第189回国会 財政金融委員会 第7号
平成二十七年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 四月一日
    辞任         補欠選任
     大野 泰正君     宮沢 洋一君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         古川 俊治君
    理 事
                愛知 治郎君
                若林 健太君
                大久保 勉君
                西田 実仁君
                藤巻 健史君
    委 員
                石田 昌宏君
                大家 敏志君
                伊達 忠一君
                塚田 一郎君
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                礒崎 哲史君
                尾立 源幸君
                大塚 耕平君
                風間 直樹君
                前川 清成君
                竹谷とし子君
                大門実紀史君
                中山 恭子君
                中西 健治君
                平野 達男君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
   副大臣
       復興副大臣    長島 忠美君
       財務副大臣    宮下 一郎君
       経済産業副大臣  山際大志郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 伸一君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      井野 靖久君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  樹下  尚君
       金融庁総務企画
       局総括審議官   三井 秀範君
       金融庁検査局長  遠藤 俊英君
       金融庁監督局長  森  信親君
       財務省主税局長  佐藤 慎一君
       財務省国際局長  浅川 雅嗣君
       国税庁次長    佐川 宣寿君
       文化庁次長    有松 育子君
   参考人
       独立行政法人国
       際交流基金理事
       長        安藤 裕康君
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役総裁    細川 興一君
       株式会社国際協
       力銀行代表取締
       役総裁      渡辺 博史君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十七年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十七年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (内閣府所管(金融庁)、財務省所管、株式会
 社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行
 )
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○委員長(古川俊治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一日、大野泰正君が委員を辞任され、その補欠として宮沢洋一君が選任されました。
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○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官井野靖久君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(古川俊治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人国際交流基金理事長安藤裕康君、株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁細川興一君及び株式会社国際協力銀行代表取締役総裁渡辺博史君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(古川俊治君) 去る三月三十日、予算委員会から、四月七日の一日間、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 審査を委嘱されました予算について政府から説明を聴取いたします。麻生財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十七年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明をさせていただきたいと存じます。
 まず、一般会計歳入予算額は九十六兆三千四百十九億円余となっております。
 この内訳について申し上げますと、租税収入及び印紙収入は五十四兆五千二百五十億円、その他収入は四兆九千五百三十九億円余、公債金は三十六兆八千六百三十億円となっております。
 次に、財務省所管一般会計歳出予算額は二十五兆六千五百七十二億円余となっております。
 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十三兆四千五百七億円余、復興事業費等東日本大震災復興特別会計へ繰入れは五千八百八十二億円余、予備費は三千五百億円となっております。
 次に、財務省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。
 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出いずれも二百六兆八千四百五十四億円余となっております。
 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。
 最後に、財務省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。
 株式会社日本政策金融公庫国民一般向け業務におきましては、収入一千七百四十三億円余、支出一千六十七億円余となっております。
 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び株式会社国際協力銀行の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。
 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。
 なお、時間の関係もございまして、既に配付をいたしております印刷物をもちまして詳しい説明に代えさせていただきますので、記録にとどめていただくようよろしくお願い申し上げます。
 引き続きまして、平成二十七年度における内閣府所管金融庁の歳出予算について御説明申し上げます。
 金融庁の平成二十七年度における歳出予算額は二百三十五億円余となっております。
 このうち主な事項について申し上げますと、金融庁の一般行政に必要な経費として二百十一億円余、金融市場の整備推進に必要な経費として十一億円余、金融機能の安定確保に必要な経費として四億円余となっております。
 以上、内閣府所管金融庁の歳出予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
 以上です。
○委員長(古川俊治君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 なお、財務省関係の予算の説明については、お手元に配付しております詳細な説明書を本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 自民党の西田でございます。
 私は、今日はいわゆるカジノ構想について、ちょっと疑問点、懸念事項がたくさんありますので、お聞きしたいんです。
 これは、自民党の中でも議員立法で一応党内手続はしているんですが、私は一貫して反対をしてきたんですね。それはなぜかというと、つまり、一つは射幸心をあおってギャンブル中毒というのもありますけれども、このやり方自体がかなりブラックな部分があるんじゃないかと。もっとはっきり言うと、マネーロンダリングとかに使われてしまうんじゃないのかという懸念があるわけなんですよね。そういうところが、やっぱりしっかり疑惑が晴れないとやるべきではないという気持ちでいるんです。
 そこで、まず事務方に聞きますが、元々日本では、いわゆるマネーロンダリングに関する金融活動作業部会、FATFと言われていますけれども、ここが、日本はマネーロンダリングに関する法整備が遅れているという指摘をされていて、それを受けて昨年新たな法整備を一応しているんですけれども、これで十分だと言えるんでしょうか。
○政府参考人(浅川雅嗣君) お答え申し上げます。
 今、西田委員がおっしゃったとおり、昨年六月にFATFの方から日本に関する声明が出されたわけでございます。それを受けまして、FATF勧告に基づきますマネロン、テロ資金対策を実施するための法律として三本、去年の秋の臨時国会で成立させていただいたわけでございます。
 一本目は、金融機関等による顧客管理の内容を充実させるための犯罪収益移転防止法の改正法、第二に、国際テロリズム関係者の資産の国内における移動を防止します国際テロリストの財産凍結法、それから最後に、テロ行為に対します資金的、それから物質的な援助を犯罪化いたしますテロ資金の提供処罰法の改正法の三本でございます。
 このうち、最後に申し上げましたテロ資金の提供処罰法の改正法については、既に昨年の十二月にこれ施行されてございます。残りの二本、犯罪収益移転防止法の改正法及び国際テロリストの財産凍結法に関しましては、現在、施行に向けて関係政省令を鋭意策定しているところでございます。
 日本は、引き続き国際社会と連携してまいりまして、国際基準を踏まえたマネロン、テロ資金対策を着実に実施してまいりたいと思っております。
○西田昌司君 一応やり始めているんですけれども、まだ途中のもあるし、特に、四つ指摘されたうち、いわゆる共謀罪に関するものについては日本ではなかなか法整備自体ができていないということなんですね。
 そういう中でもしカジノが解禁されてくると、実際にマネロンが抑止できるのかということなんですが、今日は警察の方にも来ていただいているんですけれども、そもそもカジノ、これがはやっているのはマカオとか、それが世界で一番はやっているんですけれども、ここで五兆円ぐらいお金がどんどん落ちてくると言われているんですよね。しかし、それは何でかというと、結局マネーロンダリングのために使われているんじゃないかと。要するに、お客さんが行って、向こうで例えばチップを賭けるんだけれども、賭けなくてもそのまま持って出たら、賭けで勝ったということでも通ってしまいますよね。若しくは、例えば片方接待役がいて、そこでどんどんどんどん負けます、片方はどんどんどんどん勝ちますと、要するにそこでお金を交換していると。もっと言えば、賭けなくても、いわゆるVIPルームの中でやっていますから、そこで賭けたということにしてお金を右から左に回しても分からないんじゃないのかということがよく言われているわけですよ。
 そういうふうになってきて、マカオでは、中国の要人が来て、そこで、その業者か何か知りませんけれども、お金が賄賂として渡されてしまっていると、それがかなり大きいんだというふうに言われているんですよね。実態は私もそういういろんなニュースでしか知りませんけれども、そういうことを考えると、果たして日本でこういう仕組みをやったときに、犯罪そのものをどんどんつくってしまうことになるし、また、それを抑止したりすることが今の法整備の中でできるのかと。これが一番私は疑問に思うんですけれども、その辺はどうなんでしょう。
○政府参考人(樹下尚君) カジノにつきましては、現在、様々な観点から議論がなされているものというふうに承知をしております。
 一方で、マネーロンダリング対策等の国際基準であるFATF勧告との関係で申し上げますと、FATF勧告では、カジノ事業者に対し、一定規模以上の取引を行う場合に顧客管理措置を実施することなどが義務付けられております。FATF勧告に適切に対応し、不正な資金が移転された場合の追跡を容易にし、マネーロンダリングの抑止を図るために犯罪収益移転防止法上どのような措置を講ずることになるかにつきましては、今後の御議論を踏まえて検討する必要があるというふうに考えております。
 なお、一般論として申し上げますと、マネーロンダリングに悪用されるおそれのある事業者が犯罪収益移転防止法上の規制対象事業者に新たに位置付けられる場合には、取引時確認や取引記録等の作成、保存、疑わしい取引の届出等の義務が課されることになります。
○西田昌司君 専門的にいろいろ言われると全然分からないですね、意味が。
 それで、もうちょっと、私、具体的に言っているんだから具体的に答えてもらいたいんですよ。今言ったように、例えば勝ち組と負け組がいて、片方でどんどんどんどん一億円負けました、片方は一億円もうけ出ましたというような形を通じてマネロンができるわけです。収賄行為、贈賄行為ができちゃうわけですよね。それを防止しようと思うと、今おっしゃったように、要するに顧客管理だというふうにおっしゃっていたんですけれども、つまり、Aさんがこれだけ負けています、Bさんがこれだけ勝っていますというような形でお金の出入りが一〇〇%分かると、こういうことなんでしょうか。
○政府参考人(樹下尚君) 先ほど申し上げましたように、犯収法上どのような措置を講ずるかということにつきましては今後の御議論を踏まえて検討していくことになりますけれども、先ほど申し上げました取引時確認あるいは取引記録の作成、保存ということが義務付けられるということになれば、一定の金融取引について、取引記録についての作成、保存が義務付けられるということになろうかというふうに考えております。
○西田昌司君 要するに、顧客管理が行われればということですけれども、とにかく警察の立場からすると、こういう要するに明らかにマネロンができる仕組みですから、公然と。それを抑止するためには、そういう名簿をちゃんと、お金の出入りを管理する仕組みがないとそもそも許可できないという立場にあるんじゃないんですか、警察の立場からすると。その辺のところをちょっと聞きたいんですよ。
 だから、もしこの法律ができるにしましても、もう要するにそういうことができない、犯罪に幇助するようなことにはなりませんという仕組みでないと警察は当然許可できないでしょう。だから、その辺の考え方を伺っているんです。
○政府参考人(樹下尚君) 現在、カジノについて様々な観点から検討がなされている、その様々な観点の中にはマネーロンダリングの防止という点も含まれているというふうに理解をしております。
 それから、FATFの勧告では、カジノにつきましては、顧客が一定の金額以上の金融取引をする場合に記録保存義務を課されるべきであると、こういうふうな勧告をしているわけでありまして、その金融取引につきましては、カジノのチップの購入や現金化、口座の開設、電信送金及び通貨の両替が挙げられると、このようにされているところでございますので、そういったことも踏まえて御議論がなされるものというふうに考えております。
○西田昌司君 まだまだその法案自体が出ていませんから、成立していませんからこの程度の答えなんでしょうけれども。
 そこで、前提として、そういう顧客管理、入出金の出入りが記録されるという措置がされたという前提でお聞きしますけれども、そうすると、これは当然、ギャンブルで勝ったら所得ですよね。負けたらその損失は当然引けないんですけれども、勝った所得については課税されるという考えになりますね。これは、恐らくほかのギャンブルと同じですから一時所得のような形になるんですけれども、当然、課税庁としては、主税局としては、そういうふうにもしこのギャンブルが公認された場合、課税するということでよろしいんですね。
○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。
 先生のお話で、一般論的に申し上げますと、今回カジノで得られた利益というものが通常のギャンブルと類似のものということであれば、その性質を見ますと、営利を目的とする継続的行為から生じたものではないということで、一時的、偶発的なものだということになりますので、一般的には、恐らく所得税法上は一時所得ということで課税をするということになりますが、ただ、具体的にどういう制度設計がなされるかということを見て最終的には判断をさせていただくことになろうと思いますが、基本的にはそういう考え方だと思っております。
○西田昌司君 それで、一時所得というのは、要するに収入金額からその収入を得るために要した費用を引いて、そこから五十万円の特別控除を引いて、その二分の一が課税されるんですよね。そういう仕組みなんですけれども、それはカジノに限ったことじゃないんです。全てのギャンブルがそうですね。だから、競馬とか競輪とか、それもそういう形で当然所得が出たら申告してもらわなくちゃいけないんですね。ところが、実際に申告する人はいません。それは分かりませんから、捕捉ができないわけですよ。
 現に、この前も新聞に出ていましたけれども、いわゆるコンピューターを使った確率計算をやって、それはコンピューターに記録が残っていましたから、五億円ほどのたしか収入があったというので課税をされたんですけれども、結局、このときは一時所得じゃなくて雑所得だというふうに最高裁が認定しまして、勝ち馬券だけじゃないほかのやったやつも全部費用にしちゃったので、最終的には非常に小さな所得になりましたけれども、そういうケースを除いて実際にギャンブルで申告をした人とか課税した例があるんでしょうか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 今申し上げましたように、いわゆるギャンブル、公営競技、競馬、競輪等に関する所得でございますけれども、基本的には、支払調書制度など所得を捕捉する仕組みが必ずしも十分ではございませんので、その捕捉はなかなか容易ではございませんが、ただ、国税当局におきましては、あらゆる機会を通じまして資料情報の収集に努め、必要があれば調査を行って公平な課税の実現に努めているところでございます。
○西田昌司君 まあそんなものなんですね。だから、ギャンブルは一応課税されるんだけれども、捕捉できないから事実上非課税みたいな形になってしまっているんですよね。
 しかし、そうはいうものの、実はこれは、ギャンブルは要するに利益生みませんから、右から左に行っているだけと。特に、公営ギャンブルの場合には二、三割初めから取ったり、宝くじの場合には半分国の方が取っていますから、事実上そこで課税されているとも言えるわけなんですよね。全体では、片方得で、片方損しているけれども、マクロではそういう形になっているという考え方もあろうかと思うんですね。
 ところが、問題はこちらのカジノなんですよ。このカジノの面白いところは、今言ったように、FATFのそういう勧告を受けて顧客管理をちゃんとしていくと、また当然、犯罪を防止するためにもやるということ、警察がやるということで前提で考えると、全部分かっちゃうわけですよね。誰がどれだけ持って入って、誰がどれだけ勝って出たか、どの人がどう勝って、どの人がどう負けたかというのも全部一応分かることになるはずなんですね。そうすると、一〇〇%まともにこれちゃんと課税するということを当然国税庁はするでしょうからね、主税局は。一〇〇%課税になっちゃいますよ。当然負けた分は引けません。負けた分は引けないし勝った分だけ税金、一時所得でありますけれども掛かるわけですね。そういう形になると思うんですけれども、そういう私の意見でいいですか。
○政府参考人(佐藤慎一君) きちっと制度設計がされて法律が成立した場合、それに基づいてということになりますが、一般論で申し上げたら、先ほど申し上げたような法令上の整理になるわけでございますので、仮に一時所得として課税になるという場合には、先ほど国税庁から答弁いたしましたように、可能な限りきちっと捕捉する努力をするとともに、恐らく一定程度のやはりそういう支払調書制度のような、把握するような仕組みと併せて考えていくということがないとなかなか担保が難しいかなというふうに思うところでございます。
○西田昌司君 そうすると、そういうガラス張りのところに誰が行くのかと。というか、これは何のためにやっているのかということなんですが、元々、このカジノ構想をやったときに出てきたのは、海外、特に中国を始めアジアの富裕層を呼んで、そこでどんどんどんどんお金を使ってもらうと、また、来ていただいて観光振興になるじゃないかというようなことがあったわけなんですよね。
 ところが、そもそも、日本に来なくても、もう中国の目と鼻の先にそういう大きな大きな世界一のカジノがあって、そこでは、いわゆる報道などによると、かなりのマネーロンダリングがされていると、事実上非課税ですからね、マカオの場合には、たしか。
 ですから、そうなっちゃうと、日本に来て、ガラス張りのところで課税をされて帰るということ自体、普通あり得ないし、日本のお客さんでも、日本人の入るのを制限するとか、射幸心をあおり過ぎたらいけないということであるんですけれども、そうすると、ほとんど何のためにやっているのか意味がないわけなんですよね。だから、これはどうなのかなということを思います。
 それから、そもそも観光振興、実は、今日も朝から自民党の観光立国調査会がありまして、私もそこの会長代理なんですけれども、ここでは、有り難いことにどんどんどんどん観光客、外国人の観光客、増えてきています。この前まで八百万人ぐらいだったのが一千万、そして一千三百万に去年なり、今年はもっと行く。二〇二〇年までには二千万とかいうのを目指しておられますが、実はもっと行くと思いますよ、それは。二、三千万は軽く突破するんじゃないかなと、それぐらいどんどんどんどん勢いを増して観光客が来られているんですね。そうすると、わざわざ要らないんじゃないのと、こういうカジノ自体がですね、と思うんですよ。
 そこで、海外の情勢にも詳しい麻生副総理にお聞きしたいんですけれども、こういうことを考えると、果たしてカジノをもしやる場合には、今言ったような犯罪防止措置や課税に対するきっちりとした仕組みが、制度設計がなければならないし、やればやったで今度はカジノとしての魅力がどんどん薄れちゃうという気もするんですけれども、麻生副総理はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、幾つか皆さん方、知識がばらばらなので。まず、競輪、競馬、いろいろな話をしておられますが、御存じかと思いますが、あれは全売上げの七五%を配当に戻す、取り分は二五%、だからもうけた人は税金を払ってもらいますよというルールです。しかし、toto、宝くじ等々は、税金は払わなくていい、その代わり最初から配当は七五しません、五〇しかしません、全売上高の五〇%しか配当はしません、五〇は全部国の取り分ですというルールです。だから、ルールが元々全く違う、これをまず一つ頭に入れておいていただきたいと思っております。
 二つ目に、今、このIR、インテグレーテッドリゾート法でしたっけ、IR法と言っているのは、これは日本再興戦略改訂二〇一四年版において、IR推進法案の状況やIRに関する国民的な議論を踏まえて関係省庁において検討を進めるということにされておると思っておりますので、政府としては、今後このIRに関する議連とか国会の動きとかいうのを、国民的議論を見守っていかなきゃならぬところなのであって、どうするんですか、こうするんですかと法律も決まっていないのに聞かれたって答えようがないですよね、警察としても、無理もないと思うんですけれども。是非、その点でいろんな点があろうかと思いますので、そういった点を踏まえてこれは検討すべきことはいろいろあるんだと思いますが。
 一つだけ。マカオでやたら客が多いというのは二年前までの話で、今は激減しております、例の中国の一連の騒ぎのおかげでという点も御存じの方がよろしいかと存じます。
○西田昌司君 政府側としてはそういう答弁なんでしょう、まだ出ていませんからね。
 そうなんですけど、今、麻生副総理・財務大臣が最後におっしゃったように、マカオも激減していると。それはまさに、習近平政権下でハエも虎もたたくという話で、かなり引締めされていると。そのために、そちらにお金をマネーロンダリングできなくなっちゃったと。できなくなっちゃったからカジノも非常に廃れてくると、こういうことなんですよね。
 だから、そういうことを考えると、私は、観光客を誘致してどんどん経済活性化、地域活性化させよう、これはもちろんいい話で、IRというのはインテグレーテッドリゾートで、統合的なリゾート設備、それもいいでしょう、それもいいんですけれども、いろんなことをやると。ただ、そこに別にカジノがなくてもいいじゃないかと、というか、ほとんど意味がもうなくなってきているんじゃないのかという、今世界の情勢を見ましても、そういう現実を皆さん方と共有をしたいと思っているわけでございます。
 一応、麻生大臣にも共有していただいたということで、私の質問は終わりたいと思います。
○前川清成君 おはようございます。
 質問に入る前に、私もカジノは反対です。なぜ反対か。西田さんのような専門的なことはさておいて、カジノでもうけるのはカジノの開設者、胴元、損をするのは、つまりは虎の子の預金を召し上げられてしまうのは一般の国民の方々。つまり、カジノというのは言わば消費者被害製造マシンみたいなものですから大反対。さらには、仮にたまたまカジノに行ってもうけたら、もう働く気なんかしなくなりますよね。日本人の本質というのはやっぱり真面目にこつこつ働くこと、その勤労意欲というのを損ねてしまうので、これは私は、日本の文化のこれから先千年禍根を残すのではないかと、そういうふうに思っています。
 その上で、私が財政金融委員会で質問に立たせていただく以上は、やはりサラ金の金利のことはお尋ねしないといけないと思うんですが。
 二〇〇六年に貸金業法の改正がありました。この結果、二〇〇三年に二十四万二千三百五十七件あった自己破産の新受件数が、二〇一四年は七万二千九百十三件に激減をしています。経済苦を理由とする自殺者の数は、二〇〇三年に八千八百九十七人でしたけれども、それが二〇一三年には四千六百三十六人に大幅に減少しています。五件以上無担保無保証の借入れを持っている人、これを金融庁では多重債務者としていますけれども、二〇〇七年の三月末時点で百七十一万人いたものが、二〇一五年の二月で十四万人、これも大幅に減少しています。
 片や、サラ金の金利を下げると闇金が増えるよと、こういうふうに欲と二人三脚でおっしゃっていた方々が大勢いらっしゃるんですが、二〇〇三年、これは自己破産者数が二十五万件だった頃ですけれども、警察白書によりますと、闇金被害者の数が三十二万一千八百四十一人、それが二〇一四年、一万六千八百八十五人、これも大幅に減少しています。
 したがいまして、私は、二〇〇六年の貸金業法改正というのはすばらしい実績を上げているのではないかと、こういうふうに考えておりますけれども、大臣の御所見を求めたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成十八年のこの貸金業法の改正につきましては、今言われましたように、多重債務者等々の五件以上の無担保無保証の借入れの人数というものを見ますと、十九年三月末時点では百七十一万あったところが、本年二月末時点で十四万まで減少している等々、これは相応の効果があったということは、これははっきりしていると、私どももそう思っております。
 したがいまして、この時点について、その実態把握にはきちんと今後とも努めていかなければならぬと思っておりますけれども、今この段階で特にそれを、この法律を変えるとか触るとかいうつもりはございません。
○前川清成君 その上であえて一点だけ御指摘を申し上げますと、自己破産の件数がこのように七万三千件にまで減少しています。二十五万件から比べると大きく減少しているんですが、サラ金地獄と言われた時代がありました。これを受けて、一九八四年に貸金業規制法、サラ金規制法が成立しておりますけれども、当時の自己破産の件数が二万一千百七十件。カード破産という言葉が人口に膾炙したことがありました、一九九二年です。このときの自己破産の件数が四万三千百四十四件。したがいまして、七万件というのは確かに大幅に減少したんですけれども、私は、まだまだまだまだ高い水準ではないのかなと、こういうふうに考えております。この点だけ御指摘を申し上げさせていただこうと思います。
 それで、次に贈与税に関してお話をさせていただきたいんですが、──何かあるんですかね、大臣に耳打ちされて。特別何も聞いていないから、ちょろちょろしないで。
 それで、私は、頑張った人が報われる社会というのは当たり前だと思っています。同時に、あえてピケティを引用するまでもなく、格差がどんどん拡大していると。したがって、この格差を解消していく、縮小していく、とりわけ次の世代に引き継がれないようにすると、これも大事なことだと思っています。
 ところが、今回の税制改正で、住宅資金であれば最大三千万円まで、結婚資金であれば一千万円まで、さらには、自民党が政権に復帰されて最初の税制改正で、教育資金であれば一千五百万円まで、合計五千五百万円、子や孫に贈与しても贈与税は非課税になりました。
 それで、財務省が作っておられる最近における贈与税の税率構造等の推移という表がありまして、これによると、財務省も配偶者が一人、子供が二人というのを標準世帯というふうに考えておられますので、私もこれを基に考えますと、子供が二人いて、その子供に更に子供が二人いると、つまりは孫が四人いるという裕福なおじいちゃんであれば、合計二億二千万円までいわゆるタックスフリーで贈与することができる。さらには、相続一件について三千万円、相続人一人について六百万円の基礎控除がありますので、財務省標準でいきますと二億六千八百万円までタックスフリーと。
 平均寿命が延びましたので、被相続人だけではなくて相続人の年齢も高齢化している、だから消費性向の低い高齢者が遺産を承継する、だからそれが社会に流れない、社会に戻さなければならないという発想自体は私もよく分かります。
 しかし、合計二億六千八百万円までタックスフリーというのはちょっと度が過ぎないのか。私が子供の頃、人生ゲームというおもちゃがありまして、すごろくをうまく転がしていくと最後上がりは億万長者になるんですが、今や億万長者では税金は掛からないと、これが本当に公平なのかということを私は疑問に思っておりますけれども、麻生大臣はいかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました贈与税の非課税措置については、これは格差の固定化につながりかねない面もあるではないかという御指摘に関しましては、これはもうその問題意識は自分としても認識をいたしております。
 一方、これらの措置というのは、今お話のありましたように、高齢者層から消費意欲の強い若年層への資産の早期移転というものを考え出して、需要を安定的に拡大させるということを通じてこれが経済の活性につなげていく効果が期待できる、これは御賛成をいただいたとおりです。したがいまして、今、デフレ不況からの脱却、経済再生を早期に実現するというのが当面の目標、したがいまして、現時点ではどうしても必要な施策の一つと考えております。
 ただし、税制というのが社会の在り方とかいうものとか国とかいうものに密接に関係するものであることもはっきりしております。したがいまして、委員の御指摘になりましたとおり、これは公正を確保するということから、これは不断の見直しというのが必要なのはもう当然のことです。
 このために、贈与税の非課税措置につきましては、我々としてはあくまで時限的なものにとどめて、再配分機能というものは、これは税制の持っている大きな力のところですが、再配分機能を大きく損なわれることがないように、適用期限というものを迎える際に、その適用状況とかいうものをよく見ながら見直しを行うこととしておりますが。なお、再配分機能というのを回復する観点からは、本年一月より基礎控除を、五千万円のところからプラス千万円掛ける相続人というものだったものを、三千万円から六百万円掛ける相続人数というように引き下げておりますし、最高税率は逆に五〇%から五五%に引上げが実施をいたしておりまして、まずは本改正の円滑な執行に努めてまいりたいと、私どもはそう考えております。
 その上で、改正後の課税状況とか、また経済社会の構造の変化というものを十分見極めた上で、税制全体におけます今後の資産課税の在り方について引き続き検討をしていく必要があろうと考えております。
○前川清成君 今、大臣が冒頭おっしゃっていただいたように、格差の固定につながるのではないか、その問題意識を持っていただいているのであれば、実は私は、今日、もうこの問題取り上げなくてもよかったぐらいなんです。
 しかし、先日、私のところに説明に来ていただいた財務省のエリートの方は、これ不公平違うのと聞いたら、いいえ、公平ですと、こういうふうにおっしゃったので、私は極めて不快な思いをいたしました。
 今回、小規模宅地等について相続税の課税価格の減免が改正されます。小規模宅地と言いましたけれども、これは私が言っているのではなくて、財務省の表現として小規模宅地と、こういうふうにおっしゃっています。居住用の場合は、二百四十平米から三百三十平米に拡大されますと。くどいようですけれども、小規模宅地、これは財務省がおっしゃっています。その拡大された理由について、不公平ではないと、公平だとおっしゃった財務省主税局のエリートの方は、どうして拡大されたかについて、これが居住用住宅の平均だというふうにのたまわれました。
 私は、正義の弁護士として大活躍をして、全部自分の金で家を建てて、それが平均以下ということなんですが、主税局長の豪邸は何平米あるんですか。
○政府参考人(佐藤慎一君) 今、借家住まいでございますので所有物ではございませんが、マンションで七十弱でございましょうか、居住面積で、ということでございます。
○前川清成君 どうしてこの方は三百三十平米が平均だというふうにおっしゃったんですかね。
○政府参考人(佐藤慎一君) 先生御指摘のその小規模宅地の特例の改正をいたしまして、今御指摘あったような形で対象を広げると、こういう形の改正をするときの、恐らく改正の説明というか、その当時の認識のようなことを御説明したんだろうと思います。
 当時の議論としましては、相続税の基礎控除を引き下げていくということで、特に地価の高い都市部に土地を有する者の負担が大きくなるということで、今ありました居住や事業の継続性を配慮する観点から講じると、こういう趣旨だったわけです。
 どの程度の大きさにするかというのは、一つやはり決めの問題というのは確かにございますが、先ほど御指摘あったようなことも勘案した上で設定されたという経緯があったということでございます。
○前川清成君 お聞きしていませんよ。
 例えば、ささやかなマイホームを残してお父さんがお亡くなりになった、そこへお母さんが引き続き暮らしていきたいと、税金が余り高くてその家に住めないのはお気の毒だ、そのことを全然否定していませんよ。三百三十平米、そこまで拡大する必要があるんですかということに対して、財務省のエリートの方はこれが平均だとおっしゃったと。ああ、じゃ、私は平均以下なんですねと。主税局長も借家だとおっしゃると。一体、財務省の言う平均はどういうことなのかという質問でした。
 それで、今年、今四月ですので、学校を出て多くの方々が新社会人として巣立たれました。昨年の十一月の厚生労働省の賃金構造基本統計調査、初任給の調査によりますと、大学卒業された方の平均初任給は二十万四百円、高校を卒業された方の平均は十五万八千八百円だそうです。この二十万なり十五万のお給料をもらわれた方も、当然ですけれども、住民税と所得税と一五%天引きされた上で支給されます。しかし、片や、先ほどの贈与税の話ですけれども、今の税制をうまく使うと二億六千八百万円まで税金は掛からない。私は不公平だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のちょっと、前川さん、一人の話じゃなくて四人でですからね、今の四人の話は。ちょっとそれだけ聞いていると、いかにも一対一に聞こえちゃうけれども、一対四で二億という話ですから、少し例としては違うような気がいたしますけれども。
 今、日本としては、少なくとも贈与税につきましていろんな一連の優遇税制を時限立法でやろうと、一種の時限立法でやろうとしているんですけれども、そういったものを考えております背景というのは先ほども申し上げたとおりなんであって、私どもとしては、消費が今後とも日本のGDPに占めます比率が七〇を更に超えていくような勢いになってきておりますので、そこのところをきちんと伸ばしていくためには、やっぱり持てる人が使ってもらわないと我々としては意味がありませんので、持てる人の金がじっと寝ているところが問題。
 一千六百九十兆という個人金融資産のうち八百九十兆円が現預金として寝ているという実態は、やっぱりこれはどう考えてもちょっと形としては偏っていると思いますので、それが有効に生きた金として消費にというような形でうまく回っていただく方法としてさっき申し上げたようなことを考えておりますので、これが税制として公平とか公正とかいう点でいきますれば、一番最初に、冒頭に申し上げたとおりなので、是非その点も勘案しながら、今の景気対策というものを頭に置きながらこの税制を考えさせていただいておるということであります。
○前川清成君 大臣、確かに相続人は四人かもしれませんけれども、被相続人は一人ですよね。
 その上で、主税局長に聞きますが、去年大勢の方々が亡くなられました。その亡くなられた方々の遺産のトータル、日本全部でどれだけあるか、調査は、統計の数字はあるんでしょうか。
○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。
 今先生、例えば一年間に日本国内で発生をいたしました相続によってどの程度の遺産が承継されたかという数字でございますが、統計はございません。ございませんので数字は分かりません。
○前川清成君 主税局長、あなたの賢いのは分かっているから、質問繰り返してくれなくてもいいです。ありませんでいいです。
 それで、そうでしたら、例えばですけれども、先月十七日の日経新聞に法政大学の渡部教授がコラムを書いておられて、その中では、遺産の総額は年間六十兆だろうと、六十兆円、こういうふうに書いておられます。あるいは平成二十四年の五月九日の読売新聞で学習院大学の鈴木亘教授は、一年間に八十五兆円だろうと、こういうふうに書いておられます。いずれにしても分かりません。分かりませんが、仮に六十兆円、小さい方の数字を取っても、一年間の相続税額は一兆二千五百億円ですので実効税率は二%。八十五兆円だとしたら一・五%。十五万円の給料をもらっても一五%税金が天引きされると。しかし、相続税はこの程度。
 私は、言うまでもありませんが、相続財産を全て国が召し上げろとか、金持ちがけしからぬからその財産をどんどん取り上げろとか言うつもりは全くありません。全くありませんけれども、裕福な配偶者が亡くなった、あるいは裕福なお父さん、お母さんが亡くなった、そのときに適正額の税金を御負担いただくのはむしろ当たり前ではないかと、こういうふうに考えているんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、私、ちょっと今、最近の資料を正確には知りませんけれども、相続総額という話でしたけれども、相続税を年間一兆何千億全部で払っているはずですが、それは全相続人のうちの五%ぐらい、今、残り九五%の方々は税金を払っておられないんじゃないでしょうか。
 だから、かなり高額の方々に偏っているというのが実態なんだと思いますので、そういった意味では、私どもちょっと引き下げるということを申し上げましたし、いろんな意味で、日本の場合は課税最低限というところがずっと上がってきて、先進国の中で一番高いことになっていますので、そういったものを少し考えるとか、いろんな意味でちょっと税制全体を考えないかぬ時期に来ているんだと、私どももそう思っております。
○前川清成君 大臣のおっしゃるとおりで、一番新しい平成二十四年の統計によりますと、亡くなられた方が百二十五万六千三百五十九人、課税件数が五万二千五百七十二件、ですから、率にすると四・二%しかありません。これが公平なのかということです。
 その上で、教育資金贈与について議論をさせていただきたいんですが、今、子育てにお金が掛かります、特に教育費。小学校の間から塾に通うというのは特殊な子供だけではなくなりました。当たり前のように小学校の間から塾に通うようになりました。小学校の間から塾に通って、受験に特化した私立の一貫校に進学すると、その方が地域の伝統校に進学するよりも偏差値の高いいわゆる有名大学に進学することが容易だという現実があります、いいか悪いかは別にして。
 そういたしますと、塾の学費であるとか中高一貫校の学費、この高額な教育費を負担できる家庭に生まれたか、そうでない家庭に生まれたかによって人生のスタートラインが異なってしまっています。これが公平なのか。
 片や、今、働く方の四人に一人が非正規雇用です。非正規雇用の方の八割は年収が二百万円以下です。教育費にお金を掛けてもらって高い学歴を得た、正社員になった、正社員として高い給料をもらうから、また自分の子供に教育費を掛けることができる。片や、十分な学歴を得られなかった、非正規になってしまった、非正規雇用で子供に対して十分な教育費を掛けられない、結果としてその子供もまた非正規雇用になってしまうと。
 これでは、格差の固定、格差が次世代に引き継がれてしまうのではないか。つまりは、働き方の格差が子供に掛けることができる教育費の格差になる、教育費の格差が学歴の格差になって、学歴の格差が働き方の格差、所得の格差、子供に掛ける教育費の格差、まさに循環してしまうと。私は、このありようは不正義だと思います。
 教育資金であれば一千五百万円まで非課税で贈与できるというこの仕組みは、今申し上げた教育費の格差、そして格差の固定を助長してしまうのではないかと私は考えていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) いろんな考え方があるんだと思いますが、今、私どもも申し上げましたように、消費ということに関して申し上げさせていただければ、私どもは、いわゆる高齢者から老老遺産相続というんではなくて、そういったような形で消費をする世代に金銭が、現預金が回っていくということをすることによって景気というものに対して大きな影響を与えるというときに、それは、じゃ、幾らでもいいのか、何してもいいのかということになったときに、ある程度目的を限定しないといかがなものかということから、一番の希望の多いところが、住宅とか結婚資金とか教育とかいうところに非常に多くの希望が寄せられておったということでありましたので、この問題に絞らせていただいたというのが背景であります。
 したがいまして、今言われましたように、私どもとしては、教育というのに多くの方々が関心を持っていただけるというのは、私はこの国はまだまだ健全なんだと正直思っているんですけれども、教育に興味がなくなってきたらいよいよだと思っておりましたので、そういった意味ではいい傾向だとは思っておりますけれども、今言われたようなことも含めて、私どもとしては、それを補うものとして、逆の意味で、今度は教育に関するいろんな意味での補助ということで、奨学金とかなんとか、返済なしでもいいぞとか、ただし、返済なしでもいいというけど成績はちゃんと取ってね、成績は決めてもらいますよと。アメリカだったら、ちゃんとAプラスじゃなかったら取れませんからね、あれは。
 だから、そういったような形でしましょうやとかいろんなことを申し上げると、これまた意外と反対する人が多いんですよね。おまえは勉強できたからそんなことを言うけどとか言うけど、いろんなことを言う人はいろんなことを言われますので、どれを取ってもみんなが何にも言わないで納得するなんという話はできませんから、どこかで線を引かないかぬものだとは思いますけれども。
○前川清成君 冒頭申し上げたように、相続が老老相続になっている、眠っているお金を社会に戻さなければならないというのはよく分かります。しかし、格差の固定につながるのではないかと、この点は是非御認識をいただきたいと思います。その上で今おっしゃったような様々な方策をお考えいただきたいと思います。
 この教育資金贈与信託の契約件数というのは一貫して伸び続けておりまして、昨年末時点で十万一千八百六十六件まで伸びています。しかし、御案内のとおり、この贈与は三十歳まで利用することができるんですが、三十歳未満の人口は三千四百九十六万人。そういたしますと、実は、この教育資金贈与を利用している割合というのは〇・二九%になります。つまりは、裕福なおじいちゃん、おばあちゃんを持つ極めて極めて一握りの人たちだけがアドバンテージをもらっているという実態があると思います。
 私は、一握りの人たちだけが教育を受けれる、そういう仕組みではなくて、例えば高校授業料無償化のようにあまねくこの国に暮らす子供たちが、この国で育つ子供たちが誰もが利用できる仕組みというのを考えていくことが、これから先百年、二百年、日本のためではないかというふうに思います。
 それで、まだまだ相続税について議論をさせていただきたいんですが、今日は山際副大臣来ておられます。先物取引について、不招請勧誘について続きをお尋ねしたいんですが。
 まず、副大臣は先物取引はしておられるんですか。
○副大臣(山際大志郎君) 私自身はやってございません。
○前川清成君 この前おっしゃっていたように、安全だし、ちゃんと説明してもらえるし、自分に合った商品を勧めてもらえるのであれば、いかがですか、御自身も、あるいは親戚皆さんでこぞって先物取引されたら。
○副大臣(山際大志郎君) 今現在の立場で、金融も先物もそうでしょうが、取引するというのは、当然これインサイダー取引やら、あるいは法に触れる話ですからできないと思いますが、しかし、先物取引そのものの可能性というものを考えたときには、いずれそういう機会があれば私自身もやってみていいのかなと思っております。
○前川清成君 大久保先生の時間を取ってはいけませんのでこれで最後にしますが。
 先週金曜日に全国先物取引被害研究会というのが大阪で開かれまして、そこへ三浦聡経済産業省の商取引・消費経済政策課長がお越しになって、その場で、不招請勧誘を解禁しても消費者被害は絶対に起こらないんだと、こういうふうにおっしゃったそうですが、この三浦さんというのはおっちょこちょいなんですか、うそつきなんですか、どちらですか。
○副大臣(山際大志郎君) 世の中に絶対ということがあるのかどうかという話になりますと、言葉のあやとして絶対ということはないんだろうと思いますが、しかし、これまで累次にわたるといいましょうか、時を掛けて様々な方々と協議する中で、なるべくそういった被害が出ないように努めてきたということを言ったものだというふうに承知します。
○前川清成君 時間が来ましたのでこれで終わりますけれども、この続きはまたどこかでたっぷりさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 まず最初に、JBICの予算、特に人員に関しまして麻生財務大臣に質問したいと思います。
 まず、資料の一を御覧ください。
 政投銀とJBIC、昔は輸開銀と言いました。国内が開銀、国外が輸銀ということで、言わば国営姉妹行でした。ところが、小泉民営化で平成二十年から大きく状況が変わっています。平成二十年の段階では、日本政策投資銀行が株式会社になりました。一方、輸銀であります国際協力銀行は日本政策金融公庫へ統合しています。そこで、平成二十年から平成二十六年、人員がどのように増えたのか、若しくは総資産がどのように増えたか、これを表したものです。
 政策投資銀行に関しては、職員が一一%増えています。これは民営化によって自由に人を増やすことができたと。また、業務内容もかなり増えて一五・二%増えています、これは資産額です。
 一方、JBICは、国営のままということでありますから人員がなかなか伸びないと。一方、危機対応業務に関してかなり増えていますから、七六・三%資産が増えている。特に危機対応業務に関しては、ツーステップローンという形でかなり外為特会を有効に活用するような業務、さらにはインフラ輸出、そして最近は中小企業が海外に出ていますが、そこをしっかりと支援していると、こういうことで業務は増えているんですね。
 ですから、ここに関してしっかりと職員を増やすということも必要じゃないかと思いますが、財務大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) このJBIC、いわゆる国際協力銀行の定員につきましては、これは政府全体としての行政改革の取組というものの中で継続しておりますので、定員の再配置を進めると同時に、新規増員は厳に抑制するという国の行政機関の定員管理に関する方針に従って毎年度の予算編成の中で決定されているというのが実態であります。
 その結果、今御指摘がありましたように、JBICの定員については、ここ五年間でいえば、平成二十二年度末から二十六年度末で二名の減と、ほぼ横ばいの状態になっており、国家公務員の定員は同じ時期に五千百四十三人、全体の約一・七%の純減ですから、JBICの方は、二ということは〇・四%ぐらいの減ということになるんだとは思いますが。
 JBICは、民間銀行を通じた融資とか国際機関等との一緒にやります共同作業などを通じて、今御指摘のありましたように、金融危機への対応とかインフラの輸出とか、また日本企業の海外への進出に当たりましての支援などの課題に最大限に対応しているものと認識をしておりますので、私どもとしては、このJBICの活躍というものは今後の日本のインフラの輸出等々に非常に大きく影響するものであると思っておりますので、この人員とか予算の確保というのには今後とも努めていくべきものだと思っております。
○大久保勉君 是非そこは頑張ってもらいたいと思います。
 同じような機構としまして、日本政策金融公庫があります。ここで申し上げたいのは、どんどん仕事が増えている、ところがなかなか人員が増えないところもありますが、どうもそうじゃないところもあるということです。
 会計検査院の報告書、平成二十六年なんですが、例えば日本政策金融公庫の中小企業業務支援ということで、証券化支援保証、売掛金証券化支援業務に関してはほとんど実績がないです。恐らくは、速やかに政府出資金が余剰があるんだったら返すと、人も削減すべきなんですが、どういうふうになっているのか。ここは会計検査院が指摘していますから、平成二十七年度予算、しっかりと検討しているかどうか、こちらに関しましては細川日本政策金融公庫総裁に質問したいと思います。
○参考人(細川興一君) ただいま御指摘のありました証券化支援保証業務及び売掛金債権証券化等支援業務、これの二十七年度の計画、保証の金額でございますが、証券化支援保証業務が二百十億円、それから売掛金債権証券化等支援業務が五百億円ということで、予算で予定されております。
 御指摘のように、この制度自体は中小企業の無担保での資金供給あるいは資金調達手段の多様化などを促進する目的で旧中小企業金融公庫時代に法改正がありまして、これにより平成十六年度から……
○大久保勉君 短くお願いします。
○参考人(細川興一君) はい。
 中小企業の債権の証券化を行う金融機関を支援する制度として発足しております。
 このうち、今御指摘がありましたように、会計検査院から財務省及び中小企業庁に対して指摘されましたこの両業務につきましては、制度改正から平成十九年度までに六百六十億円の実績が出ましたが、リーマン・ショックや、あるいは東日本大震災等を経て……
○大久保勉君 もう結構です。もういいです。
○委員長(古川俊治君) 答弁は簡潔にお願いします。
○参考人(細川興一君) 二十年度以降は実績が出ていない状況で……
○大久保勉君 細川さん、もういいですよ。
○参考人(細川興一君) はい。
○大久保勉君 過去五年間どうなんです。二十六年度二百十億、予算、実施ゼロ。二十五年度二百十億、ゼロ。ずっとゼロじゃないですか。平成二十二年から二十六年全部ゼロ、保証業務。売り掛け業務も、平成二十二年から二十六年、五百億の予算、実施はゼロでしょう。
 全く同じ予算を作って。もう一回質問しますよ。ゼロですよ。あなたリーダーシップあるんですか。しっかりやってくださいよ。
○参考人(細川興一君) ただいま申し上げましたように、リーマン・ショック等の状況の下では、二十年度以降は実績が出ていないという状況が続いております。
 それで、政策当局とも問題意識を共有いたしまして、日本公庫に外部有識者による検討会を設置いたしまして、そこで証券化の現状の分析や、あるいは現行制度の課題抽出と改善策等を検討を行っているところであります。
 その中で……(発言する者あり)よろしいですか。はい。
○大久保勉君 もう結構です。
 つまり、検討会をするためにまた余計な人が増えると。一言、もう撤退します、それでいいんですよ。日本には、証券化は、相当、リーマン・ショック以降はなくなっています。民間だったら、とうにこの部門は廃棄されて資本は返しています。こういったことが残っているんです。
 一方、JBICの方はどんどん仕事をしていて、人が必要なのに人は増えていないと。これが国営金融機関の問題です。是非、ここは問題提起だけしたいと思います。
 続きまして、財務省と金融庁の予算に関して質問したいと思いますが、この二省庁に関しては人件費が大きい項目であります。これに関して質問したいと思います。
 日本の金融界の対応としまして、まずどういうことが行われているかに関して質問したいと思いますが、例えば、四月一日に佐藤全銀協会長が就任の挨拶に関してこういうことを述べました。佐藤氏は、楽天などIT企業が決済の取扱いを増やしていることを念頭に、銀行業務は異業種からの強い挑戦を受けていると指摘しております。大きな革命的なことが起こる可能性がある分野なので、なるべく早く対応する必要があるということであります。
 こういった状況に関しまして、まず、金融庁の認識に関して質問したいと思います。
○政府参考人(森信親君) 佐藤会長の御指摘のように、やはりいろいろな新たな決済サービスを提供する業種からの挑戦を受けております。それに対して、日本の金融界も異業種との提携などにより新たな決済サービスの提供に取り組んでいる例があるものと承知しておりますが、まだまだ欧米の金融機関に比べても戦略的投資、IT投資が比較的少ないなどの課題があるというふうに認識しております。
○大久保勉君 続きまして、大臣に質問したいと思うんですが、今、アメリカの方で起こっていることは、いわゆるウォールストリートの方からシリコンバレーにどんどん人材が移っています。つまり、金融の革新がITの分野で行われております。収益もそこで上がってきているということであります。
 それに関連して質問しますが、ペイパル、楽天などのIT企業は資金決済の分野で銀行業務を侵食しつつあります。昨年のビットコイン、私の方で質問主意書を出しましたが、そのときの対応は本当に役所的でありました。といいますのは、ITは経産省、金融は金融庁、外国為替は財務省と、いわゆる霞が関の縦割りで主管する省庁も決まらないという状況です。こういった状況でしたら、恐らくは、IT分野においては相当、一周遅れ、二周遅れになる可能性があります。
 こういった危機感がありますから、十年後の金融を考えた場合にしっかりと霞が関でも対応する必要があると、こういった観点からITに詳しい麻生大臣に質問したいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 大久保さん、ITに詳しいなんて俺の話はもう十年ぐらい前の話で、最近、ITに詳しいのはもっといっぱいいますよ、若いのが。こういう人たちに失礼だから、ちょっともう、知識としては私の世代にしては詳しいというように言ってもらわないと、ちょっと誤解を招くと思うんですが。
 この急速な発展というのは恐ろしい勢いで変わっていくんだと思っていますが、少なくとも、スマホ一台あったらほとんど全て、給料の振り込みから何から全てできるというのは、十年後、もし機密性が保持できるという、そういうことの技術ができればそこまで行けるほどの可能性を秘めているということははっきりしています。
 そうすれば、それは支店の決済から何から恐ろしい勢いで銀行というところは仕事が激変する可能性もあるでしょうし、オートマチックのいわゆる自動の引き出し機というものが代わりにというような時代がきっと来るんだと、私が生きている間に来るかなと思うほどのスピードで進んでいるというのは事実だと思いますので、そういった決済業務の高度化といった問題というのは、これは金融グループの中においては、IT戦略とかいろんな意味で、制度の在り方としてこれはもう今非常に大きな問題として密接不可分だと思っておりますので。
 昨年の九月に金融審議会に諮問して、決済業務等の高度化について既に諮問をして検討を進めておりますし、さらに、今年の三月に追加の諮問を行って、金融グループをめぐる制度の在り方につきましても同じくワーキンググループを設置して検討を進めさせているところではありますが、この金融分野のイノベーションの促進に向けては、これは今後とも積極的に取り組んでいく必要があろうと、私どもはそう思っております。
 ただ、このスマホにつきましては、これ抜かれる部分、いわゆるプライバシーの確保というところが難しいので、これハッキングやら何やらいろんな技術が、逆にハッキングの方が進んだりしていますので、いろんな意味でディフェンスするのが難しいというところが今大きな問題かなとは思っております。
○大久保勉君 先ほど、ITに詳しいということに対していろいろ説明されましたが、あなたは財務大臣ですし、副総理ということで、是非知見を生かして実際に決断すると、実施することをお願いしたいと思います。
 そこで、金融担当大臣でもありますから、金融の方で様々なIT化が進んでいく、イノベーションも起こると、じゃ、金融庁の人材は大丈夫かということです。どうしても霞が関は法学部出身者が中心でありまして、最近はかなり海外留学でMBAを取得している人もいらっしゃいます。
 資料二を御覧ください。そこで質問したいんですが、平成十七年から平成二十六年まで金融庁の職員の海外留学先、どういった業務かということです。
 かなり増えてきていることは評価できます。しかし、IT関係、特にコンピューターサイエンスとかの勉強をしているのか、若しくはシリコンバレーで実際に実務を経験した人がいるのか。こういった人がいないと、金融界の方はどんどん人が入ってきて革新が起こっているのに金融行政の方は全く十年前と一緒でしたら、恐らく金融庁の規制が残っていて、それが足かせになると、こういったリスクがあります。このことに関して政府参考人に質問したいと思います。
○政府参考人(三井秀範君) 先生御指摘の人材確保、それから海外留学、海外企業での経験を積ませているかという御質問でございます。
 御指摘のとおり、大変重要とは考えております。まず、ITの大学院、国内には二十一年度から七年間で九名派遣しております。他方、海外の例えばシリコンバレーのIT企業にはまだ実績はございません。
 いずれにしろ、今後とも、多様な人材の確保と、それから海外を含む様々な経験、専門的な経験を積ませるように努力してまいりたいと思っております。
○大久保勉君 是非しっかりとやってほしいなと思います。
 続きまして、金融庁の業務に関して、つまり情報をどの程度生かしているか、こういった質問をしたいと思います。
 実は、先々週ですか、予算委員会で質問したんです。そのときの準備作業としまして、金融庁のLANからどういったドメイン、つまり画面にアクセスしたかということで、トップテンを出してくれということで、出しました。三井さんの方がそのときには答弁したと思いますが、一番が日経新聞、あとはグーグルとかマイクロソフトが多いんです。ちなみに、九番が産経新聞です。一年間のアクセス件数は、日経新聞がトップで二千六百万件、次が二千万件ですから、日経新聞がいかに大きいかということです。やはり真面目に業務をされていると思うんです。日経新聞を見ていると。
 そこで質問したいんですが、じゃ、日経新聞の電子版、契約数は何件で、一年間の予算は幾らですか。三井さん、お願いします。
○政府参考人(三井秀範君) 日経新聞の電子版の有料のアクセス権数は二つ、二件でございます。
○大久保勉君 恐らく一IDで一つのコンピューター、一人になっていますから、僅か二人しか見られないということで二千六百万件のアクセスというのはいかにもおかしいですよね。もちろん無料の部分はあります。でも、本当に内容を調べようと思ったら会員登録が必要です。恐らくは、個人でIDを持っている方も多いと思いますから、不正はないはずですから。ただ、是非、役所で使うんだったらしっかりとこの辺りは投資した方がいいと思うんですね。
 資料三を御覧ください。契約数、二IDになっていますが、十倍とか百倍ぐらい増やして、しっかりと仕事ができる環境をつくった方がいいと思います。さらに、民間金融機関でしたらブルームバーグとかファイナンシャル・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、こういったものもネットで見ていろんな分析をしています。この辺りに関しても若干貧弱だと思います。
 そういう意味では、この辺りにしっかりと投資をすることが金融庁の効率を高めると思いますが、この点に関して、三井さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(三井秀範君) まず、有料IDの適切な利用についてでございますが、この二件、二名といいますかにつきましては、誰が実際に使っているかというのも当方では把握していまして、この付与した職員なり室以外の者が使わないということは私どもとしても厳格に見ております。
 それから、情報端末を含みます電子的なデータの入手についてより一層の充実が必要であるという点は、私どもも同じ問題意識を持っています。なかなか予算をめぐる状況は厳しゅうございまして、限られた厳しい環境の中で精いっぱい努力してまいりたいと思っております。
○大久保勉君 続きまして、財務省浅川局長に質問したいと思います。
 新聞等でよく出ていますAIIBに関する質問ですが、結局、AIIBの参加申請が四十八の国と地域に上ることが明らかになりました。こういった状況になったということは財務省としてどう考えているかということです。恐らくは、官邸の方に、どうせ欧州とか若しくは先進国は入らないと、ですから大したことないですよと、こういったような意見を上げてきたんじゃないかと。つまり、情報の入手能力が低かったんじゃないかと思いますが、浅川さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(浅川雅嗣君) お答え申し上げます。
 AIIBに関しまして、その構想が発表されたのは二〇一三年の十月だったと記憶しておりますが、それ以降、政府としては、欧州諸国を始めとして、当然、他の関係国の間でも緊密に意見交換、情報交換を行ってきたところでございます。
 今、大久保委員おっしゃいました今回の交渉の参加の申請に関しましても、英国等からAIIBの設立協定の交渉の参加についてしかるべき形で事前の通知は受けておりまして、基本的な問題意識、我々と問題意識は共有しながら対応してきていると、こういうふうに思っております。
 今後とも、日本としては、引き続きそうした関係国と緊密に連携を取りながら中国側に働きかけを行っていきたいと思っている所存でございます。
○大久保勉君 十分にやったと言うんですが、恐らくは、一人一人は一生懸命やっているし、旧来のパイプを使っていると思いますが、恐らく、ブレトンウッズ体制が大きく変わろうとしています。BRICS諸国も台頭してきていますから、世界の在り方が大きく変わろうとしています。そこに対して十分な対応ができていないのかなと。
 今日は前向きに質問したいんですが、やはりもっと人を増やさないといけないんじゃないかと思うんですね。恐らく中国でしたら、人材も豊富、特に、量的には相当コミットしていると思うんです。海外からの留学生も豊富にいますし、いわゆる華僑、オーバーシーズ・チャイニーズ、こういったネットワークもうまく使っています。日本の場合は、海外にいろんな方がいますが、霞が関の官僚というのはなかなか民間の人たちをうまく使い切れていないと、こういった観点が必要です。
 ですから、戦略的なことですから麻生財務大臣に質問したいんですが、いわゆる人材の育成、若しくは量を増やすとか、こういったことを抜本的にやる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のように、国際業務の重要性の高まりというのを踏まえて、国際業務に係る体制の整備というのはそれなりに進んでいると思っています。少なくとも、国際局長から主計局長になったというのは過去、大蔵省、例がないと思うんですけれども。国際局長から主計局長になった例なんかありませんし、また、大臣官房の総括審議官に、総括になったのが元々国際局上がりが出てくるなんということも聞いたことありませんし、かなりそういった意味では、必然的にそうなってきているというようなことになっているのは、現実問題としては結構早く対応しようと努力をしているように私には見えます。そういった意味で、これは比較の問題ですから、これはもっと進んでいるところはいっぱいありますけれども、役所の中では結構それなりにやっているかなと、私が来てからこの数年間の感想ですけれども、そう思っております。
 それから、英語でというのは、英語がしゃべれればいいというものではありませんから、こういった業務能力がないとどうにもなりませんので、専門性を高めるために国際局の人員等々の増強というのをやらせていただいて。この十年ぐらいの間では七十三人が百何人に増えてきていますし、国際機関など外国政府を含む。国際局の定員も百四十人から百六十人ぐらいまで増えてきておりますし、今、IMFの副専務理事も日本人ですし、世界銀行の副総裁も日本人が出ましたし、ADBの総裁も今、御存じのように、昔からこれは日本ですけれども、そういったような形で随分変わってきておりますし、在外公館にも過去十年間ではかなりの、アジアのところなんか見ますと十七人から二十五人等々に増員してきておりますので、そういったようなもので、アジア地域に、特に安定的な経済発展のためにはということで当局との関係を強化するということをやってきております。
 いずれにしても、これは今までさしたる関心が強くあったわけでもありませんし、国際金融なんというものが理解できた人で大蔵省で出世したなんという人は聞いたことがありませんから、私は、そういった意味では今まで関心がなくてもよかったんだと思いますけれども、そんなことじゃとてもやれない時代に今なりつつあるんだという意識はみんな強く持ち始めてきているというのが大きな背景だと思っております。これはもっとしっかりやるように言っていきたいと思っております。
○大久保勉君 前向きな答弁だと思うんですが、しかし、やはり大蔵省の中、若しくは財務省の中のコップの中の争いという部分もありますね。つまり、相手が中国であったり、若しくはG20の国と競争しているんです。ですから、役所の局長が誰でどうなったというのは余り関係ないですよね。もっと戦略的なことを麻生大臣には期待したいんです。是非、その辺りはリーダーシップを更に発揮してもらいたいと思います。
 さらに、麻生さんは金融担当大臣でもありますから、資料四を見てください。金融庁にも国際化というのが非常に大きな業務上の要因になっています。金融自身が元々グローバル化しておりますし、いわゆるバーゼル規制であったり自己資本規制、様々な規制がG20であったり若しくはバーゼル等で決まると。日本の問題、過去には、特に大塚委員なんかもよく主張されていましたが、私も全くそのとおりなんですが、国際会議で日本の出席者は非常におとなしいです、ほとんど意見を言わないケースもありますと。で、アメリカ若しくはイギリスがリーダーシップを発揮して、その形で金融業務が決まると。邦銀にとって本当に厳しい内容であります。ある国は適当に実施するというんですが、日本人は俄然頑張って、邦銀にとって本当にアンチビジネスみたいな規制をどんどんやっていくと、こういったことが過去に指摘されています。
 こういったことに対して、私は、大きく変えていかないといけません。国際会議で日本の主張、邦銀にとってプラスになるような項目をどんどん入れ込んでいくと、最近はそういった改善が見られますが、まだ質的、量的には不十分じゃないかと、こういった観点から質問したいんです。
 資料の四、こちら金融庁の留学生の人数は、平成十七年から十年間でほぼ倍増しています。その意味では進展しているんですが、財務省と金融庁の比較において、財務省の留学生の比率で、例えば平成二十六年でしたら二十二名、国際機関に対しては百二名、在外公館には六十七名ということで、留学生の比率に対して国際機関の比率は四・六倍、留学生の比率に対して在外公館が三倍ということで、かなり国際機関、在外公館に対する人の配置が増えています。ところが、金融庁となりますと、その比率は、留学生に対して国際機関が〇・五倍、留学生に対して在外公館が〇・三倍ということです。
 ですから、霞が関のロジックでしたら、既得権益としまして国際機関とか在外公館に関しては財務省がしっかりと押さえていると、で、金融庁のポストがないといった状況かなと思います。もちろん、私は財務省の比率も上げるべき、金融庁も上げるべきという立場ですから、どんどん国際機関に人は送るべきでありますが、是非、金融に関してもしっかりとコミットしないといけないと思います。
 金融の中心都市であります少なくともニューヨークとかロンドン、若しくはバーゼルがありますスイス辺りの公館に人を出すとか、金融庁が国際機関の方にしっかりと人を出すと、こういったことに関して大臣の決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 人数の話、まずこの資料からいうと、ちょっとこれ単純に比較できないのは、金融庁は大蔵省から無理やり別居させられたのは、十五年ですから、まだ独自に人を採用し始めて十五年ですから、なかなかこんな簡単に、ほかの財務省みたいに継続的には行けないというのが一つ。絶対量の数も役所の人数の数もかなり違いますので、そういった意味ではひとつ考えていかないかぬとは思いますけれども。
 いずれにしても、今言われましたように、今後とも、今、例えばOECDで見ますと、大門先生よく言われるBEPSの話にしても、BEPSという世界の先進国最大の関心事、OECDの租税委員会の委員長は、これは選挙で日本人が選ばれていますから。そういった意味では、いろんな特殊なのが出始めてきつつあるのは間違いなく、今までくすぶっていたのが結構出始めつつあるのかなとは思ってはおります。
 ただ、そういったのがかなりおりますのを、表に出してやる、外に出してやると言っているところが、外に出されちゃうと、そのままもう片道切符みたいなもので、大体もう終わりなんというようなイメージがありましたので、なかなか外に出にくいというイメージがあったんだと思いますけれども、このところ、少なくとも出たのが帰ってきたりいろいろしておりますので、私どもとしては、こういった公館というのは非常にいい経験を、外国人と外国で一緒に仕事をするというのに勝る経験を得るものはありませんので、そういったものは積極的にやらせるように、そういう機会があるなら是非というように、基本的にはそう思っております。
○大久保勉君 もう時間が参りましたので、これで終わりたいと思いますが、是非、大臣の答弁のとおり実施してもらいたいと思います。それでは、よろしくお願いします。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 まず初めに、保険代理店の委託型募集人制度の適正化に関しましてお聞きしたいと思います。
 委託型募集人の適正化期限が、この間の三月三十一日でございました。それが過ぎまして、元々この委託型募集人の適正化というのは、保険業法に定める再委託の禁止に該当する可能性があるということから、その是正を図るという名目でございました。
 その結果、地域の特に保険代理店等が取るべき選択肢というのは、今まで、いわゆる保険営業マンの方を直接雇用するとか、あるいは役員として、あるいは出向契約とか派遣契約とか三者間スキームと、様々対応案としての提示がなされておりました。
 そこで、まず金融庁にお聞きしたいと思いますけれども、委託型募集人の適正化期限が過ぎました。各保険会社から金融庁に対しまして最終報告というのがなされているかと思います。まだ一週間もたちませんのでどうなのか分かりませんけれども、この保険代理店がどういう対応をしているケースが多いのか、何か傾向があるのか、この際もう廃業しちゃっているのが多いのか、あるいは直接雇用がやはり増えているのか、こういう傾向についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(森信親君) 保険募集に係る再委託につきましては、各保険会社に対し、本年三月末までに適正化を図った上で、今月末、四月末までにその結果を報告するよう求めているところでございます。なお、少額短期保険業者については、財務局を通じますので、五月末までに金融庁に対して報告がなされることになります。
 現在、そういうわけで、保険会社において結果の取りまとめ中でございますので、現時点において確たることを申し上げることができる状況にはございませんが、一部の会社からのヒアリングをしております。それによりますと、引き続き保険募集に従事する者の中ではやはり雇用による形態が最も多く、それに、個人代理店となる事例、これは三者間スキームというのが多いと聞いておりますが、それに次ぐものと見込んでおります。他方、様々な理由により今回の適正化を機に引退するなど、廃業する者もかなりの数いるものと見込まれるところでございます。
○西田実仁君 まさに今はまだ途中なんですけれども、直接雇用というのが一番ヒアリングでは多いという話でした。また、廃業、引退をする例も多いということでございます。
 直接雇用というのは、言うまでもありませんけれども、外務員から直接雇用するわけでありますので、様々なコストというのが経営側としては掛かってくるわけであります。社会保険の加入もしなければなりませんし、代理店が新たに負担すべきコストというのは当然のことながら上がってくるわけであります。
 そこで、こうした新たな制度というか、委託型募集人の適正化ということによって地域の、これはまさに地域を支えている代理店、中小のプロ代理店、これが地場でどういうふうになっているのかということをきちんとやはりフォローしていく、検証していくということが私は大事ではないかと思います。
 もちろん、法律違反になるようなことになってはいけないので、適正化は図らなきゃならないんですけれども、同時に、やはりこれまで地域でそうした代理店がかなり様々な形で活躍をしてきたわけでありますので、その地域経済に与える影響等々については、きちんと報告を受けた上でフォローしていくということが必要ではないかと思いますけれども、どのような対応になるのか、大臣にお聞きします。
○国務大臣(麻生太郎君) 保険の代理店につきましては、これは適正化という一連の流れに伴って、これまで委託契約を締結した人に対しては、これは直接雇用する例というのも結構あります、数としては。
 金融庁としては、これまでも業界関係者などに対するヒアリングというのはそこそこやらせてきていただいたんですが、継続的かつ丁寧な対応というのをやらないと、何となく一律でぱっとなんて線引けるようなものじゃないよと、地域によって差があるからという話をしてきたところです。
 今後さらに、保険代理店と直接ヒアリングをするなど、保険代理店に対するモニタリングというのは今後とも続けていく必要があろうと、そのように考えております。
○西田実仁君 是非、そうしたヒアリング等を行って、きめ細かく対応いただきたいと思います。
 次に、前々回お聞きしましたが、税収の弾性値につきまして、今日も内閣府の審議官にお見えいただいておりますので、質問させていただきたいと思います。
 前回この委員会で内閣府の方にお聞きしたときには、中期財政収支の試算が経済財政諮問会議に参考資料として出されておりますけれども、それは、今後の二〇二〇年に向けて税収の弾性値は一・〇であるという前提に、内閣府の持っているマクロ計量モデルで税収を算出した結果、事後的に租税弾性値が一・〇になるということでありました。それはこれまでの過去の実績からするとちょっと余りに保守的ではないかというふうに私が申し上げましたところ、内閣府からは、近年では名目成長率が非常に低くなっているという点に留意が必要である、あるいは景気が悪い状況から徐々に回復してくる局面では高い値を取る傾向があるといった理由を挙げられて、弾性値が一程度になるという姿は一つの自然な妥当性のある姿と結論されておられました。
 しかしながら、私が前回示したのは、ここで言われたような最近の弾性値の実績ではありませんし、また景気が悪い状況から回復する局面だけを取り上げたものでもなく、これまでの長きにわたる戦後の景気循環の数値を取ったものであって、内閣府の方が前回言われたような一つの自然な妥当性のある姿というのには余り説得力がないのではないかというふうに思います。
 実際に、長期のデフレ以前である第十一景気循環以前の二十年間の租税弾性値は一・五、前回申し上げたと思いますが、第二景気循環から第十五循環までは平均は一・四四でありますし、また第二から第十一で一・一、第七から第十一で一・二九、九から十一循環で一・五〇と、こういうふうに、長期で見てもとても一・〇という数字には収まらないということであります。
 そこで、今日改めてお聞きしたいと思いますけれども、前回の御答弁で短期的にはともかく中長期の見通しにおいては租税弾性値一・〇は自然な姿と言われているのは何を根拠にしてそう言われているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(井野靖久君) お答えいたします。
 前回も申し上げましたとおり、税収弾性値がおおむね一・〇ということは税収とGDPがほぼ同じ伸びで伸びるということですので、すなわち税収のGDP比率が一定で推移するということを意味しているわけでございます。それで、先生御指摘のように、長期の関係で見てみましたときに、例えばかなり昔まで遡って、ちょっとデータの関係で手元には一九八〇年の税収のGDPの比率がございますけれども、国、地方を合わせたGDPに対する税収の比率を見ますと、一九八〇年で一七・〇、直近の決算が出ております二〇一三年度でも一七・〇ということで、ほぼ同じGDP比率になっているわけであります。これは、すなわち税収弾性値が長期にならしてみるとほぼ一・〇ということを意味するものであると理解しております。
 誤解のないように申し上げますと、単年度ごとに計算された税収弾性値を長期にわたって平均を取った場合に、昔の一時点と直近の一時点をならして見た場合の税収弾性値とはかなり異なる姿になるということがございます。ならして見た場合には、このように税収のGDP比率がほぼ一定ということは、ほぼ一であるということと整合的な結果であるというふうに理解しております。
 それからもう一点申し上げますと、いろいろな期間の取り方によってもちろん税収弾性値は異なってまいるものと理解しております。先生御指摘のように、いろんな過去の循環の局面を捉えますと、その時々で税収の弾性値、出てまいります。
   〔委員長退席、理事若林健太君着席〕
 一つここで申し上げたいのは、過去の景気循環の局面におきましては、日本の税構造が、現在は消費税が導入されておりますけれども、過去の高度成長期におきましては所得税中心の税構造、税体系であったわけであります。所得税の場合には累進構造を取っておりますので、経済が発展して物価が上がって名目GDPが伸びていく場合には所得のブラケットが上に上がっていきますので、税収弾性値が一をやや上回る構造がどうしてもそこには入ってまいります。近年では、もちろん所得税についてはそういった要素はございますけれども、消費税が導入され、その比率がかなり大きくなっておりますので、消費税は基本的にそういった累進構造を持っておりませんので、ほぼ理論的にも一に近いと思われます。
 そういった税の構造の変化もあると思っておりまして、今後の中長期的な見通しにおきましては、ほぼGDPと税収が同じ程度で伸びるという姿を一つの自然な姿というふうに理解しているところでございます。
○西田実仁君 今日、朝、内閣府の方が説明に来られて数値を示されて、私も見たんですけれども、これ資料で出されておりませんけれども、今言われた安定的にGDPと税収の比率が保たれているというのは、そういうところだけの数値を出してきているんですけれども、八五年から二〇一三年まで見ていくと、税収弾性値は実際は一・三五なんですよ、国と地方を合わせて。ですから、一・〇になるようなものだけを数値を出してきて説明をしようと思ってもそれは無理があるわけでございまして、そのことを指摘しておくとともに、問題は、マクロ計量モデルから算出したということでありますので、言うまでもありませんけれども、計量モデルというのは経済の局面が変われば当然その局面に適合するモデルにしなければ正しい姿というのは見えてこないわけでありまして、これまで二十年来の長きにわたるデフレというものを前提にしたようなモデルでは、当然今後のことを、当然我々の今目指しているものはデフレから脱出をするという、脱却をするということでありますので、そうなってきたときにこのモデルで果たして本当に適合するのかどうかということが問われなければならないというふうに思います。
 今回の財政収支の試算で重要なことは、こうした超長期のデフレから脱出してこれまでとは違った経済になるということを前提として見ていかなければ見まがうことになるというふうに思います。
   〔理事若林健太君退席、委員長着席〕
 今、御説明では、税目ごとに計量モデルを変えているんだという多分御説明なんだろうというふうに思いますけれども、実際に今のGDPギャップ、昨年の十―十二で約十二兆円ありますけれども、これが解消していくという、していかなければデフレからの脱却とならないわけでありますけれども、そうしたときには全くこれまでとは違う景色になっていくわけであります。
 企業の設備投資が活発になって資本ストックが拡大し、付加価値が増加に転じる、経常利益は史上最高を更新していく、人件費も拡大に転じていく。そうなると、例えば法人所得の繰越欠損金も、〇八年度には九十・八兆円ありましたけれども、もう既に一三年度で六十八・六兆円に減少して、これは数年後には解消していくだろうと。そして、法人税の伸びが段層的に拡大するんではないかというふうに思われますし、雇用者報酬もこれは当然拡大をしていくと。先ほどおっしゃった税制改正はあるものの、所得税は累進構造を持っておりますので、一定の成長局面では弾性値が一を超えていくというのは、これは自然な逆に姿であります。当然、デフレから脱出すれば株価も上がってくるということからすれば資産課税も増えていくと。という全く違う景色が見えていくという前提で中長期の財政収支というものも見ていかなければ、私は、この数年来の当初予算と決算の数値が余りにも違うということ自体が財政再建を真にやろうと思うのであれば問題ではないかというふうな問題意識を持ってございまして。
 そういう問題意識で一つ具体的なことをお聞きしますけれども、マイナンバーの制度が導入をされます。そうすると、一定程度の所得捕捉率が高まる、改善するということが期待はされているわけでありますが、この内閣府が持っておられる計量モデルではどの程度そうした効果を見込んでいるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(井野靖久君) お答えいたします。
 マイナンバー制度の導入によりまして、より正確な所得の把握が可能になるものと考えられるわけでありますけれども、現段階では、その効果につきまして定量的な把握が難しいことから、計量モデルの計算には織り込んでいないところでございます。
 こうした効果については、より具体的な定量的データが得られた段階で検討したいと考えているところでございます。
○西田実仁君 盛り込まれていないということであります。
 最後に大臣にお聞きしたいと思いますが、一国の財政を論じるに当たって、やはりなぜ租税弾性値が一・〇というふうにとどまるのか。これは内閣府の一つの参考資料ですから、別にこれにこだわる必要はないのかもしれませんが、しかし、財政諮問会議に出されている収支計算であります。そうした租税弾性値が一・〇にとどまるということを仮に前提とするんであれば、あるいは財務省の場合は一・一とかに機械的に試算しているのも承知しておりますけれども、そうした新しい経済、全く違う景色の経済にしようと我々はしているわけでありまして、そのときに、これまでの長期にわたるデフレと同じような発想で、あるいはそういうモデルで財政再建を考えるということが本当にどういうことなのかということを国民に、いずれにしても税収弾性値が一・〇と仮に置くんであれば、あるいは一・一と置くんであれば、なぜそうなのかということをやはり国民の皆さんに対してきちんと説明する責任が、財政を論じるんであれば出てくるんではないかと思いますが、大臣の最後に御所見をお聞きします。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど内閣府からの説明もあっていたとおりですが、これは御存じのように、税収弾性値というのは単年度でやりますとえらくぶれが大きいというので、計算方法がそういう計算方法になっておりますので、名目成長率が二%で伸び率が二・二%だと仮にした場合は、税収の弾性値は二・二割るの二ですから一・一ということに、簡単に言えばそういう計算になるんですが、これが仮に名目成長率が〇%とか〇・一とかいうことになって税収の伸びが一ということになりますと、一を〇・一で割りますといわゆる弾性値は一〇ということになりますので、一挙にぼんと跳ね上がる形になりますので、単年度でやりますとばらばらにかなり差が出るということでありますので、分母になります名目成長率がゼロに近い数字になるほど極端に大きな弾性値が出るということなどがありますので、最近の、この二年ぐらいは随分変わってきた絵になっているじゃないかというのは間違いなく御指摘のとおりです。なっておりますが、その前のことを考えますと、異常値の影響というのを排除できないというのはもう正直なところだと思っております。
 したがって、課税ベースが名目成長率に連動しておりますので、基本的には弾性値が一と考えられる消費税につきましては、その税収シェアが拡大をしておりますので、累進課税を取っているための弾性値は一以上ということで考えられるので、所得税につきましては、累進構造の中期的な緩和、フラット化しているということだと思いますので、税収弾性値もバブル期以前と比較してえらく高まっていると考えられるかと言われると、今そこまでまだちょっと、二年目でもありますので、ちょっとそこまでの自信もありませんので、中期的には一に近い数値を想定しておいた方が妥当ではないかというように今の段階では考えております。
○西田実仁君 終わります。
○藤巻健史君 維新の党、藤巻です。
 まず、質問の前に、前川委員の方から贈与税のお話がありまして、そのときの大臣のお答えの中で、贈与税の軽減というのは消費を喚起するためというふうにおっしゃっていたんですが、是非、そのほかにも、働く人のモチベーションを高めるということを付け加えていただきたかったかなというふうに思いました。
 やっぱり、孫子が将来いい生活をしたい、孫子にそのためにもお金を残したいというのは働く人の、これはもう人間として当たり前のモチベーションですし、それを取り過ぎてはまずいということもありますので、過度な格差是正というのは問題なので、働く人のモチベーションということも是非おっしゃっていただきたいなというふうに思います。
 特に、私は、格差是正が金科玉条のように今なっていますけれども、やっぱり年に三回海外旅行に行く人と三年に一遍海外旅行に行く人の格差はあってしかるべきだと思っていて、それをなくす必要は私はないと思っていまして、もし格差是正が究極の目的であるならば大門さんの党に政権を譲ればいいのであって、そうなるとやっぱり、歴史的に資本主義に負けるということがありますので、格差是正も程度問題だということは十分認識をしておいていただきたいなと思うんですが。
 ここで質問に入りますけれども、そうはいいながらも、絶対に解消しなくちゃいけない格差ってあると思うんですね、それは世代間格差だと思うんですが。日本で一番の格差は世代間格差であるし、それは解消しなくちゃいけないと思うんですが、平成二十七年度の今予算は、まさに世代間格差拡大予算だと私は思っておりますが、いかがでしょうか。大臣にお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 一般会計の予算で見ますと九十六兆円ということになっておりますけれども、社会保障関係費約三十兆と、これが三分の一を占めておることになりますが、歳入面では全体の三分の一以上を国債発行というものに依存しております。したがいまして、赤字国債を通して将来世代に負担を先送りしているという構造であることは、これは間違いなく事実です。
 こうした先送りをしているという構造をできる限り早く解消するというためには、現政権としては経済再生と経済成長と、いわゆる財政健全化というものの両立に取り組んでいるところなんですが、この二十七年度の予算において、社会保障の改革を含めて歳出の重点化、効率化を行うことによって、国債発行額を前年度から四・四兆円減らしております。この減額幅というのは過去三番目に大きいんですが、また、赤字国債の減額幅に着目すると過去最大の大きさとなっております。
 したがいまして、将来世代への負担の先送りの解消については、これはそれなりに取り組んでいるところでありまして、次世代に負担のツケをツケ回しをするというのをよしとするものではないことははっきりしておりまして、今後とも、この点には十分に留意をしてやっていかねばならぬところだと思っております。
○藤巻健史君 それなりに取り組んでいるという御回答でしたけれども、それなりにでは困るわけでして、非常に重要な問題だと思うんですね。
 社会保障費、確かに三二・七%、私が今日ちょっとお配りした資料で、社会保障費三十一・五兆円、三二・七%なんですが、地方交付税十五・五兆円のうちの約二五%は民生費、地方税の社会保障ですから、ここで約四兆円分、それと、あと国債費も過去の借金のあれですから、やっぱり国債費の約三割は社会保障費だったと本質考えられますので、それが約七兆円。そうしますと、社会保障費というのは、この表面上出ている三十一・五兆円のほかに地方交付税の民生費分四兆円と国債費分の七兆円、約四十二兆円あると私は理解しています。
 九十六兆円の歳出のうちの四十二兆円が社会保障費だとすると、残り、社会保障費以外が五十四兆円使っているわけですが、この五十四兆円というのはまさに税収に見合っているわけですね。社会保障費以外は税収でカバーしているということで、税収は全て社会保障費以外に使われている、ほぼ同じ数字ですからね、ということだと思うんですよ。
 昔でしたら社会保障費はほとんどなかったですから。というのは、社会保障費というのは財政法上、所得の再配分、すなわち格差是正ですから、これは昔はなかったわけですね。なかったというのは、今の厚生年金に相当するものは昭和十七年にできましたし、国民年金は昭和三十六年ですから、その前というのは別に社会保障費そんなに大きくないわけで、ほぼ再配分なんてやっていなかったわけです、格差是正はやっていなかったわけですね。ということはそれでいいんですけれども、その社会保障費という分ができた。
 先ほど、社会保障費以外を税収で賄っているとなると、社会保障費って全て借金で賄われているというふうにも考えられるわけですね、要するに国債で。ということは、まさに社会保障費、我々がもらって孫子が払う。要するに、まさに孫子から我々に対する所得再分配というふうに考えられるわけで、これはもう、こんな格差はとんでもない格差だと思いますので、これはまさに、赤字国債を発行しない、要するに財政再建をすることこそ日本最大の問題である世代間格差をなくす方法であるということを十分理解していただきたいなと、これは要請でございます。
 次に、三月三十一日に日本経済新聞の「経済教室」に翁邦雄京都大学教授が書いていらっしゃるんですね。ちょっと読ませていただきますけれども、高橋は、これは是清のことですけれども、高橋是清は一九三五年七月の声明で、借金政策は永続できず、いずれ公債増発に伴う利払い費増加に追われ、結局、印刷機械の働きにより財源の調達を図らざるを得ざるに至り、かくしていわゆる悪性インフレは必至の勢いとなるだろうとして財政政策を転換しようとしたと、こう書かれているわけです。さらに、今回のですよ、今回の量的緩和、今日銀がやっている量的・質的緩和も財政への資金供給は目的ではない、しかし高橋財政と異なり、副作用として既に巨額の財政支出をファイナンスしている、銀行が買った国債はワンタッチで日銀に転売され、最終的に日銀資金が財政支出を補っていると書いていらっしゃるわけです。
 まさに、今、日銀が印刷機械の働きによって財政の調節を行っているので、高橋是清流に考えますと悪性インフレは必至であるというふうに、翁さんはそういうふうに書いていらっしゃると思うんですけれども、高橋是清のこの考え方、麻生大臣の先輩大蔵大臣であったし、麻生大臣の先輩総理でもあったわけですけれども、この高橋是清の考え方に反論はあるかどうかということについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは少々長くなるかもしれませんけれども、高橋という人は、これは御存じのように民政党じゃありませんから、この人は。我々が民主党の人に大蔵大臣頼んだみたいなことをやっておるわけですよね、簡単なことを言えば、この時代に。
 犬養さんのときに、彼は政友会の総裁、かつ元日本銀行総裁、元内閣総理大臣、大蔵大臣でもあったけれども、この人を呼んできて任すということで一任されて、彼は受けたんだと思うんですけれども。
 そしてその後、高橋是清が政友会のときに、御存じのように血盟団事件が起きて、血盟団の、内閣で井上準之助、時のあれが暗殺。そしてその後、五・一五事件で、たしかあのときは犬養毅も暗殺ということに多分なったんだと記憶しますけれども、その後、斎藤実内閣になって、またもう一回高橋は大蔵大臣を引き受けさせられて、その後、引き続いて、あれは二・二六ですから、岡田啓介内閣のときにもう一回また大蔵大臣ということを任命されるんですが、このときに高橋是清は暗殺されるということになったんですが、何で暗殺されたかと、そこが一番問題である。
 私に言わせると、この人は、なった最初、犬養毅内閣でなったときにはデフレにはデフレ対策でごわすと言って、徹底して、日銀に乗り込んで行って、財務省に登庁する前に日銀に行って、金の兌換を停止、円は暴落というようなことをやるでしょう。結果として、いわゆるデフレ対策を徹底して彼はやって成功するわけですよ。
 少なくとも、世界のウォール・ストリート・ジャーナルに今次不況を世界で最初に脱出したのは日本と、当時のウォール・ストリートに書かれた記事が残っていますから、それを見て丸々パクって使ったのがフランクリン・ルーズベルトという民主党のいわゆる大統領候補ですよ。それでニューディールという名前の風呂敷紙に包んで高橋是清のをそっくりアメリカでやって成功したんですよ、間違いなく。
 しかし、高橋の偉いのは、それで景気が良くなったらインフレになってきたわけですよ。そのときにもう一回内閣総理大臣に言われて、岡田内閣のときに。そのときには、インフレにはインフレ対策でごわすと言って、今度は支出をばさばさ切ったんですよ。一番切られたのは軍事費ですよ。陸軍省が一番切られた。だから陸軍省に暗殺されたんですよ。
 だから、そういったようなものはきちんとどこかで、経済が回復してきた段階できちっと政策を、デフレからインフレに変わったら、それは当然のこととして、日本銀行としてインフレ対策に政策なりを財務省と一緒になって変えるのはそれは当然だと、私はそう思います。
○藤巻健史君 理屈は本当にそうなんですけれども、ただ、今回の場合は、何度も申し上げていますように、出口があるか、インフレになったときに対策があるかというのが非常に重要であって、今の量的緩和では、私は、出口がない、コントロールできないんではないかというふうに思っています。
 もう一つ、予算に関してなんですけれども、財政法では、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」と、第四条ですかね、うたっているわけですね。要は、赤字国債発行なんてとんでもないと、こういう発想で、仕方がない場合には建設国債は仕方がないかなという発想なわけですね。
 この趣旨というのは、やっぱり二度とハイパーインフレを起こすまいという先人の知恵だったと思うわけですが、その先人の知恵を無視して、今度の平成二十七年度予算では約三十七兆円の新発債のうち六兆円が建設国債で、ほとんど約三十一兆円が赤字国債なわけですよね。まさに先人の知恵、ハイパーインフレを二度と起こすまいという先人の知恵を無視している予算だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これまでの赤字公債の発行というものは、公債残高累増を含めまして、これは、人口構成がやっぱり少子高齢化したことやら、資産のデフレーションが、バブル景気が崩壊後の長期にわたるいわゆる資産デフレ不況というものによる税収の大幅な落ち込みというのがありましたので、私はある程度やむを得ない面もあったんだとは思いますが、もちろん、社会保障とか地域の行政サービス等々を享受しております今の我々の世代の負担が将来世代に先送りしているという状態が持続可能な状況とは言い難い、それは当然のことだと思います。
 したがいまして、こうした先送りしている状況をできる限り早く解消するために、経済再生というものと両立させながら財政健全化を一歩一歩進めていく、それが先人の知恵にかなうものであろうとも思うところでもあります。
 こうした観点から、平成二十七年度は赤字公債の減額幅を四・四兆円、過去最大ということにさせていただきましたし、二〇一五年度の財政健全化目標を達成する予算とすることなど、将来世代への対応もそれなりに対応しておると思っております。また、二〇二〇年度の財政健全化目標につきましても、この目標はしっかり堅持して、今年夏までにその達成に向けた具体的な計画の作成をすることにいたしておりまして、こうした取組がないと、やっぱり国に対する信頼とかマーケットからの信頼とか外国からの信頼というものを失うということは、これは日本の財政が成り立たないということになりかねないという危惧を持って、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○藤巻健史君 そのほかにも、特例国債法を、一年限りだったものを三年にするとか、要するに、実質国債引受けを日銀がしているとか、それから、これは日銀の話ですけれども、発行券ルールの一時停止とか、いろいろ先人の知恵を無視していますので、極めて私はハイパーインフレのリスクがあるかなというふうに思っています。
 先ほどの大臣の話も非常に納得のいくことで、言葉上では非常にもっともな話なんですけれども、言葉だけではなくて、是非、断固赤字を早く解消する方向でお願いしたいと思います。
 以上です。
○大門実紀史君 大門です。
 今日は、福井県の越前市にあります武生信用金庫の不正融資問題、並びにその不正融資を公益通報して不当解雇に遭った職員の方の問題を取り上げます。
 この問題は、今資料をお配りしておりますけれども、地元では大変大きな問題になっておりますが、ただ、これは一地方の一信用金庫の問題として片付けられない根の深い問題がございますし、全国どこでも起こり得る問題であります。
 一つは、公益通報者の保護ですね。この委員会で第一生命の公益通報者の問題は取り上げてきましたけれど、そういう問題があるということと、もう一つは、地方の財務局と地方の経済界あるいは信用金庫、信組等の癒着、その独特のワールドがあるんですけれども、闇の世界といいますか、そういう重大な問題が数多く含まれている問題であります。大変ボリュームのある問題でありますので、今日は第一回ということで、これからシリーズで取り上げていきたいと思いますけれども。
 まず簡単に言いますと、資料一に時間経過、そして二に新聞記事を配りましたけれども、まず武生信用金庫という信用金庫は、僅か五人の零細な造り酒屋に、その五人の従業員というのは、二人が信金からの出向者ですから、三人の従業員の造り酒屋というと、そんなの体を成しているのかなと。私の本家も造り酒屋ですけれど、そんな三人ぐらいで造り酒屋ってあるのかなと思いますけれども、とにかくそういうところに十五億円も不正融資をして、結果的に返ってこなかったわけですけれども。
 その信用金庫の中で、やっぱり真面目に頑張っている人いっぱいいるわけですから、その中で心ある職員がこれはおかしいと、うちの信用金庫おかしいということで北陸財務局に通報されたんですよね、これ不正融資じゃないかということで。ところが、財務局は無視をし続けました。なおかつ、もう一つ言えば、その職員の通報だけじゃなくて、職員が財務局に行っても全然財務局聞いてもくれないものですから、福井行政評価事務所に言われて、福井行政評価事務所から財務局に通報されたと。それでも北陸財務局は動きませんでした。無視をしました。その間に、この造り酒屋の迂回融資が更に始まって、何と金利が〇・一%と、まあ考えられないですよね、普通三、四パーですよね、情実融資をしていて。そういうことがあったんですけれど、地元紙に大きく取り上げられたことをきっかけに表面化していくわけです。
 取り上げられたので、最初公益通報された違う職員の方が、この方も真面目な方で、やっぱりおかしいということで信金の中でも問いただしたんですけど、経営者側は答えないということで、公益通報のために、これは正当な行為なんですけれど、公益通報としては、信金内の情報にアクセスをしたんですね。そうしたら、それを理由に、不正アクセスだということで、この職員、もう一人の方も含めて懲戒解雇にしてしまうというようなことがあったわけであります。
 その前に、二〇一二年の九月から十二月、北陸財務局は金融検査に入っております。これは、九月三日から十二月二十六日ですから異例の長さですよね、四か月近い。こんな長い検査をやることは普通ありませんが、入って、異常な貸出条件にあると、あるいは迂回融資ということは把握していながら何の処分もしなかったわけであります。それで、職員の方々は刑事告発をするということ等々されて懲戒解雇されるわけですけれども、その後、武生信金の中でも、武生信金としても不正融資を後で二〇一四年になって認めるというようなことがあって、この三月にはこの造り酒屋は自己破産を申請して、十五億の融資のほとんどの部分が焦げ付いたままということになって、一言加えれば、財務局主導で今は信金中金に資本要請をして、まあ何かうやむやのうちに解決しようとしているようなことになっていると、これが今の経過でありますけれども。
 問題の核心は、もちろんこの十五億の融資がどこに消えたのかと。これは地元の大物の関与とかあるいは政治家は関与していないかとかいろんな数々の疑惑はあるわけですけれども、ただこれは、背任なども含めて、司法や警察の対応あるいは裁判の推移を見るしかない部分もあるかと思うんです。
 国会の仕事は何か、この委員会のただすべき点は何かというと、北陸財務局の対応であります。
 一つは通報を無視したことなんですけれども、この時系列にありますのは、これはそれぞれ確定的な証拠があることなんですけれども、最初に二〇〇〇年の段階で通報された、全部で三回通報されております。あと、福井行政事務所からも財務局に通報しておりますけれども、北陸財務局はこういう通報を、今金融庁にちょっといろいろ聞いてもらっているんですけれども、事実はないということにしているんでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(森信親君) 最近における新聞報道を受けまして、北陸財務局においては関係文書の調査、それから当時の担当者に対するヒアリングを行ったと聞いております。その結果、金庫職員からの通報や行政評価事務所からの連絡を記憶している職員はおらず、また、文書保存期間の経過ということもあって文書は確認できませんでした。
 このように、今の段階で通報や連絡があったことの確認はできておりませんが、他方で、通報や連絡がなかったとも言えないものと考えております。
○大門実紀史君 ここまで来ると、財務局は自分たちを守ろうということで必死になっていると思うんですけれども、少なくともこの福井行政事務所からの通報というのは、これ資料が残っているんですね、この行政事務所に。したがって、これは一歩踏み出していただいて、金融庁として本気で調べるつもりであったら、これは総務省の管轄ですので、福井行政評価事務所に聞いてもらえれば通報したかどうかという事実は確認できるんですよね。是非その辺も踏み込んでもらいたいと思いますけれども。
 二つ目は、こういうことが、後でもう不正融資と経営陣も言っていることをなぜ、この二〇一二年の検査で実は把握していたんですよね、事実としては、処分をしなかったのかということです。
 一つは、こんな零細な造り酒屋に十五億円もの融資というのは、いわゆる信金法違反になります。信用供与限度額をはるかに超える違法融資でありまして、これは信用金庫法八十九条違反になります。それがあるので迂回融資、小分けにした迂回融資という方法を取ったわけですけれども、これ、いずれにしろ、こんなものは検査官が入ったら、素人だって分かるような話なので、把握できないわけないし、一応把握はされたわけですよね、把握はされたわけであります。
 もう一つは、この異常な低金利です。利率〇・一%の融資なんということは、無担保ですよ、長期無担保ですよ。信金の内部文書では、お金返してもらうのに千年掛かるとまで信金の内部文書は言っているわけですね。こんな融資を、これ検査で分かっているわけですよね。更に言えば、検査入ったときに職員の人がシュレッダーで書類を処分すると、これは検査忌避に当たります。これも法律違反ですね。こういうことが全部あったにもかかわらず、なぜ処分が何もなかったのかと。
 このときに処分していれば、後々こんなとんでもない融資が拡大することもなかったんではないかというふうにも思うわけでありますけれども、なぜ処分がなかったんでしょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大変申し訳ございません。個別金融機関に対する検査内容についてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、一般論といたしまして、検査におきましては、検査対象先のリスクを事前に調査、特定した上で、重要なリスクでありますとか経営課題に焦点を絞って検証を行うこととしております。例えば、経営管理体制でありますとか信用リスク、資産管理体制といったことが懸念される金融機関については、そうした点を重点的に検証して実態把握に努めているところでございます。仮に検査において法令違反や不適切な業務運営等の問題が認められた場合は、検査結果通知によって指摘しまして、その後、法令に基づく報告徴求命令等により改善を求めることにしているわけでございます。
○大門実紀史君 遠藤さんは、長い付き合いで、信頼できる方だというのはよく承知しております。なかなかこういう場で個別のことを踏み込んで言えないのも分からなくはないですけれども、これからちょっとお願いしたいのは、私、この新聞記事なんかだけ見て質問するような議員ではありません。全部資料が手元にあります。
 例えば、武生信金の部長が財務局の人間と検査などについて携帯電話で個別のやり取りをしていると、その結果を部長から理事長に報告しているという生々しい資料もあります。こんなことがあっていいのかと、財務局と信金の癒着ですよね。検査に係る報告、事前に財務局が、こういうことを気を付けなさい、こんなことをやっていいのかとか。あるいは、今は総務課長さんですかね、北村さんという方は、この方が検査に入ったわけですね。最後は、いろいろ問題点があったんだけれども、理事長とお手打ちのやっているコメントまであるわけですよ。こんなことあっていいのかということいっぱいあるんですよね。
 この北陸財務局と武生信金の癒着の実態、これはたくさんの人間が天下りをしております、ここに。だからもう一体になっちゃっているんですね、この財務局と武生信金と。その中でこういう不正融資が行われて、どこにお金が行ったか分からないということになるわけでありますので。
 ちょっとこれは本省として、この財務局独特の世界、全国の、ワールドがあると思うんですよね。例えば、ある財務局では、本省から財務局に行きますと、地銀の担当まではしてもらうけれども信金、信組の担当はさせないと。つまり、その辺はもう財務局のプロパーのワールドでアンタッチャブルになっているというふうな世界もあるわけですね。それが今回、この北陸ではこういう問題を引き起こしたのではないかと思いますので。私は遠藤さんを信用しておりますので、これからきちっと、ちょっと今まで余り対応されていなかったと思いますけれども、きちっと対応していただきたいなということを今日は申し上げるだけにしておきますので、また取り上げますのでお願いします。
 大臣にも一言お願いしたいんですけれども、今申し上げたように、この地方財務局と地方金融機関の今言ったワールド、アンタッチャブルになっているところ、これは前からもいろんな問題があったんですけれども、やっぱりこれをきっかけに、アンタッチャブルの世界をつくらせないで、ただすべきところはただすということで対応していく問題が目の前に起きたのではないかと思いますので、大臣のこの問題への姿勢を最後に聞かせてもらえればと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 金融庁及び財務支局というか財務局において、金融機関の、何というか、健全性、また適切性ですか、の観点から、これはいわゆる法令に基づいて適切に検査監督を努めていると考えておりますけれども、今、大門先生からいろいろ御指摘をいただいた点は、これは金融庁として確認すべき点というものはきちんと確認するなど、必要な対応というのをきちんとするよう事務方に指示いたします。
○大門実紀史君 終わります。
○中山恭子君 次世代の党の中山恭子でございます。
 今日は文化交流についてお伺いいたします。
 三月十三日に衆議院を通過しました二十七年度予算の文化庁関係予算を見ておりましたら、文化プログラムに向けた発信強化の項目の中に、戦略的芸術文化創造推進事業として一千五百万円が新規で、また、文化プログラムの実施に向けたシンポジウムの開催費として一千万円が新規で付いて計上されておりました。また、芸術文化の世界への発信と新たな展開費が、これは新規ではございませんで、四千五百万円増となっておりました。
 日本の将来を思い描きますとき、日本が世界の文化交流の拠点として各国、各地域の文化の競演、競技が日本各地で開催される、そのような国として存立できればと思っておりまして、来年度予算でそのような可能性の実現に向けて小さな一歩が刻まれるとしたら、この予算は歴史に残る予算となる、大変うれしいことと喜んでおります。
 この予算について、具体的にどのようなことを予定しているのか、文化庁にお伺いいたします。
○政府参考人(有松育子君) お答え申し上げます。
 二〇二〇年に開催をされます東京オリンピック・パラリンピックをスポーツと文化の祭典として、地方自治体等と連携をいたしまして、全国の津々浦々で魅力ある文化プログラムを展開することによりまして、世界中の人々を日本の文化で魅了したいというふうに私ども考えております。
 そのためには、文化プログラムに向けた発信の強化が重要と考えておりまして、ただいま先生御指摘のように、平成二十七年度予算案といたしまして、文化プログラムの発信の強化に係るものを九億八千七百万円を計上しているところでございます。
 具体的には、一つには、これは新規でございますが、日本の各地で行われております公演とか様々な文化行事なども含めますが、そうした情報を海外発信するための環境整備をしたいと、外国からも含めてそうした全国の公演情報などを知ることができるような環境整備のためのまず第一歩でございますが、調査研究のために一千五百万円新たに計上しております。
 それから、もう一つ新しいものといたしまして、文化プログラムに向けまして、各地域がそれぞれの文化資源の魅力を国内外に発信するために、そして積極的に活用するノウハウを創出するために、文化関係者のみならず観光関係者や様々な企業等も含めまして、関係者間で連携して実施するようなシンポジウムを開催するために新たに一千万円を計上してございます。
 それ以外に、例えば現代アートとか音楽、舞踊、演劇など各分野の我が国の優れた芸術文化を戦略的に世界に発信するための様々な、例えば海外フェスティバルへの参加ですとか国内での国際フェスティバルの開催などを支援するものとして九億六千二百万円計上しているところでございます。
○中山恭子君 今、オリンピック・パラリンピックに向けてというお話でございましたが、日本において国際的な文化交流の祭典を開催していくということを考えますと、オリンピック・パラリンピックが終わった後もこういった祭典を続けていってほしいと考えております。
 日本には数多く国際と名の付くフェスティバルが三千近くもあると聞いておりまして、そういったものをネット的な、まとめることとかですね、それからシンポジウムで各地域の方々の理解を得ていくということ、大変大切なことであると考えておりますので、このような予算が付いたことは大変有り難い、日本の将来にとって大変良いことであると考えております。
 また、二月十八日の代表質問で安倍総理に文化による国際貢献についてお伺いいたしましたところ、安倍総理から、「日本が国際文化交流の拠点となり、世界の文化が輝きあふれ交流する場を提供できるなら、こんなにすばらしいことはありません。そうなれば、御指摘のとおり、若者たちも高齢者も生き生きと動き出し、地方創生にもつながると考えます。是非、この場におられる議員の皆様と力を合わせ、このような日本をつくっていきたいと思います。」との御答弁をいただいております。
 二〇一〇年に、今日配付しております提言、「世界中の文化が輝き、溢れ、交流する「場」をめざして 文化のプラットホームとしての日本」を配付しておりますので、御覧いただけたら有り難いことと考えております。
 日本で世界の文化が交流する祭典を開催することについて、文化庁はどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。また、今日は国際交流基金の安藤理事長にも御出席いただいておりますので、そのことについてお二方から御意見を伺えたらと思っております。よろしくお願いします。
○政府参考人(有松育子君) 先生御指摘のように、国際的な文化交流の祭典を開催するということは、世界中から多くの人々が訪れて日本の文化に触れていただく絶好の機会であるというふうに考えております。
 日本の国内におきましては、先生御配付の資料にも挙げられておりますが、例えば越後妻有のトリエンナーレですとか横浜トリエンナーレですとか瀬戸内国際芸術祭などの国際芸術祭が全国各地で開催をされております。そして、世界中から芸術家や観光客が集まる国際芸術祭となっているものでございます。
 こうした国際的な芸術祭の開催には、大きな集客の効果や経済効果も見込むことができまして、地域の魅力づくりにもつながるというふうに考えておりまして、地方創生を実現する上でも大変意義のある取組と考えております。
 このため、文化庁におきましては、こうしたものを文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業によりまして、地方公共団体が企画するこうした国際芸術祭などを始めとした文化芸術活動に対する支援を行ってまいりまして、我が国の文化芸術の国際的な発信や文化芸術による地域の活性化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○参考人(安藤裕康君) お答え申し上げます。
 私ども国際交流基金の使命は、文化を通じて日本の友人を外国で増やしていくということ、そして日本への理解を深めることでございます。そのために、文化芸術面での人の交流、ネットワークの構築、あるいは共同制作等を進めることが重要だというふうに考えております。したがいまして、日本国内での文化的催しに際しましても、国際交流基金の目的とする国際文化交流活動に資するためにできる限りの協力を行っていきたい、そして御支援を行っていきたいというふうに考えております。
 少し具体的な例を申し上げますと、私ども国際交流基金は、総理のイニシアチブによって設置されましたアジアセンターにおきまして、東京国際映画祭と協力して東南アジア映画の紹介を行ったり、あるいは東南アジアの方々との音楽の共同制作公演を行うなど、既に国内での事業を実施してきております。
 これからも、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを目標にいたしまして、様々な国際文化交流事業の実施に積極的に協力してまいりたいと考えております。
○中山恭子君 今お答えいただきましたように、日本の中で世界の、また国際的な文化交流の祭典を開催するに当たりまして、世界各地に拠点を持っている、国際文化交流を担当している国際交流基金の役割は大きなものであると考えております。
 今日は世界の主なフェスティバルという資料も配付しておりますが、安藤理事長から世界でどのようなことが行われているのかについても御説明いただきたいと思います。
○参考人(安藤裕康君) お答え申し上げます。
 今日、中山先生から配付をいただきました世界の主なフェスティバル、ここに掲げられているとおりでございます。
 例えば、二、三、具体的な例を申し上げますと、ベネチア・ビエンナーレというのがイタリアでございます。これは、一八九五年からイタリアのベネチアで二年に一度開催されている現代美術の国際展覧会でございまして、観客動員数は約五十万人というふうに言われております。
 それから、フランスのアビニヨン演劇祭につきましては、一九四七年より南フランスのアビニヨンで毎年開催されている演劇フェスティバルでございまして、観客動員数は約十万人と言われております。
 それから、エジンバラ国際フェスティバルにつきましては、一九四七年からスコットランドの首都エジンバラで毎年八月に開催されておりまして、これは世界最大級のパフォーミングアーツのフェスティバルと言われております。そして、観客動員数は約五十万人でございます。
 このほかにも、この中山先生の資料にあるような世界的な歴史のあるフェスティバルが各国で開催されているわけでございます。
 これらの歴史のある芸術イベントは、国際的なアーティストの交流の場としての役割を果たすとともに、多くの観客が国内あるいは外国から訪れて世界的な注目を集めております。そういうことを通じまして、その国のソフトパワーを用いた対外発信に大きく寄与しているというふうに理解しておりまして、このようなフェスティバルは国際文化交流で大きな役割を果たしているというふうに認識しております。
○中山恭子君 日本には、全国どこにでも日本が長年にわたって育んできた文化がありまして、余り文化ということを政策として考える習慣がございませんけれども、やはり世界の中で日本は文化の国だね、あそこに行けば世界の文化交流がいつも行われているねと思われるような国になるためには、政府として思い切った文化交流のための政策を持ち、予算を付けていく必要が大事であると考えております。
 先ほど安藤理事長から、アジアセンターの中で国内事業も行っているとおっしゃっておりましたが、事業仕分の中で、特に横浜トリエンナーレに関しましては、元々国際交流基金と横浜市が共催で行われていたものでございましたが、国際交流基金が主催者から外れるということになってしまいました。
 私自身は、国内で国際的な文化交流を行う場合には、国内の官庁、省庁と国際交流基金が協力していかなければ不可能だろうと考えておりまして、そういった意味で、交流基金が国内事業にも協力するということをもう一度、望ましいと思っておりますので、安藤理事長のお考えをお話しいただきたいと思います。
○参考人(安藤裕康君) 私どもが国際的な場で文化交流をしていく上で、日本の文化を海外に紹介するということはもちろん大切でございますし、私どもの主たる任務としております。
 ただ、日本の文化を単に一方通行で紹介するだけではやはり真の交流にはならないのではないかなと考えておりまして、そういう観点から、双方向の交流、あるいは協働の交流ということを盛んにしていきたいと思っておりますので、その意味でも、国内における行事に際しても、文化庁等、あるいはそのほかの関係省庁とも協力しながら、私ども国際交流基金として国際交流基金法の定められた枠内で精いっぱいの協力をしていきたいというふうに思っております。
○中山恭子君 最後に麻生大臣に、今お聞きいただきましたように、こういった日本国内で国際的なフェスティバル、祭典を開いていくときに、今の行政組織では縦割りの中で非常に多くの省庁が関係してまいります。何らかの組織など、それから民間団体、地方公共団体などとも協力していかないとできない事柄でございまして、副総理として、その辺、将来の構想についてどのような感想を持ちか、御所見を伺えたらと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ビエンナーレ、二年に一遍、トリエンナーレ、三年に一遍という意味でしたっけね、これ。何となく、こうやって見るとえらく大変なように見えるんですけど、これなんか、徳島の阿波踊りと大して変わらぬでしょうが。基本的には徳島の阿波踊りですよ、やるのは。動員数は徳島の方が多いよ、圧倒的に今は。
 それから、北海道なんかで、例えば、そうですね、ヤーレンソーランなんというものを北海道で、何にもない北海道でいきなり雪の祭り以外でヤーレンソーランというのを始めたんです、あれは長谷川というのが始めたんだと思いますけれども。始まったときにはみんなばかにしていましたよ。しかし、結果として、ヤーレンソーランって、あれだけのものになったじゃないですか。世界中から今来ますよ、みんな参加していくんだから。
 そして、それに対して行政が何しているかといえば、場所をきちっとしただけですよ。その間、場所を確保してやる、交通はきちんと遮断してというようなことを、大して金が掛かる話でもないし、そういったようなことをきちっとやる組織として、結構、財団と組んでみたり、いろんな何なりしたりして、ちょっとしたことなんだと思いますけど、それに対する理解というのがすごく大事なところだと思いますので、安倍総理の場合もその点ははっきりしておられるようにお見受けしますので。
 私どもとしては、こういったものはもっともっと、クールジャパンとかいうのに役人が入ってくると大体クールになりませんから、あんなものは。だから、ああいうものをなるべく排除して、きちんとして、みんなでできるところまでして、方向としてはこれですということをやらないと。
 我々でいいと思っているものが外国から見ていいかといったら、やっぱり中山先生、テレ東の「Youは何しに日本へ?」という番組を見られたことありますか。見られた人、ここにいるレベルではほとんどないんですよ。しかし、「Youは何しに日本へ?」という、こんな金掛けていない番組であれだけ面白い番組はめったに見たことないんですけれども。これは本当に、いきなりマイクを突き付けられて、ユーは何しに日本へと聞くだけですよ、番組は。ところが、その番組がもう視聴率は高いし、外国人はこれに出たいと言うしというぐらいのものに成り上がっている。それはもう、我々としては何でこれが面白いのか分からないんですけど、そこに来た人はみんなそれがいいというのが、やっぱり面白いと感じるところが違いますので、そういったものだと思って私どもとしては対応していく必要があろうかと存じております。
○委員長(古川俊治君) 中山恭子君、質疑時間が来ておりますので。
○中山恭子君 日本の文化の底力をお示しいただいたものと思います。
 ありがとうございました。
○中西健治君 中西健治です。
 予算の委嘱審査ということでありますので、予算の中に使われている数字の精査を少しやらせていただきたいというふうに思っております。
 三月二十七日の予算委員会では、国債の想定金利の算出根拠についてお伺いしました。この三年間、算出根拠は説明を聞いてみるとばらばらなんですけれども、答えはなぜか一・八%というものでそろっているのはいかにということをお伺いさせていただきましたけれども、同じようなもので為替レート、これについてお伺いしたいというふうに思います。
 資料を二枚御用意をさせていただきました。資料のまず二の方を御覧いただきたいんですが、支出官レートの計算期間という資料でありますけれども、支出官レートとは、防衛装備品購入ですとか在外公館での支払など、一兆円を超える外貨建ての支払に充てるために予算の編成時に設定する当該会計年度における為替レートのことであるというふうに理解しております。支出官レートは、過去の一定期間の為替相場の平均を取る形で算定をされており、直近五年間の支出官レートの算定方法を表したのがこの資料です。
 この資料を見ていただければ、左の方から見ていきますと、十二か月の算定期間、十二か月の算定期間。ところが最近になって、一か月、十か月、三か月と、こんなふうに変わってきているんです。このように変わってきてしまっている、元々十二か月だったものが一か月、十か月、三か月というように変わってきている、ばらばらになっているということについて麻生大臣の御説明を聞きたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、この資料は合っています、まず。
 お尋ねの支出官レートを設定するに当たりましては、為替相場の平均を取るという、その期間の長さが毎年度必ずしも一定ではない、同一ではない、十二か月もあれば二か月もある、そういった客観性を欠いているのではないかというのが多分御指摘のところだと思いますので、例えば、平成二十七年度の支出官レートは直近三か月間の平均を取って百十円と設定をいたしておりますけれども、仮に、例えば一年平均といった画一的な決め方をしてしまいますと、編成時点、毎年十一月頃なんですが、そのときの為替レートが百十円台後半まで円安方向で動いている中にもかかわらず支出官レートを百四円に設定することになってしまうということであります。
 これは、違ったときには貨幣の交換差減補填金というのは出すんですけれども、それに大きく依存した執行となる可能性が最初からありますので、予算執行の効率性の観点から避けるべきだと考えております。
 したがって、マーケットへの影響を与えぬよう、ある程度は客観的な、機械的な決定方法というのをしつつも、来年はこれですと言うと、財務省はこれだと言っているのだからその方向に行くというように、マーケットにはいろんな影響を与えるということもありますので、私どもとしては、そういったことをなるべく起こらないようにしつつ、例えば為替の変動が一方的に進んでいる時期であるか何となくなだらかに進んでいる時期かなど、そういったものも考えて平均を取ります期間を選択するなど、為替市場の状況を総合的に勘案して決定するということの方が合理的ではないかというのが基本的な考え方であります。
○中西健治君 過去の為替相場を基準に支出官レートを設定するということ自体は、私は問題ないと思っています。しかし、その場合に、どれぐらいの期間なのかというのはある程度決めを行う必要があるんじゃないかというふうに思います。でないと説明が矛盾しかねないということなんです。
 説明が矛盾しかねないというのは、申し上げましたとおり、金利についてどうなんですかという質問をしたときに、いや、一・八%というのが初めからフィックスされているわけではありませんよと財務大臣はお答えになりました。その上で、じゃ、金利についてはどういう考え方でこういうふうに期間を設定しているんですかということを聞いたところ、資料一枚目に戻っていただきたいと思いますけれども、一枚目下段の積算金利の算出根拠というところですけれども、算出根拠、一番下が平成二十五年度予算、これは直近三年間の長期金利の推移を取りました、次の年が直近一年間の平均金利を取りました、その次、今回の予算については三年間の平均金利を取りましたと。三年、一年、三年となっているわけです。この一年のところを取り上げて財務大臣はお答えになりました。
 どういうふうにお答えになったかというと、量的・質的金融緩和が始まったばかりだった安倍内閣の最初の頃は、これはもう始まったばかりでその平均といったものはありませんから、極めて短期間のものしか取っておりません、こういうふうに説明されたんです。そして、量的・質的金融緩和が定着しつつあると平均をある程度取る期間が長くなると、こういうふうに説明されているんですね。ですから、三年、一年、三年の一年が短くなった、質的・量的緩和が行われてすぐだからと、こういう説明だったんです。
 ところが、どうでしょう。この為替、全く逆の取り方をしていますよ。この為替を見てみると、また二ページに戻ると、一か月、十か月、三か月ですから、平成二十六年度、質的・量的緩和が行われた年に向けての予算編成、これのときに長い期間を取っている。それ以外の質的・量的緩和が、大臣の言葉をお借りすれば落ち着いたということかもしれませんけれども、そのときに短い期間を取っている。これ、説明矛盾していますよね。こうした取り繕う説明をされると矛盾が生じてくるんじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のあった平均の話ですけれども、これは、積算金利と支出官レートで平均を取るという期間が異なっているのは、それはそれぞれの時期によって異なっている市場、市場の場合は国債市場と為替市場とありますけれども、市場の動向をある程度きめ細かく勘案する必要がありますので、平均を取る期間が異なるということに特に問題があるとは考えておりません。
○中西健治君 異なることに私は問題があると言っているわけではなくて、方向性がまるっきり逆になっちゃっているということ自体が説明として破綻をしているんじゃないかということを私自身は申し上げたいというふうに思います。これは申し上げさせていただきますが。
 こうやって為替相場の状況に応じて算定期間を短くしたり長くしたりすることというのは、それ自体が来年度の為替レートについてどっちの方が近いのかなということを言っていると、要するに財務省の相場観が入っているんですよ。来年度の為替レートは直近に近いのか、それとも過去一年間の平均に近いのか、相場観を入れて、予算の中でレートを入れているということなんです。これがいいのかどうかということです。
 初めから一か月直近だというふうに決めるのであれば、それはそれでいいでしょう。けれども、直近を数か月にするのか十か月にするのか十二か月にするのか、そのときごとに決めていくというのは、まさに次の年の為替レートについて財務省がこっちに近いと言っていることにほかならないと思いますけれども、これについて説明付きますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われましたのは、それはおっしゃる意味は分からぬわけではありませんけれども。
 例えば、足下で一定方向の動きであれば、直近の値を反映するために短めの期間を取ることにしているんですが、例えば二十七年度の編成予算、編成をいたしましたときには、去年は九月から十一月ぐらいの場合には円安方向への動きの途中でしたので、十月の中旬頃で一旦落ち着いておりますという傍ら、二十五年度の予算編成時のときは、あれは十一月の半ばから十二月の半ば頃だったと思いますが、一本調子で円安がだあっと進んでいるときでしたので、外国為替相場の動向も年によって様々なのはもう中西先生よく御存じのとおりなので、したがって、これ一律に長めとか短めとかいうような、一か月とかいったような画一的なルールを設定するよりも市場の動向をある程度きめ細かく勘案する方が必要だと思っているんですが。そのときに財務省の意向がそこに反映するのが、当たればいいけど外れたらどうすると、間違える可能性もあるじゃないかと言われれば、それは我々も正確にそれが全部分かるわけじゃありませんので、ちょっと正直申し上げて、そこのところはこれと思ってやっているんですけれども、なかなかさようなわけにいかないんですが、何となくきめ細かく勘案することということでこれは合理性を持たせなきゃしようがないかなという感じであります。
○中西健治君 外れるのは仕方ないと思います。ですから、私は当たり外れのことを言っているわけではありません。けれども、しっかりとルールとして決めていかないと、ここに財務省の見込みが入っているとしか思えないということなんです。
 財務省は、将来の為替レートについて見通しなどは一切公表しないということが公式な見解になっていると思います。しかし、この予算案の中には少なくともそうした相場観がはしなくも一端表れてしまっているということが私は問題だというふうに考えているんです。ですので、直近の相場が次の一年に一番近いということであれば、もう直近一か月、一日だったら異常値になっちゃうかもしれません、一か月ないし三か月、そうした決めを行った方がよろしいんじゃありませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) これちょっと繰り返しになるかもしれませんけど、これはなかなか判断の分かれるところだと思いますので。決めちゃうというのは、どれくらいの期間を決めちゃうかというところでまたちょっと随分差が出てくることになりますので、そのときの流れとかいうものを十分に勘案する努力はしないと、この間だと決められたものだからぱっとそれでフィックスしちゃうというのもちょっといかがかなという感じはします。
○中西健治君 相場観が入っているということは、まず普通に考えればそう考えざるを得ないということだと思いますので、そこはやはりルールは決めていただきたいというふうに思います。
 ちょっと国債費の方に少し戻らせていただきたいんですが、申し上げたとおり、過去三年間、算出根拠として取る期間が三年、一年、三年と動いてきたということなんですが、それと同時に、ここのバッファーの部分ですね、金利の急上昇に備えてバッファーを取っています。このバッファーが平成二十五年度予算のときには、下から見ていっていただきたいんですが、〇・八でした。それが一・一、一・一と、この二年間一・一ということになりました。これはアベノミクスで金利変動リスクが高くなったから一・一としたということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今、一定期間の平均金利と過去に金利が急上昇したときの金利上昇幅等々を参考に積算金利は決定しているんですけれども、二十六年度の場合でいえば、これは例の運用部ショックで、あのVaRショックの際の金利上昇幅がプラスマイナス一・一%だったというのを勘案したのは事実ですし、また、二十七年度の場合は、直近三年間の平均金利〇・七%程度、これは二十五年度も約〇・七%程度だったんですが、今申し上げたのと同じように、金利上昇幅プラスマイナス一・一%を勘案した結果、一・八%プラスになったということであります。
○中西健治君 おっしゃられた資金運用部ショックもVaRショックも、これよりずっと前の話であります。それが〇・八から一・一にバッファーを大きく取ったというのは、まさに量的・質的緩和、大胆な金融緩和をやって、その後金利変動幅が大きくなるからということにほかならないんじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、これらの年度における積算の金利の話なんですけれども、過去の一定期間の平均金利と過去に金利が急上昇したときの金利上昇幅を参考に設定するという考えの下で、具体的な計数の取り方については各年度においていろいろ違っておりますけれども、いずれにしても、金利の動向などをこれは総合的に勘案して適切に判断していく以外に方法がないんですが。
 なかなかこれも、今言われましたように、これ以上しゃべると市場にまたこの話そのまま抜けますので、ちょっとこれ動かれると困ることになりますので。ましてや、相手が中西先生となると、いろいろ市場でも有名なので、ちょっとなかなか難しいんですが。
 不測の影響を与える可能性もあるので差し控えさせていただきたいと思いますが、今、我々としては、まだ量的・質的緩和が定着しつつありますので少し長めの平均を取るといったようなある程度考え方を持っておりますけれども、その際、急上昇をされたときの変動幅をどれだけ保守的に見るかというところは、これは総合的に勘案していく以外に、ほかに方法がないんだと存じます。
○中西健治君 申し上げましたとおり、支出官レートにしても国債費にしても、見る期間について客観的なルールを決めた方がいいと思いますし、このバッファーについても、このように安倍政権になって大きくなっているということは、当然、そこの金利変動幅を大きく見ているということにほかなりませんから、そこら辺、しっかり説明ができるようにしておいた方がいいんじゃないかというふうに思います。
 質問を終わります。
○平野達男君 平野達男でございます。
 冒頭、地元の話で恐縮でございますけれども、長島副大臣にちょっと要望を申し上げたいというふうに思います。
 被災からもう五年目に入っておりまして、被災地、特に津波被災地では高台移転の造成工事もやっとめどが立ったという状況です。私が復興担当大臣をやらせていただいているときに、高台移転の計画を見たときに、これはもう大変な工事になるなと、長期間を要するなというふうに思いましたけれども、やっぱりかなりの時間を要しているということであります。ただ、工事が大体全部着工して、それで、繰り返しになりますけれども、高台移転等町並みについても工事が進みつつあるということです。
 ただ、たった一つ、四年たっても着工できていないところがあるんです。それは三陸鉄道ですね。三陸鉄道は北と南で、これはリアス鉄道で第三セクターが運営していますが、これはもう被災してから、被災して直後に着工していますから、もう完了して全線開通、一周年もうたっています。おかげさまで、あの「あまちゃん」のあれもあって、かなりお客さんが来まして、何と黒字になっているんですね。ところが、南と北の間の釜石と宮古の間、これはJRなんですが、これは着工すらされていないんです。
 これはなぜかといいますと、移管をめぐってとか、移管をめぐる条件づくりということで地元とJRとの協議がずっと長引いたということがあったんですけれども、この間、私が復興庁にひたすら言ったのは、復興庁が仲裁に立てと、復興庁が案を作って何とかまとめろと言ったにもかかわらず、なかなかそれがやっていただけなかった。その結果として、やっぱり四年間以上ブランクができてしまいました。
 南と北が今黒字になっていますから、間をつなぎますと、一日早ければ一日またその間客が多く来ますので、これ黒字のあれにつながります。今、工事計画すらできていないんですね。この間やっと着工式しましたけれども、工事計画は、これ地元とJRの中で任せていたらなかなかできないので、こういうときは是非復興庁がしゃしゃり出て、こういうことでやったらどうかという行司役というか後押し役を是非やっていただきたいと思います。
 長島副大臣に是非一言、そのことについての御決意を伺いたいと思います。
○副大臣(長島忠美君) 私の方からお答えをさせていただきたいと思いますが、平野先生には大臣時代から、被災地を抱えて、岩手県だけではなくて復旧のために、復興のために御尽力をいただいたことに復興庁としても心から敬意を表したいと思いますし、御指摘のとおり、平野大臣時代から、私も政務官として岩手県に通わせていただいたときから、このJR山田線については大きな課題の一つでございました。というのは、やはりJRさん、そして地元自治体、県、そして三陸鉄道と調整に手間取ってしまっているということ、ここが何とかクリアできればという思いでまいりましたけれども、今年の二月にやっと合意ができまして、三月七日に一応着工という形を取らせていただきました。
 現在は、JRにおいて設計、調査、あるいは河川の鉄橋の製作準備等に掛かっていただいているところでございますけれども、いずれにしろ、早く復旧復興するために、復興庁としても国交省と連携をしながら汗をかいてまいりたいなと思いますし、特に、市町が実施をするかさ上げ地域における調整等がこれからかなり必要になってくると思いますので、そこは復興庁先頭に立って汗をかいてまいりたいと思いますので、これからも御指導を賜りたいと思います。
○平野達男君 是非お願いしたいと思います。
 地元とJRやりますと、JRはやっぱり地元の自治体にとっては敷居高いですから。そして、三陸鉄道がもう一年半でやったことが何でJRでできないのかという、そういう問題意識も私ありまして、是非、そこは復興庁が後押しすれば進むと思いますので、これまでも長島副大臣、政務官のときもやっていただきましたけれども、これから一段の御努力をお願いしたいと思います。
 あと本会議があるということなので、委員長、長島副大臣はもう退席していただいて結構ですので。
○委員長(古川俊治君) 副大臣、御退席して結構です。
○平野達男君 ここからは、麻生大臣に違った角度の話をちょっと御質問させていただきたいというふうに思います。
 予算の審査と税制の審査ということについての考え方なんでありますが、予算というのは、もし参議院で通過するということになりますと予算成立ということで、それは歳出権の付与というふうに、政府に与えるというふうに理解されています。一方で、今度は歳出予算と歳入予算があるんですが、歳入予算は、これはあくまでも見積りということになります。それで、予算は御案内のとおり衆議院優越ですから、仮に衆議院で通って参議院で否決したとしても、あるいは三十日間で決着が付かなかったとしても、両院協議会には一応かけますけれども、衆議院の考え方で予算は通るということで、これは政府に歳出権を与えます。
 ところが、税制は、これは御案内のとおり法律ですから、衆議院と参議院、原則同等権利にあります。今は衆議院と参議院はねじれ現象が起きていませんからそんなことはないんですが、もしねじれているということがあったときに重大な税制があったときに、衆議院で賛成して参議院で否決される可能性もあるわけです。そうしますと、その税制の割合が、税が非常に大きなものということになりますと、歳入は見積りですから、歳入の見積りの根幹が崩れることになるわけです。片方で予算が成立しておいて、これだけの支出を認めるといいながら、その裏打ちのセットとなるところの財源のものについては否決される可能性があるというのが今の憲法の、国会法上の流れになっておるわけです。
 これは私は、衆議院と参議院がねじれているときに、こういうときこそやっぱり本来の税制の在り方というのを、見積予算は基盤をつくってから歳出予算をつくるべきじゃないかという議論をちょっと申し上げたことがあるんですけれども、なかなか議論が進展しなくて。改めて今、これだけ、何と言うんですか、国が借金を抱えている、それから、税の問題についても今日様々な議論がありましたけれども、税という問題はやっぱり予算を編成する前提として国会でも本来はきちっと議論しておくというのが筋ではないかというふうに思うんですが、いまだに政府は予算と税の問題を同時に提出してきます。そして今、予算審議は結構長丁場の時間取って、財政金融委員会では法律の問題は大体十時間、今回はちょっと長かったんですけれども、短いときは数時間ぐらいで終わっちゃうんですね。これは我々の態度の問題もあるんですが。
 先ほど言ったように、今、税の問題については大分やっぱり変わってきているということもございまして、ちょっとその辺の御認識について麻生大臣の認識を聞かせていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう、平野先生御指摘のとおり、例年、予算及びその関連いたしました税制法案等々は、これは国会の御審議をお願いするわけですが、これは御承知のとおり、この関連法案というのは憲法上完全にこれは別個に国会の議決を得なければならないということにされておりますので、両者の間に議決に不一致を来すことは、これは当然あり得ると。これは法律上そうなっておりますから、御指摘のとおりなんだと思います。
 これについて、予算を執行する我々の立場からいうと、これは一緒にできないと具合が悪いので、できるだけ早い時期に整合的な内容をもって成立させていただきたいということをお願いするわけですが、ちょっとこれ、国会審議の在り方の話にもなりますので、ちょっとこれ以上なかなか申し上げにくいんですが。
 税制改正というものを、毎年、予算編成と並行して立ち上げるということに、取りまとめるということになっているんですが、税法の法案の作成作業というのはもう膨大なものになりますので、国会での充実した審議につながるように休日返上でもうこれはみんな作業をわっとやる、年末ぐらいからやるんですが。例えば今年は、予算の国会提出二月の十二日の五日後の二月の十七日には提出をさせていただいておりますので、努力はさせていただいておりますけれども、なかなか前倒しといったって、そんな簡単にいかないというのが実態なんだと思いますが。
 今お尋ねの審議時間の確保というところも非常に大きな関連するところなんだと思いますが、これはちょっと国会運営の慣例に関わりますので。昔は、予算委員会が終わって、五時に終わると五時から夜九時まで財務金融委員会でしたが、死人も出るほどの騒ぎになったので、それでちょっとこれはやり過ぎということになってやめた。愛知先生のおじいさん、亡くなったんだと思いますけれども、ばたんということになりましたので、ちょっとこれはやり過ぎやということになって、まあいつとはなしに、議員さんもみんな年取ったせいもあるんでしょうけれども、何かそれをやめて、今は時間が随分変わったものになってきたんだと、最近ではそう思いますけれども。
 いずれにしても、これはちょっと一番大きな問題だと思います。
○平野達男君 いずれも慣例としてでき上がっていますから、今更どうのこうのという話にもなってしまうんですが。
 ただ、制度論としては、国会としての議決としては予算は成立する、支出権を与えておきながら、財源の裏打ちについてはそれをきっちりと認めないようなことがあり得るというような審査の状況になっているということだけは、これは我々もちょっと問題意識としてはちゃんと持っておく必要があると思いますし、それからもう一つの問題としては、今、麻生大臣言われたように、制度の問題だけではなくて、やっぱり今日も税制の問題様々あって、前川委員の議論と藤巻委員の議論のような話はこれからもっともっとやっぱりやっていっていいと思いますし、大久保筆頭は御自身でいろいろ、これから委員の、税制についてのお考えはちょっと持っているようでありますけれども、是非とも両筆頭、それから委員長にもお願いしたいと思いますけれども、税制の問題については国会の、国会のというか、政府のあれとは別として、財政金融委員会主導でやるような仕組みをもうちょっと考えていただければ有り難いなと。
 そう言いながら、今日、貴重な時間を使って三陸鉄道の質問なんかして平仄取れないんですけれども、そのことをお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○委員長(古川俊治君) 以上をもちまして、平成二十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時一分散会