第189回国会 内閣委員会 第20号
平成二十七年八月二十五日(火曜日)
   午前十時一分開会
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   委員の異動
 八月六日
    辞任         補欠選任
     山下 雄平君     岡田 直樹君
     金子 洋一君     蓮   舫君
 八月七日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     松下 新平君
     北村 経夫君     世耕 弘成君
 八月十九日
    辞任         補欠選任
     上月 良祐君     馬場 成志君
 八月二十日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     上月 良祐君
 八月二十四日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     太田 房江君
     山東 昭子君     長峯  誠君
     世耕 弘成君     島田 三郎君
     蓮   舫君     安井美沙子君
     田村 智子君     山下 芳生君
     江口 克彦君     浜田 和幸君
 八月二十五日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     井原  巧君
     山下 芳生君     田村 智子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         大島九州男君
    理 事
                上野 通子君
                上月 良祐君
                藤本 祐司君
    委 員
                井原  巧君
                太田 房江君
                岡田 直樹君
                岡田  広君
                岸  宏一君
                島田 三郎君
                長峯  誠君
                松下 新平君
                山崎  力君
                相原久美子君
                芝  博一君
                安井美沙子君
                若松 謙維君
                田村 智子君
                井上 義行君
                浜田 和幸君
                山本 太郎君
   衆議院議員
       修正案提出者   泉  健太君
   国務大臣
       国務大臣     有村 治子君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        越智 隆雄君
       厚生労働大臣政
       務官       高階恵美子君
       国土交通大臣政
       務官      うえの賢一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣官房すべて
       の女性が輝く社
       会づくり推進室
       次長       向井 治紀君
       内閣官房すべて
       の女性が輝く社
       会づくり推進室
       次長       大塚 幸寛君
       内閣官房内閣人
       事局内閣審議官  定塚由美子君
       内閣府男女共同
       参画局長     武川 恵子君
       内閣府子ども・
       子育て本部審議
       官        中島  誠君
       総務省統計局長  會田 雅人君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大西 康之君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       広畑 義久君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    藤井 康弘君
       経済産業省経済
       産業政策局長   柳瀬 唯夫君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○女性の職業生活における活躍の推進に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、金子洋一君、山下雄平君、石井正弘君、北村経夫君、江口克彦君、石井準一君及び山東昭子君が委員を辞任され、その補欠として安井美沙子君、岡田直樹君、松下新平君、島田三郎君、浜田和幸君、太田房江君及び長峯誠君が選任されました。
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○委員長(大島九州男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に上月良祐君を指名いたします。
 なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。
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○委員長(大島九州男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室次長向井治紀君外十名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(大島九州男君) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 本法案の意義につきましては過去の審議でも様々な議論が行われてきましたけれども、まず、今回の女性活躍推進法案は、これまでの取組と比較してどのような点が画期的と言えるのかを改めて有村大臣にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) おはようございます。
 岡田委員にお答えいたします。
 我が国においては、現在就業していらっしゃらないけれども就業を希望されている女性が約三百万人いらっしゃいます。その一方で、指導的地位に占める女性の割合は先進諸国の中で最も低い水準にとどまっています。そういう意味では、職業面において女性の力が必ずしも十分に発揮されているとは言えず、そういう意味で最大の潜在力だと認識をしています。
 今回の法案のハイライトということでございますが、女性の職業生活における活躍推進はこれまで各事業主あるいは各業界ごとの自主性に委ねられていましたが、今回更に一歩踏み込んだ対応が必要だと考え、本法案では、大企業等に数値目標、これは何々をやりたいという方向性、定性的なものだけではなくて、数値によってどれだけの現状認識、またその改善を図っていくのかという行動計画の作成を義務付けたこと、これは経済界、労働界の皆さんにも広く御理解をいただいて初めて可能になったことでございまして、これまでになく踏み込んだ仕組みであり、この輪郭をつくる特徴の一つだと認識をいたしております。
○岡田広君 ありがとうございました。義務付けをしたということは評価をしたいと思いますが、これはまさに、しかし義務付けであってペナルティーはないわけでありますから、そこはしっかり指導監督をしていただきたいと思います。
 今回のこの法案の特色の一つに、大企業に対して女性の活躍に関する情報公表を義務付ける点があります。これは、求職者の企業選択を通して、女性が活躍しやすい企業、誰もが働きやすい企業であればあるほど優秀な人材が集まるようにすることを通じて、企業経営の自主性を尊重しながら企業の取組促進を図るものであり、大変重要な仕組みと考えておりますが、改めて、この情報公表の意義、効果についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘がありましたとおり、女性の活躍に関する情報公表の意義は、求職者の企業選択を助けるとともに、女性が活躍しやすい企業であるほど優秀な人材が集まるような社会環境を整備することによりまして、労働市場の機能を通じた企業の取組促進を図るということにございます。このため、情報公表の項目といたしましては、求職者の職業選択に資する項目を省令において限定的に列挙をいたしまして、その中から事業主が業種等の事情を勘案して適切と考える項目を公表するという仕組みにしているところでございます。
 この効果といたしましては、限られた項目の中から企業が項目を選択して公表するということによりまして、求職者にとっては、その公表範囲も含めまして、職業選択に当たって有用な情報が提供されるということになること、また事業主にとりましても、適切に情報を公表することによりまして、優秀な人材の確保、定着につながることが期待されるといったようなことがございます。
○岡田広君 今御答弁ありました、まさに情報を提供するというのはとても大切なことであり、それが人材の育成につながるということでありますが、やっぱり二十一世紀、ITの時代で、情報過多の時代です。情報が多過ぎて、どの情報が自分の仕事や生活に生かせるか、それを取捨選択していかないとこのIT時代から取り残されてしまうということになるのだと考えていますから、まさに人材育成、これが最も大事だ、どの分野でもそうですけれども、大事なんだと思います。来年の宮中歌会始のお題は「人」ということですから、更に人材育成に力を入れていただければと思っております。
 各事業主は来年三月末までに事業主行動計画を策定する必要があるわけでありますけれども、残された時間は余り多くはありません。今後、急ピッチでこの作業を進める必要があるんだと考えておりますが、今後の円滑な行動計画の策定に向けて政府としてどのように支援をしていくお考えなのか、これは有村大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(有村治子君) 岡田委員おっしゃっていただきましたところは現実的に極めて大事な側面だというふうに認識をしております。
 去年の秋に最初に出させていただいて、それが解散によって廃案になったときにも、手を緩めないでいただきたいと、これは必ずもう一回出させていただくので計画のスピードは緩めないようにということで、官邸にも共有をさせていただきました。限られた時間でございます。国が今後策定する事業主行動計画策定指針等に即して、各事業主に行動計画を策定していただくことになります。
 このため、まず、できるだけ速やかに策定指針等を我が方において定めていきたいというふうに考えております。その後は、来年四月までに各事業主が行動計画を策定していただけるよう、各都道府県労働局が企業からの相談に対応していただくこと、この一環として、労働局も体制を今強化していただいている、そういう県もあるというふうに伺っております。
 厚生労働省が企業向けの状況把握、課題分析の支援ツールを作成して、ホームページを通じて企業に提供をすることということで、同業者や、あるいはどのような点を改善するといいのかというような支援ツールということを厚生労働省で準備をしていただきます。また、地方自治体向けにブロックごとの説明会を開催し、相談に対応することということも積極的にやってまいります。周知徹底や行動計画の策定支援に万全を期して、限られた時間を有効に活用したいと考えております。
○岡田広君 是非、全国体制を強化してきめ細かな相談に乗っていただいて、この円滑な行動計画の策定に向け努力をしていただきたいと思います。
 大都市だけでは駄目であります。大都市だけにとどまらず、地方でも女性の活躍を着実に推進していくことが大変重要であると考えます。女性の活躍状況は地域によって様々であり、それぞれの地域の実情に応じた取組を進めていくことが重要であると考えます。
 今後、本法案に基づき、どのように対応していくのか、有村大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(有村治子君) 昨年九月、第二次安倍改造内閣が発足したと同時に、地方創生と女性活躍という新しい担当大臣、また担当部局が設けられました。この一点を鑑みても、女性活躍と地方創生は極めて深くリンクした課題だというふうに認識をしています。御指摘のように、地域における女性の活躍を推進していくことがこの成否を決めると言っても過言ではないというふうに思っています。
 女性の就業率などを見ますと、地域によって女性の置かれている状況は様々であり、その地域の実情に応じた取組をすることが課題だと思っています。とりわけ、地域の経済団体、金融機関、そのほか様々なNPO、婦人会などの団体が連携して、一体となって女性活躍を推進していただけるよう、地域女性活躍推進交付金などによる支援を行っております。
 この法案においても、地方公共団体による推進計画の策定、協議会の設置などを促しており、地域の実情に応じた取組を盛り込んでおります。
 また、この六月には、女性活躍加速のための重点方針二〇一五というものを初めて出させていただきまして、女性の起業支援など、地域社会における特徴のある女性の活躍推進の施策を進めていきたいと考えております。
○岡田広君 有村大臣から地方創生にとって女性活躍支援が大変重要だという御答弁がありました。
 全くそのとおりだろうと思いますが、地方創生、今年はまさに地方創生元年ということで、石破大臣を先頭に力を入れているわけでありますけれども、来年度の、新年度の予算の概算要求の中で、新型交付金というのが一千億を超える予算、国費ベースでありますが、これが組み込まれました。
 やはり地方創生にとっては、企業の地方移転、これを推進をする、いろいろ方策はありますが、企業に絞ってお尋ねをしたいと思いますが、企業の地方移転、これ大変重要だと思いますが、企業の地方移転になって、地方で活躍する女性が、活躍する場所も、中央にいたときから女性の活躍が、数字で表しているのかどうか、五倍ぐらいになったという、そんなデータも出ているわけでありますが、まさに地方創生にとりましては、企業の地方移転、これも女性の活躍支援に資することだと思いますが、是非有村大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 昨年九月の地方創生担当大臣、女性活躍担当大臣という新しいポストあるいは部局がつくられる契機の一つになったのが、日本創成会議が出された、いわゆる増田レポートでございました。全国に激震が走ったレポートが去年五月に出されています。
 そこで示されたものは、単に人口の増減というのではなくて、その地の二十代、三十代、すなわち妊娠力のある、妊娠する力が大きい女性が今の数よりも半減するところは消滅する可能性があるという指摘でございました。
 そういう意味では、少子化と相まって町づくりをどうするか、それが半減するというところは、消滅という言葉がいいか悪いかは評価が分かれたところでございますけれども、まさに二十代、三十代の女性にとって魅力ある町づくりをしなければ、その世代の人口は何とかしても、次の世代を生み出す力がないということが全国で共有されたレポートだと思っております。
 そういう意味で、少子化対策という、本当に血眼になって各自治体が今成果を上げようと努力をしてくださっているところと相まって、女性活躍、特に男性と女性で就業が安定していないと結婚すらできないという現状がある中ではまさに深いところでリンクをしたところであり、これはそれぞれ別個のものと捉えるのではなくて、日本の存亡を考えるのであれば、地域の少子化、また女性活躍というのは町づくりの本質的な一丁目一番地だという、そういう共有認識ができていること自体が有り難いことだと思っております。
○岡田広君 ありがとうございました。やはり女性の視点に沿った町づくりというのは人口減少社会にも資することになり、すばらしい町づくりができるんだろうと、私はそう思っています。
 例えば地方自治体でも、市の公共トイレを新しく建て替えるとき、私は市長在職中に、女性会議に委ねてトイレウオッチングをしてもらって建て替えて、何というんですかね、子供を、赤ちゃんを着替えするような台を作ったり、やっぱりなかなか男、男性では考えられない、そんな視点を入れたトイレを造った記憶がありますが、まさに町づくり、やさしい、やさしいというのは分かりやすいというのと心の優しいという二つ意味があるんだろうと思いますし、そういう意味で、女性が活躍する場、是非、地方創生の中でも企業、これは政府機関の移転も、今日も検討会やるようでありますけれども、学校もそうです、学校もそうですけれども、企業の地方移転も是非頭の中に入れていただければと思っております。
 本法案では、中小企業については事務負担等を考慮して行動計画策定等を努力義務としていますが、地方の雇用の場の大半は中小企業であります。日本全体で女性の活躍を推進していくためには中小企業における取組が欠かせないわけでありますから、一方で中小企業は、女性の活躍に向けた雇用管理のノウハウが十分でない、そして専門的に従事する人材を用意する余裕がなかったり、そもそも経営の厳しさから女性の活躍推進になかなか前向きになれない、そういう面もあると思います。
 本法案の施行に向けては、こうした中小企業の特質を十分に踏まえた対応を行う必要があると考えますが、どのような工夫をしていくつもりなのかを、これは厚労省の方にお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(安藤よし子君) 委員御指摘のとおり、今回の法案では、三百人以下の中小企業につきましては、事務負担等にも配慮をいたしまして行動計画の策定などについて努力義務としているところでございます。一方で、労働者の約六割が中小企業に勤めているという現実がございますので、中小企業においても女性活躍推進の取組が進められるようにしていくということは非常に重要だと考えております。
 このため、中小企業に対しましては、今年度、行動計画策定の前提となる女性の活躍状況の把握や課題分析を簡便にできるようなツールを開発いたしまして、これをホームページで公表して、数字を入れれば一定の分析ができるような、そういう助けになるようなものを作りたいというふうに考えております。また、女性の活躍推進に関する取組を行う企業に対して、特に中小企業に配慮した助成金による支援を行う予定でございます。
 こうした支援を通じまして、四十七都道府県にございます私どもの労働局挙げて、地域の中小企業においても着実に取組が進むように、確実な情報提供支援を行っていきたいと考えております。
○岡田広君 是非全国の労働局を通して、中小企業の支援、やっぱり決めただけでは駄目なんで、地方に入り込んでよくここを説明をされるということがとても大事だろうと思います。よろしくお願いをいたします。
 これまでの審議でも何回か指摘がありましたが、困難を抱えたDV被害者の女性に関してもその職業生活については法案の対象に含まれると理解いたしますが、改めて確認をしたいと考えます。また、職業生活を含め、こうしたDV被害者の生活全般にしっかりと救いの手を差し伸べて活躍いただけるように取り組むことが重要であると考えますが、政府としてどのように対応をしていくのかを有村大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘だと認識をしております。
 配偶者からの暴力の被害を受け困難を抱えている方々の生活全般をしっかりと支援していくことというのは、日本の抱える現代的課題への対応だと認識をします。
 女性の職業生活を対象とするこの法案では、配偶者からの暴力の被害を受けている方の職業生活についても、当然その対象としています。また、配偶者からの暴力の被害に遭われた方々に対する相談対応、保護、また一時保護が終わってからの自立に向けた支援など、一貫した取組をしていくことが極めて重要だと認識をしておりまして、全国に現在二百五十七あります配偶者暴力相談支援センターを始め様々な関係機関が連携協力をして、タイミングよく迅速に的確な措置を講ずることが肝要だと認識をしています。
 この間、子供の貧困ということでシングルマザーの方々と直接お話をさせていただきましたら、やはりその原因というのにDVがあった、あるいは薬物乱用で、本当に奥さんと子供の命を守るために命からがら逃げ切ってきたと、そしてその身を隠しているという、本当に痛ましい現実を目の当たりにさせられました。そして、そのお子さんがうつだったり、あるいは不登校だったりという、本当に複合的な課題を絡んでいらっしゃる、単発の課題だけでは済まないという現状がこの特徴かと思います。
 そういう意味で、連携強化ということにもしっかりと意識をしながら取り組んでまいりたいと考えております。
○岡田広君 ありがとうございました。是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 この法律を作って終わりにすれば、作ればいいという、そういうことではないと思いますが、働き方改革を推進していく、そして、男性や管理職の意識改革も着実に進めていかなきゃならない、法律の実効性がしっかり担保、確保できるように魂を入れるということが大変重要になると考えますが、今後政府としてどのように対応していくのか、有村大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(有村治子君) 特に民間セクターでそうでございますが、女性の活躍を促進するためには経営トップのリーダーシップが不可欠だと、肝だと認識をしています。御指摘のように、男性を含めた経営者、管理職の意識改革を進めることが必要です。
 このため、管理職に対しては、経済団体と連携をして行政が開催しました経営者、管理職向けのトップセミナーにおいて女性活躍の実現に向けた好事例、また、去年六月に策定いたしました輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会の行動宣言の賛同者による取組についての情報発信などをしていただいております。
 また、この六月に決定しました女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づき、男性の育児休暇・休業が取れるようにすること、また、単にイクメンの善意に頼るだけではなく、部下の育児、介護への参画に配慮できる上司、すなわち長時間労働を評価するのではなくて、限られた時間で成果、結果を出すという努力をしているスタッフを促していけるような上司が人事的に評価をされるということの普及についての取組を進めてまいります。
 実際、女性活躍が進んでいる企業のトップの話を聞きますと、彼らは、単にそれが倫理的に、あるいは人道的に、人権の見地からいいというだけではなくて、本当に商業的にもコマーシャルベースにもこれがいいということを確信したところは、いわゆる形だけの女性活躍というのではなくて、そのDNAが組織隅々まで行き渡りやすいというふうに認識をいたします。
 そういう意味で、みんなにとってメリットがあるということを共有していただけるような機会を経験していただけるような社会になっていきたい、そういうふうな環境を整備したいと考えております。
○岡田広君 ありがとうございました。
 先日、この委員会で参考人の意見陳述がありました。三人の参考人の方々がそれぞれ、やっぱり一番この女性活躍推進法案で重要なことは、長時間労働の抑制という発言があったと私は考えております。
 そこでお尋ねしたいのは、女性の活躍推進のためには保育等の環境整備と同時に、男女を問わず社会全体としてのワーク・ライフ・バランスの実現こそが大変重要であると考えます。ワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる企業の方が何もしていない企業より業績が良い傾向にあるとされています、これもデータで出ていますけれども。
 特に育児を取り上げて聞きたいと思います。日本の男性の育児参加の時間はかなり少ない。フランスやドイツでは週三十五時間労働の規制があり、EUでは前日帰宅した時間から十一時間休養を取る労働規制もあります。また、ノルウェーでは育児休暇中の両親への給付として、五十六週間、給与の八〇%、又は四十六週間、給料の一〇〇%を取得できる制度があります。これによって男性の育児休業の取得率は九割に達するそうであります。スウェーデンでも、両親手当として三百九十日分、給料の八〇%が取得できるなど手厚い保障が行われています。
 六月の二十五日に厚生労働省から公表された二十六年度雇用均等基本調査速報版によりますと、育児休業取得者の割合は、女性が八六・六%、前年度比三・五ポイント上昇、男性が二・三%、前年度比〇・二七%上昇といずれも上昇はしましたけれども、男性の取得率は大変低い状況にあります。
 二〇二〇年度に男性の育児休業取得率を一三%という目標を掲げているわけでありますが、こういう状況の中でこの目標達成、これは、国として育児休業給付金、平成二十六年三月まで、去年まで五〇%であったのが四月以降から六七%に引き上げられたと思いますが、その秋のデータですから、これから当然増え続けるんだろうと思いますけれども、この一三%という目標達成に向けて今後どのような取組を行っていくのかをお尋ねいたします。
○国務大臣(有村治子君) 二〇二〇年までに男性の育児休業取得率を一三%にすると政府目標を掲げていますけれども、実際は、官民も二%強というのが現状でございまして、相当チャレンジングなハードルだと思っております。
 また、休業はこのような状況でございますが、育児休暇に関しては、これも八割の男性が半日でもいいから配偶者が出産した直後に休暇を取ってほしいということでございますが、その八割という目標ですが、じゃ、今が、現状がどうかといえば、統計すら取っていなかったというのが今までの偽らざる現状でございます。
 そういう意味では、長時間労働を是正するということは、単にワーク・ライフ・バランスというだけではなく、また女性活躍、男女共同参画社会の実現というだけではなく、実際に長時間労働をしている男女は、少子化ということを考えても、そもそも次の世代を育もうという気持ち自身がなかなか実現できないような過酷な生活が浮かび出てまいります。
 そういう意味で、長時間労働の是正は、ワーク・ライフ・バランス、女性活躍、少子化、日本を持続可能な社会にするためにはここを変えなきゃいけないという意識を持ってくださる、その意識を全国に広げられるかどうかが肝だと思っています。
 労働界、経済界、地方公共団体、有識者、関係閣僚から成る仕事と生活の調和推進官民トップ会議で、仕事と生活の調和憲章、また仕事と生活の調和推進のための行動指針を策定しました。この策定当初の平成十九年から、男性の育児休業取得率等を含めた数値目標を定めておりますけれども、この女性活躍と相まって、長時間労働の是正、日本は先進国の中で長時間労働で、その時間の長さではなく成果で測っていく人事制度にしていくべきだということを、この法案通していただきましたら、十年間の時限立法でございますが、この十年の中で意識を、こびりついた意識を変えていくということに専心をいたしたいと考えております。
○岡田広君 女性の輝く社会を実現するというのは、やっぱり働くという、女性活躍推進で企業で働くという、それだけではなくして、やっぱり物心両面という言葉があるように、物も心も豊かな女性、日本人をつくるというのが一番大事なことなんだと思います。
 私は、市長時代から三分の一バランス論という言葉をよく使っています。一日二十四時間、八時間が仕事、八時間は睡眠、残りの八時間が自分の自由な時間、このバランスが崩れなければ病気にならないとも言われています。しかし、日本の経済社会の中では、八時間労働が十二時間、十三時間になる、これは睡眠か自分の自由な時間から取られてしまう、バランスが崩れて、ストレスがたまって病気になるという悪循環になるんだと思います。
 私、去年、ノルウェーとかデンマーク、少子化の副大臣として視察をさせていただきましたけれども、基本的に、これはもちろん社会保障制度は違います、国民負担率も違いますから一概には比較できないけれども、やっぱり三分の一バランス論が基本になって、保育園はもう五時に閉まってしまう、こういうことが基本になって私は福祉の政策がつくられているんだろうと、そういうふうに思っています。
 二月に予算委員会の派遣で、京都の堀場製作所、ブリヂストンの彦根工場を視察をさせていただきました。女性の管理職登用、この三〇%という目標に向かっては努力をしている。だけど、人口減少社会に対する少子化対策に対してはなかなかやはりまだいろんな政策が、育休はやっている、これはやっているかもしれない。
 茨城県で、茨城県信用組合という金融機関がありますけれども、ここは、行員あるいは行員の奥様、三人目の子供ができたら出産祝い金百万円、四人目二百万円、五人目三百万円というお金を出しています。そして、第一子から、子供が高校に入ったら月七千円、大学に入ったら月一万円、返済義務のない奨学金を出している。
 こういう企業はあるわけですから、私は、堀場製作所、ブリヂストン彦根工場、もう少し少子化対策に向けて、これはしっかりと、やっぱり育休ももちろん大事であります、それぞれの地方公共団体でもいろんな形の人口減少社会に対する出産祝い金を始めとした制度はやっていますけれども、やっぱり地方公共団体ではなくして企業にも是非これを取り組んで、女性が活躍推進というのを進めていただきたい、そのことをお願いして、何かコメントがありましたら、もう時間がありませんから、三十秒ぐらいで有村大臣、よろしくお願いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 短くいたします。
 三分の一、黄金律のゴールデンルールをるる岡田先生から何度もおっしゃっていただいて、そのようなゴールデンルールに近づいていけるように、政府も社会も、また民間セクターも協力して日本の持続可能性を達成し、つくり固めなしたいと私も考えております。
○岡田広君 終わります。
○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。
 今日は、担当大臣が初めて設置された、ただ、そうはいっても所管が多岐にわたる、なかなか大変だと思うのですが、せっかくそのポストに就かれた有村大臣、是非リーダーシップを持って他省庁を引っ張っていく、そんな意思を持っていただければなと、その思いで大臣にのみ質問をさせていただきたいと思います。
 私は、全ての女性が輝くということは否定はしません。大いに結構だと思います。ただ、今の日本の女性の置かれている現状というものをしっかりと認知しなければ、なかなか全ての女性が輝くということの成果が上げられないのではないか、そのように思っておりまして、実は労働者の、働く人たちの女性の多くが非正規にあるということを捉まえて、どちらかというと今回は非正規の問題について少し視点を当てていきたいなと思っております。
 衆議院の審議におきまして、我が党の阿部知子委員の質問に対しまして大臣は、非正規は、自分が好む時間に働きたいと選択している人、正規として働きたいけれども機会に恵まれない人、自らの希望で非正規を選んでいるものの、その働きに応じた処遇がなされていないという人もいると、この法案はそのような非正規も対象としている旨の答弁をされまして、その上で、法案が成立したら、法案に基づく基本方針や事業主行動計画策定指針において必要な取組を盛り込ませていただくと答弁されていました。具体的にはどのようなものを盛り込もうとしているのか、お願いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 女性活躍という大きな理念の実現の上では、相原委員御指摘のように、現実的視点、現在日本が置かれている、あるいは働く女性の多くが置かれている現状を直視するということは避けては通れない、その大きな土台だというふうに認識をしています。
 働く女性のうちの半数以上が非正規雇用ということでは、非正規雇用の女性への対応がこの法案においても極めて重要だという認識を共にいたします。自ら希望して非正規という方、また、御紹介していただいたように、非正規を望んでいなくてもその現状に甘んじている方、あるいは適正な処遇を得られていない方、いろんな処遇、対応に対する認識がございます。
 具体的にどうするかというお問合せでございます。本法案を成立させていただいたということになれば、この法案に基づいての基本方針や事業主行動計画策定指針において、非正規から正規への雇用形態の変更、あるいは非正規の方々、そのままでいたいという方も一定いらっしゃるのですが、その方々が使い捨て、よもや使い捨てというのでは絶対なくて、その方々をしっかりと、非正規雇用の雇用形態はそのままという希望も一定あるんですが、その方々の能力開発をしていくというようなことを促していくような効果的な取組を盛り込んでいきたいというふうに現在考えております。厚生労働省とこの話合いも進め始めております。
○相原久美子君 是非、そういう具体的なもの、一歩でも二歩でも前進するというやはりその具体的なものを盛り込んでいっていただければと思います。
 ここで少し具体的な例を挙げさせていただきたいと思うんです。
 皆さん多分記憶に新しいと思うのですが、二〇一四年九月に銚子市で起きました中学校二年生のお嬢さんを殺害するに至った事件の背景。これ、お母様は〇六年から学校給食のパートをしながら別れた夫の借金返済をしてきたものの、お嬢さんが入学するに当たって制服ですとか体操着を買うために違法な高金利のお金を借りることになってしまった。追い詰められた上に事件に至ったということでございました。そして、横浜でのお子さんが亡くなった事件。これも恐らく皆さん記憶にあると思うのですが、何らかの対応ができる制度はあったと。これは事後になってからなんですね。
 実は、多くのシングルマザーはもう必死になって頑張って、恐らくこのお二人もそうなんですけれども、いろいろな制度、分からない、情報が入ってこないということもあったでしょうけれども、ダブルジョブでなかなか子供と向き合う時間もない、それから、そういう制度を使うという状況にもない、相談をしに行くにも時間がない、そういうことに置かれてきたんだろうと思います。
 このように、圧倒的とは言いません、でも、少なからず今特に弱い立場に置かれた女性、ここの部分にしっかりとした施策が私はなければ格差はますます広がっていくと思います。今回、報道だけなのですが、一人親家庭支援の充実策、これも考えられているというようですし、児童扶養手当の増額も検討しているというようなことも私は評価をしていきたいと思いますけれども、今後、このような本当に弱い立場にいる方たちへの対応、そこをどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) かつて野田総理が民主党政権で分厚い中間層というふうにおっしゃいました。政党、与野党の立場は違いますけれども、やはり日本の強みそれから安定感というのは、分厚い中間層が存在しているかどうかというのは極めて大事な価値だと私自身も認識をいたしております。
 そういう意味で、不意のつまずきというのはどなたにも起こり得るわけで、そのつまずきが起こったときにどれだけのセーフティーゾーンをその地域で、あるいはその一帯で、あるいは公共的に持っておけるかどうかというのが、その人の人生、あるいは国の豊かさ、安定性をつくっていくものだと思っております。
 特に、今御指摘をいただきました事例の一つ、無理心中を母子が図ろうとしたというところの事案では、県営住宅に減免措置があったにもかかわらず、その減免措置がとれるということを知らずに、無理心中で、立ち退きをというときに、子供の、娘の首に、命をあやめたという本当に痛ましい、追い詰められた状況であることがその報道からも浮かび上がってきます。やはり追い詰められれば的確な情報を探そうという力も萎えますし、またそういうインターネットなどにアクセスする機器も持ち得ていないということもございます。
 そういう意味では、やはり的確に、特に弱い立場に置かれる方に、的確にどのような公助、扶助があるのかという情報を届けられるようにする、アクセシブルにするということが極めて大事な課題の根本思想に出てくるかというふうに思っています。
 具体的には、御紹介いただきましたような一人親家庭ということでの児童扶養手当の拡充ということを考えておりますし、また同時に、一人親家庭、とりわけ母子家庭の貧困ということを考えますと、離婚の際に養育費を取り決めていないところが多い、取り決めていても実際には取れていないというところ、また養育費の相談すらできないDVの状況で別れていらっしゃるという家族像が浮かび上がってきていますので、一人親家庭に対する総合的な支援策をこの年末までに取りまとめて実現に移していきたいというふうに考えております。
 また、非正規雇用の育児・介護休業について、その制度の周知徹底や、あるいはそのリーブをされたときの代替要員を確保するということに助成金をしっかりと渡っていくようにして代替要員が採りやすくする、そして復帰しやすくするということを、非正規の労働者の皆さんの環境ということからも、厚生労働省と相談、連携を強化して具現性を高めていきたいと考えております。
○相原久美子君 大臣、意気込みは本当に分かるのですが、かなり私も伺いたいところたくさんあるものですから、答弁を少し端的にお願いできればと思います。
 そういう前提から考えたときに、私、情報をどうやって伝えるか、どういう施策を打つかということは大事だとは思います。ただ、私は、多様な働き方を選ぶ人であろうとどうであろうと、やはり生活できるかどうかということが一番問題なんだと思うんですね。
 その上で、ちょっとお伺いしたいのですが、我が党の林久美子委員が、行動計画作成のための状況把握・分析項目で、労働の対価である賃金項目、それから雇用形態が入っていないという点について指摘をいたしました。
 先ほど言いましたように、私、多様な働き方を選択しようとどうしようと、恐らく国民の多くは、働くということで生活ができるという、やはりその前提を求めているんだと思うんですね。ですから、労働力を対価で見た場合には、男女でとか正規、非正規で格差があるということ自体問題があるのではないかと思います。
 仮に、ここにいらっしゃる皆さんも、男性、女性かかわらず議員報酬一緒です、大臣職も恐らく男性大臣と女性大臣で賃金格差、現在ないと思うんですが、皆さん、これ賃金格差があって、それ妥当だと思われます。私、やっぱり働くということは、しっかりと賃金、対価、ここが均等の状況が組み込まれていなければならないんだと思うんですね。
 その意味で、事業体が実効性ある計画を策定するためには、そういう雇用形態ですとか賃金項目というのもやはり義務付けしていって、課題を浮き彫りにさせていく必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 大事な御指摘だと認識をいたします。
 御指摘の賃金格差については、男女間の管理職比率の違い、また男女間の勤続年数の違いが最も大きな二つの要因であると、厚生労働省の参考人からもるる御報告があります。この二つは必須項目とされています。これらに関わる課題を解消するための取組が各企業で行われることで、男女間の賃金格差の縮小につながるものというふうに考えています。
 さはさりながら、その一方で、衆議院の附帯決議で「任意項目に加えることについて検討する」とされたこともあり、法案が成立した暁には、労働政策審議会において男女間の賃金格差を任意項目として加えることを検討していただきたいと考えております。
 また、御指摘の正規、非正規という雇用形態も含めた雇用管理区分ごとに状況を把握するということは、現実をより良く知るということでございまして、労働政策審議会においては更に議論を深めるというふうにされているところでございますが、相原委員の御期待に応えられるべく、雇用管理区分ごとに実態が異なる可能性のある項目についてはしっかりと状況を把握することが有意義であり、ここの部分に光を当てていただきたいという旨を私からも厚生労働省と共有をして、その具現化に努めてまいりたいと考えます。
○相原久美子君 審議会の議論というのは私は尊重すべきだと思っているんですが、この間、政府はなかなかその審議会の答申等々を尊重しない方向も出しているくらいな、私は受け止めるんですね。だとしたら、是非、ここの労政審の場では、しっかりとやはり大臣の思い、これが届くような形で審議をしていただきたい、そういう旨のリーダーシップを発揮していただければと思います。
 労働契約法の二十条、それからパート法の新八条、正規と非正規の間で労働条件、待遇の不合理な相違を禁止することが明文化されているんですね。にもかかわらず、正規間でも男女間の賃金格差というのは約三〇%あると言われています。そうしますと、これは正規と非正規だとそれ以上に大きな差が出てくる。それと、男性と女性の非正規間でも更に格差があると。私は、この女性の活躍推進法案、しっかりとやはり実のあるものにしていくためには、現状を正しく把握して必要な施策を盛り込んでいくということがやはり重要なのだと思いますので、再度指摘をさせていただきたいなと思います。
 そこで、本法案というのは、民間だけでなくて国ですとか地方自治体についても対象となります、今回の行動計画。実は、私も地方自治体の非正規でした。国とか地方自治体、今本当に非正規が増えてきているんですね。そして、その多くは圧倒的に女性という形になっています。大臣としては、このような状況は把握していらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 公務員の皆さんが全体の奉仕者として頑張っていただいていること、その中で非正規の方々にその実施ということで相当にワーク、労働を担っていただいていることを認識をいたしております。
 その上では、事実上、そういう皆様の貢献によって回っているところがあるという現実を直視した上で、内閣人事局、総務省など調査を行って実態の把握を行っていますけれども、その機関の負担も考慮しつつ判断をしていくもの、特に御指摘いただきました臨時、非常勤の女性公務員もこの法案の対象となっておりますので、そうした方々の実態も十分に認識して行動計画の策定などの取組が推進されるよう、私も国家公務員担当大臣でもございますので努めていきたいというふうに思っております。
 さきの委員会審議において具体例を挙げての御指摘を林久美子先生からもいただいておりますので、個別行政分野において、実態調査に取り組む所管の省庁とも連携をしながら、この実態の把握を前に進めてまいりたいと考えております。
○相原久美子君 先日、林委員と、それから山本委員も指摘されましたいわゆる婦人相談員、これが法律上非正規でよいということになっている、今大臣もおっしゃっていただきました。確かに、法律上非正規でよいといっても、実は売春防止法の時代の法律から来ているわけですから、今の状況に合わせていくと、もう本当に専門職で多岐にわたっているということは指摘があったと思うんですね。
 その上で、実は、同じような状況の置かれている、それが母子寡婦福祉法で配置されている母子・父子自立支援員、これもまた非常勤とするということになっているんですね。時代の変遷の中で、実は母子・父子家庭が増加しておりますし、相談内容も非常に多岐にわたっています。専門性も必要です。これは、先日、婦人相談員についての指摘もありましたように、恐らく年収二百万円以下のワーキングプアと言われる部類に属するのではないかと思います。実態として、所管大臣ではありませんけれども、そこをしっかりと見極めていただきたいということと、私は、やっぱり隗より始めよというのは、まさに今回のような法案、少なくても足下から変えていくということが必要なのではないかと思います。
 その実態、ちょっとお聞きになっているかどうか、それから、ある意味、また、その足下の部分をどうしていくのか、決意等々があればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 御紹介をいただきました母子・父子自立支援員は、母子及び父子並びに寡婦福祉法に基づき都道府県知事等が委嘱するものであります。全国で千六百四十四人が委嘱されていまして、その多くが非常勤であります。一人親家庭が抱える多岐にわたる悩みや問題に日々対応されていて、大変重要な役割、DVの解決ということにおいても重要な役割を担っていただいている方々です。男女比については厚生労働省では把握していないというふうに聞いていますが、その多くが恐らくは女性であろうというふうに推察をされます。
 母子・父子自立支援員の支援策としては、厚生労働省において地方自治体が行う研修への補助を行っておられて、いわゆる能力の向上という意味での解決能力を高めるということでは促していらっしゃるようでございます。支援員の方々の専門性が更に高められるとともに、その専門性にふさわしい処遇が行われることを期待をしております。
 同時に、国家公務員のところは、総人件費ということで、これは与野党からも大変きつい総人件費の抑制ということの御指摘もいただいておりますし、各都道府県も、厳しい中でどこを、優先順位を、どこかを削ってというところのそのバランスの中で四苦八苦しておられる状況だという、これもまた現実かと思いますが、その中で、やはり一人親家庭の貧困を見逃さないということの優先順位を社会全体として上げて、それを反映していただけるような都道府県の体制になることを願い、またその発信をしていきたいと考えております。
○相原久美子君 確かに、総人件費問題というのはあります。ただ、どこにやはり基軸を置くのかということがこれからの施策の中では非常に大切になるんだと思うんですね。まして、今回のような法律を作って全ての女性がと言っている場合、特にそういう部分にしっかりと目を当てていくということが必要なのではないかと思います。
 次に、障害を持った女性についてお伺いしたいと思うのですが、実は私の知り合いに障害を持った女性がいます。彼女は働く意欲が十分あるんです。ただ、残念ながら、職場環境ですとか、そしてやはり彼女を受け入れる全体的な環境が整っていないということで、このずっと数年、ずっと求職活動をしているのですけど、なかなか仕事に就くことができないので生活保護に頼らざるを得ないという現状になっています。
 このように、働く意欲はあるけれども、社会環境ですとか職場環境が整っていないと、こういうようなところで悔し涙を持っている方、女性も相当数いるのだと思います。これは、女性に限らず男性もあり得ることだと思っています。そういう意味では、ここにもやはり視点を当てた施策が必要なのではないかと思っております。
 障害者権利条約、これも批准されました。是非ここも関係の省庁に対してしっかりとリーダーシップを持っていただく必要があると思うのですが、そこについての所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 御紹介いただきましたように、障害のあるなしにかかわらず、国民一人一人が生き生きと自らの持っている意欲や可能性、能力を発揮するということは極めて重要な課題だと認識をしております。
 男女共同参画基本計画あるいは障害者基本計画に基づいて、障害のある方が社会生活で直面する様々な障壁の除去に向けて総合的な施策が少しずつ、また確実に進んできたところでございましたが、こうした中で、事業主も含め、広く社会一般に障害を持った方々が、当然、インクルージョンという形で社会参画を具現化していくために、合理的配慮の取組を働きかけていくことが重要だと思っています。
 例えば、合理的配慮でありますと、筆談のための準備をすること、あるいは階段しかないところで車椅子の方々が移動を阻まれることのないように、持ち運びができるスロープを渡していただくこと、あるいは常設のスロープを造っていただくことなど、合理的配慮をすることがごく自然になされるような、そういう働きかけを政府として行ってまいります。
 今後、第四次男女共同参画基本計画について検討をすることになっておりますが、障害者の方が働きやすい環境整備についても、関係省庁と連携をして、車椅子のアクセシビリティーということで横幅を確保するということも含めてしっかりと検討をして、障害者を支える方々への支援も推進をしていきたいと考えております。
○相原久美子君 是非よろしくお願いいたします。
 全ての女性が輝くというのは、本当に、先ほど来からお話ししていますように、これは健常者のみならず、障害を持った状況に置かれた方、シングルマザーという状況に置かれた方、様々な方たちがいらっしゃる、そこにしっかりと目を当てていかなきゃならないという意味では大変な作業だと思います。でも、それをやらなければ、本当に社会が、人権が守られる、そして本当に全ての女性が輝くというふうにはならないと思うんですね。
 ちょっと時間がなくなりましたものですから、最後に是非、我が党も今回、この法案について様々な方たちからヒアリングを行いました。決して否定するものではありません。足りないところもたくさんあります。ですから、私たちも、これは批判をするばかりじゃなくて、一緒になってこの法案にやはり大きな結果を出せるような状況に後押しをしていきたい、そのように思っております。
 衆議院におきまして一定の修正も図られました。最後にいろいろな方たちから、ないよりましという意見もあったのですが、私はやっぱり、ないよりましではなくて、この法案を作るからには、本当に一歩一歩でもしっかりとした施策を当て込みながらやはり成就させていくという必要があるのだと思います。
 その上で、認定基準です。今回、事業主に認定制度を導入されるということでございます。いろいろな公共調達などで受注の機会増大などを促すとか、いろんなことがあるようですね。企業のイメージアップにつなげるインセンティブが与えられるとかあります。私、これも否定はいたしません。優遇措置を受けられるからには明確な認定基準が必要なんだろうと思っておりますが、この認定基準について今後省令で定められるということでございます。
 それぞれ事情が異なる事業体において、どのように平等性、客観性を保証する認定基準を設けるおつもりか、最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 十年間の時限立法です。持続可能性という意味で、全員参加、参画ができる社会を目指していくことが大きな価値の一つであろうと思います。
 今後、認定基準については、厚生労働省の労働政策審議会において審議された上で、厚生労働省令として策定されることになります。
 検討に当たっては、委員御指摘のように、女性の採用、登用に関し、現状、その現状は必ずしも華々しい格好いいものじゃないかもしれない、けれども、この実績ということと、それから改善がどれだけ度合いをスピードアップをしていただいたか、その両面で評価を行うことによって公平性を担保すること、また、業種や企業規模においても、進んでいるところもあれば、伝統的に男性が多かった業界というのもございますので、業界特性ということにも配慮して公平性を保っていきたいという方向性で議論していただけるものというふうに理解をしております。
 私自身も、るる御指摘がありましたように、非正規労働者に関する事項が認定基準に位置付けられることを大変意義あるものだと認識をしておりまして、そうなることを厚生労働省にも働きかけていきたいというふうに考えております。
○相原久美子君 有村大臣が女性担当大臣になったときに日本の女性政策が変わったと、そういうような本当にみんなが思えるような形の是非リーダーシップを取っていただきたい。そして、女性が活躍できるというのは、ある意味、男性自身にも非常に大きな影響を与えることになるのだと思います。ここにいらっしゃる男性陣も、ずっと指摘がありましたように、先ほど岡田先生からも指摘がありました、やはり男女が本当にこの先行き、日本を、安心の国、そしてやっぱり全ての人たちが輝ける、そんな国にしていくために是非頑張っていただければと思います。
 質問を終わります。
○藤本祐司君 先ほど来から答弁を聞いていますが、有村大臣、若干答弁長いので、長いと分かりやすいかというと、かえって訳分からなくなりますので、ポイントを絞ってお答えいただきたいと思うんですが。
 長いといえば、この法律案の「目的」、これ八行三百六十何文字になるんですよ。これ、話を聞いているうちにだんだん分からなくなってきて、本来、目的何だったのかなと。法律というのは概してそういうところがあるんですけれども、ちょっとそもそも論になりますけどちょっとお聞きしたいんですが。
 この第一条、これは目的を示しているわけなんですが、こういう長い文章になってくると、余計なものは取り外して、私なんかがよくやるのは、もう形容詞とか形容句とかそういうのは全部外して、主語と述語は何かというそれだけが基本的に一番分かりやすくなるわけで、私もシンクタンクにいたときは、一文章は二行までとか一行の中で収めるとか、そういうことをちょっと心掛けていたことから考えると、本当に余りにも長過ぎるなというふうに思うんですが。
 この主語と述語、これが基本的には目的を示しているんだろうと思いますが、この主語は「この法律は、」、これはもう明らかなんですが、この述語、これが恐らくこの法律案の目的となるところだと思います。述語は何でしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 女性が輝ける社会をつくっていくということだと認識をしております。
○藤本祐司君 私、そう読めていないんですよ。
 これ、この法律は、「豊かで活力ある社会を実現することを目的とする。」、これが述語じゃないんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) その前の文を私は読ませていただきましたが、最後の三行ということがそもそも政府が出させていただいたところでございます。
 ただ、衆議院で修正をいただいた結果、女性の希望に応じて個性と能力を発揮できる社会を実現し、豊かで活力のある社会の実現につなげていくことを目的にするという修正案を衆議院で決議していただいておりますので、それを参議院で御審議いただいているものと認識をしております。
○藤本祐司君 これ、究極の目的としては、多分、「もって豊かで活力ある」ということは、今までその前にあるものをもって豊かで活力ある社会を実現することが目的だということであるならば、この法律は、素直に読めば、豊かで活力ある社会を実現することを目的として、その目的を達成していくために女性が活躍できる社会をつくっていくというふうに読むのが普通だというふうに思っていたんですが、そうではないんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) そのとおりだと思います。与野党の修正案を経て参議院の審議になっておりますので、もう少しこなれ感のある、主語、述語をはっきりとした案文をという御指摘は率直に、御指摘を素直に受け止めます。修正案ということを、政府としてもそれをしっかりとオナーしてこの審議を今日もさせていただいているという認識です。
○藤本祐司君 人口減少社会になってくると活力が低下していく、その活力低下を補うためにはどうするかというと、必ず出てくるのが、能力ある人で活用されていない人たちを活用しましょうということが出てきて、それが女性であったり、あるいは高齢者であったり、あるいは外国人であったりということが必ず議論として出てくる。
 その中の一つとして、女性の中でその個性と能力を十分に発揮してやる気のある方々に職業生活を継続してもらおうじゃないかという、そういうことなんだろうというふうに私は解釈しているんですが、タイトルが女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案となっている割にはこの目的のところが若干読みにくいなというふうにちょっと思ったという、ある意味、感想めいたところではありますが。
 その中でちょっと、この目的だけでも実は三十分、四十分質問できるんですが、余りそれだけにとらわれると次に行けないので、一つだけお聞きしたいんですが、この法律は、急速な少子高齢化の進展云々云々に対応していくために、女性がその個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍することというふうに読み取れるんですが、ちょっとそこでお聞きしたいんですが、なぜ女性が個性と能力を発揮して仕事で活躍することができると急速な少子高齢化の進展に対応できるんでしょうか。どういう意味なのか、ちょっと教えていただきたいと思うんですが。
○国務大臣(有村治子君) 男女が共に仕事と家庭を両立できて、子供を産み育てやすい環境、両立支援を強化して整備を推し進めていくことが急速な少子高齢化への進展の対応につながると考えております。
 それは、子育てか仕事かという二者択一を迫られるのではなくて、両方をスムーズにできるということで、これからどんどん減少をしていく少子化という中に対策として、子供を少しでも産みやすい、また育てやすい環境をつくっていく。そして、高齢社会の中で、例えばダブルケアという今日的課題も出ていますけれども、介護をしながらも仕事を続けることができるということが、これからシュリンクしていく、いわゆる労働生産人口の減少にも対応していくものになると思っております。
 ただ、この順番ということの記載位置を衆議院で修正をしていただいて、女性が個性と能力を十分に発揮できることによって、ひいて、結果として社会が変わるという、本来の政府の意図ということがより明確にしていただけたものだと認識をしております。
○藤本祐司君 分かりました。
 じゃ、次の質問に移りますが、八条と二十条の関係です。
 この法案の中でやはり重要なポイントの一つが、企業が社内の様々な状況を数値で把握して分析し、それを改善していくということ、これが一つのポイントなんだろうと思います。女性が職場で活躍できる場をつくっていけるかを企業がいかに努力をしているかを継続的にやはりモニタリングをしていく、そして数値を公表していくということが重要であるというふうには認識をしておりますが。
 ちょっとここで二十条との関係でお聞きしたいんですが、常時雇用をする労働者が五百人程度の会社が三つあったとします、三つね。三つあって、それぞれA社、B社、C社とした場合に、A社は、一生懸命努力をして、事業計画ですか、の中できちっと数字を上げていこうということで努力をしたというのがA社。B社が、そこそこ努力をしたけれども、目標値になかなか、達成するかしないかというところまでは行っているけれども、それ以上には行っていない。C社は、余り努力をしない、その結果、ほとんどその目標を達成することができなかったといった場合に、この二十条との関係で、国等からの受注機会の増大というのがある。そことの関係で、A社、B社、C社。A社にはどういうメリットがあるのか。逆の聞き方をすると、余り努力をしなかった、目標を達成しなかったC社には、何らかのA社との比較においてのペナルティーなりデメリットというか、そういうものが起こり得るものなのか、もしあるとするならばどういうことが考えられるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 二十条で、認定を受けた事業主の公共調達における受注機会の増大について規定をしております。
 ここで言う受注機会の増大とは、国が例えば女性を対象とする広報業務などを外部に発注する際の企業の受注が望ましいときには、現行の会計法の範囲内、すなわち基本は価格ということを重視するというその範囲内で、本法案に基づく認定を受けていることを評価項目として設定することによって積極的な評価を受けられるように誘導するというものでございます。
 さっきA、B、Cというふうに挙げていただきましたが、例えばCでしょうか、目標を達成できないCですね、目標を達成できない企業が認定の対象になるかどうかも含めて、本法案に基づく認定基準の在り方に関しては、今後、厚生労働省の労働政策審議会において議論をされることになります。御紹介いただいたように、例えば相当意欲的な目標を立てたB社が、かなり理念を具現化するような目標を立ててそして特段の事情により達成できなかったというのは、それはペナルティーではなくて、よく頑張ったというのが本来の姿であろうと思います。
 その結果だけをもって判断していいかどうかというものには議論があろうかというふうに思っておりますので、その公平性を担保する意味からも、厚生労働省に関しては、本日の藤本委員の御指摘も含めて、公正で公平で、皆さんが目標の立て方にとって確かに公平だ、フェアだというふうに思ってもらえるような議論を、私も厚労の方で、労政審でやっていただけるように願っております、期待しております。
○藤本祐司君 通告はなかったんですが、今、有村大臣が厚生労働省の方でということを繰り返し言われていまして、そのほかのところでも、先ほど相原委員の質問についても厚生労働省の方でということを言われていたんです。
 政務官来ていただいておりますけれども、相原委員の質問はちょっとお聞きになっていらっしゃらないのでお聞きしませんが、今の有村大臣の、いわゆる厚生労働省との協議において、労政審においてという答弁に対してはどのようにお考えになりますでしょうか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 先生の御質問は、恐らくこの法律が実効性のあるものになるのかどうかという観点に基づくものだと思っております。
 法律が成立させていただきました暁には、しっかりと労政審の方で公共調達そのほか目標達成に向けた企業の取組が加速されますような議論を進めていただくべく、私たちも努力してまいります。
○藤本祐司君 じゃ、ちょっと質問戻りますが、一般事業主行動計画の策定という中で、第八条ですよね、この第八条の中で、行動計画の中で、厚生労働省令で定めるところにより云々という、いろんな指標を定めていくと。それらが達成したか進捗しているかということが一つの基準になるんだろうと思うんですが、それはあくまでも三百人を超える事業主ということだというふうに認識をしておりまして、第八条六で、常用雇用者三百人以下の事業主ではこの一般事業主行動計画の作成に関しては努力義務、努力規定となっているというふうに認識をしております。
 であれば、もう一つお聞きしますけれども、三百人以下の会社で行動計画を策定をしたと。一つの会社は策定をして、別の会社は同規模でも、例えば五十人ぐらいの規模でも、一つの会社は行動計画を策定して一つはしなかったということになった場合に、した会社としていない会社についての何らかの優遇措置、国等というので地方自治体なんかも入るんだろうと思いますが、それにおいて何か差が出るものなんでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 女性活躍推進のための取組の裾野を広げていくことは大変重要だと考えております。
 その点においても、中小企業の積極的な取組を促進するための、義務ではございませんけれども、努力をしていただいたことに報いる何らかのインセンティブは必要だと考えております。民間ということではどうしても厚生労働省の労政審ということになっていきますけれども、例えば、行動計画に定めた取組を実施して目標を達成した中小企業に対しては助成金を支給するということは経済産業省とも連携できるかと思いますし、その取組を促進する予定でございます。
 先ほどお尋ねをいただきました受注機会、公共発注ということに関しても、中小企業が参入してその規模ゆえに不利になったりということがないように、それを促進するようなインセンティブということにどのような公平性があるのか考えてまいりたいと思います。
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 大臣の言われた最後のところ、受注、事業所規模によって第二十条が適用されるか否かを必ずしも決めるものではないというふうにちょっと捉えたんですけれども、要するに、三百人以上のところ、三百人を超える事業所についてはこの第二十条の受注機会の増大というのは考えられるけれども、三百人以下はそこは考えられないよという話になってくると、やっぱり大規模であることの方が有利になるということですよね。それによって、その企業が更に受注機会が増えることによって業績も良くなっていく可能性があるけれども、中小企業はそれが対象ではないとなれば、大きい企業はますますどんどんどんどん良くなっていくけれども中小企業はそこで足踏み状態になってしまうという、そういうことで格差がどんどん出てしまう。
 大企業というのは、概して都市部、大都市にあるということを考えると、地方にある企業というのは更にまた不利な条件になっていってしまうということになるので、ここの受注機会の増大、第二十条に関しては、規模の問題だけを捉えてしまうと、規模の問題で切ってしまうと、事業所のですね、東京一極集中の是正とか言っているのがまた逆に働いてしまうだろうし、地方の企業で頑張っている企業に人材が集まらないということになってくると、まさに先ほど来話があった地方の消滅云々というところが現実化してしまうことになってしまうと思いますので、ここのところは、やはり規模だけで切ってしまうということがないようにこの二十条は捉えていただければというふうに思っております。
 次の質問なんですが、企業が把握して公表する指標としての例えば女性の労働者の割合であるとか継続勤務年数の男女差とか、管理的地位に占める女性労働者の割合というふうには規定されていますが、これは任意項目になると思いますが、役職ごとの男女比であるとか登用実績の男女比であるとか、あるいは先ほど来岡田先生からも御指摘ありましたとおり、労働時間、長時間労働の実態であるとか労働者間での総労働時間のばらつきとか、そういったところを見ていかないと企業構造がどう変わっていくかというのが分からないんだろうと思いますが、その項目についてもやはりしっかり把握をして公表していくことがこの法案を実効性を高めていくものだというふうに認識をしておりますが、それについての見解をいただけますか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘の趣旨をしっかりと踏まえたいと思います。
 女性の職業生活の活躍に向けては、採用から登用に至る各ステージにおいて業種や個別の事業主ごとに多種多様な課題や目標がございます。このため、今御紹介いただいた必須項目以外にも、各事業主の実情に応じた、あるいは地域に応じた項目の把握、分析がなされて、それに応じた行動計画が作成されることを民間事業者においても期待をしたいというふうに思っています。
 具体的な任意項目としては、例えば男性の育児休暇の取得率や、あるいは登用という意味、どれだけ育成をしているかという意味では、幹部の登用のための研修に男女差があるのかどうかということからも認識をしていただいて、より任意項目に具体的なイメージが湧くような働きかけができるかどうかも成否を決める大きな要素だと思っていますので、現実的に妥当な必須項目以外の任意項目でも実情に即したアイデアを出していきたいというふうに考えております。
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 先ほど岡田委員からも御指摘ありましたし、この間の参考人質疑の中でもほぼ共通して言われていたことが、この女性の職業生活における活躍というのは女性だけの問題ではない、むしろ男性を含む全ての労働者の働き方とか休み方とかそういうものに関わっているんだという認識が共通されていたのではないかなというふうに思います。
 例えば、結婚している男性、女性がいて、その男性社員が長時間労働で、毎日のように長時間労働を時間外で働いていることで、家に帰って、もうへとへとになってきたときに、家事、育児ということをやろうと思っても気力、体力が付いていかないというのが現状あったんだろう、これまであったんだろうと思います。
 これでは、配偶者であります女性が職場で本当に一生懸命ばりばり働こうと思ってもなかなか家族としてそれができないという、そういう状況がありますので、その指標、把握しておくべき指標というのは、男女差とか女性のということだけではなくて、男性を含めた労働者全体の正社員としての就業であるとか賃金とか、非正規雇用を含む労働者間の賃金格差であるとか、あるいは年休あるいは育休の取得状況などの両立支援の利用実績とか、そういう指標なんかも取り入れるべきだというふうに思っています。
 その中で、先ほど岡田委員から、あるいは前回の参考人の中でも言われていましたが、正社員の総労働時間、長時間労働の実態というのは本当にどうなっているのかなというところも正確に把握しておく必要があると思うんですが。今日は厚労省の政府参考人にも来ていただいていますが、一九八八年に改正労働基準法で法定労働時間が週四十八時間から四十時間になっていると思うんですが、その当時、例えば一九九〇年と現在、一番新しい、二〇一三か一四か分かりませんが、それと比べての週労働時間がどのように変化してきているのか、そこをちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大西康之君) 厚労省で所管しております毎月勤労統計調査というのがございます。
 これにつきましては月間の労働時間を調査しておりますので、直接、週の平均のデータはないわけでございますが、この毎月勤労統計調査の調査結果を用いて五人以上の事業所における一週間当たりの平均総実労働時間を試算したところでございますが、一九九〇年で週三十九・七時間、直近ですと、二〇一四年で週三十三・五時間でございます。
○藤本祐司君 一九九〇年というと、一九八八年の改正労働基準法が施行された直後、かなり努力をされて三十九・七、そして二〇一四年、三十三・五、週ですよね、ということなんですが、この労働者というのは、いわゆる非正規なり短時間労働を含めているのでしょうか。
○政府参考人(大西康之君) ただいまの申し上げました数字につきましては、全労働者でございますので、短時間労働の方も入っておるところでございます。
○藤本祐司君 もう一つ別の方に、ちょっと総務省に同じ質問をするんですが、一九九〇年と二〇一四年が直近なんでしょうかね、で週労働時間はどのように変わってきているんでしょうか。
○政府参考人(會田雅人君) お答えいたします。
 総務省が所管しております労働力調査によりますと、雇用者の月末一週間の週間就業時間は、一九九〇年平均で週四十六・二時間、二〇一四年平均で週三十九・三時間となっております。
○藤本祐司君 先ほどの厚労省の数字と全然違うというところではあるんですが、今の数字は非正規労働者を含んでいるのか、二〇一四年だけ見たときに。これは、もし含んでいるとしたら、正規社員だけというのは分かりますか。
○政府参考人(會田雅人君) 先ほどの時間には非正規も含んでおりますので、いわゆる正社員に当たります正規の職員、従業員の月末一週間の週間就業時間は、二〇一四年平均で週四十五・〇時間となっております。
○藤本祐司君 今皆さん聞いていただいてお分かりのとおり、厚労省の数字と総務省の数字は違うんです。これは統計の取り方が違うので当たり前といえば当たり前なんですが、こういうことが起きているわけですね。
 一九九〇年、八八年に労働基準法が改正されても、そのとき四十時間といっても現在は四十五時間。もうこれ、五日勤務としたら一日一時間ずつの時間外をやっているということになるんですが、何でこんなに厚労省の数字と総務省の数字が違うかというと、簡単な話なんですが、総務省は何を基にこの統計を取った数字なんでしょうか。いわゆる事業所側なのか、世帯、いわゆる労働者側の数字なんでしょうか。
○政府参考人(會田雅人君) 総務省の労働力調査は、世帯を対象にして行っている統計調査でございます。
○藤本祐司君 厚労省にもちょっとお聞きしたいんですが、毎月勤労統計調査、これは事業所統計だというふうに認識をしているんですが、OECDなんかの統計も全部これを用いて世界の比較なんかをやっているんですが、この事業所統計というのは、サービス残業であるとか、あるいは管理職、いわゆる残業手当が付かない管理職の労働時間というのはどういうふうに含まれるのでしょうか。
○政府参考人(大西康之君) 毎月勤労統計調査につきましては、事業所に聞いておる調査でございますので、事業所からいただいた数字ということでございます。
○藤本祐司君 つまり、時間外手当を払っている分の時間だけなんです。だから、時間外手当を受けないでサービス残業をしている分は出てこないというところで総務省と厚労省の差が出ているんです。
 差が出ていていけないとかいいとかと言うつもりは私はないんですが、こういう数値を取るときには、例えば事業所側でこういう数値がありました、こういうふうになりましたよというのを一〇〇%うのみにすると本当の企業構造は分からなくなってしまうのではないかという、そういう懸念なんです。
 管理職の女性、女性の管理職登用が進めば進むほど、ここはまた時間外がどうなってくるかというのが、要するに総労働時間というのは分からなくなってしまいまして、それで本当にこれで女性が働きやすい場になるのかどうかというのは甚だ数字だけを見たときに疑問点が多分いろいろ出てきてしまうのではないかなと思いますので、指標を取るときには、その辺りは事業所側だけではなくて労働者側のやはり観点からの指標を取るべきではないかなと私は思うんですが、大臣、どう思いますでしょうか、有村大臣。
○国務大臣(有村治子君) 今のやり取りを伺っていて、やはりどのような調査を取るにしても、その背景にある動静や深い考察をすることが極めて大事で、数字だけを、表に出てきた数字だけを信じるということのないような注意ということをどのような統計を見ても留意しなければならないという思いを新たにいたしております。
○藤本祐司君 任意項目等々を労政審の中で検討するということでございますので、労働者側の意見というのはそういうところでしっかり反映していただくようにお願いをしておきたいというふうに思います。
 まだまだ実はたくさんあるんですが、一つだけ。第二条にちょっと戻りますが、ここ、どうしても私違和感があるところがありまして、なぜかというと、第二条の二項に、ここのところが、「職業生活を営む女性が結婚、妊娠、出産、育児、介護」というふうに書いてありますが、妊娠、出産は男性はできません。これはもうどうしようもない話なので何とも申し上げられませんが、例えば結婚であるとか育児とか介護というのは、これは職業、職場の問題というよりは、むしろ家族を取り巻くそうした環境での家庭生活での問題ではないかなというふうに私は思うんですが、そういう意味において、わざわざここで「家族を構成する男女が、相互の協力の下に、」と、法律で国がそこまで言う必要があるのかどうか、非常におせっかいな過保護な話であるようにしか思えないんですが、それにとても違和感があるんですね。
 これを言うと必ず、男女共同参画社会基本法と、条文と合わせていますと言うんですが、それがそもそもおかしな話で、この法律は職業生活における活躍の推進に関するものであるならば、ここのところがなくたって全く問題ないわけなんで、何か、「家族を構成する男女が、相互協力の下に、」を、お上というか国がこんなことまで規定するのは私は甚だ余計なおせっかいだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 御指摘の二条二項でございますが、当然のことながら、この法案で個人の家庭生活やその中での男女の個々における役割分担を縛るものではありません。ただ、これ修正を衆議院でなされていまして、「家族を構成する男女が、男女の別を問わず、」ということで、新たな言葉を与野党で入れていただいております。より明確に、女性がというのではなくて、男女共にということの、その強調性がなされたと思っています。
 さはさりながら、先ほど藤本委員おっしゃっていただきました、妊娠、出産は女性が主体的になすものでございますが、例えば介護にしても、女性の離職者数というのは十六万人、男性の離職者数五万人の約三倍でございますし、結婚を機に退職する女性も四分の一、第一子出産を機に退職する方も六二%ということで、男性が女性がという意図は全くないですが、事実上、その多くの家事のことが女性に託されているというその事実に鑑みて、これは男女共に仕事とそして家庭の両立を支援していく、そういう社会をつくっていこうという趣旨を明確にさせていただいたというふうに理解をいたしております。
○藤本祐司君 一〇〇%理解、納得していませんけれども、時間もありませんのでこの程度にしておきますが。
 もう時間がないので最後に申し上げますと、世界をざっと見渡すと、女性参政権、これ最も早く導入されたのはニュージーランド、イギリス領のニュージーランドで一八九三年、被選挙権は、当時はロシア領ですが、フィンランド、これが一九〇六年というふうに承知していて、日本は一九四五年にやっとということで、四十年遅れだというふうに認識をしておりますが。
 今回、全ての女性が輝く社会を構築するというふうに言っているんですが、この法律案を見ると、やっぱり企業のトップとか、大企業での女性の正規職員増えて管理職が増えても男女不公平なく女性が活躍できる社会にならなければという、割とトップの部分というのかな、上層の部分というのか、そういったところが割と主体的になっているようにしかちょっと思えないというところが若干懸念するところなんだろうというふうに私は思っておりまして、全ての女性が自分の意思で活躍できる社会をつくろうとするのであれば、むしろ職業生活に限定するのではなくて、家事であったり育児であったり、そういういわゆる家庭生活をしっかりやるんだ、共同してやるんだという、そういう価値観をやっぱり植え付けていくということと、あとは社会で、みんなでそれを支援していく体制というのを整えていくという、それがおのずと職業生活においても女性が活躍できる社会をつくっていくことにつながっていくんだろうなというふうには思っています。
 この法案、若干の物足りなさと偏ったところがあるなというふうには思いますけれども、まず第一歩ということでしっかりこれに取り組んでいただければと思います。
 終わります。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 今まで三名の委員の質問を聞かせていただきながら、非常に大変感慨深いものもございまして、最初に女性の登用促進に向けた取組という質問でありますが、ちょっと肩の力抜いて聞いていただきたいんですが、ちょうどこの審議中に私、埼玉県の行田市に、流通加工業の現場を見てまいりました。いわゆるイトーヨーカドーとかイオンとか、大量のものをパッケージしたりといういわゆる流通加工、あわせて、企業の在庫をそのまま預けて、それでいわゆる倉庫業というんですか、それを代理業すると。こういった会社に、実は六百人いるんですけれども、そのうちのいわゆる正社員が一割、六十人、女性がやっぱり四、五人でした。平均給与が四百万ぐらいですか。やっぱり流通加工というのはどっちかというと下請の下ですので、なかなか給料上がらないという中で、それで、いわゆる常勤の非正規雇用の方が三百人おりました。この方は常勤と。それ以外二百数十人の方がいわゆる非正規であり、かつ登録というか紹介で、その仕事が多くなったら雇うと、こういう会社なんですが。
 そこで、先ほどの非正規の常勤雇用三百人ですけれども、ほとんど女性です。それで、非常に面白いのが、いろんなクライアントがあります、お客さんが。私は何ができますと自己申告制ありますと、五十項目ぐらいあるんですよ。この項目は後輩に教えられますよと、全部で、丸付けられるところがあって、それが多い人がやはりリーダーになっていくんですね、チームリーダー。パートリーダー制度と言っていましたね。七人おりました、そのパートリーダーの方が。平均収入が三百五十万円なんですね。会社としてはこの方は正規にしてほしいとよく言っているんですけど、御本人たちは今の非正規でいいですよと。これが実態なんですね。
 ということは、恐らく、必ず正規じゃなきゃいけないということを言っているわけじゃないんですけど、やっぱり雇用条件というか処遇というんですか、それといわゆる職場と家庭の両立というか自由度というんですか、やっぱりこの関係性だと思うんですけれども、そういった流れの中で、この女性の登用促進というんですか、これについて有村大臣はどんなふうにお考えでいらっしゃいますか。考え方を御開陳いただければと思います。
○国務大臣(有村治子君) 肩の力を抜いてと御指南いただきました。
 今御紹介いただいたお話ですが、やっぱり注意すべきは、非正規で常勤という方々が多いというのはやっぱり今日的課題だと思います。今までは非正規で非常勤ということを想定した仕組みが多かったと思うんですが、常勤で非正規という方々が多くなっていて、その方々が主力を担っていただいているという現実から目を背かしてはいけないと思います。
 正規になってほしい、正社員になってほしいというところで、ならない方が一定いらっしゃる、管理職になってほしいと頼んでも管理職になりたがらない女性がいるという指摘はよくいただくところでございます。やはり長時間労働ということを前提にして、まあちょっと言葉があれですけど、マッチョな女性、男性と同じように、男性化することが管理職になるということと同意語になってはいけないと思っています。そういう意味では、管理的な仕事、進捗、対人交渉が迫られるような、そういう指導的立場には置かれたくないという、そういう意思もあるので、そこは尊重されなければならないと思います。
 ただ、実際に管理職になるとこういうメリットがあって、こういうふうに自己実現ができるよというのは経験しないと分からないというところもございますので、トップや女性の先輩が、そういう現実でこういう権限が増える、そして、なぜあなたを登用するのか、なぜ正社員になってほしいのかということを分かるように丁寧に自らの言葉で言い続けていただくことで正社員化やあるいは管理職を志してくれる、その層が増えていくものだと考えております。
○若松謙維君 その先ほどの七人のパートリーダーの方ですけど、なぜ正規をある意味で受けてくれないのかというと、そこは埼玉県中心に幾つかの拠点があるんですが、車で三十分、一時間圏内でもやはり転勤がありますので、どうもそれが女性の方が正規を非常に慎重になるという何か大きなハードルがあるんですね。そこら辺は、かつ、何が何でも転勤しなくてもいいと思うんですけど、何か日本の企業というのはそれぐらい規模が大きくなると転勤が当たり前みたいになっちゃって、そこがこの女性登用というか女性の社会参画を拒んでいるんじゃないかと思うんです。それについてはいかがですか。
○国務大臣(有村治子君) 個別のことになると厚生労働省マターになるかと思うんですが、やはり転勤をその職業区分に課されるというのは、日本ではよく間々見られる傾向だと思っています。
 さはさりながら、女性活躍という意味では、例えば全国の地銀が協力して、全地銀が参画して、例えば配偶者が遠くに異動するときにほぼ女性は辞めなきゃいけなかったんですが、その辞めた地銀が紹介をして、その赴任先、旦那さんの赴任先の地域での地銀を紹介し合って、女性の、配偶者のキャリア断絶を防ぐということを全国でやるような新しい試みもこの法案に相まって出てきていますので、そういうキャリア、夫婦で、あるいは転勤をどうマネージするかということの新しいアイデアも日本から出して蓄積もしていかなきゃいけないと考えております。
○若松謙維君 今非常にいいお話を聞きました。
 あわせて、さっきのその事例なんですが、ちょっと、企業秘密ですけど、会社名言ってませんからあれなんですが、先ほどの非正規の常勤の女性の方、時給八百三十五円ということなんですね。それで、関東は最低賃金が八百二円なんですね。ですから、何とか企業努力して最低賃金ではないということなんでしょうけど、常にやっぱりいわゆるクライアントは下げ圧力がありますので、そういう中、今回、来月からですか、十八円の、全国平均ですけど、最低賃金アップありますね。
 これ、厚生労働省のマターなんでしょうけど、何とか全国幅広くこの最低賃金をやっぱり上げるべく、政労使会議もありますので、是非、有村大臣、そういう場を活用して発信していただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 厚生労働省所管の政労審ということでございまして、そこに私がということ、直接どのくらい参画、グリップができるかというのは課題が実務上あるかもしれませんけれども、やはり就労者の安定を図るという意味では、皆さんがその貢献に適した処遇を与えられる、時給を与えられるというのは日本の中で大事な、極めて大事な価値だと、デフレを脱却する意味でもとても大事なことだというふうに思っております。
○若松謙維君 厚労省、安藤局長でしたっけ、ということで、いわゆる同一条件同一賃金にも関わる話でありますので、是非厚労省からもそういう場を捉まえて発信していただきたいと思うんですけど、いかがですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 最低賃金につきましては、それぞれその地域の最低賃金の審議会におきまして、公労使三者構成の中で毎年決められていくものでございますけれども、御指摘のように、均等・均衡処遇を確保していくということは大変重要なことでございます。仕事の内容に応じてふさわしい処遇を非正規の方であっても受けられるような、そういう視点を持った雇用管理が進められるように私どもとしても取り組んでまいりたいと考えております。
○若松謙維君 是非よろしくお願いしますと申し上げて、次の男性の家事・育児参画について質問させていただきますが、改めていわゆる家庭の価値観というんですかね、恐らく年代によって大分違うと思うんです。高度成長期世代、皆さんですね、それと成熟時代、私たちなんですかね、それとデフレ時代ですか、それぞれやっぱり家庭環境が全然違いますよね。そういう中、いずれにしても多様化というところから、男性の家事・育児参画をどう考えるかということなんですけれども、ちょっと極めて紋切り的な質問で、これは有村大臣ですかね、政府として、男性の家事・育児参画促進に向けた具体的な取組をどのように進めていくか、大変紋切り的な質問ですけど、答弁お願いします。
○国務大臣(有村治子君) 女性活躍というならば、まず男性の働き方を変えてくれ、男性の家庭での参画を積極的にという率直な声が全国から聞こえてまいります。
 国際的に見ても、我が国における男性の家事、育児への参画は低調です。共働き世帯を取ってみても、六歳未満の子供を持つ男性のうち約八割が家事を全く行わない、約七割が育児を全く行わないという調査が出ております。これでは、女性に働け、家事も育児も介護も全部女性というのでは、女性活躍というのがかなうはずもありません。そういう意味では、男性、女性共に家事、育児ができる力、技能ということ、意識を持っていただくことは極めて大事な生活者としての自立だと思います。
 六月に決定した女性活躍加速のための重点方針では、まさに男性の育児休業の取得、そして部下の家事、育児への参画に配慮できる上司が人事的にも評価されること、その人事制度を普及させていくこと、男女共に育児に携わることができる環境を前進させたいと思っています。
 ちなみに、私たちの時代は技術と家庭が中学、高校で分かれていまして、男性が技術、女性が家庭科ということでしたが、その両方を学んだ世代が今三十代半ばまで育ってきています。そういう意味では、心理的ハードルもまた低いですし、両方ができるという技能、技術的な技能を持った、力を持った男女がその若い力の担ってくれる層になってきているというのは希望が持てることだと認識しています。
○若松謙維君 調査室の資料の中に、六歳児未満のいる夫の家事・育児関連時間ということで、これ一日当たりで、ちょっと面白いデータがあるんですが、アメリカとかイギリスとかドイツ、スウェーデン、大体三時間ですか、家事関連時間ですね、そのうち育児時間が大体一時間、こんなデータなんですが、ところが、フランスは家事時間が二時間半で育児時間が四十分。ところが、日本は家事時間一時間、ですからフランスの二・五分の一、だけれど育児時間は四十分ぐらいでフランスと変わらないんですけど、何でこういう現象になるかって分かりますか。
○政府参考人(武川恵子君) 詳細な分析が行われておりませんために断定できませんけれども、恐らく、家事、育児同時に行っているような場合につきまして、やはり家事なのか育児なのかというどちらかを回答して統計が取られておりますので、フランスの家事・育児時間、育児時間を除いて、二時間半から四十分を除きますと一時間五十分ございますけれども、これにおきましても、子供の相手をしながら家事を行っているというような時間も含まれているのではないかというふうに推測しています。
○若松謙維君 これ、ちょっとどなたに質問しましょう。今ちょっと聞きながら、要は、間違いないことは、というのは、アメリカにしろ、大体三時間ぐらい家事の時間があれば一時間ぐらいの育児時間ということが一つの平均ですので、やはり家事の時間を増やすということが大事だと思うんですが、この家事の時間を増やすというKPIって、これあるんでしたっけ。KPIは作るんでしたっけ。どうですか。
○政府参考人(武川恵子君) ワーク・ライフ・バランスに関しまして、仕事と生活の調和憲章、また仕事と生活の調和推進のための行動指針というものが策定をされております。その中で、KPIといたしまして、二〇二〇年までに六歳未満の子供を持つ夫の育児・家事関連時間を二時間半に増やしたいというKPIが定められております。
○若松謙維君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思いますということですね。
 それと、あと、霞が関で今、ゆう活を行われていますよね。男性の家事関連時間が、始まったばかりなんですけど、その効果、まず、導入目標というんですか、それがあるのかどうか、また現在どんな利用状況になっているのか、教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) ゆう活についてでございますけれども、目標としましては、長時間労働を是正し、家族との時間を楽しむ、自己研さんを積む、大切な時間を生み出すということを目標といたしております。官民を通じて国民運動として進めているところでございます。
 国家公務員のゆう活につきましては、七、八月の二か月間を通じて全国で約二十二万人、本府省等の内部部局におきましては約三万人が参加するという見込みを立てているところでございます。早朝出勤の職員は原則として定時退庁をする、また期間中の毎週水曜日は霞が関などにおいて原則として遅くとも八時までに退庁して消灯するなどの取組も進めているところでございます。
 中間フォローアップを行ったところ、本府省等内部部局の職員約四万人のうち、七月一日は二・三万人、七月二十九日は約二・四万人が参加しているところでございます。
○若松謙維君 ということは、それなりに効果があるということですね。そう理解をいたしました。いいのかな。
 それと、あわせて、あと、家族と過ごす時間を確保できるような、例えば家庭の日、私もイギリスに行ったときに、やっぱり非常に家庭を大事にする土壌なので、この週のこの日は必ず家族と一緒にいるという文化ができているんですね。というような、月一日は早く帰れる日とか、休日取れる家庭の日、こういったものを設定するようなことをこれは官民共にすべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。これは内閣府に質問通告しております。
○政府参考人(武川恵子君) 家族の日につきましては、家族の日、家族の週間というものが定められておりまして、内閣府の少子化対策担当の方が所管しておりますけれども、家族の日は十一月の第三日曜日、家族の週間はその家族の日の前後各一週間という形で定められております。
○若松謙維君 一年に一回ですか。
○政府参考人(武川恵子君) 一年に一回でございます。
○若松謙維君 これ十二倍ぐらいにしませんか。どうですか、月一回に。
○政府参考人(武川恵子君) 実は、私の所管ではなく、少子化担当が担当しておりますので、伝えたいと思います。
○若松謙維君 そうやって、申し訳ないんですけど、霞が関の悪いところですね、他省庁に。
 大臣だったらどうされます。
○国務大臣(有村治子君) ゆう活も家族の日ということも、単にイベントで終わるのではなくて、その仕組みそのものの持続可能性が問われていくんだと思います。
 実は、ゆう活をやった国家公務員の方に率直に聞いてみて、七月一日に開始したんですけど、その日、彼のキャリアの中で、結婚してから十年、子供を二人授かって、半休とか有休を取らずに平日霞が関で働いて、家族四人で夕食をこの十年で初めて食べられましたという報告を聞いて、じくじたる思いをいたしました。これが現状なんだということを紹介することも、ここから始まらなきゃいけないと思いを新たにしました。
 そういう意味では、七月、八月のどれだけの参加があったかということも極めて大事ですけれども、その中での賛否両論、実際に保育園の開園していなくて大変だ、労働強化だ、あるいは本当に夕方家族と帰れてよかったと、いろんな意見がありますが、虚心坦懐、耳を傾けて、その仕組みそのものの持続可能性を続けて、社会の仕組みに新しい伝統をつくっていくために何ができるかという本質を追うことが極めて大事なことだと認識をしております。
○若松謙維君 後で、井上先生、自分の体験を述べてください。こちらも大変な生活をしていたようですので。
 今度、厚労省に男性家事・育児関連時間について質問いたしますが、私もイギリスにいたときに、子供が長男三歳で長女が一歳半、ちょうどおむつ離れたときでしたので、妻が地域で会合があったんですね、是非行ってこいと、二泊三日で行っていただきました。初めて子供二人を、育児ですか、やりました。そうすると、とにかく子供は動くんですね。おむつ離れですから、部屋のカーペットのところにどぼんと大きいやつを落として、好奇心が強い子ですからわざわざそれを踏ん付けて部屋中を歩くわけですよ。そんなこととかでお風呂入れたりとか、もう余りにも疲れるので、とにかく電車乗せて、いろんな目先を変えて、とにかく一刻でも早く夜が来るようにと。夜が来たらもう一緒になって川の字になって寝ているわけですね。これは容易でないなという感じなんですね。これを、仕事は現実厳しいわけですから、はっきり言って、このときだけでしたね。
 そういう中、でもやっぱり男性が育児に関わる、これ本当にさっきの家庭の価値観とも関わるんですけれども、そこをどううまくつなげていって、先ほど女性の活躍、躍進、又は、先ほど藤本委員がおっしゃった、何でしたっけ、目的に資するような形になるのか、男性の育児に関わる時間を持つことという機運を醸成すること、これについて、厚労省、どうお考えでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 育児・介護休業法に規定されます育児休業も育児休暇も共に男女が行使できる権利なわけでございますけれども、なかなか男性の取得率は上がらないというのが実情でございます。その背景には、やはり取りにくいという環境があるということでございまして、委員御指摘のとおり、やっぱり職場の価値観を変えていくということが非常に重要だと考えております。
 そこで、厚生労働省では、男性が積極的に育児を行うこと、これを評価する土壌をつくるために、平成二十二年度からイクメンプロジェクトというのを実施しておりまして、具体的には、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進して業務改善なども図っていく、こういう企業を表彰するイクメン企業アワードや、部下の仕事と育児の両立を支援する上司を表彰するイクボスアワードを実施するなどいたしまして、育児休業を取得しやすい職場環境の整備を推進しているところでございます。
 さらには、改正次世代育成支援対策推進法におきまして新たに設けられましたプラチナくるみんの認定基準には、男性の育児休業取得については従来のくるみんよりも高い基準を設定するなど、男性の育休を積極的に評価しているところでございまして、企業の働き方の見直しの取組と併せて男性の育児休業取得の環境を整えていきたいと考えているところでございます。
○若松謙維君 ちょっと時間がもう終わりになってきましたので、一人親家庭支援策の充実についてお伺いいたしますが、御存じのように、この一人親家庭の自立支援のために一人親家庭への支援策を充実するということで、ちょっと二点お伺いしたいんです。
 一つは、子供の貧困対策として、一人親家庭が経済的にも社会的にも孤立しないようなワンストップの相談窓口の設置又は伴走型の支援、是非これやっていただきたいということで、そのためにも児童扶養手当の拡充等が必要だと思うんですけど、それに対しての御見解。もう一つは、生活困窮世帯の子供又は児童扶養施設へ入所している子供に対して、一人親家庭の子供の学習支援、これも強化すべきだと思いますが、それについていかがでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。
 一人親家庭は、子育てと生計の維持を一人で担って様々な困難を抱えている方が多いために、きめ細かな支援が必要であると考えております。
 現在、子育て、生活面の支援、就業支援、養育費確保、経済的支援、こうしたものを総合的に組み合わせて支援を行っているところでございますが、御指摘のように、支援に行き着くことが難しいというようなこともございますので、二十六年度から、その様々な支援メニューを一人親の課題やニーズに合わせて組み合わせて、効率的、効果的に支援を行うことを目的として、母子・父子自立支援に加えて、就業支援専門員を配置することによりまして相談窓口の機能の強化を図っているところでございます。
 また、一人親家庭の支援施策につきましては、四月二日に開催されました子供の未来応援国民運動発起人集会における総理の指示を受けまして、一人親につきまして、支援を必要とする家庭に対して子育て、生活、就業、経済面などの充実策を検討するようにという取組の指示がございました。
 厚生労働省では、現在、自治体や関係団体などから意見を聞きながら、関係府省と連携いたしましてこの充実策の内容を検討しているところでございまして、財源確保と併せまして年末までに政策パッケージをつくっていくということにしております。
 また、御指摘のように、貧困から脱していくためには、学習支援、非常に重要な課題でございます。二十七年度予算におきましても、生活困窮者にいる子供たち、あるいは児童養護施設などにいる子供たちに対する学習支援を図ったところでございますが、この点につきましても更に検討を重ねてまいりたいと考えております。
○若松謙維君 ありがとうございました。
○委員長(大島九州男君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(大島九州男君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として井原巧君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(大島九州男君) 休憩前に引き続き、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 多くの女性が携わっている派遣労働についてこの法案でどうなるのかということを私は本会議で取り上げました。派遣労働者が現に職業生活を送っている派遣先企業で実態把握、分析を行い、行動計画にも派遣労働者を直接正規に雇用する目標などを盛り込むべきだと主張しましたが、塩崎厚労大臣は、雇用関係がないので派遣先への義務付けは難しいと答弁をされました。
 それでは、お聞きします。派遣元企業による実態把握で、例えば派遣労働者の割合が男性より女性の方が多い、派遣のままで勤続年数が女性の方が長い、こういうことが分かったとして、これは女性の地位向上に資することになるのだろうか。また、労働時間はそもそも派遣元で把握ができるのか。長時間労働の改善が派遣元でできるのか。法の趣旨に照らしたとき、一体、派遣元での実態把握が女性の活躍、地位向上にどのように資することになるのか、御説明ください。
○大臣政務官(高階恵美子君) 田村委員の御指摘は、実際に働く場所での実態をつぶさに捉まえた上でこの趣旨が反映されるようにといったようなことだと思います。
 まず、派遣労働者におきましては、雇用関係がどうあるかということを押さえる必要があると私ども考えてございまして、雇用主である派遣元が責任を持って状況把握、課題分析、行動計画の策定等に取り組むべきと、これが大前提と考えてございます。そして、派遣元が派遣労働者を採用する際には、公正な採用、選定を行っているかどうかとか、あるいは妊娠、出産を経て働き続けられる環境となっているかどうかなど、課題を分析した上でその事業展開に生かしていく、その結果を踏まえた必要な取組を行っていくべきと考えております。
 また、これに加えまして、実際に派遣される先、その場所におきまして長時間労働が是正されるといったことや職場風土改革を行っていただくといったようなことについては、派遣元と派遣先がしっかり連携をしていただきながら進めていただくといったような構造を効果的ではなかろうかと考えてございまして、そういうことからいたしますと、派遣先にとりましても職場全体で進められる、こういったようなことの取組を進めていければといったように考えております。
 本法案の成立の際には、派遣元と派遣先が協力しながら進めていくこと、これが効果的な取組になっていくように、具体的なありようについて審議会等でも議論を深めていただきたい、このように考えてございます。
○田村智子君 衆議院における修正で、基本原則を定める第二条に、「職業生活における活躍に係る男女間の格差の実情を踏まえ、」という文言が加えられました。また、女性に対する機会の積極的な提供及びその活用という項目の中に、「職種及び雇用形態の変更」という文言も加えられました。
 修正提案者にお聞きをいたします。女性の個性と能力が十分に発揮できるよう雇用形態の変更など積極的な提供、これは具体的にどういうことなのか。派遣先企業が派遣労働者を直接雇用する、正社員化して管理職への登用の道も開く、こういうことも含まれると考えますが、いかがですか。
○衆議院議員(泉健太君) 御質問ありがとうございます。
 御質問のとおり、衆議院においては、第二条の第一項の積極的な提供及びその活用をすべき職業生活に関する機会の例示の中に「職種及び雇用形態の変更」、これを追加する修正を行いました。
 これは、今お話がありましたとおり、賃金格差が存在をすること、そして非正規労働者の七割弱が女性であるということ、男性労働者の二割強が非正規労働者であるのに対して女性労働者の六割弱が非正規労働者であること等の職業生活における活躍に係る男女間の格差、この現状を踏まえますと、職種及び雇用形態の変更といった職業生活に関する機会の積極的な提供、活用、これ自身も女性の職業生活における活躍を推進する上で重要であるというふうな考え方から、我々から与党に対して修正を求め、受け入れていただいたものであります。
 そして、雇用形態の変更ということについては、パートや契約社員から正社員への転換、そして御質問の派遣社員から派遣先の正社員への転換も含まれるというふうに認識をしておりますし、そして正社員への転換の後、その能力や実績に応じて管理職に登用されることもあり得るというふうに考えております。
○田村智子君 ありがとうございます。
 現在、厚生労働委員会で派遣法の改定案が審議をされているわけです。現行法では、派遣労働の受入れは、原則として臨時的、一時的な業務であり、同じ業務で三年を超える派遣の受入れは禁止をされているけれども、これを撤廃するということが狙われています。労働者を入れ替えれば、その業務にはずっと派遣労働者を充てることができ、常用代替が大規模に生じるという危惧と批判が広がっているわけです。これに対して政府は、派遣元企業に派遣先への直接雇用の働きかけを義務付けたこと等を理由に、常用代替にはならないとか雇用の安定が図られると説明をしているわけです。
 私は、この派遣法改悪案、これはもう断固反対ですけれども、しかし、この政府答弁からも、派遣先での直接雇用が進むということが派遣労働者にとって雇用の安定だと政府も言わざるを得ないんだということがうかがえるわけです。
 ならば、女性の活躍推進法で、派遣先を協力にとどめずに、協力するんだということにとどめずに、やっぱり派遣労働者が増えているのかどうかという実態を明らかにしたり、派遣労働者の男女の比率とか、直接雇用、正社員化の目標や実績、これを明らかにしていくんだという方向、これやはり検討すべきだと考えますが、いかがですか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 派遣労働に従事する女性たちがどんな就業意向を持っているかといったようなことを踏まえながら、直接雇用に向けた道筋を開いていく努力、これは様々な形で工夫していく余地があるのだろうというふうに考えますし、今議論いただいております派遣法の中でもこうしたやり取りがされているところであります。
 委員の御指摘も踏まえながらこの先の対応も考えてまいりたいと思いますが、現時点におきましては、私どもといたしましては、女性の活躍に向けて、継続就業できるような環境の整備というのが非常に重要だというふうに考えてございまして、長期的な視点に立って、例えば結婚、妊娠、出産という中で就業を継続できるようにするにはどういう工夫が必要かといったようなことを考えていきたいというところであります。
 一義的には雇用主である派遣元が責任を持ってこういった状況把握、課題分析、行動計画策定に当たっていただきたいと考えているわけですが、派遣先についても、労働者の意欲と能力をしっかり伺いながら、この方々の雇用形態の転換を推進していく、キャリアアップにつなげていく努力をお願いしたいといったようなことを考えてございます。
 現に派遣労働で働く方々は百二十七万人ほどと承知しておりますが、このうち七十万人ぐらいが女性ということになっておりますし、様々な暮らし方と併せて、働きたい意欲を生かせるような工夫、いろいろ取組を進めていかなければならないというふうに考えてございます。
 本法案が成立いたしました暁には、派遣労働者を含めた全ての女性の活躍につながっていくよう、御指摘もしっかり踏まえて、派遣先が把握することが効果的な状況把握項目などについても審議会でしっかり議論をさせていただきまして、整理を進めてまいりたく存じます。
○田村智子君 今後の審議のために、具体化のためにもちょっと指摘をしておきたいのは、雇用関係がないから、派遣先での実態把握等、これ求めることできないという認識を示されたんですけれども、これはほかの法制度から見ても私はいかがなものかと思うんです。
 そこで、局長にお聞きします。
 労働者派遣法では、労働時間の管理、マタニティーハラスメント、セクシュアルハラスメントについて派遣先事業主にどのような責任を課しているのか、簡潔に御説明ください。
○政府参考人(安藤よし子君) お答え申し上げます。
 派遣労働者の派遣就業に関しましては、労働者派遣法第四十四条第二項に基づきまして、派遣先のみを、労働時間や休憩などに関する労働基準法の主な規定につきまして、当該派遣労働者を使用する事業とみなして、その責務を負うということになっております。
 また、労働者派遣法第四十七条の二に基づきまして、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止、セクシュアルハラスメント対策、妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置に関する男女雇用機会均等法上の規定につきまして、派遣先も派遣元と同様に当該派遣労働者を雇用する事業主とみなしてその責務を負うというふうになっているところでございます。
○田村智子君 ほかの法制度でも派遣先の使用者責任というのは明確に定めているわけです。私、何でこんなに派遣にこだわるかといいますと、やはりこれまで企業は、派遣労働者、とりわけ女性、本当に都合よく使ってきたわけです。
 これは、私、二〇一一年の予算委員会で取り上げた事例ですけれども、日産自動車が製造業派遣が禁止の動きがあることを見越して、大量の派遣労働者を直接雇用の有期契約に切り替えたという案件がありました。これ、延べ契約期間は最長でも三年未満だと一方的に決定をされたんですけれども、この対象となった労働者は全員女性でした。
 この後、製造業派遣禁止は結局骨抜きとなって、一方、労働契約法の改定で、有期契約は通算五年超えれば無期転換しなければならないこととなった。そうすると、今度は恐らく有期の直接雇用から派遣労働への切替えということが大きく進む、また都合よく使われるということが目に見えるようなんですよ。
 また、ほかにも相談のあった案件で、JR東日本の旅行案内業務、偽装請負の相談がありました。請負業務のはずが実際にはJRの社員から指揮命令を受けていたというものですが、これはたった一人の男性正社員の指揮命令の下、三桁の労働者が偽装請負で働いていたのですが、これも全員女性でした。
 事務職派遣とか一部の専門業務派遣は女性の比率が相当に高いです。非正規の七割は女性です。派遣だから、非正規だからと不安定で低賃金のままの待遇を合理化するということは、実態としてはこれは女性への間接差別を放置するに等しいと私は思います。
 派遣先における女性派遣労働者の実態、これ明らかにすることがこうした事例に照らしても必要だと思いますが、高階政務官、もう一度、感想的でもいいです、一言いただけますか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 私どもといたしましては、やはり一人一人の労働者を保護していく、守っていくということ、これ非常に重要な観点だというふうに考えておりますので、先生御指摘のように、実態をしっかり踏まえながら対応していく、そういう努力は重ねて続けてまいりたいというふうに思います。
○田村智子君 これは有村大臣にもお聞きしたいんですね。
 例えば、そうすると、今のこの法案の仕組みでいきますと、ある企業が正規雇用の中では管理職の女性比率を引き上げたと、そういう数字が実態把握の中でも現れてくると。しかし、一方で、コース別の一般職などを直接雇用にしていたものを派遣労働者に置き換えて、低賃金で管理職にもなれないという働き方は結果として多数の女性が担っていた、しかし、これは実態把握の中で数字としては見えてこないと。これ、実態把握で数字で見えてきた、それで評価をすればこの企業は女性の活躍に積極的な企業と言えるのかどうか、有村大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(有村治子君) 直接的な所管は厚生労働省ですが、印象を問われれば、やはり女性活躍は、午前中の答弁にも申し上げましたが、派遣労働者を含む非正規雇用の女性の対応というのは極めて大事な要素だと認識をしております。
 例えば、派遣労働者の労働時間については派遣先からの通知によって派遣元も把握する仕組みとなっているというふうに理解をしておりますが、先ほどの高階政務官も厚生労働省として御答弁のとおり、派遣元と派遣先が協力して効果的な取組を進めていただけるよう、厚生労働省において更に検討を進めていただけるものと理解をいたしております。
○田村智子君 今指摘したようなことは私現実に起こり得ると思うわけです。女性の派遣労働者の実態がブラックボックスになって事実上女性活躍の施策から置き去りにされてしまう、こういうことがあってはならないと思うわけです。
 派遣元だけでなく派遣先での実態把握、派遣労働者に関する行動計画が進むよう、重ねて対応を要求いたします。
 次に、マタニティーハラスメントについて取り上げます。
 政府の調査でも、第一子の妊娠を機に六割から七割の女性が仕事を辞めている、その理由として、五・六%が解雇された、退職勧奨があったと回答している。こういうマタニティーハラスメントというのは根絶しなければならないと思います。
 そこで、具体の事例として、日本航空の客室乗務員に対するマタニティーハラスメントについて質問いたします。
 JALでは、客室乗務員が妊娠した場合、飛行機への乗務は停止となり、産休に入るまでの間、地上勤務に就くか無給の休職となります。これは母体保護のためでもあって、制度がつくられてから長く、希望した客室乗務員は全員地上勤務に就くことができていました。ところが、二〇〇八年、生産性向上を理由に制度が変更され、地上勤務は会社が認める場合のみに限定をされてしまった。これは、労働組合の説明によりますと、妊娠した客室乗務員のおおむね三割が地上勤務を希望しているが、そのうち実際に地上勤務に就けたのは四割だと。全体から見れば一割程度にしかならないわけです。これは無給ですから、ボーナスや退職金にも影響が出ます。無収入だけれども、社会保険料の自己負担分や住民税というのは払わなければなりません。
 有村大臣、一般論でお聞きします。妊娠中に本人に働く意思があるにもかかわらず会社の命令で無給の休職を余儀なくされる、これは女性のみに大きな不利益をもたらすものであり、何らかの解決が必要だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(有村治子君) 田村委員からの御質問でもおっしゃっていただきましたとおり、個別事案のどのような判断がなされるかということに関してはコメントは差し控えなければなりませんが、一般論ということでございますので、御指摘の、妊娠した女性労働者に対して、妊娠中に働く意思があるにもかかわらず会社都合により無給の休職を強いることということがあるとすれば、これはやはり男女雇用機会均等法の目指すところ、志す意図というところには合致しないと考えられると言えることが妥当かというふうに思います。
 当然、女性の活躍を推進するためには、その大前提として、いわゆるマタニティーハラスメントを始めとするあらゆるハラスメントを根絶することが土台になるというふうに考えておりまして、この六月に、女性活躍加速のための重点方針二〇一五、初めての取組でも、厚生労働省とともに連携を始めまして、マタニティーハラスメントの防止については次期通常国会への法案提出も含めて検討をしているところでございます。そういう意味では、マタニティーハラスメントのない社会を厚生労働省とともにしっかりと官民挙げてつくり上げていきたいと考えております。
○田村智子君 JALで地上勤務を希望したのに無給の休職を命じられたAさん、マタニティーハラスメントだとして、今年六月、JALを提訴しました。
 Aさんは、契約社員としてJALに入社をし、その後、正社員となりましたが、それでも基本給は月三十万円ほどなんです。高い給料とはとても言えない。その上、お母さんの扶養もしている。このまま半年以上、実際七か月ですね、無給になったんですけれども、そうなるわけにいかないと、妊娠中に労働基準監督署や雇用機会均等室などを回って、祈るような気持ちで訴え、駆けずり回り、地上勤務に就けるようにJALを指導してほしいと訴えてきました。残念ながら、問題解決に至らず出産を迎えて、今提訴されたと。Aさんは、心身共に疲れ切った、なぜ本来喜ばしい妊娠を理由にこんな大変な思いをしなくてはならないのか、このままで終わらせるわけにはいかないと、提訴に至った思いを述べておられます。
 厚労省にお聞きします。
 妊娠を理由に無給の休職を命じることは、男女雇用機会均等法九条三項、妊娠を契機とする不利益取扱いの禁止に違反するものではありませんか。
○政府参考人(安藤よし子君) 個別の事案についての判断につきましてはお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論としてお答え申し上げますと、妊娠をした女性が軽易業務への転換を希望した場合において、女性労働者が転換すべき業務を指定せず、かつ客観的に見てもほかに転換すべき軽易な業務がない場合であれば、無給で休業させたとしても男女雇用機会均等法第九条第三項により禁止される不利益取扱いには該当しないと解されますが、労働者から御相談があった場合には、この客観的に見てもほかに転換すべき軽易な業務がない場合と言い得るかどうかということも含めまして、都道府県労働局雇用均等室でしっかりと報告徴収を行い、法に違反する事業主に対しては指導を行うという対応をすることになります。
 一方で、本人が軽易業務への転換を望んでいないにもかかわらず妊娠を契機として休業させるというような場合には、これは本年一月に発出いたしました私どもの通達に基づきまして、特段の事情が存在するなどの例外に該当しない限り、不利益な自宅待機命令を行ったものとして男女雇用機会均等法第九条第三項に違反するものとして取り扱うことにしているところでございます。
 いずれにいたしましても、妊娠を理由とする不利益取扱いについては、引き続き、雇用均等室において法違反の事業主に対して厳正な指導を行っていきたいと考えております。
○田村智子君 今の局長の前段の説明なんですけれども、軽微な業務への転換を申し出たけれども、そういうポストを用意することができなかったら不利益取扱いにはならないと、無給でも。これ、三十年も前の法の解釈なんですよ。女性の活躍と言われているときに、いつまでその解釈を取るのかという問題も提起しておきたいというふうに思います。
 昨年十月の最高裁の判決では、妊娠や出産等を理由とする不利益取扱いは原則違法、無効であると判断し、例外的に違法でない場合も、そのことを事業主が証明する必要があるとされました。
 今御説明あった労働基準法六十五条三項、「使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。」というふうに定めているわけですけれども、JALはこれに違反していないんだと、制度は公正に運用されていると述べるだけで、産前地上勤務を可能とするポストがどれだけあるのか、こういう情報も人事上の都合というのを理由に一切示していません。労働組合が繰り返し質問しても回答を拒否しています。
 本会議で私この問題を取り上げて質問しましたら、塩崎大臣は、出産、育児等を契機として不利益取扱いを行った場合は、原則として、男女雇用機会均等法等に違反することを明確化する通達を発出した、これにより、事業主が客観的な資料を提出し、法違反に該当しないことを明らかにできない場合、法違反と判断し、都道府県労働局において厳正に指導を行いますと明確に答弁されました。
 この答弁に照らせば、JALは不利益取扱いか否かを判断するのに必要な客観的資料を示す責任がある、それをしないならば労働行政による厳正な対応が必要になると思いますが、政務官、いかがですか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 先ほど来議論になってございますとおり、一般論として、妊娠中の女性が軽易な業務への転換を請求した場合、使用者が客観的に転換可能な軽易な業務があるにもかかわらずそこに転換させず休業させた場合の労基法六十五条第三項違反といったことと、それから、今年の一月に出されました解釈通知の運用、こういったようなことに照らしますと、しっかりと事業主の側が、法違反に当たらない例外的な事情が存在すること等を書面等によって明らかに示していただく、こういう必要が出てくるかと存じますが、いずれにいたしましても、労働者の方から相談を受けた場合、私どもといたしましては、都道府県の労働局雇用均等室でしっかりと法違反に当たらないかどうかということも含めまして相談に当たらせていただくという体制になっております。
 そしてまた、その上で、必要な、違反等のことが確認された場合には、それなりの対応をしていくという段階に進んでいくと思いますので、いずれにしても、相談を受けた場合、それを放置しないで一つ一つ対応していくということが一人一人の皆様にお応えしていくことにつながるかと存じますので、その丁寧な対応については、労働局の方にも引き続き指導してまいりたいと考えます。
○田村智子君 JALは、機内食や機内販売商品の開発とか、あるいは乗務計画の策定に当たってのアドバイスなど、実際に、妊娠中ではない客室乗務員も地上勤務に現に就いているんですね。
 JALは巨大企業です。客室乗務員は、歴史的に圧倒的に女性です。女性の就業者が多い職場で、妊娠、出産というライフステージに対応した人事管理を戦略的に行わなければ、両立支援が前進するはずがありません。ましてJALは、二〇〇八年には次世代認定マーク、くるみんを取得しています。二〇一四年度には、女性活躍推進に優れた上場企業として、なでしこ銘柄にも選定をされています。その両立支援が、妊娠した女性労働者へ無給の休業命令だと。余りに情けない。日本を代表する企業の社会的な責任を考慮すれば、労働基準法六十五条三項の履行が無理だなんということは、こんなの許していたらいけないというふうに思うんですね。
 これは、社会的責任を自覚した人事管理が行われるよう、積極的な働きかけ、こういうのも行っていくべきだと思いますが、もう一度政務官、お願いできますか。
○大臣政務官(高階恵美子君) 一律のお答えはなかなか難しいところがありますが、さはさりながら、相談を受けたこのような事案に関しましては、都道府県の労働局の雇用均等室の報告徴収において、しっかりと違反がないかどうか、そしてその後の対応についても厳しく指導に当たるように徹底してまいりたいと思います。
○田村智子君 もう一点、この件で聞きたいんですね。
 このAさんは、賃金保障と就労継続を求めたんです。JALはその両方を拒否したわけです。Aさんはやむなくアルバイトを認めてほしいと申請したが、これも拒否をしているんですよ。例えば、生産調整を余儀なくされた企業でも、労働者に自宅待機を命じた場合、賃金の六割を保障するというのが基本です。JALほどの巨大企業が妊娠中の女性を半年以上無収入にしてしまう、こういうことにも私は大きな問題を感じるわけです。
 妊娠中というのは、日常の生活費だけではなくて、出産準備の費用というのもかさみます。精神的にも不安定になります。そういう妊婦に対して収入源を会社が断ち切る、こういうことが許されたら、妊娠中の女性は収入保障をどこに求めたらよいのか、このことについても政務官の所見を伺いたいと思います。
○大臣政務官(高階恵美子君) 先ほどと繰り返しになってまいるかと思いますが、軽易な業務への転換を請求した場合、使用者が転換可能な軽易な業務が客観的にあるにもかかわらず当該業務に転換をさせず休業させた場合には、不利益な自宅待機命令を行ったものとして男女雇用機会均等法第九条三項の違反となります。また、このような行為は労基法六十五条第三項違反にも当たりますとともに、当該休業は使用者の責めに帰すべき理由に当たりますことから、労基法第二十六条に基づく休業手当を支払わなければ同条違反となるという位置付けにございます。
 客観的に転換可能な業務があるか否かといったことについては、個々の事業所の状況等に応じて判断されるものとなりますため、一律なお答えは難しいところでございますけれども、都道府県の労働局の報告徴収において、こういった事案の違反がないかどうかの厳正なる調査と、そして厳しい対応に当たるような指導を以後も徹底してまいりたいと思います。
○田村智子君 訴状を読んでいますと本当に腹立たしいんですけれども、JALは有休の取得さえも制限したんですよ、Aさんに対して。無給で我慢しろと妊婦を追いやったわけですね。
 国土交通省、政務官にもお聞きをしたいんですね。国土交通省は、建設業界と一緒に、もっと女性が活躍できる建設業行動計画を作って、「もっと女性が活躍できる建設業」地域協働推進事業というのを行っておられます。こういう業界全体への働きかけというのはとても大切なことだと思います。航空業界での女性の働き方、是非ここにも関心を持っていただきたいんです。
 客室乗務員が妊娠した場合、無給の産前休業を取らされてしまうというのは実は航空会社では一般的で、地上勤務への受入れもなく即無収入になってしまうということもお聞きをしています。客室乗務員というのは、航空の安全に大きな責務と役割を持っています。妊娠、出産の経験は客室乗務でも生かされるという、そういう経験にもなります。女性が経験を積んで働き続けるシステムがあってこそ、航空の安全を始め航空業界全体の発展にもなると。
 厚労省とも協力をして業界全体への働きかけに踏み出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(うえの賢一郎君) 御指摘の点、第一義的には労働行政を所管されます厚生労働省において適切に対応されるものと考えておりますが、全ての女性が輝く社会づくり、これは内閣の重要な課題でございますので、私ども国交省といたしましても、航空行政を所管する立場から、必要な協力につきましてしっかりやっていきたいと思います。
○田村智子君 航空会社が果たす社会的責務というのは本当に大きいと思いますので、是非国交省も一歩踏み出して、女性の活躍推進は安倍内閣挙げての取組だと当初は言われていて、今はどうなっているのかよく分かりませんけれども、是非大きく踏み出した施策を求めたいというふうに思います。
 私は、これまでの審議で働く女性が現実に直面している問題を指摘してまいりました。前回の審議では、賃金、昇格の事実上の差別、コース別雇用管理の問題、今日はマタニティーハラスメントの問題と。これらの問題は、どれもやはり当事者の方やあるいは労働組合の方が実態を告発したことによって初めて明らかになったものばかりなんです。もちろん、労働組合も女性の皆さんも今後も勇気ある告発を続けるだろうと思います。しかし、その後ろには声を上げることもできない多数の女性たちがいるというのも事実です。
 この法案がそういうこれまで見えなかった働く女性の実態を見えるようにする、これは女性差別の解消、女性の社会的地位向上への一歩になるものだと思いますし、そうしなければ何のための法律なんだということになってしまうと思います。そのために、私も、今後も厚労省等に積極的な提案も行いますし、この法律の施行を監視していく、そういう決意を申し上げまして、質問を終わります。
○井上義行君 日本を元気にする会の井上義行でございます。
 午前中、若松先生から男性が休みを取ろうとしてもなかなか休みが取れない、あるいは、様々な委員の先生から女性が休みが取れないというような声が聞こえてきました。
 私も官僚時代はほとんど休みが取れなくて、年休はいつも四十日繰越しという形で、家族と食事をする、先ほど大臣から話のあったゆう活ですね、あの制度が私もあったらなというふうに思いました。
 最初入ったときには、食事を要らないときに電話していたんですよ。ところが、だんだん食事ができないと、食べるときだけ電話するというような形になって、うちの長男が小さいときにまた来てねと言われたときに、非常にショックな言葉を覚えています。それだけ社会が、やはりこうした、家庭でしっかり家族で話し合って、そして食事をするというのは非常に大事なときだというふうに思っておりまして、ゆう活をもっと活用していただきたいなというふうに思っております。
 そこで私は、一つは、子供を産み育てる環境の中で子供が生まれるときにいろんな負担があったというふうに思っておりますが、今調べてみると大分改善してきたみたいなので、二〇〇九年の四月以降は、出産の、原則十四回分の無料化の実施であるとか、あるいは出産育児の一時金、これが四十二万、当時は立替えをしなきゃいけなかったので非常に大変だったんですが、最近では病院がその手続をしてくれるということも聞いておりまして、九九%が直接支払制度になっているということでございます。
 しかし、私の地元で話を聞いてみますと、産婦人科が非常にリスクが高いということもあって、産婦人科が一つ一つ消えていっているんですね。やはりこうした現状を見ていると、本当に輝ける社会、そして産み育てる社会が、そことちょっとギャップがあるんじゃないかというふうに思っております。やはりしっかりと産み育てる、その前にこの産婦人科という問題をしっかりと我々は政治として受け止めて、この産婦人科をしっかり守っていかなきゃいけない、こういう責務があるというふうに思っております。
 そこで、産婦人科の現状とそして対策について、どのようなことが行われているんでしょうか。高階厚労大臣政務官、お願いします。
○大臣政務官(高階恵美子君) 井上委員に御関心持っていただいて、本当に心強い感じがいたします。
 御指摘のとおり、産婦人科医については、ちょうど平成十八年頃に非常に数が減っているといったようなことの指摘があり、推移についても見守るように、そして数を確保していくこと、あるいは地域の偏在を解消していく取組などについて議論になった時期があったと思います。ちょうどその頃から、数自体は一貫して増加する傾向にありまして、平成十八年一万七十四名だった産婦人科医の数が、平成二十四年の数ですが、一万八百六十八と、少しずつ増えている状況にはあります。
 ただ一方で、今御指摘ございましたとおり、妊婦健診は受けられるんだけれども、分娩取扱いをしているかどうかという点になりますと、産婦人科を標榜する医療機関全体の大体五三%が今は分娩を取り扱っていないといったような状況になっておりまして、このところが分娩の集約化に伴う一人一人の妊婦さんたちのつらいところ、御家族にとってもつらいところになっているというふうに私どもも考えてございます。
 そこで、例えばへき地とか離島、山間部、こういったところで分娩を集約化を進めていくために係る経費補助事業を実施させていただいております。平成二十七年度の予算三億一千万程度でございますが、他の産科医療機関まで通常の交通機関を利用してもおおむね一時間以上掛かるようなそういう施設の場合には、人件費あるいは代替の職員等の経費を補填するという事業でありますが、こういったものを始めさせていただいております。
 また、ハイリスク分娩あるいは緊急時に対応していく周産期医療の体制を整備していかなきゃいけないという問題があるものですから、NICUの病床数を出生一万人当たり二十五から三十床にすることを目標にいたしまして、これ目標年度を平成二十九年としておりますが、順次この周産期母子医療センターのNICUの充実、その他後方病棟の整備に対する財政支援というのを進めさせていただいております。
 また、実際に診療に当たる産科医を確保していくことも併せて進めていかなければなりませんので、各全国の医学部において現在入学定員数を増加するなどして地域枠を活用した人材確保を進めさせていただいているところですが、こういったところを効果的に進めまして、地域間あるいは診療間の偏在、これを解消していくべく取組を進めさせていただいているところでございます。
 今後は、より良い周産期医療体制を構築するための検討会を開催させていただきまして、引き続き効果的な周産期医療体制の確保を進めてまいりたいと考えておりますので、先生にも引き続き御支援賜りますれば幸いです。
○井上義行君 そうなんですね。健診は全体的には増えているかもしれませんが、実際に出産をする場所が非常に少なくなっているというふうに思います。
 特に、やはりリスクが多いとか、あるいは一人で大体個人開業医の場合にはやっておりますので、例えば、夜、産むときに、さっきゆう活という話がありましたが、とてもじゃないけどどこかで家族やあるいは友達と夕食を共にするなんというのはできないわけですね。すぐに駆け付けて出産の準備をしなきゃいけないということもあって、やはり内科とか外科とかそういうような方と比べると非常に負担が大きいということで、健診だけにしてしまうというケースが多いんだろうというふうに思います。そうすると、健診と出産がやはり違う医者になってしまうので、そこはしっかりと医者の負担の軽減のようなものを是非検討していただきたいというふうに思っております。
 そして、子供が生まれるとやはり女性の負担というものが非常に出てくるわけですね。前回も女性の負担を何とかケアするために強化していこうということで御質問をさせていただいておりますが、母性健康管理の措置を見ていますと、出産後の病状等への対応として、作業の制限であるとか勤務時間の短縮であるとかあるいは休業等の措置、こういうことがあるんですが、こうした診察あるいは治療をやはりどうしても女性としては家庭の負担につながるということで我慢している女性もかなり私はいるんじゃないかなというふうに思っているんです。
 そこで、有村大臣にこれは政治決断をしていただきたいというふうに思うんですが、私は、こうした女性が、例えば三年間健康管理のために様々な健診を受けるとか、あるいは体調ケア、歯を含めていろんな治療があるというふうに思います。そうした治療の負担を、無料ということを私はやった方がいいんじゃないかと思いますが、せめて一割負担ぐらいでそういうことを認めてもいいんじゃないかというふうに思いますが、有村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 井上委員にお答えいたします。
 御指摘のとおり、女性が活躍する上で、心身の安全を確保して心身の健康を維持していくということは、土台そのものであり、極めて重要だと。とりわけ出産後の健康管理、体調ケアというのは重要な意味をなすということに、本当にお言葉に説得力があるなというふうに思います。
 同時に、委員御提案の制度については、医療保険を所管する厚生労働省、また納税者とのフェアネス、出産後三年ということで経済的に行きやすくするという御趣旨はもちろん理解いたしますけれども、じゃ中絶の方はどうするんだ、死産の方はどうするんだ、また、口腔ケアというのが本当に出産に起因するものかの証明はどうするんだというような、個別になってくると十分に議論がなされなきゃいけない課題だというふうに思いますので、意見の一つとして拝聴をさせていただきたいと思います。
 さはさりながら、委員が御指摘のとおり、産後のケアが、日本において、特にこれだけ高齢出産、三十五歳以上の出産が非常に多くなっている中で、心身に負荷が掛かる、また体力の回復に時間が掛かるという意味では、そこは率直に担当大臣として申し上げますし、私自身もいわゆる三十五歳以降の高齢出産ということをやってみて思うことは、ここはほぼほぼ日本の産科、婦人科という医療行政の中ではノーケアであったということを産婦人科の先生方も認めていらっしゃるところなので、特にこれだけ働く女性で出産されるということも増えている中では、産後のケアが重要だということの問題意識にのろしを上げて、そこに具体的に何ができるのかということを検討し始めている段階だということを率直に御報告させていただきます。
○井上義行君 本当に産後三年間しっかりケアできる状況を、我々みんながこれは当たり前のことなんだよということを是非認識する必要があるというふうに思います。
 先ほど休暇の話もしました。今本当に、女性あるいは男性限らず、そうした子育てをする、あるいは女性が産後三年間しっかり我々が代わりにやるよという、そういう社会の機運を高める必要があるというふうに思います。
 私は、家庭においては自慢するような夫ではないんですね。だからこそ、やはり社会が、こうした休みが取れる、あるいは環境を整えていくことがやはり政治の役割だと。せめて政治の力でこうした負担を軽減していく。そして、何よりも、子供を産んで、子供に気兼ねをして、あるいは家庭のお金の負担を我慢して女性がそういう治療を受けられないとか、そういうことになるとまたその負担が増えてくるということもありますので、やはりこうしたことを改善をしていかなければいけないなというふうに思っております。
 そこで、しっかりこうしたケアをして、社会に、私はもう一回働きたいというときに、またこれ女性もそれぞれ迷うことが多いんじゃないかなというふうに思うんです。
 例えば、細かい話をすると、やはりパートでも働きにいこうと。しかし、計算をしてみると、いや、美容院行かなきゃいけない、あるいはメークをしなきゃいけない、あるいは洋服を買わなきゃいけないとか、様々ないろんなことを考えて、じゃ働くのをちょっと我慢しようかなとかいう女性も多いんじゃないかなというふうに思います。
 そこで、私は、ここは経済的にも産業的にも女性の活躍というものを推進していくのであれば、仕事復帰しやすい、楽しい環境を整えていく必要があるんじゃないかというふうに思っていまして、例えば復帰してから三年間は衣料とか化粧品だとか一定の額を所得税から減税してやる、こうした思い切った対応が私は必要なんじゃないかというふうに思っておりますが、有村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 働く女性の約六割が第一子を出産するときに退職をしているという現状がございます。その中で、女性が出産後円滑に職場復帰あるいは復業する、あるいは仕事をするというライフスタイルを再構築するということができるようにすることは極めて重要な日本の課題だと思っております。このため、六月に決定した女性活躍加速のための重点方針二〇一五に基づいて、厚生労働省においては、労働者の育児復帰を支援するプランの策定、育児休業中の能力向上のための職業訓練の実施などを行う事業者に対して助成金を支給するなど、円滑な職場復帰を支援するような環境の整備を進めておられます。
 その中で、委員が御指摘の、例えば化粧品代、衣服についての所得税からの控除というところになりますと、先ほどから、どうやったらこれを前に進めることができるのかというアイデアを出そうというその意気込みを非常に私は有り難いというふうに思っておりますが、偽らざる率直な思いとしては、恐らくは数千円、数万円の所得の控除というよりは、例えば時短とか、本当に時短で帰りやすくするとか、本当に育児中、出産直後、一年して復帰したという人がその両立をできるような職場の雰囲気やそれを仕組みに入れていただくことの方がよっぽど大事だという認識を持っている人の方が多いのではないかと思いますと、本当に子育てしながら働くということが当たり前の前提の仕組みという方が経済的なインセンティブよりもより緊急性の高い課題ではないかなという印象を強く持っております。
○井上義行君 そこで、科学は、あるいはイノベーションは、これまで家事の負担をかなり軽減してきたんじゃないかなというふうに思います。私が生まれた頃は二槽の洗濯機、ちょっと前は井戸で洗って、洗濯機に変わって大分負担が減ったと思うんですね。その洗濯機が今度乾燥機もできて、今乾燥機がなかったら、うちも六人家族ですから、子供たちがすごい着替えをする、あるいはタオルですごいんですね。やはり、こうした負担を軽減してくれるのは、ある程度科学の進歩によっても大きく違ってくるんじゃないかというふうに思っております。
 最近では、働きに行っている間にお掃除をしてくれるようなロボットも出てきましたし、だんだん進歩していくと、洗濯物も畳んでくれればななんて思っている主婦も、あるいは女性も、あるいは男性も多いんじゃないかなというふうに思っております。
 そこで、安倍内閣は、ロボットをもっと活用し最先端の技術を向上しようということを考えていると思うんですが、ロボットを今介護であるとかあるいは災害、こういうことに活用しようということは非常に十分理解できますけれども、過去、やはり家庭の家電が普及をしてそれが日本の経済にもつながってきたということもありますので、こうした家庭の家事あるいは技術革新について開発あるいは普及させた場合には減税をして、思い切ってこうしたロボットの開発あるいは最先端のこうした家事ロボットみたいなものを普及していただきたいと思いますが、経産省、いかがでしょうか。
○政府参考人(柳瀬唯夫君) お答えいたします。
 井上委員御指摘のように、家電やロボットなどの製品のイノベーションは、家事負担の軽減に資するものとして女性の社会進出に貢献するものというふうに認識してございます。
 政府としては、このような家事の省力化を図る家電、ロボットを含むあらゆる分野を対象といたしまして、企業による研究開発を税制面で応援をしてございます。
 特にロボットにつきまして、先生御指摘のように、安倍政権におきまして、まさに安倍総理主導の下でロボット革命実現会議を立ち上げましてロボット新戦略を策定いたしました。この中で、家事負担の軽減につながる介護分野を重点分野の一つとして位置付けまして、介護ロボットの研究開発だけでなくて、普及しやすいように安全基準の策定も促進をするようにしてございます。
 またさらに、この先、今回の成長戦略の中で、家電のネットワーク化など物のインターネット、IoT、あるいは人工知能、AIが進展する中で、スマートハウスなどの新しいサービスの創出に向けた取組の方向性を検討することとしてございます。この中で、例えばスマートフォンで外出先から家電製品を操作する、あるいは家の中にセンサーを付けまして子供たちの見守りサービスをする、こういった様々な家庭の負担軽減につながる新しいサービスが生まれてくることを期待してございます。
 井上先生の御指摘も踏まえながら、今後、引き続き家事負担の軽減に資するイノベーションに向けた政策を検討していきたいと考えてございます。
○井上義行君 実は私も第一次安倍内閣のとき、このロボットを、これは日本の産業の一つとしてこれは絶対にイノベーションとしていいということで提案をさせていただいたことがあります。あのときには、掲げたところ、政権が倒れてしまったので実現ができなかったのですが、やはりその思いは総理も多分念頭にあるんだろうというふうに思っております。
 ロボットは、そのときには世界ナンバーワンだったんですが、だんだん抜かれてきていますので、やはりそれを巻き返しするためにも国を挙げて、このロボットの普及がまた日本の産業にもつながりますし、あるいは家事の負担軽減にもつながるということでございますので、是非力を上げていただきたいというふうに思っております。
 そして、あともう一つ提案があるんですが、育児休暇あるいは介護休暇ということがあるんですが、先ほど来話のある家事ですね、家事の負担をどうやって軽減をしていくのか、そういう中で家族と団らんをするゆう活みたいなものが今回できました。私は、家事休暇みたいなものを何か認めてもいいんじゃないかなというふうに思います。
 非常に私も、家事、そんなになかなかやっておりませんが、たまに皿洗いをするとか食事を作るとか、あるいは洗濯をするときがあります。これは、母親があるいは妻が風邪を引いて寝込んでいるときにやっぱりやらざるを得ないですね。そのときに、やっぱり大変ですね。やはり、布団を干したり、あるいはシーツを洗うにしても結構大変なんですね。どこかで行き詰まっちゃうときって必ずあるんですね、不幸が起きたり、あるいは子供が寝込んでしまったり、あるいは入院をしてしまったり。そういうときに何か家事休暇でぱっと取れるような、本当は有給休暇みたいな形で取れればいいんですが、先ほど冒頭でも申し上げましたけれども、なかなかまだ社会がそこに追い付いていないということもあって、何か家事休暇だったら簡単に取れるような、まずそこから始めてもいいのかなというふうに思うんですが、最後に、有村大臣、こうした家事休暇みたいなことを考える考えはございますでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) アイデアを出していただこうという御姿勢に心からの敬意を申し上げます。
 その上で、やはり今先生も自らおっしゃいましたけれども、有給休暇というところで、じゃ、取れているか、その実施率をどれだけ高められるかというところがやっぱり肝なんだと思います。
 家事というのは、生きている限りどの世代でも男女問わず生じるものでありまして、その負担が事実上女性に過多になっているという意味では、男性の育児休暇・休業、有給休暇というのが取れるのは当たり前という中で、実際に委員のように家庭の中に参画してその大変さが分かって共感をして、どうやって共同していくかということの社会の意識と仕組みと技術が変わってくるのだと思います。
 そういう意味で、有給休暇の取得率、男性の配偶者の出産時の休暇が取れるように、その取得率を高めていくように注視をし、また全力を尽くしていきたいと考えます。
○井上義行君 終わります。
○浜田和幸君 次世代の党の浜田和幸です。
 いろんな政党がありますけれども、女性局長を男性が務めている政党は珍しいんじゃないかと思いますが、私、次世代の党の女性局長を務めさせていただいております。やはり、男性、女性が力を合わせるということで日本経済ももっともっと発展すると思うからこそでありますが。
 今、アメリカで大統領選挙、なかなかにぎにぎしいんですけれども、民主党のヒラリー・クリントン候補が民主党の中ではトップを走っていますよね。彼女が、この間というかちょっと前ですけれども、女性と経済サミット、これに出席されたときの、日本の女性労働力率が男性並みに上昇すれば日本のGDPは一六%以上上がるという、大変、女性をもっともっと社会で活躍できるようにすれば、経済底上げにとても有効だという発言をされていました。
 また、IMFのラガルド専務ですね、女性の、彼女も、日本にとって急激な高齢化、これによる潜在成長率の低下、これに歯止めを掛けるためにはやはり女性の就業促進が鍵だということをおっしゃっていて、もし日本の女性労働力率が他のG7と同じようになれば一人当たりのGDPは四%上がるだろう、もし北欧並みになれば八%も上がると。
 クリントンさんは一六%、ラガルドさんは八%、いろんなそういう経済を支えるために女性の潜在的な力をどうやって引き出すかというのは、やはり国際的にもとても大きな課題であると思いますし、大臣がしばしばおっしゃっているように、我が国は三百万人を超える、働きたいけれども実際には働けない、そういう女性の潜在的な労働力が眠っているわけですよね。ですから、この三百万人強の就業希望者、そういう人たちが本当にライフステージに合ったような形で社会に貢献できるような制度をつくるということが、とても日本にとってはこれから大きな課題だと思います。
 今、日本政府は、二〇・三〇、これで、二〇二〇年、六年後に三〇%を管理職登用しようということを目標に掲げて、ダイバーシティーということを盛んに言っておられますけれども、やはり仕事と育児の両立ということにのみちょっとシフトがしているような感じがするんですね。やっぱり日本の労働環境というか、労働に関するこれまでの風習というようなものにも大胆にメスを入れていくということをしなければ、目標の数値だけを三〇%に置いてもなかなか、そのたとえ数値が達成できたとしても、実質的には男女間の意識の違いというものが日本経済を引っ張る形にならないということも十分考えられるので、数値目標にとらわれないで、いかに女性の特質を生かした形で、感覚とか感性とか価値観、ライフステージ、様々男性と違う面があるわけですから、そういう女性独特の力といったものを生かす。
 特に、ワーキングマザー、働く女性がいろんな今問題を抱えていますよね。小一の壁、小四の壁、いろいろと壁に直面している。そういうような人たちの壁をどう乗り越えるかというところのきめ細かな政策がないと、数値目標だけではなかなか日本経済に女性が十分貢献できるようにならないと思うんですけれども、ダイバーシティー社会を目指すとおっしゃるのであれば、具体的な方策、これについて有村大臣、どのようなお考えをお持ちなのか、目標達成に向けての道筋とともに御説明いただければと思います。
○国務大臣(有村治子君) 政府は、二〇二〇年までに指導的地位に占める女性の割合を三割ということを目標に、安倍政権、この二年半取り組んでおりますが、この目標ができたのは、そもそも十年以上前、十二年前のことでございました。それが初めて主流化して、今、加速度的に進んでいるという状況でございますが、率直に申し上げてこの三割、二〇二〇・三〇というのは、極めてハードルの高いチャレンジだと私自身も思っております。実際、就業人口の女性は四割を占めている現状があるにもかかわらず、管理職に占める女性の割合はいまだ一割に満たない状況にあると。なかなかにお寒い状況が続いています。速度は付いてきております。
 その背景、委員おっしゃるように、その背景の個別具体的な感覚、障壁ということを見なければ数値ありきになるのではないかという御懸念は真摯に受け止めます。私自身も、数字ありきで名ばかりの管理職で、部長、局長で部員が誰もいない、課員が誰もいないという管理職をつくって、そういう意味でのげたを履かせることは、男性、女性、また人事制度の秩序や信用そのものをおとしめるということで、これを強く警戒をいたしております。
 なぜ管理職にならないかという中で、一部は管理職そのものを希望しないという声も男女から聞こえてまいりますけれども、これは、ロールモデルとなる女性の管理職が少ない、あるいはキャリアプランということを考えるという習慣が日本の教育の中でなされていない、あるいは、そもそもに物理的に両立支援ということがかなわないような状況に直面をしているという現状があろうかと思います。
 肝は長時間労働の是正、これを男女共に変えていかなければ、大きな意識変革、そしてその変革の下で経営者が、単に人道的に、倫理的に、人権の観点からというのではなくて、女性をしっかりと採用して育成して登用して、そして実務的に実利を上げて経済に結び付けていくという、その理想の循環は起こらないというふうに思っていますので、その現実の一つ一つの課題を丁寧に向き合って、厚生労働省始めほかの官庁とも連携をして乗り越えていくということを地道にこの十年やっていかなければならないと思っております。
○浜田和幸君 是非、そういう地道な取組を継続していただきたいと思います。
 と同時に、やはり、これは男女問わないと思うんですけれども、女性の能力開発、これを支援する、そういう機会均等策といったことも、形だけ、数字目標だけをやるのではなくて、今まさに、女性らしい社会に対するいろんなアイデア、そういうことが求められていると思うんですよね。そういう意味でも、形だけの機会均等法に終わらない女性のための能力開発を支援するアクションプランが必要ではないかと思います。
 日本の、言ってみれば企業の慣習とすれば、やっぱり長期の人材育成ということを考えたときに、大体、欧米ですと、やっぱり入社三、四年の評価である程度方向性が左右されるということが多いようですけれども、我が国の場合には、やはり中枢幹部への道が開けるのは入社十五年程度たってからということが多いと言われているんですね。そうしますと、入社してからそういった将来の幹部候補になるまでの間、この十五年の間に様々な形で退職する、職場を去る女性が圧倒的に多いわけですから、そういう状況を放置したままでは、なかなか女性管理職三〇%達成は難しいのではないかと思うんですね。
 ただ一方、やはり今、女性を育成する、そういった管理職、要するに女性を育てるという立場の男性の管理職の人たちの意識改革ということも大きな課題になっていると思うんですよね。先駆的な企業のいろんな例を見ると、イオンのパートアドバイザー制度ですとか、要するに、男性の側が女性をどう受け止めて女性の性別の役割分担意識を変えていくのかということに取り組んでいる、そういう研修をやっている企業も増えてはきています。ただ、政府として、やっぱりそういうような先駆的な企業の動きを積極的に支援していく、サポートしていく、またそういうことを広く告知していく、そういうことも必要だと思うんですけれども、今の政府の取組、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 委員御紹介いただきましたように、経済産業省のダイバーシティ百選、あるいは経済産業省と東京証券取引所が共同で女性活躍推進に優れた上場企業であるなでしこ銘柄を選定されること、また、有価証券報告書に記載された女性役員情報を一元的に収集し公表することという意味では、内閣府と厚労省も企業における女性活躍状況を掲載する情報公開サイトを公開していますが、これ、そう遠くない将来には一元化をしたいというふうに考えておりますけれども、見える化していくことが極めて大事なんだというふうに思います。そして、労働市場等においてそのような企業の地道な取組がしっかりと評価されるような仕組みをつくっていくことが大事なんだと思います。
 内閣府としても、女性が輝く先進企業表彰ということを去年初めてさせていただきましたが、その表彰を受けた秋田北國銀行さんが、総理の表彰を受けたということで、全秋田を巻き込んで女性の活躍の先進県になろうということで、報道も含めて大きな取組になっているので、表彰ということがこんなに大きな波及効果を地元に、それぞれの地域にもたらすんだということを私自身も痛感をしていますので、見える化、そして好事例の紹介、そしてそれを積極的に取り上げていって表彰をするということを加速していきたいというふうに思っております。
○浜田和幸君 今大臣がおっしゃったような、なでしこ銘柄ですとか、あるいはダイバーシティーの先進的な取組を行っている企業、これに対して東証ですとか経産省は優良企業、優良銘柄として推奨している。これは一般の投資家にとっても、その企業の成長性を判断する上で、そういう女性を積極的に登用しているということはプラスという観点からもっともっと広めていただきたいと思うんですね。
 残念ながら、まだ我が国は企業で役員とか管理職に占める女性の比率は先進国の最低レベルですよね。アラブの国々と同じで二%と言われているぐらいでありまして、イギリスでも、二〇一五年、今年中には、取締役会の女性比率を二五%、管理職ではなくてまさに経営の中枢、これを女性をもっと登用しようと。なぜかというと、これはとても興味深いんですけれども、リーズ大学が一万七千社を調査した結果、役員の中に女性が一人以上いる企業は、能力の範囲拡大やガバナンス強化によって企業が破綻する確率がそれ以外の場合と比べて二〇%も下がるというような、そういう調査結果も出ているということなんですよね。
 やはりそういった意味でいうと、ガバナンスにおける女性的な言ってみれば感覚といったものがやはり市場と近いという観点から、不正やあるいは様々なおかしな行動を抑止するという意味ではとても重要な役割を果たすのではないかと思うんですね。
 私はそういう意味で、先ほどもちょっと御指摘ありましたけれども、なでしこ銘柄やダイバーシティ企業ということに対して、実際に例えば日産自動車なんかでは働くお母さんがダイバーシティー推進の担当役員として活躍されている。そういう具体的な事例をいろいろと紹介していただくということに政府としても取り組んでいただければ、もっともっとそういう企業に対する理解が深まり、中で働く人たちにとってもやりがいにつながるのではないかと思うんですね。
 そういった意味では、地方創生という問題とこの女性の活躍ということはこれまた連動する部分があると思うんですね。今、ITがどんどん進んで、必ずしも大都市にいなくても、本社にいなくても、地方にいても、在宅でいろんな事業ができる、仕事ができる、働く可能性を追求できる。地方創生の観点からも、働き方がいろいろと多様化していくということはとても今の日本経済にとっては大事だと思うんですけれども、大臣のお考えとして、地方創生とダイバーシティーと一体化ということについてどのようなお考えをお持ちか、お聞かせください。
○国務大臣(有村治子君) 恐縮です、固有名詞の訂正をさせてください。先ほど、総理大臣表彰を受けられた北國銀行と申し上げましたけれども、北都銀行でございました。北國銀行は別に金沢にある銀行でございまして、今回は北都銀行、秋田の銀行でございます。済みません。
 御質問いただきました件、地方創生と女性活躍ということでございますけれども、やはり積極的な企業のトップとお話をしてみますと、彼らは、浜田委員が御紹介いただいたように、単に倫理的、道徳的というんじゃなくて、それが企業のサバイバル、経営環境が厳しい中での存亡を懸けて、女性活躍始め、ダイバーシティーの、ダイバースな市場に対してどう企業がその需要にキャッチアップし、その中で勝ち残っていくかということ、信念として経営戦略の中にダイバーシティーマネジメントを入れているというのが大きな違いだろうというふうに思っております。
 地方創生という意味では、先週、愛知県に行かせていただいたんですが、まさに地方創生の中の理工系女子ということで、例えば、MRJとかあるいは次世代自動車、リニアということで、愛知県は、女性活躍は理工系の女性を愛知でつくることというふうに、町づくりと女性活躍のいわゆるキャラクターというか輪郭をつくることを一緒に進めていらっしゃるという意味で先駆的だと思いました。
 そういう意味では、単なる地方創生、単なる女性活躍というのではなくて、その地の利なり産業の強みなり人口動静を踏まえてその町の輪郭、アイデンティティーをつくっていって、それが両方の、地方創生と女性活躍に一緒になって町づくりになったときに、最大の参画と、それから理解と支持と、それから爆発的な広がりを持つんだということを私も現場に行ってみて痛感をしているところでございます。
○浜田和幸君 是非そういう、地元が新しい取組で地方創生と女性活躍を一体化できる、是非とももっともっと応援していただきたいと思います。
 私は、その一歩を更に進めて、今、日本的な文化あるいは和食を含めてクールジャパンということがとても大きな売りになっていますよね。海外からも観光客がたくさん来られています。また、海外にもモスクワだけで千二百店も和食のレストランが繁盛しているという具合でありますので、そういうことを考えると、日本における、女性がどんどん活躍できると同時に、女性だけではなくて、高齢者の方々ですとか障害を持っている方々、あるいは外国人だって、もっともっと日本の中で力を合わせて、もっともっと地域のためや世界に役立てるようなそういう環境をつくっていくということもクールジャパンの新しい視点としてとても大事じゃないかと思うんですね。
 今は、この女性活躍推進ということで、女性をどうやってもっともっと引き上げようかということですけれども、同じことはやっぱり、高齢者の方々の持っている長年の経験ですとか障害者の方々がいろんな直面している課題、あるいは外国人の人たちは、日本に来てはみたけれどもなかなか思うように溶け込めない、しかしながら、外国人の技能実習生、やっぱり三十万人も日本に来ているわけですよね、そういう人たちは、日本での進んだ技術を学んで、それを持ち帰って自分たちの国で発展のために役立てよう、また日本とその国との懸け橋になろうという、そういう前向きな気持ちを持って来ている人たちであるわけですね。そういう人たちがなかなか現場では十分受け入れられていないという問題もあるんですね。
 ですから、女性の問題と同時に、今申しましたような様々な困難に直面しているという意味では、外国人だって、あるいは労働がなかなか難しい高齢者の人たちだって同じじゃないかと思うんですね。そこを何かもっと一体化するような政策も私は考えていく必要があるんではないかと思うんですけれども、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(有村治子君) 浜田委員にはとても大事な価値を御指摘いただいているというふうに思っております。
 先週伺いましたMRJ、三菱リージョナルジェットの製造現場では、飛行機の、今飛行機を接続して組立てしていらっしゃるんですけれども、その工具一つ取っても、身長が足りないとか、あるいはレンチ一つ、ハンドルも握り方がアングロサクソンで身長が百八十センチの人に標準を当てた工具でやっていなきゃいけないという現実を教えていただきますと、ここに女性が参画することによって何が変わるか、安全性が格段に高まるのだと思います。
 女性活躍で有名な日産自動車が、製造現場で、女性が活躍できる現場、安全にということになると、高齢者の労働者も今まで三十キロ持っていたものを二十キロというふうに制限することによって、結果、女性への配慮が、熟練の六十五歳以上の方も再就職ができ、また、そこに腰痛持ちを低減するような副次的な安全性が格段に高まったというふうにマネジメントの方からお話を伺いました。
 そういう意味では、外国の方が呼びやすい、安全な職場環境をつくるということにもなっていきますし、結果として、女性活躍を進めることが高齢者の方々、あるいは先ほど相原先生から御指摘いただいた障害を持ちながら労働参加したいという方々の実際に気持ちに応えていけるような職場になっていく。そういう意味では、みんなにとって女性活躍を進めることはプラスだと思ってもらえるような実績をつくり上げていくことがこの分野の加速度のエネルギーになるというふうに考えております。
○浜田和幸君 是非そういう意味でも、外国からの観光客の方々を呼び寄せるという意味でも、日本というのはそういうダイバーシティーを、また自然とも共生するような社会、これを追求し実現しているんだということになれば、食一つを取ってもすごく今までとまた違った意味でアピール度が増すと思うんですよね。
 ただ、一番大事なことは、それを提供する、おもてなしをする一人一人の自信だとか、やっぱりそういう思いというものだと思うんですね。ですから、一人一人が本当に自分の働き場所、自分の生活の場所ということをしっかりと認識できて、それを周りがみんな支えていく、それがやっぱり世界の新しいビジネスモデルになるような、そういう社会を日本から世界に発信していく、そのまず第一歩が今我々がここで議論している女性活躍推進法に凝縮されていると思いますので、是非、有村大臣には、そういう意味で、女性の閣僚として、旗振り役としてこれまでも随分頑張ってこられたと思いますけれども、一層今後も御活躍を期待して、私のエールに代えさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎でございます。
 女性活躍法案、前回に引き続きまして、ほとんど光が当たっておりません、放置状態にありますDV被害に苦しむ女性にフォーカスを絞り、質問していきたいと思います。
 暴力を避けるためにそこから逃げたいんだと、家を出たいんですと思っても、暴力を振るう加害者に知られずに身を寄せる場所がない場合、被害者が一時的に避難する手段、一時保護というものがございます。
 配付資料を御覧ください。以前の委員会で配らせていただいたものと同じものです。一枚目は、内閣府が所管、各都道府県などの自治体が運営する配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数と、その下が警察における暴力相談の対応件数、もう御覧のとおり双方とも年々右肩上がりだと。これが株価だったらいいんですけれども、これはDVの被害者の数なんですよね。もうとにかく右肩上がりだと。
 そして、二枚目を御覧いただければ、上のグラフは婦人相談所における一時保護件数を表すものなんですけれども、年々、暴力に苦しむ方々、一枚目の資料を御覧いただいたとおり右肩上がりにもかかわらず、その方々を受け入れる一時保護の件数は御覧のとおり横ばい、全く増えていないという状況です。
 この一時保護を希望する場合、配偶者暴力相談支援センター若しくは県や市の福祉事務所に相談をするらしいんですけれども、保護要件、保護をしてもらえるという要件が曖昧だ、かつ厳し過ぎると、結局保護してもらえずに苦しんでいる人、たくさんいるらしいんですねということを前回取り上げました。今回はまず、DV被害者が幸運にも一時保護されたとして、その後の状況というものに関してお聞きしていきたいと思います。
 お尋ねいたします。今現在、DVで駆け込んできた人の一時保護の期間というのは平均何日ぐらいなんでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 婦人保護事業に関する都道府県からの事業報告によりますと、夫等からの暴力によりまして平成二十五年度中に一時保護が取られた方の平均一時保護日数は十四・七日となっております。
○山本太郎君 要するに二週間ですよね。これ、どうして二週間なんですかって、その二週間になっているというのは何なんだ。一時保護所というのは原則二週間しかいられないらしいんですよね。そういうルールで運営している自治体がほとんどだからだそうなんですけれども、このルールに法的根拠はないと、運用上そうなっているだけだそうです。
 本来は、期間などをこんな短く設定せずに、相談員や福祉事務所のソーシャルワーカーとしっかりと話をしなきゃいけない。どうしたいのか、これからどうしていくことが本人にとって一番最善なのかという見通しを立てていくのが一番いいはずなんですけれども、現場の相談員から声が届いています。被害者の方の状況に配慮した場合、たった二週間ではしっかりとした生活再建計画を立てて自立するための道筋をつくることは非常に難しいと、そのような声がたくさん聞かれています。
 心身共に深い傷を負う被害者の方が専門的な支援もないまま一人で生活していくことって不可能ですよね。できるはずもありません。しっかりとした支援、自立するための計画、道筋も立てられないまま、結果、二週間たってしまったらもう出るしかないんですよね。二週間たって施設から出されて、路頭に迷うような被害者もいらっしゃるということです。
 一時保護施設退去後の行き先、またDV相談後の被害者の状況ってどうなっていますかね。把握されていますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 同じく都道府県からの事業報告によりますと、夫等からの暴力により一時保護が行われ、平成二十五年度中に一時保護が終了した方、四千二百七十四人の状況につきまして調べましたところ、実家などへ帰郷された方、八百七十八人、二〇・五%、アパートなどに入居された方が七百二十四人、一六・九%、一時保護直前の住居へ帰宅された方、七百十六人、一六・八%、母子生活支援施設へ入所された方、四百七十人、一一・〇%、婦人保護施設へ入所された方、三百八十九人、九・一%となっております。
○山本太郎君 これ、非常に厳しい数字だと思うんですよね。今のお話を伺うと、婦人保護施設に入られた方が九・一%しかいらっしゃらない。そのほかの方々は実家に戻られたり友達の家を泊まり歩いたりとかという形ですよね。しかも、元の家に戻ったという方も多数いらっしゃると。これ、地獄ですよ。死ねって言っているようなものですよね、これって。もう精神的な死を意味することだと思うんです。
 着のみ着のままで逃げてきた人が自立の一歩を踏み出すには生活保護を利用するしかありませんよね、これ。一時保護所退去後、生活保護を受給し、自立できた割合、これ何割ぐらいでしょうか。
○政府参考人(安藤よし子君) 夫等からの暴力により一時保護が行われ、平成二十五年度中に一時保護が終了した方、四千二百七十四名のうち生活保護の適用を受けた方、九百七十四名、二二・八%となっております。
○山本太郎君 二割だと、二割程度の方々しか生活保護につないでもらえなかったと、いろんな要件があるでしょうから、受けられる人が二割程度しかいなかったと。生活保護、これ受けさせてもらえなかった人、その後自立できているのかなと心配になりますよね。さっきも言ったとおり、友人宅を転々と移動していったりとかしていたら、もうこれ、ある意味広義のホームレスというところに入るわけですよね。広義のホームレス状態に置かれる方々もたくさんおられると。何より、先ほども言いました、命からがら逃げ出してきた被害者が、どこにも行く場所がなくて、最終的には加害者が待つ家に帰らなければならない恐怖って、これ想像を絶しますよね。
 厚労省、内閣府には、被害相談に来た後帰っていった方たち、被害相談に来たけれども、もうそのまま帰っていっちゃった方々、話は聞いたけれども帰した方々、その後どうなったのか。また、一時保護された後、どうなったのか。友人宅へ避難した方々、その後ちゃんと自立できているの、実家へ帰郷した方、その後どうなりました、婦人保護施設へ入所し、その後どれだけの方々がどのように自立できましたか。いま一度、詳しく調査、把握ということをしていただきたいんですよね。対応していただきたいんですけれども、お願いできますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 一時保護を終えた後にどういうところに行かれたかということについての調査はしておりますけれども、その後その方々がどこに行ったかということにつきましては、例えば、母子生活支援施設であればその生活支援施設の中でフォローアップがなされますし、婦人保護施設に入所された方はその中でフォローアップがなされる、またお帰りになられた方でありましても、その後婦人相談員がアウトリーチの支援を行うというようなケースもございますので、それは様々であるかと思います。
 どのような形でどのような把握ができるかということにつきましては検討をさせていただきたいと考えております。
○山本太郎君 これ、後ほども触れるんですけど、これアフターケアという部分に関して余りなされていないということなんですよね。ほとんどなされていないと言ってもいいかもしれないです。アフターケア事業という考え方はあると思うんですけど、それが余りちゃんと推進されていないというか、それが前に進んでいない状況だと思うんですよ。
 これ、その後どうなっていったかということは、やはりメンタルケアというものが非常に重要な案件だと思うんですね、DVに関して。PTSDというところにまで進んでいく方々というのは非常に多いので、どのような状況になっていくのかということをやっぱりしっかりとケアしていくということが必要になってくると思うんです。何よりも、この案件に関しては、そのような調査というものもしていただきたいということをまた後ほどお願いしたいと思います。
 先に行きます。
 今現在、婦人相談所を退所した被害者に対する支援ほとんどありません。退所後、孤立するケースが多数です。
 国は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等のための施策に関する基本的な方針、この中で、被害者の切れ目のない支援、被害者の切れ目のない支援の必要性を都道府県に対し指示しています。ちゃんとやってくれているんですね、これね。指示してくれているんですよ、被害者の切れ目のない支援。
 切れ目のない支援ということは、例えば、その後どうなったかというところに対して調査をするということも含まれますよね。その後どのような状態になっていったのかということをケアしていくんだよ、被害者の切れ目のない支援の必要性、都道府県に対し実際に指示をしています。それならば、国は、自立支援としてアフターケア事業の制度をいち早くつくらなきゃいけないんじゃないかなと思うんですよね。
 ここで、まずDV被害者の心理ケアについてお伺いします。今現在、DV被害者の心理ケア、どのように行っていますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 一般的に申し上げまして、DV被害に遭った方々は著しく心の健康を損ねておられる場合が多いと考えられまして、被害者の心のケアを図ることは大変重要なことでございます。
 婦人相談所におきましては、心理療法担当職員のほか、医師、心理判定員、婦人相談員、看護師など支援に関わる職員が連携して、被害者本人のみならず、同伴する児童に対しても心理的な援助を行っているところでございます。
 特に、一時保護を行う婦人相談所や婦人保護施設におきましては、心理療法担当職員を配置いたしまして、DV被害女性や同伴家族に対してカウンセリングなどによって心理的回復を図ることができるようにしております。
○山本太郎君 心理職を全く配置していないわけじゃないんだよ、配置している部分もあるんだよ、でも配置されていないところもあるんだよという話ですよね。配置してあったとしても、これPTSDに精通した人でないと、一般の臨床心理士というだけで対応できるんですかね。現代の医学でもPTSD、心的外傷後ストレス障害を完全に治すことは難しい、薬物療法や心理療法を含め、精神科や心療内科で専門の医師が総合的に治療する必要があり、経験や専門知識のない一般の心理療法士だけでは対応は不可能ですと、そのようにお聞きしております。DV被害者の急性ストレス障害、PTSDに進行する症状も出てくるそうです。そういうことにもきちんと対応できる人、必要なんですよね。
 もちろん心理職と言われる方はおられるところもあるけれども、実際に全てのことに対して対処できる方々ではないんだと、専門職という方々をやっぱり置かなきゃいけないよねというお話なんですけれども、PTSDの専門知識を持った人材の配置していただけませんかね、御検討いただけませんか。
○政府参考人(安藤よし子君) PTSDに対する対応というものはDV被害者にとって重要な課題だというふうには考えております。
 現在、その対応に当たるべき職員として心理療法担当職員その他の専門家を配置しているところでございまして、ここにおきましてそのPTSDに対応する能力を高めていただくということが肝要ではないかと思われます。
○山本太郎君 何て聞けばいいのかな。実際にはそういうふうに動いてはいるけれども、まだそんなには広がりは見えていないということですよね。そうでもない。どれぐらいカバーできていますか、じゃ。その専門職の方々、PTSDにも対応できるような方々はそれぞれ配置されている場所の何%カバーできていますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 全国の婦人相談所に設置されております心理療法担当職員の数は四十八名、そのほか看護師が十八名、また医師につきましては十八名おりますが、それ以外に嘱託医として四十五名配置されているところでございます。この嘱託医四十五名のうち三十七名が精神科医というところでございまして、心理判定員につきましても六十八名がいるということですので、相当程度の資源はあるのかというふうに考えております。
○山本太郎君 各県に一人、二人というような状況だということですよね、恐らく、という状況だと思うんですけれども、でも、実際に被害者はうなぎ登りに上がっていっている、右肩上がりだと、でも、それを受け入れるというか、そのためのインフラというものが余り整っていないという状況だと。お医者さんの数も多分そういう状況だと思うんです、専門家の数も。だから、だから排除されなきゃいけない。だからみんな受けられない。だから調査しない。それを追っていったらやっぱり見なきゃいけなくなるから。その今設置されている専門家の数、医者の数というところで間に合わさなきゃいけないから見られる人は限定されていくという話ですよね。
 話、次に行きたいと思います。
 次に、先ほどもお話しされましたけれども、親がDVを受けているというのを目撃した子供たち、実際にDVを受けた子供、目撃した子供、そして実際に自分自身が暴力を受けたという子供のケアについてお聞きしたいと思います。
 直接父親から暴力を振るわれていなかったとしても、母親に対する暴力を目の当たりにさせられること自体が子供に対する暴力ですよね。児童虐待であるということを、私たち、いま一度認識する必要があるようです。DVを受けた又は目の当たりにした子供たちは大変重篤な精神的ダメージ、影響を受け、長い間精神的に苦しむばかりか、トラウマとなり、著しく発達、成長を損なうことがあるそうです。
 DV被害を受け、母子共に相談に来た子供、若しくは母子共に一時保護になった子供の精神的ケア、誰がどのようにどれだけの期間行いますか。先ほど少し答えていただいたと思うんですけれども。
○政府参考人(安藤よし子君) 先ほどお答え申し上げましたように、婦人相談所一時保護施設にいる心理ケア担当職員が同伴する子供についても心理的ケアを行うというケースもございますし、また婦人相談所は児童相談所と併設されているようなところもございます。そこには児童の専門のケア要員もいたりしますので、そういうところで連携して児童の面倒を見るというような事例も多くあると聞いております。
○山本太郎君 では、一時保護が終わった後、継続して心療ケア受けられるような仕組みになっていますか。
○政府参考人(安藤よし子君) 一時保護を終わった後、一時保護の期間に十分な心理的ケアを受けていただくということがまずは前提ではないかと思います。その上で、一定落ち着いた状態で退所をしていただくということ、措置解除みたいな形になるのではないかと思います。それでもなお不安があるというような場合には婦人相談員が支援に赴いてフォローアップをするというような事例もあると聞いております。
○山本太郎君 一時保護の期間ってどれぐらいでしたっけ。二週間ですよね。二週間でその十分なケアってなされるのかという話なんですよ。もう精神状態というのは普通じゃなくなっているわけですよね。毎日のように親が暴力を振るう、例えばお父さんがお母さんを暴力を振るう姿を見ていたり、たまに自分も暴力を振るわれたりするというような状態で、もうほとんどPTSDみたいな状況にある子供たちが、二週間でまず十分な状況をつくると言っていますけど、その一時保護、例えば児童相談所と連携していたとしても、その一時保護という部分から離れてしまえば、何か受けるすべはあるんですか。どんなフォローをされていますか。仕組みないんですよね。
 一時保護が終わってから心療ケアを受けている子供たちって何人ぐらいいるんですか。そういう仕組みがないでしょう。あるんですか、ないんですか。
○政府参考人(安藤よし子君) 一時保護は一時保護でございますので、一時保護を超えて更にケアが長期間にわたり必要であるという場合には、いわゆる母子寮、そちらの方の母子生活支援施設の方に入所していただいて必要なケアを受け、自立への道をたどっていただくというようなルートはございます。
○山本太郎君 その支援施設に入れる人は何%なんですかということですよね。だから、そこ、もう本当に細い糸での話でしょ、それって。細いクモの糸につかめるか、つかめないか、そのつかめる人たちなんて本当一握りなんですよね。違いますか。そうだと思うんですよ。
 結局、一時保護中は二週間だけ、例えば心理療法担当職員が心療ケアを行い、その後出所したら支援する仕組みがほとんどないと。DV被害者、事実上これ放置している現状なんですよ。幸運にも自立できた人、新しい生活の孤独の中で心の安定を確保するの大変な作業かもしれませんよ。誰も相談する人いないというような状況で一人だけで生きていかなきゃいけない。ピンポンとチャイム鳴ったとしても、また誰か来たん違うか、自分を取り返しに来たんじゃないかと思うような中で毎日新しい暮らしを続けていかなきゃいけない。
 アフターケア事業、心理ケアによる支援を含めた自立支援、制度としてつくる必要あると思うんですね。そして、婦人相談所など一時保護機関や施設から被害者の退所先、市や区のDV相談、支援担当課の婦人相談員や民間支援団体等につなぎ、切れ目のない支援の仕組み、不可欠だと思います。
 次に、DV被害者の心療ケア、医療に対する補助に関してお聞きしたいと思います。
 今現在、国の制度として自立支援医療制度があるそうですけれども、通院による精神医療を続ける必要がある病状の方に通院のための医療費の自己負担、これ軽減するというものがあるそうです。これはDVによる急性ストレス障害、PTSDに苦しむ方々も対象になっていますか。
○政府参考人(藤井康弘君) 先生御指摘の自立支援医療は、これは障害者等が自立した日常生活あるいは社会生活を営むために必要な心身の障害の状態を軽減するための医療につきまして、その医療費の自己負担額を軽減するためのいわゆる公費負担医療制度でございます。
 なお、PTSD等のストレス関連の障害につきましては、都道府県等におきまして、通院による治療を継続的に必要とする状態の精神障害というふうに認定された場合につきまして、これは自立支援医療の対象となってまいります。
○山本太郎君 対象になるということですよね、ある一定の症状であったりとか、そういうものが見られた場合。
 DV被害者のうち何人がこの制度というものを利用されているんですかね、御存じですか、把握されていますか。
○政府参考人(藤井康弘君) その辺りの数字につきましては把握してございません。
○山本太郎君 把握していただきたいんです。把握するためには調査が必要。一時保護が終わって退所したら放置という姿勢というのがよく分かる答えだと思うんですよ。調査していただきたいんです。これ、調査して把握していただいて、本当にこの部分に対して光を当てて、健康で健やかに仕事をして、子育てをしてということが本当の女性活躍じゃないかなと思うんですよね。
 自立支援制度のような制度があるのにDV被害者にはほとんど利用されていない状況ではないでしょうか。なぜこのような状況になっているのかというと、それは周知徹底されていないからじゃないですか。本気で心療ケアというものを推進しませんか。今コスト掛けたくない、お金掛かる、多分それですよね、このDVに関して光が当たらないの、そして施設が増えないの、救済されないの。目の前のお金を掛けたくない、今コストを掛けたくない、そのような考え方が、逆にトータルで見たときに、将来的な社会保障費用コスト膨らむ結果になりませんかね。
 一番大切なこと、現在行われている放置や切捨てによるコストカットでなく、被害者の方々が心身共に健全な状態で社会復帰できるよう、行政がケア、バックアップを行うことによって、本当の意味での社会保障費用の削減を目指すことが持続可能な社会づくりと言えるんじゃないでしょうか。
 先ほど浜田先生おっしゃっていました、女性の活躍という部分に本当に踏み込んだとしたら、GDP一・五パー上がるんだよ、七兆円だぜ、ヒラリー・クリントンも言っている、一六%も上がるんだよって。まず、その土台となる光が当たっていない、スタートラインに立てない女性たちに本当の意味で光を当てていただきたい。心療ケアを推進していただきたいんです。
 とにかく、この医療制度、本当の意味での社会保障費用の削減を目指すことが持続可能な社会づくり、今現在生活保護を受けている方は医療扶助ということで、医療保険制度の枠内に限って心理療法、カウンセリングを全額公的負担によって受けることができる。医療保険制度外のカウンセリングなどの治療は、でも自己負担なんだと。生活保護を受けていない人は、保健医療の部分だけ公的に負担があるけれども、それ以外は全額負担なんだと。生活保護は受給できないけれども、生活が苦しい、だけれども、心療ケアを受けたくても受けられずに苦しむ人たちもまたたくさんいると。
 これ、警察、いいことやっているんですよね。警察庁において、警察に相談又は保護された方を対象に無料で精神科医、臨床心理士の治療を受けることができる制度、警察庁独自で予算措置、設けているらしいです。
 これ、厚生労働省が本当はやらなきゃいけないんじゃないんですか。厚生労働省、やる気ないんですか、どうでしょう。
○政府参考人(藤井康弘君) 先生御指摘のPTSD等のストレス関連障害に関する治療等につきましては、私ども所管をしております精神医療の範疇で様々な対応が行われておるところでございますけれども、先ほど御指摘の自立支援医療につきましても、今後とも、その制度の周知徹底を含めまして、実際に活用できる方が活用できるような方策を進めてまいりたいと考えております。
○山本太郎君 時間がないので、ちょっと高階政務官にお願いを申し上げたいんですけれども、今一連言ったことの調査であったり、そして今言った心療ケアであったり、例えばカウンセリングを公的負担にしてもらえるだとか、非常に重要なことだと思うんですね。それ、調査だけじゃなく、そして、やはりそこに予算を付けなきゃどうにもならないと。その受入れ側という部分を支える人たちももっと手厚くしなきゃいけないし、いろんな問題があると思うんですけれども、政治的にちょっと動いていただけませんかと。
 というのは、以前これ質問したときに、この法案関係ないと言われちゃったりしたくだりもあったんですよね。でも、女性活躍という部分もあるので私はやっていきます、光を当てますと、大臣の方からお答えをいただいたんですけれども、是非とも、高階政務官は元々看護師でいらっしゃるんですよね。アフリカまで行って、HIVの教育をされたりとか、あるいは予防教育をされたりとか、感染症ケアもされたというような、本当、心ある方だと思うんですよね。
 今、本当に光が当たっていないこの方々たちに光を当てるために、厚生労働省としての調査、そしてこの心療ケア、公的負担で例えばカウンセリングが受けられるだとかというところに一歩踏み出していただきたいんですけれども、そのように省内で話合い、先頭に立ってやっていただけませんか。
○委員長(大島九州男君) 高階厚生労働大臣政務官、簡潔にお願いいたします。
○大臣政務官(高階恵美子君) はい。
 DV被害を受けられた方の傷というのは、心の傷、体の傷、そして社会的なもの、労働の場面のこと、そして一緒に逃げてきているお子さんの教育に関すること、非常に幅広い福祉も含めた支援が必要と、こういったようなことを認識してございまして、私自身も精神保健センターに勤務している時代には婦人相談所と一緒のお部屋で仕事をしておりましたので、朝出勤するとすぐ電話が鳴り始め、帰るときまで電話相談しっ放しと、これが婦人相談所の現実でございますので、逃げてこられた方、あるいは現に被害に遭っておられる方々にしっかりと寄り添う支援を中長期的にしていく、非常に重要な観点だと考えております。
 そういう意味でも、平成二十六年度から、民間シェルター等に一時的に居住する被害女性に対しまして、生活相談あるいは行政機関への同行支援、それから生活を再建していくための様々な検証モデル事業なども、少しずつではございますが始めさせていただいている、そういう中でございますので、このモデル事業を少しずつ成果も踏まえまして確認をさせていただき、一人でも多くの被害者の方々が生活再建に向けて、自立に向けて歩みを進めていただけるような、そういう取組を、有効な施策を進めてまいりたいと思います。
 今後とも御関心をお持ちいただきまして、御支援いただきたいと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 そのモデル事業が来年から本格化されるぐらい、是非、高階政務官のお力をお借りして、この問題に光を当てていきたいと思います。是非お力貸してください。
 ありがとうございました。
○委員長(大島九州男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本案の修正について山本君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山本太郎君。
○山本太郎君 ありがとうございます。
 私は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案に対し、修正の動議、提出いたします。この内容、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その趣旨について御説明いたします。
 本法律案は、近年、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性がその個性と能力を十分に発揮し、職業生活において活躍することが一層重要となっていることに鑑み、女性の職業生活における活躍を迅速かつ重点的に推進し、もって男女の人権が尊重され、かつ、急速な少子高齢化の進展、国民の需要の多様化その他の社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現することを目的としております。
 しかし、自らの意思によって職業生活を営もうとしても営めない、活躍したくても活躍できないという状況に置かれている女性が我が国には数多く存在いたします。特に、重大な人権侵害であるDV、ストーカーの被害者の大半は女性であり、警察庁の統計によれば、平成二十六年のDV及びストーカー事案の認知件数は、共に過去最多を記録しております。これらの被害者は加害者から逃れるために仕事を辞めざるを得ない場合があり、精神的、肉体的に疲弊し、働きたくても働けない状況にあります。活躍できる一部の女性のみならず、これらの困難を抱えている女性にも光を当てるべきです。被害女性が心身共に健康になり、社会に復帰できるような支援体制、整備することこそが、女性の職業生活における活躍の推進であると考えます。
 また、本年六月にすべての女性が輝く社会づくり本部が策定した女性活躍加速のための重点方針二〇一五においては、今後重点的に取り組む事項として、困難を抱えた女性が安心して暮らせるための環境整備を着実に進めること等が挙げられておりますが、法律においても、困難を抱えた女性への一定の配慮義務を規定すべきです。
 そこで、修正案では、国及び地方公共団体は、女性の職業生活における活躍を推進するため、職業指導等の措置を講ずるに当たっては、配偶者からの暴力、ストーカー行為等その他の事由によって女性の職業生活における活躍に支障が生じている場合については、その女性の置かれた状況に応じて必要な配慮がなされるものとすることとしております。
 以上が修正案の趣旨でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようよろしくお願いいたします。
○委員長(大島九州男君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案について採決に入ります。
 まず、山本君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 少数と認めます。よって、山本君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、藤本君から発言を求められておりますので、これを許します。藤本祐司君。
○藤本祐司君 私は、ただいま可決されました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本を元気にする会・無所属会、次世代の党及び生活の党と山本太郎となかまたちの共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 男女間に賃金格差が存在する現状に鑑み、女性が職業生活において、意欲をもって能力を伸長・発揮できる環境を整備するため、公労使により賃金格差の是正に向けて検討すること。
 二 非正規労働者の七割、かつ雇用者全体の四分の一を非正規労働者の女性が占めていることに鑑み、本法の実効性を担保するため、本法に基づく実態把握、分析、目標設定、事業主行動計画の策定・公表等は雇用管理区分ごとに行われるよう検討すること。
 三 派遣労働者については、派遣元事業主による実態把握等に加え、実際に使用している派遣先事業主により、実態把握、分析等がなされるとともに、事業主行動計画に「雇用形態の変更等の機会の積極的な提供」などが盛り込まれるよう検討すること。
 四 一般事業主が事業主行動計画を策定するに当たって、男女の育児休業取得割合、男女間の賃金格差、自ら使用する労働者に占める正規労働者の割合及び自ら使用する女性労働者に占める正規女性労働者の割合等を省令によって状況把握の任意項目に加えることについて検討すること。
 五 一般事業主が事業主行動計画を策定し、又は変更するに当たっては、労使の対話等により労働者の実態やニーズを的確に把握するよう、事業主行動計画策定指針において示すこと。
 六 一般事業主による事業主行動計画に基づく取組の実施状況の公表を促進すること。
 七 一般事業主行動計画策定の義務付けに係る規模要件については、本法施行後の状況等を踏まえ、その見直しについて検討すること。
 八 広報活動等を通じ、優れた取組を行う一般事業主の認定制度を周知することにより、一般事業主による女性の職業生活における活躍に関する取組を促進すること。また、認定一般事業主の認定に当たっては、基準の客観性が確保されるよう配慮するとともに、非正規労働者に対する処遇改善を認定の要件とすることを検討すること。
 九 特定事業主が事業主行動計画を策定するに当たって、男女の育児休業取得割合、男女間の給与格差、任用する職員に占める正規職員の割合及び任用する女性職員に占める正規職員の割合等を内閣府令によって状況把握の任意項目に加えることについて検討すること。
 十 公務員の臨時・非常勤職員においても、女性が多数を占めることに鑑み、全ての女性の活躍を促進する観点からも、臨時・非常勤職員について、制度の趣旨、勤務の内容に応じた任用・勤務条件が確保できるよう引き続き配慮するとともに、その実態を把握すること。
 十一 協議会を組織する関係機関に、必要に応じ、協議会に男女共同参画センター、労働組合、教育訓練機関その他の女性労働者に対し支援を行う団体も構成員として加えることを検討するよう促すこと。
 十二 地方公共団体においても本法及び本附帯決議に基づく適切な措置が講じられるよう支援するとともに、周知・助言等を図ること。
 十三 家庭及び地域を取り巻く環境の変化等により家庭における子育て及び介護に支障が生じないよう、家庭における子育て及び介護の支援に関する施策の推進を図ること。
 十四 配偶者からの暴力及びストーカー行為等により、女性の職業生活における活躍が阻害されることがないよう、被害の防止及び被害者に対する相談・支援体制の充実を図ること。
 十五 男女を問わず職業生活を営む上で障害となる、あらゆるハラスメントに一元的に対応する体制の整備について、事業主の措置を促すことを検討するとともに、ハラスメントの防止に向けて、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法等関連する法律の改正を積極的に検討すること。
 十六 固定的性別役割分担意識が払拭され、女性が活躍しやすい環境となるよう、本法の施行後三年の見直しを積極的に検討するとともに、男女雇用機会均等法の改正についても検討を進めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(大島九州男君) ただいま藤本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(大島九州男君) 全会一致と認めます。よって、藤本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、有村国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。有村国務大臣。
○国務大臣(有村治子君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(大島九州男君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島九州男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十四分散会