第189回国会 経済産業委員会 第3号
平成二十七年三月三十一日(火曜日)
   午前十時五分開会
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   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     吉川ゆうみ君     阿達 雅志君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     林  芳正君     上月 良祐君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 沙織君
    理 事
                磯崎 仁彦君
                滝波 宏文君
                加藤 敏幸君
                倉林 明子君
    委 員
                阿達 雅志君
                岩井 茂樹君
                上月 良祐君
                高野光二郎君
                松村 祥史君
                渡邉 美樹君
                小林 正夫君
                直嶋 正行君
                安井美沙子君
               佐々木さやか君
                浜田 昌良君
                東   徹君
                松田 公太君
                中野 正志君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       経済産業大臣   宮沢 洋一君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  宇都 隆史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   政府参考人
       外務大臣官房参
       事官       滝崎 成樹君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   宗像 直子君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     坂口 利彦君
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  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に
 基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び
 北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入
 につき承認義務を課する等の措置を講じたこと
 について承認を求めるの件(内閣提出、衆議院
 送付)
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○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、吉川ゆうみ君及び林芳正君が委員を辞任され、その補欠として阿達雅志君及び上月良祐君が選任されました。
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○委員長(吉川沙織君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業省貿易経済協力局長宗像直子君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(吉川沙織君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。
 本件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○加藤敏幸君 おはようございます。民主党・新緑風会、加藤敏幸でございます。
 本日は、北朝鮮制裁に対する国会としての承認ということでございます。
 冒頭、北朝鮮につきましては、やはり核開発、ミサイルの発射、そして拉致というこれらの問題に対して、更に私は真摯に国際世論並びに我が国の声を聞くべきだということで、冒頭、これはもう本当に真剣に対応すべきであるということを申し添えたいというふうに思います。
 既に国会では、衆議院、参議院それぞれ過去九回にわたって本会議の決議を行ってまいりました。直近の決議であります二〇一三年二月十五日の参議院本会議での決議では、引用申し上げますけれども、「政府は、国連安保理決議による「重要な行動をとる」との決意表明を踏まえ、リーダーシップを発揮し国連安保理理事国に対し行動を促すべきである。さらに政府は米国、韓国をはじめ、中国、ロシアなど国際社会と連携し、引き続き対話による努力と北朝鮮に対する新たな制裁を含め断固かつ実効性のある制裁措置を実施することを通じて、北朝鮮による拉致・核・ミサイル問題等の早急な解決に向け、総力を挙げて対処すべきである。」と、このように決議の中にございます。
 まず、経産大臣には、これらの国会決議を受け、これまで経済産業省が担当されてきた各種の経済制裁について現時点でどのように総括されているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮沢洋一君) 北朝鮮をめぐる拉致、核、ミサイルといった諸懸案に対して国会において累次の決議が行われており、今御質問にありましたように、今回の措置の直前の平成二十五年二月には三度目の核実験に対する抗議決議が行われております。
 経産省としましては、これらの国会決議を踏まえ、政府全体の北朝鮮措置の一環として、対北朝鮮輸出入禁止措置を厳格に実施してきております。北朝鮮から日本への輸入額は平成十七年には約百五十億円でありましたけれども、平成十八年に開始した輸入禁止措置によりまして平成十九年以降の輸入額はゼロとなっております。また、日本から北朝鮮への輸出額は平成十七年には約七十億円でありましたけれども、平成二十一年に開始した輸出禁止措置によりまして平成二十二年以降の輸出額はゼロとなっております。
 対北朝鮮輸出入禁止措置は、武器などの輸出入禁止を定めた国連安保理決議を超える全ての貨物を対象とした日本独自の強い措置でありまして、日本の毅然とした姿勢を示すものであると考えております。北朝鮮の厳しい経済状況の下で、政府のほかの対北朝鮮措置と相まって、一定の効果を上げているものと認識をしております。経済産業省といたしましては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的解決のため、引き続き関係省庁と密接に連携し、対北朝鮮輸出入禁止措置を厳格に実施してまいりたいと思っております。
 なお、本日、北朝鮮をめぐる諸般の情勢を総合的に勘案して、本措置を来月十四日以降二年間延長することを閣議決定したところであります。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。
 次に、拉致調査に関する現状認識と今後の対応の在り方について、外務省にお伺いをしたいと思います。
 昨年五月下旬の第三回日朝政府間協議において、北朝鮮側が、全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に、日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明し、これに対し、日本政府は、これまでとってきた独自の制裁措置を昨年七月に解除いたしました。
 しかし、その後の北朝鮮の調査の進捗状況は御承知のとおりでありまして、現在、政府としても、従来の船舶の入港禁止や輸出入禁止措置の二年間の継続に加え、一旦解除した制裁措置の再度の発動を行い、さらには送金禁止など、より強力な制裁措置を検討しておられると、このように伝える報道が一部ありました。
 これまで北朝鮮には対話と圧力という原則で対応してこられたわけでありますが、この拉致調査の問題などに直面する中で、政府として、今後の対応の基本をどこに置くのかお伺いをしたい。特に、制裁の再発動や制裁強化がもたらすであろう様々な影響の見通しなどもあれば、聞かせていただければと思います。
○大臣政務官(宇都隆史君) お答え申し上げます。
 拉致問題に関しましては、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、安倍政権の最重要課題というふうに認識をしております。
 北朝鮮との交渉に当たっては、従来より、委員おっしゃったように、対話と圧力、そして行動対行動の原則に基づいて臨んでいるところです。また、その上で、政府としては、北朝鮮側から諸懸案解決に向けた前向きな具体的行動、これを引き出す上で何が最も効果的かという観点から、不断に検討を行っているところであります。
 対話と圧力の圧力の部分につきましては、国連安保理決議に基づく制裁に加えて、我が国独自の対北朝鮮措置を実施しているところでございます。
 一方、対話につきましては、昨年三月に一年四か月ぶりに北朝鮮との対話を再開して以降、五月のストックホルムでの日朝政府間協議、七月の北京での日朝政府間協議、九月に瀋陽で開催された日朝外交当局間会合、十月の平壌での特別調査委員会との協議といった日朝間の協議の機会に、拉致問題が最重要課題である旨を北朝鮮側に対して繰り返し伝えるとともに、迅速に調査を行い、速やかにかつ正直に結果を日本に通告することを強く求めてきているところでございます。
 我が国といたしましては、引き続き、全ての拉致被害者の帰国に向けて対話と圧力、行動対行動の原則を引き続き貫き、あらゆる機会、あらゆるレベルにおいて全力を尽くしていく所存でございます。
○加藤敏幸君 もうこれは、与党、野党関係なく、国全体を挙げて、国民の意思として、特に拉致された家族の皆さん方の思いを私は共有しながら対応していきたい、我々もできることは御協力をしていきたいというふうに思いますので、御尽力を重ねてお願い申し上げます。
 次に、制裁における人道的措置の在り方ということでございまして、人道的例外措置につきましては、国際的な人道機関などにおいて、制裁措置について高齢者や子供、障害者、難民などの社会的弱者が不本意に悪影響を被る、そういうふうな問題について懸念を表明しております。
 そこで、今日では、制裁におけるこのような側面への配慮から、安全保障理事会の決議の中にも人道的例外事項を入れるとか、また制裁の対象をより明確にし、マイナス影響を緩和する方法が取られているということでございます。この方法はスマート制裁と、このように言われておりますけれども、権力の座にある人々、経済社会に大きな影響力を持っている個人や団体に個別の圧力を加えていくという方法が取られているということでございます。
 二〇一三年三月八日の国連安保理の二〇九四決議は、このスマート制裁の性格を一段と強めております。これに基づき我が国やアメリカが行っている北朝鮮への制裁措置も、兵器の輸出入企業や核開発担当者などエリート階級の金融資産凍結や入国禁止などの措置をとっているわけでありますが、一方で、このようなスマート制裁が本当に実効性を持つかどうかという議論もなお残されております。
 そこで質問をいたしますのは、昨年七月の北朝鮮制裁措置の一部解除においては人道目的の北朝鮮籍船舶の入港を例外的に認めることにしたわけでありますが、制裁の再発動をする場合にこのような人道的な措置についてどのように配慮されていくのか心配するところでもございます。
 日本と北朝鮮との関係でいえば、例えば北朝鮮に住む日本人妻への家族、親戚からの生活支援という問題も残されておりまして、こういった人道的措置への配慮について今後どのように対応されるのか御意見を伺い、あわせて、スマート制裁を今後どのように強化し、実効性あるものにするのかというのについてもお考えあればお伺いをしたいというふうに思います。外務省、経産省のそれぞれ質問といたします。
○政府参考人(滝崎成樹君) お答えいたします。
 我が国は、対北朝鮮措置として、北朝鮮からの全ての品目の輸入禁止措置及び北朝鮮に向けた全ての品目の輸出禁止措置を実施してきております。しかしながら、人道目的などに該当するものにつきましては、今委員からの御指摘のあったように、措置の例外として取り扱われているというような状況にございます。また、北朝鮮籍船舶の入港禁止措置につきましても、今委員からの御指摘にもありましたように、昨年七月以降、人道的観点から、特別の事情がある場合に北朝鮮籍の入港を認める例外措置を実施してきております。
 対北朝鮮措置につきましては、政府としては、北朝鮮側から諸懸案解決に向けた前向きな具体的な行動を引き出す上で何が最も効果的かという観点から、引き続き不断に検討を行っていく考えであります。
○政府参考人(宗像直子君) 輸出入禁止措置に関する人道上の配慮といたしましては、食料、医薬品、衣類、その他の人道目的上妥当な物資を一定の場合に輸出禁止措置の例外としております。
 具体的には、次の二つの場合を例外と認めております。第一に、国際連合、国際赤十字等の北朝鮮にある機関に無償で提供されるもの、第二に、国際郵便で送付される小包であって、北朝鮮内の個人が荷受人となっており、一定期間に個人的使用のために消費すると認められるものでございます。
 以上でございます。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。
 さて、国連安保理決議をベースに各国連携をして北朝鮮へ制裁措置を加えてきたわけでありますけれども、これがなかなか、実際どこまで効果的なのかと、こういうふうな課題を抱えているというふうに思います。瀬戸際外交を繰り返しながら、なかなかしぶとく対応しているというのが私の感想であって、本当に我々も制裁の効果を上げていくということを悩むところでもございます。
 例えば、日本の制裁によって二〇〇七年から北朝鮮の対日本の輸出入は大幅に減り、先ほど来お話がありました、今日では実質的にゼロになっているということでございますけれども、その代わりに、中国等の輸出入が、代替しているというんでしょうか、少し増えているということでございます。
 制裁前の二〇〇一年が日朝間交易のピークでありますけれども、その輸出、輸入額の合計は、現在の為替レートで計算すると四百四十六億円と推計されます。一方、直近の推計、二〇一三年で見ると、日本は輸出入禁止でゼロになっていますけれども、中国との間で現在為替レートで約七千八百億円もの輸出、輸入が行われています。ちなみに、ロシアとは百二十四億円、韓国とは約一千百四十五億円の貿易額となっております。六か国協議のメンバーの三か国がそういうふうな交易を続けているということでございます。言ってみれば、我が国だけの限界も見えますし、中国が国連安保理決議に基づき制裁をきちんとしてもらわなければ、国際的な制裁措置は効果がなかなか上がらないというふうにも言えるわけであります。
 これをどのようにクリアしていくのか、大変難しい大きな課題ではございますが、また、これまで外務省を始めとし、政府としては北朝鮮問題に対し中国との協力関係充実に御尽力されてきたと、このように思いますけれども、これからの対応も含めて見解をお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(滝崎成樹君) 中国と北朝鮮の関係ですけれども、その全体像は貿易の面も含めて必ずしも明らかになっているわけではございませんけれども、経済関係を含めて北朝鮮と密接な関係を中国は有しているということは御指摘のとおりかと思います。
 そのようなことも反映しまして、中国と北朝鮮の間の貿易も、二〇一四年は二〇一三年に比べて若干減少はしておりますけれども、依然として高い水準にあるというふうに承知しております。
 それから、中国は、国連安全保障理事会の常任理事国ということもありますし、それから六者会合の議長国を務めているということもありますので、北朝鮮に対しては大きな影響力を有しているというふうに考えております。
 我が国といたしましては、対北朝鮮措置あるいは北朝鮮の対応を考える上で、国際社会が一層効果的に北朝鮮問題に対応していくという観点から、引き続き国際社会に対して対北朝鮮の関連安保理決議の着実かつ全面的な履行を求めていくというのが基本的な考えであります。
 また、この関係で、中国とも北朝鮮問題については様々な機会を通じて意見交換を行ってきておりまして、引き続き、日米、それから日米韓の連携を堅持しつつ、中国を含む関係国とも緊密に連携していきたいというふうに考えております。
 なお、先週末の二十一日の日に行われました日中韓の外相会合においても、三か国は、北朝鮮による核開発を容認することはできないということを再確認したほか、朝鮮半島の非核化の実質的な進展のため、意義のある対話再開に向けて共に努力するということで一致しておりますので、その点も御紹介しておきたいと思います。
○加藤敏幸君 なかなか難しい課題もあって、これ言葉にならない難しさといいましょうか、政府挙げて大変私は努力をしていただいているというふうに思います。一日も早くこの問題が解決されるよう、御努力の方もまたよろしくお願いいたします。
 最後に、迂回交易の取締りについて経産省にお伺いをしたいというふうに思います。
 これはもう皆さん御存じのとおり、やっぱり迂回輸出、迂回輸入ということがある種この制裁措置を脱法的に対応するという動きもこれはございます。そういうようなことで、各機関、警察、税関など努力もいただきながら、幾つもの事件が摘発されてきましたし、不正行為をした個人、企業に対して刑事罰、行政制裁が行われていますけれども、ゼロにはならないと、このような状況でございます。
 不正な迂回交易の実態と今後の対策について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(宗像直子君) お答えします。
 外為法に基づきます対北朝鮮輸出入禁止措置におきましては、北朝鮮を最終仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入について、中国など第三国を経由するものを含めて禁止しております。
 輸出につきましては、本措置の導入以降、外為法違反等により、累計で二十六件の事案で違反者が検挙されております。これらの違反事案は、一件を除き、中国、韓国又は香港を最終仕向地と偽装していたものでございます。主な違反貨物は、中古自動車、中古タイヤ、中古パソコン、日用品などでございます。
 輸入につきましては、累計で七件の事案で違反者が検挙されておりまして、これらの違反事案は全て中国を原産地又は船積地と偽装していたものでございます。主な違反貨物は、マツタケ、アサリなどの食料品、衣料などであります。
 経済産業省は、こうした北朝鮮との間の違法な輸出入を行う事業者の取締りに当たりまして、従来から、警察、税関等の関係省庁と緊密に連携して厳格に対処しております。
 今後も、引き続き従来同様、厳格に対処してまいります。
○加藤敏幸君 本件は、国民全体の意思が結集し、毅然と私はきちっと決められたことをやっていくということが大切ではないかということで、経産省、外務省始め各関係機関の御努力をお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。
 北朝鮮による核実験などの挑発行為は、国連安保理決議、日朝平壌宣言などに違反する行為であり、地域の平和と安定に対する極めて危険な逆行だと考えております。
 日本共産党は、北朝鮮に対し、事前に警告、厳しく糾弾、抗議するという態度表明を行ってまいりました。今回の北朝鮮に対する輸出入の全面禁止措置の期限延長については賛成するものであります。
 そこで、外務省にお聞きいたします。
 先日、先ほど御紹介もありました日中韓の三か国による外相会議が韓国のソウルで行われたとお聞きしております。三か国会議では、共同報道発表が発出されておりますが、その中で北朝鮮の核問題についてどのような認識の一致を見たのか、御紹介いただきたいと思います。
○政府参考人(滝崎成樹君) お答えいたします。
 今回の日中韓の外相会議におきましては、先ほども指摘させていただきましたように、三外相は、朝鮮半島における核兵器開発を断じて容認できないことを再確認し、関連する全ての国連安保理決議及び二〇〇五年九月十九日の共同声明の下での国際的な義務及び約束が忠実に履行されなければならないという認識で一致した、さらに、三外相は、朝鮮半島の非核化の達成に向け実質的な進展を得るために、意味のある六者会合を再開するべく共に努力を継続することを決定したというような内容が共同発表にはまとめられております。
○倉林明子君 今御紹介ありましたように、朝鮮半島の非核化の達成に向け実質的な進展を得るために、意味のある六者会合を再開すべく共に努力を継続する、こういうことが明記されたということで、大変重要なことだと思うんですね。
 この間の六か国協議をめぐる動きということでいいますと、振り返って、どうなってきたのか、御説明をいただきたい。
○政府参考人(滝崎成樹君) 最も最近のところ、近いところから御紹介いたしますと、二〇〇五年九月に開催された第四回の六者会合において共同声明というものが発表されております。その後、六者会合の枠組みを活用して様々な議論が行われてきておりますけれども、二〇〇八年の十二月に開催された第六回の六者会合に関する首席代表者会合以降、六者会合は開催されていないというような状況になっております。
○倉林明子君 これまでの経過を見ますと、二〇〇五年九月の六か国協議、この共同声明で北朝鮮は核兵器の放棄に合意をしていたと。にもかかわらず、二〇〇六年には核実験を強行、二〇〇九年に二度目を強行し、さらにその後、ミサイル技術を利用したいわゆるロケットを二度にわたって発射、三度目の核実験を強行ということになっているかと思うんです。
 こうした一連の経過を見ますと、対話は繰り返され合意は結ばれているけれども、北朝鮮はそれを何度も裏切っていると、こういう経過だと思うんですけれども、外務省の認識をお聞かせください。
○政府参考人(滝崎成樹君) 北朝鮮による核・ミサイル開発の継続というのは、日朝平壌宣言、六者会合共同声明、それから一連の国連安保理決議に明らかに違反しており、我が国としては決して容認できないというふうに考えております。
 我が国としましては、アメリカや韓国を始めとする関係国と連携しながら、北朝鮮に対し、いかなる挑発行為も行わず、関連する安保理決議を履行し、六者会合共同声明の完全実施に向けて具体的な行動を取るよう引き続き求めていく考えであります。
 また、拉致問題につきましては、五月のストックホルムでの日朝政府間協議において、北朝鮮は拉致被害者を含む全ての日本人に関する調査を行うことを約束し、七月に特別調査委員会を立ち上げて調査を開始しております。現在までに調査結果の通報というのがないわけですけれども、政府としては、引き続き迅速に調査を行い、速やかにかつ正直に結果を日本に通報することを強く求めていく考えであります。
 我が国といたしましては、先ほど宇都政務官の方からも申し上げましたように、対話と圧力の一貫した方針の下で、日朝平壌宣言に基づき、引き続き米国及び韓国を含む関係国とも緊密に連携しつつ、拉致、核、ミサイルといった日朝間の諸懸案を包括的に解決すべく粘り強く交渉を続けていく考えであります。
○倉林明子君 御紹介ありましたように、核兵器を放棄していく、この合意については、二〇〇八年以降、実質的な話はできていないということかと思うんですね。やっぱり、いかにこの問題、対話により解決していくのかと、対話による解決というレールにこの核兵器の問題も乗せていくということが大変大事になってきているかと思うんです。
 そこで、先ほどの日中韓三か国会議の共同報道発表にも記されていました意味のある六者会合を再開し、今度こそ北朝鮮に核兵器と核開発を放棄させるための実効ある措置を行わせる、こういう対話が必要になってきているというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(滝崎成樹君) 政府といたしましては、先ほども申し上げましたように、引き続き対話と圧力という一貫した方針の下で、日朝平壌宣言に基づいて、米国及び韓国を含む関係国とも緊密に連携しつつ、拉致、核、ミサイルという日朝間の諸懸案を包括的に解決すべく取り組んでいくというのが基本的な考えであります。
 六者会合についてですけれども、これは引き続き諸懸案の解決のための有効な枠組みというふうには考えていますけれども、政府としては、非核化に向けた信頼できる対話のためには、まずは北朝鮮が非核化に向けた真剣な意思を表明して、そのための具体的措置をとるということが重要だというふうに考えております。
 引き続き、関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して、安保理決議や六者会合の共同声明などを誠実かつ完全に実施することを求めていきたいというふうに考えております。
○倉林明子君 北朝鮮を対話による解決というレールに乗せる上で重要だと考えますのは、御紹介もありましたとおり、関係国を始め国際社会が一致して対応すること、制裁についても実効あるものにするということが大変重要だというふうに思うんです。
 その場合、大切なのは、目的をはっきりさせるということだと思うんですね。制裁強化、制裁のための制裁ということになってはならないので、北朝鮮を対話のテーブルに着ける、この目的をきちんと据えて行うことが重要だと思うんですけれど、いかがでしょうか。
○政府参考人(滝崎成樹君) 国際社会が北朝鮮の核、ミサイルなどの開発の問題に一層効果的に対応するためには、日本のみならず各国が北朝鮮の関連の国連安保理決議を厳格に履行していくことは重要だというふうに考えております。したがいまして、国際社会全体に対して働きかけていくということも必要だというふうに考えております。
 その上で、我が国といたしましては、北朝鮮側から諸懸案解決に向けた前向きな具体的行動を引き出す上で何が最も効果的かという観点から、不断に検討を行っていきたいというふうに考えております。
○倉林明子君 大臣に最後お聞きしたいと思うんですけれども、六か国協議の関係国はもちろん、国際社会が一致して制裁を実効あるものとする必要がある、これは言うまでもないことかと思います。制裁の強化は必要だけれども、その目的はあくまでも核兵器を放棄させるための真剣な対話の場をつくる、ここに置かなければならないというふうに考えます。今最も力を尽くすべき問題でもあると思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(宮沢洋一君) 平成二十五年に本措置の延長を検討したときの状況というのは、今いろいろ御質問ございましたけれども、国際社会の強い反対にもかかわらず、その前年の平成二十四年四月及び十二月に北朝鮮はミサイルを発射し、さらに翌年の平成二十五年二月には核実験を強行すると、こんな状況でございまして、挑発行為を繰り返すとともに、拉致問題に関する具体的な進展も一切見られなかった、こういう状況を受けまして、北朝鮮がこれ以上の挑発行為を控え、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた前向きで具体的な行動を取るよう強く求めるために、当時の措置を二年間延長することとしたものでございます。
 北朝鮮をめぐる諸懸案の包括的解決に向けて、国際社会とも協調しながら、政府としても、対話と圧力の方針の下、北朝鮮に対して毅然とした姿勢で臨むべく、本措置についても厳格に実施してまいりたいと考えております。
○倉林明子君 北朝鮮を真剣なテーブルに着かせる、核兵器放棄させるという努力に全力を挙げるということ、大事だと思うんです。そのためにも六か国協議の早期再開ということで力を尽くしていただきたい、強く求めて、終わります。
○委員長(吉川沙織君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(吉川沙織君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(吉川沙織君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時三十六分散会