第186回国会 厚生労働委員会 第11号
平成二十六年五月八日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     滝沢  求君     宇都 隆史君
     長峯  誠君     武見 敬三君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     宇都 隆史君     滝沢  求君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                高階恵美子君
                西田 昌司君
               三原じゅん子君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                大家 敏志君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                島村  大君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                羽生田 俊君
                足立 信也君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                浜田 昌良君
                東   徹君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       赤石 清美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中垣 英明君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      赤石 浩一君
       内閣官房行政改
       革推進本部事務
       局次長      市川 健太君
       内閣府大臣官房
       審議官      安田 貴彦君
       復興庁統括官   岡本 全勝君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        三浦 公嗣君
       厚生労働省健康
       局長       佐藤 敏信君
       厚生労働省医薬
       食品局長     今別府敏雄君
       厚生労働省職業
       安定局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    蒲原 基道君
       厚生労働省保険
       局長       木倉 敬之君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四月二十二日、長峯誠君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君が選任されました。
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○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房技術総括審議官三浦公嗣君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(石井みどり君) 独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○羽生田俊君 おはようございます。自由民主党の羽生田でございます。医薬基盤研究所法に関する質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 この医薬基盤研究所、今回栄養関係の独法と一緒になるということでございますけれども、まず、この研究所の必要性についてちょっとお伺いをしたいんでございますけれども、医薬品の開発というのは既に民間企業において大変多く行っているものでありまして、この医薬基盤研究所というのはいわゆる公的なものとしてやはり患者の立場に立った基礎研究を担うという機関でありまして、これは、いわゆる民間企業の単位では研究開発にインセンティブが乏しい難病あるいは希少疾患等々の治療薬の開発に関わる基礎研究ということが非常に重要なことになるだろうというふうに思っているわけでございますけれども、これについては単一の企業ではなかなか取組が難しいということで、新薬候補物質の安全性の確認あるいは絞り込みに有用な毒性データベースの構築、公開、そういった患者の立場に立った医薬品開発に資する共通的な技術の開発、基礎研究などを行っていくというふうに理解をしているところでございます。
 現在、政府では、まあ直接は関係ございませんけれども、政府の諮問機関等々で、混合診療の解禁等々、患者の本当に立場に立った医療を考えているのかどうかという疑問を私は持っているわけでございますけれども、そういった未承認薬については特に安全性あるいは有効性、そういったものが非常に必要になるわけでございますけれども、そういったことを注視しないような規制会議等々での発言というものが私には非常に気になるところでございまして、それについても質問させていただきたいんでございますけれども。
 まず、大臣にお伺いをしたい。この二つの独立行政法人の統合ということがこれは国民のためになるのか、国民にとって何がもたらされるのか、この統合についての理由といいますか、方向性といいますか、その辺についてお伺いをしたいと。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) おはようございます。
 混合診療の話はまた別の機会にでもゆっくりとさせていただきたいと思いますが、混合診療というような概念自体我々は持っていないというか、何でもありということはまずあり得ないわけでありまして、言われるとおり、安全性と有効性というものが一定程度認められないものに関しまして保険診療と一緒にするというわけにはいかないと。そういう認識の下で、これからも国民の立場に立って、国民の健康の立場に立ってしっかりと議論をしてまいりたい、このように考えております。
 今のお話でありますが、両法人の統合でございます。国立健康・栄養研究所、まさに健康、栄養という分野での専門性、これをしっかり持って研究をしてこられた、そういう機関であります。一方で、医薬基盤研究所、こちらは今委員がおっしゃられましたとおり、例えばオーファンドラッグ、希少疾患等々に対する、なかなかこれ民間ベース、企業ベースではやりづらいということもございます。このような研究でありますとか、あとアジュバントなんかも研究をしていく、共通的な、普遍的な、そういうような研究、なかなか民間が手を出しづらい、こういうものに対していろいろと研究をしてきたわけであります。
 これを今般統合するという話でありますが、これは以前からこういう議論はあったわけでございまして、一つは、両方とも口から入るといいますか、栄養の部分とそれから薬という部分はそれぞれ化学物質が変化を起こすわけでありまして、そのような意味からすると関連性は十分にあるわけであります。特に生活習慣病等々に関してのいろんな応用という意味からすると、それに関していろんな議論があるわけでありまして、あわせて、これも要は相互作用、先ほど言った相互作用に関してもいろんな研究等々に関しましては基礎的な部分でやはり一定の影響はあるのではないかということも含めて、例えば共同に研究をしていくでありますとか、合同の研究発表会を行うでありますとか、いろんなことが期待をされていくわけでございまして、基本的に我々は今般のこの統合というものは意味があるというふうな認識の下でお願いをさせていただいておるわけでございまして、どうか御理解をいただきますようによろしくお願いいたしたいと思います。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 いわゆる医薬と健康・食品とが全く無関係ということはないわけで、当然関係するわけですから、そういった意味で統合していろいろ研究を共同でやっていくということには意義があるだろうというふうに私も思うところであります。ただ、栄養食品等について、私、以前に内閣府のいろいろ中国からの栄養食品で被害が出たときに委員会が立ち上がって、そのときに委員として出ていたものですから、あのときからいろいろと栄養補助食品というものが、今この食品はこういう効果があるという、まあ効果とは言っていないんですね、こういうことが考えられるということで、例えば高血圧、血圧が高めの方にとかね、血糖の高めの方にということで、あれをそのまま読むとまるで薬の効能と同じように取れるんですよ。私はさんざん反対してきたんですけれども、そのままの形で今でも書かれているということで、大変心配しているところでございますので、そういったことも含めて、いわゆる国民にとって安全性、有効性ということがしっかりと分かるように是非進めていただきたいというふうに思うわけでございます。
 それから、続きまして、医薬品の開発につながる研究ということで、これは既に今いろいろ話題になっている理化学研究所、あるいは産業技術総合研究所といった他のいわゆる独立行政法人でかなり研究がなされているわけですけれども、独立行政法人であっても私的な理研であるとか産業技術総合研究所というのは、いわゆる企業と連携をしてやっているということが多い。これはまさに企業の創薬等々のためにやっていると言っても過言ではないだろうと。
 そういう点、今回のこの医薬基盤研究所というものは、公的なものとして、企業とは密接な関係を持たずにしっかりと公平的な、公正的な、透明性のある研究を発表していくということになると思うんですけれども、ただ、こういった理研や産業技術総合研究所という、これは代表されるものですけれども、こことの連携というものは非常に大事であろうというふうに思うところでありまして、その辺をいわゆるどのように連携をしていくのか。特に、今お話のあった難病であるとかオーファンドラッグみたいなものに対しての研究というものは、やはり連携をしていかないとなかなかできない。そしてまた、それを創薬につなげていかなければいけないということで、この創薬、研究開発ということが大変重要であるというふうに思っておりますけれども、その点、このいわゆる連携ということについてどのようにお考えになっているか、厚生労働省としてのお考えをお聞きしたいんです。
○政府参考人(三浦公嗣君) 創薬の基礎研究の成果をできるだけ早く実用化に結び付けていくと。このために、昨年五月に産業技術総合研究所、理化学研究所などによりまして、オールジャパンでの創薬支援体制である創薬支援ネットワークが構築されました。その本部機能を担う創薬支援戦略室を医薬基盤研に設置したところでございます。
 医薬基盤研究所におきましては、内閣官房が事務局を務めております創薬支援ネットワーク協議会、この場を通じまして、産業技術総合研究所、理化学研究所などの創薬支援機関などとの間で医薬品などの開発に係る意見交換などを適宜実施して、その連携に努めているところでございます。
 また、創薬支援戦略室が行う創薬に関する相談、支援の取組というものは、医薬基盤研究所のホームページを通じまして広く周知するとともに、自ら大学などに出向きまして事業の説明や相談活動を実施しているところでございます。
 今後、医薬基盤研究所から日本医療研究開発機構に創薬支援機構が移管されるということも考えられますが、この新しい機構に創薬支援の本部機能を置きまして、医薬基盤研究所、産業技術総合研究所、理化学研究所などが連携することによりまして革新的医薬品の開発の推進を図ることとしております。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 これと直接関係がどのようにあるのか私にもよく分からないんですけれども、いわゆる今回健康・医療戦略推進本部というものができて、その下に日本医療研究開発機構、この下に入るわけではないですよね、全然別な組織になるわけ、この下に入るということになるわけですか。これは、この下に、いわゆる文科省、厚労省、経産省と、それぞれの研究所が入るわけですけれども、それと独立した形でこの研究所は入るということになるんですか、その下に入るということになるんですか、そこだけちょっと教えてください。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今、国会において審議いただいている日本医療研究開発機構、これは独立行政法人としまして医療分野に関する研究費の配分などを担うということが見込まれるわけでございます。
 一方で、新しく今回御提案させていただいております医薬基盤研究所とそれから国立健康・栄養研究所の統合によってできます法人というのは、それとは別の法人ということになりますので、あくまでもその役割としては、まさに医薬品の研究開発あるいは健康や栄養に関する研究開発を進める独立行政法人として運営をされるということを考えているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 その辺がちょっと私にもまだすっきりと理解が十分できていないので、大変申し訳ないんですけれども。
 こういった研究所でいろいろ研究していくときに、今非常に話題になっている理研の問題もありますけれども、研究自体の信憑性といいますか不正の問題、こういうことが当然あるわけで、何か話では法制化に向けた動きもあるというようにも聞いておりますけれども、まあ法制化が必要かどうかは別問題として、研究に対する質の担保ということ、これは十分にしていかなければいけないということと、もう一つは研究自体の成果ですよね、研究の成果がいわゆる創薬につながるということが非常に必要であって、そういった成果がきちっと出ているかという成果についての評価もしていかなければいけないということで、この二つのいろいろな点をきちっと第三者的な機関でしっかりと見ていく、まあ内部でもいいんですけれども、内部だといろいろ言われることも多いので。そういった二つのことをしっかりと見るというところの機関が当然必要だろうというふうに思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでございますでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) 最近、臨床研究の信頼性を揺るがす様々な事案が明らかになっておりまして、非常に遺憾であると考えておりますが、厚生労働省としましては、高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会の提言を踏まえまして、本年四月に臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会を開催いたしまして、本年秋を目途に法制度の必要性を含めて検討を進めることとしております。これらの取組を通じて、我が国の臨床研究の信頼回復に努めていきたいと思っております。
 また、医薬基盤研究所の研究成果については、毎年、厚労省内の独法評価委員会において第三者による評価、検証を行うとともに、基盤研内に設置している外部評価委員会において毎年度研究の自己評価を行っておりまして、研究成果が臨床研究につながっているのかも含め、その評価、検証を行っているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 臨床研究でも、例えばディオバンがいろいろな改ざんがあったとか、いろんなものが出てきた。あれを行った大学も臨床研究病院として指定されている、これにも問題があるのかなという気もいたしますけれども、まあそれは別問題といたしまして。
 臨床研究の場合と、今回のこの法人については基礎研究ですよね、ですから基礎研究についても、いわゆるiPSの問題であるとかSTAP細胞の問題等々はこれは基礎研究で、これをいかに創薬あるいは臨床的に応用していくかというところが問題なわけですから、それについてのしっかりとした評価、これを是非進めていただくといいますか、しっかりとつくっていただくようにしていただきたいというふうに思うところであります。
 それからもう一つは、これは新聞報道等々で書いてあることですが、この二つの機関を統合することによって人員が少し余るのではないかということで、それを今回のいわゆる健康・医療戦略推進本部といいますか、その下の日本医療研究開発機構にその人員を少しそちらに異動してというような話もあるんですけれども、これはやはりただただ人員を削減するという合併の一つの意義という意味でそのようなことになるのか。そういったときに、事務的なことだけならいいんですけれども、研究者までもがどういう形かで異動ということが起きると研究自体に支障が出るということもありますので、その辺は是非十分お考えいただきたいというふうに思いますけれども、その辺は研究の継続性という点では十分担保がされているというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 統合法人の人員体制につきましては、その研究目的が果たせるような体制というものを勘案しつつ、二十七年四月の統合に向けて今後両法人を始め関係府省と調整をしていくということになろうと思います。
 私どもといたしましては、その際に現在の研究部門の体制というものは維持していきたいと考えておりまして、研究には支障を来さないようにしたいと考えているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 是非、この基礎研究というのは今非常に日本は遅れている分野でもありますし、それを十分に臨床に応用できるような体制、これが必要なわけで、研究者がやはり日本で十分研究ができるということは、こういった機構の問題以上に、今現在、大学あるいは研究所でそういった研究が行われているところに国からの支援が足りない、いわゆる簡単に言えば研究費が足りないということで優秀な頭脳が海外に流出をしているということ、これは日本にとっては非常にマイナスなわけでございますので、その辺はこの問題とは別にしてやはり十分にお考えをいただきたいというふうに思うところであります。
 それともう一つは、やはり今後そういった患者のニーズ、社会的に必要性というものをどのように把握をしてこの研究に生かしていくかということが非常に重要であろうということで、この機構としては何かそういったものを検証し受け止めていく、そういった何か方策がどのように考えられているか、ちょっとその辺をお聞かせいただければというふうに思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 医薬基盤研究所の業務の運営に当たりましては、平成十七年の設立時より、薬害被害を受けた方を代表する方や難病患者を代表する方、マスコミの関係者、学識関係者などによって構成されます医薬基盤研究所運営評議会というものを毎年開催しているところでございまして、その場におきまして法人の業務内容、運営方法について御意見を伺い、業務運営に反映させてきたところでございます。
 統合後の法人の運営に当たりましても、患者の方の意見あるいは社会ニーズ、これらを十分に把握して、それらを運営に反映していきたいと考えているところでございます。
○羽生田俊君 ありがとうございます。
 二つの研究所が一緒になるということ、これ自体は私としても賛成をするところでございますので、その後の運営について、やはり今言ったように、しっかりと臨床につなげる研究をするということ、そして今いろいろ問題になっているような不正が起きないように透明性ということをしっかりと担保する、これが非常に重要であるというふうに思っておりますので、その点を十分に御配慮いただきたいというふうにお願いをして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○島村大君 おはようございます。自民党の島村大です。本日もよろしくお願いします。
 それでは、私も羽生田委員から引き続きまして、医薬基盤と国立健康・栄養研究所の統合について御質問させていただきます。
 まずは、その統合の経緯について一点お話聞きたいんですけど、統合の経緯に関しましては衆議院での厚労委員会並びにいろんなところでお話を聞いております。ただ、一点ちょっと御質問させていただきたいんですけど、今回の独立行政法人改革に関する分科会などで、統合するということはある意味ではその流れは分かったんですけど、その流れの中でしっかりと、その分科会、第一ワーキング分科会で今回のこの二つの統合について話合いが行われていると聞いております。
 まずは、いわゆるその分科会で三回、四回目ですか、三回目の分科会で厚労省からヒアリングを聞いていると。その厚労省からのヒアリングで、所轄法人に関しての組織の在り方に関する考え方を聞かせてほしい、また現行の独立行政法人制度や運用に関する意見や考え方を聞かせてほしいと、このようなヒアリングを行っています。
 これは大変、非常にいいことだと思うんですけど、これが調べますと約五分、五分、計十分でヒアリングを終えていただいて、その後このワーキンググループで十五分から三十分で意見交換をなさったということですけど、いわゆるこのような時間だけで、ある程度今回の統合についての、決められるものなのかどうかというのを一点教えていただきたいのと、専門家がいるということなんですけど、このいわゆるワーキンググループのメンバーは、私、いろんなところで審議会なりメンバーのことを聞かせていただいているんですけど、このメンバー、この方々はもちろん知識のある有識者だと聞いていますけど、結局、行政改革に関しては確かに専門家であると、私は皆様方の立場を見ますとよく分かるんですけど、今回のこの医薬基盤とか国立健康・栄養研究所の中身に関して本当に理解している方々が審議していただいたのかどうかということを一つ教えていただきたいと思います。
○政府参考人(市川健太君) 御答弁申し上げます。
 昨年、政府は、独立行政法人の制度と組織を見直すため、行政改革推進会議に独立行政法人改革等に関する分科会を設置いたしまして、分科会委員は四つのワーキンググループに分かれて、百に上る法人、所管府省から個々に丁寧なヒアリングを実施していただきました。
 先ほど委員から御指摘もありましたとおり、法人の数が多く時間が短いものですから、この作業に当たりましては先に各府省から法人ごとに法人シートという調査票を提出していただきまして、そこに基本的なお考え等々盛り込んでいただきまして、それを事前に、各委員には審議の前に御覧いただきまして、その上で直接各府省、各法人からの御説明を聞いたということでございます。時間の制約につきましてはそういう手法でカバーしたところでございます。
 それから、この分科会の委員、いずれも独法の制度や業務に高い知見のある有識者に委嘱したわけでございますが、とりわけ三十に上る研究開発法人を中心に御議論いただいた第一ワーキングには、文科省など研究開発法人を所管する府省の独法評価委員会等での御経験や研究開発分野での職歴など研究開発業務の特性に精通した五名の有識者の方々に御参加いただきました。
 この医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所の統合についても、まず厚労省及び両法人から統合のメリット等について詳細な説明がございまして、丁寧な御質疑の末、結論を取りまとめていただいたものでございます。
 ワーキンググループでは、専門家による専門的な御議論、専門性を尊重しつつ、国民に対する説明責任も果たし得る充実した御議論をしていただけたものと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 そのような御回答はよく分かるんですけど、例えば第一ワーキンググループの構成員で、お名前は言いませんけど、座長が公認会計士・税理士の方、そのほかに東京大学の監事、それから日本大学医学部の教授、それから監査法人の方ですか、それとか中央大学の総合政策学部教授の方とか、先ほどお話ししましたように独立行政法人改革に関しましての仕組みとかそういうことは確かに有識者の方だと思いますけど、私がお話ししたいのは、この独法の二つの中身を本当に、法人シートですか、シートは分かるんですけど、それだけで本当に分かる方々が最終的に判断していただいたかどうかということを言いたいんですけど。ただ、この方々が理解していただいて今回決めたということで私は理解はしますけど、今後、私としてはやはり独法の研究所の中身をよく知った方々をもう少しやっぱりこのメンバーに入れるべきではないかと思いますけど、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(市川健太君) お答え申し上げます。
 今般の改革、これは、政府は独法改革の集大成として制度、組織の見直しを閣議決定したものでございまして、現時点では行革部局として再度横断的な法人の組織再編を検討する予定はございません。
 しかしながら、個々の法人の組織の見直しということにつきましては、現在国会に提出しております独法通則法改正案では、各独法について、中期目標期間の終了後、主務大臣が業務及び組織の全般にわたる見直しを行い、必要に応じて業務の廃止や移管、組織の改廃を行うこととなっております。また、この見直し結果は、総務省に設置される独立行政法人評価制度委員会が事後チェックする仕組みとなっております。
 改正案では、研究開発型の独法、まさに今回の統合独法でございますが、に係る見直しの場合には、主務大臣はあらかじめ研究開発に関する審議会の意見を聴かなければならないこととしております。各省に置かれるこの審議会には、研究開発あるいはこの独法の業務に精通した有識者が参加し、専門的な立場から主務大臣に助言することが期待されております。また、改正案では、事後チェックを行う独立行政法人評価制度委員会も専門委員を置くことができるというふうにされております。
 組織見直しに当たっては高度な専門性を有する有識者の確保が必要であるとの御指摘につきましては、同委員会を所管することとなる総務省にもお伝えいたしまして、政府として適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○島村大君 今のお答えですと、しばらくはこれで終わりだということなんで、万が一、今後省庁を超えてこの独法を統廃合することがもし必要性ありましたら、そのときにやはりメンバーをしっかりと考えていただきたいと思います。
 それから次に、今回統合に関しましてのメリット、いろいろと先ほど土屋副大臣からもお話がありました。いろんな委員会でもあります。よく言っていることは分かるんですけど、例えば、具体的にこういうことを想定しているから今回この統合をしたということがありましたら教えていただきたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 一般的にいつもお答えしているのが、生活習慣病対策の応用とか医薬品と食品の相互作用の研究の促進等の相乗効果ということでお話をしておりますが、例えば医薬品と食品の相互作用の例といたしまして、抗凝固剤のワルファリンと納豆等のビタミンKを含んだ食品との組合せによりまして薬物の効果が減弱することが広く知られているところでございまして、今後、食品の安全性・有効性情報データベースを活用することにより、医薬品と食品の相互作用を系統的に研究して国民に周知するといった役割を期待したいと考えております。
 統合後の具体的な研究内容については、今後の検討を深めた上で決めていきたいと考えております。
○島村大君 具体的な例を一つ出していただき、本当にありがとうございます。
 本来であれば、私ども研究なり臨床なりしていたメンバーとしましては、やはりこういうものをやりたいから統合するんだというんだったらよく分かるんですけど、その辺は是非、今後はしばらくないみたいですけど、今後もし統合するときには、是非とも具体的な例を出していただきながら、目的があってこそ統合というのが必要性があると思いますので。
 何でこういうことを言うかといいますと、今回、確かに独立行政法人に関しまして、独法に関して統廃合というのが必要だというのは分かるんですよ。ただ、厚労省の方々も言っていますように、この研究開発を行っている独法に関しまして、やっぱりちょっと、違う独法とは特異性があるということははっきりといろんな場面でおっしゃっています。ですから、普通の独法と同じようにただ統廃合じゃなくて、こういう研究が必要だとか、こういう目的が必要だからやるというのであれば我々も国民もよく理解できると思いますけど、そこはやはり今後はしっかりと早めに国民に訴えていただきたいと思っています。
 時間もないので、最後に、新組織ですね、独法が統合しまして、この新組織に移管しまして、先ほどから研究内容を今後検討すると言っていますけど、これ統合するわけですから、研究内容がより充実するということを想定にやっぱりやっているわけですよね。そこを含めて大臣に聞かせていただきたいのと、もう一つは、この独法の研究、企画立案ですね、研究、企画立案はどのように行うか、そのプロセスを少し教えていただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど土屋副大臣から具体的にという話がありましたけれども、あと、私は専門家じゃないのでよく分からないんですが、例えばテトラサイクリン系の抗生物質と牛乳との組合せにより薬物の吸収低下や効果減弱、こういうような相互作用というものが医薬品と食品の中で見られるでありますとか、一部の抗うつ剤とセント・ジョーンズ・ワート、これ何ですか、セイヨウオトギリソウというんですかね、との組合せにより薬物の作用が強く出る可能性、こういうことに関していろいろと研究を、足立先生が笑っておられますけれども、しておるということでございます。
 これからどういうような企画立案も含めて体制を取っていくのかということでありますが、基本的にはこの医薬基盤、これの基盤の技術ですね、基盤技術のいろんな研究でありますとか、それから栄養というものに関して健康とどのような関連性があるか、こういうようなものを含めて研究していくわけでありますが、やはり先ほども申し上げましたけれども、例えば共同研究をやっていくということ、これは大変重要であると思いますし、あわせて、そういうものの中において、それぞれの研究の合同研究発表会みたいなことでいろいろと成果等々を分かりやすく御説明していくことも重要でありますし、そもそも基礎研究の成果の相互利用という意味、これもあるわけでございまして、このような形の中においてお互いの研究というものをそれぞれ関連し合いながら成果を出していく、若しくは共に合同で研究することによって一定の、今言われたような一つの目標みたいなものを持って、その目的に向かって共同で研究していくと、こういうことも含めてしっかりと企画立案の段から協力をしていくことによって成果を出していくと、こういうことを進めてまいりたいというふうに考えております。
○島村大君 今もう一つ質問させていただいたんですけど、結局、今回、統合した独法ができまして、その独法に対して、前向きですよ、前向きな目的、研究の内容を決める方は大臣ですよね。大臣がこういう研究をしてほしいということでこの独法がその研究を始めるということではないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今までも、例えば医薬基盤研究所はそれぞれ目的を持ってやってきているわけでありますし、健康・栄養研究所の方も目的を持ってやってきているわけであります。
 その中において、今言われたような中において、例えば相互に関連するもの、新しいもの、これは私の方からというよりかは、それぞれ研究目的持っておるわけでありまして、専門的見地からいろんな研究を合同でやっていこうという自発的な部分もあろうと思いますが、例えば、今までどおりオーファンに関しては大変期待を持っておるわけでありますから、そういうものに対しての基礎研究も含めてしっかりとやっていただきたいという思いはございますし、今回統合したことによってやれる研究というものもあるわけであります。
 私が、そもそもこうだと、なかなか専門性を持っているわけじゃありませんが、専門的な観点からそれぞれの研究員の方々にこういう研究もできるよというようなこともあるわけでありまして、そういうものをしっかりとお聞きをさせていただきながら、しっかりとした研究をするように私の方からも指示をしてまいりたい、このように考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 たまたま先ほど大臣が抗生物質のテトラサイクリンのお話をなさったんですけど、このテトラサイクリンといいますと、我々歯科医から見ますと、子供のときに永久歯が成長するわけですね、そのときにテトラサイクリンを飲んでいますと歯が茶色くなっちゃうんです。そういう作用もあるわけですね。ですから、是非とも、大人の歯が茶色くなっていじめに掛かるとか、見た目ももちろん悪いわけですね。そういう意味では、そういうことをしっかりと、今ちょうどたまたま言っていただいたんですけど、研究をしていただいて、やはりこれは一企業とか一大学病院では非常に難しい問題ですので、そういうことを含めて。
 もう一点は、いつも最後に私が言わせていただいています歯科の問題ですね。歯科の問題は、皆様方ちょっと頭を切り替えていただいて、例えば虫歯、カリエス、歯周病ありますよね。大きな二大疾患と言われていますけど、これはもう昔からあるわけです。じゃ、これだけあるのに何でワクチンができないのかと思いませんか。
 やはり、そういう基礎的な研究を是非国の単位で、やはり一大学では難しいですし、私の同期も、私がもう卒業して約三十年たちますけど、カリエスと歯周病のワクチンを作るんだということで卒業して三十年間やっていますけど、やはりなかなか難しい点がありますので、是非とも国を挙げて、ナショナルでこういう研究を進めていただき、大臣からそういうことをしっかりと言っていただければこれは大きな世界戦略になりますので、今、安倍大臣が言っています健康寿命、それから医薬品の、日本から発信するんだということになりますので、是非ともそういうことを御理解していただきながら、心強い前向きな答弁をいただいて終わらさせていただきたいと思いますので、最後よろしくお願いします。最後に一言。
○国務大臣(田村憲久君) いろんな研究、もちろん基礎研究から何からいろんなものがあるわけでありますが、やっぱり実用化に向けて必要なもの、それからそのための基礎研究、それぞれあるわけでございまして、この新しくできる独立行政法人、統合した独立行政法人がその役割をしっかりと担うように、我々もその心掛けを持ってこれから対応してまいりたいと、このように思っております。
 今言われた歯周病のワクチンがここがやるべきものかどうかというのは別でありますけれども、大変大きなチャレンジだというふうに思いますので、これはまた我が省もそれぞれ対応できる部分があればしっかりと対応してまいりたい、このように考えております。
○足立信也君 おはようございます。民主党の足立信也でございます。
 今、羽生田委員、それから島村委員から、統合する理由は何か、それから国民にとってメリットは何かと、極めて本質的な質問がありましたけれども、今、大臣、副大臣が御答弁されたことは、実は、思い返してほしいんですけれども、平成十七年に、医薬品食品衛生研究所とそれから国立感染症研究所の一部とPMDAからこの基盤研はできているんです。今の答弁はそのことを言っているにすぎないと私は思いますよ。今回の統合には余り関係ないような気がしております。そこだけ申し上げます。その件につきましては、これから質問していきます。
 今日は三浦さんに対する質問が非常に多いので、先に木倉局長の方にちょっと、本法案とは関係ないですけれども、私の元同僚とか、それから後輩のドクターから非常に問合せが多い診療報酬改定についての質問です。
 DPCの対象病院では、入院患者の薬剤は入院中に処方する、これが原則になっていると。同一の医療機関や他の医療機関で処方された薬剤を持ってこさせて使用することは禁止するというふうに今回なっていますね。その理由として、不適切に外来で処方し入院中に使用する事例が増えているということが中医協で指摘されたと。
 その不適切というのはどういう事例なのか、その内容をちょっとお聞かせください。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 DPCの包括の支払制度、御指摘のように、入院中に使用する薬剤も元々包括をして評価をされて支払われるという仕組みになっております。今回の二十六年の診療報酬改定におきまして、DPCの在り方を議論しております分科会もございます。それから、中医協でもございますけれども、議論がありました。
 入院患者に対しまして、入院患者さんから薬剤を、まずは外来とかあるいは他院で処方をしてもらってそれを持ってこさせていると。本来は入院治療に必要不可欠なものはDPCで評価をしているわけでございますのでそれは不適切であるということで、例えばということで、がんの治療を目的に入院される患者さん、入院して治療を受けられると。その必須の抗がん剤そのもの、内服する抗がん剤そのもの、あるいはその抗がん剤に伴います吐き気を止めるような薬というものをまずはあらかじめ外来で処方をして持参をさせて入院中に使用をするような例もあるとかいうふうなこと。
 こういうふうなものがありまして、院内処方が当然必要となるような薬剤をあえて外来処方して患者さんに持参をさせて使用をするということは、DPCで評価をするその一部負担金も患者さんに求めるわけですけれども、外来でお薬をもらわれるための一部負担金も求めるということで、患者さんには不適切な負担も生じるというようなことで適切ではないというようなことがありまして、今のような、今回のDPCの算定ルールの中で、今回から入院治療に使用する薬剤の費用について、入院契機となる傷病に係る持参薬の使用は特別の理由がない限り認めないんですよということを明確にさせていただいたということでございます。
○足立信也君 今、例として抗がん剤そして制吐剤の件がありましたけど、中医協での議論の状況を記事で見ますと、外来で処方したものを持参しないと入院させないというケースが多発しているというように聞いているんですけれども、本当にそんなことがあるのかなと私は疑問に思っているんですが、それは実際の委員の意見として出たんですか。
○政府参考人(木倉敬之君) 議論の場では、そういうケースも委員からの発言にはあったわけですけれども、私ども、中医協の前のDPCの分科会の方では、実際にそういう持参薬を使っている状態、多いところ、少ないところ、病院、来ていただきまして、ヒアリングをさせていただきました。それぞれにやはりその持参薬を使わなきゃいけない理由はあるんだという場合もあるということの御説明はいただきました。
 ですので、そういう特別に必要とする場合については、診療のカルテに記載をして残しておいてほしいと。それの、またDPC病院ですのでいろいろなデータを出していただいていますが、こういう場合に持参薬が必要となる場合があるということを我々も分析をしていってこれからのルール化にも役立てていきたいと、そういうふうな議論をしてまいったというところでございます。
○足立信也君 この後、大臣にもお聞きしますので、今ちょっとよく聞いておいてほしいんですが、特別な事情ということになると、現場が混乱しているんです、どうしたらいいんだろうと。
 例えば、例を挙げますと、元々、生活習慣病あるいは糖尿病それから高脂血症がある方が、例えば冠状動脈疾患ですね、これ一泊二日で血管造影をやると。様子を見ますね。その短期間の入院のためには、今まで飲んでいる薬はそのまま飲んでいただくのがやっぱり一番いいわけですよ。そのためだけに入院して処方するというのは非常に不都合なんですね。それが、フォローアップであると何回か繰り返されるわけですよ。これは一つの例ですね。
 それからもう一つは、外来ですと、今は院外薬局でジェネリックをかなり推奨していますね。そのジェネリックを飲んでいても、入院したらそのジェネリックないというのがあるわけですよ、当然のことながら。そこで薬を変えるんですか、一泊二日のためにという問題。
 あるいは、先ほど冠状動脈のことを言いましたが、全く別の病気で、生活習慣病やあるいは糖尿病の方々が骨折をしたと。あるいは、骨折でも短期間にボルトを入れるぐらいで済むとかいう場合も、今まで飲んでいた薬は持ってきちゃいけないんですかというような、事例によって一体どう対応していいんだろうということを非常に現場は今混乱しているんですよ。
 これは、特別の事情と今おっしゃいましたが、それは医療機関ごとに話がいっぱい上がってきますよ、これから。山のように上がってくるかもしれませんよ。ですから、統一した方針がないと非常に難しい。
 もう一つ難しいのは、その入院することになった疾病と関連するものは駄目だ、関連しないものはいいよというと、どこが関連してどこが関連しないのか。例えば、心筋梗塞は糖尿病や高脂血症、関連すると考えていいのかと、また人によって物すごい判断が変わってきますよ。
 これは、しっかりした統一方針がないと私は現場が混乱し続けると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(木倉敬之君) 今御指摘のようなこと、病院を実際にヒアリングをさせていただきましたときにも、そういうふうなケース・バイ・ケースで必要な場合があるということを個別具体の事情もお聞かせをいただきました。今現実に先生の方からもそういう御指摘をいただいております。
 私どもとしても、今回の改定で、入院契機となった傷病に係る持参薬の使用は特別の事情がない限り認められないこととして、そのときにもやむを得ずやっぱり使わなきゃいけない、今御指摘をいただきましたような、ふだんからお使いになっている薬、基礎疾患がありまして、それずっと使っていらっしゃる薬、あるいはジェネリックある、ないというようなその病院の事情というようなこと等々、なかなか逆に、先生御指摘のように一概に言えない。
 そのDPCの仕組みといいますのも、申し上げるまでもありませんが、従来の出来高払について、そういうその主傷病あるいはその副傷病も含めてこのぐらい掛かっておったということを統計的に処理をし包括的に評価をしたと、平均的な姿で評価をしてという積み上げをしてきております。そういうふうにしますと、そういうふうに院内で使われるような薬というものの平均値で評価をしておりますので、持参薬のある、ないというところ、先ほど申し上げましたような明らかに不適切というような場合についてはやはり望ましくないと。しかし、個別のケースで使わざるを得ない、院内でそういう薬を常備していない、あるいは非常に短期間でそういうものを処方するいとまもないというようなことにつきましては、やっぱり理由を書いていただいて使っていただくことが適切という場合もあるんだろうということで、その理由を記載をしていただきたいと。それをまたDPCデータとしても提出をいただいて、そのDPCの評価の在り方の中で、持参薬の多い、少ないによってまた評価についての議論をすべきではないかという議論もありましたので、こういうふうな理由を書きながら、持参薬についてこの病院で使わなきゃいけない、その患者さんに使わなきゃいけない理由を残していただきたい、提出もいただきたいというふうなことで今お願いをしておるところでございます。
 それを踏まえた検討は進めてまいりたいというふうに思っております。
○足立信也君 非常にやっぱり分かりにくいと思うんですよ。分かりにくいです、実際。
 一番分かりにくいのは、理由が必要だと思うのは、この入院した傷病に関係するものか、しないかというところは割と書けると思うんですが、シンプルなのは、短期入院とかジェネリックがないとか、そういうことは統一した見解出しておかないとやれないと思いますよ。
 その点について、やはりある意味、場合分けをした統一的な対応が必要なんだろうということについては、大臣、どう思われます。
○国務大臣(田村憲久君) なかなか難しい問題で、今局長が答えたのは、その持参薬等々は基本的に使えない中で、やむを得ず使った場合には診療録に書くというような話であったわけでありまして、そういうものを、また一定程度症例が集まってきますから、次の改定の中においてどのようにDPCの中に盛り込んでいくかというようなことを踏まえた一つの調査としていきたいという話であったんだと思います。
 ただ一方で、今委員がおっしゃられたように、実際今、実態で、例えばジェネリックがない、そこにないというものをどう評価するのか、ないから違うものを使うのか、持参しちゃいけないのか、いろんな議論があるんだというふうには思いますが、今回、この制度自体なぜこうやったかというと、明らかにこれはおかしいであろうというものは排除しなきゃならぬという中でこのような形になってきているわけでありまして、今言われたようなやむを得ないというようなもの、これがどういうものであるか、一律に全てこれがやむを得ないものだというのをすぐにはなかなか出せないのも実態だと思います。
 この事例、それから使用例、こういうものに応じて、そういうものをある程度分かるようにしていかなきゃならぬわけでありまして、そのような意味からいたしますと、すぐの対応というものが、どういう対応ができるのかということはなかなか難しい部分があるわけでありまして、次の改定に向かってそれぞれをどう評価していくかということをこれから検討させていただきたいと、このように考えております。
○足立信也君 この件、余り引っ張りたくないんですが、うなずいてくださるだけで結構です。次回改定を待つというよりも、これDPCの対象病院というのはやっぱり反応が早いです、データもすぐ出てきます。ですから、次の消費税の一〇%のときになるか分かりませんけれども、二年後になるか分かりませんけれども、そこまで待つ必要もないと思うし、反応は早いと思いますので、是非早めの検討をお願いします。うなずいていただけたんで、次に移ります。
 じゃ、本法案に入ります。
 その前に、本法案の中で基盤研が実は承継した繰越欠損金というものがあります、二百五十四億。これは出資事業だったわけですが、十五の研究機関に出資したけれども、現在残っているのはもう一社しかないと、二百五十四億の繰越欠損金があると。平成三十五年度末まで貸付金の回収を行う予定だとお聞きしましたけれども、二百五十四億なんですが、これ今後の見通しはいかがなんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今御指摘ございました承継事業でございますが、これは医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構、いわゆる旧医薬品機構、これが昭和六十二年度から平成十五年度まで実施していた事業でございます。医薬品の開発を行う研究開発企業を対象にいたしました出資事業でございまして、平成十七年にこれを医薬基盤研が承継いたしまして、現在、配当金の回収を行っているということでございます。
 御指摘ございましたように、旧医薬品機構におきましては十五の研究開発法人に対して出資してきたところでございますけれども、期待される収益がないと判断された十四の法人につきましては解散、整理されたということでございまして、現在残るのは御指摘のとおり一法人ということでございます。
 この法人につきまして、できるだけ多くの配当金を確保するという観点からも、医薬品の開発に関する経験、知識を有するプログラムオフィサーなどによりまして、早期実用化に向けた指導、助言ということを行いまして、配当金の最大化に努める所存でございます。
○足立信也君 見通しはと聞いたんですが、恐らく厳しいでしょうね。
○政府参考人(三浦公嗣君) 御指摘のように、決して楽観しているわけではございませんが、できるだけ多くこの配当金の回収を行うということで、今全力を向けているところでございます。
○足立信也君 今、欠損金二百五十四億の話ですが、もう一つあります。実用化研究支援事業、これは十九件に委託しましたが、平成二十四年に一件売上納付があっただけで、これ約八百万と聞いています。欠損金は六十五億です。これが今現在、十九件に委託したわけですけど、今どれぐらい残っているんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 御指摘ございました実用化研究支援事業におきまして委託金という形で支援をした企業で現在存続しているのは十六件、十五社ということでございます。
○足立信也君 これも先ほどと同じように、じゃ今後の繰越欠損金の解消の手だてと見通しはどうなんですかという質問と、二つ合わせて、二百五十四億と六十五億、これ三百億を超える相当な欠損金ですから、これは今後統合されて基盤研と栄養研一緒になるわけですが、今後はどういう、これを繰り返さないために考えておられるのか、方策をお聞かせ願いたい。
○政府参考人(三浦公嗣君) この実用化研究支援事業というものは、平成十六年度から二十二年度まで実施しておりました事業でございまして、現在は企業の売上げに応じて納付金の回収を行っているという状況でございます。既に御説明を申し上げたとおり、十六件が研究を継続しているというところでございます。
 対策といたしましては、先ほどの研究、承継事業と同様に、できるだけ多く回収するという、資金を回収するということでございまして、同様にプログラムオフィサーなどによる指導、助言、これらを実施していきたいと、現在も実施しているところでございますが、引き続き実施していきたいということでございます。
 これらの事業を、今後このような状況を踏まえて繰り返さないための方策をどのように考えるかというお尋ねでございますけれども、既にこの承継事業につきましては出資事業が終了しておりますし、実用化研究につきましても、御説明申し上げたとおり、委託金としての支援の体制が既に終了をしているところでございます。
 これからこれらの出資事業などにつきましてどう考えるかということですが、もとより医薬品の開発というのは非常にリスクが高いということは委員十分に御理解いただいた上での御質問というふうに認識しておりますけれども、やはり今までの状況というものを十分に検証していくということが必要であろうというふうに考えておりますし、今後改めて取り組むかどうかということにつきましては、そうするかどうかということも含めて慎重に検討する必要があるんではないかと考えておるところでございます。
○足立信也君 これから根幹に入っていくわけですけど、薬事戦略相談とか創薬支援ネットワーク、こういうものは今までつくってきました。そんな中で、やっぱりベンチャーや比較的小さなところにも補助をしながら開発していただくという姿勢は物すごく大事なんですね。でも、今までやってきたことで三百億以上の欠損金がもう出ているという事態があるわけですので、そこの取組は、今後も、それ、新しい機構でもそうですし、ファンディング機能があるところそうですし、そうはいいながら、今基盤研にいる方が二十八人ですか、あちらに移るわけで、そこの方々が過去の反省をしっかり持って、本当に、目利き力がどれだけあるかというのは非常に難しい話ですけど、できるだけ多くの方の意見を聞きながらやっぱり選定していかないと同じことが起きる可能性があると、その過ちは繰り返さないということを肝に銘じていただきたいと、そのように思います。
 じゃ、根幹の部分に入っていきますが、先ほど申しましたように、元々基盤研というのは平成十七年にできている。その前のこの参議院厚生労働委員会で、医薬品医療機器総合機構の在り方に関する決議というのが平成十四年十二月十二日、その中で、研究開発振興業務については、このPMDAが審査関連と安全対策、健康被害救済に専念させるために研究開発業務については機構から分離することという決議もあり、先ほど申しましたように、医薬品食品衛生研究所と国立感染症研究所の一部とともに設立して、今まだ九年しかたっていないということです。
 そこで、今回、今、数はちょっと触れましたけれども、日本医療研究開発機構に移管する基盤研究所の機能は何なんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 日本医療研究開発機構に移管する業務といたしましては、医療分野の研究開発に係る研究費の配分、評価の業務に相当いたします先駆的医薬品・医療機器研究発掘支援事業、こういう事業がございます。この事業ですとか、あるいは大学等の学術研究機関の優れた基礎研究の成果を医薬品としての実用化につなげるための支援を行う創薬支援ネットワーク事業、この二つの事業が移管されるということで考えておるところでございます。
○足立信也君 ファンディング機能、まあ資金の配分ですね、ファンディング機能と、創薬支援ネットワーク、ネットワーク機能、ここが移管すると。先ほどもありましたが、内閣に本部ができて、そこで計画が作られ、それを機構がマネジメントするというような、かなりトップダウン式のところに行くわけですね。
 残る基盤研の機能というのは何なのでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 統合後の法人の姿でございますけれども、特に現在の医薬基盤研究所の機能といたしましては、民間では実施できない、あるいは実施することが非常に難しいというような、共通的、普遍的な創薬の基盤的技術の研究開発、また生物資源の提供などを行うということが社会的に求められているということでございますので、統合後の法人でも、例えば次世代ワクチンの研究開発に資するアジュバント、免疫反応増強剤の開発などの業務について引き続き行うということにしております。
 また、統合後の法人は、創薬支援ネットワークを構成する主要な研究機関として残りますので、引き続きしっかりと基盤的な研究を実施していく、自ら研究を実施していくということでございます。
 さらに、希少疾病用医薬品などの研究支援、いわゆるオーファンドラッグへの支援ということでございますが、できるだけ早くこれらが実用化できるように、専門的な指導、助言の在り方などを検討いたしまして、引き続き必要な措置を講じていくということにしております。
 このように、統合後も、民間では開発が進みにくい領域におきまして、効果的、効率的な研究支援を行う公的機関としての重要な役割を果たしてまいりたいと考えているところでございます。
○足立信也君 研究開発力強化法に基づいて、その研究開発法人、今三十七あるわけですけれども、この業務というのは、研究開発ですね、研究開発のタイプと、資金の配分のタイプと、知識の普及やあるいは啓発のための組織と、大体三つに分けて、それぞれが重複しているところもあるんですが、大体三分類できると。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 ということは、今の三浦さんの答弁ですと、基盤研に残る機能というのは、もうほとんどというか、全て研究開発のみ、資金配分機能は残さないということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 基本的には研究を行う研究所として存続するということでございます。
○足立信也君 そうすると、次に国立健康・栄養研究所の方に行きますが、これは昭和十五年に栄養研究所と国立公衆衛生院が合わさって厚生科学研究所になった。そして、もう戦後間もなく、名前が変わりましたけれども公衆衛生院、そこから昭和二十二年に国立栄養研究所が一部分離したという経緯ですね。そして、今申し上げました国立公衆衛生院は今の国立保健医療科学院というふうになっているわけですね。
 先ほど来答弁がありますように、生活習慣病予防のための運動と食事に関する研究とか、まさにこれも研究機関ですよね。先ほど三分類しましたが、資金配分でもない、あるいは啓発、知識普及でもない、研究開発ですよね。そこを確認したいんですが。
○政府参考人(三浦公嗣君) 国立健康・栄養研究所につきましても、自ら研究を行う機関として、今後ともその分野における活動をしていくということでございます。
○足立信也君 そうなると、先ほどの国民に対するメリットとか、あるいは理由の中で、別分野の研究開発をやるところを一緒にすると。場所も遠く離れていますよね。そのメリットが一体何なのかと。お互いに、資金配分とかでなくて、もうとにかく研究開発、その仕事の役割ですね、その分野が違うということになったときに、そこを合わせるメリット、しかも先ほどありましたように、元々基盤研には医薬品食品衛生研究所が一緒になってできていると。そこが一体どういう意味があるんだろうというのがよく分かりにくいんです。
 そこで、もう一度、今のような観点、全く研究開発オンリーであって、違う分野をやるということを一緒にするメリット、先ほど来いろいろお答えされていますが、肝の部分はどこなんでしょう。もう一度教えてもらえますか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 先ほど大臣からも御説明ございましたように、生活習慣病対策あるいは食品と医薬品との相互作用、これらが代表分野として私どもこの統合後の新法人における新たな研究分野ということで考えているところでございますが、そもそも食品あるいは医薬品というものは、生体、人間の体の中で化学物質としての何がしかの作用というものがあって、それらが食品という形を取るかあるいは医薬品という形を取るかということは別にして、基本的には化学物質としての作用ということに着目すれば、同じ分野としての、共通の分野としての相互の有用性というものもあるのではないかというふうに考えておりますし、また、例えばいわゆるメタボの対策などを含めて生活習慣病ということになりますと、薬による治療ということのみならず、例えば運動ですとか食事などいわゆる生活習慣そのものの変容といいましょうか、そういうものの改善によりまして与えられる影響というものも当然あるわけでございますので、この例えば運動や栄養というものと医薬品というものの言わば連携あるいは切替えなどなど、一つの生活習慣病というものに着目した上ででも、お互いの研究がそれぞれ重なり合う部分が私どもとしてはあるのではないかと考えているところでございます。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 そんなこともございまして、両研究所の研究者の間では、どのような研究をお互いに持っているのか、成果を持っているのか、あるいは今後どういう分野で連携や協力がしていけるのかということも既に議論が始まっているというふうに理解しておりまして、そういう意味で新たな両研究所の活性化にもつながっていくものではないかということで、今回のような統合というものを提案させていただいているというところでございます。
○足立信也君 ちょっと大胆なことを言わせていただきますと、総理が施政方針演説でNIHつくるんだと、行革推進法あるいは独法改革の面で代わりに一つ減らせと、この基盤研と栄養研を一緒にする案は民主党政権時代も案として出てきていた、民主党賛成するだろうと、そういう流れで来たような気がするんですね。私は、でも、大きく違うのは、司令塔機能というのは、我々はイノベーション推進室というところでやっておりましたけど、新たにつくるからには重複があっちゃいけないし、新たにつくるという考えは我々はなかったから、そこは一緒にしてもいいのかなということだったんですね。
 今の話を続けていきますと、基盤研が残る機能って、純粋に基礎分野の研究開発ですよ。しかも、今オーファンドラッグの例を挙げました。ネットワークのための資金配分もないわけですよ、機能として。私は、これアカデミアでできることなんじゃないかと思いますよ。
 それからもう一つ、健康・栄養研究所の方は、公衆衛生の中の基礎研究ですよね。この分野というのは、先ほどくっついたり離れたりという歴史を私申し上げましたが、国立保健医療科学院でできるんじゃないかと思うんです。むしろ、そちらの方が日本国民全体の公衆衛生の基礎研究という分野についてはぴったりフィットするんじゃないかと私は思うんですよ、場所も近いし。そういうふうに無理やり何か数合わせでなるよりも、実際にやっていることとその目的、その機能、研究開発、そしてその専門分野、それで合わせた方が、私はすっきりするし、仕事も進みやすいんではないかと、そういうふうに思っているんです。
 これは質問という形にならないかもしれませんけれども、そういったふうに、我々の独法改革の中でも、これは実際国立の研究所として残すべきだ、あるいは元に戻すべきだという、独法からですね、そういう意見はかなりありました。まさにそこの分野で国立保健医療科学院をどうするかという議論もあったわけです。これは公衆衛生上、それから啓発、知識の普及の面においても大きい、基礎研究もやられているということで、そこにくっつけるという案はいかがでしょうか。どう思われます。三浦技総審に聞いた方がいいかもしれない。こういう考え、どうですか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 私どもも、この法人の統合というのは非常に慎重に考えるべきだというふうに思っておりまして、安易にどこかをくっつければいいというようなものでは決してないというふうに考えております。
 そういう中で、国立健康・栄養研究所の持っている本質的な機能は何かといえば、御指摘のように研究ということではありますけれども、それは健康づくり、あるいは栄養、あるいは運動という分野に言わば特化した優れた研究機能だというふうに考えておりますし、また一方で、連携する研究分野としての医薬品というのは当然それに関わってくるだろうというふうな考え方もございまして、この医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所のマッチングというのが最優先になって構想として出てきたというようなことであると理解しているところでございます。
 そういう意味で、もちろん国立保健医療科学院は無関係だということではないというふうに考えておりまして、保健医療科学院の持っている役割というのは、御指摘のように、例えば地域保健活動ですとか、あるいは保健指導ですとか、そういうようなノウハウというのはあるわけでございますので、具体に挙げられた例えば国立健康・栄養研究所における成果、これはエビデンスと言っていいのかどうか分かりませんけれども、そういうようなものが保健指導の場で役に立つということは考えられるわけでございまして、私ども、国立の研究機関、それから独立行政法人の研究開発を行っている法人、それぞれ幾つも厚生労働省が所管している法人としてはございますので、それらの法人の、あるいは研究所の連携を図るということは極めて重要だというような認識から、昨年度からそれぞれの研究機関の長に集まっていただきまして連携のための会議というものも開催させていただいているところでございます。
 そういう意味で、一体となって統合するということのみならず、そういう形で、法人としては別であるけれども、お互いの持っているノウハウや知識、経験というものを生かしていくという活動も重要だというような認識から、様々な連携のための動きを行っているところでございまして、そういう意味で、保健医療科学院も当然そういう連携の対象として重要な機関であるという認識は私どもも持っているところでございます。
○足立信也君 丁寧な答弁、ありがとうございます。ネットワークをつくっていくといずれ自然な形でこれは統合した方がいいかなという話も多分出てくるような気がしますので、それが改革につながると思います。
 次は、ドラッグラグ、デバイスラグの解消という観点から、PMDAと基盤研とそれから新機構のこの関係についてお聞きしたいと思います。
 我々ももちろんそうですが、それ以前からもドラッグラグ、デバイスラグの解消というのはもう至上の課題といいますか、最優先の課題だったわけですね。私が政務官のときは、日本のラグには三つあるんだと。審査のラグと申請前のラグと、それから日本固有の問題として保険適用のラグがある、その三つをそれぞれ解決していかなきゃいけない。審査ラグについてはもうほぼゼロですね。そこまで充実していますし、立派に私はPMDAもやられていると思います。申請前のラグ、これをどう解決するかということで、もちろんPMDAも非常にこれが重要だというふうに考えているわけですね。
 そこで、当時基盤研は、ある意味、できて七、八年の頃ですが、ちょっとシュリンクしていくというか、何か存在感がちょっと薄いところがあって、私は、基盤研の一番の役割の重要なところは創薬支援ネットワーク、この司令塔だと思っているんです。それが今回なくなるわけですね。
 我々は、申請前のラグをどう解決するかということで、まず二〇一一年に薬事戦略相談、これPMDAにつくっていきました。これは行政、それから実用化に向けていかに進めるかですから、トップダウン式です。その次の年に、今の薬事戦略相談というものに付随して薬事戦略懇談会というのがあるわけですが、次の年に、医療イノベーション五か年戦略として二〇一二年に今度は創薬支援ネットワーク、基盤研を中心にというのを打ち出したわけです。それは薬事戦略相談の前の段階ですね。シーズからどれが本当の実用化につながっていくのか、そこのところをネットワークをつくりながら意見交換を十分にできるようにしておこうじゃないかということでつくってきたわけです。
 私自身は、そういうふうに役割の違いは理解しているつもりなんですけれども、ここでもう一度明確に、申請前のラグを解消、申請前を急ぐために、薬事戦略相談、そして付随する懇談会と創薬支援ネットワーク、これはどういう役割分担、役割の違いがあるんですか。そこを説明してください。
○政府参考人(三浦公嗣君) まず、薬事戦略相談でございますけれども、日本発の革新的な医薬品、医療機器の創出に向けまして、有望なシーズを持つ大学などの研究機関を主な対象といたしまして、必要な品質、非臨床試験、それと治験に関しまして、規制当局である医薬品医療機器総合機構、いわゆるPMDAでございますが、ここにおいて平成二十三年七月から開始している新しい相談の業務ということでございます。
 また、薬事戦略相談懇談会でございますが、これは薬事戦略相談をPMDAで立ち上げるに当たりまして、大学等において薬事戦略相談が有効に活用されかつ効率的に実施できるようにすることを目的とした懇談会でございまして、現在も薬事戦略相談業務の実施状況を確認している場でございます。
 一方で、創薬支援ネットワークでございますが、これは国内の大学や公的研究機関などで生み出された優れた基礎研究の成果を医薬品としての実用化につなげるという目的のために、理化学研究所、産業技術総合研究所、医薬基盤研究所が中心となったオールジャパンの創薬支援体制ということでございます。具体的なミッション、役割といたしましては、支援対象とする研究シーズの選定、医薬基盤研究所などの創薬支援研究機関における技術支援、出口戦略の策定など実用化を目指した切れ目のない支援を行うというために置かれているものでございます。
○足立信也君 皆さん、それで両者の違いがお分かりになったかどうかなんですが。
 ここから大臣にお聞きしたいんですけれども、厚生労働省としては、まあ官ですね、いわゆる官が規制する薬事のところを加速させるためにトップダウン型の戦略相談をつくったと、これは今までですね。それから、そのシーズ、種となるものを選別するための創薬支援ネットワークを独立させたと、これもトップダウン式なんです。両方ともトップダウン式なんですね。
 しかし、その前にはボトムアップ型のアカデミアの自由な発想がないと駄目なんですね。新機構で、今の創薬支援ネットワークのところも全部新しい機構に行ってしまって、そして本部からの計画指示でといういわゆるトップダウン型になってしまうわけですけれども、私は研究の偏りが生じるのが一番心配なんです。研究の偏りです。一方向を向いてしまう、ほかの分野は全部遅れてしまうということになるのが一番心配なんですね。
 そこで大臣にお聞きしたいのは、この新しい機構に創薬支援ネットワークの部分、一番根幹の部分が移管されても今までの役割を損なわない、つまりボトムアップに近い形をネットワークの中からつくり上げていくという姿勢を担保するかということを実は聞きたいんですね。それはどちらも主務大臣であるからそういうふうにお聞きしたいんですが、実は衆議院の内閣委員会で京大の山中伸弥教授がおっしゃっていたことなんですが、幅広いボトムアップ型の基礎研究が生みの親なんだと、それに対して実用化を図るにはトップダウン型が必要で、これをどんどん加速することが必要なんだけど、これは育ての親なんだと、で、生みの親が科学には最も重要だと、私も全くそのとおりだと思います。
 これを当てはめますと、薬事戦略相談も創薬支援ネットワークもトップダウン型で、ボトムアップ型の部分を強化するには、アカデミアの中での不安定雇用をやめること、安心して働ける状況にすること、そして臨床研究中核病院の機能強化、これも打ち出していますね、そういうことが極めて大事だと思うんです。
 そこで大臣にお聞きしたいのは、先ほど私申し上げました、トップダウン型だけになってしまうと本当に偏ってしまって自由な発想が出にくくなる、その生みの親であるボトムアップのところの方が更に大事なんだと。両方主務大臣としてやるわけですから、今まで持っていた、そのつくった目的である創薬支援ネットワークのそのボトムアップ機能というものをできるだけ存続させるように、あるいは機能を十分に発揮させるように、是非ともそこのところは、いつもいつもトップダウンという形にならないように是非頑張ってもらいたい、そのことについて大臣の意見を。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられましたとおり、その審査ラグというものはほぼなくなってきた。この間も製薬メーカーの方々と話しておりましたら、逆に日本の方が早まるんじゃないかというようなお話でございました。
 一方で、開発ラグに関しては、これはまだ歴然と残っておるわけでありまして、そのような意味からいたしまして、薬事戦略相談、まさに委員らがお考えになられてそういうような方向性を進まれておられるというのは、出口でありますというか、PMDAが絡んでおるといいますか、やっているところに意味があるんであろうというふうに思います。
 さらに、その創薬支援ネットワーク、オールジャパンで創薬を支援していこうということでありますが、これは元々、基盤研それから産総研やさらには理研、こういうところが絡んでしっかりと、それこそ探索研究の時点から、その後、最適化研究に行って、そして非臨床試験から臨床試験、治験というふうになっていくわけでありますけれども、その中において、目利きから、更に申し上げれば出口戦略、知財の管理支援というのもあるのかも分かりません、さらに企業との連携でありますとかもちろん研究支援、いろんなものの中において、デスバレーなんてよく言われますけれども、死の谷を越えて製品化に向かっていくそのための役割でありまして、トップダウンとは言われますけれども、確かに今回の場合、健康・医療戦略推進本部というものがあって、その下に医療研究開発機構というものをつくるわけでありまして、頭はこの本部であって、機構の方はそれにのっとって動いていくわけでありますけれども、これと絡んでそれぞれネットワークを組む、当然のごとくそれはアカデミアがしっかり頑張っていただかなきゃならぬわけであります、基礎研究の部分は。
 でありますから、これもまた委員らがずっと民主党政権でもお進めになってこられた、それこそ早期・探索的臨床試験拠点の整備、そして今回の法律の中に、これも含めてでありますけれども、今衆議院で議論いたしておりますけれども、臨床研究中核病院というような形でこういうものを制度化していくという形、ここの中において自由な発想でいろんな研究を自発的にやっていただく。特に、基礎研究等々に含めてはそうでありますし、また臨床試験という意味からすれば、基礎研究から流れていく中において、それこそ早期・探索の部分でファースト・イン・ヒューマンみたいな形で新しいものをどんどん日本でつくっていく。
 こういうものに向かって、まずはその自由な発想のところの基礎研究というものが重要であるわけでありまして、おっしゃられるとおり、ここに関してはトップダウンといいますか、これからもいろんな部分でここは自発的にいろんな研究をされていくわけでありますから、そういうものをしっかりと創薬支援ネットワークの中で、拾い上げていくという言い方がいいのかどうか分かりませんけれども、出口に向かってつなげていくということに関しましては、そこは自主的なものをしっかりとこのネットワークの中で出口につなげていくというふうなことは、これからも新しい組織の中においてしっかりと担保をしていかなければならぬと、このように考えております。
○足立信也君 私の趣旨は十分御理解いただいていると思いますので、是非頑張っていただきたいと思います。
 研究費のことなんですけれども、今回、新しい機構は医療分野の研究開発の資金配分を行うと、で、医療分野以外は厚労省だというふうになっている。それは確認したいんですが、健康長寿社会を国民が享受できるようにというふうにおっしゃっていますが、そうすると介護関係とかあるいは自立支援医療関係とか、医療分野でもその部分は新機構になるのかな、それとも厚生労働省がそのままやるのかな、当事者の意見はどこが聞くのかなというような問題が生じてきます。これ、クリアカットに分けられるものなんでしょうか。
 あるいは、分けられるというのであれば、逆に研究を申請する人間、文科省の科研費であるとか厚労の科研費であるとか、あるいは新機構に今度出すのかな、一体申請者はどこに出していけばいいのかなというようなことがあります。これは誰かが振り分けてくれるのかなという甘い思いもありますけれども、もし申請者が自分で判断してやらなきゃいけないとしたら、これは相当周知が必要だとなってくると思うんです。この二点について、答弁をお願いします。
○政府参考人(三浦公嗣君) まず、厚生労働省の担当の部分について申し上げますと、厚生労働科学研究のうち医療分野の研究開発に関する経費といたしまして、疾病の治療方法、診断方法など医療技術の開発に資するというようなもの、医薬品、医療機器の開発に関するもの、こういう研究費は日本医療研究開発機構を通じて配分するということになっております。
 一方、同じく厚生労働科学研究のうちで医療分野であっても厚生労働省の実施する政策の推進、評価に関するもの、医療分野以外の調査研究に関するもの、厚生労働省の行う危機管理に関するものにつきましては、引き続き厚生労働省が直接配分するということでございます。
 これらにつきましては、特に研究の申請者の方々が混乱しないようにするということは極めて重要だということで認識しておりまして、今申し上げた研究費につきましてはいずれも研究課題の公募要領、要項を詳細に分かりやすく作成するということが必要であろうと考えておりますし、また、研究の申請者から問合せがあった場合には、関係機関と連携いたしまして丁寧に対応していくということが必要であるというふうに考えております。
 このように、いずれにせよ厚生労働省が言わば医療分野の研究開発もそれ以外の分野につきましても公募要領、要項などにつきましては一定の関与をしていこうということでございますので、そういう意味では混乱が生じないように努めていくということは極めて重要だということになります。
 一方で、今まで文部科学省あるいは経済産業省、厚生労働省で医療分野に関する研究開発が分散していたんではないかというようなことから、今般、日本医療研究開発機構という法人が一元化した形での研究のファンディングを行うという組織として設立されるというふうに考えておりまして、そういう意味からは、医療分野の研究開発について申し上げれば、一元化、一元化というか集約によりまして研究者の方々からすれば分かりやすい形で提示されるということになるということで理解しているところでございます。
○足立信也君 努力を期待します、これ大変だと思いますので。
 創薬支援ネットワークの根幹は、やっぱり基盤研究所、そして産総研、そして理研ですよね、今話題の。最後に、研究不正問題なんですが、ディオバンのデータ改ざんとか、タシグナの臨床研究への関与とか、武田のブロプレスのデータと異なる広告宣伝とか、今の問題は論文不正そして広告不正なんですね。
 そこで、最後にお聞きしたいのは、研究開発資金の配分はこれは新機構で行うわけです。研究で不正が発覚した場合、どこが対応するんですか。そこをお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(中垣英明君) 今のお尋ねでございますけれども、私ども今、国会で御議論いただいております法案の日本医療研究開発機構でございますけれども、この機構におきましては、まず、自らが配分する研究費によって実施される研究に対しましては、専門の部署を置きまして公正かつ適正な実施の確保を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。また、こうした取組を通じて蓄積されるノウハウを政府全体の不正防止策にも活用できるのではないかと考えるところでございます。
 いずれにいたしましても、革新的な医療技術の実用化等に向けて取組を進めていくためにも、研究不正等によって我が国の研究の信頼性が低下するような事態というのは看過できないというもので考えておりますので、これは各省いろんな取組もございますので、それをしっかり連携してやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○足立信也君 終わります。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。
 私の方からは、今回の法改正案につきまして、二つの独法が一つになるというものでございますけれども、一つの法人の方にひっついていく方、具体的には国立健康・栄養研究所、この方の役割について、多分、今日この研究所の、独法の質疑をするのは私だけのような気が恐らくするんですけれども、ただ、また今、国会に提出されております医療・介護の総合確保の法律を始め、二〇二五年に向けての我が国の医療、介護を始めとする医療・健康政策全体を考えたときに、この独法に非常に重要な役割を新しく見出すことができるのではないかというような観点から質問をさせていただきたいと思います。
 我が国、急激な世界に類のない高齢化を迎えているわけでございますけれども、そうした中にあって、国民の健康を確保していく、健康寿命の延伸というものをしっかり確保していくという取組、平成十九年に医療保険制度の大改革がありまして、その中で、高齢者の医療の適正の確保、高確法あるいは健康増進法といった取組によって国民の健康を守っていくという大きな法体系がつくられました。
 まず、ちょっとその現状の取組について伺わせていただきたいんですけれども、平成十九年の法改正でできました特定健診、また保健指導の制度でございますけれども、長らく、メタボ健診は効果があるのかどうかというような社会的な議論、この委員会でもいろいろ議論がございましたけれども、今般、その効果についての中間の取りまとめがまとまったということで、ただ、さはいいながら、そもそも健診率が低い、端的に言えば低いわけでございますけれども、そうした現状と、健診の現状あるいは特定指導の現状と、あと今回まとめられたその効果についてまず御説明をお願いいたします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 特定健診、特定保健指導、これはまさに保険者の皆さんにしっかりと予防、健康づくりに努めていただきたいということで仕組みを導入したものでございます。特に、国民の死因の約六割を占めております生活習慣病の予防ということに着目いたしまして、この法律が施行されました平成二十年度から各保険者において実施をお願いをしております。
 実施率はだんだんと向上はしてきておるんでありますが、先生御指摘の目標値に対してまだまだ低い状況ということで、二十三年度までが確定出ておりますけれども、健診の方、特定健診の方で四四・七%、全体の保険者通しまして、それから保健指導、特定保健指導の方で一五%ということでありまして、これをしっかり向上させていって、皆さんの御理解をいただいて、保険者の皆さんにも、あるいは事業主の皆さんにも、加入者の皆さんの御理解をいただいて、しっかりと健康づくりに努めていくことは大事なことだと思います。
 そのためにも、今御指摘のように、この二十年から特定健診、保健指導を始めまして、データが蓄積をされてまいりました。また、これを分析することも可能になってまいりました。そこで、その効果、実際の健康、予防の効果ということを検証していこうということで、二十年から、今二十三年度実施分までの特定健診、保健指導のデータが集積をされてきておりますので、このデータを活用いたしまして専門家の皆さんで検証作業を昨年から実施をしてもらいまして、この四月にまず効果を中間的に取りまとめをいただいたということでございます。
 これを見てみますと、特定保健指導、保健指導をしっかり受けていただいてということで六か月間の指導を受けていただきますけれども、これを終了された方は、終了されていない方と比べまして、毎年毎年、やはりその効果が数値上も歴然と出ていると。例えば、腹囲、体重も、男女共に各年齢層、二センチ、三センチ、あるいは二キロ、三キロという具合に低下が見られる、あるいは血糖値、血圧、脂質、中性脂肪でございますが、脂質等も改善の数字が出てくるということが毎年見られております。
 それから、積極的支援と申しまして、腹囲、おなか回りの一定以上の方、あるいは血糖、血圧、脂質に二つ以上リスクを抱えていらっしゃるような方については、継続的な支援を行って六か月間の評価を行っておるのでございますけれども、この積極的支援を終了をいただいた方は全般的に指導レベルがより低い方に改善が見られるということでございまして、男女ともおおむね二、三割はその翌年度、毎年この指導を受けていただくような数字を見ますと、もう指導の対象外になられるようなことが見られておると。さらに、メタボリックシンドロームそのものも、この六か月間の積極的支援を終了していただきますと、男性の中では二、三割、女性では三、四割、女性の方が少し効果が大きく出るんですが、翌年度はメタボリックシンドロームの対象そのものから脱出ができるというふうな効果が見られております。
 このようなやはり検証作業を進めまして、さらには医療費適正化に対する効果もこれから検証を進めてまいりたいと思っておりますが、このようなことを保険者の皆様、国民の皆様にしっかりと周知をいただきまして、しっかり自ら取り組んでいただきたいというふうに考えておるところでございます。
○小西洋之君 ありがとうございました。
 特定健診とそれに基づく保健指導、特定健診自体が約四五%の対象者しか残念ながら受けてもらっていないということと、その中で、保健指導の対象になった人の残念ながら一五%までが最後までたどり着いていないと。ただ、最後までたどり着いていた人たちを分析してみると、科学的な効果があるというような報告が今まとめられて、今後それを様々な、最終的には医療費の適正化を目指していくわけでございますけれども、国民の健康を守るために様々なその活用を厚労省の方で頑張っていただくということだと理解をさせていただきました。
 もう一つ、健康に関する重要な政策が始まっておりますけれども、データヘルス計画というものが昨年政府の中で決められて、平成二十七年度から本格化するに当たって、本年度はいろんなそういう準備の年だと聞いておりますけど、その取組の進捗状況と、あと今後の見通しなどについてお願いいたします。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 データヘルス計画でございます。医療保険者の皆様は、実際の医療機関で書かれているレセプト、これも電子化される中で集積をされてくるということで、これを分析をしていろいろ役立てることができる。それから、特定健診、特定保健指導というふうな健診等のデータも集積をされてくるということで、これを各保険者の皆様が、加入者の方々、自分たちの事業所における加入者の皆様あるいは国保における加入者についての疾病の傾向等を分析をする、それで疾病予防に役立てられる、効果もまた加入者の皆様に示せる。それから、仮に生活習慣病等になられましても重症化を予防できる、特に糖尿病のようなもので明確に効果が見られるというようなことで、重症化予防のための取組を進め、その効果をまた示せるということがございます。
 こういうふうに、保険者の皆様が自らの健康づくり、保健事業ということに効果的にこれを活用していただきたいということで、御指摘いただきましたように、昨年六月に閣議決定されました日本再興戦略の中では、データヘルス計画の推進ということで、健保組合、あるいは協会けんぽ、あるいは国保に対しましてしっかりとこれを進めていただこうということでございまして、この基になる大臣告示で保健事業の実施の基準も示しておりますが、この告示自体の改正も今年四月から行いまして、全保険者で取組を進めるということで今お願いをしておるところでございます。
 具体的な進捗状況でございますけれども、健保組合や協会けんぽ、こういう被用者のグループにおきましては、既に今モデル的なところ、まず事例の紹介等もいたしましたが、さらに、先駆的に取り組むというところには予算も計上いただきましたので、それで支援をモデル的に行っていき、それを広めていくということで、二十六年度中にはデータヘルス計画を作成をして、二十七年度からそれを実際に実施をしながら評価を進めていくという計画で進めております。
 また、市町村国保の方も、これは支援の仕方、今でも健康づくりをしっかり取り組んでいただきますところに特別調整交付金等でめり張りを付けた支援をしておりますけれども、二十六年度、今年度からはデータヘルス計画を策定をいただきまして、この情報分析に基づいた事業を実施すること、それを特に支援のポイントに挙げていきたいと。で、これを各市町村国保がしっかり取り組めるように、各都道府県の国保連あるいは国保中央会、こういう国保の保険者の皆様の集まりにおいても、有識者等から成りますこのデータ活用についてのサポートのチームというふうなものを置きまして、しっかりとこの活動の支援を進めていきたいと。具体的な評価、ここにポイントがあるよというようなことをお示しをしていきたいというふうに思っております。
 このように、全ての医療保険者におきまして、この保険者の機能、自らの加入者の健康もしっかり高めていくという機能をしっかり発揮いただきますように取組を支援をしていきたいというふうに思っております。
○小西洋之君 ありがとうございました。
 他の医療保険制度に比べてそういう実績あるいはデータの蓄積等々がある健保の方に厚労省もいろんな支援をしながら頑張ってもらって、それをほかの保険者にも広めていくと。
 今おっしゃいましたデータヘルス計画の、まずは健診を受けて、かつ保健指導を行い、また病院に行っていただく方、必要のある方には受診勧奨をして重症化の予防をやっていく、非常に重要な取組を、体系立った取組をしていただいているというふうに私も思います。
 ちょっと宣伝なんですけれども、平成二十四年が、さっき申し上げた平成十九年の法改正から五年ぶりだったんですけれども、ちょうど我が民主党が、最後は民自公でございましたけれども、あの消費税の法案をやらせていただいたときに、ちょうど実は五年に一度の、かつて五年前の平成十九年度に行われました医療保険制度の見直しの当たり年だったんですね。そんな、今、はっとおっしゃられている、大臣、実は当たり年だったわけです。
 つまり、国民の皆さんに増税をお願いする財源を振り分ける先の肝腎の医療保険制度の基盤の法体系がたまたま見直しの当たり年になっていたわけですけれども、私はそこの中でいろんな仕事を厚労省の立派な皆さんといろいろ取組をやらせていただいて、最終的には全部民主党の中の部会で了承されていった制度でございますけれども、例えば医療法の医療計画の体系ですとか、あるいはがんの基本計画の体系ですとか、あともう一つ、高確法の中の医療費適正化計画の体系でもやはり見直しがあって、そこで保険者の皆さんに今おっしゃられたような健康増進について更なる役割を頑張っていただく、その全体についてPDCAサイクルを入れさせていただくですとか、あるいは医療提供体制への関わりについても、実は国民皆保険ができてちょうど平成二十四年というのはまた五十年という、そこもたまたま当たり年だったんですけれども、保険者の皆さんにそうした役割を厚労省の公文書で書いていただいたのは、実は五十年、初めてのことだったんですね。立派な外口さんという先輩の局長さんなどと御議論させていただいて実現をしていただいたんですけれども。
 それで、申し上げたいことは、そうした様々な取組の下に、今御答弁いただいたような特定健診を頑張っていく、あるいはデータヘルス計画を頑張っていくということなんでございますけれども、ここでちょっと、今日資料をお配りさせていただいておりますけれども、今御説明いただいたまず生活習慣病の重要なものの一つ、糖尿病でございますけれども、じゃ糖尿病をめぐる我が国の疾患の状況と、それに対する健康、医療の政策の取組の状況というのは数字的に言うと一体どのようになっているんだということをちょっと確認をさせていただきたいと思います。
 お配りした資料は、下に書いてある本ですけれども、今日の質疑のちょっと種本でございまして、「僕らが元気で長く生きるのに本当はそんなにお金はかからない」というキャッチーなといいますか、タイトルなんですけれども、実は書かれているのは、これ厚労省の官僚の方と、お医者様でありかつ内閣官房でライフイノベーションの担当の調査官もやられていた経験のあるお二人の方が書かれています。官僚の方のために申し上げると、官僚の方とは一切今日の質疑は議論はしておりません。私が勝手にこの本を読んで面白いことを書いてあるなと思って、意義深いことが書いてあるなと思って質疑をさせていただいているんですけれども、その中から拾わせていただいたデータを今この資料の方に書かせていただいております。
 ちょっと厚労省の方で、それぞれのデータについて厚労省が今把握しているものをちょっと順繰りに答弁いただきたいんですけれども、例えば糖尿病ですと、その予備軍及び患者数の方々、またその将来予測、かつ、今申し上げた予備軍や患者数という、可能性のある方々ですね、その中でじゃ実際の本当の患者さんはどのぐらいいて、実際の患者さんのうち医療機関にちゃんとかかっている人がどれぐらいいて、かつその医療機関にかかっている方のうちちゃんとした医療効果ですね、糖尿病の場合、血糖値のコントロールなどがあるわけですけれども、されている方はどれぐらいかと。かつ、じゃ糖尿病に掛かっている医療費ですね、現状の医療費とあとその将来予測。あと、糖尿病というのは、御案内のとおり恐ろしい合併症のもとになる恐ろしい病気なわけでございますけれども、そのうちの糖尿病によって必要になる医療、人工透析の例を挙げていますけれども、それは幾らぐらい。
 あるいは、最後は、糖尿病という病気によって患者さん自身あるいはその家族の方が失われる様々な社会的な機会費用というものがあるわけですけれども、こういうものについて厚労省としてデータをどのように持っていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。
 御質問いただきました、糖尿病を例に取ってということでございました。一般の方を対象としました国民健康・栄養調査、これは議員の御提出になりました資料の中でも元データとして引用されておりますが、これによりますと、糖尿病の有病者数は約二千五十万人ということになっています。これは何でちょっと数字がずれているかといいますと、この御執筆になった本の方は平成十九年の国民健康・栄養調査ですが、今二十四年の調査が出ておりまして、平成二十四年の結果で見ますと、二千二百十万人からちょっと減って二千五十万人ということであります。
 それから、やっぱりその資料の中の次の段に、カラムにありますけれども、医療機関を実際に受診した人はどのくらいいるかというところになりますけれども、これは同じ平成二十三年の患者調査を使いますと二百七十万人ということでございます。取りました年が違いますけれども、いずれにしてもおおむね先生の資料の中で御指摘いただいたような数字になっております。
 また、国民医療費ということですけれども、医科の診療費が約トータルで今二十七兆八千億円と計算されておりますけれども、このうち、お示しいただきましたように、糖尿病に係る医療費、これは平成二十三年度の国民医療費ですけれども、約一兆二千億円ということになっております。
 それから、大変申し訳ありません、糖尿病を原因とする人工透析やその周辺の医療費については今日ちょっと準備をしておりませんでしたので今日お答えできませんが、御容赦ください。
○小西洋之君 最後の社会的な機会費用もちょっと不明であるということでよろしいでしょうか。はい、うなずいていただきました。
 それで、要は、申し上げたいことは、今厚労省の方で(a)と(c)は、あと最後の(e)の一・二兆円というのは分かると。ただ、二千二百十万人が疾病構造が変わっていく中で二千五十万人に減っているというのであればこれは本当喜ばしいことなんですけれども、なぜか、ちょっと理由を多分分析ちゃんとしないといけないんでしょうけれども、それはさておき、二千五十万人のうち実際に、じゃ、患者さんがどれぐらいいるかというのは、なかなか国としてナショナルデータを持っていないという現状がございます。こういうナショナルデータを持っていない糖尿病という生活習慣病に対して、我が国は高確法を始めいわゆる健康増進政策、あるいは様々な医療政策を一生懸命頑張っているという現状があるわけでございます。
 この資料を二枚おめくりいただきまして、ちょっとシャボン玉が並んでいるようなグラフがございますけれども、これはこの本をお書きになった山本先生という方の資料を使わせていただいているわけでございますけれども、これは何かといいますと、糖尿病のうち重度の、糖尿病についてはヘモグロビンA1cという指標があるそうでございますけれども、それが八・〇%以上の患者さんのデータでございます。母数が三万、書けていませんけど、三万二千二百三十六人中まず二百三十七名にこういう、これ、ある保険組合のデータだそうなんですけれども、重度の糖尿病の患者さんがいらっしゃったと。
 そのうち、小さなポツです、本当に小さな鉛筆の先のようなこのポツ、このポツは、実は糖尿病であるにもかかわらず一度も病院に行っていない方でございます。これ健保組合、組合であれば当然、今特定健診があるわけでございますので、健診の結果良からぬデータが出て、あなた病院に行ってくださいということを多分言われるわけでございますけど、いや、行っていないと、そういう方でございます。
 シャボン玉のようなこの丸なんでございますけれども、円の大きさはその患者さんに掛かっている医療費のサイズでございまして、考え方として、重症というわけでございますので、血糖値のコントロールが、病院にはかかっているんだけれどもできていない。本人の努力不足なのか、やむを得ないことも含めて本人のことなのか、あるいは医療機関のサポートの問題なのか、サポートといいますか対応の問題なのか、できていないということでございます。
 つまり、全体として糖尿病という深刻な病気について、これは自覚症状がなかなかない病気と言われているそうでございますので、元々病院に行っていない、かつ、行っていてもちゃんとした効果を得られていないような方々が相当いると。我が国の健康政策あるいは医療政策の目的として、まずこの鉛筆の先のようなポツ、これをまずゼロにしなければいけない、このシャボン玉の大きな円というのをできるだけ小さくすると同時に、シャボン玉と点の塊を下の方にとにかく寄せていくような取組をしなければいけないということでございます。
 じゃ、そうした取組が果たして今できているのかどうかというのが今日の本題なんでございますけれども、健康、医療それぞれにまたがる分野でございます。この本に書かれていること、あるいはちょっと私なりの認識を申し上げさせていただきますと、今の問題は、まず健診、特定健診を受けていない人がたくさんいるということと、先ほど、保健指導に乗らない、乗り切って最後までたどり着く人が一五%しかいないわけですから、乗らないという人がいると。中には、最悪のケースですけれども、お医者さんに行ってくださいと言っているのに受診しないというような人がいると。かつ、病院に通っても残念ながらなかなか改善しないという方がいらっしゃるということでございます。
 実は、我が身に置き換えて申し上げますと、私、三十八歳で総務省を退職してこの政治の世界に向かわせていただいて、今四十二歳でございますので特定健診の対象なんでございますけれども、先月、ある私重要な健診の機会を国会の質疑のために失ってしまいました。実は野党になっても与党時代と同じぐらい忙しくて、あえて申し上げますけれども、その相当のせいは安倍政権のせいでございます。解釈改憲というのは、日本の法治国家を滅ぼすようなことをやろうとしていると。しかも、解釈改憲して戦力を保持した瞬間に、機動艦隊を持ったら、大臣、それだけで何兆円というような軍備が掛かるわけでございますので、大臣は我が国の立憲主義と法治国家を守り、かつ我が国の社会保障を守るために決然と必ず閣議決定の署名は拒否する、拒否できないんであれば大臣あるいは議員辞職をしていただくという、そういう決意でこの厚労委員会に臨ませていただきたいと。
 冗談ではなくてでございまして、実は我が参議院には、衆議院にはないんですけれども、一九五四年に自衛隊の海外出動は許さないという全会一致の本会議決議があって、それは自衛隊法の改正のたびに、何回と、二十回以上ですね、確認をされてまいりました。先月、予算委員会で安倍総理にこれを問わせていただいたんですけれども。なので、国会の議論なしに閣議決定をやるということは、参議院、つまり国民を否定するということですので、そういうことも踏まえて、大臣は決然と必ず閣議決定の署名を拒否していただきたいと思います。
 それはさておき、そういう状況になってしまいましたものですから、私、健診も受けられず、かつ、私、今国保でございますので、前回は総務省の共済だったわけでございますけれども、別に国保になったからといって自分が甘えてはいけないんですけれども、なかなかちょっと遠い感がすると、国保はですね。これは、私も、それは国保のせいではないかもしれないんですけれども。
 そうすると、さっき申し上げたような、そもそも検査をしていない、指導に乗らない、勧められるのに受診もしないし、行った先でもなかなか改善ができているかどうか分からないとなると、健康、医療のやっぱり在り方を相当変えないと、将来、我々が今頑張っている、二〇二五年あるいは二〇三〇年においては、協会けんぽで六百万円の年収の方が保険料が百八十万円に負担が上がるであろうと、また国民医療費も六十兆と。これだけ国民負担を上げるにもかかわらず、肝腎の国民の健康が十分に守れないことが起こり得るんではないかということでございます。
 それで、ちょっと問わせていただきたいことが二点あるんですけれども、下のページで、骨粗鬆症も同じような問題があるんですけれども、済みません、ちょっとここ時間の関係で割愛させていただきましたけれども、健康増進法の体系でありまして、何らかの義務的な制度があるわけではございませんけれども、寝たきりの大きな原因となる、大腿骨の近部位の骨折などの大きな原因になっている骨粗鬆症についても実は治療を受けられていない人が実は一千万人ぐらいいるんじゃないかというような、そういう分析でございます。
 なので、まず申し上げたいことは、こういう、我が国が健康や医療政策で真っ正面から取り組んでいく、この生活習慣病やあるいは骨粗鬆症についての我が国の疫学的なちゃんとした基礎研究のデータが、実は今御覧いただいたようにないわけでございます。つまり、公衆衛生学あるいは医療経済学と言ってもいいと思うんですけれども、こうしたデータをまずちゃんとそろえて、じゃ、どれぐらいそれが我が国の国民にとって今深刻なのか、また将来どれぐらい深刻になるのか。それを、国民を守り、また医療経済なんかの観点も加えたときに、どういう健康・医療政策、効果のあるものをやらなきゃいけないかということをちゃんと議論して戦略的にやっていかなきゃいけないわけでございますけど、こういうデータがないと。
 こうしたときに、今回の法改正の新旧対照表を見ていると、この国立栄養研究所ですけれども、国民の健康の保持及び増進に関する調査をやって、公衆衛生の向上及び増進を図ると。まさにこの研究所が、この新しい新法人が、さっき申し上げました二〇二五年等々を目指す中でこういう役割を担っていくべきだというふうに思うんですけれども、大臣の所感はいかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員のおっしゃられている意味、大変重要だというふうに思います。
 この国立健康・栄養研究所自体は、例えば食事と運動、この併用に対する研究でありますとか、また一方で、今ほど来話が出ておりました国民健康・栄養調査、このような形でいろんな成果を発表しておるわけでありまして、実はこの連休中、私、ジュネーブの方に行ってまいりまして、WHO、ILO、ガイ・ライダー事務局長、またマーガレット・チャン事務局長とお会いをさせてきていただきました。日本の国からWHOに出ておられる方々、特にこの栄養面の方がおられまして、ちょうど食事しながらいろんな話をお聞きをさせていただいたんですが、この今回の独法の統合、非常に興味を持っておられまして、名前絶対消さないでください、栄養という名前を残してくださいと。いや、残るんですよというふうにお話ししたら大変喜んでおられまして、これだけしっかりと栄養面を含めて調査をやってきておるという国は余りないということで、非常にいいデータが出てきておるということでありました。
 ただ、ここは医療経済だとかは余りノウハウがないわけでありますので、直接この新しい独法で、統合した独法でやるかどうかというのはなかなか難しいところがあろうと思いますが、今委員がおっしゃられた論点というのは大変重要なところでございますので、厚生科学研究も含めて、こういうことも含めてこれ検討をさせていただきたいと、このように考えております。
○小西洋之君 ちょっと新しい独法に経営資源がないのであれば、まさにそれを予算を投じてつくっていただければいいと思うんですが。
 要するに、申し上げたいことは、肝腎のこういうデータをやっぱり厚労省として何年かに一度ちゃんと科学的に取っていかないと、健康医療の柱の政策はつくれないというわけでございます。もうこれは間違いないと思うんですけれども。そうしたときに、それを担うやっぱりちゃんとした機関があるべきだと思うんですけど。
 結果的に、厚労省としてきちんとしたことをやっていただけるんであればそれでいいんですけれども、前向きに検討していただくということでよろしいでしょうか、先ほどの御答弁は。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど言いました、厚生労働科学研究等を用いてこういうものを研究をするということも含めて検討してまいりたいというふうに思います。
○小西洋之君 ありがとうございます。
 じゃ、是非、生活習慣病あるいはこういう疾病について、管理あるいは予防が可能であるというような一定の科学的なエビデンスがあるような疾患で重要な疾患については是非やっていただいて、もちろんどういう疾患をやるかを含めてそういう研究をしていただきたいと思うんですけれども。
 最後にもう一つ、ちょっと私もこの仕事になって実は官僚時代よりよっぽど忙しくて、官僚時代も、今日も答弁作ってくださった、遅い帰りだったと思うんですけど、昨晩。私も官僚時代以上に実は徹夜回数が多うございます、安倍政権を含めてですね。そうすると、何が言いたいかといいますと、やっぱりしっかり、なかなか聖人君子のような人間ばかりではありませんので、私はどちらかというとそういう自分の管理というのはなかなか難しい方かもしれませんけれども、要するに、今のように、保険者の健康指導ですね。あと、あなたは健康指導の対象じゃなくて、むしろもう病院の対象ですと、病院に行っていただくと。ところが、その医師で診断を受けても、そこからやっぱり、一度診断を受けることはできたんだけれどもなかなかその次が続かないと。そうすると、申し上げた、保険といって、保険制度、今は病気になったときにしか保険制度は発動されないわけでございますけれども、そういう予防部分についても特定のものは一定の管理の下にやっていくというような構想もあり得るかと思うんですけれども、そうしたことを検討するというようなことはいかがでしょうか。非常に難しいことは重々よく分かっていますけれども。
○国務大臣(田村憲久君) こういう御質問をよくいただくわけでありますが、なかなか、保険というのは治療というような医療行為に対して診療報酬が付いて払われておるわけでありますので、なかなかこれを予防という意味で使うというのは保険者の御理解がいただけないというのが実態でございます。
 いずれにいたしましても、保健という部分も大事でございますので、健康を保つ事業という意味で、必要なものには必要な予算を付けさせていただきながら、これからも健康づくり政策を進めてまいりたいというふうに思います。
○小西洋之君 済みません、ちょっと今申し上げたかったことは、糖尿病だと例えば糖尿病の専門医院のところに専門チームをつくって、今の保険では賄い得ないような体制をつくると。ただ、そのことによってその患者さんのちゃんとした疾病管理というものをやっていくというようなことが実はできる。つまり、医療機関をセレブレートし励まし、かつ保険者をセレブレートして励ますような、そういう仕組みというのが多分必要になってくるんじゃないかというのが私の問題意識でございます。それの基礎的なデータをまず取るところからも重要だと思いますので、是非厚労省の方で取組をお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 医薬基盤研究所法に関して質問させていただきます。
 医薬品と食品等の専門性の融合による総合的な研究を促進するということを主な目的として二つの法人、医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所を統合するということになっておりますが、医薬基盤研究所は大阪に立地、国立健康・栄養研究所は東京に立地しているということで、主な研究施設が大阪と東京という地理的に離れた場所に分かれるわけでございます。
 質問を二つ併せて御質問しますが、まずこの統合後の新法人において、大きな目的の二つ、一つは医薬品及び医療機器の技術向上のための基盤整備に関する研究と、もう一つは国民の健康、栄養に関する調査、研究と、それぞれはいずれの施設で行われるのか。当然、元々の施設だと思いますが、それをいずれの施設で行われるかということを確認させていただいた上で、大阪と東京という地理的に離れた場所に研究施設が置かれるということ、統合されたとはいえ、そうなることになります。
 目的が医薬品と食品等の専門性の融合による総合的な研究促進ということですので、この二つの大きな柱の研究を円滑に融合させるための工夫はどういうふうにされるつもりか、どう対応されるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 現在、医薬品技術、医療機器などの技術の向上のための基盤的な研究につきましては大阪、すなわち現在の医薬基盤研究所でございます。それから、国民の健康、栄養に関する調査研究は東京にある国立健康・栄養研究所、それぞれで行っているところでございます。
 御指摘ございましたように、統合後においても、既に研究のために整備されている施設設備がございますので、それらの施設を使うことが研究を実施する上で効率的だということでございまして、引き続きそれぞれの場で研究を進めていくということを考えているところでございます。
 一方で、こういう地理的に離れた場所にある研究所でございますので、東京と大阪でそれぞれの研究の企画立案をできる限り合同で取り組むこと、あるいはテレビ会議、インターネットなどの電子的な手段を活用するということ、また研究員そのものも人事交流していくなどによりまして、しっかりと融合して研究を実施していくことといたしたいと考えております。
 現在でも、研究が複数の機関によって連携しながら行われている、しかも遠隔地にある大学同士がやるなど先例はあると理解しておりますので、それらの先例をよく学びながら、そのような研究の推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 先ほど来の審議の中でも様々に重なってくるんですけれども、もちろんこの統合するためのメリットということ、そういうことをしっかり発揮させていくための工夫というのがやっぱり必要になってまいりますので、是非その辺を頭に置いた運営と努力ということをお願いしたいと思います。
 平成十九年や二十四年の閣議決定でも、この医薬品と食品、栄養に関する専門性の融合というのは閣議決定でも指摘されてきて、長年の議論を経て今回実行されると、こういうことになってきているわけです。
 両法人の統合については、新たな医療分野の研究開発体制の一つでもある日本医療研究開発機構の設立ということへ向けてのスクラップ・アンド・ビルドとしての性格も有しているという面もございます。この点が強調されると、今回の統合は何か数合わせではないかと、こういうような指摘も当然出てくるわけですね。法人が一つ減ったということではなくて、先ほど言ったとおり統合したことによる効果というものをどう発揮させていくかということが本当に大事に、重要になってまいりますので、改めて今回の統合の理念について説明していただくとともに、統合による融合効果をどのように発揮させていくか、具体的にどう取り組んでいくか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(赤石清美君) 長沢委員の御指摘のとおり、大変重要な問題でありまして、単なる数合わせでは余り意味がないんだろうというふうに私も思います。
 私も国立健康・栄養研究所に実際行ってまいりました。どういう研究をされているのかを見てまいりました。
 そこでは、かなり長期にわたって国民の栄養調査を行っておりまして、これは日本でも数少ない大きなデータベースだろうというふうに思います。これを使って、いろんな生活習慣病の共同研究等が可能であろうというふうに思っております。またもう一つは、人体のカロリーを計算、二十四時間部屋の中に入っていて、その中で生活してどのぐらいカロリーを消費するのかと、そういうふうな設備を持っておりまして、その意味では、設備に関して言えば、動かすことは非常に難しいわけでありまして、東京と大阪にあるのはある程度やむを得ないんだろうと。ただし、ソフトの部分についてはかなり融合的なことができるだろうというふうに考えています。
 そういうことで、お互いの専門性というものをうまく融合しまして、先ほど小西委員からも説明ありましたけれども、生活習慣病対策、こういったものが一つの大きなテーマになるだろうと。また、医薬品と食品、栄養の相互作用の研究の促進、こういったものは相乗効果を持てるだろうというふうに思っています。
 このような相乗効果を発揮するために、医薬品等の基盤的研究と栄養、食品の研究の企画立案をできる限り共同で行っていくと。同時に、この共同研究を実施していくと。また、合同研究発表会の開催、そして基礎研究成果の相互利用、こういったものを行って相乗効果をうまく引き出すように、これについてもいかにマネジメントをしっかりするかというのは大事なことだと思っておりますので、そういうことも含めて厚生労働省としてもしっかりリードしていきたいと、このように思っております。
○長沢広明君 平成二十五年の十二月二十四日の閣議決定、独立行政法人改革等に関する基本的な方針の中では、独立行政法人制度を見直すこととされる中で、研究開発型の独法について、これは研究開発成果の最大化を法人の目的として、そのために必要な仕組みを整備することと、こういうふうにされているわけでございます。
 先ほど来統合することのメリットということが議論になっておりますけれども、やはり二つの法人を統合した上で、先ほど御答弁があったとおり、人事交流をするとか研究成果のお互いの交流をしっかりしていくとか、それは当たり前のことでございまして、統合した結果、研究成果を最大化するということが必要であります。したがって、統合したことによって、医薬基盤の研究とそれから食品、健康、栄養に関する研究を、これを統合したことによる研究目標というか、統合したことによる目標設定というか、それをしっかり高いところに置いて、そのために両方、今までのそれぞれの研究機関がより今まで以上に力を発揮すると、こういうようなことをしなければなりません。
 今回、統合後の法人も、大臣にお伺いしますが、研究開発型の独法に該当することになるのではないかと思いますけれども、統合による効果も発揮しつつ研究開発成果の最大化に努めると、こういうふうにするためにどのようなお考えを持っているか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今般提出させていただいております独法通則法の改正、これに関しまして、今言われましたとおり、研究開発型の法人という一類型を設けておるわけであります。
 これは、この研究開発型の独法、法人というのは、一つは研究が長期化する又は不確実性があるというような特性があるわけでありますので、そういう意味では、目標期間を今五年なんですけど七年と長めに設置できるようにするということ、ほかにも審議会を設けまして、科学的ないろんな助言をいただく等々を入れておるわけであります。
 また、運用面では、例えば給与、研究者の給与をフレキシブルに設定できるというようなことも運用面でこれは対応してまいりたいと、このようになっておるわけでありまして、今般のこの新しい統合独法は、まさにこの研究開発型の独立法人になるわけであります。でありますから、今言ったような特性、これに応じた制度になるわけでありますので、言われたとおり、研究成果、これ最大限化していくように我々としてもしっかりと努力をしてまいりたい、このように考えております。
○長沢広明君 研究目標の設定というところをやっぱり高めに置いて、きちんとそこで成果を最大化していくという、ただ統合しただけじゃなくて、統合したことによって今までのレベルからもっと高いレベルをどう目指せるかという設定が必要だというふうに思いますので、その点、御努力いただきたいというふうに思います。
 予算規模についてですけれども、医薬基盤研究所及び国立健康・栄養研究所に対して、双方、国から運営費交付金が出ております。平成二十六年度予算では、医薬基盤研究所に対しては約七十五億円、国立健康・栄養研究所に対しては約六億四千万円というふうになっております。統合後、この新法人の運営費交付金についてはどう考えるか、伺いたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 統合後の法人におきましては、現在の医薬基盤研究所の機能のうち、医療分野の研究開発に係る研究費の配分、評価業務などでございます先駆的医薬品・医療機器研究発掘支援事業、それと創薬支援ネットワーク事業、この二つの事業が日本医療研究開発機構に移管されるということになっております。したがいまして、平成二十七年度に新しい法人に交付される運営費交付金につきましては、これらの移管によって生じる影響なども勘案した上で、研究目的が果たせる必要な予算を要求していくということになろうと考えております。
○長沢広明君 ちょっとよく分からなかったんですけれども。
 もちろん、それぞれの法人も今までそれぞれ業務の効率化等に取り組んできたことと思います。この統合によって、やっぱり統合効果を発揮させるための研究の強化という面も必要ですし、同時に、強化すべきところは強化する一方で、効率化できる部分は効率化する必要があるというふうに思います。特に、統合した結果、管理部門においては効率化を行うことが可能だというふうに思うんですが、この点についてはどう考えるか、確認したいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今回の統合によりまして、役員につきましては、理事長、当然これは一名でございますが、理事が一名、監事二名、合わせて四名を削減するということにしております。また、管理業務に従事する職員の合理化につきまして、統合予定の平成二十七年度に向けまして、今後、両法人を始め関係府省と調整するということにしております。
 また、二つの法人それぞれ、医薬品等の基盤的技術、また健康、食品に関する重要な研究を担っているということでございますので、研究に携わる職員については維持していきたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 両法人の常勤職員数は、今年の一月一日現在で、医薬基盤研究所が九十四名、国立健康・栄養研究所が四十名というふうになっております。単純に合わせれば百三十四名ということになりますが、機構の方へ行く人たちも出てくると思いますけれども、統合による研究の融合の実を上げるという意味で、優秀な人材をどう確保するかということも統合を契機に改めて検討するテーマだというふうに思います。
 研究開発の成果を最大化するというこの目的を達成するために、統合後の新法人の人員体制についてはどう考えるのか、特に今後優秀な人材を確保するという点についてはどのような考えを持っているか、伺いたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 統合後の法人は、医薬品開発の基盤的研究、また国民の健康の保持増進に関する研究など重要な業務を行うということになりますので、御指摘のように優秀な人材を確保していくということは極めて重要な課題であると考えております。
 このため、法人の組織や研究体制などにつきまして、研究者の方々がより研究をしやすい環境となるように整備すること、また、研究成果を着実に生み出し、若手の研究者などにとっても魅力のある研究所とすることなどによりまして、優秀な人材の確保を図っていくことが必要であると考えております。
 法人のマネジメントは理事長が担うということになりますので、理事長ともよく連携を取りまして、厚生労働省としても必要な対応を図っていきたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 次に、先ほど足立委員からも御指摘のあった創薬支援ネットワークについて、考え方は先ほど足立委員の指摘と私も基本的には同じでございます。医薬品の開発については、基礎研究から実用化につなげるまでやはり目利き機能というものをどう強化していくか、これは非常に大事になってまいりますし、そのために裾野をどう広げるか、これは非常に大事な点でもあります。
 医薬基盤研究所に創薬支援戦略室が設置されたのは去年の五月ということで、創薬支援ネットワークがそこから、大学とか製薬メーカーとか様々なところへの支援がちょうど始まったばかりという点であります。創薬支援戦略室は、今後、日本医療研究開発機構の方に移管されるということでありますが、これによって、せっかくつくり始めた創薬支援ネットワーク、この幅広い裾野の支援ネットワークが弱体化するようなことのないようにしてもらいたいというふうに思います。
 一方、医薬基盤研究所としては、ネットワークの本部機能である創薬支援戦略室が移管されたとしても、創薬支援ネットワークの重要な構成員として引き続き医薬品等の基盤研究に取り組む必要があると、これは先ほどの足立委員の御指摘とほぼ同じ趣旨でございますが、先ほどは大臣からの御答弁ございましたけれども、三浦審議官の方から改めて答弁をいただきたいと思いますが。
○政府参考人(三浦公嗣君) 現在審議中の健康・医療戦略関連二法案が成立した暁には、医療分野の研究開発については新たに設置される日本医療研究開発機構に研究費の配分機能などが集約されまして、基礎から実用化までの一貫した研究開発を推進するということにされております。
 医薬基盤研が配分してきた研究費につきましても、この新しい機構に移管し、集約された研究費配分機能と創薬支援ネットワークを一体的に実施するということによりまして、より大きな効果がもたらされるものと期待しているところでございます。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 一方で、医薬基盤研でございますが、ここは民間では実施できない、あるいはそれが困難である共通的、普遍的な創薬の基盤的技術の開発を担うということが求められているところでございますので、引き続き創薬支援ネットワークを構成する重要な研究機関として、しっかりと基盤的な研究を実施していきたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 済みません、今のちょっと確認ですけれども、創薬支援ネットワークの重要な構成員であるということは変わらないと、こういうことで、もう一度いいですか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今御指摘ございましたとおり、医薬基盤研は引き続き創薬支援ネットワークを構成する主要な研究機関として残りますので、これからもこのネットワークの一員を担うものとして重要な役割を担っていっていただきたいと考えているところでございます。
○長沢広明君 ありがとうございます。
 医薬品等の開発については、健康・医療戦略推進法案、そして独立行政法人の日本医療研究開発機構法案、今審議中でございますが、こういうことにより新たな研究推進体制が構築されるということになります。基礎研究から実用化まで一貫した研究支援を行うということがこれにより可能になる、革新的な医薬品等が実現されることになるというようなこと、この取組は非常に重要なことだと思います。
 一方、日本は世界に誇れる長寿を実現しているわけでありますけれども、日本再興戦略や健康・医療戦略でも掲げ、また指摘されておりますとおり、平均寿命と健康寿命の差、これを縮小していく、つまり健康寿命を延ばしていくということが大変大きな課題であります。これを実現するためには、革新的な医薬品の開発、必要な治療、これを受けられる環境を整備することも重要であるというふうに思いますが、そもそも病気を予防するということも大変重要であると、先ほど来の議論の中にもございます。
 このため、国立健康・栄養研究所で行っている生活習慣病対策の研究、これは非常にこれから更に重みを増してくるというふうに見ていいと思いますが、今回の統合等によりまして医薬品等の開発が進むわけですけれども、健康、栄養に関する研究や国民健康・栄養調査についても同様に更に強化していくことが必要であると。医薬品に関する研究も、健康、栄養に関する研究も、究極的には国民にその成果が還元されていくということが必要だというふうに思います。そういう意味で、この両法人とも非常に大事なそういう役割を負っていると。
 そこで、これまでの国立健康・栄養研究所での研究成果と今後の取組の方針について、あわせて、両法人における研究の成果については国民に還元するという意味では、国民に周知啓発すること、これ非常に重要であるというふうに考えておりますが、この点についてどのように取り組むお考えか、伺いたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 先生のおっしゃるとおり、予防というのは非常に大事だと考えております。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 生活習慣病予防のための運動と食事の併用効果に関する研究を実施しまして、健康づくりのための身体活動基準・指針二〇一三の策定のときにはデータを提供するなどしてまいりました。また、日本人の食事摂取基準の策定に関する関係資料のデータベース化などの成果も上げてまいりました。
 国立健康・栄養研究所の業務については、厚生労働省や地方自治体における健康づくり施策に必要不可欠な科学的知見を集積しまして発信することを目標としております。今後とも、着実な成果を上げていきたいと考えております。
 また、国立健康・栄養研究所や医薬基盤研究所での研究成果については、その周知啓発を行うことが最も重要であると考えておりまして、現在でも研究成果についてのホームページの掲載、論文発表、学会発表の実施、一般市民向け、専門家向けのセミナーの開催などを行っていますが、今後、両法人の統合後も今まで以上に様々な機会に研究成果の周知啓発に努めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 ありがとうございます。今御答弁されたことをしっかり進めていただきたいというふうに思います。
 ちょっと時間早いですが、これ最後の質問にさせていただきます。
 昨今、ノバルティスファーマの問題とか臨床研究の疑惑についての、報道ベースでも様々にされております。そういうことに対する不安あるいは不信ということもあります。医薬品や医療機器の開発は基礎研究からの時間の掛かり方があるということで、これについても、なぜもっと早くできないのかという、医薬品の臨床研究に対する不信もあると。再生医療の分野においては多大な費用と時間が掛かるというふうにも言われております。
 こういう医薬品の臨床研究については、文科省、経産省も所管に入り、厚生労働省の分野でありますが文科省、経産省も入るということで、手続の煩雑さということも指摘をされていると。基礎研究から応用、実用化までの間の期間が掛かるということについては、この部分が死の谷とも呼ばれているという問題がございます。こういう意味では、日本医療研究開発機構を中心に創薬の推進を図るという、今回そういう措置が図られるわけでありますが、その一翼においては、この医薬基盤・健康・栄養研究所、新法人がその一翼を担うということも大事なことになります。この新法人の設立を契機として、今後国民の信頼を得ていくということが医薬品あるいは医薬機器の開発という中における様々な問題を解消していく一つの契機にしてもらいたいというふうに思います。
 医薬品、医療機器の開発、実用化というものは政府の成長戦略の一つでもございますし、その中で国民の信頼を、この行政の上で国民の信頼を高めていくために、新法人の設立を一つの契機として、改めて大臣、どのような御決意、お考えを持っているか伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられましたとおり、基礎研究、研究から実用化に向かって成長戦略の要でもあるわけでありまして、これをしっかり支援していくという意味からすれば、先ほど来お話がありますように、臨床研究中核病院の整備でありますとか、また創薬支援ネットワーク、これの強化、さらにはPMDAにおける薬事戦略相談の更なる整備、こういうものもやっていかなきゃならぬわけでありまして、これは途切れのない、切れ目のない支援をしてまいりたいというふうに思います。
 日本にはいいシーズがありながら製品化できなかったと、この間もちょっとお話をお聞きいたしておりましたら、例えばザーコリでありますとかハーセプチンでありますとかさらにはグリベックですね、こういうものももしうまくいっていれば日本からというような話もあったのではないかというようなお話もお聞かせをいただきました。
 でありますから、そういういいものを日本で是非とも実用化していきたいという意味からしますと、その支援はしっかりやっていかなきゃならぬわけでありますが、一方で、やはり臨床研究自体に信頼性がなくなりますとそもそもいいものが出てくるはずがないわけでありまして、例のディオバンの話もございます、これに関しては検討会でいろんな御議論いただきました。
 今ちょうど臨床研究に関する倫理指針の見直しをやっておる最中でありまして、例えば倫理審査委員会、これのやはり透明性でありますとか強化、これもやっていかなきゃならぬわけでありますし、さらには研究責任者の方々の責務の明確化でありますとか、また教育、研修、こういうものもしっかり強化していかなきゃなりません。そもそも改ざんなんというものに対して、それが起こらないような防止策、そしていろんなデータの保管、こういうものもしっかりできるような、そういうようなことをやっていかなきゃならぬわけでありまして、そういう観点から今指針の見直しをいたしております。
 あわせて、この臨床研究の在り方ですね、これに関しての検討会というものをこの四月から立ち上げて、これはまさに法制化が必要かどうかというような議論も含めて秋を目途に結論を得てまいりたいというふうに思いますが、いずれにいたしましても、この部分、臨床研究の信頼性、これを取り戻すためにしっかりとした対応をこれからも取ってまいりたい、このように考えております。
○長沢広明君 終わります。
○委員長(石井みどり君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。
 本法案に入る前に若干質問させていただきたいんですが、四月一日に質問させていただきましたけれども、福島県における災害関連自殺者数増加に関して、三月末に福島県に調査に入ったと、内閣府ですけれども、その調査後、判明したことを少し教えていただきたいと思います。内閣府の方、お願いします。
○政府参考人(安田貴彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、今年の三月二十七日に福島県に内閣府職員を派遣をいたしまして、県庁及び相馬広域こころのケアセンターでヒアリングを実施したところでございます。ヒアリングにおきましては、担当者から、人材不足等により支援が必要な方々を完全には把握できていない、あるいは避難者の見守りを行っている機関との情報共有など他機関との連携の強化が必要であるなどの課題が指摘をされたところであります。
 内閣府におきましては、ヒアリングの結果を受けまして、現地の課題への対応に資するよう、他の被災二県の取組について福島県に情報提供するなど福島県との連携の強化を図っております。
 今後とも、震災関連の自殺者数の推移も見つつ、必要な対応について検討してまいりたいと考えております。
○山口和之君 連携強化を図っていらっしゃるということなんですけれども、具体的にどういう連携強化が行われているのか。あるいはまた、その改善策をどういうふうに取りまとめて、どういうふうに発信していくのか。もしよかったら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(安田貴彦君) 先ほども御答弁させていただいたところでございますけれども、福島県に対しましては様々な課題が指摘されていることを踏まえまして、他の被災二県においてどのような取組がなされているかということなどの情報提供を行わせていただいたり、あるいはまた、今後の福島県の人材育成等についてもまたいろいろと検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山口和之君 福島県任せというところが一つあることと、人材育成についてはこれから検討していきたいということなんですけれども、三月末に調査が入って既にもう五月に入っているわけでございまして、そう考えていきますと、もう早急な対応策及び手当てというのが必要になってくるような気がします。
 見守り等のマンパワー不足ということなんですが、厚生労働省としては心のケアにつなげるための見守り等にどのような策を講じているのか、講じてきたのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。
 東日本大震災の被災者の方々に対して、心のケアが必要な方にきちっと支援が行くということが大変大事だというふうに認識をいたしております。
 心のケアにつきましては、委員お話がございましたとおり、心のケアセンターというのが各三県にありまして、そのセンターの言わば総合調整あるいは活動支援の機能として連携調整をいろんなことをやっています。一つは、市町村、保健所、医療機関との連携を一層促進図る、もう一つは、仮設住宅の運営機関やいろんな民間団体との連携調整を図ると、こういうことをやっておりまして、言わばそういう総合連携機能をより強化することによって支援の必要な方に必要な支援が結び付くようにしていきたいというのが一つあります。
 もう一つ、先生お話がございましたとおり、これは弱体化した地域のコミュニティーでどう対応するかというところがあろうかと思います。こうしたコミュニティーを再構築する観点から、地域の中で孤立化している方々に対してちょっとした相談をするだとか、相談の機会を与えるだとか、あるいは見守る、あるいは居場所をつくる、こういったようなことが非常に大事でありまして、こうした観点からの地域コミュニティ復興支援事業というのを実施しているところでございます。
 この事業の中では、福島を始めとする被災地において、社会福祉協議会に生活支援相談員というのを配置いたしまして、その方々が地域の民生委員などと協力しながら地域の見守りや訪問活動などを行っていると、こんな状況にございまして、こうした地域コミュニティーのいろんな活動と先ほどの心のケアセンター、こうしたところの連携というのをよく従来以上に図っていくということが必要だというふうに認識をいたしております。
○山口和之君 以前お聞きしたときは、自殺された方々は、心のケアのところには関与していないというか、支援を受けてはいなかったという方々であるという話をお聞きしています。要するに、その実態があっても見逃す方が多いということ、逆に言えば、見逃さなければ自殺につながることは少なくなるのかもしれないんですね。
 そう考えていくと、資料を見ていただくとなんですけれども、これは厚生労働省や総務省あるいは復興庁、内閣府等々の関連するような事業でございます。この事業がたくさんあるんですけれども、結局はやはり見逃しているということと、自殺者のほかに関連して亡くなられる方、関連死の方々は直接震災によって亡くなられた方を福島県においては上回っているということを考えていきますと、これらの事業一つ一つがしっかりと融合した関係が必要だと自分は思います。
 その中で、復興庁では被災者孤立防止と心のケアに関する関係省庁連絡会議というものを行っているようなのですが、このことについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡本全勝君) 御指摘のように、今回の大震災、仮設住宅での生活の長期化が見込まれましたので、当初から孤立防止、それから心のケア対策というのが非常に重要であるというのは指摘されておりました。
 先生今御指摘の被災者の孤立防止と心のケアに関する関係省庁連絡会議、これは実は復興庁の前身となります復興対策本部の時代、平成二十三年十一月に関係省庁の方々にお集まりいただきまして対策を検討してまいりました。この連絡会議では、主に厚生労働省、それから内閣府、文部科学省など心のケアなどに関する担当課の課長に集まっていただいておりました。その後、更にこれを格上げというんでしょうか、平成二十五年十一月、昨年の十一月でございますが、心のケアだけでなく、避難者の健康・生活面全体の対策を充実いたしますために、今度は大臣の下に関係府省の局長から成りますタスクフォースを立ち上げました。
 そこでまとめましたのが、今日先生御指摘の資料に出ております、パッケージと私ども申し上げておりますが、被災者に対する健康・生活支援に関する施策パッケージというもの、全体像をお示しして、関係省庁がどのようなことをしているかと、そして現場でどのような事業が使えるかというのを一覧表にいたしまして、関係の自治体で使ってもらえるようにお示ししました。各自治体には、その点は、非常に現在周知に力を入れております。
 もう既に御承知だと思いますが、このようなパッケージで全体像が分かるようになっておりますので、実際にはそれぞれの目的で各省庁が施策持っておりますけれども、現場では、おっしゃるように、仮設住宅なりあるいは避難住民の方々、それにどのようにして連携して入っていくかというのは確かに大きな課題だと感じております。
○山口和之君 予算も分散していろんな事業があちこちで立ち上がるのはいいんですけれども、結果的にどうなっているかというと、自殺者の数が増えているということと、関連で亡くなられる方の数が非常に増えているというふうに考えていくと、実際に横串の機能の効果はあるのかどうか。本来、復興庁は、そういったいろんな事業を取りまとめて相乗効果、この後法案の話になりますけれども、相乗効果としていろいろ取りまとめていくというふうに考えるとすれば、効果を果たしているのか、機能を果たしているのかということをちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岡本全勝君) まだ十分とは申し上げませんが、今回かなり各省の御協力及び県、市町村の協力で力を入れてこれたと思います。例えば、心のケアセンターをつくっていただきましたのと、仮設住宅団地にはサポート拠点をつくっております。ここが一つの拠点になりまして、関係者、市町村の職員あるいは医療関係者、介護の関係者というのが拠点として包括的に見れるように仕組みはつくっております。これが、これまでの震災での取組と違う局面でございます。
 ただ、御指摘のように、それが全て完全に機能しているかという点については、なおこのような犠牲者が出ておられるということから、更に力を入れていかなきゃならないと思っております。いずれにしても、その現場というんでしょうか、そこで全体像をまとめて、いろんな施策をまとめていかなきゃならないと、そこが一番のポイントだと思っております。
 ただ、他方でもう一つ、また、子供さんたちの心のケアというので、文部科学省がしてくださっているのもございまして、どうしても、施策の対象者、高齢者それから障害者、普通の方あるいは子供さんというので、施策が幾つかの省にまたがって、課がまたがるというのは、これはやむを得ないと思っております。ただし、仮設住宅団地の場合では、そのような拠点を活用して包括的に見るという形にせざるを得ないと思っております。
○山口和之君 省庁によっていろいろ視点が違っていろんな事業が出てくるのはいいんですけれども、現場においてはやっぱり一つであってほしいし、私は子供しかやりませんのでそっちは見ませんなんてことはないわけですから、その連携がまず必要なことと、人材不足というのはこれはもう前から言われて、今、介護不足も含めてそうなっている状況で、各県にお任せします、あるいは市町村にお任せしますといっても、これはなかなか難しいところがあります。したがって、国を挙げてじゃないですけれども、今の被災地に支援をしていただきたいなというふうに思います。
 心のケアは非常に重要なんですけれども、関連死と、あるいは障害、高齢者でいきますと要介護状態が増えるということも含めて、そうすると、大きなところでやっぱり町づくりであったりNPOを育てていくであったり、何かそういうことが非常に重要になってくると思うんですけれども、まずはしっかり各省庁取り組んでいただきたいことと、それをまとめていっていただきたいことと、厚労のほかに各省庁でもたくさんあることをどうやってくっつけていくかということを、まあ厚労大臣にお伺いするのもあれですけれども、自分の思いは、将来的には地域包括ケアシステムがそこに集約されていくんではないかというふうに自分は思っているんです。というのは、ワンストップサービスで、障害があろうが、あるいは高齢であろうが、あるいは子供であろうが、その地域の中で安心して暮らすためのそれが必要だというふうに考えると、地域包括ケアシステムというのを将来見据えてこういうものが動いていくのがいいんではないかと、自分はそう思うんですけれども、大臣はどうお考えか、お聞きしたいんですが。
○国務大臣(田村憲久君) 今ちょうど衆議院の方ではこの法律を御議論いただいておるわけでありまして、地域において医療と介護というようなものを考えて、それこそ、あと生活支援でありますとか予防でありますとか住まい、こういうものを完結して提供できるような、大体小学校区ぐらいの人数においてのそういうシステムということで地域包括ケアシステムということを提唱させていただいて、もう年数たってきておるわけでありますが、これを整備を更に進めていこうということであります。
 七十五歳以上の方々、今の団塊世代が二〇二五年に迎えられるということでございますので、それに向けて整備をしていこうという話であるわけでありますが、そこに例えば障害者の方がどう関わってくるか。まあ地域包括ケアシステムとなれば、中核的な役割を果たすのは地域包括支援センターということになるわけであります。そう考えたときに、確かに、例えば、これは一例でありますけれども、障害者の方と高齢者の方々が同居されておられる、そういうような形に対して総合的に何らかの対応ができないかということも考えられるわけでありまして、これは一つの課題であろうなというふうには認識いたしております。
 今、現状で、静岡の富士宮市においてそのような取組をされておられるようでありまして、地域包括支援センターで、取りあえず、障害も、もちろん高齢も、それから子供も、何かあったときには取りあえずそこに相談をすればいろいろなサービスにつなげてくれるというような、そんな取組をされておられるようであります。
 今お話にございました被災地のサポート拠点はまさに対象者を限っているわけではないわけでありまして、そういう意味では今委員がおっしゃられた方向性というのも一つの方向性ではあろうというふうに思います。
 ただ、今、高齢者に向かっての体制も十分にまだできていない状況でございますので、そういう意味では、高齢者に向かってこれから体制を整備していく中において、いろんな関係者の方々のお話もお聞かせをいただきながら、どのような対応の仕方があるのか、これは検討していきたいと思います。
 ただ、財源は、これは介護ということになればなかなか障害また児童には使えないということもあるわけでありまして、そこら辺のところ、いろんな課題もあるわけでありますけれども、重要な御指摘だというふうに思います。
○山口和之君 ありがとうございます。
 ただ、この事業、お渡しした事業全部見ますと、やはり集約されているのはそこだろうと思いますし、縦割りでいくと高齢者と何とかと分かれるかもしれませんけれども、地域にしてみればそんなの関係ない話であって、どうやって安心して暮らすかなんですよ。だから、被災地は、将来に向けて、未来に向けてそういう体制をつくっていく。その地域包括支援センターはどうなっているかというと、介護予防で目いっぱいで、それ以外のこと、町づくり、あるいはNPO法人を育てていく、あるいは見守り体制をつくっていくというところまで手が回らないでいると、この悪循環を繰り返しているわけですから、ちょっとしっかりとした取組を被災地をモデルにやっていただきたいなというふうに思います。
 それから、サポートセンターの話が出ましたけれども、サポートセンターというのは例えば仮設住宅の中にありますけれども、それは自治体ごとに動いていますので、例えばそこの自治体に仮設住宅が、ほかの自治体が来たとすれば、例えば福島市に仮設住宅が入ったとすれば、市とここの仮設住宅は別なんですね。結局は自治体ごとに動いているので、総合的にその地域を見るという感じにはならないんです。それこそ横串になっていかなきゃいけないわけなんですけれども、是非そういったところを未来のモデルとしてお願いしたいなと思います。
 本法案に入らせていただきますが、午前中もうかなり質疑されて、法人を統合する理由であったりあるいは効率化、相乗効果の話が出てきました。安易にくっつけるべきではないと、単なる数合わせではないよという話や、目玉となる研究テーマは何ですかとか、いろんな質問が出たと思うんですけれども、ちょっと、午前中の整理じゃないですけれども再びちょっと質問させていただきたいんですけれども、もう一度、法人を統合する理由をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(三浦公嗣君) 国立健康・栄養研究所の栄養や食品に関する専門性と医薬基盤研究所の医薬品に関する専門性、これらを融合することによりまして、生活習慣病対策への応用、また医薬品と食品の相互作用の研究の促進などの相乗効果を期待して両法人を統合することとしたものでございます。
 このため、統合後の医薬基盤・健康・栄養研究所では、医薬品などの基盤的技術研究と栄養、食品の研究の企画立案にできる限り合同で取り組むことといたしまして、共同研究の実施、共同研究プロジェクトの立ち上げ、合同研究発表会の開催、基礎研究成果の相互利用などを検討しているところでございます。
○山口和之君 午前中での答弁でもありましたけれども、目玉となるテーマというのは何で、そのために統合しますというようなものはどちらかといえば余り見受けられずに、統合したらこうなるだろうと、こういうふうなことが予想できるだろうという話だった気がします。
 また、効率化の話が先ほど来出ておりまして、効率化は、常勤職員例えば九十四人、健康・栄養研究所は四十人と、どの程度スリムになるのかという話においても、調整しますという回答だったんですけれども、これはもう統合する前にそういう話にはならないんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 先ほど御説明したことをおっしゃっておられるんだというふうに思いますが、現時点で新しい法人の理事、理事長、監事の人数などについては法案の中に盛り込みまして、両法人の統合によりまして現状よりスリム化されるということが明らかになっていると考えております。一方で、管理業務に従事する職員の合理化など、これらは両法人を始め関係府省と調整していくということにならざるを得ないというのは、二十七年度の予算と大きく関わるからでございます。
 こういうような状況ではございますけれども、独法の肥大化とならないように対応してまいりたいと考えているところでございます。
○山口和之君 スリム化については、これから肥大化にならないように検討するというふうに思ってよろしいでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 私ども、効率化できるところは効率化を進めていくという方針で臨みたいと考えております。
○山口和之君 また、運営費交付金というものがあって、医薬が七十五億、先ほども出ましたけど、健康・栄養が六・四億、これの効率化についても先ほど質問出ましたけれども、そのときの答えとしては、今後検討していきたいということだったんですけれども、それも間違いないでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 予算に関わることでございまして、これらは二十七年度の予算編成に向けて今後検討していく課題だろうというふうに考えております。
○山口和之君 統合前にある程度の見込みというものはあってもいいのかなというふうには思いますけれども、そういうふうに考えると、日本再興戦略において、独立行政法人日本医療開発機構の設立に当たっては、スクラップ・アンド・ビルドの原則に基づき行うこととし、公的部門の肥大化は行わないとされています。これを踏まえて閣議決定も昨年の十二月にされていますけれども、そうすると、この閣議決定に基づく統合という認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) これらの基本的な構想というのは、まさに日本再興戦略などに基づくいろいろな検討を踏まえたものだという理解でございます。
○山口和之君 そうすると、研究の目的が明確に出ているわけでもなく、あるいはそのスリム化をどの程度するということでもなく、まあどちらかというと、数合わせという言葉が午前中来出ていますけれども、どうしてもそういうふうに解釈されてしまうんですけれども。
 その閣議決定に基づく統合ということであれば、一法人と一法人が合併するわけなんですけれども、どうしても一法人と一法人の合併は限りなく二に近いように見えるんですけれども、一足す一が一になるわけではなくて限りなく二に近い。だから、ほとんどスリム化というわけでもなく、従来からやっている研究のつながりを良くするというようなイメージなんですけれども、公的部門の肥大化ということにはならないんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今回の統合に関係する二つの研究所は、それぞれ健康・栄養問題あるいは医薬品の研究開発、これらについて重要な役割を担っているという組織でございまして、統合を通じてもこれらの役割というのは引き続きこれらの研究所で担っていただくことが重要だというふうに考えております。
 ということは、二つの研究所が統合された上で、その統合後の法人において今申し上げた健康、栄養についての研究やあるいは医薬品の研究開発、これらが引き続き進められるということが重要だということになりますので、その中でできる限りのスリム化、具体的には理事長や理事、監事、これら役員の合わせて四名を削減するなど、できる限りのスリム化は今後とも引き続き進めていきたいと考えているところでございます。
○山口和之君 閣議決定でなされているわけですから、そのスリム化、合理化あるいは相乗効果というものをしっかりと発揮していただきたいなと思います。
 午前中から出ている話では、単なる数合わせという言葉のほかにも、ちゃんと研究ができるような環境をつくっていかないといけないだろうという話も随分出てきております。そういった意味でも、二つの法人を一つにして数を合わせてもう一つまた独法をつくるとか、何か小手先じゃないですけれどもそんなイメージがありますので、本質を失ってはいけないような気がします。
 是非このことについてはしっかりと、これから予算、これから何か組むとかいろいろ話されているようですけれども、足立委員の方から、いらっしゃいませんけど、足立委員の方からまた面白い提案もあったりしていますから、じっくりちょっと考えてもいいんじゃないかなと思いますけど、総合的に考えていった方がいいんじゃないかなと、自分はそう思います。決して肥大化にならず、しかも効率化、しかもいい研究ができるような体制ということをじっくり考えるべきだと自分は思います。
 終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 法案に入る前に幾つか質問したいんですが、四月二十三日のノーモア・ヒバクシャ岡山地裁判決について、昨日、厚労省は控訴断念をいたしました。この裁判は、三歳のときに長崎で被爆をして、被爆の当日、八月九日に爆心地から四百メートルのところに入市をされたという方ですね。二人の方の入市証明書があったんです。三歳でしたから、証明書が、確かに入ったという証明書が書類に添付されていたものをこれは見落としていたと。これは、国も裁判の中で、入市証明書が審査会において考慮の対象から漏れていた可能性は否定できないと認めているわけですね。その結果、原爆症認定はされなかった、当然認定されるべき人を、まさに国の重大な誤りによって認定されなかった。これ、国家賠償法上の支払を国に求めたわけです。
 判決は、本件却下処分及び本件棄却処分をした厚生労働大臣の行為は、本件申請に係る証拠書類を十分に精査すべき職務上の法的義務に違背したものだということで、国家賠償法上の違法の評価を受けるものであると、厚生労働大臣に過失があったことは明らかであるから、原告が被った損害を賠償する責任があると、こういうふうに判決は言い渡しております。
 これ、経過からいっても、控訴断念は私当然だと思うんですが、大臣、やはり控訴断念に至った経緯、説明をいただきたいのと、あわせて、原告は関係者も含めて東京に来るとおっしゃっていますので、是非会っていただいて謝罪をしていただきたいと、大臣の口からやはりきちっとこの経過について説明と謝罪をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今のお話でありますが、岡山地裁の方での判決、大変厳しい判決をいただきました。関係省庁と協議の結果、これは控訴しないということにいたしたわけであります。
 言われますとおり、申請書類等々、しっかりチェックできていないということで、これは二十年三月であったわけでありますが、四月以降に関しては、そのようなことがないようにということも含めまして、審査体制、これを審査部会をつくって強化をするとともに、申請書類の様式も変えて、そのような形がないような形に今なっております。
 この案件に関しましては、こちらの方でしっかりと審査のときに申請書類をチェックできなかったということでございます。そういうこともございますので、手紙でおわびという形でおわびの文書を送らさせていただいたということでございます。
○小池晃君 やはり手紙でなくて、大臣が直接会って私は謝罪していただきたいと思います。重ねて求めますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 手紙でおわびを申し上げるということも余り例にない話なんですけれども、やはりこういう案件でございますので、率直におわびの言葉をということで手紙を送らさせていただきました。現時点はこのような形で対応させていただいて、おわびの思いというものを伝えさせていただくということであります。
○小池晃君 手紙を出していただくということ自体は、それは私はいいことだと思うんですね。ただ、やはり直接会って、こういう経緯で、本当にある意味では完全な過失ですよ、国の、これははっきり言って。それによって人生が狂わされたということなわけだから、これはやっぱりきちっと会って謝罪をすべきだと。これ、検討していただきたいというふうに思います。
 それから、認定制度の在り方がやっぱり根本的に問われる事案だと思います。そのことについてはちょっと日を改めてまたこの委員会で議論させていただきたいと。構造的な問題ではないかと思いますので、そのことも申し上げておきたいというふうに思います。
 もう一点ですが、国会に提出されている労働者派遣法案に誤りがあったことが連休前に判明しまして、これ厚労省に問い合わせたところ、まあ誤りは認められました。しかし、これはミスで済まされる話ではないと思います。罰則規定に関わる重大な誤りです。
 厚労省に聞きますが、一体どういう誤りだったのか。閣議決定まで行っているわけで、訂正など不可能だと思いますが、どうするつもりですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 誤りがあった点につきましては、今回の改正によりまして特定労働者派遣事業の関係の規定が削除されますが、経過的にその事業主に対する行政処分の規定を残すということになります。その場合の罰則規定につきましても経過措置で残すということにしたわけでございます。したがいまして、これは現行の制度の中でやられているものをそのまま残すということでありますので、そのまま附則に転記しなければいけないということでございましたが、その場合に、現行本則規定では一年以下の懲役とあります、これを誤って一年以上の懲役というふうにしたものでございます。
 これは、明らかにそのまま書くというべきものでございましたので、そういう意味では形式的に転記をミスしたということでございますが、先生御指摘のように、罰則規定におきましてこういうミスをしたということは誠に申し訳ないというふうに思っておりまして、これにつきましては謝罪させていただきたいというふうに思っております。
 それで、この点につきましては、正しい条文にした上で国会で御審議していただく必要があるというふうに考えておりますので、関係省庁等と協議をいたしまして適切な対応を取らさせていただきたいと、こういうふうに考えております。
○小池晃君 これは訂正で済む話じゃないですよ。だって、一年以下と一年以上では天と地ほども違うわけです、罰則規定が。
 元々、この法案は、この委員会でも私、取り上げましたけれども、もう労働者派遣事業の在り方を抜本的に、根本的に転換するような大改悪なわけですね。しかも、労政審の審議過程でも派遣業界代表をオブザーバー参加させる、その意向に従って進めるという異様なものだったことをこの委員会でも私、指摘をいたしました。形式的な誤りで済む話じゃないと。法案自体にこれだけ重大な誤りがある、しかもそれを気付かずに閣議決定までした、内閣法制局もそれを見落とした。そして、安倍内閣の責任、これ極めて重大だと思います。
 大臣、この法案は、生涯派遣になる、正社員ゼロ社会に道を開くと。これは、もうナショナルセンターの違いを超えて労働団体からもあるいは法律家の団体からも反対の声が上がっている重大な法案です。しかも、今国会は会期末までもう僅かしかございません。審議に入れるような条件はないと思います。
 大臣、これ、今回こういう誤りも出た。もう潔く撤回をすべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 二十六業務は今まで三年を超えて期限なく働けたというものを、それを含めて三年を上限という形にしたわけでございまして、三年以上は基本的には働けないという形にする法律でもあるわけであります。そのような意味からいたしまして、ほかにもいろんな論点があるわけでありまして、まさにこの転記ミスの部分に関しても実は大きな論点があったわけであります。
 その転記ミスということでは大変申し訳なく思っておるわけでありますが、これはまさに附則の方に転記するときのミスでございまして、今までのいろんな事例に照らしてみて、このような形のミスに関しましては出し直しということではなかったということでございまして、どうか御理解をいただく中においてこの法案、正誤ミス、訂正をさせていただければ有り難いというふうに思います。
○小池晃君 いや、これだけもう法案提出前からこの委員会でも何度も取り上げられているような大問題の極めて重大な法案で、しかも重大なミスがあったわけで、ほかの例と一緒にされたら困ります。これはもうあり得ない、撤回すべきだと。議論入れませんよ、こんなので。潔くもう撤回したら。議論入る条件ないんだから、みんな分かっているんだから、もう。撤回した方がいいと思います。どうですか。重ねて訴えます。
○国務大臣(田村憲久君) 重ねて、御理解をいただく中でミスの訂正をさせていただければ有り難いというふうに思います。
○小池晃君 これ、訂正は院が認めなきゃできませんよ、国会法で。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) いえ、ですから、お願いをさせていただいて、どうか訂正をいただきますようにということでございます。
○小池晃君 まあ、これ以上やってもあれなので。
 ちょっとこれは、本当にもう審議に入る条件が完全に失われた法案だと思いますので、撤回を求めていきたいというふうに思います。
 法案に入ります。
 私どもは、一九九九年の中央省庁再編以来、独法化が国民生活に関わるサービスの低下につながるということで反対をしてまいりました。国立研究機関というのは長期的な観点で研究をすべきであって、五年という短期的評価、効率性と採算性優先ということではやはり満足な研究もできなくなり、これは国家的損失だというふうに思います。
 医薬基盤研究所は、医薬品などの基盤的技術研究、生物資源研究などを、国立健康・栄養研究所は、一九二〇年の創立以来、国民の栄養、食生活の改善や健康増進に貢献をしてまいりました。しかし、この間の独立行政法人化などによって本来の役割が果たせてきたのか、そこで働く職員、研究職員の労働条件あるいはその研究を支える条件が一体どうだったのかということの検証がやっぱり必要だと思うんです。
 そこでお聞きしますが、医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所の人件費と運営費交付金の削減の比率はそれぞれどうなっているか、二〇〇五年度と比べた二〇一二年度の比率でお答えをください。
○政府参考人(三浦公嗣君) まず、人件費でございますが、平成十七年度の人件費としての執行額は、基盤研で約六・六億円、健康・栄養研究所、健栄研で五・二億円でありまして、平成二十四年度の人件費としての執行額は、基盤研で六億円、健栄研で四・四億円でございます。人件費については、それぞれ、基盤研で九・五%、健栄研で一三・八%の減少となっているところでございます。
 また、運営費交付金でございますが、平成十七年度の運営費交付金は、基盤研で約百十四・七億円、健栄研で約八億円でございます。二十四年度の運営費交付金は、基盤研で八十四・九億円、健栄研で約六・三億円でございまして、運営費交付金については、それぞれ、基盤研でマイナスの二六%、健栄研で二一・八%となっているところでございます。
○小池晃君 資料も配付させていただきましたけれども、今あったように大幅な予算削減を行われて、現場では、例えば施設のメンテナンスなども十分にできず、雨漏りの対策も満足にできないという話も聞いています。
 大臣、これ、今までのようなこういう削減を今後も続けていって、基盤的な技術研究あるいは難病・疾患資源研究、発展させることができるんでしょうか。やっぱりこういうどんどん削減ありきというようなやり方を見直すときなんじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 必要な人件費、研究費というものは、基本的には運営費交付金という形でございます。二十七年度統合に向かって、これしっかりと運営費交付金、これを確保していかなきゃならぬわけでありまして、必要なものは必要な分、しっかりと確保していきたいというふうに考えておりますが、一方で、研究費といいますと、運営費交付金だけではなくて、競争的資金、研究費があるわけでありますので、そういう外部資金をしっかり獲得していくということも重要であろうと思いますから、必要な部分というものはそういうものも含めて確保してまいりたい、このように考えております。
○小池晃君 医薬基盤研究所も国立健康・栄養研究所でも、非常勤の研究職員あるいは任期付きの研究職員が増えている、その問題についてちょっと次に聞きますが、これ、数見ますと、二〇〇五年と比べて一三年度は、非常勤研究職員数、任期付研究職員数は、医薬基盤研では任期付研究職員が二十人増えています。非常勤が三十六人増加しています。それから、国立健康・栄養研究所では任期付研究職員が十一人増加をしています。厚労省にお伺いしますけれども、この結果、それぞれ、任期付研究職員と非常勤研究職員が研究職員総数の中でどれだけになってきているのか、これも二〇〇五年と二〇一三年度でお答えください。比率だけ。
○政府参考人(三浦公嗣君) 平成十七年度の研究職の職員総数に占める常勤の任期付職員と非常勤職員の割合でございますが、基盤研が二・四%、健栄研が一六・一%でございました。二十五年の研究職職員総数に占める常勤の任期付職員と非常勤職員の割合でございますが、基盤研については七〇・四%、健栄研については五九・三%となっております。
 特に、基盤研につきましては、平成十七年から二十五年にかけまして、常勤の任期付職員と非常勤の職員の割合が大きく伸びておりますが、これについては、平成十七年四月の基盤研発足以来、研究内容を検討し、プロジェクトごとに必要な研究職員を雇用しているという状況にあるからと考えております。
○小池晃君 この間の独法化による人件費抑制のあおりを受けて、不安定な非常勤研究職員、任期付研究職員が増えているわけですね、比率が。激増していると言ってもいいと思います。
 現場の職員の話では、常勤の研究者が退職すると、その後の新たな採用は任期付きになっていて、任期付職員の方は常勤者と違って住宅手当出ないし退職金もなくて、非常にやっぱり研究に専念できる環境という点ではいろんな問題があるというふうに聞いているんですね。
 私は、国が責任を果たすべき研究機関です。研究者の環境改善にやっぱり全力を挙げる必要があるんではないか。落ち着いて国のための研究に取り組むためにも、大臣、今後はやっぱり非任期付きの研究職員の比率をこれは増やしていく、配置を増やすべきではないですか。いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 任期制の活用は、中期目標の中で、これは中に入れていくわけでありまして、こういう中期計画の中において定められた下において進めていくわけでありますが、これは平成十三年、第二期科学技術基本計画、この中において、若手の研究者ですね、こういう若手の研究者に関しては任期付きでこれを採用すると、その上で業績等々を評価した上で任期なしへと、このような形で転換していくと、こういう方向性が示されているわけでありまして、それは成果という問題を考える上でも、それから競争という意味でも、一定の研究開発環境を整えていくという意味では意義があるんであろうというふうに思います。
 いろいろと、プロジェクトの実施期間でありますとか、それからそれぞれの将来に向かっての発展性、こういうものを勘案しながら、今委員おっしゃられました任期付きというものを任期なしというような形に移していくわけでございまして、一定程度はこれは致し方がないというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、優れた人材を育成していくということがこれは研究にとっては大変重要なことでございますので、これからもそのような形で人材育成に取り組んでまいりたい、このように考えております。
○小池晃君 研究の結果というのは、そんなに短期間で結果が出ないことだっていっぱいあるわけですよ。そういう点でいうと、やっぱり国が、特に厚生労働省が責任を持っているような研究機関で、やっぱりとにかく短期に結果を出せというような形での雇用ばかり進めていくというのは私は問題がある、もっと落ち着いて研究に取り組めるような環境をつくるためにやっぱり国としての責任を果たすべきだということは改めて申し上げたいというふうに思います。
 それから、先ほどから議論ある何のための統合なのかというのはちょっとこれやってもしようがないというか、もう。七年前に閣議決定しながら、結局今までやらなかったということにはっきり現れているわけで、何のための統合なのかの合理性はほとんどないと思いますよ、私、はっきり言って。結局、やっぱりNIHつくるということのためで、大臣は先ほども、何か食品と医薬品は口から入るから同じだって、ああいうことではやっぱりこれはいけないわけで、ビジョンがないことを物語っているというふうに私は聞きました。やはり数合わせのものだという、先ほどからそういう指摘ありますけど、私もそのとおりだというふうに思います。
 最後に、二点ちょっと確認したいんですが、国立健康・栄養研究所、統合されて解散となりますが、その際の職員の雇用の問題についてお聞きをしたいというふうに思います。
 今回の法改正案の附則の第二条で、国立健康・栄養研究所の一切の権利及び義務は、そのときにおいて独立行政法人医薬基盤・健康・栄養研究所が承継するというふうにされておりますが、大臣、ここは大臣に答えていただきたいんですけど、ここで言う一切の権利及び義務には国立健康・栄養研究所の職員の雇用は含まれるんですね。
○国務大臣(田村憲久君) 国立健康・栄養研究所の権利義務は、これは言われるとおり新独法の方に継承されるわけでありまして、そこには雇用、これも入っております。
○小池晃君 この附則第二条に雇用が含まれるということを確認させていただきました。
 それから、内閣官房からも来ていただいていますが、今度は、国立健康・栄養研究所から独立行政法人医薬基盤・健康・栄養研究所、新独法に職員を引き継ぐことはこれは法文上にも入っているということなわけですが、一方で、いわゆる新独法、日本版NIH、日本医療研究開発機構への異動に伴う職員の雇用、この確保についてはどうなるのかということについてお聞きをしたいんですが、新独法日本医療研究開発機構への異動によって職員の雇用は守られるということになるんでしょうか。このことについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(中垣英明君) 今委員御指摘の医薬基盤研究所から日本医療研究開発機構に業務が移管されるわけでございますけれども、現に従事している医薬基盤研究所の職員につきましては、本人が希望される場合には基本的に日本医療研究開発機構においても職員として採用し、業務に従事していただくことになるものというふうに考えておるところでございます。
○小池晃君 分かりました。
 新しく設立される独立行政法人に雇用をきちんと継承する責任を果たさせる、その責任を内閣官房としても果たしていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○東徹君 日本維新の会の東でございます。
 今日はちょっと、今日から席が少し変わりまして、いつもは小池先生と福島先生の間で僕だけいつも何か浮いているような質問をしておりましたけれども、ちょっと変わってどうなるのかなと自分でも思っておりますが、頑張らせていただきたいというふうに思っております。
 今回、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案ということで、独立行政法人医薬基盤研究所につきましては、以前私も、これは大阪府の茨木市の彩都というところにありまして、私も大阪府議会議員時代にこちらの方に視察に行かせていただきました。そして今般、独立行政法人、もう一つの国立健康・栄養研究所の方ですけれども、こちらの方にも四月の二十五日でしたけれども、視察に行かせていただきました。大変急にお願いし、視察させていただき、感謝をいたしております。
 まず、今回の独立行政法人医薬基盤研究所についてでありますけれども、この医薬基盤研究所ではこれまで基盤的技術研究などということで四事業を行ってまいりました。一つは、医薬品等の基盤的技術研究ということで医薬品等の開発に資する共通的技術の開発、それから二つ目には、生物資源研究、研究に必要な生物資源の供給及び研究開発、それから、研究開発に係る研究費の配分、評価等ということで、研究の委託、成果の普及、そういったこと、それから、創薬支援ということで、大学等の学術研究機関に優れた基礎研究の成果を医薬品として実用化につなげるための支援、そういったことで四事業を行ってきておりましたが、そのうち研究費の配分、それから評価事業、それと創薬支援事業は、これは独立行政法人日本医療研究開発機構の方に移管される予定というふうに聞いております。この医薬基盤研究所では今後どのような業務を行っていくのか、改めてお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今おっしゃられましたとおり、研究費の配分、評価というもの、それから創薬支援というもの、こういうものは新しい日本医療研究開発機構というところに移るわけであります。そういう意味からいたしますと、創薬支援の中心的な役割というのもこれはそちらの方に移るわけでありますが、一方で、先ほども申し上げましたけれども、創薬の基盤技術、これの研究でありますとか、また植物、生物、こういうような資源、こういうものの提供、例えば薬用の植物でありますとか、あとカニクイザルというような珍しい猿がここにはおるようでございまして、そういうものに対してのいろんな研究含めて、そういうものが残るということであります。
 あわせて、医療基盤、創薬基盤の技術、こういうものの研究等々を行っていくわけでありますけれども、先ほど申し上げましたが、免疫反応増強剤アジュバント、こういうものもここで作っておるわけでありまして、これ自体は何かの免疫の反応を増強するような、そういうものでございますので、なかなか共通的、普遍的なそういうものに関しましては他の民間ではやられないということでありますので、そういう役割もここで果たしていくということであります。
 それからもう一つは、これも先ほど申し上げましたけれども、オーファンドラッグ、希少なものに対しての薬でありますけれども、こういうものに関しましてもここでこれは開発支援というような形で残っていくわけでございまして、そういうような意味からいたしましても、大変、他の民間の研究機関ではなかなかやれないというようなものに関して、この基盤研の中において新しい統合独法としてその役割を残していくということであります。
○東徹君 非常に大事な創薬支援事業、これが移管されるということで、これ、かなり元々あった医薬基盤研究所、すかすかになるんじゃないのかなというふうにも思ったりもするわけですけれども、ただ、今、田村大臣の方から言われましたその辺のことについては、これは独立行政法人でやらなければならない理由というのは何なのか、これについてちょっとお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけど、なかなか民間ではやらないというかやるのが難しい、それは、例えば、やることによって何らかの成果がすぐに出るというものであれば民間もやっていくのでありましょうけれども、先ほども言っておりますが、普遍的、共通的なもの、アジュバントのようなものに関してなかなか民間がそういうものを、新しいものを開発するということは難しいわけでありまして、希少疾患もそうであります、オーファンドラッグなんかは、なかなかそれを作っても利益が出づらいと、対象者が少ないという話になればそういう話になってくるわけでありまして、なかなか民間の製薬会社等々も研究開発をしづらいというものに対してこういうような独立行政法人の中で対応していくというのは一つであろうということだと思っておりまして、そこはやはり公が絡む独立行政法人というような意味で、今まで国がやってきたようなものに関してどんどんどんどんそれを国から移管をしていっているわけでありまして、一定の公共性という意味からいたしますと、この独立行政法人という立場で行っていく業務としては意味があるのではないかと、このように考えておるような次第であります。
○東徹君 では、続きまして、健康、栄養に関する調査研究を独立行政法人が行うべき理由として、平成二十五年十月二十一日の行政改革推進会議の分科会第一ワーキンググループにおきまして、仮に独立行政法人国立健康・栄養研究所が民営化されると、業務の公正性、中立性、信頼性が揺らぎ、国民にとって有益な情報を得る機会が損なわれるおそれがあるというふうに指摘されておりますが、これは具体的にどういうことなのか、このようなおそれというのがですね、健康、栄養に関する調査研究を独立行政法人が行うべき理由とは何なのか、お聞きしたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 健康に関して今様々な健康食品が世の中で流通しておりますけれども、このような健康食品に対する有効性、安全性に関する情報がよく分からない状態で相当流れております。その中で、国立健康・栄養研究所は、独立行政法人の立場から健康食品の有効性や安全性に関する国内外の情報収集や国民への正確な情報発信をしておりまして、これは、なかなか民営化すると情報をそこまで取れるのかというような面で考えますと、情報を得る機会が国民にとって損なわれるおそれがあると考えております。
 それからまた、健康増進法に基づいて毎年実施されている国民健康・栄養調査の集計、解析業務、これ非常に大事でございまして、毎年確実にやっていくということと、公正性、中立性、信頼性が揺らぐことなくしっかりと基礎資料を作っていくことが大事でありまして、これはやっぱり民間で考えますと、公正性、中立性、信頼性が揺らぐおそれがあってはならない業務であると考えております。そういう意味で、健康、栄養に関する調査研究を独立行政法人として行うべき理由に該当するものと考えております。
○東徹君 民間に委ねると、業務の公正性、中立性、信頼性が揺らぐ、それはちょっと余りにも民間をばかにし過ぎているんじゃないのかなというふうに思うわけですけれども。
 続きまして、独立行政法人とは、国が直接実施する必要のないもののうち、民間に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一つの主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として設立される法人のことをいうというふうにありますが、この国立健康・栄養研究所ではこれに該当するのかどうか、その理由と併せて見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 今もお話ししましたように、国民健康・栄養調査の集計業務というのはやはり毎年確実に行っていくことが非常に重要でありまして、国民の保健医療施策に密着しておりまして、確実に実施する必要、これを考えております。特にまた、この集計などをデータとして地方自治体でも非常に健康に資する施策に利用する観点から非常に重要だと考えています。
 それから、安定、継続的に行われる必要があるというところにおいては、調査内容に関する国民の協力を得るためには、守秘義務を担保して国民のプライバシーを保護することが不可欠であると考えております。そういうことから、国立健康・栄養研究所の業務は民間に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるということで、独立行政法人に該当するものであると考えております。
○東徹君 毎年実施される国民健康・栄養調査、これは毎年実施していかないといけないということですけれども、これはもうずっとこれからも先延々と、これはやっぱり実施していかないといけないというふうに考えられているのか、これがこれからずっとこれからも調査し続けることによってどういう効果が現れるというふうにお考えなのか、その点についてお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) 確実に実施することが非常に重要だと思います。それこそがこの新しい独立行政法人の仕事の大きな柱であると考えておりますし、この健康調査によりまして様々な事業が更に展開される基礎になると考えております。
○東徹君 こういう調査することによって国民の健康に貢献していくということだからこの調査をやってはるんだろうと思うんですけれども、これからもやっていくことによってどういう効果が上がるというふうに考えておられるのか、よく分からないんですけどね。
○副大臣(土屋品子君) 経年的変化が分かっていくと思います。それによって、私も栄養士なんですけれども、予防医学という観点から、やはり経年的変化をチェックしながら、今後日本の予防医学においてどういう点を深く掘り下げていったらいいかということなどが分かってきて、それによっていろいろなこれからの創薬にも、どういうものを創薬していくことがいいかということはつながっていくと考えております。
○東徹君 研究の中には、ある一定役割を終えた研究もあると思うんですね。役割を終えた研究というのはこれはもうやめていくとか、そういったことというのは、こういう独立行政法人のこういった研究所ではやっておられるんでしょうかね。
○政府参考人(三浦公嗣君) 私ども独法で行われている業務は不断の見直しが必要だということで、様々な改善あるいは場合によっては見直しを行うというようなことをやってきたところでございます。
 先般来出ております国民健康・栄養調査でございますが、これはまさに長い歴史を持っている研究でございまして、その間に我が国の国民のライフスタイルというのも大きく変わってきているわけでございまして、そういうライフスタイルの変化とそれから現在の健康状態、こういうものを比較検討しながら、例えばより望ましい生活習慣あるいは栄養摂取、そういうものが明らかになっていくものでございまして、当面この健康・栄養調査の重要性というのは揺るがないものではないかというふうに考えております。
 もちろん、より効率的に、より分かりやすい調査を目指していくなど、日々の改善については、所管しておる部局とも連携しながら改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○東徹君 この国立健康・栄養研究所、一九二〇年に創設されたわけでして、当時は確かに栄養というものが非常にいろいろと大事であったかと思いますけれども、だんだんと、今も大事ではありますけれども、その状況もやっぱり年々変わっていっていますし、研究する内容も新しいものにやっぱり変えていくということも必要ではないのかなというふうに思います。
 それと、次に、独立行政法人医薬基盤研究所と独立行政法人国立健康・栄養研究所は、今までそれぞれ自己収入の拡大に努めてきたというふうに聞いております。特に国立健康・栄養研究所では、研究資金の二分の一以上、民間企業から研究を受託するなど、競争的研究資金によって獲得することを目標としていたようであります。
 最近数年間におけるそれぞれの自己収入の結果と、両法人の統合された後の自己収入の拡大に関する取組について、その目標についてお伺いいたします。
○大臣政務官(赤石清美君) 東委員にお答えいたします。
 医薬基盤研究所と国立健康・栄養研究所の主な自己収入としては、大きく分けて競争的資金と受託研究費の二つがあります。
 競争的資金というのはほぼ国から援助される資金でございまして、これは厚生労働科学研究費、文部科学研究費、産業技術開発研究助成費、ヒューマンサイエンス振興財団受託研究費等であります。それからもう一つ、受託研究費等につきましては、いわゆる外部から受託している研究費であります。
 その競争的資金並びに受託研究費等における収入につきましては、医薬基盤研究所が、平成二十二年度が二十・四億、二十三年度が十九・九億、二十四年度が十九・四億、それから国立健康・栄養研究所は、二十二年度が二・七億、二十三年度が二・一億、二十四年度が二・一億となっております。
 現在、厚生労働省の厚生科学研究費や文部科学省の科学研究費事業に積極的に応募をしているところでありまして、統合後は相乗効果が得られる研究分野でも応募する等、引き続きこれらに積極的に応募してまいりたいと、このように思っております。
○東徹君 この辺の自己収入もしっかりと目標を持って上げていっていただきたいというふうに思います。
 次に、医薬基盤研究所の泉南資源研究施設についてでありますけれども、これは大阪府のりんくうタウンというところにこれはあるんですが、分譲用の細胞資源を培養して国内外の研究者に分譲しているということでありますけれども、ところが、この人員としては非常勤職員がたった四名しかいなくて、泉南のあのりんくうタウンの広大な敷地のところに大きな建物が建っておるわけですけれども、もうこれ四名しかいないのであればこの医薬基盤研究所の本所に統合すべきではないかというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(赤石清美君) 私は、東委員の質問を受けまして、一体どういうところなのだということで実は昼間調べてきました。
 広大な設備を持っておりまして、これは私も臨床検査技師で一応専門家でございますので、細菌を培養するに非常に必要な基本的な設備、それから細胞を培養するに必要な基本的な設備、これはかなり膨大な設備でありまして、これを移転をするということはむしろコストが掛かって大変なことでありまして、これは人間の数の問題ではなくて、この設備が非常に重要な設備であって、これこそが基盤研究所の基礎になるある意味での材料を提供できるところだというふうに思っておりまして、非常に貴重な基盤研の財産ではないかと、このように思っておりまして、これらの作業環境を無菌に保つとか、細胞を増殖させるための培養装置等の設備、こういうものは必須でありまして、こういうものを本所に移すということではかえって混乱をするということになりますので、今のところはそういう統合は、むしろソフトとしてマネジメントしてしっかりとやっていくと、このように考えていきたいと思っています。
○東徹君 まあ私も中まで入ったことないのでちょっと分からないんですが、ただ、非常勤職員四名でやっているんですよ。
 非常勤職員で四名でできること、まあちょっと中身は僕も専門じゃないんで分かりませんが、やっぱりそこは検討のしようがあるんじゃないのかなと思いますし、先ほどおっしゃっていました健康・栄養研究所の方ですけれども、そちらの方も施設の設備があって動かせないと言いますけれども、プールがあるんですよ、二十五メートルのプール。別にそれ、プールに入らなくても運動なんてできると思いますし、体育施設があるんですけれども、これ、どこにでもあるような体育施設でありますし、それから、確かに酸素の使用量というか、それを検査するやつは非常に古いのでもう新しく替えてくださいよとか言っているので、それだったらどこか移すことができるんじゃないのかなというふうに思いますので。
 是非、統合によってより研究の成果が上がっていくということが、もちろん、今日もうずっと皆さん質問されていて、私もそれが一番大事だというふうに思いますし、これ、二つあった法人を一つにして数合わせというふうに批判されていますけれども、やゆされていますけれども、ちょっとそういうところがあるんじゃないのかなというふうなことは今日、私も質問して思ったところでございます。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 法案審議に入る前に、二点お聞きをいたします。
 教育訓練についてなんですが、三月二十七日、雇用保険法改正法案の議論の際に、この厚生労働委員会で、ちゃんと教育訓練の成果、個人ごとにちゃんとフォローアップして、どれだけ就職につながったかなど教育訓練の成果をきちっと検証してやるべきだということを私も質問しましたし、他の委員もそのことを質問された方がたくさんいらっしゃいました。
 個人ベースの資格取得、就職の成功などのフォローアップなどについて、その後の取組を示してください。
○政府参考人(岡崎淳一君) 雇用保険法の改正の際に、何人かの先生方からおっしゃったような御指摘を受けております。これにつきましては、拡充後の教育訓練につきましては、受講後の状況について個別に確認の上給付をするということになっておりますので、修了率でありますとか就職率でありますとか、あるいは資格を取得した後の雇用されているかどうか、こういった割合は把握できるということでございます。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 これにつきまして、単に把握するだけではなくて、システムの中できちんと分析できるような形のシステムにするということで、十月一日から施行を目指しておりますが、それに間に合うようにシステムも構築していくということにしたいというふうに思っています。その上で、これらのデータにつきましては定期的に提供できるようにしまして、例えば審議会等でもそれを基に検証していただくと、こういうような形で取組を進めていきたいと、こういうふうに考えております。
○福島みずほ君 質問したことで、一人一人ちゃんとフォローアップするということで、多額の税金使うわけですから、今後そのフォローアップ、そして検証がきっちり行われてより良い制度につながることを私たちもしっかり応援をしていきたいと思っています。でも、早速取り組んでくださって本当にありがとうございます。
 次に、ホワイトカラーエグゼンプションについてお聞きをいたします。
 安倍首相は、四月二十二日、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、時間ではなく成果で評価される働き方にふさわしい新たな労働時間制度の仕組みを検討してほしいと表明し、ホワイトカラーエグゼンプションを、第一次安倍内閣のときは潰れましたけれども、またもや目指す意向を示しております。
 今回の案は、年収一千万円以上の労働者や、会社側が仕事の内容を明示した上で、一年間で働く時間などをあらかじめ労使で決め、その範囲内で社員が平日に働く時間を自由に調整できるというものですが、労働時間規制というのは労働基準法の一番重要なものです。メーデーは八時間労働制から百数十年前に始まりました。この強行法規である労働基準法違反を奨励するものであり、断じて許されないと考えます。第一次安倍内閣から何度も提案しては広範な国民的反発を受けて引っ込めるということを繰り返しております。
 厚労省は、ホワイトカラーエグゼンプションそのものが労基法に抵触するという認識をはっきり打ち出すべきではないですか。
○国務大臣(田村憲久君) まず、労働基準法においても、例えば裁量労働制でありますとか、それから管理職等々の除外でありますとか、そういうものはあるわけでありまして、全てが全て駄目というわけじゃない。それは、一定の弾力的な運用はしてきているわけであります、もちろん一定の法定要件に合致した上での話でありますけれども。
 その上で、今般はホワイトカラーエグゼンプションという概念で我々は認識をいたしておるわけではございません。提案を先般いただきましたのは、一つは、まず成果で測れなければ、これは元々成果が分からなければそういう働き方ができないわけでありまして、成果で測れるものに対して、今一千万円以上と言われましたが、一千万も例示だったと思いますが、一定程度以上の所得のある方、つまり労働交渉力のある方だというような考え方だと思います。それから、更に申し上げれば、そういうような形の中で専門性を生かせるような方々というような範疇の中において、成果を中心に、成果で測れるものでありますから、時間ではなくて成果で測れるような働き方というような提案。
 それからもう一つは、子育て期若しくは介護をしておられる方々、こういう方々はなかなか画一的な労働時間、働き方の下ではキャリアを継続できないという声があられて、会社を辞められたりすることがあるわけでありまして、そういう方々の雇用継続、ワーク・ライフ・バランスを守るという意味で弾力的な働き方というものを御提案をいただいてきたわけであります。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 いずれにいたしましても、労働者を守る立場から我々はしっかりと議論をさせていただいて、保育をする、そしてまた介護をされる方々が弾力的に働いて、そのまま継続雇用ができるということはこれはいいことでございますので、そのような形のものならば我々も一緒になって考えてまいりたい、このように考えております。
○福島みずほ君 いや、厚生労働大臣、これはばしっとおかしいと言ってくださいよ。
 というのは、これ、前のホワイトカラーエグゼンプションのときも一千万円以上、いや八百万、五百万となりました。なぜ年収がある一定以上だと労働時間規制がならないのか、それも理解ができませんし、確かに今の労働基準法も若干いろんな例外を設けているのは当然です。でも、労働時間規制というのが労基法の一番あんこの部分、肝の部分であって、これを年収や場合によっては労使の合意でこれを除外できるとなったら、本当に労働時間規制がなくなるということは過労死が増えるということであり、残業代を払わなくていいということですから、残業代不払法案、過労死促進法案だと思います。
 今国会で恐らく過労死対策のための推進法が超党派で成立することを心から望みますが、やはりこういう形で労働時間規制を除外することはやめてほしいと、産業競争力会議とそれから経済財政諮問会議にこんなのおかしいぞとはっきり言っていただきたい。どうですか。労働を守れるのって厚労省しかないんですよ。お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 不安がある部分に関しては、それは当然会議の場で私も発言をさせていただくわけでありますし、先般も発言をさせていただきました。
 一方で、年収要件だけなのかどうかは別にいたしまして、やはり、例えば一例を挙げれば為替ディーラーでありますとかファンドマネジャーでありますとか、いろんな成果というもので評価できるものというのはあるわけでありまして、それでいてやはりちゃんと交渉力のある、労働条件の交渉力のある方々がそのようなものを考えるというのは一つの考え方であるのかなというふうに思うわけでありまして、労働者の権利をしっかり守った上で多様な形態というものはそれはあり得るのであろうと思いますが、いずれにいたしましても、そうではないものに関しましては、それはしっかり物を申し上げていきたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 労働者は個人では交渉できないですよ。交渉力のある人なんて本当に一握りですよ。どれだけの人がそんなにいるのか。労使合意でそれをやるとなれば、労働時間の規制は取っ払われるんですよ。
 大臣は、今、産業競争力会議、それから経済財政諮問会議で発言したとおっしゃいましたが、何と発言したんですか。
○国務大臣(田村憲久君) これは議事録で、議事録というかポイントのみでありますけれども、長谷川主査からも御指摘があったとおり、働き過ぎの防止に関しては、若者の使い捨てが疑われる企業への監督指導を始め、引き続き力を入れて取り組んでまいりたい、また労働時間制度については、競争力強化のために一層多様で柔軟な働き方を可能とする改革が必要であることは理解しているが、同時に、割増し賃金も含めた現行ルールの適用を幅広く外すことに国民の不安があることも事実である、育児、介護の事情等を抱えた労働者のニーズに対応することが必要と考えている等々、その後もずっと続くわけでありますが、よろしければ御覧をいただければというふうに思います。
○福島みずほ君 これ、別に育児、介護って総理言っていないじゃないですか。つまり、一千万というのと、会社側が仕事の内容を明示した上で一年間で働く時間をあらかじめ労使で決めると、その範囲内でとなっているので、これはかつて潰れたホワイトカラーエグゼンプションのやはり再来であって、労働時間の規制をこのような形ですることはやっぱり間違っているというふうに思っています。
 ですから、是非これは厚労省で、ホワイトカラーエグゼンプション、名前はホワイトカラーエグゼンプションじゃなくてブルーカラーエグゼンプションにもなりかねないわけですが、とにかくこういう労働時間の規制を外すことは大反対という論陣を是非厚労省で張っていただきたいと、私たちも声を上げていきますが、労働時間規制をこんな形で外すのは間違っていると言っていただきたいと思います。是非よろしくお願いします。
 では、本題に入りますが、今日も、なぜこれが統合のメリットがあるのかというのは、私も何か納得がいかないというか、これ単に数合わせの独法合併ではないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 直球で投げ込んでこられましたので、どのように打ち返していいのか悩んでおりますが、朝からもいろいろと皆様方の御審議の中でいろんな御議論をいただいてきたわけでありますが、一つは確かに、新しく日本医療研究開発機構というものをつくるということで、スクラップ・アンド・ビルドというような概念が一つあるのは確かであります。
 しかし一方で、平成十九年であったと思いますけれども、閣議決定からこの二つを統合するというような話は出てきておったわけでありまして、今ほど来も、今まで遅きに逸したではないかというような話もございましたけれども、そのような頃に閣議決定されたものをしっかりと実現に向かって動き出す、こういう法律であるわけであります。
 内容は、先ほど来お話がありますとおり、これを言うとまた怒られるんでありましょうけれども、口から入るという形で、やはりそれは食事であってもサプリメントであっても薬であっても、これは体の中で化学物質としていろんな反応をするわけでございますので、そういう意味ではやはり私は非常にこれは影響のあるもの同士の統合であろうというふうに思っておりまして、新たないろんな研究も含めて、共同研究もこれはいろいろと想定ができるのであろうというふうに思いますし、それぞれが持っております基礎研究、こういうものの成果、こういうものも相互に利用ができるということもあるわけであります。
 いずれにいたしましても、生活習慣病が大変今世の中で課題になっておる中において、この二つの独立行政法人が統合することによって得られる成果、これは大変期待をされておるというふうに思っておりますので、その期待にお応えできるように頑張ってまいりたい、このように考えております。
○福島みずほ君 薬は薬、食べ物は食べ物というふうに思いますが。
 それで、両組織は組織発足の経緯も沿革も大きく異なっております。組織統合により、組織体制、人員の交流や人事制度、職務規定、労働条件の差異など、どのようになっていくのでしょうか。先ほどの答弁で雇用は確保されるということなんですが、例えば高い給料が低くなるとか、そんなことはあるんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 給与体系、人事体系などにつきましては、一義的には法人の理事長が決めるべきものということにされておりまして、新独法発足後の理事長が改めてその内容を決めていくということになろうというふうに思っておりますが、統合に当たって、今日の御議論にもございましたとおり、合理化、効率化を図れというような声もある中で組織や給与体系をどういうふうに設定していくかというようなこともございます。一方で、優秀な職員、あるいは職員のモチベーションの維持向上というようなこともございまして、給与面を含めた魅力ある処遇や人事体系というものも望まれているということがございます。さらに、両組織が統合することによる相乗効果が見込まれるわけで、一層の研究成果を着実に生み出せる体制もつくっていかなければいけないということがございまして、これらのことを総合的に勘案して、新たに法人の方で、あるいは法人の理事長の方でお決めになると。
 高い給料が低くなる、あるいは低い給料が高くなる、これはこの段階でどうこうということではなかなか申し上げることは難しいわけでございますけれども、先ほど来申し上げているような理事長のこれからの運営の方針というものは、研究を進めていくというような、その成果を出していくということが法人の第一義の目的になることは間違いないわけでございまして、そういう研究成果を上げていくためにどうならなければいけないかというような観点からも法人理事長のいろいろな考慮が行われるものだと理解しております。
○福島みずほ君 私は、研究者が労働者であれば、数合わせの独法合併で給料下がったらかなわないなと思うわけでありまして、その点はしっかり、田村大臣、にこにこしていらっしゃいますが、どうですか、しっかりやってください。
○国務大臣(田村憲久君) 処遇はそれぞれの評価等々に応じてされるものだというふうに思いますが、基本的にくっついたから給料が下がるというような話ではないわけでありまして、そこは正当にその報酬というものを決めていくということになろうというふうに思います。
○福島みずほ君 創薬、薬を作るための年間補助金は幾らでしょうか。新薬開発の成果は誰に帰属するんでしょうか。新薬で大きな収益を上げた者が国庫にその一部を納入する制度がありますが、今までにそのような事例はありますか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 創薬に関わる研究費全体は様々な分野にわたっておりまして、現時点で明確にこれという数字をお示しすることはなかなか難しいということは御理解いただきたいと思います。
 厚生科学研究費を活用して得られた例えば特許権などの知的財産、これらについて、厚生労働科学研究費補助金の公募要項、同じく厚生労働科学研究費補助金取扱規程などによりまして、これらの研究成果については助成を受ける研究者個人に帰属するというような仕組みになっておるところでございます。補助金による研究成果によって研究者が相当の収益を得たと認められる場合については、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額を国庫に納付されることがあるというようなことも規定しているところでございます。
○福島みずほ君 事前のレクでは、創薬のための補助金として国は毎年約四百五十億円を投入していると聞いておりますが、それでよろしいですか。
 それから、確かに規定にありまして、第十二条十三号、「研究事業又は推進事業に従事する者がこの補助金による研究の成果によって、相当の収益を得たと認められる場合には、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額を国庫に納付させることがあること。」。この補助金の募集の要領にも、「研究の成果は、研究者等に帰属します。ただし、補助金による研究事業の成果によって、相当の収益を得たと認められる場合には、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額を国庫に納付してもらうことがあります。」とあります。
 四百五十億円投入して、例えば十億、私が研究者でもうかった。これ、一件でも国庫に納付してもらったことはあるんですか。
○政府参考人(三浦公嗣君) まず、研究費の話でございますけれども、四百五十億という御指摘は厚生科学研究費全体の枠にほぼ匹敵しておりまして、その中で創薬の分野がその内数として存在しているということでございます。
 それから、個人として成果を得たものについて国庫に納付されたことがあるのかということにつきましては、現時点では私ども承知しておりません。
○福島みずほ君 四百五十億の内金ですが、お金をして、あなた、これ、もうかったら国庫に全部又は一部納付してもらいますよといいながら、一件もないんですよ。この規定はどういう意味で作られたんでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) もとより、研究費は公のお金、税金でございますので、それらが適切に使われるということが重要だというようなことで、さらに、それらによって新たな富を生じるということになるのであれば、その利益を還元するというようなことも必要だというようなことでそういう規定を置いているところでございます。
○福島みずほ君 でも、一円も払ってもらっていないわけでしょう。なぜですか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 現時点では、私ども、それによって補助金の全部又は一部を返還していただくような利益を得ているというような状況は把握していないというところに起因していると考えております。
○福島みずほ君 ただ、これ、報告書見ましたが、自己申告制じゃないですか、幾らもうかったか。じゃ、私、もし補助金もらって、すごい研究して三十億もうかった。で、私がまあ一億ぐらい書いていればそれで通るわけでしょう、別に。やっぱり一件もお金返してもらっていないって、規定がせっかくあるのに何でそれ使わないんですか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 先ほど来御指摘いただいたように、研究の実績報告書の中にはそこを明確に書いていただくような仕組みになっていると。私どもは、そういう研究報告書の内容を勘案して今まで対応してきたと。実際問題、個別の研究費一つ一つについて、それで収益を生んだかどうかということを個別に判断するのは非常に私どもとしては難しいという現実もございまして、そういう中で、御自身の申告に基づく、言わばそういうものに基づいて対応してきているというところでございます。
○福島みずほ君 だって、はっきり規定を作って、全部又は一部を国庫に納付してもらうことがあると書き、募集要項にも書いてあるわけでしょう。でも、把握するのが難しいっておっしゃったように、私は、書くのは、自己申告制じゃないですか。だとしたら、誰も悪いけど国庫に納付しようと思わないですよ。これちょっとずさんじゃないですか、今まで一件もないって。
○政府参考人(三浦公嗣君) 御指摘もございますので、今後どういうふうに対応するべきか、また検討させていただきたいと思います。
○福島みずほ君 これ、税金使ってやっているわけで、やっぱり莫大にもうかった場合は国庫に納付してもらうというのは私はやるべきだというふうに思っています。せめて半分とか七割とか、それは分かりませんが、それはやはり返してもらう、国庫に返してもらう。だって、そう募集要項に書いてあって規定があるんですから、しっかりやっていただきたいと思います。
 では、ちょっとまだほかにも質問したかったことありますが、一件もないというのはちょっと考えてください。これ、抜本的にメス入れてくださいよということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○薬師寺みちよ君 私は、みんなの党を代表し、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案に対する反対の立場から討論を行います。
 本法案の趣旨は、国立健康・栄養研究所を解散し、その業務を医薬基盤研究所に承継させ、独立行政法人医薬基盤・健康・栄養研究所として統合することにあります。
 独法改革は、歴代政権で行政改革の一つと位置付けられてきました。今国会にも独立行政法人通則法の一部を改正する法律案が提出され、独法の制度や組織面での抜本的見直しが三たび始まり、平成十九年十二月に閣議決定された独立行政法人整理合理化計画から六年半を経て、ようやく官の肥大化を防止し、スリム化が図られることについては評価ができます。
 しかし、今回の二法人の統合は、独立行政法人日本医療研究開発機構の設立に当たってスクラップ・アンド・ビルドの原則に基づき行われるものであり、真の政策実施機能の強化や事務事業の効率化や質の向上に資する統廃合ではなく、数合わせのための組織編成にしかすぎません。独法の抜本的改革を断行するのであれば、省庁の縦割り行政の弊害にも大なたを振るい、切り込まなければ独法再編の意味がありません。
 今回、この統合と引換えに新しく生まれる日本医療研究開発機構は、世界最高水準の医療の提供に資する研究開発及び環境の整備や実施や助成等の業務を行うことを目的とし、日本版NIHとして米国立保健研究所をモデルに再生医療、創薬など最新の医療技術の新たな地平を開くことが想定されておりました。健康・医療戦略推進本部の策定する総合戦略に基づき、基礎研究の段階から実用化まで切れ目なく研究開発を推進するための司令塔機能を担わせるのであれば、米国立保健研究所の組織同様、日本医療研究開発機構の下に、類似の研究を行う文科省のJSTや経産省のNEDOの研究医療関連部門及び本法案の医薬基盤・健康・栄養研究所などを統廃合すべきではないんでしょうか。
 残念なことに、今回の日本医療研究開発機構の役割は日本版NIHと呼ぶには程遠く、厚労省、文科省、経産省に係る競争的資金など、研究者、研究機関に配分される研究費及び研究に係るファンディング機能の集約、一元管理を行うにすぎず、各省庁からの権限と予算を分離することもできませんでした。
 また、二〇一四年度予算で九十二の独立行政法人に約二・八兆円の税金が投じられ、国の予算における科学技術振興費の約七割が独法に向けられていることからも、独法改革は国の最重要課題である財政健全化に直結した取組であることも分かります。行政の無駄の削減と組織の機能向上を図るためにも、省益を排した真の独法改革が必要であることは疑いようもありません。
 巨額の負債を未来の世代に付け回しすることがあってはなりません。天下りの温床となっている独立行政法人のゼロベースからの抜本的見直しを強く求め、反対討論といたします。
○小池晃君 私は、日本共産党を代表し、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、医薬基盤研究所も国立健康・栄養研究所も、独立行政法人化後は五年ごとに業務運営費や人件費の削減目標が定められ、短期的評価、効率化と採算性優先の名の下に運営費交付金や人件費が削減され続けられており、今回の二つの法人の統合によってこれが更に進み、本来あるべき研究に支障を来すことが懸念されるからです。
 第二に、両法人の統合の実施は、〇七年の閣議決定後七年間にわたり見送られてきたことに示されているように、そもそも合理性を欠くものであったにもかかわらず、昨年の閣議決定で、日本再興戦略のスクラップ・アンド・ビルド原則に基づき、二法人の統合で法人数を一つ減らし、その枠を独立行政法人日本医療研究開発機構、いわゆる日本版NIHの設立に充てることにしたもので、文字どおり単なる数合わせにすぎないものと言わざるを得ないからであります。
 第三に、日本版NIHの創設そのものにボトムアップ型の基礎科学研究体制を弱めるなど重大な問題がある中で、その創設の一環として医薬基盤研究所の一部が移管されることも是認できるものではないからであります。
 以上、反対の理由を述べて、討論を終わります。
○福島みずほ君 私は、社民党を代表して、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案について、反対の立場から討論をいたします。
 本法案は、法人国立健康・栄養研究所を解散し、その業務を医薬基盤研究所に承継させ、その名称を医薬基盤・健康・栄養研究所とするものです。
 しかし、この二つの組織は発足の経緯も沿革も大きく異なっており、その合併は行革の名を借りた数合わせと言わざるを得ません。
 組織統合に伴う体制の在り方、人員交流や人事制度、職務規定や労働条件をどのように変えていくか、あるいは変えないかなどについても、法人の長である理事長の裁量に委ねられています。このことは、組織統合に関する基本設計がないまま、取りあえず合併だけ先に進めるやり方と言っても過言ではありません。
 第二に指摘したいのは、薬は薬、食品は食品ということです。行政改革推進会議独立行政法人改革等に関する分科会第一ワーキンググループは、二〇一三年十月二十一日の資料で、両組織の専門性の融合による統合効果として、食品と医薬品の相互作用による研究の促進を挙げていますが、食品と医薬品の相互作用を持つ中間製品ができ上がるわけでもありません。あくまで食品と医薬品は別々のカテゴリーの中で位置付けられ、法令上も分類されており、そのことは両組織の統合後も変わりありません。
 本法案は、医薬品と皆保険制度、健康食品に関して、国民に大きな誤解を招くおそれがないでしょうか。
 二〇一三年六月十四日に策定された日本再興戦略では、医薬品を健康長寿産業として戦略的分野に位置付けました。しかし、人々の健康や、その実現のための医薬品はビジネスチャンスの対象品ではありません。創薬など科学技術は、人々が病気や貧困、飢餓から免れるための共有財産であり、その恩恵は人々がひとしく受け取るべきものです。
 創薬のための補助金として国は毎年多額の税金を投入していますが、その成果は研究者に帰属することになっています。なお、厚生労働科学研究費補助金取扱規程には、「研究の成果によって、相当の収益を得たと認められる場合には、交付した補助金の全部又は一部に相当する金額を国庫に納付させることがある」とありますが、特許契約などによる収入はあくまで研究者の自己申告であり、厚労省によると、過去に国庫への納付事例は一件もないとのことです。創薬に成功した研究者は、製薬会社との契約で大きな富を得、製薬会社も大きな収益を得ますが、その基礎研究には国民の税金が投入され、一切回収されないままなのです。
 独立行政法人の改編に当たっては、まずはこのような問題について国が抜本的改革を打ち出すことが第一ではないでしょうか。そのような改革抜きに、いたずらに組織統合することは、国民の目を欺くものと言わざるを得ません。
 以上、独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案に対する反対討論といたします。
○委員長(石井みどり君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 独立行政法人医薬基盤研究所法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(石井みどり君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時七分散会