第186回国会 厚生労働委員会 第16号
平成二十六年五月二十九日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     江口 克彦君    薬師寺みちよ君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     羽生田 俊君     宮沢 洋一君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     宮沢 洋一君     羽生田 俊君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     大沼みずほ君     石田 昌宏君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         石井みどり君
    理 事
                高階恵美子君
                西田 昌司君
               三原じゅん子君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                石田 昌宏君
                大家 敏志君
                大沼みずほ君
                木村 義雄君
                島村  大君
                滝沢  求君
                武見 敬三君
                羽生田 俊君
                足立 信也君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                森本 真治君
                浜田 昌良君
                東   徹君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       総務副大臣    上川 陽子君
       厚生労働副大臣  佐藤 茂樹君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       高鳥 修一君
       厚生労働大臣政
       務官       赤石 清美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局公務員部長   三輪 和夫君
       文部科学大臣官
       房審議官     義本 博司君
       文部科学大臣官
       房審議官     佐野  太君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        樽見 英樹君
       厚生労働省医政
       局長       原  徳壽君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  宮川  晃君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    岡田 太造君
       厚生労働省老健
       局長       原  勝則君
       厚生労働省保険
       局長       木倉 敬之君
       厚生労働省年金
       局長       香取 照幸君
       厚生労働省政策
       統括官      唐澤  剛君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民
 年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
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○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、委員長から一言申し上げます。
 去る二十一日の本会議におきまして、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案の趣旨説明聴取及び質疑が行われる予定でありましたが、その際の厚生労働省の配付資料に誤りがあったため、当日の本会議で予定されていた議事を行うことができないまま散会となりました。そのため、医療・介護法は本委員会に付託されず、与野党で合意していた本委員会の日程も白紙となってしまいました。
 さらに、他の委員会の審査日程にも多大な影響を与えてしまっただけでなく、本会議を傍聴するためお越しになっていた多くの国民の方々にも御迷惑をお掛けしてしまいました。
 今回の事態にとどまらず、今国会、厚生労働省においては、労働者派遣法改正案の条文の誤り、独立行政法人の入札問題等様々な問題が起きており、業務に対する意識、緊張感が欠如していると言わざるを得ません。委員長として遺憾の意を表明いたします。
 厚生労働省に対しては、今回の事態について猛省を求めるとともに、再発防止のため、職員の意識改革、省内におけるチェック体制の整備を始めとするリスクマネジメント体制の構築を強く求めます。
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○委員長(石井みどり君) 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十日、江口克彦君が委員を辞任され、その補欠として薬師寺みちよ君が選任されました。
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○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長香取照幸君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(石井みどり君) 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案の趣旨説明に先立ちまして、一言申し上げます。
 五月二十一日の参議院本会議において、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案の趣旨説明を行うに際して、事前の配付資料に誤りがございました。
 法案審議をお願いする立場でありながら、このような誤りを起こし、参議院の議事運営に重大な混乱を生じさせ、本委員会の皆様にも多大なる御迷惑をお掛けをいたしましたことを深くおわびを申し上げます。
 今後はこのようなことで御迷惑をお掛けすることのないよう、五月二十二日、職員に対して直接訓示を行うとともに、再発防止に必要な対策を推進するため、佐藤副大臣を先頭に業務適正化推進チームを立ち上げ、検討を開始したところであります。
 今回の件につきまして重ねておわびを申し上げるとともに、全力を挙げて再発防止に努めてまいりますので、よろしく御理解いただきますようお願い申し上げます。
 引き続き、ただいま議題となりました政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明いたします。
 政府管掌年金事業については、公的年金制度に対する国民の信頼を確保し、国民皆年金を維持する観点から、その適正な運営を図るべく、国民年金の保険料の収納対策や年金記録問題への対応等に取り組んでまいりました。しかしながら、喫緊の課題である国民年金の保険料の納付率の向上に向けて更なる対策が必要であり、また、年金記録問題に対応する過程において、年金記録の訂正手続の整備等が求められているところであります。このため、今般、これまでの取組を踏まえ、政府管掌年金事業等の運営の改善を図るため、この法律案を提出した次第です。
 以下、この法律案の主な内容について、その概要を説明いたします。
 第一に、国民年金の保険料の納付機会の拡大等を図るため、納付猶予制度の対象者の拡大、現行の後納制度に引き続き、過去五年間の保険料を納付することができる新たな後納制度の創設、保険料の全額免除等の申請を指定民間事業者が受託できる制度を創設するとともに、現下の低金利の状況を踏まえ、滞納した国民年金の保険料等に係る延滞金の割合を軽減することとしています。
 第二に、年金記録問題に対するこれまでの取組を踏まえ、被保険者等による年金記録の訂正請求を可能とし、民間有識者の審議に基づき厚生労働大臣が訂正する手続を整備するとともに、事務処理誤り等の事由により納付の機会を逸失した国民年金の保険料について、納付等の特例を設ける措置を講ずることにより、将来の年金受給権の確保等を図ることとしています。
 第三に、年金個人情報の目的外の提供ができる場合として、市町村が行う高齢者虐待の事実確認に関する事務等を追加することとしています。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十六年十月一日としています。
 以上がこの法律案の趣旨です。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
 以上でございます。
○委員長(石井みどり君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。
 ただいま大臣から冒頭陳謝が行われたわけであります。菅官房長官の言葉を借りれば、絶対あってはならない誤り、これが現実に起こってしまったわけであります。本件に関しましては、新聞報道によると、今週月曜日に開かれた自民党の役員会で安倍総理自らが陳謝をされたという報道がされているわけで、問題の大きさというものが分かるわけでございます。
 この場にいる私たちにとりましても、また多くの国民の方々にとりましても、先ほど委員長の発言にありましたとおり、本会議の日程が大きく変更され、本委員会の日程もむちゃくちゃになりました。それなりに審議をしっかりやっていこうという与野党で一定の取組をしてきましたけれども、全部ぶち壊しになってしまった。大変な影響が起きたわけでございます。大臣はその最高責任者でありますから、猛省を促したいと思います。
 先ほど委員長も申されました。あるいは、我が党の森本議員も昨日の本会議で申し上げました。厚生労働省の失態は、今、毎月のように発生しているわけであります。労働者派遣法の罰則部分に、まあ私からするとあれでもいいかと思う、しかし誤りということでございますし、JEEDの厚労省の不正入札、これも五月八日に大変重い処分が科されたところでございます。さらに、先週火曜日には、翌日に医療・介護法案の本会議趣旨説明、質疑がセットされているにもかかわらず、担当局である医政局の課長補佐が深夜酒に酔って駅員を蹴っ飛ばして逮捕される、こんな事件まで発生している。
 このように、政策方針の誤りとは別次元の職員レベルの恥ずかしい問題が厚生労働省において立て続けに発生しているわけであり、これ偶然と言うわけにはいかない、大変連続的に発生しているわけであります。
 もちろん、数万人いる厚生労働省の職員全員が悪いわけではありません。しかし、現状を見ますと、総体として厚生労働省の事務方に決定的に緊張感が欠けている。これは最高責任者である田村大臣に大きな責任があるわけでありますが、綱紀粛正の観点からいっても、私は厚生労働省の事務方最高幹部の処分、これを含めた厳正な対応が不可欠と考えるんですが、大臣の明確な答弁をお伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま津田委員から大変なお叱りをいただいております。
 今般のこの事務処理誤り、またそれ以前にも重なっておるわけでございまして、重ねておわびを申し上げる次第であります。特に今般の事務処理誤りに関しましては、参議院の議事運営に大変な御影響を与えたわけでございまして、この委員会にも大変な御迷惑をお掛けをいたしました。深くおわびを申し上げる次第であります。
 その上ででございますが、このような問題が起こったわけでございますので、この処分に関しましては適正にしっかりとやってまいりたい、このように考えております。あわせて、二度とこのような問題が起こらないように、我々自らも猛省をしながら、事務方にも猛省を促し、現在業務適正化推進チームというものを佐藤副大臣の下につくって、このようなことが二度と起こらないように努めてまいりたい、このように考えております。
 重ねておわびを申し上げまして、私の方からの御回答にさせていただきたいと思います。
 本当に申し訳ありませんでした。
○津田弥太郎君 大臣から今、処分をするというお話でございます。このように大きな問題が連続して発生した場合に危機管理として大事なことは、スピーディーに処分を行うことであります。特に、上に立つ者が責任をしっかり取る、事務方の最高幹部がしっかり責任を取るというのは私は当然のことだと考えるわけでありまして、そのことをもう一度指摘をしておきたいと思います。
 さて、今回の配付資料は五月十九日の夕刻に厚労省から参議院事務局に三百部提出されたようであるわけですが、この十五日に法案は衆議院の本会議で可決されている。その時点で厚労省の事務方に、もう山場は越えたと、あとは参議院だ、適当にやればいいというような認識があったんではないか、参議院軽視につながる認識があったんではないかというような声が様々な方から指摘をされております。
 今回の件で私自身も不可解なことは、厚生労働省のそれなりの立場の方が一度でも印刷された資料の全文に目を通したならば、すぐ誤りに気が付くわけであります。これ、「第一に、」というのが二回連続しているわけですから、こんなものはすぐ分かる。
 個人名は結構ですので、一体、厚労省内でどの部局のどのような役職の方が関与して今回の資料が参議院の各議員の元に届けられることになったのか。赤石政務官、その事実関係を説明ください。
○大臣政務官(赤石清美君) 赤石でございます。おはようございます。
 私の方からも、同じ参議院の人間として、皆様に大変迷惑掛けたことを心よりおわび申し上げます。
 その上で、津田委員にお答え申し上げます。
 今回のこの趣旨説明文の作成につきましては、五月の十六日金曜日、国会連絡室から大臣官房総務課を通じて医政局及び老健局に指示がなされました。これを受けまして、五月十九日月曜日、医政局及び老健局から成る法案作成担当チームにおいて作業に着手しました。このチームは、医政局四人、老健局五人の九名で設定されております。
 具体的には、省内の決裁手続を経た趣旨説明文に基づき、法案作成担当チームの係長級職員が大臣読み上げ原稿を作成し、大臣官房総務課の了解を得た後、その読み上げ原稿を基にチームの係員級職員が参議院配付物を作成したものであります。
 この参議院の配付物を作成する際、様式として社会保障改革プログラム法案の趣旨説明文の電子文書を活用しようと考え、その電子文書に本法案の読み上げ原稿を貼り付けました。そのとき、一括して貼付けを行うのではなく段落ごとに分けて貼付け作業を行ったため、元の法案の趣旨説明文の一部が紛れていることに気付かず、消し忘れたものであります。
 その後、係員級職員が係長職員らに電子メールで参議院配付物を送り、その確認を求め、係長級職員が係員級職員に対して国会連絡室への持込みを指示し、係員級職員が配付物を三百部、国会連絡室に持込みを行いました。
 これらの確認や指示はメールで課長補佐級職員等数名にも共有されておりましたが、管理職である両局の局長や総務課長がチェックする体制としておらず、組織全体の中でチェックする体制が取れていませんでした。これは、特定の局だけの体制ではなく厚生労働省全体として組織的にチェックする体制になっていなかったことが起因しているものと思います。今後、これらの問題点を早急に解決すべく検証チームを立ち上げ、改善策を検討しているところであります。
 以上でございます。
○津田弥太郎君 そうしますと、結局のところ、今回、我々参議院議員に配付をされた趣旨説明文について、データ段階で全文に目を通した人、それから実際に配付物が印刷された段階で全文に目を通した人というのは、それぞれ医政局、老健局ごとに何人だったのか。医政局長、老健局長、それぞれお答えください。
○政府参考人(原徳壽君) お答えする前に、まず担当局長として今回のことを心から反省し、心よりおわびを申し上げたいと思います。
 その上でお答えですが、ただいま赤石政務官の答弁の中に出てまいりました職員につきまして、送られたファイルについてパソコン上で開いて画面上で目を通したということでございますが、結果としてしっかりと確認することはできなかったということでございます。医政局では、この職員のほかに読み合わせを含めて全文に目を通した者はおりませんでした。
○政府参考人(原勝則君) この度は大変皆様方に御迷惑を掛けまして、心からおわびを申し上げます。二度とこういうことがないように、しっかりと職責を果たしていきたいと思います。
 お尋ねにつきましては、老健局におきましても、直接作業を行った職員はパソコン上ファイルに目を通しておりますけれども、結果としてしっかりと確認することはできておりませんでした。また、このほかに読み合わせを含めまして全文に目を通した者はおりませんでした。
○津田弥太郎君 皆さん、聞きましたか。そういうことなんだ。結局、全文に目を通しているというのは、この文書が刷り上がってから誰も見ていない。これ、どう考えても重要書類ですよ、これ、大変重要な書類なんですよ。参議院の本会議が吹っ飛んでしまうという重要な書類を、実務のトップ、恐らく課長が事務方の場合はトップだと思うんですね。これ、責任持ってチェックしなきゃしようがないじゃないか。そういうルーチンワークになっていないというところに問題があるというふうに私は思うわけであります。
 業務適正化推進チームが設置をされて、今週の月曜日に第一回の会合が開かれているということでありますが、私はこの結果として、いや、もう前もって参議院議員に配るのをやめればこういう間違いは起こらないんじゃないかとか、そういう後ろ向きの話になってもらっちゃ大変困るわけでありまして、今回の不祥事を逆手に取っておろそかなものにならないように強く求めたいと思いますが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) 業務適正化を行うために推進チームをつくったわけでありますが、これはあくまでも我が省の中で今のようなミスをどのようになくしていくか。仮に、人間でありますから、どこかでミスが起こっても組織としてそれをチェックして、どこかに出るときには必ず直っているというような、そのようなチェック体制をどうつくっていくかということを検討をさせていただいておるわけでありまして、決してそれによって本来国会の皆様方、参議院の皆様方に配付されるもの等々がなくなる、減るというようなことではないわけでございますので、その点はしっかりと我々も肝に銘じながら、この推進チームでのいろんな見直しというものを進めてまいりたいというふうに思っております。御心配のないようにしっかりとやってまいります。
○津田弥太郎君 各会派によって賛否はいろいろ分かれておりますけれども、医療・介護法案は今国会の最重要の法案の一つであります。重要広範議案という形で位置付けられております。この法案の審議がある面では完全に白紙状態になってしまった、本会議がいつ開かれるかもいまだ定かになっていない。したがって、当然今回のこの不祥事の問題について明らかにし、そして処分をしっかりするということが恐らくこの医療・介護法案がしっかり審議をされるためには必要なことになるだろうというふうに思っております。国会対策レベルでもこの問題が議論されておりますので、またそちらの方でしっかり議論していただきたいというふうに思っております。
 今日は法案審議でありますからこのくらいにさせていただきます。残り時間で国民年金法案に対する質問を行いたいと思います。
 今回の年金保険料の納付率の向上ということが最大の柱になっているわけであります。その中でも重要なのが納付猶予制度の対象者拡大、これが目玉であります。
 お尋ねをするわけでありますが、非正規労働者が増加をしている、あるいは中高年を含む幅広い世代で増加をしているということを考えて、この若年者納付猶予制度の対象を三十歳未満から五十歳未満に拡大したというふうに理解をするわけでありますが、これ、全年齢を対象としないで五十歳を上限としたことの明確な根拠、それから、恒久措置ではなくて平成三十七年までの時限措置として行うということについての理由を佐藤副大臣、お答えください。
○副大臣(佐藤茂樹君) まず、お答えする前に、私からも、このような誤りを起こしてしまいまして、参議院及び当委員会の議事運営に多大な御迷惑をお掛けしましたことを、副大臣としてまずおわびを申し上げたいと思います。
 先ほどありましたように、私をトップとし、また赤石大臣政務官を副責任者として、業務適正化推進チームが大臣の指示の下に立ち上がりました。事務方任せにするのではなくて、我々政務がしっかりと関わって、早急に再発防止策をしっかりと打ち出してまいりたいというふうに考えております。
 その上で、今、津田委員からの御質問でございますけれども、そもそも納付猶予制度というのは、就職が困難であったり失業中である等の理由で所得が低い場合に保険料の納付を猶予し、将来保険料を負担できるようになった時点で追納できることとする制度でありまして、元々そういう特例を設けるということで、全期間を対象とすることはこの制度の趣旨にはそぐわないと、そのように考えております。
 納付猶予制度の対象期間を今回五十歳までとしたことについての根拠でございますが、納付猶予制度を利用した場合は、猶予された月分の国民年金保険料はその後十年間追納が可能となることが一つ。もう一つは、国民年金保険料の支払義務は六十歳までとされておりまして、六十歳までに保険料を払い終えることが原則とされていること、これが二つ目でございまして、こういうことを踏まえて、納付猶予制度を利用された方についても追納していただける期間を六十歳までとすることとして、拡大して最大までぎりぎりの線で五十歳未満まで今回年齢を拡大したということが今回五十までに延長した経緯でございます。
 また、納付猶予制度については、平成十六年度の改正当時に十年間の時限措置とされました。昨年の法律改正によりまして更に十年間延長されまして平成三十七年までの措置とされたものでございまして、今回の改正に際しても、昨年の改正の平成三十七年というものを踏襲したことによりまして時限制度とさせていただいたところでございます。
○津田弥太郎君 この納付猶予制度というのは、言ってみれば空期間なんですね。したがって、無年金対策ということにはなるんですけれども、抜本的な低年金対策にはならないんですね、あくまでもこれは空期間ですから。そのことをしっかり頭に入れながら事後的な追納対策というものにしっかり取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 今年の三月に、実は会計検査院から会計検査院法第三十条の二の規定に基づいて、「生活保護の実施状況について」と題する報告書が公表されたわけであります。
 この報告書によりますと、六十五歳以上で無年金の被保護者十三万三千九百九十二人を調査したところ、十三万約四千人です、保険料納付済期間等が三百月以上、つまり二十五年以上の被保護者が何と千九百二十人、三百月未満であっても一定の条件に該当していて受給権が発生している被保護者が三百三人いたということが分かったわけであります。これを率にすると、調査対象の約一・七%の方が実は年金をもらう権利が発生していたということになるわけですが、これ、これだけの方が本来老齢基礎年金を受け取れるにもかかわらず、実際には無年金となっていて生活保護の受給者になっていたということでございます。
 その最大の理由が、受給権を有することを知らなかった、本人が、最大の理由がですね。というものであって、ほかにも病気等で裁定請求をすることが困難であった、御自身でそういう手続をするということができなかった、こういうことが挙げられているわけであります。これは、私は大変大きな問題だと思うんです。
 生活保護と公的年金、これ、どちらも厚生労働省の所管であります。もちろん、生活保護は地方自治体の福祉センターを中心としてやられていることも承知をしておりますけれども、しかし、これが連携が本当にしっかり取れているのかよと。これじゃ本当に、しっかりいい制度があるにもかかわらず、みんな生活保護になってしまう。これでは非常によくないわけでありまして、こういう状況をこれしっかり根絶するためには、ちゃんとしたルールをつくっていかなきゃいけないと思うんですね。この対策をどうしっかり取っていただくか、田村大臣、お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 生活保護でありますけれども、まず利用できる資産、能力、その他あらゆるものを活用してということが要件であるわけでありますから、当然のごとく、今おっしゃられました、年金の受給権があるのならば、これしっかりと年金を受給していただいた上で、それでもという場合に関して生活保護という形になってくるわけであります。
 そもそも、このような形で今会計検査院の報告の中においてこういう例があるということ自体、我々反省もしていかなきゃならぬわけでありますけれども、福祉事務所と年金事務所が協力しながら、まずは御本人が当然のごとく、年金自体裁定していない場合があるわけでございますので、そういう場合も含めて、しっかり調査、確認をするということが前提であるわけであります。
 今、年金に関する台帳を作って、そこら辺のところを確認できるような、そんな仕組みをつくっておるわけでございまして、これ、今整いつつございますので、こういうものを使いながら指導、監査のときに都道府県や国がチェックをしていくということをやっておりますが、いろいろと見ておりますと、以前から生活保護を受けておられてそのまま年金受給年齢になられるという場合、抜けておるであるとか、幾つかのパターンもあるわけでございまして、そういうところも分析しながら更に我々としては助言、指導してまいりたいと。
 今言われたようなこと、以前からも指摘を受けておるわけでございますが、なかなか改善できていないところもございますので、さらにしっかりと徹底をしてまいりたい、このように考えております。
○津田弥太郎君 私の質問はこれで終わりますけれども、くれぐれも、今、医療・介護法案が当委員会で審議ができるかどうかは厚生労働省の対応いかんに懸かっているということを申し上げて、しっかり対応していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○西村まさみ君 おはようございます。民主党・新緑風会の西村まさみでございます。
 今、るる津田筆頭がお話をたくさんされましたし、厚生労働省としてのこれからの課題についても御検討、また御回答いただきましたから、あえて私は細かいことを言うつもりはありません。
 ただ、私としては、失った信頼を回復するには、それは今まで以上の並々ならぬ厚生労働省の取組というものが必ず必要となってくると思います。是非とも、国民の生活に直結することを担当する厚生労働省だからこそ、何としても信頼回復に一層もう本当に努めてほしいということを心からお願いいたしますし、一昨日の決算委員会で前川委員が、参議院の調査室の中でも非常に厚生労働省関係の仕事が多いと、これはほかの役所と比べても相当数だということを指摘されました。是非とも、何をやるんでも質とか量とかいろいろ大切なことがありますが、マンパワーがなければこれはなかなかいろんなところにひずみができると、そういったことも今回あり得ると思いますから、人員確保に対することも含めまして是非とも御努力、そして大臣の強い思いが皆さんに伝わって、二度とこのようなことがないことを心からお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、私、毎回のことで大変恐縮ですが、歯科についてちょっとお尋ねしたいと思います。
 今までも何回かこの厚生労働委員会の中で、歯科の外来に対する環境体制加算というものが創設されて、今だんだんそれがじわじわと進んでいるけれども、ハードルが高くてなかなかその施設基準を満たすことができないということは前々回も質問の中で申し上げました。
 やはりこれから、例えば診療所、病院だけに限らず、ありとあらゆるところの感染症対策というものは国民を挙げて、我々はもちろんですが、意識をして、そして実行に移していかなければいけないと思っているんですが。
 これは厚生労働省として、これは医療だけじゃなくて、例えばつい先日はまつげエクステというので目がとか、例えばネイルの中でも爪を切るはさみが消毒されていなかったということから炎症を起こすとか、様々なことがあると思います。例えば飲食店でも食器とかお箸とか、あれを一々滅菌している、消毒している、どうしているかということも、様々な指針、ガイドラインはお作りになっていると承知しておりますが、こういったところをこれから更なる検討を進めて、また足りないところには財政支援なり何か方策を考えていかなければならないと私は思っているんですが、大臣、もしその辺のところ、医療にかかわらず、いろんな意味での感染症対策について、厚生労働省としてはもっともっと前向きに御検討していただけるというような決意をお話しいただけたら大変有り難いんですが。
○国務大臣(田村憲久君) 突然の御質問でございまして、お気に召すような答えになるのかどうかちょっと分かりませんけれども、いろいろと先般からいろんな新聞報道等もあって御心配をされておられる向きもあるというふうにお聞きをいたしております。そこのところはしっかりと厚生労働省としても、どの程度の消毒、滅菌が必要なのかということも含めて検討しなきゃならないなというふうには思っております。
 いずれにいたしましても、国民の皆様方がそれによって不安を抱いていただく、しかし実際問題はそれに対してどのような問題があるのかということ、ここがちゃんと分からないと、一部の新聞等々の報道やいろんなことを含めて余計に不安が募るわけでございまして、厚生労働省からも一定のメッセージは出していかなければならないなというふうに思っております。
 現状をちゃんと理解しないといけないと思いますので、関係者の皆様方ともいろいろと御相談をさせていただきながら、どのような対応があるのかということは検討させていただきたいというふうに思います。
○西村まさみ君 是非、現状を知っていただいて、そして何が必要で何が必要じゃないかということも明確にやはりしなきゃいけないところと、またそうではないところといろいろあると思うんです。是非とも厚生労働省としては、国民の皆様が不安に思うようなこと、そして、どうなんだろう、大丈夫なんだろうかと思うようなことがないように、是非とも前向きな取組と、それに対応する様々な支援も、後方支援も含めまして努めていただきたいとお願いをしたいと思います。
 それでは、今回の年金法についてお尋ねをしたいと思います。
 もう御承知のように、衆議院でも我が長妻委員がさんざん言ったと思うので、細かく数字についてお尋ねすることはありませんが、元々この年金の問題というのは、平成十九年の二月から、消えた年金と言われた年金記録の問題から今までずっとやってこられて、しかも五千万件あったものの中で既に三千万件は解明をして、残り二千万件というところがこれからどうするかということが大きな課題だと思うんです。
 今回の、いわゆる今まで三千万件が解明して二千万件が駄目だった、突合とかいろんなことをされたと思いますが、厚生労働省、総務省からも人を配置されたと聞いていますが、どのくらいの人数で、どのぐらいの費用が掛かってこれだけのものを解明若しくは未解明とはっきり判断できるようになったか、そこについて厚生労働省にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 人数という方につきましては、いろんな職員使っていまして、また、そこの本来業務やっている人間と記録の方をやっている人間の分担というのも随時に変えたりしておりますので、ちょっと人数についてはっきり申し上げることはできないのでございますけれども、費用につきましては、平成十九年度以降、年金記録問題に要した費用ということで申し上げますと、十九年度決算から二十五年度予算までの総額で約四千億円ということになってございます。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 四千億掛けて三千万件元に戻したというか解明されたということ、これが評価に値するのかどうかということは非常に難しいことだと思うんです。
 ただ、これから、三千万件が解明しても二千万件の人たちをどうするかということが今後の大きな課題だと思うんですが、この残された課題について大臣はどうお考えになっているか、是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 五千万件強の持ち主の分からない年金記録というものをどうするんだということで、当時、長妻議員からいろんな御指摘をいただく中において、これを解明するということを我々も取り組まさせていただいたわけであります。
 当時、生きている年金記録とこの五千万件、これを突合させたわけでありますが、それだけではやはり解明し切れないということで、これも民主党の方からお申出があられた、紙台帳があるであろうと。これ、全国津々浦々ある紙台帳も含めて、そういうもの約六億件といいますか、人数にすると七千九百万人分ぐらいだという話でありますけれども、これをまた突き合わせをして何とかつなげていこうという作業をやりました。
 あわせて、五千万件と突き合わせた、残りのまだ解明されていないものにもこれをぶつけてみていろいろやってみたんですが、結果、二千百万件がまだ残っておるということでございまして、これに関しては、例えばねんきんネットという形でこれを開示をさせていただきまして、国民の皆様方に広く周知をさせていただいて、これにアクセスをいただく。自分自身、年金記録、もしかしたらどこかにあるんじゃないかというような方々は是非ともアクセスをいただいて御自身でチェックいただく、こういうようなこともさせていただいたわけでありまして、二十二万件アクセスがありまして、二万件これがつながりました。九%ぐらいでございますから、非常に、ほかのいろんなこともやっておるんですけれども、それと比べても効率のいいわけでありまして、やはり御本人からのアクセスというもの、これは大変有効だなということを改めて感じております。
 しかし、まだ十分ではございませんので、スマートフォンからもアクセスするようにしながら、よりアクセスしやすい環境をつくってまいりたいというふうに思っております。特に、これから年金受給資格の期間が二十五年から十年というふうに変わってまいりますので、二十五年ならば受給権が発生しないけれども十年ならば発生される方々もおられますので、この機をまた使って十分に周知をさせていただきたいというふうに思っております。
 あわせて、窓口に、自分自身、年金記録あるんじゃないか、ほかに、といって申し出られた方々がおられます。こういう方々を先進的な年金事務所ではデータベース化しておるんです、その相談を。そのデータベースを使って更にこういう方々に対してのフォローアップもしっかりやっていこうということでございます。
 あわせて、今、幾つかまだ、こういうやり方があるんじゃないか、昨日も実は長妻議員に、もうそれ以外何もやらないのかと言われたんですが、それ以外にも幾つか、ただし、これは費用対効果、言われるとおりあるわけでありまして、税金でやらせていただくわけなものでありますから、幾らこれ一つ見付かるといっても、それに対して大変な金額が掛かっておったのでは、これは国民の皆様方に申し開きが立たないわけでありまして、費用対効果の高い方法でこういうものはチェックできるんじゃないかということも今いろいろと検討させていただいておりまして、決してこれをもってして、二十五年度でほぼ突合は終わったわけでありますけれども、これをもってして終わらせるわけではなくて、費用対効果も考えてでありますけれども、できる限りこれは一つでも多く解決に向かって努力をさせていっていただきたい、このように考えております。
○西村まさみ君 大臣、今回の、ある程度解明できたと、これからねんきんネットとかに、皆様に分かりやすく周知していくとおっしゃいましたけど、総務省の中にあった第三者委員会はこれをもってなくなる、なくなるというか廃止になりますよね。その総務省で働いていてこれに関して一生懸命やってこられた方、五十人いらっしゃると聞いているんですが、その方々というのは例えばもう総務省にお戻りになって、厚生労働省ではまた新たな人員を確保して、新しいまた二千万件を解明するようなことをしていくんですか。それとも、今いらっしゃる皆さんで、より知恵を出し合って、費用対効果も含めてまたやっていくんでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 新たな年金記録の訂正手続を、今回の法案に入ってございますけれども、設けるということになっておりまして、これにつきましては、従来総務省の第三者委員会でやっておられましたのとほぼ同様の効果が出てくるということになりますので、第三者委員会のいろんな経験でありますとか、あるいは職員の関係も含めましてうまく連携を取って、何というんでしょうか、今までよりもサービスが落ちることのないようにしっかりと対応してまいりたいと思っています。
 年金記録の対応につきましては、日本年金機構の方で各年金事務所あるいは本部を通じましてこれまでも体制を取ってやってきているところでございまして、これにつきましては集中的な取組というものについては大方終わったという状況でございますけれども、これにつきましても今大臣からお話ありましたように、いろんな取組これからやっていかなきゃいかぬというふうに思っておりますので、これについても必要な体制を確保してやっていきたいというふうに考えてございます。
○西村まさみ君 そこで、ちょっとお願いというか、このねんきんネット、今大臣も、自分から検索しやすいように、またスマートフォンからもできるという、本当にこれは今の日本国民にとって、わあ、それはアクセスしやすくなってよかったなと思いたいところですが、これ、二千万件のほとんどの方はなかなかネットとかスマートフォンで検索するということが難しい世代だと思うんです。ですから、もちろん厚生労働省としては、それだけじゃなくて、例えば各年金の事務所だとか街角の年金相談センターだとかいろいろなアクセス方法が、決してパソコンとかスマートフォンに頼らずしてもできるようにされていると聞いています。ただやっぱり、いずれにしても、自分から行かなければなかなか、自分の年金記録はどうなっているんだろうかとか自分で行かないといけないというのは、またこれは一方通行になってしまって、新たな解明というものにつながるにはちょっと足りないと思うんです。
 今大臣おっしゃってくださったように、多分相当な費用と、またやっぱり人員というものが必要となってくるんですが、その中でしっかりと費用対効果も含めたところで検討してくださるし、まだまだやる方法があるとおっしゃった中で、これも衆議院で議論されたと聞いていますが、サンプル調査ということを我々はずっと言ってきているんですが、サンプル調査はこれから考えていくいろいろな方法の中に入っていますか。
○国務大臣(田村憲久君) サンプル調査を否定しているわけではないわけでありまして、サンプル調査をすることがどういう意義があるのか、それで分かった結果に対してアプローチしたときに費用対効果として成果が得られるのかと、そういうことを勘案しながらサンプル調査はやっていかなければならないというふうに思います。
 サンプル調査をせずとも、やれることもまだあるのではないかと。もう実際問題、こういうところが年金記録に結び付く可能性はまだあるんじゃないかと、蓋然性が高いんじゃないかというようなものに関しては、それを、蓋然性といいますか、確率が高いと言った方がいいんですね、確率が高い部分があるんじゃないかというようなものに対しては、そういうようなアプローチもやっていかなきゃならぬというふうに思っておりますから、サンプル調査を否定しているわけじゃありませんけれども、サンプル調査だけにこだわらず、いろんな形で記録回復につながる、それはこちらからのアプローチというものも含めて検討させていただきたいというふうに考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 衆議院の委員会聞いていると、何となくサンプル調査がもう完全にこうなっているのかなと取られてしまうような、文章で見るとどうしてもそう取れますが、今大臣おっしゃってくださったみたいに、決してサンプル調査をしないと言っているわけではなくて、より効果的な方法で、必ず二千万件の解明を早くやるということの御決意を聞かせていただいたと思いまして、引き続き、是非とも、本来ならばもらえるはずの年金、もしかしたらその資格があるかもしれないという皆さん、そしてそこのところの解明をしていくことが、この年金記録問題の最終到達にそこがあるんだと思いますから、引き続きお願いをしたいと思います。
 続きまして、日本年金機構についてお尋ねします。
 社会保険庁長官は、かつて事務次官の前のポストだとか、例えば厚生労働省本省採用のキャリア職員、本庁採用でもノンキャリの職員の皆さん、地方事務官としての都道府県で採用された職員と、いろんな意味で旧社会保険庁というものは組織は分断され、なかなか思うようにいかなかったというふうに指摘されています。それを新組織としていわゆる新しい日本年金機構として生まれ変わり、また新しいところと昔からのいいところと合算して、いわゆる国民の年金についてしっかりと働く場所ができたと思っています。
 この中について、今言ったような人事についての問題は解決したのか、また給与体系とか人材育成とか様々、労使関係の構築等についての現在の評価はどうなっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 日本年金機構についてのお尋ねでございます。
 日本年金機構につきましては、日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画というものが平成二十年七月二十九日、閣議決定されてございます。ここにおきまして、旧社会保険庁、御指摘ありましたようないわゆる三層構造問題、職員の特に人事あるいは職階といったものが分断をされて組織のガバナンスが欠如している、そういうところにつながっている、そういうような問題が指摘をされているところでございます。
 したがいまして、日本年金機構、新しい組織においては、この三層構造問題を一掃するために、まず人事で申しますと、旧社会保険庁におきましては、本庁と地方庁と別に採用されておりまして、またその採用区分によって人事異動が固定化されていたということがございましたが、そういう従来の仕組みは完全に廃止をいたしまして、採用は日本年金機構の本部で全て一括して採用を行うとともに、地方の幹部人事も本部で行うということにしてございますし、また本部と地方組織の間で全国異動というものを行うということで、主として本部におきます管理業務、それから年金事務所等におきます現場業務、そうした双方の経験を通じて幹部を養成するということを基本的なキャリアパターンとして確立をし、これを人事制度上のルールとするといった取組を推進してきたところでございます。
 また、私ども、制度を企画立案する立場でございます厚生労働本省との人事交流ということも行って緊密な連携を図るということにしてございますし、まさに年功序列を排した能力・実績本位の人材登用あるいは給与体系、そういうものをつくる。それから、人事評価に基づく昇給の査定幅の拡大といったようなことを行いまして、成果を上げた職員を適正に処遇する。こうしたことによって、職員の育成ということのモチベーションも高めるということになるわけでございますけれども。
 それから、過去の不適切な労使関係、こうしたものが指摘されてございましたけれども、そういうものに対しては真摯な反省に立って健全な労使関係を構築するということでやってきておりまして、年金業務に対する信頼回復ということに向けて業務運営の効率化あるいは公正性の確保、いずれにいたしましてもそういうものに努めてこれまでやってきたというふうに考えてございます。
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 私は、先ほど来、消えた年金問題から含めて、この新しい機構の中でやることというのは非常に重要なことでありますし、業務の継続性とか専門的な知識だとか、例えば人材育成とか、今、年功に関係なくと、能力に合わせてとお答えになりましたが、そういったことをやっていくためには、やはり業務拡大なんということをこれからきちっとやっていくためには、また二千万件の消えた年金問題を解決させていくように迅速に動いていくためには、今までの人事から随分変わったと思います。そして、そこに大きな期待を抱きたいと思うんです。
 と同時に、是非とも、今現在機構で常勤的な業務を担っている有期雇用職員の登用や無期雇用転換といったことも必ず頭の中に入れて人事というものをやっていただきたいと思うんですが、その辺についてはどう考えていらっしゃるか、お聞かせください。
○政府参考人(樽見英樹君) 日本年金機構の職員の体制について、人数については、先ほど申し上げました平成二十年の基本計画というもので管理をしているということになっているわけでございますけれども、ただ、この基本計画でも、様々な環境変化によって大きく変動する必要人数に的確かつ柔軟に対応できるよう適切な雇用形態を組み合わせていくということにされているわけでございます。
 特に、年金記録問題への対応、これまで非常に集中的な取組を行ってきたわけでございますけれども、これが昨年度末でほぼ終了したというふうなことを受けまして、業務量に応じた形での体制を構築するということでやっているというふうに認識をしてございます。
 そういう中で、御指摘の有期雇用職員の正規職員への登用というのにつきましても、平成二十三年以降、この有期雇用職員の正規職員への登用制度というものを実施をしておりまして、平成二十三年は百二十名、二十四年は二百八十名、二十五年は二百七十四名ということで登用しているということでございますし、また有期雇用職員の無期化への取組というものについても機構の方で現在進めているところというふうに聞いております。
 今後も、いずれにしても業務の効率化といった経営努力も行いつつ、必要な体制についてしっかり確保していくよう私どもとしても努めたいと考えております。
○西村まさみ君 年金も信頼を回復しなければいけないし、厚生労働省としてはもう信頼を回復しなきゃいけないことばかりで、大変なことだとは思いますけれども、やっぱりここは絶対にしなきゃいけないところなんです。人が安心して安全に、そして将来に不安なく暮らしていくためには、やはりこの年金問題というのは非常に大きな問題だと思いますから、是非引き続き、もう何としてもやっていただきたいということは重ねてお願いをしたいと思います。
 特に、社会保険庁というのは、いろんな意味で旧社会保険庁はいろいろ言われました、あの年金の問題から始まって。例えば、大きな施設があちこちにあるとか、こんなに豪華な保養施設が必要だとか、グリーンピアの問題だとか、年金の休暇センターだとか、厚生年金会館だとか、いろんなことがありました。でも、それを統合して、今いわゆる病院関係ですと地域医療機能推進機構として、JCHOとして、これは旧社会保険病院を運営を新しい組織に改めて行っていくということで、私の家のそばにもあるんですが、東京都内というのはそうでもないかもしれませんが、各地方へ行くと、この社会保険病院というのは非常に重要な役割、でも採算を考えると難しいということは当然あることを知っていますが、今度は、不採算の事情にかかわらず安心して医療とか介護の連携を構築していくためのモデルとなるようにしていくためにでき上がったものだと思っています。
 特に、五疾病五事業とかリハビリも含めて、連携をして新しい医療、介護を提供する場として、この機構の最大の目的は何でしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 地域医療機能推進機構ということで、この四月、従来のRFOと言っていましたけれども、年金・健康保険福祉施設整理機構を改組いたしましてスタートしたところでございます。
 この地域医療機能推進機構、JCHOというふうに略称してございますが、このJCHO、全国で五十七の病院と二十六の介護老人保健施設を直営しているということになっておりまして、先生御指摘のとおり、いわゆる五疾病五事業、がんとか心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、精神医療、あるいは救急医療、災害医療、へき地医療、小児医療、周産期医療というものでございますけれども、それからリハビリ、在宅医療といったもの、そうしたその地域で必要とされる医療、介護を提供するとともに、地域での取組が十分でない分野について他の医療機関とも連携しつつ積極的に補完するということで、地域の医療・介護連携体制を牽引していくということに取り組んでいる、そういうことでございます。
○西村まさみ君 今までと変わらない医療体制、そして介護提供と。これは今までと変わらない、より、それ以上に提供できるということでよろしいですね。
○政府参考人(樽見英樹君) いずれにいたしましても、その地域において必要とされる医療、介護体制を提供していくということでございます。
○西村まさみ君 じゃ、職員の処遇についてはどうでしょうか。改善していますか。
○政府参考人(樽見英樹君) 職員の処遇につきましては、例えばこれ、社会保険病院あるいは厚生年金病院、船員保険病院と、従来社会保険の元々のお金でつくられた病院、幾つかの類型がございましたし、また、特に旧社会保険病院はそれぞれの病院の独立性も非常に強いということになっておりました。そういうものについて、新しい地域医療機能推進機構という一つの独立行政法人による直営ということになりましたので、そういう観点で、言わば統一的な基準による職員の処遇というふうに移行をしてきているという状況でございます。(発言する者あり)
○西村まさみ君 そのとおりであります。
 是非とも、各地域の皆さんにとって何が一番望まれているか、何が必要かというか、先ほど言いましたように、不採算ということを考えないでやっていけるとするならば、そこは非常に重要なところだと思いますから、是非とも地域医療というものも含めてお願いをしたいと思っています。
 もう一つ、年金の運用についてこれからまた一つ心配なことといえば、GPIF。昨日も森本委員が本会議で質問されていましたけれども、やっぱり私、ここは何が心配というか、万が一経済状況が変わったら、様々、利回りが悪くなったりすることは当然あるんですが、そのときはどういうふうに対処するつもりで、いいときはいいと思うんです、でも、これなかなか難しいのは、積立金の運用拡大でいろいろやって拡大されて、プラスになっていくときはいいんですが、もし経済状況でマイナスになったときはどのようにそこの部分を担保するとお考えか、お聞かせいただけますか。
○国務大臣(田村憲久君) GPIFは、専ら被保険者の利益のために安全かつ効率的に長期的な間隔でこれ運用していくということでありまして、GPIFがこれを運用していくわけであります。
 今般、逆ですよね、今までどちらかというと低成長だったものが成長をし出すというような環境になりつつあるわけでありまして、当然、運用環境も変わってまいりますから、要は財政検証の中において必要な運用利回りというものが出てまいりますから、その必要な運用利回りを取る、しっかりと確保する、その上でリスクは最小限に抑える、そういうものを分散投資の中でしっかりやっていくと、これを担っていただくのがGPIFという形であります。
 今のお話ですと、多分、今はいい方向に来ているのが、また経済が悪くなったというようなことを前提にお考えになられて、株が上がらなかったりだとかというような話になったとき、低成長になったときにどうするんだということでありますが、乖離幅も含めていろんな対応ができるわけでありまして、そこはそういうような状況になったときに、許容できる範囲の中においてGPIFで適切な運用をやっていただくということになろうというふうに考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 ただ、やっぱり多様化とか聞くと、何かどうしてもほかに行ってしまうんじゃないかという心配はあるし、今大臣おっしゃったように、今どんどん経済は上がって、もう確実に上がっていっているという判断の下でやられると思うんですが、いつまでも続くことじゃないですし、本当にこのまま右肩上がりでいくかということ、やっぱり国民のお金ですから、そこの運用については非常に心配をするということは、多分国民の皆様も思っていらっしゃると思いますから、是非そこのところをお話ししたかったということで御理解いただきたいと思いますし、今大臣、財政検証とおっしゃいました。
 ここで財政検証について、ちょっと真ん中を飛ばしましてお尋ねするんですが、五年に一回行われています。本年、もう六月に間もなくなるところまで来ました。前回の平成二十一年度は二月に公表されているんですが、今現在、まだ二十六年度というものは財政検証の結果、出ていないんですけれども、いつ頃出るとお思いですか。また、その財政検証が出ていないのにいろんなことを議論、審議しても、これは果たして身になっているのかというところが大きな疑問なんですが、それについて、財政検証についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 財政検証について御質問いただきました。
 今回の財政検証では、社会保障制度改革国民会議の御報告も踏まえまして、様々なプログラム法に明記されました年金制度の課題の検討に資するような、一定の制度改正を仮定した検証というものも行っております。また、経済前提につきましては、二十一年の検証のときには経済の成長ケースから低いケースまで三パターンと人口の三パターンということで九パターンでしたが、今回、経済前提については、経済、金融の専門家の方々の議論を踏まえて、実は八パターンというかなり幅の広い前提を置いております。
 そういったことで、前回の財政検証に比べますとかなり作業量が多くなっているということもございまして、現在、鋭意その作業を進めているところでございまして、結果がまとまり次第公表するということで、まだ日程は決まっておりませんが、鋭意作業を現在進めているという段階でございます。
○西村まさみ君 大体のめどぐらい分かると思うんですが、どのくらいでしょう。
○政府参考人(香取照幸君) 一生懸命やっておりますので、よろしくお願いします。
○西村まさみ君 でも、やっぱり五年に一回出して、いろいろ前回の二十一年のときに結果を公表したときとは、それはやることが増えて大変なことは十分に理解できますが、まさか、今年、例えばいわゆる六月までにはできるとか、今既に例えば一〇〇のうち八五ぐらいはできているとか、何か若干ないと、これ財政検証を踏まえていろいろな、例えば制度改正とかつながっていくわけですよね。
 でも、今やっていることが何だか、じゃ、その財政検証の結果いかんによっては何か違った方向へまた変わるのかなと非常に心配するところがあるんですが、大体のめど、何合目ぐらいまで来ているとか、そのくらい全く分からないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) かなりは進んできておるのは事実でありますが、その残りがまたなかなか難しい。進捗具合をどう評価していいのか、ちょっとなかなか難しいんですけれども、全く、半分も行っていないというような話じゃございません。
 かなりは進んできておりますけれども、その残りの部分がまた非常に難しい部分でもございますので、私も今首を長くして待っておるわけでございますので、なるべく早く示せるようにはしてまいりたいと、努力を促してまいりたいというふうに思っております。
○西村まさみ君 是非とも大臣からも、首を長く待っているだけではなくて、積極的に早く早くと。早いからいいということではないと思いますが、幾ら何でもいろいろやることが増えたとしても、やっぱり六月ぐらいまでの間には何らかのめどを持ってやらないと、これ、やることがたくさんですからといってどんどんどんどんいったら、じゃ、今年中に検証が出るのと。逆に言うと、終わりが見えないように感じてしまうわけですから、是非とも、いつというのは大体のめどを付けて、残りの大変厳しいところ、難しいところをやっているから時間が掛かることは十分に理解しますが、更なるお願いをしたいと思います。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 先ほど津田委員から、三十未満から五十歳未満の者へ拡大した納付猶予制度の対象者の話ありました。やっぱり平成二十四年の改正時も、四十五万人規模のいわゆる民主党政権時代の提出案に対して、自民党は三党協議で二十五万人に規模を縮小したり、何となくです、何となくで申し訳ないんですが、いろんな意味で、三十から五十に広げたことが何かすごく広がったような感じはするんですが、それと同時に、もっと違ったところでやるべきことがあるんじゃないかなと私は思うんです。
 例えば、非正規労働者が増えている中で、非正規を正規に持っていくとか、同時に始めていって、初めて三十から五十に拡大することに意義があると思うんですが、その辺についてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 元々、我々が提案した内容でございました。これは政権交代する前に我々が提案した。そのときに、いろいろと民主党の皆様には民主党の皆様方の年金の理想があって、そのときにはうまく審議にならずにこの議論ができなかったわけであります。
 その後、我々が野党になった後、今度は民主党の皆さんから御提案をいただいて三党協議に入ったわけでありますが、いろいろと我々も野党をしてみて反省しなきゃいけないところは、野党になるとやっぱりちょっと違った側面でいろんな意見を言わなければならないという政治的な要請もある。だから、初め我々が要求していたものよりも何か幅が縮まって三党合意をしたのは事実であります。我々、今度与党に戻りましたので、野党を経験していろんなことも我々も学びましたので、そういうだけではなくて、やはりいろんな観点から見ながらこれは進めていかなければならないものであろうというふうに思っております。
 ただ一方で、実際問題、事業をやられている方々にしてみれば、規模もありますし、それから大きく、例えば流通業などという職種はこういう方々が非常に多く働いておられる、会社に対する影響もあるということもあると思います。そういうところにはやはり丁寧に説明をしていきながら理解もいただいていかなきゃならないわけでありまして、全くそれぞれ関係者に対して意見をいただかずに無視して進めるというわけにはいきませんが、ただ、この方向性は三党合意の中でも進めていくということでございますので、これに関しては我々は進めてまいりたいというふうに考えておりますし、法律の中では、法律が施行後三年を目途にということが書いてあります。三年を目途に検討を行って、その上で適切な必要な措置を講ずるというふうになっておりますが、検討は別に法施行を待たずして行えるわけでございますので、ちょうどこれ今般の財政検証の中でもシミュレーションの中に入っているものでもございますから、それを受けて検討は始めてまいりたいと、このように考えております。
○西村まさみ君 やっぱり財政検証は早く結果が出ないといけないということなんだろうと思います。
 大臣、ちょっとお尋ねするんですが、今回いわゆる納付の猶予制度としていますが、短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大としなかった理由は何かありますか。
○国務大臣(田村憲久君) 済みません、ちょっと質問の趣旨がよく分からなかったんですけれども、今回の法律の中でですか。
○西村まさみ君 済みません、局長でも結構だったんですが、いわゆる三十から五十に広げるといったところの中で、猶予だけじゃなくて、短時間労働者の問題から取り組んでもよかったんじゃないかなと思うんですが、その辺はどうですかとお尋ねしたんです。
○国務大臣(田村憲久君) 要は、猶予の方々の問題ではなくて、適用拡大すればよかったのではないかというお話でございますか。
 そもそも、猶予の方々の大前提は、本来であれば免除になられるような方々が対象でございまして、しかしながら、御家族が収入があられて、世帯として見れば収入があるので免除が受けられないという方々を対象にいたしております。適用拡大というのは、要はそれ以外に、例えば年収要件でありますとか労働時間の要件というものをもう少し緩和していく中において適用拡大していこうという問題でございますので、ちょっと対象が違うところもあろうかというふうに思っておりますし、これに関してはまだこれから議論をして検討していかなきゃならぬという部分もございますので、今般は無年金者等々、低年金者をなるべく、まあ低年金者は減らせないんですけど、無年金者を減らしていこうという流れの中において今般の猶予というものを入れさせていただいたということであります。
○西村まさみ君 済みません、質問の仕方が悪くて大変御迷惑を掛けました。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 ただ、いろんな議論が必要というのは大臣言いましたが、年金って、今の若い人たち、みんな払わない理由は何と聞くと、どうせもらえないからとか、やっぱりそこ大きいんですよね。でも、元々の仕組みというものをきちっと教育、まあ毎回教育の話で恐縮ですが、教育というものが年金に対しては大分欠けていると思うんです。いわゆる年金というと不正とか何かおかしいというイメージがあって、どうせ払っても払っても自分たちの頃にはもらえないと、例えば今払ったら損だとか得だとかと、私はこれは損得の問題ではないのが年金だと思っています。これ、大臣に、是非とも年金に対する教育もできるだけ小さいうちからしていただきたいということを、いつも言いますが、文科省と協力して引き続きお願いしたいということが一点と。
 もう一つは、やはりいろんな問題を年金は抱えていると思います。今までの経緯とか、先ほど来話してきた、何かおかしいなと思っていたことが、気が付いたら江戸時代に生まれた人たちにまで払っていた事実が判明したり、あちこちにすばらしい保養施設があってもほとんど使われていなかったりというようなことが、まずはやっぱり国民の目に触れられる最初の一歩だったような気がします。
 やっぱり、その信頼の回復をするためにいろいろな取組をしていらっしゃることは十分に分かるんですが、あの十一日の大臣のNHKのテレビ番組での例の七十五歳引上げというのがありました、受給開始年齢。あれ、よく聞けばそんなことをおっしゃっているんじゃないことは十分に理解できるんです。ただ、七十五という言葉と受給年齢の引上げと言うと、ほかの部分が全部カットされて皆さんに伝わると、ええっ、七十五までもらえないのかと、消費税も上がったのにとかなるわけですよ。ですから、大臣の意図はそうじゃなかったということ、ただ、例えば一定の収入がある方とか、そういう皆さんに今でも七十の選択制というのはあるわけですから、是非、大臣、信頼回復のために、あのときはどういう趣旨で七十五ということを発言されたのかということ。
 もう一つは、衆議院の議論の場でも、今まで私も平均寿命と健康寿命の差とかといって、寿命ということで様々なことを捉えてきました。大臣はあのときに、いわゆる平均余命ということで年金というのは捉えられなきゃいけなかったと。物すごく私は共感するところだったんですが、是非そこも含めまして、その七十五についてと平均余命ということについての今の大臣のお考え、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) NHKの日曜討論に出演して発言をさせていただいたわけでありますが、あの番組を見ていただいた方は理解いただいていると思います。
 なぜかといいますと、六十五歳の支給開始年齢を、これ一律に引き上げるといいますか、延ばしていくということに関しては、これは私は難しいと思いますよと明確に申し上げておりますので、あの番組を見ていただいた方には御理解いただけると思うんですが、その後、それがいろんな報道で流れる中において、まあ報道の中身を見れば御理解いただくんでしょうけれども、その報道の大きな字だけを見て、あれって思われた方もおられるんだというふうに思います。
 ただ一方で、七十歳まで今も選択ができて、七十歳までもらうのを待てば四二%ぐらい年金が増額するんだということが多く国民の皆様方に御理解をいただけたと。多分これ、幾ら年金の広報を何億円使ったって理解いただけなかったことが、この一連の報道の中で御理解いただいた効果はかなりあったなというふうに思いますので、そういう意味ではいい部分もあったというふうに思います。
 私は、七十五歳まで、今七十までの選択制を、まあ今平均余命も延びておりますから、これを引き上げる、つまり選択制でありますから、御自身が、いろんなこちら情報を開示しますので、年金事務所に行って相談をいただいて、じゃ、私は今仕事があるから七十二からもらうかというような形で御選択いただければ、人生設計、いろんなバリエーションができるのではないかというような意味で申し上げたわけであります。
 平均余命というもの、これ実は、七十歳のときにどれぐらいもらえるかというのも、六十五歳から平均余命がどれぐらいあるから、年金規模としては財政的に中立なんですよね。ですから、遅くもらえばその分だけ割高になるというような形の中で設計してあるというのは、実は平均余命というものを使っておるわけでございまして、平均寿命は、おぎゃあと生まれてから全体としてその年齢の方々が要するにどれぐらい平均寿命があるか、それまでに亡くなった方々も含めて出しておりますけれども、平均余命は、六十五歳なら六十五歳以上の方々、それ以降の方々、まあ以降といいますか、六十五歳の方々があと何年生きられるかというような、そういう設定でございますので、年金を議論するときには六十五歳にならないと年金もらえないわけでありますから、この余命というものを使った方がより議論が分かりやすくなるということで例に出させていただいたということでございまして、そういう平均余命が長い時代でございますから、働きたいという方々がいつまでも働けるような環境整備というものも進めてまいりたい、このように考えております。
○西村まさみ君 非常に、その考え方、正しいと思いますし、当たり前ですが。
 もう何度も言いますが、私もよく健康寿命と平均寿命との差を縮めることが大事と言っているんですが、ある意味、もしかしたらその平均余命というものも頭の中に入れつつ、これからの高齢者がいつまでも元気でやっぱり暮らしていくということが大事なんだと思うんです。
 そういった意味でも、もう毎回の話で恐縮ですが、やはり六十五歳でもらえるわけですよね、受給が受けられるとなってから。そこから先、どれだけ健康でいられるかということは、やはり健康に対する知識、そしてそれに対する思いということもやっていかなければならないということも、健康なうちにやっていかなきゃいけないわけです。
 御承知のように、七十歳を過ぎると病院にかかる率ですとか大きな病気になっていくというので医療費が増える境目でもありますよね。で、六十五から七十の間にどれだけ自分のことを気を付けて、例えば今まで仕事が忙しくてなかなか受けられなかった健康診断をしっかり受けるということも当然大事ですが、それ以前からやはり健診をきちっと受けていくというシステムというもの、これはどうしてもしっかりと構築していかなければいけないと思います。今は、例えばメタボ健診ですとかいろんな健診事業がありますが、それだけだとなかなか働き盛り、一番の働き盛りの皆さんたちは受ける時間がないというのが現実。
 ですから、そういったところの知恵も、これはいろいろな議論という中でしっかりとしていっていただきたいですし、やはり健康な方が健康で、例えば七十、選択制で六十五を七十でもらえる方、じゃ、もう七十になって受給を受けた人たちが健康であれば外でやはりお金を使うということで経済の活性化にもつながるわけですから、予防対策というものは引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、何よりやっぱり年金というもの、もう冒頭から申し上げていますが、本当に信頼を失っている一つの国の、ただ、物すごくいいシステムなんです。もうこれは誰もが理解してほしいけれども、まだまだ理解するよりは、ああ年金は年金はとなってしまうけれども、それをするために、例えば今までの取組でも、いい取組もしてきたはずです。今大臣おっしゃったような、選択制で七十歳まで。
 でも、その七十歳があのNHKで広く広まってよかったとおっしゃいますが、周知の仕方が厚生労働省は私は下手くそだといつもいろんなところで申し上げるんですが、それはホームページでやっていますとか、ウエブでも、確かにホームページでやっていると、ホームページにアクセスする人がなかなかその時代に合った人たちじゃないといないということ。じゃ、今、若者は、スマートフォンも、それこそ電車の中でも何していてもやっている。でも、あの人たちが厚生労働省のホームページへアクセスをするかということ。
 それから、例えば関係事務所にポスターを貼ってもらっていますといっても、関係事務所というところに行く人もそれなりに意識がある人たちですから、もう既に様々な取組を知っている人。そうじゃない人たちにどのようにして周知をして、年金というものはこういう目的でこういうシステムであるんだと。例えば、消えた年金問題というのは悪いところばかりがばっとマスコミでは報道されますが、そうじゃないということを信頼回復のために必ずしていかなきゃならない。
 これは、質問通告していなくて申し訳ないんですが、この周知の仕方、広報の仕方について厚生労働省は是非お考えを百八十度変えていただいて、もう全国民の皆さんに、ああ、なるほどと。それは年金だけじゃないですよ、いろんなことを言っています、私。予防とか、例えば子宮頸がんワクチンだって今非常に不安だとか。ああいうことも含めて、もう今やっている取組では駄目なんだという認識を是非持っていただきたいと思うんですが、大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、次世代法のときにもいろいろとそういう御指摘をいただきました。子育て関係のいろんな問題に関して「たまごクラブ」とかいう雑誌か何かに載せさせていただいたら非常にアクセスが多かったと、その後いろんな反応が多かったというふうなお話もありました。ただ単に、固い政府のいろんな刊行物等々だけではなくて、そういう民間のいろんな関連する雑誌、そういうところに取材を受けて、受けていただいてというか、取材を来ていただいて、国民の皆様方に得になる情報といいますか、知っていただきたい情報というものはそういうことを利用するということも一つだというふうに思います。
 決して、この情報は都合が悪いから余り広報しないようにというんじゃなくて、都合のいい情報も悪い情報も含めて、やはり読んでいただける媒体にうまく時機を得て載せていただくということも努力をしていきたいというふうに思います。ちょっと頭の固い役所でございますけれども、私、頭軟らかいので、役所の方にもしっかりそのDNAを植え付けてまいりたいと、このように考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございます。
 是非、頭の軟らかい大臣が発信をして、厚生労働省の非常にいい取組、そしてその取組をして信頼を回復するように努めていただきたいと思いますし、そもそも年金の徴収方法、これいろんな意味で議論をされると思います。
 当然ですが、一元化をするとか、我々、最低保障年金とか言ってきましたが、それは必ずしも私たちの主張が正しいというわけではないかもしれませんが、今までの徴収の方法であると、必ず払わない、先ほども言ったように信頼を回復しないと払わないと、おかしな構図になってくると思いますから、徴収方法についても是非御検討いただきたいと思うんですが、徴収方法については厚生労働省、変えていくおつもりはありますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 納付しやすい環境をつくろうというのは我々もやっておりまして、これ小泉政務官がPR、先頭に立っていただいておりますし、我が方でも政務官が一緒にPRしていただきますが、コンビニ納付ということも含めて対応していこうというふうに思います。
 難しいのは、源泉徴収する厚生年金は比較的企業が責任を持ってやっていただけるからいいわけでありますが、こちらの場合はもう御自身が納付していただくということが原則になります。これは、税の方も申告納税というものはなかなか、本当に所得があるかどうか把握できない、よくクロヨン、トーゴーサンという話が昔ありましたけれども、実は税の世界も同じような問題はあると思いますが。ただ、国民年金は対象者が全員分かりますから、すぐに未納が分かる。一方で、所得捕捉ができないと、そもそも税金を納める人かどうか分からないと、低所得者の場合は税金納めなくていいわけでありますから。
 そういう部分でちょっと違いはあるわけでありますが、どうしても自発的に申告していただくという意味からすると難しい部分がありますが、昨今は就業構造変わってきておりまして、自営業以外にも、短時間でもいろんな企業で働いておられる方々おられるわけでありまして、そういうところには、企業に国民年金の徴収の代行といいますか、これをやっていただこうという取組も今般考えております。手数料もしっかり払わさせていただく中において対応するということも考えておるわけでありまして、いろんなことを考えながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○西村まさみ君 ありがとうございました。
 是非、強制徴収だと百円の保険料を徴収するために九十円のコストが掛かると、それがいいかどうかも非常に疑問ですし、いろいろな意味で徴収方法というものを変えていく、大変なハードルはあると思いますが、是非お願いしたいことと、もう一点は、消えた年金なんかで例えば分かったことは、私、実はその世代に入っていたところがあって、送ってきたんです。じゃ、遡って払いますといっても、遡って未納した部分全部払えませんよね、今のシステムだと。でも、せっかく払うと言っている人がいるのであれば、事務的には煩雑になるかもしれませんが、それも一つの、年金保険料を納めていく、今まで十年未納だった分が今三年しか払えないものを十年払いたいという人からは是非払っていただくというのも一つの方法じゃないかということを御提案申し上げまして、時間となりましたので、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○森本真治君 大変お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の森本真治でございます。
 会派の三番手でございますが、十二時若干過ぎる予定と思いますので、皆様にお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
 昨日の本会議に続いて質問をさせていただきます。
 これまでいろいろ冒頭ございまして、私、昨日の本会議でも取り上げさせていただきましたので、あえてもうここでは取り上げようとは思いませんが、委員長からも厳しいお言葉もありましたし、津田理事や西村委員からもお話がありましたので、是非とも今後の取組、注視させていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 今日は時間たくさんいただいておりますので、昨日の答弁などの続きというか、少し掘り下げながら少し何点か質問をさせていただきたいと思いますけれども。
 まずは基礎年金。私はこれまで、多くの国民の皆さんもそうだと思いますが、国民年金、国民年金ということで、そちらの方がなじみというかあるのかなというふうにも思いますけれども、ちなみに私も、大学を卒業した後に勤務していた職場は厚生年金がありませんでしたので、国民年金のみでございます。さらに、二十代で市会議員を始めましたから、当初は議員年金があったんですけれども、議員年金は廃止になりました。国会議員の皆さんも議員年金が今ございません。
 そういう面では、個人的にもこの国民年金ということに対して非常にやっぱり関心はあります。将来、国民年金だけで本当に生活していけるのだろうかというような不安を抱えながら、また、今議員年金がない中で、本当に今若い議員さんというのがどんどん誕生していくような現状がある中で、じゃ、そういう方が将来、本当に議員を辞めた後に生活ができるのかと、完全にちょっと個人的な話にもなりますけれども、そういうような問題もあるわけでございます。
 そういう中で、まずお伺いしたいんですけれども、この国民年金、基礎年金の給付額でございますけれども、これ実は毎年額が変わるんだというふうに思うんですけれども、ちなみに、今年度で結構ですが、満額で幾らもらえるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 老齢基礎年金の満額でございます。平成二十六年度で月額六万四千四百円でございます。
○森本真治君 今、実際に、この国民年金、基礎年金だけで、収入で生活されている方というのも多いかと思うんですけれども、ただ、これ満額受給されている方が当然全員ではないというふうにも思いますから、この基礎年金だけで生活している方が幾らぐらいいらっしゃって、そのうちの満額受給されている方がどのぐらいいるのか、そして実際にこの基礎年金を受給されている方の受給額の平均は幾らなのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 基礎年金だけで生活しておられる方の人数というのはちょっとそこは分からないんですが、満額受けておられる方ということでございますけれども、これまた満額というのは先ほど申し上げたように六万四千四百円なんですが、例えば先ほどちょっと話出ましたように、繰下げ受給をしますと金額が増えたり、繰り上げたりすると減るので、実はそこも、そういう意味で満額を受けておられる方というのは、私ども金額で把握をしているんですけれども、どれが満額かというとはっきり分からないところがあります。
 そういう意味で、仮に月額六万円以上の老齢基礎年金、それから基礎年金になる前からの国民年金、旧法国民年金と言っておりますけれども、その老齢年金を六万円以上で受けておられる方ということで集計いたしますと、平成二十四年度末現在で二百六十三万人でございます。
○森本真治君 受給額の平均も教えてください。
○政府参考人(樽見英樹君) 今の老齢基礎年金及びこれに相当いたします旧法国民年金の老齢年金、この受給者の平均年金月額は、平成二十四年度末現在で四万九千九百八十七円でございます。
○森本真治君 月に六万円ぐらいで生活、満額でも六万円ぐらいで生活をしなければならない。また、平均でいえば大体五万円弱、これで生活をしなければいけない。これは、厚労省さんとして、この基礎年金だけで生活が成り立つというふうにお考えか、最低生活保障、これの機能は果たしているとお考えか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 森本委員の御質問にお答えします。
 私も、全く森本委員と同じ立場で、厚生年金から今はもう国民年金だけなんですけれども、思いとしてはもう共感するところありますが、そもそも年金制度そのものなんですけれども、考え方として現役時代に構築した生活基盤や老後の備え、貯蓄、そういうものと併せて一定の水準の生活を可能とするものを年金としてきちっと制度として設けようということでありまして、必ずしも年金だけで老後生活を賄うという考え方でそもそも設定されていないというところがございます。
 今御指摘のあったこの基礎年金の水準について申し上げますと、昭和六十年の基礎年金導入当時に老後生活の基礎的な部分を保障するという考えから、老後生活の全てを賄う水準ではなく、いわゆる衣食住に対応する消費支出を勘案して設定されたという、そういう経緯がございます。
 この給付設計においては、自営業者は基礎年金のみとなるんですけれども、退職すると収入の道がなくなる被用者と異なりまして、生活の手段をその後も有して緩やかに引退していくという、そういう自営業者の当時は特性に対応しているものと考えられていたわけでございます。今、大分中身が変わってきているという問題にどう対応するかというのはこれから課題だと思うんですけれども。
 あと、高齢者の低所得者あるいは低年金の問題というのは、これはもう党派を超えていろんな提案も出されておりますけれども、一昨年の社会保障と税の一体改革においても、福祉的な給付を行う年金生活者支援給付金法が成立いたしまして、平成二十七年十月から施行される予定となっておりまして、こういうものと併せて何とか老後生活を賄っていただきたいと、そういうように考えております。
○森本真治君 今御答弁いただきましたように、そもそも年金の考え方の今お話をされました。
 それで、ちょっと資料一を用意させていただきましたけれども、これ総務省さんの資料でございますけれども、今これ基礎年金、夫婦お二人で生活をされて満額もらったときにどこまでの生活ができるかといったときに、これ十三万一千四百八十二円ということですが、基礎的消費プラス保健医療までは何とかこれで生活ができますけれども、これが交通通信費、電話代なんかはもうこれでできないということなんですね。
 今そもそもの年金の考え方のお話を御答弁いただきましたけれども、今本当にいろいろ議論がある中でよく言われるのが、生活保護をもらう方が生活ができるということで、年金よりも生活保護をもらった方が得じゃないかというような議論がある中でいったときには、そもそもこの年金の考え方自体を変えていかないと、やはりそういう国民のやっぱり納得感というか、さらに年金の信頼感ということも上がっていかないというふうにも思うわけです。
 時代の状況が変わってきているということで、どう対応していかなければいけないという御答弁もあったんですけれども、やはりそこの根本的な部分ですね、ここの部分をやはり、まさに今年金改革ということでこれからもいろいろやられると思うんですけれども、このときにやはり、そもそも年金というものが今までの考え方でいいのかどうかということを、ちょっとこれ、事前に通告していませんでしたけれども、今の副大臣の御答弁を聞いてちょっと思いましたから、その辺りの御所見、どなたでも結構なんですが、お答えいただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 生活保護との比較ということから考えますと、生活保護費は地域によって違います。沖縄の、まあ沖縄とは限りませんけれども、一番生活扶助が低いところと東京のように非常に高いところと比べればそこにも差があるわけでありまして、年金は全国一律でありますから、そもそも比べる対象が違うのであろうと。
 これ見ますと、十三万一千円というような数字を出していただいておりますが、これ状況は今はもうちょっと違うことなんでしょうけれども、例の年金生活者支援給付金というものがモデルケースでちゃんと付けば、更に二人で一万円ぐらい付くんですかね、という話になるんだと思いますので、それはどう考えるか。もちろん、年金生活、基礎年金しかない方々が前提であるわけでありますけれども。
 生活保護の場合は、一人で見ると確かに生活保護費、年金と比べて高いわけでありますが、二人で見るとそうじゃないところもあるわけでありまして、生活保護はあくまでも資産でありますとか能力でありますとかその他全てのものを使って、活用して、それでもという場合でありますから、一概にこれやっぱり比較するものではないんであろうなと。
 もっと申し上げれば、年金の場合は、もちろん納められればでありますけれども、国民年金には自発的に努力する意味では国民年金基金というものもございますので、これも所得控除でございますから、そういうものも御利用いただきながら、やっぱりある意味御自身で御努力をいただく部分もあるわけでございまして、そのようなものを使っていただきながら、生活保護に陥らない、そういう御生活といいますか、生活設計を準備していただくということも必要なのではないかというふうに思います。
○森本真治君 ありがとうございます。
 るる御答弁いただいて、年金制度と生活保護の制度というのを一概に比較するものではないんではないかという今大臣の御見解ございましたけれども、少なくとも国民は、国民年金と生活保護というものを比較して、生活保護の方が得なんじゃないかというような、そういう国民感情が、そっちをもらった方が得なんじゃないかというような、そういう発想がある限りは年金の信頼は上がっていかないんじゃないかと。ですから、そういう今の国民感情の実態に合わせた制度というものを考えていかなければいけないというのが問題提起でございます。ちょっと今首をひねられましたけれども。
 だから、こちらの方としては、それは比べるものではないんですよという話をしても、国民は、だって年金より、真面目に納めても、もらえる額は生活保護の方が多いんだからというような感情がある限りは、なかなかそこら辺は、やっぱりもっと年金の機能について考えていくことが重要だなというふうに思います。
 ちょっと先に行かせていただいて、先ほど年金生活者支援給付金のお話も、大臣からお話がございました。これは、まさに低所得者対策ということもあろうかと思うんですけれども、これ事前に伺うと、ただこれは年金の納付額、率に合わせて給付、いただける額というのは変わってくるというふうに伺ったので、つまりは年金のもらえる額が少なければそれだけこの給付を、手当を充実させて、より最低生活保障をしっかりさせていこうという考えではなくて、年金の額に比例して給付金も変わるということは、まさにこれはある意味救済制度という考え方ではないというふうに理解してよろしいんですか。
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。
 年金生活者支援給付金でございますが、これ今委員お話がありましたように、一体改革で成立した法律で、二十七年十月、消費税一〇%のタイミングと合わせて施行するものでございますが、考え方としましては、年金を受給して生活しておられる高齢者、障害者の方々の言わば年金額が十分でないことに伴って必要となる経済的な援助について行うということで、基本的には低年金者対策ということになります。
 制定の当時のこの制度をつくるときの議論の中では、一律に加算をするのか、年金の額に応じて加算をするのか、年金制度の中でやるのか、外でやるのか、様々な議論がありましたが、消費税財源を用いて税財源で行うということと年金制度と言わば接着して行うという御議論の中で、三党合意の中で現在の形になったというふうに承知しております。
 具体的には、今お話ありましたように、老齢年金生活者支援給付金、月額五千円でございますが、これは納付期間、保険料納付済期間に応じて比例的に行うと。もう一つは、保険料免除期間がある方については、免除期間に応じて老齢基礎年金の六分の一の額を加算をするということになってございます。あと、細かいことですが、いわゆる所得基準額の前後で所得制限がございますので逆転現象が起こるものですから、逆転現象のところには補足的な給付を行うということで調整が行われて支給がされるということになってございます。
○森本真治君 ちなみに、この給付金というのはマクロ経済スライドとか、掛かるのか。物価変動に関係なく今後も一定の額という、考え方はどうなのかということを。
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。
 年金生活者支援給付金でございますが、今御説明申し上げましたように、これは全額公費財源、税財源で行うということですので、年金制度の枠外の給付ということになります。いわゆる、名前にも福祉給付金とありますので、福祉的な給付金ということになりますので、他の福祉の諸手当と同様に物価スライドで普通に動きますので、いわゆるマクロ経済スライドの適用はないということでございます。
○森本真治君 これまでいろいろ御答弁をいただく中で、年金の役割、機能ということでも御説明をいただきましたけれども、少なくとも低所得者対策というような観点でいったときには、やはりまだまだ課題というものもあるのではないかというふうにも思います。本当に、資料一でもお示しさせていただいたように、基礎年金だけで生活する方というのは決して楽な生活ができるわけではないということですね。
 そういう中で、今後マクロ経済スライドということが発動をされるわけでございます。確かに、年金財政の健全性、将来世代のことなどを考えれば、しっかりとこれ調整を掛けていくということは重要なんですけれども、国民の生活という観点でいったときに、このマクロ経済スライド、少なくともこの基礎年金だけで生活している方なんかにとっては大変ダメージが大きいということも予想されるわけでございます。
 これ、ちなみに、例えば基礎年金にはマクロ経済スライドを掛けないとか、そういうような工夫ということができるのかどうか、そこら辺についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 基礎年金のマクロ経済スライドの発動を掛けないとか、そういう工夫ができるかどうかという御質問でございますが、平成十六年度改正におきまして厚生年金の保険料率と国民年金の保険料の双方に上限を設定した以上、スライド調整を掛けなければ給付と負担の均衡を図ることはできないわけでございまして、基礎年金についてもスライド調整を掛けるというのは御理解をいただきたいと思うんです。
 ただ、今るる森本委員、御質問の中で言われた、やっぱりそうはいっても低所得者の皆さんへの対策というのはしていかなければいけないのは、これはもう政府として考えなければいけないことでありまして、これは年金制度とは別の枠組みで、例えば医療、介護における低所得者の保険料の負担の軽減であるとか、あるいは低所得高齢者への、今局長が説明した年金生活者支援給付金の支給というものを順次実施していくことによって、低所得者の皆さんへの対策としては政府として行ってまいりたいと考えております。
○森本真治君 いろいろ福祉的なそういう制度ですね、プラスのオプションというか、そういう部分でお考えがあるということも分かりました。
 ただ、一つやっぱり思うのは、分かりやすさというか、いろんなものが複雑に混ざり合って、いろんな制度を後から後から付け足していくということよりは、一つの、例えば年金なら年金だけでそこが保障されるとか、そういうようなことも非常に大事なのかなというふうに思ったりもします。そういう観点で、観点というか、先ほど大臣からも国民年金基金のお話なんかもありましたので、このオプションというか、そういう部分についても少しお話をさせていただければと思います。
 それで、今回の法改正でも、付加年金制度というのもございました。ちなみに、ちなみにというか、これ質問してもあれなんですが、副大臣は、付加年金制度は当初から国民年金だけだと言われていましたけれども、御存じでいらっしゃいましたか、今の職に就かれる前からもですね。
○副大臣(佐藤茂樹君) もう一言で。存じておりませんでした。
○森本真治君 実は私も知らなかったんですよ。今回の法改正でこういう制度があるんだということで知ったんですね。
 国民年金基金は、くどいぐらいに通知が来て、入りませんかというのが送られてきていたからもちろん知っていました。CMなんかでもよくやりますよね、国民年金基金。この付加年金制度というのを、説明受けたら非常になかなかいい制度だなというふうにも思ったんですけれども、なかなかこの制度を知っている方というのは、私、少ないんじゃないかなと思って、それで、まずこの付加年金制度の実績ですね、これをちょっと教えてください。
○政府参考人(樽見英樹君) 平成二十四年度末現在で、付加保険料の納付者数、付加年金に入っておられる数ということでございますが、八十二万八千人となっております。
○森本真治君 結構、八十二万人の方、これ多いのか少ないのかよく分かりませんけれども、実際いらっしゃるわけですね。どのようにこの存在を知っちゃったのかというのが不思議なところもあるんですけれども、実際、今、国民年金基金はいろいろPRされていますけれども、付加年金制度のPRってどのようにされているんですか。
○政府参考人(樽見英樹君) そういうことでいいますと、付加年金、まさにこの国民年金の制度の中にあるものでございますので、当然、日本年金機構の、先ほど来話が出ていますが、例えばホームページでありますとか、あるいは年金事務所におきます掲示であるとか、そういう形でのPRというのが主でございます。
○森本真治君 ちなみに、この例えば付加年金制度というのをどんどんPRして、利用される方がどんどん増えていったら、これは多分年金財政にとってはかなり影響があるんですかね。マイナスというようなことはありますか。
○政府参考人(香取照幸君) 付加年金は、四百円上乗せをして年額二百円の年金額が付くというものですので、年金全体から見ると掛ける額も納付する額も非常に小さいので、もちろん厳密に言えば影響はあるわけですけれども、そういう意味でいうと非常に小さい制度なので、国年財政全体に与える影響というのは軽微なものだというふうに考えております。
 それと、あとは、現在、国民年金基金制度というのが新たにつくられておりまして、国民年金基金制度は付加年金を言わば内包した制度ということになりますので、そういう意味では、ある程度しっかりした上乗せの年金をということでお考えいただけるのであれば、四百円で二百円というよりは、国民年金基金のような形で対応いただくというのが恐らくある意味合理的なことになるということで、国民年金基金を、何といいますか、お勧めするというか、国民年金基金を御提供しているということになろうかと思います。
○森本真治君 今の御答弁では、国民年金基金にこの付加年金制度の機能も内包しているという御答弁。ということは、じゃ、これもう制度を一つにしても、このまま付加年金制度というのは維持するんですか。
○政府参考人(香取照幸君) 付加年金制度については、余りこの間議論になったことがございませんので、そういう意味では今現段階でどうこうということは考えてございませんが、今回国会でもちょっと御質問されたりもしているので、この後、先ほどから議論になっております財政検証の結果の後、必要があればいろいろな制度改正について議論することになりますが、もしそういう議論が必要であれば、そういった中で付加年金の在り方についても考えるということになろうかと思います。
○森本真治君 済みません、全然、全然というか、通告もしていないような話に今ちょっとなっていて申し訳ないんですけれども、答弁を聞けば聞くほどいろいろ疑問点がどんどん出てきたものでしたから、やっぱり分かりやすさという話でいったときに、しかもこれだけ認知もされていないけどというような、でもこの役割は重要だと思うけれども、国民年金基金の方にあるのであれば、まあスクラップ・アンド・ビルドじゃないけれども、そういうような話の中で、やっぱり制度の見直しというのも随時というか、やる必要もあるんじゃないかなということで、是非また検討もしてみていただければと思います。
 ちょっと通告の部分の方にもちゃんと戻っていかなければいけないんで、済みません、戻しますけれども、納付率の向上ということが今回の法改正の重要なテーマだというふうにも思うんですけれども、その前に、これ資料の二を御覧いただければと思います、公的年金制度の状況ということですけれども。
 それで、まずその前提として、我が国、国民皆年金の国というふうにもよく言われるわけですけれども、現状の一号被保険者の割合なんかを御覧になっていただいて、第一号被保険者のうち保険料納付者というのは大体半分ぐらいだというような現状で、国民皆年金の国と言われるけれども、現実、我が国は国民皆年金は実現されていると厚労省さんは考えていらっしゃるのか、お伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) 全ての国民が年金に入れるわけでありまして、そういう意味では門戸は開いているわけであります。でありますから、国民皆年金であると。
 ただ、その中で、入ってはおられるけれども納めておられない方々がおられる。免除、それから、まあ猶予もそうなんでありましょうが、これは一応制度の中にちゃんとルールにのっとって入っていただいておりますので、この方々は給付に、もちろん猶予は後から払い込まなければ給付には結び付きませんが、ただ、これは空期間としてカウントされますから、受給権というものは確保できるという意味では、これはやはり制度の中に入っていただいておられるんであろうと。
 ただ、未納者の方々は、その期間は例えば障害年金でありますとか、また遺族年金等々の給付というものにも結び付いていかない可能性があるわけでありますので、この方々は制度の中に一応入っているけれども、ルールにのっとって仕組みの中では入っていないというような話なんだろうと思います。
 でありますから、そういう意味で、これだけ半分もいれば皆年金ではないというような見方をされる方もおられますけれども、しかし、我々といたしましては、門戸を開いているという意味では国民皆年金であろうというふうに認識をいたしておりまして、なるべくちゃんとルールにのっとって仲間入りをしていただくように、我々としてもこれからも強制徴収も含めて対応してまいりたいというふうに考えております。
○森本真治君 制度として国民に門戸を開いて、制度としては国民皆年金ということは実現できているというか、あるんだという御答弁だったと思います。
 またちょっと、ここで見解が分かれていってしまうんですけれども、私なんかがイメージする国民皆年金というのは、しっかりと年金を国民の皆様が受けることができる、受給ができてこそ国民皆年金だというふうに思うわけですね。そうすると、現在の制度と今の観点を、もし仮に私が先ほどの考えが国民皆年金だというふうに定義をさせていただくならば、現在の制度で国民皆年金は実現できるというふうに思われるかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 一応、国民皆年金という形で門戸は開いているわけでありますが、当然、今おっしゃられたように、全員が受給されるかということからいえばそれは違うわけでありまして、だからこそ未納者の方々に対してしっかりと納付をしていただくような努力をしていかなきゃならないと。
 ただ、難しいのは、先ほども申し上げましたけれども、これ申告しなければ、自主納付というのは要するに自主的に、まあ申告納税と近いようなものでありますから、自らがやってもらわないとなかなか最終的に把握ができないというところがあります。それが実は、ある意味、皆年金というものを実現するための国民年金制度でもあるわけでありまして、所得が分からないものでありますから、所得に比例したような保険料というわけにはいかないわけであります。でありますから、定額で保険料をいただいて、幾らか収入は分かりませんけれども定額でいただいて、定額でお支払いするという制度をこれ盛り込んだものでありますから門戸を広げられたということであるわけでありますが、給付という意味からすれば、これは努力をしていかなければならないということであります。
○森本真治君 その制度でも、じゃ本当に実態に合った制度というものがきちんと構築されている中で門戸を開いているんだというふうな話であれば、百歩譲って理解するとしたときに、じゃそのときに本当、その制度が国民皆年金の理念を実現するための制度かどうかという部分で、やはり今議論になっているのが一号被保険者の話になろうかというふうに思うわけですね。
 そもそもこの制度の理念は、自営業者の方の所得の確認が難しいというようないろんなことの中で、この一号被保険者というのは自営業者の方のための制度であるというふうに私も理解をしておるわけでございますけれども、今もですね。先に、じゃこの資料四というのを御覧になっていただきましょう。
 国民年金第一号被保険者の就業状況、年々自営業者の方は減っていって、やはり被用者の方ですね、これがどんどん増えている。特にこれ、臨時、パート、さらには無職の方ということにもなっておりますけれども、そうすると、この制度自体が今もやはりこの国民皆年金という部分での制度としてふさわしいのかということですね。時代の流れに追い付いていないのではないかというふうに思うわけですけれども、現在も厚労省さんはこの第一号被保険者という部分は自営業者のためのものであるというふうな定義でよろしいんですか。
○政府参考人(香取照幸君) まず、先ほどの皆年金のお話でございますが、今の御質問から先にお答えすると、基本的には一号被保険者は自営業者の方が中心だという制度の前提というのは、そこはそのとおりでございまして、あと、この後議論があると思いますが、まさにそこを、実態と合っていない、入っておられる被用者の方々をどうするかということが議論だということなんですが。
 もう一つは、皆年金の意味でございますけれども、諸外国の年金制度を見ますと、保険料負担能力がないような所得水準の方はそもそも制度に加入できない、あるいはさせない、入れる必要がないということで、そもそも年金制度の外に出してしまって、保険料も取らないし給付もしないと。
 そういう意味でいうと、日本的にはもう皆年金ではないのがむしろ普通で、我が国はそういった方々もとにかく制度の中に、大臣から申し上げたように入れると。当然、保険料負担能力がないわけですから、なので免除という制度をつくり、そういう方々は保険料を納めなくても給付をするという形をするという形を取っているわけですね。
 なので、一定、そういう所得の低い方たち、免除の方がいらっしゃるというのは、言わば皆年金になっている、日本的な意味での皆年金では当然の言わば枠組みということになって、それが歴史の中で部分免除みたいなものをつくったり納付猶予をつくったりと、こういう歴史になっているので、当然その一号、国民年金の世界はそういう、もちろん自営業者のための制度ではあるんですが、そういう皆年金をするために所得のない方を制度の中に言わば入れ込むための、免除とかいう制度も入れ込んだ、そういった機能もある意味では併せて持っているということもありますので、そのことも含めて一号という、何といいますか、カテゴリーを考えるということが必要であろうというふうに考えております。
○森本真治君 今の御答弁で、皆年金の話にちょっとまた戻ってしまうので申し訳ないんですが、諸外国と比較すれば制度として先進的な制度をつくっているというようなところは理解ができます。ただ、諸外国よりもそういう先進的な制度をつくっているからいいんだという話ではなくて、今の日本だけを考えたときに、その制度の中でやはりこぼれていく人というのがいるという実態に対してどうしなければいけないということも当然考えていかなければならない中で、今のこの制度が本当に、制度疲労ではないけれども、現実に追い付いていないのではないかということであれば、これはだから、まさに最低所得保障という考えの中で、年金だけの話じゃなくなってくるとは思うんですけれども、総合的にそこら辺も議論する中で、ある程度抜本的な、やはりこの制度自体を見直していくことも必要ではないかというのが、私が議員になる前からですけれども、民主党としてはしっかりとこれは議論をしているということでございますので。そこばかりやっていたらもう時間なくなってしまうので、引き続きその辺りは、また御指導もいただきながら、私もしっかり考えていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続いて、納付猶予制度でございますけれども、これはもう津田理事や西村委員もお話をされていますので、少しちょっと飛ばしながら。
 これ、今回、年齢を五十歳ということで拡大をするということですけれども、これまでもある制度、三十歳までということである制度ですけれども、この資料六を見ると、現在、これ右下にありますように、四十二万人の方がこの制度を利用して無年金にならないようにということで活用されているということなんですけれども、実際に、これもう十年ぐらいたつんでしたよね、この制度が始まって。この制度を利用されている皆さんのその後の追納状況というか、そこら辺は数字としてありますか。
○政府参考人(樽見英樹君) 若年者納付猶予の制度、平成十七年度からということでございまして、十七年度から開始されております。
 統計があります平成二十四年度までということで、これ、先ほど来るる御説明ありますように、十年間追納できるということでございますので、実はまだ十年になっておらないんですけれども、平成二十四年度までの八年間で、十七年度の猶予を受けた者につきましては八年間で八・〇%が追納されているということになっています。
 ちなみに、この若年者納付猶予の前に、最初に納付猶予ができましたのは学生の納付猶予の制度です。学生の納付特例制度というのは、これは平成十二年度から開始をされておりまして、これは平成十二年度からやっていますので、十年間というのはあるわけです。こちらは、平成二十四年度の十年前の平成十五年度の、この学生の猶予を受けた月数のうち一四・七%が追納されていると、そういうふうになってございます。
○森本真治君 まだ十年たっていないんですけれども、現段階でそれぞれ一割前後という今の追納状況、これを高いと見るのか低いと見るのかよく分かりませんけれども、こういう制度をつくったとしても、本当にこの無年金対策として役立っているのかどうかというところのやはり検証も、十年たっていない中で今回やっているから検証もできないかもしれないんだけれども、その辺りはやっぱり考えていかなければならないのかなというふうにも思っております。
 それで、そこはちょっともうその辺りにさせていただきますけれども、しっかりと本当に効果的な制度かどうかということは常に、PDCAというか、そういう中でやっていかなければいけないということだと思いますので、実態として一割前後だという実態だけはみんなで共有をしなければいけないのかなというふうにも思っております。
 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大も、先ほどもありましたし、昨日も答弁いただきまして理解はしておりますけれども、今のこの問題について私が昨日もちょっとお訴えしたかったのは、やはり今この喫緊の課題という中で、いろいろスケジュールはもう決まっておるんですけれども、やはりそこは柔軟にというか、例えば施行の前倒しなどというようなことも含めて、早期にやはりこの適用拡大というのは動いていくということも非常に重要なのかなというふうにも思うわけなんですけれども、例えばこれを今から、もうスケジュール今組まれていますけれども、少しやっぱりちょっと緊急事態だから早めようと、施行も早めようというようなことというのは可能なんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 施行を早めようというのは、法律自体の施行を早めるという話なのか、これ……
○森本真治君 実施。
○国務大臣(田村憲久君) それは、法律事項でございますので、施行を早めること自体はできないわけでありますが、これに載っております三年を目途という中においての所要の措置ですよね、検討、これに関しては、検討はこれは早められるわけでありますので、ちょうど、先ほど申し上げましたけれども、今般、財政検証の中においてシミュレーションをやりますので、そのシミュレーションの結果を基に議論を始めさせていただきたいと、このように考えております。
○森本真治君 一日でも早くということで、加速させていただきたいということだけお願いをさせていただきたいと思います。
 それで、今回の制度改正なども、大きい根本の部分というのは、やっぱり非正規労働者なりがどんどんと急激に増えているという中で対応していかなければならない、まあある意味後追いじゃないけれども、実態がそういうことになっているから制度をやっぱり整えていかなければならないという考え方だと思うんですけれども、これは資料の五の方を御覧いただきたいと思いますが、御案内のとおりでございますけれども、我が国においては本当にどんどん非正規労働者が増えている実態があります。一番最新の、この資料の最新の二〇一三年、昨年ですけれども、安倍政権になって景気が回復している、アベノミクス効果だというようなことも言われて、安倍政権になって本当に雇用も改善をされているというようなことをいろいろ私も述べられているというふうに理解しておりますけれども、実際に二〇一三年の非正規、正規を見ると、やはり正規の方は減っていて非正規の方がやっぱり増えていると、そういうのが事実なわけですね。
 そもそも、根本的なことを聞かせていただきたいと思います。なぜ非正規労働者しか増えていかないんですか、そこをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 非正規雇用労働者が増え続けているということについての理由でございます。推移につきましては資料のとおりでございますが、その資料の中にもございます平成二十五年、二〇一三年の非正規労働者、九十三万人増加したところでございますが、この九十三万人のうち三九・八%の三十七万人、これは六十歳以上の高齢層でございますし、二九%に当たります二十七万人、これが三十五歳から五十九歳の女性ということになってございます。
 非正規雇用労働者の増減そのものは、景気ですとか雇用失業情勢、労働者の意向など様々な影響を受けるものでございますが、経済が好転する中で、例えば定年退職後に有期契約の形態で働く方ですとか、ワーク・ライフ・バランスに合わせて非正規雇用として働きたいと考える方が増加するということも一因と考えられるところだと思っております。
○森本真治君 昨日の本会議で、今の安倍政権の労働政策が非正規の社員、従業員、労働者を増やしているんじゃないかというような質問をしたら、田村大臣は否定をされたわけでございますけれども、実態として、先ほどの分析はあるんですけれども、やはりこれは、ただやはり非正規労働者という何か雇用の不安定で、希望されている方というのはそれはそれでよしとしても、希望されていなくても、そういう正規の労働者として働きたくても働けないという方がいるのも事実という部分においていえば、よりこの労働政策の中でやはり正規の労働者を増やしていく、そういう政策を推し進めていくということ、これは年金制度の観点からいっても非常に重要ではないかというふうに思いますので、昨日の御答弁からちょっともう少し掘り下げて、大臣、御答弁を、今後の安倍政権の労働政策を訴えていただければと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 非正規が昨今増えている理由は、今、宮川部長から話がありました。一つは高齢者が増えてきておられて、そういう高齢者の方々が非正規という働き方を選択をされる方が多い。それから女性、まあ女性だけじゃないんでしょうけれども子育て期、介護期、こういうような方々がどうしてもワーク・ライフ・バランス考えると非正規、パートという働き方を選ばざるを得ないという方々が生活の中にあるということであります。
 ただし、その下にある若い方々も増えてきた経緯があるわけでありまして、それはやはりデフレという中で、どうしても物にちゃんとした値段を付けられない、下げなければ売れない、するとどうなるかというと、当然のごとくいろんなものを下げるんですが、材料等々は海外とのいろんな関係で下がらない、となれば賃金を下げざるを得ない、正規社員はなかなか賃金を下げづらい、そこで非正規を増やして低い賃金の方々で代用するというような流れがあったのも事実だというふうに思います。
 デフレ脱却というのは、実はちゃんとした価値を物に対して設定できる、そういう価格設定をしようということでありますので、そういう賃金を下げざるを得ないというような不幸な経済環境からちゃんと賃金を上げていけるような社会にしようということでありまして、そうなってくれば正規で雇っていけるということでございますから、大前提としてそういう経済環境、雇用環境というものをつくっていこうというものがアベノミクスの大きな柱でもあるわけであります。
 もちろん、そのような全体のマクロの政策だけではなくて、例えばハローワーク等々でそのような正規の雇用というものをしっかりと確保していく、そういうことも必要であろうと思いますし、職業紹介等々をきめ細かくやっていく、こういうことも必要であろうと思いますし、キャリアアップ助成金やトライアル雇用、こういうものを利用して非正規から正規へつなげていく、こういう努力も我々してまいるわけでございますが、先ほど申し上げましたとおり、素地としてデフレ脱却というものは、正規を増やしていくという意味では大変大きな役割を果たすと我々は考えております。
○森本真治君 鶏か卵かというようなことにもなろうかと思いますけれども、私もいろいろ勉強させていただく中で、本当に今の安倍政権の労働政策というか、まずは景気ということで、パイをしっかりとつくっていくことから、その後にだというようなことで、本当に安定した正規雇用者が、労働者が増えていくのかということがどうも私はぴんとこないと思うんですね。本当に、厚生労働省さんとしてもやはりその手法が間違っていないと自信を持って言われているのかということがよく私も、まだ信用ができないと言ったらちょっと怒られるかもしれないですけれども、やはりまず安定した雇用、そして消費の拡大、そして景気が良くなっていくという手法が本来のあるべき姿じゃないかなという、そこはこれからもずっと議論の続くところだとも思いますから、しっかりと私もこれからも理論武装をしていけるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 時間も迫ってまいりまして、GPIFの問題は先ほど西村委員からお話があって、答弁もありました。昨日の私の質問にも、田村大臣、御答弁いただきました。答弁だけを聞くと納得はします。専ら被保険者のために。分かります。
 ただ、昨日も言ったように、例えば安倍総理が実際にダボス会議など外に向かって、本当に日本経済への貢献というような話をされたりとか、実際にこれは、ちょっと今資料どこかへ行きましたけれども、昨年の十一月ですかね、公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する有識者会議、経済再生担当大臣の下ですかね、そこで設置されている会議などの報告書でも、アベノミクスの第三の矢として、成長戦略の一環として各資金の運用に係る検討を行って、日本経済にいかに貢献し得るかという議論の中にこのGPIFを含んでいるということがあれば、やはり不安になるわけですよ、厚生労働省として、大臣としても、専ら被保険者のためにだと言ってもですね。ですから、外野がそういうふうに騒いでいる部分に対してはやっぱりおかしいんだということをしっかり言ってもらわなければいけないんだと思うんです。
 それで、大臣、昨日答弁いただきましたけれども、改めてまたこれも掘り下げていただいて、総理の発言や有識者会議で議論すること自体が遺憾であるとここで答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) これ、法律の中で専ら被保険者の利益のためにと書いてあるわけでありまして、他事考慮は禁止されているんですね。つまり、それ以外のことは禁止されているわけでありますからできないわけであります。
 いろんな表現はあると思います、いろんな表現は。ただ、私が申し上げておるのは、今景気が良くなりつつある局面で、当然そういう状況ではいろんな指標も変わってまいりますから、運用環境も変わってくるわけであります。運用環境変わらないのに同じようなことをやっておればリスクが増す、逆に、こういうことが起こるわけでありまして、その運用環境を見ながら、あくまでもですよ、財政検証にのっとってこれが必要だという運用利回りをしっかり確保するためにリスクは最小限度にする、そういうような運用手法というものを分散投資でこれやるわけであります。でありますから、懸け離れた利回りを求めるための投資するわけではないので、あくまでもこの目標の運用利回りを確実に取る、そのためにリスクを最小限にする、こういうような投資をGPIFでやるわけであります。
 ただし、運用環境が変わっておりますからそういうようなものに投資になるわけですね。それが実は好循環で経済にまた資していくということが結果的にあるわけでありますので、そういう意味のことをそれぞれの皆様方が違う表現で申し上げられておられるんであろうというふうに私は理解いたしておりまして、決して相矛盾するものではないというふうに考えております。
○森本真治君 本当に矛盾していないのかどうか。どうも、でも私は、厚労省の立場は分かっておりますから、それはよく理解できているんですけれども、それ以外のところが本当にその目標を変えているとしか思えないような発言。変えていないんですね、しっかりと、大丈夫ですね。そこはもう明言をされましたので、成長のための投資には、日本経済のために使うんじゃないということは間違いないということで確認をさせていただきましたから、あくまでも被保険者のためにということですからね。(発言する者あり)はい、分かりました。そこはもうしっかりと委員会ではっきり言ってもらいましたので、これは委員会の発言は重たいと思いますので、しっかりとそこは、今後もここの分野だけはしっかり岩盤規制になっていただいて、ドリルでこじ開けられるようなことがないようにお願いをしたいというふうに思います。
 もう五分ぐらいですから、ちょっと視点を変えて、資料のこれは九番をちょっと見ていただきたいと思います。遺族厚生年金の男女格差というものが実態としてあります。それについてちょっと取り上げさせていただきたいと思います。
 この資料の九にもあるように、その中の二番ですね、支給対象者、この遺族厚生年金を受け取られる支給対象者の中で、女性の場合は特に条件がなく皆さん受けることができるんですけれども、男性の場合はこれ年齢制限が規定されておるんですね。
 これは、そもそもなぜこのような規定、男性にはこういう規定を掛けているんですか、ちょっとそこの説明をお願いします。
○政府参考人(香取照幸君) 御案内のように、公的年金において遺族年金は、被保険者が死亡した場合に、残された、その亡くなった方に生計を維持されていた遺族の方々の所得を保障するという考え方に立っております。なので、制度の側からしますと、やはり実際の世帯における扶養関係といいますか、実際にはどういう形で生計が維持されているかという、そういう経済実態に合わせて制度をつくるということになりますので、例えば昔は普通の老齢年金も男性と女性で支給開始年齢が五年ずれていたということもございますように、ある程度そういう社会実態に合わせて男女なりなんなりの違いというものがあるということがあって、それが制度の背景ということになります。
 ただ、御案内のように、最近当然共稼ぎの方も多くなっていますししますので、一昨年の一体改革の議論の中でも、男性が家計を支えるということを前提とした制度設計については改めて、男性も女性も維持するということを前提に実態的な扶養関係に合わせて制度設計を見直すという考え方が示されまして、今回、遺族年金については父子家庭にも拡大をするという形で対応をしたところでございます。
 ほかにも、幾つか男女の支給要件の差が残っているものはまだございますが、ある程度ある時点で社会実態に合わせてつくったものが社会実態が動いた後制度を直していくことになりますので、まだまだそういった意味で状況に合わせて見直すべき点というのはまだ恐らくあろうと思いますので、それは今後の制度設計の中で、どういう形で亡くなった方の所得保障するか、生活保障するかという観点から検討していくということになろうかと思います。
○森本真治君 当初、制度ができたときと時代の状況が変わってくる中で、見直していかなければならないその一つだと思います。
 今日、いろいろ、るるお話をさせていただいた、やはり一号被保険者なんかとも同じだと思いますし、本当にこれだけ時代が大きく変化する中において、まさに最初の話に戻るかもしれませんが、西村委員も言われたように、非常に厚生労働委員会、業務も多忙で大変だというふうにも思うんですけれども、やはり国民の命と暮らしを守る一番最前線でございますから、本当に皆さん一体となって努力していただきたいということを申し述べまして、時間となりましたので終わらせていただきます。
○委員長(石井みどり君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
○委員長(石井みどり君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○島村大君 自由民主党の島村大でございます。本日も質問の機会を与えていただき、本当にありがとうございます。
 午前中も大分民主党の方々から御質問がありました。ダブるところは少しはしょらせていただいて御質問をさせていただきたいと思います。
 さて、我が国の公的年金制度については、平成二十四年の社会保障と税の一体改革を受けた年金制度改正により、平成十六年改革による年金財政フレームが完成し、年金額を調整するマクロ経済スライドの発動なども視野に入ってきたわけでございます。そして、本年は、先ほども御質問ありましたように、五年に一度の財政検証が予定されておりまして、経済前提などの諸状況をベースに、マクロ経済スライドの調整の在り方についての具体的な検討とともに、国民年金、厚生年金の年金財政の健全性をしっかりと検証し、今後の公的年金制度の改正に向けた検討もなされるものと考えております。また、二十四年の年金制度改正を受けて、受給資格期間の短縮、また年金生活者支援給付金の支給、被用者の年金一元化など多くの制度改正が実際に実施されております。
 そこで、今回は、この法改正の理念ですね、理念を確認するとともに、我が国の年金制度の見直しについて伺い、国民の皆様の老後の暮らしを支える年金の安心、信頼というものを確認させていただきたいと思います。
 まず、保険料の納付率についてお聞きしたいと思います。初めに、国民年金保険料の納付率と本法律案の概要についてお伺いします。
 今回の改正では、年金保険料の納付率向上に取り組むとされております。自営業者中心とした第一号被保険者の方々の保険料納付率はそれまで八〇%台を保っていましたが、九〇年代後半から低下し、現在の六〇%前後で推移する傾向が続いております。こうした状況を踏まえ、今回の法律案で具体的な取組も規定されております。
 まず、政府として、保険料の納付率が低下してきた背景をどう分析しているのかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。
 国民年金保険料の現年度納付率の数字でございますけれども、去年、今年と数年ぶりに若干回復の動きが見られるものの、依然として低い水準ということでございまして、引き続きまして回復を図る必要があるというふうに認識をしてございます。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 納付率が低下してきたことということにつきましては、様々な要因が複合的に影響しているというふうに考えておるのでありますけれども、国民年金被保険者実態調査の結果から見ますと、第一号被保険者のうち無職者あるいはパートなどといった非正規労働者が占める割合が増加してきているというような言わば就業構造の変化が見られるというようなこと、それから第一号被保険者本人や世帯の所得水準が低下してきているようなこと、それから国民の年金制度に対する信頼あるいは納付意識の低下といったような要因があるというふうに思っております。
 また、先生おっしゃいました頃、八〇%ぐらいからずっと落ちてきているというところでいいますと、例えば職権適用で二十歳の人を全員強制適用にした、それから地方事務官の制度の廃止に伴いまして従来市町村が行っていた収納事務を国の方に全部引き揚げた、そういうような要素というのも納付率の低下の一つの、何といいましょうか、機縁といいますか、になっているという状況がございます。
 以上です。
○島村大君 ありがとうございます。
 今御説明のように、一つの要因としては、国民年金の徴収を市町村から国民年金機構に移したということが一つの理由だということを今おっしゃいましたけど、それであれば市町村に戻すということも考えられますけど、その辺はひとつ考えていただきたいと思います。
 本法案に対しまして今後どのような取組を行うか、御説明していただきたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 国民年金の保険料納付率の向上、加入者、受給者の方から見ますと無年金、低年金の防止ということになりますし、また制度全体としても公平性を保つということで、その結果として年金に対する国民の信頼を確保するという上でも大変重要な課題というふうに考えているわけでございます。
 これまでに、例えば低所得の方への免除の周知あるいは勧奨、あるいは未納の方への納付の督励といったような業務、こういったようなものを進めていますし、さらにそれを民間に委託して効率的に進めるということで市場化テスト事業というのをやってございますけれども、そういったものの強化。それから、一定期間納付しない未納の方には強く納付を促すような特別催告状をお送りする。それから、所得はあるのに払わないという言わば高所得者に対する対策といたしましては差押え等の強制徴収の強化といったようなものに取り組んできたものでございます。
 今後、この法案で、例えば納付猶予を使いやすくする、あるいは免除を使いやすくするといったようなことを入れているわけでございますけれども、この法案に盛り込んでいるもののほかといたしましては、今年度予算の方で幾つか取組をすることにしておりまして、具体的に申しますと、強制徴収の強化というところでいいますと、控除後の所得四百万円以上かつ未納月数十三月以上の方について、納付督励に応じていただけない場合には必ず督促を実施して強制徴収を徹底するというようなことを入れてございますし、それから、お話ありましたが、実は市町村との連携ということも考えています、市町村との連携。
 それから、金融機関との連携で、口座振替を進めるというようなこともやっておりますし、また保険料を身近なコンビニでも納められるんですけれども、そういうところがなかなか知られていないということもありますので、そういうことを周知をしていく。特に若い方々にいろいろ年金の制度の内容あるいは納付といったことについてよく分かっていただくためのリーフレットあるいは動画といったものを活用していくというようなことも考えて取組をするというふうにしてございます。
○島村大君 詳しく御説明、ありがとうございます。その辺をしっかりと進めていただければと思います。
 では、猶予についてお聞きしたいと思います。今回の改正の内容につきまして、具体的にお聞きしたいと思っています。
 若者の猶予制度について、その対象を拡大することとして聞いております。これにより五十歳までの人が対象となると。これで政府はどのぐらいの人々が新たに対象になると考えていらっしゃるか、聞かせてください。
○政府参考人(樽見英樹君) 現在、二十九歳までの若年者納付猶予制度を利用している方が約四十二万人ということでございます。いわゆる若年フリーターの統計ということでは、なかなか年齢の切れ目がきっちりしたのがないのでございますけれども、総務省の労働力調査によりますと、三十五歳から四十四歳のフリーターということで約五十万人という数字が出てございますので、こうした方々が新たにこの制度の対象になり得るということで念頭に置いている数字でございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 この若年者納付猶予制度と学生納付特例というのがあると思いますけど、この関係と違いについて教えていただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。
 今委員お話しのように、納付猶予特例措置、学生と、今回拡大しますが若年者と二つございます。
 まず、学生の方でございますが、対象者は学校教育法に基づく学生等ということでございます。
 考え方としましては、学生さんは職業生活に移る前の準備段階にある方々ということで、通常、学業中は所得がないか非常に低い、勤労学生さんは低いということで、そういった方々が卒業後就業して自立をしていく、そういう段階にある方々だと、学生さんってそういう位置付けだということだということで、あとは年金は基本的には世代を超えて支え合うということなので、親御さんに保険料を負担させるということではなくて、基本的には御本人が俗に言う出世払いのような形で払っていただくということが基本だろうということで、学生については保険料納付猶予というものを用意してございます。
 逆に言いますと、学生さんにつきましては、いわゆる免除制度の適用がなくて、基本的にはこの猶予制度で貸与するということなので、世帯の所得のいかんにかかわらずこの猶予制度を御活用いただくと、こうなっております。
 この際、学生さんの場合には、学費とかあるいは生活費を自ら稼ぐということで、東京に出てきている学生さんなんかはアルバイトをしている方が多いということなので、一応、所得水準要件については全額免除よりも少し高い水準で、本人所得百四十万円以下の方についてはこの制度が適用になると、こういう形になってございます。
 他方、若年猶予の方でございますが、今回拡大を御提案していますが、現在三十歳未満ということですが、これは卒業後様々な事情で就業できなかった、あるいは失業してしまったということで、世帯としては低所得でなくて免除基準に該当しない方、この方々は通常の免除が適用になりますので、免除という制度が一方でありながら、免除基準に適用はしないけれどもなかなか納付が困難という方について御用意をした制度ということになります。
 したがいまして、若年猶予は学業が終業した方ということを対象にしておりますので、所得要件としては一つは全額免除と同じ水準で用意しているということと、一応社会人ということもありますので、年齢的に結婚している方もいらっしゃる可能性があるということで、結婚していらっしゃる方の場合には世帯として生計を同一にする一戸を構えておられますので、生活保持義務のある配偶者の所得も勘案をしてこの適用をするという取扱いになっているということでございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 ちょっとお聞きしたいんですけれども、いわゆる二十歳以上で学生は、昔は免除というか入っていなかったんですよね。ちょっとその辺だけ教えていただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) 学生の取扱いはちょっといろいろ変遷がございまして、任意加入という形にしていた時代、それから先ほどちょっとお話がありましたが、一旦強制適用にして適用拡大をするといったような時代もあって、幾つか取扱いが変わってきたわけでございますけれども、その都度いろいろ制度改正をすると、任意にすれば任意にしたで、例えば入らなくて傷害事故があって、例えばスキーで骨折をして云々ということがありましたし、強制適用しますと、今度は保険料が払えなくてということになると。いろんな経緯があって、現在のような納付猶予という形で対応するという形に、そういう幾つか制度改正を経て今の形になっているということでございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 私が学生のときには必要なかったんですよね。我々の子供の世代がちょうど二十歳前後、二十代前後なんですけど、そうしますと親が理解していないと子供は理解していないんですよね。ですから、是非、この学生納付特例とか、今どういう状況になっているかということを、本人だけではなくやっぱり親御さんにも知らせる何か方法を是非とも考えていただければと思います。
 それでは次に、後納制度についてお話聞かせていただきたいと思います。
 今回の改正で、年金保険料の納付率向上に向けた取組の一つとして、新たに保険料の後納制度が創設されました。現在は、平成二十三年度に成立した年金確保支援法を受けて後納制度が実施されておりまして、多くの実績を上げていると伺っています。この制度は、過去十年間の保険料について三年間に限り後納できるという制度だったわけですが、今回は過去五年間について三年間に限って後納できることになりました。
 そこでお伺いします。今回、この五年間、また三年間に限って後納できることについて御説明していただきたい。もうこれ出ていると思うので、簡潔でお願いします。
○政府参考人(樽見英樹君) 後納制度、過去の未納期間につきまして特別に保険料を事後的に納めることを可能にするものということでございますので、毎月保険料を納めていただくという年金の本来の原則の例外ということでございます。
 これまで何度かこういう例外の措置とられておりますけれども、いずれも全て時限というふうにされているところでございまして、現在の後納制度も三年間の時限というふうになっているわけです。それを引き継ぐ形で、今回の措置につきましても同様に三年間の時限措置としたものでございます。
 また、新たな後納制度は二十七年の十月からということになるわけでありますけれども、これ、まさに消費税率が一〇%に引き上げられると、年金受給資格期間がそれと合わせて二十五年から十年に短縮される。そうしますと、十年間保険料を納めると受給が可能になるということでございます。
 現在は十年の後納ということなんですけれども、そうしますと十年分を後でも納められる、資格期間は十年ということになりますと、むしろ、何というんでしょうか、本来払うべきときに納めないでおいて後で後納すればいいというふうなことにもなりかねないということでございまして、資格期間の短縮に合わせまして、後納できる期間もこれは十年から五年に短縮をさせていただくと、そういう考え方でございます。
○島村大君 ありがとうございます。是非ともこの公平性ですよね、公平性の確保を保っていただきたいと思います。
 次に行かせていただきまして、今、後納制度があるということは前納制度もあるということですね。この辺が少しまだPR不足だと思いますけど、ちょっと前納制度についても教えていただきたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 国民年金、おっしゃいますように前納制度あるわけで、一定期間の保険料を前もって納めていただきますと、年率四%の複利計算で保険料が割引になるという制度でございます。利用者の方々に一気に納めていただきますと、何度もお納めに来ていただく必要もなくなるという利便性もございますし、そういう点含めまして、できているわけでございます。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕
 これまで、一か月前納、六か月前納、一年前納という制度があったわけでございますが、今年度から口座振替による二年前納という仕組みを開始をしたところでございます。ということで、特に今年からは多くの方々にこの保険料が割引になる前納制度、これを知っていただくということ、とても大切だというふうに考えているところでございまして、日本年金機構サイドでホームページの掲載、あるいは保険料納付書なんかに、前納があります、前納するとお安くなりますといったようなことのリーフレットを同封すると。それから、先ほど来、話出ています市町村との協力関係で、市町村への広報依頼というようなことをやっておりまして、引き続きまして多くの方々に前納制度を知っていただきたいということで努力してまいる所存でございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 是非とも、少し余裕のある方は前納していただきたいということを、そうすればある意味ではお得感があるということを是非ともPRしていただきたいと思います。
 次に、財政検証と今後の年金制度改正に関して質問しようと思ったんですが、大分午前中でもお話ありましたので、これはちょっと飛ばさせていただきまして、年金制度の啓発の方にちょっと先に行かせていただきたいと思います。
 我が国の年金というのは国民皆年金でありますが、老後の受給はもちろん、全国民との関わりのあるものだと考えております。例えば、基礎年金を見ても、先般の法改正により十六年改正以来の課題であった国庫負担金の割合二分の一の恒久化を実現したわけですよね。これは、消費税を財源として手当てされたものであります。しかし、これは国民一人一人が買物をして消費税として支払っていただいたお金が年金制度の財源としてしっかり支えているものだというふうになっております。
 また、社会保障制度は、この権利性ゆえに申請主義を取っており、国民の皆様に手続をお願いすることもまだまだ多いものだと思っています。やはり制度についてしっかり学ぶ、午前中、西村議員からもお話がありましたように、教育ですよね、教育に関しまして、しっかりとこの社会保障制度に関しての教育が必要だと思いますが、政府の取組を是非お伺いさせていただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 年金制度に対する理解をいただくということは、私どもも非常に重要なことだと思っております。
 特に、先ほど午前中もありましたが、皆年金制度、皆保険制度を取っているということで、言わば国民全ての方から保険料をいただいて制度を支えているということになりますので、特に年金制度について、国民の皆さん、特に若い方々にきちんと制度を正しく理解していただくと、あるいはその制度の意義、あるいは制度に対する信頼、理解というものを広めていくということで、教育、啓発、広報活動というのは非常に重要だと思っております。
 諸外国の例ですと、日本でいう生活科とか、公民あるいは政治経済、社会といった科目の中に、社会保障制度についての考え方を教えるようなプログラム、カリキュラムが入っていたりもするように、諸外国でも社会保障制度に対する理解を教育の段階できちんと行っているということがございます。
 私ども、これは年金だけではございませんで、社会保障全体ということになりますが、社会保障の教育推進に関する検討会というものを三年ぐらい前に設けておりまして、実はその中で、中学校、高等学校の教育現場で活用していただく副教材としての教材、ワークシートのようなものを作る、あるいはそういったものとか映像教材などを使って、実際に高等学校などで教育に使っていただいて、効果を見て、場合によってはそういったものを少し、何といいますか、教育の現場で活用していただくということ、あるいは文科省とも協力して、様々な学校のカリキュラムの中でこういったものについてやっていただくというようなことで、学生の段階からこういったものに取り組んでいただけるような努力というものを続けているところでございます。
 それから、日本年金機構におきましては、高等学校とか大学とか、そういう学生さんを対象にした様々なセミナーですとか講演会といったようなものを地域で展開をするといったような事業も行っております。
 あとは、通常の広報の中でも行っているんですが、例えば就職情報誌ですとか、それからよくフリーペーパーで地下鉄なんかに置いてあるんですが、ああいうものであるとか、それから地方地方でその地域の、何といいますか、求人誌みたいな、そういうのがあるんですけれども、そういった中にコラムのような形で年金制度の記事の紹介をさせていただいて、こういった若い方々の目に付くようなところにそういった情報を出していくと。
 それから、大臣からも御紹介がありましたが、今般コンビニエンスストアの協会の御協力をいただきまして、全国五万店舗のコンビニエンスストアの店頭に年金の納付の、実はコンビニで保険料の納付ができるんですけれども、そのことに引っかけて、年金制度の広報のポスターというのを実は掲示していただけることになりまして、これを近々展開しようと思っておりますが、こういった形で教育、啓発、広報活動、現在でも取り組んでおりますが、今後とも積極的に国民の御理解がいただけるように努力してまいりたいと思っております。
○島村大君 詳しくありがとうございます。
 今、本当にいろんな方法があるということを言っていただいたんですけれども、一点ちょっと教えていただきたいんですけれども。
 いろんな方法を、それを考えていらっしゃる方々は、皆さん、厚労省の方々が考えるわけですよね。例えば、若い人の啓蒙活動をしたい場合に、若い人からそういうやっぱり意見とかお考えは聞いているような、何かそういうことはやっていらっしゃるんですか。
○政府参考人(香取照幸君) もちろん、これ、いろんな形で外部の、何といいますか、そういった広告代理店の方とかも意見交換もするんですが、実は私ども、この種の広報は同年代の人たちの意見を聞くのが一番いいと思っておりまして、局内、まあ省内もそうなんですが、大体二十代後半から三十代前半ぐらいの若手の職員で言わば広報のチームをつくっておりまして、このチームでいろんなことを考えて、同じ年代ぐらいのそういう広告代理店の人なんかの意見も聞いたりしながらいろいろ組み立ててやっていると。
 実は、先ほどのコンビニにポスターを貼る話というのは、実はそういった中から出た意見で、そういった意見が出てきたので、彼らの意見を踏まえて、私どものような立場の者が実はコンビニエンスストアの協会にお願いをして、そこから話が始まって、じゃ協力しましょうということで、今般、五万店舗でポスターを掲示していただくと。これも、何といいますか、お金を払わないで我が方としては掲示していただくということになったということで、できるだけそういった形で、何といいますか、実際の訴えかける方に近い感覚を持っている者たちにこういったことを考えてもらってやっていきたいと、今後もこの形で進めたいと思っております。
○島村大君 ありがとうございます。
 そういう同年代の方をお聞きするということは非常にいいことだと思いますし、できましたらやはり厚労省以外の方々にも意見を聞く、そういう状況をつくっていただければと思います。
 大臣に最後に一言お聞きしたいんですけれども、今国民の方々はいわゆる年金に対して、ある意味、じゃどういうことがすごく関心を持っているかといえば、やはり支給開始の年齢のことや、今後年金の支給額がどういうふうになっていくかとか、いろんなそういうことがやはり一番御興味があると思いますし、それをやはり我々はできる限り国民に対して不信感を拭い去るようにして説明やPRを、必要だと思うんですけれども、大臣、その辺を最後にお話ししていただければ有り難いと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先般、NHKでこの支給開始年齢の選択制というものを一つ、例示としてでありますけれども、検討をすることも考えているというような話をさせていただいたわけであります。
 年金というのは、非常に身近なものではあるんですけれども、制度が分かりづらいというところがあります。先ほども言いましたが、実は後にずらすことが今も選択制でできるのにそれをほとんどの方々が知らないという中では、それ一つ取っても、一つ年金のことが視聴率が比較的高い番組で流れると、わっとその後広がりがあって、誤解もありますけれども、議論が深まっていくというところもあるわけであります。
 これからどうなっていくのか、年金がというところが、やはり今の水準から比べると、今、支給金額の水準から比べると、当然のごとくマクロ経済スライドというものが掛かりますから、それは減っていくというか水準は下がっていくんですね。
 でありますけれども、一定のお約束をしている部分に関してはちゃんと維持できる、いや、維持しなきゃならないという法律であるということでございまして、そういう意味では老後の生活の重要な糧であることは間違いないわけでございますから、そういうことも含めて、今回、財政検証でシミュレーションをやります。これも一つオプションという形でやる中において、国民の皆様方にお示しをする中において、これも誤解になっちゃうと困るんですけれども、いろんなパターンの中で年金というのは常に考えていますよということをお示しをさせていただきながら、年金という制度に対しての御理解と信頼というものをしっかりと持っていただけるような、そんな広報をしてまいりたい、このように考えております。
○島村大君 ありがとうございました。是非とも、田村大臣が先頭を切って頑張っていただきたいと思います。
 少し早めですけれども、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案について、今日は基本的な確認を含めて質疑をさせていただきますが、まず初めに、その前に、今日、委員会の冒頭、大臣からも陳謝がございました二十一日の本会議における配付資料の誤りの問題、これは国会審議に大きな影響を与えたということは、これは私ども与党にとっても大変に遺憾なことであるということをあえて申し上げさせていただきます。
 その上で、これに関して厚生労働省内に業務適正化推進チームを立ち上げて再発防止に取り組むということでございますが、再発防止に取り組むというこの検討はもう既に開始されているのか、そしてその検討の中で、一体その検討すべき課題を現時点でどう認識しているのか、どういう整理をされているのか、その点をまず報告をいただきたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) まず、法案審議をお願いする立場にありながらこのような誤りを起こしまして、参議院の議事運営、また当委員会の議事運営に重大な混乱を生じさせましたことを重ねておわびを申し上げたいと思います。
 田村大臣の方から、二十二日、厚生労働省の職員全員に対して訓示を行いまして、その中で、今、長沢委員御指摘のとおり、重大なミスが続いたことを重く受け止めて、組織として再発防止に向けた危機感を持って対応するために、私と赤石大臣政務官を主査、副主査とする業務適正化推進チームの設置を発表していただきました。その第一回の会合というものを二十六日の月曜日に既に一回目を開催をいたしました。
 このメンバーは、今申し上げましたように、政務は私と赤石大臣政務官ですが、事務方トップの事務次官、官房長始め十一局長、また二人の政策統括官という幹部で構成する内容となっておりまして、まず第一回目の会合というのは、今回のこの事務的な誤りで重立った二つの事例、特に医療・介護総合確保推進法案の配付資料の誤り、さらには労働者派遣法改正案の条文誤り、この二つの事例とともに、ここまで表立っていなくても今までこの数年間で行われてきた業務処理の誤り事案をまずは各局長以上の幹部がしっかりと共有しようと、そしてどういうことがこの問題の本質にあるのかというのを意見交換しようということを一回目とさせていただきました。
 その中で、発生したミスを、ミスというのは人間ですから個々の職員の中にはそれぞれ行うことはあるんですけれども、それが省の中で修正できずに、結局、今回の例えばあの配付資料のミスだったら参議院の皆さんに御迷惑をお掛けするような、省の中できちっとチェックができずにそのまま表に出てしまうというようなこと、さらには、重大な誤りというのは、今回の医政局とか老健局だけに限らず、どのような部局でも、またどのような場面でも起こり得るということをまずは第一回目の出席者全員で問題意識として認識をさせていただいたところでございます。
 これからやっぱり力を入れていかないといけないのは、午前中、石井委員長や津田委員からもありましたけれども、まずはやっぱり省全体の職員一人一人、我々幹部に至るまでの意識改革、それと業務上のチェック体制の強化、これをやっぱり主にしっかりと力を入れて、どういう再発防止策がしっかりと打ち出せるのか、これから検討をしてまいりたいと。
 いずれにしても、省を挙げて、今、厚生労働省自体の大変な危機であると、そういう危機意識を持って再発防止にしっかりと努めてまいりたいと、そのように考えております。
○長沢広明君 事務方のこういうミスではございますが、大臣、副大臣、政務官と、やはり国民の負託を受けた政務の側がしっかりと事務方を指導をし、そして業務の適正化へ向けて、再発防止へ向けてしっかりと結果を出していくように取り組んでいただきたいということを強く要請をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、法案に入らせていただきますが、今回の改正案は、国民年金保険料の納付率の向上、それから記録問題に関する新たな手続を設けると、こういうことが柱になっておりますが、この背景の一つは、現在の国民年金の納付率の低さ、これまでの議論の中でも指摘をされてきたわけでございますが、納付率が六〇%程度という低迷をしていると、このことが一つの背景でございます。国民年金の納付率というのは、ある意味では年金制度への信頼のバロメーターの一つでもあるというふうに言われておりますが、ある意味でその納付率を向上させる取組、これは不断の取組が必要だと思います。
 その信頼という意味で、先ほど島村委員からも御指摘がありました年金の支給開始年齢のことですね。十一日の日のNHK番組での大臣の御発言が、年金の支給開始年齢を一律に七十五歳に繰り下げるかのような誤解を招いて、一部の国民に混乱というか戸惑いがある意味では広がったと。よくよくちゃんと、その後、私、番組は見ていませんけれども、報道されたところを見れば、決してそういうような内容ではないということは分かるんですが、やはりこの法改正をして納付率を向上させていこうというタイミングで、あえてこの年金制度に関して不安を与えてしまうことのないように、改めて重ねての確認でございます。
 番組での大臣の御発言の趣旨は、七十五歳まで一律に年金がもらえなくなってしまうというようなことではないということで、どういう趣旨でその発言をされたのか、国民に向けてきちんと御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども御質問ありましたけれども、NHK番組での私の発言でありました。この中では、やはり平均寿命が延びていく、平均余命が延びていく中において、一方で、生涯現役社会、こういうものも一つ我々は標榜しておるわけでありまして、いつまでも働きたい方がやっぱり働けるような環境をつくろう、その中においては御自身の選択でいつまで現役で働いていつから引退されて年金もらえるか、今も七十歳までは選択できるんですけれども、これだけ平均余命が延びてきていますから、七十五歳まで、これは一例でありますけれども、選択できる期間を延ばす、これも一つ検討に値する問題ですよねというような話。これは、実は与党からもこのような御提案もいただいておりまして、一例として申し上げたわけであります。
 そこで、一律に支給開始年齢を六十五歳から引き上げるということは、これは国民の理解を得るのは難しいんじゃないですかと、私はこうやって申し上げたわけでありまして、明確に否定をいたしておりますし、新聞にもそう書いてあるんですよね、中を見ると。一律に上げるのは難しいとこれは否定したと書いてあるんですが、その新聞の見出しだけ見ると、支給開始年齢七十五歳というのが出ると、もうそれだけ見て中身を読まれなかった方には、ああ、七十五歳かというふうに誤解をされる方もおられたんだというふうに思いますが、その後、こうやって各委員から御質問をいただいたりでありますとか、実際テレビなんかでもこの問題取り上げていただいて中身をいろいろと放送いただく中において、国民の皆様方にもそういうような誤解はかなり解けてきたのであろうというふうに思います。
 七十歳まで年金は今でも選択ができて、そのときには四二%ほど割増しになるというようなことも同時にいろんなところでPRをされておるわけでありまして、今の制度の中においても、それぞれの自分の人生設計において選択をいただける、そういう制度であるということを改めて我々は周知をさせていただきながら、年金が決して危ないということではないということをこれからも我々は申し上げてまいりたいと、このように考えております。
○長沢広明君 今、受給する側が自ら選択をして、もうここまでとにかく一生懸命働ける限りは働こうと、そういう状況を社会環境もしっかりつくりながら、働ける限りは働いて、年金を受け取る期間を七十歳までは繰り下げられていたけれども、選択できたけれども、それを七十五歳までも働いて、年金の受給をそこまで延ばすようなことも検討したいということの趣旨だったわけですよね。
 それであれば、やっぱり七十五歳、いわゆる受給開始年齢を自ら選択して繰り下げていくと、大臣が今おっしゃったような七十歳まで繰り下げていけば、もらえる年金額が四二%増えると。こういうメリットの部分も、きちんとやっぱり国民の皆様に更に理解をしていただくということは非常に大事なことだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ちょっと関連して、国民年金保険料の納付率が六〇%程度と低迷しているということについて、これもこれまでの議論の中に出ていますが、改めて納付率が低迷していることの理由をどう見ているのか、どのような課題があると考えているのか、現在の認識をちょっと整理して示してもらいたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 国民年金保険料の納付率が低迷しているというところでございますけれども、これ様々な要因が複合的に影響しているというふうに申し上げているわけでありますが、一つは国民年金の被保険者の構成。これは、被保険者実態調査から見ますと、先ほど申し上げたように、臨時・パートあるいは無業といったような方が被保険者の属性として増えてきている、就業構造が変化している、それから景気が悪化して低所得者が増加をしている、あるいは国民の年金制度に対する信頼あるいは納付意識といったようなものが低下しているというのが国民年金被保険者の実態調査の方から出てくるというのがございます。
 それから、先ほど申し上げましたように、保険料がだんだん下がってきているというところの中で、例えば二十歳到達者の方については職権適用ということで皆中に取り込むという取組をした、その後でこの学生納付猶予という制度もつくってきたわけでありますけれども、そういうことをしたこと。
 あるいは、国の方に納付事務というものを一元化をした、これはこれで意味があることでございますけれども、そういうことの中で、やはりこれが納付率の低下に関係しているというような要素があるというふうに思っているというところでございます。
○長沢広明君 それを受けて、就労構造が変化した、経済状況も変化した、また年金制度に対する不信感と幾つかの点を今指摘をされました。納付率が低迷するとどういうことが起きるかというと、年金の財政論においては、保険料を納められなければその分給付もしないわけですから、財政論としては直接的には影響は生じないわけであります。ただ、国民の側からすると、未納になっているということは給付を受けることができない、そういう将来的に無年金という人が生まれてきてしまいますし、万が一というときの障害基礎年金とか遺族基礎年金、こういうことを支給される資格もなくなってしまうと。つまり、国が制度として用意している社会保障が十分に行き渡らないということになってしまうと。
 そういう意味では、将来の無年金、低年金の発生を防止する、障害基礎年金、遺族基礎年金等のセーフティーネット機能が、せっかく国が用意しているこの社会保障が十分に行き渡るように、そして発揮されるように、低年金・無年金対策ということをしっかりと進めるというのが今回の改正の大きな狙いであるというふうに思っておりますので、この点について、納付率が低いという課題について厚労省としてどういう問題意識を持っているのか、そして、今回の法改正の目的である納付率の向上を目指すことの意義の一つとして、これは低年金・無年金対策ということをきちっと柱にしているということでよいか、確認をさせてもらいたいと思います。
○副大臣(佐藤茂樹君) 今、長沢委員御指摘のとおり、納付率が低迷したままであるということは幾つかやっぱり問題が出てくるんだろうと思っております。その一つは、国民年金保険料の納付というのは国民の義務とされているにもかかわらず、保険料を納めている方と納めていない方の公平性の問題がまず一つ出てくるということと、それに伴って年金制度への信頼性の問題が出てくるということがございます。もう一つは、今個人的に見ても、それぞれの国民お一人お一人見ても、低年金、無年金となる者が増加するなどの年金権確保の問題が放置されたままになると。また、それに伴う、結局は生活保護受給者の増加に至るというような、そういう問題があると考えているわけでございます。
 今回の法案では、もう既に議論されておりますが、納付猶予制度の対象拡大や免除制度の改善を盛り込んでおりまして、今委員が御質問の中でも言われました、例えば人生の中にはいろんなことがあります、障害や死亡といった万一の場合の年金権を確保するということとともに、もう一つは、免除を受けていた月分の保険料をその後十年間追納が可能となることによりまして納付機会の確保にもつながるということでございまして、こうした施策は納付率の向上につながるとともに、委員御指摘の低年金・無年金対策としても非常に大きな意味があると、そのように考えているところでございます。
○長沢広明君 年金機能の強化ということは、やはり社会保障をきちんと十分に行き渡らせるという意味で大変重要な観点だと思いますので、これからもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 ちょっと時間が来ましたので、最後に一つだけ、日本年金機構が取り組んでいる出張年金セミナーについて質問したいと思います。
 先ほど島村委員の答弁の中でも出てきましたけれども、日本年金機構が地域年金展開事業として地域の高校や大学、専門学校などの教育機関に出向いて年金制度のセミナーを行っていると。これは二十四年度から行っている、学校だけではなく企業や団体に対しても取り組んでいるということで、昨年、平成二十五年三月から平成二十六年二月までの一年間、セミナーの開催実績を見ますと、学校など教育機関だけでも全国で千三百九十八回開催されて、受講者が十万人に上っていると、こういう授業を行っているということですね。学校教育で年金制度を勉強していくということも必要ですけれども、いわゆる現場で年金の仕事に取り組んでいる人たちがこういうセミナーをやるということは非常にインパクトもあるし、実務に精通しているので情報量も豊富であると、そういうプラス面があると思います。
 実際、受講した後のアンケートを見ると、年金セミナーを受ける前の年金のイメージと受けた後のイメージについて評価をアンケートで聞くんですね。そうすると、五段階評価で質問になっているんですが、大変良い、まあ良いというのが、高校生でいうと、セミナーを受ける前は三三・二%、セミナーを受けた後は七五・二%に上がっている。大学、専門学校生でいうと、セミナーを受ける前は、要するに年金に対するイメージはいい、まあいいというのが、受ける前は二五%だったのが、受けた後は六九・九%に上がっている。やっぱり理解するということがイメージを変えていくんですね。信頼を積み重ねることになるんです。年金制度に対する理解度についても、世代と世代の支え合いで成り立っている、あるいは保険料と国庫負担で賄われていると、こういう基本的なこと。老齢、障害、遺族の三種類があるとか、学生でも二十歳になったら国民年金加入であると、この四つのポイントについて、いずれの項目についても九〇%前後の高い理解度を示すようになった。
 この取組は、ある意味じゃ非常に一定の評価をできることだと思います。これを推進していくためには、例えば日本年金機構の職員の人が勝手にあっちこっち行ってセミナーやるわけにもいきませんから、そういう開催をするにはいろいろな交渉も必要だろうし、開催にこぎ着けるまでには結構大変な御苦労をされていると。
 年金の信頼度を高める、そして理解を高める、そういう啓発活動ということもいろいろ努力をされているということで、その中でこの出張年金セミナーのような取組は私は非常に効果が高いというふうに思うので、厚労省の方からも自治体とか学校に働きかけるとか、そういう機構の取組を、こういう啓発活動の面をサポートするということも必要じゃないかというふうに思うので、この点についてのお考えを伺いたいと思います。これで最後の質問です。
○大臣政務官(高鳥修一君) 済みません、冒頭私からも、この度、皆様に多大な御迷惑をお掛けいたしましたことを心からおわび申し上げたいと思います。
 その上で、長沢委員より、ただいま大変貴重な御指摘をいただいたと受け止めております。国民年金納付率の向上や無年金、低年金の防止を図る観点から、公的年金制度への理解や関心を高めることは大変重要な課題と認識をいたしております。
 このような観点から、学校で年金セミナーを開催してきているところでございますが、年金セミナーの実施に当たりましては、関係教育機関等の御理解、御協力が不可欠であることから、厚生労働省といたしましても、文部科学省に対しまして、関係教育機関への年金セミナーの周知、協力依頼を行っているところでございます。
 今後とも、日本年金機構と協力、連携いたしまして、年金セミナーを始めとした地域年金展開事業の一層の推進のために、厚生労働省といたしましても関係機関への協力依頼などにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○長沢広明君 終わります。ありがとうございました。
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○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大沼みずほ君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。
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○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。
 先般の二十一日の本会議のことにつきましては、もうやっぱり、今回そもそも十九本のばらばらな法案を一本にまとめて出してきたからこんなことになるんだろうなというふうに改めて思いました。今日はこれぐらいにさせていただきまして、また本会議もありますので、またそのときに述べさせていただきたいというふうに思います。
 今回の政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案、国民年金保険料の納付率向上に向けた取組のための改正法案というふうに理解をしておりますが、このことについていろいろと調べていく中で、年金の納付率、非常に、都道府県別を見まして、本当に目まいがするというか、改めてとんでもないなと思ったのが大阪府の納付率なんですけれども、これが全国ワーストツーでございまして、五〇・三なんですね、平成二十六年二月末現在ではありますけれども。ワーストワンはどこかというと沖縄県でありまして、沖縄県は三九・六なんですね。全国平均、この時点では五九・四なんですが、これから比べると沖縄は三九・六、大阪府は五〇・三ということで、非常に納付状況が悪いということが分かりまして、私も大阪選出で、ちょっとこれは本当にもうとんでもない状況だなというふうに思いました。
 沖縄県なんか年金の全額免除の割合、これも非常に高いですね。五三・七なんですよ。五三・七も全額免除の割合があって、納付率が非常に低いということになっております。大阪府なんかは全額免除の割合が三九・九ということになっておるわけですけれども、こういうような状況になっておりまして、本当に、ちょっとこれだけ都道府県で状況が違うというのは一体どういうものなのかなと。
 また、これ納付率のいいところは、ベストワンというか、新潟県が七一・九、それから島根県が七一・七、石川、福井なんかは七〇・〇、富山も七〇・五とか、山形県も七〇・一、七割を超えているところもあるということで、非常に都道府県によってこれほど格差が出るのは一体どういうことなのかなというふうに思っておりまして、今回このような状況になった原因を厚生労働省としてはどのように分析しているのか、まずお伺いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来いろいろと御説明をさせていただいておりますとおり、下がってきておる理由というのをいろいろ分析すると、就業構造の変化等々、パートでありますとか非正規の方々が増えてきた、それから無職の方も増えてきた、そういうこともあるわけでありますし、一方で年金への信頼性という問題もあります。景気が悪くて所得が伸び悩んでおるということもあるんでありましょう。
 歴史から見れば、職権適用で基本的には全員適用にしちゃったと、母数が増えたということでございますから率が下がってきたというのと、それから自主納付組織、これはまさに機関委任事務でございまして、元々はそれぞれ自主納付組織というのが、例えば地方それぞれのところに自治会単位ぐらいであって、そこが社会保険料を集めている、自主的に、というのがあったわけでありますが、それが機関委任事務が国の仕事と地方の仕事の整理の中でなくなりまして、そういうことをやめようということで国が直接集める、つまり社会保険庁が直接集めるように国民年金、なったわけでありますので、そこでがたんと落ちたんですね。その後、職権適用で母数が増えて、またがたんと落ちて、信頼やいろんな問題でずっと長期低落傾向と。やっとここに来まして若干上がってきて、六〇になってきたというのが全体の流れだと思います。
 地域別でいうと、大阪は創設当時からずっと低いわけであります。これはなぜか。なぜかというのはちょっと私にはもう分析できませんが、大阪で見れば大阪市を中心にその周辺の都市が特に低いわけでありまして、都市部でやっぱり低いというのが全国的に見ても一定の傾向がある。これはやはり昔からそういう傾向があるわけでありまして、新潟でありますとか今言われたようなところが比較的高いというのは、やはり地方としてある程度のコミュニティーもしっかりしているということで、昔からそういう自主納付組織もしっかりされていたというような名残があるのかも分かりません。ただ、それも我々推測するわけでありまして、決してそれが本当なのかどうなのかというのは分析し切れていないわけであります。
 沖縄が低いというのは、ちょっとまた、本土復帰だとかいろんなこともあったのかも分かりませんが、沖縄は合計特殊出生率も低いですから、それと関係があるとは思えないわけでありますので、それとは関係ないんだと思いますけれども、沖縄はまた特別な事例として分析、よくしてみなければ分かりませんが。
 概して都市部は低いという傾向があるということは確かでございまして、そういうところも含めて我々はしっかり徴収できるようにこれからも努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 最後、大臣の言葉がちょっと聞き取りにくかったんですけれども、これやはり沖縄は非常に低い。これはちょっと都市部ではないのに低い。これはどういうことなのかというのはきちっとやっぱりここは分析もしないといけないと思いますし、さっきの全額免除の割合、これは五三%ですから、一体これはちょっとどうなっているのかなというふうに思うわけであります。
 ですから、是非ちょっとその辺のところはきちっとやっぱり分析はしなくてはならないというふうに思いますし、都市部のところが納付率が低いということであれば、都市部をてこ入れしていけば納付率が高くなっていくのだろうというふうに思うわけですし、都市によって納付率を上げていく対策というのは、全国一律ではなくてやはり納付率の低いところ、これについてもターゲットを絞ってやっぱりやっていくというふうにしていくべきだというふうに思うんですが、その点分析をして、しっかりと納付率の低い都道府県はてこ入れしていくというふうにお考えいただけるのかどうか、もう一度お聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと私、間違ったことを言いまして、沖縄は合計特殊出生率は高いんです。問題は、待機児童が多いということを言いたかったのでありまして、沖縄も待機児童が高いんですね。これは、都市部が待機児童が高いのはよく分かるんですけれども、普通は地方は待機児童は低いんですけれども、沖縄はなぜか高いということでありまして、これはまたなぜなのかというのがなかなか分かりづらいわけでありますけれども、まあ多分子供が多いということに対して保育所がしっかりと整備できていないということなんだろうというふうに思いますが。
 いずれにいたしましても、それとは関係ないとは思いますけれども、なぜか沖縄は言われたとおりそういうような納付率が低いというような形というのは一体何であるかということはよく分析をさせていただきたいと思います。
 あわせて、それに対して、やはりそういう低いところに対してどうやってこれを徴収していくかということは、我々もよほど分析してこれをやっていかなければならないというふうに思いますが、強制徴収というものも今回強化をさせていただきます。あわせて、これは免除に関わってくる話でございますから、徴収、納付という意味ではありませんけれども、市場化テストを行って納付特例を、これ民間の方にやっていただいておるんですが、そこにおいて今までは免除という手続に関してはこれは関与できなかったわけでありますけれども、これを受託をして免除につなげていくというようなことも今般いろいろと制度の中で見直していくわけでございますので、免除というのもある意味ではちゃんと加入はいただいておるということでございますから、そういう形の中において納付率というものをしっかりと上げてまいりたい、このように考えております。
○東徹君 私も、最初は、この納付率が低いのは生活保護の方が多いのかなと思ったんですけれども、生活保護は関係ないそうなんですよね、これはカウントには入らないそうなんですよね。となると、これ何でなのかなと本当にやっぱり不思議になってくるわけでして、全額免除の割合も全国平均が三四・一で、これ大阪も三九・九、約四〇ということで、全額免除ということも多いのは多いんですよね。
 やはり、大臣、先ほどの話の中で、確かに免除をやっていくことも今回の改正の中では出てきているんですが、是非やっぱり分析していただいて、その結果を、なぜなのかという報告は是非これはちょっといただきたいなというふうに思っておりまして、是非そこは職員の方に指示を出していただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、強制徴収のことについてお伺いをしたいというふうに思うんですが、公的年金は社会保険制度でありますから、国民年金保険料は法律上納付義務があるわけであります。真面目に保険料を納付している人が不公平感というものが募ってこないためにも、保険料滞納者の納付の督促を行った上で、それでも支払わない者についてはやっぱり強制徴収を行うべきであります。もちろん、それを払うだけの能力があってのことでありますけれども。
 平成二十五年三月の末時点で、過去二年間の保険料の滞納者は約二百九十六万人であることと比較すると、財産差押えを行った件数というのは平成二十四年度では六千二百件にとどまっており、対策としては非常に不十分であるというふうに思っております。
 なぜ強制徴収を行わないのかということについてまずお聞きしたいというふうに思うんですが。
○大臣政務官(高鳥修一君) 東委員にお答えをいたします。
 国民年金保険料につきましては、納付は義務ではございますけれども、未納部分に対する給付は行われないという仕組みと併せまして、自主納付が基本でありますので、法律上、必ず督促するとはなっていないというのが一つございます。
 加えて、保険料を納めていない方の中には、所得が低く免除等の対象者が含まれていることから、一律の強制徴収は困難であること、それからまた、少額の債権が毎月大量に発生することから、強制徴収コストが高くならざるを得ないことなどから、これまでは一定の所得があり保険料を長期間滞納している方であって、度重なる納付督励にも応じない方など一部の滞納者のみを対象として強制徴収を実施してきたところでございます。
 平成二十六年度におきましては、控除後所得四百万円以上かつ未納月数十三月以上の全ての滞納者に督促を実施することといたしまして、強制徴収の強化を図ったところでございます。今後とも、強制徴収の強化を図ってまいりたいと考えております。
○東徹君 先ほど、強制徴収のコストですけれども、今日も何人かの委員からも、また先般の代表質問にも言われておりましたが、百円徴収するのには九十円程度のコストが掛かるというふうにおっしゃるわけですけれども、百円徴収することは多分ないと思いますので、これはどういうような、どれぐらいのコストが掛かるのか、きちっとちょっと説明していただければと思うんですが。
○政府参考人(樽見英樹君) 国民年金保険料の徴収コストでございますけれども、全体として見ますと百円当たり約三円ということになっているんですけれども、そのうち強制徴収のところだけを取ってみると、百円当たり九十円というふうになると。これは、強制徴収するに当たりまして、対象者の所得、資産等の状況を調査するに要する人件費というのが主な費用ということになってございます。
 仮の計算、一定の前提を置いた計算でございますけれども、強制徴収、二十三年度予算額を用いて計算すると、強制徴収による徴収額は六十二億円に対して経費が五十億円、それから郵送代などの物件費が五・六億円と、そういう関係になるということでございます。
 国民年金の保険料、要は少額の債権でございまして、要は二年間、二十四か月滞納したとして、滞納額が三十六万円程度ということになりますので、結局個人を相手にそういうものを強制徴収をするということで丁寧な対応が必要となる結果、一件当たりのコストが高くならざるを得ないと、そういう状況にあるということでございます。
○東徹君 国民年金の保険料を払うのは、やっぱりこれは義務でありますから、やはり強制徴収をしてでもやっていかなきゃならないというふうに思います。
 先ほど六十二億円を徴収するのに五十億円掛かるとおっしゃいましたですかね、それぐらいの費用が掛かるというふうなことでありますけれども、やはり掛かるということであればコストを下げる方法がないのか、そしてまた、これは強制徴収のコストをやっぱり延滞金に上乗せするような形ででも一部滞納者に対しては負担させなきゃならないんじゃないかなというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 先ほど申し上げましたように、国民年金、保険料一件一件が非常に少ない金額でございますので、滞納者一人当たりの債権額が少額、それが非常に件数が大量に発生するという事情があるということで、これをどうこの問題を克服していくかということを考えなきゃいかぬということでございます。
 そういうことで、職員配置、強制徴収の事務に精通した職員をその担当にできるだけ張り付ける、それから強制徴収する事前の準備みたいなところはできるだけ外部委託する、あるいは徴収事務のシステム化、一部のいろんな催告状とかそういったようなものというものを一括して作っていくとか、そういうシステム化といったようなことについて検討していきたいというふうに考えているところでございます。
 同時に、元々御自分で払っていただける方を増やすということが、根本的にはやはりこういう強制徴収のコストを下げるということにもつながりますので、先ほど来話が出ていますような年金制度への理解を深めて自主的な納付を促すと、そういうための周知みたいなことというのも併せてやっていきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、延滞金に上乗せというようなことでございますけれども、これ実は昨年、内閣官房の年金保険料の徴収体制強化のための検討チームの論点整理というのが夏に出ましたけれども、その論点整理の中でも、徴収コストを滞納者自身にも負担してもらうという観点から、納期限後から督促の有無にかかわらず延滞金を徴収することも検討すべきではないかという議論も出たというふうに承知をしております。
 ただ一方で、私どももそれを受けて、昨年の秋検討していただきまして十二月に取りまとめられました、社会保障審議会の年金保険料の徴収体制強化に関する専門委員会、これの報告の中では、結局、滞納している方というのは所得が少ないので、所得の少ない被保険者にとっては、そもそも保険料を賄える収入がないので滞納に至っている、そこに延滞金を賦課するということになると、ますます保険料も払いにくくなるのではないか、そういう議論もあったところでございます。
 したがいまして、強制徴収の強化、これやっていかなきゃいけないと思っておりますけれども、そうするとコストも増えると。そのコストを先ほど申し上げたようないろんな工夫をして減らしていくということをしながら、この徴収コストの負担の在り方、両様の御意見があるわけでございますので、こうした点を踏まえまして引き続き検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○東徹君 私が言っているのは、非常に払える能力があって資産もある、お金も持っているのに払おうとしない、こういう人に対しては、やっぱり強制的に徴収をしていく、お金が掛かった分は上乗せしてやっぱり取っていく、それはもう当たり前のことじゃないのかなというふうに思いますので、是非その辺は強化をするために御検討いただきたいなというふうに思います。
 続きまして、国民年金保険料については、国税庁へ滞納処分権限を委任できる仕組みがあるというふうに聞いております。
 ところが、その仕組みがあるにもかかわらず、国民年金の委任件数はゼロだというふうなことということも聞いておるのですが、今回この財務大臣への滞納処分の権限委任というちょっと概要を見ますと、財務大臣、国税庁への滞納処分の権限委任については、厚生年金保険法第百条の五及び国民年金法第百九条の五等の規定を整備し、次の委任要件の全てを満たした滞納保険料について、厚生労働大臣は財務大臣、国税庁に滞納処分の権限を委任することができるというふうにされております。
 ただ、委任の要件はいろいろありまして、納付義務者が二十四か月分以上保険料等を滞納していることとか、そして国民年金については、滞納者又は連帯納付義務者のいずれかの直近の所得額が一千万円以上であることとか、そういうふうに、委任の要件についてはそのように、ほかにもありますが、こうなっておるわけです。
 こういうふうに委任することができるのに、委任件数がゼロというのはこれはちょっとまたおかしな話だなというふうに思うわけでありまして、なぜこういう仕組みがあるのにもかかわらずこの仕組みを利用して徴収しようとしないのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のように、一定の要件を満たす悪質な滞納者については、財務大臣、国税庁に滞納処分の権限を委任できるとなっているわけでございます。実際、私どもとしては、委任に向けての取組というのをやってきているわけでございますが、厚生年金の方では七件の委任実績があるけれども、国民年金の方は委任した実績がないという結果になっていると。
 ただ、実際どういうことをやっているかというその実情を細かく見ていくと、実は日本年金機構の方から対象者に対して、国税庁に委任しますよ、そうすると国税庁の方から強制徴収、滞納処分の方に行くということもありますよという話をすると、言わば御本人が払ってくださるということがあるということでございます。
 結局、もうこの要件に当たるというのは、二十四か月以上保険料を滞納している、それで所得が一千万円以上ということで、悪質な、かつ隠蔽のおそれがあるというようなことでございますので、言わばその委任をする、委任制度がある、これで委任をしますよと言うことによって自主的な納付に結び付いているという実績があるということでございますので、結果的に委任実績としては件数上がってきてございませんけれども、委任制度の実質的な効果は出ているというふうに私ども認識しているところでございます。
 いずれにしても、そういう意味でも、国税庁への委任制度は積極的に活用する方針ということで取り組みたいというふうに考えています。
○東徹君 厚生年金は七件で、国民年金がゼロ件で、国税庁の方から強制徴収しますよ、しますよと言うと大体払ってくれるんだということですけれども、じゃ、そう言ったことで払ってくれた件数ってじゃ何件ぐらいあるんですか。
○政府参考人(樽見英樹君) 申し訳ありません、今ちょっとその件数は持ち合わせておりませんが、年金機構の方からはそういうふうに聞いておりますので、督促した後払ってもらっているということであるというふうに承知をしております。
○東徹君 今聞いている話では、何かやっぱり、ゼロ件というのは全部が全部成功してということになるわけですよ、ゼロ件ということは。七件というのもそうですよね。非常にやっぱり少な過ぎるわけでして、そんなわけないと思うんですよ。ほとんど、やっている件数というのは非常に少ないとしかやっぱり思えないんですけれども、これはやっぱりきちっと数字は明らかにしていただきたいと思いますので、是非この数字についてはどれぐらい委任しているのか是非とも教えていただきたいので、今分かるんだったら。
 分かるんですか。お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) 全て把握できているとは私も思えないんですが、一定の効果があるということで、そういうのが分かる範囲ではお示しはさせていただきたいと思います。
 なぜ税務署が言うと払うかと。やはり、これは臆測ですよ、年金の話だけではなくて、ほかの部分、来られると困るというような思いも税務署に対してはあられる可能性はあるんであろうなというふうに思いますね。
○東徹君 本当それっていいことですよね。ほかのこともあるから払うというのは非常に、払う側にとってはいろんな臆測がいろいろと頭によぎって、これは払っておかないとやばいなと、こう思うから多分払うんだろうというふうに思うので、これ、もうどんどんと国税庁を活用して滞納者についてはやっぱりやるべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) いや、ですから、国税庁の名前を出すとお払いをいただける話でありますので、わざわざ入っていただく必要はないので、入りますよと、このままですと入りますよと、委任しますよというふうにすると、するとそれで払っていただけるということでございますので、それは十分に効果を発揮しておる。わざわざ払うと言っているのに、じゃ税務署行って取ってくる必要もないので、もうそれを出すだけでお払いいただけるということでありますから、非常に効率的に効果が上がっておるということになるんだというふうに思います。
○東徹君 じゃ、先ほど私質問したのは、ということは、これからも更に国税庁を利用して払ってもらうようにするんですかということについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) ですから、一定の要件に当てはまらないと、委任する……
○東徹君 いや、要件はあるんです。
○国務大臣(田村憲久君) ですから、そういうところには、もう払ってもらえなければ当然のごとくそういうことで委任になりますよということをこれからも申し上げて払っていただくようにするわけであります。我々もいただかなければ困りますので、しっかりとあの要件に、満たしていますよと、委任しますよと、このままお払いいただかなければということを申し上げながらお支払をいただくと、納付をいただくということになろうというふうに思います。
○東徹君 分かりました。これからも更に国税庁を活用していただいて納付率を上げていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続きまして、また納付率の話になってくるんですけれども、年金保険料の納付率は現在のところ六〇%程度ということでありますが、年金制度を持続可能なものにするためには、納付率の分母を減らすために免除者を増やすのではなくて、実際に保険料を支払うという人を増やすことで納付率の向上を図らなければならないというふうに思います。
 そのためには、本来は強制徴収ではなくて、自発的に保険料を納付する人を増やすための取組というのが一番重要であるというふうに思うんですが、これについてはどのようなことを行うのか、お聞きしたいと思います。
○大臣政務官(高鳥修一君) お答えをいたします。
 自ら保険料を納めていただく方を増やすということは極めて重要な課題だと認識をいたしております。このためには、社会保障制度としての年金制度の意義はもとより、年金制度が老後生活の保障だけでなく障害や死亡といった万一の場合の補償を受けられるといったメリットや、保険料に多様な納付方法があることにつきまして理解の促進を図ることが重要であると考えております。
 このような観点から、これまで文部科学省に協力を依頼いたしまして、先ほど来お話が出ておりますが、学校で年金セミナーを開催するなどの取組を行ったところでございます。
 今年度におきましては、実は私も先日、記者会見に伺ったのですが、日本フランチャイズチェーン協会の御協力をいただきまして、全国約五万店舗のコンビニエンスストアで保険料納付を若者に分かりやすく呼びかけるポスターを掲示をしていただいたり、若者向けに年金制度への理解を深めるための映像や、年金の手続促進のための分かりやすいパンフレットをモデル的に作成するなど、国民年金制度のメリットを御理解いただき、自主納付を促す取組を行うことといたしております。
○東徹君 確かに、今日もほかの委員の先生からも話がありましたが、確かに教育というのは大事だというふうに思います。どこかの授業の中で、もう本当に社会保障制度というものについてきちっと教える時間というのがやっぱりなかったら駄目だろうなというふうに思っていまして、やはり高校生、大学生もそうかもしれませんが、年金って何で払わなあかんのかなというふうに思っている人たちというのは非常に多いと思いますし、また、これ将来もらえないんだろうというふうに思っている人も非常に多いというふうに思っておりますし、だからきちっと教育の中でやっぱりやっていくということも大事だと思いますし、やはり年金に対する信頼をやっぱり取り戻していくということも当然やっていかなきゃならないというふうに思います。
 年金保険料の納付猶予制度を使っていきますと、納付を猶予されている期間が年金受給期間にカウントされないわけですから、年金保険料を支払わなくても低額ながら年金を受給できるようになってしまうわけでありますね。そのために、年金保険料を意図的に納付しない者を増やしてしまうのではないかというふうな危惧もあるわけですが、その辺はどうなのかということと、また、納付猶予制度が適正に運用されるためには所得の確認というものが大変重要だというふうに思っております。所得の確認などのそういう適正化対策、これについてはどのように行っていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 納付猶予の制度は、所得が低くて経済状況が苦しい方にも、万が一、障害あるいは死亡といったリスクに応えられる道を用意するということでございますし、また追納できるということで、未納、あるいはその結果無年金というようなことにならないように、年金制度と関わりをしっかり持っていただける、言わば出世払いができるというふうな形にするための制度ということでございますが、まさに追納していただかないと、年金は受けられるけれども低年金になってしまうということでございますので、納付猶予期間を持っている方については今でも年金保険料の追納勧奨ということをやっておりますけれども、できる限り追納していただきたいというふうに考えていまして、しっかりと追納勧奨に取り組んでいきたいと思っています。
 今でも、保険料の追納が可能である十年の間に二回、その御本人様に個別の追納のお勧めというのをお送りをしているところでございますけれども、引き続きましてしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っています。
 それから、マイナンバーの関係でございますけれども、納付猶予の制度の対象となる方、一定の所得以下ということで、所得の把握につきましては住所地の市町村から所得情報を入手して審査を行うというのが基本でございます。その際に、マイナンバーが将来導入されますれば、その活用によってこの所得情報の取得あるいは審査というものが効率的にできるようになるというふうに考えております。
○東徹君 そうしたら、この所得についての、適正かどうか、その確認については、今後マイナンバーを活用してこれをやっていくということでありますね。分かりました。そういう制度を使えば、確かに所得の状況とか分かりやすいんだろうというふうに思います。
 続きまして、先ほど出ました低年金のことについてでありますけれども、納付猶予制度によって、今後は無年金者というのが若干減っていって低年金者という方がこれから増えてくるんだろうというふうに思いますが、この低年金者対策、これはどのように進めていくのか、今日も質問がありましたが、是非お聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 納付猶予制度は、もちろん、今話がありましたとおり、例えば障害を負われたり、また亡くなられた遺族の方々に対しての年金制度という意味の意味合いもあるわけですね、継続して制度の中には入っていただいておりますから。
 ただ一方で、空期間になるので、年金の支給開始要件といいますか、そういう資格という意味からすれば期間としてはその中にカウントされるわけでありますが、空期間でありますので当然給付には結び付かないわけですが、今も話がありましたとおり、これは追納ということが前提になっておりますので、十年以内に追納をしていただくということ、もちろん、じゃ追納しているのが今までの実績でどれだけあるんだと、先ほどの御質問がございました、一〇%前後じゃないかというようなお話もありましたので、そこはなかなか面映ゆいところがあるわけでありますが。
 制度としてはそうなっておりますので、やはり追納をしっかりしていただくようなことを我々も勧奨していかなきゃならぬと。先ほど、十年間で二回、二年目と九年目だと思いますが、ちゃんと追納してくださいという通知を送らさせていただくわけでありますけれども、そこにもちょっといろんな工夫もしていかなきゃならないのかも分かりません。
 いずれにいたしましても、この部分での低年金になる、つまり猶予によって低年金が生じるという部分に関しては、本来は追納でちゃんとお払いをいただくと、お支払をいただくというところでカバーするのが建前上の一応制度になっております。
 他の低年金対策、これもなかなかいろいろ頭の痛いところでございますけれども、その一つがあの三党合意の中においてさせていただきました年金支給者支援給付金というものでございますので、こういうものを含めてしっかり対応していきたいと、このように考えております。
○東徹君 六十歳を過ぎて低年金ということになったときに、じゃ、そういう低年金の方をやっぱりどうしていくのかという一つの問題があるというふうに思うんですけれども、それは、どうしても働けない人は、でも生活保護を使ってということになるんだろうというふうに思いますが、やっぱり就労対策も、六十歳過ぎてからの就労対策もやっぱりしっかりと進めていっていただきたいというふうに思いますので、是非お願いしたいと思います。
 続きまして、平成二十三年に実施された被保護者全国一斉調査では、六十五歳以上の被保護者が約七十九万人いて、そのうち年金未受給者が約四十二万人いるということであります。受給資格期間を今までの二十五年から十年に短縮することによって無年金者が減ることが予測されますけれども、どの程度減少すると見込まれるのか。
 そしてまた、無年金者ではなくなる者については基礎年金部分を支払うことになりますが、その費用はどの程度掛かるというふうに見込まれているのか。それから、無年金者が減るということは、生活保護を受ける高齢者が減るなど生活保護に係る国の負担も減るというふうに考えられるんですが、高齢者において生活保護制度と年金制度は密接な関係にあるというふうに思います。
 そこで、これ、なぜ消費税率が今度一〇%への引上げが、この受給期間の短縮、先ほどの十年とされているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) まず、無年金者のお話でございますが、平成十九年当時に私どもの当時の社会保険のオンラインシステムで記録を確認したところ、六十五歳以上の方の中で二十五年の受給資格要件を満たしていない方のうちで、十年以上二十四年未満という方が約十七万人おられました。仮に、十年の短縮となりますと、この十七万人の方について新たに低年金ではありますが年金が支給されることになると。これらの方々に支給される年金額、国庫負担がこれに付いてくるわけでございますので、国庫負担ベースで約三百億ということになります。
 生活保護との関係なんですが、この無年金の方々が全て生活保護かというと必ずしもそういうことではなくて、既に何回か大臣からも御答弁申し上げていますように、資産がある方もいらっしゃいますし、あるいは自分は無年金だけれども配偶者に年金があるとか所得があるとかいうケースもありますし、あと場合によっては働いておられる可能性もありますので、こういった方々全てが生活保護をそのまま受給しているということにはなりませんので、生活保護との関係ではどういうふうな数字が出るかということはちょっと推計はできないということになります。
 あと、一〇%との関係でございますが、受給資格を短縮したことに伴って必要になります三百億につきましては消費税の財源を手当てをしてやるということで、消費税財源を元にこの短縮を行うということになりますので、一〇%の引上げのタイミングと十年短縮のタイミングは一応一致をしているということになります。
 それから、先ほど私、二十四年未満と申し上げましたが、十年以上二十五年未満で、ちょっと言い間違えましたので、訂正いたします。
○東徹君 あと、最後に大臣の、今日も何回か出ていますが、七十五歳まで支給開始年齢を延ばせるという発言についてなんですけれども、私はこれ理解できるんです。これは自民党の公約にもありまして、七十五歳というのは書いておりませんけれども、公約集の中にも出ておりました。
 ただ、やっぱりそういう時代に来ているんだと、非常にやっぱり財政的には厳しいというのはやっぱり一つ私はあるというふうに思っているんですね。これからの時代は、やっぱり年金というのは一つの社会保険、保険制度ですから、年金にできるだけ頼らずに働ける人は働いてくださいよと、そして資産のある人は十分自分の資産をまずは活用してくださいよというふうなこともあるんじゃないのかなというふうに思っているんですが、その点、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど、私、年金支給者支援給付金と言いましたが、年金生活者支援給付金でございますので、訂正させていただきます。
 その上で、今のお話でありますけれども、実はこれ、支給開始年齢を自分で選択して引き上げても、年金財政には基本的には中立であるという制度設計になっているんですね、七十歳までは。七十五歳に仮に引き上げても、その線に近いような多分制度設計になりますから、財政的に厳しいとか厳しくないかとかというのは余り関係ないんですが、ただ、年金をもらわれる方々、これからマクロ経済スライドが掛かって要するに水準が今の方よりも低くなりますので、マクロ経済スライドが掛かる分だけ、それを自分自身、まあ昔の方と比べればこれからの方々は平均余命が延びるわけでありますから、ですから、そういう意味で、自分で選択をしていただいて年金額を上げていただくという意味では意味があるわけでございまして、財政というよりかは個々の自分の立場に立ってこれを選択をしていただければ有り難いということであります。
○東徹君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。
 昨日は、本当に大臣、ありがとうございました。インターネット中継の録画を息子と一緒に夜見ておりましたら、ハブとマングースみたいだと例えられてしまいまして、どちらがハブかというのは私ちょっと考えたくはございませんが、今日はおとなしく質問に移らせていただきたいと思います。
 先ほど東委員よりも質問をいただいておりました、地域差が大きい、まさに大阪そして沖縄というものが納付率が悪いんじゃないかという話がございました。その御答弁聞いておりましても、結局分析ができないんだということでございますよね。それなぜ分析ができないかというのは、個人の背景が見えないから、じゃ個人の背景がどうやったら見えてくるのかということが、また御答弁いただきましたマイナンバーというところにつながってくるかと思います。
 先ほどの質問の中には、所得の把握をしてマイナンバーを使っていけるんだよということは教えていただきました。それは納付猶予制度には使用できるかと思います。でも、納付猶予制度、先ほどから何回も挙がっておりますように、分母を減らすには役割として大変いいものかもしれませんけれども、実質的なものを考えてくるとしっかりとその分子を増やしていかなきゃいけないというところになると思います。
 であれば、そのマイナンバーを活用して実質的な、分子を増やすような国民年金納付率向上というものの施策、どのように厚労省は御検討なさっていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) マイナンバーを活用してということになりますと、結局、先ほどお話し申し上げましたように、個々人の所得情報をどういうふうに確認できるかというところは効率化できるというのは一番のポイントだというふうに思います。
 そういう意味では、先ほど猶予の話でございましたけれども、実は免除申請のところでやはり市町村から所得情報をもらう。今はその免除申請について、御本人から所得証明書の添付というのをしていただいているんですけれども、その所得証明書の添付というのが不要になるんではなかろうかという、市町村の方から直接マイナンバーを使ってきっちりもらえるということで、そういう形で御利用者の方々の免除、猶予の手続、確認がしっかりできるということもございますし、その手続も簡便な方法でできるようになるというところがマイナンバーのメリットというふうに考えています。
 実際に、その保険料をしっかりと徴収するというところでどういうふうに使うかということになりますと、そういう意味で一定の期間以上滞納して一定以上の所得のある方についてはしっかり徴収に行くんだということも考えているわけでございますので、そちらの方でもその所得の情報をしっかりと確認するというところでマイナンバーを使うことによる効率化というのはあるかなというふうに思っています。
 そういう意味で、しっかり取るというところについては、これからまさにマイナンバー、市町村との連携を強化していく中でどういうふうに使えるかということをちょっといろいろ勉強していきたいというふうに思っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 せっかくある制度ですので、一足す一が二ではなく、一足す一が三か四ぐらいのやっぱり効果を得られるようにしなければ意味がありません。ですから、このマイナンバーというものは更に、今回のことだけではなく、厚労省でも利用できるところはたくさん出てくるかと思うんですね。ですから、他部署でも御検討いただけるようにお願いをしたいと思います。
 ところでというわけではございませんけれども、今回は国民年金の納付率向上ということでございますが、厚生年金というものも一方で問題になっております。厚生年金の無加入事業者というものを把握をしまして、保険料の徴収の不公正是正というものも厚労省としては大きな課題であろうかと私も考えております。昨日も質問させていただきました。
 厚生年金の適用事業者にもかかわらず、従業員には知らされずに恣意的に保険料を払っていないんだという報道も先日もなされておりました。このような事業者が存在すると何が起こってくるのか。結局は、厚生年金に未加入であるということを従業員は知らされずに払わされる。結局は、国民年金にも加入していないので、いざというときに低年金、無年金に陥ってしまう、こういう実態もあるようでございます。徴収の不公平だけではなくて、やはりこれは国民皆年金制度自体の崩壊にもつながる大きな問題だと思います。
 そこで、厚生労働省にお尋ねをいたしますが、厚生年金適用事業者であるにもかかわらず加入していない事業者というものに、今正確に把握する方法はございますのでしょうか。把握していらっしゃるんであれば、どのくらいあるのかということを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) おっしゃいますとおり、厚生年金の事業所を確実に把握をして適切に加入させるということは、年金制度に対する国民の信頼を確保するという観点から極めて重要な課題というふうに考えています。
 このため、まず、例えば雇用保険の適用事業所情報、これは厚生労働省の中でハローワーク等のところからもらえます。それから、地方運輸局との連携でそういう事業者の認可なんかのところで未適用の情報というのをもらう。それから、新たに昨年から法人の登記簿情報というものを法務省から入手をいたしまして、厚生年金の適用事業所情報と突き合わせるということで適用される可能性のある事業所の把握に努めているというところでございます。
 さらには、この法人登記簿ということでいいますと、いわゆる休眠法人も入ってきてしまうので、実際その職員を抱えて社会保険加入すべきところということでいうと言わばかなり多い法人数ということになってくるということで、もう少しより近いところというところで、国税庁から、稼働中の言わば源泉徴収をしているような法人ですね、そういう法人の情報をもらえないかということで交渉していまして、年内目途にもらえるというような感じでございまして、それをこの年度内を目途に情報の突き合わせというようなことをやっていくということで把握をしていくということにしてございます。
 ただ、実際のところ、完全に把握できるのかというと、これはまさに、企業って日々設立されたり廃止をされたりしているということで変動して、またそこで事業所の調査に行って、実態でその職員をどういうふうに使っているかということを確認しないといけないものですから、その数が今時点で正確に幾つかということの把握についてはちょっとなかなか難しいところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 実は、同じ質問を本年の三月二十日、予算委員会で中西委員よりさせていただいているんですね。このときも同じ答弁をいただいております。まだ、四月、五月、二か月しかございませんが、なかなか進んでいないこの状況を一歩でも先に進めていっていただかなければ、私どもだけではなく、本当に厚生労働省としての信頼も失墜してしまうと思うんですね。ですから、本年度中と言わずに、稼働法人とそしてその登記簿を突き合わせするだけの作業を本当に年内、何か月も掛けなきゃいけないのか、しっかり今後も検討していただきたいと思っております。
 またマイナンバーの方に戻りますけれども、そのマイナンバー法というものは法人番号というものも付きますよね。ですから、私どもの、みんなの党の中西議員が、三月二十日、同じようにお尋ねをさせていただいているんですけれども、未加入事業者の数というものを把握するためにマイナンバーや法人番号というものを活用した方が効率的ではないかと大臣の方にお尋ねをしたかと思います。大臣の御答弁の中では、これからの検討ではありますけれども、大きな方策であろうと考えておりますということになっております。
 現時点、どのような検討状況なのかを教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 本来、厚生年金に入らなければならない方が入らないという問題に関しては二つありまして、一つは本来適用事業者なのに未適用、適用しない事業者、未適用である事業者、これをどう拾い出すか。でありますから、先ほど来いろんな情報があるんですが、雇用保険の適用事業所の情報とぶつけてみたり、それから法人登記簿情報、これは法務省からもらったやつともぶつけてみたり、ただ一番いいのは、今言っておりました財務省の、稼働法人で源泉徴収しているところは多分そこでサラリーマンが源泉徴収で払っているわけですから、所得税を、それは多分同じように社会保険料も払う人たちだろうということでございますので、それとぶつけるのが一番早いわけであります。
 これ、ちょっと財務省といろいろありまして、もうもらえることは決まったんですけれども、年末までに何とかもらえるという話でございますので、ぶつければすぐに出てまいりますので、あとはそこを、分かっただけじゃ駄目なので、そこに入らなきゃいけないわけでありまして、それをしらみ潰しに潰していくということをやれば、未適用事業者はかなりの精度で、まあ足下はある程度チェックができると。ただ、新しいのがどんどん出てきますから、それに対してどう対応するかということはこれからもやっていかなきゃなりません。そのときに、言うなればこの法人番号が付きますので、それを使うとぶつけ方が楽になりますから、効率は早まると思います。
 ただ、もう一点あるのは、適用事業者であっても本来厚生年金に入れてあげなきゃいけない人たちを入れないで外しているというところもあるわけでありまして、そこは毎年適用事業者で入っていって、本当にちゃんと運用しているかということをチェックしているんです。これ、四年に一回り、適用事業所を全部回れるような今段取りで回っておりますので、それをやればある程度そういうものも、ただし、後から後から出てくるものですから、チェックに入ったらそれでいいかというと、またやるかも分かりませんので、そういうようなものに関しては、やっぱりルーチンで四年に一回ぐるぐる回りながら、手間は掛かりますけれども、これは根気強くやっていけば、やがては、余り悪質なものに対してはいろいろと問題も出てきますので、そういうものがなくなっていくのではないかという期待もしながら、こういうような方法で、本来厚生年金で入っていただく方々、こういう方々をしっかり結び付けていくという作業を進めてまいりたいというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 本当に前向きな御答弁をいただきまして、また年末年始辺りにでも、私、機会がございましたら伺わせていただきたい。本当に進んだということを確認をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 うちの息子も大学生となりまして、この学生納付特例者というものの中に入ってまいります。本当に学生にとってはいい制度と、親にとっても本当に有り難いなと思うような制度だと私自身が考えて、今回、私どもには適用がなかったものですから、読ませていただいたところでございます。
 その中で、学生の納付状況というものがどのようなものなのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 私ども厚生労働省で、国民年金の第一号被保険者について実態把握することを目的として、国民年金被保険者実態調査というものを三年ごとに行っております。
 直近の平成二十三年調査の結果から御紹介したいと思いますけれども、調査対象となりました国民年金第一号被保険者千六百五十万人のうち二百五十一万人が学生であるということで、学生の納付状況でございますが、二十一年と二十二年度につきまして、保険料を全て納付した完納者が二一%、一部納付した者が三%、一月も納付していない滞納者が一二%、二十二年度末に学生納付特例を受けていた者が六二%というふうになってございます。学生は、学生納付特例制度がある分、学生でない方の納付状況に比べますと納付者や滞納者の割合が小さくなっているということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 今の結果をもちまして、どのような分析をしていらっしゃるのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) まさに今申し上げちゃいましたけれども、学生については学生納付特例制度があるということで、納付者あるいは滞納者の割合が小さくなっているということで、そういうことでいうと、学生納付特例制度というのを利用していただいているということだろうというふうに思います。
 したがいまして、これ後でしっかりこの分について、追納していただくというところをしっかり取り組んでいかなければというふうに思っているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 じゃ、学生を卒業したらどうなのかということで、二十代後半の納付状況についても併せて教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 同じ調査でございますが、第一号被保険者のうち二十五歳ないし二十九歳の納付状況を見ますと、完納が二九%、一部納付が一二%、滞納者が三四%、学生納付特例が四%というふうになってございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私が今ちょっと小耳に挟みまして、滞納者が三四%ですか。それは何年間の滞納なんでしょうか、教えていただけますか。
○政府参考人(樽見英樹君) これ、先ほど学生について申し上げましたのと同じ二十一年度及び二十二年度の二年間の滞納でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、学生を卒業した途端にやっぱり滞納者が増えてしまうこの実態というものもしっかり分析をしていただかなければならないんですけれども、では、その学生の年金制度に関する意識調査というものをなさったことはございますのでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 先ほど申し上げました国民年金被保険者実態調査の中で、学生における国民年金制度の周知度状況についての調査というものをやってございます。
 また平成二十三年度調査に基づいて御紹介いたしますと、年金制度をどういうふうに知っているかということでございますけれども、年金の受給要件については約五割、国民年金の年金額の二分の一は国が負担しているということについては約三割、それから現役世代が納める保険料によって高齢者の年金給付が賄われているという、いわゆる世代間扶養については約八割の学生が知っていたというふうに回答しているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 厚労省、今の数字をどのように分析なさるか分からないんですけれども、私からしてみると、余りこの年金の制度について今の大学生という皆様方が知っていらっしゃるとは思えないような数字だと思います。
 では、この大学生向けに年金また社会保障制度というものはどのように広報なさっているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 御指摘のように、社会保障制度は国民の皆様の社会保険料や税を御負担いただくことで成り立っているわけでございまして、その意味で、将来の社会を担っていただく若い世代の皆さんに年金や社会保障の意義を御理解いただくことは大変重要であると考えております。
 厚生労働省では、平成二十三年十月に社会保障の教育推進に関する検討会を設けまして、有識者の方々に御参集をいただきまして、教育現場で活用するための教材の開発あるいは映像教材の作成、こうしたことも含めて御議論をいただいております。そうしたものを活用して、現場の高等学校での社会保障教育の試行授業なども行っております。
 こういう取組のほかに、年金制度につきましては、地域年金展開事業といたしまして、大学や専門学校、高等学校等に年金事務所から職員が出向きまして年金制度の意義等を説明する年金セミナーの実施などに取り組んでいるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 先ほどの長沢委員の質問にも出前授業のことが出てまいりましたが、じゃ、厚生労働省からはどのような教育というものを行っているのか、御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 厚生労働省といたしましては、やはり特に若い年代の皆様に御理解をいただくということが大変重要でございますので、そういう教材の開発でございますとか映像作成、これは先ほど申しましたけれども、そうした事柄について取組を進めているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。難しい質問に答えていただきました。
 では、文科省としては、大学生向けに、学校現場でございますので、どのような教育を行っているのか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(佐野太君) まず、各大学においてどのような取組が行われているかを御説明させていただきます。
 網羅的に把握しているわけではございませんけれども、一般的には各大学におきまして、学生が将来の年金受給で不利にならないよう学内広報資料の配付でありますとかホームページへの掲載、入学時におけるガイダンス等を通じまして学生への周知の取組が行われているものと承知しております。
 具体的には、入学時のガイダンスの際によく全学生に配付するいわゆる学生便覧というのがございますが、その学生便覧の中におきましてですとか、あるいは大学のホームページ、これも閲覧されているわけですけれども、その便覧ですとかホームページにおきまして、二十歳以上の学生は国民年金への加入が義務であること、さらには加入手続に当たっては住民票を登録している市区町村の国民年金担当窓口でちゃんと手続を行う必要があること、収入がない学生のために学生納付特例制度があることなど、そういったホームページですとか学生便覧に記載することによって学生への周知が図られているところでございます。
 また、文科省といたしましても、厚生労働省と連携いたしまして、大学へ公文書により通知を行うほか、学生担当の教職員が参加する会議がございます。そういった会議においても周知を図るなどをすることによりまして、大学当局における積極的な取組を促しているところでございます。
 以上でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、その学校教育の中で年金、社会保障制度に関する知識というものを習得するためにどのような施策を行っていらっしゃるのか、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) 子供たちに社会保障制度について理解させることは非常に重要でございまして、高校以下の学校教育におきましては、カリキュラムの基準でございます学習指導要領に基づいて社会保障に関する内容の指導を行っております。
 具体的には、例えば中学校の社会科の公民分野におきまして、社会保障制度の基本的な内容を理解させ、少子高齢社会など現代社会の特色を踏まえながら福祉社会の目指すべき方向性について考えさせることですとか、あるいは高等学校の公民科におきましては、社会保障制度の現状と課題など医療、介護、年金などの保険制度における諸課題を通して理解させる。あるいは、高等学校の家庭科におきましては、退職後の年金生活なども想定した、生涯を見通した経済の管理や計画について考えさせる指導などを行っているところでございます。
 また、特に、やはり指導におきましては、実際の、子供たち自身が実感を持って理解させるということが大事でございますので、外部の専門家を招いた授業を行うなどの工夫を行うこととしているところでございます。
 このため、文科省では、地域の関係者と連携しまして、地域の抱える課題の解決に取り組む中で、租税や社会保障などに関する内容を体験的、実践的に学習するプログラムを開発するモデル事業を行ったりですとか、あるいは学校の支援の要請と、例えば社会保険労務士会によります出前授業などを含む地域や企業の支援の提案を結び付けるようなポータルサイトを開設するなどの取組を行っているところでございます。
 なお、先ほど厚労省から御答弁ありましたように、厚労省とも連携いたしまして、日本年金機構の職員が、高校生に対しまして年金制度の意義や仕組みについて説明を行う年金セミナーの実施を行うですとか、中高生を対象にした年金をテーマにしたエッセーの募集、あるいは高校生向けの社会保障教育に関するワークシートなどの教材の提供など、全国の教育委員会に周知しているところでございます。
 今後、関係省庁と連携しながらこういう取組をしっかりやっていきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 では、今御説明いただきましたような内容で本当に納付率が上がるんですかという問題なんですよ。やったというのは、それは教師そして大人の考えること。しかし、受け手側の生徒としては、それでしっかりとした責任が、そして自分たちが受けなきゃいけないんだという権利が、そういう意識が芽生えるのかということについて、厚労省、文科省、それぞれ十分なのかということをどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(唐澤剛君) 大変難しい御質問をいただいてしまいましたけれども、御指摘いただきましたように、社会保障は権利ですけれども、これは納付していただくことで成り立っておりますので反面は義務と、これがセットになったものでこの制度が成り立っているわけでございます。
 そういう意味では、かなりどうしても深い考え方の部分もございますし、それから技術的なこともちょっとどうしても多くなってしまって、特に年金に関することなどは医療に比べますとちょっと身近にすぐに感じられるということではないので、それを今先生御指摘いただきましたような観点から、どうやったら高校生の皆さんに分かりやすくなるだろうかと、これは私も試行授業なんかを見に行きましたけれども、なかなか難しゅうございます。
 それからもう一つは、やっぱり先生方にどうやったら使っていただきやすいかということですが、これもかなり限られた時間の中で御議論をいただくので、こうした点は文科省さんとも十分その御相談をしながら、連携を取りながら検討してまいりたいと考えております。
○政府参考人(義本博司君) 御指摘の点、単にその社会保障制度の知識を理解するということだけではなくて、やはり国民としての権利義務をしっかり教育の段階から身に付けるというふうな取組が大事だと思っているところでございます。
 学校教育におきましては、学習指導要領に基づきまして、特に教育基本法の中における教育の目標として、公共の精神に基づいて、主体的に社会の形成に参画する、その発展に寄与する態度ということを掲げているところでございます。
 これに基づきまして、小学校、中学校、高校を通じまして、児童生徒の発達段階に応じまして、例えば社会科や公民などにおいて国民としての権利や義務、国民の政治参加や司法参加、租税や社会保障の意義や役割について学習する取組を行っているところでございます。
 それに加えまして、子供たちが実感を持って取り組むということが大事でございますので、先ほども申し上げましたようなセミナーですとかあるいは出前授業等を活用しまして、その取組についての普及を取り組んでいきたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 資料の一を御覧ください。
 皆様方にイギリスの取組、シチズンシップというものについてお示しをしたいと思います。
 御答弁いただきましたように、社会科、公民等にぱらぱらとそういうものがちりばめられたとしても、子供たちに系統立った教育はできません。これは、イギリスの例と日本の例をこれ併せて比較して見ていただきたいんですけれども、このシチズンシップの良さというものは三層に分かれているところにございます。一番ベースとなるものが、知識を得それを理解する、これは日本でもやっているところでございます。しかし、その二層目にある意思決定をしてその価値判断をし、そして三層目にある実際に社会に参加する、この二層目と三層目が完全に抜け落ちているんですね。
 イギリスのこのシチズンシップという教育の定義は、生徒に社会的又は道徳的にも責任を持ち、教養と批判的能力のある市民として社会において積極的な役割を担うための知識と理解とスキルを持てるようにすることだと。こういう一本の柱がないと、結局は最後、納付率の向上にもつながらず、教育をしました、教育要綱に載っています、いつか聞いたことがありますねというぐらいの知識に終わってしまいます。
 このシチズンシップの教育の柱は、社会的・道徳的責任、そして地域社会との関わり、政治的リテラシー。これがなぜ一九九〇年代からイギリスで声高に言われるようになってきたのかというと、教育課程の問題じゃないんですね。政治的な課題のトップにこの教育は上がってきたからです。もっともっと市民活動の中で権利義務というものを国民が理解し、政治にも参加をすべきだ。今、日本で抜け落ちているのは教育なんじゃないでしょうか。この中で社会保障制度もしっかりと権利と義務の中で教え込まれます。
 私は、十一歳から十六歳、とても学習能力も吸収時期です。この吸収の時期にイギリスで行われているこのようなシチズンシップ、日本にも取り入れるべきではないかと思います。ただ社会保障を教えるだけではなく、この中では国民投票法のようなものも教えますし、選挙が行われればマニフェスト、それぞれの政党のものを比較しながら模擬投票もやらせる、国会のような場でしっかりと討論も行わせてディベートの練習もさせる、本当に市民としての一つ自立した心をそこで養う、それがないからこそ、結局は年収が多くても未納で、結局いつかはそうやって督促をされるまで残念ながら保険にも入らないような事業所がある。このようなことでは、日本の未来、皆保険制度、そして皆年金制度が守ることができないんです。
 ですから、是非、国民の皆様方、今から種まきをして、子供たちにこのようなシチズンシップ教えていこうじゃないかという機運を私は高めていきたいと考えております。
 ところでといったら変なんですけれども、国民健康保険の納付率を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(木倉敬之君) お答えいたします。
 市町村国保の保険料収納率でございますけれども、直近、平成二十四年度で見ますと八九・八六%ということで、前年度から〇・四七%の上昇ということでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 今お聞きになったように、国民健康保険の納付率は八九・八六、国民年金は六二・五%、かなりの差があるわけですよね。直近、保険証を使わなきゃいけないと思うと納めるけれども、まあ年金は後回しにしようかなと、やっぱりこういう思いが働いているとしか私にはこの数値見えないんですね。ということは、やはり先ほどのようなしっかりとした教育というものが必要で、自分たちが納付したものがどのように使われていくのかという知識、そしてそれが権利と義務として最後はまた自分たちにも返ってくるものと。
 大臣、いかがでしょうか、こういうシチズンシップの教育の必要性について、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) なかなか私にそれだけの知識がなくて申し訳ないわけでありますけれども、今委員がおっしゃられたように、本来国民として、また地域の住民としてどういうような義務があるか、またもちろん個人として権利がどういうものがあるかということをしっかり学ぶということは大変重要なことだというふうに思います。
 もちろん、これは厚生労働省だけではやれない話でございまして、主に文科省さんのテリトリーになってくるのかなというふうに思いますけれども、是非ともそういうような形ができるようないろんな取組もこれから考えさせていただきたいと思っていますし、多分、年金セミナーの中においては大まかにそういうお話はさせていただいているんだと思います。ただ、全体としてそういうような教育の一環の中でやっているわけではないので、出前講座のような形でこれからも日本年金機構、もちろん厚労省から文科省に各教育委員会には周知をお願いをさせていただくわけでありますけれども、実際問題、年金機構も教育委員会に行っていただいて、今も実は、こういう取組やっていますから是非ともどこかの学校でということをやっていただいておりますので、そういう中において、今委員がおっしゃられたような権利義務、市民としてどう生きるか、こういうようなことも含めて、まあ、どう生きるかまでは、年金しかできませんが、その中の要するに年金というものがどういうものであるか、社会保険というものがどういうものであるか、こういうことに関してはしっかりとこれからもセミナーをしていただきたいというふうに思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 本当に、これ連携をしながらやっていかないと、西村委員もいつもおっしゃいます、教育が大事なんだと。やっぱり、教育というものが抜け落ちて、その上の厚労省だけで何か施策をしようとしても、結局はそのベースがないと、土台がないと崩れ落ちてしまうものになってしまいますので、前向きに連携をしながら考えていただきたいとお願いをさせていただきます。
 では、次の質問に移らせていただきます。また山口委員より少しお時間をいただきました。
 昨日のあの登壇のときにも、年金パラサイトという言葉を私使わせていただきました。親の年金に依存する中年の子供ということを意味することでございます。
 総務省の調査によれば、親と同居している三十五歳から四十四歳未婚者は二百九十五万人、同世代の人口の一六%にも達しております。加えて、彼らの完全失業率は一一・五%、同世代の四・五%と比較してもこれは高水準です。子供が親の年金を当てにするだけではなく、一方、親も自らの高齢のために、同居している子供たちに対して家事そして介護を期待しているという指摘もございます。もう本当にお互いに依存している状況ですね。
 また、四十歳から五十九歳では、介護離職をした後に再就職できなかった割合、これは非正規では女性で七一%に達するんです。結局、親の介護のために仕事を辞める、そうしたら次、再就職できずに、結局は昨日申しましたような消えた高齢者という問題にもつながっていくということでございます。
 親の年金に依存する中年の子供という皆様方、年金パラサイトへの対策をどのように厚労省お考えなのか、大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 年金パラサイトというお話でありましたが、年齢的には多分四十歳以上の方々になってくるんだろうなと。もちろん、そうとは限らない場合もあるかも分かりません。ある程度の年齢で出産されたお子さんの場合にはそうではないということもありますから一概には言えないわけでありますけれども。これ実態、まだどれぐらい実際いるか、我々も把握いたしておりません。フリーターなのか、それともニートでいるのか、それとも家事というような形で、言うなれば家事手伝いのような形なのか、ちょっと我々もどうなのか分かりませんが、ニートであれば例えば地域若者サポートステーションのようなもので対応していく、フリーターであればわかものハローワークというような形で対応していくというような形になろうというふうに思います。
 いずれにいたしましても、何も収入がなくて、自分が年金の、要するに国民年金も払わずにということになれば、そういう方々は親の年金がなくなった時点、つまりお亡くなりになられた時点で全く収入がなくなっちゃうわけですよね。そうなると、あとは生活保護に行かなければならぬというわけでございますので、それでは困るわけでございますから、しっかりと働けるように、我々としても、ハローワーク等々の職業相談でありますとかいろんな形でやはりそういう方々に働いていただけるような環境整備というものをやっていかなければならないというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 大変な模範的な回答をいただきまして、実は私がこれから大臣にお願いしようと思ったことでございます。
 ですから、年金パラサイトの問題というのは、まさに介護離職、まず非正規の問題、失業の問題、厚生労働省の問題全てこの中に入っております。ですから、いかにこの方たちをしっかり社会に出していくのかということはこれから大きな問題になっていきますし、これからまた更に増え出すと思うんですけれども、結局、では、先ほども申しました両依存をしてしまうような状態を考えて、本当にこれから日本が制度設計として今の制度でよろしいのかということで、現行の年金制度を設計する上でもどのような家族というものをモデルとして設計なさっているのか、まずは教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 年金制度上、どういう世帯をモデルにしているかということですが、年金制度の水準といいますか、どういう水準の年金が出ているかという、いわゆる所得代替率というのがございますが、これを測るときの一種構造的な年金の水準をお示しするモデルということで使っておりますのがいわゆる標準的な受給世帯というものでございまして、夫が二十歳から六十まで四十年間、その時々の被保険者の平均的な賃金をもらい続けると、これで四十年厚生年金に加入すると、配偶者はその全期間、つまり二十歳から六十まで三号被保険者、専業主婦でありましたと、かつ夫婦が同年齢であると、これを一つのモデル、標準として年金の水準も計算して、モデル的に見て五〇をクリアしている、していないと議論をしているということです。
 今申し上げたとおり、これは、何といいますか、世の中にそういう世帯が一般的に存在するということではなくて、まさにそういう一つの基準といいますか、ずっと制度の変遷の中で年金の水準を見るのに使っている基準ということになります。なので、何といいますか、これがいいかどうかというのは御議論があるところだと思いますが、元々厚生年金は生計単位である世帯単位で一定の給付水準を保障するということでつくられたものなので、過去からのずっと比較をするときに一つの基準としてつくっているというものでございます。
 むしろ、現行年金制度は、世帯の類型というよりは、その世帯でどのくらいの収入があって、それに対してどれぐらいの年金を保障するという形になっていますので、世帯類型というよりは、その世帯でといいますか、世帯の中の一人当たりでと言ってもいいんですが、その収入と年金との関係で決まっているということになりますので、夫が例えば四十万で奥様が専業主婦という組合せと、共働きで二十万、二十万という世帯は、実は同じ年金額、同じ保険料になりますので、その意味では世帯類型というよりは所得水準との関係で給付が決まるということになっていますので、モデルで測るときにそういう世帯を用意していますが、特定の世帯を想定した何か給付設計を行っているということではないと。
 最近は、離婚分割でありますとか、年金は基本的には個人単位化していくという流れになっておりますので、その意味でも、そういういわゆる専業主婦世帯を言わば標準的な対象として給付設計を考えているということではないというふうにお考えいただければと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。
 基準世帯という言葉が出てまいりました。資料の二と三を是非御覧いただきたいと思います。
 今、基準とおっしゃった世帯というのがもう標準ではないということの数値が出てまいります。夫婦と子供、これ一九八〇年であれば四二%だったんですね。でも、見てください、二〇一五年、二七%。じゃ、一方で何が増えているのか。これ、単身世帯が増えているということになります。
 私も、「単身急増社会の衝撃」という本を読ませていただきまして、実際にこういう数値を見てみましたら、本当に標準的な家庭の社会保障制度というものがこのまま同じモデルでいいのかということなんです。ですから、しっかりと新しいモデルに書き換える必要も出てくるんではないか。
 一九八〇年代では、子供と夫婦が四〇%、それが今では単身世帯がほぼ四〇%に近い。じゃ、単身の皆様方は、理由としてはもちろん未婚ということが言われておりますし、五十歳時点での未婚者の割合、男性では二〇〇七年ぐらいが一七%だったのが、これから二〇三〇年になってくると三〇%、三人に一人は五十代で男性は結婚していないという、こういうものに、この数値を、正直に申しまして私はショックでしたし、これを真っ正面から受けて制度設計を行っていかなければ間違ってしまうんではないかと思います。そのために、年金パラサイトであったり、また高齢者が消えてしまうようなことがあってはなりません。
 ですから、しっかり、終身雇用であり年功序列のような給与体系ももう終わりました。多くの企業では成果主義が求められ、いろんな企業を渡り歩きながら自分のキャリアを積んでいく、そういう時代にもうなってきております。現行のこのモデル世帯というものが現状とだんだんだんだん乖離しているのであれば、様々な点で見直しが必要かと思いますが、大臣の御見解、伺えますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今も香取局長が言いましたが、そもそもバーチャルなモデルでありまして、多分そんな家庭は日本中探してもそうはないというのが元々モデルでありますので、それが多いからモデルにしたわけではないと。それで、経年的にどういうような変化が起こるかということはそれで分かっていくわけであります。
 個人という面から見れば、個人の所得代替率もあの表を見れば分かるので、個人で考えればちゃんとそれは出てきているわけでありまして、五〇%というところですよね、所得代替率。これは、十七万九千円、個人であればそういう所得層が、これが所得代替率五〇%になるとこれをクリアをしているということでありますので、そこを見れば、満年度、四十年間を見れば出てくるわけであります。
 ただ、どういうモデルが多いかというのは、親一人、子一人の家庭であろうが何であろうが、子供と親の年齢がどれぐらい違うかだとか、子供の収入がどうだとかというのはもう様々でありますから、なかなかこれだというモデルをお示しをさせていただくというのは難しいのかなということでございますので、今までこのモデルでやってきておりますので、このモデルを変えちゃいますと、そもそも約束の所得代替率五〇%というのはどうなったんだという話になってしまいますので、やはり我々としてはこのモデルを中心に、ほかにもモデルはあるんですけれども、このモデルを中心にこれからも比較検討させていただければ有り難いというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。やっぱり時代は流れておりますので、多様化の時代の中で私どもの現実に見合った制度設計というものを今後もお願いをしたいと思います。
 最後に、済みません、事前には通告しておりませんが、本日は最後に田村大臣にお願いがございます。
 健康増進法第二十五条では、官公庁施設を管理する者は、受動喫煙防止に努めることとなっております。参議院の、そしてこの議員会館も官公庁の施設に当たると思います。参議院に確認しましたところ、もちろん廊下、食堂などのスペースについては分煙、また禁煙に努めているけれども、各会派の控室というものは禁煙するもしないも会派の判断になっているということでございました。私どもの控室は一階にございます。二階の本会議上に行く間に通る会派が一つございまして、そこの会派からいつも煙が上がっております。本当にこれでいいのかということです。
 立法府である参議院は、自らやっぱり審議、成立させた法律というものに責任を持って実行していかなきゃいけないと思うんですね。ですから、しっかり、努力義務とはいえども、まず率先して、隗より始めよ、私は田村大臣に、先頭に立って受動喫煙防止に取り組むという、再度そういう強い姿勢で、どことは申しませんが、その会派にも働きかけていただきたいと思っておりますので、大臣の御答弁を、最後、御決意をお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 受動喫煙防止は、これは進めていかなければならないことでございますので、これからも厚生労働省もしっかりと進めさせていただきたいと思いますが、怒られておる状況でございまして、国会に対して厚生労働省の方からこうだとはなかなか言いづらいところがございます。
 どこの会派かもよく分かりませんので、お伝えしようもないわけでもございますけれども、どこの会派か分かれば、大臣の立場ではなくて一国会議員の立場で、院が違いますから、参議院の友人にそういうお話がございますよというようなことはそれとなくお伝えはさせていただきたいというふうに思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。第八控室でございますので、どこの会派かはお調べになって、よろしくお願いをいたします。
 では、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。
 元々、病院に勤務しておりました。病院に勤務しておるときは、たばこを吸っている人は犯罪者扱いされるぐらいの大変な状況下でありましたが、確かに通るときにもくもくといい香りがしてまいりますので、うなずいている方もたくさんいらっしゃいますので、是非その辺はしっかりと守っていただきたいと思います。
 先ほど来いろんな委員の方がおっしゃっていましたけれども、自分も言わなきゃいけないのかなと思いまして。七十五歳から支給という話が出ておるんですけれども、そういうものも選択できるということなんでしょうけれども、これは通告しておりませんけれども、大体どれぐらいの方が七十五歳から支給してもいいぞと、そちらの方に延ばそうとする方がいらっしゃるか、想像は付くんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) まだ七十五歳まで選択を引き延ばすと決めているわけでもございませんでして、平均余命等々も延びておりますから、そういうことも検討に値するのではないかということを申し上げたわけであります。
 そもそも、今まで七十までの選択もそれほど多くの方々が選択されておられません。どちらかというと、早めに選択される方、本来もらう年金よりも少ないですけれども、早めに申請される方というのは多いわけでありますが、後に申請される方、裁定されるという方はかなり少ない。ただ、これも一方で、十分にそのような情報を御理解をいただいていないという部分もあるのではないのかというふうに思いますので、そういう意味では、先ほど来申し上げておりますけれども、七十歳まで待てば四二%、これは仕事が続けられるのならばそれぐらい後でもらった方がいいなというふうに思われる方もおられるかも分かりませんので、まずは七十歳まで選択ができるんですよということを更に我々としてはPRをさせていただきながら、七十五歳というのは一つのこれは検討してみようかなというような話でございますので、まだ決定したわけでも何でもないわけでございます。
 重ねて申し上げますが、六十五歳から一律にこの支給開始年齢を引き上げるということを申しておるわけではございませんので、この点は御理解をいただきますように、よろしくお願いいたします。
○山口和之君 ありがとうございます。
 七十五歳からもらってもいいぞという人は、恐らく本当は一握りいればいいなと。大概の方が、働ける環境をつくっていただいて働きたい人が働けるようになったとしても、大体は年金と一緒にハイブリッドの生活になるんだと思いますけれども、豊かな老後を迎えるためにもいろんな環境整備をつくっていくことはあってもいいのだと思っております。
 さて、この時間になると、たくさんの委員の方々がおっしゃって質問されてきました。大分話が重なってまいりますけれども、確認の意味でも少し質問させていただきたいと思います。
 国民年金の納付率は六割、しかし免除者などを混ぜれば五割を切る状況です。約半数の人が納付しない状況にあるんですけれども、この原因について大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来もお答えいたしておりますけれども、一つは就業構造の変化ということがあります。非正規での雇用で働く方々が増えてきておるということ、無職の方々も景気の変動によって増えてきたということもあろうと思います。それから、やはり年金に対する信頼性、納付意識の低下、こういうこともあろうと思いますし、景気が悪いですから所得自体も伸びていないということで、無職ではないですけれども所得自体も伸びていない、若しくは下がっている、こういう方々もおられるんだというふうに思います。
   〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕
 こういうふうな現状の足下の状況というものと併せて、これも先ほど来申し上げましたが、地方と国の仕事の割り振りといいますか、切り分けということの中において、機関委任事務等々であったものが直接、当時社会保険庁が徴収をすることになったと、自主納付組織なるものもそのときに消えていったということでございまして、地域の中でみんなが納めているから私も納めようというような、先ほどのそれこそ権利と義務ではありませんけれども、そういうものもそういう自主納付組織がなくなるにつれて薄まっていったということもあろうと思いますし、職権適用という形の中において二十歳には皆さん入っていただくということで、やはり分母が増えたということもあろうと思います。
 そういう中において、全体として、今の現状でありますが、足下二ポイント回復をいたしました。これをやはり我々は伸ばしていかなければならないというふうに思っておりまして、今般、強制徴収等の強化等々も含めて、しっかりとこれからも納付率が上がっていくように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○山口和之君 今回の改正案は、納付率の向上等ということで、納付猶予制度対象者の拡大、保険金全額免除制度等の見直し、いわゆる分母を小さく見せるような雰囲気なんですけれども、今大臣がおっしゃったように、本来の姿である分子をしっかりと大きくしていく、つまり年金に対する信頼の回復等々は極めて重要だと思います。
 総務省の労働力調査二〇一四年、これも森本委員から出ました資料にも配付されているんですけれども、その後の一四年の一月期から三月期の平均で見ますと、正規労働者が三千二百二十三万人、五期連続の減少、そして非正規は千九百七十万人と、森本委員の資料よりもまた更に増えて、非正規が三八%、約四〇%になっています。
 改正案では、若年層に限らず全年齢層において非正規労働者が増加している状況を踏まえて、猶予制度五十歳未満ということで拡大なんですけれども、そもそも、やはり大臣がおっしゃるように、正規労働者が増えるような施策を強化すべきではないのかと思いますが、この点についてもう一度大臣の方からお願いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどもお答えしましたが、非正規雇用で働く方々が増えている理由は幾つかあります。それは、高齢者の方々が一旦会社を定年退職した後、非正規という形で働く意欲があって働かれておられる、こういう方々もかなり増えてきておりますし、一方で、そもそも正規で働くつもりはないといいますか、子育てでやはりパート等々で働くことしかできない、そういうような方々もおられまして、言うなれば、本来正規で働きたいけれども正規で働けないというような、不本意非正規といいますか、こういう方々は大体二割弱ぐらいだというふうに思います。
 しかし、そういう方々がしっかりと正規雇用という形の中でお働きをいただくことは大変重要でございますので、これに関しましてはしっかりとそのような形態の、職業の紹介等々を含めて、相談も含めて、ハローワークの機能の強化でありますとか、これも何度も言いましたけれども、キャリアアップ助成金やトライアル雇用、こういうものを使って正規へとつなげていく、こういうことは大変重要なことだというふうに考えておりますので、そのような方向での対応もしっかりと進めてまいりたい、このように考えております。
○山口和之君 先ほど来、薬師寺委員の方からも出ておりましたけれども、国民年金だけの話ではなくて、厚生年金保険法では全ての法人事業所、原則として従業員常時五人以上の事業所が適用事業所とされています。
 先ほど数字は出ませんでしたけれども、実際には、二〇〇六年の総務省行政評価によると、適用漏れのおそれのある事業所数が全体の三割、六十三から七十万事業所、適用漏れのおそれのある被保険者数が二百六十七万人、全体の七%。先ほど大臣の方から根気よくここを潰していくんだというお話がありましたけれども、二〇一〇年に日本年金機構になってからの今日までの適用拡大の取組の状況とその結果についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 今お話ありましたのは、総務省の行政評価・監視の平成十八年の数字だというふうに思います。
 私どもの方、これ実際、適用漏れ、あるいは何というんでしょうか、事業所としての適用漏れ、あるいは適用事業所の中で被保険者になるべき人が届け出ていない、そういったようなところについて、実際に行って実情を見ないとそこはなかなか分からないものですから、数字がどうであるということについてはなかなか申し上げられないわけでございますが、私どもの方としては、本来事業所として適用すべきであるにもかかわらず適用していないというところになるのではなかろうかということで、適用調査の対象にしている事業所、三十八万事業所というようなところで持っておりますけれども、そういったようなものについて実際に行って、それから先ほど大臣の御説明でもありましたように、現在適用している事業所については四年に一度ぐるっと回って、それでそこでの適用漏れみたいなことについてしっかりと調べて適用していくというようなことをやっているわけでございます。
 未適用の事業所についての対策ということで少し詳しく申し上げますと、まず先ほど申し上げましたハローワークの方からの情報、雇用保険の適用情報、それから地方運輸局、これ運輸事業者でありますけれども、あるいは建設事業者については地方整備局といったようなところから、そういう事業の認可をするに当たっての未適があるのではないかというような情報をもらうというような、そういう連携、そういったようなことによって適用すべき事業所の把握というようなことをやってきたわけでございます。
 日本年金機構設立後は、法務省から法人登記簿情報というようなものをもらいまして、厚生年金の適用事業所情報との突き合わせということで適用すべき事業所の把握ということに努めているところでございます。ただ、法人登記簿の情報ということでいいますと、言わば法人にはなっているけれども事業の実態がないといったようなところも入っているというふうに考えられますので、実際、私どもの適用に近いということでいいますと、国税庁の方での稼働中の法人に関する情報、これをもらうと効率的であろうということで、国税庁の方にお願いをしましてそれらの情報をもらうというようなことになったわけでございます。
 そういうことで、今年度内を目途に厚生年金の適用事業所の情報、あるいは法人登記簿情報との突き合わせということも含めまして、そういういろんな情報の事業所の突き合わせというようなことをやって適用に努めていきたいというふうに思ってございます。
 繰り返しになりますが、現在適用している事業所については四年に一度の調査、指導というところで、そういうところでの未適用という人についての適用をしっかりやっていくという指導をやることにしてございます。
○山口和之君 そういうことをやってきましたということは分かるんですけれども、具体的に、そうすると、この二〇〇六年の全体の三割ぐらいだろうというところが今どれぐらいに縮まっているんでしょうかね。
○政府参考人(樽見英樹君) ちょっと総務省の方との整合性のあるような形にはなっておらないのでございますけれども、私どもの適用促進事業、先ほど申し上げましたように、私どもは適用調査対象事業所というふうに言っていますけど、ここは適用の対象になるのではないかということで、いろいろいただいた情報からリストアップしているところを、二十四年度においては約二十三万事業所に対して加入勧奨あるいは加入指導を行ったということで、その結果として八千三百二十二の事業所を適用し、約三万五千人の被保険者を新たに適用したというようなことになっておるということでございます。
   〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕
 あと、四年に一度という方は、二十四年度でいいますと四十九万の事業所に回りまして二万一千、約二万二千人ですね、の方を新たに適用したというようなことになっております。
○山口和之君 二十三万事業所のうち八千事業所、その残りはどうして入らないんでしょうかね。
○政府参考人(樽見英樹君) その残りにつきましては、結局、行きましても、例えば従業員を実際は雇っていないとか、あるいは法人ですと適用ということになりますけれども、例えば個人事業所ですと適用対象外の事業というのもございますし、言わばその実態、勤務の実態、事業の実態というところから適用の対象にならなかったということだというふうに考えております。
○山口和之君 最後に、薬師寺委員からも出ていましたけど、シチズンシップ教育、先ほど文科省が隣にいらっしゃいましたけれども、厚労省から文科省にもっとちゃんとこういうふうにやってくれと、もう少ししっかり教育してくれと言うことはないんでしょうか。
 例えば、先ほど来あったのは、学生に対して学生便覧あるいはホームページではという話ですと、ほとんどが見るか見ないかというぐらいのレベルだと思います。大臣にとって、しっかり学生に教育していくことは大事だと思うんですけれども、もう一度何か強くおっしゃっていただければと思います。
○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(田村憲久君) 我々は、我々のやれる範囲でありますけれども、しっかりと年金教育というものをやっていかなきゃならぬと思います。文科省の方には、また私の方から文科大臣の方にもお願いをさせていただきたいというふうに思います。
○山口和之君 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 年金記録問題について伺います。
 一月に社会保障審議会の年金記録問題に関する特別委員会から報告書が出されて、その冒頭で、この報告書は年金記録問題の幕引きの報告書ではないと強調しております。今後の課題への万全の対応を切望すると述べていますが、大臣にまず、この報告書を受けた今後の基本方針、決意、伺います。
○国務大臣(田村憲久君) 五千万件強の年金記録自体が結び付いていなかったということで、コンピューター記録と突合させて、その後、紙台帳等と、これも七千九百万人分、六億件でありますけれども、これともコンピューター記録、さらにはコンピューター記録でつながらなかった五千万件からの残り、これとぶつけてみまして、いろいろとやってきたわけでありますが、いまだ二千百万件これが残っておるわけであります。この二千百万件に関しましては、ねんきんネットというような形でこれを公開をさせていただく中においてPRをさせていただいて、御本人からの申請等々、これを呼びかけさせていただきまして、既に二十二万件がアクセスがあり、二万件が記録に結び付いていったということで、九%という比較的高い結び付きというものがあったわけであります。
 更なるこのねんきんネットへの御協力ということで、これはスマホでも使えるようにしようということもやってきておるわけでありますが、あわせて、それだけではなくて、例えばでありますけれども、いろいろと年金事務所の方に相談に来られて、結果結び付かなかったような事例があるわけであります。それは紙でいろんな積み重なっているんですが、なかなかそれをチェックするのは難しいんですが、先進的な年金事務所ではデータベース化しておるものでありますから、そのデータベース化したもののフォローというものはできますので、こういうものを更に掘り下げてやってみるということ。
 さらに、幾つか私も頭の中で、これならば費用対効果的に何とかうまく高い精度で、確率で結び付く可能性があるんじゃないのかなというふうに思っておるものもありまして、そういうものを今、事務方の方に検討してみろというような話もさせていただいております。これ、要するに年金の受給資格期間が、要は二十五年から十年にやがてなるわけでございますので、すると、短期間の記録が多いものでありますから結び付かなかった、受給に、という方々が結び付く可能性もございますので、これを機に更にPRしっかりやって、とにかく御本人にもう一度記憶を呼び戻していただくと同時に、我々の方もあらゆる可能性というものを対応していきながら、一件でも多くの記録回復に向かって努力をしてまいりたい、このように考えております。
○小池晃君 報告書は、紙台帳とコンピューター記録の突き合わせが終了して一つの節目を迎えて、これ以上は御本人からの申出と記憶などを基に調査していく方法しかないと書いてあって、これでもう本人任せかというふうにも読んだんですが、今の大臣のお話を聞くと、決してその本人からというだけではなくて、いろんな努力をしたいというふうに私は聞きました。そのことは非常に大事だというふうに思うんですね。これはもう安倍首相も、第一次安倍政権のとき私も国会で質問して、最後の一人までというふうに約束をしたわけですから、これは徹底的な努力が必要だというふうに思うんですが、じゃ、何が必要なのかと。
 今もありましたように、二千百万件未解明のものが残っております。そのうち死亡した者等の記録と考えられるものを除くそれ以外の記録、これは千五百七十万件あるわけですが、厚労省、加入期間別に分布を言うとどういったことになるでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 今年の一月の年金記録に関する特別委員会の報告書にあることでございますけれども、未解明記録、これ二千百万件、その中から死亡した方などの記録と考えられる五百三十八万件を差し引くと千五百七十万件。その千五百七十万件について年齢分布を見ますと、五十歳代までが四割弱……
○小池晃君 年齢じゃないよ、加入期間。
○政府参考人(樽見英樹君) 加入期間で見ますと、一年未満の者が五三・七%、一年以上五年未満の者が三五・一%で、この二つで合わせると約九割を占める状況ということになってございます。
○小池晃君 今日お配りした資料の中に加入期間別の推計あるんですが、一年以上だけで全部足し合わせると七百十五万件あるわけですね。一年以上の記録となれば、これは年金の増額にも少なくない影響を与えます。五年、十年の記録ともなれば、これは受給資格にも大きく関わってくることにこれからなってくるわけですね。
 私、大臣に先ほど言ったように、御本人の自主申告待ちというのではなくて、やっぱりここはもう頑張る必要あるんじゃないかと。各年金事務所に専門体制つくる、調査、対面なども徹底してやっていくということをやっぱりもっとやるべきでないかと。
 それから、消費税増税キャンペーンには十二億六千万円投入したというわけですよ。そんなことに血税使う余地があるんであれば、一年以上の加入記録が七百万件以上残っています、記録見付かればあなたの年金増えるかもしれません、あるいは年金受け取れるようになるかもしれませんという、それこそ大キャンペーンをやるというようなことをやっぱり今の時点でもう一回、これ、まき直してやるべきじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、リーフレット等やまたホームページ等々でしっかりとPRしていくことも必要であろうと思いますし、受給資格期間が十年ということでございますから、そういう方々で例えば今までは対象になれなかった方々に対して、十年なら対象になるという方々に対しては、これは勧奨をしっかりやっていく必要があろうというふうに思います。
 今委員がおっしゃられたのは、それだけじゃなくて、年金記録回復につながるというようなお話であったと思います。それに関しても、やはり今ほど来話がありましたとおり、短期間の記録、分からない記録というのは多いものでありますから、そこはしっかりPRをしていく必要があろうというふうに思いますし、もちろん来てくださればそれに対応する窓口というものはしっかり体制整備はしていくわけでありますけれども。
 ただ一方で、これ現役の方々、まだ裁定されていない方々に関して申し上げれば、いろいろとこれこの記録だろうなというふうにある程度我々としても認識して通知を、通知といいますか、手紙を送らさせていただいた方々おられるわけでありますけれども、そういう方々の中にも返事がない方々がおられますが、そういう方々に関して申し上げれば、これは裁定のときに一応記録くっついておりますので、そういうものを確認していただければ、そのときにはもうじかに御本人と面と向かって、これあなたの記録じゃないですかという確認ができますから、そういうものに関してはそういう対応をしてまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、しっかりとした対応ができるようにこれからも努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 何かやっぱり聞いていると、ちょっと待ちの姿勢という感じがするんですね。積極的にやはりこちらからどんどんアプローチするということをもっとまだまだやらなきゃいけない時期ではないかというふうに思うんですね。
 それから、今こんなことが起こっています。
 先日、私の事務所に連絡、電話がありまして、北海道にお住まいの八十六歳の男性なんですが、去年の十二月に年金機構から、昭和十八年から二十年までどこかで働いていませんでしたかという通知が来たと。確かに秋田で働いていたという記憶があったので、場所や仕事内容を回答する文書を送った。そうしたらば、機構から年金記録がありますという通知があって、時効を遡って支給を求めるかどうか選択を問われたので、年金記録の訂正と支給を選択したというんですね。ところが、二月になっても四月になっても年金振り込み額は変わらないと。年金事務所に電話したらば、非常に込み合っているので遅くなっているというふうに言われたというんですね。家族の方は、込み合っているというけれども、お店で物買うのとは違うんだと、本人八十六歳でいつどうなるか分からないと、年金額増えたことを知らせて喜ばせてあげたいというわけですよ。私も、本当にこの気持ちはよく分かる。
 厚労省に聞きますが、年金記録の再裁定の平均処理期間と未処理件数の最近の推移どうなっているか、もう簡単に二〇一三年の三月と二〇一四年の三月の比較で示していただきたい。
○政府参考人(樽見英樹君) 二〇一三年三月時点の再裁定の平均処理期間は約二・二か月、その時点での未処理件数が四・四万件ということでございます。二〇一四年三月時点での再裁定の平均処理期間は三・二か月、未処理件数は十七・九万件。したがって、平均処理期間が一か月増えて、未処理件数がややたまっているということでございます。
 なお、この再裁定の平均処理期間、再裁定、このデータを取り始めた、年金記録問題が非常に大きくやっている頃から取っていたわけでございますけれども、ちなみに二〇〇九年、平成二十一年のときは平均処理期間は五・五か月掛かって、未処理件数が七十・四万件というようなことになっておりまして、それから比べますと減ったんですが、最近またちょっと増えていると、そういう状況です。
○小池晃君 前より減ったからいいというもんじゃないんですね、これ。最近増えてきているわけですよ。何で最近になってこう増えてきているんですか。理由を説明してください。
○政府参考人(樽見英樹君) 紙台帳とコンピューターの突き合わせ作業、これを今年の三月末までにやるということで頑張ってやったところでございます。その突き合わせの結果のお知らせというものが平成二十五年度中目途にお送りしたということで、去年の末ぐらいからお知らせに対する回答というのが大幅に増加をしているということで、それに基づく再裁定の受付件数も増えていると、そういう状況でございます。
 まさにお支払をお待ちの方には大変申し訳ないというふうに思っておりますので、一刻も早くお支払いできるように全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。
○小池晃君 再裁定に関わる職員体制はどうなっているんでしょうか。この間の推移も簡単に説明してください。
○政府参考人(樽見英樹君) 再裁定の審査処理の職員体制ということでございますけれども、平成二十六年四月時点では約四百人の体制ということでやっているところでございます。これが二十六年のところは約四百人とございますが、二十五年の四月では合計で三百四十五人、二十四年では三百五十人程度、二十三年はやはり三百九十人程度、そういうような形になっています。
○小池晃君 今説明なかったんですけれども、正規と准職員は体制は余り変わっていないんだけれども、特定業務契約社員が増えているというふうに聞いているんですね。
 紙台帳との突合結果を受けて通知が行っているわけだから、回答がどんどん入ってきて処理すべき案件が増えるのはこれは分かっていたはずなんですよ。そういう中で、今増やしているのは特定業務契約社員ということですね。実際には、その平均処理期間が今急激に伸びてきていると。私ね、体制の不備は明らかではないかなというふうに思うんです。
 しかも、大臣、これ紙台帳に残っていた記録というのは、これは多くは昭和十年代から三十年代ぐらいの旧法適用分ですから、この年金記録を訂正して年金額の計算をやり直すとすると、これは手計算でないと、コンピューターに入力してできるものじゃないんですよ。かなりしっかりした知識と技術がないとこの作業はできないというわけですね、旧法を参照しながら手計算で年金額を出していくと。
 やはり、突合分の照会のために拡充するというのはこれは当然なんだけど、頭数だけじゃ大丈夫と言えないと思うんですね。旧法も含めて法令実務に精通した人材をやっぱり緊急に集めて対応する必要もあるんではないかと。
 大臣、未解明の年金記録について、厚労省、機構側から調査を行って記録の持ち主を探していく、それから記録訂正を申し出てくれた人への対応を迅速化する、これを実行するためにやっぱりエキスパートの力を私は引き出すべきだと。この間、社保庁解体のときに分限免職になった方、あるいはこの間に退職したOB、OGなど、やはりそういった専門家に助力を求めて緊急に体制強化を図るというようなことも考えるべきじゃないですか、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今もお話がありましたが、今体制は四百人ということで、正規職員というものを確保しつつ、特定業務契約職員の方々を増員してきたわけであります。
 現状、数としては回っておるとは思いますが、必要に応じてこれは再雇用職員も含めて対応していくことはあろうというふうに思います。
○小池晃君 日本年金機構全体の体制、私、大変問題あるんじゃないかというふうに思うんですね。
 機構は、発足時に大幅に人員削減をしたわけです。一昨年以降、紙台帳とコンピューターとの突き合わせが終わる前から、准職員と特定業務契約職員・アシスタントで三千百四十八人、人減らしをしてきております。
 今日の資料の三枚目にありますが、これ見ますと非常に複雑な職員構成になっております。現在の機構の職員には、正規職員以外にアソシエート職員という人も含めて労働条件の異なる様々な有期雇用の職員がいると聞いておりますが、厚労省、現状の内訳を一番直近でいいですから説明してください。
○政府参考人(樽見英樹君) 平成二十六年四月時点の日本年金機構の職種ごとの職員数ということでお答えいたします。
 正規職員が約一万八百八十人、准職員が約三千人、特定業務契約職員が約八千七百人でありまして、特定業務契約職員のうちアソシエート職員と言っています、言わば何というんですか、能力の比較的高い職員が約千二百人ということでございます。また、アシスタント契約職員が約四百人というふうになってございます。
○小池晃君 何か物すごい複雑な雇用形態になっているわけですよ。
 職員の六割以上が有期雇用なんですね。通常の基幹業務も行っているような、経験を積んだ有期雇用職員が更新の上限を迎えようとしているというふうに聞いています。
 年金機構は無期雇用化を図る方針だと聞いていますけれども、有期雇用の職員、全員対象になるんでしょうか。その処遇、体制、これはどのようにこれからなっていくんでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 日本年金機構で有期雇用職員の無期化ということについて検討しているということで聞いておりますけれども、准職員、特定業務契約職員及びアシスタント契約職員のうち本人からの応募を受けまして、勤務成績や面接審査の結果によりまして対象者を選考するというふうに聞いております。
 また、処遇につきましては、現在、日本年金機構内において検討中ということで聞いておりますので、今申し上げられる内容がございません。
○小池晃君 大臣は、衆議院の委員会の審議の中で、必要な体制は確保する、正規化も進めていきたいというふうに答弁されていますが、現場では雇い止めが横行している実態があります。こういう雇い止めやめる、不利益な条件変更は行わないように、私は厚労省としてしっかり物を言うべきだというふうに思うんです。
 そもそも、先ほど言ったように、日本年金機構は発足時に五百二十五名の分限免職を行いました。これはもう新聞でも朝日新聞などは政治のパワハラだというふうに厳しく指摘をしたわけですね。司法の判断も出ているわけです。旧社会保険庁の定員と比べて二千二百人を超える正規職員の定員削減も行われています。その後、年金記録問題解決のために一万人の有期雇用職員を雇用したことで、今職員の六割以上が有期雇用になっているわけですね。
 経験や知識がある職員が職場を去ってしまって、複雑な年金業務に支障が来ている。やっぱりベテラン職員の雇い止めはやめて、無期雇用の正規職員としてその力を発揮してもらうべきだと私は思うんです。
 ところが、今回無期雇用化する職員についても、事務センターについては、広域センターの設置に伴い集約された場合はその時点で雇用を終了する予定というふうに言われているそうです。まるで限定正社員ですよ、これ。
 日本年金機構の理事長は、今年の年頭メッセージでこう言っています。就任して一年がたちました。この間強く感じたことは、組織が職員を大事にしていない、優しさが足りないのではないかということですと、理事長はこう言っているんですね。まさに理事長も認めざるを得ないように、この日本年金機構の今の雇用の在り方は職員を余りに大事にしていないんではないか。こんなことで年金受給権の保障という大事な仕事を担っていけるんだろうかと。
 私は、今回、この年金機構の職員構成を聞いて、やっぱり何か雇用改悪の先取りみたいな、もう非正規雇用、有期雇用がどんどんどんどん増えていく、こういうやり方をこのままやらせておいていいんですか、厚労省所管の機構で。私は、大臣、しっかりこれは物を言うべきじゃないかと。もっときちっと安定した雇用にせよと、無期雇用を増やす、正規雇用を増やすという方向に進むべきだと、大臣、物を言うべきじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) これは、平成二十年の基本計画、閣議決定されているわけでございまして、この日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画というものの中に方向性というのは示されているわけであります。
 これ、紙台帳との突合という突き合わせ、これが二十五年度でほぼ終わったわけでありまして、そういう意味では現在、業務量に応じた体制になりつつあるというふうに考えております。やはり効率化というものはこれは不断に進めていかなければならぬわけでありますし、これ税金使われるわけでございますので、そういうこともしっかりと検討しなければならないという中において、必要な体制、これはしっかりと組んでいくということでございますので、有能な人材に関しましては正規雇用化も含めて積極的に対応してまいるということであります。
○小池晃君 年金問題の解決、特に記録問題というのは本当にやっぱり力が要るわけですよ。例えば、この記録を見てぴんとくる、これはこういう職歴だったんではないかというようなことは、やっぱりかなり経験がないと、特にやっぱりいろいろ聞くと、GHQ時代の職歴とか年金記録とか、そういったことを見ただけでぴんと分かるような人がいるというんですよ、エキスパートの中には。
 やっぱり、そういう人をもっと大事にしないと、本当にそういう非常に特殊なやはり経験や技術が必要な分野だというふうにも思っておりますし、そういった方々の中には処分もされていないのに分限免職された方もいるわけですよね。こういう人たちにも呼びかけて、本当にやっぱり年金記録の解決のために力貸してほしいと私は呼びかける、そういうときだというふうに思います。改めてそのことを求めておきたいと思います。
 それから、今回の法案は私ども賛成です、様々な改善の部分ありますが。しかし、一点納得できないところが、後納制度を五年にしてしまう、それから時限措置のままであるということであります。私は、何で十年間後払いできる制度を五年にしなきゃいけないのか、これ十年間の後納制度のままで恒久措置にすべきじゃないかと思うんですが、なぜそうしないのか全く分かりません。
 大臣は、衆議院の議論の中で、関係者の理解が得られない、何が関係者なのかよく分かりませんがと率直に述べていますね。私も本当によく分かりません。納得のいく説明してください。
○国務大臣(田村憲久君) いろんな議論の中にあるのは、やはりこれ、期限を切らなければ、ずっと要するに続けるわけでありますから、納める意欲というものが低下してしまう。つまり、今ですよ、今納める意欲というものが低下してしまう、後になって納めればいいやと。その期間が長ければ長いほど、それだけ納めない期間が増えるわけであります。
 ちょうどこれ、受給資格期間を二十五年から十年という形で法律改正して、やがてこれが施行されるわけでありますが、これ十年を五年にする、十年のままですとそもそも何も納めなくて、最後十年これを納めればそれで受給権が発生するということが起こるわけでございまして、そういうことも含めて、やはり今まで特例納付等々も含めて期限があったということがある。それと、この十年というものがそれによって余計に納めないというような、そういう意識が芽生える可能性があるというようなことの中において、五年そして有期、時限ということで、このような形で今般提案をさせていただいたわけであります。
○小池晃君 後で納めればいいと思うと言うけど、保険料は高くなるわけですからね。しかも、最後に例えば十年だけ納めればいいやと言うけれども、十年分の保険料を一気に納めるということは百八十万円ぐらい納めるということですよ。それでもらえる年金というのは年額十九万三千二百円。わざわざそんなことを選択するわけないと私は思うんですよ。それは、やっぱり今納めた方が保険料だってこれは明らかに有利なわけですから。
 これ、そもそも私、議論の前提が違うんじゃないかなと。何か、こういうやり方だと得か損かという話じゃないと思うんです、これは。やっぱり何を目的とした制度なのかと、この後納制度というのは。この後納制度というのは、できるだけ幅広く年金受給権を保障するためのものだと思うんですね。この間、この後払い制度によって一万五千人が受給権を得たというわけですよ。これは、私は意義は大変大きかったと思うんですよ。本来は、受給権を保障するためには、私は最低保障年金制度をつくるべきだというふうに思っております。それが世界の趨勢でもあると思いますし、国連も日本に実現を求めているわけですね。それがない下で、せめてもの措置として、やはりこの後納制度を恒久措置にして一人でも多くの方に年金を支給できるようにするということは必要なんじゃないかと。
 大臣、この後払いの制度、後納制度の政策目的というのは私は年金受給権を保障することにあると思いますよ。そう思いませんか。
○国務大臣(田村憲久君) 今まで年金を払ってこられなくて、結果、低年金等々を防ぐために、これ常にやってきたわけではありませんから、今まで三回でしたっけ、四回でしたっけ、やってきたわけでありまして、そういうものを見ながら今回もこれを延長させていただくということであります。
 でありますから、やはり時限であるからこそ納めようという意識も湧いてくるわけですね。そういうことを考えれば、やはりいつまでもこれをやるということになれば、人間はいろんな方がおられますので、それがあったって納めるときには納めようという方もおられれば、いや、後で納めればいいやと思われて納めない方もおられる。
 本来はそのとき納めていただくのが年金制度であります。納められなければ本来は免除等々を申請していただけるというのが本来でありますので、そういうものを使っていただければ有り難いですけれども、今回に関しては、ちょうど三党協議を行って、税と社会保障の一体改革という流れの象徴的なときでございますので、今まで納め忘れのあられる方々に対して低年金を何とか防いでいただこうということで今般延長をさせていただいたということであります。
○小池晃君 三党協議で合意があったから象徴的だからというのは、それは政治の側の理屈であって、受給者の事情と全く関係ない話ですからね。私は、考え方として、受給権を保障すると。やっぱり二年という時効だって短過ぎるんですよ、本来は。そこを、じゃ見直すとか、やっぱり幅広く年金受給できる、そういう権利を保障する方向での政策が必要だと。これはちょっとかみ合いませんけれども、改めて求めたいと思います。
 それから、順番ちょっと変わりますけど、学生納付特例事務法人について聞きますが、これは今回の制度でいい点だと思うんですが、大学とか専門学校の窓口で学生納付特例の申請を委託できるようにするということで、今回、今までの制度では、納付猶予の申請日は大学、学校側が厚労省に当該申請を提出した日となっていたんだけど、これを学生が大学、学校に申請委託日に変えるというわけで、これは実態に合っていると思いますよ。
 ただ、これ、大学、専門学校側が手を挙げてもらって適用する制度だと聞いておりますが、一体、学生が在籍する教育施設、事務法人の全体数と、そのうちどれだけの法人がこれを適用を受けているか、数字をお示しください。
○政府参考人(樽見英樹君) 学生納付特例事務法人の指定の対象となり得る母数ですね、大学、短期大学及び専修学校の合計数。これ、文部科学省の学校基本調査、平成二十五年の学校基本調査によると、平成二十五年五月一日現在で四千三百五十七校というふうになっております。
 一方、学生納付特例事務法人の指定を受けている法人等の数は、平成二十五年度末現在でございますけれども、百八十というふうになっています。
○小池晃君 私、今資料の二ページに、どの学校が申請しているか出ているんですが、これ見てびっくりしちゃったんですね。非常に限られているわけですよ。あの大学もあの大学もないわけですね。厚労省辺りにかなり多数輩出しているであろう大学なんかもないわけですよ、私の母校はあったのでほっとしたんですけれども。ちょっとこれ、どうなっているのかなと。国立大学法人なんかで手を挙げているところは極めて少ないわけですね。
 文部科学省に聞きますが、これは厚労省と文科省が協力して進めているものですが、この到達点、どう考えていらっしゃるんでしょうか。どうされるつもりでしょうか。
○政府参考人(佐野太君) 先生御指摘の学生納付特例事務法人については、現在、二十六年度三月末時点におきましては、国立大学法人につきましては六法人が指定されているところでございます。学生納付特例事務法人として指定を受ける大学が増え、学生の納付特例の申請手続の利便性の向上が図られることは、学生の年金受給権の確保を図る観点からも望ましいことと我々も認識しておるところでございます。
 文科省としては、これまでも学生納付特例事務法人制度を始めとする公的年金制度につきまして、大学へ公文書を発出して通知するということのほか、大学等が自らが主宰する学生担当の教職員が参加する会議におきましても、そういった会議におきましても周知を図ってきたところでありますが、今後、厚生労働省とも一層連携を深めながら、今般の制度の見直しを契機といたしまして、国立大学等の指定が促進されますよう、更なる周知を図ってまいりたいと思っております。
○小池晃君 これは、学生の年金権の保障という点で、やっぱり余りにもこれでは駄目だと思いますので、万全の対策を厚労省、文科省共に求めたいというふうに思います。
 それから、年金にも深く関わる雇用の問題ですが、昨日の産業競争力会議で議論された新たな労働時間制度についてお聞きをします。
 民間議員の提案というのは、幹部候補生などを対象に年収要件も外して労働時間規制を外すと。これでは、残業代ゼロの対象が際限なく広がることになる、断じて認められないです。同時に、厚労省も大臣は、成果で評価できる世界レベルの高度専門職については、新たな労働時間制度の構築を提案した、裁量労働制の拡大も提案したと。
 何でこんな提案したんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 時間で測るというよりかは成果で測る働き方というものはあるわけでありまして、例としてファンドマネジャーでありますとか為替ディーラーでありますとかそういう方々を例に挙げておりますけれども、更に申し上げれば、そこで一定程度の所得以上の方、これは労働契約等々において交渉力があるという意味であります。そういう方々に関しては、確かに時間で測るというよりかは成果で測るわけでありますから、そういう方々を時間で測るというのは合理的ではないというような話もあるわけでございまして、そういう提案をさせていただきました。
 裁量労働制に関しましては、これは時間で測っておるわけでございますので、今もある裁量労働制でございますから、その裁量労働制を広げるような形において、働く方々の健康面でありますとか留意をしながら生産性を上げていただくというような形の中で提案をさせていただいたということであります。
○小池晃君 時間で測るのが労働者保護の大原則じゃないですか、労働法の。そこをやっぱり厚生労働省自らが例外をつくるような議論をするのはおかしいですよ。
 今日お配りしている資料の最後に、雑誌で竹中平蔵氏がこんなことを言っているわけです。上の方ですが、ようやく話が進もうとしているので、制度設計は慎重に、非常に限られた範囲で行うこともあり得ると。ただ本当に柔軟な働き方をしたいと思っている人はたくさんいる、残業代ゼロになるとあおる議論もあるが、今でもアーティストは残業代ゼロなんですよと。
 こういうアーティストだとか浅はかな認識で、労働者保護の大原則である労働時間規制に穴を開けていいはずがないじゃないですか。しかも、ここにはっきり本音が出ていると思うんだけれども、最初は極めて限定すると。しかし、これは一旦入れてしまったらば大きく広げようという狙いも、はっきり露骨に言っているわけですね。
 私は、この間の労働法制の改悪の歴史を見れば、派遣法なんか典型ですよ。やっぱり、例外だといって始めたものがどんどんどんどん拡大していったと、一旦例外をつくってしまったら果てしなく広がってきたと、これが歴史の教訓なんですよ。労働者をやっぱり守る、そのためにもう本当に近代も含めて闘いで勝ち取ってきたのが労働時間規制じゃないですか。それを取り払うようなことを、厚労省が財界の圧力に屈してこんな提案を行ったというのは私は許せないことだというふうに思っています。
 この産業競争力会議での厚労省提案、大臣の提案、撤回してください。
○国務大臣(田村憲久君) 成果で測る働き方というのはヨーロッパでもあるわけでありまして、日本だけこれを取り入れるわけではありません。申し上げれば、逆に言えば成果で測れない働き方、これは時間でないと測れない働き方、そういうものはやはり適用除外というわけにはいかないということを私は申し上げました。
 裁量労働制というのは、時間で労働量を測るわけであります。みなし労働時間というものを測るわけでありまして、そういう意味では裁量労働制はやはり時間という概念があります。一方で、成果で測る働き方、つまり適用除外というものは時間というようなもので測れないという、あくまで成果で測るというところでありますので、そこの色分けをしっかりすることは大事であろうというふうに考えておりますし、重ねて申し上げますが、成果で測るとはいえ、交渉力のないような方々は、これはさすがに過大な成果を課されればやはり交渉力のない中でお困りになられるということでございますから、一定の所得のある方々であるということを申し上げたというのはこういうことでございますので、その点、何ら我々としては不合理なことを申し上げておるというふうには認識いたしておりません。
○小池晃君 今だって労働基準法で、実際には残業時間の上限が法定されていないわけですよ。そういう中で、サービス残業が横行しているわけですよ。長時間労働が広がっているわけですよ。だから、過労死防止法を超党派で作ったわけじゃないですか。その流れと全く逆行するようなことを何でやっていいのかと。
 大臣いろいろ言うけれども、結局例外をつくってしまったらそこから広がってしまいますよ。労働時間規制が今もこの現行法でも守られていないときに、その例外をつくるようなことをやってしまったら労働者を守ることできないじゃないですか。全く今、全体としてやっぱり過労死という言葉をこの国からなくそうと言っているときに、逆行だというふうに私言わざるを得ないと思いますよ。
 そもそも、この議論を何で労働者代表のいない産業競争力会議でどんどんどんどん進めているんですか。労働政策の立案は、公労使の三者構成の審議会で行うというのはこれは大原則ですよ。この大原則を壊すようなやり方を、産業競争力会議で議論になった途端に大臣は、こんなことをここで議論すべきでないと、公労使三者構成のところで議論すべきだといって席を立つという対応をすべきじゃなかったんですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、いろんな議論をしておる場でありますが、当然これを基に法制化を進める、制度化を進めるということになれば、これは労働政策審議会にかけるのが当たり前でございまして、そういうのをかけるべきではないというような御意見を言われる方もおられますが、私は徹底してそこは闘って、労働政策審議会で御議論をいただくことが必要であると申し上げておるわけでございまして、そこを外しておるわけではございません。
○小池晃君 そう言うけれども、実際には首相が参加する場で政府の大方針として、あんな産業競争力会議で方針を議論していってしまったらば、実際には労政審の議論は形骸化するということになるじゃないですか。それが今回、労働者派遣法が出てきた経過として大問題になっているのに、また同じことを、しかもこの労働時間規制という労働法制の根幹に関わる問題を、私はこんなやり方で議論すること自体に厚労省はノーと言うべきだというふうに思いますよ。大臣がこんな提案をしてしまうということは、結局あんなやり方を認めることになるじゃないですか。それで労働者を守れるんですか。厚生労働省が何で存在しているんですか。労働者を守るための役所として存在しているんじゃないですか。私は、今回のやり方は納得できない。これは、こんな議論はやめるように主張すべきだ。
○国務大臣(田村憲久君) 成果で測るというものに関して、これ厳格に明確に成果で測れるものというものをこれから我々としてもどういうものかというものを示していかなきゃならぬというふうに思いますが、それは過労死につながるものではなくて、成果を出すという意味からすれば、成果が出ればそれでいて短時間で労働が終わるという場合もあるわけであります。ただし、時間で測らなければならない労働に関してこれを適用除外してしまうとこれは大変であります。でありますから、時間で測れる、そういう労働に関してはこれは適用除外は我々は許さないという話をさせていただいております。
 重ねて申し上げれば、こういう議論の中においてこれから議論がある程度煮詰まってくれば、そこは労働政策審議会で御議論をしっかりいただくわけでございまして、その中の御議論というものを受けて我々は制度化を果たしてまいるということであります。
○小池晃君 煮詰まっちゃったらまずいじゃないですか。産業競争力会議で煮詰まって、大体方向決まってしまいましたと。首相もいるわけですよ。そこで決めた政府の大方針だなんということになったら、労政審の議論形骸化するじゃないですか。こんな議論のやり方認めていいんですかと言っているんですよ。
○国務大臣(田村憲久君) だから、決まったわけじゃないんです。
○小池晃君 煮詰まったって言ったじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) いや、煮詰まったというのは、そこの議論の会議が煮詰まったという話であるだけの話であって、それが労働政策審議会でどうなるかというのは審議会で御議論をいただかなければ決まらないのは当たり前の話じゃないですか、それは。
 でありますから、労働政策審議会を、もうこれをやらなくてもいいという御意見もあります。ありますが、私は労働政策審議会、これは政労使でしっかりと議論をできなければ、これは何ら話にならないではないですかと、それが今までの方向性じゃないですかと、こういう御議論をさせていただいて、それに対しては徹底的に闘っておるわけであります。そこは御理解をいただきたいと思いますし、これで物事が決まるわけではありません。そこの議論としてある程度決まってきたものに対して労働政策審議会で幅広く御議論をいただいて、その結果をいただいた上で我々は制度化を果たすわけでございますので、決して産業競争力会議でいろいろと話がある程度決まってきたものがそのまま決まるとは限らないわけであります。
 労働者派遣法に関しましても、例えば特定派遣をやめるというような、これは派遣業者にとってみればよろしくないことも実はこの中において決まってきておるわけでございますので、そう考えていただければ有り難いというふうに思います。
○小池晃君 煮詰めるという議論がありましたけれども、やっぱり煮詰めちゃいけないんですよ。やっぱり、こんなことでやったらば本当に労働政策立案の大原則が壊れることになりますよ。企業側の委員なんかは労使の合意があればいいんだと言っているけれども、労使の合意があれば何でもやるということになったら、本当に日本の労働法制というのは崩壊しますよ。
 そういう意味では、きちっとやっぱり厚労省は労働者守るために頑張るべきだと。今のような提案は撤回をするということをしなければ存在意義が問われるというふうに思います。田村大臣の提案は撤回していただくことを求めて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず冒頭、これは質問通告していないことを一つだけ聞かせてください。
 ショックを受けたのは、被験者のデータが捏造されていたということで、厚労省が調査に入ったという報道があります。薬に関する治験のデータの捏造の問題なんですが、それに関して、これはもうこういうことがあるんだったら薬に対する信頼感って全くなくなるわけですが、厚労省としてこの問題についてどう取り組んでいくのか、教えてください。
○国務大臣(田村憲久君) これは、認知症等々の研究でありまして、特定の薬をどうのこうのするというような研究ではありません。認知症全体の研究であります。その中において、研究責任者といいますか責任研究者といいますか、その方を中心にやられておった研究に対してどうも改ざんがあるのではないか、データにというようなお話がございました。その他の研究協力者というか協力研究者の方からお話がありました。
 それを受けて、我々としては、まずはデータの保全をしてくださいと、書換えをすることはしないでくださいと、今のままにしてくださいと、こういうことを申し上げて御了承いただき、その主任研究者がおられる東京大学に調査を依頼をさせていただきました。東京大学の方も調査を始めていただいております。やがて調査結果が出てくると思いますが、その途中で、いろんな報道等によりまして、どうも保全をしてあったはずのデータを書き換えたのではないかというようなことになってきたものでありますから、その研究責任者、責任研究者の方をお呼びしてお話をお聞かせをいただいたということであります。
 まだ事実関係は我々も調査しておる最中でございますので、その内容を今申し上げるわけにはいかないわけでありますが、正直申し上げて、仮に改ざんをしたにしろそうでなかったにしろ、データを保存をしてくださいといって御了承いただいたにもかかわらずデータの書換えがあったということであれば、これは改ざんであろうとなかろうと我々の信頼にも関わる話でございますので、厳正なる対応はさせていただきたいというふうに思います。
 あわせて、本当にこれから調査をしますけれども、まずは東大の調査を待ってでありますけれども、改ざんがあれば、これは助成金出しておるわけでございますので、場合によってはといいますか、改ざんがあればこれは返還も含めて我々は厳しい対応を、返還要求も含めてしなければならないというふうに思っております。
 ちなみに、データを預かっておるのは経済産業省の、これはNEDOでございますので、NEDOにも御協力をいただきながら、どういうことが行われているのかということは我々もしっかりと見ていかなければならないというふうに考えております。
○福島みずほ君 これは大変な問題ですので、調査に入るということですが、また後日委員会で取り上げるか、また報告をお伺いしたいというふうに思っております。
 私もちょっと順番入れ替えて済みませんが、ホワイトカラーエグゼンプションについて質問通告しておりまして、やはりこれも大変な問題だと思っています。
 ホワイトカラーエグゼンプションは、たしか第一次安倍内閣のときに国会に出るという閣議決定をみんなの運動でやっぱりさせなかった。残業代不払法案、過労死促進法案としてこんな法案許さないぞということで大きな運動が起こり、これが潰れました。またぞろ出てきたという印象を持っているんですね。衆議院では、過労死防止法案が全会一致で通過をしております。過労死をなくそうというときに、やはり労働時間規制を外すことの議論が起きているということはこれは看過できない、許せないというふうに思っています。
 厚労省案によると、為替ディーラーやファンドマネジャーなど世界的レベルの高度専門職において労働時間の規制を外すとありますが、為替ディーラーやファンドマネジャーなどの業種を選択したのはなぜでしょうか。世界的レベルについての判断基準は何で、誰が判断するんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これからの議論でありますし、まだ産業競争力会議の中では違うことをおっしゃっておられる方々もおられます。ですから、これからの議論でございます。
 我々が申し上げたのは、要はこれはホワイトカラーエグゼンプションではありません。あくまでも高度専門職でありますから、そういう類いの方々ではない方々に対して、労働契約の交渉力を持っている方々に関してはそもそも時間で測るような働き方ではございませんので、そういう方々に対して適用除外をするというのは一つ検討には値するであろうということで申し上げました。
 一方で、提案をされておる方々の中には、そうではなくて、全てとは言いませんよ、所得のそれほど多くない方々に対して適用除外をしろと、そこまではおっしゃっておられません。ですから、よく言われる、ワーキングプアのような方々に対してこれ適用除外をすればそれこそ残業代ゼロになるじゃないかと、そういう議論はさすがにないんですが、そうじゃない中において、ホワイトカラーと一般に言われる方々に対しての適用除外を求めるお声もあるわけでありまして、その中において今いろんな議論をさせていただいておるということでございます。
 でありますから、我々が検討しようとしておる、つまり厚生労働省が検討しようとしておるのはホワイトカラーではない高度専門職の方々に限って適用除外というものを考えてみたらどうかという提案を検討をさせていただいておるということであります。
○福島みずほ君 高度専門職とは具体的に何で、誰が判断するんですか。
○国務大臣(田村憲久君) これはこれからいろいろとどういうものが当たるかということは検討するわけでありまして、その中で分かりやすいという意味で申し上げたのがファンドマネジャーでありますとか為替ディーラーでありますとか、世界でもそのような形で働いておられる方々、まさに適用除外で働いておられる方々等々を一つ例として挙げさせていただいておるわけであります。
○福島みずほ君 為替ディーラーの人たちも夜昼逆転したり、物すごく緊張感を強いられて、若いとき物すごく働くからぼろぼろになったりしている人たちも見てきました。ですから、今、交渉能力がある人とかおっしゃいますが、労働者で交渉能力がある人ってそんなにいないですよ。
 高度専門職といったって非常に限られる。確かに産業競争力会議では、幹部候補生については労働時間を除外したらどうかなんという議論があって、幹部候補生なんて全てじゃないか、もうホワイトカラーエグゼンプションならぬオールカラーエグゼンプションじゃないかというようなひどい議論もあるので、一見、厚労省の議論がましに見えるのかもしれないのですが、そうではなくて、こういう形でやっぱり労働時間規制をなくしていくことは、ただでさえ日本は三六協定で協定を結べば青天井になりますし、裁量労働制も労基法の中にあるわけですから、こういう形で労働時間規制をなくしていくことはやめるべきだというふうに思いますが、大臣、どうですか。闘うべきは、向こうがとてもひどいことを言っているから、幹部候補生みたいなことまで言う人たちがいるからバランスを取ってというけれども、そうじゃなくて、結局ひどい状況で落ち着きますよ。
 厚労省は、労働時間規制をこれ以上緩和することは許さないと、過労死防止法が衆議院で全会一致で通過するような中で、労働時間規制こそもっとやっていくんだ、長時間労働規制こそ必要なんだと、そういう論陣張るべきではないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 同時に、これだけ提案といいますか検討しているわけではありませんでして、一般の働き方をされておられる方々に対しては朝型の働き方というものを提案してそれを広めていこうと。ヨーロッパ、特にドイツなんかは、もう七時前には働き出して三時ぐらいには帰っていくというような、そういう働き方をされておられて、それでいて生産性高いんですよね、ドイツというのは。
 ですから、残業するぐらいなら朝早出をする方がいいんではないかというようなことでそのような提案もさせていただいておりますし、子育て、介護世帯に関しましてはフレックスタイム制等でありますとか有給休暇の時間取得みたいなものをある程度、更に緩和して対応をするというようなことも含めて、これに関しては提案をさせていただいております。
 一方で、裁量労働制というものもある程度ここで提案をさせていただいておるわけでありますが、これは時間で測るわけでございますので、エグゼンプションとは違います。
 併せて申し上げれば、今言いました高度専門職は、これは日本だけではなくて世界でもそのような形態で働いておられる方であります。そういうものに対して、日本の中においても提案をしていくということは、決してこれは世界の中においてヨーロッパでもある話でございますので、日本だけが特異な提案をしておるわけではございませんから、そういう方々は仮に今の働き方の中でもかなり頑張って稼ぐ方は稼いでおられるんだと思います。御本人がもしそれによって交渉力があれば、そこの企業がこれでは駄目だといえばほかのところで働いていただける、そのような能力を持っている方々だというふうに思いますので、そういう方々に関しましてはそのようなことを検討することは値するであろうということで、我々としてはそのような話をさせていただいておるわけであります。
○福島みずほ君 今日この話だけでやるわけにはいきませんが、ホワイトカラーエグゼンプションならぬ労働時間規制を産業競争力会議でこのような形で進めることには物すごく危惧があります。今大臣がおっしゃったような、交渉力があって世界的に高度専門職って本当に日本に何人いるんでしょうか、何十人いるんでしょうか、何百人いるんでしょうか。そのレベルでしょう。それによって労働時間規制をなくしていくことそのものがやっぱり極めて問題があると。
 運悪く厚労省がそこで力尽きたら、幹部候補生については除外するなんていう案が通るかもしれないですよ、力関係で。もう本当に油断ができないというか、もうそんな議論はやめて、そういう労働法制に関することは労政審でやるんだというふうにやらないと、集団的自衛権の行使じゃないけど、限定容認論になったら全部認めることになっちゃいますよ。
 というふうに思っておりますので、厚労省はこの議論に乗らないでほしい、ホワイトカラーエグゼンプションには初めから断固反対してほしいということをまず申し上げます。
 年金について申し上げます。
 今日もずっと議論になっておりますが、年金保険料納付率の向上方策についてなんですが、若年者納付猶予制度の対象年齢を三十歳から五十歳に拡大することで納付猶予率は何人から何人ぐらいに拡大するんでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 猶予率ということについて、ちょっと数字持ち合わせておりませんが、対象年齢を五十歳未満まで拡大するということで何人ぐらい増えるのかと。先ほどもございましたけれども、いわゆる中高年フリーターの数ということから申しますと、五十万人ぐらいの方が対象になってくるというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 社民党は、今回の法案には賛成で、確かに拡大するしかないのではないかとは実は思っています。
 しかし、実は問題は、非正規労働者が若者から壮年まで幅広い年齢層に拡大をして、保険料納付世代が拡大したことこそ問題であると。だから、納付猶予対象年齢を拡大するというのは実は本末転倒で、やはり雇用の点でもう少し改善すべきではないか。いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これはもう先ほど来お話をさせていただいておりますけれども、非正規というもの、これは分類しなきゃなりません。本来正規で働きたいのに非正規で働いておられる方々が全体の二〇%弱だという話をさせていただきました。一千九百万人ぐらいで見ると四百万人弱ぐらいになるのかも分かりませんが、そういう方々はしっかりと正規として働いていただけるようにしなければならないと思っております。
 その背景には、午前中申し上げましたとおり、やはりデフレというものが大きく横たわっておるわけでありまして、企業の行動としてなるべく賃金を抑えていきたい、正規社員はなかなか下げるわけにいかない、そこで非正規に置き換えていくというようなことがあったのも一つあろうかというふうに思いますが、これを経済を活性化する中において企業が正規でも採っていこう、社員として雇っていこうというような環境をつくっていくこと、今、少しばかりではありますけれども労働環境、雇用環境がタイトになってきておりますから、いい方向であろうと思いますが、さらにこれが正規につながっていくように努力をしていくということ。
 さらには、これはマクロの話でありましたが、ミクロの話では、キャリアアップ助成金でありますとかトライアル雇用でありますとか、いろんなものを利用しながら正規化を果たしていくということもしっかり進めていかなければならないというふうに考えております。
○福島みずほ君 全体の経済と、それから正規労働者への道と、非正規労働者拡大に歯止めを掛けること、でもそれだったら派遣法の改悪は駄目ですよね、ホワイトカラーエグゼンプションなんかも駄目ですよねというふうに申し上げます。
 無年金、低年金者の実態をどう把握していらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 実態ということでございますが、六十五歳以上の無年金者の数、先ほども議論に出ていますけれども、これまでの議論に出ていたと思いますけれども、六十五歳以上の無年金者については約四十二万人の方がいらっしゃるというようなことでございます。先ほど出ていた議論でいいますと、今回、資格期間の短縮ということで十年になりますと、そのうち十七万人程度というのが資格期間を満たすことになるというような状況であるということでございます。
○福島みずほ君 学生納付特例事務法人制度の見直しで、確かに私も、大学の中でこれやっぱり余り活用されていないんだなということを改めて思いました。手数料を今年四月から一件当たり三十円から五百円に増額し、インセンティブ効果についていろいろやろうとされているんですが、今後どういう見通しを持っていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 見通しといいますか、今までいろいろな理由を聞きますと、手続が非常にややこしいというようなお話でありますとか、また一方で、先ほども話が出ましたけれども、今までは、要は大学で申請をもらって、それを年金機構の方に持っていってそこで手続が行われるまでの間、このタイムラグの間に仮に何か事故が起こって障害者になられた場合には、障害年金、これは受けられないわけでありまして、これが大学としてはその責任を持つのがやはりなかなか怖いというところもあられたんだと思いますので、これは大学が申請を受け付けた時点でもう効力を発するというふうにさせていただく等々のいろんな変更をする中において、大学等々がしっかりとこの年金等々の徴収をしていただけるような、そういう環境をつくるという意味で我々も制度のいろんな変更というものを考えておるわけであります。
○福島みずほ君 これは本会議でも質問がありましたが、今まで年金記録の訂正手続の創設で、総務省第三者委員会をやめて厚労省内部に民間有識者から成る合議体をつくるということでチェック機能が低くなるおそれはないでしょうか。あるいは、総務省と厚労省としばらくは並立して厚労省にスキームとして移動するということになるでしょうが、その継承、基準などについてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今回の新しい訂正の手続でありますけれども、第三者委員会と同じ効果を持つような形で設定をさせていただきます。第三者委員会がどうなるかは、これは総務省でお考えになられることになろうと思いますが、仮になくなったといたしましても、そこに今まで申請していたものに関しましてはそのまま引き継いで業務を行うことは我々はさせていただきたいと思っております。
 なお、その第三者性みたいなものをちゃんと担保できるかということでありますが、これ、いろんな基準というものに関して申し上げれば、これは社会保障審議会の方で最終的にはお話をしていただく、お決めになられることでありますが、当面考えておりますのは、これは第三者委員会と同じようなものを基準として我々考えておりますし、第三者性という意味からすれば、構成、これに関してはそれぞれの専門性を持っておる方々、同じような構成を考えて対応してまいりたいというふうに思いますので、その点で第三者性というものは担保できるというふうに考えております。
○福島みずほ君 年金個人情報の目的外利用、提供範囲の明確化についてお聞きをいたします。
 年金の取上げなど高齢者への経済的虐待に対する対応については、様々な市民団体からも必要が指摘されております。二〇一三年十月から二〇一四年三月までの半年間に市町村から寄せられた年金に関する経済的虐待事例は十件と少ないですが、氷山の一角という声もあります。
 プライバシー、個人情報保護も同時に必要性もあるというふうに思いますが、実態調査に乗り出す考えはおありでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 高齢者の虐待に関する、私どもの方の年金に関する情報提供を行ったケース、市町村からの照会に応じて私どもから情報提供を行ったケースというものにつきましては、平成二十五年の十月から二十六年三月までの間で九件ということでございまして、一定の照会件数があるというふうに認識をしているところでございまして、ちょっと実態調査と申しますか、私どもの方としては、これからこういう制度ができることによって言わば情報提供ができますということを明確化するということでございますので、これに基づいて照会件数も増えてくるということになるのかなというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 今後増えていくと思うんですが、同時に是非、実態調査などもやっていただきたいということを要望として申し上げます。
 そして、年金の問題と雇用の問題ってコインの表裏の関係にあって、今日も非正規雇用の問題を言いましたが、今日総務省にも来ていただいて非正規公務員の問題について質問をしたいというふうに考えております。
 非正規公務員の数についてどう把握されているか。特別職非常勤職員、一般職非常勤職員、臨時的任用職員、任期付短時間勤務職員、それぞれについてどのように把握されているでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。
 私どもで調査をいたしました結果、これは平成二十四年四月一日現在でございますけれども、約六十万人、六十万三千五百八十二人という数字でございます。
 任用根拠別の内訳でございますけれども、特別職の非常勤職員が二十三万一千二百九人、一般職の非常勤職員が十二万七千三百九十人、臨時的任用職員が二十四万四千九百八十三人と、このような状況でございます。
○福島みずほ君 総務省の調査は、任用期間が六か月以上、かつ週十九時間二十五分以上勤務に限っております。
 自治労などの調査から推計してみると、実際にはそれよりも更に約十万人ぐらい多いんではないかと言われておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) 御指摘の自治労さんが行われました調査で約七十万人という数字が出ているということについては承知をしておりますけれども、これは職員団体が存在する団体に対しまして組合の方で調査をされて、それから全体の推計をなさった結果そういう数字が出ているというふうに承知をいたしておりまして、ちょっと私どもの調査とはいろんな意味で前提が違うところがあるのかなというふうに承知しております。
○福島みずほ君 今、学校現場でも、十年間働いて担任も持ったりクラブ活動も見ているんだけれども非常勤で任用制であるとか、保育士さんそれから司法書士さん、消費生活相談員の皆さんや学校の司書ですよね、多くの皆さんが非常勤であると。どなたもほぼ常勤と同じような仕事をしているし、学校の先生であれ誰であれ物すごくやっぱり責任重くやっていると、しかし一年ごとに切られてどうなるか分からないと。保育士さんなどにも、同じように仕事をしているんだけれども、給料が安いと泣かれたりとか、よくしております。
 やっぱりこの問題、六十万、七十万、いずれにしてもこの問題はやっぱりきちっと解決すべきではないかと。
 非正規公務員は、地方公務員法や任期付法によって規定されているけれども、労働契約法やパート法の適用はありません。労働契約法の適用がないわけで、幾ら契約を更新しても期間の定めのあるものから期間の定めのないものになることはないし、それから雇い止めについての救済もないし、解雇についての救済規定も何もないんですよね。これはやっぱり無法地帯というか、法律の間、こういうのを余り予想していなかったために、こういう問題についてもっときちっとやるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) 私ども、いろいろと国会での御指摘等々もございまして、この間、地方団体といろいろな意見交換をし、あるいはまた調査をしたりということを繰り返しておるわけでありますけれども、この問題につきましては平成二十一年に通知を発出をいたしておりまして、その中で、本来の制度の在り方に沿った運用がなされるように、その任用の在り方あるいは処遇の在り方について留意すべき点について助言をしているところでございます。
 御指摘のように、実態として、本来の制度の在り方から違うような運用というものがされているのではないかと、こういった御指摘もあるわけでございまして、私どもとしては本来の制度の運用に沿った、そういった在り方が適切に行われるということを通じて、しっかりとした行政サービスが提供されるように引き続きしっかりと助言をしてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 お手元にお配りしているのが総務省が出している通知です。これには、国及び他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならないなどいろいろあるんですが、でも、基本的にパート法や労働契約法が適用がないために、解雇の規制やそれから無期契約への転換、正社員化への道、それから厳しい均等待遇なんかの規定はないんですよね。だから、ちっとも良くならない。
 何でこれ厚生労働委員会でやるかといいますと、総務委員会では結構非正規公務員のこと議論になっているんです。厚生労働大臣に、もうがつんと総務省に対して、やっぱりこれ、厚生労働省がやっぱり労働問題を取り組んでほしい、さんざんぱら非正規雇用をやってきたけれども、非正規公務員の問題をやってほしい。ここでも、国家公務員、ハローワークの半分が非正規雇用だとか、ずっとやってきましたけれども、総務省に言っていると、こういう通達は出しているんだけれどもちっとも良くなっていないんですよ。ちっとも良くなっていない。
 厚生労働大臣、これ、ちゃんと均衡待遇実現せよとか、正社員化への道とか、もうちょっとこれ、厚労省が総務省に対して指導できませんか。
○国務大臣(田村憲久君) いつも総務省にいろいろとお叱りをいただいておる立場でございまして、行政管理の部分からいろいろと御指導いただいておりますが、なかなか我が省からがつんと指導する権限がないわけでありますが、ただ一方で、それはやはり均衡というものを考えれば、その趣旨というものは御理解をいただきながらいろんな部分で対応いただければ有り難いというふうには思います。
○福島みずほ君 一つは、この総務省が出している通達がもう少しみんなに浸透して、この中にある、合理的な理由がない差別的取扱いは行ってはならないとか、均等な機会の付与とか、少し実現するともう少し変わるとは思っているんです。
 ただ、私自身は、この通達がフルに適用されたとしても、やっぱり労働契約法やパート法の適用がないことから、期間の定めのある非正規公務員は正社員に本当になれないし、学校の先生で十年非常勤でやってきて、本当にいい先生で、学校の中でもベテランで、クラブ活動もやり、担任もやり、でも正社員じゃなくて、合間を縫って試験を受けに行かなくちゃいけないんですよというようなのはやっぱり変だというふうに思っていて、これはやっぱり両方にお聞きします。
 総務省、これやっぱり地方に対して人員削減とがあがあやって、そして地方にはたくさんの職務をやれやれというふうに地方分権ですからやる。だから、結局、こういうふうに非正規が膨れ上がったことの責任と対処について本当にどう思っているのか、お聞かせください。
 厚生労働省は、この中で、非正規公務員が七十万になっていて物すごい低劣な労働条件だということに関して厚生労働省として何かできないかということについていかがですか。私の中では、もう労働契約法の適用をしたらいいんじゃないかとかなんとかぐらい思うことなんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) 御指摘のように、パートタイム労働法あるいは労働契約法、これは国家公務員、地方公務員を通じて適用除外とされているところであります。
 そうではありますけれども、私どもとしても、地方公共団体における臨時・非常勤職員の任用等々、これにつきましては民間労働法制の動向というものも十分に念頭に置いていくということが必要であろうというふうに思っておりまして、実際にこの二十一年通知の中でもパートタイム労働法の趣旨に沿ったような、そういった提言も行っているところでございます。
 また、一定の本格的な業務に従事されているような場合でありましたら、複数年の任期設定が可能な地方独自の任期付きの職員制度というものも整備をされておりますので、そういったことの活用も含めまして、私どもはかなり最近は頻繁に地方団体に対してこの通知の徹底をお願いをしているつもりでございますけれども、更にいろいろ御指摘を踏まえまして、そういった努力を続けていきたいと、このように考えております。
○国務大臣(田村憲久君) 公務員の場合、任用でございますので労働契約ではないわけでありまして、労働契約法対象にならないということでございます。
 ただ、そういう法律の趣旨は御理解をいただきながら対応していただければ有り難いなというふうに思います。もっとも、厚生労働省自体の働き方自体にもいろいろ問題もありますので、この点も是正できるところは是正していかなければならないというふうに考えております。
○福島みずほ君 任期付短時間勤務職員の任用のことを総務省おっしゃいましたが、これ何人ぐらいいるんですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 任期付職員にもいろいろ種類がございますけれども、この通知の中で直接触れております任期付きの短時間勤務職員でありますけれども、平成二十五年度におきまして四千五百人という数字でございます。
○福島みずほ君 ですから、さっきそういうこともやりながら善処していますとおっしゃるけれど、数は四千人ちょっとしかいないんですよ。とすると、全体の七十万、六十万という世界からいうと一部分じゃないですか。
 私自身は、全ての非正規公務員を正社員化しろとかということを言っているわけではないんです。それはやっぱり正直無理でしょうと。しかし、労働契約法やパート法や均等法が曲がりなりにも均衡処遇や不合理な差別をしてはならないと今頑張っていると、あるいは五年間有期契約をやれば無期に転ずることができるという労働契約法もできた。そういう中で、少しずつやっぱり正社員化への道や均等待遇を実現しようとしていることが一切非正規公務員に及んでいないんですよ。
 こんなことをやっていたら公共サービスも地域も地盤沈下するので、正社員化全部しろなんということは言わないが、均衡処遇や均等待遇、だって交通費だって払われていない人もいたりとか、ずっと働き続けて同じ仕事しながら物すごく給料が違うんですよ。一方は六百万、一方は片や二百万以下という、こういう話なので、ここをどうやって変えていくのか。
 厚労省、今日は厚労委員会でやっぱりこの質問をしたかったんですよ。総務省に任せていては一ミリずつぐらいしか進まない、厚労省はもっとがんがんやってほしいと。これは、労働契約法の準用をするとか、そういうのは無理なんですかね。もう少し総務省に対して働きかけることはできないんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 権限外でございますので、何かの権限をもってして働きかけるということは難しいんだというふうに思います。
 先ほど来申し上げておりますとおり、法律の趣旨というものがあるわけでありまして、その趣旨というものを尊重していただきながら、労働政策といいますか、それぞれの対応に対してお力を尽くしていただければ有り難いというふうに思います。
○福島みずほ君 この政治や法律の世界にいると縦割りというのは理解できるんですが、普通に考えれば労働問題って扱うの厚労省じゃないですか。
 だから、非正規公務員だったらもう一切いろんな法律の適用がなくて、やっぱり保護が受けられないというのは何とかならないかと非常に素朴に思うわけです。
 総務省は、地方分権を扱う役所だけれど、申し訳ないが、働く人の雇用を守る役所ではないんですよ。だとしたら、それこそ厚労省と総務省が力を合わせてこの非正規公務員問題を何とかしようとやっぱりやってほしいんですよ。でないと、地域からまともな人材が本当に残っていかないですよ。
 これはやってほしいと、何か首をひねっていらっしゃいますが、何とかなりませんか。
○国務大臣(田村憲久君) 済みません、今日はそのような質問を通告いただいておりませんので……
○福島みずほ君 質問通告していますよ。
○国務大臣(田村憲久君) 通告いただいていますか、この公務員の労働問題。
○福島みずほ君 はい、しています。しています。しています。
○国務大臣(田村憲久君) とすれば、多分我が方がちゃんと聞き取りをしていなかったのかも分かりませんが、ちょっと今日、担当もいないわけでございまして。
 ただ、言えることは、我が方の権限外であることは確かでございまして、それを何か言おうとしてもそれはなかなか、法治国家でございますので、それができないということは弁護士の福島先生には御理解をいただけるというふうに思います。
○福島みずほ君 済みません、質問通告は総務省も呼んでいるのでしているつもりだったんですが、厚労省の方に伝わっていなかったらそれはちょっと本当に申し訳ありません。両方に、とりわけ厚労省に取り組んでほしいと思って、この委員会でやるということで。
 でも、やっぱりこれはちょっと進めたいと思っているので、総務省、今度は総務省に矛先が行って済みませんが、私は厚労省が、あるいは厚労委員会がこういうことに関心持ってやっぱり進めていくべきだと思っている。
 総務省、これ通達出されても、どんどん悪くなっている一方というか、少しは良くなっているかもしれないけれど、少なくとも非正規雇用公務員は増えていっているんですよ。この状況をどう改善するのか、ちょっと決意を示してください。
○政府参考人(三輪和夫君) 先ほど、二十一年に通知を出したということを申し上げました。最近になりまして、私ども、地方団体とかなり頻繁に濃密に意見交換、ヒアリング等々を行っておりまして、例えばその中で、残業手当に相当する報酬というものを出せるんだということを前から通知では申し上げておったんですが、残業手当という、手当という名前が付くからこれは出せないんだという、そういう非常に初歩的な誤解があったりとか、あるいは任期付きの短時間勤務職員の数がまだ四千五百人と、こういう状況でありますけれども、そもそも任期付短時間職員の制度の趣旨というものをしっかり理解できていないとか、そういうことがいろいろ緊密にお話をしますと分かってきた側面がございます。
 したがいまして、私どもとしては、しっかりとした、制度の趣旨を守りながら、その職務の内容あるいは責任に応じた処遇がなされるように、そしてまた任期付きの制度もしっかりと活用していただけるように、数字はまだ小そうございますけれども、最近では毎年二割、三割という伸びを示しておりますので、そういったことで地方団体と意見交換を重ねてしっかりとした制度の運用がされるように引き続きしっかりと助言あるいはまた指導を重ねてまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 確かに、これって費用弁償となっているので、通勤費は割と払われている例が多いけれども手当などは本当にないですよね。賞与や手当がない。そうすると、この通達を、もう時間がたっておりますので、新たに例えば手当についても積極的にやってほしいとか、やはり民間とは違うけれども普通の正規公務員とは全然違う無法地帯で働いているわけですから、総務省として通達をもっと踏み込んで出していただく、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) 通達を出すかどうかはちょっと今後の検討課題でございますけれども、いずれにしましても、私ども、かなり頻繁にこちらに来ていただいて人事担当の課長さんや部長さんとお話をしたり、あるいは我々が出ていってブロック会議等々で同じようなことをやったりしております。
 そういう場を通じて今申し上げましたようなことはかなり最近は濃密にやっているつもりでありますし、また臨時・非常勤問題に特化をしましてアンケートを取ったりあるいはヒアリングをしたり、そういったことも頻繁にやっております。そういう中で、先ほど申しましたような現場の実態というものが少しずつ更に明らかになっているという状況でございますので、そういったことを踏まえまして更にしっかりと助言、指導を重ねていきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 今日のテーマである年金においても、第一号被保険者の就業状況、臨時・パートが、一九九九年には一六・六%だったものが二〇一一年には二八・三%まで拡大をしています。所得水準も、一九九九年五百四十八万円から二〇一一年四百三万円と二六・五%も減少。滞納者は更に深刻で、四百六十三万円から二百九十五万円へと激減しています。
 今、千九百八十七万人が非正規雇用で、年収二百万円以下が二千万人になると。非正規雇用問題は日本が解決すべき大事な問題で、しかも非正規公務員が七十万人いるだろうと言われている中で、ここの労働条件を変えていくことがやっぱり将来の持続可能性、年金にも敷衍していくと思います。
 今日は、総務省に来ていただいて、ちょっと踏み込んで言っていただきましたが、今日、厚労省をどう攻めるかというのがちょっとなかなかうまくいかなかったんですが、また是非、厚生労働省がこの問題に関して、公務員、民間問わず、だって、非正規公務員、無法地帯になっているわけですから、何の法律の適用がちゃんとないわけですから、そのことについて厚生労働省も関心を持ち、働いてくださるよう私の方も働きかけていきます。
 どうもありがとうございます。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会