第186回国会 予算委員会 第15号
平成二十六年三月二十日(木曜日)
   午前九時一分開会
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   委員の異動
 三月十九日
    辞任         補欠選任
     高階恵美子君     佐藤 正久君
     徳永 エリ君     石橋 通宏君
     白  眞勲君     石上 俊雄君
     石川 博崇君     平木 大作君
     行田 邦子君     松沢 成文君
     山口 和之君     松田 公太君
     紙  智子君     仁比 聡平君
     大門実紀史君     辰已孝太郎君
     中山 恭子君     清水 貴之君
     福島みずほ君     吉田 忠智君
 三月二十日
    辞任         補欠選任
     金子 洋一君     小川 敏夫君
     津田弥太郎君     大野 元裕君
     平木 大作君     新妻 秀規君
     辰已孝太郎君     大門実紀史君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
     浜田 和幸君     荒井 広幸君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         山崎  力君
    理 事
                青木 一彦君
                宇都 隆史君
                大家 敏志君
                片山さつき君
               北川イッセイ君
                大塚 耕平君
                那谷屋正義君
                秋野 公造君
                中西 健治君
    委 員
                石井 正弘君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                佐藤ゆかり君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                堀井  巌君
                丸川 珠代君
                三木  亨君
               三原じゅん子君
                三宅 伸吾君
                山下 雄平君
                山田 俊男君
                渡辺 猛之君
                石上 俊雄君
                石橋 通宏君
                小川 敏夫君
                大野 元裕君
                田中 直紀君
                福山 哲郎君
                牧山ひろえ君
                安井美沙子君
               佐々木さやか君
                新妻 秀規君
                平木 大作君
                若松 謙維君
                松沢 成文君
                松田 公太君
                大門実紀史君
                辰已孝太郎君
                仁比 聡平君
                東   徹君
                清水 貴之君
                福島みずほ君
                吉田 忠智君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域、地
       方分権改革))  新藤 義孝君
       法務大臣     谷垣 禎一君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣   下村 博文君
       厚生労働大臣   田村 憲久君
       農林水産大臣   林  芳正君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償支援機
       構))      茂木 敏充君
       国土交通大臣   太田 昭宏君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     石原 伸晃君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   根本  匠君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        古屋 圭司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、科
       学技術政策、宇
       宙政策))    山本 一太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  森 まさこ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      稲田 朋美君
   副大臣
       財務副大臣
       復興副大臣    愛知 治郎君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  小松 一郎君
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       山崎 和之君
       内閣官房内閣審
       議官       前田  哲君
       経済産業省経済
       産業政策局長   菅原 郁郎君
       経済産業省通商
       政策局長     鈴木 英夫君
       資源エネルギー
       庁長官      上田 隆之君
       資源エネルギー
       庁廃炉・汚染水
       特別対策監    糟谷 敏秀君
       環境大臣官房長  鈴木 正規君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  山本 哲也君
       防衛省防衛政策
       局次長      真部  朗君
       防衛省運用企画
       局長       中島 明彦君
   参考人
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
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  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
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○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十六年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山崎力君) 平成二十六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日午前は、まず安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は百三十五分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党十分、民主党・新緑風会四十一分、公明党十分、みんなの党二十二分、日本共産党十六分、日本維新の会十六分、社会民主党・護憲連合十分、新党改革・無所属の会十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
 次に、集中審議終了後、一般質疑を二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会六分、みんなの党四分、日本共産党三分、日本維新の会三分、社会民主党・護憲連合二分、新党改革・無所属の会二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
 また、午後は、締めくくり質疑を四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会十二分、みんなの党八分、日本共産党六分、日本維新の会六分、社会民主党・護憲連合四分、新党改革・無所属の会四分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算、平成二十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。北川イッセイ君。
○北川イッセイ君 自由民主党の北川イッセイでございます。
 私は、今日のこの安倍内閣の基本姿勢というテーマの集中審議に十分間時間をいただきました。安倍内閣の基本姿勢、あるいは安倍総理の基本姿勢、私はもう十分承知しておるつもりでありますから今更質問することもないわけでありますけれども、むしろ、この際、安倍総理、また麻生財務大臣にひとつお願いを申し上げるということになるのかもしれませんが、御容赦をいただきたい、そういうように思います。
 まず、二〇〇六年の第一次安倍内閣がありまして、そのときのスローガンというのが戦後レジームからの脱却と、こういうことでありました。戦後レジームとは一体何かということで、私もなかなか分からなかったんですが、安倍総理の国会答弁を拝借しますと、憲法を頂点とした行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交、安全保障などの基本的な枠組みということだそうであります。そういうものからの脱却と、こういうことでありますから、私は、まさしくその目指すところというのは、日本の国の形を変える、枠組みを変える、そういうことに向かっておるということなのかなというように思いまして、これはもうまさしく大変な大事業であります。
 現に、安倍内閣において教育基本法を改正されました。そして、国民投票法も制定されました。防衛庁を防衛省に昇格された。これはもう本当にどれ一つ取っても大変な大事業でありますけれども、それを三つとも成し遂げられたと、こういうようなことであります。
 そこで、なぜ国の形を変えなければいけないのか、現状何がいけないのか、何が気に食わんのやと、こういうことで私も私なりに一生懸命考えたわけでありまして、私なりの結論を申し上げますと、日本の国民の心の中に道徳心がどうもなくなっておるんじゃないか、あるいはまた日本の伝統である家族が崩壊しつつあるのではないだろうか、それから金銭至上主義に陥って何もかもお金で解決しようというそういう風潮ができつつあるのではないだろうか、あるいはまた、自分たちの国、特に、さしずめ国土、領土というものは自分たちの手で守らなければいけない、そういう気概を失いつつあるのではないだろうか、そういうような状況で今後日本が進んでいった場合に本当に日本という国は危うくなるのではないか、これはやはり何とか立て直していくということを政治の中で考えていかなければいけない、そういうことであったのかなというように理解をいたしておるわけでありますが、安倍総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この戦後体制、戦後レジームとは、今、北川委員から御紹介をいただきましたように、日本は敗戦後七年という長い占領を経験をしたわけでございます。この占領されている期間に憲法が作られ、そして教育基本法が作られ、様々な制度が形作られたわけでございます。その中において、安全保障におきましても、安全保障観自体が国民の中において形作られたと言ってもいいんだろうと、私はこのように考えているところでございます。それらが六十八年を経た後なお不磨の大典のごとくされていることについて、これはやはり私は間違っているのではないかと、こう考えてきたわけでございます。
 そして、その中におきまして、第一次安倍政権におきまして教育基本法を改正をいたしました。
 そして、この新しい教育基本法の中には目的とそして新しく目標をしっかりと書き込んだわけでありまして、今御指摘になったような道徳心についても書き込みました。そして、正義と責任、しっかりと教えていくということも書き込みました。
 また、公共の精神についても書き込んだわけでございまして、公共の精神というのは、子供たちに、自分の住んでいる町をきれいにしたいのであれば、あなたも例えば落ちている空き缶を拾う、自らも町をきれいにする努力をしなければなりませんよということを教えていくということでございますが、そうしたことをしっかりと書いてきた。
 またあるいは、教育においては第一義的に家族が責任を持っていくということも書いたわけでありますし、教育の目的の中に、日本の文化と伝統を尊重し、それらを育んできた郷土を愛する心やそして愛国心、さらには、他国を敬い、そして国際協調の中においてしっかりと平和に貢献をするという態度等について教えていくということを、これらを、旧教育基本法にはなかったことを書き込んだわけでございます。言わば、日本人としてあるべき姿をしっかりと教えていくということになった。
 これはやはり占領時代に作られたものでありますから、日本人の手によるということではなかった教育基本法から新たにやっぱり日本らしいものができたんだなと、このように思うわけでございまして、こうした国の基本的な枠組みは変えられないんだと、こう思い込んできたところがあるわけでございますが、決してそんなことはないわけでありまして、二十一世紀から未来に向かって、私たち自身の手によって国をどのようにつくっていくか、こう考えるべきであろうと。
 そして、そう考えるという精神こそが私は日本という国を変えていくのではないかと、こう信じるところでございまして、今後とも、例えばいじめ問題が深刻となる中、責任関係が曖昧な現在の教育委員会制度については改革すべきではないかということにおきまして、今与党において議論がなされているところでございますし、また、日本を取り巻く安全保障環境が大きく変わっていく中において、果たしてどういう法整備が必要かということについても御議論をいただくことになると、このように思うわけでございまして、厳しい現実はまさに待ったなしの状況ではないか。
 今我々は国会に議席を与えられている以上、その職責を果たしていきたいと、このように考えているところでございます。
○北川イッセイ君 一昨年、第二次安倍内閣ができました。このときのキャッチフレーズはアベノミクス三本の矢、経済の再生、まずは経済、こういうことであります。二十年続いたデフレから脱却しなければいけないということで、安倍内閣、大変一生懸命、懸命に努力された、そういうように思います。その結果、円高から円安へ、あるいはまた株価も持ち直してきた、デフレからインフレの基調になってきた。要するに日本の経済がダイナミックに動き出したという、そういうことだろうと、こういうように思います。
 なかなか地域や中小企業に及んでいないじゃないかという声もこの国会の中で随分ありますけれども、しかし、そんな急になかなか及ぶものではありません。これから必ず中小企業、地域にも及んでいく、またそういうようにしなければいけない、こういうように思ってならないわけであります。総理自身も、全国津々浦々まで行き渡るようにしたい、こういうようにおっしゃっております。私もまさしくそのとおりしてほしい、こういうように思ってならないわけであります。
 私、今日ここに、ちょっと新聞記事を御紹介したい。これ、鉄鋼新聞、十二月の九日です、去年の。それの新聞なんですが、ここにどういうことが書いてあるかといいますと、大手企業と違い中小企業はいまだアベノミクス効果が実感できず、賃上げに二の足を踏む向きも少なくない、こうした中、記者の取材で、某企業、今年の二月の基本給五%アップに続き、十一月にも三から一〇%の賃上げを実施した、社長いわく、アベノミクスがうまくいかなければ日本経済にとって大問題だと賃上げを即決したと、こういうことであります。給料が上がれば従業員のモチベーションも上がる、二月の賃上げ以降、全員が自主的に生産効率のアップに取り組み、燃料費、電力費を一〇%削減した、不良品率も前年の二%から〇・四%に低下したと。
 本当にすばらしいことやと思うんですね。私は、こういうようにアベノミクス、この改革というものを本当に期待している人がもう随分たくさんおられる、そういうように思ってならないわけであります。
 私は、先ほど申し上げた日本の国の形を変える、これも大切なことです、絶対忘れてはいけないことだと思います。しかし今は、今は経済の再生、アベノミクス、これを全力で進めていくということがやはり一番大事なことじゃないかなと、こういうように思ってならないんです。
 是非とも、この経済再生、アベノミクス、更に進めるというところに、安倍総理、是非とも軸足をしっかりと移して、移してというより続けてやっていただきますように心からお願いを申し上げて、御答弁をいただいて、終わります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大胆な金融緩和については、例えば、これは全く無謀な政策だという非難を受けたわけでございますが、しかし、デフレから脱却するためにはこれしかなかったわけでありまして、結果としては一昨年の十―十二月に比べて昨年の十―十二月は二・六%の成長となりました。非製造業の中小企業の指数は、景況感の指数がプラスに転じるのは二十一年と十か月ぶりであります。
 これからもしっかりとデフレ脱却、経済成長に向けて全力を尽くしていきたいと思います。
○北川イッセイ君 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で北川イッセイ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、小川敏夫君の質疑を行います。小川敏夫君。
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫でございます。
 NHK会長にお尋ねします。
 会長は理事から日付白紙の辞任願を集めたそうですが、これは今もって持っているということだそうですが、そうなんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 まだ持っております。
○小川敏夫君 あなたは、ほかの委員会あるいはこの委員会かもしれないけれども、濫用をしないから持っていてもいいんだと、こういうふうに説明していましたが、その気持ちは変わらないわけですか。
○参考人(籾井勝人君) もとより私は人事権を濫用するつもりはございません。
○小川敏夫君 濫用しないと言うなら、あなたが濫用じゃないと考えればその辞任届は受理すると、こういうことですね。
○参考人(籾井勝人君) 理事に日付のない辞任願を提出をお願いしたのは、新しい体制のスタートに当たり役員一同が一丸となって職務に取り組んでもらいたいという気持ちもあり、また、緊張感を持ってやってもらいたいということから辞任願を頂戴したわけでございます。理由もなく解任するつもりはございません。
 新しく会長に就きました私にとって、職を賭して任務を全うするという強い意気込みをこの辞任願に込めている、込めたというふうに思っております。
○小川敏夫君 気持ちを確認するだけなら、もう確認したんだから返せばいいじゃないですか。なぜ返さないんですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 辞任願をお願いした私の意図をめぐっていろいろ御心配をお掛けする結果となったことは大変心苦しゅうございますが、せっかく書いていただいた理事一人一人の真摯な気持ちを考えると、これを返すというわけにはいかないということを御理解いただきたいと思います。
○小川敏夫君 とても理解できる説明じゃないですよ。
 あなたは、ほかの委員会でこのことを聞かれて、人事に関することだからと言っておる。すなわち、人事に関することであなたはこの辞表届を求めて受け取ったわけですね。これまでの委員会でそういうふうに説明していますが、確認します。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 今後の辞表の取扱いなどについては人事権に関わることなので、これはお答えを控えさせていただきたいと思います。
○小川敏夫君 人事権に関わることだというから、これは辞表は辞表届としてもらったということであって、その理事の結束を固めるためという目的と違うじゃないですか。人事のためだということは、辞表届を辞表届として受け取ったということでしょう。はっきり答えなさい。
○参考人(籾井勝人君) 先ほどから申しておりますように、私は人事権を濫用するつもりはございません。
○小川敏夫君 だから、初めから聞いているわけだ。濫用じゃなくて、じゃ、濫用じゃない場合には受理するんですねと、その辞表を受理するんですねと質問しているわけですよ。あなたは濫用しないからいいんだと言っているわけですね。しかし、じゃ、濫用じゃないとあなたが判断すれば受理するということでしょう。答えなさい。
○参考人(籾井勝人君) 何度も申し上げておりますが、私は人事権を濫用するつもりはございません。
○小川敏夫君 濫用かどうかは誰が判断するんですか。
○委員長(山崎力君) 籾井NHK会長、どうぞ、私が名前を呼んだらすぐ答えて結構です。
○参考人(籾井勝人君) 本当にこれは私は人事権の問題というふうに思っておりますので、これは私は、先ほどから言っておりますように、そういうことを濫用するつもりはないということで御理解いただければと思うわけでございます。
○小川敏夫君 だから、濫用かどうかということを誰が判断するんだと聞いているんですよ。あなたが自分で判断するんでしょう。
○参考人(籾井勝人君) 本当にこれは人事権の問題でございますので、それは当然私が一義的には判断いたしますし、それを濫用することはないと申し上げております。
○小川敏夫君 だから、濫用することはないと、その濫用かどうかはあなたが御自分で判断するということでしょう。自分が濫用じゃないと思えば、だからその辞表届は受理すると言っているんですよ、あなたは。濫用しないということは、濫用ではそれは使わない、受理しないと、濫用でない場合には受理すると言っているんですよ、あなたの説明は。
○参考人(籾井勝人君) これはまさしく私の人事権の問題というふうに理解しております。濫用するつもりはございません。
○小川敏夫君 質問に答えていないですよ。私は、濫用と誰が判断するのかと言っているんですよ。それはあなた、会長御自身が判断するんでしょう。
○参考人(籾井勝人君) これは人事のことでございますので、会長がまずは判断いたします。
○小川敏夫君 放送法五十五条二項で、理事を罷免する場合には経営委員会の承認を得なくてはならないと書いてあります。なぜこの五十五条二項がそのような規定を置いているか、その法律の趣旨について説明してください。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 趣旨ということでございますが、罷免する場合には、これは経営委員会の承認を得なければなりません。
○小川敏夫君 こんな答弁しかできない人が会長でよろしいんでしょうか。法律に書いてある、経営委員会の承認を得なくては罷免できないと。
 だから、その法律は、なぜそういうような趣旨で、どういう目的でそういう法律が置かれているのかということを聞いているんですよ。法文を読めと言ったんじゃないんですよ。
○参考人(籾井勝人君) 先ほども申しましたように、理事に罷免する理由があればそれは罷免するわけで、それを経営委員会に聴くわけでございます。そして、辞任の場合はその必要はないということでございます。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) それじゃ、速記を起こしてください。
 もう一度、もう一度。(発言する者あり)
 速記止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
○小川敏夫君 私は、放送法五十五条二項の、その法律の法文を説明してくれと言っているんじゃないんです。これは私がもう説明したじゃないですか。理事を罷免するときには経営委員会の承認を得るようにと書いてある、得ると書いてある。
 私が聞いているのは、なぜそういう規定が置かれているんですかということを聞いているんですよ。
○参考人(籾井勝人君) 本人の意思に反してその職を免ずる際には、経営委員会の同意を求めることにより、会長が恣意的に罷免を行うことを排除しているものでございます。
○小川敏夫君 いいですね。会長が恣意的に罷免することを排除していると、それを早く言いなさいよ、きちんと。
 そして、その趣旨は、理事が、不当な圧力を受けることがなくて、その良心に従って理事の職務を発揮していただきたいという、これがその法の趣旨ですよ。そこまで答えられないあなたはやっぱり会長にふさわしくないですよ。
 そこで、あなたは答えました、恣意的に理事が罷免されないようにと。これが放送法の趣旨ですね。そして、その判断を会長が御自身で判断するだけでなくて経営委員会で、そこできちんと判断してもらいなさいという、これが法の趣旨ですよ。しかし、あなたは自分の判断で不適切と認めれば受理しちゃう。そこに経営委員会の判断がないじゃないですか。法律の趣旨を潜脱しているじゃないですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 先ほど申し上げたと思いますが、罷免する場合には経営委員会の同意を得なければならないと、このように申したと思います。ただし、辞意表明の場合にはその限りにあらずということでございます。
○小川敏夫君 今回の辞表ですが、理事が自主的にあなたに言われないで出してきたんですか。それとも、あなたの方で出すようにと求めて出したんですか。どちらですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 私は、初日に辞意を出していただくようにお願いし、理事に御同意いただいて出していただきました。
○小川敏夫君 あなたが求めたわけでしょう。ですから、それが不適切だと言っているわけですよ。それが放送法の趣旨を全く踏みにじっていると言っているわけですよ。すなわち、理事を辞めさせるときには経営委員会の判断が必要なんですよ。それを、あなたが理事に要求して白紙の辞表を預かった、何かあればあなたの判断で受理する、経営委員会の判断は受けない、これは放送法のその趣旨に反しているんじゃないですか。そして、放送法の趣旨に反していることをあなたは行って、なおかつ開き直って、それを、その辞表をまだ持ち続けている。あなたは即刻、会長にふさわしくないから辞めるべきですよ。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
 小川敏夫君。
○小川敏夫君 私の質問は、あなたは放送法の趣旨を踏みにじっているじゃないですかと、これが一つ。そして、そういうあなたは会長を辞めるべきじゃないですかと、これが質問ですよ。明らかじゃないですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 就任時に日付を書かない辞任願の提出を求めたのは、新しい体制のスタートに当たり役員一同が緊張感を持って一丸となって職務に取り組んでもらいたいと考えて、私が決め、理事の皆さんに応じてもらった。これは先ほど御説明したとおりでございます。
 現在、私は一刻も早い事態の収拾に向けて取り組んでおります。私自身、業務に全力を挙げることで会長としての責任を果たし、公共放送の使命に基づいたより良い放送とサービスをお届けしたいと思います。
○小川敏夫君 あなたが理事から集めた辞表は即刻理事に戻しなさいよ。ずうっと持ち続けるつもりですか、あなたが会長に在任中。どうなんですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 今後、辞表の取扱いなどにつきましては人事権に関わることなので、お答えすることは控えさせていただきたいと思います。
○小川敏夫君 だから、おかしいじゃないですか。意思を確認するために預かったと。じゃ、それは本来人事じゃないですよ。結束を固めるために預かったんなら、結束の意思が確認されればそれでいいじゃないですか。しかし、あなたが人事権だと言っていることは、その辞表を辞表として扱うと、だから必要があれば受理すると、そういうことを言っているということですよ。そういう意味でしょう。
○参考人(籾井勝人君) 何度も申し上げておりますが、私は人事権を濫用することはございません。
○小川敏夫君 このやり取りを聞いている国民の皆様は大変賢明に判断していただけると思いますが。
 そうすると、一つ確認しますが、あなたが、会長、あなたが濫用ではないと判断する、あなたが、辞表が受理した方がいいとあなたが判断すれば、その辞表はこれから受理するということですね、受理することがあるということですね。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 何度も申しておりますが、人事権を濫用することはございません。それから、私がその辞表を一方的に突き付けて、辞めろということもございません。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) じゃ、速記をちょっと止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記起こして。
○小川敏夫君 結束を固めるためだというのであれば、その辞表は辞表として受理することはないと思うんですが。しかし、濫用しないと。じゃ、濫用しなければ、あなたが濫用じゃないと判断すれば受理することがある、人事のことで預かったと言っているんだから。
 ですから、私が聞いているのは、この辞表をあなたは会長在任中ずっと預かったままで、そしてあなたが濫用ではないと判断すればそれを人事のこととして受理すると、そういうことがあると、こういうことですねと聞いているわけです。イエスかノーかで答えてください。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 イエスかノーかということですが、イエスかノーかでは答えられません。先ほどから言っておりますように、私は人事権の濫用はしませんということは、実際に辞めていただくときには、当然のことながら、本人とよく話した上で改めて辞表をもらうということもしなきゃいかぬかと思っております。
○小川敏夫君 本人に納得していただいて改めて辞表をもらうのなら、今預かっている辞表は要らないですね。即刻返しなさいよ。どうですか。
○参考人(籾井勝人君) その件については何度もお答えしていますので、この際、ちょっとお答えは控えさせていただきたいと思います。
○小川敏夫君 なぜ答えられないんですか。
○参考人(籾井勝人君) 本当に、何度も言っていますように、人事権を濫用するつもりはございません。
○小川敏夫君 総理、少し遠回しな言い方になりますが、私は、これまで総理に対していろいろ質問をすることがございました。多分、総理は私のことを決して好いてはいないと思いますけれども。
 ただ、私が、言わばこの国の最高責任者である総理に対して、あるいは厳しい質問もさせていただくと。でも、私がなぜそうした厳しい質問ができるかというと、これは身分が保障されている、憲法上保障されている。この国会において身分が保障されて、そして国会での発言は責任を問われないということから、思う存分言いたいことも言わせていただいておるわけです。もし仮に、そうした身分の保障がなくて、総理の胸の内ポケットに私の議員辞職願が入っていたら、私は総理に対して厳しい意見を言いにくいんじゃないかと思うわけです。
 どうでしょう。やっぱりNHKの理事は会長に対して、その良心に従って、会長に好まれないことであっても、言いにくいことであっても、やはり思う存分発言していただくことがこの健全な運営のために必要なわけです。そのために理事の身分というものは保障されておるわけです。にもかかわらず、会長が理事の辞表届を預かったままにしていると。自分が濫用と判断しなければ受理すると事実上言っておるわけです。
 どうです、こういうことは好ましくないんじゃないでしょうか。総理大臣、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、別に小川議員を嫌っているわけではございませんし、小川委員の政府を追及する能力については日頃から尊敬申し上げているところでございます。
 そこで、例えば、我が党の役職については私が任命権を持っているわけでございますが、その中におきましても、必ずしも私にとって好ましい発言をする人ばかりではございませんが、しかしそういう人々の意見も大切だろうと、このように思っているわけでございます。
 そこで、今のやり取りを聞いておりまして、会長としては決意を示したと、みんなで決意を示そうじゃないかということだったんだろうと、一体性を持ってやっていこうということだったんだろうと、このように思うわけでありますし、人事権の濫用ということは、もちろんこれは一般的にはあってはならないことなんだろうと、このように思うところでございます。
 いずれにいたしましても、放送機関のトップである会長の発言について私が今ここでとやかく言うことは差し控えさせていただきたいと、このように思う次第でございますが、いずれにいたしましても、しっかりと放送法にのっとって、公平公正、そして国民の期待に応えたNHKにしていただきたいと、こう願っているところでございます。
○小川敏夫君 総理、私も、安倍総理に対して個人的に嫌いとか憎いという気持ちは全く持っておりません。
 それで、ただ、総理は今会長に問題がないかのような御発言でしたけれども、しかし、放送法は、やっぱり会長が恣意的に理事の身分を奪ってはいけないと、ですから経営委員会の判断を受けるようにと、これが放送法の趣旨なんですね。
 そうすると、やはり、会長が就任したその日に理事から辞表を集めて、ずっとそれを持ちっ放しだと。そして、大事なことは、濫用かどうか、これを経営委員会が判断しなくちゃいけないんですよ。これが放送法の趣旨なんですよ。それを、経営委員会の判断を抜きにして、自分が濫用と思えばそれでいいというこの扱いは、これはやっぱり放送法の趣旨に反しているし、放送法に規定がなくても、そもそもの、会議体を運営するという中での基本の理念に反していると思うんですが、どうでしょう、総理、もう一度答えていただけませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに小川委員の御趣旨もよく私も分かりますし、そういう今委員が御指摘された点も踏まえて会長は恐らく適切に人事権を行使をしていくことだろうと、このように思っておりますし、言わばこうしたことが、これは国民注視の中で議論が行われているわけでございまして、その中におきまして、委員の御指摘によって、まさに会長が濫用ということがあっては決してならないという発言もしているわけでございますし、これはもう会長の判断だけでもなくて、国民的に見て恐らく濫用というものがあってはならないということになるのではないかと、このように思うところでございます。
○小川敏夫君 私の質問の趣旨は御理解いただいていると思うんですが、それを、はい、そのとおりですと言えない総理の苦しい答弁だと理解しておきます。
 引き続いて、NHKの会長にお尋ねします。国際放送のことについてお尋ねします。
 我が国の立場を伝えることというふうに国際放送の番組基準に書いてありますので、この立場というのが、政府見解、政府の主張をそのまま伝えることなのか、それだけではなくて、広く民主主義の発展に寄与するためにいろんな考え方があるということを伝えていくことも大事なのか、その辺どうお考えでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お答えさせていただきます。
 放送法八十一条でございますが、NHKの国際放送は、日本への理解促進を通じて国際親善や経済交流の発展に資することが求められております。また、国際放送の実施に当たりましては国際番組基準を設けております。この中では、内外のニュースを迅速かつ客観的に報道するとともに、我が国の重要な政策及び国際問題に対する公的見解並びに我が国の世論の動向を正しく伝えると定めております。我々は、これにのっとり国際放送をやっていく所存でございます。
○小川敏夫君 ただいまの答弁は、当然NHK会長としての答弁でしょうね。あなたの私的見解ではないですね。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 委員仰せのとおり、NHK会長としての答弁でございます。
○小川敏夫君 私は、その質問についてこの文章読ませていただいた。なぜ読ませていただいたかというと、NHK会長の就任時の記者会見、いわゆる一月二十五日の記者会見です。このときの記者の質問を一言一句そのとおり私はあなたに質問をしたんです。そのときにあなたは、政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかないなというような趣旨の答弁をされました。そのときの説明はNHK会長としての答弁だったんですか、それとも私的見解だったんですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 一月二十五日、就任記者会見において申したこと、私的見解については全て取り消させていただきました。そのときはこの詳細までは存じ上げておりませんでした。
○小川敏夫君 全く一言一句同じ質問をしているんですよ。それで、今答えるときはNHK会長の答弁だと。じゃ、NHK就任時の、会長、当然NHKの会長としてあなたの立場を聞かれているわけですよ。どうしてそれが、そのときの答えがNHK会長としての答弁でなくて私的見解なんですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 今の委員の御指摘は、ある意味ではもっともだと思います。
 私は、就任記者会見において、公的見解と私的見解のこの辺の整理がうまくできていなくて、質問に対してああいう私的見解を述べてしまったということでございますので、この私的見解については、その後、国会で取り消させていただきましたとおりでございます。
○小川敏夫君 就任時の会見で従軍慰安婦のこと等を聞かれてお答えしたと、それは私的見解だというような弁解が通用するかもしれないけれども、しかし、NHKの国際放送の在り方について問われているんですよ。これはもうあなたの私的見解でなくて会長としての答弁そのものじゃないですか。それをあなたは、都合が悪くなったから、私的見解だったから取り消すと言って言い逃れしているだけじゃないんですか。どうなんですか、そこは。
○参考人(籾井勝人君) 本当にそのときはうまく公私の整理が付いておりませんでしたので、その後、私的見解を取り消させていただいたわけでございます。
 今後、発言につきましては慎重かつ誠意を持って行い、NHKの信頼回復に努め、全力を挙げて取り組みまして、会長としての責務を果たしたいと、また、委員の御懸念も払拭できるように努力したいと思います。
○小川敏夫君 私の懸念は全く払拭されていません。
 ところで、会長、あなたはこの就任時会見の五つの発言について取り消したと言っています。もう一つ大事なことは、取り消したけれども、あなたの私的見解そのものは全くあなたの見解としては変わっていないとも答えています。やはり今でも、取り消したけれども、あなた個人としては、私的見解としてはこの見解で全く変わっていないんですね。確認します。
○参考人(籾井勝人君) 私としては、こういう事柄について発言することはNHKの会長として就任会見以降封印してきております。したがいまして、再び私の個人的見解に触れることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○小川敏夫君 封印しているんじゃないんですよ、あなたはもう既に委員会で答えているんですよ。五つの私的見解は取り消したけれども、その考え方そのものは変わっていないと既に国会で答弁しているんですよ。私はそのことを確認しただけです。どうですか。
○参考人(籾井勝人君) 私の考え方はもとより変わっていないということは申し上げました。ただし、私がこの私の個人的見解をNHKの放送についていろいろ反映することは全くございません。
○小川敏夫君 この国際放送の件について、政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかないという件につきまして、よく国際放送のそうしたNHKの在り方を知らなかったからそういうふうに答えたんだと、そういうふうに説明してしまったというようなお話でしたが、しかし、これはそういう知識をたまたま持っていたか持っていないかという問題じゃないですよ。
 放送人としての在り方、これは、報道機関というものは政府の言いなりを放送するだけではいけないと、常に客観報道しなければならないというのは、これは教えてもらわなくたって、当然、報道人なら持っていなくてはならない基本的な素養ですよ。それをあなたは持っていなかったということじゃないですか。どうなんですか。
○参考人(籾井勝人君) お答えします。
 先ほども申しましたように、私は自分の考え方を番組に反映させることはないと。それから、忠実にやっぱり放送法にのっとり、正確、迅速な情報提供、そして社会的課題の共有など、国民の知る権利にしっかりと応えて信頼される国際放送としての責任を果たしていく所存でありまして、また、放送法にのっとりまして、報道機関として不偏不党の立場を守り、何人からも干渉されることなく番組編集の自由を確保し、国民の知る権利に応えていく必要があると考えております。
○小川敏夫君 話は変わりますが、昨年、麻生財務大臣はこういうふうに言っています。ある日気付いたらワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ、誰も気付かないで変わった、あの手口学んだらどうかねと。すなわち、政府が憲法の精神を踏みにじって変えていくと、そういうことがあった場合に、これは報道機関というものは正しく伝えなくてはいけないと。しかし、誰も気付かないで変わったあの手口に学んだらどうかねということになりますと、誰も気付かないように報道機関をコントロールしていくと、このような大きな姿勢が今の安倍内閣の姿勢にあるんではないかと私は大変危惧しております。
 その大きな流れの中で、例えば特定秘密保護法案というものが昨年強行採決されました。ここでも報道機関の取材活動、取材というもの、こうしたものが制限されるんではないかという大きな不安があるわけであります。私は、この特定保護法案について、そうした不安について質問しようと思って十分準備しておったんですが、私が質問する前に強行採決されてしまって、質問の機会がないままこの法案は成立してしまいました。
 私は、今日は報道に関する問題を取り上げていますので、その点について、特定秘密保護法案について一つお尋ねさせていただきますが、今日は森担当大臣にお越しいただきました。
 報道機関に対するガサ入れ、いわゆる強制捜査ですね、これは行わないと、このように特定秘密保護法案の審議の際には説明しておりました。これはそういうことでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 小川委員、法務大臣担当されておられて、その時代、私も野党法務筆頭理事として厳しく質問をさせていただきましたけれども、決して個人的に憎いわけではないということを申し上げさせていただきたいと思いますが。
 今、小川委員が、一部だけ、しかも正確に引用されておりませんので、国民の皆様に分かりやすく正確に引用させていただきますと、平成二十五年十一月八日の衆議院国家安全保障に関する特別委員会で、公明党の大口委員からの御質問でございました。これは公務員が特定秘密を漏えいした事案でございまして、報道機関が特定秘密に関して違法行為をした事例ではございません。
 これに関して、取材行為は正当業務行為として処罰対象となるものではございませんが、公務員本人は本法案の処罰対象となり得ます。そして、あくまでも個別具体の事例に即して判断をする必要がありますので一概にお答えすることは困難であるというふうに御答弁をさせていただいた上で、国民の知る権利に資する報道、取材の自由をしっかり尊重してまいるということを条文にも規定したというふうにして、本法案の法の適用、運用、解釈について規定した二十二条を御紹介した上で、報道機関のオフィス等にガサ入れが入るようなことはないというふうにお答えをさせていただいたところでございます。
○小川敏夫君 前段のところで正しく云々と言うけれども、あなたの発言するものは、報道機関のオフィス等にガサ入れが入るというようなことはないと、こういうふうに言っているんです。
 では、今の答弁を踏まえて確認しますけれども、じゃ、この特定秘密の保護法案の違反で、報道機関に対してガサ入れ等の強制捜査が行われることは一般論としてはあり得るんですね。
○国務大臣(森まさこ君) 小川委員、法務大臣をなさっていらっしゃっているので重々御承知かと思いますけれども、個別具体の事例に即してこれを判断する必要がありますので、一概にお答えすることは困難でございます。この委員会においてもそのように答弁をさせていただいております。
○小川敏夫君 はっきり答えてくださいよ。
 ですから、この特定秘密保護法案は、別に、刑事訴訟法で規定している強制捜査、これを報道機関に対しては適用しないなんていう条文は全くないんですよ。あなたも今、あなたと言っちゃ失礼だけれども、担当大臣も今答えました、個別具体的にと。ですから、個別具体的に刑事訴訟法の要件を満たすことが、事例があれば報道機関に対しても強制捜査を行うことができる、これが特定秘密保護法案の趣旨ですね。それを確認しているんです。
○国務大臣(森まさこ君) 小川委員、今少し前提を違ってお示しになったように思います。
 この衆議院のときの答弁は、大口委員の質問は、公務員が漏えい行為をしている事案で、報道機関ではないんですよ。それに対して、個別具体的な事案についてはお答えすることはできないというふうに答えました。これは、小川大臣が法務大臣のときも同じようにお答えになっていることですよ。当然のことです。個別具体的な事案に関して、これが強制捜査が入るとか入らないとかお答えすることはできないんです。
 その上で、特定秘密保護法の二十二条においては、この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことはあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならないというふうにいたしまして、国民の知る権利、そして報道の自由、取材の自由をしっかりと尊重しなければならないという、博多駅事件の最高裁決定と同じ趣旨を規定して条文に書いてあるわけでございます。
○小川敏夫君 私の質問に全く答えていないです。
 抽象論を言ったって始まらないし、もう質問時間がないのに関係ないことをだらだらしゃべって、私の質問権を実質的に奪っているんです。
 委員長、もっと答弁を的確に答えるようにきちんと注意してください。
 私が聞いているのは、もう時間がないから言いましょう。この特定秘密保護法案の審議の中であたかも森担当大臣は、報道機関に対する強制捜査がなされることがないような、そういう趣旨で答弁しました。しかし、法律上そういうことはないんです。刑事訴訟法上、報道機関であっても法律違反の嫌疑があれば強制捜査を行うことができるんです。できないなんてことはないんです。法務大臣、そうですよね。
○国務大臣(谷垣禎一君) 小川委員も法務大臣をお務めでございますから十分御承知のことと存じますが、両方で何というか力点を置くところがちょっと違っているものですから、誰が考えてもメディアの正当な業務行為である、こういうところに強制捜査が入るということは通常あり得ませんね。ただ、どう考えても違法な行為であると、これは刑事訴訟法上きちっと判断して、裁判官の発付する令状があれば、それはそういうこともないとは言えません。だけど、一般で、いつでもできるんだというわけじゃありません。
○小川敏夫君 ただ、谷垣法務大臣の言っていることは間違えてはいませんが、でも、ちょっと説明が足らないところがあります。
 正当な場合には捜査はないはずだと、しかし、違法な場合には、不当な場合には捜査があり得ると言っておられるわけですよね。ただ、正当か違法かというのは捜査を遂げた結果明らかにするものなんですよ。捜査というのは、まだ正当か違法か分からないけれども、その違法な疑いがあれば捜査に着手して捜査するんですよ。ですから、正当と違法ということがもう既に所与の前提としてある捜査と、あるいはそういう説明というのは、僕は、ちょっと谷垣大臣、説明が不足しております。答弁は要りません。
 結局、麻生財務大臣が、昨年、憲法は、ある日気付いたらワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ、誰も気付かないで変わった、あの手口を学んだらどうかねと。この誰も気付かないでというのは国民ですよ。国民が気付かないうちに憲法を実質的に変えてしまった、あの手口を学んだらどうかねと。
 こういう基本姿勢があるから、政府がコントロールできる、政府と考えが、波長が合う、そしてそうしたことを実現してくれるような人をNHKの会長に選び、そして報道機関の取材に対しても制約を加えるような特定秘密保護法案を成立させてきていると。そういう大きな流れの中に今の安倍政権の姿勢があるんじゃないですか。そのことを一番国民は多く危惧しておるわけです。
 ところで、財務大臣、私は何回も財務大臣のこの、あの手口を学んだらどうかねと、ナチスの手口を学んだらどうかねという発言を引用させてもらいました。これについて説明してください。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年七月の講演において、ナチス政権下において、ワイマール憲法は十分な国民的理解及び議論のないまま形骸化されたあしき例というものを私なりの言葉で表現したところであります。これは何回もお答えしたとおりだと思いますが。
 ただし、先ほど、そのときも申し上げましたけど、この例示は誤解を招く結果となったので、ナチス政権を例示として挙げたところにつきましては撤回をさせていただいたと記憶します。
○委員長(山崎力君) 小川敏夫君、時間です。
○小川敏夫君 ナチスの例示を撤回するといっても、国民の知らないうちにというところは撤回していないんでしょう。だから、そういう姿勢の中でこんな誤ったNHKの会長を擁護しているんじゃないですかということを指摘して、私の質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で小川敏夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、平木大作君の質疑を行います。平木大作君。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。私からは、経済の好循環を実現するための取組についてお伺いをいたします。
 総理は、施政方針演説の中でも、この国会に問われているのは、経済の好循環の実現であり、景気回復の実感を全国津々浦々に届けると決意を述べられています。そして、その実現のためには企業収益の拡大を賃金の上昇につなげることが不可欠であるとして、公明党が提案した政労使会議においても雇用増と賃上げに向けた働きをしていただきました。
 結果として、賃金については、昨年から一時金の増加などで既に対応は始まっておりましたけれども、さきの春闘でも六年ぶりのベースアップといった言葉が各紙に躍りました。また、雇用も昨年から四十六万人増加しており、デフレ脱却に向けた大きな一歩を踏み出すことができたわけでございます。
 しかしながら、これはまだ第一歩にすぎません。賃金が上がったといっても自動車産業などの大企業の一部でございますし、また、仮に全ての大企業が賃上げをしたとしても、全就労者に占める割合は僅か三割。これが多くの皆様から、まだ景気回復を実感できない、アベノミクスに会ったことがないと言われる主な理由であるかと思います。やはり、就業者の七割を雇用する中小企業が賃上げできるようになって初めて景気回復の実感は付いてくるわけであります。
 そこで、まずお伺いしたいんですけれども、総理は御答弁の中でも、賃上げについて大企業から中小企業まで幅広く調査を行い、その結果を適切な形で公表するとおっしゃっておりましたけれども、現場の声を聞く限り、中小企業に関しましては楽観できる状況にはないと考えております。結果によっては即座に追加支援策を講じるなど、中小企業の賃上げ対策について今後とも政策総動員で取り組むべきと考えますが、総理の御決意をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先週から本格化いたしました春闘の回答状況を見ますと、今委員が指摘されましたように、十四日に連合が公表した内容では、月例賃金について組合員三百人未満の組合におきましても一人当たりの平均賃上げ額が五千五百六十円、賃上げ率で二・二二%でありまして、過去十年間で最高の水準でございます。これは従業員三百人未満のところでもそういう状況になっておりまして、やっとこういう規模のところにも景気回復の風を送ることができたと、このように思っておりますが、しかし、さらに中小零細そして小規模事業者の方々にもしっかりとこの景気回復の、そして賃上げの風を送っていかなければならないと、このように思います。
 こうした賃金につきましては、通常であれば労使の協議で行われるもので決まっていくものでありますが、デフレから脱却をしなければならないというこのチャンスをやっとつかんだ中におきましては、まさに異例のことではございますが、政労使の懇談会をつくり、お願いをしたところでございますし、そして政策総動員もしなければならない、おっしゃるとおりだと、このように思っております。
 そのため、政府といたしましても、来年度税制改正において所得拡大促進税制の拡充など思い切った税制措置を講ずるとともに、ものづくり・商業・サービス革新補助金において賃上げを実施する事業者を優先的に採択していく考えでありまして、引き続き賃上げの状況をしっかりと注視をしつつ、更なる賃金上昇を含め、経済の好循環に向けた環境整備に尽力をしていきたいと考えております。
○平木大作君 この賃金の問題というのは、実は賃金だけを見ていても駄目なんですね。
 一つの事例を御紹介したいんですけれども、私は、かつて経営コンサルタントとして働いていたときに、東京駅のすぐそば、丸の内にある会社を支援していたことがあります。先方のオフィスには毎朝午前九時に伺うんですけれども、いつも早めに東京駅に着いて、近くの喫茶店に入って、朝の覚めた頭で、すっきりした頭で一仕事終えてから先方のオフィスに伺うようにしておりました。実は、このコーヒー屋さん、午前七時に開店をするんですけれども、実はいつも午前七時五分過ぎにはもう満席になっておりました。私はいつも席を確保するのに必死だったわけでありますけれども、周りを見渡しますと、実は圧倒的に、若いフレッシュな社会人の皆さんがコーヒー片手に英単語帳を暗記されていたりですとか、あるいは資格試験の勉強をされておりました。
 朝の貴重な時間を使って、出社前のおよそ二時間、自己研さんに充てられる、そういうとてもほほ笑ましい思いで見ていたわけでありますけれども、こうした若い世代の皆さんの中には、不況のせいで非正規雇用の職しか見付からなかった方たち、また、会社の中でも教育研修制度を持たないような会社にしか就職できなかった方たち、こういった方がたくさんいらっしゃいます。かつて右肩上がりだった時代には、人材育成や企業研修、これはもう個々の企業に任せておいても間に合ったわけでありますけれども、ますます厳しい時代になって人を育てる余裕を失ってしまった企業も少なくありません。こうした大変な状況の中で、賃金とともに真っ先に削られたのが教育研修制度でございます。長過ぎた不況を乗り越えるに当たって、政治の責任として、賃金の上昇とともにスキルアップなど若い世代の育成にも更に力を尽くすべきだと考えております。
 この点、総理、通告しておりませんけれども、是非、この学び続け、また努力し、挑戦する意欲のある若者に向けて一言メッセージいただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、意欲のある、頑張ろうと思う人たち、頑張る人たちが報われる社会をつくっていくことが安倍政権の基本方針でございます。そういう方々に対して、キャリアアップあるいは職業訓練、そして学び直し、そういうあらゆる側面において、彼らが夢に向かって進んでいくことのできるように我々も全力を尽くして支援をしていきたいと思います。
○平木大作君 限られた時間ですので、少し順番を変えて、もう一つ別の課題についてお伺いをいたします。
 日本経済が長期にわたって低迷してきたその要因の一つとして、アメリカのおよそ六割の水準とも言われております労働生産性あるいは全要素生産性、いわゆるTFPの低さがあります。設備投資は第一義的には生産キャパシティーの拡大のために行っておりますけれども、一方で生産性の向上といったものも大変重要な機能の一つでございます。
 そして、これまでの設備投資と申しますと、製造業を主眼としたものに目が向くことが多かった、支援策もそういったものに重点的なものが多かったわけでございますけれども、今、農林水産業ですとかあるいはサービス業、こういったところについても非常に大きな可能性を感じております。
 例えばICTを活用した先進的な農業の実証施設にお伺いをいたしますと、光の強さ、温度、湿度、それからCO2濃度、こういったものを作物の生育にとって最適な条件に自動的に調整をすることによって、トマトの収量それから品質、こういったものを大幅に向上させる、そんな意欲的な取組に出会うことができます。
 また、サービス業についても、営業マンが上司への報告ですとか営業日報、これを書くために一日何時間も自分の会社と先方の会社、この往復に時間を費やしてしまっている。これをタブレット端末に持ち替えて、終日訪問先を回りながらリアルタイムで報告することによって、実質的に一日当たり訪問できる営業先が二割増えた、三割増えた、こういった事例も出てきております。
 こうした生産性向上に資する設備投資、政府としてもより一層力を入れて促進すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 大変重要なポイントだと我々も思っておりまして、過去二十年を振り返ってみますと、日本の設備年齢、これが高齢化しています。一・五倍に今増加をしておりまして、それによりまして、御指摘がありましたように、例えば資本生産性で見ますと三割低下という状況でありまして、今後、様々な分野で事業再編を進めながら最新鋭の設備投資を促していくこと、これが競争力の強化上極めて重要だと考えております。
 製造業もありますけど、特に御指摘のサービス業等々におきましても、いかに生産性を上げ、そしてまたそれが賃金に跳ね返るということが極めて重要だと考えておりまして、今般の設備投資促進税制におきましては、製造業で用いられる機械装置のみならず、御指摘のあったIT関連のソフトウエアであったりとかサーバー、さらには冷暖房の機器であったりとか照明設備も対象としておりまして、生産性の余地が大きい流通業等のサービス業にも十分御活用いただける制度となっております。
 現に、流通、飲食、宿泊、医療機関等において既にこの税制活用の実績も生まれているところでありまして、また、サービス業、主に担い手は中小企業・小規模事業者ということでありまして、中小企業投資促進税制、これをよりインセンティブが高いものにする、そしてまた、より多くの中小企業をカバーすることに、拡充することによりましてこれまでにない大胆な設備投資が進み、そして生産性が上がる、こういう状況をつくってまいりたいと考えております。
○平木大作君 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で平木大作君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、中西健治君の質疑を行います。中西健治君。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。
 冒頭、前回の予算委員会基本的質疑におきまして、日本郵政の前社長が顧問に就任していることを指摘したところ、政府としては迅速な対応を取っていただいたことは、行政の効率化及び郵政上場に向けた政府の厳しい姿勢を示すものとして大いに評価させていただきたいと考えております。
 さて、今回は、前回の予算委員会では、我々、増税の前にやるべきことがあるとして、まずはデフレからの脱却を確実にするための経済成長戦略、我々はナベノミクス新三本の矢といって紹介をさせていただきました。そして、国家公務員や国会議員の給与、歳費の削減措置の終了は行うべきではないとの立場で身を切る改革についても取り上げましたが、今回は社会保険料の不公平の是正、これを取り上げさせていただきたいと思います。
 まず、総理に御質問させていただきます。
 本来、保険料を支払うべき者、これは企業も含んでの話ですけれども、それが支払っていないことを放置しながら、その改善を抜本的に行う前に社会保障の財源を確保するといって消費税増税を行うのは、そもそも順番が逆であり、国民の納得は得られないと思いますが、見解はいかがでしょうか。総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 急速な少子高齢化が進んでいく中において、年々増えていく医療や介護などの費用を賄い、そして世界に冠たる我が国の社会保障制度をしっかり次世代に引き渡すとともに、子ども・子育て支援を充実していくことは喫緊の課題であり、そのために消費税率の引上げをお願いをするところでございます。
 一方で、厚生年金の保険料を納めるべき事業所がその責任を果たさないという状況を放置しておくことは、今委員が指摘されたように、公平性の観点からも問題があると、このように認識をしています。
 これまでも厚生労働省を中心に事業所に対する加入勧奨などにも取り組んでまいりました。依然として、本来厚生年金に加入すべき事業所が加入していない例もあることも事実でございまして、このため、年金機構において昨年実施をいたしました法人登録との突き合わせ調査の結果を踏まえまして、本来厚生年金に入るべきにもかかわらず入っていない事業所に対する集中的な加入指導にも取り組んでおります。
 今後、国税庁から必要な法人情報の提供を受けるなど、関係機関との連携強化も行いながら、しっかりと対応していきたいと思います。
○中西健治君 まさにその方向性でやっていかなきゃいけないと思いますけれども、それを抜本的にやっていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに私どもは思っている次第でございます。
 パネル、資料にもお示ししましたけれども、(資料提示)みんなの党は、歳入庁を設置して、現在、国税庁や年金機構、市役所等のあちこちに分散されている税及び社会保障の徴収体制を一元化して責任を持って徴収を行う、それがひいては国民の利便性の向上にも資すると提言し、これまでにも何度も国会に法案を提出してきております。
 そこで、厚労大臣にお伺いしたいと思います。
 厚生年金保険法第八十六条第一項では、厚労大臣は、徴収金を滞納する者には督促をしなければならないと書いてありまして、これは努力規定ではなくて義務規定となっております。督促をするには、当然適用対象となっている事業所を正確に把握しておかなければならないということになるわけでありますが、正確に把握できていないとすれば、それは法律が遵守できていない、まあ法律違反という状況になるのではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 適用対象事業者には当然我々は適用を進めていく、若しくは職権でも適用していかなきゃならないわけであります。
 具体的には、文書でありますとか電話でありますとか、また訪問等々で加入勧奨しながら、それでも加入されない方に関しましては、呼出し、さらには戸別訪問等々して加入指導、それでもしない場合には職権適用ということであるわけでありますが、そもそもその対象事業者というものを把握しろというお話でございました。
 今ほど来も話がありましたが、雇用保険、この適用事業者のデータ、これとはもうぶつけておりますし、法務省から法人登記簿情報をいただいて、これと今突合をしながら対象を絞っております。さらに財務省の方から、稼働法人ということで、源泉徴収義務者、これ法人でありますけれども、この情報を今いただく段取りをさせていただいておりまして、それをいただければかなりの精度でその対象事業者というものを絞り込むことができるわけでありまして、絞り込んだ上で、実際問題どういう方々が漏れているのかということをやはり個別に対応させていただいて、そして、加入勧奨、加入に向かっての指導をしていきたい、このように考えております。
○中西健治君 加入勧奨、加入指導を今行っているということでありますが、法律の規定は、しなければならないということになっているわけでありますから、現状ということでいえば、把握できていない事業所があるということであれば、やはり法律は遵守できていない状況なんだろうというふうに思います。
 今総理からも厚労大臣からもありました法務省の持っているデータと年金機構の持っているデータの突き合わせが行われた、これはみんなの党が再三国会で提言をしてきまして行われたという経緯だというふうに我々は考えています。
 そして、国税庁が法人税の徴収のために把握して公表している会社数などとの突合もやってみたらどうですかということを我々は申し上げているわけでありますが、現在、厚生年金保険料を徴収している会社数ということでいうと、これも突合の結果ですが、百三十九万社ということが分かりました。そして、申し上げた国税庁が持っている、今の時点で公表しているデータというのは二百五十八万社、会社数があるということであります。そうすると、百三十九万と二百五十八万の差、百二十万社というのが払われてはいないんだけど払うべきなのかもしれないと、こんなような母数ということになるわけですが、今まで払っているところ百三十九万社で二十四兆円徴収できています。
 払うべきなのに払っていないかもしれないところで百二十万社あるということですから、この二十四兆円をそのままスライドして論ずる気はありませんけれども、相当な金額の取り漏れが発生している可能性はあるだろうというふうに思いますが、そこら辺についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今言われました法人登記簿情報四百四十九万件、それから厚生年金の適用事業者はこれ百七十八万件ということでありまして、これ突き合わせました。突き合わす条件が、会社名とそれから所在地、会社名は漢字と片仮名、そして所在地と、これで突き合わせたわけであります。その結果、今言われたとおり百三十九万件が一致したんですが、そもそも、もう以前から申し上げておりますが、法人登記簿情報の中でも休眠しているような、そのような事業所もあります。
 それから、この三条件で突き合わせましたが、そもそもうまく一致せずに、まだ実際問題はうまく突き合わせれば適合するような企業もあると思いますので、そういう意味では、今二百五十八万件、これ財務省の数字、多分サンプル調査で出た数字だと思いますが、これとの差の百二十万件というものが正しいかどうかというのは、我々はそのものの数字ではないと、これより少ないということも想定ができるわけでありますが、ただ、そうはいっても一定の数あるのは確かでございます。
 でありますから、我々も、これ早急にということで、五年間掛けて、集中期間でこの徴収漏れ、適用漏れのある企業に対してしっかりと対応してまいりたいと、このように考えております。
○中西健治君 この問題は、厚生年金が適用されていない、厚生年金は支払っていないという問題は、そこに働いている人たちの将来の無年金、低年金ということにつながるということですから、単に不公平だけの問題じゃないというふうに考えていますので、これは是非とも解決をしていかなきゃいけない、向上させていかなきゃいけない、改善していかなきゃいけないという問題だというふうに思っております。
 そこで、是非とも徴収率向上のために提言したいのがマイナンバーの活用ということであります。昨年マイナンバー法が成立して、来年十月には全国民や法人に番号が付されることになりました。マイナンバーによって国民全員について各々加入している年金の種類あるいは徴収状況について把握できるということになるかと思いますが、その認識でよろしいか、甘利大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(甘利明君) 結論から申し上げますと、そういうことであります。
 具体的に申し上げますと、年金給付、徴収事務においては、二〇一六年の一月以降、個人番号を利用することが可能になり、また二〇一七年七月を目途に国民年金や厚生年金の給付や保険料徴収事務に関して、日本年金機構は、市町村長から確実に従来よりも正確な所得情報等の提供を受けることが可能になるわけであります。
 また、二〇一六年、平成二十八年の一月より、法人番号を自由に利用することが可能になり、これは法人番号については、個人番号よりも縛りがないですから行政間では共有できるわけであります。
 日本年金機構は厚生年金の適用事業者と法人番号のひも付きを行いまして、国税庁等の有する事業主情報との突き合わせを法人番号で行うことが可能となりまして、適用すべき事業所をより効率的に把握できるようになるわけであります。
○中西健治君 結論としていえばそういうことになりますと甘利大臣はおっしゃっていただきましたが、これは可能は可能だろうと、こういうことだと思いますけれども、国税庁が管理する法人番号、今度マイナンバーで付く法人番号とまた別の法人番号というのは現在持っているようであります。そして、年金保険料を支払っていない個人番号とを突き合わせれば厚生年金が適用できていない対象事業者がすぐに把握できると思いますが、それを実際にやるつもりかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
○委員長(山崎力君) どちらに。
○中西健治君 どちらでも構いません。通告は甘利大臣の方にさせていただいていますけれども、どちらでも。
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられるように、それぞれの法人に番号が付くのと同時に、厚生年金の方の適用事業者の方にも番号が同じように付くわけでありまして、それを突合すれば非常に分かりやすいわけであります。これからの検討ではありますけれども、一つの大きなこれは方策であろうというふうに考えております。
○中西健治君 是非ともやっていただきたいと思います。
 五年の集中期間と言わずに、これはもう来年始まるものですから、これをしっかり利用することによって徴収率の向上に役立てることができるんじゃないかと思います。
 ただ、今、甘利大臣なんですか、それとも田村厚労大臣なんですかというところで、今、球が落ちそうな感じが見えました。こうしたことが起こってしまうのではないか。要するに、どこかが中心となってこれをやっていかなきゃいけない、それがまさしく我々が言っている歳入庁になるんじゃないかなというふうに思っています。ですので、歳入庁設置ということには大きな利点があるんじゃないかなというふうに思います。
 マイナンバー導入には、システムの投資だけで二千六百億円から二千八百億円、そして毎年のそのシステムの維持管理だけでもその二割ぐらいは掛かる、数百億円は掛かると言われていますので、宝の持ち腐れとしないで是非活用をしていただきたいと思います。
 総理に、この歳入庁についてお伺いしたいと思います。
 総理は、歳入庁について、私もう何度も聞かせていただいていますけれども、そのたびに政府の検討チームの報告書を引用されます。組織を統合して歳入庁を創設すれば納付率向上の課題が解決するものではないという部分を引用されるわけでありますが、この報告書を私もよく読みました。よく読みましたが、これ、国民年金のことばっかり書かれているんですね。厚生年金のことについてはほとんど触れられていない。そんな中で、歳入庁のデメリットだけが書かれているんです。メリットは書かれていないのがこの報告書なんです。メリット、デメリットをしっかりバランスよく議論する、そして、厚生年金のことも、その徴収漏れも大きな論点として議論する、そうしたものが欠落しているのがこの報告書ではないかと思います。
 是非、総理、このデメリット、メリット、そして厚生年金のことも含めてバランスよく議論し直すということを再び考えていただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、私が御説明しようと思ったところを既におっしゃってしまったものでございますが、官房副長官のところにおいて検討チームをつくって、そして、検討した結果、論点整理をしているということでございまして、この論点整理の具体化に向けまして、昨年末、厚生労働省の専門委員会で報告書が取りまとめられまして、現在この実現に向けた取組が進められているところでございまして、今御指摘になられました国民年金保険料の納付率向上、そしてまた厚生年金の適用促進等についても、現在の体制の下で可能なものから速やかに実施されるものというふうに承知をしているところでございます。
○中西健治君 歳入庁設置は不要だという何か結論ありきの報告書になっているように私には見受けられますので、是非再検討を御指示いただきたいというふうに私として要望させていただきます。
 続きまして、経済財政のことについて少しだけお伺いしたいと思います。
 前回の予算委員会では私は、毎年、当初予算とは別に補正予算が数兆円規模で組まれることが常態化しており、それが当初予算に対する緊張感をなくしているのではないか、当初予算が駄目でも補正予算で復活といったことをなくすには、そもそも財政法の趣旨に立ち返って、補正予算というのは本当に原則的にはなしなんだ、例外的にしか作らないという考えに変えていくべきではないかということを申し上げさせていただきました。
 パネルでお示しさせていただいていますけれども、二〇一〇年度以降の税収及び国債の利払い費、これを当初予算と決算とで比べてみるということをしてみました。そうしますと、税収は実際決算の方が、この四年間について、二〇一〇年度から二〇一三年度にかけては数兆円規模で大きい。そして、国債の利払い費は常に高めの金利を想定して予算を作っていますから、結果として決算のときには一兆円以上の余りが生じているということになります。
 慎重に予算を作る、数値を見込むということはいいんだと思います、財政規律の観点から。しかし、これが補正予算の原資に回ってしまっているという実態がこの資料でも示させていただいています。二〇一〇年度には、四・四兆円の補正に対して、その税収上振れが二・二兆円、利払い費の余りが一・二兆円。こうした原資になっていってしまっては、上がったそばからすぐ使うということになってしまいます。
 こうした現状について、財政健全化が進まない元凶になっているのではないか、これについて財務大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは今言われましたように、毎年度の当初予算の税収が、前年度の税収実績とか所得とか消費とか生産とかその他政府の経済見通しなどのあれを作って細かく見積りを行っているので、いわゆる税収の弾性値というようなざくっとしたものを使っているわけではないというのは、もう中西先生よく御存じのとおりなので。
 それで、今言われましたのが、補正予算のところなんかが一番肝腎なところだと思いますので、時間もあれなんだと思いますので、結果的に、実際の経済情勢とか国債市場の状況によって税収の上振れとか利払い費の不用が生じてしまうことは、これはやむを得ない面があろうと存じます。あらかじめこれを補正予算の財源として見込んで当初予算を編成しているというわけではこれは全くありませんので。また、緊急性もないのに補正予算で歳出を追加するようなことは、これは全くあり得ない話であって、これは引き続き適切な見積りというものを、予算計上に努めていくというのが一番大事なところだろうと思っております。
○中西健治君 どうもありがとうございました。
 続きの議論は一般質疑の方でやらせていただきたいと思います。
 同僚に関連質疑、移りたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 関連質疑を許します。松田公太君。
○松田公太君 松田公太です。
 残り数分しかありませんので、私の質問はこの後あります午後の締めくくり総括に向けた予告編みたいな形になってしまうと思いますけれども。
 安倍総理はそろそろお気付きだと思うんですけれども、みんなの党には本当にしつこいのが多いんです。今のこの予算委員会でも、中西健治さんの話、歳入庁設置、また松沢成文さんのJT問題、そしてまた私の電力自由化、原発国有化。それぞれ国にとって大変重要なテーマだと思いますので、これからも諦めずに何度も何度も御提案をさせていただきたいと、このように思っております。
 そこで、安倍総理にお聞きしたいと、今日も、思います。(資料提示)
 三月十日のエネルギーの集中審議でお示しさせていただきました、こちらの原発国有化の案ですね。あれから十日ほどたちますけれども、安倍総理はその十日間でこれを多少なりとも御検討いただくことはできましたでしょうか。そして、検討した結果、こういう問題があるんじゃないかというところがあったら、是非それを、御所見を伺えればと、このように思っております。これは安倍総理に。もう時間がありませんので。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原発公的管理機構についての御提案でございますが、廃炉、汚染水対策や賠償等を着実に実施をして国民負担を最大限抑制をし、そして福島の再生を加速することが、当然、これも委員も考え方は同じだと思いますが、最優先であると、こう思っています。
 この観点から、御提案のアイデアにつきましては、廃炉会社を別会社にして国有化することについては、言わば、あなたは廃炉会社に行きますよということになれば、人材の士気の低下や現場のこれは混乱が生じるのではないかと、そしてさらに多大の国民負担が生じる、そのことによって、おそれがあるのではないかと思います。
 また、強制的に破綻処理することについては、法的に難しい問題が多いことに加えまして、賠償、廃炉への悪影響あるいは電力の安定供給を直ちに確保できないおそれがあると、このように考えます。
 いずれにいたしましても、昨年末の閣議決定を踏まえまして、東電には、改革を通じて企業価値を高め、それを通じて国民負担の最大限の抑制を図るとともに、引き続き、賠償、廃炉、汚染水対策、そして電力安定供給などを確実に実施するように求めていく考えであります。
○松田公太君 今いろんな問題を指摘いただいたんですけれども、例えばその賠償、このスキームでは賠償支援機構が引き続き賠償するという形になっておりますし、また、廃炉のお話もありました。別会社になれば人材の流出であったりモチベーションが下がるんじゃないかというお話かもしれませんが、私はむしろこれは国がしっかりと所管することによってモチベーション上がるんじゃないかなとすら思っているんですね。
 また、そうですね、財産権の問題ですかね、強制的に破綻処理させる、これは問題じゃないかというお話もありましたけれども、これにつきましても、金融再生法のときを思い出していただきたいんですが、金融再生委員会というものが設置されまして、そこがしっかりと特別公的管理の道筋をつくっていったわけですけれども、この原発国有化スキームに関しましても、同じように電力再生委員会というところが設置されてこれをしっかり行っていくということでございます。
 繰り返しになりますけれども、今政府が進めております原子力損害賠償支援機構法の改正、これが閣議決定されているということで、だんだん東電救済、不明確な責任の分担、また電気料金の値上げというものが進んでしまいますので、私は引き続き、所有権分離、電力自由化、そして競争の導入によって電力代金を下げるというみんなの党の提案を引き続き御提案させていただきたいと思います。
 引き続き、締めくくり総括でもお話をさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で中西健治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、辰已孝太郎君の質疑を行います。辰已孝太郎君。
○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎です。
 今、日本では格差と貧困が広がっています。(資料提示)国際的な貧困の指標である相対的貧困率は右肩上がりで、前回二〇〇七年の調査よりも〇・三ポイント上昇をしました。これ、一九八六年調査以降で最悪です。OECDの三十四か国中二十九位、下から六番目に日本は位置しております。子供の貧困率も前回の一四・二%から一五・七%に上昇をしています。小中学校の給食費や学用品代などを補助する就学援助が認められた世帯の割合は一五・六四%と、これも過去最高となりました。こんな格差と貧困が広がる中、最後のセーフティーネットとして、人間らしい暮らし、生存権を保障するのが生活保護制度であります。
 総理は、二〇一三年の三月十二日の衆議院の予算委員会で生活保護は憲法で保障されていると述べ、また同年十月十七日の衆議院本会議においても必要な人には確実に保護を実施すると述べられましたけれども、その認識はお変わりないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は常々、頑張る人が報われる社会をつくっていきたいと、このように申し上げているところでございますが、しかし、人は不幸にして病気になったり生活基盤そのものが崩れてしまって生活が困難になるということは当然あるわけでございます。そういう真に支援を必要としている人たちに対してしっかりと支援をしていく、これはまさに我が国の憲法の保障するところだろうと、このように思います。
 生活保護法は、日本国憲法に定める生存権保護の理念に基づきまして、生活に困窮する国民に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的としています。こうした認識については以前から申し上げているとおり変わりはございません。
○辰已孝太郎君 生活保護制度は、憲法二十五条、つまり、全て国民は健康で文化的な生活を営むという権利を保障するというものであるということは確認できました。
 ところが、この間、生活に困窮し生活保護の申請に行っても、申請書を渡さずに申請をさせない水際作戦が横行し、北九州では餓死者、北海道では凍死者、また京都では親子が心中を図るということもありました。
 昨年の臨時国会で成立した改正生活保護法では扶養義務の強化が盛り込まれましたが、今日はこの扶養義務について質問をいたします。扶養義務に関わるこの法改正の趣旨は何なのか、お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 扶養は保護に優先するわけであります。そのような意味からいたしますと、やはり扶養できる方、そういう方々がおられるにもかかわらず扶養していただかないということになれば、それは国民の信頼を失う、そういう生活保護制度になってしまうわけであります。一方で、家庭にやはり行政が余り入り過ぎるというのはこれまた問題でありますので、そこは慎んでいかなければならぬわけであります。
 そのような中で、扶養をしていただく方々、例えば良好な人間関係、ちゃんと保護を申請された方とあるということ、それから例えば企業等々から扶養手当をもらって、また扶養控除を受けている、そういうふうな方々、さらにちゃんと扶養できる資力のある方々、こういう方に関しましては、やはりしっかりと扶養していただかなければならぬわけでありまして、それでも扶養していただかなければ、場合によってこれは家裁の審判を受けるというわけでございます。
 そういう方々に対して扶養をしっかりしてくださいということで今般お願いをさせていただくということを明文化をさせていただいたといいますか、はっきりと言わさせていただいておるということであります。
○辰已孝太郎君 資力のある方には扶養をという話でしたけれども、ところが、この法改正、施行に合わせるように、扶養することが到底無理だというような人にも扶養をさせようという重大な動きが出ております。
 大阪市は、生活保護利用者の親族に対して、目安を示して扶養の要請をする方針を示しました。これ、大阪市の目安によりますと、一番上が六百万円の収入、真ん中が三百万円、一番下が百二十五万円ですが、これもっと実感に近いように、分かりやすいように、税金、社会保険料、これを引いたいわゆる手取りの額を一番左の側に示させていただいております。これを見ますと、例えば百二十五万円の年収の人というのは、もろもろいろいろ引かれて、手取りで残るのは九万八百円にすぎないわけですね。こういう九万八百円の人というのは、例えば家賃四万円のところに住んでいたとしますと、間違いなく生活保護基準以下の生活ということになるわけです。
 今回の大阪市のこの目安でいきますと、こういう人にも一万五千円の、親子間また兄弟姉妹、扶養を求めるということになっているんですけれども、まさにワーキングプアにこういう扶養を強制するような形で目安が作られている。私、これ大問題だと思うんですね。こういう大阪のやり方は是正させるべきではないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど扶養は保護に優先すると申し上げましたが、しかし、要件ではないわけであります。そういう意味で、今大阪の事例がありました。大阪も決してその保護を全くもってさせないというわけではありませんでして、一定の目安をこれは示したものだというふうに聞いております。
 その上で、我々といたしましては、家庭の事情等々にいろんな問題もあるでありましょう、余り立ち入らない中において、扶養をする能力のある、また人間関係等々も含めて適切な方、こういう扶養者に関しましてはしっかりと扶養していただくというようなことも含めて、助言を大阪市の方にもさせていただいております。
○辰已孝太郎君 何が起こるかなんですね、こういう目安で。こういう目安が独り歩きしますと、結局、ワーキングプアで苦しんでいる子供のところにこんなものが届くんだったら生活保護の申請をもうやめておこうと。結局、水際作戦、これ常套手段の一つに使われていくということになるんですね。
 私、もう総理に聞きたい。先ほど、必要な人には確実に実施されるのが生活保護だと認識を示していただきましたけれども、こういう目安が独り歩きすると、そういうことにはならないんじゃないですか。どうですか、総理。
○国務大臣(田村憲久君) 一つの目安でございますので、これをもってして画一的な対応はしないということでございまして、先ほど来、ちゃんと適用するときには慎重に慎重を期して対応していただくように我々としては助言をさせていただいておりますので、委員がおっしゃるものには当たらないというふうに考えております。
○辰已孝太郎君 やめさせないとは言わないんですね。大体、実施機関の大阪市、それほどまでになぜ信用できるのかが私は理解できません。
 昨年、全国の三分の一の自治体で、あたかも扶養義務を果たさないと生活保護は認めないとする極めて不適切な文書が扶養義務者に送付をされていました。昨年の臨時国会で私たちはこのことを指摘して、大問題になりました。最後のセーフティーネットである生活保護制度で間違いが起こっては絶対に駄目なんです。様々な事情を考慮してと、こういうふうにも言われますけれども、暴走はそれだけじゃありません。本当に様々な事情を考慮しているのか、見ていきたいと思います。
 確認しますけれども、扶養義務者への扶養照会は、どのような人に送り、どのような人に送らないとしているんでしょうか。簡潔にお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 一般的に、親子関係、兄弟姉妹関係、こういう方々に対しては照会をすることにしておりますが、一方で、それはやはり人間関係というのがあるわけでございまして、本人の自立を逆に損なうというような関係の場合には、それは対象にしておりません。これ、民法にある、三親等内ということが書いてありますけれども、必ず三親等だから照会するというわけではございませんので、そこは適切に対応をさせていただくということであります。
○辰已孝太郎君 例えば厚労省の作った法改正の概要の中には、二十年音信不通であるなど明らかに扶養の履行が期待できない場合、これは扶養の照会はしないと、こう書いてあるんですね。
 ところが、大阪ではこんな実態が分かりました。今月、三月ですが、五十代の女性のところに、あなたの父親を扶養してくださいという通知が届きました。この父親というのは、この女性の方が十代後半のときに離婚をして出ていったとのことであります。その後、母親は借金返済のために夜中まで働き、また御自身も大学進学を諦めたとのことであります。家庭内暴力、DVもあり、三十五年前に母親と離婚してからは音信不通になっていたということであります。
 大阪市役所は、こういう家庭状況であるにもかかわらず、扶養できないかという通知をこの女性のところに送っております。しかも、この女性の成人した子供、つまり孫に当たる方まで、もちろん孫にとっては顔も知らない祖父に対して扶養してくれという通知が行っているんです。また、別のお孫さん、今月大学卒業予定のこのお孫さんにまで扶養のお願いというのが届いているんです。このお孫さんは送られてきた名前を見ても、名前が違うわけですから全然誰か分からなかったと、こう言っております。
 先ほど、二十年音信不通、DV、家庭内暴力、こういうのは概要では扶養照会を送らないと説明しているんですけれども、全く、これが実態でありますから、説明と違うんじゃないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 個別の事案で、我が省、そこまで実態としてそういう案件があるのか把握はしておりませんが、もしそのようなことがあれば、それは適切に我々としては助言、指導していくことになろうと思います。
 なお、これ、扶養は保護に優先はいたしますが、先ほど要件ではないと申し上げました。もしいろんな状況の中で、これは、扶養をしてもらわなきゃいけない方であったとしても、扶養しなければそれは保護を申請した方々は生活できないわけでありまして、その場合には当然保護を決定していくという手続になっていくというような、そういう形であります。
○辰已孝太郎君 こういう事例というのは、大阪だけではなくて、これはもう全国で起こっているんですね。問題は、現行法でもそのような運用はしないとなっているにもかかわらず、これ現場では守られていないわけですよ。
 海外に目を向けますと、扶養の義務というのは極めて限定的であります。イギリスもドイツもフランスもスウェーデンも、扶養というのは、配偶者間、夫婦の間と未成年の子供に対してのみ義務が課せられるということになっております。これ、海外では、所得のある人はそれだけ税金を納めて所得の再分配に寄与しているわけだから、成人した親や成人した子供に対して金銭的な扶養というのはもう必要ないという、こういう考えに基づいているわけであります。
 最後に、総理にお伺いしたい。
 この扶養義務の問題、扶養できる人はやる、私もそれは否定はしません。できる人は今でもやっております。しかし、無理な人に押し付けようというのが今の生活保護行政なんです。扶養義務の強化によって、生活保護の申請をためらう人が実際にいる、必要な人に確実に実施されていない。こういう保護行政、また法改正に伴う扶養義務の強化はやめるべきだと思いませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この生活保護の仕組みについては、先ほど申し上げましたように、言わば生活の基盤が不幸にして壊れた方々が再び自立に向けて進んでいく中において支援をしていこうというものであります。当然これは国民の税金によって成り立っている、言わば支え手がいるということは常に認識をしていく必要があるわけでありますし、多くの国民の理解の上に成り立っている制度でございます。
 ですから、その際、真に必要なのかどうかと、そしてまた、国民全体によって成り立っているこの制度を活用する上において、例えばやっぱりこれは家族の中で支え合っていくべきだよねという、こういう常識があるわけでございまして、自分の両親であったり子供であったりということは、これは大体やっぱりそれは支え合っていただいて、余裕がある人は支えていただく、そしてそれが難しい場合は国において支援をしていくという、そういうことから成り立っているわけであります。
 その中において、実際、音信不通だったりするということは当然あるだろうと思いますし、兄弟とかおじさんとかおいということになってくれば、これはまあほとんど付き合っていないということもあるだろうと、そういうところはしっかりと要援護者等にも確認しながらという説明があったと、このように思いますが、いずれにいたしましても、この法の精神にのっとって適切に運用されることが大切ではないかと、このように思います。
○辰已孝太郎君 全然答えていただいていないと思うんですね。
 支え合ってといいますけれども、支えられる人は支えているんです。国民の税金といいますけれども、大企業には大型の減税やっているんですね。生活保護が多いという方もおられますけれども、必要な人が生活保護を利用できていないのが、これ、大問題です。生活保護基準以下の所得しかない人で生活保護を利用している人の割合を捕捉率といいますけれども、日本では一五%から一八%しかありません。他方、海外では、ドイツ六割以上、スウェーデン八割、フランス九割以上です。日本の捕捉率は世界と比べても極めて低いと言わなければなりません。
 生活保護法は改悪をされましたけれども、憲法二十五条は生きております。命を守る、人間らしい暮らしを保障する、この生存権の魂を生活保護行政に、運用に入れ込むことを強く求めて、質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で辰已孝太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、東徹君の質疑を行います。
   〔委員長退席、理事北川イッセイ君着席〕
○理事(北川イッセイ君) 東徹君。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 安倍総理の基本姿勢につきまして、三点御質問させていただきたいと思います。
 では、まず、地方自治法の改正案についてでありますが、三月十八日、地方自治法の改正案が閣議決定をされました。まずは、この改正案について御説明を簡単にお願いいたします。
○国務大臣(新藤義孝君) 三月十八日に閣議決定をいたしました、そして国会提出した地方自治法改正案、これは、昨年六月に出された第三十次地方制度調査会の答申に基づきまして、指定都市と都道府県の間の二重行政を解消するための指定都市都道府県調整会議の設置、総合区制度の創設等の指定都市制度の見直し、中核市制度と特例市制度の統合、連携協約等の地方公共団体間における新たな広域連携の仕組みの創設などを内容とするものでありまして、元気な地方をつくる上で重要な法案でございます。
○東徹君 ありがとうございます。
 地方分権、大都市制度の改革というところの意味では、これは選択肢が増えたということで、まずは評価をいたしております。大阪のような二重行政の象徴になっているような大都市におきましては、大都市地域における特別区設置に関する法律に基づいて大阪府と大阪市を再編する。この法律は、今更ではありますが、自民党、民主党、公明党、みんなの党の皆さんによって、賛成によって成立をいたしました。本当に感謝をいたしております。二重行政の弊害が小さい、再編しなくてもいいというようなところの都道府県と政令市においては、今回の地方自治法の改正を活用していけばいいというふうに理解をさせていただいております。まさしく選択肢が広がったというふうに思っております。
 それで、一方、まずパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)これは、大阪府と大阪市の再編の一つの試算であります。平成四十五年までに、今のまま何もしないと約二千三百億円の赤字が出るところ、大阪都構想による府市再編によって二重行政の無駄をなくせば、約二千九百億円の効果額、そして約一千四百億円の財源が生み出すことができます。このお金を医療や福祉、教育の充実に使うことができるということであります。
 やはり、大阪都構想のように、明治以来の仕組みを時代に合ったものに改めて住民サービスのために財源を生み出していく、こういったことをやっていくことこそが政治の役割だというふうに思っております。大阪都構想は都道府県と指定都市の再編の話ですけれども、国と地方の役割分担を見直して仕組みを変えることで、例えば雇用対策のような、国と地方の二重行政が生じているというふうに私は思っておりますが、こういった部分を解消していくことによってやっていかなきゃならないというふうに思っております。
 そこで、国と地方の二重行政の現状とその解消策について、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国と地方が明確な役割分担なく同様の事務を扱ういわゆる二重行政は、行政の責任の所在を不明確にする、そしてまた事務の非効率化を招くことにつながるわけでありまして、委員が御指摘になったように、その解消を図っていくということは国民にとって言わば行革につながっていく、負担の軽減にもつながっていくわけでございますし、また地域の方々にとって行政の活用がよりしやすくなっていくということになるのではないかと思います。
 住民に身近な行政はできる限り地方が担い、地方が自らの発想で特色を持った地域づくりを進めていくことができるように、国から地方への事務権限の移譲等について今国会に一括法案を提出したところでございます。地方の元気なくして国の元気はないと、この考え方の下に私といたしましては、個性を生かした自立した地方をつくっていくためにしっかりと地方分権改革を前に進めていく決意でございます。
○東徹君 ありがとうございます。
 私が何を言いたいかと申しますと、先ほど雇用対策の話をさせていただきました。これは、私も大阪府議会で十年間おりました、委員長席におられる北川イッセイ先生も私の大先輩でありますけれども、雇用対策なんかは地方議会でも同じような議論をやって同じような答弁をもらっている、こういうことってたくさんあるんですね。だからこそ、やはりこういった部分をしっかり役割分担をしてお金を生み出していく、そういうことをやっていかなかったらならないというふうに思っておるんですが、是非そういった国と地方とのやはり二重行政になっている部分をしっかりと是正していって財源を生み出していく、そしてまた、国の中でも、先ほど歳入庁の話もありましたけれども、やはり統合していくところは統合していって財源を生み出していく、こういう努力を是非やっていただきたいというふうに思うんですが、是非もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、国と地方の関係を見直して二重行政の解消をする、そして、今委員が御指摘のように財政の効率化を図ること、それから大切なことは、もう一つ、その地域の独自性を生かしていく、そして地域の発意、それから様々な活性化の仕組みがあると思うんです。今千七百を超える自治体がございますが、極端に言えば千七百通りの活性化の方策が必要だと私は思っているんです。ですから、そういうものを生かして、多様性を認める、そういう改革をしていきたいと思っています。
   〔理事北川イッセイ君退席、委員長着席〕
 ですから、今この一括法を出して、国から地方に権限を移譲できるものは一さらい大体ここで全てテーブルにのせることになりました。今後は、地方が、例えば自分たちならばこういうことができるという提案方式であるとか、それから、この規制を我々ならできるという、これ手挙げ方式といいますけど、そういう新しい仕組みをこの地方分権の中に進めていって、地方分権改革の推進がこの二重行政や、そして地域の自立性を高める、こういうことに最終的に行きたい、このように考えているわけでございます。
○東徹君 ありがとうございます。
 この国というのはかじ取り大変難しいと思います。いつもここでも議論されておりますけれども、やはり何といっても少子高齢社会、そして人口減少、そして国と地方を合わせて一千兆円を超える借金がある。こんな中で、もちろん安倍総理がいつも言われる、アベノミクスでもってそして景気を好循環させていく、当然これはやっていかないといけないことだと私も本当に思いますけれども、あわせて、やはりそういった行政改革をやっていって、しっかりとこのパネルにもありますように財源を生み出していく、こういった努力を是非ともお願いしていきたいというふうに思います。
 続きまして、JEEDについて質問をさせていただきます。厚生労働省の短期集中特別訓練事業の入札についてお伺いいたします。
 本件については、厚生労働省から十九日に二度目の中間報告が出されております。この問題が生じた原因は、入札条件を厳しくして事実上一者に落とさせる、そういうような競争入札のやり方があったというふうに思います。その裏には、私は、その裏にはやっぱり公務員の天下りがいてる、そういう組織の問題もあるというふうに思っています。
 ここは厚生労働省にお聞きしたいと思いますが、厚生労働省と、他省庁からも受け入れていると思いますが、天下りは何人いるのか、そしてまた現役出向の職員はどれぐらいいるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今般の短期集中特別訓練事業、この入札に関しまして、省内の関係職員のその職務、これが遂行において大変不適切であったということでございまして、これに関しましてはもう既に内部調査もやっておりますけれども、それに加えて監察本部の外部からの委員、弁護士の方でありますけれども、この方にも入っていただいてしっかりと調査をさせていただき、結果、総理の方からも厳しい対応というお話をいただいておりますので、それに関しましては処分もさせていただきたい、このように思っております。
 その上で、今のお話でございますが、全体といたしまして、今、この高齢・障害・求職者雇用支援機構でありますけれども、出向者数が七十二名ということでございまして、厚労省の方から七十名ということでございます。うち、役員二名ということでございます。それから、他省庁から二名という形でございます。なお、再就職者数、これ嘱託も含めてでありますが六名ということで、厚生労働省出身者三名、他省庁出身者三名ということでございます。
○東徹君 今回のこの高齢・障害・求職者雇用支援機構、出向者数七十二名、厚生省から七十名、他省庁から二名、そして再就職者数、いわゆる天下りというのは六名いるということでありますけれども、国民の目から見れば、やはり公務員のOBがたくさん天下りをしておって、多くの現役出向者が所属している独立行政法人に事業を落とせるように仕向けているのではないかというふうに疑われているというふうに思います。身内同士でやっているんだというふうに思われていると思います。
 本件は、担当課長を処分して終わらせるんではなくて、ここは私は、個人の問題ではなくてやはり組織の問題であるというふうに認識をしていただきたいというふうに思っております。公務員の天下り問題について是非とも取り組んでいただきたいというふうに思いますが、このことについては、組織として是非、厚労省の問題だけではなくて国全体としての組織としても考えていただきたいと思いますので、総理の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 公務員制度改革担当大臣としてお答えさせていただきます。
 天下りの問題については、第一次安倍内閣の平成十九年に国公法を改正をいたしまして、癒着につながりかねないあっせん、働きかけ等の行為を直接的に禁止、規制し、規制違反行為に関する監視体制として再就職等監視委員会を整備するなど、二つの厳格な措置を講じているところでございます。法の厳格な運用を通じて、国民の疑念を招く天下りを根絶し、再就職に関する国民の疑念を払拭していきたいと思っております。
○東徹君 やはり天下りの規定については非常に甘過ぎると思いますね。やはり、国の外郭団体については原則天下り禁止というようにしなければいけないというふうに思いますし、そして、何度も言いますように、ここは単に今回の担当者の問題ではないと思うんです。やはり、それぞれの独立行政法人、外郭団体、いろんな組織、省庁との関係、そういったところを是非見直していくべきというふうに思いますが、総理、何か一言、よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国家公務員の再就職に関しましては、再就職等監視委員会の下に、公務員OBの口利き、そして予算、権限を背景とした再就職のあっせん等の不適切な行為を厳格に監視をしていく、そのことによって天下りを根絶をし、そして再就職に関する国民の疑念を払拭していく考えでございます。
○東徹君 ありがとうございます。是非とも根絶をしていただきたいというふうに思います。
 私も、この高齢・障害・求職者雇用支援機構、中身見ました。これ見たら、やっぱり都道府県でやっていることと変わらないことをやっているんですよ。だから、都道府県でできるところ、地方でできるところは地方でできる、私はそういうふうに思いますので、是非とも大きく組織から一度見直していただきたいというふうに思います。
 それから、続きまして、総理の外遊についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 総理の外遊についてでありますが、安倍総理は今月の二十三日から、移動日を含めると四日間というふうに聞いておりますが、オランダのハーグに行かれるそうであります。二〇一三年は約五十日間外遊に行かれたというふうに聞いております。
 日本維新の会といたしましては、公約である維新八策の中で、首相が年に百日間は海外に行けるような国会運営ということを掲げております。安倍総理にはどんどん外遊に行っていただいて我が国をアピールしていっていただき、そして国を守っていただき、そして国益になることをしっかりやっていただく、そういうことを是非期待しているところでありますけれども、外遊の意義、今後の進め方、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は総理に就任をいたしましてから、言わば国益を守るために地球儀を俯瞰する戦略的な外交を展開をしてまいりました。そして、延べ三十六か国、十七回海外に出張したのでございますが、例えば中東のGCC諸国、日本はエネルギーを中東に依存しているわけでございまして、ほとんどがこのGCCに集中をしているわけでございますが、こうした国々を訪問し、あるいはまたASEANの国々全てを訪問いたしまして、日本のインフラ輸出等々も含めまして経済成長に資する経済外交も展開、またあるいはエネルギー外交も展開をしたところでございます。
 また、日本の安全保障に対する考え、積極的平和主義についても説明し、多くの国から賛同を得たところでございますが、今後とも日本の国益のために、またあるいは日本の経済成長のためにしっかりと海外に対してトップセールスを行っていきたいと、このように思っております。
○東徹君 ありがとうございました。
 是非とも、我々も国会改革に、首相が海外に行けるように取り組んでいきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、吉田忠智君の質疑を行います。吉田忠智君。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。
 雇用対策について質問をさせていただきます。
 最近の複数の世論調査を見ましても、景気の回復を実感しないという回答が七五%程度、実感しているという回答が一〇%から二〇%程度であります。この間の円安によりまして、輸出型の大企業が利益を大幅に増やす一方で、輸入原材料の高騰を価格転嫁できない中小企業は苦しい経営を強いられています。私も全国、立場上回りますけれども、なかなか景気回復を実感をしていない、とてもアベノミクスの効果が及んでいないという声を強く耳にするわけでございます。こうした中で、中小企業の経営者の皆さんは懸命に雇用を守っておられます。
 そして、雇用調整助成金でございますけれども、雇用調整助成金は、事業主が事業活動の縮小に際し、休業、教育訓練、出向などによって雇用を維持した場合に助成を行うものでありますが、中小企業経営者の皆さんも、雇用を維持するに当たりまして極めて重要な役割を果たしていると、大変助かっているという声を聞いております。
 二〇一二年度は実績が約一千百三十六億円、本年度予算も一千百七十五億円計上されていますが、来年度予算では残念ながら五百四十五億円ということで半減以下になっているわけであります。どのような理由で減額されたのか、まずお伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) 日本再興戦略の中におきましても、行き過ぎた雇用維持型から、これを労働移動支援型へと移すということでありまして、この雇用調整助成金、雇調金と言っておりますけれども、これを大幅に要件を緩和いたしましたのは、委員御承知のとおりリーマン・ショックの後でございまして、このままでは失業者が世にあふれるというような状況で、何とかそれを防いでいきたいという思いの中で要件を大幅に緩和をいたしました。
 ただ、その後、経済の指標も大分良くなってくる中においてこの要件をリーマン・ショック以前に順次戻していったわけでございまして、今、一千二百億円弱、今年度予算見ておるというようなお話がございましたけれども、この二十六年の一月の実績で見ますと約五百億円強というところであります。年度全体を見ますと、大体五百億円、六百億円行かないであろうというようなことが予想されますので、来年度予算という中において五百四十五億円というような計上をさせていただいたわけでございます。
○吉田忠智君 今厚生労働大臣からお話がありましたように、この雇用調整助成金の要件をリーマン・ショック前に順次戻してきたと、平成二十四年の十月から順次戻してきました。ニーズが少なくなったという面は多少あるかも分かりませんが、この要件を見直す、厳しくしたということも、現在までの実績が下がった要因もあるのではないかと、そのように思っています。
 中小企業の経営者の皆さんは、やはりこの雇用調整助成金をしっかり維持してほしい、これがないと厳しいという声もあるわけでありますが、この雇用調整助成金が果たしてきた役割、それをどのように認識をされておられるか、そしてこの制度をどのように今後有効に活用していかれるのか、お伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) 要件を厳しくしたというよりかは、以前に順次戻してきておるということでございます。
 しかしながら、やっぱり雇用調整助成金というのは大変大きな役割を持っておるわけでありまして、先ほども申し上げましたけれども、リーマン・ショックのようなことが起こりますと企業自体がそれは短期的に立ち行かなくなるわけでありまして、そんな中において、すぐにこれを解雇というような形になれば失業者が増えるわけでございまして、ある程度企業にもそこは我慢をしていただきながらという中において、我々もといいますか、これは雇用保険の中のお金でありますが、二事業のうちの一つでありますけれども、これを使う中において雇用を維持していただくと、こういうような意味合いがあります。
 これからはどうかということになれば、また同じように非常に雇用状況が厳しい、経済状況が厳しいということになれば、そのときには要件の緩和を含めて検討をするということになろうというふうに思います。
○吉田忠智君 いずれにしましても、雇用の状況も見ながら機敏な対応をしていただいて、この雇用調整助成金を有効に生かしていただきたいと思います。
 田村大臣から先ほどお話がありましたように、日本再興戦略では、いわゆる成熟分野から成長分野へ失業なき労働移動を進める、行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換を行うとして、五年間で期間六か月以上の失業者数の二割減少、転職入職率九%を政策目標としているということでございます。
 失業なき労働移動、どのようにこれから進めていかれるのか、過去のこうした政策もあったわけでありますが、そうした政策の検証をどのようにされてきておられるのかについて伺います。
○国務大臣(田村憲久君) よく成熟産業から成長産業へ人を移動していくというようなことを申し上げるわけであります。成熟産業自体が斜陽産業だというわけではないわけでありますが、やはり急激な成長というものからだんだん安定していく産業であるわけでありますし、場合によっては、いろんな経済状況の中においては労働力自体が余剰を生む場合もあろうと思います。
 一方で、成長産業はこれから大きく飛躍していく、パイが増えていく、そのような産業であるというふうに認識いたしておりますけれども、その中に労働移動をしていくということで、労働移動支援助成金、これを充実をさせ拡充をしていくということが一つ。それから、産業雇用安定センターというものがございます、こういうものを利用しながら労働移動をしっかりやっていく。さらに、今般、雇用保険法の改正、これを提出をさせていただいておるわけでありますけれども、中長期的なキャリア形成、教育訓練、資格等々も含めて、そういうものを利用していただきながら学び直しも含めて成長分野の方に労働移動をしていただくと、このようなことを考えておるわけでございます。
 今までも労働移動がなかったわけではないわけでありますが、やはり経済状況が非常に厳しい中においては、労働移動、新しい分野の成長というよりかは、まずは日本の国の雇用を守らなきゃいけないという大前提があるわけでございまして、そういう意味では、今までよりも、これから特にアベノミクスの中において経済を成長させていこうという部分でございますので、人の移動というものを、もちろん本人の御意思の下に移動をしていただくと、こういうことを我々としてはしっかりと進めてまいりたいと、このように考えておるわけであります。
○吉田忠智君 成熟分野から成長分野ということは、そのとおりにできれば本当にいいわけでありますけれども、例えば正社員と言われる方々も、成長分野ほどブラック企業と言われる企業が多いわけですよね。また、医療、介護など労働条件の改善が緊急の課題に挙げられる点もあるわけでありまして、安定した雇用の受皿が決して確保されている状況ではありません。そういう意味では大変に難しい課題であります。
 転職入職率の上昇というのは非正規雇用の増加にもつながりますし、この間の傾向を見ましても、正規雇用だった方が転職した場合に、八割前後が正社員、そして二割前後が転職後、非正規になっているという調査結果も出されております。御案内のとおり、労働力調査によれば、非正規雇用の比率が三六・七%、特に二十五歳から三十五歳の間のいわゆる非正規雇用の方の不本意非正規、正社員になりたいけれども非正規だという方が三〇・三%に上るわけでございます。
 非正規雇用労働者の正規化、非正規雇用の待遇改善のためにどのように取り組まれるのか、総理にお伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) もう時間もございませんので。
 もちろん、不本意の非正規の方々、我々もよしとは思っておりません。キャリアアップ助成金でありますとかトライアル雇用でありますとか、さらには、わかものハローワーク等々を利用しながらでありますとか、いろいろなことを考えております。パートタイマーも、パートタイム労働法、今国会に出させていただいて、均衡・均等待遇の確立、こういうものも進めてまいりたい、このように考えております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま大臣から答弁をさせていただいたことに加えまして、昨年の政労使の懇談会におきまして、十二月において、意欲と能力のある非正規雇用労働者についても、業績と能力を評価し、処遇に適切に反映させることも含めまして共通の認識に至ったわけでございまして、非正規から正規に移りたい、そういう意欲と要望のある皆さんがその目標を遂げることができるように我々も支援していきたいと思います。
○委員長(山崎力君) 吉田忠智君、おまとめください。
○吉田忠智君 若者の不本意非正規問題への取組や、実効性のある同一価値労働同一賃金、また均等待遇の実現に向けてしっかり取組を強めていただくように求めまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で吉田忠智君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 新党改革の荒井広幸です。
 今日は血圧です。閣僚の皆様、血圧、御自分のを御存じでしょうか。(資料提示)
 この血圧でございますが、一番目を御覧いただきますとよく分かるんですけど、いわゆる正常血圧だと言われる場合、五十歳のとき血圧が高いと言われますと健康寿命が短いという、これ、なるほどな、怖いものだなというふうに思います。血圧が高いと、御覧いただきますと、右側にありますように、脳、心臓、腎臓と、こういうふうな病気につながっていくんですね。今お医者さんにかかっている人は九百万人と言われていますが、実際は医師会等々の調査では四千三百万人の方がそうした高血圧症であると、こういうことを言っております。
 そこで、この高血圧というのを退治したいわけでございますが、厚労大臣に、大体、高血圧由来といいますか、この医療費どれぐらいになっているか、お尋ねします。
○国務大臣(田村憲久君) 平成二十三年度でありますけれども、国民医療費全体が三十八兆五千八百五十億円、このうち医科診療医療費が二十七兆八千百二十九億円でありますが、今言われた部分で申し上げますと、高血圧で引き起こされる脳、心臓、それから腎臓などの血管障害に関するものでありますが、高血圧症の疾患が一兆九千八十二億円、それから虚血性の心疾患が七千五百五十三億円、脳血管疾患が一兆七千八百九十四億円、単純合計で四兆四千五百二十九億円で全体の一六%ということであります。
○荒井広幸君 大変苦しい思いをすると同時に、医療費、これが、二十七兆円が診療とかに係る医系のものですが、その中の一六%、四兆四、五千億、血圧関係で支払っていると、こういうことですね。
 そこで、原発災害そして津波・地震災害、あるいは取り組んでいる職員の皆さんもそうなんですが、血圧が高くなっている、血圧が高いという事例があるんです。これはどういうことかというふうにいいますと、災害ストレスあるいは災害血圧と、こういうふうに言うんだそうですけれども、災害とも血圧、密接な悪い影響があります。
 これを改善していかなくちゃいけないということで、お手元の資料でいいますと二番目になります、右肩上に二番目。病院で血圧を測ると、これは白衣効果というのでなかなかうまくいかない、仮面効果、いろんなことが言われるんだそうです、家庭で測る血圧が一番重要だと。
 この血圧を基にどう対処するかということだということで、右側にございますが、福島県会津美里町というところは、これはお金で配るんじゃないんです、御自分で入会していただくんです。そして、携帯電話で血圧を測りますとびびびっと飛んでいくわけですね。飛んでいきまして、それをデータセンターが持ちまして、お医者さんがそれをまた参考にして、家庭で測る血圧というのが一番正しい値を出しますので、さあどうするかと、こういう対応になるということなんです。
 こういうことで病気を減らしていきましょうと、こういうことでありますし、同時に、この機械を配らない分どうしたか。ここがなかなかみそなんです。その分、商店街のエコマネーにしまして、一回測ると十ポイント、朝と夜測っていただきます、二十ポイント、三百六十五日ですから七千二百ポイント近くなります。掛ける一円、七千二百円というお金がもらえるんですね、金券としてもらえる。で、地元の商店街で行くということですから経済にも非常に役立っていると、こういうことです。
 そこで、こうした考え方を災害地の三県で、血圧からの健康支援、そしてもう一つ分かったのは、朝と夕測りますから、あれ、どうして来ないのかなということになるんです。これは外にいても、皆さん、スマホと同じ役割ですから、どこにいても測れるものですから、あっ、もしかしたら倒れていらっしゃるのかもしれないということで安否確認にも有効だということが分かってきたんです。
 いかがでしょうか。こうした被災地三県で健康支援や安否確認にこのシステムというのは大いに参考になると思います。これを取り入れたらいかがかと考えますが、じゃ、厚生大臣、お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) この会津美里町の健康ポイント倶楽部事業、今委員がおっしゃられましたとおり、まず機械に七千八百円ぐらい掛かる、それから利用料に一万円ちょっと掛かるということでありますが、一方で、そうやってポイントをもらって商店街で買える。非常に健康意識が高い地域であるというふうに思います。
 厚生労働省ではいろんな健康づくりのアワードをやっておりまして、そこで表彰しておりますが、いずれにいたしましても、好事例集を厚生労働省としてホームページにアップしております。今、会津町の方にもそのようなことで載せていただいてはどうですかというような働きかけをさせていただいておりまして、全国に紹介をさせていただきたい、このように思っております。
○荒井広幸君 これについてはまた、今日は二回やらせていただきますので後ほどさせていただきますが、総理に、これは実は自民党の、予算で二千八百万円いただいてやっている事業でもあるんです。こういういい面があるんですが、私は、この原発再稼働の前の前の前の前にやることがあると、こういうことを申し上げたいんです。
 それは、原子力災害対策指針に基づきまして自治体が、今、皆さん、三番目になりますが、百三十五の市町村で半分しかまだできていないんですね、避難計画です、いわゆる避難計画。この避難計画を作ってもらうことはもとより重要なんですが、一番重要なのは、本当にその避難計画で避難できるのか、バスは待っていたのか、安定ヨウ素剤はきちんと飲めるタイミングが図られたのか、ここを、いわゆる適合といいますか検証する、その計画を検証するという委員会をどこかに設置しないと、市町村、県が独自に作って国は支援しますという程度で無責任だと私は思うんですが、やっぱり本当にこれがきちんと動くかどうか検証する委員会が必要と思いますが、これは総理大臣にお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地域の防災計画や避難計画は、例えばどの地区ごとに避難を行うのかといった避難の実施単位や避難先、避難経路などを定めるものでありますが、地域の様々な事情を踏まえて作成されることが適当であると思います。
 このため、地域の防災計画や避難計画は、災害対策基本法において、住民の生命、身体及び財産を災害から保護することを目的といたしまして県や市町村が作成を行うことになっております。各自治体の防災会議において内容の検討を行っているわけでございますが、一方で、地域防災計画、避難計画の実効性の確保につきましては、福島第一原発事故の教訓を踏まえ、避難計画策定の支援や自治体の訓練への参加といった防災の事前準備の段階から国が物心両面でしっかりと自治体を支えていく必要があると考えております。
 このため、政府としては、地域の防災計画や避難計画の策定を進め、実効性を高めるため、地域ごとに国のワーキングチームを設けて関係省庁を挙げて自治体の取組への支援を行っています。さらに、国の原子力防災会議において各地域の進捗状況を確認をいたしまして、避難計画ができていない地域や充実化が必要な地域に対しましては、策定、充実化の支援とそのフォローアップを進めていく考えであります。
 また、防災対策の実効性の確認や向上については、訓練を実施し、その結果を踏まえて避難計画や防災体制を継続的に充実強化していくことが重要でありまして、こうした訓練についても国が積極的に参加をしていく考えであります。
○荒井広幸君 その実効性を担保する委員会をどこかに是非設けるようにお願いします。
 時間がなくなりましたので、総理、再稼働する前に万々が一のことが、また原発で事故が起きた、その場合は果たして事業者の責任なのか、国と事業者の責任なのか、国の責任なのか、ここが明確でありません。再稼働させた後、万が一の事故が起きたら、総理、責任は誰にあるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) IAEA、国際原子力機関の安全基準の最上位に位置付けられている基本安全原則において、施設と活動の存続期間全体を通じて安全の一義的な責任は許認可取得者にあり、この責任は委任することができないとされています。このように、安全確保の一義的な責任は事業者が負うというのが世界共通の考え方であります。その上で、福島第一原発事故の反省の上に立って、国がこれまで原子力政策を担ってきたことに伴う社会的責任については重く受け止めなければならないと思います。
 今後、いわゆる安全神話に陥ってしまった点など今回の原発事故の教訓を生かし、安全最優先をもって対処をし、国を含めて全ての関係者が安全性の向上に終わりはないと認識を持って、緊張感を持って取り組んでいく責任があると、このように思います。
○荒井広幸君 時間ですので、総理、午後にこの国の責任についてはもう一回やらせていただきます。
○委員長(山崎力君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議は終了いたしました。
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○委員長(山崎力君) 続いて、一般質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。
 一般質疑ということで、それぞれの大臣にお伺いしたいと思います。
 まず、環境大臣の委員会遅刻の件についてお伺いしたいんですが、正直申し上げます。私は、委員会の遅刻なら、実は前の自民党政権のときも閣僚の遅刻というのはありました。それぞれの委員会のお知恵でもしっかり対応いただきました。我々の政権のときも恥ずかしながら何回か遅刻があって、そのときに自民党の方々がどんなことを言ってきたかもあえて今日は申し上げませんが、委員会が流会をしたり、いろんなことがありました。
 僕は、委員会の遅刻のことならばそれぞれあることもあるだろうと思って、余りこんなことを取り上げるのは自分では好きではなかったんですが、そのことの弁明、いわゆる我が党の国対委員長に対する弁明等が余りにもひどいことと、実は、余り報道にはなっていませんけれども、委員の先生方御案内のように、その日は皇居でベトナム国家主席の歓迎行事が陛下の御臨席の下ありました。つまり、こういった状況からいって少し看過できないのではないかと私は思ったので、少し、大臣、嫌なことを申し上げるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 まず、委員の皆さん、お手元にお配りしたのが、環境省が我が党の榛葉国対委員長に提出をした経緯でございます。これ、線を引いたのは私が線を引きました。
 まず、一つ目の疑問です。この日は委嘱審査です。委員の先生方は皆さん委嘱審査出ておられたと思います。委嘱審査が十時なのに、まず私は、自宅を九時十五分に出たというのが少し私の感覚でいうと考えられないんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 私も、四半世紀国会に籍を置く者として初めてこのような不祥事を起こしてしまいまして、本当に申し訳ないと考えております。国会審議というものはやはり遅刻が絶対あってはならないものであり、また、理由がどうあってもこのようなことはもう私の不徳の致すところで、誠に面目ないというのが率直な感想でございます。
 そして、今委員の御指摘でございますが、九時十五分に通常どおり出邸をいたしますが、事案があるときは事前に警護課の方が早めに出てくださいと言って、そのように従って出邸をすることもございます。よりまして、これまで四半世紀の中で公式なものに遅刻をしたということはございません。
○福山哲郎君 一般的に言えば、大臣は答弁レクがあって、私どもはひょっとしたら知的に足りないので何時間も早くから行かなきゃいけなかったのかもしれませんが、これだと恐らく車の中でレクをやったと思います。そういった形で国会の質疑に臨むこと自身、我々はちゃんと省庁の、前の時間に入ってきっちりそれぞれレクを受けて質疑に臨む態度だったので、驚きました。
 二つ目の下線は、ベトナム国家主席の来日に係る交通規制が二十分まで予定されていたがって、これ、だって国の行事じゃないですか。あなた大臣なんだから、こんなの環境省に弁解書かせちゃ駄目ですよ。こんなの分かっているのは当たり前なんだ。
 現実の問題として、第二パラ、事故があり、竹橋、外苑下りで事故が重なり、これ、事故ありましたか、大臣。役人が答えてもいいですよ。
○国務大臣(石原伸晃君) 何度も申しておりますが、国会の審議というものに対して遅延があってはならない、今後このようなことがないように厳に注意をしてまいりたいと考えております。
 その点につきましては、官房長の方から事実関係についてお話をさせていただきたいと思っております。
○政府参考人(鈴木正規君) 大臣が到着した後、すぐに事実関係を報告すべしという御要請でございましたので、大臣は委員会に出席中でございましたので、同乗していた者から情報を基にしましてメモを作成したというのがお手元にある情報でございます。
 今御指摘の部分でございますが、首都高速の渋滞原因について事故があったというふうに記載しておりますが、これは同乗している者が見ておりましたウエブ上の交通情報の表記が、事故と故障を合わせて事故というふうな表記になるというものだったものですからそのような記載をしてしまったものでございますが、実際は事故ではなく故障車両の発生ということで、大変申し訳なく思っております。
○福山哲郎君 ということは、事故は両方なかったということでいいんですね。
○政府参考人(鈴木正規君) 事故による渋滞ということではなく、故障車両発生による渋滞があったということでございます。
○福山哲郎君 大幅な渋滞はいかがですか。
○政府参考人(鈴木正規君) この事故の時点は、四号で事件、高速四号で事故が起き、済みません、故障車両が起きたわけですけれども、二か所で起きたものですから、四号にとどまらず三号まで渋滞が延びていったということでございましたので、大幅な渋滞というふうな表記をさせていただいたということでございます。
○福山哲郎君 聞いたものですか、それともちゃんと調べられましたか、事実関係を。
○政府参考人(鈴木正規君) 大変申し訳ありません。
 私ども、すぐに資料を提出するようにということでございましたので、そういう意味でのチェックが甘かったという御指摘でございましたらそのとおりで、大変申し訳なかったというふうに思っております。
○福山哲郎君 これ、事故じゃないんですね。大幅な渋滞も警察庁に聞くと余りなかったということなんですね。(発言する者あり)国対委員長怒っていますが、すぐに出てきていないということでした。
 青山通りの大きな渋滞はありましたか。
○政府参考人(鈴木正規君) 一般道の関係でございますけれども、大臣は、甲州街道、井の頭通り、そして青山通りに入ってくるという形で入るものでございますので、そういうことで、この間につきましては通常大体四十分弱で着くということでございましたが、それ以上の時間が掛かったということで、同乗していた者は渋滞があったという認識でこのような記載をさせていただいたところでございますが、実際には渋滞情報が出ておりましたのは甲州街道と井の頭通りで、青山通りでは渋滞情報は出ていなかったということで、この点につきましても大変申し訳なく思っております。
○福山哲郎君 ここ、四十分と書いてあるのに、今十五分と言ったの、異なっていますよね。ちょっと一回、訂正してください。
○政府参考人(鈴木正規君) 失礼しました。
 通常四十分程度掛かるものが更に十五分程度掛かってという意味でございます。通常四十分弱で国会に到着できるところ更に十五分ほど時間を要しという、この文章のことを申し上げたつもりでございます。
○委員長(山崎力君) 福山さんも言ったことになっていない状況ですからね。ちょっとお待ちください。(発言する者あり)
 速記止めて。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
 それでは、福山さん、今のところをもう一度言ってください。(発言する者あり)
 それじゃ、ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) それでは、速記を起こしてください。
 環境省鈴木官房長。
○政府参考人(鈴木正規君) 大変失礼いたしました。
 私の質問を受けた認識でございますけれども、この二パラの事故があったのかどうかということに加えまして、青山通りにおいて大きな渋滞が発生したと書いてあるけれどもこれは事実関係はどうなのかという御質問だったというふうに思いましたので、そのようなことで、事故については、先ほど申しましたように、実際としては故障車両の発生でございましたということと、それから青山通り等について大きな渋滞ということでございますが、渋滞情報によれば、甲州街道と井の頭通りには渋滞情報が出ておりますけれども、青山通りについては渋滞の情報は出ていないということで、これについても大変申し訳ないということでございます。
○福山哲郎君 こんな細かいこと意味ないんですけど、僕は、警視庁の交通局、今日呼ぼうと思ったんですけど、役所同士でやり合いして、それでお互いが足を引っ張るの嫌だから僕呼ばなかったんです。交通局は、事故なし、なし、それから首都高の青山通りの渋滞状況、渋滞なしと答えているんです。でも、この報告はこうなんです。
 もう一点、環境大臣が宮中の歓迎行事に欠席した経緯について、環境省が報告したとおりに報告してください。
○政府参考人(鈴木正規君) とおりといいますと、文章そのままということでございますと、ちょっとお待ちいただければと思いますが。
 三月十五日土曜日、十六日日曜日に福島県に出張し環境省の公務を行うことが決まっていたところ、これらの公務が終了する十六日日曜日夕刻以降を使い地元関係者との面談等の可能性を検討するよう大臣から事務方に指示があった。先方の都合もあるだろうから泊まりも視野に入れてよいということであった。十七日の月曜日の歓迎行事には二月二十一日に出席で回答していたが、十六日に福島に宿泊する可能性が生じたことから、三月四日に大臣の許可を得て欠席へと改めたところ、結果として、三月十四日午後の時点で面談等の可能性がなくなったことから十六日に帰京することとなったが、直前での再変更となるので、事務方の判断で十七日の歓迎行事については欠席のままとしたということでございます。
○福山哲郎君 大臣、あなたは福島を何時に出ましたか、三月の十六日。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの官房長が御答弁させていただいたような日程を作成していたところ、先方との折り合いが付かず、その日は夕刻に東京に戻ってまいりました。
○福山哲郎君 違いますよ。日程なんか、こんなの、大臣が行くのに二日前、三日前に日程確定していないなんてあり得ない、一週間ぐらい前からずっとやっているはずなんだ。
 それで、現実問題として、あなたは福島のサポーター事業で行かれたことは私評価します。しかし、あなたは、福島ユナイテッドFCの試合、ホーム開幕の観戦、これ二時からキックオフでしたけど、何時に出られました、スタジアムを。
○国務大臣(石原伸晃君) ユナイテッドの観戦は、十三時四十分からの開会式で御挨拶をさせていただき、前半の十四時から十四時十五分程度を観戦しております。
○福山哲郎君 つまり、あなたは試合を見るといっても十五分で出ているんです。もう二時過ぎには福島を出ているんです。それで次の日、九時十五分、委員会ぎりぎりまで自宅にいて遅刻までしている。そして、宮中行事に実は欠席をしている。
 もう一点、宮中行事の出欠を事務方の判断でやったことをどう思いますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 再三申しておりますとおり、国会に遅れるようなことがあってはならないというのは、私の考え方として何も変わっておりません。
 また、宮中行事につきましても、知恵が足りなかったと反省をしております。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) 速記を止めておいて。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) それでは、速記を起こしてください。
 福山さん、ポイントだけもう一度、石原大臣に言ってください。福山哲郎君。
○福山哲郎君 だって、十四日の時点であなたは夕刻の日程がないのは分かっている。そして、委嘱審査は実は十二日に決まっているんです。だから、前泊を予定の日程を立てるなんてあり得ないんですよ、委嘱審査は十二日に決まっているんだから、午前中に審議入るんだから。それにもかかわらず宮中行事を欠席をした。じゃ、理由は何ですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 実は私、大変ベトナムと御縁がございまして、その行事にはどうしても参加したいと思い、二月の早々に出席の申請をさせていただきました。しかし、三月になりまして、もう御存じのことだと思いますが、これはぎりぎりまで非公式も含めていろんな方と会わなければならない福島の事案というものは多いんです。それで事務方も、最後の最後までぎりぎりに、ぎりぎりに交渉をさせていただきたいと、その場合そのようなことが起こっても致し方ないかと言いますので、私の判断として、宮中行事には出たいんですけれども、やはり福島の復興というものは安倍内閣の最大の重要課題でございますので、このように取り仕切らせていただいた。
 また、その後、ただいま官房長から御答弁をさせていただきましたとおり、そのようなふうに一度決まったことを変えることができないんじゃないかというふうに判断がなされて、私もそこについて強く言わなかったという点は今反省しているところでございます。
○福山哲郎君 事務方の責任にすることはまずひどいと思います。
 それからもう一点は、福島から車でも何でもその日のうちに帰ってこれます。私も何度も往復しました。ましてや、委嘱審査は一週間前から決まっています。それも朝からだった場合には、じゃ、福島から朝一番で帰るつもりだったんですか、大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) 決して私は国会を軽視しているわけでもございませんし、福島でどうしても、やっぱりかなりの時間を掛けて腹を割って話さなきゃならない案件が実は山積しております。これは私的なことでは決してございません。まさに福島の復興のことに関して、このものを進めていく上で、どうしてもやはり時間を切って折衝をしていかない限り折衝というものは前に進まないわけであります。そんな中でそのようなことをやっているということを是非御理解いただきたいと思います。
○福山哲郎君 官房長官、欠席理由は適切だったとお思いですか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、歓迎行事は海外の国賓をお迎えする中で非常に重要なものであります。事情はどうであれ、結果的に出席可能であったとすれば、今後はこのようなことがないように閣僚の出席というものを徹底してまいりたいというふうに思います。
○福山哲郎君 当時、僕、谷垣法務大臣も呼ぼうと思ったんですけど、まあそれは僕やめましたけど、谷垣総裁は、我が党の一川大臣が宮中の行事を欠席したときに、閣僚が国賓をどう迎えるかという基本的姿勢がしっかりしていない、政権全体の問題だと。公明党の山口代表は、非常識で閣僚の資質が欠けていると批判をされました。
 今回、まず弁明書は国対委員長に、虚偽のものばかり並んでいます。これは国会軽視も甚だしい失礼な対応です。これは与党の委員も怒るべきことです。更に言えば、宮中には出席できたにもかかわらず、福島を出たのは二時過ぎですよ。ましてや、委嘱審査がもう一週間前から決まっているにもかかわらず、何で出席をしなかったのかの理由もはっきりしない。そして、挙げ句の果てには委員会に遅刻したんですよ。
 これは弁解の余地ないと私は思うんですよ。どうですか、官房長官、これ。
○国務大臣(菅義偉君) 閣僚が国会に出席をして答弁することは閣僚の最も重要な仕事であります。そういう中で、国会の審議に遅れることは、いろんなことがあったとしても、あってはならないことだというふうに思います。先ほど石原大臣もこのことについては厳しく反省をされておられました。
 宮中につきましては、先ほど私申し上げましたけれども、いろんな理由があっても結果的に出席可能であったとすればそれはやはり出席すべきというのは、これは当然のことでありますので、今後、閣僚のそうした出席というものをしっかりと徹底していきたいというふうに思います。
○委員長(山崎力君) 福山哲郎君、時間ですので。
○福山哲郎君 理由は不適切であり、はっきりしなかったと申し上げ、非常に私は問題だと申し上げて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、中西健治君の質疑を行います。中西健治君。
○中西健治君 中西健治でございます。
 先ほどの集中審議の続きとして、麻生大臣と議論をさせていただきたいと思います。
 先ほど税収の弾性値のところに入るというようなところで終わってしまいましたので、そこから行きたいと思いますけれども、政府は税収弾性値一・一というものを使っております、財務省は一・一というものを使っています。そうしますと、経済成長があったときにおいても、例えば三%成長しても五十兆円の税収が一・六兆円しか伸びないと、こんなような数字になってくるわけでありますけれども、この間の公聴会におきましても、公述人の方にどれぐらいが適切かという質問をしたところ、景気回復期は三だろう、足下は三になっているだろうと、お二人ともそういうお答えをされていました。
 一・一というものを常に使っていくこと、これが適切かどうか、まず財務大臣のお考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは非常に判断の難しいところだと存じますが、今の状況の中において、景気が確かにデフレ不況からの出口にいるところまでは来たと思っておりますが、これが直ちに景気回復に四月以降行くのかという点につきましてはいま一つまだよく見えていないところでありますので、したがって、かつてのような、バブル以前のような三を使うとかいうようなことはちょっと危険過ぎる。したがいまして、私どもとしては、今の一ないし一・一ぐらいのところを使うべきではないかというのが基本的な判断であります。
○中西健治君 愛知財務副大臣に教えていただきたいと思いますけれども、消費税増税を前提としないで二〇二〇年まで税収弾性値を二・〇あるいは三・〇とした場合、今年一月に財務省が試算した後年度影響試算における経済成長ケースでの二〇二〇年度の税収は幾らになるのか、教えていただきたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。
 消費税引上げ分、五%引上げ分のうちの国の一般会計に入ってくる三・八%部分を機械的に除いて試算をした場合の税収は、二〇二〇年において、税収弾性値を二とした場合なんですけれども六十七・九兆円、税収弾性値を三とした場合には八十二・三兆円となっております。
○中西健治君 どうもありがとうございます。
 それぞれ、六十七・九兆円と八十二・三兆円ということでありました。
 これは元々財務省が増税を、一〇%の消費税増税をした場合には六十八・七兆円という試算を出していますので、弾性値を二にしたら、もうその増税なしでも同じ金額という税収、税収はほぼほぼ同じ金額になってくる。そして、弾性値を三にしたら、増税をしなくても増税を織り込んだ政府試算よりも実は十三・六兆円も改善するということで、基礎的財政収支はプラスの七兆円ということにまでなってくるということになります。
 勘ぐった見方をすれば、財務省はあえて低い弾性値を用いて増税を正当化しているのではないかというふうにも考えられるわけでありますが、ここら辺について、財務大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはいろいろ勘ぐって考えればいろいろなことができるのは、もう間違いなくこの種のことにお詳しい方々皆おできになるところだと存じますが、財務省としてやっぱりこの消費税に一番こだわっている大きな理由は、それは何といっても、少子高齢化に伴います日本のやっぱり社会保障を今後考えていった場合に、毎年一兆円前後のものが伸びていくという状況を考えた場合に、私どもとしてはこれを何とかせねばならぬ。
 もう一点は、やっぱり現状のいわゆるGDPと借金の差が一対二というこの比率を何らかの形で抑える、その差を縮めるということをしない限り、日本の国債若しくは日本の経済に対する信用というものを考えたときに、やっぱり対外に対しては日本はきちんと財政再建をやる意欲があるということをきちんと示しておくという等々が、私どもとしては今回判断に踏み切らせていただいた背景であります。
○中西健治君 私、この税収弾性値に限って言えば、やはり景気がどういう状況なのかということに即した上で、三を使う時期、二を使う時期、一を使う時期、そうした細やかな試算を行うということが必要なんじゃないかなというふうに思っています。これは御提言申し上げます。
 あともう一つ、国債の利払い費についてお伺いします。
 今年度は一・八%、来年度も一・八%を前提としていますが、以前は二・〇%でした。一・八というふうにしているのはなぜなのか、こちらも副大臣にお伺いしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 国債費について、積算金利についてお尋ねがございました。
 国債費については、予算額が不足する事態やそうした懸念を市場に招くことがないよう、十分な予算計上を行う必要があります。そうした観点から、積算金利については、予算編成時における一定期間の実勢金利の水準を見つつ、また過去に金利が急上昇したときの例を参考に設定するという機械的な手法で算出しているところであります。
 平成二十六年度予算の積算金利についても、こうした方法によりまして、御指摘のとおり一・八%と設定したところであります。
○中西健治君 今、市場金利を観察して、あと過去の経験でショックが起こったときとおっしゃっておりましたけど、これまで〇・七%が市場金利だとして、これまでの経験で資金運用部ショックなんかが起こったときに一・一%急上昇したから一・八なんですよというのが財務省の説明だったと思いますが、一旦ショックで上がったものが平均的にずうっと続くということを前提とするのはまたこれおかしいんじゃないかなというふうに思っていまして、私はこれは現実に即してやはりしっかりと見ていくべきであろうと、これが私、もう一つの提言であります。
 そして、最後に財務大臣にお聞きしたいと思いますが、NISAですけど、株式の小口貯蓄制度ですが、こちらについて制度の見直しをすべきなんじゃないかということを、私、もっと拡充をすべきなんじゃないかということをこの間の予算委員会で、金額を百から三百にする、そして五年、十年の制度の期限をこれをなくしていく、これ、イギリスでもなくなっていますが、そうした拡充は今後の課題だというふうにおっしゃられましたが、是非、今株式市場またちょっと危うくなっていますから、芳しくなくなっていますから、進行年度でも見直していただきたいと思いますが、そちらについていかがかというのが最後の質問です。
○委員長(山崎力君) 麻生財務大臣、時間ですので、まとめてお答え願います。
○国務大臣(麻生太郎君) はい。
 日本インディヴィジュアル・セービングス・アカウントというのをNISAと称しておりますが、今御指摘のありましたように、正確な数じゃありませんけど、一挙に五百万口ぐらいになりました。これは、私どもの予想をはるかに超えるほどこういったものが多くなっておりますので、利用状況や把握の検証というのは今後やっていかねばならぬとは思いますが、この数を増えるのプラス百万の限度額を毎年というようなことを考えておりますけど、それを百、二百、三百として一挙に三百等々の御説というのがいわゆる、これ基本的に経済の成長資金を供給するんですけれども、各銀行金が余っているのに、市中銀行は借りに来ないという現状の方もちょっと考えないかぬところではあるんですが、いずれにいたしましても、御指摘のありました点は極めて有効な手段の一つだと思って、検討をさせていただきます。
○中西健治君 どうもありがとうございました。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で中西健治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、辰已孝太郎君の質疑を行います。辰已孝太郎君。
○辰已孝太郎君 日本共産党の辰已孝太郎です。
 引き続き、生活保護の問題についてお聞きをしたいと思います。
 生活保護制度を利用されている方が医療費やまた介護利用料、これが免除されているのはなぜなのかということをまず確認したいと思います。大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 憲法二十五条、生存権という意味で、やはり生活保護というものは最低限度の生活を保障するということでございますので、医療でありますとか、いろんな、介護もそうでありますけれども、かかった場合には予期せぬ出費というものが起こるわけでございますから、その部分に関しては、医療なら医療扶助というような形、介護なら介護扶助というような形で対応させていただいて、生活保護者の生活を守るというような、そういう理由の中からそうなっておるというふうに存じております。
○辰已孝太郎君 国の定めた最低限度の生活、これを維持するためにそういったものが免除されているということであります。これ当然のことだったと思うんですね。
 ところが、大阪市の幾つかの行政区で、介護保険制度を利用して福祉用具の購入や、また住宅改修費の、これは一割負担ですね、この一割負担の部分を被保護者に自己負担できるかどうかを確認しているということが明らかになりました。この大阪市の運用は生活保護法第何条に基づいて行われているとお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと質問の趣旨がよく分からなかったんですが、やられておられること自体適切じゃございませんので、ちょっと今言われた意味がよく私は理解できていないんですけれども。
○辰已孝太郎君 では、大阪市のこの運用、これは法令違反だという認識でよろしいですか。
○国務大臣(田村憲久君) この場合、法令違反というようなことになります。
○辰已孝太郎君 この大阪市の実態を厚労省は確認をされていますでしょうか、こういう実態があったと。
○国務大臣(田村憲久君) 確認いたしております。
○辰已孝太郎君 指導はされましたか。
○国務大臣(田村憲久君) 昨年十一月に厚生労働省の方から大阪市に対しまして、改めて適正な取扱いの説明をさせていただいております。
○辰已孝太郎君 ちょっと、適切な取扱いというのがちょっとよく分からないんですが。
 これ、大阪市のホームページで、九月二十五日に大阪社会保障推進協議会との協議があったと、これ、議事録がホームページでも見れますから、残っているんです。ここでは、大阪市の説明で、この問題について問われて、住宅改修や福祉用具購入に係る一割負担の部分については、自分で負担できないことを確認する必要があると。やっぱり預貯金をケアマネジャーなんかに頼んで確認をさせているということが明らかになりました。
 大阪市はこのような行政区が幾つかあるということを前提にきちんと是正をさせているんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 九割は保険から給付されて、一割は基本的には自己負担でありますが、生活保護者の場合は保険料の方も生活扶助に上乗せるわけでありますし、自己負担部分もこれも介護扶助という形であります。
 その中において、我々の方から大阪市に適切な運用をしてくださいというような説明をいたしまして、その上で、大阪市の方から各福祉事務所の方にそのような旨が伝わったというふうに聞いております。
○辰已孝太郎君 大阪市は十二月九日に、これらの事務の取扱いについてという文書を出しております。
 これ、三ページほどあるんですけれどもね、このことに触れているのは、これたった三行なんですよ。しかも、こう書いてあります。介護保険給付の福祉用具購入や住宅改修に係る費用の介助扶助は、給付券の活用の有無にかかわらず自弁の可否は扶助決定の要件とはなりませんと。ここで、ここは、自弁を、これ確認するな、要請するなと、これ書いていないんですよ。書いていないんですよ。
 これ、こういう事務連絡では、はっきり大阪市は反省しているとは全く思えないんですけれども、これ大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) 大阪市に確認をさせていただきましたらば、現在は、御指摘あったような誤った取扱いは行われていないというような御返事でございました。
○辰已孝太郎君 これ、重大な法令違反なんですね。
 アンケート調査では、要介護五の人がシャワーチェアが必要だと、こう言ったら、生活保護のケースワーカーが、自己負担させろと。要介護五で動けないんだから、ええやろと。私、ここまで来たらもう人権侵害だと思うんですね。
 私は、厚労省として特別監査なり調査なりをやっぱり大阪市にやるべきだと思うんです。介護給付が決定しているのに介護扶助が支給されていない件数、どれほどあるのか、これ大阪市に調査、特別監査、是非してください。どうですか。
○委員長(山崎力君) 時間がもうたっておりますので。お答えなりますか。一言だけで結構です。それじゃ、お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 現在、適切に実施されておるということを確認をいたしております。
○辰已孝太郎君 どれほどの人が介護を申請してもできていないかという、支給されていないかということは……
○委員長(山崎力君) 辰已さん、時間はお守りください。
○辰已孝太郎君 これ、ちゃんと調査、監査するべきだということを訴えて、私の質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で辰已孝太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、東徹君の質疑を行います。東徹君。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 今日は財務大臣もおられますので、是非ともこのことについて聞きたいということで、是非お願いいたします。
 少子高齢化進展に伴うということで、先ほども麻生大臣から話がありました。社会保障費というのは今後どんどんどんどんと増えていくわけですけれども、そんな中で、やっぱり将来推計をしていくべきだというふうに思っておりまして、特にやっぱり厚生労働省の一般会計予算の将来推計、まずこれ、厚生労働大臣、やられているのかやられていないのか、是非とも教えてください。
○国務大臣(田村憲久君) 社会保障の将来推計でありますか。(発言する者あり)一般会計の。これはいろんな施策が当然そのときそのときに出てまいりますので、なかなかそれを将来に向かって推計するのは難しいと考えます。
○東徹君 財務大臣も是非見ていただきたいんですが、これは社会保障に係る費用の将来推計についてということで、今日資料をお配りしております。二〇一五年、二〇二〇年、二〇二五年ということで、これから少子高齢化、人口減少という形の中で、どれだけ年金、医療、介護、子ども・子育て、こういったものがどういうふうに増えていくのかということが分かるわけですね。これ、将来推計すべきだというふうに、財務大臣、思いませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) こういうのはあらかじめ言っておいていただきませんと、急にその日に言って、数字が分からぬように言われて、あほの子と言われてはかないませんので、済みませんけど、あらかじめ是非予告だけしておくようにお願いいたします。
 その上で、この資料を今拝見しましたけれども、これは、今後三年間に限って、これは財務省において社会保障関係費を含めまして国の歳出をこれ機械的に算出した数字なんだと理解を、分かったんですけれども、これが今後、やっぱり日本の財政再建とかまた国家の将来を考えたときに、やっぱり少子高齢化に伴いましてこのような形で日本の人口の絶対量が減るとか、また高齢者の比率が急激に伸びるとかいうことによって日本の経済全体の活力プラス社会保障の面が極めて厳しいことになりますので、今のままの状況で続けるというのは極めて難しいと。そういう前提に立って、私どもは別に、今この種の問題をどうしていくかということに関して全然別にプロジェクトチームを立ち上げて検討をいたさせつつあるところであります。
○東徹君 これは是非やらなきゃいけないと思うんですね。これなぜかというと、国もプライマリーバランスを二〇二〇年に黒字化というのを目指しているわけですね。ということであれば、当然、厚生労働省予算というのは昨年から今年にかけても一・三兆円増えているわけですよ。年々一・三兆円これから増えていくとしても、七年間で恐らく今の三十兆円の予算が四十兆円ぐらいになるわけですよ。ということは、やっぱりその将来推計というのは出ていなかったら駄目だと思うんですが、これ出ていないのは僕は逆に問題だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 社会保障関係費の中の部分に占める高齢者の比率等々をこれまでもいろいろ検討されてきたところでありますけれども、これはなかなか、世論やら何やらを考えたときには極めて厳しいものがあったんだと存じます。
 やっぱり子ども手当よりは高齢者という比率が高くなったというのも間違いなくこのところの傾向値で言えると思いますけれども、そういった意味では、私どもとしては、こういったようなことを検討すべき時期に来た、それほどせっぱ詰まったことになりつつあるのではないかと、私どもそう思って、財務大臣になりましたときにこの問題を長期的にわたって検討するようにという指示を、といって、これちょっと私ども独りで、財務省だけでできるわけではありませんので、総理の指示に従って、ちょっと副総理という立場も使わせていただいて、いわゆる厚生労働省等々他の省庁にもこの話を、交渉というか、話をさせつつあるというのが今の実態であります。
○東徹君 なかなか答弁にならないのでちょっとあれなんですけれども、厚生労働大臣、これはもうこうやって将来推計、こうやってやっておられるわけですから、是非とも大体この五年後、十年後どうなるかぐらいはお示しいただきたいと思います。
 そしてもう一つ、生活保護費についてでありますけれども、この生活保護費も、これ将来推計必ず増えていきますよ。なぜかというと、生活保護費をもらっている被保護世帯の五一%は六十歳以上だからです。これから高齢者の数が増えれば増えるほど生活保護費は増えていきます。是非これは将来推計出すべきと思いますけれども。
○国務大臣(田村憲久君) 前段、社会保障費、厚生労働省は非常に多いわけでありまして、その国が出している分、厚生労働省予算を、これをある程度推計しろというふうにおっしゃっておられるんだというふうに思いますが。
 これは、いろんな政策をこれからも変えていくわけです。例えば、協会けんぽに対する国庫負担率をどうするんであるかだとか、それから雇用保険に対してどうするんであるかだとか、これも大きく変わるわけでありまして、そのときそのときの政策によって変わるものでありますから、なかなか我々が純粋に厚生労働の立場から出すというのは難しいと。それは一定の制約を置いて出すことはできますが、その数字自体が逆に国民の皆様方に対してあらぬ先入観を持っていただくとこれまた困った話になるわけでありますから、なかなかそこは難しいということでございます。
 それから、生活保護の場合も、これは景気にも変動しますし、ましてや今、生涯現役社会ということを推奨しておるわけでありまして、高齢者が増えるといったって高齢者の方々が働かれる期間が長くなれば、そうなれば、当然のごとく今の六十五歳というような、念頭に置かれているのかも分かりませんが、それ自身どう動くか分からないわけでございますので、なかなかこれも将来推計、一定の要件を置けば出せるでしょうけれども、出したことがまた国民の皆様方にあらぬ誤解等々を生むのはこれはまた問題があろうということでございまして、なかなか出せないということは御理解をいただければ有り難いと思います。
○東徹君 これは、一定の数字を置けば出せると思いますので、是非一定の数字を置いて出していただきたいなと思います。
 それから、行革担当大臣にお伺いしたいと思います。私は是非期待いたしておるんですが、行政改革に。第二次安倍政権以降でどの程度実績があるのか、公務員制度改革、行政改革、この辺のことについて是非数字でお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今数字でということでございますけれども、もちろん無駄の排除、また金額的なもの、それは重要ではありますけれども、本当の行革というのは、私は、その行政効果そして政策効果を最大限発揮できる仕組みをつくることであると思っております。
 第二次安倍内閣になりましてから、行政事業レビュー、基金シート、そして秋のレビューを追加をいたしまして、各府省が自律的に、無駄な事業、無駄な予算を排除する自律的な取組を深化、強化させております。また、独法改革についても、改革の集大成ということで、本来の制度趣旨に立ち戻って、その組織のスリム化とあと政策効果の向上を図って、今回の国会において法案を提出し、成立を目指しているところです。
 公務員制度改革につきましては、省庁の縦割りの弊害を排して、無駄な予算を排除し、無駄な事業をやめ、そして無駄な規制をやめた官僚をきちんと登用できる仕組みをつくることによって行政機能を向上させたいと思っております。また、国家公務員の人件費につきましては、新たな内閣人事局におきまして、国家公務員の総人件費の方向性を出してまいりたいというふうに思っております。
○東徹君 行政改革の効果というのは、是非とも数字で実績をやっぱり示すべきだと思います。やはり今の答弁だと、何の計画性もないようにしか聞こえないんですね。やっぱり目標、計画、こういったものをきちっと示すべきと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 先ほどから、数字の問題ではなく、また数合わせの問題ではなくて、仕組みを構造改革することによって行政改革を進めていくということが本来の行革であろうかと考えております。
○東徹君 まあ話にならないので、終わらせていただきます。
○委員長(山崎力君) 以上で東徹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 犬猫殺処分についてお聞きをいたします。
 犬猫の殺処分ゼロを目指す自治体の取組について教えてください。
○国務大臣(石原伸晃君) もう委員御承知のことだと思いますが、昨年施行されました改正動物愛護管理法におきまして、自治体がその引き取った犬猫について、殺処分することなく、可能な限り新たな飼い主への譲渡しに努めることなど、新たな規定が設けられたところでございます。これは議員立法でございます。
 その後、環境省といたしましても、これまでも努力をさせていただいてまいりましたが、殺処分を減らすために必要なことは、飼い主が管理できないほどに増やさないように犬猫を不妊、去勢することや、動物がその命を終えるまでしっかりと飼育する飼い主の責任の徹底でございます。ここの二番目の部分がやはり一番大きいのではないかと認識しております。そのためにも広く普及啓発を推進して、同時に、自治体が整備する犬猫の収容・譲渡施設に対する補助を行ってきたところでございます。
 こうした取組の結果でございますが、平成二十四年度現在で殺処分数は平成十六年比で六割減少、それでも三十九万五千頭から十六万二千頭とまだ多くの動物が殺処分に遭っているということには、私ども肝に銘じてこの問題に取り組んでいかなければならないと考えております。
○福島みずほ君 長野、熊本、仙台など非常に取り組んでいる。でも、自治体によって実にばらばらなんですね。
 環境省は、犬猫の殺処分を少なくするために今までどのような努力をされてこられたでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 長野県の取組というものは、私どもも十分に承知をさせていただいております。やはりこの観点は、動物愛護に観点を置かれて施設を造って、動物愛護センターを、ハローアニマルですか、そんなような名称で、そこに民間の方々を呼び込んで共同で譲渡活動。私も東京で一回、犬の譲渡、これ八王子市でございましたけれども、同僚の萩生田さんのところでさせていただきましたが、これ難しいのは、小さい子犬、子猫はもらっていただけるんですけれども、成犬になりますとなかなか引き取っていただけないという現状がございます。
 やはり先ほどもお話をさせていただきましたけれども、啓発活動、動物がその命を終えるまでしっかり飼育するという飼い主の責任義務、こういうものをしっかりやっていかなければなりませんし、これから、今現在でございますけれども、今日は来ておりませんが、牧原政務官を中心として更なる具体的な対策を今現在検討させていただいているところでございます。
 今、長野県の事例等々を福島委員が出していただきましたので、引き続き自治体と協力の上、殺処分の削減に努めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ドイツは殺処分ゼロを目指して実現したとも報道されています。自治体が努力をしているんですが、是非、環境省がこれからやはり音頭を取る、あるいは表彰する、事例を紹介する、あるいは法律改正する、是非、今検討中だということですが、大臣、意気込みを語ってください。
○国務大臣(石原伸晃君) 私も実は三年前まで犬を飼っていたんでございますが、これは先天性な病気で亡くなりまして、寿命は全うしておりませんけれども、亡くなるところは家族でみとることができたと。
 やはりしっかりと教育活動を活発化して、これを一日でもゼロに近づくべく努力をしていくということに環境省挙げて取り組ませていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 次に、カジノ問題についてお聞きをします。
 カジノ問題についての政府の見解を教えてください。
○国務大臣(谷垣禎一君) この問題で私が政府を代表する立場かどうか分かりませんが、カジノとは、一応刑法上、賭博罪ないし賭博開帳図利罪等との関係が問題になります。
○福島みずほ君 自治体が行う競馬、競輪はなぜ賭博罪に、賭博開帳罪、ならないんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは法律で決めておりまして、御承知のように、刑法三十五条による法令による行為、そういうことによって違法性が阻却されるということであります。
○福島みずほ君 公営で公益性ということが理由立て、三十五条で正当行為、違法性阻却されるわけです。
 カジノは完全民営です。民営で正当行為として違法性阻却されるんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、賭博罪がなぜ定型的に違法行為として決められているかということに関わってまいります。その理由は、賭博行為が、勤労その他の正当な行為によらず、偶然の輸贏によって財物を他人と争うという、そういうものでありまして、そしてまた、射幸心を刺激して勤労の美風を損なう、あるいは副次的犯罪を誘発して国民経済の機能に重大な障害を与える、だから定型的に違法な行為だとされているわけでありまして、立法によっていかにしてその違法性を阻却する理由をつくっていくかということがポイントだろうと思います。
○福島みずほ君 公営であれば、公益性で収益は全部住民のために使われる、しかし、民営であれば、慈善事業でなく金もうけですから、公益性があり正当行為と言えるんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) そこはこれから議員立法でおやりになるんでしょうから、どういう御議論をなさるかで、まだ政府としてその内容を十分承知しておりません。
○福島みずほ君 正当行為として違法性阻却できないですよ、公益性と言えないですもん。金もうけでラスベガスの外資がやってくる。金もうけが公益性があるという、賭博開帳図利罪を違法性阻却することはできないというふうに考えます。
 カジノによってどのような問題が生ずると、官房長官、そして消費者担当大臣、法務大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) カジノの合法化を含めた法案が国会に提出されています。国会での議論を見守りたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) さきの臨時国会において議員立法により特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案が提出され、継続審議となっていると承知しておりますが、一般論として申し上げれば、カジノ合法化については、ギャンブル依存症や多重債務に陥った人への対策のほか、治安や青少年への影響といった負の側面への対策等を考慮する必要があると考えております。
○福島みずほ君 自殺担当大臣でもいらっしゃるので、自殺や失業といった問題も起きると思います。
 あれっ、法務大臣、まだですよね。
○国務大臣(谷垣禎一君) 官房長官と同じ考えでございます。
○福島みずほ君 負の部分が大変大きいです。
 それで、構造改革特区制度を利用した導入は認められるんでしょうか。
○委員長(山崎力君) 特区制度ですか。新藤担当大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 今、国家戦略特区でよろしいんですね。(発言する者あり)ありません。(発言する者あり)
○委員長(山崎力君) じゃ、もう一度。混乱しましたので。
○福島みずほ君 構造改革特区制度を活用したカジノの導入は認められないと答弁書で出ております。刑法を地域で個別的にすることはできない。これを、ですから、できないとされてきたわけですが、これは、国家戦略特区においてカジノは認められるんでしょうか。今までの政府の答弁との整合性が問題になります。
○委員長(山崎力君) 新藤担当大臣、時間ですので簡潔にお願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) 国家戦略特区においてカジノをどう取り扱うか、それは、先ほどから出ている様々な御議論を踏まえて総合的な検討が必要ではないかと、このように考えます。
○福島みずほ君 構造改革特区制度を活用したカジノはできないと、刑法犯を……
○委員長(山崎力君) おまとめください。
○福島みずほ君 個別の地域によって抜くことはできないと、小泉政権下あるいは答弁書で出ております。この観点から、国家戦略特区で認めることはできないということを強く申し上げ、質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(山崎力君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 原発再稼働について総理にお尋ねした関連です。経済産業大臣、文科大臣、少子化担当大臣に連続でお答えいただきたいと思います。
 先ほど総理からは、原発を再稼働した後、万が一事故が起きた場合の責任は事業者にあるというお答えでした。原発をベースロード電源とし、エネルギー需給問題も経済も関わり、原発を推進すると、再稼働すると、原発を推進じゃなくて再稼働すると明言されているわけですね、政府は。であるならば、万が一の事故が起きた場合に、政府にもその責任があると解釈するし、理解するのが国民の当然の受け止め方だと思うんですね。
 経済産業大臣、文科大臣、少子化大臣、再稼働して事故になった場合の責任は政府にあるやなしや。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど総理の方からも答弁させていただいたように、IAEAの安全基準の最上位に位置付けられている基本安全原則におきましても、安全の確保の一義的責任は事業者が負うと、これが世界共通の考え方であります。
 そして、我が国におきましては、いかなる事情よりも安全性を重視する、そして、その安全性については独立した原子力規制委員会において判断をするということになっております。今回の福島原発事故の教訓、これを生かして安全第一主義をもって対処をし、全ての関係者が安全性の向上に終わりはないとの意識、緊張感で取り組んでいくことが何よりも重要であると考えております。
 なお、原発を含めまして、低コストで、そして昼夜問わず一定の安定した発電が行える電源、この中には石炭火力、そして一般水力、さらには地熱等も含まれますが、ベースロード電源と、こういう電源としての特性を位置付けてございます。
○国務大臣(下村博文君) 原子力損害の賠償に関する法律第三条第一項によりまして、「原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。」とされております。
 なお、原子力損害賠償については、迅速かつ適切な賠償がなされるよう、被害者の方々に寄り添った対応を取っていくことが重要と考えます。
○国務大臣(森まさこ君) 今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故が福島県及び被災地の皆様に与えた被害の甚大さを考えれば、そもそもこのような原発事故が二度と起こることのないようにしなければならないと考えております。
 御質問については、担当の経産大臣、文科大臣がお答えしたとおりというふうに考えております。
○荒井広幸君 三年たっていよいよ根幹なんです。事故の教訓は、国に責任があるのに真正面からそれを受け止めていないということです。その段階において再稼働するということは果たして適切かどうか、国民とともに、自治体とともに考えるべき問題です。法体系が必要ならば直しましょう。国の責任なんです、国策民営なんですから。この点を私は強く申し上げますが。
 原子力規制委員長、先ほどもお話をいたしましたが、原子力災害対策指針というものを作ります。この中でどうやって避難していくかと、こういうことになりますと、本当にそれで避難できるかという検証をする必要があるというのが私の立場であり、そうした検証の委員会が必要だと思っています。指針を作る以上、原子力規制委員会につくるべきと思いますが、いかがお考えですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 地域の防災計画、避難計画は、現在、地域の様々な事情を踏まえて各自治体の防災会議等で検討されていると承知しています。政府の方では、原子力災害対策会議の下で関係省庁を挙げて自治体の取組を支援しているところでございます。
 いずれにしても、政府部内の体制づくり、今先生御提案のことについては私からコメントする立場にはないので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○委員長(山崎力君) 荒井広幸君、時間です。おまとめください。
○荒井広幸君 国家的欠陥があると、こういうことでございます。
 午後にまたこの質問をやります。
○委員長(山崎力君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十二分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十六年度総予算三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。福山哲郎君。
○福山哲郎君 福山です。よろしくお願い申し上げます。
 まず冒頭でございますが、今日の読売新聞に、外務大臣、ODAリベート疑惑というのが大きく記事が出ておりました。このことに対して、私もODAに関しては非常に関心の強い方なので、是非こういったものは調査をしていただきたいと思うんですけど、大臣の御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、ODA事業につきましては、不正競争防止法を始めとする関連法令にのっとって適正に実施すべきものであり、仮にこの報道が事実であったとしたならば、これはODA事業に対する信頼性を損なうものであり、これは極めて遺憾なことであると感じております。
 まずは取り急ぎこの事実関係をしっかり確認した上で、適正に対処していきたいと考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
 午前中質問できなかったので、規制委員会田中委員長、お越しいただいてありがとうございます。
 ALPSの不具合が出てきたという状況ですが、現状どのような状況でしょうか。御報告いただけますでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 現在、御指摘のいわゆるALPS、多核種除去装置と申しておりますけれども、これが、三つの系統がありまして、A系とC系が停止したということ、B系については洗浄作業中で、結局今は三つとも止まっているということでございます。A系、B系の方の除去性能が少し不具合が出ているということで、それについて今原因調査と対策を進めているという段階でございます。
○福山哲郎君 委員長、報道によりますと、除去されていない汚染水がタンクに流入したというのも報道されていますが、この事実関係も教えていただけますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 本来の性能が発揮できれば、ストロンチウム90のようなああいった放射性核種は、あるレベルまで、所定のレベルまで除去できることになっているんですが、それがうまく除去できないままであったということで、今いわゆるタンクの方にたまっているという状況になっております。その原因については今調査中ですけれども、当然そのタンクの水については更にもう一度、原因がはっきりして対策ができた時点でもう一度精製するというプロセスに入ることになります。
○福山哲郎君 何基ぐらいに流入したのか。それから、これ、ALPSが止まっている状況で、でも水は注水しなければいけませんから、タンクの残量も含めてどのような今見通しと、代替策としてはどのように今お考えでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 二十一のタンクにたまっているということでございます。ですから、今それを、どの程度の汚染になっているか今サンプリング調査をして、それを見て今後の対策を更に詰めていきたいと、そのように考えております。
○福山哲郎君 二十一基のタンクが汚染されたら、汚染の度合いは別にして洗浄なりをしなければいけませんし、今注水している水がALPSで除去されないまま水が出ますから、それはタンクの残量も含めて大きな課題です。
 これ、経産大臣、非常に僕は、新たな汚染水問題はもう別のステージに入ったと思っておりますので、これは与野党関係ありません、経産大臣におかれましてはしっかりと対応いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 事故の収束に向けまして極めて重要な課題でありますから、しっかりと対応したいと思います。
○福山哲郎君 よろしくお願い申し上げます。
 環境大臣は、十八日、このALPSの問題については報告を受けましたか。
○国務大臣(石原伸晃君) 環境大臣は原子力発電所内の事案について報告をしていただける対象者ではございませんが、事案を察知いたしましたので、翌日、原子力規制庁から詳細についてヒアリングをさせていただきました。
○福山哲郎君 それで結構ですが、実は環境省にヒアリングをしたら、当日は報告は上がっていないと。
 総理、実は先ほどの審議でやったんですけれども、委員会の欠席は、これもけしからぬと、総理、昨日言っていただいたのでいいんですが、実は宮中行事、理由がはっきりないのに欠席をされたということは、これ非常に私遺憾なことだと思っておりまして、外交的にも非礼ですので、このことについても是非総理からも御注意をいただきたいと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 歓迎式典のことであろうと、このように思いますが、歓迎式典につきましては、閣僚のメンバーにおいて、都合が付く閣僚についてはできる限り出席するようにしていきたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 注意していただきたいと思いますが、これ以上この問題は言いません。
 集団的自衛権についてお伺いします。
 安倍総理、何度も何度も現在安保法制懇で検討が行われていますがと答弁をされて、政府としては懇談会からの報告が提出された後にいろんな検討に入ると言われているんですが、安保法制懇が一番直近に開かれたのは、総理、いつですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆる安保法制懇としては、直近では平成二十六年の二月四日であります。
○福山哲郎君 なぜ、検討されているという法制懇、四十五日間何も動いていないのでしょうか。なぜ動いていないのか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この安保法制懇においては、御承知のように、第一次内閣において四分類について議論を進め、第一回目の報告書が出されたところでございますが、それから約六年の時間が経過をいたしましたので、その中におきまして、こうした国際状況の変化、この六年経過したことによる国際状況の変化等々も含めまして、また新たな分類対象についても協議を始め、法制懇、積み重ねてきたわけでございますが、現在、言わば委員間、委員の間同士における、座長、座長代理を中心として最後の詰めの議論が行われているというふうに承知をいたしております。
○福山哲郎君 四月中に出すような話があったんですが、私、安保法制懇の議論、全部議事録読んでおりますが、そんなに集約できているような状況だとは思いません。委員がそれぞれの意見を言っています。記者会見で多少、座長代理の方が、そんな意見出ていないだろうというようなことを、集約されたこと言われていることがたくさんあるんですが、議事録を見ている限りはそれぞれがまだ意見を言いっ放しでございます。それで現実には四十五日間動いていません。
 これ、四月中に報告書を出すというような話がありましたが、どういったスケジュール感で考えておられるのか、総理、お答えください。
○国務大臣(菅義偉君) 現時点で、この安保法制懇で詰めの議論を行われておりまして、期限ありきでなく、しっかり議論を深めていただきたいというふうに思っています。ですから、いつかという期限については、現時点においては未定であるということであります。
○福山哲郎君 官房長官のお言葉で恐縮ですが、懇談会開かれていないんです。委員同士も誰がやられているかも分からないんです。これは国民にとって非常に重要なものにもかかわらず、四十五日間開かれていないのに、検討されている検討されていると言っても何を検討されているのか全く分かりません。出ているのは、二月の四日以降何も、議事録の議論も出ておりません。
 そんなさなかに、総理の首相補佐官が三月五日です、二月四日の安保法制懇から一月後、いろんな法律の改正が必要だと述べ、十本以上の関連法改正が必要になるとの見通しを示しました。これ、委員会、表で全く開かれていないのに、いきなり一月後に補佐官が十本以上の関連法案が必要だと言ったと。これ事実なのか、それから総理はこのことについて承知をされているのか、お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、懇談会から報告書が提出された後に、内閣法制局の意見も踏まえつつ、与党とも相談の上に検討を重ねた後、閣議決定を行い、国会で御議論をいただきたいと、こう考えておりますが、さらに、憲法解釈の変更が行われても、集団的自衛権を実際に自衛隊が行使していく上においては関連する法律を変更をしなければならないわけでありますが、その際にももちろん御議論になるわけでございますが、そして、そこで、今御指摘の礒崎補佐官の発言につきましては、今こうしたようなプロセスを踏まえて将来必要となれば改正をしていくわけでございますので、礒崎補佐官自身の認識に基づいて述べたものだと、言わば改正をする必要が出てくる場合の必要となる法律というものについての礒崎補佐官としての整理について述べたものだと思います。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) 関連質疑を許します。大塚耕平君。
○大塚耕平君 総理は今憲法解釈の変更をすればという仮定でお話をされたんですが、しかし、その後のスケジュール、かなり具体的におっしゃいましたが、憲法解釈の変更をするもうお気持ちをほぼ決めていらっしゃるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、法制懇の結論を得た上において政府として検討していくということであります。
○福山哲郎君 なぜ、総理が法制懇の結論を得てと言われているのに、補佐官が認識として十数本法律が要るということを言われるのか、その根拠は何だと、じゃ、総理は思うんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は礒崎補佐官ではありませんから根拠を私が礒崎補佐官に代わって述べることはできませんが、今御説明をさせていただきましたように、流れとして、実際に、もし、安保法制懇において結論が出され、そして法制局を中心に政府として検討を重ね、そして与党とも協議をしていくわけでございますが、そこでもし、これは仮定の仮定でありますが、そこでもし憲法解釈の変更が必要となれば、その中において、しかし、実際に自衛隊が行動していく上においては関連法案を改正していかなければいけませんから、その改正する法案がどれぐらい必要かということについての礒崎補佐官としてのイメージとして述べたものだろうと、このように思うわけであります。
○福山哲郎君 じゃ、その礒崎補佐官の認識と総理の認識は御一緒ということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは礒崎補佐官の認識を述べたものでありまして、私は、まだ法制懇の結論も出ておりませんし、そういうことについて考えてはいないということであります。
○福山哲郎君 補佐官が勝手にそんなことを言われちゃ困りますね、仮定の仮定で。今日、補佐官出てきてくれと言ったのに出てこないんですね。これは問題なんですよ。
 そのさなかですよ、三月の十一日、小松法制局長官は、国家安全保障基本法について、首相は国会に提出する考えはないと答弁されました。これについては総理は御理解をいただいているのか。自民党の中からもけしからぬという声が上がっていますが、国家安全保障基本法については国会に提出する考えは総理はないんですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私自身は、国家安全基本法については、提出するしないということについてはまだ決めておりませんし、それはもう国会で答弁しているとおりでございます。
 しかし、答弁した際に、国家安全保障基本法においては集団的自衛権の行使を事実上示唆することが書き込まれていますが、現時点では当該行使はできないというのがこれは政府としての解釈であり、その解釈を変えることなく基本法を提出をすることはできないと、これは述べてきたとおりでありまして、つまり、今の政府の解釈においてはできないという解釈でありますから、この解釈の変更なしには解釈が変更できるという法律は出せない、これは違憲立法になるのは当然のことであります。
 ですから、その中におきまして、法制局長官としての私の今までの答弁について申し上げたことだと、このように思うところでございます。
○福山哲郎君 法制局長官はそういう文脈で言われたんじゃないですよね、法制局長官。法制局長官は、いわゆる関連法案で出すので、総理は国会に提出する考えはないとおっしゃったと認識しておりますが、長官、いかがですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) この点に関します平成二十六年二月二十日の安倍総理の答弁は、総理が今その御真意を明確に御答弁になったわけでございますが、私は福島委員からのお尋ねを受けて、安倍総理の答弁は、憲法解釈の変更を行うという結論を出したものではなく、ましてや、国家安全保障基本法を国会に提出するとかしないとかについての考え方を述べたものではなく、憲法解釈の変更を行う場合には、まず閣議決定の手続を行って、その後必要な立法措置を行うことになるとの趣旨であると理解していることを述べたつもりでございました。しかし、私の言葉が足りず誤解を招いたとしたら大変申し訳なく、おわび申し上げます。
○福山哲郎君 答弁違うんです。だって、安保法制懇に、再検討して、その結果を閣議決定すると。その上で、自衛隊の行動に反映させる必要があるものであれば当然これは立法が必要なので、複数の法律案を国会に提出するという考えであるというふうに述べられていると私は理解しておりますと。その前に、安全保障基本法はお考えではなくてと言っているので、これ、安保法制懇の結果を受けてという前提であなたは答えているのに、今答弁をすり替えたじゃないですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これはすり替えということではなくて、私の、私の答弁が非常に拙劣なところがあって、私が本来申し上げたかったことが十分明確に表現されていないということは大変申し訳ないということを申し上げている次第でございます。
○福山哲郎君 ちょっと待ってください。国会の答弁を、私のはまずかったと、ころころころころ変えて法制局長官は務まるんですか。
 総理、僕、何度も申し上げているんです。実は官房長官にもお願いしたんですけど、総理も言われていますが、小松長官は療養中であります。私は、病気の方が治って出てこられるのは立派だと思います、治っていないんですけどね。それは立派だと思うけど、平日に実は投薬療法をしておられます。この間も外防委員会のときに、各委員会が、投薬療法だということで呼ぶのを若干ためらった先生もいらっしゃいました。これは国会の審議として、情緒的な議論だとか、何か集団的自衛権と殉じるみたいな議論になっちゃ困るのです。今みたいに答弁がころころころころ変わるのも非常に法制局長官としての私は職責上問題だと思っているので、私、例えば体調悪くなられたりすると本当に寝覚め悪いので、総理、これは療養していただけるように本当にお願いをしたいんですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの答弁にいたしましても、先ほど私が答弁をさせていただきましたように、言わば政府が解釈の変更をしなければこの法案は出すことができないわけでございまして、この法案を出すということを前提とした質疑が続いていたので小松長官がああした形で答弁をされたと、こう思うわけでありまして、しかし、それが十分に伝わっていない結果、福山委員も違うとおっしゃっているから、小松長官は真意が伝わっていなかったということについて謝罪をされたということでございます。
 しかし、それは事の本質とはやや違う議論ではないかと私は思うわけでございまして、この議論につきましては、相当深くしっかりとした見識、あるいは今までの議論について参加した方々が議論を積み重ねてきているわけでございまして、その意味におきましては、国際法局長としてもこの議論に参加をして、かつて第一次安倍政権においてですね、見識を更に深めておられる小松今法制局長官に私はしっかりと職責を全うしていただきたいと、このように思いますし、様々な病気を克服し、またあるいは克服しながら職務をしっかりと果たしておられる方はたくさんおられるわけでありますから、私は小松長官にしっかりと今後も長官としてその職責を果たしていただける、このように確信をしているところでございます。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) 関連質疑を許します。大塚耕平君。
○大塚耕平君 法制局長官は、集団的自衛権の行使対象として密接な関係にある国というふうにおっしゃっておられます。総理も以前そうおっしゃられました。密接な関係にある国の定義を、長官、述べてください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 突然の御質問でございますので今十分な御答弁を申し上げる材料を手元に持ち合わせておりませんが、何度も申し上げましたけれども、集団的自衛権にしろ個別的自衛権にしろ、自衛権というのは国際法上の概念でございまして、したがって、国際法上の概念である自衛権の定義ということになりますと、これは外務省の所掌でございますので、私の所掌ではないわけでございます。
○大塚耕平君 法制局長官として、密接な関係にある国の定義をお伺いしています。もう一回答弁してください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これはもう既に委員の質問を受けてお答え、なぜ国際法の解釈は外務省の所掌であるのかということについてこの委員会で御質問を受けましてお答えをいたしましたけれども、それは外務省設置法の所掌事務のところに、国際法の解釈、適用、実施については外務省の所掌とすると、こうはっきり書いてあるわけでございます。もちろん、憲法ということになりますと、これは内閣法制局の問題でございます。
 この今議論されている問題につきましては、もちろん憲法、特に九条と国際法が交錯する非常に複雑な問題でございますけれども、集団的自衛権の定義は何かという御質問があって、それについて私が通告をいただいていないのにうかつに御答弁をいたしまして、また後で訂正をするのはけしからないと、こういうことになるのは非常によくないと思いますので、この集団的自衛権、集団的自衛権の定義でございます、集団的自衛権の関連で密接な関係にある国というのはどういう国かというのは国際法上の問題でございますので、外務省からお聞き取りを願いたいと思います。
○大塚耕平君 いや、関連法、つまり国内法をやがて整備する必要性は仮定の上ではあるわけですから、そのときはあなたの担当になるんですよ、国内法ですから。だから、聞いているんです。
 もう一回聞きます。密接な関係にある国の定義を長官としてはどう思っておられますか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 今申し上げたとおりでございまして、繰り返しになって恐縮でございますけれども、自衛権というのは国際法上の概念でございますので、この定義につきましては外務省からお聞き取り願いたいと思います。
○福山哲郎君 外務省、答えられるんだったら答えてください。
○委員長(山崎力君) 質問通告されていますか。
 それでは、岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 集団的自衛権の国際法上の定義ですが、これは一般に、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利というふうに定義されていますが、この集団的自衛権についてはそのように国際法上定義されていることは承知しておりますが、この密接な関係にある外国、この内容につきましては、いま一度確認をした上でお答えをさせていただきたいと存じます。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) 大塚耕平君。
○大塚耕平君 どこに確認するんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 外務省として、まず国際法上の定義について内容を確認させていただきたいと存じます。
○大塚耕平君 国際法上の定義をオーソライズする国際機関はあるんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 国際法上のこうした集団的自衛権の内容につきましては、外務省として責任を持ってこれは解釈しなければならないものだと思っております。ですので、いま一度、外務省としてこれをどう解釈しているのか、確認をさせていただきたいと存じます。
○福山哲郎君 総理に、先ほど官房長官にお答えいただきましたが、総理にもう一度聞きます。
 この安保法制懇の報告は一体いつをめどに出されるおつもりか。当初四月とかなんとかおっしゃっていたんですが、そのことについてお伺いしたいと思います。明確にお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私、日にちについて明確に申し上げたことはございませんが、言わば、日にちありきではなくて、安保法制懇において結論が出た段階において言わば報告が出されると、このように理解をしているわけでございまして、今の段階ではまだ議論を、先ほど申し上げましたように議員間において、言わば一委員間において議論を更に行っているというふうに承知をしております。
○福山哲郎君 これまた礒崎補佐官が、今回国会中に決定したいという報道があるんです。これも総理と今違うんですが、この補佐官の御意見については総理はどのように思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 補佐官も政府を代表して、言わば政府全体の意思が決定された上で述べているわけではございません。言わば担当する補佐官として、それは、政府というのは、政府を構成している人々がそれぞれの考え方を述べる場合は、当然これは許されるわけでございます。
 しかし、政府として決定した際には、意見は、意思はまさに統一されるわけでございまして、私がまさに閣議決定の必要性を述べているのはそこでございまして、閣議決定がなされて基本的に政府の意思は決定をしていくということでありまして、礒崎補佐官は言わばこの問題に関わってきた者として言わば自分の考え方として述べたものだろうと、このように思います。
○福山哲郎君 いや、先ほど申し上げたように、補佐官は国会に出てこないんですよ。権限もないし、国会も出てこないで、個人の意見だと。政府の意見で好きなことを言っていいんだと。それは、だって総理の補佐官なんですよ、総理。補佐官は総理に助言するけれども、外に向かって何か言うなんてないですよ。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、様々な、政府には補佐官もいれば参与もおります。そして、それぞれが、それぞれがそれぞれの見識で自分の考えはこうだということを外に発表するということについては、それはおかしいということではないと思いますし、それは、言わば我々と全く見解が根本的に違うことを述べればそれは問題でございますが、しかし、いつ、どれぐらいにまとまるかということの考え方の予想について聞かれた中において、解説する上において出てきた発言とすれば、それはそれほどおかしな考えではないのではないかと、このように思います。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) 大塚耕平君。
○大塚耕平君 その関連法案十本程度というのは、法制局長官、どういうものを想定していると今お考えですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) そういう議論を局内でもやっておりませんし、そういうことをお答えする立場にございませんので、お答えすることはできません。
○福山哲郎君 これでまた答弁変わったんです。
 あなたはこの間、外交防衛委員会で、部内的な頭の体操をやっていると委員会で答弁しました。そして、委員長に向かって、資料を提出してという要望があれば提出したいとおっしゃって、そうおっしゃっています。あなたは部内的に、じゃ、どこで頭の体操をしているんですか。さっきあなたは、逆に言うと、そんなことやっていないと言ったけど、これまた答弁違うんですよ。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これは、外交防衛委員会において、委員の御要求を受けまして理事会で協議された結果、その資料を提出するということになっているわけでございますけれども、私が申し上げましたのは、安全保障の法的基盤の再構築に関しまして懇談会で議論が行われていると、それに基づいて報告書が提出されるということが予定されているわけでございます。いつかということは私も分かりません。
 総理大臣が、その報告書を受けて、内閣法制局の意見を聴きながら、内閣としてこの安全保障の法的基盤の再構築に関する問題について内閣の立場を検討したいと、そう述べておられるわけでございます。
 所掌事務的に申しますと、内閣法制局三条に基づきまして、内閣法制局は、総理、内閣、国務大臣に法律問題について意見を申し上げるという立場にあるわけでございます。
 したがって、この報告書が出てくれば意見を、恥ずかしくない意見を、これは政策的な観点ではなくて法的な観点から、プロフェッショナリズムに基づいて恥ずかしくない意見を申し上げなければならないわけでございますから、これだけ蓄積のある問題でございますので関連答弁というのはもう無数と言っていいほどあるかと思いますけれども、主要なものをよく精査いたしまして、それと、現在行われている、懇談会で行われている議論との関係についてあらかじめ勉強をしておくということはむしろ当然のことではないかと。
 で、そういう資料を出せという御指示でございますので、これは委員長から正式の御指示をいただいたわけでございますので、これはお出しするわけでございます。
○福山哲郎君 だから、どこでやっているんですか、それは、法制局の。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 内閣法制局、いろいろな部局はございますけれども、まず、これは憲法に密接に関係する問題でございますので、これは第一部というところが担当しております。
 それから、それだけではなくて、これは総理がもう既に何度も御答弁になっていますけれども、安全保障の法的基盤といった場合に、この集団的自衛権の行使にだけスポットライトが当たっている、それだけではないですと、憲法九条との問題は既にクリアされているという問題で、従来の答弁に基づいても、問題について、法律が十分でない場合もあるかもしれないと。そういう法律について整備をして、安全保障環境が厳しさを増す中でシームレスな対応ができなければならないであろうということを総理は再三おっしゃっておられますので、そういうことになりますと、例えば自衛隊法を担当しておりますのは第二部でございますので、第一部とか第二部を中心として検討を、勉強をしているということでございます。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) それでは、大塚耕平君。
○大塚耕平君 今、第九条をクリアしているかもしれないという御表現があったんですが、それ、ちょっと意味不明でしたので、その部分、もう一回説明してください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これは私が今突然申し上げていることではなくて、もうPKO法の御審議の過程において、憲法第九条一項の武力の行使と、それから、その武力の行使には当たらない武器の使用、これは憲法九条との抵触の問題はないわけでございます。
 そういうものはあるということは従来政府から申し上げているわけでございまして、私の申し上げているのは、そういう憲法九条上禁止されていない、武力の行使に当たらない武器の使用という問題があって、しかし、それは当然、武器の使用の権限を自衛隊等国家機関に付与するというためには、これは法律がなければいけませんので、当然国会にお願いをして、立法をお願いする必要があるわけでございます。そういうことを、そういう必要性が出てくるかもしれないということについて勉強をしているということを申し上げているわけでございます。
○大塚耕平君 今の御発言の、立法をお願いするの主語と述語を、相手を明確にしてください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 主語は内閣総理大臣でございます。自衛隊法というのは一例として申し上げたのであって、述語は、熟語と申しますか目的語といいますか、それは当然に国会に、国の唯一の国会、立法機関でございますから、総理大臣が、自衛隊の行動を変えるというようなことであればそれは当然に立法を必要とするであろうとおっしゃっているので、それと同じことを私は申し上げているわけでございます。
○福山哲郎君 先ほどあなたは、過去の答弁のおさらいとかの勉強はしているけど法律のことについてはやっていないと言ったのに、今自衛隊法の話をし出しているじゃないか。どういうことなんですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 明確にお答え申し上げますが、自衛隊法の改正をこの国会にお願いすると一言も私は申しておりません。
 ただ、憲法解釈の問題については第一部が担当でございます。それから、第二部においては、武力の行使ではない武器の使用というものがあると、そういうものに関連したエキスパーティーズは第二部が持っておりますので、主に第一部、第二部で勉強しているということを申し上げたわけでございます。
○福山哲郎君 法制局長官、もう一回お願いします。
 公明党の市川雄一議員の質問に対する角田法制局長官の答弁をもう一度、五十八年二月二十二日の答弁をもう一度読み上げてください。「仮に、」からで結構です。
○政府特別補佐人(小松一郎君) そのまま関連部分を読み上げて、いただきます。
 仮に、全く仮に、集団的自衛権の行使を憲法上認めたいという考え方があり、それを明確にしたいということであれば、憲法改正という手段を当然とらざるを得ないと思います。したがって、そういう手段をとらない限りできないということになると思います。
 以上でございます。
○福山哲郎君 これに対して、法制局長官の述べたとおりですと答えられた外務大臣は、総理大臣、どなたかお分かりですよね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍晋太郎外務大臣であります。
○福山哲郎君 非常に重たいんです。
 片方では、法制懇は四十五日開かれていません。全くその議論の積み重ね見えません。それから片方では、補佐官が十数本法律が出ると言い出します。法制局長官はしょっちゅう答弁を変えます。国民から見たら非常にブラックボックスなんです。これでいきなり報告書出てきたら、本当に手品みたいなものです。これ、非常に問題だと思います。これは与党で勉強会始まったと自民党で言われていますけど、これ、与党の議員さんも本当は怒らなきゃいけないですよ、全くブラックボックス入っているわけだから。
 次、行きますけど、総理、これ、アメリカの日米ガイドラインに対して反映させたいと昨日国会で答弁されました。私の外交防衛委員会での外務大臣と防衛大臣は、今の現状の解釈で日米ガイドラインの準備は進めたいと答弁されました。これ、実は総理と若干ずれているんです。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、今の段階で解釈変更しておりませんから、それを前提に答えるのは当然であろうと思っておりますし、今の段階で私はそれをガイドラインに反映させるということは申し上げているわけではありません。
 この解釈の変更をするかしないかもまだ決めていないわけでありますから、今の段階では、当然、今の解釈においてガイドラインについて議論をするというのは当然のことではないかと思います。
○福山哲郎君 そこははっきり分かりましたが、十数本例えば仮に法律が出てくるとなって、これからいつ出てくるか分からない報告書に、与党の議論があって、国会で議論をして、十二月のガイドラインまで、これは時系列的に総理は間に合うとお考えですか、反映させるとしたら。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは仮定の質問ですから今お答えはできませんが、いずれにいたしましても、まずは安保法制懇の結論が出ることを待ちたいと思っておりますし、そして、ここでの議論はまさにこれはオープンにされるわけでございますし……(発言する者あり)いや、結論が出れば当然オープンになるわけでありますし、出た結論は、お約束しますが、オープンにするということを、今別のことをおっしゃっているんだと思いますが、出た結論についてはオープンにするわけでありますし、そして、それを法制局を中心に議論をしながら与党と更に協議を重ねた結果において政府として意思を決定し閣議決定をしていくと、こういうことになっていくわけであります。
○大塚耕平君 関連。
○委員長(山崎力君) 大塚耕平君。
○大塚耕平君 日米ガイドラインに関する今の総理の御説明はよく分かりました、私。
 昨日、集団的自衛権行使することになっても防衛費は今の防衛大綱の予算方針で変わりがないということを御答弁されました。ということは、今の防衛費の中に、あるいは防衛装備の中に集団的自衛権行使となっても必要になる装備がもう入っているという理解でいいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは言わば法律上行使できるかどうかということでありまして、例えば例示として国会でよく挙げさせていただいておりますのは、米国のイージス艦が、ミサイル、弾道ミサイルの警戒のために日本海にいると、そしてその弾道ミサイルのためにイージス機能を上空に設定している場合、艦船自体の防御がおろそかになると、その際、近傍の自衛隊のイージス艦がその艦艇に向けて発射されたミサイルを、これは迎撃できる能力、実際高い能力を持っておりますが、それができるかどうか。
 今の段階では、解釈では、できないという解釈でありますが、これができることになったとしても新たな装備を必要としているものではないわけでありますし、そういう意味におきまして、今、現状の中における様々な起こるかもしれない出来事に対して対応するためにどういう解釈が必要かどうか、もしその解釈の変更が必要となった場合にはどういう法律が必要かということになるわけでありまして、それにおいて、新たな装備等々について我々は全く検討はしていないということでございます。
○福山哲郎君 総理の言われたように、報告書がオープンになるのは当たり前です。そのプロセスが見えないのが問題だと私は申し上げているんです。
 次、クリミア情勢に行きます。
 かなり緊迫していると思いますが、クリミアの現状、住民投票、それからロシアのいわゆる編入等について、外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) ウクライナ情勢につきましては、三月十六日にクリミア自治共和国におきまして住民投票が行われました。これを受けまして、ロシアがクリミア自治共和国の独立を承認し、十八日、クリミアをロシアに編入する条約への署名がなされました。
 こうした動きにつきましては、我が国としましては、ウクライナの主権、さらには領土の一体性、こうしたものを侵害するものであると考えており、このことにつきまして非難するというのが我が国の立場であります。我が国としましては、力を背景とした現状変更の試みは看過できないというこの考え方、再三にわたって表明をしております。
○福山哲郎君 外務大臣から強くお言葉をいただいて、ありがとうございました。
 追加的な新たな措置としていろいろ検討されているやに伺っておりますが、どのようなものを考えておられますか。
○国務大臣(岸田文雄君) このウクライナ問題に対する我が国の措置につきましては、既に十八日の段階で、査証簡素化に関する協議を停止する、また、新投資協定、宇宙協定あるいは危険な軍事活動の防止に関する協定、この三件の新たな国際約束の締結交渉開始を凍結する、このことを既に公表しております。
 今後につきましては、ウクライナの国内情勢、さらにはG7を始めとする関係国の議論、こうした動向をしっかり注視した上で適切に対応していきたいと考えております。
○福山哲郎君 アメリカのロシアに対する制裁措置について、外務大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません、今、手元に資料がありませんので今記憶で申し上げますと、既にアメリカは二段階の制裁措置を公表しております。そして、三月二十日と二十一日、この両日、こうした対応について更に議論を行う、こうした対応を予定していると承知をしております。
 内容につきましては、概して、査証発給停止あるいは資産凍結、こうした内容が中心になっていると承知をしております。主要な項目としては、まずその二つを挙げるべきだと考えます。
○福山哲郎君 重要なのは、アメリカはロシアとの貿易や投資に関する二国間協議の中止というのを決めたんです。
 私は、外交防衛委員会でも外務大臣に、日露投資フォーラムについては慎重にやられるべきだというふうに申し上げました。大臣も慎重にやるべきだというふうには言われたんですが、昨日の投資フォーラム、開かれました。これによる安倍総理大臣の代読原稿を読んでください。
○政府参考人(鈴木英夫君) 代読させていただきます。
 第六回日露投資フォーラムが開催されますことをお喜び申し上げます。
 近年の日ロ経済交流の強化に向けた機運の高まりは目をみはるものがあります。
 私が昨年四月に日本の総理大臣として約十年ぶりにロシアを公式訪問した際には、経済界の皆様には約百二十名から成る経済ミッションに参加いただきました。石油や天然ガスといったエネルギー分野における協力に加えて、農業、食料、医療、省エネ、都市環境、中小企業といった新しい分野に協力の幅が広がってきていることは喜ばしい限りです。
 昨年十月には日露交流促進官民連絡会議が立ち上がっています。私としては、この経済界の皆様の素早い対応に大変感謝し、高く評価しております。
 今回のフォーラムでは、日露交流促進官民連絡会議のメンバーから全面的な協力を得て、中小企業や電力、省エネ、再生可能エネルギーなど八つの分野における協力について議論する分科会が実施されるほか、商談会や展示会も開催されると承知しています。
 こうした取組が具体的なビジネスやプロジェクトへと実を結び、互恵的な日ロ経済交流の進展に寄与していくことを期待しております。
 最後に、第六回日露投資フォーラムの成功と日ロ経済関係の更なる発展を祈念しまして、私からのメッセージとさせていただきます。
 以上でございます。(発言する者あり)失礼いたしました。
 私からのメッセージとさせていただきます。
 二〇一四年三月十九日、日本国内閣総理大臣安倍晋三。
 以上でございます。
○福山哲郎君 私は、投資フォーラムについて、やることについて私は抵抗あったんですけど、やられたと。そこで安倍総理のメッセージを出されることもまあ一概に否定しません。
 しかし、このメッセージはロシア側に誤解を与える、違うメッセージを与える。ここでなぜ、ウクライナ情勢に対する遺憾の意や、ちゃんと対話をしようとか、そういったメッセージが、総理、出せなかったのか私はお伺いしたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、この日露投資フォーラムにつきましては民間主体の会合であり、こうしたヨーロッパ諸国においても民間における経済活動は存続をしております。
 そして、間違ったメッセージを送るのではないかという御指摘でありますが、ロシアに対するメッセージは、三月三日、そして三月十二日、G7の共同声明に我が国も参画をして、ロシアの行動、そしてクリミアの編入につきましては国際法違反であると、我々は認めることができない、これはもうはっきり明記をしているわけですし、日ロ外相電話会談の中においても、力による現状変更は我が国は絶対に容認できない、これは明言をしているところであります。
 こういった様々なルートを通じましてロシアに対しましては我が国の立場、考え方は明確に伝えております。間違ったメッセージが伝わることはないと考えております。
○福山哲郎君 しかし、このメッセージは、そのメッセージが伝わっていません。
 私は、クリミア情勢、かなり緊迫していると思います。そういう状況の中で、やはりG7、アメリカとの関係って、すごく重要だと思います。そこに誤解を与えてはいけない。先ほど何で聞いたかというと、アメリカはロシアとの貿易や投資に関する二国間協議の中止を決めています。そこのギャップを私は言っているんです。
 今、北東アジアの安全保障状況が厳しいのは分かります。だからこそ、だからこそ、日米安保は大事だと僕は思いますし、逆に言うと、日中、日韓の関係も非常に重要だと思います。ヨーロッパにこれだけ安全保障に関しての危機が、危機というか緊張が高まっている中で、総理、これは早く日韓、日中との首脳会談も含めて、日米安保体制、日米の信頼関係を強化するには、逆に北東アジアの安定に日本が寄与することが私は一番重要なことだと思いますが、日韓や日中の首脳会談を……
○委員長(山崎力君) そろそろ時間ですので、おまとめください。
○福山哲郎君 アメリカに一々仲介をしてもらうというのは私はおかしいと思っていて、私は是非ハーグでの会議の日中韓の首脳会談について実現させていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。
○委員長(山崎力君) 短く、総理、お願いいたします。時間が来ております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど日露フォーラムについて御議論がございましたが、ちなみに独露フォーラムを先般開催したわけでありますが、シュタインマイヤー外務大臣が、外務大臣自体が出席をしているということは申し添えておきたいと思います。その中におきまして、日韓米の首脳会談については当然私は開催されればいいと、このように思っております。
○委員長(山崎力君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、松田公太君の質疑を行います。松田公太君。
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
 クールジャパンについてお伺いしたいと思います。
 昨年、政府が三百億円出資し、今年度末、更に二百億円を増資しまして、来年度、更に三百億円出資をされます。合計八百億円になるというクールジャパン機構でございます。既に設立から四か月たっておりますが、まだ投資案件はゼロという状況です。それにもかかわらず、ここからまた五百億円増資するというのはいかがかなと思って、先日、経済産業委員会でもお尋ねをしたところ、話は、話的には三千億円も来ているんだと、このようなことがありました。
 案件数とか内容数についていろいろ聞かせていただきましたが、それについては残念ながら教えていただけませんでした。ですので、調べさせていただきましたけれども、報道では、現在約四十件の案件が来ていることが出ておりました。三千億円を単純に四十で割ったとしたら、一件当たりのファンドの金額が七十五億円になるわけです。こんなに大きなプロジェクト、七十五億円ものプロジェクトを実現できる、実行できるというのは私は大企業だけじゃないかなと、このように思っております。これでは、相変わらず大企業偏重と言われても仕方がないのかなと感じております。
 そもそもこのクールジャパン、元々、中小企業であったりベンチャー企業、若しくは個人事業主、伝統芸能を大切にする人たち、クリエーター、アーティスト、そういった方々の私はクールジャパンじゃないかなと考えているわけです。
 先日亡くなられました藤巻幸夫議員、この問題に極めて極めて精力的に取り組まれ、日本のいいものを発掘して紹介するために全国をくまなく回っていらっしゃいました。その思いは、やはり今のような官僚主導若しくは大企業優遇、そういうものではなく、地域から、また中小企業、クリエーターがやはりボトムアップで発信をしていくと、これを実現したかったんではないかなというふうに感じております。最後の数か月、残念ながら党は別になってしまいましたけれども、その考え、思いというのは、実はみんなの党の考えそのものなんです。
 今の流れでは、一部の大手の広告代理店若しくは大手のデベロッパー、そういったところが資金を得てローリスクでもうかる、若しくは損をしない、そういうふうになってしまっているんではないかなと言わざるを得ません。もう一度このクールジャパン政策を私は見直すべきだというふうに思っております。
 この質問も先日、経済産業委員会でしましたが、しっかりと御答弁いただけなかったので、財政投融資特会を掌握されております麻生大臣にお答えいただけないかなというふうに思います。
 麻生大臣、藤巻さんは去年の予算委員会でこのクールジャパン機構について麻生大臣に御質問させていただいている、いろいろやり取りをしたと。その終了後、麻生大臣には大変よく分かっていただいた、このように言って喜んでおられました。是非、麻生大臣の方からクールジャパンに懸ける意気込み、これを一言いただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 松田先生、これは財務省はクールジャパン担当しているわけじゃありませんからね。経産省所管のやつを財務省が答弁をするというのは非常に問題が起きて、問題じゃないかとまた言う人がいっぱいいますから、そちら側には。だから、そういった意味ではこれはうかつには答えられないというのが正直なところで、藤巻さんみたいな話がしたけりゃ、藤巻みたいに私のところに来られた方がいいですよ。藤巻さん、直接来ておられましたから。そこで話をしたから、あの話がぱっと通じる。そういった努力がないといかぬと思いますな。
○松田公太君 いや、麻生大臣、でも実際、予算委員会で話をされているじゃないですか。私も去年の資料見ましたけれども。そこで、別に私は批判をしているわけじゃなくて、大変喜んでいらっしゃったということなので、この財政投融資、これを特会として掌握されている、担当されているのはやはり財務大臣である麻生さんであられますから、私は全く関係がない話ではないと思いますよ。是非お答えいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) もう一人クールジャパンの担当がいるんですけれども、それも抑えてどうしても私ということだという前提を、ちょっと委員長、よくきちんと速記取っておいてもらわないと後でまた何かネタにされると話が込み入りますので。
 藤巻さんという人は、背景が、背景というか、育ってこられた背景が面白かったものですから、終わった後何回か話をさせてもらって、手紙をやったり、向こうからは本が来たり、こっちも本をやったり、いろいろこう、どういうのが大事なのかという話をさせていただいたのが、藤巻さんという人と話をした。それがあるから予算委員会での話が通じるんであって、あなたとのように一回もしゃべったことのない人と、ここでいきなり聞かれて、コーヒー飲みながらでも、飲ませていただければいいけど、それもなさそうだし、そういったことがありませんので、なかなか、そんなあれと同じような調子で答えてもらえればいいじゃないかというわけにはなかなかいかない背景があると、まずそれをよく理解しておいていただかないと話が込み入ると存じます。
 私どもは少なくとも、これ担当をやっておりますのも、経済産業省とかいろいろなところでやっておられるんだと思いますけれども、やっぱり今出てくるクールジャパンの中で、例えばJが付きますJポップにしてもジャパンアニメーションにしてもJファッションにしても、そういったようなものにつきましては、これは通産省は今までやっぱりジャパニメーション等々をやった経験はほとんどありません。したがって、こういったものが産業として、こういったものが巨大な外貨を稼ぎ出す、そういったものの特許料の収入としてGNIにも勘定できるほどの大きなものが入ってくる等々の発想も私には、つい数年前までは全くなかったと私は記憶をします。
 もしそういうのがおありになれば、少なくとも麻生内閣のときに出しました、あのアニメーションの会館を建てようといったときには、民主党はあれは国立漫画喫茶だと言って潰したわけですから、そのセンスが遅れていますから、それはもうしようがないんですよ、そんなこと言っても、遅れているんだから。だから、そういったものが今になってわあっと出てきていますので、これは通産省の方も遅れているかもしれませんよ、これはね。だから、事実遅れているんだから。だから、そういった意味で、これで今で止めるつもりありませんので、是非、御不満でしょうけれども、事実として申し上げます。
 したがって、私らも、少なくとも、あのときたしか言ったのは、たしかポケットモンスターの話が出たんだと記憶しますが、ポケットモンスターというのは一言もしゃべらない。キューとキュキュキュしかしゃべらぬわけですから、あれは。分かっていない人は全然分かっていないんだけど、分からぬわけです。しかし、日本人はしゃべらないからコミュニケーションができないとみんな言うじゃないですか、だから英語を勉強しろとか。今更英語っていったって、そんな簡単にうまくなるはずはありませんよ。僕はそう思っていますよ。なかなかそういうことを言われると、だから今一生懸命我々やろうとしているんですけれども。
 でも、あれをやったときに何で受けたかといえば、目は口ほどに物を言うと、全然英語に直らない言葉だけど、これの意味が分かったといってえらく向こうから評価された背景は、一言も語学を発しないぐらい、初めに言葉ありきという聖書の中に出てくる言葉がありますけど、ああいうことのない世界がそこに登場したのがえらくクールだということになった話をちょっとしたのが、藤巻さんがぱかっと飛び付かれて、えらくあの話が盛り上がったんだと記憶をしますので、ちょっと金を掛ければいいというもんじゃないことも確かです。
 ただ、やっておられる方々は、いろいろなアニメーションとか漫画の制作現場って行かれたことおありになるかどうか知りませんが、これはかなり貧しい。だから、そこのところにもうちょっとのお金があればできるものとか、もうちょっとあれば特許が取れるものとかいうものが、少なくともジャングル大帝がいつの間にかライオン・キングに取られちゃうわけですから、ああいったような話というのは例を挙げりゃ幾らでも出てきますけれども、そういったようなものをきちんとやるためにどうすればいいかというのをお考えになるべき。
 それは是非、いろいろなアイデアをお持ちでしたら、我々もそのアイデアを貸していただければと存じます。
○松田公太君 御丁寧に御答弁いただきましてありがとうございます。藤巻さんも喜んでいらっしゃると思います。
 一つだけ残念だったのは、私、麻生大臣と実は何回もお会いしたことがありまして、総務大臣室にも伺ったことがあって漫画についてもいろいろ議論をさせていただいたことがありまして、あんたみたいなのとは話したこともないと言われると非常にちょっとショックを私今受けております。
 是非、クールジャパンは国民の税金を投入するわけですから、本当の意義、目的をもう一度考えながら是非経産省にも進めていただければと、このように思っております。
 今国会での審議が見込まれております原子力損害賠償支援機構法の改正案についてお伺いしたいと思います。
 改正案は、これまで賠償資金の交付を業務としていた機構に廃炉や汚染水対策の業務を付加すると、こういうものです。機構は、原賠法十六条に基づきまして、原子力事業者が損害を賠償するために必要な援助を行うための組織であったはずで、だからこそ交付国債という税金の投入が許されていたはずですけれども、今後はこれまでの組織の目的から大きく変わってくる、こういうことなのかなというふうに私は感じております。そう認識してもよろしいでしょうか。茂木大臣、お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 若干認識が私とは違うと思うんですけれども、基本的に、賠償の業務、そして廃炉の業務一体で進める部分が多くなってくる、それを一体的に見て支援できる体制をつくる、またそのための組織を持つことが福島におけます事故収束にとっても極めて有益である、こういう観点から業務の拡大を含めた法案について御審議をお願いしているところであります。
○松田公太君 賠償と廃炉を一体的に進めるというところがちょっといまいち私は理解できていないんですが、いずれにせよ、今のやり方を続けますと、私はやはりゆがみがどんどんと大きくなってきてしまうのかなと、このように感じております。
 少し細かい質問をさせていただきますが、本法案では、機構が事故炉の廃炉対策を実施する原子力事業者の委託を受けて当該対策の一部を実施するとされておりますが、この一部ということはどういうことでしょうか。また、この費用は実際誰が出すことになるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 通告は受けておりませんけれども、この廃炉については一義的に事業者におきましてその費用を負担する、東電におきましても、福島第一原発の廃炉に関しましては既に一兆円の積立てを行っておりまして、今後十年間で更に一兆円積み増しをする、そのように承知をいたしております。
○松田公太君 今大臣のおっしゃったその一義的にというところがポイントのような気がするんですけれども、やはり一義的に一旦事業者が負担をしたとしても、それがまたなし崩し的に、分からないうちに国が負担しているということになるんではないかなと私は大変危惧をしているわけですね。
 今回の改正案も、当初は廃炉について機構が資金を融資するという条項が入っていたというふうにお聞きしました。一部これは報道でも取り上げられておりました。自民党の中の議論でこれは最終的には削除されたというふうに聞いておりますが、これはまさしく三月十日の集中審議の際に予算委員会で私が指摘させていただきました焼け太りの方向に行っているんではないかなと、このように感じております。
 今回はその直前で思いとどまったということでございますが、次回もう一度改正を行って、またいつの間にかお金が機構を通じて入っていく、廃炉の負担も国がどんどんしてしまうという形になるんではないかなと非常に私は心配しております。
 今後もこうならないために、そもそもその賠償支援機構法の趣旨というのは、賠償、まあ除染ですよね、これをやるというものだったわけですから、この本来の目的に戻って、機構がやはり国民の税金を使って東京電力にサイドから、横から資金を流すということはないということを、私、安倍総理に是非明言をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 簡単に事実関係から。
 一義的にと申し上げましたのは、廃炉につきましても、例えば今研究開発、遠隔操作のロボットであったりとかモックアップ施設等々、それについては既に国としての予算の手当ても行っております。こういった事業については国も支援をしながらしっかりやっていきたい、このように考えております。
 そして、基本的にこの廃炉に係ります費用負担につきましては、先ほど申し上げたようなスキームの中で進めてまいります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま経産大臣から答弁をいたしましたが、三十年、四十年掛かると見込まれている福島第一原発の廃炉については、より着実に前進をしていくように、廃炉が進められるように、新たな支援体制を構築する必要があると考えています。
 その際に、賠償円滑化のために東電に資金援助を行い、そして経営全体を監督をしている原子力損害賠償支援機構が事故炉の廃炉に対する技術的支援を行うことが適切であると、こう考えているわけでありまして、このため、原賠機構を拡充をして事故炉の廃炉支援業務を追加することなどを定めました原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案を今国会に提出をしたわけでありますが、今回の法改正は国からの新たな資金援助スキームを設けるものではありません。今回の法改正によって新たに国費等投入を行うものではございません。
○松田公太君 お金に色は付けられないといいますけれども、何となく今の状況というのはやはり私はあやふやで、どの部分までが東電で、どの部分までが国なのかと、これがちょっと分かりづらい状況になっているんではないかなというふうに思います。
 午前中のこの委員会でも荒井委員からお話がありましたけれども、誰が責任者なんですかと、こういうことじゃないかなと思うんですね。あやふやな状態で私は、例えば東京電力を救済するために原理原則、これを曲げるのはもうやめるべきではないかなと、このように思っております。
 そういったものをクリアにして日本の電力市場を真に改革する、最終的にはその所有権分離にまで持っていくというためのスキームを、私は先日来からずっと御提案させていただいているわけですけれども、是非このスキーム、もう一度これお願いなんですけれども、その附則、原子力損害賠償支援機構法の附則第六条二項にありますとおり、これはそろそろ見直すというのが前提になっているんではないかなと思いますので、是非この見直し作業をもう一度していただきたいなと思うんですね。
 外部の有識者、私の提示しているスキームと全く一緒ではありませんが、似たようなスキームを提示されている人たちが非常に多いものですから、こういったスキームを是非考え直すと、もう一度検討するということを政府でやっていただきたいと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 賠償については、まず被災者の皆さんに寄り添った丁寧かつ迅速な賠償を行っていかなけりゃいけないと思っております。同時に、廃炉、汚染水対策につきましては、これは与野党はないと。様々な提案につきましてきちんと受け止めをさせていただきたいと思っております。
 賠償そして廃炉等に関しますスキームにつきましては、こういった福島の復興、これを加速すると、こういう観点から進めておりまして、適切なスキームであると、このように理解をいたしております。
○松田公太君 時間が来ましたので終わりとさせていただきますが、本当は最後に集団的自衛権についてお聞きしたいと思ったんですが、総理、孔子に悟道、心配無用かもしれませんけれども、是非集団的自衛権、これ、ぶれずに、曲げずに、崩れずにやっていただきたいと思います。最後に申し上げて、終わりとさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で松田公太君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 イラク戦争に当たって、政府は国民多数の反対を押し切って自衛隊を派兵いたしました、二〇〇三年十二月のことですが。航空自衛隊は、二〇〇四年三月から、多国籍軍との密接な連携の下、C130H輸送機によるバグダッド空港への輸送を開始いたしました。政府はその空輸の実績について、当初、医療機器を輸送した一件だけを除いて墨塗りにしましたが、政権交代後公開されました。
 そこで、防衛省に伺います。公開された空輸実績からすれば、全期間を通じて空自が輸送した米兵は何人か、全輸送人員に占める比率はどれだけですか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず冒頭、政権交代後というお話がありましたが、これはそうではありませんで、イラクにおける航空自衛隊の空輸の任務が終わった後に速やかに全て公開したということであります。
 今委員が御指摘ありました、イラク派遣当時の航空自衛隊が平成十六年三月から平成二十年十二月までの派遣期間中にイラク特措法に基づき輸送した米軍兵士は合計二万三千六百九名でありまして、全輸送人員の五一%を占めております。
○仁比聡平君 空輸人員の半分以上が米兵です。私が数えましたら、サマワから陸自が撤退した二〇〇六年七月以降は米兵は六三・二%に上るんですね。
 空自は物資も輸送しております。そのうち、拳銃、小銃、機関銃などの武器は延べ何丁運んだのか。また、輸送物資総量のうち軍事物資の量と占める割合はどれだけですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 週間空輸実績によれば、人員とともに輸送された米軍を含む多国籍軍及び自衛隊の拳銃、小銃及び機関銃は延べ一万六千五百十二丁であります。そのうち、自衛隊の要員とともに輸送された拳銃及び小銃は延べ一万五百九十二丁であります。また、輸送した米軍を含む多国籍軍及び自衛隊の物資は四百六十二トンでありまして、全輸送物資の六九%を占めています。
○仁比聡平君 兵士の多くが拳銃、小銃、機関銃などを携行し、輸送貨物も七割が軍事物資で、これ見ますと、米軍の航空機の部品やエンジンまで運んでいるわけですね。
 アメリカは、大量破壊兵器の脅威を言い募って国際法違反のイラク戦争に踏み切りました。しかし、大量破壊兵器はありませんでした。当時、政府は非戦闘地域での活動だと言い張りましたが、実際は、イラク全土で掃討作戦が行われ、バグダッドは戦場でありました。そこに武装米兵や銃器、軍事物資を運んだ、まさに米軍の武力行使と一体の後方支援ではありませんか。
 総理は、今もこれが正しかったと言うんでしょうか。総理。
○国務大臣(小野寺五典君) 正確にお話をしますと、米兵が、例えば今回輸送として自衛隊が行った部分に関して、基本的には本人が持っている小銃、まあ拳銃のようなものがあればそれを、物資を一緒に輸送したということであります。
 また、今輸送物資のことについてお話がありましたが、輸送物資につきましては、米軍など多国籍軍の物資、これは服とかコンピューターや郵便物などが二百二トン、全体の三〇%、それから自衛隊自身の物資、食料品、通信機材や文書などですが、これが二百六十トン、全体の約四〇%です。そして、その他の国連の物資、医療器具、文具、車両部品等が二百八トン、三一%ということで、ちょっと委員の言っている内容とは違うと思います。
○仁比聡平君 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラク戦争におきましては、言わば、当時のイラク政府が累次にわたる国連決議を実行しなかった、そして、大量破壊兵器がないということを証明する責任があったにもかかわらず、あるいはまた証明できたにもかかわらずそれを行わなかったということでありますから、まさに当時のイラク政府に責任があったと、このように考えるわけでございまして、日本としては憲法の範囲内における協力をしたわけでございます。
○仁比聡平君 お尋ねをしているのは、戦場に武装米兵や銃器、軍事物資を運んでいるじゃないか、これを総理は正しかったと言うのかと。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラク特措法に基づきまして自衛隊が実施した空輸活動は、それ自体としては武力の行使に当たらない活動であり、また、その活動の地域をいわゆる非戦闘地域に限るなど、他国の武力の行使と一体化することがないことを制度的に担保しており、憲法第九条との関係で問題があるとの指摘は当たらないと、このように考えております。
○仁比聡平君 当時、バグダッドでも武装勢力との衝突が頻繁に生じて、米軍の掃討作戦によって多数の市民、犠牲者が続出をしているわけですね。米英輸送機が銃撃をされたり撃墜されたりしているじゃありませんか。イラク戦争の重大な犠牲と惨害にもかかわらず、イラク派兵の反省は全くないのかと。
 武装米兵をこれだけ運んでおいて、後方支援でなくて何だというんですか。集団的自衛権の行使を容認するなら、これ以上何をやろうというんですか。総理。
○国務大臣(小野寺五典君) 委員は何度も武装米兵というお話をしますが、実際は、この米兵が例えば武器、小銃を御自身が持っている場合については、それは携帯していくこともありますが、今回の輸送した人数の、先ほどは……(発言する者あり)委員、聞いていただいていいですか。米兵が実際運んだ実績、私ども先ほどお話ししましたが、米兵を運んだ実績は二万三千六百九名でありまして、そのうち、例えば単純計算をすると、拳銃、小銃を持っていた米兵は約五千名程度であります。ですから、かなりの部分は実はそういうものも携行せずに私どもは運んでいたということで、何か米兵という範疇だけで全て、何か委員がおっしゃるイメージとは、私は、ちょっと私どもが持っているイメージと大分違う、例えば復興支援や民生支援、そういうところに働いている米兵もたくさんいるということであります。
○仁比聡平君 米兵をこれだけ運んでおいて、後方支援でなくて何だというんですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げたとおりでございまして、我々は憲法の範囲内における協力を行っているということでございます。
○仁比聡平君 二〇〇八年、イラク派兵訴訟の名古屋高裁判決は、この空輸活動は、他国の武力行使と一体化した行動であって、憲法九条一項に反すると違憲判断を下しました。つまり、憲法九条によって禁じられた武力の行使又は武力による威嚇に当たると。この違憲判断でもう決着は付いているんですね。情報公開は墨塗りにする、当時国会で聞かれても事実を徹底して隠して、国民多数の反対を押し切って続けた空輸活動は憲法違反だったんです。
 このイラク派兵のような活動から更に踏み込んで、もう憲法九条にはばかることなく時の多数派の政治判断次第でどんどんエスカレートすることになる、それが集団的自衛権の行使容認ということではないんですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の判決でございますが、イラク派遣等の違憲確認及び差止めを求める訴えについては、不適法なものであると却下をいたしました。また、損害賠償請求は法的根拠がないと棄却をしておりまして、国側の全面勝訴でございます。空自の空輸活動が違憲であると判示した部分は、判決の結論を導くのに全く必要のない傍論であるというふうに承知をしております。
 つまり、本件は、自衛隊のイラク派遣等が憲法に反するかどうかを判断するまでもなく却下あるいは棄却されるべきものであったわけでありまして、このため政府は、裁判において自衛隊のイラク派遣等が憲法に反するかどうかについて主張、立証さえする必要がなく、実際にそのような主張、立証はしていないわけであります。
 したがって、政府としては、判決の結論を導く必要がないにもかかわらず示された高裁の見解については納得できるものではないと考えておりますが、裁判自体は勝訴でありますから我々は控訴できないということでありまして、いずれにせよ、イラク特措法に基づいて自衛隊が行った活動は従来の憲法解釈の範囲内で実施されたものでございます。
○仁比聡平君 名古屋高裁の判決は、その結論につながっていく事実認定とそこへの法の適用という当然の論理であって、傍論ではありません。あなた方が裁判で主張、立証しなかったというのは、つまり裁判上も隠したということでしょう。
 私は、そこまでして総理がイラクでのこうした米兵を中心にした空輸活動、こういうものを正当化しようというのは、これからもやるのかと、集団的自衛権の行使容認というなら、これから先もっと踏み込んでやるのかと聞いているんです。違うんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このイラクに対する支援活動については、これはまさに憲法の範囲内で行われているということでございまして、今私どもが安保法制懇で議論しておりますことは、四分類を中心に、国際情勢が変化する中において、まさに分類に従って様々な議論を行っていることでございます。
○仁比聡平君 総理はそんなふうに言いますけれども、例えば石破幹事長は講演で、自衛権の行使は必要最小限にとどまるべきだが、一方が、つまり脅威がどんどん大きくなれば最小限の範囲は変わっていくと、そういうふうに話しておられます。安保法制懇の北岡さんは、論理的には集団的自衛権に地理的限定はない旨を述べておられるわけですね。どんどんエスカレートして際限がないじゃありませんか。
 憲法上は集団的自衛権の行使が認められるとなれば、我が国が攻撃されてもいないのに海外で米軍とともに武力を行使するかは時の多数派の政治判断だということになってしまう。しかも、秘密保護法で何が秘密かも秘密だ。そんな危うい道に踏み込んではならないんですよ。
 軍隊と武力行使を明確に禁じるのが憲法九条です。集団的自衛権の行使容認は、立憲主義と戦後日本の議会政治を否定するものにほかならないと思います。そんな検討はもうやめるべきではありませんか。
○委員長(山崎力君) 安倍内閣総理大臣、時間が来ておりますので、ちょっと短めにお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに現在の状況、国際状況に鑑みまして、我が国の国民と生命と財産を守る責任が私どもにはあるわけでございますので、しっかりと安保法制懇の結論を待ち、議論を進めていきたいと考えております。
○委員長(山崎力君) 仁比聡平君、時間が来ています。
○仁比聡平君 憲法九条の原点と国際公約を絶対に曖昧にしてはならないと強く申し上げて、質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、清水貴之君の質疑を行います。清水貴之君。
○清水貴之君 日本維新の会の清水貴之です。よろしくお願いいたします。
 今日は締めくくりの質疑ということですので、これまで審議されてきました平成二十六年度予算案についてまず話をさせていただきたいと思います。
 残念ながら、政府案は消費税の増税に伴う過去最大の水膨れ予算となっており、経済再生、財政健全化、社会保障改革のいずれに対しても切り込みが不十分であるというのが我々日本維新の会の考えになっています。政府は果たして本気で改革を進めるつもりがあるのか、政府案は大きな課題を先送りした、課題先送り予算だと言わざるを得ないということで、我々は修正案を衆議院そしてこの参議院で提出させていただいているわけなんですけれども、そんな中、まずは総理、法人税の減税についてお聞きしたいと思います。
 安倍総理は、ダボス会議において世界標準並みの法人税減税を行う旨を表明されました。政府案には本格的な法人税減税が、ただ、盛り込まれていないんです。実効税率が三五%を超える法人税では激化する国際競争には勝てない、そこで実効税率を思い切って世界標準の二五%へ一〇%減税すると、我々の修正案では述べさせていただいております。
 総理は、これまでの予算委員会の答弁では、法人税については、政府の税調において地方法人税の在り方を含めて専門的な観点から、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、そして他の税目との関係などについて検討をしていくと述べられております。
 確かにそのとおりだと思うんです。様々検討しなければいけない部分も多々あると思うんですが、ただ、これでは、いつまで、どのようにやるのかというその強い決意というのが伝わってこないんです。総理の法人税の減税に関するその思いをお話しいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までの私の答弁についてはもう既に御紹介をいただいたわけでございますが、法人課税の改革については、現在与党において検討していただいておりますが、これまさに重要なのは、政策効果の検証や、あるいは課税ベースの拡大や他税目での増収策の検討といった論点がございますが、こうしたことをまずはしっかりと、結論ありきではなく、しかし他方、グローバルな競争の中で企業が勝ち抜いていくことが日本において雇用を守り、そして成長を続けていくためには必要でございます。そういう観点をしっかりと頭に入れながら改革を進めていくという中におきまして、しかし一方、しっかりと検討は進めてまいらなければならないと、こう考えるわけでございまして、日本経済の活性化のためには産業構造も含めた大きな議論が必要なことも事実であります。
 こうした議論を行いながら、グローバル経済の中で、競争等も考えながら、課税、法人課税の在り方を検討をしていくことは重要であると、このように思うわけでございまして、今後の政府税制調査会において専門的な観点から、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、他の税目との関係等において検討を鋭意進めていくことになると思います。
○清水貴之君 今、グローバル経済の競争のスピードというのは大変速くなっていると思いますので、是非、なるべく早くこの議論を進めていただきたいと思います。
 続いて、社会保障に関してですけれども、毎年増大する社会保障関係費が一兆円です。社会保障における現役世代の負担軽減を積極的に進める、これ大変大事なことだと思うんですが、現役世代、現行の年金制度に不安を感じています。また、負担の大きさに不満も感じている、世代間格差があること、これも内閣府の調査で明らかになっています。それが分かっていながら年金制度の抜本改革に着手しないというのは、余りにも無責任ではないかと思うんですね。
 ですから、我々は年金制度に関しては積立方式というのを提案しておりますが、この年金制度改革についてはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金制度につきましては、平成十六年ですから、十六年に既に大きな改正を行っておりまして、その際、マクロ経済スライドを導入したわけでございます。
 しかし、その後ずっとこれ、インフレになっていく中において、このインフレの中におきまして、言わば出生率、平均寿命や生産人口等々を加味したこの数値によって導き出された比率についてはインフレで伸びていく分よりも抑制されると、給付が抑制されるというものをつくったわけでございますが、しかし、ずっとデフレが続いていた結果、それが実行されなかった。
 しかし、デフレになれば、このデフレになった分は本来給付はスライドさせなければならなかったわけでございますが、しかし、それについては今回いよいよスライドさせる。これは受給者の皆さんにとってはなかなかつらいとは思うわけでございますが、年金はそういう仕組みであるということも御理解をいただきながら実施をしていくことにしたわけでございます。
 基本的には、我々がしっかりと成長を確保していく中において、このマクロ経済スライドが実効性あるものとなっていく中において、給付が抑制されていく中においては、この年金の安定性、財政の安定性はより確かなものになっていくというふうに考えております。
○清水貴之君 行財政改革についてもお伺いいたします。
 増税の前にやるべきことがある、これはよくみんなの党さんが使われているフレーズで、私も全くそのとおりだと思いますので、あえてここで使わせていただいてしまいましたけれども、消費税を増税する前に身を切る改革を進めることになっていたはずだと思うんですが、国会議員の定数削減、国家公務員や教員の人件費の削減、省庁の削減など、着手すべき改革いろいろあるはずです。
 私たちは今回、政府予算について、法的根拠の有無、重要度、緊急度等を勘案しまして精査をいたしました。その結果、移転的支出である交付金、補助金、委託費の中には、法的根拠がない項目が一般会計で四千百三十六項目、特別会計でも六百三十八項目もあると我々は見ております。補正予算においても同じ問題がありましたが、不要不急の基金への積み増しというのも数多く見られるわけなんですね。
 私たちの予算の修正案では、このような交付金、補助金、委託費、基金など一割から二割削減する、こういった案を出させていただいておりますが、この交付金、委託費、基金についてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは修正案というのが出されておりますけれども、補助金とか交付金などにつきましては、これは政府の予算案を前提に一律に一定割合を減額する、そういった手法を取っておられるように見受けるんですが、これは、個々の予算の必要性は個別に検討される手間と暇は掛けられた方がいいです。一律にばっとやっちゃおうなんというのはこれは無責任ということになりますので、そこの点は問題があるのではないかと、率直な実感です。
○清水貴之君 ただ、我々はもちろんその手間、もちろんもっともっと掛けて精査する必要があると思うんですけれども、実際にそういった積み上がった基金がたくさんあって、その中には不要不急のもある、これは事実ではないかと思うんですが、それについてはいかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 個別に言っていただかないと、全体の中でどうかと言われる質問ではちょっとお答えがしようがありませんので、個別に言っていただくなりなんなりしていただけば、それについてお答えさせていただきたいと存じます。
○清水貴之君 また改めて質問をさせていただきます。
 次に、税制の改正についても質問をしたいと思うんですけれども、地方法人税の法案、地方法人課税の偏在の是正を理由に、隠れみのに、実際には法人住民税の国税化を進めようとしているんではないかと。これは、地方のことは地方で決めるという地方分権の流れに逆行し、中央集権を強化しようとするものであり、絶対に許されることではないんじゃないかと考えておりますが、これは地方税ですから総務大臣でしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) この法人住民税の国税化のことでございますけれども、これは地方消費税の税率引上げによって地方の税財源が拡大するわけであります。その中で、交付団体と不交付団体にまた税の、税財源の格差が広がるということになってしまいました。
 したがって、この是正を措置するとともに、それから、今お尋ねの国税化された税収は、これは全額この地方の固有財源である地方交付税の原資になるわけでありまして、これは地方分権の推進に資するものであると、このように御理解いただきたいと思います。
○清水貴之君 予算でもう一つ大きなもので除染の予算についてもお聞きしたいと思うんですけれども、福島のもちろん除染です。
 二十六年度予算では二千五百八十二億円計上されています。二十三年度から見ていきますと一兆二千八百七十五億円、二十五年度の補正、二十六年度、今回の予算を合わせますと一兆六千二百六十億円にもなるんですね。
 もちろん除染は早急にやらなければならない大きな課題ですし、多額の費用が掛かるのも分かるんですが、しかし、掛けた費用分の効果は求めなければいけないし、除染が適正に行われなければ幾ら予算があっても足りないと思うんです。ただ、やるに当たって問題のある除染業者も多いんじゃないかという話でして、厚生労働省福島労働局が今月十二日に発表しました除染事業者に対する監督指導結果によりますと、六百六十の事業者に対し監督指導し、うち四百四十六の事業者に何らかの労働基準関係法令違反があった、是正勧告をしたということなんです。違反率が六七・六%にも達しているんです。元請に発注して、さらに元請は何層にも重なった下請に出すということで、末端にはもうよく会社登記もしていないような零細企業も入っている、除染は日当が高くもうかると思ったといって参入してくる反社会的勢力もいる。こういったところに、除染というのは私は大きな公共事業だと思っています、その多額の費用がつぎ込まれている、これに関していかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 清水委員にお答えいたします。
 この問題はさきの環境委員会でも御議論をさせていただきまして、まさに委員の御指摘のとおりでございます。
 公共事業になっております。そして、環境省が規制官庁として立脚をしていた観点からいって、多々不備な点がこれまでも多々露見してその都度対応に追われたという事実はございますが、現在においてはかなり鎮静化しておりますけれども、敵もさることながら、言い方が悪いんですけれども、次なる手をいろいろ考えて、また新たな不法搾取に乗り出してきているという事案もかいま見えますので、より一層厳しくこの問題には対処させていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。
○委員長(山崎力君) 清水貴之君、時間です。
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で清水貴之君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 ベトナムへの原発輸出についてお聞きします。
 この原発建設のため、国税約二十五億円掛け、日本原電が敷地の地質調査、津波評価、環境と住民への影響などを調査しております。その調査報告書、事業報告書は公開されていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) ちょっと、早口でおっしゃられたので。
 平成二十一年度のFSについてでしょうか。具体的にもう一度お願いします。
○委員長(山崎力君) じゃ、ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(山崎力君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 二十一年度のFS調査につきましては、日本原電から実績報告書、受け取っております。
 この実績報告書、補助事業でありまして、これに関しまして、補助金交付決定によって、内容であるとか、また交付すべき金額について適正にチェックを行っているところであります。その結果につきましては委員の方にもお渡しをしてございます。
○福島みずほ君 二十億円分の報告書本体は開示されず、追加五億円分の報告書も内容がほとんど黒塗りで判別できませんでした。経産省はこの報告書を持っていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 二十一年度のもの、これは補助事業であります。補助事業が完了した際に交付すべき補助金の額を確定する手続として、当該事業の実施内容及び経理処理等を記載した実績報告書を補助事業者から受け取ってございます。
 二十三年度の調査、これ委託事業でありまして、国が求める成果を得ることが前提となるため、百四十五ページにわたります委託報告書、受け取っているところであります。
○福島みずほ君 それ、全部公開してください。どうですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 当該資料の公開に当たりましては、委員も御案内のとおり、情報公開法の考え方にのっとりまして、個人情報のほか、公にすることによりまして当該法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの、また他国との信頼関係が損なわれるおそれがあるもの、そういったものについては不開示情報といった形にさせていただいております。
○福島みずほ君 補助金であっても国税が使われている以上、報告書を開示すべきではないですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 二十一年度の事業と二十三年度の事業、きちんと分けて報告いたしました。ですから、最初にどちらの事業についてですかということを申し上げました。
 二十一年度の事業は補助事業です。二十三年度の事業は委託事業です。
○福島みずほ君 補助事業について全面開示してください。両方。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど答弁したとおりでありますが、実績報告書と、こういうのを法律にのっとりましてきちんと受け取ってございます。
○福島みずほ君 私がいただいたのは、真っ黒い部分ばかりで全然中身が分からないんですよ。
 確認ですが、二十一年度のは全面開示ですか、では。
○政府参考人(上田隆之君) 二十一年度につきましては、これは補助事業でございまして、実績報告書というものをいただいております。この実績報告書につきましては、情報公開法の考え方に沿いまして、不開示情報を一部黒塗りにした形で必要に応じて開示をさせていただいているところでございます。
○福島みずほ君 それ、いただいたんですが、真っ黒いのが多くてよく分からなかったんですね。
 二十五億円分の報告書本体は開示されていますか。
○政府参考人(上田隆之君) 二十一年度の事業は、先ほどから申し上げているとおり補助事業でございますので、この補助事業に関する報告書というものは、その実績をいただいた報告書でございます。二十三年度の方は委託事業でございますので調査の報告書がございますが、二十一年度の方は実績報告書、これにつきましては、先ほど申し上げましたような形で情報公開法の考え方に沿いまして開示をさせていただいているところでございます。全てが黒塗りというわけではございません。
○福島みずほ君 二十一年度と二十三年度は、じゃ、全面開示しているということですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 何度も答弁申し上げておりますが、適切に法にのっとって開示すべき部分については開示をさせていただいております。
○福島みずほ君 いただいているものがほとんど黒くて中身がよく分からないんですよ。
 つまり、日本原電がベトナムにおいてどういうことをやったのかということが実際分からないんですよ。これは税金を使っていますから、きちっと明らかにしてください。でなければ、本当に安全な原発を輸出しているかどうか、私は書面、もらう限りもらっていますが、全然分からないんですよ。これでは日本の原発輸出が本当に妥当か、日本原電が地質調査をしていたり地震評価していることが妥当かどうか全く判断できません。よろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本がベトナムに輸出した原発について何らかの調査をするものではなくて、FSにつきまして補助事業、委託事業として調査を行ったものでありまして、その結果につきましては、るる答弁申し上げておりますように、適正に開示をさせていただいております。
○福島みずほ君 何の委託をし、何の調査をしているかは分かっていますよ。それが中身がよく分からないから質問しているんです。
 開示しているとおっしゃるんでしたら、全面開示、ほとんど開示ということでよろしいですね。大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 個人情報であったりとか、委員も法律はお詳しいと思います、さらにはその事業者が競合上不利になること、また外国との関係等々で開示できない情報はございます。そのことは法律の専門家としてよく御存じだと思います。
○福島みずほ君 補助金の使われ方、果たして津波調査や地質調査が妥当かどうか国民としても知る必要がある。これ、もらった資料、真っ黒ですよ。こんなの冗談じゃないと思います。ちゃんとやっているのか、地質調査をというふうに思います。
 トルコの原発建設には十一億二千万円掛けて建設予定地の地質調査が進められています。受注しているのは日本原電ということでよろしいですね。
○国務大臣(茂木敏充君) 結構です。
○福島みずほ君 日本原電は、原子力規制委員会が敦賀原発下の破砕帯は活断層であると断定しても、活断層ではないと言い張る電力会社です。輸出先の調査をする資格があるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘いただきました案件、外部有識者によりまして行われる審査によって選定をされたものであります。また、日本原電、トルコのFS調査を実施する以前にも、ベトナム、カザフスタン、インドネシア、タイ等におきましてこれまで調査をしてきた経験、実績を持ってございます。
 原子力規制委員会におけます御指摘につきましては、私の立場からは、独立した機関でありますから、コメントは差し控えさせていただきます。
○福島みずほ君 外部有識者の名前を明らかにしてくれと言っても個人情報を盾に明らかにしないんですよ。日本原電が何で選ばれたんですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 客観的な立場で様々な選定を行っていただく、このための外部有識者であります。そういった意味におきまして個人情報は開示できないということであります。
 個人情報として開示できないところが黒くなっていると、これは黒くなっていてしようがないんです。消すために黒くしてあるわけであります。
○福島みずほ君 誰に地質調査を頼むかの外部有識者の名前が何で黒塗りなんですか。明らかにしてくださいよ。
○国務大臣(茂木敏充君) 法律に基づいて行っております。
 御案内のとおり、客観的に外部からの影響を受けずに選定をすると、こういう意味において必要なプロセスであると思っております。
○福島みずほ君 原発はかつてすさまじい秘密主義でした。外部有識者の名前すら明らかにできないなんて全くおかしいですよ。
 トルコの原発輸出については、トルコの地元市長も原発反対です。世界で一番、というか福島原発の事故を踏まえた教訓というのであれば、原発は万一の事故で大変なことになるという教訓も伝えるべきではないでしょうか。総理、どうですか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、トルコの原発につきましては、トルコ側から、是非、日本の技術に高い関心が示され、日本と共同して安全性の高い原発プロジェクトを進めていきたい、こういった意向が示されています。福島第一原発事故を経験した我が国としましては、こうした経験、教訓を世界に共有する形で世界の原子力安全の向上に貢献していく、これは責務だと考えております。
 そして、トルコにつきましては、まず、原子力協定において、こうした地震の発生する可能性を考慮しつつ他の協定にはない原子力安全に関する協議を定期的に実施する、こういった規定を設けています。そして、今後事業を進めるに当たっても、例えばトルコの首相府災害緊急事態管理庁は、地震の発生確率、五つのカテゴリーに分けておりますが、原発建設計画があります黒海沿岸につきまして、危険度の低い方から数えて二番目に属するという報告を行っていること、あるいはこのボアジチ大学カンデリ地震観測研究所国立地震モニタリングセンター、この組織におきましても、津波の発生記録、過去にはこの地域に存在しないということ、こういった調査結果等もしっかり参考にしながら丁寧に事業を進めていくことになると考えています。
 是非、我が国としましては、世界の原子力安全の向上にしっかり貢献していきたいと考えております。
○福島みずほ君 汚染水の対策もできていない日本が原発輸出する、その地層評価を日本原電にやらせる、それも情報公開が極めて不十分、倫理的に極めて問題だと思います。
 小松長官、この予算委員会で三月十一日の答弁該当箇所、私が頼んでいる部分を読んでください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 黄色のマーカーで付けたところをいただきまして、そこの部分だけ読めと御指示でございますので、正確にそこを答弁いたします。
 私も総理の御答弁、一連の御答弁をフォローしてきているつもりでございますけれども、安倍総理は、自民党が野党時代に決定をいたしました国家安全保障基本法を国会に提出するというお考えではなくて、報告書、安保法制懇の報告書を受けた上で、その後で、安全保障の法的基盤について再検討して、その結果を閣議決定すると。その上で、自衛隊の行動に反映させる必要があるものがあれば当然これは立法が必要でございますので、これは複数の法律案を国会に提出するというお考えであるというふうに述べておられると私は理解しております。
 そのあと飛ばしまして、私の理解しているところでは、総理は、安全保障基本法を国会に提出するお考えではないと思います。
 以上でございます。
○福島みずほ君 外交防衛委員会における三月十三日の福山さんの質問に対して、何でこういうことを言ったのかというところで答弁している中身を読んでください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これは御指示がございませんのでこの議事録自体は持ってきておりませんけれども、本日同様の質問が福山委員からございまして、次のとおり答えております。
 御指摘の答弁でございますが、安倍総理の答弁は、憲法解釈の変更を行うという結論を出したものではなく、ましてや、国家安全保障基本法を国会に提出するとかしないとかについての考えをお述べになったものではなく、憲法解釈の変更を行う場合には閣議決定の手続を行って、その後必要な立法措置を行うことになるとの趣旨であると理解していることを述べたつもりでございました。この点につきまして、私の言葉が足りず誤解を招いたとしたら大変申し訳なく、おわび申し上げます。
 以上でございます。
○福島みずほ君 あなたは三月十三日の外交防衛委員会で、たまたま病床でNHKの放送を見ておりましたので、これが念頭にありまして御答弁申し上げた次第でございますと答弁していますね。
○政府特別補佐人(小松一郎君) ちょっと御指摘の答弁、御指摘がございませんでしたので、今正確に答弁を読んでおりませんので、そこは申し上げられません。
○福島みずほ君 議事録の中で、福山さんに聞かれてそう答えているんです。今日の答弁とも違うじゃないですか。今日の答弁とも違う。
 結局、総理は私の質問に対して、国家安全保障基本法案を提出するかどうか決めていないと言っている。あなたは提出しないとはっきり言っているじゃないですか。
○委員長(山崎力君) 時間が来ております。おまとめください。
○福島みずほ君 複数の法律案を国会に提出する考えだ、国家安全保障基本法を国会に提出するつもりはないと。これは出過ぎていますよ。与党も怒るべきですよ。これは役人として言うべきことではないことを言っていて、内閣法制局長官として不適任だということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 では、引き続きまして、原発の安全性についてお尋ねをいたします。
 まず先に、これは環境省の事務方ないしは規制委員会の事務方でしょうか、いわゆる避難計画、これを自治体は作成したとしました。では、政府のマニュアルを満たしているかどうか、点検は済んでいるんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) お答えいたします。
 これは先ほど総理の方からもるるお話をさせていただきましたけれども、今委員が御指摘になりましたとおり、地域の防災計画、避難計画というのは、例えば、地域ごとにどういうふうにしたらいいのか、どういう単位で実施したらいいのか、どういう道ですればいいのかということで地域の実情を踏まえて作成されるというふうになっております。そして、そのために地域の防災計画や避難計画は災害対策の基本法において県や市町村が作成することになっていて、その内容は各自治体の防災会議が行っている、これに対して国としては支援をしていくというふうに先ほど総理の方から御答弁をさせていただきました。
 原子力防災会議において各地域の進捗状況を確認し、その結果、取組が遅れている地域に対しては国がそのフォローアップを、今委員が御指摘されました会とは違いますけれども、しっかりと進めていくという形になっているのが現状でございます。
○荒井広幸君 言葉では分かるんですが、私の持ち時間、読んで時間を費やしたくはないんですが、これ減災・防災マニュアル書です、これ、規制委員会ですね。例えばどういうふうに書いてあるかというふうにいうと、例えば、市町村が作成する住民の避難計画の基本的項目、避難行動の単位となる対象地域に人口・世帯、避難行動要支援者数、それから一時避難場所、一時集合場所の住所、避難先、避難先の住所、避難経路等を記載し、一覧として整理する、こういうことを書きなさいと言っているだけなんです。現場はもう大変な混乱なんですよ。
 ですから、国の支援をしつつも、どういう経路で、その経路の中に例えば橋はあるのか何はあるのか、そういうものも含めてきちんと、もう安全だと言わないで、そういう問題を第三者も含めてやっぱり検討して、いいものにいいものにしていく、想定外を潰して潰して潰していくという作業が私は感じられないんですよ。
 総理、後で総理に御感想等もいただきますが、我々は三年を経て、また安全神話の復活に陥っているんじゃないんですか。地元の人間性の復興どころか、安全神話の復興をしているんじゃないですか、今。もう一回立ち止まって私たちは反省するべき点があると、このように思うんです。閣僚の皆さんにそれを是非申し上げたいと思うんです。
 そこで、これは文部科学大臣になりますでしょうか。地震、津波による原子力施設事故の保険金額はどのように計上されていますか。あるいは、これは民間が負担するものでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 原子力損害賠償法は、原子力損害を賠償するための措置として、一万キロワットを超える原子炉については一千二百億円の損害賠償措置を講ずることを原子力事業者に義務付けております。
○荒井広幸君 もし大臣分かれば。二十一年に法改正しているんですが、それ以降、法改正して金額を上げるとか下げる、そういうふうなことをしておりますか。もし分かれば。事務方で結構です。
○国務大臣(下村博文君) しておりません。
○荒井広幸君 事故前の二十一年には、一千二百億円のうち、一年間で皆さん、一万分の五払うんです。たった三千万円ですよ。そして、その後は、一万分の三、一年間で一千二百億円分の三千六百万円だけを一年間で払うんです。こういうこと一つを取っても、万が一のときに備えて、民生支援と私は言っていますけれども、システムとか技術の部門、あるいはコンクリートの部門、そういう部門以外の、避難を含め、その後の被災者を、被害者をどう救済するかというところまで考える、この民生支援が絶対条件なんですよ。そのときに、保険金さえほとんど動かしていない。大丈夫だということをまた思っているんじゃないんですか。こういう点を直さないと、幾ら再稼働をしたい、こう言っても、地元住民、自治体、国民全体が安心、果たしてできるんでしょうか、総理。私はここを言って、皆さんに是非考えていただきたい。
 そして、最後になりますが、総理、安全審査を通した再稼働した原発が万が一の事故を起こした場合には事業者に責任がある、これは世界標準だと、こうおっしゃるんです。しかし、我々は世界標準ではないんです、人間の命標準なんです。その点でいうと、国に全く責任がないかのごときの我々の政府も国会も、この姿勢は改めないといけないと思うんです。再稼働をしてくださいと言っているんですから、ある意味では、政府は。国が応分の責任を持つべきです。どうぞ責任の所在を曖昧にしないように、総理、しっかり考え直していただきたいと思います。
 終わります。
○委員長(山崎力君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。
 以上をもちまして、平成二十六年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度総予算三案の修正について清水貴之君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。清水貴之君。
○清水貴之君 私は、提案者を代表しまして、日本維新の会提案に係る平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算及び平成二十六年度政府関係機関予算に対する各修正案について、提案の趣旨及び概要を説明いたします。
 まず、提案の趣旨について申し述べます。
 政府提出の平成二十六年度予算の実態は消費税の増税に伴う水膨れ予算であり、経済再生、財政健全化、社会保障改革のいずれに対しても切り込み不十分です。政府提出の平成二十六年度予算は、大きな課題を先送りした課題先送り予算だと言わざるを得ません。
 日本維新の会は、我が国が直面している課題に正面から取り組み、全てのやる気のある人にチャンスを与えるための予算修正案を作成いたしました。
 その概要について申し上げます。
 第一に、世界中の資本が集まる国へです。
 法人税については、その税率を三五・五%から二五%へとおよそ一〇%減税し、経済成長の基盤である国際競争力を強化いたします。
 また、所得税減税として、復興特別所得税分を減税いたします。
 第二に、世代間格差を是正する社会保障制度改革です。
 抜本的な社会保障制度改革を通じて過重な現役世代の負担を軽減するため、公的年金制度の積立金方式への移行により持続可能な公的年金制度を構築するとともに、一般会計から年金特別会計への繰入れを三兆円減額します。
 医療保険についても、被用者保険の一元化に伴い一・二兆円歳出削減を行う一方で、地域医療体制の拡充予算は倍増するようにしています。
 第三に、未来への投資です。
 世界をリードする新産業及びそれを支える未来の技術者等の人材を育成するためにも、これまで減額されてきた科学・研究に対する予算などを三〇%増額することにしています。
 第四に、徹底した行財政改革です。
 私たちは、平成二十六年度予算を、法的根拠の有無、重要度、緊急度等を勘案して徹底的に精査しました。その結果、一般会計では四千百三十六項目九・一兆円、特別会計では六百三十八件二百十六・五兆円の予算が法的根拠なく計上されていることが判明しました。
 そこで、移転的支出のうち法的根拠が曖昧な交付金、補助金、委託費等はそれぞれ一〇%、二〇%、五〇%減額としました。徹底した行財政改革を行うことで、経済再生の基盤である法人税減税の財源を捻出したいと思っています。
 第五に、国家安全保障体制の確立です。
 今日の厳しい国際情勢に鑑み、国家安全保障に関する予算、具体的には対外的な情報収集体制を拡充するための予算やサイバーテロ対策費、南西諸島防衛のための航空機改修費などを増額いたしました。
 その結果、一般会計及び特別会計の連結ベース、平成二十六年度期末で、政府案と比較して基礎的財政収支はおよそ一・六兆円改善、国債残高はおよそ五・六兆円圧縮することとなっています。
 以上が、修正案の提案の趣旨とその概要であります。
 何とぞ、議員各位の御理解を賜り、本修正案に御賛同いただきますようお願い申し上げ、私の趣旨弁明といたします。
○委員長(山崎力君) それでは、これより平成二十六年度総予算三案並びに清水貴之君提出の修正案に対する討論に入ります。
 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。石上俊雄君。
○石上俊雄君 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 会派を代表し、平成二十六年度予算の三案に対して、反対の立場で三つの理由を申し述べ、討論を行いたいと思います。
 まず一に、反対の一つの理由でございますが、この予算案が財政再建を無視した公共事業ばらまき予算、また、自ら無駄と判断した内容まで盛り込んだ無駄水膨れ予算であるからであります。
 今回の予算で、税収は前年度に比べて六兆九千億もの増加が見込まれます。所得税、法人税、消費税はもとより大幅な伸びになっているわけでありますけれども、中でも消費税は、税率を三%アップしたために四兆五千億もの増額となります。にもかかわらず、にもかかわらずです、国債の発行額は僅か一兆六千億しか減っていません。国民の皆さんの税金はどこに消えてしまったんでしょうか。
 それは、金額にして七千億円、対前年同期比で一二・九%の大盤振る舞いとなっている公共事業です。さらに、昨年の秋のレビューで切り捨てられたはずの六十九の事業の予算が、復活どころか、更に当初の予算額を二兆円も超えた金額で水膨れしていることもその原因の一つであります。放漫財政も甚だしいと言わざるを得ません。
 反対の第二の理由は、消費税は社会保障以外一銭も使わないと、こういうふうな約束でありますが、守られていないというところであります。
 消費増税で四兆円以上もの国に税金が入るわけでありますが、社会保障の充実には僅かそのうちの二千二百億円しか充てられていないわけであります。これでは、多くの国民の皆さんにとって、社会保障の充実を実感できずに、増税による痛みしか感じられないのではないでしょうか。
 社会保障に加えて教育や農業も切り捨てられ、特に教育では、高校授業料の無償化に所得制限を加えるのみならず、育英事業費を百三十億円もカットする。我が国の将来を担う若者を育てるという時代の要請に逆行し、人材育成を軽視する政府の姿勢には失望するばかりであります。
 反対の第三の理由であります。
 いまだ二十七万人の方々が避難生活を余儀なくされておる中で復興特別法人税を前倒しの廃止をする、このことについてであります。国民全体で負担を分かち合う、そのきずな、連携の精神に反するものでありまして、とても容認できるものではありません。
 しかし、それだけではないんです。安倍内閣の重鎮でもあります甘利大臣のホームページ、三月十二日付けの国会リポートにこのような記述がありました。
 企業収益が賃金や下請代金に反映するための環境づくりとして復興特別法人税の一年前倒し廃止を行いました。ベースアップは従業員全体の給料の底上げであり、労働組合にとっては極めて大きな成果。記者会見で、政府がそのための減税もし、収益が上がっているにもかかわらず対応しないような企業があれば経済産業省から何らかの対応があると思うと発言したところ、その日の夕刊には甘利恫喝と写真入りで大々的に報じられました。結果は近来まれにみる賃上げラッシュとなりました。政治家を辞めたら後の肩書は多分連合最高顧問ですかね?(笑)で締めくくられているわけであります。
 今回のベースアップは、これは実現したのは政府の手柄だけなんでしょうか。
 労使双方が、社会情勢のありとあらゆる観点を頭に入れて、あらゆる角度から検討してぎりぎりの交渉を繰り返したからこそ実現できたものと考えているわけであります。経営側にすれば、前が見えない中で、視界が不良の中で清水の舞台から飛び降りる覚悟で決断した結果でありまして、労働組合においても、もう毎日のように徹夜を続けて、様々な角度から交渉を繰り返して実現した成果だというふうに思っております。中堅・中小・小規模事業者は、これからが回答の時期なのであります。したがって、しっかりと、やっぱり労使の結果、これがやっぱり重要だというふうに思います。
 また、甘利大臣の、政治家を辞めた後の肩書が連合最高顧問になるとのお考えはどこからくるんでしょうか。とても連合で認めてくれるとは思えません。そういうような冗談にもならない、そんな認識は改めていただきたい。
 この予算委員会の審議を通じても、このような内閣の政治姿勢が随所で見られたわけであります。総理の、集団的自衛権の憲法解釈をめぐる政府の最高責任者は誰だ、俺だと、私だとの答弁もそうであります。与党内から乱暴過ぎるとの批判も上がったほどであります。おごりなく謙虚な姿勢で丁寧な審議をすることが私は大事だというふうに考えます。
 予算の自然成立までまだ、まだ一週間あるわけであります。更に審議を尽くして採決に臨むべきであることを申し上げまして、私の反対討論を終わらせていただきます。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、佐々木さやか君。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。
 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十六年度予算三案に賛成、日本維新の会提案の修正案に反対の立場から討論を行います。
 今、日本経済は好転へと動き出し、長年にわたるデフレ脱却への兆しが現れています。大胆な金融政策と機動的な財政政策の実施は家計や企業のマインド改善に貢献し、その影響は実体経済にも及びつつあります。個人消費支出の増加が生産の増加につながり、それが春闘のベースアップなどに見られるように所得の増加をもたらすという好循環へもう一歩のところまで迫っております。消費者物価指数も前年比でプラスに転じており、デフレ脱却に向けた動きが現れております。
 こうした流れを確実なものとし、地方を含めた全国に波及させ、我が国経済の好循環を実現するために、日本の潜在力を引き出す成長戦略を始めとするあらゆる対策に万全を期していくことが重要です。そのためにも一日も早い本予算の成立が重要であります。
 以下、主な賛成理由を申し述べます。
 第一に、経済再生、デフレ脱却と財政健全化を併せて着実に前進させるための裏付けとなる予算である点です。
 平成二十六年度予算案には、民需主導の経済成長を促す施策が多く盛り込まれております。具体的には、科学技術の司令塔機能強化、新たな医療分野の研究開発体制の整備などです。また、防災・減災に資するインフラ老朽化対策とともに、南海トラフ巨大地震等に備えた事前防災対策を強化しており、東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機とした交通・物流ネットワーク整備の加速のための公共事業予算も重点化をされております。我が国が直面する喫緊の重要課題に対応した予算となっております。
 そして、財政健全化については、基礎的財政収支を示すプライマリーバランスについて、中期財政計画の目標を上回る五・二兆円の改善が図られています。さらに、新規国債発行額は前年度と比較して一・六兆円の減額、公債依存度は二十五年度の四六・三%から四三%へ低下しています。このように健全化を着実に進める内容となっており、評価することができます。
 第二に、東日本大震災からの復興を進めるための予算である点です。
 大震災が発生してから三年が経過し、住宅再建・復興まちづくりについては、復旧復興の進展に合わせた事業の重点化を図りつつ必要な予算が確保されています。
 福島の再生についても、区域見直しが全域で完了し、復興は新たな段階を迎えています。長期避難者への支援、早期帰還の支援等を一層推進するための福島再生加速化交付金などが計上されています。
 第三に、社会保障と税の一体改革を実現するための最初の重要な予算である点です。
 本年四月から引上げ予定の消費税の増収分五兆円は全て社会保障の充実と安定化に充てられます。社会保障の充実については、消費税収、国分の社会保障四経費への使途拡大に合わせ、若者、女性、現役世代も受益を実感できる内容となっています。
 特に、子育て支援では、待機児童解消加速化プランによる保育の受皿拡大のために保育所運営費の増加を確保するとともに、小規模保育などの運営の支援、保育士の処遇改善なども行う内容となっています。
 難病、小児慢性特定疾患への対応、国民健康保険等の低所得者保険料軽減措置の拡充、そして、高額療養費制度における中低所得者に配慮した自己負担限度額の見直しも行われております。
 以上、賛成する主な理由を申し述べました。
 今、政治が全力を挙げて取り組むべきなのは経済の好循環の実現です。そのために本予算の早期成立、執行は欠かせません。自由民主党、公明党は、国民の皆様が景気回復を生活の上で実感できるところまで経済対策に更に全力を挙げていくことを申し上げ、私の賛成討論といたします。
 なお、日本維新の会提出の修正案については、見解が異なるため、反対の意を表明して、私の討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、中西健治君。
○中西健治君 みんなの党を代表し、政府提出の平成二十六年度予算三案に反対、日本維新の会提出の修正案に反対の立場から討論を行います。
 みんなの党は、デフレからの脱却を最優先すべきであり、景気回復に向けてアクセルとブレーキを同時に踏むような消費税増税は行うべきではなく凍結すべきと一貫して訴えてきております。
 増税の前にやるべき身を切る改革は、二〇一二年十一月、野田総理が解散に言及した党首討論において、当時の安倍総裁が約束した国会議員定数の削減についても、進展がないばかりか、この四月からは国家公務員、五月からは国会議員に対して行われていた給与、歳費の削減措置が終了し、元に戻るという有様です。
 増税して社会保険の財源に充てるというのであれば、その前にまず徴収すべき対象者からしっかりと徴収すべきであるにもかかわらず、徴収漏れは改善されておらず、政府は歳入庁を設置すべきというみんなの党の主張にいまだ応えておりません。
 アベノミクス第三の矢は一向に放たれず、第二の矢の財政出動ばかりを繰り返すばかりです。歳出削減への努力が足りず、予算の歳出規模は安倍政権になって二年連続で最高額を更新し、平成二十五年度補正予算による当初予算の前倒しと合わせれば、百兆円を超える超大型の大盤振る舞い予算となっています。
 みんなの党は、衆議院において、歳入面では、消費税増税を凍結し、法人から個人への所得移転を推進する、あるいは自由償却税制導入などによる財政出動によらない経済対策、ナベノミクスを大胆に織り込み、歳出面では、即効性のない基金への積立て、執行率を考慮していない公共事業、平成二十五年度補正予算と平成二十六年度当初予算の合計が概算要求を上回っている事業などの精査、身を切る改革の率先垂範、補助金、交付金、独立行政法人運営費の削減、「もんじゅ」運営交付金等の見直しなどによる徹底した削減を行うことにより、歳出規模を七・二兆円縮小し、特例公債の発行を六兆円抑制するという財政健全化も大幅に進展する組替え動議案を提出しましたが、残念ながら可決に至りませんでした。
 政府がどうしても四月からの消費税増税を実施するということであれば、当然、景気の腰折れを防ぐための経済対策は必要ですが、その手法は従来から行われてきた財政出動による景気対策ではなく、可処分所得を維持するための所得税や法人税の減税措置、あるいは追加の金融緩和といった金融政策も含めて対応していくべきであります。
 みんなの党は、独自の経済成長戦略、ナベノミクス三本の矢を総理に提言いたしました。是非、政府におかれては、責任野党としてのみんなの党の真摯な提言に対し早急に実行に移されることを再度お願い申し上げ、反対討論とさせていただきます。
 なお、維新の会提出の修正案については、消費税増税を前提とした修正案であり、反対とさせていただきます。(拍手)
○委員長(山崎力君) 続きまして、荒井広幸君。
○荒井広幸君 この一月、アメリカ、フランスを視察した折、女性パワーが牽引する経済の在り方を追求している安倍晋三総理はどんなことを考えているんだ、いわゆるこの女性パワーが牽引する経済の在り方を追求しているウーマノミクスに対する評価と関心が高いことに驚いて帰ってきました。
 こうしたアベノミクスにより我が国はデフレ脱却と経済再生の道を歩み始め、実質GDP成長率は五四半期連続のプラス成長、経済の好循環は始まったばかりです。回復軌道にある経済成長路線を止めてはなりません。
 この点を重視し、新党改革は、平成二十六年度予算三案に賛成をいたします。
 以下、主な理由です。
 一つ目。国民の命と暮らしを守るための対策費を評価します。
 南海トラフ地震や首都直下地震の発生が予想される中、防災・減災対策とも老朽化したインフラの補修、更新を急ぐ必要があります。この予算は、平成二十五年度補正予算と相まって経済成長を切れ目なくする効果もあります。
 二つ目です。東日本大震災から復興経費が重点的に措置されていることは評価できます。
 今回、使い勝手が悪いことが指摘されていた、長期避難者の支援から早期帰還までの対応策を一括する福島再生加速化交付金を創設し、千八十八億円を計上したことはその一例です。
 なお、復興特別法人税八千億が経済の好循環を実現するため一年前倒しで廃止されたことは批判しますが、総理は、約束どおり、平成二十五年度補正予算において、八千億分、応分の補填財源を確保されたこともここに明記します。
 三つ目。経済再生のため、民間の活力を引き出す工夫がなされている点も評価します。
 企業収益の改善を賃金引上げの形で還元する企業も出てきております。歓迎をいたします。一層、民需主導で経済の好循環をいかにつくるか、異次元戦略が必要となっています。
 その点、例えば民生用燃料電池、エネファーム導入支援補助金として、補正予算では二百億円が計上されました。加えて、本予算でも、水素社会の構築に係る予算として種々計上されています。これらは、私どもの提案してきた家庭への投資という観点と、原発依存を小さくするために転換を図ろうとしている姿勢であると信じたいと思います。
 私どもの具体的提案、早期に原発依存から脱却する日出る国モデル、プロシューマーモデルという新たな経済社会システムへの転換を是非とも検討していただくよう要望いたします。
 一方、本予算には、人手不足対策、公共事業の円滑な執行体制の確保、非効率と指摘される基金への積み増しなどなどの課題はありますので、改善を求めます。
 今日の我が国の経済再生、復興に不可欠の予算であり、新党改革は賛成いたします。(拍手)
○委員長(山崎力君) 続きまして、大門実紀史君。
○大門実紀史君 二〇一四年度予算案三案に反対の討論を行います。
 反対する最大の理由は、実体経済の回復に逆行する予算となっていることです。
 日本銀行の異次元緩和によってつくり出された急激な円安と株高は、一部の輸出大企業と富裕層に巨額の利益をもたらしました。一方、庶民の暮らしや中小企業の経営は、収入が増えないのに円安による物価高でむしろ苦しくなり、大企業と中小企業、お金持ちと庶民の経済格差は拡大しております。今なすべきことは、庶民増税ではなく大金持ちへの課税強化です。もうかっている大企業の負担を軽くすることより、苦しい中小企業や庶民の暮らしを直接支援することです。
 にもかかわらず、本予算のように、大企業向け減税や大型開発への財政支出を行う一方で、消費税増税、社会保障改悪など国民負担増を進めるようでは、更に経済格差を広げ、経済の土台を一層冷え込ませてしまいます。今重要なことは、最低賃金の大幅引上げなど政府主導で賃金引上げに本腰を入れて取り組むことです。
 二〇〇四年から七年にかけて大企業主導の景気回復期がありました。今と同じように一部大企業のベースアップもありましたが、一時的なものに終わり、賃金全体はその後も下がり続けました。その原因は、デフレマインドという気分的なものではなく、小泉・竹中路線が進めた非正規雇用の拡大という賃金抑制構造にあったのです。この賃金抑制構造を是正しない限り、いつまでたっても企業利益が賃金全体に波及することはありません。にもかかわらず、安倍内閣は、更に非正規雇用の固定化、拡大を目指そうとしています。
 五年前、自民党が政権を失った背景には、小泉・竹中路線による格差と貧困の広がりに対する国民の皆さんの不満や怒りがあったのではないでしょうか。これでは、小泉・竹中路線の繰り返し、二の舞ではありませんか。
 今回の予算委員会では、集団的自衛権の問題も度々議論されました。特に、安倍内閣が進めようとしている解釈改憲という手法に批判が集まりました。解釈によって集団的自衛権を行使できるようにするということは、憲法そのものをないがしろにするものです。こういうやり方には与党内からも批判、懸念が出ております。我が党はもとより改憲そのものに反対ですが、一内閣の勝手な判断による解釈改憲など、決して許されるものではありません。
 このことを最後に強調して、反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(山崎力君) 次に、東徹君。
○東徹君 日本維新の会の東徹です。
 私は、日本維新の会を代表して、政府による平成二十六年度一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算の三案に反対し、日本維新の会提案による予算修正案に賛成する立場から討論を行います。
 平成二十六年度政府予算案を精査しましたが、残念ながら、政府案は消費税の増税に伴う過去最大の水膨れ予算となっており、経済再生、財政健全化、社会保障改革のいずれに対しても切り込み不足で不十分です。政府案は、大きな課題を先送りした課題先送り予算だと言わざるを得ません。
 一方、日本維新の会が作成した予算修正案には、以下述べるように、これらの課題に正面から取り組んでいます。
 第一に、経済再生。具体的には世界中の資本が集まる国にするため、思い切った法人税減税をしている点です。
 安倍総理はダボス会議において世界標準並みの法人税減税を行う旨を表明されましたが、政府案には本格的な法人税減税が盛り込まれていません。実効税率が三五%を超える法人税では激化する国際競争に勝てません。よって、実効税率を思い切って世界標準の二五%へ一〇%減税する予算修正案に賛成する次第です。
 第二の理由は、社会保障における現役世代の負担軽減を積極的に進めているということです。
 第三に、予算修正案の方が科学技術と教育といった未来への投資を充実させています。
 第四に、予算修正案は、交付金、補助金、委託費、基金などを一割から二割削減するなど、徹底した行財政改革を行っています。
 第五に、国民の安全を守るため、国家安全保障体制の整備を進めるという観点から、政府案ではなく修正案に賛同いたします。
 経済再生、社会保障、国家安全保障などの課題に対応しつつ財政健全化を両立させていくためにも、政府の予算案に反対し、日本維新の会提案による予算修正案に賛成すべきだと思います。
 予算修正案に対する議員各位の御賛同をお願いしまして、私の討論といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
○委員長(山崎力君) 福島みずほ君。
○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、二〇一四年度政府予算三案に対し反対、日本維新の会提出の修正案にも反対の立場から討論を行います。
 政府は、経済再生、デフレ脱却と財政健全化を目指す予算としていますが、その実態は企業優遇、国民生活破壊の予算であることから、社民党は反対です。
 第一の理由は、経済再生についてです。
 政府は経済再生と主張しますが、その実態は、トリクルダウン理論そのものである日本再興戦略に基づく企業優遇、国民負担増大という施策のオンパレードです。企業の収益がどれほど拡大しても働く人の賃金が増えなかったことは、二〇〇〇年代の実感なき景気回復期でも実証されています。
 第二の理由は、政府の言うデフレ脱却についてです。
 円安による原材料費の高騰などにより既に消費者物価は上昇しており、コストプッシュ型の悪い物価上昇となっています。政府は、消費税率三%引上げによる影響も含め、二〇一四年度の消費者物価上昇率を前年比三・二%程度としています。しかし、一方で、年金給付額は減額、そして労働者の賃金も物価上昇率以上に上がらなければ、政府の言うデフレ脱却とはまさに国民生活の破壊でしかありません。
 第三の理由は、財政健全化についてです。
 政府は基礎的財政収支が五・二兆円改善したとアピールしていますが、歳入において主に消費税増税による税収増を見込んでいる以上、当然の結果です。むしろ問題は、消費税率を一〇%に引き上げ、実質二%の経済成長を達成したとしても、二〇二〇年におけるプライマリーバランス黒字化への道筋が描けていないことです。
 さらに、消費税増収分が、お金に色はないがゆえに、公共事業や防衛予算への流用、膨張を招き、財政への信頼を損ねていることも批判せざるを得ません。経済の好循環なくしてデフレ脱却はあり得ないと政府は言いますが、その実態は、即効性のある公共事業でGDPを無理やり押し上げ、年末の消費税率一〇%引上げ判断をしたいということであり、当予算案はまさに公共事業と消費税増税という悪循環予算です。
 経済再生、デフレ脱却と財政健全化とはまやかしであり、まずは国民生活の向上なくして好循環はあり得ないと申し上げ、反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(山崎力君) 以上で討論通告者の発言は全て終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 まず、清水貴之君提出の平成二十六年度総予算三案に対する修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎力君) 少数と認めます。よって、清水貴之君提出の平成二十六年度総予算三案に対する修正案は否決されました。
 次に、平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算、平成二十六年度政府関係機関予算、以上三案全部の採決を行います。
 三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、平成二十六年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十七分散会