第189回国会 災害対策特別委員会 第5号
平成二十七年六月十七日(水曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     高橋 克法君     柘植 芳文君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         秋野 公造君
    理 事
                古賀友一郎君
                松下 新平君
                野田 国義君
                山本 博司君
    委 員
                磯崎 仁彦君
                高野光二郎君
                柘植 芳文君
                長峯  誠君
                羽生田 俊君
                馬場 成志君
                舞立 昇治君
                吉川ゆうみ君
                大島九州男君
                那谷屋正義君
                水岡 俊一君
                東   徹君
                仁比 聡平君
                田中  茂君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山谷えり子君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        松本 洋平君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       持永 秀毅君
       内閣府政策統括
       官        日原 洋文君
       厚生労働大臣官
       房審議官     福島 靖正君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       広畑 義久君
       農林水産省生産
       局畜産部長    原田 英男君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  室本 隆司君
       水産庁漁港漁場
       整備部長     高吉 晋吾君
       経済産業大臣官
       房審議官     三木  健君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        住田 孝之君
       国土交通大臣官
       房審議官     舘  逸志君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        池内 幸司君
       国土交通省道路
       局長       深澤 淳志君
       観光庁観光地域
       振興部長     吉田 雅彦君
       気象庁長官    西出 則武君
       環境大臣官房審
       議官       小川 晃範君
       防衛大臣官房審
       議官       笠原 俊彦君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (日本列島における主な火山の活動状況等に関
 する件)
 (日米共同統合防災訓練に関する件)
 (木曽三川下流域の海抜ゼロメートル地帯の浸
 水対策に関する件)
 (口永良部島の噴火による避難者の支援に関す
 る件)
 (土砂災害防止対策の推進に関する件)
 (東日本大震災の被災地における海岸堤防の整
 備に関する件)
 (火山の監視・観測体制の強化に関する件)
○活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(秋野公造君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月三十一日、高橋克法君が委員を辞任され、その補欠として柘植芳文君が選任されました。
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○委員長(秋野公造君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官持永秀毅君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(秋野公造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(秋野公造君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 日本列島における主な火山の活動状況等について政府より報告を聴取いたします。山谷防災担当大臣。
○国務大臣(山谷えり子君) 日本列島における主な火山の活動状況等について御報告いたします。
 まず、口永良部島について、今回の噴火により、身一つで島を離れて不便な避難生活を強いられている被災者の方々に対して心からお見舞いを申し上げます。
 口永良部島では、五月二十九日の噴火直後、地元屋久島町から全島に避難勧告・指示が発出され、町、県のほか、警察、消防、自衛隊、海上保安庁等の関係機関が連携して迅速な対応を行い、当日夕方までに在島者百三十七名全員の避難が完了しました。
 政府としても、噴火直後から、関係省庁災害対策会議の開催、赤澤内閣府副大臣を団長とする政府調査団の派遣、政府現地連絡調整室の設置等により、一時帰島に伴う安全確保や仮設住宅の提供等について、町、県と一体となって取り組んでまいりました。
 また、六月十三日には、総理が被災状況を把握するため屋久島町を訪問し、鹿児島県知事、屋久島町長等と意見交換を行うとともに、避難所を訪れ、避難状況の聞き取り、激励を行っております。
 依然として火山活動が高まった状況が続いており、避難生活の長期化も懸念されています。引き続き、火山活動をしっかり監視して正確な情報提供を行うとともに、避難された方々の生活支援、風評被害対策などについて、地元の自治体とも連携し、関係省庁一体となって全力を尽くしてまいります。
 大涌谷周辺については、五月六日に噴火警戒レベルが二に引き上げられ、地元の箱根町では直ちに大涌谷周辺の避難指示、立入り規制等の安全対策を実施しております。噴火した場合の影響は大涌谷周辺とされており、引き続き、地元自治体と連携して安全対策に万全を期すとともに、正確、迅速に情報発信してまいります。
 御嶽山噴火災害については、六名の方が依然行方不明となっており、地元の長野県、岐阜県では、梅雨明けの捜索再開に向けて、六月十日、火山灰等の状況等を把握するための調査隊を派遣しています。捜索再開時には、地元からの要望に応じ、政府としてもできる限りの支援をしてまいります。
 蔵王山については、四月十三日から火口周辺警報が発表されていましたが、昨日解除されました。現在、地元自治体において、蔵王エコーラインの開通に向けた準備を行っているところです。
 浅間山については、六月十一日に噴火警戒レベルが二に引き上げられ、現在、山頂火口からおおむね二キロメートルの範囲を立入禁止し、安全確保を行っております。なお、昨日、ごく小規模な噴火が発生していますが、僅かな降灰が確認されているにとどまっており、噴火警戒レベルの変更はありません。
 桜島については、平成二十二年十月十三日から噴火警戒レベル三が継続しており、現在、昭和火口及び南岳山頂火口から二キロメートルの範囲を立入禁止しております。本年五月八日には、昭和火口において爆発的噴火が発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石が三合目まで達するなど、現在も活発な噴火活動が継続しています。
 我が国は、多数の活火山を有する世界でも有数の火山国です。昨年九月に発生した御嶽山の噴火災害も教訓にしながら、今後も引き続き火山防災対策の強化を図ってまいります。
○委員長(秋野公造君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○高野光二郎君 自由民主党、高知県の高野光二郎でございます。
 私の質問となりますと、いつもは高知県のことが非常に多いんですが、今日は米軍を踏まえてオスプレイの話も聞かせていただきたいと思いますので、どうぞ御指導よろしくお願いを申し上げます。
 先日、六月七日に開催された高知県総合防災訓練と連携をして、日米共同統合防災訓練が実施されました。その目的は、南海トラフ地震が発生した場合を想定し、防衛省が策定した自衛隊南海トラフ地震対処計画に基づき、実動訓練による自衛隊及び在日米軍並びに警察や消防、自治体等の防災関係機関との連携要領について訓練をして、自衛隊の災害対処能力の向上を図るものであります。
 訓練には、約二千五百名が参加をいたしました。自衛隊千百五十名、在日米軍十五名、警察、消防、自治体関係者千三百名です。当初はオスプレイが、航続距離も長くてスピードも速くて、滑走路がなくても離発着ができるので災害の支援には適していると評価もありますが、まずは安全性の確保が大前提でございますので、今回の参加は見送られました。代わりに、在日米軍の救難ヘリUH60が二機参加し、一機は高知県の西の端、土佐清水市から高知市まで約百三十キロ、もう一機は東の端、室戸市から高知市まで約九十キロメートルを飛んで負傷者を運んでいただきました。
 本県の海岸線は、東洋町から土佐清水市で七百十三キロあります。その東西を結ぶ唯一の道路が国道一本しかありません。間違いなく、震災時には崩壊、水没して通行不能になります。海のすぐ近くに国道が走っています。高速道路、ありません。
 振り返って、平成二十三年三月の十一日、東日本大震災発生時に日本政府は、当日に在日米軍による支援を正式に要請しました。在日米軍司令部によれば、米軍は、人員二万四千五百人、艦船二十四隻、航空機百八十九機を投入し、トモダチ作戦を実施してくれました。食料、水、燃料、たくさんいただいて、本当に、食料等の人道支援の輸送、行方不明者の合同捜索救助活動、障害物の除去、まさに米軍がトモダチ作戦をやっていただかなかったら、もっともっと悲惨な状況になっていたと私も感じております。
 そして、中央防災会議で、本年三月三十日に、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画が発表されました。南海トラフ巨大地震での死者数は三十二万人以上と言われています。これは東日本大震災の十七倍です。甚大な被害を受けると想定される静岡、愛知、三重、和歌山、徳島、香川、愛媛、高知、大分、宮崎の十県は重点的に支援を受ける重点受援県とされ、応急対策活動計画による広域応援部隊は、自衛隊十一万人、警察が一万六千人、消防が一万七千人を超える計画でございます。自衛官は今二十三万人ですので、全国の自衛隊の半分が被災三日目までに被災地に派遣される。まさに我が国の総力を挙げた支援となっております。
 計画によれば、発生後、広域応援部隊が順次到着を始め、人員の三割が四国へ派遣される計画になっていますので、単純計算すれば七十二時間後には三万人超の自衛官が四国に応援に駆け付けてくれる計画です。派遣規模は被災状況によるので一概には言えませんが、仮に高知県には一万人の応援が来るとしても、我が県は、南海トラフ地震が起きてから最悪のケースで五分以内に三十四メートルの津波が襲来すると言われており、四万二千人の方が亡くなる想定をされています。さらに、それだけではなくて、三万六千人の重軽傷者が発生をすることになっています。一万人の自衛隊では不安です。
 ここでお伺いをさせていただきたいんですが、まず、山谷えり子防災担当大臣にお伺いさせていただきます。東日本大震災を大きく上回る南海トラフ地震が発生した場合、米軍との連携の必要性と有用性について、大臣のお考えをお伺いさせてください。
○国務大臣(山谷えり子君) 東日本大震災では、米軍によるトモダチ作戦により、仙台空港復旧のほか、艦艇やヘリによる捜索救助、救援物資などが行われたところでありまして、災害時の応急対策に非常に有効であったと認識をしております。こうした成果、教訓を踏まえまして、平成二十四年七月、中央防災会議の下に設置された防災対策推進検討会議において、大規模災害になれば、海外からの支援を円滑により広く受け入れることが不可欠、海外からの円滑な支援の受入れ体制の整備を図るべきと提言をされたところであります。
 議員御指摘のとおり、南海トラフ地震は東日本大震災を上回る広域かつ甚大な被害が想定され、海外からの支援をより広く受け入れることが必要であると考えております。今年四月に改定された日米防衛協力のための指針においても、日本における大規模災害からの迅速な復旧に関する米国の支援について盛り込まれたところです。また、平成二十七年度総合防災訓練大綱においても、関係地方公共団体とともに、自衛隊と在日米軍等が連携した防災訓練を実施するとしたところであり、御紹介いただいたとおり、今月七日、高知県と連携して、南海トラフ地震を想定した日米共同総合防災訓練が実施されました。
 引き続き、このような取組を通じて協力の実効性を高めていく必要があると考えております。
○高野光二郎君 同じ質問を防衛省に聞かせていただきます。
 次に、高知県での日米共同防災訓練について、訓練に石川政務官が参加をしてくれたようでございますが、実際に見ていただいたと思うんですが、米軍との共同訓練の意義と評価、そして課題があったらお伺いしたいです。よろしくお願いします。
○政府参考人(笠原俊彦君) お答え申し上げます。
 日米共同統合防災訓練は、平成二十五年十二月に策定をいたしました自衛隊南海トラフ地震対処計画に基づきまして、実動における実効性を確保し、東日本大震災におけるトモダチ作戦を通じて得た経験も踏まえ、災害対処における米軍との連携を更に強固にすることを目的として行っており、これまでに三回実施をしております。本年六月七日には、高知県において南海トラフ地震を想定した日米共同統合防災訓練を実施したところであります。
 その訓練内容としては、情報共有、被災者及び支援物資輸送、孤立地域への初動部隊空輸、洋上捜索救助、応急医療訓練などを行ったところであります。本防災訓練により、国難とも言える巨大災害となることが想定され、関係機関が一体となって災害応急対策等に当たる必要がある南海トラフ地震について、自衛隊と米軍及び自治体との連携が深まったものと考えております。具体的には、米陸軍のヘリUH60、二機でございますが、こちらが患者の搬送、初動部隊の輸送に係る支援を関係機関との連携を含めて確認をできたということは大変意義があることと考えております。
 実際に災害が発災した場合においては一人でも多くの人命救助を行うことが重要でありまして、このため、様々な機会を捉えて米軍との防災訓練を行い、連携を強固なものとしていくことが重要であると認識をしております。
○高野光二郎君 次に行かせていただきます。
 日米ガイドラインの見直しの評価についてお伺いします。
 本年四月二十七日、日米両政府は、日米安全保障協議委員会、2プラス2にて日米ガイドラインを十八年ぶりに改定をいたしました。集団的自衛権ばかりがピックアップされて政治利用されがちですが、実はこのガイドラインの中に「日本における大規模災害への対処における協力」という項目があります。日米両政府は、日本における人道支援、災害救助活動に際して、米軍による協力の実効性を高めるため、情報共有によるものを含め、緊密に協力をする、米軍は災害関連訓練に参加することができ、大規模災害への対処に当たっての相互理解が深まるとあります。私は、今回のこの有効な訓練の実現とこれからの防災訓練、また国民の生命と財産を守るため、米軍との協力にこのガイドラインが非常に大きな役割を担ってくれていると評価をいたしております。
 冒頭紹介したように、南海トラフ地震では、陸路途絶が想定されている本県のような地域にて米軍のオスプレイを活用するなど、ふだんから米軍との連携を密にして実践的な訓練を実施する必要があります。
 そこで、防衛省にお伺いします。
 この新たな指針の見直しが、今後想定される大規模災害において日本の減災・防災対策にどう影響するとお考えなのか、被害の最小化に期待ができるかどうか。また、高知県のように被害想定の大きな自治体の防災訓練を米軍との共同訓練実施によってどのようにつなげていくのか。さらに、米軍との協力を混乱した現場で速やかに円滑にするためにも、米軍と現地の自衛隊、警察、消防との作業分野のすみ分けが必要だと考えます。この件についてお伺いさせていただきます。
○政府参考人(笠原俊彦君) お答え申し上げます。
 新ガイドラインにおきましては、先生からも今お話がございましたように、東日本大震災における日米協力の経験も踏まえつつ、日本における大規模災害対処における協力が記述をされたところでございます。
 この新ガイドラインにおいては、米国は、大規模災害発生時に、自国の基準に従い、日本が行う災害救援活動を適切に支援、具体的な中身としては捜索・救難、輸送、補給等でございますが、これを行うとしており、また、災害関連訓練に参加等をすることができ、これにより大規模災害への対処に当たっての相互理解が深まるとしております。この新ガイドラインの下で日米が訓練を含む取組を積み重ねることにより、今後想定される大規模災害時において米軍による協力の実効性が高まり、迅速かつ効果的な災害救援活動につながるものと期待をしております。
 今後の日米共同統合防災訓練の実施場所についてはまだ決定をされているものではありませんが、防衛省・自衛隊といたしましては、南海トラフ地震などの大規模災害に備え、被害が想定される自治体や在日米軍と調整し、引き続き、日米共同統合防災訓練内容が充実をするように努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、事前の作業分野のすみ分けという点でございますけれども、南海トラフ等の大規模災害に対しましては、持てる装備を最大限に活用して、在日米軍、自治体や関係機関と協力して、一人でも多くの国民を救う体制を整えることが重要であると考えております。また、御指摘のとおり、災害対応においてそれぞれの機関の特性や能力を最大限発揮をして、不足する能力を補い、連携協力することが重要と考えております。
 こうした観点から、平素より、在日米軍、自治体、関係機関及び自衛隊が連携した防災訓練を行い、実動における実効性を確保するとともに、有効な救援活動のための連携要領の確立を図ることが重要であると考えており、引き続き、日米共同統合防災訓練を始めとする防災訓練の内容が充実するよう努力をしてまいりたいと考えております。
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 この六月七日の県の防災総合訓練と米軍との共同訓練で、私も県民からいろいろお話を聞いたりだとか地元新聞の高知県民の評価を聞きました。その中で、若干やはりこういった防災訓練に自衛隊とか米軍の軍隊が来るのが怖いというような意見もあったんですが、私はそれは絶対間違いだと思っています。さっき言ったように、東日本大震災とは比べ物にならない被害状況が想定をされます。
 ちなみに、私、東日本大震災の三月の二十四日から六月半ばまで約三か月、被災地宮城県で滞在をしてあの状況を見てきました。本当に自分の命だけじゃなくて周りの大切な命がなくなる、そういうときに向き合うときに守るべきこと、これに関しては政治が強力なリーダーシップを発揮をして米軍との協力を是非とも推進をしていただきたい、願いでございます。
 それでは、最後に質問をさせていただきます。南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画についてお伺いします。
 東日本大震災の経験を十分に踏まえ、救助や医療の部隊が、被害の全容把握、被災地から要請を待たずに直ちに行動することや、人命救助に重要な七十二時間を意識し、発生後の十二時間、二十四時間、四十八時間、七十二時間の四段階で全国から緊急輸送ルート、救助・救急、消火、医療、物資、燃料の応急対策を定めたタイムラインを設定しているなど、大変有り難いものでございます。
 この計画の実効性の検証のためには、この計画に即した訓練が必要だと考えております。南海トラフ地震が発生した場合、甚大な被害を受けると想定されている重点受援県のどのルートが寸断され、どのルートが使えるのか、県外から支援物資の輸送の問題、広域応援部隊の消防や警察、自衛隊、DMATの幹部の方々も実際に現場に来ていただきたい、事前に来ていただきたいということを要請、お願いをします。
 高知県は、高規格道路が開通していないミッシングリンクがあります。いまだ計画段階、未着手の区間もあり、その整備率は五二%、四国でワースト一位、最低であります。まさに命の道であります。沿岸沿いの国道は一本しかありません。県の試算では、地域の防災拠点ですら道路啓開まで三日以上掛かるところが六十九か所もあります。
 この応急対策活動計画に基づいて、とりわけ被害想定の大きな四国地域において、国の関係省庁のみならず、都道府県、市町村、自衛隊、警察、消防などの実動部隊を含め、実践的な訓練を継続して実施していくべきだと考えますが、今後の具体的な訓練計画について、山谷えり子防災担当大臣にお伺いします。
○国務大臣(山谷えり子君) 南海トラフ地震に備え、南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画に基づいて、国、地方公共団体、実動機関など、関係機関が連携して実践的な訓練を行うということは極めて重要だと考えております。
 四国地域については、平成二十七年度総合防災訓練大綱に基づき、来年の一月に、国の関係機関、徳島県、香川県、愛媛県、高知県の四国四県並びに警察、消防、自衛隊等の実動機関などの参加の下、四国緊急災害現地対策本部運営訓練を実施する予定です。この現地対策本部運営訓練では、災害時の初動対応として、具体計画で定められた緊急輸送ルートの通行確保、救助・救急、消火活動、医療活動、物資供給、燃料供給等の活動を整合的かつ調和的に行うための訓練を各県でそれぞれ実施する県災害対策本部運営訓練と連携して行うこととしております。
 こうした訓練を今後も毎年継続して行うことによりまして、災害発生時における関係機関の適切な役割分担の確認や平時からの相互の連携強化を図ってまいります。また、訓練の実施により明らかになった課題については、次の訓練の改善点として、より実践的、効果的な訓練となるよう不断の見直しを図ってまいります。
○高野光二郎君 ありがとうございました。
 質問は以上でございますが、先ほど、お昼に全国高速道路建設協議会がございました。私も行っておったんですが、その第七期の会長に本県の尾崎正直知事が今日をもって就任をすることができました。また、その同じテーブル、来賓席で、自民党の道路調査会の山本有二先生、そして参議院の国土交通委員長の広田一先生、御同席でありました。
 本当に、高知県の道路、全国的に見ても、さっき言ったように、高速道路は四国でも最低、市町村道路は改良普及率は全国ワースト三位、都道府県道は全国ワースト一位なんです。やっぱり、命の道ということもありますので、今日は赤澤副大臣にもお越しをいただいています、道路に対しては大変いろいろ御指導をいただいておりますが、是非ともそういった防災の観点からも、なお一層、より御理解のほど、御指導をよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○吉川ゆうみ君 自由民主党、吉川ゆうみでございます。本日は、災害対策特別委員会にて質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 昨今、火山噴火そして大雨や突風など大変深刻な被害が多発し、不安な中で生活をされていらっしゃる方々が我が国の中に大変大勢いらっしゃいます。まずもってお見舞いを申し上げますとともに、避難生活を強いられている方々が一日も早く元の暮らしに戻り、安心して生活していただけるよう、心よりお祈りを申し上げたいと思います。
 そういった意味でも、私ども災害対策特別委員会の委員といたしましては、国民の命と暮らしを守る防災・減災の対策を早急に取りまとめ、実行していくことが急務であるというふうに考えております。本日は、そのような観点からも幾つかの質問をさせていただきたいというふうに思います。
 初めに、海抜ゼロメートル地帯のリスクについてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 私の地元、三重県の北部、桑名市と木曽岬町は、三つの一級河川、揖斐、長良、木曽川が交わる木曽三川の下流域にございます。我が国最大のゼロメートル地帯である濃尾平野に位置し、このようなゼロメートル地帯におきましては、南海トラフのような巨大地震あるいは台風に伴う高潮などにより、もし堤防が決壊することがあれば、その浸水範囲、また浸水の期間、これは非常に長く、甚大な被害を被るということが想定をされております。
 五十六年前、一九五九年九月二十六日の伊勢湾台風においては、死者、行方不明者は五千人を超え、三万一千ヘクタールという広大な地域が浸水をいたしました。浸水が完全になくなるまで三か月以上を要した地域も多くございます。
 南海トラフ巨大地震において、津波がダイレクトに来る、被害を及ぼすというリスクは私どもの地域は少ないというふうに想定はされているものの、地震による地盤沈下あるいは浸水、高潮などに起因する堤防決壊などにより甚大な水害が想定されるということがございます。
 このような大変大きなリスクを抱えるこのゼロメートル地帯に対して、対策の重要性についての山谷防災大臣の御見解をお伺いできればというふうに思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 委員御地元の桑名市を始め三重県北部から愛知県にかけての一帯は我が国最大のゼロメートル地帯でありまして、昭和三十四年の伊勢湾台風では、委員がおっしゃられました五千名余りもの死者、行方不明を出す大災害となりました。
 この伊勢湾台風の被害を契機として、我が国の災害対策の根幹となる災害対策基本法が制定されるとともに、伊勢湾を始め全国の堤防整備も本格的に進められるということになりました。しかしながら、その後、濃尾平野では地盤沈下が進行したことや人口、資産の集積が進んだことから、万が一、堤防の決壊等により浸水すると、伊勢湾台風以上に甚大な被害となるおそれがあります。
 このようなこともありまして、昨年六月に、濃尾平野のゼロメートル地帯に関係する国会議員及び三県の知事から、当該地域における防災・減災対策の強化等を内容とする提言書をいただいております。
 内閣府としては、この提言書を踏まえ、国土交通省、消防庁、農林水産省とともにゼロメートル地帯関係省庁連絡会議を開催しまして、去る三月末に、濃尾平野のゼロメートル地帯における堤防の老朽化対策、耐震・液状化対策等のハード対策と避難対策の推進等のソフト対策について取りまとめたところであります。
 濃尾平野のゼロメートル対策については非常に重要なものと認識をしておりまして、今後も関係省庁と連携し、より一層の推進を図ってまいります。
○吉川ゆうみ君 山谷大臣、本当にありがとうございます。
 ゼロメートル地帯のリスク、これに対して対策の重要性を大臣に非常に深く御認識をいただいておりますこと、大変有り難く、御礼申し上げます。そして、ハード面とソフト面からの今後の対策ということを御検討いただいていることで、こちらも大変有り難く存じますし、昨年、私どもで提出をさせていただきましたゼロメーター地帯のリスクに対する提言書のことも御存じいただいていること、本当に有り難く思います。どうぞこれからも積極的な御対応をお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、このゼロメートル地帯に対する、先ほど山谷大臣からも具体的なお話に触れていただきましたけれども、ハード面の対策についてお伺いをさせていただきたいというふうに存じます。
 木曽三川下流域の海抜ゼロメートル地帯、先ほど申し上げましたように、一たび浸水すれば非常に長期間、また広範囲にわたる甚大な被害が想定をされております。公表されている南海トラフ巨大地震の被害想定におきましては、木曽三川下流域に広がる濃尾平野、こちらは地盤が軟弱であり、地震による液状化などにより堤防が沈下、そして津波発生前に浸水をしてしまうというふうに予測がされております。
 他方、南海トラフ地震対策特別措置法における南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域の指定基準は、津波による三十センチ以上の浸水が地震発生から三十分以内に生じる地域の指定が原則とされており、この基準により指定が進められた結果、先ほど来お話をさせていただいております木曽三川下流域のような、強震動による液状化に伴う河川・海岸堤防の沈降が生じることによって深刻な人的被害が生じることが予測されるゼロメートル地帯の市町村が指定区域から外されるというようなことになってしまいました。
 これらの災害に対応するため、河川や海岸堤防の早急な耐震補強対策、これは重要不可欠なことでございますけれども、三重県の桑名市、木曽岬町においては、河川・海岸堤防の老朽化が非常に進んでいるにもかかわらず、耐震補強対策事業が施行されているのはまだ二割にとどまるということが現状でございまして、住民は、有事の際には八割の堤防が壊れてしまう、そして自分たちはその中に住んでいるんだというような恐怖の中で生活しているのが実情でございます。
 広大なゼロメートル地帯に居住する住民、これを南海トラフ地震から守るためには、河川・海岸堤防の耐震化や液状化対策、あるいは排水機場の耐震化、あるいは防災タワーといったもの、ゼロメーター地帯でございますと逃げるところがないということで、津波は心配はないんですけれども、やはり防災タワー、非常に必要でございまして、避難施設や避難道路の整備など、地域の実情を踏まえたハード面での防災・減災対策、そしてそのための財政支援措置を早急に講じていただく必要があるというふうに考えております。
 山谷大臣より先ほどお話をいただきましたけれども、この重要性に鑑みまして、昨年の六月に内閣府さん、そして国交省さん、農水省さん、消防庁さんに、南海トラフ地震に備えるための木曽三川下流域ゼロメートル地帯への強化推進に向けた提言書を出させていただきまして、昨年度末の三月に各省庁様より報告会を開催していただきましたけれども、その後、このゼロメートル地域へのハード対策の支援策、今大臣からもお話をいただきましたが、具体的にどのような形で支援策を整え、今後の推進をしていただくというふうに国交省さんの方でお考えでいらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
 加えまして、東日本大震災から四年が経過し、集中復興期間は平成二十七年度までとされております。財源の問題もあることを重々承知をいたしておりますけれども、近年頻発する自然災害から人命と財産を守るために全国各地で防災・減災対策事業を更に推進していただく必要があるというふうに考えております。こちらに関しましても、今後の対策の、国交省さんの御意欲も含め、お考えと施策についてお伺いをさせていただければというふうに思います。
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 南海トラフ巨大地震等への備えといたしまして、木曽三川下流域等のゼロメートル地帯における堤防の耐震対策は大変重要であると考えております。
 これまで、堤防の耐震対策につきましては、全国防災事業や防災・安全交付金等により実施してきたところでございます。このうち、平成二十七年度の防災・安全交付金による対応といたしましては、先ほど御指摘がありました、国会議員それから三県の知事からいただいた提言書、それから地方公共団体への予算要望、こういったものを踏まえまして、限られた予算の中で重点配分を行っております。
 全国防災事業につきましては、平成二十七年度限りで終了する事業とされているところではございますが、ゼロメートル地帯における堤防の耐震対策の重要性を考慮いたしまして、平成二十八年度以降も、直轄河川改修事業ですとか、あるいは防災・安全交付金等により、引き続き対策を進めていきたいと考えております。
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 河川堤防、あるいは海岸は元々あったというふうにお伺いしておりますけれども、ゼロメートル対策の提言を受けて、国交省さんの方でも河川堤防などへの重点配分ということを御検討していただいている。あるいは、防災・減災のための、二十七年度で予算は終わってしまうけれども、引き続き重点的に推進をしていただけるということをお伺いできまして、大変心強く思っております。
 先ほども申し上げましたけれども、五十六年前の伊勢湾台風を経験した私どもの地域、今でもその恐怖が語り継がれまして、学校の授業でも教育がなされています。電柱には、もう本当に地上はるか数メートルのところにそのときの水位が今でも記されておりまして、私たちはそれを見ながら生活をし、そして老朽化した堤防の中で暮らしているという現状がございますので、是非とも、より力を入れていただいた具体的なハード整備の施策をお願いできればというふうに切にお願いをしたいというふうに思います。
 次に、三重県を含む駿河湾から四国沖に至る太平洋沿岸、南海トラフを震源とするマグニチュード九・〇の巨大地震、東海地震あるいは東南海地震あるいは南海地震というのがこの地域は百年から百五十年周期で繰り返し起きていることから、今世紀前半にも巨大地震が発生するということが懸念されているところでございます。そういった大規模災害が発生した際の救助そして避難においても、命をつなぐ道、こちらは大変重要であるというふうに考えております。
 南海トラフにおいて今後三十年以内にマグニチュード八から九の地震が発生する確率は七〇%と言われておりまして、皆様御承知のとおりでございますけれども、紀伊半島の新たな命の道となる熊野尾鷲道路の二期工事、そして熊野道路また新宮紀宝道路などの着実な整備推進、そして長年ミッシングリンクとなっております近畿自動車道、そして熊野インターチェンジ、串本インターチェンジの四十キロメートルの未事業化区間。大変具体的なことを申し上げさせていただきましたけれども、こちらは私ども住民にとりましては本当に命をつなぐ道として大切な大切な道路でございます。一刻も早い事業化を災害対策の面からも強くお願いをしたいと考えております。
 また、南海トラフ巨大地震発生時には、三重県の、先ほどの新宮、熊野などは南部でございますけれども、北部の北勢地域において第一次輸送道路に指定されている国道一号、二十三号というものがございますけれども、こちらは南海トラフ地震発生時には浸水してしまうということが予測されております。さらに、山側にあり、新たな緊急輸送道路となる北勢バイパスというものを国交省さんの方でも進めていただいておりますけれども、なかなか進まないという現状がございます。
 災害時の輸送道路となるような道路の早急な事業化も大変重要であると思っておりますけれども、命の道、そして災害時の緊急輸送道路、こちらの早期整備について国交省さんの御見解をお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(深澤淳志君) お答え申し上げます。
 近畿自動車道紀勢線や国道一号、北勢バイパス、これらの道路は、地域の活性化あるいは物流の効率化といった面で重要な道路であるとともに、ただいま委員の方から御指摘がございましたように、災害時の避難路あるいは輸送路、さらには医療機関へのアクセス道路といった面でも大変重要な道路であると認識しております。
 まず、紀勢線について御説明申し上げますけれども、紀勢線、三重県区間約百十キロありますけれども、これまでに約七割が完成しております。残る区間につきましても、準備が整ったところから順次事業に着手してきたところであります。平成二十四年、二十五年、二十六年ということで着実に事業化してきたところであります。
 課題が二つあると思っておりますけれども、一つは、厳しい財政事情の中で既に事業を開始したところについて、なるべく早くこれを完成させるということ。それと、委員御指摘があったように、残る未事業化区間について、現在詳細なルート、構造を決定するための現地の調査をしておりますけれども、早期の事業化に向けて努力すると。この二つの点が課題だと思っております。頑張っていきたいと思っております。
 最後に、北勢バイパスについては、これまで四割完成しております。今年度から、今まで懸案でございました坂部トンネルというところで工事に着手する予定であります。本路線につきましても、その重要性に鑑み、一日も早い完成に向けて努力してまいりたいと考えております。
 以上です。
○吉川ゆうみ君 深澤局長、誠にありがとうございます。
 本当に、私ども三重県、災害が多い地域でございまして、道路、まだまだ整っていない、ハードの整備がまだまだであるというのが我が三重県の現状でございます。命をつなぐためにも、災害時に避難をするためにも、是非とも早期の道路の開通あるいは事業化をお願いできればと切にお願いをさせていただきまして、大変申し訳ございません、BCMあるいはBCPについてお伺いをさせていただきたいと思っておったんですけれども、局長、申し訳ございません、時間となりましたので、また次に質問させていただければと思います。
 誠にありがとうございました。
○野田国義君 民主党・新緑風会の野田国義でございます。
 ただいま大臣の方から火山の活動報告をしていただきました。昨日も朝、浅間山でございますか、噴火が起こったということでございますけれども、本当に頻繁に噴火が起こっているような状況で、被害に遭われた皆さん、そしてまだ避難を余儀なくされている皆様方に心からお見舞いをまず申し上げたいと思います。
 そこで、気象庁の火山情報の提供に対する現状認識について、なかなか情報を出すということが難しい、しかしながら、この情報がやっぱり非常にその火山の近くにおられる方にとっては大切なことだと思っているところでございますけれども、今現状として火山情報の提供についてはどのようになっているのか、またどういうふうになっていかなくちゃいけないと考えておられるのか、答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 火山情報の提供につきましては、昨年の御嶽山の噴火で幾つか課題が見えてまいりました。
 火山噴火予知連絡会の方で検討会を開きまして最終報告をいただいておりますが、その中で、火山に関する情報について、登山者等を含めた情報提供を一層強化するために、気象庁が発表する情報の見直しと地元自治体との連携強化という点で御提言をいただいております。この御提言を踏まえまして、気象庁としては、まず、情報の見直しに関して、火山活動の変化を観測した場合に発表する解説情報について、臨時であることを明記してリスクの高まりを簡潔に伝えるという改善をいたしました。
 もう一つ、噴火警戒レベル一というところで、キーワードを、活火山であることを適切に理解していただけるように、これまで平常というキーワードであったものを活火山であることに留意というふうに変更いたしました。
 また、噴火が発生した事実を端的にいち早く伝え、身を守る行動を取っていただくための情報として、噴火速報というものを創設するということについて御提言がありまして、これについては八月上旬の運用を開始するべく今準備を進めているところでございます。
 地元自治体等との連携による情報伝達の強化につきましては、日頃より地元の火山防災協議会との意見交換や情報共有を図ってまいります。また、火山活動が変化した場合に地元自治体等が行う、登山道入口での看板等による情報の提示、防災行政無線等による情報の伝達、山小屋の駐在者や登山ガイドを通じた情報の伝達といった取組を支援してまいります。
 気象庁では、一般の方々に迅速かつ正確な情報が分かりやすく伝わるよう、できる限りの工夫をして、地元自治体等と連携して周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。
○野田国義君 私は、この間も指摘させていただきましたけれども、やっぱり国として、火山、日本はたくさんあるわけでございますので、総合的な国としての機関が一つは必要なんじゃないかなと、そのように思いますし、また、学者が非常に不足してきておるということでございます。やっぱり、ホームドクター的な、その火山、専門的にずっと観察をしていく、そういった人的な、教育的な部分も含めて、しっかり体制を是非とも取っていただきたいと要望をさせていただきたいと思うところでございます。
 そこで、私、六月九日ですか、先週、口永良部の火山噴火に伴いまして、屋久島の方に党を代表いたしまして視察に行ったところでございます。
 そこで荒木町長ともお話しさせていただいたところでございますけれども、六月十五日に火山噴火予知連絡会ですか、それが開かれるということで、ある意味ではやっぱり期待されているところもあるんですね、島民の方々が早く帰島できることを。このことはどうなったのかということを少しお伺いできたらと思います。
○政府参考人(西出則武君) 火山噴火予知連絡会では、噴火翌日の五月三十日に拡大幹事会を開催して見解をまとめるとともに、今、委員御案内のありましたように、六月十五日の定例会において口永良部島に関する評価を行っております。
 これによれば、口永良部島の噴火の状況については、五月二十九日九時五十九分に新岳火口から爆発的噴火が発生し、大きな噴石が火口周辺に飛散し、黒灰色の噴煙が火口縁上九千メートル以上に上がったということ。もう一つは、この噴火に伴い発生した火砕流は新岳火口からほぼ全方位に広がり、北西側では海岸、向江浜地区まで、南西側では海岸付近まで、また南東側では中腹まで流下したとしております。また、今回の噴火の形態は昨年八月三日の噴火を超える規模であると推定され、噴出した火山灰の分析からマグマ水蒸気噴火と推定されております。
 二十九日の噴火以降の状況については、翌日の三十日に連続噴火は停止しましたが、現在も白色噴煙の活動は続いており、火山性地震も少ない状態ながら発生しているということ。もう一つ、二酸化硫黄の放出量も一日当たり千二百トンと多い状態であるとしております。これらのことから、火山噴火予知連絡会では、火山活動は活発であり、引き続き五月二十九日と同程度の噴火が発生する可能性がありますと評価しております。
 気象庁では、噴火により大きな噴石の飛散や火砕流の流下が予想されることから、厳重な警戒を呼びかけております。
○野田国義君 今おっしゃったように、非常に残念なことでありますけれども、また大噴火が起こる危険性、可能性があるということですね。
 そういうことのようでございますけれども、ここで一番問題なのは、やはり観測体制だと思います。あそこも停電して、その装置が故障しているというか、停電でございますので、できない状態になっておったと聞いておったところでございますけれども、この観測体制という観点からいたしますと、現状はどのようになっておりますでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 口永良部島島内には多数の観測点を配置しておりましたが、昨年の八月三日の噴火のときに火口周辺の観測機器が多数故障しております。これは、残念ながら、危険なため復旧はできておりません。
 五月二十九日の噴火以降、停電が一時的に発生しまして、そのときには、気象庁の観測点は基本的には三日ないし五日、バッテリーで駆動するというふうになってございますので、その一時的な停電に際しても観測に支障はございませんでした。
 あと、一部の観測点については太陽光発電、電池パネルを使っておりますので、仮に停電が長期化した場合でも、一部の観測点については維持が可能であります。
 以上です。
○野田国義君 やっぱり観測というのは非常に大切なことであり、また昨日もそういう指摘が予知連絡会の中でもなされているようでございますので、その観測の強化ということでも是非ともお願いをしたいと思っているところでございます。
 そこで、避難所にも行きまして避難者の方々にいろいろお話も聞いたところでございますが、何が一番欲しいですかということを聞きますと、やっぱりおっしゃるのは、いやいや、一日も早く帰りたいと、とにかく帰りたいんだということを本当に異口同音に皆さんおっしゃっておったところです。
 特に、もう御承知のとおり、中心地は非常に被害が少ないんです。だからこそ、帰れるんじゃないか、帰れるんじゃないかと、次の噴火がなければという。しかし、まだ噴火警戒レベルが五という中ではとても帰れないということだと思いますので、そこで、今避難されている方の状況がどのように改善されたのかということをお聞きしたいと思いますが、公営住宅等に入居、公募もされておったようでございます。屋久島町が用意をするというようなことも町長はおっしゃっておりましたけれども、住宅への入居の方は民間を含めてどのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 口永良部島から避難された方は、全体で八十六世帯百三十七人いらっしゃいます。そのうち、二十八世帯三十二人の方につきましては、親類の方等に身を寄せられるということで、特に公的支援を必要としないというふうに伺っております。
 残りの五十八世帯百五人のうち、六月十六日現在で公的住宅に二十一世帯三十二人の入居が決まっておりまして、うち七世帯十一人につきましては既に引っ越しを終えられているというふうに伺っております。また、民間の借り上げ住宅には十世帯二十六人が入居を予定しておられるというふうに伺っております。残りの二十七世帯分につきまして、まだ最終的に建設の数は確定はしておりませんけれども、建設型の仮設住宅を建設するということで対応したいというふうに伺っておるところでございます。
○野田国義君 そこで町長は面白いことをおっしゃっておりました。よくマスコミが、早くしないといけないんじゃないんですか、ないんですかとせかすんだけれども、ある意味ではいわゆるコミュニティーがそのまま屋久島に来ておると、ですから、そのコミュニティーをやっぱり大切にしていきたいんだというようなこともおっしゃっておりました。確かにそうだと思います。もう長年培った人間関係というものがあると思いますので、東日本なんかにも行きますとそのことはよくおっしゃるわけでございますけれども。
 そして、公営住宅ということは、ちょうど私行ったときに問題になっておりましたのが、冷房を始め家電の問題がちょっと出ておったようでございますけれども、これは当然完備できて、あるいは何というか、公募ですかね、いろいろなところから集めると。そうすると、鹿児島辺りから、まだそういったところに声掛けていなくて、恐らく屋久島町だけで声掛けておられるような状況で、大体来るものは決まっていて、なかなか欲しいものが来ないみたいなことをおっしゃっておりましたけれども、家電関係、環境的にはどのように公営住宅等へ入られた方は整っているんでしょうかね。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 仮設住宅として造る場合には、エアコンは住宅の一部として配備することが可能でございます。それから、ちょっと細かくなって恐縮なんですが、炊飯器は救助法の対象となるんですが、その他の家電製品がちょっと対象になっておらないものですから、町におきまして寄附を集めるというようなことも行っております。ただ、まだ数が足りないということもありまして、義援金の活用等も私どもとしてはアドバイスしているというような状況にございます。
 いずれにしましても、家電製品が行き渡るような方策は必要だなというふうに考えているところでございます。
○野田国義君 やっぱり生活必需品は生活する上でもう必ず必要なものでありますので、その辺りの対応も何とぞよろしくお願いをしたいと思うところでございます。
 それから、子供たちも、ちょうどそのときが屋久島の方のいわゆる体育祭というか運動会があっていたということで、口永良部から避難してきている子供たちはちょうど避難所にいたんですね。それでいろいろなことを話せたわけでありますけれども、確かに、交流をやっていたそうですね、以前から。交流をやっていたから非常に楽しいとは言っていました。今、何が楽しいのと聞くと、いやいや、新しいお友達もできて非常に楽しくは行っておると、しかしながら、一日も早く帰りたいということを子供たちも言っておったわけでありますけれども、その子供たちの学校の問題を含めて今の環境はどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 五月二十九日の噴火に伴いまして、口永良部島から小学生十名、中学生六名、計十六名が避難されたところでございます。そのうち、小学生九名、中学生五名の合わせて十四名の方が屋久島の島内の小中学校に通学しているという状況でございます。また、残りの小学生一名、中学生一名につきましては鹿児島市内に避難されているというふうに伺っております。
 屋久島町では、一日でも早く児童生徒がふだんどおりの生活を送れるよう、避難直後から屋久島島内での通学の準備を始めまして、六月一日から通学路の確認や授業の見学等を行い、三日からは通常の授業を開始しているということでございます。
 また、ほとんどの児童生徒が学用品を持たずに避難したために、町では教科書やノート、筆記用具などの修学に必要なものを配付したというふうに伺っております。
○野田国義君 今、現状等をお聞きいたしますと、しっかりそういった避難所の体制もやっておるということでございますが、更に整えていただきたいと思います。
 しかし、これもう一回大噴火の可能性があるというような今の現状を聞いておりますと、長期化をするということも考えざるを得ないということになってきますと、やっぱり健康を含めて、メンタル面も含めてしっかりとしたケアが必要になってくると思いますので、ひとつその辺りのところも何とぞよろしくお願いをしたいと思っているところでございます。
 それから、あと、家畜の問題。ちょうど子供たちがおりましたので、そこに何かテレビでも私見たような、小さな生まれたての猫がおりましたけれども、本当にペットについても、何かペットに癒やされるというか、そういうことも言っていました。確かにそうだと思いますし、また、避難所の前に犬のペットと、あるいはおじいちゃんですか、寝っ転がって、こんなことを言ったそうです。よくペットを、帰島して連れて帰ってきたんですかと言ったら、いやいや、最初から帰ってきたと言うんですね。ちょっと聞いてみましたら、俺が避難できなくてもいいからペットだけは連れていってくれと、そういう主張をしてペットを連れてきたんだというようなことをおっしゃっておりましたが、本当にペット、癒やされるという意味で、生きがいも含めて非常に大切なんだなということを改めて感じたところでございますが。
 そこで、あと、家畜の問題があります。牛の問題とか豚の問題とかニュースにもなっておりましたけれども、ここは、御承知のとおり、ブランド牛ですか、口永良部牛というか、そういうことで非常に評価されるというようなことで注目を集めていると、それでお金にもなってきたところだったということでございますけれども、ペット、それからこの家畜の方、今現状どうなっているのかということをお伺いいたします。
○政府参考人(原田英男君) お答えいたします。
 鹿児島県などの情報によりますと、口永良部島には、牛が六十頭、豚が二十五頭、鶏が三十一羽、馬が一頭おりまして、現時点でもその状況は変わっていないと聞いております。特に牛は放牧をしているんですけれども、餌や水についても今のところ不足しているというような情報は入っておりません。
○政府参考人(小川晃範君) ペットの状況についてお答えいたします。
 口永良部島の噴火による被災ペットにつきましては、鹿児島県に確認しましたところ、六月十六日の時点で飼い主と一緒に避難しているペットが二十頭、これは犬が十頭、猫十頭でございます。それから、島に残されているペットは二十一頭、これは犬が三頭、猫が十八頭との状況でございます。
 鹿児島県におかれましては、島に残留しているペットにつきまして、一時帰島の際に給餌や給水をしておりますけれども、今後の対応につきましては、飼い主の意向も踏まえて、保護するか、あるいは現場で給餌を続けるか、検討しているところと聞いているところでございます。
○野田国義君 今お話ししましたように、島の産業という面でも、もちろん観光もあるのかも分かりませんけれども、やっぱり酪農、畜産というか、そういったところも非常に生活していく上で産業として大切なところだと思いますので、しっかり農林水産省としても御支援のほどをよろしくお願いをしたいと思っております。
 それから次に、避難場所の問題でございますけれども、こちら避難場所、何かNTTを買い取ってちょうど整備をしようとしておった途中であったというようなことを町長はおっしゃっておりました。そこで非常に、少し食料を備蓄しておったので助かった面もあったというような話も聞きましたけれども、このNTT跡を整備するということ、ほかにもいろいろな整備状況はどうだったんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) 済みません、先に避難場所につきまして、元々どうなっていたかというお話をいたします。
 口永良部島の避難場所といたしましては、元々は本村地区の近くの役場出張所あるいは保健福祉館等が位置付けられておったところでございますけれども、火口三キロ以内に位置するということで、昨年八月に新岳が噴火した際に、既定の場所では危険が及ぶ可能性があるということで、島民の方々が、新岳の火口から四・五キロ離れ、かつ標高の高い番屋ケ峰というところに避難したということであります。
 その番屋ケ峰というのは、今委員御指摘のとおりNTTの通信基地の跡でございます。元々マイクロウエーブの通信基地になっておったんですけれども、光ファイバーがつくられたということで不要になったということでございます。鉄筋コンクリートで造られていて大変丈夫であるということから食料等の備蓄も行っていたということで、屋久島町におきましては、番屋ケ峰に避難を一本化するということで、説明会の開催、チラシの配布等によって周知をしていたと、また訓練も行っていたというふうに伺っております。
○政府参考人(舘逸志君) 追加してお答え申し上げます。
 番屋ケ峰の旧NTT局舎につきましては、委員も御承知のとおり、避難に非常に効果的な役割を果たしたわけでございますが、これにつきましては、国土交通省としましては防災機能強化の観点から離島活性化交付金によりこの整備を支援しております。
 同事業は、昨年十一月より着手し、空調等の一部設備工事を残すのみとなっております。今回の五月二十九日の火山噴火により事業が取りあえず中断しておりますけれども、今後の予定につきましては、全島避難が解除された後の話になりますけれども、残る設備工事も資材が既に屋久島まで到着しておりますので、工事ができる状況になれば速やかに完成されるものと考えております。
○野田国義君 今度の法律にもありますけれども、避難計画を作る、そういったソフト的な部分も非常に大切でございますけれども、やっぱりこういったハード的な整備を、避難場所等をしておくということも非常に大切なことでありますので、今支援策もあってそれを活用されているということでございますが、その辺りのところも、なかなか離島となりますと財政的にも厳しいと思いますので、支援策、よろしくお願いをしたいと思うところでございます。
 それから、こういうことをちょっと心配なさっておりました。公共工事等が今行われているんだけれども、いつ再開するのか。当然これ噴火の問題がありますので、ちょっと先延ばしというような可能性が非常に強まってきているところでございますが、何か漁港を整備されておったんですか、それで道だけ入ったような形になって、避難場所の道とかもそうでございますけれども、この辺りのところはどのようになっておったのか、漁港を含めて道路、ちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(高吉晋吾君) お答え申し上げます。
 口永良部漁港は、鹿児島県が管理する第四種漁港でございます。主に、周辺の漁場を利用する漁船の避難基地としての役割を果たしております。
 現在、平成十四年度から平成二十八年度までの計画で、定期船が就航する本村地区とその対岸の向江浜地区におきまして防波堤や船揚げ場等の整備を行っております。これまでの事業の進捗状況としましては、本村地区はほぼ概成しておりますが、向江浜地区につきましては防波堤の改良工事に着手したばかりの状況となっております。今年度は、屋久島におきまして向江浜地区の防波堤の消波ブロックの製作、工事を実施しておりますが、当初予定しておりましたブロックの据付け工事などにつきましては、噴火の影響により、実施できない状況となっております。
 今後の工事再開の見通しでございますけれども、噴火以降、全島立入禁止措置が講じられておりますので、現時点では不透明な状況でございます。鹿児島県からは、今後、火山活動の状況を見極めながら対応を検討したい意向であるとお聞きしておるところでございます。
○野田国義君 そういった公共工事の再開も、一日も早い再開、そして、そういった災害に強い島をつくっていかなくちゃいけないと思いますので、何とぞよろしくお願いをしたいと思います。
 それから、これは屋久島だけに限らないと思いますけれども、箱根の方もよく聞きますね、やっぱり観光客が多いところ、あるいは旅館業が多いところ、風評被害について。それともう一つは、風評被害だけじゃなくて、立入禁止みたいな形になっていきますと、そこでいわゆる今までは営業をやっておったんだけれども、生活というか、営業ができないということになると経済的な損失が出るということでございまして、非常に、どこを避難区域に指定するかとかも含めて、これ難しいんだなということを改めて感じているところでございますけれども、この風評被害、そしてまた経済的なそういった損失ですね、火山活動が活発あるいは噴火したことによって、このことについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(吉田雅彦君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、観光に与える影響を最小化するため、国内外の旅行者や旅行予定者に対しまして正確な情報の提供に万全を期すことが重要でございます。このため、観光庁及びJNTOにおきましては、屋久島は口永良部島から約十二キロメートルの距離にあること、屋久島―口永良部島航路を除く屋久島発着の飛行機、船は通常運航していること、屋久島の旅行について特に支障はないことなど、現地に関する正確な情報を国内外の旅行業者や旅行者に発信しているところです。
 今後とも、旅行者の安全確保が最重要であることを踏まえつつ、現地の意向をよく伺いながら、屋久島町の観光関連産業に大きな打撃が出ないように取り組んでまいります。
○野田国義君 風評被害によっていろいろな経済的な損失と申しますか、あると思うんですが、そういったところへの、何というか、支援策というか、そういうのはないんですね。
○政府参考人(日原洋文君) 観光等に被害が生じまして雇用問題あるいは経済的な損失を生じた場合には、それぞれ厚生労働省あるいは中小企業庁において一定の措置がございますので、そういったものの活用についても、よく関係省庁と連携しながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○野田国義君 当然、いわゆる口永良部島、屋久島、屋久島というのは非常に世界遺産でも有名ですし、みんな行きたいところだということで、観光事業、非常に活発なところでございますけれども、どうしてもそういった被害がかなり長期化すること、この間、阿蘇に行ってもそのことが一番心配をされておったということでございますので、この長期化が、これはもう恐らく噴火したところ、一番心配になられていると思いますけれども、このことを含めてしっかりとした政府の対応をお願いを申し上げまして、時間も少し残っているようでございますけれども、終了させていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 本日は、一般質疑ということで、土砂災害対策に関しましてお伺いをしたいと思います。
 昨年の八月の広島土砂災害では、七十四名の方が犠牲となられまして、合計百六十六件の土砂災害が発生をいたしました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福と、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 広島で被害が広がった理由の一つに、行政による土砂災害の危険性を明らかにするための基礎調査若しくは警戒区域、この指定が完了していない地域が多くて、住民にその危険性が十分に伝わっていないということがありました。また、警戒地域の指定には、住民の方々の理解、これがありますので時間が掛かるという、こういう障害がありまして行政がちゅうちょしていると、こういう状態も明らかになった次第でございます。
 そのために、昨年十一月に土砂災害防止法の改正が成立をしまして、都道府県において基礎調査の結果の公表、これを義務付けることにしたわけでございます。必要経費の支出としては、基礎調査のための優先配分枠制度、これを創設をしまして、二〇一五年度予算では、防災・安全交付金の中で必要経費七十億円が確保されているわけでございます。
 基本指針で、おおむね五年程度で調査完了させるという、こういう実施目標を設定をしておりますけれども、改正からおよそ半年がたちました。現在、この警戒地域の基礎調査、また指定の状況、これがどうなっているのか、御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 まず、本年四月末時点での土砂災害警戒区域の指定数は約三十九万六千区域となっておりまして、土砂災害防止法改正後の昨年の十一月末時点からは約三万三千区域増加しております。
 また、法に基づく基本指針では、警戒区域等の指定を促進するために、おおむね五年程度で区域指定の前提となる危険箇所の基礎調査を完了させることを目標といたしましたが、これを受けまして各都道府県において基礎調査完了予定年を検討した結果、全ての都道府県におきまして今後五年以内に基礎調査を完了させる目標が設定されたところでございます。
 引き続き、基礎調査及び区域指定の早期完了に向け、都道府県をしっかり支援してまいりたいと考えております。
○山本博司君 しっかり着実に進行できるように、よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、政府の中央防災会議の下にございます総合的な土砂災害対策検討ワーキンググループ、これが六月四日に報告書を公表しまして、山谷大臣にも提出をされました。今日は、その内容について何点かお聞きをしたいと思います。
 昨年発生しました土砂災害では、自主防災組織がうまく機能して避難できた例が少なかったことということが課題として報告書の中にも指摘をされております。
 広島の土砂災害発生後、私も二度にわたって視察を行いましたけれども、地元住民の方々、ボランティアの拠点を提供したり、また司令塔役を務めるということもありまして、大変地域のコミュニティーの自助とか共助、この能力は大変すばらしいものがあったわけでございます。にもかかわらず、発生直後の段階においてうまく機能しなかった理由として、情報伝達の在り方、これが問題であったのではないかと考えます。
 土砂災害は、洪水などほかの災害と比較しましても、突発性が高くて予測することがなかなか困難であるという状況がございます。前兆現象がほとんどないというケースがあるわけでございまして、そのためにも、事前に準備をしておいて適切なタイミングで避難をするということが非常に重要な意味を持つわけでございます。そのためにも、避難勧告や避難指示の前に発令をする避難準備情報の活用というのが大変重要でございます。
 しかし、避難勧告や避難指示、これは災害対策基本法におきまして規定されるのに対しまして、避難準備情報というのは明確に規定がされておりません。いち早く情報を伝達をしていくためにも、この避難準備情報、これを十分に活用すべきと考えますけれども、今回の報告書の中では、この点、どのように記載があるんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、住民に早めに避難していただくためには、避難準備情報の活用は大変重要だと思っております。
 本報告書におきましては、まず現状の問題意識として、避難準備情報が、どうしても要配慮者、高齢者とか体の不自由な方を対象とした避難勧告、そのような方々に避難していただくという認識が非常に強くて、一般の方に対してまでそういうものが及んでいるという意識が少ないと、また、避難準備情報を発令した場合に次に避難勧告・指示を発令しなきゃいけないというふうに考えていて、それがために、そこまで至る可能性がはっきりしない段階では避難準備情報を出すことをちゅうちょするというような事例もあるということが報告されております。
 これらの課題を解決するために、避難準備情報は、要配慮者だけを対象としたものではなく、土砂災害警戒区域や危険箇所等の居住者に対して早めの自発的な避難を促すための情報であり、その発令に合わせて避難場所を開設し、避難者を受け入れ始める目安となるということを改めて強調されたところでございます。
 また、発令のタイミングにつきましても、大雨注意報や警報、気象情報等を参考にして早めに発令することを基本とし、例えば夜間にかけて豪雨が継続すると想定される場合には、明るい時間帯から早めに避難準備情報を発令すること等とされたところでございます。
○山本博司君 さらに、緊急避難場所、これを迅速に開設できないという点が課題にもなっております。
 災害の空振りを恐れまして、緊急避難場所の開設をためらう自治体、これは大変多いというふうにお伺いをしております。現状では、避難場所を開設してから避難勧告、これを発令をしております。そのためにも、開設にちゅうちょしてしまい、今お話がありましたように、時間が掛かって発令が遅れてしまう、そういうことがないように、避難勧告の発令と緊急避難場所の開設、これを切り離して検討をすべきではないかと思います。
 また、緊急避難場所を開設したにもかかわらず、災害が発生しないで、結果として国庫の補助を受けられないという、支出した費用負担に悩む、こういう自治体もあるというふうに聞いておりますので、こうした自治体に対しても何らかの支援を検討すべきだと思います。
 今回の報告書の中で、この緊急避難場所の開設についてはどういう記載があるんでしょうか。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 まず、緊急避難場所につきまして、先ほど申しました避難準備情報の段階からなるべく早く開きましょうというのがこの報告の一点目でございます。
 もう一つは、今委員御指摘のように、避難場所を開設するまでは避難勧告を出してはいけないというふうにまた考えておられるところもございまして、そうなると避難勧告を発するのが非常に遅れてしまうものですから、それにつきましては、仮に避難場所の開設が遅れても、開設されていなくても、避難勧告を発出することによって住民等に対して身を守る対応を取っていただくということが重要であるということを述べております。そのために、住民等に対しましても、避難場所の開設を待たずに避難勧告は出ることがありますよということを周知するということも述べられているところでございます。
 また、避難場所の開設につきまして、特に小中学校等で開設することが多いわけでございますので、そういったものにつきましては、防災担当部局、学校、自主防災組織、地域住民等が互いに連携しまして速やかに開設することができるような体制を構築することが求められているところでございます。
 また、避難場所の開設について、費用につきましては、現在、民間の損害保険等によります運営費用の補償制度というものも創設されておりまして、伺っているところでは、全国町村会におきましては、団体としてそういったものを進めようという動きもあるというふうに伺っております。こういった動きが更に拡大することを私どもとしても期待しているところでございます。
○山本博司君 是非とも、こうした支援に関して国が対応を取っていただきたいと思います。
 広島県のことを少しお聞きしたいと思います。
 広島県では、今回の豪雨によりまして、広島安佐南区、安佐北区を中心に、地盤の緩みなど、土砂災害がより少ない降雨で発生することが懸念されておりますので、下流域を含めて地域の安全性を脅かしているということから、現在、砂防堰堤などの早期整備が今進められております。
 こうした状況に対しまして、広島県から国に対しまして、治山激甚災害対策特別緊急事業、また特定緊急砂防事業等の補助事業、また直轄事業でございます砂防災害関連緊急事業が計画どおりに進捗できるように、格段な配慮とともに、高度な技術力とか集中投資が必要な箇所においてもできるだけ早期に直轄事業として積極的に行っていくよう、こういう要望が出ております。
 こうした広島県からの災害復旧等に関しての支援要望に関してどのように取り組むおつもりなのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) お答え申し上げます。
 今御指摘ございました、激甚な土砂災害が発生いたしました緑井、八木地区を中心に、災害直後の点検により緊急的な対応が必要と判断された渓流におきまして、現在、国土交通省と広島県で連携して集中的に砂防事業を実施しております。具体的には、昨年八月の降雨と同規模の降雨が発生した場合でも土砂災害による被害が生じないよう、直轄事業により二十八渓流、補助事業により六渓流で砂防堰堤等の整備を行っております。
 被災地においてできるだけ早期に土砂災害からの安全が確保されるよう、今後とも県、市と連携し、砂防事業を推進してまいります。
○山本博司君 是非、広島県の大変大事な要望でございますので、推進をお願いしたいと思います。
 効果的な防災には、空振りを恐れないこうした避難勧告の発令など、行政の意識改善、これはもちろん大事でございますけれども、ふだんからの地域のコミュニティーにおける災害への備え、啓発、これが大事だと思います。自助、共助の住民一人一人の意識づくり、これがなくては、結局、制度の形骸化にもつながってしまうわけでございます。
 ちょうど六月七日に、広島県、被害の大きかった安佐南区の八木、緑井両地区におきまして避難訓練が実施をされました。住民千六百六十人が参加をしまして、住民が作成した避難路や危険箇所を書いた地域別の防災マップ、これを確認しながらの訓練が行われたわけでございます。
 こうした取組も含めまして、国民の防災意識の啓発、これについて、今後どのように国として取り組むおつもりなのか、赤澤副大臣にお聞きしたいと思います。
○副大臣(赤澤亮正君) ワーキンググループの報告書、大変丁寧に読み込んでいただきまして、誠にありがとうございます。
 突発的、局地的に発生する土砂災害に対しては、住民が適時適切な避難行動を取れるよう、平時から防災意識の向上を図ることは極めて重要であるというのは委員御指摘のとおりでございます。
 報告書においては、住民の自発的な早めの避難を促すため、住民自らが平時から谷の出口あるいは崖の直下など地域の土砂災害の危険性を点検をしておくこと。それから、避難場所への避難だけではなくて、風雨等の状況に応じて近隣の堅牢な建物に避難をしたり、あるいは、もう外に出られないというような状況であれば、二階以上のできるだけ山から離れた部屋に垂直避難したりすること、これも避難行動として有効であるという認識をきちっと持ってもらうと、行政としても周知するということも書かれております。また、三番目に、住民同士で教え合いながら、これらについて整理した災害・避難カードを作成をするということなどに取り組むことが推奨されております。
 住民によるこのような取組を支援するため、国としては、住民向けのガイドラインの策定、そして災害・避難カードを全国展開するためのモデル事業の実施などを行ってまいります。
 内閣府としては、引き続き、関係各省庁や地方公共団体と連携を密に取りながら、土砂災害に対する適切な避難行動に対する防災意識の向上に取り組んでまいります。
○山本博司君 是非とも国としての推進をお願いしたいと思います。
 こうした広島災害を踏まえまして、昨年十一月に土砂災害防止法の改正が成立して対策が前進をしておりますけれども、やはり不断の見直しが必要だと思います。
 今回、報告書が出ました。一四年度に約十年ぶりに改定したばかりの避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン、この土砂災害の章、これを再度私は見直す必要があると思います。
 大臣にお聞きしますけれども、今後、こうした報告書を受けて、法改正を含めてどのように見直していくのか、認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 土砂災害は、突発性が高く、人的被害に直結しやすいという特徴を有している一方、危険な区域については、事前調査により、かなりの程度で把握することが可能であります。したがいまして、人的被害を軽減するためには危険な区域の居住者が早めに避難することが非常に重要であります。
 そのために、報告書では、早めの避難を促すための避難準備情報の活用、土砂災害についてのメッシュ情報を活用した適切な範囲、タイミングでの避難勧告の発令、谷の出口、崖の直下など住民自らによる地域の危険性の点検、垂直避難など風雨等の状況に応じた避難行動、避難場所と避難所の違いの認識等の幅広い提言をいただいたところでありまして、関係するガイドラインの策定、改定等を進めてまいります。
 また、このような避難に関するソフトの取組に加えまして、砂防堰堤等のハード対策についても、人命を守る効果の高い箇所に重点化して取り組んでいく必要がございます。
 このように、政府といたしましては、土砂災害の被害を最小化すべく、ハード、ソフトを土砂災害対策の両輪として推進してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、大臣、こうした不断の見直しも含めて進めていただきたいと思います。
 次に、要援護者の対策についてお聞きをしたいと思います。
 広島の災害では、保育所や障害者、高齢者の関連施設といった社会福祉施設二十五か所が被災したとの報告がございました。障害者の就労B型の八木園も土石流で流されまして、昼間ですと大変な被害があったと思いますけれども、そうしたケースがございました。
 そこで、昨年十一月十一日の国交委員会におきまして、土砂災害防止法改正案の審議の中で、要援護者の利用する施設がどのような場所に存在しているのか、また土砂災害への備えが十分なのかどうか、本格的な全国的な調査をすべきだと、こういう質問をいたしました。
 太田大臣からは、警戒区域等に指定された場所に所在をする災害時要援護者の関連施設について、どのぐらいあるのかの実態調査を、厚労省と連携しながら、平成二十六年度中に公表すると、こういう答弁をいただきましたけれども、この実態状況、確認をしたいと思います。
○政府参考人(池内幸司君) 社会福祉施設、学校、医療施設などの防災上配慮を要する方々が利用している施設についての実態を把握し、対策を講じていくことは重要であると考えております。このため、これらの施設の立地状況や対策の実施状況について、厚生労働省それから文部科学省と連携して、都道府県の協力の下、調査を実施いたしました。
 その結果、平成二十六年十一月末時点で、土砂災害のおそれのある区域に全国で約二万一千八百の要配慮者の利用施設が立地していることを把握しております。そのうち、約三割の約六千百施設が立地している箇所において砂防堰堤等の整備を実施しております。また、約六割の約一万三千八百施設が立地している区域において土砂災害警戒区域の指定が完了しているところです。
 引き続き、これらの施設に対するハード、ソフト両面での土砂災害対策を推進してまいります。
○山本博司君 実態把握に関しまして、厚労省と連携して調べていただきました。この結果を基にしながら、やはりいかに対策を取っていくかという意味では、ハード、ソフト、大変大事でございますので、引き続き推進をお願いしたいと思います。
 さらに、この土砂災害に関連しまして、災害拠点病院の災害対策に関して伺いたいと思います。
 災害拠点病院とは、地震、津波、台風、噴火等の災害発生時に災害医療を行う医療機関を支援する病院のことでございまして、各都道府県の二次医療圏ごとに原則一か所以上整備されることになっておりまして、災害発生時に高度な救命医療を行う大変重要な役割を担っている病院でございます。
 昨年八月に、豪雨によります京都府福知山市の広範囲で浸水をして、市内の災害拠点病院が約十時間にわたって救急車で患者を受け入れられない事態に陥ったことがありました。大規模災害への対応によりまして最優先で求められるこうした拠点病院へのアクセス自体に支障が出るおそれがあるということは、大変大きな問題であると思います。
 厚労省は、このほど、全国の災害拠点病院の実態調査、これを行いましたけれども、調査結果、報告いただきたいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 災害拠点病院におきましてその機能を発揮させるためには、あらかじめ災害の想定をしてその対応を図るということは重要であると考えております。
 今、委員から御紹介のありました福知山の事案を踏まえまして、昨年十月に、全国六百七十六の災害拠点病院につきまして、自治体のハザードマップ等における被災想定とそれから被災への具体的対応の状況につきまして、都道府県を通じて調査をしたところでございます。
 調査の結果、被災が想定されるけれどもその対策を講じられていないという病院でございますが、土砂災害では二十二病院、全体の三・三%、洪水、内水では百十一病院、一六・四%、それから今御案内の道路の冠水等によるアクセス困難ということにつきましては百五十四病院、二二・八%という結果でございました。
○山本博司君 拠点病院の条件というのは、建物が耐震化構造であるということ、また資機材の備蓄があって自家発電機であるとか応急テント等で自己完結ができる、こういう高度な体制が求められておりますけれども、病院を含む地域全体が浸水する被害も想定することもありまして、先ほどの今の現状から含めますと、各都道府県にこうした対応策の見直し、これを求めるべきだと思いますけれども、厚労省、今後、こうした実態を受けてどのように対策を講ずるのでしょうか。
○政府参考人(福島靖正君) 私ども厚生労働省としては、これまで、災害拠点病院に対しましては、建物の耐震整備、あるいは自家発電整備やヘリポート等の補助事業、あるいは土砂災害の危険区域に所在する医療機関の建物の補強及び防護壁の設置に係る補助事業は行ってまいりました。
 しかしながら、先ほどの御紹介した調査では、災害拠点病院が対策を講じることが困難な理由として、地域全体が浸水するような被害が想定されるであるとか、あるいは土砂災害の危険箇所の土地所有者が病院以外の者であるということで、病院単独では解決が困難な課題も挙げられておりまして、今年三月に、都道府県を中心にその対策を検討するように既に通知をしたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この被災が想定された災害拠点病院における具体的な対策の検討、実施状況についてフォローアップを行い、引き続き、都道府県と連携して災害時の診療体制の確保を図ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 やはり、これは都道府県任せにしないで、国が、厚労省がしっかり見ていくということをやっぱりやっていただきたいと思います。
 続きまして、国土強靱化に関して伺いたいと思います。
 強靱の反対は脆弱ということでございまして、この脆弱性を解消することで災害に強い地域づくりが求められているわけでございます。現在、大規模災害による最悪の被害を回避するために全国の自治体で国土強靱化基本計画の地域版となる国土強靱化地域計画の策定が進んでおりますけれども、この策定状況、御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(持永秀毅君) 御説明させていただきます。
 御指摘の地域計画でございますけれども、本日現在までのところ、三十七の都道府県それから十三の市区町村で策定に向けた取組が進んでおります。これらのうち、計画がもう確定したもの、決定したもの、こちらは四つの道県、それから三つの市となっております。
○山本博司君 大臣に伺いますけれども、今の実態がありました。近年、大規模な火山噴火とか土砂災害で、多数の死傷者の発生のみならず、後年度にわたる国土の脆弱性が高まる数多くの状況が発生している状況が今ございます。首都直下型地震とか、今日も南海トラフの地震の対策がございましたけれども、備えは待ったなしでございまして、やはり地域計画の策定状況、今の現状でございますけれども、しっかり国として積極的な支援をする必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) それぞれの地域において強靱化に取り組むことは、住民の生命や財産を守るとともに、地域の経済成長にも資するものであります。できる限り多くの地方自治体に地域計画を策定していただく必要があると考えております。
 このため、国においては、策定ガイドラインの作成、説明会の開催や出前講座などにより、計画の必要性や策定手法の周知を図っているところでございます。また、モデル調査による専門家の派遣などを通じまして、地域計画の策定のサポートをしております。一方、地域計画の実施に当たっては、関連する交付金や補助金を活用しまして支援していくということとしております。
 今年度中に全ての都道府県が計画の策定に着手するよう、また、市町村においてもできる限り早期に策定されるように積極的に支援してまいります。
○山本博司君 是非ともこの推進をお願いをしたいと思います。
 最後に、防災面でのインフラシステムの輸出ということでお聞きをしたいと思います。
 大変、このインフラのシステム輸出、重要な成長戦略の柱でもございます。最後に、大臣にこの点に関して見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 本年三月に開催されました第三回の国連防災世界会議においても、防災の主流化、被害の最小化、そしてビルド・バック・ベター、より良い復興を行うということが世界の共通認識として確認されるとともに、我が国が世界の防災において果たしている役割の重要性が各国から改めて高く評価されるなど、大きな成果が得られたものと認識をしております。仙台防災協力イニシアティブを安倍総理が発表されまして、今後、このイニシアティブに基づいて、我が国の優れた防災技術、世界的に広めてまいりたいと思います。
 例えば、国土交通省においては、アジアの新興国を中心に、相手国の防災機能の向上に寄与するとともに、インフラ需要の取り込みを図るために産学官が連携しました防災協働対話の取組を国別に展開しておりまして、先月はトルコにおいて防災技術の展示会などを開催したところでございます。
 ハード、ソフトを組み合わせた信頼できるインフラのパッケージというのは日本の強みでありまして、二〇一二年には約三兆円であったインフラ輸出、二〇一三年には約九兆円ということで、二〇二〇年には三十兆円ということを目指しているところでございます。
 我が国の優れた防災技術、ノウハウを広めて、世界の防災の主流化に更に貢献できるように、今後とも政府として努めてまいりたいと思います。
○山本博司君 終わります。
○委員長(秋野公造君) 午後四時まで休憩いたします。
   午後二時三十七分休憩
     ─────・─────
   午後四時開会
○委員長(秋野公造君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、災害対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○東徹君 維新の党の東徹でございます。
 先ほどからも話が少し出ておりましたが、昨日は浅間山で噴火があったということで灰が降ってきたと、そういうふうな出来事がありました。また、その前には群馬県の方でも突風被害があって、ソーラーパネルが物すごくぐちゃぐちゃに潰れていたというような被害もありましたし、その前はまた地震も数々起こっておりまして、本当に災害に対する備えというのはやっぱりしっかりとやっていかなきゃならないなと、改めて、日々こういうニュースが入るたびに思う次第であります。
 今日は、東日本大震災におけます防潮堤のことについてまず質問をさせていただきたいと思います。
 東日本大震災から四年が経過したわけでありますけれども、東日本大震災の被災三県における防潮堤の復旧復興についてでありますけれども、今年三月の報道でありましたが、津波被害の教訓を踏まえて、岩手、宮城、福島、被災三県で防潮堤の復旧復興が行われているということでありますが、その四割近くが未着工であるというふうな報道がなされておりました。
 まずそこで、現在の海岸防潮堤における復旧復興の進捗状況についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(室本隆司君) 被災三県におけます防潮堤の復旧復興事業につきましては、三県の海岸線の総延長、約一千七百キロメーターのうち約四百キロメーターが対象となっておりまして、予定している全五百九十五か所のうち、平成二十七年三月時点で三百九十七か所、率にしまして六七%が着工済みでございます。
○東徹君 六七%が着工済みということでありますが、未着工の部分、何キロメートルになるのか、そこをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(室本隆司君) 未着工の区間の延長につきましては、若干調査に時間を要するため、今後整理させていただきたいというふうに考えております。
○東徹君 一千七百キロメートル海岸線があって、四百キロメートルが防潮堤を付けないといけないということですよね。その防潮堤の、どれだけできているかというパーセンテージは分かっているけれども、どれだけのキロメートルができているかできていないか把握していないというのが、ちょっとこれもう本当に管理しているのかなと。お金出しているわけですよね、これは国の方から。一体どういうことなのかなと思うんですけれども、これは管理できていないんですか。
○政府参考人(室本隆司君) 先ほどお答えしましたとおり、箇所数で着工済みの区間を現在把握している状況でございます。
 防潮堤については、海岸関係の所管四省庁で担当しておりますので、若干その辺りのその延長の集計には時間が掛かりますので、再度整理をして提出させていただきたいというふうに考えております。
○東徹君 これ、東日本大震災が起こったわけでありまして、全国的に被災地を何とか復興しないといけないというようなことでやっているわけですから、しっかりその辺のところまでも把握をしていっていただきたいというふうに思うわけでありますけれども。
 地元調整未了、調整未了というのは調整できていない、できていないところが二十五か所あるということなんですけれども、その調整できていない理由、これは四年たっても、ここに防潮堤を付けないといけないんだけれども、調整ができていなくて、まだめどが立っていない、これが二十五か所あるということなんですけれども、これはどういう理由からなんですかね。
○政府参考人(室本隆司君) 地元調整が未了である箇所が委員御指摘のとおり二十五か所ということでございますが、未着工の理由は、一つは背後の町づくり計画等がまだ策定されていないということで、それとの調整が必要になってくるというのが一点目でございます。
 二点目は、防潮堤の高さを含めて地元住民と行政との合意形成に期間を要しているということなどでありまして、まだ着工していない区間、これが全部で百九十八か所ございますが、そのうちの百七十三か所は現時点において地元調整を了しているということで、全く地元調整がまだ終わっていないというところが二十五か所ということでございます。
○東徹君 まだその調整ができていないところが二十五か所あるというところなんですけれども、災害はいつ来るか分からないわけですから、これは早くやっていかないといけないわけですけれども、ただ、今おっしゃったように、町づくりの計画ができていない、それから高さをどうするのかというところがまだ決まっていないということでありますけれども、これは非常に深刻だなというふうに思っておるんですが、町づくりの計画というのは、もうこれそんなに時間の掛かるものでは私はないんじゃないのかなというふうに思っていて、これが非常に不可解なんです。
 もう一つは、高さ。よく、どれだけの高さにするのかというところで、いや、やっぱり高さは要らないから避難路を付けてくれとか、何かそういう要望もあるというふうなことも聞いておりますし、その高さも、いや、もっと十メートルを超える高さにしてほしいとか意見もあるとかというようなことも聞いております。
 こういう調整、非常に大事だと思うんですけれども、これは国としてこういった調整に協力していくということはできないんですか。
○政府参考人(室本隆司君) 基本的には、防潮堤の整備の事業主体というのは県なり市町村だということで、事業主体が主体的にその辺の調整をやるということでございますが、私どもとしても、これは海岸の四省庁ができる限りそのアドバイス等最大限の支援をしていきたいというふうに考えております。
○東徹君 できる限り早く調整をしていただいて、着工につなげていっていただきたいと思いますが。
 現在、未着工の地区が百七十三か所あるということでありますけれども、我が国では今年に入って震度四以上の地震が二十一回発生しており、また、先ほどの話もありましたが、口永良部島の噴火、地震、火山共に活動が活発になってきているのではないかというふうに思います。未着工の地区をそのままにしておくと、津波はもちろん、高潮の被害も懸念されるわけでありますから、できるだけ早く着工し完成させる必要があると思いますが、この未着工の地区、百七十三か所でありますけれども、これはいつまでに完成させる見込みなのか、見込みをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(室本隆司君) 先ほど申し上げたとおり、未着工の地区は百九十八か所ということでございまして、そのうちまだ地元調整が未了である地区が二十五地区ということでございます。
 基本的に、この二十五か所について、被災三県から聞いているところによれば、平成三十年度までの完成を目指して、現在、海岸管理者である県、市町村が地元住民に対しまして丁寧な説明を行っているところと聞いております。
 引き続き、海岸管理者には丁寧に対応していただくとともに、合意形成がなされた防潮堤について速やかに復旧復興が進むよう、最大限の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
○東徹君 今お答えになったのは二十五か所の話ですよね、二十五か所の話。
○政府参考人(室本隆司君) 未着工の箇所は百九十八か所でございます。そのうち百七十三か所が既に地元との調整は終わっていると。あと残っているのは、設計なり、あるいは用地交渉、これを今やっているところでございまして、それが整い次第、順次着工に移れるというふうな状況でございます。
 まだ地元調整が終わっていない地区が二十五地区あると。これについては、先ほどの町づくりとの関連とかそういうものを早く整えた上で、設計、用地交渉、これを鋭意やってそれで着工に移れるというふうな状況になっております。
○東徹君 だから、地元調整が付いて、で、未着工のところが百七十三か所あるわけでしょう、百七十三か所。これがいつまでにできる見込みなんですかということをお聞きしているんですけれども。
○政府参考人(室本隆司君) 百七十三地区個別の着工の時期等はこの場でちょっとお答えできないんですが、とにかく設計は、これは一定の期間があれば迅速に可能だというふうに考えております。用地交渉については、民地があるところについては、これは相手方がありますものですから交渉次第ということになろうかと思いますが、いずれにしましても、一番期間が掛かるのが地元住民等の合意形成ということでございますので、整い次第、早急に着工するよう県にも働きかけていきたいというふうに考えております。
○東徹君 ちょっと議論がかみ合っていないんですけれども、百七十三か所は、これは地元と調整が付いているわけですよね。付いているということは、もうこれ着工できるわけですよね。でも、未着工なわけですよね。
 この未着工の部分が大体いつまでに、それは個別いろいろあると思いますけれども、全体が、その百七十三か所終わるのがいつ頃までに終わるというふうに見込んでいるんですかということをお聞きしているんですけれども。
○政府参考人(室本隆司君) 先ほど申し上げたとおり、平成三十年度の完成、これを目指して県としては事業を推進しているというふうに聞いております。
○東徹君 平成三十年度ということでありますから、そんなに時間がないわけでありますけれども、本当に大丈夫なのかなと、今数字を聞いてちょっと心配したんですが、平成三十年度ということでありますから、是非それに向けてやっていただきたいと思います。
 続きまして、噴火による降灰対策についてお伺いをしたいと思います。
 御嶽山それから口永良部島の噴火など活火山の活動が活発になってきておりますが、噴火による火山灰、これが市街地へ降ってくると、直接人体への影響が生じることが懸念されるほか、特に東京湾岸など火力発電所の多い場所ではフィルターの目詰まりによる故障など、発電効率が大きく損なわれるという可能性があります。
 このような事態に対してどのような対策を発電事業者に促していくのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(三木健君) 電力の安定供給を確保する上で、様々な自然災害を想定し、対策を講じていくことは重要でございます。
 そのため、経済産業省では、昨年、審議会におきまして、大規模噴火に対する電力会社の電気設備の体制や復旧対策の妥当性等について、富士山噴火の事態を想定し、確認、評価を行いました。御指摘の火山灰によるフィルターの目詰まりにつきましては、フィルターの交換体制の整備等により対応することが確認されております。
 経済産業省としまして、自然災害に対する電気設備の対応力強化に引き続き取り組んでまいります。
○東徹君 フィルターを交換するということですけれども、フィルターを交換するのに結構時間が掛かるというふうに聞いているんですけれども、その点、大丈夫なんですか。
○政府参考人(三木健君) 昨年の審議会におきまして、具体的には富士山ハザードマップ検討委員会報告書という内閣府でまとめたものがございまして、宝永噴火という大規模な噴火も想定しながら対策を取っております。フィルターの交換に加えまして、例えばフィルターの差圧の監視を強化する、あるいは発電の出力を調整することで延命をする、そういう対策も含めまして審議会で御議論をいただいたところでございます。
○東徹君 じゃ、続きまして、市町村における業務継続計画、BCPについてお伺いをしたいと思います。
 業務継続計画の策定は、災害時において、迅速に初動を進めて膨大な業務の優先順位を付けていく上で大変重要であるというふうに考えております。市町村の災害時業務継続計画は、現状では僅か一三%の市町村でしか策定されておられないということで、人口の少ないところほどなかなか策定が進んでいない状況にあるというふうに聞いております。
 これに対して、今年五月に、内閣府の方では業務継続計画の作成ガイドというものを公表して、そして業務継続計画の策定又は見直しの参考にするよう通知されておりますけれども、早急に対応される必要があるということから、いつまでに全市町村が業務継続計画を策定するという見込みというか計画で考えておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(山谷えり子君) 大規模災害が発生した際、市町村は災害対応の主体として重要な役割を担うこととなっており、災害時に人、物、情報等が制約を受けた場合でも一定の業務を的確に行えるように業務継続計画を策定し、その対策を事前に準備しておくことが必要であると認識をしております。このため、首都直下地震緊急対策推進基本計画においては平成三十六年度までに、南海トラフ地震防災対策推進基本計画においては平成三十五年度までに、それぞれ対象となる市町村全てで業務継続計画の策定を目標としているところであります。
 内閣府としましては、地方公共団体の業務継続計画の策定を支援するために、市町村のための業務継続計画作成ガイドを策定、配付したところでありまして、今後、地方公共団体向けの説明会等の開催や市町村を含む地方公共団体の職員等に対する災害対策全般に関する研修を実施することとしております。これらを通じまして、内閣府としては、市町村の業務継続計画の策定を支援してまいりたいと考えております。
○東徹君 災害時の業務継続計画、大変大事だというふうに思っておりまして、なかなか作成ガイドだけでは進んでいかないんだろうというふうに心配をしております。是非、研修等、人的な対応でお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、もう時間がなくなりましたので最後の質問にさせていただきたいと思いますけれども、石油輸送訓練についてお伺いいたします。
 広域大規模地震に備えるため、今年六月七日に資源エネルギー庁と四国経済産業局が、陸上自衛隊及び高知県と連携して、自衛隊への石油供給及び自衛隊による石油輸送訓練を行っております。東日本大震災では、石油の輸送が困難となって自家用車の運転が困難となるほか、自衛隊の人命救助活動のための燃料確保に支障が生じている可能性があったことから、高知での今回の訓練は、南海トラフ地震等の大規模地震に対して万全の備えを行う意味で有意義であったというふうに思います。
 このような石油輸送訓練、昨年は大阪と仙台で行われておりますけれども、今後、全国でどのように行っていく予定なのか、また民間事業者の協力を得て参加を促していくのか、お伺いをしたいと思います。
 あわせて、本訓練の実施については資源エネルギー庁と防衛省との間で調整が難航しているというふうに聞いております。これは非常に重要な訓練であることから、速やかに全国で実施できるよう調整を進めていただきたいと考えておりますけれども、この点について防衛省の見解もお伺いしたいと思います。
○政府参考人(住田孝之君) 資源エネルギー庁におきましては、昨年から、地方経済産業局あるいは石油業界とともに、自衛隊が実施をいたします防災訓練に参画をいたしまして、燃料供給訓練をいたしております。
 この訓練では、自衛隊の車両が民間の製油所などに入りまして石油を搬出をいたしまして、自衛隊の基地あるいは民間のガソリンスタンドに石油を輸送するという実践的な内容のものでございまして、議員御指摘のとおり、昨年は大阪と仙台、今年は今月、高知県で行ったところでございます。今回の訓練では特に、東日本の大震災のときにSSが津波で被災をしたという教訓を踏まえまして、自治体が仮設のミニSSを設置をして、ドラム缶に詰めた石油を車両に給油するという訓練も行ったところでございます。
 今後、各経済産業局単位でこうした訓練を全国展開をしようというふうに考えておりまして、現在、石油業界や自衛隊などの関係機関との調整を進めているところでございます。もちろん、御指摘のとおり、民間参加、元売、小売含めて、また十一月五日の津波防災の日なども意識をしながら、官民一体で取り組んでまいりたいと考えております。
○政府参考人(笠原俊彦君) お答えいたします。
 先ほど経済産業省からも御説明がありましたとおり、六月七日に高知県で実施された防災訓練の中では、民間の製油所から総合防災拠点に自衛隊車両を活用してドラム缶に石油製品を充填して輸送を支援する訓練及び民間の製油所において自衛隊のタンク車に燃料を直接受領する訓練を実施したところでございます。こうした訓練は、大規模災害が発生した際の民間業者による燃料輸送手段の確保が困難な事態において、自衛隊の車両を使用し、被災者への円滑かつ継続的な燃料供給及び救援活動に当たる自衛隊の部隊への燃料確保を目的としたものでございます。
 実際の災害が発生した場合における自衛隊による燃料の輸送等については、緊急災害対策本部において、自衛隊に求められる人命救助や物資輸送といった他の任務との優先順位を調整された上で行われることになります。
 防衛省・自衛隊としては、今後とも、緊急災害対策本部を通じて行われる調整の中で、資源エネルギー庁を含む関係機関との連携を図り、大規模震災を始めとする各種事態について、国民の期待に応えるべく引き続き万全な体制で対処をしてまいりたいと考えております。
○東徹君 時間ですので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 私は、口永良部島の噴火による避難生活の支援について今日はお尋ねをしたいと思うんですが、五月の二十九日、昨年八月から心配をされてきました新岳の爆発によって全島避難となった住民の皆さんに改めて心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 本当に恐ろしい轟音と火砕流が向江浜に到達もした中で、やけどをされた方はあったんですが、全島避難が無事に行われたと。ここには、昨年八月以来の地元の防災対策、それから避難計画の見直しや、この島でのコミュニティーの力が本当に大きな役割を果たしたと思うんですね。この経験に私たち深く学ぶ必要があると思うんですが、今日お尋ねしたいのは、その避難からほぼ三週間がたとうとしている中で、被災者の皆さんの避難生活というのは本当に窮した状況にあるかと思います。
 少し通告と順番違うんですが、統括官に先にお尋ねしたいと思うんですけれども、この間に四人の方が避難所から入院をしなければならないというような状況にもなっています。ですから、安心してぐっすり眠れる住まいの確保という国の支援は極めて重要だと思うんですね。
 先ほど、民間住宅の借り上げだったり、あるいは公営住宅の提供だったり、それから仮設住宅の建設の見通しについての御答弁ありましたから、確認を私、させていただきたいと思うんですが、一つは、このコミュニティーを本当に維持をしていくためにという思いで、いろんな迷いがありながら屋久島での仮設住宅を選ぼうとしている方々がたくさんいらっしゃるわけですね。この皆さんが、仮設住宅に集会所を造ってほしいという要望があります。ですが、基準では五十戸以上じゃないと駄目みたいな話が一般論としてはあって、先ほどのお話のような状況の中で、できないとなったらこれはとんでもないなと。集会所を是非造ってほしいということ。
 もう一つは、今は大変な豪雨が島にも襲っていますけれども、これから本当に暑くなるわけですね。先ほど、エアコンについて、国の基準によって可能性はありますというお話があったんですけど、可能性ということじゃなくて、これはもう要望はあるわけですから、つくるんですとはっきり御答弁いただきたいと思いますが、その二点、いかがでしょう。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 口永良部島の住宅の確保につきましては、今委員から御指摘のとおり、コミュニティーの確保ということを非常に強く求められておりまして、そういった意味での仮設住宅の建設ということも求められているというふうに伺っております。
 災害救助法に基づきます応急仮設住宅につきましては、地域のコミュニティーを確保する等の目的で、十戸以上五十戸未満の仮設住宅を設置する場合には小規模な集会施設として談話室を設けることができるというふうになっております。今回御要望があるものは、まだ確定ではございませんけれども、二十七戸というふうに伺っておりますので、談話室の設置というものを予定しているところでございます。また、建設する応急仮設住宅の各戸に附帯設備としてエアコンは設置する予定でございます。
 いずれにしましても、県、町とよく調整しながら適切に対応していきたいというふうに考えております。
○仁比聡平君 災害救助法は、被災者の皆さんが本当に必要とするもの、これは特別基準を作るとかいろんな柔軟な運用をするとか、考え方はいろいろこちらの方で整理をして、とにかくそのニーズに応えるという精神だと思いますから、町とよく相談して、あらゆる支援を尽くしていただきたいと思うんです。
 その避難生活の中で、島がどうなっているのかというここが、いつ帰れるのかというその思いと併せて大変な被災者の皆さんの課題なわけですが、この点について、衆議院で委員会の質問、あるいは参議院の本会議で山谷大臣にも御答弁いただきましたけれども、口永良部島の現状を示す映像などを住民の皆さんに共有をしようと、そして気象庁やあるいは火山の専門家の皆さんにコメントもいただきながら、しっかり疑問にも答え、その中から出てくる要望を国としても受け止めていこうじゃないかという御提案をいたしまして、大臣からもそうしたコーディネートに努めていきたいという御答弁をいただいているわけですけれども。
 気象庁長官、おいでいただいていますが、五月の二十九日に実際に爆発して、三十日にかけて避難が完了して、その後、そうした情報の提供、そして気象庁の現地の職員の皆さんによる説明、その中で出されている主な疑問だとか要望だとか、御紹介いただければ端的にいただきたいと思います。
○政府参考人(西出則武君) 気象庁では、現地に職員を駐在させて、情報の提供、火山の状況でありますとか、気象の状況もかなりニーズがございまして、提供してございます。
 その中で、屋久島町を通じてでございますけれども、住民の皆様の要望をまとめてお聞きしていることがございまして、一番やっぱり大きかったのは、いつ帰島できるか、帰島するためにはどういう条件が必要なのか、あとは、その帰島のために関連することでございますけれども、天気はどうなっているのかというようなことを御質問、御要望いただいて、それに対する帰島のオペレーションといいますか、それに当たってどういうことが必要かというところの考え方をまとめるに当たって気象庁としては御支援していると、そういうようなことをこれまでやってまいったというところでございます。
○仁比聡平君 引き続き、現地の気象庁の職員の方、それから、必要となれば予知連などの火山の専門家の皆さんにも、直接住民の皆さんの疑問に答えたり、評価について本当に腑に落ちる御説明の機会などもつくっていただきたいと思うんですけれども。
 ちょっと通告の順番が違いますが、大臣、そうしたコーディネートが私、本当に大事だと思うんですよ。加えて、今回の口永良部島からの全島避難というのは、屋久島に避難をしておられる方々にとっては、言わば目の前といいますか、この屋久島から見えるところにふるさとがあるわけですね。
 この間、二回、一時帰島が消防団などの代表の方々によって取り組まれましたけれども、この一時帰島が十分に行われるということになれば、避難はしておかなければならないかもしれないけれども、島には帰れるという、そういう条件もあり得るわけですね。その大前提はもちろん安全の確保だと思うんです。それを住民の皆さんが腑に落ちる形で行う上では、一層、今気象庁に御紹介いただいたような取組が重要になると思うんですけれども、大臣、御感想はいかがでしょう。
○国務大臣(山谷えり子君) 全島民が避難が実施できましたのも、天候等に恵まれたということもありますが、自治体、関係機関、そしてコミュニティーの力、防災教育、そして様々な防災対策の徹底があったというふうに思っております。そして、様々な今要望をお伺いしているところでありますけれども、島を思う心の強さということを深く感じているところでございます。
 内閣府としましても、このような町の取組等々、皆様のお心を聞きながら、お心に沿うように、複数の省庁にまたがる事項、所管が明確でない事項については、町、県と各省庁の調整役として積極的に役割を果たしてまいりたいと思います。
 今、口永良部島の島民八十六世帯は、現在、屋久島に開設された三つの避難所、島内外の知人、親戚宅のほか、町営住宅等で避難生活を送っておられます。屋久島町では、各避難所に二から四名の町の職員を常駐させ、要望、相談への対応や情報提供に努めています。例えば、当面の住まいの選択の一助となるよう、町が確保した公的住宅、民間賃貸住宅の場所、間取りなどの情報提供をきめ細かく行っておりますし、避難所以外に身を寄せられている住民の方々についても連絡先を把握し、情報提供を行っているところでございます。
 一時帰島の在り方についても、皆様のお心に沿いながら、もちろん安全確保が第一でありますが、きちんとコーディネートしてまいりたいと思います。
○仁比聡平君 どうぞよろしくお願いしたいと思うんです。
 その下で、家畜の避難が私、急務だと思っておりまして、畜産部長においでいただいているんですけれども、先ほど御紹介にあったように、牛、豚、鶏あるいは馬が島に残されています。
 私も、噴火の翌日、屋久島を訪ねたときに、お一人の牛の生産者の方にお会いをする機会がありまして、爆発して、山に放牧をしているわけですね、その山の中にいて慌てて出てきてみたら大噴火になっているという下で、島から離れるのはもう本当に耐え難い思いだったんだけれども、説得をされて、本当に大切な牛を二十頭少し残してきたとおっしゃるわけです。火山ガスやあるいは火山灰によって牛が食べる牧草が枯れてしまうんじゃないかとか、あるいは灰をかぶったものを食べて牛が健康を壊すんじゃないかとか、噴火活動によって、湧き水を牛が飲むようにしているんですが、そこが大丈夫なのかとか、そうした状況が全く分からないまま、その方は一時帰島もできずに離れた本土に避難をするということになって、なりわいの根本を失ってしまった、だからどうしてももう先のことを考えられないと、そういう状況になっておられました。
 こうした心配をされている家畜を避難させるということは大事だと思うんですが、まず、そうした生産者の方々が四人いらっしゃると思います。どの地域にどんな方法での飼育をしておられるか、御紹介ください。
○政府参考人(原田英男君) 口永良部、大きく東と西に分けますと、島の西部、岩屋泊地区、新村地区でございますけれども、子牛四頭、種牛ですね、種雄牛一頭を含む牛が三十三頭、これを放牧をしてございます。東部の方、湯向地区でございますけれども、こちらには子牛九頭と種雄二頭を含みます牛二十七頭が、これも放牧でございまして、馬一頭も放牧でございます。豚二十五頭と鶏三十一羽は舎飼いをしているということでございます。
○仁比聡平君 そうした家畜を避難させる上で、十二日、先週金曜日の一時帰島で町営フェリーが本村の港に着岸できるということが確認された。これはすごく大きな一歩なんですよね。ですから、この家畜をフェリーに、つまり放牧をされているものを集めてきて、フェリーに乗せて、どこに運ぶかというのが課題になるわけです。
 牛については屋久島にある町営牧場に移せないかということが課題になっているわけですけれども、私はそれは現実にもう急いでやるべきだと思うんですね。国としてどんな支援ができるでしょうか。
○政府参考人(原田英男君) 今委員御指摘あったように、湯向地区からの道路は通れるということが確認されております、今回。それから、本村の港もフェリーが着けると。これは大変本当にいい話だと思っております。ただ、限りのある時間の中で、作業員の安全性を確保しながら、今委員御指摘の放牧地が四、五か所ある中で、雌牛、子牛、それとちょっと気の荒い種雄牛ですね、雄牛を安全に港まで持ってくるというオペレーションを、具体的にどういう運搬車を用意して、どういう作業員でやっていくのかということを、これは我々の方でも、県や町の方には既にシミュレーションを作っていただくようにお願いはしてございます。
 私ども農林省も、例えば新燃岳の噴火のときには牛の運搬などにつきまして人を派遣してお手伝いをしておりますので、そういった意味でのオペレーションができれば、計画ができれば、そういった形での御支援が可能かと思っておりますけれども、いかんせん、短い時間の中でどういう形で安全性を確保しながらやっていくのか、これを県や町とよく連携を保ちながらお手伝いをしてまいりたいと思っております。
○仁比聡平君 その牛を始めとした家畜をどこに連れていくのか、残される家畜がないのか、あるいは、それを進めていく上での生産者の方々の意向をしっかりと踏まえていくことが必要であることなど、課題があると思うんですけれども、ちょっと今日時間がありませんので、そうした課題を解決をしながら是非御努力いただきたいとお願いをしておきたいと思うんです。
 一点だけ内閣府にお尋ねをしたいんですが、二回の一時帰島というのは、上陸できる時間が二時間ということになっているんですね。これを二時間というふうにこの二回制約した原因は何かと。これは、先ほどの作業の時間のことも考えると、もっと長い時間滞在できるようにならないか。それから、九電が停電したということがあって、これが再び停電することのないように週に一度ぐらいはメンテに行かなきゃいけないんじゃないのかということも少し伺っておりまして、だったら、そういう際にもうちょっと長い時間の作業ができるようにならぬのかと。統括官、いかがでしょう。
○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 口永良部島では、依然として火山活動は高まった状態で噴火警戒レベル五が継続しております。このため、一時帰島を実施するに当たっては、入島時間を最小限として、火山活動の監視体制、緊急時の連絡体制、ヘリコプターによる上空監視などの緊急時救難体制等の安全確保措置を十分講じる必要があります。
 決して二時間ということが絶対というわけではないんですけれども、委員御指摘のとおり、六月一日には湯向地区が一時間半、本村地区が二時間でした。それから、六月四日の九電が入りましたときは、ちょっと作業に時間を要したということで二時間半。それから、六月十二日は比較的点検がすぐに済んだということで一時間十分あるいは一時間四十分ということで入っております。
 いずれにいたしましても、安全確保をよく確認しながら、必要最小限という中でどこまで作業ができるかということをよく検討してまいりたいというふうに思います。
○仁比聡平君 つまり、安全確保のためのヘリでの監視とか、そういう条件が整えばもう少し長い時間作業は可能だということなんじゃないかと思うんですね。ここもよく相談をいただきながら進めていただきたいというふうに思います。
 今日、もう一問聞いておきたいのは、被災者生活支援法の関係なんです。生活支援金の給付が制度によってできるわけですけれども、この制度において長期避難世帯という概念があります。
 この長期避難世帯というのは、政令によりますと、「火砕流等の発生により、住宅に直接被害が及んでいるか、又は被害を受けるおそれがあるなど世帯に属する者の生命又は身体に著しい危険が切迫していると認められることから、当該住宅への居住が不可能な状態が既に継続しており、かつ、その状態が引き続き長期にわたり継続する可能性がある当該世帯等をいう」というふうに規定をされていて、平成十九年に、それまでは六月以上避難していなきゃいけないというような条件があったんですけれども、これを取り払って、知事がそうだと認めれば支援金が長期避難世帯として百万円支給できるという制度になっているんです。
 全島避難という避難指示によって実際に口永良部に住めなくなっているわけですから、私は、この長期避難世帯として速やかに生活支援金百万円の支給をできるように進めるべきだと思うんですけれども、統括官、まずいかがですか。
○政府参考人(日原洋文君) 被災者生活支援法の適用といたしましては二段階ありまして、まず、災害として、非常に被災市町村や都道府県のみでは対応が困難な著しい被害を及ぼす一定規模以上の自然災害であるかどうかという基準がございます。そこの中で十世帯以上の被災というのが要件になっております。その認定をされた後、対象となる世帯はどうなるかということについては、長期避難世帯というのが対象になっているということで、まずその自然災害が対象となるかどうかというのが課題になっております。
 現在、口永良部島の噴火災害につきましては、火山活動が継続中でございまして、詳しい住家被害の調査が行われていないものですから、これによりまして支援法の対象になり得るものであれば直ちに適用を考えてまいりたいというふうに思っております。
○仁比聡平君 いや、統括官から今、その制度の説明があったんですけれども、十世帯というふうに言われるけれども、皆さん、どう思われます。口永良部島というのは離島で、八十六世帯なんですね。八十六世帯のうち十世帯が全壊になっていなかったら支援金は渡さないなんといって、長期避難しなきゃいけないのに何でその支援が行かないのか、それで共助だと言えるのかというのが、私、大臣に問いたいんですよ。
 この適用要件の私は抜本的な見直しをそもそも求めてきましたけれども、現にある口永良部島からの避難が長期化するのではないかという中で、島から離れたら生活が成り立たない、なりわいの根本が損なわれて本当に大きな不安がある、そうした方にこそこうした支援金の、あるいは同程度の給付が私、されるべきだと思うんですけれども、県などと相談しながら、そうなるように是非御努力いただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(山谷えり子君) 適用の基準というのはあるわけでありまして、まずは、詳しい住家の被害状況の調査というのをまだ行われておりませんので、支援法の対象の是非については、まず状況を確認してからというふうに思います。
 しかしながら、いずれにしても、避難者の方々が一日も早く日常の生活に戻られるように、屋久島町、鹿児島県と連携して内閣府としても取り組んでまいりたいと思います。
○仁比聡平君 県が、こうした厳しい支援法の適用条件で当たらないなどという結論になりかねないときに独自の支援策をつくって、国がその二分の一を補助するという、そうした仕組みは各地に行われてきたわけですから、この鹿児島県と屋久島、口永良部島でも是非それを実現できるように、もう御答弁の時間ありませんが、大臣によろしくお願いをして、今日は質問を終わります。
○田中茂君 日本を元気にする会・無所属会、無所属の田中茂です。
 今日は、火山災害に対する一般質問ということで質問をさせていただきます。
 先ほど来出ておりますが、浅間山の噴火、私も、昨日午前十一時のニュースで、朝九時過ぎ、地元の観光関係の人から、浅間山から灰が降ったとの連絡があり、その後もう一件同様の連絡があり、浅間山の噴火を発表したとのことがニュースでありました。現地は雲が掛かって視界が悪く、噴火しているかどうか分からない状態なので、噴火した模様ということでありました。気象条件などにもよると思いますが、噴火したかどうか、地元住民の通知がなければ分からなかったわけであります。
 地元の監視がいかに重要かということを示した一例だとも思っておりますが、そこで質問させていただきます。
 日本には百十の火山がありますが、これはおおむね過去一万年以内に噴火した火山及び活発な噴気活動のある火山の数ということであります。その百十のうち、五十火山については常時監視体制、これは二十四時間体制ということであると承知しております。その中に浅間山もあるわけですが、今回は噴火の有無を地元住民の第一報に頼ったわけであります。
 五十火山の監視に不安を持たざるを得ないわけでありますが、そこで、残りの六十の火山について、現時点での監視体制はどうなっているのか、危険がないということなのか、お聞かせいただけませんでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 全国百十の火山のうち、今御案内のとおり、四十七プラス新たに付け加える三山を含めて五十の火山については、常時監視体制を整え、また整えつつあるところでございます。一方、それ以外の六十の活火山についてでございますけれども、これらについては、全国の地震活動の監視のために展開している地震計のネットワークを用いまして、火山周辺の地震活動を監視しておるところでございます。また、現地に気象庁職員が出向いて計画的に調査観測というものも行っております。その場合に、火山活動の活発化が見られる場合においては、臨時に地震計の増強でありますとか現地調査を行うなど、監視体制を強化することとしているところでございます。
 今後とも、気象庁では、全国の活火山の活動をしっかりと見てまいりたいと思います。
○田中茂君 先ほども言いましたが、地元の監視がいかに重要か、浅間山の一件を見ても分かるんですが、今回、火山情報連絡員制度というものを整備するということでなっておりますが、是非ともその辺は期待したいと思っております。
 そこで、次に質問させていただきますが、今お配りさせていただいている五月二十五日の福岡管区気象台・鹿児島地方気象台と、五月二十二日から二十八日の週間火山概況資料をお配りしておりますが、非常にこれ、私見まして、先ほどちょっとお話しされていた機動調査班の方が書かれた部分が二十五日だと思うんですが、大変興味を持って読まさせていただきました。
 先日も群馬でひょうが降って突風が吹き荒れ、相当な被害が出ましたが、その際にも機動調査班が出ていたと記憶しております。そこで、この現地調査を行う機動調査班、もちろん口永良部島でも機動調査班が出ておったわけですが、火山の調査班はどのような基準で選ばれ、何人体制で行われているのか、また機動調査班の現地調査の意義を教えていただけませんか。
○政府参考人(西出則武君) 機動調査班、火山の場合には、気象庁の、東京でありますとか、あと札幌、仙台、福岡の各火山監視・情報センターに人員を配置してございまして、実際に現地に派遣する基準は、活動状況に応じ、人数もその状況に応じてでございますが、基本的には複数の人間が参るということにしております。
 現地調査の意義でございますけれども、火山の場合には、火山活動が活発化した場合など、現地での調査を通じて火山の状況をより詳しく把握するためという目的で機動観測班を派遣し、現地で観測に当たらせております。
 例えば、口永良部島につきましてですけれども、昨年八月三日の噴火以降、噴火警戒レベルを三に引き上げたことから、火山活動をより的確に把握するため、機動班により随時観測を強化しておりました。さらに、今年の三月二十四日から二十七日にかけて、火映という、噴気、噴煙に火口内の熱い状況が赤く映るという、その火映という現象が観測されましたので、今度は機動班を現地に常駐させまして監視を強化しておりました。五月二十九日の噴火以降も、機動観測班により随時、上空からの火口観測又は船上からの火山ガス観測などを行っているところでございます。
 なお、機動観測班は、火山活動の状況について現地で地元自治体や住民への説明も行っているところでございます。今後も引き続き、現地の監視を行うとともに、地元住民の方々に適時に説明をしてまいりたいと考えております。
○田中茂君 これを見ますと、確かに、その口永良部島での観測、機動観測・調査班は結構いろんなことで詳しくやっていらっしゃると、そう思っております。特にこの赤線を引いた部分なんですが、先ほども火映とおっしゃったんですが、昨日も浅間山で火映が超高感度カメラで映像として映ったわけですが、そういう状況があったわけですね、この段階で。これは二十五日です。その後の週間のこのお配りしたやつは、二十二日から二十八日、ちょうど噴火の前日ですね、その二十八日にこれ発表されている。
 これを見ますと、あと、その下にも、二十二日から二十五日にかけて風下側で明らかに感じる臭気が認められたとも調査班のレポートであるわけです。もう一つ、これは線を引いていませんが、二酸化硫黄の放出量、一日当たり五百トンから一千トン、前回十七日が一千二百トンとやや多い状態でしたと。先ほどちょっとお話がありましたが、今現在が千二百トン、二酸化硫黄の放出量が、おっしゃっていましたですね。この段階でこういう状況で、週間の方もそういう状況を説明されています。
 こういう中でなぜ警戒レベルを上げなかったのか、お聞かせいただけませんでしょうか。この段階では三ですね、せめて四にレベルを上げることはできなかったんですか。
○政府参考人(西出則武君) 噴火警戒レベルとそれに伴う防災対応については、各火山の特性を踏まえて、地元の防災協議会において協議して定めておるところでございます。
 口永良部島では、ここにあります、五月二十三日になって島の直下を震源とする震度三の火山性地震が発生しました。そのため、噴火警戒レベルの引上げについて、口永良部島に詳しい火山専門家や地元自治体と直ちに詳細な検討を行いました。その結果、島内の浅い場所、二キロより浅いところというイメージでございますけれども、を震源とする有感地震がこの後二十四時間以内に複数回発生した場合には警戒レベルを四にしようということと、昨年八月の噴火と同程度の噴火が地震の発生なくして発生した場合には、その後の噴火の規模の拡大の可能性も十分にあるということを考えて警戒レベルを五にすると、そういう考え方を整理しまして、同日、地元の火山防災協議会に説明し、共有するとともに、住民説明会を実施しました。
 結果的には、五月二十三日以降、有感地震が再び発生することがありませんでしたが、二十九日九時五十九分に噴火したことから、火砕流の状況等を把握して、直後の十時七分に噴火警戒レベルを五とした噴火警報を発表したところでございます。
○田中茂君 今回は人的被害、やけどの方一人除いて被害者何も出ることがなく、また全島民の避難が無事終わったということもあり、噴火予知ができなかったことは問題になっておりませんが、事前の避難が必要だったという指摘もあります。
 そこで、警戒レベルの上げ下げの判断は誰がどのようにして行っているのか、お聞かせいただけませんか。
○政府参考人(西出則武君) 噴火警戒レベルを導入した火山につきましては、当該火山の過去の噴火事例等に基づきまして、火山専門家の御意見も聞きながら地元と協議をしまして、火山性地震の発生回数や地殻変動の有無などについて火山ごとに各レベルの基準を設定しております。
 火山性地震の発生回数等があらかじめ定めましたこの基準に達した場合には、若しくはそれに近づいた場合には、火山専門家の御意見も聞きながら、速やかにレベルを引き上げることとしております。活動が低下してそのレベルを引き上げる前の火山活動状況になった場合には、同様に火山専門家の御意見を聞きながら、レベルを引き下げておるところでございます。
 今後とも、適切なレベルの運用に努めてまいりたいと思います。
○田中茂君 この報告書を見ますと、一応火山専門家というか、東京大学の理学系研究科、京都大学の防災研究所及び屋久島の人たちが相談をして決めると。そういう中で、二〇一四年八月三日と同程度の噴火の可能性、そして爆発力が強い噴火や規模の大きな噴火に移行する可能性をもうここで言及されているわけですよね。だったら、せめてレベル一つ上げるぐらいの準備があってもよかったのではないかと私は思うんですが、この件については別の機会でまた質問させていただきます。
 次に質問させていただきますが、この同じ解説情報で、先ほども言っていました機動調査班の実施した現地調査の中に、臭気について触れておられます。この臭気というのは、私、非常に大事ではないかと思うんですね。
 有珠山の場合も事前避難が非常にうまくいった例がありますが、あのとき、北大の岡田教授でしたか、が臭気を非常に感じたと、実際、現地見て、そういう亀裂とか割れ目が出ていたと、そういう話もされていたと記憶しておるんですが、そういうふうに現地に行かなければ分からないというのがあるわけで、何度も行かなければ比較もできないと。つまり、今回の浅間山も同様なんですが、現地観測が極めて重要だと、そう思っております。
 臭気に限らず、現地観測の重要性をどう考えておられるのか、お聞かせいただけませんか。
○政府参考人(西出則武君) 御指摘のとおり、五月二十五日発表の解説情報において、現地観測の結果を踏まえて、風下側で明らかに感じる臭気が認められると、こう記述しているところでございます。
 火山活動を正確に把握するためには、各種の観測機器によるデータの収集とともに、火山活動が活発化した場合等には、直接現地に出向き、火山の状況をより具体的に把握していくことが極めて重要です。そのため、気象庁では、火山活動が活発化した場合等においては、機動観測班を現地に派遣し、火山ガス等の観測を行うとともに、ふだん火山に接している地元の火山の関係者から状況を聞き取るなどをしております。
 今後とも、現地での観測の重要性に鑑み、適時適切に機動観測を実施してまいりたいと思います。
○田中茂君 今ちょっと話しましたが、有珠山の噴火予知について質問させていただきます。
 二〇〇〇年三月三十一日、町民やマスコミが見守る中で有珠山が水蒸気爆発をしたわけであります。有珠山付近の危険地域の住民一万人余りですか、既に二十九日に発表された気象庁による緊急火山情報を受けて避難していたとのことでありました。この発表は、北海道大学有珠火山観測所からの百四十四時間以内に噴火するとの予告を受けて行われたと、そのように理解しております。当時、北海道大学の、先ほど言いましたが、地震火山研究観測センターの岡田弘教授による会見が随時行われたとのことで、つまり、有珠山にある北大観測センターの予告により、住民被害に及ばなかったわけであります。
 火山研究は、火山に密着した研究者の調査がいかに重要であるかを証明したのではないかと、そう思っております。いわゆるホームドクター的な火山研究者の存在が大事ではないかと、そういうふうに思うわけですが、もちろん、規模でいえば、有珠山が一万人、今回の口永良部島は百三十七人でありましたので、一つの島と地域が限定されており、その意味でも有珠山のケースとは異なることは承知しております。また、避難勧告は地域住民に負担を掛けることであり、間違った場合のことを考えると、極めて困難な決断であることは十分理解しております。
 有珠山ではなぜ噴火予知ができたのか、そして、実際、気象庁は避難勧告を出すことができたのか、ほかに過去の事例はあるのか、教えていただけませんか。
○政府参考人(西出則武君) 先ほども申しましたように、活動を判断するにおいては過去の事例というのは非常に重要でございまして、有珠山の場合には、人に感じるような火山性地震が多発したときには、過去には噴火しているという事例、経験が数多くございました。
 平成十二年三月の有珠山の噴火においても、四日前から体に感じる地震を含め火山性地震が多数発生しており、今申しました過去の知見から噴火の可能性が高いと判断して、噴火の二日前に緊急火山情報を発表し、住民等約一万五千人が事前に避難しております。
 他の事例といたしましては、浅間山でございまして、平成二十一年二月の浅間山の噴火では、火山性地震の増加や山体の膨張を示す傾斜変化がございまして、噴火警戒レベル三の火口周辺警報を発表した翌日に噴火が発生しました。
 一方で、火山全体に関する知見、個々の火山に関するデータの蓄積等、科学的水準から火山活動の変化があった場合に噴火に至るか否かの判断が困難な場合もあるというのは事実でございます。
 今後、噴火予知に関する研究の成果を取り入れまして、観測データを着実に蓄積して、より適切な火山活動の評価を行ってまいりたいと思います。
○田中茂君 今回は、口永良部島では百三十七人ですか、一万人とか一万五千とか人が多い場合には避難というのはなかなか時間が掛かるし、なるべく余裕があった方がいいわけで、一日でもあれば。昔、伊豆大島ですか、一九八六年、大島の三原山の場合は、噴火から十三時間四十分、たった十三時間四十分ですか、それで一万三千人を避難させたという例もありますが、それはまれな例だと思います。そういう場合で、とにかく一万人というのはかなり多い数で、人数が多くなればなるほど避難には時間が掛かるわけですから、なるべく避難勧告というのは速やかに事前に上げていただければと、そう思っております。
 次に、避難生活について、先ほど仁比先生もちょっと触れておられましたが、これは次の法案に関係するので、この場では若干違うのかもしれませんが、多分、避難生活は長引く可能性もあるのではないかと思うわけです。
 というのは、GPSによる観測では、去年暮れからこれまでに口永良部島の地下には四百万立方メートル前後のマグマがたまっていると、そういう可能性があるとのことで、今回の噴火で噴出したマグマの量は百万立方メートル以下と見られているということを聞いております。火山噴火予知連絡会は、口永良部島ではマグマの大半が地下に残っていると考えられ、今後も先月の噴火と同じ程度の規模の大きな噴火が起きるおそれがあり、火山活動が長期化する可能性があると、そう言っております。
 過去においても、火山噴火による避難生活は長引いているわけであります。先ほど言いました一九八六年の十一月の伊豆大島三原山の噴火では全島避難が行われて、避難した約一万人の島民の方、この方たちも避難生活は一か月に及んでおります。また、二〇〇〇年九月の三宅島の噴火、これも全島避難指示により約三千八百九十五人、この方たちも四年五か月避難されております。あと、これは若干違うと思うんですが、東日本大震災また原発事故によって避難生活も四年三か月になるわけです。
 避難者にとって何が一番大事かというと、自分の生まれたふるさと、育ったふるさとから離れることがどんなにつらいか、自分たちのアイデンティティーの原点になっているようなその場所から離れる、それも数年にわたって離れるということ、これは政治家にとっても、そういう状況をつくったというのは最大の屈辱だと思わなくちゃいけないと、私はそう思っております。
 そういう中で、今回の法律改正、火山対策ではありますが、避難計画の中には長期化する避難生活の在り方も加えるべきではなかったのか、そう思っております。それを別途とするなら、今後はどのように考えていくのか、大臣にこの辺をお聞かせいただけませんでしょうか。
○国務大臣(山谷えり子君) 活動火山対策特別措置法の一部改正法案では、火山の特性に応じた具体的な避難計画を地域防災計画に位置付けることを義務付け、その策定を強力に推進することとしております。この避難計画というのは、人的災害防止のための計画であり、噴火時の情報伝達体制や緊急の避難場所やそこへ至る避難経路、避難手段など、まずは命を守るための事項を定めることとしています。
 一方で、委員御指摘のとおり、火山災害、一たび噴火しますと避難生活が長期化する特徴がありまして、その対策も非常に重要だと考えております。火山噴火により避難生活が長期化した場合の対策については、過去の災害の教訓を踏まえまして、今後とも関係省庁や地方公共団体と連携の上、適切に対応するとともに、改正法案で創設する基本指針にその在り方について位置付けることを検討してまいりたいと思います。
○田中茂君 時間が来ましたので、私の質問を終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(秋野公造君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
○委員長(秋野公造君) 次に、活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。山谷防災担当大臣。
○国務大臣(山谷えり子君) ただいま議題となりました活動火山対策特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 本法律案は、昨年九月に発生した御嶽山噴火災害を教訓に、また、火山災害の特殊性を踏まえ、活動火山対策の総合的な推進に関する基本的な指針の策定について定めるとともに、住民、登山者などの安全を確保するための警戒避難体制を整備する等の措置を講ずることにより、活動火山対策の強化を図ることを目的とするものであります。
 以上が、この法律案を提出する理由であります。
 次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、基本指針の策定についてであります。
 内閣総理大臣は、活動火山対策の総合的な推進に関する基本的な指針を定めなければならないこととしております。
 第二に、警戒地域の指定及び火山防災協議会についてであります。
 内閣総理大臣は、火山の爆発の蓋然性を勘案して、警戒避難体制を特に整備すべき地域を火山災害警戒地域として指定することができることとしております。また、警戒地域の指定があったときは、都道府県及び市町村は、都道府県知事及び市町村長、気象台、地方整備局、自衛隊、警察、消防、火山専門家等から成る火山防災協議会を組織することとしております。
 第三に、地域防災計画に定めるべき事項等についてであります。
 警戒地域の指定があったときは、地方防災会議は、火山防災協議会の意見を聴いた上で、地域防災計画において、火山現象の発生及び推移に関する情報の収集及び伝達並びに予警報の発令及び伝達、住民等がとるべき立ち退きの準備等の避難のための措置、避難場所及び避難経路、救助に関する事項など警戒避難体制の整備に関する事項を定めなければならないこととしております。また、市町村長は、火山現象に関する情報の伝達方法、避難場所及び避難経路に関する事項などを記載した印刷物を配布することとしております。
 第四に、避難確保計画の作成についてであります。
 警戒地域内の集客施設や要配慮者が利用する施設の所有者又は管理者は、施設利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るための計画を作成するとともに、これに基づき避難訓練を行うこととしております。
 第五に、登山者等に関する情報の把握等についてであります。
 地方公共団体は、登山者等に関する情報の把握に努めるとともに、登山者等は火山の爆発のおそれに関する情報の収集等に努めるものとしております。
 このほか、研究機関相互間の連携の強化並びに火山専門家の育成及び確保に努めることとするとともに、登山者を明記するなど本法案の内容を踏まえた目的規定の改正を行うこととしております。
 その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(秋野公造君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時七分散会