました。しかしながら、米軍は、受信料は税金だ、こういう捉え方に立って、日米地位協定で各種の租税は免除をされているから契約、支払というのは不要だ、こう言って三十五年以上も未払が続いているというのが現状ですよね。
 もとより、受信料は税金ではなくて一種の負担金ということなわけでありますから、税金でないから消費税も掛かるわけでしょう、これは。そういう格好で、米軍の言い訳というのはこれは通らないわけですよ。
 一体今日までの未払額はどのぐらいになるのか。過去に出されたのは五、六年前ですかね、あれで三十億円ぐらいになると、こういって試算されておった。こういうのが一体幾らぐらいになっているのかということと、また政府はいつまでこの見解の相違のまま放置をしているのか、私は大変にこれは問題だと思う。
 かつて私は委員会で、米国大使館が極めて低廉な土地代であそこにずっといるということがあって、問題じゃないかと、他の大使館と含めて、何回もやりました。一定の是正がなされたわけですが、この受信料解決のめどをどういうふうに考えているのか、総務省の考え方もお伺いしておきたいと思います。
○参考人(福井敬君) この件につきましては、在日米軍がNHKの基地内への立入りを認めていただいておりませんので、現在も受信契約の締結に、基地居住者に勧奨することができない状況となってございます。
 NHKでは、昭和五十三年以来、米軍側と文書や会談によります対応を重ねてまいりましたが、受信料の性格について説明をしまして、契約及び支払についての協力要請、それから基地内への立入り申入れを行ってまいりました。
 直近で申しますと、平成二十六年二月に、文書によりまして、在日米軍、それから米国大使館、外務省、総務省、NHKの五者によります状況打開に向けた会合の開催を求めてございます。現在まだ回答は得られておりません。今後も、関係機関の協力を得ながら努めていきたいと考えております。
 額につきましては、冒頭申しましたように、基地内への立入りができないということで、受信機の数が確認できないということで把握はできておりません。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、委員が御指摘いただきましたように、米軍側は日米地位協定に規定する租税だと、このように見解を述べているわけですね。
 しかし、私ども政府とすれば、内閣法制局が明確な見解を出しておりますが、これはNHKとの間で受信契約を結ぶ義務が生じている、こういう、受信料であると、こういうことであります。そして、NHKの受信料は、日米地位協定十三条第三項に規定するところの租税には当たらないと、明確に我々は政府の方針出しているわけでありますから、しっかりと、先月も文書を出しましたけれども、今後も外務省を含めて我々取り組まなければいけないと、このように考えております。
○又市征治君 この受信料の公平負担を総務大臣意見でも付されているわけでありまして、強調されているわけでありまして、総務省は、NHKにそれを要求されるならば、今大臣おっしゃったように、自ら率先して米軍関係側と受信料徴収できるような努力を重ねてもらいたい、早急にやっぱり解決していただくように努力してもらいたい。また、NHKも、日本人に裁判で訴えて受信料を取るというぐらいのこともやっているんだから、米軍関係者に対しても裁判で訴えるぐらいの決意を持って臨んでいく努力が必要だと思いますよ。そのことを求めておきたいと思います。
 それから、ところで、NHK、毎月、視聴者対応報告を出していますが、その中に受信料関係の意見、要望の対応という項目があって、この項目で集約される件数、昨年の四月から今年の二月で見ますと、少ない月で四千二百件、多いときは六千件を超えておりますけれども、そのうち、地域スタッフの対応あるいは応対、説明不十分という項目が半数に上っていますね、これ。これはでかい話だなと思うんです。
 そこで、まず、この地域スタッフに対する苦情件数、どのように捉えてどのようにこれを改善していこうとしているのか、お答えください。
○参考人(福井敬君) 契約・収納活動におけますお客様からの苦情等を減少させていくことにつきましては、重要であると認識しております。様々な対応改善に向けて取組を行ってございます。
 例えば、お客様から苦情等が寄せられた場合には、事実関係を確認した上で、迅速にお客様と対応した担当者への具体的な指導を実施するとともに、同様のケースが発生しないように個別の事例ごとに各局営業センターにフィードバックをしてございます。それから、委託先の法人に対しましては、業務委託契約等において丁寧なお客様対応に向けた取組を義務付けるとともに、年六回、全社員を対象にしたコンプライアンスに関する講習会を実施してございます。
 今後とも、委託先法人や地域スタッフに対しましては丁寧なお客様対応に努めるようきめ細かく指導していきたいと考えております。
○又市征治君 これ、意見があるんですが、今日は時間がありませんから、また改めてやりましょう。
 今回のNHK予算の審議は実に異常な状態、これはさっきから皆さんがおっしゃっています。籾井会長が就任会見で、政府が右と言うものをNHKが左と言うわけにいかないじゃないかとか、従軍慰安婦はどこの国にもあったなんていう不見識通り越して不勉強な発言をして経営委員長から二度も注意を受け、その後の言動も問題ありとして、経営委員会名でまた名指しで注意を言い渡された。また、理事全員の日付なしの辞表を提出させる強権的な姿勢も判明をした。そして、先日も本委員会の審議を愚弄するような表現をして陳謝もされて、今日もまた陳謝文も配られている。
 発言は、取り消せば済むというものじゃありませんよ。あなたが放送法に基づいて不偏不党、公正公平なんていうことを言えば言うほど、視聴者の方は納得できないでどんどんどんどん、だから今意見が増えているわけですよ。不信感全く拭えない、こういう状況。そして受信料不払の動きが広がってきて、後の計画どうしようかということを検討せざるを得なくなっている。
 これは国内だけじゃないんですね。国際的にも、さっきも出ましたが、NHKの信頼をあなた自身がそれこそ失墜をさせる努力をやっている。欧米関係のメディアの批判や、ケネディ駐日大使が本国の意思を含めて「クローズアップ現代」の出演を拒否していたというのは、そのことを象徴しているわけですよ。
 これであなたはNHKの会長が務まると思うんですか、本当に。国内外の信頼失墜を、言葉取り消せばいいというものじゃないでしょう。もう一度答えてください。
○参考人(籾井勝人君) 現在の状態を一刻も早い事態の収拾に向けて取り組んでいるところであり、引き続き会長の業務に邁進していきたいと思っています。会長としての責務を果たし、公共放送の使命に基づいてより良い放送とサービスを視聴者にお届けすることで信頼回復につなげたいというふうに思っております。
○又市征治君 籾井さん、出てみえてからずっとこの問題で引っ張られているから、そういう意味ではなかなか精神的に安定されていないのかもしれないけれども、失礼だが、もう少し今の状態を冷静に、むしろ自分を第三者の目ぐらいで見て考えてみてくださいよ。あなたは、気楽に、多分予算は与党さんで成立すると思って楽なことを思っているかもしらぬけれども、与党の皆さん方も裏側回れば早く辞めればいいのになと、人は多いんですよ。
 前に私は、就任会見で株価を下落させるような発言をした社長がそのまま居座れますか、あなたに問いました。どうです、そんなこと一般経済社会で通用しますか。増収どころか減収を招くような原因はあなたがつくったんですよね。まさしく、今も、多くの視聴者の批判、異例の多くの野党の批判、度重なる謝罪など混乱の原因はNHK総体にあるんじゃなくてあなた自身にある。まさに、経営委員会に責任転嫁しちゃいけませんよ。僅かな期間であれ会長に就いて、NHKを大事に思うならば、今こそ自ら身を引くことを明らかにして、全会一致で来年度予算の成立を求めたらどうですか。
 予算と執行体制というのは一体のものなんですよ。だから、私たちは、この予算そのものには余り大きな問題はない、先ほどから言うような幾つかの意見はある、だけれども賛成してもいいと思っている、みんな。だけれども、予算と執行体制というのは一体で、減収をもたらすようなことをやっている会長を承認することにつながってしまうからみんな反対だと言っているんですよ。だから、今ここですっきりさせた方が、衆議院では反対が幾つかあったけれども、今ここであなたが進退を明確にされるならば、我々はここで賛成をしますよ、みんな。そうじゃありませんか。そのくらいの決断もできない人がNHKのトップなんか務まるわけがない。そのことを言わなきゃならぬ。
 あなたは勘違いしている。まるで、受信料の収納についても、事態が収拾しましたら私が先頭に立って、冗談じゃないよ。あなたが事態を混乱させているんだから、どうして事態が収拾できるんですか。あなたが辞めることが事態の収拾なんですよ。そこが全く冷静に見えていない。あなたほどの経営感覚を持った人が冷静に判断をするならば、そのことが見えるはずだと思う。
 そのことを強く求めて、もう一度このことについての見解だけ求めて、終わります。
○参考人(籾井勝人君) 何度もお答えしておりますが、私は、一刻も早い事態の収拾に向けて、役職員が一丸となって取り組んでいるところであります。したがいまして、これまで以上に信頼を得られるように、全身全霊で務めていきたいと思っております。
○又市征治君 極めて残念です。
 終わります。
○主濱了君 生活の党の主濱了であります。
 早速質問に入ります。なお、籾井会長に御着席いただいておりますが、籾井会長に対する質問は当初からありません。あらかじめ御了承を願います。
 それでは、早速、不祥事の件から入りたいと思います。
 平成十六年、プロデューサーの不祥事についてであります。これは板野理事にお伺いしたいなというふうに思っておりますが、NHK紅白歌合戦担当のプロデューサーによる作成費の不正支出に端を発し、様々な問題あるいは関連する不祥事が明るみに出たわけであります。結果として、NHKの受信料の不払とか、あるいは当時の海老沢NHK会長の辞任にも発展をした、こういう概要だったと思うんですが、まずこの概要に間違いがないかどうか、伺いたいと思います。
○参考人(板野裕爾君) お答えいたします。
 元チーフプロデューサーによる不正支出の発覚の後、別の職員による空出張や不正経理が明らかになりました。視聴者から厳しい批判が続きまして受信料の不払も増加したために、当時の会長らが辞任をいたしております。おっしゃられた概要に間違いはございません。
○主濱了君 それで、問題は次からなんですけれども、かなり不払とか会長の辞任とかと、こういうふうな大きな問題になったんですが、当時の再発防止策というのはどういうものだったんでしょうか。
○参考人(板野裕爾君) 会長を長とするコンプライアンス推進委員会を核に全局的な取組を推進いたしました。
 具体的には、架空の業務発注を防ぐため、事前審査制度を導入しております。また、NHK倫理・行動憲章、行動指針を作成しまして、以降、全職員の誓約署名を実施しております。あわせて、不正通報窓口を整備をいたしました。
○主濱了君 今、誓約署名を実施していると、こういうふうなお話がありましたが、この誓約署名の実施は現在も励行されておりますか。
○参考人(板野裕爾君) 現在も年に一度、励行しております。
○主濱了君 この誓約のタイトル、タイトルはどうなっていますでしょう。
○参考人(板野裕爾君) NHK倫理・行動憲章、行動指針への誓約という形で実施をしております。
○主濱了君 あくまで誓約と、こういう格好ですね。
 ところで、板野理事は籾井新会長に辞表を提出いたしましたか。これ、伺いたいと思います。
○参考人(板野裕爾君) 日付のない辞表を提出しております。
○主濱了君 この辞表のタイトルは何というタイトルだったでしょう。
○参考人(板野裕爾君) 特にタイトルというのはございませんでした。
○主濱了君 文面は、いかがな文面だったでしょう。
○参考人(板野裕爾君) 正確にちょっと、今突然の御質問ですので覚えておりませんけれども、辞任をいたしますという内容の文書だったというふうに思います。
○主濱了君 その中に理由は書かれておりましたでしょうか。
○参考人(板野裕爾君) 特段の、なかったように、ちょっと申し訳ございません、突然の御質問ですので、ちょっと今そこの記憶はあやふやでございます。
○主濱了君 私が言いたいのは、職員に出してもらっている誓約と、それから、今、板野理事が新会長に出されたこの辞表というのは全く意味が違うというふうに思うんですよね。誓約できちっと職員の意思統一をするというのはこれは理解できますが、今回の辞表というのは全く理解ができない。この辺、全く今回の辞表というのは意味がないのではないかなと。そして、誓約を励行されているということは、非常にその職員に対しては申し訳ないんだけれども、意思統一のためには必要なのではないだろうか、こういうふうな私は評価をしたいというふうに思っております。
 次に、二十五年度の架空発注の不祥事について伺いたいわけなんですが、平成十六年に先ほど申し上げました倫理規程とかそういうふうなものを作られた、そして誓約書の提出もあった。にもかかわらず、平成二十五年に架空発注の不祥事が発生したのは何ででしょう。
○参考人(板野裕爾君) 架空発注問題でございますけれども、この発注やその検査、検収におきましては上司など複数の管理者が二重にチェックする仕組みになっておりました。しかしながら、本案件の最初のチェックは工事を発注した当該の職員本人が担当していて、結果的にチェックの形になっていなかったということ。それからまた、二番目のチェックを担当しました管理者は、元職員が音響分野の研究の第一人者であったことから、書面上の形式的なチェックにとどまってしまっていて不正を見抜くことができなかったということでございます。
○主濱了君 実は、昨年の四月の九日に総務委員会、皆さんも行かれた方多いと思うんですが、総務委員会でNHK技術センターを視察しまして、4Kとか8Kであるとか、これ見に行ったんですよね。私も期待をしておりました。今回のこの架空発注によりまして、この4K、8K、実は私自身も期待しているんですけれども、開発への影響はないかどうか、これを技師長でもあります久保田理事にお願いいたします。
○参考人(久保田啓一君) お答えいたします。
 不祥事が発覚した当初は放送技術研究所で一部の職員に動揺も見られました。したがいまして、私もモチベーションの低下を心配いたしました。そうした中で、再発防止に向けた取組あるいは視聴者の皆様のためにどういうふうにこれから研究を進めていくかというようなことにつきまして十分な話合いを行ってもらいましたし、私もその話合いに参加いたしました。この話合いを通じて、二度と不祥事を起こさないという決意を固めるとともに、気持ちを新たに8Kの研究を推進していくことを確認しております。現在は、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて8Kスーパーハイビジョンの研究開発に一丸となって取り組んでおります。
 4K、8Kの開発への影響を御心配されていらっしゃいますが、影響はないというふうに考えております。
○主濱了君 今、板野理事のお話によりますと、ダブルチェックをしている、そのダブルチェックのうちの一人が同一人物であったと、こういうふうなお話ですが、この二十五年の架空発注の不祥事を受けまして再発防止は再度立てておりますでしょうか。もしあったらば教えてください。
○参考人(板野裕爾君) 今回の事案ではチェック体制の在り方が問われたことでございます。
 発注や検査、検収の際に原則として担当者以外の二人の上司が確実にチェックを行うように徹底をしております。また、放送技術研究所では工事や研究の必要性について高い専門性を持つ第三者がチェックをする仕組みも導入しております。
 問題となりました元職員は、架空工事の前からパソコンなどの物品を業者から受け取っておりました。職員就業規則では、上司の許可なく業者から物品等を受け取ることを禁じております。しかしながら、現在、具体的なガイドラインを作成していまして、今後、全職員に対して業者との適正な付き合い方などを指導していきたいというふうに考えております。
○主濱了君 ありがとうございました。
 それでは、次の問題に移りたいと思うんですが、受信料の引下げ、還元と言っておりますかね、受信料の還元についての問題であります。
 二十四年の十月から受信料七%引下げと、こういうふうなことになっているわけですが、そのときの理由を見ますと、生活保護の急増とかそれから三・一一の被災者への対応のため、当初一〇%を予定していたその引下げを七%にとどめたと、こういうふうなことであります。理由は、今申し上げたとおり、生保の急増あるいは被災者への対応の減免と、こういうふうなことだったんですが、具体的な適用の状況はいかがになっているか、まずお知らせを。これは福井理事ですね。
○参考人(福井敬君) 平成二十四年度から二十六年度の三か年の経営計画では、有料契約から全額免除となります世帯を毎年十八万件と見込んでおりましたが、二十四年度の実績は十七万件となっております。それから一方、東日本大震災によります災害免除件数等は毎年十四万件と見込んでおりましたが、二十四年度の実績では八万件となっております。これによりまして、全額免除の拡大と東日本大震災による影響額につきましては、三か年経営計画では四百二億円と見込んでおりましたが、二十六年度予算編成の段階におきましては三百八十二億円となっておりまして、計画より約二十億円減少した状況となってございます。
○主濱了君 先ほどの答弁もそのとおりでありますね。
 それで、問題となるのは、七%にとどめたと、それがまあ一応、余ってきたというのはちょっと表現が悪いんですが、そちらの方に使わなくてよい状況になってきた。とすれば、七%アルファの還元をしてよろしいんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
○参考人(福井敬君) これ先ほども答えていますが、免除のところにつきましては現時点では二十億円ほど減少してございますが、公共放送の機能強化ということで災害対応の設備投資をやっております。こちらの方が、減価償却が計画の百六億円に対しまして約十一億円ほど増えてございます。これらを合わせますと、ほぼ現状では計画どおりということになってございます。
○主濱了君 しかしながら、もう一回確認しますよ。当初一〇%だったものを七%にし、その結果、七%で余りが出てきた。だから、それを一〇%の方に戻すというのが筋じゃないでしょうか。
○参考人(福井敬君) それは各決算での収支改善のことについてだとしましたら、これは、今、渋谷の放送センターの建て替えのための建設積立資産を積み立てております。収支改善につきましては、一応全額そちらの方に、将来の財政安定のための積立てということでそちらの方に充当してございます。
○主濱了君 今の説明はちょっと納得できませんね。放送センターがあるからそちらに回した。放送センターの分は放送センターの分でちゃんと予算措置がされているはずです。一〇%で計画したものを七%にとどめた、そしてそこで余りが出たらば、それを八%、九%、一〇%の方に戻すべきじゃないかと、こういうことなんですよ。まあ、これについては余り深く追及しないようにしたいと思いますが。
 各年度の決算を見ますと、各年度とも見込みを上回る受信料収入があったことなどから、結局は最終的には黒字決算になっていますよね。中身を見ますと、見込みを上回る受信料収入の要因というのは受信契約数の増加であると、こういうふうに見ることができます。
 受信契約については六十四条に規定されているわけですが、この受信契約に関して、要するに未契約のもの、見えないところにある未契約のもの、これは実際幾らあるんですか。
○参考人(福井敬君) 平成二十六年度末におけます受信契約数は、これ計画上の数字なんですが、三千九百十二万件と見込んでおります。未契約につきましては、二十六年度末におきまして千百十九万件と見込んでおりまして、二十六年度計画上の契約率は七八%となってございます。
○主濱了君 予算上はある程度のものをつくっているんですが、決算ではこの見えないところの千百十九万件の中からどんどんどんどん収入に入ってきているわけですね。それが黒字の要素であると、私こう見たんですが、これに間違いないでしょうか。
○参考人(福井敬君) おっしゃるとおり、契約数の増ということで、これ、未契約のところと未納のところを解消しまして契約の増に充当して黒字ということになってございます。
○主濱了君 それでは、引き続き、受信料の今度は支払率の方についてお伺いをいたします。
 福井理事にまた引き続きお願いしたいんですが、平成十六年の不祥事の支払率への影響、これはどうだったんでしょうか。かなり落ちたというふうに思って、そして、今、NHKの皆さん、一生懸命その信頼回復のために頑張っていると思います。その状況はどうなっているでしょうか。
○参考人(福井敬君) 平成十六年のあの不祥事、一連の不祥事におきましては相当数が落ち込んでございます。十五年度末の支払率は七七%でしたが、一連の不祥事の影響によりまして平成十七年度末には六九%となりまして、八ポイント低下してございます。
 それから、十六年の不祥事発覚以降、全役職員が視聴者のお宅を訪問したり、電話を掛けるなど、信頼回復の活動に取り組んでまいりました。営業活動においても、民事手続の実施、それから公開競争入札による法人委託の拡大等、営業改革を進めることで支払率の向上に努めてまいりました。その結果、十七年度末には六九%まで低下した支払率は、七年後の平成二十四年度末には四ポイント回復をしまして七三%となっております。二十六年度計画におきましては、七五%の目標に、公平負担の徹底に取り組んでいきたいと考えております。
○主濱了君 六九まで落ちたものが四%ポイント上昇して七三%まで上がってきたと。本当にこの努力には敬意を表したいなというふうに思うところであります。
 平均としての七三%あるわけですが、この支払率の地域的な状況、支払率の高いところ低いところ、あると思うんですが、何といいますか、特定地域は名前出さなくていいんですけれども、高いところどういう傾向にあるのか、低いところどういう傾向にあるのか、そしてその原因は何なのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○参考人(福井敬君) 都道府県別の推計世帯支払率についてですが、大都市圏で低い傾向にございまして、地方圏では逆に高い傾向にございます。
 都道府県別に差がある現状を重く受け止めておりまして、具体的な率でいきますと、二十四年度末で、最も高い秋田県で九五・七%、それから大都市圏で低い大阪府では五八%という状況になってございます。
 それから、大都市圏で低い傾向にある要因としましては、世帯の移動が非常に多いこと、それから、単身世帯それから共同住宅の割合が大きいということ、これらを踏まえまして面接が非常に困難であることなどから、NHKの契約・収納活動が非常に困難な環境にあることが影響していると考えております。
○主濱了君 今、隣には寺田元秋田県知事さんがいて、テレビもない、ラジオもない、こういう世界で一生懸命頑張っているんだ、九五%頑張っているんだと、こういうお話であります。
 余りにもギャップあり過ぎますね。やはりこれは、どこで見ても同じはずなわけですから、しっかりと努力をしていただいて、平均的、平均的にというか、一〇〇%を目指して頑張っていただきたいなというふうに思っております。
 あと一つだけ、もう一つだけ伺いたいと思いますが、職員給与についてであります。
 二十五年の四月から五年間で一〇%の給与の引下げ措置を講ずると、こういうことになっているんですが、その概要と、そしてここまで給与の引下げの進捗状況、どれだけやったかという進捗状況、それから職員団体がそれに対してどう反応をしているのか、これは吉国専務理事さんにお願いします。
○参考人(吉国浩二君) この給与制度ですけれども、先ほども申し上げましたが、努力や成果をより反映させる制度に見直したということでございます。
 具体的には、基本給、賞与を基本賃金の一〇%を目安におおむね五年で引き下げる。それから、地域職員制度というのを新設しまして、これは基本給等の基本賃金について全国職員の八割の水準にしております。そのほか、手当、役割の終わった手当などの廃止を行っています。
 進捗状況ですけれども、平成二十五年度以降順次実施していくことにしておりまして、基本給、賞与につきましては二十五年度以降見直しを行っておりまして、役割を果たした手当についても、もう二十五年度に廃止をしました。また、地域職員制度は二十六年度に導入いたします。こういった形で着実に進めていきたいと思っております。
 職員組合の反応ですけれども、確かに大きな規模の改革でありまして、厳しい交渉を昨年行いましたけれども、この改革の必要性、単に給与を下げるだけじゃなくて、そういった形の努力した者が報われるような制度にしていくということも申し上げまして、そういった形で組合も将来に向けて必要な改革だということに理解を示して、合意に至ったということでございます。
○主濱了君 合意をして、ただ、元々給料が高かったと、こういうことなんでしょうか。それとも、更に職員の負担を求めていると、こういう状況なんでしょうか。そこのところ、お考えを伺いたいと思います。
○参考人(吉国浩二君) 給与の水準についてはいろんな議論があると思うんですけれども、私たちとしましては、やはりいろんな、一つは同業他社等の賃金水準とか、一方でまたその受信料という、そういう公的なお金を使っていますので、その部分でのきちんとした、民間のとか公務員の方々との整合性という、そういうようなものを勘案して今回決めたというふうに考えております。
○主濱了君 ありがとうございました。以上で終わります。
○委員長(山本香苗君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○石上俊雄君 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 会派を代表し、ただいま議案となりました平成二十六年度NHK予算案に対し、反対の立場から討論を行います。
 反対の理由を述べる前に、本日このように異常な形で総務委員会が設置され議案の審議に至っていることに対し、誠に遺憾であることを申し述べたいと思いますし、このような形で審議に至っていることに対し、状況をしっかり受け止めていただいて、NHK籾井会長に猛省を求めたいというふうに思います。
 それでは、反対の理由を二点申し上げます。
 まず、反対の第一の理由は、現体制では公共放送としての使命が果たせないのではないかという大きな疑問があるからであります。
 公共放送には、国民の知る権利に奉仕し、健全な民主主義の発展のために尽くす使命が課せられております。さらには、権力をチェックする機関でなければなりません。NHKの歴代会長も、特定の利益や視聴率に左右されることなく自主自律を貫き、信頼される確かな情報や、あるいは多様で質の高い番組を社会全体に分け隔てなく提供していくことだと国会で重ね重ね説明してこられましたし、権力の側も、今日に至るまで自制心を持って距離を保ってこられたのではないでしょうか。
 しかし、今、この公共放送の根幹、民主主義の基盤が揺るがされる異変が起きております。言うまでもなく、本委員会の中でも何度となく取り上げられましたが、総理が任命した経営委員の方々の言動、その経営委員を含む経営委員会が任命した新会長、籾井会長の発言をめぐってであります。籾井会長の就任記者会見での話は細かくは触れませんが、編集権を持つ会長にふさわしくないと批判を受ける発言をし、その後、一旦は個人的発言として謝罪したものの、経営委員会で、発言の中でどこが悪かったのかと発言するなど、反省の色は全く見られておりません。
 このような、ビジョンも答弁書なくして答えられない、リーダーとしての適正な振る舞いも示されない、このようなリーダーの下での体制では、到底公共放送としての使命を果たせるとは、甚だ疑問であると思います。
 反対の第二の理由は、さきに述べた、会長や一部の経営委員の方々の発言により受信料の支払拒否が増加するのではないかと思われ、平成二十六年度の歳入見込みが立たない中で、本予算案の執行が難しいと考えるからであります。
 新会長の就任記者会見のあった一月の二十五日から三月の二十六日の六十二日間で、先ほど、三万六千四百件もの意見が寄せられた、そのうちの三割までが受信料に関わる内容だとお聞きしました。いわゆる歳入の九七%が受信料で構成されておるわけでありますから、このままでは、今回の受信料支払拒否は、三十五万五千件もの支払拒否が起きた平成十六年度の事態をも上回るおそれがあるわけであります。
 このような状況の中で、どう見たら本予算の執行が適正に行われると言えるのでしょうか。現場で受信料を徴収する職員の皆様は頑張っておられるのです。しかし、これほど問題を起こしている籾井会長が、先ほども答弁もありましたが、三千万円もの報酬を受ける立場にありながら、委員会の答弁でもございましたように、報酬の返上すら考えていないと答弁されているわけであります。
 このような状況の中で、平成二十六年度のNHK予算、これは確かに前会長の下で作成されたわけでありますから、このような対応を行っている現会長の下では執行に大きな疑問があると言わざるを得ません。
 以上の二点の理由から、本予算に対しては到底承認できるものではないものと申し上げたいと思います。
 最後に、平成二十六年度予算を適正に執行していくためにも、即刻自らを辞され、事態の収拾に、行うべきと考えることを申し上げまして、反対討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表し、放送法第七十条第二項の規定に基づき承認を求めるの件、いわゆるNHK二〇一四年度予算の承認に対して、反対の討論を行います。
 国民の財産である公共放送NHKの予算案には、NHKが不偏不党の立場を貫くためにも全ての会派によって支持されることが何より大切であり、我が党もそうした立場からこれまでも賛否についての態度表明については慎重に検討してきました。
 しかし、籾井NHK会長の就任会見での発言は、放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって放送による表現の自由を確保することや、放送に携わる者の職責を明らかにすることによって健全な民主主義の発達に資するようにすることなどを目的とした放送法の第一条についての無理解、また、NHKについて、政府からの独立への配慮がなされている放送法の趣旨についての不理解を示すものでした。さらに、日本軍慰安婦問題など歴史を歪曲する発言は、会長としての資質そのものが問われるものでした。
 NHKにとって、籾井会長の言動や振る舞いは、その公共性を疑わせる死活的な問題であったにもかかわらず、そして、それを是正する機会が国会で何度も与えられたにもかかわらず、会長は、発言を取り消す、個人的な見解を放送に反映することはないとしながら、個人的見解を変えたわけではないと述べ、NHKの公共性についての疑念を払拭するには至りませんでした。これには、国民・視聴者からもかつてない規模で批判が寄せられています。このような状況の下で、来年度のNHK予算を承認することはできません。
 また、消費税増税を理由とした受信料値上げは視聴者に負担増を強いるものです。しかし、今回の予算では、受信料値上げを抑えるという経営姿勢が見られません。
 なお、NHK予算に対する総務大臣意見は、NHKに政府の成長戦略への貢献を求めています。かつて、NHKが設置した有識者会議は、公共的性格を備える放送を産業振興策に使ってはならないことを求めていますが、NHKは、政府の産業政策に迎合せず、政府から独立し、商業主義にくみしないという基本的立場を貫くべきです。
 最後に、NHK及び経営委員会には、国民・視聴者の声に真摯に向き合うことを求めて、反対の討論を終わります。
○主濱了君 生活の党を代表して、平成二十六年NHK予算については承認できかねるという立場から意見を申し述べます。
 NHKは、不偏不党、公正中立という基本姿勢を貫き、また、放送の内容もテーマを深く掘り下げるなどして国民の信頼を獲得してきました。
 平成十六年に当時のNHK会長が辞任するほどの不祥事がありました。しかし、その後、再発防止策として毎年全職員に誓約書へ署名してもらうなど役員や職員による信頼回復の努力は続けられてきております。現に、平成十六年の不祥事の際、七七%から六九%まで落ち込んだ支払率が平成二十四年度末には七三%まで回復してきています。
 このような中にあって、籾井新会長は、就任会見で、従軍慰安婦について、戦争しているどこの国にもあったと述べたほか、特定秘密保護法、靖国参拝、番組編成権及び国際放送についても偏狭な発言をされております。また、百田経営委員は、さきの東京都知事選挙で特定の候補者の応援演説をし、南京大虐殺を否定し、加えて、対立候補を人間のくずと指摘をしました。さらに、長谷川経営委員は、一九九三年に朝日新聞社社内で拳銃自殺した政治団体元幹部をたたえる追悼文を発表したことが報道されました。
 これらの結果、NHKにこの二か月間に三万六千件ほどの御意見があり、うち苦情は二万三千五百件であると、こういうことであります。国民のNHKに対する信頼が失われ始めていると、こう言って差し支えないと思っております。
 放送法第四条第一項第四号では、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」と規定されています。この規定は、NHKはもちろんのこと、全ての放送事業者に適用されます。NHKの経営陣は、誰よりも率先してこの規定を尊重すべきであると思われます。
 しかしながら、さきに述べたように、一部経営陣には、本規定を尊重しているとは思われない偏狭な言動が見受けられたところであります。放送法の尊重がなければNHKの経営陣としてふさわしいとは言えません。長年にわたって築き上げられたNHKへの信頼が、この一部経営陣が在職することによって更に更に失われるおそれがあります。日夜奮闘しているNHKの職員の士気にも計り知れない悪影響を及ぼすものと思います。現段階では、この一部経営陣に速やかにお引き取りを願うことが最善の方策であると思います。
 このような重大な問題を放置したまま平成二十六年度NHK予算を承認すれば、参議院総務委員会として国民に誤ったメッセージを送ることになると考えるものであります。
 以上の理由から、平成二十六年度予算は承認できかねるものであります。
 終わります。
○委員長(山本香苗君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 この際、吉川沙織さんから発言を求められておりますので、これを許します。吉川沙織さん。
○吉川沙織君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党、結いの党、社会民主党・護憲連合及び生活の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案)
  政府及び日本放送協会は、協会に対する国民・視聴者の信頼に基づき、公共放送の使命を全うできるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、協会は、役員の言動等により、国民・視聴者から厳しい批判が多数寄せられ、信頼が揺らいでいる現状を重く受け止め、かかる事態の一刻も早い収束と信頼回復に向け一丸となって全力を尽くすこと。
   また、不祥事の頻発を踏まえ、綱紀を粛正し、コンプライアンスの徹底に努めるとともに、公共放送を担う者としての役職員の職業倫理を高め、組織一体となって信頼確保に取り組むこととし、その取組状況については、広く国民・視聴者に分かり易く、丁寧に説明すること。
 二、協会の役職員は、公共放送に携わる者として、協会の名誉や信用を損ねるような発言や行動は厳に慎むこと。
 三、経営委員会は、協会の経営に関する最高意思決定機関として重い職責を担っていることを再確認し、役員の職務執行に対する実効ある監督を行うことなどにより、国民・視聴者の負託に応えること。
   また、会長の選考については、今後とも手続の透明性を一層図りつつ、公共放送の会長としてふさわしい資質・能力を兼ね備えた人物が適切に選考されるよう、選考の手続の在り方について検討すること。
 四、政府は、協会が放送法に基づき公共の福祉と文化の向上への寄与を目的として設立された公共放送事業体であることを踏まえ、公共放送が自律を保障されるように放送法を運用すること。
   また、経営委員の任命に当たっては、職務の公共性を認識し、公正な判断をすることができる経験と見識を有する者を、全国、各分野を考慮して幅広く選任するよう努めること。
 五、協会は、我が国の公共放送としての社会的使命を認識し、国民・視聴者の多様な要望に応えるとともに、放送の不偏不党、真実及び自律を確保すること。
   また、放送番組の編集に当たっては、政治的公平、事実をまげない報道、意見が対立している問題についてできるだけ多くの角度から論点を明らかにすることなど、放送法の原則を遵守すること。
 六、国際放送については、我が国の経済・社会・文化等の動向を正しく伝えることが、これまで以上に重要度を増していることを踏まえ、一層の充実を図ること。特に、協会が行う外国人向け映像国際放送については、我が国の文化・経済活動等に係る情報発信の拡大を図り、番組内容の充実、国内外における国際放送の認知度の向上等に努めること。
 七、協会は、受信料により支えられていることを十分自覚し、国民・視聴者に対するサービスの低下を招かないよう配慮しつつ、業務の確実な実施及び更なる効率化等の取組を適切に行い、収支予算、事業計画及び資金計画の確実な達成に努めるとともに、コスト構造、視聴行動の変化、技術革新の動向等を勘案し、受信料体系の在り方について国会答弁を踏まえ不断の見直しを行うこと。
   また、政府は、その取組が確実に実施されるよう配意すること。
 八、協会は、本年四月からの消費税引上げに伴う受信料額の改定に当たっては、確実に周知広報を行うとともに、国民・視聴者からの問い合わせに対しては適切に対応すること。
   また、公共放送の存在意義と受信料制度に対する国民の理解の促進と信頼感の醸成に努めつつ、公平負担の観点から、受信料支払率の一層の向上に努めること。
 九、協会は、グループとしてのガバナンスを強化し、子会社等からの適切な還元を図るとともに、重複業務の整理等を推進し、透明性の高い効率的なグループ経営を構築すること。
 十、現状の放送では障がい者、高齢者に対し、必ずしも十分な情報が伝達されていないため、デジタル・ディバイドの解消が喫緊の課題であることから、字幕放送、解説放送等の一層の充実を図ること。
 十一、地上デジタル放送への完全移行後の課題について、暫定的措置である衛星セーフティネットの終了に向け、暫定対策を講じている世帯等への恒久対策等について着実な実施に努めること。
 十二、協会は、首都直下地震や南海トラフ地震等に備え、大阪局等への本部のバックアップ機能の整備を平成二十六年度中に完了するとともに、緊急報道対応設備の推進を図ること。
   また、東日本大震災の復興に資する震災報道と震災の記録の伝承に特に配意すること。
 十三、受信料で運営されている特殊法人である協会は、役職員の給与制度や子会社等の運営の状況、調達に係る取引等のほか、新放送センターの整備計画について、国民・視聴者に対する説明責任を十分果たすこと。
 十四、協会は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成三十二年の本放送開始に向けたスーパーハイビジョンのほか、ハイブリッドキャスト等の実用化に向けた研究開発、サービス実証等に積極的に取り組み、公共放送として先導的役割を果たすこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山本香苗君) ただいま吉川沙織さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(山本香苗君) 多数と認めます。よって、吉川沙織さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、新藤総務大臣及び籾井日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。新藤総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(山本香苗君) 籾井日本放送協会会長。
○参考人(籾井勝人君) 日本放送協会の平成二十六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。
 本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣意見の御趣旨を十分生かしてまいります。
 また、ただいまの附帯決議は、協会運営の根幹を成すものでございますので、これを十分踏まえて、業務執行に万全を期したいと考えております。
 本日はありがとうございました。
○委員長(山本香苗君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本香苗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時三十分散会