第190回国会 予算委員会 第12号
平成二十八年三月九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月八日
    辞任         補欠選任
     中泉 松司君     愛知 治郎君
     田中 直紀君     相原久美子君
     田村 智子君     吉良よし子君
     山田 太郎君     山口 和之君
 三月九日
    辞任         補欠選任
     藤本 祐司君     広田  一君
     森本 真治君     藤田 幸久君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         岸  宏一君
    理 事
                石井 準一君
                宇都 隆史君
                岡田  広君
                高橋 克法君
                二之湯武史君
                堀井  巌君
                長浜 博行君
                野田 国義君
                山本 香苗君
    委 員
                愛知 治郎君
                赤池 誠章君
                井上 義行君
                石田 昌宏君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                片山さつき君
                古賀友一郎君
                島村  大君
                高野光二郎君
                羽生田 俊君
                三木  亨君
                三宅 伸吾君
                山下 雄平君
                相原久美子君
                大久保 勉君
                小西 洋之君
                西村まさみ君
                広田  一君
                藤田 幸久君
                荒木 清寛君
                河野 義博君
                新妻 秀規君
                吉良よし子君
                辰巳孝太郎君
                東   徹君
                儀間 光男君
                川田 龍平君
                和田 政宗君
                山口 和之君
                福島みずほ君
               渡辺美知太郎君
                平野 達男君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣     高市 早苗君
       法務大臣     岩城 光英君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣
       国務大臣     馳   浩君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   森山  裕君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  林  幹雄君
       国土交通大臣
       国務大臣     石井 啓一君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     丸川 珠代君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   高木  毅君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       規制改革、防災
       ))       河野 太郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域))  石破  茂君
   副大臣
       財務副大臣    岡田 直樹君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       太田 房江君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       長        河内  隆君
       内閣府大臣官房
       審議官      山本 哲也君
       内閣府政策統括
       官        加藤 久喜君
       警察庁警備局長  沖田 芳樹君
       総務省情報流通
       行政局長     今林 顯一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       香取 照幸君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    石井 淳子君
       国土交通省住宅
       局長       由木 文彦君
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  本日の会議に付した案件
○平成二十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十八年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十八年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
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○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十八年度一般会計予算、平成二十八年度特別会計予算、平成二十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。辰巳孝太郎君。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
 一昨年九月、千葉県銚子市で起こった無理心中未遂事件を昨年に引き続いて取り上げます。
 これは、県営住宅在住の母親が当時十三歳の娘の首を絞めて殺害したものであります。母子家庭の二人暮らしで、家賃を滞納し、その日は県営住宅からの強制退去が執行される日でありました。そのとき自宅に入った荷物などの運搬を行う業者の公判での証言によりますと、母親は娘が映ったテレビの画面を指して、これ、うちの子なの、頭に巻いている鉢巻きで首を絞めちゃったと言い、なぜこんなことをしたのとの質問に母親は反応せず、娘を触ったり、頭をなでたり、毛布を掛けたりしていたとのことであります。家を失ったら生きてはいけないと思い詰めての無理心中未遂事件であります。行政の対応について、その後判明した事実を踏まえてただしてまいります。
 公営住宅を管轄する国交大臣、福祉部局を管轄する厚労大臣、こういう事件は二度と起こしてはならないと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 御指摘のような痛ましい事件が起きてしまったことは極めて残念に思います。
 公営住宅の滞納家賃の徴収に当たりましては、入居者の置かれている状況に十分配慮しながら行うことが重要だと考えます。今回のような事件が二度と起きないよう、この事件後の平成二十六年十一月に改めて地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の収入等の状況や事情を十分に把握した上で適切な措置をとるよう要請したところでございます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘の誠に痛ましい事件につきましては、重ねてお悔やみ申し上げるとともに、再びこうした事件が起きてはならないものだというふうに認識をしているところでございます。
 生活保護制度においては、福祉事務所において相談者の生活状況を丁寧に把握をして、生活保護の仕組みについて理解が得られるように十分説明をする、そして同時に、支援を必要とする方の情報が福祉事務所につながるように関係機関等との連絡、連携を図ることとしているわけでございまして、生活保護の申請に至らなかった場合においても、生活困窮者自立支援制度に基づく自立相談支援機関が、地方自治体の民生部局、住宅部局、学校、民生委員などと連携をしながら支援を行っていくことも重要と考えております。
 福祉事務所や自立相談支援機関による重層的な対応が的確になされるように、適切な窓口対応や関係機関間の連携促進について、引き続き全国会議等のあらゆる機会を捉えて周知徹底をしてまいりたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 政府は、庁内及び庁外関係機関との密接な連携体制が構築されていれば未然に防ぐことができた事案と考えられると、制度上の問題を認めております。では、具体的にどのような連携が必要だったと考えているんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。
 まさに先生が御指摘のように、庁内、庁外の連携体制、この強化が必要ということでございまして、具体的には、今般は住宅部局と民生部局の連携がございます。また、昨今におきましては、生活困窮者自立支援制度というのもできておりますので、その制度の活用によって幅広く連携を取っていく、具体的に民生委員とか学校とかそういうところも含めた連携を取っていくことが肝要かと思っているところでございます。
○辰巳孝太郎君 今、生活困窮者自立支援法という話がありましたが、私たちはこの法律、他法他施策優先を口実として、生活保護を利用すべき人が受けられずに支援事業に誘導され、保護の申請権が侵害されるのではないかと反対をいたしました。支援事業者の資格基準もないので、そもそも生活保護制度を熟知しているのかさえ分からない。貧困ビジネスが拡大するおそれを指摘をしておきたいと思います。行政がここを入口としてしまうことの危険性を改めて指摘をしておきたいと思います。
 厚労大臣、もう一度聞きます。今の対策で二度と事故は起きないと言えるんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、全国会議などを通じて地方公共団体の担当部局に対して周知徹底を図っているところでございまして、万全を期してまいりたいというふうに思っております。
○辰巳孝太郎君 生活に困窮された方を最後に対応するのは福祉事務所であります。母親は二度にわたって銚子市社会福祉課に生活保護の申請の相談に行っております。ここでの対応がこの親子にとって決定的であり、改善されないと最終的には救えません。
 母親はなぜ生活保護の申請ができなかったんですか。
○政府参考人(石井淳子君) 本件につきまして、千葉県を通じて銚子市に確認をしたところ、相談者は生活保護制度の内容を聞きたいということで福祉事務所に来所されたものでございまして、福祉事務所からは、制度の概要を説明した結果、御本人でございますが、今後何かあれば来所をしますということで面接を終了したとの報告を受けているところでございます。
○辰巳孝太郎君 いずれも、収入があるから駄目、あなたの場合は支払われる額はない気がするなどと言われて、申請せずに帰っております。厚労省、これは適切な対応ですか。
○政府参考人(石井淳子君) 本件につきまして、やはり千葉県を通じて銚子市に確認をしているところでございますが、その事実関係については、正直なところ申しまして、明確なところを確認するに至っていないわけでございますが、ただ、いずれにしましても、法律上認められた保護の申請権を侵害しないことはもとより、侵害していると疑われるような行為自体も厳に慎むべきであるものと考えておりまして、ここは重ねて様々な機会を捉えて周知、また文書などでも徹底を図っているところでございます。
○辰巳孝太郎君 母親は、そのとき既に国民健康保険料を滞納しており、短期保険証を受け取って、その部局から福祉課に行きなさいと言われて生活保護のところに行っております。
 福祉課は国保料の滞納は知らなかったんですか。
○政府参考人(石井淳子君) これにつきましても、銚子市に千葉県を通じて確認をしたものでございますけれども、当該世帯の国保の滞納状況につきましては把握をしていたとの報告を受けております。
 しかしながら、この本件事案でございますが、相談者は生活保護制度の内容を聞きたいということで福祉事務所に来所したということでございまして、先ほどと答弁同じでございますけれども、今後何かあれば来所するということで相談者は申請をすることなく面接を終了したというふうに聞いているところでございます。
○辰巳孝太郎君 制度上のことを聞きますが、生活保護が認定されれば国民健康保険料はどうなりますか。
○政府参考人(石井淳子君) 減免措置の対象になるというふうに理解をいたしております。
○辰巳孝太郎君 免除になるということですね。
 福祉課は国保料の滞納も知っていたと。じゃ、その生活保護が認められれば国保料は免除されることを福祉課は伝えたんですか。
○政府参考人(石井淳子君) このことにつきましては、現在、千葉県を通じて銚子市に確認をしているところでございますが、相談者が福祉事務所へ来所したときの相談記録におきましては、国保の保険料の免除の説明を行ったという記録は記載されておりません。相談対応者が口頭でその旨説明をしたかどうかについて、今の時点では確認ができていないところでございます。
○辰巳孝太郎君 していないんですよ。家賃も滞納して、短期証も発行されている、それだけ困窮した母親が生活保護の申請に伺って、概要だけ聞いて帰ったというのはあり得ない話なんです。
 つまり、福祉課は、国保料は生活保護を申請して認定されればこれは免除されるということを伝えていないということは、私は、もうこれ教示義務違反であり、生活保護を必要としている母親を追い返したということに等しいと思います。
 幾ら庁内外の連携を促進しようとしても、最後のセーフティーネットである生活保護を申請する福祉部局でこのような対応をされれば、救える命も救えないと思います。これ、教示義務違反じゃないですか。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど何度か申し上げておりますが、その当時の事実関係については確認がなかなか取れ切れないところがございます。そういう意味では、教示義務違反という形で断定することは今の時点では難しいのではないかなと思っております。
○辰巳孝太郎君 今回の事件は、居住確保がいかに重要かということも浮き彫りになりました。
 この世帯は、二〇一三年三月に入居が取消しになった時点で、八か月、滞納十一万五千二百円がありました。しかし、収入が乏しいので、家賃減額を申請すれば家賃が減額になっていたと思われます。しかし、していなかったわけですね。この世帯にとって、これからの家賃の減額だけではなくて、払えずに滞納した家賃が減額になるかどうかも重要だったと私は思います。
 家賃減額の遡っての適用、遡及は法律上どのように位置付けられていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 公営住宅の家賃の減免につきましては、公営住宅法第十六条四項におきまして、事業主体でございます地方公共団体は、「病気にかかっていることその他特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、家賃を減免することができる。」というふうに規定されております。また、家賃の減免方法など家賃に関する事項につきましては、同条の第五項に基づきまして、地方公共団体が条例で定めるということにされております。
 家賃減免を遡及するか否かという点のお尋ねかと思いますが、この点につきましては、まさに具体的な家賃減免の取扱いそのものでございますので、地方公共団体の判断により可能であるというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 千葉県では遡及はできたんですか。
○政府参考人(由木文彦君) 御指摘の事件におきましては、家賃減免を遡及することは行われておりません。この件につきましては、滞納され始めた後に事情を聞きたいという旨の文書を公営住宅部局が通知をいたしておりますけれども、御本人からは連絡がいただけず、また相談ができなかったということで、遡及の前のまさに減免そのものが行われていないという状況でございます。
○辰巳孝太郎君 千葉県の制度としては遡及はできるんですか。
○政府参考人(由木文彦君) 千葉県の減免及び徴収猶予の基準要綱を見ますと、家賃及び敷金の減免等を受けようとする者は、原則として減免等を受けようとする日の前月の十五日まで申請させるものとするとございます。原則的には前の月に申請をしてその翌月から減免なりが行われるということになっております。あとはその原則としての運用の問題だというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 遡及はできなかったんですよ、条例で、制度として、千葉県は。
 それで、各自治体の各々の判断でできるということですから、厚生労働大臣、遡及制度を法律なりなんなり改正して、これ制度化すべきじゃないですかね。(発言する者あり)あっ、ごめんなさい、国交大臣。
○国務大臣(石井啓一君) 家賃減免の遡及するか否かについては、具体的な家賃減免の取扱いになりますので、これは、法律を改正せずとも地方公共団体の判断により対応可能でございます。
○辰巳孝太郎君 これ、イニシアチブ取ってやらないと駄目だと思いますよ。
 問題はまだあります。県が二〇一三年三月五日に明渡し請求を行った後、僅か二十六日後に入居の許可が取り消されております。そして、強制執行の当日である二〇一四年九月二十四日までの間、県の職員はただの一度も母親に会っておりません。入居許可の取消しや強制退去をするようなときは、必ず滞納者本人と面談すべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 公営住宅の家賃をやむを得ず支払えない状況にある方については、明渡し請求に至る前の段階で、その収入等の状況や事情を十分に把握することが重要であります。
 こういった観点から、国土交通省といたしましては、平成二十六年十一月に改めて地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の置かれている状況に応じて、個別具体的な家賃の納付指導を行い、必要に応じて訪問を行うことなどを要請をしているところでございます。
 このように、特に公営住宅の入居者に家賃の滞納がある場合には、明渡し請求に至る前の段階で、訪問等により入居者の事情等の把握に努めることが重要でありまして、この通知の趣旨を徹底してまいりたいと思います。
○辰巳孝太郎君 訪問だけじゃなくて面会、面談すべきじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) 今申し上げたように、入居者の事情の把握に努めるということが重要でございますから訪問をして、訪問をするということは当然挨拶だけじゃなくてその方の状況をよく聞くということでございます。
○辰巳孝太郎君 面談しない限り、そういう手続は取らないということだと思います。
 住宅確保配慮者に対する住宅セーフティーネット法では、要配慮者への対応をどのように定めていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 いわゆる住宅セーフティーネット法第八条には、「住宅確保要配慮者の生活の安定及び向上に関する施策等との連携」という規定がございます。具体的には、「国及び地方公共団体は、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する施策を推進するに当たっては、住宅確保要配慮者の自立の支援に関する施策、住宅確保要配慮者の福祉に関する施策その他の住宅確保要配慮者の生活の安定及び向上に関する施策並びに良好な居住環境の形成に関する施策との連携を図るよう努めなければならない。」というふうに規定されております。
○辰巳孝太郎君 では、強制退去の前に、この法にのっとった適切な居住支援を行うべきだったんじゃないですか。
○国務大臣(石井啓一君) 公営住宅は住宅セーフティーネットの根幹でございますので、家賃をやむを得ず支払えない方に対しては、できる限り早期の対応が重要でございます。その際、住宅セーフティーネット法の趣旨を踏まえ、福祉施策との連携を図ることも重要であります。
 先ほどから申し上げておりますように、平成二十六年の十一月に地方公共団体宛てに通知を出しまして、入居者の収入等の状況や事情を十分に把握すること、やむを得ず家賃を支払えない者に対しては、民生部局と十分な連携を図りつつ家賃の軽減措置を講じること、特に困窮度が高い世帯については、生活保護など居住の安定のための支援策の情報提供等を行うことなどについて要請をしているところでございます。
 民生部局と連携した上で、できる限り早期に適切な対応を講じていただきたいというふうに考えておりますし、国土交通省といたしましても、説明会等の機会を通じまして、引き続き通知の趣旨を徹底していきたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 居住支援は行うんですか。改めてもう一回。強制撤去などのとき、居住支援を必ず行ってほしいんです。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
 本件は、住宅セーフティーネットの言わば最後のとりででございます。公営住宅に居住をされておられて、その方が家賃の減免の措置も受けられないままに不幸な事態に陥ったということでございますので、言わばセーフティーネットの最後の部分としての公営住宅の機能が残念ながらこういう結果に終わってしまったということになっているということかというふうに存じております。
○辰巳孝太郎君 答えていないんですが、これ、公営住宅だけじゃなくて民間住宅でも一緒なんです。強制退去のようなそういうことをやるときには、必ず居住支援をすべきだというふうに言っておきたいと思います。
 次に、家賃の徴収事務について聞いておきます。
 自治体によっては家賃の徴収事務を民間事業者に担わせているところもあります。民間事業者は家賃を徴収することを仕事としておりますけれども、この民間事業者が生活困窮者に対して、家賃滞納者に対して民生支援、十分できるんでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 滞納家賃の徴収に関する事務を民間事業者へ委託する場合、その具体的な事務の内容は、地方公共団体と民間事業者との契約に基づくことになります。
 国土交通省としましては、先ほどから申し上げているとおり、平成二十六年の十一月に滞納家賃の徴収について地方公共団体宛てに通知を出しましたが、家賃の徴収業務を委託する地方公共団体と受託する民間事業者の双方がこの通知の趣旨を果たしていただくことが家賃滞納者に対する適切な対応のために重要というふうに考えております。
 このため、民間事業者との契約において例えば減免について相談があった場合は、入居者の事情に応じて手続その他必要な指導を行うことなどを規定することによりまして、受託する民間事業者が的確な補助者としての役割を果たすことが可能であるというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 一人親家庭に支給される児童扶養手当について聞きます。児童扶養手当の目的は何でしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 児童扶養手当につきまして御質問いただきました。
 児童扶養手当の趣旨でございますが、これは児童扶養手当法第一条に規定がございます。「父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与する」ということで、「当該児童について児童扶養手当を支給し、もつて児童の福祉の増進を図ることを目的とする。」と、このように規定されてございます。
○辰巳孝太郎君 生活の安定ということがありました。
 では、支給月と金額はどうですか。
○政府参考人(香取照幸君) 現行制度では、児童扶養手当の支給月は毎年四月、八月、十二月の年三回ということになってございます。それぞれの支給月にその月の前月までの四か月分をお支払いするということになってございます。
 支給額でございますが、現行制度ですと子供一人当たりで満額が四万二千円ということになりますので、お子様が一人いらっしゃる父子家庭、母子家庭ですと、一回当たりの支給額はその四倍、十六万八千円ということになります。
 なお、お子様が二人の場合ですと一人当たり五千円の加算がございますので、五千円掛ける四、二万円が乗りますので、十八万八千円ということになります。三人以上ですとお一人につき三千円の加算がございますので、例えば子供が三人ということになりますと、一回当たりの支給額は二十万円ということになります。
○辰巳孝太郎君 今日、皆さんのお手元に資料を付けております。昨年十二月の朝日新聞の記事であります。
 この記事では、こうあります。「家計を支えるための公的手当がまとめ支給であるがゆえに、公共料金などの滞納とまとめ払いを繰り返す不健全な家計運営を余儀なくされている」、「低所得者が陥りやすい心理や行動を考えると、まとめ支給はまず避けておくべき点なのに、日本はなぜそのまま続いているのか」などと識者の指摘を紹介しております。収入の増減のむらが低所得者の生活設計を困難にするということであります。
 厚労大臣に聞きます。生活困窮者、一人親家庭が家計管理の困難さを抱えやすいという認識はありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 一人親の方々の多くは経済的に厳しい状況にあることから、家計管理の支援をすることが重要だというふうに私どもは思っております。
 このため、昨年十二月に決定をいたしましたすべての子どもの安心と希望の実現プロジェクトにおきまして、一人親に対してファイナンシャルプランナーなどの専門家を活用した家計管理講習会を行う自治体の取組を支援することとしておりまして、こうした取組を通じて一人親の皆さん方が自ら家計管理ができるように支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○辰巳孝太郎君 では、手当の支給回数が増えれば、低所得者にとっての、一人親家庭にとっての家計管理の困難さは軽減されると思いますか。生活の安定に寄与するんじゃないですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 児童扶養手当の支給回数を増やすということについては様々御意見を頂戴しているわけでありますけれども、家計管理がしやすくなるという御指摘のような意見があることは承知をしておりまして、一方でしかし、支給額の総額が増えるわけではないわけでございますので、一人親の経済的負担を軽減するものではないわけであって、家計管理が困難な方を困難なままにしておくことは適当ではないと考えておりまして、一人親家庭の自立を図る観点からは、支給回数の増加よりも、一人親が自ら計画的に家計管理をできるように支援をしていくということが必要ではないかと。
 いずれにしても、来年度予算案に盛り込まれた児童扶養手当の多子加算額の拡充を始め、昨年十二月に決定をした先ほどの、我々、略称すくすくサポート・プロジェクト、これは子どもの安心と希望の実現プロジェクトでありますから、これを踏まえて一人親家庭の支援にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○辰巳孝太郎君 いや、母子家庭に寄り添う目線を本当に持ってほしいと思うんですね。
 年金支給、一九九〇年、年四回から六回に増やしました。なぜそうしたんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 年金の支払については、これは受給者サービスの改善を図るということで、平成二年から年六回の支払を行ってきているところでございます。
○辰巳孝太郎君 じゃ、母子家庭に対してもやってくださいよ、やってあげてくださいよ。一九八八年の年金審議会では、将来の年金毎月支払への対応ということもまとめているんですよ。こういう要求だってあるんです。年金受給者だけではなくて、母子家庭の、一人親家庭のこの児童扶養手当も支給回数を増やしていただきたいと思います。
 公明党は、二〇一〇年、児童扶養手当法の一部を改正する法律案を参議院に議員立法で提出しております。その中で、この児童扶養手当の年三回の支払を六回にするということを盛り込んでおります。
 石井大臣、法案提出の趣旨はどういうものだったんですか。
○国務大臣(石井啓一君) 私は今、国土交通大臣としてこの場におります。所管外でございますので、答弁は控えさせていただきます。
○辰巳孝太郎君 まあ公明党も提案していたということなんですね。
 それともう一つ、支給間隔が大きくなることで、離婚直後から貧困に陥ってしまうということも私は指摘したいと思います。十一月一日に仮に離婚届を出した母子家庭が初めての支給、これ何月になりますか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほど申し上げましたように、児童扶養手当は年に三回の支給ということになります。認定を請求した月の翌月から支給をするということになりますので、仮に十一月の一日に新規申請があるということになりますと、十二月分からの支払ということになります。十二月分の支払は、十二月、一月、二月、三月と四か月分を次の四月に先ほど申し上げました金額でお支払をするということになります。
○辰巳孝太郎君 今、与党の方からせめて二か月ぐらいにという話もありましたけれども、これ四か月後なんですよ。これ預貯金があればいいんですけれども、結局なければお金借りるしかなくなります。先ほど児扶手の手当は生活の安定に寄与するためだという答弁がありましたから、その趣旨が最初から反映できない制度になっているということであります。
 政府は、一億総活躍社会を掲げ、とりわけ女性の活躍を訴えておられます。母子家庭を更なる貧困に陥らせないための対策、これは絶対渋るべきではないと思います。児童扶養手当を現在の年三回から六回にすることを強く求めて、私の質問を終わります。
○委員長(岸宏一君) 以上で辰巳孝太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、儀間光男君の質疑を行います。儀間光男君。
○儀間光男君 ありがとうございます。おおさか維新の会の儀間でございます。
 今日は、まず初めに、憲法改正について少しく伺ってまいりたいと思います。
 まず冒頭に、安倍内閣の憲法改正に関する姿勢について伺っていきたいと思います。
 安倍総理は、去った三月一日の衆議院での予算委員会で、民主党の委員とのやり取りの中で、どの項目から憲法改正を行うべきかについて答えて、改憲発議に必要な三分の二が可能となったものから我々は憲法改正に取り組んでいきたいと述べられました。さらに、安倍総理は、おおさか維新の会の憲法改正にも触れ、政治は現実でありますから、我々、つまり自民党の憲法改正草案どおりに一字一句ということにはならないとし、様々な意見や修正というものを取り入れながら努力をしていく、それが政治というものだろうと、こうおっしゃっております。
 これから幾つかの質問をいたしますが、全てがこの三月一日の安倍総理の答弁を前提として問いますから、どうぞ御理解と御答弁をいただきたいと思います。
 我々おおさか維新の会は、地方分権、それから教育費の無償化、憲法裁判所の設置について憲法改正を行うべきと考えております。もしこの三つのいずれかについて改憲発議に必要な要件が満たされているという確認ができたら、安倍政権として、その項目、つまり三項目から憲法改正に取り組む考えがおありなのかどうかをお伺いいたします。
 また、地方分権や教育の無償化についても、自民党の憲法改正草案に書いてはいない事項であっても、我々が提案する改正案の三分の二を形成することに適当であれば自民党の草案の修正の努力をして受け入れていくというような認識で、理解でよろしいかどうか。菅官房長官、安倍政権の御認識を賜りたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 自由民主党は、まさに立党以来憲法改正を党是として、既に改正草案を発表をいたしております。
 今委員から御指摘がありました総理の発言でありますけれども、総理はそうした委員会の中で、憲法改正について大切なことは、与党だけでなく御党を始め多くの党、会派の支持をいただき、そして国民の皆さんの理解と議論が深まる、このことが極めて大事だということを申し上げております。
 個別の議論については憲法審査会において政党間で大いに議論を深めていただくものであり、いずれにしても、どの条項についていつ改正するか、そうした具体的な改正内容や時期については、まさに審査会の議論、そして国民的議論の理解と深まりの中でおのずと定まってくるんだろうというふうに考えております。
 新しい時代にふさわしい憲法の在り方については、御党を始め与野党で活発な議論をすることを期待をしたいというのが総理の趣旨だと思います。
○儀間光男君 おっしゃることはよく分かるんでありますが、私が聞いているのは、我々が提案する三つの改正案、これが三分の二の条件が満たされればこれも改正の中に入るということの認識でいいのかどうか、衆参の憲法審査会で議論を重ねて、それで合意をしていくのは当然の手続で、よく知っています。
 ところが、せっかく私どもこういうことで、安倍総理自ら、自分の代で憲法を改正するんだとおっしゃっておるので、いつまで続くか分かりませんが、早めに私どももこれを提案して、言質を確認しながら三分の二の中に入っていけたらいいなと、こういう思いなんですね。もう一度お答えいただけませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 総理の憲法改正へのその思いでありますけれども、そこは、立党以来自民党のまさに党是でありますから、そういう思いの中で示したということは先ほども申し上げました。
 しかし、これは三分の二を超えなければならないわけでありますので、そこはやはり憲法審査会の中で議論をして、そして、そこでまとまると同時に国民の皆さんの理解を深めていくこともここは極めて大事である、こうしたことを申し上げたのでありますし、新しい時代にふさわしい憲法、御党を始めそうした憲法審査会の中でやはりしっかり議論をして、そこの三分の二を超える方向出ること、そしてまた国民の理解が深まる、ここが大事だというふうに思います。
○儀間光男君 官房長官、次の件もあってこれ行きますけれども、自民党は結党以来憲法改正をテーマにした、これは私も自民党は長くおりましたからよく理解できるんですが、歴代の総理で、自分の時代で憲法を変えれる分だけは変えるっておっしゃったのは安倍総理、僕は初めてだと思うんですね。それだけに、ある程度タイムリミットがあっていいだろう、そのためには憲法審査会ももっとスピードアップしなきゃならぬだろう、スピードを出してくれと言うことも一つの方法だと思うんですね。そういうことをひとつ本気度を示していただきたいと、こう思います。
 次に進みます。
 地方分権や統治機構に、あるいは教育の無償化についても質問をさせていただきますが、私どもおおさか維新の会の改正理念には二つありまして、一つは東京一極集中の国から多極分散型の国へという理念であります。
 石破総理、石破大臣に質問でありますけれども……(発言する者あり)期待をしていますから。伺いたいんでありますが、地方の人口がもうどんどんどんどん減少していって、疲弊し切っているんですね。それで地方創生政策が出てくると思うんですが、この地方の組織の根本を定める憲法の改正することでこの日本という国の形から多極分散型へ変えていく、一極集中から変えていく。つまり、地方の疲弊を止めて多極分散型にすることを憲法に定めるべきであると、そういう考え方であります。また、このことが地方創生をより充実し、確実にし、促進をしていくと思うんでありますが、石破大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 国務大臣としてお答えすることが適当かどうか分かりませんが、道州制担当並びに地方創生担当大臣としてお答えをさせていただきます。
 私も自民党の憲法改正草案の起草委員の一人でもございました。日本全国四十七都道府県で、二〇二五年まで人口が増えるというのは沖縄県だけでございまして、あとは全部減少ということになっております。そのときに、東京の一極集中を是正をして多極分散の国土をつくるというのは、私は国家の持続可能性を維持するためにどうしても必要なものなのであって、従来の一極集中の是正と今回の地方創生は趣を異にするといいますか、このままいったら国家そのものが崩壊するという危機感に基づいておるところでございます。
 私どもの憲法改正草案におきましては、地方自治のところで、自民党の解説風になって恐縮ですが、「地方自治体は、基礎地方自治体及びこれを包括する広域地方自治体とすることを基本とし、その種類は、法律で定める。」というふうに書いておりまして、この広域地方自治体の中に道州も入るという考え方を取っておるところでございます。
 ただ、私どもといたしまして、現行憲法のままでも道州制というものは不可能ではないという考え方を取っておるところでございまして、道州制につきましては、国会におきます議論というものを承りながら、また私どもとしても考えを深めてまいり、国民の御理解を頂戴したいと考えておるところでございます。
○儀間光男君 今のところ、後で聞くつもりでしたが先取りされましたから、そのまま質問させていただきますけれども、これはやっぱり憲法九十二条を改正し、道州と基礎自治体の二層制を取っていこう、位置付けていこうというのが我々の考え方で、したがって、住民、自治体が自ら自治体の組織改編をやっていける、あるいは地方公共団体という呼び方についても、例えば中央政府、地方政府という呼び方で道州制を行い、地方分権を行っていかなければ、なかなか今おっしゃる地方創生が目的を達成できないと、こういう認識でありますが、所掌大臣としてのこうあってほしいというものを聞かせていただきたいと思います。石破大臣、石破大臣。
○国務大臣(石破茂君) 済みません、大変失礼をいたしました。
 私は、中央政府という言い方をするとするならば、やはり外交、安全保障、通貨、財政、それに集中すべきという考え方もあり得ると思っております。衆議院の方でも地方創生特別委員会でこの議論は相当今日もいたしておりますが、ニア・イズ・ベターといいますか、住民に身近な行政は近くでやった方がいい、そして国家の基本というものは中央政府でやった方がいいと。
 そうすると、問題は、委員も町長をお務めでいらっしゃいましたのでよく御案内のことかと思いますが、なぜ基礎自治体たる町村会あるいは町村議長会が圧倒的に反対をしておられるのかということに私どもとして思いを致さねばいけないことだと思っています。
 二層制というものを取りましたときに、また、おおさか維新の会の皆様方のお考えを御教授いただきたいと思いますが、中央政府と基礎自治体、あるいは中央政府と道州と基礎自治体、それがどういう関係に立っていくのかという点につきまして、私の理解が不十分なのかもしれません。また御教授を賜りたいと存じます。
○儀間光男君 町村長会は道州制に反対でしたが、私、市長でしたから、市長会は賛成したんですよ。
 ということで、同じことですが、もう時間もないんですが、端的に総務大臣、聞けませんか。
○国務大臣(高市早苗君) 国と地方の役割分担ということですが、日本国憲法第九十二条の「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」という規定に基づいて地方自治法の第一条の二において規定されています、もうこれは儀間委員も十分御承知のことですが。具体的に、国が国際社会における国家としての存立に関わる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動、地方自治に関する基本的な準則に関する事務、全国的な規模、視点に立って行わなければならない施策及び事業の実施等、国が本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体に委ねるということを基本としています。地方公共団体との間で国と適切に役割分担をしなければならないと考えております。
 憲法に関してでございますが、残念ながら内閣に発議権がございませんので、また国会の中で十分な議論がなされることを期待申し上げております。
○儀間光男君 ここもさっきの石破大臣と一緒なんですが、憲法云々で聞いたんじゃなしに、それに関わる所掌大臣としての所見をいただきたかったんですね。
 次に進みたいと思います。
 学校教育費の完全無償化について伺いますが、今や六名に一人が貧困状態であると言われております。そんなような状況の中で、教育の機会均等が非常に損なわれているというような現況だと思うんです。就学前の教育はその後の人生の人格を決める極めて重要な時期なんですね。そういう認識をしております。
 ところが、現憲法では、義務費だけが担保されていて、高等学校や大学やという重要な教育機関では担保されていないんですよ。私は、それ、高校、大学まで国で無償化して担保していく、憲法に定めるということが必要だと思うんですが、所掌大臣としての所感を賜りたいと思います。
○国務大臣(馳浩君) 誰もが家庭の経済事情に左右されることなく希望する質の高い教育を受けられることは大変重要であります。このため、幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育費負担軽減として、平成二十八年度予算案では、幼児教育無償化の段階的推進、高校生等奨学給付金の拡充、大学等における授業料減免や無利子奨学金の拡充等を盛り込んでおります。
 なお、憲法改正には国民の理解が不可欠であり、具体的な改正の内容についても、国会や国民的な議論の深まりの中でおのずと定まってくるものと考えております。
○儀間光男君 御指摘のとおり、親の経済的事情で子供の教育均衡を失っては、損ねてはならないと思いますね。
 そこで、この教育費の無償化あるいは地方分権、これはもう社会的要請が十分で、この立法事実も整えられると思うんですよ。したがって、今言う援助とかそういうこと、減免とかじゃなしに、完全に無償化をして大学まで出してやる、その後に、何というか、それぞれの専門分野で競争をしていく。もちろん最初から競争なんですが、更に高みを求めていくというようなことをした方がよいのではないかと思ったりいたしておりますから、どうぞ、それへの御配慮もいただきたいと思います。
 時間がないので先に進みますけど、地方分権はすっ飛ばしまして、地方代表の府たる参議院との関係を少し言わせてください。
 言おうとしましたら、時間になりましたからもう終わりますけど、少数政党で時間が少ないものですから、シリーズ物にしていきたいと思います。連続物にしていきたいと思いますから、続きはまた次に。
 どうもありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で儀間光男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(岸宏一君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田龍平君。
○川田龍平君 維新の党の川田龍平です。
 私もシリーズ物で、前回時間切れで質問できなかったサッカーや野球場、そして学校の校庭などに使われている人工芝グラウンドの黒ゴムチップの有害性について、子供たちの命を守るために関係大臣に伺います。
 アメリカの消費者製品安全委員会は、先月の二月十二日、環境保護局、そして疾病対策センターと共同で、人工芝グラウンドの充填剤として使用されている黒ゴムチップの有害性について調査を開始すると発表いたしました。
 きっかけは、ワシントン大学の女子サッカー部に所属する二人のゴールキーパーが悪性リンパ腫として診断をされて、そのサッカー部の主将がおかしいと思って調べたところ、病気になったほかの大学のサッカー選手三十八人が治療を受けたうち三十四人がゴールキーパーで、全員ががんだったと。そして、血液性のがんであるリンパ腫や白血病が多かったということで、これが原因となって昨今の黒ゴムチップの有害性というのが世界規模で社会問題となっているようです。
 資料の一を御覧ください。(資料提示)
 ここに、かつては人工芝というのは短かったそうなんですが、今は長くなっていて、この充填剤として砂が以前は使われていたようですけれども、更にこのクッションを高めるために、第三世代と呼ばれている現在のロングパイルの人工芝においては、砂の代わりにこの黒ゴムチップが使用されているということです。実物をちょっと袋の中に置いてきてしまったんですけれども、さっき持っていたんですけど、済みません、かばんにちょっと入っています。
 かつては充填剤に使われていたこのチップなんですけれども、報道によると、廃タイヤを原料とするこの黒ゴムチップにはベンゼン、カーボンブラック、炭素微粒子、鉛などが含まれており、国際がん研究機関の発がん性リスク評価では、ベンゼンはグループ1、発がん性が認められる、またカーボンブラックと鉛はグループ2B、発がん性のおそれがあるとのことです。
 これ、再び資料一を御覧いただきたいんですが、この黒ゴムチップは、古びてくると微小な黒いくずとなって空中に飛散して、選手や子供の髪や服に付着して口の中から肺に入ります。この資料の右下を見てもらうと、スライディングをしている選手から土のように浮き上がっているのが見えますけれども、これが黒ゴムチップでして、これが口の中に入ってしまうということです。
 これが、まず厚労大臣にお尋ねしますが、ベンゼン、カーボンブラック、鉛などが発がん物質であるのは事実でしょうか。また、黒ゴムチップが血液性のがんであるリンパ腫や白血病との関係が疑われていますが、今回の報道についてどう受け止めていますでしょうか。また、これまで日本で同様の健康被害は報告されていますでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私ども、カーボンブラックと鉛についての発がん性についてのお尋ねをいただいておったので、それについてお答えを申し上げますと、ゴム製品の補強剤として添加をされることが多いカーボンブラックの発がん性については、海外において人を対象とした複数の疫学調査結果がございまして、暴露と肺がん等のがんの発生との関連を示唆するものと関連を示さないとするものの双方が報告をされていると承知をしております。
 なお、WHOの外部組織であります国際がん研究機関、IARCによりますと、カーボンブラックは、動物試験の結果等から、人に対する発がん性が疑われるグループ2Bに分類をされておると承知をしております。鉛の発がん性につきましては、IARCによりますと、人に対する発がん性が恐らくあるグループ2Aに分類をされているというふうに承知をしております。
○川田龍平君 日本ではどうでしょうか。日本の被害について、日本での被害は把握していますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今アメリカのケースを申し上げましたが、日本ではそのような調査をまだしていないということでございます。
○川田龍平君 この健康被害もまだ報告されていないということでよろしいですね。
 そうしますと、今度は財務大臣に伺いますが、経産省が行った中国の大連での廃タイヤの有害性分析では鉛も検出されているそうです。財務大臣、二〇一四年に中国から輸入されたタイヤというのは何本ありますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年、一千六百五十四万本です。
○川田龍平君 私の方で調べたのでは四百五十八万本ということなんですけれども、中国からは破砕済みのチップ状のものも輸入されていると思われ、この中国製のタイヤも黒ゴムチップの材料として使われている可能性が当然あると思います。
 経産大臣、この黒ゴムチップには、海外製品も含め、鉛など人体に有害とされる重金属類や発がん性が指摘されるカーボンブラックが含まれている可能性があると理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(林幹雄君) 御指摘の黒ゴムチップは、廃タイヤを始め、様々な原材料から作られていると承知しております。
 廃タイヤにつきましては、タイヤを製造する際に強度を出すための添加剤としてカーボンブラックが一般的に使われていることから、廃タイヤにもカーボンブラックが含まれていると認識しております。他方、国内で流通している黒ゴムチップに鉛などの重金属類が含まれているかどうかについては、経産省としてはこれまで調査を行っておりません。
 黒ゴムチップも含めて、人工芝に使われている全ての材料につき、その人体に与える影響について日本の国内製造メーカーが安全性を確認しているケースもあると承知しております。
 具体的には、ゴムチップを用いる人工芝の国内市場の七割以上のシェアを占める大手二社においては、食品衛生法等で行われている安全性の試験と同様の試験を第三者機関において行い、安全性を確認しているというふうに聞いております。
○川田龍平君 次に、環境大臣、この問題に十年以上前から警鐘を鳴らしてこられたびわこ成蹊スポーツ大学の青木豊明名誉教授によると、酸性雨で人工芝の黒ゴムチップから有害な重金属類が環境中に溶け出すおそれがあるとのことです。中央大学では、人工芝サッカー場ができて、その側溝から雨水が流れ込む小川の蛍がいなくなったとのことです。このことについて環境大臣はどのような見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(丸川珠代君) 御指摘の件については、現在、事実関係を把握しておりませんので直ちに見解を申し上げることは困難でございますが、環境省として、自治体と連携しながら事実関係の確認等してまいります。
○川田龍平君 是非環境省としても、この原料の廃タイヤの処理、所管する省庁として、有害性についてしっかり把握すべきだと思っています。
 続いて、文科大臣に伺います。
 文科大臣には、東京都の北区にある国立スポーツ科学センターの西が丘フットサルコートでこれ採取してきたんですけれども、ここは今週から人工芝に張り替える工事に入るようですが、充填剤は健康への安全性に配慮したものに切り替えるのでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 具体的に申し上げます。
 JSCにおいては、仕様書で、充填剤を黒ゴムチップと特殊調整珪砂を使用することとし、既に特定業者と契約を締結しているところです。このため、例えば、充填剤を変更する場合は、当該業者が取り扱っている材料を前提に契約変更について協議する必要があります。JSCが当該業者に仕様変更について問い合わせたところ、当該業者が取り扱っている黒ゴムチップ以外の充填剤はココナッツとコルクの天然素材の充填剤があるが、海外製で納品に発注も約二か月掛かること、追加経費として約三百万円掛かるとの回答でありました。
 現時点でJSCにおいては黒ゴムチップの有害性は認められていないものの、様々な状況を踏まえ、今まで申し上げたとおり、仕様を変更し、天然素材の充填剤に変更することも含めて検討を行っております。
○川田龍平君 文科省、スポーツ庁では多額の補助金で学校や地域などに人工芝グラウンドを整備していますが、これまでどれくらいの補助金を支出していますでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) スポーツ振興くじ助成においては、地域スポーツ施設等の芝生化について支援しており、このうち人工芝化について、平成二十三年度から平成二十七年度の五年間で三百二件、約九十二億円を支援しております。
 なお、学校施設環境改善交付金においては、芝張りを含む小中学校等の屋外教育環境施設等の整備を補助対象としておりますが、当該交付金は多様な事業を対象としており、内訳としての人工芝グラウンドの実績は把握しておりません。
○川田龍平君 この資料の左下に、こうした子供たちもこういった人工芝で寝転んだりして遊んでいる場面もありますので、是非こういった問題について、これ質問を作るときにやっぱりいろんな省庁に問い合わせたところ、この問題は、廃タイヤの処理までは環境省、その先の製品化は経産省、そしてその使用先は文科省、そしてそういった健康をつかさどっている厚労省と多省庁にわたっていて、この問題、なかなかちゃんと統括取れていないところがありましたので、是非この問題、しっかり内閣として取り組んでいただきますようよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で川田龍平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(岸宏一君) 次に、和田政宗君の質疑を行います。和田政宗君。
○和田政宗君 日本の和田政宗です。
 まず、学校事故の調査について聞きます。
 東日本大震災で全校児童百八人のうち七十四人が亡くなったり行方不明となった大川小学校を始め、災害による学校事故やいじめなどによる自殺が繰り返されていますが、教育委員会や行政が設置する第三者委員会の調査では強制力や協力義務がなく、結局、原因究明が曖昧になっていることが多く見られます。
 私は、再発防止につなげるためにも、運輸安全委員会のように法律に基づいた強制力のある組織を学校事故の調査においてもつくるべきではないかと考えますが、どうでしょうか。
○国務大臣(馳浩君) 文科省では、学校の管理下で発生した様々な事故の教訓を踏まえ、昨年度から学校事故対応に関する調査研究を実施しております。今後、同様のことが起こることのないよう、再発防止と事故後の対応の在り方について、今年度末に指針を取りまとめる予定であります。
 事故原因の究明のためには、できる限り迅速かつ確実に事実確認を行った上で、事故に至る過程や原因の分析のための調査を行うことが重要であり、本調査研究の有識者会議においては、公平性、中立性を確保した外部の専門家が参画した調査組織の設置が議論されているところであります。
 今後、指針の取りまとめを踏まえて、教育委員会等において原因究明のためのより実効性のある調査が確実に行われるよう、本指針の趣旨の指導に努めてまいりたいと思います。
○和田政宗君 御答弁、よく分かります。是非進めていただければというふうに思いますけれども、御遺族の思いは原因や真実が知りたい、二度と同じ悲劇を繰り返してほしくないという思いですので、しっかりとした原因究明と再発防止につなげられる強力な組織、私はやはり、これつくっていただきたいと思いますので、何とぞ御検討をお願いしたいというふうに思います。
 次に、高市総務大臣が政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に電波停止を命じる可能性を言及したことについて聞きます。
 これは、法にのっとっての運用を問われれば当たり前の答弁でして、私は前職がNHKでアナウンサーもやり、記事も書き、自ら番組も作ってきましたけれども、私の経験からしても、この発言でテレビ局の報道が萎縮するなどはあり得ません。日本のジャーナリズムはそんなに柔ではありません。もし実際に圧力が掛かるようなことがあれば、何としてでもそれをはね返す気概や能力を持っておりますし、現場に携わる放送局員はこの発言は気にも留めず、精力的に報道を行っています。高市発言をけしからぬと言っている人たちは、何か反対のための反対を行っているようで、ジャーナリズムの真の力を軽視しているのではないかと思います。高市大臣の答弁くらいで闘う段階ではありません。
 そもそも、電波停止が適用されるのは、著しく政治的に不公平な放送が続いたり、著しく事実に反する放送が続くなどの極めてまれな事態だと考えますが、いきなり電波停止ではなく、その前段階があるわけです。慎重かつ段階を踏む運用がなされる旨、確認します。
○国務大臣(高市早苗君) 私も今、放送事業者は、矜持を持って報道されるべきことをしっかり報道されていると存じます。また、各キャスターの降板なども私の発言をきっかけにと取り沙汰をされていますが、二月の予算委員会が始まるより前にそういった番組改編については決まっていたように承知をいたしております。
 実際に、私自身の発言は、放送法及び電波法を所管する大臣として、その電波法七十六条及び放送法百七十四条を今後も適用しないかと、このように問われますと、その条文が全く無効なものであると、適用することはあり得ないと、未来永劫あり得ないということを言ってしまっては、これはまた憲法第七十三条に抵触する可能性があると思いましたので、法律そのものを無効だとは申し上げることができませんでした。
 一つの番組のみが政治的に公平であることに違反したということをもって、すぐさま、例えば放送法百七十四条の業務停止命令や電波法七十六条の無線局運用停止命令、こういったことを行うということはまず考えられません。
 これは、二月九日の衆議院予算委員会を始め、繰り返し答弁をさせていただいておりますが、放送法第四条違反に係る放送法第百七十四条及び電波法第七十六条の運用については、法律の規定に違反した放送が行われたことが明らかであることに加え、その放送が公益を害し、放送法の目的にも反し、これを将来に向けて阻止することが必要であり、かつ同一の事業者が同様の事態を繰り返し、かつ事態発生の原因から再発防止のための措置が十分ではなく、放送事業者の自主規制に期待するのでは法律を遵守した放送が確保されないと認められるといった極めて限定的な状況のみに行うこととするなど、極めて慎重な配慮の下運用すべきであると、これは従来からの考え方でございます。
 これまで放送法第四条違反として電波法第七十六条第一項を適用した例もなく、放送法は基本的に放送事業者の自主自律を基本とする枠組みでございますので、放送事業者が自らの責任におかれて編集をされ、また放送法を遵守していただけるものと考えております。
○和田政宗君 次に、七日に公表された国連女子差別撤廃委員会の最終見解について聞きます。
 委員会が事前に日本側に提示した最終見解案に、日本の皇位継承権が男系男子だけにあるのは女性への差別だとし、皇室典範の改正を求める記述があったというのは事実でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) これは先週末の時点ですが、この委員会から提示があった最終見解のドラフトには皇室典範に関する言及が含まれておりました。
 これを受けまして、我が方ジュネーブ代表部から、この女子差別撤廃委員会側に対しまして皇室典範に関する記述を削除するよう申入れを行いました。そして、今般発出されました最終見解から皇室典範への言及が落ちております。委員会側が我が方のこの申入れを受け入れた結果であると認識をしております。
○和田政宗君 皇室典範への言及というのは、具体的にどんな内容でしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 皇室典範について、女子に対する差別に関して言及があったわけでありますが、我が国の皇室制度あるいは諸外国の王室制度もそれぞれの国の歴史や伝統が背景にあるということ、女子に対する差別を目的とするというようなこととは全く別の事柄であるというようなことを我が国の方から説明をさせていただいた、こういった次第であります。
○和田政宗君 この最終見解案は、日本国の成り立ちや歴史、伝統、精神性について余りに無理解で、一国の皇位継承権にまで言及する、こんなことは断じて許せないわけですけれども、これについて更なる対応を政府は考えているでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この女子差別撤廃委員会の議論におきましては、この最終見解が発出されるまでに対日審査が行われるなど様々な議論が行われてきました。その議論の中で一度も皇室典範については取り上げられたことがありませんでした。それがいきなり最終見解において、ドラフトではありますが、出てきたということであり、手続的にもこれは問題があると認識をしております。内容についても先ほど申し上げたとおりであります。
 そして、最終的にはこれは最終見解の中には入らなかったわけですので、今後とも、我が国の皇室制度の在り方等について、我が国のこの国内のありようについてしっかりと説明をし、理解を得るべく、努力は続けていきたいと考えます。
○和田政宗君 この国連女子差別撤廃委員会の慰安婦についての最終見解については、政府はどのように考え、どのような対応を取るんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この女子差別撤廃委員会の最終見解ですが、この慰安婦問題につきましては、二月十六日の対日審査において、日本政府よりこの事実関係、政府の取組についてしっかり説明を行いました。その中で、三月七日の最終見解におきましては、性奴隷という表現はなく、慰安婦、英語でコンフォートウイメンという用語に統一をされています。他方、この最終見解は、日韓合意は被害者を中心に据えたアプローチを採用していないと批判するなど、日本政府の説明内容を十分踏まえておらず、極めて遺憾であり、受け入れられないと考えています。
 日韓合意につきましては、潘基文国連事務総長を始め、米国、英国など多くの国がこれを歓迎をしております。国際社会の受け止め方と懸け離れており、見解中のこの批判、これは全く当たらないと考えております。遺憾であるという旨、我が国から委員会に対しまして強く申入れを行ったところであります。
○和田政宗君 今回の最終見解につながる女子差別撤廃委員会からの質問事項に対する回答について、慰安婦に関する部分の提出が遅れた理由はなぜでしょうか。用意していた回答を日韓合意後に差し替えたのかどうか。差し替えた場合、何を削り、何を加えたんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この女子差別撤廃委員会に対する回答ですが、これは他の部分も含めまして、昨年末の日韓外相会談における日韓合意も踏まえ、合わせて、まとめて一月二十九日に提出をいたしました。よって、一部が遅れたとか出し直したというようなことはございません。全ての質問事項に対する回答を一月二十九日にまとめて提出をしております。
○和田政宗君 これは、ホームページに載っている回答書では十二月八日時点のものということで載っているかと思うんですが、ちょっとその辺りはまた確認して質問したいというふうに思います。──お願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 一月二十九日の回答書の中に、慰安婦以外の部分は十二月八日時点でまとめたものであるという注釈が付いています。そして、慰安婦部分については、一月二十八日に日韓合意が行われていますので、それを踏まえてまとめたということであります。そして、そういった全体を一月二十九日にまとめて提出したということであります。
 ですから、慰安婦以外の部分は十二月八日時点での内容であるという注釈が一月二十九日の回答の中に含まれている、こういったことであります。
○和田政宗君 この回答について、文書で多くを記述せずに、杉山外務審議官の委員会での発言で慰安婦の事実関係の核心部分を述べたのはなぜでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この女子差別撤廃委員会からの質問につきましては、当初から書面及び口頭両方で説明することになっておりました。ですから、書面においてもこの質問された事項について誠実に答えたというふうに認識をしておりますし、口頭におきましても、この委員会の現場において、我が国に寄せられた質問に対しましてしっかり答えたと考えています。それぞれ、我が国に対する質問に誠実に答えた結果であると認識をしています。
○和田政宗君 それにしましても、回答文書が私は簡略過ぎるというふうに思うんですね。これ、回答文書にもしっかり書いて発言でもしっかり述べるべきであったというふうに思いますが、外務省のホームページに杉山審議官の委員会での発言について英文のものを速やかに記載すべきであるというふうに思いますけれども、これ、時間が掛かっているのはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 二月十六日のこの委員会での対日審査における質疑ですが、杉山外務審議官はこの質問に対しまして日本語で答えております。よって、その日本語は速やかに掲載したわけでありますが、英文につきましては、これは正確を期さなければなりません。今、精査を行っております。作業が終わりましたら掲載したいと考えています。
○和田政宗君 この慰安婦についての日韓合意では、日本政府は慰安婦は性奴隷であると認めたと事実に反する報道が海外で行われていることも含めて、これしっかりと海外に発信をしていかなくてはならないというふうに思いますので、これ速やかな対応をお願いしたいというふうに思います。
 次に、沖縄辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前で道路用地を不法占拠している活動家などのテントについてですが、明らかに違法行為なのに撤去しないのはなぜか。国交大臣、国家公安委員長に聞きます。
○国務大臣(石井啓一君) 普天間飛行場代替施設建設事業に反対する方々がキャンプ・シュワブのゲート付近の道路区域に設けているテント等は、道路法第三十二条の規定に違反をしております。
 このため、道路管理者である沖縄総合事務局北部国道事務所が、これらを撤去するよう強く指導してきたところでございます。こうした指導により、当初、歩道を塞ぐ状況でございましたが、その歩道を塞ぐ状況はなくなっておりますが、依然として、道路のり面、道路敷の斜面において、不法占用という状況は続いております。
 道路管理者といたしましては、引き続き、適切に指導を行うとともに、関係機関とも連携し、違法状況の解消に向けて適切に対応してまいりたいと存じます。
○国務大臣(河野太郎君) お尋ねのテントが設置されている場所は国道事務所の管理地と認識しておりますので、一義的には管理者がどのように管理権を行使するかということだと認識しております。
○和田政宗君 明らかな違法行為ですので、これは速やかな撤去をお願いしたいというふうに思いますが。
 去年八月、沖縄タイムスの辺野古取材班は、北部国道事務所の労組組合員がキャンプ・シュワブゲート前でマイクを握りました、新基地建設に抗議する市民を監視する業務について、本来の仕事ではない、県民のための仕事がしたいと話しましたというものですが、明らかに国家公務員法、人事院規則に違反すると考えますが、処分しないんでしょうか。
○政府参考人(河内隆君) お答え申し上げます。
 沖縄総合事務局の北部国道事務所の職員が、平成二十七年八月三十一日、一日年休を取得して、普天間飛行場代替施設の移設に反対する市民らが参集している名護市辺野古の国道三百二十九号、キャンプ・シュワブのメーンゲート前の集会において、所属する組合の委員長として発言したことは確認しております。また、地元新聞社のツイッターや紙面で報道されたことも承知しているところでございます。
 当該職員から翌九月一日に事情を聞いたところ、集会での発言は事実であるが、本来の仕事ではないとの発言は、監視業務が過剰との趣旨だった旨の確認も行っているところでございます。
 さて、お尋ねの、本人を処分すべきではないかとの御指摘でございますが、国家公務員法及び人事院規則は、職員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれがある一定の政治的行為を規制しているところでございます。本件は同法及び同規則で限定列挙されました政治的目的及び政治的行為のいずれにも該当しないと解されますことから、国家公務員法等に規定する政治的目的を持って行う政治的行為には当たらないと判断しているところでございます。また、当該職員は年次休暇を取得して集会に参加しておりますことから、職務専念義務違反にも当たらないと考えられます。
 しかしながら、沖縄総合事務局が行っている道路不法占用事案に対する指導は、道路利用者のためのものであり、沖縄総合事務局の業務そのものでございます。当該職員の発言内容は、この指導が本来の業務ではなく、県民のための、県民のためではない仕事をしているとの誤解を与えかねず、公務に対する国民の信頼を失うおそれのある軽率な行為であったと考えております。こうしたことから、翌九月二日に上司から当該職員に対し速やかに厳重注意を行ったところでございます。
 以上でございます。
○和田政宗君 これが国家公務員法に違反しないとなったら、これ何でもできちゃうわけでありまして、これについては更に聞いていきます。
 時間が間もなくですので終わりますけれども、保育園落ちたから日本死ねという書き込みが議論になっておりますけれども、アベノミクスによる雇用環境の改善により失業給付金、今減少しておりまして、労働保険特会に積立金が数兆円積み上がっております。これを取り崩して保育士の給与引上げや増員などに使えば、こうした問題も改善されるはずです。これについては次回以降質問していきます。
 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で和田政宗君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
○委員長(岸宏一君) 次に、山口和之君の質疑を行います。山口和之君。
○山口和之君 日本を元気にする会・無所属会の山口和之でございます。
 まず初めに、塩崎厚労大臣の方にお伺いしたいと思います。
 先日も共産党の小池委員の方から出ていた内容になりますけれども、要介護一、二の介護保険外しが検討されているんですけれども、要支援の地域支援事業への移行で、影響も検証されないまま検討は拙速ではないかという質問をしたいと思います。
 一昨年十月、財務省の提案、資料を見ていただきたいと思うんですが、一昨年十月、財務省の提案を示しながら大臣に見解を問うたところ、要支援の訪問介護などが地域支援事業に円滑に移行することが重要、要介護一というようなことは、やっぱり要支援をきちっとすることが先決ということで、そのときはそう話されました。財政審議会の提案の反論をちょっと期待しておりましたけれども、そこら辺は少し期待外れのところがありましたけれども、今回は厚労省自らが介護保険部会へ要介護一、二の介護保険外しというような内容で検討が始まっているようにも思えます。
 要支援の地域支援事業の移行がまだ道半ばの状況で、しっかりと検証されないままこの見直しに入るというのは拙速ではないかということを思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生の方から、平成二十六年の十月の三十日の参議院厚労委員会におきまして、前回の介護保険法改正において、要支援者の方の予防給付のうち訪問介護と通所介護を市町村が実施するいわゆる地域支援事業に移行するということとしておりまして、これをまず円滑に実施することが重要だと考えている旨を御答弁申し上げたところでございます。
 平成二十九年四月一日から全ての市町村で移行することとなっておりまして、三年掛けてやると、こういうことでございますが、移行に向けた市町村職員を対象としたセミナーを開催するなど、厚労省としても引き続き円滑な施行に努めてまいりたいと思っておりまして、現在、市町村の中の六分の一ぐらいが移行したということでございます。
 また、いわゆる冒頭お話がありました軽度者、要介護一、二に対する生活援助サービス等の在り方につきましては、昨年末に経済財政諮問会議において取りまとめられた経済・財政再生計画の改革工程表、ここにおいて検討事項とされたところでございまして、私どもとしては、この社会保障審議会の介護保険部会、ここで高齢者の自立支援、介護の重度化防止といった介護保険の根本理念に立ち返って、軽度の要介護者の生活を支えるという、この支える観点からしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○山口和之君 ありがとうございます。
 根本理念の中の自立支援ということで、予防をしっかりしていくということなんですけれども、要支援の一、二に対して、要介護一、二の方々よりも軽い人たちです、その方々の、例えば買物ができなくなった、あるいは調理ができなくなったという方の、軽い方の自立支援がちゃんとできないのに、重度者の方をちゃんとできるわけがないと。しかも、要支援の一、二をやっていた方々はプロと言われている方々なんです。要するに、それを、今回の要支援一、二が地域支援事業になったということは、プロではなく代替者でもいいだろうと、そこら辺のサービスについてはいいだろうということなんですが、実際に、軽い人たちを自立に持っていけないのに要介護一、二の人たちを素人の人たちが持っていけるかというふうなことを問いたいと思うんですね。
 専門職と呼ばれている人でさえ家事の自立支援ができなかったのに、要支援一、二を地域支援事業にして代替者でやろうということ自体が給付の在り方として適当ではないと思うんですが、その辺のことをどなたかお答え願えればと思います。
   〔委員長退席、理事岡田広君着席〕
○大臣政務官(太田房江君) お答え申し上げます。
 地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業は、これまで全国一律の給付であった要支援者の訪問介護、通所介護について、地域の実情に応じ、要支援者の多様な生活へのニーズに即してきめ細かく対応可能とする見直しを行ったものでございます。
 従来の訪問介護、通所介護に相当する専門的なサービスを必要とする方にはこれまでどおり事業者からの同様のサービスを受けることができるということになっておりまして、それ以外にも多様なサービスを受ける基盤をつくるということで、NPOや民間企業など多様な主体のサービスの充実を図ることとしたものでございます。
 専門性といえばやはり看護、医療系サービスだと思いますけれども、その部分につきましては、介護予防・日常生活支援総合事業に移行する対象とはせずに、従来どおり予防給付で行うこととさせていただいております。
 サービスの利用に際しましては、これまでと同様、地域包括支援センター等によるケアマネジメント、これをしっかり実施しまして、利用者の意向や心身の状態、環境等を踏まえまして、それぞれの高齢者にふさわしいサービスにつなげていきたいと考えております。
○山口和之君 ありがとうございます。
 これまででは駄目だったので財務省から突っ込まれたわけですから、そこにしっかりと厚生労働の方としては反論していただきたいと思いますし、全国の質を上げていっていただきたいと思います。
 次に、要介護度軽度者への福祉用具の保険外しについてまた検討され始めたということですが、この件についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(太田房江君) 軽度者に係ります課題、再度御質問ございました。
 福祉用具貸与等の在り方についてですけれども、これは昨年末に経済財政諮問会議で取りまとめられました経済・財政再生計画の改革工程表におきまして検討事項とされております。今年二月から社会保障審議会介護保険部会において、大臣からも申し上げたとおり、次期介護保険制度改正に向けた議論を開始いたしておりますけれども、今後はこの中で、高齢者の自立支援や介護の重度化防止といった介護保険の理念に沿いまして、介護が必要な方の生活を支えるというしっかりした観点から検討を行ってまいります。
○山口和之君 いや、もう有り難いお言葉ですので、しっかりとそれ、間違いなく外さないように、中身で勝負をしていただきたいんですが、一律で外されたら自立支援もへったくれもなくなってしまいますので、質を、いかに必要な人にどういうふうに提供していくか、シナリオを作っていく能力の問題だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 次に、要介護一と要介護二の生活支援の介護保険から外す検討がなされてきているんですけれども、要は問題だったのは、あてがいサービスというところなんですね。短絡的に、できないからこれをサービスする。まず、そのほかにも最近出てきているのは、活動と参加という言葉が出ているんですが、ADL、日常生活や、IADL、手段的ADLがしっかりとできないのに、そこ、しっかりとできないことも結構重要なことですので、世界に誇る介護保険になるように、要は質の問題を何とかしていただきたいと思います。
 塩崎大臣に最後にお聞きしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 介護保険制度の目的は、介護を必要とする状態となっても、心身の機能に応じて、尊厳を持って自立した生活を送ることができるように支援するということでありまして、自立支援の考え方は、先ほど来申し上げているように、大変重要な考え方であります。
 先生御専門の立場からこのような論点をお示しをいただきましたが、自立支援を進めていくために、排せつ、食事などの身の回りの生活行為でありますADL、そしてまた、掃除あるいは買物などの生活行為であるIADLの向上を含む介護予防の取組が不可欠だというふうに考えております。
 二月一日に、私、埼玉県の和光市に参りましたけれども、介護予防と自立支援に向けたケアマネジメントの取組を視察をいたしまして、要支援の方がADLやIADLも含め改善をしているという話を聞きまして、その取組に感銘を受けたところでございます。
 こうした先進事例をしっかりと横展開をして、全国でいいことはやっぱりやってもらうということで、自立支援に向けた取組を強化していくことによって元気な高齢者を増やすことに取り組んでいく、それがまた社会の活力にもつながるんじゃないかと、そんなふうに考えております。
○山口和之君 専門家である以上は少ない介入ですばらしい効果を出すと、これが世界に誇れる日本の介護であるということを是非全国津々浦々できるようにしていただきたいと思います。そうすれば麻生大臣も突っ込んでこないと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございました。
○理事(岡田広君) 以上で山口和之君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○理事(岡田広君) 次に、福島みずほさんの質疑を行います。福島みずほさん。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、丸川大臣にお聞きをします。
 大臣は、年間百ミリシーベルトを下ったところは基準がないという発言をされました。どうしてこういう考え方になっていたんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 私の二月七日の講演における発言のうち、福島に関連する発言については既に撤回をさせていただきました。福島を始めとする被災者の皆様には、私の発言に関して御心配をお掛けし、誠に申し訳なく思っております。
   〔理事岡田広君退席、委員長着席〕
 そして、ICRPの考え方では、百ミリシーベルト以下のところについては、緊急被曝状況、また現存被曝状況、そして計画的被曝状況ということで、それぞれ仮説に基づいた放射線防護の目安を設けておりまして、私はそのように理解をしております。
○福島みずほ君 どうして百ミリシーベルトを下ったところは基準がないという発言を当時されたのか、当時の認識をお聞きしています。あなたにこういう考え方を吹き込んだ人は誰ですか。
○国務大臣(丸川珠代君) ICRPは、百ミリシーベルトを下ったところは、直線的に被曝の線量とそしてその影響が比例をするという仮説のモデルを用いて防護基準を目安として設けているという理解をしております。
○福島みずほ君 今日は、子供たちの学校の副読本、これ問題あると思いますが、一般公衆の年間線量限度一ミリシーベルトという副読本で子供たち勉強しているんですね。
 一ミリシーベルトだという理解はありますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 計画的被曝状況において、放射線を出るような事業をやっていらっしゃる方が、一般の公衆に対して、自分たちが管理する目安として一ミリシーベルトを超えないようにするという考え方と、もう一つは、事故が起きた後、緊急被曝状況の後、現存被曝状況になったときに、二十ミリシーベルトから一ミリシーベルトの間の下方の方で漸進、だんだんと線量を減らしていくために、その中の目安として数字を取るということがございますが、その点を理解しております。
○福島みずほ君 一般人の通常時の年間被曝線量一ミリシーベルトという理解はあるんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 法律の中に明確に一般の公衆の被曝の限度を一ミリシーベルトにしなさいというものはございません。
○福島みずほ君 ICRPの勧告で、これは三・一一前も一ミリシーベルトが基準です。子供たちの副読本も一ミリシーベルトになっていますが、これは間違っているんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 一ミリシーベルトというのがちょうど現存被曝状況とそれから計画的被曝状況のどちらにも含まれている数字であるということは理解をしておりますが、副読本のことについては、大変恐縮ですが、所管外でございます。
○福島みずほ君 ICRPの勧告が一般人の通常時の年間被曝線量限度、一ミリシーベルトとしているという理解はありますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 先生が御指摘の点は計画的被曝状況のことをおっしゃっているんだと思いますが、それは一般的に事業者側が、その事業をやるに当たって、放射性同位元素を出すような事業をされているときに、その事業を管理するときに、自分たちの敷地の中で働く人たちではなくて、その敷地の外におられる一般公衆の方に一ミリシーベルトを超えるものを与えてはいけないという、そういう管理の目安でございます。
○福島みずほ君 それが基準であれば、なぜ百ミリシーベルト以下となるんですか。
○国務大臣(丸川珠代君) 一ミリシーベルトを与えてはいけないというのは事業者の側の管理の目安でありまして、事故の直後は百ミリシーベルトから二十ミリシーベルトの範囲でという目安を政策的に取っていくわけでありますし、その後、事故が落ち着いてきたところで、今度は原状の復帰を目指していく中で、徐々に線量を下げていくために、現存被曝状況というものの中で、これは民主党政権時代にも示されていて、環境大臣も何度も御答弁になっておりますけれども、二十ミリシーベルトの次は例えば十ミリシーベルト、五ミリシーベルトというふうに、目安を設けて除染を進めていくということだと理解をしております。
○福島みずほ君 現在、一ミリシーベルトが基準だという理解はありますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 申し訳ありません、何の基準か教えていただけますでしょうか。
○福島みずほ君 三・一一前も後も一般人の被曝線量の基準は一ミリシーベルトです。現在も一ミリシーベルトです。その理解はありますか。
○国務大臣(丸川珠代君) ですので、平時の計画的被曝状況の一ミリシーベルト以下といいますのは、放射能、放射性物質を出されるような可能性のある事業者の方が、自分たちの敷地の中で働く人ではなくて、一般のその敷地の外の公衆の方々に一ミリシーベルトを超える線量を出すようなことをしてはいけないという管理の目安でございます。
○福島みずほ君 一般公衆の人のが一ミリシーベルトだということが重要なんです。そのことについて理解がなく、百ミリシーベルト以下ということについては明確に間違っていますよ。
 次にお聞きをします。
 放射線管理区域の基準値の場所に一年間いたら、何ミリシーベルトになるか知っていますか。役人に聞かずに答えてください。
○国務大臣(丸川珠代君) 敷地境界の線量のことについておっしゃっているんだと思いますけれども、これについても実効線量一ミリシーベルトにならないように考えられて基準が設けられていると理解をしております。
○福島みずほ君 何ミリシーベルトですか、放射線管理区域内、一年間。
○国務大臣(丸川珠代君) 通告はいただいておりませんけれども、五年で百ミリシーベルトと理解をしておりまして、一年では五十ミリシーベルトというのが研究所等で扱う障害防止法の基準になっておりますが。よろしいですか。
○福島みずほ君 五・二ミリシーベルトです。
 白血病の労災認定の基準は、年間何ミリシーベルトか知っていますか。
○国務大臣(丸川珠代君) これも通告はいただいておりませんが、五ミリシーベルトです。
○福島みずほ君 五ミリシーベルトです。
 ということは、一ミリシーベルトだって、だからこれ、百ミリシーベルトがいかに重いかということですよ。放射線管理区域は、防護服を着なければならないし、飲食も禁止なんですよ。五ミリシーベルトだって重いですよ。それを百ミリシーベルト以下と丸川大臣が当時発言したので、それはおかしいということなんですよ。
 次に、子ども・被災者支援法九条の下では、国は現在でも、支援対象地域からの避難者について、避難先における住居の確保に関する施策を講ずる責任があるが、間違いないですね。
○国務大臣(高木毅君) 御指摘のとおり、子ども・被災者支援法第九条では、支援対象地域から移動して支援対象地域以外の地域で生活する被災者を支援するため、移動先における住宅の確保に関する施策を講ずるものとされているところでございます。
○福島みずほ君 子ども・被災者支援法に基づいて実施されている数少ない施策の一つである公営住宅への入居円滑化によって実際に公営住宅に入居することができたのは、都道府県別に何世帯あるでしょうか。
○国務大臣(高木毅君) 公営住宅への入居円滑化措置は、平成二十六年十月の開始以降、徐々に実施自治体が広がっておりまして、今年一月時点の調査で、委員は都道府県別とおっしゃっていますけれども、三十五都道県、十三政令市で実施しているところでございます。
 本措置を利用して入居の応募をする際には、避難元市町村が発行する居住実績証明書が必要となりますが、その発行件数は今年二月末時点で九十七件でございます。一方、証明書を受けた避難者が実際に公営住宅に応募したり入居するとは限らず、最終的に本支援措置を使って公営住宅に入居された方の数は、国としては把握はいたしておりません。
 いずれにせよ、避難されている方々には、安定した生活を実現するための選択肢の一つとして本措置を御活用いただきたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君 現在、復興庁で把握している避難区域外からの避難者のうち、二〇一七年三月のみなし仮設等の給与打切り後も避難先での居住を希望している者は何世帯ですか。
○国務大臣(高木毅君) 福島県の推定によりますと、避難指示区域外から自主的に避難されている方は約一万八千人と承知をいたしております。
 現在、福島県において、こうした方を対象として、帰還や生活再建に向けた住宅の確保状況、あるいは意向の把握を目的とした住まいに関する意向調査を実施しているところと聞いておりまして、お尋ねのあった避難先での居住を希望している世帯についてもこの意向調査の中で明らかになるものと考えているところでございます。
○福島みずほ君 政府は把握していないんですか。
○国務大臣(高木毅君) 先ほど申し上げたとおり、福島県において今一万八千人、避難指示区域外から自主的に避難されている方がいらっしゃると。そうした方々に対して今後生活再建に向けた様々な意向調査を実施していくということでございます。そうした方々に対して、これからの意向調査の中でいろんなことが明らかになるというふうに認識しているところでございます。
○福島みずほ君 福島県が用意した総合的支援策、具体的には、福島県内外での公営住宅、雇用促進住宅、UR賃貸住宅について、それぞれ何世帯の入居が可能と見込んでいますか。
○国務大臣(高木毅君) 福島県が公表いたしました総合的な支援策によりますと、県外の公営住宅につきましては、子ども・被災者支援法による入居円滑化などの支援を各自治体に要請しておりまして、雇用促進住宅については、東日本の一部の空き住宅について新たな入居先として募集するが、今後、募集案内に向けて今詳細を調整中だと。あるいはまた、UR賃貸住宅につきましては、入居申込時の申込資格を緩和などを行うものと承知をいたしております。
 したがって、それぞれの入居可能な戸数を設けるものではないというふうに認識をいたしているところでございます。
○福島みずほ君 避難先での居住希望世帯と福島県外で確保できている世帯の数を把握できて、今の現状で、ないわけですよね。そのギャップを埋めるために国はどのような施策を講ずるんですか。
○国務大臣(高木毅君) 福島県が実施しております意向調査では、帰還や生活再建に向けた住宅の確保状況や意向の把握を行うこととされております。避難されている方には民間賃貸住宅、あるいは公営住宅、雇用促進住宅、UR賃貸住宅など様々な入居の御希望があると考えられます。調査結果等を踏まえまして、福島県において避難者それぞれの状況に応じた支援を行うものと考えておりまして、取組状況をしっかりと注視してまいりたい、そのように考えているところでございます。
○福島みずほ君 政府は把握していないんでしょう。その結果は上がってきているんですか。
○国務大臣(高木毅君) 先ほども申し上げましたけれども、福島県が実施している意向調査、帰還や生活再建に向けた住宅の確保状況や意向の把握をこれから行うということになっているところでございます。
○福島みずほ君 母子避難等二重生活を強いられている世帯を中心に、有償での入居が困難な世帯も存在します。吉田千亜さん、「ルポ 母子避難」や、それから日野行介さんの「原発棄民」などの本がありますけれども、本当に大変な生活を送っています。
 復興庁ではこのような世帯の数を把握していますか。
○国務大臣(高木毅君) 母子避難者あるいは二重生活を強いられている方ということでございますか。
 復興庁ではそうした数字は把握はいたしておりません。
○福島みずほ君 有償での入居が困難な世帯はみなし仮設の打切りにより帰還を余儀なくされると考えられますが、国はどのような施策を講ずるんでしょうか。
○国務大臣(高木毅君) 意向調査やあるいは個別訪問を通じて、御指摘のように有償での入居が困難な方がいらっしゃれば福島県において避難者の個別具体の状況に応じて支援を行うものと考えております。
 国としては、福島県の帰還、生活再建に向けた支援が円滑に進むように、県外の避難者に対する相談支援や情報提供の支援、あるいは県内外の避難者のコミュニティー形成の活動の支援、被災者の方々の心の復興の取組の支援などに関しまして、被災者支援総合交付金の活用を通じた支援を検討していくところでございます。
 こうした取組を通じまして、避難者の方々が安心して生活を営むことができるように支援してまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 打ち切られれば本当にもっと貧困になる、でも健康の不安があっても帰るしかない、この選択をみんな迫られるわけです。
 今日の説明でも、県が今調査中、国はやっておりません。まず、誰が必要としているのかを把握する必要がありますし、政府として調査する必要があるんじゃないですか。
○国務大臣(高木毅君) 国といたしましても、避難されている方々の意見あるいはお考えをお伺いすることは重要だと考えております。
 これまでも様々な機会を捉えお話をお聞きしてきました。例えば、県外自主避難者等への情報支援事業における説明会、交流会、あるいは各種被災者支援団体が実施する会合、そういったところに復興庁副大臣あるいはまた職員が百六十一回出席をいたしまして、被災者等の意見、要望などを直接聴取してきたところでございます。
 一方で、避難されている住民の方々、よりきめ細かい対応を行うためには、より住民の方たちに近い福島県にこのような調査を実施していただくことが適当と考えております。
 復興庁といたしましても、今後とも避難されている方々の意見をお伺いしますけれども、福島県とも情報を共有しつつ連携して取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 三・一一、五年目、政府がどんな責任でやるのか全く見えていません。
 これから調査するんでしょう、県も。おかしいですよ。事実を把握して打切りならまだ分かるけれども、打切りを決定した後にこれから調査する、国はそれを見守るだったら復興庁要らないですよ。事実に基づかない施策は駄目で、この打切り、仮設住宅の打切り、撤回してください。
○委員長(岸宏一君) 答弁必要ですか。
○福島みずほ君 必要です。
○国務大臣(高木毅君) 被災者の方がこれからどういう生活をされるか、帰還をなさる方もいらっしゃいますし、あるいは避難先で定住なさる方もいらっしゃいます。いずれにしても、しっかりとそういった方々に対応するきめ細やかな対応をしていくということは必要だというふうに認識はいたしております。
○福島みずほ君 撤回すべきです。
 保安院は、二〇一一年三月十一日以前に、十五・七メートル以上の津波がやってくる試算を東電から受けていますね。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 私どもが調べたところによりますと、旧原子力安全・保安院は、平成二十三年三月七日に、福島第一原子力発電所に約十五メートルの津波が襲来する可能性があるという東京電力の試算について説明を受けております。
 当時、東京電力が平成十八年に改訂された耐震設計審査指針及び翌平成十九年に発生した新潟県中越沖地震の知見を踏まえた耐震バックチェックを実施中であり、旧保安院は、津波対策はその最終報告書に盛り込まれるものと理解していたと承知しております。また、保安院は東京電力に対して、貞観地震、八六九年に発生しておりますけれども、これについても最終報告に反映させるよう求めていたと承知しております。
 こうした中、旧保安院は、試算について説明を受け、東京電力に早期に津波対策についての検討を行い、耐震バックチェック最終報告書を提出するよう求めていたところであります。
○福島みずほ君 四日後にまさに十五メートルの津波が来たわけです。
 二〇一一年三月十三日、清水社長は想定外の津波だったと記者会見しました。これ、うそでしょう。これに関しては、うそではないかと、なぜうそをつくのかと。東電は、これは二〇〇八年にもう知っていて、握り潰してきたわけです、三年間。うそだろうと保安院はなぜそこで言わなかったんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 私どもとしては、今、なぜそれを言わなかったかということについては理解するところではありませんけれども、保安院としては、先ほど申し上げましたように、きちっと保安院としての対応をしていたものと理解しております。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。また続きをやります。
○委員長(岸宏一君) 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(岸宏一君) 次に、渡辺美知太郎君の質疑を行います。渡辺美知太郎君。
○渡辺美知太郎君 無所属の渡辺美知太郎です。
 七日の予算委員会の続きといたしまして、まず飼料用米について質問いたします。
 麻生財務大臣、財務省の審議会の議事録を読みますと、飼料用米の助成について厳しい意見が多いような気がいたします。厳しい意見というのは、例えば、飼料用米ではなくて飼料用トウモロコシを作った方がいいのではないかといった意見があります。
 しかし、一度決めた目標ですので、助成をしつつ目標まで生産拡大をすることが望ましいのではないかなと思っておりまして、麻生財務大臣に飼料用米生産への助成について御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、財政審において昨年の十月か十一月にだったと思いますが、飼料用米の取扱いも含めまして、いわゆる水田農業の在り方というものを主として財政、私ども財政やりますんで、財政の面から議論が行われたものと承知をいたしておりますんで、今後ともこういった活発な議論をいただければと思っております。
 基本的には、主食用米の需要が年々減っております。昔、我々の世代だと一年三俵、今一俵食べていませんから、そういった意味じゃ年々減少しておりますんで、人口も減るということになりますと、食料自給率とか食料自給力の向上を図るということから、いわゆる主食用米から飼料用米等への転換に対して今財政支援を行っているというのはもう御存じのとおりです。
 また、昨年三月に決定をいたしました食料・農業・農村基本計画において、この飼料用米等につきましては、生産努力目標の確実な達成に向けて不断に点検しながら生産拡大を図るとされておりまして、たしかこれは百十万トンだったかな、ちょっと正確な記憶じゃありませんが、百十万トンぐらいのものを年にということになっていたと思いますが。
 いずれにいたしましても、我々といたしましては、飼料用米の生産拡大に当たりましては、これは今後とも過大な国民負担というものを招かないという観点が一つ物すごく大事なところです。そして同時に、農業の競争力の強化という面もありますんで、強いいわゆる水田農業というものをつくっていくという観点というものから我々は考えていかなきゃいかぬと思いますので、今後とも、この財政支援の在り方というものに関しましては不断な点検等々をやり続けていかねばならぬところだと思っておりますが、基本としては、閣議で決定、いわゆる閣議決定をされましたこの方向で今進ませていただいております。
○渡辺美知太郎君 私がなぜこのような質問をするかと申しますと、農家の方は結構こういった審議会の議論も把握されていまして、結構地元に行きますと、それが助成の削減になるのではないかという失望の感じでおられます。是非、もちろん財務省の歳出削減に取り組んでおられる姿勢も私もよく分かっておりますが、やはり目標を決めた以上は生産拡大に向けてしっかり御支援いただきたいなと思っております。
 一旦、飼料用米の話から少し離れようと思っております。
 麻生財務大臣、これからの日本の財政を考えますと、経済を良くしても、税収を増やすということも重要だと考えておりますが、今後、日本経済を良くしていく上でどのような取組が必要かと、麻生財務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 一本目の矢、二本目の矢ということで、まずは金融緩和、二番目に財政の機動的出動ということで、一本、二本というので、間違いなくこの三年間、その実績につきましては、我々としては十分にその見合うものが出てきたと思っておりますが、問題はこの三本目の矢でありまして、いわゆる民間の活力ということなんだと思いますが。
 今、私どもが見ております段階では、少なくとも民間の会社、企業の方々はいろんな形で、円安に結果としてなってみたり、また輸入されておられます石油価格というものが大幅に下がったりしたおかげで、かなりな企業が利益を出された。去年の資料はまだ出ていませんが、一昨年までで二十四兆の二十五、約四十九兆円の内部留保をためられるほどになっておられますが、傍ら、その二年間と比べてみて、その分が給与に回った分は幾らかといえば、約五千億ぐらいしか回っていないということで、約十分の一しか回っておらぬということだと思っております、あっ、百分の一しか回っておらぬということになっておりますんで。
 問題は、こういったようなものを、いわゆる内部留保でためられたものを使って企業は生産性を上げない限りはいわゆる給料を払えませんから、そういった意味で、生産性を上げるために、この二十年間ほぼ止まっていたと思われます設備投資等々について、今新しい機械が随分入っておりますし、そういったものにやっていくという民間の方向というものは極めて大きい方向、気の問題がありますので、そういったものが出てきませんと消費拡大につながっていかぬということなんだと思っております。
 同時に、日本自身としては、今後とも、我々は巨大な金融支援を得たことになりますけれども、金融で飯を食っていくか、この国が。かつてのイギリスのように、アメリカのように。我々はそれでいくのかといえば、日本としては、やっぱりみんなでやる物づくりというのが我々の長い間培われてきたDNAの中に入り、組み込まれているものだと思っておりますので、やっぱりみんなでやる物づくりというのは極めて大きな要素で、この国が今後稼いでいく上、この国が国力として維持していくのに大事な物づくりというものはすごく大きなものだと思って、そういったものに対する種というものは幾つかありますので。
 例えば、地方で、広島県呉なんというところで、簡単に言えば、サランラップ一枚ぐらいの薄さの中にシリコンウエハーが五枚入る。理屈としては分かりますけど、現実問題それができるかといったら、それ現実作ってのけている会社がある。すごいことだと思いますけれども、そういったようなものを積み重ねていきますと、簡単に言えば、人工知能というものがかなり小さなものでできる。京の何十倍と言われるようなものが電気洗濯機五台か六台ぐらいの間に入るということになりますので、それがもう既にこの六月に出てこようとしてきていると。
 そういったものはほとんど知られていませんけれども、そういったものに予算が付く。それが新しい人工知能を生み出す、新しい技術を生み出していくというようなものに対して、私どもはもっと真剣に応援をするべきはこういったところでありましょうし、また、そこらじゅう飛び交っております電波に、無線電話に専用回線ができる。無線電話の専用回線って私の頭では全然付いていかないんですが、現実問題として、それはもう特許が下りておりますので、それも日本人が取った特許です。
 そういったようなものというのは幾つもありますけれども、そういったものに対して応援をしていくところから新しいシーズが生まれてくる。民間というのはそういうところから出てくる、我々はその基本をつくるだけ、基本的にそう思っております。
○渡辺美知太郎君 大臣の御見解をいただきました。是非、地方への応援をよろしくお願いいたします。
 私も地方の中小企業で働いておりました。物づくりを担ってきたのも地方の中小企業であります。是非、大企業だけではなくて、地方の中小企業まで投資ができるような環境づくりをお願いしたいと思っています。
 では、飼料用米に話を戻したいと思っております。ここから先は農林水産大臣に伺いたいと思っています。
 まず、耕畜連携でのコスト削減について伺います。
 飼料用米の生産拡大は、生産や流通のコスト削減と、農家の酪農、畜産の連携が成功の鍵だと私は思っています。多収米においては、今食用米で使われている化学肥料ではなく、例えば耕畜連携で家畜由来の堆肥を水田に使うことができればコスト削減と効率化につながるという意見もあります。
 しかし一方で、こうしたことは技術的などの観点から課題があるようでして、現在も耕畜連携での助成の仕組みはあるのですが、是非、飼料用米生産がより軌道に乗るような耕畜連携の支援を御検討いただきたいと思っておるのですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(森山裕君) 渡辺委員にお答えをいたします。
 飼料用米の生産コストの低減に向けまして、農水省ではいろいろ議論を重ねてまいりました。昨年の十二月に公表いたしました飼料用米生産コスト低減マニュアルにおきまして、今委員御指摘のように、多収品種の活用の際、地力の維持のために十分な堆肥の施用が重要なことを一つ挙げました。また、耕畜連携によって堆肥を安価に入手することにより肥料費の低減が可能なことになるということも盛り込ませていただきました。
 堆肥の利用促進につきましては、強い農業づくり交付金や、いわゆる畜産クラスター事業等によりまして、堆肥の生産、流通の整備等を支援をしておりまして、このような支援を活用いたしまして、今後とも飼料用米の生産に向けた積極的な堆肥の利活用を図ってまいりたいと思っております。
○渡辺美知太郎君 是非、その耕畜連携、より一層御支援いただきたいなと思っております。
 次に、助成の申請の事務負担について伺いたいと思います。
 現場の農家の方にお聞きしますと、助成の申請が非常に煩雑で負担になっているという声が多くいただいております。もちろん、これ助成となると税金が原資となるわけですから、手続や書類を簡略化するというのは難しい問題だと私も理解はしております。しかし、やはりその事務負担が大変なので来年からは飼料米作るのをやめようかと思っているという方もいただきますので、一見相反するような話ではあるのですが、大臣はこの事務負担について今後どのようにお考えなのか、ちょっと御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(森山裕君) お答えいたします。
 飼料用米の助成申請に当たりましては、生産者からどうしても御理解をいただかなきゃならないことが二つ、最小限あるなと思っております。
 一つは、飼料用米で申請をされたものが主食米に横流しされるようなことがあっては大変なことでございますので、まず、どこに飼料米を売ったかということ、そしてその数量というものを的確に捉えなければなりません。
 また、交付金を適切に払う観点から、栽培面積と収穫量で金額が決まっておるシステムでございますので、単収などについてもきちっと御報告をいただくということが事業を適切に執行する観点から必要最小限の事務手続であると考えておりますので、今委員御指摘のように、事務負担をできるだけ軽減化していくことは大事なことでございますので、今申し上げました二つのことをしっかりとおやりいただいて、できるだけ簡素化してまいりたいと考えております。
○渡辺美知太郎君 横流しの問題などもありますので、なかなか簡単にいく話ではないと私も思っております。是非、いろいろな方の御意見も頂戴して、今後改善をしていただければと思っております。
 次に、将来的な貿易問題リスクについて伺いたいと思います。
 現在、年間一千万トン以上の飼料用トウモロコシを海外から輸入しています。今後、飼料用米を二〇二五年に百十万トン生産するという目標があり、さらに、四百五十万トンはトウモロコシから飼料用米に置き換え可能であるとしています。
 しかし、一方で、これ将来的に、今トウモロコシの輸出国から、飼料用米の助成を問題視していくというリスクは大丈夫なのでしょうか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(森山裕君) 今現在、委員御指摘のとおり、アメリカ、ブラジル、アルゼンチンから大体年間一千万トン程度のトウモロコシの輸入をしておりまして、残念ながら飼料の自給率は二七%にとどまっております。
 一方、食料の自給率や自給力の向上を図るためには、国産飼料の生産の拡大というのは非常に重要な課題でございます。このために、飼料用米について、水田活用の直接支払交付金による助成などによりまして生産性を向上させつつ生産の拡大を図っているところでございますが、この助成金につきましてはWTOの緑の政策のルールに整合したものでございますので、国際的に問題となるものではないと考えておりまして、引き続き着実な執行を図ってまいりたいと考えております。
○渡辺美知太郎君 今、大臣から自給率二七%という数字がありました。輸入飼料の今値段の高止まりがずっと続いておりまして、私も国内での飼料調達はどんどんどんどん推し進めていただきたいなと思っております。
 今後もこういった質問などをさせていただきたいなと思っております。
 時間にそろそろなりそうなので、質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
○委員長(岸宏一君) 以上で渡辺美知太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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○委員長(岸宏一君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 平野でございます。
 前回に引き続いて、原発事故と避難ということについてお聞きしたいと思います。
 冒頭、河野大臣、ちょっとこれ通告していなかったんですけれども、日本列島の地学的といいますか、地球物理学的といいますか、地震とか火山とかいろいろ多発するわけですが、この特殊性ということについて、防災担当大臣としてどのように見解を持っておられますか。簡単で結構です。
○国務大臣(河野太郎君) 日本が置かれているプレート上の場所その他を考えますと、地震、津波あるいは火山といった非常に大きなリスクを抱えながら我々は暮らしていかなければいけないという状況にあると思います。
○平野達男君 まさにそのプレートテクトニクス理論というのは一九六〇年代に出てきた新しい理論なんですが、それでもって様々なことが明らかになってきているということだと思います。地震、それから火山、津波、これ本当に多発します。その中で原子力発電所で原子力によって発電をするということについて、これは河野大臣と丸川大臣、どのような見解を持っておられますか。
○国務大臣(河野太郎君) 日本が地理的な状況から、地震ですとか津波、火山というリスクを抱えているというのは申し上げたとおりでございますが、それと原子力発電の関係につきましては所掌外でございますので、閣僚として答弁する立場にございません。
○国務大臣(丸川珠代君) 御指摘のとおり、一般的に我が国は地震災害、津波災害といった自然災害が多い地域だと思います。
 我が国の原子力発電所については、原子力規制委員会が、このような我が国の自然条件の特性を踏まえ、想定される最大級の地震や津波、火山活動などに対し、発電所の安全機能が損なわれないことを新たな規制基準で求めています。これに基づき、厳格に適合性審査が進められているところと承知をしております。
○平野達男君 河野大臣は防災担当大臣ですから、原発事故と天災が重なった場合の避難をどうするかという意味においては、防災担当大臣はこれは無関心でいられるわけがないんです。もう一度、ちょっと見解をお伺いします。
○国務大臣(河野太郎君) 災害対応には想定外ということがあってはならないというふうに考えておりますので、様々な可能性を考慮して避難計画というのは作っていかなければならないというふうに思っております。
 原子力防災部局を始め、政府内の様々な機関と連携しながら避難計画、しっかりやってまいりたいと思います。
○平野達男君 福島原発事故は、天災が誘発をしたという意味においては、世界で初めてなんです。津波と地震と原発事故が重なる、これは大変なことです。そういう天災が原発事故を誘発するリスクというのは、日本が持っているかなり特異なリスクではないかというふうに思いますが、河野大臣と丸川大臣、どのように認識されていますか。
○国務大臣(河野太郎君) 原子力災害については所掌外でございますので、閣僚として答弁する立場にございません。
○国務大臣(丸川珠代君) 委員御指摘のとおり、東京電力福島第一原子力発電所の事故の例にあるように、自然災害と原子力災害が同時に発生することを念頭に置いた対応が必要です。既に、私ども、防災訓練を一緒にやらせて、済みません、原子力総合防災訓練をやらせていただくときも、河野大臣と連携をしながらやらせていただいております。
○平野達男君 河野大臣、余りそこはかたくなに考えない方がいいと思いますよ。これは、本当に防災担当大臣としても考えておかなくちゃならない話なんです。
 私が言ったのは、原子力事故の避難を言っているんじゃないんです。天災と原子力事故が重なったことを言っておるんです。さっきのような答弁ですと、ちょっとこれは私は納得できませんね。
○国務大臣(河野太郎君) 防災担当大臣として、自然災害に対する対応は万全を期してまいりたいと思います。
○平野達男君 意外と頑固ですね。
 これは、何回も言ったように、普通の天災と違うんです。そこに原発事故が重なったときに、そこをどのように考えるかという質問なんです。もう一度御答弁いただけますか。
○国務大臣(河野太郎君) 平成二十六年でしたか、防災部局から原子力防災部局というのが切り離されて、今、原子力災害に関しては原子力防災部局が担当することになっております。
○平野達男君 時間がありませんからあれなんですが、ちょっと残念な答弁ではありますね。ちょっとどころじゃない、かなり残念です。
 それで、原発事故と天災が重なった場合、どういうことが起こるか。どういうことを考えますか、丸川大臣。
○国務大臣(丸川珠代君) 複合災害の発生時には、自然災害の被災者を救援、救助するとともに、原子力災害に伴う住民の避難を確実に実施しなければなりません。
○平野達男君 福島は地震の被害というのはそんなに、福島原発事故のときの地震の被害というのは、直接の被害というのは大きなものは出ていません。ただ、直下型の地震が起こったときには道路が破壊される可能性があります。逃げたくても逃げられない場合が出てくるんです。福島原発事故は道路が大丈夫だった、海沿いは駄目でしたから、だから逃げられました。だけど、逃げられないことが出てくる。特に大きな地震の場合はそういうことが想定されます。これは、原発災害なのか自然災害なのか、どちらか分かりません。これは両方なんです、多分。そこはどのように考えられますか。
○国務大臣(丸川珠代君) 御指摘のような複合災害で道路が寸断された場合に備えて、あらかじめ住民の避難が円滑にできるように準備をしておかなければなりません。
 具体的には、その寸断というのを念頭に置いてあらかじめ複数の避難経路を用意しておくこと、そして道路の復旧等の啓開作業を実施できる体制を整えること、そして陸路による避難のほかに、海路また空路による避難手段を用意することや、一時的に放射線影響を回避できる屋内退避施設を用意することとしております。また、道路の状況についても、道路管理者はもちろんのこと、必要に応じて自衛隊によりその状況を把握して適切な避難指示を行うこととしております。
○平野達男君 だから、そういう思い付きみたいなことを言われても本当にぴんとこないんですよ。
 いいですか。大地震が起こったら大地震で大災害が起こるんです。いつどうやって原発のところにヘリコプター飛ばせますか。それから、大地震が起こったら停電しますよ。住民はどういう経路で情報を把握しますか。そういう絵を描いて、こういうふうにやればこうなるだろう、避難するという、そういう姿というのは福島第一原発事故の当初の避難計画と全く同じ考え方です。何にも考えていないというのと同じことになっちゃうんですよ。
 そこの問題が、どういう問題が起こるかということについては想像力をたくましくして計画を作らなくちゃならないし、これは防災担当としても無視できない話だと思うんですよ。丸川大臣、どう思われますか。もう一度。
○国務大臣(丸川珠代君) 今、原子力災害対策指針に沿って地域防災計画、避難計画を作成するときには、関係省庁、また関係の自治体も入って作っておりまして、具体的かつ合理的な緊急時の対応の作成を進めております。
 御指摘の通信手段等については多重化を図るということで、設備を強化したり、また住民への避難指示についても緊急情報メールを含む多様な通信手段を用いることによって適切な情報を伝達するというのは、福島の事故の経験を踏まえて私どもが今進めていることでございます。
○平野達男君 前回、私は、避難の状況についての総括をすべきだと、委員会を立ち上げて総括すべきだということを言いました。何でああいうことを言ったかといいますと、今の、今日のお話で分かると思いますけれども、あそこで何が起こったのかということは、単なるアンケート調査だけでは分からないんです。相当綿密、いろんなことが起こりました。短時間では言えないぐらいのいろんなことが起こっています。その中で避難がどういう過酷な状態に置かれて避難をしなくちゃならないか、場合によったら、ひょっとしたら避難がやろうと思ってもできないかもしれない。こういう状況でさえ、総括することになって、いろんな議論として出てくるはずなんです。
 そういう議論を一切しないで、川内原発については自然災害との複合災害という観点を抜きにして避難計画を作っている。福島原発の事故の最大の、いろんな教訓がありますけれども、それはサイトのあれを強化するというだけじゃないですよ。現実問題として、あそこに避難者がどういう状況になって、本当に情報も入ってこない、どこでどうやって逃げたらいいというのが分からない、そういうことがもっともっと過酷な状況で起こるかもしれないということなんです。このことをきっちり総括するということが全く今抜けている、これは。抜けていて、何だか分からないですけれども原発の再稼働だけどんどん進めている。
 これ、どこでやるんですかというと、前回も何回も言ったけど、役人みんな嫌がるの、みんな、こういう総括をするのを、委員会も立ち上げなくちゃならないけれども。だけど、政府の責任として、福島第一原発であれだけの被害が起こって、そしていまだにこれだけの十万人近い避難者がいる状況の中で、そもそもどういう状況が起こったか、これを次にどうやって役立てていくか、この総括というのは、繰り返しますけれども、河野大臣、あなたがやるしかないと思いますよ、私は。今日はその返事結構ですけれども、これは委員会でまたやらせていただきたいと思います。(発言する者あり)いや、時間だけれども、時間見ながらやっていますから。
 そういうことで、今日は終わらせていただきたいというふうに思います。以上です。
○委員長(岸宏一君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 次回は明十日午前九時から公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十二分散会