第189回国会 文教科学委員会 第1号
平成二十七年十二月十一日(金曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 十二月十日
    辞任         補欠選任
     藤井 基之君     堂故  茂君
     森本 真治君     石上 俊雄君
     秋野 公造君     矢倉 克夫君
     柴田  巧君     寺田 典城君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         水落 敏栄君
    理 事
                石井 浩郎君
                二之湯武史君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                赤池 誠章君
                衛藤 晟一君
                堂故  茂君
                橋本 聖子君
                堀内 恒夫君
                丸山 和也君
                吉田 博美君
                石上 俊雄君
                榛葉賀津也君
                那谷屋正義君
                新妻 秀規君
                矢倉 克夫君
                田村 智子君
                寺田 典城君
                松沢 成文君
   国務大臣
       文部科学大臣   馳   浩君
   副大臣
       財務副大臣    岡田 直樹君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  大岡 敏孝君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        美濃部寿彦君
   政府参考人
       総務省自治財政
       局長       安田  充君
       外務大臣官房国
       際文化交流審議
       官        新美  潤君
       外務省アジア大
       洋州局長     石兼 公博君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       中岡  司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   小松親次郎君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
       スポーツ庁次長  高橋 道和君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (収支や集客の視点に立ったスポーツ施設整備
 の在り方に関する件)
 (財政制度等審議会の教職員定数削減に係る建
 議の不当性と加配定数を確保することの意義に
 関する件)
 (国立大学法人運営費交付金の削減と自己収入
 拡大の要請が授業料引上げにつながることへの
 懸念に関する件)
 (国公私立大学の基盤的経費拡充の必要性に関
 する件)
 (「南京事件」のユネスコ記憶遺産登録に係る
 政府の対応に関する件)
 (公立大学法人の規制緩和に係る文部科学省及
 び総務省の認識と現在の検討状況に関する件)
 (東京オリンピックのゴルフ競技会場を再検討
 する必要性に関する件)
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○委員長(水落敏栄君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日、柴田巧君、藤井基之君、秋野公造君及び森本真治君が委員を辞任され、その補欠として寺田典城君、堂故茂君、矢倉克夫君及び石上俊雄君が選任されました。
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○委員長(水落敏栄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治財政局長安田充君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水落敏栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(水落敏栄君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯でございます。
 馳大臣が御就任をされて初めての参議院の文教委員会ということで、改めまして、大臣、御就任おめでとうございます。
 また、同時に、十月一日のスポーツ庁が発足してからも実は初めての委員会ということで、今日は私はスポーツ、特に今までのスポーツ行政の中では少し置き去りにされていたような感のある、いわゆるスポーツビジネスというところについて集中してお話を聞きたいというふうに思っております。
 実は、党の方でもスポーツビジネスの小委員会というのを立ち上げることができまして、私はその事務局長ということでやらせていただくんですけれども、まず冒頭、今日は特にその中でもいわゆるスポーツ施設というところでお話をしたいんですが、今全国でたくさんのスポーツ施設があります。競技場から体育館からプールから様々な施設があるわけですけれども、大体毎年持ち回りで国体というのが開かれておりまして、その国体というものを契機に各地方自治体がスポーツ施設を整備していると、そういうのが今実態だと思うんですね。
 これ、年間大体どれぐらいのスポーツ施設整備に公金が使われているのかというのを把握されているでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。
 総務省におきましては、地方財政統計年報におきましてその調査をしております。平成二十五年度の地方歳出のうち、スポーツ施設のうち建設事業費、この数字は一千七百十六億円となってございます。
○二之湯武史君 ありがとうございます。
 これ、すごい額だと思うんですよね。千七百十六億円が一年間にスポーツ施設として整備、建設費に充てられていると。
 一方で、その収支というものを見たときには、非常に私は厳しい現状があると思っております。実は、我が滋賀県も九年後の二〇二四年度に国体を控えておりまして、今にわかにいわゆるそういうスポーツ施設の整備、また各自治体がどんな競技を主催するのかというような話で今大変調整をしているわけでございますけれども、そのスポーツ施設のいわゆる収支に関してはそういう数字を把握されているでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。
 全てのスポーツ施設についての収支は把握しておりませんが、私どもの方では、今年の七月に二〇〇二年ワールドカップサッカーの大会を行った全国の大規模スタジアム十施設については簡単な調査を行いました。このそれぞれの施設において収支の捉え方とかその範囲も異なりますために全体を正確に比較して収支状況を把握するということは難しい面もございますが、概略で申し上げさせていただきたいと思います。
 実は、この十施設のうち札幌ドームにつきましては野球のフランチャイズになっておりましてちょっと性格が違いますので、残りの九施設について平均を申し上げますと、事業収入は平均で約二億八千万円、それに対して支出は六億一千万円となっております。そのほぼ差額に相当するところが指定管理料として行政の方から平均約三億四千万円拠出されていると、こういった状況でございます。
○二之湯武史君 ありがとうございます。非常に正直な数字をお答えいただきまして、ありがとうございます。
 今ワールドカップで整備された把握されている十施設の平均ベースでいうと、年間、いわゆる民間の感覚でいうと三・三億円が赤字だということだというふうに把握をしております。それが十施設であれば約三十三億円が赤字施設だと。それ以外にも、いわゆる多分各都道府県、自治体には市立体育館だとか県立体育館だとか、様々な競技場とか等々あると思うんですね。
 私は今回、ある地元の自治体に、都市公園の中に競技場、球場、体育館、プールというものを抱えているある自治体、具体名申しませんが、そこに今の収支の現状を聞きましたところ、いわゆるこういう形で大体三対七ぐらいの割合ですね、収入三割に対して支出が七割ということで、大体半分以上の赤字を抱えているのが現実だと思います。そういうふうな現状を今まで余りこういう観点で捉えた議論というのはなかったと思うんですが、スポーツ庁というのはまさに私はそういうところも志向した役所なんだろうというふうに理解をしております。
 今日は、皆さん方のお手元に資料をお配りしておるんですけれども、ここからはちょっと私の問題意識なんですが、例えばそういう自治体の担当者と話をしておりましても、いわゆるもう完全に頭が硬直しているわけですね。競技場は競技場を造るんだ、体育館は体育館なんだ、プールはプールなんだと、こういう施設の在り方がもう全くもって硬直化してしまっているというのが私は現状だと思うんです。今いろんな法律やものを精査をさせていただいて、法律的に規制があるからできないのか、若しくはこれまでの慣行上、そういったことにチャレンジしたことがないから、物理的なノウハウとか若しくはそういう見識がないからそういうことができていないのか、この辺を私は是非その小委員会で、党の方で、議論で精査していきたいと実は思っております。
 お配りしているスポーツ施設の現状を見ていただきたいと思うんですが、表にアメリカのスポーツ施設、四施設、メットライフスタジアム、これNFLですね、オリオールズ、これはボルチモアにあります、プログレッシブフィールド、バークレーズセンターと、この四つのスタジアムを出させてもらっているんですが、もうまずもってデザインであるとか若しくはそういったものに醸し出されるカスタマーエクスペリエンス、顧客の満足度ですね、そこで得られる臨場感、こういったものを考えますと、この後ろのページが日本のスポーツ施設ということで、いわゆる各県なり自治体が整備をしたであろう、いわゆる日本のスポーツ施設の典型的な例がここに見られると思うんです。郊外にスポーツ施設だけがあると。このアメリカの施設のように中心市街地若しくはもう駅直下型、高速道路直下型のような市街地中心部にあるのではなくて、非常に郊外に設置されていると。こういった、まず立地上の問題若しくはデザインの問題、こういうものがまず一つあるだろうと。
 次のページを見ていただきますと、これは有名なニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンという、日本でいえばアリーナというものに分類されるかと思うんですね。つまり、スポーツでも、NHL、NBA、女子のNBA、NCAA、テニスのATP、ボクシング、そしてドラフト会議のようなもの、また共和党のナショナルコンベンション、もちろんプロレス、ビリー・ジョエルのコンサート、こういったような、要はおよそ体育館とは分類できない、こういった多目的型施設というものが、これは非常に、このマジソン・スクエア・ガーデンはその中でも頂点ですが、そういったものが各都市にあると。
 こういったものが、スポーツのニーズももちろんですが、様々なニーズを捉える中で事業収益を構築していると。こういった在り方についてスポーツ庁として、こういう施設整備の在り方、こういうものをこのスポーツ庁発足を機に今まで以上にスポーツをビジネスとして捉えていくんだと、こういった発想はどうなんでしょう、おありなんでしょうか。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(馳浩君) 最初に、私もかつて参議院の文教科学委員会に所属しておりましたが、今日こういう形で答弁をさせていただくようになりまして、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 今お尋ねの件ですが、やっぱりスポーツ庁を設置をした趣旨の一つに、スポーツで経済効果を高める、それをまた地域に還元をされる、それによって税収が上がればそれもまたよし、こういう考え方の下にスポーツ産業を活性化させると、こういう趣旨もございましたから、したがって、スタジアム文化であるとかアリーナ文化、こういったことをいわゆる付加価値を高めてより多くの方々に利活用していただき、そこから十分な収益を生み出していくという発想は極めて重要だと思っておりますし、そのためにスポーツ庁が設置をされたと、こういうふうに考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。
 今日はちょっと写真は用意しておりませんが、例えば学生スポーツという観点でも、非常にその環境に差が出ております。例えばミシガン大学という大学は、自前の大学のスタジアムが十一万人収容であったり、体育館というかアリーナが、三万五千人収容のアリーナを持っていると。一方で、同じ大学といっても、日本の大学というと、恐らく芝生のグラウンドを持っているところも非常に少ないんじゃないかなと。グラウンドというものがあって、サッカーだとか野球だとか様々なスポーツが本当に高校の部活みたいな形で行われていると。
 そういう現状を見たときに、今までの、公金を中心として施設を整備をし、また様々な人的な投資もし、一方で欧米のスポーツ文化のように、基本的に民としてのビジネスも成り立つ中で、先ほど大臣がおっしゃった、その収益をもって施設整備を行ったり、また選手の育成を行ったり、そういった財源をそのビジネスの中から生み出していくと。
 こういったスキームが、私はこれから、成熟したこの日本の資本主義国家として必要な視点ではないかというふうに思っておりまして、例えばその一例ですが、いわゆるスポーツ産業というくくりでいいましても、アメリカは九五年から約四倍に成長しているんですね。大体今、規模でいうと六十兆円規模なんです。日本はこの間、五兆円から四兆円へと微減しております。
 それを象徴するのが、いわゆるプロスポーツの売上高でございます。馳大臣もよく御存じだと思いますが、日本のプロ野球は一九九五年、メジャーリーグの売上げとほぼ一緒だったんですね。それが今、メジャーは約一兆円、一方で日本のプロ野球は二千億円に満たない売上高になってしまっていると。一方で、これ私、大変意外だったんですが、日本のJリーグとイングランドのプレミアリーグというのも、実は九五、六年はほとんど売上げが一緒だったんですね。それが今、イングランド・プレミアリーグは約五千億、日本のJリーグはまだ一千億に満たない、そういう状況になっていると。
 ここにはやはり、それぞれの個のクラブの努力というのは当然あると思うんですが、やはりそのリーグ全体として、もっと大きく言えば国、国家としてのスポーツの戦略、こういったところにいささか欠けているところがあったのではないかというふうにも考えております。
 これ、大臣にお伺いしたいんですが、今までの文部科学行政、特にスポーツ行政は、どちらかというとアマチュアスポーツの方に行政が目が行っていたと。それは私はこれからも継続すべきだと思いますが、一方で、今申し上げたような、産業として捉えた面における、特にプロスポーツというところに、文科省若しくはスポーツ庁としてこれからどんなアプローチ、アクションができるのかと、どんなことを今お考えなのかということもちょっとお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(馳浩君) 今でも継続しておりますが、国民体育大会、各年ごとに全国を、開催地を回って、そのために運動公園の整備や、その中での体育館の整備をしてスポーツを親しむ環境を整えていくという、一つの政策的な役割は果たしていると思います。同時にそれは、いわゆるグラスルーツ、草の根の競技を体験をし、楽しむ場所としての役割が一つあると思います。これはこれからも守っていかなければいけないと思います。
 もう一方で、今、二之湯委員の御指摘いただいたように、プロスポーツというカテゴリーを考えた場合に、今、プロ野球も、それからサッカーも、それからバスケットボールもそうですし、あるいは地域を拠点としたチームとすればハンドボールもラグビーもございます。この中には、企業を母体として地域に根差したプロチームもございます。その存在感がまさしく地域の誇りであり、同時に、スポーツ産業と考えた場合には、ファッションであるとかあるいはイベントであるとか、あらゆる分野を通じて純粋に稼ぐことのできるジャンルとして見ていく必要があると思っています。
 その部分が、もし法律上の、あるいは条例等において制約があるとするならば、それは一つ一つ取り上げた上で、そのハードルを乗り越える努力を官民挙げてすべきではないかと。したがって、民間からも、不動産投資信託というやり方もあると思いますし、あるいは出資という形でもあると思いますけれども、あらゆる方策を使って、地域の拠点は、それはスポーツとか教育とかその枠を超えて地域の産業に発展していくという、そういう方向性を持つことがまさしくスポーツ庁を設置した目標であると、こういうふうに考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。
 今大臣がおっしゃったとおりだと思いますし、制度的、法的な障害があるのであれば、それをしっかり精査して取り除いていくことがこれから重要になっていくだろうと思います。
 随分今指定管理の制度も広がって、民間のノウハウがそういったスポーツ施設の運営に生かされているという一面がある一方で、やはりもう赤字施設になってからその指定管理を委託するというようなネガティブな指定管理では民間のノウハウを必ずしも十分に生かし切れない。
 できれば、スポーツ施設を整備するに当たって、後の運営も考えた上で、例えば先ほどのアメリカのスタジアムの例は非常に洗練され過ぎた例かもしれませんが、例えばそういったレストランであったりショッピングセンターであったり、若しくは劇場であったり映画館であったり、こういったものが今スタジアムと一体化されて、あたかもスタジアムIRのように整備されているのが今欧米の先進的なスタジアムの常識になりつつあるわけですね。そういったところと今地方で毎年国体を目掛けて整備されている施設との、そのギャップというのは私は余りにも大きいものがあると思います。
 ですので、是非、スポーツ庁におかれましては、このスポーツ整備を、新たに施設整備していくところに当たるガイドラインのようなものを自治体にしっかり示していただければ、私は、今申し上げたような世界の先進的な事例がこれから新たに施設整備していくようなところに取り入れていくことができるのではないかというような考えを持っているんですが、そこに関しては、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) おっしゃるとおりだと私も思います。
 今、二之湯委員は指摘をされませんでしたが、例えば福祉施設が隣接していても、私は、健康という観点や障害者スポーツとの連動という観点からいえば、そういう発想があってそれができるようになればいいと思いますし、それをきっちりと指定管理者制度などで管理運営できる機構があれば更にいいと思います。
 スポーツ庁の観点は、町づくりの観点も踏まえながら、欧米ではまさしく、例えばニューヨークのスラム街で町の中にフットサルコートとバスケットボールコートを設置しただけで地域がよみがえったという事例も既に国際会議などで報告されております。
 我々は、やっぱり官の考え方だけではなくて、やっぱり少しはちょっと減価償却の考え方も持ちながら、投資をした分、十分にそこから収益を生み出してそれをまた地域に還元していく、その中心にスポーツがあり、スポーツの施設があると、この考え方は十分に取っていく必要があると思っています。
○二之湯武史君 今大臣がおっしゃったように、福祉的な観点、また社会包摂としてのスポーツの意義というもの、そういうものも含めて党の方でもしっかり議論していきたいと思っておりますので、またしっかり連携を取らせていただいて、新たなスポーツ施設の整備の在り方というものを是非練り上げていきたいなと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
○斎藤嘉隆君 民主党の斎藤嘉隆でございます。
 まずは、馳大臣、御就任本当におめでとうございます。
 スポーツ議連等々でいろいろ御指導もいただいておりますけれども、今後、この委員会で是非教育の充実あるいは子供たちのためにという観点でいろいろ実のある議論をさせていただきたいと、そのように思っておりますので、どうぞお願いをいたします。
 ただ、まだ大臣の所信も聞いておりませんし、どういうお考えでいらっしゃるのかがよく分かりません。本来であれば、大臣の所信をお伺いをした上で、そのお考えについていろいろ議論をした上で、様々な教育政策についても御提言を申し上げたいというふうに思っておったんですけれども、そういう機会がいただけなかったと、非常に残念であります。そのことを一つ私からもちょっと苦言を呈させていただきたいというふうに思います。
 今、この間、国会が開かれませんので、地元の方で教育現場も含めていろいろ回らせていただいています。本当に今、教育の課題、非常に多様化をしていますし、何ていうか、説明責任というものを非常に求められておりまして、学校教育への期待というか、あるいは責任、こういったものが今非常に増大をしているなというのを改めて感じています。
 従来は、本来であれば家庭や地域が担っていた教育力、こういったものを、あるいは子育てに関すること、こういったものの多くが今、教育現場、学校現場に持ち込まれてきているのではないかというようにも感じています。結果として現場の多忙化が進んでいるということが指摘をされているわけですが、こういう中、財務省の財政審の方で教職員の定数削減の議論がまた今年もされているということであります。
 これもう、ひとつ文科大臣として、この同じ政府内ですよ、同じ政府内で進められているこの議論についてどのようなお考えをお持ちなのか、率直に大臣としての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) 財政審の答申、それを受けた財務省としてのお考えというものは従来から承っておりまして、正直、本当にとんでもないという部分と、ああ、やっぱりここはちょっと冷静になって、コミュニケーションを取りながら、私どもが考えている現場の負担感、そして教育の支援を必要としている多様性のある子供たちに対してどのような専門性を持った教職員が配置されるべきか、具体的に言えば、義務標準法の基礎定数と加配定数の考え方について、やっぱりこれは財務省当局と十分にコミュニケーションを取りながら対応していかなければ将来を見誤るのではないかという、そういう危機感を持っております。
○斎藤嘉隆君 是非、財務省に対しても現場の本当に今の現状をしっかり文科省の方からも伝えていただいて、なぜ定数増が必要なのかというのを是非しっかりお訴えをいただきたいというふうに思います。
 今日は資料の方も用意をさせていただいて、教職員定数に関する考え方@というものであります。これは中教審の方で文科省側から出ている資料であります。これで若干、今回の提言をされている財政審の内容について確認をさせていただきたいというふうに思いますけれども。
 子供の数がこれから減っていって、それに伴って学級数が減っていくと。これにつれて学級数を基に算定をされているいわゆる基礎定数、こういったものが自然に減っていく、こういうことだと思います。この自然減が三・三万人減っていく。これに加えて、学級当たりの加配定数を固定化をした上で、固定化をした上で、少子化を踏まえて機械的に学級数の減に従ってこの加配分を削減をしていくと、更に三千七百七十一人、九年間、三十六年度までに削減ができると、こういう論であります。
 また、この削減の必要性を説くために、財務省の方から三つの疑問が審議会に示されています。一つは、教員の数が増えればいじめや不登校は解決できるのか、こういう疑問。もう一つは、教員の数が増えれば学力は向上するのか、これが二つ目です。三つ目は、教員の数が増えれば教員の多忙は解消されるのかと。こういう三つの疑問を示されていて、これがそれぞれ明確でない、要するにエビデンスがないということで、いろいろ論を張っていらっしゃるということであります。
 こんな中で、財務省の方が盛んにこの加配等が必要だという科学的なエビデンスを示すように言われているんですね。この科学的なエビデンス、この教職員定数に関する科学的なエビデンスというのが一体何を指しているのか、どうも私には分かりかねるんですけれども、科学的なエビデンスというのは一体何をおっしゃっているのでしょうか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) 先生から財務省に向けた御質問をいただきました。
 疑問三点というのは、先ほど先生から御案内いただきましたとおり、いじめや不登校の数、それから学力、それから教員の多忙と教員の数との結び付きがどうなんだろうかという疑問三つでございます。
 そうした中で、科学的なエビデンスということは一体何なのかということをおっしゃっているわけでございますが、まさにそれを、どういう相関性があるのかというのをお示しをしていただきたいというのが私どもが求めていることでございまして、正直申し上げまして、私自身も、これまで地方議員として市そして県におりましたときから、これは必ずしも一致というか正の相関関係がないのではないかという疑問を私自身も持っておりました。まさにそこの部分を今後、文科省さんを中心になってまとめていただいて、丁寧にしっかりと議論していきたいという意向でございます。
 以上でございます。
○斎藤嘉隆君 科学的なエビデンス、これ、例えばこれまで加配というのは続けられてきて、例えば各自治体ですとか、あるいは教育委員会、あるいは様々な教員の研究会、こういったところでこの加配についての効果事例というのは幾つも幾つも重ねられているんですね。もうすごくたくさんあるんですよ。
 それで、まさに現場の実態に応じてこういう様々な事例の評価がなされてきて、効果的だというものもいっぱい出ている、こういう事例は財務省さんのおっしゃるこの科学的なエビデンスには当たらないということなんでしょうか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) 先生御指摘のように、恐らくいい効果が出ているという過去の検証結果もあるんだろうと思います。一方で、私どももそれなりに調べてはおりまして、例えば慶応大学の赤林先生は、少人数学級の教育効果については過大な期待をしてはいけないというふうにおっしゃっています。
 さらに、皆さんに身近なところで申し上げますと、例えば全国学力調査を見ましても、各県ごとに加配の状況あるいは一クラス当たりの人数の状況は違います。ただし、先生の数が多くても必ずしも学力が上がっていない県もあれば、先生の数が少なくても大変大きな教育効果を出している県もございます。
 これ一つ取ってみても、幾つかの事例があるからといって、そうした問題と教職員の数とに正の関係があると断言はし切れない状況でございますし、その点について今後ともしっかりと文科省さんとも私どもも議論をさせていただきますが、また先生方も様々な、特に斎藤先生は現場の知見をよくお持ちでございますので、しっかりと議論させていただきたいというふうに思っております。
○斎藤嘉隆君 じゃ、大臣にもお願いします。
○国務大臣(馳浩君) 私も最初、財政審で教員の数と学力向上がどうかとか、教職員の多忙化がどうかとか、またいじめの認知件数がどうかというふうな表現をされるから、私は財務省というか財政審はセンスがないとはっきりと申し上げました。そういう問題を言っているのではなくて、効果を上げるためには、教員のまず質向上のためにどうあるべきか、そのための配置をどうすべきか。
 まさしく、これは民主党政権のときに全会一致で成立しました義務標準法の改正においては、それまでは都道府県が加配について取りまとめて文科省に上げることになっていたのを、義務教育の学校の設置者は市町村ですから、市町村のまず判断によって現場から上げる、それを都道府県で取りまとめて、最終的に文科省において一定の基準に基づいて加配をしっかりと現場に浸透させていくという、私はこの法改正の趣旨を踏まえれば、財政審の今回出してきた三つの事例というのは非常にナンセンスだと思っています。
 と同時に、今おっしゃったように、確かに一クラス四十人あるいは四十五人の時代がありましたけれども、そのときでも十分に子供たちに対して学力を定着させていた事例もあることはありますが、しかし、全体に見たらどうかということは、現状でも、山口県や東京都の事例を見ていただければ、また秋田県の事例を見ていただければ十分効果を発揮しているということはまず分かるはずです。
 したがって、エビデンスの取り方、何のためにどういうエビデンスを継続して取るのか、そのことに私は財務省とも協力をして取り組んでいく必要があるのではないかと、こういうふうに思っています。
○斎藤嘉隆君 教員の数が増えれば例えばいじめが解決するのか、こういう疑問ですけれども、解決するわけがありませんよ、教員の数が増えて。できるわけがありません。いじめは学校内のみの出来事ではないし、学校教育のみに起因するわけではありません、これは。多くの教職員で、ただ、子供を見ることで未然に防止をしたり抑制したりすることはできるというふうに私は認識をしています。
 今回、これ、財務省さんが出された財政審の資料、これこそエビデンスに基づかないひどい資料だと思います。例えばいじめについてこういうことをおっしゃっているんですね。平成十年から十五年間で、教員は一〇二%増加しているけれども、いじめも増加している、だから効果がないんだと、こういうことです。
 ただ、これ、こういうのですけれども、いじめが極端に増えているのは平成十八年と平成二十四年です。この二年間は何があったか御存じでいらっしゃいますか。平成十八年というのは、十七年から十八年にかけていじめの定義が変わったんです。より幅広く多くの事象をいじめと捉えるようになったので、この一年で五倍増えたんですよ、五倍増えたんです。平成二十四年は、まさにいじめの防止対策の推進法ができた年です。その前年には大津での、まさに政務官の出身の滋賀県だと思いますけれども、大津でのあの非常にひどい例の事案があって、もういじめに対して物すごく認知が上がった、そして対策法ができた。結果として、二十四年は二十三年と比較して三倍増えているんですよ、三倍。こういう状況の中で増えている数字を取っていじめが増えていると。おかしくないですか。これこそエビデンスに基づかない私は物言いだと、もうそのように言わざるを得ないというふうに思います。
 これ、もし、さっき学力のことを政務官もおっしゃいましたけれども、学力も、これは少人数学級云々だけでそんな学力が変わってくるほど甘いものではないと思います。当然、家庭の環境もあるし、様々な地域の環境によって大きくこれも、点数だけ見れば大きく変わってきます。こういう条件をそろえてなおかつエビデンスを出せということであれば、例えば家庭の収入とか地域の状況とか、こういうのを全て条件をそろえて、例えば学級の子供の数を変えて、それでどういう数字が出てくるのか、これがまさにエビデンスに当たると思いますが、こういう社会的な実験を財務省さんは文科省にしろと、こういうふうにおっしゃっている、こう捉えていいんですか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) ありがとうございます。
 私の手元にも財政審の資料、疑問一に関する資料を持ち合わせておりまして、ひょっとしたら先生方のお手元にはないかもしれませんので少し読ませていただきますと、先ほど斎藤先生御指摘いただきましたのは、教員の数といじめと不登校との関連について御指摘をいただきました。ここの一行目に、この十五年間のいじめの数の推移と先生の加配定数の関連性について状況を御説明してございます。ただ、重要なのはこの下の二行目でございまして、授業の専門家である教員を単純に増やすことがいじめや校内暴力、不登校の対策として有効なのかどうかという点を私どもは書かせていただいておりまして、ここが今回の重要ポイントでございます。
 その点につきましては斎藤先生御指摘のとおりでございまして、実は、現在のいじめや不登校の原因が学校に起因するものではなく、子供のメンタルの状態、あるいはそのメンタルの状態の原因となっている家庭の問題であることもしばしばございます。私自身も大津のいじめ事件を経験いたしまして、それは当時、党にいらっしゃった馳大臣にもその報告書をお渡しをいたしました。私自身もこれを熟読をさせていただいて、まさに斎藤先生と同じ問題意識でございますが、子供の後ろまで見てあげないといけないということでございまして、その点につきましては財務省としても理解をしております。
 つまり、福祉と学校を接続するためのソーシャルワーカーですとか、あるいは子供の心の状況をしっかりと見てあげる心の専門家等につきましては、今後、文科省ともよく協議をさせていただきまして、対応につきましてしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○斎藤嘉隆君 実際、先生方、現場の声もいろいろ拾っていますが、教員の、もう一点、三つ目の疑問ですけれども、多忙化というのも非常に今ちょっと異常な状況になっているなというふうに言わざるを得ません。自然減を上回る形で実はこの二年間定数の削減がされてきました。このことがまさにこういう状況に拍車を掛けていると、これも事実だと思います。
 こんな中で、今回、財務省さんもおっしゃっていますけれども、事務的作業とか部活動とか生徒指導あるいは安全指導、こういったものを教員以外に担ってもらおう、このことで教員にもっと授業に集中をしてもらうということもおっしゃっています。これは一つの考えだというふうに思います。財政審の場でも奥主計官が、多くのプロとか地域コミュニティーの力とか、こういう言葉をたくさん多用されていらっしゃって、こうした人材を活用する予算を付けると、こういったことだと思いますが。
 ただ、日本の教育のある意味ですばらしい点というのは、これはいろいろ議論が分かれるところですが、教員がいろんなことを担っていることが日本の教育の強みでもあるんですよ、あるんです。部活動を教員がやっている、あるいは、もう本当に多忙な状況を招いていますが、教員がその子の家庭のいろんな状況や、例えば進路や、そういう個人的なことにまでいろいろな形で指導あるいは支援をしていると、こういったことが日本の教育の諸外国にない強さだというふうにも、指摘も実はあるんです、あるんです。
 こういった中で、教員が担っている業務を単にアウトソーシングしていけば、多忙な状況が改善されて、ただ、そのことで本当に教育の現場ってよくなるんでしょうか。こういう議論をこの委員会やあるいは文科省内あるいは財務省内で是非私はしていただきたいというふうに思います。外に任せた方が教員を増やすよりも安上がりなのかもしれません。しれませんけれども、この日本の教育が培ってきたこれまでのいろんな伝統とか、こういったところにも是非目くばせをしていただきたいと、これはもう要望をさせていただきたいというふうに思います。
 一点だけ、この件について最後にお聞かせをいただきたいというふうに思いますが、今回、加配定数の削減によって国の財政、財政効果ですね、例えば来年これだけの加配を一年間で切ることによって幾ら国の財政上の効果があるんですか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) お答え申し上げます。
 平成二十八年度において要求段階で文部科学省が見込んだ教職員定数の自然減が三千百人ということになっておりまして、その影響額は約六十六億円と想定をしております。財政審でお示しした試算につきましてはクラス当たりの教職員定数を維持した場合の数でありまして、これを前提にした場合にはこの加配部分につきましても追加になりますものですから、更に八億円の財政効果を見込んでおります。
 以上でございます。
○斎藤嘉隆君 今お聞きになったとおり、加配部分でいえば単年度で八億円ですよ、八億円。一兆円とかいう言葉がもう飛び交っていますよ、今、軽減税率も含めて。あるいは三万円の給付で四千億円とか、そんな数字が飛び交っている中で、今回加配部分だけでいえば八億円ですよ。このことでこういう議論を今しているわけですね。何かおかしいなと、改めてこのことを思うところであります。
 それに、もう一点、これ、地方の負担が恐らく増えると思いますね。地方は、簡単にこのような措置国がしたとしても地方ではやっぱり現場に近いので定数切りづらい、そういう状況がありますから、地方が自己財源でこういったものを持つということもあると思います。国から地方へのいわゆる負担の付け替えだということも言えるんではないでしょうか。
 是非、これ、私ども六月にこの院で教職員定数の充実に向けた決議を上げさせていただきました。今日も理事会で、この効力はいまだきちんとしっかりしたものがあるんだということで確認をしていただいた。この参議院文教委員会としてのこの意思を是非文科省として尊重いただいて、財務省とのしっかりした折衝をしていただきたい。また、財務省にはまさにエビデンスに基づくこういう議論をお願いをしたいと思います。
 この点について、大臣。
○国務大臣(馳浩君) 加配に関しては都道府県単独で、あるいは政令市等で単独で必要だと思われるからこそ加配を付けているところもありまして、それすらもカットすれば当然その負担は地方の負担にツケ回しにされるだけでありますから、このことの実態を財務省の皆さんにもやっぱりよく御理解いただきたいと思っています。
 今後、六月の参議院の委員会決議の趣旨を踏まえて、やはり財務省ともしっかりコミュニケーションを取りながら予算折衝に向けて努力をしていきたいと思いますので、また御支援よろしくお願いいたします。
○斎藤嘉隆君 きっと、財務省の皆さんも御理解いただけるのではないかというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いをします。
 ただ、これで実は終わりじゃありませんで、済みません、大岡先生、もう一点、この財政審についてちょっと違う視点から、資料も用意させていただきましたけれども、国立大学の運営費交付金の削減について少し申し上げたいというふうに思います。
 運営費交付金を今後毎年一%ずつ削っていく、不足分は自分のところで自己収入で補いなさい、自己収入を一・六%増やすと、こういったものが出ています。資料の方もお示しをさせていただきました。これ、自己収入というと、国立大学の、一部寄附等もありますけれども、最も大きな部分を占めるのは授業料だというふうに思います。
 これ、私、この発言はいかがかなと思いますが、これ、財政審で主計官がこんなことをおっしゃっています。国立大学の授業料は、標準額、今五十三万八千円です、五十三万八千円の二割増しまで各大学が増やすことができる、しかし、引き上げているのは二つの大学、学部しかない、自己収入を引き上げる努力がもうこれ以上何もない、手は尽きているという状態とは言えないというふうに発言をされているんですね。
 これ、言い換えると、国立大学は授業料をもっと上げなさいということをおっしゃっているんです。もう明らかにこういうことをおっしゃっているんですが、これは、財務省さん、それから現政権、政府としてのこれが姿勢でいいですか。国立大学の授業料は上げるべし、今は少な過ぎると、こういうことですか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) お答えを申し上げます。
 主計官が申し上げた意味は、各大学が自分たちの持っている資産あるいは強みをよく分析をしていただいて何らかの収入をしっかりと確保する方策を、もうあらゆる方策で考えていただきたいという趣旨で申し上げたものでございまして、授業料を上げるように促すような趣旨ではございません。この点につきましては御理解をいただきたいと思います。
 あわせて、先ほど二之湯理事の御質問にもございましたが、実は、大学って、いい資産はいっぱい持っているんです、いい強みはたくさん持っているんです。気付いていないだけなんです。スポーツもそうですし、文化芸術の方でもそうですし、あるいは理系であればもちろんのこと、医学であれば更に強い強みを持っているわけでございまして、それらの自分たちの持っている強みをもう一回よく分析をしていただければ、自己収入を一%、二%年間上げていくということは決して難しいこととは私たち思っておりません。
 まさに、この点につきましても文科省としっかりと連携をしまして、各大学の強みを見付ける、この仕事を進めていかせていただければ有り難いと思っております。
○委員長(水落敏栄君) 馳大臣が補足があるそうですから。
○国務大臣(馳浩君) 今、大岡政務官がおっしゃいましたが、じゃ、人文系の大学はどうするんですかということを考えれば、やはり毎年機械的に何%ずつ運営費交付金を下げていくということは自分で稼げよという話になりますが、それができない大学、学部等を抱えているところもございます。
 これまで十年以上、毎年のように引き下げてきたこの問題については、私はもっと根本的に財務省にも考えていただかなければいけないと思っております。授業料の標準額を引き上げざるを得ない状況に持っていくことは、やはりできるだけ政権としても慎むべきではないかと思っています。もちろん、授業料の標準額を引き上げることがまさに国立大学法人としての経営陣にとっての一つの選択肢として残しておくことは私は必要だと思っています。しかし、授業料を引き上げざるを得ないようなところに追い込むことは、私は、これは先進国の一員としても、そういうやっぱり方針はちょっと考え直すべきではないかなと、こういうふうに思います。
○斎藤嘉隆君 これは資料でも示させていただきましたけれども、自己収入のうちの結構大きな部分を占めますこの産学連携等研究収入とか、それから寄附金収入もそうですが、これ概して特定の目的のためのやっぱり経費であって、これは大学の皆さんもおっしゃっていますけれども、使途が限定的な場合が多いので、なかなか減らす運営費交付金の代替にはなり得ない、こういう指摘もされています。もっともだというふうに思うんですね。
 そうすると、やはりどうしてもこの自己収入を増やさざるを得ない状況というのは授業料を上げることにつながってしまうんですよ、これは。だとすると、これはOECDの調査を見ても、諸外国に比較をして、圧倒的にこれ日本の国立大学って、一番とは言いません、日本より高い国が幾つかはあります、二つ三つはあると思いますが、諸外国と比較して明らかに平均的に高い。また、給付型の奨学金も国レベルではいまだ導入がされていない。高等教育に掛かる私費負担というのはもう世界一だと言われています。
 こんな中で、五〇%以上の学生が教育ローンを活用している、こういう状況の中で、この状況を看過して更に個人から取る授業料が上がるかもしれないような政策を進めていこうということは、やはり問題が大きいというふうだと思います。もし本当にそんなことをお考えであるならば、国民にはっきりこれは言うべきだと思います。
 今、財務省さんとしてもそういう考えはないということですから、しかし、現実的に自己収入を上げるというのはそういうことにつながってしまうんです。是非、そこのところを御認識をいただきたいというふうに思います。
 これも本当に、残念ながらいいかげんな資料が本当に多いんです、多いんです。大学の教職員数だって年々増えているじゃないか、十九年から二十七年までに二万人以上増えているんだということを言われていますよ、言われています。ただ、お金がないので任期付きの教員を増やしているだけですよ、これ、任期付きの教員を。それから、もう一つ言うと、職員も増えている。かなり増えているんですね。職員が増えていますけれども、これ、増えている職員のうちの八割は医療スタッフですよ、医療系の。これを、そういったエビデンスは示さずにこの数字だけ示して、人数増えている、努力が足りないと、まあこういうことですよね。これはやっぱり、こういう物の見方も、突き詰めてこういう資料を見ていくと、何か目指すところが透けて見えるし、非常に問題があるなというふうに思います。
 国立大学のこういう声に、あるいは学生たちの声に、私はもっと真摯に耳を傾けていただきたい。少なくとも、この御時世に学生に負担が増すような方針、考えは、私は撤回すべきだということを強く申し上げておきたいと思います。
 この点について、いかがでしょうか。
○大臣政務官(大岡敏孝君) ありがとうございます。
 御指摘いただきましたのは、国立大学の学生数と教職員数という、二十ページにお示しをした資料についてだと思います。どういった教員、どういった職員を増やすかというのは、各学校のマネジメントに任せておりますので、私どもから何か先生を増やせとかそういった指示なり指導なりをしているということはございませんので、この点につきましては誤解のなきように御了承いただければ有り難いと思っております。
 その上で、先ほども申し上げましたが、先ほど、自民党二之湯理事の御質問ではスポーツの分野でございましたが、それに限らず、実は様々なお宝というのは結構大学には眠っているんです。それを掘り出せ切れていないからといってお金をよこせというのではなくて、やっぱりみんなで掘り出す努力をしましょうと。多くの地域の人たちにも学校に入ってきてもらえば見付かるかもしれない、いろんな人と関われば見付かるかもしれない。やっぱり私はその努力を期待をしたいというふうに思っておりますし、それにつきましては文科省さんともしっかりと連携をして、惜しみなく助力をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○斎藤嘉隆君 今も話ありましたし、大臣からも先ほど言及がありましたけれども、人文社会科学系の学部ではやっぱり自己収入というのはかなり得づらいというのは、これはもう事実だというふうに思います。
 ちょっとこれはこの件とは直接関わりませんけれども、六月でしたか、文科省から出した人文社会科学系学部も含めた例の廃止の通知ですね、こういったものも含めて、あの通知の後に今度はこういう予算的な非常に厳しい局面をこういった学部が迎えているということでありますので、是非、そう厳しくこういう姿勢を示さなくてもいいんじゃないですか。
 ちょっと、今日、常盤さんちょうど来ていらっしゃっているので、先般のこの通知について、これなぜ撤回されないんですか。何か文面上の誤解があるというふうに答弁をいろんな場でされていらっしゃるようですが、であれば、出し直しをされた方がいいんじゃないですか。大学の側からいろいろそういう声も届いていると思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(常盤豊君) まず、私の方から事実関係の御説明をさせていただきたいと思います。
 この通知につきましては、六月に私どもの方から出した通知でございますけれども、その中では人文社会科学系と教員養成系について触れてございまして、その中で廃止の対象として私どもとして考えておりますのが、廃止といいましょうか、いわゆるゼロ免課程というところについての趣旨でございます。そして、その趣旨につきましては、通知文の中でも、ミッションの再定義を含めたこれまでの経緯の中での記述もございますし、通知の名宛て人である各大学の学長においては、その点についてのこれまでの経緯も含めて理解をしていただいているという状況がございます。
 その中で、私どもといたしましては、通知について、例えば具体的に御指摘をいただいております日本学術会議などとも意見交換もさせていただきましたが、その中で、やはり通知について今申しましたような経緯ということは一方で御理解をいただきながらも、その内容について更に私どもの考えをよく理解してもらうように十分な説明を重ねてほしいというお話がございましたので、その点についての説明の努力ということを重ねさせていただいているというのが現状でございます。
○国務大臣(馳浩君) 私もその文書を十分に読んで、私が国語の先生だったら三十二点だなというふうに言いました。
 つまり、確かに教員養成系と人文系と廃止を含めた見直しという言い方であるならば、当然その中にゼロ免課程は廃止もやむを得ないですよねという思いが入っているので、そういうふうに読もうと思えば読めますが、そもそも、じゃ、全部、教員養成系も人文系も全部含めた廃止なのかというふうな指摘をされればそういう解釈もできるのであって、したがって、解釈のこともありますから、十分に内容について大学の先生方にも説明をすべきであるということで、今まで誤解を解く努力はしてまいりました。そのことについては現場にも御了解をいただいてきているものと思っております。
 しかし、今後はやはりきちんと分かりやすい行政文書としてお示しをすべきだなと、私はそのように思っております。
○斎藤嘉隆君 是非、今の御答弁のとおりだというふうに思いますので、本来は通知を出し直すのが普通ではないかというふうにも思いますけれども、なおその点についても御検討をいただきたいと思います。
 この国立大学等の運営費交付金の話とは若干ちょっとずれますけれども、大学の施設の整備について少し意見を申し上げたいというふうに思います。
 これも、私、出身の大学も含めていろいろお声も聞いてきました。現場にも足を運んできましたけれども、本当に老朽化が激しいんですよ、今。築四十年、四十五年という施設がいっぱいでして、雨漏りしていたり壁が落ちていたり、本当にこれ、いわゆる研究あるいは教育の最先端の場所なのかと思うような、そんな状況になっています。空調設備も何十年前の空調か分からない、そんなような状況で、直しながら直しながら何とか延命をしていると、こういうところが幾つも実は大学の中であります。
 我々、大震災の影響なんかもありましたけれども、かつて与党時代、補正予算などを組んでこういう整備も進めてきたつもりでありますけれども、こうした予算がその後、実は減少の一途です。今回の補正でも、まだちょっと明らかになっていませんけれども、まあ多分期待ができないんではないかと。しかも運営費交付金も減少している、施設整備費も減少していると、こういう状況でありますから、安定的にこういう予算もやはり確保できるように大臣是非頑張っていただきたいし、本当にそういう負の状況を現場で見てきていただきたいというふうに思います。
 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 先般、ノーベル賞を受賞された名古屋大学の天野教授の研究室と、また名城大学にいらっしゃる赤崎教授の研究室を視察してまいりました。正直、これがノーベル賞を受賞した研究者の研究室なのかと愕然といたしました。天野教授のところは、機械と機械の間、実験室、擦れ違うことすらできないような狭さと、また、築何十年かと思うような古さでありました。赤崎先生のところの研究室は、五十人も世界からも含めた若手研究者がいるにもかかわらず、次世代半導体を作るための装置は三台しかないんですよ。五十人も世界を代表する研究員が、若手がいて、しかし、その彼らが使う設備が三台しかない。これはどういう状況かということは改めて、知ってはおりましたけども、実際に目の前で見て、もっとより良い環境をつくり、同時に、これは産官学と連携をすればより効率的に施設整備もしていくことができるのではないかと思いました。
 企業の、民間からの寄附もいただければ有り難いと思いますし、海外からの投資もいただければもちろん有り難いと思いますが、まずは基盤的な研究経費、施設設備についてはやっぱり国がきちんと手当てするというのが筋なのではないかと、そのように思いました。
 改めて、あらゆる分野においてそういう事例がございますので、これもまた、やっぱり財務省とも一つ一つ交渉しながら予算要求、また実現につなげていきたいと思いますし、とりわけ復興特会が平成二十七年度で終わりますので、平成二十八年度からは余計に施設設備等の経費を確保することが困難になると予想されますので、それを見越した上での交渉をさせていただきたいと思います。
○斎藤嘉隆君 これは大学に限ったことではなくて、公立学校の設備整備についても、私、何月でしたか、通常国会でも質問させていただきましたけれども、自治体からの声ということで。地方公共団体が本年度中に実施をする計画であったこういう事業の多くが実は未採択にその時点でなっていたんです。例えば子供たちの学習環境の整備ということで空調ですとかあるいはトイレの改修とか、こういったのが例年になく未採択の部分が非常に多かったということを御指摘をさせていただいて、その改善についてお願いをさせていただいたところですが、これ、現状どれぐらいの規模の事業が国として本年度採択ができていないんでしょうか。
○政府参考人(中岡司君) 先ほど先生の方から御指摘ございました未採択の件でございますけれども、二十七年度の地方公共団体の方から計画しておりました事業がございますけれども、特に空調設備が約一千二百、トイレ整備が約七百ということで、都合約二千の事業が未採択となっているという、そういう状況でございます。
○斎藤嘉隆君 本年度これが採択できていないということは、これは今後どういう対応をされるんですか。
○政府参考人(中岡司君) 地方公共団体によりましては、例えば自己資金で整備をされるというところもございますけれども、一方で、二十八年度の概算要求にのせるというようなことで、新たに新規の要望としていただいているというものもございます。
○斎藤嘉隆君 これ、さっき大臣もおっしゃいましたけど、これで最後に、もう時間ですので最後にしたいと思いますけれども、来年からはもう復興特会がなくなるんですよ。そうすると、こうした未採択の事業も含めて一般会計でこれ確保しなきゃいけないということになりますよね、これ。防災の面からも、老朽化対策なども今急務な状況にありますけれども、これ本当にこういうのは対応できるんでしょうか。
 自治体からの悲鳴、今、中岡さんは自治体が自分のところで自力でと、整備もしていると。もちろん、国がお金を出さないものだから、もういや応なくというか、まあ仕方なくというか、首長さん方も自分の選挙でいろんなことを公約もされていますし、そういったことで、空調を入れたりトイレ改修したりというのは自分のところの予算の中で何とかひねり出してやっていると、こういう状況もありますが、それは一部であって、なかなか改善そのものが進んでいない、こういう状況もあります。
 国に甘えるばかりではないんですけれども、これやはり国の責務として、自治体が自分のところも負担する、でも国としても負担してくださいと、一部ですね、こういったことで事業を上げてきているわけですから、こういったものには基本的には応えていくと、こういう姿勢であるべきだと思いますが、大臣、最後にこのことについていかがでしょうか。
○委員長(水落敏栄君) 時間が迫っていますのでまとめてください。
○国務大臣(馳浩君) 一億総活躍社会というのであるならば、まさしく地域の拠点であるのは義務教育の小中学校の役割であります。災害のときにでも高齢者も避難場所としてお使いいただけますし、生涯学習や生涯スポーツ等の拠点でもありますので、そういう観点からも、地方の要望に十分応え切れていないことに反省をしながらも、何としても来年度予算、それ以降に向けても、一億総活躍というのであるならば、政権の意思としても、トイレの改修、それから空調、そして給食施設などの要望もたくさん来ていただいておりますけれども、これらに十分応えることができるように努力をする必要があると思いますので、また委員等からの御支援もお願いしたいと思います。
○斎藤嘉隆君 終わります。ありがとうございました。
○新妻秀規君 公明党の新妻秀規と申します。本日もお役に立てるよう質疑をしていきたいと思います。
 私からも、馳大臣、就任おめでとうございます。大臣とは何度か、文化とか教育、スポーツに関する様々な議連で一緒に活動をさせていただいております。大臣の教育、文化、スポーツに懸ける情熱、改めて敬意を表したいと思います。私自身、本委員会で大臣と活発に意見を交換し議論する中で、科学技術、教育、文化、スポーツの発展のためお役に立っていきたいと思います。
 本日は、大学の基盤的経費の拡充について取り上げたいと思います。先ほど斎藤先生も取り上げていただきました。
 御存じのとおり、大学の基盤的経費は減り続けています。国立大学の基盤的経費である運営費交付金、資料一を御覧ください。この資料一の上の黄色い棒グラフに示すとおり、もう減り続けておりまして、二〇〇四年から二〇一五年までの十一年間に千四百七十億円が減らされている、一二%も減っているという状況が明らかになっています。
 じゃ、私立はどうかというと、次のページ、資料の一の一、これもどんどん減っているんですよね。この棒グラフ見ていただいて分かるとおり、減らされています。
 じゃ、公立大学どうかというと、公立大学に対しての文科省からの基盤的経費の配分は平成十六年度から廃止されていまして、今、地方財政措置の中で行われているんですけれども、こちらもやはり減少傾向にあると承知をしております。
 こうした中、去る十月、財政審、財政制度審議会において、運営費交付金を今後十五年間毎年機械的に一%削減することが提案されまして、十一月二十四日にまとめられました平成二十八年度予算の編成等に関する建議では、数値目標に基づく機械的な削減を求める表現はなかったものの、引き続き運営費交付金の削減を通じた財政への貢献を求めるとともに、授業料の引上げについても議論を求めて、国立大学教職員の適正規模も検討が必要として教職員数の削減を求めるもの、こういうものとなっています。
 公明党としても、これまで一貫して国立大学の運営費交付金のような大学を支える基盤的経費の拡充を求めており、本年も、八月六日には下村前文科大臣に、そして十一月五日には馳文科大臣に決議を提出してまいりました。
 この財政審の建議は、我が党としても到底容認はできません。四つ理由を述べますと、運営費交付金の削減によって研究力が低下をすること、二つ目に若手の人材の育成が危機に陥ってしまうこと、三つ目に授業料値上げによって教育の格差が拡大をしてしまうこと、また、教職員数の削減については、むしろ学生一人当たりの教職員数について国際水準を目指したら、これ、上昇しなくちゃいけない、この四点の理由からこの建議に反対をするものでございます。
 それらについて詳細に述べていきたいと思います。
 まず一番目、研究力の低下なんですけれども、次のページ、資料二を御覧をいただきますと、この資料二は論文数の推移なんです。全世界の論文数、これ棒グラフですね、どんどんどんどん増えています。二〇〇四年から二〇一三年で一・六倍に増えています。じゃ、日本はどうかというと、この下の方の青い棒線なんですが、ほとんど横ばいという状況です。
 じゃ、研究時間はどうかというと、次のページをおめくりください。資料三ですね。これは、平成十四年と平成二十年、二〇〇二年から二〇〇八年の六年間の比較なんですけれども、青が昔、赤が平成二十年なんですけれども、ああ、減っているねと明らかに分かります。この原因は、この資料三のタイトルのすぐ下のグレーの箱の中に、研究者が競争的資金の申請・審査業務のために多くの時間を費やすことが研究時間の減少を招いているというふうに分析がされています。つまり、基盤的経費の減少がこの結果を招いているとも言えるんじゃないかなと思います。
 じゃ、更に三年たった後どうなったのかというと、もう一回資料二に戻っていただいてよろしいでしょうか、資料二の下の棒グラフが更に三年進んだ平成十四年と平成二十五年の調査なんです。これを見ると、あっ、五年ですね、五年後のデータですね、更に減っているんです。教授も准教授も講師も助教も、ざっくり三分の二になってしまっています。このような研究時間の激減というのが本当にどんな結果になるのかということを真剣に考えなくちゃいけないと思います。
 二枚めくって資料四に行くと、資料四、これは大学部門における研究開発費の増加率と論文の増加率の相関です。これもタイトルの下のグレーのボックスに示されるとおり、この公財政支出、これと論文数の間に相関関係があるというふうに分析がされています。日本は五%、二〇〇〇年から二〇〇九年、大学部門に対して予算を増やしました。で、論文の増加率は五%。その下、アメリカとかイギリスとかいろんな例がありますけれども、大体、きれいに予算の額に比例をするということが分かるかと思います。
 次のページ、またおめくりいただいて、資料の五の一ですね、これは基盤的研究費の不足と論文数の停滞についてまとめられていますけれども、ここで注目していただきたいのが、この資料の下四分の一くらいのところのスペースにある挑戦的研究の減少、研究活動の近視眼化という調査結果なんです。
 この基盤的経費が減ったことによって何が起こっているのかというと、この左下には、新しい研究領域を生み出すような挑戦的な研究、新たな研究テーマを見出すための探索的な研究、これは減っていると。
 じゃ、過去十年どんな研究が増えたのかというと、右上ですね、短期的な成果が出ることを強く志向する研究者、あっ、研究者じゃない、行動様態ですね、これが増えている。じゃ、どんな人が減ったか。この右下の赤枠の中ですけれども、長期的な研究戦略を重視して、研究テーマにじっくりと取り組む研究者、これは減っているという傾向が見て取れるかと思います。
 これ以上基盤的な経費を減らしていくと、ノーベル賞を取るような本当は息の長い研究が出なくなってしまうということは危惧をしなくちゃいけないんじゃないかなというふうに思います。
 次に、若手人材の育成の危機なんですけれども、資料の二枚めくって六、これは常勤の教員の方の減少なんです。どんどん減っているのが分かると思います。
 資料七が、これは、この春、田村先生にも引用していただいた表なんですけれども、左が任期付き、つまり非常勤、右が任期なしなんですけれども、平成十九年度から二十五年度になるに伴って、この若い層、グラフの下の方で赤い領域の人がどんどん増えている、逆に、常勤、任期なしの人がどんどん減っているということが分かるかと思います。
 これは何でそうなっているのかというと、一枚戻って資料六の枠の中に示されるように、上の方の枠ですね、運営費交付金が減少していく中で、競争的資金等の獲得により優秀な若手教員等の雇用に努めているが、近年、研究者全体における常勤の若手教員の採用割合が減少している、若手教員にとってますます厳しい採用環境、状況となっていると分析がなされています。これは当然ですよね。競争的資金が増えることによって、競争的資金は期限があるので必然的に雇用も期限付となるわけなんです。
 資料の五の二、一枚戻っていただきます。
 これ、運営費交付金が今後更に一割減った場合どうなるのか。この棒グラフの穴が一番下のところ、空いているのが分かると思います。教授約三百七十人分の人件費に穴が空いちゃうということなんですね。現在の教育研究活動が維持できなくなってしまいます。
 この十一月の十八日に、国立大、公立大、また私立大の大学のそうした協会が合同で麻生財務大臣に手交した要望書にはこのように訴えがありました。
 各大学は、国からの競争的補助金も活用しながら、大学改革や研究の高度化を進めてきたが、こうした仕組みに過度に頼ることになれば、補助期間終了後の教育研究の継続は困難となり、若手人材の雇用、大学院進学者の減少というひずみをもたらしている。基盤的経費の安定的な確保があってこそ改革努力の継続が可能になる。教育環境の改善や研究の高度化が求められる中にあって、こうした取組を継続的に支えるための基盤的経費が確保されない場合には、人材育成の持続性が確保できず、大学は果たすべき役割を全うすることが困難となる、こういうお声を真っ正面から受け止める必要があると思います。
 三点目、教育格差の拡大という課題です。
 資料八をお開けください。この上半分の棒グラフに示すとおり、五百万円未満の家庭の収入の学生の割合が増えています。一方で、八の下半分に示すように、家庭からの給付は国公私立共に減少しています。
 次のページの資料九には、学生の学費と生活費の推移を示していますけれども、昭和五十九年時点の金銭価値で比較した折れ線ですね、この赤い折れ線とパープルの折れ線を見れば、学費は拡大しているんですけれども、値上がっているんですけれども、生活費は減少していると。学費を賄うために生活費を切り詰めているという状況が分かるかと思います。ここで授業料を上げてしまうと、特に低所得の層が進学を諦めてしまって、経済の格差が教育の格差になってしまうと。
 確かに財政審の建議では、授業料の免除、奨学金の拡大、多様な授業料の設定がうたわれているんですけれども、こうした制度は確実に使えるという保証がないので、意欲と能力のある学生が教育を受ける機会を逸してしまいかねず、これは国にとって大きな損失なんじゃないかなと思います。
 最後に、学生一人当たりの教職員数の国際水準からの乖離なんですけれども、これは資料十を御覧ください。これは、資料十、先ほど斎藤先生から指摘があったとおり、職員が増えているといっても、ほとんどはこの青枠の中の医療系のスタッフの増なわけなんです。教員はというと、もうこれ実際減少をしておりまして、人件費で見ますと、資料の一のこのパープルの棒で示すように実は減っているわけなんです。七%減少をしています。世界の水準と比較したのがもう一回戻って資料の十になるんですけれども、この資料十の下のところで、これ教職員一人当たりの学生数の国際比較なんですけれども、教員一人当たり、これ左の列ですけれども、これこそ世界標準とほぼ並んでいますけれども、職員一人当たりでは圧倒的に世界に比べて水を空けられているという状況です。なので、やはりむしろ世界標準を目指すべきだと思うんです。
 こういう窮状にある大学の基盤的経費、是非とも馳文科大臣には国立大学運営費交付金、私立大学等経常費補助金といった費用の拡充を求めたいんですけれども、御決意をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) 国立大学が法人化をされて十二年目と、その結果が今のエビデンスではないのかということを思いました。こういう資料をお示しをいただいて、本当にありがとうございました。
 と同時に、確かに私も政府の一員として財政健全化に協力をしていく役割もございます。とするならば、大学を知の拠点として、やはり新たな研究の成果をまた経済成長に結び付けていくという役割を果たしてもらうためにも、特に人件費や研究開発費等を安定的に確保できる環境を整えることが必要だと思っています。
 昨日、おとといとノーベル賞の受賞者が二人我が国から輩出されて本当に誇らしく思いますが、この十年間でここまで国立大学の運営費交付金が減り続けているという実態が、三十年後、四十年後、我が国から誰もノーベル賞の受賞者の候補者が出ないということにならないように、やっぱり安定的な基盤経費といったものは確保する必要があると思いますので、そのように財務省ともまた協力をして取り組んでいきたいと思います。
○新妻秀規君 前向きな御答弁ありがとうございます。
 まさに今大臣にもおっしゃっていただいたとおり、実は十二月七日に財務省の坂井副大臣に国立大学推進議連で申入れをしたんです。そのときに御同行をいただいた国立大学協会の東北大学総長里見会長は、まさに今のことをおっしゃっていたんですね。ノーベル賞が出なくなっちゃうぞ、それでいいのか、もう限界なんだとおっしゃったんです。
 ここで、大岡政務官、財務省としての御所見をお願いをしたいと思います。
○大臣政務官(大岡敏孝君) ありがとうございます。新妻先生、さすがに精緻な分析をして質問に臨まれたということで、私からも改めて敬意を表したいと思います。
 その上で、先ほど大臣からもありましたとおり、当然私たちの国は資源のない国でございますので、人の力が全てでございます。高い技術力、高いモラルを備えた国として発展し続けなければならないという大きな問題意識は、私たち財務省も同じように持っております。
 その上で、今回、国立大学にお願いをしておりますのは、先ほども少し申し上げましたが、大学がこれまで積み上げてきた資産をもう一度、その中にお宝が必ずあるはずだから、それを見付け出して、それを力に変えてほしいということをお願いしているわけでございまして、これ言い方は難しいんですが、例えば私ども、仲間が、お金がないから金をくれと言われてもなかなか出せないわけです。ただし、稼いで自立したいから力を貸せと言われれば、当然惜しみなく私たちは力を貸すわけでございまして、私たち財務省としましても、これは金をけちっているわけではなくて、まさに稼ぎたいから力を貸してくれと言われるのを強く期待をしております。
 以上でございます。
○委員長(水落敏栄君) 新妻君、時間が来ています。まとめてください。
○新妻秀規君 はい、承知しました。
 長期的な視野に立った検討も是非ともお願いをしたいと思います。
 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 私も、国立大学の学費の問題で質問をいたします。
 国立大学の授業料が大幅値上げに向かうのではないかという不安や怒りが今急速に広がっています。先ほど来指摘があります財務省の提案が、運営費交付金を今後十五年間毎年一%削減、自己収入を毎年一・六%増やすように求めると、こういう案が示された。
   〔委員長退席、理事石井浩郎君着席〕
 衆議院の文科委員会で我が党畑野議員が、自己収入増を授業料収入で賄うとすると、年間二万五千円、十五年後には四十万円もの値上げとなり、授業料だけで九十三万円もの負担になるということを明らかにいたしました。マスコミでも大きく報じられました。馳大臣は、このときの答弁で、高等教育の漸進的無償化という国際人権A規約の条項にも照らして、学生の教育費負担の軽減に努力してまいりたいと答弁をされておられます。
 国立大学の授業料は確かに各大学が定めると。しかし、その基準となるのは国が定める標準額ですから、そうすると、この国立大学授業料の標準額、これは引き上げるべきではないというのが馳大臣の認識であるということで確認できますでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 国立大学法人の基本的な判断という部分にもありますから、標準額を引き上げるべきではないという言い方ではなくて、その標準額の設定についての考え方は、できるだけやっぱり意欲と能力のある学生に負担を掛けないように配慮が政府としても必要であると、こういうふうな表現であります。
○田村智子君 国が定める標準額の一二〇%までの授業料を設定していいよということですから、やっぱり国がどういう標準額を持つかということが国立大学にとっては非常に重大な問題になってきます。
 学費負担の軽減と言っている以上、やはりこれは、文科省としても標準額の引上げ、今まで十年間行わずに来ましたから、これからも行わないということで頑張っていただきたいというふうに思うんですけれども、これ実はもう国立だけではなくて、やっぱり国立大学の授業料が上がると私立大学も値上げしていく、これずっと連動してこの間も値上げが行われてきたわけです。十年間、国立は頑張ったけれども、私立大学はその間もじわじわと上がってきているぐらい天井知らずの値上げになっています。
 ちょっとお配りした資料を見ていただきたいんですけれども、これは日本政策金融公庫が発表している教育費負担実態調査結果、この平成二十六年度版ということでお配りをしています。これは世帯収入別、在学生が世帯収入どうなっているかという資料なんですけれども、これ見ますと、国立大学で一番多いのはやっぱり八百万円以上の層で五三・五%。私立大学も同じく、ここがもう五四・二%。一番所得の高い層が既に国公私立とも過半数を占めているという資料が示されているわけですよ。これは私、もう高等教育における機会均等がまさに掘り崩され始めている、こう言わざるを得ないというように思うんです。
 となれば、これ標準額引き上げないのはもちろんなんですけれども、やっぱり国が目指すべきは授業料を下げていく方向なんだと、緊急的に授業料の減免というのも、これ抜本的な拡充が必要だと、これぐらいの姿勢で財務省に臨むべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 田村委員御指摘のその勢いをもって財務省とももちろん交渉に当たるべきと考えておりますが、一つ実態も踏まえて答弁させていただきます。
 大学の授業料について、国立、私立大学において、家計の状況等に応じた授業料減免を促すため、それぞれ予算上の支援を年々充実しております。公立大学については地方財政措置を通じて支援をしているところであります。大学等奨学金事業についても有利子から無利子への流れを加速し、無利子奨学金の貸与人員の増員を行うとともに、返還月額が卒業後の所得に連動する、より柔軟な所得連動返還型奨学金制度の導入に向けて、本年九月に有識者会議を設置し、詳細な制度設計を進めております。
 文部科学省としては、基本的には学生に対してできるだけ教育費負担を掛けないようにしていく必要があると考えており、引き続き学生等が安心して学ぶことのできる環境の整備に努めてまいりたいと思います。
○田村智子君 お示しした資料を見ても、私、既に授業料が高いがために所得中間層も含めて進学を諦めるような実態がもうこの表にも表れているというふうに思うわけです。是非、授業料標準額、これは国立大学絶対上げない、それから値上げにつながる運営費交付金の削減方針も断じて認められないということで頑張っていただきたいと思いますし、この問題は引き続き今後の委員会でも取り上げていきたいと思います。
 それで、今日はちょっと違う質問で、ユネスコの記憶遺産登録の問題について質問いたします。
 このユネスコ記憶遺産として中国が申請した南京大虐殺の資料、これが登録されたことについて日本政府は遺憾の意を示し、馳大臣も政府の一員として記憶遺産の制度の改善というのを申し入れておられます。南京大虐殺というのは、旧日本軍が中国侵略の中で引き起こした無法な殺害、暴行の代表的な事件です。それだけに、ユネスコへの対応は過去の歴史への日本政府の態度を抜きには考えられません。
 そこで、まず、南京虐殺事件そのものについての政府の認識というのを確認していきたいと思うんです。そもそも南京虐殺はあったかなかったかということについて、日本政府はどういう立場を示していますか。
   〔理事石井浩郎君退席、委員長着席〕
○政府参考人(石兼公博君) 御指摘の件につきましては、これまでも明らかにしてきておりますように、日本政府として、日本軍の一九三七年の南京入城、その後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えておりますが、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると、このように考えております。
○田村智子君 犠牲者数については諸説あるが、南京大虐殺はあったかと聞かれれば否定できない、つまりはあったというのが政府の立場であるというふうに確認をいたします。
 これは日本の歴史研究でも一致を見ています。その一つに、小泉内閣のときに当時の町村外務大臣が提案をして、二〇〇六年十月に安倍総理がスタートをさせた日中歴史共同研究というのがあります。これ、日中で一緒に歴史の研究をやりましょう、すり合わせをやりましょうというふうに安倍総理自身が具体のスタートをさせたという経過があります。
 これ、二〇一〇年に日本側、中国側それぞれが報告書をまとめました。では、日本側の報告書で南京大虐殺についてはどのように記述していますか。
○政府参考人(石兼公博君) 御指摘の日中歴史共同研究報告書の日本側論文におきましては、波多野澄雄筑波大学大学院教授及び庄司潤一郎防衛研究所第一戦史研究室長、肩書はいずれも当時のものでございますが、このお二方の執筆により、南京事件について次のとおり記述されていると承知しております。その部分を読み上げます。
 日本軍による捕虜、敗残兵、便衣兵、及び一部の市民に対して集団的、個別的な虐殺事件が発生し、強姦、略奪や放火も頻発した。日本軍における虐殺行為の犠牲者数は、極東国際軍事裁判における判決では二十万人以上、なお、松井司令官に対する判決文では十万人以上、一九四七年の南京戦犯裁判軍事法廷では三十万人以上とされ、中国の見解は後者の判決に依拠している。一方、日本側の研究では二十万人を上限として、四万人、二万人など様々な推計がなされている。このように犠牲者数に諸説がある背景には、虐殺(不法殺害)の定義、対象とする地域・期間、埋葬記録、人口統計など資料に対する検証の相違が存在している。
 以上が引用でございます。
 なお、この日中歴史共同研究報告書に収められた論文は学術研究の結果として執筆者個人の責任に基づき作成されたものでございまして、政府として個々の論文の具体的記述についてコメントはしないとの立場でございます。
○田村智子君 この日本側の報告をまとめた二人の研究者は、御紹介あったとおり、現在の防衛省防衛研究所の研究員という立場でした。そういう方を含め、南京において日本軍による捕虜や市民などへの個別的、集団的な虐殺事件があった、強姦、略奪や放火が頻発したということは、日本の歴史学の共通の認識となっています。
 殺害人数は、虐殺の定義、対象地域などの違いから説が分かれるが、学説中最も少ない二万人であったとしても、極めて深刻なこれは大虐殺だと言わなければなりません。こうした南京における虐殺事件は日本政府として痛切な反省をすべき対象だと考えていると思いますが、この点も確認をいたします。
○政府参考人(石兼公博君) 今御指摘のございました二万人という数字に言及しております日中歴史共同研究報告書に収められました論文は、学術研究の結果として執筆者個人の責任に基づき作成されたものであり、政府として個々の論文の具体的な記述についてコメントはしないという立場は先ほど申し上げたとおりでございます。
 政府といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、日本軍の南京入城の後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えておりますが、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えております。
 さきの大戦に関する日本政府の認識について申し上げれば、本年八月十四日の内閣総理大臣談話の中で述べられているとおりでございます。
○田村智子君 それを読み上げないのでしょうか。QアンドAでホームページにも出ていると思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(石兼公博君) 八月十四日の談話につきましては、かなり長いものでございますが、一部関連の部分だけ読まさせていただきます。
 「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。 こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。」。
○田村智子君 私も、先ほど二万人っていろいろ御答弁いただきましたけど、私は日本の歴史学の共通の認識であるというふうに述べていて、政府の見解だというふうには申し上げておりませんので、その点で一致しているというふうに思います。そして、南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為等はあった、そして痛切な反省とおわびすると、これが日本政府の認識として、これはホームページ、外務省も対外的なホームページでも示していることなんですね。
 一応確認いたします。馳大臣も政府の一員としてこの立場を取られていると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(馳浩君) 政府の見解と同様であります。
○田村智子君 それでは、記憶遺産登録をめぐって、南京事件についての日本政府の公式な立場、これが貫かれているのかどうかということについて見てみたいんです。
 外務省は、中国が南京の資料を登録するというときに、官民一体で対応するんだといって、ユネスコ記憶遺産登録審査を行う諮問委員会にオブザーバーとして参加するため、民間人の方をアブダビに派遣したと聞いています。一体何人の民間人を派遣したのでしょうか、その氏名も明らかにしてください。
○政府参考人(新美潤君) お答え申し上げます。
 今御質問がございました、十月初めにアブダビで開催されましたユネスコ記憶遺産に関する国際諮問委員会、IACの会合に関してでございますが、民間人として参加された方、一名でございまして、これは高橋史朗明星大学教授とおっしゃる方が、オブザーバーとしてIACの会合を傍聴いたしました。
○田村智子君 これ、たった一人なんですね。
 この高橋史朗氏といえば、日本の戦争は自存自衛、アジア解放のためと教える新しい歴史教科書をつくる会の創立からのメンバーとして知られています。高橋氏は、今回の記憶遺産登録について「正論」十二月号にも寄稿しておりまして、南京大虐殺は中国のプロパガンダだと主張をされています。そこには虐殺があったということも、その痛切な反省ということも全く示されていません。
 毎日新聞十一月六日付け、この諮問委員会に対して、外務省と高橋氏がそれぞれ意見書を提出したと報道しています。高橋氏の意見書は、事件自体を否定する主張で知られる亜細亜大学の東中野修道教授の著作を引用して、中国が提出した写真の撮影時期に疑問を呈し、関連性が疑われるとしたと報道されています。これに対し、識者の方がコメントを寄せています。意見書は、南京大虐殺を否定する学派にくみしている印象を与える。ナチスによるユダヤ人虐殺を否定するのと同様の印象を世界に与えかねない。これ、静岡県立大学剣持教授のコメントです。この報道のとおりだとすれば、私は重大だと思います。
 そこで、一体どのような意見書をユネスコに対して、諮問委員会に対して示したのか。これ外務省、明らかにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(新美潤君) お答え申し上げます。
 まず、今御質問がございましたIACの会合、ユネスコの記憶遺産国際諮問委員会の会合でございますが、これは政府間の会合ではございませんで、政府が直接関与する会合ではございません。
 そして、専門家同士による議論の場でございますが、このIACの会合においてはそういう専門家による議論あるいはやり取り、その内容やプロセスについては対外的に明らかにされないということになっていると承知しております。
 そうしたこともございまして、御指摘のような意見書なるものについて提出されたのか否かも含め、政府としてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○田村智子君 これ、IACの中での議論はというのは分かりますよ、どういう議論を経てというのは。しかし、公費で高橋史朗氏を派遣し、日本政府の見解を伝えるんだといって高橋氏が作った資料が配られているんですよ。これを私たちにも示せないというのは、逆に一体何を配ったんだよという疑念さえ生じさせることになるわけです。高橋史朗氏のこれまでの主張やらその立場を見てもこの疑念は拭えないわけです。これ、意見書というのは是非今後示していただきたい、求め続けていきたいというふうに思います。
 この南京事件に対して国際機関に働きかけるのに、南京大虐殺は中国のプロパガンダと言う人物を唯一連れていった。これでは、日本政府は南京大虐殺について認識や態度を変えたのかという疑念を国際社会にもたらしかねないわけです。
 私は、この問題を重視しますのは、実はそれだけではなくて、政府・与党、自民党の中で南京虐殺否定論というのが公然と起きているからでもあるわけです。十月十四日、自民党の外交部会、文部科学部会、外交・経済連携本部、国際情報検討委員会、日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会、この五つの委員会の連名で、中国が申請した南京事件資料のユネスコ記憶遺産登録に関する決議というのが行われています。
 この決議そのものを問題にするつもりはないんです。ただ、このメンバーのお一人で、国際情報検討委員会の原田義昭衆院議員、マスコミのインタビューなどにどう答えているか。例えば東京新聞の取材に、委員会としては、南京大虐殺はなかったという立場だというふうに答えてしまっておられる。また、ラジオのインタビューでは、南京の虐殺というような評価には全く当たらない、捕虜の殺害というのは間違いなく捏造と、こんなことまでお話をされているわけですよ。
 馳大臣、侵略等植民地支配への痛切な反省を受け継ぐというのならば、私は、国際社会に誤解を与えるようなそういう発言というのは本当に慎まなければなりませんし、同じ党内の中であってもこのような言動はやはり厳しく批判をするべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 自由民主党として正式な機関において勉強会をされたことについて、私から言及することはありません。
○田村智子君 勉強会じゃないんですね。マスコミに、上げた決議について問われて、南京での虐殺というのはないんだと、そんな評価にはならないんだというようなことをお話しされちゃっているわけですよ。
 今日は余り時間がないのであれなんですけれども、やっぱり私は、ユネスコの制度改革について大臣は問題提起をされました。それは、審査の過程における透明性であるとかそのやり方であるとか、私、問題提起そのものは否定をしません。
 記憶遺産登録をめぐって、しかし、南京での日本軍の不法行為や虐殺行為を否定するような主張が与党議員の中で公然と展開される、あるいは南京虐殺否定の学者の論文を支持してきた人物が政府によって派遣をされてしまう。これでは、南京虐殺の事実を否定するために記憶遺産への登録に遺憾の意を示したんじゃないのかと。
 そうじゃないはずなんですよ。南京虐殺そのものを否定するために今度の中国のやり方はけしからぬと言っているのではないかと受け止められかねないわけですよ。日本政府は歴史修正主義なのかと言われかねないんですよ。これは馳大臣の外交もおとしめてしまう、日本政府の外交もこれは傷つけることになる、だから重大だというふうに私は申し上げているんですけれども、馳大臣、いかがですか。コメントありましたら。
○国務大臣(馳浩君) まず、私は政府代表として十年ぶりにユネスコ総会に出席をさせていただいて、直接、一般演説と、その後にボコバ事務局長にもお時間をいただいて意見交換をさせていただいたことは極めて有意義だったと思っております。その中で申し上げたことを分かりやすく申し上げれば、そもそもユネスコという組織は何でしょうかと。対立ではなくて融和、相互理解を生むための国際機関であり、今年七十周年を迎えた機関であります。それも、教育と科学技術とそして文化についての総合的なやっぱり研究であったり相互理解のための機関であると。
 このことを踏まえれば、関係国が対立を生むような案件の場合には、その資料が何なのかということについてお互いにアクセスできるようにし、また合意を得て登録されるような、そういうルールの方がユネスコという機関にとってよりふさわしいのではありませんかと、こういうふうなことを申し上げてまいりまして、私の問題意識、またユネスコの記憶遺産事業の制度の改善の、改善です、の方向性についてはボコバ事務局長にも問題意識を共有をしていただいて、その改善に着手をいただいているという報告をいただいております。
○田村智子君 その主張が誠実に受け止められるように、歴史修正主義のようなものとは断固闘うべきだということを申し上げて、終わります。
○寺田典城君 維新の寺田典城でございます。よろしくお願いします。
 このグローバルな競争の世界の中で、日本の国が先進国として日本人が活躍できるということは、これは全く教育とか科学技術に懸かっているわけですから、馳大臣、双肩をばちっと構えてひとつ改革に取り組んでいただきたいと期待しております。
 ところが、文科省は意外と体質が古うございまして、私見ておって、権限も移譲したくないというところもあるのかないのか、その辺も含めて、私これで三回目になるんですが、公立大学法人というのは国立大学と違いまして、附属学校は持てない、小中高を持てないということになっているんです。それから、長期借入金というんですか、もすることもできないと、これは初めて聞きますけれども。
 ですから、なぜそうなのかと。独立行政法人法が通ったのが二〇〇三年ですから、それからもう十二年になっていますけれども、ひとつそういうことで、公立大学法人の規制緩和をどのような形で今捉えて、どのような状況になっているのか、初等中等局長、高等教育局長、それから総務省の自治財政局長さんにお聞きしたいと思います。
 あっ、局長から。後で大臣はゆっくり聞きますから、御心配なく。
○政府参考人(小松親次郎君) 現在の状況をお答えいたします。私どもの方からは、初等中等教育行政の分野で附属小中高校の設置のことについてお尋ねがございましたので、現状をお答えいたします。
 公立大学法人につきましては、当分の間、大学及び高等専門学校以外の学校を設置することができないこととされております。これは、学校教育法附則第五条でございます。
○寺田典城君 短く答えてね。
○政府参考人(小松親次郎君) はい。
 それで、この御指摘の点、本年の地方分権改革提案で、兵庫県、新潟県からこの設置を可能とするよう要望が出されておりますが、これらを踏まえまして、寺田先生従来から御指摘の点でございますが、国立大学法人制度を参考に、公立大学法人による大学附属の学校の設置を可能とするよう、これは総務省とも連携をしつつ、具体的な制度設計に関する検討を行っているというところが現状でございます。
○政府参考人(常盤豊君) 引き続きまして、公立大学法人への長期借入金の関係でございます。
 現在、公立大学法人を含む地方独立行政法人は、設立団体からの長期借入金を除きまして長期借入れはできないということになっております。一方、国立大学法人については、政令で定める土地の取得、施設の設置若しくは整備又は設備の設置に必要な資金を調達するため、文部科学大臣の認可を要件として長期借入金が可能とされてございます。
 この度、本年の地方分権改革に関する提案募集におきまして、地方公共団体から、公立大学法人の施設設備等について法人の資金調達による実施ができるよう長期借入金を可能とすべきとの提案がございました。文部科学省でこの提案を受けまして、国立大学法人制度を参考にいたしまして、公立大学法人による設立団体以外からの長期借入金を可能とする方向で、総務省とも連携をいたしまして、具体的な制度設計に関する検討を現在行っているところでございます。
○政府参考人(安田充君) 公立大学法人の附属学校の設置及び長期借入れについてでございますけれども、平成二十七年の地方分権改革提案における提案、要望を受けまして、総務省におきましても、地方独立行政法人制度の改革に関する研究会を設置いたしまして、これらの要望への対応について検討を行ってきたところでございます。
 この研究会におきましては、まず附属学校の設置につきましては、学校教育法上の課題が解消されるのであれば附属学校を設置することとして差し支えないと。また、長期借入れにつきましては、国立大学法人と同様、事業収入等で償還財源を賄うことができるものに限り借入れを認めるとの方向性が出されまして、十二月八日に研究会報告書が公表されたところでございます。
 総務省といたしましては、研究会報告書を踏まえまして、文科省とも協力しつつ、制度改正に向けて検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○寺田典城君 ようやく舞台にのったような感じなんですが、具体的に、できるだけ早く、速やかに法制度を変えていただきたいと、そう思いますし、また、今後、いろんな課題についてやっぱりメニューはたくさん提供すべきだと思うんですよ。それを地方自治体がどれを選択するかと。選択する余地のないがちがちの法律ではこれは進まないわけですから、もう少し分権を進めて、私は、何というんですか、競争を地方に与える、チャンスを与えるという考えをすべきだと思うので、ひとつその辺を注文させていただきたいなと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、少人数学習の効果についてですが、先ほども質問なさっておりましたが、財務省は財政健全化のために少人数学級については否定的な見解をある面では取っているわけなんですが、少人数学級によってどのような効果があると考えられるか、そういう面で文部科学大臣に御意見をお伺いしたいと思いますし、今日は財務副大臣もおいでになっています。背の高い、参議院で一番背が高い、私もびっくりするぐらいなんですけれども、鳥瞰図的に物を考えてひとつ答弁なさっていただきたいなと思います。お二方からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) 少人数学級が子供たちの教育全般において果たす効果的な、良い効果的な役割はあると、このように考えております。
 既に、山口県もそうですし東京都もそうですし、全国探せば枚挙にいとまがありませんが、例えば県単費でも市単費でも加配の配置をした上で少人数学級を設置をする、あるいは、同様に少人数教育という考え方で習熟度別であるとか、あるいは小学校において専科教員の配置とか、また、地域によっては外国人の子弟が通う公立の小中学校もございますので、そういった場合には、日本語の教育プラス日本になじんでもらうために保護者への対応とか、また、更に言えば発達障害児等を含めて障害児を受け入れた場合への支援とか、様々な場面において少人数学級ないしは少人数教育の役割は極めて重いものと考えております。
 ただ、残念ながら、私も政府の一員として、なかなか難しいんですけれども、やはり財政健全化に貢献する姿勢もやっぱり必要でありますので、そこはやっぱり財務省とも協力をしながら、必要な戦略的な加配の配置ということについてはより一層取り組んでいく必要があると思っております。
○副大臣(岡田直樹君) 寺田委員には、秋田県知事当時以来、大変教育に御尽力のことと敬意を表しました上で御答弁を申し上げたいと思います。
 少人数学級の推進につきまして、地方自治体や教育関係者からその実現を望む声が出ておる、高いということは重々認識をいたしております。その一方で、少人数学級につきましては、ただいま馳大臣も挙げられましたようないろいろな手法をもちまして成果を上げているというデータもある一方で、またその一方では、学級規模の大小と児童生徒の学力や暴力行為、いじめ、不登校などの発生件数について明確な関連性がないというデータもあるというふうに存じております。
 寺田委員の秋田県は少人数学級ということで非常に学力も高い。学力テストの結果、小学校、中学校を見ますと、秋田県は突出をして非常にいい成績を取っておられるというデータはあるんですけれども、それと並ぶような少人数の県において必ずしもそうではない。この辺りの明確な関連性というものがなかなかはっきりしていないというところで、学力だけではありません、子供にとっていじめとか不登校とか暴力とか大変重要な問題についても、必ずしも学級の人数と直接的な関連というものが見出し難いというデータもございます。したがって、なかなか一概にこれを申し上げることができない状況かと思います。
 したがって、少人数学級というものがどのぐらいの効果を持つ政策であるかまだ一段と研究をすべき点があって、限られた財源を有効に活用するという観点から、優先的にこれを実施するものであるかどうか更なる議論というものを必要と考えているわけであります。
 教育政策の効果につきましては、文部科学省としてもいわゆる科学的な根拠に基づくPDCAサイクル、近年よく言っているところでありますけれども、これを確立していくことを検討されると伺っておりますし、少人数学級の政策効果につきましても、理論的、科学的な検証、あるいは費用対効果分析に基づいた丁寧で建設的な議論を是非文科省ともさせていただきたいと、このように思っている次第でございます。
 いい学校をつくり、そして未来の子供を育てるというベクトルは一致しておりますので、実りある議論をしていきたいと思っております。
○寺田典城君 鳥瞰図で見てもらったらそのような状況のようですが、もう少し地べたに下りて現場で見ていただければ少人数学級の良さというのはよく理解できると思うんですよ。社会集団が大きい集団、学習集団も大きい集団から小さい集団になると、ある面では安心した学校生活が送れるということなので、だから問題行動が少なくなってくるし、伸び伸びと自己表現できる、アットホーム的になるということ。全てがいいわけではないんですけど、まずそういう面もあると。まあ競争力が小さくなることもあるかも分かりませんが。ただ、そして、何というんですか、一人一人が活躍できるというか認められるんですね、その人方が、子供たちが、自分の存在感も出てくるわけですしね。
 私びっくりしたのは、子供から聞いて、私は市長もやったとか何かで、知事とか、その現場に行って聞いて、少人数学習が何がいいのと言ったら、自分が分からないことが分かったと言うんですよ。だから、そうするとどういうことをやればいいのかということになると思うんです。
 だから、県は平成十三年に全国に先駆けて少人数学習をやった。その前には、平成十一年はラーニングサポート事業ということで県単独で進めてきたんですけれども、昔の秋田県というのは四十番とか一番びりの方だったんですが、やはりそういう点では、全てがレベルが上がるとかとは言いませんが、やはりこれからの日本というのは私は教育というのは絶対的に大事だと思うし、これに格差を付けたら駄目じゃないのかと。
 そして、幼保は一元化してそこから始めていかなきゃならぬので、なぜ私が幼保一元化をしたのかというと、認定こども園一番先につくった方なんですが、あれは、小学校に入学するときに幼稚園から出た人と保育園から出た人は五ポイントくらい差があるんです。今、秋田県、一ポイントくらいしかないんですよ。だから、そういう点も含めて、財務省さんはそういうことをよく捉えて考えていただきたいなと思うし、そういう点をひとつ頑張っていただきたいと率直に思っております。
 それで、大臣、少しお聞きしたいんですが、学力テストの結果を公表、私したことあるんです。公表すべきだと思いますか、すべきでないと思いますか。これ、どう思っています。
○国務大臣(馳浩君) 私、教員もしておりました経験から言えば、私は公表すべきではないというふうに私自身は思っております。
 なぜかといえば、教員というのはこういうさががありまして、点数というのが表に出てしまうとそれに集中した指導に特化してしまう性向があるんですよ。そうではなくて、本来学力テストをする意味は、いわゆる学習状況調査も踏まえてどういう生活態度をしていたらいいのだろうか、教え方はどういうふうにしたらいいのだろうかということを落ち着いた環境で分析をして、その結果をいわゆる教授法に生かしていく、あるいは学校の運営に生かしていく、そういう大所高所からの見方も必要なわけでありまして、私は公表することには正直反対です。
○寺田典城君 私は、税金で賄っている以上はプライバシーを除いてできるだけ公表すべきだと思うんです。
 ということは、よく言うんです、競争をあおるとか、それから序列ができてしまうのではないかと。ところが、公表すれば分かるとおり、序列が壊れちゃっているんです。壊れるんです、序列が。それから、努力している教育委員会とか工夫している教育委員会はどこであるかというのは自分たちにも分かるんです。ああ、あそこにはああいうやり方しているからこうなんだと。だから、それはよく教育委員会の人、要するに市町村の教育委員会の人方は反対が多いですよ、全く。だけれども、それは都道府県別に公表するんだったら、なぜ公表できないのかということが思いますので、あと返事はいいですから、それは努力してください。以上です。
 あと、ちょっと難民問題聞きます。
 シリアの難民、毎日テレビに出てきますね。報道されています。クローズアップされています。あの子供の悲劇なんかもそうなんですが、これを、何というんですか、中高生の段階で今から勉強していかなきゃならぬと思うんです。難民問題、これから子供たちが大人になったとき、そのときどう考えるのかということが必要な時代に来ているんじゃないかなと思うんですよ。だから、教育的に宗教の感覚から民族の関係から、いろんな摩擦もあるんですが、日本はこのとおり海に囲まれて、単一民族でそういう問題ないんですけれども、もう少し私は教育問題として取り上げる必要があるんじゃないかと。
 大臣の発言というのは教育というか社会を動かすわけですから、文部大臣ですから、よろしくその辺を捉えてから、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) 先ほどの学力テストの件については一言だけ申し上げますが、私は、ビッグデータとして活用をして、やっぱりそれを教授法の改善に生かしていくという意味での活用の在り方は必要だと思いますので、取り組んでいきたいと思います。これが一点目。
 二点目は、実は私、昨日、おとといと一泊三日でイギリスとベルギーとイタリアに行って教育大臣とバイの会談をしてまいりました。そのときにまさしく、先般のフランスにおけるテロ事件等も踏まえた、そもそも、いわゆるホームグローン・テロリストという言い方をされておりますが、なぜヨーロッパで生まれ、ヨーロッパで育った子供たちが長じてこういう犯人になってしまったのかという教育学的な背景について意見交換をさせていただきました。
 今、寺田委員お示しの難民問題ということの私は社会的な背景も踏まえて、それが我が国においてどういうふうなやっぱり影響があるのか、いや、ヨーロッパにおいて、多民族の、多宗教の国家においてどういうふうな影響があるのかと、こういうことを踏まえた上で、まず一つには時事問題であり、一つにはやっぱり政治問題でもあり、一つには宗教問題でもありという事実に即したやっぱり指導が学習指導要領に基づいてなされるべきだと思いましたし、来年、G7のときに教育大臣会合を倉敷で行いますけれども、私はやっぱり今現在のこの時代を生きる子供たちにとってどういう資質や能力が必要かと。それは、一つには多様性を認め合うという、そのやっぱり資質といったものを理解し合えるように、この難民問題についても、もちろん定められた学習指導要領に基づいて指導がなされたらよいと思っています。
○寺田典城君 多様な価値観をもう少し日本人はというか、子供のときから多様な社会を勉強すべきであったなと、率直にそう思います。
 それで、今回、安保法制がありました。もし平和安全法案が違憲だと教える教師がいたとしたら、懲戒処分しますか。
○国務大臣(馳浩君) もしとか、たらればの話に余り私は答えるべきではないと思います。
○寺田典城君 今日は時間がもう来ましたので、今度じっくりそのことについて議論させていただきたいと思いますし、要するに、このことをひとつ文科省も安保法制と憲法九条と九十九条と、そういう問題に含めて検討する時代に入ってきたんじゃないかなと、そう思っています。
 以上です。ありがとうございました。
○松沢成文君 松沢でございます。
 まず、馳大臣、文科大臣御就任おめでとうございます。大臣はスポーツマンでありまして、正義感が強い、改革心があるということで、私も心から期待をしております。
 私はこの委員会で、東京オリンピックの準備の問題点について何度か質問させていただきました。下村大臣にも国立競技場、新国立建設の問題点についてもただしまして、あと、私が今関心を持っているのは、問題提起しているのは、オリンピックのゴルフ会場の選定の問題なんです。下村大臣にもこの問題質問しましたが、新国立の問題で頭がいっぱいでしたから、なかなか前向きに取り組んでいただけませんでした。そこで、正義感が強い馳大臣にこの改革をお願いしたいと思い、今日は再度質問させていただきます。
 まず、大臣、大臣スポーツマンですが、大臣はゴルフをやられますでしょうか。そして、やられるとしたら、今会場に決まっている霞ケ関カンツリー倶楽部と東京都営の若洲ゴルフリンクス、こういうゴルフ場でプレーをしたことがありますでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 私、ゴルフ大好きです。そして、プロレスラーの頃に、スポンサーとのお付き合いもありますので、坂口征二さんから御指導を受けながら打ちっ放しに行ってというふうな具合で始めて、もう二十四、五年になると思っていますが、いまだに百を切ったことはありません。
 今お尋ねの若洲にしても霞ケ関にしても、私は残念ながら行ったことはございません。
○松沢成文君 ゴルフをプレーするというので、何となく議論はかみ合うんじゃないかと思っています。
 大臣並びに委員の皆さん、私の作った資料をちょっと見ていただきたいと思うんです。
 実は、オリンピックのゴルフ競技は、霞ケ関カンツリー倶楽部で決定をしております、IOCも含めて。ただ、私は、余りにも問題が多い、今からでも見直さなければならないと思っています。そして、霞ケ関でなく、東京都営のパブリックコース、若洲ゴルフリンクスというのがあって、こちらでやる方がオリンピックを成功させるためにはもう望ましいというふうに思っておりまして、この比較表を作らせていただきました。ただ、これ、私が都合よく勝手に作ったのでなくて、ゴルフ改革会議というゴルフ関係者の皆さんも集まった会議の皆さんと調査をし、作った表なんですね。
 まず、大臣、見てください。オリンピックはコンパクト五輪というのをコンセプトに、できるだけ選手村から近くで競技場があって、選手の移動や観客の移動に負担を掛けないというコンセプトでいろいろ会場の設定も進められました。
 さあ、霞ケ関カンツリー倶楽部、都心からめっちゃくちゃ遠いです。私は、一時間といっても、一時間じゃ行かないと思う。というのは、ギャラリーも一緒にどおっと車で行きますからね。渋滞に巻き込まれると一時間半、もっと掛かるかもしれない。そして、公共交通も十分ではないし、道路整備も、関越からは一車線道路ですから渋滞になったら動きません。
 一方、若洲ゴルフリンクス、これは選手村から四キロの距離です。これ、自動車じゃなくてゴルフカートでだって行けちゃいますよ。それから、東京駅あるいは品川駅、羽田空港から車で十五分。もうコンパクト五輪そのものですよね。選手に負担を掛けないコンパクト五輪という意味でどちらのコースが望ましいと思いますか。
○国務大臣(馳浩君) どちらのコースが良いかどうかは、これは総合的な判断ですが、近いか遠いかといえば若洲の方が近いに決まっています。
 以上です。
○松沢成文君 さて、東京オリンピックは七月の下旬から八月の上旬、日本でも最も蒸し暑い時期に行われますね。三十五度というのも今年の場合は何日もありました、この間に。
 さあ、日本で一番暑い季節。で、オリンピックの競技で、外でしかできなくて、一番長い時間いるスポーツ何かと聞くと、大抵の人は、えっ、マラソンかなという人もいます。冗談じゃありません。ゴルフです。マラソンは二時間半で全部終わっちゃいます。ゴルフは、その前の練習から含めて見ると五時間、六時間です。外ですね。灼熱の埼玉県。埼玉県というのは日本で最も気温が高いところ、三十五度行く。芝生の上は四十度、体感気温。これが霞ケ関の実態。霞ケ関の隣の東京倶楽部というゴルフコースは、八月の上旬休みにしますから、暑くてできないという理由で。その時期にやるわけです。若洲は東京湾のど真ん中。海風が吹きます。まず、温度としても四度ぐらい低い。風が吹けば体感温度はもっと低い。恐らく霞ケ関より五度、六度低い。こういうところでプレーができるんですね。
 さあ、これ、アスリートファーストというのが東京五輪のこれまたコンセプト。選手の負担という意味で、あるいは観客、ギャラリーの負担という意味で、どちらの気象条件がオリンピックの会場として望ましいと思いますか。
○国務大臣(馳浩君) 私、地元選挙区に帰る、羽田から飛行機が離陸する、また帰ってくる着陸のときに、上からいつも若洲のゴルフ場を眺めて、一回あそこでやってみたいなと思って見ておりますが、そんなに広くないですよね。そして、上から見て思うんですけれども、木陰も余りたくさんございません。それを考えると、一概に暑さとか直射日光の問題だけで論じるのはちょっと難しいのかなと思っています。
 というのは、やっぱり木陰が必要です。これは、選手もそうですし、観客もそうですし、それから運営する側にとってみれば、オリンピックの場合には縦、横、斜めで撮影しなければいけないんですね。その場所の設定などを考えると、なかなか狭い、ちょっと細長いですよね。アップダウンも少ないですよね。私は一度あそこの海風と闘いながらゴルフをしたいとは思っておりますけれども、競技者あるいは競技場として考えたときに、一概に暑さだけで論じるのはちょっと難しいのかなと思っています。
○松沢成文君 コース設定についてはこれから私も説明しますが、まずオリンピックで一番気を付けなきゃいけないのは暑さで、熱射病で救急車で運ばれる、あるいはその挙げ句死者が出るという危険性なんです。これ、一番大事だと言っても過言ではありません。これもう霞ケ関は確実にそうなりますよ。よくマラソンだって、今噴霧して、霧で温度を下げなきゃいけない。五時にスタートにしなきゃ暑くてたまらないだろうって。霞ケ関、昼、ゴルフやってください、八月上旬。恐らく、極端な言い方ですが、熱中症、熱射病で何人も病院に運ばれて、死者が出る可能性もゼロじゃない。これを選ぶんですかということです。大前提です。
 さあ、大臣、広さのことを言いました。で、木陰のことを言いました。これ、視察していないからです。私、視察しています。今、若洲もできて二十数年、木がどんどん大きくなって、木陰たくさんあるんです。霞ケ関に全然負けません。こんな小さな木だけじゃないんです。こんな木ができています、もう二十数年たっていますから。木陰あります。
 それから広さも、十八ホールですが、これはでもオリンピックの条件は三十六ホールじゃないんですよ。十八ホールでよろしいと。それで、クラブハウスの周りに広さもあって、で、周りに広場がありますから、駐車場や練習場も置けます。広さも問題ないんです。
 ゴルフのプロが見ても、コース改修も含めて若洲でも十分できると言っている。むしろ若洲の方が霞ケ関よりやりやすいと。霞ケ関、ツーグリーンをワングリーンにしなきゃいけないから。大変な工事ですよ、これ。今工事に入ったって言いますけど。そういうコース設定でもほとんど両者は対等。
 ここで見るように、まず会場へのアクセス、霞ケ関、バッテン、若洲は合格。あるいは気象条件、霞ケ関は大バツ、そして若洲ゴルフリンクスは夏でもやっぱり三角ですね。コース設定はほぼ同等。環境対応アピール、若洲はごみの島です、それを埋め立ててやっています。例えば、私の発案ですが、そこに太陽光や風力の施設も造って、それを充電して、発電して充電して、ナイター設備を造って、その充電した電気で、自然エネルギーでナイターでもしゴルフができれば、七時スタートで十一時に終わると。そうなったら暑さ対策にもなるんです。そして、これは時差を縮めますから、ヨーロッパやアメリカに高い放映権も売れます。これこそ環境アピール、日本がやるオリンピックで、これだけ環境対応もやってすばらしいゴルフ会場を造ったと、これがレガシーになるんですよ。霞ケ関じゃ、ばったばった人が倒れるだけです。大臣、本当にこうなりますよ、強行すると。
 それで、アスリートファースト、ギャラリーファースト、霞ケ関は酷暑、遠隔地、宿泊施設周りになし。ゴルフは全員プロです、今度来るのは。四十名、トッププロも来ます。マキロイも来るでしょう。こういう人たちは高級ホテルに泊まるんです。自動車で行くしかないんです。もう二時間も掛けて渋滞の中行かされて、三十五度、四十度の中でゴルフをやらされる、もうこんな国二度と来たくない、これは大変なことになりますよ。
 どう見ても、この表を見ても、教育用語で言うと、こっち合格って言うんですよ、丸ばっかりですから。こっち不合格って言うんです。それなのに、ある一部のゴルフ関係者が自分たちで議論を引っ張って、そして、国民議論には全くせずに、情報公開をせずに、とにかく霞ケ関の名を上げようと、日本のゴルフ場といったらこんなにすばらしい霞ケ関があるんだということを世界に知らしめたい、私は、そういうエゴで無理やりプライベートコースの霞ケ関に持っていっているんです。
 大臣、リオデジャネイロは、最初プライベートコースで決めたんだけど、これじゃレガシーにならない、その後一般の国民がやりたくてもできない、公金も投入するのにプライベートの施設じゃその価値があるのかということで、つまりレガシーにならないからパブリックコースに変えたんです。パブリックコースなかったのに、今造っているんですよ。いまだに造っています、リオは、来年始まるのに。それでも、レガシーにならないからプライベートは駄目だということでパブリックに変えた。
 日本は、パブリックコースの若洲で最初の申請ファイルを出しているんです。それなのに、次の表を見てください、二〇二〇東京招致委員会の条件、これで、無理やり霞ケ関を上げて若洲を落とすために、一部のゴルフ関係者が勝手に条件を付けて自分たちの考えている霞ケ関に無理やり持っていっているんですよ。
 まず、JGFのデザイン基準、これが国際的なゴルフ連盟がゴルフの競技に要求するある意味での条件なんです。(発言する者あり)あっ、IGFね。これは、競技エリア、これぐらいの長さは必要ですよ、観客スペースこうですよ、書いてあるんです。これは霞ケ関でも若洲でも対応可能なんです、これは、多少の修復をすれば。
 ところが、日本のゴルフの一部の利害関係者が二〇二〇東京招致委員会というのをつくって、ここでゴルフ会場を設定しようということですが、国際試合の実績のあるコース、これ、霞ケ関は五十年以上も前に中村寅吉さんたちがジャパン・カップとかいう、昔一回だけ国際大会をやったことがあるんですよ。それを、うちはあると言うわけですね。若洲はないだろうと、こう来るわけです。
 じゃ、プロの大会を何回やったか、そういう大会開催能力があるかというと、実は霞ケ関は三回しかない。若洲は四回あるんですよ。プロの大会をやって大会開催能力を見ても、本当は若洲で経験があるのに、国際試合がないだろうと、うちは一回あるからうちだと、こう来るんですね。
 三十六ホール以上保有するコース、これも国際的な条件にはありません。霞が三十六ホール、若洲が十八ホールだから、うちじゃなきゃ駄目ですねと、こう来るわけですね。
 これはひどいですね、晴海から五十キロ以内、一時間以内のコース。ぎりぎり霞ケ関が入るんですよ、ここに。こんな条件ありますか。もし気候のことを考えるんだったら軽井沢でやった方が全然いいですよ、ちょっと遠いけれど。
 あと、ホールでいいますと、ブラジルのリオデジャネイロの今造っているゴルフコースは十八ホールですからね。三十六ホールなんか要求していないんですよ。
 こうやって、ゴルフの一部の利害関係者が、国民に情報公開せずに、自分たちの利害、つまり霞ケ関をコースにしたいということで、どんどんどんどん勝手に条件付けて結論出して、この会議で決定したからこれでいくよ。それにどういうわけか組織委員会とか日本のJOCも、ああ、皆さんで決めたんだからいいですねとなって、それで国際組織の国際ゴルフ連盟やIOCにもオーケー取って、はい、決めちゃいましたと言うんですよ。これ、全くもって選定過程が不透明ですよ。
 さあ、大臣、正義感のある大臣です、こんな間違いを強行させちゃいけません。まず、この東京招致委員会の会合を四回やっています。その議事録、それをきっちりと要請して取得していただいて、この委員会に提案してほしいんです。こんなめちゃくちゃな条件を勝手に付けて、国際的な条件は十分クリアしているのに、もうこのゴルフ場に落としたいからという条件で、もう強引に霞ケ関に決めているわけです。強引に若洲を落としているわけですよ。
 さあ、大臣、本当にオリンピックを成功させたいのであれば、ゴルフの会場は霞ケ関でやったら大失敗します。これは良識のあるゴルフ関係者もみんな危機感持っているんです。大臣、霞ケ関の会員が、私、この前この問題を取り上げたら、それを見て三名の会員から連絡があって、松沢さんの言うとおりだ、霞でこんなことをやったらもうめちゃくちゃになるよ、ゴルフはと。どうにか頑張ってくれと、霞ケ関の会員の中から声が上がっているんですよ。
 さあ、大臣、ここまで来ています。大臣は議事録を要請して、きちっと選定過程をもう一回チェックし直していただけますでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 松沢委員のやっぱりこれまでの勉強、調査、そして実態を見ながらこういうふうな比較表をお作りになって御指摘いただいていることについては、これは敬意を表したいと思います。と同時に、私の立場で今回の選定について調査をし直したりとか、議事録を要請したりということはするつもりは全くございません。
 というのは、まさしくオリンピックを開催するのは東京都でありますし、同時に運営に関して、また競技場等について組織委員会が調整することになっております。そして、その競技会場については当然、我が日本の日本ゴルフ協会と、国際的な、いわゆるIFといいますけれども、国際連盟と協議の上で、組織委員会とも連携の上で、同時にJOCとも情報を共有しながら最終的に決定をしていただいているというふうに思っておりますので、その今申し上げたような関係者が条件を詰めて総合的な判断をされたことについて、私の方から蒸し返すようなことはいたしません。
 同時に、とはいうものの、おっしゃるように、暑さ対策あるいは選手やギャラリー、それからマスコミ等も含めたやっぱりこの距離感を、いかにして円滑に行うのかという輸送の問題、宿泊の問題等を含めて、当然オリンピックの開催に向けてより良い環境となるように努力をし続けることは必要でありますので、そこはやはり組織委員会に対しても要請をし続ける必要はあると思っています。
○松沢成文君 大臣ね、お言葉ですが、新国立競技場問題、なぜ失敗したのか。エンブレムの問題、なぜ失敗したのか。大臣、それじゃ学んでいないですよ。そうなると、二度あることは三度あるになっちゃうんです。大臣には三度目の正直で、しっかりとここは自らが声を上げて改革をしてほしいんです。
 下村大臣も同じこと言いました。私がこういう指摘をすると、もう関係者の議論で決まったことですので、まずこれ一つですね。二つ目には、もうプロセス、入札プロセスとか工事のプロセスに入っていますので、だから私からは見直すつもりはありません。でも、世論がどんどん盛り上がってきた、国会質問も出てきた、こんな国立競技場のやり方でどうするんだと。そうしたら、だんだんだんだんびびっちゃって、安倍総理のところに相談に行って、いや、どうしましょう、どうしましょう。で、安倍総理が、分かった、これ、やり直しだ。白紙撤回するわけでしょう。今回も同じじゃないですか、各団体のプロセスで決まったことなので、もう霞ケ関は工事が入っちゃっているので見直せません。
 大臣ね、リーダーは、オリンピック担当大臣なんですから、リーダーはおかしいと思ったら行動しなきゃいけないですよ。過ちは改むるにはばかることなかれという言葉もある。どう見たって、誰が見たって、国民誰に見せたって、国際機関に聞いたって、これはこんなので霞ケ関で突っ込んだらまずいなって誰でも思いますよ。常識です。それが国民の声です。それを情報を隠蔽して見せないわけだから。私が幾らここで騒いだって、マスコミは全然書いてくれないわけだから。
 大臣ね、ここは政治家として正義感を持って、東京都知事、東京都議会へもう一回行ってくださいよ。都議会だって実は一年前までは、松沢さんの言うとおりと、一緒にやろうと言っていたのに、あるときからぱたっと都議会の声が止まりました。どこかから物すごい圧力が掛かったんですよ。そういうことも調べなきゃ。こんな失敗やっていたらオリンピックはもう成功できませんよ、選定でも。これ、大問題です。
 大臣ね、もう一度最後に質問しますが、リオ五輪でもゴルフ会場はプライベートコースで当初決定しました。しかし、それではレガシーにならないということで、パブリックコースをわざわざ現在建設しながら、オリンピックのレガシーのためにということでパブリックコースでやるんですよ。東京五輪では、若洲という東京都所有でですよ、パブリックコースで東京都が持っているんです、それで開催可能なパブリックコースが存在するのに、遠隔地で猛暑の霞ケ関というプライベートで強行するというのは大きなこれは間違いです。レガシーにもなりません。選手やギャラリーのためになりません。
 私は、大臣がその中心にいるんですから、オリンピック担当大臣なんだから、しっかり会場はこのままじゃおかしいと決断して、これはIGFやIOCに日本はちょっと選定間違っていたと、こっちでやり直すから頼むと言えば絶対認めてくれますよ。だって、自転車だって変更したばっかりじゃないですか。国際機関はきちっと説明すれば変更を認めるんです。逆に、これをちゃんと説明したら、そのとおりだねって、何今までぼけていたのと言われちゃいますよ。そういうリーダーシップを取るのが私は大臣の務めだと思うし、そういうリーダーシップを取る人がいなければ東京オリンピックは成功できませんよ、もう二度も大失敗しているんだから。大臣の決意をいただきたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) るる御説明をいただきました。基本的に私は見直すつもりはありません。同時に、松沢委員のお示しいただいている指摘事項といったものをやっぱり重々踏まえた準備を進めていくこと、霞ケ関カントリー倶楽部ですか、そして日本ゴルフ協会、そしてJOC、なかんずく、最終的に責任を持っているのは東京都と組織委員会でありますので、組織委員会に対してはそういう懸念のないような運営に当たるように改めてお願いをしておきたいと思います。
 以上です。
○松沢成文君 時間です。ありがとうございました。
○委員長(水落敏栄君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時二十七分散会