第189回国会 外交防衛委員会 第8号
平成二十七年四月十四日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     石橋 通宏君     福山 哲郎君
 四月十日
    辞任         補欠選任
     田中  茂君   アントニオ猪木君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     北澤 俊美君     相原久美子君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         片山さつき君
    理 事
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                三木  亨君
                大野 元裕君
                荒木 清寛君
    委 員
                宇都 隆史君
                小坂 憲次君
                末松 信介君
                豊田 俊郎君
                松山 政司君
                相原久美子君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                石川 博崇君
                小野 次郎君
                井上 哲士君
              アントニオ猪木君
                浜田 和幸君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       防衛大臣     中谷  元君
   副大臣
       外務副大臣    城内  実君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  石川 博崇君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       中村 吉利君
       外務大臣官房参
       事官       鈴木 秀生君
       防衛大臣官房技
       術監       外園 博一君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
       防衛省防衛政策
       局次長      河野  章君
       防衛省経理装備
       局長       三村  亨君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支
 出すべき年限に関する特別措置法案(内閣提出
 、衆議院送付)
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○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石橋通宏君及び田中茂君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君及びアントニオ猪木君が選任されました。
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○委員長(片山さつき君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房審議官中村吉利君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(片山さつき君) 特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○北村経夫君 おはようございます。自由民主党の北村経夫でございます。
 中谷防衛大臣に初めての質問ということになりますが、よろしくお願い申し上げます。中谷防衛大臣はいつも日焼けの顔が印象的でございます。マラソンと釣りが趣味というふうに聞いておりますけれども、大臣になられたらなかなかその時間もないかと思いますけれども、後半国会、これから安全保障法案等大変な国会になるかもしれませんけれども、健康には御留意を願いたいと思います。
 時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども。
 御承知のとおり、日本を取り巻く安全保障環境というのは厳しくなっているわけでありまして、それに対応するために防衛大綱、中期防に基づいて防衛力の整備を進めていかれているわけでありますが、防衛大綱においては、統合機動防衛力、それを構築するために防衛力の質とともに量も必要かつ十分に確保するよう求められているわけであります。
 一方、中期防においては、二十四兆六千七百億円の予算措置目標が掲げられているわけであります。その中期防で示されている二十四兆六千七百億円、この中から五年間で七千億円の財源を確保しなさいと、そういうふうに求められているわけでありますけれども、今回の法案、長期契約法案と言われておりますけれども、防衛省はまとめ買いなどによってその七千億円の財源を捻出しようと努力しておられるわけであります。
 そこで、質問いたしますけれども、今回の改正においては、国庫債務負担行為の年限、これを五年から十年というふうに延長されるわけでありますけれども、これによってこの中期防の七千億円の財源捻出、どの程度効果あるのか、まず防衛省に説明願いたいと思います。
○政府参考人(三村亨君) お答え申し上げます。
 長期契約の導入によるコスト削減効果につきましては、長期契約の対象となる装備品等や役務を防衛大臣が財務大臣と個別に協議をして決めることになっておりますことからあらかじめお示しすることは困難でございますが、防衛省としては、中期防においておおむね七千億円程度の実質的な財源の確保を図るとされていることから、引き続き長期契約を始めとする各種の調達効率化策により調達コストの縮減に努めてまいります。
 二十七年度予算におきましては、P1の長期契約により約四百十七億円の節減を図ることといたしております。また、長期契約以外の調達効率化策、具体的に申し上げますと、従来から取り組んでおります維持整備方法の見直し、装備品のまとめ買い、民生品の活用や仕様の見直しなどによる調達コストの縮減にも引き続き取り組んでまいります。
○北村経夫君 今、P1で一括購入することによって四百十七億円程度の予算削減効果があるというふうに答弁ありましたけれども、このP1については、十六日、当委員会として厚木基地を視察する予定になっておりまして、その際にこのP1を見させていただき、いろいろな現状について説明を受けることになっております。今言われたように、私はP1のような予算削減効果の大きい案件というのは積極的に進めていかれるべきだというふうに考えております。
 そして一方で、現場からすれば懸念も聞かれるわけであります。それはどういうことかと申しますと、長期契約の対象になる装備品、先ほど説明ありましたように、防衛大臣と財務大臣と個別に協議して慎重に判断するとされているわけでありますけれども、しかし、このコスト削減とか調達の安定性、そういうことを重視する結果、やはり、実際に装備品を使用する部隊のニーズ、その辺が乖離が生ずるのではないかという懸念も聞かれるわけであります。
 自衛隊の部隊運用に必要な調達品というのは、きちっとその性能も数も納得できるようなものが調達されなければならない、それができなければ、ここに乖離が生じたら、自衛隊の要するに部隊の負担、現場で担当する部隊の皆さんの負担が増すおそれもありますし、任務遂行に支障が生じたりするおそれもあるのではないかなというふうに思っております。
 その上で、この自衛隊の部隊運用に必要な性能を有する装備品を取得できるような仕組みがどのようにできているのか、そして、各自衛隊、各幕がありますけれども、それぞれの意見を反映するような枠組み、どのようになっているのか、お聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) 部隊のニーズや隊員の意見がどう反映されるのかという御質問でございますが、この法律案に基づく長期契約の対象となる装備品については、防衛大綱また中期防に基づいて確実かつ計画的に調達することが不可欠なものでありまして、その上で、コストの縮減と安定的な調達が見込まれるものであるといった要件を満たしていく必要があると考えております。
 防衛力の実効的な整備には長い年月が掛かるわけでございまして、政府は、この防衛大綱、中期防を定めて中長期的な防衛所要を勘案した上で、統合運用を踏まえつつ、自衛隊に求められる防衛力の役割を実効的に果たし得るものとするために、必要な装備品を確実かつ計画的に整備をしていくということにいたしております。
 二十五年の大綱、また二六中期防、これでは、統合運用による適切な活動を機動的かつ持続的に実施して、抑止力及び対処力を高めた実効性の高い統合的な防衛力を整備することとしておりまして、各年度の予算編成の過程に際しても現場の声に積極的に耳を傾けつつ、防衛大綱、中期防に基づいて統合運用を踏まえた防衛力の整備を引き続き図ってまいる所存でございます。
○北村経夫君 この防衛力の整備というのは大変重要なことでありますけれども、一方で我が国の財政事情というのは厳しいわけでありまして、その中で調達においてどう判断するか、厳格にかつ適正に判断していただきたい、そういうふうに思っております。
 次に、今回の法案、今ずっとお話がありましたように予算削減効果というものがあるわけであります。その一方で、装備品をまとめ買いするということによって企業にとってもメリットがあるのではないかと。つまり、将来の経営計画あるいは研究開発、製造計画などが立てやすくなる、その結果、防衛産業の撤退あるいは倒産の防止にも寄与すると言われているわけでございます。
 これまで我が国は、武器輸出三原則、これによって防衛産業にとっての市場というのは国内に限られていた。そういう限定されていた結果、近年、中小企業を含め防衛産業の撤退が取り沙汰されている、増えているのではないかと言われているわけであります。
 まず、日本の防衛産業、特に下請の中小企業の実情はどうなっているのか、お聞かせください。
○政府参考人(吉田正一君) 議員御指摘のとおり、近年の調達量の減少等によりまして一部の企業においては防衛事業からの撤退等が生じてございます。防衛事業から撤退等を行った企業についてその全てを把握できているわけではございませんが、企業からの報告等を基に把握しているところでは、平成十五年度以降、防衛関連企業で百社程度が撤退を行っているものというふうに承知してございます。
○北村経夫君 全体を把握できないとおっしゃいましたけれども、平成十五年度以降百社以上の企業が撤退していると。
 装備品というのは特殊で高度な技術が必要であります。そして、それぞれの装備品、部品を製造できる企業は限定されております。さらに、技術者の養成というのは時間が掛かるわけでありまして、防衛省とすればその辺十分に認識されていると思いますけれども、更に企業の予見可能性の向上というものを図っていただきたい、そういうふうに思っているわけでございます。
 次に、この法案でいろいろなまた懸念も一方でございます。国庫債務負担行為が五年から十年に延長される、そのことによって、十年間というのは非常に長い期間になるわけでありますけれども、長期契約締結後に様々な技術革新が起きる可能性は非常に高いわけでありまして、締結した後、より良い製品等、性能を伴った装備品が開発される可能性もあるわけであります。
 一方で、急激な物価変動あるいは為替変動が起きる可能性もあるわけであります。その場合、当初の見積りと乖離し割高になる可能性もある、あるいは受注した企業にとって経営を圧迫する事態も予想されるわけであります。
 こうしたリスクへの対応ということはどう考えていらっしゃるのか、このことについては衆議院の安全保障委員会で附帯決議でちょっと触れられておりますけれども、いま一度対策について見解をお示しください。
○政府参考人(吉田正一君) お答え申し上げます。
 長期契約の対象となる装備品につきましては、先ほど大臣が申し上げましたように、中長期的な防衛所要を勘案した上で確実かつ計画的に調達することが不可欠なもののうち、製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれ、かつ長期契約によるコスト縮減や調達の安定化といった効果が十分に見込まれるものを対象としているところでございます。他方で、先生御指摘のように技術革新が生じる可能性が高いと見込まれる装備品等につきましては、長期契約の対象から除外することとしてございます。
 また、為替変動に関してでございますが、一般的な装備品等に係る契約と同様に、実績額をベースとして、為替差損分は契約の相手方の負担にならないよう、また為替差益分は契約の相手方の利益とならないように対応したいと考えてございます。
 なお、物価変動のリスクに関しましては、契約の相手方と十分に協議を重ねることにより契約金額に適切に反映させることに加えて、契約の相手方は今回の仕組みによりまして材料、部品を契約直後にまとめて発注することが可能となることから、資材価格が高騰するようなリスクを極小化できるのではないかと考えてございます。
○北村経夫君 今、技術革新のリスクへの対策として当初から除外するというふうに言われましたけれども、例えばどういうものを想定していらっしゃいますか。
○政府参考人(吉田正一君) 今回のP1についてもそうでございますが、例えば捜索用レーダーのようなものでして、電気、電子の関係で高度化が予見される、見込まれると、こういったものを除外しているところでございます。
○北村経夫君 ありがとうございました。
 ちょっと角度を変えまして、こういう防衛装備品の調達、海外への輸出ということも出てくるわけでございます。国際共同開発、その辺についてちょっと聞きたいんですけれども。
 今年一月に日英の初めての2プラス2というものがありました。その際、英国のファロン国防大臣はP1に関心を示したというふうに報じられております。日本とイギリスというのは化学防護衣あるいは空対空ミサイルについての共同研究も進んでいるわけでありまして、安全保障協力の推進によって両国関係が一層強化される、私は大変いいことだというふうに思っておりますけれども。
 こうしたP1が海外に輸出された場合の日本の防衛産業に与える影響について、答えていただける範囲で結構なんで、ちょっと質問いたします。
○政府参考人(吉田正一君) 現在、イギリス政府におきましては日本の防衛計画の大綱に当たる戦略防衛・安全保障見直しに向けた作業が行われておりまして、その中で洋上の哨戒能力の整備についても検討されているものと承知してございます。そういった中で、本年一月二十一日の日英防衛相会談におきましては、P1につきましても一般的な日英の防衛装備、技術協力の今後の可能性の一つとして話題となったところでございます。
 防衛装備の移転に当たっては、我が国の安全保障の観点から積極的な意義があることが不可欠となりますが、仮にP1などの我が国が開発した防衛装備品を海外に移転することとなった場合、相手国との防衛協力の強化や、先生御指摘の我が国の防衛生産、技術基盤の維持強化にもつながり、ひいては我が国の安全保障にも資すると考えておるところでございます。
○北村経夫君 ありがとうございました。
 それと、よく言われます技術移転においてブラックボックス化ということがいろいろ取り沙汰されております。
 その関連で質問いたしますけれども、日本とオーストラリア、いろいろ外交・防衛協議が進んでいるわけでありますけれども、最近、オーストラリアとの間で潜水艦の共同開発というものも報じられております。オーストラリアは、海上自衛隊の最新鋭潜水艦「そうりゅう」、これに興味を示していると言われているわけであります。
 オーストラリアは、兵力整備計画、戦力二〇三〇の中で、中国の活発化する南シナ海での海洋活動、そういったものをにらんで新型潜水艦十二隻へと倍増する構想を明らかにしているわけであります。その際、オーストラリアは、新型潜水艦、欧米の主流であります原子力ではなく在来型、ディーゼル潜水艦にするという方針も示しているようでありますけれども。
 この在来型の潜水艦、日本の海上自衛隊が持っている装備ですね、大型かつ高度な装備を備えている、その意味では世界で最先端をいっている潜水艦だというふうに聞いております。こうした防衛装備品の国際共同開発の流れの中で特に重要になってくるのは、やはり技術移転の問題だろうというふうに思っております。
 日本においてはこれまで武器輸出ということはしてこなかったわけでありますので、相手国への技術開示を防ぐための方策、それに関する技術の研究というものを余りしてこなかったのではないかというふうに思うわけでありますけれども、今後、この国際共同開発を行うに当たって、日本が保有する機密性の高い技術の流出を防ぐために、体制、基準あるいはブラックボックス化の技術等を保有する必要があろうかというふうに思っております。
 先日に行われました日米防衛首脳協議においては、F35戦闘機の整備拠点の日本への設置、あるいは装備・技術協力を深化させていくということで合意したとされております。このF35というのは、御承知のとおり、日本も次期戦闘機として導入するわけでありますけれども、米国においては、いわゆる虎の子とされる情報はたとえ同盟国であっても開示をいたしません。ブラックボックス化して輸出することになっているわけであります。
 この辺、機密情報を保護するためにどのような体制や基準があるのかということをお聞きいたします。
 特に、中国のように何でもかんでもコピー化する国があるわけでありまして、例えば日本が中東のある国を経由して第三国に輸出したものがそっくりそのまま中国に送られて、何年かたって中国が同じものをつくっている可能性もあるわけでございまして、そういう事態になれば日本の安全保障にとって死活的な問題になるというふうに思いますので、その辺、私は非常に大事な問題だと思いますので、これは防衛大臣に質問いたします。
○国務大臣(中谷元君) 我が国が国際的な共同開発を行う場合におきましては、防衛装備移転三原則、これに基づいて防衛装備の移転を行うことが原則になっておりまして、この原則では、仕向け先、最終需要者の適切性、当該防衛装備の海外移転が我が国の安全保障上及ぼす懸念の程度、移転される防衛装備の性質、技術的機微性など、複合的に考慮して移転の可否を厳正に審査いたします。
 また、目的外使用や第三国移転につきまして適正な管理を確保するとしておりまして、一般に諸外国との共同開発等を進めるに当たっては適正管理を担保するための政府間の枠組み、これを作成をすることが必要となっております。
 例えば、オーストラリアとの間では既に発効しておりますが、防衛装備に関する協定、また情報保護に関する協定等によりまして、我が国政府から提供した機密情報については適切に保護するよう相手国政府に義務付けております。
 このような体制、基準の下に機密情報を保護いたしております。
○北村経夫君 今、情報保護協定を結ぶと言われましたけれども、これは海外に輸出する際、必ず結ぶものなんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) これは二国間で協議をいたしまして、オーストラリアとの間で締結した政府の枠組みが現在あるということでございます。
 こういったことになりますと確実な情報保護が可能となりますが、まだ締結していない国々もございますが、その点におきましてもきちんと確認をした上で輸出をするということになろうかと思います。
○北村経夫君 この点は極めて大事な問題だと思いますので、留意し、更にいろいろな検討を加えていっていただきたいというふうに思っております。
 以上をもちまして私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。
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○委員長(片山さつき君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、北澤俊美君が委員を辞任され、その補欠として相原久美子君が選任されました。
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○荒木清寛君 まず、財政法第十五条三項ただし書に基づきまして、特定防衛調達に係る国庫債務負担行為の年限を十か年度に延長することによって、防衛予算や我が国の装備品の調達についてどういう効果をもたらすのか、改めて説明願います。
○国務大臣(中谷元君) 装備品等につきましては、防衛省・自衛隊以外にユーザーがなくて供給できる企業も限られているなど、調達のスケールメリット、これが働きにくく、また企業としても高い予見性を持って計画的に事業を進めることが難しいといった特殊性がございます。また、現下の厳しさを増す財政状況の下で防衛力整備を着実に実施していくためには、装備品等の調達コストを縮減するとともに、安定的な調達を行っていくということが不可欠でございます。
 今般、新たに法律を整備して最長十年の長期契約を可能とすることによりまして、第一に、国としては装備品等の安定的な調達が可能となり、防衛大綱、中期防に基づく計画的な防衛力の整備ができます。第二に、企業としては、中長期的な見通しの下、人員や設備の計画的な活用が可能となるとともに、資材、部品をまとめて一括発注することによってコストの縮減、これが可能となります。第三に、企業の予見性が高まることで防衛産業からの撤退防止にも寄与するなど、防衛生産、技術基盤の安定化にもつながっております。
 なお、平成二十七年度の当初予算におきましては、新たな法律の成立を前提として二十機の固定翼哨戒機P1、これを調達して四百十七億円の縮減を見込んでおります。
○荒木清寛君 次に、財政法によりますと、予算単年度主義の例外として、今の国庫債務負担行為のほか、財政法第十四条の二によって継続費という扱いがございます。防衛装備品を調達する場合、国庫債務負担行為を用いる場合には航空機の製造や掃海艇の建造、そして継続費については主に護衛艦や潜水艦の建造について用いられると、このように承知をしております。
 このように、国庫債務負担行為と継続費を使い分けて調達をしておる理由についてお尋ねします。
○政府参考人(三村亨君) 委員御指摘のとおり、国庫債務負担行為と継続費は、共に長期的事業の円滑、効率的な執行を図るため、予算の単年度主義に対して例外的に認められている制度でございます。
 両者の相違につきましては、継続費につきましては翌年度以降の支出権限と債務負担権限を併せて付与するものである一方、国庫債務負担行為は、翌年度以降における支出権限を有さず、また債務負担も当該年度に全額を行う必要があると承知をしております。このため、継続費の方が予算の単年度主義の原則に対する例外性がより強い制度であり、対象経費も限定されていると承知をしております。
 防衛省におきましては、護衛艦及び潜水艦の建造につきまして、工事の内容が船体、機関、武器等多数の契約に分かれる複雑なものであり、それぞれの製造期間に長短がございますため、数年度に分けて債務を負担することが可能となる継続費の制度を活用しております。また、それ以外の装備品等につきましては、国庫債務負担行為の制度を活用しているところでございます。
○荒木清寛君 この継続費についても年限は五か年度以内となっておりますが、今回の法案で国庫債務負担行為の年限のみを延長する理由について説明してください。
○政府参考人(三村亨君) 先ほど御答弁申し上げましたが、継続費の制度を用いております護衛艦及び潜水艦の建造についてでございますが、これらにつきましては、情報収集、警戒監視及び対潜戦闘、各種作戦の効果的な遂行のため、最新の技術動向や刻々と変化する我が国を取り巻く安全保障環境を考慮して仕様を柔軟に変更する必要がございます。
 このため、継続費につきましては、今回の法案の対象とはしなかったところでございます。
○荒木清寛君 財政法が国庫債務負担行為の年限を五か年以内としているのは、余り長い年月を認めると、その後の財政状況に適応せず財政の硬直化を招くので適当ではないということがあります。戦前、戦費調達が国の財政を悪化させたという、こういう反省も踏まえた法律であると考えております。
 今回、国庫債務負担行為の年限の延長で、そうした将来の予算を硬直化させたり拘束するといった懸念というのはないのか、お尋ねします。
○国務大臣(中谷元君) 財政法第十五条第三項の本文、これにつきましては、五か年度内にすることを定めていると承知をいたしておりまして、長期契約を行うに際しましては十分な検討を行う必要があると考えております。
 この点、長期契約の対象につきましては、本法の第一条の規定に鑑みまして、第一に、中長期的な防衛所要を勘案した上で、防衛大綱、中期防に基づいて、確実かつ計画的に調達することが不可欠なものであること、第二に、製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれ、長期契約により、企業が部品を一括で発注することなどでコスト縮減効果が期待できるものであること、第三に、長期契約によることで安定的な調達に資するとの効果が期待できるものであることといった要件を満たす必要があると考えております。
 このように、長期契約により調達する装備品等につきましては、計画的な整備が真に必要なものであって、調達コストの縮減により財政負担の軽減が図られるものに限定をすることと考えておりまして、財政の硬直化を招くことがないように実施をしてまいりたいと思っております。
○荒木清寛君 本法案を時限法にした理由につきまして、今回の法案は財政法の例外を設けるものであり、財政への影響も勘案しながら、その効率化等の効果を評価する必要があると、これは衆議院の委員会で政府は説明をしております。
 この法案を施行したこの効果の評価については、それではいつ行うことが予定されているのか。本法の期限である平成三十年度末より前に行われて、今回の法案による措置が財政縮減に及ぼす効果が大きいと、このように判断をした場合には、本法の更なる延長や一般化をすることも考えられるのか、見解をお尋ねします。
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の、まず評価についていつ行うことが予定されているかという点でございますが、本法律案におきましては、実際に長期契約を締結したときには遅滞なく長期契約を行った装備品等の契約金額などの概要と長期契約による縮減額を公表することを防衛大臣に義務付けておりますので、まずは契約時点で縮減額の評価を行うことになると考えております。なお、契約後におきましても、契約の履行状況の確認と併せまして、必要に応じコスト縮減の状況の把握、分析を行ってまいります。また、本法律案が期限を迎えます平成三十年度末までの時点において、長期契約による効率化等の効果の評価を私どもとしては総括をしたいと考えております。
 その上で、今御指摘のありました、この法律案は平成三十年度末に期限を迎えますが、その際の取扱いにつきまして、現時点で確たることを政府として申し上げることは困難でございますけれども、その時点での財政状況あるいはその時点での長期契約の効果などを総合的に判断いたしまして適切に対応することとなると考えております。
 いずれにいたしましても、防衛省といたしましては、調達コストの縮減、調達の安定化を図るという長期契約の目的が達成できるように努力してまいりたいと考えております。
○荒木清寛君 今もこの法案でも公表を義務付けておるという話がありました。法案によりますと、国が特定防衛調達を実施するに当たりまして、まず当該年度の予算の政府原案を閣議決定した場合、そしてもう一つは長期契約を締結した場合、それぞれ特定防衛調達の概要や長期契約の概要また縮減額について遅滞なく公表をするというふうにされております。
 このように二回公表することに法案がしている理由をお尋ねします。
○政府参考人(三村亨君) 委員御指摘のとおり、本法案に定めております公表は、予算案の閣議決定後とそれから契約を締結した後それぞれ遅滞なくと、二段階で公表することといたしております。この理由は、納税者である国民の皆様に長期契約の効果についての御理解が得られるように努めるとともに、国会における予算の審議に資することを目的といたしております。
 一回目の公表につきましては、予算案の閣議決定後、長期契約を行うことを政府として判断したことを速やかに国民の皆様にその効果について御説明をし、その理解が得られるように努めるとともに、国会における予算の審議の資とすることを目的としております。二回目の公表は、実際に契約を締結した後、閣議決定時の見積りだけではなく、実際の契約を行った段階で効果が表れないのであれば真に長期契約の効果を評価したこととならないためでございます。
 防衛省としては、こうした公表などを通じて長期契約の効果について御説明をし、国民の皆様と国会への御理解が得られるよう努めてまいります。
○荒木清寛君 法案第一条によりますと、特定防衛調達に係る対象装備品等は、「当該調達に要する経費の縮減及び当該調達の安定的な実施に特に資するものとして防衛大臣が財務大臣と協議して定める」ということになっております。
 そうしますと、この協議の結果、選定したことについての理由、選定理由についても何らかの機会に公表することを予定しているのか、お尋ねします。
○政府参考人(三村亨君) お答え申し上げます。
 本法律案に定める公表につきましてでございますが、国会における予算の審議に資することを目的として長期契約の概要及び縮減額を公表することといたしております。
 具体的な公表内容につきましては、長期契約の対象となる装備品等につきまして何年間で合計幾つ調達するのか、その場合の毎年度の調達数量は幾らか、長期契約による縮減額がどの程度見込まれるのかなどを明記することにより、当該装備品等が長期契約の対象となった理由、すなわち調達コストの縮減効果と調達の安定化の効果をお示しすることといたしております。
 防衛省といたしましては、国会における予算審議を始めとする様々な場面におきまして長期契約の効果を御説明してまいりたいと考えております。
○荒木清寛君 次に、先ほど来、本法案は、我が国防衛産業の予見可能性を高めることを効果の一つとして挙げております。
 しかるに、今回の防衛装備品の特定防衛調達の対象として、米国政府から装備品を買い受けるFMS、有償援助契約やライセンス契約、一般輸入といった外国の装備品についてもこの法案の対象として考えておるのか。もし対象になる場合には具体的にどういう案件が想定されるのか、また外国製の装備品の場合、その契約期間中の大幅な為替変動に対してはどういう対処を考えるのか、説明を求めます。
○大臣政務官(石川博崇君) お答え申し上げます。
 今回の法案の第一条には、「製造又は輸入される装備品」とさせていただいておりまして、ここに書かれてあるとおり、国産のみならず外国の装備品等についても長期契約の対象とはなり得ます。しかしながら、具体的にどのような装備品が対象となるかにつきましては、各年度ごとの予算編成過程で財政当局と調整を行う必要がございますので、現時点で確たることを申し上げることは困難であるということを御理解賜りたいと思います。
 なお、長期契約の対象となる装備品、いかなる装備品が対象となるかにつきましては、中長期的な防衛所要を勘案した上で確実かつ計画的に調達することが不可欠なもの、そのうち製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれるもの、かつ長期契約によるコスト縮減や調達の安定化といった効果が十分に見込まれるもの、こういったものを対象といたしまして、財務大臣とも十分に協議した上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断していくこととなっております。繰り返しになりますが、国産のみならず外国の装備品等につきましても、このような観点から同様の判断を行ってまいりたいと考えております。
 なお、先生御指摘の為替変動に関しましては、そもそも予想が困難でございますので、一般輸入などの場合には、一般的な装備品等に係る契約と同様に実績額をベースといたしまして、為替の差損分は契約の相手方の負担にならないよう、また為替の差益分は契約の相手方の利益とならないよう、企業と協議の上、所要の措置をとることとしておりますけれども、仮に長期契約を結んだ場合についても同様の対応としてまいりたいと考えております。
 なお、日本と米国の間のFMS契約につきましては、米国への支払はドル建てで行うこととなっております。
○荒木清寛君 最後に、第一条によりまして、この「当該装備品等の整備に係る役務の調達」も対象となっておりますけれども、そういういわゆる役務の提供を対象とした理由、そして今後どういう案件が採用をされる可能性があるのか、お尋ねします。
○国務大臣(中谷元君) 今回、長期契約の対象となるような装備品等の整備の役務、これは装備品等と同様に調達先の代替性に乏しいことから、これらの装備品等の整備を適切に行うことで我が国の防衛力を確実に維持するということで必要でございます。
 また同時に、整備の役務も対象にしておりまして、これは、例えば装備品の整備全般について企業に委託をする形の役務でございます。これは、企業の創意工夫によって中長期的な視点に立った部品等の取得や管理が可能となり、より大きなコストの縮減効果が期待できるとともに、部品等の供給の途絶、また遅延によるコストの上昇リスク等を回避をし、安定的な役務の調達を図ることが可能になっております。
 具体的には、一例として、成果保証契約、いわゆるPBL契約、これが対象になり得ると考えております。
○荒木清寛君 終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればパラオにも行けと。この国会中にお時間をいただいて、本当に今回は気を遣いまして、真っ黒になって帰ってきたら、あのやろう何しに行っていたんだと言われそうなんで、できるだけ日陰で太陽に当たらないようにしていましたけど、このように焼けてしまいました。
 今回は、パラオの私も親善大使ということもやらせてもらって、天皇様、皇后様をお迎えすると同時に、サンゴの増殖を、そのチェックをということでずっと見てまいりました。本当に、自然が侵されていく状況、行くたんびに変わっていく状況、本当に心が痛む思いですが。
 今回は、特定防衛調達ということで、本題に入らせてもらいますが、特定防衛調達に係る国庫債務負担の特別措置法についてお聞きしたいと思います。
 本法案は、負担の上限が五年だったものを十年に延長するものと理解しております。
 一般取引の場合は、保証期限が延びる、月々の支払負担が軽減できる、単価が下がるなど、長期契約にするメリットを考えられなくはありませんが、技術革新が本当に最近は新しいものが日進月歩で生まれてきます。昨日まですばらしかったものが過去の遺物になってしまうという、そういう中で五年から十年に契約ということで、最先端の装備品が出てきてしまったときにその辺の考慮もあるのか。そして、これに関するメリットとデメリットについてお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) パラオに行かれたこと、心から敬意を表したいと思います。
 その上で、時代の変化にどう対応するかという御質問でございますが、この長期契約を行うに当たっては、将来的な技術革新により装備品等が陳腐化をするリスク、また物価変動などにより価格が高騰するリスクなどを十分に勘案して対象となる装備品等を選定する必要があると考えられます。
 このため、長期契約の対象となる装備品につきましては、中長期的な防衛所要を勘案した上で、確実かつ計画的に調達することが不可欠なもののうち、製造期間を通じて仕様が安定していると見込まれ、かつ長期契約によるコスト縮減や調達の安定化といった効果が十分に見込まれるものを対象として、財務大臣とも十分に協議した上で、国際情勢や技術動向等を総合的に勘案して慎重に判断をしていくというようなことにしております。
○アントニオ猪木君 最近よくテレビ、新聞でも報道されておりますが、今回、インドがフランスからラファールという戦闘機を三十六機購入したと報じられています。当初は百二十六機購入を検討しているというニュースでしたが。中国やパキスタンとのパワーバランスも重要な地域なので近隣諸国との紛争の火種にならないのか懸念されますが、空軍力の強化という方向性を前面に打ち出したインドにはどのような方向性で動いているのか、一点お聞きしたいと思います。
 一方、インドは日本のUS2という救難飛行艇にも着眼していると聞きました。このUS2という救難飛行艇は非常に評価が高く、海外で評判も良いそうですが、具体的にUS2の性能について教えていただきたいと思います。また、インドとの交渉の現状についてお聞かせ願いたいと思いますが。
○政府参考人(吉田正一君) まず、US2のお尋ねについてお答えさせていただきます。
 US2につきましては、その最大の特徴は、外洋の高い波のところでも着水し発進できるというような機能を有してございまして、このような外洋でも運用可能な救難飛行艇といたしましては世界に例のないものだと思ってございます。
 そのような中で、救難飛行艇US2に関する日印間の協力でございますが、これにつきましては、平成二十五年五月の日印首脳による共同声明に基づきまして両国の次官級の合同作業部会を設置するというふうなことが合意されまして、これまで三回開催し、幅広い議論を行ってきたところでございます。
 それで、昨年九月の安倍総理とモディ・インド首相による日印首脳会談においても、こうした進展を歓迎するとともに、US2のインドへの移転を通じた産業間協力を具体化するロードマップの策定作業を進めるために議論を加速させることについて一致してございます。先月三十日に行われました日印の防衛相会談におきましても、こういった合同作業部会における議論等を踏まえ、US2に関する協力の実現に向けて日印間で引き続き協議していくことで一致しているところでございます。
○アントニオ猪木君 先ほどもお話ししましたが、今回の天皇訪問ということで、大変島の人たちも大歓迎ということで、非常に、まあ戦後の区切りにはなりませんけれども、大変、天皇のハードなスケジュールを見ていて、これでいいのかなということを感じました。着かれて、夕方、そして水族館を訪問されて、街頭に皆さんが日の丸とパラオの旗を振ってお迎えして、その後、晩さん会があって。
 それで、今回、何というんですか、「あきつしま」というんですか、天皇陛下の宿泊所にされて、ちょうど私も海岸線から見ておりましたが、余り大きくないなという感じがして、後で聞いたら七千トンちょっとということで、これは海上保安庁が派遣したと聞いておりますが。
 これが、例えば防衛省・海上自衛隊とかということだと、こういう許可についてはどうなんでしょうか、大変ちょっと疑問が、海上保安庁であれば今回みたいな形でどこへでも行けるということでしょうかね。
○国務大臣(中谷元君) 防衛省といたしましては、省庁間協力という規定がございますので、政府の方から依頼等がありましたら可能な範囲で対応するものであるというふうに思っております。今回は海上保安庁がその依頼によって対応されたものではないかと思っております。
○アントニオ猪木君 本当に、せっかくの訪問ですから、二十四時間という短い時間で、天皇のスケジュールも、私でも大変だなと思うくらいでしたが。
 本当はやっぱり、パラオの世界遺産になったロックアイランドですかね、その中に私のイノキ島があって、今回もその島を見てまいりました。本当に、いつものこと、どこに行っても中国の方がどんどん入り込んできていて、ホテルは取れない、あるいは今回ペリリュー島に行くにも、五十キロぐらいなんですが、そのボートをチャーターするのにも、中国の方が全部押さえているということで、行きたくても行けないような状況が起きておりました。
 そんな中で、サンゴも、私の島に本当にそのテーブルの半分ぐらいの大きなのが幾つもあったんですが、それがなくなってしまったり、同時に、あとやっぱり温暖化による影響でしょうかね、どんどん島が浸食されていくという。私の場合、島だけは半分セメントで囲ってあるものですから、その浸食を今食い止めている状況で、何とか、その後、周りもやろうという話をこの間してきました。
 ほとんどの島がそういう形で浸食されて、ちょうど同じ時期にマーシャルのロヤック大統領というんですかね、それからもう一人の方が、ミクロネシア、モリ大統領という、本当に日本の名前の、昔はナカムラ大統領っていましたけど、ミクロネシアは本当に日本の影響もあったし、親日的であるということで。
 なかなか島と島ですから回るのは大変ですが、その辺も含めて、これから中国が本当に戦略をどう立てているのかという私なりに分析はしています。そんな中で、この海洋地域を日本としてどう守っていくのか、この辺を本当に真剣に取り組んでいただきたいと思っております。
 最後に、その辺の協力体制を、なかなか、話ではありますが、具体的になっていくとなかなか話が消えてしまうんですが、遺骨の収集もしかり、今後、天皇の訪問がこれで終わりじゃなくて、具体的な形でどう進めていくのか、お話をお聞かせください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 御指摘のパラオの遺骨、不発弾処理でございますけれども、パラオにおいては、主に第二次世界大戦による不発弾が多数依然として残っており、戦後七十年を経ても依然としていろいろな地元の子供を含めた被害あるいは地域のコミュニティーの開発障害になっているというふうに承知をしております。
 我が国としては、こういう人間の安全保障の観点から、これまでNGO等民間団体への支援を通じてパラオにおける不発弾の問題、こういったことに取り組んできて、開発に取り組んでまいりました。
 具体的に申しますと、日本のNGOで日本地雷処理を支援する会、JMASが現在パラオで実施中の不発弾処理事業、コロール周辺海域における不発弾処理事業について、日本NGO連携無償資金協力案件として二〇一二年より支援を開始しております。この事業は三年間期間で実施されており、現在、事業最終年度に当たってございます。我が国は、本事業に総計約二億円を支援をしております。
 引き続き、こうした現地のニーズを踏まえ、また来月開かれる島サミットなども踏まえ、どういうような対応が可能か、どういうような開発がこれからできるのか、そういったことについて検討を進めていきたいと、そういうふうに考えております。
○アントニオ猪木君 昨日ネットで拾いましたが、またマーシャル諸島ですかね、海岸線に日本の兵隊さんらしい遺骨が出てきたというニュースが出ておりましたが、本当にミクロネシア、サイパン、パラオ、その辺と、そのほかの小さな国にも兵隊さんが行っていたんだなと感じました。
 もう一つ、せんだってもお話ししたとおり、パプアニューギニアの問題とか、本当にもっともっと早く手を打つ方法があったのではないかなと思います。
 そして、この前、新聞をちょっとお配りしたと思うんですが、キューバとの関係が非常に長い付き合いをいただいておりまして、やっとアメリカとキューバが正常化へ向けての話合いが始まったということで、これは次回にまた質問させてもらいますが、詳しく。そういうことで、世界がそういう形で少しずつというか動いている部分も、日本の外交が立ち遅れないようによろしくお願いしたいと思います。
 終わります。
○浜田和幸君 次世代の党の浜田和幸です。
 今日は、四月の十三日から十七日まで、今ジュネーブで開催中の国連の自律型致死兵器システム、通称LAWSと言っておりますけれども、これに関する主要国会議、これに日本政府としてどういう形で取り組んでいるのかについて質問をしたいと思っています。
 これまでの議論の中でも、日本の装備品あるいは最先端の技術を使って日本が自国の安全保障を高めると同時に海外にもそういった日本の技術を提供できる可能性があるわけですね。そういう先端技術の中で、やはりロボット技術というものは、日本が民生の分野でも一番世界から評価され、期待されている分野だと思います。また、先ほどの質問の中で、地雷の処理ですとか、様々な形で民生技術が軍事面でも応用できる可能性があるわけですね。
 しかし、これは、気を付けないと、人間の意思というのか、人間の能力をはるかに超えるロボットの能力はあるんでしょうけれども、人間がきっちりとコントロールしなければ、いわゆるキラーロボット、ロボットが暴走してしまうという危険性もあるわけですね。そのことについて国際社会からの様々な懸念というか注意が発せられていると思います。
 今回の自律型致死兵器システムに関する国際会議、議長からの要請があって、日本政府は事前に文書で基本的な日本の立場を表明するということが言われているんですけれども、その中身がどういうことなのかも含めて、今の、現在進行中の国連の自律型致死兵器システム会議、LAWSについての日本政府の基本的なまず姿勢というか、これについて外務省の方から御説明願いたいと思います。
○副大臣(城内実君) 浜田委員の御質問にお答えいたします。
 今御指摘のありました自律型致死兵器システム、いわゆるLAWS、これをめぐる問題につきましては、その国際的な定義がまだ定まっていないのでありますが、我が国の安全保障にも関わる可能性のある問題であることから、高い関心を持ってその議論に参画してきているところであります。
 現在、特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みにおいて、専門家間で技術開発の状況、国際人道法との関係等について議論されているところでありますが、かかる自律型致死兵器システムは現存しておりませんが、我が国としては、専門家の意見交換を通じて、同システムに係る各国の共通理解を進めていくことが重要と認識しております。
 他方で、先進技術の保有国である我が国としては、自律型致死兵器システムをめぐる議論が健全なロボットの平和的利用の推進やそのための研究開発を阻害することになってはならないとの立場であります。
 こういった立場を踏まえて、昨年五月の非公式専門家会合、そして昨年十一月のCCW締約国会合で議論が行われ、まさに、今、浜田委員が御指摘の、現在ジュネーブにおいて専門家会合を開催中でありますが、こういった立場を踏まえて、我が国の考え方がしっかりと反映されるよう、今後ともこれらの関連の会合に参画していく考えであります。
○浜田和幸君 関連して防衛省にもお伺いしたいんですけれども、今そういう民生の技術を軍事面に応用する、これは、専門家の間では、恐らく二十年以内には人間型のロボットが実際に戦闘場面に導入される。昨年のあのリムパックですよね、これでもアメリカが四足歩行ロボット、LS3を導入しておりますし、また韓国とかイスラエルでは既に国境警備にこの武装ロボットを配備されている。
 もちろん、今の現状では人間が全てコントロールをしているわけですけれども、しかし、将来的には人間の指示を超えるような、自らの判断でロボットが敵を認識し、人間以上にスピーディーに攻撃、反撃するということも可能になるわけですね。
 そうしますと、今、テロ対策で、ISに対する攻撃でもアメリカが無人機を使って攻撃をして、それが民間人の殺傷にもつながっているという批判もあるわけですね。
 そういうことを考えますと、世界で急速に進むこのキラーロボットの研究開発、そういう状況を横目で見ながら、防衛省としてはどのような形でこのキラーロボットなり自律型の致死兵器システムに関わっていこうとされているのか、現在の調達に関してもそういうような配慮がなされているのかどうか、大臣の、あるいは防衛省の基本的な考え方をお聞かせください。
○国務大臣(中谷元君) 委員御指摘のように、人類は、今までは機械が物を作るといった産業革命、これの時代から、機械が物を考え得るような、情報革命というか、こういった時代に入って、まさに人間がそれを制御して人間の思考が奪われないようにするということは大事なところだと思っております。
 防衛省・自衛隊におきましては、これまでも、爆発物の処理などの危険な任務、また警戒監視といった長期間の単調な任務におきまして、隊員の安全確保また負担軽減を目的とした無人システム、これの研究開発を実施をいたしております。
 お話にありました自律型致死兵器システム、これは現存をせずに、またこれに該当するような研究開発に係る具体的な計画、これはございません。
 御指摘のように、ロボットの自律性を高める場合には、例えば人間の意図に反した動作を制御する制御手法の確立といった技術上の問題はもとより、ロボットが人間の生死に関与するといったことの是非といった倫理上の問題が生じた場合の責任の所在といった法的な問題など、様々な課題が生じ得るものと考えております。
 防衛省としては、引き続き、隊員の更なる安全確保、負担軽減を目的に無人システムの研究開発を進めていく予定ですが、そうした中で、軍事科学技術の発展が国際社会にもたらす影響などについて国際的に議論を深めまして、各国の共通理解を得ていくことは大事なことだと考えておりまして、引き続き、この件につきましての議論また検討をしてまいりたいと思っております。
○浜田和幸君 是非、防衛予算の中に占める人件費の割合を考えますと、徐々にロボット化に移行していくということも一つの方向だとは思うんですよね。実際、細菌兵器あるいは核に対する対応を考えたときには、人間が対応することはもう限界がありますから、ロボットに代替させるということも世界の大きな流れだと思いますので、まさに日本は民生ロボットの分野では世界最先端をいっているわけで、その面でも海外からも日本の持っているロボット技術を防衛面で生かしたいという、そういう声も当然これから増えてくると思うんですね。
 ですから、そこをどうやって、人間を言ってみればないがしろにしないような、人間らしいロボット化ということを是非、防衛省としても考えていただきたいと思います。
 外務省に引き続き二点お伺いしたいと思います。
 今このキラーロボットのことについてジュネーブでの議論が進んでいるんですけれども、いわゆる特定通常兵器使用禁止制限条約、CCW、これも日本が積極的に関与しているわけですけれども、こういったCCWとの間でのキラーロボットの関係についてはどのように受け止められているのか。
 また、国際人道法あるいは国際人権法を侵害するおそれがあるという指摘が、アメリカのヒューマン・ライツ・ウオッチですとかあるいはハーバード大学の法科大学院の国際人権クリニックというところから毎年のように問題提起がされていますよね。世界の宗教家の間でも、これはやっぱり人間がしっかりコントロールしないととんでもないことになるんじゃないかという議論があります。
 そういう動きについて外務省としては、どのように受け止めておられるのか、またどういう今後対応を考えておられるのか、お願いします。
○副大臣(城内実君) 御指摘の特定通常兵器使用禁止制限条約、いわゆるCCWでありますが、これは、過度に傷害を与え又は無差別に効果を及ぼすことがあると認められる特定の通常兵器の使用を禁止又は制限する条約であります。このCCWは、人道法、安全保障、軍事技術の専門家が参加し、国際社会における通常兵器についての現実的な規制の在り方を議論、検討する枠組みであります。まずは、この枠組みにおいて自律型致死兵器システムに関する議論を深めていくことが適切であると考えております。
 また、浜田委員御指摘のハーバード大学の人権クリニック、そしてヒューマン・ライツ・ウオッチの共同研究及び提案ということでございますが、御指摘のこの報告書は、キラーロボットをめぐる法的責任、アカウンタビリティー、これに関して問題提起を行ったものというふうに承知しております。
 現在、特定通常兵器使用禁止制限条約の非公式専門家会合におきまして、自律型致死兵器システムによる違法行為に関する責任の所在についての検討が行われているところであります。この御指摘の報告書による問題提起も日本政府として参考にしながら、我が国としても同専門家会合等を通じてこうした国際社会の議論に参画していく考えであります。
○浜田和幸君 是非積極的に参加していただきたいと思うんですね。
 というのは、これ、下手な方向に行くと、せっかくの日本がこれまで積み重ねてきた介護の分野ですとか産業用のロボット、そういうものにも何か、危ない、危険性があるということで規制の枠をかぶせようというような、そういう方向に行くリスクもあると思うんですね。
 ですから、あくまで民生、平和利用の分野と防衛とか軍事面でのちゃんとすみ分けをしておかないと、日本の虎の子の技術が生かされないということにもなりかねないので、その点を踏まえて是非前向きな対応をお願いしたいと思います。
 次に、安倍総理が四月二十九日にアメリカ議会で演説をされますよね。この演説に対してアメリカの韓国系、中国系のロビー活動が大変不穏な動きを続けておりまして、総理がもしアメリカ議会で演説するのであれば、日本の戦争責任ですとか従軍慰安婦の問題だとか靖国参拝だとか、そういうことに対して総理がきちんと述べるという条件を付けなければ、アメリカの上下両院では演説なんかさせてはいけないという動きがありました。
 今現状はどうなっているのか、その点についてお聞かせください。
○副大臣(城内実君) 米国内にそういった団体が活動していることは承知しておりますが、そういった団体の活動について一つ一つコメントすることは差し控えたいと思いますが、報道によりますと、米国下院議長が安倍総理を上下両院合同会議の演説に招待する前に、一部の在米韓国系団体等ですが、総理が戦時中における出来事を認めなければ演説をさせるべきではないと主張していたと、そのように承知しております。
 日本の総理大臣が連邦議会の上下両院合同会議で演説を行うのは初めてのことでありまして、強固な日米同盟を世界に示す上で大変有意義と考えております。他方で、上下両院合同会議における演説の内容については現在検討中でありまして、予断を持って申し上げることは差し控えたいと思います。
 いずれにしましても、今回の安倍総理の訪米は、日米両国が戦後和解し、基本的人権、民主主義、法の支配といった共通の価値観を共有する強固な同盟国として共に国際社会の平和と繁栄に貢献してきたこと、さらに、今後ともこのかけがえのない同盟関係を発展させ、一層国際社会の平和と繁栄に貢献していくというメッセージを世界に発信していく絶好の機会であるというふうに考えております。
○浜田和幸君 是非、総理の演説にはテロとの闘い、これについても言及していただくことが大事だと思いますので。
 ただ、そういうことを考えますと、八月には、報道によりますと、安倍総理は中央アジア五か国を歴訪されて、カザフスタンのアスタナではプーチン大統領とも首脳会談を行うのではないだろうかという報道があります。このことについての真偽のほど、また、プーチン大統領を始め中央アジアに日本としてどうこれから取り組もうとされているのか、基本的な外務省、日本政府の方針をお聞かせください。
○副大臣(城内実君) 浜田委員の御質問にお答えしますが、浜田委員が外務大臣政務官の頃にカザフスタン、キルギスタン、タジキスタンを訪問されまして、日本と中央アジアのきずなが大変強くなったというふうに伺っておりますが、日本の立場としましては、中央アジア諸国はアジアと欧州を結ぶユーラシアの中心部という地政学的重要性に加え、豊富な資源といった経済的重要性を有していると考えております。また、五か国とも日本の友好国であります。
 政府としては、今後とも、このような重要性を有する中央アジアとの関係を、日本国のみならず、中央アジアプラス日本対話といった枠組みを活用して強化していく考えであります。
 他方で、御質問のございました安倍総理の中央アジア五か国歴訪については、現時点ではそのような計画はなく、報道にあるように安倍総理が中央アジア五か国を訪問する意向を固めたという事実はありません。また、八月二十四日から三十日、カザフスタンで世界柔道選手権開催されますが、そこでプーチン大統領と日ロ首脳会談を行うということを検討しているという報道がございましたが、そのような事実もありません。
○浜田和幸君 ありがとうございました。
 以上で終わります。
○委員長(片山さつき君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時十一分散会