第189回国会 内閣委員会 第4号
平成二十七年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     阿達 雅志君     山東 昭子君
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     堀内 恒夫君     上野 通子君
 四月七日
    辞任         補欠選任
     山下 芳生君     田村 智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大島九州男君
    理 事
                上月 良祐君
                藤本 祐司君
                山下 芳生君
    委 員
                石井 準一君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                岸  宏一君
                山東 昭子君
                世耕 弘成君
                松下 新平君
                山崎  力君
                相原久美子君
                芝  博一君
                蓮   舫君
                若松 謙維君
                田村 智子君
                井上 義行君
                江口 克彦君
                山本 太郎君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       科学技術政策、
       宇宙政策))   山口 俊一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、少子化対策
       、男女共同参画
       ))       有村 治子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域))  石破  茂君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       外務副大臣    城内  実君
       財務副大臣    菅原 一秀君
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       鈴木 馨祐君
        ─────
       会計検査院長   河戸 光彦君
        ─────
   事務局側
       事務総長     中村  剛君
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   衆議院事務局側
       事務総長     向大野新治君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     阿部 芳郎君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     岡本  修君
   国立国会図書館側
       館長       大滝 則忠君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官兼子ども・子
       育て本部統括官  武川 光夫君
       厚生労働大臣官
       房審議官     木下 賢志君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    鈴木 俊彦君
       経済産業大臣官
       房審議官     石川 正樹君
       国土交通大臣官
       房審議官     海堀 安喜君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十七年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十七年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (皇室費、国会所管、会計検査院所管、内閣所
 管(地方活性化関係経費を除く)及び内閣府所
 管(内閣本府(沖縄関係経費、消費者委員会関
 係経費を除く)、子ども・子育て本部、国際平
 和協力本部、日本学術会議、官民人材交流セン
 ター、宮内庁、警察庁、特定個人情報保護委員
 会))
    ─────────────
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、阿達雅志君及び堀内恒夫君が委員を辞任され、その補欠として山東昭子君及び上野通子君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(大島九州男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官兼子ども・子育て本部統括官武川光夫君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(大島九州男君) 去る三月三十日、予算委員会から、本日一日間、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、地方活性化関係経費を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、子ども・子育て本部、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、特定個人情報保護委員会について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 国会所管及び会計検査院所管の予算につきまして順次説明を聴取いたします。
 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。向大野衆議院事務総長。
○衆議院事務総長(向大野新治君) 平成二十七年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十七年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は七百四十二億九千六百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと三億三千五百万円余の増額となっております。
 これは、議員定数五名減に伴う議員歳費等の当然減がある一方、給与改定に伴う議員、議員秘書及び職員の人件費の増加等によるものでございます。
 その概要を御説明申し上げますと、国会の権能行使に必要な経費として四百四十二億六千八百万円余、衆議院の運営に必要な経費として二百九億円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員関係の諸経費、事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でございます。
 また、衆議院施設整備に必要な経費として十一億三千六百万円余、民間資金等を活用した衆議院施設整備に必要な経費として七十九億八千四百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議事堂本館等の施設整備費、議員会館等の整備に係る不動産購入費でございます。
 このほか、国会予備金に必要な経費として七百万円を計上いたしております。
 以上、平成二十七年度衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(大島九州男君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。中村参議院事務総長。
○事務総長(中村剛君) 平成二十七年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十七年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は四百四十億八千万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと二億三千五百万円余の増額となっております。
 これは、主に、議員歳費、議員秘書手当、職員人件費の増額等によるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 まず、国会の権能行使に必要な経費として二百三十億八千六百万円余、参議院の運営に必要な経費として百五十五億五千二百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、議員活動に係る諸経費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でございます。
 次に、参議院施設整備に必要な経費として十一億六千七百万円余、民間資金等を活用した参議院施設整備に必要な経費として四十二億六千八百万円余を計上いたしております。
 これらの経費は、各種施設整備に必要な経費及び議員会館の不動産購入費でございます。
 最後に、国会予備金に必要な経費として五百万円を計上いたしております。
 以上、平成二十七年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。大滝国立国会図書館長。
○国立国会図書館長(大滝則忠君) 平成二十七年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十七年度一般会計に係る国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は二百億三千五百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと五億二千五百万円余の増額となっております。
 これは、退職予定者の増に伴う職員人件費の増加等によるものでございます。
 その概要を御説明申し上げます。
 第一は、運営に必要な経費でありまして、人件費等、九十九億八千六百万円余を計上いたしております。
 第二は、業務に必要な経費でありまして、国会サービス経費及び情報システム経費等、七十四億八百万円余を計上いたしております。
 第三は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、十億九千二百万円余を計上いたしております。
 第四は、施設整備に必要な経費でありまして、十五億四千七百万円余を計上いたしております。
 以上、平成二十七年度国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。阿部裁判官弾劾裁判所事務局長。
○裁判官弾劾裁判所参事(阿部芳郎君) 平成二十七年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十七年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億九百五十二万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと二百十三万円余の増額となっております。
 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における事務局職員の給与に関する経費及び事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費でございます。
 以上、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。岡本裁判官訴追委員会事務局長。
○裁判官訴追委員会参事(岡本修君) 平成二十七年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 平成二十七年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億二千八百十三万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと四百七十二万円の増額となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における事務局職員の給与に関する経費、訴追事案の審査に要する旅費及びその他の事務費でございます。
 以上、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。河戸会計検査院長。
○会計検査院長(河戸光彦君) 平成二十七年度会計検査院所管の歳出予算について御説明申し上げます。
 会計検査院の平成二十七年度予定経費要求額は百七十一億二千八百万円余でありまして、これを前年度予算額百七十億四千六百万円余に比較いたしますと八千百万円余の増額となっております。
 ただいま申し上げました要求額は、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく会計検査院の運営及び会計検査業務に必要な経費等であります。
 次に、その概要を御説明申し上げます。
 まず、会計検査院の運営に必要な経費として百五十二億六千万円余を計上いたしております。これは、会計検査に従事する職員等の人件費及び庁舎の維持管理等に必要な経費であります。
 次に、会計検査業務に必要な経費として十八億円余を計上いたしております。これは、国内外における実地検査等のための旅費及び検査活動を行うためのシステムの開発・運用等に必要な経費並びに検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修に必要な経費であります。
 次に、会計検査院施設整備に必要な経費として六千六百万円余を計上いたしております。
 以上、会計検査院の平成二十七年度予定経費要求額の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(大島九州男君) 以上で予算の説明聴取は終わりました。
 説明者は退席いただいて結構です。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 行政改革、特に無駄の撲滅に向けた取組につきまして有村大臣にお尋ねをしたいと思います。
 アベノミクス効果で、企業利益を始めとして株価、雇用の状況は改善をしています。経済再生に向けた動きは着実に進んでいると考えます。同時に、国、地方を合わせた基礎的財政収支、プライマリーバランスを二〇一〇年度から二〇一五年度に半減するという財政健全化の目標も達成される見込みであり、順調にデフレを克服しつつあると考えております。地方に景況感を広げていくということが安倍政権の最大の課題、使命だと考えています。
 プライマリーバランスを黒字化するためには歳出の見直しも大事であると考えます。前民主党政権のときには、蓮舫大臣の下で事業仕分を使って行政の無駄へ切り込んでいきました。国民の喝采を浴びたのは、蓮舫議員の鋭い切り込みもあり、まあ蓮舫議員の人気もあったと思いますが、マスコミにフルオープンの下で事業仕分という斬新な試みが国民の目に鮮明に映ったのではないかと考えます。
 これは、民主党政権になる前の自民党政権でも平成二十年に、河野太郎さんを座長として無駄撲滅のプロジェクト、PTが活動をしていました。私も党の内閣部会長のときに青年の船を始めとして何回か説明に行った記憶がありますが、残念ながら、民主党政権との違い、これはやはりPRが下手だった、国民に積極的に訴える発信力が弱かったんだと私は考えています。
 今、有村大臣の下で、行政事業レビューで五千を超える国の全ての事業で無駄の洗い出しをしています。そこで、行政事業レビューの効果をどのように考えているのか、金額ベースではどのぐらい無駄が削減できたのか、時間ありませんので簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘のように、お預かり、国民からしている税金を無駄にすることなく政策効果を最大化するというのは、与野党共にやっていかなきゃいけない取組の大事な観点だと思っております。
 五千、国が行う事業全てにおいて各府省で行政事業レビュー、点検をしていただいて、概算要求や執行等に反映させる行政事業総点検を行っております。民主党政権時代の貢献も多々おありになると敬意と感謝を申し上げ、それを進化させていくのが国民に対する責務と思っております。
 秋のレビューを実施したところ、各府省においてその秋のレビューの行政改革推進会議の提言を反映していただいて、予算の夏の概算要求時からの削減額は一千億円となりました。時間の制約があるということでございますから具体的なことは多くは申しませんが、例えば文部科学省の理工系プロフェッショナル教育推進事業については、五十億円の概算要求から、まずは基礎的な調査を実施すべきとの我が方の指摘を踏まえて、四十九億円の削減となりました。また、公益法人についての基金について、そもそも本当にこれは基金にしなければならないものなのかどうかということの三類型という原則を打ち出しまして、そして、百七十四基金、秋のレビューの議論を踏まえて百七十四基金全てにおいて自己点検を求めた結果、例えばまち再生基金から百三十八億円が国庫に返納されるなど、昨年十月以降に新たに三千億円を超える国庫返納を確保した次第でございます。
 御指摘のとおり、国民の皆さんに伝わって何ぼというところでございますので、やはり伝え方にもう少し配慮をしていきたいというふうにも考えております。
○岡田広君 有村大臣の下で様々な改革をしている、本当に敬意を表したいと思いますが、やはりこれは蓮舫先生の御指導もいただきながら国民にPRをしていく、やっぱり情報公開、透明性を高めて政治への国民からの信頼を高めるということも非常に重要なことでありますので、ネーミングも大事だと思うんです。行政事業レビュー、これ事業仕分ということでありましたが、よくテレビでは必殺仕事人とか必殺仕置き人とかありますけれども、広報戦略もしっかり大事にして国民にPRをしていただきたいと思っております。
 子ども・子育て新制度についてお尋ねをしたいと思っております。
 四月から子ども・子育て新制度、スタートをいたしました。消費税一〇%が先送りした中で、子育て支援として約五千億円の予算が付けられ、これはもう有村大臣の努力に敬意を表したいと思います。
 その中で、質の改善として保育士給与の三%処遇改善加算が含まれています。待機児童解消加速化プランの達成のため、保育士確保プランで二十九年度までに潜在保育士も含めて六万九千人の保育士の確保を目指すとしていますが、まず三%という賃金アップにつきましては、二年前から二十四年度補正でも安心こども基金からお金出しています。去年は予算化しています。
 ですから、そういうふうに考えると、今年は〇・一五%上がるということであります。これなかなか、去年夏、現場保育園回りましても、保育士の皆さんが給与が上がったということを実感をしていない。ボーナス、一時金で払っているのかどうか分かりませんけれども、やっぱり是非三%引上げ分につきましては賞与とかではなくして基本給で上がること、そして、この新制度においては当初五%にしていたわけですから、この五%についても予算は確保していただきたいと考えていますが。
 あわせて、この保育士の賃上げが実現したかを把握する計画書と実績報告書の提出を義務付けるとのことでありますけれども、報告書の記載の中に引上げ分、この細かい内訳で基本給とかボーナスなどの明細を記入しないということになるということだそうですけれども、やっぱりこれではどの部分が上がったかというのは分かりません。ここのところはしっかり適切に監査をして指導していただきたいと思います。
 三%値上げにつきまして、大臣の考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) まずもって、保育、幼児教育、子育て支援の分野において本当に果敢に現場に足を運ばれて御貢献をいただいている岡田先生の御指南に心から感謝申し上げます。
 保育士等の処遇の改善は、待機児童解消のために必要な人材の確保という観点からも極めて重要であり、同時に、保育士の確保というのがこの新制度の肝の一つになるというふうに認識をいたしております。
 来年度の予算案においては、消費税率一〇%の引上げを前提にしていた、見込んでいた質の向上に係る取組を結果的に全て実施するために必要な予算を確保する計上をしております。御指摘のように、平均三%の職員給与の改善を行います。また、消費税分を含め、今後一兆円超の財源が確保できた場合には五%の職員給与の改善をしたいというふうにも思っております。
 保育士の処遇改善が確実に実施されることが重要でありまして、やはりその加算の要件として、事業者に対して計画の策定、実績の報告を求めるというふうにしておりますが、それぞれの園の事情に応じて処遇改善を実施できるようにするためには、給与改善の対象を基本給には限定していないというところでございます。
 しかしながら、岡田委員おっしゃるように、事業者が作成する計画や報告書において、基本給なのか又は賞与なのか、どのような形で改善を行うのかについても記載を求めることにしています。そして、市町村がこれを取りまとめ、都道府県が集約して加算の設定をするということになりますが、やはり確実にそれが職員一人一人の処遇改善につながるような報告の仕方、またその指導の在り方ということを厚労省ともしっかりと点検をしながら、ここの部分の実効性を高めていかなければならないというふうに思っております。
○岡田広君 是非、やっぱり現場の保育士の皆さんが給与が上がったという実感がなければやる気は起きないんだろうと思いますので、是非この点はよろしくお願いしたいと思っております。
 保育士確保プランでありますけれども、保育士の資格を持っていながら保育士としての就職を希望しない求職者、厚生労働省が調査を掛けましたけれども、賃金が希望と合わないというのがもう半分近くあったということであります。三%に上がって、それで今五%ですが、五%は二十九年度からということのようですけれども、是非これは遅れないようによろしくお願いしたいと思います。
 しかし、これも厚生省の賃金構造基本統計調査によりますと、全職種の給与、今、平均約三十三万円だということです。保育士は十万円低くて約二十一万六千円ということで、百三十種のうち保育士は百二十番目、仮に五%上げたとしても百十番目という低さになるわけであります。
 一方で、保育園を全国で百四十六運営しているJPホールディングスという会社がありますけれども、ここは今年の四月から保育士の給与を八%上げるそうです。定期昇給と合わせて月二万円という金額も、今平均ですと出ていますけれども、約一〇%前年度から上がるという、こういう企業もあるわけでありますから、そうなるとやっぱり、保育士、この後二回試験のこともちょっとお尋ねしますけれども、保育士不足で対応してもみんなこういうところに行ってしまって、なかなか保育士の資格を持っているけれども勤めないということもあるんではないかなということになるわけでありますから、是非ここのところはしっかりお願いをしたいと思っております。
 それで、五%について、五%上がってもこういう状況なんです。だから、やっぱり五%、二十九年度からと、遅れないで是非、消費税は先送りになってしまったけれども、この財源確保については政府の責任で、有村大臣、是非お願いしたいと思いますが、決意をお伺いいたします。
○国務大臣(有村治子君) 全くもって御指摘に共感をし、またその責任を感じるわけでございます。
 今まで、ワンショットで処遇改善ということをその年々に取り組んでこられましたけれども、今回の子ども・子育て新制度で恒久措置化をしたということでございますから、これからも三%、五%ということを狙いながらも、そもそもの保育士の先生方にしっかりと社会のやっぱり賛同が得られるような処遇にしていくということをより大きな観点を持って続けてまいりたいというふうに思っております。問題意識は全くもって共有をいたします。課題といたします。
○岡田広君 都道府県知事が年一回以上都道府県で行うこととされている保育士試験につきまして、年二回実施が行われるよう国では積極的に後押しをするということが明記をされました。神奈川県では、国家戦略特区の地域限定保育士制度、これも国家戦略特区の都道府県において制度を創設した場合は、年二回目の試験が実施されるよう取り組むことになったわけですけれども、これに対して国は事務費補助を予算で見るということでありますけれども、国としても、保育士試験を年二回実施する、戦略特区とか何かではなくして年二回実施をする、そしてその都道府県に対してできる限りの支援を行うということで進めていただきたいと思うんですが、これはまず厚生労働省にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(木下賢志君) ただいま委員御指摘の本年一月に策定いたしました保育士確保プランにおきまして、まず、保育士確保の新たな取組といたしましては保育士試験の年二回の実施の推進などを盛り込んでございます。今御指摘の今国会に提出をされました国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案におきまして、地域限定保育士制度が盛り込まれてございます。この法案が国会で御審議いただいて成立した場合におきましては、今御指摘の神奈川県を含みます四府県で地域限定保育士試験を実施する方向で自治体との調整を進めているところでございます。
 保育士試験は、児童福祉法十八条の八の二項におきまして、都道府県が年一回以上実施することとされてございます。こうした地域限定保育士の試験の検討の動きなどを契機といたしまして、都道府県が保育士試験を年二回実施していただけるようにこれからも積極的に働きかけを行いますとともに、試験問題の作成などがなかなか、年二回になりますと非常に多岐にわたりますので、そういう意味で、まず円滑に進みますように必要な支援を行うなど、国としても検討してまいりたいと考えてございます。
○岡田広君 今御説明ありましたけれども、試験問題とか費用の面でいろいろあると思いますけど、やっぱり少子化対策ってこれだけ叫ばれている中で保育士不足、これ今六・九万人プラン、このままやったら保育士は、じゃ必ず充足されるかというと、私はされないと思いますよ。保育士いなくなってしまいますよ、こういう賃金構造の中では。
 だから、やっぱり試験についても年二回実施する。これ、受験手数料もらっているわけですから、それはやっぱり国の責任でやるということで、有村大臣、厚労省の答弁聞いていかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 今厚労省から答弁ありましたように、国家戦略特区ということの法律案がまだ未審議なので、確たることをちょっとこの場で予算措置のことについては申し上げるのは控えさせていただきますけれども、厚労省と連携しつつ保育士確保の取組は進めていかなければならないと存じます。
 同時に、この動きを後押ししながらも、二回やったらどのように受験者数が推移するのか、実際に保育現場に入ってくださる方はどのようにつながっていくのかという、その検証も踏まえて、同時に、潜在保育士の、既に資格をお持ちになりながら現場に戻らない方々の声を反映していくということも大事にしていきたいと考えております。
○岡田広君 是非、これからのやっぱり重要な検討課題として前向きに検討し、進めていただきたいと思います。
 多子世帯の保育料軽減についてお尋ねをいたします。
 保育所の運営費負担金の制度におきましては、第二子は半額、第三子は無料、所得制限なし、全ての世帯が対象ということになっています。しかし、第二子、第三子の数え方については、保育所の場合、就学前の児童のみが対象となるため、小学生の兄あるいは姉がいてもカウントされない制度で、つまり三人同時に保育所に在籍している場合のみ第三子が無料になるわけであります。
 自治体によって第三子のカウント方法を独自に定め、第一子の年齢を十八歳までの児童であればカウントするなど、範囲を広げているところもあります。先日、予算委員会の公聴会で、常陸大宮市の市長さんにおいでをいただきました。ここでは今年から、中学に上の子が入ろうと、第一子が中学生、第二子が小学生でも、第三子保育園に通うと無料、そういう制度をするそうです。所得制限もなしで、第一子は学生十八歳までという、そういう上限も決めて、とにかく三人目生まれたら保育料を無料にするとか第二子は半額にするとかということで、鹿嶋市でも第一子は中学三年生だけれども、それぞれ地方公共団体では努力をしているわけであります。第三子無償化に取り組んでいるわけでありますけれども。
 自治体でこのように自助努力をしている中で、少子化対策大綱に多子世帯へ一層の配慮等が重点課題として位置付けられたことは一歩前進かと思いますが、この第三子あるいは第二子半額とかいうこの考え方について有村大臣の、あっ、その前に厚生省にちょっとお聞きしたいと思います。厚生省で是非、どうですか。
○政府参考人(木下賢志君) 今回の子ども・子育ての新制度におきましては、非常に大きな課題が公費としてどれぐらい確保するかというところで、将来的に一兆円超を含む公的な負担を何らかの確保をしたいということで考えているわけでございますが、多子世帯の負担軽減につきましては、そういった財源との見合いで、どういう層にあるいはどういう所得階層に対応するのかといった様々な論点がございますので、そうした点も含めて財源確保と併せて検討すべき課題だと思っております。
○岡田広君 それでは、有村大臣に今の点についてお尋ねして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。
 我が国においては、約四五%の夫婦が、理想の子供の数として三人以上というふうにお答えになっています。けれども、経済的な負担が大きいことが第三子を持てない最大の理由にもなっていると、数々のアンケートからもその実態が浮かび上がってまいります。
 今回、三月二十日に閣議決定をいたしました少子化社会対策大綱において、初めて多子世帯への一層の配慮ということを重点課題の一つに掲げさせていただきました。そして、報道でもこのことを大きく取り上げていただきました。
 大綱に基づきましてこれから具体的な取組を考えていくことになりますけれども、岡田先生の御指摘の、各市町村のそれぞれの限られた財源の中で一生懸命第三子に対する配慮を行っていらっしゃる、その事例もしっかりと見据えながら、国として第三子にどのような支援を行っていくのか、財源の確保と相まって検討をしたいと、前向きに、この部分は重要なことだと認識をいたしております。
○岡田広君 終わります。
○蓮舫君 まず、平成二十六年度補正予算案審議で違和感を覚えた質疑がありましたので、確認をさせてください。
 二〇〇五年の英国の地下鉄テロ、あるいは二〇一三年のボストンのテロ、あるいは今年度、我が国民、邦人二人が大変残念な結果になりましたが、ISILによるテロ。テロに屈してはならないし、他方で、政府には在外邦人の安全を守るという役割もあると思いますが、今現在、世界にいる邦人総数、その方たちの連絡先を外務省は全て把握していますか。
○副大臣(城内実君) お答えいたします。
 全世界の在留邦人数は、外務省で作成する海外在留邦人数調査統計によりますと、平成二十五年十月一日現在で約百二十六万人であります。また、外務省としては、長期滞在者向けの在外邦人の連絡先は、在留届や短期渡航者登録システムである、たびレジにより届出のあった固定電話番号及び携帯電話番号により把握しております。
○蓮舫君 短い答弁で結構です。
 テロがあったときには、そういう在外邦人にはどういう情報をお伝えしますか。どういうふうに伝えますか。
○副大臣(城内実君) 例えば、シリアにおけるISILの邦人殺害テロ事件におきましては、この殺害テロ事件を受けまして、一月二十二日及び二月一日、全世界の在留邦人や短期渡航者に向けて、関連情報の入手に努め、適切な安全対策を講じていただくよう注意喚起を行いました。
○蓮舫君 基本的に、大変緊張が高まる人命に関わる場合には直接電話をすると伺っていますが、一般的には在外邦人にはメールで情報を発信すると伺っています。
 今年二月五日の参議院の予算委員会なんですが、資料でお配りをしておりますが、副大臣、恐縮ですが、これ自民党の女性議員のされた質問なんですね。ISILの事件を受けて、中東地域への安全対策、注意喚起を大臣に確認、そこまでは良かったんですが、それを受けた後の彼女の感想なんですが、ちょっと赤字で引いてありますので、読んでいただけますか。
○副大臣(城内実君) 読ませていただきます。
 中東地域以外にも海外に発信していらっしゃるということですが、実は、うちの娘はイギリスに中学校のときからもう、今も住んで仕事をしていますが、住んでおりまして、九・一一のテロのときにも、その後の二〇〇五年のロンドンのテロのときにも大使館からは何の連絡もなかったのに、今回はすぐに日本大使館の方からロンドンの娘の家に連絡がありまして、特に注意するようにという伝達がなされたそうで、しっかりとした外務省からの発信がなされているというのを実感しております。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○蓮舫君 二〇〇五年、ロンドンのテロ、連絡がなかったときには彼女は議員ではなかった。今回はすぐ大使館の方から連絡が来た。議員です。何かおやりになったんですか。
○副大臣(城内実君) 二月五日のこの上野参議院議員の質疑においてそういうやり取りがあったというふうに承知しておりますが、シリアにおける邦人殺害テロ事件を受け、先ほど申しましたように、一月二十二日及び二月一日に発出した注意喚起は、イギリス、英国を含む全世界に滞在、渡航する邦人向けのものであり、在英国大使館においてもそのホームページへの掲載や、在留届及び短期渡航者登録システムである、たびレジによるメールアドレスの登録者に対する電子メールの一斉送信等によって情報発信を行いましたが、イギリス大使館として個別の邦人に対する電話の連絡は行っておりません。
○蓮舫君 彼女は、ロンドン・テロのときには何の連絡もなかったが今回はすぐに日本大使館から娘の自宅に連絡があり、これ議員の勘違いでしょうか。
○副大臣(城内実君) ちょっと、済みません、御本人から直接聞いているわけではありませんので承知しておりませんが、恐らく、ロンドンの娘さんですか、のところには電話ではなくてメールで連絡が行ったと思われますし、また、そのロンドンのテロの事件についてはちょっと、済みません、承知しておりませんけれども、在留届を出したりメールを登録しておきますと、そういう連絡がメール等で行くということが一般的に言えるかと思います。
○蓮舫君 承知していないものを答弁しないでください。
 在外邦人は百二十六万人いる。その中で、実は外務省が把握しているメールアドレスは今年二月末で五十六万五千百七十件しかないんです。半分にも満たないんですね。つまり、安全な情報をちゃんとお伝えするときに情報に格差があってはいけない。そういう部分で彼女の質問を是非確認をしていただきたいと思いますけれども、議員ならまだしも、まだしもですよ、百歩譲って、そのお嬢さんの家に直接電話をするというような疑いを持たれるのは、外務省にとっても私はよくないと思っております。同じ自民党員ですから、ちゃんとそこは確認をしてただした方がよろしいんじゃないですか。
○副大臣(城内実君) 領事局の方で在英大使館に確認いたしましたところ、個別に電話をしたと、このシリアの事件を受けて個別に電話をしたというケースは一件もなかったというふうに報告を受けております。
○蓮舫君 シリアに住んでいる、結婚されているとか特別の事情の二十人には直接電話をしています。副大臣、もうちょっと、よく情報を知ってから答弁してもらえませんか。
○副大臣(城内実君) シリアにいらっしゃる邦人二十名につきましては電話で個別に連絡しておりますが、それ以外につきましては、基本的にはメール、あるいは日本人学校とか日本企業、日本人クラブといった団体に対して電話で連絡しているケースはあるかもしれませんが、個々人に対して一つ一つ電話をしているということはないというふうに考えております。
○蓮舫君 外務省の職員、大変な御努力をされていると思いますので、こうした自民党の与党議員の娘に特別な配慮がされたというように疑われるような質問がされないように、同じ自民党ですから、それは今後チェック、注意をされた方がいいと思います。
 他方で、半分の在外邦人のメールアドレスを把握をしていない、私これ大変なことだと思っています。ところが、来年度予算案を見ていると、そうした情報を把握するための特別の予算はなくて、既存の在外公館の予算内で見るとなっているのを、これも私もおかしいと思っているんですが、何ででしょうか。
○副大臣(城内実君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、在留届の提出促進あるいは在留邦人の連絡先把握のための発信は様々な機会を通じて実施しておりまして、特にこれらに特化した予算を要求しているわけではございませんが、関連する予算の一例として、在留届や先ほど申しました、たびレジ、登録データの管理を含めた領事事務全般を支援するためのシステム維持管理費として平成二十七年度政府案におきまして約二・四億円計上しているところでありまして、その中で対応しているということであります。
○蓮舫君 これまでの予算で半分の在外邦人の連絡先が分からないから、そこは特化してもっと私は予算を組むべきだと思います。効果が出ていませんから、これまで。
 ただ、他方で、情報発信には随分と予算の重きを置いているように見えるんですが、ジャパン・ハウスって何ですか。
○副大臣(城内実君) ジャパン・ハウスでございますけれども、現在、国際社会においてただいま情報量の増大や伝達手段の多様化が顕著となっておりまして、諸外国が広報文化外交に投入するリソースを増やす中、我が国もこれまでの取組に加えて五百億円増の予算を計上し、日本の多様な魅力の売り込み、交流事業の拡充、現地の専門家を活用した国際世論の分析と発信などを通じて戦略的対外発信の強化を目指す、その拠点としてジャパン・ハウスを三か所、ロサンゼルス、サンパウロ、ロンドンに設置することを考えております。
○蓮舫君 会計検査院の年間予算の二・五倍がジャパン・ハウスに組まれているんですが、資料二ページ目、付けております。日本の正しい姿の発信とは何ですか。
○副大臣(城内実君) 今、日本の正しい姿という話がございましたけれども、国際社会におきまして日本に対する間違った、ゆがんだイメージ等もございますので、先ほど申しましたように、交流事業拡大や日本の多様な魅力を発信することによってそういったイメージを払拭することであるというふうに理解しております。
○蓮舫君 間違った情報、今まで在外公館が正しい発信がなぜできなかったんでしょうか。
○副大臣(城内実君) 在外公館におきましては、大使館、総領事館の広報文化センター等を通じて地道に対外発信をしてきたということは申し上げられると思います。
○蓮舫君 正しい姿の発信でジャパン・ハウスが必要、でも在外公館は今までいろいろ発信をしていると答弁ですが、どうしてその発信が届かないんですか、世界に。
○副大臣(城内実君) 日本ではなくて諸外国が、どこの国とは申し上げませんけれども、大きな予算を使って広報文化外交に投入するリソースをどんどん増やしている中で、日本も同じようにそういった予算を計上して、先ほど申しましたように、日本の多様な魅力の売り込みや交流事業の拡充、現地の専門家を活用した国際世論の分析、発信などを通じて、繰り返しになりますけれども、戦略的な対外発信の強化を目指すという趣旨でこのジャパン・ハウスを設置する意義があるというふうに考えております。
○蓮舫君 正しい姿を発信するのになぜ三か所なんですか。
○副大臣(城内実君) まず三か所に設置するということでありますけれども、国際世論形成力や地域バランス、対日関係などを勘案して、ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロの三都市にまず設置することを検討しているわけであります。
○蓮舫君 昨年の概算要求時にはこれは六か所でした。それが、いろいろ財務省とやったんでしょう、それで三か所に減らされた。三か所に絞った理由は何ですか。
○副大臣(城内実君) 繰り返しになりますけれども、当初、御指摘のとおり、香港、インドネシア、トルコといった三か所も考えておりましたけれども、繰り返しになりますけれども、国際世論形成力や地域バランス、そして対日関係等を勘案し、概算要求時点において、ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロの三か所ということで検討しているところであります。
○蓮舫君 三枚目の資料を御覧いただきたいんですが、ロンドン、ロス、サンパウロ、ジャパン・ハウスをなぜ新設するのか。例えばロンドンには既に在外公館がある、大使館の一部で広報文化センターがある、観光庁のJNTOがあります、文科省の日本スポーツ振興センターがあります、ジェトロがあります、JICAは調査員を派遣しています。ロスも同じようになっている。なぜ新たにジャパン・ハウスなんですか。
○副大臣(城内実君) お答えいたします。
 ジャパン・ハウスの事業趣旨の一つとして、対外発信に係る既存施設の機能を集約して効率化を図り、ワンストップサービスを実現することを目指しております。今後、各候補都市の実情や物件の態様に応じ、独立行政法人機関の海外事務所の共用化、近接化を進める上での条件への影響等について関係省庁及び独法とも整理した上で、ジャパン・ハウス内への入居も含め、具体的な調整を進めていく考えであります。
 また、広報文化センター、国際交流基金とそれぞれ役割分担がございますが、在外公館が実施する文化事業、この資料には広報文化センターですね、これは、一般への開放が望ましい事業はジャパン・ハウスに移してそこで実施すると。それ以外の政策色の強い事業等については引き続き在外公館を活用していくと。
 また、国際交流基金の海外拠点は……(発言する者あり)いいですか。ちょっと、いいですか、最後まで、済みません。日本語教育や日本研究、知的交流、文化芸術交流の推進等、基金の強みを生かした事業を実施していく、そういう特徴があるわけであります。
 いずれにしましても、今後、各候補都市の実情や物件態様に応じてジャパン・ハウスへの入居や活用も検討していく考えであります。
○委員長(大島九州男君) 答弁者に申し上げますが、簡潔に。
○蓮舫君 入居の調整を行った。国交省、JNTOをジャパン・ハウスに入居という交渉をしましたか。国交省。
○大臣政務官(鈴木馨祐君) ジャパン・ハウスにつきましては、これまで外務省との間で情報共有のための実務的な打合せは継続して行っているところでありますけれども、まだそういった意味では運営会社を選定している段階であって詳細について未定ということでございますので、今後しっかりと調整を更に行ってまいります。
○副大臣(城内実君) 私、申し上げたのは、ジャパン……(発言する者あり)済みません。
○蓮舫君 入居の交渉をしましたか。国交省。
○大臣政務官(鈴木馨祐君) 今、条件を聞いているところであります。
○蓮舫君 つまり、交渉しないで予算案は計上されていると。
 文科省、スポーツ情報収集、分析、発信機能の日本スポーツ振興センター・ロンドン事務所、これ、ジャパン・ハウスとの入居の調整しましたか。
○副大臣(丹羽秀樹君) JSCにつきましては、ロンドンを中心とする欧州のスポーツ政策関連情報を収集、分析すること、これを基幹業務といたしておりまして、もちろん、ジャパン・ハウスとは主な業務が異なることもありまして、事前の調整はさせていただいておりません。
○蓮舫君 入居の調整をしていると外務省は言うんですけれども、複数の独法施設を寄せるんだったら、その入居の交渉をして、来年度予算案にはその引っ越し費用であるとか運用費の減を見込めるものになるはずなんですが、それは予算に反映されていますか。外務省。
○委員長(大島九州男君) ちょっと答弁できないんだったら。──はい、どうぞ。
○副大臣(城内実君) 先ほど、ちょっと何か誤解があるようですが、私はジャパン・ハウスの入居や活用も検討していくという未来形で申し上げまして、今それを検討中というわけではありません。そして、まだ物件も決まっておりませんので、物件が決まって、そこからどういうお金を使うかということが決まっていくんではないかと思います。
○蓮舫君 昨年末の財政審でジャパン・ハウスは何と指摘をされましたか。
○副大臣(菅原一秀君) 昨年の十二月二十五日に開催されました財政制度等審議会におきまして、このジャパン・ハウス、いわゆるジャパン・ハウスにつきましては、戦略的対外発信拠点の一端を担う、文化発信を、政府施設が既に存在することに鑑みれば、費用対効果の観点から疑問が多く、そもそもの必要性を根本から厳しく検証すべき、かつ、明確な成果目標と成果指標を設定し、それを達成するための適切な事業案となっているかを厳格に検証した上で、適切な受益者負担を求めつつ、民間、地方公共団体との連携を図ることが重要であると、こういう指摘がされております。
○蓮舫君 明快だと思います。新たな箱物創設は既に複数存在しているから費用対効果で疑問が多い、この建議を受けて外務省は二十七年予算への反映状況を何と答えましたか。
○副大臣(城内実君) まず、ジャパン・ハウスが新たな箱物の創設との指摘についてですが、ジャパン・ハウスは、内外の専門家の知見を活用しつつ、民間活力や地方の魅力を積極的に動員し、現地のニーズに合ったソフト面を充実させていく考えであります。
 また、成果指標の設定については、今後、ジャパン・ハウスの企画競争に応募してきた企業が来館者数等の数値目標を定め、企画書において提案することとなっております。
○副大臣(菅原一秀君) 外務省と財務省とその後協議をいたしまして、重複排除の観点から、国際交流基金の海外事務所等、あるいは既存の文化発信機関は集約をすること、そして事後的な成果検証が可能となるような適切な成果目標を定めることという協議をした上で、外務省から六か所の要求のあった拠点をまずは三か所に絞った経過があります。
○蓮舫君 確認しますが、内在化すると答えているんですね。外務省は財政審の建議を受けて、じゃ内在化して複数施設の重複を避けると答弁をして、ところが、今の答弁だったら、六か所を三か所にしただけで、既存施設との内在化、調整はしていないという理解でよろしいでしょうか。
○副大臣(城内実君) 今後、まず土地を探して、それからスタートするわけでありますから、そこでどういう形で内在化するかということを、これ、今後調整して検討していくということであります。
○蓮舫君 調整しないで予算計上して、そしてそれが通ってから調整できるというのは、私ちょっと理解できないんですけれども。
 ちなみに、費用対効果の観点で疑問と指摘をされているんですね、財政審等では。それと、その上で、外務省の広報というのは二十五年の秋のレビューでも取り上げられているんです。これ、どんな指摘されましたか。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。
 平成二十五年秋のレビューにおいては、外務省の広報事業について、在外公館、国際交流基金の文化芸術交流事業について、より具体的な役割分担が必要ではないか、またPDCAサイクルを強化すべきではないかとの指摘をさせていただいております。
○蓮舫君 五枚目に、資料作らせていただきましたが、外務省の広報がPDCAもないし費用対効果の部分でも検証できないという指摘があって、それで、広報文化外交戦略を策定してその戦略の下で広報を整理しなさい、それが二十七年度予算案に反映をされているんですが、この広報文化外交戦略とは何ですか。
○副大臣(城内実君) 広報文化外交戦略とは、招聘、派遣、文化芸術交流、日本語教育事業等の広報文化外交の手段を、選択と集中の観点から、各地域別に戦略的かつ適切に活用する観点から作成したものであります。
○蓮舫君 選択と集中と、私も事務方から口頭で説明を受けて、じゃ、その戦略の概略を示したまとめの紙をくださいと言ったら、公にできないと聞きました。何でですか。
○副大臣(城内実君) お答えいたします。
 広報文化外交戦略の具体的な内容については、それぞれ関係各国との外交上のやり取りへの影響等も考慮いたしまして、現時点では対外公表することは差し控えさせていただいているところであります。
○蓮舫君 広報がどうやって外交でぶつかるんですか。
○副大臣(城内実君) 例えば、A国には何人学者を派遣する、じゃB国との比較でどうだということにならないように、何でうちの国は少ないんだとかいう御指摘もあろうかと思いますので、基本的に関係各国との外交上のやり取りの影響等も考慮し、対外公表をすることは差し控えさせていただいているところであります。
○蓮舫君 秘密にするもの、公にするものがあるのも、我々も与党を経験していますからよく分かります。ただ、今の説明では、広報戦略を何でクローズにするのか、よく分かりません。
 これ、行革担当大臣、秋のレビューで、広報文化外交戦略を策定して、そして重複がないように、PDCAが回っているように確認をすると言ったんですが、この戦略を表立って公表することはできない。じゃ、どうやって秋のレビューが反映されているかって確認したんですか。
○国務大臣(有村治子君) 先ほど委員から御指摘いただきましたのは二十五年の秋のレビューだったんですが、二十六年についてはジャパン・ハウスということそのもので公開のレビューはしておりませんけれども、重複排除の観点から整理をしていただきたい、また成果目標を定めていただきたいということで、これからも見ていかなきゃいけないと思います。
 御指摘の広報文化外交戦略ということを行政事業レビューの観点から見ているかどうかについては、大変恐縮でございますが、今日の御質問でございますので、調査をさせてください。そしてその関連を見てみたいと思います。
○蓮舫君 秋のレビューで指摘をしたものが、戦略を作りなさい、外務省は戦略は作ったというけれども公表はできないという。公表ができないけれども、二十七年度予算案にジャパン・ハウスを挙げている。どうやって秋のレビューで指摘されたことが改善されたと判断を行革はしたんですか。
○国務大臣(有村治子君) いま一度の答弁になりますけれども、重複排除の観点から国際交流基金の事業と既存文化施設とを集約していただくこと、また、成果検証が可能なように成果の指標を定めていただきたい、PDCAのサイクルを定めていただきたいということ、こちらから行革の観点から申し上げた次第でございます。その点、財政審が、先ほど副大臣から御答弁ありました財政審の建議ということに対しても、しっかりと私どもは大事な御指摘だというふうな認識も持っております。
○蓮舫君 既存施設との整理をすると今大臣も答弁されましたが、資料に付けましたけれども、この三枚目の資料、ロンドンだけでも五個、重複系の箱物があるんですけれども、予算はむしろ今年度より来年度の方が増えている箱もあります。そこに屋上屋を重ねてジャパン・ハウス。どこが既存施設の集約なんですか。
○国務大臣(有村治子君) 私どもがヒアリングをした上で外務省さんからいただいているお答えは、在外公館は国の代表機関として主に政務の方々と地域で当たっていく、また国際交流基金は一流の文化人、専門家の派遣ということを複合的に併せて相手国の国民にアプローチをしていくということで整理をしたという報告を受けております。それによって判断をさせていただきました。
○蓮舫君 今の私の質問を聞いていて、整理されたと思いますか。
○国務大臣(有村治子君) 蓮舫委員の御指摘というのは、私自身が大臣として伺っていても、さすが行革担当の鋭い御指摘だと思うことが正直なところ多々ございます。これから予算ということでの採決が行われますけれども、御指摘を踏まえて、しっかりと財務省また外務省の三役とともに、ここに疑義を持たれないようにしていくという力を、その発揮を強めていきたいと考えております。
○蓮舫君 答弁の意味が分かりません。
 外務省は、広報外交戦略を作って、そして日本の正しい姿を発信していく、それは私は評価をします。それは正しいことだと思います。ところが、財政審から既存施設との重複を整理しろと言われたら、六か所予定していたんだけど三か所にする、それで許してくださいということで予算案が計上されているんです。
 ところが、この六か所から三か所に行くときに、一個落ちているのにトルコ・イスタンブールというのがあるんです。外交広報戦略があって日本の正しい姿を発信していくというんであれば、ISILも含めてトルコというのは非常に大切な基地です。このイスタンブールで、むしろ日本のODA、それは人道支援に特化をしているという広報をなぜ削るんですか。戦略があるんだったら、テロの脅威から守る、そのために在外公館の機能を強化する、それが整理というんだったら分かるんですが、全くそういうことはやらないで、既に複数施設があるところに新たにジャパン・ハウスを造る、これ行革担当として了解されますか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘は敬意を持って拝聴いたしますが、ここのものがないから次にこういうのをやるべきだというところの範疇を超えた外交的戦略性は外務省にお聞きいただきたいと存じます。
○蓮舫君 秋のレビューでその戦略を作れと言ったのは行革なんです。行革がその戦略を作れと言ったものの、その戦略を見て来年度予算案にこの施設が正しいかというのをチェックをするのは有村大臣の仕事ですよ。
○国務大臣(有村治子君) 先ほどから御報告申し上げていますが、財政審の建議ということにも行革の観点から大変共感し、また態度を共にするところでございます。多額の国費が投じられる以上、やはり広報センター、文化センター、交流基金の間で適切な役割分担がなされることが肝要というふうにこちらからは注文を付けております。
 ジャパン・ハウスの具体的な活動内容というのはこれからでございますけれども、委員の御指摘も踏まえて、今後とも不断の調査、点検をしていくという立場を明確にいたします。
○蓮舫君 行革からの注文がこんなに簡単に無視されているんですよ。そこはもっと責任感を持っていただきたいと思います。私、財務省の建議の方が正しいと思いますよ。でも、それも無視をされている。
 秋の事業レビュー、続けていただいていること、これは敬意を表します。ただ、去年の行革推進会議の前提となった行革推進会議有識者議員懇談会、秋レビューの進め方について、パフォーマンス色を排し、事業内容の改善に主眼を置いた活発な議論、有益な取りまとめがなされたと指摘をされています。そのとおりでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 有識者議員懇談会での意見としてそのような意見が出てきたというふうに認識をしております。
○蓮舫君 パフォーマンス色はなくなって有益な取りまとめになったでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) パフォーマンス色を排し有益な取りまとめがなされたというふうに有識者の方から評価をされたということは事実でございます。おおむねその方向で進んでいることは事実だと思いますけれども、まだまだ伸び代があるというふうに私も偽らざる実感を持っております。
○蓮舫君 六枚目の資料なんですが、秋のレビューで改善の指摘、廃止された事業五千億、その八割が二十五年度補正予算でそのままの事業でゾンビ復活しています。むしろ、こっちの方が私はパフォーマンスだと思いますよ。
 十一月六日の行革推進会議で、当初予算削減したものが補正復活と国会での議論が再び招くことのないよう、仮に補正措置をする際には、指摘を踏まえ改善されているということは当然だが、改善内容を国民に分かりやすく説明することを求めるとあります。これ資料に付けています、七ページ。
 二十五年度補正での復活事業の改善内容の説明は、どこでいつ行いましたか。
○国務大臣(有村治子君) 二十七年度も、二十五年、二十六年の動きを受けて、総理が国会でも御答弁されましたけれども、やはり、これだけ削減しましたといってかなりあらあらに計上をして、あたかも行革の成果が全てであったかのような書き方をして、それが復活してしまったという反省に基づいていると思います。
 そういう意味では、執行段階においても対象事業の絞り込みを行い、そしてフォローアップもするという話を明確にし、フォローアップをさせていただいている次第でございます。
○蓮舫君 行革担当大臣が、復活したゾンビ予算の事業が適切に執行されていると国民に分かりやすくどこで説明をしましたか。
○国務大臣(有村治子君) 国会での指摘また行革での指摘がどのように動いていったのかということ、また今回の予算に関してはおおむね行革が見させていただいて妥当だというふうに認識をすることは、個々の事業について予算審議の中で私も度々答弁をさせていただいております。
○蓮舫君 大臣の答弁、全部チェックしました。説明していません。
 ゾンビ事業がその後、どうして私がこだわるかというと、自らの行革で来年度の本予算から五千億削減したのをその前の補正予算で八割復活させてしまって、ところが年度末ぎりぎりになって予算が通っているものですから、実質は翌年度に繰越しになっている。つまり、本予算案を削減をして補正に入れたけど、その補正の執行は本予算と同じ時期にされているんです。だから、自らの行革が根底から崩れているんじゃないですか。そのことは国民に疑義を持たれるから、どこで説明をしたんですかと伺っているんです。
○国務大臣(有村治子君) 私の答弁を全て見たとおっしゃっていただきますけれども、その答弁の中には、例えば農水省や国交省や総務省が同じようなくくりで予算を計上していたものをしっかりと排除をさせていただいたという答弁もしております。テレビ中継の中でしております。
○蓮舫君 テレビ中継の中で説明した数個の事業だけについて、私は国民への説明は十分ではないと思います。三千八百億の事業が復活しているんですよ。その事業についてちゃんと説明する私は必要があると思いますが。
 例えば五ページの資料、これ外務省の事業の資料なんですけれども、行革事務局はちゃんと自分たちの秋の事業で行ったもののフォローアップをしっかり行っているんですね。どういうふうに改善をしたか、どういうふうな内容になっているか、来年度予算にどういうふうに反映されているか。
 ところが、この中に、補正で復活した事業についてのいわゆる点検項目、評価はないんです。何でチェックしないんですか。
○国務大臣(有村治子君) チェックをしていないというわけではないんです。二十五年度補正予算、二十六年補正予算、それから本予算との関係ということは行革もしっかり見ています。
 御指摘を受けて、やはりこれはおかしいということは国会で審議をいただいておりますけれども、我が方としては、指摘事項を踏まえて中身を改善していただく、緊急性の高い事業に絞っていただくということを明確にしております。それでもおかしいということでは、三月の行政改革推進会議、官邸で行われた会議でございますけれども、これからは、同じ事業がどのように復活していくのか、本当にそれが効果的なのかどうかということを経年で見ていくという新しい試みをさせていただくということを発表、決意をいたしました。
○蓮舫君 これからの話じゃなくてこれまでの話を伺っているんです。なぜ項目でチェックをしないんですか。
○国務大臣(有村治子君) フォローアップについても、各府省が指摘を受け止めて事業の見直しなどの対応を進めております。当然ながら、委員おっしゃるように秋のレビューなどの指摘が反映されないまま補正予算で手当てされるようなことは適切ではないというふうに思っておりまして、国民にその内容を分かりやすく説明していただく、またその説明していただくのは各府省の責任においてやっていただくということを明確に依頼をしています。
○蓮舫君 その結果がジャパン・ハウスですよ。つまり、各府省に任せてしまうと。これは本当に努力をしていると思います、限られた財源の中で何を事業で提案をしていくのか。ただ、少なくとも、秋の事業や各府省が自ら行った省内事業レビューでの指摘が復活しないようにチェックをするのは行革の仕事じゃないですか。そういうところだけ各府省に丸投げするのは少しお考え直しになられた方がいいんじゃないですか。
○国務大臣(有村治子君) 看板の付け替えということは、安倍総理も国会でおっしゃいました、厳に慎まなければなりません。その指針をしっかりと徹底していきたいと考えております。
○蓮舫君 二十七年度予算案と過去のレビューあるいは秋のレビュー等の指摘事項が改善されているかどうか全部見てきたんですが、残念ながら、随分各府省に都合よく判断をされて、かつ地方創生とかあるいは優先枠とか、改善されないまま目玉政策の予算に紛れ込んでいるものも多く見られるんです。
 地方創生予算の八五%は既存事業の延長です。そういう部分では、本当に限られた財源が、政策効果が出るのかどうなのか。私、行革がここは本当に踏ん張らなければいけなかったと思うんですが、残念ながら行革の動きよりもそれは各府省の力の方が強くて、二十七年度予算案は延長線上ででき上がってしまっています。
 秋事業の来年度予算案への反映は、今年は一千億、去年は五千億切ったといって、その八割がゾンビ復活。レビューを適切な手段として使い切れていないんじゃないですか。
○国務大臣(有村治子君) 秋のレビューを始めとするレビューがしっかりと今後につながっていくことは大事な観点だと思います。去年、おととしの教訓としては、秋のレビューの対象事業全ての要求額と査定額の差を単純に足し上げたものが発表されてしまいましたので、本当に行革の観点かどうかというところは精査していかなければならないというふうに思います。
 委員御指摘のように、フォローアップをして、そして、でも各省庁の都合のいいように利用されているということはあってはいけないことだと思いますので、私の時代から、やはりこれは行革担当の副大臣、政務官をしっかりと活用して、相手側の副大臣、政務官としっかりと政務三役をかませて、この間のフォローをしっかりとやってもらわなきゃ困るということに政務三役をかませるということを明確にその指示を出したところでございます。
○蓮舫君 政務三役がしっかり調整をするのは我々の政権もやっていました。当たり前じゃないですか。大臣だけの交渉でできるわけないじゃないですか。そこは胸を張って言う話じゃないと思いますよ。
 三月三十一日の行政改革推進会議。行政事業レビューの呼称を変えるんですか。
○国務大臣(有村治子君) 従来どおり使わせていただきます。
○蓮舫君 行政事業レビュー等の呼称の工夫で、国民に浸透していないから、行政事業レビューを行政事業総点検、レビューシートを行政事業点検票に、活用すると明言されていますが、これは、じゃ間違いですね。
○国務大臣(有村治子君) 先ほど別の委員からも御指摘いただきました、岡田先生からですが。
 行政改革、行政事業レビューのことをやっぱり国民の皆さんにもっと分かりやすくするためにと、幾つか新聞記事で非常に分かりやすい記事がございました。そこには、いわゆる片仮名を使っていなかったというところもございまして、もっと理解者を増やすためにも、片仮名だけではなくてそれが何を意味するのかできるだけ日本語で分かるようにということで、括弧付けで今回出させていただきました。
○蓮舫君 レビューという呼称は使い続けて初めて定着しますので、変えるのは、私は反対です。そういう部分で、さっきは変えないとおっしゃったので、それはありがとうございます。
 この会議で改めて入った項目が一つありました。公開プロセス対象事業の選定で、対象外にする事業を新たに加えたのはなぜですか。
○委員長(大島九州男君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(大島九州男君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(有村治子君) 恐れ入ります。対象外という言葉に、私を始め、我が方がクリックせずに申し訳ありませんでした。
 対象外というふうな言い方はこちらではしておりませんが、例えば、サイバーセキュリティーの技術の更新とか、あるいは調達のバージョンを上げていくとか、余りにも技術論が先行するようなものは公開のレビューにはなじまないということで、それははじいているということでございます。それはレビューをしないということではなくて、公開には持たせないという判断をしているわけでございます。
○蓮舫君 全ての事業がやっぱり公開プロセスの対象になることが、私は緊張感を持つことになると思うんです。だから、五千の事業を全部を対象にして、ただ、その公開プロセスのいわゆる事業を選定するのが今各府省任せになってしまっているから、そういう部分で例外規定を設けて、技術的にこれは難しいから、国民に理解されないから外してしまうということを一度認めてしまうと、例えば原子力、例えば科学、専門性の高いものは各府省自らが外すというお墨付きを与えてしまうことになりかねないんです。
 ここはちょっと、もう一度見直しをしていただけませんか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘はごもっともなところだと思います。
 公開で皆様に分かるような形でということは極めて大事ですが、それが結果的に行政事業レビューから外れるというようなお墨付きを与えるとしたら、それは本来の趣旨にはそぐわないことでございます。その点はしっかりと気を付けていきたいと考えます。
○蓮舫君 さらに、もっと問題なのが、この推進会議のレビューの改善措置と言いながら、例えば二年前、我々が下野をして自民党が政権にお戻りになられた最初の秋のレビューは廃止判定をなくしました。その結果、取りまとめが本当に灰色になって、省庁の判断の自由度が利くようになって、結果としてそれが補正予算に紛れ込むという結果になった。で、去年は、これは廃止を復活させました。ただ、廃止を復活させたら、各府省が切られてもいいような小さい事業を選定するようになって、縮減効果は僅か一千億でした。
 そして、今度は、公開プロセスの評価に強力に推進という評価を付けるんですね。これ、何ですか。
○国務大臣(有村治子君) 民間有識者の方々から異口同音に御指摘をいただいているところなんですが、無駄にしないこと、税金を効果的に使うことは当然、と同時に、行政機能や政策効果を十全に発揮させるための、伸ばすべきは伸ばす、ここをちゃんと評価すべきということを外部有識者の方々から異口同音におっしゃっていただいております。
 そういう意味では、強力に推進ということも、非常にいいものであれば、これはベストプラクティスとして横展開を狙っていただくべく紹介もしっかりしていこうと。その中で、時間があれば御報告をいたしますが、保育コンシェルジュのような、ハードの箱物を建てるだけではなくて、しっかりと需給をマッチングさせる、そういうソフト事業も評価をした次第でございます。
○蓮舫君 懸念をするのは、予算を増やす道具に使われかねないんですよ。公開プロセスというのは限られた日程ですから、我々のときは大体九十六ぐらいの事業を取り扱っていましたが、自民党政権になってこれ八十ぐらいにちっちゃくなっているんですね、それぞれ個別の事業も小さくなっている。その限られた枠の中で強力に推進する事業を入れてしまうと、行革の対象にするべき事業をあえて外すということにもつながりかねないんです。
 本当にこれは必要な事業で、もっと予算を拡充すべき、強力に推進するというのであれば、秋のレビュー以外の枠でお考えになった方がいいんじゃないですか。
○国務大臣(有村治子君) 今回初めて秋のレビューを定型化するという方針を明らかにさせていただきました。ここでどのくらいのスコープのものを取り上げるか、そして委員が御指摘のように、小さい額で捨ててもいいというふうに思われがちな、省庁の、そういう小さいものしか出さないということにならないように、しっかりと毎年秋のレビューをやっていくということを明確にした上でその内容も精査していきたい、そしてその事業、取り上げる事業については、外部有識者の方々の公平で透明感のある意見ということを尊重したいというふうに思っております。
○蓮舫君 そもそも各府省が行う行政事業レビューは、我々のときには五千全部の事業を外部有識者の点検対象にしていました。自民党になって、それ五百に減らされました。五百は、新たに始める事業、その年度で終わる事業です。それ以外の経年で続いている事業に関しては、五年に一回の見直しで当たるようにというふうに改悪をされました。秋のレビューは今後どうするかというと、専門性が高いと各省庁が判断した場合には対象から外すこともできるようになった。しかも、行革目的なのに、強力に推進という新たな評価結果を入れる。焼け太りになる可能性がすごく私はあると懸念をしています。
 そして、今大臣もおっしゃっていたこれから気を付けますという部分なんですが、非常に分かりやすい改革があります。今は、公開プロセスの事業の選定は各府省の官房長がトップになってチームになっています。官房長というのは基本的に予算を要求する側です。この予算を要求する側が行革対象に積極的な事業を提案してくれるようになれば、私は国の無駄遣いというのは随分なくなると思うんですが、残念ながらなかなかそこは追いかけっこなんですね。
 今行革は、公開プロセスの対象事業は追加を求めることができるとされているんです。これを、もっと積極的に行革事務局がその玉の選定、事業の選定に関与できるように改善をしていただけないでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 同じような問題意識を我が方として持っておりますので、検討はさせていただきたいと思います。
 先ほど委員が専門性が高いものを外すとおっしゃいましたが、私どもは専門性が高いものを外すという意識は持っておりませんで、技術的で公開プロセスになじまないものは公開プロセスで取り上げないということで、事業レビューそのものはやっていただきます、当然ながら。
○蓮舫君 行革担当が思っていないことでも、各府省はそれを活用します。それを、むしろ自分たちの予算の獲得するための手段として使われます。
 今日質問させていただきましたが、秋のレビューが随分と形骸化しているように思います。これ、やはりもうちょっと行革の方、努力していただかないと、消費税増税をして、今度の増税のときには経済条項を外すんでしょう、だったら、もっともっと努力をする姿勢が国民に求められていると思いますし、かつ、私はそうは思いませんが、総理は今の経済政策がうまくいっていると言うのであれば、景気が良くなっているときこそ財政削減はできるんです。もう少し努力をしていただきたいと応援も含めてお願いを申し上げ、質問を終わります。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 前回の質問に続いて、データセンターにつきまして、ちょっと専門的な話でもありますけれども、ちょっと突っ込んだ内容で質問を続けたいと思います。
 まず一番目ですが、データがいわゆる経営資源であります人、物、金の次に重要とされる時代が今現在でございます。そこで、我が国産業の更なる成長を実現するためには、ビッグデータの利活用、これが不可欠と考えます。
 そこで、外国企業の誘致を含めて、いわゆるデータセンター事業者等の特に地方への誘致の努力、これが大変重要ではないかと思いますが、経済産業省の認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(石川正樹君) 経済産業省の審議官の石川でございます。
 先ほど御指摘のありましたビッグデータの利活用でございますけれども、おっしゃられますとおり、我が国産業の更なる発展に向けまして利活用が非常に重要であるということであると思います。
 御指摘のあったデータセンターの立地ということでございますけれども、ITサービス、国際的なITサービス企業が立地先を選定する際の考慮要因といたしましては、幾つか重要なポイントがあるというふうに指摘がされておりまして、例えば用地取得の費用でありますとか電力コスト、それから税金などの各種のビジネスコストのような要因、また自然災害などを含めました環境条件などのリスクの要因、さらに三つ目といたしまして、サイバーセキュリティーなどの面のリスクといったような観点がございまして、こういったものは総合的な観点から検討が行われているものと承知をしております。
 特に、サイバーセキュリティーに関しましては重要な事項として指摘されておりまして、例えばアメリカの企業につきましては、やはりアメリカの国内にデータセンターのかなりの数を設置する傾向があるというふうに指摘がされておるところでございます。
 他方、近年の動きを見ますと、海外の大手のIT企業などが日本にデータセンターを設置するケースも、特に二〇一四年などには相当数出てきていると承知をしております。これにつきましては、日本の顧客にクラウドサービスなどを提供する上で、日本にデータセンターを置くということがセキュリティー面でも安心を提供できるというような強みになるという観点から日本にも設置をするという動きが出てきているというふうに承知をしております。
 経済産業省といたしましては、データセンター事業者を含めました外国企業の国内への立地促進という観点から、法人税改革を含めました日本の立地競争力の強化、またジェトロなどを活用した外国企業の立地促進の充実、またビッグデータを活用する上での様々なルールなどの整備などを積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○若松謙維君 その説明はいいんですけど、いいんですけどね、私の関心は地方への誘致、御存じのように、土地も安いし自然も多いし、かつ北の方ですと、冷却ですのでエネルギーコストも安いと、そういう観点の質問に対して答えていないので、それについていかがですか。あと、もうちょっと早くしゃべってくれますか。
○政府参考人(石川正樹君) 失礼いたしました。
 地方への立地につきましては、従来立地しておりますところを見ますと大都市が多いわけでございますけれども、地方の土地も安いということもございますので、地方への誘致などにつきましても積極的にジェトロなども活用して促進してまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○若松謙維君 ジェトロの活用って何か変なんですよね。
 石破大臣、ちょっと交通整理してくれますかね。大臣の迫力で、ちゃんと地方にやれと、ちょっと一言明言を。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のように、データセンターというのが、特に冷涼な気候、そして土地が安い、人件費も比較的リーズナブルであるという地域において立地にふさわしいというふうに承知をいたしております。
 なお、今後、経産省ともよく連携をいたしまして、地方においての雇用というものを創出しますために、データセンターを重要なものとして捉えてこれから取り組んでまいります。
○若松謙維君 石破大臣、期待しますので、しっかり経産省、ちゃんと対応してくださいね。
 それで……(発言する者あり)ジェトロは駄目よ。おかしいよ、それは。まあいいや。
 次、行きますね。ちょっと、余り蓮舫さんにならないように冷静にやりたいと思います。
 次に、やっぱりこのビッグデータの活用でありますけど、いずれにしても拠点整備とアナリティクス人材の育成、これが重要なんですけど、それ自体がまさに東京で実施する必要のない新たな成長産業なんですね。ですから、そういう地方創生の観点から、こういった産業をどんどん東京なり首都圏から地方に移転を促進させる、そういう取組が大事だと思います。これは平副大臣でしょうか。
○副大臣(平将明君) 先生御指摘のように、データ分析とかデータセンターの立地はもう必ずしも東京にある必要ないと思います。それ以上に、やはり涼しいところ、寒冷地などではコンピューターを冷やす電気を使う必要もありませんのでコスト面でも有利だと思いますし、よく先生例示されている会津若松のように、会津大学といった、ICTの人材を輩出をしている、そういった大学などもあるということから、こういったところに立地をすることが望ましいというふうに私どもも思っております。
 政府といたしましては、今国会において地域再生法の法改正を提出をしたところであります。その一環として、地方において事務所、研修施設等の本社機能の移転、新増設を行う事業者に対して、オフィス設備に関する設備投資減税や雇用促進税制の特例等の措置を講じたところでございます。
 国といたしましても、そういった産業が地域にちゃんと立地をして日本の成長を引っ張っていただけるように支援をしてまいりたいと思っております。
○若松謙維君 さっきのジェトロは、要は海外企業の誘致という観点からジェトロということなんですね。分かりました。それなら認めますので。何かジェトロが国内もやってくれるような流れだったので、そういうふうに訂正をしました。
 それで、これ、次からはちょっと専門的な話になるんですけれども、いずれにしても、アジアのデータ関連産業のハブに日本が成長するためには、やっぱりアジアでデータが最も集まってくるための人材の確保、さらにはプライバシー権や財産権を侵害されない前提で包括的フェアユースの規定と、これが整備されていないと企業もなかなか日本にデータセンター等を投資しにくい、そういうことがありますので、やはり我が国は、先ほどのデータですか、を産業化するにはそういった包括的フェアユース規定ですか、の整備が非常に重要になってくるわけであります。
 ということで、デンマークのメディコンバレーとかいろいろあるんですけれども、いずれにしても、日本を更にこういったデータセンター等のビジネスが生まれやすい環境とするためには、是非、この包括的フェアユース規定ですか、の整備も含めて、知的財産分野の環境整備に取り組む必要があると考えますが、これも副大臣、お願いします。
○副大臣(平将明君) 新ビジネス創出の観点から、著作物の公正な利用を包括的に許容し得る権利制限の一般規定については、委員御承知のとおりでございますが、平成二十一年度に知的財産戦略本部にて検討を行い、導入が適当との結論に至りました。
 これを踏まえて、文化庁の文化審議会著作権分科会において具体的な制度設計を検討した結果、刑事法規に求められる明確性の原則等に配慮しつつ、最終的に平成二十四年度著作権法改正において四つの権利制限規定が導入をされたと理解をしております。
 これに対して、今包括的フェアユースというお話がありましたが、著作物の利用者や手段が多様化する中で、より柔軟性のある権利制限規定が必要との意見が引き続き寄せられております。また一方で、慎重論も根強くございまして、居直り侵害を助長するとの懸念する意見もございます。権利の適切な保護と円滑な利用とのバランスを図りつつ、検討を進めていくことが重要だと考えております。
 ビッグデータ利活用に係る動向、また産業界のニーズ等を踏まえて、新産業の創出、拡大を後押しする観点から、必要に応じて知的財産制度の整備を促進してまいりたいと考えております。
 委員の御指摘は、個別列挙は分かった、包括的にやるべきだという御指摘だと思います。こちらについては、論点は両論ある中でありますが、実は会津若松市から国家戦略特区で包括的フェアユースを使いたいという御要望も来ております。私、国家戦略特区の担当副大臣でもありますので、ワーキングチームなどでまた議論をし、これは特区じゃなくて日本全体でやるんだという議論も特区を取っかかりにして議論ができますので、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
○若松謙維君 今、会津若松の国家戦略特区ですか、もありましたので、実はそういったデータ、さらには人材確保、そしてこの包括的フェアユース規定ですか、こういったものをそこだけではなくてやっぱり全国幾つかつくることが最終的に日本のデータ、アジアのハブになるということでありますので、そういった観点から前向きに更に努力していただきたいと思います。
 それでは、質問をちょっと移しまして、石破大臣にお伺いいたします。
 地方創生という観点から、ちょうどこの資料一、皆さんにお配りしましたA3の大きな資料でありますが、この「岩手県葛巻町のまちづくり」ということで、第三セクターを活用した町づくりという、これ非常に一枚によくまとまっておりますので皆様方に御紹介したいと思います。
 まず、この葛巻町ですが、盛岡市から町の中心部まで七十キロということで、標高が千メートル級の山々に囲まれた山間地帯であります。そこが、人口が平成二十二年で七千三百四人、さらに、高齢化率三八・七%と、恐らくこういう地域は皆さんも御存じだと思います。
 そういう中、今までどういうふうにしてきたかというと、昭和五十年、北上山系開発事業ということで、いわゆる千メートル級の山の上の方を切りまして、ちょうど下の写真の左下にあります、どんどんどんどん緑をつくって、いわゆる牧草地帯にすると。そのために大変お金を使って、当時国の財政も伸び盛りでしたので、あわせて畜産開発公社を設立したと、これが酪農基盤の整備ということでありました。
 さらには、食品加工会社をつくって、次の地域資源の活用と。昭和六十年代入りますと、グリーンテージの設立といういわゆる交流、人の交流の受皿、さらには、くずまき高原牧場という、草地造成だけではなくてまさに高原牧場ということで、いわゆる付加価値を高める、そのための施設整備。さらには、先ほどの交流のためのグリーンテージを増築したということで、更にこの交流基盤を整備してまいりました。
 そして、新エネルギーがいよいよ平成十年から始まりまして、風力発電、真ん中ぐらいには畜ふんバイオマス、さらには木質バイオマス。それで、地区に、この葛巻町には二十五か所の集会所がありまして、そこに全部太陽光の発電があって、蓄電機能もありますので町で三日間ぐらい使えるということで、非常にうまく使っております。さらに、今の情報化の推進ですね。
 ということで、結果的に今、人口七千強、さらには高齢化率三九%、さらに、二十六年です、去年は五十万人ぐらいの交流があるということで、大事なのは、その結果、継ぎ目のない、本当に無駄がない、七千人ぐらいの会社の規模だからいわゆる首長が社長的にいろいろできるということもあるんですが。
 これが私の言いたいところなんですが、資料の二見ていただきますと、やはりこの町も一万数千人あったのが半減したわけでありますから、どんどんどんどん人口が減少しております。しかし、先ほどのいろんな手当てを次々つなげて無駄な税金を使わないということで、結果的に今どうなったかというと、平成二十四年、二年前でいわゆる自然・社会人口動態ということで転出と転入の差が二十人まで減って、恐らく今均衡していると思います。
 ですから、やればできるということなので、是非こういったところを何か、予算いろんなところで取っているんですけれども、表彰するとか顕彰というんですか、ただ、結局また、モデルということをやるとみんなでまねして同じことになると。そういうことじゃなくて、本当に、もっと更に新しいいろんなアイデアをそれぞれ地域に与えて、また出させることを刺激させるような顕彰制度というものを、これつくった方がいいんじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) この葛巻は今私どもで行っておりますあちらこちらの地方フォーラム、これは東北でやりましたときも葛巻、来ていただきまして御紹介をいたしました。また、私どもの大臣室にもおいでをいただいてお話を聞きました。
 委員がまさしくおっしゃいますように、交流人口をどう増やすんだということで、十九万人だったのが五十万人になりましたと。そして、今ここは、たしかエネルギー自給率がこの町は一六〇%のはずです。ここは決して条件が良くない、高さは一千メートルであると、冬はマイナス十五度にもなる。そういうところがこういうことをやるんだというのは、もっともっとあちらこちらにお知らせをすべきだと思います。それは委員おっしゃるとおりで、顕彰制度というのは、大臣表彰もいいでしょう、総理大臣表彰もあっていいと思います。内閣委員長表彰があったっていいと思います。どうやってこの事例を大勢の人に知ってもらうか。どうせ駄目なんだよねと言うんじゃなくて、こんなに条件が悪くてもこんないい例あるじゃないというのをどうやって広めていくかというために、また委員のお知恵も借りたいと思います。
 そんなにお金が掛かる話じゃありませんが、これを生かしていくということは極めて重要なことであり、是非委員会においてもまたお取上げをいただきたいと存じます。
○若松謙維君 いろいろ今、オンデマンドというかデータベース、例えば本当に顕彰がもしできれば、こういった事例を十分なり十五分のプログラム化して誰でもアクセスできるということは、もう今の時代、低コストでできますので、そんなことも、今思い付きなんですけど、是非、低廉化も含めてさらに引き続き御検討いただきたいと思います。
 もう一つの質問が用意されておりまして、公明党といたしましては、「人が生きる、地方創生。」という言葉を、いわゆるキャッチフレーズを使っておりまして、人に焦点を当てております。この地方創生の実現のためには、特に地域の実情に応じた雇用創出や地元人材の育成、定着、そして地元企業の処遇改善が重要だと考えるんですが、都道府県、市町村がこれらにしっかり取り組んでいくことがまさに人が生きる地方創生の鍵となると思うんですが、国はどのように支援していかれるのか、石破大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(石破茂君) 二十六年度補正予算におきまして、地方創生先行型の交付金に地域しごと支援事業というものを盛り込ませていただきました。これが多くのところで活用いただいておりまして、各地域において地域しごと支援センター、すなわち、うまく一元的にそういう情報を収集し提供しなければいかぬ、どこで何の仕事があるんだか分からないということだけは駄目なので、ハローワーク等々も連携して地域しごと支援センターというのを整備をする、あるいは地元人材の育成、定着等の取組を支援するということで取り組ませていただいております。
 地域の方々、外から来るのも大事ですが、地域の方々が地域で学び、地域で仕事をするということがその地域の人を生かすということになりますので、私どもその点に力点を置いて、公明党さんの御主張を踏まえて、今後も取り組んでまいりたいと存じます。
○若松謙維君 この地域しごと支援センター、今幾つ全国にあるんでしたっけ。
○国務大臣(石破茂君) 今全国に二十六というふうに承知をいたしております。まだ設置をしていないところは、どうしてこういうことなのかということは今調べておりますけれども、こういう看板を掲げなくても、実際にそれと同じようなことができているというところは多数であると承知をいたしております。こういうような取組が名前はともかくとして、功を奏しますように努力は続けてまいります。
○若松謙維君 是非、この地域しごと支援センターは政策事業レビューでは恐らく評価をいただけるのかなと思うんですが、そうなるように是非これを活用していただきたいことを念願をいたしまして、質問を終わります。ありがとうございます。
○井上義行君 日本を元気にする会、井上義行でございます。
 まず、今日は成長戦略から議論をしていきたいというふうに思うんですが、二十六年の四月の一日から交際費の枠が増えて、八百万になりました。当時、この制度ができる前、私も中小企業の人たちに、井上さん、あれ、いいよということをすごく言われたんですが、実際、運用をしていくと交際費に入らないというのは結構あって、特に私の田舎ではやはり人間関係が非常に密になっていますので、大体中小企業に交際費は、例えばお花代とか弔電とかあるいは自治会のお祭りとか様々な交際費に使っていて、実際本当に自分たちの使える交際費というのは、井上さん、実は少ないんだよと。特に、事務所を構えて交際費が使えないような中小企業もあるんですね。それは税務署が、あなたのところって交際費を使う仕事じゃありませんよねということで、実際は額は上がって少しは良くなったんですが、もっと使い道というものはないのかなというふうに思いまして、特に私が住んでいる小田原というのはすごく、箱根があって湯河原があって、観光客が非常に多いんですね。昔は企業が、例えば社内旅行だとか、そういう形で来てくれたんですが、今は交際費はもう社内旅行とかそういうものには使えないですよね、厚生福利とか。
 だけど、今企業でもやはりコミュニケーションというのが非常に足らないということで、大きな企業というのは、そういう形で多少交際費以外で使っても、やり出している企業もあるんですが。この交際費の、今回八百万に上がったんですが、それをもうちょっと項目として、飲食に限らず、もうちょっと、何かコミュニケーションが取れるとか、あるいは地域活性化につながる、そうしたものを是非つくっていただきたいというふうに思っておりまして、これから骨太を作るんでしょうけれども、そのときにこうした地域の埋もれた声を是非、甘利大臣には反映をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 二十六年の改正のときに、これは閣内では麻生財務大臣が言い出したことだと思いますが、中小企業には認められていて大企業には事実上認められていないと、そこをしっかりやれば経済の好循環に資するからということで、飲食については大企業も一部認められたわけであります。
 今委員の御指摘は、使い勝手が余り良くない、枠はあるけれども、実際使うとなると相当限定されているという御指摘であります。
 成長戦略の立場からすれば、使い勝手はいい方がいいですし、かなり幅広く対象になった方がいいとは思いますが、細目については税務当局、担当は財務大臣であります。こういう議論がこの委員会で出たという点についてはお伝えをしたいというふうに思っております。また、具体的にどういうことの部分が多くの声が寄せられているのかと、それについても、中小企業庁で把握できるものであるならばちょっと把握してみたいというふうに思っております。
○井上義行君 是非、本当に小さい、十人しかいない零細企業であるとか、あるいは商店街だとか、いろんな声を是非聞いていただきたいというふうに思います。
 地域が密着すればするほど、やはりこうした地域に使う交際費というのは非常に多くなっておりまして、特に高齢化で亡くなった方がいれば花や弔電も非常に出ていくということをよく聞いておりますので、本当の意味でのこの中小企業あるいは零細の交際費が使える、そしてやはり、地域をつくっていくために地域交流とか、あるいは企業がたまにはみんな社内挙げてやっていこうという、こういう何かムードをつくっていただければ地方ももっと元気になると思うんですね。
 私もやはり、入社したときには役所もまだ半ドンで、土曜日を使って旅行に行ったり、もちろん積立てですけれども、民間であれば、みんな社内旅行で箱根にどかんと二百、三百人来て、飲食で使ってくれるんですね。大体もうけは、そこで泊まるということではなくて、そこに発生する飲物だとか食べ物で利益が出るというふうに聞いていますので、やはりこうした生きたお金をどうやったら使うことができるのかということを是非検討をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、インターネットとテレビの相互連携について、この間、山口大臣と話をいたしました。
 これ、非常に4K、8Kが進んでいくと、我々日本を元気にする会というのは直接民主制を目指していますので、イエス、ノーで、テレビでこれは賛成だ反対だと言うことができますので、ますます我々にとっては非常にいいことなんですが。
 そして一方で、これから、多分考えられていると思いますが、やっぱり高齢化が進んでいく中で、まあ、うちの母親もなかなかパソコンの前に行こうとしないですね、なかなか使おうとしない、やはりそういう人もだんだん多くなってくるんじゃないかなというふうに思います。特に、年配の方でもすごくパソコンあるいはスマートフォンとか使いこなしている人もいますけれども、やはり昔からテレビとかに育った時代はなかなかそこまで踏み切れない。だけど、この4K、8Kが進んでいくと、簡単で、例えば医者とか薬剤師さんとか、そういうふうに画像でつながっていく時代になっていくと思うんですね。
 そうすると、非常に幅広く使われるようになるんで、これはちょっと一つは要望なんですけれども、やはり子供でもあるいは高齢者でも簡単で使える4K、8Kを目指していただきたいと思うんですが、大臣の意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山口俊一君) お話しのとおりなんだろうと思うんで、一つには、これは通信と放送の融合ということもあるんだろうと思います。これは長らく言われてもう久しいわけですが、その具体的な姿というか、あるいはこのビジネスモデル的なものがなかなか出てこないというふうな中ではあるんですけれども、政府のIT戦略、これで、放送番組とインターネットが本格的に連携をしたスマートテレビ、これによるコンテンツの配信とかアプリケーションの利用などの次世代の放送サービスを世界に先駆けて実現をして、新たな市場の創出を図るというふうに位置付けをされておるわけですが。
 私も実は個人的には、例えばスマホが大きくなったようなテレビってどうなんだと。やっぱり今いろいろスマートテレビということでやっていますが、4K、8Kはいいんですが、インターネットとの融和性とか親和性とか、いま一つユーザーとして魅力はあるのかなというふうな疑問があるわけで、今お話のありましたように、例えば御高齢の方にしても子供にしても、なかなかインターネットに取っ付きにくいという方が、例えばテレビを通じてもっと簡便に、そしてもっといろんな情報を得られ、かつ、お話しのように、即投票ということにはなかなかでしょうけれども、例えばテレビの通販ですね、これもボタン一つで個人認証もできてちゃんとできるというふうなこともイメージをしながらやっておるわけですが。
 例えば総務省でも、今お話を申し上げたセキュリティー上の課題、これの抽出とか、例えば信頼できるコンテンツだけを表示をさせる仕組みの検討等々いろいろやっておるわけでございますが、いずれにしても、今後ともそういったことをにらみながらしっかりと、まさにこれ、新しい時代と思わせるようなすばらしいものにしていきたいと思っております。
○井上義行君 そこで、やはり先ほど大臣のお話にもあったとおり、セキュリティーの問題というのは非常に大切だというふうに思いますね。やはりインターネットとテレビの垣根越えてくる。だから、当然ハッカーが狙ってくる可能性もあって、ある日突然、テレビを見ていたらハイジャックされちゃったとか電波ジャックされてしまったということになりかねない。あるいは、いきなり文字が出てくるとか、よくパソコンを使っていると急に変になってしまったりすることがあるんで、やはりこうしたウイルスの除去とか、このセキュリティーというのは非常に大事なので、その点、セキュリティーの予算であるとか、次世代のこうしたインターネットあるいはテレビとの垣根を越えた、そうしたセキュリティーというのはどういう感じになっているでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) お話しのとおり、これ、セキュリティーの確保というのはもう絶対条件なんですね、これ、もう発展していくためにも。しかも、近年、サイバー攻撃、これが一層複雑化、巧妙化、多様化してきておりまして、とりわけ我が国の重要な情報の窃取を意図したと考えられる攻撃、これが発生をしておりまして、脅威はいよいよ大きくなってきておる。
 同時に、IoTといいますか、まさに全てのものがネットでつながっていくというふうな中で、例えば自動運転の車にしても、これジャックされる可能性があるわけですし、そういったことを踏まえながらしっかりと取り組んでいきたいというふうな中で、昨年秋の臨時国会で成立をいたしましたサイバーセキュリティ基本法、これに基づいて本年の一月九日に戦略本部を設置を実はいたしまして、セキュリティーの確保のための体制強化を図った。とりわけ、二〇二〇年に開催をされます東京オリパラ、そこら辺を踏まえながら、新たなサイバーセキュリティ戦略、これを作ろうということで、大体六月ぐらいをめどに考えておりますが、今検討開始をいたしております。
 今後とも、安全なIT利活用環境が一層進むように、サイバーセキュリティーの確保に万全を期していきたいと思います。
○井上義行君 是非このセキュリティーに万全を期させていただきたいというふうに思っております。
 そこで、やはり関連をしてくるのがクールジャパンですね。クールジャパン、いろんな予算を見させていただきましたけれども、広報をしておりますが、やはりテレビに広報すると本当は一番効果があるんですが、すごくお金が掛かりますよね。そうすると、安いインターネットを非常に活用していっていただいた方が予算も安く済みますし、あるいは、最近、海外の方、私の地元で、箱根で見ていると、これ結構スマートフォンで情報を集めているということがあるんですね。
 ですから、例えばこういうクールジャパンの政府広報的なホームページからいろんな、例えば神奈川だとかあるいは東北だとか、そうしたブロックごとで、クリックすればそこの地域の地場産であるとか、あるいはお寺だとか観光名所だとか、そういうことがすぐ分かるような、こうしたインターネットを活用した政策づくりというか広報を是非つくっていただきたいんですが、その辺はどのぐらい進んでいるんでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 今、井上先生御指摘いただきましたが、私が考えておるのと全く同じようなお話をいただきました。
 一つには、テレビ等で結構この頃関係しているような番組が多い、これは非常に有り難いと思っておるんですが、内閣府としてもやはりしっかり発信をしていくということで、御存じと思いますが、今、関係府省、これが日本の魅力を発信をするために公式のホームページ、これを活用したり、また内閣官房におきましてはツイッターとかフェイスブックを利用しておるところであります。
 ただ、私も見てみたんですが、例えば、各役所のホームページがまず出てくるわけですね。そこから探していかなきゃいかぬわけです。例えば検索をして、じゃクールジャパンの何かが出てくるかというと、出てこないわけです。
 そこら辺は非常に問題だろうということで、そこら辺の改良といいますか検討を今していただいておりまして、しっかりクールジャパンはクールジャパンでもっと見える化をしたい、もっと検索しやすくしたいということでやっておりますし、同時に、地方版クールジャパン推進会議というのもやらせていただいております。これは五回ほどやらせていただきました。
 私も仙台とかつくばの方にお邪魔をして、これはなかなか面白いぞというのは結構いっぱいあるんです。ところが、ほとんど発信できていません。これをしっかり発信をしていきたい。いわゆる地方の物産とか伝統工芸品、伝統文化、あるいは食等々、これはこれとして、また地方版のものももっと広報できるように、おっしゃるとおり、いろんなところとリンクをさせて、例えば相談もできる、買うこともできる、当然外国向けですから多言語で発信をするということもこれから考えていきたいと思っております。
○井上義行君 そうなんですね。結局、役所が、私もいたから分かるんですけど、すごい固いんですね。非常にずっと飛ぶので、もう探すよりもヤフーで検索しちゃった方が早いというのがあるので、一回作ればそのメニューを変えていくだけなので、予算の投入の仕方として、やはりこうしたプログラムにもうちょっと予算を使って、優秀なプログラムを作る人たくさん民間でいますので、そういう人を選んで、業者を選んで、そして多分大臣の描いている発想になっていくと思うんですね。
 とかく、やっぱり外国にしてみれば、総務省とか地域とか、そんな検索というのはしないので、例えば魚のおいしい店とか、あるいはお寺とかそういう形で検索していくので、やはりぽんぽんと飛んでいく。だから、例えばクールジャパンをぽんとクリックするだけでいろんなものが出ていく、そういうところに是非予算を投入して、その後、非常に広報としては安いお金で流れていきますので、是非お願いをしたいというふうに思っております。
 また、こうした試みの中で、やはりちょっと要望なんですけれども、例えばうちの地元では開きとか地場産だけではなくて、その過程というか、とる過程とか、そういうものも非常に多分外国人の人は興味がある。私たちが普通に見ている姿が外国人の方は実はえっということがあるので、例えばかまぼこの作り方とか、あるいは何々の作り方とか、あるいは座禅だとか、そういう箱物だけじゃない、物だけじゃない、その作るまでの過程が非常に興味を持たれるので、そういうことも含めて広報をしていただきたいというふうに思っております。
 最後に、再チャレンジ政策についてお伺いしたいんですが、この再チャレンジ政策というのは何を変えようとしているんでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 再チャレンジにつきましては、活力ある日本をつくり出すためにも、意欲があれば仮に失敗をしても何度でもチャレンジができる社会の構築、そのために多様な機会をつくっていくというふうなことが大変重要であろうと思っておりますし、同時に、再チャレンジに対する国民意識、これを一層高揚させていくというふうな必要があろうかと思います。
 これは平成二十五年の五月に、若者・女性活躍推進フォーラム、この提言に取りまとめ、日本再興戦略にも盛り込まれております各施策、これを着実に進めていくというふうなことと同時に、やはりこの施策の利用というのを一層促進をするために周知広報、これにしっかり努めていきたいと思っておりますが。
 今申し上げた具体策としましては、民間の知恵を活用したキャリア教育の充実、就職支援機能の向上とか、あるいは時期の後ろ倒しを含めた就活システムの見直しとか、あるいはハローワークにおける思い切った民間活用、企業のニーズに即した社会人の学び直し等々でありますが、いずれにしてもしっかり、これまで六項目結構やってきたんですが、ちゃんと広報をしませんと駄目だというふうなことで、今事務局、事務方を叱咤激励しておるところです。
○委員長(大島九州男君) 時間です。
○井上義行君 再チャレンジ政策は、私も非常に、この政策を一番最初に作った人間として申し上げますと、確かに努力すれば報われる社会をつくっていくんですが、その先にあるのは人生の複線化なんですね。
○委員長(大島九州男君) 時間ですので、まとめてください。
○井上義行君 だから、この人生の複線化を念頭に置いて是非これを強力に進めていただきたいというふうに要望しまして、私の質問、終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○江口克彦君 どうもありがとうございます。
 私は、これから技術というものは七つぐらいあると思うんですね、方向性としては。
 一つは、ロボット技術というものですね。それからもう一つは、最先端医療技術というものだと思います。それから三つ目は、再生エネルギー技術。それから四つ目は、新素材技術というものですね、これは今、日本、ぬきんでていますけれども。あと、環境技術、そしてバイオ技術と、それから当然のことながらIT技術というこの三つの分野が中心になって時代が進んでいくんじゃないか、事業が進んでいくんじゃないかというふうに考えております。とりわけ我が国は医療分野の研究や技術開発に重点を置いて世界をリードする最先端医療立国を目指すべきだというふうに思っております。
 お手元のお配りしたBNCTという資料を見ていただきたいんですけれども、これは筑波大学の熊田教授が作成をした資料でございますけれども、参議院の本会議におきまして決算質疑でも安倍総理に私直接御質問させていただきましたけれども、今この筑波大学が取り組んでいるホウ素中性子捕捉療法、BNCTと言いますけれども、ここ二、三年で実用化できるというように研究開発が進められているわけでございます。
 このBNCTは、これまで治療が難しかった、二枚目のところを見ていただいてもお分かりになると思いますけれども、難しかった再発がんに対しても治療ができるというほかに、従来の治療法より患者への負担が非常に軽いというメリットがあるわけでございます。がん患者の希望とも言えるこのBNCTの研究というのは、世界の中でも日本が独走しているわけでございます。私も実際視察に行ってきました。前の稲田大臣も行っていただきました。
 そういうことで、国はBNCTの実用化を強力に支援していくべきだというふうに私は思っているわけでございますけれども、このようなBNCTの研究など医療を含む最先端の科学技術の研究開発については、私は十分な予算措置というものあるいはまた予算確保というものが必要ではないかというふうに思うんでございます。
 そこでお伺いしたいんでありますけれども、このようなBNCTの研究を始め最先端の科学技術の研究開発については十分な予算確保が必要だというふうに私は思っておるんですけれども、来年度予算案では十分な額が計上されたというふうに思われておられるのかどうか、山口大臣と甘利大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山口俊一君) 今いろいろとお話をいただきまして本当に有り難いと思っておるわけですが、この総合科学技術・イノベーション会議、私の方で担当しておりますが、ここでは、最先端の科学技術の研究開発を含む予算編成につきましては、科学技術政策担当大臣、私が議長となりまして、関係府省の局長級幹部等で構成をされております科学技術イノベーション予算戦略会議というのがあります、これを開催をさせていただいて、政府全体の予算の重点化を主導しながら進めておるところでございまして、いろいろ御指摘ございました医療分野につきましても、これは健康・医療戦略推進本部と連携をして、医療分野の研究開発予算の確保を含めた対応、今後とも努めてまいりたい。
 次年度予算、二十七年度予算でありますが、何とか必要額は確保できたんではないかなと。欲を言えば切りがありませんのであえて申し上げませんが、私どもとしては科学技術基本計画にのっとっておおむねこのぐらいの予算ということでやっておるわけでありますが、更にしっかりと努めていきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 健康長寿社会の実現というのは安倍内閣の成長戦略の柱であるわけであります。このため、医療分野の研究開発につきましては、日本再興戦略、これは、平成二十五年の六月十四日閣議決定されたものでありますが、ここで掲げられた研究開発の司令塔機能の創設とともに、予算の拡充に鋭意努めてきているところであります。
 先般、日本医療研究開発機構、AMEDが立ち上がりましたけれども、ここに集約される対象となる経費につきましては、平成二十五年度予算では約一千億円程度でありましたが、平成二十七年度政府予算案では、調整費も含めまして千四百億円を超える額となっております。厳しい財政事情の中にありましても、その必要性を踏まえて研究開発予算の充実強化を図ったところであります。
○江口克彦君 この最先端の科学技術というのは、いわゆる折り紙細工のように簡単にできるものではございませんで、その研究開発はかなり長期を要する、あるいはまた少なくとも中期、中長期を要するわけでございますけれども、また研究開発の成果が得られても、これが実用化されるまでのまた更に相当なプロセス、時間というものが必要になってきます。
 もちろんその見極めというのは簡単ではないというふうに思いますけれども、だからこそ、目先の成果、実用化にとらわれずに、必要と認められる研究開発事業には継続的に十分な予算措置をしなければならないというふうに思うんですね。
 この頃の、ちょっと余談になって恐縮ですけれども、日本の企業が、言ってみればアメリカ式、アメリカ的経営を取り入れたために、もう目先ばっかり追いかける、利益ばっかり追いかける、だから長期的な投資というものをしなくなった、その結果がこの日本の企業の非常に一時は輝くような状況が今のような状況になってしまったと。それと同じことが言えるわけですね。要するに、短期的な結果ばっかり追いかけていくということでは、やはり本当の研究開発、そしてその成果というものは得られないんじゃないかというふうに思います。
 だからこそ、目先の成果あるいはまた実用化にとらわれずに、必要と認められる研究開発事業には継続的に十分な予算措置をしなければならない。今いろいろと、その金額は、予算は考え方によって様々であるというふうに言われましたけれども、継続的に十分な予算措置をしなければならないということからすると、そのためには基金をつくるというような手法もあるのではないか。例えば、最先端がん治療研究推進のための基金を私は設立するというようなこともお考えいただいたらどうかということを提案させていただきたいのですけれども、山口大臣、また甘利大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(山口俊一君) 御指摘のとおり、最先端の研究開発におきましても、先ほどお話がありましたBNCTにつきましても、これ一九三六年に米国で治療の原理が提唱され、日本でも実は一九五九年から営々としてやってきたわけであります。
 確かに、中長期的に継続した財政的支援、これが大変重要であろうと思います。そのための予算の在り方等につきましても、御指摘があった基金も含めて、やはり運用上の工夫等もあるんだろうと思いますが、様々な方策を含めて検討していくというふうなことが重要であろうと思います。
 参考までに、実は私どもの方でやらせていただいております革新的研究開発推進プログラム、ImPACTというのがあるんですが、これ実は基金でやらせていただいておるというふうなこともございます。
 いずれにしても、いろんな方法を考えながらしっかりやっていくということが大事だろうと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘がありましたように、四半期開示に象徴されるように企業の経営者の視点が非常に短期化してきて、腰を据えた研究開発がなかなか進んでいかない、その問題意識は共有しておりまして、それについてはまた新たな提言も考えているところであります。
 一方で、公的機関がする研究についても、しっかり腰を据えた、中長期を見据えた、本当に、改良型の研究ではなくて、まさに開発型といいますか、ゼロから取り組んでいくというような研究が非常に重要であるということは御指摘のとおりであります。医療分野の研究開発についてもそのことはまさに言えるんだと思います。
 そのために、今後十年程度を視野に置いて向こう五か年の計画を作ることとして、医療分野の研究開発推進計画を定めました。基礎から実用化まで切れ目ない研究支援を一体的に行う、そのための日本医療研究開発機構を中核として、中長期的、計画的に推進をしているというところであります。
 また、医療分野研究開発推進計画において、基礎から実用化へ一貫してつないでいく九つの重点プロジェクトが定められておりまして、いろいろ、先ほどの御指摘もありましたがんもその対象としているところであります。
 こうした体制の下で、基金という御指摘がありました。基金は基金なりの良さは我々もよく承知をいたしております。ただ、一方で、基金について厳しいメスも入っていると。基金も一つの手法だと思いますが、基金によらずに長期的な、中期的な計画でしっかり予算をPDCAを回して付けていくという手法も大事だと思っておりまして、この日本医療研究開発機構ではその後者の手法で、しっかり永続的に見据えていこうといたしております。毎年度、このPDCAサイクルを回しまして、必要な見直しを掛けながら、適切な研究開発を推進していくことを考えているところでございます。
 日本医療研究開発機構の創設等によりまして医療分野の研究開発を戦略的に推進する体制は整ったところでありまして、この体制の下でしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○江口克彦君 ということは、甘利大臣、基金というものは考えていない、継続的に予算でこれから付けていくということで考えてよろしいんでしょうか。ということであるとするならば、甘利大臣がずっと大臣を続けておられる間はいいですけれども、替わってもなお予算が付けられるという、そういう方策というものは是非考えておいていただきたいなというふうに思います。
 先ほど甘利大臣も言われましたけれども、AMEDが創設されました。日本医療研究開発機構ということですか、四月一日に。このAMEDというのはどのような機構なのか、大臣、ちょっと御説明いただけませんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 今まで医療、つまり医薬品であるとかあるいは医療機器の研究開発というのは、厚労省と文科省と経産省、あるいはそれに関連する独法等が個々に行っていました。まあ口の悪い言い方をすると、個々ばらばらということになるのかもしれません。これではいけないということで、関係省庁から予算を一か所にまとめまして、そして基礎研究から実用化に至るまでしっかり穴が空くことなく継続的につなげて予算が付けられるようにということでこの機構をつくったわけでございます。これは、二年前の日本再興戦略の中で指摘をされていた問題をしっかり受け止めて、組織から変えていったわけでございます。
 この理事長には慶應義塾大学の医学部長の末松先生に就任をいただきました。ここは、今申し上げた文科省、厚労省、経産省、内閣府からも行っていると思いますが、そうした役所から関係者が集い、それから大学、独法、そして企業、民間企業からその医薬品、医療機器研究に関わっているスタッフが集まりまして、総勢三百人くらいだったと思います。で、個々ばらばらだったものを全部関連して、基礎から実用化に至るまでしっかりつなげられるように研究費を配分できるようにしたところでございまして、四月一日からスタートしたところであります。
○江口克彦君 このAMEDの取組、そしてその展望ということについてお話しいただいたというふうに考えてよろしいでしょうか。
 それでは、次の質問を、最後の質問をさせていただきます。
 この最先端医療技術立国を重点目標にしたことは、私は先ほど冒頭に申し上げましたように大いに評価したいと思いますけれども、医療分野においてやっぱり克服すべき課題があるというふうに思います。
 二つ、私は今考えているんですけれども、一つは、この医療機器開発におけるデバイスラグ、それから新薬開発におけるドラッグラグと言われる問題の解消との関係ということになります。医療分野で研究開発を進めても、デバイスラグあるいはまたドラッグラグの問題が解消しなければならないと思いますけれども、この問題をどう克服するかということ。それからもう一つは、医療機器それから医薬品関連分野における貿易赤字の解消につながるのかどうかということですね。現在医療機器などは輸入超過の状態であるわけで、赤字という状態であるわけでありますけれども、今後いかに輸出を伸ばしていくのか。
 甘利大臣から、デバイスラグやドラッグラグの問題の解消と、医療機器あるいはまた医薬品関連分野における貿易黒字化に向けての戦略というようなものをお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(甘利明君) 医療機器と医薬品の貿易赤字は両方合わせて二兆三千億ぐらいあると思います。これだけ科学技術を売り物にしている国で圧倒的に輸入が多いというのは、まさに日本のこけんに関わることだと思います。あわせて、御指摘のデバイスラグ、ドラッグラグの問題も大きな解決すべき課題であります。
 御指摘のように、日本発の革新的な医薬品とか医療機器を創出していくと、そして貿易赤字をなくし黒字に持っていくと、そのためには、まずはデバイスラグ、ドラッグラグの解消が重要であるというふうに認識をいたしております。日本再興戦略を踏まえまして、PMDA、医薬品医療機器総合機構、この審査体制の充実強化にまず取り組んでおります。その結果、アメリカと比較して審査に……
○委員長(大島九州男君) 時間ですので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(甘利明君) はい。
 ドラッグラグ、デバイスラグともかなり短縮をしてきております。
 そして、先ほど来申し上げましたAMEDにおきましても、優れた基礎研究のシーズを実用化につなげていく、あるいは臨床の場に応用していく、このために関係省庁の英知を結集をし、人材を結集をし取り組んでいるところであります。また、予算もしっかり一か所にまとめて、穴が空くことのないように基礎から実用化へしっかりつなげていく対応をする、その司令塔としていよいよスタートさせたというところであります。
○江口克彦君 ありがとうございました。
    ─────────────
○委員長(大島九州男君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として田村智子君が選任されました。
    ─────────────
○山本太郎君 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。
 本日もお伝えしたいこと、たくさんございます。答弁者の皆様、簡潔にお答えいただければ幸いです。
 まず、トップバッターは菅官房長官、よろしくお願いします。
 我が国は先進国と思われますか。
○国務大臣(菅義偉君) そのように思っています。
○山本太郎君 本当に簡潔な御答弁ありがとうございます。お気遣いありがとうございます。
 政府は、安倍総理の決めぜりふ、女性が輝き、若者が活躍できる社会、これは今でも目指されているのでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) そのとおり、目指しております。
○山本太郎君 もう少し声が聞きたいなという気持ちもあるんですけれども、ありがとうございます。
 最近では、若者世代の貧困が深刻な問題になっております。よくある若者世代の収入、年収、就労形態などではなく、若者の住宅問題、住宅事情、つまり世帯形成、潜在的な住宅問題、住宅事情について調査したデータ、これはお持ちでしょうか。
○政府参考人(海堀安喜君) 御指摘の若年世帯の住宅実態でございますが、政府の統計調査において、若年層も含めた市場動向などの把握に努めております。
 具体的には、総務省の住宅・土地統計調査におきまして、家計主の年齢、世帯の年間収入別住宅の所有形態、あるいは家主の年齢別の住宅面積や世帯構成などについて、また、国土交通省の住生活総合調査におきましては、家計主の年齢別の住宅や居住環境に対する満足度、意向などについて調査をしております。しかしながら、若年層に特化した調査については実施しておりません。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 厚生労働省におきましては、生活保護制度におきます最低生活の保障、あるいは職を失った生活困窮者への就職支援、そして、その他障害者など特定の福祉ニーズのある方への対応と、こういう観点から住まいに関する支援を実施いたしております。したがいまして、特に若者全体の住宅の事情に関する調査ということになりますと、特には実施していないところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 そうなんですよね。その若者についての調査というのがされていないと。ここを調査していただきたいんです。なぜならば、少子化問題、これ対策されていかないといけないですよね。ここが調査されないと対策できるはずないんですよね。掛け声だけではなく、本気で取り組むならまずは調べなきゃ手当てできない、実態が分からないところに政策なんかない。あっ、これもうお聞きのとおり、私の言葉ではないです、人の言葉をいただきました。そのとおりだと思うんですよね、実態が分からないところに政策なんか立てられないよねと。
 じゃ、少子化対策どうするんだという話になると思うんですけれども、本日皆様のお手元にお配りいたしました「若者の住宅問題」という提案書、こちらがあります。国で調べられていないなら私たちがということで、これは二〇一四年、貧困対策に取り組むビッグイシュー基金がまとめたもので、去年、首都圏、関西圏の八都道府県に住む年収二百万円未満、ワーキングプアと呼ばれる層の若者、二十歳から三十九歳までの未婚者にインターネットでアンケートを実施しました。千七百六十七人から回答を得ました。アンケートは、非正規雇用が四七・一%、無職が三九・一%、正規雇用はたった七・八%。そのうち親と同居しているのは七七・四%、四人に三人が実家を出られていない状況だということが分かりました。
 親との同居の理由については、住居費を負担できないが五三・七%と最高、住居費の負担の軽減も九・三%。また、アフター・ハウジング・インカムと言われる、アフター・ハウジング・インカム、手取り収入から住居費を差し引いて算出される額、これがマイナスになってしまう人が何と二七・八%もいらっしゃった。
 このうち、二七・八%のうち親と同居している人は、収入が少なく、住居に掛かる費用で生活を圧迫しマイナスになってしまう。貯金を切り崩したり借金をしながら何とか生きていると。ごめんなさい、親と同居している人たちは、家族に頼って命をつながなきゃいけないと。当然ですよね、マイナスになってしまうんですから。でも、親と別居している人たちは頼る人がいないですから、収入が少ないしマイナスになってしまうんだから、とにかく、何というんですか、お金を借りたり貯金を切り崩したりしながら何とか命をつなぐんだという状態というのが実際に存在していると。
 このマイナスになってしまう二七・八%の人とアフター・ハウジング・インカムが十万円未満の人を合わせた比率は七七・七%、かなり多い数ですね。住居費を負担する若者というのは極貧状態に追い込まれやすい、そのような可能性がある、実際にそれが存在しているという結果が出たと思います。
 さらに、今回のアンケートで、広義のホームレス経験者は六・六%。一般的に我が国でホームレスというのを定義すると、公園、河川、道路、駅舎などで日常生活を営んでいる人々を言うんですけれども、広義のホームレス状態というのは、ネットカフェ、ファストフード店など深夜営業店舗で、カプセルホテルなどをねぐらとして過ごす状態をいうものとお聞きしました。
 さらに、実家ではなく社宅そのほかに住む若者のうちホームレス状態の経験者は二三・四%にも及ぶと。社宅や独身寮、住み込み、下宿、シェアハウスなどの不安定な居住形態で暮らす若者にホームレス経験者が多いことも分かっています。住む場所がないと住所もないのでバイトもできないと。住民票もないし、あらゆる行政サービスから排除されちゃうんだよと。選挙権も失ってしまいますものね。人間らしい暮らしを全て剥奪されると。生存の基礎としても、もっと住宅政策に力を入れるべきじゃないのかなと思うんですけれども、このようなお話を聞いて、ここで振る予定ではなかったのですけれども、最近の若者は根性が足らぬというふうに、官房長官、お感じになったりしますか。
○国務大臣(菅義偉君) 根性が足りないということでありましたけれども、やはり自分が何をやるのかと、そういうものをやはりしっかり持って頑張る方が少なくなっていることは、これは事実かなというふうに思っています。
 ただ、やはり親に頼るとかそういう方が増えてきているのかなという思いを私はしないわけじゃないです。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 もう官房長官に上り詰められるまで数々の苦労をされてきた、恐らく、僕の想像ですけれども、菅官房長官ですから、ちょっとやそっとの苦労を苦労とも思わないというところはあるのかもしれませんけれども、現在の若者は、よく居酒屋とかでお父さんたちがぼやかれている、最近の若者は根性が足らぬと、お父さん方の根性論で解決できるような状態にはないということを皆さんに知っていただこうと思います。
 お父さん方が若者世代だった高度経済成長時代の低所得と今のそれは少し、いや、全く次元の違う話だと。長時間労働、低賃金、いつ首を切られるか分からない非正規労働、賃金はほとんど上がらず、上がるような雰囲気もないと。将来は全く見通せない状態の暗闇の中にいて、頑張る基盤が社会情勢としてなく、そして政策としても用意されていないのですから、古き良き時代とは少し比べようがないのかなと。国が対策しなくてはならない状態が自己責任と放置され続けた結果、このような現実をつくり出していると言えるのではないかとも思います。
 我が国における公的な住宅手当、どのようなものが存在しますか。
○政府参考人(海堀安喜君) 我が国では、公営住宅あるいは公共賃貸住宅という形で住宅の施策を実施しております。
○政府参考人(鈴木俊彦君) 厚生労働省におきましては、先ほど申し上げましたけれども、生活保護制度におきます最低生活の保障、こういった観点から、例えば住宅扶助の支給といった住まいに関する支援を行っております。
 また、この四月一日から生活困窮者自立支援法というものが施行されておりまして、これに基づきまして、職を失って経済的に困窮をして住居を失った、あるいは住居を失うおそれのある方に対しまして住居確保給付金、この支給を制度化をいたしましたところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 国交省から出たのは、何というんですか、公営の住宅を用意しているよというお話ですけれども、所得の少ない若者がそこに入るというのは結構ハードルの高いことになっているんじゃないですかね。結構、ある程度の年齢を満たしていたりとかということをクリアする基準というのが若者向けには作られていないという現状があると思います。一方、厚生労働省から出たお話なんですけれども、例えば、生活保護基準、だから住宅扶助ですよね、生活保護の、という部分だけれども、これは手当てされる人たちは、対象は保護された人々ですから、だから、それには当たらないのかなと思うんですね。
 もう一つ出た生活困窮者自立支援法の住居確保給付金、この前身というのは住宅支援給付金ですよね、内容はそのままスライドしている状況だと、内容はほぼ同じなんだよと。このタイプの給付金の今までの支給決定件数は、延長決定分を含んでも、二〇〇九年十月から二〇一四年三月までの間で十五万四千四百九十三件ほどなんですね。第二のセーフティーネットと呼ぶにはちょっと規模が小さいのかなとも思います。しかも、対象者は離職者のみ。ワーキングプア、就労経験のない無業者、長期の離職者を対象とはしていないと。家賃補助を受けられる期間は原則三か月。敷金、礼金、用意できるわけないですもんね。敷金、礼金、社会福祉協議会からの貸付金、つまりは借金になると。社会福祉協議会の審査に落ちてしまうという人もいると。事実上機能している住宅手当に該当するものは、先ほど言われていました生活保護の住宅扶助のみとなってしまうと。でも、その人たちは、保護基準、保護対象者に対する施策ですから、言ってみればそのような住宅手当というものがほぼ存在していないというのが現実なのかなと思います。
 皆さんのお手元にお配りしました一枚紙、この資料の表一というところを見ていただけますとよく分かると思います。大分大学の准教授川田菜穂子先生の著書からいただいたものですけれども、海外の若者世帯、二十五歳から三十四歳の公的住宅手当の受給率について、イギリス、フランス、スウェーデン、フィンランドは住宅手当の受給率が高くなっている。特に、フランスとフィンランドでは若者世帯の受給率が全世帯の受給率を上回っており、若者を積極的に支援している様子がうかがえるんです。
 続いての表二を御覧ください。同じく大分大学の川田菜穂子先生の著書からの資料です。若者の世帯形成の状況と出生率を表したものです。先ほど表一でお示しした住宅手当の受給率が高くなっている国は、同じ若者世帯、二十五歳から三十四歳でも独立した世帯を形成、つまり親元から独立できた人の割合は高く、合計出生率も高くなっていると。例えば、イタリア、スペインなど住宅手当の受給率の低い国や、日本などの若者の住宅手当などほぼ存在しない国は独立した世帯を形成できた人の割合は低いと。つまり、親元から独立できない人が多く、合計出生率も低くなっている。若者に対する住宅手当での支援は、若者の世帯形成を促進し、出生率にも大きく影響を与えていることが読み取れると思います。
 少子化を改善する方法として、イギリス、フランス、フィンランド、スウェーデンなど出生率が上がっている国は、住宅手当や住宅政策を充実させ、若年層に子づくりしやすい、家族を形成する気になる効果的な政策を国が先頭に立って打ち出し、結果を出していると言えるんじゃないでしょうか。少子化対策というのなら、やはり掛け声だけではなく、まずやらなければならないことの一つが若者への住宅手当や住宅政策であることは、世界を見ても明らかではないでしょうか。
 二〇一〇年、我が国の国勢調査報告では、日本の公営住宅は四・二%、公社、URが一・八%。これ、社会住宅に相当する割合、足してたったの六%だと。しかも、公社、URの物件は、低所得者向けとしての前提では造られていませんもんね。実質、低所得者向けは公営住宅のみだよと。その公営住宅でも若者世帯を受け入れる体制があるとは言えません。
 海外で言われる社会住宅に当たるものの数、我が国では現状で十分なんでしょうか、不十分なんでしょうか。
○政府参考人(海堀安喜君) 今先生からお話ありましたように、我が国の公営住宅、現状で全国で約二百十七万戸が管理をされております。公営住宅の応募倍率は平均で七・五倍というふうになっておりまして、高齢者あるいは子育て世帯全体で各公共団体がその住宅困窮の度合いに応じて住宅の管理、維持、それから整備などを行っているのが現状でございます。
 国といたしましては、こういった公共団体の施策を支援するため、社会資本整備総合交付金を活用して予算の措置などを講じているところでございます。
○政府参考人(鈴木俊彦君) お答え申し上げます。
 公営住宅の確保につきましては、国土交通省において進めておられますので、私としてお答えする立場にないことを御理解いただきたいと思います。
○山本太郎君 そうですか。十分ですか、十分でありませんかという、現場いろいろ見ていらしたこともあるでしょうからお聞きしたかったんですけど。
 まあ、でも十分でないことは多分明らかだと思うんですよね、先ほどの調査の問題であったり、世界と比べたりとかしても。有効求人倍率上がったんだからいいじゃないか、上がった上がったって空騒ぎしたところで、やっぱり正社員が減っていて非正規社員が増えただけなんですよね。
 厚生労働省の調べで平均年収見てみた、そうしたら正社員は五百二万円だと、平均年収、非正規社員百六十六万円だと。これで、正社員が減っていって非正規が増えていくという理由、分かりますよね、これ。もちろん、企業側の利益をもうちょっと上げようということでそのような働き方がどんどん増えていくのは分かるんですけれども、実際にそれで生活が圧迫されている人たちがかなり多くて、若い人たち直撃しているということなんですよね。
 アベノミクス、一部を除いて届いていないんですよ、若い人たちに特に。非正規雇用といういつ首になってもおかしくないような不安定な雇用で、一年先というよりももう半年先も見えないような、未来を描けないような人生。家賃を払えばまともな生活すらできないような賃金ですよ。
 先ほどのアフター・ハウジング・インカムという考え方ありましたよね。手取り収入から家賃を引いたらマイナスになってしまう人たちが一定数いたんだということですよね。家賃を払えばまともな生活することができないような賃金で誰が結婚しようと思いますかね。まして、子供を産もうなんて思いますかね。自分一人生きるだけで精いっぱいなんです。そんな現実が我が国のあちらこちらにあるリアルだと。
 安倍総理、若者がチャレンジしやすい環境を整える、女性が輝く社会を目指すと言いましたけれども、これ、どうやって輝きゃいいの、どうやって活躍しろという話ですかということだと思うんです。一握りの頑張ればできる、やればできるという人たちは除きますよ、勝手に頑張るんですから。そうじゃなくて、やってもやってもそこから出れないという人たちもたくさんいるんですよね。スタートが違うという人たちもいますよね、もちろん、家族のバックアップがあったり。それもない人たちはどうしたらいいのかと、そういう話だと思うんです。
 二十歳から三十九歳までの未婚男性、三分の一は年収二百万円未満とも言われる現状で、家賃負担が大きく、まともな生活もできない。公的な補助もない。そのような状況が未婚率の上昇、少子化を加速させている一端であることは明らかな状況だと思います。
 このことについて、政府は今後どうするおつもりなんでしょうか。若年世帯への住宅政策、住宅手当などをやる必要があるとお考えですか。必要ある、必要ないの二択でお答えいただけると助かります。
○委員長(大島九州男君) 誰に聞いているの。
○山本太郎君 両方の方に。
○政府参考人(海堀安喜君) 住宅についてでございます。
 この前の住宅総合調査、実態調査などでも空き家が八百二十万戸に及ぶというような実態の中で、我々としては、そういったものも有効に活用しながら今後必要な措置をとっていきたいというふうに思っています。
 平成二十七年度予算におきましては、公営住宅を補完するものとして、新たに住宅確保要配慮者あんしん居住支援事業というものを創設いたしまして、地元の公共団体、それから地元の不動産会社、団体などが構成員となります居住支援協議会というものをつくりまして、そことの連携の下、こういった空き家を活用して低額所得者に向けた賃貸住宅にする場合の改修費などを支援していきたいというふうに考えております。
 今後とも、地方公共団体や民間事業者とも連携をして、若者も含めた低額所得者に対する住宅確保対策を進めていきたいというふうに考えております。
○山本太郎君 それ、自治体からの要請がなかったら動けないんでしょう。自ら動けるんですか。自らやり出したことということですか、それ、旗振って、若年層だったり貧困層に対して。そうであるかそうでないかだけお答えください。
○委員長(大島九州男君) 海堀審議官、時間ですので。
○政府参考人(海堀安喜君) はい。
 これは、公共団体が事業を実施する場合に国が支援をするというものでございます。
○山本太郎君 国が主導で動いていただきたいんです。地方団体からということを、こんなものがありますということで時間潰さないでいただきたいんですよ。地方団体からの応援要請というかリクエストがなかったら、それできないんでしょう。もう時間がないんですよ、本当に。
 今日、厚生労働省と国交省来ていただきましたけれども、結局どっちがどっちなのと。どっちでもないの、よく分からないなということがよく分かったと思うんですよ。これが現実なんです。すっぽり抜け落ちている、これ縦割りの弊害だと思います。でも、安倍政権、この縦割りの弊害をなくすんだ、横串を刺していくと言っています。
○委員長(大島九州男君) 時間です。
○山本太郎君 官房長官、是非このすっぽり抜け落ちた部分、内閣府で旗振っていただけませんか。若い世代に光を当てて、少子化問題解決していきませんか。力貸してください。一言お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 私、日本という国は衣食住、生活の基本であります、衣も食も世界で私、トップクラスだというふうに思っています。ただ、住宅政策、これはやっぱり遅れているというふうに私は思っていました。
 私、秋田から出てきたとき一番びっくりしたのは、住宅の家賃が余りにも高過ぎたんですね。そういう思いの中で、私、今自民党の、これは個人的なことで恐縮ですけれども、公団住宅居住者を守る会の会長というのを実はやっているところであります。
 ただ、やはり基本は自助自立、共助、公助ですか、そこをやはりしっかり行うということがまず基本だというふうに思っています。
 今、国交省と厚労省から所得の低い若年者に対しての対策のお話をさせていただきました。その両省がいわゆる連携を取りながら行っていくということがこれは極めて大事だというふうに思っております。ただ、その比較は、それぞれの国によって事情も違うと思いますので一概には言えないと思いますけれども、とにかくそうした対策をやはりしっかり打ちながらも、しかし、若い人にはやはりまさに自立という思いの中で取り組んでいただければというふうに思っています。
○山本太郎君 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 昨年二月、日本でも障害者権利条約が発効いたしました。国内法整備として改正された障害者基本法の施行に続き、障害者差別解消法も来年施行となります。この下で、地方公共団体は障害者への差別の禁止という原則の下で施策を進めることが求められています。結果として障害を理由とした差別となるような施策を導入することはあってはならないと考えますが、内閣府、いかがでしょうか。
○政府参考人(武川光夫君) 障害者基本法は、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会を実現することを目的といたしております。その原則といたしましては、地方社会における共生、差別の禁止などを規定しているところでございます。
○田村智子君 山梨県では今五歳児までの子供の医療費を窓口無料としています。また、重度心身障害者の医療費も窓口無料としてきました。これ、全国でも大変進んだ取組です。しかし、二〇一四年十一月からこの障害者の医療費が償還払いに変更となったことで、子供を対象とした医療費助成で見ますと、重度心身障害児だけが窓口無料ではなく自動償還払いの対象となってしまったんです。
 保護者から寄せられた声は大変切実です。会計が済むまで一時間以上掛かり、うちの子は障害児なんだと思い知らされた。ぜんそくの治療や耳鼻科の受診もあり、後から返ってくるお金であってもそのたびの負担は重い。リハビリの回数を減らしている。車椅子はほかの子の眼鏡と同じだよと自信を持って育ててきた。どうして私は帰れないのと会計を待つ娘の問いに答えられなかった。こういう声が寄せられているんですね。
 私は、こういう扱いは障害者基本法第四条、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為はしてはならないに抵触すると考えますが、大臣の感想をお聞かせいただきたいのと、あわせまして、障害者権利条約とその関連法について、やはり地方公共団体が果たす役割というのをいま一度丁寧に周知すべきだと思いますが、併せて御答弁お願いします。
○国務大臣(有村治子君) お答えいたします。
 障害者施策は、やはり全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し、支え合う共生社会の実現を目指し、幅広い国民の理解を得ながら推進していくことが重要だと認識をしております。この理念というのは、国家はもとより、地方公共団体が施策を進める上でも重要な原則だと認識をしております。
 今委員が例として挙げていただきました山梨県の施策については、委員御案内のとおり、地方自治体における自治事務であるため、国の立場でコメントすることは適切ではないということで差し控えさせていただきますが、様々な状況を踏まえて当該地方公共団体が総合的に御判断されたものだと承知をいたしております。当然ながら、障害者の皆さんが障害者であるということで差別的な取扱いをしているとは山梨県も思いませんけれども、そこは地方自治との、財政との関係でそういう御判断がなされたものだと理解をしております。
 後半、委員が御指摘のように、これから地方公共団体の役割の周知ということについては、障害者権利条約の趣旨を踏まえ障害者基本法が改正されました。また、これに基づく地方公共団体において着実に施策が実施されるよう、内閣府が情報提供に努めています。御紹介いただきました来年四月施行の障害者差別解消法、また基本方針の内容、すなわち差別的取扱いをしちゃいけない、合理的配慮提供義務があるということも地方公共団体に引き続き情報提供を強化していきたいと考えております。
○田村智子君 是非、障害者の皆さんはこの差別解消法にとても期待もされていて、国も地方自治体も、やはり差別の解消ということが進むように一緒になって取り組んでいただきたいと思います。
 今日は、子ども・子育て新システムの問題について質問いたします。
 四月一日から子ども・子育て支援法が施行となりました。様々な混乱や後退が起こっているのですが、その中でも重大と思われる問題に絞ってお聞きします。
 この新システムの下でも、児童福祉法第二十四条一項は、市区町村に保育に欠ける児童に対する保育実施義務を課しています。これは改正前の扱いと同様で、保育料の滞納があっても、そのことを理由に退所させることはできないというふうに思いますが、改めて厚労省に確認いたします。
○政府参考人(木下賢志君) 保護者と施設の間での直接契約でございます認定こども園等と異なりまして、保育所につきましては、児童福祉法第二十四条第一項に基づきまして、市町村は保育を必要とする子供について保育所において保育しなければならないとされ、先生今御指摘の言わば保育の実施義務が課されております。
 これを受けまして、保育所の利用は保護者と市町村の間での契約となりますけれども、市町村は滞納された保育料を強制徴収できる仕組みが設けられております。したがって、子供が保育を必要とする場合であれば、仮に保護者が本来払うべき保育料を滞納したとしても、子供を強制的に退所させることはできないと考えております。この場合におきましても、市町村は滞納された保育料を強制徴収することは可能でございます。
○田村智子君 資料でお配りしました一ページから四ページ、熊本市と前橋市が保育所に配付した重要事項説明書のひな形です。熊本市のもの、これ二ページ目にありますが、「保育料等の支払について滞納があった場合には、過去のお支払状況等を考慮し、本園の判断により退園とさせていただく場合があります。」とあります。前橋市も、正当な理由がなく保育料が三か月以上未納の場合、契約解除するということを明記していて、どちらも保護者の同意と署名を求めています。
 自治体が保護者の合意を盾に退所を求める、そういう事態が起こるのではないかと、率直に言って大変驚きました。保育に欠ける状態にある児童である以上、自治体の保育実施義務は免ぜられることはありません。自治体がこのような法律に反して無効の契約のひな形を示すことは許されません。事実確認の上、必要な指導をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(木下賢志君) 今先生御指摘の資料でございます。先ほど答弁申し上げましたとおり、保育所の利用につきましては、保護者が本来支払うべき保育料を滞納していたとしても、当該子供を強制的に退所させることはできないと考えております。したがって、保育料の滞納を理由として保育所を退所させることができる旨を周知することは適当でないと考えております。
 今御指摘のこの資料につきまして確認いたしましたところ、重要説明書に、ひな形にそのような記述があるということでございますから、必ずしも適切でないと思っておりまして、誤解のない適切な対応が図られるべきものと考えております。
○田村智子君 実際保育所から指摘があってひな形を撤回をしたというふうに聞いていますが、私の事務所の下には、ほかの自治体でも同様のひな形が作られ示されていたということが情報として寄せられています。ということは、少なくない自治体で同じ問題が起きている可能性があると思います。これはたまたまじゃないんです。制度の複雑さにも起因をしていると私は思います。
 新システムの法案は、当初、児童福祉法二十四条一項、市町村の保育実施義務を削除するとしていたものが衆議院で修正されて、改正前の基本的な構造が維持されました。しかし、それに伴う子ども・子育て支援法の方の修正は附則の修正にとどまったんです。さらに、政省令を見ると、運営基準省令は、本則では直接契約を前提とし保育所が入所選考を行うと書いた上で、附則で私立保育所にはその規定が適用されないという、そういう旨が記されている。大変複雑なんです。市町村条例もこれに倣った書きぶりとなっていて、条例を立案した人は分かるけれども、運用する担当者とか事業者の側は、本則の方を見て、ああ、保育所と保護者の直接契約が原則になったんだなと、こう考えてしまったことが原因として考えられるわけですね。
 これ、大臣の見解をお聞きいたします。
○国務大臣(有村治子君) 先ほど厚労省からもお答えがありました児童福祉法第二十四条一項、市町村が、公立、私立にかかわらず、保育所において保育を実施しなければならないという実施義務がございます。御指摘のように、平成二十四年の子ども・子育て関連三法の国会審議において、まさに保育の実施については市町村の強い関与を維持すべきということで修正が行われ、本規定が残されました。ここには、やはり虐待のお子さんもいらっしゃる、経済的に困難な方もいらっしゃる、そういう現実を踏まえてしっかりと自治体の関与を残すべきだという先生方の強い政治的な意思が表れた、そういう合意だと認識をしております。そういう意味で、保育所における保育は市町村が実施することとされていることに伴い、従来どおり、市町村と保護者との契約となっております。
 子ども・子育て支援法の附則においては、御指摘のとおり、私立保育所における保育の費用は市町村から施設に対して委託費を支払うというふうにされています。
 この国会で委員の御質問によって現実が明らかになり、また私たちもそれを明示していくように努めていきたいと考えております。
○田村智子君 これは、児童福祉法二十四条一項が維持されたのがなぜなのかということを改めて行政機関に十分周知することが必要だと思います。
 実は、質問準備の過程で内閣府と厚労省に事務所に来てもらって説明を求めましたら、厚労省の担当者さえ保育料滞納による退所があり得るという、そういう御説明もされて、私は大変驚きました。これでは法律を誤解する自治体が出てくるのも、まあ仕方がないと言ってしまうのもあれですけれども、出てくるんじゃないかというふうに危惧をしたわけです。
 私自身も、この新システムについての審議の中では、保育料滞納を理由とする退所、これどうなるんだということを質問してまいりました。先ほど大臣御答弁あったとおり、保護者の経済状態や姿勢にかかわらず、子供に対する福祉として、必要とする子供に保育を実施する義務が市区町村にはあるということが修正の理念だ、これ、審議の中でも繰り返し答弁があったわけですね。この二十四条一項が維持された趣旨あるいは国会での議論、いま一度しっかり周知すべきだと思いますが、いかがですか、大臣。
○国務大臣(有村治子君) 委員の御指摘と趣旨、理念を全く共有いたします。なぜ社会福祉という福祉のところで保育園がやってきたのか、その実績、またその経過ということをしっかりと鑑みた上で、その理念がこれからも全国各地で浸透されるように努力をしていきたいと考えます。
○田村智子君 それでは次に、認定こども園や地域保育給付施設の保育料についてお聞きをします。
 これらの保育施設は保護者との直接契約です。
 東広島市のホームページを見ますと、市内の認定こども園全て、保育料滞納を理由とする契約解除、つまり退所、これを明記しています。悪質な滞納が継続する場合には適切な手続が行われることを前提に施設、事業所において利用契約を解除できるということが自治体向けに、これは内閣府ですか、も説明しているというふうにもお聞きをしています。これは制度上そうだと思います。
 問題は、では、何をもって悪質な滞納というのかということです。厚労省の説明によると、悪質というのは、負担能力があって、督促を繰り返しても保育料が納付されない、こういうことだとしています。しかし、これは子供の利益を最優先にはしていないんですよ。
 滞納を繰り返している、何らかの問題抱えている、こういう家庭であれば、その家庭の中で子供の発達に悪影響が及ぼされている可能性もこれは考えられるわけです。退所させればむしろ子供の命や安全に関わる事態が発生しかねない、こういう考え方が必要だと思うんです。保育料の滞納について、やはり子供には何の責任も問えないわけですよね。子供の貧困であるとかネグレクトなど児童虐待も多発していることを踏まえれば、事業者に対して解除できるよということよりも、むしろ滞納問題を自治体と連携して対応しようねと、自治体に対しても、保育料の軽減とか自治体による保育の措置への切替えとか、子供の最善の利益を踏まえた対応が必要だと、こういうことを促すべきではないかと思いますが、内閣府、いかがですか。
○政府参考人(武川光夫君) 子ども・子育て支援新制度におきましては、認定こども園において保育を利用する子供については、市町村の利用調整を経た上で保護者と施設事業者が直接契約を行うことになっております。したがいまして、保育料の徴収は事業者が行うこととなっております。
 その上で、これらの施設につきましては、その児童福祉施設としての性格に鑑みまして、施設側で再三にわたり徴収に努めても支援に応じない保護者については、法律上、市町村が施設に代わって納付請求をできる代行徴収の仕組みを設けておりますが、更に必要な場合におきましては、先生がおっしゃるように、市町村が関与する仕組みとなっております。
○田村智子君 それを是非徹底してほしいんですよ。
 それで、今この代行徴収のお話ありました。その間、代行徴収を行っていれば、確かに事業所は契約解除をすることができないんです。そのことも是非周知してほしいんです。
 しかし、代行徴収、自治体が保護者からお金がちゃんともらえなければ、これ、事業所には収入、穴が空いたままになるんですよ、あくまで代行なので。本来、これは自治体が負うべき責任を事業所に押し付けているようなものだと私は思うんですね。
 国にお聞きしますと、自治体がまだ保護者からお金もらえていなくても、事業所に財政補填するということを妨げないよ、やってもいいよというんだけれども、国による支援はないよというわけですね。私、これも問題だなと思っていまして、国の財政支援も含めて子供の最善の利益という立場での対応を検討すべきかと思いますが、これは大臣に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 委員御指摘のように、保育の利用に当たっては、保護者と事業者の直接契約となっている認定こども園、地域型保育事業では保育料の徴収は事業者が行うことになっています。また、社会福祉施設、事業としての性格を有する事業者については、事業者側で徴収が困難である場合は、法律上、市町村が事業者に代わって徴収できる仕組みを設けています。自治体と連携してという委員の御提案は極めて大事なことだと思っております。
 子供の安全を最優先するということも大事な価値だと思っております。悪質な滞納、この何をもって悪質というのかというのは、これから明確になされることですけれども、一定の場合には、民事上必要な手続が適切に行われた上で、これを退園理由として利用契約を解除することもあり得る、これは否定しません。市町村が代行徴収の手続を行っている間に契約を解除することは適切ではないと思います。
 すなわち、悪質な滞納かどうかということを市町村がしっかりと把握をして、そして、例えば経済力のことが問題だとしたら、負担能力に応じた所得階層区分への変更を促す、また市町村が直接保育料を徴収する保育園への転園などを措置をするということで子供の安全がしっかりと地域の保育にアクセスができるようなこと自体を担保していくように最善を尽くしたいと考えます。
○田村智子君 これ、契約解除によって子供にどういう影響があるのかということを、是非、個別具体的に自治体と連携して対応するようにお願いしたいと思います。
 最後に、保育料のことについてお聞きします。
 新制度への切替えを機に保育料の値上げが相次いでいます。中には、制度変更によって自治体負担が増えることを理由としているものがあります。
 山形市、当初、生活保護世帯などを除き、月額八百円から一万一千八百円の値上げを予定していました。新制度への移行で市の負担が年間約二億三千五百万円増えるためと。だから、そのうち約八千万円を保育料値上げで補うというふうにしたわけですね。これ、資料でその新聞報道をお配りをしています。これ、反対署名も約一万筆、短期間で集まりまして、今は最大幅五千円の値上げということに抑えられたそうなんですけれども、新システムへの制度変更によって自治体の負担が増えてしまう。
 これ、幼稚園の私学助成が新制度に移行することによってなくなる、それで自治体の負担が逆に増えるなどの事例があるんですね。それを理由とする保育料の値上げが起きる、こうした問題を引き起こしている国の責任ということを、大臣、どのようにお考えになりますか。
○国務大臣(有村治子君) 子ども・子育て支援新制度における利用者負担額は、現行の幼稚園、保育所の利用者負担の水準を基に国が定めている水準を限度として市町村が定めるということになっています。
 この立て付けは、従来も新制度も同じでございます。その上で、具体的な額の設定に当たっては各市町村が全体として子育て支援を充実させていく中で、それぞれの事情を踏まえ適切に判断されているものだと理解をしております。
○田村智子君 これは制度変更に伴う負担増なんですよ。それが保護者の下にしわ寄せになっているんですよ。
 もう一点だけ指摘します。墨田区子ども・子育て会議に提出された資料をお配りしました。
 これ、新制度前の保育料の徴収基準額表、この表を短時間保育の保育料とした。標準時間の保育についてはその一・三七五倍とするというふうになったんですね。これ、大幅な値上げになっちゃうんですよ。これ、短時間保育の導入の理由について、保育料も低く抑えられて、今まで入所を諦めていたパートの人も利用しやすくなるよと、これが法案審議のときの説明だったんですけど、違うんですよ。短時間が今までのお金で、普通の時間で預けたらもっと高くなると。
 これではフルタイムは諦めろと言っているような制度になってしまうと思うんですけれども、大臣、どうですか、これは。
○委員長(大島九州男君) 有村国務大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(有村治子君) はい。
 委員御指摘いただきましたように、保育の必要性ということで、今までは難しかったパートタイムあるいは夜間勤務ということも保育認定をする、幅広くその必要性を認定するというのが今回の趣旨でございます。そして、標準とそれから短期というところの何がフェアかということを考えた上で各地域が自治体の判断で委ねている。それも、自治体として、これ以上多くなっては困りますよという国が定める上限の範囲内であれば、それは適切に判断されているものと国としては認識をいたします。
○田村智子君 一言だけ。新制度、大変問題が山積みだということを指摘して、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(大島九州男君) 以上をもちまして、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、地方活性化関係経費を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、子ども・子育て本部、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁、特定個人情報保護委員会についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二分散会