第189回国会 総務委員会 第13号
平成二十七年六月四日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     末松 信介君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     井原  巧君
     江崎  孝君     金子 洋一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         谷合 正明君
    理 事
                島田 三郎君
                堂故  茂君
                藤川 政人君
                藤末 健三君
                横山 信一君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                山本 順三君
                石上 俊雄君
                金子 洋一君
                難波 奨二君
                野田 国義君
                林 久美子君
                片山虎之助君
                寺田 典城君
                吉良よし子君
               渡辺美知太郎君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    西銘恒三郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  長谷川 岳君
       財務大臣政務官  大家 敏志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       利根川 一君
       内閣府規制改革
       推進室次長    刀禰 俊哉君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       武田 博之君
       総務省政策統括
       官        田家  修君
       財務省理財局次
       長        飯塚  厚君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役副社長   鈴木 康雄君
       日本郵政株式会
       社専務執行役   谷垣 邦夫君
       日本郵政株式会
       社常務執行役   諫山  親君
       日本郵政株式会
       社常務執行役   壺井 俊博君
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
       日本放送協会理
       事        井上 樹彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○郵便法及び民間事業者による信書の送達に関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、江崎孝君が委員を辞任され、その補欠として金子洋一君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(谷合正明君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官利根川一君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(谷合正明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役副社長鈴木康雄君外五名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(谷合正明君) 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○井原巧君 自由民主党の井原でございます。
 本来であれば、この法律案については我が党のエースの柘植委員がされるべきでありますけれども、後輩の私に花を持たせていただきましたので、私の方から質問をさせていただきます。
 この郵便法、郵便関係についての歴史を少し、私も柘植委員に倣って勉強したわけですけれども、一八四〇年の一月にイギリスでローランド・ヒルという方が考案した均一料金郵便制度が最初のスタートだというふうに言われておりまして、それが基礎となったと言われておりますが、この特徴が、結果としてということだろうと思うんですけれども、郵便システムというのが距離にかかわらず遠方であっても料金が一定だというところにそのみそがあるそうでありまして、当初は距離によって料金を変えてやろうと多分彼も思ったんですけれども、人件費がすごく掛かるんですね。こんなに人件費掛かるんだったら、その計算する人件費を省いて、全体の送料を大体推計して、それを割り算して均一にした方が人件費も安くて、そしてトータルコストも安くて、また利便者には均一料金で運べる、こういうことになって今の制度になったというふうにお聞きしておりまして、これがユニバーサルサービスのはしりというふうに言われております。
 そこで、そのユニバーサルサービスというのはどういう要件なのかということでありますけれども、一つは、国民に不可欠なサービスのことを言います。二つ目には、誰もが安い料金で利用できる。三つ目は、どこでも利用可能ということがその基礎と言われておりまして、そういうことからいえば、このユニバーサルサービスの維持というのは国家の本来責任であるべきだということでありまして、仮にその分野に民営化とか競争原理の導入を入れようというのであれば、やはりこのユニバーサルサービスが維持できる範囲の中で様々考慮して、その上で利用者へのサービスの向上を考えると、これが手順なんだろうというふうに思っております。短絡的とか近視眼的な目線で郵便事業を捉えて、誤った改革の中でユニバーサルサービスをする機関がもしこの日本の中でゼロになってしまったらこれは本当に大変なことになりますから、その辺の配慮が何より重要だろうというふうに考えております。
 先般、新聞記事で、ある物流事業者が信書の定義や規制の観点からメール便からの撤退を表明する、こんな記事がありまして様々な臆測も呼んだわけでありますけれども、その真意は私も分かるはずもありませんが、客観的に見ると、撤退をするという発表をした後に法人向けのサービスは別の形で残しますよという発表をし直したんですね。
 個人向けは採算性が厳しいのでやめたというふうに客観的に見ると見えるということは、そもそも個人向けというのはユニバーサルサービスを維持するのは結構大変なことだと、こういうふうに取れるわけでありまして、その事業体が第二のシェアを持つ企業だったわけですね。この第二のシェアを持つ企業でさえ今回この撤退という事実があるわけでありますから、郵便の減少が、間違いなくITの進捗で減っていく中で、果たして本当に、この維持をすることを義務付けられているのが日本郵便でありますから、この事業の存続なくして規制の見直しはできないと、このように思った上での質問に入らせていただきたいと思います。
 一つ目の質問でありますけれども、この制度は、先ほど申し上げたように、ユニバーサルサービスの確保と競争促進による利用者の選択機会の拡大の両立を図らなきゃならないということから考えると、この改革については、明治六年、前島密先生がおつくりになった制度ですが、百三十年間続いておりまして、改革は一度行われているんですね。それは私の前にいらっしゃる片山虎之助先生が改革をされたんですけど、三位一体の改革もされて苦労しましたが、総務大臣の頃に、平成十五年四月の郵政公社化のときに民間の参入を認めましょうということで少し改正されました。
 十七年の民営化及び平成二十四年の民営化見直しの際にも、そういう民間参入の様々な議論はあったわけですけれども、結果的には大きな改正はされていないということでございまして、今の現状は、一般信書便役務の参入はできますけれども、今のところしているのはゼロだと。特定信書便役務については本年二月末で四百三十六の事業者が参入しているということで、特にバイク便の特急便などはそういう中で生まれたサービスだというふうに思います。
 そこで、お伺いでありますけれども、制度の創設時から今日までの郵便・信書便の市場について、総務省はどのように評価して分析しているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今先生御指摘のとおり、これまで一般信書便事業への参入はございませんが、特定信書便事業には四百三十六者参入しております。また、特定信書便事業の引受通数と売上高は順調に伸びておりまして、平成二十五年度、事業者全体で対前年度比一・一倍の約一千百九十二万通の引受け、売上高は約百十五億円でございます。
 特定信書便事業の中には、一号役務、大型信書便サービス、あるいは三号役務の高付加価値サービス、こういった分野での伸びが大きくなっておりまして、例えば自治体あるいは企業内の各拠点を巡回集配するサービスとか、あるいは慶弔用のメッセージカードの配達サービスを始めとしまして参入事業者が多様なサービスを提供しております。
 このように、創意工夫を凝らした多様なサービスを提供する特定信書便事業への参入者数が増加し、利用者の選択の機会が拡大したことで、隠れた需要の掘り起こし、あるいは新規需要の創出がなされておりまして、市場の活性化に寄与しているものと考えております。
○井原巧君 そういうふうに少しずつでも市場の活性化につながっていることは評価できるわけでありますけれども、今回のこの法律案はこういうふうに書いているんですね。郵便・信書便分野における規制の合理化を図るため、規制の合理化という意味が僕はなかなか分からないんですけれども、郵便及び信書便に関する料金の届出手続を緩和するとともに、特定信書便役務の範囲を拡大し、特定信書便役務に係る信書便約款の手続を簡素化するというふうになっておりまして、さっき言ったように、規制の合理化というのは、なかなか規制の緩和というのも言いづらいのかなという、苦肉の言葉なのかも分かりませんが、そういうふうになっておりまして、その中で、特定信書便役務の大きさ、そして料金要件を千円超から八百円超に拡大するという規制の緩和が導入されております。
 これにより、新たな信書便サービスとしてどのようなサービスが行われることが期待できるのか、国民、利用者の視点からはどのようなメリットがあると考えているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今回の業務範囲拡大によりまして、いろいろな多様な新しいサービスの出現が期待できるかと思いますが、すぐ分かりやすい例といたしましては、特に大型信書便、この業務範囲を拡大することによりまして、例えばでございますけれども、A3サイズの信書を折らずにちょうどよい大きさの封筒に封入したものをそのまま信書便として送付できるようになるということで、事業者にとってはより幅広いサービスの提供が可能になるということが見込まれております。
 また、関係事業者団体からは、これまでパブコメを通じていろんな意見をいただいているんですが、これまで提供されていないような創意工夫を凝らしたサービスの開発に取り組み、需要の新規創出、掘り起こしに取り組んでいきたいという意見を表明されておりまして、実際、今その団体におきましては、外部有識者の参加を得ながらサービスの多様化に向けた検討が進められております。そういった成果も今後期待されるところでございます。
○井原巧君 そのような国民、利用者の視点からのサービスの向上というのも理解もできるわけですけれども、何より、基本的にパイは決まっている中でのサービスの拡大ですから、気になるのはやっぱり日本郵政や郵便への影響ということになりまして、その懸念についてお伺いしたいと思います。
 幾ら民営化されたといっても、ユニバーサルサービスを義務付けられているわけですね、課せられている日本郵便への影響を一番気にするわけでありまして、ユニバーサルサービスの提供主体でない信書便事業者に対しては、採算性の高い地域や需要者層に限定したサービスの特化、いわゆるクリームスキミングという、JRでいえば、JRは全国津々浦々だけれども、私鉄はもうかるところだけできると。でも、こういうことが行われると結果的には日本郵便の収益悪化が進むということでありまして、その結果、ユニバーサルサービスの確保が日本郵便ができなくなるという弊害が生まれることをすごく気にするわけでございます。
 特定郵便事業については、そもそもの理念が、ユニバーサルサービスに支障がない範囲において認めてあげましょうということでつくられたサービスでございます。ですから、そういう趣旨から考えると、本改正により影響がないとの判断があったから、ユニバーサルサービスに影響がないと考えたからこそ今回の法改正がされたというふうに思っているわけですけれども、与える影響の可否について、政府はどのような試算の上でその結果を評価されて導入されたかということをお伺いしたいのが一点と、もう一つは、例えば電子メールなどの通信手段の変化による減少しつつある郵便・信書便の市場でありますけれども、この改正により、利用者の利便性向上などによってその市場が逆に拡大するのであればすごくいいと思うんですけれども、むしろユニバーサルサービスの確保に悪い影響がないとどういうものをもって判断したのか、率直な御意見、御所見をいただきたいと思います。
 副大臣、よろしくお願いいたします。
○副大臣(西銘恒三郎君) 今回の特定信書便事業の拡大範囲において現在の日本郵便が得ている収入が約八十九億円であります。この八十九億円は郵便の収入全体の約〇・七%にとどまっております。また、この事業の拡大範囲におきまして特定信書便の事業者が新たな需要の掘り起こしにも取り組む意向を示しておりますので、この八十九億円の日本郵便の現在の収入が、そのまま全部が特定信書便事業者に移行することにはならないと考えております。このことから、郵便のユニバーサルサービスの提供確保には支障を与えないものと判断をしております。
 以上です。
○井原巧君 是非、影響がないというふうな見積りでありますけれども、慎重に今後も見守っていただきたいというふうに思っております。
 次に、日本郵政に伺います。
 そういうマイナス八十九億円というふうな話がありましたけれども、日本郵便の二〇一五年三月期決算でありますけれども、日本郵便の郵便・物流事業では、営業損益において百三億円の赤字を計上しているのが実態であります。このような状態で、先ほど言いましたように、パイが膨れることとマイナスとの、プラスマイナスほぼ影響ないということでありますが、影響額が少ないからといって、私なんかからすると本改正で大丈夫なのかなという心配もするわけでありまして、将来にわたってのユニバーサルサービスの維持が大丈夫なのかということについて、二〇一五年三月期の決算の評価と、それを踏まえた将来にわたっての見直しを日本郵政にお答えいただきたいと思います。
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 まず、日本郵便の二〇一五年三月期の決算につきましては、郵便・物流セグメントにつきましては、委員御指摘のとおり、営業収益が一兆八千二百三十九億円、営業費用は一兆八千三百四十二億円ということで、営業損益は百三億円の赤字となっておりますが、金融窓口事業セグメントを含めた全体では、営業収益二兆八千百九十一億円、営業費用は二兆八千八十四億円でございまして、営業利益が百六億円、経常利益が二百二十億円、当期純利益百五十四億円と、黒字を確保してまいっておるところでございます。
 今後の経営につきましては、本年四月一日に公表いたしました日本郵政グループ中期経営計画におきまして、ユニバーサルサービスの責務の遂行を経営方針として掲げるとともに、日本郵便の二〇一七年度経営目標としまして、連結営業収益三・一兆円、連結経常利益三百五十億円程度、当期純利益三百億円程度を目指すことといたしております。
 具体的に申し上げますと、郵便・物流事業におきましては、郵便物数の減少要因がある中で、成長著しい通販市場やEコマース市場を中心にゆうパック、ゆうメールの拡大を目指すとともに、金融窓口事業においても、物販の提供商品や販売チャンネルの拡大と強化、不動産プロジェクトの確実な推進、提携金融の取扱局拡大等に取り組むことといたしております。
 他方、費用面につきましても、ゆうパックの取扱い増に伴う費用の増加がある中で、業務量の増減に合わせて労働力の調整をするとともに、仕事のやり方の見直しや作業の機械化等による省力化等によりまして生産性向上を図り、営業費用の伸びを抑制することといたしております。
 こうした取組によりまして利益を確保し、ユニバーサルサービスの責務の遂行に万全を期していく所存でございます。
○井原巧君 上場も控えて、企業というのはやっぱり経営計画と見通しをいかに株主、国民に示すかということ、すごく評価として大切でありますから、是非是非その意気込みで頑張っていただきたいと思います。
 次に、総務省に伺うわけですけれども、情報通信審議会郵政政策部会においての審議についてお伺いしたいと思います。
 郵政民営化法の第七条の二及び日本郵政株式会社法第五条にはこういうふうに書いています。貯金と保険も含めてユニバーサルサービスの責務を課していると。民営化され株式上場を控えているわけでありますけれども、しかしながら、採算性が悪くても、民営化といいながらも、法律上は国民へのユニバーサルサービスの事業の提供を義務付けられていると。しかし、民間であったら、株主からはその利益とか企業の健全性というのも評価されることになるわけで、この二つというのはえてして二律背反のことにもつながるわけですね。やっぱりどちらも良くなければならないということになります。
 郵政民営化法の第七条の三ではこういうふうに書いています。ユニバーサルサービスの確保が図られるよう必要な措置を講ずるものとする。これがなくて、もしユニバーサルサービスを維持するがために収支が悪くなったら、これは株式で評価が下がるということになりますから、この辺のことはすごく重要だというふうに思っておりまして、少しその対応が遅れているとの話も一部から聞くわけですけれども、総務省では現在、情報通信審議会郵政政策部会においてその措置の検討がされていると伺っております。
 六月一日の朝日新聞では、全国の郵便業務の八割の地域で赤字という記事が出ておりまして、残り二割の地域で生まれる黒字で何とかという状態であります。
 また、識者によると、競争政策を導入したわけですから、競争政策が進む中でのユニバーサルサービスを確保するためにはどうすればいいかという意見の中に、一つは、基金をつくる方法がありますねと。もう一つは、その使命を担っているのは本当は国ですから、ユニバーサルサービスは、ですから国の方から補助金とかあるいは税の減免措置等を講じる必要があるというふうな意見も言われております。
 また、我が国でいえば、先ほど私が申し上げたように貯金・保険分野もユニバーサルサービスの中に入っていますから、その限度額の見直しをしたり、あるいは規制緩和を通じて日本郵政そのものの体力強化というのも一つの方法だというふうに考えるわけでありますけれども、審議会では現在、どのような方策が検討されているのか、その方向性や結論の時期についてもお答えください。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今先生御指摘になりました平成二十四年の郵政民営化法改正あるいは郵政事業を取り巻く環境の厳しさ、こういったものを踏まえまして、総務省といたしましては、平成二十五年十月に情報通信審議会に対しまして、郵政事業のユニバーサルサービスの確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方について諮問して、今御審議いただいているところでございます。
 このうち、郵便・信書便市場の活性化方策の在り方につきましては、昨年三月に中間答申、また同じく昨年十二月に第二次中間答申をいただいておりまして、その内容を受けまして今般の郵便法及び信書便法の改正案を提出したところでございます。
 先ほど先生御指摘の赤字の郵便局八割とか、そういった御指摘いただきましたけれども、そういったユニバーサルサービスコストのいろいろ算定なども参考にしながら、今、審議会におきましては、将来にわたって安定的にユニバーサルサービスを確保するためにどのような方策が必要かということを幅広く御審議していただいております。
 いろいろと外国の取組事例、今先生御指摘の基金とか公的支援のお話がございましたけれども、そういったものを参考にしながら、特に予見を持たずに幅広く御審議いただきながら、この夏を目途に答申を取りまとめていただく予定でございます。
○井原巧君 この答申を待つということでありますけれども、是非大臣にこのユニバーサルサービスは将来にわたって確保しなければならないということについて、決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 文書による通信手段であります信書の送達という事業は、国民の思想、表現の自由に密接な関わりを持っておりますし、大変重要な分野でございます。また、基本的な通信手段としてきっちりユニバーサルサービスを確保すること、憲法で保障された通信の秘密を保護するという観点がございます。
 今部長から答弁をさせていただきましたとおり、今年の夏に出てくる答申、これをしっかりと読み込んで、ユニバーサルサービスを確実にキープしていくための方策について総務省としてもしっかりと取組を進めてまいります。
○井原巧君 是非是非よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に入るわけですけれども、私は、このユニバーサルサービスというのは、全国の市町村、基礎的自治体という市民サービスするところですけれども、もう千七百幾つの自治体になっているのに比べて、実は郵便局のネットワークというのは二万四千ありますから、やっぱり特に山間へき地の皆さん方にとっては大事な大事な拠点だろうというふうに思っておりますから、郵便事業だけじゃなくて、貯蓄にしてもあるいは保険にしても、その地域ではそこしか使えない人がたくさんいらっしゃるので、そういうところにも利便性や、あるいは規制緩和を行って体力強化をすることによって、このユニバーサルサービスが総合的に全国津々浦々までつながるように是非是非お願い申し上げたいと思います。
 そういう中で、今申し上げた二万四千のネットワークを持っている郵便局の活用が、安倍政権の重要政策である地方創生には当然欠かすことのできないものだろうというふうに思っておりまして、少し地元の自慢になりますけれども、日本郵便の四国支社を取り上げてお話ししますが、二〇一二年からお買物支援サービスおまかせJP便というサービスを実施しております。買物弱者の増加が社会問題化する中で、日本郵便と地元企業、大型の小売店ですけれども、と連携し、カタログを用いた食料品、日用品のお届けをするというもので、これにより地元企業の販路拡大と買物弱者の解消が図れる地方創生の一つの例だと考えております。
 この前、また同じような事業が新聞発表もされておりましたが、この事業の概要や利用者の評価をまずお聞かせいただいて、今後同様のサービスを他の地域にも展開をどのようにされていくおつもりなのか、日本郵政のお考えをお聞かせください。
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、日本郵便では、二〇一二年九月から、四国の地元企業と連携させていただきまして、買物支援サービスおまかせJP便と申しますけれども、これを徳島市ほか七町村でスタートいたしまして、その後、四国各県内で対象エリアを順次拡大してまいっております。
 本サービスは、生活の基盤であります食に対する不安を解消するため、カタログで注文された食料品、日用品をお客様の御自宅にお届けするものでありまして、郵便局が四国の地元企業から委託を受けまして、会員の募集活動、注文書の回収並びに商品の配送を行わせていただいているものでございます。
 本サービスにつきましては、現在、日常生活に不可欠なサービスとして継続的に御利用いただいているお客様もおられる反面、実はいまだ会員が百十名余りにとどまっているというのもございまして、今後、会員拡大に向けて引き続き会員の募集活動等を積極的に行いまして、御高齢者の皆様方の利便のニーズにお応えをしてまいる、そういう考えでございます。
 なお、同様の買物支援サービスにつきましては、御高齢者の皆様の御期待に応えるために、それぞれの地域の商店街等との連携を重視しつつ、できるだけ幅広い地域でのサービス展開に結び付けていきたいという考えでございます。
○井原巧君 是非、いいサービスだと思いますし、できたらタイアップする事業者を東京の本社のところじゃなくて地元のような事業者とうまくタイアップしていただいたら更にいいと思うので、またその辺も御留意していただきながらサービスの拡大していただきたいと思います。
 あわせて、高市大臣にお聞きするわけですけれども、こういうネットワークを活用するということがやっぱり地方創生を進めていく上で大変重要だと思いますし、何といってもこの二万四千というのはもう地方の財産だと思うんですね。この活用をどのように地方創生で生かしていくおつもりなのか、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど委員から紹介のありましたこのおまかせJP便、買物支援サービス、こういったものを全国に展開されると、高齢者の方だけではなくて、障害をお持ちの方や、また妊娠中の女性や、それから子育てや介護中の方々など、なかなか買物に行けない方、それからショッピングをする場所そのものが少ない山間地域などでも大変大きなメリットがあるものだと思っております。まさにこの郵便局の公益性や地域性を十分発揮していただいて、地域における生活インフラとしての機能を今も果たしていただいていると思いますが、今後やはり地方創生の核となる組織であると考えております。
 例えば、今年の四月一日に公表されました日本郵政グループの中期経営計画において、郵便局のみまもりサービスの本格実施について記述されておりました。本年四月末には、IBM社及びアップル社と連携してタブレット端末を活用した高齢者向けの生活サポートサービスの実証実験を今年十月から開始するということを発表されました。また、本年五月末に、買物支援サービスの提供をするために、イオングループなどとの提携を検討しているということを公表されました。
 総務省から日本郵便の二十七年度の事業計画認可に際する要請事項としても、地方創生に資する観点から、ふるさと納税手続の利便性向上のための施策など、公益性、地域性を十分に発揮するための取組の積極的な推進についてお願いをしました。また、災害時における郵便局と地方公共団体との連携を図るべく、市区町村と全国各地の郵便局との間で防災協定の維持、締結を推進するということに向けまして総務省も支援をしておりますので、これからも十分その強みを発揮して、地方創生、どこに住んでも安全である、安心である、必要なサービスが受けられる、そういう地方づくりのために御活躍を期待しております。
○井原巧君 そろそろ時間となりましたが、最後の質問で、高市大臣は何といったって地方を所管する大臣であるし、郵政を所管する大臣でありまして、共に本当に地方創生の中でキーワードの大臣をされていると思いますので、是非是非今後も御支援のほどよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、平成十七年に郵政民営化法ができてちょうど十年目の節目の年ということでございますので、最後に大臣と、そして日本郵政それぞれから、民営化成立後十年の感想と、今後の郵政事業の在り方についての決意があればお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 郵政民営化は、公正かつ自由な競争を促進し、多様で良質なサービスの提供を通じた国民の利便の向上を基本理念の一つとしております。民営化後には、例えば日本郵便のJPタワー等の不動産事業、ゆうちょ銀行の住宅ローンの媒介業務、かんぽ生命保険の改定学資保険の販売業務など新規サービスが開始されました。また、郵便局がユニバーサルサービスを提供するとともに、先ほど申し上げましたような公益性、地域性を発揮した地域における生活インフラとしての機能を果たしてこられました。また、日本の優れた郵便のノウハウや機器を日本型郵便インフラシステムとして、アジアを中心とした海外への展開を積極的に進めております。
 こうした中で、日本郵政グループは郵政民営化を推進する上で重要な株式上場に向けて現在取り組んでおられますので、総務省としては、日本郵政グループがユニバーサルサービスの安定的な提供、郵便局のみまもりサービスなど公益性、地域性を発揮した取組、そして企業価値の向上を進め、国民の皆様に民営化の成果を実感していただける経営を行うことを期待しております。
○参考人(谷垣邦夫君) 日本郵政グループは、先生御指摘のとおり、民営化法成立後、二〇〇七年に五つの会社に分社化して発足したわけでございますけれども、これまでの間、業績という点ではグループ連結で安定的な利益を確保するとともに、郵便局ネットワークにつきましては、全国の二万四千という郵便局数を維持し、また現在、株式上場に向けた諸準備を着実に実施をして、民営化を着実に進めてきたというふうに考えているところでございます。
 今後の郵政事業の在り方につきましては、昨年の二月と今年の四月に中期経営計画を発表いたしましたけれども、引き続き、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービスを安定的、確実に提供するとともに、新商品、サービスの展開に取り組みたいと思ってございます。
 とりわけ今後の人口減少が進む中で、今まで以上にグループの最大の強みである郵便局ネットワークが地域の方々の生活のよりどころとして機能できるように経営努力を継続してまいりたいと考えてございます。
○井原巧君 ありがとうございました。
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 もう時間も限られておりますので、まず早速、日本郵政の鈴木副社長にお伺いをしてまいりたいと思います。
 持ち株会社の日本郵政の株式上場に合わせてゆうちょ銀行、かんぽ生命の金融二社の株式も新規で同時にまさに上場するという発表がございました。つまり、今年の秋を軸に新規の三社が同時に親子上場をするということでございます。
 まず、お伺いいたします。この上場方針は、いつ、どこで、どういう形で、どなたがお決めになったのでしょうか。
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 今の御質問でございますが、昨年来、総務省あるいは株主でございます財務省とも御相談申し上げておりまして、最終的には、昨年十二月二十六日に発表させていただきました。
 法律の中で三社それぞれが上場する、早期に処分するということで書かれておりますので、それに基づいて、かつまた東日本大震災の復興財源として予定されておりますので、それも考えまして、できるだけ早めに上場したいということでございます。
 三社とも法令で早期の株式の処分義務が課されておりますけれども、上場に当たりまして、持ち株会社であります日本郵政を先にとか、あるいは貯金、保険の金融二社を先にとか、いろんな考え方がございますが、やはり三社同時上場にした方がよいということが昨年六月の政府の財政制度審議会の中の答申に書かれておりますので、それに基づいて行いたいというふうにしたものでございます。
 また、その中では、日本郵政株式の上場に当たっては、その資産の大部分を占める金融二社の株式の扱いが投資家による企業価値評価の観点からも重要な要素になることから、金融二社の株式の処分方針も示しておく必要があるというふうに書かれておりますが、それに基づきまして、上場を担当します証券会社等からの意見も参考にして、金融二社株式の価値を持ち株会社の価値に、価格に透明性を持って反映するためにはそれがよいというふうに考えたものでございます。
 また、あわせまして、当社の方針といたしましても、これらに加えまして、市場規律の中でグループ全体の自律的な経営体制の確立、あるいはグループ成長、発展のための経営の自由度を拡大したいということからも、同時になるべく早期に上場させていただきたいというふうに考えたものでございます。
 以上でございます。
○林久美子君 非常に御丁寧に答弁をいただきました。
 一般的に親子同時上場というのは利益相反などが問題視されがちで、東証もこれまで非常に抑制的なスタンスを取ってきたわけでございます。しかし、今回、国は新規の三社親子同時上場を特別に国も許し、併せて東証も特例措置をとることにいたしました。なぜ極めて異例である新規の親子同時上場を認めたのかと。これはマーケットの方からこれだけ本当にちゃんと消化できるのかという懸念も上がっていますが、いかがでしょうか、財務省、お願いします。
○大臣政務官(大家敏志君) 答弁の機会をいただきました林先生、ありがとうございます。
 今の答弁とも少し重なる点もあるんですけれども、まず前提といたしまして、この郵政民営化法にどう規定されているかということですけれども、親会社であるところの日本郵政の株式及び子会社の中の金融の二社、この株式を早期に上場するということがまず規定されています。もちろん親会社の方の政府保有義務というのが三分の一超ありますので、これを除いた部分、これを全て早期に売却するというのがまず大前提ということであります。
 その上で、ここからがちょっと重なるんですが、いろんな方法はあります。しかし、その上で、とにかくまずは早期に親会社を売却してこれを復興財源に充てるということ、及び子会社を同時に上場する。これによって何を目指すかというと、先ほども言われていましたけれども、親会社の方の大きな部分はこの金融二社でありますから、市場によって正当に評価されると。透明性を持って価格に反映されるという観点から総合的に判断した結果、この三社同時上場ということになりました。
 以上です。
○林久美子君 ありがとうございます。
 総合的な様々な観点から判断をされたという御答弁であったかと思います。ただ、先ほど既に質問の中にもございましたけれども、やはりきちっと透明性を持って適正な評価をしていただくということと同時に、やはり忘れてはならないのがユニバーサルサービスをしっかりとこれからも維持していける体制をつくるという観点も私は忘れてはならないんだと思います。
 今ほどお触れいただきましたけれども、日本郵政グループにおいて金融二社が占める収益の割合というのは九割です。九割。九〇%がこの金融二社によって占められています。さらに、昨年二月の日本郵政の中期経営計画では、金融二社との有機的結合というものを挙げてもいらっしゃいます。
 それもそのはずなんですけれども、今年二月に日本郵政グループが発表されました平成二十六年四月から十二月期の連結決算によりますと、傘下の日本郵便はネット通販の利用などが増えたことによって、ゆうパックが前年同期比で一三・九%などとなっているわけですね。しかし、一方で、人件費が大幅に増えたことから、最終的な利益は七三・四%減と大きく減益となりました。しかし、この減益分を結果としては金融二社が補って、結果としてユニバーサルサービスの維持もなされているというのがまさに現状でございます。
 にもかかわらず、今回の親子同時上場というのが、一気に株式を売却をしていくということになるわけで、西室社長も早々に金融二社については保有割合が五〇%程度になるまで段階的に売却するとかなり踏み込んだ発言もされていますけれども、この同時上場によって日本郵政と金融二社の資本関係が薄まって、金融二社による、その親会社である日本郵政への寄与の割合が弱まってしまうのではないかという懸念を私は持つわけでございます。
 済みません、副社長、ちょっと時間が限られておりますので、簡潔にお答えいただいてもよろしいでしょうか。
○委員長(谷合正明君) 鈴木副社長、簡潔に答弁を願います。
○参考人(鈴木康雄君) はい。
 ただいま御指摘のとおりでございますが、今先生御指摘の数字は第三・四半期までの数字だったと思いますが、最終的に先月発表いたしました数字でもほぼ同様の内容でございます。もちろん郵便の利益減少部分はそれほどではございませんでしたが、それにしてもやはり大きく減少しております。
 そういう中で、貯金や保険の株式を売ってしまうということが利益上の問題はないのかということでございますが、私どもは、今先生御指摘のとおり、郵便局のネットワークを中心として貯金、保険、有機的な結合を行っていきたいということでございまして、現実の問題としまして、郵便貯金の総資産の九三%は郵便局で集めたものでございます。また、保険にしましても、総資産でいえば八九%が、また件数でいえば九四%が郵便局を使って集められたものでございまして、貯金、銀行、あるいはかんぽ生命から見ましても、この郵便局のネットワークを外して事業が成り立つとはとても考えられないものでございますので、当然、株式の保有割合と関係なく、ビジネスモデルとして郵便局を使っていくということは変わらないと思っております。
○林久美子君 郵便局のネットワークがあるからこそというお話だったかと思うんですけれども、しかし、これ、金融二社についてはユニバーサルサービスの義務が課されていないわけです、御存じのように。これが、株をいっぱい民間の人が買い始めて株主としてどういうことを考えるかというと、まずはやっぱりきちっと採算性を重視する発言をされると思うわけですね。ということになると、採算の取れない地域からは撤退をしろとか、あるいは郵便局の窓口への業務委託の手数料を見直せとか、当然そういう意見が、これは株主であればある意味当たり前なんですけれども、出てくるのではないかと。
 その結果、三事業一体あるいはユニバーサルサービスというのが壊れてしまうのではないかと思うのですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○参考人(鈴木康雄君) ただいまの御指摘は、そういう株主もいるかと思われますが、ただ、先ほど申し上げましたように、貯金も保険も郵便局が全てあるからやれているということを分かっていただければ十分に御納得いただけるものだと思っております。
 ユニバーサルサービスによってコストが掛かるということはまさしくそのとおりですが、一点一点を見た場合にここが赤字だからということではなくて、全体として黒字であるということが大事だと思っておりまして、私ども、ユニバーサルサービスはコストではなくて、ユニバーサルサービスこそがブランドだと思っておりまして、全国どこの郵便局でも下ろせますということがやはり郵便貯金の一番強みでございましょうと思っております。
○林久美子君 済みません、もし分かればお答えいただきたいんですが、ちょっと通告していませんので。
 今のお話ですと、ネットワークがあるからこそということだったんですが、じゃ、例えば金融二社が郵便局の窓口を使って集めたものというのが、例えば都市部と地方のへき地とでその割合が何%なのかというのはお答えは今いただけますか。どうですか。
○参考人(鈴木康雄君) 手元に詳しい数字がございませんので、はっきりした数字は申し上げられませんが、全体として、へき地というのはどこを指して言うのかもちょっと分かりにくいところがございますが、都市部とそれ以外のところで大体半々でございます。
○林久美子君 これは一度きちっと精査をしなくちゃもしかしたらいけないのかなという気もしますけれども、しっかりとその辺りも踏まえながら、とにかく私はユニバーサルサービスを維持していただきたいと。これはまさに国民の財産だと思うんですね、その点をしっかりと踏まえていただきたいということをお願いを申し上げます。
 さらに、今回の信書便法の改正も含めて、ユニバーサルサービスの方にどういう手を打つのかというのを先にやった上で、こういう信書便市場のことについて考えていただいた方が本当はよかったんじゃないかと正直私は思っているわけでございますけれども、今回の信書便法の改正で影響を受けるのは八十九億円だというふうに言われています。しかしながら、実際には、窓口業務の委託手数料に係る消費税で一年間で例えば五百億円掛かっているとかいう問題もあるわけですね。ですから、これは是非総務省としてもバックアップをいただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 今回の特定信書便事業の業務範囲の拡大でございますが、日本郵便にもデータの提出を求めて検証を行った結果、郵便のユニバーサルサービスの提供確保に支障を与えない範囲内で行うという観点で提案申し上げております。
 夏に出ます情報通信審議会の答申を受けて、ユニバーサルサービス確保のために必要な取組をしっかりと行ってまいります。
○林久美子君 是非ともお願いしたいと思います。
 では、変わりまして、NHK籾井会長に伺ってまいります。連日、こうして委員会に御出席いただきまして、感謝申し上げます。
 私が伺いたいのは、四月二十八日の「クローズアップ現代」のやらせ問題報告書に対して、高市大臣が一生懸命書かれた行政指導文書をその場で受け取らずに、総務省の職員さんがNHKまで直接持っていっても、三時間余り待たされた挙げ句、直接受け取っていただけなかったと、この問題についてでございます。
 そんな中、先日の火曜日、当委員会の質疑の中におきまして籾井会長は、総務省にもおわび申し上げたと御答弁をされました。具体的にどのように謝罪をされたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) お尋ねの件、特に総務省に対してどういうふうなおわびをしたのかということでございますが、取りも直さず、行政指導文書の受取まで相当時間が掛かったということについては、我々はひとえにもう少し早くすべきだったというふうに反省もしております。また、その間に、今仰せのとおり、担当官に失礼があったということについても、我々が甚だ行き過ぎたことであったろうというふうに心から反省しているわけで、この二点について、明確に簡潔におわびを申し上げました。
○林久美子君 それは口頭でおわびをなさったということなのか、あるいはレター、手紙、文書のようなものをお渡しになられたのかはどうなんですか。
○参考人(籾井勝人君) 文書でお出しいたしました。
○林久美子君 その文書はいつ出されたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 済みません、日付をちょっと覚えていませんけれども、当然のことながら五月二十八日以降でございますが、済みません、日付はちょっと覚えておりません、(発言する者あり)あっ、五月十八日ということでございます。
○林久美子君 一度だけですか。
○参考人(籾井勝人君) 文書は一度だけでございます。
○林久美子君 その文書の宛名はどういう記載なんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 総務大臣宛てでございます。
○林久美子君 総務大臣のお名前はどのように記載されていますか。
○参考人(籾井勝人君) 総務大臣山本早苗様。
○林久美子君 高市大臣にお伺いいたします。
 今ほど籾井会長の方から文書による謝罪は一通、大臣のところにお届けされたということでございますが、一度きりでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 四月二十八日以降に籾井会長のお名前で私宛てにいただいた手紙は二通ございました。
 一通は、五月一日の日付のものでございます。これは行政指導への対応について、当初文書を受け取らなかった理由と、それから受け取らないという判断をされた責任者は誰かということを説明されたものでございます。
 五月十八日には、今、籾井会長御答弁のとおり、おわびの手紙をいただいております。
 ただ、文書の書式や宛名の書き方は違っておりますので、どちらが籾井会長が作られたものであるのか、私には判断は付きません。ただ、おわびについてはこの総務委員会の場で何度も会長自身が発言されていると承知しております。
○林久美子君 今、宛名のお話がございました。しかも大臣は二通、多分、謝罪、申し訳なかったと書かれたのが五月十八日だったと、五月一日は謝罪じゃなくて、まあ正当性をもしかしたら主張されていたのかもしれませんね。
 大臣に伺います。
 二通目は、高市大臣のいわゆる戸籍名である山本早苗様宛てで来られたということでございますが、一通目はどのような宛名だったんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 一通目は、五月一日の、総務大臣高市早苗様でございます。二通目が、山本早苗様でございます。ただ、フォント、書式等が違っておりますので、別の方が作られたと承知をいたしております。
○林久美子君 行政指導文書、こうした公のものは通常、戸籍名できちっと発出をされるわけですね。大臣が発出をされた文書も総務大臣山本早苗ということできちっと発出がされております。
 籾井会長、今、二通レターがあったと、しかしフォントも書式も違うということでございました。二通、どなたが書かれたんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) もちろん、下書きはスタッフがやってくれましたけれども、私が見て訂正し、出状いたしました。
 それから五月一日のレターというのは、これは質問が総務省からありまして、それに対して誰が決めたのかという話でしたので、二つとも私が決めましたという御説明をしたわけでございます。
○林久美子君 行政指導文書を受取拒否をされたという問題が大きくなっていったのは、五月十三日水曜日の我が党の総務の部門会議、まあその前にもちょっと一部報道ありましたが、で、五月十四日に当参議院の総務委員会で質疑が行われました。
 ですから、つまり一通目は世の中的に話が出る前に聞かれたから、その正当性を証明する文書を書かれたんでしょう。で、二通目の五月十八日は、恐らくこうして国会でも問題になったから、謝罪をするという形で十八日に謝罪の文書、レターを出されたんだと思います。
 しかしながら、今会長が、私が全部見て、これでいいということでされましたということでございましたが、ではなぜ一通目のときに、きちっと大臣から来た文書を見ておれば、山本早苗名で来ていたら分かるわけです。分かるわけです、普通、手元にあれば。それが高市早苗様で出されるということについて、なぜ籾井会長はそこの修正をなさらなかったんでしょうか。
○参考人(籾井勝人君) 五月一日の分につきましては、口頭で来ておりますので、私は正式のものとは思っていませんが、単なる説明ということでお出ししたわけでございます。総務省からは、大臣名での書状は来ておりません。口頭でございます。
○林久美子君 その五月一日に出されたものに関してはそうかもしれませんが、四月二十八日のこの行政指導文書には、ちゃんと総務大臣山本早苗と名前が書かれているわけです。これに対する対応について経緯を説明されるレターを書かれたわけですよね。これを片手にきちっと議論をして、検討して書かれるべきではないんですか。
○参考人(籾井勝人君) いや、━━━━━━━━━━五月十八日は総務大臣山本早苗様となっているでしょう。なっていませんか。二通目。(発言する者あり)いや、だから、一通目は五月一日でございましょう。これについては口頭で来たわけですから、今委員……(発言する者あり)えっ、何が違うんですか、口頭で質問が来たんですよ。それに対して答えているんですから。
○委員長(谷合正明君) 籾井会長、答弁はしっかり答弁してください。委員長の議事進行に従ってください。
 それでは、林さん、もう一度質問お願いします。
○林久美子君 私が申し上げているのは一通目に関してです、一通目。一通目の五月一日に発出された文書も、その内容については総務省から口頭だったかもしれませんけれども、何の事案に絡むことかといえば、山本早苗という総務大臣名で出されたこの行政指導文書をめぐる一連の対応についてのレターを、返事をされたわけですよね。その宛名が高市早苗総務大臣というのはおかしいのではないですかと申し上げています。
○参考人(籾井勝人君) 以後、注意します。
○林久美子君 籾井会長はちゃんとこの行政指導文書を見て、本当に真摯に受け止められて、五月一日に総務省に送られた文書も、本当に、大臣が会長宛てに書かれた厳重注意の文書を一生懸命書かれたように、何度も何度も推敲を重ねて作られた文書だったんですか、どうですか。
○参考人(籾井勝人君) いや、大臣の、何回も申しておりますように、我々は、大臣からの手紙について時間が掛かったことについては誠に申し訳ないということは何度も申し上げているとおりでございます。それから、五月一日の文書については、名前が高市早苗様となっていたことは、これは私は不徳の致すところでございます。今度からは注意いたします。
 ただ、これについては、我々は口頭で受けておりますので、ある意味では非公式というふうに理解しております。むしろ、宛名もさることながら、内容が大事であると私は思っておりました。
○林久美子君 本当に誠実に公共放送のトップとしてお答えをいただきたいと思います。公式の文書ではないとか、NHKの会長として大臣宛てに出す文書がそんないいかげんなものであっていいはず私はないと思いますよ。
 大臣、多分、一通目は謝罪もされていなかったわけでしょう。ですから、本当に大臣御自身もじくじたる思いを抱えていらっしゃると思いますけれども、やっぱり私は、本来であればもうちょっと経営委員会が強くて、会長の罷免権も含めて行使するなど様々な対応を取っていただければいいんですけど、ただ、実際はなかなかそれが機能していないということであれば、今、本当に民間会社のように、例えばNHK会長が株主の前で株主総会に掛けられるようなこともないし、なかなか直接的にやり取りする機会もないということになると、結局、NHK会長の個人としての資質とか人間性とかに大きく頼ってしまっている、結果として、ところがあるんだと思うんですね。
 そういうことを考えると、非常につらいことですけど、誰が会長になられても、そこそこちゃんとNHKとしてガバナンスが機能して、公共放送として国民の期待に応えられる組織であるためには、これは一度、放送法の見直しも含めて御検討いただけないかなと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほどからの籾井会長の答弁を聞いておりまして、両方の手紙に籾井会長が目を通されたということが分かったので、ちょっとびっくりをいたしております。
 つまり、いつも民間では民間ではとおっしゃいますが、五月一日の手紙はとてもビジネスレターのフォームを成していない、日付の位置も普通でしたら一番上の右端に書きます、その次が左端に相手の名前ということですが、五月一日のはそういう書式ではなかったですし、内容も、当初、受け取らなかった理由、文書の趣旨が明確ではないというような内容であったり、会長として自分が判断したと、受け取らないことを判断したということで、私にとっては大変屈辱的な内容でございましたが、宛名も書式も違うので、恐らく職員の方が慌てて作られて、会長は目を通していらっしゃらないんだろうと思っておりました。後の方のおわび状の方が正式のものなんだろうと理解をしておりましたので、ちょっと今驚いております。
 放送法のガバナンスにつきましては、やはり、経営委員会にしっかりとした最高意思決定機関としての権限が認められており、また監査委員にも非常に強い権限が認められており、それは、それらの方々は内部の方ではない、外部の方がしっかりと対応していただいておりますので、経営委員会がしっかりと役員の執行部の監督をしていただくということによってガバナンスは確保されていくものだと思っております。
○林久美子君 終わります。ありがとうございました。
○難波奨二君 引き続いて、民主党の難波奨二でございます。
 今日は、日本郵政から鈴木副社長始め御出席いただきまして大変ありがとうございます。
 まず、大臣、通告の一番最後の質問から始めさせていただきたいと思いますけれども、御案内のように、本年は戦後七十年の年でございます。戦争の悲劇というのは多くあったわけでございますけれども、その戦争の悲劇の一つにつきまして、まず冒頭、大臣に御質問をしたいというふうに思います。
 御案内の方ももう随分少なくなったんじゃないかというふうに思っておりますけれども、その内容は、軍事郵便貯金あるいは外地郵便貯金という、戦争当時、この郵便貯金をそれぞれ預けていただいた方の貯金の名前でございます。
 簡単に御説明いたしますと、軍事郵便貯金というのは、戦時中、戦地における軍人軍属のために設けられた制度でございまして、取扱いの期間は明治二十八年の四月からおおむね昭和二十一年の五月までこの制度が残されております。全戦地の地域にわたりまして約四百局でこのような制度が実施をされたということでございます。
 外地郵便貯金でございますが、取扱いの期間は明治十三年八月から、おおむねでございますが、昭和二十一年三月頃までに取り扱われたものでございまして、これは旧外地ですね、日本の国の外にある旧外地におけます、そこにお住まいの皆さん、日本人の方もいらっしゃいますが、その外地にお暮らしの皆さん方に貯金の預け入れをしていただいたというわけでございますが、これが約一千六百の郵便局で取扱いがなされております。
 旧外地を簡単に申し上げますが、朝鮮、台湾、関東州、南洋群島、千島列島、小笠原諸島、硫黄列島、沖縄、こういう地域が外地の地域でございますが、現在、軍事郵便貯金の残高は七十万口座の二十一億五千六百万円、外地郵便貯金につきましては一千八百六十七万口座の二十五億三千七百万円と、このように現在も残っておるわけでございます。
 戦後七十年でございます。もう生存をなされておられる方も少なくなってきております。そういう観点からまいりますと、これまでも総務省を始め、そして郵便局でこの二つの郵便貯金通帳の対応はなされてこられたわけでございますが、一層、戦後七十年というこの節目を迎えて、払戻しの御努力に力を入れていただけないかというのが私のまず冒頭の御質問でございます。
 そして、あわせまして、実は民営化前の郵便貯金というのは、これは今の新しいゆうちょ銀行は引き継いでおりません。独立行政法人であります郵便貯金・簡易生命保険管理機構が引き継いでおるわけでございますが、これは民営化前の郵便貯金で、三十年と二か月までは機構が面倒を見るということになっておるんです。先ほどの軍事郵便貯金も実はこの機構が面倒を見ておるわけでございますけれども、民営化以前の郵便貯金の預貯金に関する払戻しについても併せて力を入れていただきたいということをまず御質問しておきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 今、二つの貯金の内容、現状については、もう難波委員がおっしゃっていただいたとおりでございます。
 軍事郵便貯金、外地郵便貯金及び民営化前に預けられた定期性の郵便貯金は、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が管理をしております。
 民営化前に預けられた定期性の郵便貯金は、満期日から二十年を経過して貯金された方に催告を行いました後に払戻し請求がない場合には、旧郵便貯金法の規定により、貯金をされた方の権利が消滅をするということになっております。
 機構によりますと、軍事郵便貯金及び外地郵便貯金ですが、これ、お金を預けられた方々の住所が当時の所属部隊名で通帳に記入されていることが多くて、なかなか連絡が取れなくて、現実的に払戻しが困難な場合が多いと聞いております。ただ、民営化前に預けられた定期性の郵便貯金と同じように、預けられた方に催告を行うということができない場合には、これは権利は消滅しないということになります。
 やはり機構ではこれらの郵便貯金に関しまして各種の周知活動を展開していただくということが重要でございますし、郵便局の窓口を通してまた払戻し請求の受付や照会に応じていただいていますので、これからもこれを継続していくと承知しています。
 総務省としても、確実に郵便貯金を受け取っていただけるように、引き続き状況を把握しながら必要に応じて対応を検討させていただきます。
○難波奨二君 ありがとうございました。積極的な対応をお願いしたいというふうに思います。
 これは残る将来の課題なんですけれども、この承継をしておる機構というのは、法律によって何年まで残置するということになっておりません。したがって、軍事・外地の郵便貯金の問題については、やはりどの機関といいますか機構がこの問題を引き継いでいくのかという、そういう政治的な問題が将来必ず出てくるということを申し上げておきたいというふうに思います。
 それでは、法律の中身について質問を続けたいというふうに思いますが、まず、大臣と日本郵政にお聞きしたいというふうに思いますけれども、民営化されまして、〇七年の十月に民営化したわけでございますが、丸八年を迎えようとしております。もう郵政の民営化の問題というのは、各政党あるいは各政治家個々人、お一人お一人、大きな政治的なパワーというものが、どちらかというと浪費をしたといいますか、大変な政治的なエネルギーというものがそのときに費やされたわけでございます。
 この八年を迎えるに当たりまして、郵政の民営化の議論、長い期間の議論ではございましたけれども、私は、やっぱり郵政の民営化というのは、何をもって郵政の民営化が成功したのかという、このことの結論が違うと、民営化された日本郵政というのは、国民の皆さんと期待の違う、あるいは国家や政治家の皆さんと期待の違う方向に進んでいくんじゃないかというふうに思っているんですね。
 そこで、まずお伺いいたしますけれども、郵政民営化の成功というのは、何をもって成功したというふうにおっしゃられるのか、これは大臣と日本郵政の方にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 郵政民営化法において、日本郵政が金融二社の全株処分を行うことなどにより、両社の上乗せ規制が適用されなくなるまでの間を最終的な民営化までの移行期間としています。ですから、現在は移行期間中でありますけれども、最初にこの民営化法ができてから、例えば日本郵便のJPタワー等の不動産事業、ゆうちょ銀行の住宅ローンの媒介業務、かんぽ生命保険の改定学資保険の販売業務などの新規サービスが開始されました。
 今後、日本郵政が郵政民営化を推進する上で極めて重要な株式上場を行ってまいります。まだ現在取組を進めておられるところでございますので、真に全ての手続が終わり、国民の皆様が民営化してよかったなと、その恩恵を実感していただける、そのときが民営化の完了時であると思っております。
○参考人(鈴木康雄君) ただいま大臣から、極めて分かりやすい、具体的なサービスまで含めて御答弁がございました。民営化法第二条にございますような、経営の自主性、創造性、効率性を高める、公正、自由な競争を行う、多様で良質なサービスの提供を行うということが基本でございますので、私どもとしましては、それを一言で申し上げれば、まずはユニバーサルサービスを、きちっと責務を遂行するということが一つ。二番目に、収益力や経営基盤を強化していく、それによって上場を見据えたグループの企業価値を向上させていくということだろうと思っております。
 具体的なサービスとして幾つかございましたが、それはもう最も主要なところを大臣からもお話がございましたのでそれは除きますと、今後もそういった新商品、サービスの提供を続けさせていただきたいと思っておりますし、また、現に働いております職員を、期間雇用社員も含めて、そういったものの労働条件の改善によって社員のモチベーションアップにも努めていきたいと思っております。
 最終的には、もちろん、郵便局を御利用いただける多くの皆様に今以前よりサービスが良くなったなと、新しい商品ができたなというふうに思っていただけるよう努力いたしたいと思っております。
○難波奨二君 時間がありませんので、もう十分しかありませんからスピードアップいたしますけど、私は、こう思っているんですね。ずっと郵政民営化の騒動の中で生きてきた人間からすると、この郵政民営化というのは、分かりやすく申し上げますけど、国にとってもよかった、そして、今も出ましたけど、国民、利用者の皆さんにとってもよかった、そして最後はそこに働いた者もよかったという、この郵政民営化じゃ、全く郵政民営化は成功したとは言えないんですよ。
 そこで、日本郵政にお伺いいたしますけれども、この委員会の多くの先生方は、日本郵政に対して非常に、NHKと同様でございますけど、シンパシーをお持ちの先生が多いんです。郵便局頑張れ、今日の意見なんかもそうでございますけれども、みんなそんな気持ちをお持ちなんですね。
 だけれども、一方で、この委員会でもそういう御指摘される先生がいらっしゃいますけれども、ちょっと郵便局の現場は民営化以降おかしいんじゃないかと、働く者に対して少し冷た過ぎないのか、分かりやすく申し上げますが、そういう声も多いんですね。やっぱり処遇の改善、回復をどう図っていくのか。あるいは、先ほどもございましたが、正規、非正規の比率の見直しも改善を図らなくちゃならないでしょう。そして、営業の在り方も、この国会でも質問されるところでございますが、そうした営業の在り方含めて。
 私は、もっと、人的依存度の高い日本郵政グループだからこそ、働く者に投資をしていくという、働く者の満足度を高めるという、そういう経営の理念というものが必要だと思いますけれども、副社長、いかがでございますか。
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 先ほども申し上げましたように、私どももそこで働く社員の労働条件の改善なども行っていきたいと思っておりまして、現実に、今先生御指摘のとおり、極めて人的依存度の高い事業でございますので、社員のモチベーションを高めていきたいと思っております。
 社員の働き方あるいは社員の勤務の役割といいましょうか、正規職員のうちでも、いわゆる総合職、基幹職、一般職、そしてまた期間雇用社員、それぞれの仕事に対してそれぞれの役割を期待し、どれだけの人数かということを今労働組合と基本的な協議をしながら、どれだけの人数をどういうふうにやっていこうかということを決めておりますので、そういう中でやっていきたいと思っておりますし、今お話のございました人への投資、人間への投資というのは、教育、研修でございますとか、そういったものにも力を入れながら処遇改善に努めてまいりたいと思っております。
○難波奨二君 しっかり対応をお願いをしておきたいと思います。
 それでは次に、株式上場関係について御質問しておきたいというふうに思いますけれども、金融二社、先ほど林委員の方からもございましたけれども、新規の同時三社親子上場ということでございますが、金融二社のこの売却の益については、今後、日本郵政グループの企業価値が高まる、あるいは株式の価値が維持される、そうした観点で、この金融二社の株式の売却益というのは活用されるべきというふうに考えておりますが、その考え方、方向性というのは私の認識でいいかどうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(飯塚厚君) お答え申し上げます。
 昨年末、日本郵政から、株主でございます財務省とも協議の上で、日本郵政グループ三社の株式上場スキームが公表されたところでございます。その中では、先生御指摘のように、日本郵政に入ります金融二社株式の売却収入につきましては、今後の日本郵政グループの企業価値と株式価値の維持向上のために活用していくとされておるところでございます。
 また、この原則の下で、なお書きでございますけれども、今般の新規上場時における金融二社株式の売却収入については、政府からの自己株の取得資金に充てることを想定しているとされているところでございます。したがいまして、二次売却以降の金融二社株式の売却収入の扱いにつきましては、先ほど申し上げたような考え方に沿って、その段階で適切に対応していくということになろうかと考えております。
○難波奨二君 ありがとうございます。
 今のお答えは、金融二社の株式の売却益というのは、日本郵政グループの成長、発展に使用すると、こういう回答だったというふうに思います。
 民営化反対の理由の一つにあったいわゆる外資規制の問題でございますけれども、当時やっぱり心配いたしましたのは、日本国内で集めたゆうちょなり、かんぽの資金というものが海外に流出をしていくんじゃないかという、そういう心配を随分したわけでございますけれども、今回のゆうちょ銀行に関することでございますが、銀行法上における主要株主規制というのは外資規制にならないんですね。その効果が実はないわけでございます。
 しかし、私、先ほど申し上げましたように、このゆうちょの資金というものをやはり国内の中でうまく活用していくというのが、私は一番国民の皆さんにとっても利用者の皆さんにとってもいいことなんだろうというふうに思っておりますが、この外資規制に対する今後、対応について、どのような方策があるのか、現時点のお考えをお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(利根川一君) お答えいたします。
 先生が御案内のとおり、銀行法上の銀行ということでゆうちょ銀行というのは発足していますので、一応主要株主規制等の規制はございますが、これは外資規制をするための規制ではございませんので、おっしゃるとおり限界があることは事実でございます。
 ただ、その主要株主規制等の趣旨を考えますと、要は、しっかりとした株主というものが登場をして、健全で適正な銀行の業務運営ができるようなことが担保できるかどうか、そういった観点から規制をいたしておりますので、そういう意味では、金融庁においてしっかりとチェックがなされれば、それなりに健全な銀行経営、ゆうちょ銀行の経営ができるということは一応確保できるのではないかというふうには思っています。
 ただ、これも先生御案内のとおりでございますけれども、WTO上は、協定上、日本におきましては金融会社等については外資規制を設けないというふうにしておりますものですから、そういう意味で法律上外資規制を設けることはしていない、したがいまして、各ゆうちょ銀行なりかんぽ生命なり、そういう会社の方でしっかりとした経営をしていくということが基本になろうかというふうに考えております。
○難波奨二君 ありがとうございます。
 これも今後の課題なんですけれども、我々国会としても、この郵政民営化の議論の中にもあった課題でもございますし、やっぱり引き続いてウオッチングしていくことが国会としても大事なんだろうというふうなことを申し上げておきたいというふうに思います。
 具体的に法律の賛否でございますが、私ども民主党は、今回、政府の方から提出のありましたこの特定信書便法のこの一部見直し改正については反対の立場でございます。これは、もう今まで各委員の御発言もございましたけれども、十分な企業体質が整っていないのにもかかわらず、加えてユニバーサルサービスの義務が課せられているにもかかわらず、リザーブドエリアというものを縮小化していくというのは日本郵便にとって非常に経営が厳しくなるという判断からでございます。当然として、対となるユニバ確保論というものがきちっと政府の下でなされるべきでありますし、そうした支援策も具体的にやっぱり示されるべきだというのがその考えでございます。
 結局、諸外国で今どういう状況が起きているかということを御案内申し上げますと、郵便の減少傾向というのはもう国際的な傾向でございます。もうどの国も二、三%ずつ毎年減少しているわけなんです。しかし、郵便料金を値上げすることというのは非常に難しいという、そうした問題もございますから、何が起きているのかというと、このユニバーサルサービスのサービス基準の引下げなんですね。我が国は六日間の配達でございますけれども、これを五日間にしたりあるいは三日間にしたり、一戸一戸、戸別配達することじゃなくて集合の受け箱に配達をしておいたり、あるいは郵便局の閉鎖というのもどんどんどんどん進んでいっておるわけですね。負担をお願いできないからサービスを下げていくという、低下させていくという方法ですね。
 それから、政府でございます。政府が補助金を郵便事業体に補助したりというやり方をしておりますし、それから税金についても一定の配慮をしているというのも実は諸外国の例でございまして、是非こういうことを御検討いただきたいということを申し上げて、一言簡単にちょっとお触れいただきたいと思いますが、大臣。
○国務大臣(高市早苗君) もう信書の送達というのは国民の基本的通信手段として非常に大切なものでございますので、夏の答申を待ってではございますけれども、しっかりとユニバーサルサービス確保のために必要な対応をしてまいります。
○難波奨二君 時間もそろそろ参りますので、最後の質問にさせていただきたいというふうに思いますけれども、東日本大震災によりまして日本郵政に働く関係者の皆さん、六十二名でございましたけれども、尊い命、犠牲となられたわけでございます。そうした中におかれまして、日本郵政は、東北仙台の地に慰霊碑を建立されまして、毎年三月十一日前後にその御遺族の方をお呼びして慰霊式を挙行されておられます。私は、非常に立派な取組を日本郵政としてされておられるというふうに高く高く評価をしておりますし、敬意も表しておきたいと思います。
 どうか副社長、今後も、こうした御遺族の皆さんの思い、あるいは犠牲になられました御霊に対する、私どもの後輩といいますか日本郵政の仲間として、引き続いてこの慰霊式典、継続していただきますよう御期待を申し上げておきます。
 一言お願いいたします。
○参考人(鈴木康雄君) ただいま難波先生から私どもの取組についてそれなりの評価をしていただきまして、本当にありがとうございます。私どもも、先ほど申し上げましたように極めて人力に依存する程度の高い事業でございますので、こうした職員の中で、尊い命を懸けてまで頑張っていただいた職員の皆さんに対しては、今後も引き続きその御霊を慰めるような慰霊式を執り行ってまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○難波奨二君 ありがとうございます。終わります。
○委員長(谷合正明君) この際、申し上げます。
 先ほどの籾井参考人の発言中に不穏当と認められる言辞があったように思われますので、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。それでは、早速質問に入らせていただきます。
 信書便法の平成十四年の提案理由の中には、民間事業者による信書の送達の事業の許可制度を設けること等により、信書の送達の役務について、あまねく公平な提供を確保しつつ、利用者の選択の機会の拡大を図る観点から提案というふうに書かれております。
 この趣旨を踏まえ、改めて今回、信書便の改正についての意義について大臣に伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 信書便制度は郵便事業への民間参入を認めたものであり、中央省庁等改革基本法第三十三条第三項において、政府は、郵便事業への民間事業者の参入について、その具体的な条件の検討に入るものとするとされたことを受けて導入されました。
 まさに信書便制度の意義は、今、横山委員おっしゃっていただいた法の目的に記されているとおりでございます。郵便法と相まって、信書の送達の役務について、あまねく公平な提供を確保しつつ、利用者の選択の機会の拡大を図るということでございます。
 これまで一般信書便事業への参入はございませんけれども、特定信書便事業には四百三十六者が参入しており、信書の送達のユニバーサルサービスの提供に支障のない範囲内で利用者に対する多様なサービスが提供されていると考えております。
○横山信一君 今大臣おっしゃっていただいたあまねく公平な提供を確保しつつというのは、先ほど来出ているユニバーサルサービスでありますけれども、このユニバーサルサービスの維持というのは大変に難しいというのは今までの議論の中でも随分出てまいりました。
 この信書便法では、その全国全面型であります一般信書事業にも民間事業者が参入できるようにしております。しかし、十年たっても参入はないわけでありまして、それは翻せば、今までの議論の中にありましたように、ユニバーサルサービスの維持というのが民間事業者にはなかなか難しいということの表れかというふうにも思うわけでありますが、この現状を総務省としてどのように認識しているのか。また、民間参入を促すような信書便法の趣旨も一方ではあるわけでありますが、こうしたことを踏まえて、参入条件の緩和というのは考えておられるのかどうか、伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 一般信書便事業の参入要件ですが、これは、法人や都市部など採算性の高い顧客に対してのみサービス提供を行うクリームスキミングを防止し、信書の送達のユニバーサルサービスを確保するとともに、通信の秘密の保護の観点から、必要最小限のものにとどめられております。
 具体的には、全国における引受け、配達、随時簡易な引受方法の確保、全国均一料金という参入要件が課されています。こうした参入要件は法令で明確になっており、信書の定義も含めて制度の周知をしておりますので、参入されるか否かにつきましては各事業者の経営判断によるものだと思っております。
 今後、緩和についてということですけれども、この一般信書便事業の参入要件については、平成二十五年十二月の情報通信審議会の会合で関係事業者、例えばヤマト運輸さん、佐川急便さん、また信書便事業者協会さんからもその緩和や明確化を求める意見は出されなかったということでございますので、仮に参入を検討される事業者がおられれば御意見を伺ってまいりたいという状況でございます。
○横山信一君 分かりました。
 この一般信書便事業とは裏腹にといいますか、逆に特定信書便の方は参入が進んでいるわけであります。この特定信書便事業の参入が進んだことによって国民にとってどのようなメリットがもたらされたというふうに考えておられるのか、これは政務官に伺います。
○大臣政務官(長谷川岳君) 特定信書便事業の中では、三辺の合計が九十センチを超える又は重量が四キロを超える信書便物を扱う大型信書便サービス及び一通の料金が千円を超える信書便物を扱う高付加価値サービスの伸びが大きくありまして、自治体内あるいは企業内の各拠点を巡回集配するサービス、あるいは慶弔用のメッセージカードの配達サービスを始めとして参入事業者が多様なサービスを提供しております。また、特定信書便事業への参入は順調に増加を続けておりまして、今後も同様の傾向が続くものと考えているところでございます。
○横山信一君 昨年十二月に情報通信審議会が公表いたしました特定信書便事業の業務範囲の見直し等の方向性に対する意見募集というのがございます。そこに、日本郵便からの意見として、縮小傾向にある郵便・信書便市場の活性化を図るために郵便のユニバーサルサービスの維持及び郵便・信書便市場全体の発展に資するような環境整備という、それを進めてもらいたい旨の要望が記されております。
 また、郵便事業の経営というのは利用者の負担と協力の上に成り立っているということとして、その影響額によっては郵便料金などの御負担の増加をお願いしなければならなくなる可能性も否定できないと、慎重な言い方ではありますけれども、そのような意見も述べられているという、こういう状況にございまして、審議会の最終答申はこれからでございますけれども、本改正案による郵便事業への影響、これをどのように考えているのか、伺います。
○大臣政務官(長谷川岳君) 今回の特定信書便事業の拡大範囲において日本郵便が得ている収入は約八十九億円でありまして、郵便収入全体の約〇・七%でございます。また、特定信書便事業者は新たな需要の掘り起こしに取り組む意向を示しておりまして、必ずしも日本郵便の現在の収入がそのまま特定信書便事業者に移行することにはならないと考えていることから、郵便のユニバーサルサービスの提供確保には支障を与えないと判断をしております。
 なお、郵便事業のユニバーサルサービスについては、平成二十五年十月に情報通信審議会へ諮問し、委員御指摘の、日本郵便の意見も聞きながら現在、将来にわたって安定的にユニバーサルサービスを確保するためにはどのような方策が必要かについて幅広く審議をいただいているところでございます。
 総務省といたしましては、本年夏頃を目途に取りまとめられる答申を受けて、必要な取組を進めていく所存でございます。
○横山信一君 郵便事業に対して、やはり不安を与えないようにというか、影響を最小限にとどめられるような配慮をお願いしたいというふうに思います。
 先ほどの井原委員の話にも出ておりましたが、メール便を廃止した企業がありますねということでございまして、このメール便を廃止した理由の中に、メール便に手紙などの信書を同封したため法律違反に問われるケースが出たというふうに言っているのでありますけれども、この信書の送達については、ユニバーサルサービスを確保するとともに通信の秘密を保護する必要があることから、信書便法に基づく一般信書便事業又は特定信書便事業の許可を受けた者、及び日本郵便株式会社だけがその事業を行うことができるようになっているということなんです。
 一方で、今、インターネットとかスマートフォンなどの普及した反面、通信の秘密あるいは信書の秘密に対する社会的な教育が追い付いていないんじゃないかと、そういう指摘もございます。
 今後、この利用者に対する信書制度の周知あるいは広報についてどう考えるのか、伺います。
○大臣政務官(長谷川岳君) 信書に関する制度の適正な運用のためには、委員御指摘のとおり、国民利用者への周知あるいは広報を推進することが重要だと考えております。
 このため、総務省では、信書に該当する文書を分かりやすく示したガイドラインを、あるいはQアンドAを作成をいたしまして利用者、事業者に信書制度の周知を行うとともに、個別の照会に対して丁寧に回答するなどの対応を取っているところでございます。
 また、関係事業者団体、これは一般社団法人の信書便事業者協会というのがございます、においても信書制度に関する苦情相談など、利用者等からの問合せに対応する体制、これは専門ダイヤル、ウエブでの問合せ窓口の開設等を含めまして構築する方向で検討を進めておりまして、引き続き関係事業者との連携もしながら制度の適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
○横山信一君 今回の改正案の中で、二号役務については緩和の対象になっておりません。これはバイク便などの急送サービスが含まれている部分でありますが、これは、今やEメールが当たり前になっていて、そういう意味ではこういうバイク便などの急送サービスというのは都市部に限られているのかもしれませんが、この二号役務の現状というのをどのように認識しているのか、あるいは今後の見通しをどう考えているのか、これは武田部長に伺います。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 二号役務、三時間以内送達サービスでございますが、今回の法案には、特に事業者から具体的な要望もなく、見直す予定ではございません。
 実際、バイクあるいは自転車などを利用して引受けから配達まで三時間以内で信書送達を行う事業者でございますが、現在、百十二者参入しております。この百十二者の中には、例えば障害者による就業支援の一環としてこの二号役務の許可を取得しまして事業を展開している例もございます。
 また、先生御指摘のとおり、確かにこの二号役務の分野、事業参入は少ないんですが、今でも年に一、二件の新規の申請がございます。引き続き一定の参入は見込めるのではないかと考えております。
○横山信一君 今、部長おっしゃっていただいたように、障害者の就労の場として使われているということは非常に、今後の障害者就労ということを考えると新しい分野なのかなというふうにも思っておりまして、是非そこは大事にしていただきたいなというふうにも思うわけでございます。
 次の質問ですけれども、現行法で総務大臣の認可を受けることになっていた信書便約款、これは総務大臣が定めた標準信書便約款と同一の信書便約款を定めれば大臣の認可を受けたというふうにみなされるという、そういうふうになるわけでありますが、こうした手続の簡素化を含め、本改正案では幾つもの規制緩和が実施をされることになっております。
 これらに対して、第二次中間答申では、信書便事業の健全な発達のためには業界の自主的な取組が一層重要になるとして、信書便事業者団体である信書便事業者協会の自主的な取組を促進することが適当であるというふうに指摘をされております。
 総務省として、この事業者団体の自主的な取組をどのように進めていくのか、伺います。
○政府参考人(武田博之君) お答え申し上げます。
 特定信書便事業、多種多様な業態から参入をしております。例えば貨物自動車運送業あるいは警備業、ビルメンテナンス業、中には障害者福祉事業と、こういった多種多様な業態からの参入でございまして、こういった傾向、今後ますます強まるんじゃないかと想定しております。
 今回の改正のとおり、手続の簡素化によりまして事後規制に重点が移るということでございまして、先生御指摘のとおり、事業者の社会的信用の維持向上、あるいは事業の適正な運営の確保に関する業界の自主的な取組が従来にも増して重要になるというふうに私どもも認識しております。
 このような中におきまして、信書便事業者で組織されます一般社団法人信書便事業者協会におきまして、会員事業者に対する指導あるいは相談業務などを通じまして業務の適正な運営の確保に積極的に貢献していきたいと、こういった意向も現に表明されております。
 総務省としましては、このような業界の自主的な取組を引き続き後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○横山信一君 この自主的な取組、業界がそのように言ってきているということは大事なことでありますので、是非後押しをしていただきたいと思うわけであります。
 最後の質問になりますけれども、現行法では一号役務で扱うことのできる信書便物の下限が四キロ以上とされておりますが、本改正案では重さの部分については緩和の対象にはなっておりません。
 先ほど来出ている大きさですね、三辺の合計が七十三センチ以上ということになるわけでありますが、その大きさが小さくなれば、当然重さも軽いものが出てくることが予想されるわけでありますけれども、情報通信審議会からは下限についても一般信書便役務での重量二百五十グラムまでの引下げというのは答申されているというふうに承知をしておりますが、これについてどう考えるのか、伺います。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今先生御指摘いただきました第二次中間答申におきましては、信書便物の大きさと重量には相関関係があることから、従来の基準の緩和のニーズが顕在化する場合も想定されるため、必要に応じて見直しを検討することが適当であると、こういった提言がされております。
 いずれにしましても、特定信書便事業の業務範囲は、信書便法上、法律で直接具体的に規定されているところでございます。また、仮に将来更なる拡大を行う場合には、郵便のユニバーサルサービスに与える影響をしっかりと検証した上で改めて国会に法律案を提出し、御審議をお願いすることになるかと存じます。
○横山信一君 ユニバーサルサービスを阻害するようなことになってはいけませんので、そこは慎重に御判断をいただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。
○片山虎之助君 それでは質問いたします。
 既に先生方から質問ありましたが、郵政改革というのは我が国にとっては大変な政治イシューだったんですよね。郵政事業ができたのは明治四年ですから、今年はというと百三十六年ですよね、何と。そのうちの百二十四年、平成十五年までは国営事業だった、国の事業だった。それから後、十二年、いろんな変遷をしましたよ。しかし、それが常に政治や政局の核というか目というのか、そういうあれだったんですね。
 お話ありましたが、井原先生から質問ありましたが、平成十五年の四月から日本郵政公社になるんですよ。私はたまたま大臣で、苦労して日本郵政公社法を通しました。そのとき国会で、この委員会でも予算委員会でもいろいろ質問があった。公社というのは最後なのか、途中なのかと、こういう質問がありまして、私はどっちでもないと言ったんですよ。場合によっては最後になるかもしれぬし、場合によっては民営化の途中になるかもしれない、それはこれからの在り方次第だと。ただ、私個人は、一遍に民営化といっても大変な問題がある、抵抗がある。だから、十年ぐらいは公社でならして、なだらかに民営化すべきじゃないかと私は思ったんです。
 しかし、内閣総理大臣は小泉さんですから、それは郵政民営化がライフワークだもの。それはもう、すぐやれと、こういうことになって、公社化になると同時に準備に入るんですよ。平成十五年の四月から公社になるんですけれども、それから準備に入りまして、法案を平成十七年に出すんです。衆議院はかすかすで通過ですよ。参議院では否決されるんですよ。そうしたら、瞬間に小泉さんは衆議院を解散するんですよ。あの有名な郵政解散というか、平成十七年ですね。その結果、大勝するんですよ。それで、しゅっと通っちゃう。それが平成十九年の十月から。公社は四年半で終わるんです。それで民営化に入るんです。
 しかし、そのとき私はもう自民党に帰っておりましたが、五つにも分けるというのはそれは無理だと言ったんですよ。末端の郵便局、一つでしょう。頭の方を五つにするというんだから。日本郵政に、郵便局会社に、郵便事業に、ゆうちょ銀行に、かんぽ生命でしょう。それは無理だと言ったんですよ。しかし、それでやっちゃったんです。それからいろいろなことがあって、政権交代もあって、平成二十四年に今の格好になるんですよ。これも議論がありますよ。
 そういう意味では、政治にもみくちゃにされたんですよ、郵政は。難波先生の質問もありましたがね。しかし、もう私はそろそろ一段落でなきゃいかぬというような気もするんですがね、大臣。
 そこで、個人的な見解を含めていただいても結構なんだけれども、これでもう落ち着きですか。後は上場をうまく乗り切るだけですか。何かもう少し加えたり、足りないものがあるのかどうか。これまたこれが波乱の種になるようじゃ困るんで、今は四つになりましたよね、郵便局と郵便事業が一緒になって日本郵便会社になった。四公社というのは我々も言っておったあれですけれどもね、その辺の大臣の御感想をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 今、片山委員がおっしゃったとおり、郵政事業でございますが、平成十五年四月に日本郵政公社が発足し、十九年十月に民営化されて五社体制、平成二十四年十月に改正郵政民営化法に基づき四社体制ということで、短期間に、まあ十年弱という短期間に変遷してきた経緯がございます。現在は、改正郵政民営化法の下で郵便に加えて金融のユニバーサルサービスを提供するということで、四社体制で郵政事業を着実に実施してきている、落ち着いてきていると思っております。
 日本郵政は平成二十七年度半ば以降ということで、日本郵政グループ三社の株式同時上場を目指すということを発表して取組を進めておられますので、まだ道半ばではあると思います。先ほど答弁させていただきましたような民営化の完了ということにはまだ道半ばではあると思いますし、これからその過程の中で、例えば銀行ですね、限度額をどうするのかとか、保険について限度額をどうするのか、よりやはり利用者の利便性、それから地方にお住まいの方々の利便性を確保していける、そしてなおかつ、ユニバーサルサービスを提供できるしっかりした体質、強い体質にしていくということが必要だと思っております。
○片山虎之助君 大臣の方でしっかりサポートというか、をしていただきたいと思いますがね。
 そこで、今日は日本郵政の副社長おいでなんで、社長はちょっと外遊されているようですね、そのこともちょっと後でお聞きしたいんだけれども。
 何か四月の十日に、中期経営計画の最終版かどうか知りませんが、発表されていますよね、日本郵政の委員会が。中を私、ざっと見たら、まあまあ納得できるわね。経営基盤を強くするとか、ユニバーサルサービスは守るとか、企業価値を上げるとか、当たり前といえば当たり前ですけどね。しかし、その中にトータル生活サポート企業を目指すというのがあるんですよ。分かるようで分からぬわね、英語と日本語が一緒になって。トータル生活サポート企業を目指すという、国民にどういうことを、何か加えるんですか、どういうことを我々は期待すればいいの、これから日本郵政グループに。それを分かりやすくあなた言ってください。
○参考人(鈴木康雄君) 大臣、どうもありがとうございます。
 今まで出させていただきました中期経営計画、納得できるとおっしゃっていただいて、大臣からこのようなお言葉をいただけるとは、極めて、お久しぶりでございました、有り難く思っております。
 今お話ございましたトータル生活サポート企業と、確かに英語と日本語とごちゃ混ぜにはなっておるんですが、分かりやすい言葉で探した結果、皆さんでそういうことが一番言いやすいんじゃないかということでございますが、主要三事業、郵便と貯金、保険の三事業を一緒にやっていくということと、またそれでお客様お一人お一人のライフスタイルに合わせた、あるいはライフステージに合わせた商品なりサービスをきちっと提供していきたいと。その結果として、お客様が安心、満足できる豊かな生活を実感できるようなサービスを引き続きやっていきたいと、そういうことでございます。
 具体的に申し上げれば、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービスをきちんと提供して、例えば、ふるさと小包などのような物販サービスでございますとか、従来の貯金だけではなくて投資信託などの資産運用サービスですとか、あるいは自動車保険、第三分野保険などの郵便局ネットワークを使った提携した金融サービスだとか、あるいは地方公共団体との提携によります新しいサービス、あるいは現在試行中のみまもりサービスのようなものも広げていきたいということでございまして、生まれてから老後まできちんとサービスを提供させていただきたいと、そういうつもりでございます。
○片山虎之助君 まあ分かったような分からぬような話だわね。
 そこで、平成の大合併が、私も関係あるんだけれども、やって、市町村は減って支所もかなり減るんですよね。郵便局だけは二万四千のネットワークが残っているんですよ。少しいろんな議論はありますよ、このネットワークの維持や何かについても、しかし、これは大変な国民の資産で、地方創生にとって有力な私は手段になるんではないかと思うんですよね。
 そこで、いろんなことを私は郵便局にやってもらう、活用するということが必要だと思うんだけど、何かこれも大臣の答弁にありましたけど、ニューヨークで、IBMとアップルと皆さんのところのトップが行って、新しいことをやることを合意したんでしょう、しかも高齢者向けの何かサービスで。
 今いろんなことが我が国でも民間、公で議論されていますよ、検討されている。いわゆる見守りだとか、買物代行だとか、交通弱者の対応だとか、地域ごとに大変な議論があるんですよ。そういうことに絡んでいる話だろうと思うんだけれども、どういうあれですか。IBMやアップルといえば大変なものよ、日本郵政も大変なものだけれども。どういう合意になったんですか。
○参考人(鈴木康雄君) 先ほど申し上げましたように、あるいは先生から今御指摘ございましたように、全国二万四千の郵便局のネットワークというのは全国カバーしておりまして、ここを使った地域に密着した地方創生にも貢献するサービスを提供していきたいということでございまして、現在でも試行中のみまもりサービスというのがございますが、もちろん人間が行ってみまもりサービスをさせていただいておりますし、あるいは買物なんかの支援もさせていただいておりますが、そこに、商品名でちょっと恐縮ですが、アイパッドのようなものを使って電子的な、あるいは最近の、総務省的に言えばICTを使って効率的にサービスを提供したいというものでございます。
 一般的に言いますと、こういう電話で、これのもうちょっと大きいやつでございますが、普通やりますと、電話とか買物とかそういうのが出てまいりますけど、そこへ、来年IBM、アップル両方と共同して開発する端末には、郵便局で貯金、郵便、小包あるいはお買物と、そういうふうな私どものサービスがもう一発で出るようにして、それに電話をしていただければすぐにそのサービスのお手伝いをさせていただくと、そういうつもりでございます。
○片山虎之助君 いや、これが、そういうの一番高齢者が弱いのよ。私もスマホ使っているんだけど、もう全然使い切れないからね。悪戦苦闘ですよ。恐らく地方の郵便局の関係の高齢者の人もそうだというので、それは工夫せにゃなかなか広がらないんじゃないの。それは案外、見守りや代行が私が思っているより広がっていないんじゃないですか、今。どうですか。
○参考人(鈴木康雄君) 御指摘のとおり、試行サービスとしておりますみまもりサービス、残念ながら、全国六地区、百局を使ってやっておりますが、さほど伸びてはおりません。料金の問題その他もあるのかと思いますが、これを今後広げていきたいと、そのためにも試行的な実験をさせていただきたいということでございます。
 また、高齢者には使いにくいんではないかというお話ございました。全く私どもも同様に考えておりますので、いろんなマークで付けるとかえって分かりにくいんで、買物とか貯金とか、何でしょう、小包とかゆうパックとか、そういうのがはっきり見えるような形でお使いいただこうと思っておりますし、また、みまもりサービスをさせていただくものの一部として、まずその使い方の御説明にも家庭にお伺いするというつもりでおります。
 以上でございます。
○片山虎之助君 まあ、これからいろんな試行錯誤をやりながら、地方の意見も聞いて、市町村なんかの意見も聞いてうまいことやってください。私、そういうことが大変個人的には意味があるんじゃないかと思っているんです。
 そこで、今回の法律ですけど、私はもちろん賛成させてもらうけれども、これを、法律を作ったときも、まあたまたま私大臣だったんだけど、自民党は大反対だったんですよ。いや、本当に。私はもう大分いじめられたのよ。おまえ、そんなことを推進するのかと言って。しかし、結果としてはかなり増えて、使われていますよね。使われていますけれども、これ、これからもどんどん下げていくの。九十センチ、千円、三時間でしょう、最初のは。初めてでしょう、今度、十二年で、広げるというのか、緩和するのは。今度は八百円で七十三センチか。それもちゃんと根拠があるんですね。
 今度は、また五年たったらもうちょっと下げるとか、そういうことになるんですか、ならないんですか。ユニバーサルサービスとの関係の質問がありましたけれども、その辺がよく分からない。恐らく、審議会つくって意見聞いて、いろんなことをやって下げていかれたに違いないんだけれども、その経過、どなたか説明してください。それからユニバーサルサービスとの関係。前の質問にもありましたけれども。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今回の法改正でございますが、政府に置かれております規制改革会議の場で議論をいただきまして、その結果を踏まえて、閣議決定といたしまして信書便事業の業務範囲の在り方を見直す、あわせて、一般信書便事業につきましても参入要件の明確化を検証する、こういった趣旨の閣議決定を受けまして、総務省として取り組んできたところでございます。
 総務省といたしましては、情報通信審議会に諮りまして、この特定信書便事業の業務範囲の在り方につきましては、特に日本郵便が提供する郵便のユニバーサルサービスにどう影響するかと、その検証をしっかりと踏まえて出したものでございまして、今回、特定信書便の業務範囲の拡大に重なる部分、日本郵便がそこで上げている売上収入がどれくらいかというものも日本郵便からデータを出していただきながら、その結果として、今回、この業務範囲を拡大することによって日本郵便のユニバーサルサービスに与える影響は、それは大きくない、それほど、何というか、深刻な問題を生じるものではないということで、ユニバーサルサービスに影響を及ぼすものではないという判断から、今回、九十センチを七十三センチを超える、あるいは千円超えるという下限価格を八百円を超える、こういった見直しを図ろうとするものでございます。
○片山虎之助君 その日本郵便だけど、日本郵便はもうどんどんどんどん、特にこの郵便や物流は悪くなっていますよね。競争が激しいということもあるよ、それは郵便は減るわね、世界的にも。減っていく中で、それじゃ、物流で代行できるのかどうか。
 この日本郵便自身の経営も、私は大変問題だと思うんですけど、どういう戦略をお考えなんですか。日本郵便の経営というか。どうぞ、どなたか。
○参考人(鈴木康雄君) 持ち株会社でございますので、一応日本郵便のことも見ておりますので、また私、個人的にも日本郵便の取締役も兼務しておりますので、お答えさせていただきます。
 今どこまでそのユニバーサルサービスというので考えるかということにも関わると思いますが、確かに片山総務大臣の当時に作りました信書便法のときには、当時の日本郵政公社がしておりますサービスを阻害しないと、それは、その範囲はユニバーサルサービスだということを言っておりました。
 その意味で、一号業務と三号業務、今回改正ございますが、一号業務は当時の考え方とは少し異なっていると思います。ただ、今、私どもとしては、国でお決めになることをそのまま受け取ってやっているつもりでございまして、確かに御指摘のとおり、郵便物は毎年一%から二%、まあ諸外国と比べると落ちる量は少のうございますが、少し落ちております。それを、物数でいえば少のうございますが、料金的には多くをいただけるゆうメールでございますとかゆうパックでございますとか、そういったものでカバーして、全体として郵便物流業務として従来以上のサービスをしたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○片山虎之助君 もう時間がなくなりましたので、呼んでいるから、統計局の人はおりますか。
 私は前から、日本の統計局は能力があるので、特に統計関係、いろんなことを国際協力、国際貢献をしたらいいと思うんですよ。アジアの国は、どこの国と言いませんよ、統計の精度が極めて問題なんですよ。統計は行政の基礎ですよ、政治や。これがいいかげんじゃ信用をしてもらえない。そういうことをもっと、私は、日本が中心になって特にアジアを、そういう国際貢献をすればいい、人を出したり仕組みを教えたり、システムを根付かせてやったりというようなことをやってやりゃいいと思うんだけど、そういう人や予算はないんですか。統計局、どうですか。
○政府参考人(田家修君) お答えいたします。
 総務省の統計分野におきます国際協力でございますが、まず私、政策統括官ということでございまして、その所掌として、アジア太平洋地域の統計研修所、SIAPという機関がございますが、国連の機関でございますが、これに対して経費や人的、物的支援を行っているところでございます。実は今年度も約三億円の支援を行っているところでございます。
 それからまた、統計局の方の所管になりますが、国勢調査や物価指数などに関する国際会議を毎年日本で開催をしておりまして、我が国の状況について情報を発信しておりますし、また個々の国への協力につきましても、中国、韓国との相互交流に加えまして、本年、ベトナムとも専門家の派遣や研修員の受入れ等の面で協力する覚書を締結しているところでございます。さらに、国際協力機構JICAを通じました専門家派遣や研修生の受入れにつきましても積極的に実施をしておりまして、現在はカンボジアへの技術協力を行っているところでございます。
 今後とも、このような取組を積極的に行ってまいりまして、国際貢献を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○片山虎之助君 今の統計はやっぱりICTを使ったりコンピューター解析やったりいろんなことをやるので、一番総務省が向いているんですよ、そういうのも所管なんだから。大臣、そういうのをくっつけて、アジアでそういう意味でいろんなことを教えてやる、ひとつ先生になってくださいよ。そのことをお願いして、終わります。
 ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 先日の爆発的噴火によって全島避難となった口永良部島にも郵便局はありました。そして、郵便、貯蓄、保険という現代の社会で暮らしていくのに欠かせないインフラとしてサービスを提供していました。私はこのことを知り、郵便がユニバーサルサービスを維持していることの大切さ、これを改めて認識いたしました。
 この五月、情報通信審議会郵政政策部会に出された郵政事業のユニバーサルサービスコスト及び将来試算についてという資料が朝日新聞などでも報じられて話題になっております。郵便業務が八割の地域で赤字というものですが、これがどういう意図で作成されたのかは分かりませんが、そもそも都市部の黒字局が地方の赤字局を補う、そういう形でユニバーサルサービスを全体で維持してきたということは改めて確認するまでもないと思います。ただ、こうした資料が示されることによって、ユニバーサルサービスを否定しようという議論が巻き起こらないか、そういうことを危惧しているわけです。
 そこで、大臣に伺います。郵便のユニバーサルサービスを守り抜くという点はこれからも変わりないということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) そうお考えいただいて結構でございます。
 委員が先ほど紹介された朝日新聞に出た記事でございますけれども、そもそも、これは、郵政事業のユニバーサルサービス確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方について情報通信審議会に諮問し、審議をお願いしているその過程で、五月十五日の郵政政策部会で、郵政事業のユニバーサルサービスの確保方策の検討に当たって二〇一三年度の全国千八十七の集配郵便局エリアにおける収支の試算値が公表されました。
 こうした試算結果を踏まえた上で、将来にわたって安定的にユニバーサルサービスを確保するためにどのような方策が必要かということを御審議いただきます。今年の夏頃に答申を取りまとめていただきますので、しっかりと総務省もその答申を踏まえて必要な取組を進めてまいります。
○吉良よし子君 ユニバーサルサービスを確保するためにということでお話がありました。
 ただ、今回の改正案では、先ほど来ありますように、現在、市場規模が拡大している方の特定信書便事業は日本郵便から民間に移していくという中身になっています。その収入規模というのはおよそ九十億円、八十九億円と言われておりますが、現在、一種、二種郵便だけでの郵便事業の収益から経費を差し引いた損益というのは二百三十四億円です。そのうちの八十九億円となると、決して少ない額ではないと思うわけです。
 今回の改正というのは、つまり日本郵便の経営に少なからず影響があると言えるのではないかと、ユニバーサルサービスを維持していく上でマイナスの要因となりはしないかということが懸念されると思うんですが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、今回の特定信書便事業の拡大範囲におきまして、日本郵便が得ている収入は約八十九億円であります。これが郵便収入全体の約〇・七%にとどまるということ、それから、特定信書便事業者は新たな需要の掘り起こしに取り組むという意向を示しておられますので、必ずしも日本郵便の現在の収入がそのまま特定信書便事業者に移行するということにはならないと考えられることから、郵便のユニバーサルサービスの提供確保には支障を与えないと判断をしております。
○吉良よし子君 新たな需要を掘り起こすから、全部がそのまま民間に行くとは考えないということだと思うわけですけれども、少なからず影響はあると思うわけです。
 そうした場合に、例えばそれを効率化でしのいでいくということになって、例えば郵便局で働く人たちに対して更にノルマを強要してしまったりとか、労働者の賃金を引き下げていくだとか、労働者へのしわ寄せが行ってしまうのではないかという懸念をまず指摘したいと思うわけです。というのは、郵便のユニバーサルサービスを維持していく上で重要なのがマンパワーだからです。
   〔委員長退席、理事藤川政人君着席〕
 そこで、この郵政労働者の問題について、日本郵政に伺っていきたいと思うんですけれども、昨年秋に行われた郵政産業労働者ユニオンの春闘アンケートの調査において、今の職場に不満、不安を感じているところというものを聞いたところ、一番多かったのは、賃金などへの不満を抑えて断トツで要員不足、これを挙げる人が多かったわけです。現場からも、採用しても応募する人が少なくなっているだとか、若しくは就職しても定着率が低くなっている声が出されておりました。
 日本郵政のホームページを見ても、多くの求人募集がされているわけです。どうしてこのように現場から悲鳴が出るほどの要員不足が続いているのか、日本郵政としては何が問題だと考えていらっしゃいますか。
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 私どもといたしましても、郵便・物流業務の事業の業務運行に必要な要員数は絶対確保しないといけないという点は、私どもも考えは同じでございます。私どもといたしましては、今、その業務運行に必要な要員数はおおむね充足できているという認識を持っております。
 昨今の労働市場の情勢から見ますと、近隣他社の雇用単価が上昇するなど、期間雇用社員を確保しづらい地域があることは事実でございまして、先ほど申しましたように、郵便・物流サービスの提供のためには期間雇用社員の確保は重要であります。地域ごとの市場環境に対応した時給単価を設定する等、必要な労働力の確保に努めているところでございます。
○吉良よし子君 おおむねは充足しているという御認識だということでしたけれども、やはり、確かに業務が回らないような事態は起きていないと思うんです。ただ、現場から相当要員不足が問題だという声がこれだけ上がってきているというのは、今働いている人が足らない人手を必死にカバーしている、だからこそそういう不満が出ているということじゃないかと思うわけなんです。労働市場の状況からということですけれども、現場でなぜそういう要員不足若しくは定着率が下がっていくということがあるのかというと、やっぱり労働条件の問題があると思うんです。
 例えば、求人サイトに寄せられた日本郵便株式会社の社員、元社員による口コミ情報があるわけです。ここに寄せられた今年に入ってからの口コミから幾つか紹介いたします。
 例えば、五月十五日、福岡県の時給契約社員の方ですが、先日まで時給契約社員で働いていました、仕事内容は集荷がメーンで配達が少々です、入って間もないのに、営業営業、ノルマ達成したか、結果が全てだと小言ばかり、お勧めできない会社ですね、郵便局は、確かにブラックでしたという声。また、四月二十一日、宮城県の配達員の方、心の底からお勧めしません、従業員の八割から九割は自爆か身内購入でしょうね、入社予定の方は汗水垂らして働いた給料の何割かを郵便局に還元していく人生に覚悟してくださいなど。また、二月二十五日、福島県の外務の方は、福利厚生、市町村民税は給料天引きでないため自分で支払います、月の手取りは十三万円、時給七百八十円、自爆営業で約月一万円ぐらい掛かります、自分はお勧めしませんなど、こうした声が上がっているわけです。
 私、これらの書き込みというのは、現在の郵政の労働実態を反映しているのではないかと思いますが、これが蔓延していては人も集まらないし、就職しても定着しないというのは当然だと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○参考人(壺井俊博君) ただいま委員から御指摘のありましたのは、実需のない買取りのような行為を求めているではないかという御指摘かと思います。これについて私もお答え申し上げますと、実需のない買取りのような行為につきましては、事業本来の実力の過大評価につながりますし、経営判断を誤らせるものでありますので、また社員のモチベーションの低下にもつながることから、従来から決して行わないようにという、一貫して指導してまいっているところでございます。
 例えば、昨年度の年賀販売に当たりましても、一つには、個人指標につきましても、各社員の実情とか営業機会、市場性の要素を十分考慮しながら、各社員とコミュニケーションを十分に図った上で設定するような指導を行っておりますし、営業機会が乏しい内務社員については、過度な指標とならないように配慮を行うことを特に指導した上で、本社におきましても個人指標の設定状況のモニタリングなども行っているところでございます。
 また、管理者を対象といたしまして、コーチングによる課題解決型のマネジメントというものを指導するとともに、販売促進手法等に関する研修というのも新たに取組を実施いたしまして、社員に対する営業指導力の向上というものにも努めております。
 さらに、行き過ぎた営業指導等の事例があれば、社員から直接申し出るように改めて全社員にも指導を行ったところでございまして、当社といたしましては、不適正な営業が起こらないように、その根絶に向けて引き続き指導を徹底してまいる所存でございます。
○吉良よし子君 様々取組されているというお話でしたが、私が伺ったのは、その要員不足の原因の一つになっているのではないかというところを伺いたかったんですけれども、そもそも、この書き込みであるように、自爆営業というのが相当現場で問題になっている、やっぱりこれを改善していかなければならないと思うわけですよ。
   〔理事藤川政人君退席、委員長着席〕
 先ほど、いろいろおっしゃられましたけれども、事業本来の実力を過大評価することにつながるとか、社員のモチベーション低下にもつながるからということで、目標設定についてもしっかりやっていくというお話はあったんですけれども、それ、実は去年、私、この委員会でもこの問題を取り上げまして質問したときにも同じような回答をいただいているわけなんですよ。
 先ほど御紹介した声というのは、今年の書き込みなわけですね。つまり、現場では自爆営業の問題が全然なくなっていないと。根絶に向けてとおっしゃっていますけれども、まだ一向になくなる気配がないというところで、どうやってなくしていくおつもりなのか、もう一度お答えいただければと思うんですが。
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 先ほど御説明いたしましたので繰り返しはいたしませんけれども、基本的な個人指標の設定の在り方等についての指導は引き続き実施をいたしております。
 先ほども少し触れましたけれども、管理者のマネジメントの在り方として、新たな取組といたしましてコーチングによる課題解決型のマネジメントの指導とか、年賀はがきを活用した販売促進手法等に関する研修、こういうものも新たに導入しつつ、営業指導力、適正な営業を指導する力を向上させるように努めているところでございます。
 こういうことを取り組みながら、引き続き不適正営業の根絶に向けた取組を徹底してまいる所存でございます。
○吉良よし子君 管理者のマネジメントとして取り組んでいくというお話でしたので、本当に徹底して一刻も早くこうした実態をなくすように努力していただきたいと思いますし、もう一点、最後に伺いたいんですけれども、こうした自爆営業がはびこっている背景には、やはり今の日本郵便の事業の半数が有期契約労働者になっていて、そうした皆さんが無期だとか正社員になりたいというときに、このノルマをこなせということを上司から言われている、そういう中でこうした問題がよりはびこるような土壌になっているのじゃないか、これは昨年も指摘させていただいたわけです。
 この有期契約労働者ですけれども、そのうち五年以上勤続している人は六三・九%にも上るわけです。この皆さんがやはり郵便のユニバーサルサービス支えていると言っても過言ではないと思うわけですが、例えば二〇一三年四月に施行された労働契約法十八条では、五年を超えて勤務が更新された労働者、無期雇用に転換と定めているわけですから、強制にされるのは二〇一八年以降ですけれども、もう既に五年以上働いていらっしゃる方、六割以上いるわけですから、その無期雇用への転換、考えてはいかがでしょうか。
○委員長(谷合正明君) 壺井常務執行役、時間ですので、お答えは簡潔に願います。
○参考人(壺井俊博君) 分かりました。
 お答えいたします。
 私ども日本郵政グループにおきましては、法令にのっとり適切に、先ほど御指摘のありました改正労働契約法の趣旨にのっとった対処をいたしていくことといたしております。
 目下、無期労働契約転換後の労働条件や導入時期等について慎重に検討中のところでありまして、今後、労働組合の皆さんとの交渉を経て実施をしてまいっていく予定でございます。
○吉良よし子君 実施していくということですが、二〇一八年待たずに是非やっていただきたいですし、労働者が誇りと夢を持って働き続けられる、そういう労働条件を確保してこそ、郵便のユニバーサルサービス、確保できるのではないか、このことを指摘させていただいて、質問を終わります。
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 通告ではいろいろ出させていただきましたが、今日は信書の定義を中心にお尋ねしたいと思っております。したがって、通告に出していますが、規制改革会議の話それから約款の話は、ちょっと申し訳ありませんが、割愛をさせていただきたいと思っています。
 先ほど来から、信書、ヤマト運輸のメール便の廃止の話などもございました。報道ではいろいろなうがった意見もあるようでして、中には、信書が自由化されていないことへの抵抗というのがありますが、私は、西室社長の言うとおり、これは採算性の問題による作戦の転換ではないのかなと私も思っています。しかし、メール便撤退の理由の一つとして、顧客が容疑者になるリスクがあるとしておりまして、私もこの信書の定義というのは非常に分かりづらいのではないのかなと思っております。
 そこで、高市大臣に伺いたいんですが、この信書の定義、読み上げるまでもないんですが、特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書と定義をされております。非常にこれ一般の人から見たら誤認するリスクが高いのではないのかなと思うのですが、大臣はこの信書の定義について、誤認をするリスクが高いのではないのかなと思うのですが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 信書につきまして、平成十五年四月の信書便法の施行に合わせて、郵便法の中に、特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書という明確な定義規定が設けられたところです。
 総務省としては、この定義規定に基づいて制度の適正な運用を図っていくということにしております。具体的には、信書に該当する文書を分かりやすく示したガイドラインやQアンドAを作成して、利用者や事業者に信書制度の周知を行うとともに、個別の照会に対して丁寧に回答するといった対応を取っております。
 関係事業者団体におきましても、この信書制度に関する苦情相談など、利用者から問合せに対応する体制というのを構築していただく方向で検討を進めてくださっておりますので、引き続き事業者の皆様とも連携して、しっかりと制度の運用に努めてまいりたいと思っております。
○渡辺美知太郎君 大臣、私は、そもそもこの法律の定義が分かりづらいのではないのかなと尋ねておりまして、なかなか、周知徹底をしてとありますが、例えば、一般の人がホームページを一々見て、これが信書に当たるのかというふうに私にも思えないですし、大臣自身も、例えば不意に、これは信書か、違うのかと言われた場合、即答はできますでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 特定の受取人に対して、意思を表明しとありますね、この意思が表明されているかどうかというところで区別ができるかと思っております。例えば、よく出される例は、自分が企業に対して送った履歴書、これは信書。とにかく入社試験を受けたいのでということで送ったことは、意思が表明されているので信書。結局、選考に漏れた人の履歴書が返ってきたと。これは、ただ返送しただけですから信書じゃないと。こういったことで、意思の表明というところがポイントだと思っております。
○渡辺美知太郎君 今大臣から例示がありましたけれども、じゃ、例えば、契約書の写しを、支店から本店の法務部担当に契約書の写しを送った場合、これは信書になるんでしょうか。
 大臣に聞いているんです。いや、大臣に聞いているんです。
○政府参考人(武田博之君) 技術的なことでございます、私からお答えさせていただきます。
○渡辺美知太郎君 結構です。
 つまり、即答はやはり場合によっては難しいということですよね。
 もう一回言いますよ。例えば、契約書の写しを、支店から本店の法務部に契約書の写しをメール便で送った場合、これは信書に該当しますか。大臣に伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 該当をしません。
○渡辺美知太郎君 コメントをしないと。やはり、コメントをしないということは、やはりなかなかその判断に、難しいということですよね。
○国務大臣(高市早苗君) 写しを送っただけですね。何かその特定の意思の表明というところ、これがあるかないかというのを一つのポイントだと先ほど申し上げました。
○渡辺美知太郎君 正解は、これは信書には当たらないんですけれども、やはり、なかなか一般の人が理解をするというのは僕は難しいのではないかと思っていまして、総務省としては多分、見直しはなさらないと思うのですが、この見直しについて、一応見解も伺いたいと思いますが。
○国務大臣(高市早苗君) 現状、見直しをする予定はございません。
○渡辺美知太郎君 今日は日本郵政にもお越しいただいていまして、日本郵便もゆうメールのように非信書を対象としたサービスがあります。これもやはりメール便と同じようなリスクを抱えていらっしゃると思うんですが、郵便法に違反しないための対応策など、どのように対処されておるのでしょうか、伺いたいと思います。
○参考人(諫山親君) 日本郵便といたしましては、信書の定義につきましては郵便法で明確に規定をされているというふうに認識をしております。現行の規制の下で、引き続き、郵便、ゆうメール等のサービスの提供によりましてお客様利便の向上に努めてまいりたいと思います。
 また、ゆうメールによります信書の送達を防ぐための方策でございますけれども、まず個人のお客様が御利用いただいているゆうメールにつきましては、内容品を冊子形状の印刷物あるいは電磁的記録媒体といった信書に該当しないものに制限をしております。差し出し時に、見本の提示とか、包装の一部開封等を条件といたしまして内容品の確認をしたりしております。
 また、法人向けの運賃が適用されておりますゆうメールにつきましても、契約書中に信書を送付できない旨を明記するとか、契約時に重要事項説明ということで書面による説明をさせていただいております。
 そのほか、お客様向けに信書に関しますお知らせチラシ、配布させていただきまして周知に努めておりますし、社内的にも各種研修等によりまして、社員の指導、徹底を図っているところでございます。
○渡辺美知太郎君 つまり、現行法の範囲内で大丈夫だという御見解なのでしょうか。
○参考人(諫山親君) そのとおりでございます。
○渡辺美知太郎君 大丈夫だというお話でしたが。
 衆議院でもこれ何度も議論されているのですが、例えば信書という概念は日本にしかないわけであって、外形基準の導入について、衆議院でもこれ度々議論になっていると思うんですが、この外形基準については、平成十九年、当時の日本郵政公社の西川総裁が、日本だけが信書という概念を持っていると、外形基準の導入についても検討していると述べております。
 今は信書について外形基準の導入については否定的だと思うんですが、今日はせっかく日本郵政もお越しですので、今の日本郵政の外形基準の導入に対してのお考えを伺いたいと思います。
○参考人(諫山親君) 日本郵便といたしましては、基本的通信手段としてのユニバーサルサービスの確保、それから通信の秘密の保護、こういった観点に照らせば、現行の信書という内容基準による規制は妥当なものであるというふうに考えているところでございます。
○渡辺美知太郎君 私も何が何でも外形基準にしなきゃいけないわけではないんですが、やはり信書という概念は日本にしかないわけであって、これ海外とのやはりやり取りを考えると、ちょっとリスクは残るのではないのかなと思っています。
 例えば、海外の企業あるいはグローバル企業ですか、ビジネスレターのやり取りをするときに、国際メール便を使った場合に法令の違反になるのではないかと、そういったネックもあると思いまして、海外とのやり取りを踏まえた上で、信書の定義、これネックになってくるんじゃないかと思うんですが、総務省としては、こういった海外とのやり取りを念頭に置いた場合、どのようにお考えがあるか、ちょっと伺いたいと思います。
○政府参考人(武田博之君) 海外の信書なりこれに関連する制度でございますが、例えばイギリス、アメリカ、ドイツ、フランスなどにおきましても、やはり日本と同様に信書に該当する言葉でそういったものを定義いたしまして、一定の規律を設けていることについては日本と同様でございます。そういう意味において、そのことによっての何か支障は、国際郵便とか海外とのやり取りにおいて支障が生じるというものではないというふうに認識しております。
○渡辺美知太郎君 もう一回。ちょっと結論がよく聞き取れなかったので、もう一回お願いします。
○政府参考人(武田博之君) まず、事実としまして、諸外国におきましても、日本の信書制度同様に、一定の定義を設けまして規律を加えているというところは事実ございます。ということからしまして、信書の制度、定義にまつわる国・国間の郵便において何か支障が生じるということはないのではないかというふうに認識しております。
○渡辺美知太郎君 今、信書みたいな概念はあるから大丈夫だというお話がありました。
 ヤマト運輸のメール便で八件ほど法令の違反があって書類送検されたという事例があるんですが、どういった事例だったか、ちょっと伺いたいと思います。総務省の方で。
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 郵便法第四条違反の捜査は捜査機関が行うものでございますので、総務省として全事業者を通じた書類送検などの件数は把握しておりません。
 先生から今御指摘のあったヤマト運輸のことでございますが、ヤマト運輸自らが報道アップしております。平成二十一年七月以降、同社の顧客が郵便法違反容疑で書類送検あるいは事情聴取を受けたケースが八件あるということは承知しております。
 以上でございます。
○渡辺美知太郎君 これは、当然ゆうメールの場合もあり得るということですよね。総務省に伺います。
○政府参考人(武田博之君) あり得るというか、そういう可能性はあるということでございます。ただ、個別具体的な事例については、ちょっと今手元では承知しておりません。
○渡辺美知太郎君 まあいいです。信書の定義というのは、私は非常に難しいのではないのかなと思っております。
 最後に、今回の特定信書事業の範囲の拡大について、ちょっと伺いたいなと思っています。
 特定信書便の事業の拡大、これ自体は私も賛成ですし、特に、ちょっといろんな立場の人がいるのでなかなか難しいところもあると思いますし、私自身もこのユニバーサルサービスについての必要性というのはもちろん分かっていますが、言い方が余り良くないんですけど、今回の範囲の拡大は、小出しにと言ったら失礼ですけど、慎重な改革であったと思うんですよ。なかなか、いろんな立場の人もいますから、一気にやれというのも難しいでしょうし、もちろん郵便のユニバーサルサービスの関係もあるんですが、やはり慎重に少しずつ範囲を拡大していくということは、僕は民間にとってはこれはかえって負担になるんじゃないのかなという気はするんですよね。
 というのも、一々基準を緩和するたびに経営戦略の見直しをしなきゃいけないとか、あるいは消費税と同じで会計ソフトウエアを変更しなきゃいけないとか、料金の見直しを一々しなきゃいけないと。基準の緩和のたびに修正を迫られるというのもありまして、今回のその基準の緩和が市場競争を使って市場を活性化されるという御趣旨であるのであれば、今後の展開として、やはり基準の緩和、これは郵便とのユニバーサルサービスの関係でどうしても慎重にならざるを得ないのか。何か展望などありましたら伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 今回の特定信書便事業の業務範囲の拡大は、特定信書便事業者からの御要望を考慮しながら、郵便のユニバーサルサービスに与える影響の検証も行った上で提案しておりますから、現時点においてこれ以上の緩和は適当ではないと考えております。
○渡辺美知太郎君 時間になりました。私の質問は以上です。ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。
 今日は郵便法等の一部改正案の審議なわけですが、最初に日本郵政グループ三社の株式上場に関連して伺っておきたいと思います。
 日本郵政は昨年の暮れに、郵政民営化の推進、復興財源への貢献及び経営の自由度確保等のために、今年の半ば以降、日本郵政とともにゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式を売り出し、上場することを目指す、こういうふうに発表されたわけです。そして、四月に日本郵政は中期経営計画を併せて発表されました。日本郵便はオーストラリアの物流大手の買収、ゆうちょ銀行はリスク投資の拡大で収益の拡大を目指し、さらには配当性向の目安を五〇%以上を目指すなど、株式上場を強く意識した大変意欲的なものとなっていると思うんです。日本郵政グループ三社の株式上場は既定方針でありますが、それによって日本郵政は新たに株主の利益を守ることが義務付けられるということになります。
 しかし、同時に確認されなきゃならぬのは、株式が上場されても日本郵政、日本郵便には郵便業務、預金、保険の基本的サービスを郵便局において一体的に提供するユニバーサルサービスが課せられているということであります。
 日本郵政等の経営基盤の強化も大きな課題ですけれども、日本郵政が果たすべきこの公共的役割というものを忘れてはならないと考えるわけですけれども、株式上場後のユニバーサルサービスの維持、充実に向けての日本郵政の決意、具体的な施策についてまず伺いたいと思います。
 同時に、ユニバーサルサービスの維持、充実を図るためにも、私は、預金、保険の限度額引上げというものが必要だというふうに考えますけれども、この点について総務大臣の見解を伺いたいと思います。
○参考人(谷垣邦夫君) お答えいたします。
 日本郵政グループといたしましては、株式上場について先生御指摘のとおり検討しておるわけでございますけれども、上場後におきましても、全国に張り巡らされた郵便局ネットワークを通じまして、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービスを安定的に提供していくということで引き続き公共的な役割を果たしてまいりたいと考えているところでございます。
 もちろん、そのためにはグループとしての収益力でございますとか経営基盤の強化を図っていくことが必要でございまして、具体的には先般、御指摘のあった中期経営計画でも書いてございますけれども、郵便・物流事業におきましては、例えばゆうパック、ゆうメールの個数拡大による収益拡大でございますとか、あるいは金融窓口事業でございますれば、がん保険等の提携金融に係る取扱局の拡大とか、あるいは銀行業におきましては資産運用の多様化でございますとかということに取り組みまして経営基盤の強化を図っていきたいと思ってございます。
 これらの取組によりまして、引き続き公共的な役割を担いながらグループとしての収益力とか経営基盤の強化を図ることでサービス水準の維持向上に努めてまいりたいと思います。
 それから、限度額につきましては、当社といたしましては、利用者の方々の利便性の向上でございますとか、あるいはまた、ゆうちょ、かんぽの安定的な収益の源泉となります資金の確保の観点から、規制緩和の方をお願いしたいと思っておるところでございます。
○国務大臣(高市早苗君) 特にゆうちょ銀行の預入限度額の見直しにつきましては、ほかに金融機関のないような地域において、とりわけ高齢者の方々が年金ですとか退職金が振り込まれて限度額を超過してしまったというようなことでお困りになるといった実態もありますから、利用者の利便性という観点から、そしてまた株式を上場される予定ですので、日本郵政グループの企業価値の向上という観点から、いずれからも一定のメリットがあると私は思っております。
 ただ、平成二十四年の郵政民営化法改正法案に対する附帯決議で、限度額について当面は引き上げないこととされておりますので、総務省としましては、このような事情も踏まえながら、特に国会の委員の先生方の御意見も伺いながら限度額の在り方について考えてまいりたいと思っております。
○又市征治君 今大臣からも御指摘ありましたように、本当に銀行などはもうかるかもうからぬかでどんどん地域から引き揚げていってしまって、本当にそこに郵便局しか金融機関がない地域というのは随分広がっているわけでありますから、そういうことを含めて、その地域の皆さん方に不便がないように、これがユニバーサルサービスということでもあるわけですから、この限度額の引上げ問題というものを、これは是非努力をいただきたい。私たちは、あの法案審議の過程からずっとそのことは指摘をしてまいりました。総務省としてのより一層の努力というものも希望しておきたいと思います。
 次に、五月十五日に情報通信審議会から公表された、郵政事業のユニバーサルサービスコスト及び将来試算について伺います。
 この将来試算では、郵便役務、銀行窓口、保険窓口の収支について、過去十年間の郵便物の利用動向、直近五年間の手数料収入の推移を基に上位、中位、下位シナリオを想定をして、今後の十年間の収益動向を算出していますね。
 試算によると、三部門とも上位、中位シナリオでは黒字を維持できますが、下位シナリオでは赤字ということになる。中位シナリオとは、現在の水準を維持することでしょうが、部門によりますけれども大変困難が伴う、こういうことでもあろうかと思うんですが、このような試算方法、その結果について日本郵政はどのように受け止めているのかを伺います。
○参考人(諫山親君) 御指摘のございました郵政事業のユニバーサルサービスコスト及び将来試算についてでございますけれども、総務省の情報通信審議会におかれまして、将来にわたってユニバーサルサービスを安定的に確保するための方策の御検討のために、将来の見通しなど一定の仮定を置いた上で、役務ごとにユニバーサルサービスに係るコストが算定されたものというふうに承知をしておりますけれども、いずれにいたしましても、当グループといたしましては、ユニバーサルサービス、法律におきまして国民の皆様にその提供を保障しているものでございますし、将来にわたってユニバーサルサービスの提供、この責務を果たしていくことが第一であるというふうに考えております。
 このため、四月に発表いたしました中期経営計画におきましても、ユニバーサルサービスの責務の遂行、これを経営方針として掲げているところでございます。具体的には、サービス提供主体でございます日本郵便におきまして、郵便・物流事業におきます黒字体質の定着、あるいは金融窓口事業におきますその拡大による安定的な利益の確保、こういったことの達成によりまして、二〇一七年度には連結経常利益三百五十億円を目標としながら、ユニバーサルサービスの責務、遂行してまいりたいというふうに考えております。
○又市征治君 赤字であろうがなかろうが、ユニバーサルサービスは維持されなきゃならぬというのが今日までの確認されたことでありまして、それは中期経営計画でも示されているように、全国の今二万四千百九十八局ですか、存在する郵便局のネットワークの水準であるとか、週六日配達、あるいは戸別配達などを確実に実施するといった内容を含んだものでなきゃならぬと思うので、その努力を更に今求めておきたいと思うんです。
 さてそこで、総務省は二〇一三年十月に郵政事業のユニバーサルサービス確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方について情報通信審議会に諮問をしたということでありまして、この審議会は、昨年三月に中間答申、そしてまた十二月に本法案の骨格とも言うべき第二次中間答申が行われたわけで、この中間答申では、郵政事業全体のユニバーサルサービス確保策の在り方は今年の七月をめどに最終答申を出すと、こういうふうに言っているわけですね。つまり、現時点では総務省が諮問した内容の半分しか答申されていないということになるんだろうと思う。
 総務省がユニバーサルサービス確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方を諮問したのは、両者一体で検討し、実施されなきゃならぬということからなんだと思うんですが、そうであれば、つまりユニバーサルサービスの確保を除外した部分だけで法案化をするというのは拙速ではないのかと、こう思うのでして、この点はどのように総務省はお考えなんですか。
○副大臣(西銘恒三郎君) 委員御指摘のように、情報通信審議会への諮問はユニバーサルサービスの確保と特定信書便事業の業務範囲の在り方を同時に諮問をしております。平成二十五年の十月に諮問をして、検討を進めてきたところでありますが、このうち、特定信書便事業の業務範囲の在り方については、平成二十五年の六月に閣議決定された規制改革実施計画において、平成二十五年中に検討を行い、結論を得るとされたことを踏まえまして、二十六年の三月の中間答申、さらには十二月の第二次の中間答申含めて今回の法案化に至ったものであります。
 なお、今回の特定信書便事業の業務範囲の拡大につきましては、日本郵便からもデータの提出を求めまして検証を行った結果、郵便のユニバーサルサービスの提供確保には支障を与えない範囲内で行うものでございます。
 以上です。
○又市征治君 この改正郵政民営化法の主要な中身の一つは、言うまでもなくユニバーサルサービスの充実ということであります。だからこそ総務省もこの規制緩和と一体で諮問したんだというふうに私は理解をするわけですが、この二つの問題というのは微妙なバランスの上に成り立っているということなわけですから、今おっしゃったことではどうもちょっと理解ができかねる。そこはやっぱり慎重に取り扱われるように求めておきたいと思うんです。
 今回のこの改正案によって、郵便・信書便分野における規制の合理化を図るため、郵便・信書便の料金の届出手続の緩和、特定信書便役務の範囲の拡大、信書便約款の認可手続の簡素化が行われるという格好になっているわけですが、規制の合理化とはいうものの、要するに規制緩和ということですよね。
 ユニバーサルサービスとの関連でお聞きをしますけれども、日本郵便が果たすべきユニバーサルサービスの範囲であり、収益の悪化がもたらされても大勢に影響がないというふうに総務省が判断をすれば、今回の特定信書便役務は一号役務のように規制緩和が行われるのか。日本郵政にユニバーサルサービスが義務付けられている下でこの郵便・信書便分野の規制緩和はどのような基準で進めようとされているのか。この点、総務省の基本的な見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 郵便のユニバーサルサービスの確保というのはもう大前提でございます。
 今回の特定信書便事業の業務範囲も信書便法上、法律で直接具体的に規定しておりますので、仮に将来、何かニーズが出てきて更に緩和をしてほしいといった声が大きくなったとしても、ユニバーサルサービスに与える影響を十分に検証した上で、その場合には改めて国会に法律案を提出し、御審議をお願いすることになります。
○又市征治君 今回、一号役務の信書便の大きさの下限が引き下げられるということですが、それによる影響が十九億円、収入全体に占める割合が〇・一五%と軽微であるから実施をするということのようなのですが、十九億円なら構わない、じゃ二十億円なら大きな影響になるのか、ここのところの基準が非常に曖昧なのではないか、こう思えてしようがないんですね。日本郵便の収入減らすような規制緩和が一方で進められながらユニバーサルサービスを維持しろというのはちょっと理不尽じゃありませんか。
 この点についてはどういうお考えなんでしょう。もう一度お聞きします。
○政府参考人(武田博之君) 先ほど大臣からも御答弁申し上げたとおりでございます。
 特定信書便事業の業務範囲、郵便のユニバーサルサービスとの関係、そこはしっかりと検証するということでございますし、特に今回は、現に今、特定信書便事業者がどういった分野で実際にサービスしているかと申しますと、自分たち自らが新規に開拓をして、例えば地方公共団体の公文書の巡回配達を請け負うとか、それまで地公体自らがやっていたものをアウトソーシングの際にそれを受皿として受け止めているとか、そういった現に新規の需要も創出しているのも事実でございます。
 そういった意味でも、今回、この数字がそのまま日本郵便の収入がシフトされるというものでもないということも重ねて御説明し、御理解をいただきたいというふうに思っております。
○又市征治君 時間が参りましたから終わりますが、いずれにしても、どうも先ほども申し上げたように、ユニバーサルサービスとこの規制緩和というものはやっぱり一体で、そして非常に微妙な関係にあるだけに慎重に対応いただくことを求めて今日の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○主濱了君 生活の主濱了であります。
 早速質問に入ります。まず、郵便事業についてお伺いをいたしたいと思います。二点続けてお伺いをいたします。
 一つ、最近の日本郵便の純利益、これが上がったり下がったり。下がった今回もプラスなんですけれども、上がったり下がったりこの純利益が大きく増減しているんですが、まずこの原因についてお知らせいただきたいと思います。
 それから第二点目。郵便の取扱数は減少しているわけであります。その分をゆうメールとゆうパックが補っている、こういう状況であると見受けられます。ここ五年間の動きを見ますと、総取扱数、平成二十三年三月期、これが二百二十八億通、二十七年の三月期、これは二百二十億通ということで、ほぼ横ばいというふうに見られます。
 郵便の方は五年間で十五億通減少、八%ぐらい減少でしょうか、それから、逆にゆうメールは五年間で八億通で二八%増、ゆうパックは五年間で四・九億通、四〇%ぐらい増加をしていると、こういうふうな状況であります。
 今回の法案に関係してきますけれども、この郵便、ゆうメールとゆうパックの国民の需要動向を今後どのように見られているか、まずこの点について日本郵政の担当役員から伺いたいと思います。
○参考人(諫山親君) まず、お尋ねの純利益の件でございますけれども、郵便の物数の減少が続く厳しい状況の中で郵便事業おおむね黒字を維持してきたところでございますけれども、会社統合前の旧郵便事業会社におきまして、JPEXの宅配便の統合による影響によりまして、二〇〇九年度四百七十四億円、二〇一〇年度三百五十四億円、いずれも赤字を計上したところでございます。その後、オペレーション費用の徹底的な削減その他の収支改善施策の取組によりまして、二〇一二年度には三百十一億円の黒字を計上することができたところでございます。
 しかしながら、会社統合後の日本郵便におきましてゆうパック、EMSなどの取扱物数の増加などによりまして増収となったわけでございますけれども、他方で取扱物数増に伴います費用の増加、あるいは賃金単価の上昇等に伴います人件費の増加、投資に伴います費用の増加などもございまして、二〇一三年度、二〇一四年度、先生先ほど御指摘のとおり、いずれも黒字ではございますけれども、二期続けて減益ということになったわけでございます。
 それから、二つ目のお尋ねでございますけれども、今後の動向についてでございます。
 今後の郵便の動向につきましては、DM需要の喚起あるいは手紙振興による郵便の新たな需要開拓、こういったものに取り組みたいと考えておりますけれども、各種請求書のウエブ化、さらには人口の減少などによりまして郵便物が減少することが考えられますので、今後とも予断を許さない状況であるというふうに認識をしております。
 また、他方、ゆうパック、ゆうメールにつきましては、お客様の利便向上を図り、成長著しい通販市場あるいはEコマース市場、こういったことを中心に積極的な営業活動を展開するとともに、そのために必要なオペレーション基盤の整備にも努めたいと思っておりまして、これによりまして、二〇一七年度にゆうパックにつきましては六・八億個、ゆうメールにつきましては四十一億個への増加を目指したいというふうに考えているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございます。
 ユニバーサルサービス、先ほど来いろいろお話がありましたけれども、特に郵便局の八割が赤字であると、こういうふうな話もありますので、そういったような郵便局同士の助け合い、あるいは、かんぽ、ゆうちょも含めた助け合い、こういうことで、是非とも、過疎地などそういうところもしっかりと今後守っていっていただければいいなというふうに思っております。
 それから、郵政民営化後、問題は郵政民営化後だと思うんですよ。一般的に会社ということになりますと不採算部門は切り捨てます。そういうことのないように、是非ともお願いをしておきたいと思います。
 以上で日本郵政への質問は終わります。
○委員長(谷合正明君) それでは、諫山常務執行役につきましては御退室していただいて結構でございます。
○主濱了君 続きまして、先ほど渡辺委員の方からもちょっとお話ありましたけれども、郵便と信書の違いについて、これを具体的に御説明をいただきたいと思います。
 特に、やはり問題となるのは通信の秘密の適用があるかどうか、この辺だと思うんですが、この点について御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(西銘恒三郎君) お答えいたします。
 郵便は、郵便法に基づき信書その他の郵便物を送達する事業であり、日本郵便に対してユニバーサルサービスとしてあまねく公平に提供することが義務付けられております。
 一方、信書便は、信書便法に基づき信書を送達する事業であり、郵便のユニバーサルサービスに支障を与えない範囲内で日本郵便以外の民間事業者、四百三十六者参入しておりますが、今認められているところであります。
 次に、郵便と信書便のいずれも信書を扱うサービスであることから、事業者は業務開始の際に、郵便物、信書便物の秘密を保護するための管理規程を定めて総務大臣の認可を受けることが義務付けられております。また、郵便物、信書便物を正当の事由なく開いたり放棄したりした場合には罰則が科せられるなど、通信の秘密に関する規定が適用されております。
 以上です。
○主濱了君 どうもなかなか分かりにくいですね。結局、どっちがどうなのかというのは分からないんですが、時間がないので話を先に進めたいと思いますが。
 信書便と郵便、信書と郵便における通信の秘密に関する最近のトラブル、この発生状況についてまず伺いたいと思いますし、それからもう一つ、今回の改正というのは、端的に言いますと、信書便の範囲を九十から七十三まで下げて拡大をする、こういうことなんですけれども、やはりここのところ、より通信の秘密が確保されなければならないというふうに考えるわけであります。この通信の秘密の確保を、どのように更にそれを図っていくのか、この辺について伺いたいと思います。
○副大臣(西銘恒三郎君) 先生、信書便と信書を区別して考えた方が、私もよくこんがらがっていたので。信書という中に郵便と信書便が含まれると考えた方が理解がしやすいかと思いますので、付け加えておきたいと思います。
 今御質問がございました、大部分の郵便物、信書便物は、郵便法、信書便法に基づいて通信の秘密が確実に保護された上で配達をされていると認識をしておりますが、残念ながら、一部で配達員による郵便物の放棄や信書便物の無断開封といった不祥事が発生をしております。
 具体的には、日本郵便では、郵便物の放棄事案として、平成二十四年度に三件、二十五年度に二件、二十六年度に一件の報道発表を行っております。一概に日本郵便と比較することはできませんが、例えば、配達時に受取人が不在であったために、配達員が信書便物を開封をしまして、中にある信書の余白の部分に、不在のために郵便受け箱に投函したという旨のメモを記載した事案が平成二十五年度に信書便の関係で発生をしております。
 総務省といたしましては、事案が重大と認められる場合には、必要に応じ、個別に行政指導を実施し、再発防止策の報告を受けるなど、日本郵便及び信書便事業者に対して適切な監督を実施しているところであります。
○主濱了君 各論に入ります。
 今回の特定信書便の範囲の拡大、この件について伺いたいと思います。
 大型信書便として取り扱う取扱いのサイズですね、これが計九十センチから計七十三センチまで変更しようとしているわけでありますけれども、それでは、今、計九十センチのところまでは、これは郵便が扱っているわけですね、結局。今度は、七十三のところは信書便が扱えると。この間はどのように取り扱われるのか。共管になるのか、それともずずっと下がって、そこは信書便しか扱えないのか、ここを伺いたいと思います。
○副大臣(西銘恒三郎君) 先生御指摘のとおり、今回の法案の施行後は、三辺が七十三センチ超から九十センチまでの間の大きさの信書は定形外の郵便物としても扱われますし、また信書便物としても送達が可能になります。
 以上です。
○主濱了君 安心しました。そうでないと、非常に利用者の方が混乱するというふうに思います。
 最後に一点だけ。一般信書便事業、これについて伺いたいと思うんですが、これは井原先生も先ほどちょっと触れられておったわけですが、この一般信書便事業への参入はないと、こういう説明を聞いております。参入がないのはなぜなんでしょうかと、こういう問題。
 それからもう一つ、ここの分野に外国の企業、例えば外資が五〇%以上の企業の参入というのは可能なんでしょうか。この点について。
○副大臣(西銘恒三郎君) 郵便と同様に全ての信書の送達が可能な一般信書便事業は、先生御指摘のように参入がありません。なぜかといいますと、ユニバーサルサービスの確保に支障を与えることから、三点ございまして、参入の要件が、一、全国における引受け、配達、二、随時、簡易な引受方法の確保、三、全国均一の料金という参入要件が一般信書便事業への参入には課せられております。こうした参入要件は法令で明確になっておりまして、信書の定義も含めて制度の周知を行っているところでありますが、参入するか否かに関しましては各事業者の経営判断によるものと考えております。
 もう一点御質問のございました外国企業の参入についてでありますけれども、信書便法におきましては参入上の外資規制を設けておりませんので、外国の企業であっても、信書便法で定められた要件、必要な許可を受ければ参入することができるということになっております。
 以上です。
○主濱了君 ありがとうございます。以上で終わります。
○委員長(谷合正明君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉良よし子君 私は、日本共産党を代表して、郵便法及び信書便法改正案に対する反対討論を行います。
 反対する第一の理由は、民間参入を促すためとして特定信書便役務の範囲を拡大することが郵便事業の対象範囲との競合となり、ユニバーサルサービスの維持確保をないがしろにするものだからです。
 郵便法は、郵便の役務について、なるべく安い料金であまねく公平に提供するとしています。中山間地や離島に至る全国どこであっても、ポストや郵便局、窓口を置き、集配を行う郵便事業は国民になくてはならないサービスです。これまで、そのサービスは他の民間事業者の参入の在り方を限定することで確保されてきたのです。そして、民間事業者は、このユニバーサルサービスを確保することを求められている一般信書便事業には今日に至るまで参入できていません。
 今回の対象範囲の拡大で、一部地域や一部採算性の取れる範囲で行う民間事業者と競合することとなれば、ユニバーサルサービスの基盤を掘り崩し、郵便事業のサービス水準の低下をもたらしかねません。
 第二に、信書便約款等の認可手続の簡素化も、一層の信書便への民間参入を促すものです。郵便のユニバーサルサービス確保にも影響することから、認めることはできません。
 最後に、日本郵政、ゆうちょ、かんぽ金融二社の株式上場によって事業の収益性の向上のみを求めることになれば、ユニバーサルサービス確保との矛盾は避けられません。ユニバーサルサービス確保のための制度の抜本的見直しこそ今なすべきであることを指摘して、討論を終わります。
○委員長(谷合正明君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤末君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、維新の党、無所属クラブ、社会民主党・護憲連合及び生活の党と山本太郎となかまたちの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、郵政民営化法の規定に基づき、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社がユニバーサルサービスとして、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることが確保されるよう、郵便局ネットワークを維持し、並びに、郵便局ネットワークの活用その他の郵政事業の実施に当たっては、その公益性及び地域性が十分に発揮されるよう、これらの責務の履行の確保を図るため、必要な支援及び環境整備を行うこと。
 二、郵政三事業において、サービスの公共性に鑑み、適正な雇用環境や健全な事業基盤が確保されるよう配意すること。
 三、信書の制度に関する利用者の理解及び認識を深めるため、関係事業者等と連携し、適切な周知を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(谷合正明君) ただいま藤末君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(谷合正明君) 多数と認めます。よって、藤末君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきまして、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(谷合正明君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十二分散会