第189回国会 文教科学委員会 第3号
平成二十七年三月三十一日(火曜日)
   午前十時開会
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   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     堀内 恒夫君     上野 通子君
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     上野 通子君     堀内 恒夫君
     酒井 庸行君     衛藤 晟一君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任
     秋野 公造君     平木 大作君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                石井 浩郎君
                二之湯武史君
                神本美恵子君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                赤池 誠章君
                衛藤 晟一君
                橋本 聖子君
                藤井 基之君
                堀内 恒夫君
                丸山 和也君
                吉田 博美君
                榛葉賀津也君
                那谷屋正義君
                森本 真治君
                秋野 公造君
                新妻 秀規君
                平木 大作君
                柴田  巧君
                田村 智子君
                松沢 成文君
   衆議院議員
       文部科学委員長  福井  照君
       文部科学委員長
       代理       浮島 智子君
   国務大臣
       文部科学大臣
       国務大臣     下村 博文君
   副大臣
       文部科学副大臣  丹羽 秀樹君
       文部科学副大臣  藤井 基之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        美濃部寿彦君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       少子化・青少年
       対策審議官    中島  誠君
       総務省自治行政
       局選挙部長    稲山 博司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   小松親次郎君
       文部科学省高等
       教育局長     吉田 大輔君
       文部科学省研究
       開発局長     田中 正朗君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        久保 公人君
       厚生労働大臣官
       房審議官     福島 靖正君
       厚生労働大臣官
       房審議官     木下 賢志君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (文教科学行政の基本施策に関する件)
○独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一
 部を改正する法律案(衆議院提出)
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○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 去る二十七日、酒井庸行君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君が選任されました。
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○委員長(水落敏栄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局選挙部長稲山博司君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(水落敏栄君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。お役に立てますように質疑をしたいと思います。
 本日は、委員長、理事、委員の先生方の御配慮でトップバッターとして御質問をさせていただきますことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 私からは、今日は国立大学について伺いたいと思います。
 大臣は所信の中で、大学力は国力そのものであるとおっしゃいました。大変意を強くしたところであります。大学教育を支えるためには、財政基盤を確立した上でめり張りある配分を行うことを重要として、そのために国立大学改革プランに基づいた改革、国立大学運営交付金や施設整備費補助金、私学助成の更なる充実を図るとともに、積極的に改革に取り組む大学を重点的に支援をすると打ち出しをなされました。
 まず最初に確認をしたいと思いますが、大学の中でも中心的な役割を果たす国立大学が果たすべき役割について、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 一般的に、国立大学が果たすべき役割といたしましては、世界最高水準の研究教育の実施、大規模基礎研究や先導的、実験的な教育研究の実施、また需要は必ずしも多くはないが重要な学問分野の継承、発展、さらに全国的な高等教育の機会均等等の確保、地域の活性化への貢献、また計画的な人材養成等への対応など、様々あるというふうに考えます。
○秋野公造君 国立大学は大学法人化されたわけでありますけれども、法人化前後でその役割は変わっていないという考えでよろしいでしょうか。これも確認をしたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 国立大学の法人化は、自律的な環境の下でより個性豊かな魅力ある国立大学を実現することを目的として行われたものでございまして、法人化以降も国立大学としての役割に変わりはないというふうに認識しております。
○秋野公造君 大学は、教育や研究以外にも、地域でなくてはならない存在としてその役割を果たしていると思います。その一つが、例えば司法解剖を行っているといったことも大学が果たしている地域でなくてはならない存在としての役割だと思います。
 この死因究明に果たす大学の役割というのは非常に大きいわけであり、死因究明等の実施に係る体制の充実強化は喫緊の課題でありますが、その担い手である法医学の人材確保に大変苦労しており、報道でも、弘前大学において、あるいは鳥取大学においてその確保が大変難しい状況になっているということで、その県においては司法解剖を行うことがなかなか難しいような状況で、県外から応援もいただいているような状況でつないでいるというのが実態であります。この状況についてちょっと伺いたいと思います。事実関係について教えてください。
○政府参考人(吉田大輔君) ただいま御指摘のございました、まず弘前大学でございますけれども、昨年六月に退職いたしました教授の後任を採用するため公募を行いましたが、応募者がなく、現在までその間一名の教員が司法解剖を担当してまいりましたけれども、その教員も三月末に退職することとなっております。現時点では、五月から新たな教授が着任する方向で調整が行われているというふうに聞いております。
 また、鳥取大学では、法医学教室の教授が三月末で退職をいたしますけれども、これにつきましては、十月一日からの採用を目指しまして三月二十五日から公募を開始したというふうに聞いております。
○秋野公造君 司法解剖を含む御遺体の取扱いと医行為との関係について、厚生労働省の見解を確認したいと思います。
○政府参考人(福島靖正君) 医行為というものでございますけれども、医行為は、その当該行為を行うに当たりまして、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為であるというふうに解釈をしております。
 解剖そのものにつきましては、人体に危害を及ぼすおそれのある行為ではないことから医行為には該当しないと考えておりますけれども、死亡の確認、これは医師の医学的判断あるいは技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼすおそれのある行為であるために医行為に該当すると考えておりまして、また、これに付随する死亡診断書及び死体検案書の交付も医行為であると考えております。このため、解剖を行ってから死亡診断書を交付するまでの間において、その解剖の結果を死亡診断書等にどのように反映するかというふうなこと等、医行為が行われ得るというふうに考えておるわけでございます。
○秋野公造君 司法解剖であれ、まあ別に病理解剖であったとしても、最終的に診断書又は死体検案書で終わる以上、医師を確保する必要性があるといったようなこともこの確保の難しさということにつながっているのかと解しておりますが、なかなか文科省で人を探してその大学に赴任をしていただくといったようなわけにはいかないんだろうと思いますが、例えばこの法医学講座の運営に係る基盤的経費はこの運営交付金でカバーをされていると考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(吉田大輔君) 国立大学における法医学講座の運営に係る基盤的経費は、各大学が着実に教育研究を展開をするための基盤的経費として国立大学法人運営費交付金対象事業費に含まれているところでございます。
○秋野公造君 昨年六月に閣議決定をした死因究明等推進計画において、政府は、関係府省庁が緊密な連携協力を図りつつ、推進計画に基づく施策の計画的な実施を図るとされました。特に、文部科学省については人材養成の推進が盛り込まれているところであります。
 人を、例えば法医解剖あるいは病理解剖、こういったものに関わっていただく方を増やさないとこういった問題はずっと続くわけでありまして、文科省には頑張っていただかなきゃいけないわけでありますが、どのような取組が行われているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 死因究明等の推進のため、文部科学省では平成二十七年度予算案におきまして、全体として今年度と比べまして一千万円増の約三・八億円の予算を計上しているところでございます。
 この中で、大阪大学の「死因究明学」の創造と担い手養成プランなど、国立の五大学におきまして、法医学を始め法歯科医や薬毒物分析専門家等を含めました死因究明に関する人材養成を行う取組等に対しまして国立大学運営交付金により支援をすることとしておりまして、合計約二・五億円を計上しているところでございます。
○秋野公造君 今、五大学というお話がありましたが、全体としてかなり多くの大学が司法解剖、病理解剖に関わっているわけであります。
 この五大学を強化することによって、なかなかすぐに効果というのは発揮しにくいんじゃないかということを懸念いたすわけでありますが、先ほど御答弁いただいた運営費交付金で支援している五大学以外の大学に対しても支援を行っていくということは必要ではないでしょうか。今後どのように取り組んでいくのかということについて御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 先ほど申し上げました国立大学の取組に加えまして、平成二十七年度予算案では、補助事業という形で、医学・医療の高度化の基盤を担う基礎研究医の養成という事業の中で、法医学分野を含む基礎研究医を養成する取組に対して支援を行っているところでございます。例えば札幌医科大学ですとか、あるいは順天堂大学ですとか、四つの大学におきましては養成する専門分野として法医学を明示をしておりますので、そういった大学を通じての取組を支援をしてまいりたいと思います。
 また、文部科学省におきましては、今申し上げました国立の五大学、さらに補助金選定の大学の取組の成果が他の大学でも活用され、死因究明等推進人材の養成が推進されるように取組を続けてまいりたいと存じます。
○秋野公造君 大学に対する支援というのは非常に重要でありまして、高く評価をいたしますが、そもそも、例えばそこの大学に、法医学の教室に入っていただかないとそういった人材がなかなか強化をされないというのもまた一方では事実だろうと思います。入口の議論をどうしていくのかということが非常に重要だろうと思いますが、大臣は所信の中で、今回、総務省と連携をして、地方で就職する学生に奨学金の返済が免除される新たな仕組みをつくりますといったようなことも所信でおっしゃいました。
 昨年の十月にも、造船業などの人材確保が必要であるということ、そういった方々が定住していただくということが必要であるということ、そういうことを事例を挙げながら申し上げたわけでありまして、大変各大学によっては喜んでいただいている取組であり、学生にとっても非常に期待感を持ってそういう仕事に就くことができるということを夢見る、そんな環境も整ってきていると思います。そういう意味で、奨学金制度というのは、一つのこういう人材を確保していく、集めていくためには重要なツールだろうと思います。
 地方で医師確保がなかなかうまくいかなかったようなときにも、地域枠の奨学金を創設することによって今やその枠は千四百人程度まで増加をしていると伺っておりまして、もう来年あるいは二年、三年ぐらいにはその千四百の枠をいっぱいに使った形での卒業生も出てきて、地方で働いてくれるお医者さんも増えてくるんではないかと思います。
 そういったようなことを考えるときに、例えばこの司法解剖又は病理解剖などに携わってくれる方を増やすために、一つ奨学金制度というのは有効なのではないかということで御提案をしたいと思います。
 先ほど事例に挙げました地方創生のための奨学金又は地域枠の奨学金というものは、一方ではその学生の将来を、例えば地域に定住をさせる、あるいは地方で働いてもらうというような形で将来を一定程度縛らなくてはいけないというものでありますが、それを同じように、例えば法医学者を目指す、病理学者を目指す、そのための奨学金とやってしまうとなかなか集まらないのではないかということを思います。
 しかしながら、例えばですが、大学院に進学をしていただいて、その先の進路は縛らない。病理学においても、病理学の大学院に例えば二年程度学びますと相当多くの病理学の所見を取ることができると聞いております。法医学の大学院で学ぶ医師が増えますと、死体検案あるいは死因究明などにおいてはかなりの今行われている研修よりも手厚いものが行われるということを考えますと、そういった意味では、間口を広げて、将来、臨床を行いながら学ぶことができるだけでなく、その大学院を出た人がそのまま法医学教室又は病理学教室を目指してくれるんじゃないかというような効果も生むのではないかということを私は思います。
 その意味では、将来、地域の医療機関において従事する義務を課すとかいうことではなく、法医学分野や病理学分野に進む方を増やすために、従事義務等を課さない奨学金、ただ大学院には進んでいただいて、将来の従事義務を課さないような奨学金のような誘導策を設けることが有効ではないかと私は考えますが、御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 法医学分野に進む者が少ない要因ということに関しまして、文部科学省において行いました医学部医学科を置きます七十九大学へのアンケート調査によりますと、その要因に挙げられますものとしては、まず将来の就職先が少ないことを挙げる大学が五十八大学ございます。また、収入面でほかに魅力的なキャリアがあるということを挙げる大学が四十五大学というふうな形になっております。
 このようなアンケート調査を踏まえますと、まず、現在この分野への誘導策としては、まずは死因究明等推進計画に盛り込まれておりますように、大学が地方公共団体や警察などと連携協力して将来のキャリアパスの構築に努めるということが重要でございまして、その点についての要請などをしているところでございますけれども、ただいま委員御提案の奨学金の問題、これも含めまして、今後志願者が増えるための方策について文部科学省としても引き続き検討してまいりたいと存じます。
○秋野公造君 どうぞ検討していただきたいと思います。
 こういった分野は、国立大学、あるいは私立大学もそうですが、大学の財政を豊かにする効果というのはなかなか発揮できないんだろうと思います。大変言葉を悪くしますと、不採算な部門であるけれども地域のために役割として果たしていかなくてはいけないというところだろうと思います。
 一方で、大学病院を持っているような大学になりますと、その大学病院での収益というものを当てにするような形で財政の運営が行われているように私は思っておりますけれども、我が国の医療を取り巻く環境としては、超高齢社会の到来で急速な医療需要というものが変化してくるということが予測されており、大学はどうしてもその先駆けを果たしていかなくてはならないと思います。国民の医療に対するニーズも多様化するだけでなく高度化しておりますので、そこに対する期待も果たしていかなくてはならないと思います。
 特に国立大学の附属病院が大きな役割を果たしていかなくてはならないと思いますが、そこで担うべき医療、どのようなものがあるか、御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 国立大学附属病院におきましては、医療人養成のための教育機関であるとともに、新しい医療技術の研究開発を行う研究機関、またさらに高度の医療を提供する地域の中核的な医療機関として重要な役割を担っているものというふうに認識をしております。
○秋野公造君 しかしながら、収益を上げるためには急性期医療を行い、患者さんを回転を速くすれば収益が上がるような仕組みになり、財政的な基盤をそこに過度に依存するようになりますとそういう医療が行われかねない状態でありますが、一方で、難病等の治療の開発なども大学等は行っていかなくてはならない役割もあるんだろうと思います。神経難病などの研究など、研究における課題についても大学は取り組むべきであると私は思いますが、そこについての見解、お願いをしたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 文部科学省といたしましては、国立大学附属病院の研究機能を高めますために、平成二十七年度予算案におきましては、国立大学附属病院が行う先進医療技術に関する研究や臨床研究、治験の実施など、教育研究実施体制の基盤強化に必要な支援経費を計上し、支援をしているところでございます。
 また、難病等への対応といたしましては、四十二の国立大学附属病院のうち二十六の国立大学附属病院が重症の難病患者を受け入れる難病医療拠点病院ということで指定をされておりまして、その全てにおきまして神経難病につきましても対応を行っているところでございます。
 今後とも、国立大学附属病院が地域の医療機関との連携強化や役割分担を図りつつ、医療人材養成、研究、高度医療、地域医療の拠点としての役割、機能を十分に果たしていけるよう、必要な支援を行ってまいりたいと存じます。
○秋野公造君 大臣にお伺いをしたいと思います。
 司法解剖あるいは病理学・法医学分野、こういったところにおける人材育成の例を考えても、国立大学は、教育研究機能を背景といたしまして地域社会への貢献や社会的なニーズを踏まえた人材養成などを行う、言わば社会的基盤としての役割を今果たしているんだろうと思います。
 私の母校、長崎大学を例に挙げますと、例えばエボラ出血熱、これはまだ人類が克服できていない感染症との闘いでありますが、そういったものに挑戦をしようといったような取組に対して文科省も応援をいただいているということは大変有り難いことでありますし、また、先日封切られました「風に立つライオン」という映画、あれはもう長崎大学が五十年掛けてケニアにおいて様々な医療支援を行ってきたその積み重ね。試写会も、私の恩師であります柴田紘一郎先生をモデルとした映画でありまして、試写会は横に座らせていただいて見せていただいたわけでありますけれども、この五十年の積み重ねというものが、決して採算が上がったものではないと思う一方で、日本といえば長崎とケニアの方が二言目におっしゃるような信頼関係というものを一方で築いてきたものであるというのも一方では事実だろうと思います。
 そういった意味では、例えば熱帯医学の研究でありますとかグローバルヘルスの領域の研究のように、各大学の強みや特色を生かした機能強化のための優れた取組というものが長崎大学に限らずほかの大学でも今行われているところでありまして、厳しい財政状況にある国立大学がこういった不採算の部門、あえて言葉を悪く言いますが、不採算の部門を切り捨てることなく、その教育研究、社会貢献といった国民の皆様、世界の皆様から期待をされる役割をしっかりと果たすことができるように、運営交付金をしっかり確保して、努めていくべきではないかと考えますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず、法医学の件で死因究明の御質問をされましたが、私も与党、当時野党でしたが、自民党、公明党の死因究明議連の会長をしておりまして、特に衆議院の法務委員会の委員長をしていたときに、海外の視察はそういう法医学の関係のところを見て回りました。
 我が国がいかに法医学の部分で人材が不足をしていて、そのためにパロマ事件のような第二、第三の事件を防ぐことができない、あるいは、感染症等の問題についても十分な対応ができていないという部分で、法医学における新たな医療人材は大変重要だと思っておりますし、それの受皿は、委員御指摘のように、国立大学の医学部等がしっかりとした対応を取っていく必要があると思いますし、そういう意味でも、法医学それから病理学、これは社会において重要な学問分野でありますし、また具体的に必要とされる人材、しかし、なかなかなり手がいないと。この分野における人材養成についてしっかり取り組んでまいりたいと思います。
 法医学、病理学分野を含め、教育研究活動の基盤を支えている国立大学法人の運営費交付金の、そのためには確保が必要であるというふうに考えます。国立大学法人運営費交付金については、平成二十七年度予算案では、厳しい財政状況の下ではありますが、秋野議員御指摘の長崎大学におけるケニア拠点を活用した熱帯感染症の予防治療研究や熱帯感染症に対応するグローバル人材の育成など、各国立大学の強み、特色を最大限に生かした教育研究に対しては引き続き重点支援を行っていきたいと思います。
 私も、昨年、長崎大学の関係者からこの分野における熱い思いを直接お聞かせいただくことがございました。文科省としても、今後とも長崎大学始め国立大学が教育研究、社会貢献といった役割がしっかり果たせるよう、引き続き運営費交付金等の確保に努めてまいりたいと思います。
○秋野公造君 大臣、ありがとうございます。
 ラオスに行かせていただいたときに、文科省がこれまで取り組んできた国費留学生の方とたくさんお会いをする機会を得ました。国立大学に進学をされて、大学だけではなく大学院の修士課程まで取得をされて母国にお帰りになっていらっしゃる方、女性が大変多かったというわけであります。彼女らは日本の文化をよく理解をし、そして当然のことながらラオスの文化もよく理解をしている、両国の懸け橋となるべき存在であります。ラオスに伺ったときに、進出している日本企業の方々が口々に声をそろえておっしゃるのは、そういう日本の文化を理解しかつラオスの状況をきっちり教えてくれるような、そういう懸け橋となるような人材を必要としているが、なかなかそれが見付からないといったようなお声も一方では聞かれました。
 せっかく国費留学生として大変優秀な人材を日本に御案内をして、日本で育てて、みんな日本を大好きになって母国にお帰りになっていただく、そういった方々を例えば進出する日本企業のお役に立たせることができないでしょうか。そういった意味では、そういう国費の留学生が例えば母国にお帰りになる際には、あるいは何らかのそういうマッチングを行うということ、あるいは国内でそういう懸け橋となるべき存在を求めているそういう企業とのマッチングを行うということ、これからたくさんの外国人留学生をお呼びをするということも大臣は所信の中でおっしゃいましたので、出口の戦略として、そういう国益に資するような部分も含めて、留学生が、活躍の場を提供するためのマッチング、そういったものを行ってはどうかと提案をいたしますが、所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田大輔君) 日本で学んだ外国人留学生が日本企業などに就職できるよう支援することは大変重要な課題だというふうに認識をしております。
 このため、文部科学省では、大学と地元企業などとのネットワークの形成やインターンシップ及び就職ガイダンスの実施など、大学における留学生の就職支援の新たな取組に必要な経費を平成二十七年度予算案にも計上しております。また、日本学生支援機構を通じまして、外国人留学生が日本での就職活動を行うために必要な情報を五か国語で分かりやすく解説した外国人留学生のための就活ガイドも作成をしているところでございます。
 また、これに加えまして、厚生労働省などの関係省庁とも連携をしまして、外国人雇用サービスセンター等を活用した外国人留学生の企業への就職をマッチングする仕組みの構築も進めているところでございます。
 また、それぞれの母国におかれましての就職支援の関係につきましては、日本学生支援機構が実施いたします日本留学フェアにおきまして日本企業などにも参加いただくことなどを通じて、日本企業等の情報提供を行っているところでございます。また、一部の在外公館におきまして、日本から帰国した留学生が日本企業等と交流する機会を設けておりますが、今後、外務省とも連携をいたしまして、ラオスにおきましてもこういった機会が設けられるよう検討してまいりたいというふうに考えております。
 今後とも、外国人留学生の就職支援策の充実に努めてまいります。
○秋野公造君 大学が果たすべき役割はこれからもますます大きくなると思います。
 御支援をお願いをいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。
 今日は大臣の所信に対する質疑ということで、主に道徳を教科化するということと、それから奨学金問題は喫緊の課題と思って準備をしておりましたけれども、その前に、下村大臣のこの間の衆議院、参議院の予算委員会や文部科学委員会等での様々な後援会の政治と金の問題について、どうしてもこれをお聞きしないと質疑に入れないと思いまして、まずその点についてお伺いをしたいと思います。
 その前に、衆議院の予算委員会で安倍総理が、日本教育会館と日教組との関係をめぐって、間違った事実認識に基づいてやじを飛ばされました。そのことについて、先日の参議院の本会議で維新の党の寺田議員が、国民はびっくりしたのではないかというようなことを述べられました。
 この国民がびっくりしたのではないかということについて、下村大臣はどのように受け止められますか。感想で結構です。
○国務大臣(下村博文君) その場に私、同席をしておりませんでしたのでちょっと分かりませんが、総理のあの衆議院における予算委員会のやじのときに私、同席をいたしましたので、ちょっとそのことについて申し上げたいと思います。
 安倍総理の御発言は、教職員の服務に関し教育委員会に対して指導、助言、是正の要求や指示をする立場にある文部科学省の大臣政務官が、日教組の支持を受ける日本民主教育政治連盟の副会長の職に就いていたこと、日教組の委員長が理事長を務める日本教育会館に事務所を置いていることについて、教育の中立性から問題ではないか、文部科学大臣政務官として公平な職務ができるのかということが国会で議論となっており、そのことを述べられたものというふうに理解をしております。
 なお、文科省から日教組に対して補助金を支出していたという発言については、その事実はございませんが、その旨、衆の予算委員会において総理自らが説明されているというふうに認識しております。
○神本美恵子君 総理が日教組はどうなんだという、やじられたことについて、その根拠は何かと衆議院で聞かれたときに、総理が答弁されたのは、今、後で訂正されたと言いましたけれども、あのやじの根拠は、日教組が補助金をもらっていて、教育会館から献金をもらっている議員が民主党にいるというふうに、これは全くの事実無根のことであるにもかかわらず、それを根拠にやじを飛ばされたということなんですね。
 今大臣がおっしゃったのは、大臣が野党時代に、私が政務官のときに何度も国会で質問をされました。それについては、当時、私も何のやましいこともありませんので全部説明をしましたし、当時の平野大臣も野田総理もそれと同じく問題はないということで答弁をしたので、その問題ではなくて、寺田議員がおっしゃったのは、国民がびっくりしたと、びっくりしたのではないかと、総理がやじを飛ばすなんてということについておっしゃったので、それについてお伺いしたんですけれども。
 実は、そのときには、今言いましたように、もう既に私が政務官のときに、日政連の副会長をしていたとか、教育会館の一室を私はちゃんと賃貸契約で家賃も払いながらそこを借りているわけですけれども、そのことには何の問題もないというふうに終わっているんですけれども。
 更にお伺いしますけれども、ああいうやじを総理が飛ばされたこと、しかも、事実認識、間違った認識に基づいてやじを飛ばされたことについてはどのように思われますか。
○国務大臣(下村博文君) 総理含め閣僚は、やじ等、これは控えるべきでありますし、当日も大島委員長から注意をされました。私も含めて、そのようなことがないようにしっかりこれから対処してまいりたいと思います。
○神本美恵子君 そのときの国会中継を私も拝見しておりましたけれども、下村大臣が、総理がやじを飛ばす前に何かお話をされているように見えたんですね。分かりませんけど、画面ですから分かりませんけれども、その際、下村大臣は総理に何か、あるいは総理から何かお話、やじに関してお話をされましたか。
○国務大臣(下村博文君) そのときのことを明確に覚えておりませんが、この日教組に関係した発言をしたという記憶はございません。
○神本美恵子君 ございません、す、どっちですか。
○国務大臣(下村博文君) ございません。
○神本美恵子君 やじに関したお話はされていないということですね。
 いずれにしても、総理がこうしたやじを飛ばされる背景には、総理の日教組に対する差別あるいは偏見があったのではないかというふうに思われます。
 私、道徳の質問の準備をしながら、道徳のずっと変遷とそれから項目、徳目といいますか、そういうものを調べたんですけれども、その中に、現在使われている学習指導要領です、時と場をわきまえて、礼儀正しく真心を持って接するというふうに書かれております。それから、誰に対しても差別をすることなく、偏見を持つことなく、公正、公平にし、正義の実現に努めるというふうに道徳の項目としてしっかりと挙げられております。
 これについては、偏見を持っていらっしゃるのではないかというふうに私申し上げましたけれども、やじの内容以前に、総理がああいう国会の総理席から、首相席からやじを飛ばすということについて、これはつい先日、二十九日の朝日新聞なんですが、杉田敦という法政大学の教授ですけれども、それについてこのように述べていらっしゃいます。行政を監視する役割を持つ国会で、首相と質問者の関係は口頭試問を受ける受験生と面接官のようなもの。受験生が面接官にやじを飛ばすことは、やじの内容が事実か事実誤認かという以前に、試験自体を否定する行為であり許されません。総理のやじは国会への侮辱と言ってもいいというふうに述べられているんですけれども、これについては、総理のやじそのものですね、中身というよりも、それについてはどのように。感想をお願いします。
○国務大臣(下村博文君) 国会質疑が受験生と試験官のような関係とは、適切な例えでは私はないというふうに思いますが、ただ、国会質問に対しては我々も謙虚に誠実にお答えをするというのは当然のことだと思います。その中で、総理含め閣僚はやじについては十分慎むべきだと思います。
○神本美恵子君 やじについては慎むべきだと。
 その受験生と面接官という比喩は適切でないとおっしゃいましたけれども、私たち国会議員は、国民の負託を受けて、その代弁者として行政の在り方や政策の在り方について質問をしているわけです。その質問をしているときに全く関係のないとしか国民には思えないようなやじ、まあ内容ですけれども、これは、を飛ばされるということは、本当に私は言語道断であると思いますし、ある意味、さっき差別と偏見と申し上げましたけれども、これもある有識者の方がこの問題について述べられているんですが、これはいわゆる、例えばヘイトスピーチが今本当に大きな問題になっていますけれども、ヘイトスピーチをしている方々、それは、在日の人たちは特権を与えられているとか、あるいはそれを支援するのは反日分子だとか売国奴とかいう、その一連のつながりの中で日教組というような、そういう流れがあるのではないかと述べられている人もいるので、総理のやじそのものとやじの内容については、私はこれからも総理に質問する時間があれば、機会があれば取り上げていきたいと思います。
 さて、次に、現在、大臣の後援会をめぐってまだまだ明らかになっていないことがあるかと思いますので、そのことについてお伺いをしたいと思います。
 まず、二十七日の衆議院での大臣所信に対する質疑のときに、これは三月二十四日に告発状が出されておりますので、その告白状について御覧になりましたかというふうに聞かれて、そのときは読んでいないとおっしゃっていましたけれども、今はいかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 市民団体が告発状を提出したということは聞いております。受理されたかどうかはまだ聞いておりません。これはメディア報道において聞いておりますが、それについて私が入手する立場ではありませんので、その内容についての詳細は存じ上げておりませんが、衆議院でもそのことについて質問をされておりますので、大体内容については質問の中でお聞きしております。
○神本美恵子君 御自分のことで、しかも刑事告発されているわけですから、是非お読みになる必要があるのではないかと思いますけれども。受理されていないとおっしゃいましたが、私も検察官だった方にちょっとお聞きしたんですけれども、要件が整えばこういう告発状というのは受理といいますか、要件が整っていれば受け取ると。受け取った後どのように捜査に着手するかというのはそれからだけれどもというようなことをお聞きしていましたので、受理されていないから読んでいないというのはちょっとどうかなというふうに、まあこれは感想です。
 その告発状では、衆議院でも指摘がありましたが、下村大臣の国会では全く疑惑が晴れず、むしろ次々と暴露される資料を見ると教育に携わる大臣として不適格であるのみならず、このような違法行為を長年継続してきた関係者には厳重に法的処罰を受けさせるべきと思料し本告発に及ぶ次第というふうに書かれております。
 私は告発される前に疑惑を晴らされるべきだと思いますけれども、東京の博友会の二〇一三年の収支報告内容について衆議院の委員会で同僚の郡議員が聞いておりましたけれども、そのときに、私も議事録を読んで腑に落ちない点がありましたので、その点についてお伺いをしたいと思います。
 博友会の中で東京の博友会だけが東京都選管に届出が出ている。しかし、地方の博友会は政治団体としての届出は出されていない。しかも、東京の博友会の実態は大臣の事務所にある。そう考えると、東京の博友会は全国の博友会を統括する位置付けにあるのではないか、その実態が下村事務所であるとなれば、当然、下村事務所が全国の会員を把握しその管理をしているということになるのではないかというふうに私は思うわけですけれども。
 まず、東京都選挙管理委員会に届出をしている博友会ですけれども、先日、郡議員への大臣の答弁は、政治資金規正法にのっとって政治団体として届け出ているもので、東京の博友会からはそのような形で寄附をしてもらっているというふうに答弁されておりますけれども、そのような形というのはどのような形なんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、御質問の前提で事実誤認が相当あると思います。ですから、一つ一つきちっとお答えしていきたいと思います。
 まず、そもそも刑事告発を受けているというその内容は、もう週刊誌ネタそのものの内容だというふうに報道等で私は承知をしておりまして、それについては全く事実に基づいていないと。私の方としては、きちっと正確に、正しく、そして何らやましい不正はないというふうに確信をしております。
 ですから、それについて説明責任があるということであれば、これは国会の方で一つ一つ質問をしていただければ、私は一つ一つ誠実に丁寧に答弁をしていきたいと思いますし、疑惑がますます深まっているというのは全くの事実誤認だというふうに思います。ですから、何が疑惑かということであれば、それは一つ一つ是非聞いていただきたいと思います。
 それから、今の、東京の博友会の話をされましたが、これも事実に基づかないことでありまして、これは下村事務所に事務所があるわけではございません。東京の博友会、これは選挙管理委員会に届け出ている政治団体でありますが、この東京の博友会は、博友会の事務局長を務めていただいている方の事務所の住所を主たる事務所として届け出ております。
 それから、東京の博友会とそれから地方の博友会、これは参議院における当委員会では初めてのことでありますので、お聞きになっている委員の方々も、何を質問されて、どんな内容かも全く御存じないと思いますので、簡単にちょっと申し上げたいと思うんですが。
 東京の博友会は、これは先ほど申し上げましたように選挙管理委員会に届け出ている政治団体であります。それ以外に六つの地方に博友会がございます。この六つの博友会は届け出ている団体ではありません。なぜそうなっているかというのは、元々私は、かつて学習塾をやっておりまして、昔の塾の仲間、教育関係者の方々から、国会議員になったということもあるので、まあ年に一度ぐらいは来て、そして教育の問題や政治の問題を是非話をしろということで、年に一度、それぞれの私を支援していただいている方々のところに行ってお話をさせていただいていると。それが地方における博友会でございます。年に一度の私が行ってお話をさせていただいている会ですから、あえて政治団体として届ける必要がないのではないかということで、今まで届けていないという経緯がございました。
 ただ、昨年の暮れに、写真週刊誌等、これは東北博友会というところなんですが、そこで開いた会が、あたかも何か政治資金パーティーのような形で金集めをして、そしてその金が下村のところに迂回献金とかあるいは偽装献金のような形で行っているような報道がされたことがありました。これは全くの事実無根でありまして、東京でやっている博友会は、これは年に一度政治資金パーティーを行っておりますが、地方はそういう形ではなく、私が行ったときに来られる方々ですから、まあ場所はホテルですから一万円とか一万五千円掛かりますが、これは来ない方々からもパー券を買ってもらうとか、あるいは一人の方々から何枚も買っていただくということではなくてやっていただいている会でありまして、それによって利益を出して私の方に迂回献金するとか偽装献金するということは全くの事実無根でありますが、そういう報道をされたことがありました。
 それから、その後、二月に一部の週刊誌で同様のことが書かれたことがありまして、それで二月十三日に全国の代表の方々に集まっていただいて、こういうふうな誤解が出るようなことはあってはならないし、これからどうしようかという御議論の中で、今後、地方の博友会も、東京の博友会のある意味では下部組織のような形で、年に一度行っていただいている後援会の収支報告も届け出るような形がいいのではないかという方向にまとまったということでありますが、これは任意でありまして、それから私自身は、この地方の博友会については、その規約とか会則とかそれから人事については、全く私も私の事務所もタッチしておりませんので、どんな形かということはその組織としては存じ上げているわけではありませんが、しかしそういう方向で代表者の方々としては意見をまとめていただいたので、今後持ち帰って、それぞれの地方の博友会がどうするかということについては今検討していただく、そういう段階でございます。
○神本美恵子君 私も、衆議院、参議院のこれまでの議事録は全部読ませていただきましたので、今の御説明は、読んだ上で御質問しているんですけれども。
 まず、その週刊誌ネタで出された告発状は読んでいないというふうにおっしゃったんですけれども、読んでいないと今説明できないようなこともおっしゃったように私は受け止めてしまいました。
 ちょっと一つ一つを聞いていきたいと思いますけれども、私さっき聞いたのは、東京の博友会からはそのような形で寄附をしてもらっているというふうに郡議員に答弁されているそのような形というのはどういう形なんですかということをまずお答えいただきたい、簡潔に。
○国務大臣(下村博文君) 先ほども申し上げたように、東京の博友会は、これは政治資金団体として届け出ている団体であります。そこで適正に寄附をしていただいている、それについて御協力をいただいていると、これは届け出ているとおりであります。
○神本美恵子君 その東京博友会に各地方の博友会から年会費という形で寄附が納められて、それが東京博友会の寄附として収支報告書に記載されているということですか。
○国務大臣(下村博文君) 全くの事実誤認でございます。
 それから、その告発状をなぜよく読んでいないのに分かるのかというのは、それは衆議院で相当そのことで質問をされましたから、質問者の方々から告発状にこんなことが書いてあるということで言われていますので、私も把握しているわけでございます。
 そして、今寄附のお話がありましたが、これは東京の博友会と地方の博友会との関係はそういう関係では全くありません。私は、年に一度、新年度が始まる前に今まで縁がある地方の方々に対して、これは東京自民党の十一選挙区支部から、政党支部から寄附のお願いをさせていただいております。その中には、今まで申し上げたように、地方の博友会の方もいらっしゃいます。そういう方々も含めて、全国の方々に政党支部から、東京十一選挙区支部から寄附のお願いをさせていただいて、その方々が寄附をして、その中で寄附をいただく。
 例えば、近畿博友会では二十六人の会員がいるということでこちらの方に連絡をいただいていますが、その方々に自民党の十一選挙区支部から寄附のお願いをしている。実際に寄附をいただいているのが十二人います。これは、政党支部から今申し上げたように寄附のお願いをして、当然ですけど、政党支部からその領収書をお出しさせていただいているということでありますから、地方の方々とは十一選挙区支部に対して寄附をいただいていると、そういう関係であります。
○神本美恵子君 今日、皆さんのお手元にも資料としてお配りさせていただいておりますけれども、今大臣もちょっと触れられた、今年の二月十三日にこれは大臣室で開かれた全国博友会幹事会というものの資料の一部でございます。
 これは、作成は下村大臣の事務所でされたというふうにもう衆議院の方で明らかになっているんですけれども、この全国博友会というものと東京博友会、その他地方の六地区の博友会の関係はどのようになっているんですか。
○国務大臣(下村博文君) 今のお話も事実ではなくて、大臣室に表敬訪問に来られました。十五分間ぐらいです。その後、場所を移して、懇親会の中でこの話が出ました。元々、この全国の博友会幹事会、つまり全国の代表の方々に集まっていただいている会合、これは年に一度、二月頃開いております。それは年間スケジュール、私の方で集中しないようにバランス良く一年掛けて年に一度講演を行かせていただくということの中での年間スケジュールを決める会でそもそもありますし、また、年に一度代表の方々が集まって私の教育や政治についての話をさせていただく、そういう会でございます。
 そこで、今回は、先ほど申し上げましたように、昨年来の写真週刊誌で間違った、事実誤認、そして誹謗中傷に近いような報道が出たということと、それから二月になって一部週刊誌で同様のような記事が出た中で、全国の博友会の、それぞれの地方の博友会の幹部の方々が、これはやはり整理する必要があるのではないかと。それぞれの後援会の位置付けについて整理し協議する必要があるのではないかということを受けて、私の事務所の榮秘書官が取りまとめたものでございます。それが、神本委員が今日資料配付されていますが、二ページ目のところでありまして、「各博友会後援会の位置づけと講演会開催について」というものでございます。
 ですから、繰り返すようですけれども、東京の博友会はこれは政治団体として届け出ている団体、それから地方の博友会は任意の団体、そして全国博友会というそういう会は実際は存在しておりません。全部の、同じ博友会という名前でございますので、一緒に集まっていただいているという意味で、全国の博友会の幹事会ということをこの中には見出し書きとして書いてあるわけであります。
○神本美恵子君 時間が限られていますので、聞いたことにだけお答えいただきたいというふうに思います。議事録読んでおりますので、今のような御説明は大体分かっているところです。分からないところを今お聞きしているんです。
 今の御答弁では、全国博友会というのは存在しないというふうな御説明だったというふうに思います。
 資料の二枚目ですけれども、「各博友会後援会の位置づけと講演会開催について」というところで、一番左側ですね、「現状」のところに書いてあります。
 各博友会後援会は、届出団体である博友会の、これは東京博友会のことだと思いますが、の下部組織ではないということで、その理由といいますかが五点挙げられているんですけれども、収支報告書に各講演会収支を載せていない、各講演会は外部で主催されたもので大臣は招かれて参加している。この外部というのは何ですか。簡潔にお答えください。
○国務大臣(下村博文君) これは「現状」ということの中で、外部というのはそれぞれの地方の博友会が主催しているという意味であります。
○神本美恵子君 そのため、会費等、博友会には入金が一切ないというふうに書かれておりますが、その次のページに、資料でお付けしておりますが、ここには年会費納入一覧表、これ二〇一四年の実績が書かれているんですけれども、会費等は入金が一切ないというふうに書かれているんですけれども、年会費納入一覧がここに付けられている。これはどういう意味なんですか。
○国務大臣(下村博文君) 資料の三ページ目の年会費というところで、年会費納入一覧表でありますが、これは寄附のことであります。
 それについてちょっと御説明申し上げたいと思います。先ほど申し上げましたように、近畿博友会は、二十六人の会員がいる中で件数が十二件とあります。それから群馬博友会は、これは会員ということでなく、年に一回私が行ったときに講演をする、そのときに案内を出す方々が三百九十人程度いると。三百九十人に対して、寄附の政党支部からお願いをしてもらっていいということで、地方の博友会からそういうことで了承いただいている。実際に寄附をいただいたのが九人という意味であります。
 ですから、これはそれぞれの博友会の中で、会員あるいは年に一度私が行ったときに講演をするときの案内先、その方々に対して実際に出した、私の事務所から、東京十一選挙区支部から寄附のお願いをしたと。そうすると、その寄附に対してしていただいた件数でございます。
 にもかかわらず、なぜ年会費と書いてあるのかということでありますが、これは、今までの地方の博友会の習わしで、そういうことを一般的に年会費というふうに皆さんがおっしゃっていたものですから、私の事務所としてこのとき榮秘書官が年会費というふうに書いたというふうに聞いておりますが、繰り返すようですけれども、これがなぜ年会費ではなくて届出の中で寄附になっているかというのは、先ほど申し上げたように、全員がこれについて振り込んでいただいているわけじゃなくて、その中の何割かが実際に政党支部に対して寄附をしていただいていると。そして、繰り返すようですけど、それについては十一選挙区支部から案内を出して、政党のですね、そして十一選挙区支部から領収書も出していると。そういうことからもこれは寄附ということであります。
○神本美恵子君 それも知っているんです。
 それでも、なぜここに、じゃ年会費と書いているの。これは寄附のことですよね。寄附と書けばいいのに、なぜ年会費と書いてあるんですか。もう簡潔に。
○国務大臣(下村博文君) それは、地方の博友会の方々がこういうことについて年会費というような形でおっしゃっていたので、私の秘書の方が年会費という書き方をしましたが、法律上も、それから手続上も、これは寄附として処理をしている件数であります。
○神本美恵子君 この「現状」のところを見て、また今の下村大臣の御説明を聞いていると、つまり、各地区の博友会の会員の皆さん、幹事の皆さんは、当事者であるにもかかわらず、あえてこういうふうに現状はこうなっているんですよという説明をしなければいけないほど下部組織の認識を持っていらっしゃる、あるいは会費を納めているというように会員の方々あるいは幹事の方々が思っている、そういう現状、実態があるのではないかと。私はここを見ながら、現状はこういうことに建前はなっているんですよ、だから皆さん、間違えないようにこうしてくださいというふうにおっしゃっているようにしか、ここは見えないんですね。
 建前はこうなっているんだから、皆さんが年会費として納めているのは、これは本当は寄附として取り扱っていますよ、収支報告書に、皆さんのところは任意団体だから、そこの収支は全然記載していないんですよというふうに、ここは、何ていいますか、皆さんにこういうふうにこれから外から取材があったら答えてくださいねというふうに私には読み取れるんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) それは全くの事実誤認です。
 これは、先ほど申し上げましたように、委員がおっしゃるように、例えば東北博友会で案内を出すとかいうことであればそういうことも言えるでしょう。しかし、これは自民党の十一選挙区支部から年に一度寄附の案内を出しているということは明らかでありまして、政党の東京十一選挙区支部に振り込み先もなっているんですね。
 それから、実際寄附していただいたそれぞれの数も、それぞれの会員の中の半数も行っていません。実際、十一人しか会員がいないとか、九人しか会員がいないということはあり得ない話であります。それぞれに対して十一選挙区支部から領収書もお送りしていますので、これはそれぞれの会の年会費ということではなく、自民党の十一選挙区支部から寄附をしていただいて、そしてそれぞれの件数、それについてはそれぞれの会の地方の博友会の方々は御存じないですから、自分が寄附したかどうかはもちろん存じ上げておられると思いますが、会全体として何人ぐらいの方が寄附されたのかというのは御存じでないので、そういう意味で参考として出したわけでございます。
○神本美恵子君 だったら正確に、あえてこういう、現状こういうふうになって虚偽記載とか迂回献金とか下部組織というふうに疑われているからそうではないという確認をするその場でさえ年会費って書いてあるから、これは寄附って書けばいいじゃないですかと、私は本当に単純にそう思うんですけれども。
 もう一個、その一番下の、講演料としての報酬をもらう場合はある。これも、これまでの答弁の中では、講演料あるいはお車代というようなものは一切もらったことがないというふうに答弁されているんですけれども、あえてこう書かれているのはどういう意味なんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 私自身、講演料として報酬をもらったことはありません。これは、外部の方が講演をしたときにはそういうことがあるということを聞いて書いたというふうに聞いております。
○神本美恵子君 でも、これ、講演料として報酬をもらうというのは、誰がもらうといったら、外部の人がもらう場合があるって、普通そういう書き方はしない、払うというふうに普通書くと思うんですね、払う場合があるというふうに。だから、もらうということは、これはどう考えても、外部で主催された講演会に大臣が招かれて参加しているから、大臣がもらう場合はありますよと。これ作ったのは下村事務所ですから、大臣がもらう場合がありますよというふうにこれは読めるんですけれども、どうしてこれが外部講師になるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 事実関係として、私が講演料をもらうことはありません。これは、そういうことで外部の方の場合にはそういうこともあるということで聞いて書いたというふうに聞いております。
○神本美恵子君 これまではもらったことがないというふうに、まあ新聞記事や週刊誌では確かに十万円払ったとかいう記者会見された方もいらっしゃいましたけれども、大臣としてはこれまでもらったことがない。しかし、これからはもらう場合があるということですか、これから。
○国務大臣(下村博文君) いや、これは外部の方がもらう場合はあるということでありまして、私自身のことではありません。
○神本美恵子君 これ、どう読んでもそういうふうには読み取れないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、先ほどのにちょっと戻りますけれども、寄附のお願いをして、会員の方々はそれに応じて寄附を出した、しかし、その領収書は年会費としてというふうに書いてくれというふうに頼まれたから、領収書の中には八十一件、年会費と書いたものがあるとこれまで答弁されておりますけれども、領収書というのは、頼まれたらそう書き換えるということ、果たして普通の常識で、国民の常識で考えると、領収書ってそういうものなんですかね。何かほかのものに使って、それを別のものに使ったように領収書を書き換えるのと同じだと思うんですけれども、これは虚偽領収書を発行したことになるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) そもそも、これは十一選挙区支部から地方の方々に対して年に一回、寄附のお願いをしているということで、これは寄附でございます。
 ただ、その中で二〇一四年だけ、このときに経理担当者が替わったということがございまして、このときに一件、政党支部から出す寄附の領収書について、ただし書のところに年会費として書いてほしいという要望があったと。それを受けて、その経理の担当者が書いたと。それ以降、その二〇一四年の九月まで、まあ本人は気を利かせたつもりなんでしょうけど、寄附の領収書のところにただし書で年会費として書いたというのが八十一件あったということを聞いています。
 これは不適切なことであることは間違いありませんから、その後、九月以降ですね、ほかの私どもの事務所の者が気が付いて、それはそれ以降はもう書いていないということでありまして、つまり二〇一五年以降も書いてありません。二〇一四年だけ八十一件そういう事例がありましたが、これは不適切でありますので、そのようなことを書くようなことは現在しておりません。
○神本美恵子君 ここはやっぱり、寄附を年会費として納入している一覧とか、領収書が寄附であるにもかかわらず年会費と書かれている、それは、頼まれたから、あるいはおもんばかってというような御説明ですけれども、どうしてもそういうふうには、そのつながりから見ると私は納得ができないというふうに思います。
 それからもう一つ、今日資料は用意していませんが、いわゆる口止めメールと言われるものなんですけれども、ちょっと資料として用意していないんですが、この集まりがあった翌日に、榮友里子という秘書官の方が支援者の方に多分メールを送ってあるんですね。
 ちょっと読み上げますが、御連絡ありがとうございます、なので、何か来たことに対する返信だと思います。ほとんど全ての後援会会長、幹事のところに取材に行っています。大臣より、取材の要請が来ても応じることなく無視でお願いと申しております。大臣になりますとあらゆる疑いを掛けられ、ないかことないこと、ちょっと意味が分からないんですが、が書かれますので取り合わないようお願いいたします、応じると記事にされますので。また献金については全て記載していますので心配ありませんというようなメールが明らかになっているわけですけれども、これについては、大臣は指示していないと答弁されていますけれども、ここには、大臣よりというふうにあえて書かれておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 今、冒頭、委員がお読みになっていただいたように、御連絡ありがとうございますということのように、別にこれは、うちの事務所の秘書が何か一斉メールみたいな形で口封じ的なメールをしたわけでは全くございません。ある方から、マスコミの取材を受けたと、それについて相談を榮秘書官が受けたと。それに対する返信メールでございます。それが御連絡ありがとうございますということであります。
 当然ですけれども、一つ一つのメールに対して、私がこう書けとか、こう書くなとかいうことを言うことはあり得ません。ただ、一般論として、特に週刊誌等の取材というのはもう一方的に結論が決まっていて、それを前提で取材することがあるから、これはもう慎重に対処するように榮秘書官には私の方から申し上げてあります。
○神本美恵子君 このメールについて指示を一々したということではないけれども、一般的に、今いろいろ取材が来て疑い掛けられているから、取材の要請が来ても応じることなく無視でお願いというふうに榮さんは書いているんですけれども、今大臣は慎重にとおっしゃいましたが、それを榮さんが勝手にこういうふうに、きつい言い方で無視しろというふうに言っているということですか。
○国務大臣(下村博文君) 一字一句、私が言ったことをそのまま一つ一つのメールできちっと書くということではないと思います。私自身、ほかの方に対してもそうですけれども、無視しろという言い方はしておりませんが、しかし、先ほど言いましたように、特に週刊誌等の取材等については慎重に対応してほしいということは、言われればそういうふうに答えるときもあります。
○神本美恵子君 もうこれで終わりますけれども、先ほどからの御答弁聞いていると、寄附を年会費というふうに領収書に書いてくれと、会員の方がそういうふうに言っているからそういうふうに書いたとか、それから今のメールのことについても、自分は慎重にと言って、一々こういうふうに書けという指示はしていないというふうにおっしゃっておりますけど、全体、御答弁聞きながら、冒頭に申し上げましたけれども、ちょっと言葉適切かどうか分かりませんが、どうも人のせいにされているようにずっと聞こえてしまうんですね、私には。
 今日やり取りをさせていただいた内容も、それからこれまでの議事録を読んでも、何かそういうふうに聞こえてしまうのは私一人ではないと思うので、国民の方々が告発をされているというふうに私は受け止めますので、また引き続きこの問題については質問をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(水落敏栄君) 発言中です。
○神本美恵子君 あと五分ありますけれども、斎藤議員に後を譲ってやっていただきたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 答弁は。
○神本美恵子君 もう結構です。
○国務大臣(下村博文君) 言葉尻を取って人のせいにというような言い方をされましたが、そんなつもりは全くありません。先ほどのその寄附について、これは事実を事実として申し上げているわけであって、誰が悪いとかこれが悪いということを申し上げているわけじゃない。事実関係だけを申し上げているということについては是非理解していただきたいと思います。
○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤でございます。
 今もるる大臣の政治と金の問題について様々なやり取りがなされました。
 私、これまでこの委員会で、下村大臣とは教育あるいは文教科学政策についてかなり深いいろんな議論をさせていただいてきたというふうに僕自身は認識をしています。今回、こういう政治と金の問題が大変大きくクローズアップをされている、文教に対するいろんな議論が衆議院も含めて十分深まっていないと、このことは本当に残念に思っています。
 日程一個取っても、この委員会が他の委員会からこの所信の質疑も遅れているわけであります。法案の審議も実は遅れていまして、今日この後、スポーツセンター法改正案を審議をしますけれども、これ、あしたから施行されるというものをここまでずれ込まざるを得なかったということで、非常にこの国会審議に影響をしているということが非常に残念でなりません。そして、それは恐らくこれからも続くんではないかというふうに思っています。
 今、神本委員の質問の中にもありましたけれども、政治資金オンブズマンという市民団体の皆さんが、二十四日であったかと思いますけれども、下村大臣を始めとする皆様に政治資金規正法違反で刑事告発をするための告発状を東京地検に送付したというようにあります。これは、教育をつかさどる文科大臣がですよ、この受理の判断はこれからだということはもちろん分かった上で、このように告発状を送付されているということ自体が私は全くもって異常な状況だというふうに言わざるを得ません。
 そして、FNNの世論調査、まあ見られたかもしれませんけれども、国民の皆さんの中で下村大臣がこの件に関して説明責任を果たしていないとしている皆さんが七九・五%です。これはもうとんでもない数字である。これ国民の声なんですね。
 この点について、大臣、率直な大臣御自身の認識、御所見をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず国会日程については、私は誠心誠意対応していきたいと思いますので、是非、委員会運営についても前向きに、野党の先生方に対しても御協力を私の方からもお願い申し上げたいと思います。
 そして、その告発状というのも、中身見ると、写真、これは週刊誌ネタそのものがそのまんま載っているというふうにしか私は思えませんし、これは何らやましいこと、不正なことはしておりませんから、これはきちっと対処してもらいたいと思いますし、そもそも、そういう意味で、刑事告発が出ているから問題だというより、出ていること自体、私自身は事実には基づかないと思っていますから、いかがなものかと思っていますが、これは司法の場の方で処理、対応されることだというふうに思います。
 それから、世論調査については私も見ました。一方的にそういう意味では誹謗中傷されていますから、国民の皆さんから見たら説明責任を果たしていないという率が多いということであれば、それはそのとおりだと思います。ですから、いろんな場で私は誠実にきちっとお答えしていくことによって、そういう疑惑なり疑念が晴れるように積極的に対応していきたいと思います。
○斎藤嘉隆君 今日はちょっと細かいことも後ほどお伺いをしたいと思いますので、是非しっかりとした、きちんとした答弁をお願いをしたいというふうに思いますけれども。
 今回問題となっていますいわゆる地方の六つの博友会について、これを政治団体として登録をせずに、そこにややもすると不透明な資金の流れがあるのではないかと。大臣の政党支部への団体あるいは、まあ個人という言い方がふさわしいかもしれませんけれども、何らかこの地方の博友会が関わっての実質的な献金がなされているのではないかと。それは、その活動そのものが政治団体としての活動ではないのかということだと思います、根本的な議論はですね。なぜ、これ政治団体として登録をしなかったのか、また、しなくてもこのような活動が可能であるのか、いいのか、認められるのかと、これは多くの方が疑問を持つところだというふうに思います。
 今日は総務省に来ていただいていますので、公職選挙法を所管される総務省ということで、ちょっとお伺いをさせていただきます。
 公職選挙法上、政治団体の定義ということで、特定の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対をすること、条文では下記のようなというふうにありますけれども、こうした活動を本来の目的とする団体及びこうした活動を主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体というようにあります。
 ここで言う団体の目的は、どのような目的を持った団体であるのかを判断をする場合、一般的に、例えば何を判断材料として、その団体の目的が何であるのか、こういったことを把握できるでしょうか。
○政府参考人(稲山博司君) 個別の事案につきましての答弁は差し控えさせていただきたいと存じますが、一般論として申し上げますと、先ほど御紹介がございました政治資金規正法第三条の政治団体の定義に関する御質問かと存じます。
 そこに、政治資金規正法三条第一項にございます本来の目的というものがございます。これは通常の場合でございますけれども、組織、団体の唯一又は主要な目的であることをいうものというふうに解されているところでございます。
 なお、規正法六条一項におきまして、当該政治団体の目的を届け出ることとされておりまして、本来の目的は、これ通常一般のことでございますけれども、綱領、党則、規約、会則などに明記されているところによって外見的にも明らかな目的をいうものと、これは一般的なケースでございますけれども、解されておるところでございます。
○斎藤嘉隆君 もう一点お伺いしたいと思います。
 組織的かつ継続的に活動を行うということ、これは、組織的、継続的というのはどのような状況を言うんでしょうか。
○政府参考人(稲山博司君) 一般論でございますが、規正法三条一項に、主たる活動の話として組織的、継続的ということがございます。そのお尋ねだと存じます。
 この主たる活動と申しますのは、分量的に見て当該団体の活動の主たる部分を占めていることをいうと解されております。そこで、組織的にという意味でございますが、団体の意思決定に基づいて相当数の構成員が有機的に活動していることをいうと従来より解されているところでございます。また、継続的にでございますけれども、これは、団体の性格なり存立期間によってこれは異なるものと存じますけれども、通常でございますが、年間を通じて活動していることをいうものと解されているところでございます。
○斎藤嘉隆君 じゃ、一般論で結構です。団体が会員に対して規約を示していて、その規約の中に、特定の候補者の政治活動を支援することを目的とするというように、その目的が明確に記載をしてある、数年にわたって活動が継続をしている、一般的にこのような団体は、もちろんその対象となるのは特定の候補者でありますけれども、このような団体は政治団体と捉えるのではないんでしょうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(稲山博司君) お答えいたします。
 個別の事案につきましては、これは今申し上げましたいろんな要件がございますので、個々に該当するかどうかにつきましては個別具体の事実に即して判断されるべきものと承知をいたしておりまして、総務省といたしましては、そういった事実関係を承知する立場にございませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。
○斎藤嘉隆君 一般論で結構なんですけれども、今の、前のやり取りを含めれば、一般論としては、今僕が申し上げたような団体についてはやはり政治団体だというように判断をするのが妥当だというように、多くの皆さんがそうやって思われると思います。
 大臣がこれまでの議論の中でおっしゃっていらっしゃったように、地方の博友会が単なる懇親会、年に一回程度の会であると。ただ、かなり多額の年会費を募って、募ってです、大臣とスケジュール調整まで、大臣の事務所の秘書の方がその会のスケジュールの調整を行い、そして数年間にわたって継続的に行われていると。これはやはり私は政治団体と見るのが通常だと思います。
 これ、そもそも政治資金規正法の法の趣旨は、政治団体として極力、極力ですよ、こういう団体については登録をして、資金の流れを、国民の浄財であるこの資金の流れを透明なものにすると、こういうことが法の趣旨なんです、意義なんですよ。
 大臣は違法ではないというふうにずっとおっしゃっておみえでありますけれども、政治家自身がその活動の透明性を図るというこの法の趣旨や意義にそぐわない、政治団体として登録しないことがですね。そのように大臣御自身は捉えていらっしゃらないんですか。
○国務大臣(下村博文君) 先ほど申し上げましたように、そもそも地方の博友会は、元々私が学習塾をやっていたということもございまして、昔の塾仲間や教育関係者の方々が年に一度、私の教育や政治に対する話をしろということで年に一度程度行っている会でございます。
 ただ、その中で、そのような経緯があった中で御質問がありました。神本委員の今日資料の中に入っておりますが、そういうことを受けて、今のままでいいのかということについて地方の博友会の方々からも意見がございました。それを受けて、神本委員の資料の二枚目でありますが、「各博友会後援会の位置づけと講演会開催について」というペーパーがございます。この中で、地方の博友会の何人かの方々の意見を聞いて私どもの秘書がまとめたものでございます。
 それがこの改善案のところの、三つあるんですけれども、一つは、改善案の一というのは、元々東京に先ほど申し上げましたように政治資金団体として選挙管理委員会に届け出ている政治団体ありますから、これは博友会ですね、この東京の博友会の下部組織のようにして、そして年に一度私が講演に行ったときのその収支報告をここに、東京の博友会の中に記載するというようにしたらいいのではないかというのが改善案の一であります。
 それから、改善案の二というのは、それぞれの地方の博友会がそれぞれ政治団体となるというのが改善案の二でございます。
 それから、改善案の三というのが、これは、どちらにしても私一回しか行っておりませんので、何とか制作委員会のように、そのときだけの会となり、大臣はその会に呼ばれている講師としての印象になるということになりますが、要するに何とか制作委員会というような形の三つの案が改善案として出された中で、二月十三日の会合では、改善案の一がいいのではないかと。
 ただし、これは先ほど申し上げましたが、地方の博友会は、その会則とか規約とか人事については私なり私の事務所が直接タッチしているわけではございませんので、それぞれ持ち帰って、それぞれの地方の博友会がどうするかということについては最終的に決めていただくということでありますが、一応、この改善案の一の方向で進めたらどうかということが、二月十三日、代表者の方々で話し合われたことであります。
○斎藤嘉隆君 資料の一を御覧をいただきたいというふうに思います。「博友会のご案内」ということで示させていただきました。
 これ、博友会、左側、裏表紙だと思いますけど、博友会(東京)、全国博友会支部ということで六つの支部がこのように記載をされている。これは便宜上このように書いただけだというふうに多分おっしゃるんだろうというふうに思いますけれども、このことについて御答弁を求めるわけではありません。
 私、非常に問題だなと思うのは、これ一枚めくっていただいて、この中にあります、今回、大臣がこれまでの議論の中で政治団体ではなく単なる有志の懇親会、任意団体だというようにおっしゃっておみえのこの近畿博友会が出したであろうと思われるこの趣意書、あるいは近畿博友会の規約の抜粋ですね、これを是非御覧を皆さんにいただきたいと思うんです。先週の衆議院の文科委員会では、大臣は、これは初めて見たものだということで、このことについては詳しい言及はありませんでした。
 近畿博友会の会の規約のこの第二条の目的のところには、下村博文氏の政治活動を支援することを目的とすると明確に記載がされています。また、第四条、ここがね、この第四条がよく分からないんですけれども、第四条に、会費は年払いとし、自由民主党東京都第十一区支部下村博文宛てに振り込むものとするというようにあります。
 近畿博友会が任意団体であるのであれば、政党支部を指定して、その任意団体の会費を振り込むということは、普通に考えれば、普通でなくても、それはもうあり得ないことだと思いますが、これは一体どういうことなんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) これは今、斎藤委員が御指摘があったように、さきの衆議院の文部科学委員会の中で私もこれは初めて見たものでありまして、これはもう事実であります。それは、先ほど申し上げましたように、地方の博友会、それぞれ会則とか規約とか人事についてはそれぞれ独自にされておられますから、私も私の事務所もタッチしていないというのは今までどおりでございます。
 この中で、これは立ち上げとして、こういうものをつくりたいという思いがあったというふうに思いますから、実態的になっているのであれば政治団体であろうと、そういう御指摘でもあるのではないかと思います。
 ただ、私との接点は、繰り返すようですけれども、年に一度、近畿においても講演に行くだけの接点でございまして、それから、その講演に行ったとき、そこから例えば講演会を開いて、あるいはパーティーを開いて、その売上げの一部を近畿博友会として例えば私に寄附をするとか献金するとかいうことであればそういう危惧もあるでしょうけど、それは全くないと。会として、私に対して講演会のその講演料も、それからお車代も含めて、そういう接点は全くございません。
 にもかかわらず、なぜ、じゃ存在しているのかということについてのその第四条の御指摘でもあるというふうに思いますが、これについては、先ほど申し上げておりますが、この近畿博友会ではこういう書き方をされておりますが、実態的に、これは法律上も、それから手続上も、その近畿博友会、その上に、本会は、第二条の目的に賛同し、入会申込書を提出した者をもって会員とすると。このことであると思いますが、二〇一四年については、二十六人の方に十一選挙区支部から寄附のお願いをしていいという名簿が届きました。それにのっとって、自民党東京第十一選挙区支部として、これは自民党東京第十一支部として寄附のお願い、会費ではなく寄附のお願いをさせていただいております。寄附のお願いをさせていただいて、そして振り込んでいただいた、これは二十六人中の十二人、二〇一四年ですね。ということでありますから、個々の方々は、それが会費ではなくて、実際、東京十一選挙区支部、つまり下村事務所との関係であれば、これは寄附との関係であると、それを了解していただいている方々が十二人寄附をしていただいて、そして、それについての領収書もお出ししていますから、これは明らかに政党支部の寄附として御協力をいただいているということについては、うちの事務所とそれから個々の会員との関係の方々では明確であります。
○斎藤嘉隆君 寄附は分かりました、寄附の件は分かりました。
 会費は、じゃどうなっているんですか。これ、会費は、じゃ、二十六人の会員がいらっしゃるとおっしゃっていて、ここ、会費は振り込むものとするというふうにありますが、会費というものは存在しないんですか。二十六人、十二人が寄附をされたということでありますけれども、残りの十四人の方は会費を払わない会員ということでよろしいんでしょうか。端的にお願いします。
○国務大臣(下村博文君) 地方の博友会では独自に、独自にというのは、つまり、事務運営費的な形での会費を取っているところと取っていないところがあるというふうに聞いておりますが、近畿博友会では会費は取っていないというふうに聞いております。
○斎藤嘉隆君 となると、この規約自体は正しいことが記載をしていないというようなことであろうかというふうに思います。
 普通、こういう規約を見ると、私が例えば近畿博友会の会員になろうかどうしようかというような場合に、例えば会員としての入会申込書を提出をします。そうすると、ここにありますように、会費を払わなきゃいけないので、これ年払いで、実は会費の納入の金額もどうやら、資料の二を見ていただくと、ほぼそれぞれの博友会で決まっておるようでありますけれども、この金額を十一選挙区支部に振り込む、振り込むと思います、会員になったと自分が認識をした場合にですね。
 そうすると、大臣の事務所では、そういう任意で振り込まれた会費についてはどのような扱いをされるのですか。それが会費であるのか、あるいは寄附であるのかというのは判断が付かないと思うんですけれども、第十一選挙区支部はですね。どのように判断をされるんですか、それが寄附であるのか会費であるのか。
○国務大臣(下村博文君) これは終始申し上げていることでありますが、年に一度、地方で私に縁のある方々へ対して、政党支部から寄附のお願いをさせていただいております。その中で、個人的にそれぞれ寄附をしていただいているということでありまして、今申し上げたように、例えば近畿博友会は二十六人のうち実際寄附をしていただいたのが十二人、群馬博友会は約三百九十人の中で実際に寄附をいただいた方が九人ということでございます。
 これは、それぞれの会からお願いしているわけじゃなくて、自民党の十一選挙区支部から寄附のお願いを出していると。寄附のお願いという名目できちっと出しています。それから、領収書も、十一選挙区支部としての寄附の領収書も出しています。それから、それぞれの会員の数がそのままではなくて、それぞれの中で個人の判断で寄附をしていただいているという数字がこの数字でありますから、そのことからいって、いわゆるこれはそれぞれの会の会費ではなくて、十一選挙区支部に対する寄附の数ということは、これは明確であるというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 いや、私が今お伺いをしたのは、仮にですよ、近畿博友会の新たに会員になった方から、新たに会員になった方から大臣の支部に入金があった場合、その入金は寄附であるのか、あるいは年会費として本人が認識をして払ったものであるのかをどう判断するかということをお聞きをしました。
 そうしたところ、そうではなくて、事前にその会員にいろいろ寄附のお願いをして振り込まれたものだから、それは寄附として扱うということでありますから、ということは、会費として大臣の支部に納入をする方というのはいらっしゃらない、近畿博友会から、この会則が出て以降ということでありますか。
○国務大臣(下村博文君) 私の事務所としてはっきりしているのは、これは繰り返すようですけれども、政党の十一選挙区支部から寄附のお願いをしているわけですから、寄附のお願いをしていると。それを受けて、個々の方々が判断して寄附を振り込んでいただいて、寄附の領収書をきちっとお出ししているということですから、その部分についてはこれはもう明らかであると思います。
○斎藤嘉隆君 ここのところは、年会費であるのか寄附であるのかと非常に大きな問題であって、それをどう判断するのかというのは、これ、ちょっともう少し議論をしないとなかなか明確にならないなというふうに思います。
 資料の二と三をこれ併せて見ていただくと分かりやすいかというふうに思います。
 実は、私、大臣の政党支部の収支報告、二〇一二年、二〇一三年、ちょっと詳しく中身を精査をして見させていただきました。その中で、寄附をされた方の住所別、地域別にして、そういうのを見ていった、その中でもこれ、近畿博友会のことが話題になっていますので、大阪とか兵庫とか京都とか奈良という近畿地方の方だけをピックアップをしました、二〇一二年。
 そうしますと、十二万円の寄附をした方が八人いらっしゃって、三万円の寄附をした方が三人いらっしゃった。あとは、二万円の方が二人、一万円の方が一人と。ただ、この一万円の方は塾の関係者でいらっしゃって、十二万円の寄附をした方と同一人物です。十二万円が八人、三万円が三人ということで、これは資料三を見ていただくと、この近畿博友会、二〇一二年度の年会費納入状況の八人ですね、これと全く合致をするということであります。
 すなわち、今これ大臣の先ほどの御説明のとおり、この近畿博友会から、会則でいえば年会費ということで納入をされているものが、そっくりそのままほとんど、ほとんど全て大臣の政党支部への献金なんですね。それ以外はほとんど、全てとは言いません、全部とは言いません、ほとんどないんです。
 この十二万円の寄附をした方が、その後、一万円の寄附をしている、同じ方がですね、そういうことがあります。これ、普通に考えると、この十二万円は年会費として納入をした、この後で、十二月に納入をした一万円というのが、これが献金でないんですか。
○国務大臣(下村博文君) まず、この資料について、この資料三ですね。これは神本委員の資料にも一部重複しておりますが、元々は二月十三日に八枚でお渡し、出席された方々にしたうちの資料であります。
 その中で、全国の後援会、後援会の私の講演、それが前回の資料の一つの項目として入っていまして、今日の資料の中に入っておりませんが、それ以外については個々のお願いとして寄附のお願い、ここでいう年会費のお願いですね。それから、全国合同博友会パーティーの案内、それから清和研パーティー、これは私が所属している派閥のパーティーでありますが、この全国合同博友会というのも、そういう会があるわけじゃなくて、東京の博友会が年に一度政治資金パーティーをしております、その意味での全国合同博友会という名目の名前であります。
 この数というのは、それぞれの後援会、地方の博友会に所属していただいている方々が個人的に協力していただいている数字がこの数字でございます。それぞれが、ですから、地方の博友会が、会員がイコール全員が協力しているということじゃなくて、個々に会員の中で協力していただいている数字がこの数字であります。
 その中で、この年会費納入というのは、先ほど申し上げましたように、これは寄附として実際のそれぞれの地方の博友会がどれぐらい協力していただいているかという数でございますから、これは個々の寄附をしていただいている数でございます。先ほどの、十二万と一万が二つだからというお話がありましたが、それは私もその方に確認していませんから分かりませんが、でも領収書は、いずれもこれは十一選挙区支部から寄附として両方出させていただいているということは、これは法的には事実であります。
○斎藤嘉隆君 選挙部長、もうお聞きすることはありませんので、御退席いただいても結構であります。
○委員長(水落敏栄君) 稲山選挙部長は退席して結構です。
○斎藤嘉隆君 私はちょっと細かなことを、まあ通告してありますのでお聞きをしたいと思います。
 二〇一三年度の大臣への献金者の中に一人、まあちょっとあえて名前を申し上げない方がいいかと思いますが、ちょっとこの方は本当にこの住所の方なのかなと。大阪の阿倍野区となっているある方がいらっしゃって、この方は違う、別人ではないかと思われる方がいらっしゃるんですが、お名前を大臣には御通告させていただいていますので、この方は本当に大阪の方ですか。
○国務大臣(下村博文君) 二〇一三年の政治資金報告書に記載されている会社の方ですね。これは、御指摘のとおり、誤記と報告を受けました。実際は高松の住所だったのを間違って大阪の住所に書いてしまったということで、誤記ということで訂正させていただきます。
○斎藤嘉隆君 間違いはよくあると思うんですが、大臣、私、何でそんなことを私が気が付いたか。気が付いたかというと、近畿に住んでいる方の献金額をずっと見ていくと、ほとんど十二万円とか三万円とか、あるいは十二の倍数の方ばかりなんですよ。一人だけ四万八千円という方がいらっしゃって、何でこの方だけこんな中途半端な金額なんだろうと思ったわけです。そして、その方のことをずっと見ていくと、違う地域に同じ方がダブって四万八千円の献金をされているんですね、されているんですね。そして、その方は、今大臣がおっしゃったように高松なんですよ、高松、高松の方が四万八千円です。
 それで、これやっぱり、この資料二を御覧いただくと、近畿博友会は一口十二万円ですよ、ここで言うところのね、これは大臣が言うところの献金なのかもしれません、十二万円。中四国博友会は、この方は法人の名前で献金をされていらっしゃいますけれども、四万八千円なんですね、四万八千円なんですね。ということは、これは、この方は、中四国博友会の会員の方が大臣からの求めに応じて、事務所からの求めに応じて献金をされた方だということでよろしいですか。
○国務大臣(下村博文君) ちょっと詳細は存じ上げません。
○斎藤嘉隆君 是非そのことを調べていただきたい。
 僕は、根本的なことをお聞きをしたいと思います。献金というのは、個人が、あるいはそれが団体である場合もあるんでしょうが、自発的にやっぱり行うものだと思うんですね。金額もですよ、金額も基本的には自発的に行うものだと思います。どう見ても、どう見ても、近畿地方の方で大臣に献金をされている方はほとんどこの十二万円がベースになって献金をしていらっしゃるし、もう一つ言うと、さっきの中四国の方、中四国の方は、これもちょっと中四国の方だけピックアップをしますと、中四国地方に住所にある方の献金者の二〇一三年度それぞれの献金額は、済みません、ちょっと全てが網羅できているかどうかは自信はありませんが、分かる限り、十六件中四万八千円が四件です、四件です。一万二千円が十件です。この中四国博友会の年会費納入一覧表を見ると、個人は一万二千円なんですね、法人は四万八千円なんです。これ、ここも全くやっぱり一致をする。残りの二件も、一件は二十四万円ですから、これは一万二千円の二十口分なのか、あるいは四万八千円の五口分ですかね、なのか、まあいずれかではないかなと思うんですね。
 ここに示してある年会費というのは、これ年会費ですからそれぞれの博友会がお決めになることで、値段が違っていてもいいと思うんです、いいと思うんです。それは自由でありますけれども、なぜこの金額と大臣の政党支部への献金額がここまで一致をするんですか。これは、大臣の事務所が、事務所が献金額を定めて、中四国の方は四万八千円です、一万二千円ですというふうにお願いをしているんですか。近畿の方は一口十二万円ですというふうにお願いをしていらっしゃるんですか。ここのところをちょっと明確にお願いをいたします。
○国務大臣(下村博文君) それは全くありません。
 先ほどから申し上げていますが、地方の博友会については、その規約とか会則とか人事について、私なり私の事務所がタッチしているわけではありません。もしタッチしていたら、逆に金額が一緒の方がやりやすいんじゃないかと思うのが多分一般的でもあると思うんですね。つまり、それはそれぞれの地方の博友会が独自にされていることであります。その中で、こちらの方で東京十一選挙区支部として寄附として幾らということを明確にお願いした案内を出しているわけではございません。それぞれの地方の博友会が一つの目安としてそういうことをお考えになっていただいたんであろうというふうにこの数字からも思いますけれども、これは私の事務所なり私が地方の博友会の方々に対してそういうお願いをしたということは全くありませんから、あくまでも十一選挙区支部としてはお願いしています。そこには金額は書いてございませんので、それぞれの判断で寄附をしていただいているということでございます。
○斎藤嘉隆君 残念ながら、非常に今の御答弁は僕はちょっとまずいんではないかなと思います。ということは、地方の博友会の会員が、大臣の支部に献金をする額を決めているのは博友会なんですか、地方の。どう見てもこれはそうですよね。中四国の博友会の方は四万八千円や一万二千円を寄附されているし、近畿の博友会の方は十二万円を寄附している。ということは、寄附の金額をこれおおむねであろうとも定めているのはそれぞれの地方の博友会ということになりますが、それでよろしいですか。
○国務大臣(下村博文君) それは先ほどから申し上げていますように、私は、地方の博友会の人事とか規約、会則、私自身も私の事務所もタッチしているわけではありません。ですから、金額についてもそういうことを承知しているわけではございません。どのような形でどんなふうに決められているかどうかということは私も私の事務所もそれは承知しておりません。
○斎藤嘉隆君 ほかの地区についてはちょっと調べ切れておりませんので分かりませんけれども、これひょっとしてこの後精査をしていくと、例えば東北に住んでいる方は十二万円であるし、群馬の方は一万円とか六万円の献金をしていらっしゃるし、中部博友会の方は四万八千円や一万二千円の献金をしていらっしゃる。こういう傾向が明確に出てくるかもしれません。もしそうだとすると、大臣おっしゃったように、今、これはそれぞれの地方の博友会が独自にやっていることだというふうにおっしゃいましたけれども、これこそ政治活動じゃないですか、大臣。大臣の総支部に対して献金をする額を博友会の方から何らかの形で、指示なのか働きかけなのかは分かりませんけれども、そういうことをしているとすると、これは明らかに大臣の日常の政治活動を支えるための政治団体だというふうに受け止められますが、このことについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 先ほどから申し上げていますが、そういうことについて私も私の事務所もタッチしているわけではございません。これは今刑事告発を市民団体が出されたわけでありまして、そしてこの地方の博友会の方々も被告発人になっていますから、その中で、法的な中でこれは明らかになってくることだと思います。
○斎藤嘉隆君 繰り返し申し上げるのもあれなんですけれども、今、もし仮にそれぞれの博友会の会長さんなりあるいは会自体が大臣に対する献金額を何らか関与をして指示をしていたということが明らかになると、これはやはり大臣、どのように考えても法に照らすと政治団体だというふうに認識ができるし、ということは、すなわち、このことは政治団体として登録をしていなかった、このことに大きなやっぱり問題が生じてくるというように思います。
 このことは今後も恐らく、さっき司法の場でもということをおっしゃいましたが、明らかになってくるだろうというふうに思いますけれども、ちょっと大変なので余りほかの地域まで調べてということはちょっとどうするか分かりませんが、一度このことについても今後もしっかり確認をしてまいりたいというふうに思います。
 それから、私ちょっと、別のというか、この件に関して違う話になります、ちょっと気になっていることがあるので。今日はこの後、甲子園で準決勝、大阪桐蔭高校が準決勝、ベストフォーまで頑張っているんです、子供たちは。本当に頑張っています。子供たちはこんなに頑張っているのに、学校側は前校長を中心として裏金問題が今大変な問題となっています。
 渦中にあるこの前校長、私、あえて名前は言いません、第三者委員会が実質的な創業者だというふうにしているこの方と大臣は御面識はあるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 面識はありません。
○斎藤嘉隆君 この方は元々、塾の出身の方だというふうに聞いています。
 もう一度お聞きします。
 この方は近畿博友会の会員の方ですか。あるいは会員であったことがある方でしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 会員ではないと聞いております。
○斎藤嘉隆君 もう一点お聞きします。
 この方が、近畿博友会の開催をした大臣の講演会に御出席をされたということはあるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 出席したことないというふうに聞いております。
○斎藤嘉隆君 では、もう一件。じゃ、この方でない方についてお伺いをします。
 政府の教育再生実行会議がありますけれども、これは今や本当に中教審をしのぐかのごとく、教育政策に非常に大きな影響力のある会議体ですが、この中に塾の関係者というのは入っていらっしゃるんですか。
○国務大臣(下村博文君) 成基コミュニティの佐々木喜一さんにメンバーになっていただいています。
○斎藤嘉隆君 その佐々木さんは、近畿博友会あるいは東京博友会の会員でいらっしゃるのかどうか、そして、その佐々木さんからは大臣に対して献金はあるのかどうか、ここをお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 教育再生実行会議のメンバーになる前は近畿博友会に所属をしていただいておりましたが、識見、見識共に、別に塾業界とかということじゃなくて、広い意味で今の教育再生実行会議の中で教育改革について確かな見識、そしてそれだけの能力のある方であるというふうに客観的に教育再生実行会議で判断をされました。
 そういうこともありましたので、それまでの近畿博友会の会費もというようなことで、これがありますけれども、私自身でいえばこれは寄附でありますけれども、寄附についてもお返しをさせていただいて、そして、教育再生実行会議のメンバーとして、委員として活躍をしていただいています。
○斎藤嘉隆君 この会費というのは百五十六万円のことをおっしゃっているんですね。多分十二万円掛ける十三口になるのかも分かりませんけれども。
 いや、私、佐々木さんの見識とかそのことが問題だと申し上げているんじゃないんです。私も佐々木さんとお話をさせていただいたこともあります。御挨拶もお聞きをしたことがあります。大変高い識見を持った方でありますし、教育再生実行会議の委員としてこの方がその力量がないということを申し上げているんではないんです。
 ただ、近畿博友会に元々所属していらっしゃった方、この博友会の会員の皆さんというのを見ますと、塾の方とか、教育産業に携わる方とか、こういった方が中心なわけです。ひょっとしたら私学の関係の方とか教科書の会社の方とか、こういった方もあるのかもしれません。
 いずれにしても、文科省が進める文教政策の利害関係者が非常に多くこの中に入っていらっしゃる。そういう関係のある方を束ねられて東京博友会という政治団体をつくられていることや、その地方の、任意団体とはいえ、地方の団体の会員の方をそのように政府の会議の中に力量はどうあれ登用をしていくこと、こういったことは、今、この教育をめぐって、例えば公設民営学校の導入とか、あるいは土曜日学習に例えば地域人材の活用ということで塾の方にも入っていただこうとか、あるいは教育産業でいえば全国学力テストの問題とか、こういったこと、民間の教育産業に関わる事業者や学習塾の方々が深く関わる文科の施策というのはすごく多いと思うんですよ、多いと思うんです。
 これ、大臣、余計な疑念を向けられることになりませんか。僕はそんなことは思っていませんよ。これが、本当に大臣は子供たちのためにこの教育政策進めているのかなんという指摘を衆議院でも受けることになっちゃうんですよ、なっちゃうんです。やはり大臣の本当の役割は、公教育をどうしていくかということが中心の役割としてあるわけであります。塾の関係の方あるいは教育産業に関わる方が、任意であれ政治団体であれ、大臣を支え、金銭的な、個人的であれ支援をしていると。
 大臣在職中や、あるいは与党の文教政策の責任ある立場にある方は、僕はそのようなお付き合いを自粛された方がいいのではないか、そのように思いますし、これはまさに大臣が、先ほど神本委員の質問にもありました、神本委員が教職員組合の政治団体の役員をしながら政務官をしている、このこと、利害関係があるそんな団体とつながりのある人間が政務官をやるのは問題ではないかということをずっと大臣は質問の中でおっしゃってきていたんですよ、御自身が。
 それに照らし合わせて、このことというのはやはり自粛をされた方がいいんでないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず私は、神本政務官のときのように何か兼職しているわけではございません。
 それから、先ほども佐々木喜一氏の話が出ましたが、これは御党の福山議員とか前原議員等々、その塾生であるということを聞いておりますが、広く京都等では地域の方々からも信頼されている、また有為な人材を育てていると、そういうところであると思いますし、御本人の見識はあると思います。教育再生実行会議のメンバーとしても十二分活躍をしていただいているというふうに思います。
 大臣の期間の中でそのような疑念とか癒着的な、そういう疑惑的なものについては注意すべきではないかということについては注意をしたいと思います。ただ、これは政治資金規正法にのっとって適切に処理をしておりますので、政治献金等で何ら後ろ指を指されるようなことは全くありません。ありませんが、今のような御指摘を踏まえながら十二分に私も注意をしていきたいと思いますが、それと別に、やっぱりこれはオールジャパンといいますか、ありとあらゆるレベルで能力ある人、意欲ある人、政策力がある人、それは幅広くいろんな方々にお力をいただきたいと、そういう思いを持っていますが、その中で危惧されるようなことがないようには配慮してまいりたいと思います。
○斎藤嘉隆君 もちろん、佐々木さんのことも含めて、今大臣がおっしゃったとおりだと思います。
 ただ、大臣、政治資金規正法って、冒頭にも申し上げましたが、なぜそういう法律があるのか、その法やそういう決まりの意義というのは一体何なのか、これがやっぱり大事だと思うんです。法や決まりの意義を理解し、それらを進んで守る、これは先般、文科省が出した道徳の学習指導要領改訂案にある中学校の道徳学習内容の一部です。遵法精神、公徳心に関する記載です。
 違法性があるとかないとか、そのことももちろん必要な要件ではありますけれども、法は守る守らないの以前に、その意義が何であるのかを理解をしてということが、進んで守るようにしようというのが道徳で子供たちに指導している内容なんですよ、内容なんです。これをやはり、違法でないからといって、その趣旨に必ずしもそぐわない、このようなふうに疑念を向けられるような行動をしていては、僕はやっぱりこれは子供たちの模範にならないんじゃないかなというふうに思います。
 私ね、今日、このような質問をするに当たって、本当は本意ではありません、本意ではありません。もっと実は議論をしたいことは山ほど、山ほどありました。ただ、僕は、大臣の予算委員会での議論の中で一つ、博友会からお車代や宿泊費を受け取っていたのかという質問に対して、大臣は受け取っていないと、受け取っていないけれども、言ってみれば払ってもらったというような答弁をなさったんですね。
 これ、例えば、僕は昔教員やっていましたけれども、教育の現場で、例えがいいか悪いかはともかくとして、いじめをしている子がいじめっ子から何か物品をもらうような場合に、おまえ、この物品代、おまえ受け取ったんじゃないのかと言われて、いや、物品代は絶対受け取っていません、ただ、物品は買ってもらいましたと。こんなことは許されないんですよ、許されないんですよ。
 だから、こんなことを言う子供がいたら、僕はそれは正しいことではないと諭しますし、残念ながら道徳的に、こういった子供が道徳心について高い評価を受けるかというと、そうではないと思います。
 このことについて、大臣、こういうケースも含めてどう思われますか。
○国務大臣(下村博文君) 相当悪意のある今は言い方だと思います。
 これは今までも申し上げていますように、講演料とかお車代はいただいていないということであります。しかし、主催者側が、私が地方に、地方の博友会の話言われているわけでありますけれども、地方の博友会へ行ったとき、そのホテル代は払っていただいていると。それから、現地に着いたとき、そこから会場までのタクシー代、それは現地の方々が払っていただいているということは事実ですけれども、それはお車代とかそれから講演料とは全然別次元の話じゃないでしょうか。
 それは、要するにホテル代等も全部こっちが出すのが常識だというふうにはとても思えません。そもそも講演料もいただいていないわけでありますから、それは主催していただいている方々からすれば、それは当然だろうというふうに思っておられるというふうに私は理解をしております。
 それから、献金については、企業・団体献金がそもそもこれ違法ではありません。そして、そもそもなぜ寄附をしていただいているかというのは、やはり同じ思いを持った、志を持った、そして、自分は政治家じゃないけれどもそういう、例えば私の立場で言えば、教育についてこれから改革をしてもらいたいと、そして、それは日本を良くしていくことになっていくと、そういう政治家に対してこれは寄附をするという一人一人の思いを持っておられるということについては、これは何ら否定すべきことではないというふうに思うんですね。
 ただ、そこで癒着とかあっせん利得とかということが起きればそれは問題ですから、それは十分対処しますし、ですから、私は広く浅く全国から大勢の方々に寄附をいただいておりますけれども、それは私の志に対して、また教育に対する情熱に対して御協力を寄附としてしていただいているんだというふうに思いますし、そのことに対して私が個々の方々の、何かあたかも法に反するようなことをしているということは全くございません。
○委員長(水落敏栄君) 斎藤君、そろそろまとめてお願いします。
○斎藤嘉隆君 はい。
 もうこれで最後にしますけれども、私は献金が駄目だと言っているんじゃないですよ。献金の額までいわゆる任意だと言っている団体が指し示して、その額が献金されているんではないかと。そうだとすると、これはやっぱり政治資金規正法の意義からいって問題があるんではないかということを言っているのと、それから、博友会の方をどう登用されるか。それぞれもちろん力のある方でありますけれども、それが大臣、とりわけ在職中はいろんな見方をされますので、先ほどまさに大臣がおっしゃったように自粛をされるべきことは自粛をされた方がいいんではないでしょうかと、こういうことを申し上げているわけで、このこと自体が違法性があるとか、そのようなことを申し上げているのではないんです。
 それで、先ほどの宿泊費の問題でも、宿泊費はもらっていないけれども宿泊代は出してもらったというのは、これはやっぱり、僕は少なくとも教育の現場で子供たちにそれは正しい言い方だとは言えません、これは。
 これは、また今後も引き続いて、まだほかにもいろいろありますので、議論をさせていただきたいと思います。
 是非、そこを襟を正していただくことを最後にお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(水落敏栄君) 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。
   午後零時九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を再開をいたします。
 この際、委員の異動について御報告をいたします。
 本日、秋野公造君が委員を辞任され、その補欠として平木大作君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。本日は、下村大臣の所信への質疑ということで質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 大臣は所信におきまして、日本の成長を牽引するための第四の矢として三つの未来戦略を示されました。まず、これらの戦略について幾つかお尋ねいたします。
 まず、日本再生のための教育再生についてお尋ねいたします。
 大臣は所信の中で、現在の職業の多くは今後なくなっていくという趣旨のお話をされました。先を見通すことの難しい時代を生き抜くためには真の学ぶ力が必要であり、高大接続改革に取り組む必要があるとおっしゃいました。これは、昨年十二月の中央教育審議会、中教審から答申されました、新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革についてを受けての所信かと思います。
 この中では、高校教育と大学教育、そして高校と大学をつなぐ大学入試を一体的に改革することの必要性と方向性が提言されておりまして、私も強く共感しております。しかし、全国の高校、大学にその趣旨を御理解いただいて高大接続を実現することは、決して容易ではないことだと思っております。そのためには、文部科学省が先陣を切って、高大接続改革の目指すところを広く浸透させて、全力を挙げて改革を実行に移すための取組を進めていかなければならないと思っております。
 そこで、大臣に質問いたします。
 今回の高大接続改革の目指す先の姿を明らかにするため、高大接続改革の趣旨についてお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 明治から一九九〇年ぐらいまでは近代工業化社会であり、それを支えていくためには、知識の暗記、記憶中心の教育であってよかったのではないかというふうに思います。
 しかし、今の日本が直面をする生産年齢の人口の急減、それからグローバル化や、さらに情報化社会、そういう進展の課題に対応するためには、これまでと同じような教育を続けていくだけではこれからの時代に通用する力、子供たちを育てることはできない、そういう今、教育の大きな過渡期であるというふうに思います。
 この現状を高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の改革によって克服し、子供たち一人一人が高等学校教育を通じて様々な夢や目標を持ち、その実現に向けた努力の結果を入学者選抜においてしっかりと評価し、大学教育や社会生活を通じて花開かせるようにする、そういう必要があると思います。
 文科省としては、昨年十二月の中教審答申の提言を受け、高大接続改革を着実に実行するため、今後取り組むべき重点施策とスケジュールを明示した高大接続改革実行プランを策定いたしました。また、高等学校基礎学力テストや大学入学希望者学力評価テストの具体的な在り方等について検討を行う高大接続システム改革会議を新しく設置、開催をし、このプランを推進するための具体的な検討を今進めている最中でございます。
 今後、この会議の検討状況等を踏まえつつ、高大接続改革によりまして高等学校から大学に至るまでの教育を抜本的に充実、評価、改革し、自らの人生を切り開くことができる若者の育成に全力で取り組んでまいりたいと思います。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 この高大接続の問題は、ともすれば大学入試改革というところに話題が集中しがちになっているように感じております。単に大学入試の改革にとどまらず、高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の三位一体の改革が、学制が始まった明治期以来の大改革となることを期待しております。
 さて、川崎市の中学生上村遼太君が二月二十日に変わり果てた姿で発見されました。この場をお借りいたしまして、上村君の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、御遺族にお悔やみを申し上げます。
 この事件は、大変残忍かつ悪質な事件であります。上村君が気の毒で仕方がない、どうにか救えることができなかったのかと大変多くの国民が思ったはずであります。前途ある中学生を二度と被害者にしてはならないと強く思っているところであります。
 本事件につきましては、現在、その背景や経緯、動機等について神奈川県警において捜査が行われているものと承知しております。その一方で、間もなく新学期が始まります。子供たちが安心して学校に通い、また子供たちの親御さんも安心して子供たちを学校に送り出せるよう、文部科学省として可能な対応を早急に取りまとめるべきと思っております。また、この件は、文部科学省だけではなく、警察庁、法務省、厚生労働省など関係府省横断で取組を進めていかなければ解決できないと思っております。
 そこで、文部科学省のこれまでの取組、また何を課題と考え、今後どのような取組を行っていくつもりなのか、本件について文部科学省のタスクフォースの座長を務められております丹羽副大臣にお尋ねいたします。
○副大臣(丹羽秀樹君) ありがとうございます。
 今回の事案につきましては、石井先生と同じく、私自身も深い悲しみと憤りを禁じ得ないというふうに思っております。このような事案が二度と起こることがないよう、断固たる決意で臨みたいとまた強く感じております。
 本事案後、安倍総理、下村大臣の指示の下、私を主査とした関係省庁との連携したタスクフォースを設置させていただきました。
 その後、川崎市に対して、正確な事実の解明、外部有識者を交えた検証、関係機関との連携の要請をさせていただきました。やはり同様の危機にさらされている児童生徒がいないか把握する調査の実施と、その結果に基づく児童生徒の安全確保についての全国の学校設置者への要請もさせていただいております。また、学校と警察の連携に係る調査の実施等、様々な取組を行わさせていただきました。
 今日、一応取りまとめさせていただきますが、タスクフォースにおいて、このような事案が二度と起こらないようにするための再発防止策といたしまして、学校や教育委員会における組織的な対応、警察を始めとする関係機関との連携、課題を抱える家庭への支援の充実、子供のSOSを受け止める取組の充実といった課題を議論してまいりました。今日のその取りまとめの内容を全国の教育委員会等に通知をまた発出させていただきたいというふうに思っております。
 全国の学校設置者においては、新学期に向けて、子供の安全や安心、またそれぞれで緊急点検を行っていただくとともに、今回の取りまとめを踏まえてしっかりとした対応をいただくように、またしっかりと文部科学省としても働きかけていきたいというふうに思います。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 子供たちの未来を守ることは日本の未来を守ることであります。今後も迅速に対応していただくようお願いいたします。
 続きまして、二つ目の未来戦略であります先端研究開発による革新的なイノベーションの創出について伺います。
 科学技術イノベーションは、日本経済を成長させる切り札の一つであると思います。安倍総理は、日本を世界で最もイノベーションに適した国にするという目標を掲げられております。
 そのような中、昨年は、青色発光ダイオードの開発、実用化によって三名の日本人研究者がノーベル賞を受賞されました。今後とも、ノーベル賞レベルの研究成果を継続して生み出し、科学技術イノベーションをアベノミクスを牽引するエンジンとしていくためにどのような取組を進めていくべきか、大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、科学技術イノベーションは、アベノミクス第三の矢である日本再興戦略の中核の一つとして位置付けられているところであります。青色発光ダイオードの発明からも明らかなように、科学技術イノベーションは、着実な学術研究、基礎研究の継続と、その結果の蓄積の上に成り立つものであります。そのためには、優秀な人材の育成、挑戦的な研究への支援、優れた研究を支える最先端施設整備の構築、運用が不可欠でありまして、文科省としてもこれらに全力で取り組んでまいりたいと思います。
 また、大学や研究機関を中核とした拠点の形成、産学官連携の一層の推進などによりまして、優れた研究成果を新たな産業や雇用の創出につなげて、アベノミクスによる経済成長を全国に広げていくよう、更に努力をしてまいりたいと思います。
○石井浩郎君 大臣、ありがとうございました。
 ノーベル賞受賞のニュースでありますとかロケットの打ち上げ成功などのニュースは、経済再興のみならず、子供たちに夢を与えるという面もありますので、引き続き取組を進めていただきたいと思います。また、子供たちにも分かりやすい成果の発信にも力を注いでいただければと思っております。
 次に、科学技術イノベーションによる地方創生について伺います。
 アベノミクスによって確かに日本経済は再生しつつあるものと考えていますが、まだまだ地方にはその恩恵を受けていないという声も多いのが現実であります。地方の自律的な成長を促すためには、地方に世界と戦っていく産業を育てていくことが必要であります。地方にある大学や研究機関を中心とした長年の研究成果の蓄積を考えれば、産学官の力を結集することによりましてイノベーションに基づく新しい地方発の産業を興していくことは可能かと思いますが、藤井副大臣のお考えを伺います。
○副大臣(藤井基之君) 地方創生はアベノミクスの重要な柱でございまして、地方の成長を実現するためには、世界で勝てる産業の育成が重要と認識をしております。今、石井先生御指摘のように、地方の大学や研究機関等には様々な研究成果が存在しております。しかしながら、イノベーションの創出に関しますと、既に存在する技術とか人材だけではそれは限界があろうかとも考えるところでございます。
 文部科学省といたしましては、目利き人材を通じて地域企業の技術的な課題と全国の大学等で創出される技術を結び付ける共同研究でありますとか、あるいは優れた研究開発資源を核に産学官の人材や技術などを結集した世界市場を狙う特色あるイノベーション創出拠点の形成などを進めていくこととしております。
 これらの事業によりまして、地域の大学や企業だけでなく、その他の地域の人材や技術を取り込みながら、産学官が力を結集して世界と戦える新産業を創出していくような地方の取組、これを長期的に支援してまいりたいと考えております。
○石井浩郎君 副大臣、ありがとうございました。
 地方の大学などに埋もれている研究成果も多々あるのではないかと思っておりますので、是非、これまでの経験を活用して、一つでも多くの成果に光を当てて地方に新たな産業を興していっていただければと思っております。
 次に、三つ目の未来戦略であります東京オリンピック・パラリンピック大会のレガシーの創出について伺います。
 大臣は、所信の中で、オリンピック・パラリンピック教育の推進などを通じて、開催地の東京だけではなく、全国各地にオリンピック・パラリンピックムーブメントを広げていくとおっしゃいました。私もこれは大変重要なことであり、オリンピックだけではなく、パラリンピックについての興味や関心も向上させていく必要があると思っております。
 これを実現するために具体的にどのような取組を行っていくのか、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(下村博文君) 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会、成功に導くためには、東京だけでなく全国各地、石井委員の地元であります秋田においても、このオリンピック・パラリンピックムーブメントを全国津々浦々広げていくということが日本全体を活性化することにつながってくるというふうに思います。
 特にパラリンピック競技大会は、スポーツを通じて障害者の自立と社会参加の促進を図るとともに、広く障害者への理解を促進するなどの目的で開催されるものでありまして、自らの障害と向き合いながら無限の可能性に挑戦する選手の姿、世界の人々に大きな感動や勇気を与えてくれるものであるというふうに思います。今後、二〇二〇年に向けて、パラリンピックの価値や理念、障害者に対する国民の理解を深めるとともに、パラリンピックへの関心を一層高めていくため、オリンピック・パラリンピック教育に関する有識者会議での議論を踏まえつつ、学校や地域におけるパラリンピアンとの交流授業や競技体験を始めとするオリンピック・パラリンピック教育を幅広く展開することによりまして、オリンピック・パラリンピックムーブメントを全国に波及をしてまいりたいと考えております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 通告はしておりませんが、スポーツに関連して一つ質問をさせていただきます。
 オリンピック・パラリンピックを通じて、もちろんその経済効果というものは大変大きなものだと思います。また、今回大臣所信には触れてはなかったように思いますけれども、成長戦略の一つとして、産業としてのスポーツ、スポーツ産業、これ日本では非常に大きな潜在能力を持っていると思っております。しかしながら、残念ながら欧米に比べて日本のスポーツ産業というのは伸びていないというのが現状だと思っております。
 一例を挙げますと、プロ野球、一例ですけれども、二十年前の日本のプロ野球とアメリカの大リーグは売上げがほとんど一緒でありました。この二十年間で五倍、六倍、アメリカの大リーグは売上げを伸ばしております。残念ながら、日本のスポーツ界は産業としてまだ伸びていない状況でありますけれども、スポーツ庁設置に関わる法案も今回提出されておりますし、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを契機としてスポーツ産業を伸ばす大変大きなチャンスではないかと思っております。
 大臣の御所見をお伺いしたいと思います。何かまた取組があるのであれば、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、今国会でスポーツ庁設置法案を出させていただくことになっておりますが、是非御協力をお願いしたいと思います。国会の方で了承、可決されれば、今年の十月にスポーツ庁を設置したいと考えております。
 これは、トップアスリートのためだけのスポーツだけでなく、全ての国民がスポーツによって健康を享受をすることによって、世界で日本は一番の平均寿命の国でありますが、健康寿命とは十年以上開きがあります。是非、人生の晩年も生き生き元気に、スポーツによって健康的な暮らし方ができるような、そういうスポーツ立国も目指していきたいと思います。
 その中で、石井委員御指摘のように、野球も、アメリカから比べると、アメリカの方がはるかに五倍以上成長していたと。同じような、ほかのスポーツも同様に、ほとんど全てと言っていいかもしれませんが、日本が余り過去五年間、十年間あるいは二十年間成長していない中で、スポーツビジネスが大きく発展しているという事例がアメリカにもあります。
 来年、二〇一六年、リオでオリンピック・パラリンピックが開催されますが、その直後、秋にスポーツ・文化・ワールド・フォーラムを是非日本で開きたいと。これは、スポーツ関係、文化関係が二〇二〇年を一つのターゲットイヤーとして、その先も含めてスポーツ、文化というのは新たな産業になっていくチャンスでもあるというふうに思います。そのために、産業界の方々も、スポーツ・文化・ワールド・フォーラムは、ただそのスポンサー的な形での参加ではなくて、自らこのスポーツ・文化・ワールド・フォーラムを通じて、それぞれの企業もスポーツ、文化において発展していくチャンスだと捉えて、これから潜在的なスポーツの分野においても我が国はいろんな形で伸び行く可能性は十二分にあると思いますので、二〇二〇年をターゲットイヤーとして、その先もスポーツによってこの国を元気にさせる、そして同時に、それが国民の健康的な生活にもつながっていく、そういう部分について、是非文部科学省としても支援をしていきたいというふうに思いますし、先頭に立って引っ張っていきたいというふうに考えております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。
 私もアスリート出身でありますので、二〇二〇年に向けてできる限りの協力をさせていただきまして、共に盛り上げていきたいなと思っております。大臣にもリーダーシップを発揮していただいて、頑張っていただきたいと思います。
 また、二〇二〇年は、我が国がこの長い歴史と伝統に基づいた優れた文化芸術や最先端を行くポップカルチャーを世界に発信し、世界中から文化芸術国家としての尊敬を集めるまたとないチャンスだと考えております。
 大臣の所信にもありましたように、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会をスポーツの祭典としてのみではなく文化の祭典としても位置付け、二〇二〇年に向け史上最大規模で魅力あるプログラムを各地域で展開し、日本文化の魅力を国内外に発信していく必要があります。このことは、世界に誇るべき魅力あふれる観光立国の実現のためにも大変有意義な取組であると思っております。
 また、政府の最重要課題の一つであります地方創生にとっても、各地の豊かな文化を起爆剤とした地域の活性化や観光振興を進めていくことは大変重要であります。
 そこで、大臣に伺います。
 このように、今こそ国として文化芸術の振興に力を傾注し、二〇二〇年を契機に更に我が国が真の文化芸術立国となることを目指して、計画的、戦略的に取り組む必要があると考えておりますけれども、大臣の考えをお伺いいたします。
○国務大臣(下村博文君) 文化芸術は、国民の心を豊かにするとともに、地域活性化や観光振興の面からも高い付加価値を生み出す源泉であると思います。政府として、地方創生を重点施策として掲げている今こそ、地方公共団体や民間企業等と連携して文化芸術を振興していく必要があると考えております。
 現在、文化審議会におきまして、平成二十七年度から平成三十二年、二〇二〇年までを対象期間とする国としての文化芸術の振興に関する基本的な方針の策定を目指して検討を進めております。今後、この基本方針を踏まえ、二〇二〇年に開催される東京オリンピック・パラリンピックをスポーツと文化の祭典とし、地方自治体等と連携して全国津々浦々で魅力ある文化プログラムを展開することにより、世界中の人々を日本の文化で魅了したいと思います。
 決してまねるわけではないんですが、ロンドン・オリンピックも、やはり四年前からイギリス全土で文化プログラム、これは十八万プログラム、そして四万人のアーティストが参加し、それの関連で四千三百万人の方々が観光を含めて集まってきたということであります。
 イギリスも魅力ですが、日本はイギリス以上に圧倒的な歴史、伝統、文化がある中で、全国津々浦々でそれぞれ伝統行事等も行われているわけでありまして、そこにもっと光を当てることによって、地域の方々も気が付かなかったけれども、実はそれが観光の大きなツールになるという部分もたくさんあるのではないかと思います。そのような形で、二〇二〇年に向けて魅力ある文化イベント等を全国で展開するための具体的なアイデアについて議論をすべく、新たに二〇二〇年に向けた文化イベント等の在り方検討会も今文科省の中に立ち上げて議論をしているところでございます。
 これらの取組を通じて、二〇二〇年及びその先を見据え、文化の力で地方創生を図るなど、日本文化を、日本社会を元気にすることで、心豊かで活力あふれる文化芸術立国を是非実現していきたいと考えております。
○石井浩郎君 大臣、ありがとうございます。
 これからも日本遺産などの新機軸を次々と打ち出していただきまして、日本の文化芸術をどんどん世界に発信していっていただきたいと思っております。また、それぞれの地域に伝承される様々な文化芸術にも丁寧に目を配っていただいて、真の文化芸術立国を目指して実現していただくようお願いいたします。
 さて、これまで大臣の三つの未来戦略について伺ってきましたけれども、最後に、やはり福島の再生なくして日本の再生はあり得ないとの思いから、福島の復興についてお尋ねいたします。
 安倍内閣は強い決意を持って福島の復興に力を注いでおられると理解しております。福島の再生に向けて、原子力発電所の廃炉問題は避けては通れない課題であります。これまで、我が国はもちろん、世界が経験をしたことのない作業になる福島第一原子力発電所の廃炉に向けては、科学技術を担当している文部科学省としてもしっかりと協力、貢献していくことが重要と考えております。今後の取組について大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(下村博文君) 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉を円滑に進めていくことは福島の復興再生に向けて極めて重要であり、国がこれは前面に立って進めていかなければならないというふうに考えております。
 一方、廃炉を完了させるためには、デブリ、溶解した燃料、この取り出しなど、数多くの技術課題が存在しておりまして、科学技術を所管する文科省として、国内外の英知を結集し、安全かつ確実に廃炉を実施するための研究開発と人材育成を行い、実施主体である東京電力に技術や人材を供給することが必要不可欠であるというふうに思います。
 このため、昨年六月には東京電力株式会社福島第一原子力発電所の廃止措置等研究開発の加速プランを私のイニシアチブで取りまとめて公表いたしました。来月、四月には日本原子力研究開発機構に廃炉国際共同研究センターを新たに設置することとしておりまして、このセンターにおいては、原子炉内の状況把握手法の開発や燃料デブリの性状評価等の廃炉研究、また産学連携講座の設置など、大学等と協力した中長期的な人材育成に取り組んでいくこととしております。さらに、国内外の英知を結集するために、アメリカやイギリス、フランス等の諸外国から海外研究者の招聘や国際的な共同研究の実施も進めていく予定でありまして、これは海外からも既に注目をされているところでもございます。
 文科省として、これらの取組によりまして福島第一原子力発電所の廃炉に貢献できるよう、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○石井浩郎君 大臣、ありがとうございました。
 廃炉は大変困難な作業でありますが、そのための技術の確立は原発事故を起こした我が国の責務であると思っております。引き続き、大臣のイニシアティブで力強く進めていただけるようお願いをいたします。
 さて、大臣は所信の中で、文部科学省は未来を切り開く未来省であるとおっしゃられました。まさにそのとおりであると思っております。本日の御答弁で、その先頭に立たれる大臣の気概をひしひしと感じたところであります。文教科学政策に取り組む我々も、未来に責任を持つ者として、しっかりと政府の取組を後押ししてまいりたいと思っております。
 我が国の未来のために、そして子供たち一人一人のために、下村大臣を始め政務三役の皆様が精いっぱい取り組まれることを切にお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○柴田巧君 維新の党の柴田巧です。よろしくお願いします。
 私からも、今、自民の石井先生からもありましたが、川崎でのあの上村君の殺人事件を受けて幾つか質問をしたいと思います。
 本当に痛ましい事件でありまして、私からも御冥福をお祈りを申し上げたいと思いますし、御遺族の方にお見舞いを申し上げたいと思います。二度とこのような事件が起きないように、やはり、この事件の実態の解明や、また、しっかり検証することが何よりも大事だと思いますし、再発防止に取り組んでいくことが肝要だと思っています。
 上村君は、改めて言うまでもありませんが、いろんな形でSOSを発していたわけです。LINEの上で殺されるかもしれないという恐怖心を友達には伝えてはいました。また、長期にわたって不登校であったり、不審なけがなどもあって、それなりに兆候があったんですが、残念ながら、命を助けなければならない周りの大人が、周囲のいろんな関係機関がそれを見逃してしまったというところがあると思っています。
 そういう意味でも、しっかり関係機関が連携をしてこの対策に乗り出していかなきゃなりませんし、人知れず苦しんで悩んでいる子供はまだいるんではないかと思うわけで、そういうことからもしっかりまずは実態の調査をやり抜くということが大事なんだと思っています。
 文科省は、事件後、緊急調査をしました。それによると、七日以上連絡が取れない、あるいは校外の集団と関係があるなど、生命や身体に被害が生じるおそれがある子供たち、小中高生、全国で四百人もあったということでありまして、また第二、第三の事件が起きる可能性も否定はできないと思います。
 いずれにしても、まずしっかり実態を把握をするということが大事だろうと思いますが、これは一過性の調査に終わらせることなく、その後、例えば四百人の子供たちはどうなっていったのか、状況が変わったのか、悪くなったのか、こういったことなどを追跡する必要もありますでしょうし、継続的な調査が必要だと思いますが、大臣に、今回のこの調査の結果を受けてどのようにこれを受け止めておられるのか、また、今申し上げたように、継続的な更に詳細な調査などが必要だと思いますが、どう考えていらっしゃるか、まずお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) お尋ねの緊急調査につきまして、まず、生命、身体に被害を生ずるおそれがある児童生徒を学校側が把握することが重要であるため、二月二十七日に調査を開始し、生命や身体に被害が生じるおそれがある児童生徒について合計四百人が確認された旨を三月十三日に公表いたしました。
 文科省としては、この調査結果を重く受け止め、児童生徒一人一人の安全確保に万全を期すため、学校設置者に対し、児童生徒への直接の連絡など安全確保のためのきちんとした措置を講ずること、また、臨時の学校警察連絡協議会を開催するなど、関係機関との連携を図ることなどを求めたところであります。また、この調査で被害のおそれがあるとされた児童生徒については、その安全が確保された場合、学校から設置者に対してその都度報告するよう求めておりまして、文科省としても状況を引き続き把握することとしております。取りあえず四月の十七日まで、一応締切りというふうにしております。また、その状況については、それ以降も御指摘のように引き続き把握を進める必要があると考えておりまして、今後検討してまいります。
 関係府省庁と連携しつつ、丹羽副大臣を主査とするタスクフォースにおきまして再発防止策の検討を行ってまいりましたが、先ほども丹羽副大臣からの答弁もありましたが、今日二時にその結果を取りまとめて公表する予定であります。それを踏まえ、全国の学校設置者においてしっかりとした対応が取られるよう、文科省としても要請してまいりたいと思います。
○柴田巧君 今回の調査の中でも、さっきも触れましたが、自宅が非行グループのたまり場になっていたり、あるいは保護者の協力もなかなか得られない、あるいは本人と連絡が取れない、先輩を通じて暴走族との交際があって暴行を加えられるといったような事例もあったと聞いておりますが、危険にさらされる子供をやっぱり一人でも減らすためにも、更なるまたしっかりとした調査をやっていただかなきゃならぬと思います。
 と同時に、今も大臣もお触れになりましたが、やはりいろんな関係機関との連携の強化というのが必要なことだと思います。学校あるいは教育委員会というのは、ややもすると、余り外部の力を使いたがらない、活用したがらないところがありますが、やはり子供の命や身体に関わることは逆に積極的に関係機関との連携を図るようにしていくべきだと思います。
 大臣も所信の中で、このような事件が二度と起こらないよう、外部機関との連携など、子供のSOSを受け止め、適切に対応する取組を充実しますとおっしゃっておられるわけですが、その鍵となるのはやはり一つは警察との連携なんだろうと思います。
 やはり警察はそういう非行少年などの情報を持っているし、またそういった接触もあるし、またそういった非行グループから抜け出そうとする子供たちの相談にも乗っているケースも多々あって、こことのやっぱり連携がしっかりなされることが問題の解決にもつながっていく、そういう警察の蓄積されたノウハウを活用するということが大事なんだろうと思っていますが、これからあの悲劇を繰り返されないためにも、非行少年の情報の共有など警察と学校の連携強化をどのように特に取り組んでいかれるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) 御指摘のように、今回のような事案が二度と繰り返されることのないように、学校や教育委員会のみで対応することが困難な事案については、それだけで抱えることなく関係機関としっかり連携をする必要があると思います。
 その中で、警察を始めとした様々な適切な措置が必要でございますけれども、特に学校と警察の連携については学校警察連絡協議会という枠組みがございます。これは警察と学校が少年の非行防止に関して連携をするものでございますが、もう一つ、スクールサポーターという取組もございまして、これは、例えば退職された警察官の方が学校を訪問し、巡回活動や相談活動を行うというようなものがございます。それから、情報共有をしっかりするための合同連絡会というものの実施などがございます。こういったことを含めまして、教員向けの研修会等でこの連携の仕方等について周知徹底を進めていく必要があると思っております。
 なお、先般実施をいたしました学校と警察の連携に係る緊急調査の結果からは、九六・四%の学校が今申し上げました連絡協議会に加入していたこと、あるいは、八七・一%の設置者等が警察との個人情報等の円滑な共有を図るための協定等を締結する学校警察連絡制度を活用しているということが明らかになっているところでございます。
 こうした協議会の設置や協定締結等がまだ行われていない教育委員会等においても積極的な検討が進められるよう働きかけてまいりたいと考えております。
○柴田巧君 大事なことは、そういう協定を結んでいるところはたくさんあるんです。だけれども、この川崎の場合も、その学校警察連絡協議会でも二回、一月と二月、計二回、学校側は話題にはしたんですが、結局それから先、踏み込むことができなかったということがありますように、せっかくあっても結局機能しないということもあるし、そういう機関があっても回数が余り開かれていなかったり、今のところまだ情報共有などが、あるいはいざというときにワークしないケースも見られるわけで、そういうことがこれからないようにしっかり連携を強めて強化をしていただきたいと思います。これは要望しておきたいと思います。
 もう一つ、外部の専門知識というか専門人材を活用しなきゃならぬのは、大臣も所信の中でも触れておられたと思いますが、スクールソーシャルワーカーだろうと思います。繰り返して言うまでもありませんが、問題を抱える子供や家庭や、あるいは学校や福祉関係機関などなどとの橋渡しをしていくというスクールソーシャルワーカーへの今期待は非常に高くなっているわけです。
 今、今年度で千四百六十六人ほどでしょうかね、全国に配置をして、文科省が三分の一負担をしているということですけれども。学校の先生というのは、これは二年あるいは一年で担任が替わっていきますが、小学校、中学校と成長していく過程で継続して子供の成長とか環境の変化とかを見ることもできるし、そういう専門、福祉の心、目を持って子供に対処することができるという意味で大変活用をもっとされるべきだと思いますが。
 しかし、これ川崎市にも配置はされていたものの、結局要請がなければ派遣されないというところもあって、今回もスクールソーシャルワーカーがこの上村君の問題のために動いたということはありませんでした。やはり、先ほど言ったように、教育委員会や学校で、まだまだ外部の力を借りたくない、スクールソーシャルワーカーの活用が、ためらいがあるのかどうか分かりませんが、理解が不足している面があるんだろうと思います。
 したがって、この専門職としてのスクールソーシャルワーカーの認知をそういう学校の現場で徹底をさせることが大事なんじゃないかと思いますが、どう考えていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) 御指摘のとおり、不登校対策を始めとした生徒指導上の様々な課題に対応するには、教育と福祉の両面における専門的な知識、技術に基づいて、児童生徒を取り巻く環境に応じた支援を行うスクールソーシャルワーカーの役割は大きいというふうに私どもも認識をいたしております。
 スクールソーシャルワーカーは高い専門性を有する必要があるということから、平成二十七年度につきましては、スクールソーシャルワーカー活用の、これ私ども事業実施要領というものを持っておりますけれども、この中で、例えば、スクールソーシャルワーカーとして選考する方々については、従来、社会福祉士や精神保健福祉士等の福祉に関する専門的な資格を有する者が望ましいというような扱いにしておりましたけれども、これを原則としてそうした専門的な資格を有する方というふうに変更するなどして、この質の確保あるいはその認知が得られやすいような方向へ進めていくことといたしております。
 そして、その周知には、また、私どもは毎年スクールソーシャルワーカー活用事業の連絡協議会というものを作成し、あるいは事例集を作って配付したりいたしておりますけれども、こうした取組を更に行いまして、スクールソーシャルワーカーの役割の認知に引き続き努力をしていく必要があると考えております。
○柴田巧君 是非、そういう現場でまず認知がされないと活用されないということになるわけで、その面、しっかり対応していただかなきゃならぬと思います。
 いずれにしても、こういうスクールソーシャルワーカーの配置拡充というのは待たれているところで、新年度も二千二百四十七名、全国で配置をしようということに今文科省としても考えているということなんですが、子供の貧困大綱の閣議決定を受けて、一応、平成三十一年度までには一万人配置をしたいという目標があるわけですが、しかし、これ今大学などにおいて、日本社会福祉士養成校協会が基準化したシラバスによって今このスクールソーシャルワーカーの養成が行われていますが、これが実際今やられているのは三十一校か二校ほどしかなくて、このペースだと三百人年間養成できるかどうかなんですね。
 だから、新年度、二千人余り配置できたとしても、あと数年で一万にするにはなかなかその養成体制が整っていないと言わざるを得ないわけで、本当に根本的に養成体制を見直さないとその目標達成が難しいんじゃないかと思いますが、どのようにこの養成を図っていくのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) 今御指摘のように、一万人の配置計画というのを目指して、私ども施策の点検に努めているわけでございますが、特に昨年八月に閣議決定されました子供の貧困対策に関する大綱においても、学校を貧困対策のプラットフォームと位置付けて、地方公共団体へのスクールソーシャルワーカーの配置を推進し、必要な学校において活用できる体制を構築するとしているところでございます。
 それで、その質の高い人材の養成が必要になるわけでございます。文部科学省といたしましては、今ほど御指摘のありました各学校での養成の充実も極めて重要でございますが、あわせまして、社会福祉士会あるいは精神保健福祉士会、それから社会福祉士養成校の協会、精神保健福祉士養成校の協会に対しまして、社会福祉教育セミナー等でスクールソーシャルワーカーを目指した人材養成の充実についてお願いをいたしているところでございます。
 それから、スクールソーシャルワーカーを活用している自治体においては、これは職能団体との連携等によりまして、社会福祉士や精神保健福祉士を始めとする専門性の高い人材の確保に努めているところでございます。そして、これらの工夫につきましては、やはり周知して活用していただかないといけませんので、事例の共有化を進めているところでございます。
 こうした全体の取組を通じまして、文部科学省といたしましては、各自治体において適切にスクールソーシャルワーカーの養成確保がなされるよう、これも依頼も併せまして支援、努力に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○柴田巧君 そういう努力をされようということには評価をしますが、じゃ、それによってどれぐらい養成人数が増えるんでしょうか。ちょっと改めてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) 現時点で何年に何人までというところまで具体的な計画が立っているわけではございませんけれども、現実に配置をされているスクールソーシャルワーカーの方々がおられます。この方々をまず研修等でしっかり養成していただくということと、それから、それが新しい配置の増につながっていくように新しく出てこられる方々の研修あるいは養成ということをきっちりするということを組み合わせて進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○柴田巧君 大丈夫なのかなと心配をさせるところもありますが、いずれにしても、一万人という目標を掲げている限りはしっかりその対応、要員の養成に、数のまず確保には取り組んでいただきたいと思いますし、またこれからちょっとお聞きをするかもしれません。
 併せて大事なのは、今もおっしゃったように、じゃ、人数は増えた、でも質の低下はしたでは意味がないわけで、不登校の問題やいじめや貧困の問題などなど、問題を抱える子供への対処というのはますます多岐にわたっているし、複雑化していると思います。そういう意味でも、このスクールソーシャルワーカーの質の向上を図るということが非常に重要だと思いますし、新年度も四十七名のスーパーバイザーを配置をしようというのはその一環なんだろうと私も思いますが、この質の確保向上を具体的にどう図るか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(小松親次郎君) スクールソーシャルワーカーの質の確保を進める方法論ということになろうかと思います。
 今おっしゃっていただきましたように、文部科学省ではスーパーバイザー、これは豊富な経験を持たれた、またスクールソーシャルワーカーの質の向上について示唆や助言をしていただける方々、こういった方々を各都道府県に配置をするということを考えております。こういったところから中核的な方々を養成し、その中核的な方々からそれぞれ各校へ広げていくというような形を取ることを考えているところでございます。
○柴田巧君 今の質の向上、そしてあと、さきに触れた量の確保といいますか、これを併せてしっかり展開をしていただかなきゃなりませんが、しかしこうやってこのスクールソーシャルワーカーの問題を見てみると、これは実はお隣の共産党の田村先生も前にお聞きになった経緯があるんですが、一番の問題は、やっぱり雇用環境が安定していないというのが一番根本問題のように思えます。質を高めようと思っても、量を増やそうと思っても、やっぱり環境が良くなければ、そういう志を持ったとしてもなかなか現実になってもらえないというところがあると思うんですね。
 御案内のように、このスクールソーシャルワーカーは非常勤であったり嘱託職員の方が多くて、週大体平均すると一回から四回などの勤務で、一年ごとの更新が多いようです。その一回当たりも、この前の委員会でも出ておりましたが、一回三千五百円ほどなんでしょうか。これで四十八週やっても五十万余りにしかならないわけですね。やはりこういう具合の状況だと、こういう不安定な環境の中だと、やっぱり子供たちに丁寧に対応できない、専門性を生かせないということになりかねませんし、やはり専門家なのに専業ができないということになっていると正直思います。
 そういう意味でも、しっかり専門性を有したソーシャルワーカーが確保できて、そして更に質を高めていけるように、また、いい人材が集まるようにこの不安定な雇用環境をやっぱり改善すべきだと思いますが、大臣の御見解をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 教育と福祉の連携を推進していく上で、御指摘のようにスクールソーシャルワーカーの果たすべき役割は大変大きく、質の高い人材を確保することは非常に重要なことであるというふうに認識しております。
 今後、スクールソーシャルワーカーを配置するに当たって雇用形態をどうするかは、基本的には各自治体の判断ということになりますが、教育委員会によっては担当する地域を掛け持ちさせる等の工夫によりまして常勤的な処遇をしているような例もあります。そのような情報の共有等に文科省としては努めてまいりたいと思います。
 また、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーなど専門性の高いスタッフを学校に配置し、それぞれの専門性を生かして学校組織全体が一つのチームとして機能していくことが重要であるということから、文科省ではこのようなチーム学校の在り方について昨年七月に中教審へ諮問したところでございまして、今後、その審議結果を受けて適切に取り組んでまいりたいと考えております。
○柴田巧君 是非、この不登校の問題、またいじめや貧困の問題などなど、これからスクールソーシャルワーカーへの期待は大きいと思いますし、その専門性をしっかり生かして子供たちのためにやっぱり働いてもらいたいと思いますし、また働けると思います。したがって、その雇用環境の改善、大臣にも引き続きしっかり強い関心を持って、またいろんな有効な手だてを講じていただきたいと思います。
 あと幾つか質問したかったんですが、時間がもう僅かになってきましたので、最後に一つだけ火山の問題を取り上げて終わりにしたいと思います。
 先般、御案内のように、中央防災会議の有識者会議があの御嶽山の噴火を受けて報告書をまとめました。その人材の育成や機動観測体制の強化など、これも大臣にお聞きしたかったんですが、今日は、また改めてそれはお聞きするとして、前の臨時国会のときもお聞きをしましたが、私の地元の立山弥陀ケ原が、そのときはこの常時観測対象にはなっていなかったんですが、火山活動が非常に活発なこともあって、先般、追加指定をされました。地元でも大変心配をしているところでありますけれども、ホームドクター的な、火山にはやっぱり専門家が必要だと言われています。そこに、地域に根差して息の長い調査観測する、火山によって噴火の在り方も変わってきますので必要なわけですが、この立山弥陀ケ原についてはどのようなそういう専門的な研究家を育成をしようとしているのか、これをお聞きをして最後にしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(田中正朗君) 先生御指摘いただきましたように、昨年のあの御嶽山の噴火を踏まえまして、平成二十七年三月二十六日に中央防災会議の下に設置されましたワーキンググループの報告書におきまして、火山防災のための火山研究者の知見の活用と育成の重要性が指摘されていると承知してございます。
 特に、火山防災対策への知見の活用につきましては、国は、各火山防災協議会におけるニーズを把握するとともに、地元大学を含めた大学や研究機関の研究者に関する情報収集を行い、内閣府に設置する火山防災対策推進検討会議において、各火山防災協議会への火山専門家の参画を促進するための調整を行うべきとされているところでございます。
 御指摘のありました弥陀ケ原につきましては、国の機関や地元自治体、観光施設、関係者等で構成されております立山室堂地区安全対策協議会に東京工業大学や富山大学が火山専門家として参加させていただいていると聞いております。
 文科省といたしましては、火山研究人材の育成のための方策につきまして、省内に検討の場を設けて早急に検討するとともに、火山研究者の火山防災協議会等における活用についても積極的に推進してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○柴田巧君 時間が来ましたのでこれで終わりにしますが、火山の活動期に入ったのはどの研究者も押しなべて今述べているところでありまして、根本的に火山研究観測体制を見直していかなきゃならないと思います。
 細かいことはまた次回に譲りたいと思いますが、しっかりこのことについても対応をしていただくことをお願いをして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 大変遺憾ですが、博友会の質問から始めなければなりません。
 下村大臣を政治資金規正法違反で処罰すべきと東京地方検察庁に告発状が提出されました。その主な内容は、地域の博友会六団体が、政治資金規正法に規定する政治団体としての届出を行わず、会員から年会費名で政治活動の資金を集め、下村大臣が支部長である自由民主党東京都第十一選挙区支部に寄附したこと、そして、当該選挙区支部が六団体からの寄附を会員名義の寄附として受け取り、その旨の政治資金報告を行ったということです。今後、これは検察官の捜査を経て刑事事件としての処分が決まるということになりますが、私としても看過できない問題です。
 まず、午前中も指摘がありました近畿博友会が規則で、会費は年払いとし、自由民主党東京都第十一選挙区支部下村博文宛てに振り込むとしていることについてお聞きします。
 午前中指摘のあったとおり、独立した任意団体の会費の振り込み先が選挙区支部というのはまずあり得ないことでして、規約に関しては大臣は関与をしていないという御答弁でした。しかし、大臣のお名前が振り込み先として指定をされているわけですから、これは大臣も当事者であると言わなければなりません。
 こういう規約があるということが分かった以上、これは不適切であると近畿博友会に変更を求めたのでしょうか。事実関係だけ。
○国務大臣(下村博文君) まず、市民オンブズマンが刑事告発をしたということについては報道で承知をしておりますし、また、さきの衆議院の文部科学委員会でそれに基づいた質疑がありましたが、これは週刊誌ネタをそのまんま刑事告発の中の告発内容に入れたのではないかということで、これについては全く事実無根であるというふうに思っておりますが、司法の場でこれは適切に処理されることだというふうに思います。
 その中で、先週の金曜日ですね、私もこの近畿博友会の規約については知りました。それは、午前中も申し上げましたが、地方の博友会、六つありますが、これの人事とか規約、内規については私も私の事務所も全くタッチしておりません。そういう中で、先週の金曜日、見たというところでございます。
 ただ、事実関係として、全国の縁のある方々に対して、年に一度、自民党十一選挙区支部から寄附のお願いをさせていただいております。
○田村智子君 聞いたことに答えてください、時間がないので。
○国務大臣(下村博文君) いや、分からない方もいらっしゃると思いますので。
 それに対して、これは寄附のお願いをし、そして寄附の領収書をお送りさせていただいておりますから、これは、私どもでは政党に対する寄附ということでこれは明文なことであると思いますし、届出についてもそのようにしているということであります。
○田村智子君 いや、聞いたことに答えてください。規約の変更を求めたのかと聞いているんです。聞いたことに答えてください。
○国務大臣(下村博文君) いや、これは冒頭申し上げたように、既に刑事告発をされている内容でありますから、これについて私が地方の博友会に対して依頼とか問合せすること自体がこれは捜査にも影響することだと思いますので、これは捜査機関によって適切に対処されることだと思います。
○田村智子君 求めていないということですね。
 それでは、こういう規約がある以上、私は、例えば近畿博友会の方から振り込まれたものが会費なのか寄附なのかということは、これはお一人お一人に確認をしなければ分からなくなってしまうと思うんですね。
 大臣は、おっしゃられたとおり、選挙区支部から寄附のお願いをしているから振り込まれたお金は寄附者からの寄附であると、問題はないというふうにおっしゃられました。それでは、振り込まれたお金、お一人お一人、これは寄附ですねと、会費ではありませんねと確認をされたんですか。
○国務大臣(下村博文君) これは確認する必要はないと思います。明らかに十一選挙区支部として寄附のお願いをし、そして寄附を実際は近畿博友会二十六人の方にお願いをし、振り込んで寄附としていただいた方が十二人いらっしゃって、そして寄附としての政党支部からの領収書をお渡ししているわけでありますから、これは相手の方も分かっていただいていることだというふうに思います。
○田村智子君 お一人お一人に確認はされていないということですね。
 私どもの赤旗が近畿博友会の会員企業に直接取材いたしました。こう言っています。近畿博友会に会費として払ったのに、下村氏が支部長の自民党東京第十一選挙区支部の献金になっていたと。また、中部博友会の元会員の女性は、会見の中で、年会費という認識で振り込んでいたものが政治献金として処理されているとは思いもしませんでしたと、こう述べておられます。
 当事者の方が選挙区支部への寄附だとは認識していないお金が選挙区支部の政治資金として処理をされた。これは全く問題ないと言えるのでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) それは全くの事実誤認だというふうに思います。なぜかといえば、これは自民党の十一選挙区支部として寄附の御案内を出しているわけです。それに対して振り込んでおられるわけであります。そして、その中部の方も、記者会見をされておられますが、自ら十一選挙区自民党支部に振り込んだというふうにおっしゃっています。ですから、これは、政党支部に対して寄附をしていただいているというのは認識されていることだと思います。
○田村智子君 いや、御本人は年会費だという認識だというふうに答えているわけです。
 政治献金というのは確かに当事者の意思によるもので、私が政治献金をしましたというものがなければおかしいはずなんですね。だから、政治献金だとは思いもしなかったと御本人が言っている以上は、これは虚偽名義での政治献金の受領だというふうに言わざるを得ないわけです。
 次に進みます。
 全国の博友会は塾や民間教育団体、企業の皆さんが集まって下村氏を応援しようという組織であるというふうに大臣自身が御説明されてきました。年の初め、今年も二月の十三日には各博友会の代表が集まり、下村大臣同席の下で年間スケジュールを決めて、年一回は地方の博友会で下村大臣が講演を行うと。また、選挙区支部は、先ほどお話あったとおり、各博友会に申込みをした全会員に寄附のお願いを送付をしていると、これはもう大臣の説明のとおりだというふうに思います。
 文部科学大臣に就任をされてからも、全国の博友会を通じて塾や民間教育団体の方々に政治献金を含む応援をしてもらい、博友会における下村大臣の活動については御自身も関与をしてこられたと、大臣になってからも関与してこられたということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、中部の女性の発言ですが、一緒に弁護士の方も同席されておられました。そのときの記者会見の内容を御覧になればお分かりになることでありますが、同席された弁護士の方が、その女性の発言に対して、それは記憶も不確かで、本当にそれを言って聞いている方々が信じるかどうか、そういう言い方では分かりませんよというのを同席の弁護士の方も言われているということでありまして、これよく議事録、その記者会見のですね、それを精査されてから是非御質問をしていただきたいと思います。その女性の方も、十一選挙区支部、自民党支部に振り込んでおられるということは、これは認識をされておられます。
 それから、これ二月の十三日ですけれども、全国の博友会の代表の方々が集まっていただいて年間スケジュールを決める中で、そのときに、今日午前中の資料の中で出た部分がありますが、そのときにも申し上げましたが、私はその時期ぐらいに、年に一度、これは政党支部として、自民党十一選挙区支部として全国に縁のある方々、全ての方々に対して寄附のお願いをさせていただいております。その中には地方の博友会の方もいらっしゃるし、地方の博友会以外の方もいらっしゃいます。ですから、特定の塾とか、それから教育関係者ということを特定しているわけではなくて、私に今まで縁のある方々に対して、そういう意味では何かの業種とか業界とかそれから教育関係とか限定してということではなく、私を支援していただいているであろう方々に対して十一選挙区支部として寄附のお願いをさせていただいているということであります。
○田村智子君 博友会自身が塾産業の方々を中心にということは、もう大臣もこれまで何度も御説明をされていることだというふうに思うんですね。
 大臣は博友会のほかにも民間教育連盟や新しい学校の会の会員企業からも献金を受けておられることを認めています。新しい学校の会というのは学校を経営する株式会社が主な会員で、その理事であるルネサンス・アカデミーの担当者は、下村大臣は株式会社立など新しいタイプの学校を支持している議員だから献金したと、これは赤旗の取材に答えているわけです。
 下村大臣、長年学習塾関係者のシンポジウムやセミナーに大変数多く登場しておられます。二〇一二年十月には塾の日シンポジウムで、私は塾は学校になれると思っています、具体的にはバウチャー制度ですなどのお話をされていて、月刊私塾界では、塾業界への愛情がありありと込められた熱き激励だったと報道がされていて、この直後、文部科学大臣に就任をされると、やはり同じ月刊私塾界の中では、学習塾業界にとっても待ちに待った文科相の椅子であると報道がされたわけです。
 文科大臣として下村大臣が当たられた仕事の一つは、特区の法案の中に、公設民営、公立学校の民間委託、この設立を盛り込んだことで、その経緯については、大臣自身が、自民党文部科学部会で八割反対だったのを説得したんだと会見で述べられておられます。
 こうした経緯を見ますと、学習塾業界と親密な関係を持ち続けて献金も受ける、その要求を教育行政に組み入れていると、こうみなされても仕方がないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) それは適切ではありません。私は、別に学習塾業界とだけとかではなくて、広く今の教育状況の中でより改善が必要な部分はたくさんあります。これについては、まさにオールジャパン体制で、いい部分についてはそれぞれ協力をしてもらいながら、そしてより良い教育改革、教育現状を改善する、子供たちのための教育をしていく必要があると思います。ですから、特定の何か団体と結び付けて、その団体の何かプラスになるようなことをするということは全く考えておりません。
 例えばフリースクールなんかも今進めておりますが、それは別にフリースクール団体から頼まれてとかいうことじゃなくて、十二万人の不登校の子供たちのある意味では受皿になっている部分があるんですね。今の学校教育の中で十分できない部分について、そういう部分についてそれぞれの民間レベルでやっていただいている部分で、そしてそれが子供たちのためになるのであれば、これは応援したいということを考えております。
 公設民営についても、これは国家戦略特区の中で位置付けられているものでありまして、そもそも学習塾が直接公設民営でそこの設置主体になるというようなスキームでは全くございません。それぞれの地方自治体が、民間団体含めて、その中には学習塾も入るかもしれませんが、でもそれを株式会社でそのまま認めるということではなくて、設置主体は別にして、利益を外に出すとかいうことではない中で、それぞれの自治体が、国家戦略特区の自治体が責任を持ってやるということでありますから、そのような特定の業界と何か結び付いた教育を進めているということでは全くございません。
○田村智子君 この特区の法案の公設民営については、私もこういう要望が大阪から出されているという段階で文部科学省にいろいろ説明を受けたときには、とてもハードルが高いというふうに当時文部科学省は説明をされていて、あれよあれよという間に法案にまとまったことを大変私自身も驚きました。
 もう一点お聞きします。
 大臣は、新しい学校の会や民間教育連盟の顧問を務めてきたということを衆議院の審議の中で答弁されていますが、それは文科大臣政務官時代であるとか、あるいは今大臣就任以降、これも新しい学校の会や民間教育連盟の顧問は務めておられるんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 両方とも顧問は今していないと思います。
○田村智子君 大臣政務官時代にも顧問はやっておられなかったということですか。大臣就任のときに、就任と同時に降りられたということでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 民間教育連盟はそもそも顧問をしていないと思います。それから、新しい学校の会は、私が政務官のときにそれがまだできていなかったと思います。
○田村智子君 そうすると、一部報道で今も顧問であるということは、これは違うということで確認ができるわけですね。
○国務大臣(下村博文君) そもそも民間教育連盟は顧問は最初からしておりません。新しい学校の会については顧問をしていたことが、時期がありました。それがいつまでかとはちょっと把握していませんが、今現在は顧問をしていないということであります。
○田村智子君 分かりました。
 私、今までちょっとずっと博友会の問題でも、会費なのか年会費なのかがよく分からないまま、御本人に確認もしないまま受け取ってこられて、大変親密に年間スケジュールも大臣自身が関与をしながら博友会の皆さんとの交流を続けてこられたと、スケジュールは大臣自身が一緒に相談をして決められてやってこられたと。こういう距離感が非常にやはり親密な距離感、塾の関係者の皆さんを中心として。
 午前中の審議にもありましたけれども、民主党政権のときに確かに、下村衆院議員時代ですね、委員会の質疑の中で当時の中川文科大臣や政務三役の資質についていろいろ指摘をされておられて、中川大臣と民主党に対する見識が問われていると、先ほどの中でもしっかりとした距離感と言いましたが、これは当然のことなんです、今までの自民党政権においてもいろいろな利害関係者はそれぞれの代表でいましたけれども、直接的な関係省庁の政務三役にはさせていないんですよ、ストレートにそのまま問題になるからと、こういうふうに御指摘をされている。
 これは一つの見識だと私も思います。こうした大臣御自身の発言に照らして、御自身の塾業界との距離感というのをどのように認識されますか。
○国務大臣(下村博文君) 兼職とそれから政治献金というのは違うというふうに思うんですね。政治献金については、これは私の政治に対する、特に教育に関するビジョンとか、志とか、それから改革について賛同していただいた方々が広く浅く、これは政治資金規正法にのっとって寄附をいただいているわけでございまして、これについては全く問題がないと思います。
 ただ、距離感というお話がありました。それが全く、例えばあっせん利得とか、何か便宜を図るとかいうことはありませんが、そういうふうに見られないような対処の仕方については十分これから注意をしてまいりたいと思います。
○田村智子君 私はこの一連の博友会の問題、いわゆる塾業界の皆さんと大臣との関係というのは、やはり大臣が特定の業界の代弁者であるかのようにみなされるような問題だと。だから、問題ないと大臣がどんなに開き直っても、それはとても納得ができないということを申し上げなければなりません。
 それから、先ほどの、年会費がそのまま大臣の選挙区支部の振り込み先として指定をされていると、これは本当それ自体でも非常に重大な問題で、個々お一人お一人に献金としての意思の確認もされていない、これもとても問題だというふうに思います。
 しかし、この問題だけで質問をするわけにいきませんので次のテーマに移りたいと思いますが、いずれにしても、大臣というお立場で本当に御自身のこの政治活動を是非律していただきたいということを述べておきたいと思います。
 今日、本当は質問したかったのは教員の方々の長時間労働の問題なんです。
 昨年十一月、大阪堺市で二十六歳の中学教員の突然死が過労死として公務災害と認定をされました。顧問をしていたバレー部の生徒たちが、私たちが無理をさせてしまったのか、戻ってきてほしいと悲痛な言葉をノートにつづっていたことも報道されています。
 これは決して特別な事案ではありません。過労死ラインを超える時間外勤務をしている教員が少なくないことは文科省の調査でも明らかで、昨年三月十三日にもこの長時間勤務の問題を私取り上げましたが、時間外勤務が長時間であること、多忙化の解消が必要だということを大臣も認めておられます。
 この長時間勤務の問題、解決するには、まず誰がどれだけ時間外勤務をしているか、この把握が必要です。文科省も二〇一二年の通知で、学校は勤務時間を把握する必要があるとしています。
 具体的にお聞きします。その勤務時間の把握というのは、公立学校においては直接的には校長が行い、最終的には設置者である教育委員会が責任を負うべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(小松親次郎君) 御指摘のとおりだというふうに考えます。
○田村智子君 それでは、把握される勤務時間とは何かです。
 東京都立の学校ではタイムカードは置かれていますが、打刻をするのは出勤時間だけで、退勤時間の記録をしていません。都議会で我が党の議員がただしたところ、タイムカードなどによる時間管理だけでは勤務実態を全て正確に把握することは困難だというのが理由だとしているんですね。
 しかし、持ち帰り残業が膨大にあるのは事実ですが、学校での勤務時間さえ把握しない、これでどうして教員の勤務実態が把握できるのでしょうか。局長、お願いします。
○政府参考人(小松親次郎君) 勤務時間の把握の方法については、それぞれの学校等で様々な方法があろうかと思います。例えば管理職による報告や、あるいは点呼、目視、出勤簿への押印、様々な方法が行われているわけでございます。
 先ほど、通知で文部科学省もその把握に努めるようにということを言っているというお話ございましたけれども、平成十八年の各教育委員会に対する通知では、管理職が自ら現認する方法又はICカード等の記録を基礎として確認し記録する方法、そういった様々な方法を使って労働時間の適正な把握に努めるようにということで指導しているところでございます。
 実情、現場に応じた取組をしっかりしていただくように教育委員会にも求めていこうというふうに考えております。
○田村智子君 これは、質問の準備の過程で、こういう実態があるんだけどというふうに文科省に説明を求めましたら、給特法に定める四要件以外は時間外勤務の命令はできない、だから時間外命令のないものは自主活動だとみなし得ると、こういう説明もあったんですね。これは看過できないわけですよ。
 愛知県豊橋市の中学校教員鳥居建仁さんが校内で脳内出血を発症し公務災害認定を求めた、いわゆる鳥居公務災害訴訟を見てみたいんです。これは、教員の公務とは何かが正面から問われた訴訟で、今年二月、最高裁が上告棄却をして原告勝訴が確定をしています。
 名古屋地裁判決から、公務災害とした判断基準の部分を資料として配付をしていますので見てください。
 校務分掌等による包括的な職務命令の下、所定勤務時間内に職務を終えられず、やむを得ずその職務を勤務時間外に遂行しなければならなかったときは、勤務時間外に勤務を命ずる旨の個別的な指揮命令がなかったとしても、それが社会通念上必要と認められるものである限り、包括的な職務命令に基づいた勤務時間外の職務遂行と認められ、指揮命令権者の事実上の拘束力下に置かれた公務に当たると。この判断基準は最高裁まで維持されています。
 文科省は、これを公務とは何かの判断基準であるというふうに認めますか。
○政府参考人(小松親次郎君) 委員御承知のとおり、裁判の判決につきましては、一般的な、例えば公務の判断基準を設定するという性格にはないことでございますので、御指摘の判決自体は公務災害認定上の公務の判断基準を示したものであると承知をいたしておりますけれども、この中で、その職務遂行が黙示的な命令であっても超勤を命じたというものについては、そのように公務災害上認めるというようなことについては、しっかりと受け止めて周知されるようにしていきたいというふうに思います。
○田村智子君 公務災害認定におけるという限定は付いているけれども、黙示のものも公務の範疇に入り得ると、この判決を公務の判断基準であるということを認められたと。
 公立学校の管理者や設置者は、労働安全衛生法によって教職員に対して安全配慮義務を負っています。これは、公務災害を起こさないようにする義務があるということです。ということは、過労死あるいは脳血管障害や心臓疾患の発症を招くほど長時間公務に従事させることのないようにする義務を負っていると言えると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(久保公人君) 公立学校の校長あるいは設置者は、労働安全衛生法に基づきまして、管内の学校の職員の職場の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進する義務があるというふうに認識しております。
○田村智子君 ならば、公務災害を防ぐため縮減すべき公務は何かと。これは、今回の鳥居裁判の判決に示された判断基準に沿って判断すべきではないですか。
○政府参考人(小松親次郎君) 少し繰り返しになって恐縮でございますが、判決そのものは公務災害の認定上の範囲ということでの判示であろうと考えますけれども、日本の学校の教職員の労働環境の改善が非常に大きな課題であるということはTALISなどの国際調査等を見ても明らかであるというふうに私ども考えております。
 こういった中で、管理職による労働時間の適正な把握、それから労働安全衛生管理体制の整備、こういったものについて徹底を図るべく取り組む必要があると考えております。あわせまして、チーム学校の考え方の下に、教職員定数の改善や専門スタッフの配置の充実等々の施策を国と自治体と一体になって取り組んでいく必要があるというふうに考えます。
○田村智子君 今日は時間が来てしまったので、また次で続きをやりたいと思うんですけれども、これ、時間外勤務の命令がなければ自主的な活動なんだという考え方が少なくない教育委員会に見受けられるわけです。この裁判のときも、被告となった……
○委員長(水落敏栄君) まとめてください。
○田村智子君 地方公務員災害補償基金は、教材研究も学校祭の準備も夏休みの部活動指導も、勤務時間に行われていれば公務だけど時間外は自主的活動だなんということを主張しておられるわけですね。これは非常に問題が大きいわけです。これは次回に、やはり縮減すべき公務とは何なのか、それをいかにして教育委員会や学校はつかむのかということを次回の中の議論で深めていきたいと思います。
 今日は前半の質問に時間を取ったのが非常に残念なんですけど、また次に、是非一般質疑やっていただきたいという御要望を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○松沢成文君 次世代の党の松沢成文でございます。
 下村大臣、お元気ですか。大分厳しい質問が同僚議員から出ておりましたのでちょっとお疲れかと思いますが、私、ラストバッターなので、是非とも前向きな答弁をよろしくお願いいたします。
 今日は、またしてもというか、オリンピックを成功させるための健康増進のレガシーについて伺っていきたいと思います。
 私は、昨年来、東京オリンピック・パラリンピックを成功させるためには、やはりWHOやIOCも求めているオリンピックにおけるたばこ対策、これしっかりやっておく必要があると。これは、単にオリンピックを成功させるためというよりも、やっぱりその後の日本人の健康増進につながる大変大きなレガシーになるという意味で重要だということをずっと訴え続けてきました。
 そんな中で、昨年九月に、下村オリパラ担当大臣の指示の下で厚労省が行った歴代のオリンピック・パラリンピックの開催都市における受動喫煙防止対策の調査結果というのがオリンピック・パラリンピック関係閣僚会議で報告されたというふうに伺いました。それを受けて、私は昨年十一月の当委員会でも質疑をしまして、大臣は、今後の対応について、「関係省庁におきまして専門家や関係者の意見を聞きながら引き続き検討が進められるように促してまいりたいと思います。」と答弁をされました。私が問題提起して、そして大臣も調査を掛けていただいて、世界中の都市を調査していただいて、その調査結果が九月に出て、それからまた半年たつわけですね。
 さあ、この調査結果を受けて、具体的にどういう検討をされてどのような方針になってきたのか、まずそこをお聞かせいただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、私が内閣官房オリパラ室に指示をいたしまして、厚労省において近年のオリンピック開催地の受動喫煙に関する法規制の状況を調査したところ、全ての開催地において何らかの形で強制力を持った法令上の措置が講じられているとのことでありました。その後、国として法律を制定するのか、あるいは現在進めている様々な政策を更に進めることによって成果を上げるのかというようなことも含めまして、厚労省におきまして、関係省庁と連携しながら、専門家や関係者の意見を聞きながら検討を進めているところというふうに聞いておりまして、まだ結論は出ていないというふうに聞いております。
 今日はたまたまこの後厚労大臣にお会いしますので、このことについて私の方からも更に厚労大臣の方に話をさせていただきたいと思います。
○松沢成文君 検討して一年なんですけれども、いつも話合いというか検討が進んでいて、まるで小田原評定のようだなと。もう早く結論を出して、これ法案作りに進まないと、オリンピックまで五年といっても、もう時間がありません。その前にラグビーのワールドカップもありますから、そういう意味で、国際的なイベントの前にきちっとやっておくということが必要だと思うんです。
 ちょっと日本の対応が余りにも遅いので、かなり国際機関も心配をしておりまして、実は、ちょうど昨日、WHOのダグラス・ベッチャー生活習慣病予防局長、この方、たばこ担当の方ですけれども、NHKの単独インタビューがテレビ放映されたんですね。私も見ました。
 皆さん、ちょっと資料を御覧くださいませ。この資料の下の五段ぐらいを見ていただきたいんですが、このベッチャーさんは、NHKの単独インタビューに応じてこう言っているんですね。オリンピックを開催する東京都は都内の飲食店などに対し禁煙が望ましいとしているが、法律や条例で罰則を設けて義務化したものではないので実効性がない。世界の流れから大きく後れを取っていて二十世紀に逆戻りしたようなものだ。まあかなり辛口のコメントを出しているんですね。それから、その上でベッチャー局長はこう言っています。「二〇二〇年のオリンピックを控え、日本自身が問われている。政治的な決断を求めたい」と。もう早く政治決断してやりなさいと、ここまで言わさせちゃっているわけですね。
 ちょっと一枚めくっていただいて、これは三月二十三日の日経新聞の記事であります。これはいろんな記事があるんですけれども、禁煙五輪、東京はどうなるのか、反対噴出、トーンダウンとか、こんな見出しも出ています。外国人に行った調査では、やっぱり日本は法令がしっかりしていないので結構喫煙しやすい、いろんなお店に行っても結構自由に吸えちゃう、これは自分のふるさとの都市よりも遅れているんじゃないかという意見がやっぱり多いんですね。
   〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕
 それで、この真ん中に線を引いたところをちょっと見ていただきたいんですが、オリンピックを推進するIOCの広報担当者もこう言っているんですね、「観戦に訪れた人が受動喫煙の被害を受けないよう、日本政府や都が屋内禁煙の法律や条例を定めることを強く推奨する」と。もうIOCも、日本何やっているんだ、しっかりと対応してくださいよということを強く推奨している。もうここまで来ているんですね。
 大臣、こういうオリンピックに関係するWHOやIOCという国際団体が、IOCというのはオリンピックの母体ですよね、もうしっかりやってくれと、早くしなさいと言っていることについて、これはどう受け止めますか。
○国務大臣(下村博文君) 受動喫煙防止対策を講じることは、健康寿命を延ばし、また東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けたおもてなしの環境をつくる観点から、私自身重要だというふうに認識しております。
 政府としても、東京大会の成功に向けて、海外から多数来られる方々をいかにおもてなしをしていくかということを考えながら、大会組織委員会や東京都、IOC、その他の関係団体、関係府省とも連携協力をしつつ、受動喫煙対策を含めた大会準備にしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○松沢成文君 もちろんしっかり取り組んでいただきたいのですが、これをしっかりとタイムスケジュールを持ってやっていかないと、オリンピックまでに間に合わないんじゃないかというのが私の心配なんですね。
 歴代のオリンピック開催都市は、罰則付きの受動喫煙防止法あるいは都市の条例を整備して、スモークフリーオリンピックを実現してきたわけです。ですから、これは歴代開催都市のオリンピックのヘルスレガシーになってきているんですね。東京オリンピックがどのようなレガシーをつくれるかと、今日は同僚議員からも質問があって議論がありました。それも大切なんですが、これまでのオリンピック運動が築き上げてきたレガシー、このたばこ対策なんかはそうですね、WHOとIOCが協定を結んでまでもスモークフリーオリンピックを実現しようと、それを一つの契機に国民の健康増進を進めていこうと、これはもう大変重要なオリンピックの伝統になってきているんです、このレガシーが。
 これが、もし東京の準備ができていない、日本の準備が遅れてできないとなると、ある意味で、これまでオリンピック運動が築き上げてきたこの健康増進のためのレガシーを東京で途絶えさせてしまう、あるいはこのレガシーを壊してしまうことになるわけですよね。このオリンピックのレガシーとたばこ対策、そして大臣の決意を聞かせていただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘の受動喫煙防止対策については、現在でも健康増進法に基づきまして、多数の人が集まる施設の管理者に受動喫煙を防止するための対策を促すなど、様々な施策を講じているところでございまして、引き続きこうした取組をしっかりと進めることは当然必要だと思います。
 その上で、御指摘の立法措置でありますが、この問題に対する国民各層の様々な意見、議論の趨勢や東京都における検討状況などを見つつ、第一義的には、これは法律を所管するのが厚生労働省ということで、厚労大臣の判断ということでありますが、任せ切りということではなくて、先ほど申し上げたようなことも含めて、今日も御質問されたということも含めて、積極的に検討してもらうように私の方からも更に働きかけたいと思います。
○松沢成文君 確かに、たばこの規制の問題ですから、これは厚生労働省が担当の官庁になる、厚生労働大臣のやはり意思というのが大変重要だと思うんですけれども、オリンピック担当大臣として、関係閣僚会議もあるわけですね。
 厚生労働省はたばこ規制を担当していますが、実は日本はたばこ行政は財務省が担当していますので、各省庁それぞれ利害が違うわけです。厚生労働省は、WHOのたばこ規制枠組条約にも入っているから、これやらなきゃまずいねと、こうなるわけですね。当然、オリンピック担当大臣としても、これIOCもしっかりやってくれと言っているわけだから、これやりましょうよというふうに皆さんに誘いかけて、リーダーシップを執る立場だと思うんですよ。
 ただ、残念ながら、財務省はやっぱり、たばこ行政担当して、たばこ産業を全部管轄していますから、例えばたばこ農家やたばこのメーカー、JT、あるいはたばこ小売商の皆さん、たばこ規制が強まると、みんな自分たちの商売に影響が出そうだから、みんな反対するんです。ですから、財務省なんかは消極的なんですね。
 ですから、関係閣僚会議というのがあって、ここで各省庁それぞれ考え違うけれども、オリンピックを成功させるために、オリンピックのヘルスレガシーをしっかり継承していくためにやらなきゃ駄目だという決断をもうしないと間に合わないんですよ。これ、いつまでも検討します、いつまでも担当大臣にお願いしていきます、これじゃ間に合わないんです。ですから、そのリーダーシップを私はオリンピック担当大臣である下村大臣に執っていただかないと、これずっと小田原評定続いちゃうんです。その決意をお聞かせいただきたいんです。いつまでにやっていただけますか。
○国務大臣(下村博文君) これは松沢委員が予算委員会でも麻生財務大臣に対して厳しく指摘をされておられました。財務大臣のお立場から慎重な答弁であったというふうに私も承知をしております。
 しかし、政府全体として判断しなければならないことでありますし、東京都の状況もある中、国としてどうするかということについては、担当大臣として関係大臣の御意見をお聞きしながらも、しかし国際社会の中で評価されるようなそういう結論になるように努力をしてまいりたいと思いますので、いつまでとはちょっと申し上げられませんが、しっかり努力してまいりたいと思います。
○松沢成文君 このテーマで私は総理にも御意見聞きました。そうしたら、総理もこう言うんですね。国が法律でやるのがいいのか、東京都が条例でやるのがいいのか、またほかに何かいい方法があるのか検討したいと言うんですね、検討したいと言うんです。
 でも、これ、東京都でやるか国がやるか、二者択一じゃないんです。東京都も開催都市として条例化をどんどん推進してやっていけばいいんです。ただ、日本の場合は国土が狭いですから、東京だけ規制があって埼玉に行ったら規制がない、これ外国の観光客分かりませんよ。だから、日本のように国土の狭い国はやっぱり法律を作っているんです。ですから、これはオリンピックを成功させるためだけじゃないんです。一つの契機として、国民の健康を守るために、公共的な施設は受動喫煙の害があるんだからきちっと禁煙か完全分煙にしましょうということなので、私は法律としてもきちっとやっていくべきだと思うんですよ。こっちやったからこっちやらなくていいという話じゃないんですね。
 それで、最新の情報を言いますと、東京都は逃げています。舛添都知事、根性ないんです、全然、この問題。舛添さんは厚生労働大臣もやったのでもうちょっと頑張ってくれるのかなと思ったら、昨年の八月にはやっぱり条例化は必要だと記者会見で言ったのに、その後、たばこは利害関係者が多いですから、もうがんがん責められて、何と四か月たって十二月には、やっぱり条例化は難しいって逃げちゃっているんですよ。だから、今のままだと東京は逃げる可能性があります。
 それで、昨日、東京の検討会が開かれて、その中の座長案には、東京は難しいから国にやってもらうように要望しましょうなんて逃げの案が出てきているんですよ。
 だから、そういう意味でも、東京がやってくれるんじゃないかなと思っていても、やってくれません。きちっと法律でやった方が国全体の、国民全体の健康を守れるわけですから、ここで、大臣、もう決断しましょうよ。間に合わないですよ、これ。どうでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 私も個人的にはたばこを吸っていませんし、何ら問題が個人的にはないんですね。
 ただ、これはやっぱりトータル的な関係の方々の利害関係を統一した中でのコンセンサスがやっぱり必要だと思いますので、その辺は財務大臣も、たばこ農家の問題とかいろんな危惧についておっしゃっていました。その部分を解決しながらどういうふうな形で受動喫煙防止法ができるかどうかというトータル的なやっぱりバランスだと思います。
 やっぱり日本は民主主義国家ですから、これはしないということを申し上げているわけじゃないんですけれども、その辺は一方で丁寧にしながら、最終的には決断をするときにはするということであっても、やっぱり関係府省の方々と、あるいは東京都がもしそうであれば改めて確認しますが、国としてもしっかりとその辺は関係府省の方々と相談しながら決定できるように努力をしたいと思います。
○松沢成文君 ちょっと私の経験申し上げますが、これ、神奈川県で受動喫煙防止条例を作ったときに、三年掛かったんです。これ、条例案を作っても、もう利害関係者はがあがあ騒ぎますから、それを調整してまたもう一度条例案を出してみる、そこでまた調整して条例案を出すと。もう何度も議会とも利害関係者、団体とも調整に調整を重ねて、条例案ができてから三年掛かっているんですよ。
 これ、国でやったらもっともっと大変です。もうたばこ産業の方、あるいはこの条例で規制を受けるとお客さんが減っちゃうんじゃないかと思っている飲食店の方とか娯楽産業の方、様々な行動で反対してきますから。だから、早くやらないとオリンピックあるいはラグビーのワールドカップまでに間に合わないんですね。
 そういう意味では、やるかやらないかを小田原評定しているんじゃなくて、もうこれは国際オリンピックムーブメントのレガシーとしてやっていかなきゃいけないんです。もうそこを覚悟して、政府はやるんだといって法案作りに入るんですよ。法案作りに入って、法案ができたら、またいろんな意見が出てきます。でも、それを調整しながらどうにか法律を作り上げる。それを、二年か三年掛かりますよ、そうしたらオリンピックぎりぎりですよ、できるのは。
 本当は、オリンピックの二、三年前にできて、町じゅうが受動喫煙防止対策がしっかり取れる体制ができてオリンピックを迎えるのが一番いいんですけれども、そういう意味で、もう本当にぎりぎりのタイムリミットに来ているということを是非とも大臣に御認識いただいて、関係の厚労大臣や財務大臣ともよく詰めていただいて、そこで大臣のリーダーシップでもうやらなきゃ駄目だということで押し切っていただかないと、小田原評定また一年二年続いちゃいます、これ。いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会における受動喫煙防止対策については、総理を議長とする二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会等に向ける閣僚会議において、政府が取り組むべき事項として既に入っております。掲げております。
 大会組織委員会や東京都、IOCその他の関係団体、関係省庁とも連携協力しつつ、項目として入っておりますので、政府全体として積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○松沢成文君 ちょっと、これ以上厳しく大臣を問うても、大臣も苦しいと思うんですが、関係閣僚会議でできるだけ前向きに検討していくというので、もう一年近くたっているわけです。それで、オリンピックはどんどんどんどん迫ってきています。ラグビーのワールドカップを含めると、もうあと三年ぐらいしかないわけですよ。これ法案作っても、相当もめます、これは。もう利害関係者、すごく多いですから。
 ですから、大臣、もう今年の夏までには決めましょう、私もちょっと譲りますが。今すぐ決めてほしいんです、本当は。でも、そうしないと間に合いませんよ。
 もう本当にWHOも、私、IOCも今年九月に全部取材して、視察して回ってきました。そうしたら、何とWHOの関係者はこう言っていました。日本は、科学技術や経済の面では二十二世紀に向けてリードしている先進国だ、ただ、たばこ対策だけは二十世紀に逆戻りしちゃっていると。どうして、あんなに先進国の日本が、こうやってたばこ問題だけは全然解決ができないんでしょうかと、こう言っていました。その方は、いや、松沢さん、日本には特殊な利権でもあるんですかと聞いてきましたよ。だから、私は、私が書いた本に「JT、財務省、たばこ利権」という本がありましたので、ちょうどそれを持っていったので謹呈してきました。ただ、日本語だったので読めなかったと思いますけれども。
 大臣、もう、ちょっと日本の国はこれガラパゴス化しちゃっているんです、たばこ対策は。私は、財務大臣にも予算委員会で何度も言っていますが、中国以外でたばこ会社を半国営で政府が抱えているなんという国は日本だけなんですね。それで、完全に財務省とJTとたばこ農家、たばこ流通が一蓮託生で利権つくり上げちゃって、あらゆるたばこ規制に反対しているのが今の日本の実情なんですよ。
 ですから、こういう条例や法律をやるときには大変です、もう皆さん商売懸かっていますから。ロビーイングして議員さん使って、あるいはもう省庁に直接、こんなのをやられたら困る、あんなのをやられたら困ると、やっぱり蜂の巣つついたような混乱になるんです。それぐらい大変な条例なんです、私、経験者なので。
 大臣、もう本当に、オリンピックまでにこれをやってオリンピックのヘルスレガシーを守って成功させようとしたら、もう政府が本当にここ二、三か月で方針決めないと、三年掛かりますよ。厚労省も、これ法案作るの大変なんです。例えば、職場の受動喫煙だったら労働安全衛生法との関係、それからたばこ行政としてはたばこ事業法との関係、これみんな調整して受動喫煙防止法というのを作っていかなきゃいけないので、法案作るだけだってすぐ一年掛かっちゃうんですよ。
 大臣、もう本当に私、お願いですし、大臣のリーダーシップ信じていますから、必ず半年以内に政府としての方針は出すと是非ともここで明言していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) そのためにも、私、是非松沢委員に逆にお願いをしたいんですけれども、是非、先ほどの構造に一番弱いのはやっぱり国会議員だと思うんですね。これについてはいろんな超党派の議連等もあるわけでございます。自民党の中にも議連があります。しかし、自民党の中の議連だけでは十分じゃないと思います。是非、超党派の議連の中で、衆参の国会議員の先生方の中でこういうことについて大きな声を出していただくのが政府にとってもフォローの環境づくりということになってくるかと思いますが、そういうことも踏まえて、しっかり先頭に立って頑張りたいと思います。
○松沢成文君 もうこれ以上は申し上げませんが、国会の方でも東京オリパラに向けて受動喫煙防止法を推進する議員連盟というのをつくって、尾辻先生、会長で、私、幹事長を務めております。ここでも推進法を作っていこうかなと今議論はしていますが、ただ、まだ、全議員さんに誘いを掛けても、やっぱりメンバー、五十名ぐらいなんですね。それで、この前ベッチャーさんが来て国会で講演してくれたんですが、全国会議員の皆さんに案内状を出しても、来た国会議員の方、十名なんです。ですから、まだまだ、国会議員の皆さんの中で平均的にはまだ関心が薄いんですね。
 それで、この問題、やっぱり推進でがんがん騒ぐと、いろんなところからふざけるなというのが来ますから、だから結構面倒くさい問題なんです、議員さんにとっても、恐らく、私はそう思います。
 ですから、そういう意味で、私たちも頑張って大臣を応援しますよ、オリンピック成功させたいですし。恥ずかしいですよ、だって、これまでずうっとたばこ対策、各オリンピックの都市でやってきて成功させているのに、日本だけができない、逃げているというんじゃ。でも、やるのは政府ですから、政府が組織委員会つくってやっているわけですから、政府の決断を、早い決断を心からお願いをして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(水落敏栄君) 本日の調査はこの程度にとどめておきたいと思います。御協力ありがとうございました。
    ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房少子化・青少年対策審議官中島誠君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
○委員長(水落敏栄君) 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院文部科学委員長福井照君から趣旨説明を聴取いたします。福井衆議院文部科学委員長。
○衆議院議員(福井照君) ありがとうございます。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容につきまして御説明申し上げます。
 独立行政法人日本スポーツ振興センターが運営する災害共済給付制度は、学校や保育所等の管理下で発生した災害に対しまして給付を行うもので、全国の児童生徒等の約千七百万人が加入をしております。
 子ども・子育て支援新制度が本年四月一日から実施予定とされており、幼稚園と保育所の両方の機能を併せ持つ認定こども園の普及を図るとともに、少人数の子供を保育する地域型保育事業を市町村による認可事業として児童福祉法に位置付け、財政支援を行うこととしております。
 地域型保育事業は、都市部の待機児童の解消や子供の減少地域の子育て支援機能の維持、確保を目的としており、人員、面積等の認可基準が定められ、保育所と同等の安全管理が確保されている事業類型もあります。
 しかしながら、地域型保育事業につきましては、幼稚園、保育所、認定こども園とは異なり、災害共済給付制度の加入対象となっていないことから、このままでは施設間での制度的格差が生ずることとなります。
 そこで、本案は、地域型保育事業のうち、法令等により保育所と同等の安全管理を確保することができるとされる家庭的保育事業、小規模保育事業及び事業所内保育事業の管理下における児童の災害について、当分の間、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付の対象にしようとするものであります。
 なお、本案は、子ども・子育て支援法の施行の日、すなわち、平成二十七年四月一日から施行することとしております。
 以上が本案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 以上でございます。ありがとうございました。
○委員長(水落敏栄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は御発言願います。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 本法案は、四月からの新システムの施行に伴い、公的給付の対象となる認可外保育施設を学校共済の対象にするというもので、これは当然の改正であって、本来政府が提案すべきものだということをまず指摘しておきます。
 提案者にお聞きします。
 二〇一四年、保育施設での死亡事故は、ゼロ歳児では、認可施設ではゼロ件、認可外で八人ですね。五歳児までの合計で見ても、認可で五人、認可外では十二人と。しかも、認可外施設での死亡事故は、全て本来保育者の目があるはずの保育室内で起きています。保育をしている人数から考えても、施設基準、保育士配置など、認可基準を満たしていない施設で重大事故が多いということは明らかです。
 事故などで子供が被害を受けたときの救済制度があればよいというのではなく、まず事故そのものを可能な限り未然に防がなければならない、これが求められていると思いますが、提案者の見解をお聞きいたします。
○衆議院議員(浮島智子君) 委員御指摘のとおり、保育事業における事故を防止し、そして子供が安全な環境の下で保育を受けられるようにすることは非常に重要なことと思っております。
 そして、今回の法案で災害共済給付の対象に加えようとする家庭的保育事業、小規模保育事業及び事業所内保育事業は、子ども・子育て支援新制度におきまして新たに児童福祉法上の認可事業といたしまして位置付けられるものでございます。これらの事業は、設備及び運営に関する一定の基準を満たす場合のみに行うことが許されているため、一定の安全確保体制が整備されるものと考えているところでございます。
○田村智子君 厚労省にお聞きします。
 これまで、施設基準及び運営体制の違いが死亡事故の発生にどのような影響を与えているかということ、これ検証しているでしょうか。
○政府参考人(木下賢志君) お答えいたします。
 認可保育所であります、あるいは認可外保育所であるにかかわらず、個々の事故の原因につきましては、それぞれの背景が異なりますことから一概に申し上げることは困難でございますけれども、厚生労働省におきましては、死亡事故件数を公表する際に、事故発生の事例と留意すべき点について記載し注意を促しているところでございます。
 また、事故の再発防止や未然防止を図るための検証につきましては、昨年九月に内閣府、文部科学省、厚生労働省におきまして、教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会を設置いたしまして、事後的な検証の在り方等について、認可外保育施設も含めて検討を進めているところでございます。
○田村智子君 私もほぼ毎年その報告は見ているんですけれども、重大事故の報告、集めて集約をして発表するだけで、施設基準や運営体制との関連についてはおろか、死亡事故発生のその要因、これについてもほとんど検証ということが行われていないのが現状です。新システムでは、施設型給付施設や地域保育給付施設に事後報告を運営基準によって課すことになります。ところが、報告は受けても検証の仕組みが全く示されていないわけです。
 先ほどお話のあった教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会、昨年十一月に中間まとめが出されています。その中でも次のような指摘があります。現行においては、保育所、認可外保育施設、放課後児童クラブ等について、死亡事故や治療に要する期間が三十日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等が発生した場合には、国に報告を行う制度が設けられているが、必ずしも事故の検証や再発防止に役立つ形にはなっていない等の問題点が指摘されている、施設、事業の透明性を高めつつ、事故の再発防止に資する制度としていく必要があるという指摘なんですね。この検討会では、事故の集約、検証、再発防止策についての検討をしているんですけれども、結局、あの中間まとめでは、事故再発防止のための事後的な検証の在り方は、今後検討ということで終わってしまったんですね。
 国の給付対象となる保育施設は大きく広がるわけです。これまでも私は、死亡事故などが起こるたびに質問をしてきました。事故を繰り返す悪質な事例というのも取り上げてきました。子供さんを亡くされた両親は、経営者が過去にも事故を起こしたこと、行政が何度も指導に入っていたことなどを後から知って大変ショックを受けておられた、こういう事例もありました。また、つい先日も、宇都宮市で死亡事故を起こした認可外施設が日常的に乳幼児を毛布でぐるぐる巻きにしていたということが報道をされています。
 この事故の再発防止に資する制度、あるいは事後的な検証の在り方どうするか、これは結論を先送りにするということは許されないというふうに思うんですね。いつまでにこうした検討の結論を出すのか、内閣府にお聞きいたします。
○政府参考人(中島誠君) 委員御指摘の検討会でございます。検討会につきましては、事故被害当事者の方、さらに関係事業者、また地方自治体関係者の皆さん方で構成していただいておるものでございまして、先ほど委員から御指摘がございましたように、昨年十一月には中間取りまとめを行わせていただきました。そこでは、まず重大事故の情報の集約の在り方及びそうした情報の公表の在り方について取りまとめをしていただいたということでございます。
 御指摘の事後的な検証の在り方、さらには、重大事故の発生を防止するためのガイドラインの策定につきましては、引き続きこの検討会で本年の秋頃を目途に意見を取りまとめていただければということで鋭意検討を進めていただいておるところでございます。
○田村智子君 本当に急いで、また中身のいいものをということを求めたいと思うんですが、もう四月から公的給付の対象に認可外施設もなるわけですね。そうすると、そういう施設の中には公的給付の対象となっているから安全だよということを売り込む施設というのが必ず出てくるわけですよ。しかし、その中に悪質な事故を過去にも起こしているような施設というのが紛れ込んでくるという可能性もあるわけで、これは是非検討を急いでいただきたいと思います。
 現在、認可保育所での事故について、厚労省は市町村が検証を行うように通知をしています。これによって市町村が速やかに事故の状況を把握できるんですけれども、果たして十分な検証を行うような体制があるのかということが問題になってきます。児童虐待等の検証制度というのは市町村ではなく都道府県が実施主体となっていて、関係する市町村は参加、協力をする、そしてその検証には外部の第三者が参加するということになっています。これは実際に機能もしているというふうに指摘されています。
 子どもの命を考える集会実行委員会や保育事故裁判当事者の皆さんは、子供の安心、安全に成長、発達する権利を保障するため、教育・保育施設等における重大事故防止対策に向けた提案というのをまとめています。その中でも、この児童虐待の検証制度を参考にしながら、検証の実施主体を都道府県とし、第三者委員会が実際の検証を行う、市町村がそれに参加、協力する仕組みというのを提唱しています。私は、こうした意見は取り入れるべきではないかというふうに思いますし、検証がきちんと行われるよう、法令によって都道府県への検証、これを義務付けるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(中島誠君) 事後的な検証体制につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、本年秋を目途に検討会において取りまとめていただきたいと考えておるところでございますが、御指摘のように、児童虐待による死亡事例等の検証の仕組みといったものも参考にさせていただく必要がございますし、また各施設、事業者に対する認可権限等がどこにあるかということも踏まえて検討していく必要があろうと思っております。
 本日の御指摘等も踏まえまして、検討会で様々な観点から御議論をいただいて、秋を目途に取りまとめていただきたいと考えておるところでございます。
○田村智子君 終わります。
○委員長(水落敏栄君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(水落敏栄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定します。
 本日はこれにて散会します。
   午後二時五十八分散会