第186回国会 厚生労働委員会 第3号
平成二十六年三月十七日(月曜日)
   午後一時開会
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  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                高階恵美子君
                古川 俊治君
               三原じゅん子君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                大家 敏志君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                島村  大君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                羽生田 俊君
                足立 信也君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                浜田 昌良君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                小池  晃君
                東   徹君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  佐藤 茂樹君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       高鳥 修一君
       厚生労働大臣政
       務官       赤石 清美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣官房地域活
       性化統合事務局
       長代理      富屋誠一郎君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      赤石 浩一君
       内閣府大臣官房
       少子化・青少年
       対策審議官    岩渕  豊君
       内閣府大臣官房
       審議官      佐々木克樹君
       総務大臣官房審
       議官       青木 信之君
       総務大臣官房審
       議官       平嶋 彰英君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   生田 正之君
       厚生労働省医政
       局長       原  徳壽君
       厚生労働省健康
       局長       佐藤 敏信君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       半田 有通君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  宮川  晃君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       石井 淳子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    岡田 太造君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    蒲原 基道君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
       厚生労働省保険
       局長       木倉 敬之君
       厚生労働省年金
       局長       香取 照幸君
       厚生労働省政策
       統括官      唐澤  剛君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十六年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十六年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (厚生労働省所管)
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○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長原徳壽君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(石井みどり君) 去る十二日、予算委員会から、三月十七日の一日間、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 自由民主党、島村大です。よろしくお願いいたします。
 まずは、改めまして私からも、拉致問題が一日でも早く解決することを望んでおります。
 今回、持ち時間も余りありませんので、早速各論から入らせていただきたいと思います。
 まずは、平成二十六年度の診療報酬改定に関しましてお聞きしたいと思います。
 現在、やはり国家財政も厳しい中、田村大臣始め厚労省の皆様方にも本当に、診療報酬本体として〇・一%増になったということに関しましては私からも深く感謝いたします。そもそも診療報酬というのは国民が受ける医療の質を保証するものであり、そのためには、やはり医療機関が最低限経営安定していないと良質な医療が提供できないと思っております。
 そこで、今回の診療報酬の改定におきまして言われていることをちょっと何点かお話しさせていただきたいと思います。
 今回は、四月から消費税を上げさせていただくタイミングで保険料や患者さんの窓口負担となるプラス改定は経済に悪影響を起こすんじゃないかと言われました。二番目に、医療機関の経営は、後ほどお話ししますけれども、医療経済実態調査では経営が改善し、診療報酬本体の引上げは不要ではないかという御意見もありました。三つ目としましては、薬価は市場実勢価格に合わせてやるものであり、薬価と診療報酬本体とは無関係ではないかというような御意見もありました。
 このように幾つかの御意見がありましたけれども、大臣はどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 診療報酬改定、昨年の十一月、経済財政諮問会議に私も参加をさせていただきまして、いろいろと意見を述べさせていただきました。
 どういう形の中で診療報酬が改定されていくかというのは、一つはそのときの財政状況、それから、もちろんそのときそのときの医療政策課題、そして医療機関の状況というものを勘案しながら診療報酬を改定するわけでありますが、薬価差益の分から申し上げれば、その時々、薬価差益、全て取り戻しているときもあれば取り戻せなかったときもあるわけでありまして、その時々の状況に応じて診療報酬改定で薬価差益分を、取り戻しているという言い方がいいのかどうか分かりませんが、薬価差益分は差益分で取られるわけでありますけれども、そこから取り返しているというような状況であります。
 でありますから、貴重な財源、財政状況非常に厳しい中においての貴重な財源であることは間違いないわけでありますが、全額取り返しているか取り返せていないかと考えれば、取り返しているときもあれば取り返せていないときもあるというのが今までの状況でございました。
 十二月の予算編成の基本方針の中において、実は幾つか申し上げたんです。元々は、今般は医療提供体制を大幅に見直すのでこれは財源が必要であるという部分、それから、それぞれの個別の課題としまして、例えばがん対策、それから精神疾患に対する、これは法律も言うなれば見直されたわけでありまして、それに対する推進、また認知症対策と、こういうもの、ほかにもありますけれども、これ考えた場合には、最大限我々としては財源が必要だというふうに申し上げましたが、言われましたことは、やはり消費税が上がるときに、国民の負担が診療報酬が上がることによってその分上がる部分があるというのは、これは今時期的に大変厳しいんではないかと、こういうような意見がありました。
 いずれにいたしましても、そんな中において必要な医療はやらなきゃいけませんので、〇・一プラス改定、これは本体であります。それから、消費税分は絶対これは我々としては確保しなきゃいけませんので、一・三六という数字を確保しました。それと、今言いましたようないろんな課題があります。その課題に対応するために九百四億円という、これは基金という形で財政的に確保させていただいて、これを最大限使わさせていただきながら、もちろんこれはそれぞれの都道府県において、地域の関係者、医療機関も含めて、そういう方々といろいろと話し合っていただきながらこれを使っていただくことになろうと思いますけれども、これによって医療というものをしっかり充実していきたいと、このように考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 力強い御意見いただいたんですけど、今度、二十八年度ですか、二十八年度の改定では、一つ言えますのは、今度は今の予定ですと消費税アップの時期と診療報酬改定の時期は違いますので、そこはしっかりと次回は違うということを念頭に、二十八年度は、是非とも田村大臣にそこまで大臣をやっていていただいて、そのときにはしっかりと取り戻していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 二番目に、次に、今お話がありましたように、医療経済実態調査についてお伺いさせていただきたいと思います。
 今回の診療報酬改定の一つとして、やはり医療経済実態調査の結果が一つの大きな基礎的な資料になったと言われております。私ども医療人としまして、この医療経済実態調査が本当に我々の医療機関として反映されているかどうかということが常々疑問を持っております。
 ただ、その一つとして改善をしていただいたのが、以前は医療経済実態調査を一年間通しではなく六月の一か月分だけの調査でこの実態調査をなさっていましたけど、今はしっかりと一年間分、二年に一回ですから二年間分をやっていただいていますことに関しましては私どもも理解させていただいています。
 ですが、これ今調べている範囲ですと、いわゆる病院が二千六百二十一件、約三件に一件分、それから一般診療所、一般診療所が二十件に一件、三千三百八十九件、それから歯科診療所が五十件に一件だと言われています。回答率がおよそ五割ぐらいだと言われております。ここまでは私ども理解できるんですけど、ただ、一つ疑問点に思っていますのが、これの調査対象医療機関が、一か月分の診療報酬、レセプトの三百件以上というものがあるんですけど、これに関しましてなぜ三百件なのかということが一つ我々は疑問に思っています。
 それを含めまして、この医療経済実態調査についていかがお考えかをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、医療経済実態調査、二年に一度の診療報酬改正の前にやらせていただいておりますが、十九年度調査まで、これにつきましての在り方を二十一年度のときに二年分の調査も組み合わせるということを試行的に始めましてから、集計の手法等を大分整理統合、調査を受けていただく方の負担もあるということで整理統合いたしました。今御指摘のような点も含めまして、そのときのものを踏襲して今もやっておるものがございます。
 ただ、これにつきましては、先生御指摘の三百件以上という問題もありますが、例えば、収入、損益の階層別に集計をして、小さい収入のところでもその損益がどうかということが分かるような手法が従来取られておったものが、今度は率で、損益率で見てしまっておるので、大きい小さいの影響が分からないではないかというふうなことの御指摘もいただいております。
 このような、今回二年を全部調べるという調査の中で、なるべくお答えをいただきたいために簡素合理化をしてしまった点と、それとやはりきちんと実態を踏まえる点、これにつきましては御指摘を踏まえまして、これから次の改定に向けての検証作業の方でまた議論をいただきたいというふうに思っております。
○島村大君 ありがとうございます。
 本当に改善していただいていますので、もう少し、いわゆる損益の平均値と中央値は出していただいていますけど、金額ベースでの平均値のみではなく中央値も、これ短い期間で報告書を書くのは大変だと思いますけど、是非ともそこは実態に合ったようにしていただきたいと思います。
 それから、先ほどもお話ししましたように、医科の方は詳しくはちょっと私も分かりませんが、歯科の方ですと一か月にレセプト枚数が三百件以上というのは、私の記憶ですと半分も行っていないと思います。というのは、例えば私もそうですし、石井委員長もそうですし、西村議員も歯科医師ですけれども、この三人が一か月にレセプト枚数三百件行ったという記憶は多分ないと思います。それぐらい三百件というのは大きい数字なんです。ですから、私ども三人の議員ですら一回も三百件行っていないのに、三百件以上のみのこの調査では本当に実態としてあるかどうかということを、是非とも、科別にそれはどのぐらいの枚数でやるとか、そこはしっかりと考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 時間もあれなんで、続きを行かせていただきます。
 それから三番目、医療提供体制の改革のための新たな財政支援、基金についてお伺いさせていただきたいと思います。
 一番目に、今回の、先ほどお話もありましたけれども、診療報酬とこの基金の具体的な組合せについて、医療の充実にどうやってつなげていくかということをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 診療報酬と基金の適切な組合せは、非常に医療の充実には重要だと思っております。
 平成二十六年度は、基金については、病床機能分化、連携のために必要な事業、在宅医療を推進するための事業、医療従事者等の確保、養成のための事業を対象としておりますけれども、これも都道府県において地域の医療関係者と十分に協議を行った上で、地域の実情に応じて活用することが重要であると考えております。
 また、平成二十六年度診療報酬改定においては、七対一入院基本料の要件の見直しとともに、急性期後の受皿病床や在宅医療の評価、予防や健康管理等も行う主治医機能の評価等に重点的に取り組むことが示されています。
 基金と診療報酬、車の両輪として医療提供体制の改革を実行することが大切だと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 同じことで、今までは地域医療再生基金とかというのは、どちらかといいますと官民の官の方が配分が多かったんじゃないかとよく言われています。その辺に関しまして、今回の基金は官民の公平の配分をどのように担保を取っているか、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 まず、医療・介護総合確保推進法案におきましては、国が定める総合確保方針において公正性及び透明性の確保に関する基本的な事項を定めることとしております。次に、これを受けまして、都道府県が作成いたします都道府県計画においては、作成に当たって、市町村長、医療又は介護を受ける立場にある者、医療保険者、医療機関、診療又は調剤に関する学識経験者の団体その他の関係団体等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるように努めることとなっております。
 さらに、実際の交付要綱においては、交付の条件として、官民に公平に配分することとし、都道府県計画において公的、民間の割合、あるいは額を明示して、当該割合についての経緯や理由をそれぞれ都道府県の見解を付していただくことを予定しておりまして、これらの措置により、新たな基金の活用に当たっては公正性、透明性が確保されるよう努めてまいりたいと考えております。
○島村大君 しっかりとそこは見守っていただきたいと思います。
 続きまして、基金に関しまして、既存の事業の付け替えとならないかという御心配もありますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 先ほど副大臣の方からもお答えしましたが、今回、新たな財政支援制度では、まず病床の機能分化、連携のために必要な事業、それから二つ目に、歯科や薬局も含みます在宅医療を推進する事業、それから医療従事者等の確保、養成のための事業を対象としております。このため、医師、看護師の確保や在宅医療など、従来、国庫補助事業の対象であった事業についても、この新たな財政支援制度の中でより拡充して実施することが可能となります。
 したがいまして、今回、事業内容から考えて基金で対応することが可能な既存事業や概算要求をしていた事業につきましては、基金の中で実施することとしたところでございます。
 そのメリットとしましては、まず消費税増収分と一般財源分を合わせて合計九百億という規模を確保していること、また、法律に位置付けられた制度となり、国庫負担の割合が従来の補助事業よりも高い三分の二となり、自治体で事業が行いやすくなること、さらに、都道府県が地域の医療関係者と十分に協議を行った上で計画を作成するため、より地域の実情に応じた事業を実施することが可能になることなどから、今回、事業の充実、効率化が行われるようになりまして、単なる既存事業の付け替えというふうには考えていないところでございます。(発言する者あり)
○島村大君 これに関しまして、周りからもいろいろと御意見ありますけれども、しっかりと既存の事業が大幅に増えないようによろしくお願いいたします。
 それでは、ちょっと時間もないので次に行かせていただきます。
 これは、今回、基金に関しまして各都道府県は、国からの予算三分の二は分かります、ですが、三分の一は各自治体が負担しなくちゃいけないと。それに関しまして、自治体も消費税のアップ分に関しましてはどうにかそれを捻出すると言っていますけれども、それ以上に関しましてはやはりなかなかこれは厳しいという意見が多いんですけれども、それに関しまして是非ともお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(青木信之君) お答えを申し上げます。
 お話にございました医療・介護サービス提供体制の改革のための各都道府県に設置される基金、この財源でございますけれども、消費税増収分、それから上乗せ分共に国が三分の二、都道府県が三分の一を負担することとされています。各都道府県がこの基金を円滑に設置することができますよう、これらの都道府県の負担について地方財政計画に所要額を計上し、その上で適切に地方交付税措置を講じることとしております。
○島村大君 今、総務省の審議官の方がお答えいただきましたので、そのとおりになるように是非ともお力をお借りしたいと思います。
 続きまして、労働安全衛生法についてお聞きしたいと思います。
 労働安全衛生法の件に関しましては、労働保険特別会計で、一般に言われていますのは、これは労働者と使用者の保険料によって賄われていると言われていますが、今回の厚労省関係予算を見させていただきますと、一度この保険料というのは徴収勘定に入って、そこから雇用勘定と労災勘定に分けられると聞いていますが、この数字を見ますと、これ本当に労働保険特別会計というのはこの保険料のみで行われるかということに関しまして、一点お聞きしたいと思います。
○政府参考人(半田有通君) お答えいたします。
 労働保険特別会計への一般財源からの繰入額につきましては、平成二十六年度予定額で、雇用勘定では約一千六百六十億円、労災勘定では約二億円となってございます。
 こうした一般会計からの繰入れにつきましては、雇用勘定においては、雇用保険の保険事故である失業が、政府の経済政策、雇用政策、こういったものと関係が深く、政府もその責任を担うべきであるということから、労使の保険料だけではなく、国庫も失業等給付に要する費用の一部を負担しているものでございます。
 また、労災勘定につきましては、労災保険制度は労働者の業務災害に対する使用者の労働基準法上の災害補償責任を保険制度によって担保するというものでございますけれども、昭和四十年の労災年金制度の創設によりまして労働基準法上の責任を上回る部分が生じたと、こういったことから一般会計からの国庫補助を行っております。労災年金制度の創設以前のじん肺、脊損患者に対する給付費用の一定割合を必要額として積算しているものでございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 ということは、やはり保険料のみじゃなくて国費も入っているということでよろしいんですよね。
 そうしますと、今回、労働保険の政策に関しまして、労働安全衛生法で一部でメンタルヘルス対策に対しましてストレスチェックということを行われると聞いております。このストレスチェックに関しましていろんな今どういう項目でというのは出ているみたいですけれども、いわゆる我々歯科から見ますと、顎関節症とかそういうのが一つの原因としてストレスが大きいと言われています。また、生産能力や作業効率を著しく低下させると言われていますのが睡眠時無呼吸症候群、これが大きな原因だと言われています。このようなことを今回のこの項目に、また、ストレスチェックだけではなく生産能力また作業能力を低下するという意味では、こういう項目も入るべきではないかと思いますけど、いかがでしょうか。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今、二つのことをお聞きになられました。一つは顎関節症、またSAS、両件について、それぞれ状況が違いますので、順々にお答えさせていただきたいと思います。
 まず、SASによる睡眠不足は結果的に仕事の能率を低下させる場合があると、そのように考えられております。労働安全衛生法上では、業務により労働者の安全と健康を損なわないようにする観点から、一般定期健康診断において、問診の中で既往症、自覚症状及び他覚症状について確認することとなっておりまして、SASに関する症状等についても、問診をされる中で、その問診の中で適切に把握されているものと認識しております。
 その中で、例えば問診の結果SASの疑いがある運転者に対しましては、国土交通省の事業用自動車の運転者の健康管理に係るマニュアルにおいてSASのスクリーニング検査を行うことが望ましいと、そういうこととされているわけでございまして、今後とも、そういう健康診断の確実な実施及び健診の結果所見が認められた労働者に対する適切な就業上の措置を講ずるように指導してまいりたいと思います。
 もう一つは、お尋ねの顎関節症のことでございますが、顎関節症がストレスによって生じる場合もあるということは指摘されているところでありますけれども、顎関節症の発症に業務がどの程度寄与するかについてはいまだに明らかになっていない、そういう状況でございまして、顎関節症を含む歯科口腔保健は労働者の健康の保健増進の観点からも重要であると認識しておりまして、この健康づくりの一環として、今後とも、事業場において保健指導の機会が提供されるように啓発指導してまいりたいと、そのように考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 私も現場で診療していまして、一番やはり作業能率また生産能力が落ちるのが、この顎関節症の人が一番問題があると思っていますので、是非ともこれは引き続き調査していただきたいと思います。
 時間もないので、ちょっと次に行かせていただきます。
 最後に、一月十九日の読売新聞で、歯科医療の課題ということで、垣添日本対がん協会会長、また元国立がんセンター総長が、口腔と全身との関わり、また歯科と健康寿命との関係、また歯の健康が結果的に医療費抑制に大きく貢献するなどと書かれております。
 このことに関しまして厚労省としてはどのようにお考えか、また、今回の厚労省の予算としてどのようなところに反映させていただいているのか、是非ともよろしくお願いします。
○副大臣(土屋品子君) 今お話があったことは、私、自分自身、母で実証しているところでございますけど、母が七十五歳過ぎて歯周病になりまして、歯科を徹底的に治していただいて、今現在、軟らかいものしか食べられなかったのが私たちと全く同じものを食べられるようになって、八十六歳で大変健康でございます。まさに母を通じて、私はこれは非常に大事な事業だと感じております。
 今回、新規で、七十五歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度の保健事業の中で歯科健診を実施することとして、運営主体である広域連合に対する国庫補助を盛り込んでおりますが、四・九億円ということで盛り込ませていただいております。
 それから、さらに、口腔と全身の健康づくりに関する知見を集積するため、歯科保健サービス効果実証事業を実施し、要介護高齢者や糖尿病患者等に対する効果的なスクリーニングや歯科保健指導の方法等について検討することとしていますが、この中で、歯科保健サービスの効果実証事業に〇・六億円、新規で行うこととしております。
 そしてまた、平成二十六年度より、各医療保険者がレセプト等のデータを分析した上で、保健事業をPDCAサイクルに沿って実施するデータヘルスが開始されますが、この取組においても、各医療保険者が歯科保健の事業に取り組むことを推進していきたいと考えています。
○島村大君 ありがとうございます。
 ここに、一面に書かれていますように、がんセンターの総長も必要性を感じていただいていますので、是非とも来年度はより一層予算の方も組んでいただけると有り難いと思います。
 最後に、もう時間もあれなので、神奈川県としましても、神奈川県知事、黒岩知事、また横浜市長も、林市長もそうなんですけど、健康寿命日本一を考えています。そういう意味では、世界一の健康寿命でより一層健康寿命と平均寿命が一致するように私ども努力したいと思いますので、是非ともお力をお借りしたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
○羽生田俊君 自由民主党の羽生田でございます。質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
 今回、診療報酬改定が決定したわけでございますけれども、田村大臣、大変御苦労をお掛けして、ありがとうございました。結果的には政府発表はプラス〇・一ということですけれども、診療報酬とすればマイナスの一・二六ということになりますので、これでいろいろな手術や何かも随分下がってしまった。これは前回の改定で手術や何かが随分上がったために病院の経営状態が非常に良くなったということが元へ戻らないかを大変危惧をするところでございますけれども、結果としては残念な結果であったと言わざるを得ません。
 それとは違いますけれども、質問に入らせていただきます。
 まず、二十五年度の補正予算で、有床診療所、中小病院の耐震・耐火設備ということで三百三十億ぐらいの金額が付いているわけでございますけれども、このスプリンクラーの設置というものが、実は福岡で有床診療所の火災があって、残念ながら十人もの方がお亡くなりになってしまったという大変残念な事故でございましたけれども、それに基づきまして、これをどのようにいわゆる消防法上決めていくかということが今消防庁の方で議論されているわけでございますけれども、有床診療所あるいは中小病院におきましては、やはり厚生労働省の管轄であるということで、これを無視していくわけにはいかないというところでございますけれども、スプリンクラーの設置に対しましても、補正予算としても非常に額が小さいわけでございますし、このスプリンクラーの設置を義務付けたり、いろいろな形で有床診療所あるいは中小病院に義務などを掛けていくということは非常に影響が大きいということでございますけれども、その辺の予算措置あるいは今後の支援策ということで御意見をお聞かせいただければというふうに思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 有床診療所の火災事故を受けて、平成二十五年度補正予算でスプリンクラーの設置補助などを、対策を進めてきたところでございます。この補正予算におきましては、有床診療所、病院及び入所施設のある助産所に対するスプリンクラーや、あるいは自動火災報知設備、火災通報装置の設置に係る補助制度をつくったわけでございます。
 また、現在、消防庁に設置されております有床診療所火災対策検討部会、ここには私どもの職員も委員として入っておりますが、ここにおきまして、スプリンクラーの設置基準、どのようなところに付けるべきなのかというところの防火対策などを含めた防火対策の在り方について現在議論がされているところでございます。
 したがいまして、予断を持ってどこが義務化されるかというのは分かりませんので、それも含めまして今後の対応につきましては、現在の補正予算の補助の申請状況やあるいは防火基準の見直しなどを踏まえてしっかりと検討していきたいと考えております。
○羽生田俊君 有床診療所という診療所自体が今後の地域包括ケアに非常に重要な地位を占めるということで、医療法の中にもしっかりと位置付けていただくようにお願いをしたところでございますけれども、やはり今こういったことが改めて大変負担が増えるということは、今有床診療所がどんどん減っているという中で、それにまた拍車が掛かってしまうということを大変危惧するところでございますので、そうならないように厚生労働省からも是非いろんな措置をお願いできればというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、ちょっと質問を変えさせていただきます。
 救急医療についてなんですけれども、実は救急医療につきましては、いわゆる第三次救急医療という救急病院等々の補助あるいは支援というものが政策上非常に十分行き届いていて、これはかなりいい状態になってきたというふうに思っておりますけれども、それとともに一次救急も随分と地域で行われるようになりました。
 しかし、この二次救急という、今でいうと一番大切といいますか、中心といいますか、非常に広い範囲でございますけれども、ここへの補助の形が政策上全然できていないというのが現状であって、結局三次救急に行った患者さんたちがいかに二次救急あるいは一般病院に戻るかということがしっかりいかないと、三次救急が疲弊をしてしまうということ。
 そして、施設あるいは老人ホーム等々から具合が悪くなったときに救急車を呼ぶ、そうすると三次救急にいきなり行ってしまうということがあるわけで、それをなくすためには、やはり二次救急、有床診療所も含めて、そういったことが非常に必要であるというふうに思っているわけでございまして、ところがそういった政策がきちっとできていないために、地域の中小病院等々救急を受け持っていたところが救急を返上してしまったという結果が起きてしまっているということでございまして、そのためにしっかりと財政上の支援もしていかなければいけないということでございますので、その点、是非厚労大臣からお答えいただければというふうに思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられました三次救急、全てが三次救急の病院に行ってしまったのではこれはとんでもないことになるといいますか、本来治療を受けなきゃいけない方々が受けられないという状況になるわけでありまして、必ずしも三次救急に行かなくてもいい方々に関して、今二次救急というお話がありました、さらには、三次救急から受皿、三次救急治療を受けた後、受皿となる病院、こういうものの整備をしていかなきゃならぬわけでありまして、今回の病床機能の連携そして強化というのは、まさにそのようなところをいろいろと勘案しながら進めていかなければならぬわけであります。
 今般の国会に提出させていただいております総合確保推進法、これにのっとって、その後、地域医療構想ができればそれにのっとってになるわけでありますが、それまでの約一年間ぐらいはこの法律にのっとった計画を都道府県でお作りをいただくことになろうと思います。もちろん、医療関係者、保険者、いろんな方々と意見を交わしながらその地域に合ったものを作っていただくわけでありますけれども、これにおいて先ほど来出ております基金、この基金からそのような部分にもしっかりと対応がいただけるわけでございまして、是非とも、大変重要な部分でございますので、各地域地域においてそのような体制を基金を使っていただきながら整備をしていただければ有り難いと、このように思っております。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 最後におっしゃっていただきました基金、これが今後の二次救急の充実に非常に大きな役割を果たすというふうに私自身も思っておりまして、その使い方について厚生労働省からもしっかりと援助をしていただきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、ちょっと医療法人関係のことでございますけれども、実は規制改革会議、健康・医療ワーキング・グループの議論の中で、医療法人の理事長要件というものを緩和すべきであるということで、別に医師あるいは歯科医師が理事長でなくてもいいのではないかという議論がされてきたようでございますけれども、既に各地域では地域医療審議会が承認をすれば医師でなくても理事長になれるということはあるわけでございまして、これが、その地域において病院等々医療法人が医師以外でもよいという結果が出たときの話でございますので、決して医者じゃなければ、歯科医師でなければ理事長になれないと決まっているわけではありません。
 ただ、いろいろな今までの事例で、やはり理事長が医師でなかった、あるいは副理事長等にも民間の方が入っているときにいろいろな場面で問題が起きてきたということも事実でございまして、そういったことを考えたときに、やはり医師あるいは歯科医師が理事長、いわゆる医療法人の理事長であるということはかなり大切な部分ではないかというふうにも思っているわけでございまして、これはやはり、そういった緩和をするとしても、地域医療審議会の結論を十分に把握をしていただいてしっかりとした議論をし、その上で必要があれば、あるいは許可をするであれば十分な議論の上で許可をしていただきたいというふうに考えているところでございまして、その点、厚労省としてどのようにお考えか、お聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(原徳壽君) 医療法人の理事長に関しましては、医療法第四十六条の三第一項に基づきまして、「定款又は寄附行為の定めるところにより、医師又は歯科医師である理事のうちから選出する。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。」と定められております。
 したがいまして、原則的には、医師又は歯科医師である理事のうちから選出するということが原則であるというふうに理解をしております。さらに、都道府県知事の認可を受けると、この場合におきましても、あらかじめ都道府県医療審議会の意見を聞くようにということで、私どもの方から都道府県に通知を出しているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 今、政府としては、地方分権ということを推進をしようという方向でいろいろなところで議論されているわけでございまして、そういった意味からも、やはり中央から、こういった条件は規制改革に反するというようなことでなく、地方にしっかりとその権限を委ねた地方分権をしっかりと進めていただきたいと、この医療法人の理事長要件に関しましてもそれを是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、地方分権にも関係する話でございますけれども、実は今、医療機関の審査等々、特に適時調査というものがあるんですけれども、これは実は厚生局が行っているというものでございます。
 実は、こういった調査は、平成十九年までは地方に任せて地方の保険局がやっていた、あるいは保険課がやっていたというものでございますけれども、これは、地方分権の方向に反して平成二十年に全て県から取り上げられて厚生局が見るということになったということで、ある意味、全国統一的な考え方で審査、指導していくということは理屈上は分かるんでございますけれども、その地域地域によって状況というのは非常に違う。特に今、非常に看護師不足等々が深刻な状態である中で、一日一人足りなかったというだけで例えば一年間分の返還を求められるというようなことがあって、いわゆる億単位で返還をさせられるということ。
 通常は、こういったもし違反的な問題があれば、指導して、今月中に改善しなさい、あるいは、来月にはもう一度見に来るから、そのときに改善していなければ返還させますよというのであればまだ分かる。いきなり返還ということになっているわけでございまして、そういった地域の医療現場というものを知らずして厚生局が全てやっているというところ、これも地方分権に反する話でございますけれども、これを何とかもう一度地方に戻すということを私は希望するわけでございますけれども、その点、厚生労働省としてどのようにお考えか、お聞かせいただければと。お願いいたします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 まず、この仕組みでございますけれども、平成十二年から、都道府県庁の中の保険課というところで、地方事務官という制度がございまして、保険課というところで都道府県庁の中で実施をしておりました。ただ、これも国の指揮命令を受ける地方事務官ということでございましたので、全国統一的な仕組みでやらせていただいておりました。十二年のときからは、これは都道府県庁から分離をいたしまして、各都道府県に社会保険庁の出先として社会保険事務局というものを設置をいたしまして、そちらの方で指導監査事務をやらせていただきました。これをさらに、二十年からは、社会保険庁そのものが廃止になりましたので、ブロックごとに地方厚生局の出先の各都道府県の社会保険の事務所ということで指導監査事務をやらせていただいております。
 その前提の下に、先生御指摘の適時調査でございますが、基本診療料等施設基準というものを定めてやっておる、こういうものを中心に届出をしていただいたところにつきまして適時的確に調査を行って、その基準を持っていただくということでございます。その中で、私どもも、届出後なるべく早くにそういう基準になっているかどうかということ、まずこの基準の仕組みをよく理解をしていただきまして、この合っている努力ということをやっていただきたいということを指導すべきものだというふうに思っております。
 体制等、まだまだ不十分なところがありまして、都道府県の看護師不足等の状況についての御相談とかはきちんと受けられていないという状況もあると思います。そういう御相談を受けながら、改善をなるべく図っていただきながら、しかし基準をやっぱり守れていないところについての在り方というものは、この指導監査の仕組みも含めて対応していかなきゃいけない。この辺の体制を重視するとともに、よくまた検討させていただきたいというふうに思っております。
○羽生田俊君 要するに、私は違反をしていることを許せと言っているのではなくて、指導をして、それでも直らないということであれば、それに対する規制といいますか、違反に対しての返還命令等々は、これは当然だというふうに思うんですけれども、やはりその地方、地域地域でいろんな事情があるということを全く考えずにこういった指導がされるということは、その医療機関にとっては非常に大きな問題であるということで、これは改めて政府の方針である地方分権をしっかりとこの部分にも取り入れていただきたいということが私からの要望でございます。よろしくお願いいたします。
 この地方分権に関係するんですが、今の厚生局のいろんなそういった指導があるために、看護師不足が、一人でも足りないというときに問題が起きるということで、この状況を、何といいますか、付け込んでと言っては大変恐縮でございますけれども、いわゆる紹介派遣という業務があるんですね。
 これは、元々医療関係者は派遣業務になじまないということで、全てが禁止されていた。そこへ、約十年ぐらい前ですけれども、紹介派遣ということが許されて、これは紹介したところに、いわゆる雇主になるわけですけれども、紹介派遣の大きな理由は、そこで勤務していただいて、そこにいわゆる常勤として、正職員として入ってもらうという目的のために行っているということでございますけれども。
 実は、この厚生局等々の指導が悪利用されまして、とにかく看護師をどこからか探してこなければならないという現在の看護師不足の状況の中で、探すときにどうしてもそういった業者に依頼をしてしまうということは当然起こり得るわけでございまして、悪いところでは、紹介をしてしばらくいたら辞めさせると。紹介派遣会社の方からその紹介した人を辞めさせて次のところへまた紹介をするという、いわゆる手数料稼ぎをされるわけですね。これをされますと、大変なところでは年間二千万、三千万という金を手数料として支払っているということが起きているわけです。
 そういったことは非常に大きな問題であって、それが厚生局のこういった指導も非常に大きな影響を与えているということでもございますけれども、私は個人的な希望としては、その昔の派遣禁止というそこまで法律を戻していただきたいぐらいに思っているところでございますけれども、少なくともマル適マークぐらいは、いわゆる紹介派遣という業務を行う派遣会社についてはマル適マークぐらいは付けてほしい。
 やはり上限を付けて、手数料もそんなに取ってはいかぬというふうに是非していただきたいし、全く無料でやる、いわゆるナースバンク、これをもっともっと充実させるということも非常に大切であるというふうに思いますけれども、今こちらの充実も非常に情けない状態でありまして、今度の基金にはそれをしっかりと使っていただきたいというふうに思っているところでございますけれども、こういったことに対して、政府からのお考えをお聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 労働者派遣法におきましては、病院等における医療関係業務は原則派遣禁止とされておりますが、その例外として、今先生御指摘のとおり、紹介予定派遣というものは認められているところでございます。
 この紹介予定派遣と申しますのは、言わば紹介の中で派遣というツールを使いながら職業紹介をやっていこうということで、職業紹介事業の一環という位置付けになると思いますが、この職業紹介事業につきましては、現在その運営の実態を把握するべく、紹介事業者あるいは求人企業、求職者を対象とした調査を行っているところでございまして、この調査におきましては、医師、看護師の紹介の状況についても調査項目を設けているところでございます。また、紹介事業者、医療機関からのヒアリング調査も行っているところでございまして、実態の把握に努めているところでございます。
 まずは、こうした調査によりまして、医療従事者に係る職業紹介事業の実態というものを把握した上で、どのような取組が必要か、あるいは可能かということについて検討してまいりたいと考えているところでございます。
○羽生田俊君 紹介手数料というものが今お話ししたように非常な高額になってきているということで、新聞報道では年間二百五十億という話もありますし、看護協会の調べでは、一社で年間七十数億円稼いでいるという調査結果も出ているということでございまして、この手数料の財源が保険料であるということで、いわゆる医療に使うべきはずの保険料がこういった人材派遣会社、人材紹介派遣会社に行っているということがどうお考えになるか、これは私は非常に大きな問題であるというふうに思いますので、この点の対応を是非、これは労働部門になるんでしょうかね、是非その点、よろしくお願いいたします。
 最後に一つだけ、私の方の質問にはちょっと入っていなかったんですが、実は産科のことでちょっとお伺いをしたい。
 実は、産科の救急ということで、これは周産期というのは、母体があって胎児があるということで一遍に二つの命を扱うわけで、救急が起きたときにそれを非常にどうやったらいいかということで、母体といわゆる胎児と両方を十分把握でき、入院できる医療機関というものを県に一つ以上はつくれということですけれども、まだ全部にでき上がっていないのが事実でございますけれども、そういった救急に関しては、先ほどの救急と同じように、非常に政策的に方向性を出し、支援もしているというものでございますけれども。
 私、昨年全国を歩いて一番言われたのは、産む場所がなくなった、これを一番言われました。要するに、いわゆる一番多い正常分娩をする医療機関がなくなってきてしまっているんです。いわゆる集中型ということで非常に中小病院以上の分娩を扱う病院が多く扱うということは別に私は反対するわけじゃありませんけれども、そこで産むために通常数時間掛けて行かなければならないという方々は、二週間、三週間前から近くに行って、そこに住んで分娩を待つというようなことが実際起きているわけですね。先日、石垣島に行きましたけれども、石垣島には県立の病院に一つだけいわゆる産科を扱っている、お産ができる。ということは、その辺の周辺の島から前もって石垣島まで来てお産の日を待つということが起きているわけで。
 いわゆるお産の中でも一番多くを占める正常分娩、これをしっかりと近くでできる、あるいは、いわゆるふるさと分娩といいますかね、自分の出身地へ帰ってできるような体制を改めて何とかつくれないかということを非常に希望するわけでございまして、それにつきまして厚生労働省としてはどのようにお考えか、その方向性を示していただければというふうに思います。
○政府参考人(原徳壽君) 周産期医療体制の整備、非常に重要な課題であると認識しております。そのため、産科医療機関、安心、安全な分娩環境を構築するに当たっては、やっぱり産科医療機関の一定程度の拠点化、集約化が必要であるとは考えております。高度な周産期医療を提供する総合周産期母子医療センター、またこれを支える地域周産期母子医療センター、さらに一般の分娩を扱います診療所等の地域の産科医療施設の役割分担と連携が重要という形で進めてきたところでございます。
 正常分娩につきましては、例えば地域の中核的な役割を果たす地域周産期母子医療センター、ここに対する運営費、また集約化が困難なへき地や離島におきます一施設当たり分娩件数が少ない産科医療機関の人件費等に対する補助を計上してきたところでございます。
 また、今回の新たな基金におきましても、分娩を取り扱う医師等への手当の支給やあるいは病院、診療所の中での正常分娩を扱う院内助産所等への支援などが可能となっているところでございます。
 これらの措置を通じて、引き続き、正常分娩を取り扱うことのできる産科医療機関の確保にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○羽生田俊君 正常分娩の部分が非常に回答の中で少なくて残念なんですけれども、私が一番最初に質問しました有床診療所、これはまさに地域でお産を扱っている診療所が有床診療所でございますので、そういったことも含めまして、地域に非常に密着をし、地域でいろいろと相談にも乗ってくれる、そういったことをしっかりと確保するということが非常に大事でございますので、今言われたいわゆる三次救急的な集中型の分娩施設、これはもちろん必要でございますけれども、それ以上に数として必要なのは、いわゆる地域における有床診療所たる産科の診療所が非常に大きな役割を果たすということでございますので、今回の基金がどのような形で使えるか分かりませんけれども、そういったことも含めまして、是非地域で安心してお産ができるという体制、これは身近でできる体制というものにしっかりとこの基金も活用し、しっかりとそういうシステムをつくっていくということに是非厚労省としてもお力添えをいただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○西村まさみ君 民主党・新緑風会の西村まさみでございます。
 まず冒頭、今、羽生田委員がおっしゃいました産科の問題、これ私も、自分が生まれた病院も娘を産んだ病院も昨年産科がなくなりました。地域で出産ができないということ、その直前まではいわゆる病院に通ったとしても、いざ出産となったときにうんと遠くの離れたところに通うというのはこれ妊婦にとっても非常に重要な問題ですから、是非とも、取組、本当にきめ細やかにお願いをしたいと思います。
 それでは、私自身の質問に入りたいと思います。
 まず、先週三月十一日、震災から三年たちました。本当にもう一度気持ちを新たに震災の復興復旧に向けて全員が取り組んでいかなければならないということ、これを改めて感じましたが、その点を踏まえまして、私は今日、震災関連では子供のことについて二点お尋ねしたいと思います。
 当時、二〇一二年、心のケアのWTというものを党内でもつくりまして、被災三県、県、市だけじゃなく、心のケアセンターとか保健所とか、児童相談所とか教育委員会などを訪ねて様々なヒアリングや意見交換をした中で、当時でも、やはりこれは長期にわたるだろうからきめ細かい子供たちに対する心のケアが非常に重要であるですとか、例えばアルコール、虐待、DVなど元々あったものがまた増大して子供たちに対しての被害というものが震災前以上に起きるんじゃないかという、そんな不安。そして、何よりも長期化、拡散化などによって対応をどうしていくかということをしっかりしていかなければならないということで、まず子供の心のケアの拡充をすること、そしてそれに対する専門職の人材の確保であるとか育成ということ、そして長期的に、安定的に心のケア事業を継続していくためには人員が必要であるということ、このようなことを取りまとめました。
 今、この二十六年三月一日現在で、孤児、両親がいない、そんな子は二百四十一名、そして遺児千五百十四名います。その子供たちがこれからの日本を担っていくために、そしてその子供たちの次の世代の子供たちがやはりこの日本を担っていくためには本当にきめ細やかなものが必要だということ。
 まず最初にお尋ねしますが、切れ目ない手厚い支援というものが必要だということは何度もお尋ねしてきましたが、震災孤児や遺児に対して今現状どのような支援を行っているのか、そして震災直後と比べてどのように改善したり、また取組を強化したりしているのか、そして何よりもその子供たちの将来というものを考えているのかということについてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 今議員から御指摘ありましたように、平成二十六年の三月一日現在で震災孤児の数は二百四十一人、震災遺児の数は千五百十四人でございます。
 震災孤児につきましては、できる限り親族による引受けを調整をし、その際、必要に応じて親族里親の制度なども活用して経済的な支援を行っているところでございます。かなりの震災孤児につきましては親族と同居をしているという状況にもございます。そして、震災遺児でございますが、一人親家庭を対象とした経済的支援、就業支援などを通じた支援を行っているところでございます。
 そして、その震災孤児・遺児のみならず、被災地の子供たち全体に対する支援、これが大変重要ではないかと思っております。また、状況、時間が経過するとともにそのニーズも変わってきている、それもしっかり把握をした上で対応していかなきゃいけないと考えております。
 これまで、被災三県におきましては、児童精神科医などによる巡回相談等の子供の心のケアなどの取組の支援を行ってまいりました。さらに、平成二十六年度の予算案におきましては、避難生活の長期化などを踏まえまして、被災した子供たちに対する新たな総合的支援を実施することといたしております。復興大臣の下に被災者に対する健康・生活支援に関するタスクフォースによる議論も踏まえまして実施をしていこうと思っております。
 具体的な中身でございますが、まず、被災した子供たち等への相談、援助について、心のケア、これはもちろんでございますが、体のケアに関する相談、援助まで対象を拡大していくということ、そして、避難生活を送る子育て家庭を訪問をして、心身の健康に関する相談、生活・育児援助、専門の支援機関の紹介などを行う訪問事業の実施、これは新規でございます。そして、仮設住宅に住む子供たちが安心して過ごすことができる環境づくり、仮設住宅の共有部分とか、あるいは入居者がいない仮設住宅を活用しまして対応していく、それを改修して対応するということでございます。それから、大型遊具等の設置支援対象を、現在、福島県のみでございますが、これを被災三県まで拡大をしていくといったようなことを予定をいたしておりまして、これらによりまして、被災地の子供たちに対する支援にしっかり取り組んでいきたいと考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 できる限り親族と同居というふうにおっしゃいましたが、この親族が例えばおじ、おばですとか、若い世代の中で親族と暮らすというのは大変喜ばしいことかと思うんですが、祖父母の場合はやはり祖父母も年を取っていくわけですから、そういったところも、親族が必ずしもきめ細かいというわけじゃなく、違った意味での支援もこれからは必要になっていくんじゃないかと思いますので、是非とも取組をよろしくお願いしたいと思います。
 また、やはり何といっても、あの一日、一瞬にして大きな環境の変化を感じた子供たち、ゼロ歳児は四歳になり、また五歳児は八歳になりと、三年間を経ていろんな思いを持っていると思う。その中で、やはり一番多感だったときの子供たち、今、当時だと十七歳とか十八歳が成人に達したときに、本当にその子たちがこれから親になるという心構えを持ったときに安心してできるかと、生活していけるかと、いろんな不安を抱える、その長期にわたってのケアを是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 それではもう一つ、相談員、今たくさん拡充していただいたお話はいただきました。本当に福島県だけだったのが被災三県になったり、当然ですが、それに対する相談員とか支援員の数も増えたと思います。大変、量的にも質的にも厳しい業務に当たるわけですから、その支援員や相談員の皆さんに対する処遇の改善というものを行わなければならないと思いますが、その点について、また、強化、増員されたのであれば、どのように人間を増やしてどういうところに配置を換えたのかということがもしお分かりでしたら教えてください。
○政府参考人(石井淳子君) まず、被災三県における児童相談所の職員数でございますが、岩手県は平成二十二年度百二人から二十五年度百七人、そして宮城県は百十五名から百二十五名、福島県は百七十六名から百七十八名と増員を図ってきているところでございます。もちろん、業務も増えておりますので、これだけで十分とは言えないかもしれませんが、確実にその職員の確保に努めているところでございます。
 そして、質の方も重要だと思っておりまして、子供の心のケアに関する手引を作成いたしまして、これを児童相談所などに配布をすることによって、被災した児童に対してきめ細かい対応が行われるように支援してきたところでございます。
 この手引でございますが、かなり突っ込んで具体的にこうしてあげたらいいんですよというようなお勧めを書いておりますので、これなどは是非活用していただければいいなと思っております。
 そして、職員の採用について掛かる費用でございますけれども、東日本大震災で被災をした地方公共団体に対しては、東日本大震災に対応するために職員を採用した場合の経費についてその全額、これは全額を特別交付税で措置する取扱いが総務省により行われているところでございます。
 厚生労働省としては、被災地の児童相談所職員の増員が図られるよう、平成二十六年度における当該措置の延長について総務省に対して要望しているところでございまして、被災地における児童相談所の必要な体制が確保されるように支援をしていきたいと考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 当初より課題はなくなるものではなく、もっともっと増えてくることも多分あると思います。是非ともその点について細かく細かく、必要以上に配慮していただくことをお願いしたいと思います。
 大変恐れ入りますが、時間たくさんいただいたんですが、ちょっと欲張ったところもありますので、社会保障制度改革は一番最後にして、少し順番を変えさせていただくことを御了解いただきたいと思います。
 次に、質の高い保健医療サービスの提供ということで、千葉県の知的障害者施設でのいわゆる入所者の暴行殺人の問題、これは津田委員も足立委員も取り上げていましたが、これ、やはり私は大変大きな問題だと思っています。声を出せない人たち、また本当に氷山の一角というところにここでしっかりと本当にメスを入れるぐらいしていかないとやはり改善はできないと思いますし、何度も何度も何年かするとまた同じようなことが起きて、改善はするけれども実際に改善になっていないというところがたくさんあると。
 まさに、入所していらっしゃる皆さんへの暴言とか暴力のニュースは後を絶たないわけですから、何としても昨年の精神保健福祉法の改正に基づいて、厚生労働大臣が定める精神障害者の医療の提供を確保するための指針というのがあります。あそこの第四項の二のところで、文書があった中で、人権に配慮した精神医療の提供とか、精神障害者の人権に最大限配慮し、その心身の状態に応じた医療を確保するとあるんです。でも、国際的な人権関連規約なんかはもちろんですが、私たちの国でも障害者差別禁止法が制定されて更にそれを発展させていこうと言っている今、大変、一歩を踏み出せていないんじゃないかと、そんな気がします。
 きっと厚生労働大臣の心の中では、もう本当、最大限というよりか、絶対原則で人権を守らなきゃいけないとお感じになっていると思うのですが、大臣のお考えをちょっと聞かせていただくことが一点。
 もう一点は、この指針策定に引き続いて、具体的内容について検討を進める検討会がこれから立ち上がると聞いています。その検討会の中に患者と家族の代表は入りました。その中にどうしても人権に関する専門家も入れていただきたいと思うんですが、大臣はその辺についていかがお考えになるか。
 この二点についてお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 改正精神保健福祉法を昨年皆様方のお力をいただきまして成立をさせていただいたわけでありますが、この中で、今言われました検討会、これは当事者それから家族も含む検討会でありますけれども、この検討会で指針を策定をしていただいたわけであります。この指針の中には、まず患者本位の医療というのが大前提であるわけでありますし、今言われたとおり、精神障害者の方々の人権、これをしっかり守ると、これはもう大前提であるわけでございまして、そこは委員と思いを共有をさせていただいております。
 その上で、この指針の中で、要は事実上の地域移行へのその在り方、地域生活に移行していくための在り方、これに関しましてはこれからいよいよ議論をいただくわけでございまして、もちろん御本人、御本人というか、御本人はなかなかあれでも、家族の方々に入っていただくということは十分にこれはやらなきゃいけないことでありますけれども、これもう大前提。その上で、今言われた人権に関する専門家の方々、この方々にも入っていただいて御議論をいただきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、大変重要な観点でございますので、そこが十分に反映できるような、そのような最終的な報告をいただければ有り難いというふうに思っております。
○西村まさみ君 大臣、ありがとうございました。
 共有しているということで一つちょっと安心したところではあるんですが、ただ、やっぱりなかなか自分の思いが出せないという患者さんや入所者の皆さんという心をどうやって読むかということもこれは大変重要なことだと思っています。
   〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕
 もう二度とこのようなことが起こらないようにというふうにお願いするのと、一方、大変なあの場で働いている皆さんたち、厳しい環境の中で一生懸命働いている方がたくさんいるわけです。その方々に対しましても、先ほど来お話ししている処遇の改善というものはやはり必要であるということを同時にお願いをしたいと思います。
 そうしましたら、次に、今ちょっと触れました看護・介護職員や保育士の処遇改善についてお尋ねしたいと思います。
 今年の春闘スタート段階では、大手のやっぱり企業、大企業を中心に久しぶりのベースアップ実現したというふうに報道されていますし、田村大臣も、安倍総理にとっても、働く人々の立場に立っている私たちにとってもこれは大変うれしいニュースだと思います。
 しかし、残念ながら、これは全員の人にそれが行き渡っているかというと、決してそうではないと思っています。当然ですが、非正規の皆さんたち、中小企業で働く人たち、若しくは私のように本当に小規模の医療機関で働いているスタッフには、とてもとてもこの四月からベースアップなんかさせてあげることは残念ながらできません。後で診療報酬改定についてもお尋ねしますが、何としてもここのところで国民全員がベースアップを感じるようにならないと、これは成果として上げていかれないんじゃないかと思っています。
 例えば、人材確保のための処遇改善がもうずっと言われています看護職員、そして先ほど言いました介護職員の今の処遇の改善状況とか、今回のベースアップの状況は一体どうなのかということをお尋ねしたいんですが、介護施設で働いている皆さんの中では、男性の皆さんの中で寿退社という言葉があるんだと聞きました。これは、女性の場合は会社の中で働いて結婚を機に仕事を辞めるとき、今はもう使われないのかもしれませんが、寿退社といって、おめでとうと、幸せになってねということで辞めていくわけです。しかし、介護施設や病院などの施設で働いている男性にとって、辞めざるを得ない、結婚をするためにこの賃金では家族を養っていけないから寿退社するという、そういう言われ方があるというのは大変残念なことだと思っています。
 ですから、もう一度改めてお尋ねしますが、看護職員、介護職員の処遇改善状況と今回のベアの状況について教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 西村委員指摘のように、医療職の中でもかなりの格差があるわけでありまして、特に看護職員の場合は、給与水準ももちろんそうですけれども、どちらかというと処遇よりも勤務体制の問題、これによるストレスの問題。介護職員の場合は、やはり基本的な給与ベースが低いということがあって、これをどうやって解決をするかということになるというふうに思いますけれども、具体的な賃金の水準については個別の労使間の交渉を通じて決定されるものでありまして、国としてどうこうということではできないんだろうというふうに思っています。
 医療や介護分野においても、労使間で真摯な議論が行われ、賃金上昇や雇用拡大に向けた具体的な動きが広がることを強く期待したいわけでありますけれども、今回の改定では必ずしも十分な診療報酬の上昇がなかったということでありますけれども、何とかそれぞれの経営者の努力において従業員の改善をやっていただきたいというふうに思っております。
 看護職員などの医療従事者については、本年四月からの診療報酬改定において、医業経営の実態も把握しながら、消費税財源も活用して診療報酬本体をプラス改定としたところでありますけれども、できる限り賃金の引上げに努めていただきたいというふうに考えております。特に病院の経営者には強くお願いしたいと思っております。
 なお、看護職員については、給与水準よりも労務管理面などの勤務環境の改善が課題であるというふうに認識しております。今般の医療法の改正案にも勤務環境改善マネジメントシステムを盛り込んでおります。
 また、特に給与水準が課題となっていた介護人材については、これまで介護従事者の処遇改善に重点を置いた二十一年度、そして二十一年十月から介護職員処遇改善交付金の実施、そして時限措置の処遇改善交付金等で介護職員の給与をおおよそ三万円相当引き上げる効果があったと思っております。
 厚生労働省としましては、今後、医療や介護の人材確保や処遇改善のため、今国会に提案しております医療・介護総合確保推進法案において新たな財政支援制度、これ基金でありますけれども、制度化することとしており、こうした仕組みも活用しつつ、医療や介護従事者の処遇改善を更に進めてまいりたいと、このように考えております。
 以上です。
   〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕
○西村まさみ君 政務官、ありがとうございました。
 今、経営者の努力と言われまして、私も努力に努力を重ねているんですが、そこまで行っていないというのが現実ですし、三万円上がる効果と言うけれども、本当に皆さんが三万円上がる効果を感じているか。これ、実際に受け手側がそう思わなければならないことだと思いますし、例えば、後でもう一度言いますが、診療報酬改定については、先ほどの羽生田先生、島村先生は大変謙虚に受け止めて、御苦労があったというふうにおっしゃっていましたが、私は全く認めていません。
 前回改定の十分の一でありましたし、今回の診療報酬改定は、そもそも消費税が上がる分の手当てをここでする、診療報酬ですると言ったから、それで上がるのは当然。もう一方は、通常の改定と同じようにしっかりとプラス改定にしてもらわないと地域医療の崩壊につながるんだと、そんな思いで訴えてまいりました。もう一点は、総理は賃上げ賃上げと言っているわけですから、私たち医療に携わる人間には診療報酬という公的な価格を上げてもらわなければ、先ほど来言っている診療室で働く、病院で働く皆さんたちの賃上げには通じないと。その三つの点から診療報酬改定をお願いしたと思っています。
 でも、やはり蓋を開けてみたら、消費税の分はきちっと手当てされたとしても、それは右から左へ出るお金です。その中でどう経営努力をしても、これはなかなかうまくいかないというのが現実だということを是非御理解をいただきたいと思います。
 では、同じく保育士についてもお尋ねしたいと思います。
 安倍政権でも待機児童ゼロ作戦と言っていらっしゃるわけですから、具体的に、大変必要だという保育士が足りていないと、保育士の処遇も、そして量も質も改善しなければいけないと思われているということは十分に認識していますが、保育士のベースアップの状況についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 議員御指摘のように、待機児童解消を図るため、保育の担い手となる保育士確保は喫緊の課題であります。その中でも保育士の処遇改善、大変重要と考えております。
 平成二十五年度から、民間保育所に対して職員の平均勤続年数に応じた賃金改善に必要となる費用を通常の保育所の運営費とは別に補助をして処遇改善に取り組んでおります。平成二十六年度予算案におきましても、平成二十五年度と同様の処遇改善を継続して実施できるよう必要な予算を計上しております。
 この事業でございますが、予算積算上、機械的にモデル計算をした場合に、保育士は月額八千円程度、主任保育士が月額一万円程度の改善が見込まれております。ただ、どのような効果が出ているかは、実はまだ平成二十五年度の事業年度が終了しておりませんので、現時点では把握ができていないところでございます。
 また、平成二十七年度から施行予定の子ども・子育て支援新制度の公定価格について、現在、内閣府に置かれた子ども・子育て会議で御議論いただいているところでありまして、今後、こうした議論も踏まえまして、保育士の処遇改善に引き続き取り組んでいきたいと思っております。
○西村まさみ君 ということは、八千円と一万円と上がるようなことは、今現在ではしているということですよね。
 三月十二日の今おっしゃった子ども・子育て会議の中で示された子ども・子育て支援新制度におけるものって、いわゆる新聞等で報道されていますが、これ残念ながら、保育士の不足解消のためにも最優先すべき今も申し上げた保育士の給与の改善は、当初案の五%から三%に下がっていると言われています。それから、例えば三歳児のクラスの職員の配置は増えますが、それ以外の一歳、四歳、五歳と、そこも一番必要ですよというところも減ります。そして何よりも、小一の壁解消に対する放課後児童クラブについても、臨時の職員でやっていくと言ってみたり、児童養護施設の職員配置もまだ改善されるところまでは至らない、大学進学時の支援は見送りと。
 残念ながら、量も質も何か小さくなっているような気がしてならないんですが、それはそんなことはないんですか。それは、先ほどおっしゃったみたいに、二十五年度までが出て、これからの議論の中でそうならないように努力をしていただけるというふうに取ってよろしいでしょうか。
○政府参考人(岩渕豊君) 子ども・子育て支援新制度におきます量的拡充と質の改善につきましては、二者択一の関係にあるものではなく、両者は車の両輪として取り組む必要があると考えております。
 この新制度につきましては、平成二十七年四月からの本格施行を予定しており、そのためには、事業者が経営判断を行う材料として公定価格の具体的な姿をできる限り早く示すことが必要であることから、今月十二日の子ども・子育て会議において、現時点において、消費税引上げにより確保する予定の〇・七兆円の範囲で実施する事項案と、一兆円超で実施する事項案を併せてお示ししたところでございます。その際、量的拡充の追加所要額につきましては、最終的に各市町村における量の見込みの積み上げにより計算されるものでございますが、一定の前提を置いて積算をいたしまして、合計〇・四兆円程度と試算されたところでございます。
 一方で、質の改善の追加所要額につきましては、〇・七兆円の範囲で実施する事項案では約〇・三兆円、一兆円超で実施する事項案では〇・六兆円超程度と試算されたところでありますが、これは一兆円超ベースの案の実現を目指しつつ、今後、財源を確保次第どのような項目を充実していくのか、その実施順の案を示したものでありまして、引き続き一兆円超ベースの案の実現を図ることを目指していくことに変わりはないという考えでございます。
 引き続き財源確保に最大限努力いたしますとともに、幼児期の学校教育、保育、地域の子育て支援の量、質の充実にしっかり取り組んでまいりたいと存じます。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 今まさに冒頭おっしゃったみたいに、量的拡充と質の改善というのは二者択一ではなくて、双方が本当に補いながら先へ先へと進めていかなければならないことだと思っています。是非とも、大変厳しい中での財源確保というのは、これは大変だと思います。でも、何度も言うんですが、今を生きる子供たちとその先にいる子供たちを考えたときには、何としてもここは手厚くしてほしいというのが母親としての願いでもあり、やっぱりこれは男性とか女性とか関係なく、誰もがこれからの子供たちの育ちというものは応援していかなければならない。何といっても原則はチルドレンファーストなんだと思っています。
 日本は、御承知のように、世界で最も早く超高齢社会に突入しているわけです。当然ですが、平均寿命と健康寿命のところが相入れないまま進んでいるところがあって、残念ながら、生きているうちの最後の何年間は、何らかの障害や、どなたかに助けてもらいながら生きていく。その誰かに助けてもらう、支えるというのが今生きている若い世代であり、その先の子供たち、将来の子供たちであるということ。是非とも、いろんな意味で、この日本のいい制度、国民皆保険制度もそうです、介護保険制度もそうだと思います。その制度がずっと持続して、よりいいものにしていくために、今の子供たちに対する支援、是非よろしくお願いしたいという、これはお願いであります。
 もう一方で、子供たちの中でも特にやっぱり特別なサポート、みんな必要なことなんですが、特にサポートを必要とするのは、社会的に最も弱い、親が養育できないとか、養育する気を持たないとか、養育することがどうしても許されないとか、社会的養護に委ねられている子供たちです。
 この社会的養護というのは、長らく放置されたような状況から今一歩ずつ先に進んでいるところに入ってきていると私は感じています。是非とも、大規模施設ケアから家庭的なケアの充実ということに方向をしっかり定めて、豊かな社会との、あの子たちの生活とか、ギャップがないようにしていただくことをまさにしていかなければならないと思うのですが、社会的養護の質と量の充実と、いわゆる施策の公開性とか透明性の確保というものについては今どういう進捗状況なのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 社会的養護を行う施設におきましては、虐待を受けた子供が増えるなど、子供の抱える問題が複雑多様化しております。やはり、可能な限り家庭的で安定した人間関係の下で養育できるような環境の整備に努めているところでございます。
 このため、厚生労働省としては、これまでも社会的養護が必要な子供たちのために、受入れ児童数の量の拡大はもとより、小規模グループケアなどの箇所数の増加、これは二十六年度予算案で、例えば小規模グループケア七百四十三か所を千五十九か所にするとか、あるいは地域小規模児童養護施設二百四十か所を二百九十三か所にするとか、そういうものを盛り込んでいるところでございますが、そうした小規模グループケア等の箇所数の増加、そして児童養護施設等の人員配置基準の引上げなどの取組を進めているところでございます。
 先ほど、またお話ございました子ども・子育て支援新制度の質の改善の項目の中で、〇・七兆円ベースと、それから一兆円ベースと、これは二つ整理をして検討いただいているところでございますが、この〇・七兆円ベースの中でも、児童養護施設の職員配置の引上げ、これは長らく大変強い要望があったわけでございますが、五・五対一を四対一にするというふうな内容を盛り込まれているところでございます。
 さきの臨時国会で成立したプログラム法におきましても、施設に入所などをする子供の養育環境等の整備のために必要な措置を着実に講ずるものとされておりまして、この消費税財源を含めた安定財源を確保した上で必要な環境整備に努めてまいりたいと考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 一時ちょっと報道でも取り上げられて、先週最終回を迎えましたあのテレビの番組、あれ、やはり最終的に内容は随分当初のものと変わっていったと私は理解しています。ただ、ああいう番組を見て、いいも悪いも、より身近に感じた人がいることも事実だと思うんですね。
 あれは、私、自分のことで恐縮ですが、娘は小学校六年なんですが、毎週ビデオに撮って見ている、友達と。なぜかというと、彼女たち、あの子たち、今を生きている私の娘たちは親がいないということを余り想定していません。ですから、友達同士で楽しく生活できる場だと思ってしまっているわけです。間違った意味も大変あったと思いますし、また、ある意味では社会的な問題として大きく取り上げられたということは認識していますが、いいも悪いも、これから施設にいる子たちも、そうではない子供たちも、みんな同じように生活できるということを是非取組は強化をしていただきたいなと、そんなふうに思っています。
 これからの日本の家族制度、親と子の在り方というものは、これは随分と今までと違ってくると思うんです。今でももちろんそうですが、一人親家庭の人は増えています。母子家庭、父子家庭もあります。それから、今のように施設に入っている子、両親共にいる人、祖父母に育てられている人と、様々な形態がある中で、やはりもう一方でどうしても目に入れて、自分の視野に入れていかなきゃいけないのは、里親だったり特別養子縁組制度だと思うんです。
 一時、熊本の産科の病院のところで揺り籠入れると赤ちゃんがなんといって、それも問題になりました。でも、やはり望まれない妊娠をして生まれる子、これは残念ながらどうしても虐待の方向へ行ったり、親が自分の子をあやめるということにつながったりします。また一方で、不妊治療を一生懸命していてもなかなか子供に恵まれないという人たちもいます。そういう方々の家族の形態、これからの形態の在り方というものを、これは賛否両論あることは十分理解していますが、やはり子育てをする喜びとか、したいのにできないという人たちにそれを与えてあげるチャンスをつくるということ、これもやはり我々国がするべきことの仕事の一つじゃないかと思っています。
 是非とも、里親、特別養子縁組といった制度の今の現状と、どのぐらいニーズがあって、どのぐらいの方々が子供たちを引き取っているのかと、そういった取組について分かることがありましたら、是非教えていただきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 里親は、家庭的な環境で養育を受けることができるものでありまして、また養子縁組は、法的な安定性も兼ね備えた家庭の中で育つことが可能となるものであります。そのように認識をしているところでございます。
 まず、里親の委託、これは一生懸命進めているところでございますけれども、従来から、地域の里親会による相互交流の取組等への支援を行うとともに、二十四年度から児童養護施設などに里親の開拓や里親支援を専門的に行う相談員の配置を開始しております。また、昨年二月以降は、里親委託推進に先進的な取組を行っている自治体の取組をまとめた上で、全国の自治体の普及啓発を進めておりまして、さらには、今後の社会的養護の進め方に関して各都道府県などで策定中の計画において、里親等の委託率を引き上げる目標、そしてそれを実現するための具体的な方策について検討するように示しているところでございます。
 現在、直近で二十四年度末、里親等の委託率が一四・八%でございまして、二十六年度末に一六%に引き上げるという目標を立てて着実に進めようとしているところでございます。
 それから、養子、特別養子縁組を含めて養子でございますけれども、これにつきましては、平成二十三年に策定をした里親委託ガイドラインにおいて、未婚、若年出産など、望まない妊娠による出産で養育できない、あるいは養育しないと、そういう保護者の意向が明確な場合には、妊娠中からの相談や出産直後の相談に応じて、出産した病院から直接里親の家庭へ委託する特別養子縁組を前提とした委託の方法が有用であるとして自治体に周知をしております。大変この問題について先進的に取り組んでいる愛知県の例なども資料として伝えて取組を促しているところでございます。
 養子縁組あっせん、これの質の向上も図っていかなきゃいけない。児童相談所の関与する場合もございますが、民間の事業所、今十五事業所ありますけれども、そういうところにおいても養子あっせんの質の向上、大変重要でございます。そして、そういう観点から、二十六年度から養子縁組あっせんに係る調査研究を開始することとしておりまして、あっせん技法やあるいは児童や実親、養子に対する支援方法について、専門的観点から調査研究をして、そして適切なあっせんの手法の検討を進めるとともに、併せて国外の養子縁組に係る制度や児童相談所におけるあっせんの実態を調査分析した上で、養子縁組の在り方についての検討を進めることといたしております。
 これらの取組を進めることによって、家庭的な環境の下での社会的養護の推進に努めてまいりたいと考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 これもやはり大きな意味でいろんな考えとか思いがそれぞれ違うと思います。一つの方向性を見付けるということは非常に難しいことだとは思いますが、どういう環境で生まれても子供がこの日本で生まれて良かったなと思えるようにするためにはやはり大切な取組だと思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 実は、生殖医療についてもお尋ねしたかったんですが、時間の関係でちょっとその部分は飛ばすことをお許しいただきまして、子宮頸がんの予防ワクチンについてちょっとお尋ねをしたいと思います。
 これ、いろんな経緯があったことは十分承知しています。最初、基金事業から始めて、平成二十二年から、それで昨年の四月からいわゆる定期接種化して、六月にはあれほど積極的に勧奨していたものが一時中止、勧奨中止となったということもよく理解しています。
 私は、基本的には予防接種はするべきだと思って生きてきました、何の思いもなく。ならなくてもいい病気や病で苦しむよりは、予防接種をしてそれで防ぐということは必要だと思いましたから、自分の子供のときも、本当に一生懸命スケジュールを立ててこの予防接種を全部しました。インフルエンザも毎年してきました。いよいよ小学校六年を卒業する、もう明後日卒業式で、さあ、ここで考えなきゃいけないと思っていたときに、やっぱり今のような体系で、母親の気持ちとして、今いろんなテレビ番組、二月の二十六日の検討会以来、テレビの番組で副反応で苦しむ少女たちの映像がいっぱい映っているんです。あれを見たときに、今まで何のためらいもなく予防接種が大事だと思っていた自分から一人の母親に戻ったときに、我が子にあれをする。
 厚生労働省としては積極的な勧奨をしてきたのに、四月にやっと定期接種化したのに、六月になったら急に一時中止となってまだ再開していないと。何回も何回も検討会で議論されていることは知っていますが、その結論が出ていないと。
 これ、親としてみたら一体どうしたらいいんだろうかと。よく言われているのが、小六から高一の間にやりなさいですから、小六から中学に上がるこの春休みにするのがもし一番のお勧めとするのであるならば、子を持っている母親として迷っている人がたくさんいるということが一つ。
 もう一つは、接種勧奨をあれだけ積極的にしたのだから、一生懸命子供に回数やってあげようと思って受けさせた親が今一番不安だと思うんです。今の現状が一体どういう状況になっていて、どういう方向性でいくのか。やっぱりこれ早く方向を付けないと、がんの予防ができるということはこれは画期的なことだということは理解しますが、あの映像を見たお母さん、お父さん、家族の皆さん、御本人、そして国民の皆さんに安心を持ってという、これは当然副反応があることは分かっているので、リスクと効果と同時にしなきゃいけないんですが、厚生労働省のホームページ見ても、いいところが先で、駄目なところ、リスクというものは後ろというような感じで取られるのと、非常に難しくて分かりにくいということ。
 それから、一番関係がある教育の部分で、子供たち、小学校六年生を卒業する小学生の子から中学になる子たちに接種を一番勧めるのであれば、その子たちに教育をしなきゃいけなかったはずなのに、今いろいろ調べても、日本対がん協会の「いのちのはなし」という物語で子宮頸がんの説明をしているしかないんですね。これは、中学生、高校生、二十代の若い女性対象。内容は、二十代の働く女性が子宮頸がんにかかってしまうと。ワクチンの大切さというものを訴える。
 これ、六年生の子供や中学一年の子がこれを理解して、お母さん、予防注射受けると言うかどうかと考えたときに、何としても子宮頸がんワクチンは、予防接種があるならば、検診と教育と三つが同時に進んでいかなければ絶対にうまくいかない、せっかくの効果が全く台なしになってしまうし、いたずらに怖がらせるだけの結果となるんですが、佐藤局長にお尋ね申し上げたいんですが、昨年来、環境省でも随分お世話になり、御指導いただきました。答弁はなるべく簡潔で短くお願いできたら、私、肝腎な歯科の部分についても質問をしたいと思っていますので、できるだけ簡潔に、今の取組と再開のめどがあるのかどうかということだけちょっとお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(佐藤敏信君) 今議員の御質問にもありましたので簡潔にお話をいたしますが、昨年六月の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会で調査をすべき事項が三つ程度、大きく三つ挙げられまして、その調査結果も六か月程度経過してもうだんだん集まってまいっておりますし、患者を診察している医師などの参考人からの発表などもいただきまして、論点整理はもう行っているところでございます。
 一方で、その中には広範な疼痛や運動障害を来した症例もあるということでして、ここも御議論いただきまして、どういうふうに理解、解釈するかということについても副反応検討部会の中でもおおむねの意見の一致は見られているところでございます。
 しかしながら、今もお話がありましたように、今もなお不安を訴える方とか、あるいは科学的にいろいろな意見を唱えていらっしゃる方もあるので、その辺の意見はこれまでの間にも十分聞いてきましたし、そうしたことを踏まえて審議会において改めてまとめというか総括的な御議論をいただき、さらに、それに続いて報告書を作成していただき、そこで積極的な接種勧奨の再開の是非についても検討していただくことになるんだろうと思います。
 どうかよろしくお願いします。
○西村まさみ君 一日も早い不安の解消というものを是非ともお願いしたいと思いますし、今もなお副反応で困っている、そして苦しんでいる、親も子も。是非とも何か対処の方法というものを一日も早くしてあげてほしいなということがお願いであります。
 それでは本題に入りますが、先ほど来お話の中にありました診療報酬改定、これ私、大変な異例尽くしだと思っています。財政制度審議会建議でも社会保障全般とは別の論を起こして医療費の合理化、効率化を特記しましたし、厚生労働省と財務省との予備折衝も積み上げ方式という初めての方式で行われました。その結果、薬価財源が切り離されたんじゃないかという話も聞きますし、最終版の大臣との合意文書では、なぜか唐突にうがい薬単体処方の保険適用禁止みたいなものが文章化されていたり、大変関係者の中でも違和感を感じたと思うんです。
 何としても、今までのやり方が私は決して正しい、先ほど大臣も言っていました、取り返す、取り返さないの話も含めて、政府・与党が政治判断で改定率を決定して、中医協でその点数を配分して、また新規のものを導入するとかいろんな御議論があって、そして改定財源は主に薬価財源、薬価の改定の財源だというふうな認識から大きく変わってしまった、過去に一度だけあるとは聞いていますが、全く使われなかったことが。
 今回、その薬価財源というものが基金の方に行って、また違った方向で医療提供側には戻ってくるんだということはよく言われていますが、良くも悪くもこのルールを、新しくというか、今回の積み上げ方式というものはこれからも続くことなのか、続かないことなのか。今回だけなのかということは先ほどの島村委員の御質問で田村大臣が、今までも全部がそうだったわけじゃないと、取り返したり取り戻したり、言葉がいいとは限らないけれども、そういう結果なんだということでありました。
 しかし、やっぱり財源が厳しい中で、薬価のいわゆる改定の財源というものが今回のように次回も丸々なくなってしまうと、当然先ほど私が指摘をさせていただいたように、次回は消費税との時期はずれるとは思います。ですから、ちょっと論点が違うのかもしれませんが、通常の改定もまた違った意味で基金の方からというふうになってしまうと、これは全く本末転倒な、公定価格というものが何の改定もなく進んでしまうということになりかねないと思うんですが、田村大臣にどうしても聞きたいのは、今回の方法、方式というものは今回限りのことなのか、いわゆる積み上げ方式というんですか、というのは今回だけのことなのか、今回の薬価の財源というものは次回はまた取り戻すように努力をしていただけるのか、どうお考えになって今回の診療報酬改定を終えられたのか、大臣のお考えがあったら教えていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げたわけでありますけれども、薬価改定において、薬価自体を適正な価格と見た場合に、当然差益分と言われるものが出てくるわけでありまして、今般は一・三六だったという記憶でありますけれども、あったと。
 一方で、必要なもの、医療の課題があります、やらなきゃいけない。それは当然のごとくプラスで改定をしていかないとできない部分でありますから、その薬価差益なるもので実際マイナスになるものに対して、これ、どれだけの、財源という意味からすれば、同じ医療という中からすれば、その中からどれだけか、取り戻すという言い方がいいのかどうかは別にして、プラスに持っていくと。
 これが、この薬価差益分を超えれば全体で、前回と見てプラスみたいに見えるわけでありますけれども、実際見てみますと、平成十四年とそれから平成十八年ですかね、このときは、言うなれば本体までマイナスだったんですね。ですから、薬価差益がどうのこうのという話以前に、それは当然なくなって更に本体もマイナスだったというようなときもあるわけでありまして、そのときの政策判断だったんだというふうに思いますが、今般の場合は実は大きな課題が幾つかあったものでありますから、何としても必要なもの、本体でかなりのプラスが本来は欲しいということで我々主張してまいりました。
 その財源として、薬価差益と言われるもの、これに対して、ここにこれがあるんだから、これの何がしかをいただかないと、医療自体が、医療提供体制を見直さなきゃいけないし、それから政策的な課題もあると、そういうものを解消するためにはという話をさせていただいたんですが、実態は〇・一分、ですから一・三六というものから見れば、マイナス一・二六という先ほどお話がありましたけれども、そういう形になるわけでありますけれども、本体で見れば〇・一という話になったわけであります。
 それで足らない部分に関しては基金という話も含めていろいろやるわけでありますが、次回改定に向かっても、当然必要なものは必要なものとして我々は主張してまいらなきゃならぬと思っておりますので、薬価改定分全部取り戻すとか取り戻さないとかという以前に、本当に必要であればそれ以上に要求していかなきゃならないという話であるわけでありまして、そのとき、適宜必要なものを主張させていただきたいと、このように思っております。
○西村まさみ君 先ほどお話がありましたように、私もやはり、大臣、ずっと大臣をお続けいただきまして、今回のことを何とか、どれもが必要なんだというふうに認識いただけるように、これはもうお願いをするしかないと思いますが。
 医療というものはやっぱり必要、どれも必要だと思うんですね。だから、その中でいろいろしなきゃいけない厚生労働省の皆様の御苦労も十分理解はしていますが、是非、公的な診療報酬改定、これはどの医療機関でも同じものと、基金になってくるとそれぞれ都道府県や自治体によってちょっと違うじゃないですか、満遍なく医療機関に来るわけではありません。そこのところで差ができないようにするためにも、是非とも、全てが必要なので、診療報酬の中に取り込んでいただけるようなお願いをしてみたいと思います。
 それから、歯科については、今回改定では本当に財源的に厳しかったということは十分理解しているんですが、その中でも懸命な努力を重ねてくださいました大臣を始め厚生労働省、そして中医協の皆様に心から感謝をしたいと思います。
 というのは、今まで歯科は、金属というもの、金の価格の変動で上がったり下がったり、今はたまたま安定していますからそんなにあれではないですが、一時本当にもう六か月ごとに苦労したわけです。それが今回は、金属アレルギーを有する患者さんに対しても適用可能ということも含めて、メタルフリーの重要性ということを私はずっと訴えてきました。それが、まあいろいろ制約はあったとしても、来月、二十六年の診療報酬の改定で対応可能となったことについては本当に感謝をしたいと思いますが、さらに、これ一部の、歯で言うと一部の部位だけですから、次の課題としては、その奥の後ろの方の歯にまでということは、これはお願いにとどめたいと思います。
 それから、先週の委員会でも武見委員がおっしゃっていました。在宅に関わるとき、様々な、一生懸命やればやるほど、ちょっと指導の話というのは必ず出てくることだと思うんですが、点数が高くなって平均点数が高くなると、それは自動的に集団個別指導というふうになるんですね。これ、いろんな診療内容というのはそれぞれ、歯科なんかはここだけだからとお思いになるかもしれませんが、やっぱり在宅とか矯正とか様々あるわけです。
 その中でやっていって、保険の範囲でやったとしても、一部のものを専門的にやれば、これは点数が高くなってしまうと。その上位から順番に呼ばれてきて、いわゆる一回呼ばれると二年度前の分は外されるので、どんどんどんどんラインが、三年、三回下がってくるわけです。そうすると、せっかく患者さん、国民の健康につながるからと思ってやっていたことを一月先に延ばしたり、何か変な状況になっているので、是非ともそれは改善をするというよりかは、もう一度見直し、これ決して悪いことではありません、指導ということはやっぱりしなければならないことだと思いますし、それによって間違った請求をしている方々は正しくさせていかなければならないから、これは改善とは言いません。是非とも、どういう方法が見直しとしてできるのかということを考えていただきたい。これもお願いにとどめたいと思います。
 もう一方、文書提供というものがあります。患者さんに医療を提供する側がやったこと、同意を得てやったことに対して、こうこうこうですよという文書を出すこと。例えば歯科だと、大きな銀歯とかブリッジ、入れ歯を入れたりすると、それは二年間、入れた側がしっかりと管理をしていきますよといったような文書を患者さんに渡すわけです。例えばそれは一つの例であって、この三月までの間で歯科は十六、医科は十九と、それほどの種類があります。医科の場合はいろんな診療科目がありますから全ての科に共通しているわけじゃないと思うけれども、歯科の場合はこれは当然共通なんですね、病院が一部あったとしても。
 これがやはり本当に国民のためになるのかということは大きな問題でしょうし、特にこの四月、二十六年度改定から医科は大変増えると聞いています。これが、何度も言うんですが、在宅へ行った先の患者さんにとって本当に有り難いことなのか、そして、それがあることによって本当に次の予防なりなんなりにつながるのかということも含めたら、少しここの取組というものはもう一度よく両方の意見を聞いて次にまた向けて考えていかなければならないことだと思うんですが、大臣はそんなことをお耳にしたことがありますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 文書提供に関しては、以前から日本歯科医師会の方からもいろいろと御要望をいただいておりました。これはもう野党のときもそうですし、その前の与党のときからもこういう御議論をいただいておりました。
 今般、歯科疾患管理料、これの要件で、四か月に一回、文書提供の要件になっていたわけでありますが、これは見直しを図って、患者さんから要望のあるときというような話にさせていただきたいと思っておりますし、あと、フッ化物歯面塗布処置ですか、これに関しましては文書提供の廃止、さらにはクラウン・ブリッジ維持管理料、これは文書提供の記載内容の簡素化というようなものをいろいろと勘案させていただきたいと考えておりますが、大変大きな課題だという認識は持っております。
○西村まさみ君 今回歯科は若干緩和していただけたということは十分認識しました。
 医科の方で、在宅の場で増えるということは、これは本当にいろんなことをしなければならない。現場の声とそれは随分違っていると思いますので、是非その辺のところももう一度よく検討していただきたいとお願いをしたいと思います。
 それから次に、口腔がん検診についてお尋ねしたいと思います。
 甘利大臣が昨年暮れに舌がんの早期発見ということで早期治療をなさった結果、もう一月からはお話も普通ですし、これで口腔がん検診というものがちょっと皆さんの耳にも残ったと思うんです。非常に発症の頻度は低いんです。でも、一たび、発音だとか食べるとか顔貌とかに関わるところなので、歯科検診というものの中に組み込んでやっていったらこれは非常に効果的じゃないかなと思うんです。
 これ、以前にもお話ししましたが、原因の一つには、例えば歯が欠けている部分があってとがっていたり、入れ歯の部分が欠けていたりとか、何か外的な要因と、例えば喫煙ですとか、口腔が乾燥することによって摩擦によって傷ができてそれがとか、いろいろあるんですが、そういったことはやはり直接目で見て分かると。
 これ、例えば全員が分かるわけではないから、当然ですが、そういったことをしていくときには、歯科大学の中でも歯科医師の養成とか再教育の中でもそういったことも取り入れていくことが必要だと思うんですが、これについても御答弁いただきたかったんですが、これ十分に自分は理解していますから、是非ともそういう大切さというものをもっともっと御理解いただきまして、というのは、せっかく大臣も委員長も皆さん衆参が一つになって歯科の口腔保健法を作り上げました。あそこに書かれている理念は、まさにもう言うまでもなく、心身の健康と口の健康が関係あるんだということ、だから検診というものも含まれている。その検診が実はまだまだ周知されていないですし、八〇二〇が随分達成されたと我々同じ業界の中ではみんな知っています。でも、国民の皆さんの周知度はまだまだ五〇%ぐらいだったりするんですね。
 だから、これは厚生労働省としても、もちろん私たちもそうですが、口の健康というものがどうして全身の健康につながるかといったアピールをしていく。国民の皆さんが自ら自分の健康を取り戻すため、そして自分の健康を維持するために歯科が重要なんだと。口の中というものをきれいにする、虫歯がない、歯周病じゃないということだけではなくて、不幸に歯を失ったとしても、きちっとかめる体制をつくることで認知症の予防だったり、糖尿病にしたって心筋梗塞にしたって脳卒中にしたって歯周病との関係が強いとか、いろいろあるわけですから、そういったことを是非国民の皆様に御理解いただけるような周知の方法も一緒に考えていかなければならないなと思っているところです。
 国の法律ができて、今現在三十八の道府県と四十七の市、二区十一町一村で条例ができています。法律ができれば条例は要らないんじゃないかと思っているところもあるようですが、法と条例はいわゆる補完の関係にありますから、地域での歯科医療充実、歯科健康の充実を図るためにも、国と一緒になって生涯を通じた国民の健康の推進につなげていかなければならないと思っています。
 最後に、歯科口腔保健法ができましたので、歯科口腔保健推進室というものもすぐできました。ところが、やはりまだまだ、厚生労働省も仕事をたくさん抱えている省庁ですから、そこに専任の人がいません、何名かでいますが。だから、やりたいこと、やらなきゃいけないことはたくさんあってもできていないと思うんですが、今現在、歯科口腔保健推進室ができてから今日に至るまで、何回、どのような会議をして、どういう議論をしたか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 平成二十三年の八月の推進法が成立したことを踏まえまして、厚生労働省の中に歯科口腔保健推進室を設置いたしました。この推進室におきましては、もちろん私ども医政局の歯科保健課の職員を始め関係の健康局のがん対策・健康増進課や、あるいは老健局老人保健課、また保険局の医療課の補佐など、併任の形で仕事をしてきたところでございます。これは、歯科保健全体の推進のためには、当然ながら、ヘルスの保健でありますとか社会福祉、あるいは労働衛生、教育、その他関連施策がたくさんあることから、こういう方々の協力を求めながらやってきたところであります。
 残念ながら、ちょっと現在、手元に何回会議があったかという資料がございませんので、その点については御容赦をいただきたいと思います。
○西村まさみ君 是非、しょっちゅう開いてくれとは申しませんが、やはり今これだけ、今私が申し上げたみたいにあちこちで条例ができているわけです、三十道府県からもう村に至るまで。ですから、そのせっかくできた条例の中での取組がどの程度なのかを把握するぐらいは是非とも推進室で積極的にやっていただきまして、歯科医療、健康を通じて国民の全身の健康、そして何よりも健康寿命の延伸を全員が一丸となってやっていくということを切にお願いをいたしまして、時間となりましたので質問を終えたいと思います。質問ができなかった皆様、大変失礼いたしました。また次回にお伺いしたいと思います。
 ありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 今日は予算案の委嘱審査ということでございますので、予算案に基づいた確認をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、保育関係を今日はお尋ねしたいと思いますが、我が党、これまで子供を安心して産み育てられる社会の構築ということに長年取り組んでまいりまして、平成十八年には少子社会トータルプランを発表いたしました。総合的な子育てを提言をして、児童手当、あるいは出産育児一時金等の経済支援の充実ということも進めてまいりましたし、雇用環境の改善を図るというようなことで、仕事と子育ての両立を力強く後押しをしてきたつもりでございます。
 平成二十四年の合計特殊出生率は、やや持ち直したとはいえ一・四一と、依然としてまだ高いとは言えない水準にとどまっております。その一方で、平成二十五年四月一日現在、いわゆる待機児童の数は二万二千七百四十一人というふうに聞いております。少子化が進んでいる中で逆に待機児童がまだいるということもあり、いかに子供を産み育てやすい環境を整えるかということは大変重要な課題でございます。
 現在、政府は、待機児童解消に向けて、今回の予算案にも組み込まれております待機児童解消加速化プラン、これを進めておりますけれども、平成二十七年度には子ども・子育て支援新制度、これがスタートをするということに向けて作業も進んでいるというふうに思います。
 この子ども・子育て支援新制度につきまして、去る十二日に我が党は政府に対して、地方自治体も事業者も今準備作業を進めているわけですけれども、それを更に加速していく上で、子ども・子育て支援新制度実施に向けての要望というものを十二日に出させていただきました。これは予算絡み、特に財源確保ということですね、一兆円の財源確保ということを最大限努力するようにというようなことが書いてありますので、宛先は総理大臣宛てという要望書になっております。
 しかし、中身は、例えば子ども・子育て支援新制度への事業者の参入を促していく意味で、その新制度への参入を事業者が判断する材料として、公定価格の仮単価、こういうようなものをできるだけ早く提示をすべきであるとか、あるいは私立幼稚園、保育所、認定こども園の職員給与の改善ということを強く申し上げさせていただいたり、この中身は厚生労働省に非常にやっていただかなきゃいけないことがたくさんございますので、一々これ今日は取り上げませんですけれども、この十二項目の要望については厚生労働省としてしっかりと受け止めていただきたいということをまず最初に申し上げさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 さて、その保育について、現行制度、保育利用の要件、つまり保育に欠ける事由ですね、この事由の現行制度が更に新制度において保育の必要性の事由としてかなり幅が広がってまいります。現在は、原則として昼間に労働することを常態としているとか、妊娠、出産、あるいは保護者の疾病、障害、同居親族の常時介護というようなことを含めて原則五項目に限定されております。自治体によっては、これを自治体の判断で例えばパートや在宅勤務の方々の利用を認めるという、現場の判断でそういうふうにしているところもありますけれども、一部の自治体では、やはりフルタイム以外で働く方、これから働こうとする方は門前払いされる例というのも現実にはございます。
 平成二十七年度からの新制度においてはこれが大きく変わりまして、就労についても、フルタイムのほかパートタイム、夜間など基本的に全ての就労に対応すると。居宅内の労働、つまり在宅勤務、これも含めて対応すると。あるいは求職活動、起業をする準備も含めて求職活動においても保育の必要性として対応すると。虐待やDVのおそれがある場合も、これも対応する。こういうような形で非常に間口が広がります。
 こういうふうになっていくと、一方で、利用要件を緩和するということになれば、保育所への入所の申請を今まで諦めていた方が、やっぱり申請をどんどんしようと、こういうふうになっていく可能性が非常に高いわけですね。そういう中であれば、この要件を緩和すると同時に、保育所の受入れ体制の基盤整備が本当に急がれなければいけないという事態に今直面しているというふうに思います。
 そこで、新制度に先立って、待機児童解消加速化プラン進められておりますが、平成二十六年度末まで、すなわち二十七年度の前まで、二十五年度、二十六年度の、つまり今年、この新予算が二年目に入りますね、この新年度の予算が二年目に入る期間を緊急集中取組期間と、こういうふうにして取り組んで保育の受皿を二十万人分、その後、平成二十九年度末まで三年間を取組加速期間として更に二十万人と、合わせて四十万人分増やすという計画になっております。
 これを受けて、まず前段の緊急集中取組期間の二十五年度、二十六年度、二十五年度はもう今進んでおりますが、二十六年度が後半になります、保育所等の整備ということで来年度は千八百億円が計上されておりますが、そこで、今回、この審議中の予算案の中にも入っている保育の量的拡充という点で、二十五年度からのこの二年間、緊急集中取組期間で、後半、二年目に入るわけですが、どのような対策を講じていく考えか、具体的にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 昨年四月に策定をいたしました待機児童解消加速化プランに基づきまして、平成二十五、二十六年度の二年間で委員御指摘のように約二十万人分、そして二十九年度末までに約四十万人分の保育の受皿を確保して、待機児童の解消を目指しているところでございます。この四十万人という数は、潜在的な保育需要も見込んだものでございまして、かなりの程度高い数値だと思っております。
 特に二十五、二十六年度二か年間、これは緊急集中取組期間と位置付けまして、賃貸方式や国有地も活用した保育所整備、保育を支える保育士の確保、小規模保育事業など新制度の先取りなど、五つの柱に沿った総合的な支援パッケージに基づいて各地方自治体が地域の実情に合わせた取組を行えるよう支援をしているところでございます。
 待機児童解消、待ったなしの課題でございまして、スピード感を持って対応することが必要であります。今年度は国における補助の準備が整った事業から随時自治体に支援を行ってきておりまして、例えば小規模保育事業でございますが、これは子ども・子育て会議において優先的に早めに御議論をいただきまして、昨年十月から事業を実施できるようにしたところでございます。
 また、二十五年度の補正予算及び二十六年度予算案では、約二十万人分の増加に必要な整備費、運営費の確保を始め各種支援策の更なる拡充を図るための経費を一体的に計上しております。これによりまして、保育所整備費等の補助率の暫定的なかさ上げ、二分の一を三分の二にするとか、あるいはそれに係る財政力指数要件を撤廃をする、資材費及び労務費の動向、これ今上がってきておりますので、その動向を反映をしまして補助単価を増額をするなど、予定していた全ての支援を開始するとともに、支援内容の充実を図って実現に向けて一生懸命後押しをしているところでございます。
 こうした予算の十分な活用を図りながら、引き続き、待機児童の早期解消に向けた自治体の取組を全力で支援してまいりたいと考えております。
○長沢広明君 予算の中身についても非常に様々なメニューを用意をされてきていると思いますし、それに対応して、現在まで意欲のある自治体から多くの申請も出ているというふうに思いますが、現状、最初の二年間の二十万人分確保、これは緊急集中取組期間のこの二年間ですね、これがもうこの新年度でそのゴールが来るわけですから、二年の、それへ向けて、二十万人分の確保の目標に対して現在進捗状況はどの辺まで行っているか、ちょっと報告をいただけますか。
○政府参考人(石井淳子君) 昨年七月末日現在で三百五十一自治体が加速化プランに参加をしておりまして、参加自治体の待機児童数の合計は全国の待機児童数の九割強を占めております。とりわけ、待機児童が五十人以上いる特定市区町村においては、公立保育所での対応を考えているところなど、一部を除きましてほとんどが参加をしているということでございます。
 自治体は積極的にこのプランに参加をするという今状況になっているところでございますが、その量的なもの、暫定的なものでございますが、七月末日現在では二年間で約十二万人分の保育の量的拡大が見込まれております。この後も、先ほど申し上げたように、小規模保育事業についての実施ができるようにするなど、支援メニューの追加とか、あるいは国及び自治体における予算措置に伴う参加自治体あるいは実施事業の追加希望に応じて随時採択も行ってきておりまして、これは保育拡大量の増加、その後も見込んでいるところでございます。
 国の予算措置等がこれしっかり固まったことを踏まえまして、今年度中に改めて加速化プランへの参加を呼びかける予定でございますが、こうした自治体の積極的な取組を国としてもしっかり全力で後押しをしてまいりたいと思っております。
○長沢広明君 九割強受皿として対応ができる状況が見込みとしてできてきているということでございますが、先ほど申し上げましたとおり、新制度がスタートすると、保育利用がもっとわあっと広がっていく可能性が高くなっております。
 そういう中で、入所希望者が増えていく中で、しっかりそれに対応できるように、待機児童が一人でも早く、一人でも多く入所できるように、取組を加速するように期待をしたいと思っておりますが、現在の今の進捗状況を踏まえて、今度は二十七年度以降は三年間の取組加速期間、こういうことになるわけでございます。
 大臣、合わせて四十万人分の確保と、こういう目標へ向けて更に加速していくということが必要になってまいりますが、大臣の御見解というか、御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) この待機児童解消加速化プランでありますが、二十五、二十六、二十万人、その後、二十七から二十九までで更に二十万人、四十万人と。本当に四十万人で足りるのかというお声もあるわけでありますけれども、三歳児未満の子供の四四%で大体それぐらいの対象と。これはいろんな今まで各自治体から出てきたニーズ等々、大体これぐらいじゃないかというような我々見通しを立てておるわけでありますが、フランスだったと思いますけど、フランス辺りでもやはり大体四四%辺りの数字だということでございますので、まずはこの四四%、四十万人、これを平成二十九年までに何としても確保してまいりたいと思っております。
 併せて申し上げれば、ただ単に量を拡大するだけでは駄目でありまして、質の担保も必要でございます。また、利用者の支援という意味で、コンシェルジュなんという言い方もしておりますけれども、必要な方々に必要なサービスがちゃんと行き渡るような、そういう相談等々の体制もしっかりしていかなきゃいけないわけでありますし、地域によっては小規模保育所というような形で、それぞれ地域のニーズに合わせた、質はしっかり担保しなきゃなりませんが、そういうようないろんな対応、それから認定こども園制度も、幼保連携型の認定こども園というもの、そういうようなカテゴリーをつくった中において、子供さんを、働いているときも、また働かなくなった後も同じ施設で預かっていただけるような、そういうような対応も整備をしてきているわけでございまして、こういうものをいよいよ二十七年以降しっかりと進めてまいらなきゃなりませんが、財源の確保が何より必要であります。
 あわせて、各自治体の潜在ニーズも含めたいろんな調査、さらにはそれぞれの計画、こういうものも作っていただかなきゃならぬわけでありまして、我々、最大限、地方も支援していきながら財源も確保をしてまいりたい、このように考えております。
○長沢広明君 今大臣からも、質の確保も含めてしっかり取り組んでいきたいという大変大事なお話をいただきました。
 これに関連して、質の確保ということでちょっとお伺いしたいと思いますが、厚生労働省の統計によりますと、いわゆる保育事故というのが平成二十年、二十一年、二十二年、まあ大体十件、年間十四件、十五件で推移しておりましたが、平成二十四年からは十八件、二十五年からは十九件、ちょっとここ数年増えております。
 政府の子ども・子育て会議においても議論されておりますが、いわゆる保育の量的拡充プラス質の確保という点で、特に保育事故の防止という観点でどのような方策を取られているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 平成二十五年は、認可保育所と認可外保育施設におきまして十九件の死亡事故の報告を受けておりますが、このうちの十五件が認可外保育施設で発生をしているところでございます。
 このため、国においては、認可外保育施設が質の向上を図りながら認可保育所に移行できるよう、運営費や保育士の資格の取得の支援を行っているところでございまして、二十六年度においても、待機児童解消加速プランの柱の一つとして、こうした取組によって量と質を確保していくこととしております。
 また、子ども・子育て支援制度におきます事故防止や発生時の対応につきまして会議においても議論されているところでございまして、昨年末の子ども・子育て会議においては、施設の運営基準として、施設において、まず一点として事故防止のための指針を整備すること、二点目としまして、事故が発生した際には施設は市町村等への報告をすること等の義務を課すことを取りまとめておりまして、今後、運営基準として政省令等の整備を進めていくこととしております。現行は、これは数値において自治体に対して求めているものでございますが、これを施設・事業所の運営基準に定めていこうというものでございます。
 このような施設での対応を義務付けた上で、重大な事故に係る情報の集約、分析、周知、指導監督などの行政の取組の在り方等につきましては、公明党さんからいただきました要望の中にも含まれているところでございまして、今後速やかに検討することといたしております。
○長沢広明君 今言われましたとおり、我が党の、先ほど申し上げました十二項目の要望の中に、施設・事業者の報告のみならず検証も義務化すること、そして全国的に事故情報を共有できる保育事故データベースを構築する、それによって子供の安全確保へのある意味ではデータベースを、情報を集約すると、こういうことも検討してくださいというふうに触れておりますので、是非前向きに検討をお願いしたいというふうに思います。
 保育の質の確保プラス、大前提として保育士の確保、これ、毎回この委員会でも取り上げられております。今回の予算案の中では、保育士確保のために百三十億円、保育士の処遇改善ということを含めますと、内閣府計上分も含めて三百十一億円というふうに計上されております。
 保育士の確保に向けて大臣も緊急メッセージを発されて呼びかけをされているということも承知をしております。潜在保育士の方々に保育士として復帰していただくということは非常に大事なテーマだと思います。この保育士確保ということへ向けて大臣の取組というか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今おっしゃられましたとおり、保育士資格持っておられる方々百万人以上おられるわけでありますが、実際、四十万人ぐらいしか現場で頑張っておられないと。つまり、六十万人近くが潜在保育士ということで、その能力を十分に発揮していただきたいというのが私の思いとしてあるわけであります。
 そこで、ハローワークでありますとか、保育所・保育士支援センター、このような形でマッチングをしっかりしていきたいと思っておりますし、今おっしゃられましたように、私もメッセージを出させていただいております。
 処遇の改善も、それはまず辞めていただかないというのが本来前提でありますけれども、やはりなかなか仕事が厳しいということもありますし、待遇がなかなか上がっていかないということもありますので、そういうことも含めて、昨年度の補正予算でそれぞれ保育士、主任保育士等々に月額で賃金アップというような形で対応させていただいたわけであります。
 あわせて、例えば新人保育士の方々に対する研修、これはやっぱりストレスが非常に多い現場であり、職場であります。親御さんへの対応、それから現実と理想のギャップなんということもあろうと思います。そのようなことに対する研修でありますとか、それからまた、保育士資格を取得しようとされている方々に対して受講料等々の支援、これもしっかりやっていく、こういうことも考えておるわけでありますし、一方で、そのときには、今現在働いている方々が保育士資格取るときには代替要員が必要でございますので、こういうものに対しましても保育所等々に支援をしようということもあるわけでございまして、こういうものをしっかりと宣伝をしながら、保育士を養成しながら、また潜在保育士の方々にも現場に復帰いただく、こういう努力をこれからもさせていただきたい、このように考えております。
○長沢広明君 是非よろしくお願いしたいというふうに思います。
 ここまで予算案に基づいて保育の関係について確認をさせていただきました。この後、少し予算から離れまして、災害時の難病患者の支援についてちょっと触れたいと思います。
 災害時に難病患者を含めた災害弱者への支援というものが非常に大事なテーマになっております。平成十八年、災害時要援護者の避難支援ガイドラインというのを策定をされまして、市町村に災害時要援護者名簿の作成、それから避難支援に関する計画の策定、こういうことが促されてまいりました。
 平成二十五年六月、昨年六月に災害対策基本法が改正をされまして、市町村長に、高齢者、障害者等の災害時の避難に特に配慮する者について、つまり高齢者、障害者等について避難行動要支援者名簿の作成の義務付けというのがなされまして、市町村でこの名簿を作るということを義務付けられております。
 そこで、災害時における難病患者の方々の避難対策についてお伺いしたいと思うんですが、昨年、内閣府が青森、岩手、宮城、福島、茨城の五県で行ったアンケート調査、避難に関する総合的対策の推進に関する実態調査と、こういうアンケート調査をやっております。これを見ますと、難病患者のうちあの震災で二九%が避難できなかったと、こう回答しておられます。三割の方が避難できなかったと。
 前段で申し上げた避難行動要支援者名簿というのは、その作成に合わせまして平時から個別計画の策定を進めるということが適切だとされています。避難支援関係者は避難行動要支援者と具体的な打合せを行いながら策定することが望ましいと。例えば、民生委員の方とかが難病患者の方の家を訪問して、あなたの場合はもしいないときにはどこに連絡取ったらいいんですか、あるいは、あなたの病気や今の状況からいって、逃げるときにどういうことに注意したらいいですかというのをあらかじめ打合せをして、それをちゃんと作っておく、こういうようなことを個別にやっておく必要があると。
 こういうことを進めていると思うんですが、ここで、内閣府の防災担当、今日お越しいただいております。難病患者の避難について、避難支援等関係者と連携してどういう対策を今行っているか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(佐々木克樹君) 今ございましたように、災害対策基本法の改正を受けまして、内閣府におきましては、避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針というのを出させていただいております。
 その指針の中におきましては、市町村は、民生委員や社会福祉協議会、自主防災組織、自治会、福祉事業者等の避難支援等関係者を中心に、避難行動要支援者を個別に訪問し、誰が避難支援を行うかなど具体的な避難支援等の方法について打合せを行うこと、さらには、避難行動要支援者と避難支援等関係者のマッチングを行うに当たっては、地域の実情を踏まえつつ、市町村又は避難支援等関係者がその調整を行うことというような個々の要支援者ごとの個別計画、今お話がございましたが、の具体的な作成の方法等も盛り込んだところでございます。
 これまでも全国九か所でブロック会議等を開催いたしましてその周知徹底に努めてきたところでございますが、市町村において必要な対応が講じられるよう、引き続き関係省庁と連携して市町村に働きかけを強めてまいりたいと思っております。
○長沢広明君 ということで、いわゆる内閣府の防災のルートで、各市町村において、難病、これは障害者の方も含めてですけれども、そういう方々と個別に一人一人と避難の際の具体的な打合せをしておく、かなり細かい作業ですけれども、これ絶対必要なんですね、いざというときに避難できない人が生じないように。ということで、そういう市町村の対応もきちんと今、ある意味では一生懸命進めてもらっていると。これは遺漏なきように進めてもらいたいと思うんですが。
 その一方で、難病患者が災害時に医療を受けられないということは、もうこれは大変なことになるわけですね。東日本大震災でも多くの医療機関が被災をしました。医薬品の供給が不足をするという深刻な事態がございました。避難を余儀なくされたことに伴いまして体調を崩す方も増えたし、難病患者の中には、症状を維持するための器具、あるいは必要な医薬品、特殊なものが必要だということがあって、避難したときに継続的にその療養を受けるということが非常に難しい、そういうケースが出てくるわけです。
 ある県では、難病対策については地域保健法に基づいて保健所の所管になる、こういう考え方で、関係機関と保健所が連携して災害時の支援マニュアルを策定する、で、難病患者に特化した災害時難病患者支援マニュアル、こういうのを作っているところもあるわけなんです。
 こういうことをしっかりある意味では参考にして、厚生労働省としても、災害時における難病患者への支援、これは厚生労働省にしかできない支援というものがあるはずなんです。そこをしっかり見て、自治体や関係機関に対して要請や対策、これをきちっとやっていただきたいというふうに思っているんですが、この点についてどうか、伺いたいと思います。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
 災害時の難病患者等の支援につきましては、厚生労働省の防災業務計画というのがございますが、この中で、都道府県は、医療機関等の協力とか、あるいは連絡体制の整備、あるいは難病の患者さんなどに対する必要な医薬品等の確保に努めると、こうなっておりまして、厚生労働省はそのための必要な助言やその他の支援を行うと、こうなっております。
 この具体的な支援でございますけれども、まず都道府県が、例えば災害などによって電力不足が生じますと、人工呼吸器を使用している方、例えば在宅のALS患者さんなどがお困りになりますので、医療機関等の非常用電源装置を貸し出す仕組みがありますし、また、日本透析医会におきましても透析のための提供体制確保に必要な情報を提供しておりますけれども、こういった仕組みに対して必要な支援を行います。
 また、重要なお薬の提供ですけれども、災害拠点病院に対しましては三日分程度の医薬品の備蓄を求めて、災害に必要な医薬品について、都道府県においても備蓄のお願いをしているところです。
 いずれにしましても、都道府県の防災体制の整備に対して必要な助言、支援を行ってまいります。
○長沢広明君 災害時の対応ということにおいては、災害弱者ということはきちんと、ある意味じゃ、どう避難するかという計画をきちんと組んでいくということが今進められていますが、それに併せて、厚生労働省として、特に難病患者の方々はその療養が避難の中できちんと確保できるかどうかというのはもう命に直結する問題でありますので、是非細かく対策を検討しておいていただきたいということを要望いたしまして、ちょっと早いですが、ここで質問を終わります。
 以上です。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。
 本日は、来年度予算の厚労省所管分についての審査でございます。
 来年度予算は、四月一日から増税分を念頭に組まれているものでございますが、私どもみんなの党は、消費税増税の前にやるべきことがあるだろうと主張をしてまいりました。税と社会保障の一体改革が決まったのに、なぜ増税だけが先行しなければならないのか。社会保障分野、一切改革は進んでおりません。まずやらなければならないことは、社会保障の無駄を省き、効率化を進め、改革を前進させること。今回の予算案では、消費税増税分を財源にして、医療提供体制、機能強化を図るために九百四億円という基金を創設することとなっております。この基金の財源は、国の負担分六百二億円、地方分三百一億円。
 ここで総務省に御確認をさせていただきたいと思います。
 今回の地方消費税の引上げ分、社会保障財源化されるんでしょうか。また、この引上げによって地方消費税、増収額は幾らなのか、お教えいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(平嶋彰英君) お答えをいたします。
 今回の消費税率の引上げに伴う引上げ分の地方消費税収につきましては、地方税法におきまして、消費税法第一条第二項に規定する経費その他社会保障施策に要する経費に充てるものとする旨が明記されておりまして、社会保障財源化をされているところでございます。
 また、地方消費税の増収見込額でございますが、平年度ベースで消費税率八%段階では約二兆円、消費税率一〇%段階では約三・四兆円と見込んでいるところでございます。
 以上でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 今回の引上げによって約二兆円の増収、社会保障の財源となってまいります。しかし、それぞれの自治体で社会保障分野のニーズは違うはずです。我が党は、地方の自立のために必要な三ゲン、権限、財源、人間を地方自治体に移譲することを主張いたしております。今回の基金のように国から地方に配分するのではなく、安定財源である消費税は地方税化し、地方自治体がそれぞれのニーズに応じて自由に使えるべきだ、これが大前提であることを冒頭私の方から申し上げさせていただきたいと思います。
 さて、この間、厚労委員会の質疑でも、医師の偏在や医師不足など医師数について再三取り上げられてまいりました。今回の閣議決定された医療・介護総合法案の中でも、病床機能の分化を促進させる施策が織り込まれております。医師、看護師の養成数を増やさずに無理に地域で必要数を確保しようとすることになれば、医師や看護師の奪い合いが起こります。さらに二極化が進んでくることは、これは明白です。
 そこでお尋ねいたしますが、厚労省は医師の絶対数を足りているというふうにお考えでいらっしゃいますでしょうか。お願いをいたします。
○政府参考人(原徳壽君) 医師の需給でございますけれども、平成二十四年の四月の社会保障・税一体改革に際して行った試算によりますと、医師につきましては、平成二十四年度は約二十九万人のところ、二〇二五年度、平成三十七年度には三十二ないし三十三万人が必要とされているところであります。
 このため、地域枠を活用した医学部定員の増加や、あるいは都道府県の人材確保への取組に対する支援などを行ってきておりまして、今後の見通しにつきましては、総数としては二〇二五年度には必要数を満たせるものと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 二〇二五年度にはしっかりと医師数を確保できると御答弁いただきましたけれども、その医師数の算出根拠を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 今お答えしましたように、二〇二五年度の需要数が三十二ないし三十三万に対しまして、細かく後で申し上げますが、二〇二五年度、およそ三十五万人ぐらいに達成するだろうというふうに考えています。
 その前提として、その試算のところでございますけれども、病床の機能分化によって各機能に応じて人的、物的資源を集中投入して、入院医療全体の機能充実を図って早期の家庭復帰、社会復帰を実現すること、また退院後の受皿となる在宅医療や在宅介護を充実させること、これらを前提といたしまして、例えば高度な急性期の部分では医師を集中的に配置する代わりに在院日数を少し短くすると、そのような一定の仮定を置いて推計しておりまして、それで約三十二ないし三十三万人となっております。
 一方、医師数は近年四千人程度毎年増加しておりますので、平成二十二年度の算出調査によりますと、約三十万人が免許を持っております。それに対しまして、四千人掛ける十三ということで、足し合わせますと、二〇二五年には約三十五万人となるようになっております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 私は不思議でなりません。本当にその算出する計算の数値の中に女性の医師のM字カーブの問題が含まれているのか。今回も閣法として上がってくるような日本版NIH、まさにこれトランスレーショナルリサーチの部分は医師が担い、そしてしっかりと基礎と臨床、橋渡しをしなければならない、いわゆる研究者の養成というものも含まれていなければならないはずです。さらに、医薬品業界でもニーズが高いです。医者が創薬に関わらなければ本当に審査ができないような状況も起こってきております。
 厚労省は現在、在宅医療を推進しようとしておりますけれども、在宅医療というのは効率が悪いんです。診療所にいれば、一日に四十人、五十人、六十人の患者さんを診ることができる。しかし、在宅医療というものは、一日で医師が多くても十人しか患者さんが診れない。このような状況も本当に加味されているのか。さらに、今回閣法で上がってくるような労働安全衛生法、まさに皆様方、産業保健、医師数、全く足りておりません。枯渇しているんです。これから将来を担っていく企業を育てていくための産業保健、これは今の説明にもございません。
 このような状況下で、私ども医師というものは過酷な労働条件、迫られております。外来の診療が終われば手術へ、学会参加、そして夜勤まで、毎日二十四時間体制で働いております。労働政策研究・研修機構の調査でございますけれども、勤務医の四割は週の平均労働時間が六十時間を超えます。夜勤では半数弱の方々が睡眠時間四時間未満、翌日も九割以上の方が普通に診療する。
 こんな状況で、その三十五万人、それで十分今の国民の健康が守れる数字だと思っていらっしゃいますでしょうか。お願いをいたします。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 確かに、医師の需要、三十五万人という数は、多分そういうふうに達成される、卒業生が出てきますので達成されると考えております。
 ただ一方で、需要の見込みでありますけれども、先ほど幾つかの数を、仮定を申し上げました。それらとともに、やはり女性医師が増えてくる分をどう考えるか。それから、確かに今いろいろなサポート体制を敷きますけれども、やはり若干の離職が多いわけですので、そういうところの数もどう考えるのか。それらの、あるいは宿直時間を、例えば宿直明けには勤務から少し離れるとかそういうような勤務体制とか、いろいろな要素を反映する方法について、現在二十五年度の研究費の中でちょっと需給推計の研究をしております。これを踏まえまして、来年度についてはもう少し具体的な需要ももう少し細かく見ていきたいと考えているところでございます。
 なお、先ほどちょっと足下の数字、約三十万人いるというお答えのときに平成二十二年度と申し上げましたが、平成二十四年度の足下の数字でございました。
 さらに、産業医につきましても実はこの三十万人は含まれておりますので、その全体の需給の中でもう少し詳しく検討していきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。更に検討を進めていただきたいと思います。
 どのようにしたら医師数を確保し、そして女性が働ける現場がつくれるのかということにつきまして、先ほど触れました新たな基金について更にお尋ねをしてまいりたいと思います。
 この基金で医師数確保のための都道府県をまたいだ施策について利用できるのかということを教えてください。さらに加えて、今回の予算案にもございます医療提供体制の機能強化関連施策の中で、医師数を確保するために都道府県をまたいで国が取り組んでいる施策があれば教えてください。
○政府参考人(原徳壽君) 新たな基金を都道府県をまたいで使用できるのかという御質問についてでございますが、これにつきましては、国が策定する総合確保方針に基づき、それぞれの都道府県が関係者の意見を踏まえて計画を立てて実施すると、こういうことになっております。
 この際、例えば県境の地域で行われる事業につきまして隣接県と連携して実施したり、あるいは共通した地域性を有する都道府県で連携して共通の事業を実施するなどの事業が効果的に進む場合については、他の都道府県と協力して実施することも可能な方向で考えているところでございます。
 また、現在、医療提供体制の機能強化のうちで都道府県をまたいで国が取り組んでいる施策といたしましては、例えばドクターヘリ事業なんかにつきましては、都道府県が連合しております関西広域連合などに支援もしておりますし、また、全国的な就業あっせん事業であります女性医師バンクにつきましては、女性医師支援センター事業として日本医師会へ委託しているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 医師数確保の観点というところからも、女性医師が働き続ける、これは大切なことだと私も考えております。特に、羽生田委員や西村委員からも取り上げられました産婦人科の問題、女性医師のパーセンテージが二六%ともう既に高いんですね。だからこそ、しっかりと女性が働ける、その要望というものが上がってきており、関東地方知事会においても、女性医師が働くことができるような施策を是非国にお願いしたいということです。
 今御回答にあった女性医師バンクでございますけれども、具体的な内容、そして予算、成果についてもお知らせいただけますでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 女性医師支援センター事業につきましては、女性医師がライフステージに応じて働くことのできる柔軟な勤務形態の促進を図るために、女性医師の再就業支援策として、平成十八年度より求人・求職登録による就業あっせんを行う女性医師バンクの運営、また再就業のための講習会の実施を日本医師会に委託して実施しております。平成二十六年度予算案におきましては計一億六千五百万円を計上しているところでございます。また実績につきましては、これまでこの事業を通じて三百二十九名の就業が成立しております。
 今後とも、女性医師の方々が復職しやすい環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 私も女性医師バンクについて、その報告書を読ませていただきました。講習会等大切な事業にも取り組まれております。しかし、その報告書の中で気になる点がございました。県医師会では所管する地域での女性医師数の現状把握などはできていない、相談窓口として機能してないということが分かっております。県医師会が予算措置というものを望む声もございましたけれども、実は県に別途、女性医師等の就労支援事業の予算が配分されてあります。
 そこで、一、二枚目の資料、皆様方御覧いただきたいと思います。厚労省が行いました女性医師等復職支援などについてのヒアリングの結果です。この中で、県域や卒業大学にこだわらない復職支援について、東京女子医大と岡山大学の取組が好事例として挙げられております。
 そこで、この二つの施設にこれまでの取組について伺いました。実績としては、東京女子医大では正確に復職した女性医師の数は把握しておりませんでしたけれども、研修者へのアンケート調査から年間に十二名が復職しております。また、e―ラーニング受講者というものは現在四千四百三十五名登録がございます。岡山大学病院では、平成十九年から現在まで九十六名程度の方が復職されております。
 そこで、お手元三枚目の女性医師等の就労支援事業の資料、岡山の部分をどうか見てください。平成二十二年の相談窓口、一件しかございません。翌年は四十七件と大幅に増加をしています。これは研修機関を持たない県の窓口と研修機関を持つ岡山大学がタッグを組んだことによって相乗効果が上がったんだと岡山県の担当者に伺いました。そして、何と更に驚いたことに、公的な補助については、県の委託事業を除けば文科省の補助金だけという結果です。
 四枚目の資料としてお配りをしています女性医師等のキャリア形成支援に関する取組、Cの復職支援の部分、今年は文科省の補助金ございますが、平成二十六年度で打ち切られ、復職支援は今後、問題になっておりますこの基金を利用した女性医師就労支援事業と女性医師バンク、この二つしかその頼みの綱がなくなってしまうという現状です。
 厚労省もこのヒアリング結果から触れられておりますけれども、女性医師の復職には、個別の事情に合わせて復職プランを設計する大変細やかなオーダーメードの支援が必要なものとなってまいります。今回の東京女子医大、岡山大学の取組というものは社会的に意義が大きい、それですから協力をしていただいているものなんです。この事業を継続させるには十分な支援が今後行き渡るとは思えません。また、研修、相談を担当していらっしゃる先生方、ボランティアの精神に依存しているものなんです。
 このような状況について、厚労省はどのように思われていらっしゃいますでしょうか。御意見いただきたいと思います。
○委員長(石井みどり君) 原医政局長、時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○政府参考人(原徳壽君) はい。
 今御紹介いただきました事業等につきましては、例えば新たな基金の中で対応できることになりますので、それぞれ地域の中で関係者の意見を聞きながら県の方で考えていただきたい。また、私どもの方でも、いい事例として紹介できるものは紹介していきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 時間が参りましたのでこれで終わりますが、国、地域が一体となって、真剣にこれからの医療提供体制を考えていくこれはきっかけになっていただければと思い、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。
 ただいまの医師の勤務実態は非常に過酷なところで行われておりますので、しっかりとどういうことが理想的なものなのかということは把握した上で医師数の検討をされてはいかがと思います。自分は医療機関におりましたので、とてもとてもいい勤務実態とは思えないのが現実だと思います。
 さて、前回の十三日に、世界に類を見ない超高齢化社会、二〇二五年に向けて今後百万人必要とされる介護職、しかも労働人口が減少する中でいかに介護職を確保していくか、至難の業だということで、優秀な人材をどうやって確保するか、人材確保の重要性について議論させていただきました。それを受けてどうやって確保するのか、具体的なところを議論させていただきたいと思います。
 介護は、単なるお世話ではなくて自立支援、その人らしい人生を送るための重要な手法であります。介護保険を再確認させていただきたいと思います。
 資料一を見ていただきたいと思うのですが、この資料一のアンダーラインのところを読ませていただきますけれども、保険給付は、要介護状態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われるとともに、四項に行きますと、要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮。国民の努力及び義務について、第四条、国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとするとされております。
 この介護保険法の理念と申しますか、これは極めて大事なことなのです。ただ、これが全国にしっかりと行き渡っているかというと、そういうことでもないようにも思います。
 そこで、介護保険法の理念に基づいて、介護人材育成と確保、そのための質の高いケアについて質問させていただきたいと思います。
 資料二を見ていただきたいと思いますが、サービス提供体制加算のことですが、二十一年に介護保険改定の中でサービス提供強化加算が導入されました。その経緯と老健施設における加算の要件について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原勝則君) お答え申し上げます。
 御指摘のサービス提供体制強化加算の経緯でございますけれども、平成二十年の介護保険法改正に際しての国会の附帯決議におきまして、「介護福祉士等の専門性を重視し、有資格者の評価の在り方について検討を行うこと。」とされたことなどを踏まえまして、社会保障審議会介護給付費分科会で御議論いただき、平成二十一年度介護報酬改定においてサービス提供体制強化加算が創設をされたということでございます。
 具体的には三つの項目からございまして、介護従事者の専門性等の適切な評価やキャリアアップを推進する観点から、介護福祉士の資格保有者が一定割合雇用されていること。また、二十四時間のサービス提供が必要な施設サービスについては、安定的な介護サービスの提供を確保する観点から、常勤職員が一定割合雇用されていること。さらに、職員の早期離職を防止して定着を促進する観点から、一定以上の勤続年数を有する者が一定割合雇用されていることについて加算として評価されていると。
 これはいろんなサービスにおいて共通の考え方でございまして、この中で御質問にございました介護老人保健施設における当該加算の算定要件でございますけれども、一点目は、介護職員の総数のうち介護福祉士の占める割合が百分の五十以上であること。二、介護・看護職員の総数のうち常勤の占める割合が百分の七十五以上であること。三、サービスを入所者等に直接提供する職員の総数のうち、勤続年数三年以上の者の占める割合が百分の三十以上であることの要件のうち、いずれかに該当する場合に算定できるということになっております。
○山口和之君 これは、看護基準とは違って比率で出しております。比率で出しておるということは、介護福祉士が一定以上の人数そこに勤務されておって、それ以外の者がそれ以下であるということにならなければならないのですけれども、例えば、介護職というのは募集をするのに非常に、例えばハローワークで二倍以上とされております。
 そうすると、なかなか介護人材を募集するというのは大変なのですけれども、介護というのはすばらしい仕事だということを分かっていただくために、まずは介護職を手厚く勤務されている施設があります、介護福祉士をたくさん雇っている施設があります。そこに更にもっと介護職、介護福祉士以外の人を多く配置して手厚い介護を提供している施設などはこの比率が五〇対五〇ではなく四〇対六〇になったり、逆にこの加算が取れない状況が起きております。ほかの施設よりも介護福祉士はたくさん雇っているのにもかかわらず、介護の経験を積んでいただくために多くの介護福祉士予備軍の方々を雇うとこの加算が取れないという現状が起きてくるのですが、それは何とかならないものなのでしょうか。
○政府参考人(原勝則君) ただいまの御質問については、この資料の二の一番下のところに先ほど申し上げた要件があって、この三つのいずれかを満たすということが要件になっております。介護福祉士でない、資格を持っていない常勤の職員の方がたくさんいる場合は、この場合のAに一応該当すれば加算が付くということでございますが、いずれにしましても、この御指摘の点は大変重要な点だと思っておりまして、平成二十七年度の介護報酬改定に向けた検討については、本年四月以降、社会保障審議会介護給付費分科会において御議論をいただく予定でございますけれども、今後、審議会において委員や関係者からの御意見を伺いながら必要な検討を行ってまいりたいと思います。
○山口和之君 今日は深くは話しませんけれども、介護福祉士がたくさんいたり介護職がたくさんいるところはやはり自立支援がしっかりしていたり、あるいは老健において在宅復帰がしっかりしている施設がたくさんあります。介護の現場が少ない人数がいるということはどうなるかというと、勉強の時間も取れなかったり、思うような介護ができない。ましてや福祉用具、日本は世界の中でも福祉用具を余り使わない国なのですね。力ずくでトランスファーや乗り移りや、そういうことをしていきますけれども、介護の道具を使って、しかも自立を支援して、腰痛を減らして、腰が痛いという方もたくさんいらっしゃいます、そこをしっかりやっていくことがやりがい、生きがいにつながっていくと思いますが、どう思われますでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 御指摘のとおり、介護現場で働く方々がやりがいを持つような環境づくりをつくっていくことが非常に重要であって、それが職員の継続的なキャリア形成にもつながっていくというふうに考えています。
 介護福祉士の離職理由を調べた調査がございまして、それを見てみますと、女性が多い職場ということもございまして、結婚、出産、育児というようなものを理由に挙げているほか、法人事業所の理念や運営の在り方に不満があったとか、専門性や能力を十分に発揮、向上できない職場、仕事だったというのを挙げているようなケースもございます。
 それから、介護職員の離職率の状況を見てみますと、一〇%未満の非常に離職率が少ない事業所が約四八%である一方で、三〇%以上のところも二一%ぐらいあるということで、事業所間のばらつきが非常に多く見られるという特徴がございます。
 こうした状況を踏まえまして、事業主によるやりがいのある職場づくりを促すような取組が必要だというふうに考えております。例えば、一部の地域とか事業所で先駆的に進められているような事例をちょっと御紹介いたしますと、小規模の事業所が共同で採用活動であるとかを行ったりとか、人事交流、それから研修を共同でやっていくというような取組をしているところがございますし、施設内保育所の設備など、女性が働きやすい職場づくりといった取組をしているところがございますので、そういう好事例をよく分析いたしまして、それを広く浸透していくなど、業界の団体であるとか自治体とも協力しながら、やりがいが感じられるような介護職の職場づくりに努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○山口和之君 十三日には給与所得を上げる、上げていかなければならないという話がありましたけれども、やはりやりがい、生きがい、専門性をしっかり高めていくということも極めて重要だと思いますので、是非ともこれを続けていただきたいと思います。
 次に、特別養護老人ホームの生活支援、在宅介護支援について、資料三ですが、これについてお聞きしたいと思います。
 特養における在宅支援策について、特に在宅・入所相互利用の利用状況について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(原勝則君) 配付されています資料三の下の段にございますように、御指摘の在宅・入所相互利用加算でございますが、地域住民の在宅生活の継続を支援する観点から、一定期間、要介護者を預かり集中的なケアを行う、いわゆるベッドシェアリングの取組を後押しするものでございます。
 お尋ねの利用状況でございますけれども、地域住民の在宅生活を支えようとする意欲的な一部の事業者により取組が進められておりますが、その利用状況は、利用日数、このちょうど資料三の一番下の方にございますけれども、利用日数で見た実績でございますけれども、一月当たり合計で約千日と少なく、地域包括ケアシステムを構築していく上でもこうした取組を広げていくことが重要だと考えております。
○山口和之君 ちょっと時間がなくなってきたので少し飛ばさせていただきますけれども、資料四なのですが、在宅・入所相互利用加算を取っている施設の状況です。ここの特徴は、介護予防、要支援者の自立支援、認知症ケア、地域での家族の方々への認知症ケアの仕方、あるいは在宅・入所相互利用、おむつゼロなどを行っている特養です。ここの特養がこの相互利用を行っています。
 相互利用というのは、特養に申し込んでいる方々がすぐには特養に入れないということで、特養の一つのベッドを何人かの方で三か月ずつぐらいに分けて入所するのですけれども、この入所後の改善状況、この方はベッドシェアリングではなく、ベッドを共有した方々ではなく入所された方々の要介護状態の改善率ですけれども、四段階改善された方が二名、三段階が三名とあります。七割の方が改善しています。
 特別養護老人ホームに入ったらばそのままずっとということよりも、この相互利用を使いながらしっかりと専門的な支援を受けて在宅生活を長くしていくということは非常に大事なことだと思われます。また、この施設の特徴ですけれども、おむつがゼロと。日中のおむつをゼロ、ケアによってトイレで排せつをする、夜間においてもパッドを使用して一定の時間において排せつをするといったような尊厳の支援もしっかりとされているような施設だと思います。積極的に前向きにやっているような施設、こういった施設を、是非ともしっかりとこういうところを支援して、こういうような施設が全国に広がるようにしていただきたいなと思います。
 そこでまたもう一つお願いがあるのですが、自分もこのような仕事をしておりましたから、厚労省の方が見学に来るのですけれども、大体いいところばかりなのですね。いいところばかり見学するのです。施設、自分のところに来ていただいて非常にうれしかった、当時の老健局長が来たときはもうお祭り騒ぎのような、我々はすごいうれしかったのですけれども、逆に、良くないところといいところのギャップをしっかり見て、このギャップをどうやってこの短期間で埋めていくのだというのを是非やっていただきたいなと思います。
 大臣に質問したかったのですけれども、決意表明をしていただきたかったのですけれども、時間もないようですので、決意表明は今日はなしにいたしまして、終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 最初に前回のちょっと続きを一問したいんですが、財政審の建議が、薬価マイナス改定分の診療報酬本体への振替をフィクションだと言っていることについて、私が、これはもう一九七二年の中医協建議のときから言ってきたことだし国会でも歴代の厚生大臣はそう答弁していますと言ったらば、財務副大臣は、これはあくまでもその時点における要求官庁や諮問機関の意見が述べられたものにすぎないと答弁されました。まるで昔の話ですと言わんばかりなんですね。
 私、閣内不一致なんか絶対言いませんから、ちょっとこういうことにきちんと、これ違うというふうに、大臣、言っていただきたい。昔の話じゃないでしょう、これは。先ほどからも議論ありましたけれども。お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 昭和四十七年の中医協建議や当時の厚生大臣の国会答弁、ここでは、その時点の課題に対応するため薬価引下げ分を技術料に充当したいという考え方を示しておるということでありまして、先ほど来言っておりますけれども、薬価引下げ分がそのまま自動的に全て戻るというようなことは今までもなかったわけでありまして、それ以上になったときもあればそれ以下であったときもありました。もっと言うと、薬価改定引き下げた上に本体もまだ更に引き下げておられるというようなときもあるわけでありますが、しかし、貴重な財源であることは間違いないわけでありまして、我々は、その時々ではありますけれども、必要な医療課題、こういうものに対してしっかりと予算を確保していくわけでございまして、次期診療報酬改定においても必要なものはしっかりと要求をしてまいりたいと考えております。
○小池晃君 フィクションだなんと言うのは許さないで、やっぱりきちっと財源なんだと、そういう考え方は一貫していると思うので、そういう立場でやっていただきたいということで、ちょっといまいちなんですけど、次に行きます。
 年金問題ですが、昨年から始まってこの四月にも年金削減が行われようとしております。既裁定者の年金額が消費者物価に連動していることは、これは知られておりますが、もう一つの指標が名目手取り賃金の変動率で、これは過去の賃金の変動率などから算出をされるわけです。
 今の仕組みでは、名目手取り賃金と消費者物価が両方ともプラスで名目手取り賃金の変動率が消費者物価の変動率を下回った場合は低い方に合わせると。そして、名目手取り賃金がマイナスとなった場合は、たとえ消費者物価がプラスでも年金額を据え置くということになっていると思います。
 つまり、現役世代の賃金が下がれば、たとえ物価が上がっても年金は上がらない、その分だけは上がらない、目減りするということでありまして、これは、一人親家庭の児童扶養手当、あるいは障害者、原爆被爆者の手当などは物価だけに単純に連動しているのに、年金はなぜこんなことになっているんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 今御指摘がありました今の年金の改定のルールでございますが、これは平成十六年改正によって作られたルールでございます。自来、このルールでやっております。
 具体的には、年金を受給し始めるとき、いわゆる新規裁定年金につきましては現役時代の賃金に合わせるということで名目手取り賃金変動率で改定いたしますが、その後におきましては購買力の維持ということで物価の変動でやっております。ただし、今お話ありましたように、物価が上がって賃金がそれよりも上がらないという状況の場合には、高齢者世代だけではございませんで、年金を支えている側の現役世代の方々も賃金が上がらないということで、現役時代も言わば賃金の実質価値が低下するという状況にあるということでございます。
 言わばこういった状況、デフレ下で、通常はなかなか起こらないんですが、この間、デフレ下でそういうことが何度か起こっておりますが、こういった状況の中では、やはりこういった負担については現役時代、高齢世代共にこれを受け止めなければならないというような考え方に立ってございます。したがいまして、賃金水準の変動よりも物価水準の変動の方が大きい場合は、既裁定年金につきましても賃金の変動によって改定されるという旨が法律に明記をされているところでございます。
○小池晃君 今、実際には非正規雇用を拡大するような政治の下で、現役世代の賃金が下がり続けています。年金保険料の収入も減少しています。その結果、高齢者の年金額の切下げも行われる、これが内需を冷やす。私はこれは悪循環だと思います。
 二〇〇〇年から二〇〇二年に物価が下がったときマイナス改定見送ったので、今の年金はもらい過ぎだというふうに政府は言います。それを取り返す特例水準の解消という名目で昨年十月分から年金の削減が行われているわけです。
 そこで厚労省に聞きますが、二〇〇〇年度に物価スライドを凍結する前の物価と二〇一三年の物価を比較すると何%物価は下落をしたんでしょうか。同じ時期、二〇〇〇年度から二〇一三年度までの年金改定率は何%マイナスになっているんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 二〇〇〇年から、二〇一四年が物価がゼロでしたので二〇一三年までの計算をしますと、累計をいたしますと、全国消費者物価指数の数字を積み上げますと、二〇〇〇年から二〇一三年ですか、一三年ですと〇・四引きますから三・一になりますか。一四年までやりますと三・五になります。同様に、この間の年金の名目改定率につきましては、累計でマイナス三・二%ということになります。
○小池晃君 物価変動率がマイナス三・五%、年金改定率マイナス三・二ですから、その差は既に〇・三%しかないわけで、資料をお配りしております、最初のグラフです。これがこの十四年間の物価と年金の変動を示しております。
 二〇一四年度に政府はマイナス〇・七%の年金削減を予定していますが、それをやられると、これは結局年金給付水準が物価水準を下回ってしまうということになります。二〇一五年度に特例水準解消の残りである〇・五%の削減をやれば、その差は更に広がるということになってまいります。
 特例水準解消というと、あたかも年金が物価が下がった分合わせるんだというふうにこれ理解されている向きがあるんですけど、実は違うんだと。物価水準だけいけばもう既に下回ってきているわけで、物価水準よりも更に年金を下げるということになるんですね。
 大臣、これでは高齢者の購買力を維持することはできないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 物価が上昇する通常の経済状況ですと、まず物価上昇率よりも賃金上昇率、名目の賃金上昇率が高い、つまり実質賃金がプラスになるということでありますから、そうなればこんなことは起こらないわけでありますが、デフレ下では物価上昇率よりも賃金上昇率が低いということが起こるわけでありまして、丈比べで低い方の賃金上昇率に合わせて年金はスライドすると。
 特例水準は、先ほど言いました物価が実は下がったときに下げなかったわけで、そのたまりがあるわけでありますけれども、それを解消するのに、今のような状況ですから、本来は物価上昇率で解消しなきゃいけないのを賃金上昇率の分だけでしか解消していませんから今のような状況が起こっておるわけでありますが、先ほども局長から話がありましたけれども、結局賃金が上がらない、物価以上に賃金が上がらないというのは現役世代の話であるわけでありまして、現役世代自体も実は困っておるわけであります。
 でありますから、高齢者だけ現役世代とは別に物価上昇分だけ上げるというのは、なかなかこれは若い世代、支えておる世代でありますから、御理解いただけない部分があるわけでありまして、こうなっておるわけでありますが、であるからこそ早く正常な経済状況に戻して、物価上昇率よりも賃金上昇率の方が上がる、つまり実質賃金がプラスになって、物価が上がっても実質賃金も上で、それ以上に名目賃金が上がるというような環境をつくることが重要であろうというふうに考えております。
○小池晃君 私は、これは世代間の問題ではなくて、やっぱりこういうふうに購買力すら維持できない、そういう年金にすれば、これは内需はますます冷え込むわけで、やっぱり経済を停滞させる悪循環になれば、これは現役世代の暮らしにも本当に打撃になるわけで、そういう議論では私は、現役世代だって納得できないというふうに思いますし、元々既裁定者とそれから新規裁定者というのは同じ仕組みでやっていたのを変えて、そして低い方に合わせるようなことをするからこういう矛盾が起こってきているんだということを申し上げておきたいというふうに思うんですね。しかも、その消費者物価の算定が、じゃ、果たして今の高齢者の生活実態を正確に反映しているのかと。
 資料の二枚目を見ていただきたいんですが、この三年間、物価下落させた品目と上昇させた品目を総務省にも聞いて一覧表にしてみました。物価上昇させた品目の上位を占めるのが、電気、灯油、ガスなどの光熱費関係です。だから、年金生活にとって不可欠な光熱費、値上がりが最も大きいわけですね。一方で、物価の押し下げ要因になっているのは、テレビ、パソコン、あるいは携帯電話ということになっています。この計算については総務省にも確認取りました。
 これに加えて、年金生活者の暮らしを最も圧迫しているのは、国保料や介護保険料、後期高齢者医療保険料などの社会保険料で、これはそもそも消費者物価指数の算定の中に入っていないわけですね。
 大臣、物価下がったから年金下げると言うけれども、今の消費者物価指数というのは高齢者の消費実態を正確に反映しているというふうにお考えですか。お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 介護保険料、医療保険、それぞれ現役世代も払っておりますので、そこは上がり方がどうだという話になるんだと思いますが、高齢者のみの物価水準といいますか、そういうものをつくるというのは、ある一面、高齢者の生活実態というものを考えれば、そういう理屈というのはあるんだと思います。
 ただ一方で、年金は御承知のとおり百年間の計算、これは負担と給付のバランスを数理計算やっているわけで、その中において高齢者の物価とそれから若い世代の物価、若い世代というか全部入った物価、これをリンクさせて剥がすということは、これはもう計算上不可能。つまり、全体として、これぐらい全体の物価が動くだろうからということで、その数理計算の変数として入れられますが、高齢者だけ抜き出して高齢者の物価が高くなるか低くなるか、それはその時代時代の物の上がり下がりによって変わるわけでありまして、どの時点で高齢者の物価が上がってどの時点で高齢者の物価が下がるなんというのはなかなかこれは推測ができないわけでありますので、どうしても年金を百年間という形で数理計算で均衡化させようと思いますと、一つの物価の指標でこれは計算しないことにはできないわけでございますので、そういう意味では、年金制度の一つの考え方の下でこのような形にさせていただいておるということであります。
○小池晃君 大臣も、ある意味ではそういう理屈もあり得るというふうに認めざるを得ない。今のやっぱり高齢者の生活実態、反映していないんですよ。しかも、何か物価だけで言われている、もらい過ぎだなどと言われます。これはもらい過ぎではないですよ。物価水準から見れば、もう既に物価の下落分は反映しちゃっているわけですから、これは削り過ぎです。
 こういうやり方でいいのかということを私申し上げたいし、しかも今後の問題、四月から消費税率を八%に引き上げると。これをすれば、今年度の物価は上がります。二〇一五年度の年金というのは本来は物価スライドでプラス改定になるはずですが、ところがこれは特例水準解消の残り〇・五%削減、まずそこに掛かってきた上で、それだけではないですね、これまで特例水準解消されていなかったために一度も発動されてこなかったマクロ経済スライドが発動されることになりますね、厚労省。イエスかノーかで、はいでいいです。
○政府参考人(香取照幸君) 〇・五%の解消分を超えて物価が上昇した場合には、その時点でマクロ経済スライドが発動されるということになります。
○小池晃君 消費税率を一%引き上げた場合の物価上昇率は、非課税品目ありますから、その影響を含めて〇・六から〇・七%程度と言われている。そこから、この四月に八%に引き上げた場合の物価上昇率は二%程度。それから、来年十月に一〇%に引き上げた場合の物価上昇率は一・三%程度と試算できます。
 資料三ページ目に、その試算で計算してみると、それ以上の物価上昇が起こるということは想定しないで、消費税増税による物価上昇だけとして、年金改定の基準となる前年の物価上昇と年金水準を推計すると、こんなふうになりました。物価は二〇一五年度は二・六%、二〇一六年度は〇・八%、二〇一七年度は一・〇%と上がっていきますが、年金の方は特例水準解消のマイナス〇・五%に加えて、マイナス一・一から一・二のマクロ経済スライドが掛かって据え置かれていくと。その結果、こういうふうに進んでいくと、二〇一七年度には年金水準と物価上昇の乖離が三・九%になっていくと。これは、専ら消費税増税で物価上昇が起こった場合だけの試算ですから、アベノミクスで物価が更に上がってくれば、ますますこの乖離は広がっていくことになるんですね。
 局長、こういう計算で、こういう設定であれば間違いないですね。
○政府参考人(香取照幸君) 前提の置き方によりますが、まずマクロスライドの調整率は実績値になりますので数字は幾つになるか分かりませんけれども、この後、物価が上がっていってマクロスライドが発動になりますと、その都度、調整率の分だけ物価分の上昇からそれを控除することになりますので、数字が幾つかということはともかくとして、基本的にそういう調整が行われることは事実でございます。
○小池晃君 今、年金生活世帯というのは、アベノミクスと円安によって食料品、燃料代の値上がり、生活圧迫が始まっているわけですね。そこに消費税八%の増税、しかも〇・七%の年金削減。
 さらに、二〇一五年度は何が起こるかというと、消費税を一〇%に上げようとしている一方で、年金は特例水準解消とマクロ経済スライド発動のダブルパンチで削減する。この年は介護保険料の引上げもあるわけですよ。
 このままでは、年金生活世帯は、二〇一五年度には、消費税増税、アベノミクスによる物価上昇、特例水準解消による年金削減、マクロ経済スライドによる年金削減、介護保険料の値上げ、五重苦だということになる。しかも、地域によっては国保料、後期高齢者医療保険料の値上げも加わる。さらに、医療や介護の窓口負担の、利用料負担の値上げも予定されている。六重苦、七重苦だと。
 こうした動きに対して、今全国の高齢者が怒りの声を上げていて、全日本年金者組合によれば、昨年から始まった年金削減に対して十二万六千六百四十二名の方が行政不服審査請求を行ったといいます。その中で寄せられた声を一つ紹介しますが、鹿児島県の方です。食料や日用品、光熱費も上がり、介護、医療の保険料も値上がり。我が家では新聞もやめ、週一回の楽しみもやめ、医者から処方された薬もやめ、これ以上何を節約できるのでしょう。切に年金引下げの取消しをいただきたくお願いしますと。
 大臣、十二万六千人を超える方が行政不服審査請求に立ち上がっていると。このやっぱり怒りの声、その重みを大臣はどう受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(田村憲久君) 十二万を超える皆様方が審査請求を行っておられるということでございます。これは承知いたしております。
 ただ、制度が、マクロ経済スライドというのはそういう制度でありまして、物価が上がったとき、賃金もそれに比して上がったときでありますけれども、そのときに一定程度、これ高齢者の増加分、それから支える側の減少分、これを足したものでありますけれども、これだけの分は要は引き下げる、水準を引き下げる、実額は引き下げませんが、実質の水準は引き下げると。実額は引き下げません、実質的な水準は引き下げるというような、そういう制度でございます。
 でありますから、その制度の中で、百年間、長期間の計算をしておるものでありますから、制度自体がそうであるということであります。十分に御説明をさせていっていただきたいというふうに考えております。
○小池晃君 制度がそうだから、決まっているから文句言うなというような、そういうことでは駄目だと思うんです。やっぱりこれだけの声が上がっているということをしっかり受け止めてもらわないと。
 しかも、この不服申立ては却下の通知が既に出されているんですが、再審査請求を求める動きがあるんですけれども、今の制度では、結局、再審査請求出しても、厚労省が所管する社会保険審査会が再び審査するわけですね。行政機構が行った処分の不当性を当該する行政機構にまた訴えて判断を求めるということで、果たしてこれで公平な判断できるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどマクロ経済スライドの話もありました。そういうことも含めて、民主党政権時代に、民主党と自民党、公明党で議論をしながら、福祉的な給付という形で一定程度、年金生活者で所得の低い方々に関して上乗せというようなものも同時に考えさせていただいたわけでありますが、今の話でいきますと、地方厚生局に配置しているまず社会保険審査官、この方々が審査請求を行って、それに対して不服がある場合には社会保険審査会という形であります。
 社会保険審査官も経験の非常に深い方々、そういう方々でありまして、その名のとおり独立性、これ担保いたしておりますし、社会保険審査会は当然独立して審査をするわけでありますから、そういう意味ではその部分はしっかり担保できておるものと考えております。
○小池晃君 独立性を担保しているというけれども、実際に社会保険関係の異議申立て見ても、認容されているのは一割程度しかない、ほとんど却下されているんです。
 私は、やっぱり、この十二万人を超える人が、単に署名用紙に署名したというんじゃなくて、行政不服審査請求にまで踏み切っているというのは、これまでかつてなかったことですよ。やっぱり、それだけ本当に痛め付けられている今の怒りを政府はしっかり受け止めるべきだと。これを却下するというんじゃなくて、やっぱりその声に耳傾けて対応策を検討すべきだということを申し上げておきたいと思います。
 それから最後に、今日まさに四時から始まっていますが、肝炎対策協議会が行われています。そこで報告されるはずのいわゆる八橋研究班の大規模患者アンケート、私も見ましたが、患者さん、肝炎患者の経済状態が厳しい上に医療費の負担が重いことが分かります。
 大臣、肝硬変、肝がん含めた医療費の助成制度の創設、肝臓機能障害に関する身体障害者手帳の認定基準の患者の実態に合わせた緩和、これやっぱり、八橋研究班の研究結果踏まえて、これ今こそ実現すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 肝硬変、肝がん、今、医療費の助成の対象になっておりません。なぜかといいますと、要するに、これに関しては感染症という側面からそれを防ぐという、そういうような側面での助成になっているものでありますから対象になっていないわけでありますが、やはり肝炎問題、偏見の問題、またいろんな社会でのストレスの問題、あられると思います。いずれにいたしましても、これから研究結果の報告等々、それをいろいろと勘案しながら検討させていただきたいというふうに思います。
 あわせて、障害者手帳の話、これの認定基準の問題もいろいろと御意見をいただいておりますので、検討させていただきたいというふうに考えております。
○小池晃君 これは全会一致で請願も採択されている問題ですので、是非、党派を超えて前向きに進めたいと思います。
 終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 まず、平成二十六年度予算から質問をさせていただきます。
   〔委員長退席、理事古川俊治君着席〕
 今年の四月から消費税がいよいよ八%へと増税されるわけですけれども、この増税によって増えた財源の一部を社会保障の充実に充てるというふうによく言われております。そこで、消費税増税に伴う社会保障の充実分における医療・介護サービスの提供体制改革とはどのようなものなのか、まずは政府の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 消費税をこの四月から八%に上げると、三%分上がるわけでありますが、御承知のとおり、この中身を見ますと、医療の充実に係る部分はこのうちの五千億という形になっております。全体五兆円強あるわけでありますが、基礎年金の国庫負担分の二分の一引上げの財源、それから、当然のごとく消費税が上がれば医療に係るものも上がる部分、これが二千億ぐらいあります。さらに、今まで赤字国債等々で対応しておった分、これに対応する部分、これもございますので、全体として五千億円を充実に図ると、こういうふうになっております。
 この五千億円の中で三千億円がこれは子育てでございますので、これは医療、介護ではありません。それから、九百億円が国保の充実と難病対策ということでございますので、これを抜いた残りの部分でありますけれども、まず診療報酬改定の部分が三百五十三億円、それから、基金の話が先ほどから出ております、新たな財政支援制度、これが五百四十四億円でございます。それから、あと残りの部分、四十三億円が地域包括ケアシステム、これの構築に向かってということであります。なお、五百四十四億円、消費税分とそれ以外に三百六十億円、これを足して九百四億円というのが新たな財政措置でございまして、これを使っていろんな地域の医療の課題等々に関して解決してまいるということでございます。
○東徹君 ありがとうございます。
 そこで、ちょっとその中身について何点か御質問をさせていただきたいと思います。
 先ほどから、島村委員からも、そして薬師寺委員からも西村委員からも質問があったかと思うんですが、まず、医療、介護の充実分というふうなところ、九百四億円の基金を積み立てるというところなんですけれども、この九百四億円の基金の、三つのカテゴリーに分かれていまして、一つは病床の機能分化、連携のために必要な事業、二つ目が在宅医療・介護サービスの実現のために必要な事業、三つ目が医療従事者の確保、養成のための事業というふうに分かれていて、中身もちょっと分かれているんですが、約九百四億円のこの基金をどのようにこれ、それぞれに配分していくのかというところの試算というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) 基金の使い方につきましては、それぞれ都道府県が事業を想定して、都道府県で計画を作っていただくことになっております。その際には、地域の関係者の意見を幅広く聞く中で、それぞれの事業に幾ら幾らという配分はその場でいろいろと協議をしていただくことになろうかと思います。
○東徹君 では、もう一つ質問として、その九百四億円の基金ですけれども、各都道府県にどれぐらいの配分を割り当てるような予定をされているんですか。
○政府参考人(原徳壽君) 都道府県への配分につきましては、基本的には、例えば人口であるとか高齢者の割合であるとか、そういうような基本的な要因と、それから、先ほど大まかな三つの大きなグループありますけれども、それぞれの計画の中身、こういう政策的な要素と、これがあろうかと思いますが、それらをどのような形で分配するかについては、関係の協議の場などを通じながら検討していきたいと考えております。
   〔理事古川俊治君退席、委員長着席〕
○東徹君 ということは、この九百四億円の積算の根拠というのは何もないということですね。
○政府参考人(原徳壽君) 積算のそれぞれ細かい、この事業に幾ら幾らという形での予算の積み上げの形ではございません。
○東徹君 では、どのようにして九百四億円が必要だというふうなことになったんですか。
○政府参考人(原徳壽君) 今回の予算の中で基金の造成をするということについては既に決まっておったわけでありますけれども、その総額を幾らにするのは政府の全体の中の予算の編成の中で決められてきたものと承知しております。
○東徹君 いや全く、これ中身がどんなふうに、この九百四億円のお金というものがどういったところに使われてどういうふうに充実されていくのかなというところが全く分からないんでお聞きしているんですよ。
 もうちょっとこれ具体的に、これだけのお金をやればどんなふうな効果が出てくるとか、積算の根拠とか、やっぱりもうちょっとこれ詳しく教えてくれないと、何か全く分からないですよね。もうちょっと詳しく教えていただけないんですかね。
○国務大臣(田村憲久君) 予算編成過程でいろいろと財務省と議論もさせていただきました。それから、九百億円を超えるそれぐらいの、規模ですね、細かい積算があったわけではありませんが、それは今までいろんな厚生労働省がやってきた事業、例えば地域医療再生基金とかいろんな事業があります。それを、まあ地域医療再生基金だけではないんですけれども、いろんな事業をやってくる中での規模感、そういうものを勘案して、財務省と折衝する中において最大限、九百四億円というのを確保したということであります。
○東徹君 それだったら、やっぱり病床機能分化、連携のために必要な事業に大体どれぐらいとか、在宅医療・介護サービスの充実のために必要な事業として大体どれぐらいとか、ざくっと分けられないものなんですか。
○政府参考人(原徳壽君) 現在予定を決めているわけではありません。
 やはりその事業について、先ほど言いましたように、地域地域によって必要な事業が恐らく違ってくるだろうと思います。ある地域では例えば人材確保の方が多いところもあるでしょうし、あるところでは在宅医療のところにたくさん使われるかも分かりません。ですから、それを全体としてトータルとして予算額を使わせていただくという形でございます。
○東徹君 では何がどういうふうに充実されていくのかというのは全く見えないですけれどもね。
○国務大臣(田村憲久君) この九百四億円がこれからずっと確定した数字ではありませんでして、これから、今回五千億円の中で、もちろん三百六十億円は消費税分ではありませんけれども、九百四億円というのを確保をしたんです。ですから、全体量としてはまだまだこの金額だけでは足らないという我々認識持っておりますので、これから、再来年度は更に五千億円から医療、介護の充実分、社会保障の充実分にお金が来るわけでございますから、全体でいくと二・八兆円という、一〇%になった中において必要な財源をこのような形で財政的な措置制度として確保していくということでございますので、ある意味これから計画がいろいろと出てこようと思いますので、それに合わせてこちらとしてはまた要求をしていくというような形になろうと思います。
○東徹君 じゃ、もうこの辺でやめさせていただきます。
 そうしたら、次にちょっと行かせていただきたいと思うんですけれども、今回の予算案、三十兆二千二百五十一億円ですよね。是非、原医政局長にお伺いしたいなと思うんですけれども、前に私もお聞きしたことがあるんですが、社会保障に係る費用の将来推計ということでお聞きしました。
 これは平成二十四年三月に社会保障に係る費用の将来推計の改定ということで、二〇一五年には全体で百十九・八兆円、二〇二〇年には百三十四・四兆円、二〇二五年には百四十八・九兆円と、こういうふうにあるんですけれども、これ厚生労働省の社会保障費、一般会計ですよね、この一般会計の予算として、今回、その三十兆二千二百五十一億円ですけれども、この費用が二〇一五年にはどうなるのかとか、二〇二〇年にはどうなるのかとか、二〇二五年にはどうなるのかとか、こういう費用の試算というのはあるんでしょうか。あるんだったら、是非金額を教えていただきたいと思うんですが。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。
 医療費全体として、改革シナリオでいきますと、二〇一五年度には自己負担を入れて四十五・七兆円、二〇二五年度には六十一・八兆円になるというふうになっております。
○東徹君 今のは厚生労働省の一般会計予算ということですか。
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 今のは医療費の将来推計、先ほども申しましたように、自己負担も入れた形でございます。この中で公費分というのは試算されておりますが、私どもの一般会計分というのはちょっと試算を出しておりません。
○東徹君 ということは、厚生労働省の一般会計予算の試算というのは出ていないということですか。
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 一般会計予算としては試算をしていないというふうに聞いております。
○東徹君 厚生労働大臣、済みません、今のはちょっと通告していなかったんで、これぐらいの数字は出てくるのかなとちょっと思っていましたので。これ二〇一五年、二〇二〇年、二〇二五年、社会保障に係る費用の将来推計というのはばちっと出ているんですよ。であれば、厚生労働省の一般会計予算がどういうふうに伸びていくのかぐらいは是非試算していただきたいと思うんですが、試算していただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 社会保障給付費は出ているわけですよね。ですから、今の比率で国庫負担で出していくとすればそれは出てくるんだろうと思いますが、ちょっと今いろいろと制度を変えようという中においては、例えば国保に対しての財政支援でありますとか、又は協会けんぽに対してどうするんだとか、いろんな議論があるんだと思います。機械的に今の比率で出せと言われれば出るかも分かりませんが、それが確かな数字なのかどうなのかというと、ちょっと今の現状ではそれは確かな数字だとは言えないわけでありますので、ちょっと工夫をさせていただかなければならないのかなというふうに、ちょっと検討させてください。
○東徹君 是非、じゃ検討いただきたいと思います。
 次に、先ほど西村委員の質問で私も気になってちょっとお聞きしたいと思うんですが、先ほど、政府が二〇一五年度から保育所拡充などで行う子育て支援策の新制度について、保育士の処遇改善など予定されている施策を行えば毎年一兆一千億円必要になる見込みであると言われておって、この新制度には消費税から年七千億円充てることが税・社会保障一体改革で決まっているけれども、その差額の四千億円が財源不足になるというふうな話がありました。
 先ほども答弁聞いていて、何かごまかしだなというふうにちょっと思ったんですが、この四千億円の財源確保というのはどのようにお考えになられるのか、是非お聞きしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(田村憲久君) これは国の予算の全体の中でどうするかということを考えなきゃならぬわけでありまして、子ども・子育て支援に対しては少子化危機突破のための緊急対策というのを六月に決定をいたしました。この中においても、私のほか森少子化担当大臣、それから下村文科大臣、さらには麻生財務大臣も同じような中において議論をしてきて、これは全閣僚ですから、全閣僚が参加しておりますので、その中で議論をさせていただいたわけでございまして、全体として四千億円は確保をしていかなければならぬわけでありますが、そこは財政、非常に厳しい中においてどうこれを確保していくか、これからいろいろと知恵を絞っていかなければならぬということであります。
○東徹君 じゃ、是非、四千億円どう確保されるのか、決まりましたらまたお知らせをいただきたいというふうに思います。
 あと、生活保護の予算についてなんですけれども、今年の予算、生活保護費の予算ぐらいは今出ますですよね。
○政府参考人(岡田太造君) 平成二十五年、今年度ですね、二十五年の当初の生活保護費負担金は二兆八千二百二十四億円、来年度の二十六年度予算案は二兆八千八百二十三億円でございます。
○東徹君 約二兆八千八百億ですかね、ということで今御答弁がありましたけれども、私は、この生活保護の予算についてなんですが、これから年々年々すごく増えていくと思うんですね。というのは、当然、御承知のように高齢者人口が増えてまいりますから、どんどん増えていくと思うんですね。先ほどの社会保障に係る費用の将来推計についての見通しと同じように、この生活保護費がどれだけこれから増えていくのかという見通しを是非試算していただきたいと思うんですが、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(高鳥修一君) 東委員にお答えをいたします。
 生活保護費の将来推計につきましては、生活保護受給者の数が経済状況や他の社会保障制度の見直し等その時々の社会経済情勢の影響を受けるわけでありまして、例えば最近ではリーマン・ショックによる世界金融危機等突発的な事象によって大きく変動するわけであります。そのため、生活保護制度に係る予算の推計を正確に見通すということは困難であると考えております。
○東徹君 もう終わりますけれども、想定どおりの御答弁をいただきましたけれども、これはもう七十歳以上の方がどんどん増えてきますので、これはもう是非、将来推計やれると思いますし、是非やってください。よろしくお願いいたします。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 質問通告していないんですが、私も一問。
 肝炎のこの間集会に行きまして、肝硬変、肝がんに対する助成について強い要望を受けました。これは御存じ、この委員会で全会一致で請願が採択をされております。大臣、ちょっと前向きに答弁よろしくお願いします。どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどもお答えさせていただきましたけれども、そもそも医療費助成自体は感染症の防止というような意味合いからということだったので、肝炎、それから肝がん、これは対象になっていないわけでありますが、もちろん患者団体の皆様方の強い要望があることも私も十分知っております。それから、それぞれいまだに偏見もあるわけでありますし、おつらい中で日々生活されておられるということもございます。研究報告も含めていろいろと勘案させていただきながら、検討をさせていただきたいと存じます。
○福島みずほ君 請願が全会一致で採択されているということも踏まえて、検討ということですが、早い段階で前向きの回答が出るように、是非よろしくお願いします。
 雇用についてお聞きをいたします。
 今年一月現在、非正規の職員・従業員数は、前年同月比百三十三万人増の千九百五十六万人、過去最高を続けております。一方、正規労働者は、同じく前年同月比九十四万人減の三千二百四十二万人。非正規労働者の割合は三七・六%、女性は千三百三十二万人で五七・四%です。雇用劣化と女性差別が過去最悪を更新中で、歯止めが全く掛かっていません。アベノミクスというけれど、ふざけるんじゃないという形で、非正規雇用は増えているんですよね。
 このような中で、非正規雇用の異常な拡大に対して厚生労働省としてどう対処するのか、抜本的対処策を具体的に示してください。
○大臣政務官(高鳥修一君) 福島委員にお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、非正規雇用につきましては、近年毎年増加傾向にありまして、平成二十六年一月には役員を除く雇用全体の三七・六%、これは平成二十一年には三三・七%だったんですが、三七・六%を占めております。
 非正規雇用につきましては、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が乏しい等の課題がございます。このため、正規雇用を希望する非正規雇用労働者の正規雇用化を進めるとともに、処遇の改善に取り組んでいくことが重要であると認識をいたしております。
 厚生労働省といたしましては、非正規労働者の正規雇用化の支援といたしまして、フリーター等を支援するわかものハローワークの拠点を拡充、これは二十五年度三か所であったものを、二十六年度には二十八か所に拡充をいたしてまいります。それから、キャリアアップ助成金及びトライアル雇用奨励金の助成額、助成対象を拡充をいたしてまいりまして、これは三月一日より施行となっております。
 さらに、法制度の対応といたしまして、雇用保険制度見直し、非正規雇用労働者である若者等の中長期的なキャリア形成の支援、パートタイム労働法を見直しましてパートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保等を更に充実するなど、総合的な対策を推進してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 均衡待遇の実現はいいんですが、非正規雇用が増えていくことに歯止めが全く掛かっていない。新卒の四割が非正規雇用です。これは、厚労省としてもやっぱりこれに対応できていないし、国会の中でも、これ私たちにも跳ね返ってくる問題で、ここまで雇用を劣化させて非正規雇用を拡大した責任は両方に、国会にも行政にもあると。もっとこれは、みんなの本当に悩みなわけですから、改善しなければならないというふうに思っております。
 今の対策では焼け石に水で、均衡待遇実現しますといっても、正規雇用の数はちっとも増えないわけですね。今国会に、三月十一日閣議決定をして、派遣法の改正法案、私は改悪法案と言っておりますが、審議される予定です。これはもう許せないと思っておりまして、派遣労働者が三年たったら派遣先で正社員にできるという大原則が廃止されて、一生派遣のままと。(発言する者あり)いや、派遣元で無期雇用であれば一生派遣なわけじゃないですか。それから、派遣先で三年ごとに人を入れ替えれば、それはできるわけです。
 じゃ、厚労省、この派遣法の改正で、これ不安定な派遣労働者が増えるのか、減るのか、変わらないのか、その予測はどうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 改正前、まだ改正していませんけれども、現在の派遣法では、三年たってその派遣労働者をそのまま派遣先の企業が雇う場合には、これは直接雇用という形になるわけでありまして、ただし、これは正規とは限りません。有期、つまり契約社員というような形で雇う場合もあるわけであります。
 そういうことを考えると、私いつも言っているんですけれども、派遣という形態と、それから非正規、直接雇用だけれども、そこにおいて非正規、契約社員のような形、期限を切っての働き方、こういうものはどう考えるかというのが一つ大きくあると思います。
 今般の派遣法は、そんな中において、例えば派遣元に対して、計画的な教育訓練でありますとか、それからキャリアコンサルティング、こういうものをやりなさいと、それから賃金に関してもいろいろと情報等々含めてそういうものを報告しなさいということを義務化するわけであります。
 それから、派遣先に対しましても、これは配慮義務でありますけれども、例えば福利厚生、教育訓練、こういうものに対しても派遣先の社員と同じようにお願いしますよというような、そんな配慮義務を課させていただいておるわけであります。
 あわせて、派遣企業に対して、今までこれ特定派遣というようなものがございました。これは届出制でございますので、それはもうやめて、全てを許可制という形でしっかりと派遣事業者の質を担保していこう、このように考えておるわけでありまして、とにかく派遣労働者の方々に対してキャリアアップをしていただいて、その上でより安定した、そのような働き方をしていただきたいという思いの中で今般の労働者派遣法、これに関しましての提出をさせていただいたわけであります。
○福島みずほ君 幾らキャリアアップしても派遣のままじゃないですか。大臣、直接雇用と間接雇用はどちらがよりディーセントワークですか。
○国務大臣(田村憲久君) これはそれぞれの側面から見る必要があると思います。
 これは私の考え方でありますけれども、例えばパート労働法の場合、今回更に範囲を広げて均等・均衡待遇の確保というものをするわけでありますが、契約社員の場合は労働契約法にのってしかこの部分というのは担保されておりません。
 今般、派遣労働者に関しましては、労働者派遣法の中で、先ほど言いましたような、例えば教育訓練の義務でありますとかキャリアコンサルティングでありますとか、三年たった場合には雇用安定措置というものも入れておるわけでありまして、そこは特別法の中で労働者が、さらにいろんな意味で自分自身の職業能力の開発でありますとか雇用の安定でありますとか、そういうものに向かってのいろいろな規定を入れさせていただいておるわけでありまして、そこはそれぞれの見る視点によって違ってくるんだというふうに思います。
○福島みずほ君 誰が考えても、直接雇用と間接雇用は、直接雇用の方がよりディーセントワークですよ。だから、派遣労働者は常用代替にしないという、極めて例外的な場合に認めるという建前を今でも取っているわけじゃないですか。常用代替防止ということで、大臣、よろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) 常用代替防止という前提は変わっておりません。一時的、臨時的な働き方であります。
 ただ、例えば契約社員の場合は、契約切れたら次の働く保証はないわけでありますが、例えば一側面見ると、派遣労働者の場合は、次すぐにその派遣元が次の仕事を探すわけであります、それは派遣企業にとっての利益にもなるわけでありますから。そういう意味では、次の職業という意味では、派遣労働者の方がいろんな意味で会社側の方がいろんな動きをするということもあります。
 ですから、一時点だけで、側面をどう切るかによってそこは見方が違うんであろうというふうに思います。
○福島みずほ君 厚生労働大臣が直接雇用と間接雇用とどっちもどっちだなんて言っちゃ駄目ですよ。誰が考えても直接雇用の方がいいんですよ。だから、派遣労働者は常用代替防止、一時的、臨時的なものに限るとしてスタートしたんですよ。
 だけど、今度の改正案は噴飯ものですよ。だって、私が派遣元で無期雇用であれば一生派遣のままですよ。四十年間、私、銀行で働いても派遣のままですよ。さっき大臣は、三年働いて直接雇用になったとしても、有期の場合があり得るからどっちもどっちだと言った。しかし、今、三年たって、頑張って業績認められて正社員になっている人もいるんですよ。
 有期の場合もあるかもしれない、期間の定めのないものもあるかもしれない。でも、間接雇用から直接雇用になる道があったのに、今回の厚生労働省の改正案は、結局派遣の中のキャリアアップにしかすぎないんですよ。一時的、臨時的な派遣と言っていたのに、常用代替防止を維持しているとおっしゃったけれど、どこが維持できるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今般の法律も、法律改正も、例えば同じところで働いて三年、もちろんこれは無期ならば別ですけれども、有期であるならば、その後三年働いて、その後そのまま同じ職場にいれば、これはみなし契約でございますのでそのまま直接雇用に変わるわけでありますから、そこは変わっていないんであろうというふうに思います。
 それから、派遣労働者とそれから有期契約社員と比べると、これは一般的にですけれども、派遣労働者の方が賃金が高いという数字が出てきます。これは一つの側面でありますけれども、派遣労働者はやはり景気の閑繁において派遣元が交渉するわけですよね、次の契約に向かって。ところが、有期社員の場合は、例えば労働組合に入っていればそういう動きはあるかも分かりませんけれども、入っていない契約社員の場合はなかなかその賃金交渉できない、こういうような、直接雇用であってもですよ、有期という期限がある中において。ですから、そういう意味からすると、賃金がなぜ派遣労働者の方が概して高いかというと、そういう側面もあるんであろうと思います。
 だから、私はどちらがどうだといって、切る側面によって直接雇用と派遣というものは有利不利というものがあるんだろうというふうに考えております。
○福島みずほ君 そこで、なぜ厚労省は、三年たったら例えば正社員になるような道をもっと保障するとか、そういう労働法制に踏み込まないんですか。今日の質問は、何でこんなに非正規労働者が増えていて、労働条件が良くないかという議論じゃないですか。さっき大臣は、三年たったら権利としてみなしが成立するということですが、今回の改正案で、企業側は、人に着目して三年おきに替えれば、また派遣が会社側は雇えるじゃないですか。だとしたら、私が企業だったら、Aさんに三年間働いて、Bさんに三年働いてもらって、人をチェンジすることによって派遣労働者をずっと雇用し続けますよ。結局、正社員になる道が閉ざされるじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 現行の労働者派遣法でも非正規が増えているんですね。派遣労働者というのは非正規の中では六・一%ぐらいです。契約社員等々、そういう方々が約二〇%、パート労働者が四八%ぐらいですね、アルバイトが二〇%、そう考えると、決して派遣労働で非正規が増えているわけではないと思います。
 幾つか側面はあると思います。例えば、いろんな企業の寿命が短かったりなんかして閑繁期が激しいから、ずっと常用で雇い続けるとなかなか採算が合わないというようなこともあろうと思いますが、多くの理由は、一つはデフレ経済下であった。
 つまり、デフレ経済下で物を下げて売らなきゃいけませんから、いろんなものを下げますが、原材料等々は海外とのいろんな関係がありますから上がっちゃう。最後は人件費下げると。人件費を下げるといっても正規社員はなかなか下げられないというのはそれはもう委員も御承知のとおりで、それをどうするかというと、そこを非正規を入れて全体としては賃金を抑える若しくは下げるというようなことが行われてきたというのが一つの考え方でありまして、ですからこそ、やはりしっかり物価を上げて、物の値段にちゃんとした価格を付けられて、みんなの給料が上がるという形になれば、それは企業もできれば自分のところで能力開発もしながらしっかり育てていきたいという思いもあられると思いますので、そういう正規社員をちゃんと増やせるような経済環境にしっかりと持っていくということが大変重要であるというふうに考えております。
○福島みずほ君 経済環境ではなくて雇用の労働法制の話をしているんですよ。だって、大企業ほど非正規雇用が増えているわけですし、こんなに雇用を壊して、やっぱりこれは厚労省と国会の敗北ですよ、うまくいっていないんだから。
 今回の派遣法が問題なのは、確かに派遣の割合は少ないです。しかし、こんな形で、派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能、三年たって人を入れ替えれば幾らでも派遣労働者を雇い続けることができるという改正をすれば、私は、女性や事務職は派遣にどんどん切り替わっていく、もう新卒で派遣で採るというようなことが増えていくと思っています。
 今厚労省がやるべきは、正社員あるいはいい労働、できるだけディーセントワークを増やすことであって、派遣労働者を増やすことではないんですよ。にもかかわらず、これでは派遣労働者は増えていきますよ。常用代替防止なんというお題目は今の段階でもう消えちゃっていますよ。
 ということで、派遣法は、これちょっともう時間があれですが、これは派遣法の規制強化をしてきたにもかかわらず、今回、厚生労働省が規制緩和に向かっているという点が一番問題です。大臣、どう考えても正社員増えないですよ、この派遣法の改正で。どこに増える余地があるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 全て女性の事務担当の方が派遣になるというようなお話でありましたけど、だけど、今でもそういう企業は非正規で雇われておられるんだと思います。できれば継続して、事務なんかの作業は三年たっても四年たっても同じようなルーチンの作業が多いわけなので、同じ人にやってもらいたいというのが普通であろうと思いますから、そこに派遣というよりかは、そこは非正規で、いや、もし賃金抑えたいんならですよ、そういうような選択をされるんであろうと思います、三年ごとに人が替わったらなかなか仕事が覚えられないということもありますから。
 今回の場合は、三年たった後に一応雇用安定措置ということで、その派遣先に対して直接雇用を依頼できる、それから、怒られるんでしょうけれども、派遣元の無期化、それからほかに次の仕事をしっかり探すというようなことも入っておるわけであります。場合によっては紹介予定派遣というのもあるわけでございまして、そのような形がありますし。
 また、三年たってまた派遣を選ぼうという場合には、企業の労働者の過半数を代表する、そういう労働組合等を含めてそこに意見聴取をして、意見聴取をした結果、それに賛成をされないところに関しましてはちゃんと対応方針を示すということでございます。やはり労使の安定的な関係から考えれば、大反対しているものをなかなか、それはそのまま意見を押し切ってということは難しいのではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 怒られるんじゃないかとおっしゃったけど、本当に怒っているんです。
 というのは、今おっしゃった安定措置って無力なんですよ。別のところに行ってください、労働組合の意見を聞きます、これ、聞くだけじゃないですか。労働組合などの意見を聞く、労働組合がなければ従業員の団体で聞くわけですから、それが有効になるとは思えない。あるいは、もっと別の仕事を紹介する、場合によっては採用されるかもしれないけれどもという意味では、もうこれ、派遣の人たちの正社員化や直接雇用の方に行かないですよ。
 これは、派遣ユニオンが昨年四月から八月にかけて行ったアンケート調査では、正社員で働くことを希望する派遣労働者は六三%にも上り、今後も派遣スタッフを続けたいという回答は二一%にすぎません。
 派遣で働き続けたいという人もいるとは思います。しかし、圧倒的に多くの働く人は、やっぱり直接雇用であったり安定した仕事で働きたい。親だって、自分の子供が非正規雇用からスタートすることにはすごくやっぱり心配していますよ。それに対して、この派遣法の改正案は背中を向けるもの、ぶち壊すものだ、絶対に認められないということを申し上げます。
 今日は、介護についても来ていただいているので質問をいたします。
 マージン率、派遣のマージン率は公表されるようになりましたが、今日も介護労働者の労働条件どう上げるかという質問が続きました。そのとおりで、これをどう上げるか。
 これは、財団法人介護労働安定センターの介護職員の賃金・雇用管理の実態調査結果報告書を読まさせていただきました。結構細かく調査に入っていて、どれだけに何を使っているか明らかです。
 一番、どうやって賃金を上げるかというと、介護報酬が低い、現在は処遇改善加算として四%上乗せされていますが、本当にそうなっているのか。二点目は、賃金率が低い、つまり現場のホームヘルパーさんの人件費の比率がやっぱりとても低いんじゃないか。つまり、役員とか理事長とかだと割と取っているかもしれないけれど、本当に現場のヘルパーさんの賃金がなかなか回っていない。
 これは、かつて、派遣でもすごくマージン率が、バブルのとき六〇%のマージン率を取っていたなんという会社もありましたけれど、できるだけやっぱり現場のヘルパーさんに賃金が行くように、そのためには、これだけのいろんな調査結果があるわけですから、その賃金率、現場ヘルパーさんの賃金、人件費配分率をこの追加項目としてしていただいて、そして場合によってはそれを公表する。とりわけ大手に関しては公表すべきだと思っているんですね。もうかった分は現場のヘルパーさんに回してほしい。いかがでしょうか。
○政府参考人(原勝則君) 私ども処遇改善加算を設けまして、できるだけ介護職の方の賃金を引き上げていただくように事業所にはお願いをしているところでございます。
 訪問介護事業所のホームヘルパーの人件費率のお話でございますけれども、私どもが調査しております介護事業経営概況調査の結果によりますと、平成二十二年度の概況調査では、これはいろんな賞与とか退職金とか含めた給与費でございますけれども、この比率が七〇・五%、二十三年度になりますとこれが七六・九%、平成二十五年度では七七・五ということで、徐々にではございますけれども、率としては上がっているという実態でございます。
 あと人件費率について、これを何かで決めた方がいいんじゃないかというような御意見も聞いておりますけれども、これはやはり労使間での交渉の結果ということでございますので、どの程度の割合が適当かということについてはなかなか一概には申し上げられないのではないかと考えております。
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。
○福島みずほ君 はい、分かりました。
 人件費労働分配率の中に理事長や役員やそういう報酬が実は入っていて、現場のヘルパーさんの給料はやっぱり抑えられているのではないかと思い、ヘルパーさん、ホームヘルパーの人件費配分比率、これを今から決めるのは難しいでしょうが、是非、情報公開していただきたい、開示していただきたい、調査していただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(石井みどり君) 以上をもちまして、平成二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会