第187回国会 内閣委員会 第6号
平成二十六年十月三十日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 十月二十八日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     渡辺 猛之君
 十月二十九日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     堀内 恒夫君
     渡辺 猛之君     石井 準一君
     蓮   舫君     尾立 源幸君
     山下 芳生君     田村 智子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         大島九州男君
    理 事
                石井 準一君
                上月 良祐君
                藤本 祐司君
                田村 智子君
    委 員
                上野 通子君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                鴻池 祥肇君
                山東 昭子君
                堀内 恒夫君
                松下 新平君
                山崎  力君
                相原久美子君
                尾立 源幸君
                芝  博一君
                若松 謙維君
                井上 義行君
                浜田 和幸君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    山谷えり子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        小泉進次郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       警察庁長官官房
       長        坂口 正芳君
       警察庁生活安全
       局長       辻  義之君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  樹下  尚君
       警察庁警備局長  高橋 清孝君
       法務大臣官房審
       議官       金子  修君
       法務大臣官房審
       議官       上冨 敏伸君
       文部科学大臣官
       房審議官     芦立  訓君
       農林水産大臣官
       房生産振興審議
       官        西郷 正道君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   宗像 直子君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
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○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、蓮舫君、世耕弘成君及び山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として尾立源幸君、堀内恒夫君及び田村智子君が選任されました。
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○委員長(大島九州男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に石井準一君及び田村智子君を指名いたします。
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○委員長(大島九州男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(大島九州男君) 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 本日の委員会は衆議院予算委員会と同時並行で行われておりまして、山谷大臣が本委員会と衆予算委員会の行き来をされますので、いつも御協力をいただいておりますが、質疑時間については厳守をしていただくようお願いを申し上げ、質疑のある方は順次御発言願います。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 限られた時間でありますので、簡潔な答弁をお願いをしたいと思います。
 銃刀法の一部を改正する法律案でありますが、この改正は、平成十九年の長崎県の佐世保市で発生した散弾銃使用殺傷事件、そして翌年二十年に秋葉原でのダガーナイフ使用の殺傷事件を受けて法改正を行い、強化されてきたところであります。当時、私は党の内閣部会長をさせていただき、この改正にも関わった者であります。
 今回の銃刀法の改正は、国際的な空気銃の射撃大会に参加する選手等の育成等のためとされていますけれども、前回の改正の際に、射撃競技団体から、ジュニア選手の育成のため競技銃の使用年齢の引下げについて要望がなされており、警察庁の有識者懇談会の意見書では今後更に議論を深めるべきものとされていたと承知をしています。
 今回この法改正を行う背景、あるいは今回の改正で年少射撃資格者の下限年齢を引き下げることにした理由等について、まず山谷大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 射撃競技団体から、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた射撃競技における競技力強化のため、特に若年の競技者の育成等の強化の観点から現行の銃刀法の見直しについて要望がなされているほか、当該要望については国の施策の方向性と同じであるとして、文部科学省からも検討の要請がなされております。
 これらを受けて、今回、危害予防上の問題が生じない範囲内において空気銃に関する規制の見直しを行うこととしたところでございまして、年少射撃資格者の下限年齢の引下げについてでございますけれども、有識者懇談会における意見書においても、現段階においては、銃砲スポーツ振興の観点から銃砲規制を緩和することについての国民的合意が形成されているとは思われず、今後更に議論が深められるべきものと考えるというふうに当時は、佐世保の事件の当時は言われておりましたが、今回改めまして検討いたしましたところ、有識者からのヒアリング、国民からの意見募集を実施しまして、慎重に検討を行いました。
 その結果、現に、平成二十年の年少射撃資格認定制度創設以来、特段の事故は発生していないという施行状況も考慮して、危害予防上の問題が生じない範囲内において見直しを行ったところでございます。
○岡田広君 国際的な空気銃の射撃大会に参加する選手等の育成、あるいは銃砲スポーツの振興とか、文科省からの要請があったということで今回の改正ということになったかと考えていますけれども、この射撃競技は、我が国では現在約一万人が射撃スポーツを楽しんでいるとされているわけでありますけれども、今回の見直しで、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会において、この射撃競技のメダル獲得が期待をされていると考えていますが、文科省のお考えをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 今まで射撃エア種目では、メダル獲得一つも我が国ございませんけれども、各国とも切磋琢磨して競技力向上に取り組んでいる状況でございます。
 したがいまして、今回の改正で年齢制限引下げをお認めいただくといたしますと、ジュニアの育成強化には相当大きく資すると期待いたしておりまして、オリンピック・パラリンピック東京大会に向けてメダル獲得が期待できるのではないかと、かように考えている次第でございます。
○岡田広君 是非、東京オリンピック・パラリンピック大会に向けても頑張っていただきたいというふうに考えております。
 この改正につきましては、警察庁において、射撃の下限年齢の引下げ要望等を受けて考えられる措置に対してパブコメを行ったわけでありますけれども、競技に必要な勝負脳も十歳以下の頃に確立することが重要であることから、管理者のしっかりした管理の下で実施するなら八歳からの開始も最適という意見もあったそうです。
 空気銃は、小学校高学年、十歳以下の使用が望ましい等の意見があったと承知をしておりますが、今回の改正案でなぜ十歳とするのかもお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 本年七月までに実施した有識者ヒアリングにおいて、十歳、十一歳、小学校五年生ですが、小学校五年生になるとほとんどの子供が善悪の判断ができるようになり、自らの行動を制御する能力についても中学生と大差のない能力が身に付いていると言えるということや、また、小学校三年生、八歳では善悪の判断がまだできない子も多いのではないか、また、子供の手の大きさから考えても、八歳はちょっと無理ではないかという御意見がございました。
 総じて自分がどの競技種目に向いているかが判断できるようになるのは十歳ぐらいからであり、八歳では経験、分別の点で不足しているという御意見をいただいたところでございまして、銃刀法上の年少射撃資格者に対する義務を理解し、射撃指導員の監督に従った行動を取ることが期待できるのは十歳というようなことを考え、十歳に下限年齢を引き下げることとしたところでございます。
○岡田広君 大臣から御答弁いただきましたが、下限年齢を引き下げるということで、この若年競技者育成等の強化という観点からすると、可能な限り早期から練習を行うことが望ましいと考えるわけでありますけれども、競技用の空気銃とはいえ、その取扱いを誤った場合は事故等が起こる可能性もあるわけであります。十歳の子供が射撃の練習をすることができるようになった場合にどのように安全性を確保していくのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 安全性の確保についてでございますが、射撃団体においてビームライフルを使用して銃の基本的な取扱いを身に付けさせ、空気銃による射撃の適性を有すると認められる者を日本体育協会等が都道府県公安委員会に推薦し、当該都道府県公安委員会が行う講習を修了した者にのみ年少射撃資格認定を行うこととしているところでございます。
 年少射撃資格の認定を受けた者は、指定射撃場の中で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃するということとしていることなどから、年少者に危険が生じたり、第三者にけがを負わせるようなことがないように配慮した制度になっております。
 また、下限年齢を引き下げた場合には、警察庁、文部科学省、日本ライフル射撃協会により推薦制度運用協議会を設置し、十四歳未満の年少射撃資格者の推薦制度について必要な協議を行うということにしているところでございます。
 これらの制度を適切に運用しながら、危害予防上の問題が生じることがないように努めてまいりたいと思います。
○岡田広君 是非、競技に携わる選手あるいは監督、指導員には、銃を持つ者の社会的な責任感や心構え等の銃刀法の教育にもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 銃をめぐる事件というのは後を絶ちません。過去には、自宅で幼児がライフル銃を爆発させ、その弾が弟に当たって死亡するという痛ましい事故も発生しています。最近では、病院理事長が登録して所持していた散弾銃によって妻を撃って、自身も散弾銃によって自殺を図るという事件も起きました。海外でも、一週間ほど前には、アメリカで男子高校生が学校のカフェテリアで友人らを銃撃し、女性生徒が一人死亡、男子四人が重傷を負ったという、発砲した男子生徒は自殺をしたという、こういう事件も起きていますので、この安全、安心には十分気を付けていただきたいというふうに思っております。
 これは今回の改正の論点からは少し外れますけれども、私、銃刀法に基づく猟銃所持に関することとして、野生鳥獣の捕獲についてお尋ねをしたいと思います。
 近年、全国でイノシシを始めとする野生鳥獣による農作物被害が深刻化しているのは御承知のとおりであります。私の茨城県でも、イノシシやカモ等による農作物被害が発生しており、平成二十四年度の被害金額は全体で約五億円、このうちイノシシの被害金額は約六千二百万円とか七千万円ぐらいの数字を計上しています。これらの被害は、直接的な経済被害だけではなく、営農意欲の減退や耕作放棄地の増加にもつながる問題であり、さらに、人里へのイノシシの出没は住民に危害を及ぼすおそれがある等、地域の暮らしそのものを脅かす大変重要な問題だと考えています。
 全国でイノシシの個体数が増加をしている。生息分布拡大が起きており、生息個体数は平成二十三年度時点で約八十八万頭が推計されているところです。今後、捕獲によって個体数を減らすことも重要になるわけでありますが、全国で年間四十万頭前後を捕獲されても増加を続けています。更なる捕獲の強化が必要だと考えますが、一方、捕獲を担う狩猟者は、減少して高齢化が進んでいます。
 捕獲の担い手の確保も急務と言えるわけでありますが、そこで、鳥獣による農業被害を減らす上で有害捕獲の促進やそのために必要となる捕獲者の確保に向けた対策を進めることについて、農林水産省の考え、取組をお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(西郷正道君) お答え申し上げます。
 鳥獣被害の防止のためには有害鳥獣の捕獲が極めて効果的な手段であり、特に野生鳥獣による農林水産業被害が深刻化、広域化している状況にございましては、計画的に捕獲を推進することが重要な課題と認識しております。
 このため、昨年十二月、安倍総理を本部長といたします農林水産業・地域の活力創造本部におきまして農林水産業・地域の活力創造プランを御決定いただいたわけでございますけれども、この中で当省と環境省が連携をいたしまして、被害の主な原因であるイノシシそれから鹿の捕獲目標を設定いたしまして、捕獲対策を強化することといたしたわけでございます。
 農林水産省におきましては、鳥獣被害防止特別措置法に基づきます市町村段階におきます捕獲活動を強化いたしますために、イノシシ等の捕獲頭数に応じて一頭八千円以内をお支払いする緊急捕獲対策、あるいは捕獲技術の高度化、これは要するに射撃の練習場でございますが、これの整備、あるいは捕獲鳥獣が急増してきているということで出口対策としての処理加工施設の整備、あるいはICTを活用した捕獲技術など、被害軽減に確実に結び付く新技術の実証などに取り組んでいるところでございます。
 捕獲事業者の育成についても実施隊の育成などを図っております。よろしくお願いします。
○岡田広君 済みません、時間がなくなりましたので、最後に山谷大臣にお尋ねしたいと思います。
 今農水省から答弁がありましたけれども、狩猟人口が減少している、そして有害鳥獣による被害は拡大している中にあって、銃の所持許可に関する負担の軽減が図れないものか、これは、警察庁の考えを最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 銃砲に対する規制は治安の根幹で厳格でならなければならないというふうに思っております。しかし、他方で、警察としても鳥獣被害対策の重要性、認識しておりまして、委員おっしゃられるように、地域の生活が脅かされている現状等もございます。
 銃砲行政を適切に推進する上で、支障のない範囲内において猟銃の所持許可等の手続に係る申請者の負担軽減に努めており、平成二十四年十月から一部の都道府県で試行してきた各種講習の休日開催、受講申請の郵送受付等を本年度から全国で実施するよう指示しているところであります。
 このほか、自民党の鳥獣捕獲緊急対策議員連盟において、有害鳥獣被害対策という観点から、銃砲の所持許可及び更新の際の負担軽減を図るべきとの議論がなされたことを踏まえまして、現在、技能講習の実施方法の見直し、鳥獣被害対策実施隊の隊員が事業被害防止のためライフル銃の所持許可を受ける場合における要件の見直し、所持許可及び更新時の手続の合理化、申請書類及び添付書類の見直し、所持許可申請等に伴う調査要領の見直し等について、年内を目途に規則改正等を行うべく作業を進めているほか、今回の法改正に合わせて医師の診断書の作成主体の追加を行う予定としているところでございます。
 今後とも安全性を考慮しつつ、必要な措置、鳥獣被害対策の観点から検討してまいりたいと思います。
○岡田広君 終わります。
○尾立源幸君 おはようございます。民主党・新緑風会の尾立でございます。
 今日は、委員長を始め与野党理事の皆様、予算委員会が開催される中、このように開催をしていただきまして、ありがとうございます。また、大臣にもお出ましをいただきまして、ありがとうございます。また、今日の質問の機会を与えていただきました皆様にも、同僚の皆様にお礼申し上げたいと思います。
 それでは、まず、今回久しぶりに銃刀法が改正されるということでございますけれども、銃刀法が対象とする銃というのは、まさにオリンピックの射撃競技などのスポーツとともに狩猟で使われることがあります。そして、スポーツという面では、今もいろいろお話がございましたように、二〇二〇年の東京オリンピックに向けて、こういった競技で日本人選手が活躍をされる、このことを我々も非常に期待をしたいと思いますし、そのために国際的な空気銃射撃大会に参加する選手の育成のために今回の年齢要件の見直しだとか、また練習射撃場制度の拡充など、本当にすばらしい改正をしていただいているものだと思っております。改めて、二〇二〇年に向けて、本当に日本の選手が大いに活躍し、また、こういうプレッシャー掛けちゃいけないのかも分かりませんが、一つでもメダルを多く取っていただけるような、そういう支援を我々もしていきたいと思っております。
 そういう意味で、特に競技で使用される空気銃については今回の法改正で一つ手当てがされますが、このほかに火薬銃という、まさに火薬を使って発射する銃、これはオリンピックでもクレー射撃だとかライフル射撃で使われますし、また今、岡田委員からも話がございましたように、狩猟、有害鳥獣捕獲等で使われる銃もこういった火薬銃が一般でございます。そういうことで、今日は火薬銃を中心に少し質問をさせていただければと思います。
 まず、その理由の一つとして、今まさに岡田委員がお話しになられましたように、この有害捕獲ということが全国的な今課題になっております。恐らくどの先生方も地元に帰ればこの話題が多く言われ、何とかしてくれということかと思います。たとえ、例えば東京だとか大阪というような都会と言われるところであっても、こういう問題が起きておるということでございます。
 そういう意味で、この有害鳥獣の対策ということはやらなきゃいけませんし、これを放っておくと我が国の自然環境まで破壊されてしまうということ、農林水産業被害に加えて自然環境ももうずたずたにされてしまう。例えば、富士山の山麓なども鹿が大繁殖をして今大変なことになっておるということはお聞きになったことがあるかと思いますが、こういうことにも我々は対応していかなきゃいけないと思っております。
 ただ、担い手の減少というのが今大変著しく起こっておりまして、何とかこの担い手も一方で育成しながらこの対策をしていかなきゃいけないと思っております。特にハンターの皆さん、高齢化が進んでおりまして、自虐的に自分たちが絶滅危惧種だと、こういうふうにおっしゃる方々も多いんですけれども、そうなってはならないと思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 なぜこういうことになったかというと、やっぱり余りにもこの銃刀法に関する規制が、規制、規制、規制というふうに来ておりますので、これは社会的ないろんな事件があってそういう方向に進んでいったというのはありますけれども、これが余りにも強過ぎたということがあるので、今、山谷大臣がおっしゃったように、少し現実的に、安全性はきちっと守りつつ余りにも理不尽な、また行き過ぎた規制については少し直していこうと、こういう動きがあるということは大変評価しておりますので、この点を中心に聞きたいと思います。
 それともう一点、有害鳥獣捕獲ということとは別に私が今思っておりますのは、日本は観光立国というものを、まさに二〇二〇年までに二千万人の観光客に日本に来てもらおうというようなことを国を挙げて今やっておりますが、その中で狩猟観光というのは一つの大きな目玉にこれからなっていくんじゃないかと思っております。例えば、アメリカでは千三百七十万人、ヨーロッパでは七百三十五万人の狩猟人口がいると言われております。それで、こういう人たちはそれぞれの国でももちろん狩猟をやっておりますけれども、世界中あちこちで行き来をしながら狩猟観光、狩猟ツーリズムを、ハンティングツアーというものをやっております。
 私も、今年の七月にイギリスの方にハンティングフェアというのを見に行きました。これはオックスフォードのあるお城、チャーチルが生まれたお城を借り切って、そこで三日間、様々なカントリーライフを楽しむフェアをやるんですが、十五万人近い人たちが三日間で来ますし、先ほど銃を持つ人の年齢の話も出ていましたが、子供が本当に、指導員の指導の下ですが、ちっちゃな子がまさに火薬銃を、子供用の火薬銃を撃っているというようなことも見てきました。
 こういう文化があるわけなんですけれども、是非こういうヨーロッパやアメリカの人たちを日本にお招きをして、私はハンティングの観光などをやるのも大きな大きな地域活性化の一つだと思っております。
 これは、実は質問通告にないんですけれども、例えば北海道などはエゾシカ、これは世界のハンターから見るともう天国のような環境だと言われております。もちろん、きちっとした安全指導の下、ガイドさんを付ける形で、特区という形で私はやれば非常な地域振興になると思うんですけれども、山谷大臣の御感想をまず聞かせていただければと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 尾立委員が日頃から銃刀法、またハンティング関係に非常にお詳しいこと、また鳥獣捕獲の緊急対策についていろいろな問題提起してくださっていることを承知しております。
 今、ハンティング関係の狩猟観光という御紹介もいただきましたけれども、諸外国の取組等も研究をしてみたいと思いますが。
 外国人による狩猟については、銃刀法に基づき銃の所持許可を受けた上で実施する限りは特段問題は生じません。しかし、外国人狩猟者については、簡易な手続で銃の所持許可を認めることについては、その対象地域の安全をどのように確保するのか、また猟銃を所持させることに適さない者を確実に排除することができるか、どのような外国人を受け入れるのか、猟銃を所持したまま所在不明とならないかなどの点もあると思いますので、少し検討させていただきたいと思います。
○尾立源幸君 ありがとうございます。
 いろいろ研究をしていただくということですが、レンタルでいいと思うんですよね。備付けの銃をお貸しして、指導員の下、一緒に回るというようなことであれば、持ち込むこともないし、また一時的に所有することもないということで、そんなことなどをまた提案させていただければと思います。
 それでは、先ほどもございましたが、野生鳥獣による農作物被害というものを少し皆さんにもお示しをしたいと思います。
 これは農水省の資料ですが、お配りをしてあるかと思います。二十四年度で大体二百三十億円規模の被害がずっと出ております。この鳥獣被害の深刻化の要因ということで三つ書いてありますが、生息域の拡大、狩猟による捕獲圧の低下、さらに耕作放棄地の増加というふうにあるんですけれども、それぞれやっぱりいろんな要因がありますが、今日は、その真ん中の狩猟による捕獲圧の低下、まさに絶滅危惧種になりつつあるというところを中心にお話をさせていただきたいと思いますし、この野生鳥獣による農林水産業被害については実は様々な省庁のお力を、協力をいただきながら今やっておる、それが二番目の資料でございます。
 環境省でいえば鳥獣保護法、実はこの鳥獣保護法も、保護法と書いてあるとおり、保護ばっかりをずっとやってきました。つい最近、前国会ですけれども、大きな政策転換があって、保護一辺倒じゃ駄目だということで、管理という言葉、すなわち数も減らさなきゃいけないという言葉が法律の名前に入って、ようやく適正化に向けて動き出しましたし、また、これもよく話題になりますが、農水省では鳥獣被害防止特措法等々を改正しながら、これは議員立法でやったんですかね、みんなで協力し合っているところでございます。
 そういう意味で、関係する省庁としては多岐にわたるわけなんですけれども、大臣の所管の警察庁もやっぱり銃刀法という一番根っこの部分をコントロール、管理監督されているということなんです。ですので、日本挙げて、国挙げてこの鳥獣被害対策をやるためには、皆さんの所管の警察庁もこれ非常に協力していただかなきゃいけないということをまず申し上げたいと思います。
 大臣、まず、そのお気持ちを表明していただければと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 鳥獣の保護、管理と狩猟の適正化ということを環境省、鳥獣保護法で定めて視点を確立したわけでございますけれども、現在、農作物の被害二百三十億円、また、担い手が高齢化が進んでいる中で地域生活をどう守っていくかということは本当に大事な視点だというふうに思いますので、安全性を考慮しつつ、鳥獣被害対策の観点、必要な措置を検討してまいりたいと思っております。
○尾立源幸君 それでは、三枚目の資料をめくっていただけますでしょうか。ハンター減少ということで如実にこれ表れておりますけれども、平成元年に二十五万七千八百七十九名いたのが、平成二十三年には十一万六千百二十二名でございます。この理由として、単に高齢化ということだけでは済まない話が私はあると思っておりまして、後々質疑をしたいと思いますが。もう一つは、やっぱり規制が余りにも厳し過ぎて、もう持つ人が最初から諦めてしまうような状況がつくられていると、現場でですね、ということを申し上げたいと思います。
 そういう意味で、このハンターさんの減少が有害鳥獣による被害の防止のためのボトルネックになってはいけないと思うんですが、改めて大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 委員御提出の環境省の資料を見ますと、この二十三年間で半減以下ということで、本当にこれは問題だというふうに思っております。いろいろな現状、また分析等々を検討しながら、このハンター減少の問題に取り組んでまいりたいと思います。
○尾立源幸君 それでは、各論に移らせていただきたいと思います。
 大臣からもお話ございましたが、私自身が銃を持って射撃を行い、また狩猟も行い、そして有害鳥獣捕獲実施隊員として仕事もさせていただいております。こういう観点で、北は北海道から南は九州、まあ沖縄は余り行かないですけれども、九州までは現場を見に行かせていただいております。今ちょうどハンティングシーズンが始まって忙しいんですけれども、全国で活躍をされていると思います。
 それでは、まず、委員の皆様にも改めて実情を御覧いただければと思います。
 まず、四ページ目になりますですか、銃を所持、使用するまでのプロセスということで、この申込みから実際に銃を買って使用するまでのプロセスがここに書いてあります。安全や持つ人の適性ということをしっかり調べるというのは当然なんですけれども、現状、この申込みから銃の使用まで大体どのぐらい掛かっているか、大臣、期間、これ分かりますか。
○国務大臣(山谷えり子君) 安全性の観点から必要な措置をとっているわけでございますが、銃砲に関する規制は治安の根幹を成すものであることから、銃刀法では、所持許可を与えるに当たって、社会的に銃の所持を必要としているかどうか、欠格事由に該当していないかどうかについて厳格に審査を行うとともに、一定の講習の受講等を義務付け、銃の所持に必要な知識及び技能を習得させることとしているところでございます。
 委員お尋ねの、初めて銃を所持しようとする方が実際に銃を所持するまでにどれぐらい期間が掛かるのかについては、各種講習等の開催状況や個々の申請に係る個別の事情により異なるため、一概に申し上げることは困難でございます。各都道府県警察では許可申請を適切に処理するよう努めているものと承知しております。
○尾立源幸君 現場では大変なことが起こっておりまして、この申込みから銃の使用というと、いろいろ、早ければ、そうですね、半年は掛かるんじゃないかと思います、早くてもですね。遅ければ一年ぐらいひょっとしたら掛かるかもしれない、私のこれまでの経験ですが。
 問題は、現場でどういうことが起こっているかというと、余りにもこれまで銃を持たせない、厳しくしろということの結果、この申込みを受け付けないということが起こっております。これは以前、警察庁に私の方からも現状を申し上げて改善すべくお願いをしているんですけれども、いまだにこの事前審査制度なるものを勝手にローカルでつくって、作文を書かせるんです。何であなたは銃を持ちたいんですかというようなことで、何かいろいろ作文なりなんなりを出させて、それをまた、すぐ見りゃいいんですけれども、この制度自体はあっちゃいけないことなんですけれども、もちろん、それをまた放置をして答えを出さなくて、いわゆる窓口での申込書を受け付けないというようなことも行われております。また、窓口に行きますと、こんなの何で持つんだと、持たぬ方がいいよとか、いろんないちゃもんを付けるというようなことも現場で行われております。
 大臣、こういうことがあるという認識は、多分初めてお聞きになったと思うんですが、いかがお考えですか。
○国務大臣(山谷えり子君) この図によりますと、申込み、初心者講習会、そして講習修了証明書というプロセスにあるわけでございますが、お尋ねの件については、銃刀法上は、初心者講習の受講申込時ではなくて、初心者講習の受講後に教習資格認定申請があった際に猟銃等の所持の欠格事由に該当するかどうかを確認することとされているところなんですが、結果的に不許可となることを避けるために、初心者講習の申込書を取りに来た者に対してすぐに申込書を渡さずに、欠格事由に該当するかどうかの確認を行っていた県があったものと承知しております。
 それが尾立委員が今いろいろおっしゃられたことなのだというふうに考えておりますが、このような取扱いをしていた県に対しては個別に指導を行ったところでありまして、近日中にも各都道府県警察に対して通達を発出して、改めて徹底していきたいというふうに考えております。
○尾立源幸君 そういう認識がようやくあったということなのかもしれないんですけれども、しっかりこの辺りは指導していただきたいと思っております。都道府県警にまず指示を出されるのかもしれませんけれども、ちゃんと、これ申込みするのは所轄警察ですので、それぞれの警察署に担当者がおります。こういう人たちにもしっかり今の趣旨が行き渡るようにお願いをしたいと思っております。
 それでは次に、所持許可の更新の際の調査について問題があるので御指摘をしたいと思っております。
 我々そうなんですけれども、銃許可証の更新をするとき、また新たな銃を申請するとき、調査というのがあります。ただ、これも最近非常に神経質に警察の方がなられておりまして、以前は、どういう人に私の性格だとか素行を聞けばいいですかというような、まず事前にお話があった上で、例えば藤本さんにお願いしたいだとか、狩猟仲間の何々さんにお願いしたいというようなことをやっておったんですけれども、最近なぜか、のべつくまなく聞きまくるみたいな話になっております。しかも、もう見ず知らずの人に聞くわけです。
 東京の例でいえば、例えばマンションに住んでおると、上下左右の住人には必ず聞かないと、これが、調査が終わらない、調査終了としないみたいなことを言っておりまして、どういうことが起こるかというと、全然関係ない人たちに私が銃を持っているということを警察のあなた方がわざわざ知らせるというようなことが起こっております。
 その結果、心配されることは、プライバシーの侵害が一つと、上下左右又は近隣に、また職場にも電話をされることもありますが、そういうことで二次的な犯罪にならないか。ここに行けば銃があるよということを教えてしまって、何らかの形で盗難みたいなことが起きないかという心配もしておりますし、もう一つ、例えばマンションなんかだと、一般の方は、銃を持っているイコール怖い、変な人みたいな話になって、マンションから出ていけみたいな、こういう侵害も受けているという話を聞いております。
 ですので、是非、調査は私は大事だと思いますけれども、パトカーで乗り付けて聞くだとか、近隣手当たり次第に話を聞くとか、四軒必ず終わらなきゃ駄目だみたいな、異常な調査の仕方については是非改めていただきたいと思います。
 今、改めるというふうに考えておられると聞いておりますので、その内容と、何をどう改めればこの聞き取り調査の仕方が正常化されるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 過去には、長期間にわたりトラブルがあった隣人を猟銃で射殺するなどの事件が発生していることから、不適格者を的確に排除するために、猟銃等の所持許可の申請等があった場合には近隣に居住されている方から聞き取り調査を実施しているところであります。
 調査に際しては、現場で誤解やトラブルが発生しないよう十分に注意して実施しているところでありますが、全国の警察に寄せられた苦情等を調査しましたところ、パトカーや制服勤務員による調査や担当者の言動に対する苦情が認められました。これらについては改善に努めているところでございます。
 このほか、調査の実施先の選定方法について見直し要望、寄せられております。申請者から聞き取り先を確認の上実施することなどを検討しておりまして、年内を目途に各都道府県警察に対して通達を発出したいと思っております。
○尾立源幸君 そういうふうに認めていただいて、改善の方向に動くということですので、是非それはよろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、銃の更新手続をするときに、今、銃の種類ごとに技能講習というものが新たに制度として入って、これをやっておるんですけれども、この技能講習の内容について簡単に大臣の方から説明していただければと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 技能講習でございますけれども、見直し内容についてですか。技能講習の内容、そのものの内容についてですね。
 技能講習は、猟銃による事故の防止を図るため、猟銃の操作及び射撃の技能に関しての講習を行うものであります。
○尾立源幸君 その制度自体私も大変いいものだと思っておりますが、現実はどうなっているかというと、減点制の実技試験ということになっております。講習というふうに聞けば、ああ、銃の安全な扱い方だとか、例えば射撃の仕方だとかを習うのかなと思ったんですけど、今はそうではなくて減点式の、あとは標的を撃って点数をクリアしなきゃいけないというふうな検定になっておるというのが一つの問題点。
 もう一つは、三十分で二十発の弾を撃たなきゃいけないというふうに決められております。
 もう一つは、そもそもこの試験を行える射撃場が少ないという問題点があります。ちょっと見てください。これは五ページ目になるんでしょうか。ライフル、大口径の技能講習可能な射撃場、都道府県別ということで、このグレーになっているところがそういう射撃場のないところでございます。東京もないんですよね、実は。
 ということは、どういうことになるかというと、近隣の射撃場と公安委員会同士が契約を結んで、東京の人を受け入れてもらえるかどうかということを調査をして受け入れているわけなんですけれども、例えば鹿児島の人などは、今現状、福岡までこの技能講習を受けに行っております。日帰りで、朝九時ぐらいから大体ありますので、恐らく前泊になるんじゃないかと思います。しかも、自分の銃を持っていかなければいけないという、当然ホテル等にも泊まらなきゃいけないということで、非常に利便性が悪いという現実がございます。
 こういった中で強行的にこれは施行されているわけなんですけれども、私が申し上げたいのは、この講習の在り方、私は大事なものだと思っておりますけれども、幾つか問題点を申し上げました。検定になってしまっているということと、三十分で二十発の弾を撃ち続けなきゃいけないという、まあ皆さん方からするとそんなの簡単なことじゃないかと思われるかもしれないんですけれども、ライフル銃の大口径という非常に強力な弾を撃つ場合、大変これしんどいんです。また、銃身も三発、四発連続で撃つと熱くなって本来の性能が出ないというようなこともあって、この三十分で二十発というようなことはふだん誰もやりません。そういうことを今やらされているということです。
 ということで、この制度、ようやく皆様方も、ああ、ちょっとやり過ぎたなということに気が付かれて、見直しの方向と聞いておりますけれども、どういうふうに見直すのか、それをいつまでにやるのか、何でこの見直しをやるのか、改めてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 尾立委員のこの資料でございますが、十五もの都県で大口径のライフルの技能講習可能な射場がないということで、周辺県の射撃場において技能講習を実施しているところでございますが、受講者の負担軽減のため、できるだけ多くの県の射撃場で受講できるように都道府県警察に対して指示をしているほか、平成二十四年十月から試行してきた技能講習等の休日開催、受講申請の郵送受付等の措置を本年度からは全国展開するよう都道府県警察に指示しているところでございます。
 また、技能講習の内容が減点式になっているけれども、もっと指導重視にすべきではないかということもそのとおりでございまして、技能講習の内容を指導を行うことにより重点を置いたものとなるように見直しを行っているところでありまして、例えば、射撃指導員が受講者の銃の取扱方法や射撃姿勢等についてチェックシートを作成し、それを基にして改善すべき点を具体的に指導することなどを考えているところでございます。
 三十分で二十発ということも、そんな数でいいのかということも含めていろんな見直しを、年内を目途に見直し案取りまとめて国家公安委員会規則の改正で行う予定でございます。
○尾立源幸君 しっかり見直しをしていただければと思います。
 次に、これも先ほど大臣からもお話ございました、医師の診断書について取り上げさせていただきたいと思います。
 今、銃所持許可、更新許可の際には、精神保健指定医、都道府県公安委員会が認める医師しかこの診断書を書けないことになっております。これは前回の銃刀法改正のときでも我が党の藤本委員から、この診断書の件について懸念等々も示されておった課題なんですけれども、やっぱりなかなか現実は厳しいなと、今現在行われている制度は厳しいなというふうに思っております。
 というのは、精神保健指定医そのものではないんですけれども、精神科医がいない市町村というのがいまだに約三割あります、全国で。それで、これで十分な医師が確保できているのかというと、やっぱりなかなか難しいんだろうと思っております。
 ということで、必ずしもこの精神保健指定医でなければならないのかという議論がずっとあったわけなんですね。それよりも、私なんかは、ずっとかかりつけのお医者さんがいらっしゃったら、その方の方が初めて診る精神保健指定医さんよりも、ずっと継続的に自分のことを診ていただいているかかりつけ医さんに診ていただいた方が、より私のことなんか分かってもらえるんじゃないかと思うんですけれども、そういう意味で、この精神保健指定医一本やりの指定の在り方というのは、私は見直すべきだと思っておるんですけれども、大臣、この辺りについてはどういう見直しの方向で進められているのか、教えていただければと思います。また、いつまでに、何でこれはそういう見直しができるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 猟銃等の所持許可等の申請に当たっては、内閣府令で定める要件に該当する医師の診断書の添付が義務付けられており、内閣府令において精神保健指定医やこれに準ずる専門医の作成した診断書の添付が求められているところでございます。
 しかし、委員もおっしゃられたように、平成二十四年末現在でもいまだに三四・四%の市町村では精神科医等が存在していないという状況にあり、申請者が診断書を得るために長時間移動しなければならない場合があるなど負担となっているところでございます。
 そこで、精神科医等ではない医師であっても申請者のかかりつけ医として継続的に診療しているなど、過去の申請者の心身の状況について診断したことがある医師については、その経験を踏まえると一定の精神疾患やアルコール中毒等に関する欠格事由に該当するかどうかについて診断することが可能であると考えられるために、こうした医師を診断書の作成主体に追加することを検討しているところでございます。時期は今回の法改正に合わせて内閣府令の改正を行う予定でございます。
○尾立源幸君 ありがとうございます。
 それでは、今回の法律案に関わる事項でございますが、今回の改正では震災などで猟銃をなくした方への特例措置が盛り込まれ、またこれ遡って適用をしていただくような措置も入っているということで、非常にこれは感謝申し上げたいと思います。
 とりわけ、東日本大震災の津波で一時的にガンロッカーの中に収めてある銃がぐわっと流されてしまったというケースがあって、後々発見はされてきているんですけれども、そういう人たちはもう即そういう事態になると免許自体が失効ということになってしまって、たとえ十年、二十年のベテランさんでもゼロから始めなきゃいけないという理不尽な扱いになっておったわけでございます。
 そういうことで、ずっとこれも申し上げてきたんですが、ようやく今回の法改正で対応していただけるんですけれども、感謝はすれど、なぜこんなに三年半も掛かってしまったのかということの説明と、もう一点、大震災等でなくとも、例えば盗難ということもあり得るわけですよね。これは、本人に責任がない場合にもちろん限りますけれども、こういう場合は今の法改正案では救われないことになっております。過失がなくとも救われないということになっていますが、まず、なぜこんなに時間が掛かったのかということと、そういう盗難などの場合も同様の適用が受けられないのかどうか、それについて質問をしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 東日本大震災の発生当初、被災者の意向としては、まず生活を立て直して、その後に改めて猟銃を所持するというものであったことから、その時点において早急に特例規定を措置する必要はなかったけれども、震災から三年以上経過して、改めてライフル銃を所持したいという要望があったことから、今回特例規定を措置するものとしたところでございます。
 委員お尋ねの、盗難で本人に全く責任がない場合という対策の講じ方でございますけれども、猟銃の所持許可を受けた者は、危害予防の観点から、当該猟銃を適切に保管、管理する責任を負っているところでございまして、当該猟銃の盗難や紛失については、通常、本人の責めに帰することができないやむを得ない事情によるものではなく、その保管、管理の責任を全うしていない点において本人の過失が認められるため、猟銃という危険物の所持許可を再度受けたいということであれば、初心に返って一から講習等を受講していただくことが適当であると考えられることから、今般の特例の対象とはしませんでした。
○尾立源幸君 是非、この辺もまだ積み残しの点でございますので、またこれは継続的に議論をしていきたいと思います。
 それでは、もう一点、農業被害の方の特措法の中で決められていることなんですけれども、ライフル銃というのは特に遠距離の鳥獣を捕獲するときにはこれ非常に有効なわけなんですけれども、今、十年以上の散弾銃の所持歴がないとライフル銃は持てないようになっております。これはこれで一定の理由があるわけなんですけれども、この特措法ではそれを五年に短縮できるようになっておりますが、この特措法の特例を受けた人は全国でたった二人しか今いません。じゃ、なぜこの特例が今まで二人しか受けられなかったのか、大臣、レクは受けられましたですかね。──分からない。そうしたらいいです、私の方で言います。
 実は、散弾銃は持っている人なんですけれども、ライフル銃は十年たたないと持てないので、それを五年に縮めるためにどうするかというと、この実施隊員さんは、ライフル銃を持った場合に、各市町村の役場のどこかの部屋でそれを保管してもらわなきゃいけないんです。ということは、北海道だと朝四時半ぐらいにもう明るく、もっと、三時半ぐらいですかね、日の出が夏なんかはあると思うんですけれども、そうしたら、その三時半前に役所に行って、銃を取って、それから駆除に行かなきゃいけないわけなんですよ。そんな面倒くさいこと、誰がやりますかと。市町村の職員さんも絶対嫌なわけです、こんなことは。しかも、土日にやる場合も多いし、そのたびにそういう休日出勤、早朝出勤、遅くまで残るみたいな、このためだけに必要になってくるし、市役所や町役場のその保管する場所というのは別に銃砲店でも何でもありませんので、そんなに厳重に管理をされているわけではありません。ということから含めて、非常にこんなことは嫌がってきたというのが実際なんです。
 ということで、これについて改正を我々はお願いをしておるんですけれども、どのような改正方向になっていくのかということを、それではお聞かせください。
○国務大臣(山谷えり子君) 鳥獣被害対策実施隊の隊員については、有害鳥獣による事業に対する被害を防止するため、ライフル銃による獣類の捕獲を必要とする者に該当するとして、散弾銃を十年以上所持していなくてもライフル銃の所持許可を認めていますが、ライフル銃の適切な取扱いを担保するため、その保管、管理について、市町村の施設内において市町村の責任ある立場の者が施錠管理するなど厳格な監督を求めてきたところでございます。
 尾立委員が今おっしゃられたような現状の中で、これについて市町村の負担が重過ぎるという声を受けまして、ライフル銃の適切な保管、管理がなされるのであれば所持許可を受けた者の自宅で保管することを認める方向で、現在その詳細について検討しているところでございまして、年内を目途に通達を発出する予定であります。
○尾立源幸君 まだまだ実は細かい質問もあるんですけれども、限られた時間でございますので少々まとめに入っていきたいと思うんですけれども。
 今日、私、細かい質問をたくさんさせていただきました。皆さん方にとってみれば初めてのことで何のことかなと思われるかもしれませんが、我々国会議員の責務は、当然法律をしっかり作って、とりわけ銃に関しては安心、安全で取扱いができるようにするということなんですけれども、今私が質問した多くの事項が、実は法律ではなくて規則や通達で決められておるということなんです。
 それで、ちょっと見ていただきたいんですが、私の資料、今回、今通達や規則の改正で見直しを検討してもらっている一覧なんですけれども、実は、この銃砲所持の大本は銃刀法で決められていますが、細部というか実際の運用はほとんどこの通達や規則なんですよね。まさに通達行政とも言っていいと思います。ただ、この通達や規則の作り方によっては、今申し上げましたような様々な現場で問題点が起こってきているので、私はこの在り方は問題だと思っております。法律で決めた趣旨をしっかり守るのは当たり前なんですが、それ以上の例えば締め付けや、また通達には書いていない更なる暗黙の規制というもので国民の権利を侵すということは、私はあってはならないと思っております。
 そういう意味で、是非、行政機関の在り方として、山谷大臣、今お話しになったように様々なことを今回も改正していただくわけなんですけれども、改めて、行き過ぎた規制や、また趣旨を脱するような規制がないように御指導いただきたいと思います。決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 国家公安委員会規則は法律の委任に基づき定められるものであり、その制定に当たっては広く一般の意見を求めるためにパブリックコメントを行うこととされているところであります。また、警察庁の通達については、警察行政の透明性を確保し、国民に対する説明責任を果たすため、原則として公表することとしているところであります。
 このような取扱いは他の行政分野と変わるところはなく、銃刀法の運用が恣意的であるということはないと思いますが、様々、尾立委員がおっしゃられた通達とその現実に幅があるではないか等々の御指摘については注意していきたいと思います。
○尾立源幸君 くどいようですけど、この通達を更に拡大解釈したような例も今各都道府県で、またこれ一様ならまだ分かるんですけれども、ばらばらになっている例があります。それは、銃の種類について規制があります。
 当然、日本では軍用銃というのは持てないわけなんですけれども、この拡大解釈として、軍用銃に準ずる銃というふうな表現で通達を出されておりまして、じゃ何なんだということでその定義を見ますと、遠距離射撃適応性、よく当たるということでしょうね、平たく言えば。もう一点、多弾速射性、多弾、多くの弾を早く撃てるということを軍用銃類似というふうにおっしゃっているんですけれども、日本の銃刀法では五発までしか入りません、持っちゃいけませんということで、これは恐らく三十発ぐらい入る弾倉を安易に付けられて、それをばんばん撃ちまくられたら困るというようなことなんでしょうけれども、こういうことを軍用銃類似の性質の一つとして挙げております。もう一つは、戦闘適応性という、これまたよく分からない概念なんですが、こういう特徴を持って、ちょっとでもこういうことに該当するものをどんどんどんどん規制を広げていっているという例があります。
 私は、特に二番目のたくさん撃てるというのは良くないと思います、これは。ばらばらばらばらっと、こんなのは駄目だと思いますし、ただ、遠距離が撃てるということは、それだけ正確な銃ということなんですね。で、当たらない銃ほど怖いものはないと私は思っています。だから、これもちょっと行き過ぎで、警察の方に聞くと、狙撃をされると困るとおっしゃるんですけれども、有害捕獲をするときだって、ある意味スコープを付けてしっかり急所を狙って撃たなきゃいけないんです。百メートルでどのぐらいに、山谷大臣、弾というのは集まるか。まあ銃の性能にもよるんですけれども、いい銃だとこのぐらいの穴に入ります。そこそこの銃ですとやっぱりこのぐらいに散らばっちゃうんですね、ライフル銃でも。これが三百メートル、五百メートルになるとどれだけ散らばるかというのは、多分想像していただけると思うんです。弾は何も真っすぐ飛びません。放物線を描いて弾は飛んでいきますので、当たらない銃ほど危ないものはないんです。
 ということで、私が申し上げたいのは、遠距離射撃適応性というのが軍用銃に類似するなんというこの概念は、私はとんでもないと思っているんです。じゃ、皆様方は当たる銃を持たせたくないのかと、こんな当たらない銃で野山で猟をやれというのかというふうに私なんかは逆に思ってしまうわけなんですけれども、大臣、一般論としてで結構ですけれども、どう思われますか。
○国務大臣(山谷えり子君) 軍用銃なる用語は銃刀法上存在しておりませんが、一般的には、個人で携帯し、両手で保持し、肩付けして照準、発射できる形態のもので、銃腔にライフルが切ってあり、主として歩兵の戦闘用に適するように造られたものと解しております。軍用銃を模して製造されたもの、銃剣を取り付ける着剣装置があるものなどは、外形上猟銃に類似していても猟銃ではなく、一般的には小銃に該当するものと解しております。
 軍用銃に関する所持許可基準等が不明確ではないか、もう少しきちんと専門的な視点から見るべきではないかという御意見だというふうに思いますが、警察行政の透明性を確保し、信頼を向上していくこと、国民の安全、安心に応えることが重要でございますから、委員の御意見を踏まえながら、しっかり努めていきたいと思います。
○尾立源幸君 だから、軍用銃はいけないわけでして、本当にこういう三要件あるんだったら、科学警察研究所という皆さん立派なのお持ちでしょうし、都道府県にはそれぞれそういう機関があるから、そういうところで調べてください。それでもってもそうなんだということであればいいんですけれども、そういうサジェスチョンをさせていただきたいと思います。
 最後に、銃の所持許可申請の処理期間、最初のあのフローチャートは全体を言っておりましたけれども、例えば、持っている人が新たな銃を追加で取得したいといった場合の標準処理期間というのは何日でしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 平成二十四年に各都道府県警察において新規に所持許可をした申請について、申請から許可証の交付までに要した期間を警察庁においても調査しました。最も長い県で約九十六日、最も短い県で約十八日と幅がございますけれども、個別の申請によって状況が異なっており、欠格事由該当性の確認など著しく期間を要するものもあるということから、これを単純に比較はできないというふうに考えております。
 今後とも、不適格者の排除に配意しつつ適切な処理が行われるよう努めたいと考えておりますが、モデル審査基準を警察庁では標準処理期間について定めまして、三十五日以内で各都道府県警察の実情に応じた期間を定めるということにしておりまして、ほとんどの県では三十五日間と定めているものと承知しております。
○尾立源幸君 これで終わらせていただきますが、三十五日というのが一つの目安ですので、それを大幅に超えないように是非お願いして、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○委員長(大島九州男君) 午後零時五分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時七分休憩
     ─────・─────
   午後零時六分開会
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○若松謙維君 公明党の若松です。
 衆議院から御苦労さまです。ちょっと息が正常になるまでほかの質問にさせていただきますので、御心配いただかないで、優しいんです。
 先ほど尾立委員の質問で、尾立委員がゴルゴ13だと今まで知りませんでしたが、そういう中、いろいろ気付いたんですけど、その前に、まず今回のこの法改正でありますが、いわゆるスポーツとしての射撃に対する評価についてちょっと審議官にお尋ねいたしますが、この本改正法案ですけれども、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けた競技力強化を主たる目的とするということでありますけれども、競技団体から年少射撃資格認定制度の見直し等を求める要望があって、また文科省からも規定の見直し等について検討の要請がなされているということで、今回のスポーツとしての射撃に対する評価や長所、又は教育的効果、生涯スポーツ、こういったところが挙げられると思うんですけど、具体的にどういう評価や長所について考えているか、お答えください。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 スポーツとして射撃がどのような特徴を持って評価されるかということについてでございますけれども、まず一点目には、標的をしっかりと狙って撃つという行為の中で培われる集中力というものが挙げられると思います。また、銃の取扱いなどにつきましても、当然のことながら厳正なルールが求められる競技だということでございますので、これはやはりスポーツとしての射撃競技に取り組むということで、規律や礼儀が身に付くのではないかということが期待されるということであろうと思っております。
 また、今後、射撃競技におきましてもトップアスリートが国際的に活躍していただく環境がますます増えてまいりますと、これが社会的に関心が深まって、射撃競技を始めとするスポーツの普及という観点からも広い効果があるのではないかと、かように考えているところでございます。
○若松謙維君 分かりました。
 実は、公明党の秋田県小坂町の町議会議員、女性でありまして、二度ほど、クレー、スキーとあとライフルですか、のオリンピックに出た議員がおります。
 ということで、じゃ、次に辻生活安全局長にお伺いしますが、ライフル銃所持許可の基準についてお尋ねいたします。
 現行のライフル銃所持許可基準につきまして、継続して十年以上の猟銃の所持許可を受けている者としている根拠、これ、どのような点に求められているのか。また、猟銃に係る事故の実態、先ほどちょっと紹介がありましたが、尾立議員とのやり取りしていて、やはり警察の立場からすると余り持ってほしくないと、これが本音だと思います。そういうことも含めて、この事故の実態も踏まえて確認したいんですけど、よろしくお願いします。
○政府参考人(辻義之君) ライフル銃の所持許可の基準といたしまして、継続して十年以上猟銃の所持許可を受けているということが追加されましたのは昭和四十六年の銃刀法の改正によるものでございますけれども、これは当時、乗客を人質に客船を乗っ取り、ライフル銃を乱射するという事件等が発生したことなどを背景として、凶器として犯罪に使われた場合に、より危険性の高いライフル銃については、社会生活上ライフル銃を必要とし、かつ所持を認めても安全性を期待され得る者に限り許可を与えるということにしたものでございます。
 具体的には、継続して十年以上猟銃の所持許可を受けている者については、その間における射撃経験に基づく技術の向上が推定される上、十年以上取消処分を受けていない者であれば、法令の誠実な遵守及び猟銃の適正な取扱いを推定させ、危険性の高いライフル銃の所持を許可しても安全性が十分期待できると考えられたことによるものでございます。
 猟銃による事故でございますが、ライフル銃によります事故の発生件数は過去五年間で二十五件発生しておりますが、散弾銃による事故の発生件数は過去五年間で百四十九件となっておりまして、ライフル銃による事故の発生の方が少なくなっているという状況でございます。
○若松謙維君 済みません、今の過去五年間の事故で、いわゆる死亡者というんでしょうか、何人、データありますか。
○政府参考人(辻義之君) 済みません、死者数でございますが……
○若松謙維君 なければいいです。
○政府参考人(辻義之君) 申し訳ございません、今ちょっと直ちに数字は。
○若松謙維君 それでは、山谷大臣にちょっとお尋ねいたしますが、先ほどの尾立議員のやり取りを聞いていて、確かにこれだけハンター減少、ところが、完全に今高齢化で人間が元気力が弱まっていますので、自然力の方が今は強くなっているというのはもう誰もが認識しているところで、私も北海道よく回りますので、根室に二、三十匹鹿がいます。本州から来た人は、ああ、動物園ですかと、いいえ、単なる公園ですと。そういうのがもう日常茶飯事ですので、そういう中、本当にこのハンター減少を、現制度でもつかどうかというときに、やり取り聞いて、ちょっと思い付きの質問で申し訳ないんですが、やっぱり銃を持つことによる規範性とか、何というんですか、いろんな教育とか含めると、やっぱり公務員の方にいわゆるプラスアルファの研修をしていただいて、そういうことをやっていただく、例えば、警察官とか自衛隊とか、そんなことを検討している事実はあるんでしょうか。
○政府参考人(辻義之君) 自衛隊の方につきましては、ちょっと私の立場でお答えしかねますけれども。
 警察でございますけれども、警察の場合には、警察法で警察の任務あるいは責務ということが定められておりますし、携帯できる武器についても規定もございます。また、拳銃を持っておりますけれども、警察官職務執行法でその拳銃を撃てる場合というようなことについては厳格な形で要件が定まっておりますので、先生がお尋ねのような形で警察として鳥獣駆除に任務を果たすということはなかなか困難なのではないかというふうに考えているところでございます。
○若松謙維君 済みません、質問通告していないので、大臣、いや、検討ですから。いわゆる、御存じのように自衛隊もその破壊力というか、全然違いますから、猟銃と。そういう意味で、それを違った形で猟銃を使っていただく、公務員としていわゆる鳥獣被害に対応していただくということの警察としての検討の余地というんですか、若しくは、してみる気はおありなのか、ちょっと御質問いたします。
○国務大臣(山谷えり子君) それぞれの行政の職務がございますけれども、今いろいろ、尾立委員から、そして若松委員から、この銃刀法の改正をめぐって、また鳥獣駆除の問題等々のいろいろな広い視野から御質問をいただきました。いろいろと、明確な答弁はできませんけれども、問題意識は強く持っていきたいと思います。
○若松謙維君 済みません、予定外の質問をして申し訳ないです。
 では、予定内の質問をさせていただきます。
 現行の年少射撃資格制度の評価についてでございますが、現行の空気銃に係る年少射撃資格制度に対する評価ということで、ジュニア選手育成の競技力向上という観点が今回主目的でありますけれども、この下限年齢を引き下げてほしいということでありますが、そうすると、危害予防というのとはまた違った不安というか心配も出てまいりますので、そのような観点からはどのような評価が寄せられているでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 現行の年少射撃資格認定制度は、都道府県公安委員会から年少射撃資格の認定を受けた者が指定射撃場で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃をする制度であり、危害予防に配慮した制度となっていることから、平成二十年の制度創設以来、特段の事故は発生しておらず、一定の評価をいただけているものと認識しています。
 なお、射撃競技団体からは、年少射撃資格認定制度の利便性の向上等のため、年少射撃資格認定制度の失効年齢を引き上げてもらいたいとの要望も出されており、今回の改正案に取り組んでおります。
 有識者のヒアリング等では、十歳、小学校五年生になると、ほとんどの子供が善悪の判断ができるようになり、自らの行動を抑制する能力についても中学生と大差ない能力が身に付いている等々の御意見をいただいているところであります。
○若松謙維君 分かりました。事故がないということと、十歳という一つの善悪の判断が付いているということで。
 済みません、また思い付いてしまいました。そうしますと、先ほどの猟銃、まあちょっと十歳はなんですけど、十八歳とかいう方が、あれ、猟銃の資格は二十歳以上ですか。(発言する者あり)十八以上ですね。ということは、そういった若い方がある意味で十八以上になって、何ですか、資格を取られるという事例というのは増えていくんでしょうか。これ、どういうふうにお考えですか。済みません、分かればということで結構ですので。
○政府参考人(辻義之君) ちょっと一概には分かりませんけれども、この射撃競技に関して申しますと、こうして競技をする方が出てくるということになりますと、エアライフルから次にまた装薬のライフルという形で、そちらの種目に進まれる方というのは出てこられるのではないかというふうに思います。
○若松謙維君 済みません、それでは、最後の質問ですけれども、これ辻生活安全局長にお伺いしますが、御存じのように、今回の東日本大震災、特に福島双葉郡ですか、もう御存じのように、テレビでも何度もイノシシの群れとかそういうことで、しかしハンターの方がもう間に合わないと、こういう状況でありますけれども、あわせて、猟友会の方が津波で流されたということもありますので、今回の措置、東日本大震災の措置も今回含まれておりますけれども、それによって、この東日本大震災によってライフル銃をなくされた方は何人ぐらいいて、そのうち何人ぐらいこの措置によって再びライフル銃を所持することができるか、お答えください。
○政府参考人(辻義之君) お答えいたします。
 東日本大震災で所持していた猟銃、これはライフル銃と両方ですけれども、猟銃を全て亡失等して許可が失効されました方は、岩手県、宮城県、それから福島県におきまして合わせて百九名でございます。このうち二十二名の方が死亡されているということを確認しておりますので、今回の特例の対象になり得る方は八十七人ということになります。
 なお、既に猟銃の所持許可を再び受けられた方は二十一人ございまして、このうち十三名の方がライフル銃の所持を希望されていると。もちろん、これから要件については審査しなければならないんですが、十三名の方が現在ライフル銃の所持を希望されているということでございます。
 それから、遅くなりましたが、先ほどお尋ねございましたライフル銃による死者数でございますが、過去五年間で、自殺者も含めまして八名ということになってございます。
○若松謙維君 以上です。ありがとうございました。
○井上義行君 みんなの党の井上義行でございます。
 この銃刀法の改正の議論の前に、今新聞でTPPの問題を多く目にいたします。我々みんなの党というのは、守るべきものは守る、しかし、やはりこのTPPは推進をしていかなきゃいけない、こういう考えであります。果たして本当にどういう形に今なっているのかと。これは経済成長戦略にも関わりますし、あるいは今議論をしている地方創生にも大きく関わりがあるというふうに思っております。
 そこで、今、このTPP、多分アメリカの中間選挙、こういう意識をしながらいろいろ議論をしていると思うんですが、この年内合意に向けて日本の決意あるいは今の状況について、是非、小泉政務官に答えていただきたいというふうに思っております。
 お父さんには私も副長官の秘書官、官房長官の秘書官では大変お世話になりましたけれども、是非詳しく説明をいただきたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 井上委員におかれましては、父がお世話になったそうで、大変ありがとうございました。
 おっしゃるとおり、TPPの交渉は最終局面を迎えておりまして、今関係各国、交渉国との交渉を最大限努力をしているところです。先週の十月の二十五日から二十七日まではオーストラリアのシドニーにおきまして閣僚会合が行われました。その中では、全体会合だけではなくて、全ての国々とのバイの、二国間の会合も開催をして、もちろんアメリカのフロマン代表を含めて二国間協議を行いました。一定の進展が見られたところでもありますし、ルールについても、知的財産、そして国有企業、環境、投資などについて、首席交渉官が事前に絞り込んだ論点について閣僚同士政治レベルで論議をした結果、交渉を前進させることができました。
 その結果を踏まえて、閣僚からの指示によって首席交渉官が残された課題について更に作業を進めているところでありまして、来月、APECを控えておりますが、そのAPECの機会を捉えて再び閣僚会合を開いて更に交渉を前進させることになったというのが今の状況であります。
 先ほども言いましたけれども、まさに最終局面になっておりますので、引き続き全力で交渉に当たっていきたいと考えております。
○井上義行君 是非、国益を背負って、日本の国益になるために精いっぱい粘り強い交渉をしていただきたいというふうに思っております。
 それでは、本題であります銃刀法の改正の中身についてお伺いをいたしたいと思いますが、オリンピックの開催とともに、やはりそこに利用する練習場とか様々な射撃場を使うと思うんですが、今現在、射撃場訓練での銃あるいは空気銃などの保管はどのような安全基準で管理をしているんでしょうか。事務方の警察庁、お願いいたします。
○政府参考人(辻義之君) 教習射撃場等におきます猟銃等の保管設備、保管方法の基準につきましては、銃刀法施行規則、内閣府令でございますけれども、ここで定められておりまして、堅固な金属製ロッカーその他これと同等程度に堅固な構造を有するものであること、確実に施錠できる錠を備えていること、当該設備又はその付近に非常の際外部に通報することができる装置を備えていること、保管の設備に確実に施錠して保管することといった基準が定められておりまして、教習射撃場の管理者等はこうした基準に基づきまして猟銃等の管理を行っているところでございます。
○井上義行君 今回の改正とともに、やはり銃に対する国民の関心は非常に高いというふうに思います。やはり、きちんとした管理の下に、そして成功を収めていかなければいけない。そうすると、まずは財政面からいって、新たに射撃場をオリンピックで施設を造る、あるいは今既存のあるものを使う、いろんなものがあると思うんですが、いろんな今ある既存の練習場や射撃場を大いに活用した方がいいんじゃないか。
 私の意識では、やはり本番の場所というのは朝霞ですか、のところでやるんでしょうけれども、近くにやはり射撃場がある私が住んでいるのが小田原ですから、神奈川県が二つあるわけですね、伊勢原と大井町。そうすると、一般道をライフル銃持ったり空気銃を持ってうろうろするよりも、高速で例えばバスで一緒に移動したり、そういうことによって安全を更に高めていく、その方が効果としてあるのではないか。また、近くにある例えば伊勢原射撃場やあるいは大井なんかは、自分たちで、じゃこの場所を練習場で使うからやってねといっても、なかなか地方はお金がないんですよ。県もそんなにお金があるわけではない。
 そうすると、しっかりとした安全性のほかに、こうした国の支援というものもしっかりやっていかないと、いいかげんな練習場では安全管理もやはり困るし、あるいは、こうした移動をできるだけ時間も短縮し安全的に移動していく、こういうことが必要だろうというふうに思っております。
 そこで、まずは安全面から、やはりこうした既存のある射撃場を利用した方が安全的に非常に私はいいと思うんですが、この安全から見てこういう既存の射撃場を使うべきだと思いますが、国家公安委員長、いかがでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) オリンピック・パラリンピック東京大会における射撃競技の会場については、組織委員会において競技団体の意見も聞きながら様々な要素を勘案してこれから決定されることとなると承知しております。
 安全性の確保の観点からと会場との関係でございますけれども、御指摘のとおり、銃器の運搬についての安全対策は重要であるということから、今後、射撃競技の会場が決定された場合には、射撃競技団体等と協力しつつ、安全対策には万全を期していきたいと思います。
○井上義行君 そして、会場を決めた際には、やはり非常に地方というのは本当、先ほども申し上げたとおり、財政面で非常にお金を出そうとしてもないんですね。
 例えば、伊勢原でいくと、話を聞いていると、鉛ですか、の汚染とか、この土壌汚染というものをしっかりやらなきゃいけない、そういうようなお金に非常に多額が掛かるわけですね。そこはやっぱりしっかりと国から支援をするべきだと思いますが、文科省、法改正をしてまでやはりメダルを取ると、それには国も全面的なバックアップをして、こうした自治体に負担の掛からないような支援体制をしていただきたい。また、周りの安全面、先ほど大臣から話のあった、近い、あるいは利便性、安全性を考えた射撃場を大いに利用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けまして、射撃競技の練習環境の充実を図っていくということは大変重要な課題にこれからなってくるという認識をまず持っております。
 その上で、練習環境をどう充実していくかということにつきましては、これは、選手強化を直接担っております日本オリンピック委員会あるいは日本パラリンピック委員会、さらには各競技団体の意向を十分踏まえまして、文科省としても具体的にどのような支援策ができるか検討してまいりたいと、かように考えております。
○井上義行君 前向きな答弁、ありがとうございます。是非、地方に多大なる負担がないような形で国でバックアップしていただきたいというふうに思っております。
 そこで、やはり銃の今回の法改正によって、国民によっては何か年齢引き下げて子供たちが銃を持ってしまうんじゃないかとか、ちょっと違う観点で国民の間に広がってしまったら何にもならないわけですから、やはりここはこの法律が通ったらしっかりと啓発広報活動をしていただきたいと思うんですが、この具体策は、国家公安委員長、ありますでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 年少射撃資格者の下限年齢を引き下げることに関しまして、安全性を心配される御意見があることが承知しております。本当に広報啓発活動が大事だという、委員御指摘のとおりだと思っております。
 そのため、万が一にも年少者が空気銃を使用することによる事件、事故が起きることのないように、文部科学省や射撃競技団体と連携し、年少射撃資格の適切な認定、射撃指導員による厳正な指導監督のほか、練習射撃場等における空気銃の保管、管理を徹底するとともに、安全対策についてしっかりとした啓発活動をやってまいりたいと思います。
○井上義行君 是非、いろんな各地方末端まで、こういう改正だよと、そして銃の安全についてはこういう管理をしていきますよ、徹底していきますよ、そして練習場あるいは本番の射撃場を造るときもこういう配慮をしますよということを住民に浸透させるために、有効な啓発広報を是非やっていただきたいというふうに思っております。そのために何か井上やれと言ったらどんどん啓発活動しますから、何でも言っていただければというふうに思っております。
 そこで、せっかく法改正をするんですから、メダルをやはり取っていただきたいと思うんですが、最後の質問ですけれども、国家公安委員長、なかなか予測は難しいんですが、日本は何個メダルを取れるか、最後、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 予測は難しいんですけれども、スポーツ基本計画にもしっかりとメダル獲得をしていくんだということが書かれておりますし、またジュニア選手の育成ということも書かれております。メダルたくさん獲得することは本当に国民の喜びであり、誇りであり、希望や夢の実現につながっていくと思いますので、今回の銃刀法の改正でメダルの数は増えていくのではないかと思っています。
 非常に日本人は集中力があって器用だそうでございますから、この競技に向いているという説がございますので、しっかりと目標を挙げていきながら、みんなの夢と希望に応えたいと思っています。
○井上義行君 やっぱりこの法改正をしてメダルが取れたということを我々も喜びたいというふうに思いますので、是非頑張っていただきたいと思います。
 以上です。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 我が国では、一九五〇年、昭和二十五年に、銃砲等の許可基準の欠格事由として、年齢を十四歳未満としました。つまり、法規制の対象となる銃砲の所持等を許可する年齢を十四歳以上と定めたということです。次いで、一九五五年、銃規制の対象に空気銃が追加されました。その理由と、空気銃の所持等の許可についても十四歳以上とされた理由を説明してください。
○政府参考人(辻義之君) 昭和三十年当時、空気銃による事故が多く、その危険性が少なくなかったことから、金属性弾丸を発射する機能を有する空気銃については、狩猟用等の装薬銃砲と同様に公安委員会の許可制としたものでございます。このとき、空気銃の所持許可の下限年齢につきましては、装薬銃砲の所持許可の下限年齢と同様、刑法上の刑事責任無能力者の年齢を参考として定めたものでございます。
○田村智子君 警察図書出版株式会社発行の「銃砲刀剣類等所持取締法の解説」には、十四歳未満の者は肉体的にも精神的にも未熟であり、先ほどお話あった刑法上責任無能力者の取扱いをされているので、銃砲又は刀剣類が危険物であることに鑑みというふうに書かれてあるわけです。
 銃規制における年齢制限が十四歳とされたのは、刑法四十一条の刑事未成年者、これは十四歳未満を刑事罰に処しない、こういう中身ですが、この刑法体系の中での原則ということになります。その後、一九六七年には、空気銃を含む銃の一般所持を十四歳から十八歳以上に引き上げる規制強化が行われています。その理由はどのようなものですか。
○政府参考人(辻義之君) 昭和三十七年当時、火薬類取締法、毒物及び劇物取締法等の危険物の規制に関する法令上における制限年齢が一般的に十八歳を基準としていたことなどから、装薬銃砲、空気銃等の所持許可の下限年齢を十八歳に引き上げたものでございます。
 他方、昭和三十年当時、それまで国民体育大会の空気銃射撃競技に十五歳以上の者が参加することができたことなどを踏まえ、国民体育大会の選手又はその候補者として適当であると認められて競技団体から推薦された者につきましては、特例として十四歳から空気銃の所持許可を認めていたものでございます。
○田村智子君 刑事未成年との関係もあり十四歳以上としていたけれども、事故発生率が高いとかほかの危険物の取扱いの法律との整合性もあって、危害予防という銃刀法の目的から十八歳以上に引き上げた、しかし選手が競技ができるように特例の措置は設けたということだと思います。
 この特例措置について、先ほど紹介をいたしました逐条解説の本には、空気銃については、射撃競技選手の養成のため低年齢から訓練する必要があり、危害防止の観点をも考慮して、射撃競技に参加する選手や候補者に限定して十四歳から所持許可を与える特例制度を設けたというふうに書かれています。低年齢からの訓練は必要だとしつつも、その年齢は十四歳以上としたということです。こうした経緯を見ますと、銃規制において、十四歳以上という年齢制限は厳格に維持をされ、競技用空気銃に関してもその原則が貫かれてきたことが分かります。
 今回、この原則を変更して、空気銃使用の年齢制限を十歳、小学校四年生にまで引き下げるとしていますが、山谷委員長、その理由、根拠はどのようなものですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 射撃競技団体から、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた射撃競技における競技力強化のため、特に若年競技者の育成等の強化の観点から、現行の銃刀法の見直しについて要望がなされているほか、当該要望については国の施策の方向性と同じであるとして文部科学省からも検討の要請がなされております。
 銃刀法上の年少射撃資格認定制度は許可制度とは異なりまして、指定射撃場の中で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃をさせるなど、危害予防に一層配慮した制度となっておりまして、平成二十年の制度創設以来、特段の事故は発生しておりません。そのため、危害予防の観点からは、一定の身体能力に加え、少なくとも年少射撃資格者に課される義務の内容を理解し、年少射撃監督者の監督に従った行動を取ることが期待できる年齢であれば、年少射撃資格認定制度の対象として認めることに合理性があると考えられます。
 この点に関しましては、本年七月までに実施した有識者ヒアリングにおいて、小学校五年生、十歳、十一歳になるとほとんどの子供が善悪の判断ができるようになり、自らの行動を制御する能力についても中学生と大差ない能力が身に付いていると言える等々の御意見を頂戴したところでございます。
○田村智子君 この年少射撃資格制度の創設、二〇〇八年の改正によるものですけれども、これは当時、猟銃乱射事件など銃犯罪が社会問題となったことを背景に、銃規制の強化、厳格化をすることが目的でした。その一つが、十四歳から十八歳の年少者に対して空気銃の所持を認めない、指導員の監督の下での使用に限定した認可制度を新たに設けたというものです。
 この法改正に当たっては、銃砲規制のあり方に関する懇談会が行われて、その中では、オリンピックでメダルを獲得するための銃砲関連団体協議会というところから要望が出され、これについての検討も行われています。懇談会がまとめた銃砲規制等の在り方に関する意見書に記載されたこの団体からの要望を見てみますと、使用に限定した許可制度の創設、また、その制度の年齢制限を十四歳よりも引き下げてほしいなどが当時も挙げられていました。
 こうした要望について意見書では、使用に限定した許可制度は安全性の観点からも検討してもよいとしましたが、他方、年齢引下げについては次のように結論付けています。火薬を用いるライフル銃及び散弾銃については、空気銃に比較してその危険性が格段に大きいことに鑑み、年齢の引下げを行うべきではなく、空気銃についても現行法において既に団体の推薦を得た十四歳以上の者が所持許可を受けることが認められており、これ以上の年齢引下げは銃砲の危険性に鑑み行うべきではないと。
 保護者を含む様々な立場の方々が年齢制限について何度も協議を行いました。そして、十四歳という年齢制限を維持しました。それから僅か六年で、何が変わって年齢引下げをよしとしたのでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) そのときの、当時の有識者懇談会における意見書、田村委員御指摘のとおりでございます。
 そして、今回の改正に当たっては、有識者ヒアリングや国民からの意見募集を実施するなど慎重に検討を行ってまいりました。その結果、現に平成二十年の年少射撃資格認定制度創設以来、特段の事故は発生していないという施行状況を考慮して、危害予防上の問題が生じないよう配意しつつ、選手等の育成に資するよう年少射撃資格者の下限年齢を引き下げるとしたものでありまして、国民の皆様の御理解いただけるのではないかと考えております。
○田村智子君 今の制度で事故が起きていないと。今、だから、年齢十四歳以上なんですよね。今回ヒアリングしかやっていないんですよ。懇談会のように議論やっていないんですよ。
 このときの、二〇〇八年、平成二十年の懇談会のときは、第五回の議事要旨に、現段階においては、銃砲スポーツ振興の観点から銃砲規制を緩和することについての国民的合意が形成されているとは思われず、そのような前提で年齢制限引下げの議論をすることは疑問を感じる、団体は団体自身がきちんと管理するので規制を緩めてほしいと言うが、年齢制限の引下げなどは社会の温度を感じておらず、自分の団体の目的を一番に考えるような姿勢が見える、団体の自己管理に全てを委ねるのではなくて法律で厳しく規制していくことが必要ではないかという議論が記録をされています。
 こうした議論を踏まえて、意見書には、なお、現段階においては、銃砲スポーツ振興の観点から銃砲規制を緩和することについての国民的合意が形成されているとは思われず、今後更に議論が深められるべきものと考えるというふうにまとめられたわけです。
 銃刀法は、銃を扱える年齢制限を一貫して十四歳以上としてきました。その理由、議論、それを乗り越えるだけの説得力ある理由、これは今の答弁でも示されていません。今回の法案に当たって、やはり議論も行われていない。これで国民的な合意というのが得られるのだろうかという疑問を持ちますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 銃刀法上の年少射撃資格認定制度について、射撃団体においてビームライフルを使用して銃の基本的な取扱いを身に付けさせ、空気銃による射撃の適性を有すると認められる者を日本体育協会等が都道府県公安委員会に推薦し、当該都道府県公安委員会が行う講習を修了した者にのみ年少射撃資格認定を行うこととしております。年少射撃資格の認定を受けた者は、指定射撃場の中で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃することとしております。そうしたことから、年少者に危険が生じたり、第三者にけがを負わせるようなことがないよう配意した制度となっております。
 これらの制度を適切に運用しながら国民の懸念に応えてまいりたいと思いますし、危害予防上の問題が生じることのないようにしてまいる所存であります。
○田村智子君 ヒアリングの意見の中でも疑問の声というのは出されていたわけで、私は、銃刀法の原則を変える、これについては慎重な議論が必要だということを申し上げたいと思います。
 この法案、オリンピックということも関連して出されてきていますので、それに関連して質問したいと思います。
 東京オリンピックの開催に当たっては、多くの国民、海外から危惧の声が起きています。日本でいまだにヘイトスピーチが続いている、これでオリンピック開催できるんだろうかという声です。
 国連人権規約委員会の勧告は、前回と比較してもヘイトスピーチについての記述が大幅に増えて、内容も踏み込んだものになっています。これは当然で、私も映像や書き起こされたものを見ましたが、すさまじい言葉の暴力で体が震えるほどです。在日コリアンの方に対して、殺せ、焼き払え、追い出せ、呼吸するな、生きているだけで公害だなどの罵詈雑言を叫び続ける。これを聞いた在日コリアンの方は、自分が脅され、侮辱された、体が震えるほどの恐怖と怒りを感じたと、こう述べられております。
 国家公安委員長として、このようなヘイトスピーチをどう認識されますか。
○国務大臣(山谷えり子君) ヘイトスピーチ、すさまじい言葉の暴力、そのとおりだと思います。特定の国や民族を誹謗中傷し、侮辱し、名誉を損なうような言動をするということはあってはならないことでありまして、愛と平和、融和を目指す社会をつくりたいと思っているほとんどの人間にとっては受け入れられるものではないというふうに考えております。
 違法性のある言動につきましては、法と証拠に基づいて厳正に対処をしてまいりたいと思いますし、また、国連の勧告を受けたことを踏まえまして、厳正な対処に配意をしてまいりたいと思います。
○田村智子君 京都朝鮮第一初級学校に対して在特会は、二〇〇九年十二月から二〇一〇年三月にかけて大音響での示威行動を繰り返しました。ヘイトスピーチです。京都地裁が事実認定した内容の一部を挙げますと、学校は北朝鮮のスパイを養成している、学校の児童の保護者は密入国者であるなどのデマ、約束というのはね、人間同士がするものなんです、人間と朝鮮人では約束は成立しません、保健所で処分しろ、ごみはごみ箱に、朝鮮人は朝鮮半島にとっとと帰れ、ぶち殺せなどの侮辱と、もっと侮辱的、差別的、とても読めないような言葉が判決の中に書かれています。
 京都地裁は、これら一連の行為について、人種差別撤廃条約に言う人種差別に当たり違法であると判断し、損害賠償と二百メートル以内での示威行為を差し止めました。大阪高裁も同様の判断です。在特会に対しても、使用者責任があると賠償が命じられました。さらには、威力業務妨害罪、名誉毀損罪などで四人の有罪が確定しています。
 このような在特会の政策や行動について、大臣はどう認識されますか。
○国務大臣(山谷えり子君) 今、田村委員が御指摘の、平成二十一年十二月四日、京都朝鮮第一初級学校の授業を妨害するなどした威力業務妨害、名誉毀損等の事件、また、在特会、最近では、本年八月十五日に都内で日頃から在特会の活動に対して抗議するグループのメンバー二人を取り囲んで暴行した傷害事件で、十月二十五日に在特会関係者ら五人が逮捕されております。
 特定の国民や民族に対して侮辱的であったり憎悪の心をあおったり暴力行為に及ぶということはあってはならないことでありまして、違法性があれば、法と証拠に基づいて厳正に対処していかなければならないと考えております。
○田村智子君 在特会がそういう団体だという認識だということでよろしいですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 在特会が、今申し上げましたように、威力業務妨害、名誉毀損等、そしてまた、最近では傷害事件などで逮捕されているということであります。
○田村智子君 そういう見解を、なぜ九月二十五日の外国特派員協会での会見で明確に示されなかったのでしょうか。記者から、在特会の価値観、在特会が訴えるような政策に反対されるかというふうに問われて、大臣は、コメントをすることは適切ではないと答えただけだったんです。在特会の活動について一切批判しなかった。そのため、英国インディペンデント紙は九月二十六日に、日本の内閣は朝鮮民族を標的とするネオナチとの関係で新しい批判に揺さぶられていると報道し、その中で山谷大臣のさきの発言を紹介して、警察は在特会などの活動についてはほとんど目をつぶってきたと、こう報道したわけです。
 大臣の発言が海外でこのように報道された。どう認識されますか。
○国務大臣(山谷えり子君) 外国特派員協会の今の部分だけを読まれて、ちょっと明確に質問通告がなかったものですから答えられませんが、私の記憶では、ヘイトスピーチや暴力行為に及ぶ団体については違法性があれば法と証拠に基づいて厳正に対処していくということは言っているというふうに考えておりますが、いかがでしょう。
○田村智子君 全文を持ってきました。タイムズの記者が在特会の価値観、在特会が訴えるような政策に反対されますかと聞いたときに、一般論として、いろいろな組織についてコメントすることは適切ではないと考えておりますとしか答弁をされなかったんですよ。それだけではありません。
 この会見では、日本のメディアが在特会がどのような団体であると認識しているかと書面で質問したところ、在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼らに付与されている特別永住資格の廃止を主張するなど、在日特権をなくすことを目的として活動している組織と承知していますとの回答があったということがこの会見の場で紹介されたんです。驚きの声が上がりました。これについて問われた大臣は、団体のホームページからそのまま引用したものだと思うと答えて、これで会見場が騒然となって、質問は事実上打ち切られたんです。
 在特会というのは、虚偽、捏造した情報を多数インターネットで拡散し、在日コリアンへの憎しみをあおり続けている団体です。この第一回総会では、会長のS氏が、在日の成年人口の十人に一人がやくざだという報告もある、こういう人間を野放しにしてきたなど演説しています。京都朝鮮学校をターゲットにした行動でも、戦争中、男手がいないところ、女の人をレイプして虐殺して奪ったのがこの土地などのデマを振りまいたわけです。
 大臣、日本のメディアから聞かれて文書で答えた、ホームページからそのまま取ったこの説明は、自らの認識ということですか。それとも、これは不適切だったとお認めになりますか。
○国務大臣(山谷えり子君) 誹謗中傷やデマを広げていくということはとんでもないことだと思います。
 その日本のメディアについての質問については、それもいきなり質問をされまして、私は在特会のホームページに書かれているものを読み上げまして、ただ、それぞれ、いわゆる特権と言われているものですけれども、例えば法務省の所管である日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法に基づいて特別永住資格などがあるわけでございまして、これは特権ではなくて法律や通達に基づくものであるわけです。
 そして、打切りになったと言いますけれども、時間が来まして、私はそのとき拉致問題担当大臣として拉致問題の講演をしてくれと言われまして、時間が来ましたので、その外国特派員協会の司会者がこれで時間ですとおっしゃられたというだけでございます。
○田村智子君 これは、一番外国の方々の質問が集中することは当然予想されたんですよ、例の写真の問題で、外国で報道されていたわけですから。そこで、在特会がどういう団体と認識されているのかというふうに聞かれて、答えなかったり、あるいは、日本のメディアには在特会のホームページからそのまま取ったものをこういう組織だと認識しているというふうに答えてしまう。
○国務大臣(山谷えり子君) 違います。
○田村智子君 いや、そう書いてあるんですよ。大臣のところで、同団体については、だから、在日特権をなくすことを目的として活動している組織と承知していますと、こういう書面をもらったというふうに日本のメディアの方が質問をしたところ、山谷大臣は、在特会のホームページから引用したものをそのまま記しているんだろうというふうに思いますと御自分でお答えになっているんですよ。
 これ、海外メディアの方々にこそ、こういうヘイトスピーチは全く許されないと、それを首謀している在特会は非常にこれは批判されるべき団体であるということを、国家公安委員長なんですから、これは明確に意思表示すべきだったと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 質問通告がなかったんですけれども、そこの部分はたくさん取材を受けて、たくさん回答をしております。今お読みになられた部分は恐らく、全体を示していないから分かりませんが、今お読みになられた部分は恐らく在特会のホームページから引用したものをそのまま記しているんだと思いますということで、そのプレスの人が読み上げたものについて、そういうことではないですかと言っているんです。
○田村智子君 大臣の回答を読み上げたんですよ。私、全文持っているんです、全文、持った上で聞いているわけですよ。だから、いいですよ、そのやり取りの中で、在特会、一言も批判しなかったでしょう、いずれにしても、外国特派員協会とのやり取りの中で。そうですよね、大臣。本来ここは反省してやるべきだったとお認めになったらいかがですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 質問通告がなかったので……(発言する者あり)
○委員長(大島九州男君) どうぞそのまま、引き続き発言、どうぞ。
○国務大臣(山谷えり子君) ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関しましては、先ほども申しましたが、憂慮に堪えません、遺憾に思います。平和で愛し合う世の中をつくりたい、そんな二十一世紀をつくりたいと思う多くの人々、私も当然その一人でございますが、それに対するチャレンジだと思っておりますと、その在特会についてもろもろ聞かれたときに答えております。
○田村智子君 これは、インターネットでもこの会見の全文というのはいろいろなところで読めますので、是非皆さん見ていただきたいと思うんです。
 大臣、在特会について言ってないんですよ。在特会についての批判をされてないのは事実なんです。だからそれは、やはり記者会見の場とかそういう場で海外メディアに対しても、在特会は私認めないというふうにはっきりおっしゃること必要だと思いますが、その点はいかがですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 先ほども何度も言っておりますけれども、在特会に関しては、威力業務妨害、名誉毀損等、またこの十月二十五日も在特会関係者ら五人が傷害事件で逮捕されております。
 ヘイトスピーチをすることなどから、ヘイトスピーチは良くないということを、そしてまた、違法行為があれば法と証拠に基づいて厳正に対処するということを記者会見の場でも国会の委員会の場でも幾度も繰り返して言っているところでございます。
○田村智子君 在特会について山谷大臣自身もそういう認識だということで、違法行為を行う、取締りを行わなければならないような、ヘイトスピーチやっているから取締りを行わなければならないような、そういう対象であるという認識だということで、もう簡潔にお認めいただきたいんです。そういうことでよろしいですね。
○国務大臣(山谷えり子君) 違法行為があれば法と証拠に基づいて厳正に対処しなければならないということを言っているわけでございます。
 そしてまた、国連の勧告を受けたことを踏まえまして、厳正な対処に配意してまいるということでございます。
○田村智子君 ここが曖昧に聞こえるものですから、今、国民の皆さんの中には、そういう山谷さんが国家公安委員長も務められていて、果たして本当にヘイトスピーチを止めるような、やめさせるような、そういうことが日本政府にできるんだろうかという疑問の声が上がってくるわけです。
 ちょっと前に進めたいと思います。
 京都の朝鮮人学校の事件では、有罪判決、京都の府警も逮捕をしての有罪判決が行われました。あっ、ちょっともう時間ですね、済みません。時間なので、是非、ここは一点だけ、じゃ最後要望しておきます。
 是非、この間、在特会の側、ヘイトスピーチの側を取り締まるんじゃなくて、それにカウンターやっている、それをやめろと言う人の方が排除されるなどのことが行われるようなことも散見されるので、是非警察官に対しても、ヘイトスピーチの違法行為というものはどういうものなのか、警告や制止などの対応ができるように、これは是非教育なども行ってほしいということを最後要望して、終わりたいと思います。
 済みません、時間過ぎてしまいました。
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、山谷大臣に幾つか質問をさせていただきたいと思っております。
 今回の法案、やっぱり一番ポイントは、様々な国際的な競技、オリンピックを含めて、そこで日本が、特にライフル射撃において今まで余り成績が芳しくなかった、そこを是非突破して一つでも多くメダルを取ろうと。そのためには、ジュニアのときからそういう精神力とか技術力を磨くことができるように、今は十四歳だけど十歳まで引き下げましょうと、ここに最大のポイントがあると、そう思って私は考えているんですけれども、そのとおりでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 先ほども申しましたように、様々な観点からそのような改正を行うということでございます。
○浜田和幸君 そうしますと、警察庁の方でいろいろとパブリックコメント等を取られて、もちろん、賛成という声もあれば、反対、慎重論も、両方拮抗していますよね。そういう中で、例えば賛成の意見の中には、このライフル射撃というのが集中力の向上につながり学力が上がる、要するに頭が良くなるというわけですよね。社会生活の基盤である協調、協力、尊敬の精神が養われる、すばらしい。ということであれば、全ての青少年がライフル射撃で精神力を鍛えて、学力が向上して、すばらしい国民が生まれるんじゃないかと思うんですね。しかし、実際に小学校、中学校の教育現場ですとか、あるいはクラブ活動等を見ていると、柔道があったり水泳があったりはしますよね。でも、なかなかこの射撃ということは現実にはありませんよね。
 毎年、ライフル協会が全国大会を開いて、今年も八月にありましたよね。そのときに小学生が参加した人数が三十九人、中学生が六十四人、全国で百人ぐらいのジュニアが大会に参加しているわけですよね。ですから、底辺から見るとまだまだすごく少ないと思うんですよね。
 しかも、銃ということに関して言えば、やはりいろんな誤射あるいは乱射とかいろんな問題もあるので、やっぱりその技術を磨くと同時に、銃を持つことの責任とか銃を扱うことの倫理的な面、そこをやっぱり指導教官も本人もしっかりと受け止めていかないと、やっぱりまずいことになるんじゃないかと思うんですね。その辺りの歯止め、ヨーロッパの場合ですとか、やっぱり武士道とか、あるいはアテネのオリンピックの第一回からこの射撃はあるわけですから、それなりにきちんとした定着している競技だと思います。
 しかし、日本にはなかなかそういう銃の文化ですとか、そういうものは余り育ってないという状況ですよね。そういう中で、今回あえて十歳、協会の方からは八歳からという要望もあったようですけれども、低年齢の人たちにもそういうチャンスを与えようということのプラス面とマイナス面、そこをどういう具合に調整するのか、マイナス面をどう克服するのか、そういうことについて大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(山谷えり子君) 今回の改正案では十歳に引き下げることとしているわけでございますが、射撃団体において、ビームライフルを使用して銃の基本的な取扱いを身に付けさせ、空気銃による射撃の適性を有すると認められる者を日本体育協会等が都道府県公安委員会に推薦し、当該都道府県公安委員会が行う講習を修了した者にのみ年少射撃資格認定を行うこととした上で、年少射撃資格の認定を受けた者は、指定射撃場の中で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃するということにしているところでございまして、また、警察庁、文部科学省、日本ライフル射撃協会による推薦制度運用協議会を設置しまして、十四歳未満の年少射撃資格者の推薦基準について必要な協議を行うこととしております。
 危害予防上の問題が生じることのないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○浜田和幸君 是非、やっぱりライフル射撃というのは、余り子供たちはなじんでない、そういう競技だと思うんですよね。ですから、もう全国大会やっても小中学生合わせて百人ぐらいしか参加していないわけですから、その底辺を広げるということを考えますと、やっぱりもう少しこの射撃の持っている意味合いとか、あるいはそれを社会や地域がどうサポートしていくのか、そういうことも考えて、世論に対する積極的な広報活動も必要だと思うんですね。
 でなければ、今、日本は小学校、中学校の子供たちが体力が低下している。ボール投げでも駆けっこでも、どんどんどんどん体力が低下していて大変な問題になっているわけですよね。そういう中で、水泳とか陸上とか柔道とか、そういうのだったら分かりやすいけれども、なぜあえてこのライフル射撃を年齢を引き下げてやらなくちゃいけないのかということについては、一つ考えられるのは、冒頭申しましたように、オリンピックでメダルを取るんだ、日本人には適した競技だと大臣もさっきおっしゃいましたよね。ですから、そういうことの道筋に今回の年齢を下げるということがしっかり合致しているものかどうか。
 十歳になれば物事の判断ができるんだと、自分が何に向いているかどうかはもう十分判断できる、確かにそういう面もあると思うんですが、世の中見ていると、二十歳過ぎてもなかなか自分の、何に適しているか判断できないような若者が多い中で、本当に十歳で、自分がそれに、ライフルに適している、これを一生懸命頑張ってメダルを取るんだというような形が可能なのかどうか。もし可能だとするならば、やっぱりそこをきっちりとした根拠を示さないと、多くの方々がいまだに不安や慎重論にとらわれていると思うんですね。
 その辺り、どうやって、やっぱりオリンピックでメダルを取るとなったら、多くの国民が応援してくれないと成り立ちませんよね。ですから、その辺り、銃の持っている危険性の部分をはるかに上回るようなどういうメリットが、教育的な面、精神的な面、倫理的な面で、一体どういうことをアピールすれば今の慎重論や不安感を持っている人たちを説得できるとお考えでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 万が一にも年少者が空気銃を使用することによる事件、事故が起きることのないように、文部科学省や射撃競技団体と連携し、年少射撃資格の適切な認定、射撃指導員による厳正な指導監督のほか、練習射撃場等における空気銃の保管、管理を徹底するとともに、こうした安全対策について広報啓発活動をやってまいりたいと思います。
 諸外国では、空気銃の使用の下限年齢、十二歳、カナダやオーストラリア、また、十歳がドイツ、特段の定めがない国、イギリス、フランス、中国、韓国などがあります。日本ライフル射撃協会によれば、例えばフランスの射撃協会では、より早い時期からの選手強化が効果的であるとの観点から、一九七六年に九歳から十四歳の者を対象とした基礎構築プログラム、エコールドティア、射撃の学校の意味、を開始しているとか、様々な国々での取組がありますけれども、日本におきましては、今回の銃刀法の改正、そしてまたオリンピック・パラリンピックで急速に皆様の認識が上がっていくのではないかと思っております。
 いずれにしましても、広報啓発活動はしっかりとやってまいりたいと思います。
○浜田和幸君 今大臣が諸外国の例を出されましたよね。確かに、オリンピックのライフル競技でメダルをほぼ独占しているのは中国、圧倒的ナンバーワンで、ロシア、ドイツ、御承知のように、中国やロシアというのはかなり体制違いますから、もう生まれる前からDNAで、この子は射撃の才能ありそうだというのを集めて、もう徹底的にオリンピックでメダルを取るような、そういう教育をやっているわけですよね。
 今フランスの例をお出しになりましたよね、九歳から。ところが、じゃ、フランスはオリンピックのライフル競技でメダルを取っているかというと全然取っていないんですよ。ですから、早くからやれば、ジュニアを養成すればそれでメダル獲得につながるかというと、必ずしもそうとも言えないと思うんですよね。
 ですから、東京オリンピック・パラリンピックでメダルを取るということがとても大きな目標だと思いますので、その目標を達成するためには、今現在、これまでの競技でメダルを独占している中国やロシアやあるいはドイツが一体どんなジュニアの教育をやってきているのか、そういうことも、やっぱり敵を知らなければ勝負はできないと思うんですよね。その点についてはどういうような認識、どういうような対策をお考えでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 各国のいろいろな取組を今後も研究しつつ、射撃指導員による指導監督の在り方等々も研究しつつ、目標を達成していきたいと思います。
○浜田和幸君 是非、せっかく下限年齢を下げるのであれば、もちろん、十四歳から、十二歳でいいんじゃないかという案もある。十歳、今回、また八歳まで、あるいはもっともっと、諸外国の例を見れば、もうそんな年齢制限なんかしないで、とにかく才能のある子供たちを早く見付けて徹底的な訓練をやることがメダルへの近道だという考え方があると思うんですね。
 ですから、恐らく今回は、JOCを含めて、ジュニアスポーツのそういう振興という観点で、特に柔道とか水泳と違って技術力や集中力が必要なものですから、安全な環境の下でしっかり育てていこうということだと思うんですね。そうであるならば、ただ単に、それだけやったんだから、オリンピックでメダルが取れなくても参加することが大事だということで終わりになってしまうともったいないと思うんですね。
 これだけやるのであれば、法律を改正して、今でも百人ぐらいしかそのターゲットになる子供たちいないけれども、その百人の中から選抜して徹底的に仕込むのであれば必ずメダルが取れるような、そういう戦略をしっかり立てていただいて、そのためには、諸外国がどういう取組をやっているかということを今研究されるとおっしゃったけれども、そういうことも今の段階である程度情報をつかんで、だってオリンピックはもう何百年とやっているわけですから、その中でメダルを取れてこなかった日本がどうやってこの厳しい状況を乗り越えるか、この法律だけで対応できるかどうか、とても難しいと思うんですね。
 ですから、その点での国際的な動静というものをきちんと踏まえた上での対応を是非お願いしたいと思うんですが、文科省の方での準備状況、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 今回、この法律、引下げということをお認めいただきますと、ジュニア層からの強化ということがいよいよ本格的に可能になるという認識でおります。
 このジュニア層の強化のためには、例えば医科学的なサポートなどというものも含めて体系的にやっていくことが大事だと思っておりまして、国立スポーツ科学センターなどでも、これから各国の状況を分析することはもとより、体系的な医科学活動をサポートしながら選手が力が強くなるように努力してまいりたいと、かように考えているところでございます。
○浜田和幸君 是非、日本人の体型ですとか体力ですとか、そういうものを外国と比べれば、やっぱりこういうライフル銃というのは極めて日本には向いている競技だと思うんですよね。ですから、是非、その科学的な医科学の研究も含めて、メダルがしっかり日本に獲得できるような、そういう体制をお願いして、私の質問、終わりたいと思います。
 以上です。
○委員長(大島九州男君) 午後二時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後一時十二分休憩
     ─────・─────
   午後二時十八分開会
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本太郎君 現職国会議員は私一人だけ、政党未満の新党ひとりひとり、山本太郎と申します。よろしくお願いします。
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 まず、こちらのパネル、御覧いただきたいんです。皆さんには配付資料としてお配りしていると思います。(資料提示)
 何なんだよ、このイラストはと思われるかもしれませんけれども、これは今年の六月十六日、フランスのパリで開かれておりました防衛装備品展示会、武器国際展示会とも報道されましたが、ユーロサトリ二〇一四に出展した日本企業のブース、日本パビリオンを視察された当時の武田防衛副大臣のイラストなんですよね。これ、どうしてイラストなんだよという話なんですけれども、簡単なんです、許可が出ないんです。これ、私最初に見たとき、ユーチューブにアップされたニュース映像だったんですけれども、そのテレビ局に連絡してディレクターさんと相談したところ、テレビ局の許可は出ないよということなので、事務所の方に描いてもらったんですね。なかなか絵がうまいでしょう。まあ、そういう話ではないんですけれども。
 とにかく、銃を目の前にしたときに触りたくなりますよね、狙いたくなりますよね。これって人間のさがじゃないかなと思うんですよ。目の前に乗り物があれば、自分で運転してみたいな、操縦してみたいなと思ってみたり、目の前に銃があれば、触ってみたい、構えてみたい、狙ってみたい、発射してみたい、そう思うのが人間のさがなんじゃないかなって思うんですけれども、そういう部分では、小さな子供でも、このように立場ある大人でも、このようなものを目の前にすると、これ、やること同じなんだなということがよく分かると思うんですね。
 この無邪気な防衛副大臣が銃口を人に向けるという最大のタブーをそばにいる者にいさめられるという姿を報道陣にさらしてしまった会場が、ユーロサトリ二〇一四。これ、先ほどから繰り返しているとおり、武器の国際展示会ですよね。武器って何なんですかって聞けば、軍隊が使用するものであって、直接戦闘の用に供されるものということだそうですけれども。
 防衛省、ユーロサトリ二〇一四に防衛副大臣が自ら出かけられて新型の装甲車なども展示する日本企業のアピールをされたということは、武器輸出三原則を改めて防衛装備移転三原則が閣議決定されたことを契機に、防衛装備すなわち武器及び武器技術、防衛省自ら武器を他国に売り込むということなんでしょうかね。もちろん、マーケットを広げていくという意味もあるでしょうから、今度から手広くやりますよということをお知らせしに行くという意味もあったんですかね。見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(吉田正一君) お答え申し上げます。
 本年四月に、今先生から御指摘ございましたような防衛装備移転三原則が閣議決定されまして、我が国といたしまして、平和貢献、国際協力でございますとか、我が国の安全保障に資するような防衛装備、技術協力に取り組んでいくというふうなことにしているところでございます。
 こうした中で、諸外国の最新の防衛装備品に関する知見の涵養、向上というのは大事な課題でございまして、本年六月にフランスで開催された、ただいま御指摘のユーロサトリへの参加もその一環でございます。また、装備・技術協力を進めるためには諸外国との意見交換を効率的に進めていく必要がございますが、こういった装備展に関しましては、各国の国防相でございますとかそういった関係者も多く参集するというふうなことでございまして、こういった機会を捉えて政治レベルでも意見交換をしていただくというのは大変重要なことだと考えてございまして、こういった趣旨から副大臣が御参加いただいたという次第でございまして、先生御指摘のような、防衛省自らが他国に武器のセールスをしていくというふうな趣旨ではございません。
○山本太郎君 そうですか。
 経産省にも伺いたいんですけれども、防衛装備移転三原則の担当者の説明では、軍隊が使用するものであって、直接戦闘の用に供されるものである武器の中でも特に人を殺傷する兵器については、昭和五十一年の政府統一見解以来、輸出を許可したことはなく、今後も移転を許可することは考えていないというような説明だったんですけれども、この点について、経産省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(宗像直子君) お答えいたします。
 防衛装備の海外移転につきましては、本年四月、武器輸出三原則等に代わる新たな原則として、防衛装備移転三原則が策定されました。この新たな三原則は、武器輸出三原則等の具体的な運用を踏まえ、これを包括的に整理しつつ、明確な原則と具体的な基準や手続を定めたものでございます。この新たな三原則によりまして、積極的に武器輸出する方針に転換をしたり、あるいは輸出を大幅に解禁するといったことではなく、防衛装備の海外移転につきましては、これまでと同様、厳正かつ慎重に対処するのが政府の方針でございます。
○山本太郎君 今回の銃刀法改正案について質問をします。
 警察庁の説明では、今回の改正案については、今年六月二十四日に、日本ライフル射撃協会を始めとする競技団体から、空気銃の年少射撃資格者の下限年齢を十四歳から八歳に引き下げるなどの要望書が当時の古屋国家公安委員長宛てに提出されているということです。それと同時に、下村文部科学大臣が古屋国家公安委員長に同様の要望を直接されたということですけれども、文部科学省、これ事実なんですか。
○政府参考人(芦立訓君) お答え申し上げます。
 射撃関係の団体から国家公安委員長及び文部科学大臣に対しまして要望が出てまいりまして、私どもといたしまして、改めて国家公安委員長に対しまして検討のお願いをしたということでございます。
○山本太郎君 今年八月三日に行われた全日本小学・中学生のライフル射撃競技選手権大会、ビームライフル小学生の部、自由姿勢競技では、一位小学校四年生、二位は小学校三年生、どちらも女子なんですね。立射競技、立って撃つよというのでは、一位では小学校四年生の女子、二位は小学校四年生の男子。十歳前後の少年少女が活躍しているということ、これ理解できるんですけれども、十四歳から十歳に一気に引き下げるということについては、ちょっと違和感あるかなという感じがするんです。
 先日いただいた資料なんですけれども、六年前の平成二十年七月、前回の銃刀法改正に当たっての銃砲規制のあり方に関する懇談会の意見書なんですけれども、これ五十一ページもある立派なものなんですよね。この意見書、ここに空気銃についてこうあります。現行法制において、既に団体の推薦を得た十四歳以上の者が所持許可を受けることが認められており、これ以上の年齢引下げは銃砲の危険性に鑑み行うべきではない、このように書かれている。
 警察庁、今回の改正に当たって、このような意見というのはほかになかったんですか。
○政府参考人(辻義之君) 今般の法改正に際しまして、警察庁では有識者からのヒアリングや国民からの意見募集を実施したところ、空気銃の射撃の下限年齢の引下げについて慎重な立場からの御意見として、有識者ヒアリングでは、武器効果という現象があり、攻撃的で抑制の乏しい人では攻撃性や暴力を象徴する環境的刺激が存在すると他の場面よりも攻撃的な反応を引き起こすことがあるという御意見、また、パブリックコメントでは、精神年齢が若く善悪を判断できない頃から銃を持たせると危険であるといった御意見がございました。
 他方で、賛成の立場として、有識者ヒアリングでは、子供の神経系の発達の著しいときに基本的なスキルを身に付けることが重要であり、早い段階から長期的にトップアスリートまで育成するという長期競技者育成理論が世界では一般的であるという御意見、また、パブリックコメントでは、ライフル射撃は安全管理と集中力の競技であり、現在の年齢より低い年齢から競技が始められれば集中力の向上により学力が上がるほか、社会生活の基盤である協調、協力、尊敬の精神が養われるといったような御意見があったところでございます。
○山本太郎君 同じ意見書に、他方、火薬を用いるライフル銃及び散弾銃については、空気銃に比較してその危険性が格段に大きいことに鑑み、年齢の引下げを行うべきではないと書かれています。
 警察庁、ライフル銃や散弾銃についても、今後、年齢の引下げということを考えられていますか。
○政府参考人(辻義之君) 装薬銃につきましては、空気銃に比べて弾丸の発射威力が強い分、射撃の際の反動も強く、射撃競技の内容についても、静止標的を射撃する競技だけでなく、散弾銃によるクレー射撃のように飛行標的を射撃する競技もあることから、より一層の安全確保が必要となるほか、火薬類を取り扱うため暴発による危険性も大きいところでございます。これらを踏まえますと、装薬銃につきましては、空気銃とは別に慎重な検討が必要と考えているところでございます。
○山本太郎君 引下げ、行われるということなんですか。考えているということですか、じゃ、今の話じゃ。
○政府参考人(辻義之君) ただいま申し上げましたとおり、装薬銃につきましては、空気銃とは別に慎重な検討が必要と考えております。
○山本太郎君 考えているということなんですよね。なるほど。
 これって警察庁で……(発言する者あり)えっ、違うんですか。そういう内容ではなかった。慎重な検討がということは、それ、ちょっと考えていくという方向性ということじゃないんですか。いや、もう一回聞いてみましょうか、じゃ。
 じゃ、もう一度チャレンジします。いかがですかね、これ。
○委員長(大島九州男君) 辻生活安全局長、分かりやすく答弁して、時間がないから。
○政府参考人(辻義之君) 先ほどもお答えいたしましたとおり、装薬銃につきまして、現時点におきまして引き下げるということを考えてございません。
○山本太郎君 分かりました。本当に何か、なかなか難しい言葉が飛び交う国会の中で、言葉を理解するの大変なんです。本当に皆様、お手伝いありがとうございます、助かります。
 で、警察庁はそのようなお話なんですけれども、これはほかの方から聞いたんですけれども、文科省は結構乗り気だぜという話を聞いたんです。ここら辺のお話って、どなたか御存じの方いらっしゃいますか。文科省、この実弾に関してどんなものか。
○政府参考人(芦立訓君) 私どもといたしましては、この銃刀の規制というものは国家公安委員会の権限であるというふうに考えておりますので、その判断を尊重するという立場でございます。
○山本太郎君 そうですか。ありがとうございます。
 法務省にお伺いします。
 刑法や民法の責任能力について、少年法では十二歳以上で少年院送致の規定、民法ではおおむね十二歳で損害賠償の責任能力との裁判例があると聞いていますけれども、この点について、その趣旨も含めて簡単に説明してください。
○政府参考人(上冨敏伸君) まず、刑事責任年齢について定めておりますのは刑法四十一条でございますが、こちらでは十四歳に満たない者の行為は罰しない旨の規定がございます。
 また、少年院法二条には、少年院に収容する者の年齢につき、おおむね十二歳以上と規定しております。
○政府参考人(金子修君) 民法上の不法行為に関する責任能力が認められるためには、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていることが必要とされています。これは民法七百十二条です。それが備わっているかどうかにつきましては、行為の内容や行為者の発達の程度等により事案ごとに判断されるということになると考えられます。
 したがって、一概に何歳であれば民事上の責任能力があるということをお答えすることが難しいのですが、裁判例としては、十二歳二か月の少年の責任能力を否定した事例、それから十一歳十一か月の少年の責任能力を肯定した事例があるものと承知しております。幾つか裁判例を見ますと、一般論として申し上げれば、十二歳程度が一応の目安になるというふうに考えております。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 山谷大臣、私は、銃の規制緩和について、これ慎重であるべきだろうと思うんですよね。善悪の判断も付いて、刑法だったり民法だったり責任能力についてもきっちり押さえて、それが理解できる年齢と考えると、十四歳からいきなり十歳というのはなかなかちょっと行き過ぎているのかなというふうにも思っちゃうんです。
 今回、十二歳ぐらい、今コメントもいただきました、裁判例でもあったよと、そして少年院送致という部分でも十二歳という部分があるんだという話なのであれば、十二歳までの引下げということを、十歳まで引下げではなく、十二歳というところはどうかなと私は思うんですけれども、山谷大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 法律上の下限年齢をどうするかについては、それぞれの法律の趣旨、また目的等に応じてそれぞれの観点から定められるべきものと承知をしております。
 銃刀法上の年少射撃資格認定制度については、年少射撃資格者として認定を受けた者が指定射撃場の中で射撃指導員の適切な監督の下に射撃指導員が所持許可を受けた空気銃を使用して射撃するなど、危害予防に配慮した制度となっており、平成二十年の制度創設以来、特段の事故は発生しておりません。
 そのため、危害予防の観点からは、一定の身体能力に加え、少なくとも年少射撃資格者に課される義務の内容を理解し、年少射撃監督者の監督に従った行動を取ることが期待できる年齢であれば、年少射撃資格認定制度の対象として認めることに合理性があると考えています。
 この点、本年七月までに実施した有識者ヒアリング等の実施経過を踏まえると、小学校の高学年となる十歳以上の年少者であれば、銃刀法上の年少射撃資格者に対する義務を理解し、年少射撃監督者の監督に従った行動を取ることが期待できると考えられたことから、国際的な射撃競技に参加する選手等の育成に資するよう、年少射撃資格者の下限年齢を十歳まで引き下げることとしたものでありまして、国民の皆様の御理解をいただけるのではないかと考えております。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 以上で質問を終わります。
○委員長(大島九州男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について山本君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本太郎君。
○山本太郎君 私は、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その趣旨について御説明いたします。
 本改正案では、国際的な規模で開催される運動競技会の空気銃射撃競技に参加する選手等の競技技術の向上に資するため、年少射撃資格者の年齢の要件を緩和し、下限年齢を現行の十四歳から十歳に引き下げることとしております。
 しかし、現段階においては、銃砲規制を緩和することについて、必ずしも国民的合意が形成されているとは思われません。射撃競技に励む少年少女を応援したい、私自身、その気持ちは大いにありますが、今回の法案にオリンピックという呪文を使っても、鉄砲の危険性は変わらず、性急な規制緩和は筋違いであり、バランスが重要だと考えます。
 そこで、本修正案では、年少射撃資格者の下限年齢を十二歳としております。
 今回の法改正に当たり、警察庁はパブリックコメントの募集を行いましたが、年少射撃資格者の下限年齢について、せめて中学生になってからがよいとの意見がありました。警察庁が実施した有識者ヒアリングにおいても、常識的には中学生くらいではないかとの意見がありました。また、少年院の収容年齢の下限がおおむね十二歳以上とされていること、不法行為における未成年者の責任能力については、判例は十二歳前後を基準としていることも参考にいたしました。
 以上が修正案の趣旨でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願いいたします。
○委員長(大島九州男君) これより原案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○田村智子君 日本共産党を代表して、銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 スポーツである射撃競技の発展を支援することは当然であり、本法案の空気銃に関わる練習射撃場制度を新設することには賛成です。しかし、年少射撃資格者の年齢下限を現行の十四歳から十歳に引き下げることには問題があります。
 空気銃はスポーツとしての射撃競技であっても、銃砲としての危険性に鑑み、その扱いが銃刀法によって規制されてきました。十四歳というのは、我が国の刑法体系上、刑事責任能力の線引きとしてきた年齢です。この下で銃刀法は銃砲の取扱年齢を十四歳以上とし、これを一貫して維持してきました。この原則を変えるには相当な理由が必要です。
 ところが、政府は、十歳への年齢引下げについて、年少射撃資格制度に限定しているので問題はないとしているにすぎません。そもそもこの制度は、様々な銃砲事件を踏まえて、二〇〇八年に規制強化の観点から、十四歳から十八歳の射撃選手に対して指導者の管理の下での使用に限定した制度を設けたものです。当時、銃砲関連団体の要望を受け、年齢引下げについても警察庁の懇談会で検討されましたが、これ以上の年齢引下げは銃砲の危険性に鑑み行うべきではないと結論付けています。私が質問でも指摘したように、この懇談会の意見書は、銃砲スポーツ振興の観点から銃砲規制を緩和することの国民的合意が形成されていない、今後更に議論が深められるべきだとしています。今回の改正に当たって、当時の指摘を踏まえた十分な検討がされたとは言えません。
 以上から、今回の年齢引下げに賛成することはできません。
 なお、十二歳に引き下げる修正案については、民法や少年院法の規定を刑事責任に関わる原則を変える根拠とすることはできないことを指摘し、討論を終わります。
○山本太郎君 私は、政府提出の銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対し、原案に対して反対の立場から、そして、自分自身の出しました修正案に対して賛成の立場から討論を行います。
 本改正案では、年少射撃資格者の下限年齢を現行の十四歳から十歳に引き下げることとしております。警察庁の銃砲規制の在り方に関する懇談会が二〇〇八年に取りまとめた意見書では、空気銃について、現行法において既に団体の推薦を得た十四歳以上の者が所持許可を受けることが認められており、これ以上の年齢引下げは銃砲の危険性に鑑み行うべきではない、現段階においては銃砲スポーツ振興の観点から銃砲規制を緩和することについての国民的合意が形成されているとは思われず、今後更に議論が深められるべきものと考えられると書かれています。
 当時から現在に至るまで、四年ぐらいですかね、どれだけ議論が深められましたか。銃砲規制の緩和について国民的合意が形成されたでしょうか。ほとんどできていないというのが本当のところではないでしょうか。
 今回の十歳までの引下げは、オリンピック万歳便乗型、御都合主義的観点からの規制緩和ではないでしょうか。福島から二百五十キロ離れているから全く問題ないと世界の舞台でうそまでついて、放射能汚染が確認される東京に招致した御都合主義のオリンピック。いまだ九万人近くがプレハブ小屋に何年も住まされ、十数万人が故郷に戻れず、東電原発の収束の仕方も分からず、原子力非常事態宣言中の我が国で行われる御都合主義のオリンピック。二〇二〇年の東京開催、文部科学白書では金メダルランキング世界三位から五位を目指す、金メダルの数については二十五個から三十個と書かれています。スポーツに励む少年少女を応援したいという多くの人々の気持ちをオリンピックという魔法に掛けて、簡単に法改正できてしまうこの状況に危機感を感じます。
 銃刀法は、銃砲等の所持、使用等に関する危害予防上必要な規制について定めた法律です。オリンピックを利用した性急な規制緩和は避けるべきであり、年少射撃資格者の下限年齢を十歳とすることには反対であります。
 私の反対討論を終わります。
○委員長(大島九州男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、山本君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 少数と認めます。よって、山本君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤本君から発言を求められておりますので、これを許します。藤本祐司君。
○藤本祐司君 私は、ただいま可決されました銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、みんなの党及び新党改革・無所属の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
 一 年少射撃資格者の制度の運用に際しては、危害の発生を予防する観点から、射撃指導員の育成、射撃指導員に対する監督等の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずること。
 二 練習射撃場における銃砲の管理及び保管について、その実情を把握し、必要があると認めるときは、練習射撃場の管理者等に対する指導その他の所要の措置を講ずること。
 三 猟銃の操作及び射撃の技能向上・安全確保を図るため、射撃場の整備に際し、設置者等に対し指導・助言を行うこと。
 四 猟銃等の所持許可に係る事務の処理が適切に行われるよう、各都道府県警察に対し指導・助言を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) ただいま藤本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 多数と認めます。よって、藤本君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、山谷国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山谷国家公安委員会委員長。
○国務大臣(山谷えり子君) ただいま御決議がありました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(大島九州男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十四分散会