第189回国会 経済産業委員会 第7号
平成二十七年四月二十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 沙織君
    理 事
                磯崎 仁彦君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                加藤 敏幸君
                倉林 明子君
    委 員
                阿達 雅志君
                岩井 茂樹君
                高野光二郎君
                松村 祥史君
                渡邉 美樹君
                小林 正夫君
                直嶋 正行君
                安井美沙子君
               佐々木さやか君
                浜田 昌良君
                東   徹君
                松田 公太君
                中野 正志君
                荒井 広幸君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        奥井 俊二君
   参考人
       全国中小企業団
       体中央会専務理
       事        高橋 晴樹君
       長野県飯田市長
       全国市長会経済
       委員長      牧野 光朗君
       四国タオル工業
       組合代表理事   近藤 聖司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○官公需についての中小企業者の受注の確保に関
 する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ─────────────
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、全国中小企業団体中央会専務理事高橋晴樹君、長野県飯田市長・全国市長会経済委員長牧野光朗君及び四国タオル工業組合代表理事近藤聖司君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、議事の進め方について申し上げます。
 まず、高橋参考人、牧野参考人、近藤参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、参考人、質疑者ともに御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず高橋参考人にお願いいたします。高橋晴樹参考人。
○参考人(高橋晴樹君) 座ったままで失礼申し上げます。
 全国中小企業団体中央会専務理事の高橋でございます。参議院の経済産業委員会の先生方には、日頃、中小企業及び中小企業組合の振興発展に深い御理解をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。本日は、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして意見を申し述べる機会をいただきましたことに心から感謝申し上げます。
 お手元に資料をお配りしてございますので、それを御覧をいただきながらお話をいたしたいと思います。
 全国中央会でございますけれども、御案内のとおり、事業協同組合など中小企業団体から構成されております。そこに書いてあるとおりでございます。
 それでは、法案について順次私どもの意見を申し述べたいと思います。
 まず、官公需法でございますが、三点申し上げたいと存じます。
 まず第一点は、新規中小企業者への配慮についてであります。
 改正法案では、創業十年未満の中小企業者を新規中小企業者として定義し、官公需において国等の契約の相手方として活用されることを配慮することといたしております。
 現在、人手不足が中小企業者の大きな隘路となっております。いかに人材を確保し、地域へ人材を供給していくかが大きな課題として挙がっているところでございます。人材不足は、今年より来年、来年より再来年と、年を追うごとに深化してまいるのではないかというふうに見ております。次の世代を担う新規中小企業者が官公需の仕事を通じて人材を確保し、技術力を磨くという観点から、私どもとしては改正内容を評価しているところでございます。
 他方、私どもの中に入っております建設関連の業界の方からは、経験の乏しい人が新たに参入をして品質の確保が維持できるのかという心配をしている声も届いているところでございます。
 法律の施行に際しましては、過度な実績を求めることなく官公需の入口はオープンにするという一方で、官公需制度は、業種特性や地域特性の実態を踏まえ、品質、性能、契約履行能力など、要件がクリアされた事業者であることによって受注につながる制度であるということを広く政府から丁寧に説明していただければと思います。それによって、新規の方、また既存の建設業者の方々も分かって仕事ができるのではないかと思っております。
 第二点目は、国の契約方針の策定、契約実績の概要の公表等についてでございます。
 改正法案によりますと、新規中小企業者を始めとする中小企業者の受注の機会の増大を図るため、新規中小企業者等からの契約目標の設定が国の基本方針に盛り込まれることが法律に明記されることとなっております。また、各省各庁等がそれぞれの実態に応じて、基本方針に即した新規中小企業者等との契約に関する契約の方針を策定し、公表することとなっております。
 国等の契約の方針には、契約の実績のほか、中小企業者の受注機会の増大を図るための措置やその実施状況が公表されてきましたけれども、これに加えまして、基本方針の策定事項や新規中小企業者の実績の公表などについて新たに措置されるということでございますので、これを評価するものでございます。公表し、その上で多くの方々の意見に耳を傾けつつ施策の効果を検証し、見直しを図るということを更に実践していただくようにお願い申し上げます。
 官公需は、国が八兆円、地方が十四・四兆円と、日本全体で二十二・三兆円というふうに市場があるわけでございますので、国と地方が一層連携を図ることによって地域の創業を促進し、地域経済の活性化を強力に支援していただきますよう、併せてお願いいたします。
 第三点目は、組合、特に官公需適格組合の更なる活用についてでございます。
 先ほど中小企業者をめぐる大きな隘路として人手不足問題があると申し上げましたけれども、今回の改正によって、意欲はあるものの実績に乏しく、資金、人的等の経営資源に乏しい創業者によるチャレンジが増えてまいるかと存じます。創業者の実態を考えますと、組合制度、特に官公需適格組合制度をいかにうまく活用していくかということが、今後、本改正法がうまく運用できるかの鍵を握るのではないかと我々は考えているところでございます。
 恐縮ですが、補足資料を御覧をいただきたいと思います。二ページにございますように、協同組合の受注の事例を書いてございます。
 二ページの@は、取引先の求める納入量を確保するために、小規模企業者が共同で一定量を確保して一括納品をしている生コンクリート製造業の組合の例でございます。二番目が、良質な石油を安全かつ安定的に供給し続けた実績により、行政と大規模災害に備え緊急資材等を提供する協定を締結した石油業の組合でございます。
 次の三ページ目は、一社で対応が困難な大規模警備業務を共同受注で確保いたしまして、組合員及び組合の安定的かつ継続的な発展を目指す警備業の組合でございます。これは官公需適格組合でございます。
 次の四ページ目でございますが、割れにくい高強度の陶磁器を学校、幼稚園、保育園などに販売いたしまして、教育現場から高い支持を受けている陶磁器卸の組合の例でございます。これも官公需適格組合でございます。
 次の五ページに、共同で取り組むことによって、三百六十五日、二十四時間体制で水道管理を行っている官公需の組合、こういう例などがございまして、小規模な事業者が共に創意工夫を重ね、事業者の持続的発展を力強く支えている組合は全国各地にあるものと存じます。このように共同で取り組むことは、創業間もない事業者こそ必要な取組であるというふうに考えてございます。
 官公需適格組合制度につきましては、事業協同組合などの中でも、特に官公需の受注に対して意欲的で、受注した契約に十分に責任を持って実施し得る経営基盤があるなどの共同受注体制が整備されている組合に対し、申請に基づいて各経済産業局などが証明し、国等の発注機関が積極的に活用しやすくしている制度でございます。この制度は、官公需法が制定されました翌年の昭和四十二年から発足いたしました。平成二十六年の十二月現在、八百二の官公需適格組合がございます。
 六ページに書いてございますように、福島県会津地域の道路等維持補修業務を行っている組合がございます。こういったものが官公需適格組合の例でございます。
 ただ、官公需受注の平成二十五年度の中小企業・小規模事業者向け契約実績は四兆二千七百七十九億円と、実績額比率五三・七%になっておりますけれども、官公需適格組合の契約実績は僅か二百四十一億円にとどまっているところでございます。このため、私ども中央会においても関係機関に働きかけを行っているところでございますけれども、地方自治体の発注担当者レベルまでまだまだ十分な理解が得られていないということを感じているところでございます。
 国におきましても、地方自治体に対してこの機会に官公需適格組合制度の活用を強力に呼びかけていただき、組合、特に官公需適格組合に対する受注機会の増大に向けた支援を強化していただくようお願いを申し上げたいと存じます。これにつきましては私どもの一致した要望でございますので、是非、法案採決の際、附帯決議が付くようでございますればこれを取り上げていただければ大変幸いでございます。
 続きまして、地域資源活用促進法の改正について意見を述べたいと存じます。
 全国中小企業団体中央会では本法を活用して支援を行ってきたところでございますけれども、地域資源は一万四千も指定され、地域資源を活用した事業計画の認定が一千三百件以上に上るというふうに言われております。ただ、そのほとんどが個別の会社、個社による小さな事業にとどまり、地域ブランドの創出など地域を挙げた面的な取組まで広がらない状況にございます。
 個々の中小企業・小規模事業者がゼロベースから自社ブランドを確立するのは通常相当困難でございます。後ほどお話があるかと思いますが、今治のタオルが好事例でございまして、産地組合等が中心になってベースとなる地域ブランドを確立し、その知名度や信頼性の上に各社がそれぞれ個性を生かして自社ブランドを乗せていくという戦略が有効ではないかというふうに考えております。
 そのためには、例えば市区町村がふるさと名物応援宣言を行い、その下で、地域の中小企業・小規模事業者と販路を担う小売、インターネット業者、デザイナー、観光業者など地域の多様な関係者が力強く連携することによって、地域ぐるみで地域ブランドの立ち上げなどの取組を推進していく必要があるというふうに考えます。その際、地域ブランドを守っていくためにも、土台となります地域団体商標を組合等が取得しやすくすることも重要な課題だろうと思います。
 この度の改正は、こうした課題一つ一つに対応するものであり、複数の中小企業者の共同した取組への支援の強化を図るなど、その内容を私どもは高く評価いたしてございます。
 次に、中小企業基盤整備機構法の改正でございます。
 国等が発注する官公需を受注するということは、中小企業・小規模事業者の仕事の確保になるほか、技術力、信用力の強化につながりまして、中小企業者の経営基盤の強化に大いに役に立っているという声をお聞きしております。新規中小企業者に官公需情報を分かりやすく使いやすいよう、情報を集約し提供していくことが重要となってまいります。
 中小企業庁で運営されております官公需ポータルサイトが昨年八月一日にリニューアルいたしました。中小機構が持つ情報収集力と官公需ポータルサイトの活用がお互いに相乗効果を発揮して、新規中小企業者の受注機会の拡大が図られますようお願いを申し上げたいと存じます。
 私ども全国中小企業団体中央会といたしましても、平成二十二年八月より全国四十七か所に設置しております官公需総合相談センターにおいて、新規中小企業事業者や官公需適格組合からの官公需における新規取引に関する参加の方法、発注情報、官公需適格組合証明の取得方法などの相談業務や施策情報の発信を行ってまいります。
 また、市町村が地域資源の活用に積極的に関与することになることから、中小機構の高度化融資の対象に市町村が加わり、地域資源を活用する事業者に貸付けが行われるということは大変有り難いことと存じます。よろしくお願いを申し上げます。
 最後になりますけれども、本法案はさきの臨時国会において提出されたもので、一日も早く成立を図られますようお願いを申し上げたいと存じます。本法案の成立によりまして、地域を支える官公需に携わる新規中小企業者の活躍、そして地域ぐるみの地域資源への取組という両輪で地域内再投資を推進していくことによって地域の需要が創生され、地域経済の好循環が全国各地に波及されますよう、先生方の御指導、御支援をお願い申し上げまして、意見陳述を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○委員長(吉川沙織君) ありがとうございました。
 次に、牧野参考人にお願いいたします。牧野光朗参考人。
○参考人(牧野光朗君) よろしくお願いいたします。
 本日は、参議院の経済産業委員会にお呼びいただきまして、私どもの取組につきまして、そしてそれに係ります提案につきましてお聞きいただけることに対しまして、まずもって感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
 また、日頃から全国の市町村、基礎自治体に対しまして、先生方におかれまして格別なる御指導、御支援をいただいておりますことを併せて感謝申し上げます。
 私の方からは、お手元にお配りしましたパワーポイントの資料を使いまして説明をさせていただければというふうに思っております。
 最初に、私どもの地域の概要ということで飯田市の概要を下に書かせていただいておりますが、私どもの地域、長野県の南部に位置します人口十万五千人弱の市でございまして、全市域の八五%が森林、山地というような、そんな典型的な中山間地域を抱える中小都市でございます。
 そうした中でありますが、地域の特性といたしまして、多様な地域づくり、物づくりが盛んに行われているというものがございます。町づくりにつきましては、町のシンボルになっておりますりんご並木や、あるいは人形劇の町としても知られておりますが、物づくりにつきましては、農業におきましては様々な果実、特に市田柿、今日も御紹介させていただきますが、こうした全国ブランドになっているようなそうした果実の栽培、あるいは水引や半生菓子といった伝統産業や精密部品、あるいは最近では環境産業といったものまで含めて様々な物づくりがされている地域でございます。
 この産業振興の中心を担っておりますのが、次のページに出てまいります公益財団法人南信州・飯田産業センターでございます。これは、元々は当時の通産省の政策に基づいてつくられました地場産業振興センターが基になっておりますが、地場産品の紹介や販売といったような役割から徐々に様々な産業振興策を取り入れてまいりまして、今は私どもの飯田、下伊那、南信州地域の物づくりの拠点、産業振興の拠点として大きく機能をしているところであります。
 最近は、御案内のとおり、地方創生と言われる中で、地域の産業振興、それも新しい、将来を担い得る産業をつくっていくための拠点としての機能を強めているところでありまして、特に食品農業、先ほどお話しいたしました市田柿やそのほかの食品農業関係の六次産業化等、こうした、クラスターと言っておりますけど、産業集積、あるいは最近とみに注目されております航空宇宙産業の集積、それから今日お話しさせていただきます環境産業等の集積、こういった将来性のある産業の集積をこの南信州・飯田産業センターを拠点として展開をしているという状況でございます。
 さて、今回の官公需法に関する意見といたしまして、飯田市の事例を少しひもとかせていただきながら提案をさせていただければというふうに思います。
 私どもの地域におきまして、この環境産業の一つの成功事例として挙げておりますのがLED防犯灯の開発でございます。これは元々、飯田市が環境モデル都市に指定され、環境省から補助金をいただく中でLEDの防犯灯の提案をさせていただいたわけでありますが、当時このLEDの防犯灯は、ベンチャー企業の参入が見られるのみでありまして、非常に単価が高い、そういった製品でありました。庁内におきまして議論をさせていただく中で、やはりできる限り地域の環境の取組を進めていくためには、より安くて良質な製品開発が必要ではないかという考えに至りまして、そうしたことをじゃどうやってこの地域の中でやっていくかということで、左の方にあります南信州・飯田産業センターのビジネスネットワーク支援センターの機能を使おうということに思いが至ったわけであります。
 これは元々は、この飯田ビジネスネットワーク支援センターというのは、中小企業のマーケティング力や受注力といったようなものを補完するためにつくられたセンターでありまして、こうした例えば域外からの受注というものをまずネットワーク支援センターで受けて、そして、このネットワーク支援センターに登録している企業にその内容を投げまして、手挙げ方式でそうした受注をマッチングさせるという、そういった役割を担っているものでございます。ここに初めて飯田市として発注をしたというのが、このLEDの防犯灯であります。
 これによりまして何が起こったかということでありますが、要は、LEDの防犯灯は当時非常に単価が高いものであってまだまだ開発途上という状況にあったわけでありますが、そういった中で、地域の物づくりの技術を生かして製品開発をしていこうということに機運が盛り上がり、結果的に十八社の皆さん方が二つのグループに分かれまして二機種の開発に成功するということになりました。これを飯田市といたしましては環境配慮型の製品「ぐりいいんだ」という形で認定をさせていただき、そして地域の防犯灯に採用するという過程を通ったわけであります。現在、これ約七年掛かりで整備を進めてまいりましたが、今年度で市内の防犯灯はLED化がこの二機種によりまして一〇〇%実現するという状況であります。市内六千灯は全てメードイン飯田のLEDの防犯灯になるという、そういう状況になります。
 このように、やはり中小企業というのは、チャレンジしようと思ってもなかなかその需要が読めない中で、そうした製品開発ができないという脆弱性があるというふうに考えております。それを補完する意味でこの官公需が機能を発揮することができればということで、こうした事例を他の地域にも増やしていくことができればというように考えるわけでありますが、今回のこの官公需法がそういった役割を支援してくれるような、そんなふうになればということを思うところでございます。
 下に、そうした官公需契約のスキーム案としてこんなのはどうかということで少し書かせていただいておりますが、言ってみれば、基礎自治体である市町村が地域のそうした産業振興を図っていく上でこうした官公需契約も生かしていければというものであります。そのためには、地域の中でこうした需給のマッチングを行うビジネスネットワーク支援センターのような役割を持つセンター機能というものを整備していくことも必要ではないかと考えるところでございます。
 これが私どもの官公需法に関します意見とさせていただくところでございます。
 次に、地域資源法に関する意見について述べさせていただきます。
 おめくりいただきまして、市田柿のブランドと、それから右側には飯田水引のブランドの事例を載せさせていただいております。実は、市田柿の方が非常に当地域では成功した事例でございまして、水引ブランドはこれからという状況があります。
 市田柿のブランドが一番成功いたしましたのは、当地域におきましては伝統食品として長い間、正月の歯固めとして食べられていた市田柿でありますが、当然単価も安く市場も限られていたという状態が長く続いておりました。そうしたものを打ち破って、自然食品として、そしてさらには高級ドライフルーツとして市場を開拓していったということがあります。
 これをするためには、実は正月だけで食べられていたので余り保存技術というのがまだ発達していなかったわけでありますが、冷蔵技術をかなりしっかりと発達させることによりまして、通年で販売できるような体制に持っていったということがあります。それによりまして、冬の歯固めの伝統食品が夏にも冷たく冷やしておいしく食べられる高級ドライフルーツに変わっていくというものでございまして、数字で申し上げますと、生産量は、大体、平成十八年には二千四百五十トンぐらいだったのが六年後の平成二十四年には二千七百五十トンぐらい、約三百トンぐらい増えておりますし、栽培面積も、平成十九年には約二百ヘクタールだったのが平成二十五年には三百十二ヘクタール、三百ヘクタールを超すと、一・五倍にまで増えているという状況であります。
 何よりも変化しましたのは市田柿の販売単価でありまして、昔はせいぜい一個五十円もすればいい値だったのが、現在では普通に二百円から三百五十円、高級品になりますと、最高級品では一個千円、約二十倍ぐらいの値段が付くというものでございます。実際に銀座で見ていただければ、そのぐらいの値段で売られているのも見ていただけるかと思います。そのぐらい、非常に高級ドライフルーツとしての市場の開拓に成功した。
 これは、今回の法律にも出てまいります、例えば体験型の観光といったようなものにも通じる、ここに観光と書かせていただいていますが、こういったものにも通じますし、それから、様々な市田柿に携わります産業、例えば皮むき機のような機械工業、あるいは海外ブランド等、様々な展開が市田柿を通してできるようになってきている、裾野が広がっているという一つの好例でございます。
 これに対して、水引の方は今非常に転換期を迎えているという状況であります。
 元々、飯田の水引は三百年の伝統を持っていて、髪の元結いを主力にしていたのが明治の初めまででありました。断髪令によりましてその需要がなくなって非常に危機に瀕するわけでありますが、そのときに冠婚葬祭の市場を開拓して、そちらの方に展開していくということで生き残ってまいりました。最近の冠婚葬祭の略式化が進む中でこうしたマーケットが今どんどん縮小している、新たなこれから需要を開拓していく必要があるというのが今の水引の現状でございます。
 そうした中で、これから、下に書いてありますように、専門的人材を確保して販路開拓をしていくということを地域を挙げて考えていければと思っておりますので、この法律もそういった御支援をしていただけるような形になればというふうに思っております。
 どうかよろしくお願いを申し上げ、私からの意見陳述とさせていただきます。
○委員長(吉川沙織君) ありがとうございました。
 次に、近藤参考人にお願いいたします。近藤聖司参考人。
○参考人(近藤聖司君) どうも皆さん、今日はありがとうございます。
 今日、私どもは、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の例ということで、この十年間、四国タオル工業組合が行ってまいりました今治タオルプロジェクト、すなわち今治タオルをどのようにブランド化をしてきたかというお話を少しさせていただきます。
 実は今年、タオルが今治で作られて百二十年になります。その中で本当に幾多の大変な危機がありました。特にやっぱり一九九一年のバブルの崩壊後、需要の減少と、あと海外からたくさんの安いタオルが入ってきた。本当にこれで産地自体が五分の一にシュリンクしてしまいました。
 そういう中で、二〇〇一年に国の方に繊維セーフガードの発動を要請したわけですが、これは当時のグローバル化の情勢の中で当然通るような形のあれではなかったわけですね。そういうことで、二〇〇四年にそれが却下されまして、それから我々の自立化のスタートが始まったわけですが、当然ブランド化も進んでおりませんし、個社がやっぱりSPAという形で前に出ていったわけですが、これはもう十分な結果は得られることができませんでした。
 そういう中で、二〇〇六年ですか、JAPANブランド育成支援事業、ここに当時の理事長が手を挙げて、これにちょっと最後懸けてみようということで手を挙げました。当時、私は青年部の方の会長をやっておったんですが、またどうせ単年度の事業で、適当なクリエーターか何かが来て知らない間に終わっていた、そういうものだろうというふうにたかをくくっていたんですけれども、今回は、佐藤可士和さんという本当にすばらしい、人間的にもすばらしい方なんですが、この方が来ていただいて、当時まだ百五十社ぐらいございましたけれども、同じ方向を向いていたのは十社でございました。インナーブランディングができていないうちにスタートしたわけです。
 そういう中で、当時の理事長は大変御苦労があって三年で任期途中で辞めてしまったんですが、そういう経緯がありまして、当時セーフガードがもし発令されていたら今治ブランドって今多分なかったと思います。今考えると、本当に発動されなくてよかったなとつくづく思っております。
 佐藤さんに教わったことなんですが、これは今治、それと、今治より優れた地域産品というのは本当に山ほど日本中にはある、ただ、それをきっちり消費者に伝え切っていないというところが問題だということですね。それで、佐藤さんは、まず継続的にそういうことをPRしていくためにブランドマークが必要だということで、手元に皆さんありますけれども、このマークを作ってくださいました。長い間見ても飽きない、そして継続的に行っていくためにはやっぱり飽きのこないブランドマークが必要だということで、今本当にこのマークのおかげで我々はもう生き返ったと言っても過言ではないと思います。
 そういうことでブランドマークができた。そしてその後、やっぱりブランドというのはマニュアルをちゃんと作らなきゃいけないということで、これはもう二年に一度改正しますが、本当に一年に何回もみんなが寄り合って、そのときの時代に合ったマニュアルを作ってまいります。それをちゃんとみんなが遵守していくということが非常に大事だということを感じております。実は、このブランドマークの裏には全部通し番号が入っていて、これはどこの会社がどのタオルを作ったか全部分かるようになっているんです。我々組合が抜き打ち検査をして、やっぱり適合していないものには厳しく注意をしていく、そういった管理も組合の方で行っております。
 我々が今までできなかった、考えもしなかったことをいろいろ教えてくださいました。やっぱり一番大きなのがメディアに対する対応ですね。これをいかに上手にして消費者に伝えていくか、この辺の対応の仕方も教わりました。そして、佐藤さんが一番やっぱり我々に対して評価してくださるのは、それらのブランドを使ってちゃんと組合が利益を出せる事業を行っていく、そしてそれで継続的にPR活動を行っていく。今、海外展示会とか人材育成、あとタオルソムリエという制度があります。これも全国からタオルソムリエを受けに来ます。今治にも受けに来ますけど、東京でも試験を行いますが、この辺を全部自分たちのそういった利益の中から賄っていくということでございます。
 今、組合の収入といいますと、このブランドマーク、これが、一年目が二百万枚、まあ大したことなかったんですね、一千万、大体五円で売っていますから。今が七千万枚です。このブランドマークだけで数億円。それと、あと実質組合が運営しますウエブサイト、それとリアルショップで年間六億。そこに三億の仕入れが組合員から発生しますから、かなりやっぱり大きな力となっていることは間違いないと思います。
 あと、この中で佐藤さんに教えていただいたのは、こういったブランド化の過程をちゃんと映像に残しておきなさい、そして、いざというとき、それをちゃんとメディアに配信してきちんと使っていくということが大事ですよ。そして、今回、本をこの一年間で二冊出しました。読まれた方いらっしゃるかと思いますが、この本と、今回、百二十周年の本を出させていただいた。こういう形で書物にも残しておくということは大事ですよということを非常に教わっております。
 このブランディングの中で何が大きく変わったか。まあタオル自体はみんな昔から真面目に作っておりますから、そんなに劇的に変わったわけじゃないんです。何が変わったかというと、やっぱり価格を含めた交渉力が随分上がってきたということです。ブランドをバックボーンにその辺の力が随分上がってきた。そして、流通に対して物を言えるようになってきたわけですね。それによって各社の利益、これが随分向上して、今回の設備投資、またすばらしい人材の確保にも十分それが寄与しているということでございます。
 本当に、このブランド力で一歩でも前に出ることによって、もしかしたら価格決定権まで我々が持つことができるようになる。実際、そういうふうにできている会社もございます。じゃ、今回の円安による原材料の高騰、これも十分これで、価格の交渉力が上がったことによって吸収できておる。そして、関連業界からの加工料の値上げについても皆さんにちゃんと還元できているという形で、本当にこのブランドがいい形で産地全体に寄与しているんだなというふうにつくづく感じております。
 また、最近では、やっぱり事業はうまくいっていても後継者がいない、だからそういうところで続けていけないというところがあるんですが、企業価値が上がってまいりまして、有り難いことにMアンドAを掛けてくださる。町工場にちゃんと大きなところがMアンドAを掛けていただいて、雇用の継続とか、あと組合員を減らすわけにはいきませんから、その辺が組合員を減らさないでずっとやっていっている大きな要因になっております。
 ただ、問題点も幾つかございまして、ちょっとやっぱりブランドが先走り過ぎていて、実際それぞれのメーカーが付いていけていないというところがございます。こういうところをこれからきっちり整備していく。
 そして、極論を言えば、各社がそれぞれのブランドを構築する、そしてその上に今治ブランドが成り立つ、そういうふうになれば本当に足腰の強い地域ブランドになっていくということで、その辺、様々な手を打っていかなきゃいけないんですが、今まで今治タオルというのは組合という面に対して支援をいただいておった。これからそういうところを整備していくためには、やっぱりこれからは点での支援というのが、成熟したそういった、まあ成熟、ちょっと手前みそになってしまいますが、ある程度のところまで行けば、点での支援というのが非常に大切になってくるんではないかというふうに感じております。
 このブランディングを通じて幾つか感じたことがございます。一番大きく感じたのが、やっぱり一社二社で頑張ってみても何の意味もない。その巻き起こす渦というのは、そんなにやっぱり大きくないんです。最初、このブランディングが始まったとき、私も自社のブランドをやっておりますので、これで生きていけると十分思っていたんですね。まあ無関心だったんです。ただ、組合の方にだんだんのめり込んでいくうちに、これはやっぱり組合でやることってすごい意義があるなというふうに感じました。
 個性のある中小企業が集積して、そしてそこで様々な個性のある商品を作っていく、これがやっぱり今治の魅力であって、例えばアメリカのノースカロライナにも大きなタオル産地があったんです。それは、もう今治の産地より大きなタオルの産地があったわけですね。ただ、でもそれ一社だったんです。その下請が何百社もそこであったわけなんですが、もう本当に一年か二年で全部なくなってしまいました。でも、今治というのは本当に小さな会社がたくさん集積していて、五百軒で何とか百社残って、そして今復活してきているわけですね。極論を言えば、一千億の大企業が一個ある町より、十億の企業が百社ある、そういった町になるべきじゃないかというふうにつくづく感じております。
 それと、今つくづく感じておるのが、タオル単体ではこれからは非常に難しくなってくるなということを感じております。さっきから、地域のいろんなコンテンツを結び付けてという話が出ておりましたが、これは本当に非常に大事になってくると思います。
 まず、我々としては、今、しまなみ海道というすばらしい観光資源がございます。ここはやっぱり、去年、世界からサイクリストが集まってきた。そこで、知事がサイクリングタオルを作れと。サイクリングタオルなんて今ゼロなんですね、売上げが。それをこれから伸ばしていく、世界に対して。これは、もう全部それはプラスアルファになっていくわけです。今、今治には世界から、特に台湾から、台湾のジャイアントといって世界で一番大きな自転車の支店が今治にあります。もう本当に台湾人の方が自転車でぐるぐる回っています。そういう方たちにもタオルを向けて売っていくということを今やっておりまして、今台湾で非常に今治タオルは人気になっております。地道な活動がやっぱりそういった好結果を生むということでございます。
 あと、今治といいますと、今、FC今治、サッカーのチームですね。これは、本当にJリーグのずっとずっと下なんですが、岡田全日本の監督がオーナーになっていただいて、そして岡田監督も、この間お話ししたんですが、地域創生というのが私の頭の中にあると、サッカーを通じてこの地方都市から元気になっていくんだということで、自らオーナーに手を挙げていただいて、今は年の半分ぐらい今治に住んでジュニアからの育成というのをやっております。
 今治タオルもずっとトップチームのサポートをやってきたんですけど、岡田監督が入って大手のところが入ってきて、今、ここに付けるマークが僕らのときは百万ぐらいだったのに今は五千万円になっちゃったんで、トップチームはサポートできませんが、今はジュニアのチーム、アンダー16の女子のチームがありますが、そこには我々今治タオルとしてもサポートして、タオルもそこに提供したりして、いろんな形で絡み合いながら地域創生に貢献していきたいというふうに思っております。
 また、あと今治には、タオル以外にやっぱり大きな八千億の規模を持った造船という産業がございます。実は来月、造船と一緒になってギネスに挑戦ということで、タオルを数万枚使って船のモザイクを作る、それでギネスに申請するという、そういった事業をやる予定になっております。造船は、進水式をやるたびに今治タオルを使っていただいて、世界のお客さんに今治タオルをどんどんどんどん使っていっていただく。そのお礼を込めて今度一緒にそういった事業を行う。やっぱり、地方でそういう産業が集まっていろんなことをやるのは非常に大事なことだというふうに感じております。
 あと、全日空さんという大きな飛行機会社が我々の小さなところに目を向けていただいて、二週間前に全日空さんがアメリカのトーナメントを買い取ったんですね。そこで、最後に優勝者が池に飛び込む、そしてその後バスローブを着るというのを、これをフィーチャーしてくれたんです、今治タオルを使いましょうということで。そして、全米に向けてそのビデオを使っていただいて放映してくれました。日本でもWOWOWで放送されましたが、そういうことで、本当に大きい会社小さい会社関係なくして、世界に向けて日本をPRしていくって本当に大事なことだと思います。
 それと、今一番感じておるのが、結果が出なくてもずっとやっぱり組合というのは活動を続けておくべきだと。どこかで歯車が必ず合ってくるんですね。今我々が成功している南青山の実際の店舗、これも昔、市が二億出してやってくれて、失敗失敗と言われたんですが、あの経験がないと今この成功はなかったと思います。
 それとか、このPR活動を行っている中で、まあ不謹慎ですが、チャイナ・リスクが発生した。そのときに、やっぱり日本のものを買ってあげましょうという国民のそういう気持ちが、何にもやっていなかったら多分つながらなかったと思うんですが、やっぱりやり続けることということは意義があるなというふうにつくづく感じております。
 海外展示会も一緒で、今すぐ結果が余り出ていないと言う人はいるんですが、様々な問題にぶち当たります。水の問題、硬水、軟水、それにタオルが対応していかなきゃいけない。これは今やっておかなきゃ駄目だと思います。
 それとか、これだけ流通が変わる中で、自分たちのスタンスをメーカーがどこに置くべきか、前に出るのか、ここでいいのかということを今非常に勉強しておる段階です。必ず五年後には結果を出してこの後に伝えていきたいというふうに思っております。
 それと、今治が伸びた伸びたといっても、産地としては二〇パー以上伸びたんですが、全体の中ではたった二%なんですね。九%が一一%になっただけです、シェアでいうと。ということは、ほかに同じように二%伸びたら元気になる産地っていっぱいあると思うんですよ。そういうことを教育を含めて子供たちに伝える。自分たちの国で作ったものを自分たちが二%余分に消費するだけで国って元気になるんだよということは非常に大事だと思います。今治では、工業高校の先生が授業の中でタオルのことを生徒に本当にきっちり説明してくれるんですよ。今治がこんなに元気になったことをみんなどう思う、うれしいと思わないかということをどんどん言ってくれるんです。僕らも授業に参加して生徒と対話していく、そういうことによっていい人材を我々に送り込んでくれる、本当にいい循環になっているというふうに感じております。
 最後、一つ。これから世界の中で日本がどういう形で存在感を出していくか、これは、さっき言いましたように、一社二社じゃ駄目なんですね。やっぱり日本全体をブランド化して、そこからそういったメリットを下ろしていくということが大事だと思います。そういう意味では、これからは、さっき言いましたように、今治タオルだけでは駄目、いろんなものが光る、引き出しがいっぱいある国になって、その中で今治タオルが更に光るようになりたいというふうに努力をしてまいりたいと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
○委員長(吉川沙織君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○高野光二郎君 自由民主党の高知県の高野光二郎です。
 大変貴重なお話、ありがとうございました。特に近藤代表理事のお話を、同じ四国県人として非常にうれしく思いますし、今治市は焼き肉のたれとか調味料とか食品加工も非常にいろんな産業があって、非常にうらやましく思います。
 そこでちょっとお伺いしたいんですが、先ほど、JAPANブランド育成支援事業、これを活用して様々な事業を行ったということでございましたが、安倍政権では昨年六月に小規模企業振興基本法を成立をいたしました。今まさに、現在今審議中の官公需法改正とか、今回のふるさと名物もそうなんですが、中小企業の需要をもっと創生をしようといったような法律を今審議をいたしております。
 その中で、四国タオル工業組合も活用されたJAPANブランド育成支援事業から更にバージョンアップされた、今度は市町村も一緒になってふるさと名物を発掘する地域資源活用法の改正、これらについての評価をお伺いをさせていただきたいと思います。
 また、中小企業・小規模事業者がこれらの国の支援策を活用して成果を出すために何が必要なのか、事業とのマッチングであるとか申請書の準備であるとか、いろいろあろうと思いますが、国の支援事業を使って成功する秘訣を是非、全国の中でもロールモデルである近藤さんにお伺いをしたいです。
○参考人(近藤聖司君) どのようにすれば成功にといいますか、高知県も実は私何回か行って、紙の産地といろいろ交流も図っておるんですが、やっぱりどこの産地でも、まとまらないと言うんですね。それぞれ我の強い会社が集まって、タオルも物すごい我が強いんですけど、今回結果が出たことによってまとまっていっておるわけですが。
 今まで展示会とかいろいろやってきて、今回、補助金のおかげで今度パリでお店を出していくんですが、今までと同じやり方ではやっぱりなかなか難しい、もう展示会とか出るだけではなかなかこっちを振り向いてくれないということで、佐藤さんとも土曜日にお話しして、いろんな形でのマッチングというのをやっていく。
 例えば、向こうに出ている日本食屋さんに今治タオルを全部配っていって、おしぼりの文化ごと輸出しましょうというような、そのときに自分たちが三か月のポップアップショップをそこに補助金を使って出しているわけで、そこに行っていただければもっと今治タオルを深く深掘りできますよというような、そういったことをPR。それはもう個々の会社ではそんなスケールの大きいことは絶対できませんし、そういうことはもう絶対補助金を使ってやるべきだというふうに思っております。
 そういうことで、皆さんに結果が出ていくことによってまとまりというのが出てきておるということですね。だから、最初は十社でスタートしたという話でしたけれども、今は九十五社、全部で百十何社のうち九十五社がこのプロジェクトに参加をしておるということで、まだ増えておるような状況でございます。
○高野光二郎君 ありがとうございます。
 続きまして、高橋参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
 官公需を受注する際には、厳格な組合であると証明されるためには、物品、役務に関しては、官公需の受注について熱心な指導者がいること、役員と共同受注した案件を担当した組合員が連帯責任を負うことなど七項目、工事に関しては十項目の基準を満たさなければ入れないということでございます。
 それらの要件を満たし、十二分に官公需の仕事ができると中小企業庁が証明しているにもかかわらず、官公需適格組合の官公需の受注は全体の八兆円のたったの〇・三%、二百四十一億円。今お話ありましたが、二百四十一億円でございます。その中で、さらに、二百四十一億円の内訳の二百億円がもう役務に偏っているわけですよね。これらの状況を全国中小企業団体中央会としてどのように把握をされているのかというのをお伺いをさせていただきたいです。
 官公需適格組合の受注機会の増大について、具体的にどのような課題があって、どのような取組が必要なのか、高橋参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
○参考人(高橋晴樹君) なかなか難しくて、私どももどうしてできないんだろうかというのはなかなか分からないんですけれども、一つは、それだけきちんとやっていますので、逆に言うと値付けが上がってしまっているのかもしれないという感じがあります。それぞれ個々のやつを見たわけではありませんのでよく分かりませんけれども、せっかくそういうきちんとしたところというのは、逆に言えばその後まできちんとやろうということになるので、そういうところがあるのかなというのがまず率直な印象でございます。
 それから、私どもとしては、国等と書いてあるこの等が、都道府県、市町村じゃなくて、これは国のいわゆる昔でいう特殊法人なんですね。それで、中小企業庁の方で、各都道府県、市町村にも国に準じてこれをやってくださいねとお願いはされているんですが、何しろ、御承知だと思いますが中小企業施策ってこんなにたくさんあって、これでまた市町村独自のがあってとなると、なかなか官公需まで頭が回らない市町村があるのかなという気がいたします。
 我々としては、官公需の組合が全国組織をつくっており、それを私ども応援しているわけですけれども、そこで京都宣言とかいっていろんなところでアピールはしておりますけれども、なかなかそこがうまくいっていないというので本当に困っておりますが、一応、せっかく中小企業庁の方でそういう認定制度を取っていただいたということを、当然我々の力が足りないということをまず反省をいたしますけれども、国の方でも、何しろたくさん施策がある中でこればっかりやっていられないということでしょうけれども、今回のこの官公需法の改正ということで、国の方からも、市町村、都道府県に国もやるから皆さんもやってくださいということを是非言っていただくということと、我々が各県の中央会を通じて、県庁、それから余りお付き合いがないんですが市町村の方に伺って、やってくださいというお願いをして、その代わりきちんと仕事はします、きちんとした仕事をしますということをアピールしていくことかなというふうに思っているところでございます。
○高野光二郎君 そこで、関連して牧野市長にお伺いさせてください。
 今、市町村と県の連携が、協力が必要ということでございますが、官公需市場が、いわゆる国では八兆円ですが、都道府県と市町村合わせたらそのほかに十二兆円あるわけなんですが、この中で契約実績が高いのは、鹿児島県が一位で八九・七%、島根県が八八・九%。長野県は八一・五%、大体四十七都道府県で中くらいなんですね。
 その中で、飯田市の地元の中小企業・小規模事業者が国の官公需に参画をするための具体的な支援がまず一点、お伺いさせていただきたい。もう一つは、飯田市の公的調達、官公需もあると思うんですよ、地元の中小企業の優先策等ございましたら、お教えいただきたいと思います。
○参考人(牧野光朗君) まず、飯田市の支援策ということで、先ほども防犯灯の例を出させていただきましたが、飯田市は特に環境モデル都市、環境文化都市を標榜していまして、こうした環境に配慮した製品ということに対しては独自の認定制度を持っていまして、これは「ぐりいいんだ」という名前で呼ばれているんですが、そうした制度を持っていまして、そうした「ぐりいいんだ」に認定されたそうした製品というものは、この防犯灯もそうですし、そのほかの様々なインフラの部材みたいなものなんかでも認定されているものあるんですけれども、そういったものはできる限りやはり使っていこうという考え方を持っています。特に国の方のそういった支援というか、私どもは自分たちの地域でそうした製品開発をしたものをなるべく他の地域にも使ってもらいたいという考え方を持っていますので、こうした防犯灯や「ぐりいいんだ」の製品というものをいろんな形で紹介させていただいて、そうした国や県あるいは他の市町村の官公需で使ってもらえればというのはあります。
 ただ、今一番課題として私どもが認識していますのは、結局、地域の中小企業の皆さん方がそうした市場に入っていくための大きな壁というのは、今回紹介させていただいたLED防犯灯のときの最初の経緯のところが非常に参考になると思うんですけれども、実際に補助金をもらった市の職員の感覚でいいますと、もう予算をもらったんだからとにかく発注を掛けたいと。つまり、既存の製品があるところに発注を掛けたいという考え方をするんですね。ですから、高かろうが、つまり、あのときたしか防犯灯は一基五万円以上したんですけれども、高かろうが何だろうが、とにかくもうある製品で、既存の製品で掛けてしまうという考え方をするんですね。
 しかし、政策的な観点から考えたときに、もっと安くていい製品というのは作れるんじゃないかと。それをその地域の中で考えていくということが大事じゃないかということを申し上げて、しかし今はその製品がないと、なければ作ってもらうというのはどうだという考え方に至るにはかなりの議論が必要だったという経緯があります。
 つまり、こうした官公需ということで、既存の製品だけをベースにして考えていたんでは、恐らく今言った中小企業の新しい参入というのはなかなか望めない。だからこそ、今なくてもちゃんとそういうことができるんだということを、どれだけそうした発注する側で考えていけるかということが私は重要じゃないかというふうに思っています。
○高野光二郎君 ありがとうございました。大変参考になりました。
○安井美沙子君 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。
 今日は、三人の参考人の皆様に大変貴重なお話を伺いまして、ありがとうございました。
 まず、四国タオル工業組合代表理事近藤聖司様にお伺いをいたします。
 私も、一回今治タオルを使い始めてからほかのタオルが使えなくなりまして、特にバスタオルは本当に愛用しております。実は、今治のタオルを知ったきっかけといいますのは、議員になる前に私、JAPANブランド育成事業の研究をしておりまして、その中で幾つかの実際の対象事業を調査したんですけれども、今治、そして鯖江の眼鏡、それから山形のカロッツェリアプロジェクトなど、中でも際立った事業について調査をさせていただきました。
 その中で幾つか成功するポイントというのが見出されたわけなんですけれども、共通して見られましたのが、やはり中国の脅威、グローバル化による非常に危機感を持っていらした産地であったということ。それから、いろいろな、先ほどもお話しされていましたけれども、紆余曲折を経て、ある程度の、まとまってはいなかったかもしれないけれども青写真が皆様の中にできていた。その青写真を実現していくために、たまたま今回はJAPANブランド育成事業というスキームを利用して、使えるものは使ってそれを実現していったという受け身ではない能動的な取組、それからキーパーソンの存在、この場合は佐藤可士和さんだったかもしれませんけれども、必ずしも外部の方でない場合もありましたけれども、キーパーソンの存在があったと。このような非常に苦悩の中で生み出していったうねりのようなものを成功事例の中で見ました。
 そういうことを見た上で、今回のこの地域産業資源活用法、この改正案を見たときに、私は、こういった成功事例に逆行するような護送船団方式のような気がしてならないんですね。つまり、こういった、今まで見てきた成功例にあったような、何というんでしょうか、伝統文化をもう一度再発見して、取って付けたようなものではなくて、伝統文化をもう一度自分たちで生み育てていくんだというようなそういう機運の中で生まれるというよりは、国が守ってあげますよ支援してあげますよという中で、全てを金太郎あめ的にやっていくという中で果たして成功事例がどれだけ出てくるのかというところに危惧を覚えているわけです。
 そこで近藤様にお伺いしたいのは、今までずっと紆余曲折を経てこられた中で、今回のこの地域資源活用促進法に対してどういうふうに思われているかということなんです。私もこれから元気な地域がどんどん出てきていただけることを願っておりますので、この法律に対して、もし問題点があるとお感じになるのであれば、その点、見解をいただきたいと思います。
○参考人(近藤聖司君) この地域資源活用法の中で、特に地域団体商標の特例というのがございます。これ、今治タオルも実はこれを取得しております。
 もしこれがなかったら、なかなか今我々が打ち出している事業の多くは成り立っていかないということですね。特に今治タオルブランドというのも、これも中国で取られておりましたけど、これも市長と一緒になって取り返して、そしてこれから中国も視野に入れていくということで、そういう形でやっぱり市町村の中でまとまってやっていくというのは非常に大事なことだと思います。
 それと、農業体験や産業観光、さっきも言いましたけど、地域のほかの資源と結び付いていく。しまなみ海道というのが、さっき自転車、歴史と言いましたけど、あそこで例えば今ミカンを作っております。これはミカンだけじゃなくて、今、今治というのは鳥の町でもあるんです。焼き鳥の町でもあるんですね。全部がミカンじゃなくて、そこでやっぱり鳥を放し飼いとかにして、そこで新しいまた農業を起こしていって、そしてそれをまた食につなげていく、魚だけじゃなくて鳥もあるよと。
 そういうことはやっぱり、こういった法案はちゃんと通してやっていただかないと、なかなか個々ではできないということですね。今治タオルはたまたま小さな産業で小さくまとまっていたからうまくいったということですが、やっぱりこういう大きなことをやるためにはそういうことも必要になってくると思います。是非こういう法案は通していただきたいというふうに思っております。
○安井美沙子君 ありがとうございました。
 こういった法律も、要は使い方次第だということだと思います。
 何かこういった地域の活性化を私は法定化していくということがちょっと気になるわけですけれども、おっしゃるように、その地域地域のこの法律への直面の仕方といいますか対処の仕方といいますか、活用の仕方なんだろうと思います。そこは是非、他の地域にも発信をしていただければ、アドバイスをしていただければというふうに思います。
○参考人(近藤聖司君) 鯖江ともちゃんと連携しながら……
○委員長(吉川沙織君) 委員長の指名を待ってから発言ください。
○参考人(近藤聖司君) はい。
 今、全国でこういうことをやっているので、お話をさせていただく機会があって、鯖江さんとも有田さんとも、いろんなところとそういう連携を取りながら、いつか地域ブランドサミットをやりましょうねというふうな動きになっておりますので、さっき言いましたように、地域だけの連携じゃなくて、やっぱり日本全体の連携というのもやっていけば、もっともっと大きなくくりでPRできていくんじゃないかというふうに思います。
○安井美沙子君 まさにそれが理想でありまして、国が主導するんではなくて、地域があくまでも国の制度を利用して元気になり、そして地域と地域が結び付いていく、そうするといつの間にか日本全体が元気になっていくと、そういう姿が本当に望ましいと思いますので、どうぞこれからも頑張っていただきたいと思います。
 次に、牧野市長にお伺いします。
 先ほど、ビジネスネットワーク支援センターというところのお話を伺いました。大臣所信に対する質疑の中で、私、経済産業大臣に対してベンチャー育成政策について伺ったんですね。そのときに、国の今回の日本再興戦略の中でベンチャー育成というのは非常に重要な位置を占めているわけですけれども、その割に国にはなかなかその育成の具体策がないというところを私は質問させていただきました。
 今日、このビジネスネットワーク支援センターの話を伺って、そしてこのポンチ絵、これを拝見して、まさにこれ私が思い描いているシリコンバレーのイメージと非常に近いものがありまして、日本にこういうものがあったらいいのになと思うものを飯田市で先行的にやられているのではないかなというふうに思って伺っておりました。
 特に産官学ですね、ここに研究センターもあり、そして企業もつながっており、そして地域金融機関、これが要だと思ったわけなんですが、シリコンバレーですとベンチャーキャピタルとかエンジェルという存在がありますけれども、飯田市の場合はこの地域金融機関が非常に密接に協力をし合っているのではないかというふうに思えました。
 このビジネスネットワーク支援センターを中心とする物づくりの拠点を飯田市が先行的につくれた、これはどうやってつくられて、実際どういうふうに機能しているかというところをもう少し解説していただければと思います。
○参考人(牧野光朗君) ビジネスネットワーク支援センターは、今お話があったように、地域の新しい製品開発の要として機能しているという、そういった側面があります。
 これがどうしてこういった形になるようになったかというのは、初めから今の機能を果たせたというものではありません。これはまさに積み重ねでありまして、最初はいわゆる共同受注方式という形で、地域の外のいろんな、から来る注文をまず受けて、それができるところに分けていくという、そういうことを一緒にやってやらないと、なかなか中小企業としての生き残りが図れないんじゃないかと、そういう考え方から始まっていくんですが、そのうちに、この製品開発の話を共同でやっていこうということになってまいります。そのためにオーガナイザーという形で人材を実は確保していまして、地域の中でやはりそうした物づくりに関わる人材をいかに確保するかというのが実は大きな課題だと思っています。
 このLEDの防犯灯ができましたのも、実はTDK飯田というところの社長さんをやられていた木下さんという方をスカウトしまして、その方にオーガナイザーになってもらい、このビジネスネットワーク支援センターのそうした製品開発、特に環境産業に係る製品開発に関わってもらったというのがあります。
 中小企業は、こういうピラミッド構造の中でいきますと三次下請とか四次下請というような形であって、実は上下関係でほとんど結び付けられて、言われたものを、注文されたものを作るというようなことで受け身な仕事をやってきたのがほとんどでした。それを、自ら製品開発して横でつながるということをやるということは、実はなかなかなかったわけであります。
 このビジネスネットワーク支援センターは、まさにその横のつながりをつくることによりまして独自の製品をより安く作ることに成功してきております。
 以上であります。
○安井美沙子君 ありがとうございました。
 JAPANブランド事業と似た部分を感じたんですが、それを市町村で、市でやっているというところがまた先行的だと思います。これが全国に広がっていくことを願っています。
 ありがとうございました。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかでございます。
 今日は、三人の参考人の皆様、貴重な機会をいただきまして、大変にありがとうございます。
 では早速、三名の参考人の皆様にそれぞれお伺いをしたいんですけれども、今回の地域資源の活用の促進法に関してなんですが、こうした地域資源を用いた新しい製品を開発する、地域の名物をつくっていくということで、これまでのこの促進法による認定事業者などについてアンケートを行いますと、やはり一番大きい声が、販路の開拓について非常に難しいと、困難を感じるというアンケート結果がございます。
 この販路の開拓支援ということを今回の改正法の中では、例えば一般社団、また財団、NPO法人が販路の開拓とか情報発信について支援を行ったりですとか、それから消費者ニーズを把握している小売、ネット事業者に協力者として取り組んでいただくとか、こうしたことも盛り込ませていただいております。
 今治タオルの場合は、本当にブランド化とまた販路の開拓についても大変紆余曲折あったのだと思いますけれども、成功されておりますけれども、それぞれのお立場から、こうした中小企業の地域の資源を活用した製品開発について、販路の開拓支援というものはどういうふうにあるべきかといいますか、どういうことが望ましいのかというところについて御意見を伺いたいと思います。
○参考人(近藤聖司君) 今治タオルも今はブランド化でいい形で進んでおりますけれども、従来の販路に売っていくということは非常に、同じ中の畑を耕してもなかなか利益って出てこないです。やっぱり新しい市場に行って、要するにレッドオーシャンに行くよりブルーオーシャンに、せっかくこれだけブランドがあるんだから、行くべきなんですね。そのためにはやっぱり本当にいろんな情報がなきゃいけない。そういうことはやっぱり四国に住んでおりますとなかなかそういう情報は入ってこないわけで、そういうところの物づくりをして、新しいところに行こうと思えば新しい物づくりも必要になってくるんです。
 でも、その感覚がまだまだ、さっき今治タオル、中が付いていっていないというのはそういうことで、全く違う視点から物を見てタオルを作るということがまだできていないんですね。そういうことで、やっぱり外部から今のうちは呼んできてきっちり指導していく、それで新しい市場に打って出るということが大事なものですから、その辺を人材育成という形で、これからそういった支援をいただきながら、そういった情報も今治の中に入れていって、とにかく今まで今治が危機を乗り越えてきたのは常に厳しい時期に新しいものを開発してきた、それを続けていくためには今後もそういう支援は必要になってくるというふうに思っております。
○参考人(牧野光朗君) 販路の開拓についてはいろんなやり方があると思うんですが、官公需の関係で申し上げますと、やはり私たち行政自らが、うまく商品開発したらもう買い取りますということをはっきり言えるかどうかだというふうに思います。
 この防犯灯の開発のときには、要は、さっき申し上げたように、こっちでもう条件を出したわけですね。五万円以上であった市場に対して、私が言ったのは、二万五千円以下の商品を三か月で製品開発できるのであれば、その製品をもう採用しますという形でお話をさせていただいて、それにまさに成功した。
 つまり、そういった需要がしっかりともうあるのであれば、あとは製品開発するだけに、そこに特化できるわけですね。中小企業の皆さん方に、販路の開拓も自分でやってください、製品開発も自分でやってくださいというのは余りにも重過ぎるんです。まずは、やはりそういったところで、製品開発にちゃんと成功すればその成果はきちんと反映させてあげますよということを行政の方で言えるかどうか。うまくいかなかったらもうそれはしようがないと思うんですね。でも、うまくちゃんと言ったとおりの内容できちんと製品開発してきたら、ちゃんと行政としてもその役割を果たすんだということを最初にお約束しておけば、実際にできて、今飯田の夜の町はこのLED防犯灯で明かりがついているわけですから、私はそういったことは十分可能性があると。自ら、だから地元の自治体がそういった可能性の芽を摘んではいけないというふうに思っています。
○参考人(高橋晴樹君) 最終製品とそれから部品などとやっぱり分けて考えていくべきだろうと思いますが、私どもで今国から仕事を預かっておりますものづくり補助金などでは、最終製品というよりか、部品とかそういうのが多いので、それをどこへ売ったらいいんだろうかというような相談などを受けておりますが、その場合には、全体でいろんな、組合を通して、中央会を通して、それから横の中央会に聞いて、買ってくれる人がいるかどうかというようなことをやりますし、また最終製品ですと、昔でいうといわゆる産地組合というのがございまして、彦根の仏壇だとか、燕の刃、洋食器、三木の刃物とか、そういうところは地域の名前が昔はブランドだったというふうに思うんですけれども、それが何か古ぼけたものというふうになってしまっているのかなという気がいたします。
 先ほどの今治のタオルのように、いろいろ困難な中で、デザイナーだとか通販の人とかそこをつかまえて、自分たちのものをいいものであるということを売っていくということがあると思います。産地組合で、例えば燕などではKEIBA印で有名とか、自社のブランドでやっぱり売っているところが多いんですね。産地としてはまとまっているように見えても、さっき今治のお話がありましたけど、そういうふうになっていくと、変な話ですが、人集めとかそういうことについても個々の企業ではなかなかできない、それから教育訓練なんかもやはりみんなでやった方がいいというようなことがございますので、本来的には地域のブランドというのを前面に出せばいいんですけれども、なかなか自社の長い間のブランドを持っておるものですから、自分のところでできればいいと、こういうふうになるんだろうと思います。
 商工会などでは、今いろんな製品を作ったらそれをインターネットを通じて売るようなことをやっていただいておりますので、我々中央会は、中央会だけでというんじゃなくて、やはり商工会とか商工会議所と一緒になって、彼らの持っている力を利用して何とかブランド力なり販路を開拓したいというふうに思っているところでございます。
○佐々木さやか君 ありがとうございます。
 じゃ、最後に牧野参考人にもう一問お願いしたいんですけれども、人材の確保の重要性ということが今日もお話しになりました。ちょっとこの法改正には直接は関係ないんですが、若い世代のUIJターンですとか、それから地域おこし協力隊というようなものも今力を入れて政府としても取り組んでおります。そうした新卒の学生さんとか若い世代の皆さんに地域の活性化に力を出してもらうためにお取り組みのことがありましたら教えていただきたいんですけれども、お願いいたします。
○参考人(牧野光朗君) これからの次代の地域を担う若い皆さん方に頑張ってもらうというのは、これはどこの地域にとっても非常に重要だというふうに思います。
 そうした若い皆さん方に頑張ってもらうための環境整備ということについては、いろいろな、飯田としてもメニューを取りそろえています。飯田市の場合、実は若い皆さん方がそういった地域づくりに関わるということはいろんな形で出てきておりまして、言ってみれば、そういった若い皆さん方の発想を潰すんじゃなくて、もう少し何とか盛り上げて、実現させるにはどうすればいいかという考え方を飯田市としてもずっと考えてやってきております。
 こういった製品開発という面におきましても、当然そういう若い皆さん方が結構関わっている部分もありますし、それから地域づくりでも、最近、飯田ではちょうど人力車を走らせるプロジェクトがこの春から始まったんですけど、城下町に人力車を走らせたいというようなことで若い皆さん方が提案されて、それを市としても観光協会としてもフォローしていくような形でそのプロジェクトの実現を今させているというのがあるんですけど、そういう若い皆さんの発想を大事にしようという機運は今地域の中に醸成されてきているというふうに思っています。
○佐々木さやか君 以上で終わります。
 ありがとうございました。
○東徹君 維新の党の東徹でございます。
 今日は、三人の参考人の方、貴重な御意見をいただき、本当にありがとうございます。
 私は、地元というか大阪でありまして、大阪には泉州タオルというのがあるんですけれども、私も今治タオルを愛用させていただいておりまして、泉州タオルを作っている皆さんにはいつも申し訳ないなと思いながらも、やはり何か、このブランドマークというか、これを持っていること自体が自分も何かうれしくなるような、今日お話を聞いて改めて、さすがやっぱりそういういろんな苦労があってここまで来たんだなというふうに思いました。
 また、びっくりしたのが、二%しかシェアが伸びていないにもかかわらず、何か全国で今治タオルがこれだけ人気があって名前が知れていて、隣に松田先生おられますけど、松田先生のところの議員の先生の闘魂と書いたタオルを見たら、そこにも今治って書いてあるんですね。それぐらい多くの方が愛用されているという、本当にすごいなと思うんですが。確かにこういった法律も大事だというふうに思うんですけれども、ただ、やはり自分たちの努力というか、そういったところも非常に大事だというふうに思っておりますし、今後、泉州タオルとかそういったところに対しても非常にいい刺激になったんではないのかなというふうに思っております。
 そんな中で、更にまだまだこれからシェアを伸ばしていこうという思いもあるというふうなことで、非常にうれしい限りで、どんどん活躍をしていただきたいというふうに思っておるんですが、こういう法律があって、それがなかったら駄目だというところで先ほどもお話をいただいたんですが、やっぱり自分たちの企業努力というのが一番大事じゃないのかというふうに改めて思ったんですが、その点についてもう一度ちょっとお話をいただければ有り難いなと思います。
○参考人(近藤聖司君) 実は泉州タオルさんも非常に頑張っておられて、今は国産のタオルというくくりで泉州も伸びています。そして、基準自体も、今治は五秒で沈まなきゃいけないんですけど、泉州さんはその一年後に三秒というルールを作られて、今、東京タオルも、小平の方にあるんですが、一秒で沈むというふうに、皆さんそれで結構数字を伸ばしておられるので、本当に全体でいい相乗効果が出ているのかなと、タオル業界は、そのように感じております。タオル工連の方で、全体のことで大阪さんとも随分連携を取らせていただいている次第でございます。
 あと、我々も最初に、JAPANブランド育成支援事業、多分一年だったら駄目だったと思うんですね。三年やって更に一年延長していただいた、これがやっぱり非常に大きかったですね。二〇〇六年から始まりましたけど、二〇〇九年までは落ちているんです。二〇〇九年から反転攻勢に出たわけで、その間はやっぱり自分たちの力だけではちょっと難しかったかなと。その伸び始めたときに一年延長していただいた、これがやっぱり確かに大きかったと思います。やっぱり、助走して飛び立つまではそういうものというのはもう絶対に必要だというふうに痛感しております。
○東徹君 ありがとうございます。
 続きまして、牧野参考人の方にお伺いをさせていただきたいと思います。
 市田柿、干し柿って若い人にはなかなかなじみのないというか非常に敬遠されがちなものが、最近ドライフルーツばやりというところもあって、そういったところにも目を付けて拡大していこうというところとか、それからまた海外の方にも展開していこうというふうにされておるんだと思うんですけれども、飯田市として、そういったところに販路の、先ほども話がありましたけれども、販路開拓、これ百貨店にも卸しておられるわけでありまして、行政として特にどういった何か支援とかそういったことができたのか、ちょっと具体的に教えていただければ有り難いなと思うんですが。
○参考人(牧野光朗君) この市田柿ブランドの発展のときにその原動力になったのは、まず行政というよりも、外からこの地域に移り住んできて、ここでそうした市田柿をブランド化させようというアントレプレナー、起業家が現れたというのがまずあります。これは、かぶちゃん農園というあの会社になるんですけれども、その会社が非常にこの市田柿を全国展開させるべくマーケティングを展開した、それが全体の底上げにつながっていったという部分があります。
 行政としてということで申し上げますと、まさにこの市田柿クラスターの展開で書かせていただいたような、こういったいろんな市田柿のブランド化に関わるような取組ということに行政としての支援をさせてもらったという環境整備のところですね、これが大きいと思っています。やはり担い手、作る皆さん方がどれだけこうしたことに力を注げるかということで、今になると笑い話みたいになるんですけど、最初に私が本当にこのブランド化を進めているときに農家の皆さん方から出たことをそのまま申し上げますと、こんなに高く売っていいのかという話があったんです。本当にそう言うんですよ。我々が食べているこんなので、要するに、まるで詐欺じゃないかみたいな感じで、こんなに高く売っちまっていいのかということをいろんなところから聞いたんですけど、いや、これは高く売れるんですと、皆さん方、あんなに苦労して市田柿作っていらっしゃるじゃないですか、それに報いるためには、やはり一円でも高く売れるようなことをやっていかなければいけないんですと、そういうことを言って回ったんですね。こういったことも大変重要な私は行政の役割ではないかというふうに思っています。
○東徹君 ありがとうございます。行政のトップリーダーとしてのそういう役割、非常に大事なんだろうというふうに思います。
 もう一点牧野参考人にお伺いをさせていただきたいんですが、先ほどありましたLEDの防犯灯、私は既製品があるものだというふうに思っておったんですが、五万円であるところを二万五千円でしたですか、半額の値段で作ってみろということで作らせたということで、そんなに安くできるんだったら、それはもうこれこそまだ全国的に広がっていくんじゃないのかなと、私はこういった形をした防犯灯って初めて見るなというふうに思っておるんですが。
 これこそ、行政がよくどんどんどんどんと防犯灯を町の治安のために増やしていったと思うんですけれども、これが飯田市では確かに今六千灯あるということなんですけれども、これを本当はもっと全国展開をしていかないといけないんじゃないかと思うんですが、なかなか広がらない課題とかいろいろあろうかと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○参考人(牧野光朗君) そこはまさにマーケット構造のなせるところでありまして、つまり、私どもがこの二万五千円以下の防犯灯に成功して、これが大体六、七年前なんですけど、その後、大手が参入するんです、この市場に。そこでもっと安い海外製品をこの市場に投入してくるといった経緯があります。
 つまり、中小企業の製品開発の難しいのは、こういったものができたので、そして実際にここでモデル地域としてやって実績も積んだんですけど、じゃ、ほかの地域に広めようかというときに、そういった海外製品がどっと入ってくる、海外で作られたものでもちろん日本のメーカー名が付いているんですけど、大企業の製品がどっと入ってくるということによって、ほかの企業では、言ってみればこういう成功ストーリー、物語はあるんですけど、結局大企業の方の製品を選んでいってしまうというそういった経緯があって、これだけ頑張って開発したにもかかわらず、私たちの周りの町村ではみんな使ってもらっているんですけど、なかなかそれ以上の地域に広がっていかないというのはそういったことがありました。
 ですから、そういったことをどういうふうに捉えるかというのは、これは大きな課題かと思っています。
○東徹君 ありがとうございます。
 ちょっと驚いたんですが、二万五千円よりもまだ更に安いという製品が出てくるということですか。
○参考人(牧野光朗君) だから、もっと二万円以下……
○委員長(吉川沙織君) 委員長の指名を待ってから発言ください。
 あと、時間ですので端的にお願いいたします。
○参考人(牧野光朗君) はい。失礼しました。
 今ですと、もう二万円以下の製品も出回っておりますので。
○東徹君 分かりました。ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子でございます。
 今日は、お三方、御意見聞かせていただきましてありがとうございました。
 牧野参考人にお伺いしたいと思うんですけれども、地域を活性化していくということがこの法改正の目的にもなっているわけですが、御市においては経済自立度を見える化して、それをビジョンにして、自立度として目標を七〇%まで上げていくんだということを掲げておいでだということで、非常に明確なスタンスだなと思ったんですね。
 これまでの経済政策ということ、地域活性化ということになりますと、企業誘致をしたり、また出ていかれてしまったりということでいろいろあったわけですけれども、これを自立度に注目して引き上げていくという考え方は非常に参考になるなと思うんですね。地域経済の自立を目指していくというところで鍵になるという考え方というのをお示しいただければなと思います。
○参考人(牧野光朗君) 私どもの地域においては、経済自立度を分析いたしまして、そしてそれを上げていく、それを目標にしております。今お話がありましたように、最終的には、究極の目標は七〇%何とかこの地域で、ちゃんとある程度自分たちの産業で自分たちの地域の住民の皆さん方が食べていけるようなそういった産業基盤をつくっていきたいという、そういった思いを持っているところでありますが、実際には、リーマン・ショックやあるいは東日本大震災といった非常に大きな外的要因によりまして、自立度の向上を、上げるのはなかなか難しい、既存のやはり産業だけでは上げるのは難しいといったことに直面しており、したがって、これを上げていくためには新産業を育成していかなきゃいけないという考え方を取っております。
 企業誘致の考え方を否定するものではないんですが、企業を単に誘致して、そしてそれで終わりと、言ってみれば捕まえた魚には餌をやらないみたいな感じで、後は税金を落としてくださいみたいなやり方というのは、もう私は通用しないと。そういったやり方でやっていたのでは、また新たな労働力がもっと安いところ、あるいはもっと立地条件がいいところにどんどん移ってしまうことにつながりかねない。むしろ、ちゃんと自分たちの地域で地に足が付いた産業をどれだけ育成できるかということにもっともっと力を入れていくべきではないかという考え方を取ってこれまでやってきたところであります。
○倉林明子君 エネルギーの地産地消の取組でも飯田市に視察に行かせていただきまして非常に参考になったということで、大いに今後も注目したいなと思っております。
 高橋参考人に質問したいと思います。
 先ほど、なぜ官公需適格組合の受注確保が伸びないのかという御指摘ありましたけれども、本当にそこをどう伸ばしていくのかということも大事なことだなというふうに思っているわけです。その点では、割合を本当に増やしていこうと思えば適正な利益が確保できるというところがやっぱりポイントになるんだと思うんですね。
 その上で、私は、御紹介はありませんでしたけれども、中央会が官公需法がありながらリバースオークション、中央省庁の調達方式で導入されて、今でも試行、試しているんだということなんですけれども、ネットを通じて時間内なら何度でも価格を下げられるという方式がいまだに試行されているということについて、やっぱり価格引下げの要素にしかならないというふうに思うんですけれども、高橋参考人の見解をお聞きしておきたいと思います。
○参考人(高橋晴樹君) お手元に調査室でお作りになりましたこの参考人関係資料の十二ページを御覧をいただきたいと思います。
 これは、私どもが昨年東京で大会を行いましたときの決議のものでございますが、十二ページの(3)、「競り下げ方式の導入反対」と書いておりまして、これは、数年前から採用するための試行、トライアルがありましたけれども、これについて我々は元から反対をいたしておりました。なぜかというと、どんどん下げていくということは、利益を削ってまで何か取りたいから、実績を残したいからということなんですが、中小企業の場合にはそれほど余裕がありませんので、一度そこに入ってしまうとアリ地獄に入ってしまうおそれがあります。大企業だったら、まあこの一遍はいいや、取りあえずやってみて、次取れるかもしれないという話はできるんですけれども、中小企業はできないということで、これは私どもは反対をいたしております。
 それで、そういう反対運動が効いたかどうかは別でございますけれども、競り下げについては最近ではもう少なくなってきて、トライアルは年に一、二件しかやってないんじゃないかと思いますけれども、だんだん少なくなってきているように思っておりますし、まだ行いたいという省庁があれば、我々としては、是非行わないでくれと、ますます苦境に陥るだけですということで申し上げたいというふうに思っているところでございます。
○倉林明子君 適正な価格が担保されて、そこで働く地域の方々の仕事と賃金が引き上がっていくということにつなげていくことが官公需法の、官公需適格組合も含めて、やっぱりそこが基本になってくるんだろうと思うんですね。
 先ほど、資料の中に地域における協同組合の事例ということで福島県の宮下地区建設業協同組合の事例の御紹介がありました。冬場は除雪作業、もう積雪地帯にあっては欠かせない事業でもあるんですけれども、これができるのは、やっぱり雪が降っていないときの仕事もしっかり確保できているという裏表になって地域への貢献もできているということだと思うんですね。
 そういう役割からいっても、絶対、地域貢献、地域から信頼を得て協同組合があるという、適格組合も含めて、こういう地域との関係があるということ、地域との関係を高めていくということも今後の事業確保にとっても大事なことになってくるんじゃないかと思う。京都宣言でそういう趣旨も含まれていたのではないかというふうに思うんです。
 高橋参考人に最後お聞きしたいのは、官公需適格組合の受注機会の増大ということと地域経済活性化ということについて最後アピールをしていただいて、終わりたいと思います。
○参考人(高橋晴樹君) ありがとうございます。
 ちょっと一枚しか持ってきませんでしたが、京都宣言というので自分たちで作ったものでございますけれども、今お話にございましたように、その地域地域できちんと仕事をするということを経済産業局で認定を受けたところでございますので、そこが一年間で決まった仕事がきちんとあるということがあれば、真冬の雪が多いときに、こういうことを言うと変ですけれども、無理な仕事もちゃんとやりますということになるのではないだろうかと私ども思っておりますが、別に無理をさせる必要もないんですけれども、きちんとした費用を払っていただける、それからきちんとしたことをできるという組合がありますと、そういうことで地域地域を守っていくことができるんじゃないかと、私どもはそう思っておりますので、先生方の御協力、御支援を是非お願いいたしたいと存じます。
 以上でございます。
○倉林明子君 終わります。
 ありがとうございました。
○松田公太君 日本を元気にする会、松田公太でございます。本日は貴重な時間をありがとうございます。
 まず、今治タオルの件でお聞きしたいというふうに思いますが、近藤参考人にですね。本当に今治タオルのV字回復、これすばらしいことだと思っていますし、私もたしか何年前かダボス会議に出席したときに、ダボス会議でも今治タオルさんはアピールされていて商品が配られていたような記憶があるんですけれども。
 例えば著名なクリエーティブディレクター、先ほどお話しいただきましたけれども、佐藤可士和さんの影響はやはり大きかったんじゃないかなというふうに思うんですね。私も佐藤さんと以前から知り合いでして、本当に天才的なセンスの持ち主だなというふうに思っておりますけれども、同時に彼は物すごい有名人なわけですよね。ちょっときつい質問かもしれませんけれども、ということになってしまうと、同じやり方をほかの例えば無名なディレクターとかにやってもらっても難しいところがあるんじゃないかなというふうに感じるわけです。通常は、やはり金銭的にもなかなか著名なディレクターとかプロデューサーを雇うことというのは難しいんじゃないかなというふうに思うんですよね。
 ですから、何がお聞きしたいかというと、今般のこのふるさと名物応援事業にはふるさとプロデューサーの育成事業というものが含まれているわけなんですけれども、無名のプロデューサーを採用する若しくは育てていく、そのためにはどういうことが大切で、どういう取組をするべきだと近藤参考人は思われるか、お聞きしたいと思います。
○参考人(近藤聖司君) 実は、最初から佐藤さんのところにお願いに行ったわけじゃなくて、これは無名なプロデューサーにお願いに行ったんです。そうしたら彼がすごく人間的にすばらしい方で、これは僕は無理だと、佐藤さんというすごくすばらしい人がいるから行きましょうということでお願いに行ったわけです。そのときに持っていったタオルが非常にすばらしくて、佐藤さんは今治タオルを全然知らなかったんですね、ほとんど。タオルなんか何を使っても一緒だと思っていたんですけれども、それを、後で返事しますということで、僕らが帰った後、使っていただいた。それで、やっぱりこれはすばらしいということで、一回四国に行きましょうと来たら、そこにやっぱり若い人たちがたくさんタオルに従事していて、そしてそういったいいものを作る環境が整っていたので佐藤さんが引き受けてくださったわけです。
 佐藤さんは、僕らの一番問題はバジェットがない、要するに予算がない。でも、地域をこれから元気にしていくのはやっぱり僕の使命だということで、値段は言えませんけれども、かなりお安い値段で、今、もう何年もたっていますけれども据置きでやっていただいています。その辺は本当に人間的にすばらしい方だと思います。
 それと、さっき、無名のプロデューサーでは難しいというお話も、必ずしもそうではないと思います。うちの会社にも、地域からだけでなく全国からそういった人たちが今、ブランド化によって人が集まるようになってきた。
 そうすると、やっぱり有名な人に頼むとどうしてもライセンスブランドに近いものになってしまいます。僕も最初、ライセンスブランドと地域ブランドの区別付かなかったんですが、佐藤さんの場合は、佐藤可士和というライセンスブランドじゃなくて今治ブランドをつくるんだと、そのところがちゃんと線引きができていらっしゃる方なので、幾ら有名でも佐藤さんが余り前に出るということはないんです。あくまでも僕らの自主性に任せてくれるということで、そんなに有名なプロデューサーはこれからは今治は余り必要がない。今、佐藤さんはこれからずっとやっぱりいていただくんだけど、個々の会社がやるためには、やっぱり個社で育てていった方が僕はいいと思います。
○松田公太君 これは佐藤可士和さん本人がという聞き方じゃないんですけれども、固定した金額でずっと今もやっていただいているということですが、今後、例えばそういうプロデューサーを育てるに当たって、何かインセンティブって、どうですか、与えた方がいいと思いますか。例えば、売上高に応じてロイヤリティーを払うとか。
○参考人(近藤聖司君) やっぱりインセンティブというのは余りいい仕組みじゃなくて、例えばイタリアに行ったときにインセンティブでやったんですけど、彼らはやっぱり益率を全然見ないんですね。売上げで見てしまうので、やっぱりインセンティブをやるんだったら利益率でやるとか、そういうふうに成功報酬でやらないと、売上げでやってしまうとどうしても安売りに走ってしまう。ちょっとそういう痛い経験があるので、インセンティブというのはすごく消極的にはなってしまいます。
○松田公太君 それでは、高橋参考人とこれは牧野参考人にもお聞きしたいんですけれども、地域資源法に関連してですけれども、高橋参考人は、以前、これは日刊工業新聞ですかね、インタビューを受けられた際に、ものづくり補助金を歓迎したいという非常に積極的なお話をされているわけですね。
 私も基本的にはそうだと思うんですが、そのような取組は供給ありき、ある意味プロダクト・アウト的な発想になってしまうことが多いと思うんです、先ほど来もお話しいただいておりますけれども。補助金で商品を作ってしまいますと、どうしてもモラルハザードといいますか、多分、自分が全額出すよりも、そこは発生するのはやむを得ないというふうに思いますし、商品も補助金も無駄になってしまうという可能性が高まるんじゃないかなというふうに私は感じているんですね。
 ふるさと名物をてこに地域活性化を図るという取組について、何を気を付けながらどのように進めるべきだというふうに思うでしょうか。これは高橋さんと牧野さん、お二人にお聞きしたいと思います。
○参考人(高橋晴樹君) 今、ものづくりの補助金の話が出ましたけれども、これはお役所の方で、私どもに基金管理団体として任されたわけでございますが、やっぱり設備投資が足りないというのが背景にあって、さらに中小企業では設備投資がなかなかできるほどのお金を持っていないということで、しかしこの不況の中で、新しく付加価値を付ける、それから生産性を向上するということで、いろいろな企業にトライアルをさせてみようと、こういうことでお役所の方で始められたというふうに私どもは理解をいたしております。
 したがいまして、モラルハザードとかそういうことには直接これではならないと思いますけれども、また、うまくいった場合には収益納付をさせていただくようにしておりますし、私どもの方も、いいかげんなことをやっている方については、精算払と概算払のときにきちんとして、ちゃんとやるようにということで、一千億円のお金を預かっているわけでございますので、モラルハザードをするやからもいるかもしれません、詐欺をやる人も幾人かいるというふうに聞いておりますので。ただ、このものづくりの補助金については特にそういうことはないというふうに思っております。
 一方で、今回のふるさと名物でございますけれども、これはやはりコーディネーターという人がいないとなかなかできないということだと思うんですね。先ほど、今治のものでお話ありましたけれども、さっき私、若干申し上げましたけれども、昔から産地組合というのがあって、竹細工だったら別府とか、そういうのが今、私はもう古い人間なものですからそういう頭になっていますけれども、今の若い人たちは全然そんなことを思っていません。行田といえば足袋だというのが昔の人間の感じですが、今、行田というと足袋だって誰も考えていないというわけですが、それでも作っている方はいらっしゃるかもしれません。
 そういう昔ながらの組合であっても、きちんと、言い方は変ですけれども、今治のように新しく考えている組合があると、その中にはコーディネーターの方がいらっしゃるということでございますから、やはりいろんなものを作っていくときに、いかにコーディネーターを見付けるかというのがそれぞれの企業なり組合の大事なところじゃないかなというふうに思っております。
○参考人(牧野光朗君) 一つの事例で申し上げさせていただきます。
 今日はちょっと紹介していないんですけど、私どもはさっきお話にも出ました再生可能エネルギーの取組も進めておりまして、その中でペレットの普及促進ということもやってきております。
 これは南信バイオマス組合という組合がペレットの供給をやっているんですけれど、私どものやり方というのは、当然、今お話があったように、供給側に例えば補助金を出す形にしてペレットの価格を下げて、それで普及させましょうというやり方ももちろんあると思うんですが、そういうやり方は極力取らないできました。
 というのは、大体、ペレットの産業が産業として自立するには、一体じゃどのぐらいの需要があればいいのかというのをシミュレートしまして、私たちの地域で大体約千トンあればちゃんと企業として回っていけるということを想定いたしまして、逆に入れたのは、ですからペレットストーブを毎年数個ぐらいでやっていたのでは間に合わないんですね。千トンぐらいのやはり需要をつくるためには、ペレットボイラーをどれだけ温泉地とかそういったお風呂に入れられるかということの方がはるかに重要で、そちらの方に重点的に補助金を付ける形でペレットボイラーの設置を行いまして、そして、なるべく早く事業として、産業として成り立つところまで持っていくんだということでやりまして、おかげさまで今大体約千三百トンぐらいの需要を地域の中でつくって、その会社はといいますか、その産業はきちんと回っているという状況であります。
○松田公太君 ありがとうございました。
 終わります。
○中野正志君 次世代の党の中野正志と申します。
 先ほど来お伺いをして、お三方のような方の元気が我が日本の元気だと、つくづく感銘をいたしております。是非これからもますます、こういう明るい元気いっぱいが私たちの日本にまだちょっと足りない地域、部分があると、そうも感じておりますので、これからますます御活躍あられますようにお祈りをさせていただきます。
 まず、高橋参考人に、先ほどいわゆる官公需適格組合の話が出ました。確かに、我々、信用保証の問題を含め、今までも、例えば緊急保証の問題があったりとか、いろいろな案件あります。中小・小規模企業対策ありますけれども、残念ですが、発注者側と言われるいわゆる役所側の末端の職員、なかなか理解していない地域もある。これは、ですから結果的には適格組合、名前は聞いたことあるんでしょうけれども、具体にどう発注するかとか、そういうことすら理解されていない市、町、村があるんではないかなと思うんですが、もっと中央会としてPR頑張るべきではないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(高橋晴樹君) 大変頭の痛い問題でございまして、また先生から鋭い御質問を受けましたけれども、やっぱりなかなか、先ほどのこの分厚い本の中の一ページだけなんですね。これ自体が、各市町村の職員、市町村は、余りこういうことを言うと怒られますけど、産業政策というのは余りやっていないところが多いものですから、なかなか分からないんだろうと思うんですね。
 そういう場合には、例えば、今日こういうような会合があって、こういう発言をしているということを、やはり全県の中央会を通じて、先ほども申し上げましたように、都道府県と県庁もやっぱり濃淡がございまして、産業政策やるところと、いや、そんなの要らないんだというところもあったりしておりますから、しかしながら、県庁、なかなか市役所まで私ども残念ながら手足がないものですから行けませんけれども、たまたま飯田の場合は長野県の中央会の支所があるものですから飯田市に行けるようなものですけれども、なかなか余りないので直接行けないということがありますけれども、私どもとしては、こういう機会を捉えて、またずうずうしいんですけれども、お役所の方にお願いしてきちんと県や市町村にこういう制度をちゃんと理解してやってほしいということを言っていただく。
 また、私どもも当然自分たちがやらなきゃいけないことでございますので、今後ともしっかり官公需適格組合の、組合自体やっていただいていますが、官公需適格組合まではなかなか認識していただいていないという実情でございますので、しっかり頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○中野正志君 ありがとうございます。
 さっき話題に出ましたリバースオークション、反対だと。私もこの間の経済産業委員会で、総合評価方式の精度を高めるべきだと、もう安ければいいという最低価格入札などというのは極力少なくしていって総合評価方式を上げるべきだと。経済産業省の発注案件では、一千二百三十四件の入札を実施して、うち三二%の四百件が最低価格落札方式であったと。総合評価落札方式の方は六八%で、八百三十四件だったと。
 私はやっぱり、経産省のみならず、国交省もそうだし、ほかの都道府県、各市町村、みんなこの総合評価方式の精度を高めていくことが企業の健全な発展と、それから優秀な人材を集めることができる、雇用も守ることができるという視点でやっぱり考えるべきだと思うんですね。高橋参考人あるいは牧野参考人、一言ずつこのことについてお考え聞かせてください。
○参考人(高橋晴樹君) おっしゃるとおりでございます。
 私どもとしては、先ほど申し上げましたように、原価を割ってまで受注するような、国だから、都道府県だから、市町村だから、しようがないじゃないか税金なんだからというのではないと思います。やはり、きちんとした利益を確保できるような金額で設定されているものを、それを更に競り下げるとか、そういうのはやはりおかしいんじゃないかというふうに思っているところでございます。
○参考人(牧野光朗君) やはり地域の経済がちゃんと回っていかないと自立度は向上しないということがありますので、何でもかんでも安ければいいというものではなくて、やはり地域の産業振興に資するようなやり方ということを考えていくことが必要と思っております。
○中野正志君 牧野参考人、市長会の経済委員長という立場でもあられますからあえて聞かせていただくんですが、私、専門工事業者と通称言われる人たちと仲がいいんです、例えば左官屋さんとか建具屋さんとか、そういう業種の人たちなんですけどね。国交省は、一次下請についてはもう一〇〇%社会保険にしっかり加入しなさいよと、でないとペナルティーを科しますよと。私はこれはいいことだと思います。ただ、恐らく地方自治体はまだそこまでいっていないんではないかなと思うんですが、御見解と、今後、市長会でもしお取り組みでなければ是非お取り組みをいただきたいと、そうも思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(牧野光朗君) 全国市長会といたしましても、これは大きな課題というふうに捉えているところでございます。
 私ども飯田市としましても、そうした今お話のあった左官屋さんとか、様々な、大工さんとか、そういったいわゆる建設業に携わるようなそういった皆さん方からもよく意見をお聞きさせていただきながら、飯田市としての独自の取組もさせていただいているところでございます。
○中野正志君 ありがとうございます。
 近藤参考人、先ほど全日空さんと仲がいいという御披瀝がありましたけれども、例えば全日空でおしぼり、是非やっぱり近藤さんの方のブランドでやるというのはいかがなのかなと。
 やっぱり、私たち日本人は普通におしぼり使いますけれども、とりわけ外国人におしぼりを使っていただいて、我が家もおたくのを使わせてもらっているんですが、孫なんかに非常にいいんですね、赤ちゃん。こういうのが外国人にも知れ渡ると海外展開もっといい形で進むんではないのかなと。取りあえず、ANA、全日空ということでやられたらいかがでしょうか、あえて。
○参考人(近藤聖司君) もうその辺は組合員の中でちゃんと供給しておりますので、我々組合が出ていくと非常に問題になります。
 あと、さっきお話ししましたように、今回は世界でということで、パリのそういった、今、日本のブームですから、そういったところにおしぼりを全部配っていきたいなというふうに、そういった計画でございます。
○中野正志君 ありがとうございました。
 頑張ってくださいませ。
○荒井広幸君 荒井です。
 先ほど来からお話を聞いて、うんと勉強になっておりますし、中野先生のように勇気が湧いてきたという私も感じがしてお聞かせをいただいておりました。ありがとうございます。
 早速ですが、近藤さんにお尋ねしたいんですけど、海外のものが八〇%まだありますから、産地間競争をしてもお互いに、先ほどの近藤さんのお言葉では相乗効果もあるということですし、お互いに競い合うという効果も出てくると思うんですね。これは、やっぱりそういう意味では、海外のものに取って代わるという、国内だけ見た場合に、取って代わる市場があるからこういう観点ができるんだろうというふうに思いますが、産地間競争というのを基本的にどのように近藤参考人はお考えになりますか。
○参考人(近藤聖司君) 昔厳しいときは、見据える相手、コンペティターが海外の中国だったんですけど、今我々は余り中国は見ていないんですね。例えばコンペティターは、どっちかというと、逆に日本の優れたほかの地域の産品だというふうに思っています。その中で光っていかないと、今治タオルというのはこれからはないと思います。そうやって見据える相手が違うことによって、コスト競争から逃れられたわけですね。だから、今全く違う市場で勝負できているので、やっぱり見据える相手が変わるということは非常に大事なことだと思います。
 そして、中国から入ってきたものに取って代わるというそういう論法じゃなくて、僕らはやっぱり新しい市場を自分たちで創造していくということで新しい商品をつくり出していく、そこに今組合としてどんどん力を入れておるところでございます。
○荒井広幸君 分かりました。
 そこで、飯田市長さんにお尋ねしたいんですが、台湾でも干し柿、私の福島ではあんぽ柿と言っているんですけど、会津でも作っておるんですけれども、台湾で人気だということになったときに、なかなか干し柿を食べている文化というのは余りないかもしれませんけれども、そこに例えば他地域での産地が入っていった場合に、競争によってなお台湾市場が増えていくというふうに受け止めるのか、やっぱりちょっとまだ落ち着かないうちに入ってこられたら困るなというような意識があるのか、この辺どのようにお考えになりますか。
○参考人(牧野光朗君) あんぽ柿、私も好きなんですけど、あんぽ柿と市田柿はかなり見た目も違いますし、あんぽ柿の方は非常に大きくて、市田柿は割と小ぶりで、市田柿は白い粉吹きますから割と白っぽい感じで、だから見た目はかなり違うかなと。両方とも高級フルーツとして今重宝されているというふうに思っています。そういった意味では、私は地域で連携しながら、共同しながらというふうなのがいいんじゃないかなと思っています。
 先ほど、ANAで頑張れというお話が出たんですけど、実は水引組合がANAから発注を受けそうになったことがあったんですね。そのとき、機内のところの箸置きに水引を使ったらどうかという提案で、非常にいい提案で有り難かったんですけど、結局受け切れなかったのは何かといいますと、個数が多過ぎたんですね。例えば、その個数を全部今の形で供給できるかというとなかなか難しいと。ですから、そういったときに例えばほかの産地の皆さんと一緒にやるとか、あるいは逆に、全クラス一斉にじゃなくて、ファーストクラスなりビジネスクラスだけに限定して供給ができるだけで何とかお願いできないかとか、そういう交渉力があればということを思ったところなんですけど、ゼロか百かみたいなところになりますと、ニーズがあっても供給力がもう追っ付かなくて、とてもできないということもあり得ると思うんですね。
 さっきの台湾のお話も、向こうの皆さん方はすごい甘いもの大好きですから、そういった意味で、市田柿だけでじゃ対応できるかというと多分難しくて、あんぽ柿とも組んで、あるいはほかの産地の柿とも組んで一緒にやっていきましょうという方がむしろ裾野を広げていくにはいいんじゃないかと、そんなふうに思っています。
○荒井広幸君 飯田市長さんは日本開発銀行の御出身で、ならではのやはりお取組だというふうに思うんですが、飯田市長さんと近藤さんにお尋ねするんですが、やっぱり資金繰りというんですか、どのように事業を展開する場合に資金を集めるか、提供してもらうかというのは非常に苦しんだときがあると思うんですが、その辺の御意見を伺いたいと思います。
○参考人(牧野光朗君) これは、私どもの南信州・飯田産業センターの大きな役割の一つでありまして、そうした製品開発に例えばすごい長い時間が掛かる。これ、例えば航空宇宙産業なんか典型なんですけれど、十年掛かってようやく部品を供給できるような体制になってくるとすると、その間に資金をつないでいかなきゃいけないということがあるわけですね。そういった意味では、地域の金融機関の役割がすごく大きくて、そういった産業をもし地域の中で育成していくためには、当然金融機関の皆さん方も、非常に助走期間の長いそういった産業についての資金繰りを考えていってもらいたいということを申し上げているところであります。
 また、先ほどもペレットの話で申し上げましたが、なるべく早く企業が独り立ちをしていけるようなものについては、そういった環境整備をしていくというのが重要かと思っています。さっき申し上げたように、ペレットの供給側にインセンティブを与えて何とか需要開拓しているようじゃ、いつまでたっても独り立ちできない。そうじゃなくて、もうなるべく早く需要を創出して、そして産業の独り立ちをさせていくんだというやり方、両方あると思ってやっております。
○参考人(近藤聖司君) 実は、タオル組合も十年ほど前までは本当に借金もぶれの会社でございました。そして、事業をやっていく中でやっぱり一番ネックになるのが、大きな借金どうやって返していくか。結局、我々役員、私は非常に良くなってからやらせていただいているのでそんなにめちゃくちゃ苦しい思いはしていないんですが、タオル組合の役員自体が保証をするという形でやっておりました。そのうちだんだん皆さん借金がかさんでいくので、保証人になりたくないとか、役員になる人もいなくなっていたんですが、このブランドのおかげで全て完済しまして、今では非常にいい形できれいに回っております。
○荒井広幸君 産地間競争の点について、あと資金繰りの件についてお尋ねしたんですが、時間があと四分ありますのでもう一つ、私は、少子高齢社会の中でどういうふうに自分の企業や地域の連携で産業を興して、それをまた共同で発展させるか、あるいは市としても非常に大きな課題だろうと思うんですね。
 今日のお話を聞いていて、やっぱりいろいろ実需というのは必要なところがあるんだから、そこにちゃんと手が届くように新しく提案をしたり商品開発をしていけば一つの可能性があるというのも分かってはいるんですが、果たして市場として見た場合に、少子高齢社会、これをどういうふうに、特に人口が減っていくということについてどのようにお考えになっているか、ざくっとした話で恐縮でございますが、お話を、高橋参考人、牧野参考人、近藤参考人から簡単にお願いできれば幸いです。
○参考人(高橋晴樹君) 大変難しい問題だろうと思いますけれども、それはそれなりに新しい需要を見出すということしかないんだと思います。ちょっと前までは介護だなんていうのは誰も考えていませんでしたから、介護用品がどうしたこうしたとか、介護をするために機械がどうするこうすると出てくると思います。
 ただ、マスとして大きな量が出てくるかどうかというとなかなか難しいんだろうと思いますけれども、先ほどお話に出ましたものづくりの補助金とかああいうものは、どういうニーズにうちの技術がトライできるかということで試作したり何かやっておりますので、そういう個々の細かい努力の積み上げで、いろいろここに商機、ビジネスのチャンスがあるというふうに考えて、個々の企業が考えていただくというようなことで、私どもとしては、補助金漬けで、この間会議やりましたら、三分の一負担するの嫌だから全額補助にしてくれと言う方に、そんなのは駄目ですと、あなた、自分でやる元気がないのに、そんなの駄目ですよという話ししましたけれども。
 やっぱり三分の一を負担してでもやってみようという方が非常に多かったというのが今回の補助金の途中経過でございます。そういう方々が、やっぱり新しいビジネスがどういうものがあるか、いろんなビジョンだとかいろいろ出ていますけれども、そういうものを私どもも、世の中はこういうふうに変わっているんだからこういうことにトライしてみたらいかがでしょうかというような話を皆さん方に広報宣伝していくということが我々団体屋の業務じゃないかというふうに思っております。
○参考人(牧野光朗君) 今委員から御指摘があった点は大変地域にとっては最重要の課題の一つと捉えておりまして、特に私どものような地方都市におきましては、自然減もさることながら、社会減ということについての大きな課題を背負っております。つまり、高校を卒業していった後、例えば飯田の場合ですと八割方が一旦はこの地域を離れて外に出ていくんですね。そういう皆さん方が戻ってこなければもう全然回っていかない、地域としてまさに存続の危機になりかねないというのが今の地方都市の現状かと思っています。
 したがいまして、大都市圏に出ていった若い皆さん方にどれだけ帰ってきてもらって、自分たちの地域で子育てをしてもらえるかと。私、定住自立圏の委員もやっておりますが、まさに人材のサイクルをいかにつくっていくかということになるかと思っています。
 そのためには、やはり総合的な地域経営ということが求められていると思っていまして、何か一つだけやってきたのでは駄目なんですね。地域づくりにしても産業づくりにしても人づくりにしても、総合的にやっていって初めてこうした人材が戻ってくる地域になってくるというふうに捉えています。今日話させていただきました産業づくりも、そうした考え方の一環でやらせていただいているというふうに捉えていただければと思います。
○参考人(近藤聖司君) 高齢少子化はもう避けられない問題なので、何年か前からいろんな形でやってきておるんですが、最近顕著な例がやっぱりインバウンドの活用ということですね。わざわざ我々が行かなくても、今はもうたくさんの影響力がある人が日本にやってくる。その人たちがちゃんと日本でそういう物を買って、それからのフィードバック、非常に多いわけです。そういうことで、そういうふうに影響力のある海外のところに発信していく。
 例えば今、ロンドンの「モノクル」さんとやっています。もう全世界に発信してくれます。特にそこの社長が日本をフィーチャーしてくれるので、そういうところにどんどんどんどん我々もアピールしていきたいというふうに思っております。
○委員長(吉川沙織君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二分散会