第187回国会 厚生労働委員会 第6号
平成二十六年十月三十日(木曜日)
   午前十時七分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十九日
    辞任         補欠選任
     滝沢  求君     石田 昌宏君
    三原じゅん子君     大野 泰正君
 十月三十日
    辞任         補欠選任
     石井みどり君     堂故  茂君
     大野 泰正君     渡邉 美樹君
     木村 義雄君     山下 雄平君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         丸川 珠代君
    理 事
                大沼みずほ君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                赤石 清美君
                石井みどり君
                石田 昌宏君
                大野 泰正君
                木村 義雄君
                島村  大君
                高階恵美子君
                武見 敬三君
                堂故  茂君
                山下 雄平君
                渡邉 美樹君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                西村まさみ君
                白  眞勲君
                藤田 幸久君
                山本 香苗君
               薬師寺みちよ君
                山口 和之君
                東   徹君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       財務副大臣    御法川信英君
       厚生労働副大臣  永岡 桂子君
       厚生労働副大臣  山本 香苗君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       橋本  岳君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       少子化・青少年
       対策審議官    中島  誠君
       内閣府大臣官房
       審議官      岩渕  豊君
       内閣府地域活性
       化推進室長代理  富屋誠一郎君
       法務大臣官房審
       議官       杵渕 正巳君
       文部科学大臣官
       房審議官     佐野  太君
       文部科学大臣官
       房審議官     芦立  訓君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   伊澤  章君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        鈴木 康裕君
       厚生労働省医政
       局長       二川 一男君
       厚生労働省健康
       局長       新村 和哉君
       厚生労働省労働
       基準局長     岡崎 淳一君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       土屋 喜久君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  坂口  卓君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮川  晃君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    藤井 康弘君
       厚生労働省老健
       局長       三浦 公嗣君
       厚生労働省保険
       局長       唐澤  剛君
       経済産業大臣官
       房審議官     石川 正樹君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   藤崎 健一君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (子ども・子育て支援新制度への移行に関する
 件)
 (平均在院日数短縮の影響に関する件)
 (国家戦略特区における外国人家事支援人材の
 活用に関する件)
 (離島等遠隔地居住者の雇用保険受給手続に関
 する件)
 (次期介護報酬改定に向けた厚生労働省の姿勢
 に関する件)
 (労働者派遣法改正案に関する件)
 (福島県における震災復興対策に関する件)
 (ギャンブル依存症対策に関する件)
 (後発医薬品の使用促進に関する件)
 (介護保険サービス及び障害福祉サービスの適
 用関係に関する件)
 (子宮頸がん予防ワクチンの副反応問題に関す
 る件)
○感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
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○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告を申し上げます。
 昨日、滝沢求君及び三原じゅん子君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君及び大野泰正君が選任されました。
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○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長二川一男君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(丸川珠代君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
○島村大君 本日、トップバッターをやらせていただきます自民党の島村大でございます。よろしくお願いします。時間も押していますので、早速始めさせていただきたいと思います。
 本年四月に消費税を五%から八%に、三党合意の下に今回上げさせていただきました。約半年が過ぎまして、本年の十二月に安倍首相が景気動向を見ながら八%から一〇%に上げるかを決めると言われています。
 この厚労委員会としましては、そもそもこの消費税アップ分は全て社会保障費に充てられると言われていますので、この社会保障費に本当にこの三%アップ分がどのように使われているのか、約半年たって、まだまだ確かに全部その三%分が、今消費税が入っているわけではありませんけど、今の現状を厚労省の方から聞かせていただく幾つかの質問をさせていただきたいと思っております。
 まずは、今回、この社会保障費が充てられる子育て、それから医療、介護、年金の問題の大きな柱の一つの子ども・子育て支援についてお聞きさせていただきたいと思います。
 一問目に、認定こども園。
 認定こども園というのは、皆様方も御存じのように、いわゆる保育所と幼稚園の機能を幼保連携ということで一緒になって今後やっていこうということでできたものだと聞いております。ということは、幼稚園側の文科省管轄、それから保育所の管轄の厚労省、これが一体となって今後、内閣府が所管すると言われていますけど、まず、厚労省として、この児童観点、要するに児童福祉の観点からこの認定こども園についてどのようなお考えを持っているか、お聞きさせていただきたいと思います。
○副大臣(山本香苗君) お答えさせていただきます。
 今おっしゃっていただきましたとおり、認定こども園というのは、従来幼稚園が担ってきた学校としての機能と保育所の機能というのを一体的に提供する施設でございまして、このため認定こども園というのは、保護者の就労の状態に変動があった場合でも転園することなく、子供にとって大変安定的な環境で教育と保育を受けられる施設だと考えております。
 例えば、人口減少地域におきましても、子供の成長に必要な適正な集団規模を保つことが可能であることから、児童福祉の観点から極めて有意義な役割を担うものだと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 この認定こども園を今回、今お話ありましたように今後進めることに当たった一つの大きな目的が、待機児童に関しまして、これを解消につなげられるのではないかということで今回この認定こども園を創設したと思っていますけど、これは待機児童解消にどのようにつながっているのかを教えていただきたいと思います。
○副大臣(山本香苗君) 認定こども園につきましては、既存の幼稚園の活用によりまして御指摘いただきました待機児童解消に資することも期待されるということを背景の一つといたしまして、平成十八年の十月から制度を施行させていただいたところでございます。
 しかしながら、二重行政だとかまた財政支援が不十分である等々の指摘がなされておりまして、普及がなかなか進んでおりませんでした。そういう中で、子ども・子育て支援新制度におきまして、全ての認定こども園に共通の施設型給付を創設いたします。そして、幼保連携型の認定こども園については、認可、指導監督を内閣府に一本化するなどの改善を図ることとさせていただいたところでございます。
 今年の七月の時点でございますが、文部科学省におきまして実施した幼稚園に対する新制度に関する意向調査におきまして、平成二十七年度に新たに認定こども園に移行する、又は移行する方向で検討すると回答された私立幼稚園というのが八百二十五施設ございまして、このほか公立幼稚園だとかまた保育所からの移行も今後見込まれることから、認定こども園の数というのは、今年度の四月時点では千三百五十九か所ございましたけれども、これと比べましてもかなり大幅なアップになると見込まれております。
 認定こども園に移行することによりまして、既存の幼稚園へ保育所の機能が付加されることになりますので、待機児童の解消にも資するものだと考えておりまして、厚生労働省といたしましてもしっかり進めてまいりたいと考えております。
○島村大君 心強い答弁、ありがとうございます。
 ただ、私も現場を、私、神奈川県なんですけど、神奈川県回らせていただきまして、幼稚園関係者の方、また保育所の関係者の方々からお聞きしますと、今現在、新制度じゃなくて幼保連携の認定こども園、もう今なっている先生方も今もたくさんいらっしゃるわけですよね。で、今度、この認定こども園になっているところはもう新制度に入らなくちゃいけない。また、今幼稚園ですけど今度の新制度の認定こども園になりますよと手を挙げていただいている方も確かにたくさんいます。
 ただ、逆に、もう幼保連携型の認定こども園、うちはやっているんだけど、今度の新制度に、今お話ありました、やはりいろいろな問題点で今回手を挙げるのが難しい、逆に幼稚園に戻るなり保育所に戻りたいという声も確かにそれは現場の声として聞かれております。
 これに関しまして、今回、厚生労働省、また内閣府、皆様方がそれに対して十月にいわゆるその対応策を今後取っていただけるということなんですけど、ただ、私、見させていただいて、今回のこの制度が余りにも正直言って複雑。幼稚園関係者、保育所関係者の方々も、余りにも分かりづらい。これは、我々医療人が例えば介護に入ったときに余りにも複雑で分かりづらかった。
 今回のいわゆる新制度のやり方は、いわゆる幼稚園の先生とか保育所の先生方が、少し、いわゆるお給料の問題も、年数が長ければ少しずつ加算点数が加わるとか、いわゆる厚労省の今までのいろんな医療、介護のやり方を私は今回の認定こども園、新制度に関して導入しているように見えてしようがないんです。ということは、余りにも複雑だと。分かっている方がいればいいですけど、分かっていない方ばかりですので、今、その新制度。保育所の方々は、確かに今までそういう制度でしたのである程度は今回の制度は分かっていると言いますけど、幼稚園の先生方は分かっていない。
 そうしますと、幼稚園が本当にこの認定こども園に今後入っていただけるのか、この根本的な考え方が、今はどうしても制度を考えているだけであって、お子様ですよね、お子様が本当に中心になって今考えているのか。そこから考えていけば、父兄、要するに保護者の方々は、やっぱり必要だよね、こういうことが必要だよねということで私はこの制度は伸びていくと思いますけど、制度ありきでいったら、これはただ単に、申し上げるのは、やはりこれは、どこかで今までの、せっかく苦労なさってここまで決めてきたことが、ある一定のところで私止まってしまうと思うんですよ。
 ですから、これをしっかりと進めるためには、十月にいろんな対応策を出していただいて、今御説明いただきますけど、この対応策だけではなくて、やはり子供中心に、この日本の一番大切、宝だと言われている子供を中心にどういうふうに対応していきたいかということを私は是非とも答弁としていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(安藤よし子君) ただいま御指摘いただきましたように、認定こども園につきましては非常に制度が複雑だということで、なかなか御理解が進まなかった側面があるというふうに反省をしております。それにつきましては、累次の説明会を重ねまして御理解を促してきたところでございますが、今後とも努力をしてまいりたいと考えております。
 また、子供中心の考え方でということにつきましても、冒頭、山本副大臣から御答弁差し上げましたように、認定こども園では、例えば、保護者の就労状態、変動ありましても転園をしなくてもいいといったようなメリットがあるということにつきまして、しっかりとアピールをしてまいりたいと考えております。
○島村大君 ありがとうございます。
 せっかく今日は内閣府の方も来ていらっしゃるので答弁いただきたいんですけど、結局、実際的に十月の対応としてどういうふうになさったかということを教えていただきたいんですけど、それを、なぜそういう対応策を取ったということを含めて言っていただければ有り難いです。
○政府参考人(中島誠君) 子ども・子育て支援新制度の施行に当たりましては、先生、委員御指摘のとおり、現場や利用者に混乱がなく円滑な移行が図られることが大変必要だと考えておるところでございますが、御指摘いただいておりますように、移行に当たりましては、新制度に行きますと、認定こども園の事業者の中には現行よりも収入が減るというケースがあるとの声が寄せられているところでございます。
 このような状況を受けまして、委員御指摘の、先週二十四日でございますけれども、二つの対応を予算編成過程に向けて検討したいということを表明させていただきました。
 一つは、既に幼保連携型認定こども園を運営しておられる施設は施設長が二人ということになっておりますが、施設の監督の一元化という観点から今後一人ということになりますので、施設長二名が一名になるということで、人件費分が減額になるということでございます。それにつきましては、適切な経過措置を講じる必要があるのではないかということが一点。
 それからもう一点。これも委員の御指摘、そのとおりでございまして、幼稚園については、いわゆる都道府県が私学助成という形でこれまで支援をなさってきているわけでございます。現行の私学助成というのは、都道府県によってその水準、配分方法に大変なばらつきがございます。新制度になりますと、それが統一的に全国的水準として保障していこうという給付体系になりますので、そうなりますと、これまで私学助成で支援されていた幼稚園の中には、特に大規模な施設については減収とならざるを得ないという要素もございます。
 そういうことも踏まえまして、二つ目の検討点といたしましては、大規模施設に関わります定員規模に応じた各種加算・加配要件の在り方といったものも予算編成過程に向けて検討したいということで、先週、有村少子化担当大臣から表明をし、子ども・子育て会議においても報告をさせていただいたところでございます。
○島村大君 ありがとうございます。
 そういう意味では、十月にやっと国の方も、この認定こども園に対して減額になってしまうので移行しやすいようにしっかり考えていただけるということを発表していただきました。これは本当に有り難いと思っているんですけど、ただ、この考え方が日本全国、医療、介護と同じように、公定価格、一緒でいいのかどうかというのも私はこれはいかがなものかと思っております。やはり、どうしても地方と都会との土地代とかいろんな物価も違いますし、それを一概に公平だということで、その公平さを保つために今回は公定価格が一緒だと。それが足らないんだったら保護者からもらいなさいよと、この考え方は、それだったらいわゆる医療でいえば混合診療と私一緒だと思いますよ。
 ですから、厚労省は混合診療はやらないと言っているわけですから、そういう意味では、同じように、今回の足らない分はその保護者から、いわゆる特別価格とか何か利用者上乗せ徴収とかいろんな言葉はありますけど、そういうことをせずに、この新制度にしっかりと入れるようなことをしっかり考えていただきたいと思います。
 時間がないのでちょっと次の方に入らせていただいて、あともう一点は、人材確保の点で、保育士さん、まあ幼稚園の教諭さんもそうだと言われていますけど、私も知らなかったんですけど、今、大学なり短大なり専門学校で保育士さんの免許と幼稚園の教諭の免許が一緒に取れるということを言われております。その一緒に取れるということで、今世間で言われているのは保育士さんの方が不足だと言われていますけど、場所によっては幼稚園の教諭も不足していると言われている。
 これに関して、今国の方ではどういうふうに考えているか教えていただきたいと思います。これ、高階先生でいいんですか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 保育士不足への対応につきましては、待機児童解消加速化プランによりまして保育の量の拡大を図ってまいっておりますが、この中で担い手となる保育士確保というのが非常に重要だと認識しておりまして、支援パッケージの一つの柱として位置付け、これを推進しております。
 具体的には、保育現場における保育士確保を支援するために、働く職場の環境を変えていく、これは例えば処遇を改善していくとか、雇用管理の研修を行うとか、あるいは好事例を収集し情報を発信していく、こういったようなことでございますが、あるいは離職の防止を図っていこうということ。そして、潜在保育士の復帰支援を促進していこうということで、保育士・保育所支援センターとかハローワークによる就職相談等を実施してまいっております。また、新たな保育士の育成、就業支援を行うといった諸施策を講じておるところでございます。
 今後、財源を確保いたしまして、更なる処遇改善に努めていくとともに、保育士・保育所支援センターの復職支援機能強化、こういった事業に関して検討するほか、年内を目途にいたしまして、保育士確保プランを策定いたしまして保育士確保対策を着実に進めていく、このために最大限の努力をしてまいりたいと思います。
○島村大君 ありがとうございます。
 これは私からの一方的なお話を聞いてほしいんですけど、確かに今は幼稚園とか保育士さんが不足していると。ただ、今後少子高齢化でこのままで行きますと、いや、安倍首相が一億人を保つんだということを言っていただいていますのでそういうことはあり得ないと思いますけど、万が一、少子高齢化がこのように進みましてお子様が減りますと、保育士さんもそうですし、幼稚園の教諭もそうですけれど、いずれは逆に不足じゃなくて飽和してしまう、余ってしまう可能性もあるわけですから、やっぱり短期的にどういう考えでやっていくのか、中長期的にどう考えていくかということを是非とも考えていっていただきたいと思います。
 それから次に、横浜市と川崎市が待機児童に対しての対策として、いわゆる川崎と横浜のちょうど境界のところに対して連携で、いわゆる住所は横浜だけど、すぐ隣が川崎なので、川崎の認定こども園に入るとか施設型に入るとか、逆に川崎市のお子様が横浜のちょうど境界線で、すぐ空いているので入るとか、そういう連携を取るということを言っているんですけど、これに対して今回連携協定を結びました。これに関して国はどのようにお考えか、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(高階恵美子君) この度、横浜市と川崎市におきまして、待機児童対策を更に促進していくということで協定を結んでいただきましたこと、私どもといたしましては、隣接する地域に住む住民の利便性の向上という観点にも注目をしてこうした取組を進めていただきますことを大変心強く思っております。各自治体が創意工夫をし、連携協力して待機児童の解消に向けた取組を進めていただきますことは望ましいと考えております。
○島村大君 是非とも国の方も、こういう地方はいろいろとそういう問題点あると思うので、それを一つ一つやはりこれを後押ししていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 ちょっと話は変わりますけど、先ほどお話ししました消費税アップ分で、医療、介護に関しましては、今回、提供体制を改革するために新たな財政支援制度がつくっていただきました。それの進捗状況と、二十七年度、要するに今回も二十六年度の基金ができていますけど、来年度も一応できると言われています。その二十七年度の基金に関してどのようにお考えか、先生、よろしくお願いします。
○大臣政務官(橋本岳君) 今、島村議員から地域医療介護総合確保基金について御質問をいただいております。
 こちらについて、きちんとやはり地域の実情を反映をしていくということが大事でございますので、まず、さきの国会で御審議をいただいた医療・介護総合確保法におきまして、都道府県は都道府県計画を作成するときには、あらかじめ地域の医療関係者や医療を受ける立場にある方々など幅広い関係者の意見を反映するために必要な措置を講ずるよう努めていることと法律でまずされております。それによりまして、厚生労働省におきましては、都道府県が計画に盛り込む事業等につきまして二回にわたり都道府県からのヒアリングを実施しており、その際にも幅広い関係者の意見を聴取するように求めてまいっております。
 こうしたことによりまして、各都道府県においては広く事業の公募を行うとともに、地域の関係団体と意見交換を行いながら計画策定を今進めていただいていると聞いております。
 基金の今後のスケジュールにつきまして御質問をいただいております。
 十月十七日に都道府県に対しまして交付額の内示を実施しております。これによって、最終的に十月中に都道府県から計画が確定したものが提出をされ、十一月中には交付決定をすることを予定をしております。また、平成二十七年度の都道府県計画の策定に当たりましても、現場の医療機関の意見が更に適切に反映されるように努めてまいりたいと、このように考えております。
○島村大君 詳細に御説明ありがとうございます。
 これに関しましても、今回、厚労省さんが各都道府県に、厚労省さんのいわゆる今までどおりのこれをやれというのではなく、各都道府県から地域のニーズに合ったものをしっかりと上げていただいて、それをしっかりと厚労省としては一緒に優先順位を付けて今回この事業をやっていただいたことは本当に感謝しております。
 ただ、ここまでは今回私もできたと思うんですよ。ただ、やはり都道府県も、慣れていない都道府県もたくさんあります。ですから、慣れていない都道府県に関してはより一層の御指導をいただきたいというのと、都道府県まで、私、今回都道府県と、まあ市町村までぐらいも落ちてきたかなという感覚はあるんですけど、ただ現場まで届いているかというと、まだまだだと思います。ですから、現場の本当のニーズが届いているかと言われますと、私も夏からこの秋にかけまして、いろんな包括ケアの問題に関してケアマネジャーとかヘルパーさんの方々とかいろんな方とお話ししましたけど、まだまだやっぱりそこまでは話が行っていない、こんな基金があったんですかということが正直言ってあります。
 ですから、ここを今度は都道府県、市町村に、こういうものがあるんだよということを周知徹底するためのやっぱり御努力を一緒にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、時間があれなんで行きたいんですけど、ちょっとあともう一点大切なことが、今回回らせていただいて感じましたのは、今、国は医療に関して、介護に関して、いわゆる病院完結型から地域完結型に行きましょうということで在宅を進めているわけですけれども、この考え方というのは、大分その地域の方々、国民の方々というのは浸透しております。
 ただやはり、浸透はしているんですけれども、医療、介護に関しては、大分それについては理解はしてくれているんですけれども、じゃ、細かいこと、いわゆる、例えば今回秋に大分台風が来たわけですよ。台風が来て、その台風のときに、私は一人ではなかなか動けない、ヘルパーさんとか看護来てくれたときに起こしてもらうとか、そういうことで日常生活をしているんですけれども、台風のときに避難勧告が出ればそれは警察なり消防団が助けに来てくれることは、これはできているはずです。ですが、そこまでじゃない、注意報とかそういうときに、避難まではしなくてもいいんだけれども、一階にいるとやはりちょっと危険だから二階に行った方がいいよねと、いわゆる床上浸水とか床下浸水でそういうことが起きたときに誰も来てくれないということが今やっぱりあるわけですよ。
 これに関して、やはりケアマネジャーに電話して、どうなっているんですかという電話すると、ケアマネジャーさんも、男手があれば、じゃ行きますよということになるんですけれども、そういう細かい話ですけれども、でもやっぱりそういうことの安心さを求めていかないと私はこの在宅というのは進まないと思いますので、是非ともそこもしっかりと、いわゆる安心であるから在宅でいいんですよということを是非とも進めてほしいんですけれども、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(三浦公嗣君) 高齢者の皆様方が災害の有無にかかわらずできるだけ住み慣れた地域で安心して暮らせる体制を構築していく、こういうことが重要だと認識しておるところでございます。
 防災という観点からは、地域の防災体制の枠組みと連動いたしまして、高齢者などのいわゆる災害弱者の方々に対する適切な支援を速やかに行うということが重要でございます。平時から要介護者などのリストを作成し、災害発生時に、これは場合によっては、今委員御指摘のように、必ずしも大きな災害に現に面しているということではないときも含めて、防災担当者、福祉担当者などが情報を共有しながら避難などを実施できるようにすると。特に、孤立しがちな在宅での被災に備えまして、連携協力体制をあらかじめ構築するとともに、訓練や研修などを通じまして、保健、医療、福祉の関係者の対応能力を高めておくということが有効だと考えております。
 またさらに、実際に大きな災害が発生したということになれば、災害弱者の方々の安全を守るための対応が当然必要になるということになりますが、地域の状況が悪化しているということになれば、介護関係者などの二次災害を予防するためにも、消防などの災害対応を専門とする組織とよく連携した上で、可能な範囲で在宅の高齢者を支援するということが必要だと考えております。
○島村大君 是非とも周知徹底していただきたいと思います。よろしくお願いします。
 もう時間もあれなんで、最後に簡潔にお願いします。
 本年の四月八日に参議院の厚労委員会、また六月の十八日衆議院の厚労委員会で、労働安全衛生法改正に対する附帯決議で、薬師寺先生の方から出していただきました歯科口腔保健の推進に関する法律の趣旨を踏まえ、附帯決議として出させていただいていますいわゆる知見の収集と、これから今後の労使関係者について、職域における歯科保健対策について具体的な検討を行うということで、この進捗状況と、今どのような採択して知見が始まっているのかということを簡潔でいいので教えていただきたいと思います。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 御指摘のございました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえて、早速でございますけれども、労災疾病臨床研究事業費補助金におきまして、歯科口腔保健と作業関連疾患との関連に関する研究ということで、文献調査であるとか、あるいは職域における歯科保健対策の有効性に係る疫学的実証実験、こういったものを行う研究を一般公募いたしましたところ、二つの研究班が採択をされたところでございます。
 研究班の計画では、この十月から二十八年度末まで研究を行う予定となっておりますので、これらの研究の推進をしっかり図ってまいりたいと考えております。(発言する者あり)二十八年度末までの計画となってございます。
○島村大君 いろいろとありましたけれども、是非よろしくお願いします。
 これは、今労働者の人数が、生産労働者の人数が減るということで、やはり健康な方がいわゆる病気にならずに、口腔と全身疾患の問題も出ていますし、健康な方がしっかりとお仕事していただければ労働者というのはある意味じゃ減らないこともありますので、是非ともこれを推進していただき、いわゆる今後とも少子高齢化の対応策の一つとしていただきたいと思います。
 最後ですね、時間があれなので。
 私は、今回、いわゆる消費税アップ分が社会保障制度にしっかりと使われているということを国民の皆様方にやはり発信していただいて、なぜ今回八%から一〇%に必要だということは、社会保障を、関係ある方々はやはりそれを声を大にして、でもやっぱり景気とかのいろんな問題でもろもろ無理であればそれは延ばすなりは私は分かるんですけど、必要なことはやっぱり必要だということを言っていくべきだと思いますので、よろしくお願いします。
 これで質問を終わりにします。
○委員長(丸川珠代君) 答弁者におかれましては、質疑者以外の方の発言にはお答えにならないように願います。
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏でございます。
 本日、初めてこの厚生労働委員会で質問させていただくこと、大変うれしく思っています。御配慮いただきました関係者の皆様、本当にありがとうございました。
 それでは、早速移らせていただきたいと思いますけれども、私は男性の看護師として初めて国会議員になった者でございます。その看護師として、現場の体験であったりとか、これまでに二千か所余りの病院や施設をずっと回ってお話を聞き、また見てきた経験から、現場で今何が起きているかということを中心にお話しさせていただきまして、質問させていただきたいと思っております。
 まずは、平均在院日数の短縮が随分進んでいますけれども、それについて関連する話をさせていただきたいと思います。
 平均在院日数は、二〇〇〇年の時点で一般病床で二十四日、それが現在は十七日まで縮まってきています。平均在院日数の短縮というのは、財政的には一人当たりの医療費を削減するという効果があると言われていまして、その成果が出ていると思うんですけれども、実際、これまでの過程においてどのぐらいの成果があったか、具体的にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) 在院日数の短縮についてのお尋ねをいただきました。
 私どもは、平成十八年に成立をさせていただきました高齢者医療確保法に基づいて、医療費適正化計画を作成をしております。この計画を当時作成をいたしましたところでは、在院日数、これは今先生、急性期の在院日数御指摘いただきましたけれども、慢性期も含めて当時は三十二・二日というような日数になっていたものを、二十四年度には二十九・八日に短縮するという目標をつくっておりました。この効果は、当時、推計として〇・九兆円と、平成二十四年度時点で〇・九兆円というふうに推計をしているところでございますけれども、この金額については更に検証等が必要だと思います。
 実際の在院日数につきましては、当初の計画で二十九・八日というふうに見込んでおりましたが、平成十八年の三十二・二日から二十九・七日ということで、大体二・五日くらい、計画と同様に短縮化が進んできているというような状況でございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。
 見積りの段階でのお話が中心だったと思うんですけれども、平均在院日数の短縮は、財政だけじゃなくて、かなり現場に大きな負担を掛けているわけです。ですから、逆にどのくらいの成果があったかということをしっかりとやっぱり検証していかないと、現場としては何でやっているんだろうなという話になりかねない問題だと思います。是非、しっかりとした検証をして、結果をお示しいただきたいと思います。
 関連して、この平均在院日数の短縮が現場に与える影響なんですけれども、随分短く短くという方針が長く続いてきたと思います。現場ではそれに向けて努力をしているんですけれども、そもそも、政策というのは、確かに数字を目標にしたりとか様々なことをやるんですけれども、同時に、人々に期待感とか不安感とかいろんな感情的なものを湧き起こさせるんだと思います。
 例えば、アベノミクスというふうにいったときに、期待感が出てそれに伴って株価が政策打つ前から上がっていきますし、またそれで人が行動を変えていくこともあるわけですね。同じように、平均在院日数の短縮といったら、ただ短縮しましょうじゃなくて、いろんな気持ちを関連して湧き起こすわけです。
 そして、現実的に現場で見てみると、むしろ何か短縮しなきゃいけないという焦りが先にあって、何かそこがいろんなゆがみを、つまり、どういうことかというと、本来、病院というのは病気を治すということが目的であるわけですから、いかに治すかだと思うんですけれども、何か感じは、いかに早く退院させるかが優先して現場が動いている感じがするわけですね。本来であれば病気は、在院日数短縮には、病気を早く治すための腕をしっかり付けていって、その結果、早く退院できたから在院日数短くなりましたとやるのが当たり前なんだと思うんですけれども、実際は治すことよりも先に退院するという話。だから、本当に退院の場面でいろんな矛盾や複雑な感覚が生まれていると思います。
 実際、退院というのはとても重要で、私たち医療者はかなり厳しい場面を経ながら一生懸命仕事をしているつもりではあります。その結果、本当に大変な思いをしても、最後、患者さんが退院して治っていくこの姿を見るときに、やっぱりやっていてよかったなと、こういう感情を持ちますし、そこでありがとうとかという、こういう言葉が出たりすることで、本当に次のエネルギーというのが湧いてきながら日々現場であしたに向かって努力をしているんだと思います。
 そういった現場が退院であるはずだったのに、最近はむしろ、治っていないのに退院という言葉から、患者さんは退院がうれしくないし、場合によっては不安とか悲しみという感情が出てきて、むしろそれが我々にぶつかってくるわけです。その結果、私たちも、一生懸命やったのに結果これかという、こういう思いになって、あしたへのエネルギーがむしろ減っていくような状況になっています。
 これは非常に大事なことだと思うんですけれども、政策を進めるのはとても大事で、財政的な面だとか機能分化だとか資源の効率的な利用だとか、全部大事なんです。でも、それだけじゃなくて、同時にその政策がどう人の気持ちに影響するかまで配慮して考えていかなければならないと思います。
 この点について、是非御理解いただきたいし、またいろんな配慮をいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
○副大臣(永岡桂子君) 在院日数の短縮を図るということは、これは医療の効率化だけではなくて、病床の機能分化であるとか連携を進めて、患者さんが病状に応じて質の高い治療を受けるためにも必要な取組だと考えております。
 具体的に申し上げますと、急性期の治療からリハビリですね、別の段階へ移行していく場合に、それぞれの目的に応じたこれは病棟での入院が行われるといったものが考えられると思います。
 いずれにいたしましても、患者さんが安心して次の段階に進むことができますように、その患者さんだけではなくて御家族と、そして退院後の生活につきましても話し合う、その丁寧な退院支援ということが重要だと考えております。
 現在は診療報酬上で退院調整加算というものなどもございまして、評価を行っているところでございます。今後とも、適正な医療の提供と退院支援が行われるように取り組んでまいります。
○石田昌宏君 是非そういった配慮をもっともっとやってほしいんですけれども、現場でもいろんな工夫がありまして、またその工夫を是非反映した政策をやってほしいと思うんですけれども、幾つかちょっと提案させていただきたいと思うんですけれども。
 退院調整はとても重要で、今それはある程度の成果が上がっているとは思います。ただやっぱり、入院した後に最後まで診てもらえると思ったらそうはいかなくて、結局退院の段階で調整に入るというのよりも、幾つもの病院でやっているんですけれども、入院の前に、実際入院する、これから入院する患者さんや家族に対して、大体うちの病院ではこのぐらい、十日間ぐらい入院してこの程度になるんじゃないかと思います、でもそれじゃ治らないので、リハビリが必要ですから次のリハビリ病院に行きましょうと。その際に、次のリハビリ病院、予約を取っておきましょうかという感じで、入院の前にあらかじめ先まで全部調整しちゃうようなことが最近外来で行われたりしているわけですね。
 そうすると、ある意味で、一つの急性期の病院で入院して退院する際も、次に行くことが初めから分かっているわけですから、イメージとしては何か追い出されたという感じよりも、例えば急性期の病院を卒業したと、じゃ、次にどこに行きましょうと、こういう感覚が最初から持てるわけです。そうすると、つらさとか不安とかが減って、むしろ喜びに感じることができるかもしれません。
 そうすると、やっぱり外来で入院の前に退院調整をする機能というのを診療報酬なりで評価していくということが一つのアイデアだと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 先生の御指摘いただきましたように、特に在院日数、入院期間が短くなっておりますので、早い時期に、その退院後、あるいはその病気の予後について患者さんにきちんと説明をするというのは大変重要なことだと思います。
 そして、治療を効果的に進めるだけではなくて、患者さんや御家族に対しまして安心して次の医療のサービスのステージ、あるいは介護も含めてということだと思いますけれども、移行していくような支援、退院調整を早期から効果的に行うことが重要だと考えております。
 診療報酬におきましても、入院早期から入院診療計画を全ての入院患者に策定をすることを求めておりまして、またあわせて、入院期間についても御説明をするように求めているところでございます。
 さらに、退院が患者さんの状況によりましてはなかなか困難な方がいらっしゃるわけでございますけれども、こういう方につきましても診療報酬上で総合的な退院支援を行うことを評価をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、先生の御指摘の点につきましては地域包括ケアをつくっていく上で非常に重要な点でございますので、私どもも早期の退院支援、そして先の見通しが立つようなシステムをつくっていくということが重要だと考えております。
○石田昌宏君 是非進めていただきたいと思います。
 特に外来の体制の強化が大事だと思いますので検討してほしいと思いますが、もう一つ、例えば現場で、確かに入院の日数が短くなってかなり忙しくなっているわけですね。その忙しい中でも、少しでもベッドサイドに行って治療したい、ケアしたいという思いはあるわけです。
 ところが、今、診療報酬の改定のたびに算定要件を満たすための証明する書類ですよね、記録類が非常に増えていて、医者や看護師の仕事がもう半分デスクワークになっている感じがします。
 さらに、そのデスクワークで忙しくなったんでしょう、診療報酬で医師事務作業補助体制加算と事務作業を補助するための加算なんてつくっていますけど、そもそも事務作業をつくる方がおかしい話であって、本末転倒だと思うんですね。それで無駄な医療費が使われているわけです。だったらば、やはり記録は基本的にはもう書かない、減らすといったこういった方針を基にして、その前提で診療報酬体系組み立てないと本当にもったいないと思います。(発言する者あり)ありがとうございます。
 次期診療報酬改定は、是非そのような記録に対して具体的に検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 記録につきましては、毎回診療報酬改定のたびにお叱りをいただいております。
 これ、私ども、治療の経過でございますとか、あるいは結果というものを御記入をお願いするということで、その記録、必要な記録ということを記入していただきたいということを申し上げているところでございますけれども、他方で、御指摘いただきましたように、現場のサービスを提供する皆さんにはかなり御負担になっているという問題がございます。
 私ども、今先生から御指摘いただきましたけれども、記録はできるだけ必要最小限にするということがこれは原則だと考えておりますけれども、併せて運用上の工夫などもいろいろ考えながら、できるだけ簡素化をするという方向で進めてまいりたいと考えております。
○石田昌宏君 是非お願いしたいです。
 実際は、簡素化する方向とお示しになっても、例えば現場の監査のときに実際監査する人が、この記録は記録は記録はと一個一個見るわけですよね。この辺までやっぱりちゃんと一気通貫して政策を通してほしいと思います。
 引き続き、慢性期の医療についてお話ししたいと思うんですけれども、治療やリハビリが終わってから在宅、自宅に戻るというのは是非進めていきたいと思います。その点に関して、在宅の医療や看護を進めることはとても重要であると思いますけれども、現実的には高齢化の進展などでそれがなかなか難しくて、施設や、場合によっては療養病床、そういった病院に転院なさる方も多いわけですね。
 その療養病床については、政府は社会的入院の解消のために、医療療養は二十五万が十五万、そして介護療養は廃止の方針を以前打ち出しましたが、当然こんなことは現実的ではないわけですから、その方針は修正されるわけです。
 現状をまずお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) 療養病床でございますけれども、この再編成につきましては、利用者の皆様の実態に即したサービスの提供を図るということで、医療の必要度に応じた機能分担というものを進めてきたところでございますけれども、医療療養病床につきましては、平成二十一年度から二十二年度にかけて実態調査を行いました結果、介護保険施設への転換が進んでいないという実態がございました。こういうことを踏まえまして、医療療養病床につきましては、これはもう機械的な削減は行わないということにしているところでございます。
 また、介護療養病床につきましては、二十三年度末までに老人保健施設等に転換するということを想定をしていたところでございますけれども、その後の転換の進捗状況等ということがなかなか難しい面も含まれてございまして、転換期限というものを平成二十九年度末までに六年間延長しているというのが現在の状況でございます。
 今後とも、この療養病床の在り方につきましては、今後実態調査等も踏まえまして必要な検討を続けてまいりたいと考えております。
○石田昌宏君 是非じっくりと検討していただきたいと思うんですけれども、今、療養病床、社会的入院から始まっているんですけれども、現実はもう全然違う姿になっていまして、例えば先日訪問した病院の療養病棟なんですけれども、六十床で当然六十人満床の状況でした。うち、いわゆる一人で歩けるという方は当然ゼロです。自分で食事が取れない、点滴だとか胃瘻だとかの方も含めると五十二人が自分で食事が取れない状況でして、人工呼吸器ですね、療養病床は想定されていなかったと思うんです、最初は。でも、人工呼吸器を付けている患者さんが六十人中十四人いました。
 そういった方々に対して手厚いケアをしなければならないんだけれども、マンパワーの基準は以前のような低い状況の中で本当に苦労しながら仕事をしています。仕事も、何か吸引に始まり吸引に終わるというふうに言っていましたけれども、一人の看護職員が一日に五十回、六十回と一勤務帯で吸引をして、もうそれが精いっぱいで、でもそれをしないと患者さん亡くなっちゃうわけですから、もうそういう状況に今あるわけですね。
 それに対して、確かに診療報酬で重症者に対する加算だとか対応はしてきたと思います。でも、全然全然不十分な話で、そもそも社会的入院から始まった療養病床の在り方をもう一回見直して、全然違うフェーズですから、そもそも長期入院って何だというところを根本的に検討して在り方を変えていっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) 療養病床につきましては、先生の御指摘のようにかなり重度の方が多いという実情がございます。そして、ここが医療とそれから介護のある種の接続の部分になっていると、あるいは介護の中でも重い方が入院しているというような実情がございます。こういう療養病床の在り方をどういう位置付けで考えていくかということは、私ども引き続き検討が必要だと考えておりまして、地域医療の中での位置付けというものをきちんと考えていく必要があると考えております。
 先生からも御指摘いただきましたけれども、二十二年度の診療報酬におきましては、医療療養病棟における重症化の傾向に対する療養病棟入院基本料一というものを新たに追加をいたしましたり、あるいは二十四年度の改正におきましては、一般の急性期の病棟だけではなくて療養病棟におきましても栄養サポートチームの加算を付ける、あるいは薬剤師さんの病棟業務の実施、これはチーム医療の一環ということでございますけれども、こうした評価を新設をしているところでございます。
 二十六年度の今般の改定におきましても、透析の患者さんや超重症児のお子さんの受入れなど、患者の状態に応じた評価を進めているところでございますけれども、今後ともこの慢性期入院医療の在り方というものをどういうふうにしていくかということにつきましては、適切に調査、それから併せて検証を行い、必要な検討を引き続き行ってまいりたいと考えております。
○石田昌宏君 是非お願いしたいと思います。
 最近、急性期病棟も在院日数短くなりましたから、病気がもう治らないような状況になったら、昔だったら最後まで病院にいたんですけれども、今はもううちの病院の対象じゃありませんからよそへどうぞという形で、結果的には在宅も難しくて療養病棟で亡くなるだとか、そういった状況も随分増えてきました。もっと医療を強化することと、マンパワーだって医療療養病床こそ七対一じゃないかと思うぐらいな状況になっていますので、是非じっくりとした検討をしていただきたいと思います。
 では、続きまして、看護職員の確保についてお話ししたいと思うんですけれども、先日も私も被災地の方に行ってまいりました。もう何度も行っているんですけれども、行くたびに少しずつフェーズが変わってきて、確かに復興が進んでいるという、こういった思いもあります。その一方で、復興が進んでいるどころか逆に厳しくなっているという状況もたくさんあって、この手当てをしっかりしないと本当の意味の復興というのは訪れないと思うんですね。特に医療、介護に関しては、決して前向きだけじゃない状況があって厳しさも増していますので、その声を幾つか御紹介したいと思います。これ、聞いてきたままの話です。
 あるところでは、大手のスーパーが町に進出してきました。そして、確かに買物の便も上がったし、従業員の現地雇用もたくさんあって、期待はとても大きいです。しかし、介護施設や医療施設にとっては、これはむしろ脅威になっています。というのは、看護助手さんとか介護職員の方が働いていただく給料よりも、スーパーで働いた方が時給が二百円ぐらい高いんですね。それでどうするかというと、3Kの仕事で働くということよりも、当然スーパーを選ぶわけです。そして、介護職員が今どんどんどんどん流出していってしまう、そんな話を聞きました。
 それから、震災で家が流されて、たくさんのローンを抱えながら仕事をしている看護師がいるんですけれども、男性の看護師なんですけれども、建築業界の知人から、うちの業界に来てうちの会社で働いてくれたら、あと十万給料増えるよと、しかも大型の免許をただで取れるよという格好で誘いがあるんですね。そして、その看護師は退職を決意しました。実は、その病院の男性看護師、今年三人目、そんな状況だったりします。
 NPOが被災地で一生懸命頑張っています。国からの助成ももらって、いい仕事をしているんですね。そして、被災地で雇用も進めてくれていてとても有り難いんだけど、その雇用のときの給料がその被災地の病院で働くよりも高いんですね。しかも夜勤がない。そういう状況なので、実はそこで働いている病院の人たちがまたNPOに行って、病院としては人材流出になってしまいました。
 合同就職説明会に病院のブース出しました、県全体のですね。そうすると、ほかの病院は人が集まってくるんですけれども、その病院、被災地にあるということで人が全然集まってこないんです。仕方ないなと思って、看護部長さんたちが病院に戻ってそのことをスタッフに報告した瞬間に、モチベーション下がって下がって、もううちの病院には人が来ないんじゃないかと、すごく沈滞ムードになってしまったとか、もうこんな話がいっぱいあります。
 看護職員が震災前から十人以上減ってしまいましたと。それからもうほとんどというか全く増えていません。今、平均年齢が年に一歳ずつ上がっているわけですね。定年後の人も全員働いています、夜勤もやってもらっています、そうやって何とか病院を維持しているとか、こんな話が随分出てきます。
 もちろん、前向きな話もたくさんあるんですけれども、一方でこの厳しさというのがあって、こういった問題に対してはやっぱり丁寧に緊急に支援をしていく必要があります。
 そこで、今、三つ最低必要なことがあると思っているんですけれども、一つは、やはり何とかして被災地以外からその地域に看護や介護の職員が行ける、それは今は待っていても駄目で、行くための仕組みというのをつくらなければならないと思います。これをやるべきです。
 そして、二つ目が賃金の問題、やっぱり実情というのがあって、その実情を踏まえて上げていくということをしっかりしていないと、ただ上げましたじゃなくて、現実に合わせて上げることが必要だと思います。
 そして、今の話とちょっと若干関係ないんですけれども、復興住宅が随分でき始めていて、今、仮設住宅から復興住宅に人が移動し始めているんですけれども、その中で、一度切れたコミュニティーが、仮設住宅に入るときに、何とか仮設で三年半、一つずつのコミュニティーをつくって、支えの仕組みができてきたときに、また今度ばらばらと復興住宅に入っていくわけです。そのサポートがどうしても足りないんですね。
 保健師さんたちも随分頑張っているんですけれども、行政ということもあって定年で辞められたりとかして、かなり当時経験を持った方も減っていて、新しい若い方が中心になっています。だから、どうしてもその人材の不足感というのが、足りなくて、保健師の増員、こういったこともやっぱり今必要だと思います。
 このようなことを是非お願いしたいと思いますが、厚生省、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) 今、被災地の看護・介護職員の確保に向けて様々なお話、実情をお話をいただきまして、御質問をいただきました。
 厚生労働省といたしましては、これまでも地域医療再生基金や福祉・介護人材確保緊急支援事業等を活用してそうした確保の支援などを行ってきてはおりますが、ただ、私も、実は先般、南相馬市立総合病院等を伺いまして、市長さん、あるいは院長さんや様々な方のお話を伺ってまいりまして、先ほど先生がお話しになったようなことの一部も私も伺ったところでございまして、まだまだマンパワー的に看護職員、介護職員等の、十分ではないというようなお声をたくさん聞いてきたところで、また、そのための今おっしゃったような事情があるということも伺ってきたところでございます。
 御提言もいただきましたので、引き続き、今の先生の御提言を踏まえまして、県とも連携しつつ、ニーズに沿った医療・介護従事者の確保に全力で取り組んでまいりたいと思います。
○石田昌宏君 ありがとうございます。是非お願いしたいと思います。
 被災地の話から入ったんですけれども、多分、あの状況を見ていて、今、被災地の問題だけに思えないんですね。ひょっとしたら、将来、日本の全ての地域に少子化、高齢化とともに起こってくるようなことだと思いますから、やっぱり今から長期的な対応をしっかりと打っておかないと同じことの繰り返しになると思います。
 ですから、どのぐらいの供給が必要でどのぐらいの需要があるかということをしっかりと見積もりながら作戦を考えていく必要があると思うんですけれども、さきの国会でも法改正によって地域医療ビジョンの策定が義務付けられましたし、例えば看護職員については、従来から看護職員の需給計画までやっていまして、計画はあって、どのくらいの数が必要かというのはずっと出ているんですけれども、実態としてはそれだけじゃ駄目で、むしろその数にどうやって供給するかという、この供給を実行するための計画をしっかりと作らないと、見積りだけじゃ駄目なんですね。
 例えば、被災地の地域に小さな看護学校があと一校あれば、その地域、ひょっとしたらもっと良くなるかもしれないんです。でも、その辺の供給の計画がないわけです。一部の地域は大学がばんばんばんばんできてしまって、大学の銀座みたいになっているところもあります。やはりその地域の実情に合わせて、都道府県ごとなりに供給計画をしっかりと作っていくことが大事だと思うんですね。
 実際、その分布を見てみたりすると、えてして働いている看護職員に対してどのくらいの養成の定員数があるかというのを県ごとに見ると、傾向としてはやっぱり都会が少ないんですね。地方は多くなっています。なぜかというと、都会は自分で養成しなくても募集したら地方から人が集まってくるからというのがあって、つまり、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、大都会が地方の養成に依存して生きているという、そういった状況があったりします。それで本当にいいのかということを考えなければならないと思います。
 それがだんだんだんだん進んでくると、例えばこんな例もあって驚いたんですけれども、これはある九州の五年一貫の高校の話なんですけれども、卒業者が百四人いて、うち県内に就職したのが三十人、七十四人が県外に行ってしまいました。そして、また行き方がすごいんですけれども、七十四人のうち、例えば、九州の学校なんですけれども、静岡県の一つの病院に七人、京都の一つの病院に八人、兵庫県の一つの病院に十人、大阪の一つの病院に十人とか、それこそまとめて就職するんですね。つまり、それは奨学金を学生のうちから病院からもらっていて、奨学金のために行くわけです。こういう状況が本当にいいのかということなんです。
 この奨学金を出している側も言い分があって、実際その地域に学校もなくて、いわゆる人の供給源がないわけですから、ほかのところから持ってくるしかない、そのためにどれだけのお金とエネルギーを使っているのかということで言い分はあるんですけれども、同時に、その取られる側からしたら、せっかく実習までして地域を挙げて養成したのにほとんどよそへ行っちゃう。こんな状況になっているわけですね。だから、ただ自由に学校をつくったりとかするだけじゃなくて、どのくらい地域に供給が必要かということを、どうやって供給するかということをしっかり考えた上で、これからの未来をつくっていかなければならないと思います。その点について是非御意見をいただきたいと思います。
○政府参考人(二川一男君) ただいま看護職員の供給体制についてのお尋ねがございましたけれども、今後、高齢化等に伴いまして医療ニーズの増大が見込まれるわけでございまして、必要な看護職員を着実に確保していくことが重要ということでございます。
 今年の六月に成立いたしました医療・介護総合確保推進法に基づきまして、ナースセンターの復職支援の強化とか、あるいは医療機関の勤務環境改善を通じた定着、離職の防止の推進、こういった取組を行うこととしておりますけれども、さらに、ただいま先生の方から御指摘いただきましたように、県ごとに供給体制、看護師養成所のばらつきがあって、就業者数と養成者数にギャップがあると、こういった御指摘があったり、あるいは都会の病院が地方の養成所の生徒を集団で都会の方へ就職をするようにしていると、こういったような御指摘もあったところでございます。こういったことにつきまして、それぞれ各地域のデータを踏まえた分析や問題点の抽出が必要ではないかというふうに私どもも考えているところでございます。
 厚生労働省としては、まずは都道府県ごとの看護の職員の需要、供給、このどちらにつきましても十分分析していくことが重要だと考えてございまして、今後、看護職員需給見通しの策定に向けた検討会、近く立ち上げることにしてございます。そういった検討会を通じまして、ただいま議員御指摘のありました点につきましても十分視野に入れて必要な対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
○石田昌宏君 検討会、是非内容をやってほしいんですけれども、もう八次でしたっけ、もう何回も同じようなことをやり続けているんですね。だから、いいかげんそろそろもうこういう検討会じゃなくて、中身、実質あるものに変えていただきたいというふうに思います。
 あと一つだけ。通告していないので言うだけにしますけれども。
 同じような形で民間の紹介ビジネスが今かなり入っていまして、多くの病院で、現実的に人を集めるためには必要だとは思います。で、やるんですけれども、例えば手数料が非常に高いんですね。一人の年収の一割二割と、八十万とか百万とか、一人紹介すると病院は払わなければならないわけです。そして、ちゃんと安定して雇用されればいいんでしょうけれども、場合によっては三か月とか半年とかで辞めていってしまって、でも契約上は問題ないからまた次をという、そんなことも起きています。
 これは、新聞に載っていた記事だと、こういったのが二百五十億円分ぐらいの市場になっているという話も聞くんですけれども、真っ当な紹介であればいいんですけれども、しつこい勧誘、又は就職したら幾らあげるから来ないかとか、そういったような勧誘が余りにもひどいですし、ひどいケースでは看護学校の卒業生をほぼ全員都会の方に紹介したとか、それ、なぜ行ったかというと、就職したら幾らあげるからねって、こういったやり方をするんですね。ちょっと真っ当さを、欠けていると思いますので、こういった問題については是非積極的に対応を考えていっていただきたいというふうに思います。
 確かに、厚生省も十月十日ですか、リーフレットを作って注意喚起をしたんですけれども、病院に対して注意喚起するだけじゃなくて、業界全体に対して適正化を図っていただきたいというふうに思います。これは通告していませんので答弁は結構ですけれども。
 このように、看護を取り巻く問題はかなりたくさんありまして、まだ今日も時間がなくて言えなかったことがたくさんあるんですけれども、引き続き精力的に私も取り組んでまいりたいと思いますので、厚生労働省におきましても是非精力的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 以上で質問を終わります。どうもありがとうございました。
○大沼みずほ君 自由民主党の大沼みずほでございます。時間も押しておりますので、早速質問に入らせていただきます。
 安倍政権は、女性が輝く日本と銘打って就労と育児、家事の両立が可能である環境づくりに力を入れていることは皆様御承知のことと思います。就労率が高い国では出生率も高いという関係も厚生労働省のデータから見えてきているわけでありまして、これは少子化対策ということにも効果が期待されるわけで、この就労と育児、家事の両立という意味においても厚生労働省としてもしっかり今後取り組んでいただきたいと思います。
 政府は、あした、十月三十一日、国家戦略特区改正法案を閣議決定する予定でありますが、その中には今日お配りしております資料の外国人家事支援人材の活用策というものが盛り込まれております。これは、特区内において外国人の家事支援人材、いわゆるメードさんを雇えるよう法改正を行うものでございます。
 現在、在日大使館の職員や外資系の企業の外国人経営者といった方々が外国人のメードさんを帯同することができます。これを今回の法改正によって家事代行会社が外国人家事支援人材を雇用することを許可しようとするものでありますが、まずは法務省に質問をいたします。現在、この家事使用人として入国している外国人の上位三位の国と人数を教えていただけますか。
○政府参考人(杵渕正巳君) お答え申し上げます。
 我が国に在留する外国人で家事使用人として就労する者の中には、家事に従事する活動を行うことを理由に特定活動の在留資格を得ている者と、日本人の配偶者等や定住者など、身分又は地位に基づく在留資格を有して家事に従事する活動を行っている者とがおります。
 このうち特定活動の在留資格を得て家事に従事する活動を行っている者につきましては、本年六月末現在千百九十三人であり、国籍別ではフィリピン九百四十五人、インドネシア五十三人、タイ三十四人の順となっております。一方、日本人の配偶者等や定住者など、身分又は地位に基づく在留資格の下で家事に従事する活動を行っている者は統計として把握してございません。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 今のように、フィリピンの方が相対的に大きいという数字が出ましたが、私も香港で仕事をしていた際に、フィリピンの多くの方が家庭に入って家事支援等を行っている現場を見てまいりました。
 そして、香港では管理職は約四割が女性であります。そして、この夏、香港に調査に行った際も、向こうの労働局の長官も、香港の女性の管理職割合が高い理由について、家庭内でのメードさんの役割がかなり大きな貢献を果たしている旨、断言されておりました。女性管理職だけでなく、一般の共働き家庭においてもメードさんを雇うのが一般的であります。その中には、もちろん香港に住む日本人の家族も含まれております。
 そうした中、特区内ではありますが、こういった人材の受入れに門戸を開くということでありますが、経済産業省にお尋ねいたします。
 今、家事代行会社が行っております家事支援の範囲に有無はありますでしょうか。また、業務内容に関して、例えば規制を行っている、許可や届出をしなければいけないもの等はございますでしょうか。
○政府参考人(石川正樹君) お答えをさせていただきます。
 まず、家事支援サービスでございますけれども、一般的には、定義でございますけれども、サービス提供事業者のスタッフが利用者の方のお宅などを訪問して、主に利用者の方のお宅におきまして家事に関する業務、例えば掃除ですとか洗濯ですとかお食事を作るといったような業務の全般又は一部を利用者の方に代わって行っていただくサービスというふうに考えられております。
 また、この分野につきまして、家事支援サービスの事業者を規制するような法律はございません。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 業務内容についての規制もないということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(石川正樹君) はい、そのようなこの業に関しての規制、業務内容に関する規制は特段ないというふうに考えております。
○大沼みずほ君 今日お配りしたペーパーのところにも、「家事支援活動(炊事、洗濯その他の家事を代行し、」とございます。
 厚生労働省にお尋ねいたします。
 今、経産省の答弁を受けてでありますが、この特区内での家事支援の範囲について、今行っている代行会社が行えるような立て付けになるように検討されているんでしょうか。
○副大臣(山本香苗君) お尋ねいただきましたこの国際戦略特区における家事支援サービスの提供範囲についてでございますが、政令で定める予定であると承知しております。
 様々な御意見がございますので、厚生労働省といたしましては、そういった様々な御意見を踏まえさせていただき、また関係府省と十分に協議検討していく必要があると考えておりまして、現時点で決まっているものではございません。
○大沼みずほ君 今、家事代行の中で炊事、洗濯その他の家事とございますけれども、私が今子育て中、また働きながらこの仕事をしておりますけれども、炊事、洗濯、料理、ベビーシッター、またシルバーシッター、いわゆるその業務というのは多岐にわたっております。そして、それを選択するのももちろんそれを利用する者というふうに認識しております。
 そもそも、国家戦略特区の狙いというのは、その特区内において何を規制緩和をしていくものというものであって、その中に規制を掛けていくものではないと理解しております。今現在、この家事支援代行サービスにおきましては、そういった家事支援に関する規制というものは一切ない状況でございます。
 そういったことを踏まえて、かつ、香港、シンガポールなどアジアの先進国における、実際に家事支援の人材を受け入れているこういった先進地における情報収集、また現地調査等を是非とも厚生労働省の方でやっていただきたいと思います。
 様々な意見という中には、外国人であるからそういうことをさせてはいけないといったような情緒的な、感情的な議論もございますが、それは、より完成度の制度設計を行う上でも、また人種によって行える仕事と行えない仕事が出てくるというのも、これもまた人権問題であると認識しておりますので、くれぐれも丁寧な議論を省内でしていただければと思います。
 次に、内閣府にお尋ねいたします。
 こうした家事支援代行会社から、業界等々から、今現在、この外国人の家事支援人材を受け入れるに当たって、アンケート、またヒアリング等については行っていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(岩渕豊君) お答え申し上げます。
 外国人家事支援人材の受入れに関しましては、これまでにも家事代行会社に対して、家事代行業の業務実態や外国人家事支援人材の受入れに関する関心などにつきまして関係者がヒアリングを行ってきたところでございます。積極的な関心を示す企業から全く関心がないという企業まで様々であったと承知をしております。
 本格的な制度の検討に当たりましては、今後も家事代行会社に対するヒアリングなどを行う必要があると考えておりまして、適切に対応してまいりたいと存じます。
○大沼みずほ君 私自身、香港で今回夏に調査に行った際、また香港に実際に総領事館勤務時代に住んでいたときに、一番の外国人の家事支援人材を受け入れるときの問題というのは、フィリピンの方とかインドネシアの方とかベトナムの方がベビーシッターとかシルバーシッターをする中で虐待をするんじゃないかという声が日本国内ではあるんですが、そういったことは全く、まあゼロとはもちろん言えません、それは日本のベビーシッターなり介護者の中でもそういったことがあるわけですから。ただ、一番の問題は、そのフィリピンやインドネシアの方は真面目に働きに来て、そして仕送りをしている中で、彼女たちが虐待の対象になっているということが一番の問題であるというふうに、今回の調査でも、また私が香港に行ったときもそのような話を聞いてまいりました。
 今、技能研修制度の拡大についても議論がされておりますけれども、これまで日本のこの技能研修制度というものは諸外国から批判されてきた側面もございます。また、我々としてもそれをしっかりとチェックして、いい制度に変えていかなければいけないというふうに思っておりますが、今回、特区内にもしこの外国人の、女性の方を多く受け入れるわけでありますので、そうした際、例えば英語や母国語しか分からないような方々が、家の中での作業になります、そうした際に、暴行やレイプといった危険性もゼロではありません。
 日本人であれば、それは警察に行く、一一九番に通報するということを誰でも知っておりますけれども、そういった方々はどこに頼ればいいのかといったら、その家事代行の会社に、変なことをされたとか暴行を受けたとかいうことを訴えるというすべしかないと。でも、そこの会社がそれを隠蔽しようとすれば、これは技能研修制度でも問題になりましたけれども、彼女たちの声というのは届かないわけです。
 そうした意味で、英語や母国語ですぐに何かがあったときにアクセスできる第三者の機関が必要と考えますが、そういった無料相談窓口の設置等についてどのような対応をしていくのか、自治体との連携等に含めて内閣府の方にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(富屋誠一郎君) お答え申し上げます。
 外国人の家事支援人材の保護につきましては、一義的には当該外国人家事支援人材を雇用する企業において責任を持って対応していただくものと考えております。また、この制度の適正な運用を図るべく、具体的な制度設計について関係各省及び関係自治体と検討を行っているところでございますけれども、その中で、関係自治体において、外国人家事支援人材からの苦情、相談を受け付ける窓口の設置につきましても十分調整をしてまいりたいと考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。
 自治体で英語等が、まあ警察には今増えてきてはおりますけれども、自治体の窓口でそういった取組を行う、また警察においてもそうですし、企業においてもそうですが。
 一番の問題は、働きに来た女性たちに対する暴行だという話を私も香港の労働局の長官からお話を伺っておりますし、それが結局起こってしまえば日本は何という国だというまた批判をもらうことになってしまいますので、しっかりとここは、私は、民間に任せているという答弁、まずはございましたけれども、行政の方としてしっかりそこは第三者的な機関を、またワンストップで、例えばそれが人権問題なのか給与不払の問題なのかということが一つの窓口で相談ができて、そしてそれを各行政に振り当てることができる、ワンストップでできるような窓口を是非つくっていただきたいと。幾つも窓口があっても、外国人ですから分からないわけです。それは各省庁またがることでありますので、強力に推し進めていただきたいと思います。
 そして、山本副大臣には是非とも、今現在行われている家事代行支援において、民間が責任を持って、その範囲なり提供するサービスというものは決められております。これを厚生労働省の方で、外国人だからという理由で規制をもし掛けるのであるとするならば、一番困るのはその働く方々であり、またそれを雇用する、雇用というか使うユーザーの方が使い勝手が悪いということになっては、結局、特区の中では規制緩和をしていくというのが本来の趣旨であるのに、特区内で今まで規制がなかったことに規制を掛けるよというようなばかげたことは是非ともやめていただきたいということを私の方からお願いさせていただいて、おしまいといたします。
 本日はありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
 まず、大臣所信のときに少し残した質問も含めまして、今日はお伺いしたいというふうに思います。
 最初に、認知症対策でございます。高齢化の進行を控えて、認知症の不明者問題等を含めて以前にも取り上げさせていただきましたが、認知症高齢者の問題は更に大きくなると思います。塩崎大臣からも、いろいろな場で力を入れていきたい施策として認知症対策を挙げて意欲を見せられているというふうに思っておりますので、是非、厚生労働省全省挙げてこの認知症対策に取り組んでいただきたいと思います。
 この十一月には、昨年末ロンドンで開かれましたG8認知症サミット、これの後継イベントが東京の六本木で開かれるということも承知をしております。予防方法の開発、それから治療薬の研究促進、認知症の方々に対する専門的医療、また介護の提供の在り方、様々な、一般の方々の接し方のノウハウということも含めて、認知症を取り巻く様々な課題がある中で、世界で一番高齢化の進む我が日本が認知症対策の先進国となるために蓄積していくべき課題、こういうことは非常に多いと思いますし、蓄積した経験を世界に発信していくべき役割も極めて大きいというふうに思っております。
 この点、さきの国会で安倍総理に御所見を伺いまして、総理からは、関係省庁が緊密に連携して政府一丸となって取り組んでいきたいと、認知症対策において世界で最も進んだ国となるように全力を挙げていきたいとの決意が表明されたことは大変心強い限りでございます。
 やはり、先頭に立って、省庁横断的にやるべきだというふうに訴えさせていただきましたが、先頭に立つのは、認知症対策を牽引するのはやはり厚生労働省であるということで、改めていま一度、認知症対策の取組の方向性についてお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(永岡桂子君) 委員にお答えいたします。
 団塊の世代が六十五歳を迎えております。高齢化の進展に伴いまして認知症の方々がこれからも相当増えていくということが見込まれます中で、社会全体で認知症の方を支える、認知症の方々が本当に地域で安心して暮らせる社会をつくるということが重要だと考えております。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 厚生労働省といたしましては、オレンジプラン、五か年計画なんですが、を策定しております。認知症発症の初期段階から医療と介護の専門職がチームとなって支援を行う事業、そして認知症グループホームなどの介護サービス、その基盤整備を行っておりますし、また、徘回によります行方不明者、そして身元不明者を防ぐための徘回・見守りのSOSネットワークですとか認知症サポーターなどによります地域での見守りの推進などを計画的に進めております。
 また、認知症の方に優しい地域づくりのためには、医療ですとか介護、それだけではなくて、先生おっしゃいますように、生活しやすい環境の整備、消費者保護なども含めた幅広い取組が非常に重要であるということでございまして、関係省庁とも連携をいたしまして取り組んでまいるところでございます。
 さらに、この認知症施策というのは、今や日本だけではなくて世界共通の課題でございます。昨年十二月にイギリスで開催されましたG8認知症サミットの、まあこれは後継のイベントというのでしょうか、来週十一月の五日から七日まで日本で開催されます国際会議の中で、新しいケアと、これ認知症のですね、新しいケアと予防のモデルをテーマといたしまして、日本の優れた取組を世界に発信していきたいと、そういうふうに考えております。
○長沢広明君 是非力を入れていただきたいというふうに思います。認知症対策については、私たちも力を入れて、地域での取組ということも各地で進めておりますので、その辺もよく見ながら対策進めていただければというふうに思います。
 難病対策について伺います。
 さきの通常国会で難病新法が成立をいたしました。これまでは予算事業として不安定な形でありましたけれども、医療費助成が今回法定化されたということで消費税収を充てるということで、いわゆる財源が安定したという意味では難病対策において大きな転換点を迎えたというふうに思っております。
 今、法律の施行に向けて助成の対象となる指定難病の検討が行われております。先日、来年一月からの第一次実施分、これが決定をされました。第二次実施分についてはこの秋以降の検討ということになって、来年の夏から医療費助成が始まるということでございます。新たな制度の施行に向けて滞ることなく、計画どおりスムーズに進めていくということは当然ですけれども、厚生労働省には是非、今後も、法律に基づいて進めていく上で、難病患者の意向、また御家族の意向、こういうことを酌みながら特段の配慮をしていくということを、是非念頭に置いていただきたいというふうに思っております。
 この転換点を迎えた難病対策について、新たな制度の開始に向けての今後の取組、基本的な姿勢について伺いたいと思います。
○大臣政務官(橋本岳君) 今、難病医療法について御質問をいただきました。
 難病対策につきましては、先ほどお話を少しいただきましたとおり、昭和四十七年から予算事業として医療費助成などを実施しておりましたが、同じような難病であっても医療費助成の対象とならない疾病があったこと、都道府県の予算上の超過負担が続いておりましたことなどの問題点が指摘をされておりました。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 今回、そうした問題点を解消する新たな法律をお作りをいただき、お定めをいただきまして、その結果として、消費税収を財源として公平で安定的な制度として確立するとともに、また医療費助成の対象疾病を、五十六疾病でございましたけれども、これを結果として約三百ぐらいの疾病に順次拡大する。結果としてと申しましたのは、これまで指定を個別にしておりましたけれども、今回の法律によって難病の四つの定義、それから指定難病の要件、患者数とか、そうしたものを満たすものは指定するのだということになりました。そして、結果として三百ぐらいになるだろうということで今検討しておりますけれども、そうした形で疾病の対象を拡大をしていくということは大変画期的なことであったというふうに私たちも思っております。
 この法律の議論あるいは審議に当たりましては、公明党さんを始め各党から様々な提言等もいただいて、御賛同もいただいたということでございまして、改めて感謝を申し上げる次第であります。
 今後につきましてですけれども、今お話をいただきましたように、まず一次の百十疾病というものは既に告示をしておりまして、平成二十七年一月から医療費助成がそれに基づいて行われるということになりますし、残りにつきましても順次検討を重ねまして、来年の夏には、先ほど申しました基準を満たした、三百ぐらいになると思われますが、そうした疾病に対して医療費助成の開始をしていくということに取り組んでまいります。
 そしてまた、医療費の助成をしていくということが先行しておりますが、法律には、難病法の基本理念に即して、難病を克服するとともに、難病の患者が地域社会で共生できるように医療費助成を始めといたしまして調査、研究を進めていく、あるいは医療体制を確保していく、そうしたことも取り組んでまいらなければなりません。法に基づく基本方針を策定をして、総合的に施策を実施していけるように順次取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○長沢広明君 今おっしゃったとおり、治療、研究ということは非常に大事になってまいりますので、その点についても患者、御家族の御協力も必要だと思いますので、そうした方々との対話というか、そういうことをしっかり大事にしながら進めていただきたいというふうに思います。
 ちょっとテーマを変えまして、離島における居住者の雇用保険の失業給付の手続の問題、ちょっとお伺いしたいと思います。
 先日、神奈川県の方からのメールを伺いました。この方、神奈川に、横須賀に住んでいらっしゃるんですが、娘さんが屋久島に移住したというんですね。ちょっとメールを読ませていただきます。
 さて、娘のことですが、屋久島に移住しました。求職中ですが、就労に苦労しています。そこで、雇用保険に加入していたので申請を役場に相談したら、鹿児島まで行って申請してくださいとのことだと。往復の交通費、宿泊費を考えると簡単に出かけることができず申請を諦めたと不満を聞きました。このことで、加入者の生計維持を確保しつつ就労機会を得るのがこの制度の目的の一つではありませんか。それが、役所の執行体制、御都合主義で加入者が不利益な扱いを受けるのでは、何のために保険料を納めてきたのか。国や地方公共団体が住民のための仕事意識が薄いからでしょうかと。こういう旧態依然の役所風土は打破すべきである、権限移譲など創意工夫すればできないことはないのではありませんかというメールです。
 いわゆる離島で求職して、雇用保険を受給しようと手続をしようとしたと。そして、町の役場に行った。行ったが、それはハローワークに行ってくださいという。島にハローワークがない。本土まで行かなきゃいけない。調べると、この屋久島から鹿児島本土までフェリーだと往復八千円、四時間掛かる。飛行機だと三十分で着くんですけど、往復で二万五千円掛かると。そんなお金を掛けて行くと、往復の交通費とか宿泊費を考えると、求職中の身からすれば厳しいということで、結局、失業給付の申請をこの人は諦めちゃったというんです。
 そこで、ハローワークが設置されていない離島等の遠隔地に居住している方について、雇用保険の基本手当の受給手続に関して、手続は現状どうなっているのか、説明を願いたいと思います。
○副大臣(山本香苗君) まず、雇用保険の基本手当のまず一般的な現状のちょっと原則を先に述べさせていただきたいと思いますが、雇用保険の基本手当というのは、失業中の労働者の生活の安定と再就職の促進を図ることを目的としているために、受給者が離職して労働の意思及び能力を有するが職業に就くことができない状態にあるということを確認する必要がございます。このために、雇用保険上、基本手当を受給するために、原則、ハローワークで求職申込みの上、受給資格の決定を受けた後に、四週間に一回、ハローワークで失業の認定を受けることが必要とされています。これが一般論です。
 ただ、御質問の離島等の遠隔地における受給資格者の受給手続についてでございますけれども、失業の認定を受けるためにハローワークに来所するのに多額の費用を必要とする場合には、その費用の額によっては給付の意味がなくなってしまう場合がございますので、初回の受給資格決定の際は特に慎重に失業状態の確認を行う一方で、二回目以降の失業の認定については、現在は市町村による取次ぎを認めさせていただいているところでございます。
○長沢広明君 本来、最初の本人確認、それから本人の現状確認、これハローワークでしなければいけないということなのですが、その一回のいわゆる受給資格の決定以外のときにはそれは市町村長が代行できるという形でできるようになっているということでありますが、今回のケース以外にも、離島や遠隔地にいる人で失業給付の受給が必要であるにもかかわらず申請を諦めてしまうということがないように、市町村長が窓口で代行ができるということをまず市町村にしっかりと周知徹底をして、柔軟な対応をまずしてもらいたいということが一つ。
 確かに、不正受給を防ぐために本人確認あるいは現状の確認ということが必要なことは十分理解できます。ですが、最初の求職申込みとか、要するに働く意思があるという意味ですね、それから基本手当の受給資格を決定するという本人確認と現状確認、これが必要だからその最初の一回はハローワークに行かなければいけない、それ以外は地方でもできると、こういうことが今の原則なんですけれども、今申し上げたとおり、地域によってはその最初の一回も大変な面があると思うんですが、最初の求職申込み、基本手当の受給資格決定時についても、ハローワークに書類を送付してもらうとか、そういう方法で役所の窓口でできるようなことがあるのではないかと思うんですが、その点、ちょっと検討してもらえませんでしょうか。
○副大臣(山本香苗君) 先ほども申し上げましたとおり、受給資格決定の一回目のところですね、ここは大変慎重な判断が必要となるため、今までその一回目のところにつきましては来ていただくという形、取らせていただいていたわけでございますけれども、市町村による取次ぎを行っている地域に居住する方の負担を軽減するという方策も必要ではないかと思っておりまして、今日いただきました御指摘も踏まえさせていただきまして、関係する都道府県労働局と検討を行い、今後関係する市町村の意向も踏まえつつ、具体的な取扱いを検討させていただきたいと考えております。
○長沢広明君 関係市町村と意向も確認しつつ具体的な取扱いを検討したいということですが、具体的な取扱いって、もっと具体的に答えてもらわないと、どう具体的になるのか、そこを少し、もう一つ言ってもらえませんか。
○副大臣(山本香苗君) 具体的にということでございます。例えば、現在、市町村で取次ぎを行っていただいている地域に居住する方への受給資格決定の手法についてですが、テレビ会議システムみたいなものを活用することも、ちょっと区切っていただいてですね、一つの方法として考えられるものではないかと思っておりまして、いずれにしても、早期にこの方策を検討してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○長沢広明君 是非お願いしたいというふうに思います。毎回毎回私申し上げるんですが、離島で住んでいる方々、この離島で生活している方々がいるからこそ日本は世界第六位の海面積を保持することができるという、大変大きな役割をしていただいている方々です。この離島の居住者を減らさないということをしっかりしなきゃいけませんし、そのためには、離島に住んでいる方々の利便を確保し、そして負担を軽減するということで、特に離島で働こうとしているわけですから、そこで働こうとしている方々に対する雇用保険の失業給付について、それが逆に意味がなくなってしまうことのないように、今、具体的にはテレビ会議とか使ってという、今はICTを活用すればいろんなことができると思います、本人確認そして現状確認も決してできないことはないと思いますので、是非工夫して、できるだけ早く全ての離島でこの受給資格が決定することもきちんと地元でできるように工夫をしていただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 地域包括ケアシステムについて、ここでまた少し確認をしたいと思います。
 医療・介護総合確保推進法がさきの通常国会で成立をしまして、これを受けて全国の自治体、地域包括ケアをどう進めていくか、非常に議論を深めて、具体策をつくる局面に入っております。私たちも全国の地方議員から、我が地域医療の工夫というものを今どう進めていくか、割と手探りのところからスタートしているところがあります。このシステムを地域に根差したものとするために、それぞれの地域の実情に応じた、かつ特色を生かしたシステムにしなければいけないということで、これはこの委員会でもずっと大臣に対して、地域地域の特色を生かし、また地域地域の声を生かした形にしてもらいたいということも申し上げましたし、安倍総理にも、国として最大限の自治体への支援をということでさきの国会でお願いをいたしました。
 いろいろ検討していく中でいろいろな課題が浮かんで、それぞれの自治体は、ほかのところはどうやっているんだろうと、こういう同じような課題を持っているところはどうなんだろうと、こういうようなことも考え始めておりますので、自治体に対して参考事例とか助言とかそういうものが必要になってくると思います。厚生労働省は、全国の好事例とか先進事例、これを絶えず自治体に提供してフォローを強化してもらいたいというふうに思いますが、この点の対応についてどうか、伺いたいと思います。
○副大臣(永岡桂子君) 長沢委員にお答えいたします。
 先生おっしゃるとおり、地域包括ケアシステムの構築に向けましては、地域の特性を踏まえながら、市町村、基礎自治体が中心となって、地域住民と地域の課題、これを共有いたしまして、理解、協力をいただきながら取り組むことが重要であるということでございます。
 厚生労働省では、先般、十月十日になりますけれども、地域包括ケアシステムの構築、また医療保険制度改革を推進するため、厚生労働大臣を本部長といたします医療介護改革推進本部を立ち上げたところでございます。国民の理解を深めるための広報などを積極的に展開していくということとしております。
 例えば、現在、厚生労働省のホームページに広報のページを設けております。先生から、実は三月、これは厚生労働委員会で御指摘、御提言いただいたように、全国の自治体からの集めました四百の好事例を掲載するとともに、五十程度の事例につきましては取組の経過、ポイントなども含めました分かりやすい好事例集を作成いたしまして市町村などに提供しているところでございます。今後は、民間事業者などにおけます生活支援、そして介護予防の好事例を集めまして公表するということなど、充実を図ってまいりたいと考えております。
 そして、それに併せまして、来年度から始まります第六期の介護保険事業計画について、ワークシートの配布などを通じました策定の支援ですとか、新しい総合事業の円滑な移行に向けた市町村セミナー、これ地域包括ケアセミナーなんと言っているんですけれども、そういうことを行いまして市町村を支援するということにしております。またさらに、今年度、これまで実施しておりました健康づくりに関する取組を評価いたします大臣表彰を拡充いたしまして、今までは生活習慣予防分野だけだったんですが、介護予防、高齢者生活支援に対します表彰の実施を予定しているところでございます。
 以上です。
○長沢広明君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 これに関係して、地域医療介護総合確保基金、これの二十六年度分の内示額が先日発表されました。基金規模の三分の二、国費六百二億円の内示でございます。
 今年六月のこの法案の審議のときに、地域においてこの基金の活用の問題、これは公的医療機関だけではなくて、民間の医療機関も含めて事業ごとに透明かつ公正な対応が求められると、こういうことを、民間にも公平に配分がなされるような基金の在り方について提案というか質疑をいたしました。
 改めて今回の基金の配分について確認をしたいんですが、官民医療機関に対する公平性は基金の配分によってどう今後実現されるのか、また二十七年度における基金への十分な予算の確保についてどう考えているか、説明願いたいと思います。
○大臣政務官(橋本岳君) 医療・介護総合確保法におきまして、都道府県は総合確保方針に即して、かつ地域の実情に応じて、地域における医療及び介護の総合的な確保のための事業の実施に関する都道府県計画を作成することとなっております。
 この総合確保方針については、九月十二日に告示をしておりまして、その中で、事業の決定に当たっては事業主体間の公平性を確保し、適切かつ公正に行われることが必要であると、このように示しております。
 具体的に申しますと、この同日の通知におきまして、留意事項といたしまして、都道府県計画には公民の基金の配分額、公的なところと民間のところの基金の配分額を記載をして、当該配分についての経緯、理由やそれに対する都道府県の見解を付すということにしております。要は、具体的に、例えば五対五が適正なのか、四対六が適正なのか、それは地域の事情等によって変わって、一概に定められるものではないですので、それに代わりまして、要するにきちんとこういうことを書いていただいて、都道府県としての理由を述べてもらうと。そうした透明性を確保することによって、公平性、公正性を確保を都道府県にしてもらうというような形にしておるところでございます。
 これを受けて、各都道府県においては、広く事業の公募を行うとともに、地域の関係団体と意見交換を行いながら都道府県計画の策定を進めておるところでございます。
 なお、十月十七日に、都道府県に交付額の内示を実施をしておりまして、十月中に都道府県から計画が提出をされることとなっておりまして、交付決定は十一月中と、このような予定で進んでまいります。
 また、平成二十七年度の予算につきまして御質問をいただいておりますが、これは概算要求においては事項要求ということになっております。各都道府県において必要な事業がきちんと実施できるように、財源の確保にしっかりと努めてまいる所存でございます。
 以上です。
○長沢広明君 是非、全力で予算の確保をお願いしたいというふうに思います。私たちも、二十七年度においても、医療、介護の一体的な改革に向けて十分な基金が必要だと、予算が必要だというふうに考えておりますので、私たちも応援をしたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、AED、自動体外式除細動器についてちょっと伺いたいと思います。
 二〇〇四年の七月からこのAEDを一般市民が使うことができるようになった、配備されるようになったと。ちょうど今年の七月でこのAEDを一般市民が使って、配備されるようになってからちょうど十年を迎えました。厚生労働省の研究班のまとめによりますと、普及台数は昨年までで四十三万台弱ということで、恐らく日本は人口一人当たりのAEDの普及率で世界トップクラスということになったんですね、この十年で。今、駅や空港、公的な機関、様々なところでこのAEDが置いてあるところをよく見ます。
 消防庁が統計したところによりますと、これ、どう使われているか。一般市民が心肺機能が停止した時点を目撃したケースというのが、実は平成二十四年の一年間だけで約二万三千八百の症例があるんです、一年間だけで。一般市民が心肺機能停止の時点を目撃したというのが平成二十四年一年間だけで二万三千八百症例あるんですが、その際、一般市民がAEDを使用したという率は三・七%にとどまっているんです。それ以外はどうかというと、要するに救急車が来るまで待っているというのがほとんどなんです。一般市民の方がAEDを使い切れないというか、安全に操作できるかどうかとやっぱり不安に思う、そこにあると思っても使用をためらうというケースがやっぱり見られるということです。
 消防庁が今年七月、ちょうど十年ということを契機に、全国の消防本部に対して、AEDの更なる有効活用ということで、まず市民が設置場所を知ることができるような情報提供をきちんとしてくださいと、それから、設置施設の従業員とか周辺住民、その施設の周辺住民に対するAEDの講習を含んだ応急手当ての普及をしていきましょうと、こういうふうに呼びかけています。
 そこで、厚生労働省としても、AEDの設置や普及啓発をしているというふうに承知をしております。有効活用、使用率の向上ということを国民に対して、AEDが誰もが安全に使用できる旨を広く普及することが必要だというふうに思います。
 ちなみに、これ、消防庁の資料なんですけれども、一般市民がこのAEDを使って除細動を行ったとき、一か月後の生存率は四一%を超えるんです。これは、使わなかった場合の生存率の四倍高いんです。一か月後の社会復帰率、一般市民の方であっても除細動をやった場合、それは除細動を使わなかった場合と比べると、一か月後に社会復帰できる率が何と六倍高いということがあります。したがって、このAEDの使用率を向上するということは救命率を高める、社会復帰率も高めるということに非常に有効なことになりますので、どういうふうに取り組む考えか、伺いたいと思います。
○政府参考人(二川一男君) AEDの設置と、それから普及啓発のお尋ねでございますけれども、AEDの設置を進めるとともに、必要なときに一般市民の方がAEDを使用できるように普及啓発を行うことはもちろん重要なことでございます。
 このため、普及啓発につきましては、突然倒れた人を見付けた場合に一般市民が適切にAEDを使用できるように、多くの方に対しまして講習会を受講しやすいように短時間の講習内容といったものを設けておりまして、都道府県や関係機関にそういった講習内容を周知しているところでございます。また、都道府県がAEDの普及啓発を目的に行う講習会、そういった費用につきましても、費用を助成をするなどの取組を行っているところでございます。
 こういった取組を通じまして、更なるAEDの設置や、あるいは普及啓発に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○長沢広明君 いろいろ、十年経て、いろんな課題が浮かび上がってきています。せっかくAEDを持っているけれども、管理室の中に置いてあるとか警備室の中にあったりして、一般の人の目に付かないところにある場合もあるわけですね。昨年の九月に日本救急医療財団というところからAEDの適正配置に関するガイドラインというものを示されております。こういう、置き場所ですね、AEDはどこにあるかということをしっかり見えるようにしていくということも非常に大事なことであります。
 厚生労働省に絡む部分で言いますと、労働安全衛生法で衛生管理者が定められています。この衛生管理者の役割として、労働環境の衛生的改善と疾病の予防処置を担当すると、事業場の衛生全般の管理をするというのがこの衛生管理者になっています。法文上でも衛生管理者は、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないとあり、またその仕事の内容の一つとして、労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備の業務というのが労働安全衛生法に定められた衛生管理者の従事内容の一つになっています。
 そこで、労働安全衛生法において定められている衛生管理者に対して、事業所や施設において、まずAEDを人目に付く適正な場所への設置を求めるということが一つ、そして衛生管理者の資格を取る、あるいは衛生管理者として選任される場合は、その事業場の衛生リーダーとして率先的にAEDを受講するということを促進するということが必要だと思いますが、お考えはどうでしょうか。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。
 AEDの事業所への設置につきましては、御指摘のとおりAEDの適正配置に関するガイドラインにおきまして、多くの社員を抱える会社、工場等はAED設置を考慮すべき施設であるというふうにされておりまして、また見やすい場所に設置する等の配置上の工夫も求められているところでございます。今般の委員の御指摘を踏まえまして、事業所に対してこのガイドラインの周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
 また、衛生管理者につきましては衛生管理者免許等を有する方から選任をすることとなっておりまして、この免許試験の範囲には救急処置等が含まれておりまして、実際にAEDに関する設問なども出しているところでございます。
 そういった意味で、AEDを含む救急処置について一定の知識を有しているという前提があるというふうに考えておりますけれども、今御指摘がありましたように、衛生管理者に対するAEDの使用等に関する研修も、これは各地の産業保健総合支援センターにおいて実施をしておりますし、また各地域での様々な講習もございますので、今後とも、衛生管理者に対しましてこういった研修の周知を図りながら、その受講の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○長沢広明君 是非よろしくお願いしたいと思います。
 ドクターヘリについて何点か伺いたいと思います。
 平成十九年の六月に、いわゆるドクターヘリ法、我が党も一生懸命取り組ませていただきましたが、これが制定をされまして、基金の助成金によって自治体財政を支援すると、地域間の医療格差の改善も進められるようになったということで、コストを理由に自治体がドクターヘリの導入に二の足を踏んでいたという状況は変わってきたというふうに思います。東日本大震災でもドクターヘリが十六機現地に飛んで被災地で活動を行ったということで、能力を発揮いたしました。ドクターヘリの出動回数は年を追うごとに増加をしておりまして、今全国で年間二万回くらい出動しているという状況にあります。
 配備状況や出動実績についてはちょっと飛ばしますけれども、地域における広域連携も進められています。しかし、まだ全国を十分にフォローできる数ではないというふうに言っていいと思います。首都直下地震とか大規模な広域災害ということもありますけれども、最大限の取組を進めるべきだというふうに思いますが、全都道府県配備へ向けた支援策も含めて、厚生労働省、ドクターヘリの促進、今後どう取り組むか、お考えを示してもらいたいと思います。
○政府参考人(二川一男君) ドクターヘリの配備でございますけれども、現在、先生御指摘のとおり三十六道府県、四十三機導入されているところでございます。このドクターヘリの配備の支援につきましては、ヘリの運航に必要な経費につきまして財政支援をしておりまして、今年度、二十六年度予算におきましても四十五機分、四十八・八億円を計上をしておるところでございます。今年度に始めるところも含めてということでございます。
 現時点では、御指摘のとおり、ドクターヘリ未導入都府県が十一あるわけでございますけれども、このドクターヘリにつきましては各都道府県の地域の実情に応じて導入をいただいているものというふうに考えておりまして、そういった実情を踏まえつつ、今後とも予算の確保に十分努力してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○長沢広明君 当初、これスタートをするときに、最低でも全国をカバーするのに八十機は必要というところからスタートしているんですね。だから、まだそこまで至っていないということですので、早くこれも進めなきゃいけないと思います。ただ、ドクターヘリの数だけ増やせばいいということではなくて、関係する課題も浮かび上がっておりまして、パイロットの確保が難しくなっているという問題があります。
 ドクターヘリ運航の委託を受けている民間運航会社がありますけれども、ヘリのパイロットを養成するには二千時間の飛行時間が必要だと。二千時間の飛行訓練をこなすには、一人のパイロットを供給するのに八年から十年掛かるんですね。民間の努力では、ヘリが増えてもそれを操縦するパイロットが確保できなくなる、これはもう早急に進めなきゃいけないということが同時に課題としてあります。パイロットの定年退職者も増えていくということもありまして、ドクターヘリの現場では、近い将来パイロット不足というのが深刻な問題になるというふうに専門家の間では指摘が出ています。
 そこで、ドクターヘリのパイロットの数の現状、それから、十分な人員の確保に向けた課題と取組、どう考えるか、お伺いしたいと思います。例えば、自衛隊のパイロットには転身制度というのがあります。割愛制度と言うんだそうですけれども、陸海空自衛隊のパイロットの転身するいわゆる割愛制度を活用する、運用するということも重要となると思いますけれども、その辺についてお考えをお願いします。
○政府参考人(二川一男君) ドクターヘリの確保につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、予算上の確保の問題もございますけれども、さらにパイロットの確保の問題もあるというふうに承知をしておるわけでございます。
 ただいま先生御指摘のとおり、ドクターヘリのパイロットにつきましては、その養成に相当な時間を要するといった課題があるわけでございまして、パイロットの人材確保策といたしましては、もちろん民間運航事業者による人材確保の取組、これがもちろんあるわけでございますけれども、そのほかに、防衛省の再就職支援により退職した自衛官がドクターヘリ操縦士として再就職をしております。こういった取組を進めるとともに、国土交通省におきましては民間運航事業者が効率的なパイロットの養成ができるように技術的支援を行っていると、こういったこともあると承知をしておるところでございますし、私ども厚生労働省といたしましては、引き続きこれらの関係省庁とも協力しながらドクターヘリの安定的かつ効果的な運航が図られるよう、パイロットの養成につきましても十分努めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 よくパイロットの養成について計画的に進めてもらいたいというふうに思います。必要であれば、今申し上げた自衛隊のパイロットのいわゆる割愛制度ですね、こういうことをどんどん使って、何しろパイロットがいなければ台数を増やしても飛べないわけですから、しかも事故を起こしてもいけませんし、そういう中でしっかり取り組んでもらいたいというふうに思います。
 あと残った時間を使って、上水道事業の問題についてお伺いしたいと思います。
 下水道は国交省、上水道は厚労省と、こういうことがあります。去る十月の二十二日に、私ども公明党も、上水道事業促進委員会という委員会がありまして、そこで塩崎大臣にも申入れをさせていただきました。上水道事業は国民生活にもちろん不可欠な社会基盤の一つでありながら、人口減少に伴う料金収入の減少ということがあって、上水道事業そのものの運営環境が非常に厳しくなっている。厚労省のやっぱり上水道予算もずっと下がってきていまして、この上水道事業そのものが財政的にも厳しいし、さらに実は課題は老朽化の対策、非常に老朽化が進んでいるということ、それから水質の安全を確保するということ、それから災害対策に向けての耐震化を進めると、非常に大きなテーマが重なっています。
 そこで、まずこの耐用年数の問題ですが、上水道施設の配水管の耐用年数というのは通常四十年とされています。しかし、昭和四十年代から五十年代に建設された水道施設が非常に多い。そこで、この急務と考えられる施設の老朽化はもう、もうその時期に差しかかっています。厚生労働省としては、現在の水道施設の老朽化、これをどう認識してどう解消するつもりか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(新村和哉君) お答えいたします。
 我が国の水道は国民生活の重要なインフラとして全国あまねく整備されておりますが、一方で、御指摘ありましたとおり、高度経済成長期以降に整備した施設が更新時期を迎えるなど施設の老朽化が進行しておりまして、水道施設の老朽化対策が急務となっております。さらに、水道事業は、人口減少等の要因により料金収入が減少していくという厳しい経営環境に置かれておりまして、事業の持続性を将来にわたって確保することも重要な課題となっております。
 このため、厚生労働省におきましては、老朽化施設の更新に必要となる事業費と必要な財源を見通して計画的な老朽化対策を促進するアセットマネジメントにつきまして、手引も作成して技術的な支援を行っております。また、老朽化施設の更新を進めるための財政支援も行っているところでございまして、水道事業者における施設の老朽化対策を支援しております。引き続き、こうした取組を進めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 老朽した水道管から大量に水が漏れて、それが土を削って道路が陥没するとか、現実にもう出始めているわけですね。そういう意味では、老朽化に対する対策はもう急がなければいけないという認識に立ってもらいたいと思います。
 強靱な施設整備ということが必要になってきますけれども、例えば導水管とか送水管という基幹の管路ですが、この基幹の管路の耐震が進んでいるかという耐震率、耐震化されているかという耐震適合率がどの辺まで行っているかというと、今なお、調べると平均で三三・五%と、つまり三分の二の基幹管路は耐震化されていないという問題があるわけです。
 水道管の耐震化だけではなくて、いわゆる浄水場があります。この浄水場の耐震化率は何と二一%です。浄水場が耐えられないということがあります。浄水場が耐震化できていないということは、いざというときに浄水場が動かなくなったり、場合によっては電力が途絶えた場合は浄水場が止まってしまうということがある。電力も自立化しなきゃいけないという問題もある。こういうことも含めて、非常に集中的な取組が必要だというふうに思っております。
 災害時における良質な水道水の確保ということをきちんと担保するためにどう取り組んでいるか、今現状どう考えているか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(新村和哉君) 例えば、東日本大震災におきましては、約二百六十万戸が断水するなど水道施設に甚大な被害が発生したところでございます。こうした教訓も生かしながら、将来発生することが予測される大規模災害への対策も重要な課題と認識してございます。
 基幹的な管路の耐震適合率については、本年六月に閣議決定されました国土強靱化基本計画に基づくアクションプランにおきまして、平成二十四年度末の三四%、今委員から御指摘もございましたこの数字から、平成三十四年度末までに五〇%に引き上げるということを記載してございます。
 浄水場につきましても、浄水施設の耐震化を図るとともに、震災時において浄水機能を維持するための電力確保、あるいは貯水機能の増強など、水道水の供給能力の持続性向上に向けて取り組む必要がございます。
 厚生労働省におきましては、災害にも対応できる水道施設の強靱化を進めるため、引き続き、水道事業者に対しまして、一つは、耐震化計画策定指針を出しておりますので、これによる技術的な支援を行うとともに、水道施設の耐震化につきましても財政的支援を行っておりまして、引き続き、災害時における水道の持続性の確保にしっかり努めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 上水道問題にやっぱり厚労省はもっと目を向けてもらいたいと、向けるべきであるという、そういう問題提起で今こういう質問をさせていただいているんですが。
 各地の自治体というような上水道事業者は千四百ほどあります。じゃ、千四百の水道事業者がこの事業を本当に維持できるかというと、例えば水の需要というのは、人口が減れば水の需要は減っていきます。当然、料金収入は減ります。二〇六〇年頃には、今の水需要よりも需要が四割減ると言われているんです。そうすると、料金収入はどんどん下がっていくわけです。
 千四百の、この自治体の中には、いわゆる事業者の中のほとんどが給水人口十万人以下というような小さな事業者が多くなっておるわけです。小さいままでは恐らくもたないということがあると思います。ですので、厚労省としてもこれまで特定広域化施設整備費使って、いわゆる補助金の交付要件を柔軟化するとかいうことをやってきましたけれども、水道事業者の広域化という方向を持つ必要もあるのではないかというふうに思いますが、この点について、考えはどうですか。
○政府参考人(新村和哉君) 現在、全国の水道事業者の約八割は給水人口が十万人未満の小規模な事業者となってございます。これらの事業者の中には、安定した事業運営を継続していくための経営面あるいは技術面の基盤が脆弱なものが多いと認識してございます。
 これに対応するための方策としては、水道事業の広域化をやはり進めることが肝要でございまして、広域化により、より安定的な水供給、施設の統廃合や再配置、さらには専門性を有する人材確保が可能となり、運営基盤の強化につながるものと考えております。
 平成二十五年に策定した新水道ビジョンにおきましても、健全な水道事業経営を持続させるための方策としてこの水道事業の広域化を位置付けております。そして、推進を図っているところでございまして、今後とも広域化の取組に関する手引、これを通じた技術的な支援を行うとともに、水道事業の広域化に関しましても財政支援を行うことによりまして、水道事業の基盤強化に引き続き努めてまいりたいと考えております。
○長沢広明君 最後に、例えば例を挙げます。
 埼玉県の秩父市ですが、六万四千人ほどの人口です。山あり谷ありの地形で、山間部の集落まで水を送らなければいけない。ただ、何と浄水場の中に築九十年という浄水場がある。水道管も老朽化しているということで、浄水場から水を送る、届くまでの間に水が漏れたりして、届いたところで三割減っているというんです、水が。ロスが三割ある。こういうことをしていれば、当然、収益性もどんどん低くなる。赤字も、一般会計から赤字分を水道事業に繰り入れている。今後、老朽化対策、耐震化改修ということをしなきゃいけないけれども、財源がない、予算がない、やむなく水道料金を一七・五%値上げしたというんです。これは国民生活に直結するということです。
 こうした自治体はほかにもいっぱい出てくるので、国民生活に直結するというこの上水道であり、日本はいつでも安全な水が飲める国というふうに言ってきたわけですが、それがいつでも安全な水がしっかり飲める国になれなくなってしまうかもしれないということで、下水道は国交省が予算がっつり取ったわけですけど、厚生労働省もしっかり上水道に目を向けて、老朽化対策、耐震化対策、こういうことへ向けた予算をしっかり確保してもらいたいというふうに思いますし、その意気込みを、是非これは政治家の立場で、橋本政務官、よろしくお願いしたいと思います。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘をいただきましたように、水道は国民にとってかけがえのない生活インフラでございます。そして、同時に、水道事業において人口減少等による料金収入の減収、そしてその中で老朽化対策、耐震化に要する事業費の増加、こうした課題があるということは御指摘のとおりでございまして、認識をしているところでございます。しかしながら、近年、水道施設整備費補助に関しまして、水道事業者からの要望額に対して、当初予算に加えて補正予算などによって措置をしていると、こんな状況がございます。
 一方で、厚生労働省といたしましては、老朽化対策や耐震化に対応し安定的な水道事業を持続するためには広域化が非常に有効な手段となると考えておりまして、このような観点を踏まえ、平成二十七年度概算要求におきましては、広域化推進に要する経費を含め、また他省庁の計上分も含めまして八百一億円を計上したところでございます。これは、なお、対前年度五百四十七億円増ということで、三倍ぐらいということでありますが、というような意気込みで概算要求をしております。
 今後、老朽化対策、耐震化を進めるために、今の御質疑の趣旨、あるいは先日いただきました御党からの申入れ等を踏まえまして、引き続き予算の確保に取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○長沢広明君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(丸川珠代君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、木村義雄君、大野泰正君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君、渡邉美樹君及び堂故茂君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤田幸久君 民主党の藤田幸久でございます。
 一昨日に続きまして、片目失明者の身体障害者基準の改定について質問をさせていただきたいと思います。
 前回、眼科医の権威であります羽生田議員を始め、眼科医の中には両眼の視力の合算による基準づくりというのは医学的に妥当でないという見方が多いという話を申し上げましたが、アメリカでもいわゆる良い方の目の視力を基準にして認定している、あるいはフランスでは両眼視で評価されていると聞いております。二つの国とも、日本のように両眼の視力の和という手法は取っていないというようなことが言われております。
 それから、お配りしております資料の二ページ目を御覧いただきたいと思いますが、これは、数年前に国立障害者リハビリテーションセンターというところのシンポジウムで、身体障害者認定が抱える課題と今後の認定制度の在り方ということについて、眼科医の方が両眼の視力の和というその観点の問題点を指摘しているわけでございます。
 前回の塩崎大臣の答弁の中で、絶えず最新の知識というものはアップデートしておくことが行政として当然だとおっしゃっていただきましたが、最新のこういういろいろな知見も含めて、この両眼の視力の合算、これが身体障害者の基準になっているわけですが、こういう見方の妥当性についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(藤井康弘君) お答えをいたします。
 我が国の身体障害者福祉法におきましては、身体機能に日常生活が著しい制限を受ける一定以上の障害が存在し、かつ、その障害が永続していることという考え方に基づきまして、身体障害の認定を行いまして身体障害者手帳を交付をしておるところでございます。
 現行の身体障害者福祉法による視力障害の認定につきましては、先生が御指摘のように、両眼の視力を評価するような観点から、両眼の視力の和の値によりまして一級から六級の等級が定められております。この現在の視力障害の等級につきましては、身体障害者福祉法の施行時からのものでございますけれども、先生おっしゃるような課題もあるというふうに認識をしております。
○藤田幸久君 施行時からとおっしゃいましたが、つまり塩崎大臣が生まれた昭和二十五年からでございます。
 そこで、資料の一を御覧いただきたいと思いますが、これから、前回いろいろ答弁をいただいた中で、進め方、厚労省へ伺いましたところ、まず医学専門家の意見聴取、これは研究班、それから二つ目の四角のところでございますが、厚生労働省として公開の検討の場で検討会を開く、そしてその後、随時開かれる審議会をかけて、政令、省令等に行くということでございます。
 何か研究班、一番上の四角まででも一年ぐらい掛かるということですから、これ全部やると二年とかというお話伺っておりますが、これ大臣、せっかくこの前もおっしゃっていただいたように、一つは医学の専門家へ聞いていただく、それから、こういう障害者の皆さんもヒアリングをしていただくというプロセスがこういう形で進みますので、是非こういうプロセスで進める、かつ、このまま行っても二年とか掛かるという話ですから、これは塩崎大臣のお力でできるだけスピードアップをするという決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 藤田先生と私は同い年であるということを改めて申し上げておきたいと思うので、私の名前だけだとちょっと少しどうかなというふうに思います。
 いずれにしても、昭和二十五年からの基準そのものでありますから、随分古くなったものだということは、私も同じような考えを持っていることはこの間申し上げたとおりでございます。
 しかし、いずれにしても、認定基準というのはやっぱり公平で客観的で専門的な知見を踏まえたものでなければいけないというふうに思っていますし、公正なものとして何が必要なのかということを絶えず考えていかなきゃいけませんし、そういう意味では、この間申し上げたように、最新の知見というものにいつもちゃんと心を致していくことも大事だとは私は引き続いて思っているわけであります。
 そういう意味では、今スピードアップをということでありますけれども、まずこういうときは、今の基準が昭和二十五年から時間を経過してきてしまっているということであるならば、今の基準そのものがどういう問題があって、どういうことを我々は新たにまた考慮しなきゃいけないのか等々、やっぱり専門家の方々の御意見をしっかりと伺って、それで検証を重ねるということがまず先で、そのことを私としてはできるだけ早くそのための調査検討に着手をすべきだというふうに思っておりますので、いずれにしても検討に着手をするということで、先生の御熱心な御提案でございますので、是非そういう形でやってみたいというふうに思います。
○藤田幸久君 ありがとうございます。着手の決定を歓迎したいと思います。
 客観的、公平的という観点でございますが、前回、障害者の方のかなり厳しい現状も申し上げましたが、それを勘案しますと六十三年間の政治の、あるいは行政の結果的な不作為という面がありますので、是非その点も考慮をしていただきまして着手をお願いしたいと思います。
 今日は、介護報酬改定についてお話をさせていただきたいと思います。
 まず、冒頭で大臣にお伺いしたいと思いますが、安倍総理と最も近い閣僚でもあります塩崎大臣は、これは安倍総理の意向として、介護報酬切下げを目指しているというふうに認識してよろしいでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護報酬の話ですね。
○藤田幸久君 そうです。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一番近いかどうかは別にして、私は厚労大臣でありますから、当然、介護としてあるべき姿を考えながら、もちろん財政事情も考慮しながらではありますけれども、どうやって一人一人介護が必要な方々が必要な介護サービスを受けられるようになり、なおかつ持続可能な制度として長もちするようになるかということを考えながら、やっぱりこの介護報酬についても議論をしていかなきゃいけないと思うので、それぞれ役所は立場があって、それぞれの立場からいろんなことを御提起をされますから、それはそれとして聞くにせよ、やはり厚生労働省としては、介護の制度全体を預かる者として、何が本当に国民にとって一番ベストな介護の制度かということを考えて、その保険としての持続可能性も含めて検討すべきというふうに思っております。
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 つまり、総理との関係、あるいは今日は財務副大臣に来ていただいていますが、財務省の立場はあっても、国民の立場から厚生労働大臣としてこの介護を守るということで頑張っていただくというふうに受け止めさせていただきます。
 そこでおさらいですけれども、平成二十二年度と二十四年度の診療報酬のアップをいたしましたが、このプラス改定の効果について、事務方で結構でございますからお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) まず、平成二十二年度の診療報酬改定でございますけれども、この際には全体の改定率をプラス〇・一九%といたしました。そして、救急、産科、小児、外科などの医療の再建、病院勤務医の方々の負担の軽減を重点課題として改定に取り組んだところでございます。
 また、二十四年度の改定におきましては、全体の改定率をプラス〇・〇〇四%といたしました。その上で、医療従事者の方々の負担軽減に加えまして、在宅医療の充実、新しい医療技術の導入などにも重点的な配分を行ったところでございます。
 こうした改定の効果につきましては、中医協による改定の検証調査、こういうところにおきまして、チーム医療などによる医療従事者の負担軽減策が講じられ医療現場にも評価をされている、救急医療や在宅医療に適切に対応できる医療機関が増加をしたことなどが挙げられているところでございます。
○藤田幸久君 一方で、平成二十六年度の診療報酬では実質的なマイナス改定になりましたが、このマイナス改定がいわゆる医療の現場等に与えたダメージについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) 二十六年度の診療報酬改定につきましては、消費税引上げ分を含めて全体改定率プラス〇・一%としたところでございますけど、これは御指摘のように消費税のプラス分を加えたものでございます。この改定におきましては、急性期後の受皿の病床の評価、地域包括ケア病棟などでございますけれども、こうしたものの評価でございますとか主治医機能の評価、こういうものを充実をするとともに、適正化の観点から一部点数の引下げや要件の強化などを図ったところでございます。
 この改定の影響につきましては、中医協の附帯意見にもございますので、現在、その結果の検証のための調査を行っているところでございます。この結果をきちんと評価につなげてまいりたいと考えております。
 なお、この診療報酬とは別に新たな財政支援の基金なども活用いたしまして、医療提供体制、地域包括ケアの推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 二十四年度は、診療報酬、介護報酬のダブル改定でございまして、私は当時財務副大臣をしておりましたが、財務省のそれは立場はありましたけれども、最終的に両方プラスにしたのは、医療崩壊を防ぐということが政府の考え方でございました。
 今日、これから介護報酬について質問させていただきますが、その観点は、介護崩壊を防ぐということが、塩崎大臣、重要なんだと思いますので、その観点から質問させていただきたいと思います。
 資料の三ページ目を御覧いただきたいと思います。これは財務省が十月からたくさん作っております分厚い中の一ページでございます。この要点は、中小企業並みの収支差率ということを使って、六%程度の介護報酬引下げを主張されているわけであります。それから、特別養護老人ホーム等に内部留保が多いというようなことも盛んにうたっているわけでございます。
 この介護事業実態調査結果は、これはサービス別の収支の状況という書き方をしているんですけれども、というか、それを把握するためのものでありまして、あたかもこれが、こういう医療関係、介護関係事業者の経営実態を表しているかのように見えるんですが、そうではなくて、あくまでもサービスの収支の状況であると。というのは、これ、税引き前の数字が右側に書いてあるわけであります。したがって、単純に一般企業の収支の状況と比較して論ずるべきではないというのがこの意味だろうと思っています。非常に、間違ってはいないけれどもミスリーディングではないかと。税引き前の数字ということは、実際に残らないといいますか、仮置きのような、予定納税額のようなものであります。
 むしろ、介護報酬については、介護給付費分科会等において、それぞれの分野における経営実態に基づいた水準で議論をする方が適切ではないかと思いますが、その点について財務副大臣からお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(御法川信英君) お答えいたします。
 まずは、介護報酬改定に当たっては、今年の六月に閣議決定をされました骨太の方針におきまして、「社会福祉法人の内部留保の状況を踏まえた適正化を行いつつ、介護保険サービス事業者の経営状況等を勘案して見直すとともに、安定財源を確保しつつ、介護職員の処遇改善、地域包括ケアシステムの構築の推進等に取り組む。」というふうにされております。
 これを踏まえまして先ほどの資料が出たところでございますが、十月の八日に開催されました財政審におきまして、介護職員の処遇について、消費税増収分を活用して処遇改善加算を拡充することにより確実な改善を図りながら、国民負担の増大を抑制する観点から、介護事業者の良好な経営状況等を踏まえて基本部分の適正化を図るべきではないかという問題提起をさせていただいたところでございますけれども、もとよりサービスごとにしっかりとその内容を見ていくというようなこと、介護報酬改定に当たりましてはその経営状況等を踏まえて決定していくというのは、これはもう当然重要だというふうに考えておりまして、委員の御指摘のところを踏まえながら、今後、厚生労働省と議論してまいりたいというふうに思っております。
○藤田幸久君 この八%、平均で、右上の方ですが、一般の中小企業等が二%であって、それを比較してと書いてあるんですけど、介護サービス事業というのは業態的にサービス業と実態が近い面があるんですから、この右下の営利企業であるところの製造業等も含んだ全ての産業と比べること自体が、この組立て方が私は合理性に欠けると思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(御法川信英君) この介護報酬の改定に当たりましては、介護サービス事業における人件費などの費用構造というものを踏まえながら、介護職員の処遇改善に当たって必要な改定率を決定していくというような必要もあるというふうに考えております。
○藤田幸久君 その費用構造はこの表に出ていないんですよね。それが私ちょっとおかしいと思っておりまして、それが、次のページ、四ページを御覧いただきたいと思います。これこそがある意味ではいろいろな法人の実態をむしろ分かりやすいものだというふうに、このものを持ってまいりました。
 今副大臣がおっしゃった人件費ということに関しては、これ下から二行目の給与費プラス委託費というのが六〇%と書いていますが、これ人件費です。そうすると、左三つの医療法人と介護老人福祉施設、つまり特養と老健、これ六〇%が人件費なんですよ。一方、右側の二つ、これが人件費が一八・四%から一七・七%なんですね。先ほどの財務省の資料というのはこれを比較しちゃっているんですよ、八マイナス二という。それが一つですね。
 それから、先ほどの財務省の資料は、要するに税引き前のを並べているんですけれども、これやっぱり税引き後の損益、つまり下から三つ目のコラム、税引き後の損益が、一番左の一般病院が二・一、次の特養が八・四、その右の老健というのが五・三。これ老健というのはいわゆる医療法人が七四%を占めていますから、こういう数字になります。右の方に行きますと、税引き後の利益が中小企業が一・六%から一・七%となっているわけですね。
 ですから、これで比較をするならばまだしも、先ほどの財務省の資料ですと、ある意味じゃ中間段階の収支なわけですよ。だけど、経営している側からすれば、人件費これだけ六〇%あって、それで税引き後が実際残る経営ですから、これでやらなければ、私はやっぱり介護の、今介護の人手不足で、介護の方々は非常に苦しい生活の中でやっているわけですから、これでやらなければ私はまずいんだろうと。
 加えて、医療法人なんかの場合には初期投資もあるわけですね。その辺も先ほど私の質問項目にあったので、人件費構造としてありましたけれども、人件費構造プラス初期投資等々も加えて判断をしなければいけないと思っておりますが、そういうことの配慮についてはどう思われますでしょうか。
○副大臣(御法川信英君) 今、藤田委員から御指摘のあったような部分、あとは中小企業の内容も、例えば製造業であっても労働集約的な業種もあったり様々あるわけでございまして、きめ細かく検討を加えて議論をしてまいりたいというふうに思います。
○藤田幸久君 そのきめ細かく検討の部分が出てこなくて、いろいろ財務省の資料ありますね。それは先ほどのような考え方が基になっていますから、きめ細かい部分がなかなか出てこないんですね。
 それからもう一つ、今、中小企業のお話されましたけれども、例えば最近の傾向を見ておりましても、いわゆる医療関係の人件費というのはむしろ下がっておりますけれども、いわゆる製造業系の人件費というのはむしろ上がっているという面もありますから、割合プラスですね。したがって、それも含めますと、先ほどの財務省の八マイナス二と比較すること自体が極めて私はミスリーディングだろうと思いますので、今副大臣おっしゃっていただいたようなことも、私も財務省やっていましたから、本当に財源を捻出するというのは必要なんですけれども、やっぱり実態ということも考えながらこれから進めていただきたいというふうに思っております。
 そんな中で、この財務省の、つまり介護報酬六%ダウンとか、それから、いわゆる特養の内部留保というような話が出ていますけれども、厚労省の方がそれに対して何か余り反論していないような感じがありまして、十月二十一日ですか、塩崎厚労大臣が、これ十月二十一日の会議で出された資料を見ていましても、何か他人事みたいなことが書いてあります、一般的なことですね。
 ですから、今、例えば財務省で出したような資料とかに対して、むしろ厚労省の方からしっかりと、ここの部分についてはこうだと、実態は大変なんだというようなことをおっしゃるべきじゃないかと思うんですけれども、どうも、冒頭で塩崎大臣に安倍総理との近さとか申し上げたんですけれども、何か非常に他人事のような資料しか出ていないんですよ。これは、財務省の先ほどの資料が出た後、二週間ぐらいたった後の厚労省で、社会保障改革についてと、塩崎臨時議員提出資料を見ていてもそんな感じなんですが、どうなんですか、厚労省の方でしっかり財務省とやり取りしているんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 恐らく諮問会議での資料のことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、そのときは社会保障全般について、それから女性の働き方、そういうようなことについてお話があって、これから議論は本番に……(発言する者あり)いやいや、議論が本番になってくるわけであって、それでそのときは、介護につきましては財務省からも資料が出ていまして、今日先生お配りの、これに基づく御提起がありました。これはもう我々もみんな知っているわけですから、これはこれで財務省の御見解ということで受けていまして、これは、私がそのときに申し上げたのは、基本的に事務方同士が今渡り合っておりますので、あの場で言うほどの、議論を深めるほどの時間もないし、むしろどちらかというと医療の方の問題の方が多かったので、そちらの方に時間を割いていたということでありますので、御心配には先生及びませんから。ちゃんとしっかり財務省と厚労省の事務方は今かんかんがくがくの議論をやっているところでございます。
○藤田幸久君 手遅れにならないようにお願いしたいと思いますが。
 それからもう一つは、内部留保のことが随分出ているんですが、確かに内部留保はこれは解決しなきゃいけないと思っていますが、もう一つ私最近気になっておりますのは、全国でこういういわゆる特養系の社会福祉施設の理事とか顧問とかなっていらっしゃる県会議員とか地方議員の方が非常に増えています。これは、やはり権限を持っている方、あるいは予算を獲得できるような立場の方がこういう機関の役員になっているということと内部留保が多いという部分のやっぱり関連性もあると思いますので、是非その辺もしっかりと検証し、内部留保ということが六月以来政府の大きなテーマになっているならば、そういう観点からもしっかりと検証していただきたいと思いますが、それはどちらですか、塩崎大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) これにつきましても、厚労省の中で鋭意検討し、また担当局長と私とはかんかんがくがくの議論を大臣室で繰り返しやっております。
 既に、この問題についてはどういう観点で検証しなければいけないのかというのもあって、先生が今お話しになったのはいわゆるガバナンスの問題だと思いますが、それらについても、あるいはディスクロージャーの問題についても既に検証をするように、そういうテーマがもう並んでおりますので、それらについては当然のことながらやっていかなきゃいけないと思っておりますので、まだ形にはなっておりませんが、今形をつくりつつあるということでございます。
○藤田幸久君 そこで、地域包括ケアシステムについてお話をさせていただきたいと思います。在宅医療、介護連携の推進等々でございますが。
 そういう中で、仮に財務省のいうところの介護報酬六%引下げということになりますと、介護事業所に更なる経営状況の悪化をもたらすのではないかと。先ほど来お話ししておりますように、例えば先ほどの四ページの一番下の医療法人、あるいは、これは老健にも入っておりますが、医療法人の場合には内部留保がないわけですね。それで、こういう中で介護報酬の引下げということは、地域医療・介護の現場自体に深刻な事態を招きかねないと思っておりますし、介護報酬の引下げということは、事業所収入が減少した場合にそのしわ寄せは人件費に行きます。先ほど人件費六〇%という話も申し上げましたが。ということは、これは現在進められていると言われておりますところの介護職員の処遇改善というものに逆行するのではないかと思いますけれども、これについては、まず財務副大臣からお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(御法川信英君) 大変重要な御指摘をいただいたと思います。
 介護報酬を引き下げるということと介護職員の処遇改善、これをいかに両立させるかということでございますけれども、とりわけ、この介護職員の処遇改善という部分に関しては大変大事な問題だというふうに考えておりまして、処遇改善を行う事業者のみに対して処遇改善に必要な費用を全額加算をする処遇改善加算について、これは消費税の増収分を活用して拡充をすべきだというふうに考えております。これをすることによって、介護報酬の引下げが介護職員の待遇が悪くなるということにつながらないような施策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○藤田幸久君 これ、ちょっと配っていませんけど、別の財務省の資料の中で、介護報酬基本部分の適正化の関係というようなことを書いてあるんですけれども、それで、下の部分が、その部分はちゃんと守りますと書いてあるんですが、この上の部分に、先ほどのその特養の収支差というのを削るとなっているんですね。ですから、先ほどの、つまり三ページですか、先ほどのこの折れ線グラフがベースになった上で、下の部分は手を付けませんよという話なので、これ、その部分が実は経営が悪くなるということを私四ページで説明したわけですから、したがって、前提をやっぱり見直さない限り、幾らその下の部分は大丈夫ですと言っても、そこの部分だけですね。
 つまり、同じ介護施設にいて、介護士さんである御法川さんだけは下げませんよと、その隣にいる塩崎さんと山本さんの部分は、これ、うちの経営自体が下がってきているんだから我慢してくださいよと。あなたの部分だけは特別守りますなんということが同じ診療所なり介護施設の中でできないんじゃないですか。どうでしょうか。
○副大臣(御法川信英君) 藤田委員、済みません、私の理解が間違っていればもう一回と思いますけれども、この収支差率のグラフにあるサービスごとのというのは、これは決して経費を全部──その資料は何ですかね。
○藤田幸久君 いや、配っている資料じゃないんですけど、財務省は分かっているよね、これは。
○副大臣(御法川信英君) 済みません、こちらの資料ということで、今いただきましたが。
 委員、済みません、もう一度、私確認させていただきますが、この下の部分については心配するなといっても、個々の介護事業者によって違うじゃないかという御質問でよろしいでしょうか。
○藤田幸久君 違います。私が藤田園というのをやっていたとして、介護士である御法川さん、あなたはこういう形であなたが賃金が下がるのは防ぎますと。ただ、隣にいる橋本さんは理学療法士、山本さんはレントゲン技師、その左の塩崎さんは看護師は、うちの藤田園の、申し訳ないけれども、これだけ収入が下がってきたので、あなただけは下げないけれども、ほかの皆さん勘弁してくださいというようなことは実際できないでしょうという質問でございます。それが通告してあるところの次の質問でございましたが。
○副大臣(御法川信英君) いずれにいたしましても、今そういう個別のケースもたくさんあると思いますので、処遇の改善と個々の事業者の経営がしっかり成り立つような形でこれを進めてまいりたいというふうに思っております。
○藤田幸久君 個別の話じゃございません。
 それで、ちょっと一旦、塩崎大臣、これアベノミクスと非常に関係ありまして、大企業に対しては賃上げしてくださいと言っている一方で、これは賃下げの話であります。それで、こういう形で例えば地域包括ケアシステム等々を目指してやっていきながら、今のような形で介護報酬を下げるということは、これはアベノミクスに逆行するんじゃないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護報酬を下げるだのというようなことは一度も私どもも言ったことはありませんし、まだ結論が出ていなくて、年末の予算編成の中でこれは当然出てくることで、今、先ほど申し上げたように、鋭意事務方同士がかんかんがくがく議論をしているわけで、今の先生の処遇改善加算も介護の職員にしか行かないということを考えてみると、今回財務省が出しているようなこういう収支差、厚労省もやっていますが、こういうようなものをやっぱりよく見ながら、何をどう直していくことが現場の介護並びに、場合によっては老健であれば医療も多少あるわけでありますけれども、そのバランスが取れて処遇改善というものが行われて現場もやる気が出てくるかということが大事なので、今、御法川副大臣がおっしゃっているのは、言ってみれば何も決まっていることをおっしゃっているわけではないので、今言ったことで全てが決まって、これどう思うかと言われても、それはちょっとなかなか答えられないので、これはまた大いにこういう中で先生が今御指摘になっているような議論を重ねていって、それを吸収しながら年末に向けて結論を出していくということが一番建設的ではないのかなというふうに思います。
○藤田幸久君 何か財務官僚と厚労官僚がやっている、何かアンパイアが他人事のような。つまり、これだけ新聞等で報道され、かついろんな審議会でこの六%ダウン、それからいわゆる内部留保をどうこうでと言ってきている中で、十二月に入ってから厚労大臣がやっても遅過ぎるんじゃないですか、実際に。いろいろ周りが流れができている中で、やっぱり厚労大臣が少なくとも厚労行政のトップであるならば、私は財務省もやっていたことがあるので、これは本当に大変です、財源捻出。ただ、私は、やり方についてもう少し現場を考えながら、それからほかに財源も出るところを工夫しながらやるべきじゃないかという観点で質問しているんですが、どうも厚労大臣、指揮官としてそういう感じが見受けられませんので、もう少しやり方を考えてほしいと思いますが。
 そんな中で、ちょっと時間の関係で次に進みます。
 資料の六ページでございますが、これは日経新聞、済みません、ちょっと拡大していないので字が小さくて恐縮ですが、これは浦川邦夫さんという方の新聞記事でございます。線を引っ張ったところだけ申し上げますと、まず右上ですね、雇用誘発係数は高くて公共事業を上回ると。それで、社会保障と経済成長は日本は両立の余地があると。一番上の段の線を引っ張っているところですが、地域における医療、介護、保育などの社会保障基盤の強化は、一見遠回りであるが、その地域で働く人々の就労参加や生産性向上の有力な方策の一つであると。それから、その二つ段の、顔写真の隣ですが、比較的コストの安い地方に医療、介護の拠点を整備し、首都圏の高齢者の移動を支援するような方策を真剣に考慮すべき時期に来ていると。
 それから、ずっとその左の方の図を見ていただきたいと思うんですが、これは医療・福祉業の割合が多い地域が出生率が高いということです。だから、医療、介護が充実していると出生率が高い。これは、橋本政務官、うなずいていらっしゃいます。
 その図の右下の方のアンダーラインに行きますと、ある産業が発展するとその産業や他の産業の雇用をどれだけ増やすかを雇用誘発係数とすると、この医療と介護、これがいずれも全産業の平均や公共事業の雇用誘発係数を上回っていたと。
 その段の一番左の方に行きますと、こうした産業での強い低所得層などの購買力を強め、全体として消費水準を引き上げる経済政策としての役割を果たしているということなんです。
 その右の方に行きますと、医療・介護・福祉サービスは民間部門を含む他部門の生産や雇用も生み出しており、地方経済の活性化、貧困の削減に貢献していると。
 これ、まさに、これからアベノミクスというよりも地域創生という観点からも重要な観点だろうと思っておるわけですが、ということは、やはりこの医療施設、介護施設の経営のための支援ということが私は非常に重要だろうと。だから、介護報酬と同時に診療報酬、来年ですけど、むしろ、その辺も含めてこういったことを支援することがこれは私は経済効果からしても重要じゃないかと。財務省のあれで、結局介護報酬を下げると国民負担が下がるという話ですけど、これ、地域が元気になった方が国民負担ははるかに下がると思いますよ。いかがですか、厚労大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今おっしゃったように、我々は今、地方創生の中で、どうやって地方にもう一回人々が回帰してもらって、特にその中の一つは高齢者も、女性ももちろんなんですが、回帰していただけるかというのが大きな柱の一つだと思っています。
 アメリカなんかでも、フロリダに高齢者が随分行くとか、南部の方に高齢者が移住をする。より快適な気候の中で高齢者の生活を楽しむ、謳歌するというような流れもあるわけであって、日本はなぜかどんどん東京に集中するという形になってしまっているものですから、だんだんこれを逆に戻していくことによってみんなの幸せ度を上げていくというか、そういうことをやっていくということは大きな議論の今焦点の一つになっています。
 お話しのように、そうすると、じゃ、この介護も医療も基盤がしっかりしていないと、地方に人々が戻っていただいて老後の豊かな生活を楽しんでいただこうと思ったら、それが、インフラが整っていないというのではいけないわけであって、そういう中で、今回の地方創生の中でも、恐らくこの雇用機会という意味でも、先生、この日経新聞の「経済教室」の御指摘のとおり、雇用の創出という効果は非常に大きいことはもう前々から分かっているわけですね、特に介護は。もちろん医療もそうですけれども。
 そういうことで、この基盤強化をしっかりやっていくということの重要性はますますこれは高まってくると思っていますし、そうなると、いろんな面でどういうサポートが医療や介護の言ってみれば経営の基盤というものを強固にしていくかということをしっかりと探りながら、政策を打っていかなければいけないんだろうというふうに思っています。
 今、厚労省の中でも、地方創生の知恵出しをする本部を私どもはまたつくりました。恐らくその中の一つに今先生が御指摘になったような観点も入ってきているというふうに思っておりますので、これはこういう場でも先生方からまたいろいろな御意見を賜りたいというふうに思います。
○藤田幸久君 今おっしゃっていただいた経営基盤の強化という観点から、先ほど来申しておりますこの収支差率というような観点からの区分けでは私は違うんだろうと。だから、経営基盤、先ほど来、人件費が多い施設、それから税引き後の実態と申し上げているのはその部分であります。
 その部分から考えましても、この介護報酬、今まで財務省の資料で言っているところの見方ではない切り口による対応、これ厚労大臣ですから、それで、こういうところの医療・介護施設の基盤強化という観点からもこれは是非議論をしっかりしていただきたいというふうに思います。
 実は、私が知っております関係で、医療機関と介護施設をやっている方々がおりますけれども、大変、この間話を聞いて、もう地域活性化モデルのようなお話を聞きました。
 まず、医療機関と介護施設というのは、地方でも若い人材が集まりやすいというのが一つです。それから、有資格者、資格がある方は男女平等であると。ですから、職場内でも出会いの確率が高まる、まあ結婚する方も多いということですね。それから、医療・介護施設というのは産休、育休を取りやすい環境づくりができる、これが四点目です。それから、ある程度たってから職場復帰しやすい環境づくり、産休の後もですね。結構こういう施設なんかでは二十四時間対応の保育所を開いているというようなこともやっているようです。それからもう一つは、割と御夫婦で医療・介護施設で働けるがゆえに、御夫婦で同じ法人の中なので仕事の融通がしやすいというようなことでございます。それから、共働きで職住接近なので生活が割と、ほかの産業に比べれば低めの価格といいますか給与体系であってもそれなりにやっていけると。したがって、定住する若年層、子供の方が多いので、実は出生率がこの医療・介護施設の中で、その市における数百人年間の出生者があったのに対して数十人この医療・介護施設関係者で出生が出たという実績まであるそうです。
 今ちょっと項目を申し上げたわけですが、こういうことこそが地方の重要な産業としての医療・介護分野、そして出産、子育てをしながら地域に定着できる、こういう流れがあると思っておりまして、そういう意味からも、診療報酬あるいは介護報酬のやっぱり確保ということが私は非常に重要だろうと思うんですけれども、今お話し申し上げたようなことについてどう思われますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、収支差率みたいなものについては、それぞれのサービスの構造とか誰が担い手になっているのかとかいうことでそれぞれ考慮事項が違うんだろうというふうに私も思います。
 したがって、今後、今回介護報酬の見直しをするに当たっては、ニーズとそれからどういう体制でやるのが一番適正なボリュームのサービスが期待に見合っただけの供給量を確保できるのかという中で、なおかつそこで働く人たちの報酬が確保できるということで、そこの現場で働いている人たちがいろいろ不足を思っているような状態で介護サービスを提供するというようなことは好ましいことではないわけでありますから、当然、この介護の従事者、いろんなレベル、いろんな方々がおられますけれども、これについては当然取り組んでいかなきゃいけないと思いますけれども、今おっしゃったようなことについては大いに配慮をしていかなきゃいけないと思います。
○藤田幸久君 ですから、介護報酬を上げる活動を大臣自らやっていただかないとまずいんじゃないですか。どうなんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、ちゃんと老健局長にも指示をして今話合いをしているところでありますし、また審議会でも議論をしているところであります。
○藤田幸久君 介護報酬を上げろという指示を老健局長に出したということですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 質を改善するということと、それから、先ほども申し上げているように長もちしなきゃいけないわけでありますから、持続可能なものをどうやって一定のこの財政制約の中でいいものにしていくかということを考えろということを言っているのであって、今言ったような形で一方向に向かってどうのこうのということじゃなくて、やっぱりより良いものをどうやってつくっていくかということでこれは判断すべきだろうというふうに思います。
○藤田幸久君 持続というのは財政の持続ですか、何かさっきそういうふうに聞こえました。
 ではなくて、先ほど来申し上げているように、実質賃金が下がってきている、そして格差も拡大している。その中で、たまたま日経新聞のこの考え方、あるいは私が申し上げましたような事例で、大変厳しい中でそれでも実はこういう成果が上がって、雇用、地域創生、出生率まで高めるような可能性がある中における介護報酬というものが、診療報酬も前回下がった中で、そして物価が上がっている中で、私は介護報酬を上げるということを正々堂々と正面から言って決しておかしくない。逆に、そんなこと言わない厚生労働大臣ですと、私は先ほど申しましたように、どちらを向いて仕事をされているんですかと言わざるを得ないわけですけど、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この議論はこれまでも出てきて、私は申し上げてきたのは、やはり制度は、さっき申し上げたように、財政的に長もちするかのようなことは私は一言も言っていませんので、制度として長もちをちゃんとできるのかというのは、介護の現場がちゃんと守られてずっといけるかどうかという問題を言っているので、そこは決め付けをしていただかない方が有り難いなというふうに思いますので、そこのところはまず御理解をいただきたいと思います。
 この日経教室に書いてあるように、地方においてこれから介護、医療がますます、都会からも移ってきてもらうぐらい大事な産業になってくる、そして雇用の機会もつくれるということは私どももよく分かっていますし、何よりも一番大事な基準は、みんなが幸せに感じるかどうかということが大事なので、高齢者にとっても、そこで働いている人たちにとっても、そう思われるかということが大事なんだろうと思うんですね。
 ですから、私は、今申し上げているように、そのプラスとかマイナスとかなんとかいうことを標榜するよりも、中身をどう詰めていって、結果として皆さん方にも御納得いただけるような結論を出せるかどうかということで測っていただくことが大事なので、これはもう老健局ともしばしば議論を重ねてきておるところでありまして、先生と私とそんなに思いは違わないんじゃないかなと思っておるところでございます。
○藤田幸久君 プラス、マイナスは非常に大きな話だろうと思いますが、時間が余りないので。
 私は、何か財務省に対して、これを削れ削れと言っているばかりではなくて、何か財源もやっぱり考えなければいけないという観点からちょっと二つ提案を申し上げたいのは、一つは、やっぱり調剤薬局といいますかいわゆる大型の門前薬局等の今の在り方について、やはりこれは適正化をすべきじゃないかというのが一点。それから二つ目は、介護予防ということが今回の介護保険制度改正においても出ておりますけれども、介護予防、通所介護等々、この適正化ということが二つ。取りあえず対応できる中の二つではないかと思っておりますけれども、この二つについて厚労省の方から簡潔に答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(唐澤剛君) それでは、調剤薬局のことについて簡潔に申し上げます。
 いわゆる先生御指摘の大型門前薬局ということで、一か月の処方箋の扱い数が多くて特定の病院から処方箋を受け入れているということでございますが、これにつきましては、これまでは月に四千枚を超えるところ、さらに、かつ特定のところが七割を超えるというところに対して調剤基本料を減算するということをしておりました。しかし、これでもかなりの収支の差がございまして、二十六年度の改定におきましては、これに加えまして、月二千五百枚を超えて、かつ特定の医療機関からの処方箋が九割以上、九割を超えるところ、ここにつきましても調剤基本料の減算という措置を設けたところでございます。
 この結果につきましては更に検証を重ねまして、適正化を進めてまいりたいと考えております。
○藤田幸久君 予防介護の方は。
○委員長(丸川珠代君) 塩崎厚生労働大臣、時間でございますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) はい。
 介護予防は、当然のことながら、心身機能を改善する効果というのは当然一定程度あるということを認識し、そして多様な通いの場の創出など活動的な状態を維持するための体制の構築が、課題が残っているというふうに私どもは考えております。
 このため、今後の介護予防については、市町村が中心となって住民主体の通いの場を充実させて、人と人とのつながりを通じて参加者や通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進することが重要ですというふうに申し上げているわけであります。既に幾つかの市町村では体操教室等を広く展開するとか、そういうことで要介護認定率の伸びを抑えるといった事例もあるわけでありまして、先生の御地元の茨城県の利根町というところでも効果をなしているわけであります。
 今回の制度改正では、高齢者の多様なニーズに対応するために、要支援者に対する予防給付としての訪問介護と通所介護については全国一律の給付を見直して地域に任せるということで、実情に応じて実施していただこうということで、より生きがいを感じていただけるような、そういう場をつくっていきたいということで変えたところでございます。
○藤田幸久君 ありがとうございました。
 とにかく介護崩壊を防ぐために厚労大臣としてしっかりやっぱり闘っていただきたい。私は、財務省の方も非常に苦労しているけれども、やっぱり生の声を聞くということを私は財務省は待っていると思います。何か厚労省が、外務省北米局がアメリカに何も言わないといったような構造と似ているような印象を持っておりますので、是非本音で言った方が財務省の方も話がしやすいという面もあると思いますので、是非お願いをして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏です。
 おとといに続いて質問の機会をいただいておりますが、冒頭、おとといの有期雇用特措法の質疑では、最後に大臣から陳謝と訂正答弁いただきましたけれども、大変遺憾であったことを私の立場で言っておきたいと思います。
 残念ながら幾つか重要な答弁逃しましたので、今日、冒頭と思っておりましたが、今日もいろいろ多岐多様にわたる質疑用意しておりますので、最後時間がありましたら積み残した質疑幾つかさせていただきたいと思っておりますので、今日は早速通告をさせていただいている質問に入っていきたいと思います。
 最初に、塩崎大臣、厚労大臣を拝命されてまだ間もないということで、最初に大臣の所見をお伺いしておきたい。
 それは、安倍総理がこの間ずっと法の支配、国際法の遵守ということを内外で盛んに言われております。私、もっともだと思います。当然、法の支配、国際法の遵守は重要でありまして、しかし大事なのは、それは日本に都合のいい場所だけ切り取って国際法の遵守というわけにはいかないわけでありまして、あらゆる領域、あらゆる分野でしっかりと国際法の遵守を徹底していかなければいけない、安倍総理もそういう趣旨で御発言をされているんだというふうに思っております。
 しかし、塩崎大臣、ここ確認なんですが、事労働の分野ということでいいますと、大臣もよくよく御存じだと思いますが、ILOがあり、国際労働基準という国際法がございます。しかし、この分野では逆に日本が国際社会から、日本は何しているんだという批判を浴びております。国際労働基準の批准数が先進国の中では圧倒的に少ないからであります。
 この点、まず大臣、安倍総理のこの国際法の遵守、労働の分野、厚労大臣として、ここはしっかりと安倍総理にも労働の分野でも当然国際法の遵守は必要であって、このILO条約の批准促進、厚労大臣としても決意を持ってやっていくから、しっかりと安倍政権としてやっていこうと、そういう立場でおられるか、確認をさせてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生、ILOで長くお仕事されたというふうに聞いておりまして、バンコクにおられたと、じゃなくて、ILO、ジュネーブの方におられて、どこですか……
○石橋通宏君 いろんなところに。
○国務大臣(塩崎恭久君) いろんなところ。
 たまたま私の最も親しい者が今バンコクの代表をやっていて、時々、ILOというのは、なかなかおまえ、面白いよということを聞いておりまして、その重要さについて日々学んでいるところでございます。
 総理が法の支配ということを言っていることは先生も今重要性をお認めになったとおりでありまして、それを労働の世界でどうなのかということでありますけれども、これについてもやはり国際労働基準の設定とその監視をやっているILO、そしてまた途上国のILO条約の批准の促進とか雇用の安定等に資する技術協力などの活動を通じてILOがこの法の秩序というか法の支配の労働の世界におけるものをやっているということについては、私どももよく認識を、私もしているところでありまして、このILOの活動に積極的に参加をするということで国際社会の中での労働における調和というか、法の支配の調和を図っていくことについて、大変意味があるというふうに思いますので、私としても積極的に考えていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 私がお聞きしたいのは、まさにその法の支配、国際法の遵守ということからいけば、ILO条約のまず率先的に批准を進めていかなければいけないわけです。
 お手元に今日は資料一と資料二をお付けしております。是非委員の皆さんも御覧をいただければと思いますが。
 ILO条約の批准状況を大臣御存じでしょうか。日本は今、四十九です。全部で百八十九条約、ILO条約はございますが、まだ日本は四十九です。ヨーロッパの先進国ですと百以上既に批准をしている国も多いわけですが、日本は半分以下というのが今の状況です。この資料一は、その中でも優先的に批准されるべき重要条約というのをリストで挙げてあります。
 とりわけ、資料の二を御覧いただければと思いますが、大臣、ILOの中核条約八条約というのは御存じでしょうか。これは、全てのILO加盟国が必ず批准すべきということで確認をされている八条約という中核条約であります。残念ながら、日本は百五号、百十一号という大変重要な中核条約をいまだ批准しておりません。これが何が法の支配かということになるわけでありますけれども、大臣、まず先ほどの答弁からいえば、この中核、全てのILO加盟国が当然に真っ先に批准すべきということで、ここに書いてあります、もう残り全世界で十一か国、十三か国と、大変圧倒的少数になってきている、その中に日本が入っている。これ、まず真っ先に批准進めていただきたいと思いますが、大臣、決意をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) ILOの条約につきましては、それぞれの条約の目的とか内容とか、あるいは日本にとっての意義などを十分検討し、これまで国内法制との整合性を確保した上で批准をすべきかどうかということを考えてきたというふうに私も認識しております。
 先生、最初に、あなたはILOについて詳しいかという話でありますが、私は御指摘のとおり余り今までは詳しくありませんでしたので、先生の胸を借りながらまた勉強したいというふうに思っておりますが、我が国において、その中核的労働基準である八つの今御指摘の条約のうちの六つについて批准済みでありますけれども、百五号それから百十一号の二つについては、国内法制との整合性についてなお検討すべき点があるということから、その批准については慎重な検討が必要だというふうに考えております。
 しかし、引き続き、関連する国内制度の改正あるいは充実等を通じて中核的労働基準の趣旨を是非尊重していきたいというふうに、努力をしていきたいというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、それじゃ駄目なんです、なお慎重なと。大臣、このリスト見てください。百五号、百十一号、何年に採択されたか御覧いただけますね。なお慎重ですか。ILOで採択をされて、長年のILOの国際的な努力で全ての国が国内法との整合性を担保しながら批准し遵守に向けて努力をしている中で、日本が採択から五十年以上たって、なお調整中。これじゃ、さっき冒頭言いましたね、都合のいい解釈じゃ駄目なんですよ。国内法や日本の立場は違いますからと言ったら、ほかの国みんなそう言うでしょう、大臣。
 だから、日本が率先して国際法の遵守というのであれば、このILO条約、雇用、労働という、働く者の基準をしっかり守るこのILO条約のところでまず日本が率先的にやらなきゃ駄目でしょうと先ほどから言っているわけで、大臣、ここをもう一回ちゃんと決意を持って、国内法との整合性を取るなら早急にやる、率先して世界に範を示す。大臣の決意を言ってください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私、厚労大臣になって余り時間がたっていないもので、これまでのことについていろいろ聞く中で今申し上げたようなことを言ったわけで、長い経緯があるというふうに聞いています。
 そういうことで、国内法制との整合性を取らなければ批准というのはできないわけで、障害者の差別の禁止法とかそういうものでも、なかなか国内の制度ができなかったがゆえに禁止条約の批准もなかなかできなかったということもあって、そういう意味では、今お話にあった中核的労働基準の趣旨を大いに尊重しながら、国内制度との折り合いというか、改正を、あるいは充実をしていくということを通じて、この中核的な労働基準である八つの条約について考えていかざるを得ないなというふうに思っております。
○石橋通宏君 大臣、長い不作為なんですよ。政治が決意を持って批准するというふうにしてこなかった不作為なんです。
 今大臣も何ら決意めいたことは言っていただけなかったので、そうなると、安倍総理が言われる国際法の遵守も結局都合のいい話なんだなというふうに我々は言わざるを得なくなります。大臣、ここは大変重要なところです。
 そこで、優先的に批准すべきILO条約で、これまだ批准していない日本の条約がこれだけあるわけで、大臣、ざっと見ていただいて、今、安倍政権が掲げている女性の活躍、輝く女性というふうに盛んにこれまたおっしゃっていますが、実は、まさにその女性の雇用にとって、男女平等参画にとって大変重要なILO条約もずっと積み残しているんです。これ、例えば年次有給休暇、雇用の終了、パートタイム、ホームワーク、裏面に行っていただいて、労働安全衛生、母性保護、これ全部女性の活躍のために重要な国際条約ですよ。これを批准していないということはどういうことかといいますと、結局、日本の国内の女性労働者たちは国際基準すら認められていないということになるわけです。
 まず、女性の活躍と言うのであれば、この国際基準をまず批准していただいて、国内法をしっかりと国際基準以上のものにしていただくというのが真っ先に取り組むべき課題だと思いますが、この点について、塩崎大臣ではなく、済みません、指名をしておりませんでしたが、是非、担当である副大臣、山本さん、副大臣として、女性の活躍、このILO条約、女性の関連、とにかく大事なところ、答弁は答弁書を見ずに、山本さん、副大臣としての決意を是非お願いします。
○副大臣(山本香苗君) 突然の御指名でございますけれども、もちろん今おっしゃっていただきました女性の活躍推進というのは極めて重要でございまして、それが国際社会からの理解を、どのように評価を得られるかということも重要だと思っております。
 私も副大臣となりまして二か月近くたつわけでございますが、大臣の下でしっかりこの点につきましても勉強させていただいて、検討させていただきたいと思っております。
○石橋通宏君 大変残念な答弁だったと思います。通告していなかったので申し訳ありませんでしたが、山本副大臣、是非こういう問題、国際的には批判をされています。ですので、しっかりと、これから勉強してというのはちょっとどうかなと思いますが、大臣と一緒にこれ是非努力を率先してやっていただければと思います。
 今日、答弁は求めませんが、午前中に大沼議員から大変重要な家事労働に関する御指摘がありました。この表の一番最後のところに、百八十九号条約、家事労働条約というのが実は採択をされております。まさに、国際的にこの家事労働という問題が、女性労働、家事労働者の搾取、権利侵害、大変大きな問題になっておりまして、最初の資料一の裏面の最後のところですね、百八十九号条約。まず、もし今後日本で家事労働云々議論するのであれば、この国際条約の中身ぐらいはしっかりと学習していただいて、まずこの国際条約を批准してから国内でしっかりと検討するという、そういう議論をしていただければと思っておりますので、そのことはお願いをしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは次に、労働者派遣法に関する議論に移らせていただきます。
 いよいよ衆議院で議論が、改正法、始まりましたけれども、私たちは労働者派遣法改正案とは呼んでおりませんで、労働者派遣法改悪案と呼ばせていただいております。まさに生涯派遣、生涯派遣で低賃金というものを拡大、固定化してしまう天下の悪法だということで思っておりますが、今後の質疑、議論に資する形で今日幾つかの確認を大臣とさせていただければと思っております。
 改めて、大臣、簡潔にお答えいただければと思いますが、今回の労働者派遣法改正案、誰のための改正案なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の労働者派遣法改正は、平成二十四年にございました法改正、その際の自公民提出の附帯決議、これを踏まえて、派遣期間の設定を働く人に着目をした分かりやすい仕組みにするとともに、労働者派遣事業を全て許可制として事業の質の向上を図ると。それはつまり、働く人に着目をすればこそ事業の質の向上が必要だということでもございます。それから、派遣労働者のキャリアアップの支援や雇用の安定を図るというものでございまして、今回の改正案は、派遣労働者のより一層の雇用の安定、そしてまた保護などを図るためのものだというふうに認識をして提出をさせていただいているところでございます。
○石橋通宏君 大臣が今、今回の目的といって挙げられたことが、残念ながら今回の改正法では何ら担保されていないということをこれから幾つか質疑をさせていただきたいと思いますが。
 まず、雇用の安定とおっしゃられました。今回の改正法案、これまでの派遣の大原則であった臨時的、一時的ということ、これは変えないというふうに答弁はされておりますが、我々は今回の改正法によってこの臨時的、一時的という大原則そのものが骨抜きになってしまうというふうに理解をしておりますが、大臣、今回の改正法によって一時的、臨時的という派遣の、これが完全に骨抜きになって、生涯派遣ということに道を開くのではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) やはり一時的な働き方であって、本来は正規の社員として働くというのが基本である。一方で、派遣という働き方をあえて選択をされて派遣で働かれる方々もおられると。その方々について、キャリアアップがなかなかしづらかったとかいろいろな問題を、あるいは分かりにくいとか、制度自体が、したがって、それが選択しづらいとかいろんなことがあったので、そういった派遣を選ぶ際にもより働く人たちの立場が守られるということ、そしてまた、正社員になりたい、あるいは常用雇用になりたいというふうに思われるならば、それがなりやすくなるようにということで、今回新たに法的に義務付けているものもたくさんあるわけでございます。
○石橋通宏君 今大変重要な答弁をいただきました。つまり、一時的、臨時的という原則について、今大臣何の答弁もされなかったので、結局、一時的、臨時的ということは今回は関係ないんだと。派遣でやりたい人は一生派遣でできるようにするための法律だということですね。
 私が聞いたのは、一時的、臨時的という、これを骨抜きにするものではないですかというふうにお聞きしたので、今大臣そのことには一切お答えになりませんでした。希望する人はずっと派遣で働けるように今回しやすくする法律だということをお認めになったということでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) いやいや、先ほど冒頭申し上げたつもりなんですが、派遣は一時的、臨時的な働き方だ、しかしそれをあえて選ばれる方もおられるので、それを守るということと、一時的であるならば一時的じゃないようになれるように、新たにいろいろな義務付けをしてなりやすくしようということを申し上げているわけでございます。
○石橋通宏君 つまり、一点目は、間違いなく大臣今確認されたと思いますが、御本人が希望する人については一生派遣で働けるように、そういう柔軟化を図るための法案であるということは今お認めになったんだと思います。
 一方で、希望しない人については必ず正社員化を図るんだという答弁だと思いますが、そういうことでよろしいのか。希望される方は、じゃ、今回の法案によって希望する人はみんな正社員になるんですね。
○政府参考人(坂口卓君) 委員長の御指名でございますので、御答弁させていただいてよろしゅうございましょうか。
 今御質問ございましたけれども、今回の派遣法の改正につきましては、臨時的、一時的という観点で、先ほど大臣もございましたけれども、派遣期間の設定を働く人に着目した分かりやすい仕組みにするということで二つの期間制限の設定をしたということで、一つは個人に着目したという形で、人に着目した期間制限、課単位での期間制限ということを臨時的、一時的な働き方という観点で設定をさせていただいたということが一つございますし、あともう一つは、事業所単位についても期間制限は今後も維持するということで、その意味では臨時的、一時的な利用という観点での期間制限も維持させていただくというような形で今回の改正はさせていただいているということでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、新たに派遣元、派遣先にいろいろ義務付けていることがあって、特に、まず、派遣元は派遣先に期間が来たら正社員として雇ってくれますかということを聞く、あるいは常用雇用にします、派遣元でもですね、そういうこともあると。それから、新しい別なところの派遣先を紹介をするとか、そういうような形での措置を新たに導入するなど、希望するならば正社員にも、それから常用雇用に派遣元でなる、あるいは新たなところに行くということで、それは生涯派遣で行くということをプッシュするような法律では決してございません。
○石橋通宏君 ちょっとはっきりお答えいただいていないんですが。
 じゃ、正社員になりたいという人が正社員になれるという法的な義務付けがあるんですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、派遣元には、この今回の改正によって、雇用安定措置、さっき言った措置という中に派遣先への直接雇用の依頼、それから新たな就業機会の提供、つまり派遣でもしそのまま行くならばですね、それから派遣元での無期雇用、その他安定した雇用の継続が確実に図られると認められる措置ということでございまして、それから派遣先にも雇入れ努力義務、それから労働契約申込みみなし制度、あるいは正社員の募集情報の提供を義務付けるとか、あるいは募集情報の提供をするとか、そういうようなことを新たに雇用の安定に資するように新たな措置として導入をしているわけでございます。
○石橋通宏君 これまたお答えいただいていない。
 大事なところはみんな努力なんですよ。肝腎なところが何の義務化もされていないのが今回の改悪案の中身でありまして、大事なところは、大臣、もし正社員化を望む人が正社員になるようにというのであれば、なぜ法律の中に正社員の、例えば労働者の側に申出権を発生をさせて、それに対して派遣先も拒否できないとか、そういう派遣元に対する正社員化の義務付けをしないんですか。
 お願いしたって、嫌だと言ったらそれで終わりですよ、大臣、そういうことですね。大臣が言われているのは、いや、お願いはするけれども、向こうが駄目だと言われたら、はいそうですかで終わりだというのが今回の法案の中身だということでいいですね。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほどちょっと答弁ができませんでしたけれども、今委員も御指摘のように、先ほど大臣が御答弁させていただきましたように、今回の法案につきましても、正社員化に向けてということで、先ほど大臣が御答弁しましたような雇用安定措置の義務の中に派遣先に正社員の直用の申入れをしたり、それからあと、正社員の募集についても応募の機会を提供するというような義務付けをしているということでございますが、確かに委員御指摘のように、この点については正社員を希望する方について正社員の道を開く道筋を付けるという趣旨での改正ということでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生、努力義務じゃないかとおっしゃいますが、まず第一に、この派遣元に対する義務というのは今までなかったわけですね。それを、今回の雇用安定措置の導入ということで、今まで何もなかったところに今申し上げたような直接雇用とか派遣元での無期雇用とか、こういうようなものを新たに入れているということなので、先生改悪とおっしゃいますけれども、何もないところからこういうものを導入することはまあ改善と普通は言うのであって、それが十分かどうかというのは、先生、またいろいろな御議論があろうかと思うので、現状よりも新たな義務を課しているということは、それはそれでお認めをいただければなというふうに思います。
○石橋通宏君 大臣、法案の全体の中身をよく御存じないんじゃないかと思わざるを得ませんが、ここの部分で何の義務も課さない、ちょっとだけ、飾りだけのものを入れて、しかし、期間制限が解ければ一生派遣が可能になるような大胆な、もうこれは百八十度違うような期間制限の撤廃をしておいて、それで、いや、ちょっとここ改善したから褒めてくださいじゃ、これ到底納得できない話ですよ。
 そこで、ちょっとこれで時間を使うのもなんなんですが、大臣にも是非御覧いただきたいのは、資料の三で、これまでの派遣法改正の歴史と労働者数の推移をお配りをしております。かつての政権の下で派遣法の改悪が段階的に進められてきて、その都度劇的に明らかに派遣労働者の数というのは増えているわけです。しかも、その多くはいわゆる登録型の派遣でありまして、今我々が本当に不安定な、そして権利侵害等々も含めて問題ありと言っている登録型の派遣こそが、こうして歴史的に派遣法の改悪とともに増えてきたということを御理解をいただけると思います。
 まさに、大臣、派遣元に一定の義務を課しているというふうにおっしゃられた。しかし、今回の法案で派遣元に義務を課しているといっても、目に付くのは、キャリアコンサルティングをしなさいということと適切な教育訓練を提供しなさいと、その二つであります。
 大臣、キャリアアップのためにこれらのことをさせるというふうに大臣答弁されていると思いますが、ここでいうキャリアアップ、大臣、キャリアアップというのはどういうことか、この法案で確実に担保されるキャリアアップというのは一体どういう意味なのか、ちょっと教えていただけますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) キャリアアップについては、職業能力の向上とかあるいは職業上の地位や処遇の向上などが図られることと考えていて、派遣労働という働き方には雇用の安定やキャリア形成等の面が課題があるということは前々からずっと言われてきたことでもありまして、今回の改正案によって、さっき申し上げたように、派遣会社、派遣元ですね、それから派遣先の双方において派遣労働者のキャリアアップの支援や正社員化と、それから均衡待遇を推進する措置等を強化をするということにしているわけであって、これらの取組を通じて派遣労働者のキャリアアップの支援と待遇の改善を行うということで正社員との格差解消をできる限り図っていくということでございます。
○石橋通宏君 ちょっと余り具体的な答弁じゃなかったですが、地位の向上、処遇の改善というふうにおっしゃられた。この処遇の改善というのは、当然、昇進、昇給、昇格、様々な福利厚生へのアクセス、職業訓練へのアクセス、年収ベースでの様々な処遇、トータルでおっしゃられていると思いますが、それでよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 働く人たちの評価というのはやっぱり技能とかいろいろなものであると思いますけれども、今先生がおっしゃった総合的なということで結構だと思います。
○石橋通宏君 大臣、そこ大事ですからね。時給だけ比べて、時給がこうだとかいう話でないということは、これ大臣、肝に銘じておいていただかなきゃいけないと思います。
 その上で、今大臣キャリアアップというのはこういうことだとおっしゃられましたけど、キャリアアップについても今回の法案には何ら義務付けはないということは、大臣、お認めになりますね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 派遣労働のキャリア形成が図りにくいということで、今回いろいろなことを我々としても考えているわけでありますけれども、この派遣元事業主にさっき申し上げたような観点から教育訓練の機会の確保を新たに義務付けることによって、職業能力の向上等の機会が提供されることに意義があるものであるというふうに思っていますし、この措置が実施されるよう我々としてもしっかり履行確保を図っていきたいというふうに思っております。
 ですから、いずれにしても、キャリアアップを図りやすくしなければいけませんよということを、教育訓練の機会の確保の義務付けということで派遣元に義務付けるということをやることによってその働く人たちの能力が上がるということで評価を上げて、さっきおっしゃったような処遇につながるというふうに思っております。
○石橋通宏君 今大臣の答弁でお認めをいただいたんだと思いますが、この法案自体には、いわゆる処遇改善も、先ほど言った正社員化も均等待遇も、ここには何ら義務付けもないわけですね、義務規定は何らないんです。唯一あるのは派遣元に、先ほど言った教育訓練を頑張りなさいということだけでありまして、そこは大臣はお認めいただいたんだと思います。
 では、その教育訓練なるものがどういうものなのかということと、それが本当にキャリアアップにつながるのかということをどうやって評価されるかということも大変重要なわけでありますけれども、大臣、確認させてください。今、派遣元に義務付けられた教育訓練、コンサルティングと言いましたけれども、派遣元にその提供義務が生じるのは、当然派遣労働者と雇用契約が存在をしている間のみという理解でよろしいですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の改正案によってこの派遣会社に対して新たに法的に義務付けられる計画的な教育訓練、今お話のあったことについては、その教育訓練計画において派遣労働者のキャリアパスを踏まえた訓練が段階的、体系的に整理をされていること、そしてまた計画に基づく訓練の機会が着実に提供されるということが求められておりまして、計画的な教育訓練については全て派遣労働者を対象として義務付けるものであって、登録型の派遣労働者に対しても派遣会社は適切に実施をすることが求められているものだというふうに思っております。
 これらの措置の履行の確保については、今回の法律案において事業の許可・更新要件にキャリア形成支援制度を有することを、当初の許可する際にこれを追加することによって、このような体制がある事業所のみを事業を認めるという格好を取っているわけでございます。
 それと、実際に取り組んだ内容を毎年事業報告として求めるわけであって、こうした義務を履行しない派遣会社に対しては厳正に指導監督をするということに、履行の確保をこういう形で図っていかなければならないと思っています。
○石橋通宏君 大臣、失礼ながら質問にきちっと答えてください。私がお聞きしているのは、派遣元に今回義務付けるその義務、これを履行する義務がある期間というのは、派遣労働者と雇用契約が存続している間だけですねと。イエス、ノーでお答えいただければいいんです。
○政府参考人(坂口卓君) 技術的なことなのでお答えさせていただきます。
 今委員御指摘の点からいけば、今回の義務を課しているのは派遣労働者となった場合ということでございますので、雇用契約が締結されてからということでございます。
○石橋通宏君 今、からと言われましたけれども、までもそうなので、雇用契約が存続している間だけということで、これは大臣、そこは大事なところですからね、登録型の場合。
 資料五に、ちょっと私、手作りで大臣のために作ってみました。登録型派遣というのはどういうものか、大臣ももう既によくよく御存じだと思いますが、今政府参考人から答弁いただきましたけれども、登録型派遣の場合のこの雇用契約の存続というのは、これは要は派遣契約があるときなんですね。派遣契約が派遣先と始まればそれで雇用契約が始まり、派遣契約が終われば雇用契約が終わるわけであります。つまり、大臣、結局、今回、派遣元に課す教育訓練の提供義務でありますが、一体いつ教育訓練を提供するんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 原則その契約期間中ではございますけれども、その時期はやはり各派遣会社で一義的に判断していただくものであって、教育の内容の方もそうだろうと思いますけれども、先生のお作りになられたこの上の登録型の派遣労働者について、キャリアアップに資する教育訓練を、個々の事情に応じて、この期間もこの中でやるのかどうかということを決めるんだろうというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(丸川珠代君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
○石橋通宏君 大臣、確認ですが、資料五にお示しをしております。派遣元に提供の義務が生じるのはこの雇用契約の間だけですので、派遣元は一体いつ雇用訓練を提供するのでしょうかというのが私の質問です。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど話が事務方からあったように、法的には契約はこの期間でありますけれども、教育訓練をいつやるかということについては、それは派遣会社が御判断をされるということで、中でやるときもあるだろうし、それは外でやることもあり得るということだというふうに私は理解しております。
○石橋通宏君 そうすると、政府としては、派遣元がわざわざ雇用契約もまだ生じていない登録されている方々に、いつあるかとも知れない派遣契約を見越してボランティアでコストを掛けて提供するということを想定しておられるということですね、大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) いろんなパターンがあり得ると思うんです、先生。契約自体はこの期間であることはもう間違いないわけですけれども、この方の教育訓練をどういう形でやるかというのは、それは会社が、派遣元が考えることで、それで、この間で誰か代替要員を使ってやるということもあるかも分かりませんし、それは事前にやることもあるんだろうというふうに思いますので、それはいろいろ会社が御判断をされることだというふうに思います。
○政府参考人(坂口卓君) 補足して御説明させていただきます。
 大臣が先ほども御答弁されましたように、今回法的に求められているのは、この登録型派遣の場合、雇用契約が締結されている期間中ということで、その間の中で、大臣が先ほどおっしゃったように、雇用契約期間中に教育訓練の内容、時期などをどういう形でやるかというのは、それはいろいろな形があり得るだろうと。
 それから、プラス大臣がおっしゃったのは、法的なことを求められている以外の、登録時のみの場合にもいろいろやられるというようなケースもあるだろうということを大臣は御答弁されたということでございます。
○石橋通宏君 大臣、これ、きちんと整理していただかないと、そもそも、我々、だからさっきから改悪だろうと言っているわけですけれども、これ、例えば雇用契約がないときに、様々に教育訓練を提供するとなると、それはそれでいろんな問題が生じますよ。拘束して、じゃ賃金とかそういう支払はどうなるのか、万が一労働安全衛生上の問題が生じたときにどういう対応をするのか、これ全部設計して今回提案されているんですか。そうなるかもしれない、ああなるかもしれないなんて、そんないいかげんな提案でこれだけ大事な派遣法の提案をされているということを今大臣まさに露呈をされたんだと思います。ここは、これから審議進んでいく中で大変なところになると思いますから、これ、今後更に追及していきたいと思いますけれども。
 本来は、だから、雇用契約はこれまでは例えば派遣契約とイコールだった。それを、きちんと派遣元に対して派遣契約が始まる前からもっと長期間にわたってしっかりとした雇用契約を結んでというなら百歩譲ってまだ分かる。しかし、雇用契約はこれまでどおりだ、その前後で勝手にやってくれるかもしれないねというのは、これは提案している政府として余りに無責任だし、いいかげんだと言わざるを得ないと思います。
 もう一つ。これ仮に、じゃ雇用契約の期間中に派遣元が訓練を提供する、計画立ててやるというふうなことも当然想定をされているんだと思います。むしろ、その方が自然ですね、雇用契約がある間にいろんなこういう提供すると。しかし、ここでもう一つ、二つ問題が生じるんです。派遣先は、じゃ、派遣元が訓練を提供したいからこの派遣労働者を一週間休ませてくれといったときに、派遣先はそれを拒否できないという規定が今回の法案にあるでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 普通はなかなかないと思いますけれども、しかし、例えば代替要員を出すとか、いろんなケースがあり得ると思うので、細かなことはちょっと事務方の方から答弁させます。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘のような規定は今回の法律案にはございません。
 ただ、今大臣が御答弁させていただいたように、いろいろな形で派先との雇用契約中もいろいろな工夫を講じる中で訓練を行っていただくというような形になってくるということでございます。
○石橋通宏君 ここも非常に大事なところで、そこを今回我々質問させていただいて、ばたばたばたばた、ああだこうだという、そういう状況だということを露呈されているということがやっぱり問題なんだと思います。
 当然、その雇用契約期間中に派遣労働者が教育訓練のために派遣先での仕事をしなくなれば、その間の休業補償が何らかの形で必要になります。派遣元はそれだけのコストを自ら負担をして、さらに教育訓練のためのコストも負担をして、その登録型の派遣労働者のためにそれだけのコストを使うということを想定されて今回の制度設計をされているのではないんだろうなと思いますが、大臣、そういうことですよ。
 今回、もし、大臣、雇用契約期間中に教育訓練を提供させるということであれば、雇用先との関係がある。今であれば、まず真っ先に派遣切りに遭います。雇用契約不履行だといって契約そのものを止められてしまいます。なので、そんなことはできない、力関係からいったってできないんです、通常は。それを、今回の法律上は何の担保もないんです、頑張れと言っているだけなんです。派遣元にやれという義務を課して、派遣先にはその点に対して配慮、ちゃんとそれを認めるような義務は何ら課していないということから考えても、これ実効性が非常に乏しいと言わざるを得ないと思います。
 同時に、派遣元がそれだけのコストを掛けて登録型の皆さんにやる、そのコストはどこで回収するんでしょうね。一方で、マージン率を引き上げて労働者の賃金を切り下げてそのコストを回収するようなことは、これは絶対あってはいけないと思いますが、大臣、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来申し上げているように、これは派遣元に対して義務付けをしているわけでありますから、そのコストは派遣元が負うということで、その中でどういうアレンジをするかということだというふうに私は思います。
○石橋通宏君 大臣、その辺が認識が、本当にどこまで分かっておられるか、派遣元がそれだけのコストを掛けて登録型派遣の方々にやって、じゃ、そのコスト分をどうやって今度は回収をされるのかと、いろんな問題が生じるわけです。そこまで大臣、しっかりとお考えになって制度設計をされていないのではないかと疑わざるを得ないと思っていますので、そこはまたこれから更に突っ込んで質疑をしていきたいと思っております。
 あと、ちょっとこれは確認ですが、先ほどの資料の五の下のところで、常用型であればいいだろうというふうに大臣、ひょっとして思われているかもしれませんが、これ大臣、ちょっと確認ですけれども、常用型というのは全て無期雇用の派遣なんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のように、今回の改正でそのようになるということだと思います。
○石橋通宏君 今、本当ですね、今回の改正によって常用型というのは、無期雇用が常用型というふうになるので、もう登録型の有期か無期かしか存在しなくなるという理解でよろしいんですね。そういう法案なんですね。
○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘のように、これまでは常用型派遣という場合に、いわゆる無期雇用の期間の定めのない場合と一年以上の雇用が見込まれるケースという形でこの用語を使っておったわけでございますけれども、今後、許可制についても届出制との関係で一本化するという形でそのような使い分けをしないということ、それから、いろいろ期間制限につきましても、無期雇用派遣労働者については期間制限を掛けないというような形で、無期雇用派遣というワーディングをしっかり法律案の中にも持ち込むというような形で整理をしたということで、大臣が先ほど御答弁をされたということでございます。
○石橋通宏君 ちょっと今の説明違いますね。大臣、御認識はあるでしょうか。今、常用型というのは、実は大半は有期雇用です。反復更新を繰り返される、無期ではありません。今回の法案で、登録型以外のいわゆる常用型というのは全て無期になると、許可制にするので。今までは有期の反復更新の常用型というのが圧倒的多数だったけれども、この法案が成立をすれば、有期の常用型というのはなくなって全て無期の常用型になるということでいいんですね。
○政府参考人(坂口卓君) いわゆる有期の形態の派遣ということが残るということではあるんですけれども、いわゆる、これまでのような……(発言する者あり)いや、常用型という区分の中に無期と有期の方、先ほど申し上げた一年以上の雇用が見込まれるという意味での有期派遣の形の方がこの常用型というくくりの中に入っていたというような形はこれまでだったということでございます。
○石橋通宏君 じゃ、さっきの大臣の答弁は違うということで訂正されるんですね。
○委員長(丸川珠代君) どなたがお答えになりますか。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔午後二時五十四分速記中止〕
   〔午後三時九分速記開始〕
○委員長(丸川珠代君) 速記を起こしてください。
 この際、申し上げます。
 答弁は、内容を整理の上、明瞭に願います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 大変お待たせをいたしまして申し訳ございません。
 それで、先ほどの石橋先生の御質問に対して私の答弁が間違っていたところがございましたので改めて申し上げ直しますと、常用労働者のみの特定労働者派遣事業が今回の法改正でなくなるために、今度、常用型という概念がなくなるということで、そうすると常用型に含まれる有期と無期の区分がなくなるという意味で先ほど私は無期に全てなるかのようなことを申し上げましたが、実際は、引き続き無期、有期の双方が存在することは先生御指摘のとおりでございますので、おわびして訂正を申し上げたいと思います。
○石橋通宏君 こんなに時間が掛かると思っていなかったので。
 ということは、もう一回この点確認しますが、無期、有期は引き続きあるんだと。ということは、登録型はこれまでどおり残るわけですね。そうすると、登録型でない派遣は、常用型はなくなるとさっきおっしゃいましたけど、そうすると、登録型でないのは何になるんでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 登録型というのは、雇用契約の前後にエントリーをしてという方を実態として登録型という形で呼んでいるということでございますので、登録型と類似の有期の派遣労働者という形が残り、それからそのほかで無期の派遣労働者ということが残るということでございます。
○石橋通宏君 大変残念ながら、どたばたで質問時間が終わってしまったのでここで終わりますけれども、今日の質疑、やり取り、これ本当に導入編で基本的なところを確認させていただいたつもりでしたが、それでもこれだけ政府側の答弁がどたばたするということは、まさに今回の派遣法の改悪案、これ本当に中身が全然設計から詰まっていなくていいかげんなものだということを言わざるを得ないと思います。
 今日は、本当は更にほかのいろんな課題、需給調整官の体制の問題、許可制にするから健全になるみたいなこともこれ全くうそっぱちなので、この辺も追及していこうと思いましたが、次回に譲り、長時間労働のところも本当はやりたかったのですけれども、これも次回に譲らざるを得なくなりましたので、その辺も大変残念ですが、今後しっかりまた追及していきたいということを申し上げて、質問を終わりにしたいと思います。
 ありがとうございました。
○山口和之君 みんなの党の山口和之でございます。
 白熱した議論が続いて、譲ってもいいかなと、時間を少し、思ったんですけれども、前回、みんなの党の薬師寺委員に時間を譲ったところ、一問の道半ばで倒れてしまいましたので、今日は先にやらさせていただきます。
 先ほど藤田委員の方から出てきた資料と同じ資料になりますけれども、介護事業の収支差率の推移ということで、これは財務省から出ている資料で、少なくとも中小企業並みの収支差率となるマイナス六%程度の適正化、これ前回も出させていただきましたが、先ほどの藤田委員は元財務副大臣でございました。財務副大臣が厚生労働省に対してエールを送っているわけで、これは非常に自分も焦りを少し感じた次第でございます。
 実は、介護保険が二〇〇〇年に始まってもう十四年たちますけれども、一番大事なところが抜けているのは、質の問題です。整備されてサービス自体はたくさんあるんですけれども、そのサービスの質となると、ここにしっかりとメスが入ったかというと、なかなかこの十四年間入っていなかったわけでございます。
 例えば、この表を見ていただくと、利益率一〇・六%であったり八・七%であったりいろいろ書かれておりますけれども、実際、研修に人を出していたり、あるいは自分が運営に関わったり視察をしたりしている中では、あとちょっと人がいれば、介護スタッフがいれば、あるいはリハビリのスタッフがいればもっといい運営内容で、自立支援であったり要介護状態を改善できたりできるのになと思いながら、ずっと何年も過ごしてきました。
 経営者側として見れば、人員配置基準どおりのところが多いわけですけれども、その基準、基準というのは、厚生労働省に言わせれば、それは最低ラインですよと言うんですけれども、基準どおりやっているところがたくさんあります。もうちょっと人がいれば、もうちょっと研修しっかりやればというところがたくさんある中で十四年過ごしてきました。
 もしここで介護報酬を引き下げたらばどういう現象が起きるか。前回話させていただきましたけれども、いいところから順に倒れていくということを話させていただきました。その中で、例えば介護老人保健施設なんですけれども、厚生労働省が平成二十四年に介護報酬改定の検証、調査を実施した結果、介護老人保健施設については、リハビリ専門職や相談員を多く配置した施設ほど在宅復帰が多いというデータを出しています。また、全老健と言われる老健の協会ですけれども、独自の調査では、在宅復帰がしっかりやっている在宅強化型の方が従来型、いわゆる在宅復帰が少ない施設に比べて収支差が低いという結果も出ています。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 これは、在宅復帰を進めるためにはリハビリの強化や退所後の環境整備のための職員を多く配置しなければならず、人件費の増、しかも退所が増えれば増えるほど稼働率が落ちる場合があります。この結果、収支差率が低下するのだとこの老健協会では分析しております。そういうふうに考えていくと、先ほど大臣の方から、あるいは藤田委員の方からも話がありましたきめ細やかなしっかりとした分析を基に介護報酬というのを考えていただきたいと思います。
 自分は医療施設に三十年近く勤務させていただきましたけれども、いつも闘っていたのは、事務方と闘っておりました。それは、人を増やしてほしい、あるいはこういう機材を買ってほしいということで闘ってまいりましたので、トップの考え一つでやはり方向性というのは大きく変わってくるものだと思っております。
 そういうことを踏まえて、大臣の方からもう一度、先ほど藤田委員から出された提言、あるいは今、山口から出している内容について御答弁いただければと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほどの議論の中でも、いわゆる社会福祉法人の内部留保がたまり過ぎているという指摘についての議論も少しございましたけれども、私が申し上げているのは、たまったものをどう使うかということではなくて、それはそれで重要な問題であることは間違いないし、それは政府でもやることになっていますが、問題は、なぜたまっているのかということも考えなきゃいけませんし、それは、いい内部留保もあれば必ずしも好ましくない内部留保のたまり方というものもあるんだろうなと。
 今先生がおっしゃったように、例えば有効なるリハビリをやるために人件費が掛かって、そして収益が余り上がらない、したがって内部留保もたまらないということもありましょうし、一方で、リハビリのためのいろいろな器具も必要だということで、積立てをたくさんするといって、ちょうど更新の時期が来るのに合わせて内部留保としてためて、そこで新たな投資をしようと思っていらっしゃるかも分からない。ですから、一概にこの内部留保がたまっている、たまっていないということだけではなかなかその施設や法人の判断は、良しあしの判断はなかなか難しいんだろうと思うんです。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 ですから、私が申し上げているように、この中身をどう見て、どういうことでその収支差はどういう結果を、原因は何でそういう結果になっているのかということをちゃんと見極めながら、結局は介護の質、あるいはどこまで重点的に自らの特徴を出しながら施設を運営して介護サービスを提供しているのかということは、やっぱり個々に見なきゃいけないんだろうと思います。
 財務省や厚労省で収支差率のアンケート調査もやっていますけれども、それは一つの参考にしながら、一つ一つがやっぱり違うやり方をしているので、それは最終的には介護報酬は一つ一つ、何をやるかをどうやるかによって決めていかなきゃいけないことで、より良い方向に向かっていくような介護報酬の体系というものをつくっていい介護をする。つまり、それは介護を受ける方にとっていい介護ができるということをなるべく積極的に評価をしていくような形でやっていくべきじゃないかなというふうに思います。
○山口和之君 介護保険が始まって十四年たっておるんですけれども、本当に質の問題というのは大きな問題で、要介護状態が改善する、以前にもこの委員会の中で話させていただきましたけれども、特別養護老人ホームに入ってきた方々の七割が要介護度が改善しているというような事例があったり、そういうことを考えていくと質の確保というのは極めて重要で、そこに投資をすることによって、投資です、逆に投資をすることによって、予防もできたり、予防あるいは再発予防、障害重度化予防、いろんな意味で、改善も含めて介護保険を世界に冠たる日本のサービスとしてしっかりと提供していくようにしなければいけないなと思っています。ですから、上げてくださいということを多分おっしゃっていると思います。
 もう一枚、また財務省から出ている資料で、資料の二を見ていただきたいんですけれども、この資料を見ると、いかにもと書いてあるんですが、要介護一では生活援助のみの利用件数は全件数の五割を超えている状態とかですね、要介護一の者に対する生活援助の内容を見ると掃除の占める割合が多く、次に一般的な調理、配膳が多い、これも地域支援事業に移したらどうだみたいなことがここに書いてあって、さらに、御丁寧に米印で、一回の援助、四十五分以上で二百五十円で済んでいるんですよみたいなことがここに書かれています。
 これを見て大臣はどう思われるか、御答弁をお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生お配りの資料の保険給付の範囲の見直しという中で、これは財務省の財政審が作ったものだと私も承知をしておりますが、一方で、今年六月に成立をいたしました医療・介護総合確保推進法におきまして、要支援者の予防給付のうち訪問介護それから通所介護を市町村が実施する地域支援事業に移行することとしまして、厚労省としてはこの円滑な施行が重要だというふうに考えているところでございまして、この要介護一というようなことについては、私どもとしては、まずやっぱり要支援をきちっとして、地方に合って、それぞれのニーズに合ったものをやっていくということが先決だろうということを考えております。
○山口和之君 介護予防で重要なところは閉じこもり予防ということで、その地域の中に出ていく先、あるいは生きがい、やりがい、参加というところが重要なところであるわけでございます。したがって、その家事援助あるいは掃除、洗濯がたくさんあるから、それは介護予防から外して地域でやっていくんだということは、実際少し考えなきゃいけないところです。
 この数字を見ていただいて、要介護一の方、右側のグラフを見ていきますと、掃除が一番多くて、その次が一般的な調理、配膳あるいは洗濯、買物の薬の受取りというふうに介護サービスを生活支援としてやっておりますけれども、問題は、問題は、どうして掃除ができないのか、どうして買物ができないのか、どうして洗濯ができないのか、どうしたら掃除ができるようになるのか、どうしたら洗濯ができるようになるのかという、いわゆるこれをリハビリテーション前置主義と言います。あてがいサービスと言われていて、介護保険の中では、これができないからこのサービスということが行われてきました。これは質の問題です。先ほども言いました質の問題かもしれませんけれども、もちろんそういうサービスがなければ地域で生活できない方もたくさんいらっしゃいます。
 ただ一方で、できない理由をしっかりとできるようにしていくようなリハビリテーション前置主義というものが行われなければいけないんですが、リハビリテーションは重度な人ほど行われて、軽度な人はほとんど行われないという体制があったということなんです。だから、このサービスだけを見て、このサービスだけを見て地域サービスに移行するんだではなくて、地域の人たちが出かけるところ、お互いに互助するところを別につくっていくんだという、これは正しいことだと思いますけれども、中身をよくきめ細やかに判断していかないと、とてももったいない介護保険になっていくんだと思います。
 もう一つ、国民自体がこのことをよく知らないと。やってもらうものがいい、例えば、もんでもらうものがいいとか、たくさんやってもらったらいいという考え方でございます。これは、もう介護保険が始まってから十四年たっているんですけど、ほとんどの方が御存じない。
 それは、例えば介護保険の総則の第四条に、国民は、自ら要介護状態になることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合において、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする。ほとんどの人、知らないですよ。
 結局、介護保険が始まって、すばらしい鳴り物入りでデビューしました。当時、小泉総理の時代だと思いますけれども、まずは走りながらやっていくんだといいながら、厚生労働省ではしっかり絵に描いた餅で、ポンチ絵で立派なのができるんですけど、国民に浸透する、あるいは専門職に浸透するまですごい時間が掛かりました。今ようやく、今ようやくちゃんとした介護サービスやリハビリが少しずつ広まってきているところで、これ、出ばなをくじいたら日本は大きな損失になってくると思います。是非ここは大臣が先頭に立って、そこを変えていっていただきたいなと思います。
 国民の意識改革、リハビリテーション前置主義、介護保険の中の質の向上、このことについて大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) リハビリの重要性につきましては、介護でも、そしてまた医療でも、診療報酬や介護報酬に生かされる形で今日までこの重要性が更に重視をされるようになってきたと思っております。
 今リハビリ前置主義というお話がありましたが、このリハビリテーションが訪問介護などでも大変自立に向けた支援としては重要であって、そのためのリハビリの職種の皆様方との連携によって訪問介護計画を作るとか、あるいはそれに基づく訪問介護サービスを提供する場合は、平成二十四年度から新たな介護報酬の加算を導入をいたしました。
 したがって、これらの効果も踏まえながら、今後とも、先ほどお話がありましたけれども、やっぱり自立に向けた支援というものをやることが、実は介護保険全体としても、国民的な幸せと負担と両方併せて見ても大変重要なことだというふうに思っております。
○山口和之君 もう一つ大切なところ、リハビリ評価していただいて有り難いと思うんですけれども、ケアマネジメントが極めて重要なんですけれども、そのケアマネジメントも、働いているところが介護サービスの施設であったり、そういうところで働いていると独立性がないわけですね。ベストなサービスをチョイスして、この方にとっては一番安くて一番効果的なものを、しかも短期間にどれだけ行うことによって豊かな人生が送れるかと、それぐらいのことができるような体制を本気でつくっていかないと、本来であれば介護保険が十年たったときにしっかり見直さなければいけなかったことがまだちょっとずるずるしています。
 厚生労働省の職員の方が全国に散らばって講演されていますけれども、それだけでは普及されないので、やはり各団体の力を得て、専門職の力を得て、国民と一緒になって変えていかないと、値段を下げるだけとか、診療報酬、介護報酬を下げるだけでは話にならないということだと思います。いかに投資するかということなので、是非検討していただきたいなと思います。
 それから、大臣が就任されてから福島を訪問されて、前回の委員会のときに長沢委員からの質問において全面的に力を入れていきたいということをお話しされておりましたけれども、もう一度、福島を訪れたときの御感想と、大臣所信のところにおいて、被災者の健康、心のケア等々、医療、介護、こういう整備を引き続き取り組むというふうにありましたけれども、そのことについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 九月の二十二日にいわき市に参りまして、仮設住宅あるいはいわきの市立磐城共立病院、特に救急医療を中心に見てまいったところでございます。
 一つは、御案内のように、いわきは、双葉郡の皆さん方が、たくさん今仮設で住んでいらっしゃる方が多いわけであって、それに加えて原発の廃炉作業をやっていらっしゃる方々がお住まいになっているということで、三万人ぐらいの方々が人口が増えていると。そういう中でいろんな問題が起きていまして、特に今救急医療では、人数が増えた分、医療の体制が増えていない。医師が不足している、看護師も不足している、そういう中で本当に三次救急やっているこのいわきの共立病院というところにあらゆるしわ寄せが行っているということが分かりましたし、二次医療が支え切れないというのは、実はこれは福島だけではなくて、いわきだけではなくて、全国的に同じようなことが言えるということで、この救急医療、特に問題が凝縮されて深刻化しているのがいわきだなと思いました。
 もう一つは、やはり仮設に行って高齢者の皆さん方と御一緒させていただいて分かったことは、これからようやく除染が済んで双葉郡に戻れるところが出始めているわけでありますけれども、さあ、そこに戻ったときに、例えば医療機関が一つ、病院が一つ、そして介護のやっていただける施設も、入所施設が一つということでいくと、実はそこの職員が約半分ぐらいもう離れてしまっている。では、戻ったときに、来年の春に戻る、それでやっていけるのかなということを町長さんが大変心配をしているということでもあり、また生計を立てようと思ってもなかなか、風評被害でそこで作った農産物が売れるのかどうかということも大変懸念をされていて、つまり所得を生み出す力と、それからお互いをケアし合う医療や介護、これがやれるのか。学校も同じだろうと思いますけれども。
 そういうことで、大変難しい問題をたくさん背負っているなと思いましたし、また、建設の需要は一方で非常に過熱をしていて人手不足でどうにもならないということで、私どもは建設人材の不足についての省内でPTを立ち上げて、被災地での建設人材確保に向けた具体的なビジョンを年明けに作ろうということをやっているわけでありまして、いろんな意味でしわ寄せが行ってしまっているなということで、感銘深く帰ってきたところでございます。
○山口和之君 午前中の石田委員のときの発言にもありましたけれども、これは日本の将来の縮図が今あそこで起きているわけで、したがって全国平均で物事を考えて、あそこは過疎地と同じだからしようがないよというわけにはいかず、しっかりと見本にしていかなきゃいけないんだと思います。
 大臣の所信のときには、心のケア、雇用対策、医療、介護の整備等に引き続き取り組むというふうに、ちょっと弱い印象がありました。長沢委員のときの答弁では全面的に力を入れたいと言っていただいたので、まあそれを信じるしかないんだとは思いますけれども、是非、未来の日本、各閣僚が復興大臣になったつもりで支援してほしいという、安倍総理がそういうふうにもおっしゃっていました。未来をどうやってつくっていくか、あそこをモデルにしていくぐらいの気概がないといけないかと思います。
 ちなみに、福島県相双地区といいまして、原発の上下なんですけれども、その地域の深刻な介護不足があります。それに対して、厚生労働省において、被災地における介護・福祉人材確保事業というものが、支度金として四十五万円を貸し付けますよ、二年間就労したら免除しますよという事業が始まりました。七月から始まって本格的な貸付けが始まっているんですけれども、十月の時点で採用人数が約二十九人、うち奨学金貸付けが十一人にとどまっています。これは多いのか少ないかという話なんですが、ハローワーク相双といわきの数字を見ますと千人募集している。そこに十一件、今です。これは焼け石に水ということなんです。
 だから、本気で福島をモデルにしていく、自立をしていくということが大事だと思いますが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お示しの数字、ハローワークで千人求人がありながら、県外からこの相双地区への採用数は二十八だと、こういう数字を御指摘をいただきました。
 大変深刻な状態で、被災地における福祉・介護人材確保事業、これを創設を今年度新規にやったわけでありますけれども、福島県外の方に本事業を広報して、多くの方にもっと知っていただくということが重要だというふうに思っております。また、今後、この広報を進めることによって相双地域などの福祉・介護人材の確保ができるように、国としてもこれちょっと心を入れ替えてやらにゃいかぬなというふうに思ったところでございます。
○山口和之君 ありがとうございます。
 今、震災関連自殺者、福島県においては今まで計上するようになってから五十六人、宮城県で三十七人、岩手県で三十一人というふうに出ておりますけれども、今年になって福島県十人、宮城県二人、岩手県一人というふうに自殺者が、関連で亡くなられている方がたくさんいらっしゃいます。
 地域包括ケアシステム、これは地域で自助、互助、公助、共助、しっかりそうやって地域をつくっていこうという、日本はそれをやろうとしているわけですから、是非福島県においてモデルをつくって、復興というのは復旧ではなく、元に戻すことではなくて、しっかりと未来をつくっていくことだと思っておりますので、福島県だけおまえら頑張れではなくて、国も一緒になって支援していくような検討をしていただきたいと思います。どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、もうここは縮図のように問題が極端に難しい形で出ていることがたくさんありまして、この間、私は福島に改めて行って、医師会、それから看護協会、薬剤師会、そしてまた保育の皆さん方などと懇談をする機会がありましたけれども、やはり福島の原発の事故がもたらした様々な問題、特に、皆それらの方々がおっしゃっている中で、心のゆがみというか、そこが一番深刻だという話があって、たくさんの要望を承ってまいりました。
 したがって、仮設住宅などの高齢者も、この間行ったときは皆で集まるサポートセンターならはいわきというところを見てまいりましたけれども、そのときに出てきている方はほとんどが女性なんですね。男性はほとんど出てこない。男性は、大体みんなで集まるということには余り前向きではなくて、お一人でこもっていらっしゃるか、車を運転できる方はどこかに行ってしまうということでありまして、そういうことを考えてみると、高齢者に対して介護のサポートや、あるいは生活支援というか心の支援というか、このケアを、それから孤立の防止、それから介護予防とか、こういうようなことをしっかりやっていかなきゃいけませんし、今申し上げたように、出てこられなくなっている方々に対してどうやって居場所としてみんなが集まれるような、自然な形で御用意をできるのかとか、そういうことを考えてみると、本当に、さっきお話がありましたように、総理は復興大臣になったつもりでやれというふうに我々に指示を出していますけれども、現場を大事にしながら、これらについて厚労省として何をできるのか、改めて考え直したいというふうに思います。
○山口和之君 ありがとうございます。
 日本は、高齢化課題先進国、福島県も被災地も課題先進県、あるいは地域で過疎地域、それも課題先進地域です。これは、モデル的なものをしっかりつくってそれを全国に広めていくと、そういうことを是非ともお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 みんなの党の薬師寺みちよでございます。
 本日は、IR法案の中で盛り上がっておりますギャンブル依存症について触れていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 依存症というのは適切な治療を行っていけば治癒するものでもあるということが分かっておりますし、依存症の治療を行う施設が実は日本に少ない、治療を行っていくための情報がなかなか手に入らない、どこに相談に行ったらいいか分からないといったこういう現状がございますので、一つ一つ確認をしながら今日は進んでいきたいと思います。
 では、まず最初に、済みません、二問まとめて質問させていただきます。
 アルコール依存症そして薬物依存、健康被害が及ぶために疾病として扱われます。しかし、ギャンブル依存というものはなかなか疾病として扱われずに、傷病手当金が支払われにくいというようなトラブルも発生いたしております。ギャンブル依存症というのは疾患として考えていいのか。そして、二問目でございます。こういったアルコール健康障害対策基本法というものが施行されましたけれども、アルコールのものだけではなく、依存症全般についての取組をこれによって充実をいたしました。依存症、その対策の中にギャンブル依存症というものが含まれているのか。
 二問まとめて簡潔にお答えいただけますでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(藤井康弘君) お答えをいたします。
 世界保健機関、いわゆるWHOによります国際疾病分類、ICD10と呼んでおりますが、これによりますと、ギャンブル依存症は日常生活を損なうまでに頻回の賭博を行うことといったような定義が行われておりまして、疾病として認識をされております。
 また、依存症対策でございますが、厚生労働省におきましては、アルコール依存症、薬物依存症とともにギャンブル依存症も含めた依存症対策を従来から進めてきておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 では、このアルコール対策基本法が本年六月に施行されて、じゃ、ギャンブル依存症についてはどのような対策が充実されていったのかということも併せて教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) ギャンブル依存症につきましては、適切な治療と支援により回復が可能である一方で、ギャンブル依存症の方が必要な治療を受けられていないというような、そういう現状があると認識をしておりまして、適切な治療が受けられるよう必要な環境を整備していくことが喫緊の課題となってございます。
 二〇一三年に、私ども、依存症者に対する医療及び回復に関する検討会というのをつくりまして、報告書が出ておりますけれども、その報告書も踏まえまして、例えば一つは、厚生労働省の方で今年度、平成二十六年度から全国五か所程度の医療機関を依存症治療の拠点機関として位置付けをいたしまして、依存症に関する専門的な相談、支援でございますとか、あるいは関係機関や依存症の家族等との連携、調整、また依存症についての普及啓発等を試行的に実施をしておるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今部長がおっしゃった報告書の中でも、依存症というものは、アルコール依存症、アルコール以外の薬物依存症、そして病的賭博というものが三つ並列して書いてございます。ということは、ギャンブルだけがなかなか手当てが進んでいないということはあり得ないとは思いますが、精神保健福祉センターと保健所でギャンブル依存症に対する相談件数というもの、統計を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) お尋ねの精神保健福祉センターにおけるギャンブル依存症に関する相談件数でございますが、これは相談延べ人員で申し上げますと、平成二十五年度で千九百四十五人となってございます。
 ちなみに、先生、保健所における同じ件数につきましては現在作業中でございますので、まだ報告するに至りませんことを御容赦いただければと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 平成二十五年は精神保健福祉センターでギャンブル依存症に対する相談が千九百四十五件ということでよろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。では、保健所につきましてもしっかりと相談件数というものを把握していただきまして、次の対策につなげていただきたいと思います。
 じゃ、依存症に共通した予算、そしてギャンブル依存症に特化した予算というものを、済みません、内訳は結構でございますので、総額を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 依存症に共通した予算ということで申し上げますと、まず概略でございますが、依存症対策といたしましては、今年度、二十六年度におきましても、相談支援体制の整備といたしまして、依存症への対応力の強化、あるいは家族への支援の充実を図るために依存症回復施設職員等に対する研修等を行っておりますし、また、先ほど申し上げました、今年度からでございますけれども、必要な医療を受けられるような体制の整備といたしまして、全国五か所の依存症治療拠点機関における専門的な治療、あるいは回復支援、回復プログラムの開発を行っております。また、連携体制の整備といたしまして、地域の精神科医療機関や自助団体との連携などに取り組んできたところでございます。
 この依存症対策の総額ということで申しますと、平成二十六年度の当初予算額で約三千八百二十八万円の予算を組んでいるところでございます。
 それから、先生御指摘のギャンブル依存症に特化したものということになりますと、例えば実態調査でございますとか、あるいは回復支援の研究を厚生労働科学研究において行っておるところはございます。ただ一方で、いわゆる依存症対策につきましてはギャンブル依存症に特化したものというのはございませんで、やはりギャンブル依存症を含めて総合的に依存症対策に取り組んでいるといったような状況でございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 依存症に共通した予算が三千八百二十八万円。ちょっと御紹介させていただきますけれども、カナダのオンタリオ州、これ人口が千三百六十万人、ギャンブルによる収入二%をギャンブリング対策に充てているということで、三千六百万ドルでございます。桁が全く違います。ですから、日本の方がギャンブル依存の確率が高いというような統計も出ているにもかかわらず、全くもう予算も投じられていないというこの現状について、しっかり深刻に受け止めていただきたいと考えております。
 次の質問に移らせていただきます。
 次、二問まとめてお願いしたいと思うんですけれども、依存症の対策の要は、先ほども申しました精神保健福祉センターと、そして保健所です。精神保健福祉センターというのは、相談だけではございませんで、医療機関であったり保健所、依存症の家族の自助団体の連携の中核としてすごく重要な役割なんですね。一方で、保健所というものは、地域の資源を把握し、そして保健、医療、福祉以外の機関との連携も行うというところで、本人やその御家族の皆様方の窓口となり、本人が回復のための第一歩を踏み出せるような必要な支援をしてくださいます。
 では、このような大切な機関、精神保健福祉センターと保健所の職員に対してギャンブル依存に対する研修を行っていらっしゃるのか。そして、もう一問。平成二十二年から実施されております依存症回復施設職員研修、平成二十四年から実施されております依存症家族研修にギャンブル依存症の研修は含まれておりますでしょうか、教えてください。
○政府参考人(藤井康弘君) まず、精神保健福祉センターと保健所の関係でございますけれども、私どもも、依存症対策におきまして地域で本人や家族からの相談支援を担っていただく精神保健福祉センターあるいは保健所の役割というのは大変重要であるというふうに認識をしております。
 予算上は、今要求をしております平成二十七年度の概算要求におきまして、精神保健福祉センターの職員を対象といたしました依存症に関する研修を新たにこれ要求をしておるところでございます。
 また、保健所の職員に対しましては、これ直接研修ということではございませんのですけれども、保健所職員によります対応が困難である場合に、まさに精神保健福祉センターの職員が技術的指導を行っていくような、そういう体制になってございますので、私どもといたしましては、この精神保健福祉センターの職員に研修を行うことでもって地域に、保健所まで含めて、そういったノウハウが伝わっていくことを期待をしておるところでございます。今後、これ予算がいただけましたら、具体的な研修内容等につきまして検討していきたいというふうに考えております。
 また、平成二十二年から実施されております依存症回復施設の職員の研修、それから二十四年から行ってまいりました依存症家族に対する研修につきましては、これは、これまでは、率直に申しまして主にやはり薬物依存症とアルコール依存症を対象としておりまして、ギャンブル依存症につきましては含まれてございません。これ、大変重要な御指摘だと考えておりますので、今後これをどのような形でギャンブル依存に関する研修を実施していくか、検討してまいりたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これなんですよね。アルコールと薬物については様々な研修も行われ、皆さん知識はあるんですけれども、ギャンブル依存の方が精神保健福祉センターだったり保健所に行ったときにはねられてしまうんですよ、病気ではないと。だから困っていらっしゃるんです。現場の皆様方もそうです。判断もできませんし、もちろん御家族の方も困っていらっしゃるんです。こういう事態を一刻も早く改善をするべく、やっぱり厚労省としても策を打っていただきたいと私は考えております。
 じゃ次に、児童手当のことについてお伺いしたいと思います。
 児童手当法では、所得の高い人に児童手当というものが支給されております。父親がギャンブル依存症であった場合に、手当が父親の口座に振り込まれ、ギャンブルに使用されてしまうということが現場では起こっているようです。生活が成り立たない事例さえも出て、首をくくってしまおうかなんという声も私も伺いました。
 ギャンブル依存症の場合には、児童手当の支払方法など特例を設けるべきではないかと思いますが、お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。
 児童手当は、支給対象となる児童を監護し、かつ生計を同じくする父母等に支給することとなっております。児童を監護し、生計を同じくしている父母等が複数おります場合は、児童の生計を維持する程度の高い者を受給者とすることとしております。この児童の生計を維持する程度の高い者につきましては、原則として所得の高い方としつつも、諸事情を総合的に考慮して判断することとしております。
 御指摘の場合のように、父親が家計や児童の養育について顧みることがなく、母親が家計の主宰者として児童の養育を行っていると認められる実態がある場合には、母親を児童の生計を維持する程度の高い者と判断するよう市町村には考え方を示しているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 私もQアンドAを読ませていただきまして、同じようなことが書いてございましたが、やはりそうなっていないのが現状です。なぜならば、自治体が判断をするからです。自治体が判断できない限りにおいて、母親に児童手当というものが支払われることはないということなんですね。ですから、そこをしっかりと指導していただきたいんです。若しくは、ギャンブル依存症などで特段の理由がある場合というぐらいに、しっかりそこに書き込んでいただく必要があるかと思います。子供たちがこれは一番困っている問題でございます。貧困の連鎖にもつながっておりますので、しっかりそこは対策打って、考えていただきたいと思っております。
 では、時間もございませんので、次の質問に移らせていただきます。
 この依存症の問題、一番肝腎なところが抜け落ちております。産業保健との関連でございます。産業保健と関連をしていくことによって更にフィルターを掛けることができるかと思います。そのようなものを考えましたら、私ども議論いたしました、ストレスチェックというものが義務化されます。そういうところに依存症の対策の仕組みを盛り込めないか、若しくは産業医に対してどのような今後指導を行っていけばいいかということを、ちょっと示唆していただけることありましたら、よろしくお願いいたします。
○大臣政務官(高階恵美子君) 大変重要な御指摘をいただいたと思っております。
 来年十二月に施行いたします予定となっておる労働者の職場での心理的負荷の確認ですね、いわゆるストレスチェックの仕組みですが、委員御承知のとおり、職業生活においてストレスを感じている。それに起因する心身の不調を未然に防ぐための仕組み、新たな仕組みとなっております。こうした観点に照らして考えてみますと、一般的に、嗜癖、依存症の問題というのは、必ずしも、業務と直結するかと問われますと、そこが非常に関連強いとは言い難い側面もございまして、すぐさまこの心理的負荷の確認、ストレスチェックの仕組みと同列にこの依存症というのを盛り込むというのは難しいように思います。
 ただ、その一方で、御指摘の点は社会情勢の変化に鑑みましても、労働者の健康管理という観点から、職場においても適切な知識の普及等が行われる必要があろうかと考えられます。キーパーソンとして考えられますのが、先生御指摘の産業医でございますが、実は非常に幅広い知識を要求するということがございまして、様々な点での研修を実施しております。本年だけで見ましても、四月から九月までの間に二千二百六十二回研修を全国で実施しておりまして、このうち五回が実は依存症のうち欠勤などの問題を生じることの多いアルコール依存症に関する研修となってございます。
 今後とも、産業医に対する研修の実施については積極的に進めてまいりたいと思いますし、また、こうしたギャンブル依存の観点についても検討をさせていただければというふうに考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 SBIRTというものがございます。いわゆるスクリーニング、ブリーフインターベンション、そして紹介をしていくというような、このようなシステムをしっかりと産業保健の中に位置付けていただきたいと思います。是非御検討くださいませ。
 時間もございませんので、次に進ませていただきます。
 医学教育においてこの依存症というものはどのように位置付けられているか。そのカリキュラムの中に入っているのか、それとも入っていないのか、ちょっと端的に教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(佐野太君) 依存症につきましては、学生が大学卒業時までに履修すべき学習の到達目標を定めました医学教育モデル・コア・カリキュラムに位置付けられております。その中で、薬物の乱用、依存、離脱の病態と症候を説明できることなどが明記されているところでございます。現在、各大学の医学部におきまして、薬物依存、アルコール依存、麻薬、覚醒剤依存についての教育が行われているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 でも、現場では診断ができない状況が続いているんです。
 そこで、お答えいただきたいと思いますけれども、診断、治療における医療者向けのガイドラインというものが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(永岡桂子君) 御質問ありがとうございます。
 依存症の診断につきましては、WHOにおきまして国際疾病分類、これ業界用語ではICD10と言った方が分かりやすいかと思いますが、その中に判断基準が設けられております。
 また、治療につきましては、厚生労働科学研究におきまして、認知行動療法を用いました治療回復プログラムを策定しておりまして、現在、厚生労働省、その普及に努めているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 しかし、ICD10なんかはアルコールですよね。ギャンブルにおいては、SOGS、そしてDSMの今は5になっています、GAというもので、様々なやっぱり基準があり過ぎたりなさ過ぎたりというところで依存症をどうやって判断をしたらいいのかという医療現場の迷いもございます。
 ですから、しっかりと、これからどのようなガイドラインが必要で、どのような指導をいらした方に対してすべきなのかということを医療現場も心得なければならないかと私は考えておりますので、これから先も研究していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、数問飛ばさせていただきまして、大臣にお尋ねしたいと思います。
 今まで依存症というものに対して様々なモデル事業が行われてきました。地域そして拠点病院を定める、そして川上から川下まで一貫してモデル事業とうたっていればよかったんでしょうけれども、そうではございません。拠点事業というものがようやく今年度から始まって、五か所今選定をされ、今一か所公募中だというふうに伺っております。そして、地域の依存症対策支援事業というものが二十四年から二十六年度、行われております。これ全く別々の地域で行われているんですね。
 産業保健から病院、保健所、精神保健福祉センター、自助グループ、地域住民まで巻き込んだ本当の依存症対策をやるのであれば、しっかり一つのところでモデルをつくり、それを全国に波及すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 先生お尋ねのこの拠点機関設置運営事業と、それから地域依存症対策支援事業の関係でございますけれども、まず今年度から実施をしておりますこの依存症拠点機関設置運営事業につきましては、先生おっしゃったように、全国五か所の医療機関、依存症治療の拠点機関として位置付けまして、普及啓発ですとか、あるいは専門的な相談、治療、回復支援、あるいは地域の医療従事者、依存症者あるいはその家族への研修に加えまして、関係機関や依存症者の家族等との連携調整といったことも含めて実施をしようとしてございます。
 一方で、この地域依存症対策支援事業と申しますのは、平成二十一年度から二十三年度に実施をいたしました地域依存症対策推進モデル事業の結果を踏まえまして、都道府県を中心としたネットワークづくりといたしまして、精神保健福祉センターとか保健所に依存症家族への支援を行う家族支援員を設置をしたり、あるいは当該モデル事業における好事例の更なる検証を行ってきたところでございまして、これは平成二十六年度、今年度までの事業となってございます。
 そういう意味では、今後はそういった地域におけるネットワークづくりも含めまして、私ども、この依存症治療拠点機関設置運営事業、これを中心に、依存症者に対する予防、診断、治療支援を行っていくような体制をつくっていくと、そういった方針で臨んでおるところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 だからこそ、いつまでたっても依存症のモデルというものが打ち立てられずに多くの方々が困ってしまっている現状があるということは、どうぞ御認識くださいませ。
 次に移らせていただきます。
 学校教育の中で、あるかないかをお答えください。
 ギャンブル依存、ネット依存といった依存症の教育というものが行われているのか、イエス、ノーでお答えください。
○政府参考人(芦立訓君) 各種の依存症についての教育は行われております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 じゃ、そのギャンブル依存に対しての教育というものは行っているのか、イエス、ノーでお答えください。
○政府参考人(芦立訓君) ギャンブル依存に特化した教育というのは行われておりません。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 今、子供たちの中で問題になっているのがネット依存です。このネット依存というものはギャンブル依存の予備軍だとも言われております。ですから、しっかりここ対策を打っていただかなければならないんですね。学校教育の中にもギャンブル依存というものを位置付けなければならない。
 最後に、大臣、時間もございませんので、一問お尋ねさせてください。
 ギャンブル依存症というものがまだまだ認識が浅く、そして対策も打たれていないこの現状の中で、このまま本当に放っておいてもいいのか。IR法案が議論されたからこそ今クローズアップされておりますけれども、それ以前に、しっかり厚労省としてやるべきではないかと考えております。
 私は、法律というものも視野に入れ、動いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今日の先生の御質問で、このギャンブル依存症に対しては、特にそこに特化したという形での努力が国としても足りないということが浮き彫りになったんではないかなというふうに思います。
 たまたまこのIR法案が、成長戦略との関係もあって議論していますけれども、適切な治療を受けられるような必要な環境を整備することが喫緊の課題だということを先生の御示唆もあって今日は認識を深めたところでありまして、今後とも相談支援や、それから、先ほど、本来私が答えるべきところがちょっと答えられなくて申し訳なかったんですが、その治療拠点機関の整備等のギャンブル依存症対策を適切に進めていかなければならないというふうに思ったところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。
 これで終わります。
○東徹君 維新の党の東徹でございます。
 前回、会計検査院に来ていただきまして、ちょっと時間がなくて質問ができなかったので、今日は最初に医薬基盤研究所のことについて質問をさせていただきます。
 医薬基盤研究所に関する出資金の未回収問題についてでありますが、平成二十六年九月に会計検査院が「独立行政法人における関連法人の状況について」という報告書を出しておられます。この中で、独立行政法人医薬基盤研究所が旧医薬品機構のときに出資した出資金について、多額の未回収が生じているというふうにされております。
 まず、この医薬基盤研究所による出資金の回収状況につきまして、会計検査院にお伺いしたいと思います。
○説明員(藤崎健一君) お答えいたします。
 本院は、独立行政法人における関連法人への出資等について検査を実施し、その状況を取りまとめて、平成二十六年九月に、会計検査院法第三十条の二の規定に基づき、衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して報告してございます。
 この報告の中で、独立行政法人医薬基盤研究所の関連法人のうち、同研究所の設立以降二十四年度までの間に清算が行われた会社は十四社あり、出資額計二百三十一億余円に対して回収金は二億余円で、残余の二百二十八億余円が回収不能となっていることを記載してございます。
 また、同研究所が二十四年度末において出資している一社、株式会社ディナベック研究所については、出資対象事業が終了した後、関連法人の行う事業が大きく変更されていることを記載してございます。
 本院としては、独立行政法人及び関連法人における業務の実施状況等について、今後とも多角的な観点から引き続き検査していくこととしてございます。
 以上でございます。
○東徹君 ありがとうございます。
 この十五社に対する出資金二百八十四億円については、既に十四社が清算をされておるということで、一社残っているということなんですね。その中で、約二百三十億円が回収不可能というような状況になっているというふうに報告をされております。
 このような多額の未回収金が生じた原因をどのように考えているのか、厚生労働省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) お答え申し上げます。
 医薬基盤研究所の御指摘の継承しました事業でございますが、旧医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構が昭和六十二年から平成十五年まで実施していた事業について、平成十七年度に医薬基盤研究所が承継したものでございます。
 御承知のように、医薬品の研究開発、多大な費用と時間を要すという一方で、成功確率は必ずしも高くないという側面がございます。相当のリスクを伴うということではございますが、民間におけるこうした研究開発を促進し、保健医療上の課題を克服するために、旧医薬品機構が他の企業とともに出資を行ったというふうに承知をしております。
 配当金の回収業務を承継した医薬基盤研究所は、これまで四億円を回収し国庫に納付したところでありますけれども、更なる配当金の確保に努めているところでありますが、御指摘のとおり多額の回収不能が生じているという現状でございます。
○東徹君 あと、残りの一社である株式会社ディナベック研究所についてですけれども、約五十三億円が出資されておりますけれども、ディナベック研究所の株式の実質価額が平成二十四年度末で五千五百七十二万円ということです。ディナベック研究所のロイヤリティー等の収入による当期純利益は、平成二十三年度が百六十七万円、平成二十四年度で四百十万円であります。
 このディナベック研究所からどのように出資金を回収していく方針なのか、これについてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康裕君) お答え申し上げます。
 医薬基盤研究所では、本件につきまして、配当金の確保のために、まずは出資先企業に対する面接評価を実施をいたしまして、製品化に向けた開発の進行状況をきちんと把握をして、取締役会や株主総会において収益の最大化を求めることとしております。また、医薬品開発に関する経験や知識を有するプログラムオフィサー等を医薬基盤研究所に配置をいたしまして、特許技術などの早期事業化に向けた指導、助言を行うということにしております。
 厚生労働省としましても、こうした医薬基盤研究所の取組をしっかりと指導監督をさせていただいて、配当金の確保に努めたいというふうに思っております。
○東徹君 これまで、法人のやっぱり成果管理というのがもう全くできていなかったんだというふうに思います。
 厚生労働省として、所管の独立行政法人から民間企業への融資とか、それから出資等を行っている事業についてどのように出資金等の回収を今後これからも行っていくのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡崎淳一君) 厚生労働省所管の独立行政法人におきまして、福祉医療機構等、幾つかの法人が民間企業ないし団体に融資をしております。その中では未収金が生じているものもありますが、これらにつきましては、各独立行政法人におきまして、融資先の財政状況、事業状況、資産状況、そういったものを見ながら個別にしっかりとした回収計画を立てながら対応していくということでございますが、厚生労働省としましても、各独立行政法人がしっかりとそれをしていくように指導監督してまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 本当にお粗末な話だと思うんですね。
 二百八十四億円出資しておって、今回もですけれども、二百三十億円が回収不可能ということですから、非常にお粗末な結果になっておるわけでして、本当にきちっと、先ほども申しましたように法人の成果管理、そしてきちっと回収をしていく、やっぱりそのことを是非徹底していただきたいというふうに思います。
 続きまして、後発医薬品の状況についてお伺いしたいと思います。
 昨年の臨時国会におきまして成立した生活保護法の改正ですけれども、生活保護者が医療扶助を受ける場合に、医師が後発医薬品の使用を認めているときは後発医薬品の使用を促すことというふうにされておりまして、本年一月一日からこれが施行をされております。
 現在までにおいて、後発医薬品の使用はどの程度促進しているのか、具体的にお伺いしたいということと、それによってどの程度医療扶助費が適正化されているのか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(橋本岳君) 後発医薬品の利用につきまして、生活保護についてのお尋ねをいただきました。
 生活保護においては、先ほどの法律ができる前、平成二十五年度から原則として後発医薬品を使用する運用を開始し、昨年成立した改正生活保護法においては、医療機関も含めた関係者が、医師又は歯科医師が医学的知見に基づき後発医薬品を使用することができると認めた場合は、生活保護受給者に対して後発医薬品の使用を促すことを新たに規定をしたものでございまして、法に基づいては今年一月一日からの施行ということになっております。
 せっかくの御下問にこのような答弁をするのは心苦しいところがあるんですが、実は、何せ今年の一月に始まったところということでございまして、今年のそのシェアの集計というものがまだ集計中ということになってございます。なお、今年の十一月の下旬には、その平成二十六年六月審査分の数字が恐らく出てまいると思っておりますので、その数字と昨年の数字を比較することで効果というものを具体的にお示しすることができるようになるだろうと思っております。
 そして、削減効果についてもお尋ねがございましたが、これも今のような次第でございまして、集計は済んで、それから計算をしてみるということになろうと思います。
 なお、平成二十四年から平成二十五年にかけて、これは法律でいうと施行前になりますけれども、平成二十五年五月から原則としてという運用で行っておりました。その効果もあって、また次に御質問いただくと思いますが、ロードマップ等も効果も相まって、平成二十四年から平成二十五年にかけて金額シェア、生活保護の方の金額シェアでいうと八・四%から一〇・四%ということになっております。今年度、またそれが何%になるかということなんですけれども。
 その平成二十四年から平成二十五年にかけてということで試算を仮にしてみますと、国費ベースで約六十五億円の適正化につながっているということになっておりますので、またそれが今年度になってどう動くかということによってしかるべく効果が上がるのであろうと、このように考えているところでございます。
○東徹君 私がお聞きしたかったのは、後発医薬品の使用は、今回生活保護法が改正されて、実際にきちっと周知徹底されているのかとか、定点観測的に状況を把握されているのか。そういう、時期が来て数字で把握するんじゃなくて、どうなっているかというところの状況ぐらいはやっぱり確認されていると思ってお聞きしているんですけど、そんなのないんですか。
○大臣政務官(橋本岳君) 具体的にというお尋ねでございまして、その結果について具体的にお答えをしなきゃいけないのかなと思ったので先ほど申し上げたような答弁となったので、もし誤解がありましたらおわびを申し上げたいと思いますけれども、もちろん法に基づいて施行されているということでございますので、必要なところでそうしたような取組はされているというふうに思っております。
 改めて、ちょっとそれにつきましては、今、私ども思い違いがございまして、資料が手元にございませんので、改めて資料などでお届けをさせていただければと思います。
○東徹君 今答弁ができないということであれば仕方がないんですが、そういった現状を是非把握をしておいていただきたいというふうに思いましたし、そこをお聞きしたかったということです。
 続きまして、今年の十月八日ですけれども、財務省の財政制度審議会の資料によりますと、厚生労働省の定める後発医薬品の使用促進目標、平成三十年度の後発医薬品シェア六〇%以上ということですけれども、これが遅過ぎる、低過ぎるというふうに御指摘されておるわけですけれども、日本は御承知のとおり、今この後発医薬品が非常に遅れておるという現状があります。
 是非とも、この目標設定に際して、例えば参考にされたフランスなんかはシェアが平成二十二年度には六〇%だったけれども、平成二十四年度になると、たった二年間で七〇%へ増加しているというふうなことがあるというふうに指摘されております。アメリカでは、二〇一〇年の資料ですが、後発医薬品はアメリカでは九〇%、ドイツでは八〇%、イギリスでは七〇%ということでありますから、非常に日本は遅れておるというふうに思うんですが、厳しい我が国の財政状況もありますので、フランスのように短期間で後発医薬品のシェアを大きく引き上げていくための目標というものをもう一度再設定すべきではないのかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(橋本岳君) 御指摘のとおり、後発医薬品の使用促進というものは、医療費の効率化を通じて、限られた医療資源の有効活用を図り、国民医療を守るために行うということで重要な御指摘だと思っております。
 厚生労働省では、昨年四月に、平成三十年三月末までに後発医薬品の数量シェア、すなわち後発医薬品に置き換えられる先発医薬品及び後発医薬品の数量シェアを六〇%以上とすることを目標とする後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップを策定をしたところでございます。
 それに対する御指摘ということになるわけですけれども、このロードマップは、使用促進策に係る現状と課題を把握するために、後発医薬品メーカーによる製品の安定供給の状況や使用促進のための取組状況、国、都道府県及び保険者における使用促進のための取組状況、医療機関や保険薬局における後発医薬品の使用上の課題、諸外国における後発医薬品の数量シェアなどのモニタリングをすることとしておりまして、こうしたモニタリングの結果等を踏まえて、また今日の委員の御指摘も踏まえ、数量シェアの目標の見直しについても検討してまいりたいと、このように思っております。
○東徹君 目標を、再設定を検討されるということですから、是非、検討結果をまたお聞かせいただきたいというふうに思います。
 御存じのとおり、最初に聞きました生活保護につきましても、約五割が医療費扶助でありますから、やっぱり効能が同じということであれば、それはもう後発医薬品を使用していくべきだというふうに思います。そしてまた、全体的にも後発医薬品をやっぱりしっかりとシェアを広めていく努力を是非していただきたいと思います。
 次、薬価の改定の頻度についてお伺いしたいと思います。
 これ、前も質問したことがあったわけですけれども、薬価の改定、毎年行わない理由として、六月十三日の参議院の厚生労働委員会におきまして、田村大臣の方からは、調査を卸と医療機関がボランティアでやっており、レセコン等を毎年変えるとなるとかなりの費用が掛かるというふうな答弁をされております。
 今年の十月二十一日に開催された政府の経済財政諮問会議におきましても、有識者議員から、薬剤に係る国民負担の軽減に向けて薬価と薬市場の実態調査に着手すべきでありというふうに指摘されておって、市場実勢を反映した償還価格が毎年度予算に反映する仕組みを実現すべきというふうにされております。実態調査では、調査、改定に伴う事業費負担を明らかにして、頻度の検討において考慮し、国民利益を最大化するために必要な負担は国が負うべきという意見も出されております。
 薬価改定に係る実態調査にどの程度費用が掛かるかを確認した上で、その額よりも薬価改定による国民負担の軽減額の方が大きいのであれば、その調査費用を国が負担した上で毎年薬価の改定を行ってはどうかというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この問題につきましては、国会でも、そしてまた私どもの党内でもかなりいろいろな議論があって、政府部内でも様々ありました。
 先ほどお話がございましたけれども、この毎年改定については、御指摘の薬価調査それから改定に掛かるコストももちろんでありますけれども、その市場実勢価格の適正な把握への影響とか、あるいは革新的な医薬品の創薬意欲への影響、あるいは流通現場への影響など、いろいろ課題があるということは事実かなというふうに思っております。
 厚生労働省としては、これらの課題や診療報酬本体への影響にも留意をしつつ、骨太の方針二〇一四の中で定められていることがございますけれども、流通改善の政策とか、あるいは薬価制度の在り方などの総合的な検討を行う中で、市場実勢価格を適正に反映する薬価調査、改定の在り方を検討していきたいと考えておりまして、この骨太の方では、薬価調査、薬価改定の在り方について、診療報酬本体への影響にも留意しつつ、その頻度を含めて検討するというのが閣議決定された骨太の中で示されたところでございまして、今先生御指摘の頻度についても含めて検討するということで、今後、まだ更に調査などを踏まえて議論が行われるというふうに思っております。
○東徹君 是非、先ほどの後発医薬品の話もそうなんですけれども、この薬価の改定もそうなんですが、国民の利益につながるわけでして、やっぱりその価格が下がれば自分が負担する分も下がるわけでありますから、是非とも国民利益を最大化するための策を是非行っていただきたいというふうに思います。
 続きまして、臨床研究の適正化についてお伺いしたいと思います。
 六月二十六日の参議院厚生労働委員会で田村大臣の方から、臨床研究の在り方検討委員会で審議を行い、秋をめどにしっかりしたものを出してもらうというふうに答弁をいただきました。この検討委員会は十月二十二日までに七回開催されて、医療用医薬品の広告の在り方の見直しなど検討を進めているというふうに把握しておりますけれども、臨床研究過程の透明性確保など早急に対策を講じるべき課題が山積をしているというふうに思っております。
 これは、秋をめどにしっかりとしたものを出してもらうというふうにおっしゃっておりましたので、もうちょうど今、秋でございますので、どういう状況なのか、まず状況だけでもちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) お話しのように、この臨床研究に係る制度の在り方に関する検討会というのが今年の四月からずっと議論を重ねてまいりまして、研究の質の確保あるいは被験者の保護、それから研究機関と製薬企業の利益相反の管理等の観点から様々検討されてきました。
 何分にもいろいろな不祥事も頻発をしていることもあり、これについては心してやっていかなきゃいけないということを私の方からも言っておりまして、世界の中でヨーロッパやあるいはアメリカと比べて、やっぱり法的な枠組みという意味では手薄だった我が国のこの分野について何とか臨床研究に係る制度を確立をしていこうということで、年内の取りまとめに向けて今議論を鋭意やっているところでございます。
 厚労省としても、この検討結果を踏まえて、法規制を含めた対応を今後検討してまいりたいというふうに思っております。
○東徹君 大臣おっしゃいましたように、日本と欧米の法的規制の現状を見ますと、やはりアメリカとか、特にヨーロッパはしっかりとした法規制があるということで、日本は臨床研究の医薬品とか機器についてはそういった法規制が今のところないということになっておるわけなんですね。
 是非とも、法律を作っていくということでありますけれども、是非、これは次期の通常国会等で考えられているのか、ちょっとその辺、具体的なところはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、年内の取りまとめに向けて議論を深めていただいておりまして、当然まとまったところで今度は与党とも議論してまいりますので、まあ時期についてはまだ明確に申し上げるような段階ではないと思っておりますけれども、この取りまとめをしていただいて、さらに与党を含めて議論を我々としてもして、形にしていきたいというふうに思っております。
○東徹君 その辺のところが非常に遅れておるというか、通常国会に出てくるのかどうか分からないというふうにもちょっと危惧をいたしておりまして、これはうちの川田龍平議員がちょっと議員立法も考えているということですので、是非ちょっとその辺もお考えいただければというふうに思っております。
 続きまして、短期集中特別訓練事業についてお伺いをしたいと思います。
 これも大変問題になったJEEDの分でありますけれども、六月二十六日の参議院厚生労働委員会におきまして、田村大臣の方からは、この事業で応札がなく、撤回された北海道・東北ブロックと中国・四国ブロックの部分と事業のスタートが遅れた部分で、約七十億円を精査して確定額が出たときに返還するというふうに答弁をされておりました。この国費の返還については、本年九月三十日に七十一・五億円返還したことであるんですけれども、なぜ七十一・五億円だったのか、その根拠をちょっとお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(宮川晃君) 短期集中特別訓練事業につきましては、訓練対象者数が減少すると見込まれることから、まず第一点として事業開始が当初より遅れたことにより約三割、それから今般応札のなかった北海道・東北、中国・四国の二ブロックにつきましては、事業実施を見合わせることによりまして残りの約四分の一を返納することといたしまして、約七十一・五億円を九月三十日に国庫へ返納したところでございます。
○東徹君 これはそもそも、この短期集中特別訓練事業、この事業のスキームがもう失敗だったというふうに思うわけでありますけれども、これは国の方が中央職業能力開発協会の方に百五十億円をお金を積んで、そこから委託した。その中で、当初JEEDとの官製談合じゃないかというふうな疑いがあって一旦やり直しをしたことでもありますし、これは補正予算でありますから、本来はもう実施されて非常に成果が出ていないといけないんですけれども、今どんな状況なんですか。
○政府参考人(宮川晃君) 本事業につきましては、今先生御指摘のとおり、入札におきまして厚生労働省職員による不適切な手続等があったことを大変申し訳なく思っておりますが、そのため事業実施が遅くなっており、かつ二ブロックにおきましては実施ができなくなったということでございますが、四ブロックにおきましては中央職業能力開発協会と委託候補者との委託契約を締結したところでございます。十月からは訓練受講生の募集を開始しており、順次訓練を開始してまいりたいと思っております。
○東徹君 ちょっと時間がなくなりましたので、このことについてはまた再度質問させていただきます。
 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 障害を持つ高齢者の問題について聞きます。
 障害者総合支援法第七条のいわゆる介護保険優先原則を根拠にして、障害者が六十五歳になった途端、それまで使っていた障害福祉の給付が打ち切られる、訪問支援の支給量が減ってしまうなどなど、問題が起きています。
 厚労省にお聞きしますが、そもそも介護保険法というのは、総合支援法に対して法体系として優先、優越するようなものなんでしょうか。
○政府参考人(藤井康弘君) 介護保険法と障害者総合支援法の関係でございますけれども、先生言及されました障害者総合支援法の第七条におきまして、サービス内容や機能から見て、その障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は、原則、介護保険サービスに係る保険給付を優先して受けるというような、いわゆる給付調整の規定はございますけれども、ただ、介護保険法と障害者総合保険法という法律同士につきまして、どちらが一般法でどちらが特別法というような関係はございませんので、法体系としてどちらが優先するということはございません。
○小池晃君 そもそも優先するものでないし、そもそも目的も違うわけですね。
 千葉で今年六十五歳になられた障害者にお話聞きました。その方は、障害福祉給付というのは、行為の内容が同じだからといって介護保険サービスと相当だということにはならないんだというふうに強調されていました。例えば、入浴介助でも、パジャマに着替えてベッドに入って終わりではなくて、出かけるための衣服に着替えて髪を整えてもらうと。その方は、午前中にお風呂に入って身支度手伝ってもらって、ヘルパーさんは行ってらっしゃいと言って帰っていかれるんだそうですね。やっぱり社会参加する中で成長、発展し続けたいというふうにおっしゃっています。もちろん全ての高齢者に社会参加は保障されなければなりませんが、若いときから障害抱えていた方が高齢期を迎えると、一層そのニーズは強いわけです。
 厚労省に聞きますが、二〇〇七年に自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等についてという通知が出ています。これ、二〇一三年に総合支援法になるに当たって改めて通知していますが、端的にこの趣旨を説明してください。
○政府参考人(藤井康弘君) 先生御指摘のように、介護保険サービスと障害福祉サービスの適用関係につきましては、まだ自立支援法時代でございましたが、平成十九年に各都道府県に通知を発出をしてございます。
 現在、総合支援法になりましてもこの考え方をそのまま引き継いでおりますけれども、この通知におきまして、一律に介護保険サービスを優先的に利用するということではございませんで、申請者の個別の状況に応じまして、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能かどうかを判断するように示しております。
 その上で、介護保険サービスに相当するものがない障害福祉サービス固有のサービスと認められるものを利用する場合につきましては、障害福祉サービスに係る介護給付費等を支給をすると。また、介護保険に相当するサービスがある場合でございましても、市町村が適当と認める支給量が介護保険サービスのみによって確保することができないと認められる場合等には、障害者総合支援法に基づくサービスを受けることも可能であるといったようなことをお示ししているところでございます。
○小池晃君 要するに、厚労省も優先原則を一律に適用しないと。障害福祉の個別性を認識しているわけですね。
 しかし、実際には、自治体の現場ではかなり機械的な優先原則の適用が行われて、必要なサービスが受けられないという事態が起こっているんですね。そうした実例は自立支援法違憲訴訟団との定期協議の場でも示されております。
 例えば、東京のOさん、五十二歳から特定疾病で介護保険を利用していたんだけれども、障害が進んで、六十二歳頃から重度訪問介護を八時間利用して、それでようやく生活が成り立っていたと。しかし、去年の七月に六十五歳になった途端に、行政から介護保険優先を理由にして一日四時間に減らされてしまった。優先と言われても、元々、介護保険は訪問看護などでもう目いっぱい使っていたので、介護保険のヘルパーは使うことができない。交渉してやっと六時間まで引き上げてもらったそうですけれども、やっぱり、年々障害が悪化しているにもかかわらず、六十五歳になった、介護保険優先だということで生活の維持が困難になる、こういう事態です。
 部長、こうした事態というのは、今説明された通知に照らして明確に違反しているんじゃないですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 私ども、これまで、先ほど申し上げた通知ですとかあるいは全国の担当課長会議等を通じまして、介護保険法によるサービスの支給量や内容では十分なサービスが受けられない場合には、障害者総合支援法により障害福祉サービスを上乗せするといったようなことですとか、あるいは介護保険利用前に必要とされていたサービスが介護保険利用開始前後で大きく変化するというようなことは一般的には考えにくいというようなことがございますので、サービスの支給決定に際しましては、市町村においてサービスの利用に関する具体的な内容あるいは意向を把握した上で個々の実態に即した適切な運用をしていただきたいといったようなことなどを、言わば個々の障害者の状況に応じたサービスが提供されることがとにかく必要だといったような考え方を自治体に対して周知をしてきたところでございます。
 ただ一方で、先生御指摘のように、適切な運用がなされていないのではないかというような声があるということは私どもも認識をしてございますので、そういった声を踏まえまして、障害者総合支援法と介護保険制度との適用関係につきまして運用の実態調査を行っているところでございまして、この調査結果も踏まえながら、今後ともこうした考え方の周知徹底に努めてまいりたいというふうに考えております。
○小池晃君 通知出されてもう七年たつんですが、今部長も認められたように、やっぱりこういう事態があるわけですね、自治体の現場では。
 しかも、これ特別な例ではなくて、九月十七日に発表されたきょうされんの調査では、訪問支援の分野では二一・五%の方が障害福祉の支給を打ち切られているという実態も出されております。
 今部長の答弁にもありましたように、実態調査、これ実態調査をやっていることも明らかにされてこなかったので、昨日私が尋ねたらば調査しているということも認めまして、それで今日お配りした資料にあるような実態調査をやられているということ、これ正式には初めて明らかにしたんだと思うんですが、こういう調査をやられているということなんですね。
 これ見ますと、九月十日に締め切っております。是非これを、調査結果のデータの全体を速やかに公開をしていただきたいというふうに思うんですが、お約束いただけますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害者総合支援法と介護保険制度との適用関係につきまして、この調査、市町村における介護保険サービスと障害福祉サービスの併給をしている者がどれぐらいいらっしゃるかとか、そういった運用の実態につき把握するために本年の八月から調査を行っているところでございまして、実は、先生御指摘のように締切りは過ぎておりますのですが、まだ回答をいただけない市町村が結構ございますのと、回答をいただいておりましてもなかなか数字の整合性が取れていないとか、そういった現状もございまして、今鋭意確認作業、きっちりとした集計、分析作業を行っているところでございます。
 調査結果につきましては、これ回答を分析した上で公表をさせていただきたいというふうに考えております。
○小池晃君 やはりこれは速やかに全てのデータを公開してほしいと思うんですね。やっぱり実態がどうなっているのか、しっかり把握する必要があるし、あわせて、やっぱり通知どおりの仕事をしてほしいというふうに自治体に対してきちっとその手だてを取っていただきたい。
 何で介護保険サービスを機械的に適用して障害福祉サービスを打ち切る自治体が後を絶たないのかというと、今日お配りした資料の最後にありますが、国庫負担基準というのがあるわけです。この国庫負担基準によれば、介護保険対象者の減額の規定がありまして、例えば重度訪問介護利用者で支援区分六の方で比較をすると、六十五歳になった途端に四万四千二百三十単位が一万三千六百単位に七割も減額されることになっているわけですね。
 つまり、六十五歳以上の方の障害福祉サービスが増えれば増えるほど自治体に対する国庫負担が減る、逆に言えば自治体の持ち出しがどんどん増えていくと、こういう構造になっている、これを国がつくっているわけであります。通知では一律に介護保険を優先するなと言いながら、こういう財政措置で格差を付けてしまえば、私は、結果として介護保険に誘導するということになってしまうのではないか。
 部長、やっぱりこの財政措置は、通知の趣旨とは矛盾しているんじゃないですか。
○政府参考人(藤井康弘君) この国庫負担基準の言わば仕組み方の問題でございますけれども、これやはり障害者総合支援法第七条、先ほど申し上げた規定に基づきまして、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は介護保険サービスに係る保険給付が優先されるというような、そういう制度の立て方になってございますので、国庫負担基準の仕組み方におきましても、やはりこれ介護保険対象者につきましては、介護保険では給付対象となっていないサービスに係る費用について設定をするというふうな考え方でこの国庫負担基準、組み立てております。
 先生御指摘の重度訪問介護で申しますと、重度訪問介護の中には、これは身体介護等のほかに移動中の介護等も障害者総合支援法に基づいて提供されるわけでございますけれども、この中で、介護保険の訪問介護でも同じように提供される身体介護等を除いた、その移動中の介護等に要する費用について介護保険対象者の国庫負担基準として算定をしている、そういう仕組みになってございます。
 ただ、その一方で、市町村の財政事情によりまして障害者が必要なサービスを受けられないといったようなことにならないように、サービスを利用する重度障害者が多い小規模な市町村等におきまして、市町村の費用の総額が国庫負担基準を超える場合には、国庫補助等によりまして支援を行っているところでございます。
○小池晃君 通知では自治体に対しては柔軟にというか一律にやるなと言っておきながら、金出す段になると一律に切っちゃうというやり方は、これはやっぱりおかしいと思いますよ、私、はっきり言って。きちっと通知の精神を本当に自治体に守らせるのであれば、やっぱりその必要な分はちゃんと国庫負担しますよと。こういう形で一律に切ってしまうということでは、私は、これ実際には、本当に自治体のところではかなり地方格差も生まれているということもありますから、これは撤廃すべきだということを申し上げたい。
 それから、六十五歳になると途端に利用料の自己負担が増えるわけですね。先ほど私紹介した千葉県の障害者の方は、非課税世帯で、それまで無料で障害福祉サービスを受けてこられましたが、サービス打ち切られて利用料は全額自己負担となって、最初の一月は約十三万九千円も請求されるという事態が生まれました。
 国は、自立支援法によって導入した応益負担を反省したわけです。で、基本合意結んだんです。低所得者の利用をまず無料にしたわけですね。応益負担をなくすということを約束した基本合意が六十五歳になるとほごにされるという、こんなことがあっていいはずないじゃないですか。これはやっぱりこのままじゃいけないと私は思いますが、いかがですか。
○政府参考人(藤井康弘君) 障害者総合支援法第七条に基づきまして、障害者総合支援法と介護保険法の適用につきましては、現在の社会保障制度の原則でございます保険優先の考え方の下に、まずは介護保険制度に基づく介護保険サービスを利用するというようなことになってございます。
 先生御指摘の利用者負担の問題につきましては、確かに様々な御意見をいただいているところでございますけれども、この介護保険優先の原則につきましては、一つは、やはり加齢に伴う障害者とそれ以外の若いときから障害のあった方との一つの公平性と申しますか、そういった論点もあろうかと思いますので、そういったことも含めまして十分な議論が必要ではないかというふうに考えております。
○小池晃君 公平性、公平性と言うけど、一般的な生活をしてきて加齢に伴って介護保険必要になった人と、若いうちから障害を抱えていて、所得保障もない中で、実際に財産の形成なんかできない中で高齢期迎えているというのは、全く違うわけですよ。だからこそ、やっぱり障害というのは自己責任じゃないんだから、これはきちんとやはり応益負担は廃止するときっぱり言ったわけじゃないですか。その応益負担廃止が何で六十五歳になったら途端になくなっちゃうのかという問題なんですよ。
 大臣、今日、いろいろと私、問題点指摘させていただいた。こういう様々な問題があるわけです。
 六十五歳になったら途端にやはりサービスが打ち切られる、あるいは負担ががんと増えるというのはおかしいじゃないですか、これはどう考えたって。基本合意では、この七条、介護保険優先原則撤廃というのは検討項目にもなっているわけで、そして総合支援法の附則第三条には、この法律の施行後三年を目途として、高齢の障害者に対する支援の在り方について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとあるわけですね。まさにこれ、見直すべきときが私は来たと。
 大臣、やはり、介護保険優先原則を撤廃する、そういう決断をすべきじゃないですか。そして、やっぱり高齢期を迎えた障害者が本当に希望を持って生きていける、そういう制度をつくるべきではないかと思いますが、大臣、今までの議論を踏まえてお答えいただきたい。
○国務大臣(塩崎恭久君) 正直、私も地元で障害者の皆さん方との交流というのは非常に長い間の中でございまして、六十五歳になって急にジャンプをするというのがおかしいんじゃないかという御意見を私も身近に聞いてきているわけであります。
 今の議論がございましたけれども、市町村において障害福祉サービスの支給決定に際して、そのサービスの利用に関する具体的な内容や意向を把握して個々の障害者の状況に応じたサービスが提供されることが本来必要なわけでありまして、これが本当にそうなっているかどうかということに関して、この考え方自体をやっぱり市町村が徹底していただくということをまずやらなきゃいけないのが第一点。
 そして、この障害者総合支援法第七条の見直しについては、加齢に伴う障害者とそれ以外の障害者との公平性とか、あるいは給付に係る財源の在り方等を含めて、先生御指摘のようにこれ議論を深めないといけないなというふうに思っておりますし、先ほど附則の見直しのタイミングでというお話がございましたが、高齢障害者に対する支援の在り方についてもこれ検討を行うことになっているわけでございますので、検討内容については障害者の方も含めて様々な関係者から意見を聞きながら、私も今申し上げたように大分前からそういう話を聞いてまいりましたから、自ら聞きながら考えていきたいというふうに思います。
○小池晃君 是非これはやっぱり見直す、本当に踏み切るべきだと。やっぱり、この底流にあるのは、介護保険制度に障害者福祉を統合するという議論ですが、それはやはり日本政府も批准した国連の障害者権利条約の諸原則に反するわけですから、もうそういったことはきっぱりやめて、やっぱり障害者権利条約の諸原則に基づいて障害者施策を抜本的に改革をして、その原則で高齢者介護も見直していくという方向に私は政策を進めていくべきだということを申し上げたいと思います。
 年金の問題、聞きます。
 GPIFが近々ポートフォリオを変更して株式の比率を高めると報道されております。中期目標の変更になります。これは大臣の認可が必要ですが、塩崎大臣は株式比率を引き上げることに賛成するんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、この基本ポートフォリオの見直しというのは、今年の六月に田村前大臣に対して総理から見直し作業について速やかに実施するようにというふうに言われています。
 今、厚労省としては、本年六月の、GPIFへ要請をいたしておりまして、再興戦略、六月にございましたが、この成長戦略においても「適切な見直しをできるだけ速やかに実施する。」というふうになっておりまして、何をではやろうとしているのかということでございますが、よく株式比率を上げるということをおっしゃいますが、実は、これは元々去年のこの成長戦略の中で言われてきたのは、新しいデフレ脱却後の経済成長の下で分散投資をしていくべきだという方向性が出されたわけでございます。それは何のためかというと、これはあくまでも年金の受取を約束どおり果たすということでございまして、その目的のためにこの分散投資でリスクを最小化しながら利回りを確保していくと。
 財政検証の話は、先生御案内のように、賃金上昇率プラス一・七ということですから、約四%弱ぐらいのものがなければいけないということなので、それでないとお約束どおりの年金を受け取っていただけないということでございます。
 今、そのポートフォリオについてはGPIFにおいて鋭意検討をされていて、今後、御指摘のように厚労大臣が認可を最終的には行う仕組みになっておりますけれども、これはGPIFの鋭意検討が進んでいるものによるということでございます。
○小池晃君 端的にちょっと議論したいんですが、いろいろ言うけど、だって、ダボス会議で打ち上げたんですよ、これ。日本の資産運用大きく変わります、一兆二千億ドルの運用資金、フォワードルッキングな改革を行います、成長の投資に貢献することになるでしょう。そもそも、やっぱり始まったのは年金のためじゃないでしょう、この議論は。だって、日本再興戦略ですよ。ダボス会議で、ロンドンのシティで、安倍さん、打ち上げたんですよ。
 年金の積立金どうするか、年金のその運用のためにというんじゃなくて、やっぱり成長戦略というのが議論の出発点ですよね。これ間違いないでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、厚生年金法それから国民年金法そのもので、被保険者の利益以外のことについては他事考慮することは法律で禁止をされているわけで、厚労大臣が年金の運用に関して安全かつ効率的に運用しなければいけないということは法律でも定められているわけでありますから、経済成長の目的のためということは全くなくて、被保険者の利益のためということがもう唯一の目的であって、そのためにどういうふうに運用していくのかということが問題で、国債が今、御案内のように〇・五%ぐらいの利回りですから、この国債の〇・五%ぐらいの利回りのままで行く、これを中心に回していくということで約束どおりの給付ができるのかということも考えていただいているんだろうと私は思っております。
○小池晃君 そういうごまかし言っちゃ駄目なんだって。日本再興戦略、去年の六月に出たやつにはもう成長戦略しか書いていないんですよ。今年の六月に改訂版に何かちょこっと米印かなんか付けて、年金の資金のためだと書き加えたけど、後付けじゃないですか。大体誰が見たって、株価を引き上げるために年金資金使いますと、安倍さんはだってそういう宣言を世界に向かってやったわけですよ。だから、私が言っているのは、それはもちろん仕組みはそうですよというのはおっしゃるでしょう。しかし、最初の出発点はこれは成長戦略だと。
 大体、企業価値を高めるわけでも何でもないわけですよ、この年金資金の運用というのは。それが何で成長戦略なんですか。目の前に巨額な、百三十兆円のお金があるから、これを株式市場に投入して株高を演出して、そうしたら安倍政権の支持率だって維持できるだろうと、まあ大体そういう話じゃないですか。誰が見たってそういうふうに見えますよ。
○国務大臣(塩崎恭久君) 我が国は法治国家でありますから、法律に基づいてこの運用もされているわけでございまして、先ほど申し上げたように、専ら被保険者の利益のためにこれは運用は行われなければいけないということになっておって、そして、それを大前提として、運用をどう新しいこのデフレ脱却の時代にやっていくべきかということをこの成長戦略の中でも唱えていることであって、当然、行革の中で、独法改革の中でも同じように書かれているわけでございますので、その目的に照らしてどういう新しい改革の中で運用を実現していくのかと。
 つまり、年金の受取を確実なものにするかということが目的であって、結果としてそれが日本経済のプラスになる。それは、スチュワードシップ・コードというのを年金の運用機関としてGPIFも受け入れると。つまり、建設的な対話を企業ともしますということを言いながら、経済の発展も、それから年金の受取も両方が実現するようにしようじゃないかということを考えているんだろうというふうに考えるべきだと思います。
○小池晃君 株というのは上がり続けるものじゃないんですよ。下がるんですよ、必ず。専ら被保険者の利益のためというけど、今日の予算委員会の議論も聞いていたけど、全く下がったときの話、リスクについて語らないじゃないですか。やっぱり国民にこれリスクなんだということをちゃんと語らなければ、私は非常に不正常な議論だと思います。
 しかも、リスク分散というけれども、巨額ですよ。これは、株式市場に投入する、大きければ大きいほどリスク回避は困難になるじゃないですか。株価下落したときにどうするんですか。売りに走ったら大暴落の引き金引くことになってしまいますよ。やっぱり世界最大規模の年金資金を株式市場に投入することの危険性を全く分かっていないんじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 分散投資をするというのは様々、国債といえどもリスクはあるわけです。ですから、一%の国債金利が上がることによって十兆円ぐらいの評価損が出ますから、そういうことも一緒に考えた上で、どういう分散投資をすることが一番リスクが低く、そして利回りが高いのかということを考えていただかなきゃいけないので、だったらば、先生もどうやってこの国債、仮に、国債だけとさっき細野委員は言っていましたが、じゃ国債だけでやって賃金上昇率プラス一・七%で回せるかというと、それはなかなかできないんです。リスクは、必ずプラスもあればマイナスがあって、それを帳消しすることによってリスクを最小化するというのがもうこの運用のイロハでありますから、そこのところはプロ、専門家に、我々はGPIFに任せているわけでありますから、運用委員会があって、そこで専門的にこの運用の理論を駆使しながら、どうやって安全かつ効率的な運用をして、そして年金をお約束どおり払えるようにするかということを計算しているんだろうと思います。
○小池晃君 いろいろ言うけど、麻生大臣、何と言いましたか。GPIFの動きが出ると外国人投資家が動く可能性が高くなると、こういうことを言っているわけですよ。もう明らかな介入じゃないですか。こういう国会の場で、これ国会の答弁ですよ、株価つり上げを示唆するようなことを言うわけです。
 私は、この議論を年金加入者のためだなんといったって誰も信用しないと。こんなものは成長戦略でも何でもないと。アメリカは国債で運用しているわけですよ。それで……(発言する者あり)いや、非市場性国債で、今日、違うと予算委員会で言っていたけど、そうですよ。だって、ペイロールタックスで入ったものはきちっと基金では国債で一〇〇%運用しているとはっきり言っているわけだから。
 そういうやり方だってあるんだということを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず冒頭、ビキニ環礁の被曝の問題について、この厚生労働委員会で何度か質問してきましたけれども、先日、十月二十一日、質問して、黒塗りのところを白くしてくれ、公開してくれというふうに申し上げました。早速それは聞いていただきまして、昨日、白塗りで出てきて、白血球、赤血球やいろんな数値が一応出てまいりました。これ、黒塗りのと開示された部分のをまだきっちり読み込んでおりませんが、冒頭、まずこれ迅速に開示をしていただいたことについては大臣に対して感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 トーンを変えて、次に参ります。次に、子宮頸がんワクチンについてお聞きをいたします。
 七月四日の第十回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に提出された「子宮頸がん予防ワクチンの重篤な副反応報告の状況について」に関してどう認識されているでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) HPVワクチンにつきましては、ワクチン接種後に広範な慢性の疼痛が見られたことから、御案内のように、積極的な接種勧奨を差し控えた上で、厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会での副反応検討部会、ここで検討、審議をしてきたところでございます。
 今般、このHPVワクチンの接種後に多様な症状を呈する患者への対応として、田村前厚労大臣が八月の二十九日に三つ対策を新たに講ずることを申し上げました。一つは、各県に少なくとも一つ協力医療機関を選定する。二つ目は、副反応報告が確実に行われるよう医療機関に要請をする。三つ目が、副反応が報告された患者の追跡調査の強化、この三つを新たに講ずることにしたわけでございまして。
 このうち、副反応報告の確実な実施、今の二番目ですけれども、既に自治体、医療機関宛てに依頼をしています。そして、協力医療機関、一番目の各県に一つずつというのは、これについては今月末までに、もう余り時間はありませんけれども、末までに選定をするように都道府県に既に依頼をしているところでございまして、副反応が報告された患者に対する追跡の調査、これ三番目の政策ですけれども、患者の方々のその後の状況、転帰を正確に把握できるように、現在、詳細な制度設計の詰めの作業を行うとともに、円滑に調査が実施できるよう関係機関との調整を行っておりまして、これらの作業が整い次第、速やかに追跡調査の強化を実施したいというふうに考えております。
○福島みずほ君 八月二十九日、田村前厚生労働大臣が当時三つ言って、追跡調査を強化すべき旨指示したんですが、追跡調査というのは進んでいるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、詳細な制度設計の詰めの作業を今現在行っておりまして、これができ次第作業を開始したいというふうに思っております。
○福島みずほ君 事務所で事前にレクのときには、進んでいない、追跡調査の強化の中身についてはまだ決まっていないやに聞いているんですが、今日の話だと、今詰めを行っていると。早急にこの追跡調査してくださるようお願いをいたします。
 大臣、これは、このときの副反応の報告の状況でも、サーバリックスに関しては副反応総数二千二十二件、うち重篤報告四百八十三件、ガーダシルに関しては副反応報告四百五十三件、うち重篤報告百三十四件となっておりますよね。接種中止の判断をすべきではないでしょうか。いかがでしょうか。少なくとも、今追跡調査をどうするかを詰めている状況であれば、その追跡調査の結果が出るまで止めるべきではないでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) このHPVワクチンについては、御案内のように、平成二十五年の四月、ですから去年の四月に予防接種法の定期接種に位置付けたわけですけれども、この同じ年の六月の副反応検討部会において、接種後に広範な慢性の疼痛が見られたことから積極的な接種勧奨は差し控えた上で調査を進めるべきとして、今お話しのような追跡調査もこれからは徹底的にやっていこうということになっているわけであります。
 一方、この厚生科学審議会では、収集した副反応報告についての症例調査の結果や患者を診察している医師などの参考人からの発表を行うなど、これまで時間を掛けて御議論をいただいておりますけれども、HPVワクチンについて子宮頸がんの予防という接種の有効性と比較考量すれば、定期接種を中止するほどのリスクが高いとは言えないという評価が出されているところでございます。
 厚生労働省においては、HPVワクチンの接種後に多様な症状を呈する患者につきまして、先ほど申し上げたような田村前大臣の三つの追加対策を新たに講じるということにしておって、先ほど申し上げたとおりでありますけれども、これらの対策の結果も踏まえて、引き続きワクチンの安全性等に関する審議会での検討に基づいて積極的な勧奨再開の是非を判断をするということとしたいと思っております。
○福島みずほ君 副反応検討部会などにおける利益相反行為については、この厚生労働委員会でも質問してきました。これだけ副反応総数が出て、そして前大臣が追跡調査の強化をすると言って、今詰めの段階で、これから追跡調査のわけですよね。だとすれば、やはり重篤なケースもたくさんあるわけですから、その結果がきっちり出るまでは積極的な接種をすべきでない、接種中止の判断をすべきだというふうに申し上げたいというふうに思っております。是非、大臣、検討をお願いいたします。
 次に、子ども・子育てについて、午前中も他の委員さんから質問がありましたが、私もこのことについて質問させてください。
 ずっとこの委員会でも出ておりますが、量的拡充と質の改善のため一兆円程度が必要とされておりますが、財源確保ができておりません。来年四月一日施行ができるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、子ども・子育て支援新制度につきまして先生から御指摘がございましたが、平成二十七年度、来年の四月から施行する方針の下で今取り組んでいるわけでございますが、この制度に基づいて、幼児期の学校教育あるいは保育、地域の子育て支援の充実を図るための財源確保は、先生御指摘のとおり、大変重要な課題であると我々も当然思っているわけであります。
 一昨年の社会保障・税一体改革に関する自公民の三党合意とか、それから関連三法に対する参議院の附帯決議におきましても、幼児教育、保育、子育て支援の質と量の充実を図るためには一兆円を超える財源が必要だということで、政府はその確保に最大限努力をするということとされております。
 これを受けて、この六月に閣議決定した骨太の方針におきましても、財源の確保については着実に進め、消費税分以外も含め適切に対応していくとされておりまして、〇・七兆円消費税財源、それから〇・三兆円超の財源確保に最大限私どもとしては努めてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 でも、今現在、財源確保ができていないわけですよね。私は、今言われているのが、生活保護における引下げが議論になったり、特養老人ホームにおける費用の負担増が言われたり、あるいは後期高齢者医療制度におけるある意味の軽減措置について、それをやめようという議論があったり、今どんどんやっぱり社会保障の切捨てが議論になっていると。
 子供のことはまた極めて重要で、こういうところにこそお金を使ってほしいと思っているんですが、三十五人学級を見直そうと財務省が言い出したりとか、ろくなことはないというか、一体、この内閣は何にお金を使い、何にお金を使わないかという価値判断が間違っているんじゃないかというふうにも思っています。
 この財源確保ができていないというのは極めて問題で、私は、社民党は消費税増税一〇%には反対なんですが、消費税八%に上げるときにこれは社会保障のために使うと言いながら、これは余りにひどいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これというのは、どれでしょうか。
○福島みずほ君 財源確保ができていない。子ども・子育て新システムが来年の四月一日施行されるにもかかわらず、財源確保ができていないということについてです。
○国務大臣(塩崎恭久君) この財源につきましては、自公民で一体改革をやる中で、まずは消費税を社会保障のために全てつぎ込む形で引き上げるということがなされたわけでありますけれども、しかし、これから必要な子育て支援策として更に〇・三兆超、三千億余りですね、必要だということは、同時に皆、これは自公民で合意をして、何とかこれを財源を確保しようということでありまして、これは当然、ですから何らかの形で財源を確保する努力を年末に向けても考えていかなければいけないというふうに思っております。
○福島みずほ君 都道府県の単独助成への協力をお願いするなどして、認定こども園返上に歯止めを掛けたいというふうに考えていらっしゃるようですが、一定の経過措置の設定や加算などについてはまだ検討ベースです。このままだとなかなか進まないと思いますので、是非早急にその点については対応を取っていただきたいと思います。
 地方に行って、お母さん、お父さん、子育て世代と話をすると、病児保育事業の拡充というのをよく訴えられるんですね。この病児保育事業をどう拡充していくのか、それについて答えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私もこの問題については、随分私の地元の方でいろいろな人たちと議論しながら、余り十分ではないなということをかねがね思ってきた者の一人で、それが今厚労大臣としてこの問題に取り組むようになってきたので、先生御指摘のように極めて大事だということはよく分かっておりますし、我が家でも、私は孫が四人もいますから、そういう中で、病気になってお母さんが職場を離れてまた戻らなきゃいけないみたいなことで非常に苦労して、結局その日は棒に振るということで仕事に就けないというようなこともあるものですから、なかなか大変だなというふうに思ってまいりました。
 特に、小さな子供は急に病気になるものですから、就労などで家庭で保育することが困難な場合の保育需要は高いことはよく分かっておりますし、こうした需要に対応する病児・病後児保育事業を実施をしておって、今全国で千百七十三か所で実施を、二十五年度交付決定ベースで行われています。この病児・病後児保育事業というのは、児童が病気にかかった場合に必要となるものであるため、利用児童数の変動が大きいという特性があることから、安定的な運営を確保するということが極めて大事な問題になっています。
 平成二十七年四月に施行を予定をしております子ども・子育て支援新制度では、病児・病後児保育事業を法律上の地域子ども・子育て支援事業の一つとして位置付けるとともに、消費税増税分による財源を活用して質の改善を図っていこうということとしておるわけでございます。この改善策のメニューの一つとして病児・病後児保育の補助単価の改善を図っていくこととしておりまして、更なる支援の充実に努めてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 是非、その点については厚生労働省も力を入れて、よろしくお願いします。
 派遣法の改正についてお聞きをいたします。
 今回提出されている派遣法は、派遣元の会社で一生というか、無期雇用であれば一生派遣を可能とするもので、正社員になる道を閉ざしてしまうものです。だとすれば、これから企業は、例えば今高校生の女性の三割しか正社員になっていません。これから派遣元で無期雇用で一生雇われる、そんな事態が広がるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど大分議論をしたところでありまして、あくまでも派遣は一時的な、臨時的な働き方という位置付けの下で、できる限り正規雇用あるいは無期雇用に転換をできるように今回のいろいろな施策を織り込んでいるわけでありますし、それから、あえて派遣を選ばれる方については働く人として権利が守られるようにということで、今回の法律では新しい仕組みを考えているわけでございます。
 今の、非正規雇用労働者が結果として更に拡大するだけじゃないかというようなことかなというふうに受け取りましたが、最終的にどうなるかということについては、その数がですね、景気やあるいは雇用、あるいは失業情勢、それから働き方をどういうふうに多様に選択をしたいと考えていらっしゃる、働く方々の考え方がどうなのか、これにも様々影響を受けるものでありまして、単に、我々としては、派遣労働者を始めとする非正規労働者が増えるかどうかという議論をするよりは、やはりさっき申し上げたような、派遣労働者の待遇とか立場をどう改善していくのか、それから、正社員を始め派遣以外の働き方を希望する方については、その道が開かれるようにするにはどうしたらいいのかということを考えることの方が前向きかなというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 同一価値労働同一賃金も書いていなくて、何で待遇が良くなるんですか。
 それから、派遣元で一生派遣を可能とすれば、その人は正社員になれないんじゃないですか。派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能だから、正社員になれないですよ。ずっと派遣ですよ、一生、どこに勤めても。どうしてこういう制度を導入して非正規雇用が増えないと言えるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど申し上げたように、それぞれがどういう働き方を選択をするかということで、選択をする中で働く人の権利がおろそかにならないようにするために今回のような法改正をお願いをするということでございますので、結果として増えるかどうかということは、またそれは結果として分かることであって、どういう選択をされるかというのは、働く側と雇用をする企業側との間の結果として出てくる話であるというふうに思います。
○福島みずほ君 何か塩崎大臣は、いいところもあるけれど、労働法制になるとからっきし駄目ですね。
 というのは、これ、正社員になれないじゃないですか。業種に関係なく、派遣元で一生派遣になっちゃうんですよ。そうしたら、そういう働き方になるじゃないですか。一生派遣ですよ。本人が選んだなんというのはうそっぱちですよ。高校卒業して、大学卒業して、正社員になりたいと思わない人いないですよ。ほとんどの人は正社員になりたい。だけど、一旦派遣で始まったら、もう正社員になれないんですよ。
 申し上げます。
 今度は別に、三年置きに、三年置きですね、三年置き、二十六業種取っ払って三年置き、課を変えれば、人を替えれば、派遣が可能ですね。私、福島みずほ、もう一人、Bという女の人がいる。そして、課を変えれば、人事、総務、人事、総務、三年置きに変えたら、私、一生そこで人事やって、総務やって、人事やって、総務やって、一生派遣じゃないですか。会社はずうっと派遣を雇えるんですよ。私はもっといい労働条件で働きたい、正社員になりたいと思っても、一生派遣ですよ。そうなるでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) これは、改めて法律が審議をお願いする段になりましたら、更に議論を深めていきたいと思っておりますけれども。
 先ほどのその三年ということでありますけれども、個人単位で三年という期間制限を設けるということを今回、個人とそれから企業単位と、そういうものも導入しています。それから、派遣先での直接雇用を含むキャリアアップを図るということによって、有期雇用の派遣労働者が派遣労働へ固定化することを防止するということに我々としてはしているわけであります。さらに、正社員を望む派遣労働者に対しては、派遣先が正社員ポストへの応募機会を付与することなどを新たに法的に義務付けるということ、それから、派遣先が派遣労働者を正社員雇用する場合のキャリアアップ助成金をこれは更に拡充をするということも考えながら、正社員化を強力にサポートしていきたいというふうに思っております。
 ただ一方で、先ほど申し上げているように、それはいろんな選択があって、先ほどみんな派遣になってしまうじゃないかといいますけれども、何度も申し上げますけれども、アンケート調査でも両方とも大体四割強ぐらいの方々がいて、派遣のままでいたいと、いや、派遣よりも正社員化したいという方が大体半分半分だというのが厚労省の調査でございまして、それは先生がおっしゃっているほど、何というか、同じ考え方の方々が全部だということではなくて、やっぱり世の中はいろんな方がおられると。そのいろんなニーズにやっぱり応えられるようにしながら、権利も同時に守っていくということをやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
○福島みずほ君 でも、この改正法では権利が守れないから駄目なんですよ。いろんな生き方があっていいけど、権利が守れない。
 三年たって、過半数労働組合等の関与がありますね。でも、これ同意じゃないでしょう、意見聞けばいいんですよ。意見聞けば、過半数労働組合が反対と言っても、私、派遣延長されますよね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 民主主義ですから、いろいろなことがあって、意見聴取を今先生おっしゃったようにして、反対意見に対して対応方針を説明することとか、あるいは意見聴取の記録を事業所内に周知徹底をしないといけないとか、それから、過半数代表者、組合がない場合ですね、そういう場合には民主的な方法によって選出することなどを今回も法律の中で新たに義務付けるということを派遣先に設けておりまして、手続の適正さと透明性を担保することとしていて、だから民主主義と言ったのは、つまり、プロセスを明らかにすることによって、いいかげんなことをやったら、それは必ず見られてたたかれるというプロセスがあるということを申し上げているわけで、会社として、会社側がいいかげんなことをやって十分意見を聞いていなければ、みんなはそれを周知してしまうわけでありますので、そういう中で、企業の方が中途半端なことはやらないように、我々としてはこれを仕組んでいるところでございます。
○福島みずほ君 三年たって、意見聞けばいいんですよ。手続踏めばいいんですよ。でも、同意権はないわけだから、意見さえ聞けば、反対と労働組合が言っても、あるいは、労働組合があるところが少ないですが、過半数労働組合等が反対と言っても、私は正社員にはなれないんですよ。正社員になれというのも要望だけでしかないし、これは同意じゃないわけだから、反対と言ったところで私は派遣なんですよ。
 この派遣法改悪法が根本的な欠陥があるのは、正社員の道がないということなんですよ。私は三年働いて、労働組合が仮にあって反対と言ってくれても、私は派遣のままなんですよ、企業が私を派遣とすれば。そして、私を直接雇用しろと要望はできるけれども、企業はそれを聞かなくてもいいんですよ。
 つまり、これは三年置きに切れちゃうんですよ。私は三年働いて、企業は私を人事じゃなくて総務にすれば、私を働き続けさせることができますね。
○国務大臣(塩崎恭久君) かつて、係を変えればというのを、今回は、もちろん先生が御指摘のように、課を変えればということはございますけれども、何度も申し上げますけれども、会社は会社なりに民主主義があるはずでございまして、この意見聴取についても、繰り返しますけれども、反対意見について対応方針を説明しないといけない、説明義務を課していますし、それから、意見聴取の記録を事業所内に、皆にやっぱり明らかにしないといけないわけですから、要するに意見を不当に無視するようなことをやれば、それは経営者はやっぱりそれなりのことを社員から思われてしまうわけでありますから、それはなかなか会社としてもやりづらいことだと私は思います。
○福島みずほ君 お花畑の性善説ですよ。そんなの聞いたところで、だって反対と言ったところで、派遣を正社員にすることは必要ないんですもの。
 だから、大臣はいい人かもしれないけれど、労働者の気持ちが全く分からないんですよ。首切られている、あるいは派遣で働く人の気持ちが分からないんですよ。私、正社員になりたくてもなれないんですよ。組合が反対と言ってくれてもなれないんですよ。手続さえ取れればいいんですか。私は正社員になれないんですよ。
 そうしたら、課を変えればいいといったら、私は、三菱銀行、まあどこでもいいです、A銀行の人事で働き、総務で働き、人事で働き、総務で働き、三年置きに、でも一生正社員との格差の中でやっぱり派遣のままなんですよ。
 この法律が根本的に欠陥があるのは、正社員の道を閉ざすからなんですよ。どの制度も実効性がないじゃないですか。意見聞くぐらいだったら誰だってできますよ。意見聞いて駄目ですといったら、それで終わりなんですよ。労働者に権利を与えなければ働き続けることができない。
 そして、派遣のままでいい人はいいんです。でも、正社員になりたいという道を閉ざすから、この法律は悪法なんです。派遣は常用代替禁止といってスタートしたじゃないですか。でも、今は派遣の人たちは本当に増えています。派遣元で無期雇用であったとしても、あのリーマン・ショックのときは、さっきの議論で、常用であれば無期であっても有期であっても七十数%首切られているんですよ。とても不安定な働き方です。
 だから、この派遣法の改悪法は正社員化の道を閉ざす、正社員ゼロになりますよ。少なくとも女性は高校出て、大学出て……
○委員長(丸川珠代君) 福島議員、恐縮です、時刻でございます。
○福島みずほ君 分かりました。
 高校出て、大学出て、もう派遣でしか採らないという事態が起きるんですよ。
 という意味で、この法案、断固駄目です。廃案に追い込む……
○委員長(丸川珠代君) 福島議員、恐縮です。
○福島みずほ君 もう参議院に来なくていいという勢いで質問をやりますので、よろしくお願いします。
○委員長(丸川珠代君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
○委員長(丸川珠代君) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の一部を改正する法律案について、その趣旨を説明いたします。
 H7N9型の鳥インフルエンザや中東呼吸器症候群を始めとした新たな感染症が海外において発生しており、これらの感染症に対し、万全の対策を講じることが求められています。また、こうした昨今の感染症の発生状況、国際交流の進展、保健医療を取り巻く環境の変化等を踏まえ、感染症に対応する体制を一層強化する必要があります。
 このため、新型インフルエンザ等感染症に変異するおそれが高い鳥インフルエンザ及び中東呼吸器症候群を二類感染症へ追加するほか、一類感染症等の患者等からの検体の採取について定めるなど、感染症に関する情報の収集を強化するための規定を整備し、感染症予防対策の推進を図るとともに、感染症の蔓延防止策の充実を図るため、この法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容について、その概要を説明いたします。
 第一に、鳥インフルエンザについて、新型インフルエンザ等感染症に変異するおそれが高いものに限って二類感染症とし、その範囲は政令で血清亜型を定めることにより特定することとしています。あわせて、中東呼吸器症候群を二類感染症とします。これにより、現在、政令により暫定的に二類感染症に相当する措置を講ずることができることとしているH7N9型の鳥インフルエンザ及び中東呼吸器症候群について、引き続き、これらの感染症が国内で発生した場合に患者の入院等の措置を可能とし、その蔓延の防止を図ることとしております。
 第二に、医療機関や感染症の患者等に対して検体等の提出等を要請する制度を創設することとしております。
 第三に、一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症及び新感染症について、医療機関や患者等からの検体の採取等の制度を創設することとしております。
 第四に、厚生労働省令で定める五類感染症の患者等の検体等の提出を担当させる指定提出機関制度を創設することとしております。
 第五に、第二から第四までの制度により入手した検体等について、都道府県知事による検査の実施、厚生労働大臣による検査の基準の策定、厚生労働大臣への結果の報告、厚生労働大臣から都道府県知事に対する提出の要請等について規定を設けることとしております。
 このほか、感染症予防対策の推進に対し、必要な事項を定めることとしております。
 最後に、この法律案の施行期日は平成二十八年四月一日としておりますが、新たな感染症の二類感染症への追加等については、公布の日から起算して二月を経過した日から施行すること等としております。
 以上がこの法律案の趣旨です。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(丸川珠代君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十八分散会