第189回国会 外交防衛委員会 第13号
平成二十七年五月十四日(木曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     宇都 隆史君
     和田 政宗君     浜田 和幸君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         片山さつき君
    理 事
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                三木  亨君
                大野 元裕君
                荒木 清寛君
    委 員
                宇都 隆史君
                小坂 憲次君
                末松 信介君
                豊田 俊郎君
                松山 政司君
                北澤 俊美君
                小西 洋之君
                福山 哲郎君
                藤田 幸久君
                石川 博崇君
                小野 次郎君
                井上 哲士君
              アントニオ猪木君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     中谷  元君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       外務副大臣    中山 泰秀君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  宇都 隆史君
       防衛大臣政務官  石川 博崇君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       槌道 明宏君
       外務大臣官房審
       議官       下川眞樹太君
       外務大臣官房審
       議官       伊藤 直樹君
       外務大臣官房参
       事官       吉田 朋之君
       外務省アジア大
       洋州局長     伊原 純一君
       外務省アジア大
       洋州局南部アジ
       ア部長      山田 滝雄君
       外務省北米局長  冨田 浩司君
       外務省中東アフ
       リカ局アフリカ
       部長       丸山 則夫君
       外務省経済局長  齋木 尚子君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      多田 明弘君
       防衛大臣官房審
       議官       吉田 正一君
       防衛省防衛政策
       局長       黒江 哲郎君
       防衛省運用企画
       局長       深山 延暁君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との
 間の協定の締結について承認を求めるの件(内
 閣提出、衆議院送付)
○世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正
 する議定書の締結について承認を求めるの件(
 内閣提出、衆議院送付)
○東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調
 査事務局を設立する協定の締結について承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○二千七年の国際コーヒー協定の締結について承
 認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
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○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、和田政宗君及び高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として浜田和幸君及び宇都隆史君が選任されました。
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○委員長(片山さつき君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官槌道明宏君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(片山さつき君) 経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件及び二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。
 四件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○豊田俊郎君 おはようございます。
 四月七日の当委員会で初めて質問をさせていただき、今回で二回目の質問ということになります。どうぞよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 今日は、二千七年国際コーヒー協定について大臣に質問をさせていただきます。
 大臣、コーヒーはお飲みになりますか。お好きですか。そうですか。私もコーヒーは大好きなんですけれども。せんだって、数日前でございましたけれども、コーヒーや緑茶をよく飲む人は心臓病や脳卒中で死亡する危険性が低いという研究結果を国立がん研究センターや東大の研究チームが発表をいたしました。そんな報道がされたわけでございますけれども、まさかコーヒーにそんな効能があるとは誰もが想像していなかったというふうに思います。
 今、日本では至る所でコーヒーカフェができております。参議院の議員会館一階にもセブンイレブンがございまして、皆さんもそこでセブンカフェがあるのは御案内でしょうか。セブンカフェ、コーヒー豆はどこの豆を使っているかはいささか分かりませんけれども、あのセブンカフェで飲むプラスチックの器に氷が入っておりまして、冷凍庫から氷と器を持ってきて代金を支払った後に、後からコーヒーを入れるという、こういう仕組みになっておりまして、大変画期的な手法だということで大ブレークを今いたしておりますけれども、この氷でございますけれども、どこで氷ができているのかということなんですけれども、実はこれは千葉県の八千代市というところで製造されておりまして、日本全国のセブンイレブンのあのセブンカフェの氷は千葉県八千代市、我がふるさとで製造しております。
 これが全国的に今皆さんにお飲みになっていただいておるわけでございますけれども、残念ながらコーヒーには八千代市の名前が出ておりませんけれども、このカップの入れ物の、コーヒーを入れる前に付いている蓋に我が八千代市村上千七百三十九番地の四で作られているという、こんな表示があるので、もし機会がありましたら是非御覧になっていただければというふうに思います。
 さて、国際コーヒー協定ですが、コーヒーの需給と価格安定のために一九六二年に誕生し、我が国も世界第四位のコーヒー消費国、輸入国として長く加盟してきたと伺っております。この協定に長く加盟してきた機関、我が国のコーヒー貿易や安定供給確保の上で果たしてきた役割は何だったのか、御意見を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 国際コーヒー機関ですが、生産・消費国の政府及び民間団体の協議の場を提供し、そしてコーヒー市場の動向や病害虫の状況等に関する包括的、体系的で信頼の高い情報を提供する唯一の機関です。
 我が国が同機関に加盟し、生産・消費国の政府とのネットワークを構築し、迅速に有益な情報を得ていたこと、これは我が国へのコーヒーの安定的な供給に資するものでありました。また、同機関における政府間協議に参加することで、我が国へのコーヒー安定供給に影響を与え得る事案について我が国の立場を反映させていくことも可能であったと認識をしております。国際コーヒー機関、こうした国際機関であると認識をしております。
○豊田俊郎君 その後、我が国は二〇〇九年に参加を終了し、今回新たに協定に参加するということで御提案いただいておるわけでございます。二〇〇九年に参加を取りやめた経緯と今回また協定に復帰する理由について、改めて御説明を願います。
○国務大臣(岸田文雄君) 二〇〇九年当時ですが、我が国におきましては分担金削減の議論が行われておりました。そして、分担金節約の観点や、当時、比較的安定的に価格が推移していたコーヒー市場の状況等を総合的に考慮し、加盟を継続する必要が薄いと判断して参加を終止した、こういった経緯がございました。
 ただ、近年、ロシア、中国、韓国等の新興国等の消費拡大により、国際コーヒー市場の需給が逼迫してきており、また二〇一〇年以降、価格の著しい乱高下も発生しております。また、我が国の全日本コーヒー協会が国際コーヒー機関の民間部門諮問委員会に参加しておりますが、同協会の現任期終了後の参加継続の見通しが不透明な状況にあります。
 こういった観点あるいは状況の中で、我が国としましては、この国際コーヒー機関に再加盟し、同協会の参加継続を後押しするとともに、政府自身も同機関で情報収集等に関与することによって、官民連携してコーヒーの安定的な調達に取り組んでいくことが重要であると認識をしております。
○豊田俊郎君 近年、ロシアまた中国など新興国でもコーヒーの消費が増えているようでございます。こうした国々を訪問した際でございますけれども、世界的な大手コーヒーチェーンの店舗や広告などもよくお見受けをいたします。新興国でコーヒーの需要が高まっているため、国際市場でも価格の乱高下などの影響が出ていると伺っております。
 今回の協定でございますけれども、こうした問題に対応することができるのか否か、その辺について御見解を伺いたいというふうに思います。
○大臣政務官(宇都隆史君) 御指摘をいただきましたように、近年、新興国等の消費拡大により国際コーヒー市場の需給が逼迫しております。多数の輸出国、輸入国の政府及び民間団体が参加する国際コーヒー機関は、加盟国に対して、各国での生産動向そして価格に関する情報を提供しているところでございます。これらを通じて、各加盟国は必要に応じ代替調整先を探るなど、安定供給を図ることができるものと認識しております。
 また、国際コーヒー機関は、病害虫や天候不良に強い品種への改良や栽培法の開発に関する調査研究、コーヒー生産者を支援するプロジェクトの立案や助言等を行っているところです。こうした取組は、急激なコーヒー減産を防止し、価格不安定の原因の除去に資するほか、コーヒーの生産力向上にも寄与しているところでございます。
 このような活動は、中長期的にコーヒーの国際価格の安定や需給の均衡につながるものと認識をしてございます。
○豊田俊郎君 どうもありがとうございます。
 本件最後の質問になりますけれども、平成二十七年度の一般会計予算に、国際コーヒー協定加盟国分担金として二千四十八万六千円が計上されております。本協定に加盟した場合、国際コーヒー機関全体において我が国はどの程度の割合の分担金を払うことになるのでしょうか。この件についても御説明を願います。
○政府参考人(齋木尚子君) 国際コーヒー機関における各加盟国の分担金の額は、その加盟国の有する票数が全ての加盟国の票数の合計に対して占める割合に比例して決定をされることになっております。加盟国は毎年、会計年度の初日、これは十月一日でございますけれども、この会計年度の初日に当該会計年度に係る分担金を支払う義務がございます。
 日本として本協定に加入した場合の正確な分担金の割合、そして具体的な額というものは、毎年の国際コーヒー機関による算出によって変更がございますけれども、現時点で約二千万円と見込んでおります。委員御指摘のとおり、平成二十七年度予算に計上しております二千四十八万六千円を充てる予定にしてございます。
○豊田俊郎君 この協定が日本の国において有効、有意義なものになることを期待をいたしておるところでございます。
 ちなみに、冒頭申し上げました、なぜ大して有名でもない、富士の、六甲の水だとか、そういう水でない氷が日本全国で使用されるかといいますと、実はこれは、質そのものよりも、氷を固め、その氷の透明度と解けにくさ、いわゆる工業技術が、日本のシェアを占めているということでございますので、皆さんにも御承知おきを願えればというふうに思います。
 続きまして、経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定についてお伺いをさせていただきます。
 モンゴルというと、何といっても大相撲が、すっかりモンゴル相撲ではないかと言われるぐらい、力士の方々が大活躍、目覚ましい活躍をしておりますが、アジアの友好国としてモンゴルは地政学的にも大変重要な国だと考えております。特に、エネルギーや鉱物資源の開発を通じて今後大きな成長が見込まれ、日本にとってもますます重要になっていく国だと考えております。
 本協定を締結することで、鉱物資源分野などにおける投資環境の改善が挙げられております。我が国の対モンゴル投資や資源の確保にどのような効果、メリットをもたらすのか、御見解を伺いたいというふうに思います。
○大臣政務官(宇都隆史君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、モンゴルからの我が国の主要輸入品は、エネルギー・鉱物資源でございます。これらの分野に関連する規定として、まず、物品の貿易章に、WTO協定に整合的でない輸出入規制措置を設けてはならない旨規定した上で、エネルギー・鉱物資源を含む両国が合意する関心品目について輸出入規制措置を導入する場合の情報提供に関する規定が設けられました。これにより、エネルギー・鉱物資源に係る輸出入規制措置の安易な導入を抑止する効果が期待されております。
 また、投資の章におきましては、エネルギー・鉱物資源を含む全ての分野において、民間企業には投資許可段階における内国民待遇、最恵国待遇が付与されるとともに、投資財産に対する公正衡平待遇の付与、投資家・政府間の契約の遵守義務、投資家と国家間の紛争解決等が規定をされております。
 これらの規定により、モンゴルにおけるエネルギー・鉱物資源分野への我が国企業による投資が促進され、これらの資源の供給源の多角化につながることが期待されるものと認識をしております。
○豊田俊郎君 どうもありがとうございます。
 我が国はこれまで、シンガポールを始め多くの国々とEPAを締結してまいりました。貿易立国である我が国にとって、投資規制を撤廃し、経済的な交流を拡大していくことは非常に重要な問題であり、安倍内閣においても、二〇一八年までに自由貿易協定を締結している相手国との貿易額を七〇%に引き上げるという目標を掲げておるところでございます。
 モンゴル国とEPAを締結する意義について御説明を願います。
○国務大臣(岸田文雄君) モンゴルは、一九九〇年に民主化、そして市場経済化を行いました。今後も中長期的な高成長が見込まれ、日本の経済界も注目をしている国です。このような中、我が国とモンゴルとの間の更なる貿易及び投資の増加、並びに二国間経済関係の発展を図るため、他国に先んじてモンゴルとの間で経済連携協定を締結する意義は大きいと考えます。
 また、モンゴルは、石炭、蛍石、銅等の資源ポテンシャルを有しており、エネルギー・鉱物資源の供給源の多角化の観点から、これらの分野を含むモンゴルにおける投資環境を改善することは、天然資源に乏しい我が国にとって大きな経済的意義を有すると考えます。
 そしてさらに、今般の日・モンゴルEPAの締結は、経済面のみならず、政治、安全保障を含めた総合的な二国間関係の強化に資するものであり、戦略的パートナーシップの強化にも大きく貢献すると考えます。
 政府としましては、今回の日・モンゴルEPAの締結を一つの契機としつつ、外交、安全保障、経済、文化、人的交流等、あらゆる分野でモンゴルとの協力関係を更に強化していきたいと考えております。
○豊田俊郎君 どうもありがとうございます。大いなる期待を申し上げたいというふうに思います。
 さて、続きまして、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書について何点かお伺いをしたいというふうに思います。
 資源の乏しい我が国にあって、自由貿易の枠組みを拡大していくことは非常に重要な問題だと考えております。本件の貿易円滑化協定は、各国によってまちまちな状況になっている通関手続など、貿易の手続を簡素化、効率化するための改定だと伺っております。
 私も千葉県でございます。先ほど申し上げましたとおり、日本の玄関である成田空港を抱えておるところでございます。これまで、成田空港を利用したり関係者と意見交換をする中で、通関業務を円滑にする重要性を強く認識してまいりました。本協定によって、日本の経済界が途上国において直面している貿易手続の煩雑さや手数料の問題、一方で、途上国それぞれが直面している貿易手続のコストやセキュリティーなどの問題を改善できるのではないかと期待しておるところでございます。
 改めて、本協定の意義と、それによってもたらされるメリットについて御説明を願います。
○国務大臣(岸田文雄君) 貿易円滑化協定ですが、御指摘のように、税関手続を含む貿易手続の透明化あるいは迅速化等を目的とするものです。
 貿易円滑化協定をWTO協定の一部とするためのWTO協定改正議定書を我が国が締結し、その後、貿易円滑化協定が発効することによりまして、不明瞭な貿易手続規則及び手数料、さらには当局職員の裁量、そして輸入の際の過大な要求書類、そして貨物の到着から輸入許可まで長期間を有すること等、我が国の企業が主に途上国で直面する問題が改善されることになります。また、完成品の輸出のみならず、サプライチェーンを国際的に展開している我が国企業の貿易を始めとする経済活動を後押しする、こういった効果も期待されます。
 また、WTOを中心とする多角的貿易体制の維持強化は、日本経済の再生に向けた我が国の通商政策の主要な柱ですが、この貿易円滑化協定を含む改正議定書を締結することは、多角的貿易体制の推進の観点からも重要であると認識をしております。
○豊田俊郎君 どうもありがとうございました。
 このほかに、ASEANプラス3マクロ経済調査事務局設立協定の件も上程されておりますけれども、他の会派にこの質問は譲りたいというふうに思います。
 何はともあれ、新たな協定を含め、改正、これが日本国の経済にとって大きな影響、大きな効果、成果を上げることを期待を申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 簡便なる御回答、ありがとうございました。
○荒木清寛君 まず、国際コーヒー協定について外務省にお尋ねします。
 先ほど来の説明のとおり、二〇〇九年九月に分担金削減という流れの中で一旦脱退をしまして、今回再加入をするということでございます。その再加入の理由として、説明がありましたように、新興国のコーヒー需要も増えており、コーヒー豆の乱高下が見られると、そういう中で、この国際コーヒー機関への我が国民間団体の参加を継続をする必要があるというようなことも挙げられております。
 この協定を見ますと、民間部門諮問委員会には輸入国の民間部門代表の八名もメンバーとして加わることになっておりますけれども、それは加盟国であるか非加盟国であるかは問わないと、こういうことでございます。そうなりますと、この協定に再加入することがそうした民間団体の参加継続のバックアップに本当になるのかどうか、あるいは、このまま本協定に加入しなければどういう不都合が生じるのか、外務省に説明を求めます。
○政府参考人(齋木尚子君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘いただきましたとおり、国際コーヒー協定が定める国際コーヒー機関には、民間部門諮問委員会がございます。ここには、コーヒーの輸出国、輸入国双方の民間部門の代表者それぞれ八名が構成するということでございます。
 現在、この委員会には、我が国の民間団体でございます全日本コーヒー協会が参加をしております。まさに御指摘のとおり、この国際コーヒー協定に加盟しているかいないかにかかわらず民間団体として民間部門諮問委員会に入り得るということでございまして、現在は、コーヒーに関する包括的、体系的で信頼性の高い情報を、我が国の全日本コーヒー協会は、この民間部門諮問委員会に参加をすることによりまして情報を入手し、また国内のコーヒー業界に提供をしてきているところでございます。これは、国内のコーヒー焙煎の半分近くを占める中小事業者にとっては死活的に重要な情報源となっていると理解しております。
 そこで、この民間部門諮問委員会に参加する代表者がどのように選ばれるかということであります。これは、二年ごとに全加盟国から構成される理事会が指定をするということになっておりまして、近年、コーヒーの消費を拡大させている新興国の中で、例えばロシアはこの四月末にコーヒー機関に加盟をいたしました。韓国なども同様の加盟の動きを見せているところでございます。全日本コーヒー協会の現在の任期は本年九月末となっておりまして、この任期以降、引き続き我が国の全日本コーヒー協会が民間部門諮問委員会に引き続き参加できるかどうかは不透明な状況と言わざるを得ません。
 そういう中で政府といたしましては、国際コーヒー機関に再加盟をして、委員会の代表を決定する権限を有する理事国として意思決定プロセスに関与することにより、全日本コーヒー協会が国内コーヒー業界に引き続き円滑に情報提供が行えるよう、その参加継続を後押しすることが極めて重要と考えているところでございます。
○荒木清寛君 次に、外務大臣にお尋ねします。
 昨今、コーヒーも本当に安く飲めるようになりまして、コンビニやあるいはファストフード等で安く飲めて、私もよく愛飲をしております。
 ただし、このコーヒー豆というのは当然途上国の農家で生産をするわけでありますし、そういう中には中小零細農家もたくさんあろうかと思いますし、そういうところで、やはり劣悪な労働条件の下でそういうコーヒー豆の生産が行われ、それを日本が輸入するというふうなことは避けなければいけないと思っております。
 そこで、フェアトレードということが最近注目をされておりまして、今、全国いろいろな都市がフェアトレード都市宣言をしているようでして、つい先日は、名古屋市もそうした宣言をしたいということを市長が表明したところであります。私も、名古屋においてそういうフェアトレードを推進している関係者の方のバックアップもさせていただいているところでございます。たまにコーヒーショップに行きますと、うちの豆はそういうフェアトレードの豆ですよというような認証もあるということがございますね。
 そこで、開発途上国にあるコーヒー生産者の生活改善と自立を促進させていくためにも、こういう各地域での民間を中心としたフェアトレードといった取組は、私は外務省としても是非バックアップといいますか応援をしていただきたいと考えておりますけれども、大臣の見解をお尋ねします。
○国務大臣(岸田文雄君) お尋ねのフェアトレードですが、開発途上国の原料あるいは製品を適正な価格で継続的に購入することによりまして開発途上国の生産者や労働者の経済的、社会的な生活改善と自立を目指すという、興味深く、また有意義な試みであると認識をいたします。
 この点に関しましては、国際コーヒー機関におきまして、これまでも途上国を対象とした支援プロジェクトを推進してきております。特に、二千七年の国際コーヒー協定は、協定の目的にコーヒー生産者への支援の奨励及び促進が追加されるなど、開発途上国の中小規模の生産者等への対応が強化されているという内容になっています。
 国際コーヒー機関によるこうした取組と御指摘の心ある民間や地域社会によるフェアトレードの取組とが相まって、開発途上国のコーヒー生産者の生活改善と自立につながること、これを期待したいと存じます。
 政府としましても、そうした考えに基づいて、改めて国際コーヒー機関に加入し、こうした取組の一翼を担っていくことを考えていきたいと存じます。
○荒木清寛君 次に、日・モンゴルEPAについて若干お尋ねいたします。
 本協定の物品、貿易に係る章には、エネルギー・鉱物資源を含む両国の関心品目について輸出入規制措置を導入する場合に情報提供を行うよう努める、こういう規定が盛り込まれております。この規定によって、我が国によるエネルギー・鉱物資源の安定的な確保、輸入にどういう効果が、メリットがあるのかお尋ねします。
 あわせて、先般、日豪EPAも当委員会で承認をしたところでございます。この日豪EPA等で設けられましたエネルギー・鉱物資源という独立した章を今後のEPAにおいて設けるということは非常に有意義であると考えますが、この二つの点について外務省の見解を尋ねます。
○政府参考人(伊原純一君) 今委員御指摘のとおり、日・モンゴルEPAでは、我が国におけるエネルギー・鉱物資源分野の重要性に鑑みまして、物品の貿易の章で、エネルギー・鉱物資源を含む両国の関心品目に関し、両国が合意した物品について輸出入規制措置を導入する場合の情報提供に関する規定を設けております。これにより、エネルギー・鉱物資源に係る輸出入規制措置の安易な導入を抑止する効果が期待できるというふうに考えております。
 それから、もう一つの御質問であります、今後のEPA交渉において、日豪EPAに見られるようなエネルギー・鉱物資源といった独立の章を設けるかどうかという点につきましては、相手国の特性を踏まえて、どのような内容の協定を締結すべきかという観点、それから、そういう個別の意義を踏まえた上で、検討した上で、やはりこれは交渉事でございますので、交渉を通じてどれだけのものが取れるかといったことによって決定されてくるものかなというふうに考えておりまして、一概にお答えすることはできませんけれども、やはり資源国との経済連携におきましてはエネルギー分野での関係強化というのは大変重要であると思っておりますし、今後とも、EPAの交渉において、エネルギー分野も含めて日本の利益となるような内容を盛り込むべく取り組んでいきたいと考えております。
○荒木清寛君 モンゴルは、当然これは内陸国でありまして、中国、ロシア等に囲まれているわけでございます。したがいまして、モンゴルからその他の国への輸出に当たっては、海に至るまでのそういう陸上輸送といいますか、それが問題となってまいります。
 本EPAを締結した効果としまして、我が国によるモンゴルのエネルギー・鉱物資源の確保について一定の効果があるとしましても、そうした資源を我が国に輸入するに当たりましては、中国、ロシア等を通る必要があるわけでございますので、こういう通過関税といったコスト軽減ということについても取り組んでいかないと、このEPAの効果が生かせないわけであります。この点、どう対応するのか。
 また、我が国は、これまでモンゴル国内の鉄道や道路といった、そういうインフラ支援を行ってまいりましたけれども、今後そういった支援についてもどう取り組んでいくのか、外務省にお尋ねします。
○政府参考人(伊原純一君) モンゴルは、将来的にも資源の調達先として大変有望ではございますけれども、そのためには、それを実現していくためには経済性とか事業性といったことを評価、分析していくことが必要であります。まさに、そのような観点から、今委員御指摘のとおり、モンゴルの場合には内陸国であるがゆえの輸送の難しさ、あるいは通過関税を含む輸送コストの問題、これが乗り越えなければならない大きな課題だというふうに考えております。
 そのためには、モンゴルで計画される資源開発プロジェクトについて、民間企業ともよく連携を取って、経済性、事業性を確保していく、そういったことが重要であると思いますし、また、今御指摘のとおり、ODAによる支援ということも引き続き検討していきたいというふうに思っております。
 これまでモンゴルに対して日本は、一九九〇年のモンゴルの民主化以降、鉄道や道路といった国内インフラへの支援を行ってまいりましたけれども、これは主に無償資金協力を中心とした支援でございました。今、日本とモンゴルの間では、国別援助方針の重点分野の一つで、鉱物資源の持続可能な開発とガバナンスの強化というのを掲げておりまして、こういう観点から、モンゴルにおける交通インフラを含む開発ニーズを踏まえて、今後は有償資金協力を中心に支援の可能性を検討していきたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 最後に外務大臣に、今局長からございましたように、モンゴルに対しては、今回のEPA締結とともに、円借款の追加供与も行うようでございます。今後、他国とのEPAの交渉に当たりましても、そうした円借款でかの国の経済発展を支援をしながら、また、こういう自由貿易協定を結んで両国間の戦略的関係を深めるという、こういう取組は大変重要であると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 日本とモンゴル、戦略的パートナーとしての関係を強化させてきているわけですが、経済発展を図っている国との間において長期にわたる強固な関係を構築、強化するに当たり、経済関係を緊密化するための経済外交の推進と、そして経済的な自立を支援する開発協力、この二つは御指摘のとおり車の両輪であり、両者の連携は大変重要であると認識をしております。
 政府としましては、こうした国々の経済的な自立を支援すると同時に、貿易、投資のルールの整備等を通じて、我が国が潜在力を発揮し、活力ある経済を実現するような取組を戦略的に進めていきたいと考えております。
○荒木清寛君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 まず、本日の議題である条約承認案件のうち、ASEANプラス3マクロ経済調査事務局設立協定、国際コーヒー協定は、いずれも必要な措置と認められますから、条約承認に賛成であります。
 WTO協定改正議定書については、そもそもWTO協定そのものが自由貿易の名の下に途上国を含む世界各国に主権の制限を押し付けるものであることから、承認には反対の立場であります。
 その上で、今日は、もう一件のモンゴルとの経済連携協定について質問いたします。
 外務省の説明資料では、本協定の意義として、特にエネルギー・鉱物資源分野ではモンゴルの投資環境が格段に改善され、同分野の日・モンゴル間の関係強化に著しく資することが挙げられております。
 モンゴルからの輸入に占めるエネルギー・鉱物資源の現状を見ますと、石炭が五三%と大きな割合を占めておりますが、同国の鉱物資源で注目されているものにウランがあります。経済産業省に来ていただいておりますが、このモンゴルのウランの推定資源量はどれほどか、また、この推定資源量は世界で何番目と言われているでしょうか。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 国際機関IAEAの方で発行しておりますウラニウム二〇一四、こちらの資料によりますと、二〇一三年一月一日時点でのモンゴルにおけます採掘可能なウラン資源埋蔵量、これは約十四万トンと推定されておりまして、世界十三位に当たります。
○井上哲士君 いわゆる推定埋蔵資源量はどうなっていますか。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 今申し上げました採掘可能な資源埋蔵量、これが推定埋蔵量でございます。
○井上哲士君 日本の原子力産業協会の国際部が二〇一三年六月にまとめたモンゴルの原子力発電導入準備とウラン鉱業と題するレポートがありますが、ここでは、経済協力機構の原子力機関の発表に基づいて、モンゴルのウラン鉱石の推定埋蔵資源は百四十七万トンで世界一位の可能性が強いと、こういう発表がされております。きちっとそれを答えていただきたいんですが。このレポートでは、よって、このモンゴルのウランの探査、採鉱は、今日ではロシア、カナダ、フランス、カザフスタン、ドイツ、日本、インド、中国、韓国が協力を競い合っていると、こういうふうに書いております。
 このように、日本はモンゴルのこのウラン資源に着目をしてその獲得を目指してきたということだと思いますが、これまでそのためにどのような取組を行ってきたのか、経緯を含めて具体的に説明してください。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 二〇〇八年十月に遡りますけれども、当時の私ども経済産業省の経済産業審議官がモンゴルに訪問いたしまして、それに際しまして、日本とモンゴル両国間でウラン資源開発の協力を拡大することで一致をいたしました。二〇〇九年七月には、モンゴルの首相が来日するのに際しまして、原子力の分野につきまして、人材育成それから投資環境整備等に並びまして、ウラン資源開発に係る協力を内容といたします文書、MOUという形で署名をさせていただいております。なお、この文書の協力の期間は三年間となっておりまして、現在はこの文書に基づく協力は終了しているところでございます。
○井上哲士君 二〇〇九年に協力覚書を両国で締結をしているわけですね。これ、是非全文を公表してほしいと思っているんですが、されないわけですね。概要ペーパーをいただきますと、その協力内容として、ウラン資源開発に係るモンゴル国内投資環境の改善ということが掲げられております。
 外務大臣にお聞きしますけれども、このモンゴル政府との間での協力覚書の概要に記載されているウラン資源開発に係るモンゴル国内投資環境の改善について、この協定の締結によってどのように改善がされるんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、お尋ねの協力覚書ですが、二〇〇九年に日本の資源エネルギー庁とモンゴルの原子力エネルギー庁の間で署名されたものですが、協力期間は三年間とされており、現在はこの協力覚書による協力は終了していると承知をしています。
 そして、今回の日・モンゴルEPAですが、こうした当局間の覚書とは異なって、これは日本とモンゴルの間において締結された国際法によって規律される国際的な合意であります。そして、その中で、投資章において、エネルギー・鉱物資源分野を含む全ての分野において、民間企業には投資許可段階における内国民待遇、最恵国待遇が付与されるとともに、投資財産に対する公正衡平待遇の付与、あるいは投資家・政府間の契約の遵守義務、そして投資家と国家間の紛争解決、ISD条項等が規定されている内容になっております。
 これら投資章の規定によりまして、我が国からモンゴルに対する投資の保護を強化するとともに、より自由な投資の枠組みの整備に資することが期待されております。
○井上哲士君 やはり、当時の覚書で言われた国内投資環境の改善ということがこの中へ入っているということだと思うんですね。
 こうした日本政府の取組と一体に、モンゴルでのウラン権益の確保に向けた日本企業の開発の動きが進んでまいりましたが、この日本企業のモンゴルにおけるウラン開発に係る進出状況というのはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(多田明弘君) 私ども経済産業省といたしまして海外ウラン探鉱支援事業補助金という制度を持っておりますが、これを交付しております対象案件といたしまして、二〇〇九年より三菱商事株式会社が、モンゴル南東部、サインシャンド、ダリガンガ両地区でございますが、こちらに権益を持ちますフランスのアレバ社のウラン探査プロジェクトに参入していると、このように認識をいたしております。
○井上哲士君 今ありました補助金についてお手元に資料を配っておりますが、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、いわゆるJOGMECがそういう補助金を出しております。海外ウラン探鉱支援事業補助金という形でエネルギー特別会計の予算で支援を行っておりまして、いわゆる投資環境の整備にとどまらないこうした支援を行ってきたわけですね。
 この制度の目的、補助実績、それから本制度の成果目標としてウランの自主開発比率ということが掲げられておりますが、これはどういうものか説明してください。
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 海外ウラン探鉱支援事業補助金でございます。今後、世界各国におきまして原子力発電が拡大することが見込まれます。そうした中でウラン需給の逼迫、こうした可能性が高まると、このように認識をいたしておりまして、私ども、ウランの全量を海外から輸入している我が国にとりましては、ウランの調達の確保といったものが重要な課題であると認識をいたしております。こうした認識に基づきまして、この海外ウラン探鉱支援事業でございますが、二〇〇七年度から開始をいたしております。
 御紹介ございましたように、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構、いわゆるJOGMECがリスクの高い海外ウラン探鉱事業に自ら参加すること、あるいは民間事業者が参画する海外ウラン探鉱事業に対しましてJOGMECの方からリスクマネーを供給する、こういったことによりまして、我が国にとりましてのウラン資源の安定確保、これを図ることを目的といたしております。
 補助実績でございますが、直近の三年間、申し上げますと、二〇一二年度、約四億六千万円、十三年度が七億五千万円、十四年度が九億三千万円、このような実績となっております。
 それから、最後にお尋ねのありました自主開発比率の目標でございますけれども、この自主開発比率、我が国の総調達量を分母といたしまして、自主開発鉱山からの調達量、これを分子に置いた数字でございますが、これを三三%から五〇%、いわゆる三分の一から二分の一と、こういうふうな目標とさせていただいております。
○井上哲士君 この補助金で、先ほどありました三菱商事が、二〇一〇年度以降、約五億円の補助金を受けております。
 それで、二〇〇五年に原子力政策大綱が作られておりますが、この中では原発を基幹電源と位置付けて着実に推進していくべきと、こうしました。そして、ウラン資源の確保の重要性ということがこの大綱に盛り込まれました。この海外でのウランの探鉱開発の推進はこの一環ということになるわけですね。その後、〇九年の総合資源エネルギー調査会の国際戦略検討小委員会の報告というのを見ますと、ウラン資源の確保の目的について、原子力関連産業が将来を担うリーディング産業として日本経済の発展に貢献するとして、日本の電力事業者の安定調達のためのみならず、将来的な海外向けの供給を視野に入れたものと、こういうふうにしております。
 要するに、海外の原発ビジネスのためであるということでありますが、こうした自主開発権益の拡大ということもまさにこの一環ということではありませんか。
○政府参考人(多田明弘君) 先ほど御説明させていただきましたとおり、今回の対象となっておりますウランの探鉱支援補助事業でございますが、こちらの自主開発比率を向上させるという目標は、あくまで国内のエネルギー需給の観点から安定的な資源確保を行うための政策の中で設定をさせていただいておりまして、この点はいわゆるレビューシートの中でも明らかにさせていただいていることかと思います。
 この意味におきまして、今委員からお尋ねの海外に対する原発輸出というものとの関係というものは直接は存在しないと考えております。
○井上哲士君 確かに二〇〇七年につくられた制度でありますが、その後の議論の中で、今紹介しましたし、さらに、この報告に向けた小委員会の議論を見ますと、〇九年二月の会議では、エネ庁の原子力政策課長がこの自主開発比率の引上げについて、電力事業者の安定調達のみならず、プラントメーカーのサプライチェーン構築、国際競争力の観点からも課題だということを言って、まさにこの政策支援ツールの充実強化ということを報告をしているわけですね。
 政府は、福島第一原発の事故の後、世論の批判を受けまして、この原子力政策大綱の改定作業を断念しました。そして、今、原子力に特化した網羅的な大綱は持たずにエネルギー基本計画のみ策定することになっていたわけですね。ところが、かつての大綱の下でのこの補助金はずっと今も継続をされているわけで、国民からは見えにくくなっただけで、原発推進、海外での原発ビジネス支援の施策が福島原発事故以前と同じように進められていると。私は、これは大幅に見直すべきだと思います。
 今も自主開発比率を高める方針は変わらないのか、原発を基幹電源とした大綱がもうない下でこの目標をなぜ堅持する必要があるのか、大幅に見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(多田明弘君) お尋ねのウラン資源の自主開発比率、この目標を高めるという目標、今後も変わらないのかと、こういう御指摘かと思いますが、私ども、先ほども申し上げましたけれども、世界各国におきまして、これは日本の周辺のアジア諸国を始めといたしまして、原子力発電の拡大は見込まれるわけでございます。そうした中でウラン需給の逼迫の可能性もこれは高まっていくと見込まれるわけでございますので、全量を海外から輸入しております我が国にとりまして、ウラン調達確保というものが重要な課題であるという点は引き続き変わらないと、こういうふうに考えてございます。
 昨年四月に閣議決定をいたしましたエネルギー基本計画におきましても、資源外交の積極的な展開でございますとか、それから、これはウランにとどまらない話でございますけれども、JOGMECによるリスクマネー供給機能の強化、こうしたものによりまして、官民が協力をいたしまして自主開発比率を引き上げていくための取組を進めていくと、このように記載をされているわけでございます。
 同じくエネルギー基本計画の中では、原子力の位置付けというものを改めて政府として方針を固めているわけでございまして、その一環といたしまして、世界の平和的な利用あるいは原子力安全への貢献といったものについては、福島の事故の教訓を経て我が国としてしっかりと積極的に貢献していくと、こういった方針も併せてあるところかと認識をいたしております。
 いずれにいたしましても、JOGMECのこの事業によりまして自主開発比率を高めていくと、こういった政策目標については現時点で見直しをする必要はないと考えております。
○井上哲士君 今、福島第一原発事故の教訓という言葉がありましたけれども、それを踏まえるならば、日本は原発ゼロを決断をして再生可能エネルギーへの抜本的転換を図るべきだと思うんですね。
 今、福島事故がなかったかのように原発推進への動きが強まっておりますけれども、一たび事故を起こせば取り返しの付かない被害を起こすような海外への原発展開ビジネスの支援もやるべきではないと思いますし、こういうビジネスの拡大につながるような本協定については反対であるということを述べまして、質問を終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があればジンギスカンもうまいということで、先日北海道へ行ってジンギスカンを食べてきました。モンゴルのジンギスカンとちょっと違うかなと。
 モンゴルにおいては、いろんな私も友人やつながりがあるんですが、特に、かつての朝青龍、横綱、そして白鵬もみんな仲間で、時々酒を飲んだり食事もするんですが。とにかく朝青龍、長男がスミヤバザルという、かつてモンゴル相撲の横綱で、格闘技にデビューしてもらったことがありますが、次男がまたブルー・ウルフというレスラーでデビューをして活躍をしましたが、そんな関係で非常にモンゴルとのつながりは強く感じています。
 特に、また拉致問題においてもモンゴルの大統領が仲介役をやったという経緯がありますが、本当にモンゴル人がなぜ相撲が強いのかなということを私なりに考えたら、やっぱり羊を食べるからかなと。私はひつじ年なんですけれども、食べられちゃまずいんですが。そういう食べ物もやっぱり力の強さに影響するかなと。とにかく日本の相撲協会がもっともっと頑張って、日本相撲協会じゃなくて、これモンゴル相撲協会に替わってしまうんじゃないかなと思いますが。
 そこで、今回の質問に入りたいと思いますが、経済連携協定についてお聞きしたいと思うんですが、まず自然人の移動ですが、短期的な商用の出入国、滞在についての規定だと認識しております。自然人の移動、具体的にどのようなことなのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の日・モンゴルEPAですが、この自然人の移動に関する規定は第八章において定められております。両国間の貿易及び投資活動を促進するため、相手国の自然人の入国及び一時的な滞在の許可並びにそのための要件及び手続の簡素化、迅速化、そして透明性の向上、こうしたものについて規定をしております。
   〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
 具体的には、日本及びモンゴルがそれぞれ相手国の企業内転勤者、そして投資家、自国の弁護士や公認会計士等の資格を持った自由職業サービス提供者、そして契約に基づくサービス提供者及びこれらの人々に同行する配偶者や子並びに短期の商用訪問者に対して入国及び一時的な滞在を許可することを約束しております。
 これによりまして、モンゴルの入管制度の透明性が増します。そして、日本の関係者にとって今までより安定したビジネス環境の整備に向けた一助になるということも期待されております。
○アントニオ猪木君 先日もこの委員会で質問させてもらいましたが、北朝鮮の羅津港、ここがやっぱりそういう資源の輸出をするのに一番いい拠点だということで、大変モンゴルもその羅津港に興味を持っているようです。
 そこで、投資の項目について、ISD条項等を規定しているとありますが、このISD条項、TPPの議論でも度々出てきています。意見が分かれるところがありますが、この日本・モンゴル経済連携協定で書かれているISD条項、いわゆるTPPで組み込まれているISD条項と同じと考えていいんでしょうか。
○政府参考人(伊原純一君) 日・モンゴルEPAの投資章というところでこのISD条項を規定しておりますけれども、これは、投資受入れ国と外国投資家との間の投資紛争が協議によって解決されないときに、投資家が投資紛争を国際仲裁に付託できるということを定めたものでございます。具体的には、国際仲裁の手続、仲裁裁判所の裁定の効力等について規定しております。我が国としては、このようなISD条項は、協定上の投資保護に関する規律を実効的なものにして日本の企業を保護するために必要であると考えております。
 今委員御指摘のTPPにおけるISD条項との関係でございますけれども、TPPそのものが現在交渉中でございますので、詳細に立ち入ることは控えさせていただきますが、TPPにおいても、投資受入れ国がTPPの投資章の義務に違反した場合に、その違反行為により損害を被った投資家がISD手続に持ち込むことができると、そういった内容が規定される方向で議論されておると承知しております。したがいまして、違反行為によって損害を被った投資家が国際仲裁に付託できるという点においては同様であるというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 次に、国際コーヒー協定についてお聞きしたいんですが、この委員会でも前に話したこともあります。コーヒーに対して非常にこだわりというか、十四歳でブラジルにコーヒー移民で移民をいたしまして、着いた翌日からコーヒーの実をしごき落として、そういうので、何も分からない中で、コーヒーを、たて方も分からないので、フライパンでおふくろたちがコーヒーを煎ったんですが、煎り方が足りなかったせいか、何か麦茶みたいな感じで、行っている向こうの人たちに教わりながら、コーヒーの豆の煎り方、たて方、まあ井戸水だったので大変コーヒーの味が良かった。その味にはいまだにもう出会えない。
 そんなことで、最近の新聞では、スターバックスが鳥取まで、全県に入りました。私の同僚がまたタリーズの創業者で、コーヒーということで。
 一つには、コーヒーの起源というか、エチオピアで始まったという話もありますし、ほかに、どこですかね、諸説が二つあるんですが、一つには、コーヒーの豆を羊が食べていたので、それを人間がまねをして食べたら非常に元気になってということからコーヒーの起源が起きたというふうにも聞いておりますが。
   〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕
 そういうコーヒーの市場が、かつて私がタバスコのビジネスをやっていたときに、GFですかね、ゼネラルフードか、そこの人間から聞いた話で、中国にコーヒー園を造りたいと、今から三十五年ぐらい、もっと前の話ですが。そのときに、えっ、中国人がコーヒー飲むかなと思ったんですが、現実に最近ではコーヒーの消費が物すごく高まっていて、中国人がコーヒーを飲むようになれば、今の市場の三倍増やさないと間に合わないという、そんな話を聞いたことがあります。それで、我々がコーヒー移民でブラジルに行ったときに、余りにも豊作で取れ過ぎたときには価格を統制するために海に捨てたという話もありましたが。
 そういうコーヒー協定、先ほども質問が幾つか出ておりましたが、まず今日お聞きしたいことは、政府として参加して決定プロセスに関与とありますが、具体的にどのようなことをするのか、また、コーヒー業界以外でも日本政府がこのように関与することがあるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(齋木尚子君) お答え申し上げます。
 国際コーヒー協定が定める国際コーヒー機関には、コーヒーの輸出国、輸入国双方の民間部門の代表者それぞれ八名により構成される民間部門諮問委員会が設置をされております。現在、この民間部門諮問委員会には我が国から全日本コーヒー協会が参加をしております。この参加をすることによりまして、コーヒーに関する包括的、体系的で信頼性の高い情報を入手し、国内のコーヒー業界に提供してきているところでございます。これは、国内のコーヒー焙煎の半分近くを占めますのが中小事業者であるということを踏まえましても、死活的に重要な情報源となっていると認識しております。
 そこで、この民間部門諮問委員会に参加する代表者でございますけれども、二年ごとに加盟国から成る理事会が指定をいたします。そのため、政府としては、国際コーヒー機関に再加盟をいたしまして、委員会の代表を指定する権限を有する理事国として意思決定プロセスに関与することで、我が国の全日本コーヒー協会の参加継続を後押しすることが重要と考えております。また、政府といたしましても、国際コーヒー機関の中で必要な情報収集を行い、官民連携でコーヒーの安定供給の体制に万全を期していきたいと考えております。
○大臣政務官(宇都隆史君) お答えいたします。
 もう一問、コーヒー業界以外でも日本政府はこのようなことに関与するのがあるのかという御質問でございましたので。
 国際コーヒー協定以外に現在有効な主な商品協定といたしましては、穀物、砂糖、熱帯木材、ココア等に関する協定がございます。このうち、我が国は穀物と熱帯木材に関する商品協定を国会の承認を得て締結しているところでございます。例えば穀物に関しては、協定の運用機関として国際穀物理事会が設置されておりまして、穀物貿易に係る国際協力の促進、国際穀物市場の安定への寄与、穀物貿易に関する情報交換の場の提供等を行っているところでございます。
○アントニオ猪木君 次に、最近ニュースも流れておりますが、中国の軍事基地ということで、アフリカ北東部に位置するジブチという国が、総理も多分、去年ですかね、行かれていますかね。
 かつて東京に、マンションに住んでいたときに、同じマンションに、ジブチの大使館というんでしょうか、大統領が来られて、名前がハッサン・グレド・アプティドン大統領、ちょうど柿澤弘治さんが外務大臣をやっていて、私も本当に小さな内輪のパーティーに呼ばれまして、ジブチと紹介されたんですが、このジブチということを認識していなくて、つい最近になってまた一生懸命調べまして、小さなところで、でも非常に重要な拠点ということを知りました。
 そんな中で、今回、中国がジブチに基地を設けるということで、非常にこれからそこの、航路の門番という言い方もあるようですが、このジブチについて、これから中国が他の国にもこのような基地を造っていく構想があるのか、また、日本としてもそれについてどのような対策を考えているか、お聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 中国がジブチに軍事拠点を建設するということにつきましては、まず、報道は承知をしております。我が国としましては引き続き注視をしていかなければならないと思っていますし、またジブチ政府とも緊密に意思疎通を図っていきたいと考えます。
 そして、中国の軍事基地建設の動向について、一つ一つについて述べることは控えたいと思いますが、我が国としては、中国の国防政策や軍事力についてはその透明性が必ずしも十分ではないと考えます。そして、こうした不透明性は我が国含む国際社会の懸念事項であると考えています。諸外国における軍事基地建設の可能性も含めた中国の国防政策や軍事力について引き続き注視するとともに、透明性の向上あるいは国際的な行動規範の遵守につきまして、関係国とも連携して中国に働きかけを行っていきたいと考えております。
○アントニオ猪木君 時間が来たので終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。
 一点目に、国際コーヒー協定のことで伺いたいと思います。
 政府は、本協定締結により、我が国のコーヒーの安定的輸入を確保するとともに、開発途上にあるコーヒー生産国、輸出国の経済発展に貢献するとしています。
 我が国とコーヒー生産国との関係及び我が国の国際協力の現状について、政府はどのように認識していらっしゃるのでしょうか。また、我が国はODAを通じてコーヒー生産国への支援を実施していますが、本協定に加入した後はどのような支援を具体的に行っていくのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(齋木尚子君) お答え申し上げます。
 我が国は、コーヒーの生産・輸出国である中南米やアフリカ等の開発途上国に対し、コーヒー関連の支援も含め様々な開発協力を行ってきているところでございまして、これらの諸国と良好な関係を維持してきております。
 一方、国際機関である国際コーヒー機関においては、主に開発途上国を対象として、病原虫対策、多様性、緊急援助、市場構造の改善、品質向上、持続的なコーヒー経済等の分野でプロジェクトが実施されてきているところであります。
 今後、我が国が国際コーヒー協定に加入をした後は、こうした幅広い活動を行っている国際コーヒー機関を通じた開発途上国支援に積極的に参画していくとともに、先ほど御説明いたしましたような、従来から我が国が行ってきている開発協力についても引き続きしっかりと推進することにより、開発途上国の経済発展に様々な形で貢献していきたいと考えております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、日・モンゴルEPAについてお伺いをしたいと思います。
 国内農業への影響と今後の見直しについてでありますが、本協定では、豚肉、砂糖など重要品目は関税撤廃等の対象から除外されており、政府は国内農業への影響は少ないと見込んでいます。しかし、一部の品目についてはその扱いを十年後に見直すことが約束されています。
 本協定の合意内容が沖縄を含む国内農業に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか。また、本協定により再交渉とされた品目について、今後どのような姿勢で臨んでいかれるのか、岸田外務大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、物品の関税交渉に当たっては、我が国とモンゴルの困難な事情などを考慮し、相手国の国内産業に悪影響を与えないよう十分留意して交渉に取り組んでまいりました。
 具体的には、各農産品の重要性等を勘案し、必要に応じて再交渉品目、除外品目、関税割当て、関税撤廃までの十年を超える経過期間を設定するとともに、関税を撤廃、削減した品目については二国間セーフガード措置を確保した上で合意をしております。したがって、農林水産業を含む国内産業への悪影響は基本的に回避できるものと考えております。
 また、一部の農産品について再交渉することとなる場合には、我が国の農林水産業に悪影響を及ぼさないよう十分に留意した上で再交渉に臨む考えであります。
○糸数慶子君 次に、モンゴルの口蹄疫対策と食品安全の確保について伺います。
 現在、モンゴルでは口蹄疫が発生しており、我が国はモンゴルから牛肉や豚肉の輸入を停止していますが、同国における口蹄疫問題の現状についてお伺いいたします。
 また、我が国は、本協定締結に当たり、モンゴルに対して牛や豚の口蹄疫対策や食肉処理施設の整備など同国による牛や豚肉の輸出支援を約束したというふうにされていますが、口蹄疫を含む感染症対策、そして検査体制の整備等、具体的にどのように取組を進めていくのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(伊原純一君) 今委員御指摘のとおり、モンゴルは現時点で国際獣疫事務局の口蹄疫清浄ステータスというのを回復しておりません。いまだに口蹄疫が発生しております。このため、現在、モンゴル産の生鮮牛肉、それから生鮮豚肉の我が国への輸入は禁止されている状況にございます。
 今般の日・モンゴルEPAでは、衛生植物検疫措置の適用に関する協定、すなわちSPS協定に基づく権利及び義務を再確認しつつ、衛生植物検疫措置に関する事項を含む農業、林業、漁業の分野において両国間の協力を一層強化するということを規定しておりまして、我が国としてはモンゴルの口蹄疫の清浄化に向けた支援を行うことを考えております。
 具体的な支援の内容につきましては、今後モンゴル側と協議を行っていく考えでございます。したがいまして、その過程で専門家をモンゴルへ派遣するといったことも今後考えていきたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、投資環境の整備と鉱物資源について伺います。
 本協定は、自由化型の投資章が設けられ、経済界からは鉱物資源やエネルギー分野での投資環境が整備されることへの期待が表明されています。このような内容が日本によるモンゴルへのレアアースや石炭のような資源の一方的な吸い上げにつながっていくことはないのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(伊原純一君) 今回の日・モンゴルEPAの投資章におきまして、エネルギーあるいは鉱物資源分野を含む全ての分野について、民間企業には投資許可段階における内国民待遇、最恵国待遇が付与されるとともに、投資財産に対する公正衡平待遇の付与、投資家・政府間の契約の遵守義務、投資家と国家間の紛争解決等が規定されております。これらの規定により、今御指摘のとおり、我が国からモンゴルに対する投資の保護が強化される、そして、より自由な投資の枠組みが整備されるといったことが期待されております。
 ただ、今委員御指摘のその資源の一方的な吸い上げというのが具体的にどういうことを意味するのか必ずしもよく分かりませんけれども、日・モンゴルのEPAの投資章において、モンゴルが投資受入れ国として必要かつ合理的な規制を差別的でないやり方で行うことを妨げるものではないと、すなわちモンゴル政府が合理的で必要な規制を行うことはできるということになっておりますので、今委員の御指摘のような御懸念は当たらないというふうに考えております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、AMRO設立協定についてお伺いをしたいと思います。
 AMROは、ASEANプラス3地域の経済・金融状況を監視、分析する機関とのことでありますが、現在、その職員数は事務局長を含めても三十一名にすぎないと言われております。
 このAMROが自身に与えられた任務を全うするためには、職員数の増加を含む体制強化が必須であると考えますが、政府はAMROの現在の体制についてどのように認識をしていらっしゃるのか。本協定の締結により、我が国の分担金の支払、その義務を負うわけですが、これにとどまらず、今後、人や知恵の面でAMROの体制強化をどのように主導していくのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(山田滝雄君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、現在、AMROは三十一名の職員の体制で構成されております。そのうち、所長を含めまして四名が日本人でございます。
 AMROの体制強化につきましては、ASEANプラス3、財務大臣、中銀総裁間で組織能力を継続的に評価していくべきことが合意されております。ただ、同時に、AMROの財政のかなりの部分を人件費が占めることもあり、メンバーの急激な財政負担増を避ける観点から、AMROの職員数は段階的に増加させることが合意されております。
 このようなことを踏まえながら、AMROは極めて重要な組織でございますので、日本政府としても、今後、AMROの強化のためにできる限りの貢献を果たしていきたいと考えております。
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、WTO協定改正議定書についてお伺いいたします。
 貿易円滑化協定は、多国籍企業や大企業の利益を図る一方で、途上国の健全な発展を阻害するWTO協定の一翼を担うこととなります。WTOドーハ・ラウンドの貿易円滑化交渉においても、協定で課される義務を履行できなかった場合に、他のWTO加盟国からWTOの紛争解決手続によって訴えられることへの懸念等から、途上国を中心として貿易円滑化をWTO協定の内容とすることに反対する声がありました。
 今般の貿易円滑化協定は、そうした途上国の懸念について十分に配慮されているのでしょうか。また、貿易交渉における途上国への配慮について政府の基本的な認識をお伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 貿易円滑化協定について、一部の途上国が改正議定書の採択に一時反対していたというのは事実であります。しかしながら、これは別の交渉分野との駆け引きによるものでありまして、この協定自体の内容に異論があったものではないと認識をしております。
 貿易円滑化協定は、途上国について一定期間協定の規定の実施が猶予され、また実施中の規定についてもWTOの紛争解決が一定の期間適用されないなどの優遇措置を定めるとともに、途上国への能力構築支援についても定めております。同協定は、こうした規定が盛り込まれていることも踏まえ、途上国を含む全ての加盟国の参加を得て採択されたものです。要は、全会一致で採択をされております。
 そもそも、貿易円滑化協定がもたらす貿易取引コストの低減、これは貿易及び投資の拡大を通じて途上国の経済開発を後押しするものであると考えております。WTOにおける貿易交渉は、途上国を含めた加盟国間のコンセンサスが必要であるという特徴もあります。
 国際貿易が途上国にも利益をもたらすこと、先進国間のみならず、途上国を含めたグローバルな貿易自由化を達成することを重視しつつ、途上国に配慮しながら進めてきていると認識をしております。
○糸数慶子君 今御説明もございましたけれども、やはり途上国としては、インフラ整備の議論とも関係があると思うわけですが、この新しいルールがやはり策定された結果として、財政的に厳しい状況にある途上国はこれまで以上のコスト負担が強いられていくことを懸念しての主張であるというふうに受け止めております。
 こういうことからしましても、過度のコスト負担が強いられるものではないと主張して多分国としては説得を行ってきたと思うわけですけれども、やはり途上国のこの主張の背景にあるということも改めて念頭に入れていただきたいというふうに思っております。
 途上国の主張の中には、この新たなルール策定によって、例えば近代的な港湾設備を整備する必要が出てくるということも念頭に置いていたということも交渉の中に出ていたというふうに聞いておりますので、先進国から得られるものは得ておきたいという、そういう思惑もあったというふうに聞いております。
 いずれにいたしましても、やはり過度のコスト負担が今のこういうルールの中に入っていくのではないということ、改めて途上国ともきちんとした交渉をしていただくことをお願い申し上げまして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(片山さつき君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時二十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(片山さつき君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件及び二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野元裕でございます。
 まず、質疑通告していないんですが、一問、外務大臣にお伺いをさせていただきたいんですが。
 今朝の報道なんですが、台湾と我が国との食品の問題、輸出の問題に関してですけれども、先月から農水省、経済産業省等が主導して、台湾から更なる規制が起こらないようにということで議論をしていたというふうに私は承知していますが、今日の朝の報道ですと、どうも物別れに終わって、あしたの十五日から日本の食品輸入が全て停止をする、そういうことになったという報道があります。
 このまず事実関係の確認と、そして経産省あるいは農水省が前面に出ていましたが、当面の措置だけでもしっかり外務省として対応するべきではないかと思いますが、それについてお伺いしたいんですが、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、御指摘の点につきましては、そのような報道がされていること、承知をしております。
 そして、我が国の食品の輸入規制につきましては、東日本大震災発生後、福島第一原発事故の発生後、各国あるいは地域におきまして規制の動きが起こりました。そうした動きに対しまして、我が国としましては、様々なレベル、様々な機会を捉えまして、是非科学的な根拠に基づいてこの食品規制について考えてもらいたい、そして、是非こうした規制につき緩和あるいは撤廃をお願いしたい、こういった働きかけを続けてまいりました。その中で、EUを始め多くの地域や国から緩和の動きが出ている中にあって、今回、台湾におきまして強化されるという動きが出てきていることについては大変残念に思っております。
 詳細については引き続きしっかり情報を収集して確認をしていきたいと思いますが、是非台湾側にも、科学的な根拠に基づいて対応をするよう、引き続きしっかりと働きかけを行っていかなければならないと考えます。是非、外務省としましても、大きな責任を感じ、そして関係省庁ともしっかり連携しながら、全力で取り組んでいきたいと考えます。
○大野元裕君 質問通告していませんでしたからこれ以上突っ込みませんが、大臣、何もお答えになっていないんです。私、事実関係をまず確認したい。報道は承知しているというお答えでした。それから、あした付けで全面的に停止してしまう、このことについてお伺いしていて、この一か月の経緯ではないので。
 私、なぜお聞きしたかというと、大臣として公の場でやはり、あしたから停止される措置に対して外務省がしっかり取り組んでいると、こういう姿勢を見せていただくことが関係者、特にこれは大変厳しい災害の中で被災地の方はまだ悩んでいる方もおられます、そういった様々な意味があるので、それを是非言っていただきたかったということであります。
 通告しておりませんのでそれ以上は突っ込みませんけれども、そこは何かの機会に、大臣、極めて早い段階で、やはり外務省としてもしっかり取り組むんだ、この全面停止措置について当面の措置だけでもやるんだということは是非表明をしていただきたいということだけお願いをさせていただきたいと思います。
 その上で、今日は西村副大臣にもお越しをいただきましたので、御質問させていただきます。
 一昨日、我が方の同僚の藤田委員の質問に関連をいたしまして、同僚の藤田議員から、TPPに関する情報開示、副大臣の五月四日の御発言をきっかけとして、情報開示を進めるべきではないかという質問に対して、副大臣はその発言を撤回されて、アメリカ議会の権限と制度について言及された上で、この制約の上で我が方で何ができるかを検討するというふうに回答をされたというふうに理解をしています。
 私、そもそもこれ撤回する必要もないし、西村副大臣個人がこれ負われる問題ではないと思っています。しっかり政府として私はこの責任は、責任というか、その対応は決めていただくべきことだと思いますが、先ほど申し上げたとおり、制度の制約について言及をして、何ができるかを検討するというふうにおっしゃいましたので、それはつまり、副大臣としては、国会がテキストにアクセスすること、この方法等について前向きな御回答であったということで御確認させていただきますが、よろしくお願いいたします。
○副大臣(西村康稔君) 御案内のとおり、TPP交渉は、十二か国の間で外部に情報が漏れないという約束の下、交渉が進められておりまして、各国それぞれ苦慮しながらその情報開示について対応してきているところであります。
 アメリカはそうした中で、一つには外国との通商を規制する権限が議会にあるということ、それから連邦議員に守秘義務があって、漏らした場合に刑事罰もあるという、そういう制度があります。
 日本にはその点で違いがありますので、各国そのようなそれぞれの制度を前提として対応しているところでございます。日本は日本で、我が国の制度、一定の制約の下で何ができるかを考えていきたいということでありますので、昨日申し上げたとおりでございます。アメリカと同様のやり方、同様のことはできないわけでありますけれども、日本の制度の下でどういうことができるのか。情報開示は引き続きしっかり行っていかなきゃいけないという気持ちを持っておりますので、そうした中でしっかりと検討していきたいというふうに思っております。
○大野元裕君 制度的な検討を進めることにつきましては、我々も応援団でございますので、これは与党、野党関係なく、やはり国会がしっかりとそういったことについて関与することの必要性というものは改めて指摘させていただきますが。
 制度について、確かに全く同じではありませんけれども、副大臣、余りお考えになる必要は私ないと思うんです。政務の方が議会の制度について確かにおっしゃるのははばかられる、そういう奥ゆかしいお気持ちなのかもしれませんけれども、制度的な担保がなされる場所、今国会から衆議院でも参議院でもでき上がっていること、よく御存じだと私は思っております。
 情報監視審査会というのが設けられています。そして、衆議院の議論でも参議院の議論でも特定秘密、そしてそれに準ずる秘密についても、これは取り扱うべきではないかという議論もございました。私自身、この情報監視審査会のメンバーでもございます。是非、副大臣、国会がテキストにアクセスすることに関し、法制度上の担保も我々一生懸命頑張っていますので、今この場で、様々な参議院の規則について恐らく細かく御存じじゃないかもしれませんが、是非、そういった制度的な担保はなされていると私は思っていますので、この審査会に情報の提供をすることについて御検討をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副大臣(西村康稔君) 議会、国会での審議の進め方、これについては、国会の中で、議会の中でそれぞれ会派が意見を持ち寄って、そして方向性を決めていかれると思いますので、私は政府の今立場におりますので、それについて何かコメントすることは差し控えたいと思いますけれども、私どもとしては、できる限り誠実に、できる範囲のこと、できる限りの情報開示について検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○大野元裕君 情報審査会に関して、制度上の不備があるような場合には、当然担保ができない場合には特定秘密も出せないという話を、これは副大臣の所管ではございませんのでそこにコメントは申し上げませんが、我々は一生懸命、少なくとも政府と同じレベルのものは構築してきているつもりでございます。
 是非お願いをしたいことと、委員長にお願いをさせていただきますけれども、情報審査会に対してTPPのテキストの開示を行い、そこで政府側と協議を行って、適切な措置を講じた上で、この委員会に提供できる情報があるか、あるいはそういったルールをどうするかについて協議をいただくようお取り計らいを願いたいと思います。
○委員長(片山さつき君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○大野元裕君 ありがとうございます。
 委員長、西村副大臣におかれては退席されて結構でございます。
○委員長(片山さつき君) 西村副大臣におかれましては御退席いただいて結構でございます。
○大野元裕君 日・モンゴルのEPAに関し、外務大臣にお伺いをさせていただきます。
 モンゴルからは、我が方に幾度も要人がこの数年間訪日をされました。昨年のエルベグドルジ大統領あるいは首相の訪日を始めとし、様々なレベルで会談等が持たれ、そしてそのたびにEPAについての議論がなされてきたというふうに理解をしております。
 そのような中で、もう幾度も戦略的なパートナーシップということが言及をされておりますけれども、モンゴルと日本の間の貿易あるいは経済関係、安全保障関係、これはまだまだ残念ながら限定的なものにとどまっている中、両国にとっての戦略的パートナーシップとはどんなことを意味していて、我が国は今後いかなる対応を国として取っていくおつもりかをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、モンゴルですが、中国、ロシアという二つの隣国に囲まれており、地政学的にも重要な位置にあります。我が国としては、一九九〇年にモンゴルが民主化した直後から、同国の民主化と市場経済化の成功が北東アジアの平和と安定にも寄与するとの考えから一貫してモンゴルを支援してまいりました。その結果、両国は、自由、民主主義、基本的人権、法の支配など、普遍的価値を共有する地域の重要なパートナーとなっております。
 こうした二国間の進展を踏まえて、二〇一〇年以降、両国は共通の外交目標として戦略的パートナーシップの構築を掲げて関係を一層深化させてきました。特に、二〇一三年三月の安倍総理のモンゴル訪問以降ハイレベルの往来が活発化しており、これまでで最も緊密と言える関係を構築してきていると認識をしています。
 今般の日・モンゴルEPAの締結、これは両国間の良好な関係を基礎としつつ、貿易の拡大や投資環境の改善等の経済面での意義のみならず、政治、安全保障を含めた総合的な関係強化に寄与するものであると認識をしています。是非、今後とも、あらゆる分野でモンゴルとの関係強化していきたいと考えております。
○大野元裕君 私も同感ではございますが、しかしモンゴルもなかなか複雑なところにあって、我が国との関係を考えたときに、例えば内陸国としてのいわゆる運送コストや、あるいは午前中の議論でもありましたが、畜産品などの衛生管理、さらには技術管理や標準化、こういった問題もあろうと思っていますし、今言及された政治・国際関係、安全保障関係では、ロシア、中国との地政学的な関係もあって、なかなか彼らも機微な位置関係にあると私は思っています。
 そのような中で、我が国がモンゴルにとって最初のEPA締結国になるということの意義についてはどう評価をされておられますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の日・モンゴルEPAですが、まずモンゴル側から要望がありました。そして、交渉が開始されたという経緯がありました。モンゴルが我が国を最初のEPA交渉相手国として選んだことは、民主化以降一貫して支援を継続してきた我が国に対する信頼と期待の表れであると受け止めています。
 モンゴルは、今後も中長期的な高成長が見込まれるほか、石炭、蛍石、銅など資源ポテンシャルを有しています。エネルギー・鉱物資源の供給源の多角化の観点から、これらの分野を含むモンゴルにおける投資環境を改善すること、これは天然資源が乏しい我が国にとりましても大きな経済意義があると考えます。こうした点を踏まえれば、我が国とモンゴルとの間の更なる貿易及び投資の増加、さらには、二国間経済関係の発展を図るために、他国に先んじてモンゴルとの間で経済連携協定を締結する意義は大きいものであると認識をしております。
○大野元裕君 そこについても同感でございます。
 他方で、EPAは、二国間のみならず、我が国としても積極的にこれまでも多くの国と進めているところでございます。
 この件は衆議院でも取り上げられた話題ですけれども、このモンゴルとの協定に係る譲許表、これを拝見をいたしますと、様々な海産物がEPAから、対象から外れているんです。モンゴルは海に面していなくて内陸国で、海産物を我が国に輸出するとは思えないんです。すると、なぜこれは対象から外れているんでしょうか。EPAの自由化率は我が国は取引額で計算しています。モンゴルとの間では海産物を自由化の対象としても確かに自由化率は上がりません。また、農水省等が、我が国の産業に直接影響がなくとも自由化の対象としてモンゴルのEPAで実績に入れることの抵抗もあるのでしょう。
 しかし、EPAについては、産業の保護よりも高いレベルでの自由化を進めることがたしか安倍政権の高いプライオリティーでもありましたし、消費者への、まあ懐というんでしょうか、そういったところへの影響もあります。これ見ていても、ニシンだとかニシンの子供だとかシャケだとかフカヒレだとか、そんなものが全部除かれているんですね。これ、そもそも除くこと自体に私は大変疑問があって、自由化の対象に加えるべきではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 一部の海産物について、この日・モンゴルEPAにおいて関税撤廃、削減の対象から除外されている、この点につきましては御指摘のとおりです。他方、我が国にとってセンシティブな品目については自由化するのが難しい、こういったことも事実であります。
 そして、いかなる品目を自由化するかということについては、これは個別具体的な交渉で決定するわけですが、相手の国のニーズというものがあります。今回、この海産物についてモンゴル側からニーズそのものがなかったという中で個別具体的な交渉を行ったということであります。
 そして、今回の日・モンゴルEPAの自由化率については、貿易額ベースで九六%、モンゴルから日本への輸入に限ってみれば一〇〇%となっております。これは、これまで我が国が締結したEPAと比較して遜色のない内容になっていると認識をしております。こういった状況を総合的に判断した結果であると認識をいたします。
○大野元裕君 ニーズがないのは当然だと思います、たらこは作っていませんから。ただ、その一方で、安倍政権の高く掲げられた目標については私自身期待をしていたところもあるので、是非そういった全体の議論というのはしていただきたいなと思っています。
 時間もありますので、もう一つの国際コーヒー協定の方に移らせていただきます。
 二〇〇九年でしたか、更新時点で我が国はメンバー国から外れたと理解をしています。これは、我が国の財政状況にも鑑みて国際的な拠出金を全体として見直した、その一環であったと理解をしています。
 その後、メンバー国から外れたことによって何か弊害はあったんでしょうか。事前の外務省からの御説明ではコーヒーの価格が乱高下したことを理由に挙げられていましたが、たしか私の記憶では、二〇一〇年頃というのは多くの農産品が大幅に値上がりをいたしました。そのような中で、コーヒーの協定だけは、我々が抜けたことによって、それによって何らかの大きな被害というものが、あるいは影響が出たというふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) このメンバー国から外れた二〇〇九年ですが、二〇〇九年当時、コーヒー価格、比較的安定的に推移しておりました。そして、今御指摘がありましたように、分担金節約の議論もあり、その観点からも考慮し、総合的な判断に基づいて国際コーヒー協定への参加を終止した、終えたということでありました。
 二〇〇九年当時はそういう判断をしたわけですが、二〇一〇年以降、予見していなかった天候等の影響により、過去十年間に見られなかった価格の乱高下が発生いたしました。そして、さらにロシア、中国、韓国等の新興国等の消費拡大により、国際コーヒー市場の需給が逼迫いたしました。引き続き、我が国へのコーヒーの安定的輸入を確保していく上で細心の注意を要する状況になった次第です。
 こうした中で、我が国の民間団体である全日本コーヒー協会が国際コーヒー機関の民間部門諮問委員会に参加し、コーヒーに関する包括的、体系的、そして信頼の高い情報を入手して、多くの中小企業を含む国内のコーヒー事業者に提供をしているわけですが、二〇〇九年当時は、この全日本コーヒー協会の参加継続が懸念される状況ではありませんでしたが、本年四月末にロシアが国際コーヒー機関に加盟しました。韓国等も加入の動きを見せています。こうした中でありますので、全日本コーヒー協会が現在の任期である本年九月以降、民間部門諮問委員会に引き続き参加できるか、こうしたことが不透明になってきておりますので、今回こうした協定のお願いをしている次第であります。
○大野元裕君 コーヒーだけについて大きな影響が出るのか、コーヒーだけが細心の注意が必要なのかという議論は、私は必要だと思っています。
 今日午前中の議論で、そこで熟考されている宇都政務官が様々な品目についてほかにも協定があるとおっしゃいましたけれども、単一の品目、穀物とかじゃないですよ、単一の品目について我が国を含めた多くの国々が加盟しているような協定、単一の品目についてはほかにございますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 単一の品目ですが、現在有効な主な商品協定としては、砂糖、そして熱帯木材、ココア、そして穀物等に関する協定があります。そして、このうち我が国が国会の承認を得て締結しているものは、国際穀物協定と国際熱帯木材協定であります。
○大野元裕君 おっしゃるとおりなんです。穀物とか熱帯木材のような複数のものではなくて、単一のものについては砂糖、ココア、そしてこのコーヒー。その中で我が国が加盟しているのはコーヒーだけなんです。実は、二〇一〇年のときの価格を見ていても、ココアも砂糖も実は乱高下をしている品目のうちの一つであります。そういった意味では、なぜコーヒーだけなんですかというのは、やはり我々、議論として当然必要ではないかと思っています。
 先ほど、コーヒー協定の加盟についての業界からの働きかけもございましたので、そこについては確かにあるんでしょう。総論として、私も、コーヒー協定に参加した方がよいかと言われれば、賛成なんです。我が党としてもこの協定には賛成でございます。しかしながら、財政状況厳しい中で、全てにいいからといってお金を出すわけにはいかない。これは与党としての責任だと思いますし、我々も与党になったときに、財政については正直分からないところもあっていろいろ御批判も賜りました。
 先ほどのモンゴルの協定もそうでした。全体としての消費者の利益の点についてどうやって考えるかというようなこともちょっと言及させていただきましたけれども、やはり政権として財政的な観点を見た上で、例えば診療報酬だとかあるいは介護報酬、国立大学の授業料の値上げなんという話も実は出ています。そうやって国民の皆様に負担をお願いする中で、コーヒー協定、確かに僅かな参加金かもしれない、負担金かもしれない。しかしながら、そこについては、全体としての政府の姿勢が私は問われることだと思いますので、仮にですよ、業界からの言葉に配慮したんだと、そういうようなことに取られないような形で、是非財政への責任もバランスの取れた形で政府にはお願いをさせていただきたいと思っております。
 これでコーヒー協定に関する質問は終わらさせていただきまして、日米ガイドラインについても、先般議論もございましたが、若干補足の質問をさせていただきたいと思っております。
 日米ガイドラインにつきましては、民主党政権時代にこれは改定の協議を開始をしたもので、当時、政権の方からの説明があったのは、九七年のガイドラインではカバーし切れていないものがある、我々として様々な役割分担、やらなければならないことがある、だから開始をするんだ、こういう議論だったと理解をしています。
 さて、ところが、このガイドライン、昨年末がたしか期限だったと思いますけれども、あるいは目標だったと思いますけれども、これが予定よりも大幅に遅れた理由を外務大臣、教えてください。
○国務大臣(岸田文雄君) ガイドラインの見直しにつきましては、我が国の平和、安全の確保の観点を中核に、日米同盟の抑止力、対処力を高める観点から、拙速を避け、丁寧に作業をしてきました。こうした作業を行った結果が今回の改定合意の時期になったと考えております。
 御指摘のように、当初、二〇一三年十月の2プラス2共同発表において、二〇一四年末までに見直し作業を完了するとされていました。そして、日米間で作業を鋭意進めて、昨年十月に中間報告を示した次第です。そしてその後、昨年十二月の2プラス2共同発表において、このガイドラインの見直しと我が国の法制作業との整合性を確保して、また見直し後のガイドラインをしっかりとした内容とすることが重要であるということについて一致をいたしました。その上で、我が国の法制作業の進展も考慮しつつ議論を更に深めることを昨年十二月決定した次第です。
 今般の新ガイドラインの発表、これは、このような日米間で丁寧に議論を深めていった結果として、本年四月二十七日に開催された2プラス2閣僚会合において行ったという結果につながった次第であります。
○大野元裕君 中身をすばらしいものにする、それから法制度についても深めつつという、そういう話だったと思いますので、中身については少し後ほど検証させていただきたいと思っていますが。
 ちなみに、このガイドライン、有効になった日にちというのはいつなんでございましょうか。
○政府参考人(冨田浩司君) お答えをいたします。
 新ガイドラインは、日米の防衛協力についての一般的な大枠及び政策的な方向性を示す、言わば両政府の意図表明文書でございます。したがって、法的文書ではございません。
 こうした性格に鑑みますと、法的文書のような意味で有効になった日付ということを申し上げるのはなかなか難しいんですけれども、私どもの心構えといたしましては、本年四月二十七日に開催されました2プラス閣僚会合後に公表された時点から新ガイドラインの実施の段階に移ったというふうに理解をしているところでございます。
○大野元裕君 四月二十七日が心構えとして、その実施に移ったということだと思います。
 先ほど外務大臣から言及がございましたこの中間報告について、まずちょっともう一度おさらいをしておきたいんですが、昨年の七月一日の安全保障法制に関する閣議決定がなされていて、報道等によれば、今日なのかあしたなのか、これが閣議決定されて安全保障法制が近く国会に提出されると言われています。
 このことを前提にもお伺いしたいんですが、昨年の中間報告では、ここに資料をお配りをさせていただいていますけれども、七月一日の日本政府の閣議決定の内容に従って日本の武力の行使が許容される場合における日米政府間の協力について述べることになっています。
 ところが、今般の新しい、四月二十七日に発表されたガイドラインでは、「各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令並びに国家安全保障政策の基本的な方針に従って行われる」とされておりますので、本ガイドラインの本文からは、この中間報告で言及された七月一日の閣議決定、これは本文ですよ、声明の方ではなくて、本文からは消えているというふうに私は理解をしていますけれども、この七月一日の閣議決定が本文から消えた理由は何でございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) 昨年十月に公表した中間報告では、見直し後の指針は、日本に対する武力攻撃が伴う状況及び日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、日本国憲法の下、二〇一四年七月一日の日本政府の閣議決定の内容に従って日本の武力行使が許容される場合における日米両政府間の協力について詳述すると記述をしたところです。
 この記述は、政府として、当時、昨年七月一日の閣議決定に示された基本方針の下、切れ目のない平和安全保障法制、平和安全法制の整備に向けた準備を精力的に進めていた中で、見直し後のガイドラインの枠組みと目標を示すという中間報告の位置付けを踏まえ、平和安全法制の重要な要素の一つである新三要件を満たすものとして、新たに武力行使が可能となる場合の日米協力についても新ガイドラインにおいて閣議決定の内容に沿った記述とすることを明らかにするため、特に先般の閣議決定を引用したものでございます。
 一方、新ガイドラインは、中間報告と異なり、将来にわたり日米防衛協力についての一般的な大枠及び政策的な方向性を示すものであるため、閣議決定の内容に従ってとの表現は用いなかったわけでございます。
○大野元裕君 ちょっと済みません、よく分からないので確認しますが、その時々において適用のある国内法令がベースになっていると、これ新ガイドラインに書いてございます。中間報告では七月一日の閣議決定と書いてあったんですが、実は今まだ、その時々の適用法令という意味では、御指摘になられた安保法制の準備をされていたという御発言がありましたが、まだ安保法制は閣議決定もされていないし、少なくとも我々審議した記憶はございませんから、法制はない今状況でございます。
 そうすると、今回合意された日米ガイドラインは、少なくとも報道等で言及されている、これから閣議決定されるという安保法制が前提ではないということで現時点ではよろしいんでしょうか。防衛大臣、確認させてください。
○国務大臣(中谷元君) ガイドラインというのは、大枠と政策の方向性を一致させるということで、それぞれの憲法と法律に従って行いますが、これを縛るものでもございません。
 この日米間のガイドラインの見直しと、現実に平和安全法制の整備と、これの整合性、これを確保することの重要性を確認した上で、この平和安全法制の整備の進展を踏まえながらガイドライン作業の見直し作業、これを進めてきたところでありますので、新ガイドラインには当該閣議決定の内容は適切に反映をされていたところでございます。
○大野元裕君 そうなんです。これ中身見てみると、実はよく報道されているような安保法制を前提にしなくても、どうにでも読めると言うと変ですけれども、いろいろ今の法制でも読めるもの、あるいは報道されているような法制になっても読めるようなもの、そういった比較的曖昧というか中間的なものも実は記述が多いんです。
 ただ、このガイドラインの中の、日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動の部分では、「自衛隊は、日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態に対処し、日本の存立を全うし、日本国民を守るため、武力の行使を伴う適切な作戦を実施する。」とされているんです。
 さて、このような適切な作戦について、現時点での法的な根拠、先ほどもおっしゃった法的な整合性、どこにあるんでしょう、どこに法的根拠があるのか教えていただきたいと思います。現時点でです。
○国務大臣(中谷元君) 新ガイドラインでは、日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動の節において、日本以外の国に対する武力攻撃に対処するため、日米各国が主権の十分な尊重を含む国際法及び各々の憲法や国内法に従い、武力の行使を伴う措置をとることを決定する場合であって、日本が武力攻撃を受けるに至っていないとき、日米が緊密に協力することとしており、自衛隊は武力の行使を伴う適切な作戦を実施するということとしております。
 現行法上、このような状況において、日本が武力攻撃を受けるに至っていない以上、自衛隊は武力の行使を伴う作戦を実施するということはできません。
○大野元裕君 ということは、四月二十七日に有効になった、法的な意味ではないにしても、これを実施するに至ったガイドラインはあるけれども、法的な根拠がないものが、整合性のないものがここに書かれていて、それは実施されているということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどもお話ししましたが、この新ガイドラインというのは、日米の防衛協力についての一般的な大枠、そして政策的な方向性を示すものであって、日米両政府の意図を表明するものでございます。
 この新ガイドラインの下で行われる取組が各々の憲法及びその時々において適用のある法令に従うのは当然でございますが、また、新ガイドラインは、日米いずれの政府にも立法上、予算上、行政上、その他の措置を義務付けるものではなくて、また法的権利又は義務を生じさせるものではありません。
 いずれにせよ、自衛隊の活動は憲法及び関係する法令に従う必要があることは日米共通の理解であり、そのような考え方で取り組んだわけでございます。
○大野元裕君 ガイドラインが法律を必要とするものではない、立法を縛るものではない、これは分かりました。
 他方で、整合性ということは、逆に言うと、立法の方がしっかりとこのガイドラインを支えなければならない、そこに整合性がなければならない。中間報告では、七月一日の閣議決定と確かに書いてあるんです。ところが、今回、それ書いてないんですよ。少なくとも我々は立法府ですけど、これ立法した覚え、ないんです。
 そこで、他国に対する武力攻撃が発生し云々というところについての法的根拠が見当たらない中で、政府の意図が書かれているというのは、これ、国会軽視になるんじゃないかと私は思いますし、ここについては整合性というものの重要性というものを大臣も先ほどおっしゃられたところでございます。
 政府の意図、これは分かりました。ただ、これ前提、立法ですよね。この立法がないままにこれは書かれているということはおかしいと大臣、お思いになりませんか。
○国務大臣(中谷元君) この新ガイドラインは、中間報告と異なって、将来にわたって防衛協力についての大枠、政策的方向性を示すものということでございます。したがいまして、このガイドラインにも書かれておりますけれども、こういった政策の方向性の一致でございまして、日米いずれの政府にも立法、予算、行政上、その他の措置を義務付けるものではなくて、また法的権利又は義務を生じさせるものではないということでございまして、日米両国の大枠と政策的な方向性を一致させるものであると、そういうことでございます。
○大野元裕君 政策がそういう意図があるのはいいですよ。
 ただ、我々が言っているのは、これ、確かに法的な拘束力はないにしても、日米ガイドラインというものを、2プラス2という、両大臣、これ日本を代表する外務と、そして防衛の責任者、行政の責任者であります、それが行って、向こうからもそちらが来られて、これ全く何の縛るものもないというのであれば、何も縛るものもないというか、意味もないというのであればやらなきゃいいわけですから、これガイドラインなんかやらなきゃいいわけですから。ただ、そうではありません。そして、将来にわたってもこれを多分決めるようなものをお作りになられたんですよね。これ、あした撤回しますなんていうものをガイドラインとして作ったものでは私はないんだと思うんです。
 そうすると、四月二十七日時点で効力を有するガイドライン、実は法的な根拠はありません、ない。そして、国会にすら提出されてない法をもしかすると前提にされているのかもしれませんけれども、そこについて担保もできません。
 そして、七月一日の閣議決定、中間報告のときに私、外務大臣と議論をさせていただきましたが、こんなもの、一内閣の閣議決定にすぎないんだから、書き換えられたら終わりですよと。これ、法制局長官にもその当時、答弁でお伺いしましたけれども、閣議決定、新しいものが出てきたら上書きされてしまいますよねという議論もしました。こんなもの書くものではないという話を当時しました。しかし、それすら書いてない。
 日米のガイドラインにおいてこのようなものを、一内閣の決定にすぎない閣議決定、しかも、それも書いてないんです。法的根拠もないんです。それを同盟国に対して、これからの政策ですから、はい、両方の大臣がわざわざ行って、これだけ時間掛けて、しかも四月二十七日まで、中身良いものにするために、最初の約束とは随分遅れましたが、作りました。でも、法的な根拠はありません、法制度まだです。これで本当に、私は、同盟国に対する責任、そして、防衛大臣として、自衛隊員、そして我が国の国民の命を守るための基礎として本当にこれでいいのか。
 防衛大臣、本当にこれ適切と考えていいんですか。
○国務大臣(中谷元君) お話がありましたように、ガイドラインは民主党政権のときに見直しが始まったわけでございますが、昨年からの経緯を見ましても、2プラス2も開かれました。また、その間の状況等につきましては事務レベルで日本の考え方等も話したわけでございまして、昨年の十二月に御指摘の中間報告を発表した際に、七月に決定した閣議決定の内容も踏まえて協議をするということで最終決定に至ったわけでございます。
 したがいまして、この新ガイドラインの下で行われる取組がそれぞれの憲法及びその時々の適用のある法令に従うことは当然でございますが、このような前提の下で、これまでの日米間では、ガイドラインの見直しと平和安全法制の整備との整合性、これを確保することの重要性を確認した上で、この平和安全法制の整備の進展を踏まえながらガイドラインの見直しを進めてきたところでありまして、いずれにしましても、国民の命と幸せな暮らしをいかに守っていくのか、また国際社会の平和と安定にいかに貢献していくべきか、法案の中身については十分に議論をいただく所存でございまして、国会軽視との御指摘も当たりませんし、いかなる場合にあっても自衛隊の活動につきましては国会の定めた法律が必要であるということは日米共通の理解でございまして、御指摘には当たらないということでございます。
○大野元裕君 委員長、質問できません。
 先ほど外務大臣は、七月一日の閣議決定については、今回は、それぞれの憲法とその時々の法制に従って行われるものであって、中間報告に言及があったような閣議決定については入れていないとおっしゃいました。今防衛大臣は、中間報告にもあった七月一日の閣議決定、これを踏まえてこれを書いたとおっしゃいました。これ、内閣不一致じゃないですか。どっちかに答弁きちっと統一してください。
○国務大臣(中谷元君) 昨年十月に公表した中間報告では、見直し後の指針は、日本に対する武力攻撃を伴う状況及び、日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、日本国憲法の下、二〇一四年七月一日の日本政府の閣議決定の内容に従って日本の武力行使が許容される場合における日米両政府間の協力について詳述すると記述をしたところでございます。
 この記述は、政府として、当時の閣議決定で示された基本方針の下に、切れ目のない平和安全保障法制の整備に向けた準備を精力的に進めていた中で、見直し後のガイドラインの枠組みと目標を示すという中間報告の位置付けを踏まえて、平和安全法制の重要な要素の一つである新三要件を満たすものとして新たに武力の行使が可能となる場合の日米協力についても新ガイドラインにおいて閣議決定の内容に沿った記述とすることを明らかにするために、特に先般の閣議決定を引用したものでございます。
 そして、新ガイドラインは、中間報告と異なって、将来にわたり日米防衛協力についての一般的な大枠、政策的な方向性を示すものであるため、閣議決定の内容に従ってという表現は用いなかったということでございます。
○大野元裕君 そうすると、今のお話でいうと、今の法的な根拠、話がもう一度戻ってきましたけれども、つまり法的な根拠はない。そして、これから提出される……(発言する者あり)ないですよね。法的な根拠は、他国に対する武力攻撃が発生した場合については、これはないわけですよね、現時点ではですよ。これからは知りませんよ。これからのものがもし根拠だとすれば、それは国会軽視に逆になりますし、私は、今現時点においては同盟国に対して不誠実だし、そして、もしもそれが法制が前提であるとすれば、国会に対する侮辱に私はつながるのではないかというふうに思っていて、そこが大変疑問だから聞いているんです。
 もう一度、防衛大臣、ほかの質問もしたいので最後の質問にしますけれども、これ、将来の内閣の決定についてまで縛ることはできない七月一日の閣議決定については引かないことにしました、分かりました。将来の法制、将来の安全保障環境、これも大事なことはよく分かっています。
 その中で、現時点で法的な根拠がないものを同盟国との間で合意として行うことの是非、あるいは、もしも先ほどおっしゃったような将来の法制度が前提となっているのであれば、私は国会に対する余りにも行政府としては適切さを欠いた態度だと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) まず、日米間では、ガイドラインの見直しと平和安全法制の整備との整合性を確保するということの重要性を確認した上で、平和安全法制の整備の進展を踏まえながらガイドライン見直しの作業を進めていたところでありまして、新ガイドラインには当該の閣議決定の内容は適切に反映をしているわけでございます。
 その上で、ガイドラインの中にも、これにつきましての立法上、予算上、行政上の、その他の措置を義務付けるものではなく、また法的権利又は義務を生じさせるものではないと、これは記述をされておるわけでございまして、そういった前提の下でこのガイドラインの見直しと安全保障法制の整備との整合性を確保することの重要性を確認した上で、安保法制の整備の進展を踏まえながらガイドラインの見直しの作業を進めたということでございます。
○大野元裕君 全く分かりませんけれども、ちょっと時間もないので、少し中身の方もやらせていただきたいと思っています。
 先ほど大臣、民主党政権時代に始めたものであって、その当時の議論は当時の人に聞かなければ分からないと。私も実は当時、政務三役におりましたもので存じ上げています。ただ、それをここで開示することは当然できないので、そこについては控えますけれども、当時、表に出した形で申し上げていたのは、九七年のガイドラインでは、不十分な部分、カバーできない部分があったという話は外に出ていました。そのうちの当時カバーできなかった項目というのを挙げてみれば、今回と比較してみればよく分かりますけれども、例えばミサイル防衛だとか宇宙だとかサイバーだとか、そういった分野なんだと思っています。
 そこで、まず宇宙についてお伺いしたいんですが、アメリカにはエア・フォース・スペース・コマンド、これ四万の勢力だそうです。作戦運用上は米戦略軍の指揮下に置かれるとされています。このAFSPC、カウンターパート組織はどこになるんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 防衛省・自衛隊の組織の中で、今御指摘ありましたような米国のエア・フォース・スペース・コマンドに相当する組織というものは現時点では存在いたしておりません。その意味で、現在カウンターパートになる組織はございません。
○大野元裕君 簡潔な御答弁、ありがとうございます。
 日米ガイドラインでは、宇宙の分野において、相互の支援、情報の共有、危険の軽減及び被害の回避における協力、関係能力の再構築に関する協力等を定めていますが、この日米ガイドライン、2プラス2ですから、外務省と防衛省においてこれを実施するカウンターパートの主体はどこになるんでしょうか、教えてください。
○政府参考人(黒江哲郎君) 現在の日米のガイドラインの中では、御指摘のように、宇宙分野における協力につきまして様々な協力を行うということが定められておりますほかに、自衛隊及び米軍が危険軽減、被害回避等、関係能力の再構築における協力を行うということとされております。そういう意味で、主体となりますのは、自衛隊と米軍というところが宇宙の関係の協力の主体になるということでございます。
○大野元裕君 いやいや、黒江さん、作戦運用上の指揮命令系統やこの四万の勢力の実はそれぞれの細かいコマンドを向こうは決めているんですよね。我が方は自衛隊全体なんでしょうかね。
 とすると、これ多分、これから将来においての話と先ほど大臣もおっしゃっていましたので、これ将来の話きちんとやらなきゃいけないと思うんですが、ここに来るまでに当然時間掛けました。そして、予定よりもずれて四月二十七日にやっとこれが三年間の議論の末に出てきました。
 宇宙に関するワーキンググループ、この三年間で何回開催されたんでしょうか。
○政府参考人(黒江哲郎君) 宇宙に関するワーキンググループという御指摘でございますけれども、この日米宇宙協力ワーキンググループ、SCWGと称するものでございますが、このワーキンググループにつきましては、本年の四月二十八日に日米の防衛相会談におきまして設置が合意されたというものでございます。
 そういう状況でございますので、現在、第一回の会合についてできるだけ早い時期に開催をしたいということで米側と調整を進めておるという状況でございます。
○大野元裕君 たしかガイドライン改定の当初から、例えばサイバーとか幾つかのそういった細かい協議なされていて、私、宇宙に関するワーキンググループについては確かに今回合意された、その前にも開催を実は一度もされていないということ、つまり、これについては個別の議論というのはほとんどなかったんではないかというのが私の理解でございます。
 だからこそカウンターパートも決まっていない。だからこそ個別の議論というものも、そういった枠組みというものもつくられていない。要するに、宇宙分野における協力が大事ですね、それ以上のものではないんではないかというふうに私は理解をしています。
 だとすると、今度はサイバーの方も聞きたいんですけれども、宇宙の方はまだまだ難しい分野かもしれません。しかし、サイバーは喫緊の課題であります。
 そこで、まずカウンターパートについてやはりお伺いしますが、アメリカのUSサイバーコム、軍独自のCERT組織であるミリタリー・デパートメント・コンピューター・エマージェンシー・レスポンス・チーム、サイバー・ミッション・フォース、コンバット・ミッション・フォース、あるいはサイバー・プロテクション・チームのカウンターパートは自衛隊の中のどこでしょうか、教えてください。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘のありましたUSコム等米軍組織についてでございますが、それぞれにつきまして自衛隊の組織のここが正式なカウンターパートであるという位置付けは行っておりません。しかし、自衛隊の中にも同様の機能を有する組織といたしましてサイバー防衛隊、あるいは陸海空自衛隊のそれぞれのシステム防護隊などを保有しているところでございます。
 情報共有等につきましては、統合幕僚監部が在日米軍のJ6、これは情報通信担当部局でございますが、こちらを通じて必要に応じて行っておるというのが現状でございます。
○大野元裕君 何言っているんですか。サイバー防衛隊は民主党政権の構想でつくったものですけれども、決して胸張れないんです、九十名なんですよ、事務官入れて。お相手のCMFは六千二百人なんです。それぞれの個別の実は役割というものがはっきりしているんですよ。そういった、しかも三回、たしかサイバーに関するワーキンググループは、こっちはやっていますよね、宇宙ではなくて、こっちについては三回もやっているはずなんですけれども。
 例えばNATOなんかを見ると、NATOが全部の分野で我が国より進んでいるとは思いませんけれども、NATOなんかはそういった小さな、相対的にアメリカよりも、組織であることも踏まえて、アライド・コマンド・オペレーションズという組織をつくって、そこで一体で受ける形になっているんです。我が方は、それぞれのところに対応するところもない、そして全体のその同盟の中の組織の中で前提としてのネットワーク防衛を行う、そういったところについても実は私はまだまだなんだと思っています。
 防衛大臣、本年四月にアメリカの国防省が国防省サイバー戦略というのを出しています。防衛大臣もお読みになったと私は理解をしておりますけれども、そこでも、これですよね、集団サイバーの対処が強調されていて、それぞれの組織はあってもやはりオールアメリカンでこれ対処しなければいけないんだと、こういうふうに言っています。
 我が国もオールジャパンの対応というのは、これは当然大事な話だと思いますが、実はちょっと違う、というか大きく違うのは軍の位置なんです。要するに、アメリカの場合は中心に軍があって、サイバーコムの長はNSAが兼ねているんです。そういった意味では、日本の防衛省のサイバー対処は、アメリカと共有する情報が漏れないように、我が国独自が持っている情報が漏れないようにというところからしか恐らく主たるものがなくて、例えば重要インフラを守るというアメリカのサイバーコム、これはトップに立っていますから、治安機関はその下ですから、あるいは米軍が独自のCERT機能を持っているとか、そこで民間との情報共有も安全保障に関するものについては進めています。
 我が国では、これ政府全体としてはNISCやIPAのようなものはありますけれども、実は安全保障上の観点というものはすごく下になっているんだと思いますけれども、それについては大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、日本の仕組みというのは、防衛省・自衛隊が中心になってという仕組みにはなっていないわけでございます。
 これにつきましては、サイバー攻撃に迅速に対応するためには同盟国である米国との効果的な連携が必要でありまして、防衛省・自衛隊としても、米軍の組織との関係も含めて、日米でサイバーセキュリティーに関する協力の在り方を検討してまいりたいと思いますが、現在は、御指摘のように、NISCを中心に平素から政府機関や重要インフラのサイバーセキュリティーの水準の向上、また政府機関等に対する二十四時間体制での監視、官民の情報共有促進など、国の情報を扱う企業における対策の強化等を行っておりまして、防衛省は、こういったものに対する情報提供、要員派遣、また産業間との協議会などを設置してこういった対応をいたしておりますが、今後の在り方等につきましては、委員の御指摘等もありますので、防衛省としても検討は行ってまいりたいと思っております。
○大野元裕君 検討されるのはいいんですが、2プラス2で、しかも時間を延ばして、中身はいいものにしたい、これは外務大臣おっしゃったと。僕は、それ総論としては賛成なんです。性急に下手なものをまとめるよりは、きちんとしたものをまとめた方がいいと思うんです。しかしながら、サイバーについてこれから検討するというのでは決して私、いいものではない。やっぱり、相手がしっかりとしたものを持っているんであればそこは取り込むとか、あるいは少なくともカウンターパートを定めてそこと手を組むとかって必要だと思っています。
 しかも、実は国会の方で、この2プラス2では、サイバーセキュリティ基本法、これ定められていて、済みません、ちょっと時間がないので、あと二十問ぐらい出していますが、もうあと五分しかないのでちょっと飛ばしますが、サイバーセキュリティ基本法というのが言及されています。
 これ実は、サイバーセキュリティ基本法は、私は非常に甘いし、中身、空、まあ空とは言いませんが、大変検討するべきところも多いと思っていて、実は参議院の附帯決議付けています。こっちの方が多分僕、重要だと思っていますが、これはお読みになっていなければ今読んでいただきたいんですが、一項目ずつやりたいんですが、これできないので一点だけお伺いをいたしますけれども、例えば防衛省を中心とした政府の現時点での取組でいうと、ここにも書いてありますけれども、アメリカは情報通信関連機器の安全基準を定めて、例えば○○社のこのような部品はアメリカ軍が使うものの中に入れちゃいけない、そういう基準を持っています。
 御存じと思いますけれども、最近では実は、クローズ、DIIってありますよね、防衛省の場合には。そういったイントラネット、インターネットじゃないですよ、表にはつながっていないクローズの方が狙われる回数が機微なものについては多いんです、ケースとしては。そこに入り込むマルウエアというのは、中の元々組み込まれていた機械とかUSBとかから入ってくる、これが実は今すごく増えているんです。
 そういった意味からいっても、現在の政府基準群があることはよく知っています。それとは別個に本来定めて、そうであれば相手方との議論というのはできると思うんですけれども、ここにもこれ実は記しているんですけれども、大臣、これについては当然お取り組みになっているということでよろしいんでございますよね。
○国務大臣(中谷元君) サイバーにつきましては新ガイドラインにも記述されておりまして、日米のサイバー防衛政策ワーキンググループにおいて取組を始めとして、今後とも米国との協力協議をしてまいりたいと思っております。
 お尋ねの点につきましては、具体的には、情報システムの調達に当たっては、通達に基づいて、プライム企業に対して、まず全ての下請企業の届出、そして意図しない異常動作を回避するための試験確認を求めることによりまして、ソフトウエアやハードウエアの品質確保について改良を行ってまいりました。
 また、昨年策定した防衛生産・技術基盤戦略におきましてサプライチェーンリスクに対して必要な措置の検討を行うことにしておりまして、これまでの取組に加えて、ハードウエアに使用されている部品のトレーサビリティーに対する調査を行うなど、更なる情報システムの健全性を確保するための措置を引き続き行ってまいりたいと考えております。
○大野元裕君 先ほどちょっと申し上げたとおり、それは製品の安全の確認だとか透明性を求めることであって、実は別な基準を定めることとは違います、関係がないと私は思います。そこはやはり、ここにも出ていますけれども、防護対象についてのところをたしか出したと思いますけれども、しっかりとした体制をしいていただきたい。
 もう一つだけ申し上げると、アメリカでは、例えば階級や年次にかかわらずサイバーセキュリティーの能力を持っている人にはより高い給料を払ってリクルートする、こういう制度がありますが、我が国はないと思いますけれども、そこも検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊におけるサイバー人材の育成確保は重要であると認識しておりまして、このサイバー人材の採用方法を含めまして引き続き検討してまいりたいと思います。
○大野元裕君 済みません、ほとんどもう時間がなくなったので最後の質問にしておきますが、要するに私が申し上げたいのは、先ほどの法的な問題がありました。相手の同盟国に対する責任、我が国の国民に対する、命に対する責任、そこはやはり立法上の制度というものをしっかりと整えてやらなければならない。
 我々が民主党政権のときにガイドラインを始めたのは、まず防衛の大綱を定めました。そして、その上で、動的防衛力というものをしっかりとつくった上で相手側との交渉をする、そういうプラットホームをつくった上で議論をするという責任あるやり方を私は取ったものだと思っています。もちろん、そこからまたやり直さなければいけないという防衛の大綱、ここは言いたいこといっぱいありますが、それはそれで与党のやり方あるでしょう。しかし、そこは、安保法制がまだできていない中で、現時点ではどうも根拠になる法規定がないままに書かれているものがあったり、あるいは、もしかすると、これからできてくる法制度というものを、国会をないがしろにしたのではないかと思われるような、そんな記述があるようなものではなく、責任を果たしていただきたい。
 じゃ、中身はどうか。宇宙については一度もまだ細かい議論をしていません。サイバーについては、このように附帯決議でわざわざ言っているのに、それぞれまだやっていません。こんな状況で、しかも五か月間延ばして、そしてやっとできたものがこの程度、中身すかすか、こんな2プラス2の成果では、私は決していいとは思っていません。
 その意味では、積み残してしまった多くの宿題の重さを政府は担う責任持っていると思いますから、このガイドラインをきちんとやるというのであれば、そこについては責任を持ってやっていただきたいということを最後に申し上げて、まだまだ質問はあるんですが、次回やらせていただこうと思っております。
 ありがとうございました。
○委員長(片山さつき君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、本日議題の承認案件四件のうち、日・モンゴル経済連携協定及びWTO協定改正議定書の承認に反対の立場から討論を行います。
 モンゴルとの経済連携協定は、日本企業によるモンゴルへの経済進出を促進するためのものです。政府は、その意義について、特にエネルギー・鉱物資源分野ではモンゴルの投資環境が格段に改善されると説明しますが、モンゴルでの開発投資のための環境整備は、現在我が国への輸出の主力である石炭にとどまらず、ウラン資源開発を後押しするものであり、安倍政権が成長戦略の柱に位置付けて推進する海外での原子力ビジネスの拡大につながるものであることから、容認できません。
 あわせて、政府がウラン資源の自主開発比率の向上のためにモンゴルを始めとする海外での日本企業のウラン開発を促進する海外ウラン探鉱支援事業補助金などの事業を今も継続していることは、原発を推進し、原子力ビジネスを支援する政策であり、福島第一原発事故の教訓を省みず、原発再稼働反対を求める多数の国民の願いに反するものであり、容認できません。事業の廃止を求めるものであります。
 WTO協定改正議定書による貿易手続の透明化の向上、迅速化、税関当局の協力を内容とする貿易円滑化の措置は日本においては既に整備済みのものですが、本議定書はこれらの措置をWTO全体に広げるものであります。
 そもそもWTO協定は、貿易自由化の名の下に主権制限を無差別に全ての国に押し付け、多国籍企業、大企業の利益を図る一方で、発展途上国をいつまでも不利益な状況に置き続けるものです。今回の改定はその本質を変えるものでないことから、承認には反対であります。
 以上で討論を終わります。
○委員長(片山さつき君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、経済上の連携に関する日本国とモンゴル国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、東南アジア諸国連合プラス三箇国マクロ経済調査事務局を設立する協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、二千七年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。
 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(片山さつき君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(片山さつき君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四分散会